もしも全面的ヤンデレなら (本気は後で出す)
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注意

不定期更新。書きたいときに描きますが多分毎日。

グロ?・・・当たり前じゃないですか?(目そらし)

『迷路に出口がないことを知っている狂人』




!説明&注意!

 

この小説は当たり前かのようにグロと狂気その他たくさんを含んでいます。

 

あとこれはちょっと抜けてる神様のパラレルワールド的な話ですが、そっちのほうもこんなやつなのかなと思ったりはあまりしないでください。固定概念、ダメ、絶対。

 

でもほらちょっとかわいそうな子の話と思ってくれればいいです。

 

というかむしろ、こっちのほうもちょっと抜けてる神様みたいに優しい感じでもあると思っていてくださればちょっと深いかもしれません。

 

ちょっと抜けてる神様のアリスさんも一応『相手が幸せなら何でもいい』系のヤンデレなのでこっちは全面的ヤンデレにしてみました。

 

博愛主義(ただしキャラにのみ)→ちょっと抜けてる神様

 

全体的病み→こっち

 

頑張りすぎたほうがこっちです。ヤンデレや精神疾患者への暴言や批判はやめてください。

 

あと私への暴言・批判もやめてください。

 

この小説に出てくる病気などは私体験や専門家の話をもとに書いてあります。

 

できるだけ視野を広げ、いろいろな視点で見ていきたいとは思っていますが私も一応一人の人間なので多少の偏見があるかもしれません。

 

ちょっと抜けてるほうの面影は少しあります。

 

見た目同じですし、性格も同じです。

 

違い:過去と病み度

 

主にヤンデレ被害を受ける人:リドル

 

その他アリスさんの精神を逆なでする人:ダンブルドア

 

なぜか出てくるオリジナルの魔法(呪文とか適当)、アリスさんのチートさ。

 

ヤンデレなので愛はある。しかし理解はしてないからとにかくひどい。

 

「(呪文唱える)この魔法は愛がないと解けない!お前の負けだアリス!」

「(普通に解ける)あ、やっぱりこれは愛なんだ!?」

「えっ」

 

とか言うことが起きる。チートな悪役を封じる方法が閉じられた。終わり。

 

アリスさん以外の狂人:セブたん(ある意味)、ジェームズ(ある意味)、ファッジ、アンブリッジ、アブフォイ、その他

 

わりといますね。でもセブたんとジェームズは狂気的な愛をどうのこうのなだけなのでほぼ常識人。ファッジは権力におぼれた感じ。アンブリッジは拷問好き。

 

アブフォイは親に見てほしいっていう狂人。あ、ある意味リドルも狂人か。

 

追加:リドル

 

認めてほしい感じの狂人。独占欲っていうか支配欲すごい。ただしアリスさんのこと別に好きでもなんでもないから本当に被害にあう。

 

アリスさんの立ち位置:最強チート。というか神。能力豊富でなんでもできる。

 

頑張れ常識人。ダンブルドア。

 

ダンブルドア:基本アリスさんと交渉したり腹の中さぐったりする。推測とかがアリスさんのせいで全部はずれるかわいそうな人。

 

 





【時を終わらせることを望む狂人】

『』と【】は狂人な誰かの二つ名みたいなもの。読者様へのヒント。

というかダンブルドアが今のところすべての小説で(ただしハーメルンに限る)かわいそうな立ち位置になっている件。カワイソス



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Madness



今回の視点:リドル

こんにちは、本気は後で出します。そう、後で後で。

『真と嘘の境界をいじった狂人』




 

 

「おはようリドル」

 

「・・・」

 

「返事してくれないんだね。」

 

「・・・ここはどこだ」

 

目を覚ますと見知らぬ場所にいた。気を失っていたようだが、どこも痛くない。

 

そういえば失神呪文らしきものが見えた気がする。・・・こいつか。

 

縄で縛られたりも、なにもされていない。何が目的なのかわからない。

 

目の前のこいつは確か、同級生でスリザリン・・・と、叫ばれそうになって帽子を叩きつけなにかを呟いてレイブンクローになったアリスだったはずだ。たしか戸籍上では『スリザリン』が名字だったため調べはしたが、ごく普通の少女だったため殺害対象から外されて終わりだったはずだ。

 

だが、

 

わざわざレイブンクローになったくせに僕によく話しかけてきていた。

 

その目が嫌な感じで避けるようにしても、どういうことなのかみつかってしまっていた。

 

そこがきになりまた近づいてみたが、どうやってもつかめなかったため前と同じように退避した。

 

アリスはすべてが不明だ、とにかく後に回そうということにした。それで、殺害対象からはずして終わり。

 

それでも話しかけてきたが、また避ける。それが日常になりつつあり、最近は静かだったので放っておいたが・・・

 

「え?ここがどこか?わからないの?・・・そっか」

 

溜息をついてしばらく目を閉じたアリス。何か考えているようだったので今のうちになるべく悟られないように周りの様子をみる。

 

僕がいるのはベッドの上。アリスがいるのは椅子の上。

 

扉は、アリスの後ろ。

 

拘束はない。

 

・・・・・逃げることは、できなさそうだ。

 

「うーんうーん、わかんないのかぁ、そっか・・・。わかってたんだけどねぇ・・・」

 

にっこりと表面だけの笑顔をつくろったアリスは僕のほうに向きなおる。

 

何を言うのかと構えるが言ったのは単純な言葉だった。

 

にもかかわらず、僕は理解するのに数秒かかってしまった。

 

「ここは・・・世界だよ。私はね、リドルをここにとじこめてるんだ」

 

「・・・・・・・えっ?」

 

「あれ?うまく言えなかったかなあ」

 

紅茶と思われるカップのなかみを飲み干して一息ついてからアリスは繰り返した。

 

「ここは精神世界。私はリドルをここに閉じ込めたの」

 

けろりと、悪びれもなくアリスは言ってのけた。

 

セイシンセカイ?

 

それに僕を監禁してるっていうのか?なぜ?

