遊戯王ZEXAL 知られざる八人目の七皇 (瑞田高光)
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オリキャラ設定 主人公+α

七穂氏(ななほし) 大輔(だいすけ)

 

年齢及び学年:高校3年生(18歳)→(トリップ後)ハートランド学園1年生(13歳)

 

容姿:栗色の髪を短く刈り上げていて、鳶色の瞳をしている→明るい茶色の髪を肩に掛からない程度に伸ばして毛先は外に跳ねており、ダークブラウンの瞳(普段着は明るい茶色のシャツに深い青のジーンズが主)

 

性格:冷静に物事を見る事ができる

 

【紋章アンデ】・【魚族エクシーズ】・【魚族軸シグナー竜&決闘竜】の使い手。

 

遊戯王はアニメ遊戯王ZEXALを見てから興味を持ってデッキを作っていた。

最初は【アンデット族】を軸にして色々とコンセプトを変えつつ回していたが、次第に【紋章アンデ】で落ち着いた。その後、“超古深海王シーラカンス”を安売りで見付けてから二つ目のデッキである【魚族】デッキを2つ拵えた。

 

ZEXALのアニメが終わった後、家でデッキをいじっていたら突然激しい頭痛が生じ、意識を一時的に失う。その時、自分の生きている世界の神と出会い、自分の愛用しているデッキを持っていく事を条件に転移トリップ。気が付くと、そこはZEXALの世界……それもハートランドだった。

 

シンクロデッキは世界観に合わない事から一度KC社に報告。その後、海馬社長と直接面談し、その結果社長より直々にテスターとしての任を承る。

 

ZEXALの世界では両親が常に海外を飛び回っているプロデュエリスト(という設定らしい)の様で、家には基本大輔だけしか居ない。(前に住んでいた世界でも両親が居ない事が多かった為に)家事スキルはとても高い。

 

そして何故か大輔は遊城十代の母の姉の孫にあたる……要は十代の甥という何とも不可思議な事になっている。自分の叔父が有名人な為か、大輔はあまりこの事を公にはしたくないらしい。

 

ハートランド学園に転入後、隣の席の岩槻(いわつき) 優也(ゆうや)や、遊馬らと知り合う。

 

 

 

使用デッキ【紋章アンデ】(メインデッキ)

 

【魚族軸シグナー竜&決闘竜】

 

【魚族エクシーズ】(サブデッキ)

 

【E・HERO&M・HERO】

 

ext...

 

 

 

 

岩槻(いわつき) 優也(ゆうや)

 

年齢及び学年:ハートランド学園1年生(13歳)

 

容姿:めだかボックスの人吉善吉イメージ

 

性格:何事にも前向きだけど思考はちょっと残念なデュエル脳

 

【アーティファクト先史遺産】と【大量展開軸戦士族】の使い手。

 

デュエルが大好きでよく遊馬達と一緒にデュエルを楽しんでいる。

 

タクティクスは初手の展開を売りにするほど豪快。手札切れは激しいものの、火力アップカードや大量展開補助カード等を少し多目に投入している。基本的には【戦士族】のデッキを使っているが大会等公式の試合では【アーティファクト先史遺産】を使う事が多い。

 

十代には同じ戦士族デッキ使いとして憧れを抱いているらしく、十代がプロデュエリストになり、戦士族のリーグで初優勝した際にI2社の製作した“E・HERO アナザー・ネオス”のレプリカ3枚組を抽選で選ばれた人へのプレゼントとしていたところ、見事選ばれて手に入れた。度々、それ知ったデュエリストが挑んできたが、毎度毎度デュエルで返り討ちにしている。

 

今のところ戦歴はかなり高い方だが、運は少し微妙。

 

エースカードは【戦士族】が“CHキング・アーサー”、【アーティファクト先史遺産】が“アーティファクトーデュランダル”となっている。

 

 



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1期
No.00 プロローグ


2014年……日本某所

 

「…………これでアニメのZEXALⅡも終わりかぁ」

 

 とある一軒家の一室で一人の青年がテレビを見ながら伸びをしていた。彼の名前は七穂氏 大輔(ななほし だいすけ)。地元の高校に通う18歳の青年で……遊戯王カードプレイヤーでもある。

 

「さてと……デッキの調整しとかねぇと…………この前新しく引き当てたNo.(ナンバーズ)が強そうだったからな。エクストラの調整しないと……」

 

 大輔はそう呟くと学生鞄の中からデッキケースを取り出して、部屋の棚からカード保管ケースを持ってきてはその中から何枚かのカードを取り出してはそれらのカードを抜いては入れを繰り返していた。(学生鞄からデッキケースが出てきたのは彼がよく学校帰りにカードショップに寄ってはカードファイトをしているからである。)

 

「……うん、やっぱりこんなもんで良いだろ! 折角だし新しいデッキを試しに出掛けようかな…………っ!?」

 

 数分後、大輔は納得がいったらしいデッキをデッキケースに戻し、学生鞄とは別の鞄に入れて立ち上がった…………かと思うと、大輔は突然その場に崩れ落ちた。

 

「う……ぐ…………な、何なんだ……これ……は…………」

 

 大輔はその場でうめきながらもがいていたが、次第にその動きは微弱なものへとなり自分でも体が動かなくなる感覚を感じた大輔は心の底から死というものを感じ……大輔の意識はそこで途絶えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 辺り一面が真っ白な部屋の中に、一人の青年が倒れていた。

 

「…………う、うぅ……こ、ここは……? 俺は確か、デッキを組んでて…………それで……」

 

 青年……大輔は軽く頭を振って意識をハッキリさせ、辺りを見渡しながら先程やっていた事を思い出そうとしていた。

 

「…………しかし、ここは何なんだ……白しかなくて逆に不気味だな…………?」

 

 大輔が顔をしかめて呟いていると、突然自身の後ろから何かが発光しているのに気付き、後ろを振り返る……すると、そこには

 

「……誰、アンタ…………」

 

 そこには小学生程の身長の白いローブに身を包んだ男の子が立っていたのだ。すると男の子は軽く微笑みながら話し始めた。

 

「やぁ、七穂氏大輔君。僕はこの世界の異端を取り締まる……簡単に言ってしまえば神様だよ」

 

「はぁ!?」

 

 大輔は目の前に立っている男の子が自らを神様だと言っている事に驚きを隠せなかった。

 まぁ、実際にそんなことを突然言われても信じる事は出来ないのが当然だろう。事実、目の前の男の子……神様も軽く苦笑いをしながら続けた。

 

「まぁ、そんな反応は見飽きたけどね。それで……今日は君に伝えるべき事があるんだ」

 

「……伝えるべき事…………だと?」

 

 大輔の問いに神様は軽く微笑んで頷くと突然真顔になり、こう告げた。

 

「君はこの世界にとって異端な存在だ。だから、この世界から消えてもらう」

 

「な……なんで!? 俺が異端な存在って…………どういう事だよ!!」

 

 神様の発言に大輔は軽く焦りを感じ始め、問い掛けた。それほどまでに神様の発言が真実である事を感じとっていたのだろう。神様は少し哀しげな表情を浮かべて言葉を続けた。

 

「先程も自己紹介で言ったと思うけど、僕は異端な存在を取り締まる担当の神様さ。君がこの世界に来てから18年間ずっと影響が出ないか監視してたけど……影響の確認がされたからこうして君を僕の執行室へと呼ばせてもらったんだ」

 

「……で、何なんだよ…………その影響って…………」

 

 神様の言葉に大輔が恐る恐る訊ねる。すると神様が両手を前に出したかと思うと、大輔のデッキケースが突如として神様の両手の中に現れた。

 

「っ……それ、俺のデッキケース…………」

 

 神様は大輔のデッキケースの中から1枚の黒縁のカードを取り出して話を続けた。

 

「君が新しく手に入れたこのカード……No.○○だっけ? これは本来…………この世界にはないカードなんだよ」

 

「えっ……ど、どういう事だよ!?」

 

「つまり……これは君という存在が影響を及ぼしたカード……これが出回ると大変な事になってしまうんだ」

 

「……そ、そうなのか…………じゃ、俺をどうしようってんだよ…………」

 

 神様の説明に大輔は疑問を残しながらも納得をせざるを得なかった。そして、恐る恐る神様に訊ねた。すると神様は憂いを帯びた表情で返した。

 

「簡単な話さ。この世界で君が存在したという事実を消して君を君が居ても影響の出ない別の異世界へと移動させるだけだよ。そうすれば、少なくともこのカードが出回ることはない」

 

「……そ、それって俺があっちでゲットしたカードとかも消されるのか…………?」

 

 神様の言葉に少し寂しげな表情を浮かべて大輔は訊ねた。彼はデュエルを好んでいたため、つい昨日まで使っていたカードが無くなるのはやはり寂しいと感じたのだろう。すると神様は軽く微笑んでこう言った。

 

「その心配はないよ。ただ、その世界の都合上、一部使えないカードとかはあるけれど基本的には使えるから心配しないで」

 

「よ、良かった…………」

 

 大輔は神様の答えにホッと胸を撫で下ろした。

 

「それじゃあ、これを君に。それと、このNo.は僕が封印しておくから…………時が満ちれば使えるとは思うけどね」

 

 そう言って神様が取り出した黒縁のカードとデッキケースを大輔に手渡すと、黒縁のカードは絵柄や名前、更にはテキスト部分が空白になっていた。

 

「それじゃあ、君を新たな世界へと案内するよ…………グッドラック」

 

 神様が優しく大輔の体に触れると大輔の体が次第に薄れていき、数分とたたないうちに大輔は消えていった。そして、大輔を見送った神様は既に彼の消えた場所を見ながら静かにこう告げた。

 

「君を正しい世界に送り届けた。あとは君がすべてを受け入れる覚悟を持つだけだ……その為に君にある力も与えた。これの正しい使い方をしてくれると信じて…………そして、頼むよ? No.○○の精霊」




こんな感じでどーでしょうか、GMSさん!(まだプロローグだし判断材料も少ないだろうけど)


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No.01 原作介入&vs???

少し強引ながらも原作に介入させました。

なお、やりたいことやったら予想以上に量が嵩んだので次の話までで1話と思って下さい。

やりたいことはやった。後悔はしてない。


「……う、うぅ…………こ、ここは……?」

 

 俺が目を開くと、太陽の明るさに思わず目を細めていたけど、不思議に思って体を起こして辺りを見渡すと、そこは何処かの公園だった。ところどころに遊具で遊んでいる子どもが見える。そして、ふと下に目を向けると自分が体を横にしていたのが背もたれ付きの木のベンチである事も分かり、俺自身の服装は前の世界にいたときと然程変わらない事も分かった。

 

「……あ、デッキ!」

 

 俺はついさっきまで変な空間にいたからか、少しの間頭の中が真っ白で何も考えれなかったが、ふとあの神様が持っていた俺のデッキの事が気になってポケットに手を突っ込んでみる。すると指先に何かが当たる感覚があって、それを取り出してみると……それは見間違うことのない俺のデッキケースだった。

 

「あった……」

 

 俺はホッと溜め息を吐いてデッキケースの蓋を開いて中身を確認することに。すると…………

 

「あれ……? カードが一部減ってる…………」

 

 俺が愛用していたデッキの【紋章アンデ】の中から『RUM-リミテッド・バリアンズ・フォース』が、そしてエクストラから『No.8紋章王ゲノム・ヘリター』『No.69紋章神コート・オブ・アームズ』『CNo.69紋章死神カオス・オブ・アームズ』がそれぞれ無くなっていた。更に『No.18紋章祖ブレイン・コート』の枚数が1枚に減ってる事に気付いた。

 

「何で…………って無くなってるカードがこれ等って事はまさか……」

 

 俺はある仮説を立てて立ち上がって辺りを見渡す。すると、少し遠くの方に特徴ある建物が見え、俺の考えは嫌疑から確信へと変わった。

 

 

 

 

 

俺は今、遊戯王ZEXALの世界に居るのだ

 

 

 

 そう考えるとデッキの枚数が減っているのにも納得がいく。何故なら【紋章獣】はこの世界の住人であるトロンのデッキで、何より無くなっていた2枚のNo.は元を正せばトロンのNo.だからだ。

 それにRUM(ランクアップマジック)やCNo.が無いのにも、まだこの世界は一期の世界なのだと考えれば納得がいく。この時期ではあるとしてもシャークのCNo.や、ホープレイ位だろうからな。

 では、何故No.であるブレイン・コートは俺の手元にあるのか……それも用意に想像がついた。恐らく、ブレイン・コートは俺のNo.なのだろう。しかし、俺の手の甲にNo.の刻印が無いことから俺を操っていると言うわけでは無さそうだ。

 

「それにしても、どうするか…………」

 

 俺はふと、これからの事を考えた。この世界の事が分かったのは良いが、如何せん今居る場所は公園のベンチだ。学生が真夜中に一人ベンチで寝ているところを見られたら警察に保護されてどうしたのかを尋ねられる事になる。

 俺は嘘があんまり得意ではない。嘘をつくときに癖が如実に現れるから分かりやすいと友人に言われた事があるくらいだ。

 だから、それだけは避けたい。となると家の様なものが必要になってくるし、学生が一人で暮らす意味とかも考えなくてはならない。そこら辺も面倒である。

 俺は途方に暮れながらデッキケースの入ってたポケットとは反対のポケットに手を突っ込む。すると、ポケットの中からカサカサと紙が当たる音が聴こえてきた。取り出してみると、何やら小さいメモ用紙があり、そこにはこう記されていた。

 

『無事に新しい世界へ辿り着いた様だね。これから君がその世界で住んでいくにあたって君の住む家を用意した。これを見たら直ちに向かってほしい』

 

 これを見た俺は初めてあの神様にありがとうと言いたくなった……言わないが。

 俺は特にやることもなかったため、直ぐに示されている場所へと向かった。

 

 

 

 

 

 

「…………まさかの一軒家かよ……」

 

 俺は示された場所にある一軒家の前に辿り着いた。何故一軒家なのかはさておき……俺は内ポケットにあった家の鍵を使って家の中へと入った。

 

 

 

「お、おおぅ……中々どうして結構立派な平屋建てなのだろう…………」

 

 中に入ってみると、木の温もりを感じるフローリングの床に木の柱……自分の予想以上に立派な家に驚きを隠せなかったが、今の状態ではデッキが使い物にならないため、何処かでデッキを調整する必要があった。そして、俺はある一室の扉を開く……すると、そこにあったのは…………

 

 

「うわっ……すげぇ…………」

 

 夥しい数のカード保管ケースがズラリと並んでいる…………まさに、デッキ調整部屋と言うべきだろうか……部屋の中央にはそれなりに大きめの机があり、実際に二人以上いれば調整を終えれば試すことも可能な位だ。そして、その上には1枚の手紙らしき物がおいてあったので見てみると……

 

『カードが無くなったのは心許ないだろう。良かったらこの部屋のカードを自由に使ってくれて構わない。自由にデッキを組んだり調整したりしてくれ。

そして、この部屋の何処かに君が使っていた“もうひとつのデッキ”を隠している。一応、その世界では使われていない召喚の“シンクロ召喚”を使うデッキだから隠させてもらっている。どうしても倒せない相手が居たときになら使っても構わないよ?

               神より』

 

「……本当に準備が良いな…………」

 

 俺はちょっと神様の手際のよさに感心しながらもスグにデッキの調整に取り掛かった。そのついでにもうひとつデッキを組むことにした。今の俺の【紋章アンデ】はNo.18を使うからNo.を持たない相手との対戦時には使わない様にしようと思うからだ。

 

「さて……どんなデッキ作るかな…………あ、そういやシンクロデッキが隠されてるって言ってたな……確か、俺が使ってたシンクロって言うと…………よし、思い付いた!」

 

 俺はまず新しいデッキを組むためのキーカードを探し始めた。そして、それを見付けると、それを軸にできるカードを探しまくった。そして……

 

 

 

 

 

「よっし、出来上がった。次は強化用のパーツだな……どうするかな…………」

 

 ひとつデッキを完成させた俺は即座に愛用デッキの補充パーツを探し始めた。それにしても、色々あるんだな……本当に。No.と神のカード、シンクロ系統のカード位じゃないか、無いのって…………しかもアニメオリカもあるし……これはデッキ調整が捗るな。

 

 

 

「……よし、こんなものか」

 

 そういうわけで結構アッサリと決まった。まぁ、減っていたパーツが少なかったのが幸いだったな。

 

「…………さてと、これからどうしよう……」

 

 そう、俺はこの世界でどんな風に生きていけば良いのかが分からん。まぁ、ハートランド学園に通うのが無難か……?でも、そうにしても職員なのか生徒なのか……何時から行くのか…………全く分からん。

 

「……とりあえず、リビング行くか」

 

 考えててもラチがあかないから、俺はひとまずリビングへ向かうことにした。大概、リビングにはカレンダーとかもあるだろうし……何より俺はメモを残したときは基本リビングにおいていたから、何かあるかも知れないし…………

 

 

 

 

 

「…………ほんと、どこまで面倒見が良いんだろな……あの神様」

 

 まさか、来週の月曜日にはハートランド学園へ転入する手筈になってるとは……

 まぁ、そんなわけで愛用デッキと新しく作ったデッキ、それにデュエルに必要なもの一式を持ってハートランド学園へとやって来た。学園からかなり近かったのは嬉しいな。

 

「さってと……ひとまず事務室行ってみるか。流石に無断で校内を歩き回るのはアカンだろ」

 

 と、言うわけで事務室へ向かうことに。時間的にまだ授業中…………だと思う。

 

 

 

 

 

「許可証貰えたし、どこから回ろうかな……」

 

 校内を歩き回るの理由はもちろん、下見…………ってのは建前で、本音はどこまで物語が進んでいるのかを確かめる為。それによって行動変えたりせんにゃいかんからな。

 

「…………ん? あれは…………」

 

 校内の高台の部分に誰かがいるのが見えた俺はポケットに入れていたD-ゲイザーを左目に装着、起動させた。すると……

 

「“ビッグ・ジョーズ”と“スカル・クラーケン”…………シャークか。お相手は……鉄男か」

 

 フィールド上に鉄製(だろうと思われる)の牙を持つ鮫のモンスター……“ビッグ・ジョーズ”と骨っぽい蛸のようなモンスター……“スカル・クラーケン”がおり、相手の顔グラが表示されると、そこにはこの世界の主人公の友人である人物の顔が表示されていた。

 

「こりゃ、第1話に間に合ったのか…………あ、“潜航母艦エアロ・シャーク”が出てきた」

 

 そうこうしてる内にビッグ・ジョーズとスカル・クラーケンが二種類の球体になって吸い込まれると…………オレンジ色の体で2体の鮫がくっついてて……元の世界だとハズレアと呼ばれてるエアロ・シャーク……原作効果なら相当強いのに…………ほんと、不憫だよなぁ…………

 

「いけぇ、エアロ・シャーク! ダイレクトアタック!!」

 

「うわああああっ!?」

 

LP800→0

 

 あ、終わった……確か、このあとだったよな、シャークが鉄男のデッキ奪うの……

 

「約束通り、コイツは貰って行くぜ……」

 

 シャークが鉄男に近付いていき、屈んでデュエルディスクに手を掛けようとする……

 

「ここしかないな」

 

 俺は即座にデッキケースから一枚のカードを取り出して……

 

「っつ! ……誰だ!?」

 

 カード手裏剣として投擲。投げたカードはそのままデッキを奪おうとしたシャークの左手に直撃! この世界じゃカード手裏剣は必須スキルだからな。

 まぁ…………実を言うと、元の世界でトランプで手裏剣の紛い事してた時期があって……正確さにはちょっと自信があったからやったんだがな…………って、あれ……手に刺さってる…………意外に火力あるのな。

 

「おい、テメェか! コイツを俺に向けて投げたのは!」

 

 ……っと、シャークに睨まれてるよ…………ま、止める予定だったし、良いんじゃね? 海老頭の……じゃない、この世界の主人公の遊馬と緑髪の女の子の小鳥(だったかな)が鉄男に駆け寄ってるし。

 

「そうだけど……何か?」

 

「……テメェ、この学校の者(やつ)じゃねぇな」

 

「君の名前は聞いたことあるよ……確か全国大会出場経験もある神代凌牙……だっけかな?」

 

「ほう……俺を知ってるのか」

 

「あぁ…………ま、生憎と負けるつもりはないがな……ってか負ける気がしない」

 

 シャークが少し調子に乗ってるからその鼻をへし折ってやった。案の定、怒ってるけどな。

 

「テメェ……それどういう事だっ!!」

 

「そのカードよく見てみろよ」

 

「あぁ……? ……融合モンスターの“深海に潜む鮫”…………?」

 

 皮肉を込めて送ったけど、まだ気づいてないんだな……

 

「融合モンスター……つまり、お前自身だけではなんの意味もない……そして、深海に潜む鮫……要は深海の事しか知らないアマちゃんだって事だよ。俺がデュエルで軽く相手してやるから……掛かって来いよ」

 

「貴様、シャークさんを侮辱するのか!!」

 

「おもしれぇ……その喧嘩(デュエル)、受けてたつぜ!」

 

 おや、ちょっと想定外。当日に受けるなんて聞いてないけど……ま、デュエル出来るならやるか。

 

「うっし! デュエルディスクセット……D-ゲイザーセット……デュエルターゲット……ロックオン!」

 

【ARビジョン、リンク完了】

 

 すっげ……現実(リアル)でこれが出来るなんて…………本気で燃えるだろ! 遊馬がやる前に一度軽く揉んでやるか。ああいう奴って大概負けたら再戦申し込んできそうだし。その時は遊馬とデュエルさせるか。

 

「このデュエル……互いにデッキを賭けさせてもらう。異存は無いな?」

 

「……いや、お前はデッキを賭ける必要はない。何故なら、お前は俺に負けるからだ」

 

「っ……貴様ぁ…………今に吠え面かけなくしてやる!」

 

「出来るもんなら、やってみろ!」

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

先攻 凌牙LP4000vsLP4000大輔 後攻

 

 

 

「俺の先攻っ、ドロー!」

 

凌牙手札5→6

 

 さて、このときのシャークはまだNo.は持ってなかったからな。折角だし俺の新しく作ったデッキでお相手するか。それにしても、手札が微妙かな……

 

「俺は“キラー・ラブカ”を召喚!」

 

キラー・ラブカATK600

 

 キラー・ラブカ……魚族の多いシャークのデッキらしいカードだよな。

 

「更に、手札の“シャーク・サッカー”を特殊召喚! コイツは魚族・海竜族・水族モンスターが場に現れた時に特殊召喚出来る!」

 

シャーク・サッカーATK200

 

 魚族が軸デッキには有難い特殊召喚出来る鮫だよな、サッカーって。俺もこのデッキでは重宝するよ。

 

「レベル3が2体か……来るか?」

 

「俺はレベル3のキラー・ラブカとシャーク・サッカーでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!

 

現れよ、“潜航母艦エアロ・シャーク”!!」

 

潜航母艦エアロ・シャークATK1900

ORU2

 

「エアロ・シャークか……」

 

「俺はエアロ・シャークのモンスター効果発動! オーバーレイ・ユニットを1つ使用して俺の手札の数×400分のダメージを与える! 俺の手札は4枚! よって、与えるダメージは1600!! 食らえ、エアー・トルピードっ!!」

 

潜航母艦エアロシャーク

アニメ版効果

1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動する事ができる。

手札の枚数×400ポイントダメージを相手ライフに与える。

 

エアロ・シャーク

ORU2→1

 

 エアロ・シャークのエクシーズ素材がひとつ吸収されたかと思うと、魚雷的な何かが4つ出てきてそれから更に弾が4つずつ出てきてコッチに向かって飛んできたっ!? そして地面に当たると爆風が俺に向かって激しく吹き付けて来る……!

 

「ぐううううっ……」

 

大輔LP4000-1600=2400

 

 それにしても、本当にOCG化されたときは驚愕だったなぁ。手札×200バーンの調整でも良かった気がするのに…………

 

「まだだっ! 魔法カード“浮上”を発動! 俺の墓地のレベル3の魚族モンスターを表側守備表示で蘇生させる! 蘇れ、キラー・ラブカ!!」

 

キラー・ラブカDEF1500

 

 ……何故だろう、凄く嫌な予感しかしねぇ…………

 

「お、おいおい……まさか…………」

 

「俺が通常魔法を使用したターン、コイツは特殊召喚出来る……こい、“ビック・ジョーズ”!!」

 

ビック・ジョーズATK1800

アニメ版効果

通常魔法を発動したターン、このモンスターを特殊召喚出来る

 

「「出た! シャークさんのマジックコンボだ!」」

 

「またレベル3が2体……!」

 

 どうしてこうも揃えれるかねぇ……ある意味スゲェよ。やっぱり腐ってもデュエルの全国大会に出ているだけはあるか。

 

「俺はビック・ジョーズとキラー・ラブカで再びオーバーレイ! 再び現れよ、潜航母艦エアロ・シャークっ!!」

 

潜航母艦エアロ・シャークATK1900ORU2

 

 2体目持ってたのか……ブラック・レイ・ランサーとか出されるよりはマシだけど……ちょっとヤバいな。

 

「再びエアロ・シャークのモンスター効果発動! 今度は手札が2枚だから800のダメージだ!」

 

エアロ・シャーク

ORU2→1

 

 今度は先程の半分の数の魚雷が俺めがけて飛んでくる……そして爆風も来るが、さっき程ではないため、普通に踏ん張れた。

 

大輔LP2400→1600

 

「チッ……はやくも2000切ったか」

 

 思わず舌打ちをして呟いたが……正直言って助かった。相手の手札が1枚でも多かったら軸となるモンスターを出す準備が整わなかった…………肝心の軸となるモンスターは初期手札には来てないけど。

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ! さぁ、貴様のターンだ!(伏せカードの片方は奈落の落とし穴……これでエアロ・シャークを越える攻撃力のモンスターを出されても問題はねぇ。それに例えこれを処理されてももう片方の伏せカードはポセイドン・ウェーブだ……安心して攻撃を仕掛けてくればそれで終わりだ! それに、墓地にはキラー・ラブカもいる……この場に死角なんてない!)」

 

神代凌牙LP4000

手札0

モンスター

潜航母艦エアロ・シャークATK1900

ORU1

潜航母艦エアロ・シャークATK1900

ORU1

魔法・罠

伏せカード

伏せカード




どうしてもエアロシャークの効果をアニメ版で使いたかったからこうなった、後悔は一切ない。


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No.02 「俺のターン!」vsシャーク

そう言うわけでタイトル通り主人公ターンです。

やりたくてやった、後悔はしていない(遠い目)


 それにしても、エアロシャーク2体に伏せカード2枚……絶対奈落とかミラフォとか伏せてありそう…………まぁ、ミラフォは役立たない事多いから構わないけども。

 

「んじゃ、俺のターンだな……ドロー!」

 

手札5→6

 

 …………来ないな。まぁ、コイツで引き込めるかチャレンジしてみるか。

 

「俺は魔法カード“強欲なウツボ”を発動! 手札の水属性モンスター2体……“ハンマー・シャーク”と“ダブルフィン・シャーク”をデッキに戻してシャッフルし……デッキから3枚ドローする! ドロー!! ……魔法カードサイクロン! これでデッキ側の伏せカードを破壊する!!」

 

手札

6→5→3→6→5

 

「何っ!?」

 

 破壊したのは……“奈落の落とし穴”か、これは嬉しいな。これで安全に展開ができる。

 とりあえず分かった人多いとは思うけど、俺のデッキは【水属性】。でも、ただの水属性デッキではない。まぁ、その軸となるモンスター引けたし、シャークに見せてやるか! 俺は元々手札にあったカードの内の1枚を手に取り、デュエルディスクに読み込ませた。

 

「俺は魔法カード……“スター・ブラスト”を発動っ!! 500の倍数のライフを支払って、手札・フィールドのモンスターを1体選択。そして選択したモンスターのレベルを先程支払ったライフに応じて下げる! 俺は1500のライフを支払う!」

 

 俺が支払うライフを宣言すると、体に多大な疲労感、そしてバチバチと体に電力が流れる感じがした。俺の両足に力が入りにくくなって倒れそうになったが、気合いで踏ん張って、デュエルを続行し、手札を1枚見せた。

 

「ぐっ……ぐぅぅ…………お、俺がレベルを下げるモンスターは“超古深海王シーラカンス”! そして支払ったライフは1500……よって、コイツのレベルを3つ下げる!!」

 

大輔LP1600→100

 

超古深海王シーラカンス☆7→4

 

「何……シーラカンスだと…………!?」

 

 そう、俺のデッキは【シーラカンス軸エクシーズ】。たった1体でかなりの展開が出来るもんだからかなり重宝してるんだよな。

 

「そして、レベルが4になったから……コイツは通常召喚出来る。来いっ、“超古深海王シーラカンス”っ!!」

 

超古深海王シーラカンス☆7→4

ATK2800

 

 俺の背後から巨大な波が出てきたかと思うと、そこから巨大な古代魚のシーラカンスがその姿を現した。

 

「くっ……! (だが……俺の場にはまだ伏せカードが残っている…………!)」

 

「シーラカンスのモンスター効果! 手札を1枚墓地へ送ることでデッキから、可能な限りの魚族モンスターを特殊召喚するっ!!」

 

手札

3→2

 

「何だとっ!?」

 

「俺の場に姿を現せ、2体の“レインボー・フィッシュ”に2体の“スピア・シャーク”よ! “王の咆吼”」

 

レインボー・フィッシュATK1800

レインボー・フィッシュATK1800

スピア・シャークATK1700

スピア・シャークATK1700

 

 シーラカンスが腹の底へと響く程の咆吼を放つと、俺の場に水面が出てきて……そこから虹色の魚と頭に槍の様なものを持った鮫が2匹ずつ姿を現した。

 

「場に……レベル4モンスターが5体も……だと!?」

 

 さすがのシャークもこれには驚きの様だね。正直、大量展開はこの世界では俺の十八番だと自負してるし……問題はない。多分。

 

「……もっとも、この効果で特殊召喚したモンスター達は効果が無効になってて攻撃も出来ない…………けど、エクシーズの素材にすれば問題はないよな?」

 

「っ……!」

 

 さて、連続エクシーズ召喚をお見せしようかな! 今回は何回出せるかな……?

 

「まずは、レインボー・フィッシュ2体でオーバーレイ!

 

2体の水属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

吼えろ、未知なる轟き……深淵の闇より今姿を現わさん!! “バハムート・シャーク”っ!!」

 

バハムート・シャーク★4ATK2600

ORU2

 

「更にスピア・シャーク2体でオーバーレイ!

 

2体の水属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!!

 

深淵より今こそ現れ出でよ……“深淵に潜む者”!! 深淵に潜む者が水属性モンスターをオーバーレイユニットとして持つ場合、俺の場の水属性モンスターすべての攻撃力を500ポイントアップされる! “水霊の加護”!」

 

深淵に潜む者★4ATK1700→2200

ORU2

 

バハムート・シャークATK2600→3100

 

超古深海王シーラカンスZTK2800→3300

 

 ひとまずこれでシャークの墓地にラブカが落ちてても問題はない筈だ。取り合えずの所は……効果で墓地に送ってたこのカードで……っと

 

「墓地に眠る“オーバーレイ・イーター”のモンスター効果! コイツを除外することで相手の場のエクシーズモンスターのオーバーレイユニット1つを俺の場のエクシーズモンスターへと移し変える! エアロ・シャークのオーバーレイユニットを頂くぜ!」

 

 エクシーズモンスターが主軸のこの世界……使う頻度は高いから重宝するんだよな。デッキがデッキだし、ピン刺しで充分だけど。

 

「なっ……!?」

 

エアロ・シャーク

ORU1→0

 

バハムート・シャーク

ORU2→3

 

 リモーラが手札に居れば使いたい場面だけど……場はすでに3つ埋まってるし、握ってても使わなかったかもな。まぁ、今は手札増強が優先かな!

 

「俺は“エクシーズ・トレジャー”を発動! 互いの場のエクシーズモンスターの数だけデッキからドローする!俺とお前の場には2体ずつエクシーズモンスターがいる……よって4枚ドロー!(ラッキー!)更に“エクシーズ・ギフト”を発動し、バハムートのオーバーレイユニットを2つ墓地に送って2枚ドロー!」

 

 あ、リモーラ引いた……まぁ、普通に特殊召喚条件は揃ってるし、使えるから良いか。

 

バハムート・シャーク

ORU3→1

 

手札2→1→5→4→6

 

「っ……こんだけ展開しながらも手札が減ってない……だと!?(モンスターエクシーズの事を間違えて言うにしては……コイツ…………強い!)」

 

「さて、まだまだ行くか! 俺は手札の“エクシーズ・リモーラ”のモンスター効果を発動! 俺の場のオーバーレイユニットを2つ墓地に送ることでコイツを特殊召喚する。俺はバハムートと深淵に潜む者から1つずつ取り除いて特殊召喚する!」

 

 オーバーレイユニットが2つ各々から離れると、俺の場にやってきてひとつとなり……そこから緑色の鮫が現れた。

 

深淵に潜む者

ORU2→1

 

バハムート・シャーク

ORU1→0

 

エクシーズ・リモーラDEF800

 

「コイツには更なる効果があるんだが……それはこの場では使えないから放っておく……そして、手札のこのモンスターは俺の場に水属性モンスターが存在すれば特殊召喚出来る……こい、サイレント・アングラー!」

 

 俺の場に水面がまた出ると、そこからあんこうを模したモンスターが現れる……これでまた俺の場にエクシーズ素材が集った。

 

サイレント・アングラーDEF1200

 

「俺はサイレント・アングラーとエクシーズ・リモーラでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

俺の場に更に現れろ、“深淵に潜む者”!! 水属性モンスターを素材とする深淵に潜む者が更に増えたため更に攻撃力が500ポイントアップ!」

 

深淵に潜む者★4ATK1700→2200→2700

ORU2

深淵に潜む者ATK2200→2700

ORU1

バハムート・シャークATK3100→3600

超古深海王シーラカンスATK3300→3800

 

「な、なん……だと…………!?」

 

 手札4枚残してこの盤面……安心して決着付けれるな

 

「さて、これで攻撃すれば問題なく勝てる訳だが……伏せカードが少し気になるな。それに墓地に送られたのがキラー・ラブカってのもいけすかねぇ」

 

「っ……!」

 

 一応、確認のために後に出した方からユニットを取ったけど……取れてたのはビック・ジョーズ…………つまり、墓地にすでに送られていると言うことになる。

 

「……まぁ、コイツの効果を使えばどうとでもなるが。深淵に潜む者のモンスター効果! オーバーレイユニットを1つ使用して、相手の墓地で発動するカードを全て使用不可とする。これでキラー・ラブカは使えない!」

 

「何っ……!?」

 

「さて、残るは伏せカードのみ……今までの発動しなかったって事は魔法阻害や召喚反応、モンスター効果阻害系ではないし、恐らく攻撃反応型かフリーチェーンで攻撃を阻止するカード……ならやることはひとつ。魔法カード“ナイト・ショット”! この効果で相手の場の伏せカードを1枚破壊する。この効果で対象に取られたカードはこの効果にチェーンして発動は出来ない」

 

「なあっ……!?」

 

 そして撃ち抜かれたのは……“ポセイドン・ウェーブ”か……

 

「なるほどな。場には水属性が2体……俺がスター・ブラストを使ってなくても攻撃した時点でアウトって訳か…………まぁ、先に奈落を破壊されたのが運のツキだったな……バトル!」

 

「っ!!」

 

「全軍……出撃!」

 

「くっ……ぐおぉぉぉぉっ…………」

 

凌牙LP4000-(2700+2700+3600+3800-1900-1900)=-5000

 

大輔 win

 

 

 0~9の数字がパラパラと降ってきてデュエルが終わった事を知らせると、俺はD-ゲイザーを外し……「言わんこっちゃない」と呟いた。すると、シャークは起き上がり、俺を睨み付けながら叫んだ。

 

「おい、もう一度勝負だ! こんなの……有り得るかよっ!!」

 

 …………想定通りと言えば想定通りなんだけど……やっぱりこの時期のシャークは荒んでるなぁ…………俺は右手をヒラヒラさせてそれを拒んだ。

 

「お断りだ。そんなイライラした状態じゃあ、どんだけやっても俺には勝てっこ無いよ」

 

「何だと……っ!」

 

 はぁ……これはそろそろ本題に移っとかないとまたデュエルさせられそう…………

 

「そうだね……それなら、そこの彼とデュエルをして、勝った方と俺がこの学校に転入した日の放課後にデュエルをしようかな」

 

 そういって俺が指差したのは遊馬だ。シャークは遊馬を睨み付けて、遊馬はキョトンとしている。

 

「何……!?」

 

「えっ……お、俺ぇ!?」

 

「そう、君だよ。それとも……デュエルには自信が無いのかな?」

 

 ここで遊馬にも発破を掛ける。これでやる気出す筈。

 

「なっ……そんな事ねぇぜ! 俺だってデュエルチャンピオン目指してんだ!!」

 

 うっし! これで問題なく戦わせれるな。

 

「んじゃあ、決定だな。日時は次の日曜日の朝10時。場所は駅前広場辺りにしようかな……二人とも、異存は無いね?」

 

「おう! ぜってぇに勝ってやる!!」

 

「ふん……奴が相手なら勝ったも同然だが…………良いだろう。そのデュエル、受けてたつ!」

 

 と、いうわけでその日は解散となった。




うん、LP8000制でも1kill出来ちゃったのはやりすぎたと思う。
でも、主人公的に考えると場の深淵がORUが1つだけで、墓地にラブカがある時点で2体目の深淵を出さずを得ないからこれは仕方なかった。(因みに2体目の深淵を出さなくても深淵のORUを使いきったとしてもこの時点で総攻撃力が7100になっていたのに投稿後に気付いたのは秘密です)


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No.03 ハートランド学園転入!

タイトルが思い浮かばない……センスねぇな、俺←


「んと……とりあえず必要なのはこんなものかな?」

 

 アレから数日が経過して、今日は俺がハートランド学園に転入する日だ。

 …………え? シャークと遊馬のデュエル? 原作通りだったよ。これでもかって位原作通りだったし、別に良いよね。変わってる所……って言っても、何故か俺もアストラルが見えるって位かな…………あの時はその場に合わせて見えてないって言ったけど。

 ……さて、問題はNo.を遊馬とのデュエルで使うか否かなんだよなぁ……まぁ、俺のNo.はデッキの補助みたいな部分があるし……使うなら本気のデッキで相手をしたい所だけど…………まぁ、あのデッキなら負ける事は少ないだろうけど……確かNo.を持つ相手とのデュエルに負けると、アストラルって消えるんじゃなかったっけ…………? そうやって考えると……どうも勝ちづらい。けど、あのデッキを使うなら勝ちたい。

 

「どうするかな…………」

 

 俺は制服へと着替えながら悩む。一応、【シーラカンス】デッキも持ち歩く予定だけどシーラカンスって初見には強いけど一度見られてると中々決まらないんだよなぁ…………良し、決めた。

 

「昨日思い付きで作ったデッキで戦おう。あれなら負けても気にしないし、勝っても大丈夫な筈!」

 

 と言うわけで既に用意していた二つのデッキ(【紋章アンデ】と【シーラカンスエクシーズ】)のとは別のデッキケースも一緒にカバンの中へと入れて準備完了!

 

「さってと、出かけるか!」

 

 俺は意気揚々とハートランド学園へと向かった。ちなみに今は授業の始まる2時間前だがな!

 

 

 

 

「初めまして。今日から君の担任を勤める北野右京だ。宜しく」

 

「七穂氏 大輔です。宜しくお願いします!」

 

 と、言うことでどうやら俺は遊馬らと同じクラスになっているようだった…………なんつー運命だよ……ったく。

 

「それじゃあ、私が呼んだら入ってきてくれ」

 

「はい」

 

 そう言って右京先生は教室へと入っていった。教室の扉が開くと、ガヤガヤと色んな生徒の声が聴こえてきた。

 

 

 

 

 

 

「そういやさ、今日転校生が来るんだって!」

 

「へぇ、男? 女?」

 

「男の子だって。噂好きなあの新聞部から聞いたからまちがいないよ」

 

「あ、俺も聞いた! なんでもあのシャークに後攻で1killしたって!」

 

「うっそ、マジで? それはガセじゃないの?」

 

「あ、それ俺見たぜ。シーラカンスでモンスターを大量に特殊召喚して一杯エクシーズモンスター出してた!」

 

「ってことはすげぇデュエリストじゃん!」

 

 

「スゴいデュエリストかぁ……どんな奴なんだろうなぁ…………」

 

 あの札付きのシャークを1killで倒したと噂の奴がこの学校に来るらしい。とても楽しみだ……

 

ガラララ…

 

「ほら、静かにしろ!」

 

 そうこうしている内に右京先生が教室に入ってきた。

 

「え~、今日からこのクラスに新しい仲間が増えますよ!」

 

 へぇ、転校生が来るのってこのクラスだったんだ……

 

「さぁ、入ってきてくれ」

 

 扉の向こうに居るらしい転校生に向けて右京先生が声を掛けると、扉が開いて一人の生徒が入ってきた。

 明るい茶色の髪を肩に掛からない程度に伸ばして毛先は外に跳ねており、ダークブラウンの瞳……クラスで一番かとも思える高身長の奴だった。

 

「あっ、アイツ……」

 

 俺の後ろに座ってる遊馬が何か言いたげにしていた…………どうやら、シャークを倒したデュエリストってのは本当にアイツらしい。(少し前、遊馬がシャークを倒したデュエリストがいてそのデュエリストと今日戦うんだってはしゃいでたからな)

 

「それじゃあ、自己紹介をして」

 

「はい、七穂氏 大輔です。宜しくお願いします」

 

 見た目と噂からは想像つかないくらい礼儀正しいな……

 

「んと……七穂氏の席だが…………」

 

「あ、俺の隣空いてますよ」

 

 右京先生が七穂氏の席を探していたから俺の隣が空いているのをチラリと確認してスグに手をあげて先生に進言した。色々聞きたいことあるしな。

 

「そうだな。それじゃあ今手をあげている岩槻の隣に行ってくれ」

 

「はい」

 

 さて、これでいろいろ話す口実が出来たな……何から聞こうかな…………

 

 

 

 

 

 

 俺は先ほど手を上げていた生徒の隣へと向かう……っと、どうやら遊馬(とアストラル)の前の席らしいな。

 

「七穂氏 大輔だ。宜しく、岩槻」

 

「岩槻(いわつき) 優也(ゆうや)だ。優也で良いぜ。宜しくな、大輔!」

 

「……おう。改めて宜しく、優也」

 

「な、後で色々聞きたい事あるんだが、放課後にちょっと良いか?」

 

「あぁ、俺は構わないよ」

 

 先程手を上げていた人吉善吉のような容姿(分かんない人はggってくれよ?)の生徒……優也が早速話し掛けてきた。デビルは言わないのか……きっと同じ顔ってだけなんだろうな、うん。

 ってか、放課後かぁ…………遊馬とのデュエル……長引くのかな?

 

 

 

 

 

 

 

「それでは、本日はこれまで!」

 

「「「「ありがとうございました!!」」」」

 

 と言うことで放課後になった……

 ……え、授業の時の風景? と言われても遊馬が寝ていたり遊馬が「カットビングだ!」と叫んで跳び箱20段に失敗したり……息継ぎしないで50m泳ぎ切るって言って飛び込んで中央で水面にプカプカ浮いてたり…………いつもの事だったし……な。

 

「ようし、大輔! デュエルしようぜ!!」

 

「ん、おう……わりぃな、優也。質問はデュエルの後でも良いかな?」

 

「あぁ、構わないぜ(むしろコイツのデュエルタクティクスが気になるから願ってもない事だ……!)」

 

「よおうっし、校庭行ってデュエルだあ!!」

 

 とまぁ、そんなわけで俺と遊馬、優也、小鳥、鉄男(とアストラル)の5(6)人で校庭へと向かった。

 

 

 

 

 校庭に着いた俺と遊馬は早速距離をとって向かい合い、優也、小鳥、鉄男は少し離れた場所で俺達のデュエルの観戦。

 

「よおうっし、大輔! 負けねぇからな!!」

 

「それは俺も同じだよ(さて、アストラルのタクティクスはいかほどかな?)」

 

「「デュエルディスクセット!」」

 

 それにしても、アクロバティックだよな。俺は普通にセットするだけなんだが……よくあんだけ飛ばして外さないよな…………

 

「「ディーゲイザー、セット! デュエルターゲット、ロックオン!」」

 

 そして俺達がディーゲイザーをセットすると視界に0~9の数字が流れていきARヴィジョンへと姿を変えていった。

 

『ARヴィジョン、リンク完了』

 

 そして互いに初期手札を引く……っと、これは先攻取れるならとりたい所だな。

 

「「デュエル!!」」



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No.04 イザ、主人公とのデュエル!! vs九十九遊馬

いよいよデュエル内容へと移ります。

そして、忠告です。

※この作品内での禁止・制限は2011年3月1日準拠となります。詳細は以下の通り
禁止制限リスト:2011年03月01日準拠
禁止カード
イレカエル
ヴィクトリー・ドラゴン
混沌帝龍 ~終焉の使者~
カオス・ソルジャー ~開闢の使者~
キラー・スネーク
黒き森のウィッチ
(ゴヨウ・ガーディアン)
混沌の黒魔術師
サイバーポッド
サウザンド・アイズ・サクリファイス
処刑人マキュラ
聖なる魔術師
(ダーク・ダイブ・ボンバー)
月読命
D-HERO ディスクガイ
デビル・フランケン
同族感染ウィルス
ファイバーポッド
魔導サイエンティスト
八汰烏
レスキューキャット
悪夢の蜃気楼
いたずら好きな双子悪魔
王家の神殿
押収
大嵐
苦渋の選択
強引な番兵
強奪
強欲な壺
心変わり
サンダー・ボルト
次元融合
生還の宝札
洗脳~ブレインコントロール
大寒波
蝶の短剣~エルマ
天使の施し
ハーピィの羽根帚
早すぎた埋葬
マスドライバー
突然変異
遺言状
王宮の勅命
現世と冥界の逆転
死のデッキ破壊ウイルス
第六感
刻の封印
破壊輪
ラストバトル!

制限カード
E・HERO エアーマン
オネスト
剣闘獣ベストロウリィ
クリッター
召喚僧サモンプリースト
(ゾンビキャリア)
ダーク・アームド・ドラゴン
ダンディライオン
トラゴエディア
深淵の暗殺者
N・グラン・モール
ネクロ・ガードナー
ネクロフェイス
(氷結界の龍 トリシューラ)
(氷結界の龍 ブリューナク)
封印されしエクゾディア
封印されし者の右足
封印されし者の右腕
封印されし者の左足
封印されし者の左腕
BF-月影のカルート
(BF-疾風のゲイル)
マシュマロン
冥府の使者ゴーズ
馬頭鬼
メタモルポット
(メンタルマスター)
ライトロード・サモナー ルミナス
異次元からの埋葬
インフェルニティガン
おろかな埋葬
緊急テレポート
黒い旋風
高等儀式術
死者蘇生
スケープ・ゴート
精神操作
増援
月の書
デステニー・ドロー
手札抹殺
ハリケーン
光の援軍
光の護封剣
ブラック・ホール
未来融合~フューチャー・フュージョン
名推理
モンスターゲート
闇の誘惑
リミッター解除
レベル制限B地区
六武の門
ワン・フォー・ワン
異次元からの帰還
王宮の弾圧
神の宣告
グラヴィティ・バインド~超重力の網~
激流葬
聖なるバリア ~ミラーフォース~
ダスト・シュート
停戦協定
転生の予言
光の護封壁
マインドクラッシュ
マジカル・エクスプロージョン
リビングデッドの呼び声

準制限カード
カードガンナー
裁きの龍
大天使クリスティア
魂を削る死霊
D-HERO ディアボリックガイ
(デブリ・ドラゴン)
ローンファイア・ブロッサム
王家の生け贄
オーバーロード・フュージョン
巨大化
サイクロン
連鎖爆撃
魔法石の採掘
おジャマトリオ
神の警告
ゴッドバードアタック
奈落の落とし穴
魔法の筒

制限解除
カオス・ソーサラー
終焉の王デミス
スナイプストーカー
(氷結界の虎王ドゥローレン)
封印の黄金櫃
スキルドレイン
血の代償

※()はシンクロ関連のカードです

こんな感じになっております

気を付けて御覧ください


遊馬LP4000vs大輔LP4000

 

 デュエルディスクの指定した先攻は……俺か!

 

「先攻は俺だな! 俺のターン、ドロー!」

 

手札5→6

 

 一枚引いて手札を改めてみる……いきなり動いても良いが…………ここは様子見で良いかな。

 

「俺はモンスターをセット。カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

大輔LP4000

手札6→3

???

伏せカード

伏せカード

 

「よっしゃあ、行くぜっ! 俺のターン、ドロー!!」

 

手札5→6

 

 遊馬が勢いよくデッキからカードを引く……さてどうくるかな?

 

「いよっし、俺はゴゴゴゴーレムを召喚!」

 

ゴゴゴゴーレムATK1800

 

 ふむ、まぁ切り込み隊長としては妥当なモンスターだな……

 

「へへっ、行くぜ……って、なんだよアストラル…………分かってるっての! でもこの手札じゃ無理だろーが!」

 

 …………アストラルが何を言ってるかまでは聴こえないけど、多分伏せカードを警戒しろって感じなんだろうな。

 

「行くぜ、バトルだ! ゴゴゴゴーレムでセットモンスターに攻撃! ゴゴゴブロー!!」

 

 結局、そのまま突撃。まあ、攻撃に対して何も発動出来ないしそのままセットしていたモンスターカードが反転する……

 

見習い魔術師DEF800

 

 守備力は低い為に破壊される……が、これを待っていた。

 

「破壊された“見習い魔術師”のモンスター効果! デッキからレベル2以下の魔法使いモンスターを裏側守備表示でセットする。俺がセットするのは……“魔導書士 パテル”!」

 

 俺がモンスターを宣言するとデッキからカードが排出され、俺が抜き出して一応確認して(念のためだがな)セットすると、デッキが自動でシャッフルされた。

 

「魔導……? 聞いた事無いモンスターだな……」

 

 遊馬は聞いた事無いらしいn「魔導……って、アレだとしたらヤバいぞ……!」…………が、優也は魔導について知ってるらしいな。

 

「知ってるのか?」

 

「あ、あぁ……俺、一回兄貴が【魔導】のデッキ組んだときにテストで相手したんだけど……あのデッキは回ったらヤバいなんてもんじゃねぇ位アド稼がれるデッキだよ! むしろ初手で動かれなかっただけマシだっての!!」

 

 ……恐さも知ってるんだな。

 

「へぇ、どんなデッキかは知らねぇけど、気を付けた方が良さそうだな……俺はカードを2枚伏せてターンを終えるぜ!」

 

遊馬LP4000

手札6→3

ゴゴゴゴーレムATK1800

伏せカード

伏せカード

 

 とりあえず、伏せ除去カードは無い事が分かって一安心できたな。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札3→4

 

 あ、このデッキの中枢来た。ぶん回しスタート出来そうだ。

 

「スタンバイフェイズ、手札から速攻魔法“魔導書の神判”を発動!」

 

「ヤバッ……」

 

「え、え……そんなにやべぇカードなのか!?」

 

「口出ししたくねぇけど、アレが発動したから……お前のターンになかなか移行しないと思うぞ…………」

 

「は? どういう事だよ……」

 

 これ以上はさすがに口出し厳禁だからな。止めさせよう

 

「……メインフェイズに移りたいんだが、良いか?」

 

「え、あ……おう…………あれ? 効果処理はしないのか?」

 

「これの効果はエンドフェイズにならねぇと発動しないからな。それで、構わないか?」

 

「あ、あぁ。問題ないぜ……」

 

「わかった。それじゃあメインフェイズに移るぜ」

 

 ちゃんと了承も得たし、ぶん回しますか。流石に一撃では吹き飛ばせないとは思うけど……動かしてみるか。

 

「まずは永続魔法“魔導書廊エトワール”を発動! これは自分と相手が魔導と名の付く魔法カードを発動する度に魔力カウンターが乗るカードだ。続けて“グリモの魔導書”を発動! これでデッキから魔導書を手札に加える。“ヒュグロの魔導書”を手札に加え、エトワールに魔力カウンターが乗る」

 

魔導書廊エトワール

魔力カウンター

0→1

 

手札

4→3→2→3(内1枚ヒュグロ)

 

「そしてパテルを通常召喚。効果でデッキから“トーラの魔導書”を手札に加え……セットしていたパテルも反転召喚。更に“ゲーテの魔導書”を手札に加える」

 

手札

3→2→3→4(内ヒュグロ・トーラ・ゲーテ)

 

「レベル2のモンスターが……2体…………!」

 

「行くぜ? 俺はレベル2の魔導書士パテルでオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚! 来たれ、シャインエルフ!」

 

シャインエルフATK1600

 

「いきなりエクシーズか! でも、シャインエルフの攻撃力じゃ、俺のゴゴゴゴーレムには届かないぜ?」

 

「分かってるさ。だから攻撃力を上げる! 魔法カード“ヒュグロの魔導書”を発動! これでシャインエルフの攻撃力を1000ポイントアップさせる!」

 

 シャインエルフがヒュグロの魔導書を読んでいくにつれ周りに紅いオーラを纏っていく……何か、スゴいな。

 

魔力カウンター(エトワール)

1→2

 

シャインエルフATK1600→2600

 

「何っ!? そ、それじゃ……」

 

「まだだぜ! 魔導の魔法カードを使ったから、永続魔法の魔導書廊エトワールに2つめのカウンターが乗る。そしてエトワールに乗っている魔力カウンターの数×100ポイント攻撃力を上げる!」

 

シャインエルフATK2600→2800

 

「バトル! シャインエルフでゴゴゴゴーレムを攻撃! シャインソウル・バースト!」

 

「分かってるっての! 罠カードオープン! “聖なるバリア-ミラーフォース”! これでシャインエルフを破壊する!」

 

 へぇ……ミラフォだったか。まぁ、楽で良いけど。それにしても、【魔導書】に関してアストラルは特に知らない様子だったな……結構数少なかったりすんのかな…………?

 

「それにチェーンして手札から速攻魔法“トーラの魔導書”! これでシャインエルフを罠カードから守らせてもらう!」

 

「何っ!?」

 

魔力カウンター(エトワール)

2→3

 

シャインエルフATK2800→2900

 

 ゴゴゴゴーレムの前に張られたバリアがシャインエルフの放った光線にあっさりと破壊され……ゴゴゴゴーレムに光線がヒットしてゴゴゴゴーレムが爆発した。

 ……やっぱりミラフォは仕事しないな。

 

「うおおおっ!?」

 

遊馬LP4000→2900

 

「シャインエルフの攻撃で相手モンスターを破壊した時、ヒュグロの魔導書の更なる効果! デッキからヒュグロ以外の魔導書をサーチ出来る! 俺がサーチするのは2枚目のトーラ!」

 

「…………え、マジかよアストラル……それが本当なら相当ヤバいぜ!?」

 

 あ、どうやらアストラルは【魔導書】デッキの本質に気づいた様だね。まぁ、気付かれた所で防がれにくいんだけどね。

 

「俺はフィールド魔法“魔導書院ラメイソン”を発動して手札を2枚セット……エンドフェイズに移るが、ここで魔導書の神判の効果適応! 俺とお前がこのターンに使用した魔法カードの枚数までデッキから神判以外の魔導書の魔法カードを手札に加える。更にこの効果で手札に加えた数以下のレベルの魔法使い族モンスター1体をデッキから特殊召喚する。あ、魔導書の魔法カードが発動されたからエトワールにカウンターが乗るぜ」

 

魔力カウンター

3→4

 

シャインエルフATK2900→3000

 

「はぁ!? えっ……と…………今のターンに俺は使ってないけど大輔が使ったのって……」

 

「最初に永続魔法のエトワール、次にグリモ……ヒュグロに速攻魔法のトーラ、後フィールド魔法のラメイソンだな」

 

「優也の言う通り。よって俺はデッキからグリモ・ヒュグロ・エトワール・“アルマの魔導書”を手札に加えて……デッキからレベル3の“魔導教士 システィ”を特殊召喚!」

 

魔導教士 システィATK1600→2000

 

「更にシスティのモンスター効果。自分が魔導書の名の付く魔法カードを発動した自分のターンのエンドフェイズ時、フィールド上のこのカードをゲームから除外してデッキから光属性または闇属性の魔法使い族・レベル5以上のモンスター1体と、魔導書の名の付く魔法カード1枚を手札に加える。この効果で2枚目の審判と魔導法士 ジュノンを手札に加える。そしてエンドフェイズにヒュグロの効果が切れるぜ。攻撃力は元に戻ったとはいえエトワール込みで攻撃力は2000だ。そう簡単に越えられはしないし、伏せカードも充実してる。どう攻略してくるか楽しみだな」

 

大輔LP4000

手札6(グリモ・ヒュグロ・エトワール・アルマ・神判・ジュノン)

シャインエルフATK3000→2000

永続魔法 魔導書廊 エトワール魔力カウンター×4

伏せカード

伏せカード

伏せカード(ゲーテ)

伏せカード(トーラ)

 

フィールド魔法

魔導書院ラメイソン



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No.05魔導は強い(確信)by作者 vs九十九遊馬その2

タイトルは読んで字のごとく、ですね。

vs遊馬の後半……スタート!


「手札が全く減ってねぇ……コイツはヤベェな……」

 

 遊馬は対戦相手の大輔を顔をしかめつつ見詰めていた。まぁ、確かにあれだけ場を整えてるのに手札は最大の6枚。これは少し厳しいよなぁ……

 正直、口出し出来ないのが辛いけど……あのデッキ相手は遊馬だけじゃ難しいと思うんだよなぁ…………

 

「いっくぜ! 俺のターン、ドロー!!」

 

 まぁ、アイツは諦めるってのをしないからな……もしかしたらもしかするかもしれん。

 

手札

3→4

 

「とりあえずコイツからだ! 魔法カード“サイクロン”! これでそっちのデッキ側から2番目の伏せカードを破壊するぜ!!」

 

 お、上手い。少なくとも最初から伏せていたのは破壊できると思うし……いけるんじゃないか?

 

「…………」

 

 発動は……ない? 破壊されたのは…………!?

 

「破壊された“呪われたの棺”のカード効果。相手……つまり遊馬は自分の場のモンスターと手札のどちらかを犠牲にしなくてはいけない」

 

「ハアッ!? 俺の場にモンスターが居ないって事は……!」

 

「自然と手札からランダムに……となるな。俺から見て一番左のカードを墓地に」

 

 な、なんつーもん伏せてやがるんだ……! 捨てられたのは……ガガガガール、か。それにしても、普通呪われた棺なんて入れるか? 魔法・罠破壊カードはそんなに多い訳じゃ無いのに……

 

手札

3→2

 

「くっそ…………あぁ、そうだな。今のはラッキーだったぜ!」

 

「……?」

 

「俺は魔法カード“ガガガリベンジ”を発動!」

 

「っ…………いや、特に発動する予定はない……続けてくれ」

 

 ガガガリベンジ……って前にアイツが使ってたけど、確か墓地のガガガモンスターの蘇生カードだったな。それにしても、今何かを発動しようか迷ってなかったか……?

 

「俺はこの効果で“ガガガガール”を呼び戻す! 更に“ガガガマジシャン”を通常召喚!」

 

ガガガガールATK1000

ガガガマジシャンATK1500

 

 レベルは違うのに攻撃表示……? どういうことだ?

 

「ガガガガールのモンスター効果! 俺の場のガガガモンスターとレベルを同じにする! 俺はガガガマジシャンを選択してガガガガールのレベルを4にするぜ!」

 

 っ!! まさか、エクシーズモンスターをゲットしたのか!?

 

「っ……来るか…………」

 

「行くぜ! 俺はレベル4のガガガマジシャンとガガガガールでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

来い、“No.39 希望皇ホープ”!!」

 

No.39希望皇ホープATK2500

 

「っ……やっぱりソイツか!」

 

 No.39……? 何なんだろう……大輔はその場に居たらしいし分かってるみたいだけど…………

 

「ホープの特殊召喚成功時にガガガリベンジの効果で俺の場のエクシーズモンスターの攻撃力を300上げるぜ! 更にガガガガールのモンスター効果! 相手モンスターの攻撃力を0にするぜ! «ゼロゼロコール»!!」

 

「チッ……シャインエルフのモンスター効果! オーバーレイユニットを1つ使って召喚、特殊召喚したモンスターの攻撃力を500下げる!」

 

ホープATK2500→2800→2300

 

シャインエルフATK2000→0

 

 っちょ……攻撃力が激しく変動してるんだが…………と、とりあえずこの攻撃が通れば相手に大打撃だな!

 

「よっしゃ、バトル! 希望皇ホープでシャインエルフに攻撃! ホープ剣ツインブレード・シュート!!」

 

 ホープは腰に掲げていた剣を2振りを手に持ち、それをシャインエルフに近付き斬った! そしてシャインエルフは為す術なくそのまま破壊され、爆風が大輔めがけて吹き荒れる……!

 

「くっ……うおおおっ!?」

 

大輔LP4000→1700

 

 最初こそは少し耐えていた様だったけど、次第に勢いに押されて少し体が押されて少し飛んで倒れた……! よし、これでボードアドとハンドアドはともかくライフでのアドを取り返しt「リバースカードオープン!」っ!? 発動するカードがあったのか……!?

 

「罠カード、“ダメージ・コンデンサー”!! 手札を1枚捨てて、俺の受けたダメージ以下の攻撃力を持つモンスターをデッキから特殊召喚する! 来い、ギkk……じゃねぇ“召喚僧サモンプリースト”を守備表示で特殊召喚!」

 

捨てたカード

魔導書院ラメイソン

 

召喚僧サモンプリーストDEF1600

 

 ダメージ・コンデンサー、か。これで大輔の場にモンスターが残っちまった…………それにしても……今、何て言おうとしてたんだ? それに、あの時どうして…………

 

「くっ……俺はこれでターンエンドだ!」

 

遊馬LP2900

手札0

No.39 希望皇ホープATK2300

伏せカード

 

 

 

 

 さて、ダメージ・コンデンサーを発動させる為に受けたけど……正直、呪われた棺が狙い撃ちされて破壊されるとは思わなかったな。まぁ、むしろダメージ・コンデンサーが破壊されたとしても“ゲーテの魔導書”でホープを対象にして発動してたし問題は無い、かな? あの伏せカードが気になるけども……ま、この手札なら問題はないでしょ。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札

5→6

 

 おっと、コイツか……これはこれで良い引きだし問題ないな。

 

「スタンバイフェイズにラメイソンの効果を発動してそれにチェーンして2枚目となる神判を発動する! ……これに更にチェーンするか?」

 

「……いや、無いぜ」

 

 流石に回るのは許したくないけど……って感じだな。まぁ、展開の阻害が無いなら安心だ。

 

「そんじゃ、チェーンを処理していくぜ。まずは神判の発動が有効になった。そしてラメイソンの効果で墓地の神判をデッキに戻してシャッフルして1枚ドロー!」

 

手札

5→6

 

 うん……中々良好な手札で満足だ。

 

「そんじゃ……メインフェイズ! 手札からグリモの魔導書を発動! デッキから……“魔導書庫ソレイン”を手札に。そして……装備魔法“ネクロの魔導書”を発動!」

 

「っ……今度はどんな効果なんだ……!」

 

「俺は効果の発動コストとしてパテルを除外して手札のソレインを見せる。墓地の見習い魔術師を特殊召喚し、このカードを装備する! 蘇れ、見習い魔術師よ!」

 

 俺がネクロの魔導書を発動させると、俺の場に黒い円が出てきたかと思うと、そこから見習い魔術師が出てきて、俺の場にあるネクロの魔導書を手に取り、守備の体勢を取った。

 

見習い魔術師DEF800

 

「ネクロを装備したモンスターはこの効果使用時に除外したモンスターのレベルをプラスする効果がある。よってま見習い魔術師のレベルは4となる。更に見習い魔術師のモンスター効果で俺の場に特殊召喚に成功した為に俺の場の魔力カウンターを置けるカードに魔力カウンターを1つ乗せる! エトワールに魔力カウンターを乗せる」

 

見習い魔術師☆2→4

 

魔導書院エトワール

魔力カウンター 4→5→6→7→8

 

「っ……! これでレベル4のモンスターが2体……!」

 

「エクシーズも良いけど、先にこっち! 俺の手札にあるこのモンスターは、俺の手札の魔導書を3枚見せる事で特殊召喚できる……いでよ、“魔導法士ジュノン”!」

 

見せた魔導書

グリモ

ソレイン

ヒュグロ

 

魔導法士ジュノンATK2700→3500

 

「こ、攻撃力3500……!」

 

「あの“青眼の白龍”をも越えただと……!」

 

 さて、ホープは攻撃を2回無効に出来る。そしてあの伏せカード……発動される気配が無いが…………やってみる価値はある、か。

 

「伏せていた魔法カード、“ゲーテの魔導書”を発動。墓地の魔導書の魔法カードを任意の枚数除外して、除外した枚数に応じて効果を発動する。俺は墓地のラメイソン1枚を除外して……その伏せカードを手札に戻してもらう」

 

「っ……クッソ……コレが手札に戻されちまったか!」

 

「さて、その伏せカードが何だったのかは知らないけど……勝たせてもらう! ジュノンのモンスター効果! 手札、または墓地の魔導書の魔法カードを1枚除外してフィールドのカードを1枚破壊する。俺は墓地のグリモを除外してホープを破壊する!」

 

 ジュノンが魔導書らしき本を手に持ち呪文の様な物を唱えると、ホープが苦しみだして……爆発した…………何この演出。

 

「ホープっ!!」

 

「あ、それとゲーテを発動してたから、エトワールにカウンターが乗るぜ」

 

エトワール

魔力カウンター8→9

 

ジュノン 3500→3600

 

「あ~、クッソ~! 負けちまったかぁ! でも、次は絶対に負けないからな!!」

 

 ……何だろう、凄く清々しい笑顔してる。やっぱり、負けてもへこたれないのか…………実際に見ると凄いメンタルだな。なら、俺もそれに敬意を評してこのままダイレクトを決めよう。

 …………嫌な奴なら徹底的に展開して絶望させるけど…………

 シャークのは……仕方なかった。うん。ああ言った手前、あっさり負けたらそれはそれでシャレにならないし。ってか、手札が良すぎた。どこまで行けるか試してみたかった。あのあと直ぐに調整したけども。っと話がそれたな。

 

「行くぜ! ジュノンでダイレクトアタック!」

 

 え、攻撃口上無いのかって? …………全く考えてなかったわ。

 

「くっ……うわああああああっ!?」

 

遊馬LP2900→0

 

大輔win

 

 

 ARヴィジョンが解除されて俺はゲイザーを外して遊馬の元へと駆け寄る。

 

「大丈夫か?」

 

「あぁ! それにしても、大輔はつえぇんだな!」

 

「ハハッ、それほどでも無いよ」

 

 遊馬が立ち上がってキラキラした目で此方を見るからちょっと照れるな…………

 

「……なぁ、大輔。聞きたい事が山ほどあるんだが……それより何より確かめたい事があるんだ」

 

「うん、どうしたんだ?」

 

 と、その時優也が俺達に近付いてきて、俺に声をかけてきた。その時の顔は……何か考えている様子だった。そして…………ある一言を放った。

 

「大輔……お前、本気出してないだろ」




遊馬「今日の最強カードのコーナー!! ……って、何するんだ?」

大輔「デュエルをした回の後書きで活躍したカードをピックアップするらしいぞ」

遊馬「へぇ、そうなんだ。じゃあ、今回はこいつだろうな!」

魔導書の神判
速攻魔法(現実世界では禁止カード)
このカードを発動したターンのエンドフェイズ時、
このカードの発動後に自分または相手が発動した魔法カードの枚数分まで、
自分のデッキから「魔導書の神判」以外の
「魔導書」と名のついた魔法カードを手札に加える。
その後、この効果で手札に加えたカードの数以下のレベルを持つ
魔法使い族モンスター1体をデッキから特殊召喚できる。
「魔導書の神判」は1ターンに1枚しか発動できない。
(遊戯王カードWiki参照)

大輔「魔導書の神判はこれを読んでるみんなの世界では禁止カードなわけだが、こんな効果なら仕方ないよな。だけど、こっちじゃ無制限。まぁ、自分は2枚しか入れてないけど十分動くのは今回のデュエルで分かってくれたよな」

遊馬「あと、神判の漢字は『審判』じゃないから気を付けないとな」

大輔「作者もWikiを見て絶句して慌てて直したもんな」

遊馬「それにしても、最後の優也の発言はどういう意味なんだ?」

大輔「そこら辺は俺からはノーコメントだ。当事者だしな」

遊馬「うーん、知りたいけど仕方ねぇ! それじゃあ、みんな!」

大輔・遊馬「ルールを守って、楽しくデュエル!!」


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No.06 本気見せてみろよ! vs岩槻優也

「お前、本気出してないだろ」

 

「っ…………」

 

「本気を出してないからあの時攻撃を受けたんだろ?」

 

 突然の優也の発言に俺は思わず黙り込んでしまった。

 

「え、はぁ!? ちょ、ちょっと優也どういう事だよ? あれが本気じゃないって……」

 

「良いか? お前のホープって言うモンスターの攻撃時に伏せられていた“ゲーテの魔導書”……俺の兄が使ってたから覚えてるけど……アレには3つの効果がある。1つはデュエル中に見せた効果。そして2つ目には2枚の魔導書の魔法カードを除外してモンスターの表示形式を表側攻撃か裏側守備に変更させる効果。そして最後は3枚の魔導書の魔法カードを除外して発動出来る『相手のカードを除外する』という効果……」

 

「えっ……つ、つまり…………」

 

「あぁ、本来ならゲーテを発動させてホープを除外、もしくは裏守備にするのが定石だ。それなのに、大輔はゲーテを伏せカードバウンスに留めて、ホープの処理をわざわざジュノンで行った。それがどうも腑に落ちない……どういう意図なんだ?」

 

 まさか、魔導書についてここまで知ってたのか……意外に優也ってやるんだな…………とりあえず、ここは素直にしとくか?

 

「何、折角“ダメージ・ゲート”を伏せてたんだ。だからそっちを使おうと思ってだな……」

 

「だからってわざわざ受けるか? もしも遊馬が何かしらの攻撃力上昇カードを使用していたらお前負けてたかも知れないんだぞ?」

 

「それだったらゲーテを使ってたさ。あの時、別に俺のライフに傷は入ってなかった。それに使われたとしても然程問題はない程度の誤差だ。そこからでも挽回は出来る」

 

 俺は優也の問い掛けに微笑みつつ答えた。

 まぁ、実際に俺はそう思っただけだし、嘘は言ってない。嘘と言えば遊馬のプレイングに少し合わせたってだけだし。

 

「……なら、俺とデュエルだ」

 

「え……?」

 

「俺と本気のデュエルをしろ。それでお前の手を抜いてないデュエルを見せてみろ」

 

 …………なんか、バレてる? まぁ、知らない相手だし…………本気……出そうかな。俺は頷いて俺のガチデッキを手に取った。

 

「……分かった。なら、このデッキで戦おう」

 

「おっ、シーラカンスのデッキか?」

 

 ……遊馬はシーラカンスのデッキと勘違いしてるな。確かにアレも俺のガチに近いデッキではあるけれども……ガチデッキじゃない。

 

「行くぞ、優也!」

 

「来い、大輔! お前の本気見せてみろよ!!」

 

「「ディーゲイザー、セット。デュエルディスク、セット……デュエルターゲット、ロックオン!」」

 

『ARヴィジョン、リンク完了』

 

「「……デュエル!!」」

 

 かくして、俺と優也のデュエルが始まった。先攻は……俺!

 

「俺の先攻、ドローっ!」

 

 俺は初期手札とドローしたカードを見比べる……これは…………攻めれるけど、一度守備に徹した方が良さそうかな。

 

「俺はモンスターをセット、カードを伏せてターンエンド!」

 

大輔LP4000

手札4

???

伏せカード1枚

 

 俺は1枚ずつ伏せるだけの、特にこれといった動きをせずにターンを終える。実際、この手札だとあまり動きづらいというイメージだから仕方ないな。

 

「行くぞ、俺のターン……ドロー!」

 

 そして優也が一枚デッキトップからカードを引く。一体どんなデッキなんだ…………?

 

「俺は“切り込み隊長”を召喚するぜ! 更に切り込み隊長の効果で2体目の切り込み隊長を特殊召喚!」

 

切り込み隊長ATK1200×2

 

 切り込み隊長が2体……切り込みロックか…………ロックバーンとかなのか? いや、ロックバーンにはちょっと緩い。ここはレベル3が2体と考えるべきか。ちょっと様子見しておこう。

 

「行くぜ……! 俺はレベル3の切り込み隊長2体でオーバーレイ!」

 

「エクシーズ……何が来る…………?」

 

 ランク3でこの状況をどうにかするカードって言うとゼンマインとかが思い浮かぶが……

 

「2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築、エクシーズ召喚! 来たれ、炎を纏いし戦士、“ラヴァルバル・イグニス”!!」

 

ラヴァルバル・イグニスATK1800

 

 確か、イグニスは自己強化の効果を持ってたっけかな? 俺のセットモンスターを破壊しにかかってくるようだ。面倒だし、止めておくか。破壊されるくらいなら巻き添えにする。アイツの効果は相手ターンにも発動できるしな。

 

「リバースカード、オープン! “激流葬”! 特殊召喚に成功されたから場の全てのモンスターを破壊する!」

 

「なっ……このタイミング!?」

 

 まぁ、確かにタイミングとしては驚くだろうな。普通ならレベル3が揃った時だし。でも、相手のセットモンスターの存在が不気味なだけに攻撃力補助のカードが無いと1200だと反射ダメージがある可能性が高いからここは自己強化能力を持つイグニスを出すかゼンマインで場を固めるか……この択になる。今回はゼンマインじゃなかったから相手の場を一掃出来たけど……ゼンマインだったらちょっと考えものだったな。あの耐性は厄介だし……

 そして、場の状況に戻す。激流葬のお陰で相手のエクシーズモンスターは倒せた。そして俺の場で破壊されたのは……

 

「俺は破壊されて墓地に送られた“ゴブリンゾンビ”のモンスター効果を使う。デッキから守備力0の“ゾンビマスター”を手札に加える」

 

 ゴブリンゾンビは普通のリクルーターと違って破壊されただけで発動するから結構重宝する。

 

「…………俺は手札を4枚セットしてターンエンドだ!」

 

優也LP4000

手札0

伏せカード

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

 ありゃりゃ……ガン伏せかよ…………攻めづらいってもんじゃねぇぞ……しかも大嵐入れてねぇし…………とりあえず、引いてから考えるか。

 

「俺のターン、ドロー」

 

手札5→6(内“ゾンビマスター”)

 

 ふむ……まぁ、これなら少々損害を受けても問題はない…………か?

 

「俺は“ゾンビ・マスター”を召喚!」

 

ゾンビ・マスターATK1800

 

「さっきサーチした奴か。となるとアンデットデッキか?」

 

 ふむ……頭脳はマシなデュエル脳……ってとこか?

 

「まぁ、半分正解……だな」

 

「なに……!?」

 

「半分正解って……どういうことだよ?」

 

「確かに俺のこのデッキはアンデットが入ってる……が、純アンデットデッキではない…………って訳だ。俺はゾンビ・マスターのモンスター効果を発動。手札を1枚墓地に送って俺のまたは相手の墓地からレベル4以下のアンデットを特殊召喚する。俺は手札の“紋章獣 レオ”を墓地に送って“ゴブリンゾンビ”を特殊召喚する!」

 

ゴブリンゾンビATK1100

 

「な……!? <<紋章獣>>……!? 何なんだ、そのモンスターは…………!」

 

「なんだっ!? 初めて見るぜっ!」

 

 流石に優也も紋章獣は初めて見たようだ。遊馬達も、当然だが初めて見るみたいだし。

 

「このデッキ……【紋章アンデット】は俺の本気のデッキだ。コイツを使うからには、絶対に負けない! 紋章獣レオのモンスター効果! コイツが墓地に送られた時、タイミングを逃さずデッキから紋章獣をサーチして手札に加える事が出来る! デッキから……“紋章獣エアレー”を手札に」

 

手札4→5(内“紋章獣エアレー”)

 

「すげぇ……大輔の奴、手札を減らさずに自分の場を整えているぜ……!」

 

「……行くか。手札の“紋章獣アンフィスバエナ”のモンスター効果。手札からこいつ以外の紋章獣モンスター……“紋章獣ツインヘッドイーグル”を捨てて……特殊召喚!」

 

紋章獣アンフィスバエナATK1700

 

「っ……」

 

「まだまだ! 俺は魔法カード“蘇生紋章”を発動! 墓地の紋章獣レオを蘇らせる!」

 

紋章獣レオATK2000

 

「レベル4で攻撃力2000!?」

 

「レオは召喚したターンのエンド時に自壊するが……これは特殊召喚だからこの効果は意味を為さない。更に俺の場に紋章獣が2体以上いる……よって“紋章獣エアレー”は特殊召喚出来る!」

 

紋章獣エアレーATK1000

 

 あっという間に俺の場にモンスターが出揃った。うん、清々しい展開力だな。

 

「すげぇ……シャークの時と同じであっという間に場を整えやがった…………!」

 

「スゴい……!」

 

「あぁ……大輔には、挑んでも勝てそうにねぇな…………」

 

 遊馬は相変わらずだな。小鳥もビックリしているみたいだし、鉄男は俺とデュエルしても勝てそうにないとか言ってるか…………そして、肝心の優也はってぇと……

 

「へっ……面白れぇ! 互いに展開力勝負って訳か。良いぜ! 掛かって来いよ!」

 

 …………まさか、デュエル馬鹿なのか? いや、少なくとも優也は遊馬よりは頭は良さそうだ。

 まぁ……どっちにせよ、俺は全力で挑む!




大輔「今回は前回のデュエルで俺が出し渋ったモンスターの説明、だっけ?」

作者「そうだね。感想欄で気になってる人がいたからね。こんな質問とか要望もできる限り応えようかなと思ってるから。今回は剣聖龍さんからの要望に応えるつもりだよ」

大輔「前回出そうと思ったのはこいつだね」

アルケミック・マジシャン
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/魔法使い族/攻1500/守1500
魔法使い族レベル4モンスター×3
このカードの攻撃力は自分の墓地の魔法カードの数×200ポイントアップする。
また、自分のエンドフェイズ時に1度、
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
手札を1枚墓地へ送って発動できる。
デッキから魔法カードを1枚選び、
自分の魔法&罠カードゾーンにセットする。
(遊戯王カードWiki参照)

大輔「サモプリの効果で魔法カードを墓地に送ってブレイカーを引っ張ってきて、こいつをエクシーズ召喚。ヒュグロ・アルマを発動して攻撃力を上昇させてアルマでラメイソンを除外ゾーンから手札に加えて上書き発動。これで墓地の魔法カードは最低でも8枚。ヒュグロと自身の効果、エトワールの効果分を合わせれば4800となる。こいつの効果を合わせれば攻撃力5000を超えるって寸法だね」

作者「こんな風に作中で気になったことがあれば質問・要望はじゃんじゃん受け付けます!取り入れるかはその時の気分しだいにはなりますが、基本は全部受けていこうと思います。勿論、コラボ受付も致します。基本的には2015年3/3の活動報告欄にて受け付けますのでぜひ、お気軽にお申し付けください!」


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No.07 エクシーズ召喚の大盤振る舞いだ! vs岩槻優也 その2

さぁて、紋章アンデを使う大輔に優也はどう立ち向かうのか……









まぁ、まだターンは回らないですけどね


「んじゃ、行かせて貰うぜ! 俺はレベル4のエアレーとアンフィスバエナでオーバーレイ!

 

2体の風属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

雷を纏いて、天空を翔べ! “電光千鳥”!!」

 

電光千鳥ATK1900 ORU2★4

 

「電光千鳥……! 確かそいつのモンスター効果は…………!」

 

「あぁ。エクシーズ召喚時の効果でセットカードをデッキボトムに戻してもらう…………俺から見て一番左……一番デッキに近い伏せカードを選択させてもらう」

 

 さぁ、どうする……フリーチェーンなら迷わず発動させるべきだが…………

 

「へっ、俺はその効果にチェーンして[選択されていない]伏せカードをオープン! 永続罠“血の代償”!」

 

「何……!?」

 

 選択したカードじゃない……?! どういうことだ……?

 

「更にチェーンして伏せカード“スキル・プリズナー”を発動! このターン中、血の代償は対象を取るモンスター効果を受け付けない! そしてチェーンが重なったお陰でこいつを発動できる! [電光千鳥の効果の対象となった]伏せカードの“積み重なる幸福”を発動!」

 

「っ!?」

 

 これはちょっと想定外だな……しかも手札補強を許してしまうか。

 

「……俺はこれ以上特にない」

 

「だろうな。んじゃ、チェーン処理するぜ? まずは積み重なる幸福で2枚ドロー。そしてプリズナーの効果処理を終えて……血の代償の効果は使わないぜ」

 

「そして電光千鳥の効果は不発に終わる……か。それに電光千鳥はほぼ効果のないモンスターになったな…………プレイングはかなり上手いな」

 

 最後の言葉は相手に聴こえないよう呟いているが……実際に相手のプレイングは上手い。チェーンを組むためとは言え、電光千鳥の効果を血の代償にうたれない様に事前にしておくか……

 

「さぁ、まだお前のターンだぜ?」

 

「……あぁ、行かせてもらおう!」

 

 少し驚いたが……まだ問題ない!

 

「俺はゾンビ・マスターとゴブリン・ゾンビでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

TU……焔を操る海竜、“ラヴァルバル・チェイン”!」

 

 危ない危ない。前の世界での口上を言うところだった……

 

ラヴァルバル・チェインATK1800 ORU2★4

 

「ラヴァルバル・チェイン……って、さっき何言おうとしてたんだ?」

 

「気のせいだ」

 

「いや、絶対気のせいじゃねぇだろ?!」

 

「俺はチェインのモンスター効果を使用する!「無視すんなよ?!」俺は第1の効果によりデッキからカードを1枚墓地へ送り、シャッフルする。俺はデッキから“馬頭鬼”を墓地に送って……シャッフルする」

 

 さて、準備も整った訳だが……どうも攻撃力が低いのが多いな。とりあえずは展開を続けるか、一度殴ってみるか。問題はあの伏せカード……今のところ発動がないのを見ると、展開を阻害するカードではなさそうだが……とりあえずドローして考えるかな。

 

「俺は魔法カード“エクシーズ・ギフト”を発動して千鳥とチェインからオーバーレイユニットを1つずつ取り除き、デッキから2枚ドロー」

 

ラヴァルバル・チェイン

ORU2→1→0

 

電光千鳥

ORU2→1

 

 ……ふむ、このドローか。ひとまずエクシーズ召喚は出来そうだし、とりあえず…………出しとくか。話はそれから!

 

「俺は墓地の馬頭鬼のモンスター効果。墓地からコイツを除外して……ゾンビ・マスターを再度特殊召喚! そしてゾンビ・マスターとレオでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

漆黒の闇から出でし反逆狙いし龍よ、その牙で敵を噛み千切れ! “ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン ATK2500 ORU2★4

 

「っ……ソイツがお前のエースか!」

 

 エース、かぁ……まあ、あながち間違ってはない、のかな? No.はデッキの補助みたいな感じだし。

 

「まぁ、そんなもんだ。さて、バトル!まずはダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでダイレクトアタック! 反逆のライトニング・ディスオベイ!」

 

「俺は血の代償の効果を使う! LPを500支払って、手札のモンスターをセット!」

 

優也LP4000→3500

 

 壁モンスターか……まぁ、戦闘破壊耐性が無ければ無意味だが…………何かあるだろうな。とりあえずはこのまま殴っておこう

 

「バトルは続行してセットモンスターへ攻撃対象を変更! 反逆のライトニング・ディスオベイ!」

 

 そして相手の伏せていたモンスターが裏返る…………?!

 

ネクロ・ガードナーDEF1300

 

「“ネクロ・ガードナー”はそのまま破壊されるぜ」

 

 なるほど、これはしてやられたな。これじゃこのターンで決着はつけれそうにない、か。

 

「仕方無いな。電光千鳥でダイレクトアタック!」

 

「墓地のネクロ・ガードナーのモンスター効果! コイツを除外してこのバトルを無効に!」

 

「まだ! チェインでダイレクトアタック!」

 

「……それは受けるぜ!」

 

LP3500→1700

 

 ……流石に、残りの手札は違ったか。まぁ、とりあえずの所はなんとかなりそうだし…………相手にターンを回すとするか。

 

「俺はカードを1枚伏せてターンを終える」

 

大輔LP4000

手札1枚

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK2500ORU2

電光千鳥ATK1900ORU1

ラヴァルバル・チェインATK1800

伏せカード




大輔「今回のキーカードはこいつ!」

ラヴァルバル・チェイン

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/炎属性/海竜族/攻1800/守1000
レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキからカード1枚を選んで墓地へ送る。
●デッキからモンスター1体を選んでデッキの一番上に置く。

愚かな埋葬とデッキトップ操作の出来るランク4モンスターだね

大輔「こいつの墓地送り効果は俺のデッキだと潤滑油的存在だからな、すごく助かるんだよ」

墓地肥しは殆どのデュエリストが(多分)行う行為だからね。好きなカードが墓地に送れるのは嬉しい。罠送って墓地から発動させたり、墓地で発動する効果モンスターを送ったりね。

大輔「その分、警戒されやすいけどな。最近じゃあ、攻撃力が若干低いし入ってるとこを見たことはあんまりないかな……」

今は破壊を介さない除去の方が優秀だからね。そこら辺は好みになるかな。

大輔「それじゃあ、みんな!」

大輔・作者「「ルールを守って、楽しくデュエル!!」」


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No.08 そして決闘は終演へ…… vs岩槻優也その3

さて、いよいよ優也戦が終わりを告げます。勝つのは果たして大輔か、それとも優也なのか……













乞う、ご期待!!


 何とか最低限のLP消費で抑えれたな……でも、相手の場には攻撃力2500のエースモンスターがいる。それに、あの電光千鳥もまだORUを残しているから面倒だな……表側表示のカードをデッキトップに戻す効果は地味に厄介だ。それに奴は伏せカードも残している……アレが何か…………そこら辺も念頭に入れて置かないと…………でも、まずは手札を補充しないと始まらねぇ!

 

「俺のターン、ドロー!!」

 

 俺の引いたカードを確認する……と、これは嬉しい引きだ!

 

「俺は“エクシーズ・トレジャー”を発動! 場にいるエクシーズモンスターの数だけデッキからドローする! お前の場にエクシーズモンスターが3体いるから……3枚ドロー!!」

 

「チッ、ここでドローソースを引き当てたか……面白い!」

 

 これで俺の手札は4枚……幸いにも俺の場に血の代償が残ってる。しかも今引いたカードの内2枚は……!

 

「俺は魔法カード“増援”を発動! この効果により……“ゴブリンドバーグ”を手札に加えるぜ」

 

 コイツは遊馬も使ってるモンスターだな、使い勝手が良いから助かるぜ。

 …………とは言っても、この手札だとあまり展開は出来ない、けど……とりあえずこれで何とかするしかない、かな。

 

「俺はゴブリンドバーグを召喚! その効果で……手札のレベル4以下モンスターを特殊召喚する。来てくれ、“謎の傀儡師”! 守備表示だ!」

 

謎の傀儡師 DEF1500

 

「な、謎の傀儡師?! なんつー珍しいカード使ってんだ」

 

 まぁ、効果は地味だしな。仕方ないかな? でも、このデッキでは結構助かるんだよなぁ……

 

「そして俺は500のLPを支払って……手札から2体目の謎の傀儡師を召喚して……ここで最初に出していた謎の傀儡師のモンスター効果。自分が召喚・反転召喚に成功する度にLPを500回復するぜ」

 

「…………! そういうことか……」

 

「あぁ。俺は更に500のLPを支払って……“H・C エクストラ・ソード”を召喚! そして召喚に成功したとき、謎の傀儡師2体の効果により……合計1000LPを回復する!」

 

LP1700→1200→1700→1200→1700→2200

 

 とりあえず、これで少しは安全圏に入ったかな。これでアイツを呼び出す!

 

「いくぜ……! 俺はレベル4の攻撃表示の謎の傀儡師とエクストラ・ソード、ゴブリンドバーグでオーバーレイ!

 

3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

敵の能力(ちから)、その全てを盗み取れ! “隻眼のスキル・ゲイナー”!! そして、エクストラ・ソードがエクシーズ素材となったとき、攻撃力は1000上がる!」

 

隻眼のスキル・ゲイナーATK2500→3500

 

「っ……!?」

 

「スキル・ゲイナーのモンスター効果! オーバーレイユニットを1つ使用して……(ここで奪うべき効果は……)電光千鳥同じ扱いになり、効果をも盗みとる! すかさず隻眼のスキル・ゲイナー(電光千鳥)のモンスター効果を使用。オーバーレイユニットを1つ使用して……ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンをデッキトップ……いや、エクストラデッキへ戻してもらうぜ」

 

「やっぱりか……」

 

 さて、相手のエースカードを退けた所で……どうする…………あの伏せカードがミラフォとかのモンスター除去だと負ける。そして、召喚補助だと相手の引き次第で負ける。単純な防御札なら少しはチャンスがある……素直に戦闘でモンスターを除去するか、このまま終わるか……迷いどこだな…………

 

 

 

 

 

 ……考えてるな。俺の伏せカードが何かを考えてる……んだろうな。

 この伏せカードは“紋章変換”…………攻撃するなら防いで、次のターンに備える。してこない場合は引きによる、ってとこだな。

 ただし問題は次の俺の引きだ。いくらなんでも俺は十代とかみたいに最高に引きが良い訳じゃない。拙いプレイングやドローソースでそれを補ってるだけに過ぎないからな。問題はどのようにしてアイツ(スキル・ゲイナー)を除去するか、だ。相手の墓地にはスキル・プリズナーが1枚落ちてて、これは相手のターンでも発動できる。千鳥の効果は当てにならない。となると再びリベリオンを出すか……いや、リベリオンのも対象を取るから無効となるし、結局次の引きがどうなるか、だな……

 

「……ターンエンドだ!」

 

優也LP2200

手札0

隻眼のスキル・ゲイナー(電光千鳥)ATK3500(H・Cエクストラ・ソード効果適応中) ORU1

謎の傀儡師DEF1500

血の代償

 

 結局相手は攻撃をしてこなかった……まぁ仕方ないと言えば仕方ない、か。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札

1→2

 

 引いたカードは……! まだ、チャンスはあるか。

 

「俺も“エクシーズ・トレジャー”を発動! フィールドにはエクシーズモンスターが3体……よって、3枚ドロー!」

 

手札

2→1→4

 

 追加で引いたカードは……これ、か。いけなくもないけど…………とりあえず、相手の墓地のアレを使わせる!

 

「俺は電光千鳥のモンスター効果を使う! 対象はスキル・ゲイナー!」

 

「させない! 墓地から罠、スキル・プリズナーの効果発動!」

 

「「「「墓地からトラップ……(だってぇ)(だとぉ)(ですって)!?」」」」

 

 知ってはいたけど一応、様式美だと思って遊馬や鉄男らに合わせておいた。オーバーリアクションはしないけどな!

 

「これでスキル・ゲイナーは守られるぜ!」

 

 ……まぁ仕方ない、な。でもその代わり、良い手札が来た。とりあえず……これ等は次のターンに使うか。

 

「バトル。電光千鳥で謎の傀儡師に攻撃! …………そして、カードを1枚伏せてチェインを守備表示に……ターンエンド!」

 

大輔LP4000

手札3

電光千鳥ATK1900

ラヴァルバル・チェインDEF1000

伏せ2

 

 これで少しはマシになるだろうな。とりあえず、厄介なアイツの効果はこの伏せたカードで止める事が出来るし……問題は無い、筈!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 相手がデッキからカードを引く……さて、どうなる…………

 

「……俺は“貪欲な壺”を発動。墓地のモンスターを5体戻して……2枚ドローする。戻すのはイグニス、謎の傀儡師2体、切り込み隊長2体! よし……さらに墓地のエクシーズ・トレジャー,増援,貪欲な壺を墓地から除外して“埋葬呪文の宝札”を発動。更に2枚ドロー!」

 

手札

1→0→2→1→3

 

 っ……また、手札が増えた…………!今度はどんなモンスターを出してくる……

 

「俺は切り込み隊長を召喚して効果を使用。手札から謎の傀儡師を守備表示で特殊召喚! 更に血の代償のライフコストを謎の傀儡師の効果で実質帳消しにしてによりネクロ・ガードナーを召喚!」

 

切り込み隊長ATK1200

謎の傀儡師DEF1500

ネクロ・ガードナーATK600

 

「レベル3モンスターが2体、か……!」

 

「…………」

 

 ……ん? 迷ってるのか……? 俺の伏せカードが何かを考えてるのか。奈落とかだったらどうしようかと迷うし、な。まぁ、奈落なんて入れてないんだが。

 

「やるしかない……! 俺はレベル3の切り込み隊長とネクロ・ガードナーでオーバーレイ!

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

来たれ、仲間呼びし剣士“M.X-セイバー インヴォーカー”!!」

 

M.X-セイバー インヴォーカーATK1600

 

 ……特殊召喚のカード! なるほど、コイツの召喚や効果が通るか迷ってたのか。

 

「エクシーズ召喚にチェーンはないぜ」

 

「あぁ、分かった。インヴォーカーの効果を発動! オーバーレイユニットを消費してデッキからレベル4地属性の戦士族を特殊召喚する……」

 

 止めるなら、ここかな。効果バウンスは仕方ないと割り切ろう。

 

「それは止めさせてもらう。カウンター罠の“紋章の記録”を発動。エクシーズモンスターの効果を無効にして破壊する」

 

「っ……! 隻眼のスキル・ゲイナー(電光千鳥)の効果でチェインをエクストラへ! バトル。隻眼のスキル・ゲイナー(電光千鳥)で攻撃!」

 

「伏せカード、紋章変換を発動! 相手の攻撃を無効にして手札から紋章獣を特殊召喚する。手札からレオを特殊召喚!」

 

「……ターン、エンドだ…………」

 

優也LP2200

手札0

隻眼のスキル・ゲイナー(電光千鳥)ATK3500(エクストラ・ソードの効果継続中)

謎の傀儡師DEF1500

血の代償

 

 無事に相手の攻撃を防ぎ切れたな。それじゃ……

 

「そろそろフィナーレにしようか?」

 

「っ……!」

 

 俺の手札にモンスターは残ってる。それに墓地にはネクガが居るとはいえ1体のみで伏せも手札もない。勝てる状況であろう。あのカードもあるし、な!

 

「俺のターン、ドロー。手札から“紋章獣アバコーンウェイ”を召喚。そして、アバコーンウェイとレオでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚!

