僕と戦争と十二人の守護者 (私の黒い天使様)
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プロローグ&設定集
キャラクター設定集


設定

オリジナルキャラクター設定をご提供戴いた『転生祈念佛』様、『更織 天』様、『エア』様、ありがとうございました。
この場をお借りして御礼を申し上げます、ありがとうございました。

11.20 明久ファンクラブ設定 追加

08.12 ファンクラブに設定を追加
設定、随時追加


吉井明久

 

2年Fクラス

 

女性的な顔立ちだがイケメン、身体付も小さく華奢だが様々な格闘術に精通している為に喧嘩は強い。

性格も優しく弱い者や困っている人を放って置く事が出来ない為にだれかれ構わず助けに入る。

成績も非常に優秀で去年は幼馴染みの霧島翔子と常に首席争いをしていたが翔子と同じ幼馴染みの悪友兼親友の雄二達と散々バカをやって来た為に周囲からはバカとして認識されているがバカの代名詞である『観察処分者』では無い、理由は明久が教師達に何時も迷惑を掛けているお詫び兼お礼として『観察処分者』に志願したがそれを知った女子から少しでも長く明久と長く一緒にいる事が出来ると言う理由から『観察処分者』の志願者が殺到して収集が就かなくなった為に見送られた。

女子からの人気をほぼ独り占めしている為に男子からの風当たりは強いが女子人気が高いのと明久自身も非常に強い為、何も言えない、本人はその自覚は全くと言って皆無で自分がモテるとは思っていない。

幼馴染みの霧島翔子の姉である霧島鶫は姉的な存在で鶫自身も明久を弟として可愛がっている。

雄二と鶫が付き合っている数少ない人物。

振り分け試験では秀吉の姉の優子が試験中に倒れたので保健室に連れて行った為にFクラス。

学園長の藤堂カヲルと校長先生の竹原は母方の祖父母に当たる。

その為に学園創立前から召喚システムに関わりが有るために召喚獣の操作技術は補習担当の西村先生(召喚獣を使っても生身の鉄人には勝てないが)を凌ぐほどである。

姫路、島田の二人からは女子と仲良く話しているだけと言う理由だけで理不尽な暴力を振るわれていて嫌いだが元々優しい性格の為に全て許してしまっている。

 

 

備考

 

文月学園女子人気No.1 98%

 

秀吉を男と認識している。

 

秀吉、優子、ムッツリーニの出会いは高校生の時

 

女性的な幼い顔立ちだがイケメン。

 

皆が喜んでくれるので女装は嫌いでは無い。

 

気は弱い。

 

召喚獣 ゴスロリ風のメイド服

 

武器 サーベル

 

腕輪 『聖剣の腕輪』

 

発動キーは勝利を約束されし聖剣(エクスかリバー)

 

発動キー通りに発動すれば必ず勝利がもたらされる。

相手の残り点数に関わらず、剣に触れると召喚獣は消滅する。

 

消費点数は単体でも1000、総合科目で10,000点と消費が激しいが一度抜けば無敵の威力を誇るので余り関係が無い。

 

坂本雄二

 

2年Fクラス代表

 

明久、翔子、鶫とは小さい頃からの幼馴染みで明久と同じく成績、武道共に優秀。

頭の回転も早く『神童』と呼ばれているが1年の時に明久達と散々バカをやって来た為に明久達と同じくバカと認識させている。

それは演技で2年生から解禁される『試験召喚戦争』である目的を果たす為である。

幼馴染みの鶫とは翔子と明久の手助けで高校になって付き合い始めた。

 

備考

 

『悪鬼羅刹』の二つ名は不良狩りとして有名

 

 

土屋康太

 

2年Fクラス

 

『私と明久との恋模様』参照

学力は保健体育は学園一、その他もDクラスレベルはあるが雄二の計画に付き合ってFクラスに点数を調整した。

 

備考

 

ムッツリ商会を営んではいるがモデルにはキチンと許可を取り写真の売上金の1割りをモデルに支払っている。

 

Dクラス代表の青木佳子とは付き合っている

 

木下優子

 

2年Fクラス

 

1年の頃から成績は優秀だが大好きな明久と同じクラスに成るべく勉強を重ていたが無理が祟り振り分け試験で熱を出していながら試験に挑だが力尽きて倒れてしまい途中退席でFクラスへ…

しかし結果、明久から助けられてた為に同じクラスに馴れた事を内心では喜んでいる。

Aクラスに弟の秀吉がいるが………

 

備考

 

腐女子ではない

 

秀吉に優しい

 

文月学園の美人姉妹

 

明久ヒロインその1

 

姫路瑞希

 

2年Fクラス

 

『私と明久との恋模様』参照

 

備考

 

振り分け試験は病欠にてFクラス

 

明久の本気の学力は知らない

 

島田美波

 

『僕と最愛の2人のお嬢様』参照

 

 

備考

 

明久の本気の学力は知らない

 

彼女にしたくないランキングNo.1 100%

 

霧島翔子

 

2年Aクラス代表 学年首席

 

3年Aクラス代表の霧島鶫の実妹。

雄二と明久の幼馴染みで明久が大好き。

 

腕輪

 

 

備考

 

ヤンデレではない

 

文月学園の美人姉妹

 

明久ヒロインその2

 

木下秀吉

 

2年Aクラス

 

姉の優子と共にAクラス入りを目指していたが優子が振り分け試験で倒れてしまった為に叶わなくなってしまった。

振り分け試験では優子と同じ教室で受けいたが優子の望みでそのまま試験を受けAクラス入りを果たす。

周囲からは容姿のお陰で文月学園の二大美人姉妹として認知されているが本人は男と言っているが……。

 

備考

 

秘密あり…?

 

文月学園の美人姉妹

 

演劇は好きだが演劇部には所属していない

 

 

工藤愛子

 

2年Aクラス

 

1年の3学期に転校して来た当初はクラスから孤立していたが明久の助けも有りクラスに馴染める様になり友人を爆発的に増えていった。

それ以来明久の事が大好きになる。

 

備考

 

明久ヒロインその3

 

久保利光

 

2年Aクラス 学年次席

 

去年は首席の翔子、明久と首席争いをしていた。

明久の学力や人柄に惚れている。

 

備考

 

男子生徒の中で数少ない 明久派

 

明久好き

 

終盤………?

 

ヒロイン?

 

腕輪 鎌鼬

 

霧島 鶫(きりしま つぐみ) CV 沢城みゆき

 

3年Aクラス代表 学年及び学園首席

 

容姿 髪の短い翔子

 

得意科目 全教科

 

苦手科目 なし

 

召喚獣 デフォルメ+犬耳+尻尾

 

召喚獣 鉤爪

 

腕輪(召喚獣) カウンター~受けたダメージを倍にして返す。

確実に当たるがダメージを受けることが前提とされる。

 

2年Aクラス代表の霧島翔子の実姉、何でもこなせて礼儀正しいという完璧お嬢様。

その為に明久とは逆に男女生徒問わず人気も絶大で告白される事が後を絶たないがもし成功したとしても他の男子生徒を敵に回す事になるために告白しない者もいるほど。

しかし、幼馴染みの雄二と既に付き合っており、それがバレれば雄二に危険が及ぶ為に隠している(主にFFF団)。

雄二のことが大好きではあるが間違ったことをすればしっかりと注意することが出来る。基本的に丁寧語で話すが家族や雄二に対してのみ少し幼い喋り方になる。

 

備考

 

雄二と付き合っている事を知っているのは妹の翔子、幼馴染みで弟的な存在の明久とその親友の秀吉、ムッツリーニ、優子と佳子だけ。

 

文月学園の美人姉妹

 

小山友香

 

2年Cクラス代表

 

Bクラス代表の根本との恋人の噂があるが…

 

如月 玲奈 (きさらぎ れな)CV 田中理恵

 

容姿

蒼い髪の毛を腰ぐらいまで伸ばし、翡翠色のぱっちり眼を持つ

体型はムッツリーニいわく「かなり着痩せしていてD以上はある」とのこと。

ウエストはしっかり括れていて特殊な性癖でなければ確実に見惚れるレベルのスタイル

 

成績 全力でAクラス3位レベル

 

普段は抑えてCクラス2位でCクラス代表に真正面から文句を言える位の信頼関係

 

得意科目 (全力時点数/抑えた点数)

   数学(900〜800/180)

   科学(750〜850/170)

  家庭科(900オーバー/250)

 

苦手科目 古典(300〜400/70〜90)

 

召喚獣 デフォルメに狐の耳と尻尾(九本)

 

武器 鉄扇

 

性格 普段はクールで滅多なことでは怒らないが本気で起こると鉄人でも気圧されるレベルの怒気(殺気?)を(笑顔で)放つ

明久Loveである。

 

備考

 

Cクラス参謀兼軍師

 

