第二次スーパーロボット大戦Z Another (Dr.クロ)
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第一話~出会い~

次元を超えし存在は1人の女性と出会う。

その出会いは別の物語を紡ぎ出す。


異次元、そこでは一人の女性が居た。

何かを探す様に様々な方向へと顔を向けている。

 

??「この辺に反応がありますね」

 

そう言って進んでいると光の球がある世界に侵入したのが見え、それが探していた存在だと気付く。

 

??「! あの世界ですか」

 

気づいた女性は急いで光の球が侵入した世界へ突撃した。

 

その人物が飛び込んだ世界にある2つの月の1つ、陰月の月面にて、1つの戦艦の残骸がある所で宇宙服を着た1人の女性が体育座りしていた。

 

あの集団にやられてどれ位経ったのだろうか…なぜ自分はこうやって生き延びているのだろうか…そう女性はぼんやりと考えていた。

 

その女性の膝とお腹の間には不思議に輝くパーツの様なのがあった。

 

なぜか分からないが運よく自分は生き延びて、運よく空気がまだ循環してる宇宙船を見つけて運よく残った水と食糧で女性は此処まで生き伸びていた。

 

ただ、食料と水も残りわずかとなって自分は年貢の納め時かと諦めていた。

 

???「…帰りたいよ…リモネシアに帰りたいよ…」

 

そう呟きながら涙を流していた女性はふと、上を見上げた。

なぜかは分からない。

だが、何かを感じて広がる宇宙へと顔を向けた。

そして見えたのだ…自分へと向かって来る光が見えるのに…

 

????「な、なにあれ…」

 

それに女性は驚くが自分に向かってなのに気づいて慌てて抱えていたパーツも持って離れ…

 

ドドーン!!

 

光が月面にぶつかった衝撃に吹っ飛んで軽く転がる。

収まった後に女性は慌てて光が落ちた所を見る。

 

すると1人の女性が膝を突いていた。

 

??「ふぅ、何とか着地できましたね」

 

そう呟いて光の球を追いかけていた女性は立ち上がる。

 

それに宇宙服を着た女性は驚いていた。

 

まず、女性は自分と違って宇宙服ではなく水着の様なのに両手両足のアーマーを付けただけな格好なのに平気そうに辺りを見回している。

 

辺りを見ていた女性は宇宙服を着た女性に気付く。

 

??「おや、まさかこんなところに人がいるとは」

 

そう呟くと女性は宇宙服を着た女性に近づく。

近付く女性に宇宙服を着た女性は思わず尻もち付いた体勢のまま後ずさる。

 

宇宙服なしで歩く女性など普通にいないので普通じゃないのが分かるからだ。

 

??「おやどうかしましたか?」

 

そんな震える宇宙服の女性に女性は首を傾げた後に落ち着かせた方が良いだろうと考えて空気のある場所を探して宇宙服の女性をすぐさま抱き抱えると宇宙服の女性がひぃ!と悲鳴をあげてるのをスルーして向かう。

 

しばらくして…

 

??「落ち着きましたか?」

 

????「は、はい」

 

宇宙船でそう聞く女性に宇宙服を着ていた女性は恥ずかしそうに体をモジモジさせる。

 

と言うか、ほとんど怯えてばかりだったので話を聞こうとしていた女性は流石に埒が明かないと感じたのか別ので落ち着かせようとして…元々着ていた服を剥ぎ取ってどこからともなく取り出したミニスカメイド服に着替えさせたのだ。

 

それにより怯えより恥ずかしさが上回ったのかある意味落ち着かせると言う事は出来た。

 

ちなみに女性は着痩せするのか先ほど宇宙服でどうやって入ってたのかと言う程胸が大きかったのが胸元を露出してるメイド服で分かった。

 

気を取り直して女性は名前を言ってなかったので先にそっちから言う事にした。

 

????「わ、私はシオニー・レジスと言います」

 

??「私はANと言います」

 

お互いに名前を名乗った後にメイド服を着せられたシオニーは恥ずかしそうにモジモジしながら先ほど自分が怯えていた時にANが聞いていたこの世界の事を説明する。

 

この世界は複数の世界が融合した多元世界な事、自分が今此処に至るまでに起きた事を全て自分が分かっている範囲で話して行く。

 

聞いていたANは成程と納得する。

 

AN「ようするにあなたは此処に取り残されているのですね」

 

そう言われてシオニーはうぅと呻く。

 

正論なだけに全然否定できないからだ。

 

そんなグレート・アクシオンに乗ってる時の自分の変貌や今に恥ずかしさを感じているシオニーを尻目にANは考える。

 

此処に来るまでの間見て来たが壊れてはいるがANの手にかかれば残骸と持ち合わせている材料で地上に降りれる位の船や自分や彼女の機体位は出来るだろうと考えてからシオニーが持っているパーツに目を向ける。

 

AN「シオニーさん、それはなんですか?」

 

シオニー「えあ、これは彷徨っていた時に見つけまして、持ってると落ち着くと言うか…」

 

聞くANにシオニーはしどろもどろに答える。

 

それにANはふむと思った後にシオニーの持つパーツを彼女の手から取ると注意深く見た後にちょっと待っててくださいと出て行く。

 

シオニー「?」

 

数時間後…

 

シオニー「うそ…」

 

待っていたシオニーはANに連れられて連れて来られた場所に呆気に取られる。

今自分の前にあるのは自分が破れた集団でとある人物達が乗っていた2体のロボットであった。

 

ただ、どちらとも色が違っていた。

 

AN「こんな感じで合っていますよねシオニーさん」

 

シオニー「え、ええ…私が話していたブラスタとパールネイルに…」

 

聞くANにシオニーは驚いた後にまた気付く。

先ほどまでいた宇宙船が何時の間にか大きい船へと変わっていたのに驚きを隠せなかった。

 

さらに言うと空気もあの宇宙船までの所にしか空気がなかった筈なのに自分は宇宙服を着ていないにも関わらず呼吸が出来ていると言う事に気付く。

そんなシオニーに気付いたANが自信満々に言う。

 

AN「実はその服、空気がないところには薄い空気の膜を作りだすのです」

 

シオニー「嘘!?」

 

告げられた事にシオニーは思わず自分の着せられたミニスカメイド服を見る。

それ程までにそんな事が出来る者など早々いないからだ。

 

驚くのはまだ早いとANはシオニーは連れて行く。

 

AN「はい、着きました艦橋です」

 

シオニー「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

連れて来られた場所にシオニーは叫ぶ。

 

自分が乗っていたグレート・アクシオンとは違うが立派な艦橋で操縦席もある。

しかも此処に来るまでシミュレーションルームやら居住区も設立させられていた。

 

数時間でロボット以外に何時の間に自分が生きる為に使っていた宇宙船を繋げる形で船を造りあげるなんて…とシオニーは驚いているとANが言う。

 

AN「では早速出発しましょうか」

 

シオニー「出発と言うと?」

 

それを聞いてシオニーは思わず聞くがその意味に気付いて喜ぶ。

自分はあの地上へ帰れるのだと…

 

AN「それでは発進!」

 

涙を流しているシオニーにそう言ってANは操縦席に座って操作すると号令と共に宇宙船を動かす。

 

シオニーはANの隣で久々に地球に戻れると言う事に心が躍っていた。

 

AN「あ、ちなみに地球に戻るまでの間にロボットの操縦訓練して貰いますので覚悟しといてくださいね」

 

シオニー「ひぃ!?」

 

まぁ、戻るまでの間扱かれるのを感じるのであった。




キャラ設定

AN(アン)
外見:水着を着たゼノサーガのKOS-MOSにISのブルーティアーズの両手両足のアーマーを付けた感じ
概要
ロボットの始祖である女性型ロボット
面白いことが好きでいろいろなものを作ったりしている。
主に科学者タイプで戦う事も出来るが調べたり作る事をメインとしている。
ちなみに人間の様に飲食が出来るのでエネルギーはそれで補給出来たりする。
ロボットの始祖としての能力は聞いたり見たロボットならどんな構造かだいたい予想でき、またそのロボットの別の世界での可能性を見る事が出来る。

シオニー・レジス
外見:原作と変わらないが水色の胸元を露出したミニスカメイド服を着ている、
概要
新帝国インペリウムでグレート・アクシオンの艦長を務めていた女性
グレート・アクシオンが撃墜された時、奇跡的に助かって彷徨っていた所をANに拾われる。
性格はリモネシアの外務大臣だった頃の臆病な性格に戻っている。
拾われた後はANに弄られておりANから渡されたパイロットスーツにもなる宇宙に出ると薄い空気の膜が全身を覆う胸元を露出したメイド服を着てられた。
ちなみに分厚いのを着ると着痩せするらしくホントは胸が爆乳。


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第二話~再会~

シオニーとANはシオニーがいたリモネシアに降り立った。そこでシオニーはかつて戦った組織と再会する事になる。

※台詞について

機体から聞こえる声を『』
内部やそのままで話している声を「」
船からとか個人通信のとかのを《》

で表しています。

少しご都合主義な所も見えますけど広い目で見てください


リモネシア共和国~付近の森~

 

AN「ふむ、ここがリモネシアですか」

 

シオニー「(チーン)」

 

早速地球に降りたANは見える映像からそう洩らす隣でANによって扱かれまくったシオニーが転がっていた。

 

リモネシアにいた頃からほとんどロボットを動かした事も体を動かした事も全然した事ないと言う事でANに地球に降りるまで本当にスパルタで教え込まれたのだ。

それによりそんなそこらのパイロットより上位まで上がり、また体力もたっぷり付いた。

 

AN「さて、私は宇宙船を隠してくるのでシオニーさんはご自由に行動してくださいね」

 

シオニー「は、はいぃ…」

 

そう指示するANにシオニーはよろよろと立ち上がって答えた後に気付く。

 

シオニー「あ、あの、このままで行けと;」

 

自分のミニスカを掴んで聞くシオニーに当然とばかりにANは頷く、

 

AN「まぁ情けとしてこれあげますよ」

 

そう言ってボロボロのマントを渡す。

渡されたのにシオニーは体隠す的な意味でも良いかなと半分諦めな感じに考えて頭の上でマントを羽織り、服を隠す様にして外に出る。

 

AN「…さてと最終調整をはじめますか」

 

外に向かうシオニーを見送った後にANはロボットの最終調整の為に格納庫へ向かった。

 

リモネシア共和国~旧市街地~

 

シオニー「はぁ…やはりボロボロね」

 

歩きながらシオニーは様子からそうぼやく。

こう歩いていると自分は愚かな事をしたと罪悪感が来る。

 

シオニー「やはりアイムなんかに頼ってたのが間違いだったのね…」

 

自分は祖国を守りたかっただけ、だが結果は祖国は壊滅、自分は敵にされた。

守りたかった物を自分の手で壊滅させてしまった。

 

シオニー「はぁ…ん?」

 

再度溜息を付いた後に何時の間にか何かの爆音が聞こえて騒がしい事に気付いた後に自分を影が覆っているのに気付いて上を見上げる。

 

そして目に入ったのは自分を倒した集団の中にいたロボット、ブラスタが見えた。

と言ってもシオニーの知ってるブラスタと違いこちらは黄色であったが…

 

シオニー「こ、これは一体…」

 

????『そこの人!危ないから離れた方が良いよ!』

 

驚いているシオニーへロボットから声が呼びかける。

声からして女の子が乗ってる事を知る。

 

シオニー「えっ?あ、はい!」

 

その呼びかけに答えてシオニーは慌てて走る。

 

少し離れたのを確認して振り返ると数は少ないが自分と戦った集団、ZEXISがいる事に気付く。

それと共に出る前にANに持たされていた通信機が鳴る。

 

シオニー「もしもし?」

 

AN《あ、シオニーさん。今何処に居ますか?》

 

出たシオニーにANが聞く。

 

シオニー「い、今、旧市街地の戦場の近くです!!」

 

報告を聞いてふむと言うANの呟きの後に何か調べる音がしてからANは言う。

 

AN《わかりました。ではすぐそちらに行きますね》

 

そう言った後に再びシオニーを影が覆い、シオニーは上を見ると自分達が乗っていた船、ARISIAが来ている事に驚く。

ちなみにARISIAの概観はガンダムAGEのディーヴァ強襲揚陸形態の白い所を青くして赤い所を白くした感じのである。

 

AN《ではシオニーさん、行ってきますね》

 

その言葉と共にARISIAからANがシオニーに見せた黒いブラスタが出撃して戦場に向かう。

 

シオニー「いや、あの…どう船に乗ればいいんですかぁぁぁぁぁぁ!!」

 

戦場へ向かって行くそれにシオニーは絶叫する。

なお、ちゃんと乗れる様に考慮していたのかARISIAが地面に降りてシオニーが乗れた事を記載しよう。

 

そんなシオニーの絶叫を後ろにANは黒いブラスタを操ってZEXISと対峙しているロボットに狙いを定める。

 

AN「いきますよノワール。貴方の初陣、勝利で納めましょう!」

 

そう言った後に黒いブラスタ、ノワールブラスタはAX-55EAGLEでロボット1体を撃ち続けて旋回して最後に強烈な1発を炸裂させる。

 

それによりロボットは爆発四散する。

突如現れたノワールブラスタを脅威と感じたのか複数のロボットが向かって来る。

 

クロウ「な、なんだありゃあ」

 

目の前の蹂躙に本家ブラスタに乗るクロウ・ブルーストはそう洩らす。

そう蹂躙である。

 

突如現れた船から現れた黒いブラスタは1体を撃破した後に向かって来る自分が元所属していたファイヤバグが乗る機体、アクシオ・バーグラーの攻撃を避けてはバンカーで両断して行く。

計測はしてみたが自分が乗るブラスタの武装より火力があるのが分かった。

 

ゼロ《エスター・エルハス。君の雇主は黒いブラスタも開発していたのか?》

 

エスター『いや、そんなの全然聞いたこともないよ』

 

それを同じ様に見ていたゼロがブラスタ量産試作器のブラスタEsに乗るエスターに聞いてエスターも何がなんやらな顔でそう返す。

 

デュオ『んじゃあれは何なんだ?』

 

正太郎《それに、乗ってる人は味方なんでしょうか?》

 

赤木『相手を攻撃してるのだから味方じゃないですか?』

 

青山『それだけで決めつけるのはどうかと思うぞ』

 

セツコ『確かにあの黒いブラスタの目的が分からない以上警戒はするべきかと』

 

ZEXISのメンバーもアクシオ・バーグラーを倒して行く黒いブラスタに各々に言う。

 

マリリン『ちょっと邪魔しないで貰おうかしらそこのパイロットさん!』

 

そんな黒いブラスタにファイヤバグの隊長のマリリン・キャットが自分の乗ってるアクシオ・バーグラーを動かしてアサルトライフルで攻撃するのを見てクロウは動く。

 

クロウ『おっと!そのブラスタばっかりに目を囚われるのはどうかと思うぜマリリン!』

 

その言葉の後にSPIGOTをチャクラムの様にしてマリリンの乗るアクシオ・バーグラーを切り裂く。

 

マリリン『ちっ!やるわねふらふらちゃん。でもまだ…』

 

AN『SPIGOT!斬り裂きなさい!』

 

それに舌打ちしてマリリンが言う前にブラスタを知ってる者は驚く。

黒いブラスタ、ノワールブラスタがブラスタが使うのとは別のSPIGOTで攻撃を仕掛けたからだ。

 

それにマリリンは咄嗟に動かして避けようとするが1つ遅く、アクシオ・バーグラーの右腕が両断される。

 

クロウ『SPIGOTも使えるのか!?』

 

ゲイナー『つまりあのブラスタにもVXが!?』

 

シン『それよりもさっき聞こえた声…』

 

勝平『女の人が乗ってるのか!?』

 

それに誰もが驚く中で言った時、通信機に着信が入り、その後にそれぞれの画面にANが出て来る。

 

AN《どうも初めましてZEXISの皆さん。私はAN。このノワールブラスタ、通称ノワールのパイロットです》

 

エイジ『ノワールブラスタ?』

 

ゼロ《……1つ聞こうミスAN、あなたはそのノワールブラスタをどこで手に入れたのだ?》

 

挨拶するANに言った名に誰もが戸惑う中でゼロが問う。

 

AN《ん?ノワールは私が造ったのですが》

 

クロウ『なっ!?』

 

ゼロ《造っただと!?》

 

何を言ってるんだとばかりに言うANにクロウやゼロにZEXISのメンバーは驚く。

 

ゼロ『造ったと言うとあなたはそのブラスタを自分自身で一から作ったと言う事なのか!?』

 

AN《はい、そうですよ?》

 

続けざまに聞くゼロにANはそう言う。

 

ゼロ《もう1つ…》

 

エスター『!?来るよ!』

 

続けざまに聞こうとしたゼロを制してエスターがそう言うと少し離れた景色が歪んだと思ったら槍と盾を持った鎧の騎士といった風情のロボット複数に人型のロボットが複数現れる。

人型ロボットでその内の1体は他のと違い黄色い角があった。

 

????『大丈夫かマリリン殿』

 

マリリン『丁度良かったですわジェラウド様、ちょっとドジをしましたので助かりますわ』

 

そんな隊長格と思われる黄色い角のロボットに乗ってるパイロットがマリリンに話しかけて、マリリンはそう返す。

 

クロウ『あいつ等!それよりもマリリン、まさかてめぇ!』

 

AN《彼らは?》

 

ゼロ《聖インサラウム王国と言う別の多元世界の者達だったが次元獣とガイオウによって滅ぼされてこの多元世界を自らの土地として手に入れる為に侵攻して来た者達だ》

 

それに驚くクロウの後に聞くANにゼロはそう説明する。

 

AN『ガイオウ…あぁ、シオニーさんが言ってた破界の王ですね』

 

クロウ『!?あんた今』

 

刹那『来るぞ!』

 

思い出して言うANから出た名前にクロウは聞こうとして刹那が叫ぶのを聞いて槍と盾を持った鎧の騎士風ロボットと隊長格以外のロボットが向かって来るのに気付く。

 

AN『おや、まずは様子見ですかジェラウドさんとやら』

 

ジェラウド『そのつもりはない』

 

そう言うANへジェラウドはそう返すとノワールブラスタにジェラウドが乗っている隊長格ロボットが左腕のシールドからエネルギーの矢を放つ。

それをノワールブラスタは避けた後に隊長格ロボットがハルバートを持って向かって来る。

 

どうやら先ほどの戦闘を見ていたのかノワールブラスタを脅威と感じ取って他のロボット達へZEXISメンバーの足止めを指示したのだろう。

 

ジェラウド『本来ならばあのクロウ・ブルーストの機体を殿下に捧げるべきだがお前自身がこれから先厄介になると考えて排除させて貰うぞ!』

 

AN『なるほど、いいアイディアではありますがそれは無理ですね』

 

言いながらハルバートを振り下ろすジェラウドにANはそう返してシールドで防いだ後にAX-55EAGLEで攻撃しようとするがそれより前に下がられた後にハルバートで防がれる。

 

ジェラウド『そう簡単にはやらせん!』

 

AN『なかなかやりますね…』

 

防ぎながら矢を放って攻撃を仕掛けるジェラウドにANは感心する。

 

それに対しジェラウドは警戒を最大にしていた。

 

目の前のロボットに乗る存在は只者ではないともう1つの意味も含めてそう考えており、そして何よりこの先自分達の前にZEXISともども最大級の壁で立ち塞がるだろうと考える。

そして周りを見てこちらが不利と感じたジェラウドは呼びかける。

 

ジェラウド『アークセイバー団員全員に告ぐ!直ちに撤退せよ!まだ無事な者は満足に動けぬ者に手を貸してガブリンを囮にこの場を離れるのだ!』

 

アークセイバー『了解!』

 

AN『撤退ですか、まぁこの状況なら良い判断ですね』

 

その場を離れるアークセイバー達を見ながら呟くANの後に最後に残ったジェラウドが撤退する直前にロボットの顔をZEXISメンバーとノワールブラスタに向けて振り返る。

 

ジェラウド『お前達の実力は見せて貰った。次は陛下より賜った我が剣…ディアムドにて挑ませていただく』

 

最後にそう残してジェラウドはその場を去った。

 

マリン『あの男、まだ本気を見せてなかったのか』

 

ロックオン『見せて貰ったと言ってるが、ノワールブラスタだっけ?そいつと戦ってて良くみせたな』

 

ティエリア『油断出来ない相手だな』

 

アルト『確かにな』

 

終わったのを感じてZEXISメンバーは各々に言う。

 

ゼロ《さて、先ほど誰にブラスタの事を聞いたかを質問したかったが先ほど呟いた事で判明した》

 

クロウ『あんたはシオニーと言ったな。そいつはシオニー・レジスじゃないだろうな?』

 

そんな中でゼロが切り出してクロウが引き継いで聞くと同時に場に緊迫感が出る。

 

AN《えぇ、そうですよ。このノワールはグレートアクシオンの残骸から造り出しましたし》

 

エスター『ええ!?』

 

くらら『残骸からって!?』

 

朔哉『マジかよ!?』

 

ガロード『残骸で造り上げてあの戦いってすっげぇな』

 

肯定した後にANの口から出て来た言葉に誰もが驚きの声をあげる。

 

ゼロ《………俄かに信じられないが…少し話し合いたいのと同時にシオニー・レジスがいるなら会わせてくれないだろうか?》

 

AN《それはいいですけど何処で話しますか?》

 

そう洩らした後に対談を申し込むゼロにANは聞く。

 

ゼロ《そちらの船で私とジェフリー艦長にミススメラギでそちらの事を聞きたい》

 

AN《わかりました。では今船を呼びますね》

 

そう言うゼロにANは答えた後にシオニーを乗せて待機させていたARISIAを呼ぶ。

 

カレン《大丈夫なのゼロ?》

 

ゼロ《……現状彼女は嘘を付いてる素振りはない。さらに言うと初対面の我々に嘘を付くメリットがないからな》

 

ARISIAへ通信して呼んでいる間のANのノワールブラスタを見ながら聞くカレンにゼロはそう返す。

しばらくしてARISIAが来る。

 

AN《今そちらの船と付けますね》

 

その言葉の後にイカルガの横にANはARISIAを横づけする。

しばらくしてクロウと話す面々とは別にゼロ達はANとシオニーと対面したが…

 

ARISIA~ブリッジ~

 

ジェフリー「これはまた…」

 

スメラギ「あら~可愛いのを着てるわね」

 

シオニー「み、見ないで!!今の私をじっと見ないで!」

 

出会ったシオニーを見て呟くジェフリーやそう述べるスメラギにシオニーは顔を赤くして恥かしそうに叫ぶ。

 

AN「私の趣味です。可愛いでしょ?」

 

スメラギ「そうね。と言うか大きかったのね」

 

ゼロ「(コホン)ミススメラギにミスAN。ガールズトークはこの話が終わった後にして欲しい。それでミスAN、あなたがシオニー・レジスと出会った経緯を教えてもらいたい」

 

ジェフリー「確かに彼女は陰月にいたからな」

 

このままだと別の話になりそうだと考えて咳払いしてその場の空気を掴んだ後に本題を聞くゼロにジェフリーも同意する。

 

AN「いいですよ。実は私、この世界に迷い込んできたんです」

 

ジェフリー「この船と共に陰月へ迷い込んだと言う訳か」

 

そう答えるANにジェフリーは周りを見ながらそう洩らす。

 

AN「まぁそうですかね(一応そういうことにしときますか)」

 

ゼロ「(……ふむ)それであなたはそこで出会ったシオニーからこの世界の事を大体聞いたと言う訳か」

 

そう返すANにゼロはシオニーを見てからそう言う。

 

AN「はい、その通りです」

 

ゼロ「……ミスAN、もしこの先当てがないのなら我々に同行してくれないだろうか?」

 

頷くANにゼロはそう申し出る。

それにスメラギとジェフリーはゼロの申し出に反対じゃないのか口を出さない。

 

AN「別にいいですけど条件があります」

 

ゼロ「聞こう。あなたが望む条件とは?」

 

指を1本立てて言うANにゼロは聞く。

 

AN「シオニーさんも同行させてください」

 

ゼロ「…やはりか、無論彼女の同行を認めます。私としても彼女にはあなたともども同行して貰おうと思っておりましたのでありがたい事です」

 

提示されたのに予想していたのかそう呟いた後にゼロはそれを認める。

 

AN「わかりました。では貴方たちと同行しましょう」

 

ゼロ「こちらこそ、同行感謝する」

 

了承するANにゼロは手を差し出し、ANはそれを掴んで握手する。

その際、ゼロは仮面の中でん?と思ったがそれを出さずに握手を終える。

 

なお、後にクロウが借金をまた背負うと言うのにゼロ達がまたかと呆れる中でANはどんだけ借金をしてるのだろうかと思ったのは些細である。




機体説明

ノワールブラスタ
外見:ブラスタの白い所を黒くして黒い所を白くした感じ、目の色や緑色の部分は赤に変わっている。
概要
ANがシオニー・レジスの話からグレート・アクシオンの残骸を使って開発した自分専用ロボット
動力はVXではないがVXと同等のオリジンシステムと言うゼロシステムや様々なロボットのシステムを使うことができるシステムを動力源として組み込んでいる。
ブラスタの武装は勿論SPIGOTも搭載しているがどれ等も本家より火力を上げている。


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第三話~長き戦いの始まり~

ZEXISのメンバーと出会い、ZEXISに入ったANとシオニー、メンバーと話す2人は長く戦う事となる者達と邂逅する。


プトレマイオス2~ブリーフィングルーム~

 

AN「と言うことでこれからお世話になるANです。特技は聞いたり見た機体ならどんな構造かだいたい予想できることです」

 

少しして集まったメンバーにゼロとジェフリーにスメラギと共に来て挨拶するANに誰もが見ていた。

ただ、ANと言うより彼女の後ろに隠れてるシオニーを見ていた。

 

シオニー「ひう」

 

クロウ「…ある意味こう見てると違和感を感じるな」

 

エスター「そうなの?」

 

ガロード「ああ、俺達と戦った時はすんげぇ大威張りだったもんな」

 

ゲイナー「確かにそうだね」

 

琉菜「と言うか…」

 

フェイ「資料で見たのよりデカい」

 

ANに隠れる様にちぢみこむシオニーを見てそう洩らすクロウのから聞くエスターにガロードとゲイナーは答え、女性陣はシオニーの一部分を見て嫉妬や羨ましさのある目で見てそれにシオニーはさらに縮こまる。

 

AN「すいませんがあんまり注目しないであげてください」

 

シオニー「ANさん…」

 

そう注意するANにシオニーはうるうるした目で見て…

 

AN「辱めにするのは上司の私の特権です」

 

シオニー「そこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

葵「…ある意味変わった奴ね」

 

朔哉「確かにそうだな;」

 

続けて出て来た言葉に絶叫するシオニーを見ながら葵はそう述べて朔哉も同意する。

 

AN「それにしてもさっき見ましたがいろいろなロボットありますね」

 

ルナマリア「まぁ、確かに色々といるわよね」

 

タケル「こう改めて言われると確かに色んなロボットが集まってるな」

 

雷太「確かにそうだな」

 

来るまでの間に見ていたのかそう言うANにルナマリアやタケルに雷太も同意して他のメンバーも改めて言われて納得している者もいる。

 

そんなメンバーを見ながらANはちょっとデータを覗かせて貰ったので気になったのがガンダムエクシアとウイングガンダムであった。

見た時それぞれ別々の姿のがANの脳裏に映ったのだ。

 

AN「(ダブルオーライザーとウイングゼロ…両方ともいずれ造ってみますかね)」

 

まぁ、その前にまた別に映った可能性のを造ろうかなと考えていると突如警報が鳴りだす。

 

ロックオン「警報!」

 

正太郎「何かあったんでしょうか!」

 

それに誰もが驚く中で情報を聞いて来ただろうゼロが画面に何かを映す。

 

ゼロ「北米西海岸にインサラウムが出現し、巨大な建造物を設置したとの情報が入った。さらに映像もある」

 

説明を始めた後に現れた男、現聖インサラウム王国の統治者であるユーサー・インサラウムがインサラウムを復興する為に全ての国家への宣戦布告の映像が流れる。

それが終わった後にゼロは説明を始める。

 

ゼロ「ZONEと呼ばれる巨大建造物と精鋭部隊アークセイバーが奴らインサラウムの戦力と判明しているがこのZONEという巨大建造物の詳細がまだ判明していない」

 

AN「兵器というより装置に近い感じですねこれ」

 

ティエリア「確かに何かしらの装置に近いな」

 

見て思った事を述べるANにティエリアも同じだったのか同意する。

 

エスター「ユーサー・インサラウム…あいつがインサラウムの王様か」

 

デュオ「キングの一子と言ってたから、皇子様だろうぜ」

 

カトル「おそらく即位前なんだろうね」

 

画面に映し出されて映っていたユーサーを見て呟くエスターにデュオが言ってカトルがつけ加える。

 

AN「とりあえずまずはあの装置、ZOENの破壊方法と使用目的を知らないといけませんね」

 

スメラギ「そうね。破壊兵器ならあれ程の大きさならば被害が凄い可能性がありえるわ」

 

ZOENを見てそう言うANにスメラギも同意してから想像したのか厳しい顔で言う。

 

シオニー「あ、あの…これを見るからに連邦軍とかはどうなんですか?」

 

スメラギ「フェルト…連邦軍の動きは?」

 

気になったので聞くシオニーの言葉に同じ様に気になってたのかスメラギは聞く。

 

フェルト「周辺で警戒態勢のまま待機しています」

 

ゼロ「通常装備の正規軍では次元獣を擁するインサラウムと正面から戦うのは難しいだろう」

 

そう報告するフェルトの後にゼロがそう言う。

 

シン「アロウズとOZは何しているんだ…!連邦軍の予算の多くは、あいつ等の装備に充てられているっていうのに!」

 

AN「? あのアロウズとはなんですか?OZはシオニーさんから聞きましたけど…」

 

ティエリア「『恒久和平実現』を目的として創設された政府直轄の独立治安維持部隊…と言ってはいるが『治安維持』の名の下に反連邦組織や連邦非加盟の国家などに対し、圧倒的な武力による弾圧や虐殺を行なっている存在だ」

 

憤慨して言ったシンの言葉の中にあった単語を聞くANにティエリアは説明する。

説明するティエリアの様子から碌な組織ではないというのがANには分かった。

 

AN「なるほど…治安維持が目的の彼等だからそれを理由に動かないのですね」

 

カミーユ「だろうな。アロウズの任務は治安維持だ。連中はそれを理由に動かないかも知れない」

 

そう言うANにカミーユも同意して憮然とした顔で言う。

 

ティエリア「OZの方はアロウズの出方をうかがっている。近くに部隊を派遣してはいるが、具体的な動きは見られない」

 

刹那「両者共、未知の戦力に対して、損害を出す事を恐れているか…」

 

ロックオン「もしくは救世主が来るのを待ってるんじゃないのか?」

 

ティエリアの後の刹那のにロックオンが皮肉げに言う。

 

AN・エスター「「救世主?」」

 

クロウ「俺達の事だろうよ」

 

ロックオンの言った事に首を傾げるANとエスターにクロウがそう言うと正解の様で言った本人は肩を竦める。

 

エスター「ZEXISにインサラウムを片付けさせようとしているのか…!」

 

クロウ「…仕方ないな。行くしかないだろう」

 

青山「さすが100万Gの男。この間とは打って変わって積極的だ」

 

気づいて顔を顰めるエスターにクロウが肩を竦めて言うと青山が茶化す。

 

AN「100万Gってもしかしてクロウさんの借金の額ですか?」

 

エスター「さっきね。来る時飛ばしてたから飛んでる際に起きた風ので色々と被害出ちゃったそうだからそれの弁償で出来ちゃったんだよ」

 

シオニー「ど、どうしたらそうなるんですか;」

 

気になったので聞くANにエスターはなんとも言えない顔で言い、シオニーも信じられない顔で漏らす。

 

エスターにしたら急いで来て助けてくれた事で出来た奴なのでホントになんとも言えないのだ。

 

クロウ「フ……おだてるなって」

 

デュオ「褒めたわけじゃねえよ!」

 

ニヒルに笑うクロウにデュオはツッコミを入れる。

 

AN「それぐらいの額で済んで良かったですね。私が知っている中では1億5680万4000円もの借金が最高額ですね」

 

一同「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

クロウ「い、1億5680万4000えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!?」

 

だが、あっさり言ったANの言った金額に誰もが驚き、クロウも壮大な金額に絶叫する。

 

シン「いやいやいや!?どうやったらそうなるんだよ!?」

 

AN「どうなってそうなったかは知りませんが親から押し付けらたそうですよ」

 

青山「おいおい;」

 

デュオ「クロウとは理由が違うけど親からかよ;」

 

クロウ「何と言うか会って話してみたいもんだな」

 

思わず聞くシンに返したのにクロウと付き合いの長い2人は冷や汗を掻き、クロウはそう洩らす。

 

AN「さて、話を戻しますが皆さんはどうしますか?」

 

赤木「それについては俺もクロウに賛成だ」

 

ワッ太「そうだよ!俺達の任務は人類の敵と戦う事なんだから!」

 

アポロ「良い機会だ。腰抜けのアロウズとOZに俺達の力を見せつけてやろうぜ!」

 

ガロード「そうと決まれば、すぐに行動だ!あのZONEってのがなんだか分からないが、急いだほうがいいぜ!」

 

本題に戻して聞くANに赤木が言い、ワッ太、アポロ、ガロードも同意する。

他のメンバーも同じでそれを見てスメラギはゼロへ顔を向ける。

 

スメラギ「決まりね、ゼロ?」

 

ゼロ「フ…こうなる事はあの皇子の宣言から分かっていたがな」

 

そう言った後にゼロは高らかに宣言する。

 

ゼロ「総員、出撃準備!これより我々は北米サクラメントへ向かい、インサラウムに挑む!!」

 

ロックオン「やれやれ…本気で救世主をやるとはな。とんだ貧乏クジだ」

 

宣言を聞いて思わずかぶりをふるロックオンだがそんな彼の口は笑っていた。

 

クロウ「それがZEXISってもんだ。俺もお前もな」

 

ロックオン「で、その中で、さらに貧乏クジ役ってのがあんた等ってわけか」

 

青山「認めたくないがな」

 

デュオ「だがよ、ロックオン…。クロウにお仲間認定されたあんたももうその一員だぜ」

 

ロックオン「兄さんはそういう人間だったらしいな」

 

クロウ「別にお前は好きに生きればいいさ。だが、その名を敢えて継いだ以上、素質は十二分にありだ」

 

そんなロックオンにクロウが話しかけてデュオと青山もそう言ってクロウが締め括る。

 

ロックオン「そんな所は兄さんに似たくねえよ」

 

その言葉に4人はどっと笑う。

 

ミシェル「……」

 

そんなロックオンをミシェルは厳しい顔で見ていた。

 

ロックオン「どうした、S.M.Sのスナイパー君?」

 

ミシェル「…いや、何でもない…」

 

それに気づいて話しかけるロックオンにそう返すとミシェルは出撃の為に格納庫へ向かう。

 

シオニー「えっと…ANさん私はどうすれば?」

 

AN「皆さんと一緒に出撃してください。私はちょっとやることがあるので」

 

慌ただしく動く中で恐る恐る聞くシオニーにANは答えた後に驚いているシオニーをスルーしてモニターに写っているZONEを見る。

 

AN「さて、インサラウムをびっくりさせてあげましょうか」

 

そう不敵に笑うとANは腕が鳴りますねと呟く。

 

セツコ「ANさん、ちょっといいですか」

 

そんなANにセツコが話しかける。

 

AN「なんでしょうか?」

 

セツコ「あのもしかして貴方は…」

 

聞き返すANにセツコは聞こうとして何か躊躇う様に言葉を切る。

 

AN「…セツコさん、それは秘密でお願いします」

 

彼女の様子から自分が人間ではない事に気付いてるのに気付いてANはお願いする。

それにセツコはコクリと頷く。

 

AN「それでは私はこれで」

 

セツコにそう言ってANはどこかへと消える。

見届けた後にセツコはZONEを見る。

 

セツコ「………」

 

エスター「どうしたんです、セツコさん?」

 

セツコ「何でもないわ、エスター。心配させてごめんなさい」

 

そんなセツコに気付いて話しかけるエスターにセツコは安心する様に微笑む。

 

エスター「何かあったら言ってくださいね。あたしにできることなら力になりますから」

 

セツコ「ありがとう、エスター」

 

力強く言うエスターにセツコは御礼を言った後にエスターも出撃の準備に出た後に再びZONEを見て何か決意を固めた表情をする。

 

セツコ「(もしあのZONEと呼ばれているものが私の感じている通りのものだとしたら…)」

 

ギュっと手を握りしめてセツコは自分の愛機、バルゴラ・グローリーへと向かう。

 

セツコ「(急がなくては…)」

 

ギュっと手を握りしめてセツコは決意を秘めて乗り込む。

 

 

ARSIA~格納庫~

 

AN『さて、私はノワールのステルスモードでさっき言った事をしますのでシオニーは他の皆さんと共にお願いしますね』

 

シオニー『い、良いんですけど大丈夫でしょうか?』

 

目的地に向かう間にシオニーに伝えたANにシオニーは自分の機体に乗りながらそう聞く。

 

AN『そこら辺はゼロやジェフリーの皆様方には事前に伝えておりますので安心してください』

 

シオニー『は、はぁ…』

 

ゼロ《目的地に到達した!各員出撃せよ!!》

 

答えるANにシオニーは返事するとゼロの連絡が来る。

では…とANはノワールブラスタをステルスモードにして出て行く。

 

見届けながらシオニーは心臓がバクバクしていた。

 

ANと会うまで自分はただ指示(と言えるか分からないけど)を出していただけの存在。

 

それが今やスパルタにより一パイロットとして戦場に出ると言う事。

 

運命の悪戯かどうか分からないがシオニーは自分の心臓の音を聞きながら目を見開いて自らを鼓舞する意味も込めて叫ぶ。

 

シオニー「シオニー・レジス、いきます!」

 

その言葉と共に自分の機体を動かし出撃する。

 

クロウ『…おいおい、色々とあのお姉さんの腕に驚きもんだな』

 

出撃して来たシオニーの乗る機体にクロウは呆れ半分感心半分で漏らす。

彼女が乗ってるのはかつてガイオウとの戦いで共に戦った目の前のインサラウムの住民でアークセイバーのナンバー7である女性、マルグリット・ピステールが乗るパールネイルそのまんまだからだ。

 

違うと言えばパールネイルの白い所を水色に変更して、目の色は緑に変わっているところだろう。

 

その機体を見てパレス・インサラウムのほうでも…

 

ユーサー「なっ!?あれはパールネイル!?」

 

マリリン「あら?お姉さまったら何時の間にかデータを提供して私のとは別の姉妹機を造って貰ってたのですか?」

 

アンブローン「そうなのかマルグリット!!」

 

マルグリット「い、いえ!私も知りません!!それに彼らが再現出来る程の技術を持ってるとは思えません!」

 

ZEXISの所属する戦艦から現れた水色のパールネイルに驚くユーサーの後に意外とばかりな顔で漏らしたマリリンの言葉に怒鳴る様に聞くアンブローンへマルグリットは否定する。

 

ゼロ《我々はZEXIS!この世界において人類の敵と戦うために結成された部隊だ。我々を前にして戦う気があるか、否か?それを最後に聞かせて貰おう!》

 

そんなユーサー達を知らずにゼロは出方を伺う為に問う。

 

ユーサー「それは…」

 

アンブローン「殿下!ZONEを打ち込んだ今、もう後戻りは出来ないですぞ!」

 

戸惑う様に口ごもりそうだったユーサーをアンブローンが強く言う。

 

ユーサー「わ、わかっている…!」

 

それに少し詰まった後にユーサーはZEXIS全員へ伝わる様に答える。

 

ユーサー《ZEXIS…。そなたらの勇名はこの余にも届いている。まずはそれに崇敬の言葉を贈ろう。だが、そなた等の問いは無意味だ。余はインサラウムの統治者…その口から出た言の葉は全てが真理!我が騎士アークセイバーが必ずやそなた等を打ち倒し、この地に新たなインサラウムを築くであろう!》

 

ワッ太『偉そうにさ!要するにこの地球を寄越せって事だろ!』

 