 

闇を撃ち抜け、“鳥銃士 カステル”!」

 

鳥銃士 カステルATK2000 ORU2

 

「なん、なんだ……そのモンスターは…………」

 

 おや、知らないのか。なら教えておいてあげよう。

 

「鳥銃士 カステルは2つの効果を合わせ持つ。1つはオーバーレイユニットを1つ使用し表側表示モンスターを裏側守備表示にする効果……そしてもう1つは今から使用させてもらう。カステルの第2の効果を発動! オーバーレイユニットを2つ使用して……このカード以外の表側表示のカードを持ち主のデッキに戻す! 対象は当然、スキル・ゲイナーだ!」

 

鳥銃士 カステル

ORU2→0

 

「何っ……!?」

 

「何だよその破格の効果!! インチキ効果も大概にしやがれ!」

 

 うん、確かに遊馬の言う通り汎用性に対しての効果は破格だよね。スーパーレアだし。それにしても、まさか2箱箱買いしたときに2枚ゲットできてゾッとした事あったな…………流石に3枚は集まらなかったけど……

 

「これでバトル……といきたいが墓地にはまだネクガが残ってるからね。だめ押しさせてもらおう。魔法カード“高等紋章術”を発動! 墓地の紋章獣達を2体特殊召喚して、そのモンスター達でエクシーズ召喚をする!」

 

「なっ……!」

 

「俺はこの効果でエアレーとレオを特殊召喚して、オーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

漆黒の闇より再び出でよ、反逆を狙いし龍! ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK2500 ORU2

 

「更にもう1枚高等紋章術を発動!レオとアンフィスバエナを特殊召喚してエクシーズ召喚!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

来たれ、光を闇に変える戦士……“暗遷士 カンゴルゴーム”」

 

 召喚口上はあれだけど、岩石族なんだよね。ちなみに2枚目の高等紋章術はさっきのドローで引いたよ

 

「…………負けた、か。次は負けねぇからな!」

 

「次も勝たせてもらうさ。カンゴルゴームで謎の傀儡師を攻撃。そして電光千鳥で直接攻撃!」

 

優也LP2200→300

 

「カステルで直接攻撃!」

 

「足掻く! ネクロ・ガードナーを墓地から除外して攻撃を無効に!」

 

「ラストだ! ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでダイレクトアタック! 反逆のライトニング……ディスオベイ!!」

 

「くっ……うわあああああああっ!!」

 

優也LP300→0

 

 ブザーがなり響き、俺の勝利を知らせた。

 

大輔win




大輔「今回の最強カードは2枚あるぞ」

優也「まずは俺のカード!」

隻眼のスキル・ゲイナー
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/光属性/戦士族/攻2500/守2600
レベル4モンスター×3
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、
相手フィールド上のエクシーズモンスター1体を選択して発動できる。
このカードは選択したモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。
この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用できない。

大輔「リアルでは外れレア扱いだが、この小説では中々強い感じに思えるな」

優也「実際強いぜ? 相手の強力なエースエクシーズの効果を拝借できるんだから! ついでに言えば光属性だからオネスト対応だ」

大輔「まぁ、あのカード群が使えないから結構強カードなんだよな……実際」

優也「ま、な……俺も使えるようになるのかな」

大輔「やめときな。嫌な予感しかしねぇし……っと、次は俺のカードだ」

鳥銃士カステル
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/風属性/鳥獣族/攻2000/守1500
レベル4モンスター×2
「鳥銃士カステル」の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードのX素材を1つ取り除き、
フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを裏側守備表示にする。
(2):このカードのX素材を2つ取り除き、
このカード以外のフィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを持ち主のデッキに戻す。

大輔「強いな」

優也「強い(確信)」

大輔「まぁ、やっぱり目が行きがちなのは2番目の効果だな。表側限定とはいえ何でもバウンスできる」

優也「ホント、強力すぎんよ……」

大輔「後、前半の効果も地味にも逃せないぞ。攻撃力が高く、防御力がこのモンスターの攻撃力より低ければコイツ一体で突破が可能だ。墓地利用の心配がない時とかに使うといいな」

優也「まぁ、殆ど2番目の効果使用するだけで良いんでね? な結論になっちゃうけど」

大輔「それは言わないお約束だ。それじゃあ、次回も……」

大輔・優也「「ルールを守って楽しくデュエル!!」」


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No.09 ある者達との出会い、そして新たな戦闘へ……

はい、ということでネタいっぱい詰め込んだ部分です。後悔はしていない



では、どうぞ!


「ちくしょう、負けちまった……」

 

「うちのクラスでも3本の指の中に入る程の実力者の優也が……完封負けかよ…………やっぱりすげぇぜ、大輔!」

 

『これ程の実力の持ち主だったのか、この七穂氏大輔という人物は……』

 

 優也がD-ゲイザーを外して悔しがっていると、大輔の方を見ていた遊馬が目を輝かせて興奮ぎみに話す。

 

「いやぁ、優也の展開には驚いたよ。謎の傀儡師って結構マイナーなカードなのによく知ってたね」

 

 D-ゲイザーを外した大輔は微笑を浮かべながら優也に近付く。

 

「俺のデッキはさ、血の代償がメインで展開していくからどうしてもライフコストの消費が激しいからね。それで何か良い回復方法をって探してたらコイツと巡り会えた……って訳だ。2体並んでれば回復も出来るからな」

 

 優也も笑みを返して大輔の問い掛けに答える。

 

「っと……そろそろ帰らねぇと…………俺の親が最近怒りっぽくてさ!」

 

「それもそうだな……それじゃ、また今度な」

 

「おう!」

 

 大輔はまだ色々話したい事はあった様子だったが優也の一言で今日のとこは解散、となった。

 

 

 

 

 俺は優也や遊馬達と分かれた後、一人で帰り道を歩きながら独り言を呟いていた。

 

「にしても、No.に頼らなくても勝てる様にはなった、かな?」

 

 紋章獣ってNo.が特徴的だからそれを主軸に動かしがちなんだよな、俺……

 

「でも、結構使いやすくなってるし、案外このままでも良いかもな…………ん?」

 

 自宅への道程を歩いていると……何やら喧騒が聴こえてきた。言い争いの声のような感じだが……明らかに片方は幼い感じだ。俺は変な違和感を感じて声のする方へと向かった…………

 

 

 

 

 ある公園に辿り着くと、2人の高校生らしき男達と3人のまだ小学生位の男女が対立していた。小学生の女の子の方は泣きじゃくっており、女の子を庇うように男の子2人が立っていると言った様子だった。

 男の子達の内の1人は薄い紫色の前髪と暗い紫色の髪に薄い灰色の瞳を持っており、もう1人は前髪が濃いめの黄緑色大半は暗い緑色という髪色で薄い黄色の瞳を持っており、男の子達は高校生らしき男達に何か反抗している様子だった。そして、その後ろでしゃがみこんで泣きじゃくっている少女は薄い黄色の瞳の男の子に似ている髪色でツインテールの様な髪型をしていた。

 一方の高校生らしき青年らは金髪長身とスキンヘッドのがたいの良い奴……いかにもゴロツキって感じの奴等だった。

 

「こりゃ、助けないといけないなぁ……」

 

 そう思った俺は声を掛けながら近付いていく。

 

「おい、デュエルしろよ」

 

 俺が声をかけるとゴロツキ達は視線をコチラに向けた。

 

「あぁ?」

 

「誰だ、お前……」

 

「誰って……善良な一般市民だよ」

 

 俺が薄ら笑いで返せば相手は鼻で笑った。

 

「善良な一般市民様の出る幕じゃねぇんだ。とっとと帰んな」

 

「それにこれはこのガキ共との約束の品だ。返すつもりはさらさらねぇな」

 

「ちがう! おまえらがかってにいいだしたことだろ!」

 

「そうだ! るりのカードをかえせ!」

 

 ゴロツキ達はどうやらカードを返すつもりは皆無らしいな。なら勝つ前提で勝負を持ち掛けよう。

 

「ほう、なら俺に勝ったら……俺のデッキから好きなカード5枚程くれてやるよ。俺のデッキは……レアだぜ?」

 

 条件を聞いたゴロツキ達の目の色が変わった。

 

「ほう、悪くねぇな……だが、そのデッキ丸々じゃねーと話にならねぇな」

 

「ふむ、良いだろう。その代わり、そのカードをコッチに渡せ。まずはそれからだ」

 

「構わねぇぜ、おらよ!」

 

 金髪長身の男が俺に向けカードを投げ渡す。俺がそれを受け取り確認し……少女のもとへと歩み寄り、しゃがんでカードを手渡した。

 

「ほら、これ……“零鳥獣シルフィーネ”。君のカードでしょ?」

 

「ひっぐ……おにいぢゃ、ありがど…………」

 

 少女は嬉し涙を流しつつ感謝の言葉を述べてくれた。すると男の子達が俺の元に近付き不安そうに訊ねてくる。

 

「ねぇ、おにいちゃん……あんなやくそくしても…………いいの?」

 

「アイツら、へんてこなカード使うんだぜ? よくわかんねぇモンスターでさ、『なんばーず』とかのカードでしかバトルではかいできないっていうこうかもってるんだ……」

 

「…………大丈夫。俺は負けないさ……安心して待ってて」

 

 俺は子ども達に笑いかけてそう言えば立ち上がりゴロツキ達の方を向き、デュエルディスクを構えた。にしても、No.持ちか。なら出しても問題ないかな……!

 

「何なら2人同時に来なよ「おにいちゃん!」…………どうした?」

 

「僕もいっしょにたたかう!」

 

 変則型バトルロイヤルを仕掛けようとしたら、紫系の髪の少年が俺の隣にやって来て、デュエルディスクを構えた。おいおい、いくら何でも小さい子まで巻き添えにしたくないんだが……特にNo.使いとのデュエルでは…………

 

「俺達は構わないぜ、一度ソイツにゃ勝ってるからな!」

 

「あぁ、俺達が負ける筈がねぇ!」

 

 …………決めた。この子と一緒にデュエルして奴らぶっ飛ばす!

 

「……良いだろう。君は、準備はいいかい? えっと……」

 

 そういや、名前を聞き忘れたな……

 

「ユート……僕のなまえは『榊原遊斗』(さかきはら ゆうと)!」

 

 優也と名前が似てるなぁ……

 

「ユートか、宜しくね…………行くぞ!」

 

「「「「デュエル!!」」」」

 

吾郎(GORO)LP4000&月人(TUKITO)LP4000vs大輔(DAISUKE)LP4000&遊斗(YU-TO)LP4000

 

 ごろう、つきと……二人合わせてゴロツキの出来上がり、ってか?

 デュエルのターンは吾郎→俺→月人→ユートの順だ。そしてユートのターンから攻撃可能になっている。

 

「まずは俺からだ。ドロー!」

 

吾郎 手札5→6

 

 スキンヘッドの男……吾郎がカードを引く。どんなデッキなんだ……

 

「俺はデーモンの騎兵を召喚! そしてカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

吾郎LP4000

手札

吾郎6→3

デーモンの騎兵ATK1900

伏せカード×2

 

 次のユートのターンからバトルできるし……ここは守りに徹しておくか。あのNo.を使って、な。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札5→6

 

 うん、引きも中々良好だな…………ってか、こんだけ初手にカード引いてればある程度は引けるもんだがな。まぁ、初志貫徹……とりあえずアイツで場を固めるか。

 

「俺は手札から“おろかな埋葬”を発動! この効果により、デッキから“紋章獣レオ”を墓地へ……この瞬間、レオの効果発動! レオが墓地へ送られた時、デッキからレオ以外の紋章獣を手札に加える。俺は“紋章獣アバコーンウェイ”を手札に加えてそのまま召喚!」

 

紋章獣アバコーンウェイATK1800

 

「はん……勢いよく手札に加えて出したかと思えばたかが1800……俺のデーモンの騎兵に到達してねぇぞ?」

 

「いやいや、ここで終わる筈がないっての。魔法カード“蘇生紋章”を発動。墓地に眠りし紋章獣を1体場に呼び戻す。舞い戻れ、紋章獣レオ!」

 

紋章獣レオATK2000

 

「い、いきなり攻撃力2000……!?だ、だが攻撃力が然程高くないアバコーンウェイを攻撃表示で出したのはダメなんじゃないか?」

 

 なんで素材のモンスターで強弱を決めつけるかね。あ…………そうだ、良いこと思い付いた。確信を持っておきたいし……訊いてみるかな。

 

「……あぁ、そうだ。君達、«No.»ってカード知らない? 俺も持ってるんだけど……ちょっと探しててね」

 

「«No.»……あぁ、コイツの事か?」

 

 月人が何か思い出し様子で見せてくれる……ヒットか。奴のは……“No.50ブラック・コーン号”か。相手にすると少し厄介だな。どんなデッキで出してくるんだ……?

 

「ほう、そういうってことは貴様も持ってるのか……このNo.シリーズを!」

 

 そして吾郎が見せてきたのは…………”No.85クレイジー・ボックス”、か……これはこれで面倒だな。ダイス運が上がってる可能性もある、かな。

 

「あぁ、今見せてあげるよ。俺の持つNo.を……とは言っても、あまり攻撃向きじゃないがな…………俺は、レオとアバコーンウェイでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

その紅き目は孤高の証、祖の力を此処に示せ! No.18紋章祖プレイン・コート!!」

 

No.18紋章祖プレイン・コートDEF2200

 

「っ……これが…………貴様のNo.か……!」

 

「あぁ、俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

大輔LP4000

手札

大輔6→3

No.18紋章祖プレイン・コートDEF2200

伏せカード1枚

 

「次は俺のターンだ、ドロー!」

 

月人 手札5→6

 

 吾郎って奴は見たところ【デーモン】なのか、ただの【悪魔族】か、はたまた【闇属性】なのか…………見極めはまだ難しいな。

 そして、続いて金髪の男……月人がカードを引く……コイツのデッキは…………

 

「俺は“二重召喚”を発動! “返り咲く薔薇の大輪”を召喚してリリース、“ギガプラント”をアドバンス召喚! カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

月人LP4000

手札

月人6→1

ギガプラントATK2400

伏せカード×2

 

 コイツは【植物】で確定しても良いか…………だが、そうなるとかなり厄介だな。植物族はマイナー故に様々な動きが読みづらい……そこら辺が大変厄介な所だ。一応あのブラックコーン号も植物族なんだっけ……

 まぁ、俺の手札ならその辺も何とかなりそうだな。ただ、面倒なのは二人ともバックが2枚。対して俺のデッキの伏せ除去は数が限られているってところだな…………さて、ユートのデッキはどんなデッキかな?



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No.10 少年のデッキvsごろつき2名

いよいよ少年……ユートのデッキが明らかになります!

そして、色々想像をしてくれた皆様に朗報を。

間違いなく、少年たちはユート、黒咲隼、瑠璃です。この頃はまだ純粋にデュエルを楽しんでます。

そして同時に悲報(?)も。

ARC-Vのユートらとは一切無関係です。いわゆる平行世界(パラレルワールド)のユート達です。
なので不審者っぽくなったり、腹パンしたりは一切しません。ただの純粋な子供たちです。


「僕のターン、ドロー!」

 

ユート手札5→6

 

 さて、彼のデッキはどんなデッキかな?

 

「僕は“幻影騎士団(ファントムナイツ)ラギッドグローブ”をしょうかん!」

 

幻影騎士団ラギッドグローブATK1000

 

「なんだ……幻影騎士団…………?」

 

 初めて見るカテゴリーだな……どんなデッキなんだろう…………闇属性戦士族(?)で統一されているっぽいけど…………

 

「ソイツは初めて見るやつだな……」

 

 どうやら、相手もこのモンスターは初めて見るらしい。どんな効果なんだろう……

 

「さらに、僕のフィールドに«幻影騎士団»のモンスターがいるから、“幻影騎士団サイレントブーツ”をとくしゅしょうかん!」

 

幻影騎士団サイレントブーツATK200

 

 2体ともレベルは3で低攻撃力……となれば来るのは

 

「僕は、サイレントブーツとラギットグローブで……オーバーレイ!

 

2たいのモンスターでオーバーレイネットワークをこうちく、エクシーズしょうかん!

 

いまこそ、やみをきりさいてあらわれて! “幻影騎士団ブレイクソード”!」

 

幻影騎士団ブレイクソードATK2000

 

 幻影騎士団のエクシーズモンスター、か。一体どんな効果を持ってるのやら…………

 

「エクシーズそざいとなったラギッドグローブのモンスターこうか! このモンスターをそざいにしたやみぞくせいのモンスターエクシーズのこうげきりょくを1000ポイントあげる!」

 

幻影騎士団ブレイクソードATK2000→3000

 

「攻撃力3000!?」

 

 へぇ、中々良い効果だな……にしても、幻影騎士団は変わったカテゴリだよな。どんな感じなのか分からない……

 

「僕のターンからこうげきができるから……バトル!」

 

 さて、攻撃対象は2体。ギガプラントとデーモンの騎兵……ダメージか起点潰し…………どっちを優先する……?

 

「えっと……“デーモンの騎兵”にこうげき!」

 

 幽霊のよくなものの持つ折れた剣が振り下ろされそこから斬撃がデーモンの騎兵へと向かい、そのまま真っ二つとなり爆発四散となった…………

 

「くっ…………! リバースカード、“奇跡の残照”を発動だ! 戦闘破壊されたデーモンの騎兵を特殊召喚!」

 

吾郎LP4000→2900

 

 ライフを削る事を最優先したのか……だが、結局デーモンの騎兵は残ってしまった、か…………

 

「うぅ……カードを4まいふせてターンエンド!」

 

 ユートは少し哀しそうな目をしつつも残った手札全てを伏せた。全伏せ、なのか……手札はあまり良くなかったのか?

 

ユートLP4000

手札0

幻影騎士団ブレイクソードATK3000 ORU2(ラギットグローブ効果適応中)

伏せ4(ユート)

 

「チッ、またかよ……俺のターン、ドロー!」

 

吾郎 手札3→4

 

「……へへっ、コイツが来たか! “レスキューラビット”を召喚!」

 

「っ……!?」

 

 不味いな……ってことは恐らく…………!

 

「俺はレスキューラビットのモンスター効果! コイツ自身を除外して……レベル4の通常モンスター達2体を特殊召喚する! こい、“デーモン・ソルジャー”!」

 

デーモン・ソルジャーATK1900

 

 まあ、奴のNo.の召喚は許すことになるが…………追撃だけはさせない!

 

「俺はここでプレイン・コートの効果を発動!」

 

「な……何っ!?」

 

「フィールド上に同名モンスターが2体以上いるとき、オーバーレイユニットを1つ使用して……同名モンスターの内1体を選択。その後、選択したモンスター以外の同名モンスターを破壊する! さらに、素材として墓地に送られたレオの効果でデッキから“紋章獣アンフィスバエナ”を手札に加える!」

 

 プレイン・コートがオーバーレイユニットを吸収すると、波紋が発生し片方のデーモン・ソルジャーの片方を破壊した。

 

「ちぃ……騎兵は残すこと出来ないか。だが、俺の場にはレベル4モンスター2体残ってるぜ!」

 

「だろうな…………来るか……No.!」

 

「俺はレベル4のデーモンの騎兵とデーモン・ソルジャーでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

六方形の悪魔よ、今こそその力を存分に振るい相手を絶望させよ! No.85クレイジー・ボックス!」

 

No.85クレイジー・ボックスATK3000

 

「来た、な……No.…………」

 

「コイツは破格な攻撃力の代償として己からの攻撃は出来ない。だが……クレイジー・ボックスの効果発動! オーバーレイユニットを使用して、ダイスを1回振る! そして、出た目で効果が決まる!」

 

 吾郎が自分の掌に出現ダイスを放ると……それは一度消え、ある程度大きな物となり場に現れてある面を表にして止まった。

 

「ふん、4か……お誂え向きだな。この結果、フィールド上の表側表示のカード選択し、その効果を無効とする!俺はクレイジー・ボックス自身を選択! これでコイツは攻撃宣言が出来る!」

 

 ふむ、まぁまぁと言うべきか……ドローや破壊が無いだけマシって感じだし。

 

「更に装備魔法“デーモンの斧”を装備させて……バトルだ! ブレイクソードへ攻撃、ダイスドライブ!」

 

クレイジー・ボックスATK3000→4000

 

 デーモンの斧が装備された(ただし斧は似合わないのかオーラを漂わせるだけ)ことでブレイクソードを上回った、か……伏せカード一杯あるけど…………

 

「っ…………」

 

 無い、か。なら手助けしてやるか!

 

「リバースカード、オープン! “紋章変換”!」

 

「何っ!?」

 

「相手の攻撃宣言時に発動し、手札の紋章獣を特殊召喚して、相手のバトルフェイズを終了させる! 俺は紋章獣レオを特殊召喚する!」

 

「それなら、僕はそっこうまほうの“非常食”をはつどうするよ!」

 

 へっ……? ここで非常食??

 

「僕のばのふせていた3まいのカードをぼちにおくって、僕のライフを3000かいふく!」

 

ユートLP4000→7000

 

紋章獣レオATK2000

 

 何がしたかったのだろう……彼は。えっと、墓地に送られたのは……“幻影騎士団シャドーベイル”…………? どんな効果なんだろう…………

 

「ちぃ……俺はカードを伏せてターンエンド!」

 

吾郎LP2900

手札1

No.85 クレイジー・ボックスATK4000(デーモンの斧装備中)

デーモンの斧(対象クレイジー・ボックス)

伏せカード2

 

 えっと……成る程。墓地にあると直接攻撃時に墓地から可能な限りモンスター扱いとして特殊召喚する魔法カード、か…………それと、ブレイクソードの効果は破壊されたときに墓地からORUになってるモンスターをレベルを1上げて特殊召喚する、と…………結構変わった感じの効果だな。【幻影騎士団】はランク3と4を使い分けることができるデッキ……ってとこか。

 

「おい、お前のターンだぜ?」

 

「え、あ……終わったのか。なら俺のターン、ドロー!」

 

 カードの効果を見るのに忙しかったし、気づかなかったぜ……ドローしたカードは…………っと

 

手札3→4(内1枚アンフィスバエナ)

 

 う~ん、あんま展開してもなぁ……それにこの今引いたカード…………上手く使えば面白い動きできるかもな。まぁ、元々この手札じゃあんま動けないし……

 

「俺はカードを2枚伏せて、ターンエンド!」

 

大輔LP4000

手札2(片方アンフィスバエナ)

No.18 紋章祖プレイン・コートDEF2200

紋章獣レオATK2000

伏せカード2枚

 

「俺のターンだ!」

 

月人手札1→2

 

 さて……お相手はどんな動きをしてくるんだ…………?

 

「俺はデュアルモンスターであるギガプラントを再度召喚!」

 

 うーむ、一応展開を防いでおくか! 防ぎきる自信無いけど!

 

「……リバースカード、オープン! “激流葬”! 相手が召喚・反転召喚・特殊召喚に成功したとき、全フィールドのモンスターを破壊する!」

 

「「「えっ!?」」」

 

 子ども達が驚いて此方の方を見る。今回は実質2vs2になってるけど、ほぼバトルロイヤル方式。パートナーの場は相手の場として扱うから全体に及ぶのは4人全員に及ぶ……だが

 

「ブレイクソードの効果を使え! 俺はプレインコートの効果とレオの効果の発動を宣言!」

 

「う、うん! ブレイクソードのこうかをはつどうするよ!」

 

「なら、俺はリバースカード“リビングデッドの呼び声”発動だ! 対象はギガプラント!」

 

「俺も、伏せていた“エクシーズ・リボーン”発動! クレイジー・ボックスを墓地から呼び戻すぜ!」

 

 何これぇ……チェーン5って…………中々お目に掛かれないな…………これ以上はチェーンは無いだろうな、うん。

 

「他に発動はないか? …………ないなら、逆順処理に移るぜ。エクシーズ・リボーンの効果処理からどうぞ?」

 

「もちろんだ! 俺はこの効果でクレイジー・ボックスを復活させて……このカードをクレイジー・ボックスのORUとする!」

 

No.85クレイジー・ボックスATK3000 ORU0→1

 

「次は俺だな! リビングデッドによりギガプラントを蘇生!」

 

ギガプラントATK2400

 

「次はユート、君の発動した効果の処理だ」

 

「う、うん! ブレイクソードの効果でORUとなっていたモンスターを特殊召喚して……レベルを1つあげる!」

 

幻影騎士団ラギッドグローブDEF500

☆3→4

 

幻影騎士団サイレントブーツDEF1200

☆3→4

 

「んじゃ、俺のレオの効果だ。これで“紋章獣 エアレー”を手札に。そしてプレインコートの効果で“紋章獣ユニコーン”と“紋章獣ツインヘッドイーグル”を墓地に!」

 

手札2→3(内アンフィスバエナ・エアレー)

 

「そして罠カード“究極紋章術(アルティメット・メダリオン・アーツ)”を発動! 紋章と名の付くエクシーズモンスターが破壊され墓地に送られた時、破壊されたエクシーズモンスターを墓地より蘇生する! 更に、フィールド上に同じレベルのモンスターが2体以上いれば、それらのモンスターで自分のエクストラデッキからエクシーズモンスターを素材となったモンスターの持ち主の場にエクシーズ召喚する!」

 

「「な、なんだと!?」」

 

「えっ? でもおにいさんの場にはモンスターが…………」

 

 いやぁ、こんなカードがあるなんて思わんかったよ。

 

「誰も俺の場とは言ってない。“フィールド上”ならどこでもいい! 俺は墓地のプレイン・コートを蘇生して……ユートの場のラギット・グローブとサイレント・ブーツでオーバーレイ! ……受け取れ、ユート!」

 

「えっ!? わわっ……」

 

 俺がエクストラから1枚のカードを取り出し、ユートに投げ渡す。ちょっと慌てながらもユートはしっかりキャッチ出来たようだ。

 

「ユート、そいつを召喚しな!」

 

「う、うん!

 

2たいのモンスターでオーバーレイネットワークをこうちく、エクシーズしょうかん!

 

たちふさがるあいてにはんぎゃくのきばをふりぬいて……ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK2500 ORU2




ここで究極紋章術の効果テキストを公開します。勿論オリジナルカードでっせ

究極紋章術(アルティメット・メダリオン・アーツ)
通常罠
自分の場の紋章と名の付くXモンスターが戦闘及びカード効果で破壊され墓地に送られた場合に発動できる。
破壊されたXモンスターを墓地から守備表示で特殊召喚でき、フィールド上に同じレベルのモンスターが2体以上いれば、それらのモンスターをX素材として自分のエクストラデッキからエクシーズモンスターを素材となったモンスターの持ち主の場にX召喚する。
そして(以下ネタばれ防止)

このカードはぶっちゃけ、この試合しか出しません。うちの主人公は基本シングル勢ですので



……それにしても、ユート達の人気はすごいな(震え声)


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No.11 大輔とユートの共闘vsごろつきpart3

安心と信頼のネタ挿入


『GYAAAAAAAAAAA』

 

 俺がエースに据えていた漆黒の鋭い咢を持つ龍がユートの場に現れる……こんな感じなんだな…………頼もしいとは思ってたけど……敵としてみると中々凄い迫力だな…………

 

「さて、この効果でエクシーズ召喚をしたターンのエンドフェイズまで特殊召喚したプレイヤーの場と俺の場を互いに『自身の場』とする……それにラギットグローブの効果で攻撃力が1000ポイント上がってる。さぁ、まだお前のターンだったな?」

 

「っ……だ、だが! まだ俺には手札がある! 手札から装備魔法“スーペルヴィス”を装備! これでデュアル状態にする!」

 

ギガプラント (デュアル)

 

「更に手札からエクシーズ・トレジャーを発動! 場には3体のモンスターエクシーズがいるから3枚ドロー……更に伏せてた手札抹殺を発動! 互いに手札を捨てて捨てた枚数と同じ数ドローだ!」

 

手札

1→0→3→0→3

 

捨てた手札

・炎妖蝶ウィルプス

・ギガプラント

・スネーク・パーム

 

「今回は全員に効果がおよぶな……」

 

 そう言いながら、俺は3枚の手札を捨てる。ユートは手札が無いために効果はおよばなかった。

 

大輔手札

3→0→3

捨てたカード

・アンフィスバエナ

・エアレー

・レオ

 

吾郎手札

1→0→1

手札

・魔界発現世行きデスガイド

 

「レオの効果で2体目のアンフィスバエナを手札に加えるぜ」

 

大輔手札3→4(内アンフィスバエナ)

 

「チッ……だが、これでいける! デュアル状態のギガプラントのモンスター効果! これにより墓地から“炎妖蝶ウィルプス”を蘇生! そしてスーペルヴィスをウィルプスに装備して速攻魔法“デュアルスパーク”発動! ウィルプスとてめぇのNo.を破壊する!」

 

 ウィルプスが帯電すると……プレイン・コートめがけて突進して……互いにそのまま爆発四散…………これで俺の場はがら空き……!

 

「……プレイン・コートの効果でユニコーンとアバコーンウェイを墓地に送る。こいつのこの効果は1ターン中の使用回数には制限ないぜ?」

 

「……まぁ、いい。ウィルプスとスーペルヴィスの効果発動だ。これにより墓地のギガプラントと“スネーク・パーム”を蘇生! そして魔法カード“共振装置”を発動! 地属性・植物族であるスネーク・パームとスーペルヴィスを装備してるギガプラントを選択。スネーク・パームのレベル4にギガプラントのレベルを合わせる」

 

ギガプラント☆6→4

 

レベル4が2体……って事はあのNo.か!

 

「レベル4になったギガプラントとスネーク・パームでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

その鉄(くろがね)の躯体で全てを撃ち抜きな! “No.50ブラック・コーン号”!」

 

No.50 ブラック・コーン号 ATK2100

 

No.50……だが、アイツの様子ならダイレクトアタックしてきそうだな

 

 

 

 

 

 

 

「…………!」

 

 どうしよう……おにいちゃんのフィールドにモンスターいないし、あのひとのモンスターのこうげきりょくのごうけいは……

 

「スーペルヴィスの効果でウィルプスを守備表示で蘇生する。へへ……面倒だったが…………これでようやく1人だ! バトル、ギガプラントで紋章獣とやらを使ってた野郎にダイレクトアタック!」

 

 どうしよう……おにいちゃん…………なにか……なにか…………

 

 

~特殊召喚したプレイヤーの場と俺の場を互いに自分の場とする~

 

 

 ……そういえば、あのことばのいみってなんなんだろう…………

 

「ぐうっ……! だが、お前の攻撃には刃の如き鋭さも、弾丸の如き威力も感じられない…………児戯に等しいな。こんなので俺を倒せると思うなよ?」

 

大輔LP4000→1600

 

「こいつ……許さねぇぞ! これで終いだ! ブラック・コーン号、やれ! 全弾発射(フル・バースト)!!」

 

 そうだ……そういえば…………! これならおにいちゃんをまもれる!

 

「僕はぼちのまほうカード“幻影騎士団シャドーベイル”をはつどう!」

 

「「「!!??」」」

 

「ダイレクトアタックのときにかのうなかぎり『じぶんのば』にだせる!」

 

「ハァ? おこちゃまだな……お前の場に出したところでお前のパートナーのライフは尽きるんだよ!」

 

「ちがう! おにいさんのカードのこうかでおにいさんのフィールドも僕のフィールドにできる! だから……これ、どうぞ!」

 

 僕はぼちの3まいのまほうカードをてにとると、おにいさんにてわたした。

 

 

 

 

 

 いやぁ、案外なんとかなるもんだな……それにしても、あんなカード見たことないぜ…………

 

「ありがとよ、気付いてくれるって信じてた」

 

「えへへ……だから僕のフィールドとなってるおにいさんのフィールドに3たいとくしゅしょうかんするよ!」

 

大輔の場

幻影騎士団シャドーベイルDEF0×3

 

「っ……だ、だが攻撃は続行だ! 行け、シャドーベイルを攻撃!」

 

 ブラック・コーン号の攻撃が騎士1体にヒットするものの、俺の方へはあれ以上通る事はなかった。

 

「じぶんのカードこうかでとくしゅしょうかんされたこのこたちはばをはなれるときにじょがいされるよ」

 

「だから言っただろう。そんな刃の如き鋭さも弾丸の如き威力も感じられない攻撃では俺を倒しきれないぞ」

 

「くそ……ターンエンドだ!」

 

月人LP4000

手札0

No.50 ブラック・コーン号 ATK2100

ギガプラント ATK2400

炎妖蝶ウィルプス DEF1500

 

 

「僕のターン、ドロー!」

 

ユート 手札0→1

 

「う~ん……それなら…………おにいちゃんからわたされたこのこのこうか! おーばーれいゆにっとを1つ、つかってあいてのれべる5いじょうのモンスターのこうげきりょくのはんぶんをこのこにくわえるよ! それで……これをもう1かい!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK3500→4700→5300 ORU2→1→0

 

ギガプラントATK2400→1200→600

 

「なん……だと!!」

 

「これで通れば、だが……流石に通りそうにないか?」

 

「えっと……おにいちゃんからうけとったモンスターでギガプラントにこうげき!」

 

「はっ、させねぇよ! リバースカード“収縮”! これでテメェのモンスターの攻撃力を半分にしてやる!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK5300→4050(1250+1000+1200+600)

 

「な、に…………?!」

 

「収縮で半減できるのは元々の攻撃力だ。それを半減した後でまた再度計算がされるぞ元々の攻撃力を増減させてる場合はそうだがな……」

 

「ぐ、ぐおぉぉぉぉ……!」

 

月人LP4000→550

 

「もうちょっとでたおせたのにぃ……カードをふせてたーんえんど! このときにこうかであがりさがりこうげきりょくはもどるよ。でもラギット・グローブのこうかはのこるよ!」

 

ユートLP4000

手札0

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK4050→3500

伏せカード1枚

 

「……俺のターン、ドロー!」

 

手札1→2

 

「ま、まだだ! 俺はクレイジー・ボックスの効果発動!」

 

出た目→2

 

「チィ……デッキからカードをドローして…………魔法カード“デビルズ・サンクチュアリ”でトークンを生成してリリース、“真紅眼の凶雷皇-エビル・デーモン”を召喚……シャドーベイルに攻撃してカードセット、ターンエンドだ……!」

 

吾郎LP2900

手札0

No.85クレイジー・ボックスATK3000

真紅眼の凶雷皇ATK2500

伏せ1枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札4→5(アンフィスバエナ)

 

「(くそ、良いカードが引けねぇ…………だ、だが伏せカードはミラーフォースだ。これで奴のモンスターは全部破壊してやる!)」

 

「…………まぁ、さっさと終わらせるかなぁ。レベル4モンスター1体残ってる事だし……」

 

「何……?!」

 

「手札のアンフィスバエナの効果。手札から3枚目のレオを墓地に送って特殊召喚し、レオの効果でエアレーを手札に。墓地のアバコーンウェイの効果。別のアバコーンウェイを墓地から除外して墓地のエアレーを回収。3体目のアバコーンウェイを召喚して手札の2体のエアレーを特殊召喚」

 

「なっ……いきなり、場が埋まった、だと!?」

 

「そしてアバコーンウェイとアンフィスバエナでオーバーレイ! “電光千鳥”をエクシーズ召喚。エクシーズ召喚成功したから、今伏せたセットカードをデッキボトムへ戻してもらうよ。さらにオーバーレイユニットを1つ消費して表側表示カード……ウィルプスをデッキトップへ。そしてシャドーベイルと2体のエアレーでオーバーレイ! エクシーズ召喚。全てを照らせ、武神姫-アマテラス! すかさず効果発動。オーバーレイユニットを1つ消費して、除外されてるモンスター……アバコーンウェイを特殊召喚! そして魔法カード“蘇生紋章”を発動。千鳥の効果発動の為に墓地に送ったアバコーンウェイを蘇生して2体のアバコーンウェイでオーバーレイ。“鳥銃士カステル”をエクシーズ召喚。魔法カード“エクシーズ・ギフト”を発動。電光千鳥とアマテラスから素材を1つずつ取って2枚ドロー……エクシーズ・トレジャーを発動。場には6体のエクシーズモンスター、よって6枚ドロー……カステルの効果でORU2つ使ってクレイジー・ボックスをエクストラデッキへ」

 

電光千鳥ATK1900

ORU2→1→0

 

武神姫-アマテラスATK2600

ORU3→2→1

 

鳥銃士カステルATK2000

ORU2→0

 

「死者転生を発動して手札を1枚墓地に送ってアンフィスバエナを回収して早速回収したアンフィスバエナの効果でツインヘッドイーグルを墓地に送って特殊召喚。蘇生紋章でツインヘッドイーグルを蘇生して2体目電光千鳥。特殊召喚成功時の効果は使えないけど、オーバーレイユニットを消費してその悪魔にはデッキに戻ってもらう。墓地のユニコーンの効果で自身を除外してサイキックのエクシーズモンスター……プレイン・コートを効果を無効にして攻撃表示で蘇生して、すかさず墓地のツインヘッドイーグルの効果。こいつを除外して墓地のレオ2体をカステルのORUに」

 

大輔の場

電光千鳥×2ATK1900(1体ORU1つ保持)

カステルATK2000 ORU2

アマテラスATK2600 ORU1

プレイン・コートATK2200 効果無効

 

 いやぁ、エクシーズモンスターだけで場を埋めたのは初めてだ、うん。ここまでデッキが回るとは思わなかったよ。しかも手札2枚残しと来たものだ。

 

「す、すっげええええっ!」

 

「「な、なぁ…………!」」

 

 ユートは俺の場を見て目をキラッキラさせてるな……そしてゴロツキ2名は言葉も出ない、と。まぁ、場が片方の場に攻撃力2100のNo.があるだけだもんね、仕方ないね。

 

「お前らのデュエルには鉄の意志も鋼の強さも感じられんな…………バトル! プレイン・コートでブラック・コーン号を、そしてアマテラスとカステルでLPの高い方、そして千鳥2体でもう片方へとダイレクトアタックだ!」

 

「「ぐっ……ぐああああああああああああっ…………」」

 

LP2900→0

LP550→0

 

Win 大輔&ユート




ダベリオンの効果を原作効果で採用したのでNo.を弱体化させてヒャッハーできないので一杯バウンスしました。
そして紋章獣達の安心的な展開力、恐るべし。

因みに今回は子供たちが怖がらないようにアンデット要素は皆無。大輔は子どもにちゃんと配慮するイイ子です←
そして今回のピックアップカードはこれですね

電光千鳥
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/風属性/雷族/攻1900/守1600
風属性レベル4モンスター×2
このカードがエクシーズ召喚に成功した時、
相手フィールド上にセットされたカード1枚を選択して持ち主のデッキの一番下に戻す。
また、1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
相手フィールド上に表側表示で存在するカード1枚を選択して持ち主のデッキの一番上に戻す。
(遊戯王カードWikiより)

何より強いのはX召喚時にセットカードをバウンスできる効果です。バウンス系は大概が表側だけ(モンスターバウンス系は特に)なのでこれは強いと思います。

今回のごろつきとのデュエル編ではネタをできるだけ盛り込もうと思って書きました。そしたら筆がかなり進んでビックリしました。


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No.12 デュエルエンド&新しい仲間

「ふう…………って、え?」

 

 デュエルが終わり、D-ゲイザーを外し俺が顔をあげるのと同時に、ある違和感を感じた。辺りの景色がセピア色になっており、まるで何かの回想が始まるのではと錯覚するような風景。さらに後ろの少女や少年、そしてとなりのユートが嬉しさのあまり跳び跳ねているのだが……その動きも空中で止まっている。しかし、自分はどうだろう……体は別にセピア色になっておらず、普通に動く。まるで、自分だけが動ける世界の様だった。

 

「え、い、一体何が…………」

 

『マスター! ね~え、こっちだってば!』

 

 俺が状況を飲み込めずにいると、突然、声を掛けられた。俺が声のする方へと顔を向けると…………そこには青く長めの髪に紅い瞳を持つ少年がプカプカと空中に浮いていた。彼は動いていた。

 

『漸くマスターと会えた!』

 

「き、君は……?」

 

『僕? 僕は固有の名前は無いけど、No.18紋章祖プレイン・コート、だよ!』

 

 名前を問い掛けるとまさかの返答が返ってきた……ドウシテコウナッタ? いや、髪の色や瞳の色は合ってるが…………

 

『実はねー、僕ずっとマスターのお側についてたんだよ!』

 

「え……?」

 

『まぁ、No.使いとはほとんど合わないから僕の出番無いのはわかるけどさー、もっと使ってほしいよぉ!』

 

「え、あ~、そうだな……ってこれはどういった事なんだ!? 説明してくれ!」

 

 まるでこの状況が理解できてないために説明を求めればプレイン・コートは頷いて説明をしてくれた。

 

『これはね、僕がマスターとお話しする時に他の人からの干渉を無くすためにしたの。後は、No.を回収するときにも、ね』

 

 そういってプレイン・コートがごろつき2名の元へとスウッと移動していきごろつき達の胸の中に片手ずつ突っ込んだ…………が、その手は体をすり抜けるようになっていた。そして両手を引き上げると、その手の中には2枚のカードがあった。

 

「うわぁお……」

 

『ちなみにね、この空間を解除すればここにいる5人のNo.に関する記憶がなくなるよ』

 

「へっ……? どういう事だ?」

 

『No.を持たない人以外には効果がないけど、No.を持たない人のNo.に関する記憶は所持者に対して恐怖しか残らない可能性が高いんだよ。だからこそ、そうする必要があるんだ』

 

 なんか、腑に落ちないところがあるけど…………納得できた。それを見たプレイン・コートが頷いてパチンと指を鳴らせば、一瞬でセピア色の風景が元に戻り、鳥が羽ばたき、ユート達は跳び跳ねていた。

 

「おにいちゃん、はいこれ!」

 

 ユートがデュエルディスクからダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのカードを取り外すと俺に返そうとしたので俺はその手をユートの胸の前に優しく誘導させた

 

「……いや、それはあげるよ。君へのラッキーカードだ」

 

「えっ……いい、の?」

 

「あぁ。問題ない……それじゃあな」

 

 俺は不安そうな彼に笑顔を見せて頷いてその場を立ち去ることにした。ぶっちゃけ、渡しておいた方が良いなと思った。悔いはない。

 

『かっこいーじゃん』

 

「(うるせ……ってか、こんな風にも会話できるんだな)」

 

『うん、僕はマスターの精霊だからね!』

 

「(はいはい……んじゃ、帰るぞ…………って、やっぱり名前あった方が良いよなぁ……あ、プルートってのはどうだ?)」

 

『プルート……?』

 

「(あぁ。お前の呼び名だ……気に入らないか?)」

 

『ううん! 僕、名前貰えてとても嬉しい!!』

 

 俺は俺の精霊であるプレイン・コート……もといプルートに名前を教えつつ去った。

 

 

 

 

『おかしい……確かにこの辺りでNo.によるデュエルが行われていた筈なのだが…………』

 

 大輔が去って少しして一人の少年が水色の浮遊する人型のような幽霊のような者と共にやって来た。彼は九十九遊馬。そして浮遊しているのはアストラルだ。どうやら遊馬はアストラルに無理矢理連れてこられた様子で辺りを見渡して何もないことを確認すればアストラルに声をかけた。

 

「ハァ、どうだ? 満足したか、アストラル?」

 

『確かにデュエルがあった筈なのだが……』

 

 未だ怪しむアストラルに遊馬が少々声を荒げて返した。

 

「だあああっ! もう……今日はここまでだ! 帰るぞ、アストラル! 姉ちゃん怒ったら怖いからな…………」

 

 遊馬が帰ろうとすればアストラルも仕方ないといった様子で着いていったが、視線は公園から離さなかった……

 

『(しかし、まちがいない……あの場所では3体のNo.が出現していた…………その筈なのになぜ、今となっては情報が何も残っていない?)』




と、言うわけでこれで初のNo.戦が終わりました!

まぁ、これだけで終わるはずないんですがね。No.との戦いは……あと、数戦やってからオリジナルストーリーに進みます。
実は、このオリジナルストーリーは前々からGMSさんと内密に進行していた奴でして……一番書きたかった部分です。なので、ぜひ楽しみにしておいてくださいませ!


あと、書き溜めは今のところこれだけなのでまた更新が少しないと思いますが、納得のいくものが仕上がれば更新しますのでお楽しみに!!


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No.13 稲妻轟くNo.と(この世界での)未知なる召喚方法 vs???

はい、皆さんお待たせ(?)しました。

今回は色々物語が展開するであろう話です。

ちなみにデッキは諸事情によりこうなりました。

理由は本文をご覧ください。では、どうぞぉ!


 ユートらを助けた日から数日後の夕方……俺はKC社へと来ていた。と言うのも……

 

「漸く、シンクロモンスターカードが使用出来るか。これから少し楽しくなるな……」

 

 そう、数枚シンクロモンスターカードをKC社に預けていたんだが、使える事が判明してこうして出向いた……って訳なんだが…………

 

「……やけに色々な人が慌ててるねぇ…………」

 

 どうしたのかなと受付の方へと歩いていれば……フッと突然建物内の明かりが全て暗くなった……!

 

「うわっ、ちょ……何々、何が起きてるんだ!?」

 

 流石に何かあったのだと思いつつもとりあえず社長と合流し話を聞きたかった俺は受付へと向かい、色々話していると…………色々分かった。なんでも、研究員の1人が突然暴れだして、建物内の全ての電気のブレーカーがある部屋に閉じ籠って出てこないそうだ。更にそこは特定のカードをかざして開けるのだが、いつの間にか変更されており、開かなくて困っているらしいとのことだった。

 そして、何となくではあるが……この原因が分かる気がした。

 

「(多分これ、No.が関係してるんだろうなぁ……)」

 

 そう思った俺は社長に会うために社長のいる場所を(アポはあったんでスグに)教えてもらい急行する。すると、社長が扉をガンガン叩いていた……

 

「貴様! こんなことをしてただで済むと思うなよ!!」

 

「社長! 何があったんですか?」

 

「っ、貴様か。色々とあってだな……」

 

 とりあえず社長から話を聞くと、さっきのに加えてどうやら研究員があるエクシーズモンスターカードを手に取ってからおかしくなったからそれが何か関係しているとのこと…………ってどっからどう見てもNo.関連です、ありがとうございます。

 

「……社長、俺に手伝わせてもらえます?」

 

「ふぅん、別に構わんがこの扉を開けてからにしてもらおうか」

 

 社長がそう言って俺を扉の前に移動させる。扉を見てみると社長が叩いたりしていたであろう若干の凹みとカードスキャナーが取り付けられていた。そこには“青眼の白龍”の姿がうっすらと浮かんでいた。多分、本来なら“青眼の白龍”をかざすといいんだろうけど……No.関連だとするなら…………

 俺はそこまで思考してプレイン・コートのカードをテキストをスキャナーの方に向けて読み取らせてみる。すると……

 

ガコン、ゴゴゴゴゴ……

 

 なんとあら不思議、扉が開いたではないか…………と茶番はこれくらいにして唖然としている社長に声をかける。

 

「それじゃ、俺が手伝わせてもらいますね」

 

 そういって俺は社長の返事を待たずに部屋に入るそれを見た社長が慌てて俺の後に続く…………と、あっという間に扉がしまり、ロックされた。

 

「貴方のNo.は……頂きますよ? ……おや、社長も来ましたか」

 

 声が聞こえてふと視線を移せば白衣を着ている何かくたびれている感じの男性が変な笑い声をあげていた……正直言って、イカれてた。No.のせいなのだろうけど…………これは流石に……ナイわ。

 

「貴様、こんなことをしてただですむと……」

 

「社長、俺に任せてください…………おいおい……言ってくれるじゃねぇか。逆にあんたのNo.は……俺がもらい受けるぜ!」

 

 今回はプルートが用事があって居ないとか言ってたんで紋章アンデじゃねぇけど……なんとかなるっしょ!

 

「社長、シンクロの使用……いいっすか?」

 

「……あぁ、許可する。あの研究員に貴様の力を思い知らせてやれ」

 

「うぃっす」

 

 許可も出たから俺は即座にデュエルディスクにセットするデッキを変えて準備を終えた。

 

「「デュエル!!」」

 

大輔vs研究員

 

「俺の先攻、ドロー!」

 

手札5→6

 

 ……よし、そこそこ手札は良いけど、無理に動くと後々困るし…………

 

「俺はモンスターをセットしてカードを2枚セット。ターンエンド!」

 

大輔LP4000

手札3

???

伏せカード

伏せカード

 

「私のターン、ドロー」

 

研究員手札5→6

 

 さぁて、相手のデッキはなんだ? ここを籠城の場所に選んだんなら、きっとデッキは……

 

「私は手札から“Okaサンダー”を召喚」

 

OkaサンダーATK1400

 

 やはり【雷族】かぁ……

 

「Okaサンダーの効果により手札から“Otoサンダー”を召喚する。そしてOtoサンダーの効果でOkaサンダーを召喚して、効果で“電光~雪花~”を召喚」

 

OtoサンダーATK1300

 

電光~雪花~ATK1700

 

 ……あれ、レベル4が4体…………?

 

「永続魔法“スピリット変換装置”を発動して……OtoサンダーとOkaサンダー2体でオーバーレイ。3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚」

 

 いよいよ来るか、今回の事件を引き起こしたNo.が!

 

「来なさい、我が雷の化身龍……“No.91サンダー・スパーク・ドラゴン”!!」

 

No.91サンダー・スパーク・ドラゴンATK2400

 

「何……! 何だ、あのモンスターは…………!」

 

 おぉ……コイツか。効果破壊が十八番の奴だし効果をいきなり使ってくるのかな?

 

「私はサンダー・スパーク・ドラゴンの効果を発動。1ターンに1度オーバーレイユニットを3つ消費し……相手モンスターを破壊します。大方リクルートモンスターでしょうが基本は戦闘破壊です、効果で破壊すればなんの心配もない」

 

 相手の言葉と共にサンダー・スパーク・ドラゴンが咆孔してオーバーレイユニットを3つ食べればその体から雷鳴が鳴り響く……と共に俺のモンスターゾーンに雷が落ち、土ぼこり(?)がブワッと舞い上がる……

 

「フフフ……これで貴方の場はがら空きです。そして電光~雪花~の効果により貴方の伏せカードは意味をなさない。バトル。サンダー・スパーク・ドラゴンと電光~雪花~の2体で連続攻撃!」

 

 俺の方からは俺の場しか見えないが相手の声で俺を仕留めようとしているのは確かだった。2400と1700の直接攻撃で4100のワンターンキルがやつの狙いの様だが…………アイツは誤解している。別にリクルーターの効果発動時が戦闘破壊だけとは限らない訳であって…………現に……俺の方へと攻撃は来ているが

 

「フフフ……これで終わりです…………っ!?」

 

大輔LP3900

 

闇竜星-ジョクトDEF2000☆2

 

 土ぼこりが漸く消えると俺のほとんど減らないライフと場の状況に驚きを隠せてなかった。

 

「な、なんで……手札が減ってない上に伏せカードも封じたのに…………しかも幻竜族……!?」

 

「それはお前が破壊したのが効果破壊にも対応したリクルーターだからだ」

 

「なっ……!」

 

 まぁ、滅多に無いもんね。効果破壊対応のリクルーターなんて。

 

「俺はセットしていた光竜星-リフンの効果でデッキから水竜星-ビシキを守備表示で特殊召喚。サンダー・スパークに戦闘破壊されたビシキの効果で攻撃表示で地竜星-ヘイカンを特殊召喚。電光~雪花~で戦闘破壊されたヘイカンの効果で守備表示でデッキから闇竜星-ジョクトを特殊召喚していた訳だ」

 

「ぐうっ……ターンエンド!(大丈夫、手札にはオネストがある……それに伏せカードは使えないんだ……これで返り討ちだ!)」

 

研究員LP4000

手札1(オネスト)

No.91サンダー・スパーク・ドラゴンATK2400

電光~雪花~ATK1700

スピリット変換装置

 

「俺のターン、ドロー」

 

手札3→4

 

「さてと……何処から手をつけるかな…………とりあえずジョクトの効果。手札の「竜星」カード2枚を墓地に送ってデッキから攻撃力と守備力がそれぞれ0の「竜星」モンスターをデッキから特殊召喚する! カモン、“地竜星-ヘイカン”、“水竜星-ビシキ”」

 

捨てたカード

・炎竜星-シュンゲイ

・魔竜星-トウテツ

 

地竜星-ヘイカンATK1600

水竜星-ビシキDEF2000

 

 そして何という偶然か、手札の貪欲な壺の発動条件が揃ったではないか!(棒)

 

「魔法カード貪欲な壺を発動。墓地のリフンとシュンゲイ、ビシキにヘイカン、そしてトウテツをデッキに戻してシャッフルし……2枚ドロー」

 

手札1→3

 

「な、何をするかと思えば……あなたの場のモンスターは精々ランク2が限度……しかもランク2で突破出来るモンスターなんて「何を言ってる。このデッキにはエクシーズモンスターは存在しない。俺は場のレベル3のヘイカンとレベル2のビシキにレベル2のジョクトをチューニング!」何ですと……!?レベルが同じモンスターが揃えばエクシーズ召喚をするのではないのですか!?」

 

「幻と言われし竜よ、今こそ……その秘めたる力解き放ち、戦場に現れん! シンクロ召喚、邪悪なる幻竜……“邪竜星-ガイザー”!」

 

邪竜星-ガイザーATK2600

 

「ではここでガイザーの効果。俺の場の竜星モンスターとお前の場のカードを1枚ずつ選択して破壊する。この効果でガイザー自身と電光~雪花~を破壊。これで伏せカードが使える様になった……が、この手札では動きづらいかな。“竜星の輝跡”を発動、墓地のジョクト、ビシキ、ヘイカンをデッキに戻して2枚ドロー……うーん、モンスターをセットしてカードを追加でセットして“補給部隊”を発動して愚かな埋葬でリフンを墓地に送ってターンエンド」

 

大輔LP3900

手札0

???

補給部隊

伏せカード3枚

 

「わ、私のターンドロー」

 

手札1→2

 

「よし……手札より“Oneサンダー”を召喚して効果を使います。これで墓地のOtoサンダーを除外、エンド時に手札に加えます。そしてスピリット変換装置でOneサンダーをサンダー・スパークのORUとする」

 

サンダー・スパーク・ドラゴンORU0→1

 

「(さて、どうしたものか……竜星とか言うカテゴリーは初めて見ましたが…………どうやら破壊をトリガーにしている……なら、こちらから破壊をしなければいい)私はこのまま……「あ、メインフェイズ時に伏せカード“最終突撃命令”発動。これで互いに表側攻撃表示になって攻撃を強制させる」(……意地でも攻撃させるつもりですか、ですが伏せてるのなら攻撃力はそうでもないんじゃあ)」

 

炎竜星-シュンゲイATK1900

 

「(レベル4の及第点レベルじゃないですか……仕方ない、攻撃をしましょう)バトルです、サンダー・スパークでシュンゲイに攻撃!」




はい、ということで竜星の登場とシンクロ召喚を本編内で初使用です。(使用するNo.の関係上こうするしかなかったの、仕方ないよね?)

やっぱり今後のことを考えて、シンクロはどっかで使いたいと思ってたので、こうしました。ちなみに続きはまだ未定です、ハイ

それと、小説っぽくないところがあるかもです。それはご了承ください

ではでは、次回もお楽しみに!


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No.14煌めきの竜、舞い上がれ vs研究員2

ということで前回の続きです。

そして色々フラグ建築や回収(?)もして行きます。


「伏せカード2枚発動、永続罠の“竜星の具象化”と通常罠“竜星の凶暴化”!チェーン処理で凶暴化の効果で俺の竜星モンスターをダメステ終了後に自壊する事を条件に攻守を倍増させる。そして具象化で俺の竜星モンスターが破壊されたときにデッキから竜星モンスターを特殊召喚する」

 

「っ……! だが、No.はNo.でしか破壊できぬ!」

 

「ダメージは受けてもらうけどね」

 

「ぐぅぅぅ……!」

 

研究員LP4000→2600

 

「さて、ダメージステップ終了。凶暴化の効果でシュンゲイは破壊されてシュンゲイの効果にチェーンして具像化の効果。チェーン処理を開始して、具象化の効果でシュンゲイ2体目を、シュンゲイの効果でビシキを守備表示で特殊召喚。そして俺の場のモンスター破壊により補給部隊で1枚ドロー」

 

ビシキDEF2000→ATK0

シュンゲイATK1900

 

「っ……ターン、エンド…………! これで除外していたOtoサンダーが手札に加わる……!」

 

研究員LP2600

手札2(オネスト・Otoサンダー)

No.91サンダー・スパーク・ドラゴンATK2400 ORU1

スピリット変換装置

 

「俺のターン、ドロー」

 

手札1→2

 

 さて、あの手札……ずっと握ってるが…………多分オネストか手札から特殊召喚するモンスターだよな。それなら俺のやることは1つだけ……とにかく展開しまくる!

 

「魔法カード“ブラックホール”を発動し全てのモンスターを破壊!」

 

「んなあっ!?」

 

「そして破壊されたビシキ達の効果をビシキ、シュンゲイの順で発動し具象化をチェーン、更に補給部隊、更に更に墓地のリフンの効果もチェーン発動!!」

 

「っ……自力でチェーン5まで積み上げた…………だと!!」

 

「こっからは俺のターンだ! チェーン処理に入って、リフンを自身の効果で蘇生し、補給部隊でドロー、具象化の効果で“秘竜星-セフィラシウゴ”を、シュンゲイの効果で“風竜星-ホロウ”を、ビシキの効果でヘイカンを特殊召喚。そしてセフィラシウゴの効果発動! [このモンスターが『竜星』と名の付くカードの効果で特殊召喚に成功した時もしくはカード効果か戦闘で破壊された時、デッキから竜星と名の付くモンスターを特殊召喚する]効果によって、デッキからジョクトを特殊召喚!」

 

光竜星-リフンATK0☆1(チ)

秘竜星-セフィラシウゴATK0☆6

風竜星-ホロウATK0☆1

地竜星-ヘイカンATK1600☆3

闇竜星-ジョクトATK0☆2(チ)

 

手札1→2

 

 ドローが尽きないね。嬉しいことだ。

 

「マジック・プランターを発動して最終突撃命令を墓地に送って2枚ドロー!」

 

手札1→3

 

「そしてレベル6セフィラシウゴとレベル1のホロウにレベル1のリフンをチューニング!

 

輝ける煌めき持ちし幻竜よ、今こそ出幻せよ!

 

“輝竜星-ショウフク”をシンクロ召喚!」

 

輝竜星-ショウフクATK2300

 

「そしてジャンク・シンクロンを通常召喚。効果発動、墓地のレベル2以下のモンスター……ホロウを蘇生。そしてレベル1のホロウとレベル3のヘイカンにレベル2のジョクトをチューニング!

 

光輝きし幻竜よ、今こそ力を得て現世に降臨せよ!

 

メタファイズ・ホルス・ドラゴンをシンクロ召喚!!」

 

メタファイズ・ホルス・ドラゴンATK2300

 

「あ、あぁ……」

 

「この様子なら手札に攻撃を止めるカードはないね、バトル! 2体のシンクロモンスターでダイレクトアタック!!」

 

「ぐ……ぐああああああああっ」

 

研究員LP2600→300→-2000

 

大輔win

 

「ぐ……うぅ…………」

 

 この人完全に気を失ってるなぁ……そう思いながら俺は研究員のデュエルディスクをいじってるとNo.91のカードが出てきたのでそれを手に取ると何かが頭の中に入ってきた。

 

«ふむ、それでは今後とも宜しく頼むぞ…………殿»

 

「…………?」

 

 今のはなんだったんだ…………?

 

「ふぅん、やるではないか」

 

 あ、そういやシャッチョさんいるの忘れてた……

 

「では貴様の持っているそのカードをコチラに渡してもらおうか?」

 

「え、いや……」

 

「ふぅん、俺の会社の社員を操るなんざ二度と出来ぬ様にズタズタに八つ裂きにしてや「ちょ、ちょっと待って下さい!!」……?」

 

 勝手になんかスゴいことに発展しそうだったし、途中で止めて俺は語り始めた。

 

「前に言いましたよね。俺、異世界から来たって。もしかしたら俺のいた世界へ戻れるかも知れないピースなんです。このエクシーズカードは……現に、俺が持ってても何もおきないわけで」

 

「それは貴様が勝ったからだろう? 最も、俺から見ればまだまだヒヨッコだがな!」

 

「(こっちの世界に来たときにシャチョさん、俺に先攻1killと後攻1killされたの既に記憶から消し去ってた?)と、とにかく……自分に預けてください。お願いします!!」

 

 俺が頭を下げるとシャチョさんはジト目になりつつも頷いてくれた。

 

「……ふぅん、まぁ良いだろう。だがこれで貴様に貸し1つだ。覚えておけ」

 

「(手助けしたのに貸しだけか)はい、ありがとうございます」

 

 心のうちを曝さず俺はKC社を後にしようと建物から出ると…………

 

「あ、大輔!?」

 

「え、ゆ……遊馬!?」

 

 なんと、遊馬とアストラルの2人と鉢合わせたのだ……!

 

「(な、何でここに遊馬が居るんだよ……!)」

 

 俺はとりあえず平静を保つようにして訊ねた。

 

「と、ところでどうしたんだ? ここはKC社だぜ?」

 

「え、あぁ。なんかアストラルがさぁ、気配を感じたって言うからよぉ」

 

「あぁ、No.とかいう奴?」

 

「そうなんだよ……ところで、大輔は? お前こそなんでここにいるんだよ、此処から出てきたけどよ」

 

「あぁ、俺はあるカードのテスターに選ばれてさ。それでデッキを受け取って調整をし終えて帰ろうとしててな」

 

 別に嘘はついてないからな、うん。

 

「マジかよ! すっげー! どんなカードなんだ!?」

 

「お、おい、落ち着けって……俺だって説明してやりたいけど、完全にオーケー出るまで誰にも喋るなって言われてんの!」

 

「ちぇー……」

 

 もう、これ以上話すとボロが出そうだと思った俺は「じゃあな」と言ってスグに退散した。

 

 

 

 

 

 

「新カードテスターかぁ……いつ見れるんだろうな! アストラル!」

 

『……おかしい、彼は私達に何かを隠している』

 

「えっ?」

 

『それもNo.関連の事だ』

 

「どっ……どういうことだよ!?」

 

『君が先程彼の質問に返答したとき、彼は<No.か?>と尋ね返した。遊馬はただ、私が気配を感じたとしか言ってないのにも関わらず』

 

「いや、アストラルが気配を感じるのってNo.だけだろ?」

 

『では、その話を君はいつ彼にした?』

 

「え……そりゃ…………して、ないな……」

 

『となれば答えは明白だ。彼もNo.を持っているのだろう』

 

「え、えぇ!? いやいや、さすがにそれはないって!! だったら、なんで操られていないんだよ!!」

 

『それは私にも分からない。だが、彼がNo.関連で隠し事をしているのは確かだ……』



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No.15 デンジャラスバトル!?vs???

さて、今回はいよいよ書きたかった場面となっております!


いやぁ、これを書くために色々伏線っぽいものをずっと残しておいて正解だった、うん


ではでは、お楽しみあれ!


 大輔は森の中を歩いていた。と、言うのも遊馬からの質問攻めから逃げるために走っていたらいつの間にか来ていたのだ。

 

「はぁ、ったく……俺、何時の間にアストラルに勘付かれる様なこと話してたんだよ……」

 

 溜息を吐きながら近くの切り株を見付け座る。そしてD-ゲイザーである画面を開く。

 

「それにしても、WDC(ワールドデュエルカーニバル)か……楽しみだな。でも、俺がいることで何か変わってるのかな?」

 

 不思議そうに呟くと、突然辺りの木々がざわざわと擦れる音が聞こえた。

 

「っ……?」

 

 大輔が立ち上がると音のする場所を向く……すると、そこから姿を現したのは一人の男性だった…………しかも、その手にある虫かごには何やら蜘蛛が数匹入っていた。

 

 

 

 だ、誰だこいつ……虫かごに入ってるのは、蜘蛛…………? 見たことない蜘蛛なんだが…………

 

「……?」

 

「……お前、この蜘蛛を見てどう思う?」

 

「えっ……いや、何とも…………」

 

「そうか、ならばデュエルだ。貴様に蜘蛛の良さを分からせてやる!」

 

 どうしてこうなった……ちょっと整理してみるか。

 

男と出会う

男性「蜘蛛を見てどう思う?」

俺「いや、何とも言えないです」

男性「ならばデュエルだ」

俺「!?」←今ここ

 

 なるほど、訳が分からないよ!!

 

「さぁ、デュエルディスクを構えな!」

 

 あぁ、これこそデュエル脳、か……でも、No.は使いたくないけど、【紋章アンデ】しか今持ってないし、仕方ないか。

 

「だぁぁぁぁ! もうなるようになれだ!」

 

「「デュエル!!」」

 

大輔vs尾母九 久土(おもく くど)

 

「俺の先行、ドロー!」

 

 先攻は相手……だけど、この名前…………嫌な予感しかしねぇ

 

「俺はモンスターをセット、カードを1枚伏せてターンエンド」

 

久土LP4000

手札4

???

伏せ

 

「俺のターン、ドロー」

 

手札5→6

 

 うーむ、展開できそうでできない微妙な手札だな……ここは無難に行くか。

 

「俺は紋章獣レオを召喚」

 

「おっと、その召喚時に俺の手札の“飛翔するG”の効果発動だ。お前の場に特殊召喚するぜ」

 

飛翔するG DEF700

 

「っ……バトル! セットモンスターに攻撃!」

 

紋章獣レオATK2000

 

 さて、いきなり凄いことされたが、セットモンスターを拝見……

 

「セットしていたのは“共鳴虫”だ。その効果により“スパイダー・スパイダー”を特殊召喚!」

 

スパイダー・スパイダーATK1500

 

 うーむ、これは厄介だ。明らかに俺の場にいる飛翔するGで効果を発動されるな……しかもこいつをどうにかする手段がない……

 

「……俺はカードを2枚伏せてターンエンド。この時、レオは自身の効果で自壊し、レオの効果でアンフィスバエナを手札に加えてターンエンドだ」

 

「そのエンドフェイズ時に“針虫の巣窟”を発動。デッキから5枚を墓地に送る」

 

送られたカード

・スパイダー・スパイダー

・クロスソード・ハンター

・アーマード・ビー

・オオアリクイクイアリ

・インフォーマー・スパイダー

 

大輔LP4000

手札3→4(内1枚アンフィスバエナ)

飛翔するG DEF700

伏せ

伏せ

 

 とりあえず、伏せカードの片方は相手の攻撃でライフが0になるときに使って良いかもな。もう片方は……使えたら、だな。

 

「俺のターン、ドロー」

 

手札

3→4

 

「……フフフフフ」

 

 ……何故だろう、すごく嫌な予感がする…………

 

「私は“クロスソード・ハンター”2体目を召喚し、永続魔法“一族の結束”を発動してバトル!」

 

クロスソード・ハンターATK1800→2600

 

スパイダー・スパイダーATK1500→2300

 

 うわ、何これヤバい……貫通効果と墓地の昆虫族蘇生効果……1killされかねない……伏せカードで何とかなる、か?

 

「スパイダー・スパイダーで飛翔するGを攻撃を仕掛けます。クロスソード・ハンターの効果で貫通効果付きです!」

 

 ここは防げるけど……相手のNo.を確認したいし…………通す!

 

「うっ……くぅぅぅ………」

 

大輔LP4000→2400

 

「フフフ、あなたのライフが0になったら……私の研究の手伝いでもしてもらいましょうかねぇ」

 

「は、何を言い出すかと思えば…………」

 

 一体どんな研究の手伝いをさせられるんだ……?

 

「私、こう見えて毒蜘蛛の研究をしておりましてねぇ。人間がどのくらいで死ぬのかを調べておりましてね? 過去に5,6人ほどに手伝って頂いた事があるのですよ…………もちろん、報酬は三途の川を渡るのに必要な六文銭ですよ? ちなみに耐え抜いたら蜘蛛の力が得られると言われている蜘蛛ですよ……」

 

 あ、これリアルにアカン奴だ。負けたら非常にヤバい。俺のリアルLPが0になる……

 

「では、スパイダー・スパイダーの効果で“アーマード・ビー”を蘇生しましてバトルの続きを……と言ってもこれで終わりそうですがね。攻撃しなさい、クロス・ソード・ハンター!」

 

アーマード・ビーATK1600→2400

 

「そんな簡単に終わらせて堪るかっ! 伏せカードオープン、紋章変換を発動! 手札の紋章獣を特殊召喚してバトルを強制終了する! こい、2体目の紋章獣レオ!」

 

「ではメインフェイズ2へと移行します……レベル4のクロス・ソード・ハンターとスパイダー・スパイダーでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

全てを絡めとれ、“No.70デッドリー・シン”!!」

 

No.70デッドリー・シンATK2400→3200

 

 No.70……? 初めて見るな……

 

「デッドリー・シンの効果です、エクシーズ召喚に成功した時、私の墓地のモンスターを選択し、シンに装備させます。そして装備したモンスターの攻撃力の半分をシンに加えます。私は“オオアリクイアリ”を選択しますね?」

 

No.70デッドリー・シン

★4 闇属性 昆虫族 ATK2400 DEF1800

レベル4モンスター×2

このモンスターが自身の効果で装備出来るモンスターは1体までとする。

(1):このモンスターがエクシーズ召喚に成功した時、自分の墓地のモンスターを選択してこのカードに装備出来る。その後、装備したモンスターの攻撃力の半分を自分の攻撃力に加える。

(2):相手モンスターを戦闘で破壊した事が確定した時、オーバーレイユニットを1つ使うことで発動できる。戦闘破壊したカードは墓地に送られず、このカードの装備カードとする。この時、装備したモンスターの攻撃力の半分をこのモンスターの攻守に加える。

(3):このカードが戦闘及びカード効果で破壊される時、自身の効果で装備しているモンスターカードを代わりに破壊する。

(4):???

 

デッドリー・シンATK3200→4300

 

 おいおい、なんだよコイツ……普通に強いじゃねーか…………これで素材指定なしとかインチキ効果も大概にしろよ……でも、俺のデッキとは大分合いそうだな…………

 

「私はカードを2枚伏せてターンを終えます」

 

久土LP4000

手札0

No.70デッドリー・シンATK4300

アーマード・ビーATK2400

一族の結束

オオアリクイアリ(デッドリー・シンに装備ナウ)

???

???

 

「(私が伏せたのはミラーフォースと“ライヤー・ワイヤー”……自爆特攻ならミラーフォースで対応、相手のエースカードにはライヤー・ワイヤーで対応……ふふふ、私の計画は完璧です!)」

 

 って、暢気な事言ってる場合じゃなかったな…………手札は今アンフィスバエナを含めて3枚、場にはレオと伏せカードが1枚……ぶっちゃけ、ブラフで伏せてた手札抹殺…………けど、燃えてくるな、この感じ!

 

「俺のターン、ドロー!!」

 

手札3→4

 

 お、これはもしや……

 

「俺は、今引いたアンフィスバエナの効果を発動! 手札からレオを捨てて……特殊召喚!」

 

紋章獣アンフィスバエナATK1700

 

「レオの効果で紋章獣アバコーンウェイを手札に加えて……伏せてた魔法カード手札抹殺を発動!」

 

「私の手札はありません、どうぞ、手札交換してください」

 

 よし、まずは何とか!

 

大輔手札3→0→3

捨てた手札

・紋章獣アバコーンウェイ

・紋章獣アバコーンウェイ

・ゴブリンゾンビ

 

 新しい手札は……よし、何とかなりそうだ!だけど、まずは……

 

「俺はレオとアンフィスバエナでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

その紅き目は孤高の証、祖の力を此処に示せ! No.18紋章祖プレイン・コート!!」

 

No.18紋章祖プレイン・コートATK2200

 

 そして、俺が召喚にチェーンがあるかを訊ねようとしたまさにその時…………

 

「えっ……だ…………大輔!?」

 

 後ろから聴こえた声で……俺は、何が起こったのか一瞬で悟った。それは…………

 

「ど、どうしてここに……! そうか……そういう事か…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アストラルがNo.を感知したからだな? …………遊馬! アストラル!!」

 

「大輔、何で……何でお前もNo.を持ってるんだよ…………!」

 

『やはり、彼はNo.を所持していたか…………それに、私の事も……もしや、見えているのではないのか……?』

 

 …………うん。やっぱり、バレテーラ




と、いうことで大輔がNo.使いであることを遊馬らにバラしました♪

大輔「もうちょっと引っ張ってくれてもいいんじゃないのか?ってか、元々こんなに速い予定だったか?」

いや、実はもう1つNo.戦をする予定だったんだけど、早くほかの作品とコラボしたいって思いがあったし、何よりも空。さんが書くコラボに間に合わせたかったってのが一番あるかなぁ。

大輔「お、おぅ……メメタァ」

ってわけで、この話から少しの間デュエルパートが続くのじゃ←

大輔「遊馬戦でデッキを変えt」

ダメに決まってんだろ、No.ありので戦ってもらうよ

大輔「デスヨネー」

あ、それとNo.70の効果ですが、次に出るときには効果が変わっていますので、ご安心くださいませ


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No.16 我が決意よ、此処に顕現せよ! vs久土その2

前回のあらすじ!

遊戯王の伝統芸能である会話のドッジボールからとても自然な流れのデュエル



自然な流れでNo.を召喚



遊馬達にNo.使いであることがばれる

以上!

果たして、どうするのやらってことで……どうぞ!


追記
No.召喚時の召喚口上をNo.09のに変更しました


「どういうことだよ! お前がNo.を持ってるなんて……!」

 

 遊馬の言葉に俺は耳を貸すつもりは無かった……が、俺は遊馬の方を向かないまま言葉をかけた。

 

「その話はあとだ。そして遊馬とアストラル……この決闘(デュエル)、俺が勝つが……手出しを一切するな」

 

『何? それはどういうことだ……』

 

 アストラルの問い掛けに俺は何も答えず久土に問い掛けた。

 

「すまないな、“No.”の召喚にチェーンはあるか?」

 

 俺はNo.という単語を強調して訊ねた。もしかしたら除去系のを使ってくれるかもと思ってのことだが、そう簡単に使ってくれるかどうか……

 

「当然だ、No.という事はお主のエースモンスターのはず。ならばこうするまで。リバースカード、オープン。“ライヤー・ワイヤー”! 墓地の“インフォーマー・スパイダー”を墓地から除外してそのモンスターを破壊する!」

 

「オーケー、それには何もアクションを起こさない」

 

 相手の伏せてたカードから蜘蛛の糸が飛び出してきて、プレイン・コート……プルートの体をきつく縛り上げ、そのまま破壊した……が、まさか本当にここで使ってくれるとは思わなかったな。

 

「だが、残念だったな、墓地に送られたプレイン・コートの効果発動にチェーンしてオーバーレイユニットとなっていたレオの効果も使う。レオの効果で“紋章獣アバコーンウェイ”を手札に加えてプレイン・コートの効果でデッキから“紋章獣エアレー”と“紋章獣ユニコーン”を墓地に送る」

 

「何!? No.はエースカードではないのか!?」

 

「な、何でNo.を手放してまでデッキを減らすんだよ!?」

 

『あんなNo.の使い方……初めて見たぞ……』

 

「こいつは墓地に送られてからが真骨頂なんでな! そして……墓地が増えてこそ、俺のこのデッキ……【紋章アンデ】は輝く! まずは“ゾンビ・マスター”を召喚! ゾンビ・マスターの効果で手札を1枚墓地に送って墓地の“ゴブリンゾンビ”を復活させる!」

 

ゾンビ・マスターATK1800

ゴブリンゾンビATK1100

 

捨てたカード

●アステルドローン

 

「そんで、墓地のアバコーンウェイの効果、他のアバコーンウェイを除外してエアレーを手札に加えて……魔法カード“貪欲な壺”を発動、この5枚を墓地からデッキやエクストラデッキに戻して2枚ドローする!」

 

墓地から戻したカード

●紋章獣レオ

●紋章獣レオ

●紋章獣アバコーンウェイ

●No.18紋章祖プレイン・コート

●紋章獣アンフィスバエナ

 

手札1→3(内1枚エアレー)

 

「……よし、魔法カード“死者蘇生”……そして“蘇生紋章”を発動。蘇生紋章の効果でユニコーン、そして死者蘇生の効果で“アステル・ドローン”を特殊召喚!」

 

紋章獣ユニコーンATK1100

アステル・ドローンATK1600

 

「俺はゾンビ・マスターとゴブリンゾンビの組み合わせ……そしてユニコーンとアステル・ドローンの組み合わせでダブルオーバーレイ!!」

 

「「『2体同時エクシーズ召喚だって(だと)!?』」」

 

「それぞれ2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、ダブルエクシーズ召喚!

 

我が決意よ、此処に顕現せよ! “No.85クレイジー・ボックス”! そして“No.50ブラック・コーン号”!!」

 

No.85クレイジー・ボックスATK3000

No.50 ブラック・コーン号ATK2100

 

「に……2体の、No.だとぉ!?」

 

「だ、大輔……!?」

 

『どういうことだ……まさか、彼も…………?!』

 

 アストラルの言葉にちょっと疑問はあるが、気にしてる暇はない。

 

「ブラック・コーン号のオーバーレイユニットとなったアステル・ドローンの付与したブラック・コーン号の効果によりデッキからカードを1枚ドロー!」

 

手札1→2(内1枚エアレー)

 

「よし、魔法カード“エクシーズ・ギフト”を発動。ブラック・コーン号とクレイジー・ボックスからオーバーレイユニットを1つずつ使用して2枚ドロー! ……更に“エクシーズ・トレジャー”を発動! 場には3体のエクシーズモンスターがいる! よって3枚ドロー!!」

 

手札2→1→3→2→5(内1枚エアレー)

 

「て、手札の数が戻った……!?」

 

『何て展開方法だ……大輔のデュエルタクティクスは相当な物だが……何より引きも凄い…………これはとてつもないデュエリストと出会ってたのかもしれないぞ……』

 

 外野2名(?)がちょっと騒がしいけど、気にしたら敗けだな、うん。

 

「……俺は手札のアバコーンウェイを墓地に送り、アンフィスバエナを特殊召喚。更に2枚目の蘇生紋章で今捨てたアバコーンウェイを蘇生。そして紋章獣が2体以上いる為に“紋章獣エアレー”を特殊召喚。そしてエアレーとアバコーンウェイ、アンフィスバエナでオーバーレイ!

 

3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

戦場を明るく照らせし姫……“武神姫-アマテラス”!!」

 

武神姫-アマテラスATK2500

 

「2枚目のエクシーズ・ギフトを発動。アマテラスからオーバーレイユニットを2つ墓地に送って2枚ドロー……そしてアマテラスの効果。オーバーレイユニット1つ消費して除外しているモンスター……アバコーンウェイを特殊召喚! そして3枚目の蘇生紋章でアバコーンウェイ2体目を特殊召喚。アバコーンウェイ2体でオーバーレイ!

 

風属性のモンスター2体でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

雷纏いて、駆けろ! 電光千鳥!!」

 

電光千鳥ATK1900

 

「電光千鳥の効果発動! セットカードをデッキボトムに送る!」

 

「(くっ……ミラーフォースが…………! だが、奴の場には俺のNo.を越える攻撃力を持つモンスターが居ない……これは貰った!)」

 

「電光千鳥の効果、オーバーレイユニットを1つ消費して場の表側のカードをデッキトップに置く」

 

「っ!!(し、しまった!!)」

 

「当然ながら対象はNo.70デッドリー・シン。デッドリー・シンはデッキトップ……と言うよりエクストラデッキに戻してもらおうか。破壊に耐性を持っているならバウンスしてしまえば問題ないさ」

 

「ぐっ……!」

 

「そしてこいつで最後の手札使用だ! 速攻魔法“サイクロン”! 一族の結束を破壊する! これでアーマード・ビーの攻撃力は元に戻る!」

 

「クソッ……!」

 

アーマード・ビーATK2400→1600

 

「俺はブラック・コーン号の効果発動! オーバーレイユニット1つを使用して、ブラック・コーン号の攻撃権利を放棄。こいつの攻撃力以下の攻撃力を持つモンスターを墓地に送り1000ポイントのダメージを与える! 墓地に送るのは当然アーマード・ビーだ!」

 

「ぐおっ!?」

 

久土LP4000→3000

 

「お次はクレイジー・ボックスの効果…………と行きたいが、使わなくても勝てそうだな。バトル、電光千鳥とアマテラスで直接攻撃!」

 

「ぐっ……ぐあああああああああああっ!?」

 

久土LP3000→1100→0

 

Win 大輔

 

 

 

 俺が勝ったその直後、プルートの能力(ちから)により俺とプルート以外の全てが止まった……筈だった。

 

「こ、これは……」

 

『まさか……君もナンバーズハンターなのか、大輔!』

 

 案の定というべきか、遊馬とアストラルは普通に動けていた。

 

「えっ!?そ、そうなのか!?」

 

 どうしてそうなるよ、アストラル……でも、からかうの面白そうだし反応してやるか。プルートに心の中で指示を出しつつ遊馬の方を振り向く。

 

「まぁ、それに近いけど……あんな奴らと一緒にしてほしくないな」

 

「あ、あんな奴ら!?どういうことだよ!!」

 

『まさか、カイトの事を知ってるのか?』

 

 あー……そう言う感じか、それなら返し方はこれだな

 

「俺は知ってるがあっちは知らないだろうな。だが言わせてもらう……俺はカイトらとは敵対するつもりではあるが、俺の持つこのNo.達をお前たちに手渡すつもりは無い」

 

『大輔、はい、どーぞ』

 

 俺が遊馬とアストラルに宣言しているとプルートが回収を終えた様で俺に手渡してくれた……おや、さっき見たのと少し能力が違うな……

 

「大輔……って、その後ろにいる奴なんだ?」

 

 プルートの姿、視えるんだ……でも、なんでなんだろうな

 

『(この能力を使ってる間は動いてる人には見えるからね、仕方ないね)』

 

「(そうなのか、ちょっと意外だ)」

 

 まぁ、理由が分かれば問題ないな、うん

 

『(あの大輔の後ろにいる人間は一体……もしや)ならば大輔、私たちとデュエルをしよう。私たちが勝てばNo.を手渡してもらう』

 

「……俺達が勝てばどうするつもりだ?」

 

『…………その時は私たちのNo.を渡そう』

 

「あ、アストラル!?」

 

 おーおー、大きく出たな。だけど、遊馬からNo.もらうのは流石になぁ……

 

「……まぁ、俺が勝った時に俺の勝った時の条件を言わせてもらうよ」

 

『!?し、しかしそれではあまりにも不公平「ならば勝者が敗者に何か指示を出せる、それでいいか?これなら公平だろう」っ……わかった、それで行こう』

 

「大輔……本当に良いのか?俺達が勝ったら……」

 

「安心しろ、俺が負けることは万一にもないからな」

 

「っ……!言ってくれるじゃねーか!俺達だって強くなってるんだ!!行くぞ、デュエルだ!」

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 さぁて、遊馬はどのくらい強くなったのかな?




ということで、とてもとても自然すぎる流れでvs遊馬戦の2回目です。

因みに前回出したNo.70デッドリー・シンは効果変更はほぼ確実にします。あれだと大分強すぎる気がしたので。
改めて載せておきますね。

No.70デッドリー・シン
★4 闇属性 昆虫族 ATK2400 DEF1800
レベル4モンスター×2
このモンスターが自身の効果で装備出来るモンスターは1体までとする。
(1):このモンスターがエクシーズ召喚に成功した時、自分の墓地のモンスターを選択してこのカードに装備出来る。その後、装備したモンスターの攻撃力の半分を自分の攻撃力に加える。
(2):相手モンスターを戦闘で破壊した事が確定した時、オーバーレイユニットを1つ使うことで発動できる。戦闘破壊したカードは墓地に送られず、このカードの装備カードとする。この時、装備したモンスターの攻撃力の半分をこのモンスターの攻守に加える。
(3):このカードが戦闘及びカード効果で破壊される時、自身の効果で装備しているモンスターカードを代わりに破壊する。
(4):???


……うん、強い……よね?

これがどう変わるかと共に次回をお楽しみに!


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No.17 遊馬との2回目の対決part1

そんなわけで遊馬戦(2回目)です!

いよいよ遊馬と大輔によるNo.大戦(No.多用するのは大輔だけど)の開幕です!

目標としてはカイトとも争わせたいな~とも思ってますけどどうしようかなぁって感じです


「行くぜ! 俺のターン、ドロー!!」

 

 先攻は遊馬か……さて、アイツのデッキはどんな感じになったのかなっと…………

 

「……あぁ、そうだな。俺はモンスターをセット! カードを2枚伏せてターンエンドだ!」

 

遊馬LP4000

手札3

???

伏せ2枚

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 ふむ、無難な立ち上がりだな。またわからないけどとりあえずコチラもアイツを出して準備をしておくか。それにしてもアストラルの会話が決闘中には聞こえないのが何とも言えないな……

 

※これ以降、アストラルの言葉は表記しておきますが大輔には聴こえていませんので注意してください

 

「俺は手札のレオを捨てて、手札の“紋章獣アンフィスバエナ”を特殊召喚!」

 

紋章獣アンフィスバエナATK1700

 

「レオの効果でデッキから“紋章獣アバコーンウェイ”を手札に加えて……アバコーンウェイを召喚!」

 

紋章獣アバコーンウェイATK1800

 

『レベル4のモンスターが2体……! 来るぞ、遊馬!』

 

「来るのか、No.……!」

 

「俺は……(さて、あの伏せカードが気になるが……セットモンスターは恐らくゴゴゴゴーレムだろうな…………それなら……)バトル! アバコーンウェイでセットモンスターに攻撃!」

 

「っ……!?」

 

『エクシーズ召喚をしない……だと!?』

 

 セットモンスターが表になり伏せられていたモンスターが現れる……

 

ゴゴゴゴーレムDEF1500

 

「ビンゴっと……ゴゴゴゴーレムは一度だけ戦闘じゃ破壊されないんだったな。アンフィスバエナで追撃してゴゴゴゴーレムを破壊!」

 

「くっそ……!」

 

『これは想定外だ……』

 

「メイン2。俺はアンフィスバエナとアバコーンウェイでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

その紅き目は孤高の証、祖の力を此処に示せ! “No.18紋章祖プレイン・コート”!!」

 

No.18紋章祖プレイン・コートDEF2200

 

「これが……大輔の…………No.!」

 

『No.18……何なんだ、この不思議な感覚は…………!』

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

大輔LP4000

手札2

No.18紋章祖プレイン・コートDEF2200

伏せカード

伏せカード

 

「俺のターン、ドロー!」

手札3→4

 

 さて、伏せカードが攻撃反応型じゃなかったし、片方は蘇生カードだと思うが……遊馬はどう来るかな?

 

「俺は伏せていた“リビングデッドの呼び声”を発動! 墓地のゴゴゴゴーレムを特殊召喚する!」

 

ゴゴゴゴーレムATK1800

 

 ふむ……妥当と言うべきか。残りの伏せカードは何なんだろうな……

 

「そして“ガガガマジシャン”を召喚!」

 

ガガガマジシャンATK1500

 

 これでレベル4が2体、と…………

 

「行くぜ! 俺はゴゴゴゴーレムとガガガマジシャンでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

こい、“No.39希望皇ホープ”!!」

 

No.39希望皇ホープATK2500

 

 やっぱりホープか。後出してきそうなのは時期的には何があるっけな……

 

「行くぞ、バトル! ホープでプレイン・コートを攻撃! ホープ剣・スラッシュ!!」

 

「……プレイン・コートの効果でアバコーンウェイと“紋章獣レオ”を墓地に送って今墓地に送ったレオの効果でデッキからアンフィスバエナを手札に」

 

手札2→3(内アンフィスバエナ)

 

 プレイン・コートがホープの持つ剣によって斬られて爆発四散したが、その代わりに墓地を肥やす事に成功した。そして、俺の隣にプルートがやって来た。

 

『ねぇ、本当に防げなかったの?』

 

「(まぁ、防ごうと思ったけどやめた。お前の能力は俺のデッキではとても役に立つからな)」

 

『手札と~……伏せカードは、っと…………あ~、これなら防がなくて良いよ』

 

「(だろ?)」

 

「(大輔達、何話してるんだろ……)俺はカードをセットしてターンエンド!」

 

遊馬LP4000

手札2

No.39 希望皇ホープATK2500 ORU2

伏せカード

伏せカード

 

 

「俺のターン……ドロー!」

手札3→4(内アンフィスバエナ)

 

「さて、それじゃあ……次、行くぞ」

 

「っ……!?」

 

 次に出すのは……天にその能力を委ねるNo.!

 

「俺は魔法カード“高等紋章術”を発動! この効果により墓地のアンフィスバエナとアバコーンウェイを特殊召喚し、これら2体でエクシーズ召喚を行う!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

こい、その能力(ちから)を天に委ね、発揮せん!No.85クレイジー・ボックス!!」

 

No.85クレイジー・ブッ……ボックスATK3000

 

 ……今、一瞬表記がブレた気がしたんだが…………

 

「な、なぁ。さっきお前のNo.の表記「ブレてない、全くブレてない、良いな?」おっ、おう……」

 

『読者(?)の皆も、さっき表記は一度もブレたりしていない、良いね?』

 

「(…………誰に言ってるんだ、それ)」

 

『何となく、いった方がいいと思った』

 

「…………ま、まぁ。クレイジー・ボックスの効果発動だ! オーバーレイユニットを1つ使って、ダイスの出目によって発動する効果が変わるぜ! ちなみに、効果が決まるのは効果解決時。よって破壊効果が出たとしても、それは防げないぜ?」

 

「っ……あぁ、俺は何も…………ない!」

 

「んじゃ、お言葉に甘えてダイスロール!」

 

出たダイス目→4

 

「へぇ、破壊効果じゃないが……中々良い出目だ。コイツのダイス結果が4の場合、フィールド上のカード1枚を選択して、その効果をターンエンド時まで無効に出来る! 俺はこの効果を…………クレイジー・ボックス自身に使う!」

 

 あ、驚いてる……まぁ、強力なNo.耐性を自分で外す様なことだもんな、仕方ない。

 

「コイツは破格の攻撃力の代わりに自分は攻撃できないという制約がある。それを無効にしたから攻撃できる、と言うわけだ、バトルフェイズ! クレイジー・ボックスで、ホープを攻撃! ダイス・インパクト!!」

 

「まだだっ、希望皇ホープの効果発動! 相手の攻撃宣言時にオーバーレイユニットを1つ使ってその攻撃を無効にするっ! ムーンバリア!!」

 

 これでは攻撃が通らない……けれども、コイツならオーバーレイユニットを全て剥がせる!

 

「逃がすかっ! 速攻魔法“ダブル・アップ・チャンス”!!」

 

「んなあっ!?」

 

 ピン挿ししてたんだが……ここで使える時が来るとはな…………驚きだ。

 

「お前も知ってるだろう! 攻撃力を倍加させて連続攻撃出来る!もう一度攻撃! Wダイス・インパクト!!」

 

「まだまだぁ! 俺はもう1個のオーバーレイユニットを使って効果発動、ムーンバリア!!」

 

「……これ以上は厳しいか。ターンエンドだ」

 

大輔LP4000

手札2(内アンフィスバエナ)

No.85クレイジー・ボックスATK3000 ORU1

伏せカード

伏せカード

 

 

 

 

 

 くっそぉ……まさか、いきなりオーバーレイユニットを2個使わされるとは思わなかったぜ……

 

「お、俺のターンだ、ドロー!」

手札2→3

 

 でも、これであのクレイジー・ボックスのオーバーレイユニットさえ使いきらせればこっちに流れは傾くはずだ!

 

『遊馬、このカードを使え』

 

 このカード……!そう言うことか!!

 

「俺は手札抹殺を発動!互いに手札をすべて捨てて同じ枚数ドローする!」

 

「ちぇ、アンフィスバエナを捨てることになるか……」

 

大輔の捨てたカード

紋章獣アンフィスバエナ

馬頭鬼

 

遊馬の捨てたカード

オーバーレイ・イーター

ガガガガードナー

 

手札

大輔0→2

遊馬0→2

 

「今捨てたの……!」

 

「あぁ、そうさ!オーバーレイ・イーターのモンスター効果でNo.85クレイジー・ボックスのオーバーレイユニットをホープへと移す!」

 

No.85クレイジー・ボックスORU1→0

 

No.39 希望皇ホープORU0→1

 

「俺はこのままターンエンド!」

 

遊馬LP4000

手札2

No.39 希望皇ホープATK2500 ORU1

伏せカード

伏せカード

 

 よし、これで何とかなりそうだな……問題は、大輔が持ってるであろうNo.70がまだ出てきていない事、か…………



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No.18 遊馬との2回目の対決part2

このタイミングでの更新した理由は自分がこの日が誕生日だという事…………よりも、今日ポケダンの新作発売日だからです!!

なので暫く更新が滞りそうな気がしたのでこうしますた。次話はどこかに予約投稿にしておく予定です


「俺のターン、ドロー!」

 

大輔

2→3

 

 さて、ちょっと予想外な行動でやられてしまったが……まだいける、か

 

「俺は“エクシーズ・トレジャー”を発動! 場には2体のエクシーズモンスター、よって2枚ドロー!!」

 

手札2→4

 

 勝ちたいという想いを込めて引いたカードを見る…………よし、これで揃った、次は雷を落とす!

 

「俺はフィールド魔法……“アンデット・ワールド”を発動!!」

 

「なっ、なんだぁ!?」

 

 遊馬は辺りを見渡して驚きの声をあげている。まぁ、無理もない。突然紫の空に焦げ茶色の地面と不思議な感じになってるのだから…………

 

「この世界では場・墓地のモンスター全てがアンデット族となり、アンデット以外のモンスターのアドバンス召喚は不可となる」

 

「何だって!?(これじゃあ、手札のこのカードが意味を為さないのか!?)」

 

 さて、準備は整った。

 

「俺は墓地に眠りし“馬頭鬼”の効果発動! コイツを除外してアンデットを特殊召喚する、来たれ……不死の力を得た獣よ! 紋章獣レオ!」

 

紋章獣レオATK2000

 

「さらに手札の“ゾンビ・マスター”を召喚! ゾンビ・マスターのモンスター効果で手札を1枚コストに墓地のアンデットとなりし獣……紋章獣アンフィスバエナを特殊召喚!」

 

ゾンビ・マスターATK1800

 

紋章獣アンフィスバエナATK1800

 

「レベル4のモンスターが3体……!?」

 

「俺は場のレベル4モンスターのアンフィスバエナ、ゾンビ・マスター、レオでオーバーレイ!