 

そんなことをしても得があるとは思えない。むしろ損ばかりだろうに。

 

「セイシンセカイとはなんだ。そしてなぜ僕を連れてきた」

 

「んん?ああ、そっか。精神世界っていうのはね、私の世界。そうだなあ、人の・・・『ココロ』とやらが見える世界、かな?ここに連れてきた理由はねぇうふふふふふっ、決まってるでしょ!」

 

笑いをこらえきれないといった様子で笑いながら話すアリス。すごく聞き取りにくいけど一字一句間違えず覚える勢いで聞いておかなければ。

 

「私がリドルと一緒にいたいからね。ああ、安心して?リドルはここにいればいいから」

 

「・・・は?」

 

一緒にいたい?何を言っているんだ。どういうことなんだ。

 

「あははははっ、大丈夫だから安心して。じゃあちょっと準備あるから、じゃあね」

 

何が大丈夫だというのか、何を安心しろというのか、まったくわけがわからない。

 

何がおかしいのかケタケタ笑いながら扉から出て行った。

 

出て行った先は真っ暗で闇の中に歩いて行っているアリスは普段の彼女からは想像できないくらい楽しそうだった。

 

扉がひとりでにしまった音ではっとして、すぐに扉に耳をあてた。

 

準備がどんなものかしらないが今すぐには戻ってこないだろう。とんたったとリズミカルな音を立ててスキップしていったから足音が聞こえるはずだが、今はしんとしている。

 

ただし、今出るのは賢明とは言えないだろうし窓はないのか探してみた。・・・あった。

 

そとは夜だ。三日月が輝いていた。

 

月なんて最近みてなかったから今が昨日からどのくらいたっているのかわからない。・・・こんなことなら見ておけばよかった。

 

地面を見ようとしたが見えない。それほど高いということなのか、出窓はきっちりはめ込まれているうえ『強化ガラス』というシールが貼ってあった上、割ったところでアリスの神経を逆なでしてもいいことはまずないだろう。

 

おとなしく待っているしかないのか?

 

・・・とにかく少しでも情報をとらないと。人間は情報が得られない状況にいるといずれは気がくるってしまうのではなかったか?

 

背筋が凍った。冗談じゃない、僕はこんなところで終わるわけにはいかないんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side Alice

 

「らんたったー♪らんたった~」

 

真っ暗な闇の中をスキップで進む。

 

取り入ろうとする奴は消えればいい。すべて消えてしまえ。

 

「るんたったーるんたったー♪」

 

ひどい人も裏切り者も『わるいひと』にくくればみんなおんなじだね!

 

でも悪い人は本当は悪くなくっていい人が悪かったりするんだってね。そうアリスが言ってたんだ!

 

アリスは私にいろんなこと教えてくれるの、だから私もいっぱいお喋りしたら、殺されたんだよ、びっくりしちゃった。

 

私は遊ぼうって言っただけなのに、ひどいね。

 

でもひどい「わるいひと」なら、アリスに言われたとおりにすれば「とってもいいひと」になるんじゃないかなって私は思ってるんだ。

 

だからいまいるなかでいちばんひどくていいひとを

 

探して

 

捜して

 

やっと見つけたと思ったらはずれくじだったんだもん、またびっくりした。もう本当やめてほしいね!

 

 






【輪廻転生を望んだ狂人】

はい、一話終わり。

一回半分くらいいつの間にか消しててあわてて復元しました。あぶないあぶない。

2000文字いったのに300文字くらいまで減っててびくっとしました。PC膝に乗せてたから揺れた。

データ吹っ飛んでなくてよかった。

やっぱ狂人が絡んだ伏線ばらまくの楽しいです。



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疑惑


こんばんは、明日から本気出します。

ヤンデレ、いいと思います。

痛いのは嫌いですけどね。

今回の視点はダンブルドア。

『臆病な狂人』



 

 

あの優等生トム・リドルが行方不明。

 

校長のディペットは大忙しだし私も教師陣も全力で捜索している。だが見つからない。

 

「秘密の部屋」に連れて行かれたのか?一度は考えた。しかしリドルは自身の手で開いている。それはないだろう。

 

生徒の一人一人に注意して目を向ける。だが、皆いつも通りだ。…いつも通り。

 

多少の変化はあってもいつも通りにすごしている。中でも一番騒ぎそうなアリスが特に。

 

入学直後の時のようににこにこして、だがよく引きこもるようになった。ショックなのかと心配し声をかけてもけろりと「平気」という。

 

なぜさほどショックを受けていないのか?そう思い聞いてみると

 

「…ショックはショックですよ。授業中も、廊下でも、いつも見ていることができない。ああ、なんてこと…」

 

と嘆いていた。

 

少しの引っ掛かりがあったのでカマをかけ、いろいろ探ってみたが偶然を装っていつも邪魔をしてきたりする。ますます怪しい。

 

だからといって疑っていいものではないし証拠もないのだが、何かと不思議な、魔法とは違う力を持っているアリスならば出来てしまうのではないかと思う。

 

だが思うだけではいけない。しっかりと判断できるまで推測するための材料や証拠が必要だ。

 

そう考えていた時丁度アリスが居たので話しかけてみた。

 

「こんにちは、アリス。今日は天気がいいのう」

 

「そうですね先生。最悪の天気です」

 

「ところでアリス、君はトムを誘拐したりしたかの?」

 

「ええまあ」

 

あっさりと肯定した。

 

どうしてそんなにあっさりと言えるのか、言って平気なのか疑問には思う。が、だれかを庇っているとは思えないし何よりも居場所を探さないといけない。

 

「トムはどこじゃ」

 

「私の世界」

 

「……は?」

 

「あなたが来ることは出来ない。たとえ出来ても一瞬で殺されるよ。あはははは!!それでいっか!」

 

私が行くことができない場所に閉じ込めたというのか。それも異世界に。

 

「異世界など…」

 

「ありますし平気ですよ?まあ私とリドルだけですがね。二人の愛の巣、なんちゃって」

 

えへへ、と言って自分の言ったことに照れるアリスに何か狂気的なものを感じる。危ない、本能で思った。

 

しかし私も教師だ、生徒を見捨てるわけにもいかないのでいろいろ考えつつ交渉してみることにする。

 

何事も挑んでみなければ結果はわからない。アリスは特に、そんなことが多いから希望はあるだろう。

 

眠そうにあくびをしたアリスに話を聞こうとする。

 

「アリス、トムをどうするつもりじゃ?」

 

「このまんま閉じ込めておくんです!永久保存ですよ、あ、もういきますね!」

 

元気に去って行ってしまったアリスを呆然と見届ける。

 

どうして、どうしてこんなことを?

 

 






【命を落としたい狂人】

眠いので無理やり切上げる形。

ヤンデレ好きだけど、悲劇はすきだけど、狂気もシリアスも好きだけど。

やっぱりシリアス眠い。



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Wahnsinn

狂気!狂気!どうも明日から本気出すものです!