ゲイナー『破壊の王に滅ぼされたインサラウムはこちらの世界を侵略する気なのか…!』

 

そう宣言するユーサーにワッ太は怒鳴り、ゲイナーは顔を顰める。

 

正太郎『でも、なんのためにです?あの人達の世界には、あの人達の国があるはずなのに…』

 

エスター『理由なんて二の次だよ!世界を寄越せって言われて、ひょいっと渡す程、あたし達はお人好しじゃないんだ!』

 

疑問を抱いて呟く正太郎にエスターはそう言う。

 

ゼロ《ユーサー・インサラウムよ。貴方の交戦の意思は確認された。よって、一切のためらいなく我々はあなたの騎士を討ち滅ぼそう!》

 

そしてゼロも宣言し、それを聞いたユーサーは叫ぶ。

 

ユーサー《各機は攻撃を開始しろ!アークセイバーの力を軽んじた愚者にそなた等の力を見せてやるのだ!》

 

アンブローン「本艦は守りを固めよ!殿下の居城を落としてはならんぞ!」

 

命令と共にアークセイバーの乗るロボット達は構える。

それに対しZEXISのほうでは…

 

スメラギ「いきなりの突撃指揮…。あの皇子…戦術を考えてないの?」

 

シオニー『多少数が勝っているだけで勝てると思ってたら痛い目を見ますのに…』

 

ユーサーの指示にスメラギは思わず呆れ、シオニーも自分の時(黒歴史)を思い出して同意なのかそう言う。

 

クロウ『どうやらそう言う戦いの極意を教えられずに育てられたみたいだな』

 

ジェフリー『だが敵の士気は高い。それに加えて、次元獣を含む彼等の戦力は強大だ』

 

推察するクロウの後にジェフリーがそう言う。

 

アルト『だけどやるしかない…!』

 

甲児『行くぞインサラウム!侵略者は俺達が相手をしてやる』

 

それにアルトが言い、甲児も同意してそう言う。

 

ゼロ《各機はアークセイバーを迎え撃て!前線の部隊を叩いて、敵の総司令官であるユーサー・インサラウムを討つ!》

 

クロウ『そっちが先に仕掛けて来たんだ。俺の借金の足しにさせてもらうが、文句を言うなよ…!』

 

シオニー『(初めての戦い…様々な混乱を起こしてしまった私にとっては一歩進む為…)そんな私と共にお願いします!パールネシア!!』

 

ゼロの指示とクロウの言葉と共にシオニーは自分の愛機となるロボットの名前を言うと共に戦いが始まった。



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第四話~命を吸う装置~

インサラウムと戦うZEXIS。戦いがひとまずのを告げる時、装置は動きだす。


シオニー『ええい!』

 

戦いが始まった中でシオニーは向かって来るアークセイバーをパールネシアの腰の双剣を取るとアークセイバーの武器を逸らして切り裂いていく。

 

クロウ『お、なかなかやるじゃねぇか』

 

その戦いぶりからクロウはそう洩らす。

 

少しぎこちなさがあるが機体の操作はそこらの軍の一般パイロットより上なのが分かる。

その様子からみっちり扱かれたのだろうとクロウは向かって来るのを迎撃しながらそう考える。

 

AN《そりゃ私が鍛え上げましたからね》

 

クロウ「……そう言うあんたは何してるんだ?」

 

なにやら壊れた機体を集めて何か作りながら通信しているANにクロウは思わず聞く。

 

AN《いやなに…ちょっと戦力増強をね》

 

クロウ「戦力増強だと?」

 

告げられた事にクロウは疑問を感じたが向かって来たのを撃ち落とす。

 

AN《まぁ後のお楽しみです♪》

 

そう茶目っ気に返されてから通信を切ったANにクロウはしょうがないと今は戦いに集中する。

 

一方でパレス・インサラウムの方では…

 

ユーサー「ア、アンブローン!我が方が押されてるではないか!」

 

アンブローン「ああ、嘆かわしい…!私が心血注いだ次元科学を騎士達は使いこなせぬとは!」

 

状況を見て慌てるユーサーのに対しアンブローンは撃墜されて行くアークセイバー達に嘆く。

 

アンブローン「このままではインサラウム城が落ちた日と同じ事になってしまう!」

 

ユーサー「!」

 

アンブローンの発された言葉にユーサーはその時を思い出す。

無力だった自分、消えていく者達…

 

アンブローン「陛下!かくなる上は聖王機を!」

 

マルグリット「アンブローン長官!」

 

切り出すアンブローンへマルグリットは止める様に叫ぶ。

 

アンブローン「今は宰相だ、マルグリット卿…!さあ、陛下…聖王機の御力をインサラウムの民に!」

 

ユーサー「う、うむ…!」

 

怒鳴った後にアンブローンの言った中にあった民と言う言葉にユーサーは頷いた。

 

刹那『このまま敵を突破して旗艦を落とす…!』

 

カレン『待っていなよ、皇子様!あんたを叩いてこんな戦いはとっとと終わらせる!』

 

ゼロ『よし…!一気に畳みかけるぞ!』

 

その言葉と共にそれぞれがパレス・インサラウムへ突撃する。

 

玉城『ちょっと待った!あっちの戦艦から何か出てきたぞ!』

 

だが、出て来た報告に誰もが止めて見るとパレス2機の機体が見えた。

1機は知らないがもう1機は見覚えのある機体であった。

 

シオニー『あれはパールネイル?!』

 

クロウ『という事はマルグリットがいるのか!?』

 

驚くシオニーとクロウのを聞きながらやはりかとゼロは出て来たパールネイルを見て内心漏らす。

 

マルグリットは元々インサラウムの民、そんな彼女がインサラウムが生き残ってるのを知って戻っていてもおかしくない。

例えそれが共に戦った事のある自分達ZEXISと敵対する事であっても…

 

マルグリット「………………」

 

ユーサー『ま、マルグリット…』

 

無言でいるマルグリットにユーサーは恐る恐る話しかける。

 

マルグリット『…ご安心を、殿下。インサラウムの敵は我等アークセイバーが討ちます。殿下は。聖王機と共にそのお姿を騎士達にお見せください』

 

ユーサー『う、うむ』

 

そんなユーサーにマルグリットは凛とした表情で言い、ユーサーは頷く。

 

セツコ『あの王冠をいただいた機体…』

 

葵『他のアークセイバーより明らかに格上よね』

 

朔哉『って事は、あれって……!』

 

パールネシアと並ぶ機体を見て呟くセツコの後に言う葵の後に朔哉が驚いて声をあげる。

 

アンブローン《さあ、殿下!》

 

ユーサー『ZEXISよ…!そなた等の力、観覧させてもらった!なればこそ、余自ら相手をしよう!この聖王機ジ・インサーで!』

 

そんなメンバーへユーサーが自分が乗る機体、ジ・インサーから宣言する。

その瞬間…

 

ドカーーーーーン!!!

 

ユーサー『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』

 

マルグリット『殿下!?』

 

背後からの攻撃にジ・インサーは何もできずに地面に倒れる。

それにはユーサーやクロウ達も驚きを隠せなかった。

 

扇「な、なんだ?!」

 

ゼロ「…成程、いきなり大将を狙いに行くのが別行動の理由だったのか…」

 

玉城「ちょ、ゼロは誰がやったのか知ってるのか!?」

 

誰もが思っていた事を代弁する扇の後に冷静に呟くゼロに玉城は驚いて聞く。

 

ゼロ「ああ、事前に別行動すると教えられていてな」

 

AN『まさか本当に皇子様が出てくるとは思っても居ませんでしたがね』

 

そう言うゼロの後にパレス・インサラウムの背後からノワールブラスタが現れる。

その後ろには大量のディム・サーとガブリンが一緒であった。

 

アンブローン《なっ!?お前達裏切るつもりか!!》

 

AN『裏切るも何もこれ全部、私が搭載したAIが操縦している無人機ですので』

 

ディム・サーを見て怒鳴るアンブローンだったがANの言葉に驚く。

 

クロウ『通信してる時に言ってた増援ってそれの事かよ!?』

 

AN『はい♪その通りです』

 

ディム・サー&ガブリン「「ハイーーーールアーーーーーーン!!」」

 

デュオ『おいなんか変な感じにしてないだろうな;』

 

青山『思いっきり遊んでないだろうな;』

 

驚きの言葉を叫ぶクロウに笑顔で言うANの後に腕を上げて叫ぶ集団を見てデュオと青山がツッコミを入れる。

 

AN『全軍!パレス・インサラウムととジ・インサーに突撃!』

 

デュオ&青山『『無視するなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』』

 

そんな2人のをスルーしてANにより直されてAIを付けられたディム・サーとガブリンがジ・インサーとパレス・インサラウムへと突撃する。

 

ディム・サー&ガブリン「「ハイーーーールアーーーーーーン!!」」

 

ユーサー『う、うわっ、うわぁぁっ!?』

 

マルグリット『殿下、艦にお戻りください!(やはり今の殿下が戦場に出るのは無理だったか)』

 

向かって来るのに悲鳴をあげるユーサーへマルグリットがそう言って内心そう洩らす。

 

アンブローン《何を言うマルグリット!聖王機はまだ戦えるぞ!》

 

マルグリット『アンブローン宰相!殿下に例え相手側にされたとしても味方機を落とせと言うのですか!!』

 

怒鳴るアンブローンにマルグリットが怒鳴り返す。

それにアンブローンはうぬぬと唸る。

 

ユーサー『アンブローン!あれを使うのだ!急げ!』

 

AN『おっと、逃がしませんよ!』

 

マルグリット『やらせん!』

 

慌ててパレス・インサラウムに戻ろうとするジ・インサーにノワールブラスタが攻撃しようとするがパールネイルに阻まれてそのまま来た攻撃に回避するとジ・インサーはそのまま帰還する。

 

エスター『この間はあたし達に味方して、今度は敵に回る!あんた、何なんだよ!』

 

マルグリット『私は騎士だ!騎士は主君と国家のために戦う!』

 

攻撃を仕掛けながら言うエスターにマルグリットはかわしながらそう返す。

 

シオニー『あ、相変わらずですねマルグリット…』

 

マルグリット『そう言うお前こそまさか生きていたとはなシオニー・レジス…見た限り元に戻ったみたいだな』

 

ブラスタEsの隣に来たパールネシアを見てマルグリットはそう言う。

 

シオニー『え、えぇ…』

 

マルグリット『もしあの時の様な態度だったら貴様を落としていたがそうじゃない様だな』

 

そう言うマルグリットにシオニーはもしあの性格のままだったらなんの脈拍なしに自分が死んでいた事にひぃと怯える。

 

AN『そこ!あまりシオニーさんを虐めないでくれますか?』

 

マルグリット『い、虐め?』

 

シオニー『ちょっとANさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!』

 

ズビシッとノワールブラスタで指しながら言うANの言葉に目を丸くするマルグリットを知らずにシオニーは先ほどまでの怯えを吹っ飛ばして叫ぶ。

 

クロウ『…マルグリット…。俺達と戦うのは祖国のためか?』

 

ANの言葉に呆れたクロウだったがそれを消してマルグリットに問う。

 

マルグリット『答える必要はない…!今ここで私の振るう剣が、私の意思そのものだ…』

 

シオニー『?』

 

そう言うマルグリットにシオニーはなぜか分からないが違和感を覚えた。

彼女は言ってる事とは別の本心を隠してる気がシオニーは感じたのであった。

 

クロウ『だったら、お前は…』

 

マルグリット『言うな・クロウ・ブルースト!私はアークセイバーのマルグリット・ピステールだ!』

 

クロウのを遮ってマルグリットはパールネイルを操作し2基のスピナーを連結し、花のような形に近い手裏剣にして投擲する。

 

マルグリット『秘技!ブルーム・イン・ヘヴン!』

 

向かって来たのをブラスタは避けた後にEAGLEを連発してパールネイルに命中させて行く。

続けてブラスタEsとバルゴラも掩護射撃する。

 

マルグリット『くっ!流石はZEXIS!』

 

クロウ『マルグリット、お前はこんな戦いでいいのか…?』

 

呻く声を漏らすマルグリットにクロウはそう問う。

一方でパレス・インサラウムのほうでは…

 

マリリン「あ~あ…がっかり…。皇子様って実戦に弱いタイプみたい」

 

矢継ぎ早にアンブローンへ言うユーサーを見てマリリンは落胆と共にそう洩らす。

 

アンブローン「分かりました殿下、すぐあれをだせい!」

 

そう言った後にアンブローンは指示を出す。

そして外に戻る。

 

マルグリット『私は…アークセイバーだ…!』

 

クロウへそう返した後にパレス・インサラウムへと帰還する。

 

クロウ『ちっ、めんどくさい女だぜ』

 

青山『クロウ…マルグリットさんは…』

 

舌打ちした後にめんどくさそうに漏らすクロウへ青山が話しかける。

 

クロウ『今回は祖国のためだからな。本気でやる気のようだぜ』

 

ガウリィ『気を付けろ!敵旗艦から、また何か出てきたぞ!』

 

そう答えたクロウの後にガウリィが報告する。

するとパレス・インサラウムから4体の獣が現れる。

 

シオニー『な、なに?!あの次元獣、見たことない?!』

 

アレルヤ『特種とも違う…!』

 

刹那『新たな次元獣だとでも言うのか…!』

 

それを見て自分が前に見ていた次元獣とは違うのに対し驚きの声を漏らすシオニーの後にアレルヤと刹那も驚く。

 

アンブローン《その通り!まさにその通りよ!》

 

デュオ『なんだよあの婆さんは?』

 

すると誇らしそうに映像に出て来て言うアンブローンにデュオはそう洩らす。

 

アンブローン《我が名はアンブローン・ジウス。聖インサラウム王国の宰相(さいしょう)にして、次元科学の権威(けんい)よ》

 

セツコ『次元科学…!』

 

赤木『最小だが最大だか知らないが、皆の住んでた街にあんなものを置いて、どういうつもりだ!?』

 

シオニー『えっと、大きさのではなく特に君主に任せられて宮廷で国政を補佐する者の事を言うんですよ;』

 

名乗り上げるアンブローンにセツコが呟いた後に言った赤木にシオニーは訂正を入れる。

 

アンブローン《ZONEの事か…。まあ…おぬし達ではあれの意味はわから…》

 

AN『Zodiac Of New Energy…』

 

アンブローン《?!》

 

自信満々に言おうとしてANから出て来た言葉にアンブローンは驚愕する。

 

赤木『ぞ、ゾダイ?なんだ?』

 

ゼロ《ミスAN、先ほどのはZONEの正式名称か?》

 

いきなり出てきた言葉に誰もが呆気に取られるがゼロがすぐさま聞く。

 

AN『えぇ。パレス・インサラウムのコンピューターにハッキングしてわかりました』

 

デュオ『おま、今軽くとんでもない事を言ってね!?』

 

アルト『言ったな;』

 

ゼロ《(…色々と敵に回したくない事がホントに分かるな…)ならば運用の仕方も分かったのだろう?》

 

さらりと言うANにデュオが叫び、アルトも冷や汗を流す中で内心そう考えながらゼロは聞く。

 

AN『えぇ、この機械は次元力を…!』

 

説明しようしてノワールブラスタは向かって来た次元獣の攻撃を避ける。

 

アンブローン《まったくとんでもない子が居たもんだね。流石にこれ以上喋らせる訳にはいかないよ!いけいアダモン!!インサラウムの敵を全て食い尽くせ!!》

 

タケル『アダモン…!それがあの次元獣の名前か!』

 

アンブローンから出た単語にタケルが呟くと4体の次元獣、アダモンはノワールブラスタを狙う。

その後にパレス・インサラウムと残っていたアークセイバーはその場を去る。

 

AN『ちょ、さすがに四体同時は…っ!』

 

流石のANでも本能のが強いので獣独特の動きをするアダモン4体による同時攻撃を受けて吹き飛ぶ。

 

シオニー『ANさん!』

 

ディム・サー「AN様を守れ!」

 

ガブリン&ディム・サー「「ジークアァァァァァァァァァン!!」」

 

ゼロ《各員、ミスANが直したアークセイバー機と共にノワールブラスタを援護するのだ!》

 

それにすぐさまゼロが指示を出すとディム・サーとガブリンが牽制の射撃でアダモンの動きを止めるとダブルオーがノワールブラスタを抱えてその場を離れ、身動きの取れないアダモンにザンボット3とダンクーガノヴァ、キングゲイナーとDXがそれぞれが攻撃をしていき…

 

アポロ『無限!パァァァァァァァァァァァンチ!!』

 

ひと纏まりになった所をソーラーアクエリオンの放った無限パンチが炸裂して月まで飛ばされた後に撃墜を示す光が見える。

 

アポロ『よし!やったぜ!』

 

シオニー『大丈夫ですかANさん』

 

腕を突き上げるソーラーアクエリオンを尻目にシオニーはANへ話しかける。

それにANは頭をぶるぶる振った後にフーと息を吐く。

 

AN『えぇ、大丈夫です。それより早くZONEを…』

 

ゼロ《ならばどう止めるか教えてくれミスAN》

 

そう言うANにゼロはそうお願いする。

 

AN『それがそこまで調べれなかったんですよ…』

 

ゼロ《むぅ、そうなのか…》

 

佐伯《けっ、結局…あのZONEと言う装置…何の目的で作られたのでしょうか?》

 

ジェフリー《ミスAN、君はZONEの使用目的に関するのはハッキングした際に手に入れたのにあるだろうか?》

 

申し訳ない顔で言うANにゼロが唸る中で誰もが気にしてる事を呟く佐伯の後にジェフリーが聞く。

 

AN『えぇ、多少はあります。でも今はこのZONEを破壊しないとマズイことに…!』

 

言ってる途中でANが言葉を切ってZONEを見る。

それと共にZONEの中央が輝く。

 

キャシー「ZONEに異常なエネルギー反応!」

 

ボビー「何なの!?時空振動でも起きるの!?」

 

いきなりの事に誰もが輝くZONEを見る。

 

キャシー「周辺の次元境界線は規定値以内です!ですが、ZONEを中心とした一帯に異常が…」

 

AN『くっ!起動してしまいましたか!』

 

キャシー「周辺の物体が徐々にですが粉々に…砂になってます!」

 

ジェフリー《AN君、今起きてる事がZONEが起動した結果なのか!》

 

呻くANの後のキャシーの報告を聞いてジェフリーは聞く。

 

AN『ええ、このままでは世界が終わってしまいます』

 

シン『世界が終わる!?』

 

出て来た言葉にシンや他のメンバーは驚く。

 

AN『あの機械、ZONEは次元力を…』

 

???『吸い付くしてその場所を死滅させるね』

 

説明しようとしたANのを遮って代わりに何者かが言う。

 

セツコ『!?その声は?!』

 

気づいたセツコの後に1つの黒い機体が現れる。

 

????『嬉しいよ、セツコ。また君と会う事が出来て』

 

セツコ『アサキム・ドーウィン!』

 

黒い機体、シュロウガからする声にセツコはその名を叫ぶ。

 

AN『誰ですかあれ』

 

シン『セツコさんやクロウの持ってるスフィアを狙って現れる男だ!』

 

シュロウガを見ながら聞くANにシンはデスティニーを動かしてバルゴラ・グローリーの前に出てアロンダイトを構える。

 

クロウ『それよりもアサキム!死滅させるってどういう事だ!』

 

アサキム『あれはこの大地と周辺の物質の存在…いわゆる生命を吸い出してるんだよ』

 

シン『物質の生命!?』

 

出て来た言葉に問うクロウへ答えたアサキムから出て来た言葉に誰もが驚く。

 

アサキム『事象が存在する力…。原理の力…オリジン・ロー…君達には次元力と言ったほうがいいかな』

 

セツコ『ZONEは次元力を抽出する装置…』

 

スメラギ「あのZONEの中央のレンズ部分…!全てDECだというの!」

 

説明するアサキムの言った事に誰もがZONEを見る。

 

AN『このままでは世界の四分の一が次元力を抽出されて滅びてしまいます!』

 

勝平『マジかよ!?』

 

アサキム『彼女の言う通りだよ。このままZONEが稼働すればね。彼等は禁忌(きんき)に手を染めた…それが何を意味するかも知らずにね』

 

最終的な結果を言うANに誰もが驚く中でアサキムはANの説明を肯定してそう呟く。

 

スメラギ《各機は攻撃を!》

 

ゼロ《全機は持てる火力の全てをZONEに叩きこめ!!》

 

その言葉と共に誰もが自分の機体の最大火力をZONEへと放つ。

 

ドドドドドーーーン!!!

 

ワッ太『これだけやれば…!?』

 

クラン『ウソだろ!?』

 

誰もが壊したと思った直後、爆風が収まると無傷のZONEが現れた事に驚く。

 

扇『ZONEは無傷だ!』

 

玉城『どうなってんだよ!?俺達の全力をぶち込んでるんだぞ!?』

 

無傷のZONEに扇と玉城は驚く。

 

アサキム『無駄だよ。あれは位相(いそう)が異なる次元に存在する…外部からの物理的な干渉は無意味だ』

 

そう言った後にだが…とアサキムは続ける。

 

アサキム『セツコ…。君ならば、あれを止める術がわかるだろう』

 

シン『なんでセツコさんが関係するんだよ!』

 

出て来た言葉にシンは噛み付く。

だがアサキムはそれを無視してセツコへ言う。

 

アサキム『僕を憎む気持ちに変わりないか…だけど、君は…君ならば今、自分がやるべき事が分かるはずだ。そうだろう悲しみの乙女?』

 

シン『っ!おいそれって!』

 

クロウ『セツコちゃん…あんたは…』

 

そう言うアサキムの言葉にシンは怒る中でクロウは先ほどのANへ答えたシンが言った事とアサキムの言動からもしやとバルゴラ・グローリーに乗るセツコを見る。

 

AN『? あのどういう事かわからないのですが』

 

シオニー『私も…』

 

セツコ『クロウさん…ZEUTHの皆から聞いてないんですね。私もあなたと同じスフィアの所有者です』

 

クロウ『あんたも…』

 

アサキム『まだまだだね、揺れる天秤…悲しみの乙女に気づかないなんて、やはり君はまだ、因子が足りない(そして彼女も…)』

 

読めない事にチンプンカンプンなANとシオニーを尻目にセツコの言った事に驚くクロウへアサキムはそう言った後に内心そう言って誰にも分からない程、チラリとある方向を一瞬見る。

 

AN『す、スフィア?』

 

ゼロ『我々も全体の把握は出来てないが特別な物らしく、アサキム・ドーウィンはそれを持つ者を狙ってるみたいだ』

 

またも出て来たのにハテナマークを浮かべるANにゼロは簡略に伝える。

 

クロウ『アサキム!お前、ZONEの止め方が分かるなら、それを教えろ!』

 

アサキム『その必要はないよ。悲しみの乙女は全てを理解している』

 

聞くクロウにアサキムはバルゴラ・グローリーを見てそう返す。

するとバルゴラ・グローリーがZONEへ近づく。

 

シン『!セツコさん!』

 

AN『なにをする気ですか!』

 

セツコ『バルゴラ・グローリーのスフィアの力でZONEを止めます!』

 

それに気づいた面々にセツコはそう言う。

 

シオニー『そんな事が出来るんですか!?』

 

セツコ『ZONEは次元力を抽出するのなら、スフィアが発する次元力を与え続ける事でその機能を封じる事が出来る筈です…』

 

驚いて聞くシオニーへセツコはそう答える。

 

AN『ちょっと待ってください!それっていわゆる人柱じゃないですか!』

 

カミーユ『そんな事したら、あなたが!?』

 

アポロ『早まるんじゃねよ!他に何か方法がある筈だ!!』

 

シン『アポロの言う通りだ!止めてくださいセツコさん!!』

 

それに驚いて言うANの後にカミーユとアポロも言い、シンもデスティニーでバルゴラ・グローリーの肩を掴んで言う。

だが、バルゴラ・グローリーはデスティニーの手を優しく退かして言う。

 

セツコ『…それはあなた達が探して』

 

クロウ『セツコちゃん!俺だってスフィアを持ってる!あんたの代わりに俺が…』

 

エスター『クロウ!?』

 

そう言うセツコにクロウは名乗り上げる。

 

セツコ『ありがとう、クロウさん…。でも…』

 

アサキム『君では因子が足りないんだよ、クロウ・ブルースト』

 

言おうとしたセツコを遮ってアサキムが変わりに答える。

 

クロウ『アサキム、貴様!!』

 

エイジ『待ってくれ、セツコさん!』

 

斗牙『もう一度、全員で攻撃する!それで…』

 

セツコ『…もう、時間がないから…』

 

怒鳴るクロウの後にエイジと斗牙が説得しようとするがセツコはそう言う。

 

エスター『セツコさん!』

 

クロウ『セツコーッ!!』

 

シン『止めてくれセツコさん!!』

 

セツコ『行こうか、バルゴラ・グローリー…』

 

3人が叫びを背にバルゴラ・グローリーはZONEの中央に移動した後にその体を光らせた後に周囲が光に包まれる。

 

セツコ『ごめんなさい…チーフ、トビー……ごめんね、シン君…』

 

そんな中で近くにいたシンにそう耳に入った。

 

光が収まると周囲から次元力を吸収するのを止めたZONEだけが残った。

バルゴラ・グローリーとセツコの姿はなかった。

 

誰もがZONEを見る中でふらふらとデスティニーはZONEに近づく。

 

そして…

 

ドゴーン!!!

 

ZONEの表面を殴る。

 

シン『くそ、くそ、くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!』

 

アサキム『…フ…』

 

ビシュン!

 

アサキム『!』

 

AN『…』

 

デスティニーからのシンの悲痛なる叫びを背にアサキムはその場を去ろうとして飛んできた攻撃を避けると銃を構えたノワールブラスタが狙っていた。

 

アサキム『何のつもりかな?』

 

AN『もう少し貴方から情報を頂きたくてね』

 

聞くアサキムにANはそう答える。

 

アサキム『悪いが僕も忙しいからね。だからおいとまさせて貰うよ始まりの者』

 

AN『!?』

 

他のメンバーに繋げてない状態で出て来た言葉にANが驚いている間にシュロウガはその場を去って行く。

 

AN「…何故あいつが始祖のことを…」

 

シュロウガが去って行った方向を見ながらANは呟く。

アサキムの言葉が頭で渦巻く中で追って来た矢先で改めて自分が大きい事に巻き込まれたと認識するANであった。




機体説明

パールネシア
外見:パールネイルの白い所を水色にした感じ
概要
ANがシオニー・レジスの話からグレート・アクシオンの残骸を使って開発したシオニー専用ロボット
シオニーに合わせられた様に調整されていてAN曰くとても硬く防御力も強くしといたとの事
パールネイルの武装に両腰部分にAN曰く超硬い鉱石で作った実体剣を付けられている。


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第五話~戦いの爪痕~

戦士達はセツコが止めしZONEにより起こった現象を見て助け出す決意を固める。


セツコによりZONEが止まった後、ZEXISの面々はZONE周辺の北部に居た。

 

ただ、シンのみデスティニーに乗ってZONEの外壁を見る様に佇んでいた。

誰もが降りて来る様には言わなかった。

 

カミーユ「…これがZONEに次元力を吸収された大地か…」

 

ファ「何もかもが砂になってる…木も草も、コンクリートも鉄も…」

 

降り立った大地を見て呟くカミーユにファも触れた物を触って呟く。

 

シオニー「次元力がここまで影響を与えるなんて…」

 

タケル「全てが死んでいる…そう表現するしかない状況だ」

 

ファと同じ様に触りながら呟くシオニーの後にタケルがそう洩らす。

 

シン『…セツコさんは?』

 

ルナマリア「マリンさんとラクシャータさん、ANさんの話では、ZONEに封じ込められた形になっているらしいって」

 

ファ「助け出す事は出来ないの?」

 

聞くシンにルナマリアが答えた後にファも聞く。

 

タケル「ZONEが攻撃を受け付けないのと同じ理由で無理だそうだ」

 

そういった後にでも…とタケルは続ける。

 

タケル「セツコさんは生きている…だからZONEは周辺から次元力を抽出するのを停止してるんだ」

 

カミーユ「でも、もしセツコさんの生命が…」

 

シン『それ以上言うなカミーユ!そんな事は俺が…俺達が絶対にさせない!インサラウムの奴等からセツコさんを救う方法とZONEを止める方法を必ず聞き出してやる!』

 

説明を聞いて最悪の事態を言おうとしたカミーユをシンは遮ってデスティニーで示す様に手を握りしめた後にZONEの中に閉じ込められたセツコを見る様に力強く言う。

 

それにルナマリアは胸を抑える。

 

セツコはシンに好意を寄せている。

ルナマリアだって同じ様にシンが大好きであっちにいる時は良くシンの事で競い合っていた。

 

そんな競争相手を助けたい気持ちはルナマリアも同じであるが…

 

ルナマリア「でも、インサラウムの艦隊の行方は不明だそうよ…」

 

シリウス「また次元の向こうに逃走したか…」

 

アポロ「アサキムの野郎もあの姉ちゃんの攻撃を避けた後に消えたが何処に行ったんだ?」

 

そういうルナマリアの後にシリウスが呟いた後にアポロはアサキムの事を呟く。

 

AN「探知されない様にしてたのかどこに行ったか見当も付かないんですよね…(それよりも始まりの者と言ってた事から言うに彼は私がどんな存在か知ってますね)」

 

シリウス「インサラウム以外で彼女を救う方法を知ってるとしたらあの男しかいないだろう」

 

肩を竦めながら内心呟くANの後にシリウスがそう言う。

 

アポロ「あの野郎はどうせいつか、俺たちの前に姿を現すだろうさ」

 

シリウス「そうだな…ZEXISに彼がいる限り…」

 

右手を左手のひらに拳としてぶつけて言うアポロにシリウスはそう言いながらクロウを見る。

 

AN「? どういうことですか」

 

カミーユ「クロウもセツコさんと同じスフィアを持ってるからです」

 

シルヴィア「クロウのスフィアがセツコ達と同じになった所を狙って来ると思うわ」

 

気になったので聞くANにカミーユが答えてシルヴィアは腕を組んでそう言う。

 

AN「そもそもスフィアとはなんです?」

 

タケル「俺達もそこまで詳しくないけど奴にとって手に入れたい代物みたいだ」

 

ルナマリア「それで私達がいた多次元でセツコさんやもう1人を狙ってたのよ」

 

聞くANにタケルとルナマリアはそう答える。

 

AN「ふむ、なるほど…」

 

シン『……奴がスフィアを狙う理由もそのスフィアがどんなのだろうと、セツコさんを絶対にやらせない』

 

それを聞いて顎に手を当てて納得するANの後にZONEの外壁に触れながらシンは強く宣言する。

 

AN「それでこの後どうするんですか?」

 

クロウ「ZEXISはあんたが直したあいつ等のロボットのでそれ程じゃないが今日の戦いでかなりのダメージを負った。とりあえずはゼロの伝手を頼って蓬莱島って所に行く事になったそうだ」

 

聞くANに聞いて来たのだろうクロウがそう言う。

 

AN「蓬莱島ですか?」

 

エスター「エリア11を脱出した日本の人達が住んでる島か…」

 

先ほどまでクロウと話していたエスターが言った事にANはZEXISと出会うまでに得ていた情報からそれに関するのを引き出した後に成程と納得する。

 

AN「(それにしてもゼロ…彼から感じたあれは一体…)」

 

その後にゼロから感じる物に関して考える。

 

どう言うのか分からないが彼から他の者から違う物を感じた。

 

それが何なのか分からないのでANはゼロがどう言った経緯で得たのかも気になった。

 

AN「(ま、それは後にしときますかね)」

 

ゼロの事は置いとく事にしたANはそれよりもやるべき事を考える。

 

AN「(着く前には完成するでしょうね。あの2機が…)シオニーさん行きますよ」

 

シオニー「え、あ、はい!」

 

そう言ってANはシオニーと共に自分の船に戻った。

 

他のメンバーも戻る中でシンはZONEを見る。

 

シン「セツコさん、待っててくださいね」

 

そうセツコに言った後にデスティニーは船へ戻る。

 

ARISHIA~格納庫~

 

シオニー「あ、あの、ANさん、何をしてるんですか?」

 

船に戻った後、何か作業してるANへシオニーは気になったので聞く。

 

AN「ん?」

 

聞かれてANは作業を止めて振り返る。

 

AN「戦力の増強ですよ」

 

シオニー「増強って…」

 

告げられた事にシオニーは驚いているとANは言う。

 

AN「先ほどのインサラウム以外に様々な組織や狙う存在がいます。連続での戦闘による消耗を抑えるのを含めての戦力増強です(さらに言うと私が追いかけていた存在も…)」

 

シオニー「だ、だとしても…やりすぎでは?」

 

画面に映る並んだ作られていく機体を見てシオニーは冷や汗を掻いてそう言う。

 

AN「別に全部出すつもりはありません。一部はあくまで保険的に用意したのです」

 

シオニー「は、はぁ…」

 

作業しながらそう言うANにシオニーはそう言う。

 

AN「それに初陣はこの2機ですから」

 

そう言って見せたのはシオニーにとって見覚えのあるガンダム2機であった。

 

シオニー「こ、この二つは…!」

 

一方でインサラウムの方では…

 

パレス・インサラウム~ブリッジ~

 

???「よう、旦那」

 

ジェラウド「…ウェイン卿か」

 

声をかけて来た青年、ウェイン・リブテールにジェラウドは顔を向ける。

 

ウェイン「その様子じゃ、旦那の担当した右翼も楽勝だったようだな」

 

ジェラウド「ディアムドを出したのだ。当然の結果だ。卿の受け持った左翼の戦果も聞いている」

 

ウェイン「そっちも当然の結果さ。こっちの世界の通常配備の部隊じゃ、俺たちを止めるのは無理だからな」

 

涼しい顔で言うジェラウドにそう言ってウェインはだがよ…と続けて先ほどの笑みを浮かべていた顔から笑みを消して厳しい顔つきでジェラウドを見る。

 

ウェイン「いくら周辺が勝とうが本陣が負けたら、意味がないぜ」

 

ジェラウド「………」

 

その言葉にジェラウドは無言を貫き、ウェインは苛立ち気に続けて言う。

 

ウェイン「婆さんは、あのゲテモノを出したってのにこっちは切り札のZONEをやられたうえに戦力の一部を奴らに取られてその上、聖王機がかなりダメージを受けたって話じゃないかよ」

 

その言葉にジェラウドは初めて顔を顰める。

 

その話はジェラウドも帰還してから聞いて驚愕した。

確かめる為にその際の映像や聖王機も見てジェラウドは聖王機にダメージを与えてなおかつ修復して自分の手足としてハッキングもしたノワールブラスタのパイロットが自分達に立ちはだかる大きい壁だと感じる。

 

ジェラウド「まさかあの者があそこまでできるとはな…」

 

ウェイン「見て見たが色々とやられたとしか言えねえな、肝心のZONEだって止められたそうじゃねえか」

 

そう洩らすジェラウドにウェインはそう言う。

 

ジェラウド「一時的に機能を停止しただけだと聞く」

 

ウェイン「だが奴らにZONEの正体さえも知られちまったんだろ?このままじゃ…」

 

ジェラウド「それをさせぬためにアンブローン殿が二重三重に策を用意されている」

 

答えるジェラウドにウェインは自分のを遮って言った事にジェラウドを睨む。

 

ウェイン「旦那は、あのババアの肩を持つのかよ?」

 

ジェラウド「控えよ、ウェイン卿。アンブローン殿は宰相閣下だ。殿下の代行を任される地位にあるのを忘れるな」

 

ウェイン「殿下も殿下だぜ。不意打ちとはいえあそこまで聖王機にダメージを受けたんじゃねぇか。あの殿下に戦いは無理…」

 

だろうが…と言おうとしたウェインはジェラウドの拳に頬を殴られて途切れる。

 

ウェイン「ぐっ…!」

 

ジェラウド「…この拳はナイトオブナイツのものではない。そなたの師シュバルツのものと思え」

 

尻もちを付くウェインにジェラウドはそう言い残すと踵を返して歩き去って行く。

なぜ殴られたかを考えて弱気になってたのと共に言葉に殿下を見下していたのを含んでいたのに気付く。

 

ウェイン「くそっ…!くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

それに気づくと共にウェインのやるせなさと苛立ちを交えた叫びが辺りに迸る。



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第六話~新たなガンダムと朱禁城の花嫁(前編)~

前回の戦いのダメージを癒す為に蓬莱島で休むZEXIS、そんな時にANに呼ばれて彼らが見たのは…


AN「出来上がりましたね」

 

目の前の2機を見ながらANはそう洩らす。

 

刹那「こ、これは…」

 

ヒイロ「……」

 

デュオ「マジかよ!?」

 

見に来ていた一部のメンバーは目の前に存在する2機を見て言う。

 

クロウ「こりゃあ驚きだぜ」

 

刹那「エクシアにウイングガンダム!?」

 

AN「それぞれガンダムアメイジングエクシア、ウイングガンダムフェニーチェ・リナーシタです」

 

デュオ「ウイング無駄になげぇな名前!?」

 

そう洩らすクロウの後に刹那が言った後にANがそう言い、名前の部分にデュオはツッコミを入れる。

 

ウイングPR「無駄に名前が長くて悪かったな」

 

ヒイロ「?!」

 

デュオ「ほわ!?」

 

すると顔をこちらに向けて言うウイングPRにヒイロは目を見開き、デュオも思わず変な声を漏らす。

 

カトル「このウイング…喋れるんですか!?」

 

AN「はい、とあるロボットが持つAIを元にしております。ちなみに声もヒイロさんのを基になっております」

 

エスター「じゃあこっちのエクシアも…」

 

驚いて聞くカトルにANは答えるとエスターの疑問と共に誰もがAエクシアを見る。

 

Aエクシア「ちょり~す!ガンダムアメイジングエクシアで~す!よろしくちょり~す」

 

刹那「…………」

 

ハレルヤ「こ、これは…」

 

自分に注目が来たので挨拶するAエクシアの言葉に誰もが呆気に取られる。

 

AN「ちなみに言うと声は刹那さんのを基にしただけで性格とかには手を付けておりませんよ。いやホントに;」

 

Aエクシア「一緒に戦う者同士よろしくちょりーす」

 

刹那「あ、ああ…」

 

ロックオン「色んな意味で個性あり過ぎなガンダムだな」

 

つけ加えるANの後にそう言うAエクシアに刹那は戸惑いながら言い、ロックオンが呆れながらそう洩らす。

 

沙慈「……凄い」

 

そんなAエクシアとウイングPRを少し離れて見ていた沙慈はANの技術力にそう洩らす。

 

宇宙技師として様々な物を見ていただけにANの再現+改良による技術力は今まで見た中で相当いない。

イアンについでに見て来たらどうだと言われて来たが驚きを隠せないのを見ただけにそう言うしかなかった。

 

Aエクシア「そこのボーイ、もうちょい明るくした方が良いんじゃねえの?そんなにくれえと後先も暗いぜ」

 

沙慈「あ、うん」

 

気づいたAエクシアにそう言われて沙慈は戸惑いながら返す。

 

AN「おや、沙慈さんじゃないですか」

 

沙慈「あ、こんにちわ」

 

声をかけられたので沙慈は慌てて返す。

 

ロックオン「色々と戸惑いを隠せないよなお互いに」

 

沙慈「確かにそうですね」

 

ティエリア「……」

 

Aエクシアを見ながらそう言うロックオンに沙慈が同意する中でティエリアは何か考えている。

 

クロウ「どうしたティエリア?難しい顔をしちまってよ」

 

ティエリア「いや…ちょっとした考え事をな」

 

そう返した後にティエリアはANを見る。

 

今ティエリアはANに疑問を抱いている。

 

誰もが疑問を持っていないが彼女の技術力から彼女はホントに人間なのかとティエリアは疑っているのだ。

話だけでノワールブラスタを作り、ガンダムエクシアやウイングガンダムを元に新たなガンダムを造りあげるなど、人の腕として超えてる。

 

それがティエリアのANの評価であった。

 

ティエリア「(一体彼女は…何者なんだ…)」

 