 

エクシーズ召喚、来たれ……雷を操りし龍、“No.91 サンダー・スパーク・ドラゴン”!」

 

No.91サンダー・スパーク・ドラゴンATK2400 ORU3

 

 コイツもさっき確認したらテキスト変わってたんだよな……

 

「俺はサンダー・スパークの効果発動。オーバーレイユニットを3つ使い……場の表側表示のモンスター全てを破壊! 墓地にレオが送られたんでレオの効果でアンフィスバエナを手札に」

 

 まぁ、効果の使えないクレイジー・ボックスはこれで処理もできて一石二鳥と言うところか?

 

手札1→2(内1枚アンフィスバエナ)

 

「なっ!?」

 

 さて、あの伏せカードが何なのかわからんが……攻めに行って良いかな! 次に出すのはあのNo.!

 

「俺は魔法カード“高等紋章術”を発動、墓地のアンフィスバエナとレオを特殊召喚してオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

闇さえも絡めとるクモの糸、今こそその全てを絡めとれ!No.70デッドリー・シン!!」

 

No.70デッドリー・シンATK2400 ORU2

 

 さて、改めて効果を確認してみるか……

 

No.70デッドリー・シン

闇属性 昆虫族 ★4 ATK2400 DEF1900

レベル4×2

(1):このモンスターは『No.』以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。

(2):このモンスターが戦闘でモンスターを破壊したとき、破壊したモンスターの攻撃力の半分をこのモンスターに加える

(3):このモンスターがカード効果によって破壊されるとき、オーバーレイユニットを1つ使用することで効果破壊を無効にし、スパイダートークンを1体(昆虫族・闇・星1・攻/守0)を特殊召喚する。

(4):このモンスターを守備表示にして自分のエクストラデッキからこのモンスターのランクより1つ上のランクを持つ「No.」と名の付くエクシーズモンスターを選択する。選択したエクシーズモンスターを特殊召喚し、このモンスターを特殊召喚したエクシーズモンスターの下に置く。

 

 うわ、大分変わったな……モンスター装備関係の効果がなくなって効果破壊に擬似的な耐性がついてる感じか。それにしても……この最後の4の効果がどうも俺には使い勝手が悪いんだよな…………今のところNo.はランク4しか無いし……

 

「これが……さっき大輔がとったNo.…………それにしても、さっきと効果がちょっと違うのか?」

 

 さて、出来る事なら2500を越えさせたい所ではあるが……まぁ、伏せカードの1枚は“激流葬”……今まで使おうか迷ってたが、そろそろ使っても良いかな?

 

「バトル! サンダー・スパーク・ドラゴンで遊馬にダイレクトアタック!」

 

「させねぇっ、攻撃宣言した時に罠カード“エクシーズ・リボーン”発動! これでホープを復活させる!!」

 

「それはこっちがさせねぇよ! ホープ特殊召喚時トラップカード、激流葬! 場の全てのモンスターを破壊する! だが、この時にデッドリー・シンの効果で自身の破壊を無効にしてトークンを1体守備表示で特殊召喚! そしてデッドリー・シンでダイレクトアタック!!」

 

「うわあああっ!? …………っくそ!」

 

遊馬LP4000→1600

 

 やれやれ、ようやくダメージが入ったか。

 

「俺はこれでターンエンド……さぁ、お前のターンだ!」

 

大輔LP4000

手札1(アンフィスバエナ)

No.70デッドリー・シンATK2400

スパイダー・トークンDEF0

伏せカード

 

「行くぜ、俺のターン……ドロー!」

手札2→3

 

 さて、遊馬の場にあるのずっと伏せられてるカード……攻撃反応ではない様子だけど…………何なんだ?

 

「……俺はカードを1枚伏せてターンエンド…………!」

 

遊馬LP1600

手札2

伏せカード2

 

 ……特に動きは無いかぁ

 

「俺のターン、ドロー!」

手札1→2

 

 ……手札はアンフィスバエナと今引いたこのカード……動けないか。さて、追撃用にアンフィスバエナを出すかだが…………あまり出さない方が得策かもな。

 

「バトル! デッドリー・シンでダイレクトアタック!!」

 

「まだだ、ダメージ・ダイエット! このターンに俺が受けるダメージを半分にする! ぐううううっ……!」

 

遊馬LP1600→400

 

「耐えられたか、ターンエンドだ」

 

大輔LP4000

手札2(内1枚紋章獣アンフィスバエナ)

No.70デッドリー・シンATK2400

スパイダー・トークンDEF0

伏せカード1

 

 さて、問題はライフが残ってしまった事だが…………流石にこれだけ差が付いていれば少しは安心したいところだけど…………

 

「俺のターン、ドロー!」

手札2→3

 

 相手が遊馬だからか、不安しか残ってないな……

 

「よし、これで少しは動ける! 俺は速攻魔法サイクロンを発動! アンデットワールドを破壊する!」

 

 ありゃあ、これでアンデット系のカードが意味を為さなくなるか。殆ど入れてないけど

 

「俺は魔法カード“エクシーズ・リベンジ”を発動! 墓地のNo.39希望王ホープを蘇生してデッドリー・シンのオーバーレイユニットをホープに移す!」

 

「げっ……嫌な予感…………」

 

『あれれ、これ不味いんじゃない?』

 

 プルートは呑気に言ってるけど、割りと本気で不味いよ、これ……!

 

「行くぜ! 俺のライフが1000以下の時、ホープをエクシーズ素材にしてエクシーズ召喚をする事が出来る!

 

俺はホープでオーバーレイネットワークを再構築、エクシーズ・チェンジ!

 

CNo.39! 混沌を光に変える使者、希望皇ホープレイ!」

 

CNo.39希望皇ホープレイATK2500 ORU2

 

「俺はホープレイのモンスター効果発動! オーバーレイユニットを全て使ってこのモンスターの攻撃力を1000ポイントあげてお前のデッドリー・シンの攻撃力を2000下げる!」

 

希望皇ホープレイATK2500→3500

 

デッドリー・シンATK2400→400

 

「くっ……だが、墓地に送られてきたレオの効果でユニコーンを手札に!」

 

 お、おいおい……いくら1撃で落とされそうにないとは言え、キツいz「俺は更に装備魔法“最強の盾”! これをホープレイに装備して守備力分攻撃力をあげる!」…………アカン、ワンキルされてしまいそうだ……でも、この伏せカードなら、何とか…………!

 

ホープレイATK3500→5500

 

「(大輔の伏せてるカードが普通の攻撃無効カードとかなら……もしかしたら!)バトル! ホープレイでデッドリー・シンを攻撃! 」

 

「させねぇよっ!! リバースカード“紋章変換”! 手札のアンフィスバエナを特殊召喚して、バトルフェイズを終了させる!!」

 

「っ……な、なら…………え、そ、そうか……!」

 

 何やらアストラルと話してる様だけど…………あ、伏せカード分かった。“ダブル・アップ・チャンス”……かな。それに、今のターンで手札を使いきったから伏せカード無しでコッチにターンが回る。

 

「くうっ……ターンエンド…………で、でも俺の場にはまだ攻撃力4500のホープレイが残っているんだ!」

 

遊馬LP400

手札0

CNo.39希望皇ホープレイATK4500

最強の盾(装備対象:ホープレイ)




さて、そろそろ決着がついても良い……のかなぁ?


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No.19 遊馬との2回目の対決part3

コラボ最終話更新前更新なので正直、反応が少ないとは思うけど、仕方ない、後悔はしていない。

遊馬戦2回目の最終話……どうぞ!!


 さて、何とか耐えきったは良いけど問題はモンスターが手札に居ないんだよなぁ…………まぁ、引いてみるか。もしかしたら引けるかも知れないし……

 

「俺のターン、ドロー!」

手札1→2

 

 俺は引いたカードを見て、ナゼかは分からないがある確信を持ち…………話し掛けた。

 

「遊馬、強くなったな」

 

「そ、そうか……?」

 

「あぁ、俺のミスだと思える場所もあったが……少なくとも、お前のデュエリストとしての能力は素晴らしいと思う」

 

「そうか……? 照れr「だが」えっ…………?」

 

「悪いが……俺はこのデッキで負けるつもりはない。その上、さっきの攻撃を耐えきったことでお前の勝ちの目は潰(つい)えた!」

 

「なっ……ま、まだ俺は勝つ気でいるんだぞ! そんな事言うなぁっ!」

 

 俺の発言に遊馬は強気な言葉使いで返す。まぁ、俺もドローが何とかならないとダメなんだけどな。でも、不思議なことになんとかなる気がするんだよな…………

 

「なら、負けないように祈ってな! 俺は魔法カード“貪欲な壺”を発動!墓地に眠りしモンスター5体をデッキに戻してシャッフルして2枚ドローする!」

 

戻したカード

・No.18紋章祖プレイン・コート

・No.85クレイジー・ボックス

・No.91サンダー・スパーク・ドラゴン

・蒼血鬼

・紋章獣アンフィスバエナ

 

「そ、蒼血鬼なんていつの間に墓地にいたんだよ……」

 

「あったぞ、1回だけな……」

 

『っ……そうか、遊馬! ゾンビマスターの効果の時だ』(※忘れかけてましたがアストラルは時々遊馬と会話しています)

 

「えっ……あ、あの時に!?」

 

「そうだ……シャッフルして2枚デッキからドロー! 更に“エクシーズ・トレジャー”を発動、場には互いにエクシーズモンスター1体ずつだから更に2枚ドロー!」

手札

1→3→2→4(内1枚 紋章獣ユニコーン)

 

 確かデッドリー・シンのORUは無かったな……まぁ、これに賭けてみるか!

 

「……俺は“テイクオーバー5”を発動! デッキからカードを5枚墓地に送る!」

 

 この前、テレビを見てたらプロデュエリストである万丈目(サンダー)と(二)十代による日本チャンプ戦が繰り広げられてて、そこで十代が使ったんで思いきってカードショップ行って買ってきて入れてみたんだよな。さっきは引けなかったけど……もしかしたら良いカードが落ちてくれるかも知れないし!

 

落ちたカード

・紋章獣ツインヘッド・イーグル

・紋章獣アバコーンウェイ

・紋章獣アバコーンウェイ

・蒼血鬼

・紋章獣ツインヘッド・イーグル

 

 お、おぉ……なかなか良い落ち方じゃないか。紋章獣アバコーンウェイもこれで3枚墓地にあるし展開には少しは困らないな。

 

「俺は墓地のツインヘッド・イーグルの効果発動!」

 

「ぼっ……墓地からモンスター効果だって!?」

 

「お前に言われたくないけどな。コイツを除外して……俺の場のデッドリー・シンと墓地のアバコーンウェイとレオを対象にして発動! アバコーンウェイとレオをオーバーレイユニットに!」

 

No.70デッドリー・シンORU0→2

 

「げっ……で、でもまだコッチのホープレイの攻撃力の方が上だっ!」

 

 さて、ここからの勝ち筋は魔法・罠の破壊で装備除去やモンスター除去だけど……なんとかなるかな。

 

「俺は“蒼血鬼”を召喚して効果発動。コイツは召喚・反転召喚したときに守備表示になる。そしてさらにコイツのもう1つの効果! 自分の場のオーバーレイユニットを1つ墓地に送り墓地のアンデットを特殊召喚する! こい、ゾンビマスター!」

 

墓地に送ったカード

紋章獣アバコーンウェイ

 

蒼血鬼DEF1700

ゾンビマスターDEF0

 

「俺はアンフィスバエナと蒼血鬼でオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

炎の力を持ちし海竜よ、今こそ現れろ! ラヴァルバル・チェイン!!」

 

ラヴァルバル・チェインDEF

 

「そしてエクシーズ・ギフトを発動! デッドリー・シンとラヴァルバル・チェインからオーバーレイユニットを1つずつ墓地に送ってデッキからカードを2枚ドロー! 墓地に送られたレオの効果でアンフィスバエナを手札に加える」

 

手札2→1→3→4(内 アンフィスバエナ・ユニコーン)

 

 ふむ……これならなんとかなりそうだな。ただ、展開はできないし……ここは守備で耐え凌ごう。

 

「俺はデッドリー・シンを守備表示にして、このままターンエンド」

 

大輔LP4000

手札4(アンフィスバエナ・ユニコーン・???・???)

No.70デッドリー・シンDEF

ラヴァルバル・チェインDEF

スパイダー・トークンDEF

ゾンビマスターDEF

 

「な、なんだよ……あんな事言いながら結局守備表示にしただけじゃんか…………俺のターン、ドロー!」

手札0→1

 

「俺は“アサルト・アーマー”をホープレイに装備! そしてすかさずアサルト・アーマーを墓地に送り2回攻撃効果を与えるぜ! (No.は必ず倒すとして、あのトークンっての……残しておくと厄介になるかもしれないかな……?)バトル、ホープレイでデッドリー・シンとトークンへ攻撃!! これでターンエンドだ!」

 

 ほぉ、トークンを潰すのか……やっぱりそこんとこは詰めが甘いな。

 

遊馬LP400

手札0

CNo.39希望皇ホープレイATK4500

伏せカード

 

「俺のターン、ドロー…………(違う、今一番引きたいのはこれじゃあない)そしてスタンバイフェイズに墓地のテイクオーバー5を除外してデッキからカードを1枚ドロー!!」

手札4→5→6(内2枚アンフィスバエナ・ユニコーン)

 

 俺は引いたカードをチラリと見る……そして、ニヤリと微笑んだ。

 

 

やっぱり、デッキが勝てと言っているんだな

 

 

 と、そう考え…………高らかに宣言した。

 

「行くぞっ、ファイナルターン!!」

 

「なっ……!?」

 

 さぁ、ここからは俺の独壇場だ!

 

「俺の場にラヴァルバル・チェインを残した事を後悔するんだな! まずは手始めにチェインの効果でゴブリンゾンビを墓地に送っておく。ついでにレオの効果でエアレーを手札に加えておくぞ……そして、俺は墓地のツインヘッドのスキルにより墓地から自身を除外して、レオとアバコーンウェイをチェインのオーバーレイユニットとする!」

 

チェインORU0→2

 

「そしてゾンビ・マスターの効果、手札のモンスター……紋章獣ユニコーンを墓地に送って、墓地から蒼血鬼を特殊召喚!」

 

蒼血鬼DEF1700

 

「そしてぇ! 速攻魔法“地獄の暴走召喚”を発動! 遊馬。召喚出来るなら好きなだけ自分の場にいるモンスターと同名モンスターを出しな?」

 

「俺の場には……ホープレイだけ…………でも、コイツは1枚しかない」

 

『そもそも、あのカードはエクストラデッキから出てきたモンスターは出せない筈だ、よって得をするのは大輔だけ、と言うことか……』

 

「俺は可能な限りの蒼血鬼をデッキと墓地から特殊召喚!」

 

蒼血鬼DEF1700×3

 

「そしてゾンビ・マスターと蒼血鬼(A)でオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

唸れ、全てを破壊する牙……“恐牙狼ダイヤウルフ”!!」

 

「な、なんだ……新しいエクシーズモンスター…………?!」

 

 あ、そう言えば初お披露目だったか……すぐに場を離れるけど、な……

 

「まずは蒼血鬼(B)の効果で、ダイヤウルフのオーバーレイユニット1つを墓地に送って……今送った蒼血鬼を特殊召喚で呼び戻す」

 

 うちの二大過労枠だからな、蒼血鬼……

 

「俺はダイヤウルフのモンスター効果を発動! オーバーレイユニットを1つ使って俺の場の獣族モンスター……ダイヤウルフ自身と相手の場のカード……ホープレイを破壊するっ!!」

 

「なっ……!?」

 

 ダイヤウルフは警告音に似た叫び声をあげてホープレイに突っ込んでいき……一緒に爆発四散した…………達者でな、ダイヤウルフ……

 

「そして蒼血鬼(C)の効果でチェインの残るオーバーレイユニットを墓地に送り蒼血鬼(A)を特殊召喚!」

 

蒼血鬼(A)DEF1700

 

「さらに墓地のアバコーンウェイの効果でこいつ以外のアバコーンウェイを除外してこいつを手札に加えて……通常召喚! そして、アバコーンウェイと効果を使った蒼血鬼2体でオーバーレイ!

 

3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

戦場を照らせ、戦姫よ! 武神姫-アマテラス!」

 

武神姫-アマテラスATK2500

 

 別にまだ展開してもいいんだけど……どうしようかねぇ…………ま、素直に攻撃しておきますか。

 

「バトル! アマテラスで直接攻撃!」

 

「くっそ……また負けた…………うわああああああっ!?」

 

LP400→0

 

Win 大輔



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1期 交流戦編
No.20 大輔の言い放つ条件 そして、交流戦予選会……?


今回の話の途中から、一番やりたかった話に突入します!!

いやぁ、ここまで長かったですね(真顔)


 爆風で吹っ飛んだ遊馬の元に俺はゆっくりと歩み寄り、声をかけて手をさしのべる。

 

「大丈夫か?」

 

「あ、あぁ……にしても、相変わらず強いな」

 

「別に……俺だって前は負けることなんてザラにあったし」

 

 これは嘘ではない。OCGプレイヤー時代は結構負けることあったし……何人かの知り合いには3割しか勝てなかった事あったし。

 

「か~……すげぇな、お前の地元って…………なぁ、何処なんだ?」

 

 よりにもよって聞かれたくないことを……言っても信じてもらえそうにないと思うし、はぐらかすか。

 

「……それよりも、デュエル前に決めていた事…………忘れてないよな?」

 

「え……あっ…………」

 

 忘れてたか。まぁ、俺がアイツに言うことはこれだけだ。

 

「俺からお前に命令することは……

 

 

 

 

 

 

 

俺がNo.を使っている事を他の奴等に言うな。そして、俺にNo.関連で二度と突っかかってくるな……この2つだけだ」

 

「えっ…………え?」

 

 遊馬は俺の提案した条件に戸惑いを隠しきれてなかった。

 

「そ、それだけでいいのか?」

 

「あぁ、No.を使ってる事は隠しきれないとは思うがそれでもバレたら俺自身が話すから絶対に言うな。そしてまたNo.に関する事で突っ込んできても俺はそれに対応は一切しない……それじゃあな」

 

 俺はそれだけを伝えるとその場を立ち去った。勿論、プルートは止めていた時間を戻すことを忘れてない。時間をもとに戻すと唖然としたままの遊馬とアストラルを放置して俺の側に来て共にその場を去った。

 ちなみに、帰った後に魚エクシーズは一度封印して暫くは別のデッキを持っていく事にした俺は早速デッキづくりに励むのだった。

 

 

 

 

 

 

 翌日、俺が学校へ向かうと……掲示板に人だかりが。何があったのかとその方へと向かう……すると生徒達の声が聞こえてきた。

 

「交流戦だってよ、うちの学校は初じゃないか?」

 

「あぁ、しかもあのデュエルアカデミア本校とだってよ!」

 

「マジかよ……デュエルアカデミア本校って言えば、確かプロデュエリストを何人も輩出してるデュエリストなら一度は受けたい学校じゃん!」

 

「今年度も確か倍率がとてつもなかったんじゃないっけ……」

 

「確か今回は申し込みが3500人近くもいて……最終的に入学できたのって110人ちょっとだった筈だぞ、俺も落ちたから覚えてる……」

 

 え、何それ。倍率が約30倍!? どれだけプロデュエリストを輩出してきたんだよ……よっぽどだぞ、それだけの倍率って…………

 俺が知ってる範囲だとカイザーと十代……あとはサンダー、だよな…………? あ、そういや前に見たプロリーグの前哨戦でデュエルアカデミア本校の先生がプロ相手に善戦してたり勝ってたりしてたっけ……その時に出てたのは翔と明日香と…………あれ、誰かもう1人出てたような…………三滝大空、だったかな?

 

「参加希望受付の〆切が今日の昼休憩!? それで明日にはメンバーを決めるだって!? しかも4日後には交流戦をやるだって!? は、早すぎるだろ……」

 

「俺はパスだなぁ、今はデッキ調整ががが……」

 

「俺は参加してみたいけど……正直、アカデミア本校の生徒に勝てる自信ががが…………」

 

 それはまた急だな、仕方ない、参加しよう。授業開始までまだ時間があるのを確認した俺は生徒らが言っていた受付まで足早に向かい、申込みを済ませた。幸い、名前と所属クラスを書くだけで済んだもんだから……教室に戻り、自分の席に座ればさっそくデッキの思案に移った。

 

「何が良いかな……流石に紋章アンデを使うのは気が引けるし……かと言って魚エクシーズはな~…………あ、そうだ。アレがあるじゃねーか」

 

 そう、俺は親戚の使うカテゴリの新カードが盛り沢山で入ってるデッキの試作品が今朝届いていたのだ。送り主はペガサスさんとしゃっちょさん。何でも、しゃっちょさん曰く○○○○の血筋を少しでも引いており、自分の信頼出来る者にテスターを任せようとしたら俺が適任だったとか……ふっつーに認められてたっぽいね、うん。ちなみにそのデッキは今、鞄の中に潜ませているけど、これはまだ見せる時じゃない。

 

「後はデッキのパーツを家で物色するか……」

 

「いすけ……大輔…………大輔!」

 

「うおっ!?」

 

 突然自分を呼ぶ声が聴こえてきてビクッとなり声の主の方を見ると…………

 

「大輔、どうしたんだ? ブツブツ言って……俺の質問に答えてくれねーしさ!」

 

「あ~……すまん。思考してると、周りの声が聞こえなくなる癖があってな……すまん、優也」

 

「お前なぁ……んじゃ、もう一度聞くけどよ。交流戦の申込み、したか?」

 

 そう、優也だった。優也は呆れ顔で溜め息を吐けば、改めて質問をしてくれた。

 

「あぁ、当然だよ」

 

「やっぱりな、俺もさっきやって来た!」

 

 まぁ、当然と言うべき参加ではあるだろうな……

 

「な、俺のデッキなんだけど……」

 

 一緒に参加を目論む優也のデッキの調整を手伝いつつ、授業の開始を待った。ちなみに、遊馬は今日も遅刻をしていたのは言うまでもなく、一時間目の授業が終わるとほぼ同時に申込みをする為に駆け出して行った事を誰かに伝えておこう。

 

 

 

 そして、昼休憩……昼食を食べ終えたタイミングで教室のドアが開く…………そこにいたのは先程申込みの受付をしていた女性の事務員さん……何があったのかとそちらへと視線を向けていると…………

 

「大輔、受付の人が困ったことになったらしいぞ」

 

「ん、分かった。今行くよ」

 

 ってか、何で俺なんだろう……書類に不備とかはなかった筈だし…………?

 

 

「貴様か! デュエルで決着を付けさせてもらうぞ」

 

「いや、デュエルはお受けしますけども…………説明宜しくです……」

 

「えっと、実はですね……」

 

 なぜこの流れになったし……

 

 

 

 

 とりあえず、受付の人の話によると…………この怒っている3年生の人は御角 一(みかど はじめ)。自称『ハートランド学園トップクラスのデュエリスト』で、その性格から結構周りから鬱陶しく思われてるらしいんだけど……意外にも、一部の人間には慕われてる…………まぁ、いわゆる初期万丈目状態だ。

 そして、その万丈目状態の御角先輩(笑)はどうやら落選したらしく、それで俺にデュエルを申し込んできた……という経緯だったらしい。ちなみに選出に関しては完全にランダムらしく、俺への怒りは完全にお門違いな訳だ。

 ちなみに今回は5戦あるらしく……俺の出番が最終戦らしい…………つまり、目立ちたがりやな先輩に絡まれた訳だ。一番迷惑なパターンだよ、全く……ってか、理由がめちゃくちゃ子どもっぽいんだが…………まぁ、デュエルはするけどな。

 

「「デュエル!!」」

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札5→6

 

 先攻は俺……なんだけど、手札にモンスターが溜まってるなぁ……仕方ない、このターンは動くのをやめよう。

 ちなみに昨日作っていたデッキはまだ完成途中(作ってる最中に寝てしまったからまだ出来てない)なもんだから出せないから今回はいつもの【紋章アンデ】なんだけど、な…………

 

「紋章獣アバコーンウェイを召喚、カードを伏せてターンエンド」

 

大輔LP4000

手札4

紋章獣アバコーンウェイATK1800

伏せカード1枚

 

「我のターン、ドロー!」

 

手札5→6

 

 さーて、相手の出方を窺う為にちょっと動かなかった訳だが……どうだ?

 

「フフフ、この手札ならば我の勝利はほぼ貰ったも同然!」

 

 え、何言ってるの、この人……

 

「我は“ジェスター・コンフィ”を表側攻撃表示にて特殊召喚!」

 

ジェスター・コンフィATK0

 

「そしてジェスター・コンフィをリリースし……現れよ、炎帝テスタロス!」

 

炎帝テスタロスATK2400

 

 ふむ、相手のデッキは【帝コントロール】か……しかし、炎帝を出すのか…………

 

「炎帝テスタロスの効果発動だが、そこにチェーンを組ませてもらう。チェーン2に“手札断殺”発動。更にチェーン3にて“サモン・チェーン”を発動する」

 

 え、マジかよ……これ、デッキが大分完成されてるパターンじゃね?

 

「……俺は何もない」

 

「ならば逆順処理を執り行う。サモン・チェーンによりこのターンの召喚権利を2つ増やし、手札断殺により互いに2枚を捨てて2枚ドローをする。我から貴様に施しをくれてやる」

 

 …………やっばい、この先輩ぶっ潰したい。

 

大輔の捨てた手札

・紋章獣レオ

・紋章獣ツインヘッド・イーグル

 

御角の捨てたカード

・レベル・スティーラー

・サモン・チェーン

 

大輔

手札2→4

 

御角

手札0→2

 

「紋章獣レオの効果でデッキから紋章獣アバコーンウェイを手札に加える」

 

大輔

手札4→5(内1枚紋章獣アバコーンウェイ)

 

 ってか、手札総入れ換えして良いのかよ……追加した召喚権余るってことないだろーな? とりあえず、手札はシャッフルしておいた。テスタロスの効果も残ってるし……

 

「ふふ、そしてテスタロスの効果により、貴様の手札……我から見て右から3番目のカードを捨ててもらおう」

 

 いや、素直に中央って言えば済む話だろ……って…………

 

落ちたカード

・紋章獣アバコーンウェイ

 

「この効果で墓地に送ったのがモンスターカードの為、そのレベル×100のダメージを受けてもらうぞ!」

 

 いきなりサーチしたの落とされるのかよ、つら……

 

大輔LP4000→3600

 

「更に炎帝テスタロスをリリース!」

 

 …………え? レベル・スティーラー使わねーの?

 

「焔纏いし最強なる者、我が元に跪け! “爆炎帝テスタロス”をアドバンス召喚!」

 

爆炎帝テスタロスATK2800

 

 うわぁ、マジすか……

 

「まずは固定効果により1000のダメージを受けてもらうところだが、その前にテスタロスの効果により手札を見させてもらう…………ふむ、これならば答えは簡単だ。紋章獣レオを墓地に送れ」

 

 チェー、出す予定だったのにな……

 

「そして、そのレベル×200のダメージを受けてもらう! そして1000のダメージ!」

 

大輔LP3600→2800→1800

 

まぁ、ライフは800は最低でも残るし……ここから逆転行けるかな?

 

「更に! テスタロスをリリースして再び爆炎帝をアドバンス召喚!!」

 

 What? どういうことだってばよ…………断殺で引いたのがどっちも爆炎帝? これは……ある意味凄いわ、うん。

 

「再び同じ行動だから手早く済ませるぞ、先程確認した為に同じ行動は不要だ。アバコーンウェイを墓地に送ってもらおう。そして固定効果も合わせて1800のダメージだ!! これで私の勝ちだ!!」

 

 おーおー、えげつないえげつない。でも、俺の伏せカードは……これなんだよね。

 

「リバースカードオープン、“ダメージ・ダイエット”。これで受けるダメージはこのターン中は全て半分だ」

 

大輔LP1800→1400→900

 

 あぶねー、あぶねー……とりあえずこのターンで終わる事はなくなった、ね。

 

「なん……だと!? くっ……爆炎帝のレベルを1つ下げてレベル・スティーラーを攻撃表示で特殊召喚! 爆炎帝テスタロスでアバコーンウェイを攻撃し、レべルスティーラーで直接攻撃!」

 

「本来なら1600ダメージだが、このターンに受けるダメージは半分だ」

 

大輔LP900→100

 

 あぶねぇ、いやマジで。これはちょっと想定外だったわ…………

 

「だが、これで貴様のライフは残り100! 次でケリをつけてやるぞ!ターンエンド!!」

 

御角LP4000

手札0

爆炎帝テスタロスATK2800

 

 あ、これ勝てそう。フラグ建築された気がする…………




そんな訳で、ハートランド学園vsデュエルアカデミア本校の交流戦編に入ります!!

いやぁ、ようやく書けますよ(歓喜)

そんな訳で、(多分)はやく投稿できると思いますよ(多分)


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No.21 開催!交流戦vsデュエルアカデミア ~交流戦前の交流~

 それにしても、この御角先輩(笑)……普通にデッキは強いと思うんだよね。人格が残念すぎるだけで、普通にデュエルは強い人だと思うんだよなぁ…………

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札2→3

 

 まぁ、伏せカードも何もないし……ラストターンにしようか。

 

「俺は魔法カード“紋章蘇生”を発動。墓地から紋章獣レオを蘇生。更に墓地のアバコーンウェイの効果。墓地の他のアバコーンウェイを除外して墓地からこのカードを手札に加える。そして召喚」

 

紋章獣レオATK2000

紋章獣アバコーンウェイATK1800

 

「俺は紋章獣レオと紋章獣アバコーンウェイでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

高位の存在に反逆の牙による力を見せ付けよ! “ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”!!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK2500

 

 これでこのデュエルに対する必勝パターンと化した。

 

「俺はダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのモンスター効果を発動。オーバーレイユニットを1つ使い、レベル5以上のモンスターの攻撃力を半分にして、対象とした相手モンスターの攻撃力の半分を自分に加える。これを2回行う……トリーズン・ディスチャージ!!」

 

爆炎帝テスタロスATK2800→1400→700

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK2500→4600

 

「何……だと!? だ、だがその攻撃を受けたとしてもライフはのk「残さない。墓地の“紋章獣ツインヘッド・イーグル”のモンスター効果で自身を除外して、オーバーレイユニットの無い俺の場のモンスターに墓地から紋章獣2体を選択してオーバーレイユニットとする! 俺はレオとアバコーンウェイを選択してコイツらをダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのオーバーレイユニットに!」何だとぉ!?」

 

「再び、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンの効果発動! トリーズン・ディスチャージ!!」

 

爆炎帝テスタロスATK700→350→175

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK4600→4950→5225

 

「あ、あぁ……」

 

 何故こんな中途半端な攻撃力になってるのだろうかねぇ……(棒)…………ってか、先輩(爆笑)が完全に腰を抜かしてるし…………

 

「バトル! ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンで爆炎帝テスタロスを攻撃! ライトニング・ディスオベイ!!」

 

「ひっ……く、来るなあああああああああああああ!! うわああああああああああああああああっ!?」

 

御角LP4000→-1050

 

Win 大輔

 

 御角先輩(爆笑)が完全に目を回して伸びてる…………

 

「……えーと、それじゃ。自分の勝ちなので出場者メンバーはそのままで宜しくお願いしますね」

 

「はい、承りました」

 

 受付の人……すごく淡々としてる…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~交流戦当日~

 

 そんなこんなで当日になったんだけど……

 

「おおおおお、スゲー! 船だ!!」

 

「みんな、はしゃぎ過ぎないでよ?」

 

「まさかアカデミア本校であるとはなぁ……」

 

『船とはどういった効果を持つ? そしてどこで発動する?』

 

「チゲーよ、アストラル! 船は乗り物だよ!! それにしても……こんなおっきい船で行くのか~…………楽しみだぜっ!!」

 

「遊馬、はしゃぐのは良いけど海に落ちるなよ?」

 

「そんな訳ねーだろ、大輔!」

 

 俺達選抜メンバーは今、船着き場にいる……と言うのも、今回の交流戦はアカデミア本校であるらしく…………アカデミア本校は海の上の孤島にあるもんだから船で行くことになった……と言うことだ。ちなみに、右京先生が付き添いという形で来てくれて……来れなかった人達も見れるようにと、デュエル状況は中継されており、ハートランド学園の各教室で見ることが出来るという親切設計ぶり…………

 

「それにしても……このメンバーかぁ…………」

 

 今回のメンバーは俺と遊馬と優也、そして自分達の先輩である人物で……遊馬とタッグを組むことになった3年生で生徒会庶務の石嶺良二先輩。そしてシングルデュエルを担当する3人目である2年生の黄瀬常真先輩である。後はタッグ2組目の名前を知らない2年生の先輩男女って所かな。

 そんなこんなで俺達は用意されていた連絡船(大型)に乗り込んで一路アカデミア本校へと向かった……

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、大輔。入って良いか?」

 

「……ん、遊馬か。どうした?」

 

 俺が自室で寛いでいると遊馬が俺の部屋にノックなしで入ってきた。せめてノックしようぜ……

 

「俺さ、タッグのパートナーについて詳しく知らないんだけど…………」

 

 それはパートナーとしてどうなんだよ…………そうは実際に言わず俺は遊馬の問い掛けに答える事にした。

 

「えっと……石嶺良二先輩だな。あの人は確か【魔力カウンター&魔法使いビート】のデッキの使い手だ。基本的に魔力カウンターを貯めたりしつつも魔法使いでビートしていくシンプルなデッキだなメインデッキのレベルは統一性があまり無いしエクシーズの大半は魔法使い指定が多い。お前が普段から使ってるデッキじゃあ相性はちと悪いな」

 

「うっ……そ、そうか…………」

 

 明らかにしょげている……全く、こうじゃなかったら準備した甲斐が無いってもんだ。

 

「色々と準備しておいてて正解だったな……おら」

 

 俺は1つのデッキを遊馬に手渡す。

 

「えっ、これ…………」

 

「これ使って挑め。いつものデッキと違うから動かし方分からないだろうからこれから手伝ってやる。ちなみにこれと石嶺先輩のデッキのシナジーはあまり無いように見えるかも知れないが、実際使える奴等多いから試してみる価値はあるぞ」

 

「えっ……いや、俺は別にそこまでされなくても」

 

「ほう、デッキを初見で回せる程の実力あるのか? あるならプレミ等せずデュエルでも勝率8割から9割前後はある筈だが「ごめんなさい、動かし方教えてください」よし、分かった。そこまで言うなら教えよう」

 

 そんなこんなで俺がコーチとして遊馬の短期特別特訓を開始した。

 

 

 

『……大輔、別人のようだったな…………』

 

『何でも、将来の夢はプロデュエリストよりもデュエリストを育成する側に回りたいらしいよ。だから大学に入れるなら先生になる為の学部に入りたいってさ』

 

『大学? 大学とはフィールド魔法のひとつか?』

 

『違うよ、学校の一種で遊馬が頑張っても入れない場所だよ』

 

『なるほど、理解した』

 

 と、アストラルとプルートが小声で話しているのが聴こえて思わず笑いたくなった……が、教える立場として今は笑わなかった。遊馬はデッキのカードを覚えるのに集中していたらしくまったく気付いていなかった…………

 

 

 

 

 

 

 

『まもなく、アカデミア本校のある島の港に到着致します。それでは皆さん、デュエルの殿堂とも呼ばれる学校……デュエルアカデミア本校でのデュエルをお楽しみ下さいませ』

 

 アナウンスを聞いて俺と遊馬は部屋を出て手すりから乗り出して船の行く先を確認する。すると、船の向かう先に島が見え、その中央と思われる場所には立派な建物が見えてきた。アレが恐らく学校の校舎なのだろう……

 

「いよいよか……楽しみになってきたぜ!!」

 

「あぁ、どんなデュエリストがいるのか……楽しみだ」

 

 コッチじゃ本気出せるデュエリスト少ないし……多分、大丈夫な筈だ。きっと、色々なデュエリストが俺達を待ち構えているのだろう…………

 

 

 

 

 全員が港に降り立つと、そこに居たのは特徴的なオカッパ頭の外人男性、そして金髪ロングストレートの髪でその豊満なるバストを強調させた服を着ている女性がいた……まさかとは思うけど…………?

 

「ハートランド学園の選抜メンバーの皆さん、よく来てくださいましたーノ! ワタシーは、このデュエルアカデミア本校の校長……クロノス・デ・メディチですノーネ!」

 

「そして私が……実技最高顧問を務めている万丈目明日香よ。今日はデュエル交流会に参加していただいて、本当にありがとう」

 

 予想外すぎる斜め上の自己紹介に思わず声を出してしまいそうになった……

 …………え、マジすか? 明日香さん、万丈目とくっついたの?! じゃ、じゃあ十代は一体誰と…………あ、何となくわかった気がする……多分、あのキャラかな?

 

「長い船旅でお疲れでしょうから……交流戦前に親睦を深める為にも、一度私達デュエルアカデミア本校選抜メンバーと食事会を催させて頂きます。宜しければご参加ください」

 

 明日香の言葉にハートランド学園側のメンバー全員が頷いて食事会の会場へと向かうことになった。そういや、クラス分けとかどうなってるんだろ…………それに、相手も気になるな……

 

 

 

 食事会の会場となっているオベリスクブルー寮のロビーに入ると、そこには7人の赤・黄色・青の制服に身を包んだデュエルアカデミア本校選抜メンバーであろう生徒達が待っていた。待っていたのはいいんだが……明らかに原作キャラの子どもらしき姿がその殆どを占めていた。

 

「それじゃあ、紹介するわね。右からシングルデュエル担当メンバーオシリスレッド所属の1年生、遊城遊斗(ゆうき ゆうと)。ラーイエロー所属の1年生、丸藤京(まるふじ きょう)。オベリスクブルー所属の3年生、八邦多々音(やくに たたね)……そしてタッグデュエル担当はオベリスクブルー所属の2年生、万丈目唯(まんじょうめ ゆい)と同じくオベリスクブルー所属の1年生、万丈目祐輔(まんじょうめ ゆうすけ)。そしてラーイエロー所属の3年生、前田蒼牙(まえだ そうが)とオベリスクブルー所属の1年生、来煌(らいあ)・フェニックスよ」

 

 ……もはやハートランド学園側のメンバーは唖然とするしかなかった…………俺も、他のメンバーとは違うベクトルで驚きを隠せなかった…………

 え~と、まず十代の息子と……アレは翔の方だな。翔の息子…………それとモブ(?)の女生徒。そして万丈目と明日香の娘と息子……コアラっぽい、あの前田君の息子とエドの息子…………なんじゃ、こりゃ…………

 

 

「それじゃあ、しばらくの間、御歓談下さいませ。コチラはフィールドやカメラの再調整をしてきますね」

 

 そういって明日香は会場となっているオベリスクブルー寮のロビーから立ち去っていった……

 

 俺達はその後、改めて自己紹介をしつつ学校生活やらなんやら色々と駄弁っていた。そのついでにごく自然な流れでデッキ内容もシレッと訊いておいた。コチラの情報を上手く流さずに……ね。



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No.22 交流戦第一試合 シングルデュエル1

さて、誰がどんなデッキを持ってるんですかねぇ(棒)


 暫く色々話をしていた俺達だったが、調整も終わったらしいから互いに健闘を祈ってそれぞれの入場口からデュエル場へと入っていく……ふと、辺りの観覧席を見ると……アカデミアの生徒らしき服装の生徒らがいっぱいいて、しかも先生達といる席に翔、そしてレイの姿も確認した。多分だけどレイが十代とくっついたんじゃないかと睨んでるんだが、どうだろう…………って、万丈目サンダーや。プロデュエリストなのにそこ(観覧席)にいていいんかい。仕事は良いのかよ!

 

 すると……明日香がマイクを持ってデュエル審判の着く場所に立った。

 

「それでは、これよりデュエルアカデミア本校対ハートランド学園による交流戦を行います! 今回の互いの選出メンバーは既に決まっております。ですので……コチラの画面をご覧下さい!!」

 

 明日香の言う画面を見ると、そのかなり大きな画面(何インチあるんだろう……)に何かが表示されていた。よく見てみると……

 

 

第1試合シングルデュエルC

第2試合タッグデュエル1

第3試合シングルデュエルB

第4試合タッグデュエル2

第5試合シングルデュエルA

 

 試合の流れが書かれてあった……ちなみに、俺はシングルデュエルAだから、最後の試合だ。

 

「互いの出撃メンバーは両者共に知らせれておりません。ですので、第1試合では5分間、第2試合では4分間と短くはなりますが作戦タイムを設けてあります。それを有効に使ってください!」

 

 すると、今度は同じ画面に『5:00』と出て、ブザーと共にカウントダウンが始まった……作戦会議の始まりだ。

 

 

「さて、どのメンバーが何処に出てくるかだが……恐らく姉弟はタッグデュエルで問題ないだろうな。2戦目に持ってくるかな?」

 

「ですね。後、これは直感ですけど遊城遊斗という生徒はラストに持ってきそうなんですよね……(そういや、あの子の名前も遊斗だったっけ……?)」

 

「それは分かる。後は他の面子だけど……多分トップバッターは丸藤って人かな? 確かあのサイバー流の人が家系に多いからサイバーデッキを使ってくる可能性は高い。それにサイバーデッキって速攻が得意みたいだし先鋒で出てくる可能性は高いっす」

 

「成る程な。しかし、その速攻を防げるか?」

 

「大丈夫っす。そこは色々と調整もしてあるんで」

 

 俺と優也、石嶺先輩の3人で話をしていた……のだけれど

 

 

 

「……ダメだ、話に着いていけねぇ…………」

 

「「うんうん」」

 

 モブっぽい2人と遊馬が話に着いてこれてないっぽいけど……常真さんはノンビリとデッキを見ていた……

 

 

 

「……時間になりました。両者は前に!」

 

 

 

 

「……やっぱりコチラの予想通り、だったな」

 

「へぇ、君なんスか。あの九十九って子かと思ってたっス……まぁ、勝たせて貰うっスよ!」

 

「生憎とその台詞はブーメランで返すぜ。ぜってー負けねぇ!!」

 

「それでは第1試合 シングルデュエルC……デュエルアカデミア本校代表、丸藤京(まるふじ きょう)とハートランド学園代表、岩槻優也の一戦! デュエル開始っ!」

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

 

 

「先攻はボクっスね、ドロー!」

 

京手札5→6

 

 相手はあのサイバー流継承者の息子だった筈……つまり、サイバーデッキの可能性が高い…………いきなり速攻で出してくる可能性もあるよな。

 

「ボクはモンスターをセット、カードを1枚伏せてターンエンド!!」

 

 …………え? あぁ、先攻でもカードガンナーとかでアドを取ろうとしてるのか

 

京LP4000

手札4

???

伏せカード

 

 

 そんじゃ、俺は一応攻めの姿勢を見せたいかな。今回はいつもと違うデッキだけど……大丈夫だ。絶対に大丈夫!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

優也手札5→6

 

 うーん……まぁ、何とかなるかな? 攻めれないのが辛いけど……ってか、事故り気味なのが辛い…………

 

「モンスターをセット、手札をすべてセットしてターンエンド」

 

優也LP4000

手札0

???

伏せカード

伏せカード

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

「え、全伏せ!?」

 

 対戦相手の丸藤京って奴の驚きの表情に思わず笑いがこぼれる。この様子だと伏せカード除去が無いようだな。さぁ、どう来るよ?

 

「ぼ、僕のターン……ドロー!」

 

手札

4→5

 

「……とりあえず、攻めるかな……問題は…………」

 

 うーん、この伏せカードとかセットモンスターの存在が気になるのかな?

 

「(多分全伏せって事はメタモルポッドの可能性は高い……幸い攻めれる手札になってきたし、攻めても良いかな……?)僕はセットしていた“カードガンナー”を反転召喚してその効果発動! デッキトップ3枚を墓地に送る! そして墓地に送った数×500ポイント攻撃力をアップ!」

 

 へぇ、まぁ妥当な限りだな。攻める事にしたようだな……ありがたいこった。

 

墓地に送られたカード

・ドリルロイド

・マシンナーズ・フォートレス

・トラックロイド

 

 いや、チョと待てチョと待て!? サイバーデッキじゃねーの!? え、【ビークロイド】!?

 

「よし、僕はさらに手札のアーマロイドガイデンゴーを墓地に送って“マシンナーズ・フォートレス”を墓地から特殊召喚! そして“エクスプレスロイド”を通常召喚!」

 

マシンナーズ・フォートレスATK2500

エクスプレスロイドATK400

 

 え、え……どういう事だってばよ!?

 

「エクスプレスロイドのモンスター効果で墓地のレベル4以上のロイドモンスター……“ドリルロイド”と“トラックロイド”を墓地から手札に! そして魔法カード“ビークロイド・コネクション・ゾーン”を発動! これはビークロイドモンスター専用の融合カード! 僕が融合するのは手札の“トラックロイド”と“ステルスロイド”、“ドリルロイド”。それとフィールドのエクスプレスロイド! 荷物運びし働く乗り物よ、地を穿つ働く乗り物よ、人乗せて働く乗り物よ、レーダーをかわしつつ爆撃せし戦闘機よ……今ここに交わりて、全てを凪ぎ払わん。融合召喚! ガオガイガーこと、僕のエース……“スーパービークロイド-ステルス・ユニオン”!! 最後に“死者蘇生”を発動! “ドリルロイド”を蘇生!」

 

スーパービークロイド-ステルス・ユニオンATK3600

ドリルロイドATK1600

 

 うわぁ……凄く壮観だなぁ…………

 

「悪いっスね、第1試合はこちらの勝利になりそうっス。バトル、行くっスよ!! ドリルロイドでセットモンスターを攻撃!!」

 

 まぁ、ダメージ計算を行わない破壊ってだけだし……むしろあり難いかな?

 

???→アブソーブポッド

 

「メタモルじゃないんだ……?? まぁ、セットモンスターはダメージ計算前に破壊するっスよ!」

 

「それでいい。セットモンスターの“アブソーブポッド”のリバース効果発動だぜ! フィールド上にセットされた魔法・罠カードを全て破壊する。そして、破壊されたカードのコントローラーは、破壊された数だけデッキからカードをドローする! このターン、俺はカードをセットできない制約はあるけど、これは関係ない!」

 

「ええっ!?!?」

 

伏せられたカード

 

・ワンダーガレージ

 

優也

・アーティファクト-アイギス

・アーティファクト-アキレウス

・アーティファクト-カドケウス

・アーティファクト-デスサイズ

・アーティファクト-モラルタ

 

手札1→2

優也

手札0→5

 

「で、でも……“ワンダーガレージ”の効果発動!」

 

「俺も“アーティファクト-アイギス”、“アーティファクト-アキレウス”、“アーティファクト-カドケウス”、“アーティファクト-デスサイズ”、“アーティファクト-モラルタ”の『モンスター効果』発動!!」

 

「えっ……!? は、破壊されたのは魔法・罠カードじゃあ……!?」

 

 あー、驚くよなぁ。俺もこのカード群に遭遇した時は本当に驚いたもんなぁ…………

 

「チェーン順はお前のワンダーガレージに始まりアイギス、アキレウス、カドケウス、デスサイズ、モラルタの順で組むぜ。アーティファクトモンスター達は固有効果で相手ターンに魔法・罠カードゾーンで破壊されたとき、特殊召喚する効果を持つ。よって5体全てを特殊召喚。さぁ、ワンダーガレージの処理をどうぞ?」

 

「う、エクスプレスロイドを手札から特殊召喚して効果発動……アーマロイドガイデンゴーとステルスを回収すよっス……」

 

「そして、アイギス、アキレウス、カドケウス、デスサイズ、モラルタの順でアーティファクト達の『相手ターン中に特殊召喚に成功した時』のモンスター効果を発動…………何もないな? チェーン処理開始。まずはモラルタ……相手フィールド上のカードを1枚破壊する。これでフォートレスを破壊するが、これは対象を取らないから効果は使えないぞ。そしてデスサイズの効果で相手はこのターンにエクストラデッキから特殊召喚が封じられる。そしてカドケウス……は意味がないから放置だな。そしてアキレウスとアイギスの効果をそれぞれ適応し、アーティファクトモンスターは攻撃対象にされず、効果対象にならず、効果破壊もされない!!」

 

・アーティファクト-アイギスDEf2500

・アーティファクト-アキレウスDEF2200

・アーティファクト-カドケウスDEF2400

・アーティファクト-デスサイズATK2200

・アーティファクト-モラルタATK2100

 

「…………メイン2に……か、カードを伏せてターンエンド…………」

 

京LP4000

手札2

スーパービークロイド-ステルス・ユニオンATK3600

ドリルロイドATK1600

カードガンナーATK1900→400

エクスプレスロイドDEF1600

伏せカード

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札4→5

 

 よし、攻めるならここだな!

 

「いっくぜ? 俺はアイギスとアキレウスでオーバーレイ!

 

2体の光属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

光輝け、“セイクリッド・プレアデス”!」

 

セイクリッド・プレアデスATK2500

 

「更に“アステル・ドローン”を通常召喚! そしてアステル・ドローンをレベル5として扱い、モラルタと共にオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

ローランの意を継ぎ今振るえ、“アーティファクト-デュランダル”!!」

 

アーティファクト-デュランダルATK2400

 

「アステル・ドローンが素材となったデュランダルの効果でデッキからカードを1枚ドロー!」

 

手札4→5

 

 さて、手札がまだまだ事故ってるし……よし!

 

「さぁて、カードを3枚セットしてデュランダルの第2のモンスター効果! オーバーレイユニットを1つ使用して互いに手札を全てデッキに戻してシャッフル、そして同じ枚数ドローする!」

 

「っ……(回収したカードがデッキに戻った…………)」

 

優也

手札2→0→2

手札2→0→2

 

「更に“セイクリッド・プレアデス”のモンスター効果を発動! オーバーレイユニットを1つ使ってステルス・ユニオンをエクストラデッキに戻す!」

 

「あっ、ステルス・ユニオン!?」

 

 よっし! とりあえずこの勝負は貰った……かな?



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No.23 交流戦第1戦目prat2

波乱の交流戦第1戦目もいよいよ終盤!

ガチデッキ寄りの【アーティファクト】扱う優也に対して中堅(?)の域を超えそうで超えない【ビークロイド】の京はどこまでくらいついていけるのか……?


 勝てるかどうか不安だけど……多分いい線までは行けるかな?

 

「バトル! セイクリッド・プレアデスでカードガンナーへ攻撃!」

 

「う、うわぁ!? で、でもデッキからカードを1枚ドロー!」

 

「(通すかなぁ、これは)」

 

京LP4000→1900

 

「まだまだぁ! デュランダルでドリルロイドを攻撃! マルブル・デストリュクシオン!」

 

「せ、セットカード……“スーパーチャージ”発動!」

 

「(これは通さない!)残念、デュランダルの第1の効果発動! オーバーレイユニットを1つ使ってスーパーチャージの効果を相手フィールド上の魔法・罠カード1枚を選んで破壊するという効果に変える!」

 

「え、ええっ!?」

 

「さ、俺の伏せカードの中で選んでくれ」

 

「う、うぅ……(で、でも伏せられた3枚の中のうち何枚かはあのモンスター群のはず……それ以外が分からないけど、でも当たる確率はモンスターの方が高い気がする。なら……)僕はデッキ側の伏せカードを選択!」

 

「……破壊された“呪われた棺”の効果発動だ! 手札をランダムに捨てるか場のモンスターを墓地に送るか……選んでな?」

 

「えっ……!!?? (正直、この手札をランダムで捨てられるのだけは嫌だ……だから……)エクスプレスロイドを墓地に送るっス」

 

京LP1900→1100

 

 よし、こいつでフィニッシュになるはず!

 

「デスサイズでダイレクトアタック!!」

 

「それは通せないっす! 手札から“カイトロイド”のモンスター効果! 僕の墓地に機械族しかいないとき、手札からこのカードを捨てることで相手の直接攻撃でのダメージをゼロにする!」

 

カイトロイド(TF3オリジナル調整版)

☆1 風属性 機械族 ATK200 DEF400

自分の墓地に機械族しか存在しない時に(1)と(2)の効果を発動できる。

(1):相手の直接攻撃による戦闘ダメージ計算時、このカードを手札から捨てて発動する。その直接攻撃によって発生する自分への戦闘ダメージを0にする。

(2):自分の場に表側表示で存在する「ロイド」と名の付く機械族モンスターが破壊されたターン、自分の墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、相手の直接攻撃によって発生する自分への戦闘ダメージを1度だけ0にする。

 

 あれま……これ以上のダメージは期待できないか…………一応プレアデスもいるから何とかなるはず……

 

「しょうがないな……手札を1枚伏せてターンエンド」

 

優也LP4000

手札1

・アーティファクト-デュランダルATK2400

・セイクリッド・プレアデスATK2500

・アーティファクト-デスサイズATK2200

・アーティファクト-カドケウスDEF2400

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

「僕のターン……(手札はこれから引いて4枚。あのモンスターを出す手筈は整ってるから、後はあのカードを引くだけ……)ドロー!」

 

手札3→4

 

 さて、相手の場にカードはない。カイトロイドを考えても俺の場にはまだ展開に余裕がある……俺の優位に変わりはない筈だ。でも、問題は……相手がサイバー流の子息であること。サイバーデッキではなかったにしてもデッキは大輔から聞いてた通り、機械族デッキの一角に位置する【ビークロイド】……気にするべきはやはり速攻魔法である“リミッター解除”だ。デュランダルの隙を付く上に1kill要素にも成りうる。でも、プレアデスがいることもあって展開及び攻撃はし辛い筈だけど…………

 

「……まだ、足りない……手札から“エクシーズ・トレジャー”を発動。場には2体のエクシーズモンスター……2枚ドロー……! 手札から“貪欲な壺”発動、墓地のモンスター達をデッキに戻して2枚ドロー!!」

 

手札

3→5→4→6

 

戻したカード

・フォートレス

・トラックロイド

・ドリルロイド

・カードガンナー

・エクスプレスロイド

 

 うっ……一気に手札補充してきたか…………さっき、カードが足りないって言ってたけど……まさかこの布陣を突破出来る算段がついてるってのかよ!?

 

「(よし、防御札! 後はあのカードさえくればいけるかも!)……カードを伏せてターンエンド」

 

 えっ、エンド!? まずい、展開が遅くならないようにしないと!?

 

「っ……エンドフェイズに伏せカードオープン! “アーティファクト・ムーブメント”! 場の伏せていたフェイルノートを破壊してアキレウスをセット! 更にフェイルノートの効果で自身を特殊召喚して墓地のモラルタをセット! カドケウスの効果で相手ターンにアーティファクトモンスターが場に出てきた時、デッキからカードを1枚ドロー!」

 

「改めてターンエンド……」

 

京LP1100

手札5

伏せカード

 

 よ、よし……これで何とか展開が出来る……

 

「俺のターン、ドロー!」

 

「スタンバイフェイズ、罠カード“覇者の一喝”を発動! このターンはバトルフェイズを行えない!」

 

 うっ……また面倒なものを…………

 

「まぁ、やることはやらせてもらう……かな。フェイルノートとデスサイズでオーバーレイ! 再び現れいでよ、デュランダル!」

 

 さっき、オネストも引けたし、勝ったも同然でしょ。

 

「ターンエンド!」

 

優也LP4000

手札2

デュランダルATK2400

デュランダル(ORU2)ATK2400

プレアデス(ORU1)ATK2500

カドケウスDEF2400

伏せカード(アイギス)

伏せカード(モラルタ)

伏せカード(アキレウス)

 

「僕のターン……(デッキに入ってる防御カードの数を考えてもこれが最終ターンかなぁ…………)ドロー!」

 

手札

5→6

 

「(来た、これで勝利は揺るがない!)スタンバイフェイズに速攻魔法“皆既日食の書”を発動! フィールド上の全モンスターを裏守備表示にするっス!!」

 

「なあっ!?」

 

 しまっ……これは完全に想定外…………!

 

「(父さん、おじさん……力貸してもらうっス!)魔法カード“パワーボンド”を発動! これは機械族専用融合カードっス。この効果で特殊召喚した融合モンスターの攻撃力を2倍にする代わり、その元々の攻撃力分のダメージをエンドフェイズに受けるっス……僕が融合するのは……手札の“ドリルロイド”、“サブマリンロイド”、“スチームロイド”!

 

地を穿ち働く乗り物よ、深海より現れし潜水艦よ、煙あげし列車よ……今この乗り物達の力を合わせ、結集させよ、融合召喚!

 

万能なる戦艦、ここに現れる! “スーパービークロイド-ジャンボドリル”!」

 

スーパービークロイド-ジャンボドリルATK3000→6000

 

 守備表示じゃあオネストが全く使えない…………

 

「まだまだぁ! 速攻魔法“サイバネティック・フュージョン・サポート”発動!ライフを半分支払って一度だけ機械族の融合召喚に墓地のカードも使用できる!」

 

京LP1100→550

 

 え……?

 

「僕が融合するのは墓地に眠るドリルロイド、サブマリンロイド、スチームロイド、エクスプレスロイド、カイトロイド!」

 

 あ、カイトロイドまで……これは……まさか…………

 

「様々なる機械達よ、今ここに集い最強なる機械へと変身せよ!融合召喚!

 

これが……本当の僕のエース! “極戦機王ヴァルバロイド”!!」

 

極戦機王ヴァルバロイドATK4000

 

 こ……攻撃力4000!?

 

「バトル! ヴァルバロイドで伏せられた2体のデュランダルで攻撃!」

 

 何がダメだったんだろうな……

 

「ヴァルバロイドの効果!相手のモンスターを破壊した時、相手に1000ポイントのダメージを与えるっス! そしてジャンボドリルでプレアデスに攻撃! ジャンボドリルは貫通効果を持ってるから……終わりっス!!」

 

 畜生…………折角勝てたかも知れない試合落としてしまった……

 

「畜生おおおおおおおっ!」

 

優也LP4000→3000→2000→0

 

win丸藤 京

 

 

 

 

 優也、負けたか……それにしても、アーティファクトデッキを持ってたんだな……この世界の人間は基本デッキ1つしか持ってないと思ってた……

 優也は悔しそうな顔をしながらバトルフィールドから降りるとそのまま去っていった……凄く悔しそうな顔をしてたな…………

 

「……アイツ、大丈夫かな…………」

 

 流石に遊馬も不安そうに優也の出ていった出入口を見る……大丈夫だとは思いたいが……

 

「私がちょっと見てくるよ。君達は交流戦に集中してくれ」

 

 右京先生マジ先生。とりあえずは優也は先生に任せるしかないな……

 

「とりあえず、遊馬はあのデッキの動きは覚えてるよな?」

 

「あ、あぁ。一応な……(アストラルにも教えてた事もあってとりあえずは、かな)」

 

「え、ちょ、ちょっと待て。それはどういうことだ?」

 

 あ、そういや先輩には言ってなかったな。

 

「いえ、コイツの本来のデッキが先輩のデッキと相性があまり良くないので、相性が良さそうなデッキを見繕ったんです」

 

「……デッキを見せてみろ」

 

 遊馬は素直にデッキを見せる……さて、どうなる?

 

「……なるほど、これならコッチのパターンで良いな」

 

 先輩が呟くとデッキ調整を手早く終えた……チラッとカードが見えたけど…………確かにあれなら合いそうだな。

 

「さて、九十九だったな。行くぞ……この試合、絶対に勝つぞ」

 

「お、おっす!」

 

 

 

 

 さて、あの七穂氏とかいうヤツ……予想以上にやるな……俺のサイドデッキも把握してたのか…………? まぁ、今回のデッキ軸ならコイツとの相性も良いだろうし……

 

「へぇ、その組み合わせは驚きですねぇ……」

 

「何あともあれアタイらの2勝目は当然よ!」

 

「え~と……誰だ、アイツ?」

 

 ダメだ、この九十九……全然覚えていない…………

 

「さっき、紹介があっただろう? あの女生徒h「おおっと、アタイは自分で自己紹介させてもらうよ」……え?」

 

「アタイの名は2代目……一!」

 

『十!』

『『百!』』

『『『千!』』』

 

「『『『『万丈目サンダー!!』』』』よ、覚えておきな!」

 

 え……何、これ…………

 

「すいません、うちの姉がご迷惑をおかけしてしまって……「祐輔! 迷惑なわけが無いだろう!?」姉さん黙って……イイネ?「アッハイ……」本当にすみません。でも、デュエルでは負けないですよ……!」

 

 …………えーと、どうやらあの弟君は常識人……だよな? 姉に対してめっちゃ黒いオーラ放ってて、それにあの2代目万丈目サンダー(?)が驚いてたし……うん、きっと常識人だ。

 

 

「ハァ…………それじゃあ、万丈目祐輔&万丈目唯「2代目万丈目サンダーだよ、母さん!」……の姉弟チーム対石嶺良二&九十九遊馬によるタッグデュエルを開始します!」

 

「「「「デュエル!!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、その頃会場を出た優也はと言うと…………

 

「……っくそぉ…………あのデッキなら絶対に負けない自信があったのに……!」

 

 海岸で砂を蹴って自分の敗戦をとても悔やんでいた…………

 

「何で……俺は…………あの優勢を生かせなかった……何で…………っ!!」

 

 一人悔し涙を流していると、そこへ彼の担任である右京先生が駆け寄る。

 

「大丈夫かい?」

 

「…………えぇ、自分の弱さに悔いてるだけ、なので…………すみません、1人にしてくれませんか? まだ、心の整理がついてなくて…………」

 

「……そうか、なら私は入口で待っている。落ち着いたら、戻ってきなさい。君の親友……大輔君のデュエルが始まる前までには戻ってくること、それを……守れるかい?」

 

「……はい」

 

 元気のない優也の返事にヤレヤレと言った様子で肩を竦めて、その場を去った…………

 

 優也は小一時間程ずっと海岸にて考え事をしていると、立ち上がり自身を発奮させてると、優也の視線の先に1枚のカードが落ちていた。

 

「これは……?」

 

 優也がそのカードを捲ると、それは黒縁しかなかった……




食らい付くどころか大逆転勝利を収めた京。

そして優也が拾った黒縁のカードは一体何なんだ!?(迫真)




そして、次回はいよいよ遊馬のデュエル!しかし、いつもとは違うデッキ……果たして勝てるのか?






因みにキャラを書いてて一番楽しかったのは2代目万丈目サンダー……ではなく弟君であることは内緒の話←


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No.24 交流戦第2戦目part1

いやぁ、タッグデュエルって、難しいですね←
ちょっと、前のとルールが違いますが、アカデミアでのルールってことでご了承くださいませ←

何度も確認したのでミスはない……はず!あったらどんどん指摘お願いします!!


ターン変動

石嶺→祐輔→遊馬→唯

今回のルール

LP8000・フィールドや墓地等共有・後攻1ターン目から攻撃可能

 

 

 

「まずは俺だな、ドロー!」

 

 さぁて、手札はそこそこ良好だな。とりあえず、まだ動くのは早いかな?

 

「俺は“マスマティシャン”を召喚! そしてすかさずその効果でデッキから“儀式魔神デモリッシャー”を墓地に送る。カードを2枚セットしてフィールド魔法“魔法都市エンディミオン”を発動して“魔力掌握”を発動してエンディミオンにカウンターをのせて同名カードをサーチ。ターンエンドだ!」

 

石嶺&遊馬LP8000

手札2(片方:魔力掌握)&5

マスマティシャンATK1500

伏せカード

伏せカード

 

フィールド魔法→魔法都市エンディミオン(魔力カウンター:2)

 

 とりあえず、火力の高さは九十九の方が上だ。ここは色々準備しておくべきだろうからな。

 

「……ふぅ、参ります! 俺のターン、ドロー」

 

 あれ、なんか様子が変わった……?

 

「“融合”を発動、手札の“破壊神 ヴァサーゴ”と“神竜ラグナロク”で融合。

 

代替となりし魔神よ、神の使いと言い伝えられし竜よ、今交わりて竜達を束ねし王となる。融合召喚。

 

戦場にて束ねし王が、今ここに降臨、“竜魔人 キングドラグーン”!」

 

竜魔人 キングドラグーンATK2400

 

 キングドラグーン……【ドラゴン族】か。

 

「キングドラグーンのモンスター効果、手札のドラゴンを特殊召喚できる。こい、“マテリアルドラゴン”」

 

マテリアルドラゴンATK2400

 

「墓地の神竜ラグナロクを除外、手札の“暗黒竜 コラプサーペント”を特殊召喚!」

 

暗黒竜 コラプサーペントATK1800

 

「“アレキサンドライドラゴン”を通常召喚」

 

アレキサンドライドラゴンATK2000

 

「アレキサンドライドラゴンとコプラサーペントでオーバーレイ。

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚。

 

竜を束ねし女王ここに降臨、竜魔人 クィーンドラグーン!」

 

竜魔人 クィーンドラグーンATK2200

 

 て、手札を全部消費しながらの展開、だと!?

 

「姉貴に回す前に敵の戦力となりうるものを少しでも削ぐ。クィーンドラグーンでマスマティシャンに攻撃」

 

「くっ、だがマスマティシャンの効果で1枚ドロー!」

 

LP8000-700=7300

 

手札2→3(公開情報:魔力掌握)

 

「マテリアルドラゴンでダイレクトアタック……!」

 

「ま、まだだ。リバースカード、“ピンポイントガード”発動! マスマティシャン蘇生」

 

マスマティシャンDEF500

 

「……バトルを中断。ターンエンドです……!」

 

祐輔&唯LP8000

手札0&5

竜魔人 キングドラグーンATK2400

マテリアルドラゴンATK2400

竜魔人 クィーンドラグーンATK2200

 

フィールド魔法→魔法都市エンディミオン(魔力カウンター:3)

 

 ふぅ、何とか耐えれたな。あとは、九十九に任せておくか。とりあえず動きやすくはしたはずだ。

 

「俺のターン、ドロー!!」

 

手札5→6

 

「えーと、これだったら……あ、そうだそうだ。俺達のフィールド上のモンスターの数より相手のモンスターの数が多いから……このモンスターを通常召喚できる!こい、“覚醒の暗黒騎士ガイア”!」

 

覚醒の暗黒騎士ガイアATK2300

 

「ガイアデッキ……!?」

 

 お、相手が驚いてる。俺もあれは少し驚いたんだが……七穂氏はどうしてこのカテゴリを持っていたんだ……?

 

「よし、あとは……“超戦士の儀式”を発動! 手札の“サクリボー”と“疾走の暗黒騎士ガイア”を儀式の為のリリース素材とするぜ!

 

超戦士の力を得よ!! 儀式召喚!

 

“超戦士カオス・ソルジャー”!」

 

超戦士カオス・ソルジャーATK3000

 

「サクリボーの効果でドローして、疾走の暗黒騎士ガイアの効果で“聖戦士カオス・ソルジャー”を手札に加えるぜ!」

 

手札2→4(内1枚聖戦士カオス・ソルジャー)

 

「よし……“儀式の檻”を発動してバトルだ! 超戦士カオス・ソルジャーで竜魔人 キングドラグーンを攻撃!」

 

 あっ……そっちから行ってしまったか……

 

「竜魔人 クィーンドラグーンがいる限りドラゴン族は戦闘で破壊されない!!」

 

「なっ……で、でも戦闘ダメージは受けてもらうぜ!!」

 

LP8000-600=7400

 

 うーん、残念だ。カード効果を深く見て無かったんだろうな……

 

「覚醒の暗黒騎士ガイアで竜魔人 クィーンドラグーンを攻撃!」

 

「竜魔人 クィーンドラグーン……すまない…………!」

 

LP7400-100=7300

 

「ターンエンドだ!」

 

石嶺&遊馬LP7300

手札3(内1枚:魔力掌握)&3(内1枚:聖戦士カオス・ソルジャー)

マスマティシャンDEF500

覚醒の暗黒騎士ガイアATK2300

超戦士カオス・ソルジャーATK3000

儀式の檻

伏せカード

 

フィールド魔法→魔法都市エンディミオン(魔力カウンター:5)

 

「さぁ、アタイのターンだよ……ドローっ!!」

 

手札5→6

 

「よぉし、良い手札だ! アタイは魔法カード“竜の霊廟”発動! デッキの“ダイヤモンドドラゴン”を墓地に送る! この効果で通常モンスターのドラゴンを墓地に送った時、アタイは更にデッキからドラゴンを墓地に送れる! この効果でアタイは更に“レアメタル・ドラゴン”を墓地に!」

 

 レアメタル・ドラゴン……? あまり聞いたことないな…………

 

「アタイはここで“竜の交感”を発動。手札の暗黒竜 コラプサーペントを公開して、同じレベルのドラゴン……輝白竜 ワイバースターを手札に加えて公開したコラプサーペントは手札に戻すよ!そして墓地のヴァサーゴを除外してワイバースターを特殊召喚!」

 

輝白竜 ワイバースターATK1700

 

「ここでアタイは手札抹殺を発動! 今回はターンプレイヤーのみに対応されるよ!」

 

「って事は、俺か……」

 

 今回のターンプレイヤーは俺じゃなく九十九だ。手札内容によってはちょっと辛いかもな……

 

捨てたカード

・エクリプス・ワイバーン

・アックス・ドラゴニュート

 

遊馬

・聖戦士カオス・ソルジャー

・マンジュ・ゴッド

・儀式魔人リリーサー

 

手札0→2

 

遊馬

手札0→3

 

「エクリプスワイバーンのモンスター効果を発動! デッキから“レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン”を除外させてもらうよ! そして……アタイは魔法カード“龍の鏡”を発動! 墓地の“エクリプス・ワイバーン”、“アックス・ドラゴニュート”、アレキサンドライドラゴン、コプラサーペント、ダイヤモンドドラゴンの5体を除外!」

 

「なっ、そんなに除外するのかよ!?」

 

 5、5体除外!? ま、まさか……!

 

「数多の竜よ、今こそ我が軍陣に降り立ち、力を合わせよ! 融合召喚! 今ここに最強の龍降臨! “F・G・D”!」

 

F・G・D ATK5000

 

 で、出やがった……遊戯王シリーズで最高と言われる攻撃力を誇るモンスター…………『F・G・D』! どうする……どうやってあのモンスターを突破する…………?



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No.25 交流戦第2戦目part2

というわけで交流戦2戦目です。

因みに、この世界ではF・G・Dは1枚10万円の超高額カード(という設定)です。
他のカードと見比べてみると……

エクシーズ・トレジャー(とてもよく流通している汎用性の高すぎるカード)
1枚3000円

テイク・オーバー5(ある人物がプロデュエル戦で使っているから流通してるけどプレミア価格)
1枚5000円

F・G・D(強い・あまり流通してない)
1枚10万円

どれほど流通してないか、分かりますね(白目)

まぁ、別に世界に数える程しかないってカードではないです。
そんなカードは億単位ですから←


「それだけじゃあ、ない! まずは除外されたエクリプスの効果でレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを手札に! キングドラグーンのモンスター効果でクィーンドラグーンを蘇生! 更にクィーンドラグーンを除外! いでよ、レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン!」

 

レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンATK2800

 

 お、おいおい……場がとてつもない事になってきたぞ…………!? 流石にやられはしないだろうが…………

 

「バトル! アタイはF・G・Dで超戦士カオス・ソルジャーを攻撃! アルティメット・ブレス!!」

 

「くっ……だが、儀式の檻の効果で儀式モンスターの戦闘による俺への戦闘ダメージは0になる! 更に超戦士カオス・ソルジャーは相手によって破壊されたとき、暗黒騎士ガイアを名前に含んだモンスターを特殊召喚できるぜ、こい! 疾走の暗黒騎士ガイア!!」

 

「くっ……まだだ! マテリアルとキングドラグーンでそれぞれガイアに……ワイバースターでマスマティシャンに攻撃!」

 

「マスマティシャンの効果でドローだ……!」

 

「これでがら空き! レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンでダイレクトアタック!」

 

「「くっ……うわああああっ!?」」

 

LP7300→7200→7100→4300

 

 クソッ……いっきに敵の攻撃で俺達の場が一掃された…………それにしても、F・G・Dなんてどうやって手に入れたんだ……かなりのレアカードで世界に出回ってる数もとてもすくないとされてるカードなのに…………!

 

「ターンエンドだ!(ふふん、このフィールドは絶対に崩せないだろうよ。手札が残ってるから破壊効果のカードも使いづらい、さらに対象にもとれない……この勝負……貰った!)」

 

現在の互いのフィールド

祐輔&唯LP7300

手札0&1

竜魔人 キングドラグーンATK2400

マテリアルドラゴンATK2400

輝白竜 ワイバースターATK1700

F・G・D ATK5000

レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンATK2800

 

フィールド魔法→魔法都市エンディミオン(魔力カウンター:9)

 

石嶺&遊馬LP4300

手札3(内1枚:魔力掌握)&4

儀式の檻

伏せカード

 

 とにかく、まずはあのキングドラグーンやマテリアル、レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンなどをどうにかすれば何とかなるはず……!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札3→4

 

 確か俺が伏せたもう1枚の伏せカードはあれだったな……それにこの手札なら……一掃出来る!

 

「俺は儀式魔法“灼熱の試練”を発動! 墓地のデモリッシャーと“儀式魔人リリーサー”を1体ずつ除外して儀式のためのリリースに必要なレベル6つ分とし、更に手札から“儀式魔人ディザーズ”をリリース!

 

灼熱の試練を耐えし伝説もちし炎使いよ、今こそその炎で場を殲滅せよ!

 

儀式召喚! 燃やし尽くせ、“伝説の爆炎使い”!」

 

伝説の爆炎使いATK2400

 

 さぁて、コイツの効果を使うにはアイツが厄介だが……この伏せカードなら……!

 

「伝説の爆炎使い……! でも、アタイの場は破壊させないよ? マテリアルの効果を知らないって事ないよな?」

 

「そう焦るなよ……リバース罠、オープン! “光の封札剣”!!」

 

「なっ……!? そ、そのカードは…………!?」

 

「このカードの効果でその手札のカードを裏側で除外させてもらう!」

 

 俺の宣言と共に光の封札剣が万丈目唯の手札に突き刺さり、後方へとその手札を飛ばした。これでマテリアルの効果を使う為の手札コストがなくなった!

 

「くっ……」

 

「これでコイツも暴れれる! 伝説の爆炎使いの効果発動! 自身に乗っている魔力カウンター3つを取り除き、このカード以外の全てのモンスターをぶっ飛ばす! そして俺はエンディミオンの効果を発動し、取り除く魔力カウンターをコイツに乗っている奴で補う! 全てを……壊すんだ! 伝説の爆発(レジェンド・ビックバン)!!」

 

 俺の宣言と共にエンディミオンから3つの光が伝説の爆炎使いへと取り込まれたかと思うと伝説の爆炎使いの操る炎が急速に大きくなり……フィールドで爆ぜた……! そして、白煙が消えると、フィールドにいるモンスターは俺達の伝説の爆炎使いのみとなっていた。

 

「行くぜっ……伝説の爆炎使いで直接攻撃!」

 

「「うわああああっ!?」」

 

LP7300→4900

 

「魔力掌握を発動して伝説の爆炎使いにカウンターを乗せて同名カードをサーチ、ターンエンド!」

 

石嶺&遊馬LP4300

手札1(魔力掌握)&4

伝説の爆炎使いATK2400(魔力カウンター:2)

儀式の檻

 

フィールド魔法→魔法都市エンディミオン(魔力カウンター:11)

 

「くっ……ドロー! っ…………カードを伏せて……ターンエンド……!」

 

現在の互いのフィールド

祐輔&唯LP4900

手札0&0(手札1枚が裏側で除外されている為)

伏せカード

 

フィールド魔法→魔法都市エンディミオン(魔力カウンター:11)

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札4→5

 

「スタンバイフェイズ! リバース罠“覇者の一喝”! これでバトルフェイズは行えないっ……!」

 

 あの祐輔って奴も完全に焦りを見せてるな……まぁ、無理もない。今出ている伝説の爆炎使いがいる限り、相手は特殊召喚が出来ず、コイツは罠が効かない上に対象を取れない……相手の2人は手札がどちらもゼロ…………焦らない方が可笑しいな。

 

「う~ん……手数増やした方が良いか? 俺は手札から儀式魔法“カオスの儀式”を発動! 手札の覚醒の暗黒騎士ガイア、サクリボーをリリース!

 

こい、根本たる混沌の力持ちし騎士!

 

儀式召喚! “カオス・ソルジャー”!!」

 

カオス・ソルジャーATK3000

 

「覚醒の暗黒騎士ガイアとサクリボーの効果! サクリボーでドローして……覚醒の暗黒騎士ガイアの効果で自身がリリースされたとき、手札・墓地からカオス・ソルジャーモンスターを特殊召喚する! 墓地から蘇れ、聖戦士カオス・ソルジャー!!」

 

聖戦士カオス・ソルジャーATK3000

 

「聖戦士カオス・ソルジャーのモンスター効果……は相手の場には何もないし発動できない、か……? 俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

石嶺&遊馬(ターンプレイヤー)LP4300

手札1(魔力掌握)&1

伝説の爆炎使いATK2400(魔力カウンター:3)

カオス・ソルジャーATK3000

聖戦士カオス・ソルジャーATK3000

儀式の檻

伏せカード

 

フィールド魔法→魔法都市エンディミオン(魔力カウンター:12)

 

「くっ……アタイのっ……タアァァァァン! ドロォォォー!!」

 

手札0→1

 

 スゲェ……気合い入ってる…………けど、すごく男っぽい気が……あの祐輔ってやつの方が大人しいし…………多分女装しててもそれほど気付かねぇと思うな……多分

 

「っ……アタイは魔法カード“逆転の宝札”を発動! アタイの場に何もなく、手札がこれ1枚のみのときに発動できる! アタイはこの効果で相手の場の表側のカードの数……5枚ドロー!!」

 

 って……ここでか! …………これは、波乱がありそうだな……!

 

手札0→5

 

「よし……! 魔法カード発動、“二重召喚”! これで通常召喚権を2回得る! そしてアレキサンドライドラゴンを召喚してリリース! まだ、デュエルは終わらせない! “ストロング・ウィンド・ドラゴン”をアドバンス召喚!」

 

ストロング・ウィンド・ドラゴンATK2400

 

「ストロング・ウィンドのモンスター効果ぁ! アドバンス召喚時にリリースしたドラゴンの攻撃力の半分をこのモンスターに加える!!」

 

ストロング・ウィンド・ドラゴンATK2400→3400

 

 攻撃力が……カオソル達を上回った…………!

 

「バトル! ストロング・ウィンドで伝説の爆炎使いを攻撃!! ダメージが通らなくても……その効果は厄介だからね!!」

 

 くっ……流石にそうくるよな…………

 

「アタイはカードを2枚セットしてターンエンド!」

 

祐輔&唯LP4900

手札0&0

ストロング・ウィンド・ドラゴンATK3400

伏せカード

伏せカード



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No.26 交流戦第2戦目part3&交流戦第3戦目part1

新年あけましておめでとうございます。本年度も『遊戯王ZEXAL 知られざる八人目の七皇』を宜しくお願い致します。

新年を迎えると同時の予約投稿となっております。本当は新年を迎えるときにNo.30を投稿する予定でしたが、意外に苦戦してたので諦めました。
そして諦めたらこれでもかってくらい書けてしまってとても涙目な俺です。なので正月3が日での連続予約投稿に切り替えます。

お正月を『遊戯王ZEXAL 知られざる八人目の七皇』と共に過ごせるよ、やったね俺!


「俺のターン、ドロー」

 

 さて……あの火力は俺のデッキのこのパターンだと出せないな…………またアイツを出すとしても決定的にカードが足りない…………そう言えば九十九の伏せたこの伏せカードは……これは…………

 

「……これ、使っても良いか?」

 

「勿論だz……です!」

 

 …………今、何か悪寒がしたのは気のせいだな……うん。多分向けられたのは九十九だろうけど…………決して相手側がコチラの控えの方を見て固まっているのは関係無い筈だ……決して。

 

「俺は九十九の伏せたこのカード……“貪欲な瓶”を発動、墓地の貪欲な瓶以外のカードを5枚選択して1枚ドローする。俺は墓地の伝説の爆炎使い、灼熱の試練、光の封札剣……そして2枚の魔力掌握をデッキに戻して1枚ドロー!」

 

手札2→3

 

 う~む……魔力カウンターには余裕がある、か…………よし!

 

「まずは魔力掌握を発動して魔力カウンターを2つエンディミオンに乗せて同名カードをサーチする。フィールドのエンディミオンから6つの魔力カウンターを取り除く事でこのモンスターは特殊召喚出来る……現れよ、“神聖魔導王エンディミオン”!」

 

魔法都市エンディミオン 魔力カウンター19→21→15

 

神聖魔導王エンディミオンATK2700

 

「そして、この効果で墓地から先程使った魔力掌握を手札に戻す」

 

「そんなことして……なんになるってんだ!」

 

「そりゃあ、倒すためだ! エンディミオンのモンスター効果! 手札の魔法カードを墓地に送って相手フィールドのカードを1枚破壊する!」

 

「何っ……!?」

 

 さて、問題は破壊するカードだ……どのカードを破壊するべきか…………ストロングウィンドを破壊するのが最善手とは思えない……あの伏せカード……何かあるかもしれないな

 

「俺は今手札に加えた魔力掌握を墓地に送り、エクストラデッキ側の伏せカードを選択する!」

 

「アンタが選択したのは……“竜魂の城”だよ。効果は使わないからそのまま破壊されるし、破壊された時の効果も使わない」

 

 くっ……失敗か…………だが、これで確信に近付けたかもな。あの唯という方の姉は攻撃に重きを置いている。防御系のカードは殆ど入ってないのだろう。さっき発動させたのが竜魂の城であることもからしてもまずまちがい無いだろう……だが、その考えが合ってたとしても火力が足りない。だからこそ…………このカードで勝負に出る!

 

「俺は魔法カード“埋葬呪文の宝札”を発動! 墓地の超戦士の儀式、カオスの儀式、魔力掌握を除外して2枚ドロー!」

 

手札1→3

 

 ……きた! これで問題ない!!後は……順番をしっかり間違えなければ…………!

 

「俺は再び魔力カウンターを6つ取り除いてエンディミオンを特殊召喚!」

 

神聖魔導王エンディミオンATK2700

 

「今出したエンディミオンの効果で埋葬呪文の宝札を手札に戻す。そして効果発動! 魔力掌握を墓地に送り……ストロングウィンドを破壊する!!」

 

「さっ……させないっ!! 永続罠発動! “安全地帯”!!」

 

 ……むっ、防御札を伏せてたか………………だけど、既にもうコチラの勝利の方程式は取り揃えている!

 

「俺は2体のエンディミオンでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

大アルカナのNo.5の正位置は自信、その自信を持つ法で敵を裁け!! “魔導法皇ハイロン”!」

 

魔導法皇ハイロンATK2800

 

「エクシーズ召喚……! でも、ストロングウィンドの方が攻撃力は上だよ!」

 

「残念だが……その幻想をぶち破る!! 魔法カード“ヒュグロの魔導書”を発動! このカードの効果で魔導法皇ハイロンの攻撃力は1000アップ!」

 

魔導法皇ハイロンATK2800→3800

 

「なっ……!」

 

「そして……これでトドメだ! 魔導法皇ハイロンのモンスター効果! オーバーレイユニットを1つ使うことで墓地の魔導書カードの数だけ相手の場の魔法・罠カードを破壊する!!」

 

「何だって!? そ、それじゃあ……!」

 

「あぁ、安全な場所なんて何処にもねぇ! 安全地帯を破壊する!!」

 

 俺の言葉と共にハイロンが何かを唱えたかと思えば魔力の弾が安全地帯ほ中心を貫き、破壊する…………そして、安全地帯が破壊されると、その破壊に巻き込まれるようにストロングウィンドも消え去った。そしてその光景を見た唯はガックリと項垂れていた……

 

「そ、んな…………」

 

「悪いな……俺達だってエクシーズ使いとしての意地があるんだ。最後はエクシーズモンスターで〆だ! バトル! 聖戦士カオス・ソルジャー、魔導法皇ハイロンで直接攻撃!!」

 

LP4900→1900→0

 

win 九十九遊馬&石嶺良太

 

 

 

 

 

「無事に勝てた、か」

 

 遊馬にとことんデッキの回し方を教えた甲斐があったってものだな、うん。なんか嬉しいな……だが、先輩にタメ口はいけないなぁ……思わず睨みつけてしまったけど

 

「どうやら……相手はもう出撃順は決まってるみたいだし…………僕ももう行かせてもらうよ~」

 

「はい、気楽に頑張ってくださいよ……黄瀬先輩?」

 

「うん、しっかりとこのデッキのエースの力、見せ付けてくる~」

 

そういって黄瀬先輩は戻ってくる2人と入れ違いにデュエルフィールドへと向かっていった…………それにしても……あの人のデッキ……どんな回し方するんだろうか……

 

「「デュエル!」」

 

 おっと、始まった始まった……遊馬が何か言ってるけど、個人的にはこっちのデュエルの方が気になるし、コッチに集中させてもらうか。え~と、相手のターンからか……

 

「(このデュエルに勝てたら……アタシはプロに推薦してもらうんだ…………!)アタシのターン、ドロー!(きたきたきたぁ! 展開して相手を驚かせてやる!!)アタシは魔法カード“融合”を発動!! アタシが融合するのは手札の“エッジインプ・チェーン”と“ファーニマル・シープ”!

 

悪魔の鎖よ! 可愛き羊の縫いぐるみよ! 時空で1つとなりて、全てを封じる鎖の獣と化しなさい!

 

“デストーイ・チェーン・シープ”!」

 

デストーイ・チェーン・シープATK2000

 

 攻撃力2000……この攻撃力なら多分何か強い効果がありそうかな…………あ、アイツレベル5なんだ……って事はインスタントラーメンで作れるな。

 

「エッジインプ・チェーンのモンスター効果を発動。このカードが手札及びフィールドから墓地に送られた際、デッキからデストーイカードを手札に加える。アタシは“魔玩具融合”を手札に。更に“簡易融合”を発動してレベル5以下の融合モンスターを特殊召喚しますわ。もう一度現れなさい、デストーイ・チェーン・シープ!」

 

 …………あ、インスタントラーメンのカップから出てきた……

 

「そして“ファーニマル・ドッグ”を通常召喚です。ファーニマル・ドッグの効果でデッキから“エッジインプ・シザー”を手札に加えます。そして再び融合を発動。場の簡易融合召喚したチェーン・シープとファーニマル・ドッグ、そして手札のエッジインプ・シザーで融合召喚!

 

鎖の獣よ、可愛き犬の縫いぐるみよ、悪魔のたちばさみよ! 今こそ時空で1つとなりて全てに牙を剥く密林の魔獣と化しなさい!

 

“デストーイ・サーベル・タイガー”!!」

 

デストーイ・サーベル・タイガーATK2400

 

「サーベル・タイガーのモンスター効果です。融合召喚に成功した時、墓地のデストーイモンスターを特殊召喚出来ます。戻っていらっしゃい、チェーン・シープ!」

 

デストーイ・チェーン・シープATK2000

 

 おいおい……融合モンスターが3体かよ……

 

「これで最後です。魔法カード“魔玩具融合”! このカードはフィールド、墓地から素材を除外して融合召喚が出来ます。墓地のエッジインプ・シザーとファーニマル・シープ、ファーニマル・ドッグを除外です!!

 

悪魔のたちばさみよ! 可愛き羊の縫いぐるみよ! 可愛き犬の縫いぐるみよ! 今こそ時空で1つとなりて全てを引き裂く魔獣と化しなさい!

 

“デストーイ・シザー・タイガー”!!」

 

デストーイ・シザー・タイガーATK1900

 

 融合モンスターが4体……!? 手札消費は実質6枚全てとは言え…………これはとんでもない展開力だな……

 

「シザー・タイガーの融合召喚時効果は使いません…………アタシはこれでターンエンドてすので、アタシのデストーイモンスター達の効果をご説明しますわ。デストーイ・チェーン・シープは相手によって破壊され墓地に送られたとき、1ターンに1度自身を特殊召喚して攻撃力を800上げる効果を保有しておりますわ。そしてデストーイ・シザー・タイガーはこのカードがフィールドに存在する限り、自分フィールド上のデストーイモンスター達は自分の場のデストーイ及びファーニマルモンスターの数×300攻撃力を上げます。今回は4体ですので1200アップです。最後にデストーイ・サーベル・タイガーが場に存在する限り、アタシのデストーイモンスター達の攻撃力は400上がります。そして素材が3体以上の時、サーベル・タイガーは戦闘及び効果では破壊されません」

 

デストーイ・チェーン・シープ×2ATK2000→2400→3600

デストーイ・サーベル・タイガーATK2400→2800→4000

デストーイ・シザー・タイガーATK1900→2300→3500

 

 …………はぁ!? 何だよその効果!!チェーン・シープは実質攻撃力3600と4400の壁……シザー・タイガーは1200バンプモンスター……サーベル・タイガーに至っては破壊無効の4000アタッカーって…………色々どういうことだってばよ……

 

「うわぁ……スゴいねぇ…………」

 

 黄瀬先輩……感心してる場合じゃねーっす。俺のデッキならカステルからの除去は出来ない事は無いけど…………それでも除去したい相手が山ほどいる…………明らかに除去の手立てが足りない…………圧倒的に足りない……

 

「よぉし、僕も頑張らないとねぇ……ドロォ」

 

 ……それでも、先輩ならやってくれる筈だ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

実技試験・デュエル実演論共に3年生トップの成績を修める…………黄瀬常真先輩なら!




折角なのでファーニマル出してみましたが……回るとえげつないですね……

そして、実はとても優秀な3年生黄瀬常真……
(※一応、廊下に成績上位者が張り出されてるかもしれないという希望的観測でこんな設定にしました。違ってても、オリジナル設定ということで一つ……)


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No.27 交流戦第3戦目prat2+α

一番書きたかったキャラNo.1の黄瀬先輩のターン!

書きたかった理由は主にデッキの内容ですだ。

そんなわけで、どーぞー!


「僕のターン~、ドロ~」

 

 さて、黄瀬先輩のデッキだけど……ちょっと変わってるんだよなぁ…………

 

「ん~……この子はいらなーい! 魔法カード“トレード・イン”でコスモ・クィーンを墓地に送って2枚引く~……またこれか~、もう一度トレード・インで今度は“トライホーン・ドラゴン”を墓地に送って2枚引く~」

 

 そう、黄瀬先輩のデッキは【通常モンスター】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 …………に、見えると思うけど、全く違うんだ。

 

「よ~し、これで行こう~。魔法カード“古のルール”発動~! これでレベル5以上の通常モンスターを手札から特殊召喚するよ~」

 

 おっと、来るぞ……黄瀬先輩のエースが…………

 

「これが僕のエース……おいでませ、“シーホース”!」

 

シーホースATK1350

 

『…………は?』

 

 …………うん、アカデミア勢からとてつもないザワザワが聴こえてるけど……本当にこの人のエースって、コイツと……あの“モリンフェン”、なんだよなぁ…………どうやら今回はシーホース軸の方らしい。ちなみに崇めてる訳ではなく、本気でシーホースとモリンフェンがエースなのだそうだ。つまりはどういうことかと言うと……

 

「速攻魔法“地獄の暴走召喚”発動~。僕はシーホース2体をデッキから特殊召喚するよ~」

 

「くっ……アタシの場のモンスターは全部融合モンスターだし、墓地にも落ちてない…………!」

 

「シーホース3体って凄いよね、これで勝てる気がする~! それじゃあ、主役は一度幕の後ろに下がろうね。魔法カード“馬の骨の対価”で1体シーホースを墓地に送って2枚ドロ~……うん、何とも言えないかな~? 僕はシーホース2体でオーバーレイ~、エクシーズ召喚~、脇役さんいらっしゃい、“始祖の守護者ティラス”~。そして魔法カード´セブンストア”でティラスを墓地に送って3枚引く~」

 

 そう、あの強いカードのティラスでさえ脇役である……

 

「魔法カード“黙する死者”でシーホースを蘇らせて、またまた地獄の暴走召喚! 2体墓地から出して3体でエクシーズ~“重機王ドボクザーク”だよ~、そしてセブンストアでドボクザークを墓地に送って4枚引く~……それじゃあ、2枚目の黙する死者でシーホースからの地獄の暴走召喚で3体出してまたドボクザーク。そしてセブンストアで4枚引くよ~。また来たよ……いらないって~! トレード・インでトライホーンを墓地に送って2枚引くよ~…………うん、これで行けるかなぁ」

 

 ドボクザークまで……ティラスとドボクザークは泣いて良いと思うな、うん。でも、手札8枚……なんだよな…………これ。

 

「それじゃあ“死者蘇生”を発動~。攻撃表示でシーホースさんの三度目の登場~! そしてそして~装備魔法“守護神の矛”をシーホースに装備~! これで攻撃力が1800アップップ~」

 

シーホースATK1350→3150

 

 今回だけで10体分シーホースを見てるんだが……多分、一生かかったとしてもこれだけの数を見ること無いと思うな…………少なくとも、うちの3年生の先輩達は一杯見てるんだろうな……うん。少し前に石嶺先輩に聞いたところ、1デュエル中に5~7体分は必ず出るらしい…………恐ろしあ。

 

「まだまだ上げるよ~! 装備魔法“団結の力”と“魔導師の力”、“妖刀竹光”も付けちゃえ~! そして永続魔法“魂を吸う竹光”もシーホースを対象に発動! そして妖刀竹光の効果で魂を吸う竹光を手札に戻してシーホースに直接攻撃権を与えるよ! そして黄金色の竹光で2枚引くよ~。そして魔法カード“破天荒な風”を3枚シーホースに~最後にまた魂を吸う竹光をシーホース対象に発動~!」

 

シーホースATK3150→3850→6350→7350→8350→9350(直接攻撃権付与)

 

「うわぁ…………実質手札6枚でこれかよ」

 

 ってか、確かにこれならあっという間に突破出来るよな……いくら攻撃力が高いとはいえ…………破壊に対して耐性があるとはいえ…………直接攻撃にゃ敵わないよな。

 …………でも、ちょっとこれは凄いかも……ただ、デッキ構成がどうなってるのかすごく気になる…………

 

「それじゃあ、バトルだよ~。シーホースは直接攻撃出来るから……直接攻撃~!」

 

 伏せカードがないこの状況……防ぐことができないよな。

 

LP4000→0

 

Win 黄瀬常真

 

 

 うん、なんと言うか……やっぱり凄い。これはシーホースはや…………るのかな?