『出口を探す狂人』


【挿絵表示】



 

部屋を探索していてわかったこと。

 

時間はどうやら経つようだ。そしてここには生活するにあたって不便なことはないような部屋だということ。

 

風呂もトイレもある。棚とコンロにヤカン、そして冷蔵庫があるが中身は水や氷、紅茶やコーヒー、お茶に砂糖、ミルクくらいだ。

 

食べ物はというとクッキーにケーキ、スコーンなど茶菓子があるだけだ。

 

扉から外へ出る。それはいつアリスが帰ってくるかわからない以上やめたほうがいいだろう。

 

杖はない。ここから花火をあげ助けを求めることも、精神世界に人がいるのかどうかは別として(というかここが本当に精神世界なのかは別として)、できない。時計もカレンダーもなく、これ以上の情報は得られない。

 

コツッコツッと足音がした。……ここに来るのはアリスだろう。

 

「あ、やっぱここにいた。よかった」

 

何が良かったのかは知らないが、ここにいろといったのはアリスだろう。

 

「じゃーん、この階ならどこにいってもいいよ!これなら暇しないでしょ?」

 

笑顔でいって廊下を見せるアリス。いつのまにか日が昇っていたようで、廊下は少し照らされている。

 

窓からは青空しか見えない。晴天といえるだろう。

 

「……」

 

「ん?どうかしたの??不満があったら言ってね」

 

「……僕の杖は?」

 

「あ、杖!そうそう、杖ね〜、はいっ」

 

さっと僕の白い杖を差し出してきた。細工なんかはされていないようだし、準備が整うまで部屋から出ないよう『保険』として奪っていただけなのだろう。

 

「案内するよ!おいでおいで」

 

終始ニコニコして僕の手を引くアリス。嫌で嫌で仕方がなくて振り払い、自分で歩いた。

 

「……、ここが書斎〜、で、こっちが厨房〜、そこが風呂〜、ここは食堂、あっちはバルコニー、そっちは庭園」

 

部屋をご丁寧に指差しながらひとつひとつ案内してくれる。途中、階段が見えたが途中から闇に飲まれたようになって見えなくなっていた。

 

朝食はどうだと聞かれたが朝はどちらかというと食べない派なので断っておいた。するとアリスは「お腹減ったら厨房のやつにいうといいよ」と言ってきた。

 

「どうして僕と一緒にいたい?」

 

嫌悪感を隠すことなく言う。アリスは目を細めて笑った。

 

「そんなの大好きだからに決まってるでしょ?」

 

大好き?大好きなら嫌がることはしないだろう?

 

それとも歪んだ愛とでもいうのか?

 

ダンブルドアといいどいつもこいつも愛、愛とうるさい奴らだ。…愛が理解できなければ理解してくれないのも気にくわない!

 

「……不満、そうだな、外に出たい」

 

慎重に、慎重に事を運ぶ。

 

だがあっさり切り捨てられた。

 

「いまは無理。でも安心してね、もうちょっとででられるようにしてあげる」

 

依然ニコニコしたまま困ったように言ってきた。何故無理だというのか、はっきりさせたい。聞くと「リドルのためだよ?」と言ってくる。訳がわからない、なんなんだこいつは。

 

「あはははっ、一回は殺しちゃおっかなぁとおもったんだねどね。だってリドル美味しそうだし。でもやめたんだー」

 

「……っ!?食べようとしたのか!?」

 

「え?まあ殺したらね。ふ、ははっ、きゃははは!!」

 

…何も考えられない。何も考えたくない。絶望的状況下でとりあえず僕はまた情報を探ることにした。

 

「…時計とカレンダー」

 

「あ、そっか。危ない危ない、死んじゃうところだったねえ。はい、お守りつきの腕時計。これに日にちも表示されるよ」

 

 




【希望を持ちたかった狂人】

THE・中途半端。

眠かったんですごめんなさい。挿絵あるから許してください。

あとうちのリドル君がちょっと悲しい子なのは仕様です。



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説得


こんにちはリドル誕生祭やってます今日から本気出したものです。

『何よりも憎しみを持った狂人』




 

 

「アリス!!」

 

廊下の端に見えたリボンと白髪に声をかける。

 

相手は一緒に歩いていた友人に断るとこちらにとてとてと駆け寄ってきた。

 

「こんにちはダンブルドア先生。どうかなさいましたか?」

 

何時も通りの笑顔で…いや、いつもより笑顔かもしれない。とにかく笑顔で言うアリス。

 

「…リドルを解放してくれんかのう」

 

「何故?」

 

「あの子はこの学校の生徒じゃ。それに人権もある。…本人から許可はあるのかのう」

 

「…許可?」

 

笑顔のまま質問を続けるアリスに少し寒気がする。

 

「…そ、そうじゃ。アリスが一緒にいたいからといってさらっていいものではなかろう?それは世間の常識じゃ。それくらいもう知っておろう」

 

「…世間の常識?」

 

「…マグル界でも魔法界でもあるルールじゃ。人間はこうして…」

 

「ぷっ…」

 

いきなりアリスの笑顔が歪んだ。吹き出したと思えばそのまま狂気じみた大笑いをする。

 

そしてずいっと寄ってきた。その顔はもう笑顔ではない。

 

嫌悪感を隠すこともない赤い瞳。…いや、これは紅い瞳、といったほうが正しいだろう。

 

ただ、その裏側にチラチラと紫が見えた。だからどうというわけでもないのだが。

 

「…人間の常識がどうかしたんですか…?」

 

「…は?」

 

「そんなくだらないもので縛らないでくださいよ、まったく。純血主義者がひっくり返せばマグル嫌いなのと同じように私もマグル…いや、人が嫌いなんですよ?そんな雑踏の中に紛れているだけでイライラするのにどうして縛られなければいけないと?

