死神inハイスクールD×D (バキュラø)
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プロローグ
プロローグ:浦原商店にて
「なあ浦原さん。なんだよ今日の用事って。」
さぁ~て、みなさん目の前にいる、たった今、この商店に入ってきた目つきの悪いオレンジ色の髪の高校生は名前を黒崎一護って言うんスよ。彼は霊が見える、聞こえる、触れるっていう超A級霊媒体質の持ち主なんスよ。珍しいっスよね。
ちなみに、アタクシはしがない駄菓子屋の店長をやってる、どこにでもいそうなエロエロな一般人ッス。以後お見知りおきを。これを聞いてくれている皆さんには特別、ウチの商品お安くしときますよ~。特に女性の方には、出血大サービスで手とり、足とり、腰とり…
「浦原さん、どこ向いて誰に喋ってるんだ?霊がいるってわけでもないだろ?もしかして、その方向が俺が呼ばれたことと何か関係があんのか?」
「いや~黒崎サン、お待ちしてましたよ。まあ気にせず、まずは勉強部屋へ行くとしましょうか。」
「話を流すなよな。しかも、なんか嫌な予感しかしねーんだけど。」
そうして一護は不機嫌そうな表情をしていた。付き合いの浅いものが見るぶんには、いつもとの表情の違いは、ほとんど見分けが付かなかっただろうが。
「嫌だなぁ黒崎サン。それじゃあ、まるでアタシが腹黒いやつみたいじゃないですか。」
そんなわけ無いでしょ、と悪びれもせず、扇子を口に当て、彼はそういった。
「そう言ってんだよ…」
一護に呆れられつつ、そうして彼らは畳の下の部屋へと進んでいった。
「今回、黒崎サンに調べてもらいたいのは、ほかでもない、最近になって、空座町に発生した、空間の穴についてっス。」
「穴って
「まあ、そんな感じで考えてもらえれば結構っス。どこかにはつながっている、というところまではアタシの解析でわかりました。ですが、なにが空間に穴を開けるほどの原因を作り出しているかは今のところ不明なんス。」
「じゃあ、それを俺が調べてくりゃいいわけだ。」
浦原は淡々と一護を呼んだ経緯について説明していく。
「そうッス。ということで、はい、これつけてください。」
「…なあ浦原さん。この黒いヘルメットはつけなきゃなのか?」
「もちろんッスよ。向こうに生体反応があるのは確認済みっス。しかし、環境がこちらと同じだとは限らないっス。ですがこれをかぶることで、向こうがどんな環境でも適応可能にすることができる優れものっスよ。死神化も向こう側に合わせて出来るようにしておいたっス。」
無駄に高性能なヘルメットである。
「もちろんかぶるだk『違いますよ』またこのパターンかよ。」
そして、このような時には必ずお約束のようになっていることがあった。
「空座町を護る正義の戦士、ジャスティスヘルメットRX、装着☆っていってください。ほらほら、やらないと、爆発しますよ。さーん、にー、いーち。」
「う、くそ、か、空座町を護る正義の戦士、じジャスティスヘルメットRX装着☆…。」一護の顔は羞恥で染まりきっていた。
「ウルルー映像は?。」「…バッチシです。」
二人は、とてもいい笑顔で互いに手を突き出していた。
「もうやだこいつら。」
そう、それは一護いじりである。
死神代行として、何度も修羅場をくぐってきた彼だが、彼には
「てなわけで、黒崎サンには、ここから行ってもらいます。」
「でも、入るとこなんて見当たらねぇぇぇぇぇぇー。」
足元のただの地面だと思っていたところが突然扉のように開き、一護はそこに吸い込まれていく。必死に手を伸ばし、捕まろうとするが残念ながら、一歩届かない。
「すいません。乗ってヘルメット付けたら、開くようにしてたの忘れてました。」
「先にいえーーーーーーーーー。」
なんだかんだ、
「頼みましたよ、黒崎サン…」
この時はまだ、誰も知る由はなかった。これが、二つの世界の存亡をかけた戦いへ発展していく始まりに過ぎなかったことに。原因を作り出していた、ひと握りの者たちを除いては。
一護は完現術を習得し、死神の力を取り戻して銀城たちを倒したあたりです。
ルピ出てますか?
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二つの世界のコンツェルト
接触
「そうだった、そうだったな。これから戦争を起こそうというのに隠す必要はありはしかったな。…先の三つ巴の戦争で四大魔王とともに神も死んだのさ。」
コカビエルの告げる真実に、その場にいる全員が硬直することとなった。
「神が死んでいた、ですって!」
「少し考えれば、お前らのようなものにも分かるはずだ。なぜなら、四大魔王が死に、神が生きているのだとするなら、いくら弱体化していたとしても、弱っていたはずの我々を追撃し、滅ぼそうとしない?」
コカビエルは大げさに肩を竦めながら言葉を紡ぎ出す。
「そんな神が死んでいたなんて、じゃあ私たちに与えられる愛は?」
アーシアは震えながら言葉にする。もう立っているだけでやっとの状態のようだ。
「システムさえ機能していればある程度、悪魔祓いなども効果はあるさ、だが不安定ではある。だから、先ほどのの聖魔剣のような特異な現象も起こりうるわけだ。本来、聖と魔は共存することは赦されないのだからな。」
その言葉を聞き、アーシアは完全に気を失ってしまった。
「無理もない。私だって意識を保ってるのが不思議なくらいだ。」
かくいうゼノヴィアもデュランダルを支えに立っているだけのようだった。特に、信仰の厚い者はみな、程度の差こそあれ、受けているダメージは並々ならぬものだった。
「雷よ!!」
「弱い、弱いな。それが全力か?バラキエルの力を宿すものよ。せっかくの力が泣いているぞ。」
「わたしをそのものと一緒にするな!」朱乃は、コカビエルの言葉に動揺し、語気を強める。
「悪いな、俺は弱い奴には興味がないんだ。力がなきものは、死ぬがいい。」
「しまっ!」
天を覆うような数の光の矢が朱乃に降り注ぎ、あたりの建物を根こそぎ破壊していく。
「朱乃ー!」「朱乃さーん!」
その場の全員が、攻撃を庇う行動に出ることができず、無事を祈ることしかできなかった。煙が晴れるとそこには、体育館の残骸のみで、朱乃の姿が見当たらない。
リアスは茫然自失として朱乃が居た場所を見つめるが、そこにはもう何も存在していなかった。イッセーは怒りのまま、コカビエルの方を向き、言葉を叩きつける。
「このクソ堕天使、朱乃さんをよくも!」
しかし、その言葉に我関せず、コカビエルは空中を睨んでいた。その挙動につられ、眷属たちも視線の先を追う。
全員が見つめる先には、黒い着物を
一護side
ったく浦原さんに落とされたと思ったら、どっかの学校の屋上じゃねーか。川とかじゃなかったから良かったようなものの。よし次、浦原さんにあったら、必ず一発入れよう。というか、なんかグラウンドが騒がしいような?こんな夜更けに?不良でもいんのか?