明久ヒロイン4

 

青木 佳子 (あおき けいこ) CV 後藤沙緒里

 

2年Dクラス代表

 

容姿 黒よりの茶色のセミロング。わざわざ束ねて項を魅せるように上の方で結っている。顔はどちらかというと幼い感じ。茶色がかった目は比較的細いが小さい訳じゃなく、目を開くとパッチリでそれなりの大きさ。

口が小さい。体型はわりかし細く、胸もそれなりにない。

雄二の計画に付き合う為、ムッツリーニと一緒にFクラスに行くはずだったが…点数調整に大きく失敗してDクラス代表にまでなってしまった……

 

 

得意科目は理科

 

苦手科目は古典

 

理科 点数は最高156点。古典は常に90点前後5点

 

召喚獣 デフォルメ+イタチ。長いしっぽが特徴

 

武器 鉄扇。点数が上がると斬撃を飛ばせるかもしれない。

 

腕輪はなし

 

ムッツリ商会への写真提供。互いに利益を得ている。互いに物静かな為よく二人でいることが多い。

目を細めてるためかクールに見えるが基本大人しいだけで話す時はよく話す。

ムッツリ商会の事をよく理解した上で了承しているあたり中々の大らかさも持っている。運動が非常に得意で土屋がFFF団から逃走する際一緒になって逃げている事がよくあり運動はわりと好き。ムッツリ商会では首筋担当だがムッツリーニ本人は売りたくないらしいが結構売れているのでしぶしぶ売っている。

 

備考

 

ムッツリーニの撮影する写真は何でも好き

 

自分がモデルになるのはムッツリーニの撮影機材購入に協力するため

 

ムッツリーニとは付き合っている

 

 

文月学園

 

明久にはファンクラブ(AKR)存在するが当の本人は知らない。

文月学園の女子生徒は殆どは入会している。

 

その反面、FFF団を中心とした反明久派なる物も暗躍している。

 

AKR(明久ナイトオブラウンズ)

 

文月学園の女子の殆んどが加入している吉井明久のファンクラブ。

一般生徒のファンクラブ加入者には毎月、明久の写真や着ボイス等の特典を受ける事が出来る(ムッツリ商会提供)その他のグッズ等も特別価格で買う事が出来る。

 

一般会員はナイト(騎士)とよばれ幹部はラウンズ(親衛隊)と呼ばれている。

 

幹部構成(ラウンズ)は12人

 

幹部はどんな事が遭っても明久を愛し、守り、信じなければならない。

身も心も明久に全て捧げる覚悟が事が出来る者でラウンズ構成メンバーが12人の事から円卓の騎士の伝説になぞられてラウンズはそれぞれ円卓の騎士の登場人物のコードネームを持っておりそれを取り纏めてるのが会長、コードネームはマーリンと呼ばれている。ラウンズになるには上記の条件は勿論の事マーリンを始めとするラウンズ全会一致でラウンズになれる。

 

幹部構成(ラウンズ)

 

メンバー  コードネーム

 

霧島翔子

木下優子

小暮葵

如月玲奈

工藤愛子

新野すみれ

清水美春  

玉野美紀

 

※明久に危害を及ぼす者や不快にする者はに入会を許されない。

入会中に明久に危害や不快にした者は会員、若しくは幹部権の剥奪、会員権を除名される。

明久以外に別の恋愛対象者が出来た場合は退会は自由である。

 



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プロローグ

バカテスト

第1問
文月学園で進級時にクラスを決める為に行われる試験は何と言うでしょう。

吉井明久の答え
「振り分け試験」

教師のコメント
正解です。吉井君は去年の学園生活に問題が有りましたが成績は非常に優秀なのでAクラス入りは間違いないでしょう。

島田美波の答え
「振り抜き試験」

教師のコメント
何を振り抜く気か気になる所ですが、日本語が苦手なだけで漢字を間違えたと信じたいです。

須川亮、横溝浩二の答え
「振り逃げ試験」

教師のコメント
貴方達はFクラス確定ですね。


僕は吉井明久。文月学園通う高校生なんだ。

そして今、進級時に行われる振り分け試験へ向けて幼馴染みの霧島鶫姉さんと妹の翔子ちゃんの家で勉強の真っ最中。

 

「明久、大化の改新は何時起きた?」

 

今、僕に問題を出しているのは鶫姉さんの彼氏で僕と翔子ちゃんの幼馴染みの坂本雄二だ。

 

「645年でしょ」

 

「正解だ、流石に簡単だったか」

 

「……あれっ?…私が雄二から教えて貰ってた年号と違う…」

 

「ああ悪い、翔子。あの時は俺が間違えて教えてた、だから覚え直しとけ」

 

「……わかった…」

 

雄二とやり取りをしているのは霧島翔子ちゃん。鶫姉さんの妹だ。

 

「神童も間違う事もあったのですね…少し安心しましたよ」

 

「鶫、止してくれ…俺だって人間だ、間違う事だってあるさ…」

 

「冗談ですよ…私も貴方の言う様に完璧では有りませんからね…特に雄二の前では…///」

 

「そうだな…鶫の裏の顔を知っているのは俺達だけだしな////」

 

そう言いながら雄二から頭を撫でらてるのが翔子ちゃんのお姉さんで雄二の彼女、鶫姉さんだ。

 

「…迷惑」

 

「康太、私達もイチャイチャしてみる?」

 

「…イチャイチャ(ブァッ」

 

「ごめん康太、大丈夫!?」

 

あらら、ムッツリーニったら鼻血吹いちゃった…

今、鼻血を吹いて介抱受けているのは土屋康太。学園内では寡黙なる性識者、ムッツリーニの愛称で慕われている。

理由は悪い意味では無く単に人より想像力が豊かな為に度々この様に鼻の血の華を咲かせるからなのだ。

そして、その介抱をしているのはムッツリーニの彼女の青木佳子さん1年の2学期頃から一緒に居てよくFFF団に追われているのを見ていたんだけど、1年の3学期の終わりに付き合っていたと聞いた時は正直、驚いたよ。

彼女の悪い所はムッツリーニがああなる事を分かっていながらたまにからかう事なんだよね。

 

「おいおい、お主らイチャイチャするのは構わぬが今日集まっている意味を忘れてはおらぬか?」

 

今、翁言葉で注意しているのは木下秀吉で見た目では女の子に見えるけど歴とした男の子で双子のお姉さんの優子ちゃんがいる。

 

「「「ごめん(悪い)スッ」」」

 

秀吉の注意に鶫姉さんと雄二と佳子ちゃんは謝っていたけどムッツリーニは輸血中で話せる状態では無いので手を挙げていた。

そう言えばこんな時一番に注意して来る優子ちゃんが注意に来ないけど、どうしたのかな…?

 

「……ハァハァ…」

 

あれっ…優子ちゃん、何か辛そうだな…

 

「辛そうだけど、優子ちゃん?」

 

「…うん‥大丈夫よ‥明…バタッ」

 

うわっ…優子ちゃんが倒れちゃた…どうしょう…オロオロ

 

「どうしたの?」

 

「鶫姉さん、優子ちゃんが倒れちゃって‥オロオロ」

 

「優子!?」

 

鶫姉さんは優子ちゃんに駆け寄り優子ちゃんのおでこに手を当てる。

 

「凄い熱…翔子!」

 

「……何、姉さん?」

 

「優子が倒れたの、客室を急いで用意して!あとは氷と着替えにタオルを!!」

 

「……分かった!!」

 

「鶫姉さん、優子ちゃんは僕が運ぶよ!」

 

「お願いね、私はお医者様に連絡と雄二達に事情を説明してくるわ!」

 

僕は優子ちゃんをお姫様抱っこで翔子ちゃんに着いて行って取り敢えず客室のベッドへ寝かせた。

それからは勉強処では無くなり勉強会はお開きとなった。

雄二とムッツリーニと佳子ちゃんはそのまま帰宅したが僕と秀吉は優子ちゃんが心配だったので鶫さんに頼んで泊めて貰う事になり振り分け試験にはそのまま学園へ登校する事にした。

秀吉の話では優子ちゃんは普段から無理をしていたらしく風邪を引いてしまったみたいで暫くは安静が必要だそうだ…

でも明日は振り分け試験…優子ちゃん無事に受ける事は出来るかな…………




他にも連載中の身ですが新たに第三作目の投稿を始めました。
他の作品と同様、こちらもよろしくお願いします。


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試験召喚戦争編
第1問 僕と優子ちゃんと振り分け試験


バカテスト

第2問
江戸時代には身分制度が敷かれ武士のみが( )を差すのを許されていた。

霧島鶫の答え
「刀」

教師のコメント
正解です、特に問題は有りませんね。

青木佳子の答え
「傘」

教師のコメント
誰でも差せましたよ。

島田美波の答え
「(アキに)トドメ」

教師のコメント
貴女は吉井君と何が有ったのですか?
それにそんな解答をするのは貴女だけだと思います。

須川亮、横溝浩二の答え
「(吉井に)トドメ」

教師のコメント
貴方達もですか…貴方三人は振り分け試験以前に道徳の特別補習を西村先生から受けて下さい。



 

文月学園振り分け試験

 

振り分け試験は一般的な私立校より難しいとされてるけど、これなら翔子ちゃんと秀吉は大丈夫だね♪

心配だけど大丈夫かな…?