ANへ疑惑を抱きながらティエリアはこの後ゼロが持って来た中華連邦の天子がブリタニアの第一皇子との政略結婚される事での披露宴パーティにアロウズの上が出席する情報を聞いて潜入する事を決めた後にスメラギと共に自分にした事になんとも言えない感が追加された。

 

 

数時間後

 

~パーティ会場~

 

AN「やれやれですね」

 

一通り回って歩いたANは聞こえて来た話に呆れが混じった呟きを漏らす。

 

今の彼女は青色のマーメイドドレスを纏って歩いていた。

 

その傍では洗えば落ちるヘヤカラーで自分の髪の色を変えてポニーテールにしてグルグル模様の伊達眼鏡をかけたシオニーがビクビクしながら付いていた。

 

今の彼女は同じ会場にいるティエリア同様にパーティの観客に扮しているのだ。

 

AN「あんな可愛い子を自分たちの欲のために利用するとは…」

 

そして来る前に天子を囲む者達を調べて出て来た内容に苛立ち気に漏らした後に貰っていたジュースを飲む。

 

シオニー「そ、それにしてもANさん、凄いですね」

 

そんなANにシオニーはある方向を見てそう言う。

 

言われてANも見るとそこでは紫色のドレスを着てS.M.Sに所属するボビー・マルゴによりメイクを施されたティエリアがアロウズの司令官、ホーマー・カタギリを周りに感づかれない様に見ていた。

 

ちなみに胸とかは人工のではなく天然物である。

 

天然物かと言うとANが用意した薬で体を女性に変わっているからだ。

それによりクロウ達を驚かせた。

 

…その際にミレイナが女性になったティエリアさんも素敵…と呟いていたのを聞いたのはANだけである。

 

AN「…さて私はあっちでも見ますかね」

 

ティエリアを見るのを止めてANはブリタニアの皇子を護衛する為に来たラウンズの方を見る。

その中の1人、枢木スザクを見る。

 

AN「(彼が枢木スザク。ゼロの宿敵にしてナイトオブセブンになった日本人ですか…)」

 

オデュッセウス・ウ・ブリタニアを警護しながら他の者と話しているスザクを見ながらふむ…と漏らす。

 

シオニー「あ、AN様、ティエリアさんに誰かが近づいてます」

 

そんなANにシオニーがメイドだから様付けにして小声で告げてANは再びティエリアへ顔を向ける。

シオニーの言う通り、薄い黄緑色の髪を持った青年がティエリアに話しかけようとしていた。

 

ティエリア「…!」

 

リボンズ「初めまして。リボンズ・アルマークと申します」

 

???《ティエリア・アーデ…その男が君のターゲットだよ》

 

自己紹介するリボンズに警戒するティエリアの頭に誰かの声が響き渡る。

 

その声にティエリアはZONEにてセツコへ決意を内心で決めていた所に現れた自分に似た顔の持ち主であるリジェネと名乗った人物だと知る。

 

ティエリア「(脳量子波によるコンタクト…。リジェネか…)」

 

リボンズ「出会いを祝して一曲、踊っていただけませんか?」

 

それを見たANがどうしようかと考えて誰かとぶつかる。

 

おとと…となった後にANは見ると先ほどスザクと一緒にいた少女が見えた。

 

少女がナイトオブシックスの地位に就いているアーニャ・アールストレイムに気づいた後にん?となる。

 

AN「(なんですかこの力は?)」

 

ぶつかった事でなのか分からないがANはアーニャから感じる違和感と彼女に纏わりつく力に気付く。

 

AN「(ゼロさんから感じた力と似ていますね…)」

 

自分を見ているアーニャを観察してANは彼女はかけられた方と同時に何か得体のしれないのが彼女に憑いてると見ていて気付く。

 

スザク「ダメじゃないかアーニャ、すいません。ぶつかってしまったようで」

 

AN「い、いえ、こちらこそ(ってあれ?スザクさんからもゼロさんの力を感じますね)」

 

そんなANへ駆け寄ってアーニャを叱った後に謝るスザクにANはそう返した後に彼からも力を感じる事に気付く。

ただ、アーニャと違い彼からはゼロから発されていた力と同じなのに気づき、彼はゼロにかけられたのかと思う。

 

ジノ「ホントに同僚が無礼な事をしてしまってすいません婦人」

 

AN「い、いえ…。もしかして貴方達って…」

 

続けて来たナイトオブスリーのジノ・ヴァインベルグも謝る中でANの言葉にジノは姿勢を正す。

 

ジノ「私はナイトオブラウンズの一人、ナイトオブスリーのジノ・ヴァインベルグと申します。隣の2人はナイトオブシックスのアーニャ・アールストレイムとナイトオブセブンの枢木スザクと言います」

 

AN「私はANと申します。どうかお見知りおきを」

 

名乗るジノにANも名乗ってからこっちは付き人ですとシオニーを紹介してシオニーは慌てて頭を下げる。

シオニーの服装を見てジノは大胆だなと思ったが口に出さずに別の話題を言う。

 

ジノ「もしよろしければちょっとした話をしませんか?何分我々は結構暇なもので」

 

スザク「おいジノ」

 

AN「いいですよ。ちょうど暇だったので」

 

そう申し出るジノにスザクが咎めようとしてANは了承する。

 

ジノ「ありがとうございます。何分こういう時の護衛はホントに暇なもので同僚もこう堅物ですから」

 

スザク「おい」

 

AN「おやおや、大変ですね」

 

苦笑して言うジノを半目で睨むスザクにANはくすくすと笑う。

 

アーニャ「あなたはどうして此処に来たの?」

 

AN「知り合いが来てるのでついでに参加したんですよ」

 

スザク「知り合い…ですか?」

 

聞くアーニャにANが答えた事にスザクは首を傾げる。

 

AN「えぇ。あ、来ましたね」

 

そう言ってANは入口の方を見る。

釣られてスザクは見て目を見開く。

 

天子「!」

 

ゼロ「黒の騎士団…ならびに蓬莱島の日本人を代表し、お祝い申し上げます、天子様」

 

神楽那「天子様…キョウト六家当主としてお招きに与り、参上しました」

 

そう言ってゼロと神楽那は天子へ挨拶する。

 

スザク「ぜ、ゼロ?!」

 

ジノ「ANさん、まさかあなたは…」

 

AN「あ、言って置くとZEXISとしての仲間ですから黒の騎士団のと言うなら違いますよ」

 

驚くスザクの後のジノの問いにANはやんわりと言っておく。

 

ゼロ「どうかしました、天子様?婚約披露パーティだと言うのにお顔の色が優れませんが」

 

オデュッセウス「だ、誰か…!ここに不埒者…ゼロが迷い込んでいるぞ!」

 

天子へそう聞くゼロを見てオデュッセウスは叫ぶ。

 

スザク「ゼロ…!抜け抜けと!」

 

AN「迷い込んでるとは違うと思うんですけどね」

 

ジノ「なぜそう言えるんですか?同じ組織に属する者による庇いですか?」

 

憤慨するスザクを前にそう言うANにジノは真剣な顔で聞く。

 

AN「普通に簡単ですよ。ゼロと共に来た女性が招待されてゼロを連れて来たのならゼロもまた立派な連れと言う招待客になるのではないでしょうか?」

 

ジノ「む…確かに」

 

AN「それにスザクさん、ここでゼロに剣を向けては色々と国際問題になりますよ?」

 

ロイド「その人の言う通りだよスザク君。いくらゼロが現れたからって、ここで剣を抜くのは許されないよ」

 

ジノに説明して納得された後にそう言うANの正論に繋げる様に現れたロイドが言う。

 

スザク「しかし…!」

 

ロイド「大丈夫。あれを押さえつけるだけの大物の登場だ」

 

まだ食い下がるスザクにロイドはそう言う。

 

その言葉にスザクはゼロへと顔を向ける。

 

そこでは1人の人物がゼロに近づいていた。

 

星刻「ゼロ…。この宴に貴官の席はない」

 

AN「彼は?」

 

ロイド「黎 星刻、中華連邦の武官さんだよ」

 

ゼロを睨みながら言う星刻を見て聞くANにロイドは答える。

 

AN「そうなんですか…ん?」

 

それを聞いてANは納得しかけて天子の様子を見る。

 

ゼロを睨んでいる星刻を心配そうに見ていた。

 

ただ、彼を見る天子の様子が部下を心配するのとは違う様子に見えた。

 

それにより天子と彼の関係がただの主従ではない事に気付く。

 

ジノ「?どうしましたアンさん」

 

AN「あの二人…もしかして…」

 

シオニー「あれ?誰か近付いてますね」

 

それに気づいたジノが聞き、ANが言う前にシオニーが気付いて言った事に言葉を切ってシオニーが見ている方へ視線を向ける。

 

AN「誰でしょうかあの人は?」

 

ジノ「ブリタニア・ユニオンの第二皇子、シュナイゼル・エル・ブリタニア様です」

 

ゼロと見合う男性を見て呟くANにジノが答える。

 

AN「第二皇子…あの人が…」

 

ロイド「それで今は地球連邦政府、特別監査院の議長も務めてるんだよね」

 

呟くANに今度はロイドがそう言う。

 

AN「なるほど…(策略家という言葉がぴったり合いそうなキャラですね)」

 

納得してシュナイゼルの顔や雰囲気からANは心の中で呟いた後に色々と人を動かすのが得意そうだとも考える。

 

シュナイゼル「ゼロ…君の存在は余計な混乱を呼ぶ。それがわからない君でもあるまい」

 

ゼロ「やはりいらしてたか。ブリタニア・ユニオンの第二皇子、シュナイゼル・エル・ブリタニア…現在は地球連邦政府、特別監査院の議長を務められているのでしたな」

 

そう言うシュナイゼルにゼロは予想していたのかそう返す。

 

シュナイゼル「さすがによく調べているね」

 

感心する様に言うシュナイゼルを見てゼロは確信する。

 

ゼロ「(シュナイゼル、やはりこの度の茶番の仕掛け人はあなただったか…第二皇子でありながら、皇帝シャルルの実質的な代理であり、連邦政府においても重要なポストにある男…そして、生涯において唯一勝てなかった人間でもある)」

 

シュナイゼル「どうだろう、ゼロ…。お祝いの言葉を述べたのならば、此処は引いてもらえないだろうか?」

 

そうゼロが考えてると知らずにシュナイゼルはそう言う。

 

ゼロ「そのつもりでしたが、あなたがいらしたのなら話は別です」

 

そう返してからゼロはシュナイゼルを見て間を置いてから声を出す。

 

ゼロ「どうですシュナイゼル殿下…余興と言う事で1つチェスはいかがでしょうか?」

 

シュナイゼル「ほう」

 

突然の申し出にシュナイゼルはそう洩らす中でゼロはある方向を指す。

 

会場にいた誰もがゼロの指した方を見るとゼロの指先はANの隣にいて睨み続けていたスザクを指していた。

 

ゼロ「私が勝ったら、そちらで睨んでいる枢木卿をいただきたい」

 

スザク「え…?」

 

いきなり自分が賭けの対象にされた事にスザクは驚く。

 

ゼロ「彼は神楽那様に差し上げますよ」

 

神楽那「ふふ…枢木さんと私はイトコ同士…。楽しい遊び相手になってくれそうですわ」

 

AN「あぁ、なるほどね…」

 

楽しそうに笑う神楽那の隣でANはゼロの意図に納得する。

 

ゼロ「楽しみにお待ちください(これは絶好のチャンスだ…スザクを合法的に俺の下におければ、今後の計画の最大の障害が消える…シュナイゼル…ブリタニアの皇子としてテロリストから挑戦を受けない訳にはいくまい…!)」

 

シュナイゼル「では、私が勝ったら、その仮面を外してもらうとしようかな」

 

神楽那に言いながらそんな事を心の中で考えてるゼロに対しシュナイゼルは自分が勝った時の報酬を言う。

 

ゼロ「…良いでしょう」

 

AN「あ、ゼロ、横からすいませんがシュナイゼル皇子とのチェス勝負、私にやらせて貰っても良いでしょうか?」

 

それにゼロが了承するとANが名乗り出る。

いきなりの事に流石のゼロも何ですって?と驚いた様子を見せる。

 

AN「一度チェスと言うのをやって見たかったのでどうでしょうか?」

 

シュナイゼル「(初心者か…)ふむ、私はどちらが相手でも良いよ。もしそこのお嬢様がやるのならルールを教えてあげてからで良い。お嬢さんが勝ったらゼロが言った報酬として枢木卿はそちらにあげよう」

 

スザク「ええ!?」

 

そう言うANにシュナイゼルは内心残念がりながらそう言ってスザクは先ほどより大きい声で驚く。

 

AN「えぇ、いいですよ」

 

ジノ「あんたは良いのか黒の騎士団団長?」

 

ゼロ「私も依存はない(それにどうも私の勘が囁く。彼女はシュナイゼルの余裕を崩せると…)」

 

頷くANを見てからゼロへ問うジノに本人はそう返した後、これからに関わる大事な所では使わない直感からそう確信する。

 

AN「と言う訳でゼロ、チェスのルール教えてください」

 

ゼロ「了解した」

 

頼むANにゼロは了承し、ルールを教えられてるANを見てシュナイゼルは用意がされてる間は余裕のある顔で見る。

 

~AN、勉強中~

 

勉強を終えた後にANとシュナイゼルはチェスを挟んで座っていた。

 

AN「ではお願いします」

 

シュナイゼル「ああ、手加減なく行かせて貰うよ」

 

そう交わした後に試合は始まった。

 

 

~パーティ会場・中庭~

 

場所が変わり、そこで警護していた刹那は沙慈のガールフレンドのルイス・ハレヴィと再会して話していた。

 

ルイス「…沙慈は夢を叶えたんだね…」

 

先ほどまでのを聞いて嬉しそうに言うルイスを見ていた刹那はルイスの腕の傷に気付く。

 

刹那「(彼女の腕の傷…スローネの攻撃によるものか…)」

 

ルイス「あ…この腕ね…昔、ちょっと事故でね…」

 

そんな彼女の腕の傷の原因を推察する刹那の視線に気づいたのかルイスが困った口調で答える。

 

刹那「…すまない」

 

ルイス「いいの。気にしないで」

 

原因であった者と同じ所属だったので謝る刹那だったがルイスにはつらいことを思い出させてしまったから謝ったのだと解釈してそう言う。

 

刹那「…沙慈・クロスロードに会った時…」

 

ルイス「え…」

 

少しの静寂の後口を開いた刹那にルイスは刹那へ顔を向ける。

 

刹那「彼と会った時、こう思った…彼は今でも君の事を…」

 

ルイス「うっ…!」

 

言おうとした刹那だったが突如ルイスは呻くと頭を抑える。

 

ルイス「ぐ…あ…ああっ…!」

 

刹那「どうした!?」

 

Aエクシア「ちょりーす刹那そっちは…おいおいその子どうしたんだ!?」

 

呻きだしたルイスに刹那が驚いているとそこになぜか人間サイズのAエクシアが現れて話しかけようとしてルイスの様子に驚いて聞く。

 

刹那「Aエクシア!?なぜ…いや、分からない。突然呻きだして…」

 

ルイス「あ…うう…ああ…薬…バッグに…薬が…ある…から…」

 

いきなり現れたAエクシアに刹那は驚いたがすぐさまルイスの事で言い、途切れ途切れに言うルイスの言葉に刹那は置かれていたバッグを手に取って中を漁って彼女の言う目的の物を取り出す。

 

刹那「これか!」

 

ルイス「はぁ…はぁ…アルマークのくれた薬…これがあれば…」

 

取り出した薬にルイスは途切れ途切れにそう言う。

 

刹那「(彼女は身体に異常を抱えている…これは…疑似太陽炉のGN粒子による細胞障害か)」

 

Aエクシア「…ホワッ!?この薬チョーやばだぞ!?」

 

ルイスの様子からそう判断した刹那の隣でAエクシアがいきなりとんでもない事を告げる。

 

ルイス「…え?」

 

刹那「なに!?」

 

Aエクシア「いやな、大体の奴はクリエイターにスキャン装置を付けられてるからその場で分析したい時にすぐやれる様に搭載されてるんだよ。んで薬をサーチしたらその性質がチョーやべぇ奴なんだよ!確かに発作抑えるけど一種の麻薬だぜこれ!普通に摂取してたら精神おかしくなるぞ!アルマークって奴何考えてんだって言いたくなるぜ!」

 

いきなりの事にルイスは呆気に取られ刹那が驚いているとAエクシアがまくし立てる勢いで先ほどの発言の理由を説明する。

 

ルイス「うそ…」

 

その言葉にルイスは苦しみを忘れて言葉を無くす。

最初にガンダムが現れた事に驚いていたがそのガンダムが発した事が信じられなかった。

 

刹那「それは本当なのか?」

 

Aエクシア「色々と口調が軽い様に見られてるけどこんな人があぶねえ状況で嘘なんて付く理由ねえっスよ!!とにかくこっちの薬を飲んどけ、水いらねえからそのまま飲める」

 

再度聞く刹那にAエクシアはそう言ってどこからともなく取り出した筒状の入れ物から1つ円形の薬を出すとルイスの口に入れる。

 

入れられたのにルイスは戸惑ったが飲む。

それと共に来ていた苦しみが引いて行くのを感じた。

 

刹那「大丈夫か?」

 

ルイス「え、ええ…何と言うか凄いスッキリした…」

 

容態について聞く刹那にルイスは先ほどの苦しみがもうない事に信じられない様で自分の手をグッパしている。

 

Aエクシア「はぁ~…これで一安心だウィッシュ」

 

ルイス「……」

 

ふいーと汗を拭う様な動作をするAエクシアにルイスは心の中で皮肉だなと自嘲する。

 

自分にとってガンダムは自分から様々な人を奪った存在、例えあの時のとは違うといえどガンダムに憎しみを持っていた。

 

それが今、大きさ違えどガンダムに助けられたのだ。

 

ビリー「ハレヴィ准尉…!大丈夫か!?」

 

ルイス「は、はい…」

 

Aエクシア「お、保護者さんッスか?いや~これで安心ッスね」

 

刹那「お前は…」

 

そこに現れたビリー・カタギリにルイスは慌てて返事をしてAエクシアがホッとする隣で刹那はビリーを見てスメラギを連れ戻しに行った時に出会った人物だと思いだす。

 

ビリー「クジョウを迎えに来たソレスタルビーイング!」

 

ルイス「え…!?」

 

最初はAエクシアに驚いたが隣にいる刹那に叫んだビリーの言葉にルイスは目を見開く。

 

刹那「くっ…」

 

Aエクシア「え、なに知り合いッスか?」

 

ビリー「待ってくれ、君!クジョウを返してくれ!」

 

ルイスに知られた事で呻く刹那を知らずにビリーは詰め寄る。

それにAエクシアは割って入る。

 

Aエクシア「ちょちょちょ!なんかあったみたいだろうけど落ち着けよあんた」

 

ビリー「な、人と同じ大きさのガンダム?!」

 

先ほどもそうだが自分の前に現れた存在にビリーは驚く。

 

Aエクシア「いやマジでなんかあったんだろうけど落ち着けよあんた。後クジョウって誰よ?」

 

刹那「スメラギ・李・ノリエガの本名だ」

 

宥めつつ聞くAエクシアに刹那は言う。

 

Aエクシア「あ、そうなんすか……って偽名だったんッスか!?」

 

納得してから驚いて聞くAエクシアにああと刹那は頷く。

 

刹那「と言うよりコードネームだがな」

 

続けて言う刹那にAエクシアはへぇ~って関心すると…

 

ルイス「…あのさ、それってアロウズの私とかの前で言っちゃいけない情報じゃないの?」

 

刹那・Aエクシア「「あっ」」

 

恐る恐る言うルイスに2人はしまったと思った時…

 

ドカーーーーーン!!!!

 

Aエクシア「な、なんッスか!?」

 

刹那「爆発!?」

 

突如聞こえて来た音に2人は驚く。

 

一方で爆発が起こるまで遡り、ANの方では…

 

先ほどまで余裕の笑みを浮かばせていたシュナイゼルは厳しい顔で盤面を見ていた。

周りの客もざわざわと騒めいていた。

 

シュナイゼルは頭脳戦や騙し合いに関してはゼロが知る中でずば抜けているのを知っている。

だが、ゼロが見る前でシュナイゼルは完全に負けかけていた。

 

AN「チェックメイト…で良いのでしょうか?」

 

駒を置いてANはそう宣言してシュナイゼルを見る。

シュナイゼルは難しい顔をした後にフッと笑って負けを認める様に両手を上げる。

 

ゼロ「(なんと言う事だ。兄上が…策を全部破られて負けた…!?兄上は素人だと考えていたが途中で切り替えたにも関わらず悉く先を読まれて潰された。ミス・AN、やはり只者じゃない…)」

 

そう考えた後にゼロ、いやルルーシュはどことなく残念だと思ってる自分がいる事に気付く。

 

なぜ?と思った後にルルーシュは自分が最初に兄シュナイゼルを彼が用意した策を悉く破ってやると気付かず内に心の中で決めていたのかと気付く。

 

ゼロ「(……最初に兄上を破ろうと思ってたとはな…簡単なのに俺は拘っていた様だな)」

 

シュナイゼル「まさか初心者に負けるとはね…」

 

仮面の中で苦笑するゼロを知らずにシュナイゼルはそう呟く。

 

自分が仕掛けた事を悉く破られるなんて思いもしなかったのがその一言に詰まっていた。

 

シュナイゼル「約束通り枢木卿を…」

 

AN「あ、それは良いです」

 

スザク「え?」

 

言おうとしたシュナイゼルを遮って言ったANの言葉に覚悟していたスザクは思わず声を漏らす。

 

AN「スザクさんがこっちに来てしまったら戦えなくなってしまうのでそれではつまらないでしょう?」

 

ゼロ「戦えないはともかく、元々私が勝ったらと言う条件だから枢木スザクはそのままそちらの所属になるな」

 

そう言うANにゼロが追従する。

それにスザクは安堵してると外から大きい音が聞こえて来たのに気付く。

 

星刻「何事だ!?」

 

香凛「非常事態です!この宴の席に乱入してくる者がいます!」

 

同じ様に気づいて聞く星刻に香凛は告げる。

 

星刻「賊は何名だ!」

 

香凛「そ、それが…一名です!」

 

星刻「何だと!?」

 

すぐさま聞いて返された事に星刻が驚く慌てた中華連邦兵の声の後に襲撃犯と思われる声が聞こえて来る。

 

中華連邦兵「と、止まれ!止まらぬと…」

 

??「死にたくなければ、そこを退け!俺は手加減を一切しない!!」

 

その言葉と共に兵が飛んで来て侵入者がパーティ会場へ入り込む。

 

中華連邦兵「ひいっ!?」

 

??「腰抜けめ!それがこの国を守る兵か!」

 

ゼロ「五飛!貴様、張五飛か!」

 

吐き捨てた男を見てゼロは叫ぶ。

 

AN「誰ですか貴方?」

 

五飛「む!」

 

そんな五飛を見て呟くANに気づいた五飛は目を鋭くさせ…

 

五飛「はっ!」

 

AN「!」

 

鋭い蹴りを放ち、それにANは転がって避ける。

 

ゼロ「何のつもりだ五飛!」

 

五飛「久しぶりだなゼロ。だが、お前の相手は後だ!」

 

いきなりのANへの攻撃に叫ぶゼロに五飛はそう返す。

 

AN「(この人、まさか…)ちょっと借りますよ!」

 

向かって来る五飛を見てANは近場にいた兵から銃を借りると牽制の意味を込めて撃つ。

それに対し五飛は避けると天子の前に立つ。

 

天子「あ…ああ…」

 

五飛「(あの女の気配、怪しいが本来の目的を果たす方が先だな…)天子…お前の夫となる男は既にお前を置いて逃げた…その様な男と添い遂げる気か?」

 

怯える天子を見て五飛はそう考えるとそう問う。

確かにオデュッセウスは何時の間にかいなくなっていた。

 

AN「(あ、あの第一皇子、いつの間にか逃げていたんですね…)」

 

天子「で…でも…」

 

五飛「結婚とは永遠の約束だ…それを軽んじるな」

 

姿のないオデュッセウスにANは呆れてると五飛が真剣な顔で戸惑う天子へ言う。

 

天子「永遠の約束…」

 

AN「そうですよ。天子様」

 

呟く天子へANも五飛のを肯定して天子の前に立つ。

 

天子「ANさん」

 

AN「ま、だからこそ私は貴方のような人を政治に利用しているあの屑どもを許しませんけどね…」

 

五飛「だから、俺はこの結婚を…こんな茶番を用意したものを許さない!」

 

顔を向ける天子へは大宦官を睨みながら言うANの後に五飛が力強く言う。

 

星刻「貴様ら!天子から離れろ!!」

 

AN「(あ、私も含むんですかそうですか)」

 

そう言って五飛に斬りかかる星刻の言葉にANは思わず心の中で言う。

 

ガキィン!

 

五飛「いい攻撃だ。魂が籠っている」

 

星刻「私の剣を受けたか…!」

 

持っていた青龍刀で受け止めてそう評価する五飛に星刻は顔を顰める。

 

ゼロ「(チャンスだ…!まさか、このような形で絶好のタイミングが訪れるとは…!感謝するぞ張五飛!)高亥!時は来た」

 

高亥「了解です、ゼロ!さあ、黒の騎士団よ…参られい!」

 

星刻「何っ!?」

 

すると起こった事に静観していたゼロが宣言すると共に大宦官の1人である高亥がそう叫んだ事に星刻は驚く。

 

AN「(あの人からも感じる…まさかゼロの能力って!)」

 

亥から感じるゼロと同じ気配にANは察すると同時に黒の騎士団メンバーがなだれ込む。

 

玉城「おら!黒の騎士団、参上だ!」

 

朝比奈「悪いけどこの結婚…ぶち壊させて貰うわ!!」

 

黒の騎士団を代表して玉城と朝比奈が言う。

 

高亥「オホホ!存分にやられるがいい、黒の騎士団!」

 

星刻「高亥!貴様、黒の騎士団と通じ奴等を会場に忍ばせていたのか!」

 

そう言う高亥に星刻は怒鳴る。

 

高亥「全てはゼロのため!」

 

星刻「消えろ!国賊めが!!」

 

ズバッ!!!

 

そう言った高亥に星刻は咆哮すると共に斬る。

 

高亥「…ゼロ…鳴呼、ゼロ…」

 

そう残すと共に高亥はばたりと倒れて絶命した。

 

趙皓「星刻!貴様、大ごふぅ?!」

 

AN「うるさいから黙っててください豚が」

 

それに大宦官の1人が怒鳴ろうとしてANに殴られる。

 

エスター「ちょ、ANさん!?」

 

シオニー「はわわ!?」

 

クロウ「おぉ、強烈な一撃だな」

 

五飛「目を覚ませ、黎星刻!これがお前の仕えるべき国の姿か!お前の守るべきものは何だ!?」

 

いきなりのANの行動に誰もが驚く中で五飛が殴られた者やたじろいている大宦官を指して問う。

 

星刻「それは…」

 

趙皓「星刻!天子を守れ!黒の騎士団に天子を渡すな!!」

 

答えようとした星刻に先ほどANに殴られた大宦官が頬を抑えながら命令する。

 

その瞬間、星刻は答えるべき事を決めて目を鋭くさせて叫ぶ。

 

星刻「…我は問う!天の声!地の叫び!人の心!何を以って、この儀を中華連邦の意思とするか!」

 

趙皓「血迷うたか、星刻!」

 

星刻「黙れ趙皓!全ての人民を代表して、我はこの婚姻に異議を唱える!」

 

天子「!」

 

叫ぶ大宦官へそう叫ぶ星刻に天子は目を見開く。

 

AN「よく言いました、星刻さん!ウイング!来なさい!!」

 

ドガーーーーーン!!!

 

星刻にそう言うと同時に叫ぶと壁をぶち抜いてウイングPRが現れて右手で天子を掴む。

 

突如現れたウイングPRに招待客は慌てて逃げ惑う。

 

ウイングPR「まったく、色々と人使いの荒い創造主様だ」

 

星刻「天子様!?」

 

ふうと溜息を吐くウイングPRに掴まれた天子に星刻は叫ぶ。

 

AN「では、悪い奴らの所からお姫様を救い出す義賊な感じで逃げさせて貰います。あ、ゼロ、神楽耶様も丁重に連れて行きますが大丈夫でしょうか?」

 

ゼロ「良いでしょう。そちらが代わりにしてくれてこちらも助かる」

 

神楽耶「あらあら~色々と新しい体験ですね」

 

一礼したANにゼロがそう言うと神楽耶は嬉しそうにANに近寄ってウイングPRはやれやれとため息交じりに2人を左手で掴むとそのままその場を離れる。

 

天子「星刻っー!」

 

星刻「!」

 

見えなくなる直前に天子は星刻に右手の小指を見せる。

 

それの意味に星刻は察知する。

かつて彼女の夢である『朱禁城の外から出る』事を叶えさせる為に誓った証…

 

星刻「(その小指、永続調和の契りの証…覚えておられたか!)ならば、我が心に迷いなし!」

 

ゼロ「さあ、我々も脱出だ!」

 

エスター「いきなりすぎるよ!」

 

シオニー「というか置いてかないでくださいよおぉぉぉぉぉ!!」

 

それに星刻が己の気持ちが定まった中でゼロの号令の後にZEXISメンバーは慌てて追いかける。

五飛も別の方向から脱出する。




機体説明ガンダムアメイジングエクシア
外見:ビルドファイターズに出たのそのままだが、青い所を黒くし、胸やシールドの緑色の所が赤くなっている。
概要
ANがガンダムエクシアを見て作り上げたガンダム
人と同じ様に成長する超AIが内臓されており、声は刹那のを元にしてるが性格はちょりーす刹那に困ってる人を見過ごせないやさしさを加えた感じになっている。
武装はアメイジングGNソード、アメイジングGNシールド、GNバルカン、トランザムシステム、アメイジングGNブレイド、トランザムブースター、トランザムGNブレイドを搭載している。


ウイングガンダムフェニーチェ・リナーシタ
外見:ビルドファイターズに出たのそのままだが、緑色の所を黒くし、黄色の所が赤くなっている。
概要
ANがウイングガンダムを見て作り上げたガンダム
人と同じ様に成長する超AIが内臓されており、声はヒイロを元にしており、冷静でクールな感じ
ウイングガンダムと同じ様にバードモードになれる。
武装は頭部バルカン/マシンキャノン、バスターライフルカスタム、小型ライフル(ハンドガン/ビームサーベル)、ビームサーベル、ビームマント、リナーシタウイングシールド、ミサイルを搭載している。


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第七話~新たなガンダムと朱禁城の花嫁(後編)~

天子を連れ出した事で中華連邦と戦う事になるZEXIS、大宦官の悪さが暴露された時、彼らは悪あがきをする。


斑鳩~ブリッジ~

 

神楽耶「大丈夫ですか天子様?」

 

天子「此処が外なのですか?」

 

ウイングPRにより斑鳩に連れて来られた天子は神楽耶の問いに答えずに実感の籠ってない声で聞く。

 

AN「すみませんね。連れ去る感じにしてしまって」

 

神楽耶「このような乱暴なやり方で天子様の夢を叶える事になろうとは…ごめんなさい…本当はその役目を果たすのは別の方の筈でしたのに…」

 

謝るANの後に神楽耶も天子に向けて謝る。

 

天子「…それは…」

 

神楽耶「黎星刻…将来を言い交わした御方ですか?」

 

天子「ただ…約束しただけです…」

 

AN「(と言うかそうなったらあの人、変なのを張られる気がするんですが;)」

 

そう聞く神楽耶のにANは心の中でツッコミを入れる。

 

AN「さてと…ではその彼の仲間を助けにちょっと行ってきますね」

 

気を取り直して星刻の仲間を助けに行こうとしてANは画面に映っている出撃してるメンバーを見てあれ?と首を傾げる。

 

デュオ『おい、刹那とアメイジングエクシアの奴どうした?』

 

ウイングPR『確かエクシアの奴は人間サイズになって警備に参加していた筈だが?』

 

シン『あいつ小さくなれるのか!?』

 

エイジ『ってか参加してたのかあいつ!?』

 

ロックオン『確か刹那は外の警備だったよな?』

 

同じ様にそれに気づいた面々がいない2名を言う。

 

AN「そういえば居ませんね」

 

何処に行ったのでしょうかと漏らす。

 

その頃の2人

 

中華連邦兵「いたぞ!!」

 

Aエクシア「でぇぇぇ!?何で追いかけて撃って来るんスか!!?」

 

刹那「分からない」

 

ビリー「何で僕達まで!?」

 

ルイス「知りませんよ!」

 

向かっている途中で巻き添えを喰らった2名と共に逃げていた。

ちなみにルイスはAエクシアにお姫様抱っこされている。

 

AN《あ~Aエクシア聞こえますか?》

 

Aエクシア「あ、クリエイター!丁度良い所に今中華連邦の兵に追いかけられて銃撃されてるんですけど状況説明プリーズッス!!」

 

聞こえて来た声にAエクシアは刹那とビリーと共に角を曲がった所を刹那が咄嗟に護身用の銃で牽制をしてる間にルイスを下ろして聞く。

 

AN《いや~実はね…》

 

~状況説明中~~

 

Aエクシア「あんた等何やってるんッスかァァァァァァァァ!!!!?」

 

ルイス「え?何、つまり今追いかけられてるのそれが原因;」

 

ビリー「ホントに何してるんだよ君達は!?」

 

刹那「……なんだかすまない」

 

他の3人にも音声が聞こえる様にした後のANから事情を聞いたAエクシアは絶叫して、ルイスは冷や汗を流し、ビリーは怒鳴り、刹那は牽制しながらそう言う。

 

AN《今そちらにARISIAを行かせますので》

 

ダブルオーも乗せていますのですぐに合流してくださいねと付け加えて言う。

 

Aエクシア「へ~い…えっと悪いけど2人共、俺のクリエイターが作った船に一緒に来てくれないッスか?流石に巻き込まれたから保護されていたにしとけばお咎めないと思うッス」

 

ビリー「わ、分かった」

 

ルイス「此処は仕方ないと思います」

 

刹那「…よし行くぞ」

 

通信を切った後に頼み混むAエクシアにビリーは納得してないが承諾し、ルイスも同意した後にAエクシアの先導の元ARISIAへ向かう。

 

~斑鳩・格納庫~

 

AN「ふぅ…」

 

終えた後にANは自分のやるべき事の為に斑鳩から出るとすぐさま走る。

 

~大竜胆・通路~

 

AN「さて此処ですか…」

 

様々な所にハッキングして星刻の仲間が拘束されている場所に着く。

 

ちなみに今は何時も通りのに加えてステルス迷彩で姿を消している。

数もそれ位あるがANにとっては普通に終わらせられる数であった。

 

AN「(…ん?)」

 

いざ、と言う所でANは違和感に気付く。

自分のセンサーに意識を向けると目の前とは別に何か強大なエネルギーを感じ取っている事に気付く。

 

AN「(このエネルギーは…まさか?!)」

 

それによる被害予測を立てた後に急いで星刻の仲間を助けて逃げる様に言った後に色々と準備した後に合流する為に走る。

 

AN「ですが、なぜあれがここに?」

 

走っている途中で浮かんだ疑問を呟いた後に急いで向かう。

 

一方外では合流したダブルオーとアメイジングエクシアが五飛が乗るシェンロンガンダムを抑え、他のメンバーが鋼髏部隊とティエレン長距離射撃型部隊を撃退して星刻が乗る神虎を無力化させようとした所をブリタニアと共に現れた大竜胆に乗った大宦官達の攻撃からシェンロンと神虎と共にZEXIS面々が斑鳩の甲板に出た天子を守っていた。

 

AN「な、なんですかこれは!?」

 

起きている事にANは驚いた後に急いでARISIAへ走る。

だが、大竜胆やその周りのKMFから放たれようとしていた攻撃に間に合わないと顔を歪める。

 

星刻『誰か!誰でも良い!彼女を救ってくれ!』

 

趙皓《とどめを刺せい!!》

 

星刻の叫びの後の趙皓の指示の叫びに主砲が放たれようとし…

 

???『分かった…!聞き届けよう、その願いを!』

 

それより前に斑鳩から何かが飛びだしてメンバーの前に出ると放たれた主砲を展開した防壁で防ぐ。

 

AN「あれは…」

 

誰もがいきなり現れた機体に驚いたがそれ以外に驚いたのがある。

 

趙皓『む、無傷だと?!』

 

セシル「ロイドさん!あれは!?」

 

ロイド「やられたね、これは…あのKMF…ガウェインのドルイドシステムを流用したんだろう」

 

無傷でその場を浮く機体、KMFに後ろの輸送機に乗っていて見ていたロイドは顔を顰めてかつてゼロが乗っていたKMFを思い出して言う。

 

シオニー『す、凄い…』

 

アルト『あのデカい砲撃に無傷で耐えたのかよ』

 

琉菜『凄い』

 

ラクシャータ《KMF蜃気楼…その絶対守護領域は世界最高峰の防御力なのよ》

 

カミーユ『絶対守護領域!?』

 

誰もが驚く中でラクシャータが砲撃を防いだKMFの事を説明して出て来た名にまた驚きが出て来るとラクシャータがそして…と続け…

 

ゼロ『大宦官!今、この私が民に変わり天誅を下す!』

 

蜃気楼からのゼロの言葉の後に蜃気楼の胸部が展開すると共にプリズム状の結晶体が発射された後にビームが発射されると先に発射されたプリズム状の結晶体に当たると乱反射して広範囲にビームが降り注ぐ。

それにより大竜胆の周りにいたKMFの集団へと炸裂していき爆発していく。

 

AN『あの大軍を一掃するとは…流石ですねゼロ』

 

シオニー『あ、ANさん』

 

その光景にノワールブラスタに乗って合流したANは感嘆の言葉を述べる。

 

ラクシャータ《絶対守護領域と相転移砲…ドルイドシステムとそれを使いこなす情報処理能力があって初めて有効となる…》

 

赤木『それってつまり…』

 

マリン『常人じゃあ普通に扱えない代物だと言うのかあの機体は…』

 

そう締め括るラクシャータの言葉に誰もが蜃気楼の性能の高さを認識する。

 

星刻『ゼロ…』

 

ゼロ『哀れだな、星刻。同国人に裏切られ、たった一人の女も救えないとは…』

 

目の前に浮遊する蜃気楼を見て呟く星刻はゼロからの言葉に顔を歪める。

 

ゼロ『だが、これで分かった筈だ。お前が組むべき相手は私しかないと…』

 

星刻『だからといって部下になる気はない!』

 

ゼロ『当たり前だろう?君は国を率いる器だ』

 

自分に向かって言われた言葉に噛み付いた星刻は続けて出てきた言葉に呆気に取られる。

 

ゼロ『救わねばならない、天子も貴公も!弱者たる中華連邦の人民全てを!』

 

五飛『綺麗事を…!そのKMF1機で全てを救えると思っているのか!』

 

そう叫ぶゼロに五飛は問う。

 

ゼロ『戦局を左右するのは戦術ではなく戦略だ。その意味はそろそろ分かる』

 

五飛『何?』

 

そんな五飛にゼロがそう答えるとスメラギにフェルトが慌てた様子で報告する。

 

フェルト「す、スメラギさん!中華連邦の各地で暴動が発生してます!」

 

スメラギ「なんですって!?」

 

ミレイナ「上海、南京、北京!確認中ですが、多発で市民の皆さんが政府軍と戦っているです!」

 

AN『ゼロとバカ者達のやり取りがリアルタイムで流された+調べていた事を流した結果ですね』

 

驚くスメラギの後にミレイナが報告するとANがそう言う。

 

趙皓「な、なんだと?!」

 

それには大宦官達も驚愕する。

 

シオニー『す、凄いです』

 

キャシ―《だとしても、この動きは早過ぎます!》

 

そう洩らすシオニーの後にキャシーが誰もが思った事を言う。

 

ジェフリー「下地は既に出来ていた。いくら情報を隠蔽しようと、人々の間で不安と不満は鬱屈していた…」

 

AN『おそらく星刻さんも、今日と言う日の為に各地で決起の準備を行ってたのでしょう』

 

キャシ―「それがゼロの流した大宦官の言葉で一気に火が付いたのですね」

 

アポロ『つまりあいつ等は自分で自分の首を絞めたって訳か』

 

