逆行者と灰色な七番が斬る (ユーベル)
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プロローグを斬るもしくは殴る

一部書き直しました。
逆行者は三名、タツミ、マイン、ブラートです。
TV版ENDから原作コミックと言う流れです。



こんな詩を知っているかい?

 

 

《人が次第に朽ちゆくように国もいずれは滅ぶーーーー。

 

千年栄えた帝都すらも今や腐敗し生き地獄。

 

人の形の魑魅魍魎が我が者顔で跋扈するーーーー。

 

天が裁けぬ悪を闇の中で始末するーーーー。

 

我等全員、殺し屋稼業ーーーー。》

 

 

これは殺し屋集団『ナイトレイド』詩った物だ。

 

ならばこの詩を知っているかい?

 

 

《その剣に斬れぬ悪は無い。

 

その銃に撃ち抜け無い悪は無い。

 

その者達は常に見ている。

 

その者達が斬るのは穀潰し。

 

その者達が撃つのは大罪人。

 

罪を認めぬ咎人には天誅を。

 

人の世の為悪を背負う。

 

荊に繋がれし神喰狼。

 

荊の瞳は何を見る?》

 

 

これはもう一つの殺し屋を詩った物だ。

 

その殺し屋の名は…………

 

『パノプティコン』。

 

荊に繋がれた咎人の殺し屋。

 

 

始めるとしよう…

 

改革と革命を…

 

 

 

 

 

 

 

――――幽界最深部、サイモンの部屋――――

ここは何処だ?

 

俺はシコウテイザーを止めて死んだはずじゃ?

 

そうだ!

 

アカメ!

 

革命軍はどうなったんだ?

 

〔起きたか、人間〕

 

〔どうやらお前達の言う革命とやらは成功したようだぞ〕

 

お前は誰なんだ!

 

〔俺か?〕

 

〔俺はサイモンだ〕

 

〔そしてここは生と死の狭間『幽界』〕

 

タツミ?

 

マイン!

 

何で此処に?

 

タツミ、ここはいったい?

 

〔丁度良いタイミングで目覚めたな〕

 

〔説明する手間が省ける〕

 

あんた誰よ!

 

〔改めて自己紹介だ〕

 

〔俺はサイモン〕

 

〔そしてここは生と死の狭間『幽界』、その最深部だ〕

 

〔此方の女はアリエス〕

 

〔そっちの男はチェーザレだ〕

 

あ、どうも

 

俺はタツミ、こっちはマインです

 

〔うむ、挨拶は大切だな〕

 

〔さて、本題に入ろう〕

 

〔何故お前達が此処に入るのか〕

 

〔まあ、俺の気紛れだ〕

 

〔わお、ぶっちゃけたネ〕

 

気紛れ?

 

〔そうだ〕

 

〔その気紛れ序でにお前達にチャンスをやろう〕

 

チャンスですって?

 

〔ああそうだ〕

 

〔過去に戻って一からやり直すチャンスだ〕

 

それって歴史を変えられるって事か!

 

〔理解が早くて助かる〕

 

〔こちらからもそれを手伝う人員を差し出そう〕

 

〔アリエス〕

 

〔あの娘に説明を頼む〕

 

〔また勝手ニ…〕

 

〔いいけど、後の事は知らないヨ〕

 

〔では、健闘を祈るとしよう〕

 

――――幽界の咎人の部屋(独房とも言う)――――

〔ナナ、居るかイ?〕

 

居るけど何?

 

〔サイモンから長期のボランティアが発行されたヨ〕

 

ーメキー

 

またか#

 

〔殴るならサイモンにしてネ〕

 

今度は何年?

 

〔100年位じゃなイ?〕

 

刑期10万

 

〔それが妥当ネ〕

 

じゃあ殴ってくる

 

〔ほどほどにネ〕

 

……

………

…………

……………

………………

…………………

……………………

………………………

…………………………

……………………………

………………………………

…………………………………

……………………………………

………………………………………

 

ギャアアアアアアアアアアアァァァァァァ

 

〔あ、死んだカ?〕

 



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始まりのプロローグ

――帝歴17年

帝都

宮殿

玉座の間――

 

大帝国を築いて早17年。

始皇帝は悩みに悩んでいた。

 

ーーこの国を永遠に守りたい。

 

ーーしかし寿命によっていずれ自分にも死が訪れる。

 

ーーある者に依頼しても良いが何時まで守ってくれるか解らない。

 

ーーかといって自分がある者と同じ存在に成ったとしても自分自身の心が耐えきれない。

 

そして、悩みに悩み続けた末に一つの結論に至る。

 

ーー武器や防具ならば、遥か未来受け継ぎ、この国を守れる。

 

「勅命である!