「雷よ!!」
「弱い、弱いな。それが全力か?バラキエルの力を宿すものよ。せっかくの力が泣いているぞ。」
「わたしをそのものと一緒にするな!」
なにかどーなってんのかわからねーけど、あの黒髪の子やばくないか?
「悪いな、俺は弱い奴には興味がないんだ。力がなきものは死ぬがいい。」
「しまっ!」
咄嗟に俺は代行証に触れ、死神化して屋上を飛び出す。
女子を抱き抱えるのは、少し気が引けるけど仕方ねえ。
一護は瞬歩で朱乃のそばまで行き、彼女を抱き抱え空中へ離脱した。その後の光の矢に引き起こされた光景を見て、間に合ってよかったと心の中で安堵した。
光の矢は、虚弾には及ばないものの、かなりの威力であったことを如実に示していた。
「あ、あのありがと、その重くありませんか?」
「ああ、軽いし大丈夫だよ。無事で良かったな。」
虚圏で織姫にやらかしていたのをネルに注意されたことを思い出し、言葉には気をつけてみたんだが、そっぽを向かれてしまった。
なにか、またやっちまったか?
それよりも、この視線が集まってるこの状況、どうすりゃいいんだ?
読んでくれて、ありがとうございます。
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vsコカビエル
あの時、わたしは、コカビエルの光の矢で攻撃され、死ぬはずだった。
自らの体に流れる、人ではないもうひとつの汚れた血、。
わたしは堕天使が憎い、あの人が憎い、かあ様を守ってくれなかった、あのひとが。
だから、わたしは、コカビエルに攻撃を仕掛けた。私の本当の姿が、醜いあの翼を持っていることが他の眷属のみんなに知られるのがたまらなく怖かった。知られて、わたしに向けられる視線を思うと余計に。
だから、父様の、バラキエルの名前を出された時に激昂してしまった。そして、冷静さを欠いた私は、あそこで死ぬことになるはずだった。
それでも、良かったのかもしれないですわね。かあ様は、死んでしまった。父様は、いなくなった。眷属のみんなは、悲しんでくれるでしょうか。でも、これで終わらせることができますわ。わたしのしがらみも、なにもかも。
そう、思った時だった。黒い着物を羽織った彼が、私を助けてくれたのは。
黒崎一護は困惑していた。今抱えている彼女を助けなくてはと勢いで戦場に突っ込んで来るまではよかったのだが、そのときに彼女の和服が戦闘のために、はだけてしまっている姿を直に見てしまっていたからだった。
周囲からは、よく見てくれで判断されてしまい、女慣れしていると思われがちだが、彼はとてもウブであった。それはもう、夜一に散々からかわれるほどに。
かといって、目の前の敵と思われる者への警戒を怠るということはなかったが。
「貴様、一体何者だ?悪魔ではないな。」
「え?いや、まあなんつーか、俺は、死神代行だ。」
「死神、だと。」「ああ、そうだ。」
「俺の知っている奴とは違うが…、まあ、いいさ。ここにいる連中はどちらにしろ皆殺しにするんだ。1人ぐらい増えたところで、変わりはしない!!!。」そう言い、コカビエルは魔力を高める。それは、大戦を生き抜いてきた力量を示すのには、十分すぎるものだった。
「あなたは逃げて。助けてくれたことは、嬉しかったけれど、もういいの。わたし達を見捨てて逃げて。無関係なあなたまで、巻き込まれることはないわ。」
朱乃はその魔力の大きさに、勝ち目のなさを感じたことで彼に懇願した。せめて、自分たちと関わりのない、彼だけには、逃げ延びて、生きて欲しいと。
「…そうか、だけど、それはできねーな。俺は、山ほどの人を守るって決めてんだ。そんな思いつめた顔をしている奴に逃げろって言われて、はい。そーですか、って自分だけ逃げるなんてダサいことはしねーし、したくもないんだよ。」
「ッ…それでも、勝てないなら。」
朱乃は、それでも食い下がろうとするが、
「勝てそうにないから、戦わないってわけじゃねえんだよ。………そんな悲しそうな顔してる、お前みたいなやつを守ってやりてーから、戦うんだよ!」
「ッ!!!」
朱乃は、今度こそ何も言うことができなくなる。それは、彼の言葉や、その強い意思を持った目に魅せられてしまったからかもしれなかった。しかし、そんな姿に、朱乃は未だ、戦闘は続いているにも関わらず、不思議と『もう大丈夫』そんな気がした。
「そろそろ茶番は終わったか?」「ああ、いいぜ。かかってこいよ。」
コカビエルは光の矢を剣のようにして構え、一護は、朱乃をリアスたちのそばに送り、布から、出刃包丁のような斬魄刀を取り出し、構える。
「ふん、舐めるなよ、ガキが!」「これでも、それなりには、修羅場は潜ってるさ!!」
互いに剣を振りおろし、切り上げ、打ち合わせていく。ただ、二人共、尋常なスピードではなかったが。
「そんな、僕でも、二人の動きが追えないなんて。」
「本当に彼は何者なのかしら。朱乃、彼と話をしていたみたいだったけど、なにを話していたの?」
「え、そ、それは。」
朱乃はリアスに言われ、間近で聞いた、彼の言葉や瞳をまじまじと思い出し、熱に浮かされたかのような気分になる。その気持ちは、言葉の上では、知り得ていても、朱乃の人生では、いままで感じたことのない、未知のものだった。
そして、決着の時は突然、やってきた。
『月牙天衝!!!』
その言葉とともに、一護の霊圧が巨大な斬撃となりコカビエルを捉える。
「グァ…」
コカビエルは少しの苦悶の声を上げるにとどまった。しかし、一護の斬撃により、片腕を吹き飛ばされ、攻撃を受けた位置から後退させていたが。
「……いいぞ、死神のガキ。面白い、面白すぎる。こんなに、血湧き、肉躍るのは大戦以来だ。もっと俺を楽しませろ!」それでも、コカビエルには、その痛みすら快楽であるかのように、楽しげな笑顔を浮かべる。
「…なあ、お前、それ本心か?」
「なに?」
「…お前が、戦いを求めるのは…」
「うるさい、黙れ!!…っが。」
一護が打ち合うのをやめ、コカビエルに問い始めたとき、学園を覆っていた結界が破られ、一筋の白い閃光がコカビエルの体を捕らえ、羽をむしり取り、地面に叩きつける。
コカビエルを地面に叩きつけたのは、全身に白いアーマーをつけた男だった。
少しはご期待に添えたでしょうか?