 

「…ハァハァ」

 

…ん?

 

「……ハァハァハァハァ」バタンッ!

 

…!?

優子ちゃん…やっぱり、無理してたんだ…

……って、こうしちゃ居られない…優子ちゃんを保健室に連れて行かないと…

 

木下()途中退席は無得点扱いになるが構わないな?」

 

「…はい……」

 

僕はこの時、目を疑った…優子ちゃんが倒れたのに保健室にも連れて行こうともしないで何事も無かったかの様に試験官を続けようとしていた。

僕は思わず優子ちゃんに駆け寄り、声を掛けた。

 

「優子ちゃん、大丈夫?」

 

「…だ、大丈夫よ……」

 

「いま、保健室に連れて行くからもう少しだけ我慢してね」

 

「…だ、ダメよ……明久君まで無得点に……」

 

「吉井、早く席に着け、然もないとお前も無得点だぞ」

 

「構いません、さ、優子ちゃん」

 

「分かった…吉井と木下()は無得点と…チッ、私の所からクズ二人のお陰で無得点者を出すとはな……」

 

……エッ?

 

コイツ…イマ…ナンテッタ……?

 

ボクはともかく…優子ちゃんをクズ呼ばわりヲシナカッタカ……?

 

ボクは試験官に立ち

 

「センセイ…イマ…ナンテイイマシタカ……?」

 

「あん、まだ居たのかクズ、さっさとそこのクズを連れて行け目障りだ…」

 

ブチッ!

 

ドゴーンッ!!

 

ボクは、オモワズ…ムシケラヲ、ケリトバシテイタ……

クズ教師ハ教室の壁に打ち付けられた。

 

「き、貴様…教師に対して何て事を……」

 

「ボクは生徒をクズ呼ばわりスル、ゴミムシを教師トハ、オモワナイ…!!」

 

ボクはそつ言ってゴミの頭をケリ壁に押し付けた。

ゴミはそのまま気を失っていた。

さあ、そんな事をしている場合じゃない!

優子ちゃんを保健室に連れて行こう。

 

「……何かあったの…?」

 

あれだけ騒いでいたのにも関わらず、優子ちゃんは何が起きていたのか分かっていないみたいだ…

 

「何でもないよ、ごめんね…今、連れて行くから…」

 

「儂も着いて行くぞい」

 

僕が優子ちゃんを抱き抱え様とした時に秀吉が声を掛けてきた。

 

「大丈夫だよ、僕が連れて行くから…君は必死に努力して来たんだ、此処で無駄にしたらダメだよ」

 

「……しかしぢゃな…」

 

秀吉が優子ちゃんが心配なのは分かるけど、秀吉は僕達と同じクラスになるべく必死に努力を重て来ていた…僕がどうやって秀吉を説得するか考えていると優子ちゃんが口をひらいた。

 

「……秀吉、アンタはこのまま受けなさい…アタシもその努力を知ってるからこそ、無駄にして欲しくない…アンタの努力は無駄にしてはダメよ……」

 

「………分かったのぢゃ、明久…姉上を頼むのぢゃ…」

 

「分かったよ♪」

 

秀吉は優子ちゃんの説得に折れて優子ちゃんを僕に預けてくれた。

 

「さあ…行こうか優子ちゃん」

 

「…ごめんね、明久君」

 

「良いよ、気にしないで…」

 

僕はそう言って優子ちゃんを抱き抱えて保健室に向かった………

 

 

 

 

~ 雄二 side ~

 

明久の奴やるな……

正直、明久がやってなかったら俺が蹴り飛ばしていた所はだけどな…

必死に努力をして来たのは秀吉だけじゃ無く優子も何だけどな……

優子の奴…自分よりも弟の事を考えていたし…

ならば…俺の計画とは少し違う物になるがあいつらの為に俺が踏み台になるとするか………

 

~ 雄二 side out ~

 

 

 

~ 康太 side ~

 

明久……俺は去年、あいつに助けられた……

俺の元の性格が災いして孤立していた所にあいつは光を照らしてくれた…

そのお陰で俺自身、人と接する事が苦手だったが…

その光をくれたお陰である程度は人と話せる様になった。

その中で自分で写真のモデルを頼める様になっていった中で最愛のパートナー佳子とも出会う事が出来たのはあいつのお陰だ……

それならば…俺が出来る事は……このゴミ教師の悪態を白日の下に晒すだけだ………

 

~ 康太 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 優子 side ~

 

私は気が付くと保健室に寝かされていた。

振り分け試験中に倒れてからはよく記憶に無い……

私は身体を起こすとそこには私の想い人が可愛い寝息を立てていた。

私がこの子が好きになってしまったのは何時の時だったのか…

正直、覚えていない……

この子の天性の魅力なのだろうか…この子の回りには常に笑顔に包まれていた…

誰か困っていれば率先して助けに入っていて何時も感謝されていた……

その為に常にこの子の回りには人で有り触れていた……

しかし…それを快く思わない人達もいる…

そんな人達から彼を守る為に一緒のクラスになれる様に頑張って来ていたのにこれでは本末転倒だ………

 

「…うっ…うぅ~ん……あれっ?」

 

そんな自分に自己嫌悪しているとどうやら彼が目を覚ましたみたいね。

 

「目が覚めた…明久君」

 

「あっ、優子ちゃん…具合はどお?」

この子は…自分の事より私の心配をしてる……

 

「うん、もう大丈夫よ」

 

「そう、良かった♪」

 

「でもごめんね、私が巻き込まなければAクラスは確実だったのに……」

 

私は気掛かりだった。

 

「別に良いよ…確かに秀吉達と揃って一緒のクラスになるたら良かったけど、優子ちゃんだけでも同じクラスになれるって分かってるなら今から楽しみにだから」

 

そんな考えは杞憂だった…彼の常に前向きな答えに私は内心安心した…

そして…Aクラス入りを目指して頑張って来ていたのに彼と同じクラスならそんな事も気になら無くなり、寧ろ彼と同じクラスになれたと言う事に喜んでいた……

 

「もう試験も終わっている時間だし、一緒に帰ろうよ」

 

「そうね…」

 

私はそう言って、これから彼と一緒に過ごす学園生活を楽しみにしながら一緒に下校する事にした。

 

 

 

~ 優子 side out ~




現在連載中の『私と明久との恋模様』にてUAが30,000件を突破致しました。
この場を借りて御礼を申し上げます。
こちらをご存知無い方は是非、読んでみて下さい。

ご閲覧ありがとうございました。


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第2問 僕と彼女達と新学期の朝

バカテスト

第3問
試験召喚戦争中に0点(戦死)した者は終戦まで○○の義務を負う。

霧島翔子の答え
「補習」

教師のコメント
正解です、特には問題は有りませんね。

新野すみれの答え
「鬼の補習」

教師のコメント
鬼と言うのが気になるが…正解だ。

須川亮の答え
「鉄人の補充」

教師のコメント
そんなに貴様が私の補充を望むなら今すぐに補充(補習)をしてやろう。



桜舞い散る季節に僕達の新たなる学園生活が始まる………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

のだが……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遅刻だぁぁぁぁぁぁぁぁ~~!!」

 

僕は目覚まし時計を破壊していたらしく新学期、早々に遅刻の危機に瀕していが……どうやら…僕だけでは無かったみたいだ……

 

「「「「遅刻ぅぅぅぅ~~!!」」」」

 

僕と同様に遅刻しそうな鶫姉さん、翔子ちゃん、秀吉、優子ちゃんが僕の前を走っていた……

普段の彼女達からは想像の出来ないくらいの焦りっぷりだね……

 

「おはよう、鶫姉さん、翔子ちゃん、秀吉、優子ちゃん!」

 

「「「「おはよう、明久…ハァハァ」」」」

 

「みんなどうしたの?ギリギリ何て珍しいね…ハァハァ」

 

「「「「目覚まし時計が壊れていた…」」」」

 

おいおい…どんな偶然?

ここにいるみんなが目覚まし時計が壊れていたってどんな偶然なの!?