ジェフリーとANの言葉にキャシーはそう呟いた後にアポロがそう言う。

 

ゼロ『フ…いくつかのイレギュラーもあったが、天子の決死の行動で大宦官の悪役っぷりが際立ったな』

 

AN『しかも天子さんを泣かしたので天子ファンクラブの皆さんがマジギレしてますね』

 

デュオ&青山&クロウ&ジノ&スザク『『『『『そんなのあったのか!?』』』』』

 

不敵に笑う様に言ったゼロの後のANの言葉に思わず敵味方関係なく叫んだ。

 

AN『えぇ、ありましたよ。ちなみに会員数は1億人以上です』

 

デュオ&青山&クロウ&ジノ&スザク『『『『『無駄に多いな!?』』』』』

 

ウイングPR「そして今の状況に不必要だな」

 

続けてのにまた叫んだ後にウイングPRは呆れて呟く。

 

星刻『まさか…大宦官の動きを全て予測して…』

 

ゼロ『そして、君の様意したクーデター計画も使わせて貰った(流石だな、星刻。お前の準備がなければ、連邦の情報統制を破る事はできなかった。そして…)』

 

驚いている星刻にゼロはそう言った後に内心そう評した後にノワールブラスタを見る。

 

ゼロ「(ミスAN、先ほどの口ぶりから察するにあなたも民への情報提供をしたのだろう。敵にはしたくないな)」

 

五飛「サリィ・ポォ…お前達も戦っているのか…」

 

民が戦ってると聞いて呟く五飛にゼロは言う。

 

ゼロ『五飛、君の真摯な思いを人を動かす力となった』

 

五飛『全てはお前の手の平の上か…』

 

ゼロ『だが、結果は君も望んだ通りだ』

 

そう返すゼロに五飛は言う

 

五飛『変わってないな、お前は…。人の生命さえも自分のシナリオ通りに動かせると思っている。そんなお前を俺は認めん…!』

 

カレン『五飛…!』

 

それを聞いてカレンはまだ戦う気かと考えるが…

 

五飛『だが、お前という男の力は認めよう!!』

 

星刻『張五飛…!』

 

そう叫んだ五飛は星刻へ向けて言う。

 

五飛『黎星刻!今、我々の討つべき敵は奴等…大宦官だ!』

 

ゼロ『神の使わした龍と虎も我等に味方した!各機は攻撃を再開しろ!狙うのは大宦官だ!』

 

その言葉と共にそれぞれ大竜胆を見る。

 

Aエクシア「ようし!行くぜ刹那!ここからはブラックホールが吹き荒れるぜ!!」

 

刹那『それは良いが…お前、性格変わってないか?』

 

シン『変わってるな』

 

エスター『こう何かだと変わる感じなのかな?』

 

そう言って構えるAエクシアに刹那は答えた後にそう呟き、シンとエスターがそう言う。

 

趙皓《く、来るな!来るなーっ!!》

 

シュナイゼル「後退しよう、ロイド」

 

慌ててこちらに向かって来る大竜胆を見てシュナイゼルはそう指示を出す。

 

ロイド「スザク君達はどうします?」

 

シュナイゼル「…そのことなんだが…」

 

そう言ってシュナイゼルはチェスをする前にANとした約束を話す。

 

AN『あ、シュナイゼル様に賭け事とは別にお願いがあるのですが』

 

シュナイゼル『何かな?』

 

周りに聞こえない音量で言うANに同じ小さい声でシュナイゼルは聞く。

 

AN『よろしかったらスザクさん達三人と戦わせるようにしてくれませんでしょうか?』

 

シュナイゼル『ほう?それで良いのかい?』

 

お願いされた事にシュナイゼルはそう返す。

 

AN『はい。特にこれと言ったのは』

 

シュナイゼル『…分かった約束しよう。出来る時にやってくれたまえ』

 

そう答えたシュナイゼルにANはありがとうございますと返す。

 

 

ロイド「成程ね~」

 

シュナイゼル「と言う訳だ枢木卿」

 

スザク『め、命令ならばやります』

 

ジノ『うーん、まさかそう言う約束をしてるとは』

 

アーニャ『……』

 

納得するロイドの後に言うシュナイゼルにスザクは戸惑いながら了承する隣でジノは唸り、アーニャは無言でいる。

 

シュナイゼル「頼んだよ。ナイトオブラウンズ」

 

そう言うとシュナイゼルは後退する。

 

AN『と言うわけでお願いしますねスザクさん』

 

ゼロ『まさかそんな約束をしてるとは…ならばこちらも手を出さないで置こう。思う存分やってくれ』

 

AエクシアとウイングPRと共に前に出るノワールブラスタを見てゼロはそう言う。

 

AN『それじゃあ始めますよ!!』

 

ゼロ『攻撃開始!ナイトオブラウンズ以外向かって来る者は全て、この国の人民の敵だ!今こそこの中華連邦を解放する為、各機は人々の敵と戦え!』

 

その言葉と共にそれぞれが飛び出し、各々が戦闘を開始する中でANはAエクシアとウイングPRと共にスザクが乗るランスロット・コンクエスター、ジノの乗るトリスタンとアーニャの乗るモルドレッドと対峙する。

 

AN『それが貴方たちの機体ですか』

 

ジノ『ええ、こちらとしては見た事ないガンダムを引き連れている事や色違いに乗っている事に驚きですが』

 

問うANに代表でジノが答える。

 

AN『あらそうですか?』

 

ジノ『ええ』

 

聞くANにジノはトリスタンを頷かせて肯定する。

 

AN『二人とも、それぞれ誰を相手にしたいですか?』

 

ウイングPR『ならば右の奴を』

 

Aエクシア『俺は真ん中の奴だ』

 

聞くANにウイングPRはトリスタンを、AエクシアはランスロッドCを指名する。

 

AN『なら私はアーニャさんの機体ですか』

 

それぞれ相手が決まった事でそれぞれ散らばる。

 

アーニャ『先手必勝』

 

その言葉と共にモルドレッドは機体各部を展開し、ミサイルを一斉掃射する。

 

AN『うぉっと』

 

向かって来たミサイルにノワールブラスタは避けたりしながら回避できないのを撃ち落としつつモルドレッドに攻撃を仕掛ける。

それをモルドレッドは機体肩部のシールドで防ぐ。

 

AN『む、なかなか堅いシールドですね』

 

モルドレッドのシールドの硬さにANはそう洩らすとモルドレッドは機体肩部のシールドをパージしたと思ったら連結して砲門の様にするとビームを放つ。

 

迫るビームにノワールブラスタは身を反らして避ける。

 

AN『厄介ですねそれ!』

 

言いながらAX-55EAGLEで攻撃し、モルドレッドはそれを受けて少したじろく。

 

アーニャ『ッ!』

 

AN『つづけていきますよ!』

 

怯んでる所をANはノワールブラスタのバンカーを振るい、モルドレッドの右腕を切断する。

 

スザク『!アーニャ!くっ!』

 

Aエクシア「デヤッ!!」

 

それにスザクは叫んだ後にランスロットCはAエクシアのアメイジングGNソードを受け止める。

 

AN『…ちょっとやりすぎたかな?』

 

なんとか浮かぶ状態のモルドレッドを見てANはそう洩らす。

 

アーニャ『まだ…やれる』

 

AN『あまり無茶はいけませんよ?』

 

まだ戦おうとするアーニャにANがそう言った時…

 

Aエクシア『あぶねえ!!』

 

その言葉と共にトランザムしたAエクシアがモルドレッドをすぐさま抱き抱えて離れ、ANは来たアラーム音にその場を離れるとモルドレッドとノワールブラスタが居た所を大型ビームが通過する。

 

スザク『な、なんだ今のは!?』

 

ジノ『先ほどのビーム、中華連邦の方か!』

 

それに誰もが驚いた後にした方を見る。

 

少し時間は遡る。

大竜胆の中で大宦官たちは次々と撃墜されていくブリタニア軍に焦りが出始める。

 

趙皓「まずい…まずいぞ!」

 

程忠「どうするのだ趙皓!」

 

童倫「このままでは後がないぞ」

 

震える趙皓に他の大宦官が慌てて言う。

 

趙皓「…こうなればあの者からも貰った機能を使うしかないようですね」

 

それを聞いて大宦官達は思い出す。

天子や他の者達がいない時に現れた謎の男がこの大竜胆にある機能を付けて改造したと言うのを…

 

確かめたら確かに新たな機能が付けられているのが分かり、取扱い方についても説明書を貰っていて見た際これならいけるのではと考えた。

 

夏望「た、確かにあの機能ならば奴らを一ひねり出来る!」

 

程忠「ならばやろうではないか!」

 

趙皓「おい!早速起動させろ!!」

 

それに他の大宦官は強気になり、趙皓は早速起動させる為に指示を出す。

 

ゼロ『大宦官!これで終わりだ!』

 

外にて蜃気楼が大竜胆に接近して攻撃を仕掛けようとした時…

 

ゼロ『何!?』

 

突如、大竜胆が浮かび上がる。

 

五飛『なんだ!?』

 

星刻『バカな!?大竜胆が飛ぶだと!?』

 

それにブリタニア軍を撃墜したメンバーも驚いて見る中で大竜胆の下部から砲門が現れたと思ったらビームをAN達が戦ってる方へ向けて放つ。

 

そして現在に戻る。

 

スザク『何だあれは!?』

 

ジノ『おいおい…』

 

同じ様に見たスザクとジノもZEXISメンバーと同じ様に驚く。

 

趙皓《どうだゼロ!これこそ我らの新兵器だ!》

 

ゼロ『まさかそんな隠し玉を持ってるとはな。だがそれだけで我々が逃げ腰になると思うな!』

 

Aエクシア「その通りだ!」

 

高笑いする趙皓へ叫ぶゼロへAエクシアも隣に来てアメイジングGNソードの切っ先を向けて言う。

 

趙皓《おのれ…っ!?》

 

そんなゼロやAエクシアに対し趙皓は憤慨するが向かって来た殺気に青ざめて見ると静かに浮かぶノワールブラスタが映る。

ただ、誰からもその周りから怒りのオーラが出てる様に見えた。

 

ウイングPR「やれやれ、例えるなら龍の逆鱗に触れたか?」

 

ジノ『ああ、言い得てるね』

 

呆れた口調で言うウイングPRにジノは同意する。

 

AN『…味方であるアーニャさんまでも攻撃するとは…どういうつもりですか…』

 

趙皓《だ、黙れ黙れ!我々の邪魔をするなら容赦はせんぞ!》

 

怒気を纏って聞くANに趙皓は怒鳴り返す。

 

スザク『貴様!』

 

ジノ『流石にちょいと頭に来たな』

 

悪くないとばかりの反応にスザクとジノはカチンとくる。

 

ゼロ『…枢木スザク、こちらとして共闘を申し出たいのだが』

 

スザク『…ふざけるな…と言いたいが今回ばかりは良いだろう。仲間を攻撃されて味方とは言えるか』

 

そう言うゼロにスザクはそう返して申し出を受け入れる。

 

AN『ARISIA!全砲口をあの屑共に合わせろ!』

 

それと共にANが指示を出すとARISIAはカタパルト上部に装着された連装ビーム砲とエネルギーミサイルポッドからビームやエネルギーミサイルを放つ。

 

ジェフリー《我々も続け!》

 

ボビー《オゥケイボス!》

 

スメラギ《こちらも続くのよ!》

 

続けてマクロス・クォーターとプトレマイオスⅡに斑鳩も攻撃を開始する。

それに対し大竜胆は自分を包み込む様に青色の膜を張り、攻撃を防ぐ。

 

スザク『バリアか!』

 

趙皓《おお!流石だ!これなら奴らも手を出せんだろう!》

 

ゼロ『(むっ?)』

 

AN『何言ってるんですか…言った筈です。全砲口と』

 

驚くスザクの後の趙皓の言葉にゼロは疑問を感じる中でANはそう言って最大の武装を切り出す。

 

趙皓《な、なんだあれは!?》

 

大宦官達は映像に映るARISIAに驚く。

 

ARISIAは艦体中央から砲身を出した後にエネルギーをチャージする。

それに慌ててこちらもビームを出す様に言う。

 

AN『チャージ率75…80…85…』

 

チャージされていく中でゼロは大竜胆の方が速いと察する。

 

趙皓《撃てぇぇぇぇぇ!》

 

その言葉と共に大竜胆からビームが放たれる。

 

ゼロ『させん!』

 

向かって行くビームの前にゼロは蜃気楼を移動させると絶対守護領域を展開して防ぐ。

 

だが、先ほどとは違いビームなのととてつもない威力に蜃気楼は絶対守護領域と共に押されていく。

 

ゼロ『ぐっ…!』

 

押されて行く蜃気楼にAエクシアとランスロットCが背中に周り、蜃気楼を支える。

 

スザク『しっかりしろゼロ!何時も通りの自信過剰はどうした!』

 

Aエクシア「俺達も支えるぜ!」

 

ゼロ『感謝するぞ2人共、今だAN!』

 

AN『90…100%!!充電完了!』

 

その言葉と共にARISIAの砲門は光り輝く。

ノワールブラスタで打ち抜く相手を見ながらANは叫ぶ。

 

AN『フォトンブラストバスター…発射!!』

 

宣言と共に大竜胆へ向けてARISIAは断罪のビームを放つ。

放たれたビームは展開されたバリアにぶつかった後に貫き、大竜胆に炸裂する。

 

趙皓《ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃ!?》

 

爆発が起こる中で大竜胆側のビームが消えた瞬間に蜃気楼とランスロットCが接近し、大宦官のいる所に狙いを定める。

 

ゼロ『大宦官!地獄で反省しろ!』

 

スザク『仲間に放った報い!思いしれ!!』

 

その言葉と共に相転移砲とハドロン・ブラスターが放たれ、2つの光線に飲み込まれた大宦官達は断末魔と共に消えていき、蜃気楼とランスロットCが離れると大竜胆は大爆発を起こして消えた。

 

AN『さらばです。欲望に取りつかれた愚かな者達よ』

 

スザク『ジノ、アーニャ…帰投しよう』

 

ジノ『了解』

 

アーニャ『…ん』

 

それを見てANは呟いた後に四俣がないモルドレッドをランスロットCとトリスタンが左右から支えてスザク達はその場を去る。

 

AN『また今度、戦いましょうね~』

 

Aエクシア「なあなあ刹那、この後が怖いな…」

 

刹那『…………諦めろ。あれは俺達の失態なんだ』

 

そんな去って行くスザク達へそう言うANを見ながら刹那にこそこそと話しかけたAエクシアは返された事にだよな…と顔を抑える。

それにウイングPRはなんかやったのかと呆れるのであった。




戦艦説明

ARISIA
外見:ガンダムAGEのディーヴァ強襲揚陸形態の白い所を青くして赤い所を白くした感じのである
概要
ANがシオニーが使っていた壊れた宇宙船を中心にグレート・アクシオンの残骸を使って造り上げた戦艦
カタパルトを2つもった双胴型で速さなら他の艦隊に負けない速度を出せる。
武装としてカタパルト上部に装着された連装ビーム砲とエネルギーミサイルポッドに艦体中央に搭載される大出力特装砲『フォトンブラストバスター』を搭載している。


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第八話~アッシュフォード・ラプソディ前編~薬パニック~~

朱禁城から少ししてエリア11に来たZEXIS、そこで行われていたのにANがはっちゃけた。


エクシア「ふぅ~」

 

刹那「大体は終わったな」

 

モップを持って汗を拭う感じに腕を動かすAエクシアに同じ様にモップを持った刹那がそう言う。

 

AN「全く、貴方たちは…」

 

シン「ホント大変だな刹那にエクシア、お前等2人で4隻の艦のカタパルトの掃除って」

 

それに外行きに着替えたANは呆れ、残っていたシンがそう言う。

 

刹那「まぁ、こうなってしまったのは俺達に責任があるからな」

 

Aエクシア「いやまぁ、それを言うなら軽く聞いた俺が悪いッスよ;」

 

AN「それにしてもまさかあの女の人が沙慈さんの…」

 

そう言う刹那にAエクシアが謝るのを見ながらANは思い出した後にそれはともかくと考え…

 

AN「まぁ、それはそれで罰なんですからしっかり掃除頑張ってくださいね。ウイングにX、私が出かけてる間の監視を頼みますよ」

 

そう言ってウイングと今いるエリア11と呼ばれるもう1つの日本に着く前に作り上げたガンダム、ガンダムX魔王に指示する。

 

ウイングPR「了解した」

 

X魔王「任しといてくださいな姐さん!」

 

AN「ではお願いしますね」

 

返答を聞いてからANは外に出て歩きながら此処に来る前の事を思い出す。

 

 

 

 

沙慈「ルイス!」

 

ルイス「沙慈!?」

 

戦いが終わった後に大体の話を終えた所でAエクシアと刹那の報告でARISIAに来た面々の中で沙慈はルイスに驚き、ルイスも驚いた様子で沙慈を見る。

 

ビリー「クジョウ!」

 

スメラギ「ビリー…まさか此処で再会するとは思いもしなかったわ」

 

別の方では自分に駆け寄るビリーにスメラギはなんとも言えない顔でそう洩らす。

 

AN「あらら…お知り合いのようですねそれぞれ」

 

刹那「ああ…」

 

カレン「まさかルイスも巻き込まれてたなんて」

 

その様子から困った顔で頬をポリポリ掻くANに刹那は肯定して、カレンは複雑な顔で沙慈と話すルイスを見る。

 

ルイス「どうして沙慈がZEXISと…ソレスタルビーイングと一緒に居るの!」

 

刹那「それについては先ほど不安にしない為に言わなかった事がある。沙慈はとある事で俺達が保護した。言わなかった事についてはすまない」

 

沙慈「(保護と言うより最初は囚われたが正しいけど今はそっちが良いよね…)それでそのままZEXISに同行してるんだ」

 

叫ぶルイスに刹那がそう言って謝罪し、沙慈も肯定しつつ彼女の事を考えてZEXISを強調して言う。

 

ルイス「保護ってどういうことよ…」

 

沙慈「あー…」

 

再度問うルイスに沙慈は困った顔をして目を泳がし、刹那もどう言えば良いか考えてるのか無言でいる。

 

ルイス「なによ、言えないの?」

 

沙慈「ご、ごめん。どう説明すれば良いか困ってて…」

 

刹那「同じく」

 

ジト目で見るルイスに沙慈はほとほと困った顔でそう言い、刹那も沙慈とは表情が違うが困った様子で返す。

 

AN「どういう事ですか?」

 

ティエリア「彼はとある事でアロウズに拘束されて、拘束された場所で危うくオートマトン…無人兵器に殺されかけたのを刹那が保護した。殺されかけたなどを簡単に言えないのだろう」

 

2人の様子から隣に丁度いたティエリアに小声で聞くANにティエリアは同じく小声でそう返す。

 

ルイス「なによ…それ…」

 

納得してた所に聞こえて来たルイスの声にANは刹那達の方へ顔を向ける。

 

ルイス「どういうことか詳しく教えなさい二人とも…」

 

Aエクシア「お、落ち着くッスよ;」

 

黙り込んでる2人に苛立ってるルイスがおり、Aエクシアが慌てて宥めていた。

 

ウイングPR「そいつらが言いたくないのならそれだけお前を傷つけたくないのだろう。お前だって触れられたくない時があるだろ?」

 

ルイス「そ、それは…」

 

それを見かねてそう言うウイングPRにルイスは口ごもる。

 

ウイングPR「今回は男のメンツと言う事で聞かないでやったらどうだ?あっちもあっちで終わった様だからな」

 

そう言ってウイングPRは話し終えたスメラギとビリーを見る。

 

ビリーの方は不満げだが了承してる様子と決意を秘めた顔をしてるスメラギの様子からかなり揉めたが決まったのだろう。

 

ウイングPR「とにかく、お前達はちゃんと送らないとな…エクシア、お前の失態なんだからちゃんと送り返すんだぞ」

 

Aエクシア「ラジャーッス」

 

AN「あ、その前にこの薬を」

 

そう言うウイングPRにAエクシアが返した後にANがルイスに何かを手渡す。

 

ルイス「これって…私の薬入れ?」

 

AN「はい、入っている薬は違いますけど」

 

沙慈「?何か病気があるの?」

 

Aエクシア「実は…」

 

目をパチパチさせるルイスにANがそう答える中で気づいた沙慈が聞くとAエクシアが説明する。

 

沙慈「そんな薬を渡してるなんて…なんて奴だそのリボンズって奴は!」

 

刹那「確かにな」

 

状況を聞いて憤慨する沙慈に刹那は同意する。

 

そんな沙慈にルイスは自分の事で怒っている沙慈に頬をうっすらと赤く染める。

 

AN「そいつですが…今日のパーティーに居たんですよね」

 

ティエリア「ああ、奴は底知れない奴だ」

 

そんな沙慈に対しANがそう言い、対面したティエリアはそう言う。

 

沙慈「そうだったのか…」

 

AN「なんかああいう感じのキャラって黒幕って感じがしそうなんですよね」

 

ゼロ「1つと言う意味ではそうかもしれん。だが、多元世界では黒幕となれば多くいるだろう」

 

シン「確かにそうだな…俺達がいた世界でもそうだったしな…」

 

呟くANにそう言うゼロに同意かZEUTHのメンバーも思っていた様でシンが代表で言う。

 

AN「ま、要注意人物にしときますかね」

 

ゼロ「それが良いだろう。アメイジングエクシアが戻り次第、我々はエリア11に移動しよう」

 

そう言うANにゼロは今後の行き先を言ってお開きとなった。

 

その後はANが知らない会話である。

 

 

 

 

~ゼロの部屋~

 

C.C.「無事に終わってエリア11に戻る訳か」

 

ルルーシュ「ああ、そろそろ様子を見て置かないとな」

 

そう言うC.C.にゼロから仮面を外して戻ったルルーシュがそう返す。

 

カレン「それにしてもまさかルイスがいるなんて…しかもアロウズに…」

 

ルルーシュ「確かにそれには俺も驚いたよ。願わくば彼女に遠ざかって欲しいが無理かもしれないな」

 

遠目で見ていたカレンが悲しそうな顔をするのに対し、ルルーシュも同意してそう呟く。

 

今回のAエクシアの行動で彼女の心を占めていたのが少し減ったかもしれないがガンダムが仇なのは変わりない。

 

それで彼女に何もなければ…とルルーシュは考えてすぐさまかぶりを振る。

 

ルルーシュ「とにかく今はエリア11でのを考えないとな」

 

そう呟いたルルーシュだったが着いた時に待ち受けていた事に絶叫をする事を彼はこの時知るとは思いもしなかったのは後の事である。

 

C.C.「それにしてもまさかANの奴があのシュナイゼルに勝つとはな」 

 

ルルーシュ「確かにあれには俺も驚かされた。彼女は知らなかったのは教えてる時に分かっていた。ただ、相手を読むと言うのではその読みはもしかすると俺以上かもしれない」

 

するとそう切り出すC.C.にルルーシュも思い出してそう評価する。

 

カレン「ルルーシュ以上!?」

 

C.C.「大きく言うじゃないかい」

 

ルルーシュ「それにもしかしたら彼女は…人間ではないかもしれない」

 

驚くカレンと口笛を吹くC.C.は続けざまに言ったルルーシュの言葉に目を丸くする。

 

カレン「え?どう言う事?」

 

ルルーシュ「最初、あった時に握手したんだが…その際握った手が人の体温ではなかった」

 

問うカレンにルルーシュは最初にあった時の事を思い出して言う。

 

C.C.「冷え性かもしれないぞ」

 

ルルーシュ「そうも捉えられるだろう。握手した時は俺は手袋をしていた。だが、それ以外に握った際の感触が人のではなかった。そうまるで人形の様な感じであった」

 

そう言うC.C.にルルーシュは手を見ながら答える。

 

C.C.「人形だと…?」

 

カレン「ちょっと待ってルルーシュ!見て来たけどあの人感情があるわよ!しかも飲食もしてたし」

 

ルルーシュ「そこだ。もし俺が言った人形ならばそれが出来ん。だがアメイジングエクシアやウイングガンダムフェニーチェリターシナと同じ様に感情を持ち、なおかつそう言う事をする事でエネルギーを補給できる存在ならば…とんでもない技術力にも納得がいく」

 

目を細めるC.C.の後にそう言うカレンへルルーシュはそう答える。

 

C.C.「もしかしたら奴らの作ったスパイかもしれないな」

 

ルルーシュ「いや、それはない」

 

そう洩らしたC.C.だがルルーシュがきっぱり否定した事に目を丸くする。

 

C.C.「何故だルルーシュ」

 

ルルーシュ「我々が知る中でこれほどまでに人間に思われる存在を作り上げる存在は限られる。さらに断言するならばガンダムを見ただけで一から造りあげられる存在を創れる人物などその中に早々いない」

 

カレン「確かに、それなら私達のを量産してる筈よね」

 

なぜ断言したかを聞くC.C.へ答えたルルーシュのにカレンはインサラウムとの戦いで彼女がインサラウムの機体を直して兵隊にしてたのを思い出して言う。

 

C.C.「じゃあ奴は一体…」

 

ルルーシュ「1つ言えるのは、彼女は自分達に敵対するつもりはない事だろう」

 

呟くC.C.にルルーシュはそう言ってふうと息を吐くのであった。

 

 

~アッシュフォード学園~

 

そんな回想もとい現実逃避していたルルーシュは目の前の問題をどうしようかと考える。

 

目の前の問題、自分を睨んでいる同級生で、アッシュフォード学園の生徒会メンバーの一員のシャーリー・フェネットに戸惑いながら言う。

 

ルルーシュ「や、やあ…シャーリー」

 

シャーリー「全てのデートの約束…。このイベントのために延期したそうね」

 

ぎこちなく挨拶するルルーシュだがシャーリーはそれを跳ね除けて睨むのを止めない。

 

それにルルーシュは内心冷や汗を流しまくりながら言葉を選んで言う、

 

ルルーシュ「あ、ああ…。せっかくミレイ会長が計画してくれたんだ。副会長として、ちゃんと参加しないとね」

 

シャーリー「どうかしらね…。面倒になって全て投げ出したんじゃないの?」

 

そう返したルルーシュだがシャーリーはまだ納得してない様でそう返す。

 

ルルーシュ「シャーリー…!」

 

シャーリー「賭け事だけじゃなくて女遊びまで…!情けない!!」

 

そう言うシャーリーにルルーシュはホントどうしようかと困っていると自分達に近寄る足音に気付く。

誰かを見ようとして顔を向けて驚く。

 

ジノ「ダメですよ、ルルーシュ副会長。女性を泣かしては…」

 

ルルーシュ「君は…!?」

 

声をかけて来たのはナイトオブラウンズのナイトオブスリーのジノであった。

 

ジノ「本日より、この学園に転入してきたジノ・ヴァインベルグです!よろしくお願いします!」

 

ルルーシュ「ナイトオブスリー!?(どう言う事だ!?何故、ナイトオブラウンズがアッシュフォード学園に!?)」

 

自分の前にいるジノにルルーシュは驚いているとジノと共に来たであろうルルーシュの遊び友達であるリヴァルがまるで自分の様に得意げに口を開く。

 

リヴァル「驚いたろ、ルルーシュ?何でもスザクに聞いて、庶民の学園生活に興味を持ったんだってさ」

 

疑問に答える様にリヴァルは言ってからちなみにもう1人いるぜと付け加えた後に何かのシャッター音が聞けて来たので振り返る。

 

アーニャ「………」

 

ルルーシュ「ナイトオブシックス…アーニャ・アールレイム卿…」

 

そこにいたのは携帯をルルーシュに向けているアーニャで先ほどのは携帯のカメラモードと納得して彼女もいるのかと内心呟く。

 

アーニャ「私…あなたのデータ持っている」

 

ルルーシュ「え…」

 

告げられた事にルルーシュは呆気に取られていると突如ファンファーレの様な音楽が響く。

 

ミレイ「ル――――ック!!」

 

その後に生徒会長のミレイ・アッシュフォードの言葉が響き渡り、誰もがした方へ見ると自信満々な顔の本人がいた。

 

ミレイ「皆さん、注目!!これより特別イベント、キューピッドの日の開催を宣言しま~す!」

 

ジノ「へぇ…あちらがロイド伯爵の婚約者、ミレイ・アッシュフォード嬢か…」

 

アーニャ「キューピッドの日…?」

 

マイク片手に高らかに言うミレイを見てジノはそう呟く隣でアーニャはミレイの言った事に首を傾げる。

 

ミレイ「タッチされた人はタッチした人と強制的に恋人になりま~す!」

 

その後にオープンイベントですから、学園外からの飛び入りも大歓迎で~す!と付け加える。

 

ジノ「もしかして、それ…。私達も参加するわけですか?」

 

ミレイ「もっちろんです!」

 

恐る恐る聞くジノにミレイは元気に答える。

 

リヴァル「諦めた方が良いッスよ。この学校ではミレイ会長がルールですから」

 

ジノ「いやいや、これこそ庶民の学校の醍醐味!是非とも参加させていただこう!」

 

笑って言うリヴァルにジノも笑い返して参加を申し出る。

 

ルルーシュ「(キューピッドの日…!今日のイベントで女子達との関係を一気に清算する!!)」

 

シャーリー「ルル…」

 

グッと決意を込めて気合を入れるルルーシュにシャーリーが話しかける。

 

ルルーシュ「な、なんだいシャーリー…」

 

シャーリー「私…本気でやるからね」

 

告げられた事にえ…とルルーシュが戸惑っているとそこにエリア11を観光していたZEXISメンバーが来る。

 

AN「此処がアッシュフォード学園ですか」

 

シオニー「大きいですね」

 

学園を見てそう洩らすANにシオニーも関心する。

 

甲児「向こうで可愛い子に迫られているのって前にヨコスカで見た奴じゃないか?」

 

ワッ太「うん。ゼロのマスクを追ってた時に見た色々と残念な人だよ、あれ」

 

するとシャーリーにタジタジなルルーシュに気づいた甲児がそう言い、ワッ太も同意するとその時に見てた面々もホントだとルルーシュを見る。

 

シオニー「残念な人って…」

 

AN「(あれ?あの人…)]

 

冷や汗を流すシオニーの隣でANはシャーリーを見て気づく。

 

彼女からゼロのとは違うギアスの力をかけられていると…

傍にいるリヴァルやミレイからも感じる。

 

AN「(…よくよく調べてみたらこの学園って…)」

 

そのまま学園中を見渡して学園全体に力が使われてるのに気付く。

 

それをやった人物は何を目的にしたのかは今の所ANには特定できなかった。

 

AN「(それにしてもここまでやるとは…)」

 

その後にかけられた力の数に徹底的にやったのは確かだとANは感じた後にこの力の効力が何か気になった。

 

丁度前回の中華連邦で感じたゼロの力を解析してゼロの力やそれに近い力を打ち消すアイテムを作り上げている。

 

それを使って後で確かめて見るのはありと考えてANは学園内で一番力を感じる人物…シャーリーを見る。

 

AN「(後で時間があいたら…)」

 

ミレイ「はいは~い!そろそろイベントのスタートよ!みんな、お互い距離を取って!」

 

ルルーシュ「(ミッションを成功させるにはZEXISの皆が近くにいるとまずい!)」

 

そうANが考えているとミレイの合図と共にルルーシュが駆け出す。

 

シオニー「あ、逃げた」

 

シャーリー「待ちなさい、ルル!」

 

そんなルルーシュにシャーリーは絶対にやるんだからと闘志を燃やし、手をグッと握りしめる。

 

AN「…ん?」

 

それを見た後にANは周りの学生がどこかを見てざわめいているのに気付く。

気になって視線の先を見るとZEXISの面々一部で葵やら正太郎を見ていて表情も獲物を狙う様な感じであった。

 

変態的な意味で…

 

AN「(うわぁ…)」

 

学生達の変態ぶりにANは思わず引く。

ルルーシュがいたら絶対に頭を押さえていただろう。

 

なお、葵を狙おうとしていた男性学生達はくららの殺気籠った笑顔を見ると冷や汗掻いてそそくさと目を逸らしたりその場を離れた。

 

朔哉「(俺達は絶対に葵に近づかない方が良いな)」

 

ジョニー「(同感。と言うか僕にはエイーダいますし)

 

そんなくららのにチームメイト男性陣も冷や汗掻いていた。

 

AN「というかアルトさんのが一番…」

 

アルト「止めてくれANさん。指摘しないでくれ」

 

言おうとしたANにアルトが真剣な表情で言わせない様にする。

その後にミレイの始まりの合図のフエッスルが鳴り響く。

 

AN「さて、逃げますか」

 

始まりの合図を聞いてANはその場から離れる…シオニーのメイド服の襟首を掴んで…

 

シオニー「ふえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

クロウ「………やれやれ、さて、俺も行きますか」

 

連れ去られて行くシオニーを見届けてクロウは苦笑しながら呟いた後に歩き出す。

 

しばらくして…

 

AN「追手はないですね」

 

シオニー「はひぃはひぃ…」

 

走るのを止めてそう呟くANの後ろでシオニーが先ほどまで襟首を掴まれていた状態で連れ回されていたので呼吸を整えていた。

 

AN「…ん?あれは…」

 

そんなシオニーを尻目に周りを見ていたANはある光景が目に入る。

 

クラン「放せララミア!ミシェルにやらなきゃいけないんだ!!」

 

ララミア「落ち着いてください!!」

 

そこにはララミアに抑えられてるクランの姿があった。

 

AN「どうしたんですか?」

 

ネネ「いえ、ちょっとお姉さまがやきもちを」

 

近付いて聞くANに見ていたネネが苦笑してある方向を指す。

 

そこにはミシェルが女生徒を口説いてるのが見えてそれでANとシオニーは納得した。

 

AN「ならこれ使いますか?」

 

クラン「?なんだこれ?」

 

そんなクランにANはある物を渡し、渡された本人は首を傾げるがANが耳元でごにょごにょと教えるとクランは成程と悪戯っ子な笑みを浮かばせてミシェルに近づく。

 

トントン

 

ミシェル「ん?誰…ぶっ!?」

 

肩をトントンされてミシェルは振り返って吹いた。

 

クラン「どうだミシェル?」

 

そう言って不敵に笑う本来のゼントラーディの姿のクランがいた。

しかも何気にミシェルと同じ身長である。

 

ミシェル「おま、どうやったんだ!?」

 

クラン「ふふ、それは秘密だ」

 

目を見開いて聞くミシェルにクランは悪戯が成功した子供の様に笑い、それにミシェルはあ、中身はマイクロン時のままなのねと内心思った。

 

AN「私開発のこの大人になれるよ君のおかげです!」

 

ミシェル「うお!?」

 

にゅっと現れて手にある薬を見せて言うANにミシェルは思わず後ずさる。

 

クラン「ああ、いきなりバラすなよ」

 

AN「別にいいでしょばらしたって」

 

もーと怒るクランにANはそう返す。

 

ミシェル「(ギャップ萌えとはこれの事か)」

 

それにミシェルは背を向けて思わず頬を赤くする。

 

AN「さらにこっちの薬では」

 

ミシェル「は?んぐ!?」

 

続いてミシェルに振り向かせて口に薬を放り込む。

 

クラン「うぇ!?」

 

ララミア「うそ!?」

 

ネネ「あらあら」

 

それによりミシェルに起きた事に3人は驚く。

 

ミシェル「な、何を…って声が!?」

 

AN「女体化薬です♪さらに」

 

笑顔で言うANは続いて誰かに何かを飲ませようと周りを見ると誰もが離れてるのに気付き、にゃぴーんとアルトに狙いを定める。

 

アルト「俺だと!?」

 

AN「ほいっと」

 

驚くアルトの口にANは薬を放り投げる。

 

それにアルトは思わず飲み込む。

 

アルト「んぐ!?」

 

甲児「な、何が起こるんだ?」

 

クロウ「普通にこええな」

 

デュオ「だな」

 

それに誰もがドキドキしてると変化が起こる。

 

シオニー「はわわ、凄い美人な女性になりました!」

 

アルト「何!?」

 

シオニーの言葉通り、アルトはシェリルに負けない程の胸を持ち、なおかつ長身な女性になっていた。

しかも見た目の事もあって誰もが振り向いてしまう魅惑の女性へとなっている。

 

女性となったアルトに男性陣はターゲットにならなくて良かったと心底そう思った。

 

アルト「……はっ!?」

 

その後に背後の気配に気づいて振り返ると大量の男子生徒がおり…

 

ダッ!(アルト逃亡)

 

アルト「絶対にシェリルかランカ以外にされるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

危機的本能から全力でその場を去る。

それに男性陣は無言で手を合わせた。

 

AN「さてと、もっと騒がしてきますか」

 

男性陣「え?」

 

見届けた後のANの言葉にその場にいた男性陣は冷や汗を掻く。

 

 

~ARISIA・格納庫~

 

シン「……なんだろう。俺、行かなくて良かったと心底思った」

 

X魔王「いきなりどうしたんですかシンはん?」

 

ANからARISIAの整備装置を使わして貰ってデスティニーを整備していたシンはそう呟き、同じ様に手伝ってたX魔王は首を傾げた。

 

 

戻ってアッシュフォード学園

 

クロウ「うぉぉぉぉぉぉ!?」

 

何かスイッチが入ったのかやり始めたANの次なる被害に遭ったのはクロウで小さくなってしまった。

 

エスター「く、クロウ…可愛い♪」

 

クロウ「おいこらエスター!?」

 

それにエスターが抱き付いてスリスリしてクロウは抜け出そうとジタバタする。

 

アレルヤ「えっと…」

 

マリー「うふふ、可愛いわよアレルヤ」

 

エイジ「おうorz」

 

リィル「エイジさん…可愛い♪」

 

フェイ「琉菜、そろそろ放したらどうかしら?」

 

琉菜「いやです」

 

もう一方で追いかけてたけど騒ぎで戻って来た所を飲まされたので小さくなったアレルヤをマリーが優しく撫でてて、油断した所を薬を飲まされて同じく小さくなったエイジを少女3人が取り合ってたりする。

 

シオニー「落ち着いてくださいANさん!」

 

AN「放してください!まだやりたいんです!」

 

ルナマリア「いやホント落ち着いて!こんな所騒ぎ起こしたら怒られますよ!」

 

そんな問題を起こしたANはシオニーやルナマリアを中心としたメンバーが取り押さえられていた。

 

AN「何言っているんですか、あの人だって楽しんでいるんじゃないですか」

 

そう言ってANが指した方を正太郎ともども避難してた朔哉とジョニーは双眼鏡を取り出して見る。

見えたのはこちらを面白そうに見てるミレイであった。

 

朔哉「げっ、あの会長楽しんでやがる」

 

ジョニー「盛り上がれば良いって感じなんでしょうね」

 

デュオ「うへぇ、一度巻き込まれて見ろよと言いたいよな」

 

それに朔哉は呆れ、ジョニーのにデュオはそう洩らす。

 

AN「ということで更に!ランダム薬!」

 

デュオ「あ、抜け出してやがった!」

 

それにANは何時の間にか抑えを抜け出して薬を様々な人物へ投げ込む。

 

結果

 

ジノ「こ、これが自分か?」

 

カミーユ「orz」

 

斗牙「わあ~凄いね~」

 

エイジ「おい斗牙の奴が思いっきり別人になってるぞ;」

 

ツッコミ入れたエイジ除いた上記3名、女体化

 

アーニャ「……爽快」

 

ルナマリア「こ、これはセツコさんに負けてない!」

 

サラ「す、凄い…」

 

上記3名、魅惑の長身女性に成長

 

ゲイナー「さ、サラが凄い事に…」

 

ガロード「すっげぇ顔真っ赤だぜゲイナー;」

 

アポロ「縮んだなおい」

 

葵「胸は縮んでないわね」

 

上記4名、幼児化

 

くらら「(ヤバいヤバいやばいやばいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい///)はふぅ」

 

朔哉&ジョニー「くららぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

 

幼児化した葵の可愛さにくらら、ノックダウン

 

なお、その際のを面白がって撮ってたヴィレッタにより見せられたルルーシュと話を聞いたシンはその時思った事は一緒であった。

 

ルルーシュ&シン「「(その場にいなくてホント良かった…)」」

 

と言う。

 

AN「いや~すごい騒ぎになりましたね」

 