とりあえず、更新が再開できそうなので、またできるだけ早く更新して行こうと思います。
今回の更新に伴い、前話、前々話を修正しました。大筋に変わりはないので、気になる人は覗いてみてください。
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その名はヴァーリ
結界をあっさりと破り現れたのは、白銀の鎧を纏い圧倒的な力を纏った男だった。
「…誰だ?」
一護は戦闘に介入されたことも手伝い、警戒の色を強めていた。
「ッチ、強き者の波動にあてられたか…白い竜よ!」
コカビエルは自身の翼を引きちぎられ、地面に打ち据えられた痛みに耐えつつ声を荒らげ、そう言い放った。
「あれが…」
そんな一連の様子をほとんどの者が眺めていることしかできなかった。
「お前はやりすぎたのさ、コカビエル。無理やりにでも俺の前に連れて来いとアザゼルの奴に頼まれてな。…まあ、すでに満身創痍ではあるみたいだがな。まあいい、とりあえずはこいつらを連れていくだけだ。」
そういい、コカビエルを再度地面に叩き付け、神父服に身を包んだ男ともども肩に担ぎ、その場を離れ、飛び去ろうとした。
『無視か、白いの。』
『生きていたのか、赤いの。』
『ふ、いくら、ライバル神器同士とはいえ、地力にこうも差があってはな。』
『何度も神器として俺たちは長い間、人間に与え続けられている。こういうこともあるだろうさ。』
その時だった。イッセーの籠手が声を発し、その声に応えるかのように白銀の鎧も声を発した。イッセーの言葉でみな、それらの声が籠手に封印されたドラゴン達だと結論付けていた。
その中で一護だけはよくわからないなといった表情を浮かべていたが。
「俺としては、歴代最弱と言われる今代の赤龍帝よりはコカビエルを圧倒したそこの黒い着物の彼の方が気になるけどね。彼だけは一度も警戒を解いていないし、隙も見当たらない。しかもコカビエルを圧倒しながらもまだ力を抑えている。戦えばさぞかし激しく、面白くなるだろう。」
そんなドラゴン同士の会話に横槍を入れたのは白銀の鎧を纏った彼だった。
鎧で顔などは見ることができないが、この場に現れてから初めて楽しそうな雰囲気を醸し出す。その様子はまるで、お気に入りのおもちゃを見つけた子供のようだった。
どうやら、この男もコカビエルと同様、
彼は知的な雰囲気を持っていたが、一護にはどうしても某護廷十三隊のとある隊長を幻視して仕方がなかった。
『自重しろヴァーリ。今回は回収だけで悪魔との接触は避けるように、とアザゼルに強く念を押されていただろう。』
「わかっているさ、アルビオン。だが、彼はどうやら悪魔ではないらしい。少しぐらいなら大丈夫だろう。」
そう言い、彼は闘気を露わにする。
『ヴァーリ…』
「…わかった。」
白銀の鎧のドラゴンに諭されたことでヴァーリと呼ばれた彼は、しぶしぶといった声音で闘気を収めた。
そのやり取りで一護もやっと刀を下げ、ある程度警戒を解いた。
「おい、そのコカビエルとかいうやつらはどうなるんだ。」
一護はコカビエルの処遇を強い口調で尋ねた。
自分は、この世界に現れてすぐに、着物の彼女を助けたい一心でこの戦場に飛び込んできており、それまでにコカビエルが何をしたのかはほとんどわかっていなかった。
元々、自分は部外者であり、処遇を如何するかなんてことに関与できるとは微塵も思っていなかったが、自分が戦っていた相手がどうなるのかということはやはり彼にとって気がかりなことであった。
「さあな。それを決めるのは俺じゃない。アザゼルの奴だからな。そういえば、名前を聞いていなかったな。」
「俺は黒崎一護。死神代行だ。」
「……死神代行か。フン。俺はヴァーリ。白龍皇だ。また会おう、黒崎一護。」
二人は互いに声を交し合った。その時、一護はある種の予感めいたものを感じていた。それは、いままで戦ってきたグリムジョー達の時にも一護が感じていたものだった。
そう言いヴァーリは、イッセーの呼びかけを一瞥したまま無視し、空へと飛び去ったのだった。
あとに残された一護は地上から向けられている視線を受け、その対応をどうするのかについて悩むことになるのだった。
なかなか描写がうまくいきません…
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ゼノヴィアと一護
これからより、気を付けるつもりではありますが、書き間違え等々あればあたたかいご指摘をお願いします。
やあみんな‼俺の名前は兵藤一誠。親しい奴らからはイッセーって呼ばれているんだ。みんなも気軽に俺のことをそう呼んでくれよな!
俺はここ、駒王学園に通う二年生だったんだけど、四月にある事件に巻き込まれて悪魔に転生しちまったんだ。人間が悪魔に転生するなんて不幸じゃないのかって?そんなことはないぜ。なんたって部長や朱乃さん、アーシアや小猫ちゃん達、学園の美少女たちと日々を過ごせるんだからな。これがうれしくないなんてないだろ。それに、俺には上級悪魔になってハーレムを作るって夢もできたしな。
今日は部室でサーゼクス様、魔王様にこの間の顛末をまとめてお送りしなきゃいけないらしくてこれから集合なんだよな。
いや~この間のコカビエル達との戦いでも俺は、獅子奮迅の活躍をしちまったからな~。俺の株もうなぎ登りってやつかな。でも最後はよくわからんあの黒い着物ヤローに持ってかれちまうわ、乱入してきた俺のライバルだっていう白い奴には無視されるわ、踏んだり蹴ったりだったぜ。
クソ、まあいいや。今回の事件でゼノヴィア達みたいな美少女達とまた知り合いになれたし。でも聖剣を回収したらどっか行っちまったしな。黒い着物の奴も俺が校舎の片付けをしている間に見当たらなくなっちまったし。
それはさておき、久しぶりの部室だな~。ここのところ、依頼主の所に通い詰めだったからな。俺、魔力少なくてチャリだから急がないとだし。
よし。じゃあとりあえず、元気に行ってみようか。
「部長~あなたの
俺は、部室の扉を開け放ったところで呆然としてしまった。
なぜなら、
「うふふ。一護さん、はいあーん。」
「お、おう。」
「どうですの。」
「…あ。おいしいけどよ。」
「そう言ってもらえるとうれしいですわ。もっと食べてくださいな。私が一護さんのためだけに作りましたのよ。」
「一護、そっちばかり見ていないでこっちも見てくれ。それとも私がここにいたら…ダメか?」
「いや、ダメとは言ってねーけどよ…。」
いきなりこんな光景が広がってるなんて予想できるかよ!