兎も角…急がないと……

 

「「「「「急げぇぇぇぇ~!!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ハァハァ」

 

「な、何とか…」

 

「間に合ったのぢゃ…」

 

「……でも…ギリギリ…」

 

「早く…振り分け試験の結果を受け取りましょう…」

 

みんな息も絶え絶えだね……

 

「珍しいな…お前達がギリギリに登校するなんて…明日は雨が降るかも知れんなぁ」

 

少しドスの効いた声で校門の前には筋骨粒々、髪型は角刈りの大柄な男性が立っていた。

その男性は『西村宗一』トライアスロンを趣味とし、アマチュアレスリングの心得もある肉体派教師で、通称「鉄人」と呼ばれていて、召喚戦争以外でも点数が「0点」になると「戦死者は補修!!」と叫びながら何処からともなく現れて『鬼の補修』を敢行する事から全生徒から恐れられている、文月学園補習担当の教師なんだ。

 

「「「「「おはようございます、西村先生」」」」」

 

僕達は西村先生に挨拶をした。

 

「おはよう、吉井、霧島姉妹、木下姉弟」

 

「すみません…何故かみんな目覚まし時計が壊れていたらしく…この様な時間になってしまいました……」

 

鶫姉さんがいち早く西村先生に事情を説明した。

 

「ギリギリだが…まだ時間はある、これがお前達の振り分け試験の結果通知だ」

 

「「「「「ありがとうございます」」」」」

 

僕達は西村先生から振り分け試験の結果が書かれた封筒を受け取り、結果に目を通した。

 

 

 

霧島鶫  3学年首席 Aクラス代表

 

霧島翔子 2学年首席 Aクラス代表

 

木下秀吉 2学年   Aクラス

 

木下優子 2学年   Fクラス

 

吉井明久 2学年   Fクラス

 

 

 

「霧島姉妹は流石だな、姉妹二人揃って首席とは…恐れ入ったよ」

 

「「ありがとうございます」」

 

西村先生の労いに鶫姉さんと翔子ちゃんはお礼を言った。

 

「それに引き換え…木下姉は残念だったな……普通に受けていれば姉弟揃ってAクラス入りは確実だったのに……」

 

「気にしないで下さい、学業に専念する剰りに体長管理を怠った、アタシのミスですので西村先生が気に病む必要は有りませんから……」

 

西村先生の言葉に優子ちゃんは余り、気にしないで欲しいと言った。

 

「それに引き換え吉井!お前は木下姉を保健室へ連れて行った事は立派だが…何故、立ち合いの教師まで蹴り飛ばす必要があったんだ!!」

 

「すみません、あの屑教師が優子ちゃんを屑呼ばわりして…気が付いたら蹴り飛ばしてました…アハハ……」

 

「全く…お前は少しは感情を抑える事を覚えないと……まあ、お前の場合は人の為にやっているから強くは言えないがな…」

 

西村先生のお説教に僕は苦笑いをするしか無かったが西村先生も僕の性格を良く理解していてくれて余り強くは言っていなかった。

そして僕が蹴り飛ばしていた教師は試験中の目撃者や僕の友人達の活躍で僕は不問とされて優子ちゃんを屑呼ばわりした教師は教員免許は剥奪されたそうだ……

 

優子ちゃん達はこの事を知っていたからこの場では何も言われなかったが…

振り分け試験後に雄二から知らされた鶫姉さんや翔子ちゃん、熱で倒れていて事情を覚えていなかった優子ちゃんからこっぴどく怒られていたのは言うまでも無い…

 

 

「兎も角だ、霧島姉は最後の学園生活を霧島妹と木下弟は更に学業に磨きを掛けて楽しむ時は楽しむ様に、木下姉と吉井は努力を怠らなければ来年はAクラスだ、各自学園生活を楽しんでこい!!」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

キ~ンコ~ン♪カ~ンコ~ン♪

 

予鈴だ…

 

「それでは西村先生、私達はこれで失礼致しますわ…」

 

僕達は鶫姉さんに続いて西村先生に挨拶をして自分達のクラスへ向かう事にした……




更新が遅れている割に短くてすみません。
現在連載中の他の作品も更新が滞って誠に申し訳ないです。
近日中には更新を再開したいとは思ってはいます。

実に簡単で有りますがご閲覧戴きありがとうございました。



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第3問 僕と優子ちゃんと黒装束

バカテスト

第4問
試験召喚戦争で一定の点数を越えると召喚獣に装備される腕輪、これは何点以上で使用可能となるでしょう。

木下優子の答え
「単体科目400点以上、総合科目2500以上」

教師のコメント
正解です、これは高得点者に対する特別待遇なので頑張って下さい。

須川亮の答え
「知らん」

教師のコメント
そんな事だから貴方はFクラスなのです。

吉井明久の答え
「試験システムのお手伝いのご褒美」

教師のコメント
それが出来るのは吉井君だけです。


僕と秀吉、翔子ちゃんと優子ちゃんは鶫姉さんと別れて2年Aクラスの前に来ていた。

 

「……これは凄い…」

 

「全くぢゃな」

 

「これは教室なの!?」

 

僕達はAクラスの設備の凄さに驚いていた。

 

 

『個人用冷暖房完備、システムデスク、リクライニングシート、個人ノートパソコン支給、ドリンクサーバー、最新型の大型ディスプレイ、有名絵画、お菓子、教室の後方には簡易キッチン完備、デザートetc』

 

これは豪華ホテルのスイートルームを彷彿とさせるような設備のだったんだ。

 

「……姉さんからは訊いてはいたけど…」

 

「学園長はこれはやり過ぎぢゃろうて…」

 

「まあ…アタシ達はこのクラスで過ごす為に頑張って来たんだけど…」

 

「お祖母(学園長)ちゃん……何を考えているの?」

 

僕は学園の最大のスポンサーの霧島財閥の娘である鶫姉さんや翔子ちゃんに申し訳ないと思っていた。

 

「……秀吉…教室に入ろう…」

 

「そうぢゃな…明久に姉上はここでお別れじゃな…」

 

「そうね…明久君、それじゃあ行きましょうか」

 

「うん♪」

 

僕と優子ちゃんは秀吉と翔子ちゃんと別れてFクラスに向かった。

 

 

 

 

《移動中》

 

 

 

 

「優子ちゃん…僕達…何時、山小屋に迷い込んだのかな…?」

 

「明久君…現実から目を叛けたいのは分かるけど…これは紛れもない現実よ……」

 

僕と優子ちゃんはこれまたFクラスの設備の酷さに驚いていた。

本当にお祖母ちゃんは何を考えているんだろう…?

学力の高さで設備の格差を点けいるのは分かるけど…これはあんまりだ。

割れたガラスに腐った畳、外から見ただけでも衛生面的にお世辞にも良いとは言い難い状態なのだ。

 

「…兎も角、中に入りましょうか…」

 

「……そうだね…」

 

僕は優子ちゃんと教室に入ろうと扉を開けた。

 

「遅かったな…蛆虫野郎」

 

入る成りいきなり罵倒された!?

 

「あら…雄二君、それは誰に言ったのかしら……アタシ?」

 

「お、お、落ち着け…優子…まさかお前とは思わなかった…」

 

「アタシ、じゃないとしたら明久君かしら…?」

 

何でだろう…?

優子ちゃんから黒いオーラと不動明王が見える気がする…

僕がそんな事を考えていると…

 

ヒュッ!パシッ!

 

何処からかカッターナイフが飛んできたのを僕はキャッチした。

 

「危ないじゃない、こんな事をしたら…僕じゃ無かったら怪我をしていたよ」

 

とカッターが飛んできた方向を向くとそこには黒装束とマスクにFFFと入った集団がいた。

 

「黙れ、吉井!貴様は学園の女子の視線を独り占めしているだけでは無く、我が学園の2代美人姉妹と登校する等万死に値する!!それに我々のオアシスである秀吉と仲良く教室入りとは…弁解の余地もない!!」

 

あ…この人達…優子ちゃんの事を秀吉と思っているんだ…

 

「ああ…この子、秀吉じゃ無くてお姉さんの優子ちゃんだよ」

 

「「「「チッ…ハズレの方か……」」」」

 

……えっ…コイツら…今、ナンテッタ……

 

「イマ…優子ちゃんをハズレヨバワリシナカッタ……?」

 

僕は黒装束集団に殺気を放ちながら問いかけた。

 

「「「「ヒイィィィ……」」」

 

「止めときなさい、明久君」

 

僕の殺気に気付いたのか優子ちゃんが慌てて止めに来た。

 

「ダメ…コイツら…優子ちゃんをハズレ呼ばわりしたから…お仕置きシナイト……」

 

そして僕は黒装束集団に近付いて行くと…再び、優子ちゃんに呼び止められる。

 

「明久君…」

 

「何かな…優子ちゃん?」

 

優子ちゃんが止めに入ったので覆面集団は止めて貰える様に優子ちゃんをじっと見ているが……

 

「殺り過ぎない様に処刑しときなさいよ」

 

「たぶんムリ…さあ…神への祈りは済ませたかな…?済ませて無くても処刑するケド…」

 

そう言って僕は害虫の駆除を完了させた所で先生が入って来たので僕と優子ちゃんは黒い山をほったらかして自分の席に着いた。

 

後、余談だが僕が黒装束集団の処刑中にムッツリーニは一緒にFクラス来るはずだった佳子さん(Dクラス)から戻って来ていたそうだ。

そして雄二は何故かボロボロになっていたけど何でなんだろう…?