満足そうに笑うANだがその肩をポンポン叩かれる。

 

振り返ると女体化した斗牙がいた。

ただ、その目が笑ってる様で笑ってなかった。

 

斗牙「あのね~エイジが言うにこれって悪い事なんだよ?色んな人を困らせるなんて…お仕置きが必要だよね~」

 

それを聞いたANは自分の事とかを抜きに直感した。

あ、これやばい事しちゃったと…

 

そんなANを知らずに斗牙はANの襟首を掴むとズリズリと引き摺って行く。

 

AN「あ、すんません調子に乗ってましたマジすいません。だからそのどこからともなく取り出したヌイグルミでや、あ、ちょ、い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

聞こえて来る声に誰もが顔を青くして小さい子供メンバーは大人メンバーによって耳や目を塞がれていたので終わった後にメンバーの反応に首を傾げていた。

 

その時のANのコメント

 

AN「いやもうあの時自分の事とか抜きにやばかったですね。お仕置きを受けてる時に斗牙さんの後ろにとあるドSな女神様見えましたから;」

 

結論、女体化した斗牙は怒らせてはいけない。

 

一方その頃、ルルーシュは

 

~アッシュフォード学園地下・秘密情報基地~

 

図書室にてギアスによる記憶操作で弟とされていたロロのギアスで自分のメイドである咲世子と入れ替わっていた。

 

今はANの起こした事に顔を抑える。

 

ロロ「す、すごいねあの人…」

 

ヴィレッタ「変わった人物が入ったなルルーシュ」

 

ルルーシュ「こっちもまさかミレイ会長の様な感じな人と言うのを今認識したよ」

 

ANの起こした事にそう述べるロロの後のヴィレッタのに疲れた表情でルルーシュがそう返す。

 

ロロ「…!?ヴィレッタ、あれ…」

 

ヴィレッタ「なんだ?…!」

 

ルルーシュ「どうしたロロ、ヴィレッタ?」

 

するとカメラを見ていたロロが叫んで呼ばれたヴィレッタはロロが見ているのを見て驚き、疲れた表情ながら気づいたルルーシュが聞く。

 

ヴィレッタ「ルルーシュ…お前は咲世子にどんな指示を出した?」

 

ルルーシュ「…?何としても逃げきれと言ったが?」

 

何でそんな事を聞くんだと疑問を感じるルルーシュにヴィレッタは慌てた様子で言う。

 

ヴィレッタ「あれを見ろ!さらに騒ぎになっているぞ!!」

 

ルルーシュ「これは…!このままではまずい!これでは俺のキャラクターが誤解される!!」

 

言われて映っている光景にルルーシュは目を見開いた後に慌てて出て行く。

 

ロロ「兄さん!」

 

ヴィレッタ「待て、ロロ…!第12モニターを見ろ!」

 

慌てて追いかけようとしたロロを別のカメラからの映像を見ていたヴィレッタが呼び止める。

 

ロロ「え…あの人たちって…」

 

ヴィレッタ「くっ…こんなときに侵入者だと!」

 

驚くロロの後にヴィレッタは苦い顔でモニターに映る集団を睨む。



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第九話~アッシュフォード・ラプソディ後編~暗躍する者、飛び立つ運命の星~~

学園に悪事が舞い降り、何者かが暗躍した時、運命は乙女より星を授かる。


さて、そんな事を知らないZEXISメンバーはある事に驚いていた。

 

それは…

 

女生徒「待ってルルーシュ君!」

 

女生徒2「あたしにタッチさせて!」

 

ルルーシュ(咲世子)「ははは!捕まえてごらん!」

 

そこでは咲世子が変装したルルーシュを女生徒達が追いかけていたのだがルルーシュ(咲世子)は持前の運動神経でとんでもない逃げ方をしていた。

 

シオニー「す、凄いですねあの副会長さん」

 

甲児「すげぇジャンプ力…!」

 

ワッ太「あの人、只者じゃないよ!」

 

赤木「冷静沈着で頭が切れて、ルックスが良く、ストレスに負けなくて、おまけにとんでもない運動能力!?」

 

クロウ「ついでに妙にさわやかだ」

 

その逃げ回り方にそれぞれが感想を言う。

 

AN「(いや絶対違う人でしょあれは!?)」

 

そんなメンバーにANは内心ツッコミを入れる。

見た目はそっくりだが始まる前の自分達から遠ざかった際の走りから運動神経は一般人と同じ程度だと言うのを調べたANだからこそ分かった事である。

 

AN「(…追ってみますか)」

 

気になったのでANはルルーシュ(咲世子)を追いかける。

 

しばらくするとルルーシュ(咲世子)は校内へと入って行く。

 

ANも気付かれない様に距離を置いて追いかける。

 

校内~廊下~

 

ルルーシュ(咲世子)「(良し…女生徒は振り切った…後はこの速度を維持して…)」

 

誰もいない事を確認して捕まらない様に走り抜けようとしたルルーシュ(咲世子)だったが…

 

ルルーシュ「咲世子!」

 

ルルーシュ(咲世子)「ルルーシュ様!?」

 

怒った顔で現れた本物のルルーシュに驚いて立ち止まる。

 

ルルーシュ「いったい何なんだあれは!?俺をスーパーマンに仕立て上げるつもりか!」

 

AN「(どうやらあっちの方は咲世子さんっていうそうですね…)」

 

怒鳴るルルーシュのを離れた場所で隠れながら聞いたANは納得する。

 

ルルーシュ(咲世子)「何としても逃げ切れとの御指示でしたので…」

 

ルルーシュ「(くっ、失態だ!またも咲世子の天然ぶりを忘れていた!)」

 

どこか悪かったでしょうかと首を傾げるルルーシュ(咲世子)にルルーシュは顔を抑える。

 

AN「(…天然のようですね;)」

 

会話からそう判断するANは人が近付いて来るのに気付く。

 

ルルーシュ(咲世子)「ルルーシュ様!誰かが近づいています!」

 

ルルーシュ「誰かに見つかる訳にはいかない!後は俺がやる!!」

 

ルルーシュ(咲世子)「了解です。ご無事で」

 

同じ様に気づいたルルーシュ(咲世子)の言葉にルルーシュがそう言った後にルルーシュ(咲世子)はAN以外に気付かれない様にその場を離れる。

 

AN「(あれは…ヒイロさん?)」

 

ヒイロ「ルルーシュ・ランペルージ…」

 

近付いて来る人物がヒイロだと分かるとそのヒイロはルルーシュへ話しかける。

 

AN「(一体何を…)」

 

ルルーシュ「や、やあヒイロ君か。久しぶりだね」

 

どうするのか見守るANを知らずにルルーシュはぎこちなく話しかける。

 

ヒイロ「学園祭でお前の妹を助けた時以来か」

 

ルルーシュ「…何の事かな?俺には弟はいるけど妹はいないよ…(俺はナナリーの記憶が消されてる事になっている。返答には気を付けねば…)」

 

そう言うヒイロにルルーシュは悟られない様に戸惑った様子で答える。

 

ヒイロ「…この学園で、お前の妹はあの女と仲良くしていた…」

 

AN「(あの女?それに妹って…)」

 

ヒイロの言った事にANは考える。

 

ヒイロ「だが、その痕跡が全て消えている。何者かが意図的にやったかのように…」

 

ルルーシュ「(こいつ…まさか!?)」

 

その言葉にルルーシュはヒイロはこの学園でのナナリーがいた事を調べ上げたのだと気付く。

 

ヒイロ「ルルーシュ・ランペルージ…お前は…」

 

何かを言おうとしたヒイロだったが聞こえて来た足音に中断される。

 

リリーナ「ヒイロ」

 

ヒイロ「!」

 

その人物はリリーナ・ドーリアンであった。

 

現れたリリーナへ向いたヒイロを見てルルーシュは逃さなかった。

 

ルルーシュ「(リリーナ・ドーリアン…!だが、これはチャンスだ!)ヒイロ君。君が何を言ってるか分からないが、俺には生徒会の用事がある。また後にしてもらおう」

 

そう言ってルルーシュはその場を去る。

 

ヒイロ「…逃げたか」

 

AN「(気になりますがあっちを追いますか)」

 

ヒイロが何か言いたかったのか気になるがルルーシュを追いかけるのを優先してANはその場を去る。

 

ヒイロ「(……どうやらルルーシュを追いかけたか)」

 

そんな追跡をヒイロに気づかれてるとは知らずにANはルルーシュを追って図書室と思われる部屋に入る。

 

AN「(此処は図書館のようですね)」

 

色々とあるなと考えながらANは歩いているとルルーシュに気付く。

 

ルルーシュ「(くっ…久々にエリア11に戻ればこの騒動だ…これではゼロをやっていた方がずっと楽ではないか…!)」

 

シャーリー「ルル…」

 

色んな事で頭が痛いルルーシュは近くの椅子に座るとそこを何時の間にかいたシャーリーが話しかける。

 

AN「(…なんかいい雰囲気ですね)」

 

ルルーシュ「や、やあ…シャーリー…」

 

現れたシャーリーとルルーシュの様子を見てそう思うANを知らずにルルーシュはそう言う。

 

シャーリー「…何かあったの?」

 

ルルーシュ「え…」

 

隣に座ってそう聞くシャーリーにルルーシュは目を丸くする。

 

シャーリー「この頃、ルルの様子…ずっとおかしかったから…」

 

ルルーシュ「シャーリー…」

 

心配そうに言うシャーリーにルルーシュは脳裏に自分が記憶を無くさせる前のシャーリーを思い浮かばせた後に口を開いて話そうとし…

 

AN「(…ん?)」

 

???「おっと、ラブコメはそこまでだ」

 

ANが気付くと同時に銃を持った男が現れて銃を突き付けて言う。

 

それにルルーシュは咄嗟にシャーリーの前に出る。

 

ルルーシュ「何者だ!?」

 

それにANは急いで天井裏へ隠れる中でルルーシュが問う。

 

傭兵団「俺達は傭兵団『暁の牙』…!これよりこの学園を占拠する!」

 

ルルーシュ「何っ!?」

 

告げられた事にルルーシュとシャーリーは驚く。

 

AN「暁の牙?」

 

名乗った名前にANは呟いた後に相手を探る為に伺う。

 

そしてしばらくして…

 

 

~ARISIA・ブリッジ~

 

シン「アッシュフォード学園にテロリストが来たってホントか!」

 

刹那「そうらしい。今流れてる」

 

X魔王と共に駆け付けたシンに刹那はそう言ってウイングPRが出した中継映像を見る。

流れてるのでは暁の牙が使うジェノサイドロンやアクシオとデスラムがアッシュフォード学園を囲んでいるのが分かる。

 

Aエクシア「人質を取られて手も足も出せないみたいッス!」

 

X魔王「これやと行ってる皆さんが心配やな」

 

ううむと唸るAエクシアの隣でX魔王がそう呟く。

 

 

~ブリタニア政庁~

 

ギルフォード「テロリストの一団の動きは?」

 

ブリタニア騎士「アッシュフォード学園を占拠し、ブリタニア政庁に身代金を要求しています」

 

映像を見ながら聞くギルフォードにブリタニア騎士はそう報告する。

 

ギルフォード「食い詰めた傭兵段が犯罪に手を染めたか…別の場所で陽動の為の騒動を起こし、その間に本隊を動かすとは…手の込んだ真似をしてくれる…」

 

顔を顰めて眼鏡を直しながらギルフォードはそう呟く。

 

ナナリー「アッシュフォード学園が…」

 

ローマイヤ「総督…テロに屈する事は許されません。隙を見て強攻策を取る事を進言します」

 

ギルフォード「お待ちくださいミス・ローマイヤ。あの学園には枢木卿が潜入しています」

 

そんなナナリーにローマイヤが進言するがギルフォードが落ち着かせる様に言う。

 

ギルフォード「また、ヴァインベルグ卿とアールストレイム卿もそのバックアップに動いています。今は、それを待ちましょう」

 

ナナリー「(頼みますスザクさん…学園を…皆さんを救ってください…)」

 

それを聞きながらナナリーは祈る。

 

???「おやおや…何か面白いことになっていますね」

 

そんなナナリーをとある人物は見ながらその手に手に入れたある物を見ていた。

 

???「さて例のものは手に入ったし見に行きますか」

 

愉快そうに言ってその人物はその場を離れる。

 

 

~アッシュフォード学園・生徒会室~

 

一方で暁の牙の団員達により、ルルーシュ達は生徒会室に集められていた。

 

ANも知られない様にステルスモードを発動させて天井裏から見ている。

 

傭兵団「すまないな。楽しいイベントの真っ最中だったようだが、君達には我々の人質になってもらう」

 

リヴァル「人質って…」

 

集められたルルーシュ達にそう言う傭兵団にリヴァルは顔を引きつらせる。

 

AN「(皆さん此処に集められているそうですね)」

 

傭兵団「ブリタニア政府に身代金を要求した。それが払われれば、君達を解放しよう」

 

見える範囲で気づかれない様に穴を開けて見たANを知らずに傭兵団はそう言う。

 

AN「(定番な台詞ですね…。どうせ解放する気ないくせに)」

 

ルルーシュ「(今のエリア11総督はナナリーだ…だが、ブリタニアの国是から考えてテロリストに屈することはありえない…きっと今、ナナリーは苦しんでいる…学園の皆を救いたいが、その術がないと…)」

 

呆れながらそう心の中で呟くANを知らずにルルーシュもそう思って顔を顰める。

 

傭兵団「さて…残念だが、ブリタニア政府に示した約束の時間が過ぎようとしている…」

 

すると時計を見た傭兵団がそう呟いた。

 

傭兵団「非常に遺憾であるが、この中の誰かを見せしめとして傷つけなければならないだろう」

 

そう言って手に持っていた銃をルルーシュ達へ向ける。

 

ルルーシュ「(学園にはラウンズやZEXISも居る…。きっかけさえ掴めば、連中が突入して、この程度の奴らはすぐに片付く…!)」

 

そう考えてルルーシュは先ほどANが起こした騒ぎを思い出す。

今の面々が普通じゃないのを…

 

ルルーシュ「(いかん…白兵戦に強い面々の一部やラウンズの2人は彼女の起こしたので普通じゃなくなっている。幸いなのは賊の規模から考えて、人質が集められたのはこの生徒会室だけ。やりようは幾らでもある…ここの様子は機密情報局のモニターで監視されている筈だ。おそらく、ロロも来るだろう。ロロのギアスがあればこの状況は覆すのは簡単な事だ)」

 

すぐさま思考を奔らせた後にふと、気になった。

此処に集められた後に傭兵団が円柱の機械をおき、その後に傭兵団はスカウターの様なのを付けたのだ。

 

ルルーシュ「(あれはなんなんだ?此処にあると言う事は妨害用なのか?)」

 

AN「(なんですかあれ?)」

 

傭兵団「…時間だ。では、哀れな生け贄を選ばせて貰おう」

 

2人が気にしてると傭兵団がそう言う。

 

リヴァル「そ、そんな…」

 

生徒「い、嫌だ…!死にたくない!」

 

その宣告にその場にルルーシュ以外の生徒達はざわめく。

 

傭兵団「恨むならエリア11の総督を恨むのだな」

 

そんな生徒達へ傭兵団が言った時…

 

ビー!ビー!

 

すると置かれていた装置からビームが出て1つは窓へ、もう1つは生徒会室の入口を貫く。

 

傭兵団「ほう、どうやら鼠が紛れ込んでた様だな。流石はあの商人が言ってた自動迎撃装置だ」

 

AN「(商人?)」

 

満足そうに言った傭兵団の言葉にANは気になったが先ほどの様子から装置について考える。

 

AN「(先ほどからして、どうやら設置された際にその部屋にいる生命反応以外の生命反応が部屋に入ろうとしたら自動的に迎撃する感じにされてる感じですかね…そうなると隙を見て私が破壊しないと他の皆さんが危険ですね…)」

 

傭兵団「おい、そこの女…何をしている?」

 

どうするかを考えていると聞こえて来た声にビクッとして慌てて見る。

ただ、どうやら自分ではなくルルーシュの近くにいたシャーリーに言ったみたいだ。

 

シャーリー「い、いえ…なにも!」

 

ルルーシュ「(くっ、あの装置がある限りこのままでは誰も入れない。俺がなんとかしないと行けないのか…)」

 

戸惑うシャーリーの隣でルルーシュは顔を顰める。

 

先ほど窓からスザクを確認出来たが先ほどのでロロとは別に突入は無理だと確信する。

この中では自分がやるしかないかと考える。

 

傭兵団「女…!最初の生贄はお前だ!」

 

シャーリー「きゃあ!?」

 

リヴァル「シャーリー!」

 

そんなシャーリーの態度に気に食わなかったのか傭兵団はシャーリーの腕を掴む。

その瞬間、ルルーシュは隙を伺うとかを全てかなぐり捨てた。

 

ルルーシュ「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

自分を奮い立てるのと注目を集める為に叫んだルルーシュはシャーリーを掴んでいた傭兵団へタックルする。

そのまま装置ごと地面に倒れる。

 

ルルーシュ「今だ!皆、逃げろ!!」

 

必死に抑えながら叫んだルルーシュに誰もが慌てて逃げる。

 

AN「へ~、やるじゃないですか」

 

彼の行動にANはそう洩らす。

 

ルルーシュ「お前等ごときの欲望の為に俺の大切な人達を傷つけることは許さん!」

 

傭兵団2「貴様!余程、死にたいようだな!」

 

押さえつけながらそう言うルルーシュに別の傭兵団の団員が銃を向ける。

 

ルルーシュ「っ!(すまんナナリー…俺はお前を迎えにいけないようだ…だが、シャーリーたちをもう二度と俺の事情に巻き込んではいけなんだ…)俺はもう…!俺はもう失いたくないんだ!何一つ…失いたくない!」

 

傭兵団「死ねっ!」

 

死を覚悟しながらもルルーシュは自分の思いを叫び、傭兵団は彼に向かって引き金を引こうとし…

 

AN「はぁ!」

 

そこに天井からANが突入してルルーシュを撃とうとした傭兵団を蹴り飛ばす。

 

傭兵団「貴様!」

 

スザク「うおおお!!!」

 

突入して来たANに別の傭兵団が狙おうとして窓を割って入って来たスザクが蹴り飛ばす。

 

ルルーシュ「スザク!?」

 

スザク「すまないルルーシュ、ちょっと遅れた」

 

驚くルルーシュにスザクは堪えながら右肩を抑える。

よく見ると血が出ているのが分かる。

 

AN「お、他の皆さんも来たようですよ」

 

その言葉と共にスザクがやった様に甲児を筆頭にタケルとヒイロ、シリウス、ガウリィに少女になってる斗牙が突入して来る。

 

ルルーシュ「スザク!シャーリーを頼む!」

 

スザク「分かった!」

 

シャーリー「ルルは?」

 

まだ残っていたシャーリーに気付いて頼むルルーシュにスザクは頷くとシャーリーは聞く。

 

ルルーシュ「俺もすぐに行く!急げ!」

 

シャーリー「う、うん」

 

スザク「さあ、シャーリー!」

 

それを聞きながらスザクはシャーリーと出ながら先ほどの自分を恥じた。

 

先ほど、自分はルルーシュが記憶が戻ってるかを確かめる為にシャーリーや生徒達が傷つきかねない所を見届けようとしていた。

だが、先ほどの装置による攻撃からそんな事をしてはいられないとルルーシュに記憶が戻ってるかなどを捨ててすぐさま突入した。

 

傭兵団「くっ…」

 

ガウリィ「観念しろ!」

 

シリウス「自分達が犯した事を後悔するのだな!」

 

それに呻く傭兵団にガウリィとシリウスが言った時…

 

甲児「お、おい!なんだこれ!?」

 

驚いた様子の甲児のに誰もが甲児を見ると甲児は倒れていた装置を見ていた。

ルルーシュの体当たりで傭兵団ともども巻き込まれて沈黙していた装置が機動音と共に自動的に起き上がると全身にビーム砲が出て来る。

 

装置《オールキルモード機動・殲滅開始》

 

タケル「!皆隠れろ!」

 

音声を聞いたタケルの言葉と共に誰もが身近なテーブルを倒してバリケードにすると共に装置はビームを乱れうちする。

 

傭兵団たち「「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!???」」」」

 

隠れられたルルーシュ達は無事だったが傭兵団達は瞬く間にビームの雨によりその命を散らす。

 

甲児「な、なんだよありゃあ!?」

 

AN「自動迎撃装置です!生命反応を感知して攻撃してきます!」

 

タケル「迎撃装置!?そんなのを持ち込んでいたのか!?」

 

いきなりの事に驚く甲児に説明するANにタケルは見ようと顔を上げてすぐさま引っ込めて言う。

 

AN「あれは私が破壊します。皆さんは隠れていてください!」

 

ルルーシュ「待ってください!あなたに出来るんですか!?」

 

そう言うANにルルーシュは驚いて呼び止める。

 

AN「それは…」

 

甲児「あー…そこの2人、斗牙の奴が出て、なんか避けてるんだが;」

 

ルルーシュに自分の事をどう言えば良いか悩んでいると申し訳ない顔で甲児がそう言う。

 

言われた事に2人は思わずバリケードから顔を出すと斗牙が動作はゆったりだが確実にビームを避けていた。

 

斗牙「悪い機械だね~さっきのテロもあって~〝私”~…もう爆発しそうなんだよねー」

 

そう言うと斗牙は今が少女とは思えない動きでビームを避けて行く。

 

兵器は斗牙に集中してかビームを斗牙へ向けて放って行く。

 

ルルーシュ「!今だ!彼女に集中してる今なら!」

 

AN「えい!」

 

ルルーシュの合図にANは持っていたドライバーを投げる

 

投げられたドライバーは機械に突き刺さると突き刺さった所が起動関連に関わっていたのか機械はそのまま動きを止める。

 

ガウリィ「良し!」

 

シリウス「後は外の集団をなんとかするだけだ」

 

AN「そっちの今魔王たちが排除しているそうです」

 

喜ぶガウリィとシリウスへ通信機を持ったANがそう言う。

 

学園外ではデスティニー、ダブルオー、Aエクシア、X魔王、ウイングPRにより傭兵団のロボットを次々と撃破されていた。

 

X魔王「これを貰っとき!返品はええで!」

 

ウイングPR「元より返品出来んだろう」

 

シールドバスターライフルで撃ち続けながら言うX魔王に同じ様にバスターライフルカスタムで撃ちながらウイングPRがそう言う。

 

傭兵団『クソォォォォォォ!?』

 

数は揃えただろうが相手が悪かった事もあり、傭兵団は瞬く間に壊滅した。

 

X魔王「なんや、全然相手にならなかったですな」

 

ウイングPR「揃えただろう所詮は流通してるのをそのまま扱っただけのに流石に負ける気はないな」

 

シン『これで終わりか?』

 

肩を竦める様に言うX魔王にウイングPRが良い、シンはデスティニーのを動かしながら呟く。

 

そんな一同を見ている存在がいた。

 

???「やれやれ…やっぱり人間共は役に立ちませんね」

 

せっかく従来のより強いと言って渡したのに…と肩を竦めた後にニヤリと笑う。

 

???「さぁ、行きなさい。我が僕たちよ」

 

手を翳し、そう指示を出す。

 

キャシー『これは!?艦長!謎のエネルギー反応を探知しました!』

 

Aエクシア「なんだって!?」

 

刹那『場所は!』

 

帰還しようとしたメンバーはマクロスクォーターからの報告に周りを警戒する。

 

キャシー『場所は…この付近一帯に推定約三十個!』

 

シン『30!?』

 

X魔王「ちょっと待ってください。確かワテ等が倒した敵の数は…」

 

報告された事にシンが驚いた後にX魔王が言おうとした時、先ほどシン達が倒したロボット達の残骸が突如浮かび出して複数が集まって行く。

 

刹那『なんだ!?』

 

ウイングPR「何が起こってるんだ!?」

 

いきなり起こり始めた事に5体のガンダムは身構える。

 

学園

 

シオニ―「な、なんですかあれ!?」

 

同じ様に学園でテロリストを成敗したメンバーはその光景に驚いていると集まっていた破片は複数の機体へと変わる。

 

人型に四足歩行の獣型の他、龍の様なロボもいる。

 

X魔王「なんやあれ!?」

 

ウイングPR「ジャンクモンスター…と言うべきか」

 

AN「(このエネルギー反応はまさか…)」

 

誰もが驚く中でANはウイングPR命名のジャンクモンスターを見て目を鋭くさせる中でジャンクモンスターの龍型が火炎放射でガンダム達へ襲い掛かる。

 

それにガンダム達は慌てて避ける。

 

シン『火炎放射も出来るのか!?』

 

ジャンク龍「グォォォォォ!」

 

驚くシンの後にジャンク龍はミサイルを町中に放つ。

 

Aエクシア「マジかよ!」

 

ウイングPR「撃ち落とせ!人がいる場所になんとしても落とすな!」

 

誰もが驚いた後に各々持つ重火器でミサイルを落ちる前に爆発させて行く。

 

そこにアルトが乗るVF-25Fメサイア・TPが飛んで来てミサイル破壊に参加する。

 

シン『アルト!戻ってたのか…ってアルト?』

 

アルト『色々と聞きたいだろうが後にしろ!こっちは色々と恥ずかしいんだよ!』

 

通信をしたシンはアルトの姿に目を丸くしてそのアルト本人は顔を赤くしながら怒鳴る様に返す。

 

なお、今のアルトはまだ女体化したままなので女性用のを拝借したが結構きつかったので胸を強調してる感じになっている。

 

ジャンクモンスター達「……」

 

するとジャンクモンスター達は火器などを使わずに町へ攻撃をして行く。

 

刹那『奴らは徹底的に町を壊したいようだな』

 

シン『させるかよ!』

 

それに対しデスティニーはアロンダイトを手に取り、人型ジャンクモンスターへ攻撃を仕掛ける。

 

人型ジャンクM「…」

 

だが、人型ジャンクモンスターはアロンダイトを受け止めるとゼロ距離砲撃を喰らわせる。

 

シン『うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

 

それを受けたデスティニーは吹き飛びながら地面に倒れる。

幸いにもヴァリアブルフェイズシフト装甲によりなんとか無事だが先ほどの砲撃でデスティニーの大体の武装が壊れてしまった。

 

Aエクシア「大丈夫かシン!」

 

シン『あ、ああ…だけどさっきのでデスティニーのほとんどの武装が使えない…』

 

ジャンクM達「……」

 

するとジャンクモンスター達はデスティニーの壊れたアロンダイトや高エネルギー長射程ビーム砲などの部品を吸収する。

 

アルト『何!?奴らは自分の技術でない奴も自分のモノに出来るのか!?』

 

X魔王「下手に近距離で挑めばビームや砲撃でやばいやないですか!」

 

それに驚くアルトとX魔王の後にジャンクモンスターは攻撃を仕掛ける。

 

Aエクシア「流石にどうする?」

 

AN『それぞれ分担して対処しましょう』

 

避けながら聞くAエクシアに答える様に現れて攻撃を仕掛けるノワールブラスタの後にマジンガーZやゴッドマーズ、紅蓮可翔式、蜃気楼、ウイング、デスサイズ、シェンロン、サンドロック、インパルス、グランカイザー+ソルグランディーヴァにグラントルーパーが来る。

 

斗牙『なんで私はGeoミラージュ~?』

 

エイジ『普通に乗せられるか!』

 

なお、グランカイザーに作り忘れて1つだけだった元に戻る薬をジャンケンで勝ち取って元に戻ったエイジが搭乗していて変わりに斗牙がGeoミラージュに乗っていた。

 

ちなみに乗せるのには他の面々が同意していた。

そのままソルグラヴィオンに合体する。

 

???「ほう、来ましたか」

 

それに見ていた人物はニヤリと笑うと小声で指示を出す。

 

するとジャンクモンスターはブリタニア政庁に目を向けるとブリタニア政庁へ攻撃を仕掛ける。

 

ゼロ『!?させん!!』

 

それに蜃気楼が割り込むと絶対守護領域で守る。

 

カレン『ゼロ!?』

 

ゼロ『私は大丈夫だ!お前達は早くあの機械を倒すのだ!』

 

叫ぶカレンにゼロは叫ぶ。

 

AN 『わかりました!皆さん、やりましょう!』

 

エイジ『そうだな!行くぞ斗牙!』

 

斗牙『おー!』

 

答えるANに追従してソルグラヴィオンが前に出る。

 

エイジ&斗牙『ソルグラヴィトン!ノヴァァァァァァァァ!!」

 

ソルグラヴィトンキャノンと胸部に備えられた超重剣の宝玉から放ったエネルギーを正面に形成したレンズで集束し、発射する。

 

人型ジャンクM「!」

 

放たれたグラヴィトンノヴァによりジャンクモンスター達はその身を半壊させる。

 

カレン『良し!』

 

琉菜『これなら流石に…!?』

 

半壊した事でグッと握りしめた琉菜だったが目の前のに驚く。

 

なんと半壊したジャンクモンスター同士がお互いを補う様に融合したのだ。

 

シオニー『融合した?!』

 

甲児『なら溶かすだけだ!ブレストファイヤー!!』

 

驚くシオニーの後にマジンガーZが胸から超熱線を放つ。

 

それにジャンクモンスター達は守る様に防御する体勢になるが当たった所から溶けて行く。

 

???「ふむ、ならこうしますか」

 

それを見ていた存在は顎を擦った後にそう呟く。

 

AN『!?シンさん避けてください!』

 

シン『えっ!?』

 

見ていたシンはANの警告に驚いた後に咄嗟にデスティニーをその場から飛び退る。

 

???「遅いですよ」

 

だが、次の瞬間、シンは衝撃を受ける。

 

シン「な、なんだ!?」

 

???「さぁ、取り込みなさい」

 

それに誰もが驚いた。

突如飛んで来たエネルギーがデスティニーにぶつかるとデスティニーが変貌しようとしていた。

 

刹那『これは一体!?』

 

シオニー『デスティニーが…』

 

シン『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』

 

誰もが驚いていると黒いオーラを放つデスティニーはマジンガーZに体当たりする。

それによりジャンクモンスター達を完全に溶かしきる前にブレストファイヤーは中断されてしまう。

 

甲児『どわっ!どうしたシン!』

 

シン『うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

いきなりの事に甲児が聞くがデスティニーはマジンガーZへ攻撃を仕掛けて行く。

通信画面を開くと顔に何か模様の様なのが付いたシンが映る。

 

シオニー『なんですかあの模様!?』

 

エイジ『わかんねえけど…早く止めねえと!』

 

驚くシオニーの後にエイジがそう言うとランスロット・コンクエスター、トリスタン、モルドレッドが来る。

 

スザク『これは一体!?』

 

ジノ『何かあったのかい?』

 

AN『はい、シンさんとデスティニーが乗っ取られてしまい…』

 

ゼロ『!ミスAN。あなたは彼に起こった事について知ってるんですか?』

 

驚くスザクの後に聞くジノにそう言ったANへゼロは問う。

 

AN『おそらく、シンさんはあのエネルギーに乗っ取られているんだと思います』

 

ミヅキ『エネルギー?さっきのね!』

 

ワッ太『それでシンさんの様子が!』

 

告げられた事に誰もがその時の様子を思い出してマジンガーZを攻撃するデスティニーを見る。

 

シン『ガァァァァ!!』

 

すると再生したジャンクモンスターの1体がデスティニーガンダムと合体して武装の様になる。

 

アルト『合体した!?』

 

ウイングPR「あのジャンクモンスターはデスティニーの武装を取り込んだ奴か!」

 

驚いている間にデスティニーは砲門となったジャンクモンスターを使い砲撃を仕掛ける。

向かって来る攻撃に蜃気楼以外慌てて避ける。

 

龍ジャンクM「グォォォォォ!」

 

甲児『うお!?離れやがれ!ルストハリケーン!!』

 

そこに龍型のジャンクモンスターがマジンガーZの肩に噛み付くがすぐさま口から酸を纏った突風を放ったマジンガーZのに悲鳴をあげながら離れる。

 

勝平『どうすんだよ!このままシン兄ちゃんをほっておけねえよ!』

 

シオニー『ですがどうやって助けるんですか?!』

 

誰もが思っている事を叫ぶ勝平にシオニーも叫び、ANとゼロは悩む。

 

 

~北米サクラメント・ZONE~

 

 

同時刻、セツコにより止められたZONEが静かにあったが中心部が緑色に輝いた後に1つの光が発された。

 

 

~エリア11~

 

誰もが防戦一方になってやばいと思われた時…

 

AN『?!これは…』

 

エイナ『どうしました!?』

 

驚きの声をあげるANにエイナが聞く。

 

AN『謎のエネルギーがデスティニーに向かってきます!』

 

刹那『何!?』

 

報告に誰もが驚いた後に空から向かって来た緑色の光がデスティニーを包み込む。

 

 

~謎の空間~

 

 

シン「っ……此処は…」

 

緑色の空間の中、シンは呻いた後に周りを見る。

自分の前に別の光が集まって人型となるとセツコに変わる。

 

シン「セツコ…さん…」

 

自分の前に現れたセツコにシンは呟いた後にセツコはシンを抱きしめる。

 

そして耳元で言う。

 

頑張って…シン君

 

 

デュオ『な、何が起きたんだ!?』

 

光に包まれたデスティニーに誰もが驚いていると光が弾け飛ぶ。

 

そして現れたデスティニーに再び驚く。

 

バックパックの黒い所が白くなり、肩の形状がバルゴラ・グローリーのと同じ形になって右肩にグローリー・スターのマークが白く描かれており、額のアンテナの色が白くなって、額と足先の色が青く染まったデスティニーがその場にいた。

 

カトル『あれは…』

 

エスター『デスティニーなのか?』

 

???「なっ…ばかな?!」

 

誰もが変わったデスティニーに驚く中でシンは種が割れるイメージがした後に叫ぶ。

 

シン「行くぞデスティニーガンダムGS(グローリー・スター)!新たな運命を切り開く!」

 

その言葉と共にデスティニーGSはバックパックにある武装を取り出す。

 

エスター『あれって!?』

 

ルナマリア『バルゴラのガナリー・カーバー!?』

 

龍ジャンクM「グォォォォォォ!!」

 

取り出されたのにまた驚く中で龍型ジャンクモンスターが襲い掛かる。

 

シン『今のデスティニーならこれ位!』

 

龍型ジャンクモンスターの突進を避けた後に回転を加えた実弾を発射した後にバーレイ・サイズを発生させて実弾を受けて怯んでいた龍型ジャンクモンスターに接近し、斬り払った後に反対側からジャック・カーバーを発生させて切り裂く。

 

シン『まだだ逃がすか!』

 

そのまま龍型ジャンクモンスターを空中へ投げ飛ばした後にガナリー・カーバーの狙いを定める。

 

シン『ザ・グローリー・スター!バースト!!』

 

咆哮と共に超出力の極太レーザーを発射され、龍型ジャンクモンスターは放流に飲み込まれた後に爆発四散し、放った光線の粒子が星のきらめきのように降り注ぐ。

 

???「くっ…こうなれば!」

 

それに苦々しい顔をした後に何か指示を出す。

 

すると残っていたジャンクモンスター達が一か所に集まる。

 

マリン『なんだ!?』

 

タケル『これは!?』

 

誰もが驚く中でジャンクモンスター達は合体して巨大ロボへとなる。

 

ジャンクロボ「グォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!」

 

勝平『野郎、さらに大きくなりやがった!?』

 

赤木『なんてデカさなんだ!?』

 

咆哮するジャンクロボを見て驚くメンバーの後にジャンクロボは攻撃を仕掛ける。

 

ジャンクロボ「ジャンクバーニング!」

 

そんなメンバーに向けてジャンクロボは火炎弾を放つ。

 

タケル『やばいぞ!あんなのが当たったら!?』

 

X魔王「ワテに任せてください!」

 

大きさにそう言うタケルにX魔王はシールドバスターライフルに何かを取り付ける。

 

X魔王「発射!」

 

トリガーが引かれると銃口から蒼いエネルギー光弾が放たれて火炎弾に当たると火炎弾は消える。

 

X魔王「超冷たい氷結弾や!消火に最適なのは確実やで!」

 

ジャンクロボ「ジャンクハリケーン!!」

 

自信満々に言うX魔王へ向けてジャンクロボは先ほどマジンガーZがやったルストハリケーンの様なのを放つ。

 

甲児『人様のをパクリか!本家のパワーを見せてやる!ルストハリケーン!!』

 

それに対し、マジンガーZが割り込んでルストハリケーンを放つと均等しあった後にルストハリケーンが押し返す。

 

ジャンクロボ「風力十倍!」

 

するとジャンクロボは風力を上げたのかルストハリケーンを押し返す。

 

甲児『っ!この!』

 

それにマジンガーZも踏ん張るが押される。

 

アルト『後ろががら空きだ!』

 

ジャンクロボの後ろに回っていたアルトがミサイルを放ってジャンクロボを怯ませて風を中断させると共にルストハリケーンがジャンクロボの顔に炸裂する。

 

ジャンクロボ「グォ!?」

 

不意打ちにも近かったのでジャンクロボは顔を抑えるとランスロット・コンエクスターのヴァリスと紅蓮可翔式の輻射波動機構(射出Ver.)を受けた所にガナリーカーバーを構えたデスティニーGSとバスターライフルを構えたウイングとウイングPRが狙いを定める。

 

シン『消え去れ!!』

 

ヒイロ『殲滅する』

 

ウイングPR「はっ!」

 

同時に発射された砲撃はジャンクロボを包み込み、ジャンクロボは断末魔をあげながら飲み込まれる。

 

砲撃が収まった後には跡形もなかった。

 

フェルト《敵、反応ありません。全滅を確認しました》

 

カレン『片付いたか』

 

ジノ『やれやれ、あ、ANさん。終わった後に戻る薬をください。流石にこれ以上だと戻れませんので;』

 

報告を聞いてふーと息を吐くカレンの後にジノがそう言う。

 

それに待機していた面々もうんうんと頷いている。

 

AN『あー…1時間待っててください。元に戻す薬はエイジさんの分で無くなったので』

 

ジノ『それでも良いです。と言うか日にち跨ぐのでなかったのに安堵しましたよ』

 

そう返すANに言ったジノに被害を受けた面々はうんうんと頷く。

 

???「ちっ…」

 

ジャンクロボが倒された事で謎の人物は苛立って舌打ちした後にその場から消え去った。

 

学園

 

ミレイ「みんな、お疲れ様。飛び入りのゲストには参ったけどね」

 

学園にてミレイが学校の生徒達に向けてそう言う。

 

ルルーシュ「全くです」

 

リヴァル「ホント、シャレにならなかったですよ。ルルーシュのガッツがなかったら、どうなってた事やら…」

 

それにルルーシュが同意し、リヴァルがルルーシュの肩を叩いてそう言う。

 

ルルーシュ「しかも会長、楽しんでましたよね」

 

ミレイ「まさか、生徒の命がかかってる状況で楽しむ訳ないじゃない。ホント不幸中の幸いよ(まぁ、これで少しは進展したかしら?)」

 

そう言うルルーシュにミレイは肩を竦めて答えた後に内心そう呟く。

 

シャーリー「ルル…」

 

ルルーシュ「シャーリー…」

 

そこにシャーリーが近寄り、ルルーシュはシャーリーと向く。

 

シャーリー「たくさんの女の子とデートを約束したの…理由があったんでしょ?」

 

ルルーシュ「あ、ああ…(本当は咲世子の安請け合いが理由だがな…)」

 

そう聞くシャーリーにルルーシュは内心冷や汗掻きながら頷く。

 

シャーリー「ルルは優しいものね…きっと傷つけない為に全部OKしちゃったのかな…でも、忘れないでね…時と場合によってはそういう優しさが人を傷つけるって」

 

ルルーシュ「わかった。覚えておくよ」

 

そう言うシャーリーにルルーシュは頷く。

 

AN「おやおや、これは…」

 

シャーリー「じゃあ。これは罰よ。目をつぶって…」

 

ルルーシュ「え…」

 

雰囲気的に見に来ていたANはニヤニヤ笑う中でいきなり言われた事に戸惑うルルーシュだが早くと急かされて目を瞑る。

 

バシッ!

