問題児達と英雄神が異世界から来るそうですよ。 <更新停止> (丘の麓で本を読む人)
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主人公設定

初投稿なので追々設定を追加するかもしれないのでたまに設定を見返してください。


主人公:永神(えいがみ)(じん)

 

能力(fate/extra引用)

コードキャスト(道具を召喚して、その恩恵を受ける技)

 

生徒会長の腕章

ギフトが、一定時間使用不可能になる。

 

遠見の水晶玉

半径数キロメートルの地理を理解する。

 

強化スパイク

自信の移動速度を急速に高める。

 

空気撃ちの太刀

刀を召喚して、その刀で斬撃を飛ばす。

その刀で相手を斬ることも可能。

 

破邪刀

当てた相手を一定時間動けなくする刀。

 

古びた神刀

自信の筋力を著しく高める。

 

身代りの護符

自信の耐久力を著しく高める。

 

純銀のアンクレット

自信の魔力を著しく高める。

サーヴァントを使役際に魔力を必要とする。

 

アトラスの悪魔

相手の攻撃を一定時間無効化にする。

天女の鈴

死んでから一定時間の者を生き返らせる。

 

癒しの香木

対象の状態異常を全て直す。

 

麒麟のマント

対象の傷を完全に治癒する。

 

サーヴァント(この作品では英雄の霊を憑依、又は召喚して扱う。※主なサーヴァントの説明のみを記入してあります。他は後で増やすかもしれません)

 

種族:騎士王<セイバー>(女)

名前:ネロ・クラウディウス

 

花散る天幕

(ロサ・イクトゥス)

セイバーが主に使う攻撃手段である。

 

喝采は剣戟の如く

(グラディサヌス・ブラウセルン)

先のと同様にセイバーが使う攻撃(三連撃技)である。

 

童女謳う華の帝政

(ラウス・セント・クラウディウス)

セイバーの最も強い攻撃で、

 

招き蕩う黄金劇場

(アエストゥス・ドムス・アウレア)

黄金の劇場を召喚する。

コレがある間はセイバーは強化され、相手は弱体化する技。

 

「我が才を見よ! 万雷の喝采を聞け! インペリウムの誉れをここに!

    咲き誇る花のごとく……開け! 黄金の劇場よ!」

 

種族:呪術使い<キャスター>(女)

名前:玉藻の前

 

呪相(炎天・氷天・密天)

キャスターが使う五行を用いた技

 

常世咲き裂く大殺界

(ヒガンバナセッショウセキ)

呪術を用いて相手を呪い、状態異常にする技。

 

呪法・玉天崩

キャスター唯一の物理攻撃で、相手に向かって飛び蹴りを当てる。

 

水天日光天照八野鎮石

(すいてんにっこうあまてらすやのしずいし)

発動中は地脈をの魔力を使い、強力な術をほぼ無限に行使する。

 

「ここは我が国、神の国 水は潤い、実り豊かな中津国 国が空に水注ぎ、高天巡り、黄泉巡り 巡り巡りて水天日光 我が照らす、豊葦原瑞穂の国 八尋の輪に輪を掛けて、これぞ九重天照 水天日光天照八野鎮石」

 

種族:弓兵<アーチャー>(男)

名前:エミヤ

 

赤原猟犬

(フルンディング)

相手に当たるまでその相手を追跡し続ける矢を放つ技。

 

熾天覆う七つの円環

(ロー・アイアス)

七つの花弁を持つ盾を作る技。

この盾はどんな攻撃をも通さない。

 

偽・螺旋剣

(カラドボルグⅡ)

直線方向にある全ての障害を破壊して進む矢を放つ技。

 

永久に遥か黄金の剣

(エクスカリバー・イマージュ)

アーチャーの最も強い攻撃で、エクスカリバーと同等の強力な剣を作り振るう技。

 

無限の剣製

(アンリミテッド・ブレイドワークス)

剣の丘を召喚して、そこにいる間は武器をほぼ無限に生産できる。

 

「I am the bone of my sword.

体は剣で出来ている

Steel is my body, and fire is my blood

血潮は鉄で、心は硝子

I have created over a thousand blades.

幾たびの戦場を越えて不敗

Unknown to Death.

ただ一度の敗走もなく

Nor known to Life.

ただ一度の理解もされない

Have withstood pain to create many weapons.

彼の者は常に独り 剣の丘で勝利に酔う

Yet, those hands will never hold anything.

故に、生涯に意味はなく

So as I pray, unlimited blade works.