部長なんて、完全に諦観モードになってるし。
てかなんで、ゼノヴィアがここにいるんだ?エクスカリバーを持って帰ったんじゃ。
いやいやいや、それよりもなんであの黒服着物ヤローがここに?それに朱乃さんやゼノヴィアに挟まれやがって、しかも『あーん』までしてもらいやがって…クソウ俺もまだしてもらったことないのに。
うらやまs…けしからん‼‼‼
とある教会内の某所にて
『これより、異端審問会を始める。』
『罪人ゼノヴィアは聖剣使いであり、神の寵愛を一身に受けているにも関わらず、神が不在であると虚言にて信徒をみだりに惑わせた。これは重大な神への背信行為であり、我らカトリック教会への、ひいては宗派すべてへの反逆行為である。』
『信託でも同様の判断である。』
『よってゼノヴィアを今、ここで我らが神の代弁者として裁きの鉄槌を下す。』
もう、何を言っても無駄だろう。私は、そんな罪状にあるようなことは一つとして、してはいないが、私は、教会の重大禁忌である神の不在を知ってしまった。
そういうやつをこの異端審問会の奴らは絶対に許さない。そんなことはよくわかっている。なぜなら、
今から思えば私は何をしていたのだろうな。助命を懇願されても「神のために」を免罪符に斬り捨てていたのだから。それも斬り姫と揶揄されるほどに。それに、斬った後には「神のお導きが」などとのたまって。因果応報というやつなのだろうか。
だが、こんな終わり方なんて、あんまりじゃないか。
私は今まで教会のために、神のためにと働いてきたのに。異端認定の途端に、この目だ。そう、それは親の仇でも見ているかのような昏く濁った目だった。
…リアス=グレモリーの所にいたシスター、たしかアーシア=アルジェントだったか。
彼女も追放されるときにこんな目を向けられていたのだろうか。この目を向けられることがどれだけつらいのかをわかっていなかったな、私は。
彼女にはすまないことを言ってしまった。彼女のことを魔女だなんて。もう今更で、彼女は私を許さないかもしれないがせめて、一言謝りたかったな。
『それでは、裁きを決行しよう。』
『『『『『『神のお導きがあらんことを』』』』』』
ああ。これで私は終わるのか。私の人生も短いものだったな。思えば、楽しいと呼べるような思い出は、ほとんどなかったな。
そういえば、突然現れた黒装束の彼はいったい誰だったのだろうか。神の不在を聞かされ、動けないところでコカビエルに全員皆殺しにされるところだったのを彼に救われ、私たちは生きて、任務を達成することができた。
まあ、今となっては知ることも叶いはしないが。
そう自嘲気味に心の中で呟き、私が諦観に身を任せたその時だった。
「全く。何でこう処刑とかされそうになるやつらは、すぐに諦めちまうんだよ‼」
彼が、教会のステンドグラスをぶち抜いて現れたのは。
読んでくれてありがとうございます。
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ゼノヴィアと一護②
そこには先日の一件の時の黒い着物姿とは、まるでかけ離れたカジュアルな出で立ちで佇む一護の姿があった。
「全く。何でこう処刑とかされそうになるやつらは、すぐに諦めちまうんだよ‼」
一護はそう叫び、ゼノヴィアに視線を向ける。
『何だ貴様は‼』
『神聖な儀式を邪魔しおって。天罰が下るぞ。』
『これは掟なのだ。神の不在を知るものは一部の者に留めねばならんのだ。部外者は去れ‼』
異端審問会の男たちは突然の乱入者に驚きつつも罵声を浴びせかける。
「掟だからって、簡単に命を奪っていいとでも思っているのかよ。」
一護はどこか、ルキアを助けに
だが、あの時とは確実に違っていることを強く感じさせられていた。処断を下す者たちが例外なく愉悦に浸っていることである。
尸魂界の時は少なくとも処断までは粛々と、かつ事務的に行われていた。何せ、無抵抗にした同胞に処断を下すのだ。面白いことがあるはずがない。
一護は、彼らの狂気を感じさせられていた。
『そうだ。我らは神の意志を代行するものなのだ。その行いを邪魔する者も、断罪の対象じゃ。』
目に明らかな殺意を浮かべ、ゼノヴィアに向けていた刃を一護に向ける。
「クソッ…話にならねぇ。俺は、掟だからってありもしないようなことで処断するなんてことは絶対に認めねー。ゼノヴィアは、連れて行かせてもらうぜ。」
そう言い切り、一護の足元が明滅したかと思うと一護の姿が掻き消え、刃を向けるものを全員一撃で打倒し、ゼノヴィアの前に現れたのだった。
ゼノヴィアは、それを呆然と見送ることしかできなかった。
「まだ、追手が来るかもしれねー。とにかくここを抜け出すぞ。」
その突然の言葉と行動にゼノヴィアは唖然としてしまい、言葉に従って動くことしかできなかった。
「このあたりの路地裏まで逃げてくりゃ、とりあえずは大丈夫だろ。」
「…どうして。」
「ん?」
「どうして、私なんかを助けたんだ‼‼お前からしたらあの日あの戦場にいただけの間柄だろう。なぜ、そんな相手を危険を顧みず助けようと出来る?」
私の中には、さっきまでの諦観とは一転して激情が荒れ狂っていた。なぜ、そんな行動が自然とできる。私なんか、助ける価値もない人間なのに。
「なぜってそりゃ、俺はたくさんの人を守るって決めてるからな。守らなきゃいけない人がいるなら、俺は助けに行くぜ。まあ、こんなことになるなんて知らなかったなら、助けにもこれなかっただろうがな。」
「…なら。」
なら、どうして彼は断罪の場のことを知ることが出来たのだろうか。
「アーシアっていったかな。頼まれたんだよ。お前を助けて欲しいって。」
「ッ‼」
「『教会の信徒である彼女が、神の不在なんてことをを知れば私のように追放どころじゃないかもしれません。私たちは事情があって助けに行くことが出来ません。一護さん、どうか力を貸してくださいませんか。』ってな。まあそういうわけだ。」
そうか、彼女が。
私は彼女につらい言葉しかかけていないのに。恨まれても私は仕方なかったというのに。
こんなにも暖かいものがこみ上げてくるものなのだな。人に想ってもらえるというのは。
だが。
「せっかく、助けてくれたのにすまないが、アーシアには、お礼だけを伝えてはくれまいか。」
「ハァ?」
「『神が死んでいた。』それなら、もう私には生きる理由なんてないんだ。」
「おい。」
彼の表情が、言葉が、次第に怒りを宿すが私は話すことを止められない。
「それに、私は許されない過ちを犯している。」
決して、自分から望んではいなかった。でも異教徒を断罪したんだ。この手で。その事実は変わらない。この血に濡れた手も。だから、助けてもらっても一緒にはいられない。
「今更、明るい場所で生きていくのは……ッ‼‼」
出来ないんだ。そう、言おうとした。言うことが出来なかった。
いきなり、顔を平手で打たれたからだ。私は目を瞠る。
私の顔を真正面から見つめながら彼は話し出した。
「ふざけてんじゃねーよ‼神が死んでた?それが起きたのはずっと前だろ。その間、お前に何か不都合でもあったか。ねーだろうが。そんなことで死のうとなんか…すんなよ。」
「…でも。」