まあ私もここにいる身ですからね、考えては居ましたよ。そういう常識からやってはならない、って。でもよく考えたらおかしいじゃないですか!人間でもない私がわざわざここに来てあげてるのにさらにルールに縛られてあげる?あれれ?これって強制じゃないなあおかしいなぁ。ね?先生は賢いから分かるんでしょ?ねえ?でもあの子はちゃんと言ってたんです、可哀想、大嫌いな憎いアリス。あの子はずっとずっと、私に言ってきましたよ?最後に死ぬその時までずっと私におしえてくれました。

ああダンブルドア、あなたは教師じゃないですか!なら教えてくださいよねえ、この世界じゃない私の世界の常識を、ルールを。あははっ、出来ないでしょうね?私の正体を知らない、リドルにばーっかり目が向いていた可哀想なおじいさんのダンブルドアにはわからない。ああ、わからないなんてなんて哀れなのでしょう?可哀想に、あんな世界でもこんな体でも正気な私が見れば見るほど人間ってのは狂ってますね。偽善、うそうそうそうそ。でもね、リドルは違うんですよ?ああ、賢くていい人だ。

偽善と嘘にまみれた「愛」が自分の生きる理由だと考えるダンブルドア。愛がすべてに勝つのならほら、私を救って見せなさいよ?ねえ?出来ないでしょうね??それどころか私が何処にいるのかもわからないのに?あははっあはははははは!!愚かで愚かで自然と笑えてきます!あはははははははははははは!!!」

 

「……っ…何じゃと…」

 

「あっ、もうこんな時間…。就寝時間ですよダンブルドア先生、私はもうおやすみなさいします。じゃあまたね!」

 

「…。」

 

時間を見るとたっと走って行ってしまったアリス。どういうことだ?混乱する。

 

何だ、何がおかしいんだ。どこから私は間違えた。アリスは何処で狂った。どうして?

 

 






【正気な狂人】

Oh…。なんということでしょう、アリスさんが早口でまくし立てて帰って行きました。



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Folie

あけましておめでとうございます。明日から本気出す者です。

『声が嫌いな狂人』




 

 

side ???

 

ぴちゃん、ぴちゃんと水の音がする。

 

ぬるい風が吹く、

 

気持ち悪い、気持ち悪い。

 

黒い影が蠢く

 

枯れた枝のような真っ黒な手を見る

 

足りない、足りない?

 

ふよふよ、ふよふよ

 

真っ黒なユウレイのように

 

ひらひら、ひらひら

 

唯一の面影を揺らして

 

ぽろぽろ、ぽろぽろ

 

何故か何かが溢れる中

 

ふわふわ、コツコツ

 

僕は元に戻る

 

 

 

 

 

 

side Riddle

 

「リードルー!!」

 

ハートを撒き散らしながら無邪気にアリスは言う。

 

…来たか。

 

アリスが来るときは夜から朝になるみたいだ。そしてここから出る方法は今の所闇に飲まれた階段のみ。

 

ただし、そこからは未知の場所だし安全とは思えない。

 

「見てみてきて来て!」

 

にこにこしながら僕の手をまた引くアリス。そしてまたそれを振り払う僕

 

触れないでくれ、その意思を汲むことはない。

 

本来なら警戒して行くべきなのだがここは別世界らしい上、アリスは僕を盲目的に愛しているらしいので遠慮はしない事にした。ただ、暴力は振るわないようにしている。

 

「ほらっ」

 

じゃーん、とまた言って階段を見せる。闇に飲まれていたはずの階段は途中まででは無くなり、下の階が見える。

 

訳がわからない。どうして、

 

「…何をした…?」

 

「え?だから私の世界だって言ったでしょー!ちょっと疲れるからちょっとずつやるけどね」

 

「…ここは何階だ」

 

「どうしようか、それ。何階でもいいよリドルが決めて」

 

「…?」

 

依然としてにこにこし僕を見るアリスはもうあの嫌な目をしていなかった。

 

値踏みするようなあの目は居心地が悪かったから丁度いい。

 

「…あ、5階以上にしてね」

 

「何?」

 

「ここの高さ5階くらいだし」

 

忘れてたと悪びれもなくアリスが言った。

 

「…何階まで?」

 

「何階でもいいよ、50とか100とかでも」

 

アリスがこう言ったら多分そうなんだろうから考える。

 

どうすればいい。

 

………そうだ、

 

「5だ」

 

「じゃあ5階ね〜。下の階は訓練部屋と…」

 

アリスが先立って僕を案内して行く。5階は主に体を動かさない部屋だったが、4階は体が鈍らないようにする部屋が多かった。

 

「で、ここが武器倉庫〜」

 

楽しそうにアリスは案内して行く。武器倉庫で最後のようだから初めに武器倉庫に入る。

 

当然かのように反応を伺いながらアリスが付いてきた。そういえばコイツ身長伸びてないな、入学当時から。

 

「どうよどうよ、モーニングスターとかあるけど」

 

実用できる武器が新品の状態であった。刀から銃器、奥には戦車シェルターなんかもあったけど実用的なのかわからない。ここで戦車出してもいいのか。

 

5階に戻ろうとしたらさらに下の階へと階段がのびていた。また途中から闇に飲まれているあたり、きっとアリスが改造しなければ僕もいけないんだろう。

 

暫くしてからアリスが「あ」と言って、そろそろ行かなきゃだと言い階段を降りていった。

 

迷いなく闇に飛び込んだアリスは闇にすぐ溶け込んで見えなくなってしまった。すこし頭を突っ込んで様子を見たが、またスキップしているかのようにひらひらしているリボンと真っ黒でドロドロした何かが沢山いるところしか見えなかった。

 

真っ黒なドロドロに見覚えがある事に気付き厨房へ向かうと真っ黒なよくわからない生物のようなものが居て「何かご用ですか?」と書いてあるプレートを見せてきた。どうやら口がきけないらしい。

 

この生物は敵意がないみたいだけど、あのドロドロたちからは敵意が感じられた。やっぱりあそこには行かないほうがいいだろう。

 

 






【誰よりも優しい狂人】

4階完成。地下やら庭やらもそのうち出来ます。多分、それまでにダンブルドアが解決してなければ。



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純粋な疑問

こんにちは明日から本気出すものです。

甘栗美味しい。久々に食べた。

『何よりも純粋な狂人』



 

 

「……アリスっっ!!」

 

廊下を歩きつつトモダチとしゃべっていたらスラグホーン先生に話しかけられた。

 

息が切れていて苦しそうだ。無理しないでよおっさん。

 

まあ私にもリドルにも関係ないからどうでもいいや。さて、要件はなんだろう?

 

「どうしましたかスラグホーン先生」

 

「スラグホーン先生大丈夫ですか?」

 

トモダチも一緒になって心配を始める。あ、違う。ちょっと笑ってる。じゃあ心配じゃなくて……、嘲笑?なんだろう?