その体は、きっと剣で出来ていた」

 

 

種族:なし (男)

名前:ギルガメッシュ

 

天の鎖

(エルキドゥ)

相手を拘束する技。

相手は一定時間完全に行動不能になる。

 

王の財宝

(ゲート・オブ・バビロン)

ギルガメッシュが持つ宝物庫より、原初の宝具を相手に向かって大量に飛ばす技。

 

乖離剣・エア

ギルガメッシュしか持たない特殊な武器で、3つの円柱がバラバラに横回転する構造になっている。

これを振るって相手をなぎ倒す。

 

天地乖離す開闢の星

(エヌマ・エリシュ)

天と地を別つ強力無悲な絶対の攻撃で、当たった物は全て消え去る。

 

「原初を語る。元素は混ざり、固まり、万象織り成す星を生む。

死して拝せよ――天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)!!!」

 

あと、狂戦士<バーサーカー>・槍兵<ランサー>・乗り手<ライダー>・暗殺者<アサシン>等が種族としてある。



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第一話

初めて物語を書くので間違いが多いかもしれません。


ここは何処だろうか?

確か僕は今日は学校に行くために歩いていたら意識が突然遠のいてここにいたと。

うん、全く分からん。

 

そんな時に突然後ろに人の気配がしたと思ったら

 

?「すいませんでした!」

 

何故かもの凄い勢いで土下座された。

白髪の幼女?のような人だ

 

迅「えっと、君は誰かな?」

 

神「私は神です。」

 

迅「はぁ!?」

 

うん、突然「神です。」何て言われて理解する方が難しいよね。

 

迅「まず現状を教えてくれないかな?」

 

神「実はちょっとした間違いで君を死なせてしまったんです。本当にごめんなさい。」

 

迅「マジで!?」

 

うーん死んだと言われても実感がわかないなぁ。

 

神「なので代わりに好きな能力を持って好きな世界に行くことができる。」

 

迅「うん、分かった。」

 

ここはこう言うのが打倒だろう。

 

神「では、どんな能力にするかを3つ決めてくれ。」

 

どうしよっかなぁ

よし!fate/に関するものにしよう。

 

迅「じゃあ、

 

『fate/extraのコードキャスト全て』

『fate/extraのサーヴァントの能力全て』

もうひとつは適当で」

 

神「それでよいのだな。」

 

迅「ああ。」

 

神「では、その能力は行く世界が決まったらその世界で使える様にしておく。」

 

迅「それでいいよ。」

 

神「それで、行く世界は決めておるのか?」

 

迅「ああ。『問題児達が異世界から来るそうですよ!』の世界で!」

 

神「その世界良いのか?」

 

迅「その世界なら退屈することが無さそうだからな。」

 

神「それでは『問題児達が異世界から来るそうですよ!』の世界にお主を飛ばすぞ。」

 

迅「分かった」

 

神「では、この手紙を開いてくれ」

 

迅「?分かったけどなんで」

 

神「開けば分かる。」

 

その手紙にはこう書いてあった。

 

――『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。

 

その才能を試すことを望むならば、

 

己の家族を、 友人を、財産を、世界の全てを捨 て、

 

我らの【箱庭】に来られたし』―

 

 

それを見た瞬間視界がまわった。

そして

「わっ!?」「きゃっ?!」

「えっ!?」「にゃっ?!」「うわぁー!」

 

少しばかりの悲鳴が木霊する。

彼らの四人+一匹の目の前に広がっていたのは、完全無欠に異世界だった。

 

辺りの風景はまるっと切り替わり、見たことのないような風景が広がっていた。

今の時代コンクリートジャングルの多い町中でこれだけの自然を見たことのある者がどれだけいるだろうか。

青々と生い茂る草木に静かに流れる小川。

その向こうには栄えているであろう近未来的な街が存在している。

好奇心を揺さぶられる光景に両手放しで喜びたいのだが、そんな余裕はない。

何故ならば――

 

――俺たちは上空4000mからのパラシュート無しスカイダイビングをしているのだから。

 

迅「めちゃくちゃ怖えぇぇぇ!」

想像異常に異世界への移動は怖いものだと思った。」

 

一瞬の内に着水。湖には4つの水柱と1つの小さな水柱がたてられた。

 

湖から自力であがった俺たちは、というか問題児たちは、口々に文句を言い始める。

 

?「し、信じられないわ!まさか問答無用で 引き摺り込んだ挙句、空に放り出すなんて!」

 

?「右に同じだクソッタレ。

場合によっちゃその場でゲームオーバーだぜコレ。

石の中 に呼び出された方がまだ親切だ。」

 

?「石の中じゃ動けないでしょ」

 

?「俺は問題ない」

 

?「そう、身勝手ね」

 

?「此処.........どこだろう?」

 

?「さあな。まあ、世界の果てっぽいものが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃねえ か?」

 

どうしてこうも皆は落ち着いていられるのかなぁと、どうしても思ってしまう。

 

服から水を絞り終えたのか、十六夜が髪をかきあげ俺たちの方を向いて喋り始めた。

 

?「まず間違いはないだろうが…オマエらにもあの変な手紙が?」

 

飛「えぇ、そうよ。だけどまずその【オマエ】って呼び方やめてくださる?私は【久遠 飛鳥

くどう あすか

】よ」

 