 

ルルーシュ「イタッ…!」

 

するとオデコに来た衝撃にルルーシュは目を開ける。

 

どうやらシャーリーの体勢からしてオデコを叩かれた様だ。

 

AN「あ、オデコにタッチしたという事は…」

 

シャーリー「キスされると思ったんでしょ?でも、お生憎様」

 

ルルーシュ「あ…いや…その可能性の問題として…」

 

気づいたANを知らずにしてやったりな笑みを浮かべるシャーリーにしどろもどろでそう返すルルーシュにルルのエッチ!と返し、ルルーシュは戸惑いながら弁解しようとする。

 

シャーリー「けど、これでオデコにタッチできた」

 

ルルーシュ「あ…」

 

そう言われてルルーシュはイベントの事を思い出す。

 

AN「(青春ですね~)」

 

シャーリー「ちょっとズルい方法だったけど、いつか本当に好きにさせてみせるからね」

 

ルルーシュ「シャーリー」

 

シャーリー「前にも言ったでしょ?」

 

しみじみ思うANを知らずにフッと笑うルルーシュにシャーリーは一旦言葉を切って笑顔で言う。

 

シャーリー「恋はパワーだって!」

 

それと共に歓声が沸き上がる。

 

AN「…」

 

それを見届けながらANはさて…と呟く。




機体説明

デスティニーガンダムGS
外見:バックパックの黒い所が白くなり、肩の形状がバルゴラ・グローリーのと同じ形になって右肩にグローリー・スターのマークが白く描かれており、額のアンテナの色が白くなって、額と足先の色が青く染まった感じ
概要
デスティニーガンダムがスフィアのエネルギーを受けて変貌した姿。
GSの正式名称は『グローリー・スター』である。
高エネルギー長射程ビーム砲とアロンダイトにフラッシュエッジ、ビームライフルがオミットされた変わりにバルゴラが使うガナリー・カーバーが追加されている。
バルゴラが使っていたのと同じ事が出来る。


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第十話~アッシュフォード・ラプソディインターバル・少女の決意

少女は記憶を取り戻し、決意をして名と姿を隠す。


時間は進み…夕方、誰もいない公園にてANは1人佇んでいた。

時間を確認してると足音が聞こえて来る。

 

AN「…来てくれましたか」

 

シャーリー「こんにちわ」

 

振り返った先にシャーリーがいて、シャーリーはANへ近寄る。

 

シャーリー「あの…私に用事とは何でしょうか?」

 

AN「いえいえ、今の貴方には用事なんてありませんよ。用事があるのは…」

 

カチャ

 

そう言ってANは銃(機械)を取り出して構えてシャーリーを狙う。

 

シャーリー「!?」

 

AN「本来の記憶を持った貴方に用があるんですよ」

 

驚いているシャーリーに向けてANは引き金を引く。

 

パリィィィィィィィン!

 

銃より放たれた光の弾はシャーリーに命中する。

それと共にシャーリーは鏡が割れる様な音の後に今までの事を思い出す。

 

シャーリー「あ、私…そうだ。ルルがゼロで…!なんでナナちゃんが…」

 

AN「…やはり彼がゼロでしたか」

 

蘇った記憶でしゃがみ込むシャーリーから出て来た言葉にANは呟く。

 

AN「さて教えてくれませんか。彼の真実を」

 

近付いて聞くANにシャーリーは不安そうに目を動かす。

自分が広めるんじゃないかと言う思いに気付いてANは優しく言う。

 

AN「大丈夫です。彼の事を言い触らしたりしません。信じて話してくれませんか?」

 

安心させる様に微笑んで言うANにシャーリーはじっと見た後にこっくりと頷いて自分が知る範囲の事を話す。

 

自分がゼロ、ルルーシュに何かされて最初にルルーシュに関する記憶全てを失うが、後に自分が書いた手紙を見つけ「ルルーシュ=ゼロ」だと知り、ルルーシュは自分達に危害を加えることはないと信じ、最後までゼロの正体を誰にも言うことはなかったがブラックリベリオン後にブリタニアの皇帝、シャルルのギアスによりまた記憶が失ったと言う。

 

ルルーシュには妹がいたのだがその妹が今のエリア11の総督になっていると言う。

 

AN「なるほど…でゼロの力ってのは何なんですか?」

 

シャーリー「……確かギアスと言ってました。目で見た人にかける力だと聞きました」

 

聞くANにシャーリーはそう答える。

 

AN「記憶が?目を見たら?」

 

シャーリー「そうみたいです…私もそこまで詳しくは…」

 

疑問詞を浮かべるANにシャーリーは顔を伏せる。

 

ふむ…とANは顎を撫でて考える。

 

AN「…しょうがない、あの機能を使いますか」

 

現状では情報が足りないのでそう言ってANは目を瞑る。

 

そして意識の中で目を見開くと白い空間に無数の本棚が浮かぶ場所へとなっていた。

 

これはANがとある時に知った地球の本棚と言うのを全世界でも対応出来る様にANが加えたのである。

 

AN「キーワード、ギアス・ゼロ・ルルーシュ」

 

呟くと本棚がどんどん減って行き、最終的に本棚1つとなって本棚から1冊の本が出て来るがその本は鍵がかけられていた。

 

何か開ける為のキーワードが必要かと考えてANはゼロと一緒にいるC.C.を考えて試しに彼女の名前を言う。

 

すると、閉ざされていた鍵が開き、閲覧できる様になったのでANは見て行く。

 

AN「これは…」

 

刻まれていた内容にANは言葉を無くす。

 

AN「(こんな事が…ゼロは…ルルーシュさんは…)」

 

読み終えた後にANは深く息を吸う。

 

AN「…彼は…愚か者達の被害者だったと言うわけですか…」

 

すると黙っていたANにあの…とシャーリーが恐る恐る話しかける。

 

シャーリー「お願いがあります…私に、ルルと…一緒に戦う力をください!」

 

そう言って頭を下げるシャーリーにANは驚く。

 

AN「…」

 

シャーリー「勝手なお願いだと思いますけど今までルルが危険を顧みずやっていた事を考えたら1人だけ安全な場所で待っているのはもう出来ないんです!だから!」

 

無言でいるANにシャーリーは想いを叫んだ後に再び頭を下げる。

 

AN「…死ぬかもしれませんよ?」

 

シャーリー「……平気じゃないけど…ルルは、ゼロとなって色んな戦いをして来ました…なら私も、かけます!」

 

その問いに胸、服の心臓部分を掴んでシャーリーは強い眼で言う。

その眼から本気だと言うのが分かる。

 

AN「…ならその想い、本当か見せてもらいましょう」

 

その言葉と共に夕焼けに包まれていた公園からどこか不思議な空間へと変わる。

 

シャーリー「此処は!?」

 

AN「私専用の異空間です。貴方には此処でテストをしてもらいます」

 

驚いているシャーリーにそう説明した後にANがそう言って指を鳴らすとシャーリーの隣にロボットが現れる。

 

見た目は紅い所を蒼く染めて、目の色を黄色に染めて徹甲砲撃右腕部を左腕に反転させた紅蓮可翔式であった。

 

シャーリー「この機体は…」

 

AN「紅蓮をモデルに造った機体、蒼天です」

 

現れた機体に驚くシャーリーへANは説明する。

 

後、これはパイロットスーツですとカレンが着てるのを蒼くしたスーツを手渡される。

 

渡された衣装を見た後にシャーリーは蒼天を見る。

 

その後に決意を固めた顔で着ていた制服を用意された更衣室で着替える。

 

AN「これが起動用のアイテムです」

 

着替えたシャーリーにANは蒼いメモリのようなものを手渡す。

 

受け取ったシャーリーは蒼天に乗り込むと機動アイテムを挿し込む所へ装填した後に手渡されたマニュアルを一通り見て軽く動かす。

 

それにより蒼天は目を輝かせた後にゆっくりと動き出して軽いジャブや歩行をする。

 

シャーリー「い、意外と難しい」

 

動かしながらシャーリーは顔を顰める。

 

他の人が動いてるKMFを見た事はあるが実際に動かすとなると周りを見る事も大事だが倒れない様にするのにも注意が行く。

 

また、マニュアルを見てこれが飛べるのも知ったが空中によるGや体制を整えるのも難しいと言うのをシャーリーは改めて思い知る。

 

AN「さて敵はこれです」

 

そんなシャーリーにANはそう言うと無頼が現れる。

 

シャーリー「よ、ようし」

 

AN「それではスタート」

 

合図と共に無頼は動き出し、蒼天へとスラッシュハーケンを放つ。

 

シャーリー「うわっと」

 

向かって来たスラッシュハーケンを危なげに避けた後に先ほど確認した武装から右腕からグレネード弾を放つ。

 

無頼「…」

 

それに対し無頼は防御して防ぐとスタントンファを取り出して攻撃を仕掛けて行く。

 

シャーリー「キャッ!?」

 

攻撃にシャーリーは悲鳴をあげながらギリギリ避けて行く。

 

例えカレンの紅蓮を基にしたとはいえシャーリーはもともとKMFに触れた事もないので避けるしかなかった。

 

無頼「…」

 

そんな新人であろうと無頼は攻撃をし続ける。

 

AN「その程度なんですか、貴方の意志は」

 

シャーリー「!私は!!」

 

そう呟いたANの言葉にシャーリーはキッと真剣になると無頼の攻撃の隙を突いて突き出された腕を掴んで背負い投げを決め…

 

シャーリー「いっけぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

左腕で倒れた無頼を掴むと同時に輻射波動機構を起動させて炸裂させる。

 

投げ飛ばすと共に無頼は爆発四散する。

 

シャーリー「はあはあ…」

 

AN「ほぉ…」

 

爆発場所を見ているシャーリーをANは感心する。

 

動き方は出撃があるまで鍛えれば伸びると直感して拍手しながら近寄る。

 

AN「やりますねシャーリーさん。合格です」

 

告げられた事にシャーリーは歓喜の声を上げた後に力を抜く。

 

そんなシャーリーにANはうんうんと頷く。

 

AN「では貴方に新しい姿を与えましょう」

 

出てきたシャーリーへそう言って指をパチンと鳴らすとシャーリーの前に首輪とヘアースプレーにコンタクトケースの乗ったお盆が現れる。

 

シャーリー「これは…」

 

AN「貴方にはルルーシュさんのゼロのようにもう一つの姿を持ってもらいます」

 

出てきた品に戸惑うシャーリーへANはそう言う。

 

そう言われてシャーリーは思い出す。

最初に自分の記憶をギアスで消そうとしたルルーシュの顔を…

 

シャーリー「(ルル、あなたは私にいつもの日常でいて欲しかったから記憶を消したんだよね。だけど、私はあなたと行きたい。これから先も)…分かりました。私は私(シャーリー)を隠します」

 

AN「では貴方に新しい名を与えましょう…」

 

決意を秘めた眼で言うシャーリーにANは筆と書道で使う紙を取り出してサラサラっと書いた後に見せる。

 

シャーリー「黒鳥香鈴(くろとりかりん)…それが」

 

AN「貴方のもうひとつの名です」

 

受け取った名前をシャーリーはしっかりと自分の頭へ刻み付ける。

 

そんなシャーリーをANはじっと見る。

 

AN「では行きましょうか。船に」

 

シャーリー「は、はい!」

 

しばらくして声をかけるANにシャーリーは返事した後に色々と準備した後にARISIAへと向かった。

 

翌日

 

ゼロ「それでミスAN、私達を呼んだ理由は何でしょうか?」

 

集められたメンバーを代表してゼロは聞く。

 

AN「私が雇った傭兵を紹介したくて」

 

扇「傭兵?」

 

出てきた言葉に誰もが騒めく中でどうぞと言う言葉と共に現れる。

 

膝まで来る黒髪をなびかせて青色の瞳を持った少女であった。

 

香鈴「…黒鳥香鈴だ。よろしくたのむ」

 

ティエリア「AN、あなたはどうして傭兵を雇ったんだ?」

 

名乗る香鈴を見た後にティエリアはANへ理由を問う。

 

AN「戦力の強化でです。皆さんも昨日のを見て分かっておりますがあのジャンクモンスター、インサラウムや皆さんが戦った者達とはまた違う存在が暗躍してる。これを考えるからには戦える者が多い方が良いでしょう。安心してください。私もちゃんと考えて彼女を信用できる者と考えて雇いました」

 

ゼロ「(確かに、あの迎撃装置も一介のテロリストが持つには不自然過ぎる物だ…聞こうにもテロリストは全滅したからな…彼女の言う通り謎の存在を相手に多い方が良いだろう)了解した。黒鳥香鈴と言ったな…ANが君の雇主だがなるべく我々の指示を聞いて貰うぞ」

 

そう説明するANにゼロは内心そう考えた後に華凛にそう言う。

 

香鈴「…わかった」

 

頷いた後にゼロを見てからロボットの整備があると言うので香鈴はその場を離れる。

 

正太郎「寡黙な方でしたね」

 

ルナマリア「確かにそうね」

 

甲児「しっかしさっき見たがカレンの紅蓮の色違いとはな」

 

カレン「こっちも驚いたわ。ANさんはホントに驚かせてくれるわね」

 

各々に述べた後にさっき見たのを思い出して言う甲児にカレンは頷く。

 

AN「火力は彼女の注文で2倍にしていますけどね」

 

カレン「え?;」

 

ゼロ「(ミスAN、やはり彼女の技術力は計り知れないな…しかし…)」

 

出てきた言葉にカレンが呆気に取られる中でゼロは感心した後に先ほどの香鈴を思い出す。

 

自分を見た後に振り返った彼女の口元が悪戯が成功した様な感じであった。

それがゼロには不思議であった。

 

ARISIA~格納庫~

 

香鈴「…ふぅ…」

 

格納庫に着いてから香鈴は周りに誰もいない事を確認して息を吐いて力を抜く。

 

香鈴「(緊張した~ルルはゼロの時はこういう緊張感を味わってるのね何時も)」

 

胸に手を当ててドキドキしながら香鈴は壁にもたれる。

 

AN「いや~いい演技でしたよ」

 

香鈴「ひゃ!?」

 

そう言って拍手しながら来たANに落ち着かせようとしていた香鈴は驚く。

 

そんな香鈴の反応にANはくすくすと笑う。

 

香鈴「あ、ANさん…」

 

AN「さっきのは可愛かったですよ」

 

からかうANに香鈴はもーとぷんすか怒り、ANは気にせずくすくす笑う。

 

一方…???では

 

???「いかがでしょうか、ミスター・リボンズ」

 

見せていた映像を終えて聞く人物にリボンズは満足そうに口を開く。

 

リボンズ「なかなか面白いのを見せて貰ったよミスター・エルク。君のジャンクモンスターはなかなか役に立つね」

 

エルク「いえいえ、それほどでも…」

 

褒め言葉に人物、エルクはニコニコしながら手を振る。

 

リボンズ「(エルク、色々と謎の男だが僕が成すべき事に利用できるのは確かだ。たっぷり利用させて貰うよ。僕の野望の為に)」

 

エルク「(さて、せいぜい潰しあってもらいますよ)」

 

お互いに思惑を抱きながら2人は笑いあうのであった。




キャラ&機体設定

黒鳥香鈴(くろとりかりん)
外見:髪を膝まで伸ばして黒くして目の色を青色に染めたシャーリー・フェネット
概要
シャーリー・フェネットが変装した姿での偽名
記憶を取り戻してルルーシュと一緒に戦いたいと願ったシャーリーをANが自分が雇った傭兵としてそうした。
ばれ難い様に冷静で敬語なキャラでいるがガールズトークとなると時たま素が出てしまう。
ちなみに腕に関してはシオニー同様にスパルタにより叩き込まれてカレンと同じ位になっている。
目に入れてるカラコンにはギアスなどの目を見る事でなる能力を遮断するの組み込んでいる。
パイロットスーツも自動的に体の周囲にバリアを張る機能を付けたのをANから貰っている。
普段は和服を着ている。
首に付けている首輪型ボイスチェンジャーで声を変えている。
その場合声は佐倉綾音になる。

蒼天(そうてん)
外見:紅い所を蒼く染めて、目の色を黄色に染めて徹甲砲撃右腕部を左腕に反転させた紅蓮可翔式
概要
ANが香鈴(シャーリー)用に作り上げたAN製KMF
外見から分かる様に紅蓮可翔式を元にしており、違いとして右腕にある徹甲砲撃を左腕にしている事
荒事に巻き込まれようとパイロットが無事になる様にされている。
火力は紅蓮可翔式の二倍となっている。


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第十一話~それぞれの戦場・嘗ての敵~

中華連邦付近の基地に集まるアロウズを牽制しに訪れたZEXIS
そこで彼らは嘗ての敵と再会する。


香鈴は集中していた。

 

前方の敵に当てられる様に攻撃を仕掛ける。

だが、相手は赤く輝くと香鈴の放った攻撃を避けて接近し…

 

ビー!!

 

香鈴「はぁ…また当てられなかった」

 

AN 「まだまだですねぇ…香鈴さん」

 

ふーと息を吐いて呟く香鈴にANはそう言う。

 

彼女は先ほどまで仮想トレーニングマシンで練習をしていた。

ただ、戦場に慣れてもらうのもあってそのレベルは高かった。

 

Aエクシア「いや、マスターもマスターで大人気ねぇと思うな。だって刹那とかシンとかそこらの奴よりめっちゃ上な面々を仮想相手にしてるんだから一般兵やAIだけのロボットに当ててる分まだ良いんじゃないッスか?」

 

AN「でも敵には彼ら以上のレベルを持っているのも居るんですよ?これぐらいはやらないと…」

 

ウイングPR「確かに一理あるな…破界の王はZEXISの力を結集してなんとか勝てた存在だそうだからな」

 

そんな香鈴をフォローする様に言うAエクシアに返したANにウイングPRが同意する。

 

香鈴「だとしても難し過ぎですよ~」

 

X魔王「まぁ、ウチ等と並んで戦う為にも我慢するって事で後はゼロはんに期待される様に「頑張るわ」あ。直球ですか;」

 

そうぼやく香鈴にX魔王が励まそうとして最後に言った言葉に気合を入れる香鈴に冷や汗を掻く。

 

AN 「やはり女の子は恋はパワーになるんですね」

 

ウイングPR「空回りしない様に注意はしとくのだぞクリエイター」

 

うんうんと頷くANにウイングPRは注意する。

 

AN「はい、わかっていますよ」

 

それじゃあ…と言おうとした所でシオニーが来る。

 

シオニー「ANさん、居ますか?」

 

AN「どうしました?」

 

声をかけてくるシオニーにANは聞く。

 

シオニー「はい、なんでもスメラギさんが情報提供や資金援助して貰ってる方からある情報が来たとの事で集まってくれとの事です」

 

AN「そうですか。じゃあ今、行きます」

 

来た理由を言うシオニーにANは頷いた後にメンバーと共に集合場所であるイカルガの食堂へ向かった。

 

イカルガ~食堂~

 

玉城「…アロウズが中華連邦の国境付近に集まって来てるって?」

 

アレルヤ「王留美からの情報だよ」

 

集められたメンバーで告げられた事に驚いて聞く玉城にアレルヤはそう言う。

 

シオニー「何故そこに?」

 

エスター「だよね。なんでアロウズの奴らが来てるの?」

 

カトル「この前の一件で、中華連邦は地球連邦の中でも反主流派になりましたからね。下手をすれば、地球連邦を脱退して、反連邦国家の旗頭になる事も考えられます」

 

デュオ「そうさせない為にも睨みを利かせようとして部隊を送り込んできたんだろうぜ」

 

首を傾げるシオニーとエスターにカトルがそう言い、デュオがつけ加える。

 

AN「厄介ですねそれは」

 

玉城「だがよ、中華連邦は星刻を中心にまともな国に生まれ変わったんだろ?だったら、アロウズが相手でもそう簡単には降参する事はないだろうぜ」

 

五飛「だが、そんな事態になったら、また市民達が犠牲になる」

 

藤堂「それは蓬莱島の日本人も無関係ではない。下手をすれば、世界大戦の火種にもなる可能性もある」

 

眉間に皺を寄せるANの後に楽観的に言う玉城だが五飛と藤堂の言葉に顔を青くする。

 

玉城「じゃあ、如何すりゃあ良いんだよ!?」

 

香鈴「…私たちが行けばいいでしょ…」

 

ロックオン「だな、お前もよ…新入りさんに分かる事を少しでも自分で考えろよ」

 

クロウ「そうそう、せっかく俺達は監察権と言う必殺のパスポートを持ってるんだしな」

 

顔を青ざめながら聞く玉城に香鈴が呆れた様子で言い、ロックオンが同意して注意し、クロウも頷きながらそう言う。

 

AN「まぁ相手もそれを予測しているかもしれませんね」

 

エスター「どう言う事?」

 

五飛「お前も考える事は人任せか」

 

ANの言った事やクロウ達の言ってる事で疑問なエスターに五飛は感情を出してないが呆れた様子で息を吐く。

 

カトル「つまり、僕達が臨検の名目でアロウズを牽制するんです」

 

エスター「すると…どうなるの?」

 

説明するカトルにエスターはまだ分かってないのでカトルは苦笑した後に続ける。

 

カトル「向こうとしても僕達は目障りな存在ですからね。きっと戦闘になるでしょう」

 

エスター「すると…!?」

 

デュオ「少しは自分で考えろって!さっき玉城がロックオンに注意されてたろ;」

 

まだ分かってないエスターにデュオはツッコミを入れる。

 

AN「デュオさんの言う通りですよ。エスターさん、考える事は必要ですよ」

 

エスター「むぅ…デュオも少しはカトルの親切さを見習いなよ」

 

デュオ「俺だけかよ!んでカトルよぉ…お前が甘やかすからこの女付け上がってるじゃないかよ」

 

カトル「…そうかもしれないね」

 

同じ様にそう言うANの教えを聞いてからそう言うエスターにツッコミを入れた後にデュオは疲れた顔で言ってカトルは困った顔で返す。

 

AN「まぁヒントぐらいならいいじゃないですか?」

 

カトル「ですね。エスターさん…僕と一緒に考えましょうね。アロウズと僕達が戦闘すればアロウズはどうなるでしょう?」

 

エスター「負ける」

 

デュオ「直球だなおい、相手側(アロウズ)がだろうけどな」

 

そう助言するANにカトルは肯定した後にそう言って出てきた言葉にデュオはツッコミを入れる。

 

AN「アロウズが負けるとどうなります?」

 

エスター「困る」

 

シン「また直球だな。合ってるけど」

 

続けてのANの質問に答えるエスターに今度はシンがツッコミを入れる。

 

AN「彼らが困ると?」

 

エスター「嬉しい」

 

シン「…なんだろうな。字面だけ見るとすっげぇ外道な奴に聞こえるな」

 

デュオ「奇遇だな俺もだ」

 

そう言うエスターにシンはそう言ってデュオは深く頷く。

 

シオニー「2人としてこれで良いんでしょうか?」

 

香鈴「…さぁ?」

 

聞いていたシオニーが思わず香鈴に聞くが聞かれた香鈴はなんとも言えないのを心の中で感じながらそう返す。

 

AN「それは良いでしょうね」

 

カトル「そうですね」

 

エスター「分かった2人共。ありがとう!」

 

エイジ&デュオ「それで良いのかよ」

 

優しい目で言う2人に礼を言うエスターにエイジとデュオはツッコミを入れる。

 

AN「(…いやな予感がしますが大丈夫ですかね…)」

 

クロウ「すまないなお2人さん。エスターの世話係やらせて」

 

そう考えてるANとカトルへクロウがそう言う。

 

AN「いえいえ、いいですよ…」

 

カトル「そうですよ。エスターさんと話す事で僕も自分の考えを纏められましたから」

 

クロウ「ホント良い奴だなカトルは…良い奴過ぎて貧乏クジ同盟に誘えないぜ」

 

そう返す2人でエスターと付き合いが長いカトルに対しクロウはそう言う。

 

デュオ「どう言う意味だよ、そりゃあ!」

 

ロックオン「真面目な奴に色々と背負わせるのは酷だからな」

 

クロウの発言に噛み付くデュオにロックオンがそう言う。

 

AN「文字通り力を抜く所を分かってると言うのですね」

 

クロウ「そうだな。その点、お前や青山はどこかで気を抜く事が出来るタイプだしな」

 

デュオ「微妙に褒められてる気がしないぜ…」

 

そう言うANに同意してデュオに言うクロウに言われた本人は疲れた顔で返す。

 

香鈴「…そろそろ行かなくてもいいのか?」

 

カトル「そうですね。ゼロやスメラギさんも同じ事を考えてるからアロウズの基地に向かうでしょう」

 

藤堂「アロウズは中華連邦を恫喝する為にかなりの戦力を集結させている事が予測される。激戦は必至だな」

 

そう言う香鈴にカトルはそう言い、藤堂がそう言う。

 

AN「ならこっちもあの子達を使いますか」

 

シン「あの子達って…あの時に修理して仲間にしたインサラウムが使ってたロボットの事ですか?」

 

そう呟くANにシンは最初にインサラウムの王と出会った時を思い出して聞く。

 

AN「はい、そうです」

 

玉城「だったら百人力ッスネ藤堂さん!」

 

エスター「そうですよ!アロウズを負かして、嬉しい気分になりましょうよ」

 

藤堂「そうだな…楽観は許されないだろうが、やるしかない以上、覚悟を決めよう(だがホントにそれだけで大丈夫なのだろうか…)」

 

頷くANの肯定を聞いてそう言う玉城とエスターに藤堂はそう返しながら内心、己の戦士としての勘が嫌な予感を感じ取っていた。

 

~ハーナバード基地より少し離れた地点~

 

Aエクシア『こちらクリエイター特有ステルス機能で偵察に出たアメイジングエクシア、予想通りやっこさんは部隊を展開してZEXISをお待ち中、どうするんだゼロの大将?』

 

ゼロ『やはりか…各機、着いたらまずは様子を見て相手側が攻撃を仕掛けるなら迎え撃つ。もし何かあった場合を考えてミスANのアークセイバー部隊を掩護に出す。良いですねミスAN?』

 

偵察に出ていたAエクシアの報告を聞いて蜃気楼に乗ったゼロが指示を出して最後にANにそう聞く。

 

AN『はい、了解です』

 

キャシー《目的地に到着、各機、発進してください》

 

ANが了承した後にキャシーの指示とともにそれぞれ出撃する。

 

出撃すると確かに基地を守る様にアロウズの機体が展開されていた。

 

ジェフリー《こちらは地球連邦軍外部独立部隊、ZEXISのジェフリー・ワイルダーだ。事前に通達した通り、ハーナバード基地ならびにアロウズの監察を行いたい」

 

カティ《こちらはハーナバード基地司令、アロウズ所属のカティ・マネキン大佐だ》

 

スメラギ「!」

 

フェルト「どうしました、スメラギさん?」

 

ジェフリーが連絡して応対した相手の名前にスメラギは驚く様子を見せて気づいたフェルトが聞くがなんでもないと慌てて返される。

 

スメラギ「(カティ・マネキン…あなたがアロウズにいるなんて…)」

 

カティ《諸君等が監察権を所有してる事は承知している》

 

内心戸惑うスメラギを知らずにカティはそう言った後にだが…と続ける。

 

カティ《我々は現在、機密作戦行動下にある。よって諸君等の要求を拒否する》

 

ゼロ『我々が実行権を与えられている事は御存知か?』

 

拒否するカティにゼロは問う。

 

カティ《無論だ。しかし、我々は独立治安維持部隊として作戦遂行に関する権利を所有している》

 

玉城「(要するに邪魔者はぶっ潰すって訳かよ…!)」

 

扇「(黙っていろ玉城。世界の状況を考えれば、なるべく戦わずしてアロウズを抑える事が必要なんだ)」

 

答えられた事に聞こえない様に小声で呟く玉城に扇は同じ様に小声で注意する。

 

AN「(それだけ秘密にしたいのがあると言う事でしょうか…)」

 

カティ《逆にそちらに問いたい。ガンダムや黒の騎士団を擁する諸君等に連邦軍の警察的役割を担う資格はあるのか?》

 

ゼロ『ある』

 

気になっていたのか逆に問われた事にゼロは断言する。

 

カティ《…!》

 

ゼロ『我々は正義を行っている。胸を張って、あると言おう」

 

ヒイロ「(良いだろう、ルルーシュ…その言葉を信じよう)」

 

そう答えるゼロのを聞きながらヒイロは静かに心の中で呟く。

 

AN「(正義ね…)」

 

ゼロの言った事をANは内心苦笑する。

元々ANはある存在を追って来ただけ、ZEXISに協力して所属してるのも彼らといれば会えると考えてである。

 

カティ《つまり、我々は互いの正義を以って、この場にいる訳か》

 

ゼロ『正義は人の数だけある。互いにそれを譲れないなら…』

 

そう言うカティにゼロが返し終える前に当たらない牽制程度の攻撃が放たれる。

 

エイジ『!?何だ!?』

 

キャシー《ハーナバード基地からの攻撃です!!》

 

ボビー《ちょっと!話しあいの最中に卑怯じゃないの!》

 

いきなりのに誰もが戸惑う中で応対していたカティ自身も驚いていた。

 

AN「これは…」

 

そんなカティのをANは透視ゴーグルで見た後に長距離集音器で相手の内部の様子を見る

 

カティ「リント少佐!これはどう言う事だ!?」

 

リント「さあ…?この基地に派遣された例のライセンサーの二人がやったのでしょう」

 

詰め寄るカティにリントは白々しい顔で返す。

 

AN「なんです?あのきのこ頭」

 

その風貌から思わずANは呟いた後に収集を続ける。

 

リント「サイは投げられたのです、マネキン大佐。ここは一気に彼等を殲滅すべきです。彼等は我々の作戦行動を妨害しています。現行犯である以上、排除は妥当です」

 

AN「…やっぱりキノコ頭は最低な奴ですね」

 

ペラペラと喋るリントにANは絶対に磯じゃない終わり方するなと感じた。

 

カティ「…やむを得ん。各機はZEXISを攻撃しろ」

 

コーラサワー『了解です大佐!』

 

AN「どうやら来るようですね…」

 

苦い顔で指示を出すカティに意気揚々と答えたコーラサワーを見ながらANはゴーグルを外しながらそう洩らす。

 

ゼロ『やはり、戦う事になったか』

 

ジェフリー《このまま中華連邦が戦火に包まれるのを見逃すわけには行かない。我々でアロウズを抑止する》

 

スメラギ「(マネキン…あなたにしては乱暴な手段だったわね。でも、私は迷わない。世界と向き合う事を決めたのだから、相手があなたでも戦うわ)」

 

それに対し、ある程度予測していただろうが落胆するゼロの後にジェフリーが指示を出す中でスメラギは心の中で決意する。

 

AN「(しかしあのキノコ頭の言う2人のライセンサーとは一体…)」

 

藤堂『気を付けろ、刹那、ヒイロ…!向こうにはブシドーとゼクス・マーキスがいる!』

 

刹那『ミスター・ブシドー…向かって来るなら迎え撃つしかないか』

 

注意する藤堂のを聞きながら刹那はアヘッド(サキガケ)を見る。

 

カミーユ『ゼクス特佐が、なぜアロウズに…?』

 

ヒイロ『…………』

 

こちらはアロウズに混じっているトールギスにカミーユは驚き、ヒイロは無言で見る。

 

AN『あの二機…一体誰が乗っているんですか?』

 

デュオ『刹那とヒイロのライバル的な奴らだな。んでやれるのかよ、ヒイロ?あいつはリリーナお嬢様の兄さんなんだろ?』

 

ヒイロ『関係ない。ここにいる以上、奴は敵だ』

 

聞くANにデュオが簡略に答えてからヒイロに話しかけて返された事にそうかいと肩を竦める。

 

ゼクス『ヒイロ・ユイ…ここでお前と決着を付け、私も自分自身にけじめをつける!』

 

そしてゼクスもウイングを見る。

 

ゼロ『各機はアロウズを討て!ここで奴らを叩き、中華連邦を守るぞ!』

 

その言葉を合図にそれぞれ飛びだす。

 

AN『なんか私に対して敵が多くないですかこれ?!』

 

戦いが始まったのだがなぜかANに敵は集中していた。

 

コーラサワー『新入りさんよ!この不死身のコーラサワー!大佐の為にも落とさせて貰うぜ!!』

 

AN『不死身ってほんとに不死身がどんなに不幸せかわかっているのやら…』

 

そう言って斬りかかるGN-XIIIに愚痴りながらノワールブラスタは避ける。

 

その際になぜか思いっきり関係ないと確信しながらも頭にとあるガンダムが浮かび上がった。

不死身と言う部分が触れたのか分からないがなんで?と戸惑いながら避けていく。

 

コーラサワー『オラオラオラァ!』

 

Aエクシア「周りを見とくんだな!」

 

攻撃を続けるコーラサワーのGN-XIIIにトランザムをしたAエクシアが連続で斬りかかった後に蹴り飛ばす。

 

コーラサワー『ま、またかよ!!くそぉぉぉぉっ!!』

 

絶叫と共にコーラサワーのGN-XIIIは爆発する。

ちなみにコーラサワーは運良く脱出して元気に走る姿がANには見えた。

 

AN『あれは確かに不死身って言ってもいいですね;』

 

大佐!マジすんません!と叫んで走るコーラサワーにANは思わずそう呟いた後にまぁ、どうせだし造るかと頭に浮かんだガンダムを終わった後に造る事を考えて向かって来たのを迎え撃つ。

 

リント「ふむ…」

 

そんな戦いが続く中でリントはノワールを見て顎を擦っていた。

 

リント「(すばらしい…あの者の機体、なかなかの科学力を持っていると見る…)」

 

乗っている者を利用すればさらに出世できると考えてリントはクククと笑い、それにカティは眉を顰める。

ANも何かムカつきを覚えながら撃ち落とす。

 

ヒイロ『…決める』

 

一方でトールギスと対峙していたウイングはビームサーベルでトールギスを切り裂く。

 

ゼクス『くっ…!此処までか…!』

 

ヒイロ『ゼクス・マーキス』

 

着地して膝を付くトールギスにウイングは向き直る。

 

ゼクス『トールギスはまだ戦える。だが、私の心は敗北した』

 

ヒイロ『……』

 

そう返すゼクスにヒイロは無言でいるとハーナバード基地から2機の機体が出撃する。

 

AN『あれは?』

 

???『だらしないものだね、ライトニングカウントと呼ばれた男が』

 

???2『でも、大丈夫。後はあたし達がやってあげるから』

 

誰もが警戒する中で2機からそう発される。

 

刹那『アロウズの新型か…!』

 

AN「(この反応は…)」

 

見た事もないので刹那が判断する中でANは乗ってる者達が普通の人間ではない事に気付く。

 

???《ZEXISの中に脳粒子波を使う人間がいるね》

 

???2《ヴェーダで見た超兵とも違う。この感じ、あの子とも違うみたいね》

 

そんなメンバーを知らずに2機に乗るパイロットは通信でそう話す。

 

カミーユ『何だ、この感覚は…』

 

シン『どうしたカミーユ!?』

 

一方でカミーユは2機から感じる感覚に驚き、シンが隣に来て聞く

 

エルク「さて私も動きますか」

 

だが、それにカミーユが答える前に遠くで見ていたエルクが笑う。

 

エルク「さぁ行きなさい、我が兵士たちよ」

 

その言葉と共にハーナバード基地の各地を砲撃が襲う。

ZEXISの面々と謎の機体2機とアヘッド(サキガケ)とトールギスは避けるが残っていたアロウズの機体は撃墜される。

 

刹那『!?』

 

ブシドー『これは一体!?』

 

それに刹那とブシドーは戦いを止めて飛んで来た方を見る。

 

???「さあ、行こうか弟よ」

 

???2「ああ、兄さん」

 

そこには複数の機体を従えた赤いガンダムと黒いガンダムがいた。

 

AN『あ、あれは!?』

 

ガロード『マジかよ!?』

 

誰もが驚く中でガロード、いやZEUTHのメンバーは驚愕していた。

突如現れた集団で率いている存在に見覚えがあるからだ。

 

ガロード『ガンダムヴァサーゴにガンダムアシュタロン!?』

 

AN『なんであの二機が!?』

 

名前を言うガロードだがANの言葉にえ?となる。

 

シン『ANさん。あんた、あのガンダム2機を…俺達の方の世界にいたのを知ってるのか!?』

 

AN『それは…』

 

それに対しANは答えようとしたがその前にアシュタロンの攻撃で中断される。

 

ヴァサーゴ「我々を知ってる様だな」

 

アシュタロン「なら思う存分暴れられるね」

 

AN「(人格つきの機体…あいつの造った奴のようですね)」

 

やる気満々な2機のガンダムにANはサーチしてあれが自らの意思で動いている機体だと知って顔を強張らせる。

 

???2《どうするリヴァイヴ?》

 

???《どうせだしあれとリボンズの言う協力者の技術力を確かめようじゃないかヒリング》

 

ヴァサーゴとアシュタロンに警戒するメンバーを見ながら2機の機体に乗っていたパイロット、リヴァイヴとヒリングはそう会話をした後に機類を操作する。

 

その後に基地から複数のトーラスが出撃する。

 

シオニー『あれはトーラス?』

 

デュオ『おいおい、今度はトーラスか?』

 

カレン『あの得体のしれないのに集中したいんだけどね』

 

出て来たのにそう言うデュオとカレンだったがトーラス部隊はヴァサーゴとアシュタロンへ攻撃を仕掛ける。

 

AN『…え?』

 

勝平『なんだ?仲間割れか?』

 

正太郎『もしくは仲間じゃない?』

 

それに誰もが戸惑う中でアシュタロンは鼻で笑う。

 

アシュタロン「愚かだね兄さん」

 

ヴァサーゴ「ああ、意思無き機械よ…その主導権、貰い受ける!」

 

その言葉と共にヴァサーゴは手をトーラス部隊へ向けて翳す。

すると攻撃をしていたトーラス部隊は方向を変えてZEXISへ攻撃を仕掛ける。

 

AN『皆さん!あのトーラスに生命反応ありません!』

 

アルト『どう言う意味だ!?』

 

カティ《聞こえるかクジョウ!あれはモビルドールだ!!》

 

スメラギ《えっ!?》

 

いきなりの襲撃に避けるメンバーにANが報告するとカティが聞こえる様に叫ぶ。

 

カティ《もう一度言う!連邦軍はモビルドールを完成させた!それをどうやってかは知らないがあのガンダムが支配した!》

 

リント《敵にこちらの情報を流すとは、血迷ったのですか、マネキン大佐!?》

 

叫ぶカティにリントが怒鳴る。

 

カティ《あれはあってはならない兵器だ!現に敵に奪われている!!》

 

リント《む…》

 

スメラギ《モビルドールですって?!》

 

五飛『何なんだ?そのモビルドールと言うのは?』

 

AN『成程…だから生命反応がなかったのですね』

 

クロウ『そういやさっきも生命反応がないって言ってたが…まさか!?』

 

驚きの声を漏らすスメラギの後に聞く五飛だったがANの言葉にクロウは目を見開いてAエクシアやX魔王にウイングPRを見てからトーラスを見る。

 

AN『はい、あれは高度にプログラミングされた従来のAI操縦により人が乗ってるのと同じ、いやそれ以上の無人機なのでしょう…ただ、ウイング達と違うのは己という意思がないとう事…で良いんですよねスメラギさん?』

 

スメラギ《…ええ、あなたの言う通り恐れも疲れも知らない最悪のパイロットよ》

 

説明してから聞くANにスメラギは厳しい顔で言う。

 

ヴァサーゴ「だが意思がなければこの通り、我が部下に変わる。滑稽だな人間よ」

 

X魔王「そう言うからにはあんた等もワテ等と同じ意思を持つロボットって訳かいな!」

 

余裕をもった感じで言うヴァサーゴにX魔王は問う。

 

アシュタロン「その通りだGXに似たガンダム」

 

ヴァサーゴ「そして久しぶりだねガロード」

 

ガロード『!そう言うからにはお前等!』

 

そう答えるアシュタロンの後にDXを見て言うヴァサーゴにガロードは今目の前にいるガンダムに乗っていた兄弟を思い出す。

 

アシュタロン「そう、私はシャギア・フロストの人格データにより形成されている」

 

ヴァサーゴ「僕も同じ様にオルバ・フロストの人格データでね。まぁ、後ろにいるこいつ等はそうじゃないけど」

 