 




クオリティー低くてすみません。
シナリオが進めば徐々に上がって行くと思うのでよろしくお願いいたします。

では簡単でしたが今回もご閲覧戴きありがとうございました。


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第4問 自己紹介と戦争の引き金

アイディアはあるのに余り進める事が出来る出来ないジレンマに襲われながらも投稿したので出来が心配です。


2年Fクラス教室内

 

チャイムがなり、暫くすると白髪混じりの初老の男性の先生が教室に入って来て黒板に自分の名前を書こうとしたが辞めてこちらを向いた。

僕が始末した黒い屍の山に先生は気にもせず、何事も無いようにクラスの設備の確認を始めた。

 

「皆さん、卓袱台、座布団など行き渡ってますね、何か不備が有れば申し出て下さい」

 

「先生~、座布団に棉が入って無いんですけど?」

 

「我慢して下さい」

 

ヒュゥゥゥ~

「先生、隙間風が寒いんですけど?」

 

「我慢して下さい」

 

ベキッガシャッ

「先生、卓袱台の足が折れたんですけど?」

 

「我慢して下さい」

 

「無理だっつの!!」

 

「ハハハ、冗談ですよ。後で木工用ボンドを支給しますので自分で直しといて下さい」

 

僕が設備の不備を申告すると先生のまさかの『我慢して下さい』の三連発……流石は最低クラス、設備も最低なら対応も最低だね…。

 

「皆さん、揃いましたね。私がこのクラスの担任の福原慎です。これからよろしく…」

バキバキ、ガラガラ

 

福原先生が自己紹介していると教壇が音をたてて崩れた。

 

「……工具を取って来ますので、皆さんは自己紹介をしていて下さい…」

 

福原先生はそう告げると教室から出ていってしまった。

 

「先生が出ていっちゃたし…そしたら外側の窓際の人から自己紹介をしていって貰いましょうか」

 

福原先生が教室から出て行くのを確認した優子ちゃんが代わりに自己紹介を促した。

流石は優等生な優子ちゃんだね、代表は雄二何だけど…直ぐに纏め役をかって出てるよ。

そんなこんなで自己紹介は進んで行く…

 

「…土屋康太、明久に危害を加える事があれば…アキちゃんの写真は売らないからそのつもりで……」

 

「「「吉井は異端者なのに何故だぁぁぁぁ~~!」」」

 

当たり前の様にFクラス男子から悲鳴にも似た奇声が上がる。

うん…何で僕は異端者何だろう……?

 

「…アキちゃんは明久だ…モデルに危害を及ぼす者に何故、売らなきゃならん……」

 

そう、吉井明久ことアキちゃん…僕の女装した写真は彼の経営するムッツリ商会では鶫姉さんや秀吉、翔子ちゃんと優子ちゃんに次ぐ人気商品らしい…

僕は皆が喜んでくれるならと言う事で僕の写真の売上の1割と僕に内緒では撮らない事を条件に時々、協力している。

 

「…分かったのなら…明久に危害を加えるな」

 

「「「「イエス、マイロード」」」」

 

うん、流石はFFF団…自分の欲望には忠実だね。

FFF団の会長を務めている須川君とは同じクラスだったけど……

クラス男子全員(雄二とムッツリーニ以外)がFFF団って…明日から僕の命は大丈夫かな………?

 

そんな事を考えていると次はポニーテールに黄色いリボンと無い…がトレードマークの女の子の自己紹介に入っていた。

 

「ウチの名前は島田美波。去年に転校してきたドイツからの帰国子女です。趣味は………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「吉井明久を殴る事です☆」

 

何…いきなり危険な趣味を発言して…

彼女は島田美波、去年の同じクラスで初めの時は日本語が上手く話せずに他の人に不快を与える発言をしていてクラスから孤立していた所に僕が助けに入って友達になったまでは良かったんだけど…

それを機に何故か度々、お仕置きと言う名の暴力を振るわれる様になってしまったけど…多分、僕になにかしらの原因があるのだろうから仕方ないよね…

その発言に優子ちゃんが凄い殺気を出していたけど僕が宥めて落ち着かせた。

 

次は優子ちゃんか…

 

「アタシは木下優子。Aクラスにアタシの()が居るけどあの子は()だから無駄な事はしないように!」

 

「「「「バカなぁぁぁぁ~~!!」」」」

 

バカな男共の悲鳴が木霊する……

 

「でも姉は秀吉を男とは言ったが女では無いとは言っていない!」

 

「どういう事だ…!?」

 

「つまりはどちらにも属さない第三の性別、秀吉って事だ!」

 

「「「「おおぉぉぉ~~!!」」」」

 

「それなら何も問題はない!」

 

「秀吉は秀吉、恋愛も自由だ!!」

 

「お前、頭いいな!!」

 

バカ、悪いよ…地球の生物学上には性別は二つ、男の子と女の子しか存在しないからね。

優子ちゃんも余りにもバカな発言に頭を抱えて溜め息を吐いてるし…

 

「まあ…兎も角、よろしく頼むわ。それと明久君やアタシの友人達に手を出したら他の女の子にFクラスの男子は危険だから付き合わない方が良いと言っておくからそのつもりで!!」

 

そう言って優子ちゃんは自分の席に座った。

次は僕の番だね。

 

「僕は吉井明久。趣味は……「総員構え!!」って…何でさ!皆して物騒な得物を構えて…」

 

「黙れ!貴様の存在がどれだけ我々に疎ましい物か女子からモテモテのお前には我々の気持ちが分かるまい!!」

 

「まあ…まて明久をここで殺ればお前達は全ての女子を敵に回す事になるぞ」

 

先程までボロボロになっていた雄二が復活して止めてくれた。

 

「…お前達はムッツリ商会のブラックリストに入れておく…今後はアキちゃんだけでは無く秀吉の写真も含めて全部、売らない」

 

「さっきの忠告を無視したから女子全員に付き合わない様に言っときましょう…」

 

ムッツリーニと優子ちゃんも応戦した結果……

 

「「「「「何故だぁぁぁぁ~~!」」」」

 

君達が忠告を無視したからだと思うよ。

 

「…とまあ以上です」

 

これ以上、自己紹介をしていると身の危険がするので僕は早々に自己紹介を切り上げる事にした。

 

「あの、遅れて、すいま、せん……」

 

「「「「えっ?」」」」

 

僕の自己紹介が終わると一人の女の子が教室へ入ってきた。

そして誰からというわけでもなく、教室全体から驚いたような声が上がる。一方、僕の頭から?マークを浮かべていた。

 

「保健室に行っていたら遅れちゃいました…」

 

「丁度良かった、姫路。今は先生が工具を取りに行って不在で自己紹介中だ。お前からも頼むわ」

 

雄二が入って来た女の子に声を掛ける。

 

「姫路瑞希です。よろしくお願いします!」

 

「はいっ!質問です。」

 

すでに自己紹介を終えた男子生徒の一人が高々と手を挙げる。

 

「あ、は、はいっ!なんですか?」

 

登校するなり、質問がいきなり自分に向けられて驚く姫路さん。

 

「なんでここにいるんですか?」

 

僕も驚いているけど、いくらなんでもその聞き方は酷いんじゃ無いかな…。人によっては歓迎されていないとか思っちゃうよそれ……。

 

「そ、その・・・振り分け試験の時、熱を出してしまって・・・」

 

その言葉を聞き、クラスの面々は『ああ、なるほど』と頷いていたけどみたいだけど。

試験途中での退席は0点扱いとなるので僕や優子ちゃんと同じく彼女も振り分け試験を最後まで受けることが出来ずにFクラスに来てしまったらしい。

 

そんな瑞希ちゃんの話を聞き、クラスの中でもちらほらと言い訳の声が上がる。

 

「そういえば、俺も熱(の問題)が出たせいでFクラスに」

 

「ああ。化学だろ?あれは難しかったよな」

 

「俺は弟が事故にあったと聞いて実力を出し切れなくて」

 

「黙れ一人っ子」

 

「実は前日の晩、彼女が寝かせてくれなくて」

 

「今年一番の大嘘を有難う」

 

これは想像以上にバカだらけだね。

瑞希ちゃんまでこのクラスか…正直、彼女の事も余り好きでは無いけど…

身体が元々弱いからこのクラス環境じゃ少し心配だね…

僕はそう考えていると1つの可能性を思い付いた。

 