飛鳥は十六夜にそういうと、今度は座って猫を拭いている少女に視線を向けた。

 

飛「そちらの猫を抱えている貴女は?」

 

耀「…【春日部 耀

かすかべ よう

】。以下同文」

 

飛「そう、よろしく春日部さん。そこの野蛮で凶暴そうな貴方は?」

 

ん~……散々な言われ方だなぁ……

俺ならキレる自信があるね。

 

十「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な【逆廻 十六夜

さかまき いざよい

】です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので、

用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢様?」

 

飛「そう。取扱説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜君」

 

十「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」

 

十六夜はそういうと、俺の方を見た。

確かに自己紹介は大切だよな。

十「そこのあんたは?」

 

迅「英神 迅 唯の一般人だ出来れば宜しくしていただきたい」

 

しばらくして十六夜が苛立たしげに喋り始めた。

「……で、呼びたされたのはいいけどなんで誰もいねえんだよ?

この状況だと誰か説明する奴ぐらいいるんじゃねえか?」

 

「そうね。何の説明もないままでは動きようがないもの」

 

「……。この状況に対して落ち着きすぎているのもどうかと思うけど……」

 

「まぁ、仕方がないんじゃないかな?」

 

すると、十六夜はしばらくためたあとに

「――仕方がねえな。こうなったらそこに隠れているやつにでも話を聞くか?」

少し大きめな声でそういった。

 

「なんだ貴方も気づいていたの?」

 

「当然。かくれんぼじゃ負けなしだぜ?春日部と英神も気づいていたんだろ?」

 

「……風上に立たれたら嫌でもわかる」

 

「諸事情でね。」

 

「へぇ……おもしれぇなお前……」

目の笑っていない十六夜。

まさか、ターゲットにされちゃったかな?

 

そんななか気配の主――黒ウサギがでてきた。

 

「や、やだなあ御四人様。

そんなら狼みたいに怖い顔で見られると黒ウサギはしんじゃいますよ?ええ、ええ、古来より孤独 と狼はウサギの天敵でございます。

そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここは一つ 穏便にお話を聞いていただけたら嬉しいでございますョ?」

 

「断る」

 

「却下」

 

「お断りします」

 

「話は手短に」

 

「あっは、取りつくシマもないですね♪」

 

バンザーイ、と降参のポーズを取る黒ウサギ。

しかし、黒ウサギの目は俺たちを値踏みするかのようにしていたのを俺は見逃さなかった。

 

そんな中で春日部さんは黒ウサギに近づいて行き、その頭についているウサギ耳を掴むと力一杯引っ張った。

 

「えい」

 

「フギャ!」

気の抜けたようなしかし、切実な黒ウサギの悲鳴があがった。

 

「ちょ、ちょっとお待ちを! 触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか!?」

黒ウサギは自らの耳を護るように手をあげると春日部さんに問い掛けた。

 

「好奇心の為せる業」

 

「自由にも程があります!」

黒ウサギは今度は俺に視線を向けると必死の表情で言った。

 

「どうか……どうかお助け下さい!!」

 

まぁ悪いことした訳じゃないし助けるかな

 

「春日部さん、その変にしときなよ。

まず、話を聞くのが先だろ。」

 

「分かった。」

そう言って春日部さんは黒うさぎから離れた。

 

「ありがとうございます。

それではいいですか、御四人様。定例文で言いますよ?言いm「さっさと言え」……ようこそ、【箱庭の世界】へ!

我々は御四人様にギフトを、与えられた者達をさだけが参加できる【ギフトゲーム】への参加資格をプレゼンさせて頂こうかと召喚いたしました!」

 

「ギフトゲーム?」

 

「そうです!既に気づいていらっしゃるでしょうが、御四人様は皆、普通の人間ではございません!

その特異な力は様々な修羅神仏から、悪魔から、精霊から、星から与えられた恩恵なのでございます。【ギフト ゲーム】はその【恩恵】を用いて競い合うためのゲーム。そしてこの箱庭の世界は強大な力を持つギフト保持者がオモシロオカシク生活できる為に作られたステージなのでございますよ!」

 

大げさに両手を広げ、俺たちに説明していく黒ウサギ。

飛鳥はその説明に対して質問するために手をあげていた。

 

「まず、初歩的な質問からしていい?

貴方の言う【我々】とは貴女を含めた誰かなの?」

 

「Yes!異世界から呼び出されたギフト保持者は箱庭で生活するにあたって、数多とある【コミュニティ】に属していただきます♪」

 

「嫌だね」

 

十六夜はコンマ数秒で拒否を口にした。

 

「属していただきます!!!