シン『ムラサメを連れているって事は俺達の世界の機体が他にも!?』

 

???「そう言う事だ」

 

答える2機にシンが2機が引き連れている部隊を見て言った後に頭上からの声と警告音に慌てて飛び退ると今までいた場所にビームが炸裂する。

 

シン『あれは?!』

 

見上げて映った敵機の姿にシンは驚く。

 

それは親友が乗る機体に似てるが細部や武装が違う。

前に一度見せてもらった記録にあった親友の機体の元になった機体…

 

シン『プロヴィデンスガンダム!?』

 

プロヴィデンス「ははは、俺の事を知っていたか!キラ・ヤマトがいないのが残念過ぎる事だな!」

 

名を呼んだシンの乗るデスティニーGSを見てそう言うプロヴィデンスはヴァサーゴの隣に移動する。

 

AN『ちょっぴしこれはやばいですねぇ…』

 

ゼクス『人の乗らない、しかも意思を持つ兵器だと!?意思を持ってるのはともかく、人の乗らない意思なき兵器など兵器ではない!ただの殺戮マシンだ!その様な存在を私は認めない!』

 

ブシドー『ぬぅ、他の機体ならともかくガンダムが相手ならば少年!此処は休戦だ!』

 

刹那『良いだろう』

 

性能をチェックして苦い顔をするANを知らずにゼクスとブシドーはZEXISに協力する様だ。

 

リント《ブシドーにゼクス・マーキス!貴様らも裏切るつもりか!》

 

ブシドー『勘違いしないで貰おう!私は相手がガンダムだからだ!』

 

ゼクス『あの意思無きマシンを投入する事こそ、人類の歴史に対する裏切りだ!モビルドール…!その存在は、この手で破壊する!』

 

怒鳴るリントにブシドーとゼクスはそれぞれ返す。

 

カティ《リント少佐!あのガンダムにモビルドールを奪われた以上、彼らと協力すべきです!》

 

リント《ぬぅぅぅ…勝手にやれい!》

 

カティのにリントは唸った後に放り投げる。

 

ヒイロ『ゼクス・マーキス』

 

ゼクス『ヒイロ…!私は私の命ずるままに戦う!』

 

そう言って構えるトールギスにヒイロは目の前の敵に集中する。

 

デュオ『良く分かんねえけど、ブシドーとゼクスは協力するみたいだからほっておいて良いか』

 

カトル『あっちもそうだけど問題はあの動いてない2機だけだね』

 

アシッド(サキガケ)とトールギスを見て言うデュオにカトルはリヴァイヴとヒリングの乗る機体を見て呟く。

 

ヴァサーゴ「(さて、我々の目的を果たすとしよう)」

 

アシュタロン「(了解だよ兄さん)」

 

プロヴィデンス「(そうだな)」

 

それぞれが戦闘を開始した中で頭の中での通信会話で3人は交わした後にZEXISを見て…インパルスへと目を付ける。

 

AN『!後ろ!』

 

ルナ『!?きゃあ!?』

 

それに気づいたANが叫んだが一歩遅く、アシュタロンがアトミックシザースでインパルスの両肩を掴まれて動けなくされると共にヴァサーゴが近づくと右手を翳す。

それによりインパルスのコックピットが強制的に開き、驚いているルナは左手を向けられるとエネルギーボールの様な檻に閉じ込められてアシュタロンの手に収まる

 

シン『ルナ!』

 

プロヴィデンス「悪いが邪魔はさせん」

 

それにデスティニーGSが急いで助けようとするがプロヴィデンスのドラグーンに遮られる。

 

ヴァサーゴ「我々には目的があるのでね」

 

アシュタロン「この子は貰って行くよ」

 

そう言って飛び去ろうとする2機のガンダムに他のメンバーは助けようと動くがモビルドールやムラサメ部隊が阻んで近づけない。

誰もがやばいと思われた時…

 

マリン『させるか!』

 

ヴァサーゴ「!?」

 

亜空間突入で瞬時にヴァサーゴの近くに移動したバルディオスがヴァサーゴに右腕でパンチをし、放たれた右腕でのストレートはヴァサーゴの顔面に炸裂した後にその反動でヴァサーゴの手からルナマリアを閉じ込めたエネルギーボールが離れると共にハイパージャマーを使って近づいたデスサイズが救出する。

 

インパルスはAエクシアが回収してルナマリアともどもプトレマイオス2に収納する。

 

AN『ナイスですマリンさん!』

 

アシュタロン「(大丈夫かい兄さん?)」

 

ヴァサーゴ「(ああ、だが、これもまた想定内、プランBに移行しよう)…これはしてやられたよ」

 

褒めるANの声を聞きながら脳内通信で話しかけるアシュタロンにヴァサーゴはそう返した後に殴られた所を抑えながら言う。

 

ヴァサーゴ「では邪魔者の排除へと変えさせてもらおうか」

 

そう言うと同時にストライクシューターを構えてノワールブラスタを狙う。

それにANはノワールブラスタを動かして避ける。

 

AN『皆さん!他の敵をお願いします!』

 

ゼロ『了解した!だが1人では厳しい!ガロードにX魔王!君達はミスANの援護に!』

 

X魔王「了解!」

 

ガロード『鼻っからそのつもりだ!』

 

その言葉と共にX魔王とDXがヴァサーゴやアシュタロンとぶつかり合う。

それにノワールブラスタは後ろに回って掩護に徹する。

 

それぞれがなんとか倒していた時だった。

 

フェルト《!?このエリアに急速に接近する機体があります!数は…複数!》

 

ティエリア『何!?』

 

報告された事に誰もが驚く。

 

???『なかなか面白そうな事してるじゃないか!』

 

その後に1機の機体が現れる。

それは…紅いガンダムであった。

 

刹那『あのガンダムは!?』

 

ティエリア『見るからにスローネの発展型!まさか!』

 

現れたのに刹那やティエリアは驚く。

 

??『久しぶりだなソレスタル…『邪魔!』うぉぉぉっぉ?!』

 

そのガンダムに乗っていた人物は答えようとして途中でANに狙撃される。

 

??『へへ、やってくれるじゃねえか』

 

刹那『その声!生きていたかアリー・アル・サーシェス!』

 

狙撃された衝撃のでよろめいた後に体勢を立て直すガンダムのパイロットに刹那は叫ぶ。

 

シオニー『アリー・アル・サーシェスって…』

 

ウイングPR「『戦争が好きで好きでたまらない、人間のプリミティブ(原始的な)な衝動に準じて生きる最低最悪の人間』と自称する戦争屋…質が悪いな…」

 

サーシェス『お褒めにあずかり光栄だな…まぁ、このアルケーガンダムの初陣と一緒に面白いのを土産に連れて来たんだが…邪魔が入ってな』

 

呟くシオニーの後に軽く検索したのかウイングPRが調べた事を言った後にそう吐き捨てるとサーシェスがそう言う。

 

刹那『邪魔だと?』

 

サーシェス『そうだ。んで今来やがったな』

 

出てきた言葉に呟いた刹那へ答えた後に飛んで来た方を見て言う。

それと共に複数の機体が現れる。

 

ルナマリア《ウソ!?》

 

ファ《あれって!?》

 

シオニー『お二人とも知っているんですか?』

 

カミーユ『バイアランとゲルズゲー…!それにあれは!?』

 

驚く2人の反応にシオニーに聞くとカミーユが複数現れた2種類の機体の名前を言った後に引き連れた機体に目を見開く。

本来は空中に飛ぶ機体ではないが飛んでいる蒼いガンダム…こちらも同じ様に見覚えのある機体であった。

 

シン『アビスガンダム!!』

 

AN『色々と出てきましたね』

 

名前を言うシンの後にANはルナマリアとファが言った機体を見ながらそう言う。

 

ヴァサーゴ「アビス、君は待機組だった筈だが?」

 

アビス「ははは!良いじゃないか悪魔さん。こうして手に入れたんだからさ」

 

現れたアビスに腕を組んでそう言うヴァサーゴに本人はケラケラと笑って返す。

 

シオニー『…まさかあの機体らも?』

 

シン『ああ、あれも俺達の世界のガンダムにMSだ』

 

聞くシオニーにシンはそう答える。

 

サーシェス『まさか盗られるとはな』

 

アビス「ホント凄いねこれ!俺達と違って意思がないから良い人形じゃないか!」

 

???「まったくだ。こいつ等は良い道具だ」

 

まいったねと肩を竦めてる様に言うサーシェスにアビスは笑う様に言った事に答える様に別の方から声が発される。

 

シオニー『あれは?』

 

カミーユ『見た事ないガンダム…!?』

 

シン『!?あ、あのガンダムは!?』

 

そちらも見ると大量のトーラスやバイアランにゲルズゲーを引き連れた戦闘機の様な機体に乗ったガンダムに誰もが驚く中でシンは目を見開く。

 

AN『知っているのかシン!』

 

シン『あいつは…俺の家族を…妹を…俺から奪う一因になったガンダム…カラミティガンダム!』

 

反応から思わず某蛇に出る雷電のネタを交えて聞くANだがそこはスルーされて緑色のガンダムが何なのか知る。

 

カミーユ《カラミティガンダム?》

 

ルナマリア《確か多次元になる前の私達の世界で第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦などで圧倒的な火力で多数のMSを葬った地球連合軍のガンダムだったわね》

 

首を傾げるカミーユや他のメンバーにルナマリアが自分が覚えてる範囲のを説明する。

 

AN『…』

 

デュオ『あんたはあんたで緊迫した雰囲気で出すからだろ;』

 

一方でネタをスルーされて落ち込んでるANにデュオはツッコミを入れる。

 

AN『流石はツッコミのデュオさんですね』

 

デュオ『あんたが俺をどう見てるか良く分かる返答をありがとうちくしょー』

 

返された言葉にデュオは顔を抑えながらそう言う。

 

AN『さてあれ出しますか』

 

その言葉と共にANは操作するとARISIAからディム・サーとガブリン混合部隊が出撃する。

インサラウムとの区別を付ける為か分かり易い様にカラー変更していてディム・サーの外見の色を紅くしていて、ガブリンは全体を黒くしていた。

 

ディム・サーR(リーダー)「ZEXISとAN様を援護せよ!」

 

ガブリン&ディム・サー「「ジークアァァァァァァァァァン!!」」

 

隊長格にされてるのか頭の所が黒くされているディム・サーの合図にムラサメやトーラスなどの部隊を攻撃していく。

 

AN『さらにティエリアさんにこれを』

 

続けて操作するとARISIAの後方から何かが外れた後にセラヴィ―の所に飛んで行く。

 

ティエリア『これはなんだ!?』

 

AN『こんなこともあろうかと作りましたセラヴィ―専用兵器グロリオサです。ちなみに元にした花の花言葉は頑強です』

 

デュオ『最後の豆知識はいらねえだろ!?』

 

驚いて聞くティエリアに答えたANの解説にデュオはツッコミを入れる。

 

AN『それではドッキング開始!』

 

その言葉と共にティエリアの元にドッキング方法が転送されて、それを見たティエリアは打破する為にもと送られて来たドッキングの指示に従う。

それと共にセラヴィ―のバックパックに偽装されていたセラフィムが分離した後にガンダムとしての姿となり、グロリオサの中央が展開された後に上にセラフィム、下にセラヴィ―が入り込んでドッキングする。

 

ちなみにグロリオサの外見は機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORYに出るGP03が使用したデンドロビウムに近いが中央のGP03がドッキングする所が2つ付けられており、メガ・ビーム砲を1つ増やしてIフィールド・ジェネレーターを外して左側にも付けており、武器コンテナは初代ガンダムの肩を2倍に大きくした感じのサイズに縮小されている。

 

ドッキング完了した後にティエリアは武装を確認する。

 

ティエリア「(GNキャノンを発展させたGNメガキャノン2門にコンテナに発射した後に1発から108発のミサイルに変わるGNマイクロビームミサイル…なんだこの武装は!?特にマイクロビームミサイル!しかもトランザム出来ると言うのか!?)」

 

AN『凄いでしょ?』

 

驚いているティエリアにANは聞く。

 

他にも作業用と近接用に機体下部に2基装備されている巨大なハサミ状のクロー・アームとその中に内蔵されたビームサーベルがあったが遠距離武装の凄まじさに目が向いていた。

 

ティエリア『(とにかく、やらせて貰おう!)行くぞ!』

 

咆哮と共にティエリアはレバーを動かすとGNメガキャノン2門からビームが放たれて直線上にいたトーラスやバイアランを爆発させていく。

続けざまにGNマイクロビームミサイルを発射し、108発に分かれたミサイルがモビルドールを蹂躙する。

 

無双を邪魔しようと近づいたムラサメ部隊をヴァ―チェがレバーを動かすとクローアームが動いてビームサーベルを形成して薙ぎ払う。

 

サーシェス『マジかよ…』

 

それには思わずサーシェスは唖然とする。

だがその後に笑う。

 

サーシェス『おもしれぇじゃねえか、今回ばかりはお披露目だからな!人形どもに負けんじゃねえぞ』

 

そう言い残すとアルケーガンダムはそのまま離脱する。

 

AN『お~いい感じに動いていますね』

 

それを尻目にグロリオサの無双ぷりにANは満足そうに頷く。

 

ゼロ『各機!ある程度敵機を減らしたらこの場を離脱せよ!このまま続けていたら疲弊してやられる可能性がある!もう一度言う!各機敵機をある程度減らしたら離脱せよ!』

 

AN『ならかなりの量減らしますかね』

 

それを聞いて他のメンバーもそれぞれモビルドール部隊とムラサメ部隊を殲滅して行く。

 

ヴァサーゴ「なかなかやるな」

 

AN 『それはどうも!』

 

そう評価するヴァサーゴにANはそう返しながらSPIGOTを駆使し、ヴァサーゴはそれを避ける。

 

アシュタロン「だけど頑張る分にそれを埋めよう」

 

X魔王「どういう意味や!」

 

プロヴィデンス「こういう事だよ!」

 

意味深に言うアシュタロンのにX魔王が食いつくとプロヴィデンスが腕を掲げる。

それと共に基地を包み込む様に複数のムラサメ部隊が現れる。

 

AN 『うわーお;』

 

エスター『嘘だろ…』

 

クロウ『ちっ…こいつはマジで厳しいぜ』

 

展開された部隊にANは冷や汗を流し、エスターも顔を青くする中でクロウは厳しい顔で自分達を囲んでいるモビルドールやムラサメ部隊を睨む。

 

AN「どうしましょうかねぇ…」

 

ゼクス『数による圧倒的な暴力…殺戮のためだけのマシン…トレーズ!これが私に見せたかった現実か!』

 

それにANは苦い顔で状況を打破しようか考えていた時、トールギスがムラサメとモビルドール混合部隊に突撃する。

 

シオニー『ちょ?!』

 

デュオ『あいつ…!何するきだよ!?』

 

カトル『まさか…!』

 

それに驚くANとデュオの後にカトルが彼の行動を予測して息を飲む。

 

ゼクス『トレーズ…そんなに付きまとうな…過剰な期待に応えたくなるではないか!』

 

咆哮しながら向かって来たトーラス部隊をビームサーベルで薙ぎ払って攻撃による爆風の中を突き進む。

 

ゼクス『人形などに私の戦士の誇りを砕けるものか!』

 

続けざまにバイアランやムラサメをドーバーガンで撃ち抜いていき、ゲルズゲーのビーム砲を避けてリフレクターを避けて横から薙ぎ払って撃墜して進む。

 

ゼクス『トレーズ!元同志のよしみ…!仮面砕けるまでの付き合いだぞ!』

 

そのまま向かって来るモビルドールを撃破して行き、包囲網を突破する。

 

ゼクス『トレーズ!私は君の友達にはなれない…!さらばだ、トレーズ!!』

 

その言葉と共にトールギスはどこかへ飛び去って行く。

 

ヒイロ『ゼクス…』

 

シオニー『道ができた?!』

 

五飛『奴め…!敵陣を突破したか!」

 

ブシドー「(ゼクス・マーキス…君の道は厳しいだろうがまたどこかで会おう)」

 

それにシオニーと五飛は驚く中でブシドーは去って行くトールギスにそう心の中で呟く。

 

ゼロ『敵の包囲網は崩れた!各機、全速で離脱せよ!!』

 

AN『ARSIA、煙幕弾発射!』

 

ゼロの指示と共にARISIAから展開された煙幕弾を元に誰もが戦闘区域脱出する。

 

カラミティ「逃がすか!」

 

それに対し、カラミティは煙に紛れて高速移動していたプトレマイオス2に向けて胸部内蔵の大出力ビーム砲、スキュラからビームを放つ。

 

だが、それに割り込む存在がいた。

 

ヒイロ「…目標補足」

 

それはヒイロが操縦するウイングガンダムでカラミティのビームに当てる様にビームライフルからビームを発射する。

 

ビームはぶつかりあった後にそのまま均等しあい………

 

 

~プトレマイオス2・格納庫~

 

エスター「ヒイロが乗ってなかった!?」

 

ウイングPR「ああ、ウイングは回収したが、その中にヒイロは乗っていなかった」

 

しばらくして、なんとか脱出した一同はウイングPRから告げられた事に驚く。

 

あの後、カラミティとウイングのビームは強力な爆発を起こし、誰もが自分の身を守る事にしか集中出来なかった。

 

なんとか敵の追撃を振り切った後に動けるウイングPR達とアークセイバーズがヒイロとウイングの探索に出て、結果がウイングPRの言った事である。

 

赤木「ヒイロ…」

 

甲児「くそ!あの時俺も加わっていれば!」

 

ウイングPR「たらればを言っても仕方がない。見た所稼働関係のがいかれていたから乗り捨てたのだろう」

 

収納されてインパルスともども整備されているウイングを見て呟く赤木の後に悔しがる甲児にウイングPRがそう言う。

 

シオニー「無事だといいですね…」

 

デュオ「心配する事はねえよ」

 

エスター「でも!」

 

不安がるシオニーにそう言うデュオにエスターは噛み付く。

 

だが、デュオの瞳にある確信とも言える光にエスターは落ち着く。

 

デュオ「大丈夫だ。あいつは必ず生きてる」

 

赤木「そんな慰めを…!」

 

デュオ「慰めじゃないって。気持ちは分かるけど落ち着けよ。あいつはやる時は確実にやる男だ。俺達を守る為にやったのなら、確実にやり遂げるはずだ」

 

ウイングPR「デュオの言う通りだ。付き合いは短いが俺から見てヒイロ・ユイは簡単にくたばる男じゃない…自爆を入れても死なない男でもある…だろ?デュオ・マックスウェル」

 

そう言うデュオに噛み付いた赤木にウイングPRも横から入れて最後の言葉にまったくもってその通りとデュオは肩を竦める。

 

AN「ところでスメラギさん、ちょっといいですか?」

 

スメラギ「…モビルドールについて聞きたいの?」

 

丁度来たスメラギに最初に話しかけるANにスメラギはそう聞く。

 

AN「はい、そうです」

 

クロウ「スメラギさん…あんた…あの基地の司令と知り合いなのか?」

 

スメラギ「ええ…もっともそっちの方は私のプライベートなので話せないけど…」

 

Aエクシア&刹那「「………」」

 

肯定するANの後にそう聞くクロウにスメラギはそう言う中で中華連邦ので違うとはいえ彼女のにちょっと漏らしちゃった2人は遠い目をする。

 

AN「それでなぜあなたはモビルドールを知っていたのですか?」

 

ロックオン「確かに俺達も知りたいぜ。あんたが知ってる理由を」

 

聞くANとロックオンにスメラギは少し間を空けて口を開く。

 

スメラギ「モビルドールの戦術理論は私が提唱したものなの」

 

エスター「え!?」

 

カトル「スメラギさんがモビルドールの開発者…」

 

誰もが告げられた事に驚く。

 

AN「一体何のために?」

 

スメラギ「それを話す為にも少し昔話をさせて貰うわ…あの頃の私は大学で戦術理論を勉強していた…その時の卒業論文が『無人機戦闘における戦術理論と予想被害規模』…」

 

アレルヤ「無人機戦闘…」

 

言った中にあったのにアレルヤは先ほどのを思い出す。

 

スメラギ「卒業後、AEUの戦術予報士になった私はOZのバックアップを得て、モビルドールの研究を進めた。もっとも、当時は理論は完成していたけれど、技術自体は稚拙だったから、その使用は有人機との連携が必須だった」

 

そして…とそこで言葉を止めてスメラギは悲痛に顔を歪める。

 

刹那「スメラギ・李・ノリエガ…」

 

スメラギ「大丈夫よ、刹那。私は自分の過去とも向き合うと決めたのだから」

 

声をかける刹那にスメラギはそう返した後に深く息を吸って続ける。

 

スメラギ「モビルドールの実戦形式のテストでそれは起きた…ターゲットを誤認したモビルドールは暴走し、その結果、テストに参加していた友軍は壊滅的な打撃を受けた…そして、私の大切な人もその戦いで命を落としたの…」

 

エスター「スメラギさん…」

 

カトル「そんな事があったなんて…」

 

締め括ったスメラギの過去に誰もが言葉を失う。

意思無き機械による蹂躙、まさに先ほどの戦いで起きたかもしれない事だと言うのを誰にも感じさせて正太郎も鉄人が悪の手に渡ってしまった場合の最悪を考えてヴァサーゴによる強奪をされなかった事を心底安堵する。

 

AN「成程…」

 

スメラギ「その結果、モビルドール計画は凍結になり、私はAEU軍を辞めた」

 

刹那「そして、ソレスタルビーイングに参加したのか」

 

納得するANの後にスメラギはそう言い、刹那は初期の頃を思い出して呟く。

 

スメラギ「…私は戦争を早期終結させるため、また人的被害を減らす為に無人機の戦術理論を構築した…でもそれは間違いだった。戦争は人の手で起こす以上、それはあくまで人間の手で行うものであり…人間の手によって終えなくてはいけないと私は思ったの」

 

AN「(ふむ…まぁ人間たち同士の戦争はそうですね)」

 

クロウ「だが、その研究を連邦軍は引き継ぎ、ついに完成させたって訳か」

 

そう言うスメラギのにANは内心納得しているとクロウがそう言い、ま、結果は相手側の思惑を外れたみたいだけどなと肩を竦める。

 

シン「それにしても誰があいつ等を造ったんだ?」

 

エイジ「確かにそうだよな…アロウズも気になるけどあのガンダム達の方が謎過ぎるな」

 

X魔王「見るからに親玉はウチ等の様な感じに意思を持ったAIを造れると言う事しか分かりませんな」

 

その後にシンはヴァサーゴ達を思い出して呟き、エイジとX魔王も気になっていたのでそう言う。

 

AN「(あり得る話が私が追いかけていたあれが干与してるかもしれない事…だけど私と違って見ない限り作れない筈…ならどこで…)私も検討付きませんが凄い科学力を持った存在がいると言うのは確かです」

 

カミーユ「後は気になるのはあの現れた2機のパイロットだな。どうも普通の存在ではなかった」

 

頭の中でそう考えた後にそう言うANの後にカミーユがそう言う。

 

シオニー「と言いますと?」

 

カミーユ「ヴァサーゴ達の登場で言いそびれたがあの新型に乗ってた2人は普通の人間ではないと感じ取れたんだ」

 

シン「ニュータイプの感に引っかかったって事か?」

 

答えるカミーユにシンは聞いてカミーユは頷く。

 

シオニー「ニュータイプ?」

 

カミーユ「俺達の世界で一部しかいない人達が持つ力と言えば良いだろうか…ただニュータイプじゃない別の何かだと俺はあの時感じた」

 

首を傾げるシオニーにカミーユはかみ砕いて説明した後に腕を組んでそう言う。

 

AN「別の何かですか…」

 

ティエリア「………」

 

刹那「ティエリア」

 

カミーユの言った事にANや他のメンバーが考える中で何か決意した顔のティエリアに刹那は話しかけるとティエリアは前に出る。

 

ティエリア「聞いてくれ、皆…カミーユが言った2人はイノベイターと言うんだ。イノベイターこそが地球連邦を裏から操り、世界を支配しようとする者達だ」

 

告げられた事に驚きと共にざわめきが起こる。

 

シオニー「あ、あの…なんであなたが?」

 

スメラギ「そうね。なぜあなたがそのイノベイターを知ってるの?」

 

恐る恐る聞くシオニーの後にスメラギも戸惑いを感じながら問う。

 

AN「…会った事あるからですか?」

 

ティエリア「その通りだ。僕は中華連邦のパーティで彼らと出会った」

 

ロックオン「何っ!?」

 

考えて聞くANにティエリアは肯定して言った事に誰もが驚く。

あの時に出会っていたとは…と誰もが思っている間にシンが聞く。

 

シン「一体、何を話したんだ?」

 

ティエリア「その前に彼らが何者かについて話そう。彼らはヴェーダによって生み出された生体端末だそうだ」

 

エスター「生体端末って…」

 

クロウ「人造人間って事かよ…」

 

本題の前に2機のパイロットがどんな存在かを言うティエリアに驚いているエスターの隣でクロウも少し驚きながら呟く。

 

デュオ「そいつ等がアロウズを動かして、お前等のヴェーダも掌握してるって事かよ…」

 

カトル「じゃあ、あのアレハンドロ・コーナーの協力者も…」

 

同じ様に驚いて言うデュオの隣でカトルはかつての戦いで自分達と戦い、刹那が倒した人物を思い出しながらティエリアを見る。

 

そんなカトルの疑問にティエリアは頷いて肯定する。

 

ティエリア「ああ…そのイノベイターだ。3機のガンダムスローネを武力介入させたのも、疑似GNドライヴを搭載したGN-Xを国連に提供したのも彼らの仕業だ」

 

AN「戦いを加速化させている彼らは一体何を企んでいるんでしょうか…」

 

アレルヤ「イオリア・シュヘンベルグの計画も歪ませたのも彼らなんだね」

 

スメラギ「そのせいでロックオンやクリスにリヒティが…」

 

そう言うティエリアにANが誰もが思った事を呟く中でソレスタル・ビーイングの大本であったのを言ってスメラギは死んで言った仲間を思い出して手を握りしめる。

 

AN「…もしかしてあの薬は…」

 

ふと、ANはルイスの持っていた薬を思い出す。

 

代わりの薬を渡した後に彼女が持っていた薬を詳しく調べた。

するとその薬はナノマシン錠剤で確かに症状を抑えはするが服用し続けていたら薬物依存症になりかねないのと同時に人間を姿をそのままに別の何かに変貌させる様な促進作用もあった。

 

それがティエリアの言うイノベイターの様な存在にするのならば…

 

AN「…イノベイターの奴ら、ずいぶんと最低なこと考えましたねぇ」

 

推測したルイスのあの薬を服用したままの未来にANの形相は怖くなり、それに気づいたシオニーはひっと怯える。

 

ロックオン「ティエリア…お前、中華連邦のパーティで連中と接触したんだよな?」

 

ティエリア「……………」

 

怖い顔で問うロックオンにティエリアは無言を通すがロックオンはさらに詰め寄る。

 

ロックオン「なぜ、そんな大事なことを言わなかった?」

 

ティエリア「…彼等はイオリア・シュヘンベルグの計画を続けていると言った。それが事実なら、彼等の手足であるアロウズと戦っている我々の方が異端である可能性も…」

 

スメラギ「そんな事は…!」

 

そう言うティエリアにスメラギは噛み付き、エスターも言おうとして…

 

AN「はい、そこまでです」

 

そこにANが割り込んでティエリアとロックオンを引き離す。

その後にANはティエリアに向き直る。

 

AN「ティエリアさん。私から言わせて貰えばアロウズの方が異端だと思うんですよ。計画が何なのか知りませんが相手のやり方を見るからに賛同は出来ませんね」

 

エスター「そうだよ!あいつ等は市民まで巻き込む様な戦いをやってるんだ!」

 

カトル「そんなやり方で本当の平和が得られるなんて僕には思えません」

 

そう言うANに出遅れたエスターがそう言い、カトルも厳しい顔でそう言う。

 

刹那「破壊する。アロウズを倒し、イノベイターを駆逐する。俺が…俺の意思で」

 

クロウ「相変わらずシンプルな奴だぜ」

 

そして刹那が真剣な顔で宣言し、クロウは嬉しそうにそう言う。

 

AN「まぁシンプルイズベストって言いますからね」

 

デュオ「だな、俺もそれに乗るぜ」

 

シン「俺もだ」

 

笑って言うANにデュオとシンも乗る。

 

クロウ「俺もやるぜ。金の…「ストップ」はい…」

 

ロックオン「ホント筋金入りだな、あんた…で、ティエリア…お前はどうなんだよ?」

 

それにクロウもネタで乗っかろうとしてアレルヤの真顔の停止に止められる。

クロウの守銭奴にロックオンは呆れた後に真剣な顔でティエリアに問う。

 

ティエリア「僕の心は決まっている」

 

スメラギ「言わなくても分かるわ、ティエリア。あなたは私達の仲間よ」

 

そう答えるティエリアは微笑むスメラギにはい…と答える。

 

AN「ただ、アロウズ以外の強敵がいますもんね」

 

五飛「確かに状況は厳しい。あのモビルドールやイノベイターもそうだがあの謎のガンダム共のを見るとこれまでの戦力では太刀打ち出来ない相手だ」

 

クロウ「確かにアロウズのは削ぐ事は出来て、いきなり中華連邦に攻め込む事はないだろうな」

 

ウイングPR「あのヴァサーゴ達もモビルドールが狙いだったのかもしれないな…」

 

そう指摘するANと五飛の後にそう言うクロウや他のメンバーにウイングPRが腕を組んでそう言う。

 

シオニー「困りましたね…」

 

カトル「とりあえず、敵の追撃をかわす為にもどこかに身を隠してから、今後の行動を検討するのがいいでしょうね」

 

スメラギ「そうね。ゼロやジェフリー艦長と検討して、至急、逃走ルートを決めましょう」

 

フェルト《スメラギさん、通信が入ってます。ブリッジに上がってください》

 

困った顔をするシオニーの後にそう提案するカトルにスメラギが同意した後に近くの液晶画面にフェルトが映ってスメラギにそう言う。

 

シオニー「通信?誰からでしょうか?」

 

スメラギ「ゼロから作戦の検討かしら?」

 

そう呟くスメラギだがフェルトはいえ…と返して答える。

 

フェルト《破嵐万丈さんからです》

 

スメラギ「噂の快男児から?」

 

AN「快男児?」

 

勝平「俺達の世界の仲間の人の異名の1つだよ」

 

出て来た言葉に首を傾げるANに勝平がそう言う。

 

シン「確か万丈さんって竹尾ゼネラルカンパニーの社員になったって聞いてたけど…」

 

カミーユ「ワッ太の話では新規の顧客獲得の為に出張に出て、そのまま連絡がないそうだ」

 

思い出して言うシンにカミーユも聞いてた彼の現状を言う。

万丈からの通信、音沙汰のなかった彼の通信内容はなんなのか…




機体説明
グロリオサ
外見:機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORYに出るGP03が使用したデンドロビウムに近いが中央のGP03がドッキングする所が2つ付けられており、メガ・ビーム砲を1つ増やしてIフィールド・ジェネレーターを外して左側にも付けており、武器コンテナは初代ガンダムの肩を2倍に大きくした感じのサイズに縮小されている。
概要
ANがセラヴィ―専用に製作した兵器で武装はGNキャノンを発展させたGNメガキャノン2門にコンテナに発射した後に1発から108発のミサイルに変わるGNマイクロビームミサイル、作業用と近接用に機体下部に2基装備されている巨大なハサミ状のクロー・アームとその中に内蔵されたビームサーベル。
またトランザムも可能とチート過ぎる機能を持った兵器


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第十二話~白と黒とXと~

暗黒の大陸にて、黒歴史の産物は再び邂逅する。


AN「うーーーーーーーーーーーん」

 

万丈の依頼でとある場所へ向かう中、ANは唸っていた。

 

唸っている理由は彼女が造り上げたあるガンダムが原因であった。

 

そのガンダムは白をメインとした中で赤が目立つ全体が不死鳥をモチーフとしたMSで名前はフェニックスガンダム

 

ただ、造ってAエクシア達と同じAIは入れてるのだがなぜかうんともすんとも言わない。

失敗したかと思ったが造った者としてちゃんと完璧に仕上げたつもりである。

 

AN「どうしましょうかねぇ……」

 

ホント困ったと呟いた後に別の方へ顔を向ける。

 

そこにはゼロから預けられたヒイロが乗り捨てたウイングガンダムがあるのだがその姿を変えていた。

 

まず背部ウイングはより大型かつ複雑なパーツ構成を持つ形に変更されていてカラーリングも鮮やかな原色系のトリコロールになり、武装も大幅な改修が施されていた。

 

預かって修理したのは良いがなんかそれだけで物足りないと感じたANがつい改修を施してしまったのだ。

今のウイングガンダムはウイングガンダムカスタムと言えるだろう

 

AN「まぁもう使われないかもしれないからいいのかな?」

 

なぜかそう確信できる程の事を呟いた後に別の意味でどうしようかなと考える。

その意味とは…乗るパイロットの事である。

 

人が乗ってたんだし人に乗って貰った方が良いだろうがいかんせん機体がないパイロットがいない。

 

時たま乗って貰うにしても誰に乗って貰うかも悩む。

 

AN「どうしましょうかねぇ…」

 

デュオ「ちーす…ってうお!?なんかウイング変わってね!?」

 

うーむと悩んでいるとそこに暇だったのかデュオが来て、ウイングCを見て驚く。

 

それと共ににゃぴーんとANはデュオを見て、その視線にデュオは後ずさる。

 

AN「デュオさん!」

 

デュオ「お、おう?」

 

勢いのままデュオに近づいて肩を掴んだANにデュオは顔を引き攣らせる。

 

AN「ちょっと相談が…」

 

デュオ「そ、相談?」

 

ずいっと顔を近づかせて聞くANにデュオは厄日かと思った。

 

AN「はい。皆の中で特にヒイロさんと親しかったあなたにピッタリな相談です!」

 

デュオ「あいつは腐れ縁に近いからな!と言うかもしかして…」

 

呟いた後にウイングCを見てからANへ向き直るとANは素敵な笑顔でデュオは理解した。

 

ちくしょう。また貧乏くじかよ…と

 

数分後…

 

デュオ「たくっ、やっぱりこうなるのかよ」

 

なすがままにウイングCに乗せられて機類をチェックしながらデュオは愚痴る。

 

AN『どうですか?デュオさん』

 

デュオ「どうって、武装以外大体デスサイズと変わらねえから扱えるのは扱えるけどよ…」

 

拡声器で話しかけるANにデュオはそう返す。

 

AN『けど?』

 

デュオ「俺の戦い方を見て貰えば分かるが俺は近距離主体のデスサイズに乗ってるからヒイロがやってる様な事はあんました事ないんだよな…」

 

首を傾げてるANを見てデュオは肩を竦めて答える。

 

一応、デスサイズは遠距離用武装は装備されてはいるが頭部に搭載されたバルカンは一応倒せるのは倒せるがほとんど牽制用にしか使用してないので論外。

 

両肩のはほとんど近付いてきた相手に使ってるので遠距離ではない。

 

まぁ、次の言葉は絶対…とデュオが予想してる間にANは笑顔で言う。

 

AN『それなら練習あるのみです』

 

デュオ「デスヨネー」

 

がっくりと項垂れながらデュオはホントヒイロの奴は…と考えながら出た後にANにトレーニングルームへと引きずられるのであった。

 

 

一方で…

 

ZEXISが向かう暗黒大陸にてロラン・セラックが仲間のネゴシエイターのロジャー・スミスと共に農場を乗っ取ろうとしていた連邦軍から無理矢理農場を乗っ取ると言う証拠を掴み、ロジャーの乗るビッグオーで脱出した後に向かって来た連邦軍と連邦軍に結託した3人の異能生存体を相手にしていて、そこにゲイン率いる農場を守るメンバーが駆けつけた時、マリリンが新たな機体、パールファングに乗って次元獣やガブリン、自分の部隊を率いて現れた。

 

そこに封印された筈の∀ガンダムが現れてロランは乗り込んで戦線に加わったが大量の相手に苦戦していた。

 

ロラン『くっ!』

 

メシェー『いくら何でも戦力に差があり過ぎるよ!』

 

ソシエ『ロジャーさん!ホントにこれで万事うまく行くの!?』

 

相手の攻撃をなんとか避けるロランの近くで泣き言を言うメシェーの後にソシエが焦りながら聞く。

 

それに対しロジャーは涼しい顔で答える。

 

ロジャー『大丈夫だ。逆転の切り札が来た』

 

逆転の切り札?とソシエが思っていると戦闘区域にプトレマイオス2、マクロス・クォーター、イカルガ、ARISIAが現れる。

 

その後に少ししてクロウ達も出撃する。

 

ちなみにデュオはそのまま訓練させられていたのでウイングCに乗って出撃していた。

 

ロラン『あれって!?』

 

ソシエ『ZEXIS!』

 

ガロード『よぉ!待たせたなロランに皆!俺達もいるぜ!』

 

ゲイナー『ゲインさんにシンシアもいるんだね!』

 

それにロラン達が気付くとガロードがDXで手を振り、ゲイナーは一緒にいるドミネーターとエスペランザを見て言う。

 

???『ゲッ!あいつらは!』

 

すると連合軍の中で彼らとまた違うロボから聞こえて来た声にエスターはあっとなる。

 

エスター『あ、あの野郎、生きてたのか!』

 

???『ああ、あのカン・ユーだ。エスター、カレン』

 

そう言うエスターのを肯定する様にゲイン達と一緒に来た機体のパイロットが答える。

 

カレン『そのベルセルガ…』

 

エスター『もしかして…』

 

キリコ『シャッコ…!ル・シャッコか!』

 

自分達の名前を言ったパイロットにまさかと思った2人はキリコの言葉にやっぱりと考える。

 

まだZEXISが再集結する前、エスターとカレンはC.C.と共にとある戦場でキリコと共に戦っていた。

 

その時に一緒にいた傭兵の1人が先ほどキリコが言ったシャッコである。

 

ちなみにカン・ユーもその時いたがほとんど自己中に近い人物だったから2人共良い思い出がない。

 

特にカレン自身、その時に恥ずかしい思いをしていてしかもゼロの救出作戦にもした事もあるから嫌いに近い。

 

AN「知り合いですか?」

 

エスター『うん。まだ集まる前に行った所でね。あんたも暗黒大陸に来てたんだね』

 

ANの問いに答えた後にシャッコに向けて言う。

 

シャッコ『あぁ、ここの用心棒をしていたんだ』

 

カレン『久しぶりね』

 

C.C.『まぁ、ついでに陰険男もだがあっちは歓迎しないがな』

 

そう返すシャッコにそう言うカレンの後にC.C.がダイビングビートルを見てそう言う。

 

カン・ユー『おのれ貴様ら…』

 

???『まあまあ落ち着け…おい!ZEXIS!お前等がどれだけいきがろうと、こっちには連邦軍が付いてんだ!』

 

???2『張り合うだけ無駄ってやつだ。とっとと尻尾を巻いて帰りな』

 

そんな沸点上がっているカン・ユーを真ん中のロボ、ベック・ザ・グレートRX3に乗るベックが宥めた後に自分達の前に展開された連邦軍を見て言い、続いて左隣にいたロボ、ブラッカリィに乗るティンプが追従して言う。

 

AN『あの二人も知り合いで?』

 

ガロード『ああ、真ん中のロボットに乗ってるのがベックでロジャーと長い付き合い、んでもう1人はティンプでこの場にいない仲間のジロンって奴のライバルさ』

 

聞くANにガロードが代表で答える。

 

AN『へ~』

 

スメラギ《それで彼らはああ言ってるけど?》

 

ゼロ『ロジャー・スミス。例の物の用意は出来てるか?』

 

ロジャー『当然だ』

 

聞くスメラギのに対しゼロはロジャーに問うとロジャーは自信満々にそう言った後に何かを操作する。

 

カン・ユー『とっとと農場を渡せ!さもなければ、連邦軍を動かしてお前らごとあの土地を焼き払ってやる!』

 

すると周囲にカン・ユーの声が響き渡る。

 

今のはロジャーが会談の時に録音した音声である。

 

これからの為に手に入れた証拠でもある。

 

AN『馬鹿ですね』

 

佐伯《このエリアに展開している地球連邦軍に告げる。こちらは外部独立部隊ZEXISだ。既に通達済みと思われるが我々は地球連邦軍に対して監察権を所有している。先ほどの音声データの件についてだが、あれは外部の人間のものと判断する。本件に無関係な者は事情調査の妨げになるため、帰還を命じる》

 

呆れるANの後に佐伯が今いるエリア全体に伝えると連邦軍は慌てた様子でそのエリアを離れて行く。

 

カン・ユー『お、おい?!』

 

ティンプ『あいつ等!状況が不利と見て逃げやがったか!」

 

それにティンプ達も慌てる。

 

ゲイン『成程な。これがロジャーの言っていた万事うまくいくのからくりってわけか』

 

AN『でまさかのあいつらまで居るんですか』

 

ロジャー『彼女達に関しては想定外だが連邦軍も軍組織そのものに楯突くような真似はしないだろう」

 

納得するゲインの後にマリリンの乗るパールファングを見て言うANにロジャーはそう返した後にあの3人の悪党に全てを背負って貰う事になってしまったがなと付け加える。

 

AN『…パクリか』

 

マリリン『あらー?それは心外ね。私のは正規で作られたパールネイルの姉妹機、パクリと言われるのはそっちだと思うわよ。特にフラフラちゃんやお姉さまの乗ってるのとか』

 

クロウ『ちっ、正論だからムカつくな』

 

パールファングを見てそう呟くANの声を拾ってかそう言い返すマリリンにクロウは苦々しい顔で呻く。

 

確かにANの作ったノワールブラスタやパールネシアは無断で作ったと言われたらそうであったりするからマリリンの言い方は確かに正論とも言える。

 

AN『フッ…昔からよく言うでしょ…早い者勝ちと!』

 

シン&デュオ『いや、それ今使う言葉じゃないと思うんですけど;』

 

ドヤ顔で言うANにシンとデュオはツッコミを入れる。

 

マリリン『…チッ、なるほどね』

 

シン&デュオ&クロウ『んで納得するのかよ!?』

 

そんなANの言分に顔を歪めて舌打ちするマリリンに今度はクロウ含めてツッコミを入れる。

 

AN『…さて話を戻しますか』

 

ティンプ『まったくだ。人様を無視して漫才をしやがって、悪いがこっからはマジだぜ』

 

そう言うANに蚊帳の外だったティンプが口調は呆れながらだが顔は真顔で言う。

 

クロウ『良いぜ、そう言うの。ストレートな悪党は嫌いじゃない。叩き潰すのに良心が痛まないからな』

 

AN『そうですね』

 

マリリン『ウフ…相変わらず繊細なんだから!』

 

そんなティンプの言葉にそう返すクロウへANも同意するとマリリンが茶化す。

 

クロウ『うるせえよ、マリリン。お前の場合、良心が痛まないどころか、俺の全細胞が積極的に喜んでるぜ…!』

 

茶化すマリリンにクロウは怒気を纏わせてそう返す。

 

AN『行きます…!』

 

ANの言葉を皮切りに誰もが行動を始めようとした時…

 

ドドドドドドドン!!!