「雄二、ちょっと話をしたいんだけど…」

 

「何だ?」

 

「ちょっと…ここじゃあね…」

 

「じゃ、廊下に出るか…」

 

「うん」

 

そう言って僕と雄二は廊下に出た。

 

 

 

 

 

 

2年Fクラス廊下前

 

「話ってのは試召喚戦争の事だろう?」

 

「うん、努力して来た優子ちゃんや身体の弱い瑞希ちゃんまでこのクラスで過ごさせる訳には行かないからね…」

 

「でもどうする?姫路は兎も角、優子の奴は納得しないだろう。アイツはAクラスに入る為に努力を続けて来た。それだからこそ、Aクラス連中の努力を知っているのにAクラスの連中を引き摺り降ろす様な真似には協力してくれるとは思えないが……」

 

「大丈夫、お祖母(学園長)ちゃんにAクラスとの試召喚戦争で勝ったら振り分け試験をして貰う様に頼むから。それだったらAクラスの設備もそのまま残るから優子ちゃんも協力してくれると思うよ」

 

(ほう…明久の奴、ちゃんと考えているんだな…なら俺は…)

 

僕がそう言うと雄二は何か考えていたみたいだけど直ぐに僕の提案を了承してくれた。

 

「分かった…元よりそのつもりだったしな。ババァの交渉と優子の説得はお前に任せた。後は俺に任せとけ!」

 

「ありがとう、雄二」

 

「おや、坂本君に吉井君。まだHR中ですから教室へ戻って下さい」

 

先生が戻って来たので僕と雄二は戦争の引き金を引く為に教室へ戻る事にした。




バカテスト

第5問
試験召喚戦争で敗北したクラスは設備の低下と3ヶ月の○○の義務を負わなくてはならない。

吉井明久の答え
「宣戦布告の禁止」

教師のコメント
正解です、これには敗戦クラスの報復行為により戦争の泥沼化を防ぐ措置として義務付けられています。

坂本雄二の答え
「和平締結なら必要ない」

教師のコメント
確かに勝利をしたクラスと敗戦したクラスの代表同士が同意すれば和平が成立し設備の低下や宣戦布告の禁止も免除されますが問題の答えでは無いので不正解です。

須川亮、横溝浩二の答え
「異端者の処刑」

教師のコメント
貴方達には西村先生の特別補習の刑に処するとしましょう。

島田美波、姫路瑞希の答え
「他の女の子と仲良くするアキ(明久君)の処刑」

教師のコメント
貴女達もですか……


次回 
 「僕と引かれた戦争の引き金」
       ここ、テストに出ます。


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第5問 僕と引かれた戦争の引き金

更新が遅れてすみません。
精神的に凹んむ事が有りましてなかなか更新する意欲が沸かなかったので遅れてしまいました。
これからは三作品全て週一回の更新はしていくのでよろしくお願いします。

それでは本編をどうぞ~♪


2年Fクラス教室内

 

僕と雄二は教壇の修理に必要な工具を取り、教室に戻ってきた福原先生に教室に戻る様に促されて教室に戻った。

自己紹介も一通り終わっていたみたいで後は代表の雄二を残すのみとなっていた。

 

「自己紹介は一通り終っているみたいですね。それでは最後に代表の坂本君、自己紹介をお願いします」

 

「俺がこのクラスの代表、坂本雄二だ。坂本でも代表でも好きな様に呼んでくれ」

 

福原先生に促され雄二が教壇の前に立ち自己紹介を始めた。

さて…本題はこれからだ……

 

「そこでお前達に聞きたい…Aクラスはリクライニングシートにシステムデスク、お菓子の食べ放題等、それに比べてこの教室はどうだ?古びた教室は山小屋と変わらず、机は壊れかけた卓袱台に綿の無い座布団、窓ガラスは割れてすきま風が入る窓……」

 

雄二は勿体振って一呼吸を起く。

 

「この設備に不満は無いか?」

 

「「「「大有りじゃぁあぁぁぁ~~!!」」」」

 

雄二の言葉に僕とムッツリーニ以外の男子の不満が爆発した。

優子ちゃんはそれを見てイライラしている様だ…

雄二はそれを知ってか知らずかそのまま言葉を続ける。

 

「お前達の気持ちは良く分かった。そこで俺はAクラスに試召戦争を仕掛けてみようと思う」

 

 

「勝てるわけがない」

 

「これ以上設備が下がるのは嫌だ」

 

「姫路さんや木下さんさえいれば何でもいい」

 

 やっぱりFクラなだけな事はあるね…全くやる気が見られないよ。

てか、最後のどさくさに紛れて何言っているんだ。一応、優子ちゃんの方を確認してみるが頭を抱えながらやっぱりと言うか不満げな顔しているし……

でも最後の奴も優子ちゃんの事をハズレ呼ばわりをしていなかったっけ…?

 

「しかし、俺達にはAクラスに勝てるだけの勝算がある!!」

 

雄二はクラス男子の不安を一蹴する様に自信たっぷりに宣言をした。

 

「先ずはムッツリーニ事、土屋康太」

 

雄二が言うと無言でムッツリーニが立ち上がる。

 

「こいつは皆も知っての通り、学園でムッツリ商会を経営している。その人脈と隠密行動等から情報収集力と保健体育の学力は学園一だ!」

 

「「「「おおぉぉ~~!!」」」」

 

クラスから歓声が上がる。

 

「次に木下(優子)と姫路、この二人に関しては説明は不要だろう…」

 

「そうだ、木下さんや姫路さんが居れば…」「二人は本来ならAクラスレベル何だよな!」「姫路さん好きだ!!」「木下さん踏んで下さい!!」

 

それぞれの思い思いの事を口にして然り気無く瑞希ちゃんに告白するのは良いけど最後の君、性癖を疑うよ……

それを聞いていた優子ちゃんが不満そうにしていたので事情は後から話すからと言って取り敢えずは納得して貰った。

 

「最後に吉井明久」

 

えっ…何で僕なの……?

確かに学力は高いけど、去年は散々バカをやっていたからバカで有名なはずだよ?

 

「えっ…そんな奴クラスに居たか?」「誰だ、そいつ?」

 

流石はFクラス…

さっき殺しに行っていた人間の事をもう忘れているよ……

 

「雄二…何でそこで僕の名前を出す必要があるの?ヒュッ!パシッ!危ないなぁ~」ヒュッ!サクッ!

 

僕は何処からか放たれたカッターを掴んで投げて来た相手に当たらない足元に刺さる様に投げ返した。

 

「危ねぇじなねぇか、吉井!!」

 

「なぁ~んだ、キチンと僕の名前を覚えてるじゃないか須川君。それとも…さっきの優子ちゃんの警告を忘れていたのはワザとなのかなぁ~?」ゴゴゴゴゴッ!

 

「止めろ、明久。お前が暴れて試召戦争前にこいつらが死なれては困る」

 

「でも、雄二…」

 

(任せておけ、こいつらは餌を与えてやれば気持ちはそちらに向くから安心しろ)

 

雄二はアイコンタクトで言ってきた。

 

(わかった、任せるよ)

 

僕は雄二にアイコンタクトを送り返し任せる事にした。

 

「お前達、少し考えてみろ。俺達が試召戦争をするに辺り明久の手助けをすればモテるチャンスでもあるんだぞ」

 

「おお、そうか!危なくなった吉井の代わりに補習室送りにされても…」「吉井とコンビを組んで戦って活躍したりすれば……」

 

「その通り!少しはお前達にもモテるチャンスが巡って来ると言う事だ!」

 

「「「おおぉぉぉ~~!!」」」

 

流石は雄二、人身掌握も上手いよね♪

いや…Fクラスが単純なだけかな?

 

「それなら明久の助けになる事だ。分かったか、野郎共!!」

 

「「「「イエス、ユアハイネス!!」」」」

 

「ならば、(ペン)を取れ!試召喚戦争に勝利し我々が目指すのはAクラスのシステムデスクだ!!」

 

「「「「おおおおぉぉぉぉ~~!!」」」」

 

これで士気は最高潮だね。

 

「そこでだ。明久には大使としてDクラスへ宣戦布告に行って貰いたい」

 

「ちょっと待ってよ、雄二君。それは余りにも危険だわ!」

 

「大丈夫だ、木下(優子)。Dクラスには青木(佳子)が代表をしているから何かあれば真っ先に止めに入るだろうさ」

 

(それに親衛隊もいるから大丈夫だ)

 

「そう…なら安心だけどアタシも念のためには着いて行くわ」

 

雄二は優子ちゃんに何か目配せをしてたみたいだけど…何だろう?