 

「それじゃ、行ってくるぜ!」

 

「黄瀬先輩に続いて勝って、3勝目をもぎ取ってくるわ」

 

「なーに、しんぱいはいらないさ。俺たちな何てったってハートランド学園で最も息のあったデュエルのできるデュエリストだからな!!」

 

「えぇ、私達に敗北は有り得ないわ!」

 

「え、えぇ、頑張って下さい……」

 

 ヤベェ……何がヤバいってフラグの建築が急ピッチで進められてるんだぜ…………

 

「俺……このデュエルに勝ったらアイツに告白するんだ…………」

 

「私……このデュエルに勝ったらあの人に想いを伝えるんだ…………」

 

 …………とりあえず、デッキの最終調整をするか、うん。見てる暇無いわ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………んで、最後にこれを入れて……と! よし、出来た!」

 

 ちょっとデッキ構築に手こずったけど……何だかんだで無事に完成! さてと……デュエルはどんな感じかな…………あ、トリニティーが融合召喚された…………

 

「えーと、確か相手は隼人の息子の前田 蒼牙(まえだ そうが)とエドの息子の来煌(ライア)・フェニックス、だっけ?」

 

モブ太&モブ子LP2500

手札

1&3

鍵魔人ハミハミハミングDEF1800

弦魔人ムズムズリズムATK1500

管魔人メロメロメロディDEF1600

 

vs

来煌・フェニックス&前田 蒼牙LP8000

手札3&2

V・HEROウィッチレイドATK2700

V・HEROトリニティーATK2500→5000

V・HEROマルティプリ・ガイ(永続罠カード扱い)

V・HEROミニマム・レイ(永続罠カード扱い)

 

「トリニティーのモンスターエフェクト! 融合召喚に成功したターンのエンドフェイズまで攻撃力を倍にする! 更にこのモンスターは相手モンスターに対して3回攻撃が行える!」

 

「何だとっ……!?」

 

「更に手札のマジック“ハーフ・シャット”を“弦魔人ムズムズリズム”に対して発動! 戦闘破壊耐性を与える代わりに攻撃力を半分にする!」

 

弦魔人ムズムズリズムATK1500→750

 

 あーあ、これは見事なオーバーキルだこと……

 

「ボクはマジック“幻影融合”を発動! ボクの手札またはモンスターゾーン及びマジック・トラップゾーンに永続トラップカード扱いとして存在するV・HEROを融合素材として融合召喚が出来る!」

 

幻影融合(漫画オリジナル調整ver.)

通常魔法

自分の手札かモンスターゾーン及び魔法・罠ゾーンにある永続罠カード扱いのV・HEROを墓地に送り、融合素材として正しい融合モンスターを融合召喚扱いとして特殊召喚する。

 

 ……What? え、もう決着つくぞ…………

 

「ボクが融合するのは永続トラップ扱いのマルティプリ・ガイとミニマム・レイ!

 

幻影の力を持ちし2体の英雄よ、今こそその力合わせ、幻影携える英雄となれ! 融合召喚!

 

今こそフィナーレを飾れ、“V・HEROアドレイション”!」

 

V・HEROアドレイションATK2800

 

「アドレイションのモンスターエフェクト! 自分のフィールドにいるHEROを選択して、そのモンスターの攻撃力分相手のモンスターの攻撃力を下げる! ボクはウィッチレイドを選択して、ムズムズリズムの攻撃力を下げる!」

 

弦魔人ムズムズリズムATK750→0

 

「バトル! 全モンスターでムズムズリズムを攻撃! 魔弾砲! アンビション・サンクションズ! トリニティー・クラッシュ3連打!!」

 

「「ギャーッ!!」」

 

LP2500→-200→-3000→-8000→-13000→-18000

 

 え~と……ひっどいオーバーキルを見た気がする…………どんだけさっきの試合の敵討ちしたかったんだよ……いや、本心は分からないけどな。

 

「「 」」

 

 あ、モブの先輩達……完全に燃え尽きてる…………

 

「さ、さてと……それじゃあ行こうかな…………」

 

 なんか、見てられなかったもんだから……俺はさっさと移動する事にした。まだ、アイツは戻ってきてないけど…………大丈夫、かな……?

 

「あ、遊城先生、コッチです!」

 

 あ、今モブ先輩達が保健室の先生に運ばれてった…………って、遊城って十代の苗字だけど…………やってきたのは……やっぱりレイ、か。何となく想像はしてたけどな、うん。

 

 

 

 

 

 そして、俺が準備を整えていると……相手の姿が見えた。まぁ、やっぱりと言うべきだけど…………

 

「やっぱり……最終戦に出てくると思ったよ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遊城遊斗!」

 

「ヘヘッ、楽しいデュエルをしようぜっ!!」

 

 あ~……やっぱり十代の息子でまちがいないわぁ…………この感じ……でも、髪の色や髪型(普通って意味で)、交流会の時に見えた瞳の色がレイに似てたし……でも、顔付きは1年目十代なんだよなぁ…………すげぇ親の感じを引き継いでるな、こいつ。

 

「それじゃ……楽しいデュエル…………しようぜ」

 

「あぁ! 俺のHEROの力を見せてやる!」

 

 うん……想定通りというかなんというか…………やっぱりHEROデッキか。となるとどのHEROだろうなぁ……楽しみだな、ホント。

 

 

「「デュエル!!」」




やりたいことはやった、後悔はしているが反省はしていない

今度はモリンフェンデッキを使わせたいですねぇ……また出してほしいって思う人いればだけど←

あ、あと来煌君と2人の遊斗はまた出したいですね(希望だけ、出るとは言ってない)


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No.28 交流戦第5戦目part1 両校のヒーロー使いの戦い

3が日予約投稿成功した!

まぁ、タイトルで分かりますかね。何も語るまいて!では、どうぞ!


 さてと……先攻は…………俺だな! 新調したあのデッキ……上手く回ってくれよ? 初手の手札は……うっ、事故った…………

 

「俺のターン、ドロー! おっと、これが来たか……」

 

 なら、予定変更……だな。俺はドローしたモンスターカードをそのまま伏せた。

 

「俺はモンスターをセット、カードを3枚伏せてターンエンドだ!」

 

大輔LP4000

手札2

???

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

「よっしゃあ! いくぜっ! 俺のターン! ドロー!」

 

手札5→6

 

 さてと、どのHEROが登場するかな……?

 

「よし、まずは魔法カード“愚かな埋葬”を発動! デッキからモンスターを1体墓地に送るぜ」

 

 おっと、しょっぱなから手札融合はしてこないか……

 

「俺はデッキから“E・HEROネクロダークマン”を墓地に!」

 

 …………あるぇ?

 

「俺はすぐさま墓地のネクロダークマンのモンスター効果を使用する! そしてコイツをリリース無しで召喚だ! こい、E・HEROエッジマン!!」

 

E・HEROエッジマンATK2600

 

 いきなり貫通持ちかよ……

 

「さらに手札から魔法カード“融合”を発動!!」

 

 いや、もう手札に持ってたんかい!!

 

「俺が融合するのは手札の“E・HEROバーストレディ”と“E・HEROウィングマン”! さぁ、来いっ! 俺のHERO! “E・HEROフレイム・ウィングマン”!!」

 

E・HEROフレイム・ウィングマンATK2100

 

 出た! 風属性なのに炎で攻撃する直火効果持ち!

 って……よくよく見たらもしかして【一期十代HERO】か、これ…………なっつかしいな……

 

「伏せカード3枚か……ちょっと通るか心配だけど……臆せず行くぜ、バトル!! エッジマンでセットモンスターを攻撃だっ!!」

 

 う~ん……ダメージは防げるのは防げるんだけど…………コイツで使うなら別ので使いたいし……通そう! 折角の大ダメージを利用しない手はないからな。

 

「何もない!」

 

「ならコイツの貫通効果をくらえ! エッジスラッシュ!」

 

 エッジマンの刃が迫ると、俺の場のモンスターカードが反転される…………

 

???→幻影の魔術士DEF700

 

 そしてそのまま、魔術士は小さく呪文を唱えるとその場から姿を消し、エッジマンの刃は俺にめがけて向かってくる。

 

大輔LP4000→2100

 

 エッジマンの攻撃の重さに少し半歩下がったけど……No.の攻撃に比べたらこんなのは比じゃない……! 俺は少し揺らぐ程度に留まって発動条件を満たした伏せカードを発動させた。

 

「っ……ダメージを受けたこの瞬間、リバースカード“ダメージ・コンデンサー”を発動だっ! 手札を1枚捨ててデッキから受けたダメージ以下の攻撃力を持つモンスターを特殊召喚する!」

 

 さてと……とりあえずこのカードは墓地にいてほしいかな…………

 

墓地に送られたカード

・スキル・サクセサー

 

 いや、伏せても良かったんだけど……ちょっと、ね…………さすがに警戒されそうだったし。それに何よりこのコンデンサーのコストが欲しかったからね!

 

「俺が受けたダメージは1900……よって、それより低い攻撃力…………攻撃力1800の“E・HEROエアーマン”を特殊召喚!」

 

「何っ……そっちも【E・HERO】!? くぅ~っ……楽しみだぜ!!」

 

 そう、実はこれ前にしゃっちょさんから送られたデッキを俺流に改良したもの。何でも、俺の親は十代の少し遠い親戚らしい。俺の母親の従兄弟の姉の息子が十代らしいぞ……何これと、とてつもなく言いたい。

 …………まぁ、遊斗に言いたい事があるとするならば……このデッキは【E・HERO】だけではない、けどな! そしてそこのV・HERO使いの君は座って見てなさいっての……

 

「おっと、楽しみなところ悪いがコイツの効果を使わせてもらうぜ! エアーマンの召喚・特殊召喚成功時の効果で2つ目の効果を選択、デッキからHEROモンスター……“E・HEROブレイズマン”を手札に加えるぜ」

 

 正直、幻影の魔術士が引けて良かった……そうじゃねーと、俺の手札にモンスター全くいねーから……ヒーロー・シグナルが死に札になる所だったぜ!

 

「おぉ、万能HEROサーチか! 良いなぁ!」

 

 まぁ、実際コイツの効果は有能だからな。HEROデッキにゃ欠かせない存在だ。

 

「だが、生憎とこれで終わりじゃねーんだ」

 

「……へっ?」

 

「俺のモンスター……“幻影の魔術士”が戦闘で破壊され、墓地に送られたとき、幻影の魔術士の効果発動! 更にそこにチェーンする形でリバースカード“ヒーロー・シグナル”発動!!」

 

「うそおっ!?」

 

 少年よ、これが現実……これが現実なんだっ…………!

 

「何もない様子だし……チェーン処理をさせてもらうぞ。まずはヒーロー・シグナルでデッキからHEROモンスター……“E・HEROオーシャン”を特殊召喚! そして幻影の魔術士の効果によりデッキから守備表示で“E・HEROシャドー・ミスト”を特殊召喚!」

 

E・HEROオーシャンATK1500

E・HEROシャドー・ミストDED1500

 

「そしてチェーン処理終了後にシャドー・ミストのモンスター効果。デッキから『チェンジ』と名の付く魔法カードを手札に加える。俺は速攻魔法“マスク・チェンジ”を手札に」

 

「ま、マジかよ……まだ俺のターンだぜ…………?」

 

「いやぁ、手札が思いの外噛み合ってな。んで……どうする? 怖じ気づいてバトル終えるか?」

 

「っ…………ヘヘッ、そんなことするかよ! それにお前のライフ……このターンで削りきってしまうかもよ? フレイム・ウィングマンでエアーマンを攻撃!! フレイム・シュート!!」

 

 いや、だから風の攻撃をしろって!! なんで炎出すんだよ!!

 

「さっせねーぞ! “ガード・ブロック”! 戦闘ダメージを0にして1枚ドローだ!!」

 

 手札も4枚にまで回復したな……しかも、そこそこいい手札!

 

「チェッ……このターンで決めきれないかぁ…………でも、戦闘破壊には成功したんだ! フレイム・ウィングマンの効果は受けてもらうぜっ!」

 

LP2100→300

 

「アツツッ!?」

 

 いや、割と本気で熱かったぞ!? ソリッドヴィジョン、本気出しすぎ……!

 

「よーし! 俺はカードを伏せてターン終了だ!」

 

遊斗LP4000

手札0

E・HEROエッジマンATK2600

E・HEROフレイム・ウィングマンATK2100

伏せカード

 

 いやぁ、ライフ的にもちょっと不安だけど……多分大丈夫、かな…………

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札4→5

 

 さてと、今のところ手札で相手も分かってるのはブレイズマンとマスク・チェンジ…………と言っても、相手が知ってるカードは多分ない。少なくとも、チェンジの類いは俺が持ってたものだし……あげようと思えばあげれるけどな…………

 

「スタンバイフェイズ……俺はオーシャンのモンスター効果を発動。場、または墓地のHEROを手札に戻す事が出来る。俺は墓地からエアーマンを手札に戻す」

 

「なっ……再利用出来るのかよっ!!」

 

 とりあえずは手札にコレもあるし……一番良いと思うけどな。それにしても……伏せカードはなんだろ…………って、気にする程でもない、かな!

 

「俺は魔法カード“二重召喚”を発動! これで二回の通常召喚が出来る!」

 

 さて、俺の場に伏せカードは無いし……それに手札の量やアイツの効果も考えると……

 

「俺はエアーマンを召喚して第1の効果発動! こいつ以外の俺の場のE・HEROの数だけ魔法・罠を破壊する! この効果は発動したが最後、チェーンは出来ないぞ? チェーンするなら、宣言をした今だけだ」

 

「なっ……リ、リバースカードオープン! “和睦の使者”!」

 

 おっと、それは流石にきっついな……まぁ、無難に展開はしておく、か? 多分大丈夫っしょ…………多分……防御用のもあることだし……うん、大丈夫……うん。

 

「俺は2つめの召喚権でブレイズマンを召喚! 効果でデッキから“融合”をサーチ!」

 

「なっ……融合をサーチするHEROもいるのかよっ!!」

 

 うわぁ……遊斗の反応がいちいち大きい…………別に良いことだけどな、うん。

 

「さてと……俺はここで融合……と行きたいんだが…………俺もハートランド学園代表なんだ…………エクシーズを見せてやらねーとな! 俺はブレイズマンとオーシャンでオーバーレイ!

 

2体の戦士族モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

王者の剣を今振るえ! “H-C エクスカリバー”!!」

 

H-CエクスカリバーATK2000

 

「おおっ! かっけー!!」

 

 やっぱりこういうのは男子の心にグッと来るよな~……俺も初め見たときは凄く格好いいなぁと思ってたんだったっけね。

 

「コイツは効果もド級だぜ? エクスカリバーのモンスター効果! オーバーレイユニット2つを消費する事で次の相手のエンドフェイズまで攻撃力を元々の攻撃力の倍にする!」

 

H-CエクスカリバーATK2000→4000

 

「こっ……攻撃力4000!?」

 

「すっげーだろ? 俺は更に魔法カード“融合”を発動! 場のエアーマンとシャドー・ミストを融合!

 

風の力使いし者よ、英雄の名を持つ者よ。今、その力を合わせて1つとなり……嵐巻き起こす力を持つ英雄をうみ出さん! 融合召喚!

 

すさべ、嵐! “E・HEROGreat TORUNADO”!」

 

E・HEROGreat TORUNADO ATK2800

 

「えっ……い、今の素材はどういった…………」

 

「コイツは風属性モンスターとHEROモンスターによる融合モンスターだ。俺のデッキには全属性の融合HEROが入ってるんだぜ? あ、そうだ。シャドー・ミストの第2の効果で、デッキから“E・HEROフラッシュ”を手札に加えておくぜ」

 

 まぁ、まだ別にいるんだけどもな……EのHEROだけじゃ、ねーんだけどね。

 

「す、すげぇ……」

 

「さて、融合召喚に成功したGreat TORUNADOは相手フィールドのモンスター全ての攻撃力を永続的に半分にする効果を持っているんだぜ? タウンバースト!!」

 

「何っ!?」

 

E・HEROエッジマンATK2600→1300

E・HEROフレイムウィングマンATK2100→1050

 

 よし、ひとまずはこれで安心かな。

 

「攻撃しても意味ないし…………俺はカードを3枚セット……ターンエンドだ」

 

大輔LP300

手札1(フラッシュ)

E・HEROGreat TORUNADO ATK2800

H-CエクスカリバーATK4000

伏せカード

伏せカード

伏せカード




ストックが切れたけど、満足しているぜ……

というわけで、まだ投稿したい話までは到達して無いですが……とても満足している俺でした……


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No.29 交流戦第5試合目part2 EとMのバトルvs遊城遊斗

ようやくまとめれたので29話、更新です!!

さて、そろそろ出したいんだけど……あの話、いつになったら出せるのかな…………?


「へへっ……いきなりピンチだけどよ……これはこれで面白い展開になりそうだぜ! 俺のターン、ドローっ!」

 

 うん……いつもの事ながら、主人公だったり、主人公に近い人のドローって冷や汗ものなんだよな……

 

「よっし! 魔法カード“強欲で謙虚な壺”を発動だ!!」

 

 出たな……サーチカードとしては優秀なのにこっちの世界では特殊召喚出来ないって理由だけであまり使われなくて10円というやっすいカード(パラレルレアでも30円)……! ここで買って現実世界で売ったらもうけが出るぞ…………しないけど。

 

「特殊召喚出来ないサーチカードか……」

「アイツ、あんな使えないカード入れてるのかよ……」

 

 おめぇら……このカードの恐ろしさ知らないのか…………これはな、主人公ドローを持ってたり引き継いでる奴が使うとだな……

 

「デッキトップ3枚は……これだ!」

 

・貪欲な壺

・埋葬呪文の宝札

・貪欲な瓶

 

「よっしゃあ! “埋葬呪文の宝札”を手札に加えて発動! コストは墓地の融合、愚かな埋葬……それと今使った強欲で謙虚な壺! そして2枚! ドロー!!」

 

手札0→2

 

「俺は魔法カード“テイク・オーバー5”を発動!デッキトップから5枚を墓地に送る! そしてカードをセットしてHERO達を守備表示にしてターンエンドだ!」

 

墓地に送られたカード

・E・HEROクレイマン

・E・HEROバブルマン(※アニメ効果)

・E・HEROフェザーマン

・E・HEROスパークマン

・ネクロ・ガードナー

 

遊斗LP4000

手札0

E・HEROエッジマンDEF

E・HEROフレイム・ウィングマンDEF

伏せカード

 

 必ず逆転の一手に結び付くカードに繋げてくるから厄介なんだよな……ってか、ハイランダーじゃなくて普通に複数枚積んでるのか……

 

「エクスカリバーは攻撃力が元に戻るぜ」

 

エクスカリバーATK4000→2000

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 ……伏せ除去は出来ない、と。ちょっと面倒だな……あの伏せカードが何かで動きを決めようと思ってたんだが…………

 

「……しゃーねぇか。バトルっと……! エクスカリバーでフレイムウィングマンを、TORUNADOでエッジマンを攻撃! 一刀両断必殺真剣! スーパーセル!」

 

 ……遊斗は、ネクガを使わずにそのまま攻撃を通した。俺はこれを見て即座にある可能性に気がついた。そして俺は……その可能性を確かめる為にあのカードを使う事にした。

 

「……俺は、伏せていた速攻魔法を発動する! “マスク・チェンジ”!!」

 

「マスク・チェンジ……?」

 

 遊斗が不思議そうに俺の発動したカードを見ていた……が、スグに何かあるのだと思ったのか、警戒を強めた。

 

「このカードは自分の場のHEROをリリースし、そのHEROと同じ属性のM・HEROを特殊召喚する効果を備えている。俺は風属性HEROのTORUNADOを素材として変身召喚!!」

 

「なっ……!?」

 

 俺の掛け声と共に、TORUNADOが飛び上がり、その背中に身に付けていたマントをバッと外し、それを己の前を通過させたかと思うと……突如としてTORUNADOの周りに激しい渦が巻き始めその姿は見えなくなった。そして、渦の中心から光が見えたかと思うと、その姿は先程までいたTORUNADOとは全くの別物の姿へと変わっていた。

 

「変身召喚! “M・HEROカミカゼ”ただいま見参!!」

 

M・HEROカミカゼATK2700

 

「ま……M・HERO!? 全く知らねぇHEROだと!?」

 

 うん、想定してた反応だけど……それがアカデミアサイド全員とハートランド学園側全員ともなると…………煩いね。

 

「これはバトルフェイズの特殊召喚だ! よって攻撃権はある! カミカゼで直接攻撃!!」

 

「させないっ! リバースカード、オープン! “ピンポイント・ガード”! レベル4以下のモンスターをこのターンのみの破壊耐性をつけて特殊召喚する! 俺はE・HEROバブルマンを特殊召喚!! そしてバブルマンのモンスター効果でデッキからカードを2枚ドロー!!」

 

 あれ、実はアニメ効果なんだよな……でも、地味にOCGでも使える……と言うね。流石は強欲な泡男だ。となれば、こちらも手札が欲しいところだな……

 

「バトルは中断し、バトルフェイズは終了。そして魔法カード“貪欲の壺”を発動! 墓地のモンスターカード5枚をデッキに戻して2枚ドロー!」

 

戻したカード

・幻影の魔術士

・E・HEROブレイズマン

・E・HEROオーシャン

・E・HEROエアーマン

・E・HEROシャドー・ミスト

 

手札1→3

 

 ……よし! この手札なら!

 

「俺は手札の“E・HEROフラッシュ”を通常召喚! このままターンエンドだ」

 

大輔LP300

手札2

M・HEROカミカゼATK2700

H-CエクスカリバーATK2000

E・HEROフラッシュATK1100

伏せカード

伏せカード

 

「(こ、攻撃力1100のモンスターを攻撃表示? 何か、攻撃を防ぐ効果でもあるのか……?)」

 

 フラッシュを攻撃表示にしたのは単純に遊斗の行動を見たいから、だな。現に遊斗は不思議な表情してるし……多分フラッシュに攻撃を防ぐ効果があるのではないかとでも考えてるんじゃねぇかな

 

「(何があるにせよ……相手のLPはたった300なんだ! 臆する事は無い!)俺のターン、ドロー!!」

 

手札2→3

 

「(あと……あと1枚!)墓地のテイク・オーバー5を除外して1枚ドロー!(よっし、これなら行けるか……!)」

 

 手札は4枚にまで戻ったか……それにしても、なーんか……嫌な予感するんだよなぁ…………

 

「行くぜ! 魔法カード“ミラクル・フュージョン”発動! 墓地のフレイム・ウィングマンと“E・HEROスパークマン”を除外して融合! 来いっ、俺のフェイバリットHERO! “E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマン”!!」

 

E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマンATK2500

 

「まだだ! 俺は2枚目のミラクル・フュージョンを発動! 場のバブルマンと墓地の“E・HEROクレイマン”、フェザーマン、バーストレディを除外して融合! 来い! 俺のエースHERO!! “E・HEROエリクシーラー”!! エリクシーラーのモンスター効果で すべての除外されてるカードをデッキに戻すっ!!」

 

E・HEROエリクシーラーATK2900

 

 お、おぉ……何かすごい感じに場が整ってき始めたぞ??

 

「まだまだぁ! 魔法カード“融合誕生(フュージョン・バース)”!! この効果により、デッキトップ5枚を墓地に送って墓地に送られたカードの中に融合素材があれば、それを素材として可能な限り融合召喚出来る!」

 

融合誕生(フュージョン・バース)

通常魔法(制限カードになる予定)

デッキからカードを5枚墓地に送り、その中に融合素材があるならば、それらを使って融合モンスターを融合召喚扱いとして可能な限り特殊召喚出来る。尚、融合素材とするモンスターは1体の融合にしか使えない。

(漫画GX 七皇オリジナル)

 

 ファッ!? インチキ効果もいい加減にしてくれよ!! 俺のデッキと相性良すぎだろ!! い、いや……もしかしたら素材が集まらない可能性が

 

「デッキトップは……この5枚だ!」

 

墓地に送ったカード

・E・HEROフェザーマン

・E・HEROバブルマン

・E・HEROスパークマン

・E・HEROバーストレディ

・E・HEROクレイマン

 

 …………What?

 

「よっしゃあ! 俺はクレイマンとバーストレディで“E・HEROランパートガンナー”を! そしてフェザーマン、バブルマン、スパークマンで“E・HEROテンペスター”を融合召喚!!」

 

E・HEROランパートガンナーDEF2500

E・HEROテンペスターATK2800

 

 融合HEROがこれで4体、か……

 

「シャイニング・フレア・ウィングマンの効果! 墓地のHEROの数×300攻撃力をアップさせる! 墓地には6体HEROがいる! そしてエリクシーラーはエリクシーラーは相手の場にいる同じ属性のモンスターの数×300攻撃力をアップする。それにエリクシーラーは自身を風、地、水、火属性としても扱う! よって攻撃力は……」

 

E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマンATK2500→4300

 

E・HEROエリクシーラーATK2900→3800

 

 わー……すごーい(棒)

 

「これでバトルだっ! シャイニング・フレアでフラッシュを攻撃っ! シャイニング・シュートっ!!!」

 

「おいおい、伏せカードを気にしなさすぎだ。手札を1枚捨てて速攻魔法“マスク・チェンジ・セカンド”発動! 場のフラッシュを墓地に送って……これよりもレベルの高いM・HEROへと変身召喚させるっ! こいっ! “M・HERO光牙”!」

 

M・HERO光牙ATK2400

 

「攻撃力2400で俺のHEROを止めれるかっ! このまま続行だ!光牙に攻撃!! シャイニング・シュートォ!!」

 

 止めるって……言ったよなぁ?

 

「させねーっての! ダメージステップ時に光牙のモンスター効果発動! 1ターンに1度、墓地のHEROを除外して……その攻撃力分相手モンスターの攻撃力を下げる! 俺はTORUNADOを除外!」

 

「何だと!!」

 

E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマンATK4300→1500

 

「返り討ちにしろっ!」

 

「ぐっ……!」

 

遊斗LP4000→3100

 

「でっ……でも、光牙の効果は1ターンに1度だっ! もう使えないぞ!!」

 

 あぁ、その諦めない精神……十代やレイにそっくりだ。でもな…………どうにもならないことだって、あるんだぜ?

 

「残念だったな。M・HEROカミカゼの効果により、相手は1体でしか攻撃宣言を行えないんだ」

 

 俺の言葉に呼応するかのように俺の場に暴風が吹き荒れ、相手の姿が見えなくなった……多分、アイツからも俺の場は見えないんだろうな。

 

「なっ……! くそっ……カードを伏せてターンエンドだ…………!」

 

 そして遊斗のエンド宣言と共に俺の場の暴風は次第に収まっていった……

 

遊斗LP3100

手札0

E・HEROエリクシーラーATK3800

E・HEROランパートガンナーDEF2500

E・HEROテンペスターATK2800

伏せカード



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No.30 交流戦第5試合目part3 EとMの終焉vs遊城遊斗

何だかんだ言って、本編も30話突破しましたね……ここまでおよそ1年……あれ、これいつ完結するんだろう(遠い目)


そんな感情を抱きながらも書き上げた第30話!そして……ようやく、投稿したかった話の前まで書き上げることに成功しました!!

この次の話は恐らく予約投稿してると思われます。


 さぁて、手札は1枚。伏せカードは1枚……相手のモンスターの攻撃力は3000未満とそこそこ、と。少し無茶したら出来ないこともないけど……この手札で突破できるかと聞かれるとすごく不安なんだよなぁ……

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 ふむ……何とも言えないな……まぁ一応このままで行くか。

 

「バトルだ。カミカゼでランパートガンナーを攻撃!」

 

「クッ……流石に残してくれない、か……」

 

 そりゃあ……こいつ残してたら次のターンに直接攻撃が届くからな……

 

「カミカゼのモンスター効果。相手モンスターの戦闘破壊に成功した時、デッキからカードを1枚ドロー!」

 

手札2→3

 

 ……よし。これで後は何とかなりそうだな。問題は相手が火力を上げてきたらちょっとヤバいって事だけど……

 

「バトル終了。エクスカリバーと光牙を守備表示にしてターンエンド!」

 

大輔LP300

手札3

M・HEROカミカゼATK2700

H-CエクスカリバーDEF2000

M・HERO光牙DEF1800

伏せカード

 

「俺のターン、ドロー! (死者蘇生……このターンでは決めれる、か?)バトル! エリクシーラーでカミカゼを攻撃!」

 

「させねーよ、リバースカードオープン『ブレイクスルー・スキル』! エリクシーラーの効果を無効にする! 更にカミカゼは戦闘では破壊されない!」

 

「なっ……!」

 

大輔LP300→100

 

 ふぅ、耐えた耐えた……とりあえず何とかなりそうだな

 

「くっ……ターンエンド!」

 

遊斗LP3100

手札1

E・HEROエリクシーラーATK2900→3800

E・HEROテンペスターATK2800

伏せカード

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 これで手札は4枚……突破はできるだろうけど問題はあの伏せカード……あれが効果無効に関する効果ならヤバいんだけど……何とも言ってられないな。これはもう攻めに転じるしかない!

 

「まずは墓地の罠カード、ブレイクスルースキルの効果によりこのカードを除外してエリクシーラーの効果を無効化する!」

 

「墓地からトラップだって!?」

 

E・HEROエリクシーラーATK3800→2900

 

 とりあえず、火力をある程度削っておくか。これでより楽になりそうだ。

 

「E・HEROオーシャンを召喚! そして手札の速攻魔法マスク・チェンジを発動! 俺の場のオーシャンをリリース! 水を操る仮面の英雄よ、場に酸性の水を操り今戦場を荒らせ! 変身召喚! M・HERO アシッド!!」

 

M・HERO アシッドATK2600

 

「攻撃力は俺のモンスターより低いモンスター……」

 

 ん~……流石に警戒するか。まぁ、こいつの効果はかなり強いからな!

 

「アシッドの効果! こいつが召喚に成功した時、相手の場の魔法・罠カードを破壊する! 更に相手の場のモンスターの好守を300ポイント下げる! アシッドレイン!」

 

「なっ!(ヒーロースピリッツが……!)」

 

E・HEROエリクシーラーATK2900→2600

E・HEROテンペスターATK2800→2500

 

 おっと、ヒーロースピリッツだったか。まぁ、条件が中々あわなかったんだろうな。でも、これで勝利への道筋は整った!

 

「エクスカリバーと光牙を攻撃表示に変更! バトルフェイズ!! まずは光牙でテンペスターを攻撃っ! この瞬間に光牙のモンスター効果発動! 墓地のオーシャンを除外してテンペスターの攻撃力を1500下げる!」

 

E・HEROテンペスターATK2500→1000

 

LP3100→1600

 

「くっ……(テンペスターの効果を使うのは……悪手だ……!)」

 

「カミカゼでエリクシーラーを攻撃!」

 

LP1600→1500

 

「くっそぉ……!」

 

 さて、ラストだ。俺の場にはモンスターが2体……相手の場にはモンスターはないけど、ネクガが1枚。つまり

 

「エクスカリバーで直接攻撃!! 一刀両断必殺真剣!!」

 

「ネクロガードナーのモンスター効果! 墓地からこいつを除外して攻撃を無効に!」

 

「だが、護れるのは1回だけ!! アシッドで直接攻撃! アシッドバレット!!」

 

「あー、くっそぉ! 負けたぁ!!」

 

LP1500→0

 

Win 大輔

 

 

 

 

side優也

 

「凄い……」

 

 何というか、そうとしか言えなかった……俺が戻ったのはちょうど大輔のデュエルが始まった時だった。大輔のLPが一気にほとんど削れたのはとても驚いたけど…………最終的には大逆転……正直、驚きしかなかった。

 俺も……あんなデュエルが出来れば良いなと、改めて思ったデュエルだった…………

 すると、アカデミアの万丈目先生がマイクを持った。

 

「それでは、これよりエキシビジョンマッチを執り行います! 互いの学校の代表を1名ずつ選出して下さい!」

 

 え、エキシビション?? 俺達が首をかしげていると右京先生がマイクを取った。

 

「我々ハートランド学園チームは既に決めております、我々からは七穂氏大輔を選出いたします!」

 

「ふぁっ?!」

 

 ちょうど、戻ろうとしていた大輔が驚きのあまり立ち止まってしまう。まぁ、誰だってそうだ。デュエルが終わり、デュエルフィールドから降りようとしたらまたデュエルすると聞かれたらそらそうなるわな。誰だってそーなる、俺だってそーなる。

 

「それでは、私たちデュエルアカデミアからは……」

 

「おーっ、やってるやってる!」

 

『!!??』

 

 突然聞こえた声に会場全員がある方向を向いた。そちらを向くと……万丈目先生が不敵な笑みを浮かべた。

 

「ちょうど来たようですね。我々デュエルアカデミアからは……デュエルアカデミアOBであり、日本リーグランキング2位及び日本リーグチャンピオン。そしてワールドリーグ17位の日本のプロデュエリストの中でも2強を誇るデュエリスト……遊城十代を選出します!!」

 

 ま、マジかよ……まさか、あのプロデュエリストの中でも最強の部類と言われてる遊城プロとデュエルできるのかよ…………俺達ハートランド学園組が呆然としていると遊城プロがデュエルフィールドに上がってきた。

 

「さぁ、俺とデュエルするのは誰なんだ?」

 

「……俺です」

 

 覚悟を決めたのか、大輔はデュエルディスクからデッキを抜き取って別のデッキケースからエクストラデッキとデッキを新しくセットして遊城プロの方に向き直ってそう言った。すると、遊斗が遊城プロに声をかけた

 

「父さん! そいつのHEROデッキはすっげぇ強いぜ! 俺も負けちゃうほどだ!」

 

「そっか! なら、より楽しいデュエルをしないとな! お前の名前は?」

 

「大輔……七穂氏大輔です」

 

 大輔が顔を強張らせた状態で自己紹介をした。そして互いにデュエルディスクを構えると、万丈目先生が宣言し、大輔と遊城プロは声を揃えて初期手札を手に取った。

 

「デュエル……開始!!」

 

「「デュエル!!」」



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No.31 伝説への挑戦vs遊城十代

いやぁ、ようやくこの話が投稿できますよ(ホクホク顔)

これ、考えてから投稿するまでに1年かかったんですよね……(主に作者の執筆&投稿ペースが遅いせいで)

俺、実はこの話が終わったら完結してもいいんじゃないかと内心思ってました、ハイ←

でもね、やっぱりここまで来たら2期まで突っ走る予定ですよ。タイトル詐欺になってしまうし←

というわけでして今週は月曜日から金曜日までの毎日22時予約更新にしているので学校や仕事帰りの楽しみの1つとしてみて下さい。(そのあとはいつも通りの不定期に戻りますが)

ちなみにタイトルの「伝説」は「レジェンド」と読みます


「行くぜ、大輔! 俺の先攻、ドロー!俺は手札からテイクオーバー5を発動!」

 

墓地に送られたカード

・ネクロ・ガードナー

・E・HEROネオス

・スキル・サクセサー

・スキル・プリズナー

・ブレイクスルー・スキル

 

 先攻は十代から……んで、初手からテイクオーバー5かよ……しかも、墓地で活躍するカードばっかりだし

 

「……俺としては嬉しくない落ちだなぁ…………」

 

「早速出番だぜ! 俺はマジックカード O-オーバーソウルを発動!墓地より現れろ、E・HERO ネオス!!」

 

E・HEROネオス ATK2500

 

「いきなりエースのネオスが出てきたか……!」

 

「ネオスだ! 木像じゃない本物のネオスだぜ、小鳥!! くぅ~……十代さんとデュエルできる大輔が羨ましいぜ!」

 

 ……遊馬、俺も本当にデュエル出来るとは思ってなかったやい。遊斗があんなこと言うからだろ…………HEROデッキを使うことはないけどな。

 

「俺はカードを二枚伏せてターンエンドだ!」

 

十代LP4000

手札2

E・HEROネオス ATK2500

伏せカード2枚

 

 いきなりエースに加えて伏せカード2枚、かぁ……でも、この手札ならドローカードによってはそこそこ回せそうだな!

 

「……俺のターン、ドロー! …………行くか……魔法カード“スター・ブラスト”を発動っ! 俺の手札及び場のモンスターのレベルをライフと引き換えに下げる。俺はライフを1500ポイント支払って手札のレベル7の超古深海王シーラカンスのレベルを3つ下げる!」

 

大輔LP4000→2500

 

超古深海王シーラカンス☆7→4

 

 十代相手にLPを削るのはちょっと考え物だけど……コレがこのデッキの王道の動き方だからな!

 

「シーラカンスのレベルはこれで4……! 来るか!」

 

「俺はレベル4となったシーラカンスを召喚!」

 

「……シーラカンス、見たことあるカードだぜ。確か手札を一枚捨てて……」

 

「えぇ、シーラカンスのモンスター効果! 手札を1枚墓地に送ることでデッキから可能な限り魚族モンスターを場に特殊召喚出来ます! 王の号令によりデッキより姿を現せ、俺のモンスター達よ! 王の咆吼!」

 

手札から墓地に送られたカード

フィッシュボーグ-ランチャー

 

場に出てきたモンスター

オイスター・マイスター☆3

ハリマンボウ☆3

フィッシュボーグ-ガンナー☆1

深海の大ウナギ☆1

 

「やるな!いきなり5体のモンスターを召喚だなんて!」

 

「レベル3とレベル1が2体以上……エクシーズ召喚か!?」

 

 んー……もしかして、あのデッキと勘違いしてるのかな? 遊馬は…………

 

「……いや、このデッキにはエクシーズモンスターは一切入れてない」

 

「何……それだけ展開しておいてエクシーズ召喚じゃない?」

 

 あれ……十代はまだ気づいてない…………のか? あ、言い忘れてた……

 

「俺の場にいるフィッシュボーグ-ガンナーはチューナーモンスター……ここまで言えば十代さん、貴方なら知っているはずです。この召喚方法を……」

 

「チューナーモンスター……ッ!? まさか!?」

 

 ようやく気付いたのか……そう、これがこのデッキの主軸…………そして、これが俺のオリジナル口上!

 

「俺はレベル3のオイスター・マイスター、ハリマンボウとレベル1深海の大ウナギにレベル1のフィッシュボーグ・ガンナーをチューニング!

 

大いなる風を纏いて今白きホウキ星の名を持つ竜が舞い降りる!

 

シンクロ召喚! 降誕せよ、スターダスト・ドラゴン!!」

 

「シンクロ召喚!?」

「なんだい、あの召喚方法は!?」

「一体何が起こっているんだ!?」

 

 上から順に準・娘・息子……だね。十代以外は知らないだろうし、一応教えとくかなぁ…………

 

「シンクロモンスター……このモンスターは(以下説明文面倒なのでカット)例えるならば、エクシーズ召喚がレベルの掛け算なら、シンクロ召喚はレベルの足し算……と言う意味です。現在、海馬コーポレーションとI2社が共同で製作体制を整えている最中です。詳しい質問等は海馬コーポレーションの方にお問い合わせください!」

 

「……スターダスト……ドラゴン!?」

 

『ぎゅあああああああああああああああああああ!!!』

 

 ソリッドビジョンって凄いよなぁ……こんなにも鳴き声を再現できてるとは…………

 

「そいつは遊星の使っていた……」

 

 あ、断りを入れとかないと

 

「大丈夫です。このカードは精霊は宿っていない(筈の)普通のカードですよ。十代さんも言いたいことはあるとは思いますけど……今はデュエルを楽しみましょう!」

 

「……そうだな、話は後だ。あのスターダスト・ドラゴンと戦えるんだ! 存分に楽しませてもらうぜ!」

 

 あ、確かに共闘はしてたけど……相見えたことはないんだっけ?

 

「それでこそ十代さんだ。でもその前にハリマンボウとオイスター・マイスターのモンスター効果を発動! オイスター・マイスターは戦闘破壊以外で墓地に送られた時、オイスタートークンを1体場に残す。そしてハリマンボウの効果で相手の場のモンスターの攻撃力を500ポイント下げる! 対象はネオス!」

 

「くっ、ネオス!!」

 

E・HEROネオス ATK2500→2000

 

 これでひとまずは大体のモンスターで倒せそうにはなったね。でも、まだまだ動く! 出し惜しみはしない!!

 

「まだまだ! 魔法カード二重召喚を発動! これでもう一度俺はモンスターを召喚! 来てくれ! チューナーモンスター、“深海のディーヴァ”! ディーヴァの効果でデッキからレベル3以下の海竜族モンスターを特殊召喚する。デッキから“海皇の狙撃兵”を特殊召喚!」

 

「……ッ!?来るか、二体目のシンクロモンスター!!」

 

「(ここは……トークンもいるし…………)レベル3の狙撃兵にレベル2のディーヴァをチューニング!

 

唸る海流を統べし者よ、今こそ姿を現し敵を流せ!

 

シンクロ召喚! 唸れ、神海竜ギシルノドン!」

 

神海竜ギシルノドンATK2300

 

「そして、墓地のフィッシュボーグ-ガンナーのモンスター効果。俺の場にレベル3以下の水属性モンスターが存在する時、コイツは墓地より蘇ります。俺の場にはレベル1のオイスタートークンが居ます……再び場に現れよ、フィッシュボーグ-ガンナー!」

 

「……はは、ずいぶんとモンスターを展開してくるじゃねえか! 次はどんなモンスターを出してくれるんだ?」

 

「俺の真骨頂はモンスターの大量召喚ですからね! お次はコイツですよ! レベル1のオイスタートークンにレベル1のガンナーをチューニング!」

 

「レベル2のシンクロモンスターなんてのもいんのか!?」

 

「(十代は劇場版で遊星の事を知っていた。となると……もしかして、これのことも知ってるのかな? ……なら遊星に合わせてみるか!)集いし願いや希望が、新たな速度の地平へ誘う。光指す道となれ!」

 

「その前口上、遊星のに似てるけど、もしかして……!」

 

「(む、流石にアクセルシンクロが出る前ってことか、パラドックスと戦ったのは……)シンクロ召喚! 希望を力として駆けろ、シンクロチューナー、“フォーミュラ・シンクロン”!!」

 

「シンクロチューナー!? シンクロモンスターのチューナーだって!?」

 

「えぇ……そしてフォーミュラのモンスター効果。シンクロ召喚に成功した時、デッキからカードを1枚ドローする! さらにギシルノドンのモンスター効果! レベル3以下のモンスターがフィールド上から墓地に送られた時、ギシルノドンの攻撃力は3000となる! 海の嘆き!」(現在手札2枚)

 

 お、このカードは……案外まだ動けたりするのか? でも、動きすぎるのもねぇ……

 

ギシルノドンATK2300→3000

 

「攻撃力3000! 青眼の白龍に匹敵する攻撃力! ……スゲエぜ! スターダスト・ドラゴンだけじゃなくてこんなモンスターまで出してくるなんて!」

 

「へへっ……このターンは恐らくこれで最後です。墓地のフィッシュボーグ-ランチャーのモンスター効果。コイツは俺の墓地のモンスターが水属性だけだった場合に墓地から特殊召喚します。ランチャーを守備表示で特殊召喚!」

 

 墓地にシンクロモンスターが行ったら使えなくなるからね、事前に出しとかないと。でも、あの2枚の伏せカードが気になるなぁ……いや、仕方ない! ここまで展開して攻撃しないのはありえない!!

 

「(削りきれないけど……今アイツを出すよりはこのまま!)バトル、行きます! スターダストでネオスを攻撃! 響け、«シューティング・ソニック»!!」

 

「へへ、甘いぜ! トラップ発動! 聖なるバリア-ミラーフォース-! 知っているとは思うが、このカードは相手の攻撃を反射してお前のフィールドのモンスター全てを破壊する! スターダスト・ドラゴンの効果を使えば、話は別だけどな!」

 

「……まぁ、仕方ないよな。スターダストのモンスター効果! 自身をリリースして破壊効果を無効にする! ヴィクテム・サンクチュアリ!! まだだ、シーラカンスでネオスを攻撃!」

 

 ネクガは残すつもりは更々ない!

 

「普通の相手だったらこれで攻撃をやめてくれるんだけどな……今度は墓地のネクロ・ガードナーの効果発動! その攻撃を無効にする!」

 

「(ネクガって確か対象を取る効果じゃないんだったな……なら、効果は発動できないな)生憎とネクガは墓地に残させないのが俺の流儀なんでね! ギシルノドンでネオスに攻撃!」

 

「その攻撃を待っていたぜ! トラップカード、異次元トンネル-ミラーゲート-を発動!」

 

異次元トンネル-ミラーゲート-(アニメ効果)

通常罠

モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。

攻撃モンスターと攻撃対象となったモンスターのコントロールを入れ替えてダメージ計算を行う。

コントロールを入れ替えたモンスターのコントロールを得る。

 

 うげ……めんどくさいカード使ってくるなぁ。

 

「このカードはモンスターの攻撃宣言時、互いのモンスターのコントロールを入れ替えて戦闘を行う! すまないネオス。いけ、ギシルノドン!!」

 

「しまっ……ぐぅぅ…………! まさか三重に攻撃を防ぐ手立てがあったなんて……(少しは削れるかと思ってたけど……これは予想外だっての……!)」

 

大輔LP2500→2000

 

「まさか三枚とも使わせられるとは思ってなかったぜ。さ、どうする? これで終わりじゃ無いよな?」

 

 十代の顔は追い詰められてるって様子ではなく、とても余裕のある笑顔で俺に問い掛けてきた……




シンクロの説明中
観客の1人「融合はどうなるんだ?」

大輔「調整中です」




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No.32 伝説への挑戦vs遊城十代2

今回で、大輔のデッキコンセプトが確定します。どんなデッキなんでしょうかねぇ←


「……メイン2へ移行します。(さっきのミラーゲートの効果は…………こりゃ、アニメ効果か。なら仕方ない!)レベル4となったシーラカンスにレベル2のフォーミュラをチューニング!

 

弧高なる蒼き瞳の狼よ、全てを凪ぎ払い、牙を立てろ!

 

シンクロ召喚! 吠えろ、“天狼王ブルー・セイリオス”!」

 

セイリオスATK2400

 

「更に墓地のフィッシュボーグ-ガンナーの効果! レベル1の水属性のフィッシュボーグ-ランチャーが居るので墓地から特殊召喚します!!」

 

「怒涛のシンクロ祭りはアレで終わってくれないってわけか!」

 

 終わる予定はだったんだけどねぇ……仕方あるまいて。

 

「本当なら、コイツはこのターンに出すつもりは無かったんですけどね……! ガンナーは他のモンスターが水属性じゃないとシンクロ素材に出来ないけど……装備魔法“幻惑の巻物”をセイリオスに装備して、セイリオスの属性を水に変化させることで素材にできる! レベル6のセイリオスにレベル1のガンナーをチューニング!」

 

「今度はレベル7のシンクロモンスター!(遊星から聞いているレベル7のシンクロモンスターはブラック・ローズ・ドラゴン、エンシェント・フェアリー・ドラゴン、パワー・ツール・ドラゴンの三体。他にもいると思うけど大輔はスターダスト・ドラゴンを使ってきたんだ。もしかしたら……)」

 

「(ま、こいつは流石に知らないだろうね。知ってる筈もないだろうが……)

 

輝ける月の光を冠する竜よ、光の力を華とし孤高の薔薇を咲かせろ!

 

シンクロ召喚! 今こそ花咲かせろ、月華竜 ブラック・ローズ!!」

 

「月華竜ブラック・ローズ!?」

 

 このデッキは『シグナー竜』と『決闘龍』を主軸に据えたデッキ。補助として他のレベルのシンクロモンスターも入れてるけどね。さて、ギシルノドンは返してもらうかなあっと!

 

「流石にコイツは知らないようですね。コイツの効果はこの場面にうってつけですよ? ブラック・ローズは自身の特殊召喚に成功した時、相手フィールド上の特殊召喚されたモンスターを持ち主の手札に戻します!」

 

「俺のフィールドに居るのはお前から奪ったギシルノドンのみ……手札に戻されたら戻るのはお前のエクストラデッキにって訳か。成る程な、面白いカードを使うぜ!」

 

「えぇ、元々の持ち主は俺なのでギシルノドンは俺のエクストラデッキへ戻ります。そして、魔法カード“貪欲な壺”を発動! 墓地のオイスター・マイスター、ハリマンボウ、深海の大ウナギ、ディーヴァ、セイリオスを戻してシャッフル! セイリオスはシンクロモンスターなのでエクストラデッキに戻します。そしてデッキから2枚ドロー!」

 

「……良いカードは引けたか?」

 

 うーん、この2枚かぁ。後手に回るかもしれないけど、仕方ないか。

 

「……手札を2枚伏せてターンエンド。そしてスターダストは自身の効果でリリースしたエンドフェイズに俺の場に復活します」

 

大輔LP2000

手札0→1

スターダスト・ドラゴンATK2500

月華竜ブラック・ローズATK2400

フィッシュボーグ-ランチャーDEF100

伏せカード2枚

 

 

 俺は少し顔をしかめつつカードを伏せてターンを渡す……これも戦術の1つだけどね。

 

「(大輔のフィールドにはスターダスト・ドラゴン、月華竜ブラック・ローズと強力なモンスターが2体。一方、俺のフィールドはがら空きだ。ふふっ、コイツはプロリーグでも滅多に会えないレベルのデュエリストだ!楽しくなってきたぜ!)俺のターン、ドロー! 更に墓地のテイクオーバー5を除外し、その効果でもう一枚ドロー!」

 

 手札2→4

 

 うーん、ドローカードが増えるとヤバいよね。十代相手だし。何引いたんだろ……

 

「(エア・ハミングバード……手札も少ないし、今召喚しても意味は殆ど無い。だったら!)俺はコンバート・コンタクトを発動!手札のエア・ハミングバードとデッキのアクア・ドルフィンを墓地に送り、デッキからカードを2枚ドロー!来た!!」

 

「ッ!(来たカード……もしかして、あのカードか?)」

 

「最初から全力で行かせてもらうぜ!ミラクル・コンタクトを発動! 俺は墓地のE・HERO ネオス、アクア・ドルフィン、エア・ハミングバードをデッキに戻してコイツを融合召喚する!

 

3つの力が1つとなった時、はるか大宇宙の彼方から、最強の戦士を呼び覚ます!

 

トリプルコンタクト融合!銀河の渦の中より現れよ!《E・HERO ストーム・ネオス》!」

 

「……やっぱり、ミラクル・コンタクトを引きましたね」

 

 俺は思わずニコリと微笑む。あのデッキでこのデッキに対して対応するならあのカードしかないもんな。

 

「っ!?」

 

「しかもストーム・ネオスとは……確かに、そいつなら俺の場を丸裸に出来る……しかし、それはエンドフェイズに自身の効果で戻った時のみ! 月華竜ブラック・ローズの効果発動! コイツの効果は相手の場にレベル5以上のモンスターが特殊召喚されたときにも発動するんですよ!」

 

「……くっ! だが、そう簡単には行かないぜ! 速攻魔法コンタクト・アウト!!」

 

「何!?」

 

「このカードはコンタクト融合体専用の融合解除だ! 俺はストームネオスをEXデッキに戻し、デッキから三体のモンスターを特殊召喚! そして、再びトリプルコンタクト融合!いでよ、ストームネオス!!」

 

「……流石に簡単に通るとは思ってないですが…………二度目はどうです? リバースカード、オープン! “フィッシャーチャージ”! 自分の場の魚族モンスター……ランチャーをリリースして発動! ランチャーは自己蘇生した場合は場から離れる際に除外されます……そして、相手の場のカードを破壊し、俺はカードを1枚ドローします! 当然、対象はストーム・ネオスです!(破壊を防がれたら俺は追加効果でのドローは使えないが……通るか?)」

 

「くっ!ストームネオス!!」

 

「(……通った!)」

 

「だけど唯ではやらせない!速攻魔法 リバースオブネオスを発動! 攻撃力を1000ポイントアップし、デッキからE・HERO ネオスを特殊召喚!」

 

「……流石にそう簡単に行きませんか…………でも、モンスターは破壊したのでドローします!」

 

大輔手札0→1

 

「まだまだ行くぜ、俺は埋葬呪文の宝札を発動! このカードは墓地のマジックカード三枚を除外し、デッキからカードを2枚ドローする!」

 

除外するカード

・ミラクル・コンタクト

・コンタクト・アウト

・リバースオブネオス

 

「ネオスで月華竜ブラック・ローズに攻撃! ラス・オブ・ネオス!!」

 

「……リバースカード、攻撃の無力化! 攻撃を無効にしてバトルフェイズを強制的に終わらせる!」

 

 入れておいてよかった攻撃の無力化。ミラフォとは大違いだ。

 

「何!? だったら俺はカードブロッカーを召喚! カードブロッカーは自身の効果で守備表示になる! 更にカードを一枚伏せてターンエンド。リバースオブネオスの効果により、ネオスは破壊される」

 

十代LP4000

手札0

カードブロッカー DEF400

伏せカード1枚

 

 

「カードブロッカーか(流石に追撃系のカードは無かった、か)……俺のターン、ドロー! ……俺も埋葬呪文の宝札を発動します。墓地のスター・ブラスト、二重召喚、幻惑の巻物を除外して……2枚ドロー!」

 

手札1→2→1→3

 

「……魔法カード、ナイトショット発動! その伏せカードを破壊します! この効果に対して、その伏せカードをチェーンさせることは出来ません!」

 

「っく、リビングデッドの呼び声が!」

 

「(リビデ……ブラロの効果も考えると別に破壊せずとも良かったか?)バトル! ブラック・ローズでカード・ブロッカーに攻撃!」

 

「ガードブロッカーの効果発動! デッキトップからカードを三枚墓地に送り、守備力を1500ポイントアップ!

 

墓地に送られたカード

・N・ブラック・パンサー

・ダンディ・ライオン

・【都合上見せられないよ】

 

「ッ!?(気のせいの……はずだよな?今、墓地に送られていたのは……)」

 

「へへ、お前が出てきてくれるなんて珍しいな。だったら、後で出番を用意するぜ。俺は墓地に送られたダンディ・ライオンの効果発動! 綿毛トークンを二体特殊召喚!」

 

「でも守備力よりブラックローズの攻撃力が上なので破壊します(ダンディ・ライオンか、失念してたな)…………悩んでいても仕方ない。スターダストで綿毛トークン1体に攻撃! シューティング・ソニック!」

 

「へへっ、また防がせてもらったぜ!」

 

「……モンスターをセット、カードを伏せてターンを終えます」

 

スタダ(攻)

月華竜(攻)

???(裏守)

伏せカード1

手札0

LP2000

 

「(フィールドには綿毛トークンだけ、手札も0。ライフで勝っていても圧倒的に不利な状況だぜ。久し振りだ。こんな状況にまで追い込まれるのは。……燃えてきた!)行くぜ、俺のターン、ドロー! 俺は天よりの宝札を発動! 互いの手札が6枚になるように……って言いたい所だが、効果が変わっちまったんだよな。綿毛トークンを除外して、デッキからカードを二枚ドロー!」

 

 手札1→0→2

 

 俺も手札が欲しいんだけどね、仕方ない。

 

「更にバブルマンを守備表示で召喚! その効果により、更にカードを二枚ドロー!」

 

 手札2→1→3

 

「(バブルマン……流石は強欲な泡男…………アニメ効果でしっかりと活躍してやがる……問題はさっき3枚目に落ちていたあのカード…………見間違いであって欲しいけど……)」

 

「俺は手札から永続魔法 ヒーローズ・ギルドを発動!」

 

ヒーローズ・ギルド

永続魔法

お互いのプレイヤーはデッキの1番上のカード1枚を墓地へ送る。そのカードが戦士族だった場合、そのカードを墓地へ送ったプレイヤーはそのカードを手札に加える事ができる。この効果は1ターンに1度使用でき、この効果で墓地のカードを手札に加えた場合このカードを破壊する。

 

「互いにデッキの上からカードを墓地に送り、そのカードが戦士族だった場合手札に加える事が出来る。俺が墓地に送ったのはN・アクア・ドルフィンだ。戦士族だけど、このカードは墓地に送るぜ」

 

「(俺のデッキじゃ恩恵は受けれないな)……俺が墓地に送ったのは罠カードです」

 

落ちたカード

・ブレイクスルー・スキル

 

「俺は更に戦士の生還を発動! 墓地からネオスを手札に! カードを一枚伏せてターンエンドだ!」

 

手札 ネオス

バブルマン 守備

ヒーローズ・ギルド

伏せ1枚

 

「(ネオスを回収……もしかして、あの伏せカードはヒーロー逆襲かヒーロー見参か……?)ドロー!」

 

手札0→1

 

「(……確かに良いカードだけど、これはタイミングが違う…………)バトル! ブラック・ローズでバブルマンを攻撃!」

 

「バブルマンは破壊される」

 

「(ヒーロー逆襲じゃない、か……そうだったなら戦闘破壊がトリガーになるはずだしな…………)スターダストでダイレクトアタック! 響け、シューティング・ソニック!!」

 

「それは通せないな。トラップ発動! ヒーロースピリッツ! このカードはE・HEROが破壊されたターン、相手モンスター一体から受けるダメージを0にする!」

 

「っ……!(しまった……ネオスを回収していたところに気をとられて…………!)」

 

「で、お前の攻撃は終了だな。ふぅ~、危ないところだったぜ」

 

「(ダメージが……一切通らない…………やっぱり、十代は強い!)……メイン2はなんのアクションも取らず、このままターンを終えます!」

 

大輔LP2000

手札1

スターダスト・ドラゴンATK2500

月華竜ブラック・ローズATK2400

???

伏せ1

 

「すげぇ……あの大輔の攻撃が一度も通らないのかよ…………」



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No.33 伝説への挑戦vs遊城十代3

さて、十代のデッキで読者さんに見せていないカード、ありましたよね?

あれがいよいよ公になります。

この展開を提供して下さったGMSさんに多大なる感謝を……


「俺のターン、ドロー!ヒーローズ・ギルド効果発動! 墓地に送られたのはN・グローモス!戦士族じゃないのでそのまま墓地送りだ」

 

「……墓地に送られたのは2体目のフィッシュボーグ-ガンナーです。当然戦士族ではないのでそのまま墓地に送られます」

 

「行くぜ、壺の中の魔導書発動! 互いのプレイヤーは三枚のカードをドローする!

 

十代手札

2→1→4

 

大輔

1→4

 

「手札抹殺を発動! 三枚のカードを捨て、三枚ドロー!」

 

捨てたカード

・ネオス

・エア・ハミングバード

・フレアスカラベ

 

「更に手札からコクーン・パーティを発動! 墓地のNの数までデッキからCを特殊召喚する! 現われろ、俺のモンスターたち!」

 

・C・パンテール

・C・モーグ

・C・ドルフィーナ

・C・ラーバ

・C・チッキー

 

「更に貪欲な壺を発動! 墓地の5体のNをデッキに戻し、2枚ドロー!」

 

手札3→2→3

 

「(まずい……ドローソース連打は十代の黄金パターン……しかもモーグとかもいるって事は…………下手したら手札にアレを握ってる可能性も……!)」

 

手札4→0→4

捨てられたカード

・シーラカンス(エンド時に握ってたカード)

・竜宮の白タウナギ

・深海の大ウナギ

・レインボーフィッシュ

 

「俺はフィールド魔法 ネオスペースを発動! 雛は成体へと成長する!」

 

・N・アクア・ドルフィン

・N・エア・ハミングバード

・N・ブラック・パンサー

・N・グラン・モール

・N・フレアスカラベ

 

 だと思ったよ、畜生!

 

「ネオスペーシア・ギフトを発動! デッキからカードを5枚ドロー!」

 

3→1→6

 

 手札増えすぎてて笑いたいよな……笑えないんだけど。

 

「エア・ハミングバードの効果を発動! 3000のライフを回復!」

 

4000→7000

 

 うわ……十代のLPが…………削り切れるかな?

 

「とっておきを見せてやるぜ! 死者転生を発動! 手札を一枚捨て、墓地のモンスターを手札に」

 

「っ……! や、やっぱり……あの時のは……見間違いじゃ、無かったのか…………!(マズいな……アレに立ち向かえそうなカードは俺のデッキにはあのカードしか…………)」

 

 俺の足は震え始めた

 

「? 大輔……お前、足が震えてるぞ…………」

 

「…………そりゃ、そうだよ……あのカードは……カードブロッカーの効果時に落ちていたあのカードは…………何てったって……」

 

 神のカード……だものな。遊馬はあのカードの凄さを知らないんだろうな……

 

「アクア・ドルフィン、ブラック・パンサー、エア・ハミングバードの三体を生贄に捧げる!」

 

「生贄? ……リリースじゃないのか?」

 

「……いや、生贄でいいんだ。あのカードは……」

 

「精霊は歌う。大いなる力、すべての万物を司らん。その命、その魂、そしてその骸でさえも。

 

三体のモンスターを生贄に、今再び世界に飛翔せよ!

 

太陽神!! ラーの翼神竜!!!」

 

ラーの翼神竜【原作効果】

最上位の神・効果モンスター

星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

このカードは特殊召喚した場合、エンドフェイズ時に墓地へ送られる。

このカードはフィールド上に存在する限り、コントロールを変更する事はできない。

このカードは生け贄にできない。

このカードはフィールド上に存在する限り、

上級呪文・最上位の神のカードを除く罠・効果モンスターの効果を受けず、

それ以外の罠・効果モンスターの効果及び魔法の効果は発動ターンのみ有効となる。

(フィールド全域に及ぶ魔法の効果は通常通り受ける)

このカードの攻撃力と守備力は、このカードの生け贄召喚のために

生け贄にしたモンスター3体の元々の攻撃力・守備力をそれぞれ合計した数値になる。

自分フィールド上に存在するモンスターを生け贄にする事で、

このカードの攻撃力・守備力は生け贄にしたモンスターのそれぞれの数値分アップする。

このカードが墓地から特殊召喚に成功した時、次の効果から1つを選択して発動する事ができる。

●ライフポイントが1ポイントになるようにライフポイントを払って発動する。

このカードの攻撃力・守備力は払った数値分アップする。

このターンこのカードは相手フィールド上に存在する

全てのモンスターに1回ずつ攻撃する事ができる。

この効果が適用されたこのカードが「融合解除」の対象になった時、

この効果によってアップした攻撃力と払ったライフポイントは元に戻る。

●1000ライフポイントを払って発動する。

フィールド上に存在するモンスター1体を破壊する。

この効果を発動するターンこのカードは破壊されず、

このカードの戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。

 

「やっぱり……神の、カード……!」

 

 さ、流石にこの圧力はちょっと、辛いな……周りもザワザワしてるし……

 

「……! じ、十代……き、貴様…………何故そのカードを…………!?」

 

 準も、これは想定外、らしい……

 

「万丈目は知ってるだろ? 俺らのアカデミア時代にラーのコピーカードが持ち込まれた事件を。あの時俺がラーに認められたってことでペガサス会長が俺に渡したんだよ」

 

「…………」

 

 準も唖然呆然って感じ、かぁ……まぁ、流石にこれは……

 

「(……流石にレプリカだとは思うけど…………それでも……この圧力…………本気で押し潰されそうだ……!)」

 

 俺も冷や汗をタラタラと流す……背中にシャツが引っ付いてるけど、それが気にならないほどの圧力……!

 

「とうさーん! 神様出したからにはぜってー、負けるなよ~!」

 

「おう、勿論だぜ!ラーの第一の効果、その攻撃力と守備力は生贄となったモンスターの合計となる!」

 

攻撃力 1000+800+600=2400

守備力 500+600+800=1900

 

 な、何とか対処できそうな数値……

 

「更にラーの第二の効果、フレアスカラベを生贄にその攻撃力と守備力を吸収する!」

 

攻撃力 2400+500=2900

守備力 1900+500=1950

 

 …………じゃないな、うん。2900って、俺のデッキじゃあいつらじゃないと無理だろ……

 

「バトルだ! 俺はラーの翼神竜でスターダスト・ドラゴンに攻撃! ゴッドブレイズキャノン!!」

 

「くっ……うわあああああっ!?」

 

 耐えれるかと踏ん張ってみたが……そのとてつもない風圧に俺の体は思わず吹き飛ぶ。服もわずかに焦げている……これがラーの攻撃…………!

 

LP2000→1600

 

「大輔っ!?」

 

「う、うそだろ……たった400ダメージだけで…………これが……神の攻撃…………なの、か…………!」

 

「(おいコラ!闇のデュエルしてんじゃねえからもう少し弱めろって!)すまねえな、コイツは暴れん坊だから。じゃ、気を取り直して次はグラン・モールの攻撃だ! グラン・モールで月華竜ブラック・ローズを攻撃! その瞬間、効果を発動! 互いを手札に戻す!」

 

「……月華竜はエクストラデッキへ…………戻し……ます…………」

 

 俺は立ち上がりながら、デュエルディスクの自分の場に出していたブラック・ローズをエクストラデッキへと戻す……ぶっちゃけ、足がガクガク震えている。立ってるのがやっと、かもな…………

 

「大輔……大丈夫か?」

 

「…………あぁ。400ダメージでアレだけってことはライフが0になると相当凄い衝撃が来ると思うと、震えが止まらないよ……」

 

「そ、それならs「でもさ」っ!」

 

「神と戦えるなんて…………これ程までにワクワクするデュエルはそうない! ぜってぇに諦めねぇ! 俺は大丈夫ですから、ターンを続けてください!」

 

「だったら、気をつけてくれよ。俺も力を貸してもらっているだけで制御できるわけじゃないんだからな。俺はカードを二枚伏せてターンエンドだ!」

 

ラーの翼神竜 攻撃力2900

ネオスペース

ヒーローズ・ギルド

伏せ2枚

手札2枚

LP7000

 

「俺のターン、ドロー! …………スタンバイフェイズにリバースカードオープン! 活路への希望! 1000のライフを支払って十代さんとのライフとの差……1000ポイントにつき1枚ドローする! …………~っ!」

 

 ライフが減ると思わず俺は顔をしかめていたが、その場にしっかりと立ったまま相手プレイヤーである十代を見据える。

 

活路への希望(アニメ版効果)

相手よりライフが低い時に発動できる。

1000ポイントのライフを支払って、相手とのライフ差1000ポイントにつき1枚ドローする

 

大輔LP1600→600

 

 ライフは風前の灯火だし、減らしても関係ない!

 

「俺と十代さんのライフの差は6400! よって6枚のドロー!!」

 

手札5→11

 

「…………!(これ……よし!)メインフェイズ! 魔法カードハリケーンを発動! 全ての魔法・罠カードを手札に戻す!!」

 

「それは唯じゃ通さない!トラップ発動!無敵の英雄 インビンシブル・ヒーロー」

 

無敵の英雄 インビンシブル・ヒーロー(アニメオリカ)

通常罠

このターン、自分フィールド上の攻撃表示モンスターは戦闘で破壊されない(ダメージ計算は適用する)。

 

「このカードの効果によりこのターン、ラーは破壊されなくなる!」

 

「……これで戦闘破壊はダメか…………となると思ってました?」

 

 こんだけ引いといて、何にも対処法が無い事はない!

 

「なにっ……!?」

 

「それにチェーンして、手札からカードを1枚捨てて……速攻魔法、トラップ・ブースターを発動!」

 

トラップ・ブースター(調整版)

速攻魔法

手札からカードを1枚墓地に送ることで発動できる。

このターン、1度だけ手札から罠カードを発動する。

 

捨てたカード

・スター・ブラスト

 

 もう、ライフを考えるとこのカードは必要ないな。

 

「俺はこの効果で罠カードトラップ・スタンを発動! このターンの罠カードを全て無効とする!!」

 

「(っく!伏せてあるのは神の宣告だけど、此処で発動してライフを大きく削るほうが拙い!此処は……通すしか無い!!)発動するカードは……無い」

 

「(通った……それにさっきの感じ…………もしかして神宣とかのカウンター罠? どちらにせよ、これは好都合!)魔法カード、死者蘇生を発動! 俺はこの効果で超古深海王シーラカンスを蘇らせる! そして効果発動!」(手札5枚)

 

捨てた手札

・シーラカンス

 

「デッキに眠りし魚達よ、王の咆吼により姿を現せ!」

 

デッキから特殊召喚したモンスター

・竜宮の白タウナギ(チューナー)

・レインボー・フィッシュ

・サイレント・アングラー

(伏せモンスターが場にいる為3体まで)



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No.34 伝説への挑戦vs遊城十代4

大輔と十代の激しい攻防戦もいよいよ終盤……





果たして、この戦いを制するのは……どちらだ!!


「ラーがいるとはいえ、怒涛のシンクロ祭り相手に伏せカード無しは怖いぜ……」

 

「(確か、相手の手札はヒーローズ・ギルドにネオスペース、グラン・モールと、後神宣と思われる伏せカード1枚に何か分からない元々手札にあった1枚……でも手札誘発は俺の記憶の限りだとここで発動しないなら戦闘関連以外は無さそうだな)……装備魔法、幻惑の巻物を発動! 白タウナギに装備させて……属性を闇に変更! レベル4のレインボー・フィッシュに、闇属性となったレベル4の竜宮の白タウナギをチューニング!

 

天国と地獄の狭間にある世界、煉獄より姿を現せ!

 

シンクロ召喚! 煉獄の門番勤めし鬼の龍、煉獄龍オーガ・ドラグーン!!」

 

煉獄龍オーガ・ドラグーンATK3000

 

 まずはラーの攻撃力を超えておく! 次は特攻できるようなのを出す!

 

「更にセットしていたモンスター……チューナーモンスター、氷弾使いレイスを反転召喚! そしてレベル4サイレント・アングラーにレベル2の氷弾使いレイスをチューニング! 再び牙を向け、ブルー・セイリオス!」

 

天狼王ブルー・セイリオスATK2400

 

 お次は……破壊に対しての安心できる回答!

 

「そして魔法カード“星屑のきらめき”発動! このカードの効果で墓地の白タウナギとサイレント・アングラーを除外して……墓地のスターダストを蘇らせる!」

 

「これは……本気で拙いぜ。(だけど……)」

 

 今、手札に視線を一瞬向けた……? あるとするなら、戦闘フェイズに発動するカード位だろうが…………だが

 

「三度(みたび)飛翔せよ、スターダスト・ドラゴン!!」

 

スターダスト・ドラゴンATK2500

 

「…………(恐らく、元々握っている手札に……何かあるはず。でも、この手札じゃそれを防げない……それでも、俺の全力をぶつける!)俺は……手札を全て伏せて…………バトルフェイズ! オーガ・ドラグーン……神に攻撃だあっ!!」

 

オーガ・ドラグーンATK3000vsラーの翼神竜ATK2900

 

「その攻撃、ラーで受ける!」

 

7000-3000+2900=6900

 

「くっ!いきなりラーを倒してくるなんてな。流石だぜ!」

 

「神が力負けした……!?」

 

「っ……父さん…………」

 

「いっけぇ! 大輔!!」

 

「やっと、ダメージが通った……(けど、何故だろう…………このターンで倒せない感じがする……まぁ、それはこのデュエルじゃ、いつものこと!)続け、スターダストのダイレクトアタック! 響け、シューティング・ソニック!!」

 

「ライフで受ける!」

 

6900-2500=4400

 

「ぐううっ! まだだ! まだライフは4000以上残ってる!」

 

「(……これも通る…………! もしかしてあの手札……ジェントルーパー的な奴か?)次はっ……ブルー・セイリオスのダイレクトアタック!」

 

「(ここだ!)手札の護封剣の剣士の効果発動! 相手モンスターのダイレクトアタック時、守備表示で特殊召喚する!」

 

「っ……そっちでしたか…………けど、幸いにもセイリオスは攻撃力2400……そのモンスターの効果対象外です…………が、守備力が同じでは戦闘しても無意味。セイリオスの攻撃は中断! シーラカンスで護封剣の剣士へ攻撃!!」

 

「その攻撃、護封剣の剣士と受ける!」

 

「……やっぱり、最後まで届かなかった、か(折角のチャンスだったんだけど……仕方ない。後は十代の引きに掛けよう。恐らく、この場面を逆転するカードはアレの筈。でも、十代なら…………きっと……)……事前にお伝えします。オーガ・ドラグーンは俺の手札が0の時に十代さんの魔法・罠カードを無効にする事が出来ます。これでターンエンド!」

 

 フラグと言われようと、気にしない。俺はできる限りのことをするだけ!!

 

オーガ・ドラグーン(攻)

ブルー・セイリオス(攻)

シーラカンス(攻)

スターダスト・ドラゴン(攻)

伏せカード3枚

手札0

LP600

 

「へ、成る程な!(ラーの翼神竜は倒されてからが本番ってことは忘れてないか)だったら行くぜ!俺のターン……ドロー!!」

 

 さぁ、どうくる……?

 

「……俺はヒーローズ・ギルドを発動! オーガ・ドラグーンの効果はどうする?」

 

「(いや、ここじゃない……筈。狙い目は恐らくミラクルフュージョンだと思う……)通しますよ」

 

「ヒーローズ・ギルドの効果発動! 墓地に送られたのはシャドー・ミスト! シャドー・ミストとヒーローズ・ギルドの効果発動! シャドー・ミストが墓地に送られたことによりアナザー・ネオスを手札に! 更にヒーローズ・ギルドを破壊してシャドー・ミストを手札に!」

 

「(やはり止めるべきだったのか? ……いや、俺の勘をしんじる!)墓地に送られたのはメタボ・シャーク、魚族ですからそのまま墓地に!」

 

「俺はE・HERO アナザー・ネオスを召喚! 手札を一枚コストに!」

 

手札が捨てたカード

・シャドーミスト

 

 …………え?

 

「絶対無敵! 究極の力を解き放て! 解放せよ! 《超融合》発動!」

 

超融合【原作効果】

速攻魔法

手札を1枚墓地へ送って発動する。

融合モンスターカードによって決められたカードを自分フィールド上から1枚、

残りをフィールド上から選択して墓地へ送り

その融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。

このカードの発動及びこのカードで特殊召喚されるモンスターの特殊召喚に対して、

魔法・罠・モンスター効果を発動する事はできない(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)。

 

 嘘だろ!? ここでこのカード!?

 

「っ……超融合!?(しまった……そのカードだと……オーガ・ドラグーンの効果が使えない…………!)」

 

「このカードは互いのフィールド上のモンスターを融合し、新たなモンスターを融合召喚する! 俺はアナザー・ネオスとシーラカンス融合! 絶対零度の力を宿し、現われろ最強のヒーロー!E・HERO アブソリュートZERO!!」

 

「アブソリュートZERO!?」

 

 ま、拙い……!

 

「アブソリュートZEROでスターダスト・ドラゴンに攻撃! 瞬間氷結-Freezing at moment-!!」

 

「アブソリュートZEROとスターダスト・ドラゴンの攻撃力は同じだから相討ちになる。だけど……!」

 

「そうだ! アブソリュートZEROがフィールドを離れたことにより、効果発動! お前のフィールドのモンスター全てを破壊する! 絶対零度-Absolute ZERO-!!」

 

 破壊無効のスタダが居ないから無効にできない……ってか、ZEROの効果に使えたっけ?

 

「俺はネオスペースを発動! カードを一枚伏せてターンエンドだ!」

 

「ま、まだだ! 十代さんのエンドフェイズに永続罠“強化蘇生”! 俺の墓地からレインボー・フィッシュを蘇生させてレベルを1つ上げて攻守力を100ずつあげる!」

 

レインボー・フィッシュ☆4→5

ATK1800→1900(守800→900)

 

 ぶっちゃけ、壁の予定だ……シンクロ素材にできるといいけど…………

 

「レベル5のモンスター……新たなシンクロ召喚のためのカードか!」

 

「どうでしょうね……もう、大分シンクロしてしまって墓地に結構落ちてますから……引けるかどうか怪しいですよ…………」

 

 俺は苦笑いをしているとそれを見て居た十代に呆れられた……

 

「おいおい。でも、此処で新たなチューナーを前が引いたら面白いよな? さあ来いよ! もっとお前のシンクロモンスターを見せてくれ!」

 

 それ、本当に引けそうなフラグ立てないでください。お願いします、何でもしますから……

 

「ハハッ…………分かりましたよ……俺のターン、ドロー!」

 

手札0→1

 

「…………」

 

 俺はゆっくりドローしたカードを見る……

 

「……(さあ、一体何を引いたんだ?ワクワクしてくるぜ)」

 

「(このカード……!)……バトル! レインボー・フィッシュでダイレクトアタック!!」

 

ATK1900

 

「その攻撃、ライフで受ける!!」

 

4400-1900=2500

 

「ようやく、遊城プロのライフが初期値を下回った……それでも、大輔の方がピンチなのかな…………?」

 

「……カードを伏せてターンエンド!」

 

 可能性とすれば、このカードだけ、かなぁ

 

レインボー・フィッシュATK1900(DEF900)☆5

伏せカード3枚

強化蘇生(レインボー・フィッシュ)

手札0

LP600

 

「俺のターン! 俺のデッキ、この逆境をはねのけるカードを呼んでくれ!ドロー!!」

 

「(何を……何を引いた!)」

 

「俺が引いたカードは逆境の宝札だ! このカードは自分フィールド上にカードが存在せず、相手フィールド上に特殊召喚されたモンスターが存在する時、デッキからカードを二枚ドローする!」

 

逆境の宝札(アニメオリカ)

通常魔法

相手フィールド上に特殊召喚されたモンスターが存在し、

自分フィールド上にモンスターが存在しない場合に発動できる。

自分のデッキからカードを2枚ドローする。

 

「っ!?」

 

「そして死者蘇生を発動! 不死鳥よ、墓地から再び舞い上がれ! ラーの翼神竜!!」

 

「(まずい……これで俺の場のモンスターがやられたら…………いや、あのカードなら……まだ!)……チェーンは、ありません」

 

「ラーの翼神竜の第三の効果! 俺のライフを一になるように払い、その分の能力を得る!」

 

LP2500→1

 

ATK0→2499

 

「ラーの翼神竜でレインボー・フィッシュに攻撃!ゴッドフェニックス!!」

 

LP600-(2499-1900)=1



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No.35 伝説への挑戦vs遊城十代5

いよいよ終焉!

今回の話だけは序盤は三人称にしてあります。

それでは、(vs十代戦の)最終話、どうぞ!!!


「っ…………!」

 

 大輔は必死に耐えてたけど足に力が入らずにその場で倒れる……

 

「大輔!?」

 

 その光景を見た優也が思わずデュエルフィールドに駆け上がり、大輔の元に駆け寄る

 

「だい、じょうぶ……!」

 

 大輔はゆっくりと優也に肩を借りながらも立ち上がる。流石に十代も様子がおかしいと思ったのか声をかける

 

「おい、大丈夫か!?」

 

「え、ええ……俺は大丈夫ですから、ターンを進めて下さい」

 

「……分かった。そこまで言うなら止めないぜ。俺はカードを一枚伏せてターンエンドだ! 特殊召喚されたラーの翼神竜は墓地へと戻るぜ」

 

十代

手札0

LP1

ネオスペース

伏せ

伏せ

 

「…………ありがとう、優也。大丈夫だから……」

 

「……分かった。無理はすんなよ?」

 

 優也は心配な様子ながらも大輔から離れる。大輔は何とか足を踏ん張っていた。

 

「あぁ……行きます。俺のターン! …………俺は、魔法カード“貪欲で無欲な壺”を発動! これはメイン1の開始時にのみ発動でき、このターンのバトルフェイズを放棄して墓地の違う種族のモンスターを3体デッキに戻して2枚ドローする!」

 

「そのドロー、俺も便乗させてもらうぜ! 永続トラップ 便乗を発動! このカードは相手がドローフェイズ以外でカードをドローした時に2枚ドローする!」

 

「(止めたいけど……この伏せじゃダメ…………)…………良いですよ。俺は墓地の獣戦士のセイリオス、魚族のメタボ・シャーク、ドラゴン族のスターダストを戻して2枚ドロー! スターダストとセイリオスはエクストラへ」

 

手札0→2

 

「俺も二枚ドロー!(このカードは!)」

 

「さぁ、何をひいたんだ、大輔?」

 

「……まさか、戻した直後に来るなんて…………メタボ・シャーク召喚!」

 

メタボ・シャークATK1800

 

「発動するカードはないぜ」

 

「それじゃあ、メタボ・シャークの効果で墓地のレインボー・フィッシュと白タウナギを戻します……(皆、頼む……俺に力を!)このターン、バトルは出来ません。カードを伏せてターンエンド!」

 

大輔LP1

手札0

メタボ・シャークATK1800

伏せカード4枚

 

 

 

 

 

「俺のターン、ドロー!……此処まで粘ったんだ。とっておきのとっておきを見せてやる!」

 

「っ! ラーの翼神竜以上のとっておきがあるんですか!?」

 

「その通り! 俺はミラクル・フュージョンを発動! 墓地のE・HERO ネオスとラーの翼神竜をミラクル・フュージョン!!」

 

「神との……融合!?(何か……出来る事は…………!アレがある……けど…………いや、今の十代さんなら……きっと…………)……リバースカード、“最終同調”を発動」

 

「っ……?」

 

 このカードを使うしかない……! 俺の嫌な予感がそう警鐘を鳴らしている。

 

「このカードの効果で俺はデッキの白タウナギと場のメタボ・シャークで、スターダストをシンクロ召喚扱いとして特殊召喚します。そして、このターン、特殊召喚したモンスターにカード効果の破壊耐性を与える代わりに攻撃宣言の出来ない効果も与えます。更に特殊召喚したターンのエンド時に場に残っていれば除外され、俺は1000のダメージを受ける事になります……」

 

 

最終同調(オリカ)

通常罠

相手がモンスターの召喚・特殊召喚または、特殊召喚を含む魔法カードを発動した時に発動できる自分の場とデッキからチューナーモンスターとチューナー以外のモンスターを除外しエクストラデッキ・墓地からスターダスト・ドラゴンをシンクロ召喚扱いとして特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターはカード効果では破壊されないが、攻撃宣言が出来ない。

また、特殊召喚したモンスターはターンの終わりに場から除外し、シンクロモンスターの元々の持ち主は1000ポイントのダメージを受ける。

 

 

 カード説明に俺以外の全員が驚きを隠せていないようだ……

 

「大輔!? どういうことだよ!!」

 

「なに……最後の決着に十代さんは本気を出すと言っていた。それなら俺もそれ相応の返しをしないと……と思っているだけさ。それに、ただ負けるためだけに発動した訳じゃない。リバースカードオープン! 非常食! この効果で最終同調を墓地に送ってライフを1000ポイント回復する。これで俺のライフは1001、バーンダメージを受けても残る数値になった。それに、バーンダメージを受けるのは場から除外された時。つまり……戦闘で破壊されて墓地に行った時や自分で墓地に送った時…………そのデメリットは関係無くなる……最後の決着の為……来てくれ、スターダスト!」

 

大輔LP1001

スターダストATK2500

伏せ2

 

 ぶっちゃけ、片方は残す予定だったけど……一応ブラフでもう片方も残しておこうかな…………

 

「! …………いいぜ、その全力に俺の全力だ答えてやる! 太陽の化身たる最高神よ、宇宙を守りし英雄と混じりて、神の戦士を創造せよ!」

 

融合召喚! 太陽の戦士、E・HERO アトゥム・ネオス!!」

 

アトゥム・ネオス(オリカ)

☆12 神属性 戦士族

ATK4000 DEF4000

『E・HERO ネオス』+『ラーの翼神竜』

このモンスターは融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚できる。また、このカードは自身の効果か最上級呪文でのみ墓地から特殊召喚できる。

(1):融合召喚に成功したターンの次の自分のスタンバイフェイズまでの間、魔法・罠・効果モンスターの効果を受けない

(2):1ターンに1度、自分の墓地のモンスターを任意の数除外する事で発動できる。相手の場のカードを除外した数破壊する。

(3):このモンスターが墓地に送られたターンの次のスタンバイフェイズに自分の手札のHEROと名の付くモンスターを墓地に送ることでこのモンスターを墓地から特殊召喚できる。

 

「これが……新しい十代さんのエース…………!」

 

「行くぜ、アトゥム・ネオスの効果発動! 1ターンに1度、墓地のモンスターを除外することで除外した枚数分相手フィールド上のカードを破壊する!」

 

「なっ!? ……スターダスト・ドラゴンがいる中で発動するってことは!!」

 

「当然、アトゥム・ネオスも神の力を受け継いでいる! このカードは融合召喚してから次の俺のスタンバイフェイズ時まであらゆる効果を受けなくする! つまり、スターダスト・ドラゴンで無効にすることはできない!」

 

「っ!!(アバターと似た耐性!? 俺の……負けか……)」

 

「俺は墓地のアクア・ドルフィンとブラック・パンサーを除外して二枚の伏せカードを破壊! ラストバトルだ!アトゥム・ネオスでスターダスト・ドラゴンに攻撃! ラス・オブ・ソーラー・ネオス!」

 

「……(破壊された伏せカードは魂の一撃とブラフのトランスターン…………あと一手届かなかった、か)くっ……うわあああっ!」

 

 ラーの時より風圧は収まってたが…それでも、俺のLPを削るには十分すぎるダメージを受けて、俺の体は少し吹き飛んで仰向けで倒れる

 

LP1001→0

 

遊城十代 win

 

「ガッチャ! 楽しいデュエルだったぜ!」

 

「は……はは、かんっぜんに俺の負け、だったなぁ。流石は伝説のデュエリストの十代さんだ!」

 

 俺は仰向けで倒れたまま空笑いをしてしまう。それほどまでに、十代のLP1……たったの1が削り切れなかった……ブラフとは言え、あれも墓地に送った方が……いや、それはそれでだめだ。スターダストがやられる。魂の一撃も墓地に送ればワンチャン、だったか……でも、攻撃力4000なんて、俺のデッキだとどうしても出せないよな……

 

「そんなことねえよ。お前だって、すっげー強かったぜ。どっちが勝つかわからない勝負だった」

 

「…………ありがとうございます。……あ、そうだ。ガッチャ! 次戦うときあったら……絶対に負けないですよ!」

 

 俺は立ち上がって軽く微笑みながら十代の決めポーズをやり返す。

 

「おっ! ソイツは楽しみだ。だけど次デュエルしても俺が勝たせてもらうぜ!」

 

 そんなこんなで俺達ハートランド学園組とデュエルアカデミアとの交流戦を無事に終えたのだった…………



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No.36 交流戦後日談(主にその日の夜)

WDC予選が次の話だと言ったな。あれは嘘だ

\デデーン/












と自作の効果音(リアルではこんなの作ってないですが)で誤魔化したところで……え、誤魔化しきれてない?

……えーとですね、実は十代戦後にどうしても入れたかった話があったので、1000字程度ですが入れました。

どーっしっても入れたかったんです!
今後の展開で絶対に使うフラグなので入れておかなくてはと思ってました。

短いのでWDC予選の方に入れようか迷ったんですが……WDCとの関連性は一切なかったので、こちらに組み込みました。ご了承くださいませ!!

あ、それと予定と違って6日連続投稿になってるのは偶然です。偶々書いてただけなので。次回からは本当に不定期になりますので、その辺もご了承ください。
(コラボの方も頑張って進めてるんですからね?本当ですからね?)


 デュエルが終わったのだが、すでに日は沈んでいた事もあり、俺達は1日だけアカデミアのある島に泊まることになった。そして、俺は今灯台の下にいた。と言うのも……

 

 

「すまねぇな、大輔。久しぶりに遊斗と話をしててな……少し遅れた」

 

「いいんすよ。息子さんと話が積もる事もあるでしょうからね……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

十代さん」

 

 そう、俺が会っているのは十代本人だ。色々話をしたくて、デュエルが終わった時に話がしたいと伝えておいたのだ。

 

「それで……どういった話なんだ?」

 

「はい、実は…………」

 

 俺は、十代に素直に全てを話すことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大輔が……異世界の人間だった、か…………」

 

「はい。勿論、信じてくれとは無理には言いませんけど」

 

 十代の言葉に俺は素直な感想をのべる。実際、社長も俺のことを全力で戸籍調べたり過去の戦歴なんかも洗ってたんだよな。もっとも……そんなので情報が出たらそれはそれで厄介事になるんだけど……

 

「……信じるさ。遊星しか持っていない筈のスターダストのカードを持ってること……それが俺にとっては充分すぎる位にお前の話を信頼できる材料だからな」

 

「ありがとうございます……!」

 

「それで……今後の流れとかは知ってるんだよな? なら、それを止めると言うのは……」

 

「それはダメです。それによって……俺と言う存在が及ぼした影響が更に酷くなる可能性だってあります」

 

「だが……この先のことを考えても……WDCには参加するんだろう?」

 

「えぇ。当然予選は通過するつもりです。でも……本選ではある人物の自主棄権を狙います」

 

「そうか……」

 

「はい。それが俺に出来る最善の手であり……自主棄権してもらった人物に協力を仰いで根本を何とかしてもらうつもりです」

 

「分かった。お前がそこまで考えてるなら俺は何も言わねぇ…………あ、そうだ」

 

 ふと、十代がある1枚のカードを見せてくれた。

 

「これは……」

 

「俺が少し前に精霊達の世界に行ったときにな、拾ったんだ。何かの役に立つと良いんだが……」

 

 俺はそれを受け取り、表面を見てみる……が、黒縁以外は何も見えない…………テキストも絵も書かれてないカードだった。

 

「コイツが覚醒するときは……恐らくだが、持ち主の未来の道標になるもの……だと思うんだ」

 

「未来の……道標?」

 

 なるほど、全くわからんぞ! な感じだけど……とりあえず役に立つカードだと嬉しいなと思いながら俺はカードをポケットに仕舞った。

 

 

 

「バトル! ズババジェネラルで直接攻撃!」

 

京LP1500→0

 

「あー……負けちゃったッス……」

 

「へっへへー、どうだ!」

 

「……何があった」

 

 俺は自分と優也にあてがわれたラーイエローの寮室にいる……のだが、そこでは丸藤京と優也がテーブルデュエルをしていて、優也が勝ったところだった。

 

「あ、大輔! いやぁ、やっぱり負けたままだと嫌だったから京に再戦申し込んだんだ! ちょうどラーイエローだったしな!」

 

「そう、だったのか」

 

「もうちょっとだったんスけどねぇ、楽しかったっスよ!」

 

「俺もだ! また会えたらデュエルしようぜ!!」

 

 ……なんと言うか、平和だな…………



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第1章 WDC編
No.37 WDC予選開幕!!


はいさーい、ようやくWDC編突入ですよっ!!!

今回の大輔は色々なデッキを持って予選に挑んでます。
ちなみに、こういった質問が(こちらの世界のWDC運営へ)実際にあった模様


運営Q&A

Q.予選中、別のデュエリストとデュエルしていた相手が自分とのデュエルではデッキを変えていたのですが、これはダメなんじゃないですか?
A.本戦では固定としますが、予選では問題はありません。







Q.3戦マッチの時にデッキが変わってたんですが、警告していただけませんか?
A.調整中です。


 大輔が異世界の住人……霊夢とのデュエルをしているちょうどその時、ある場所では、一人の青年と一人の男がデュエルをしていた。しかし、男の肩には82の刻印が印されていた……

 

「オラッ! バトル行くぜ! No.82ハートランドラコで直接攻撃!!」

 

「うわああああっ!?」

 

青年LP1800→0

 

 そして、男の操るNo.モンスターが青年のLPを削りきった……

 

「へっへへ……さぁ、約束通りにお前のカードとハートピースを渡してもらおうかぁ!!」

 

 そう言うと、男は青年の持つエクシーズモンスターカードをひったくったのだった……

 

「あっ!」

 

「よっえぇなぁ……ま、折角だ。このカードは俺が使ってやるよ。ありがたく思いな!」

 

 男はそう言うと青年を足蹴にしてその場を去っていったのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、そういや結局ハートピースを賭けたデュエルじゃ無かった、んだよな……」

 

 俺は歩いているとふと、先程のデュエルを振り返ってそう呟くと、ちょっとだけ肩を落とした。

 

「まぁ、残念だったけど……良い思い出にはなった……かな、うん。さてと…………改めてデュエルの相手を探さないと……」

 

 俺が歩いていると、突然背後から何者かの声が聞こえてきた。

 

「そのデュエルディスク……君もデュエリストっスね?」

 

 何か聞きなれた声に振り返る……と、そこに居たのは…………

 

「え~と……確か丸藤翔さん、でしたよね? 京のお父上で、デュエルアカデミア本校のデュエル論の講師をされてるとお伺いしましたよ」

 

「京から話は聞いてるっスよ。確か大輔君だね」

 

 そう、十代の弟分である丸藤翔だ。(そういや、ティラノの息子も会場に居たよな……アイツとも会えるかな?)

 

「君の事はアニキからも聞いてるっスよ。将来有望なデュエリストだって言ってたっスからね。生憎と、あの時は会議があって本土の方に言ってたもんだから一度君に会ってみたかったんス」

 

 そ、そこまで言われてたのかよ……でも、そんな言い方をするってこたぁ…………?

 

「デュエリストならば、言わずもがな……っスよね?」

 

 そう言って翔はデュエルディスクを構えた…………あぁ、やっぱりそう言うことか。

 

「まさか、アカデミアの講師の方がWDCに参加してるとは思ってなかったですよ?」

 

 俺も翔にそう言いながらデュエルディスクを構える。

 

「一応、生徒らが禁止行為で騒動を起こさないか監視するっていう名目で参加してるっスからね……でも、個人的に戦いたいと言う方が大きいっスよ!」

 

「「デュエル!!」」

 

先攻 大輔LP4000 vs 翔LP4000 後攻

 

 先攻は俺かぁ……最近作った色々なデッキをWDCの予選用に使おうと持ってきたけど、どのデッキだったかな……?

 

「俺のターン、ドローっ!!」

 

 俺は引いたカードを確認する……と、スグにこのデッキのコンセプトを思い出した。そういや、こんなデッキだったな……翔相手だと有利とも不利とも言えない微妙な感じだけど……勝ちに行く! まずはその為の下準備だな。

 

「俺はモンスターをセット、カードを2枚伏せて永続魔法“つまずき”を発動。ターンエンドだ」

 

大輔LP4000

手札2

???

つまずき

伏せカード

伏せカード

 

「つまずき……表示形式のコントロールを重視して制圧するタイプの様っスね…………ボクのターン……ドロー!」

 

 さて、と……翔のデッキは何デッキかなぁ?

 

「行くっスよ。まずは手札抹殺を発動するっス。互いに手札をすべて捨てて同じ枚数ドローするっス」

 

 む、これは面倒な……

 

大輔の捨てたカード

・つまずき

・マーダーサーカス

 

翔の捨てたカード

・ライトパルサー・ドラゴン

・ドル・ドラ

・ハウンド・ドラゴン

・暗黒竜コラプサーペント

・レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン

 

 なるほどぉ。【裏サイバー】かな? ハウンド・ドラゴンなんて採用するってこたぁ

 

「なるほど、つまずきを主力としたデッキの様っスね?」

 

「そういう丸藤さんも……それは、裏サイバーデッキっぽいですね」

 

「そうっスよ。兄さんから正式に受け継いだこのデッキはボクの誇りっス。遊斗君を倒した実力、見せてもらうっス!」

 

「「ドロー!!」」

 

手札

大輔0→2

翔0→5

 

「手札から速攻魔法サイクロン! つまずきを破壊するっス!」

 

 うーん、さすがにそこが狙われるよなぁ……

 

「そしてサイバー・ダーク・ホーンを通常召喚! 効果でハウンド・ドラゴンを装備するっス!」

 

サイバー・ダーク・ホーンATK800→2500(ハウンド・ドラゴン装備)

 

「こいつは貫通効果を持つっスよ。バトル行くっス! ホーンでセットモンスターに攻撃!! ダーク・スピア!!」

 

???→荒野の女戦士DEF1200

 

大輔LP4000→2700

 

「荒野の女戦士のモンスター効果! デッキからレベル4以下の戦士……ドリーム・ピエロを特殊召喚!」

 

ドリーム・ピエロATK1200

 

「あちゃあ……そっちが本命かぁ……カードを2枚伏せて終了っス」

 

翔LP4000

手札1

サイバー・ダーク・ホーンATK2500(ハウンド・ドラゴン装備)

伏せカード

伏せカード

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札2→3

 

 さて、こいつが生き残ったわけだが……サイバー・ダークモンスターは身代わり効果があったよな…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦闘破壊に対しては!!