そして【ギフトゲーム】の勝者はゲームの【主催者】が提示した賞品をゲットできるというとってもシンプルな構造となっております」

 

「………【主催者】って誰?」

 

「様々ですね。暇を持て余した修羅神仏が人を試すための試練と称して開催されるゲームもあれば、コミュニティの力を誇示するために独自開発するグループもございます。

特徴として、前者は自由参加が多いですが【主催者】が修羅神仏なだけあって凶悪かつ難解なものが多く、命の危険もあるでしょう。

しかし、見返りはおおきいです。【主催者】次第ですが、新たな【恩恵】を手にすることも夢ではありません。

後者は参加のためにチップを用意する必要があります。参加者が敗退すればそれらは【主催者】のコミュニティに寄贈されるシステムです」

 

「後者は結構俗物ね……チップには何を?」

 

「それも様々ですね。金品、土地、利権、 名誉、人間、……そしてギフトを掛け合うこ とも可能でしょう。ただし、ギフトを掛けた戦いに負ければ当然ご自身の才能も失われるのであしからず」

 

黒ウサギはその笑みのなかに黒さを混ぜる。

これは俺たちを怖がらせようとしているのだろうか?

もしそうならあまりにもお粗末過ぎる。

 

飛鳥はその持ち前の挑発的な声音で黒ウサギに質問をする。

 

「そう。なら最後に一つだけ質問させてもらってもいいかしら?」

 

「どうぞどうぞ♪」

 

「ゲームはどうやったらは始められるの?」

 

「コミュニティ同士のゲームを除けば、それぞれの期日内に登録していただければOK!商店街でも商店が小規模のゲームを開催しているのでよかったら参加して行ってくださいな」

 

「………つまり【ギフトゲーム】はこの世界の法そのもの、と考えてもいいのかしら?」

 

案外鋭い飛鳥の問いに黒ウサギは感心したかのような声をあげてまた喋り出す。

 

「ふふん?なかなか鋭いですね。

しかし、それは八割正解、二割間違いです。我々の世界でも強盗や窃盗は禁止ですし、金品による物々交換も存在します。

……が、しかし! 【ギフトゲーム】の本質は全く逆!!一方の勝者だけが全てを手にするシステムです。

店頭に置かれている賞品も、店側が提示したゲームやクリアすればタダで手に入れることも可能ということですね」

 

「そう。なかなか野蛮ね」

 

「ごもっとも。

しかし、【主催者】は全て自己責任でゲームを開催しております。

つまり奪われるのが嫌な腰ぬけは初めからゲー ムに参加しなければいいだけの話でございます」

 

そう告げると黒ウサギは一枚の封書を取り出した。

 

「さて、皆さんの召喚を依頼した黒ウサギ には、箱庭の世界における全ての質問に答える義務がございます。

……が、それら全てを語るには少々お時間がかかるでしょう。 新たな同士候補である皆さんを何時までと 野外に出しておくのは忍びない……。

ここから 先は我らのコミュニティでお話させていただきたいのですが………よろしいですか?」

 

「……待てよ、俺がまだ質問してないだろ?」

 

今まで清聴していた十六夜が黒ウサギに向かって真剣な顔で話しかけた。

 

「……どんな質問でしょうか?ルールですか?それともゲームそのものですか?」

 

「そんなのはどうでもいい。

俺が聞きたいことは一つ。

――この世界は面白いか?」

 

十六夜の言葉に俺を含む全員が黒ウサギを見詰め次の言葉に耳を傾けた。

 

「――Yes。【ギフトゲーム】は人を超えたものたちだけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界より格段に面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」

 

黒ウサギは目を輝かせ楽しそうにそして嬉しそうに自信満々で答えた。

 

 



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第二話

黒ウサギたちと共にコミュニティへ向かう途中で、俺は十六夜に声を掛けられた。

 

「なぁ迅。今から世界の果てに行こうと思ってるんだけど一緒に行かねぇか。」

 

「う~ん……まぁ、世界の果てには興味があるから行こうかな」

 

「よし来た!!やっぱりそうこなくっちゃな!!」

 

そう言って十六夜は走り出した。

 

「move_speed()」

 

そして、僕も強化スパイクを起動させて走り始めた。

 

十六夜と夜鶴が世界の果てに向かってしばらくたった頃。

残った飛鳥と春日部、黒ウサギは都市の外壁まで辿り着いていた。

入り口には、一人の少年が座っており、それを見た黒ウサギは耳をピンとたてて走り寄って行った。

 

「ジン坊っちゃ~ん!!新しい方を連れて参りましたよ~!」

 

近づいて来る黒ウサギに笑顔を向ける少年は後ろにいる二人を見ると、待っていましたと言わんばかりに声を掛けた。

「お帰り黒ウサギ。そちらの女性二人が?」

 

「はい!こちらの御四人様が……」

クルリと後ろを振り向いた黒ウサギはそこにいるはずの存在が見当たらず、カチンと体を固めた。

 

「………え……?あれ?私の記憶に間違いが無ければもうお二方いませんでしたっけ?