優子ちゃんも着いて行く気満々みたいだし…

 

「ちょっと待って、木下が行くぐらいならウチが着いて行くわ」

 

「良いのか島田。Dクラスにはお前の()()()()()がいるはずだぞ?」

 

雄二からそれを聞いた美波は顔を青くした。

 

「そ、それなら仕方ないわね…今日の所は木下に譲るわ……」

 

美波の事だから僕がDクラスの女子達と話すだけでもお仕置きをする気なだったのだろうけど…

でも何で急に思い直したんだろう……?

 

「じゃあ話も決まった事だし、行きましょうか明久君」

 

僕も優子ちゃんに話があったから丁度良いから了承する事にした。

 

「それじゃあ行こうか、優子ちゃん」

 

 

しかし、学園の方針とは言えこの設備は衛生面的にお世辞にも良いとは言えない…僕は優子ちゃんや他の人に気付かれないように教室の写真を数枚撮って僕は優子ちゃんはDクラスの教室に向かった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

渡り廊下

 

 

「明久君」

 

Dクラスへ向かう途中の新校舎から旧校舎への渡り廊下に差し掛かった時に優子ちゃんから話掛けられた。

 

「何かな優子ちゃん?」

 

「明久君は何の為に試召戦争をするの?」

 

僕の答えは決まってる…

 

「優子ちゃんと瑞希ちゃんの為だよ」

 

「それは分かってるわ。努力が報われなかった私や姫路さん、姫路さんに到っては体も弱い…その為に召喚戦争で勝利して設備の交換を行い、良い設備で授業を受ける…でも、それでもアタシは納得が出来ない……」

 

「優子ちゃんの気持ちは僕は理解しているよ。雄二やムッツリーニ、瑞希ちゃんは別としてFクラスの人達は今まで努力が出来たのに努力をして来なかった人達ばかり…そんな人達が何の努力もせずに試召喚戦争に勝利して努力をしてきた人達を引き摺り下ろしてまで良い設備を手に入れる事が納得出来ないんでしょ?」

 

「ええ…その通りよ」

 

「大丈夫、僕と雄二はそんな事は考えてはいないよ…」

 

「だったら…どうするの?」

 

「Aクラスに勝ったらお祖母ちゃん(学園長)に頼んで再振り分け試験をして貰う様に頼むから。勿論、戦争も出来るだけ早期終結をさせる様に頑張るけどね♪」

 

「そう…そこまで考えているのならアタシは何も文句は無いわ。アタシはアタシ成りに今度こそAクラスに入れる様に努力するだけね♪」

 

そう話している内に気が付けばDクラスの教室に着いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 雄二 side ~

 

「「「ぎぃゃぁぁぁぁぁ~~!!」」」

 

明久と優子がDクラスに行って暫くすると突然、新校舎から悲鳴が聞こえてきた。

そしてその後、少しすると何故か優子だけが教室に戻ってきた。

 

「ゆう…木下(優子)、明久はどうした?」

 

「安心して、明久君なら今は学園長室に向かっているはずよ」

 

「何があった?」

 

「それはね…」

 

 

 

~ 回想中 ~

 

「「失礼しま~す」」

 

「やあ、明久君に優子。私達Dクラスに何か用かしら?」

 

僕達の事情を知っている代表の佳子ちゃんが出迎えてくれた。

 

「…!?お兄様がいらしゃってますわ」ピョ~ン♪ガバッ!

 

「…って、美春ちゃん、いきなり飛び付いて来ないで…ビックリするじゃないか…」

 

「なるほど…島田の天敵って美春だったのね~」

 

「優子さん、失礼ながら美春だけではありませんわ♪」

 

「アキちゃぁぁあぁぁ~~ん」ガバッ!バタンッ!

 

「…っつ…痛てて……と…美紀ちゃんまで…お陰で転んじゃったよ……」

 

チッ!

 

何だろう…男子から黒い物を感じるんだけど……

 

「確かに島田さんが嫌がるはずだわ…」

 

何で…二人を嫌がるんだろう?

 

「お兄様、美春に会いに来てくれたのですね!」

 

「アキちゃん、新作の衣装が出来たから着てみない?」

 

「美春ちゃん、ちょっと違うかな。美紀ちゃん、それはまたの機会にするよ」

 

「う~ん、お兄様のいけずぅ~♪」

 

「アキちゃん、今度は絶対に着てね」

 

「ごめんね、美春ちゃん。今度またゆっくり話そうね。美紀ちゃんもね」

 

「「約束ですよ」」

 

「うん」

 

僕と美春ちゃんと美紀ちゃんに約束をした所で優子ちゃんが本題に入る様に話し掛けてきた。

 

「全く…戯れ合う為にここに来た訳では無いでしょう、明久君…」

 

「そうだったね」

 

僕は美春ちゃんと美紀ちゃんが立ち上がるのを確認すると立ち上がって戦争の引き金を引いた。

 

「僕達FクラスはDクラスに試召戦争を申込みます!!」

 

「お兄様…早速、来ましたか……手加減は致しませんよ♪」

 

「アキちゃんとの戦争…きゃぁ~萌えるわ♪」

 

「明久様…流石です……♪///」

 

「チッ!下位クラスの癖に舐めやがって…」

 

反応は様々だね……

女の子は嬉しそうだし…男の子は何故か恨めしそうだし……

 

「分かったわ…正直、貴方と優子が居るだけで勝てる気がしないけど、下位クラスからの宣戦布告は断れないからね。開戦時間は何時にするの?」

 

「今日の午後1時からお願いするわ」

 

「了解、お互いに頑張りましょう」

 

「うん、それじゃあね」

 

僕と優子ちゃんが教室から出て行こうとすると一人の男の子から呼び止められた。

 

「待て、下位クラスの癖にタダで帰れると思うなよ!」

 

「おっと…」

 

僕は殴り掛かって来た男の子を躱した。

 

「ちょっといきなり何をするのさ…」

 

「止めなさい」

 

佳子ちゃんが止めに入るが今度は別の男の子から殴り掛かって来た。

 

「うるせぇ!学園の殆どの女子の人気を独り占めをしている上に木下さんを伴って宣戦布告に来るなんて羨まし過ぎるから殴らせろ!」

 

全く…どんな理屈何だよ……

これじゃあ…Fクラス連中と何ら変わりが無いじゃないか……

 

「赦しマセン…」

 

「えっ…」

 

「お兄様にアダなす豚野郎は美春が成敗イタシマス……」

 

あら…美春ちゃんにスイッチが入っちゃった……

 

「ソウデスネ…ワタシタチの天使サマである…アキちゃんにテヲダシタ、報いハ受けてモラワナイト…」

 

美紀ちゃんまで……

 

「ごめんね、佳子ちゃん…まともに戦える人が少なくなりそうだけど…頑張って…」

 

「まあ…仕方ないわね。この人達が悪いんだし…適当な所で落ち着かせとくわ…」

 

 

そう言って僕と優子ちゃんが教室から出て行くと…

 

「「「ぎぃゃぁぁぁぁぁ~~!!」」」

 

数人の男の子の悲鳴が聞こえてきた。

 

「優子ちゃん…」

 

「何かな?」

 

「僕は学園長室に行くから優子ちゃんは先に戻っていて…」

 

「分かったわ…」

 

 

~ 回想終了 ~

 

 

「…ってな訳よ…」

 

「アハハ…味方に殺られるとはアイツらも思ってもみなかっただろうな……」

 

明久の人気は凄いな……

敵対する無意識とは言えクラスの女子まで完全に味方に付けていやがる…

 

木下(優子)、開戦時間は何時だ?」

 

「きょうの午後一時からよ」

 

「了解だ。木下(優子)とムッツリーニと島田、姫路は昼休みに作戦会議をするから屋上へ来てくれ。明久には木下(優子)から伝えておいてくれ」

 

「「「「分かったわ(ました)」」」」

 

さて…戦争の引き金は引かれた…

後は明久の交渉結果と勝利に向かって突き進むだけだ!!