 

「俺はドリーム・ピエロを守備表示に! そして効果発動! サイバー・ダーク・ホーンを破壊する!」

 

「むぅ……サイバー・ダーク達は戦闘には耐性あるっスけど、効果破壊じゃあ仕方ないっスね……」

 

 とりあえずは一安心、かな? 手札にこいつもきたし!

 

「俺はドリーム・ピエロをリリース! ホルスの黒炎竜LV6をアドバンス召喚!」

 

ホルスの黒炎竜LV6ATK2300

 

「う、これはまた厄介なモンスターを出してきたっスね……」

 

「バトル! ホルスで直接攻撃!」

 

「……そのまま受けるっス」

 

翔LP4000→1700

 

 通ったのか……「ダメージ適応直後ダメージ・コンデンサー発動!」!?

 

「手札を1枚捨てて受けたダメージ以下の攻撃力のモンスターをデッキから特殊召喚できる! サイバー・ダーク・キールを特殊召喚!」

 

サイバー・ダーク・キールATK800

 

捨てた手札

・サイバー・ダーク・エッジ

 

 こいつは驚いた……あれって通常召喚じゃないと効果が意味ないんじゃあ……?

 

「……ターンエンド」

 

大輔LP2700

手札2

ホルスの黒炎竜LV6ATK2300

伏せカード

伏せカード

 

「ドロー!」

 

手札0→1

 

「伏せていた魔法カードサイバーダーク・インパクト!発動!!」

 

 うわ、それ伏せてたのかよ!?

 

「墓地と場にいるホーン、エッジ、キールをデッキに戻して……来てくれっス! 鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン!!」

 

鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴンATK1000

 

「サイバー・ダーク・ドラゴンのモンスター効果っス。墓地のライトパルサーを装備。さらに墓地のモンスターの数だけ攻撃力が上がるっス」

 

鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴンATK1000→3900(ライトパルサー・ドラゴン装備)

 

「攻撃力……3900……!」

 

「バトル行くっス! サイバー・ダーク・ドラゴンでホルスを攻撃! フル・ダークネス・バースト!!」

 

「ぐっ……」

 

LP2700→1100

 

「カードを伏せて、ターンエンドっすよ」

 

翔LP1700

手札0

鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴンATK1000→3900(ライトパルサー・ドラゴン装備)

伏せカード



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No.38 WDC予選1stデュエルvs丸藤 翔 そして、No.遭遇

「俺のターン、ドロー」

 

手札2→3

 

 さて、と……ちょーっとライフが危ないけども……まぁ、まだ間に合うかな? 今は耐える!

 

「俺はモンスターセット、カードを1枚追加で伏せてターンエンド!」

 

大輔LP1100

手札1

???

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

「ぐぬぅ……まだ伏せてくるっスか…………ドロー! ……ここは攻めるっス! サイバー・ダーク・ホーンを通常召喚! 効果でハウンド・ドラゴンを装備するっス!」

 

サイバー・ダーク・ホーンATK800→2500(ハウンド・ドラゴン装備)

 

 おっと、決めに来たか?

 

「バトル! ホーンでセットモンスターを攻撃!!」

 

 けど、攻めすぎだぜ!!

 

「リバースカードオープン! “進入禁止!No Entry!!”! 攻撃宣言してきたモンスターをすべて守備表示に!!」

 

「くっ……流石に通してくれないっスか……「更に伏せカードオープン!」!?」

 

 生憎と、これで一掃する!!

 

「“断頭台の惨劇”!! フィールド上のモンスターが攻撃表示から守備表示になった時、その守備表示となったモンスターすべてを破壊する!!」

 

「なっ!?」

 

 さぁ、これで一掃できた。問題はあの伏せカードだけど……大丈夫そうかな?

 …………え、ミラーフォースでおk? 何を言っている。あんな発動確率の低いカード入れると負けるかもしれないだろう? 入れてもネタ要員だ。

 

「くぅ……してやられたっスね……でも、ライトパルサーのモンスター効果発動っす! フィールドから墓地に送られたんで、墓地から“レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン”を蘇生するっスよ!」

 

レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンATK2800

 

 あ、そういやそんな効果あったなぁ……まぁ、問題はない。

 

「ターンエンド!」

 

翔LP1700

手札0

レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンATK2800

伏せカード

 

 伏せカードだけが心配要素だけど……決めに行く!

 

「ドロー!」

 

手札1→2

 

 よっし、これなら後欲しいのは……!

 

「俺はモンスターをセット。更に……魔法カード“太陽の書”、発動! 今伏せたセットモンスター……“メタモルポッド”を反転させる!」

 

メタモルポッド ATK700

 

「メタモルポッドのスキル、互いに手札を捨てて5枚ドローする。互いの手札はゼロ……」

 

「純粋にドロー出来る、と言うことっスね」

 

「「ドロー!!」」

 

 よし、このターンで決めに行く!後は……

 

「セットモンスターを対象に2枚目の太陽の書! 反転させるのは……」

 

X・E・N・O ATK200

 

「なっ……!!」

 

「『X・E・N・O』のモンスター効果により、翔さんの場のレッドアイズをエンドフェイズまで俺の場に移します。そしてこの子に直接攻撃権を付与!」

 

「クッ……」

 

 さてと……あとはあの伏せカードだけども…………【サイバー・ダーク】……か。あのカードは警戒しておくべきかな? 幸いにもそれ対策は一応仕込んであるけど…………ぶっちゃけ、エクストラ枠が余っただけとも言う……

 

「バトル! レッドアイズ・ダークネスメタルで直接攻撃!」

 

「リバースカードオープン! “パワー・ウォール”! デッキから任意の枚数を墓地に送ることでその分受けるダメージを枚数×100減らす! 僕が墓地に送るのは……21枚ッス!」

 

墓地に送られたカード

・いっぱい

 

 おう、作者。手抜きすんなや

 

[作者:嫌だよめんどうくさい。どうせ終わらせるなら手っ取り早くね。俺はこれからD○9で死神の首飾りをツモりにいく仕事があるんだから]

 

 おい、執筆しろよ!!

 

翔LP1700→1000

 

 ……っと、作者にツッコミを入れてるうちになんとも言えないダメージが入ったな……まぁ、問題はないわけだが。

 

「これで耐えきれるライフは残したっスよ! ここからどうするんすか?」

 

「いーえ、残念ながらこのターンで決めに行きます! 手札を1枚墓地に送り、速攻魔法“マスク・チェンジ・セカンド”発動!」

 

「っ……!?」

 

「この効果により場のメタモルポッドを墓地に送る事で、デッキからそれよりもレベルの高いM・HEROを呼び出せる!!」

 

「なっ!? 初めて聞くHERO!?」

 

 あ~……そういや、あの時あの場に居なかったのか…………

 

「地の力持ちし壺よ、その仮面の力により鉱石の名を持つ仮面へと生まれ変わらん! 変身召喚!

 

戦場に終焉を! “M・HEROダイアン”!」

 

M・HEROダイアンATK2600

 

「……残念っスね。あともう少しだったと思ったんスけど…………」

 

「いえ、とてもお強かったです。ダイアンでラストアタック!」

 

翔LP1000→0

 

Win 大輔

 

「いやあ……見事なまでに完敗っスよ」

 

 翔はD-ゲイザーを取ると笑ってそう話しかけてきてくれた。

 

「いえいえ、こちらも攻撃を受けるのに必死でしたから……」

 

「あんまり卑下せずに胸を張ってほしいッスよ……それじゃ、勝者にはご褒美っス」

 

 そういって、翔は俺にハートピースを渡してくれた。

 

「それじゃあ、君が勝ち上がるのを楽しみにしてるっスよ!」

 

 そういって翔は爽やかな笑顔と共に去っていった……

 

「……しょっぱなからこんなことになるなんてな…………まぁ、ハートピースをゲットしたし、文句は無いわけd…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は ま ら ね ぇ ! !

 

「おいおい……まさかとは思うが…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同 じ 形 の ピ ー ス じ ゃ な い か ! ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

『ま、マスター……さすがにソレは事故だよ、うん』

 

 プルートの励ましがとてつもなく心に染みるなぁ…………と感じていると、何処かで喧騒が聴こえてきた。

 

『マスター……これ、No.の雰囲気だよ!!』

 

「……よし、○るか」

 

 ちょうどいい。そのNo.使いで憂さ晴らししてやる……!

 

『(……ボクが言うのも変だけど…………No.使いの人逃げて超逃げて!)』

 

 

 

 

 

 俺がその場に向かうと、そこにいたのは……

 

「No.82で直接攻撃ぃ!!」

 

「っ……キャアアアア!」

 

LP2000→0

 

 ハートランド学園の女生徒1人がNo.によって止めを刺されていた瞬間だった。

 

「はっはっは! この俺様に勝てる奴なんぞいるかってんだ! おら、カードをよこs……!?」

 

 もうね、俺ブチギレちゃったんだよね……本当なら別の奴用に使う予定だったデュエルアンカー(こんなこともあろうかと神様がそれ用の機械作ってたんだよ、マジ神様空気読めてる)を発射させていた。

 

「な、なんだこれ……」

 

「貴様、No.使いだな?」

 

 俺は目の前の男に話し掛けながらもプルートへの目配せも忘れない。

 

「(あの空間にしてくれ、ケリを手早くつけるからプルートには負担は掛けない)」

 

『(りょうかーい。カードを奪うような奴はさっさと片づけていいと思うよ)』

 

 実はあの遊馬との2回目のデュエルの後、しばらく能力が使えないという事態に陥ってたらしく、仕方ないので霊夢が帰った後は精霊界で少しの間休憩を取ってもらっていたんだよな。

 と、いうことでプルートの能力(ちから)によりしばらくの間は俺とプルート、そしてNo.に憑りつかれた男だけが動ける状態に……まぁ、この男は全く気にしてない様子だがな。

 

「ふん、という事は貴様もNo.を持っているのか、丁度いい! 貴様のNo.とハートピース……根こそぎ奪ってやる!!」

 

「やれるもんならやってみろ……」

 

「「デュエル!」」



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No.39 WDC予選2ndデュエル 希望を持って進め、その未来へ

はい、なんだかんだで本編は1か月ぶりの投稿になりますかね。

今回はNo.82の(デュエル中の)登場回です。ここでNo.82のおさらいをOCGでしておきましょう。(OCG効果+No.耐性ですので)

No.82 ハートランドラコ
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/ドラゴン族/攻2000/守1500
レベル4モンスター×2
自分フィールド上に魔法カードが表側表示で存在する限り、
相手はこのカードを攻撃対象にできない。
また、1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
このターン、このカード以外のモンスターは攻撃できず、
このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる。
(遊戯王ウィキよりそのまま掲載)

今回の注目すべきは2点。『攻2000』と『このカードは相手プレイヤーに直接攻撃できる』……そしてこれが生きてくる部分がもはや慣れてきた(慣れたらダメだと思うけど……)No.耐性と、同じく慣れてきた初期ライフ値の量ですね。実は、あるデッキと最凶コンボが出来る組み合わせだったりします。

どのような組み合わせか、どのようなコンボか……それを見る前にある程度予想を立ててから見て下さい。(この話の序盤に分かってしまうので)
筆者とのお約束ですよ?


あ、誤字脱字やプレイングミスがあったら教えてくださいね。出来るだけこれらは無いように努めてはいますが……(今までもガバガバにあったのをオリジナル設定で凌いでる計画性のなさが滲み出ている作者が何を言う)


「「デュエル!」」

 

男LP4000 vs 大輔LP4000

 

「先攻は俺だ、ドロー!」

 

 先攻は相手……まぁ、今回の手札なら攻撃出来る後攻の方が良いかな。

 

「ふん……魔法カード“トレード・イン”を発動だ。手札の“ダーク・ホルス・ドラゴン”を墓地に送って2枚ドロー…………モンスターとカードを1枚ずつ伏せてターンを終えるぜ」

 

男LP4000

手札4枚

???

伏せカード

 

 手札交換だけで終わらせた、か……まだ何とも言えんな。

 

「俺のターン、ドロー」

 

 ふむ……この引きならば……面倒だし一気にやるか

 

「バトルフェイズまで纏めて行うがそれまでに発動するカードはあるか?」

 

「……いや、ないぜ」

 

 言質は取った。やっておくか。

 

「俺は魔法カード“愚かな埋葬”でデッキからモンスターを1体墓地に。手札の“紋章獣レオ”を墓地に送って“紋章獣アンフィスバエナ”を特殊召喚。レオの効果で“紋章獣エアレー”を手札に。そして手札の“ゾンビ・マスター”を召喚。ゾンビ・マスターのモンスター効果で手札の“紋章獣ツインヘッド・イーグル”を墓地に送って愚かな埋葬で墓地に送った“馬頭鬼”を特殊召喚。魔法カード“紋章蘇生”発動。墓地のレオを蘇生。そして手札のエアレーを特殊召喚。エアレーと馬頭鬼でオーバーレイ。“ラヴァルバル・チェイン”。ゾンビ・マスターとアンフィスバエナ、レオでオーバーレイ、“武神姫-アマテラス”。チェインの効果。デッキからゾンビ・マスターを墓地に送る」

 

武神姫-アマテラスATK2500

ラヴァルバル・チェインATK1800

 

 よし、とりあえずの陣営は完成。あとは……あの伏せカードとセットモンスター、か。

 

「バトル、チェインでセットモンスターを攻撃」

 

???→キラー・トマト

 

「“キラー・トマト”のモンスター効果でデッキから“首領・ザルーグ”を特殊召喚するぜ!」

 

首領・ザルーグATK1400

 

 ……ほう、これはまた珍しいものを……となれば攻撃は仕掛けるけど……

 

「アマテラスでザルーグを攻撃!」

 

「“攻撃の無敵化”発動! ザルーグを戦闘破壊から護るぜ!」

 

 おっと、そっちが入ってたのか。和睦かと思ったが……

 

男LP4000→2900

 

「ターンエンドだ」

 

大輔LP4000

手札0

武神姫-アマテラスATK2500

ラヴァルバル・チェインATK1800

 

 まあ、アイツの使っていたNo.があれならとりあえず何とかなりそうだし……うん。伏せカードがないのは……多分大丈夫。多分……

 

「俺のターンだ、ドロー!」

 

手札4→5

 

「魔法カード“エクシーズ・トレジャー”発動! お前の場に2体居るから2枚ドロー!」

 

手札5→4→6

 

 おっと相手も入れているのか。これ、最近また価格がだいぶん上がってて1枚7000円してたぞ……安い時(1枚3000円)に買ってよかったな、うん。

 

「ふふふ……いくぞ! 魔法カード“黒蠍団召集”発動! これにより我が手札から黒蠍たちを特殊召喚する!」

 

黒蠍-棘のミーネATK1000

黒蠍-罠はずしのクリフATK1200

黒蠍-強力のゴーグATK1800

黒蠍-逃げ足のチックATK1000

 

 

 出た、黒蠍デッキの圧倒的手札消費カード!!

 

「さて、これが俺のNo.の力だ! 俺はザルーグとミーネでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

我が力、今ここに見せる! “No.82ハートランドラコ”!」

 

No.82ハートランドラコATK2000

 

 ハートランドラコ……か。直接攻撃モンスターだったな。その代わり、他のモンスターでは攻撃出来ないという制約があるが……でも、この世界でのこいつは強いよな……しかも、組み合わせてるデッキが黒蠍、か。なるほど、ある意味あってるな。

 

「俺はさらに魔法カード“命削りの宝札”発動! デッキから5枚ドロー!」

 

 ……は? まじかよ……

 

手札0→5

 

「ふふふ、我がデッキはお前を倒せと言っている! 2枚の魔法カード“トランス・ターン”発動! クリフとチックをリリース! 再び我が場に現れよ! ミーネ、ザルーグ! 手札の魔法カード愚かな埋葬によりデッキからゴーグを墓地に送る!」

 

 ……面倒だなあ、色んな意味で。それに……まだ通常召喚権を使ってない……!

 

「俺は此処でダーク・グレファーを召喚! そしてダーク・グレファーとザルーグ、ミーネでオーバーレイ! 武神姫-アマテラスをエクシーズ召喚!」

 

 ……さて、問題は此処からどうなるのか……ってか、普通に強いんだけどなあ、相手のデッキ……

 

「魔法カード“蛮族の狂宴Lv5”発動。墓地からゴーグを特殊召喚! そして2体のゴーグでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

闇夜に煌めく4つの眼、そして猛々しく揺らめく炎を纏いて今ここに現れよ! No.14 強欲のサラメーヤ!」

 

No.14 強欲のサラメーヤATK2500

 

 ……ふぁ!? おいおい、No.のカード2枚も持ってんのかよ!!

 

「ふふふ、俺はハートランドラコのモンスター効果発動! こいつのみに攻撃権を集中させることで直接攻撃権を得る!」

 

 ……え?

 

「バトル! 相手に直接攻撃!」

 

大輔LP4000→2000

 

 ちょっと相手の攻撃が痛いが……でも、まさかそう来るとは思わなかったな。全員倒されると思ってたが……

 

「俺はこれでターンエンドだ!!」

 

男LP2900

手札0

No.82ハートランドラコATK2000

武神姫-アマテラスATK2500

No.14 強欲のサラメーヤATK2500

 

 ……さぁて、問題は此処からだな。手札は現在0。俺の場には相手よりも攻撃力の劣っているモンスターが2体。そして相手の場には2体のNo.…………いや、考える為にもとりあえず、何かドローしないと始まらないな……

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札0→1

 

 俺は引いたカードに目をやる…………おっと、この手札はありがたい!

 

「まずはチェインの効果発動! デッキからゴブリンゾンビを墓地に! そして魔法カード“エクシーズ・ギフト”を発動! アマテラスのオーバーレイユニットを2つ消費して2枚ドロー。レオの効果でデッキからエアレーを手札に!」

 

 ……引いたカードにこれとこれがあるとはね。今回は運がかなり向いているようだ! となれば出すのは……

 

「魔法カード“高等紋章術”発動! 墓地の紋章獣2体を特殊召喚し、その特殊召喚したモンスターでエクシーズ召喚を行える! 俺は墓地のエアレーとアンフィスバエナを特殊召喚しオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!!

 

こい、その能力(ちから)を天に委ね、発揮せん!No.85クレイジー・ボックス!!」

 

No.85クレイジー・ボックスATK3000

 

「それが貴様のNo.か!」

 

 このカードを先に使っても良いんだが……とりあえずこれから、かな?

 

「俺はクレイジー・ボックスのモンスター効果を使用。ダイスを1回振ってそれに応じた結果が効果として発揮される!」

 

ダイスロール結果

1d6=4

 

適応効果

・4:フィールド上のカード1枚を選び、その効果をターン終了時まで無効にする。

 

 っと、これか…………一番困るな。どの効果を無効にするか……アイツのNo.を選択して破壊できる様にしても……どちらかは効果が生き残るし……そもそも、クレイジー・ボックスが攻撃できなくなる。クレイジー・ボックスを選択して攻撃できる様にしても、やっぱりどちらかは生存する…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 いや、待てよ? 一番最悪なパターンを考えよう。一番最悪なパターンは何だ? やっぱりNo.がどっちも生存している状態で相手のターンが回る事だよな。つまり、No.の耐性を消した所で……破壊が出来なければ意味はない。となれば……!

 

(※この間約5秒)

 

「俺はクレイジー・ボックスの効果によりクレイジー・ボックス自身を対象にして効果を無効にする!!」

 

「何っ!?」

 

 後は…………ドローに賭ける!

 

「これでコイツの持つ攻撃できない効果を無効に! そして魔法カード“エクシーズ・トレジャー”を発動! 場のエクシーズモンスターの数ドローする!! 場にいるエクシーズモンスターは6体、よって6枚ドロー!!」

 

手札1→7(内1枚エアレー)

 

 ……よし、この手札ならアフターケアも可能!

 

「……バトルフェイズ! クレイジー・ボックスでハートランドラコに攻撃! ダイス・インパクト!!」

 

「ぐっ……!」

 

LP2900→1900

 

「まだだ、アマテラスで相手のアマテラスに攻撃!」

 

 すまない、アマテラス……このフィールドを何とかするためにここは犠牲になってくれ…………

 

「メイン2、俺はアバコーンウェイを通常召喚。そして魔法カード“紋章蘇生”を発動、墓地のアンフィスバエナを特殊召喚する……そして場に紋章獣が2体以上いる為にエアレーを特殊召喚!」

 

 後は……コイツで一掃する!

 

「俺はエアレー、アバコーンウェイ、アンフィスバエナでオーバーレイ!

 

3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

全てを焦がす雷(いかずち)、電撃の速さで敵を焦がせ、“No.91サンダー・スパーク・ドラゴン”!!」

 

No.91サンダー・スパーク・ドラゴンATK2400

 

「お前も2枚目を持っていたか! だが、我が場のサラメーヤの攻撃力には届いてないぞ?」

 

「こいつは攻撃力が全てじゃねぇ! オーバーレイユニットをすべて使って効果発動! フィールド上の全ての表側のモンスターを破壊する!」

 

「なっ!?」

 

 場にいたサンダー・スパーク以外のモンスターに雷が落ち、フィールド上のモンスターがサンダー・スパークのみとなった。

 

「俺はカード2枚セットしてターンエンド」

 

大輔LP2000

手札2

No.91サンダー・スパーク・ドラゴンATK2400

伏せカード

伏せカード




あ、ちなみに今回のタイトルは本編と何ら関係性はありません


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No.40 WDC予選2ndデュエル

本編もこれでナンバリングが40に到達ですね。(番外編を含めると58話目になるのかな?)

さて、今回はNo.使い(?)との戦い後半戦ですね。最後の方には相変わらずの唐突なキャラ登場になります。次はどんな人が出てくるか、お楽しみに!


「俺のターン……ドロォ! ……魔法カード“一時休戦”発動。互いに1枚ドローし、次のお前のターンのエンドフェイズまで互いに受けるダメージは0となる」

 

 この次のターンでの決着は付けれないか。流石にこれだけで終わる訳はないか

 

「「ドロー!」」

 

0→1

 

大輔

2→3

 

「……カードを伏せてターンエンド!」

 

男LP1900

手札0

伏せカード

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札3→4

 

 ふむ……この手札ならば無理に動かなくてもいける、か? ここは補助の為に…………

 

「俺は手札のレオを墓地に送って“紋章獣アンフィスバエナ”を特殊召喚! レオの効果でデッキから“紋章獣バシリスク”を手札に加える」

 

紋章獣アンフィスバエナATK1800

 

「魔法カード“紋章蘇生”発動。墓地の“紋章獣レオ”を特殊召喚」

 

紋章獣レオATK2000

 

「俺はレオとアンフィスバエナでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

その紅き目は弧高の証、祖の力を今ここに示せ! “No.18紋章祖プレイン・コート”!!」

 

No.18紋章祖プレイン・コートATK2200 ORU2

 

「……ここは特に出すカードもないし、バトルもできない。このままターンエンド」

 

大輔LP2000

手札2(片方バシリスク)

No.91サンダー・スパーク・ドラゴンATK2400

No.18紋章祖プレイン・コートATK2200 ORU2

伏せカード

伏せカード

 

「ドロー!」

 

手札

0→1

 

「……! 魔法カード“貪欲な壺”発動! 墓地のモンスターを5体をデッキに戻して2枚ドローする! 戻すのはこのカードだ!!」

 

戻すカード

・首領・ザルーグ

・黒蠍-棘のミーネ

・黒蠍-罠はずしのクリフ

・黒蠍-強力のゴーグ

・黒蠍-逃げ足のチック

 

「そしてシャッフルして2枚ドロー!」

 

手札

0→2

 

 ……少し、雲行きが怪しいか……?

 

「……! 魔法カード闇の誘惑!デッキから2枚ドローし、手札の闇属性モンスターを1枚除外する!」

 

手札

1→3→2

 

除外されたモンスター

ダーク・グレファー

 

「……魔法カード埋葬呪文の宝札を発動! 墓地の貪欲な壺、闇の誘惑、黒蠍団招集を除外して2枚ドロー!」

 

手札

1→3

 

「俺は手札をすべて伏せてターンエンド!」

 

男LP1900

手札0

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

 伏せカードが3枚…並んだフィールドを見て俺は思わずため息を吐いてしまう。

 

「(これは……何か嫌な予感がするなぁ…………)俺のターン、ドロー」

 

手札

2→3

 

「まだ動ける手札じゃないな……バトル! サンダー・スパークで直接攻撃!」

 

「伏せカード発動、和睦の使者!」

 

「……このままターンエンd「その時伏せカード貪欲な瓶を発動、墓地のカードを5枚戻して1枚ドローする!」っ……このままターンエンドだ」

 

男のデッキに戻ったカード

・命削りの宝札

・No.82ハートランドラコ

・武神姫-アマテラス

・No.14 強欲のサラメーヤ

・和睦の使者

 

大輔LP2000

手札3(内1枚バシリスク)

No.91サンダー・スパーク・ドラゴンATK2400

No.18紋章祖プレイン・コートATK2200 ORU2

伏せカード

伏せカード

 

 なんか、嫌な予感するんだが……

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札

1→2

 

「俺は闇の誘惑を発動。デッキから2枚ドローし、手札の闇属性……キラー・トマトを除外する。そして増援を発動。デッキより首領・ザルーグをサーチしてそのまま召喚!」

 

首領・ザルーグATK1400

 

 ……あれ、デジャブ?

 

「魔法カード命削りの宝札を発動し、5枚になるようにドロー! 再び黒蠍団招集を発動!我が場に今再び現れよ、黒蠍たち!」

 

 DE☆SU☆YO☆NE! なんか嫌な予感はしていたよ、ったく……

 

「(アイツを出しても良いが……あの伏せカードを考えると……)俺は此処で伏せカード発動! 必殺!黒蠍コンビネーション!! 我が場の黒蠍たちはダメージを400しか与えれない代わりに直接攻撃ができる!」

 

 あー……なるほど。そういうことか……ある意味、理にはかなってるな。

 

「バトル! いけ、黒蠍たちよ! 直接攻撃!!」

 

 でもなぁ……それを簡単に通すわけにはいかねぇんだよ!

 

「伏せカードオープン! 紋章変換! 手札の紋章獣……紋章獣バシリスクを特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる!」

 

紋章獣バシリスクATK1000

 

「くっ……俺はザルーグとミーネ、クリフとチックでオーバーレイ! 我が場に現れよ! No.82ハートランドラコ! No.48 シャドー・リッチ!」

 

No.82ハートランドラコATK2000

No.48 シャドー・リッチATK1800

 

 ……もう、何も言うまい……だが、こいつは一体何者なんだ……?

 

「このままターンエンド!」

 

男LP1900

手札0

No.82ハートランドラコATK2000

No.48 シャドー・リッチATK1800

黒蠍-強力のゴーグATK1800

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札2→3

 

 さて、手札補充も出来るから補充はするんだが……狙い目はゴーグ、かな?

 

「スタンバイフェイズに俺はシャドー・リッチのモンスター効果を使う! オーバーレイユニットを1つ使い、俺の場に可能な限りシャドートークンを特殊召喚。そしてその数×300攻撃力が上がる!」

 

シャドートークンDEF0×2

No.48シャドー・リッチATK1800→2400

 

 ここはなんの問題もない……落ち着いて進めていけば勝てるんだ……

 

「俺は“紋章獣ツインヘッドイーグル”を通常召喚。そしてバシリスクとツインヘッドイーグルでオーバーレイ!

 

漆黒の闇から出でし反逆狙いし龍よ、その牙で敵を噛み千切れ! “ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK2500

 

「ダーク・リベリオンのモンスター効果を使用。オーバーレイユニットを1つ使用してレベル5以上のモンスターの攻撃力を半分にし、半分の数値を自身に加える! 俺はこの効果を2回ゴーグに使用する。トリーズン・ディスチャージ!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK2500→3400→3850

 

黒蠍-強力のゴーグATK1800→900→450

 

「あ……あぁ……」

 

「バトルだ……ダーク・リベリオンでゴーグに攻撃!」

 

「グウッ……お許しくださいませ、…………様ぁ……グアアアアアアアアアアアアアッ!」

 

 ん……? 今、アイツ何て言っていた? 爆音に見事にかき消されて、アイツが何の名前を言っていたのか…………俺には一切聴こえなかった……

 

男LP1900→0

 

 

 

 

 

win 大輔

 

「アイツ……No.を3枚もなんで……?」

 

 俺は首をかしげながらもまずはハートピースの回収をする……

 

「ん、コイツ3つも持ってたのか……」

 

 まぁ、確かにこいつのデッキならコンビネーションで2000削ってからハートランドラコでの直接攻撃で即効性高いし集めるのは早くて当然かもな……っと、2つ合うんだな。これで3つ揃ったことになる。

 

「お次はNo.だな……」

 

『うん!』

 

 プルートが喜々として相手の体に自身の手を当ててNo.を回収しようとする……が、その刹那、何かの殺気を感じ取れた俺はその場から下がりながらプルートに声をかける。

 

「プルート、全部取れなくていい、下がれ!!」

 

『え? ……っ!?』

 

 プルートは少し驚きはしたようだが、すぐに俺と同じく殺気を感じ取ったのか慌てて俺の後ろに移動する。その刹那、白い半透明の腕が先ほどまで戦っていた男の心臓部分に突き刺さる

 

「がっ……あああぁぁぁ……」

 

 そしてその瞬間、【男の髪は白くなっていき、その顔は老けていった】。俺はこの現象に心当たりがあった。そして、白い腕が飛んできた方へと戻ったのでそちらへ視線を向けると……

 

「……」

 

 やはりというべきか、アイツがこちらに視線を向けていた。

 

「……48だけ回収成功か……貴様は何者だ」

 

 っと、アイツの発言から察するにハートランドラコとサラメーヤはプルートが回収したらしい。それにしても、何者か……ねぇ。

 

「俺が答えると思っているのか?」

 

「当然だ。貴様には【お前が何者か】【なぜNo.を回収して回っているのか】この2点で答えてもらわねばならない」

 

「……人に何者か訊ねるなら、自分から名乗ったらどうだ?」

 

「貴様が名乗れば考えてやらんこともない」

 

 ……カイトって、こんな性格だっけ? まぁ、気にする必要はないな。折角だし、名乗ってやるか……ちょっと面白い感じで

 

「……俺は大輔。お前と志を同じとするNo.ハンターだ」

 

「……何…………!?」

 

 お、食いついてきた

 

「ならば貴様の持つNo.を渡せ。そうすれば貴様の魂は見逃しt「断る」なっ……!?」

 

「あいにくと、【俺は魂を抜かずにNo.を回収する術を持っている】。お前らと同じ志を持つとは言ったが、貴様とは根本的に回収方法が違う。俺はお前にNo.を渡しはしない」

 

 多分、これで完全に食いつくと思う……んだけどなぁ。実際にカイトは驚きの様子で

 

「……よかろう。ならば狩らせてもらおうか、お前の魂ごと!」

 

 ……おい、名乗れよ。いや、名前は知ってるけどさ。そうこうしてるうちにカイトはいつものコスチュームチェンジが終わる。

 

「「デュエル!!」」

 

カイトvs大輔



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No.41 WDC予選3rdデュエル vsナンバーズハンター・カイト!!

はい、ということでカイト戦です。

カイトのデッキは一番悩みに悩んだ結果、このデッキに落ち着きました。

どんなデッキになったかを考えながら見て見て下さい!



と、いうことでどうぞ!


「俺の先攻、ドロー!」

 

 さて、さっきの会話の途中でデッキを変えておいたけど……手札は上々だな。とりあえずは…………

 

「俺はモンスターをセット。永続魔法“補給部隊”を発動。カードを3枚セットしてターンエンド!」

 

大輔LP4000

手札1

???

補給部隊

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

 

「俺のターン、ドロー!!」

 

 カイトのデッキは確か、フォトンを軸にしたデッキだったよな……?

 

「俺は“フォトン・スラッシャー”を特殊召喚! コイツは俺の場にモンスターがいない場合に特殊召喚出来る!」

 

フォトン・スラッシャーATK2100

 

「バトル! フォトン・スラッシャーでセットモンスターに攻撃!」

 

 さてと……素直に殴ってきてくれるのか…………意外だな。まぁ、展開させてくれるのならありがてぇ。

 

「攻撃宣言時に伏せていた2枚をオープン。どちらも“竜星の具象化”だ。そしてセットモンスターは“光竜星-リフン”。リフンのモンスター効果に竜星の具象化の効果を2枚ともチェーン発動。俺の場の竜星が破壊された事によりデッキから新たな竜星を特殊召喚出来る。さらにリフンの効果はこのモンスターが破壊された時、デッキから竜星モンスターを特殊召喚する効果だ……俺は“闇竜星-ジョクト”、“風竜星-ホロウ”、“水竜星-ビシキ”を特殊召喚! 更に補給部隊の効果で1枚ドロー!」

 

闇竜星-ジョクトDEF2000

水竜星-ビシキDEF2000

風竜星-ホロウDEF1800

 

手札

1→2

 

「リクルーターな上に展開用の伏せカードだったか。だが……まだ俺に対応できない状態ではないな。メイン2に速攻魔法“フォトン・リード”を発動! 俺は手札から光属性モンスター……デイブレイカーを特殊召喚! 更にデイブレイカーのモンスター効果により手札から2体目のデイブレイカーを特殊召喚!更に2体目のデイブレイカーの効果で3体目のデイブレイカーを特殊召喚!!」

 

デイブレイカーATK1700×3

 

 レベル4モンスターが4体……か。来るか……?

 

「俺はレベル4のデイブレイカー3体でオーバーレイ!

 

3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

現れよ、No.10 白輝士イルミネーター!!」

 

No.10 白輝士イルミネーターATK2400

 

「イルミネーターのモンスター効果。手札を1枚墓地に送り、1枚ドローする!」

 

墓地に送られたカード

・異次元の宝札

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

カイトLP4000

手札0

フォトン・スラッシャーATK2100

No.10 白輝士イルミネーターATK2400

伏せカード

 

「俺のターン、ドロー」

 

手札

2→3

 

 さて、相手の場には伏せカードが1枚だけ……これなら返しは楽かな?

 

「俺は炎竜星-シュンゲイを召喚」

 

炎竜星-シュンゲイATK1800

 

「フン……しかし貴様の場のモンスターではフォトン・スラッシャーすらも倒せぬ上にせいぜいランク2のモンスターしか出せまい」

 

 まぁ、普通なら……な

 

「そう慌てなさんなって……見せてやるよ、貴様の知らない召喚を!」

 

「何……!?」

 

「俺はレベル4のシュンゲイとレベル2のビシキにレベル2のチューナーモンスター、ジョクトをチューニング!!」

 

「何……だと!?」

 

「輝ける煌めき持ちし幻竜よ、今こそ出幻せよ! シンクロ召喚!

 

“輝竜星-ショウフク”!」

 

輝竜星-ショウフクATK2300

 

「……! だが、ショウフクの攻撃力は俺のイルミネーターには届かないぞ!」

 

「そんなもの、超える必要はない! ショウフクのモンスター効果! このカードがシンクロ召喚に成功した時、このカードのシンクロ素材とした幻竜族モンスターの元々の属性の種類の数まで、フィールド上のカードを対象としてそのカードを持ち主のデッキに戻す! ショウフクの召喚に使った幻竜族はシュンゲイ、ビシキ、ジョクト! こいつらの属性は炎、水、闇! よってフィールド上のカードを3枚までデッキに戻す! 俺はお前の場の3枚を選択する」

 

「何っ!? させない! リバースカードオープン、スキル・プリズナー! その効果によりこのターン、選択したカードを対象として発動したモンスター効果を無効にする! 俺はこの効果で「無駄だ。シンクロ召喚の素材となったビシキのモンスター効果によりショウフクは罠効果を受けない。よってスキル・プリズナーは無意味だ」なっ……!」

 

 さてと……面倒だし、さっさと済ませる…………いや、面白いしこのまま待ってやるか。でも、ただ待つのは面白くねーし……

 

「ショウフクに与えられたシュンゲイの効果により、攻撃力をアップさせるぜ。そして直接攻撃」

 

輝竜星-ショウフクATK2300→2800

 

カイトLP4000→1200

 

「グアッ……カハッ……」

 

 ショウフクのブレスがヒットしてカイトの体は吹っ飛び、地面を二転三転する。こんなんで倒れてるほど軟だったらこの先苦労するぞ? 折角手を抜いてやってるのに……

 

「俺はこのままターンエンドだ。どうした、足掻いて見せろよ」

 

大輔LP4000

手札2

風竜星-ホロウDEF1800

輝竜星-ショウフクATK2800

補給部隊

竜星の具象化

竜星の具象化

伏せカード

 

「うぐ……俺のターン、ドロー!」

 

手札0→1

 

「……! 魔法カード“逆転の宝札”を発動! 俺の場にカードがなく、手札のカードがこの1枚だけの場合に発動できる! 俺はデッキからカードを2枚ドロー! 更に“逆境の宝札”発動! お前の場に特殊召喚されたモンスターが存在し、俺の場にモンスターが存在しないときに発動できる! デッキからカードを2枚ドロー!」

 

手札

1→0→2→1→3

 

「……俺の場にモンスターがいない場合、“フォトン・スラッシャー”を特殊召喚! 更に“フォトン・クラッシャー”を召喚!」

 

 ……来たか。攻撃力2000以上のモンスターが2体!

 

「フォトン・クラッシャーとフォトン・スラッシャーでオーバーレイ!」

 

 ……え?

 

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

こい、輝光帝ギャラクシオン!」

 

輝光帝ギャラクシオンATK2000

 

 ……あー……そういうことか

 

「オーバーレイユニットを2つ使って効果発動! デッキよりこのモンスターを特殊召喚する!

 

闇に輝く銀河よ、希望の光になりて我が僕に宿れ!光の化身、ここに降臨!現れろ、《銀河眼の光子竜》!」

 

銀河眼の光子竜ATK3000

 

 なるほどなぁ……他に戦力を確保したかったのか。俺のデッキなら全く意味ないんだけどな。

 

~BGM:キボウノヒカリ(アニメARC-V主題歌)~

 

「まだだ! 魔法カード“命削りの宝札”を発動! 手札が5枚になるようドロー!」

 

 ……ん? ちょっと流れが変わったな…………

 

「速攻魔法“フォトン・リード”を発動! 手札より“光波翼機”を特殊召喚!」

 

光波翼機(サイファー・ウィング)ATK1400

 

 なっ……なんだ、あのモンスター…………初めて見るぞ……!

 

「更に特殊召喚成功時に“地獄の暴走召喚”発動! 俺はデッキより光波翼機を2体特殊召喚っ!!」

 

光波翼機ATK1400

光波翼機ATK1400

 

「っ……俺はホロウを2体守備表示で特殊召喚!」

 

風竜星-ホロウDEF1800

風竜星-ホロウDEF1800

 

 おいおい……全く知らないモンスターまで出てきてしまってるが……大丈夫、なのか?

 

「俺は光波翼機1体のモンスター効果を発動! 自身をリリースすることで場のサイファーモンスターのレベルを倍にする!」

 

光波翼機 ☆4→8 ×2

 

「レベル8が……3、体……!?」

 

 いや、え、嘘……じゃないよな? ここに来て?

 

「俺は光波翼機2体でオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

闇に輝く銀河よ、光の波に宿りて我がしもべとなれ! “銀河眼の光波竜”!!」

 

銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファードラゴン)ATK3000

 

「銀河眼の光波竜……!」

 

 初めて見るモンスターだし、どんな効果か、注意しておかなければ……




と、いうことでカイトのデッキは【フォトン&サイファー】でした。
地味に同じ光属性ですし、相性は悪くないかな、と思いました。(ちなみに、感想でのご提案があったのもこれに決めた要因の1つです。不知火さん、ご提案ありがとうございました)

さて、この続きですが……鋭意執筆中です。8月になるまでには投稿したいなぁ……
あ、それとTRPGの方も同時進行で執筆しておりますので、近いうちにTRPGの本編も投稿できたらいいなぁ、と思っております。


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No.42 WDC予選3rdデュエル vsナンバーズハンター・カイト!! part2

すっかり投稿が遅くなってしまい申し訳ないですorz

大輔「よし、言い訳を聞こうか」

いや、一応書いてたんだよ?書いてたけどさ、振り子の方が結構ネタ出てくるんだよ……

大輔「いや、こっち優先で書くんだろ? 他にもこっちのネタあるんだろ?」

あるけどさぁ……正直、それはセカンドの方だからね……まぁ、そんなわけで今後はどちらものんびり投稿。基本的に気まぐれに投稿します。ご了承くださいませm(_ _)m

大輔「よし、とりあえずそこに直れ」

うん、君が召喚してるのってどう考えても本編で使わない神m(ピチューン


「銀河眼の光波竜のモンスター効果! オーバーレイユニットを1つ消費し、お前の輝竜星-ショウフクの効果を無効にした状態でコントロールを得て、攻撃力は3000になり、カード名を「銀河眼の光波竜」として扱う!」

 

「なにっ……!?」

 

 カイトの出してきた銀河眼の光波竜の効果に驚いていると、銀河眼の光波竜の翼から光が出てきたかと思うと、俺の場にいたショウフクが銀河眼の光波竜の姿へと変化し、カイトの場に転移した。まぁ、この程度なら……俺の場が完全に壊滅することはなさそうだな……

 

輝竜星-ショウフクATK2800→銀河眼の光波竜ATK3000

 

「……ここで使うか。魔法カード“ハリケーン”を発動! これでお前の場の魔法・罠カードは手札に戻る。更に魔法カード、“手札抹殺”!」

 

 うっへぇ……こいつぁ面倒なことになったな。相手の手札が無くって、こっちは手札入れ替えになって純粋に手札が増えるからあり難いが、単純に展開が遅れがちになりそうなのが辛いな……

 

捨てたカード

補給部隊

竜星の具象化

竜星の具象化

竜星の凶暴化

秘竜星-セフィラシウゴ

カメンレオン

 

手札

6→0→6

 

「バトル! ギャラクシオンでホロウを攻撃!」

 

「っ……! ホロウの効果でデッキからシュンゲイを攻撃表示で特殊召喚!」

 

炎竜星-シュンゲイATK1900

 

「銀河眼の光波竜となったショウフクでシュンゲイを攻撃!」

 

大輔LP4000→2900

 

「く……シュンゲイの効果! デッキからリフンを特殊召喚!」

 

光竜星-リフンDEF0

 

「ふん、銀河眼の光子竜でリフンを攻撃! 『破滅のフォトン・ストリーム』!」

 

「リフンの効果でデッキからヘイカンを守備表示で特殊召喚!」

 

 なんか、すごい攻撃してくるんだけど……圧縮してくれるのはありがたいなぁ。

 

「……俺はバトルフェイズを終了する。そしてメインフェイズ2、銀河眼の光波竜扱いのショウフクと銀河眼の光子竜でオーバーレイ!」

 

 ……ん? ここで俺のショウフクをオーバーレイユニットに? ……あぁそうか、エンドフェイズまでのコントロール奪取なのかな。

 

「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

我が想いを隔てし闇の大河を貫きし力となる! 今こそ現れよ!

 

“No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー”!!」

 

No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシーATK3000

 

 No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー……また新しいNo.……か。まぁ、どんな効果があろうとも、手札があれば行けるかな?

 

「俺はこのままターンエンド!」

 

カイトLP1200

手札0

輝光帝ギャラクシオンATK2000

銀河眼の光波竜(ギャラクシーアイズ・サイファードラゴン)ATK3000

No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシーATK3000

 

「俺のターン、ドロー」

 

手札

6→7

 

 珍しいエクシーズモンスターを2体所有していたのは驚いたが……手札が潤沢なら対応できないわけではない。それに、攻撃力が低めなギャラクシオンが攻撃表示のままなのが良い的になりそうだ。さて、とりあえずは墓地のモンスター達をデッキに戻さないと俺のデッキは動かないからな……

 

「“貪欲な壺”を発動! 墓地の5体のモンスターを「タイタニック・ギャラクシーの効果! 1ターンに1度、相手の魔法カードの発動を無効にし、このモンスターのエクシーズ素材とする!」なっ!?」

 

 おいおい……そういう効果があるのか……だが、1ターンに1度だけならもうこのターンは自由に動ける。まだ、手札が動ききるには微妙だし……ここはこれかな。

 

「ならば……魔法カード“竜星の輝跡”を2枚発動!! 墓地の竜星3体をデッキに戻し、デッキから2枚ドローする! 俺は墓地のジョクト、ビシキ、シュンゲイ……そしてセフィラシウゴ、シュンゲイ、ホロウの順で戻して2枚ずつドローする!」

 

手札

6→5→7→6→8

 

 ……うん、この手札なら……いけるといいな……って、そういやこれを入れてたんだったな。全く、つくづく感謝しないと、な…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全ての主人公を全うせし遊矢、お前のアドバイス……しっかり聞き入れたお陰で、このデュエル、もらった!

 

「ふむ……悪いが、このデュエルはいただいた。魔法カード“ブラック・ホール”発動だ!」

 

 自分が破壊された時だから、コッチでも使えると考えて入れていたが……やっぱり正解だったな。

 

「なん、だと……っ!?」

 

「これで場のモンスター全てを一掃! 更にモンスター効果をホロウ、ホロウ、ヘイカンと繋ぎ、更に墓地のリフンの効果も発動だ!」

 

「なっ……!?」

 

「ソチラに処理がないのであれば処理していくぞ。墓地のリフンは自身の効果で特殊召喚。更にヘイカン効果でビシキ、ホロウ2体の効果でヘイカン2体を特殊召喚!」

 

 もう、このデュエルは既にいただいたが……折角だ。俺のエースを出そう。

 

「俺はレベル3のヘイカン2体、レベル2のビシキに……レベル1のリフンをチューニング!

 

秘められし力、すべてを一つに重ね、今ここに幻と呼ばれし竜の最終形態を出幻させん! シンクロ召喚っ!!

 

こい! “幻竜星-チョウホウ”!!」

 

幻竜星-チョウホウATK2800

 

「フィニッシュだ。チョウホウの直接攻撃!」

 

「くっ……ぐああああああああっ!?」

 

カイトLP1200→0

 

 

大輔 Win

 

 

「くっ……なんだ、あのシンクロ召喚というのは……!」

 

 俺はデュエルを終えるとD-パッドを片付け、何かブツブツと呟いているカイトを尻目にその場を後に

 

「待てっ! 貴様は……何者だ!!」

 

 …………する前に呼び止められた。それにしても、俺の正体って言われてもなぁ…………

 

「……俺は、俺だ。七穂氏大輔……それ以外にはないぜ?」

 

 …………うん、我ながら恥ずかしい。なんだよ、俺以外の何者でもないって…………恥ずかしくて顔から火が出そうだわ…………とにかく、俺はカイトと離れるようにその場を立ち去った。



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No.43 WDC予選4thデュエル

3カ月ぶりですね、こっちは……さて、正直な事を言いますと、予定より10試合程デュエルを省略しました←

大輔「随分と減らしたんだな……」

いや、本当は全部書いて投稿しようかとも思ったんだけど……流石に多すぎだからね。今はダイジェストにしようかどうか迷っているところだよ。

大輔「いや、待て……一つ聞きたい。俺が集める必要のあるハートピースは全部で何個だ?」

最初の1個を除いて4個。今は2個集まってるから残り2個だね。

大輔「この試合を含めて予定していたデュエル数は?」

11試合だね☆

大輔「……つまり」

そういう事だね。それでは、43話目、お楽しみください!

大輔「……解せぬ」


 カイトとのデュエルを終えた俺はふと時計を見ると、すでに時刻はお昼をさしていたこともあり、近場にあったハンバーガーチェーン店のモクドで軽く昼飯を取っていた。

 そして、昼食を無事に食べ終わったこともあり店を出て再び辺りを見渡す……と、そこには何かを見ている見知った顔があった。

 

「ん、あれは…………」

 

 俺が近づくと、相手もわかったようで俺の方を振り向いた。

 

「あ、大輔! 交流戦以来だな!」

 

「やっぱりお前か、遊斗」

 

 そう、俺の目の前にいる人物はあの十代の息子の遊斗だ。アカデミアの生徒も一部参加してるとは聞いていたが……まぁ、遊斗も参加してるわな……

 

「お前、今何個よ」

 

「残り2個だな……ダブりが多くて……遊斗、お前は?」

 

「へへっ、もう4個だぜ!」

 

 早いな……!? 遊斗のデッキってそんなに展開速かったか? 【一期十代HERO】ってそんなに展開速くないイメージなんだが……って、ちょっと待てよ? こいつの性格上デュエルをせずに何かを見るってことはしないはずだけど……

 

「そういや、さっきから何見てたんだ?」

 

「ん、あぁ。俺の母さんがデュエルをしてるからな、見てたんだ!」

 

 遊斗の母親って確か……早乙女レイ、だったよな。俺が遊斗の指差す方向を見ると、すぐに理解できた。そこには白衣を着た背の低い女性……レイがデュエルをしていたのだ。フィールドを見てみると……レイのエースの恋する乙女、相手のエースと思われる迅雷の騎士ガイア2体がレイのフィールドにおりその他永続罠3枚、相手の場はゼロ。伏せカードも手札もなし……

 

「バトル! 私のフィールドにいるモンスター全員で、攻撃!!」

 

青年LP4000→0

 

 あ、ワンショットキル……【恋する乙女】ってギミックがシビアだよな……中々考察しづらいデッキと言うイメージだ。

 

「遊斗~、見てくれた……あら、あなたは確か七穂氏大輔君ね? うちの主人と遊斗がすっごく楽しいデュエルをするデュエリストだって楽しそうに話してたのよ」

 

 レイが遊斗の方へと振り向くと、必然的に俺の姿も視界に入ることもあり、声をかけてくれた。でも、そんな風に思われていたのか……

 

「俺はただ、全力で挑んだだけですから……」

 

 何かむず痒くって、思わず顔を背けてそう返す……と、レイはポンと手を打った。

 

「なら、私とデュエルしましょう? そうすれば、私も貴方の実力をより分かることが出来るわ」

 

「あーっ、ずりぃ! 俺もやりたいんだよ!!」

 

「遊斗は一度やったでしょう? 私もやりたかったのよ」

 

 ……えーと、どうしようかな……遊斗とももう一度やりたいのはあるけど……レイのデッキがどんな感じなのか気になるな……よし!

 

「じゃあ、レイさんお願いできますか? 遊斗はあとでやろーぜ」

 

「ちぇー……いや、ここで戦うより決勝戦で戦おうぜ! そこでリベンジしてやる!!」

 

 ……あー、なるほどなぁ。確かにその方が面白いか。俺は遊斗の案に乗った

 

「オーケー。なら、予選なんかで負けんなよ?」

 

「へっ、その言葉はそっくりそのまま返してやるぜ!」

 

 そう言い残すと、遊斗は立ち去っていく……何というか……俺もアニメっぽい事言えるようになったな……慣れってこえー……

 

「ふふ、友情って良いわねぇ……それじゃ、やりましょう?」

 

 おっと、今目の前のデュエルに全力を尽くさないといけないな……

 

「えぇ、やりましょう」

 

 俺とレイは互いにD-ゲイザーとD-パッドを展開する……レイのD-パッドは乳白色……と言う感じの色をしていた。

 

「「デュエル!!」」

 

DAISUKE LP4000 先攻vs後攻 LP4000 REI

 

 俺の先攻か……うん、何とも言えないな……まぁ、やるか。

 

「俺の先攻、ドロー」

 

 今回は魚エクシーズを久しぶりに持ってきたわけだけども……ま、とりあえずは様子見で良いかな?

 

「俺はモンスターをセット。カードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

大輔LP4000

手札3

???

伏せカード

伏せカード

 

「それじゃ、私のターン。ドロー」

 

 レイのデッキコンセプトは分かってるけど、どんなデッキ構成になるかが分からないんだよな……

 

 

「私は“恋する乙女”を通常召喚するわ」

 

恋する乙女ATK300

 

 いきなり来たか。レイのデッキの軸となるモンスター……だが、効果の発動には戦闘を行わないといけないが…………

 

「私はカードを3枚セットして、ターン終了よ」

 

 ……そう簡単には動いて来ないか。こちらから動くのも良いんだが……コッチはデッキの選択をミスしたかも知れない、かな……?

 

「俺のターン、ドロー!」

 

「このタイミングで伏せカードの2枚の永続罠を発動させるわ。“最終突撃命令”……そして、“スピリットバリア”よ」

 

大輔 場

???→ヒゲアンコウATK1500

 

 ……うん。まぁ、最悪な予想通りというべきかな? さて、どうしたものかな……手札は4枚。今あるカードおよび伏せカードには除去できるカードは無し……致し方あるまい、直球勝負で行くか。エクシーズなら何とか突破出来ない訳でもない、からな。多分……

 

「俺は“ヒゲアンコウ”をダブルコストとしてリリース! 海の深き場所より現れ出でよ、“超古深海王シーラカンス”!」

 

超古深海王シーラカンスATK2800

 

「そして手札を1枚捨ててシーラカンスの効果発動! 手札を1枚墓地に送ることでデッキから可能な限り魚族モンスターを場に特殊召喚出来る! 王の号令によりデッキより姿を現せ、俺のモンスター達よ! 王の咆吼!」

 

手札から墓地に送ったカード

・???

 

エクシーズ・リモーラATK800×2

キラー・ラブカATK700×2

 

「モンスターを大量に出しても……私にダメージは与えられないわよ?」

 

「えぇ、ですからその為の下準備をするんです。俺はレベル4のエクシーズ・リモーラ2体でオーバーレイ!

 

2体の水属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

吼えろ、未知なる轟き……深淵の闇より今姿を現わさん!! “バハムート・シャーク”っ!!」

 

バハムート・シャークATK2600

 

「バハムートシャークのモンスター効果! エクシーズ素材を1つ使ってエクストラデッキからランク3以下の水属性エクシーズモンスターを特殊召喚する! その牙で敵を噛み千切れ! “牙鮫帝シャーク・カイゼル”!!」

 

牙鮫帝シャーク・カイゼルATK1800

 

「そして、この効果を使った後……このモンスターは攻撃できない」

 

 本来なら、攻撃してからでも、この効果は使える裁定だ。けど、今回はこっちの方が都合がいい。その為にあのカードを墓地に落としたんだから……

 

「なるほど……考えたわね。でも、攻撃権を放棄したモンスターを増やしたところで……また攻撃可能なモンスターが出てきたわよ?」

 

「心配ご無用。リバースカード、オープン“ギブ&テイク”! 自分の墓地に存在するモンスター1体を相手フィールド上に守備表示で特殊召喚し、そのレベルの数だけ自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体のレベルをエンドフェイズ時まで上げる。俺は墓地の『グリズリー・マザー』を貴女の場に特殊召喚し……そのレベル分だけ……超古深海王シーラカンスのレベルを上げる」

 

グリズリー・マザーDEF1100

超古深海王シーラカンス☆7→11

 

「っ!? ……さっきの手札コストで墓地に送ったモンスターね……!」

 

「そして、牙鮫帝シャーク・カイゼル1体でオーバーレイネットワークを再構築……ランクアップエクシーズチェンジ! 黒き槍で敵を貫け、“FA-ブラック・レイ・ランサー”! こいつは自身の持つオーバーレイユニットの数×200攻撃力を上げる効果を持つ」

 

 

FA-ブラック・レイ・ランサーATK2100→2300

 

「バトル。FA-ブラック・レイ・ランサーでグリズリー・マザーを攻撃! そしてFA-ブラック・レイ・ランサーの効果! こいつが相手のコントロールするモンスターを破壊した時、相手の場の魔法・罠カードを破壊する! 最終突撃命令を破壊!」

 

「っ……!(破壊対象はスピリットバリアじゃない……!?)」

 

 これが……俺がバハムートの攻撃を放棄してやるべきこと! 突撃命令さえなければ無理強いされることもない上にスピリットバリアを狙わなかったのは、万が一にも保険の防御カードがあると踏んで、だ。

 

「そしてメイン2……レベル3のキラー・ラブカ2体でオーバーレイ! レベル3モンスター2体でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚! 今こそ浮上せよ、潜航母艦エアロ・シャーク!」

 

潜航母艦エアロ・シャークATK1900

 

「俺は魔法カード エクシーズ・トレジャー を発動。場のエクシーズモンスターの数だけドローする。場には3体のエクシーズモンスター。よって3枚ドロー」

 

手札

1→4

 

「よし、ここはエアロシャークのモンスター効果。オーバーレイ・ユニットを1つ使用して俺の手札の数×400分のダメージを与える! 俺の手札は4枚だから与えるダメージは1600!! エアー・トルピード!!」

 

「させないわ。リバースカードのカウンター罠“地獄の扉越し銃”を発動! この効果によりその効果ダメージはあなたが受けるわ!」

 

 は? そんなもの伏せられてたのかよ!? だったらスピリットバリア破壊してりゃ勝ってたかもしれねぇじゃん!?

 

「っちぃ……」

 

大輔LP4000→2400

 

 なんだろう、この効果は俺にしかダメージを与えてない気がする。気のせいかな……?

 とにかく、さっきのは結果だし……プレミではない。多分、きっと、恐らく。

 

「……カードを2枚セット、ターンエンドだ」

 

大輔LP2400

手札2

超古深海王シーラカンスATK2800☆11→☆7

バハムート・シャークATK2600 ORU1

FA-ブラック・レイ・ランサーATK2300 ORU1

潜航母艦エアロ・シャークATK1900 ORU2

伏せカード

伏せカード

伏せカード



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No.44 WDC予選4thデュエル2nd

「私のターン、ドロー!」

 

手札

2→3

 

 

「……私も一応本気を出さないとね。私もエクシーズ・トレジャーを発動して3枚ドロー。そして、恋する乙女を召喚」

 

手札

2→5→4

 

恋する乙女ATK400

 

 ん……? 2体目を出してきた……?

 

「よし! これが私の新しい相棒! 魔法カード“融合”! 私はこの効果で場の恋する乙女2体を融合させる!」

 

 ……は? え、何その融合素材……

 

「恋をするか弱き乙女達よ、今こそその力を合わせて新たな姿となれ! 融合召喚! その恋よ、今実れ。“恋する淑女”!」

 

 レイの場に現れたのは、恋する乙女が成長したであろう姿。しかし、名前からしていまだに恋はしている様子であった……

 

恋する淑女ATK1500

 

 なんだ、初めて見るモンスターだ……

 

「私は恋する淑女のモンスター効果。手札の魔法使い族モンスターを墓地に送ることで……墓地の恋する乙女を2体まで特殊召喚するわ。これで2体の恋する乙女を特殊召喚するわ」

 

 

恋する乙女ATK400

恋する乙女ATK400

 

「そして……恋する乙女2体でオーバーレイ!」

 

 …………ふぁっ!? ま、まだ分岐があるのかよ!?

 

「光属性モンスター2体でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

恋の輝きは常に光り輝く! その光は永遠に輝き続ける! “恋する光乙女”!」

 

 次に現れたのは恋する乙女の胸に光輝くペンダント、そして何やら目元に涙をためているようにも見えた。

 

恋する光乙女ATK500 ORU2

 

 ……これは、なにか嫌な予感がするのは気のせいかな?

 

「恋する光乙女のモンスター効果、オーバーレイユニットを1つ使う事であなたの場のモンスターすべてに乙女カウンターを乗せる!」

 

「なんだと!? 戦闘を介さずにカウンターを!?」

 

 こいつは……大分ヤバそうだな……

 

恋する光乙女(オリカ)

光属性 魔法使い族 ★2 ATK500 DEF200

光属性モンスター×2

このモンスターは戦闘で破壊されない

(1):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。相手の場のモンスターすべてに乙女カウンターを1つ乗せる。

(2):このモンスターのX素材に「恋する乙女」を含む場合、このモンスターは効果では破壊されず、相手のコントロールするカードの対象にならない。

 

「そして……魔法カード“痛み分け”を自分フィールド上の恋する淑女をリリースして発動よ! 相手は自分のモンスター1体をリリースしなければならないわ!」

 

「くっ……俺はエアロシャークをリリース!」

 

「そして恋する淑女の更なる効果。このカードが墓地に送られた時、乙女カウンターの乗っているすべてのモンスターのコントロールを得ることが出来るわ!」

 

恋する淑女(オリカ)

光属性 魔法使い族 ☆3 ATK1000 DEF600

「恋する乙女」×2

このモンスターは戦闘では破壊されない。

このモンスターを融合召喚する時、フィールド上に存在する「恋する乙女」のみ融合召喚の素材にできる。

(1):1ターンに1度、手札の魔法使い族モンスターを墓地に送ることで発動できる。墓地の恋する乙女を2体まで特殊召喚できる。

(2):このモンスターが墓地に送られた時、乙女カウンターの乗っているすべてのモンスターのコントロールを得ることが出来る。

 

 なっ……!? なんだよそのトンデモ性能!?

 

「全員持ってくなんてさせねぇっ!! リバースカード“デストラクト・ポーション”!! バハムート・シャークを破壊してその攻撃力分俺のライフを回復させる! さらに“亜空間転送装置”でエンドフェイズまでシーラカンスを除外!!」

 

LP2400→5000

 

 ふぅ……一応相手の攻撃反応罠のサクリファイス・エスケープ用に採用しておいたんだが……まぁ、これに使うしかないよな…………

 

「あら、残念。でもFA-ブラック・レイ・ランサーのコントロールはいただくわ。そして永続魔法“ウルトラ・ハッピー・マリッジ”を発動。この効果でコントロールをいただいたモンスターの攻撃力分の数値を自分フィールド上のモンスターに加算するわ」

 

ウルトラ・ハッピー・マリッジ(オリカ)

永続魔法

(1):このカードが場にあるかぎり、コントロールを得ている相手モンスターの攻撃力の合計を自分の場のモンスターの攻撃力に加える。

(2):このカードは自分フィールド上に「恋する」となのつくモンスターが存在しない場合、破壊される。

 

恋する光乙女ATK500→2800

FA-ブラック・レイ・ランサーATK2300→4600

 

 …………何だよ、そのバカみたいな火力アップカード……ってか、伏せカードで回避できなかったら全モンスターの攻撃力7700アップて……どんなオーバーキルだよ……

 

「バトル! FA-ブラック・レイ・ランサーで直接攻撃!」

 

 まぁ、こんだけならなんとかなるな。伏せ除去が最初に来てたら本当にどうしようもなかった……

 

「リバースカード、オープン。 強化蘇生 ! 墓地のモンスターをレベルを1つ上げて特殊召喚し、戦闘では蘇生したモンスターは破壊されない。俺はキラー・ラブカを特殊召喚」

 

キラー・ラブカDEF1500→1600 ☆3→4

 

 こいつなら、またランク4に繋げることもできるから、この選択は間違ってないはずだ。

 

「……私はこのままターンエンドよ」

 

「そして、シーラカンスは俺のフィールドに舞い戻る」

 

 

レイLP4000

手札0

恋する光乙女ATK500 ORU1

FA-ブラック・レイ・ランサーATK2300 ORU1

スピリットバリア

ウルトラ・ハッピー・マリッジ

 

 

「俺のターン」

 

 さて、ここからどうするか、だが……ウルトラ・ハッピー・マリッジは乙女モンスターが存在しなければ破壊される。つまり、何かの形で除去すれば破壊できる。問題は……その除去方法だ。テキストを確認してみたが、戦闘では破壊できず……また、効果での破壊もダメ。かと言って対象に取るものもきかない……となると、直接あのカードを破壊するに限るな。サイクロンも一応搭載はしているが……引けるかどうか、かな……

 

「ドロー!」

 

 引いたカードは、と……ドローソース、か……これならシーラカンスの効果を使った後でいいかもな。その方が真価が発揮される。

 

「手札を1枚捨てて、来い! 王の咆吼!」

 

手札から捨てたカード

・スター・ブラスト

 

セイバー・シャーク×2 ATK1600

メタボ・シャークATK1800

 

「(ここは……)俺はレベル4のメタボシャークとレベル4となったキラー・ラブカでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

唸れ、全てを破壊する牙……“恐牙狼ダイヤウルフ”!!」

 

恐牙狼ダイヤウルフATK2000

 

ダイヤウルフ、毎度毎度特攻隊長を任せてしまってすまないな……だが、こいつのお陰で突破口が開ける事もあるし、助かるんだよなぁ……今回もお前の力が必要だ。頼むぞ!

 俺が心の中でそう言うと……心なしか、ダイヤウルフはこちらをちらっと見て、「任せろ」と言っている気がした

 

「さて、お次はこいつだ。セイバー・シャーク2体でオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

闇を撃ち抜け、“鳥銃士カステル”!」

 

鳥銃士カステルATK2000

 

 今回はこいつにも活躍してもらおう。素材指定のない奴は本当に助かるよ。んじゃあ、ウルフの効果を使う前に……

 

「永続魔法『補給部隊』を発動して……魔法カード『エクシーズ・トレジャー』を発動! フィールド上に表側表示で存在するモンスターエクシーズの数……4枚をドローできる。ドロー!!」

 

手札

0→4

 

 ……さて、ちょうどいいカードを引いたし。このターンで決めに行……けるか? まぁ、色々行動してみるか。

 

「ダイヤウルフの効果! ORUを1つ使用し、ウルフ自身と……スピリットバリアを破壊!」

 

「っ……バリアを狙った、と言うことは既にライフを削る算段が出来ている……ということかしらね?」

 

「まぁ、そうなっちゃいますね。補給部隊で1枚ドロー。とりあえず……ソイツは返してもらいますよ。カステルの効果! オーバーレイユニットを2つ使用して相手の場のカードをバウンスする! 俺が選ぶのは、FA-ブラック・レイ・ランサー!!」

 

手札

4→5

 

「っ……! しまっ……!」

 

「効果で奪ったモンスターが居なければ、その永続魔法も意味をなさない!」

 

恋する光乙女ATK500

 

「っ……!」

 

「戦闘破壊耐性が仇となりましたね。バトル! 2体で恋する光乙女を攻撃!!」

 

LP4000→2500→200

 

「っ…………でも、私のライフはまだ残ってるわよ?」

 

「構いません。このターンで終わらせます」

 

「こ、このターン? 悪いけど貴方のバトルフェイズはもう……」

 

「これで終わり……だなんて思わないでくださいね。メイン2に魔法カード“死者蘇生”を発動。その効果で墓地のセイバー・シャークを特殊召喚。そして手札の“ビッグ・ジョーズ”は通常魔法を発動したターンに特殊召喚出来る」

 

セイバー・シャークATK1600

 

ビッグ・ジョーズATK1800

 

「そしてセイバー・シャークの効果。1ターンに2度まで自軍のモンスターのレベルを1上げるか下げるかを選択できる。俺はビッグ・ジョーズのレベルを1上げる」

 

「えっ……上げる……?(下げてエアロ・シャークを使ってくるのかと思ったけど……)」

 

「生憎とエアロは1枚しかありません。なので、こっちで代用します。俺はレベル4となったビッグ・ジョーズとレベル4のセイバー・シャークでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

来い、“ガガガガンマン”!」

 

ガガガガンマンDEF2400 ORU2

 

「ガガガガンマンのモンスター効果。オーバーレイユニットを消費して、表示形式に応じた効果を使用する。守備表示の時は……相手に800の効果ダメージを与える」

 

「なっ…………!?」

 

「これで、終わりです!」

 

レイLP200→0

 

 

win 大輔

 

 

 

「負けちゃったわね……はい。約束通りハートピースよ」

 

 俺はレイからハートピースを受け取ると早速填めてみる……うん、一応填まるな。残りも後1つ!

 

「でも、息子に負ける姿見られなくて良かったわぁ。流石に息子に譲ってもらった試合で負けちゃうとこ見られたら恥ずかしいもの」

 

「アイツ、多分そんなの気にしないと思いますよ」

 

「……優しいのね」

 

「そう、ですかね?」

 

 レイの言葉に思わずソッポを向く……あぁ、もう恥ずかしい。

 

「それじゃあ……頑張ってね」

 

「……ありがとうございます」

 

 俺とレイは互いに背を向けて歩き始めた。さぁ、本気で頑張らないとな!



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No.45 WDC予選5thデュエル

 今は予選最終日の夕方……アレから何度かデュエルをしたが……ラストピースが填まらない…………どうしたものか……

 因みに、アレから戦った相手は合計10人。手あたり次第挑んだはいいけど、受け取ったピースは全部合わなかった……

 

 え、どんな相手とデュエルしたか?

 

~~~~~~~

 

1戦目【炎星】vsモブA(使用デッキ【ジェムナイト・パールビートダウン】)

→4軸炎星らしくビートダウンで勝利

 

2戦目【炎星+炎王】vs万丈目唯(デッキ内容は交流戦編参照)

→ガルドニクスビートダウンで勝利

 

3戦目【影霊衣】vs丸藤 京(デッキ内容は交流戦編参照)

→“トリシューラの影霊衣”を軸に回して勝利

 

4戦目【シャドール】vs八邦多々音(デッキ内容は交流戦編参照)

→シャドールのエクストラメタを利用して勝利

 

5戦目【兎ラギア】vsモブB(使用デッキ【???】)

→相手に何もさせずに勝利。唯一見えたのは“ゴブリンドバーグ”・“ミラフォ”・“奈落の落とし穴”(後ろ2枚はエンドサイクで割れた)

 

6戦目【E・HERO&M・HERO】vs万丈目準プロ(日本ランク7位・世界ランク123位・使用デッキ【アームド・ドラゴン+オジャマ+VWXYZ】)

→LP100まで追いつめられるも“M・HERO アシッド”で“おジャマ・カントリー”を除去しながら弱体化させてからの“C・HERO カオス”、“M・HERO 光牙”で大逆転

 

7戦目【霊獣】vsモブCプロ(日本ランキング37位・世界ランク334位・使用デッキ【切り込みアロマシムルグロック】)

→初手から相手のパターンを決められて焦るもブレイクスルー・スキルが墓地に送られたためにそこから霊獣の連契を活用してロックを突破しそのまま勝利

 

8戦目【シャドール】vsモブD(使用デッキ【セイクリッド】)

→相手のしたいことをとにかくさせず勝利

 

9戦目【影霊衣】vsモブE(使用デッキ【ランク4列車】)

→手札が2ターン(自分のターンのみで数えて)事故るもなんだかんだで勝利

 

10戦目【炎王】vsモブF(使用デッキ【EMヘイタイガービート】)

→ガルドニクスの攻撃力を相手が超えられず(超えさせず)勝利

 

~~~~~~~

 

……とまぁ、こんな感じだったな。え、プロデュエリストが混じってる? ……いや、一度十代と戦った後だと……なんか、ね……勝ってしまった。因みに、プロのデュエルだってのに周りに人はいなかったのはどうなんだろう……?

 

「はぁ……どうしたものかな……」

 

 もうこの頃になってくると殆どピース個数0の人や既にピースの集まった通過者しかいない筈……まだ数名周囲にいるけど……もはや飢えた獣のようにデュエルをしている……

 

「……そこの君、俺とデュエルをしてみないか?」

 

 ふと声掛けに気が付いてそちらを向くと……背後に大きな黒のハイヤーの前にいたのは栗金茶色で顔の輪郭に沿った感じの髪型と髪と同じ色の瞳を持つ赤色の特徴的なコートを羽織っている男性…………って……え?

 

「え、えと……貴方は……」

 

「俺かい? 俺は響紅葉、だ。宜しくね」

 

 …………MA☆JI☆DE!? 響紅葉さんって……日本リーグ1位・世界ランク1位兼ワールドチャンピオン、だよ、な……何でこんなところで……ってか、紅葉さんが出てるとか勝てる気がしないんだが!?

 

「ふふ、安心してね。俺は本戦には出れないから、俺に負けてもハートピースは失わない。その代わりただ、俺の一存で俺の持っているハートピースを渡すことができる。最も、デュエルをして、じゃないとね。因みに、俺とのデュエルは断っても問題はない。さぁ、どうする?」

 

 うん、どうしてこうも日本チャンプとワールドチャンプ……2人と戦う破目になるんだよ……まぁ、断る理由がないんだよな。

 

「……もちろん、受けて立ちます」

 

「よし、行くぞ!」

 

「「デュエル!!」」

 

後攻 大輔LP4000 vs 紅葉LP4000 先攻

 

 

 

 

 

 

 

「おい、あっちで紅葉さんがデュエルしてるぞ!」

「マジか! あの噂本当だったのかよ!!」

「あ、対戦相手はハートランド学園の男子っぽいな。制服着てる!」

「ウホッ、良い男子!」

 

 そして案の定というか……周りにあっという間に観客が集まってきた……だが、最後の奴は明らかにデュエル目的じゃない気がするんだが!?

 

「あっちゃあ……オフレコで今までデュエルしてたのになぁ……どうしてこんなに集まったんだろ?」

 

 うん、変装してるならまだしも……素の状態でその上ハイヤーバックという明らかにそれっぽい感じだし……天然なの? 紅葉さん、それ、素で言ってるの!?

 

「……まぁ、見られて困るデュエルじゃないからね。俺の先攻、ドロー!」

 

 ……相手は仮にも現役のワールドランカーのトップ……どんなデュエルを…………

 

「本来のデッキではないが……全力で戦いに行くよ? 俺は“伝説の予言者マーリン”を召喚!」

 

伝説の予言者マーリンATK1400

 

 マーリン……っつーことは、【聖騎士】のデッキか…………!

 

「マーリンの効果。自身をリリースしてデッキから聖騎士のモンスターを特殊召喚する。俺は“聖騎士モルドレッド”を特殊召喚!」

 

聖騎士モルドレッドATK1700

 

「コイツはフィールドに存在するとき、通常モンスターとして扱うことができる。しかし、聖騎士たちは聖剣を持つことで、その力を発揮する。手札より“聖剣カリバーン”をモルドレッドに装備! そして、聖剣カリバーンを装備したモルドレッドの攻撃力は500アップする。そして、聖剣カリバーンの効果により、ライフを500回復する」

 

聖騎士モルドレッドATK1700→2200

 

 すげぇ、模範的な動きだな……丁寧な説明があるから周りもデュエルの長引きそうな感覚を一切持ってないし…………つっても、【聖騎士】とは意外だったな。確かこの前テレビで見たときには【テラナイト】を使ってた記憶があったんだが……

 

「さて、これでモルドレッドはある二つの効果を得た。まずはレベルが1つ上がり、モルドレッドは闇属性となる。最も、すぐに別の効果を適応するから、コッチの効果は意味が無いな。モルドレッドのモンスター効果。自分フィールド上にこのカード以外のモンスターが存在しない場合に発動できる効果だ。デッキからモルドレッド以外の聖騎士のモンスター1体を表側守備表示で特殊召喚する。来たれ、聖騎士ボールス!」

 

聖騎士ボールスDEF900

 

「その後、自分フィールド上の装備魔法カード1枚を選んで破壊する。聖剣カリバーンを破壊……そして、聖剣カリバーンの効果。1ターンに1度、フィールド上に表側表示で存在するこのカードが破壊され墓地へ送られた場合、

自分フィールド上の聖騎士の戦士族モンスター1体を選択してこのカードを装備できる。ボールスを選択し、装備。そしてカリバーンの効果を再び使用。ライフを500回復。そしてボールスの効果。メインフェイズ時にデッキから聖剣カード3枚を相手に見せ、相手はその中からランダムに1枚選ぶ。そのカード1枚を自分の手札に加え、残りを墓地へ送る。俺が選ぶのはこの3枚だ」

 

・聖剣アロンダイト

・天命の聖剣

・聖剣ガラティーン

 

 まぁ、流石に3種類ばらけるよな……どれ選んでも微妙だな……仕方ない。

 

「……アロンダイトを選択します。手札にどうぞ」

 

「了解、天命の聖剣とガラティーンは墓地に送る。因みにこの効果を使っても、聖剣は破壊されない。そしてフィールド魔法“円卓の聖騎士”を発動。そして……“聖騎士ガウェイン”は自分場に光属性通常モンスターが存在する時、表側守備表示で特殊召喚できる。来たれ、聖騎士ガウェイン!」

 

聖騎士ガウェインDEF500

 

 これで、レベル4聖騎士が2体……!

 

「さて、まずは彼から出陣してもらおう。俺はガウェインとモルドレッドでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!

 

円卓の騎士を束ねし王! “聖騎士王アルトリウス”!」

 

聖騎士王アルトリウスATK2000

 

 ……まぁ、そう来るよな……

 

「アルトリウスの効果。エクシーズ召喚成功時、自分の墓地の「聖剣」と名のついた装備魔法カードを3種類まで選択してこのカードに装備できる。よって墓地に眠りし天命の聖剣とガラティーンの2枚を装備! ガラティーンの効果で攻撃力を1000アップさせる。カードを1枚セットしてアロンダイトをアルトリウスに装備。これでエンドフェイズに移行し、円卓の聖騎士の効果発動。フィールド・墓地に存在する聖騎士カードの種類数により効果が変化する。このカード自身も聖騎士の名を含まれるため、これも含まれるから存在するのは3枚。よってデッキから聖騎士カード1枚を墓地へ送る。デッキから“魔聖騎士ランスロット”を墓地に送る。これでターンエンド」

 

 

紅葉LP5000

手札1

聖騎士王アルトリウスATK2000→3000(アロンダイト・天命の聖剣・ガラティーン装備)

聖騎士ボールスDEF900(カリバーン装備)

聖剣カリバーン(ボールス)

聖剣アロンダイト(アルトリウス)

天命の聖剣(アルトリウス)

聖剣ガラティーン(アルトリウス)

伏せカード

 

フィールド魔法

円卓の聖騎士

 

 

 魔法・罠ゾーンが完全に埋まってる、か……伏せは1枚だけだけど……厄介なんだよなぁ。まぁ、やれるだけやるしかないってな!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 さて、と……今まで兎ラギア、炎王、炎星、シャドール、霊獣と色々使ってきたが……しっくりとこないんだよな。今回もデッキを変えてるけど。にしても……手札は良いんだが、モンスターが来すぎだな。幸いにもそれを解消できるカードはある。

 

「俺は“クリバンデット”を召喚。そしてバトル! クリバンデットでボールスを攻撃!」

 

「……何もないよ。そして破壊された時、ボールスに装備していたカリバーンの効果……は使わないよ」

 

 おっと、使わないか。意外だな。

 

「……メイン2。魔法カード“森羅の施し”を発動。デッキからカードを3枚ドロー。その後、森羅と名のついたカード1枚を含む手札のカード2枚を相手に見せ、好きな順番でデッキの上に戻す」

 

 今回は森羅。特殊な効果発動条件の多いカテゴリーだけど、結構楽しい。

 

見せたカード

・森羅の花卉士 ナルサス

・森羅の実張り ピース

 

 引いたカードはどれも魔法・罠。扱いづらいカードは入れてないつもりだし、とりあえずはこれで良いかな

 

「俺は手札を3枚セットし、エンドフェイズに。そしてエンドフェイズにクリバンデットの効果。こいつをリリースしてデッキトップ5枚をめくる。その後、めくった中に魔法・罠カードがあれば、それを手札に加えることができる」

 

めくったカード

・森羅の花卉士 ナルサス

・森羅の隠蜜 スナッフ

・超栄養太陽

・薔薇恋人

・アマリリース

 

 ……モンスター多すぎだろ

 

「俺は“超栄養太陽”を手札に加え、他は墓地に……そして“森羅の花卉士 ナルサス”と“森羅の隠蜜 スナッフ”のモンスター効果発動。ナルサスの効果でデッキから森羅と名のついたカード1枚を選んでデッキの一番上に置く。俺は“森羅の実張り ピース”をデッキトップにセット。そしてスナッフの効果でデッキトップをめくる」

 

「……それ、意味あるかい?」

 

「まぁ、そういうデッキですから。めくったカードが植物族なら墓地に送る。デッキトップは当然植物族。寄って墓地に送る。そしてピースの効果で自分の墓地からレベル4以下の植物族モンスター1体を選択して特殊召喚できる。俺はナルサスを特殊召喚!」

 

森羅の花卉士 ナルサスDEF1000

 

 本当は攻撃表示でも良いんだが……まぁ、守備表示にしておいても損はないだろう。初動があまり動けないから相手に展開を許すのはちと辛いか……?

 

「これでターンエンド!」

 

 

大輔LP4000

手札3(超栄養太陽)

森羅の花卉士 ナルサスDEF1000

伏せカード

伏せカード

伏せカード



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No.46 WDC予選5thデュエルpart2

「俺のターンだ、ドロー!」

 

手札

1→2

 

「そしてスタンバイフェイズにガラティーンのデメリット効果で攻撃力は200下がる」

 

 いや、それ明らかにデメリットじゃないんだよなぁ……

 

聖騎士王アルトリウスATK3000→2800

 

「伏せカードは3枚。まずは1枚見せてもらおうかな。アロンダイトの効果。装備モンスターの攻撃力を500下げて……真ん中の伏せカードを破壊する!」

 

破壊されたカード

・(仕事をしないバリア-)ミラーフォース

 

 うん、予想はしてたけど本当に仕事しないよな……いや。むしろ、逆に考えてみよう。ミラフォの仕事は目的のカードを除去から護るものだ、と…………

 

「ミラーフォースか。良いカードが破壊できた。お次はアルトリウスの効果! 場に存在する聖剣の数まで破壊できる! 俺が選択するのはガラティーンとアロンダイト、そしてエクストラデッキ側の伏せカード!」

 

「っ! させない!! リバースカード『植物連鎖』発動! ナルサスに装備し、意味はないが攻撃力を500ポイントアップ!」

 

「……なるほどね……それじゃあ、効果処理で破壊される。そしてガラティーンとアロンダイトの効果が発動……」

 

「させませんよ。こちらも破壊された植物連鎖を発動し……更にチェーンして『DNA改造手術』を発動! フィールド全てのモンスターを≪植物族≫にします! さっき確認させてもらいましたが、それ……『聖騎士と名の付く戦士族』にのみ再装備できるんですよね?」

 

「なっ……!? ……やるね!」

 

「そして破壊された植物連鎖の効果によりピースを守備表示で特殊召喚! そしてピースの効果でデッキトップをめくる」

 

 流石にデッキトップを操作してないし、ヒットは難しいかな?

 

めくられたカード

フェニキシアン・クラスター・アマリリス

 

 ……うん、まぁモンスターカードは植物族で統一してるし、モンスターは多めだから当たるとは思ったけどね。

 

「『フェニキシアン・クラスター・アマリリス』は植物族。よって墓地に送る」

 

「成程、これは厄介だな……まぁ、これは致し方ないと割り切るしかないな。バトルフェイズでピースを攻撃」

 

 これは通すしかないな。まぁ、通しても問題はなさそうだ

 

「俺はカードを1枚セットしてエンドフェイズに円卓の騎士で『聖騎士エクター・ド・マリス』を墓地に送って、更に6枚揃った……けど、効果は使わない。このままターンエンド」

 

 特にこれといった動きはなし、か……

 

 

紅葉LP5000

手札1

聖騎士王アルトリウスATK2000(天命の聖剣装備)

天命の聖剣(アルトリウス)

伏せカード

伏せカード

 

フィールド魔法

円卓の聖騎士

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札

3→4(超栄養太陽)

 

 確か、円卓の聖騎士の6枚揃った時の効果は手札から聖騎士モンスター1体を特殊召喚する効果の筈。それを使わない、という事は……モンスターカードではない。さらに言えば、あの残った手札は前のターンから残っているカード。罠カードの確立も低いから、魔法カードだとは思うけど……

 

「『イービル・ソーン』を召喚。そしてイービル・ソーンの効果で自身をリリースして300ポイントのダメージを与え、自分のデッキからイービル・ソーンを2体まで表側攻撃表示で特殊召喚!」

 

「リバースカード、『エネルギー吸収板』を発動。ダメージを受ける代わりに、その数値分だけライフポイントを回復するよ」

 

 え……? な、なんっつー懐かしいカードを……ってか、今のところ俺効果ダメージをまともに与えたことないんだが…………

 

紅葉

LP5000→5300

 

大輔場

イービル・ソーンATK100

 

「……っくそ、俺はイービル・ソーン2体でオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

こい!! 『森羅の姫芽宮』!!」

 

森羅の姫芽宮ATK1800

 

 ここまで来たら、守りの一手は負けに繋がる! 攻めに転じた上で手を緩めない!

 

「俺は手札の『ダンディライオン』を墓地に送って森羅の姫芽宮のモンスター効果! 墓地の森羅のモンスターを特殊召喚! こい、ピース! 更にダンディライオンの効果でフィールドに『綿毛トークン』を特殊召喚!」

 

森羅の実張り ピースDEF100

綿毛トークンDEF0

綿毛トークンDEF0

 

「ピースの効果……は使わない! そして綿毛トークンをリリースして永続魔法『超栄養太陽』を発動!手札・デッキから合計した数値分のレベル以下……つまりレベル4以下……森羅の葉心棒 ブレイドを特殊召喚!」

 

森羅の葉心棒 ブレイドATK1900

 

「まだまだ、トークンをリリースして『モンスターゲート』を発動!通常召喚出来るモンスターが出るまでデッキをめくる!」

 

めくられたカード

・薔薇の刻印

・名推理

・天変地異

・デーモンの宣告

・戦士の魂

・森羅の仙樹 レギア(通常召喚可能モンスター)

 

「『森羅の仙樹 レギア』は通常召喚可能モンスター。よって特殊召喚! そしてレギアの効果! デッキトップをめくる!」

 

森羅の仙樹 レギアATK2700

 

めくられたカード

・にん人

 

「『にん人』は植物族、よってこいつを墓地に送って1枚ドロー!」

 

手札

1→2

 

 ……これ、か。ここは攻撃に特化するしかない!

 

「ナルサスを攻撃表示に変更してナルサス憎悪の棘を装備!」

 

森羅の花卉士 ナルサスATK1800→2400

 

「そしてバトルフェイズ! レギアで聖騎士王アルトリウスを攻撃!」

 

「天命の聖剣の効果。1ターンに1度破壊を無効にする」

 

「でも、戦闘ダメージは与えますよ!」

 

紅葉

LP5300→4600

 

 このターンだけでは削り切れないけど……出来る限り削る!

 

「ナルサスで攻撃! 憎悪の棘の効果でアルトリウスは戦闘破壊をしないかわりに攻撃力を600下げる!」

 

 戦闘に関する罠があるなら使ってくるか……?

 

「…………」

 

紅葉

LP4600→4200

 

聖騎士アルトリウスATK2000→1400

 

 通った……? ってことは戦闘に関するものではない……?

 

「……ブレイドでアルトリウスに攻撃!」

 

「リバースカード、『リビングデッドの呼び声』。魔聖騎士ランスロットを墓地より特殊召喚」

 

魔聖騎士ランスロットATK

 

 蘇生カード……! こいつは止めれない……

 

「っ攻撃続行! 対象もそのままだ!」

 

紅葉

LP4200→3700

 

「天命の聖剣の効果……と言いたいけれど、DNA改造手術の効果により使えないからね。少しこれは痛いかな……」

 

 倒しきれないどころか、モンスターまで……! ランスロットを確実に残すために、ここまで温存したのか……

 

「っくそ、ブレイドの効果でデッキトップをめくる……デッキトップは天変地異、魔法カードだからデッキの一番下に……ターンエンド!!」

 

 まだ……まだ負けていない。フィールドに残っているのは最低限の攻撃力を誇るモンスター達。手札誘発こそないけど、このターンなら耐えれるはず……

 

 

大輔LP4000

手札1

森羅の花卉士 ナルサスATK1800→2400(憎悪の棘装備)

森羅の姫芽宮ATK1800 ORU2

森羅の実張り ピースDEF100

森羅の葉心棒 ブレイドATK1900

森羅の仙樹 レギアATK2700

DNA改造手術(宣言:植物族)

超栄養太陽(森羅の葉心棒 ブレイド)

憎悪の棘(森羅の花卉士 ナルサス)



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No.47 WDC予選5thデュエルpart3

「俺のターン、ドロー……っし、速攻魔法“サイコロン”発動」

 

 さ、サイコロン……十代とかが発動したら怖かったけど……案外紅葉さんなら……

 

出目→5

 

 そう思っていた時期が俺にもありました。やっぱりそうなるよな、うん。

 

「ビンゴだな。2枚破壊する。俺はDNA改造手術と……うん、憎悪の棘を選択するよ」

 

森羅の花卉士 ナルサスATK2400→1800

 

 攻撃力が戻った……いや、それだけじゃない……DNA改造手術がなくなったから、聖剣を装備できる……

 

「魔法カード“壺の中の魔導書”を発動。お互いに3枚ドロー!」

 

手札

大輔1→4

紅葉0→3

 

 ここで手札増強……嫌な予感が……

 

「……まぁ、このターンで決めれないが、出来る限りの事はさせてもらおうか。まずは墓地の聖騎士エクター・ド・マリスのモンスター効果。墓地の聖騎士モンスターを2体除外して特殊召喚する! 聖騎士アルトリウスと聖騎士モルドレッドを除外し、墓地より聖騎士エクター・ド・マリスを特殊召喚!」

 

聖騎士エクター・ド・マリスDEF2000

 

「レベル5聖騎士が2体……」

 

「行くよ! レベル5の聖騎士エクター・ド・マリスと魔聖騎士ランスロットでオーバーレイ!

 

2体の聖騎士モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

王の剣を振るう伝説の騎士王よ、戦場に降り立ち、今ここで、その剣を振るえ! “神聖騎士王アルトリウス”!!」

 

神聖騎士王アルトリウスATK2200

 

「出たな、聖騎士のエース……」

 

「神聖騎士王アルトリウスは聖騎士王アルトリウスと同じくエクシーズ召喚に成功した時墓地の聖剣を装備できる効果を持つ。聖剣カリバーン・聖剣アロンダイト・聖剣ガラティーンの3枚を装備する」

 

神聖騎士王アルトリウスATK2200→3700

 

「それと……カリバーンの効果でライフを500回復するよ。そして……魔法カード『マジック・プランター』を発動。対象のいないリビングデッドの呼び声を墓地に送って2枚ドロー」

 

手札

2→4

 

 ……なんだろう、嫌な予感がする……

 

「魔法カード『テイク・オーバー5』を発動。デッキトップを5枚墓地に送るよ」

 

墓地に送られたカード

・湖の乙女ヴィヴィアン

・聖剣を抱く王妃ギネヴィア

・オネスト

・エフェクト・ヴェーラー

・召喚僧サモンプリースト

 

 

 落ちは……良いのか悪いのか……微妙だな。

 

「うん、そこそこかな? さて、いくよ……魔法カード“ソウル・チャージ”を発動!」

 

 ……は!? え、それこの世界で使う奴いるの!? …………あ、そっか。目の前の世界チャンプがいたわ。

 

「このターンの戦闘を放棄する。そして墓地の任意の数のモンスターを選択し、墓地より特殊召喚する代わりに数×1000のライフを失う。俺が選択するのは……聖騎士ボールス・聖騎士ガウェイン・“湖の乙女ヴィヴィアン”・伝説の予言者マーリンの4体だ!」

 

 しかもフルで特殊召喚……ライフ4000制のこのご時世に何という大盤振る舞い……

 

「選択したモンスターをすべて守備表示で特殊召喚!」

 

紅葉

LP5500→1500

 

「さて、それじゃあ行くよ。聖騎士ボールスと伝説の予言者マーリンをリリース!」

 

 ……え、リリース? エクシーズかと思ったが……

 

「壮大なる木星の力を得し戦士よ、今ここに顕現せよ! 現れよ、“The grand JUPITER”!!」

 

The grand JUPITER ATK2500

 

 え、ぷ、プラネットシリーズ……この世界では確か、様々なデュエル公式大会の優勝者に送られるこの世界に1枚ずつしかないモンスターだったはず……前に使ってた奴いたけど、アイツは世界が違うし……うん。ノーカンだよ、ノーカン。

 

「The grand JUPITERのモンスター効果。相手モンスターを装備し、そのモンスターの元々の攻撃力をこいつに加える! 森羅の仙樹 レギアを選択!」

 

The grand JUPITER ATK2500→5200

 

 うーん、確かアイツの効果はエンドフェイズまでだったはず……処理してくる、のか?

 

「お次はこれだ。レベル4の聖騎士ガウェインにレベル1の湖の乙女ヴィヴィアンをチューニング!!」

 

 ふぁっ!? ……い、いや。冷静になれ。シンクロモンスターは公式大会での優勝賞品だ。そうやって考えれば世界チャンピオンの紅葉が持っていてもおかしくはない。

 

「聖剣の闇に魅入られた闇の聖騎士、今ここに降臨! シンクロ召喚! 魔聖騎士皇ランスロット!!」

 

魔聖騎士皇ランスロットATK2100

 

「シンクロ召喚!?」

「確か、この前紅葉さんが世界大会で優勝した時にもらってたカードがあったよな。アレがそうなんだろうな」

「へー、それにあの男の子はどう挑むんだろうな」

「あの男の子、それにしてもデュエルするじゃないか……」

「ホント、イイ男……」

 

 うん……だから最後の方がすげぇ怖いんだよ。

 

「シンクロ召喚に成功したから、魔聖騎士皇ランスロットのモンスター効果! デッキから聖剣を1枚装備する!」

 

 うーん、装備できる聖剣はもうほとんど残ってない記憶があるけど……墓地にあるのを除いた時にあるとするなら、EXのやつ位かな?

 

「俺が選択するのは“女神の聖剣-エアトス”!」

 

 ……うん、紅葉さんのカードはいまいち繋がりが見えないんだが……一応装備できるけどさ……

 

魔聖騎士皇ランスロットATK2100→2600

 

「魔法カード“エクシーズ・トレジャー”を発動。フィールドにエクシーズモンスターは2体。よって2枚ドロー。更に“貪欲な壺”を発動、モンスターを5枚戻して2枚ドロー」

 

デッキに戻したモンスター

・オネスト

・エフェクト・ヴェーラー

・召喚僧サモンプリースト

・伝説の予言者マーリン

・聖騎士王アルトリウス

 

手札

0→2→1→3

 

「よし、“二重召喚”を発動し、得た召喚権で『レスキューラビット』を召喚!」

 

 でたな、兎……流石にラギアは来ないだろうが……多分出てくるのは……

 

「そしてレスキューラビットの効果! コイツを除外して、デッキから聖騎士アルトリウスを2体を特殊召喚! そして、アルトリウス2体でオーバーレイ!