 

「……君が、トムを、ゆ…誘拐っ、したのは……事実か…?」

 

「?何故」

 

まああたりなんだけど、何故わざわざ聞きに来たのか。大体私はやらなきゃいけないことが沢山あるんだし、手早に済ませて欲しい。

 

「……ダンブルドアが…」

 

「……??では、ダンブルドア先生を信じないで聞きに来たと?」

 

「違っ、信じないではいるが、そんな疑惑が…」

 

「先生ったら!アリスがそんなことするわけないでしょ!第一、いつトムに会いに行ってるっていうの!」

 

いつも同室でちゃんと寝てるわよ!と私をかばうトモダチに、まあ確かにここには居ないんだしと少し笑ってしまった。いけない、いいこと言ってるはずなんだから。

 

「だから、私もそう思っていて…。何故そんなことに…」

 

どうやら私を疑って……というか犯人だと思っているのはダンブルドアのみのようだ。何故私を信じてダンブルドアを信じないのか甚だ疑問だが、取り敢えずバレたらバレたでおかしなことになっても困る。

 

この間までは当然の事をしたと思っていたけど、やっぱりダンブルドア達から見たら異常なんだって。魔法省の無能大臣が来ても闇祓いのおバカさんが来ても、面倒だし退学になっちゃう。

 

だから絶対秘密にするんだ。あの人のためになるなら、絶対、絶対秘密。

 

そうだ、また今度屋敷を広くしなきゃ。あの人が暇になってしまわないように、これ以上嫌われないように。

 

「……先生は、アリスを疑ってないんですね?」

 

「もちろんだ!」

 

「……何故ダンブルドア先生を信じないんですか?私よりもずっとずっと信用があるはずなのに」

 

それは、とスラグホーン先生は話し始めた。息切れして聞きにくかったので水を出してやると笑顔でお礼を言って、呼吸を正し話し出した。

 

弁解が多くてわかりにくかったが、私が、そんなことするはずがないとのとこと。そしてさらに、アリバイもあって、場所は見当がつかないし、メリットよりデメリットの方が多いし…と、理論付けても言ってくれた。

 

「先生はなんでアリスを疑うのかしら?」

 

「さあ、まあ…トムを好きな子などいくらでもいるだろう?」

 

「そうですよね…」

 

2人が疑問府を並べダンブルドアへの不信感を抱いた時に予鈴がなった。

 

スラグホーン先生も私達も急いで教室に向かおうとしたが、トモダチが一言

 

「先生、今度またこの事については…」

 

「ああ、わかった、今度だ!」

 

今度また話をするという約束を取り付け、また教室に向かって走った。

 

途中、ニックなどに危ないと注意をされたが謝りながらも走るのはやめなかった。いや、だって、占い学の教室めっちゃ遠いよ?

 

 






【疑いしか浮かべない狂人】

ダンブルドアェ…


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Locura

おくれてすみませんねこんでました、明日と言わず今日から本気出します。結局明日から本気出すものです。

『擁護する狂人』



 

 

「・・・・はあ」

 

ここにきて何度目かの溜息をつく。腕に着けていない腕時計を見ると、もう夜中だった。

 

不思議とここにいると眠くもならなければ痛みもない。・・・認めたくないが、アリスの言っていた通りだとすればここが『精神世界』だからなのだろう。僕の精神だけ連れてこられたのなら、体はそのままのはず。アリスに問い詰めたいが・・・・、やめておこう。そこが盲点だったとしたら僕の逃げ道がなくなる。

 

しかし、精神世界だと思わせるための演出かもしれない。だって窓からは外が見えるし、時間もたち、太陽も昇る。

 

ふと窓の外を見れば三日月が見えた。月はたしか一か月で・・・・・、それならもう一か月たったというのか?いや、違うだろう。半月を見のがしただけできっとまだ二週間ほどのはず。

 

まあいい、今日はもう眠ろう。明日こそ、あの狂った女から解放してほしいが・・・。

 

 

 

コツッコツッコツッ・・・

 

いつものブーツの音が聞こえた。もう朝になったのか。

 

起き上がり髪を手櫛でとかすとアリスが部屋に入ってきた。にらみつけるが効果が無いようで能天気に笑っている。こいつはいつになったら僕を開放するのだろう。

 

「こんばんはリドル」

 

「・・・朝だ」

 

「ああ、そうだね。なんか認めたくなくて」

 

「・・・」

 

「またフロアが増えたよ。やっと一階増やせたね。・・・・ごめんね、忙しくて数日来れなかったよ」

 

そういえば居なかった。ストレスを感じなかったのはそういうわけか。僕の手首を見てから、手をつかんで下の階に引っ張っていかれる。

 

毎度毎度嫌だ。汚い、気持ち悪い。

 

手を振り払って自力で歩く。アリスの表情は見えなかったが笑っている気がする。なぜ笑ってるんだ?まあ理解はする気もないんだけど。

 

「ほらほら!」

 

ぴょんぴょん跳んでいつものように先導してくる。頼んでもいないし、うざったるいからやめてほしい。最初は少しあいてのようすを伺っていたけど、だんだん気が大きくなっている気がする。気を引き締めなければ・・・、油断させるのが相手の狙いだとしたら?そうだ、こいつは最初僕を食べようとしていた奴だ。油断は禁物。しっかり気を保とう、こんな閉鎖空間でも、いつかは庭にくらい出られるし成績もアリスよりいい僕だ、アリスの盲点をついてここから出られるはず。

 

「リドル本好きでしょ?闇の魔術の本からなにから、たくさん集めたの」

 

「・・・」

 

「あとね、呪文の練習する場所もとったんだ。あ、ここには小~大の動物がいるから・・・」

 

「・・・なぜ知っている」

 

「え?リドルの趣味のこと?やだなあもう!私はリドルのことなら何でも知ってるんだよ?」

 

ふふ、と笑ってアリスは身勝手に帰ると言い、結局何の説明もせず帰ってしまった。

 

なんでもなら、僕の今の考えも気持ちも読み取ってほしい。そうしたらここに閉じ込めようなんて考えなくなるだろう?

 

 





【耳をふさいだ狂人】

いや、ほら、読み取ってないわけじゃないんですよ?

