ブレイブズ ~勇者と伝説の戦士~ (サイレント・レイ)
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プロローグ クリスマスの出会い
――― 七色ヶ丘 ―――
日本のとある街・七色ヶ丘は数年来の大雪で白一色の雪景色のホワイトクリスマスの夜を迎えていた。
しかも今年は緑色彗星ことギャレオリア彗星の地球最接近もあって例年より騒がれている此の時、此の街の郊外でとある青年が知人の少女を迎えようと探していたが、暫くして雪原で燥いでいるのを見付けた。
「なお――!!」
「…あ!! 凱兄ちゃん!」
雪の中を燥いでいた少女…緑川なおは自分を名を呼びながら近付いて来る青年・獅子王凱に気付いた。
「凱兄ちゃん、どうしたの?」
「命とおばさんが食事の用意が出来たそうだ。
れいかももうすぐ来るそうだぞ」
「やった―!! もお~お腹ペコペコだよ~!」
幼馴染みが来る上に食事の準備が出来た事{と言うより大食らいのなお(言っておくが凱も人の事は言えない)の事だから、後者の方のみと思われているが…}に喜んでいるなおに凱は微笑みながら頭を撫でた。
此の凱の行為になおは頬を赤くしながら嬉しそうにしていた。
「…それじゃ、行くか」
「うん! だけど凱兄ちゃん、此の空じゃギャレオリア彗星は無理だね」
「はは…此ばっかりはしかたがないよ」
宇宙飛行士になろうとしている凱にとってギャレオリア彗星の観測を望んでいたが此の雪雲に覆われた現状ではそれが不可能の為に苦笑した。
だがその直後…
「……ん?」
「どうしたの凱兄ちゃん?」
…不意に何かの爆音が聞こえ、しかも徐々に大きくなっている……詰まり此所に近付いて来ているのに凱が気付いた。
そして辺りを見渡した凱はは頭上から来ている爆音の主を見付け…
「なお、下がっていろ!」
…凱がなおを背後に隠すとほぼ同時に爆音の主は二人の前に降り積もった雪を派手に巻き上げて着地した。
「……っ! 何!?」
「…白い……ライオン?」
その着地点から舞い上がった雪が晴れ始め……二つの緑色の光が見え……それ等が目であると分かった時、雪が完全に晴れて降りてきたのが白をメインとしたライオン形の巨大ロボットが唸り声を上げて立っていた。
だがそのロボットライオンは警戒している凱となおに歩みよって来て、二人の前で静かに伏せた。
此のロボットライオンの行為に凱となおが思わず目線を合わせたが突然ロボットライオンが口を大きく開け……そこに五角形の緑色の宝石が二つ存在していた。
「…っ! なお!!」
背後のなおが飛び出てロボットライオンに駆け寄った事に凱が驚いていたが、当の本人はロボットライオンを信用したのか、ロボットライオンの目を見つめていた。
最も凱もロボットライオンに警戒心を殆ど解いていた。
「…此の二つを私にくれるの?」
なおの問い掛けにロボットライオンは何も反応しなかったが、何かを察したなおは口の中に入って宝石を二つ取り出して凱の所に戻って来た。
そして凱がなおを背後に隠した直後、ロボットライオンは立ち上がって凱となおに別れを告げるみたいに吠えた後、腰のジェットを吹して何処かへ飛さって行った…
「…凱兄ちゃん、あのライオン何だったのかな?」
「さあな。 ライオンがサンタクロースの代わりを勤める何て話なんか聞いた事ないしな…」
凱となおはライオンロボットの事でお互いの目線を合わせて暫く首を傾げていたが、なおが胸に抱えている宝石…命の宝石・Gストーンの一つが二人に気付かれず静かに点滅していた。
そして深い関係を持つ事になる凱となおの後にギャレオンと命名されるロボットライオンとの初めての出会いであった。
それは獅子王凱15歳、緑川なお5歳の時であった。
だが凱となおは自分達の宿命とギャレオンにGストーンを託された少女達が他にもいる事をまだ知らない…
感想・ご意見お待ちしています。
此の作品では天海護ポジになお以下のスマプリの皆さんを当てていますが、フレプリを挟みますので、ハトプリとスイプリ・次いでにMHの出来事は存在しないとする上(但しつぼみや響達はとある形で出す予定)に覚醒にはかな~~り時間が掛かります。
では次回から“勇者王誕生”にあたる話が始まりますが……投稿は何時になるかねぇ~…(オイ!)
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