 

2体の聖騎士でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

再び戦場を駆けよ! 聖騎士王アルトリウス!!」

 

聖騎士王アルトリウスDEF2000

 

 流石に守備表示か……でも、魔法・罠は埋まってるから装備は出来ない筈……

 

「まずは神聖騎士王アルトリウスの効果でナルサスを破壊! そして聖騎士王アルトリウスの効果! 場にある聖剣の数まで魔法・罠ゾーンのカードを破壊ができる! 超栄養太陽とカリバーン、そして装備カードとなった森羅の仙樹 レギアを破壊!」

 

 なるほど、そこまで見えてたのか……これはちと、辛いな……

 

「カリバーンは自身の効果で神聖騎士王に再び装備しなおして効果で500ライフ回復! これでエンドフェイズ……と言っても、デッキから墓地に送れないからこのままターンエンドだ」

 

 

紅葉LP2000

手札1

神聖騎士王アルトリウスATK2200→3700 ORU1(カリバーン・アロンダイト・ガラティーン)

The grand JUPITER ATK2500

魔聖騎士皇ランスロットATK2100→2600(女神の聖剣)

聖騎士王アルトリウスDEF2000 ORU1

聖剣カリバーン(神聖騎士)

聖剣アロンダイト(神聖騎士)

聖剣ガラティーン(神聖騎士)

女神の聖剣-エアトス(ランスロット)

 

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札

4→5

 

ソウルチャージからの展開には驚いたけど……こちらの手札も潤沢になってきた。けれども問題は相手の場にいるモンスターが厄介な点……The grand JUPITERと聖騎士王のコンビと神聖騎士王で事実上のモンスター2体除去、こいつ等をまとめてどうにかできる手段が……ない。ブラック・ホールはデッキに入れてないし、モンスター除去カードが少ない。リーフによる除去か……いや、でも神聖騎士王を狙っても結局あの3枚が別の聖騎士に装備されて終わりだ……それ以前に、手札にあるカードはモンスターしかなく、展開が殆どできない。

 

「……モンスターをセット」

 

 俺の最初に出来ることは結局、守備の一手だった。でも、まだ姫芽宮の効果もある……

 

「姫芽宮の効果。ORUを消費してデッキトップを確認……」

 

 何か良い魔法・罠カードを引ければ……

 

めくられたカード

・砂塵のバリア -ダスト・フォース-

 

「ダスト・フォースは当然罠カードなので手札に加えます。そして姫芽宮の効果、フィールドのピースを墓地に送り、森羅の仙樹 レギアを墓地より蘇生」

 

「手札の“増殖するG”の効果。特殊召喚に反応し、発動できる。相手が特殊召喚するたびに1枚ドロー」

 

 なっ……いや、コイツを特殊召喚したからには……腹を括らないと……!

 

森羅の仙樹 レギアATK2700

 

手札

0→1

 

「レギアの効果! デッキトップをめくり、それが植物族なら墓地に送り1枚ドローする。」

 

 植物族……こい、こい……

 

めくられたカード

・森羅の渡し守 ロータス

 

「っし! “森羅の渡し守 ロータス”は植物族、よって墓地に送り1枚ドロー!」

 

手札

5→6(内ミラフォ)

 

「そして墓地に森羅が送られた時、手札の“森羅の賢樹 シャーマン”の効果を発動! コイツを特殊召喚する!」

 

手札

1→2

 

森羅の賢樹 シャーマンATK2600

 

 ここまできたら、姫芽宮は不要かな……

 

「まだまだ! 二重召喚を発動し、植物族の森羅の姫芽宮をリリース! 来たれ、“凛天使クイーン・オブ・ローズ”!」

 

凛天使クイーン・オブ・ローズATK2400

 

「森羅の賢樹 シャーマンと凛天使クイーン・オブ・ローズでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

深緑の翼をはためかせ、戦場の戦火を鎮めよ!! “森羅の鎮神 オレイア”!!」

 

森羅の鎮神 オレイアATK2800 ORU2

 

手札

2→3

 

 こうなったら守備モンスター以外は攻める意思で行くしかない……! 相手の手札を増やすことになったけど……それでもやらないと!!



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No.48 WDC予選5thデュエルpart4

大輔LP4000

手札3(ダスト・フォース)

森羅の仙樹 レギアATK2700

森羅の鎮神 オレイアATK2800 ORU2

???

 

 

紅葉LP2000

手札1

神聖騎士王アルトリウスATK2200→3700 ORU1(カリバーン・アロンダイト・ガラティーン)

The grand JUPITER ATK2500

魔聖騎士皇ランスロットATK2100→2600(エアトス)

聖騎士王アルトリウスDEF2000 ORU1

聖剣カリバーン(神聖騎士)

聖剣アロンダイト(神聖騎士)

聖剣ガラティーン(神聖騎士)

女神の聖剣-エアトス(ランスロット)

 

フィールド魔法

円卓の聖騎士

 

(現在:大輔のターン・メインフェイズ1・森羅の鎮神 オレイアエクシーズ召喚後 紅葉:増殖するG発動中)

 

 

「エクシーズ・トレジャーを発動して3枚ドロー」

 

手札

2→5

 

 よし、コイツは面白い。アイツを手札に残しておいてよかった。けど、まずは……

 

「森羅の鎮神 オレイアのモンスター効果、オーバーレイユニットを使って効果発動! デッキトップ3枚をめくり、その中に植物族モンスターがあった場合、それらのモンスターを全て墓地へ送り、その数までこのカード以外のフィールド上のカードを選んで手札に戻す!」

 

「おっと、手札の“エフェクト・ヴェーラー”のモンスター効果だ。手札からこいつを墓地に送ってその効果を無効にするぜ」

 

「なっ……!?」

 

 手札誘発を握られていたのか……これは辛いな。

 

「っ、だが……俺は手札の“魔天使 ローズ・ソーサラー”と墓地の凛天使クイーン・オブ・ローズを除外して、現れよ、“大凛魔天使ローザリアン”!!」

 

大凛魔天使ローザリアンATK2900

 

手札

2→3

 

 問題はローザリアンの効果が通るのか否か……これが通ったらアルトリウスの処理もしやすい。だが、さっきの事も考えると……いや、ここで日和ってたらダメだ。ここは臆さず攻める!

 

「大凛魔天使ローザリアンのモンスター効果! このカード以外のフィールド上に表側表示で存在するカードの効果をターン終了時まで無効にする! 休耕の冬(フォロー・ウィンター)!!」

 

「…………」

 

 

森羅の仙樹 レギアATK2700(無効)

森羅の鎮神 オレイアATK2800 ORU1(無効)

 

 

神聖騎士王アルトリウスATK3700→2200 ORU1(無効)

The grand JUPITER ATK2500(無効)

魔聖騎士皇ランスロットATK2600→2100(無効)

聖騎士王アルトリウスDEF2000 ORU1(無効)

 

聖剣カリバーン(神聖騎士)(無効)

聖剣アロンダイト(神聖騎士)(無効)

聖剣ガラティーン(神聖騎士)(無効)

女神の聖剣-エアトス(ランスロット)(無効)

 

 

 ……通った! けど、墓地に送られたら……いや、今は少しでもライフを削るタイミング!!

 

「バトル!! ローザリアンで神聖騎士王アルトリウスに攻撃! 天上の収穫(ヴァルハラ・ハーベスト)!!」

 

「……ダメージ計算前、手札から“オネスト”の効果、発動!」

 

 …………うん、それ握ってたのならダメだわ。勝てる未来が見えない。

 

「返り討ちにしろ、神聖騎士王アルトリウス!!」

 

神聖騎士王アルトリウスATK2200→5100

 

大輔

LP4000→1800

 

 くっそ、完全に失念していた……仮にも相手は世界チャンピオン。手札に握っていると踏むべきだったのに……!

 

「っ……レギアで聖騎士王アルトリウス、オレイアで……The grand JUPITERを攻撃!!」

 

「……レギアは通すよ。けれど」

 

 紅葉さんがそう言うと、突然オレイアの行動が一瞬止まるも再び攻撃を開始する。しかし、その攻撃の矛先はThe grand JUPITERではなく……列車だった

 

工作列車シグナル・レッドDEF1300

 

「オレイアは通させない。手札の“工作列車シグナル・レッド”の効果で自身を特殊召喚。攻撃対象をこいつに移す。そしてシグナルレッドは戦闘・効果による破壊がされない」

 

 ……結局、今のところ、戦闘で相手ライフを残り僅かってとこまで削ってないんだよな、俺……十代の時よりもひでぇな……

 

「……手札をすべてセット、ターンエンドだ!」

 

 

大輔LP1800

手札0

森羅の仙樹 レギアATK2700

森羅の鎮神 オレイアATK2800 ORU1

???(森羅の影胞子 ストール)

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

 

「俺のターン、ドロー」

 

手札

1→2

 

「スタンバイフェイズに墓地のテイクオーバー・5を除外し1枚ドロー」

 

 なんだろうな、多分完封負けなんだけど……清々しい、と言うか……

 

「The grand JUPITERでオレイアを装備して、魔法カード“ハリケーン”で全ての魔法・罠を手札に戻す。装備状態の君のオレイアはエクストラデッキに戻してもらうよ」

 

 どんな手段を講じても……敵いそうにない。

 

「先程と同じように聖剣を装備し直すよ。カリバーンでライフを回復してアルトリウスの効果でセットモンスターを破壊。そして“最強の盾”をアルトリウスに装備」

 

紅葉

LP2000→2500

神聖騎士王アルトリウスATK2200→3700→5900

魔聖騎士皇ランスロットATK2100→2600

 

 勝てるビジョンが一切見えない圧倒的な強さ……

 

「ラストバトルだ。神聖騎士王でレギアに攻撃!!」

 

 これが…………世界チャンピオン……か。

 

大輔

LP1800→0

 

 

win 響 紅葉

 

 

 

「……」

 

 気が付いたら、俺はその場にへたりこんでいた。別に神のカードと対峙した訳じゃあないのにも関わらず、デュエルが終わったにも関わらず……俺の心臓の鼓動はまだバクバクと、早かった。そして……あの静かなる闘志の一撃を受けた俺はそのまま立てそうになかった。それほどまでに強い相手だった。

 

「大丈夫かい?」

 

「あ、はい……」

 

 紅葉さんが手を差し伸べてくれたので、素直にその手を取り、立ち上がる。そして、ふと辺りを見渡すと、周りの観客が拍手していることに今気づいた。

 

 

「ブラボー!」

「いいデュエルだったぞー」

「チャンピオン相手に食い下がってた良いデュエルだったぞ!」

「少年! 俺と(夜の)デュエルしないか?」

「本当に良い男だったぞー!」

「良い試合見せてもらったぞ!」

 

 

 うん、温かい言葉の中に今すぐにでも逃げだしたい内容があったんだが?

 

「…………よし、今は時間は空いてるかい?」

 

 何か言ってた様だったが、途中までしか聞こえなく、用事があるかを訊かれた。正直、ハートピースさえ集まれば良いんだけど……

 

「君のデュエルはとてもよかったよ。車の中で君のに合うハートピースを進呈したいんだ」

 

「問題はないです。御同行させてください」

 

 相手の提案を蹴る理由もないので、俺は素直に相手の提案にのった。

 

 

 

 

 

「……うん、これが君のハートピースに合いそうだね」

 

「ありがとうございます……!」

 

 俺は紅葉さんから金色に輝くハートピースのパーツを1つ受け取ると填めてみる。すると、見事にきれいに填まった。これで、俺も予選突破、と……

 

「さっき、俺のマネージャーに連絡して君の予選通過を報告してもらったよ。これで君も予選通過という訳だ」

 

「はい、本当にありがとうござい……『も』?」

 

 ん? 『君も』って事は俺以外にも予選通過者を知ってるって事か?

 

「あぁ……俺の姉も予選通過したらしい。それと、俺がデュエルしたうちの君を除くと他にも2人が俺が渡したパーツで予選通過してるからね」

 

 ……えーと、紅葉さんの姉というと……響みどりさん、だっけ? 何というか……すごく豪華なメンツだなぁ……多分遊斗は確実に来る。優也も来るだろうな……そして堕天使使いだった記憶のあるみどりさん。そして原作メンバー……うん、これだけでも十分凄いメンツだな。

 

「ほら、この辺りは君の家の近くじゃないかい?」

 

 紅葉さんに言われてハッとしてハイヤーの外を見てみる。すると、間違いなく俺の家の近くだった。

 

「もう、この辺で良いです! わざわざ近くまで送っていただきありがとうございました!!」

 

 俺はそう言うと、止まったハイヤーから降りてお辞儀をする。そうすると、ハイヤーは夜の闇に消えていった。俺はそれを見届けて家へと帰る……ってあれ、そう言えば……

 

「俺、紅葉さんに家の場所伝えていたっけ…………?」



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No.49 WDC決勝大会予選

『ハート、バーニングッ!! 今日から、決勝大会を始めるぞぉ!!』

 

 紅葉さんとのデュエルから数日、いよいよWDCの決勝大会当日……だが、俺のいる会場ではある不可解なことが起こっている。

 

「……見慣れない奴ばっかりだ」

 

 そう、アニメはある程度把握してるから言えることだが……俺のいる会場にいるのはトロンやゴーシュといった『アニメでの進出者組が誰一人としていない』。それどころか、遊馬すらも居ない……それに観客席にも、見た限りでは小鳥達も見当たらなかった。いったいどういう事なんだ……っと、会場の大きな画面にMr.ハートランドが写ったぞ……

 

『さて、皆さんは予選を勝ち上がった強者達です…………が、しかし! あなた方はスタートラインにすら立っていない!』

 

「はぁ!? どういう事だ!」

「決勝大会にきた俺たちがスタートラインにすら立っていないてどういうことだ!」

「ちゃんと説明しなさいよ!」

「アイエエエ!?」

 

 おっと、Mr.ハートランドの言葉に周りからブーイングの嵐だ……俺は何となく察したからブーイングをするつもりはないが……いや、一部変なのが混じってたな。けど、どうするのかまでは俺も分からないな……

 

『予選通過者がかなりの人数でしてね、運営に支障をきたすと判断させていただきました。よって、これより【決勝大会予選】を開始いたします!』

 

 今度はざわめきになったな。まぁ、予選を通過したと思ったらまた予選に参加していた……って状態だからな。

 

『まず、大まかに2グループに分けさせていただきました。そして、各グループでの上位通過者4名……合計8人での決勝トーナメントとさせていただきます!』

 

 あぁ、そう言うことか。なるほど、つまりはそう言うことか……どうりで【この会場にコースターが見当たらなく、やけに会場が広いわけだ】

 

『始めにAブロックは! デュエルコースター! そしてBブロックは……ハートアンティデュエル! ルール等は各会場毎にご説明いたします!』

 

 すると、一度画像が切れたかと思うと、再びMr.ハートランドが出てきた。多分、事前に準備された映像なのだろうな……

 

『Bブロックの選手たちよ、これよりハートアンティデュエルのルール説明を行わせてもらう!』

 

 

 

 

 

 えーと、説明をようやくすると……

 

1.LP4000のデュエル。形式はシングル、タッグ、バトルロイヤルからランダムで設定

2.アンティとして参加資格のハートピースを(完成したもので数えて)1~任意の個数を必ず賭ける事

3.D・パッドにてデュエルフィールドが指定される。対戦相手やデュエルの形式は指定されたフィールドで相対した時に初めて分かる

4.手元にあるハートピースが無くなったとき、対戦続行不可能として強制退場

5.制限時間までに生き残った選手の中から手元にあるハートピースの個数がもっとも多い選手4名が決勝トーナメント進出となる

6.ハートピースの個数はD・パッドで管理される

 

 ……こんな感じか。アンティデュエルとは驚いたけど……個数で分かるから進出者が明確に分かりそうだな。

 

『それでは、決勝予選スタートです! ハートッ、バーニング!!』

 

 ピルルルッ

 

 おっと、D・パッドに通信が入ったな。

 

『登録デュエリスト名:七穂氏 大輔 所有しているハートピース:1個 勝敗:0勝0敗 次のデュエルフィールド:8番デュエルフィールド』

 

 8番か。にしても、結構正確に記載されているんだな……っと、到着したな。

 

「貴方は……お久しぶりですね。あの時は貴方とはデュエル出来ませんでしたが……とても良いデュエルを見させていただきましたよ」

 

 おっと、確か……この相手は……

 

「確か、万丈目 祐輔……だったな」

 

「えぇ、覚えていただけていたなんてとても嬉しいですよ」

 

 そう、遊馬が先輩とタッグを組んだ時の相手……万丈目姉弟の弟である祐輔である。あの時は惜しくも遊馬達に負けてたけど……デュエルタクティクスはぶっちゃけ強い方だと思っている。

 

「姉が貴方に負けたと悔しがってましてね……姉の代わりにリベンジをさせていただきますよ!」

 

「それはそれは……でも、俺としても負けるわけには行かないから……勝たせてもらうよ!」

 

「「デュエル!!」」

 

大輔vs祐輔

 

「先攻は俺だ、俺のターン、ドロー!」

 

 とりあえず、決勝予選の間は【シーラカンス】で統一しておくか? Aブロックを突破して決勝トーナメント進出する4名は恐らく三勇士とトロンだろうから……【紋章獣】はその時になったら使おう。とりあえず、手札は守備に徹する方がいい、と……

 

「俺はモンスターをセット、カードを3枚セットしてターンエンドだ」

 

 

大輔LP4000

手札2

???

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

 

「それでは、俺のターンです、ドロー!」

 

 さて、この前は【ドラゴン族サポート】と言ったイメージだったが……流石にサポートデッキじゃないはずだけど…………

 

「……うん、俺はフィールド魔法『フュージョン・ゲート』を発動。永続魔法『凡骨の意地』を発動して、カードとモンスターをセット、ターン終了です」

 

 

祐輔LP4000

手札2

???

凡骨の意地

伏せカード

 

フィールド

フュージョン・ゲート

 

 

 おっと、意外だな。攻めてこないのか……それにしても、【通常モンスター】と言うよりは【凡骨融合】って感じかな?

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 うーん、動きづらいんだよな……ここは何もせずもう少し様子見するか……

 

「俺は何もせずターンエンド」

 

 

大輔LP4000

手札3

???

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

 

「俺のターン、ドロー……今引いた『達人キョンシー』を公開して凡骨の意地の効果発動。デッキからカードをドロー……更に『バトルフットボーラー』を公開してドロー。『アレキサンドライドラゴン』、ドロー。バトルフットボーラー、ドロー。『ジェムナイト・ガネット』、ドロー。『大木炭18』、ドロー。『ヤランゾ』、ドロー。『幻殻竜』、ドロー。『サイバティック・ワイバーン』、ドロー……これで打ち止めです」

 

手札

2→3→4→5→6→7→8→9→10→11→12(達人キョンシー・バトルフットボーラー×2・アレキサンドライドラゴン・ジェムナイト・ガネット・大木炭18・ヤランゾ・幻殻竜・サイバティック・ワイバーン)

 

 さて、結構ドローされたけど……流石に全部は使いきれないだろ……多分。

 

「……さて、それでは行きましょうか。まずはフュージョン・ゲートの効果により機械族のバトルフットボーラーとドラゴン族のアレキサンドライドラゴンを融合! 現れよ! 『重装機甲 パンツァードラゴン』!!」

 

重装機甲 パンツァードラゴンDEF2600

 

 おっと、そいつからか……インスタントラーメンで良く出てくるモンスターだけど……そいつからなのか

 

「では、お次です。ジェムナイト・ガネットと炎属性の大木炭18をフュージョン・ゲートにより融合! 現れよ、『ジェムナイト・マディラ』!!」

 

ジェムナイト・マディラATK2200

 

次に出てきたのはマディラ……効果封じモンスターだな。普通に有能な融合モンスターが揃ってるんだな……

 

「次は召喚権を使います。『レスキュー・ラビット』を召喚し、除外して効果発動。デッキからレベル4以下の通常モンスター……『メカ・ハンター』を2体特殊召喚!」

 

メカ・ハンターATK1850

メカ・ハンターATK1850

 

「そしてフィールド上の闇属性のモンスター2体をフュージョン・ゲートの効果で融合!! 現れなさい、自分のエース! 『スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン』!!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンATK2800

 

 っと、次は彼のエース、か……ってか、デッキの圧縮っぷりが半端ないな……

 

「そして手札のヤランゾと達人キョンシーをフュージョン・ゲートで融合!! 『冥界龍 ドラゴネクロ』を融合召喚!」

 

冥界龍 ドラゴネクロATK3000

 

 おいおい、火力の高いモンスターが勢ぞろいしすぎだろ……

 

「さて、そろそろフィールドも埋まってきましたので、ここで手札を整理しますか。手札を2枚セット、セットモンスター『メタモルポッド』を反転召喚。効果で互いに手札をすべて捨てて5枚ドローです」

 

祐輔の捨てたカード

・バトルフットボーラー

・幻殻竜

・サイバティック・ワイバーン

 

 うーん、公開情報をリセットされたか……

 

大輔の捨てたカード

・キラー・ラブカ

・超古深海王シーラカンス

・ハリマンボウ

 

「墓地に送られた『ハリマンボウ』の効果発動。ドラゴネクロの攻撃力を500下げる!」

 

冥界龍 ドラゴネクロATK3000→2500

 

「おっと、これはちょっと意外でしたね……しかし、そこまで気にするものでもありませんね。先程伏せた『二重召喚』を発動し、メタモルポッドをリリース。『魔法剣士トランス』を召喚!」

 

魔法剣士トランスATK2600

 

 これ、どう見てもオーバーだよなぁ……ホント。セットモンスターはリクルーターだけど……

 

「これでバトルです! ジェムナイト・マディラでセットモンスターを攻撃! マディラの効果により、貴方はあらゆるカードの効果を発動できませんよ!」

 

 そう、これがある。本当にデッキ構築が強い。様々な対応の仕方がある融合モンスター達だから、対応が難しい……

 

???→素早いマンボウDEF100

 

「次です、冥界龍 ドラゴネクロで攻撃! ソウル・クランチ!!」

 

 別に通しても良いんだが……迷うな。だが……まぁ、こいつは通しても良いかな?

 

「っつぅ……!」

 

LP4000→1500

 

「……伏せカード3枚もあってこれを通すんですか…………」

 

 おっと、悩みだした? 悩んでくれるのは大いに歓迎だな。

 

「……仕方ない、攻撃続行です! 魔法剣士トランスで直接攻撃!!」

 

 その攻撃は一番最良!

 

「リバースカード『体力増強剤スーパーZ』を発動! 2000以上の戦闘ダメージを受ける時、ライフを4000回復する!」

 

LP1500→5500→2900

 

「っ……! スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃っ!!」

 

「リバースカード、『リビングデッドの呼び声』を発動、墓地の『超古深海王シーラカンス』を蘇生する。海の深き場所より現れ出でよ、超古深海王シーラカンス!」

 

超古深海王シーラカンスATK2800

 

「なっ……攻撃、続行!!」

 

 相打ちなんてさせないよ?

 

「墓地のキラー・ラブカの効果。墓地のこいつを除外して、その攻撃を無効にし……次の俺のエンドフェイズまでそいつの攻撃力を500ポイント下げる」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンATK2800→2300

 

「なっ……! た、ターンエンド……!」

 

 

祐輔LP4000

手札4

魔法剣士トランスATK2600

重装機甲 パンツァードラゴンDEF2600

ジェムナイト・マディラATK2200

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンATK2800→2300

冥界龍 ドラゴネクロATK3000→2500

凡骨の意地

伏せカード

伏せカード

 

 

 相手の攻撃を防ぎ切ったのは良いけど……相変わらずこのフィールドは辛いな……さて、どうしたものかな……



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No.50 WDC決勝大会予選 part2

お久しぶりでございます……遅れてしまい申し訳ございませぬ……


色々とありまして遊戯王小説はどちらも執筆をほとんどしていない状況でした(いや、まぁ他の場所でこっそり投稿してたんですけどね……)



まぁ、こんな亀より遅いかもしれない亀更新ですが、これからも応援の程よろしくお願いいたします!


「俺のターン、ドロー」

 

手札

5→6

 

 よし、とりあえずこの手札なら……出すべきはアイツらかな? リビデ処理もしたいけど……

 

「シーラカンスの効果発動! 手札1枚をコストに発動する! 王の咆吼!!」

 

捨てたカード

・ディメンジョン・スライド

 

シャーク・サッカーDEF1000

シャーク・サッカーDEF1000

セイバー・シャークDEF1200

セイバー・シャークDEF1200

 

 さぁて、出したはいいけど……あのフィールド、本当にどうしようかな……いや、もうこうなったらいけるところまで処理を進める!

 

「魔法カード“下降潮流”を発動! シーラカンスを対象に発動!レベルを1~3の任意のレベルにする! この効果でレベル3とする!」

 

超古深海王シーラカンス☆7→3

 

 まずは……除外ゾーンのあいつを戻す!

 

「俺はレベル3となったシーラカンスとシャーク・サッカー1体でオーバーレイ!!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

異次元より風来せよ! “虚空海竜リヴァイエール”!!」

 

虚空海竜リヴァイエールATK1800

 

「リヴァイエールの効果! オーバーレイユニットを使って除外されているレベル4以下のモンスターを特殊召喚する! 舞い戻れ、キラー・ラブカ!」

 

キラー・ラブカDEF1500

 

 さて、ここだよな。一応、さっきは使わなかったけど……次でこの伏せカードを切るか。

 

「俺はレベル4のセイバー・シャーク2体でオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

唸れ、全てを破壊する牙……“恐牙狼ダイヤウルフ”!!」

 

恐牙狼ダイヤウルフATK2000

 

「攻撃力2000……ですが、俺の場のモンスターには攻撃力は届いてないですよ?」

 

「構わない。エクシーズ召喚時、リバースカード、オープン! “エクシーズエフェクト”!! エクシーズ召喚成功時、相手の場のカードを1枚破壊する!」

 

「なっ……!?」

 

 さて、破壊する対象だけど……これはもう1択だな。トランスよりは戦闘耐性を持つ……

 

「この効果で冥界龍 ドラゴネクロを選択、破壊する!!」

 

「ドラゴネクロっ!!」

 

 さて……そうなればエクシーズを3体並べよう。その後で手札を補充、っと

 

「魔法カード“浮上”。さっきリヴァイエールの効果でコストにしていたシャーク・サッカーを再び特殊召喚! そしてシャーク・サッカー2体とキラー・ラブカでオーバーレイ!

 

3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

蒼き海兵よ、今こそその槍で敵を討て! “トライエッジ・リヴァイア”!!」

 

トライエッジ・リヴァイアATK1800

 

「今度は“エクシーズ・トレジャー”を発動。エクシーズモンスターが3体フィールドにいるため3枚ドロー! (おっと、これを引いたならこれも使うか)そして“エクシーズ・ギフト”を発動! リヴァイエールとダイヤウルフからオーバーレイユニットを1つずつ消費して2枚ドロー!」

 

手札

3→2→5→4→6

 

「くっ……手札増強か……」

 

ふむ……やっぱりスターヴはどうしても処理方法が限られてくるからな……仕方ないし、放置しておくか。マディラは攻撃で処理できるし……トランスは攻撃力は高いけど、効果がないからいつでも処理は可能……うん、となればセットカードの処理だな。

 

「俺はダイヤウルフの効果発動! ORUを1つ使って、自分フィールドのカードと相手の場のカードを1枚ずつ選択して発動する! 俺はダイヤウルフ自身とエクストラデッキ側の伏せカードを破壊する!」

 

「っ……!」

 

破壊されたカード

・次元誘爆

 

 次元誘爆……俺の除外されているモンスターがいなくなったから使えなかったのか。さっきはフィールドが埋まってたものな。

 

「俺は“ツインツイスター”を手札を1枚コストに発動! 残った伏せカードとフュージョン・ゲートを破壊する!」

 

「っく……!」

 

手札コスト

・エクシーズエフェクト

 

破壊されたカード

・フュージョン・ゲート

・業炎のバリア ~ファイヤー・フォース~

 

 あっぶねぇなぁ……伏せを除去しないまま突っ込んでたらほぼ間違いなく負けてただろうな……

 

「よし、“右手に盾を左手に剣を”をパンツァー・ドラゴンを対象に発動! 元々の攻撃力と守備力を入れ替える!」

 

「なっ……!?」

 

重装機甲 パンツァードラゴンDEF2600→1000(攻撃力1000→2600)

 

「そしてトライエッジ・リヴァイアの効果発動! ORUを1つ使用して……マディラを選択! 攻撃力を800下げて効果を無効にする!」

 

ジェムナイト・マディラATK2200→1400(効果無効)

 

「むぅ……だが、それでは俺のスターヴには勝てませんよ?」

 

「もとよりスターヴは今は見てない! バトル! リヴァイエールでマディラを攻撃! 暴風流!!」

 

LP4000→3600

 

「っく……」

 

「続け! パンツァー・ドラゴンにリヴァイアで攻撃! そして破壊したモンスターは墓地へ行かず、除外!!」

 

「何ッ……!?」

 

 別にスターヴ処理でも良いんだけど……スターヴは破壊だけが条件。それに対してパンツァー・ドラゴンは破壊して『墓地に送られる』ことが条件だ。墓地に送らなければパンツァーは怖くない。後は……リヴァイエールを残してもトランスの的になるだけ。このカードはピン刺しだけど、一応入れていてよかったな。リヴァイエールを入れる段階で一応メタにもできるからって意味で入れてたけど、案外便利なんだよな。

 

「メイン2! 装備魔法“幻惑の巻物”をリヴァイエールに装備して水属性に! そして水属性でORUのないリヴァイエールでオーバーレイ!」

 

「なっ!?」

 

「1体の水属性のエクシーズモンスターでオーバーレイネットワークを再構築! ウォータースライド・エクシーズチェンジ!

 

水の力を得た黒き槍で敵を討て! “FA-ブラック・レイ・ランサー”!!」

 

FA-ブラック・レイ・ランサーATK2100

 

「こいつは自身のORUの数×200、攻撃力をアップさせる。よって攻撃力は2300だ。カードを1枚伏せてターンエンド。一応言っておくが、リヴァイアの効果は相手ターンでも使える。気を付けてくれよ?」

 

 負けフラグ? 知らんな

 

 

大輔LP2900

手札1

FA-ブラック・レイ・ランサーATK2100→2300 ORU1

トライエッジ・リヴァイアATK1800 ORU2

リビングデッドの呼び声(対象不在)

伏せカード

 

 

「くっ……自分のターン! ドロー!!」

 

手札

4→5

 

「凡骨の意地の効果でデーモン・ソルジャーを公開してドロー! また、デーモン・ソルジャーを公開してドロー! ……ここで打ち止めです」

 

手札

5→6→7

 

 今回は落ち着いてきたな。一応フュージョン・ゲートを破壊したし、動きは鈍くなると思うけど……

 

「……まさか、ここまで壊滅させられるとは思いませんでした。でも、自分だって……デュエルアカデミアの生徒! おいそれと負ける気は更々ないです! 魔法カード“融合”! 今先程ドローした通常モンスター2体で融合!」

 

「っ!? その融合にチェーンしてリヴァイエールの効果を発動! トランスを対象にしてその攻撃力を下げる!」

 

魔法剣士トランスATK2600→1800

 

「……2体の悪魔の戦士よ、今交わりて天高く飛翔せよ! 融合召喚! 来たれ、“始祖竜ワイアーム”!」

 

始祖竜ワイアームATK2700

 

「……そう来ましたか」

 

「一応、警戒はしてたんでな。さっきのターンで出されてたらホントどうしようか迷ったけどな」

 

「そうですか、ですがそれは失策ですよ……バトルフェイズ、ワイアームでリヴァイアを、スターヴでブラックレイランサーにそれぞれ攻撃!」

 

 まぁ、これらを通しても問題ないし、どちらも通す!

 

大輔LP2900→2000→1500

 

「防御札を戻していたのにまた防がない……? でも、それならこれで終わ、り……!?」

 

FA-ブラック・レイ・ランサーATK2300→2100 ORU0

 

「な、なんで……」

 

「あぁ、言い忘れてたな。FA-ブラック・レイ・ランサーの効果、自身が破壊される時、ORUを1つ使用することで破壊を免れる事ができる」

 

 相手のミスにつけ込めることができた。これは嬉しい誤算だな。トランスでリヴァイアを狙われてたら全滅させられていた……

 

「っ……! メイン2にカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

祐輔LP3600

手札3

魔法剣士トランスATK2600

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンATK2800

始祖竜ワイアームATK2700

凡骨の意地

伏せカード

 

 

 助かったとはいえ…………ふむ、ホント、どうするべきかな……どうにか直接攻撃をぶつけたいところだけど……それにはスターヴが邪魔。かと言って戦闘での突破は難しい……除去しようにも、破壊は無理。はてさて、どうしたものかな……



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No.51 WDC決勝大会予選 part3

大変お久しぶりでございます。投稿が遅れてしまい誠に申し訳ありません(土下座)

現在、いろいろな事情がありまして投稿が遅れてしまいました。

しかし、とりあえずでも投稿できるものは投稿しておきたいと思い、今回の投稿とさせてください。まだ、他作品も鋭意執筆中でございますし、温かい目で見ていただけると幸いです(期間が空いたからと言って決してハードルは上げないでください)

また、今回のお話で遊霧 粋蓮さんより汎用オリカの使用許可を貰えた2枚のカードを使わせていただいております。
効果説明は殆ど遊霧 粋蓮さんのところで記載されている物をそのまま引用させていただいております。

この場をお借りして、遊霧 粋蓮さんに改めて感謝の言葉を述べさせてください。

遊霧 粋蓮さん。カード提供をしていただき、誠に有難う御座います。
きっと、提供していただいたカードには他に素晴らしい使い道があるのかもしれませんが、自分の拙い頭ではこれが手一杯でした……誠に申し訳ございません。

それでは、どうぞ、ご覧下さいませ!

尚、投稿ペースは変わらないのでご了承のほどをよろしくお願い申し上げます(陳謝)


「俺のターン、ドロー」

 

手札

1→2

 

「“マジック・プランター”を発動、対象のいないリビングデッドの呼び声を墓地に送って2枚ドロー」

 

手札

1→3

 

 だからこそ、トランスを狙うしかないわけだけど……素での攻撃力はそこそこあるし、伏せもあるからどう行くか迷うな……っと、そういや、こんなカードがあったな。試しで入れていたが……これはこれで良いかもな。

 

「魔法カード“ホログラム・サモン”をFA-ブラック・レイ・ランサーを対象に発動!」

 

ホログラム・サモン 通常魔法(遊霧 粋蓮さんより使用許可を得たオリカ・少々効果変更)

「ホログラム・サモン」は1ターンに1度しか発動できない。

1.自分フィールド上のモンスター1体を対象に発動できる。このカードを通常モンスター(機械族・光)として特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは発動時に対象にしたモンスターと同じ名前・攻撃力・守備力・レベル(レベルが存在しない場合はレベル1とする)となる。

 

「この効果により……この魔法カードを、ホログラム・FA-ブラック・レイ・ランサーとして、特殊召喚!」

 

ホログラム・サモン(元カードFA-ブラック・レイ・ランサー)ATK2100 ☆1

 

「レベル1の通常モンスター……けども、攻撃力は結局足りてませんよね?」

 

「攻撃力は関係ないよ。俺はFA-ブラック・レイ・ランサーとホログラム・FA-ブラック・レイ・ランサーをリリース!

 

アドバンス召喚! 海の深き場所より現れ出でよ、超古深海王シーラカンス!」

 

超古深海王シーラカンスATK2700

 

「っ……!」

 

「そして……王の呼び声に応え、今浮上せよ! 王の咆哮!!」

 

墓地に送ったカード

・代償の宝札

 

特殊召喚されたモンスター

・ハリマンボウ

・キラー・ラブカ

・ビッグ・ジョーズ

・フィッシュボーグ-アーチャー

 

 それに、今回のデッキはシンクロ要素も取り入れている。ぶっちゃけエクストラがカッツカツだけど、使い捨ての感覚だからそこまで気にならないというね。

 

「“代償の宝札”の効果で2枚ドロー」

 

手札0→2

 

 ……お、片方のこれも最近手に入れたカードだな。さっきのホログラム・サモンと言い……かなり使い勝手の良いカードが良く来るもんだ……まぁ、ここは……

 

「……行くよ。俺はレベル3のハリマンボウに、レベル3の“フィッシュボーグ-アーチャー”をチューニング!」

 

「っ……それは、まさか……合計レベル6……!」

 

「一度見せてるから……説明は良いよな? シンクロ召喚! “白闘気海豚(ホワイト・オーラ・ドルフィン)”!!」

 

白闘気海豚ATK2400

 

「白闘気海豚の効果! 1ターンに1度、相手モンスターの元々の攻撃力を半分に! 更にハリマンボウの効果! 攻撃力を500下げる! ハリマンボウの効果をトランス、白闘気海豚の効果はスターヴへ!」

 

「っ……なに、も……ない…………」

 

魔法剣士トランスATK2600→2100

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンATK2800→1400

 

 どうやら、効果の無効効果を持った伏せでは無いようか……

 

「なら、魔法カード“貪欲な壺”を発動! 墓地の素早いマンボウ、シーラカンス、トライエッジ、FA-ブラック・レイ・ランサー、リヴァイエールをデッキに戻して2枚ドロー!」

 

 ……ふむ、これなら…………展開前に発動させておくか、エクシーズを封じるカードだったら困るからな。

 

「魔法カード“ギャラクシー・サイクロン”を発動、そのセットカードを破壊する」

 

「っ……! チェーンしてリバースカードオープン! “貪欲な瓶”! 融合、フュージョン・ゲート、メタモルポッド、ジェムナイト・マディラ、ドラゴネクロをデッキに戻して1枚ドロー!」

 

 おっと、逃げられたか……けど、セットカードがそれなら……まぁ、いいか。凡骨除去は次のターンになるけど……

 

「魔法カード“死者再生”を発動! 互いに自分の墓地のモンスター1体を特殊召喚する!」

 

死者再生 通常魔法(遊霧 粋蓮さんより使用許可を得たオリカ)

このカードは相手の墓地にモンスターが存在しなければ発動できない。

1.互いに自分の墓地のモンスター1体を特殊召喚する。

 

 これは相手の場にモンスターを出してしまうけど……それでもまだ何とか出来る範囲ではある……!

 

「俺は墓地からシャーク・サッカーを蘇生!」

 

シャーク・サッカーDEF1000

 

「……私は、“バトルフットボーラー”を守備表示で特殊召喚します」

 

バトルフットボーラーDEF2100

 

「キラー・ラブカとビック・ジョーズ、シャーク・サッカーでオーバーレイ!

 

3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

再び現れよ! トライエッジ・リヴァイア!!」

 

トライエッジ・リヴァイアATK1800

 

「リヴァイアの効果! トランスの攻撃力を更に下げる!」

 

魔法剣士トランスATK2100→1300

 

「っ……!」

 

 よし、とりあえずライフは半分切る事は出来ないけど……削る事は出来るな。

 

「バトル! 白闘気海豚で魔法剣士トランスを攻撃!! ホワイト・ブレス!!」

 

「ぐぅ……!」

 

祐輔LP4000→2900

 

「トライエッジ・リヴァイアでスターヴに攻撃!! そして破壊に成功したため墓地に送らず除外!」

 

祐輔LP2900→2500

 

「くっ……でも! スターヴ・ヴェノムの効果! 相手の場の特殊召喚されたモンスターを破壊!」

 

 それは読んでいた! だからこそ……コイツを出したんだ!

 

「白闘気海豚の効果! 破壊され墓地に送られた時、墓地の水属性モンスターを除外して……このモンスターを特殊召喚する! 蘇れ! 白闘気海豚!!」

 

「なにっ……!?」

 

除外されたカード

●ビック・ジョーズ

 

白闘気海豚ATK2400

 

「白闘気海豚でバトルフットボーラーを攻撃! そしてメイン2、俺はカードを伏せてターンエンド」

 

 

大輔LP1500

手札0

超古深海王シーラカンスATK2700

白闘気海豚ATK2400

伏せカード

 

 

「……自分のターン、ドロー!」

 

手札4→5

 

「……ドローフェイズ、速攻魔法“大欲な壺”を発動。除外されているスターヴ、パンツァー・ドラゴン、メカ・ハンターをデッキとエクストラデッキにそれぞれ戻して……1枚ドロー! ……凡骨の意地の効果は使いません」

 

手札5→4→5

 

 おっと、2枚ドローしたけども引けなかったのか……?

 

「……モンスターをセット、ワイアームを守備表示に変更。カードを3枚セット、ターンエンド」

 

 

祐輔LP2500

手札5→1

始祖竜ワイアームATK2700→DEF2000

???

凡骨の意地

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

「俺のターン、ドロー!」

 

「ドローフェイズ、“生贄封じの仮面”を発動! このカードがフィールド上に存在する限り、お互いのプレイヤーはカードをリリースできない!」

 

 ……あー、成程。ワイアームの大きな弱点は3つ。高火力通常モンスターとの戦闘や魔法・罠効果の夜除去……そしてもう1つは『相手によってリリースによる除去を食らう事』。それを封じる意味でも十分あのカードの存在は大きいかもな……俺のデッキだと、リリースできるカードがないからあまり辛くはないけど……多分、残りの伏せカードで対処するつもりなんだろうけど……こっちは正面から狙いに行く。守備表示になるならこっちのもんだ。

 

「とりあえずは、これで行くか。リバースカード、オープン。“メテオレイン”! このターンは俺の場のモンスターは貫通効果を得る!」

 

「っ……!?」

 

 驚きの表情になる祐輔……どうやら伏せカードを読み違えていたようだった。攻撃力上昇とでも思ってたのかな?

 

「さて、バトル! シーラカンスでセットモンスターを攻撃!」

 

???→メタモルポットDEF600

 

LP2500→400

 

「っ……! メタモルポッドの効果! 互いに手札をすべて捨てて5枚ドロー!」

 

 手札増強、か……別にこれは痛くないどころかおいしいけど……とりあえず、通れば、かな? 魔法・罠耐性付与あたりだとは思うんだけど……

 

「白闘気海豚でワイアームを攻撃! ホワイト・ブレス!!」

 

「(残った伏せカードはスキル・プリズナーと補充要員……これまでか…………勝ちたかったな……)」

 

LP400→0

 

WIN:大輔

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あーあ、負けちゃいました。流石ですね、参りました……」

 

 尻もちをついていた祐輔だったが、スッと立ち上がると大輔の元へ歩み寄り、苦笑いをする。

 

「いや、俺も序盤はかなり押されていたし……危なかったよ」

 

 大輔も苦笑いをしながら返し、互いに健闘を称えるための握手を交わす。そして、祐輔は胸ポケットからハートピースを取り出して、大輔へと差し出した。

 

「……自分の分も、頑張ってください!」

 

「あぁ」

 

 大輔はそれを受け取ると笑顔でニコリと微笑み、自らこの場を立ち去る祐輔の後ろ姿を静かに見送った。

 

 

 

 見送っていたが、ピルルルッという音に気付いてD・パッドへと視線を移す。すると、情報が更新されていた。

 

『登録デュエリスト名:七穂氏 大輔 所有しているハートピース:2個 勝敗:1勝0敗 次のデュエルフィールド:6番デュエルフィールド(現在デュエル中)』

 

 次は6番フィールドか。対戦はまだ続いてるのか……ちょっと見に行くか。そんなに遠いわけじゃない。

 

 

 

 

 

 

「バトル! CHキング・アーサーで直接攻撃!」

 

 ん……? あの声は……っと、ちょうどデュエルが終了したのか

 

 

Win:YUYA

 

 やっぱり優也か。アイツも勝ちあがってたんだな。

 

「優也!」

 

 俺が声をかけると、デュエルをしていた相手からハートピースを受け取った優也がこちらの振り返ると笑顔で手を振り返してくれた。

 

「大輔! お前もこっちの予選だったのか?」

 

「あぁ、優也もこっちだったんだな。あれから珍しくデュエルをしてなかったようだけど、大丈夫なようだな」

 

 そう、優也は交流戦以降は俺の知ってる範囲ではデュエルをほとんどしていなかった。遊馬と同じデュエル脳だっただけに少し心配していたんだが……好調のようだな。

 

「あぁ、もう俺は大会とか公の場で負けたくないからな。もしお前と当たってもぜってー負けねぇぞ!」

 

「言ってろ、返り討ちにしてやるさ。お前は次はどこだ?」

 

「ん、と……1番フィールドだな」

 

 ……ふむ、どうやら違う場所のようだな。まだ優也と再戦は出来そうにないか?

 

「俺はここだから……またな」

 

「あぁ!」

 

 俺と優也は笑って握手を交わして1番フィールドに向かう優也を見送る……と

 

『ねぇ、大輔……』

 

 んお? 珍しくプルートが出てきたな

 

「(どうした、プルート。最近出てこなかったが……)」

 

『それは作者が存在忘r「(メタ発言はやめなさい。本題を言え)」あ、うん』

 

 一瞬聞き捨てならないメタ発言が聞こえたけど、とりあえず、本題を言わせることに

 

『この会場に……No.がいるよ。それも2枚を同一の人物が所有してる』

 

 ……は? この会場にNo.? っつーことは、遊馬やカイトらじゃない誰かが持ってるって訳か

 

「(その話は本当か?)」

 

『うん、まだ使用されてないから、保有者がどこにいるかは分からないけど……』

 

「(問題ない。使い手がいる、その情報だけでも十分だ)」

 

 使用者がいるなら、その警戒をすれば良いだけだ……ちょっとデッキを組みなおすか……



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No.52 WDC決勝大会予選 part4

相変わらずのお久しぶり投稿で申し訳ないです(土下座)


色々と書き貯めをしたり、色々書かせていただいてたりと、中々更新ができずじまいでした……


一応、これから月1で更新できればいいな、とは思ってますが、おそらく無理です(((
まぁ、これから頑張ってまいりますので、相も変わらずなカメ更新を待っていただいて……





あ、これ連続投稿じゃないです。続きが難産なんです、ほんとに申し訳ないです(土下座再び)



「……ん、これで良いかな」

 

 とりあえず、俺はデッキの調整をしている。流石にシンクロをこれ以上使う気にはなれないからな……サイドデッキと入れ替えをしている。メインとエクストラに入れていたシンクロ関連カードとサイドデッキにあるエクシーズ関連カードを入れ替えておかないとな。

 

「ほう、Youが次の相手か」

 

 ……うん、俺は見ていない。次のデュエリストがウエスタン風の服装をしているのはまぁ、良いとしよう。だが、背中にワニを背負っている姿は見ていない。

 

「Hey、クリアーレ! お前も6番フィールドか?」

 

「Oh、ウィルじゃないか。」

 

 ……ん? 次に現れたのは赤茶色の髪を肩まで下ろした民族衣装風の服装をした奴、クリアーレ、という名前の奴だった…………って、3人? 3人だとバトルロイヤルか? ……にしても、バトルロイヤルって苦手なんだよなぁ。しかも相手は知り合いのようだしさぁ……

 

「ん? ……あーっ!! 大輔!!」

 

「へっ?」

 

 今度は俺の名前が呼ばれたかと思うと……振り返る前に背中を叩かれる。その強さに若干顔をしかめていたが、振り返るとその張本人は笑っていた。

 

「お前もこのフィールド(6番フィールド)なのか……? 遊斗!」

 

「久しぶりだな! ……ん? 他にも2人いるのか……」

 

ピロン

 

 俺たち4人が6番フィールドに揃うと、D・パッドが何か受信したので、それを見てみる……と

 

『6番フィールド タッグデュエル LP8000制・LP及びフィールド共有

ジェームズ・クリアーレ・クック&ウィル・ガラムチーム

           vs

      七穂氏 大輔&遊城 遊斗チーム      』

 

 と出ていた。どうやら今回は俺と遊斗が同じチームで戦うようだった……だったらシーラカンスよりHEROの方が良いか……? 俺はコッソリ大会規約の確認をしてみる。

 

『使用デッキの変更は1度のみ、運営へ変更を申し出れば可能とする。なお、サイドデッキによるデッキの組み換えは使用デッキの変更には該当しない』

 

 ……あー、つまり魚デッキを使うか、HEROを使うか、か……別にどちらでも良いんだが……

 

「君とのteamか、悪くはないな」

 

「確か、ウィルはあのデッキを使ってたな。ならばこの一戦は行けそうだ」

 

 ……どうやらお相手はデッキ相性は良い模様……となれば……

 

「……遊斗」

 

「んあ? どうした?」

 

「これからデッキ変更申請をしてくる。少し時間をもらうぞ」

 

「へ? いや、お前がデッキ変える必要なくね?」

 

「いや、しかしだな? 俺のデッキは水属性魚族が主軸のエクシーズ主体のデッキで属性こそほぼ同じだけど……お前のデッキがパートナーじゃあ恐らく俺が足を引っ張りかねない。だったらとる行動は一つ、HEROを俺も使う事だ」

 

「あのなぁ? 俺だって色々デッキ改築してんだよ。そんぐらいわかれば十分だっつーの」

 

「……聞いていたか?」

 

「あぁ」

 

 笑顔の遊斗に俺はもはや溜め息しか出なかった。まぁ、何とかなるならその方が良いか

 

「……しゃーねぇ。腹ぁ括るか!」

 

「おう! 行くぞ!!」

 

「「「「デュエル!!」」」」

 

 

 

ジェームズ・クリアーレ・クック&ウィル・ガラムチームLP8000

           vs

      七穂氏 大輔&遊城 遊斗チームLP8000

 

 

     お互いに賭けるハートピース:一人2個(全員持っているハートピース全て)

 

 

 

 先攻は……相手か!

 

「先攻はこっちか。Meから行かせてもらうよ? ウィル」

 

「構わん」

 

「んじゃあ、行くぞ! ドロー!」

 

 まず一歩前に出てきた相手は背中にワニを背負ってる方。パッと見だと一応何となく予測は付くけど……

 

「Meは“アリ・ソルジャー”を召喚! Reverseカードを2枚セット! ターン終了!」

 

アリ・ソルジャーATK1200

 

 

アリ・ソルジャー(漫画版・通常モンスター)

水属性 爬虫類族 ☆4 ATK1200/DEF1800

 

 

 出てきたのはワニの姿をした戦士……やはり【爬虫類】か……

 

 

ジェームズ・クリアーレ・クック&ウィル・ガラムチームLP8000

手札 3:5

アリ・ソルジャーATK1200

伏せカード

伏せカード

 

 

 さて、一応は堅実な一手だな。アリ・ソルジャーは守備力の高いモンスターだが……となると、ウィルのデッキが気になるな。爬虫類となると【レプティレス】とか【ヴェノム】とか【ワーム】辺りがあるが……

 

「なぁ、大輔。次はお前が行ってくれ。俺のターンは後でいい」

 

「ん、そうか。ならばお言葉に甘えて! 次は俺が行かせてもらう! 俺のターン、ドロー!」

 

 俺は一歩前に出ると、勢いよくデッキからカードを引いた。

 

「っと、これか。だったら……“グリズリーマザー”を召喚!」

 

グリズリーマザーATK1400

 

 ま、最初だしこんなもんだろう。動こうと思えば動けるけど……とりあえず様子見かな? 攻撃は……伏せが怪しいし、とりあえず放置かな?

 

「俺は2枚セットし、ターンエンド」

 

 

七穂氏 大輔&遊城 遊斗チームLP8000

手札 3:5

グリズリー・マザーATK1400

伏せカード

伏せカード

 

 

「行くぞ、僕のターン、ドロー」

 

 さぁ、次はウィル・ガラムだったな……どんなデッキを使ってくる……?

 

「ふむ、俺は“封印獣ボア・ボーラン”を召喚する」

 

封印獣ボア・ボーランATK1700

 

 

封印獣ボア・ボーラン(漫画版)

水属性 爬虫類族 ATK1700DEF1000

このモンスターの効果はフィールドに「封印の真言」が存在しない場合、発動することはできない。

(1):このモンスターが戦闘を行った場合、ダメージ計算後に戦闘を行った相手のモンスターを破壊する事が出来る。

 

 

 封印獣……? 初めて見るな……となると、お互いが水属性・爬虫類族、というところか……

 

「そして、永続魔法“封印の真言”を発動し、バトル! ボア・ボーランで攻撃!」

 

七穂氏 大輔&遊城 遊斗チームLP8000→7700

 

 相手モンスターの攻撃を受けてグリズリー・マザーがサヨナラになる……が、いつまでたっても選択画面が出てこない……?

 

「ボア・ボーランは封印の真言が場にあるかぎり戦闘した相手モンスターを効果破壊できるのさ」

 

 あ……そう言えば相手のモンスターの効果を見るの忘れてた……くっそ、しっかり確認してないのは集中していないから、だな。うん。

 

「アリ・ソルジャーで直接攻撃!」

 

 ふむ……どうしたものかな。通しても良いんだが……ここは!

 

「“ピンポイント・ガード”発動! グリズリーマザーを蘇生!」

 

グリズリーマザーDEF1000

 

 一応念のために通さない。何が起こるかわかったもんじゃねぇ。

 

「ふむ……攻撃は中断だ。カードを2枚セットし、ターンを終える」

 

 

ジェームズ・クリアーレ・クック&ウィル・ガラムチームLP8000

手札 3:2

アリ・ソルジャーATK1200

封印獣ボア・ボーランATK1700

封印の真言

伏せカード(ジェームズ)

伏せカード(ジェームズ)

伏せカード(ウィル)

伏せカード(ウィル)

 

 

「すまねぇ、罠があると思って攻撃を躊躇してしまった」

 

「気にすんなって! 行くぜ、俺のターンだ!」

 

手札

5→6

 

「っし、まずは魔法カード“ハーピィの羽箒”を発動!」

 

「ふん、俺のリバースカードオープン“大革命返し”だ。効果を無効にし除外だ」

 

「っ……! それはちょっと驚いちまったけど……そのくらいなら! 俺はこいつを召喚だ! “E・HERO ブレイズマン”!!」

 

E・HERO ブレイズマンATK1200

 

 お、それ手に入れてたのか……あ、そっか。そういやこの前販売されたんだっけ?けど、どれも高かった記憶があるんだが……いや、気にすることはないか……コイツはあの天性のチートドロー・十代の息子なんだし……

 

「ほう、HEROか」

 

「あぁ、俺の大好きな仲間たちさ! ブレイズマンの効果でデッキから“置換融合”をサーチする。大輔、良いか?」

 

 置換融合を先にサーチして、俺に許可を求めてきたってことは……

 

「あぁ、自由に使え! 遊斗!」

 

「俺はさっきサーチした魔法カード置換融合を発動!フィールドのHEROのブレイズマンと水属性のグリズリーマザーを融合!」

 

 水属性を指定……ってことはやっぱりアレか。

 

「揺蕩う水面を泳ぎし獣よ! 正義の力を持つ英雄と合わさりて、今姿を現せ! 融合召喚! 来たれ、“E・HEROアブソルートZERO”!!」

 

E・HEROアブソルートZERO ATK2500

 

「……!?」

「Wow……!」

 

「へへっ……行くぜ、バトル! ZEROでボア・ボーランに攻撃! 瞬間氷結(Freezing at moment)!!」

 

「ぐうっ……!」

 

ジェームズ・クリアーレ・クック&ウィル・ガラムチームLP8000→7200

 

「だ、だがボア・ボーランの効果発動! そのHEROを破壊するぞ!」

 

「けど、破壊されたzeroの効果!このモンスターがフィールドを離れたとき、相手の場のモンスターすべてを破壊する!」

 

「なっ……!?」

 

 フィールドが凍り付いてアリ・ソルジャーも破壊される……まぁ、ボア・ボーランと戦闘するのは少し驚いたが……通常召喚権を既に使った後だけど、どうするんだ……?

 

「俺は魔法カード『二重召喚』を発動して、もう一度召喚できるようにするぜ!そして『幻影の魔術士』を召喚!そしてカードを2枚セット、ターンエンド!!」

 

 

七穂氏 大輔&遊城 遊斗チームLP7700

手札 3:0

幻影の魔術士ATK600

伏せカード(大輔)

伏せカード(遊斗)

伏せカード(遊斗)

 

何を伏せたんだ……? もし残ったら確認しておこうか……

 

「次はMeのターン! ドロー!!」

 

【爬虫類】となると、この後はどうする……?



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No.53 WDC決勝大会予選 part5

今回のデュエル
大輔【シーラカンスエクシーズ】
&
遊斗【1期十代??】
vs
ジェームズ・クリアーレ・クック【爬虫類族】
&
ウィル・ガラム【封印獣】



「Meは“ライオ・アリゲーター”を召喚! そして、その召喚にChainし、手札のカゲトカゲのskill! 更に永続罠“エンペラー・オーダー”発動!最後に手札の速攻魔法“サモンチェーン”を発動だ!」

 

ライオ・アリゲーターATK1900

 

「ッチィ……」

 

 ここでドロー加速か。俺の伏せじゃあ止めれねーし……遊斗は……

 

「何もないぜ、進めてくれ!」

 

 ……どうやら、何もできないようだ……いや、発動タイミングに気付いてないだけか…………?

 

「OK! サモンチェーンにより通常召喚権を2つ追加! エンペラー・オーダーのskillでカゲトカゲのskillを無効にし、1ドロー!カゲトカゲはskillを無効になっているので特殊召喚出来ない!」

 

手札

2→3(内1枚カゲトカゲ)

 

「Good!! Meは2回目の通常召喚権利を行使して“レスキューラビット”を召喚し、召喚成功にChainしカゲトカゲのskill……にエンペラー・オーダーのskillを発動!」

 

「……いや、何もねぇぜ」

 

 ……本当に何もないのか。圧殺を許す形だけど、相手がどこまで来るか気になるな…………

 

「それじゃ、またエンペラー・オーダーの効果で1ドローだね!」

 

手札

2→3(内1枚カゲトカゲ)

 

 手札が減らないまま展開されていくの辛いな……しかし、これじゃあどうにもならないし、仕方ないと割り切るか

 

「ふむ、ではこうしよう。レスキューラビットのskillだ。自身を除外して、デッキからレベル4以下の通常モンスターを呼び出す。カモン! 2体の“エーリアン・ソルジャー”!!」

 

エーリアン・ソルジャーATK1900

エーリアン・ソルジャーATK1900

 

「ここは……2体のエーリアン・ソルジャーでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築

 

エクシーズ召喚!! 来たれ、“キングレムリン”!!」

 

キングレムリンATK2300 ORU2

 

「キングレムリンのskill! デッキよりlebel4以下の爬虫類族をサーチする! デッキより“ワーム・ゼクス”をサーチし、3回目の召喚権を使用して召喚! そして召喚時効果にカゲトカゲのskill! さらにエンペラー・オーダーのskill! そして処理していくぜ! エンペラー・オーダーによりカゲトカゲの効果を無効にしドロー! カゲトカゲの効果は無効化され、ゼクスの効果!デッキよりワームを墓地に送れる! デッキより“ワーム・ヤガン”を墓地へ!」

 

キングレムリンORU2→1

 

ワーム・ゼクスATK1800

 

手札

3→4(内1枚カゲトカゲ)

 

 ジェームズってやつのデッキは爬虫類が満遍なく入ってる感じか……カテゴリデッキじゃないから、そのカテゴリー特有のカードはなくても……何が出てくるか分からないからとにかく警戒しなければな……

 

「さて、Battleだ! ワーム・ゼクスで幻影の魔術士を攻撃!」

 

 このままだと、攻撃表示のままの幻影の魔術士に攻撃が通る……でも、確か遊斗の伏せカードの1枚は……

 

「リバースカードオープン! ガード・ブロック! 戦闘ダメージを遮断して1ドロー!」

 

「へぇ、やるじゃないか……」

 

「まだだぜ! 幻影の魔術士の効果! 戦闘で破壊され墓地へ送られたとき、デッキからHEROを特殊召喚できる! 来てくれ、俺の新しい仲間! “M・HERO バソール”!!」

 

M・HERO バソールDEF700

 

 え、漫画版下級M・HERO!? いつの間にデッキが変わってたんだ……?

 

「この前、父さんに買ってもらったんだぜ! もちろん、いままでのHEROたちも入ってるんだ!」

 

 ふむ……つまり【M・HERO&1期十代デッキ】ってことか?デッキの構築難易度高すぎないか…………いや、十代の息子だし大丈夫か、うん。

 

「バソールの効果だ! こいつを特殊召喚に成功したとき、デッキからM・HEROを2体まで特殊召喚できる! 来てくれ、“M・HERO ガスト”! “M・HERO レイ”!!」

 

 

M・HERO バソール(漫画版GXカード・八人目の七皇オリジナル効果)

水属性 戦士族 ☆4 ATK1000 DEF700

このモンスターが召喚及び特殊召喚されたとき、デッキからレベル4以下のM・HEROと名の付くモンスターを2体まで表側攻撃表示で特殊召喚できる。この効果は相手ターンにのみ発動できる。

 

 

M・HERO ガストATK1500

M・HERO レイATK1800

 

「さらにガストとレイの効果! まずはガストの効果! こいつがM・HEROの効果で特殊召喚されたとき、デッキからチェンジカードを発動できる! さらに、レイの効果でデッキから通常魔法カードとHEROモンスターをサーチする!」

 

 

M・HERO ガスト(漫画版GXカード・八人目の七皇オリジナル効果)

風属性 戦士族 ☆4 ATK1500 DEF1600

このモンスターがM・HEROと名の付くモンスターの効果により特殊召喚されたとき、デッキからチェンジと名の付くカードを直接魔法・罠カードゾーンに置いて発動できる。この効果は相手ターンにのみ発動でき、この効果で発動したチェンジカードにより特殊召喚できるモンスターはレベル8未満のモンスターしか特殊召喚できない。

 

 

 

M・HERO レイ(漫画版GXカード・八人目の七皇オリジナル効果)

光属性 戦士族 ☆4 ATK1800 DEF200

このモンスターがM・HEROと名の付くモンスターの効果により特殊召喚されたとき、デッキから通常魔法カードとHEROと名の付くモンスターカードを1枚ずつ選び、手札に加える。この効果によって手札に加えたカードは次の自分のターン終了時まで召喚及び特殊召喚、発動やセット出来ない。この効果は相手ターンにのみ発動できる。

 

 

 ……なんっだこれ、効果がカオスになってんぞ…………

 

「まず、レイの効果で“E・HEROフェザーマン”と“融合”を手札に! そして、ガストの効果でデッキから“マスク・チェンジ”を発動! 風属性のガストをリリースして変身召喚! 来てくれ! M・HERO ブラスト!!」

 

M・HERO ブラストATK2200

 

「ブラストの効果! キングレムリンの攻撃力を半分に!」

 

「っ……!!」

 

キングレムリンATK2300→1150

 

「少し、予定は狂ったけど、ライオ・アリゲーターでM・HEROバソールを攻撃!! アリゲーターのskill! こいつは貫通効果を爬虫類達に与える効果を持つぜ!!」

 

LP7700→6500

 

 ライオ・アリゲーターの攻撃までは防ぐことができなかったのか、そのまま攻撃を受ける遊斗……まぁ、これほどまでに暴れてくれれば此方もやり易い……

 

「さて、仕方ない……カードをセット、これで終了だ!」

 

 

ジェームズ・クリアーレ・クック&ウィル・ガラムチームLP7200

手札 3(カゲトカゲ):2

ライオ・アリゲーターATK1900

キングレムリンATK1150 ORU1

ワーム・ゼクスATK1800

封印の真言

エンペラー・オーダー

伏せカード(ジェームズ)

伏せカード(ジェームズ)

伏せカード(ウィル)

 

 

 さて、相手の場には攻撃力の半分になっているキングレムリン、そして貫通効果を付与させるライオ・アリゲーター、そして今は特に効果のないワーム・ゼクス……そして封印獣がいないので置物になってる真言と召喚時効果を無効にできるエンペラー・オーダー、そして伏せカード3枚……ライフはわずかに相手が上。ブラストは攻撃力的にはどいつでも突破は可能。と、なれば……俺にできるのは少しでも場を整えて遊斗に少しでも有利な状況でターンを回すこと。とりあえず手札に何とかできそうなカードは少ないし、どうするかは引いてから考えるか……?

 

「……ドロー」

 

手札

3→4

 

 ふむ……とりあえず何とかなるかな。伏せカードも気になるし……

 

「遊斗、ブラストの効果……使うぞ」

 

「おう、構わないぜ!」

 

 戻すとしたら……ウィル・ガラムってやつのじゃなくて……

 

「俺はライフを500支払って、ジェームズがさっき伏せたカードを対象にM・HERO ブラストのモンスター効果を発動! その伏せカードを手札に戻してもらう!」

 

LP6500→6000

 

「Shit!?」

 

 無事に手札に戻ったか……となればフリーチェーンではないな。後は……これからこの盤面をどう盛り返していくか……それが問題だな…………



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No.54 WDC決勝大会予選 part6

今日は特別に2話更新です!(まぁ、書き溜めがこれで尽きる訳ですが……)


 一応、このデッキのキーモンスターを出すための条件はそろってる。問題はライフコストをどうするか……

 

「遊斗、ライフコストを使うぞ……?」

 

「構わないけどよ、モンスターゾーン狭いぞ?」

 

「大丈夫だ。あと、M・HEROレイも使うぞ……」

 

「それは構わねぇ! 俺も使わせてもらったからな!」

 

 とりあえず許可は出た。俺は俺らしく行く!

 

「サンキュー、遊斗! 俺はライフを1500支払って“スター・ブラスト”を発動! 手札の“超古深海王シーラカンス”のレベルを7から4に!」

 

LP6000→4500

 

「……!?」

 

「Wow!?」

 

「行くぜ! 海の深き場所より現れ出でよ、レベル4となった超古深海王シーラカンスを通常召喚!」

 

超古深海王シーラカンスATK2700 ☆4

 

 手札は後で補充する……今は相手の処理優先!

 

「俺は手札の“ハリマンボウ”を捨ててシーラカンスの効果発動! 王の号令によりデッキより姿を現せ、俺のモンスター達よ! “王の咆吼”!!」

 

カンツウツボATK1500

セイバー・シャークATK1600

 

「ハリマンボウの効果でライオ・アリゲーターの攻撃力を500下げる。そして、俺は超古深海王シーラカンスとセイバー・シャーク2体でオーバーレイ!

 

2体の水属性モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

深淵より今こそ現れ出でよ……“深淵に潜む者”!!」

 

深淵に潜む者ATK1700 ORU2

 

「深淵に潜む者が水属性モンスターをオーバーレイユニットとして持つ場合、俺の場の水属性モンスターすべての攻撃力を500ポイントアップされる! 水霊の加護!」

 

超古深海王シーラカンスATK2700→3200

深淵に潜む者ATK1700→2200

 

 さて、手札はいわゆるチートドローカードの“エクシーズ・トレジャー”……ってことでもう1回エクシーズ!!

 

「さらに! M・HERO レイとカンツウツボでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

唸れ、全てを破壊する牙……“恐牙狼 ダイヤウルフ”!!」

 

恐牙狼 ダイヤウルフATK2000 ORU2

 

「魔法カードエクシーズ・トレジャーを発動! 場にいるエクシーズモンスターの数分……3枚ドロー!」

 

 これで手札は3枚に戻った、と……お、これ最近入手したカード。せっかくだし、使うか。

 

「永続魔法“白の救済”を発動! そして効果を使用! 墓地に眠る魚族を手札に加える。俺は、ハリマンボウを手札に!」

 

手札2→3(ハリマンボウ)

 

 まずは、サーチモンスターを倒してサーチをさせない!

 

「バトルだ! M・HEROブラストでキングレムリンを攻撃!」

 

LP7200→6150

 

「ぐぅぅっ……!」

 

「まだだ! 深淵に潜むものでライオ・アリゲーターを、ダイヤウルフでワーム・ゼクスをそれぞれ攻撃!」

 

「ぐぅぅ……まだだ! ワーム・ゼクス戦闘時にリバースカード、“蛇神の導き”! 手札のモンスターカードともう1枚、自分フィールドに存在するこのカード以外のカードを1枚の計3枚除外することでデッキからあるモンスターを手札に加え、そのモンスターの効果の時のコストを踏み倒して特殊召喚できる! 現れろ、“蛇神ゲー”!!」

 

 

 

蛇神の導き(オリジナルカード)

通常罠

自分フィールド上のモンスターが戦闘するときに発動できる。手札のモンスターカード1枚とそれ以外の手札のカード1枚、そしてこのカード以外の自分フィールドに存在するカード1枚を除外してデッキから蛇神ゲーを手札に加える。また、このカードを発動したバトルフェイズ中に自分フィールド上のモンスターが戦闘及び効果で破壊されたとき、LPを支払わずに蛇神ゲーを特殊召喚できる。

 

 

LP6150→5350→5150

 

蛇神ゲーATK???

 

除外されたカード

・???(手札から)

・エンペラー・オーダー(フィールドから)

・カゲトカゲ(手札から)

 

 

 うわぁ、なんっだこれ……めんどうなカード来たぞ……しかも俺の場にはもう戦闘できる奴いねーし……効果の対象にならないんだよな、そして次は……ウィル・ガラム。だったら……

 

「……ダイヤウルフのモンスター効果、オーバーレイユニットを使用してダイヤウルフ自身と封印の真言を破壊!そして、カードを1枚セットしてターン終了!」

 

 

七穂氏 大輔&遊城 遊斗チームLP4500

手札 2(ハリマンボウ):3(フェザーマン&融合)

M・HERO ブラストATK2200

深淵に潜む者ATK1700→2200 ORU2

白の救済

伏せカード(大輔)

伏せカード(大輔)

伏せカード(遊斗)

 

 

「……ドロー」

 

手札

2→3

 

さて、結構フィールドは荒らせたと思うんだが…………どうだ……?

 

「ふむ、こうするか。魔法カード“ブラスティング・ヴェイン”を発動。自分フィールド上にセットされている魔法・罠カードを1枚破壊し、デッキから2枚ドローする。俺はこの効果でこの伏せカードを破壊する」

 

 ん?自分のカードを破壊……確かあれはあいつ自身が伏せたカード……

 

ブラスティング・ヴェイン 通常魔法(アニメカード)

自分フィールド上に存在するセット状態の魔法・罠カードを1枚選択して発動する。選択したカードを破壊して2枚ドローする。

 

手札

2→4

 

「そして破壊されたカード、“荒野の大竜巻”の効果だ。お前たちの場のヒーローを破壊する」

 

 ふぁっ!?え、うっそだろ……なんで発動しなかったんだ……ってか、俺の伏せはヒーローへの効果破壊には流石に対応できねー……

 

「ああっ!? ブラスト!!」

 

 うーん、流石に厳しいか……?どんな展開してくる……

 

「2枚目の封印の真言を発動」

 

うわ、引かれてたのか……

 

「魔法カード“獣との取引”を発動。手札の“封印獣ヂャルムジュル”と“封印獣ヌヌラオ”を墓地に送り、送った枚数+1枚……3枚ドロー。更に追加効果によりデッキより“封印獣イヌン”と封印獣ボア・ボーランを特殊召喚」

 

獣との取引(七人目の八皇オリジナル)

通常魔法

手札の封印獣と名の付くモンスターを任意の枚数墓地に送る事でデッキから、墓地に送った枚数+1枚ドローする。また、自分フィールド上に封印の真言がある時に発動したとき、デッキから封印獣と名の付くモンスターを墓地に送った枚数分だけ特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは特殊召喚したターンのエンドフェイズまで攻撃をすることができず、表示形式を変更することができない。

 

手札

0→3

 

封印獣イヌンDEF300

封印獣ボア・ボーランDEF1000

 

 これ、普通に強カードじゃん……何それひどくない……?

 

「行くぞ。俺はフィールド上のイヌンとボア・ボーランをリリース! 現れよ、封印獣ブロン!!」

 

封印獣ブロンATK2700

 

「行くぞ、バトルだ。蛇神ゲーで深淵に潜む者を攻撃! 蛇神ゲーの攻撃力はフィールドに存在するモンスターの中で最大の数値と同値になる! 更に攻撃対象の攻撃力を元々の半分にする!!」

 

蛇神ゲーATK???→2700

 

深淵に潜む者ATK2200→850

 

LP4500→2650

 

「これで決める、ブロンで直接攻撃!」

 

 とりあえず、直接攻撃は防ごう……確か、こいつも効果の対象にはならないんだよな?

 

「リバースカード“ガード・ブロック”!」

 

手札2→3(ハリマンボウ)

 

「ふむ、俺はカードを1枚伏せて、ターンを終える」

 

 

ジェームズ・クリアーレ・クック&ウィル・ガラムチームLP5150

手札 2:2

蛇神ゲーATK???

封印獣ブロンATK2700

封印の真言

伏せカード(ウィル)

 

 

「行くぜ、俺のターン!! ドロー!」

 

手札3→4(フェザーマン・融合)

 

「俺は白の救済の効果で墓地の超古深海王シーラカンスを手札に加える!! そして、魔法カード“手札抹殺”を発動!俺とターンプレイヤー……ウィル・ガラムだっけか? お前の手札を全て捨てて捨てた枚数と同じ数ドローする!」

 

 お、上手いな、フェザーマンと融合はこのターンが終わるまで使えないからなぁ。それに俺が出した白の救済で手札も増やしてるし……

 

遊斗

手札4→5→0→5

 

ウィル・ガラム

手札2→0→2

 

 手札を入れ替えたとはいえ融合とフェザーマンは使えないけど使える手札は増えた……ってことは遊斗の引きの強さ的に……

 

「今手札から墓地に送られた“E・HERO シャドー・ミスト”の効果でデッキから“E・HERO バブルマン”を手札に加えておくぜ……さあて、行くぜ! 魔法カード“融合徴兵”!“E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマン”を見せて、デッキから“E・HERO スパークマン”を手札に!そしてフィールド魔法“フュージョン・ゲート”を発動して、“E・HERO プリズマー”を召喚!!」

 

E・HERO プリズマーATK1700

 

「E・HERO プリズマーのモンスター効果! エクストラデッキの“E・HEROフレア・ウィングマン”を見せてデッキからフェザーマンを墓地に送って、プリズマーをフェザーマンとするぜ! そしてフュージョン・ゲートの効果発動! フィールドのフェザーマン扱いのプリズマーと手札の“E・HEROバースト・レディ”を除外して融合! 融合召喚! 来てくれ! E・HEROフレア・ウィングマン!! 更にフュージョン・ゲートでフィールドのE・HEROフレア・ウィングマンと手札のE・HERO スパークマンを除外して融合! 融合召喚! 来てくれ、俺のエースヒーロー! E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマン!!」

 

E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマンATK2500

 

「更に、魔法カード“ミラクル・フュージョン”を発動! 墓地に眠る“E・HERO ボルテック”とフェザーマン1体を除外して融合! 来てくれ、光のHERO!“E・HERO The シャイニング”!!」

 

E・HERO The シャイニングATK2600

 

「シャイニング・フレア・ウィングマンは墓地のE・HERO、シャイニングは除外されたE・HEROの数だけ強くなる! そして、メインデッキに入ってる下級M・HEROは墓地でならE・HEROとしても扱う!! だから墓地には7体のE・HERO、除外されているのは6体のHERO! つまり、攻撃力は……!!」

 

E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマンATK2500→4600

E・HERO The シャイニングATK2600→4400

 

「What!? し、しかし俺たちのフィールドの邪神ゲーはフィールド上のモンスターの攻撃力最大数値と扱う……!」

 

 ん、相手はゲーの効果をきちんと把握してないのか。

 

「ソイツぁ、無理だぜ。そいつがコピーできるのはせいぜい『元々の攻撃力が一番大きい』モンスター。俺たちの場のHEROたちは効果で攻撃力を上げてるだけに過ぎないぜ」

 

「な、なんだと……!?」

 

「あ、手札が1枚だからE・HEROバブルマンも守備表示で特殊召喚しとくぜ」

 

E・HEROバブルマンDEF1200

 

「行くぜ、バトル!! E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマンで封印獣ブロンを攻撃! シャイニング・シュート!!」

 

蛇神ゲーATK???→2700

 

「くっ……! リバースカード、攻撃の無力化! これで……」

 

「させねぇよ? 俺の伏せカード、“魔宮の賄賂”発動。これで無効だ。さぁ、ドローしな」

 

 サイドチェンジ中にこれを仕込んどいて正解だったな。それに今まで使わず取っておいて正解でもあった!

 

「っ……!! ドロー……」

 

LP5150→3250

 

「サンキュー、大輔! さらにシャイニング・フレア・ウィングマンの効果で破壊した元々の攻撃力分のダメージも与える!!」

 

「なんだと……!? っぐあっ!!」

 

LP3250→550

 

「とどめだ! E・HERO The シャイニングで邪神ゲーを攻撃! オプティカル・ストーム!!」

 

「NOOOOOOOOOO!!」

「ぐああああああああっ!!」

 

LP550→0

 

 

WIN七穂氏 大輔&遊城 遊斗



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No.55 WDC決勝大会予選 part7

いつものように遅くなってしまい申し訳ありません。ゆったり更新ですがどうぞよろしくお願いいたします。



因みに今回珍しく主人公はプレイミスを起こします。


 相手の二人が吹っ飛び、LPが0になったことを告げるブザーが鳴る。その音に思わず安堵のため息が漏れた。

 

「ふぅ……よかった」

 

「よっしゃあ!! 即席にしちゃ結構よかったんじゃねーの!」

 

「だな。まぁ、これからはまた敵同士になるだろうけどな」

 

 俺の言葉に遊斗は静かになった……けど、すぐまたいつもの笑顔になる

 

「確かにな! でもさ、それって交流戦のリベンジができるってことだろ!」

 

「あー……まぁそうなるな。そう簡単にさせるつもりはないけどな」

 

「ぜってーリベンジしてやる!! それに、戦うなら予選じゃなくて決勝トーナメントの決勝戦!」

 

「……そっか。それじゃ、負けんじゃねーぞ」

 

「おう! そっちもな!!」

 

 一応、こうはいったけど、ある意味激戦区だよなぁ……負けるつもりは毛頭ないけど……同じフィールドでデュエルがあるらしい遊斗とは別れて次のフィールドへと向かうことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「次は……1番フィールドか…………っつーか、さっきの痛すぎたな……」

 

 現在は4戦終わって3勝1敗。さっき所持数の半分を賭けて敗北してしまったとこだ。いやぁ、きつ過ぎる……まだある程度残ってるけど、次は1個賭けの方が良いかな……?

 

「お、次はオメーか!」

 

 1番フィールドにやってくると、既に対戦相手が待っていた……けど、誰だろう……?

 

「オレは童実野高校2年生の城之内 龍煌だ!よろしくな!!」

 

「俺は七穂氏 大輔だ。宜しく」

 

 城之内……そうか、城之内か……

 

「それで、ハートピースは何個賭けるよ」

 

「……わりぃけど、1個にしてくれないか。まだそんなにあるわけじゃねーんだ」

 

 まぁ、嘘ではないからなぁ……さっきの勝てたら良かったんだが……対戦相手のD・パッドと通信して互いにハートピースを1個ずつかけることを報告して、と……

 

「へぇ、そうなのか。俺は別にいいぜ。それじゃ……行くぞ!」

 

「「デュエル!!」」

 

龍煌vs大輔

 

「行くぜ、オレのターン! ドロー!!」

 

 先攻は相手。名前的にデッキ内容が思い浮かびやすいんだが……実際はどうなんだろう?

 

「オレはモンスターをセット、カードを2枚セット。これでターンエンドだ!!」

 

 

龍煌LP4000

手札3

???

伏せカード

伏せカード

 

 

 うーん、動かないのか……でもまぁ多分【ギャンブル】とか【真紅眼】だよね? 【真紅眼】は結構カード高いと思うし、【ギャンブル】濃厚なんだよなぁ……

 

「俺のターン、ドロー」

 

 攻めメインで行くか。受け身が多いけど、珍しく攻めれる手札だし

 

「“ハンマー・シャーク”を召喚し、召喚時に手札のシャーク・サッカーを自身の効果で特殊召喚!」

 

ハンマー・シャークATK1700

シャーク・サッカーDEF1000

 

「更にハンマー・シャークの効果! コイツのレベルを1つ下げて手札の“キラー・ラブカ”を特殊召喚!!」

 

ハンマー・シャーク☆4→3

キラー・ラブカDEF1500

 

 出すとしたら……うん、まずはコイツかな。流石にリクルーターでしょ。

 

「オレはハンマー・シャークとシャーク・サッカー、キラー・ラブカの3体でオーバーレイ!

 

3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

蒼き海兵よ、今こそその槍で敵を討て! “トライエッジ・リヴァイア”!!」

 

トライエッジ・リヴァイアATK1800 ORU3

 

 とりあえず、今出せそうなのはこんなもんか。

 

「バトル! トライエッジ・リヴァイアでセットモンスターを攻撃!」

 

???→霊廟の守護者DEF2100

 

 あ、うっそだろ……リクルーターじゃねーのか

 

「コイツは守備力2100だ! 反射ダメージをくらいな!!」

 

LP4000→3700

 

 これはしてやられたな……攻撃力も心許ないし……少し予定を変更するか。手札があまり良くないし……

 

「メイン2……魔法カード“手札抹殺”を発動。たがいに手札を全て捨てて2枚ドロー!」

 

 

大輔

捨てたカード

●セイバー・シャーク

●レインボー・フィッシュ

 

龍煌

捨てたカード

●真紅眼の飛竜

●魔晶龍ジルドラス

●復活の福音

 

大輔

手札0→2

 

龍煌

手札0→3

 

 

 うん、全っ然ダメだな。手札は少しマシになったけど相手の落ちたカードが悉く墓地で活躍するカード……いや、もう考えるのはやめよう。この手札で出来ることをする。

 

「トライエッジ・リヴァイアのオーバーレイユニットを2つ墓地に送って手札の“エクシーズ・リモーラ”を特殊召喚! 更にエクシーズ・リモーラの効果で墓地のセイバー・シャークとレインボー・フィッシュを守備表示で効果を無効にし特殊召喚!!」

 

トライエッジ・リヴァイアORU3→1

エクシーズ・リモーラDEF800

セイバー・シャークDEF1200

レインボー・フィッシュDEF800

 

 もちろん、キラー・ラブカは墓地に送っておく。効果を使えるか怪しいってのもあるけど、少しでも防ぐ手段を増やしておきたい。

 

「セイバー・シャークとレインボー・フィッシュでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

深淵より今こそ現れ出でよ……“深淵に潜む者”!! 深淵に潜む者が水属性モンスターをオーバーレイユニットとして持つ場合、俺の場の水属性モンスターすべての攻撃力を500ポイントアップされる! “水霊の加護”!」

 

深淵に潜む者ATK1700→2200 ORU2

トライエッジ・リヴァイアATK1800→2300

 

「オレはカードを伏せてターンエンド!」

 

 

大輔LP3700

手札0

トライエッジ・リヴァイアATK2300 ORU1

深淵に潜む者ATK2200 ORU2

エクシーズ・リモーラDEF800

伏せカード

 

 

 正直結構厳しいけど、まだ対応が可能な範囲……だとは思う。いや、思いたい……

 

「行くぜ! オレのターン!」

 

手札3→4

 

 ……それに、さっきまで事実から目をそらしてきたけど…………相手のデッキって……

 

「オレは“伝説の黒石(ブラック・オブ・レジェンド)”を召喚!」

 

伝説の黒石ATK0

 

 ……まさかの【真紅眼の黒竜】か。これはちょいと予想外だったな……

 

「伝説の黒石の効果! こいつ自身をリリースして現れろ! オレの相棒! “真紅眼の黒竜”!!」

 

真紅眼の黒竜ATK2400

 

 やっぱりか。結構きついな……リヴァイアの効果は1回しか使えないし、慎重に使わないとな。

 

「更に闇属性モンスターがリリースされたからこいつを特殊召喚! 来い!! “闇黒の魔王ディアボロス”!!」

 

闇黒の魔王ディアボロスATK3000

 

 ……それも入るのか…………いや、アタッカーとしては十分すぎる攻撃力だし、確かにありか。

 

「デッキから“真紅眼の凶星竜-メテオ・ドラゴン”を墓地に送り、“レッドアイズ・インサイト”を発動! デッキから“真紅眼融合(レッドアイズ・フュージョン)”を手札に加える! これで墓地に闇属性が3体!ダーク・アームド・ドラゴンを特殊召喚!」

 

ダーク・アームド・ドラゴンATK2800

 

「行くぜ、真紅眼融合を発動!! デッキに眠る真紅眼の黒竜と戦士族“真紅眼の鉄騎士(レッドアイズ・メタルナイト)-ギア・フリード”で融合!!」

 

 あ、ヤバい!この素材だと……

 

「その効果にチェーンして、トライエッジ・リヴァイアの効果発動! オーバーレイユニットを消費してダーク・アームド・ドラゴンを対象に発動! 攻撃力を800ダウン!」

 

ダーク・アームド・ドラゴンATK2800→2000

 

「紅き眼の黒竜よ、騎士の鎧纏いて今降臨せよ!! 融合召喚!! 真紅眼の黒刃竜(レッドアイズ・スラッシュドラゴン)!!」

 

真紅眼の黒刃竜ATK2800

 

 ……あれ、そういや融合召喚成功時じゃないんだっけ? うわ、しくじったっ…………もう少し待ってればよかった……あのデュエルからどうにも調子がおかしいな。どっかで調子取り戻さないといけないな……ま、まぁ一応伏せカードが残ってるし何とかなるか……?

 

「レベル7の真紅眼の黒竜とダーク・アームド・ドラゴンでオーバーレイ! 2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚! 真紅眼の鋼炎竜(レッドアイズ・フレアメタルドラゴン)!!」

 

真紅眼の鋼炎竜ATK2800 ORU2

 

「ここでオレは真紅眼の鋼炎竜の効果発動! オーバーレイユニットを1つ使って、墓地の真紅眼の黒竜を特殊召喚!! 更に今墓地の闇属性は5体! 真紅眼の黒竜でオーバーレイネットワークを構築!シングル・エクシーズ召喚!! “撃滅龍(げきめつりゅう) ダーク・アームド”!!」

 

撃滅龍 ダーク・アームドATK2800 ORU1

 

 ……大丈夫じゃなさそうだな、うん。

 

「撃滅龍 ダーク・アームドの効果発動! オーバーレイユニットを消費して、コイツの攻撃権を放棄して伏せカードを破壊する!! その後、墓地のカードを除外する。真紅眼融合を除外!」

 

破壊されたカード

・聖なるバリア-ミラーフォース-

 

 うん、何というか……ミラフォでも使えるんじゃないかって期待してたけど、やっぱり駄目だわ。使えそうにねぇな……一応、総攻撃受けてもライフは残る……よな?

 

「更にリバースカード、オープン! “鎖付き真紅眼牙(レッドアイズ・ファング)”を真紅眼の黒刃竜を対象に発動し装備!これでこいつは2回攻撃が可能!!」

 

 ……うん、もう何というか最初から最後まで相手にペースを握られっぱなしだったなぁ…………

 

「行くぜ、バトルだ!!闇黒の魔王ディアボロスでトライエッジ・リヴァイアを、真紅眼の鋼炎竜でエクシーズ・リモーラ、真紅眼の黒刃竜の1回目の攻撃で深淵に潜む者を攻撃!!」

 

大輔LP3700→3000→2400

 

 ……リベンジできる機会、あるといいな。今回は完敗だ……

 

「わりーな、オレはアイツと一緒に俺は勝ちあがるんだ!真紅眼の黒刃竜の2回目の攻撃で直接攻撃!!」

 

LP2400→0

 

Win 龍煌

 

「はぁ……これで2連敗か……」

 

 ここまでの完敗2連続は精神的にクるな……

 

「へへ、デュエルありがとな。お前も頑張れよ!!」

 

とりあえず賭けていたハートピースを1個渡したらアイツはそう言って去ってった。俺はここでもう1回だからな。にしても、残りハートピースは3個……こっから全部の試合で全賭けで背水の陣と行くか。ここでなんとか踏ん張らないといけないし……よし、行くか!

 

「絶対……負けられないんだ!」



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No.56 WDC決勝大会決勝 part1

すっかり投稿がご無沙汰になってしまい誠に申し訳ありません!
これからまたノンビリ投稿して参りたいと思います!

そんなわけでWDC決勝大会編どうぞご覧ください!

また、このお話の最後にアンケートをご用意しました。良ければご投票お願い致します


『そこまで!!これより、集計を行います!しばらくお待ちください!!』

 

 先程まで行っていたデュエルの決着がついたと同時にアナウンスが聞こえてきた。にしても、色々な人がいたな……

 

『お待たせいたしました。それでは集計結果をお知らせいたします。なお、決勝トーナメント進出者は上位4名となります。お手元のD・パッドに順位が記載されておりますので、そちらをご覧くださいませ!!』

 

 お、そうなのか……さて、結果はどうだ……

 

【5勝2敗 ハートピース12個 予選3位】

 

 うーん、3位か。最後のデュエルで6個賭け(お互い6個だったので実質全賭け)して勝てたのが幸いしたかな。全体順位は……

 

【1位タイ:遊城 遊斗:18個

 1位タイ:武藤 遊宙:18個

 3位  :七穂氏 大輔:12個

 4位  :岩槻 優也:11個

 5位タイ:城之内龍煌:10個

 5位タイ:アセト・アンデルセン:10個

 5位タイ:メヒア・オブライエン:10個】

 

 うわ、あっぶねぇ……マジで全賭けで勝てたことが抜けれた勝因じゃねーか……このデュエルするまで6個だったし……って、トップ通過はタイで遊斗と武藤 遊宙(ゆうら)……か。この予選で自分の4戦目に戦って1回負けたんだよな……あれでハートピースが半減したのが痛かった……けど、城之内龍煌は5位で脱落か。あいつにも負けたんだよな……あの時はハートピースを1個のみ賭けてたからそこまでだけど、2連敗なのが少し精神的に辛かった……でも、次の試合で全賭けしてたしズルズルと引きずってたら予選脱落してたし、何とか切り替えれてよかった……優也も4位で通過したのか。

 

『それでは、決勝トーナメント進出者はこちらのゲートを通ってください!!』

 

 まぁ、順位はどうであれ……決勝には残れたし、目標を達成するために動くかなぁ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とりあえず決勝トーナメントが行われるデュエルタワーの近くに来てみた……が、やはりというか案の定というか、そこには優也と武藤 遊宙、遊斗と言ったグループB通過メンバーに加えて遊馬に凌牙やカイトと……そして、俺の一番のターゲットの1人である……

 

「フフッ……」

 

 トロンだ。最も、トロンは俺の方じゃなくてカイトの方を見ている。まぁ、原作通りなら確かカイトとデュエルをするはずだからな。でも……

 

「物語がそう簡単に行くはずねーだろ……」

 

『さぁ、やってまいりましょう!! WDC決勝トーナメント!! 司会は私、ハートランドが務めさせていただきます!! まずはトーナメントの紹介からまいりましょう!!』

 

フォンッ!フォンッ!

 

「……!?こ、これって……」

 

「ん……?」

 

「これは……!」

 

「……」

 

「……?」

 

 ハートランドの威勢の良い声と共に一瞬世界がセピア色になったけど、すぐに元に戻った。俺にとってはいつもの事だったんで特に反応することは無かったけども……決勝に残ったメンバーの半数以上が少し変わったことに反応していた。そう、()()()()だ。

 

「……何で、アイツまで反応してんだよ……」

 

 俺のつぶやきは、幸いにも誰にも届くことは無かった……

 

『それでは、こちらの画面でトーナメント抽選結果を発表いたします!!』

 

 ハートランドの声と共に画面のハートランドの姿が一度消え、トーナメント画面が出てきた。そして、そこに出てきた組み合わせは……

 

 

1回戦 トロンvs七穂氏 大輔

2回戦 岩槻 優也vs武藤 遊宙

3回戦 九十九 遊馬vs神代 凌牙

4回戦 天城 カイトvs遊城 遊斗

 

 

 ……よし、予想通り、というか……予想以上の内容だった。本当だったら、トロンと裏で接触してデュエルをして不戦敗を狙う予定だったが……予定が変わった。直接倒せるのなら、それに越したことは無い!

 そしてもし、勝てたら次は優也か武藤 遊宙のどちらか。多分武藤 遊宙だと思う。アイツは実際に強いからな、流石に優也でも難しいとは思う……かな。その次の試合は遊馬と凌牙……ここは原作の第1試合と変わらない。そしてトロンという対戦相手を奪ってしまったカイトの相手は遊斗……ここはかなり試合展開が読めないな…………

 

「……!? 僕の相手が七穂氏 大輔、だと……」

 

 おーおー、驚いてやがる。何であったにせよ、大画面で紹介されたやつがミスしたとなったら運営の不手際が過ぎるってことで流石にアカンからなぁ。っと、今回の功労者が戻ってきたな……

 

『ただいま、どう?』

 

「上々すぎた、サンキューな。プルート」

 

 そう、プルートだ。コイツ自身は何だかんだ言ってNo.だ。【紋章獣】を使わない事を決めたころからプルートに頼んでプルートのカードをあいつ自身に持たせて移動させた。まぁ、プルート曰く契約している人間から離れても繋がりが切れる訳ではないらしいし、その辺は気にしないでいいらしい。んで、プルートもやろうと思えば人を操れるらしかったので一時的にあのトーナメント作成係の人間を操ってもらってきた。多分、操られてたトーナメント作成係の人は分からないまま怒られてるんだろうな……正直申し訳ないと思っている。トロンとシャークを避けさせて、カイトを最終試合にするように指示したがこうしてくるとは思わなかった。反省はしているが後悔はしていない。

 

『さ、さぁ! それでは参りましょう! 第一試合の両名は第一バトルフィールドに!! 他のデュエリストの方はD・パッドをご覧の上、該当フィールドにどうぞ!!』

 

 ハートランドも流石に変える様な事はしなかったか。よし、とりあえずデッキ変更届は送ったところだしどうかな……

 

ピロン!

 

【デッキ変更 受理いたしました】

 

 お、受理されたな。よし、こっからは多分No.決戦が行われそうだし……頑張らないとな。そして、そうこうしているうちに入口到着したな……

 

「さぁ……行くよ、プルート」

 

『分かった。トロンってやつ、間違いなくNo.持ってるから気を付けてね!』

 

「了解。プルートはデッキにいて待っててくれ。絶対出番用意する」

 

『大丈夫、僕の効果(ちから)で大輔をサポートするよ』

 

「おうともよ、期待してるぜ。相棒(プルート)

 

 プルートもエクストラデッキに戻った事だし……やってやりますか! 使用するデッキは相手がトロンだからと言って遠慮はしない。全力の【紋章アンデット】でアイツに勝つ!!

 

 

『さぁさぁ、やって参りました準々決勝第一試合!まず先んじて登場したのはぁ!!ハートランド学園に転入してきてまだ間もないがそのデュエルの腕は確かなもの!!その実力はプロにも相対するらしいぞっ!その実力、ここで見せてほしい!七穂氏大輔っ!!』

 

 ハートランドのセリフ、あれ即興で考えてんのかな?