 

~ 雄二 side out ~

 




バカテスト

第6問
試験召喚戦争は○○の立ち会いの下に行われる。

小暮葵の答え
「教師」

教師のコメント
正解です。
流石に間違えませんね。

木下秀吉の答え
「教諭」

教師のコメント
試験召喚戦争の条項では教師ですが教諭も同じ意味なので正解です。

島田美波の答え
「先生」

教師のコメント
正解ですがもう少し高校生らしい解答をして欲しかったです。

Fクラス多数の答え
「センコー」

教師のコメント
貴方達は何処の不良ですか?
それに馴れ馴れし過ぎです。

次回
 「作戦会議とDクラス戦」
     ここ。テストに出ます。


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第6問 僕と交渉と学園長

約3年の時を経て復活です。
他の作品も随時、更新していく予定ですが2人のお嬢様はもう暫くお待ちくださいませ、理由はプロットがお亡くなりになっているため読み返しても張っていた伏線の回収が困難な事です。
思い出しながらか元々考えていた展開にはせずに新たな展開で伏線回収に入るか決めてから再開したいと思っているので何卒ご了承ください。
この作品と私と明久の恋模様に関しては定期的にとはいきませんが完結に向けて投稿していきたいと思っていますので最後までお付き合い頂ければ幸いです。


                         2017.08.13 私の黒い天使様


僕はDクラスに宣戦布告後に優子ちゃんと別れて再振り分け試験と設備の改善を行える様に学園長(おばあちゃん)にお願いする為に学園長室まで来ていた。

 

学園長室前

 

「……あな…と……なんで………」

 

おや?誰か先客がいるみたいだね。

僕はいつもならノックをしないがお客さんが居るようなので念のためにノックをした。

 

コンコン

 

「誰だい?」

 

「明久です」

 

「明久かい、入んな。」

 

僕は学園長(おばあちゃん)から部屋へ入るように促されたので学園長室へ入るとそこには竹原校長先生(おじいちゃん)もいた。

 

学園長(おばあちゃん)竹原校長先生(おじいちゃん)おはようございます。」

 

「やあ、明久。何かこの妖怪ババアに何か用事かね?」

 

「妖怪は良いとしてババアは余計だよ!」

 

相変わらず仲の良いことで…でも、おばあちゃん普通逆だよ。

 

「明久からもこの妖怪に言ってくれないか?そろそろ引退して学園を私に任せるように……」

 

「馬鹿、言ってんじゃないよ!あんたは学園運営は任せられるが学園のセキュリティーシステムや召喚システムを任せられるほどじゃない。仮にアタシが引退して研究者として専念するのは明久が卒業してからだ。」

 

「それは明久が卒業すれば明久に学園長の座を譲るということですか?」

 

「まあ平たく言えばそうさね。しかし、卒業したばかりの明久では召喚システムは兎も角、学園経営面ではてんで素人だ、その時は支えてやって欲しいさね。」

 

「まあ今は明久も居ることですしそういうことで納得しときましょう。」

 

何だか知らない内に僕の将来を決められてる気がするけど…おばあちゃんは何だかんだ言っておじいちゃんの経営手腕は買ってるからね。おじいちゃんもおばあちゃんが一度言い出したら聞かない事と本心なのが分かってるからそれ以上は何も言わないみたいだ。

その後、不意におじいちゃんから質問をされた。

 

「しかし、明久。君が自分からここ(学園長室)に来るなんて珍しいね。何か有ったのかい?」

 

「うん、おじいちゃん。一つは提案、もう一つはお願いかな。」

 

「明久…学園内では校長先生と……「ダメ、なの?」グハッ!!」

 

僕は上目使いでおじいちゃんを見上げた。

 

「アハハっ!!学園の教師や男子生徒からは鬼の竹原と呼ばれているのに明久に掛かれば形無しさあね。」

 

「笑い事じゃない!このクソババァ!!」

 

「何だい?孫には甘いクソジジィ!!」

 

また始まった…仲が良いほど何とやらと言うけどここは止めないと話が進まないや、仕方ないから止めないと…

 

「ストップ、ストップ!二人とも仲が良いのは良く分かったから僕が来た理由を聴かなくていいの?」

 

二人とも『仲が良い』と言う言葉に少しムッとしていた様子だが僕が来た用事が気になったみたいで渋々言い争いを止めておばあちゃんが事情を聴いてきた。

 

「で…明久。話というのは何だね?」

 

「うん、一つは振り分け試験の再試験。もう一つはFクラスの設備に関する欠陥を劣悪な環境改善。今のFクラスの設備ではお世辞にも言えないくらい不衛生で環境も最悪、健康な人ならある程度は我慢すれば何とか為るだろうけどそれも時間の問題。それに瑞希ちゃんみたいな元々体の弱い子が勉強するには無理だと思う。」

 

「明久、再試験や環境改善はこればかりはいくら孫のお前でも聞く事は出来ない。もし仮に聞き入れてしまえば私達は孫には特別扱いをする学園長と校長と言われてしまう。それはこの学園の教育システムを揺るがしかねないから認める訳にはいかないよ。」

 

確かにおじいちゃんが言う事も一理ある。この学園は上位クラスはFクラスにならない様に下位クラスはAクラスを見てAクラスになるべくを勉学に励むというシステム上仕方のない事だ。

ましてや入学当初から振り分け試験は公表されていた事だ。つまり皆同じ時間を平等に与えられてきた中、努力を惜しまず慢心せずに上位クラスを手にした者、大した努力もせずに自分の欲望のみでその時だけ良ければ良いと過ごしてきたFクラスに差を付けてるのにそのシステムを揺るがしかねない事だから致し方ない。

でも僕も引けない理由があるから食い下がる。

 

「二人ともこれを見て」

 

そう言って僕は先ほどスマホで撮った教室の写真を見せた。

 

「「これは…」」

 

二人ともFクラスの環境の劣悪さに絶句している様だ…そこで僕は更に畳み掛ける。

 

「この学園のシステムとは言え最早、環境問題だよ?もし教育委員会や保護者にバレればそれこそ学園のシステム処の話じゃなくなるよね?」

 

「竹原、教室の管理は?」

 

「Aクラス~Cクラスは私が担当しており、Dクラス~Fクラスは教頭の竹内が管理していた筈です。」

 

「なら竹内に早急にFクラスの教室を必要最低限までに勉強できる環境へ改善させるように伝えな。」

 

…竹内?あのいけ好かない教頭か……

 

「それではババァ、明久。私は環境改善の為に忙しく為りそうだからこれで失礼するよ。」

 

そう言うとおじいちゃんは学園長室から出て行った。

 

「明久よ、設備改善の件はこれでいいね。しかし、振り分け試験の再試験は例外なく認める訳にはいかない。喩え体調不良でもあろうとだ。」

 

そう振り分け試験は日時も決まってる、体調管理も試験の内と言われてしまえばそれまでだがそれは交渉するカードが無ければの話だ。

なので僕はそのカードを切ることにした。

 

「おばあちゃん今、僕たちが試召戦争を仕掛けてるのは知ってるよね?」

 

「そりゃあ知ってるさ、新学期早々にバカをやらかしたもんさね。」

 

おばあちゃんは僕が焚きつけたとは思ってないみたいだ…まあ、実際()()()を焚きつけたのは雄二なんだけどね。

 

「その試召戦争は僕の提案なんだ」

 

「明久が?どういう事だい?」

 

「瑞希ちゃんと優子ちゃんの為だよ。正直、瑞希ちゃんは苦手だけど体が弱いし優子ちゃんはAクラスになる為に誰よりも努力を惜しまずやってきてたから…僕はその二人の力になりたくて……」

 

「それだけで試召戦争を起こすお前さんでは無いだろう?」

 

流石、この学園の学園長であり試験召喚システムを確立した人なだけはある…孫である僕の性格もお見通しか。

 

「勿論、最終目標はAクラス。そこで僕たちが勝ったら特定の人たちの振り分け試験の再試験をして欲しいんだ」

 

「アハハッ!面白い、お前さんは頭は良いが頭が良くてここまで人の為にバカになれる奴なんてそうは居ない。その願い、聞き入れようじゃないか!」

 

「ありがとう、おばあちゃん!!」

 

「礼はAクラスに勝ってから言いな!」

 

「うん、わかった!!」

 

そう言って僕はおばあちゃんに言っておばあちゃんに振り分け試験をして貰う人たちを伝えて学園長室を後にした……

 

 

 

 

 

~ 学園長 side ~

 

やはりと言うかなんとまあ…予想通りの回答だね。

 

 再振り分け試験希望者

 

2年Fクラス代表 坂本雄二

2年Fクラス   木下優子

2年Fクラス   土屋康太

2年Fクラス   姫路瑞希

 

 

他のFクラス連中は明久が頼んでたとしても結果は変わらないだろう、それが分かってるのか上記の4名しか明久は指定しなかった。しかし、問題はそこでは無い。

あいつは自分の事よりも他の人間を優先してしまう…あいつも木下を保健室に連れて行かなければAクラス代表は確定していたというのに…いや、それは明久のプライドが許さないだろう。

それに報いるには祖母としていや、学園長として明久に報いらなければならない。

結局は身内贔屓と言われても仕方がないがしてやれる事を学園規約の穴を突くとするさあね。

 

~ 学園長 side out ~

 

 




如何でしたでしょうか?久し振りの投稿で予定にない話を盛り込んだら思ったよりも長くなりそうだったので前話で予告していた「作戦会議とDクラス戦」は次回改めて投稿したいと思います。3年ぶりの復帰なのでじっくり時間をかけて投稿していきたいと思っていますのでご意見、ご感想など頂ければ幸いです。
なお、毎回実施しているバカテストは休載させていただきます。


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