「…俺は死神だ。死神ってのは、いわゆるこの世とあの世の魂の均衡を司るバランサーの役目を負っている。だから死んだ人間の魂、霊ってのが見えるし、話せたりもする。」
「ッ‼」
「そんな中には、事故に逢っちまったガキとかだっている。もっと生きてたかったって泣いてた奴もいた。」
「…」
「おまえが、どんなことをしてきて、どんな負い目があるかは、俺は知らない。話してくれるなら聞くが、話したくなきゃ別にいい。無理に知ろうとは思わねーからよ。」
「でもよ、それで死のうなんて思わないでくれ。生きてくれよ。お前のことを心配して、想ってくれる奴がいるんだから。」
「…ぁ。」
私は生きていてもいいのか。こんな私が一緒にいても。
そう思ったら涙が止まらなかった。一護の胸に縋り付いて泣き、嗚咽を漏らした。私はしばらく、そうしていることしかできなかった。
読んでくれてありがとうございました。急ぎ目だったのでどこかミスってるかもしれません。
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会談
「っというわけで、私は今ここにいられるわけさ赤龍帝。」
イッセーこと俺、兵藤一誠は、この間の事件の顛末とどうしてここにゼノヴィアがいるのかを直接本人の口から聞かされていた。
「…そ、そうなのか。それでここにいるのは、わかったんだけどさちょっと聞いてもいいかゼノヴィア。」
その説明で何があったかは、だいたい分かった。わかったけどよ…
「ああ、なんでも聞いてくれて構わないぞ。」
「どうして朱乃さんと二人して、そいつを取り合ってるんだ‼」
どうして部室にきたら、二人でそいつを取り合ってるんだよ‼‼一緒にきた木場なんか、その光景見て笑ってるけど顔が引きつっちまってるしよ。なんか俺に話をしてくれている間にも攻防を続けてるし。
なんなんだあいつは‼美少女に囲まれやがって、しかもあんなにおっぱいを押し付けられて平然とした顔でお茶飲みやがって‼うらやまs、いやいや、けしからん、けしからんぞー‼
そんなことを考えて言った俺の質問に
『そんなこと決まっているだろう(いますわ)、あんなふうに扱われて彼に惚れないわけがないだろう(ありませんわ)?』
そう返され、俺は突っ伏し、あいつは飲んでいたお茶を噴き出した。
「…そろそろ、わたしは彼の話が聞きたいのだけれど、いいかしら。」
そんなカオスな
一護の周りで騒いでいた二人も、その言葉にしぶしぶ従っていた。二人ともそこから離れようとはしなかったが。
「じゃあ一護、あなたは、ゼノヴィアを助け出した後、私たちにあなたのことを教えてくと言ったわね。私が代表して質問させてもらってもいいかしら?」
「…ああ、いいぜ。俺もあんたらのことは知りたいと思っていたからな。」
一護はそうぶっきらぼうに答えた。その姿は不機嫌なように見えるが彼をよく知るものから見ればただの照れ隠しであった。
「それじゃあ、私たちのことはあらかた話したから今度はあなたの番ね。あなたはあの事件のとき、自分のことを死神代行といっていたわね?あなたは死神たちの神話体系の存在なの?死神代行なんて
ソファに座りながらリアスはそう尋ねた。
「俺も悪魔が実在するなんて、初めて聞いたけどな。羽を見せてもらって信じないわけにはいかねーけど……まあ多分だけどよ、ここの奴らのいう死神ってのと、俺は違うものだと思う。」
一護は頬を掻きながらそう答えた。
「それってどういうことかしら。」
「ん~上手くは説明できねーけどよ。俺らのいう死神ってのは、役職みたいなもんなんだよ。生死のバランサーみたいなもんか。そっちのは種族的なものをそう呼んでるみたいだしな。」
「……私たちのいうところでの死神と違うというならあなたは、一体何者なの?あの事件のとき白龍皇は学校に張ってあった結界を破ってきた。それならまだ理解できる。何しろあの結界は転移魔法を弾くものだもの。でもあなたは突然現れたそれはどういうことかしら。」
リアスの言葉にその場にいた殆どのものがはっとしたような顔を浮かべ、一護を見る。
一護がどうにか答えようかと口を開きかけた時、
『その質問は、アタシがお答えしましょう‼‼』
「な、なに。」
その突然の出来事に一護以外が警戒の色を示す。
「浦原さん?!」
そこには、一護の代行証から光が出て、まるでホログラムのように浦原を映し出していた。
『イヤー、そっちに黒崎サンが無事着けたみたいでよかったッス。何しろ連絡がうまく繋げることができませんでしたから。』
「まあ何とかなってるから大丈夫だぜ。てかこんな機能、いつの間にくっつけったんだよ。」
『そりゃあまあ置いておきましょう。悪魔…ですか。面白い存在がいるんスね。』
「じゃあ、あなたが説明してくれるのね?」
一護の態度で危険はないと判断したのか、リアスがホログラムの浦原に向かって声をかける。
『あんまり、時間もなさそうなんで、手短に説明するッス。簡単に言うとあなた方の世界とは別の世界から黒崎サンは来ています。いわゆる異世界ってやつッスね。』
「…異世界。じゃあ彼を転送してくるだけの技術がそちらにはあるのね。」
イッセーたちは驚きを隠せないのか、目を丸くしている。
『いいえ、送り込みは出来ましたが技術ではありません。今回、我々の世界にできた穴の調査で彼に行ってもらい、異世界であるという観測ができただけにすぎませんね。』
「そう、分かったわ。じゃあ彼は私たちが迎えるということで、今のところよろしいかしら?彼には救われている恩があるから。」
『ワカリました。それならお願いするッス。それにしても黒崎サン………』
「何だ、浦原さん?」
浦原の真剣な雰囲気に一護は身構えた。
『異世界についてそうそう美少女を侍らせるなんて、黒崎サンもスミに置けないっすね~』
アッハッハッハと扇子を手に持ち、軽い調子でそういった。
「な‼」
『いやー夜一さんがあいつは風貌の割に、うぶで童貞だっていうもんッスからどうかと思ってましたが、こんなことになっているなんてやるッスね。』
そういい、ホログラムの浦原は笑みを浮かべる。
「ッ…」
一護は恥ずかしさで何も言えず、蹲っていた。
『あ、そうそう黒崎サンこれは不確定情報なんですが……………………。』
「浦原さん?」
「通信が切れた様ね…」
「アノヤロウ…」
一護は次、浦原に会ったときに一発ぶち込むことを決意したのだった。
読んでいただきありがとうございます。
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駒王学園での生活
これからも死神inハイスクールD×Dをよろしくお願いします。
ピンポーン ピンポーン
「あ、そうか俺、今うちにいるんじゃなかったな。」
一護は浦原に頼まれ、元いた世界とは別の世界に来ているのだった。そして現在、世話を買って出てくれたリアスの用意してくれたマンションに住んでいた。
「こんなに早くに誰だ?」
こちらの世界にはまだ知り合いなど、ほとんどいない。
向こうの世界にいた時のように、親父に変なプロレス技を毎朝かけられるようなことはないし、水色やケイゴたちが家に迎えに来るわけではない。
では、現在の一護の家へやってきたのは一体、誰なのか?