 

『そしてそして!反対からやって来たのはぁ!!幼い姿ながらその実力は折り紙つき!!数多の強敵たちを薙ぎ倒したその腕前は本物!!どちらが勝つのか私には全く予想できません!!トロン!!』

 

 っと、トロンもフィールドにやって来たな。まぁ、過程がどうであれ……トロンをここでリタイアさせる。その為には絶対に勝たないとな。

 

「はぁ……カイトと戦う予定だったんだけど……反対のブロックにいるし……決勝までいかないと会えないのかぁ」

 

「おいおい……目の前の敵を無視するってどういうこった?」

 

 仮にもデュエリストなら目の前の相手を倒すことに集中しろよな……シャークじゃねぇけど、イラッと来るぜ…………!

 

「決まってるでしょ……?僕が勝つに決まってるからこう言ってるんだよ……」

 

「……まぁ、いい。ちょいと賭けをしないか?」

 

「へぇ、僕に負けると分かっててそう言ってるの?面白いね、君って」

 

 随分と余裕だけど、その余裕どこまで持つのかねぇ……?

 

「俺が勝ったらテメーが持ってるNo.をもらい受ける」

 

「っ……!何処からそれを……それに、そう言うってことは君も?」

 

 流石にあぁ言えば反応するよな。アニメで知った、なんて言えねぇし……とりあえず誤魔化すか。

 

「情報の出先は企業秘密だ。後者の問いにはYESだ」

 

「ふぅん、だったら僕と遊んでよ。少しは楽しませてほしいものだね……?」

 

「無論」

 

「「デュエル!!」」

 

 

先攻 大輔LP4000 vs トロンLP4000 後攻

 

 

 先攻は俺か。手札は……ソコソコ良いな。まぁ、あまり動かなくてもイイだろ。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 ドローカードも……今は使わなくていいかな。使いどころを誤らなければ大丈夫なだけだ。

 

「俺はモンスターをセット。カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

 

大輔LP4000

手札3枚

???

伏せカード

伏せカード

 

 

 さぁ、お前の【紋章獣】はどんな動きをしてくるんだ?アニメでのコイツの展開を知らないんだが……

 

「僕のターン、ドロー!! “紋章獣アンフィスバエナ”を手札の“紋章獣レオ”を墓地に送って特殊召喚!更に紋章獣レオの効果でデッキから“紋章獣アバコーンウェイ”を手札に加える。そして“召喚僧サモンプリースト”を召喚、自身の効果で守備表示となる」

 

紋章獣アンフィスバエナATK1700

召喚僧サモンプリーストDEF1600

 

 へぇ、お爺ちゃんことサモプリ入れてるのか……どうすんかな?

 

「サモンプリーストの効果発動! 手札の魔法カードを墓地に送ってデッキからレベル4以下のモンスターを特殊召喚する。僕はこの効果で手札の“シャッフル・リボーン”を墓地に送って、デッキから“紋章獣ツインヘッド・イーグル”を特殊召喚する! 更にフィールドに紋章獣モンスターが2体以上いるから“紋章獣エアレー”を特殊召喚!」

 

紋章獣ツインヘッド・イーグルATK1200

紋章獣エアレーATK1000

 

 おっと、そう展開してくるか……トロンの手札はアバコーンウェイともう1枚……展開はもうさすがに止まるかな? ……と言っても、エクシーズはしてくるだろうけど

 

「いくよ、僕はツインヘッド・イーグルとエアレー、そしてサモンプリーストとアンフィスバエナでそれぞれでオーバーレイ! 2体のモンスターたちでオーバーレイネットワークを構築、ダブルエクシーズ召喚!きたまえ、“No.8 紋章王ゲノム・ヘリター”! “No.58炎圧鬼バーナー・バイサー”!!」

 

No.8 紋章王ゲノム・ヘリターATK2400 ORU2

No.58炎圧鬼バーナー・バイサーATK1000 ORU2

 

 バーナー・バイサーか……これはコイツが持ってたのか……にしても、紋章獣デッキでそれか。まぁ、モンスター同士の戦闘には比較的強いデッキだしあながち相性は悪くないのかもな。



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No.57 WDC決勝大会決勝 part2

皆様お待たせして申し訳ありません!そして新年明けましておめでとうございます!

相も変わらずのノンビリ投稿ではございますが、何卒宜しくお願い申し上げます!


「魔法カード、エクシーズ・ギフトを発動。バーナー・バイサーのオーバーレイユニットを2つ使用し2枚ドロー! 更にもう1枚発動!今度はゲノム・ヘリターのオーバーレイユニットを2つ使用してドロー! ここで墓地に眠る紋章獣ツインヘッドイーグルの効果発動! 墓地の自身を除外して墓地の紋章獣2体……レオとアンフィスバエナをゲノム・ヘリターのオーバーレイユニットとする!!」

 

手札

2→3→4

 

 手札補充しながらしっかりゲノム・ヘリターのオーバーレイユニットを保有できたか……これは少し面倒なことになったな……

 

「バトルだ! ゲノム・ヘリターの攻撃! フラッシュ・インパクト!!」

 

 お、素直に殴ってくれた。コイツぁありがてぇ。

 

???→ゴブリンゾンビDEF1050

 

「“ゴブリンゾンビ”のモンスター効果。デッキより守備力1200以下のアンデット……ここは“堕ち武者(デス・サムライ)”を手札に加えるぞ!」

 

「アンデットデッキか……だが、僕のデッキには到底及ばない!! バーナー・バイサーで直接攻撃!!」

 

「リバースカードオープン、“戦線復帰”! 墓地のゴブリンゾンビを守備表示で特殊召喚する!!」

 

「チィッ……わずかに守備力が上か。バトルは中断だ! メイン2、バーナー・バイサーの効果を発動し、ゲノム・ヘリターに装備!カードを2枚伏せてターンエンドだ!」

 

 

トロンLP4000

手札2枚(アバコーンウェイ・??)

No.8 紋章王ゲノム・ヘリターATK2400 ORU2

No.58炎圧鬼バーナー・バイサー(装備状態・対象:No.8 紋章王ゲノム・ヘリター)

伏せカード

伏せカード

 

 

 さて、フィールドにモンスターを残したうえで展開用のカードも温存できている……

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札

4→5(内1枚堕ち武者)

 

 さて、折角サーチしたんだし、使わねば損だろう。とりあえず相手の動きを見てから、だな。

 

「堕ち武者を召喚! 召喚時効果を発動、デッキからアンデットを墓地に送る!」

 

「はん! リバースカード“奈落の落とし穴”を発動! 召喚権使って折角呼び出したのに無意味に終わったねぇ!」

 

 お、ラッキー。コイツの効果知らねーのか。なら好都合。

 

「それじゃ、そういう幻想持ってんならそれを砕いてやるよ。まずは召喚時効果でデッキから馬頭鬼を墓地に送る。そして、堕ち武者のさらなる効果発動! 相手の効果でフィールドを離れたとき、デッキからアンデットを特殊召喚する。この効果により……デッキから“冥界騎士トリスタン”を特殊召喚! 冥界騎士トリスタンはコイツ以外のアンデットが場に存在する限り攻撃力が300ポイント上がる! 俺の場にはゴブリンゾンビがいる。よってトリスタンの攻撃力は上がる」

 

冥界騎士トリスタンATK1800→2100

 

「そしてトリスタンが場にいるとき、“冥界の麗人イゾルデ”は特殊召喚できる!」

 

冥界の麗人イゾルデDEF0

 

 今出した3体のアンデットはWDC本戦前にカードショップで叩き売りされていた奴の中でデッキとの相性が良さそうだったんで購入したんだ。3種2枚ずつ計6枚が合計400円。安い、安すぎる。こんな良カードが安いだなんてどうかしてるよな……紋章アンデットとしてはアンデット配分が少し多くなってきてるけど、展開に関していえばこれでも十分問題ないんだよな。ちなみにイゾルデはさっきのドローで引いた。

 

「リバースカードオープン、“手札抹殺”。互いに手札を全て捨てて同じ枚数ドローする」

 

 まぁ、相手の手札にアバコーンウェイがいるのは知ってるが……別に問題はないだろう。それに……

 

「そういえば、さっき俺のデッキをアンデットデッキだと言ってたな……」

 

「??だってそうだろう?今出てきているモンスターは全てアンデットモンスターたちだ」

 

 ……やれやれ。決めつけて今俺が墓地に送ったコイツを見逃しているのか。

 

「だったら、その幻想をぶっ潰す。今墓地に送った≪紋章獣レオ≫の効果発動」

 

「な……何だと!? 紋章獣!?」

 

「俺のデッキは展開特化をしている紋章アンデット。俺の展開スピードにお前はついていけるか? レオの効果でアンフィスバエナをサーチ」

 

手札

3→4(内1枚紋章獣アンフィスバエナ)

 

「な、なんでお前なんかが僕の誇り高き獣たちを!!」

 

 なんっつーか、自分のおもちゃを取られた子どもみてーに騒いでんなぁ……見た目子どもだから滅茶苦茶あってっけど。まぁ、はいそうですか、って使うのを止める訳にはいかないんだがな!

 

「ふふ、さてどうしてだろうね。続けよう……手札の紋章獣ツインヘッドイーグルを墓地に送って、紋章獣アンフィスバエナを特殊召喚!」

 

紋章獣アンフィスバエナATK1700

 

「さて……ここからが俺の戦いだ。見せてやるよ、俺のNo.を……」

 

「……!!」

 

 さて、多分俺の予想があっていれば……コイツに関してはバウンスはしてこないと思うんだよなあ!!

 

「俺はイゾルデとトリスタンでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

その紅き目は孤高の証、祖の力を此処に示せ! “No.18紋章祖プレイン・コート”!!」

 

No.18紋章祖プレイン・コートDEF2200

 

「っ……! 紋章祖……だと!? そんな存在、認めるわけにはいかないに決まってるだろ……! 伏せカード“サンダー・ブレイク”を発動! 手札を1枚捨ててソイツを破壊する!!」

 

 よし来た、ここの破壊は通そうか。

 

「……お前ならそうすると思ってたよ。プレイン・コートのモンスター効果! デッキから2体の紋章獣アバコーンウェイを墓地に送るぜ!」

 

「んなっ!?」

 

「生憎だったな、今度はコイツだ。ゴブリンゾンビと紋章獣アンフィスバエナでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

こい、その能力(ちから)を天に委ね、発揮せん! No.85クレイジー・ボックス!!」

 

No.85クレイジー・ボックスATK3000 ORU2

 

「またNo.が来たか……!」

 

「クレイジー・ボックスはその攻撃力の高さから自身の制約により攻撃は出来ない。だが、クレイジー・ボックスの効果を発動! オーバーレイ・ユニットを1つ使用することでダイスを1つ振る。その出目により様々な効果が適応される」

 

 ここではドローか攻撃か……手札的には攻撃の方が理想なんだが……とりあえずユニットのゴブリンゾンビを墓地に送り、ダイスを振る。

 

「ダイスロール!」

 

ダイスロール→2

 

 ドロー効果……一応何とかはなるかもしれないが……召喚権もなければ手札は防御札と今は使えないカードのみ。ここで引いても攻撃が出来なければ次のターンでゲノム・ヘリターの餌食だ。でも、引くしか手はない、か。

 

「ドロー!」

 

 引いたのは……魔法カード、だが……これは……意外にも何とか出来てしまうのかもしれないな。元々とは別の使い方だが……

 

「魔法カード“強制転移”を発動。お互いに自分フィールド上のモンスターを1体ずつ選んでソイツを相手の場に移す」

 

「は? ……ま、まさか……!?」

 

「そう。俺たちの場には1体だけ。止める術がなければ交換だ」

 

「っ……」

 

 伏せカードの反応なし。どうやら防ぐ手立てはないようだ。

 

「それじゃあ、交換と行こうか」

 

 俺の場のクレイジー・ボックスとトロンの場のゲノム・ヘリターがそれぞれ居場所を入れ替え、俺のデュエルディスクにもゲノム・ヘリターの存在を確認した。すると、俺の左手の甲が痛くなり、そちらを見ると、ボウッと淡い光を放つ【08】の模様が見えた。でも、不思議と意識を失うとかそんな感じは一切しない。少し不思議に思っていると、プルートが声をかけてくれた。

 

『一応僕のおかげで意識を奪われずに済んでるんだよ? ……ってか、こんだけ強力なの初めてなんだけど……これでよく耐えれてるよね……』

 

「マジか、サンクス。プルート」

 

 ってか、そんな強い奴だったの? ってことはコート・オブ・アームズだと相当ヤバそうだし……持ち主を屈服させる方が手っ取り早そうだ。

 

『あ、勝つならその後頭部っての殴り勝ってからにして? その方が力弱まって制御しやすいから』

 

 あ、そうなのか……ってかその略し方懐かしいなぁ、おい。んと……効果はOCGと同じっぽいな。原作なら攻撃力奪うって手もあったんだが……

 

「まぁ、効果奪ってもいーんだけど、それしてもこのターンはうまみが無いからね。俺はカードを2枚伏せてターンエンド」

 

 

大輔LP4000

手札0枚

No.8 紋章王ゲノム・ヘリターATK2400 ORU2

伏せカード

伏せカード

 

 

「くそっ……僕のターン! ドロー!!」

 

 トロンの手札は3枚。手札抹殺で情報アドバンテージは無くなってるし、どうしてくる……?

 

「っ……僕はクレイジー・ボックスの効果発動!」

 

 お、使ってくるか。出目はどうなるかな?

 

ダイスロール→2

 

 ドロー効果、か。どう来るか……気になるところだな……

 

「ドロー!!」

 

 あ、今手の甲に見えた紋章が強く光った気が……手札はこれで4枚……結構何でもできる手札だよなぁ……と、なるとどうくるやら……

 

「……! 僕はバーナー・バイサーを装備状態から特殊召喚!」

 

No.58炎圧鬼バーナー・バイサーATK1000

 

 ……ん? ここで特殊召喚? いったい何を考えているんだ……?




ところで、前回のアンケート、この投稿予約段階で突出して他が綺麗に並んでるのですがどういう事ですかね?()

約ダブルスコアなので主人公のだけにするつもりではあるのですが……いや、ほんと不思議で堪らないですよ。

改めてアンケートご協力いただきありがとうございます!またする時があるかも知れませんので、その際はどうぞ宜しくお願い申し上げます!


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番外編
CNo.Ex01 紅白巫女との出会いとデュエル


はい、みなさん! 本来ならば本編の時間軸とは違うのですが、こっちが先に書きあがったので上げさせていただきます!

タイトルでうん?と思った人もいると思います。「CNo.Ex」では、基本的に番外編として色々な方とコラボをしていこうと思います!

記念すべき最初のコラボ相手は、以前コラボをしていただいた空。(てんのうみ)さんの『エンタメデュエリストが幻想入り』です!

と、言うことであちらからこの方にお越しいただきました、どうぞー!

遊矢「レディース・アンド・ジェントルメン!!みなさん、こんにちは。榊遊矢でございます!」

遊矢、あちらぶりだねぇ(作者は遊矢とコラボ時にデュエルした仲)

遊矢「久しぶり! 今日は大輔との対決なんだろ?」

いやぁ、そのつもりだったんだけど、こちらの事情で別のキャラなんだ。

遊矢「え……あ、そっか。たしか大輔ってペンデュラム知らなかったんだっけ…………ってことは」

あぁ、ペンデュラム軸デッキである遊矢は世界観的にちょっと難しいってこと。その代わりに前語りや後書きで一緒に見ていってくれ。

遊矢「あぁ、そういうことなら。そう言えば、時間軸はどんな感じなんだ?」

んーと、時間軸をそちらの軸で言うと
今回の話
↓1週間後
ヒーロー・アライブ

異次元邂逅(前編)

って感じになるよ。

遊矢「え……つまり、今回デュエルするのは…………」

そういうことだね、それじゃあれ一緒に言おう

遊矢「お、まってました! それじゃあ……」

遊矢・作者「『お楽しみは、これからだ』!」


 さて、いよいよWDC予選の初日だ。張り切ってハートピース集めないとな…………俺はそう意気込んで歩いていると小さな公園に辿り着いた。

 

「普段なら小さい子どもらが遊んでる公園も今はデュエリストが多く集まってるから非参加者はあまり出ないようにって指示が本部から出されてるんだよなぁ……だからか、スゴく閑散としてるなぁ」

 

 と呟いていると、突然ヒュゥゥゥという音が頭上から聴こえてきた。

 

「え? …………!?」

 

親方ぁ! 空から巫女服着た女の子が!!

 

 ……と、ネタに走るのはこのくらいにして受け止めに行った方がいいのかなんて思っているとその女の子は自分で落ちる向きを変え、更に何かの言葉を唱えたと思うとスピードは遅くなり、最後にはキレイに着地した。

 

「全く……突然何なのよ…………このカード…………あら?」

 

 巫女服の女の子は1枚のカードを手にして呟いていると俺に気付いたようで、こちらに近付いてきた…………

 

「ねぇ、貴方。ここって何処なの?どうやら幻想郷とは違うみたいだけど…………」

 

「げ、幻想郷? ここはハートランドシティだぞ?」

 

「そう……(まさかとは思うけど…………異世界に飛ばされた? でも、何で??)」

 

 な、何を言ってるんだこの女の子…………

 

「あ、そうだ。このカードなんだけど……何かわかるかしら?」

 

「うん? …………いや、知らないな……分かるのは黒い縁だからエクシーズモンスターってだけだ」

 

「そう……」

 

 女の子からカードを見せてもらった俺は首をかしげて返した……と言うのもあれ、絵柄とか情報が描かれていないエクシーズカードだったんだ。あのカードは何なのだろうか…………

 

 ……ってか、女の子の右後ろに何か見える気がするんだが……アストラルっぽい何か…………でも色は違うよな?

 

『ねぇ、マスター。その女の子、No.がとり憑いてるよ……何だろう、黒っぽいやつ』

 

 黒っぽいNo.……? しかも俺にも見えるのはうっすらと黒っぽいアストラルのような…………あ、察した。でも、流石に違うよな……? だって、あのカードは……遊馬(と言うかアストラル)が回収してる筈だし…………女の子が持ってなかった筈。もしかして女の子のいた世界(確か、幻想郷だっけか)の物だろうな、うん。

 

『マスター、ボクの力使おうか? アレ回収しないと……』

 

「(止めとけ。彼女は多分この世界の人間じゃない……そんな彼女のカードを奪うのは気が引けるからな…………折角だ、あっちのデッキを使おう。お前は今日は休みだ)」

 

『えー、つまんない!』

 

「ねぇ、ちょっと。貴方の腕に付けてるのってデュエルディスクよね? つまりはデュエリスト?」

 

 俺がプルートと会話をしていると女の子が話し掛けてきた。

 

「ん? あぁ、一応な…………まぁ、疑問はデュエルで解決すればいいか」

 

 俺の後半の小声の言葉が聞き取れなかった様子で首をかしげる女の子……

 

「まぁ、デュエリストならこれで語り合いましょ」

 

 そういって女の子が取り出したのは赤と白を基調としたデュエルディスク……巫女服と同じカラーリングだな。そしてやはりと言うべきデュエル万能説。

 

「良いだろう、デュエルだ! 俺は七穂氏大輔ってんだ!」

 

「そう言えば名乗って無かったわね、博霊霊夢よ」

 

 霊夢……? どっかで聞いたことあるような無いような…………まぁ、気にすることないか!

 

「「デュエル!!」」

 

大輔LP4000vs霊夢LP4000

 

 デュエルディスクの示した先攻は……俺!

 

「俺のターンから、ドロー!」

 

「えっ、先攻ドロー!?(そっか……こっちの世界と幻想郷じゃ違うのね…………まさに常識が通用しない世界、か。異世界は)」

 

 ん? 先攻ドローに反応した? 幻想郷とやらでは先攻ドローが無いのか? …………気にしてられないか。

 

「(まぁ、この手札じゃ動くのは微妙だし……)モンスターをセット、カードを伏せてターン終了だ!」

 

大輔LP4000

手札4

???

伏せカード1枚

 

「私のターン、ドロー!(相手の動きは少ないけど、アドバンテージは貰おうかしら)私は手札からE・HEROエアーマンを召喚!」

 

E・HEROエアーマンATK1800

 

「へぇ……HERO使いか。珍しいな」

 

「あら、そうなの? エアーマンの第2の効果を使うわね。デッキからHEROモンスター……“E・HEROザ・ヒート”を手札に加えるわ」

 

手札6→5→6(内ザ・ヒート)

 

「(まぁ、素材少ないし追撃は諦めるしか無いわよね)そして“融合”を発動! 手札のザ・ヒートと場のエアーマンを融合! 来なさい、E・HEROノヴァマスター!」

 

E・HEROノヴァマスターATK2600

 

「(ふむ……エアーマンからアイツを出さないって事は手札に他にモンスターが居ないか、アイツらやあのカードを持ってないか、だな)」

 

「バトルよ、ノヴァマスターでセットモンスターを攻撃!」

 

「HEROデッキの後攻での定石だな、ノヴァマスターでの攻撃は。それくらいは読めるよ」

 

「な……なんですって…………!」

 

「何でこんなこと言うかって言うと、俺も……」

 

???→幻影の魔術士DEF700

 

「なっ?!」

 

「同じHERO使いだからな。幻影の魔術士の効果発動……にチェーンしてリバースカード“ヒーロー・シグナル”を発動!」

 

「くっ、でもノヴァマスターの効果も発動するわ!」

 

「あぁ、ドローしていいぞ。そしてヒーロー・シグナルの効果で“E・HEROフォレストマン”を、幻影の魔術師の効果で“E・HERO シャドー・ミスト”をそれぞれ守備表示で特殊召喚する。更にシャドー・ミストの特殊召喚成功時、デッキから「チェンジ」と名の付いた速攻魔法カード1枚を手札に加える。俺はこの効果で“マスク・チェンジ”を手札に加える」

 

霊夢手札4→5

大輔手札4→5(内マスク・チェンジ)

 

「(マスク・チェンジ……一体どのM・HEROに変身させるつもりなのかしら……)メインフェイズ2。私は補給部隊と強欲なカケラを発動してカードを2枚セット、ターンエンドよ」

 

霊夢LP4000

手札1

E・HEROノヴァマスターATK2600

補給部隊

強欲なカケラ

伏せ2

 

 

 

 

 それにしても、何なのこの大輔って少年…………まぁ、何であれ気にしないようにしようかしら。そして、私の伏せカードの1枚は“針虫の巣窟”…………これで良いカードを落とせば良い牽制になるわね。

 

「俺のターン、ドロー!(お、このカードは……これも手札に来たのか)」

 

手札5→6(内マスク・チェンジ)

 

 発動ならここ!

 

「ドローした瞬間、伏せカード針虫の巣窟を発動させてもらうわ。デッキからカードを5枚墓地に……「させるか、チェーンで手札から速攻魔法“マスク・チェンジ”発動」なっ?!」

 

 う、嘘……!? 何でこのタイミング…………?

 

「このカードの効果で俺の場のHERO……今回は闇属性HEROのシャドー・ミストを墓地へ送り、EXデッキから同じ属性のM・HERO…………今回はつまり闇属性のM・HERO……M・HEROダーク・ロウへと変身召喚する!」

 

M・HEROダーク・ロウATK2400

 

 私の知らないM・HEROですって?! 一体どんな効果を持ってるの……それにしても、なんでこのタイミング…………?

 

「そしてこいつが俺の場に居る限り霊夢の墓地へ送られるカードは全て除外される」

 

「な、なんですって……!?」

 

 相手限定のマクロコスモス……内蔵!? し、しまった……迂闊だったわ…………これじゃあ良いカードが出ても墓地に送れないどころか、手札のミラクルフュージョンが殆ど死に札になった……! と言うかインチキ効果も大概にしなさいよ!

 

「さぁ、チェーン処理だデッキトップ5枚を墓地に……いや、ダーク・ロウの効果で除外してもらおうか」

 

「くっ……!」

 

 せめて、墓地利用カードが落ちないことを祈るだけ……

 

墓地に送られ(そうになったが除外され)たカード

融合

超電磁タートル

E・HEROボルテック

E・HEROクノスペ

E・HEROアイスエッジ

 

「あっ……」

 

 超電磁タートルが…………! 完全にフラグ立てた結果ね、これ……しかも融合まで落ちた……これで後はデッキに1枚しか残ってない事に…………!

 

「…………まぁ、その、何だ……ドンマイだ。そしてシャドー・ミストの第2の効果でデッキからエアーマンをサーチする」

 

手札5→6(内エアーマン)

 

 …………デュエルの相手にまで気を使わせるつもりなかったのに……それにしても、辛いわね……最後の3枚はともかく、最初に落ちた2枚がきついのなんのって……それにしても、あのダーク・ロウってモンスターは早く処理しないと……一応返しのターンで倒せない事は無いけども…………

 

「更にスタンバイフェイズに入り、フォレストマンの効果だ。知ってるとは思うがデッキから融合を手札に加えるぜ」

 

手札6→7(内エアーマン・融合)

 

 あ、そう言えばあの時はまだドローフェイズだったわね……失念してたわ。かなり場面動いてたからついメインフェイズと勘違いしてたわ……

 

「さて、メインフェイズだ。まずはエアーマンを召喚。俺も第2の効果でデッキからHEROをサーチする。俺が手札に加えるのは“E・HEROオーシャン”」

 

手札6→7(融合・オーシャン)

 

「さて、そろそろコッチも展開するか……融合を発動! 手札の“E・HERO キャプテンゴールド”と水属性のオーシャンで手札融合! 絶対零度、氷結の力を持ちし英雄よ、今こそその力を発揮せよ! E・HEROアブソリュートZero!」

 

E・HEROアブソリュートZeroATK2500

 

「くっ……やっぱり、いきなりくるのね」

 

「そりゃ、まぁHEROデッキなら連続融合は当然だろ? 魔法カード“融合回収”を発動。墓地の融合と素材となったキャプテン・ゴールドを回収して再度魔法カード融合を発動。今度は手札のE・HEROキャプテン・ゴールドと場の風属性のエアーマンで融合! 大いなる風の導きを操り敵を蹴散らせ! E・HEROGreat TORNADOを特殊召喚!」

 

E・HEROGreat TORNADO ATK2800

 

「ゲッ……そいつは…………!」

 

「言わずもがな、かな? TORNADOの効果で相手モンスターの攻守を半分にする。ダウンバースト!」

 

ノヴァマスターATK2600→1300

 

 くっ……不味いわね…………今気づいたけどLP4000制だったのね……このままだと1killに…………でも、まだこの伏せカードなら……大丈夫!

 

「まぁ、これで終わる程柔じゃないでしょ?(本当ならあのコンボしたいけど……あれは、うん…………使用を止めたんだ、この世界では……)バトル、TORNADOで攻撃……スーパーセル!!」

 

「リバースカード、攻撃の無敵化! このターンの間戦闘ダメージを0に!そして私の場のモンスターが破壊されたから補給部隊で1枚ドロー!」

 

 あ、危ない……いきなり1killされる所だったわ…………

 

「ありゃりゃ……それが伏せられてたか…………ならカードを2枚セット、ターンエンドだ」

 

大輔LP4000

手札2

E・HEROアブソリュートZeroATK2500

E・HEROGreat TORNADO ATK2800

M・HEROダーク・ロウATK2400

伏せ2枚

 

 それにしても、これからどうしたものかしらね……

 

『ったく、なんだなんだ! さっきから見てりゃ僅かしか有利に出来てねぇ……』

 

「……え?」

 

 考え事をしていた私は突然聴こえてきた声に思考が一度フリーズした……そして声の聞こえた方を振り向くと…………

 

『ここは俺様の出番かぁ? ってこのデッキ久しぶりに見たな……しかもミラーマッチと来たもんだ』

 

 黒い人型の何かが私に向けて喋りかけていたのだった…………




と、言うことで今回は大輔vs霊夢(『エンタメデュエリストが幻想入り』)となります!

遊矢「大輔もHERO使いだったんだな……」

まぁ、まだ書いてないけど裏設定としては問題ないからね。ミラーマッチは書いてて心躍るものがあるんだよね。

遊矢「そういえばあのプルートっての、コラボ時には描写されてなかったけど……」

あの時は精霊世界に行ってる(精霊世界の描写はないですが、察して下さい)設定だったからね。(本当は言ってなかっただけなのだが)

遊矢「それにしても、大輔の展開力凄いな……」

まぁ、連続展開は大輔の十八番だからね。ちなみに今回のピックアップカードはこれ

M・HERO ダーク・ロウ
融合・効果モンスター
星6/闇属性/戦士族/攻2400/守1800
このカードは「マスク・チェンジ」の効果でのみ特殊召喚できる。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手の墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される。
(2):1ターンに1度、相手がドローフェイズ以外で
デッキからカードを手札に加えた場合に発動できる。
相手の手札をランダムに1枚選んで除外する。
(遊戯王カードWikiより)

相手限定のマクロコスモス内臓モンスターだね。後、忘れられがちだけど、相手がサーチやドローした時にランダムに手札を捨てさせる効果も持ってるよ

遊矢「こうやってみるとなかなか辛い効果だよなぁ……墓地利用・ドロー・サーチの3つを抑制するなんて…………」

まぁね、第2の効果はランダムだからそこが唯一の救いってところかな?

遊矢「それでも……召喚条件が比較的緩いし、結構怖いよね」

まぁ、そうだな。一応ステータスが低いし、突破方法は色々あると思うけどね。

遊矢「って、最後に出てたのって……」

あっちを見てる人なら分かるだろうね。ここではあえてボカしておくけどね。それでは……

遊矢・作者「『次回も楽しみに待ってくれよな』!!」


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CNo.EX02 黒と赤のコントラスト

今回も引き続きコラボ編。ということでこっちも引き続き遊矢と一緒にやってくよー

遊矢「宜しくな!」

今回はあちらの話で皆さん不思議に思ったであろう霊夢のこの発言

「初めてやったときは自分の見た目なんか気にしてる暇なかったのよね.......」(『エンタメデュエリストが幻想入り』よりそのまま抜粋)

これの真意が今回、何と空。さんからの要望により、こちらで描写させていただくことになりました!

遊矢「ええっ!? 作者何してくれちゃってるの!? かなり無理難題じゃなかった?」

いや、むしろ筆が乗りに乗った。これの次の話の途中までノンストップでかけたもん

遊矢「逆にその方が凄いんだけど……ほぼ丸投げ状態だよね?」

いや、めっちゃ書いてて楽しかった。それじゃ、そろそろ本編行くよ!

遊矢・作者「『お楽しみは、これからだ』!」


『まぁ、引きによるが何とかなりそうではあるかねぇ』

 

 な、何なの……この黒い人型の奴…………

 

『ん……お前、漸く俺様のこと見れるようになったのか?』

 

「は? 見れるようにって……あんた何時から居たのよ」

 

『んなもん、ここについてからだよ…………まぁ、そこの男とその後ろにいる奴は俺様のこと見えてたらしいがな』

 

「え…………?」

 

 そう言って振り返っても大輔しか…………って!

 

「ちょっと大輔、この黒い人型何時から見えてたの?」

 

「え、何でその事…………ってやっぱりその後ろの奴の容姿は、まちがいない、な…………隠してても意味ないか。あぁ、見えてたぞ。お前に手渡されたあのエクシーズカードに触れた後にな」

 

 ん、今途中何言ってるか分からなかったんだけど…………ってそんなもんなの!?

 

『あぁ、俺様はあのカードに触れた奴にしか見えねぇんだ』

 

「それって……カードの精霊みたいなの?」

 

『いや、そういう訳じゃねぇ。説明がメンドイんだが…………俺がカードの精霊なら……あの男の後ろの奴も見えるはずだ』

 

 そう言われて再び大輔の方を見る…………も、やっぱり大輔以外には何も見えない。ソリッドヴィジョンで現れたモンスター以外は何も。

 

『精霊を持つ奴……まぁ、あの男だな。精霊が見える奴はカードの精霊がいるならスグに視認出来る。だが、俺はカードに触れた奴にしか見えない。つまり俺は精霊ではないって事だ。分かったな? ってか、分かれ。説明面倒なんだから』

 

 な、なんつー強引な奴…………

 

「んで、だ。今のデュエルの状況はっと…………相手は融合モンスター3体に伏せ2枚と手札2か。対してこっちはドローソース2枚に伏せ無しの手札がこれから3枚か……結構不利だな、なんならサレンダーでもするか?」

 

 う、ぐ……言い返したいけど言い返せない…………それにしても、サレンダーですって!?

 

「生憎だけど、私はサレンダーなんてしないわよ。ポッと出の奴にそんな指示されたく無いわ」

 

『…………だろうな。お前は昔から……』

 

「……え?」

 

 今、コイツ何て言った? 昔? どういうことなの…………?

 

『いや、何でもない…………おい、ちょっと話がある。作戦会議だ』

 

「な、何よ…………」

 

 そして黒い人型の奴が私の耳元で何かを呟いた……何か作戦のようだけど…………

 

 

 

 

 

 

 

 ん~、やっぱりどっからどう見ても«No.96 ブラック・ミスト»の分身にしか見えないんだよな……

 

「…………はあっ!? そんな恥ずかしい事出来る訳無いでしょう!」

 

「え!?」

 

 な、なんだ。96が言った事にめちゃくちゃ反発してるんだが…………

 

『お前、こんな不利な状況で俺様に反発するのか? 大丈夫だ。次のターン、お前はダメージを受けない。絶対にだ。だからこのターンと次のターンで一気に畳み掛ける為にもこうすればより確実になるんだよ』

 

「う、ぐ…………し、仕方ないわね……ただし、そんな大きな事言って負けたら切り刻むわよ!」

 

 あ、声が聞こえた……ってやっぱり声も96だし確定で良いよな、うん。それにしても、俺が次のターンにダメージを与えられない? 何を言ってるんだ…………

 96の言葉に顔を紅くして言えば霊夢は一度目を閉じて再び目を開けた。すると、片手を挙げて、96の手と合わせるような動きに入った…………って、え……何か見たことあるモーションなんだが…………

 

「……ね、本当に言わなくちゃダメなの?」

 

『ダメだ、通過儀礼だ』

 

「し、知らないわよ! 行くわよ!」

 

『あぁ』

 

「私は私自身と」

 

『俺で!』

 

「『オーバーレイ!』」

 

 そう霊夢と96が言うと2名を包み込むように光と闇のような物が現れる……って、え、ちょま…………それ、オーバーレイしてんの!?

 

『光と闇の魂が1つになるとき』

 

「最強の戦士、覇王が現れる!」

 

「『エクシーズ・チェンジ!! ゼアル!!』」

 

 お、おぉ……すっげぇ…………服装が全体的に黒くなって所々に暗い赤が入った巫女服になった上に目を赤い……しかもデュエルディスクが最初のと変わらないから白が映えてすごいんだが…………霊夢は台詞が恥ずかしかったのか顔が真っ赤だ。

 

「私……いいえ、『私(俺)達のターン! 全ての霊力よ! 右手に宿り我が運命を導く一筋の光となれ!!『ディステニー・ドロー』!!!』」

 

手札2→3

 

強欲なカケラ

強欲カウンター0→1

 

 さぁ……何を引いた…………! ってノリノリじゃん、意外に。

 

「嘘、ここでこのカード…………! 奇跡を起こす魔法カード……“ミラクル・フュージョン”を発動!」

 

 そういって発動させたのは今引いてないカード……何を引いたんだろうか…………って呑気に言ってる場合じゃないな。墓地にあるのはヒートとエアーマン……このタイミングだったら…………

 

「『墓地のエアーマンとヒートを除外! 現れなさい、E・HERO Great TORNADO!!』」

 

「タッハハ……そりゃ、そいつを出してくるわな…………」

 

「『Great TORNADOの効果! 相手の場のモンスターの攻守を半分にする!! タウンバースト!』」

 

アブソリュートZero ATK2500→1250

Great TORNADO ATK2800→1400

ダーク・ロウ ATK2400→1200

 

「(後は攻撃が通れば……!)『バトル!Great TORNADOでダーク・ロウを攻撃!! スーパーセル!』」

 

「…………」

 

大輔LP4000→2400

 

「『よし、通った……「リバースカード、ヒーロー・シグナル発動!デッキからオーシャンを攻撃表示で特殊召喚する」っ……! 確かZeroは自分の場に水属性モンスターがいれば攻撃力が500アップする効果があったわね……と言っても私達の場に追撃できるモンスターは居ない、か』」

 

E・HEROオーシャンATK1500

 

E・HEROアブソリュートZero ATK1250→1750

 

 流石にHERO使いなだけあってそういうじみな所にも目がいってるな、素晴らしい。

 

「『メインフェイズ2、魔法カード一時休戦を発動して私達のスタンバイまでダメージを0にして互いに1枚ドローする!』」

 

 まさか、さっきのドローでこれを引いたってのか? こりゃ、確かに俺はダメージ与えれないな、うん。

 

霊夢手札1→2

大輔手札2→3

 

「『更にモンスターとカードを伏せてターンエンド!』」

 

 

霊夢LP4000

手札1

E・HERO Great TORNADO ATK2800

???

補給部隊

強欲なカケラ(強欲カウンター1)

伏せ1

 

 

「俺のターン、ドロー。そしてスタンバイフェイズにオーシャンの効果で墓地からエアーマンを回収」

 

手札

3→4

 

 いやぁ、まさか一時休戦を引かれるとはな……そして相手の手札は1…………ね。HERO使いとしては手札の欲しい場面だし、めちゃくちゃセットモンスターのイメージが浮かぶんだが……まぁ、仕方ない。次のターンに備えておくか。この手札なら大分マシになりそうだし

 

「俺はZeroとオーシャンを守備表示にして、伏せていた速攻魔法“フォーム・チェンジ”を発動!」

 

アブソリュートZeroATK→DEF1000

 

オーシャンATK→DEF1000

 

「『フォームチェンジ……やはり持ってるのね!』」

 

「説明は不要だろうが念のためにな。コイツは融合モンスター限定のマスク・チェンジだ。俺は俺の場にいるGreat TORNADOをエクストラデッキに送り戻して変身召喚!! 来たれ、風のM・HERO……“M・HERO カミカゼ”!」

 

M・HEROカミカゼATK2700

 

「『また、新しいM・HERO…………でも、TORNADOより攻撃力は低い!』」

 

「問題ない……エアーマンを召喚して第2の効果でブレイズマンを手札に。そして“二重召喚”を発動して“E・HEROブレイズマン”を召喚。効果で融合を手札に加えて発動、ブレイズマンとエアーマンで融合する」

 

「『え、ちょ、それってまさか……』」

 

「そのまさかじゃないけどな、“E・HERO ノヴァマスター”を融合召喚して魔法カード“H-ヒートハート”を発動しノヴァマスターの攻撃力を上げる。これで上回った」

 

E・HERO ノヴァマスターATK2600→3100

 

「『そう突破してくるの……!』」

 

「バトル。ノヴァマスターでGreatTORNADOを攻撃!」

 

「『くっ……GreatTORNADOが! でも、補給部隊でデッキから1枚ドロー!』」

 

「ノヴァマスターの効果で1枚ドロー……よし。ダメージはなくともモンスターは残させない。カミカゼでセットモンスターを攻撃、そして攻撃宣言時に手札から2枚目のマスク・チェンジ発動!」

 

「『また……!』」

 

「攻撃を終えているノヴァマスターで変身召喚! “M・HERO 剛火”!!」

 

M・HERO 剛火ATK2200

 

「『攻撃力2200……大したことなさそう…………に見えるけど、そうでも無いわね』」

 

「あぁ、そうだな。剛火は墓地のHEROの数×100攻撃力を上げる。俺の墓地には9体眠っているから攻撃力900アップだ」

 

M・HERO 剛火ATK2200→3100

 

「『攻撃力3000超え……!!』」

 

「これで援軍を呼ばれても問題ない。さぁ、その伏せモンスターを拝見だ」

 

???→メタモルポット

 

「『メタモルポットの効果で互いに手札をすべて捨てて5枚ドローする! 今回はそっちが手札0、私(俺)達が1枚だから私(俺)達だけカードを捨てて5枚ドロー!!』」

 

 

大輔手札0→5

 

霊夢手札1→5

捨てられた手札

タスケナイト

 

「(捨てられたのはタスケナイト、か。さて、新しい手札に融合が来たか……だが、アイツを出すのは勿体無いな。だったら……)カミカゼもノヴァマスターと同じ効果も持っているから1枚ドローしてメインフェイズ2に移行。魔法カード融合を発動。手札のシャドーミストとキャプテンゴールドで融合召喚、“E・HEROエスクリダオ”。こいつは墓地のE・HEROの数だけ攻撃力をあげる……と言っても墓地にあるのは殆どE・HEROだ。よって……」

 

手札5→6→3

 

M・HERO剛火ATK3100→3300

 

E・HEROエスクリダオ ATK2500→3500

 

「『攻撃力3000超えが……2体も出てくるなんて(のかよ)…………』」

 

「シャドーミストの効果でデッキからフォレストマンを手札に加えて俺は手札を1枚伏せてターンエンド。さぁ、かかってきな。俺のこの布陣にな!」

 

大輔LP2400

手札3(内フォレストマン)

M・HEROカミカゼATK2700

E・HEROオーシャンDEF1000

M・HERO剛火ATK3300

E・HEROアブソリュートZeroDEF1000

E・HEROエスクリダオATK3500

伏せ1




遊矢「こんな感じなんだな、霊夢の初ゼアルって……」

いやぁ、2回目でも恥ずかしがってたからね。初回だとこんな感じかなって今回のカードはこれかな

E・HERO Great TORNADO
融合・効果モンスター
星8/風属性/戦士族/攻2800/守2200
「E・HERO」モンスター+風属性モンスター
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードが融合召喚に成功した場合に発動する。
相手フィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力は半分になる。
(遊戯王カードWiki参照)

攻守半分にするだけの簡単なお仕事のHEROだね

遊矢「単純だけど、やっぱり強いよな」

だね。融合召喚成功ターンだけなら単体で5600までなら処理できるからねぇ。

遊矢「でも、逆に言うとそれだけしかないからそのターンさえ凌げれば少しは楽になる感じかな」

だな、次はいよいよ霊夢のエースが登場するぞ!


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CNo.EX03 仮面英雄の逆襲と赤白のE・HERO出陣

1日で連続投稿予約してるからか話すことが少なくなってきた……

遊矢「初っ端からメタい!?」

ということで今回はいよいよかなり試合が動きます。

遊矢「それじゃあ、行くぞ!」

遊矢・作者「『お楽しみは、これからだ』!」

超電磁タートル「私の仕事は除外されただけじゃ終わらんよ!」

遊矢「!?」

タートルさんは本編に早く戻って、どうぞ


「『私達のターン、ディステニー……ドロー!』」

 

手札5→6

強欲なカケラ

強欲カウンター1→2

 

『おい、あんまり乱発するなよ?』

 

「(分かったわよ……それでも、これなら!)『いくわよ(ぞ)! 魔法カード“平行世界融合”発動!! 除外されている超電磁タートルとE・HEROノヴァマスターをデッキとEXデッキに戻して融合! 異次元より帰還し、新たなHEROとなって現れなさい(ろ)! “E・HEROTheシャイニング”!!』」

 

E・HEROTheシャイニングATK2600

 

「っ……!」

 

 おいおい……除外されてるHEROって確か5体居たよな? つまり……

 

「『シャイニングは私(俺)達の除外されてるHEROの数だけ強くなる! 除外されてるのはクノスペ・ボルテック・アイスエッジ・エアーマン・ヒートの5体! よって攻撃力は……』」

 

E・HEROTheシャイニングATK2600→4100

 

「おいおい……一気に上回ってくるかい…………」

 

「『強欲なカケラの効果でこのカードを墓地に送って2枚ドロー……そして、バトル! (ここはダメージ優先!)カミカゼに攻撃!』」

 

手札5→7

 

「カミカゼは戦闘では破壊されねぇ!」

 

「『それでも、ダメージは受けてもらう!!』」

 

「ぐっ……!」

 

 流石に……アレを使う、か? 使い時はエンドフェイズ……エンド時を狙い撃ち、勝ちを狙う!

 

大輔LP2400→1000

 

「『私はカードを1枚セットしてターンエンd』」

 

「悪いな……俺は諦めがわりぃから解禁させてもらう、禁為の仮面を! お前のエンドフェイズにリバースカード、“フォーム・チェンジ”を発動!!」

 

「『えっ(何っ)!?』」

 

「本当だったらな、これは使う予定じゃ無かったんだ……だが、お前はこの禁為を使うに値するファイターだ。俺は場のアブソリュートZeroを対象に発動!! 吹き荒べ吹雪、降り注げ酸の雨……! 来たれ、禁為の嵐“M・HEROアシッド”!!」

 

M・HEROアシッドATK2600

 

「禁為…………ってヤバい!」

 

『ど、どうしたんだ!?』

 

「あぁ、Zeroの効果で相手の場のモンスターすべてを破壊する効果……にチェーンしてアシッドの効果を発動! 特殊召喚に成功したもんだから……相手の場の魔法・罠を破壊する!!」

 

『な……!?』

 

「全てを凍らし、溶かせ! アシッド・ブリザード!」

 

破壊されたカード

シャイニング

補給部隊

ヒーローバリア

融合準備

 

「『くっ……でも、シャイニングの効果で除外されてるエアーマンとクノスペを回収する……』」

 

手札6→8

 

「して良いのか? エンドフェイズだぞ?」

 

「『大丈夫……そして手札超過で2枚捨てる…………捨てるのはこの2枚!』」

 

捨てたカード

超電磁タートル

E・HEROクノスペ

 

 おう、引き当てるの早すぎるよ

 

「……なるほどなぁ…………それ持ってたから捨てる為に回収した、と」

 

「『改めてターンエンド……』」

 

霊夢LP4000

手札6(内エアーマン)

何もなし

 

 霊夢がエンド宣言すると突然また白黒のオーラっぽいのに包まれたかと思うと分離した……あ、そういや本家も時間制限あったっけ?

 

『チッ、解けたか……』

 

「っ……全く…………二度としないんだから……!」

 

 霊夢、意外にノリノリだったのにな……

 

「さて、墓地にタスケナイトと超電磁タートル、か……攻撃を通すのに苦労する…………が、やるべきことはやらせてもらう、俺のターン!」

 

手札3→4(内フォレストマン)

 

 う~む……魂の解放は引けない、か。まぁ、ピン刺しだし仕方ない、か。

 

「スタンバイフェイズにオーシャンの効果……は使わずに手札1枚をコストに“マスク・チェンジ・セカンド”を発動!」

 

捨てたカード

E・HEROフォレストマン

 

「なっ……3種類目…………!?」

 

「レベル4のオーシャンを墓地に送り……これより高いレベルで同じ属性のM・HEROを出す。来な、“M・HEROヴェイパー”!」

 

M・HEROヴェイパーATK2400

 

「そして魔法カード“マスク・チャージ”を発動。墓地のエアーマンと速攻魔法のチェンジのカード……フォーム・チェンジを回収する」

 

手札1→3(内エアーマン&フォーム・チェンジ)

 

「バトル。超電磁タートルを使うならご自由に、カミカゼで直接攻撃!」

 

「言われずとも! 墓地の超電磁タートルの効果! このカードを除外してバトルフェイズを強制終了させる!」

 

「……カードを2枚セットしてターン、エンドだ」

 

大輔LP1000

手札1(エアーマン)

M・HEROカミカゼATK2700

M・HEROアシッドATK2600

M・HEROヴェイパーATK2400

M・HERO剛火ATK3300→3400

E・HEROエクスリダオATK3500→3600

伏せ2枚

 

「私のターン、ドロー!」

 

手札6→7(内エアーマン)

 

「……早速だけど、私の今のエースをお見せするわ!」

 

「っ……!」

 

 来るか、霊夢のエース……!

 

「私はエアーマンを召喚してフォレストマンをサーチして……融合を発動! 手札の“E・HEROレディ・オブ・ファイア”とフォレストマン、そして場のエアーマンで融合!!」

 

「3体融合……!」

 

 俺の知ってるHERO3体融合って言うと……トリニティーと…………

 

「これが私の真の切り札! 真紅のHERO……“E・HERO Core”!!」

 

E・HERO Core ATK2700

 

 やはりCoreか、確か攻撃対象になったときに攻撃力倍加する効果と攻撃が通ったらモンスター破壊する効果があるんだっけ? 後何かあった筈だけど……デッキに入れてないからな、覚えてねぇや…………

 

「さらに融合回収を発動! フォレストマンと融合を回収して融合発動! 手札のフォレストマンとオーシャンを融合!! 来なさい、E・HEROアブソリュートZero! そしてミラクルフュージョン発動!! 墓地のオーシャンとフォレストマンを除外して融合! マイフェイバリットHERO! “E・HEROジ・アース”!!」

 

E・HEROアブソルートZeroATK2500

 

E・HEROジ・アースATK2500

 

 うわぁお、この流れはどう見ても…………まぁ、伏せカードのおかげでなんとかなるが。

 

「(残る手札は攻撃の無力化……追撃や伏せ除去はできないけど、これでまた耐えたりも可能…………)ジ・アースの効果! 場のE・HEROを墓地に送ってその攻撃力分を加える。アブソルートZeroを墓地に送るわ」

 

E・HEROジ・アースATK2500→5000

 

 おー、紅くなった…………って、氷のHERO吸収したのに紅くなるんだな……俺はあんまり使わないからなぁ、デッキには入れてるけども……

 

「更にZeroの効果で貴方の場のモンスターすべてを破壊する!」

 

「させない! リバースカード“スターライト・ロード”発動! 場のカードが2枚以上が同時に破壊される時に発動できる。破壊効果を無効にする!!」

 

「くっ……でも、まだ攻撃は残ってる! ジ・アースでヴェイパーを攻撃! これで私の勝ちよ」

 

「リバースカード発動! “フォーム・チェンジ”。エスクリダオをデッキに戻して同レベルのM・HERO光牙を特殊召喚! そして効果発動! 墓地のE・HEROを除外して、その攻撃力分相手モンスターの攻撃力を下げる。ノヴァマスターを除外してアースの攻撃力をエンドフェイズまで2600ほど下げさせてもらう。更にカミカゼが居るとき、相手は1体でしか攻撃が出来ない。ところで、巻き戻しも発生したが、どうする?」

 

ジ・アースATK5000→2400

 

M・HERO光牙ATK2500

M・HERO剛火ATK3400→3300

 

 俺はニヤニヤとしながら問い掛ける。アースは攻撃力が低下してヴェイパーと相討ちしか出来なくなった。結局、相手の取る行動はバトル終了だけとなった。

 

「っ……カードを伏せて、ターンエンド…………! この時、自身の効果と光牙の効果が終了するわ……!」

 

霊夢LP4000

手札0

E・HERO Core ATK2700

E・HEROジ・アースATK2400→2500

伏せカード1枚(ヒーロースピリッツ)

 

「俺のターンだ、ドロー!」

 

手札1→2(片方エアーマン)

 

「お、来たか。手札から魔法カード“魂の解放”を発動! 互いの墓地からカードを合計5枚除外する!」

 

「なっ……!」

 

 これで厄介な防御札を切らせることができる!

 

「当然、タスケナイトを確定で除外するとして……後はシャイニングとZero、残りはミラクルフュージョンとTORNADOで良いか。回収されたら厄介だし」

 

 これで後はなんとでもなる!

 

「バトル! 剛火でアースを攻撃!」

 

「リバースカード、攻撃の無力化!」

 

「ふむ……ターンエンドだ」

 

大輔LP1000

手札1(エアーマン)

M・HEROカミカゼATK2700

M・HEROアシッドATK2600

M・HEROヴェイパーATK2400

M・HERO剛火ATK3300

M・HERO光牙ATK2500

 

「(ここで、負けたくない!)私の……ターン!」

 

手札0→1

 

「っ……! 私は装備魔法カード“魔導師の力”をCoreに装備! 攻撃力500ポイントアップ!」

 

E・HERO CoreATK2700→3200

 

「(若干ライフが削りきれないけど……攻めてみる? いや、それ以前に光牙の効果を使ってくる……? いや、これまでの動きを考えるとライフを0にしないように動いてるから…………通るかも?)バトル! Coreでヴェイパーに攻撃!」

 

「……通すぜ…………っく……! たが、HEROが墓地に送られるから剛火の攻撃力は上がるぜ」

 

大輔LP1000→200

 

「(やっぱり!)Coreの効果、カミカゼを破壊する! ……とはいえ、これ以上は何も出来ないわね…………アースを守備表示にして……これでターンエンド!」

 

「また攻撃力が上がるぜ」

 

M・HERO剛火ATK3300→3500

 

霊夢LP4000

手札0

E・HEROジ・アースATK2500→DEF2000

E・HEROCore ATK3200(魔導師の力:装備中)

魔導師の力(装備対象:E・HEROCore)




遊矢「大輔のライフが僅か200……それに対して霊夢のライフは無傷…………これは霊夢が勝ちそうだな」

(後書きでフラグを立てていく遊矢ぇ……)M・HEROが自分フィールドを制圧してる場面はちょっと圧巻でしたね。今回は当然ながらこれかな?

E・HERO Core
融合・効果モンスター
星9/地属性/戦士族/攻2700/守2200
「E・HERO」モンスター×3
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
(1):1ターンに1度、このカードが攻撃対象になった時に発動できる。
このカードの攻撃力はそのダメージステップ終了時まで倍になる。
(2):このカードが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時、
フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。
(3):このカードが戦闘・効果で破壊された時、自分の墓地の
レベル8以下の「E・HERO」融合モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚する。
(遊戯王カードWikiより参照)

攻撃対象になった時にダメステ終了時まで限定で攻撃力が倍増する効果と戦闘を行ったバトルフェイズ終了時にモンスター破壊。そして破壊された時に融合HEROを墓地から蘇生する効果だね。

遊矢「中々強力だよね、戦闘するだけって……」

発動は任意である誘発効果だけど、バトルフェイズ終了時って遅いからね。そこは仕方ないよ。ちなみに、作中で発動タイミングが不明な感じに見えますが、仕様です。ご了承ください。

遊矢「3つ目のは破壊されるだけでいいから奈落の落とし穴にも強いよね」

こっちは同じ任意の誘発効果だけど、こっちはタイミングを逃しやすいよ。

遊矢「後は素材の多さが難点かな」

だね、その割に攻撃力が少し低い気もするけど、それでも強いよね。

遊矢「次回はいよいよコラボ最終回だっけ?」

おう、それじゃ、行くよ

遊矢・作者「『次回も、お楽しみに』!」


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CNo.EX04 仮面の最後の攻撃。そして……

さぁ、『エンタメデュエリストが幻想入り』とのコラボ最終回だ!

遊矢「4話に渡っての大長編だったな」

いやぁ、俺は3DSで書いてるからね、文字数制限があるからどうしても話数は少し増えがちなんだよね。その分読み応えあると思うけど……

遊矢「それじゃ、この掛け合いも最後になるし気合を入れるぞ!」

遊矢・作者「『お楽しみは……これからだ!!』」

遊矢「作者さんが珍しく勢い良く言った……!?」


 このターンで決めたいなぁ……でも、それにはあれ引けないとだよな!

 

「俺のターン…………ドロー!!」

 

手札1→2(片方エアーマン)

 

 さてと、引いたカードはっと…………あ……来た。

 

「さて、決めさせてもらう……ファイナルターン!!」

 

「っ……!」

 

 俺の言葉に身構える霊夢……まずは!

 

「コイツが……このデッキのエースだ! 魔法カード……“ミラクル・フュージョン”を発動! 俺は墓地のM・HEROカミカゼとM・HEROヴェイパー……2体のM・HEROを除外する!」

 

M・HERO剛火ATK3500→3300

 

「なっ……!? なんなの、その召喚条件……!」

 

「仮面を持ちし2名の英雄よ、今奇跡の力で混じり合い……デュエルの結末に明暗の差を付ける英雄となり、現世に降臨せよ! 融合召喚! 来たれ、“C・HEROカオス”!!」

 

C・HEROカオスATK3000

 

「C・HERO……!? で、でもE・HEROじゃないからミラクルフュージョンじゃ召喚できないんじゃぁ……!」

 

「出来るぜ。こいつはルール上「E・HERO」モンスターとしても扱うからな。と、言うことでこいつの効果も使える。エアーマンを召喚して第1の効果を発動! 魔導師の力を破壊するぞ、これでCoreの攻撃力は元に戻る」

 

E・HERO CoreATK3200→2700

 

「っ…………!」

 

「そしてカオスの効果! 1ターンに1度、フィールドの表側表示のカード1枚を対象とし、そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。当然、Coreを対象にする。これで問題なく攻撃出来る」

 

「ヤバ……!」

 

「バトルフェイズ! 剛火でCoreを、光牙でジ・アースに攻撃!」

 

霊夢LP4000→3400

 

「グウッ……どうやら、ここまでの様ね…………」

 

「お前とのデュエル……楽しかったぜ。アシッドとカオスでダイレクトアタック!!」

 

霊夢LP3400→0

 

 

WIN大輔

 

 

 

 デュエルが終わり、霊夢の元に駆け寄るとこちらに気付いて溜息を吐いた。けど、その表情は晴れ晴れとしていた。

 

「はぁ、結構頑張ったんだけど……たった1000が削り切れないなんて…………」

 

「俺だってZeroアシッドコンボ使うつもりなかったんだぞ? でも、使わないと負けそうだったからな……悪いが価値を優先させてもらった」

 

「まぁ、確かにね…………あれを見た時なんで今まで使わなかったのか疑問だったけど……使いたくなかったってだけか。確かにLP4000じゃあっという間に決着ついちゃうから確かにその通りね」

 

「そう言えば、マスクチェンジとかのことは知ってるのにダーク・ロウが出た時に驚いてたが……知らなかったのか?」

 

 俺はデュエル中から気になってた事を問いただした。霊夢も素直に頷いて返してくれた。やっぱりそうだったのか…………

 

「えぇ、私が知ってる……もとい持っているのはヴェイパーとアシッド、ダイアン、それと剛火だけなのよ」

 

 ってことは……

 

「ふむ、俺が持ってるのはそれらに加えてダーク・ロウと光牙、カミカゼ……それと闇鬼ってやつだな」

 

「……やっぱり初めて聞いた名前ね」

 

「そうか、なら、やるよ」

 

 俺がデッキの中からこれら4枚を取りだすと霊夢に手渡そうと差し出したらキョトンとされた……何故だ?

 

「え?!」

 

「M・HEROを使う身からすればこのカード達を使う人間が増えるのは嬉しいからな…………まぁ、この世界の人間じゃないんだろ? 霊夢は」

 

「え、えぇ……」

 

「ならさ、そいつらを使ってデュエルしてM・HEROの強さを見せつけてやれよ」

 

「…………そうね、そうさせてもらうわ」

 

 すると、霊夢と96の体に小さな透明の泡が出てきた……多分、この世界に入れるのも時間の問題ってわけか。

 

「そろそろ……時間ってわけね」

 

「そのようだな……」

 

「それじゃあ、またね。大輔とのデュエル、楽しかったわよ」

 

 その言葉と共に霊夢たちの姿は見えなくなった……

 

「……ふぅ、また異世界民とのデュエルを出来た訳、か。流石にまた来るとかないよな…………」

 

 俺はそう呟くと、今度こそハートピースを集める為に歩き始めた。




遊矢「最後、綺麗にワンキルで終わったな……」

伏せカードもなかったからねぇ……仕方ないね、うん。今回はどちらでも良いとのことでしたので、勝率の良い霊夢には一度負けてもらいました。今回のカードは当然こっち!

C・HERO カオス
融合・効果モンスター
星9/闇属性/戦士族/攻3000/守2600
「M・HERO」モンスター×2
このカードはルール上「E・HERO」モンスターとしても扱う。
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、このカードの属性は「光」としても扱う。
(2):1ターンに1度、フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードの効果をターン終了時まで無効にする。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(遊戯王カードWiki)

光と闇の2つの属性をフィールドにいる場合にのみ取得する効果とノーコストかつスペルスピード2でフィールドのカードの無効化する効果だね。

遊矢「素材の縛りが少し厳しい割に何とも言えない効果だなぁ」

まぁねぇ……でも、攻撃力はそこそこだし良いとは思うよ。そしてテキスト外効果でE・HEROとして扱うから、ミラクル・フュージョンとか平行世界融合でも融合召喚できるのが強みだね。作中みたいに正規召喚を狙おうとするとかなり手札が事故しやすいからリアルでは要注意だね。

遊矢「因みに2つ目の効果はダメステ時に発動はできないから注意が必要だぜ!」

今回で空。さんとのコラボは終了したわけだけど……どうだった?

遊矢「結構面白かったよ! 今度は大輔と戦いたいな!」

うーん、大分後になりそうだけどね、こっちでやるとするなら……それじゃあ、またね!

遊矢「あぁ! みんなも笑顔で楽しくデュエルしようぜ!!」


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CNo.EX05 複数の魂持ちし者との出会い

コラボ編第2弾!

今回は……なんと、不知火新夜さん執筆の「遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~」とのコラボです!!

誰得かと聞かれれば「GMSさん得だ!」と言い張れます!(どちらもGMSさんの考えた案を執筆している、という意味で)

それでは、誰と誰がデュエルするのか……お楽しみに!

ちなみに、「遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~」でも同じ時間軸(?)の内容をどう時刻に予約投稿しておりますので、そちらもぜひ、お楽しみください!!


「さて、と……オーバーレイ・イーターは流石にいらないかなぁ。ダブル・アップ・チャンスとテイクオーバー5も外そうかな。あとは暴走召喚もほぼピンポイントだしはずして……」

 

 俺は今、自室でデッキの調整をしている。と、言うのも……今までメインデッキの中身をちょこちょこ変えてたんだけれども……やっぱりどうしても途中で回りにくくなったりするんでこの際、メインデッキの固定をしようかなと思ったもんだから、今、調整中だ。

 最近、テイクオーバー5の落ち方がダメなもんだから外すことにしたんだ。流石に死者蘇生があぁも連続で落ちてしまってはね……

 

「さてと……大体こんなもので良いかな?」

 

 俺がグイッと背伸びをするとプルートが声をかけてきた。

 

『マスタァ~、これ見付けたんだけど……マスターのだよね?』

 

「え?」

 

 俺がふとプルートが持ってきたカードを手に取る……が、姿が描かれているであろう部分に何も描かれておらず、名前やテキストも全く書かれていないカードだった……唯一分かったのが枠が白いことからシンクロモンスターである……? と言うことだけであった。

 

「いや……俺はもってないしなにm」

 

 プルートに、何も書かれてない……そう伝えようとしたその時、突然持っていたカードが光り始めた。

 

「えっ……?!」

 

 突然の事に驚きを隠せないまま、俺は浮遊感を覚え、座っていたはずの床へと視線を落とすと漆黒の穴があった。それを見て、俺は思わず試作中のデッキを持ってデュエルディスクにセットしていた。そして、俺はそのまま重力にあらがえずに穴の中へと落ちていった……

 

 

 

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

『ま、マスター!? 大丈夫!?』

 

 ふっと穴の先から光が差してきたかと思うとそこには地面が広がっており、また激突するわけにはいかn

 

「痛っててて、またこのパターンかよ……」

 

 ……頑張って足から着地しようとしたんだが、落ちた高さも相まってうまく動きが取れなくて結局尻から落ちてしまった……いってぇ…………

 

「一体なんなんだこの白いカードは。プルート、お前何処でこんなのゲットしたんだよ……」

 

『カードは拾った。なんちゃって』

 

「お前は何処のメ蟹ックだよ!? てゆーかどこでそんなネタを覚えたんだ!?」

 

 プルートに声を掛けると、キリッとした顔になってメ蟹ックで有名な遊星の名セリフを言った直後に笑ってた事もあり思わず突っ込んでしまった。いや、マジでどこで覚えたんだよ……

 

 

「一体其処でどうしたんだ?」

 

 俺がプルートと話をしていると前に一度共闘した遊矢の声が聞こえ、ふとそちらへと視線を向けた…………のだが

 

「ん? その声、もしかして遊矢か……って、アイエエエエ!? ユベルにアストラル!? ユベルナンデ!? アストラルナンデ!?」

 

『マスター、ニンジャとエンカウントした所為でNRS(ニンジャリアリティショック)引き起こしちゃった一般人(モータル)じゃないんだから……』

 

『随分と失礼だね、ボクを化け物みたいに。確かにアニメでのボクは自ら化け物に改造させたけどさ……』

 

『遊矢、ユベル。ニンジャと言うと闇川が使っていたあの機甲忍者の事か? あれは中々の強さだった』

 

『アストラル、そこの精霊の男の子が言っているニンジャはそれじゃ無いと思うよ……』

 

 思わず反応してしまったんだが、ユベルとアストラルが共存してるとかなんなの、これ……って、前に遊矢に会ったときに居たっけ?

 

 って遊矢はキョトンとしてる……? あぁ、そうか。きっと似た人物なんだろうな。似た人間は世界に3人はいると言うし、きっとそうなんだろうな、うん。だからプルートの方を見たりしてるんだろうな、うん。きっとそうだ。トマト頭なんて滅多に見ないと思ってたんだが、こうも会えるとなると異世界では人気の髪型なのかな?

 

「ん、どうやら初対面(?)みたいだな。前に会った奴がお前にそっくりで、勘違いしていたな。改めて、俺の名は七穂氏 大輔。その様子だとコイツが見えているだろうからコイツも。コイツはプルート、俺に付いているカードの精霊だ」

 

『初めまして! ボクの名はプルート、宜しくね!』

 

「俺は榊遊矢。んで、俺の隣にいるデビルマンレディみたいな奴がユベル、で、その隣にいる青い幽霊みたいな奴はアストラルだ。まあさっきの口振りから知っていたみたいだが」

 

『ユベルだよ、宜しくね』

 

『アストラルだ、こちらこそ宜しく頼む』

 

 うん、知ってた。知ってたよ……さっきずっと現実逃避してたんだから……にしてもどういう事なんだろうな…………って、ユベルとアストラルで間違ってなかったんだな……

 

「それで大輔、なんか空から舞い降りた的な登場をしていたが、何があったんだ?」

 

「名前まで一緒、同一人物か平行世界(パラレルワールド)の住人か? ……って、ああそうそう。この真っ白いカードなんだけどさ…」

 

 ちょっと考え事をしていると、この世界での遊矢に訊ねられてふと、あのカードの存在を思い出して何も書かれていない、あの白紙のカードを見せた。

 

「な、なんぞこれ?」

 

「さあな。実を言うとさあ、コイツが持って来たこれを手にしたら、此処の上空にテレポートしちゃったみたいなんだよなぁ。一体全体これは何なんだ…」

 

『見た事も無いカードだ。かろうじてシンクロモンスターだという事はフレームで分かるが』

 

『いやいやアストラル、ひょっとしたら色塗っていないだけかも知れないよ? もしかしたら何らかの作用でカードフレームも変わるかも分からないよ?』

 

 まぁ、知ってたが……遊矢もユベルもアストラルもどんなものかまではわからないらしい…………ってか、ユベルや。カードのフレームが変わるってなんぞ? え、これが魔法カードとか罠カードにも成りうるっての? 普通白紙のカードってモンスターが定番じゃないの?

 

「まあ事情は何となくだが分かった。そういった手の方面で詳しい知り合いがいるから、そいつに相談するとして……一先ずうちの塾来るか?」

 

 じゅ、塾? 塾ってーと勉強すんのか? でも……なんの? 普通は受験とかの為だろうけど…………

 

「塾? お前の家、塾を経営しているのか?」

 

「ああ、まあ正確には違うけどな。此処舞網市で新進気鋭と言われているデュエルスクール、遊勝塾に!」

 

 え、デュエルスクール…………? なんのことかサッパリな俺はとりあえず遊矢の言うデュエルスクール『遊勝塾』なる場所へと連れていってもらうことにした。

 

 

 

 

 

 

「そうか、アクションデュエルは初めてなのかぁ! と言うことは出身は地方なのかぁ?」

 

「え、えぇ。どんなデュエルなのか教えて頂けます?」

 

「折角だ、見てみる方が分かりやすいかも知れないぞぉ!」

 

 あ、熱すぎる……松○修○並みに熱血な気がしてならない。

 それにしても……アクションデュエルって何なんだろう…………こっちじゃポピュラーな様子だけど……そして、俺はアクションデュエルをしている最中というアクションフィールドなる物を見させてもらった…………んだが……

 

「な、なんだここ……OCGばりのハイレベルじゃねぇか…!」

 

 そのデュエルの内容に思わず唖然としてしまった。と言うのも……

 

『マジックテンペスターの効果発動! 私のフィールドにいるカード達のカウンターを全て取り除いて8000バーンダメージ! 喰らえクソアメリカン! スターライト・○レイカー!』

 

『甘いぜ! チェーンしてアクションマジック『火の粉払い』! このターン、俺が受ける効果ダメージは0になるぜ!』

 

『あ゛ぁぁぁぁぁ!? ななな、なんで持っているのだそれを!?』

 

 あるデュエルフィールドでは、シルバーブロンドの髪に碧色の瞳の少女のマジック・テンペスター1killを黒髪にエメラルドの様な透き通った翠色の瞳を持つ少年が拾ったカードを使って防いでいた……って、え、何、あれ…………落ちてるカードも使うのか……

 

 

『“ヴェルズ・ケルキオン”を召喚! 召喚時に効果発動!』

 

『オピオンを出されちゃ堪らないからな! それにチェーンして手札から“幽鬼うさぎ”の効果発動!』

 

『ンなァ!? やってくれンじゃねェか!』

 

 そして片や別のフィールドではモノクロな服の銀髪赤眼の青年がヴェルズお得意の展開に持ち込もうとしていたのだが、制服姿の黒髪ツンツンヘアーで黒眼の青年の発動した幽鬼うさぎに阻まれていたり……

 

『“デストーイ・シザー・タイガー”の効果発動…! フィールド上のカードを破壊しますよ…!』

 

『させないわ! それにチェーンして速攻魔法“融合解除”発動! マイスタリン・シューベルトをエクストラデッキに戻して、融合素材にした墓地のアリアとエレジーを蘇生するわ! これで私の幻奏モンスターは戦闘破壊も効果破壊もされず、効果対象にも選べないわ!』

 

『あらら、やってくれますね…!』

 

 さらに別の場所では、水色っぽい髪を頭の後ろで結わえている少年の綾操るモンスターの破壊効果を紫がかった赤髪ツインテで青い半球状の髪飾りで透き通った青色の眼の少女がサクリファイス・エスケープしていたり……

 

 

『よしっ手札全部捨ててやったぜ! カードを1枚セットしてターンエンド!』

 

『くっ、やってくれますね刃先輩! 私のターン、ドロー!』

 

『あ、それ“強烈なはたき落とし”な』

 

『ちょっ!?』

 

 すごく野生感ある茶髪のロングヘアーで古風な服装の男子(竹刀を背負ってるのはデッキの影響か?)がX-セイバーによるハンデスループでセミロングの茶髪で茶眼の少女の手札をすべて捨てさせた挙げ句、その次のドローカードさえも強烈な叩き落としでなにもさせないようにしたり……OCGらしさのあるデュエルがソリッドヴィジョンで繰り広げられていた。

 

「大輔。一先ずこっちの連絡は済んだ。近いうちにそいつの関係者が来るそうだ」

 

「分かった、何から何まで済まないな。それで此処のデュエルなんだが、何と言うかすげぇな」

 

 彼らのデュエルを見て内心興奮が押さえきれなかった俺に遊矢が声をかけてくれた。どうやら連絡は付いたらしい。こういうデュエルを見せられると……やっぱりデュエリストとしてはデュエルがしたくなる。

 

「……なぁ、物は相談なんだが

 

おい、デュエルしろよ」

 

 と、言うことで遊矢にデュエルを挑むことにした訳だ。前にあった遊矢とは別人だろうけど……一度デュエルで対峙したかったからな…………まぁ、同じデッキではないだろうけどさ!



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CNo.EX06 紋章の衝撃 vs榊遊矢(遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~)

タイトルが長い?


知らん、そんなのは俺の管轄外だ

と、言うことで特に言うことないですね、どうぞ!


「どうしたんだ? 急に……」

 

「いやぁ……ちょっとここのデュエリストのレベルが高いから俺もデュエルをしたくなっただけだ」

 

 遊矢が大輔にデュエルを申し込んだ意図を訊ねる。すると、大輔は笑って言って「ダメか?」と付け加えるように問い掛ける。

 

「むしろ大歓迎さ。デュエルやろうぜ!」

 

「後、折角だしアクションデュエルでやらないか?」

 

「あれか、塾長さんが言っていた奴? なんか黒髪で緑の眼した奴が拾ったカードで銀髪の女の子が仕掛けたテンペスター1Killを阻止していたけど」

 

「ああ、マリアとエレンのデュエルか。その拾ったカードは『アクションカード』って言う奴で、基本的にこのカードを、ソリッドビジョンによって実体化したモンスターと共に探していく感じなんだが…」

 

「成る程、さっき見たし、大体わかった。折角だからそれでやろうぜ!」

 

 遊矢は大輔の問い掛けに笑って返す。そして、タイミングよくデュエルの終わったデュエルフィールドへと移動した。

 その際、先程手札全削りのデュエルを見せていた青年……刃と少女(少女の方はやられていた方だが)……美琴が遊矢と大輔に気付いた。

 

「ん、遊矢の奴の相手……誰なんだ?」

 

「さぁ? 折角ですし、見ていきますか」

 

 

 

 

「そう言えばデュエルディスクは持ってる、のか?」

 

 ふと、遊矢が俺に問い掛けてきた……あ、そういやD-パッドつけたりしてなかったな。

 

「あぁ、自前のならあるぞ」

 

「そうか、それならいいんd「デュエルディスクセット、D-ゲイザーセット」ちょっ!? ストップ、ストップ!!」

 

 俺がデュエルの準備をしていると、突然止められた……何故だ?

 

「ん……どうした?」

 

「いや……多分それ使えない、から…………塾長、遊勝塾の予備のデュエルディスク、持ってきてくれないか?」

 

「分かった!デュエルディスクが無いとアクションデュエルはままならないからな」

 

「ちょっと、デュエルのルール……再確認させてくれ」

 

「おう、分かった!」

 

 どうやら、D-パッドとかは使えないらしい……って、そういやいつもの流れでしてたな……ついついやってしまった……塾長さんにデュエルディスクを持ってきてもらうと同時に遊矢とデュエルルールの再確認をすることになった。って、ルール変わってるのか?

 

 

 

「……さて、大輔。準備は良いか?」

 

「あぁ、ちょっと迷った部分はあるが……大丈夫だ」

 

「行くぞ、二人とも! アクションフィールド、オン! 『封印の岩場』!!」

 

 遊矢と俺の準備が整うと、塾長さんがアクションフィールドの起動をする。すると、先程まで殺風景だった部屋が一転して様々な鋭い岩がある原野へと変化した。

 

「あれ……何処かで見たこと、あるっけ…………?」

 

『確か、何かあったよね?』

 

『何処だっただろうか……』

 

 ん、此処は確か……遊馬とミハエルがデュエルしていたところか。一度アストラルが消えてかっとびんぐ消えてたんだよね。再現率高いな、これ……すげぇ…………っと、見とれるのはこのくらいにしておくか。

 

「行くぞ……戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が」

 

「モンスターと地を蹴り宙を舞い!」

 

「フィールド内を駆け巡る」

 

「見よ、これぞデュエルの最強進化系!」

 

「「「アクショーン!」」」

 

 

「「デュエル!!」」

 

先攻 Daisuke LP4000 vs 後攻 Yuya LP4000

 

 

 えーと、話を聞いてる限りではどうやら前にいた世界でも話題になってたマスターズルール3が適用されてるらしい。つまり先攻ドローできないって訳か。この初期手札だと、ドローカード欲しいんだけどな……無いものねだりしても仕方ない、か

 

「先攻は俺だ! ……と言っても手札があまり良くないし、早速手札交換と行こう。魔法カード“手札抹殺”発動! 互いに手札をすべて捨てて、同じ枚数ドローする!」

 

「くっ……ちょっと良い手札だったし辛いな…………」

 

 手札がこれ以外モンスターしかないってどういうことだよ……全く…………まぁ、遊矢の手札も少し良かったらしいし、何とかなりそうかな?

 

大輔

手札4→0→4

捨てたカード

・馬頭鬼

・紋章獣レオ

・ゾンビ・マスター

・蒼血鬼

 

 

遊矢

手札5→0→5

捨てたカード

・???

・???

・???

・???

・???

 

「さて、行くぞ! 墓地に送った“紋章獣レオ”のモンスター効果発動!」

 

「も……紋章獣!?」

 

『バカな!? アレはトロンの使っていたカテゴリの筈! 何故、D-パッドやD-ゲイザーを持っていた大輔が持っているんだ!?』

 

『何だって……彼についてた精霊も気になるけど、これはかなり興味深いね』

 

 俺が発動したレオのモンスター効果……と言うか、カテゴリに遊矢とアストラルとユベルが驚いてるようだった……なんで驚いているんだろうか。こっちとしてはユベルやアストラルが共存してる方が驚きたいんだがな……

 

(※ユベルやアストラルの声は聞こえていません)

 

「コイツは墓地に送られたときにデッキから紋章獣をサーチする効果がある。デッキから“紋章獣アンフィスバエナ”をサーチ! そしてすかさず今手札に加えたアンフィスバエナのモンスター効果!手札の紋章獣1体を墓地に送ることで手札から特殊召喚出来る。俺は“紋章獣アバコーンウェイ”を墓地に送り……アンフィスバエナを特殊召喚!!」

 

紋章獣アンフィスバエナATK1700

 

「アンフィスバエナとか懐かしいな、最後に見たの何年前だっけ…」

 

『あの大輔という人物は一体何者なんだ……』

 

『さぁね? 恐らくだけど……過去の遊矢と同じだったのかも知れないし、そうじゃないのかも知れない』

 

 ……ん? 何年前……? え、そんな前だっけ、こいつでたの……あれ? ま、まぁ気にすることない、か……後で聞いてみればいいし。

 

「さぁ、どんどん回させてもらうぞ。俺は墓地の“馬頭鬼”の効果を使う! 墓地にあるコイツを除外して……墓地のアンデットを蘇生する! 蘇れ、“ゾンビ・マスター”!」

 

ゾンビ・マスターATK1800

 

 それにしても、手札交換が功を奏してすげぇ回るな。エクシーズ3体はいけそうかな?

 

「ゾンビ・マスターの効果、手札のモンスターを1体墓地に送り墓地のアンデットを蘇生する。こい、“蒼血鬼”!!」

 

蒼血鬼DEF1700

 

 さて、まずは相手の展開を阻害できるなら阻害したいところだし、まずはプルート! 早速頼むぞ。

 

『(任せて!)』

 

「さぁ、俺の展開はこれからだ! レベル4の紋章獣アンフィスバエナとゾンビ・マスターでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

その紅き目は弧高の証、祖の力を今ここに示せ! “No.18紋章祖プレイン・コート”!!」

 

No.18紋章祖プレイン・コートATK2200 ORU2

 

「な、No.18……」

 

『な、なんだあのNo.……初めて見るぞ……!』

 

 んー、やっぱりこの遊矢は知っている、のかな。となると、やっぱり、転生者……? いや、それにしても懐かしむ理由が分からない…………

 

『成る程、遊矢。さっき大輔の近くにいた精霊、アレはあのNo.だよ』

 

「そうだったのか……これは厄介だな…………もしかしたら、あの紋章No.達を持っているのかも知れないな」

 

 あ、もしかしてプルートの正体に気付いた? いや、気付いてない、のかな? まぁ、展開は続ける!

 

「俺は更に蒼血鬼のモンスター効果! オーバーレイユニットを1つ墓地に送り……墓地のアンデットを蘇生する! 俺は今墓地送りにしたオーバーレイユニットのゾンビ・マスターを即座に復活させる!」

 

「なっ……で、でもそれなら墓地にアンデットがいなくちゃ使えないんじゃあ……! そうか、あの時!」

 

「あぁ、ゾンビ・マスターのモンスター効果の時にな! そして俺は復活させたゾンビ・マスターの効果で手札の“紋章獣ツインヘッド・イーグル”を墓地に送りさっき墓地に送ってた2体目の蒼血鬼を特殊召喚! そして、1体目の蒼血鬼とゾンビ・マスターでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

唸れ、炎の力を得し海竜……“ラヴァルバル・チェイン”!!」

 

「TUEEEE!」

 

「ちょ、遊矢、なんでそのネタ知っているんだ!?」

 

 これ、どっからどう見ても、やっぱり転生者じゃないのか?!

 

ラヴァルバル・チェインATK1800

 

「アイツ……一人で回してるぞ」

 

「刃ァ、お前に言われたく無いだろォが!」

 

 うん、何でか分からないけど、言われたくないと思った。何故だろう……

 

「まだまだ展開は止まらない。チェインの効果、オーバーレイユニットを1つ使って【デッキから1枚墓地に送る】効果を選択し、デッキから“紋章獣ユニコーン”を墓地に送る。そして蒼血鬼の効果発動! チェインのオーバーレイユニットを1つ墓地に送り墓地のゾンビ・マスターを蘇生! これで展開は多分最後だ。蒼血鬼とゾンビ・マスターでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

闇をも絡めとるクモの糸、今こそその全てを絡めとれ! No.70デッドリー・シン!!」

 

No.70デッドリー・シンATK2400 ORU2

 

「なっ……No.70!? あんなの見たこと無いぞ!?」

 

『何故だ……何故彼はこうも私達の知らないNo.を所有しているんだ…………』

 

『流石にこれは驚きを隠せないね……益々謎は深まるばかりだよ』

 

 あ、さすがにこれは知らないのか。元々は漫画版だし、漫画でも効果は明かされてないからな、仕方ない、うん。

 

「手札も1枚だけ……なら、これを使って手札を補充しよう。“エクシーズ・トレジャー”発動!」

 

エクシーズ・トレジャー(アニメオリカ)

フィールド上に表側表示で存在するモンスターエクシーズの数だけ自分のデッキからドローできる。

(アニメオリカwikiより)

 

「フィールド上に表側表示のエクシーズモンスターは3体! よってデッキから3枚ドロー!!」

 

「「「「ノーコストで3枚ドローだと(だって)!? インチキ効果も大概にしろぉ!!」」」」

 

 いや、そんなこと言われても、そういう効果だからな。ってか、遊矢は突っ込みに参加しないのか? ……まぁ、いっか

 

「俺はカードを伏せてターンエンド。シン、アクションカードを探しに行くぞ!」

 

 塾生らの言葉には特に気に止めるつもりもなく、俺はデッドリー・シンに飛び乗り、アクションカードを探し始めることにした。確か、裏にAって書かれてあるんだっけ?

 

大輔LP4000

手札2

ラヴァルバル・チェインATK1800

No.18紋章祖プレイン・コートATK2200

No.70デッドリー・シンATK2400

伏せカード1枚



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CNo.EX07 大輔、敗北?!vs榊遊矢(遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~)その2

え、タイトルがどうしてこうなのか?

いやぁ、流石に死にはしませんけど……まぁ、どうぞ


「俺のターン! ドロー!」

 

 遊矢がドローしたタイミングで見付けたためにデッドリー・シンから降りると手に取る……けど、それは罠カードの枠……

 

「あ、あのさ遊矢、こんなのゲットしちまったんだが……これ発動しなきゃいけない奴だよな……」

 

 流石にアクション魔法引ければと思ったんだが……あれ、これって案外使えるんじゃね? とりあえず俺は困った様に見せる口調で、手にしたアクションカードを見せながら遊矢の方に繋げて尋ねた。

 

「ああ、アクショントラップだな。それはゲットした瞬間に強制発動されるアクションカードで、大概はデメリット効果なんだよな……」

 

 はぁあ、困った。

 

「わ、分かった……なら“封印”発動」

 

封印(オリジナルカード)

アクショントラップ

1:自分フィールドのモンスター1体を墓地に送る。この効果で墓地に送ったモンスターとその同名モンスターはこのターン中、特殊召喚出来ない。

 

 いやぁ、参ったね……

 

「効果で、プレイン・コートを墓地へ送る……更に墓地へ送られたプレイン・コートの効果で、デッキからアバコーンウェイとレオを墓地へ送り、レオの効果でデッキから“紋章獣エアレー”を手札に加える!」

 

 いきなりプレイン・コートが墓地に送られるなんてついてないなぁ……と、困ったフリはこのままで良いか。とりあえずなんとかなりそうかな? 手札補充も出来たし……って、よくよく考えてみたら、まだ遊矢ってスタンバイフェイズだったっけ?

 

 

「メインフェイズに入って、魔法“ハーピィの羽根帚”発動!」

 

 羽根箒で俺の伏せてた“激流葬”が破壊されてしまった…………って

 

「は…? アイエエエエ!? ハーピィの羽根帚!? 羽根帚ナンデ!? それ禁止カードじゃねぇか! なんで入れてんのそれ!? ルール違反じゃねぇの!?」

 

 と、思わず忍○語が飛び出してしまったが、観客(なんかいつの間にか増えてる塾生達)の反応はと言うと……

 

『ノーコストで3枚ドローしている奴が何言っているんだ?』

 

『ハーピィの羽根帚なんて必須カードですよね? あれ入れないデッキなんてデッキじゃないですよ』

 

『あァ、折角制限カードとは言え入れられるンだ、あンな爆アドカード、入れねェ奴なンざ当麻位だ』

 

『何だと一行、ケンカ売っているのか!?』

 

『一般論だ。それに売っているンだったらなンだ、買うってのかァ? 上等だァ! 表出やがれ当麻ァ!』

 

 ……え、俺の方が非常識なの? え? っつーか……

 

「あれ、止めなくて良いのか……?」

 

「大丈夫、何時もの奴だ。リアルファイトには絶対ならないし、塾内でも『良いぞもっとやれ』って雰囲気だから」

 

 そ、そうなのか……なら良いけど……これで相手の展開を許す事になってしまうんだよなぁ…………

 

「次に……手札の“ドドドウィッチ”を墓地へ送って魔法“オノマト連携”発動!」

 

 そして遊矢の使ったカードはドドドウィッチにオノマト連携…………って!?

 

「なっドドドウィッチだって!? まさか、お前……!」

 

 いや、アストラルの時点でもしやと思ったが……コイツ…………

 

 

全主人公を経験してやがった転生者なのか!?

 

 

 いや、それならユベルとアストラルが共存してる事、俺が紋章獣を使ってる事に驚いていた事、アンフィスバエナやプレイン・コートに驚かない事、アンフィスバエナを出したときに懐かしいと呟いてた事、OCGプレイヤーなら知らない人は居ないと言われてるネタを知ってる事……これら全てに納得が行くんだ。そうか、そうなると……このデッキは【オノマトぺ】……そして、そのエースと言えば…………!

 

「オノマト連携の効果で、デッキから“ドドドバスター”と“ゴゴゴジャイアント”を手札に加える! 続いて今手札に加えた“ゴゴゴジャイアント”を召喚!」

 

ゴゴゴジャイアントATK2000

 

「ゴゴゴジャイアントの効果発動! 俺の墓地に、さっきお前が発動した手札抹殺で送られた“ゴゴゴゴーレム“を守備表示で蘇生する! 来い! “ゴゴゴゴーレム”!」

 

 そうか、さっきの手札抹殺で得していたのは俺だけじゃない訳か。

 

ゴゴゴゴーレムDEF1500

 

 出してくるのは良いんだが……こっから見るとデュエルディスクに手を突っ込んでないか? これは四次元ポケットなのか? そして強引にゴゴゴゴーレムを両手で釣り上げたぁ!? そして身体が崩れたぁ!?

 

(※正確には体勢が崩れただけです)

 

「……効果を使用したゴゴゴジャイアントは守備表示になる。更にフィールド魔法“希望郷―オノマトピア―”発動! 尚、アクションデュエル中、フィールド魔法は永続魔法扱いとなる!」

 

 へぇ、永続魔法扱いになるのか……ちょっと注意しておくべきだな。俺も使うし……あ、そういやスタンディングだとしても、フィールド魔法はここじゃ共存出来るんだよな、互いに1枚ずつ……便利になったな、いや、ホント。

 

「さあ行くぜ大輔! 俺はゴゴゴジャイアントとゴゴゴゴーレムでオーバーレイ!

 

2体のレベル4モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!

 

エクシーズ召喚! 我が戦いは此処から始まる! 白き翼に望みを託し、現れろ! “No.39希望皇……

 

 

 

『『ホープ”』』!」

 

「希望皇ホープ……やっぱり、お前は……!」

 

 うん、やっぱり【ホープ軸オノマトペ】だよね。となるとアイツらがいるのかな……あ、そうやって考えると怖いな。ヴィクトリーとかいそう…………

 

希望郷―オノマトピア― かっとビングカウンター 0→1

No.39希望皇ホープATK2500→2700 ORU2

 

「更に、ホープのオーバーレイ・ネットワークを再構築! カオスエクシーズ・チェンジ!

 

現れよ、混沌を光に変える使者! “CNo.39希望皇ホープレイ”!」

 

希望郷―オノマトピア― かっとビングカウンター 1→2

CNo.39希望皇ホープレイATK2700→2900 ORU3

 

 うん、まだ納得が行く。さぁ、どのRUMを使うんだ?

 

「まだまだ行くぜ! ホープレイのオーバーレイ・ネットワークを再構築! シャイニングエクシーズ・チェンジ!

 

一粒の希望よ! 今、電光石火の雷となって闇から飛び立て! 現れよ! “SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニング”!」

 

 まさかの斜め上!? ってか……

 

「ら、ライトニングだって!? マジかよ!?」

 

希望郷―オノマトピア― かっとビングカウンター 2→3

SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニングATK2900→3100 ORU4

 

 これは一撃で沈みかねない……! 俺はデッドリー・シンを急かしてアクションカードを探した。アイツの効果がえげつないのは知っている……まさか、俺がOCG出身知ったから? いや、まさかね、まさか…………ね?

 

「このままでは終わらねぇぜ! 希望郷―オノマトピア―に乗っているかっとビングカウンターを2つ取り除いて効果発動! デッキから現れろ! “ドドドバスター”!」

 

ドドドバスターATK1900

 

希望郷―オノマトピア― かっとビングカウンター 3→1

SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニングATK3100→2700

ドドドバスターATK1900→2100

 

 ドドドバスター……あれ、確か墓地に何かあったような……

 

「どんどん行くぞ! 魔法“死者蘇生”発動! 死者蘇生の効果で、“ドドドウィッチ”を守備表示で蘇生する!」

 

ドドドウィッチDEF1600→1800

 

 あ、これランク6出してくるパティーン……って、ホープ……ランク6…………あっ

 

「特殊召喚したドドドウィッチの効果で、手札から2体目のドドドバスターを攻撃表示で特殊召喚! そして、2体のドドドバスターでオーバーレイ!

 

2体のレベル6モンスターでオーバーレイネットワークを構築!

 

エクシーズ召喚! 人が希望を越え、夢を抱く時、遥かなる彼方に、新たな未来が現れる! 限界を超え、その手に掴め! “No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープ”!」

 

No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープATK3000→3200 ORU 2

 

 デスヨネー!? こ、これは想定外だった……っつーか、ほぼ俺一撃でやられる…………

 

希望郷―オノマトピア― かっとビングカウンター 1→2

SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニングATK2700→2900

ドドドウィッチDEF1800→2000

No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープATK3200→3400

 

「エクシーズ召喚したビヨンド・ザ・ホープの効果発動! 大輔、お前のモンスターの攻撃力を全て0に変える! 絶望(ビヨンド・ホープ)!」

 

「なっ!? くっ…!」

 

ラヴァルバル・チェインATK1800→0

No.70デッドリー・シンATK2400→0

 

 何か、何か使えそうなアクションマジックは…………! アクションカード、見つけたけど……ちょっと遠い!!

 

『で、ででで、出たぁぁぁぁ! 遊矢兄ちゃんの究極奥義! これは痺れるぅ!』

 

『ゆ、遊矢兄ちゃん、すごく、えげつないです…』

 

『遊矢兄ちゃんのライトニングとビヨンド、並ぶと何時見ても格好いい…!』

 

『良いぞ遊矢兄ちゃん! やれやれ! やっちまえ!』

 

『遊矢兄ちゃんのホープ達の前には、他のモンスターなんてウ○コなのだ!』

 

『うわぁ。遊矢の奴、今日会ったばかりの奴に究極奥義使うか、歪みねぇな』

 

『手札を全く持たせてくれない刃先輩に言われたくありません』

 

 よし、アクションマジックだ! …………よし、これならアイツの攻撃をなんとか防げる!

 俺が遊矢の方を見ると、改めて壮観だな、あのフィールド…………伏せカードなし、手札誘発も無しでこの状況はスタンディングなら絶望してたな、マジで。

 

「バトルフェイズに入る! ホープ・ザ・ライトニングでデッドリー・シンを攻撃! ホープ・ザ・ライトニングが戦闘を行う場合、お前はダメージステップ終了までカードの効果を発動出来ない! 行くぜ、究極奥義! ホープソード・ライト・ザ・ライトニング!」

 

 ライトニングの攻撃が俺を乗せたデッドリー・シンへと突っ込んでいく……!

 

「アクションマジック……!」

 

 

キィィィィィィィン、という音と共に、俺の目の前一面を白い光が覆う…………

 

 

 

そして、白い光が晴れたその後には…………

 

 

 

「あ、危ねぇ……危機一髪って所か…………」

 

 

 

 俺はデッドリー・シンを庇う為にライトニングの前に立ちはだかり……そしてその身を覆う透明なバリアによってライトニングの剣撃を受け止められ、それでもライトニングは刃を振ろうと悪戦苦闘していた。

 

「ホープ・ザ・ライトニングの攻撃宣言時に、俺はこのカードを発動していたぜ! 確かこれ、«発動出来ない»効果は無視されるんだよな?」

 

遊戯王名物「発動していた」

 

 ホント、便利だよな、これ。俺は驚いてる様子の遊矢に発動していたカードを見せる。

 

仁王立ち(今作オリジナルカード)

アクションマジック

1:バトルフェイズ中にライフを半分払って、«発動出来ない»効果を無視して発動出来る。バトルフェイズを終了する。

 

 いやぁ、これを手にした時に俺の運はまだ手放す訳にはいかないって思ったね……

 

大輔LP4000→2000

 

「仁王立ちの効果でバトルフェイズは終了! だからホープ・ザ・ライトニングの攻撃は無かった事になるぜ!」

 

「やるな、大輔! ならメインフェイズ2に入って、カードを1枚セットしてターンエンド! 行くぜ、ビヨンド・ザ・ホープ!」

 

遊矢

LP4000

手札0

SNo.39希望皇ホープ・ザ・ライトニングATK2900

ドドドウィッチDEF2000

No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープATK3400

希望郷―オノマトピア―(永続魔法扱い かっとビングカウンター:2)

伏せカード

 

 カードを伏せてターンエンドを宣言すると同時に、遊矢はビヨンドに肩車される形で空中に飛び立った……! さて、コチラも反撃と行こうじゃないか!!