ちょっと目つきが悪くて、かなり口が悪くて、全身から【俺問題児!】っ てオーラを放っている殿方と、真面目そうで何だか温和そうな【俺一般人!】な殿方が……」

 

「あぁ……十六夜君と英神さんのこと?

彼らなら『ちょっと世界の果てを見てくるぜ!』と言って駆け出して行ったわ。あっちの方に。

まぁ、英神さんは十六夜君に引き摺られていたけど……」

 

飛鳥はそう言い、遥か遠くに見える断崖絶壁を指差した。

 

「な、なんで止めてくれなかったんです かっ!?」

 

「だって『止めてくれるなよ』と言われたもの」

 

「ならどうして黒ウサギに教えてくれなかったのですかっ!?」

 

「……『黒ウサギには言うなよ』と言われたから」

 

「嘘です、絶対嘘です!実は面倒くさかっただけ でしょう皆様方!」

 

「「うん」」

 

ジンと呼ばれた少年が話を聞くと蒼白になって叫ぶ。

 

「た、大変です!世界の果てには野放しにされている幻獣が……」

 

「幻獣?」

 

「は、はい。ギフトを持った獣を指す言葉 で、出くわせば最後、とても人間では太刀打ち出来ません!」

 

「あら、それは残念。もう彼らははゲームオー バーなの?」

 

「……ゲーム参加前にゲームオーバー?……斬新?」

 

「冗談を言っている場合ではありませんっ!!!」

 

ジンは彼らの身を案じているのか、ことの重大さを必死に伝えようと声を張った。

 

「ハァ……ジン坊ちゃん。

申し訳ありませんが、御二方のご案内をお願いしても宜しいでしょうか?」

 

「分かったよ。黒ウサギはどうするの?」

 

「……問題児様方をを捕まえに参ります。

……事のついでに【箱庭の貴族】と謳われるこの黒ウサギを馬鹿にしたことを骨の髄まで後悔させてやりますのでっ!!」

 

そう言った黒ウサギの水色の綺麗な長髪は桃色に染まり、ウサギ耳をピンと立てた。

跳び上がった黒ウサギは外壁の傍にあった門柱に 水平に張り付くき、飛鳥たちを見た。

 

「一刻ほどで戻ります!

皆さんはゆっくりと素敵な箱庭ライフを御堪能ございませっ!!!」

 

黒ウサギは壁に亀裂が入るほどの力で跳びだして行った。

その速度は一瞬で飛鳥たちの視界から消える程だった。

 

「……。箱庭の兎は随分早く跳べるのね……。素直に感心するわ……」

 

「黒ウサギは箱庭の創始者の眷属。

力もそうですが、様々なギフトの他に特殊な権限 も持ち合わせた貴種です。

彼女なら余程の幻獣と出くわさない限り大丈夫だと思うのですが……」

 

黒ウサギの跳んで行った方角を心配そうな様子で見詰めるジン。

そんなジンに飛鳥は明るめの声で話し掛けた。

 

「……黒ウサギも堪能くださいと言っていたし、お言葉に甘えて先に箱庭に入るとしましょう。

エスコートは貴方がしてくださるのかしら?」

 

「え……あっ!はい!

僕はコミュニティのリーダーをしている【ジン=ラッセル】です。

齢十一になったばかりの若輩ですが宜しくお願いします。

所でお二方の名前をうかがっても宜しいでしょうか……?」

 

ジンはその歳の幼さを感じさせない丁寧な口調で自己紹介をした。

 

「久遠 飛鳥よ。そして、そこで猫を抱えているのが」

 

「……春日部 耀」

 

「……さ、それじゃあ箱庭に入りましょう。

まずはそうね。軽い食事でもしながら話を聞かせてくれると嬉しいわ」

 

飛鳥はそう言うと、ジン、耀を連れて箱庭の中に入って行った。

 

「なぁ十六夜」

 

「何だ?」

 

「俺とお前で別行動しないか?」

 

「ほぉう、それはまたどうして」

 

「俺は俺で面白そうなことを思い付いたからだよ」

 

「それは俺も着いていきたいが俺は世界の果てを見たいからな」

 

「よし!別行動するか!」

 

「そうしてくれると助かるよ

じゃあまたあとで」

 

こうして俺と十六夜は別行動となった。

 

実は何だかおかしな感じがしたから別行動をしょうと提案したのだが

 

その場所に近づいて来たころ突然地面が揺れた

 

「なっ!!」

 

そこには神々しい光を放つ女性がいた。

 

「お主は何者だ?」

 

と、声をかけられた

 

「名前を訪ねるときは自分から言うものじぁないんですかね」

 

「そうだったな我は

《大地の女神 レア》 だ」

 

とんでもないビッグネーム来ました!

 

「俺は一応一般人だと思っている

英神 迅だ」

 

「我は今とても退屈しておるのだよってギフトゲームをせぬか?」

 

とっても我が儘でした!