お目汚し失礼しました



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言葉選び


こんにちは、明日から本気出すものです。

『頭脳派な狂人』



 

 

さて、ところ変わってここは今は使っていない教室。埃は前もって掃除しておいたためないが、どことなく古い香りがする。今日はここで、私の取り巻き、基友人とやらがとりつけた約束通りにスラグホーン先生とお話しをする。

 

・・・なぜ説明口調なのかって?だってわからないとつまらないでしょ?・・・もとからつまらないですかそうですね。まあ、そんな話は置いておく。この部屋もどこにダンブルドア先生の耳があるかわからないから闇の魔術ぎりぎりの古から伝わる・・らしい、我が母国JAPANの結界を貼っておいた。

 

神社とかのお札が必要かなと思ったけど適当な紙に呪文を書いて魔力をこめるだけでよかった。最初は力の加減がわからなくて紙をはじけさせたりしてしまったがまあそんなことはいいだろう。

 

「こんにちは先生」

 

「こんにちは」

 

「こんにちは、二人とも。・・・さて、あー・・・話す、とは?」

 

「・・・ダンブルドア先生のたわごとについてです」

 

「たわごとは言いすぎじゃないかな」

 

「アリスのことなのよ!言い過ぎとかそんなことじゃないわ、だって本当にダンブルドア先生は―――その――――嘘を――――――」

 

我が友人はどうやらまたしも私のことで怒ってくれているらしい。ありがたいことだが、本当のことを言っているダンブルドア先生のことを考えるとちょっぴりかわいそうかも?

 

友人をなだめて話を進めるよう促す。スラグホーン先生は話を整理しながらわかりやすく簡潔に話してくれた。だがその話にはいろいろと穴があるためそこを補う質問をしなければいけなかった。

 

度々質問を重ねたところ、ダンブルドア先生は勘違い――――というより深読みをしているようだった。頭のいい先生がこんなミスを犯すなんて珍しい!私は好奇心に打ち勝とうとし、緩む頬を懸命に引き締めた。私はそこまで深い理由でやっていない。ただ、ただリドルのために。ほかでもない、普通の偽善者とはちがう――――私といてくれる唯一の人間のために。

 

「・・・ダンブルドアは―――・・・混乱しているのだろう・・・きっと・・・いや、そうに違いない」

 

「でも、先生がそんな勘違いをするかしら」

 

あ、もちろんアリスを疑っているわけじゃないのよ、と友人はあわてて付け足した。私はほとんど、被害者(加害者?)にも関わらず悩む二人を前に突っ立っているだけだったが。

 

「そんな、無責任なこと冗談でもいうかしら?それも生徒を犯人だなんて―――」

 

「・・・そうだな、何者かがアリスに罪をかぶせようとしたのかも・・・いやしかしダンブルドアがそんな生徒のちゃちな行動でだまされるわけが・・・」

 

「そうなんですよね・・・」

 

うーん、と悩みだした二人を見てふと思った。まるで他人事のようにふるまっていて悪いが、なんとなく犯人として会話に加わると勘のいいスラグホーン先生なんかに気付かれてしまうかもしれない。それは困る。

 

最初は軽率すぎた、よりにもよってダンブルドア先生にあんなこと平然とバラすだなんて。リドルに会える時間がただでさえ少ないのにさらに減ってしまう。こっちと向こうの時の流れの設定は違うんだから、あの人が退屈して出て行ってしまうかも。・・・あ、嫌だ。そんなのヤダ。怖い。心配だから早く会いたいな・・・。

 

「ねえ、生徒って決めつけるのは早いんじゃないかな?」

 

「え?・・・・ああっ!そうね、そうだわ・・・確かに、それは考えてなかった・・・」

 

「いやしかし、そんなことをする教師は私の同僚にはいない。これは断言しよう」

 

はっきりとした意思を宿した目で先生は断言した。あらら、残念。ダンブルドア先生とともに葬れるかなと思ったのに。できれば頭のいい先生。でもさすがに出来すぎてるよね、うん。んー、でも・・・あの深読みが『本当だった』と思わせて、あっちの思い通りに行動してるふりをしたら面白くなる?でもなあ、リドル・・・うーん・・。

 

あ、いいこと思いついた。

 

「でもアリスはやってないし―――「ううん」・・・・え」

 

「私だよ」

 

「・・・アリス?」

 

「私がやったんだ、きっと」

 

「冗談でしょう・・・ねえ笑えないわ・・・」

 

「・・・アリス・・・、君は何に気付いた?」

 

「先生?」

 

「気づく?」

 

私たちの疑問の声に先生は何かを悟ったようで、言葉を選んで慎重に話し出した。

 

思いがけないくらいとんとん拍子で驚いたけどまあ予想通りかな?観察力と盲信がすごいスラグホーン先生なら私を信じてなにかしら言ってくると思ったけど、王道って。ちょっと笑ってしまいそうだった、まさかこれが目的?なわけないよね。

 

「もしや・・君の知っている誰かが犯人だと?」

 

「・・・・・・そんなわけないですよ」

 

目を伏せ乾いた笑みを浮かべる。今なら女優になれる気がしたけど泣けないから無理だ。なる気ないけどね。

 

「アリス―――、誰なの?」

 

ささやくように友人が聞いてくる。いくらなんでもこいつらチョロすぎない?それとも演技か?本当は私なんて信じてなくて―――――――、いや、やめた。疑心暗鬼に陥ってもあまりいいことなんかない。

 

人間、というよりこいつらを過大評価しすぎたかもしれないと考えながら私は「言えない」と言って焦ったように腕をさすり、もう時間がないから解散しようといった。

 

これでも昔は心理学を勉強していましたし、見た目演出は得意だよ。

 

善き友人はまた先生に話す約束を取り付けた。

 

「二人とも!」

 

「「?」」

 

二人が振り返った瞬間杖を振る。二人の頭の中・・・今の時間の記憶を、思い出すには問題なくともその内容を誰にも知られないようにした。洗脳の魔法バージョン・・の、応用だ。ちなみにこれは三人ならわかる。話すときもまた然り。

 

「何をしたの?」

 

「結界といた」

 

「ほっほう!もうそんな上級魔法ができるのか!たしか東洋の魔術だったな?」

 

「ありがとうございます」

 

 






【危険で安全な狂人】

乱文失礼しました。頭よさげな文って苦手。

ダンブルドア先生の推測は未公開。だってあの人みたいな頭私にはないもの。


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Waanzin

お久しぶりです。明日から本気だすものです。

『嘘つきな狂人』


 

がつん。

 