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CNo.EX08 反逆の大輔 vs榊遊矢(遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~)その3

さてさて、だいぶん追い込まれている大輔だけれども……ここからどう動くのやら……

そんなわけで(実はまだ往復1ターンしか経過していないのに濃密すぎる1ターンである罠があることに目を逸らしつつ)今回の話を……どうぞ!!


 さて、現在のフィールドの状況はっと……俺はLP2000、手札3枚でその内1枚が紋章獣エアレー……これは遊矢にもバレている。そして攻撃力0のデッドリー・シンとチェイン……そして遊矢はLPは傷が一切ない4000で手札は無し。ライトニングとビヨンドが攻撃表示で存在しててどちらも3000前後、ドドドウィッチが守備で存在しており、コイツも2000の壁になっている、と。そして伏せカード1枚……か。なーんか、あのガチ具合からして神宣が伏せられてる気がしてならないな。でも、この状況の突破方法は幸いにも幾つかある。

 

「俺のターン、ドロー!」

手札3→4(内1枚エアレー)

 

 んーと……相手がどこで伏せカードを使ってくるか、が鍵になるけど…………やってみるか!

 

「俺は魔法カード“エクシーズ・ギフト”を発動! 俺の場にエクシーズモンスターが2体以上いるとき、俺の場のオーバーレイユニットを2つ消費して2枚ドローするっ!」

 

 ここで止めて来るかな……?

 

「またアドを稼がれるのはな……カウンター罠“神の宣告”発動!」

 

 あれ、カード予想は当たってたけど……ここで使うのか、ある意味嬉しいな。これで伏せカードは無くなったんだから!

 

「ふむ……それなら、手札のアンフィスバエナのモンスター効果発動!手札の……“紋章獣ツインヘッド・イーグル”を墓地に送って特殊召喚!」

 

紋章獣アンフィスバエナATK1700

 

「更に、墓地のアバコーンウェイのモンスター効果! 1ターンに1度、自身とは別のアバコーンウェイを除外する事で、墓地から回収することができる! そしてそのまま通常召喚!」

 

紋章獣アバコーンウェイATK1800

 

『ん……そォいや、さっきのアイツのターン、通常召喚してたっけかァ?』

 

『してただろ……あれ、してたか?』

 

 さっきいがみあってた2人が揃って呟いてたけど……俺は確かにさっきのターンは通常召喚を一切してなかった。まぁ、出したところでって感じはあったからな、仕方ない。

 

「さぁて、天にこのデュエルの行く末を尋ねよう……俺はアバコーンウェイとアンフィスバエナでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

全てを天に委ねよ、“No.85クレイジー・ボックス”!!」

 

No.85クレイジー・ブッ……ボックスATK3000 ORU2

 

 ま・た・か!? ブレてないぞ、決してブレてn「な、なぁ……今、h「表記は一切ブレてない、良いね?」アッハイ」…………あ、やっべぇ。思わずやってしまった…………でも、遊矢もちゃんと反応してくれて大助かりだ。

 

『表記が気になったが……また知らないNo.……』

 

『ホント、次々とよく出てくるね……感心するよ』

 

「クレイジー・ボックスのモンスター効果! オーバーレイユニットを1つ使って、ダイスを1回振る。そして、出た目によってその効果が決まる!」

 

 俺が効果の宣言をすると俺の手のひらの上にダイスが1つ現れ、俺はそれを握った。

 

「ここで運だめしか。だけど、外れの確率はそこそこあるぞ?」

 

 正直、俺にはNo.7を持った時のチャーリーみたいに豪運がある訳じゃ、ない。だが……このデュエル、絶対に勝ちたい!!

 

「俺は、俺の勝利への道筋を自分で切り開く!! ダイス……ロール!!」

 

 俺が思いっきりダイスを投げると、クレイジー・ボックスから現れた幻影のダイスと一緒になり、ソリッド・ヴィジョンのそこそこの大きさのサイコロが地面に落ち、転がっていき……止まった。上の面は…………

 

 

「出た目は2! よってデッキから1枚ドロー!!」

 

手札

1→2(片方 エアレー)

 

 俺は引いたカードをチラリと見る…………と、思わず笑ってしまった。どうやら、今回は塾生のヘイトをとても稼いでしまうようだ……

 

「フ……ハハハッ」

 

「ど、どうした?」

 

 おっと、笑い声が出てしまったか……遊矢に言われて気付いた俺は弁明をしながら今引いたカードを発動した。

 

「いやぁ、今日はヤケにヘイトを稼ぐなぁと思ってな……今引いたこのカードを発動する…………2枚目のエクシーズ・トレジャー!!」

 

「『『『『『『ハアアアアアアアッ!?』』』』』』」

 

 流石に遊矢も驚くか……いや、俺も驚きなんだよ、ホント。ここで引けるなんて思わねぇからさ。

 

「フィールド上に存在するエクシーズモンスターは5体! よって5枚ドロー!!」

 

手札

1→6(内1枚エアレー)

 

 うん、観客はもはやインチキ言う以前に呆れてるね、これ……まぁ、俺もこうなるとは思わなかったし……でも、これで突破方法は思い付いたは良いんだけど……フィールドが埋まってるんだよなぁ…………あ、アクションカード見付けた……って

 

「またかよ……アクショントラップ封印発動。そうだな、今度は……ラヴァルバル・チェインだ。すまないな、チェイン……」

 

 俺が謝るとチェイン気にするなと言わんばかりの表情でスウッと消えていった。何だよ、すげぇいいやつじゃん……だが、お前の犠牲は無駄にしない!

 

「俺は死者蘇生を発動。2体目の蒼血鬼を守備表示で特殊召喚!」

 

蒼血鬼DEF1700

 

「俺は蒼血鬼の効果でデッドリー・シンのオーバーレイユニットを使い、オーバーレイユニットだった蒼血鬼を守備で特殊召喚。そして“蘇生紋章”発動! これにより墓地に眠りし紋章獣レオを特殊召喚!」

 

 

「俺は蒼血鬼2体とレオで、オーバーレイ!

 

3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

全てを焦がす雷(いかずち)、電撃の速さで敵を焦がせ、“No.91サンダー・スパーク・ドラゴン”!!」

 

No.91サンダー・スパーク・ドラゴンATK2400 ORU3

 

 なんとなくね、2枚はあると思うんだ。ホープは色々種類があるからね。3枚はないだろうけど……って感じ。ビヨンドの効果? 使えないね。アレはホープが事前に落ちてないとダメだから。問題はアクションカードで何を引くか、だけど……

 

「俺はサンダー・スパーク・ドラゴンの効果発動! コイツ自身以外のフィールド上の表側表示のモンスター全てを破壊する!」

 

「っ! しまっ……アクションカード!」

 

 大輔がビヨンドから飛び降りた……いったい何を……! ヤベッ、アクションカードを!?

 

「サンダー・スパーク! 全てを……焦がせっ!!」

 

 どうだ……!? 天空に黒い雷雲が現れ、フィールド上に幾つも激しい雷が落ち、狙いが外れ地面に雷が落ちる衝撃で土ぼこりが舞う……

 

 

 

 

「…………危ない所だったぜ。アクションマジック“ミラーバリア”の効果でホープ・ザ・ライトニングを守らせてもらった!」

 

「っ……」

 

 やっぱりそっち守っちゃうか……一時的にとは言え、攻撃力5000になるからなぁ……まぁ、手札がこれなら!

 

「……って! 何でデッドリー・シンが!?」

 

 ……あ、説明し忘れた。

 

「デッドリー・シンの効果で自身の破壊を無効にしてトークンを1体守備表示で特殊召喚する!」

 

No.70デッドリー・シン(コラボ用調整ver.)

闇属性 昆虫族 ★4 ATK2400 DEF1900

レベル4×2

(1):このモンスターが戦闘でモンスターを破壊したとき、破壊したモンスターの攻撃力の半分をこのモンスターに加える

(2):このモンスターがカード効果によって破壊されるとき、オーバーレイユニットを1つ使用することで効果破壊を無効にし、スパイダートークンを1体(昆虫族・闇・星1・攻/守0)を特殊召喚する。

(3):このモンスターを守備表示にして自分のエクストラデッキからこのモンスターのランクより1つ上のランクを持つ「No.」と名の付くエクシーズモンスターを選択する。選択したエクシーズモンスターを特殊召喚し、このモンスターを特殊召喚したエクシーズモンスターの下に置く。

 

スパイダー・トークンDEF0

 

「全員倒せないなら今度は! 魔法カード“高等紋章術”を発動! 俺の墓地のユニコーンとレオを特殊召喚して、この2体でエクシーズ召喚する!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

漆黒の闇から出でし反逆狙いし龍よ、その牙で敵を噛み千切れ! “ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン ATK2500 ORU2

 

 あれ、効果が変わってる……まぁ、気にする程でもねぇか?

 

「なっ……ダ、ダーク・リベリオン……だと!?」

 

 ……えーと、遊矢や観客の一部は何で困惑しているのかなぁ? 至って普通のモンスターだぞ? まぁ、いっか。……あらら、アクショントラップ……だけど、好都合。

 

「アクショントラップ、“封印せし呪縛”。自分の場のモンスターを破壊してエンドフェイズに攻撃に参加していないモンスターの表示形式を強制的に変更する。俺はスパイダートークンを破壊する。更に2枚目の高等紋章術! ツインヘッド・イーグルとレオを特殊召喚してエクシーズ召喚!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

闇を撃ち抜け、“鳥銃士 カステル”!」

 

封印せし呪縛(オリジナル)

アクショントラップ

(1):自分の場のモンスターを1体選択して破壊する。エンドフェイズ時に攻撃に参加していないモンスターの表示形式を強制的に変更する。

 

鳥銃士 カステルATK2000 ORU2

 

「ゲッ……」

 

 まぁ、コイツは相手にするの嫌だよな、俺も嫌さ。でも、コイツ相手なら……こっちの効果!

 

「俺はオーバーレイユニットを1つ使い、ホープ・ザ・ライトニングを裏側守備表示にっ!」

 

「なっ……しまった!?」

 

 ライトニングは確かに強い……しかし、それは攻撃表示の時だけ。それに、出すのが簡単なだけに裏側守備にして破壊しておけばとりあえずは問題ない。守備力は上がってるけど2400と、ダーク・リベリオンの攻撃力より低い!

 

「バトル! ダーク・リベリオンで裏側モンスターへ攻撃! 反逆の牙、ライトニング……ディスオベイ!!」

 

「くっ……させるか!」

 

 遊矢がアクションカードを探すため走り始めるが……今回ばかりはこっちが速い! ホープ・ザ・ライトニングにダーク・リベリオンの牙の一撃が当たりホープ・ザ・ライトニングが爆発した。その際に発生した爆風でアクションカードが飛んできたのでちゃっかりゲットしておいた。

 

「うわっ!? ホープ・ザ・ライトニング……」

 

「まだ攻撃は終わってない! サンダー・スパークで直接攻撃!!」

 

「まだ、だぁっ!! アクションマジック回避! 攻撃を無効にするっ!」

 

 くっ……仕留めてない…………けど、ひとまずなんとかなるはずだけど、遊矢の方がアクションデュエルでは一日の長がある。また回避みたいなアクションカードを取られる可能性が高いし、カステルの攻撃力は少し低い……よし。

 

「……ここはバトルを終了。俺もアクションマジック“封印の神秘”を発動! コイツはいわゆる攻撃力だけしか選べない神秘の中華鍋だ。俺はサンダー・スパークをリリースして2400ポイントライフを回復する! そしてカードを1枚セット。ターンエンドだ! そしてこの瞬間、デッドリー・シンとカステルは攻撃に参加していないため封印せし呪縛の強制効果で表示形式が変更される」

 

大輔LP2000→4400

手札1(紋章獣エアレー)

NO.70デッドリー・シンATK0→DEF1900

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン ATK2500 ORU2

鳥銃士 カステルATK2000→DEF1500 ORU1

伏せカード




こうじゃなかったら作者が難儀してたんや!!俺は悪くねぇ!!

全てドン・サウザンドのせいなんだ!!!


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CNo.EX09 かっとビング vs榊遊矢(遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~)その4

 さてと……かっとビングカウンターの2つ乗った希望郷ーオノマトピアー以外は相手の場から無くす事は出来た…………俺の場はダーク・リベリオンが攻撃表示で、デッドリー・シンとカステルが守備表示で存在している。そして伏せカードもある。安心したい所なんだけれども…………問題は相手プレイヤーであるこの世界の遊矢本人だ。アイツは元OCGプレイヤーである事に加えて全主人公を経験している…………正直、勝てるかどうか不安すぎる……さっきも思わず嫌な感覚があって1killを躊躇ってしまったし…………これが吉と出るか凶と出るか……とりあえずさっき、またアクションカードを見付けてたから俺はそのアクションカードを取りに向かう……

 

「俺のターン! ドロー!」

 

 さぁ、どうくる……手札は1枚だけだが…………予想が当たってるなら貪欲辺りを引いてそうだな……

 

「メインフェイズに入って、魔法“貪欲な壺”発動! 貪欲な壺の効果でビヨンドとライトニング、ホープレイとホープ、そしてゴゴゴジャイアントをデッキに戻す!」

 

 やっぱりと言うべき貪欲か……これはちょっと雲行きが怪しくなったな。ビヨンドとライトニングが戻ったし、この伏せカードは使えるか怪しいな……

 

「大輔、1つ言っておく」

 

「な、なんだ? 急に」

 

 何か、俺のさっきのプレイに嫌悪感でも抱いてたのかな……

 

「お前が何処から来たのか、俺の想像が正しければこの言葉を聞いた事が有る筈だ!

 

かっとビング! それは勇気を持って一歩踏み出す事! かっとビング! それはどんなピンチにも決して諦めない事! かっとビング! それはあらゆる困難にチャレンジする事! お前に見せてやる! 俺のかっとビングを!」

 

「っ!?」

 

 あ……これ、公式の奴じゃん…………って事は……

 

「ディステニー・ダブルドロー!」

 

 あ~……負けそう…………だけど、俺だって諦めねぇ。今はアクションマジックを手札に握ってるから新たに探しにいけないけど……なんとかなる筈だ。

 

「次に、今引いたゴゴゴジャイアントを召喚! 召喚に成功したゴゴゴジャイアントの効果発動! 俺の墓地から“ゴゴゴゴーレム”を守備表示で特殊召喚する!」

 

 ゴゴゴジャイアント……さっき戻した奴が手札に戻ってきたのかな? そしてレベル4モンスターが2体、と。

 

「効果を発動したゴゴゴジャイアントは守備表示になる! 続いてゴゴゴジャイアントとゴゴゴゴーレムでオーバーレイ!

 

2体のレベル4モンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

再び現れろ、“No.39希望皇ホープ”!」

 

 安心と信頼のレベル4のおとも、ホープ…………って、ん?

 

「ホープ、あそこだ!」

 

 …………え、ホープが遊矢の足を掴んで回し始めた!?

 

「うぉぉぉ! かっとビングだ俺ェェ!」

 

「あ、アイエエエエ!? ハンマー投げ!? ハンマーナンデ!?」

 

 待てや!?そこまで体を張る意味っているの!? 観客も悲鳴という意味で叫んでしまってるし…………

 

『ねぇ、今度僕も似たことしてみたーい!』

 

 いや、プルート……お前はナニヲイッテイル?

 

「バトルフェイズに入るぅぅぅ! ホープでカステルに攻撃ぃぃぃ! ホープソード・スラッシュぅぅぅ!」

 

「……はっ!?」

 

 っちょ!? このタイミングで攻撃宣言するのかよっ!?

 

「くっ、アクションマジック“回避”発動! 攻撃は無効だ!」

 

 流石にダブルアップはしても俺を倒せないから無意味だとおm……

 

「更に速攻魔法“RUM-クイック・カオス”発動!」

 

 壁に激突する前に体勢を強引に変えて両脚で着地して、貪欲のドローからずっと握ってるカードを発動させた……って!?

 

「く、クイック・カオスだって!?」

 

 クイック・カオスとか想定外すぎる……ヌメロンとかは違うのか…………

 

「クイック・カオスの効果でホープでオーバーレイネットワークを再構築!カオスエクシーズ・チェンジ!

 

希望に輝く魂よ! 森羅万象を網羅し、未来を導く力となれ! “CNo.39希望皇ホープレイ・ヴィクトリー”!」

 

CNo.39希望皇ホープレイ・ヴィクトリーATK2800→3600

 

 壁から落ちかけた遊矢をヴィクトリーが掴んで自分の肩に肩車の要領でのせた……何故だろう、遊矢がかわいく見える…………

 

「ヴィクトリーで、ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを攻撃! コイツが攻撃する時、お前はダメージステップ終了まで魔法・罠を発動できない! 更にヴィクトリーのオーバーレイユニットを1つ使って効果発動!」

 

 しまっ……発動自体が封じられたらコイツも使えない…………! でも、これだけならダメージは3600……封印の神秘のおかげで生き残れそうだけど…………

 

「それにチェーンして、アクションマジック“漆黒の宝札”発動!」

 

「そ、それは!?」

 

漆黒の宝札(オリジナルカード)

アクションマジック

1:自分の場のエクシーズモンスターが攻撃を宣言した時、発動出来る。デッキからカードを1枚引き、引いたカードがモンスターカードなら墓地に送る事が出来る。墓地に送った場合は送ったモンスターの攻撃力分を自分の場のモンスターに加える事が出来、デッキからカードを2枚ドローする。

 

 あ、やっべぇ。凄く嫌な予感しかない。テキストを見る限りだと、攻撃力800以上のモンスターを引かれると負ける、か…………いや、遊矢のデッキだったらモンスター引いたらその時点でアウトな気が……!

 

「まずは漆黒の宝札の効果でドロー! 来たぜ!」

 

「ま、まさか!?」

 

 あ、今カンコーン聴こえた……これは、負けっぽいな……すでに攻撃宣言のチェーン処理に入ってるから仁王立ちを探す暇なくやられる……

 

「俺が引いたのは攻撃力1900のドドドバスター! よって墓地に送り、ヴィクトリーの攻撃力を1900アップさせる! 更に2枚ドロー!」

 

 このドローは意味ない、ね……これで攻撃力が5500…………

 

「続いてヴィクトリーの効果でダーク・リベリオンの効果を無効にし、ヴィクトリーの攻撃力を2500ポイントアップさせる! ヴィクトリー・チャージ!」

 

「こ、攻撃力8000!?」

 

 これは……負けたな。でも、中々アクションデュエルもおもしれぇな…………

 

「さあこれでトドメだ! ホープソード・ヴィクトリースラッシュ!」

 

「うわぁぁぁぁぁ!?」

 

大輔LP4400→-1100

 

Win 遊矢



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CNo.EX10 デュエリスト同士の交流

いよいよ、「遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~」とのコラボも最終話となりました。

この場を借りて改めてお礼を申し上げます。






不知火新夜さん、今回のコラボをお受けしていただいて、本当にありがとうございました!!同時更新の提案を受けていただいて本当にありがとうございました!!大輔は『完全決闘者』には勝てなかったけど、とても楽しかったです!
では、最終話、どうぞ!!!!


 もう少しで勝てそうだったんだけどなぁ……俺は軽く息を吐きながらデュエルフィールドが解除された部屋の天井を見上げた。

 

「ガッチャ! 楽しいデュエルd……あべし!?」

 

 すると、突然スパァンと綺麗な音が聞こえてきて、そちらを見ると……赤髪ツインテで青い半球状の髪飾りで透き通った青色の眼の少女の持つハリセンが遊矢の頭に綺麗にヒットした音だった。

 

「遊矢! 一体全体なんであんな事仕出かしたの!?」

 

「いやぁ、狙いのアクションカードが空高くにあったし、空飛べるモンスターがいなかったからつい」

 

「つい、じゃないわよ遊矢! 怪我でもしたらどうするの!?」

 

「悪い、柚子。極力気を付けるよ」

 

 えーと、何があったのかな? まさかだけどデキてる系か? この2人……

 

「じゃあ改めて大輔。ガッチャ! 楽しいデュエルだったぜ! でも、あの舐めプは頂けないな」

 

 あ、やっぱり怒ってた……俺としては慎重になりすぎてた……としか言えないけど、言い訳になるか。俺は遊矢の言葉に苦笑いをしつつ返した。

 

「ああ、あれか。舐めプしたつもりは微塵も無かったんだが…言い訳だったな、すまん。でもこちらこそ、楽しい物だな、アクションデュエルって」

 

 俺は遊矢と健闘をたたえ合い、アクションフィールドを後にした。その後に遊勝塾生達によるさっきホープにさせたハンマー投げに関する突っ込みが遊矢を襲ったのは、言うまでも無い。

 

 

 

 

 

「成る程な、やっぱりOCGからZEXALの世界に転生したのか。それにしても『異端な存在だから』って理由でZEXALの世界に転生されたとか、それはまた斬新な…」

 

「まあな。そっちはそっちで武藤(むとう)遊戯(ゆうぎ)にこそ転生していなかったとは言え、それ以外は俺の想像通り、遊戯王シリーズの全主人公を経験していたとはな。『遊戯王シリーズの主人公に転生し続ける』って特典も、そうそう無いんじゃないか? 増してやずっと『強くてニューゲーム』状態って…」

 

『こう聞くと神様転生といっても、色んなシチュエーションがあるね。まあ転生前の世界での『都合あわせ』的な面は何処も一緒みたいだけど』

 

 遊矢の転生人生を聞いてみれば、やはりというべきの結果だった。初代主人公の千年パズルとか、それっぽいのが見当たらないからどうだったのかと思えば流石に違ったようだ。

 転生の経過からすれば互いに違うルートだった訳だけど……結果としては同じ。その全てが元の世界にとってイレギュラー、つまり『不都合な事態』に対する回答的な物になっている、ということだ…………まさかとは思うけど俺のいる世界の遊馬も……いや、流石にない、か?

 

『ガイア? 『暗黒騎士ガイア』カテゴリの事か?』

 

 急にどうした、アストラル……ガイアって何だよ……遊矢が何か言ってたのかな? 思考モードに入ると人の話があまり聞けなくなるのは昔からの悪い癖だからな……いい加減に直さないと。

 

「にしても、大輔をこの世界に呼びよせたあの白紙のカード、一体なんだろうな。そろそろ零児が向かわせた関係者が此処に来る頃だし、その時に分かればいいか」

 

「ん、零児? ああ、さっき遊矢が言っていた、この手の方面で詳しい知り合いって奴か?」

 

 遊矢の言葉に思わず反応する。俺もWDCの予選があるから早く戻りたいんだよな……今は3つだし、早く残り2個集めたいんだよな……

 

「ああ。赤馬零児、この世界において、アクションフィールド等といったデュエル関連機材の開発・製造を手掛ける大手企業レオ・コーポレーションの社長で、プロデュエリストなんだ。傘下にLDSっていうデュエルスクールも持っていて、刃も元々其処の出身なんだぜ」

 

 ……WHAT?

 

「デュエル関連の大手企業の社長!? 傘下にデュエルスクール!? 海馬社長みたいな感じか!?」

 

 だってそうだろ、デュエル関連の大手企業社長でデュエルアカデミアのオーナーだし……まぁ、俺も一応海馬しゃっちょとはそこそこ仲良い(?)けど……

 

「ま、まあその認識で合って、るか?」

 

『合っていると思うよ。あのブルーアイズ命の社長も、デュエル関連事業の大手企業の社長で、デュエルスクール、というかデュエルアカデミアのオーナーだし』

 

 遊矢がたしかにそうだな、と納得していると……

 

「遊矢、お客さんだ。何でもレオ・コーポレーションの社長さんからの命で来たそうだ」

 

「お、噂をすればなんとやらって奴だな。分かったぜ塾長、今行く。大輔」

 

「分かった。じゃあ行きますか!」

 

 どうやら良いタイミングで到着したらしく、大輔の声かけに応じて向かう。

 

「榊遊矢様と、七穂氏大輔様ですね。社長がお待ちです。どうぞこちらへ」

 

「はい、了解しました」

 

「分かりました」

 

 其処に待っていた黒服の人、遊矢が言っていたLDSの人物だろう……その人の案内に応じて俺達は車に乗り込み、一路LDSへと向かった。

 

 

 ……あ、そうだ。遊矢のデッキってどんな感じになってるんだろ、気になるな。

 

 

 

 

 

 

 

「あ、そうそう遊矢、色々と気になったんだけどさ、さっきのデュエルで使っていたホープデッキ、見せて貰っても良いか?」

 

「ん? ああ、良いぜ。そうだ、大輔も見せてくれよ」

 

「分かった、良いぜ」

 

 というわけで遊矢に頼んで、俺達はデッキを見せ合う事になった。遊矢が使っている【オノマトペホープ】、どんなデッキ構成になっているのかな……

 

「うぉ、このメインデッキ、少し厚いんじゃないか? 下限の40枚を超えているみたいだが」

 

 ん、あぁ……そういや俺のデッキってほとんど40枚ジャストってのが無いんだよな…………

 

「確か45枚かな? まあこれでも減らした方なんだけどな、ちょこちょこ入れていた奴を外してさ」

 

「これで、か。ちなみにどんなカードを入れていたんだ?」

 

「ざっと挙げると、“オーバーレイ・イーター”だろ、“テイク・オーバー5”だろ、“ダブル・アップ・チャンス”に“地獄の暴走召喚”、それから……」

 

「ああ、成る程。そっちの世界の『俺』とかカイトとかの対策に良さそうな奴だな。それにしても“テイク・オーバー5”は墓地肥やしとして中々良いと思うけどな。ネクロ・ガードナーが入って無いんだし、エンドサイクとかで使う事無く除去されそうな“針虫の巣窟”より良いんじゃないか?」

 

 いや、確かにな。でも、このカードって墓地にあると墓地肥やしが出来ないし、何より……

 

「それなんだけどさ、どうも最近その落ち方が良くないんだよ。“死者蘇生”が何連続も落ちてさ……」

 

 ちょっと、落ち方がとても悲しいからな、仕方ない、うん……しかも遊馬とテーブルデュエルをしてるときにも、なんだよなぁ……ちょっと泣けてくる。

 

「ひょっとして大輔、“貪欲な瓶”ってカードを知らないか?」

 

 貪欲な瓶って言うと……確か遊矢のデッキにもあったような…………それに、他にも使ってるやつが居たような……

 

「ああ、これか。一応知っているけど、余り入れようとは思わないな。紋章獣の大半やアンデッドモンスター達は墓地に落ちていてナンボだし」

 

「でも魔法や罠カードを、デッキを通してとは言え即座に回収できるのは強いと思うぜ。俺、今使っているデッキ達の殆どに制限カードを結構積んでいるから重宝するんだよ。ライブラリアウトするかどうかって場面で使えば戻したカードを即ドローするって事もしょっちゅうだし」

 

 それは十代ドローを経験しただけじゃね? 3積みのならともかく……ピン刺しをそう簡単に即ドロー出来るとは思えねぇ…………

 

「やっぱ“ハーピィの羽根帚”がピン刺し、一体こっちでの禁止制限はどうなっているんだ……ん? RUMはクイック・カオスだけなのか」

 

 意外だな……リミテッドとかヌメロンとか入れてると思ったんだが…………

 

「ああ。速攻魔法のRUMなんてそう無いだろ? 俺のデッキは“希望皇ホープ”を出してナンボだし、ベストなのはコイツかと思ってさ」

 

 ふ~ん……あれ、エクストラ…………

 

「あれ? エクストラデッキはNo.39しか無いのか。ホープ・ドラグーンとかホープ・ゼアルは無いのか?」

 

「アイツら“希望皇ホープ”じゃないからな。ホープ・カイザーは出す意味が薄いし」

 

 ホープ・カイザーやホープ・ドラグーン、ホープ・ゼアルは涙拭けよ…………

 

「ヲイヲイ、それで良いのか?」

 

「そういう大輔こそ、紋章No.はプルートだけなんだな。ゲノム・ヘリターとかコート・オブ・アームズとかどうしたんだ?」

 

 入れたいよ? めちゃくちゃエクストラに入れたいよ?

 

「ああ、それだけどさ、ZEXALの世界で紋章獣を使っているのは俺だけじゃない、トロンもいる。今遊矢が挙げた奴は元はと言えばトロンのNo.だろ? それと辻褄を合わせる為じゃないか?」

 

「成る程な」

 

 俺と遊矢が、互いのデッキ構成に対してああだこうだと持論を述べている中、俺達を乗せている車は順調にLDSへの道を進んでいた……

 

 

「初めまして。遊矢から話はあったと思うが、此処レオ・コーポレーションの社長を務めている、赤馬零児だ。宜しく頼む」

 

「七穂氏大輔です。宜しくお願いします」

 

「さて、早速だが君をこの世界へと転移させたと言う、真っ白なカードを見せては貰えないか?」

 

「はい、これです」

 

 LDSへ到着し、ある場所に連れてこられると……一部が白い銀色の短髪で赤い眼鏡とマフラーを身に付けている青年(この人物が赤羽零児と思われるが……パッと見16くらいか? 若い社長やな……)がおり、赤羽零児との自己紹介もそこそこに、俺は零児にあの白紙のカードを見せた。

 

「ふむ、カードフレームを見るとシンクロモンスターの様だが、遊矢が持っているペンデュラムモンスターの様に、カードフレームが変わる可能性もある。カードの種類も現状では判別しがたいな」

 

「ペンデュラムモンスターと言うと、確か魔法カードとしても使えるモンスターカード、でしたっけ?」

 

「ああ、まだこちらの世界でも実用化されるかされないかといった段階の、カードの種類だが。それにしても良く知っているな、君がいた世界では実用化されているのか?」

 

 へぇ、そうなんだ、話を聞いてる限りではてっきり普及してるものかと思ったが……

 

「いえ、此処とは別の異世界で、それを使うデュエリストがいたので」

 

 それにしても、意外だな……普及しきってないんだ……

 

「何にしても、詳しく解析してみないと話は進まない。其処で、そのカードの召喚エネルギーを計って見ようと思う。急で済まないが、目の前のアクションフィールドに入っては貰えないか?」

 

「あ、はい。分かりました」

 

 召喚エネルギーとは、赤羽零児曰く、カードが持つ力が現実世界に干渉する際に発生するエネルギー、との事。そのエネルギーの『性質』によって、シンクロ召喚やエクシーズ召喚、融合召喚や儀式召喚、果てはペンデュラム召喚の判別も可能だとか……なるほど、分からん。まぁ、本人もわかってないらしいし、気にしたら負けだな、うん。そして、それを計測して、あの真っ白なカードがどの様な種類か判別出来ないかという赤羽零児の提案に乗り、俺はアクションフィールドへと入っていく。

 

 

「はい、スタンバイOKです」

 

『了解した。それでh……む、どうした!?』

 

 俺がオーケーを出した途端、何か警報が鳴り始めた……何があったんだ?

 

『社長、緊急事態です!あの白いカードから膨大な召喚エネルギーの反応が!』

 

『だ、大輔!?そっちは大丈夫か!?』

 

「わ、分からない!一体何が、こ、この穴はまさかさっきと同じ……」

 

 突如としてあの真っ白なカードから強烈なエネルギーと共に眩しい光が発生し、俺はふっと意識を失った。意識を失う前にこの世界に来た時に見た穴を確認していた……

 

 

 

 

 

「う、うぅ……あれ、ここは…………」

 

 俺が気が付くと、そこは俺の家のカード部屋だった。どうやら、無事に戻っては来れたらしい……

 

『マスター、大丈夫ー?』

 

「プルート……あぁ、大丈夫だ」

 

 プルートも無事に一緒に戻ってきてたらしい。ふと、手に持っていたカードを見ると……

 

「えっ!?」

 

 見えた光景に驚いて俺が腕で目をこすって再びカードを見ると……最初のままだった。

 

「…………気の、せい……か?」

 

 まさか……な。さっき見えたのは気のせいだろう……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このカードが……No.のカードで……しかも、○○○○○○なんてな。



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CNo.EX11 謎のデュエリストと海のアイドルと共に歩みし者

早くもコラボ3件目!今回はAMsさん投稿の「遊戯王ARCーV 次元漂流者」とのコラボです!!

なお、時間軸としては
WDC予選開始直後→エンタメデュエリストが幻想入りとのコラボ
予選1日目夕方→今回のコラボ
予選2日目早朝→遊戯王ARC-V~遊の力を矢に束ね~とのコラボ

となっておりますので、その辺はご了承くださいませ!

(※注:最初に少し本編のネタバレを含みます。ご了承くださいませ)


追記:雷帝家臣ミスラの効果を勘違いしておりました。しかし、これ以上の改変が難しいのでエラッタ前で以下の効果であるという設定でご覧ください。

雷帝家臣ミスラ
効果モンスター
星2/光属性/雷族/攻 800/守1000
「雷帝家臣ミスラ」の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、相手フィールドに「家臣トークン」(雷族・光・星1・攻800/守1000)1体を守備表示で特殊召喚する。このターン、自分はエクストラデッキからモンスターを特殊召喚できない。
(2):このカードがアドバンス召喚のためにリリースされた場合に発動できる。このターン、自分は通常召喚に加えて1度だけ、アドバンス召喚できる。


「ん~……結構デュエルしてるんだけど中々填まらないな……」

 

 開始してから5回くらいデュエルしてるんだけれども……どうしてまだ俺のハートピースが2つしか填まってない上に……何故こうも…………GXメンバーの子息(?)らとデュエルする機会が多いんだよ…………

 

「さてと……またデュエルする相手を見付けないと…………ん?」

 

 俺がふと視線を向けると茂みの奥から一人の青年がうつむきながら現れた。現れたのは良いんだが……

 

「あれ、あっちって結構野生動物多いからってので立ち入り禁止区域に指定されてないっけ?」

 

 そうやって思案しながら呟いていると、相手の青年もコチラに気付いたようで顔をあげる……と、その時に俺はある疑問を抱いた。

 

「(あれ、何だろう……あの赤い隈…………刺青とかタトゥーとかなのかな?)」

 

 そう、深紅の赤い隈が青年の目元に出来ていたのが見えた。そして、青年は突然デュエルディスクを構えたかと思うと…………一言だけ告げた。

 

「…………デュエルだ」

 

「ん、デュエルか……まぁ、良いかな。受けてたつよ」

 

 俺はこの時、なんの疑問も抱いてなかった…………前世で遊戯王とTRPGくらいしかテーブルゲームをしなかった俺はあの隈の示す意味を全くと言うほど分かっていなかった…………

 

 

 

 

 

 

「デュエル!」

「…………デュエル」

 

「先攻は俺だ、俺のターン、ドロー!」

 

 さて、手札は……うん、まぁまぁかな。

 

「俺はモンスターをセット、カードを2枚伏せて……“テイク・オーバー5”を発動! デッキトップから5枚を墓地に送る!」

 

墓地に送られたカード

・紋章獣レオ

・紋章獣アバコーンウェイ

・死者蘇生

・馬頭鬼

・激流葬

 

 最近、テイク・オーバー5の落ちに死者蘇生がほぼ確実に入って来てるんだよね……辛いったらありゃしない…………1枚5000円もしたのに……一度お祓いをしたいレベルだ…………

 

「レオの効果でデッキから紋章獣アンフィスバエナを手札に加える。俺はこれでターンエンド!」

 

大輔LP4000

手札3(アンフィスバエナ・???・???)

???

伏せカード

伏せカード

 

 さて、相手のデッキは何だろうか…………

 

「……ドロー」

 

???手札

5→6

 

「……永続魔法“冥界の宝札”、発動…………手札の“神獣王バルバロス”を墓地に送る、“ハードアームドドラゴン”、特殊召喚」

 

ハードアームドドラゴンATK1500

 

 うわ、【冥界軸最上級多用】のデッキか……一応相性が悪い訳じゃないけど…………辛いものがあるな……

 

「手札の“雷帝家臣ミスラ”、効果……特殊召喚、相手の場にもトークンを特殊召喚」

 

青年の場

雷帝家臣ミスラDEF1000

 

大輔の場

家臣トークンDEF1000

 

 とうとうリリース素材が揃ったか……さて、効果破壊耐性が備わるのは……どのモンスターだ?

 

「……ハードアームドドラゴンとミスラをリリース…………“モザイク・マンティコア”、召喚。召喚時……冥界の宝札効果、チェーン……“イリュージョン・スナッチ”、効果」

 

 うわぁ……面倒だなぁ…………相手のモンスター増えたよ……

 

「…………チェーン処理。イリュージョン・スナッチ、特殊召喚。冥界の宝札、2枚ドロー」

 

手札

0→2

モザイク・マンティコアATK2800

イリュージョン・スナッチATK2400

 

 うわ、確かリリース素材を自分のスタンバイフェイズに可能な限り特殊召喚する奴じゃないっけ、あれ……面倒な事になりやがって……しかもハードアームドがリリース素材だからまた使われると厄介なんだよなぁ……まぁ、効果対象に取れるだけマシ、だよな……うん。

 

「…………バトル。イリュージョン・スナッチ、セットモンスター、攻撃……」

 

 おっと、攻めてきたか。まぁ、なんとかなる、かな。

 

「セットモンスターは“ゴブリンゾンビ”だ。よって破壊され墓地に送られた時に効果を発動する。デッキから“ゾンビ・マスター”を手札に加える」

 

大輔

手札3→4(ゾンビ・マスター・アンフィスバエナ・???・???)

 

 さて、最低限は手札も増えてきたけど……相手はどう来るのかな…………

 

「……モザイク・マンティコア、攻撃……速攻魔法“帝王の烈旋”、発動」

 

 ふぁっ!? え、召喚権使ったのに…………あ、ミスラの効果……

 

「……トークンとイリュージョン・スナッチ、リリース……“八俣大蛇”、召喚。冥界の宝札、2枚ドロー」

 

八俣大蛇ATK2600

 

 うわ、露骨にアドを稼ぎに来た!? コイツはエンド時に手札に戻るから良いとしても……キッツイぞ…………

 

「……対象変更、モザイク・マンティコア、直接攻撃」

 

 まぁ、この2連続攻撃を防がないと話にならないわけだが!

 

「リバースカード、“ダメージ・ダイエット”を発動する! このターンに俺が受けるダメージを全て半分に!」

 

 これでこのターンは凌げる……俺がそう思っていると、モザイク・マンティコアの攻撃で出来た衝撃波が俺に向けて飛んでくる……が

 

「うわっ……ぐうっ…………」

 

大輔LP4000→2600

 

 衝撃波が俺の体に到達すると、その圧力に思わず仰け反ってしまう……っちょ、何だよ、今の……衝撃がまともに来たぞ…………ソリッドヴィジョンとはいえ、これは…………このデュエル、何かがおかしい!

 

「……八俣大蛇、直接攻撃……2枚速攻魔法“突進”、発動。攻撃力アップ」

 

 八俣大蛇が息を吸い込むと口からとてつもなく大きな炎を此方に向けて放ってきた…………って、それは凄く嫌な予感しかしない気がする……けど、さっきの衝撃が重くて動けねぇ……!

 

「ぐうううううっ…………」

 

LP2600→500

 

 クソッ……流石に本物の炎のように熱いって訳じゃないにしても……一回一回の攻撃の衝撃が重すぎる…………! 色々、おかしすぎる……No.戦じゃないのにダメージがこっちに来るなんて……!

 

「八俣大蛇、効果。デッキから5枚ドロー」

 

 しかもバッチリ手札を回復された……まぁ、伏せカードが伏せカードだから…………な、うん。

 

「…………手札3枚セット、ターンエンド……八俣大蛇、手札に戻す」

 

青年LP4000

手札3(八俣大蛇・???・???)

モザイク・マンティコアATK2800

冥界の宝札

伏せカード

伏せカード

伏せカード

 

 さて、この場はどうしたものかな……伏せカードも多いし、ちょっと不安だな…………そう思っていた直後、思いもよらない声が聴こえた。

 

「そのデュエル、ちょっと待ったぁ!」

 

 唐突に聴こえた声に振り返る……すると、そこにはデュエルディスクを起動させる寸前の明るい青色の髪の少女(小学校高学年の平均よりちょっと高いくらいの身長)が居た。いくら少女(?)とは言え、乱入は困る……だからこそ

 

「乱入みてぇなこたぁ、止めろ!!」

 

 俺は本気で怒鳴った。人のデュエルに乱入するとか正気の沙汰じゃないからな。するとその少女(?)は驚きの声をあげていた。

 

「ちょっ!? そいつは普通じゃないんだぞ!!」

 

 …………ん? もしかして男の子か?口調が男子っぽいし、多分そうかな…………ってか普通じゃないってどういう事だ??

 

「ソイツは«Яファイター»って奴で、いわゆる洗脳されている状態なんだ! ソイツに負けると負けたデュエリストも同じ状態になってしまう! しかもЯした状態でデュエルに負けるとカード化してしまうんだ! それにカードから抜け出せる方法も分かってないんだ!!」

 

 洗脳……負けたら同じ状態になる……負けたらカード化…………なんだ、いつもの遊戯王アニメじゃないか。

 

「そういうわけだから「断る」ちょ! 人の話し聞いてなかったのか!? そいつは危険なんだ!」

 

 何故か……そんな分かりきった答えを求めるのか…………

 

「お前が俺の立場だとして、乱入されたらどう思う!!」

 

 俺の言葉に男の子は少し黙りこむ……そして決心したようにデュエルディスクを片した。

 

「……分かった。ただし本当にマズい時は無理矢理にでも乱入するからな?」

 

 何とか、踏み止まってくれたな…………って言ってもライフは大分ヤバいけど……正直、乱入はされたくないし…………

 

「なんだ、負けなきゃいいんだな? 要するに勝てばなんの問題もないわけだろう?」

 

「え、いや……確かにそうだけどよ…………」

 

 その男の子は明らかに戸惑っていた。まぁ、ここはビシッと言っておくか。

 

「んじゃ、黙ってみてな。こっから何とか挽回して見せるからよ……俺のターン、ドロー!!」

 

手札4→5(内2枚はゾンビマスター・紋章獣アンフィスバエナ)

 

 ふむ、なんとも言えないし……とりあえずもう一枚カードが欲しいかな。

 

「俺は墓地のテイクオーバー5を除外して効果発動。デッキから1枚ドローする!」

 

「……チェーン、永続罠“連撃の帝王”発動。もう一枚……永続罠“メタル・リフレクト・スライム”発動…………処理、メタル・リフレクト・スライム、特殊召喚……連撃の帝王の効果は今は使わない…………」

 

メタル・リフレクト・スライムDEF3000

 

手札5→6(内2枚ゾンビマスター・紋章獣アンフィスバエナ)

 

 よし、とりあえずこのターンは相手の動きたい行動が読めたな。恐らく残りの伏せカードは……帝王の烈旋だろう。俺の場のモンスターを処理するためのコンボを使ってくるに違いない。ならばやるべき事は1つ……! あのNo.を囮にしてとりあえずこのターンは凌ぐ!

 

「俺は魔法カード“高等紋章術”を発動。墓地に眠りし紋章獣達を2体蘇らせ、その2体でエクシーズ召喚を行う! 蘇れ、紋章獣レオと紋章獣アバコーンウェイ!!

 

そして2体でオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

その紅き目は弧高の証、祖の力を今ここに示せ! “No.18紋章祖プレイン・コート”!!」

 

No.18紋章祖プレイン・コートATK2200 ORU2

 

「っ……帝王の烈旋、効果発動。プレイン・コートとメタル・リフレクト・スライム、リリース……“ブリザード・プリンセス”、召喚。このターン、相手は魔法・罠は使えない……冥界の宝札、効果……2枚ドロー」

 

Яファイター

手札2→4

 

ブリザード・プリンセスATK2800

 

 やっぱりな、これで楽になる!

 

「プレイン・コートの効果発動! 墓地に送られた場合、デッキから紋章獣モンスターを2体墓地に送ることができる! そしてレオの効果をチェーン! これによりデッキから紋章獣エアレーを手札に加え、デッキからツインヘッドイーグルとアバコーンウェイを墓地に送る!!」

 

手札5→6(内3枚ゾンビマスター・紋章獣アンフィスバエナ・紋章獣エアレー)

 

「俺はカードを伏せてターンエンド!」

 

大輔LP500

手札5(内3枚ゾンビマスター・紋章獣アンフィスバエナ・紋章獣エアレー)

伏せカード

伏せカード




そんなわけで今回はあちらの火野君と(まだ出てきてないけど)パシフィカちゃん。そしてЯファイターさんの3人にお越しいただきました←
いやぁ、ある意味面白いコラボになると思います。Яファイターさんとデュエルしちゃってますもんね、うちの大輔……

果たして、大輔の人生の行く末は……?!次回もお楽しみに!!


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CNo.EX12 謎のデュエリストと海のアイドルと共に歩みし者part2

どうもどうも、何とか無事にコラボが書き終えたので上げますねん

一応間違いがないように何度も確認してるので大丈夫だとは思いますけど、間違いがあればどんどん言ってくださいな!


「……ドロー」

 

Яファイター

手札4→5

 

「スタンバイフェイズ……ハードアームドラゴンとミスラを墓地から特殊召喚…………」

 

ハードアームドラゴンATK1500

雷帝家臣ミスラDEF1000

 

 まぁ……なんと言うか…………見慣れてしまった……かな。見慣れたらいけないんだろうけどさ……

 

「……ハードアームドラゴンとミスラをリリース…………“モザイク・マンティコア”、召喚。召喚時……冥界の宝札効果発動…………2枚、ドロー」

 

Яファイター

手札

4→6

 

モザイク・マンティコアATK2800

 

 うわぁ、これは壮観だな……互いの場を見直してみようか…………

 

青年LP4000

手札6(内1枚八俣大蛇)

モザイク・マンティコアATK2800(ハードアームドラゴン効果適応中)

モザイク・マンティコアATK2800(ハードアームドラゴン効果適応中)

ブリザード・プリンセスATK2800

冥界の宝札

連撃の帝王(永続罠)

 

大輔LP500

手札5(内3枚ゾンビマスター・紋章獣アンフィスバエナ・紋章獣エアレー)

伏せカード

伏せカード

 

 なぁにぃ、これぇ…………正直、普通なら絶望する場面だよ……

 

「…………永続魔法“アドバンス・ゾーン”、発動……バトル」

 

 おや、アドバンス・ゾーンも入れてるのか……これは中々に面倒になってきたな…………

 

「……モザイク・マンティコア、直接攻撃…………」

 

 まぁ、伏せ除去がない時点でこれは防げる!!

 

「伏せカードオープン、“紋章変換”!! 相手の攻撃を無効にして手札の紋章獣を特殊召喚し、バトルフェイズを終了させる! 俺は“紋章獣レオ”を特殊召喚!」

 

紋章獣レオATK2000

 

 とりあえず何とかなるかな?

 

「…………ターン、エンド……アドバンス・ゾーンの効果……デッキから1枚ドロー、伏せカード、除去……」

 

「おっと、対象となった伏せカードオープン、“針虫の巣窟”! デッキから5枚墓地に送るぜ」

 

デッキから墓地に送ったカード

・紋章獣アバコーンウェイ

・紋章獣ユニコーン

・ゾンビ・マスター

・オーバーレイ・イーター

・ゾンビ・マスター

 

 いやぁ、テイクオーバー5は墓地にある間は自分から墓地肥しができないから不便なんだよね……外そうかなぁ……

 

「……改めて、ターンエンド」

 

捨てたカード

・八俣大蛇

 

青年LP4000

手札6(内1枚八俣大蛇)

モザイク・マンティコアATK2800(ハードアームドラゴン効果適応中)

モザイク・マンティコアATK2800(ハードアームドラゴン効果適応中)

ブリザード・プリンセスATK2800

冥界の宝札

連撃の帝王(永続罠)

 

 ほう、伏せカードは無し……か。火力でこの場を抑えようって事か……だが、その判断は過ちだ。幸い、手札を組み合わせればうまく機能するかもしれない…………かもな。

 

「俺のターン……ドロー!!」

 

大輔

手札4→5(内3枚ゾンビマスター・紋章獣アンフィスバエナ・紋章獣エアレー)

 

 ……うん、まぁ、いけるかな。まさかこれをひくとはな……

 

「俺は墓地の紋章獣アバコーンウェイの効果発動! 墓地の別のアバコーンウェイを除外して手札に加える! そして、そのまま召喚!」

 

紋章獣アバコーンウェイATK1800

 

「そして、紋章獣エアレーは自分のフィールド上に紋章獣が2体以上存在するとき、手札から特殊召喚できる! 俺は手札の2体の紋章獣エアレーを特殊召喚!」

 

紋章獣エアレーATK1100

紋章獣エアレーATK1100

 

「俺はエアレー2体、アバコーンウェイとレオの2体ずつでダブルオーバーレイ!!

 

2体ずつでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!!

 

唸れ、炎の力を得し海竜……“ラヴァルバル・チェイン”! そして、その能力(ちから)を天に委ね、発揮せん……“No.85クレイジー・ボックス”!!」

 

ラヴァルバル・チェインATK1800

No.85クレイジー・ボックスATK3000

 

 後は引き次第だな……と言うかその前にコイツらには仕事をこなしておいてもらおう。

 

「俺はクレイジー・ボックスのモンスター効果、発動! オーバーレイユニットを1つ使うことで俺はダイスを1個振る。そして、その出た目によって効果が変わる。連撃の帝王の効果を使うなら今のうちだぞ?」

 

「…………問題ない」

 

 よし、チェーンで発動はしないのな。あとはダイス目が良いの来れば……!

 

「ダイスロールっ!!」

 

 俺の放ったダイスの出た目は……4! 5が出て欲しかったけど、これはこれで最良の目だ!!

 

「ダイスの目は4! よって、コイツの効果は【フィールド上のカード1枚を選び、その効果をターン終了時まで無効にする】効果となる! 対象とするのは……永続罠の連撃の帝王!!」

 

「……」

 

 ふむ、反応が薄すぎてどんな感情を持ってるのか分からないな…………

 

「とりあえず、チェインの効果発動。オーバーレイユニットを1つ使ってデッキからゾンビマスターを墓地に送る。そして魔法カード“エクシーズ・ギフト”を発動、チェインとクレイジー・ボックスからオーバーレイユニットを1つずつ墓地に送って、デッキから2枚ドロー! それと、今送ったレオの効果でデッキから3体目のアバコーンウェイを手札に」

 

手札

2→4→5(内2枚ゾンビマスター&アバコーンウェイ&アンフィスバエナ)

 

 さて、格好の獲物が3体! これは過去最高の攻撃力が出そうだな!

 

「俺は魔法カード“高等紋章術”を発動!! 墓地の紋章獣2体を特殊召喚して、特殊召喚した2体でエクシーズ召喚が行える! 俺は2体のレオを特殊召喚して……オーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

漆黒の闇から出でし反逆狙いし龍よ、その牙で敵を噛み千切れ! “ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK2500

 

「ダーク・リベリオンのモンスター効果! オーバーレイユニットを1つ使って相手の場のレベル5以上のモンスターを対象にして、対象としたモンスターの攻撃力を半分にして、対象にしたモンスターの攻撃力の半分をダーク・リベリオンに加える! トリーズン・ディスチャージ!!」

 

モザイク・マンティコア(A)ATK2800→1400

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK2500→3900

 

「…………」

 

 ……これだけやっても無反応とは逆に気味が悪いな。

 

「この効果に回数制限はないっ! もう1体のマンティコアを対象にトリーズン・ディスチャージ!!」

 

モザイク・マンティコアATK2800→1400

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK3900→5300

 

 これだけじゃあ、まだ相手を仕留めれない。だから、こうする!

 

「俺は墓地に眠りしツインヘッド・イーグルを除外して効果発動! 墓地のレオ2体を選択、コイツらをエクシーズ素材を持っていない俺のエクシーズモンスターとする!」

 

「…………」

 

「俺はレオ2体をダーク・リベリオンのエクシーズ素材とする! そしてすかさず効果発動!! 対象は2回ともブリザード・プリンセスだ、トリーズン・ディスチャージ!!」

 

ブリザード・プリンセスATK2800→1400→700

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK5300→6700→7400

 

 本当ならもっと与えるダメージをあげたいんだけど……今回はこのくらいにしておくか。多分だけど、あのブリザード・プリンセスが怪しいんだよな…………

 

「バトル! ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンでブリザード・プリンセスに攻撃! 反逆の……ライトニング・ディスオベイ!!」

 

 ダーク・リベリオンの攻撃はプリンセスを破壊してそのまま敵の足元を抉ってとてつもない爆風を生み出した……! そして、爆風の影響か……あいつのデッキがデュエルデスクから外れて風に舞って地面に落ちる。

 

 ЯファイターLP4000→0

 

Win 大輔

 

 無事に勝てた……勝てたはいいのだけど…………

 

「う、うぅ…………うわあああああああああ」

 

 苦しみの様子を見せていた相手が……光を帯びていき……その場から姿が消え…………その場にはさっきまで戦っていた男の姿が写っていたカードが増えていた。

 

「……」

 

 俺は思わずその場に立ち尽くす……そして、俺の中でやるせない思いが駆け巡る…………その時、少年がЯファイターだった青年の姿が写っていたカードを拾っていた。

 

「すまなかった……本当は俺がやるべき事だったのに。お前にこんな思いをさせてしまって……」

 

 こうするしか、俺にはなかった。なかったんだ。そう頭で分かってはいても…………他に救う手立てが無かったのか……そう考えてしまう。すると、俺の視界の中で少年が持ち主の居なくなったデッキを集めていた。俺は思わず声をかけた。

 

「なあっ……そのデッキ…………俺が持ってたらダメ、か……?」

 

「え、どういう事だ?」

 

 ……まぁ、普通そうだよなぁ…………

 

「いや……持ち主の居なくなったデッキはただの紙束、ってのが俺の持論なんだけど……それより何より、エゴとか偽善だとは思う…………けど、俺はそのデッキの持ち主を自分の意思で倒し、カード化してしまった。その贖罪の意味も込めて、俺がそのデッキを大切にしてやりたいんだ」

 

 俺は素直に俺自身の心のうちを少年に伝えた。

 

「分かった。でも、このことは忘れた方が良い……お前にとっても、それが一番だ」

 

 少年はそう言い残して俺に持ち主のいないデッキを手渡すとその場を立ち去ろうとしていた……

 

 

 

 

 

 確かに、俺はこのことを忘れた方が良いのかもしれない。でも……俺はこのことを忘れてはいけない。むしろ、覚えておかないといけない気がした。だから……

 

「……な、なぁ。俺と、デュエルをしてくれないか?」

 

「えっ……いきなりどうしてだ?」

 

 だからこそ、俺は少年にデュエルを挑んだ。

 

「いや、折角なんだ。Яファイターやお前やその周りで何があったのか……詳しく知りたいんだ。このデッキを預かるってことは俺はこのことを忘れてはいけない気がしたんだ……」

 

 俺は想いを伝えるとデュエルディスクをそのまま構えた。

 

「……そうか、分かった」

 

「ありがとう。そういや、名乗ってなかったな。俺の名前は七穂氏大輔だ!」

 

「俺は火野海音! 宜しくな!」

 

 少年……海音は笑ってデュエルディスクを構える…………相手はどんなデッキでくるつもりなんだろう……って、あれ? 海音の後ろに人魚らしき影が見えるんだけど……気のせいかな?

 

「「デュエル!!」」



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CNo.EX13 見た事無きデッキvs火野海音

いよいよ大輔vs火野君ですな

基本的に本編を更新するので番外はちょっと更新遅めです

それと、投稿日時には何の意味もないです、えぇ。何の意味もないですよ(白目)


 さて、先攻は俺、か。

 

「俺のターン、ドローっ!」

 

「えっ……」

 

 え?

 

「せ、先攻1ターン目にドローしていいのか?」

 

「まぁ、ルールだしなぁ…………」

 

 あ~……これ、異世界の人かな? あの時の霊夢みたいな…………でも、霊夢ともまたちょっと違う感じがするな……

 

「続けても、良いか?」

 

「あ、あぁ……」

 

 さて、さっき入れてみたカードもあるし……これでいいか。

 

「俺は手札から“紋章獣ツインヘッド・イーグル”を墓地に送って“紋章獣アンフィスバエナ”を特殊召喚!」

 

紋章獣アンフィスバエナATK1700

 

「更に“紋章蘇生”を発動! 墓地の紋章獣を蘇生する……ツインヘッド・イーグルを蘇生!」

 

紋章獣ツインヘッド・イーグルATK1200

 

 さて、とりあえずは……アレから行くか。

 

「俺はアンフィスバエナとツインヘッド・イーグルでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

唸れ、炎の力を得し海竜……“ラヴァルバル・チェイン”!!」

 

ラヴァルバル・チェインATK1800

 

 まずはコイツで様子見だな。

 

「チェインの効果、オーバーレイユニットを1つ使って【デッキから1枚墓地に送る】効果を選択し、デッキから“紋章獣ユニコーン”を墓地に送る。更にモンスターとカードを伏せてターンエンドだ」

 

大輔LP4000

手札1

ラヴァルバル・チェインATK1800

???

伏せカード

 

 

 

「俺のターン! ドロー!」

 

手札5→6

 

 さて、火野はどんなデッキだ……?

 

「俺は“BT-パールシスターズ・ペルラ”を召喚!」

 

 な、なんだこれ…………BT(バミューダ△)……? 一体どんなデッキ群なのだろうか……

 

「自分フィールドにペルラが存在する時、手札から“BT-パールシスターズ・ペルル”を特殊召喚できる! さらに! 自分フィールドにバミューダ△が存在する時、“BT-ガールズロック・リオ”を特殊召喚できる!」

 

 こうやって見てみると、手札からの特殊召喚系が多いな。展開重視のデッキなのかな…………?

 

「ペルルの効果で自分フィールドのペルラの攻撃力は600アップする!」

 

BT-パールシスターズ・ペルル レベル4 水 (コラボ調整版)

魚族/効果 A1400/D1700

(1):自分フィールド上に「BT-パールシスターズ・ペルラ」がいる時、手札から特殊召喚できる。

(2):自分フィールド上の「BT-パールシスターズ・ペルラ」の攻撃力は600ポイントアップする。

 

BT-パールシスターズ・ペルラ A1900→2500

 

 ほう、ペルルってのは仲間の火力アップの補助が出来るのか……

 

「バトル! ペルラでラヴァルバル・チェインに攻撃!」

 

 伏せカードが攻撃を止める奴じゃないし……ここは甘んじて受けるか。

 

大輔LP4000→3300

 

「この瞬間”ペルラ”の効果を発動! このカードが相手モンスターを破壊した時、フィールド上のモンスター1体を手札に戻す! 俺はリオを手札に戻す!」

 

BT-パールシスターズ・ペルラ レベル4 水 (コラボ調整版)

魚族/効果 A1900/D1000

(1):このモンスターが相手モンスターを破壊した時発動できる。フィールド上のモンスターを1体選択して手札に戻す。

(2):(1)の効果で「BT」モンスターを手札に戻した場合、自分フィールド上に「BT-パールシスターズ・ペルル」の数だけデッキからカードをドローする。

 

「なっ……自分のモンスターを手札に!?」

 

 ど、どういうことだ……何かあるのか、それとも何もないのか……

 

「ペルラの更なる効果! この効果でバミューダ△を手札に戻した時、自分フィールドのペルルの数だけデッキからドローする! 俺の場のペルルは1体! よって1枚ドロー!」

 

 いや、まぁ、普通有るよな、うん

 

手札3→4→5

 

「さらに! 手札に戻った”リオ”の効果も発動! このカードがフィールドから手札に戻った時、デッキから1枚ドローする!」

 

BT-ガールズロック・リオ レベル4 水 

魚族/効果 A1300/D1500

(1):自分フィールド上に「BT-ガールズロック・リオ」以外の「BT」モンスターがいる時このカードは手札から特殊召喚できる。この効果で特殊召喚したこのカードをエクストラデッキのモンスターの素材にはできない。

(2):このカードがフィールド上から手札に戻った場合デッキから1枚ドローする。

 

手札5→6

 

「まだバトルは終わってない! ペルルでセットモンスターを攻撃!」

 

???→ゴブリンゾンビDEF1050

 

「ゴブリンゾンビのモンスター効果。コイツが破壊され墓地に送られたとき、デッキからアンデットを1体手札に加える。俺はデッキからソンビマスターを手札に加える……」

 

 相手の手札が最初に戻った……アドが凄いな…………やはり止めるべきだったか……?

 

「メイン2! 俺は再びリオを守備表示で特殊召喚! そしてレベル4のペルラとペルルでオーバーレイ!!

 

どんな美しい物にも例えられない極光の歌姫! エクシーズ召喚! ランク4! “BT-オーロラスター・コーラル”!」

 

 コイツも同じ名前持ちってこたぁ…………きっとバウンス効果を持ってるかな?

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 

海音LP4000

手札4

場 

BT-オーロラスター・コーラルATK2400

BT-ガールズロック・リオDEF1500

伏せカード

 

 リオを場に残した……ってことはこれは間違いなく、またバウンスするつもりか…………まぁ、確実に動きに行く……か?

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札2→3

 

 うーむ……動こうかと思ったが…………動けるか不安だな…………まぁ、アイツは出せるし……

 

「俺は“ゾンビマスター”を召喚!」

 

ゾンビマスターATK1800

 

「ゾンビマスターのモンスター効果発動、手札のモンスターを1枚捨てて墓地のアンデット……ゴブリンゾンビを特殊召喚!」

 

ゴブリンゾンビATK1100

 

 さて、今回もプルートに任せるかなっと…………

 

「俺はゴブリンゾンビとゾンビマスターでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

その紅き目は孤高の証、祖の力を此処に示せ! “No.18紋章祖プレイン・コート”!!」

 

No.18紋章祖プレイン・コートDEF2200

 

 まぁ、いくらNo.に特殊な耐性があるとはいえ…………攻撃表示だと良いサンドバッグだしな。守備表示が無難だろう。

 

「俺はカードを伏せてターンエンド!」

 

大輔LP3300

手札0

No.18紋章祖プレイン・コートDEF2200

伏せカード

伏せカード

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札4→5

 

 ……やっぱり、あの手札の稼ぎ方は厄介だな…………どっかで止めるべきなんだろうけど……どこで止めるべきかな…………?

 

「……俺はモンスターをセット、さらにリバースカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

 っと、エンド宣言!?

 

「おっと、そのエンドフェイズ時に伏せていた罠“針虫の巣窟”を発動。デッキトップ5枚を墓地に送るぜ」

 

 さてと、どんなカードが落ちるかなーっと……

 

墓地に送られたカード

・紋章獣レオ

・テイク・オーバー5

・紋章獣アバコーンウェイ

・蒼血鬼

・馬頭鬼

 

 テイク・オーバー5……コイツ、とうとう仕事すらも放棄したぞ!?

 

「……レオの効果、デッキから紋章獣アンフィスバエナを手札に加える」

 

「改めて、ターンエンドだ」

 

海音LP4000

手札2

場 

BT-オーロラスター・コーラルATK2400

BT-ガールズロック・リオDEF1500

???

伏せカード

伏せカード

 

 ……それにしてもこいつ、プレイン・コートの効果を知っているのか……!? いや、まさかな……まさか…………ね。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

手札1→2

 

 よし、こいつが来てくれたか。それなら安心だ……! それと、これも処理しないと、な……

 

「俺は墓地のテイク・オーバー5を除外して1枚ドロー! ……そして、俺は手札から“蒼血鬼”を召喚! こいつは召喚に成功した時、守備表示となる。そして効果発動! 1ターンに1度、自分フィールド上のエクシーズ素材を1つ取り除き、自分の墓地のレベル4のアンデット1体を特殊召喚する。蘇れ、2体目の蒼血鬼!」

 

No.18紋章祖プレイン・コートORU2→1

蒼血鬼DEF1700

 

「なっ……まさか、さっきのゾンビマスターの効果……!?」

 

 お、気付くの速いなぁ……

 

「ご明察。俺は再び、今出した蒼血鬼の効果を使用。オーバーレイユニットを1つ使い、墓地のゾンビマスターを蘇生する」

 

ゾンビマスターATK1800

 

 さて、まさか蒼血鬼を引けるとは思わなかったし……展開すっぞ!

 

「そして俺は、墓地の“馬頭鬼”のモンスター効果を使用する。こいつを除外して、墓地のアンデット……ゴブリンゾンビを特殊召喚する!」

 

 蒼血鬼でも良いんだけど……場が埋まるもんな、一度コッチでも良いだろう。

 

ゴブリンゾンビATK1100

 

「一気にフィールドを埋めてきたか!」

 

 いやぁ……それにしてもまさか、あの場面で蒼血鬼を引けるとは思わなかったな……うん。

 さて、ちょっと予想外な事はあったが……反撃と行かせてもらおうか!




悲報【テイク・オーバー5、解雇のお知らせ】

この頃(予選1日目夕方頃)から大輔はテイク・オーバー5を外しています(これがコラボ2回目のあの話に繋がる訳でして)


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CNo.EX14 見た事無きデッキvs火野海音その2

はい、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
最近ヴァーチャルコンソールver.のポケモン初代4作を衝動買いして配信待ちしてる瑞田です。


今回は非常に遅くなりましたがコラボ編を投稿いたします。

遅くなった理由はですね、単純に連続投稿にする予定だったからです。
でも、本編の方が執筆が遅れそうなのでこっちを小出しに投稿することにシフトチェンジしました。

いやー、リアルで言う1か月前にはこの話は完成してたんですが、ずっとお相手を待たせるのもいかがなものかと思いまして……非常に遅くなりましたが、投稿させていただきます!


「俺は蒼血鬼2体とゴブリンゾンビでオーバーレイ!

 

3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

全てを照らせ、“武神姫-アマテラス”!」

 

武神姫-アマテラスATK2600

 

「アマテラスの効果発動! オーバーレイユニットを1つ消費して、除外されてるモンスター……馬頭鬼を特殊召喚!」

 

馬頭鬼ATK1700

 

 これでまた馬頭鬼を再利用出来るし……何より次の展開に繋ぐことが出来る!

 

「さて、次はこいつだ! 馬頭鬼とゾンビマスターでオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

こい、その能力(ちから)を天に委ね、発揮せん! “No.85クレイジー・ボックス”!!」

 

No.85クレイジー・ボックスATK3000

 

 さてと、今回の運試しと行こうかな!

 

「クレイジー・ボックス……!?」

 

 ……やっぱり、No.に関して何か知ってるのかもな…………

 

「俺はクレイジー・ボックスのモンスター効果を発動! ダイスを1回振って、その時のダイス目によって効果が発揮される!!」

 

ダイス目(1d6)→2

 

「よし、来た。俺はデッキからカードを1枚ドロー!」

 

手札2→3

 

 おっと、ここで手札増強はありがたいな。

 

「俺は魔法カード“エクシーズ・トレジャー”発動! 場にいるエクシーズモンスターの数だけドロー出来る!」

 

 相手がなにもしなければ4枚ドロー出来るが…………どうだ?

 

「っ! ……仕方がない。その効果にチェーンしてコーラルの効果を発動! オーバーレイユニットを1つ使い自分フィールド上のバミューダ△を手札に戻す! 俺はリオを選択!」

 

BT-オーロラスター・コーラル ランク4 

魚族/エクシーズ/効果 A2400/D2200

レベル4×2

(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き発動。自分の「BT」モンスター1体を手札に戻しこのカードの攻撃力をエンドフェイズまで攻撃力を500ポイントアップする。この効果は相手ターンにも発動できる。

 

 っ……またバウンス、か…………通そう。何かまだありそうだ。

 

「……その効果に対して、此方からのチェーンは無い」

 

「だったらさらにトラップ発動! ”フィッシャー・チャージ”! コーラルをリリースしてアマテラスを破壊する!」

 

 ゲッ……そんな回避方法ありかよ…………! でも、お陰でこれが使える!!

 

「っ……だが、俺もただでは転ばないぜ? チェーン4に“積み上がる幸福”を発動だ!!」

 

「っ……! こっちのチェーンはもうない…………!」

 

「なら、逆順処理だ。まずは俺が2枚ドロー」

 

手札2→4

 

 結構チェーンが組めるし、ピン刺ししてたんだけど……意外に決まりやすいな、これ。

 

「そしてフィッシャー・チャージでアマテラスを破壊し、その後デッキから1枚ドローする」

 

 アマテラス、すまん……

 

「そしてリオが手札に戻るぜ」

 

「最後にエクシーズ・トレジャーの効果で場にいるエクシーズモンスターの数……2枚ドローだ」

 

「逆順処理終了後に俺もリオの効果でドローだ。コイツの効果はタイミングを逃さないからな」

 

大輔

手札4→6

 

火野

手札2→3→4→5

 

 ちょっと、予想外な事はあったけど……一応、予定通りに手札は増やせたな…………って言っても、クレイジー・ボックスの処理どうしようかな……あ、そっか。アイツで処理すれば良いんだ……プレイン・コートから更に準備もできるもの

 

「俺は墓地の馬頭鬼の効果発動。自身を除外して墓地の蒼血鬼を特殊召喚。さらに蒼血鬼の効果でクレイジー・ボックスのORUを墓地に送ってゾンビ・マスターを蘇生。ゾンビ・マスターの効果で手札のレオを墓地に送って墓地の蒼血鬼を特殊召喚。墓地に送ったレオの効果でデッキからエアレーを手札に」

 

 手札5→6(アンフィスバエナ・エアレー)

 

 とりあえず、次のターンの展開の為の布石は整ったし……すべてを壊して良いんじゃないかな?

 

「俺は蒼血鬼2体とゾンビ・マスターでオーバーレイ!

 

3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

 

全てを焦がす雷、電撃の速さで敵を焦がせ、“No.91サンダー・スパーク・ドラゴン”!!」

 

No.91サンダー・スパーク・ドラゴンATK2400

 

「このモンスターは……!」

 

「サンダー・スパークのモンスター効果! オーバーレイユニットを使って表側表示モンスターすべてを破壊する!」

 

「なっ……自分のモンスターだけしか破壊できないのに!?」

 

 確かに、破壊できるのは俺のモンスターだけども……展開のための補助はできる!

 

「俺は破壊したプレイン・コートのモンスター効果により、デッキからアバコーンウェイとツインヘッドイーグルを墓地に。そして墓地のユニコーンのモンスター効果で自身を除外し、墓地のプレイン・コートを効果を無効にして攻撃表示で特殊召喚!」

 

No.18紋章祖プレイン・コートATK2200(効果無効)

 

 さて、問題は展開をつづけるか否か……別に展開が続けれないわけじゃないんだが…………うん、ここは次のターンに備えて温存しておくか。

 

「バトル。プレイン・コートでセットモンスターを攻撃!」

 

 壁と言っても守備力2100が多い。それ以上だとやっぱりデメリットがあるものだ。それか……

 

「“BT-鏡の歌姫・ピスケ”のモンスター効果! 戦闘で破壊され墓地に送られたことにより、デッキから下級BTモンスターを特殊召喚する! 2体目のピスケを特殊召喚!」

 

 リクルーターだよな……本来なら削るべきなのだろうけど…………同名カードもサーチ出来るとなれば話は別だ。

 

「俺はバトルを終える。メイン2にカードを3枚セット、ターンエンド」

 

大輔LP3300

手札3(アンフィスバエナ・エアレー)

No.91サンダー・スパーク・ドラゴンATK2400

No.18紋章祖プレイン・コートATK2200

伏せカード

伏せカード

伏せカード



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CNo.EX15 見た事無きデッキvs火野海音その3

何だかんだでコラボを一応書き上げているので上げれるものは上げてまいります。



「俺のターン! 永続トラップ“デルタ・トルネード”を発動! さらにマジックカード“アイドルの休暇”! 自分フィールドのバミューダ△を手札に戻してデッキから2枚ドローする。ただしこの効果で手札に戻したカードはこのターン使用することができない。俺はピスケを手札に戻して2枚ドロー!」

 

 へぇ、そんなカードがあるんだな……

 

アイドルの休暇 通常魔法

「アイドルの休暇」は1ターンに1度しか使用できない

1:自分フィールド上の「BT」カード1枚を対象にして発動できる。そのカードを手札に戻してデッキから2枚ドローする。このターン自分はそのモンスター及びその同名モンスターを召喚・特殊召喚できず、効果を発動できない。

 

 なんと言うべきか……どこで止めるか迷うんだよな、これ…………ここ防いでも……って感じだし……ここはスルーしておくか。それにしても、さっき発動してた永続罠は一体……

 

「この瞬間! ”デルタ・トルネード”の効果を発動! 1ターンに1度、俺の場のバミューダ△が手札に戻った場合にフィールド上に魔法・罠を1枚破壊する! セットカードを1枚破壊!」

 

 なるほど……そういうパターンか……しかし、これは破壊されるカードがどれかによる、な…………

 

破壊カード→激流葬

 

 っと……激流葬か。まぁ……うん。微妙な引きだな…………

 

「チューナーモンスター“BT-気ぐるみ七変化・アルク”を召喚!」

 

「チューナー……やっぱり…………間違いない、な」

 

 相手の場に出てきたのはシンクロ召喚に必要なモンスター……チューナーモンスター。チューナーとシンクロモンスターに関しては、この世界ではまだ正式に販売が決まっていない。量産体制が整ってないからな。今、使えるのは俺と公式大会の成績優秀者だけなこの世界でこうも簡単にお披露目されるってのはどう見ても間違いなく別世界の人間、だな。コイツ……

 

「このカードの召喚に成功した時、墓地からレベル4以下のバミューダ△1体を効果を無効にして守備表示で特殊召喚できる! 甦れ! “BT-パールシスターズ・ペルル”!」

 

 レベル合計は……7、か。

 

「レベル4のペルルにレベル3のアルクをチューニング! あらゆる着ぐるみを着こなす名優を今こそ着ぐるみを脱ぎ捨て真の姿を現せ。シンクロ召喚! レベル7! “BT-気ぐるみアイドル・アルク”!」

 

BT-気ぐるみアイドル・アルクATK2500

 

「アルクの効果を発動! このカードのシンクロ召喚に成功した時、フィールド上のカードを1枚手札に戻して、エンドフェイズまで攻撃力を500アップさせる! 俺はプレイン・コートを選択!」

 

 っと……さすがにこれは通せない、な! いくらなんでも壁が減るのだけはゴメンだ!!

 

「させるかよ! リバースカード、オープン! “リ・バウンド”!」

 

「何っ!?」

 

 いやぁ、バウンスに弱いからな、俺のデッキは……ピン挿しに留めてるけど…………使い勝手は良好だよな…………って、言ってもこの世界じゃバウンスとか殆どしてこないし……ただのブラフにしかなってないから…………後で外そうかな……

 

「フィールドのカードが手札に戻す効果を相手が発動した時に発動! その効果を無効にして、相手の手札フィールドのカードを1枚墓地に送らせる! 俺はアルクを選択!」

 

 さてと、とりあえずのところは防げたけど……エクシーズモンスターの効果以外はもう止めれないのがちょっと不安材料……かな?

 

「まだだ! マジックカード“死者蘇生”! 墓地からBT-気ぐるみアイドル・アルクを特殊召喚!」

 

 まぁ、効果を無効にしただけだし……これは仕方ない、か。

 

「さらにこのカードはバミューダ△がフィールドから手札に戻ったターンに手札から特殊召喚できる!“BT-PRISMーS・コロ”を特殊召喚!そして“BT-ガールズロック・リオ”を再び特殊召喚!」

 

BT-PRISMーS・コロ DEF500

BT-ガールズ・ロック リオDEF1500

 

 安心と信頼のリオ、手札とフィールドを行ったり来たりと大忙しだな……

 

「ココは「PRISM」シンクロモンスターのシンクロ素材にする場合、レベルを1から3の中から好きな数字にできる! 俺はレベル7のアルクにレベル3となったココをチューニング!

 

巻き起こせ、可愛さの嵐! 乙女の輝き、煌めき、ときめき、シンクロ召喚!

 

レベル10! “BT-PRISMーP・ラブラドル”!」

 

ATK3200

 

 ……これは突っ込むべきなのか分からないが…………相手のデッキのモンスター群がとてつもなく女の子趣味なんだよなぁ…………男の子だよな? 俺が今相手をしているの…………

 

「”ラブラドル”の効果を発動! このカードのシンクロ召喚に成功した時、自分フィールドのバミューダ△を3枚まで選択して、手札に戻すことができる! 俺はリオを手札に戻す! さらにこの効果で手札に戻したカードの数に応じて効果を与える! ラブラチャージ!」

 

 っと……どんな効果が付与されたんだ…………?

 

「さらに手札に戻った”リオ”との効果も発動! リオの効果で1枚ドローする!」

 

 あ、うん、もう見慣れてしまったよ…………

 

「まだまだいくぞ! マジックカード! “ラブラチャージ”! 自分フィールドにラブラドルがいる時に発動できる! 自分の墓地からラブラドルのレベルの合計以下になるように墓地からバミューダ△を効果を無効にして特殊召喚する! 再び現れろ! BT-気ぐるみアイドル・アルク! BT-PRISMーS・コロ!」

 

アイドル・アルクATK2500

コロDEF500

 

「さらに! 墓地の”ラブラチャージ”の効果を発動! このカードを除外しすることでこのターン、俺の場のラブラドルは自身の効果で戻したカードの数を3枚とする!」

 

「…………は? いやいやいや!? 何それ、インチキ効果もいい加減にしろよっ!!」

 

「テイクオーバー5やエクシーズトレジャーを使っているお前が言うな!」

 

 これは、俺は突っ込んでも仕方ないと思うんだ。だってさ、1枚しか戻してないのに3枚戻したのと同じ扱いとか……ちょっと効果が酷すぎやしませんかねぇ……せめて墓地に送られたターンの間はこの効果を使えないとかにしておいてくれよ…………テイクオーバーはまさにそれだし、うん。しかも、デッキから墓地に送られただけだし……

 

「さっきも言った通りラブラドルは自身のカード効果で戻したカードの数に応じて効果を得る! 1枚以上は貫通効果、2枚以上は戦闘で破壊したモンスターの攻撃力か守備力のうちどちらか高い方の数値のダメージを相手に与える。そして3枚なら相手のカード効果を受けない。そしてラブラチャージの効果でこのターンに限りすべての効果を得る!」

 

 このターン中だけってのが幸いだけど……貫通・直火・効果耐性…………か。端からみたらめっちゃ強い攻撃型モンスターだよな…………

 

ラブラチャージ 通常魔法

1:自分フィールドに「ラブラドル」モンスター1体を対象に発動できる。選択したモンスターのレベルの合計以下になるように自分の墓地から「BT」モンスターを選択して特殊召喚できる。この効果で特殊召喚した「PRISM」モンスター以外の効果は無効となり、エクストラデッキのモンスターの召喚の素材にできず、エンドフェイズに手札に戻る。

2:のこのカードを除外して発動できる。このターン、自分フィールドの「BT-PRISMーP・ラブラドル」は1の効果で戻したカードの数を3枚としては扱う。

 

「バトル! ラブラドルでサンダー・スパークドラゴンに攻撃! ラブラブレイク!」

 

「防ぎたいけど……防げないんだよなぁ」

 

LP3300→2500

 

 俺の場に砂煙が立ち込める……俺のライフはラブラドルの効果が発動したら風前の灯火となるライフにまで削れてしまった…………

 

「ラブラドルの効果発動! 戦闘で破壊したモンスターの攻撃力、守備力のうちどちらか高い数値のダメージを与える! 後はアルクで攻撃すれば俺の……!?」

 

 もっとも、効果が発動したら……だけどな。

 

「なぜ、サンダー・スパークが破壊されてない!?」

 

「残念だったな。ナンバーズはナンバーズでないと破壊されない!」

 

 まさか、ここでこれが生きるとは思わなかったよな……

 

「なん……だと!?」

 

 やー、本当に命拾いした。うん。

 

「だがせめてダメージだけは与える! アルクでサンダー・スパークにもう一度攻撃!」

 

「ダメージは受けるが、破壊はされないぜ?」

 

大輔LP2500→2300

 

「メインフェイズ2。“強欲なウツボ”を発動! リオとピスケをデッキに戻して3枚ドローする。カードを3枚伏せて、エンドフェイズにラブラチャージの効果で蘇生させたアルクとココは手札に戻る。だがこの瞬間アルクの効果を発動! このカードがフィールドからデッキに戻った時に手札からバミューダ△1体を特殊召喚できる!“BT-マーメドアイドル・エリー”を特殊召喚! その後1枚ドローする! 俺はこれでターンエンドだ」

 

BT-マーメイドアイドル・エリーDEF2100

 

 

海音 LP4000 手札3 (BT-PRISMーS・コロ)

場 

BT-PRISMーP・ラブラドルATK3200

BT-マーメドアイドル・エリーDEF2100

伏せ 3

デルタ・トルネード

VS

大輔 LP2500 手札3(紋章獣アンフィスバエナ、紋章獣エアレー)

場 

No.91サンダー・スパーク・ドラゴン A2400

No.18紋章祖プレイン・コートA2200 ORU0 (効果無効)

伏せカード



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CNo.EX16 見た事無きデッキvs火野海音その4

予約投稿しておきました。今回でデュエルに決着が付きます。


「俺のターン、ドロー!」

 

 さぁて、どうしたもんかなぁ……一応、展開はできるし……決めに行くか?

 

「俺は魔法カード『高等紋章術』を発動! 墓地のアバコーンウェイと、ツインヘッドイーグルを特殊召喚し、この2体でエクシーズ召喚!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!

 

漆黒の闇から出でし反逆狙いし龍よ、その牙で敵を噛み千切れ! “ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン”!」

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK2500 ORU2

 

「ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンのモンスター効果! オーバーレイユニットを1つ使って相手フィールド上のレベル5以上のモンスターの攻撃力を半分にして、半分にした数値分だけこいつの攻撃力に加える。俺はラブラドルを選択! トリーズン・ディスチャージ!!」

 

「……」

 

BT-PRISMーP・ラブラドルATK3200→1600

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK2500→4100

 

「この効果は1ターン中の使用制限がない! よってもう1度使用!」

 

BT-PRISMーP・ラブラドルATK3200→1600

 

ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンATK2500→4100

 

 通った……? ダメージ軽減か攻撃を防ぐ効果でも持ち合わせてんのか……? でも、こっちも攻めないとだからな……!

 

「バトル! ダーク・リベリオンでラブラドルに攻撃! 反逆の……ライトニング、ディスオベイ!!」

 

「リバースカード“撤収命令”! 俺の場のすべてのモンスターを手札に戻す! ラブラドルは手札ではなくエクストラデッキに戻るがな。そしてデルタ・トルネードの効果発動! その伏せカードを破壊する!」

 

 おっと……まぁ、いい。紋章の記録が破壊されたのは……まぁ、まだいいかな?

 問題はあの残った2枚の伏せカード……あれが攻撃を防ぐカードだとすると少々厄介な事になる……防御札無いが攻める事の出来るチャンス…………攻めるか!

 

「だったら、直接攻撃だ!」

 

 ダーク・リベリオンの電撃を纏う牙が火野に直撃し、LPを削……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガキィィィン!

 

 …………れなかった!? 今、バリアを張っていたモンスターは…………

 

「無駄だ、エリーがフィールドから手札に戻ったターン、俺が受けるダメージは0となる!」

 

「なっ……!?」

 

 なんだよ、そのインチキ効果! 恐らくだけどアイツのデッキにはバウンスする為のカードがかなりあると思われる。つまりあのカードを何とかしない限りは…………それならば、取る方法は1つだけ……!

 

「バトル終了。メイン2に魔法カード“手札抹殺”を発動。互いに手札を全て捨てて同じ枚数ドローする……俺が墓地に送るのはお前も知っての通りエアレーとアンフィスバエナだ」

 

 これで、俺の手札の公開アドバンテージが元に戻るし、相手もエリーという防御札に加えてコロとかいうモンスターも失うことになる。相手の手札がその分強くなる可能性も同じカードをひく可能性もあるけど……今は小さな希望に俺はすがる!

 

火野の捨てたカード

・BT-PRISMーS・コロ

・BT-マーメドアイドル・エリー

・BT-プリティセレブ・シャルロット

・酸のラスト・マシン・ウィルス

 

 ……酸のラスト・マシン・ウィルス? あからさまに異質なメタカードが入ってるんだが……これは……火野が追ってる(?)奴と何か関係あるのかもな……

 

「「ドローッ!!」」

 

手札

大輔0→2

火野0→4

 

 ……とりあえずはこの2枚+αに希望を賭けるかな。まずはこっち!

 

「俺はサンダー・スパークとプレイン・コートを守備表示にしてカードを1枚セット、魔法カードエクシーズ・トレジャーを発動!」

 

 とりあえずドローカードで良さそうなのが引ければ……

 

「悪いが今回もドローする数は減らさせてもらうぞ!トラップ発動!<エクシーズ・ユニバース>!」

 

「そのカードは!?」

 

 それは想定外すぎる……

 

「このカードはフィールド上のエクシーズモンスター2体を墓地に送りその2体のランクの合計が同じか1つ下のエクシーズモンスター1体を特殊召喚する!俺はダーク・リベリオンとサンダー・スパーク・ドラゴンを墓地に送る!」

 

 リベリオンはこのターンで攻撃力元に戻るから良いけど……ドローが1枚減るのは残念だ……

 

「墓地に送ったランクの合計は8!よって俺はランク7の<BT-ステージストリーム・イオリ>を特殊召喚する!その後”エクシーズ・ユニバース”をイオリのオーバーレイユニットにする!これで場のエクシーズモンスターの数が減ってことでドローできる数も2枚に減る!」

 

「デッキから2枚ドローする……」

 

 う、ここでこのカードか……流石に1枚は腐りそうだけど……伏せておくか。

 

「俺は手札を2枚伏せてターンエンドだ」

 

「エンドフェイズに速攻魔法!<ツインツイスター>!手札を1枚捨てて、フィールド上の魔法・罠を破壊する!破壊するのはデッキ側の2枚だ!」

 

捨てたカード

・デルタ・ブラスト

 

破壊したカード

・紋章変換

・紋章の記録

 

 あ、これは……

 

大輔LP2300

手札0

No.18紋章祖プレイン・コートDEF2200(効果無効)

伏せカード

 

「俺のターン!マジックカード<サルベージ>を発動!墓地から攻撃力1500以下の水属性モンスターを手札に戻す!俺は”ペルル”と”アルク”を手札に加える。さらにマジックカード<アンコール・ライブ>!墓地からバミューダ△1体を特殊召喚する!甦れ!<BT-パールシスターズ・ペルラ>! さらに俺の場にペルラがいるため<BT-パールシスターズ・ペルル>を特殊召喚できる!」

 

「レベル4のモンスターが2体……さっきはコーラルと言うモンスターだったが……」

 

「俺はレベル4のペルラとペルルでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイ!碧海のおてんば小妖精!最高のハッピーをあなたに!現れろ、ランク4! <BT-トップアイドル・パシフィカ>!」

 

BT-トップアイドル・パシフィカATK2300

 

 あぁ、なるほど。さっきからうっすらと見えていた精霊はこいつか……

 

「パシフィカの攻撃力は自身のオーバーレイユニット1枚に付き攻撃力を100ポイントアップする!」

 

BT-トップアイドル・パシフィカ A2300→2500

 

「さらに俺の場にパシフィカが存在する時、<BT-お日さまの友達 マルッカ>を特殊召喚できる!」

 

これで準備は整った

 

「いくぞ!”イオリ”の効果を発動!1ターンに1度、オーバーレイユニットを1つ使い、自分フィールド上のカードを手札に戻す!俺はマルッカを選択!」

 

BT-Duo ステージストリーム・イオリ レベル7 水

魚族/エクシーズ/効果  A2000/D2500

「BT」レベル7×2

1:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、自分フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを持ち主の手札に戻す。この効果で戻したカードが「BT」カードだった場合、デッキから戻したカードと同名カードを2枚まで選択して手札に加える事ができる。この効果は相手ターンでも発動できる。

2:このカードの攻撃力は、手札の数×300アップする。

 

「また自軍モンスターのバウンス効果……今度は一体……」

 

「そしてこの効果で戻したカードとがバミューダ△だった場合、デッキから同名カードを1枚手札に加える!」

 

BT-お日さまの友達 マルッカ レベル4 水

魚族/効果 A1000/D1900

「お日さまの友達 マルッカ」の1の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできない。

1:自分フィールドに「パシフィカ」Xモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。

2:フィールド上に存在するこのカードがカード効果で手札に戻った場合に発動できる。エクストラデッキまたは墓地から「パシフィカ」モンスター1枚まで(0枚でも可)選んで自分フィールドのXモンスター1体のX素材にできる。その後、自分フィールドとXモンスターのX素材に「パシフィカ」カードが3種類以上存在する場合、デッキから1枚ドローして、自分フィールドのモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズまで500アップする。

 

「さらに手札に戻った”マルッカ”の効果発動!このカードが手札に戻った場合、エクストラデッキからパシフィカモンスター1枚を自分フィールド上のパシフィカのオーバーレイユニットにする!俺はエクストラデッキから”BT-プラネットアイドル・パシフィカ”をパシフィカのオーバーレイユニットにする!」

 

BT-トップアイドル・パシフィカ ORU2→3 A2500→2600

 

「それだけじゃない!永続トラップ<デルタ・トルネード>の効果でお前の最後の伏せカードも破壊だ!」

 

「やっぱ、ミラフォは入れるべきじゃなかったか……発動できさえしねぇ……」

 

「”パシフィカ”の効果発動!1ターンに1度墓地のバミューダ△をこのカードのオーバーレイユニットにする!俺はコーラルをオーバーレイユニットにする!その後デッキから1枚ドローして、手札1枚をデッキの1番下に置く」

 

BT-トップアイドル・パシフィカ ORU3→4 A2600→2700

 

「俺は<お日さまの友達 マルッカ>を再び召喚!そして墓地のトラップカード<デルタ・ブラスト>の効果発動!」

 

「このカードを除外して、フィールド上のバミューダ△1体を手札に戻す!俺は再び”マルッカ”を手札に戻す!そして”マルッカ”の効果が再び発動!エクストラデッキから”BT-エターナルアイドル・パシフィカ”をパシフィカのオーバーレイユニットにする!」

 

BT-トップアイドル・パシフィカ ORU4→5 A2700→2800

 

「バトルだ!パシフィカで効果の無効になったプレインコートに攻撃!いくらナンバーズ以外との戦闘で破壊されないと言っても効果が無効になっていたら意味が無い!くらえ!プリズム・スプラッシュ!」

 

「プレイン・コートのモンスター効果で……レオとアバコーンウェイを墓地に送る。そして、レオの効果で紋章獣バシリスクを手札に加える……とりあえず、攻撃は終わった、か……?」

 

「まだバトルフェイズは終了してないぜ!”パシフィカ”の効果を発動!バトルで相手モンスターを破壊した時、オーバーレイユニットを5つ使って効果発動!」

 

「オーバーレイユニットを5つも使うのか……!」

 

「デッキからバミューダ△3体まで殊召喚できる!ちなみにレベル制限はない!現れろ!<BT-プリンセス・レナ>!<BT-ベルベットボイス・レインディア>!<BT-トップアイドル・リヴィエール>!」

 

「……負け、か」

 

「トドメだ!レインディアでダイレクトアタック!ディープ・テンプテーション!」

 

LP2400→0



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CNo.EX17 アイドルとなりし人魚の使い手との話し合い

「(さてと、デュエルもしたことだしそろそろダン達のところに合流したいのだけど場所は分かったか?)」

 

『はい、デュエル中に調べていましたから場所は特定できましたよ』

 

「(そうか)さてと、デュエルも終った事だし俺はそろそろ行くぞ」

 

 デュエルが終わり海音は戦った大輔にそう言ってこの場を立ち去ろうとした……が

 

「待ってくれ!」

 

 大輔は海音を呼び止めた。海音は少し疑問を持ちながらも大輔に問い掛けた。

 

「まだ何かあるのか?」

 

「お前のデッキにメタカードが入ってたが、何を追っているんだ? もしよかったら色々教えて欲しいんだが」

 

「(メタカードって何かあったっけ? ……あっそういえば酸のラスト・マシン・ウィルスがあったな。あれは対古代機械対策として入れていたなそういば)」

 

 海音は大輔が言っているカードの事を分かると少し考えた。

 

「(どうするパシフィカ? あの時は必要最小限しか説明しなかったがこれ以上下手な情報を言わない方がいいかな?)」

 

『私としてはそうしたほうが良いかもしれませんが、それで納得するとも思いませんけどね……』

 

「(だよな。仕方がない……)」

 

 海音は今現在自分自身が関わっている事について大輔に説明した。それを聞いた大輔は驚きはしたが納得したように小さく頷いた。

 

「そうか、そんなことがあったんだな……」

 

「ああ。と言ってもお前とはもう関わらないと思うから大丈夫だとは思うぞ」

 

 大輔のつぶやきに海音は苦笑いをしつつそう返す。

 

「まあ、こっちで何かあったら俺や他のメンバーがいるからな。何とかするよ」

 

 大輔は笑って言うと海音もその様子に何故かは分からないが安心感を得ていた。

 

「そうならないためにも俺達もがんばなきゃな」

 

「そう言えば、さっきからお前の傍にいるのは……さっき出てきたパシフィカと言うやつか?」

 

『えっ! 私の事が見えるのですか!?』

 

 大輔の問い掛けに思わずパシフィカは驚きの表情になる。

 

「お前はパシフィカのことが見えるのか?」

 

「まあな。俺の方もカードの精霊……みたいなやついるからな。今はちょっと諸事情でここにはいないが」

 

「(なるほどな。そう言うタイプの人間か……)そうか、なら改めて紹介するよ。こいつは俺の相棒のパシフィカだ」

 

『初めまして、パシフィカです』

 

 そう言ってパシフィカは大輔に挨拶をした。

 

「宜しく。それにしても、見たことないデッキ群だったが……」

 

 大輔はそう呟き、何か考えていたようだったが、すぐに軽く頷けば

 

「うん、まあ……こっちの世界にも、アニメオリカやら漫画オリカとか色々あるからな。世界が違えばカードが違っていてもおかしくないな」

 

「そ、そうか」

 

 そう笑っている様子に海音は苦笑いするしかなかった。すると、大輔は何かを思案していたようだったが、頷くと海音にこう告げた。

 

「まあ、俺から言えることがあるとすれば……無理や深追いはするな、かな?」

 

「(なんだ、気付いてくれたのか)まっ、そんなところかな?」

 

 軽い返しに大輔は表に出さなかったが内心では色々思案していた。

 

「(そんなところ? 俺は心配をしていたんだが……それは杞憂だとでも言いたいのか? それとも、俺のことを言ってるのか? はたまた何か別の意図でもあるのか……?)」

 

 そうやって大輔が思案していると海音はポリポリと頬を掻くと

 

「なぁ、そろそろいいか? 俺も仲間と合流したいし……」

 

「あぁ、すまなかったな……また会えるといいな」

 

「気が向いたら今度は仲間を連れてくるよ」

 

 最後に軽くそう言葉を交わすと二人は背を向け合い、互いに目的に向かって歩き出した。



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