「おはようございます。一護さん。」
そこにいたのは腰ほどまでに伸ばした、艶のある黒髪を一纏めにして今日から一護自身が編入する予定である学園の制服に身を包んだ女性、姫島朱乃であった。
「あー。えっと、姫島だっけか?」
ドアを開けて彼女を見つけた一護は自身の記憶を探り、名前を何とか思い出した。
向こうの世界にいた頃から、同じクラスの人の名前でさえ覚えるのに苦労していた一護である。これから世話になるとはいえ、あの救出がなければ覚えられてはいなかっただろう。
「名前を憶えて下さってうれしいですわ。」
そんな、一護の内心を知ってか知らずか、そういう声には、うれしさをにじませていた。
「それで、こんなに早くにどうしたんだ?」
「よろしければ、学校まで一緒に行きませんか?というお誘いに来ました。道に迷って初日から遅刻ではいけませんから。」
微笑みながら朱乃はそういった。
「そっか。わざわざサンキューな姫島。でも、悪ぃな。俺、朝飯まだなんだ。」
わざわざ家まで迎えに来てくれた彼女に一護は申し訳なさそうにそう言った。
一護の家では大抵、ゆずが食事当番を担っていた。一護も飯を作れないわけではないが、ついつい家にいる感覚でいたためまだ作り始めてもいなかった。
「あらあらうふふ。それはいけませんね。では一護さん。今日は私が朝ごはんを作って差し上げますわ。」
それは名案だというような顔をして、彼女はさりげなく一護との距離を詰める。
「あ、ああ。よろしく頼む。」
そんな彼女に気圧されて、一護はそう言うしかなかった。
「しっかり全部食べていただけてうれしい限りですわ。」
「いやー俺も助かったわ、うまかったし。」
朝食を取り終え、二人は駒王学園へと向かっていた。
「なぁ。…それよりそろそろ腕を離してくれねーか?」
「うふふ、いいじゃないですか一護さん何も減るわけではありませんし。それとも一護さんは私に腕を組まれるのは、お嫌ですか?」
朱乃は寂しそうに見上げながらそう言った。
「いや、じゃねーけどよ…」
一護はぶっきらぼうにそう言った。
「うふふ、じゃあこのままで行きましょう。一護さん。」
その言葉にパァっと顔を明るくし朱乃は一護の腕を引っ張り進んでいくのだった。
授業を終え、一護たちは、オカルト研究部、通称オカ研に足を運んでいた。
「ふう、疲れた。なんか学校も」
「うふふ、お疲れ様です。一護さん。」
「お、サンキュ姫島。」
部室に来て一護は朱乃にお茶を入れてもらっていた。
他の部員はまだ来ていないようで部室には一護と朱乃、二人っきりであった。
「いえいえ、一護さんのためなら何でもいたしますわ。隣に座っても?」
「ああ、いいぜ。…………ってちょっと待て姫島何をしてるんだ‼」
「なにって一護さんソファに座っているだけですわ。」
「いや、座っているだけって………って服の襟を緩めるなよ‼話を聞け‼」
朱乃は一護の隣には座ったのだが、座ると言うよりしなだれかかっていた。
なぜか、少し服をはだけさせて。
「あらあら、うふふ。大丈夫ですわ一護さん。私は一護さんが望むなら、見られても平気ですわよ。」
「いや、そういう話じゃ、ってどこ触ってんだ。」
「うふふ一護さんは、細い体なのにずいぶん鍛えられていますのね。」
朱乃は一護の体を指先で這うように触り始める。
こういうことに見た目に反して全く体制のない一護である。
どういう反応をするのかは、夜一の時に実証済みであり、
「う、うわぁ。ちょ、や、やめ。」
結果、盛大に一護は焦っていた。
その時だった。
『あなたたちは、部室で一体何をしているのかしら?』
そこにはリアス含め、他のオカ研の部員たちと生徒会の面々がいるのだった。
読んでいただきありがとうございます。
次回、生徒会と忍び寄る影
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生徒会と忍び寄る影
「まったく、貴方たちは。まだ昼間なのよ。しかもここは学び舎よ、そこで一体なにをしているのよ」
リアスは呆れてそういった。一護はあからさまにホッとした顔を浮かべていた。
「あらあら、うふふ。そんなこと言ったってリアス。あなただってイッセー君には同じようなことをしてるじゃない。私と一護さんが何をしていようと関係ないでしょ。それにこれはスキンシップよ。」
そんな様子のリアスに朱乃は残念そうにしながらも笑って言いかえした。話しながらも決して一護の腕は離そうとしなかったが。
「う、うるさいわね。それに今日は一護のことをソーナたち、生徒会にも紹介するって言ってあったじゃない」
そういい、扉の前から一護たちの前へ移動した。ゼノヴィアは、朱乃への対抗心なのか朱乃の反対側の腕に絡みつく。
一護は一護でそんな二人を邪険にもできず、そのまま話を聞くことにした。
「そういえば、そんなことも言っていたわね」
「そんなことって、ハア。もういいわ。一護、紹介するわね。こっちにいるのがソーナ達、生徒会のメンバーよ。彼女たちも私たち同様、悪魔よ。この間の戦いの時は、あたりに被害が出ないように結界を張っていたわ。というわけで一護は自己紹介してくれる?」
そう言ってリアスは一護へ自己紹介をするように促した。
「黒崎一護だ。リアスからも聞いているかもしれないが死神代行だ。こことは違う世界から来て…って聞いてるか?」
「………ソーナ?」
「そんな、二人とだなんて、ふしだら………コホン。えっとごめんなさい。私は、支取 蒼那いえ、ソーナ=シトリーです。一応、ここの生徒会長をしています。裏の二人は同じ生徒会メンバーです。男の方が匙元士郎、女の方が真羅 椿姫です。わかるかもしれませんが彼らはどちらも私の眷属です」
本人は毅然とした態度で答えたつもりだが、若干の頬の赤みを隠しきれてはいなかった。そのため普段から発していた威厳は皆無であった。
「そ、そうか。よろしくな。俺のことはリアスから聞いてるって認識でいいか?」
「はい、そう思っていただいて結構です。ですのでこちらからは聞きたいことは特にはありません。ですのでこちらとしては、今回は顔合わせと、挨拶程度です。この学校に通っていただくことにもなりましたし」
「そうか、わざわざありがとな」
「いえ、とんでもありません。あなたがいなければ、リアスともどもあの事件でやられていましたから。」
「じゃあ、聞いてもいいか?」
「はい、私に答えられることなら」
「あいつ、コカビエルの奴はあの後どうなったかわかるか?」
「…どうやら、堕天使の総督、アザゼルの話では、地獄の最下層コキュートスでの永久冷凍の刑に処されたそうです」
「そうか……」
「そういえば、あなたおかしなことをことをあの戦いの最中コカビエルに言っていたわね。どうしてかしら」
「ああ、それは本気の殺し合い、戦いのの中だとわかるつーか伝わってくるんだよ。相手の心みたいなもんがな。ぼんやりしたもんだけど、あいつは戦いを欲しているとは言っていたが、自分の部下や仲間を殺された恨みをどこにぶつければいいかわかんなくなっちまってただけみたいだった。だからあいつに問いかけたんだ」
「そう…」
そんな一護の言葉に、リアスとソーナ達は悲痛な表情をを浮かべていた。
だが一護には、その様子がむしろうれしく感じられていた。聞けばコカビエルは学園ごと街を吹き飛ばそうとしていたらしい。そんな被害者である筈の彼女たちが少しでもコカビエルのことを思い、考えてくれたことが。
そんな彼女たちに一護は好感をおぼえていた。
「それともう一つ聞いていいか?」
「ええ、何かしら?」
「どうして、さっきからそこの二人は俺のことを親の仇のような目でにらんでいるんだ」
その一護の指摘に彼女たちが振り向くと、匙とイッセーがやっかみを込めた視線を一護に向けていた。
「「クソウ、なんで美少女二人に囲まれて平然と、しかもむしろ眉間に皺を寄せて、いやそうにしやがって。これだからイケメンは‼」」
ばっちり声まで出ていたが。
「「こうなれば、決闘だ‼」」
そういい、二人は殺気を一護に向けていた。
「ハア、ごめんなさい、一護。興奮したこの子たちは止めるのが大変だから少しだけ相手をしてもらえないかしら」
「いいけど、大丈夫かそいつら。なんか目が血走ってるけど。なんか悪いものでも食べたんじゃ」
「…まあ、気にしないでください。病気みたいなものですから」
そういい、一護にお願いする彼女たちにはあきらめと疲れの表情が出ていた。
-地獄の最下層コキュートス-
「おいおい、ほんとにこんな奴を出すのか」
「仕方ないだろう我が陛下の命令だ、というか貴様も地獄から引っ張り出してもらえるだけありがたく思え。」
「へいへい、わーってますよ。感謝してますよ。わざわざ鎖を断ち切って地獄から出られたんだから。ってまだ地獄か」
「あまりうるさくするなら、あの研究バカのところに送り付けるぞ」
「へぇ。そりゃ勘弁だわ」
「よし、仮死状態だが取り出せた。蘇生は本部に戻ってからだ。働けよ」
「了解、了解、アーロニーロさんよ」
その言葉を残し、外套のようなものを着込んだふたりはコカビエルを抱え姿を消すのだった。
読んでいただきありがとうございます。そろそろ新章にいけるといいなあ。
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堕天使総督の性格って…
何かといそがしい今日この頃でス。
次は何とかひと月以内には!