国を不滅にするために、叡知を結集させた兵器を作り上げろ‼」

 

その命令により世界各地から最高の技術を持つ職人達を呼び寄せ、オリハルコン等のレアメタル、レアアースを大量に集め、伝説とまで言われた超級危険種の素材を集めに集めた。

 

その一方で、こんな命令を下していた。

 

「叡知を結集させた兵器を作るに当たって、グレイと言う名の女性を捜しだし依頼せよ!

『貴殿の技術と叡知を貸してくれ』と」

 

――――――――――

「へっくしゅん!

ズズッ!

誰か噂した?」

――――――――――

 

勅命が発せられて半年。

兵器の開発に難航していた。

主な要因として…、

 

1.超級危険種の素材集めにおいて多大な犠牲が出たこと

 

2.超級危険種の素材が加工出来ない

 

3.レアメタル、レアアースの加工方が解らない

 

4.術式が出来ない

 

の四点である。

そう簡単に加工出来るならね、超級危険種とかいちいち面倒くさいカテゴリーなんてないよ。

まあ、製作途中で吹っ飛んだなんて話も出てくるぐらいだから

 

―ドッカーーン―

 

……

………

噂をすれば影って、吹っ飛んだな。

 

まあ良いや。

話を続けよう。

国を守るために強力な兵器を作っているが一向に完成しない。

 

そんな中、一つの報告が届いた。

それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“グレイと名乗るの女性を発見、接触に成功。

こちらの依頼の承諾を頂きました”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と言うモノだった。

 

そして…。

帝具製作のために必要な素材として選ばれた超級危険種タイラント。

その討伐と平行して“グレイと名乗る女性”と合流することとなった。

 

超級危険種タイラントとは、桁違いの生命力を持つ竜型種である。

この竜は獲物を見つけるために常に徘徊しており、生物と出くわせば根こそぎ喰らってゆく災厄の化身と恐れられている。

特筆事項として、常に環境に合わせて体を進化させており、灼熱の砂漠だろうと極寒の凍土だろうと適合できる。

今回討伐する対象はその中でも防衛本能からステルス機能を身につけるという進化を遂げた特殊個体である。

そのステルス機能がゆえに討伐は困難を極めるかと思われたが…………

 

「あむ、むぐむぐ、ごっくん。

闘竜ディアヴォロス美味ェ」

 

とっくに討伐完了していた。

体長2mの超級危険種、闘竜ディアヴォロス2体のオマケ付きで。

内1体は食料と現在進行形でなっておりますが…。

 

超級危険種闘竜ディアヴォロスとは、タイラントと同等の生命力を持ち、戦闘を経験すればするほど強く進化して行く竜型種である。

体長2m程度でありながらタイラントとは別の意味で災厄の化身と恐れられている。

特筆事項として、常に環境に合わせて体を進化させており、灼熱の砂漠だろうと極寒の凍土だろうと適合でき、戦闘経験の蓄積により爆発的に進化をする。

今回グレイと名乗る女性によって討伐された2体は、その中でも防衛本能からステルス機能を身につけるという進化を遂げた特殊個体である。

 

と言うか、この3体を討伐完了している時点で普通じゃない。

 

そしてこの数年後、この時代以降人の手には越える事も作り出す事も出来ない48の兵器“帝具”が完成したのであった。

この時、グレイと言う女性が“帝具”の手本として作り、その後全てを彼女自身が持っていってしまった超兵器“天具”が存在する。

この400年後、帝具を超える兵器を作ろうとして、高性能ではあるが何らかの欠陥を抱える兵器“臣具”が作られた。

 

それからさらに時は流れ。

 

帝歴1024年

 

物語は始まる。



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