頭に衝撃を受けて何事かと目を覚ます。アリスかと思ってすぐに立ち上がったが、部屋には誰もいなかった。

 

振り返るとソファー。ああ、ここで寝てしまって落ちたのかと一人納得しているとこつこつというブーツの音が聞こえた。

 

遠慮がちにドアを開け、満面の笑みで入ってくるアリスにイラつきつつも用心深く観察する。何かを企んでいるのか、それともただご機嫌なのか。思えばいつもこいつはご機嫌だった気がする。僕が今こうして生きているのも、彼女がご機嫌だからでは?そう考えて背筋が凍った。今は彼女のなすがままの状態なんだ。

 

「やっほぅ!リドル。また階を増やしに来たよ。今日は二階だよね。私どんな階にしようか迷っちゃった」

 

またアリスは聞いてもいないのにペラペラと自分の事を話し出した。正直声も聞きたくないのだけど、我慢するしかないだろう。

 

「でね、結局こうする事にしたの。付いてきてリドル」

 

そう言うとアリスは僕の腕を引かずにスキップで部屋を出た。その瞬間、猛烈に嫌な予感がした。歩みを進めずに固まっているとアリスが振り向いて、抑揚はあるのに感情がこもっていない、そんな感じがする声色で言った。

 

「はやく、はやく。はやく見せたいの」

 

僕はその時、アリスの瞳孔が血のように赤黒く、底冷えするような冷たさを備えた色になっている事に気付いた。

 

 

 

 

 

 

「ここが写真を撮る部屋。ここがその写真を現像する部屋。ここが写真を飾る部屋。ここが額縁の部屋。ここが採血場。ここが診察場。ここが拷問場。ここが薬品庫。ここが白い部屋。ここが牢屋。ここが偉い部屋。ここが保管庫。ここが霊安室。ここが棺桶入れ。ここがお墓。ここがマグル部屋」

 

歩きたくない、見たくないのに僕の足は勝手に動く。どうして今回はこんなに物騒な部屋が多いのだろう?僕の予感は当たっていたみたいだ。それにしても写真とは、白い部屋とは、偉い部屋とは、なんなんだろう。

 

僕はいつになったらここから出て元の生活に戻れるんだろう。

 

深く暗い絶望が、今まで無視してきた分まで染み渡る。僕は、僕は一体、いつになれば自由になれるんだ。

 

いつの間にか操られなくなった足を見つめ、茫然とする僕の顔をあいつが覗き込む。

 

「泣いてくれるの?説明してないのに、わかってくれる?嬉しいな、すごーく嬉しいよ。ねえ、一緒に居てくれるよね?そう約束したよね?」

 

目を細めて僕を見る彼女の瞳孔はあの色の後ろにチラチラと紫をにじませていた。そしてその眼に映る僕は絶望に溢れた惨めな顔で、眼に涙を浮かべていた。

 

違う、お前なんかの為じゃないしわかっちゃいない。そう説明することも出来ず僕はただ叩きのめされて涙を零した。皮肉なことに、その涙を拭い取ったのは彼女だった。

 

彼女が「偉い部屋」で僕と向き合ってぽつぽつと嬉しそうに話し出す。ダンブルドアが思ったよりバカだとか、スラグホーンも私の味方だとか、思い思いの言葉を連ね僕の絶望を深めていった。アリスはそんな僕を見て、絶望する僕も好きだと言った。でも笑っている僕の方が数段好きだとも言った。それならばと僕をここから出せと訴えたが、アリスはダメだという。その代わりにと薄っぺらい悲しそうな顔で追加の一階を作ってくれた。その一階にはホグワーツやダイアゴン横丁を彷彿とさせる教室や店を作ったようで、また説明された。

 

ほとんどの説明は頭に入ってこなかったが、一つだけ僕に希望を与えたことがあった。

 

「姿をくらますキャビネット」がぽつんと教室の隅に置いてあったことだ。しかし対のキャビネットは見当たらないので、どうなるかわからない。外に出られる可能性があるのなら希望を見いだせるが、念密な実験が必要そうだ。

 

ぼんやりとそんな事を考えるうちに時間が経ったようで、アリスはまた玄関ホールから出て行った。最後にぼそりと「ごめんね」と言っていたが、申し訳なさそうな顔とは正反対の皮肉に溢れたゆがんだ笑顔を浮かべたようでは何の事だかわからなかった。

 

店に入るとまた黒い生物がぼたぼたと体をしたたらせながらレジに浮かんでいた。いや、生えていると言った方が良いかもしれない。

 

黒い生物は何かを訴えるような目をしていたが、僕は静かに店を出て部屋に戻り眠りについた。空には灰色の満月が昇っていた。

 

 





閲覧ありがとうございました。

リドルは狂ってないですが1D10くらいのSANチェックを受けました。一時狂気によりしばらくの判断力及び集中力の低下です。目星ダイスにはペナルティが付きます。

アリスは2階に自分のトラウマを設置しました。気が変わったら最後、リドルは実験室や拷問場に連れ込まれます。そして美味しく料理され、黒い生物の仲間入りを遂げるのです。


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固定概念

どうもお久しぶりです、明日から本気出すものです!
神様の方書き進めてたらなんとなくヤンデレが恋しくなったので更新(`・ω・′)

『現在地不明の狂人』


 

 

かつんっかつんっと妙にリズムのある楽しげなブーツの音が聞こえて目が覚めた。時刻は午前3時。どうやら私は資料をまとめている内にいつのまにかうたた寝をしていたようだ。明日の授業の予定や準備はすでに出来ているのでまだ時間に余裕はあるし、まだ大丈夫、大丈夫…と危ない思考回路に陥ってまたうつらうつらとし始めた所でまたはっとした。

 

今の靴音は誰のものだ?

 

カツンッ

 

はっとした瞬間足音が止まった。背中の毛が逆立ち、鳥肌が立つ。気づいてはいけなかった。気づかない方がよかった。でももう遅い。どうすればいい?どうすればこの状況を打破できる。考えろ。考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ考えろ…

 

「先生」

 

歯の根が合わない、ガチガチと震える。この恐怖は未だかつて味わったことがない。なにに怯えているのか、なにが起こって、足音の正体は誰なのか。

 

そして先生と誰かに呼ばれた気がするのだが、こんな夜更けに生徒が出歩いているわけもない。どうしたんだ。どういうことだ。

 

再び震えていると今度はノックの音が響いた。嫌に響く重苦しい音だ。脂汗が滲み、暑いのに体温が一気に下がった気がする。誰だと言おうにも声が出ない。怖い。関わってはいけない。

 

「先生。スラグホーン先生」

 

コン、コン

 

そこでやっと私は平常心を取り戻した。この声は安全な人のものだ。私の寮の今までで一番の秀才、アリスの声だ。しかしこんな夜更けに何の用だろう。もしや、トムについて何かわかったのだろうか?