そう言えば、これまだ見てくれている人はいるのだろうか…
「そして、イッセー先輩たちは、五分と持ちませんでした…」
「ちょっと、ちょっと。小猫ちゃん、もう少しは頑張ってたでしょ‼」
「い、イッセーさんも次がんばれば、きっと勝てますッ!」
「ごめんアーシア。その慰め方は逆にツラい…」
「ほんと貴方、どういう反射神経をしているのかしら?」
「いやいや、こいつら殺気ダダ漏れだしよ。反応すんなっつー方が難しいぞ?」
「「クソウ、イケメンで強いとかマジユルサネェ‼‼」」
「はいはい、匙いい加減にしておきなさい」
「か、会長まで…」
ことの発端は少し前にさかのぼる。
オカ研前の庭でイッセー達は互いに向かい合い、他の部員や会長たちは少し離れたところからその様子を見学していた。
「相手にしてくれとは言ったけど、ホントに二対一でいいのか?」
「言っといてなんだが、さすがに二対一っていうのは…なぁ?」
イッセーと匙はいくら自分達から吹っ掛けたとはいえ、悪魔として、
まあ、その心配は一護が
「ああ、別に問題ねーぞ」
しかし、そんなことは気にも留めないように一護は準備運動を終え、サラリとそう答えた。
「「なめやがって、ブッ殺す‼‼」」
甘く見られたと勘違いする二人は合図もなしに
…数の利をわざわざ自分達から潰して。
結果はまあ………お察しの通りである。
イッセーの力を分け与えた匙の
結果として、一護に軽くいなされ、それでも食らいつこうとして転がされ続けた二人は、文字通りボロボロになって地面に荒い息をしながら倒れ込んでいた。
「イッセー。貴方ねぇ、もう少し考えて戦えないの?」
「貴方もですよ匙。わざわざ自分の利を潰してどうするのですか。…これは後でお仕置きですね」
ふたりの主人達は、呆れながらイッセー達に声をかけた。
「ぶ、部長~」
「か、会長。勘弁してくださいッ!」
自分から勝負を仕掛け大敗した二人は、自分たちの敬愛する主君に呆れられ、前者は情けない声を、後者は怯えた声をあげるのだった。
「それにしても、一護先輩は…どんな腕力をしているのですか?イッセー先輩たちを軽々と放って平然としているなんて…」
そんな彼らを置き去り、一護の戦いを見守っていた小猫は疑問を投げかける。
その瞳には強さを欲するゆえの焦りがあったのだが、この時は誰にも、小猫自身にも気付くことが出来なかった。
「ああ、それは
「フル…ブリング?」
「その説明は俺も聞きたいね、死神代行君?」
一護が説明しようと言葉を発し始めたちょうどその時、黒い着流しを来た壮年風の男が騒がしい裏庭に割り込むように、気安く声をかけて来た。
「近くで見たが、半端じゃねー魔力を感じるな。しかも力を出し切ってないときてやがる。こりゃー、ヴァ―リが興味持つのも頷けるな」
突然現れたその男は、気安い態度を崩さず話を続けるが、裏庭に集まった面々は即座に警戒心を露わにする。
「誰よ貴方‼ここは関係者以外立ち入り禁止なのよ」
「オウオウ、サーゼクスんのとこの妹殿はキッツイね~もっと肩の力を抜こうぜ~そんなんじゃ赤龍帝にも逃げられちまうぞ?」
「なッ‼」
リアスはその言葉に顔を赤くして言葉を無くした。そんなやり取りに周りの空気は一気に弛緩した。
一護ただ一人を除いて。
「あ、部長。この人です。堕天使の総督だって言ってた俺のお得意様!」
「「「堕天使の総督⁈」」」
「今度ここで天使、堕天使、悪魔の三勢力の会議があるからな。今日はその挨拶と下見がてら来ただけだ。別に取って食やしねーから安心しな。だから死神代行君も警戒を解いてくれよ。しゃべり辛いだろ?」
肩を竦め言葉を放つ堕天使の総督の態度に、状況をを理解したリアスが眷属達に今日集まった理由がその会議にあることを話し、全員が一端、落ち着くことが出来た。
「総督殿、下見の予定は明日だと伺っていたのですが、何か問題がおありでしたか?」
そのやり取りを聞いて、ソーナがやっと堕天使の総督、アザゼルに声を掛けた。
そもそも、こんな騒ぎにならないように、彼女はオカ研の面々を交え、事前に説明をしようと考えていたのだ。まあ、その労力はアザゼルのおかげで脆くも崩れ去ったのだが。
「ああ、その方が面白いだろ?」
とある彼女の姉に先日まで捕まっていたこともあって、現在ストレス過多なソーナは、いい笑顔でそう言うアザゼルに珍しく殺意を覚えるのだった。
彼女の顔には先程までの無表情とは違い、軽く青筋が浮き出ていた。
「…」
そんなソーナに一護は少し同情したが、よく考えれば自分と浦原も似たようなやり取りをしていることに思い当たり、決闘でも感じなかった疲労感と、何とも言えない虚無感を覚え、一護はひどく疲れた表情を浮かべる羽目になるのだった。
読んでくれてありがとうございます。
次回、明かす力と過去
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朱乃と一護
一護とソーナが自分たちの境遇を嘆くのを気にせず、アザゼルは話を戻すように一護に向かって声を掛ける。
「それで、随分とまぁデケー魔力を感じるが、お前さんはいったいどういう存在なんだ?」
その質問に一護は、ほとんどがリアス達に話した時と同じように自分がこことは別の世界から来ていること、そこで起きた異変を調査しに来たことを伝えたのだった。
まあ、それを告げる声は疲れた気配を漂わせながらではあったのだが…
「ふーん…魔力じゃなく、霊力って力があって俺らみたいな存在がいない世界ねェー。それで死神代行というわけか…なるほど、なるほど。通りでこの世界のどこの神話体系の死神達とも話がズレるし、ヴァ―リが戦い以外に強い興味を示すワケだ」
納得したようにうなずきながら、アザゼルは一護の話に反応した。どうやらアザゼルがここへやってきたのには、少なからず一護のことについて知るという狙いもあったようだった。