 

「別にギフトゲーム事態は受けてもいいが、ルールはどうするんだ?」

 

「ふむ、純粋な力勝負にせぬか?」

 

「OK それでいこうややこしいのになったら今は勝てる気がしないからな」

 

レアは何処からともなく光輝く羊皮紙を出した。

そこには【ギフトゲーム】の内容が書かれていた。

 

『ギフトゲーム名 【神の退屈しのぎ】

 

・プレイヤー一覧

英神 迅

 

・クリア条件

レアの降参又は、打倒。

 

・クリア方法

【力】でもってレアを倒す。

 

・敗北条件

降参か、プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。

 

宣誓

上記を尊重し、誇りと旗印とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

 

【ギリシア神】印』

 

「それでは始めるかの!」

 

 

 

 



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第三話

初めて戦闘を書きましたが上手く書けませんでした。


初めてだしセイバーを使ってみるかなぁ

 

「騎士王<セイバー>!」

 

そう言って俺は赤い腰下まである長いコートを身に纏った

 

「なんだ、それは!」

 

「う~ん、俺のギフトかなぁ」

 

「まぁ良い早くかかってくるのだ」

 

「せかさなくても行ってやるよ!

|花散る天幕|<ロサイクトゥス>」

 

俺は駆け出しながらレアを全力で斬りつけた

 

「なんだ!?その力は!」

 

そう言ったレアの体には深い切り傷が出来ていた

 

「唯のきりつけだよ

まさかこの程度で降参したりしないよね」

 

「少し出来るぐらいで調子にのるな!」

 

と言って大地を盛り上げて投げつけてきた

 

「あっぶねぇ!」

 

そして、俺はそれを全て切り裂いた

 

「こっちからも行くぞ!

|喝采は剣戟の如く|

<グラディサヌス・ブラウセルン> 」

 

と言いレアに三つの斬撃を放った

 

「そんなものっ効くか!」

 

と、地面から土の壁を出して防いだ

 

「時間かけるのも嫌だしなそろそろあれをつかうか!」

 

「我が才を見よ! 万雷の喝采を聞け! インペリウムの誉れをここに!

    咲き誇る花のごとく……開け! 黄金の劇場よ!」

 

俺は

|招き蕩う黄金劇場|

<アエストゥス・ドムス・アウレア>

を召喚した

 

「なっ!!力がでぬ!お主何をした!」

 

「唯の俺の技だよそして、次で最後だ!|童女謳う華の帝政|

<ラウス・セント・クラウディウス>」

 

これをまともに受てレアは倒れた

 

「ぐはぁ!まさかこんな小僧に負けるとは 勝ったお主には我の大地の恩恵をくれてやる!」

 

「サンキュー」

 

そして、俺は十六夜がいるであろう世界の果てまで走った。

 

着いたら、何か黒うさぎがすごく喜んでいた

 

「見てください!こんなに大きな【水樹の苗】を貰いましたよ!」

 

 

どうやら黒ウサギは十六夜が倒した蛇神の元へ行き、報酬を貰ってきたようだ。

 

「これでもう、他のコミュニティから水を買う必要もありません!みんな大助かりです!」

 

満面の笑みを浮かべながら黒ウサギは水樹の苗に頬ずりをしていた。

 

「よっ!」

 

「おっ用事は済んだのか?」

 

「ああ、そちらはお取り込みちゅうだったかな?」

 

「いやいや今からだよ」

 

すると、十六夜が喜びはしゃいでいる黒ウサギに話し掛けた。

 

「そう言えば1つ聞いても良いか?」

 

「どうぞどうぞ♪

今の黒ウサギは何でも答えますよ♪」

 

「……黒ウサギ、お前何か決定的な事をずっと俺たちに隠してるよな?

……お前はどうして俺達を呼び出す必要があったんだ?」

 

「そ、それは……い、十六夜さんたちにオモシロオカシク過ごして頂こうと……」

 

黒ウサギは冷や汗を流している。

心なしか少し体が震えているように見えた。

 

「……本当にそうか?

俺も初めは純粋な好意、 もしくは誰かの遊び心か何かだと思っていたんだよ。

……だがな、お前の態度はあまりにも必死すぎるんだよ」

 

何も答えずに黙ってしまう黒ウサギ。

十六夜はその姿を見て、更に話を進める。

 

「これは俺の勘だが、今、確信に変わった。

黒ウサギのコミュニティは弱小のチーム、もしくは訳あって衰退したコミュニティなんじゃねぇか?」

 

「…………」

 

「沈黙は是なりだぜ、黒ウサギ」

 

泣きそうな顔になった黒ウサギ。

返答を待つ十六夜。

そしてそれを眺め、話に耳を傾ける俺。

 

何とも奇妙な空気が流れ始めた。

 

黒ウサギはゆっくりと話し始めた。

 

「……十六夜さんの仰るとおり……私達のコミュニ ティは困窮に瀕しています」

 