 

「あ、ああアリス…どうしたんだこんな夜更けに」

 

扉を開けようとして躊躇する。これは本当にアリスか?

 

偽物のわけがないと首を振って扉を開ける。そこにはアリスが笑顔で立っていた。

 

「すみません、おやすみのところ…」

 

「いや、いや構わん。で、何の用だね」

 

少し突き放した言い方をしてしまったかもしれない。しかしもう遅い。

 

「…。ミランダって居ますよね」

 

「あ、ああそんな子がいたな、確か…。ミランダがどうかしたのかね」

 

「彼女が犯人かと思われます」

 

……………は?

 

今、アリスは、なんと言ったんだ。

 

ミランダ。ミランダはたしか飛び抜けて優秀なわけでも、かといって才能がないというわけでもない平凡な生徒だったはずだ。そして彼女もトムに惹かれた者のうちの一人だったはず。動機はあるがだからといってやるものだろうか?第一場所は?時間は?やり方は?

 

それに、どうして今そんなことを言うんだ?

 

「彼女が姿を消しました。昨日が終わるまでに自白すれば、大事にならないようにするといったにもかかわらず彼女は姿を消してしまいました。先生、私はどうすればいいのでしょう?」

 

「誰だ」

 

「…え?」

 

「君は誰だね。アリスは私に意見など求めない。大切な友人が居なくなったというのに笑ったりしない。お前は誰だ?」

 

やはり扉を開けるべきではなかった。私は間違っていなかったんだと確証を持ってアリスに詰め寄る。

 

「…あの、おっしゃっている意味がよくわかりませんが。つまり私が偽物だと言いたいのですね?」

 

「ああ」

 

「それは勘違いですよ先生。なんなら私にしかできないような、そう、たとえば東洋の結界を張るとか…しましょうか?」

 

「…。いや、すまなかった。私の勘違いだ。ほら、今教師に見つかったら罰則をくらうぞ。送っていこう」

 

本当にこの子はアリスだった。ただ混乱して頭のネジが飛んだだけのアリス。ならどちらが本当のアリスなのだろうか。

 

私にはわからない。

 

 





【昔を思い出す狂人】

ぎゃー、ささっと書いたのが丸出しの恥ずかしいクオリティですね。でも更新したいので出します。書き直しできたらいいなーっていう感じで。
次は神様更新出来るかとおもいます。


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Tendre

久々の更新です⊂( ˆoˆ )⊃ヴーン
『ウソはつきたくない狂人』


 

こつんこつんとブーツの音を響かせて廊下を歩く。なんだかんだで来るのが遅くなってしまった。

毎日来れば彼が壊れる

期間を開ければ彼が死ぬ

彼の精神と命にあまり干渉はしたくない。閉じ込めてるだけ、程度。

だって彼は

 

「Good morning!やー、いい朝だねえ!」

 

そう言って思い切り扉を開けるとリドルは少し肩を震わせてこちらを向き、身構えた。かわいいなあ。

 

「…」

 

「耳寄り情報!!私の疑惑解消!!祝杯でも上げようか?ふふ」

 

「…一体何をした?」

 

「聞かなくてもわかってるくせに!同じ寮の子差し出しただけ」

 

くるくるその場で回って見せれば、静かな部屋に彼のくそっという声が反響した。荒々しい言葉遣い、現実での紳士的かつ魅力的な彼とはかけ離れている。

しかし私はこちらの姿の方が好きだ。うんうんと一人納得してからリドルに手を伸ばす。

 

「触るな!」

 

ぱちんと弾かれた手をじっと見て、彼をまたじっと見る。彼はそんな私を見てさあっと顔を青白くさせた。元から白いというのに。そういえば外に出ていないからさらに肌が白い。今度日向に出そう。

そんなことよりも。

 

「……ア、アリス」

 

「可愛いねえ」

 

引きつった喉で話す彼が可愛くて愛しくて仕方がない。危害を加えると思われたようだが、今のところその予定はない。

 

「怒られると思った?嫌われると思った?私があなたを嫌いになったりしたら、あなたがどうなるかわからないもんね?」

 

「……」

 

「優しいなあ、可愛いなあ。これだから君は手放せない」

 

思わず笑顔になってしまう。彼はそんな私を見て、何も言わないものの警戒した。

 

「優しくなんてない、それはもう充分わかったことだろう?早く僕を開放してくれ」

 

「開放?死にたいの?それはちょっと困るな。それと、君は充分優しいよリドル。私は、そんな、君が可愛くて、愛しくて、大切で……いっそのこと壊してしまいたいくらい好きなの」

 

「……! 僕を、どうするつもりなんだ」

 

「どうもしない。ずっと一緒にいてくれるって言ったもんね?なにもしなければなにもない、なにもなければそれでいい」

 

苦虫をかみ潰したような顔の彼は、もう悪態をつくこともなかった。頭の中で何を考えているんだろうか。この屋敷から、逃げ出す参段だろうか。それとも、自分の身を守る方法だろうか。

でも残念、どれだけここで身を守っても、生身の体じゃないからね。

 

「いい子だなあリドルは。そうそう、屋敷の階数だけど、今日は増やさないでおくよ。」

 

「……?」

 

怪訝そうな顔の彼の、横っ面を引っぱたいてやりたい気分をどうにか抑えて部屋を出る。

彼には生きていて欲しい。彼には絶望していてほしい。しかし、その中で希望が見えたそんな状態がたまらなく好きだから、早くこの屋敷から逃げ出す参段を立ててくれないだろうか。へし折ってかき抱いて、もうここから一生出られないと耳元で囁いたら、彼はどんな顔をするだろう?

ああ、彼は今なにを考えているんだろう?逃げ出すといえば、キャビネットのことでも考えているんだろうか?

彼が可愛くて、想像するのが楽しくて、私は今日も精神世界から現実に戻る。

 

 





【懇願する狂人】

誤字脱字などありましたら報告していただけると幸いです…( ˇωˇ )
暴力の予定はない、でもそんな欲求がないとは言ってない。


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