「待て待て、オッサンが堕天使の総督とやらなのは、分かったけどよ。なんでこの間の白い鎧のやつとアンタは仲がいいんだ?あいつ堕天使ってわけじゃねーだろ?聞いた話だと、別の種族同士は仲が悪いことが多いって聞いたけど」
あいつ、ドラゴンを宿してるって話だし、と一護は疑問をぶつける。
「う、ウルセー、まだおっさんじゃねーよ‼って言っても、最近は話し合いが出来ないほど仲が険悪ってーわけでもないからな。いろいろ親交はあるわけだ。ま、研究者な俺としては、早いとこ和平が成っちまえばそれに打ち込めるしな!」
動揺したように言葉をどもりながらも、アザゼルは一護の問いに軽く答えた。
「そ、そうなのか…浦原さんに言われたことでもあるし、俺も、もう少しこの世界について知った方がいいかもな」
その返答と研究者というワードに、二人ほどの顔を幻視しながら、やはり浦原に言われた調査の為にも行動を起こそうかと一護は考えを巡らせ始める。
「俺としては知的好奇心が抑えられないからもう少し、お前さんと言葉を交わしていたい気はするんだが……こうも
「娘?………朱乃、どうしたんだ?」
ふと一護が、肩を竦めたようにして話すアザゼルの視線の先に目を向けると、この世界に一護が来てからよく世話になる朱乃の姿があった。
アザゼルと、アザゼルの先にいる何かをにらみつけるようにして…
だが、一護の視線に気付くと、朱乃はバツが悪いのか別の場所に視線を逸らしたのだった。
「じゃあ、そっちはそっちで話があるみたいだし、続きは会談の時にでもするか。またな!」
それだけ口にすると、後ろ手に手を振りながら、アザゼルは来た道を戻るように姿を消したのだった。
そのすぐ後のことだった。
「一護さん、明日の放課後少し付き合って頂けませんか?」
そんな言葉を一護が、朱乃から切り出されたのは。
そしてアザゼルが訪れた次の日、一護と朱乃は、約束通り二人きりで会うこととなった。学校近くで待ち合わせをした一護は、朱乃に連れられ、とある神社へとやってきていた。
神社につく頃には、もう辺りは日が暮れ、少し薄暗くなり始めていた。
「どうぞ、遠慮せず中へ入ってください一護さん」
辺りの境内を物珍しそうに眺めていた一護は、その言葉に促され朱乃と共に朱塗りの屋根を持つ社殿の中へと入っていった。
「へえ、ここは朱乃の実家なのか」
「はい。もっとも、この家に戻るのは週末がほとんどで、普段は学校の近くに住んでいるんですよ」
「そうなのか?」
「ええ…」
一護と朱乃は用意されたお茶を飲みながら、縁側に並んで座り、取り留めない話を続けていた。
「…一護さん、本当は気付いているのでしょう?こんな、なんでもない話をするためにあなたをここへ呼んだのではないと」
少し時間が経った頃、朱乃は一護にそう、切り出した。
その声は、少し怯えを含んだもののように一護には感じられていた。
「…」
「沈黙は、肯定と受け取りますわ」
「…昔、ある奴に悩みを無理に打ち明ける必要はないって言われてな。随分、気が晴れた。それからは、悩みとか無理に聞き出さないようにしてんだ。だから話すのが辛いなら言わなくていいぜ」
朱乃の言葉に困ったような表情を浮かべ、一護はそう口にする。
その言葉に、驚いたような顔を浮かべ、朱乃は相好を崩す。
「それは…とても甘美な提案ですわね……でも、聞いてほしいんです。ワタシのことを。ワタシを救ってくれたあなただから」
その言葉を皮切りに朱乃は自分のことをぽつりぽつりと語り始めた。
「私の母は、とある神社の巫女の家系でした。仕事の内容は、まあ、簡単に言うと退魔を生業としていましたの。ですが、ある堕天使を救ったことから二人は恋仲となり、ワタシは生まれました」
「ッ!つまり朱乃は堕天使と人のハーフ?」
その告白に一護は驚きを露わにした。
「そうなりますわ。実をいうと、この神社はもともと私が幼いころまで住んでいた場所なんです」
朱乃は庭先に視線を向け、懐かしむように話をつづけた。
「そうだったのか…ん?それじゃあ、なんで悪魔に転生することになったんだ?」
「…それは、ワタシの母親が殺されたからですわ…堕天使と通じ合った私たちを疎ましく思っていた身内に刺客を送り込まれて」
「…」
一護は黙り込み、視線を逸らさず、堰を切ったように言葉を紡ぐ朱乃を見つめていた。
「刺客たちが私たちを亡き者にしようとやってきたときは、
「母さまは襲ってきたものから、必死で私を守ってくれました……あいつが私たちのところに駆けつけたのは母さまが事切れてからすぐのことでしたわ…」
「『どうして守ってくれなかったのか』、『すぐに来てくれなかったのか』、そう、詰め寄る私をおいて………あいつは私の元を何も言わず、去りました」
「ワタシは憎かった。母さまを殺した奴らも、助けてくれなかったあいつも、そんなあいつがいる堕天使も。自身に流れるこの血も……何もかもすべてが」
「そんな憎しみに囚われているときに、リアスと出会ったの。いっそのこと、悪魔にでも転生すれば、この薄汚い血と決別できると信じて…でも、結果として生まれたのが堕天使の羽と悪魔の羽、両方を持つおぞましい化け物でした。ふふ、笑えますわよね」
朱乃は自らを卑下するように自嘲した。それは一護に醜い自分をを見せつけて、どうだ嗤ってくれと言っているも同然の口調だった。
「…」
「奇妙でしょう。不気味でしょう。そもそも、悪魔なんていない世界から来た一護さんにとって、どちらも奇異に、恐ろしげに映るかもしれませんが……つまり、私には悪魔の羽と堕天使の羽があります。…………本当は、本当のワタシは………どうしようもない、おぞましい化け物なんです」
そう、朱乃はうつむき加減に言い切ったのだった。
読了ありがとうございます。
自らの秘密を語った朱乃に一護は何を想うのか。
次回 朱乃と一護②
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