俺と十六夜は静かに耳を傾け、黒ウサギの語る真実を聞く。

 

「先ほどお話ししたコミュニティとは、大小あれど一つの国のような存在なのです。

それ故に、活動する上で【名】と【旗印】を申告しなければなりません……」

 

「黒ウサギそれって【国旗】みたいなモノとして捉えて良いのかな?」

 

「俺もそうじゃないかと思ってたんだよ」

 

「YES。お二方の言う通りその多くは領土の誇示に使われます。

数年前まで私達の旗印は東区画のいたるところで掲げられ、その輝かしい栄光を誇っておりました……」

 

十六夜は眉をピクリと動かした。

おそらく、黒ウサギのコミュニティは弱小なコミュニティだろうと予想していたのだろう。

 

「……ですがある日……。

……私達は敵に回してはいけないものに目をつけられてしまいました……。

そして、 たった一夜にして……私たちのコミュニティは壊滅させられたのです……」

 

その言葉には、流石に衝撃を受けた。

箱根は確か莫大な大きさを誇っていた筈だ。

その中にある東区画に旗印を数々と掲げていた。

それは、かなりの強さそれこそ最強に近い所にいたはずだ。

それを一夜で壊滅……。

そんな恐ろしいことがあるものだろうか

 

「それで……?

その原因は何なんだ?そんだけ大きなコミュニティを一夜で壊滅させた原因ってのは……」

 

黒ウサギは意を決したかのように息を吸い込むと俺たちの目を見て言う。

 

「私達が目をつけられたもの……

それは、箱庭に起こる、最強最悪の天災―――――【魔王】です」

 

【魔王】。

それはどれ程の力があるのだろうか……。

横にいる十六夜なんて、目をキラキラと輝かせている。

 

「ま、マオウだと!!?

なんだそれ超格好良いじゃねえか!!!

箱庭にはそんな素敵ネームで呼ばれてる奴らがいるのかよ?!!!」

 

「え、えぇ…」

 

「十六夜……ちょっと落ち着きなよ……

黒ウサギが何とも言えないような顔をしてるよ?」

 

「ヤハハ、悪ぃな。つい【魔王】だなんて素敵ネームを聞いちまったからな」

 

頭を掻く十六夜。

黒ウサギは少し笑みを浮かべながら話を再開する。

まったく……十六夜も空気を読もうよ……。

 

 

 

「あははは……迅さんありがとうございます。

……しかし、十六夜さんが思い描いている【魔王】とは差異があるかと私は思います。

 

……【魔王】は【主催者権限

ホストマスター

】 という特権階級を持つ修羅神仏で、挑まれたら最後、誰もゲームを拒否することはできません」

 

拒否出来ない……。

それはどれだけ勝てないと分かっていても、どれだけ理不尽な報酬を要求されても断れないのか……。

俺は【魔王】に怒りを覚えた。

十六夜も眉をひそめていた。

 

「魔王の力は強大でした。

全力で向かい討ったのですが……結果は惨敗。

ギフトゲームに破れた私達のコミュニティは【名】と【旗印】を奪われ、【ノーネーム】となったのです……」

 

「……【名無し】って事か……」

 

「YES……現在中核をなす仲間達は1人も残っていません……。

ギフトゲームに参加できるのは現リーダーであるジン坊ちゃんと私、黒ウサギだけ……。

後の120人あまりは10歳以下の子供達ばかりなのですよ……」

 

それはかなり絶望的だ。

復興以前にその為の手段であるギフトゲームにすら参加出来ないのだから。

 

「じゃあ、オマエがゲームに参加すればいいじゃねえか黒ウサギ」

 

「……残念ですが、それもできません」

 

首を傾げる十六夜。

俺もそれは考えたのだが黒ウサギは無理だと言った。

何か特殊な理由があるのだろうか……。

 

「黒ウサギを含むウサギたちは皆、【審判権限

ジャッジマスター

】と呼ばれる権限を所持していることはご説明いたしましたよね?」

 

「……あぁ、目と耳が箱庭の中枢と繋がってるから、反則できないんだったか?」

 

「YES。

【 審判権限】を持つ者が審判を勤めるゲームでは【ルール違反=即敗北】となるため多くのゲームで必要とされています」

 

確かにそうだ。

もし、隠れた所でルール違反をされたら勝てるゲームも勝てなくなってしまう。

だから、黒ウサギたちのような特権を持った者が審判を勤めればルール違反は不可能となり、公平な、あくまで自分たちの力を持ってして行うゲームとなる筈だ。

まぁ、俺がいればルール違反なんて出来ないだろうけどな。

 

「ですが、【 審判権限】の所持者は代償として ある致命的な【縛り】がございます」

 

「「【縛り】??」」

 

「はい。

――ひとつ。『ギフトゲームの審判を勤めた日より15日間はゲームに参加できない。』

 

――ひとつ。『【主催者

ホスト

】側からの許可を取らねばゲームに参加できない。』

 

――ひとつ。『箱庭の外で行われているゲームには参加することが出来ない』」

 

それは現実的に考えるとほぼゲームの参加は不可能だろう。

だから、黒ウサギは審判の仕事を優先しているのだろう。

 

「黒ウサギの審判稼業はコミュニティで唯一の稼ぎでしたから……必然的にゲームに参加する機会も少なかったのです……」

 

それを聞いた十六夜はにっこりと笑って黒ウサギに言った。

 

「まさに崖っぷちだな!」

 

「ホントですね!」

 

「十六夜?!そんな軽く言っちゃ駄目だよ?!

それに黒ウサギも乗らないの!!」

 

いい笑顔で言われれば同じような笑顔で返す。そして次の瞬間には地獄のどん底のような空気を漂わせ凹んでいる。

そんな風になるなら、乗っちゃ駄目でしょ……

 

黒ウサギは目を閉じ何かを思い出すかのように喋り出した。

 

「……それでも、私たちは皆必死で生きています。

子供達は毎日遠くの川まで水を汲みに行き住む 所以外は作物すら根付かない死んだ土地だというのに……」

 

「へぇ……」

 

そこまで酷い状況に陥っているのか……。

俺と十六夜は黒ウサギから聞く状況を想像し、顔をしかめた。

そして十六夜は何か思い付いたのか黒ウサギにむかって言った。

 

「そんなに酷い状況なら、いっそのこと潰して新 しくコミュニティを造っちまえばいいんjy「そ、それは絶対駄目ですっ!」……」

 

黒ウサギは大事そうに腕に抱えていた【水樹の苗】を自分の横に置き、 勢いよく立ち上がる。

かなり必死な様子の黒ウサギに、俺の中で何かが動いた気がする。

十六夜も先程よりも真剣そうな顔をしている。

 

「……なんでだよ?」

 

「私達はっ!……仲間達が帰ってくる場所を守り たいのです!

そしていつの日にか、【魔王】から【名】と【旗印】を取り戻しコミュニ ティの再建を果たしたいのです!

そして、そのためには……」

 

俺と十六夜の座っている所に駆け寄ってくると必死な表情を浮かべ言葉を紡いでくる。

 

「十六夜さんや迅さんたちのような強力な力を持つプレイヤーに頼るほかありません!

お願いします!私達に力を貸してください!」

 

もはや泣きそうな……いや、少し泣いている黒ウサギ。

十六夜は顎に手をあてて少し考える。

 

「ふぅん……【魔王】を相手にコミュニティの再建か……」

 

頭を下げ、必死な様子で頼んでくる黒ウサギ。

俺から見るととても痛々しくそしてもうボロボロである。

そんな黒ウサギに十六夜は救いの手を伸ばす。

 

「……いいな、それ」

 

「え?」

 

一瞬呆けたような顔になる黒ウサギ。

 

「『え?』じゃねえよ、協力するって言ったんだ。

もっと喜べ黒ウサギ。むしろ発狂しろ」

 

「十六夜、自重しないと」

 

「ヤハハ。軽いジョークだ。

……それでだ。俺はお前に協力してやるぞ?」

 

「で、ですが……」

 

「【魔王】相手に【旗】と【誇り】を取り戻す。

あぁ……ソイツはとてもロマンがある。

協力する理由としては上等な部類だろ?」

 

十六夜はそういうと、黒ウサギにニヒルな笑みを向けた。

 

「まぁ、精々、期待してろよ黒ウサギ」

 

黒ウサギは、それを聞くとパァッと髪の色が緋色に変わっていく。

あぁ……黒ウサギってこうやって色が変わるのか……。

 

「ありがとう……ございます」

 

涙を目に溜めながら笑みを浮かべる黒ウサギ。

…なんか良い感じにまとまってるけどいい加減俺も入ろうかな?

 

「黒ウサギ俺も協力するよ」

 

「ふぇ……?ふぇぇっ?!!」

 

間の抜けた悲鳴のようなものをあげる黒ウサギ。

 

「どうしたの?まさか俺は協力しないと思ってたの?」

 

「俺だって今の話を聞いたら『はい、知りません頑張ってね』なんて言えるわけないでしょ?」

 

俺は薄い笑いをしながら十六夜に答えると真剣な顔で黒ウサギのほうを見詰めた。

 

「どうする黒ウサギ?

俺はコミュニティ再建には必要ない?」

 

俺は黒ウサギに右手を差し出して言葉を続ける。

「もし、必要ならこの手を取ってくれ」

 

「……必要無いわけないじゃないですかっ!!どうか黒ウサギたちを助けて下さいっ!!」

黒ウサギは、そういって俺の右手を力強く掴んだ。

 

「分かった…俺は全力で黒うさぎ達を助けるよ」

 

 



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