 

砲撃が敵味方関係なく降り注ぐ。

 

カン・ユー『な、何だ!?』

 

ベック『おいおい、逃げた連邦軍の奴ら、俺達を巻き添えか!?』

 

カミーユ『この見境のない砲撃!?』

 

シン『奴らか!』

 

ロラン『奴ら?』

 

それに敵側の3人が戸惑う中でZEXISメンバーは分かった中、大量のムラサメとギャプラン、ゲルズゲーなどの部隊を引き連れたヴァサーゴ達が現れる。

 

ロラン『なっ!?アレって…』

 

ガロード『誰か造ったか分からねえが、乗ってた奴らと同じって事だ』

 

ヴァサーゴとアシュタロンを見て驚くロランにガロードは簡単に伝える。

 

プロヴィデンス「よぉ、アロウズの基地以来だなZEXIS」

 

クロウ『まさかテメェ等まで来るとはな』

 

アシュタロン「僕達にも目的があるからね」

 

ヴァサーゴ「そしてその目的の1つ、∀ガンダム、君のデータ収集だ」

 

厳しい顔で言うクロウに涼しげに返すアシュタロンの後にヴァサーゴが∀ガンダムを指さして言う。

 

ロラン『なに!?』

 

ヴァサーゴ「黒歴史の現物とも言えるガンダム。だが、人が乗ってる事で黒歴史に振るった猛威は抑制されている」

 

アシュタロン「だからこそ君からデータを収集し造るんだ。黒歴史と云われし頃に存在していた本来の∀ガンダムをね!」

 

ガロード『それがお前等の狙いって事か!』

 

驚くロランに理由を言うヴァサーゴとアシュタロンにガロードは厳しい顔で言う。

 

カン・ユー『おい貴様ら!こちらを…』

 

???「邪魔だ!!」

 

それにカン・ユーが怒って怒鳴ろうとしてダイビングビートルが何者かに吹き飛ばされる。

 

カン・ユー『どわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』

 

キラーン☆

 

そのままダイビングビートルは見えなくなったが誰もが吹き飛ばした存在に驚く。

 

???「こうやって会えるとはな…久しぶりだな兄弟!!」

 

ロラン「ターン…X!?」

 

そう言って歓喜の声をあげる存在、ターンXにロランは目を見開く。

 

AN「アイツ…また作ったんですか…」

 

ターンXを見て誰にも聞こえない様にANは呟く。

 

それを知らずにZEUTHメンバーは警戒する。

 

アポロ『気を付けろ!あいつは厄介なのを持ってやがる!』

 

アルト『そういう相手なのか?あのターンXって言うのは?』

 

ロラン『はい、奴は危険です!』

 

ターンX「言ってくれるな兄弟。再会を楽しもうじゃないか!」

 

注意するアポロにそう聞くアルトにロランがそう返すとターンXは嬉しそうに言う。

 

マリリン『ちょっと…こっちを無視しないでくれない?』

 

そんなメンバーに対してマリリンが苛立った様子で話しかける。

 

ヴァサーゴ「これは失礼、ならばプロヴィデンス」

 

プロヴィデンス「あいよ。と言う事でお嬢ちゃん、あんたにはこいつ等の相手をしてて貰おうか!」

 

そんなマリリンに向けてヴァサーゴとプロヴィデンスがそう言うとマリリンは殺気を感じて咄嗟にその場を離れる。

 

その直後にパールファングのいた場所にビームが炸裂する。

 

避けたパールファングはすぐさま後ろから来るのに気付いて襲撃者の鎌をスピナーで受け止め、弾き飛ばす。

 

???「おいおい何防がれてるんだよフォビドゥン!」

 

???2「うっせぇよレイダー!てめぇだって外してるじゃねえか!」

 

カラミティ「お前等、マトモにやれよ」

 

頭上から降りて来た黒いガンダムに対してパールファングに斬りかかった全体が薄い緑色のガンダムが怒鳴り返すとカラミティが現れて注意する。

 

シン『あれは!?』

 

ルナ『レイダーガンダムにフォビドゥンガンダム!?』

 

カラミティと並ぶ2機にシンとルナは驚く。

 

シオニー『知っているので?』

 

シン『あの2機も俺達の世界のモビルスーツだ』

 

ルナ『しかもカラミティと同じ時期にあった奴なのよ』

 

聞くシオニーにシンとルナはそう答える。

 

レイダー「と言う訳で”おばさん”!俺達が相手だ!」

 

フォビドゥン「泣き言を言う準備は出来てるか〝おばさん”?」

 

カラミティ「俺達の力を見せてやるからせいぜい逃げ回るんだな!」

 

パールファングに乗るマリリンへレイダーとフォビドゥンとカラミティは兆発する。

 

マリリン『…ぶっ壊す!』

 

そんな3機、特にレイダーとフォビドゥンのおばさん発言にマリリンは額に怒りマークを浮かばせて怒気を放ちながら睨む。

 

その際、クロウは内心良いぞもっと言ってやれと思った。

 

突如、ARSHIAから武装パーツと思われるのがパールファングへと出射される。

 

デュオ『な、なんだありゃあ?』

 

AN『あ、あれは…』

 

クロウ『おいANさん、あれはあんたの発明品か?』

 

驚くデュオの後に同じ様に驚くANへクロウが問う。

 

AN『はい。あれは武装パーツサウザンドと言いまして』

 

シン『武装パーツ…ですか?』

 

デュオのに答えたANのにシンは首を傾げる。

 

AN『パールネシアもそうですが元にしたパールネイルって武装が少なくてしかも武器は接近とか投げるスピナーとアーチャーとパールネシアは剣を付けましたが手軽に遠距離を攻撃出来る武装が少ないのでそれを補う為に先ほどのアーマーにもなる武装パーツとしてサウザントを作ったんですよ』

 

クロウ『んで…なんでその武装パーツがマリリンに飛んで行ってるんだ?聞く限りパールネシア用なんだろう?』

 

武装パーツについて説明するANにクロウが問う。

 

AN『マリリンさんの怒りエネルギーに反応した?』

 

デュオ『感情感知機能でも付いてるのかあれ;』

 

疑問詞を浮かばせて言うANにデュオがツッコミを入れてる間にサウザントはパールファングの両腕や両肩に装着される。

 

いきなりの事に驚くマリリンだが画面に表示されたサウザントの使用方法に笑みを浮かばせる。

 

マリリン『いいじゃんこれぇ』

 

そのままマリリンはサウザントをカラミティ、フォビドゥン、レイダーへと向ける。

 

フォビドゥン「へん!いきなり出て来たのが俺達に通じると思ってるのか!」

 

マリリン『そう言う台詞はこれを喰らってから言いなさいな!』

 

まだ兆発するフォビドゥンにマリリンは言い返すと共にトリガーを引くとサウザントの銃口からビームが放たれる。

 

フォビドゥン「はん!そんなので倒れる俺ウボァー」

 

レイダー&カラミティ「「フォビドゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!?」」

 

まだ言おうとしたフォビドゥンはビームの放流に飲み込まれてレイダーとカラミティは叫ぶ。

 

ビームが収まった後に地面に黒焦げになったフォビドゥンが落ち、フォビドゥンは顔の口部分に当たる部分から煙を吐く。

 

レイダー「うわ、もうやられたよ!」

 

カラミティ「メーデーメーデー!!」

 

それにレイダーとカラミティは慌ててカラミティが乗っていたドダイにフォビドゥンを乗せると慌てて撤退する。

 

プロヴィデンス「……何してんのかなあいつ等」

 

ターンX「さぁな…」

 

その光景に思わず顔を抑えて呟くプロヴィデンスにターンXは興味なさげに返した後にマリリンの放った攻撃を避ける。

 

マリリン『ほらほら!先ほどの威勢はどうしちゃったのかしら!』

 

ターンX「ふはは!先ほどのはともかく、なかなか肝の据わった女だな!」

 

サウザントによる砲撃を連発するマリリンにターンXは愉快そうに笑ってお返しと分裂した後にビームを放つ。

 

プロヴィデンス『我が兵達、召喚!』

 

見ていたプロヴィデンスのその言葉と共に彼の周囲に次元獣が現れる。

 

しかも現れたのは上位に当たる次元獣ライノダモンと次元獣ディノダモンであった。

 

デュオ『おいおい!?』

 

クロウ『次元獣も呼び出せるのかあいつ等!?』

 

マリリン『ならこっちも!』

 

それにクロウ達が驚く中でマリリンは引き連れていた人工次元獣アダモンを向かわせる。

 

シオニー『こ、これって…』

 

それにシオニーが怯えると共に両陣営の次元獣はぶつかり合うがいくつかの攻撃はZEXISへ流れ弾として飛んで行く。

 

デュオ『おいおい!ぶつかり合いつつこっちも攻撃かよ!』

 

AN『にしても次元獣同士のバトルとは…』

 

バスターライフルで応戦するデュオの隣でANは興味深そうに呟く。

 

ガロード『あ、あいつ等何時の間にかいねぇ!』

 

ゲイナー『ホントだ!?』

 

するとガロードとゲイナーの声にANは周りを見るとティンプとベックの機体が見当たらない事に気付く。

 

どうやら状況が悪いと感じてそそくさとこの戦場から離れたみたいだ。

 

AN『まぁこの状況なら仕方ないですよね;』

 

デュオ『確かに、こういう状況はごめんだな俺も』

 

そう呟くANにデュオも同意する中、ヴァサーゴとアシュタロンが∀を攻撃していた。

 

ロラン『クッ!』

 

アシュタロン「ほらほら!早くをあれを見せたらどうだい?」

 

ヴァサーゴ「しないのならここで消えるのだな」

 

攻撃を避けるロランにアシュタロンとヴァサーゴがそう言う。

 

ロラン「っ!」

 

2人の言葉からロランは∀の『アレ』だと考えて避け続ける。

 

∀のあれはここぞと言う時に使わないと決めているからだ。

その行動を見てアシュタロンとヴァサーゴは目的の力を使わないと判断してか攻撃を激しくする。

 

AN『ハァ!』

 

そんな所にANとX魔王が乱入し、その攻撃にアシュタロンとヴァサーゴは離れる。

 

アシュタロン「やはり邪魔するか」

 

ヴァサーゴ「あのお方の言ってた通りだな」

 

AN『あのお方…エルクのことですか…』

 

ロラン「(エルク?)」

 

距離を取ったヴァサーゴから出てきた言葉に対して言った言葉にロランは首を傾げる。

 

ヴァサーゴ「さて、まだ不十分だが帰還するしかない様だ」

 

アシュタロン「確かにそうだね。相手が出さないんじゃあデータ収集は無理だしね」

 

そう言って戦闘態勢を解いた後に距離を置く。

 

それに気づいたターンXやプロヴィデンスも合流する。

 

ヴァサーゴ「んじゃこれは置き土産だ!」

 

ガロード『!待ちやがれ!!』

 

そう言って撤退するヴァサーゴ達にDXは追おうとしてヴァサーゴの言う置き土産に行く手を阻まれる。

 

アルト『こいつはあの時出て来た!?』

 

クロウ『たくっ、また戦う事になるとはな…相変わらずでけぇなホント』

 

現れた次元獣リヴァイダモンに対してクロウは深い息を吐く。

 

シオニー『でもなんでリヴァイダモンをあいつらが持っているんですか!?』

 

デュオ『確かに早々揃えられる奴じゃないでこいつ』

 

そんなリヴァイダモンに涙目になるシオニーの隣でデュオが警戒しながら同意する。

 

リヴァイダモンは次元獣の中で最上級であると共に早々誕生する様な次元獣ではない。

それだけの存在を呼び出せるのかと誰もがヴァサーゴ達の後ろに控える者に対して戦慄する。

 

リヴァイダモン『グオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!』

 

そんなメンバーへリヴァイダモンは咆哮する。

 

それと共にリヴァイダモンの内部から飛行型次元獣がたくさん飛び出して行く。

 

ゼロ『来るぞ!』

 

ゼロの言葉と共に誰もが飛行型次元獣を撃ち落とす。

 

特に長距離の相手複数を撃ち落とせるバスターライフルを持ったウイングPRとデュオが乗るウイングCが活躍する。

 

ロックオン『乱れ撃つぜぇぇ!!』

 

続けてロックオンの乗るケルディムガンダムによる早打ちで飛行型次元獣を撃ち落として行く。

 

するとリヴァイダモンは躯体中央の口(クリスタルのある部分)を大きく開き、その中からさらに口のついた触手を3つ伸ばし、メンバーを捕まえようとし、それに誰もが必死に避ける。

 

AN「なんですかアレ!?」

 

ゲイン『捕まったら、死ぬ』

 

AN『OK、把握しました』

 

避けながら聞くANは短く簡単に伝えたゲインの説明で理解した。

 

シオニー『ひぃぃぃぃぃ!』

 

リヴァイダモンの口の付いた触手はパールネシアに狙いを付けてか執拗に追いかける。

それにパールネシアは必死に逃げていく。

 

すると、夢中になっていたせいか3つの口の付いた触手は雁字搦めになる。

 

シオニー『あ、あれ?』

 

デュオ『おお、運が良いな』

 

ゼロ『よし!今がチャンス!一斉攻撃だ!』

 

目をパチクリするシオニーにデュオは賞賛した後にゼロの号令と共にリヴァイダモンへ一斉攻撃を仕掛ける。

 

巨体であるリヴァイダモンもその攻撃に断末魔を上げて倒れてその体は四散する。

 

赤木『よし!倒せた!!』

 

エスター『これであいつを残して敵は全滅だね!』

 

それに赤木はガッツポーズしてエスターはサウザントから分離されたパールネイルを見る。

 

どうやらANが造った者としてのなんらかの権限で分離させた様だ。

 

マリリン「(そろそろいいかしらね)」

 

時間を見てマリリンはそう考えた直後にパレス・インサラムが現れる。

 

クロウ『マリリンがいるからと考えてはいたが…ホントにいたとはな』

 

AN『何をする気なんでしょうか?』

 

それにクロウが顔を顰める中でANは敵の目的を考える中でパールファングはパレス・インサラウムへと戻る。

 

アークセイバー「パールファング収納完了しました」

 

ジェラウド「うむ、マリリン殿は最低限の任務を果たしたか」

 

マルグリット「はい。周辺の地形データは既にこちらでも確認しました。Dディストーションの各スレイヴユニットもポイントに設置されています」

 

報告するアークセイバーの言葉を聞きながらそう呟くジェラウドにマルグリットはそう言う。

それにアンブローンは満足げに頷いた後に口を開く。

 

アンブローン「では始めるかのう」

 

そう言ってアンブローンが機類を操作する。

 

するとパレス・インサラウムから光が迸った後に周囲の光景に異変が起こる。

 

AN『こ、これは!?』

 

キャシー《次元境界線、急速に歪曲して行きます!このままでは…!》

 

ジェフリー《次元震…いや、時空振動が起きるか!》

 

クロウ『アンブローンとか言う奴!ここで時空振動を起こす気か!?』

 

起こった現象に誰もが驚く中で報告された事にクロウは呻く。

 

シオニー『えぇ?!』

 

アンブローン《ククク、この大陸を包む時空境界線の歪みが邪魔なのでな!》

 

スメラギ《何ですって!?》

 

すると通信を繋げてきてそう言うアンブローンに誰もが驚く。

 

アンブローン《さあ、次元の檻よ!我が科学の前に跪くのだ!》

 

その言葉と共に辺りが白い光に包まれて行く。

 

AN『くっ!』

 

クロウ『くそぉぉぉぉぉぉっ!!』

 

そのまま辺りは光に包まれて行く。

その後に何かが壊れる様な音がZEXISメンバーの耳に聞こえた気がした。

 

インサラウムにより発生させられた時空振動、これにより…何が起こるのか…




機体説明
サウザント
外見:4本爪のカギヅメの様な感じで各爪の下に砲門が付いている。
概要
ANがパールネシア様に作り上げた砲撃専用武装パーツ
武装の少ないパールネシア様に作られたので両腕や両肩に装着される。
また、原型になったパールネイルやパールファングにも装着が可能である。
感情を感知する能力がある模様。


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第十三話~新たなる来訪者。ファイターと執事~

今後の事について待っていたAN達の所にある事が持って来られ、新たな出会いを果たす。



前回、インサラウムの手により時空振動が起こった。

 

幸いにもZEXISはどこかに飛ばされると言うのはなかったがインサラウムが行った時空振動により暗黒大陸周辺の次元境界線の歪曲が正常になって暗黒大陸に入れる様になった。

 

それにより今後どうするかを待っていたAN達だったのだが、スメラギ達と話しあっていた筈のゼロが持って来た事に驚く、

 

クロウ「転移反応だと?」

 

ゼロ「うむ、此処から少し離れた場所で探知した。恐らくインサラウムが行った時空振動により飛ばされて来たのではないかと言うのが私の考えだ」

 

眉を潜めて聞くクロウにゼロは頷いてそう返す。

 

AN「それは早く保護してあげないといけませんね」

 

ゼロ「その通りだ。なのでAN。あなたの船で向かいたい。メンバーはあなたと船に乗っている2人にガンダム達、さらにクロウとエスター、刹那とシンにアルト、そして私だ。他の者は待機して貰う」

 

そう言うANにゼロはそう指示する。

 

AN「もちろん良いですよ。では早速行きましょう」

 

それにANは了承して指名されたメンバーの機体を収納した後に感知された目標地点へと向かう。

 

一方、目標地点では

 

???「だぁぁぁぁぁぁ!!此処どこだよ!!」

 

???2「ちょっと落ち着きなさいよ!」

 

???3「そうですよ;」

 

そこでは赤い髪の少年が苛立ち気に叫んでいて、それを白銀の髪の少女と執事服を着た水色髪の少年に宥められていた。

 

???3「(まさか、この二人と出会うとは…)」

 

宥めてる中で執事服の少年は白銀髪の少女と赤髪の少年を内心驚きながら見る。

 

実はと言うと執事服の少年にとって2人は超有名人だからだ。

 

???「俺たちのこと知っているような感じだな」

 

そんな執事の少年の様子からそう言う赤髪の少年に白銀髪の少女も気になったのかじっと見てる。

 

???3「えっと…」

 

それに対して執事の少年が言おうとした時…3人の耳に獣の咆哮が入って来る。

 

???「なんだ!?」

 

それに3人は驚いていると離れた場所から3人に向かって来る生物がいた。

向かって来るのは次元獣ダモンでインサラウムのではなくはぐれ次元獣の様だ。

 

次元獣「グオォォォォ!!」

 

???「な、なんだありゃあ!?」

 

???3「逃げましょう!」

 

向かって来る次元獣に驚く赤髪の少年に執事服の少年がそう言って、異議なしと2人は走る。

 

次元獣「グォォォォォ!」

 

逃げる3人だが人と次元獣では大きさと速さも違うので追い付かれかけていた。

 

このままでは…と執事服の少年が思った時…

 

ドドドン!!

 

次元獣「!?」

 

ダモンの前にビーム弾が直撃してダモンの動きを止める。

 

それに3人は驚いた後に飛んで来た方を見て赤髪の少年と白銀髪の少女は目を見開く。

 

目に入ったのは複数のロボットだが、その中の一部が彼らにとって忘れられない機体であった。

 

???「アメイジングエクシア!?それにガンダムX魔王!?」

 

???2「フェニーチェもいるわよ!?」

 

???3「凄い…有名なガンプラが…」

 

驚いている3人を知らずにビーム弾を放ったダブルオーを操縦する刹那はAエクシアに指示する。

 

刹那『民間人を確認。Aエクシア。救助してくれ』

 

Aエクシア「了解ッス!」

 

すぐさまAエクシアは3人の前に着地して3人を掴むと別の次元獣が複数現れる。

 

エスター『増えた!?』

 

ゼロ『アメイジングエクシアはそのまま船に連れて行くんだ!』

 

???3「えぇぇ!?なんですかこれは!?」

 

AN『こ、この声って?!』

 

それに驚く執事服の少年にANは驚く。

 

クロウ『どうしたANさん?』

 

AN『あー、ちょっと驚きまして、詳しくは終わってからと言う事で』

 

聞くクロウにそう返してノワールブラスタは攻撃を開始する。

 

それにクロウは首を傾げるが気を取り直して同じ様に攻撃を開始する。

 

次元獣「ギャオオォォォォォ!!」

 

攻撃された事で狙いをゼロ達に変えたのか次元獣たちはお返しと回転円盤を投げつける。

だが、ゼロ達にとっては慣れた相手なのと情報を事前に聞いていたAN達では敵ではなかった。

 

すぐさま避けた後に追い込んでいく。

 

AN『ARSHIA、一斉砲撃!』

 

一か所に纏められた所をARSHIAの一斉砲撃により次元獣は撃ち抜かれて消滅した。

 

ウイングPR「……戦闘区域内次元獣反応なし」

 

AN『殲滅完了ですね』

 

ゼロ『よし、後は民間人から話を聞こう』

 

報告を聞いてふうと息を漏らすANの後にゼロがそう言う。

 

 

ARISHIA

 

Aエクシアにより連れて来られた3人は艦橋に案内されていた。

 

驚く中でジュースを持って来たAエクシアに赤毛の少年と白銀髪の少女はなんとも言えない顔をしていた。

 

???3「あ、これはどうも」

 

Aエクシア「いえいえ、しっかし…まさかこんなにガンダムがいるんッスね」

 

礼を言う執事服の少年にAエクシアはそう言った後に此処に来る前から執事服の少年が持っていたのを興味深そうに見る。

 

それはスーパーとかで良く見る袋だが中身は…見た事のあるのを含めた様々なガンダムのプラモであった。

 

???3「まぁ色々ありますね」

 

???「確かにこういうのは久々だな」

 

???2「そうね。あ、SDコマンドガンダムもあるのね」

 

それに赤髪の少年と白銀髪の少女が各々に持ってそう言う。

 

???3「お嬢様に頼まれまして」

 

Aエクシア「へぇ~あんたは服から執事だと思ってたけどホントに執事だったんッスね…ああっと俺はアメイジングエクシアと言うッス。あんた等の名前は?」

 

なぜ持っていたかの理由を言う執事服の少年にAエクシアは納得した後に名乗るのを忘れていたのを思い出して名乗ってから聞く。

 

???3「申し遅れました。僕は綾崎ハヤテ。三千院家の執事をしております」

 

Aエクシア「ハヤテッスか~んでそっちの2人は?」

 

名乗る執事服の少年、ハヤテのを聞いてAエクシアは次に赤髪の少年と白銀髪の少女に聞く。

 

???「俺はレイジ。まぁ、よろしくな」

 

???2「私はアイラ・ユルキアイネン。よろしくね」

 

そう2人が名乗った直後にゼロを先頭にAN達が入って来る。

 

入って来た面々、特にゼロにレイジはなんだこいつと怪訝とした顔で見ている。

 

ハヤテ「あなた方は?」

 

ゼロ「我々は地球連邦所属の外部独立部隊、ZEXISの一員で私はゼロと言う」

 

聞くハヤテにゼロはそう言うと3人は首を傾げる。

 

だが、ハヤテが後ろにいる刹那とシンにあっ!?と声を漏らす。

 

ハヤテ「刹那さんとシンさん?!」

 

シン「えっ!?」

 

刹那「!?」

 

アルト「2人共、知り合いか?」

 

声をあげたハヤテのに驚く2人に問うアルトへシンと刹那は首を横に振った後にプラモを見て驚く。

 

シン「な。なんだよこれ!?」

 

刹那「ガンダムが…こんなに!?」

 

AN「そりゃあガンプラは凄い人気ありますからね」

 

驚きの声をあげる2人にANはそう言う。

 

エスター「ガン…プラ?」

 

クロウ「ANさんよ。あんたはこれを知ってるのかい?」

 

そんなANの反応にクロウは興味深そうに聞く。

 

AN「ガンダムのプラモデル、略してガンプラです」

 

レイジ「へぇ~あんた分かるんだな。ちなみにこれが組み立てたのな」

 

答えるANにレイジは関心しながら完成したガンプラを取り出す。

 

刹那「それは?」

 

アイラ「ビギニングガンダムよ。こいつが初めて製作したの」

 

エスター「へぇ~こう見ると精巧に作られてるんだな」

 

レイジの変わりに答えたアイラのを聞きながらエスターは興味深そうに見る。

 

その中でANは4つの箱を取っていた。

 

AN「(SDコマンドガンダム、SD武者頑駄無、SDナイトガンダム、ゴッドガンダム。どれもなかなか良いですね。特にゴッドガンダムはその次があるみたいですね…)」

 

見てからゴッドガンダムのから次なる可能性が浮かんだ後に次にレイジの持つビギニングガンダムを見る。

 

AN「(ビギニングガンダム。これもまた良いですね)」

 

そう考えた後にANはムクムクと創作意欲が湧き出る。

 

ほとんどANは浮かんだのを主に作り上げたりが主でノワールやパールネシアに蒼天は武装追加だったりカラーリング変更だったりする。

 

だからこそゴッドガンダムの可能性の以外にもこれらも作って見ようと思い、特にビギニングガンダムには別のガンダムのを組み合わせたのを考える。

 

AN「すいませんがレイジさん。それ借りますね!後、ハヤテさん、これらも持って行きますね!!」

 

そう言ってレイジの手からビギニングガンダムをひったくるとその場をバビュンと去る。

 

レイジ「な、なんなんだあの女?」

 

クロウ「そういや、ハヤテはなんで執事やってるんだ?見るからにまだ成人してないだろ?」

 

それにレイジが呆気に取られてる隣でクロウがハヤテにそう聞く。

 

同じ様に気になっていたのかエスターと香鈴にシオニーも頷いていてハヤテは困った顔で頬をポリポリ掻く。

 

ハヤテ「実は親からの借金で…」

 

クロウ「へぇ、そうなのか、実は俺も昔、親ので借金してな」

 

シン「アンタの場合は今は別ので借金してるけどな」

 

答えるハヤテにクロウはそう言ってシンに突っ込まれる。

 

ハヤテ「一億五千万もありまして…」

 

クロウ以外のメンバー「はぁぁ!?」

 

クロウ「い、一億五千万んんんんんんんんん!!?」

 

告げられた事に誰もが驚いた後にクロウはANと出会い、二度目のインサラウムと戦う前のANが言った自分とは別で高額な借金を背負った人物の話を思い出す。

 

クロウ「(まさかこいつなのか、ANさんが言ってたのは)」

 

ハヤテ「あれはクリスマスの日のことでした…」

 

そう言ってハヤテは自分がなぜ借金を背負って執事になったのかを話す。

 

ゼロ「な、なかなか壮大な人生を歩んでいるのだな(しかし良くそれだけの借金を出す事が出来る親だな)」

 

ハヤテ「まぁ自動車にはねられたり、ロボットと戦ったり、ホワイトタイガーと戦ったりしてますから」

 

シン&アルト「「それ普通に笑える話じゃねえよ!」」

 

内心、関心に近い呆れを漏らすゼロに笑って言うハヤテにシンとアルトはツッコミを入れる。

 

俺はまだマシに近かったんだなとクロウは内心しみじみとしていた。

 

刹那「……レイジとアイラはハヤテと同じ世界から来たのか?」

 

すると蚊帳の外だったレイジとアイラに刹那が気になったのでそう聞く。

 

レイジ「いや、違うぜ」

 

ゼロ「何?」

 

ハヤテ「ええ!?」

 

返された言葉にゼロや一緒にいたハヤテは驚きの声を上げる。

 

クロウ「ってなんでハヤテも驚くんだ?」

 

アイラ「あー、ちょっと説明するとね」

 

驚いたハヤテにツッコミを入れるクロウや皆にアイラはレイジの返した事の意味を説明する。

 

実はレイジはアリアンと言う異世界の住民でとある時にアイラとハヤテの世界に来てイオリ・セイと言う少年と出会い、彼と共に2人の世界で流行っていたガンプラを用いたホビーバトル、ガンプラバトルをやっていき、世界大会まで出場した。

 

ただ、決勝戦後で起こった大惨事になり兼ねない事態によりレイジはアリアンへと戻らざるえなくなり、アイラはアリアンの出身ではないがレイジがセイに渡していたアリスタでアリアンへ行ったのだ。

 

相棒との約束を胸にアリアンで過ごしていたレイジとアイラは突如周りが歪みだして光ったと思ったらあそこにいた。

 

アイラ「……と言う訳なの」

 

クロウ「そ、そうなのか…」

 

ハヤテ「だ、だからあの大会の後はお2人の情報が全然出なかったんですね」

 

長い説明を終えて言うアイラにクロウはオモチャので大事が起こるとは…と考える中でハヤテは驚いてそう洩らす。

 

レイジ「お前、セイと同じ世界出身か…セイはどうなってるんだ?」

 

ハヤテ「え、あ、ビルダーだけでなくファイターとして有名な人になってますよ」

 

相棒のあの後が気になったのか聞いたレイジはハヤテの言葉に嬉しそうに笑う。

 

クロウ「そうなのか?」

 

ハヤテ「はい、お嬢様はレイジさんとセイさんのを見てガンプラに興味を持ったんです。それで自分に合うガンプラを見繕ってくれで買って来たんですが…」

 

エスター「運悪く時空振動に巻き込まれたって訳なんだね」

 

ウイングPR「運よくとも言えるな、もし俺達が来なければ次元獣の餌食になってただろうからな」

 

聞くクロウにハヤテはそう言って、エスターが同情するとウイングのに確かにそうだねと頷く。

 

ビー!ビー!ビー!

 

クロウ「なんだ!?」

 

X魔王「ちょい待ってくださいな」

 

いきなりの警報に誰もが驚くな中でX魔王がコンソールを操作するとモニターに複数の次元獣が映される。

 

ゼロ「またはぐれ次元獣か!」

 

ハヤテ「でもなんかさっきのと違いませんか?」

 

それを見て言うゼロの隣でハヤテがそう言う。

ZEXISメンバーはその言葉に次元獣を見るが先ほど戦ったダモンとそんなに変わりがない様に見える。

 

ゼロ「とにかく迎撃に向かうぞ!君達は此処で待っていたまえ!」

 

そう言って出て行くゼロ達が知らなかった。

 

まさか遠くで見ている者がいて、次元獣はその者が放ったのとは知らず…

 

???「さぁ、遊んであげなさい。ダモンEX(エクストラ)」

 

見ている者は笑みを浮かばせてそう言う。

 

ダモンEX「ギャオォォォォォォ!!」

 

ゼロ『各機、次元獣をARISIAに近づかせるな!ARISIAに近づいたのを最優先に撃破せよ!』

 

それを知らないゼロ達はANを除いて出撃してダモンEX達へと攻撃を仕掛ける。

 

ダモンEX「ギャォオオオオオン!!」

 

するとダモンEX達は体を赤く光らせた後に高速移動する。

 

Aエクシア「何!?ぐあ!?」

 

刹那『エクシア!っ!』

 

それに誰もが一瞬驚いた後に攻撃を受けてしまう。

 

クロウ『い、今のはトランザムか!?』

 

エスター『な、なんで奴らが?』

 

起こった事に誰もが驚きを隠せなかった。

 

ダモンEX「ギャオオォォォォォ!!」

 

ゼロ『何!?』

 

続けざまにダモンEXが口から放った光線にゼロは驚いた後に絶対守護領域で守る。

 

ゼロ『今のはハドロン砲!?あのダモン、はぐれ次元獣ではないのか!?』

 

刹那『まさかインサラウムか!?』

 

シン『もしくはヴァサーゴ達の!』

 

誰もが驚く中でダモンEX達は攻撃を続ける。

 

???「ふむふむ、良いですねぇ」

 

様々な攻撃を繰り出すダモンEX達に苦戦するZEXISに見ている者は満足そうに笑う。

 

一方でARISIAで見ていたレイジはいてもたってもいられなかった。

 

レイジ「くっそ、俺も戦えれば…!」

 

アイラ「ダメよレイジ!これはガンプラバトルと違うのよ!」

 

苛立つレイジにアイラはそう止めるがレイジは止まらない。

 

レイジ「それでもよ!助けて貰って借りを返せないなんて出来ねぇ!俺は必ず借りを返す!」

 

ハヤテ「レイジさん…」

 

左手を右掌にぶつけてそう言うレイジにハヤテもモニターを見て手を握りしめる。

 

AN「できたー!」

 

そこにご機嫌なANが来て、モニターを見て驚く。

 

AN「なんですかこれは?!」

 

レイジ「おいあんた!なんか機体!俺でも動かせる奴はないのか!?」

 

驚くANにレイジは詰め寄って聞く。

それに呆気にとられたANだが不敵な笑みを浮かばせる。

 

AN「無論、ありますよ!」

 

その言葉と共にレイジとハヤテにウィンクする。

 

 

 

 

ゼロ『くっ!今までの奴と違い過ぎる!』

 

クロウ『確かにこいつ等は厄介過ぎるな』

 

外のメンバーはダモンEXに翻弄されていた。

 

ダモンEX達は縦横無尽に走っている。

 

???「そろそろ…あれをさせますか」

 

それを見ていた者はそう呟いた後にパチンと鳴らす。

 

すると動き回っていたダモンEX達は止まって咆哮した後に口にエネルギーを収束させた後に一斉に放つ。

 

ゼロ『!?』

 

それにゼロは蜃気楼を前に出して絶対守護領域を張るが一斉発射による勢いに押され始める。

 

ゼロ『ぐぬぅ…(いかん。このままでは…)」

 

???『はぁ!』

 

その勢いにゼロが危惧を感じた瞬間、放っていた1体が何かに殴られる。

 

いきなりの事にダモンEX達は攻撃を止めるとどこからともなくビーム弾が飛んで来てダモンEX達に命中する。

 

それに誰もが驚くと彼らの前に2体の機体が降り立つ。

 

シン『…フリーダム?』

 

その内の1体の背中を見てシンは思わずそう言う。

 

ハヤテ『お待たせしました!』

 

レイジ『此処からは俺達も戦うぜ!』

 

アルト『!?ハヤテにレイジ!お前達なのか!?』

 

エスター『と言うか乗ってるの!確かガンプラの奴だよね!?』

 

その機体からした声に誰もが驚いた後にエスターが指摘する。

 

確かにハヤテが乗っているのは見せてくれた奴にあったゴッドガンダムのに似てるがこちらは白い所を除いて黒くしていて、アクセントな感じに左側が赤く、右側が青くされていて、腰にチャンピオンベルトの様にGが描かれたアーマーが追加されている。

 

一方のシンがフリーダムと勘違いしたレイジの乗るのはビギニングガンダムの背中にストライクフリーダムのドラグーンを付けて青い所を赤くした感じのであった。

 

ハヤテ『ANさんが作ってくれました!』

 

レイジ『ハヤテのはガンダムゴッドマスター、俺のはビギニングフリーダムガンダムだってよ』

 

クロウ『また長い名前だな』

 

シン『いや、キラさんのフリーダムを考えると変わらないな』

 

答えるハヤテの後のレイジのにそう言うクロウへシンはそう言う。

 

その際、遠くにいるキラがくしゃみをしたかは定かではない。

 

とにかく頼もしい仲間が増えたのが良い。

 

???「チッ」

 

新たに現れたガンダムゴッドマスターとビギニングフリーダムガンダムに見ていた者は苛立ち気に舌打ちすると見ていた者の意思を読み取ってかダモンEX達は2機へと襲い掛かる。

 

ハヤテ『行きます!』

 

向かって来るのにハヤテは持前の運動神経で放つ武術で向かって来るのを吹き飛ばしたりした後にビームサーベルを持って切り裂いて行く。

 

レイジ『いっくぜ!』

 

一方でレイジはガンプラバトルで培ったバトルセンスと操縦技術でかわした後に甲部分アーマーからビームサーベルを展開してすれ違いざまに切り裂いて行く。

 

その戦い方にクロウはひゅ~と口笛を吹く。

 

ダモンEX「ギャウ?!」

 

ゼロ『敵が怯んだ!今が好機だ!』

 

エスター『ようし!次元獣バスターとして負けてられないよ!』

 

クロウ『確かにロボに乗ってる先輩として負けてられないな』

 

それを見てゼロの号令と鼓舞と共に他のメンバーも負けずとダモンEX達を撃退して行く。

 

???「…しょうがない…」

 

パチン!

 

不利と見てか見ていた者はそう呟いた後に指を鳴らす。

 

すると残っていたダモンEXが一斉に離れた後に一ヵ所に集まると体をくっ付け合わせた後にその体を輝かせる。

 

クロウ『な、何だ!?』

 

???「行きなさい、キメラダモンEX」

 

誰もが驚く中で見ていた者はそう言って消え去ると伝説上の生物であるキマイラの様になったキメラダモンEXが吠える。

 

レイジ『へん!合体したからなんだ!』

 

ウイングPR「油断するな。合体したからには強化されてる筈だ」

 

強気なレイジをウイングPRが注意した後に放たれた火炎弾を避ける。

 

シュン!

 

ドゴォォォォォ!

 

クロウ『どわ!?』

 

火炎弾を避けた直後に伸びて来た尻尾の体当たりでブラスタのAX-55EAGLEが貫かれてしまう。

 

エスター『クロウ!?』

 

クロウ『安心しろ。やられたのは武器だけだ…後でANさんに作って貰わねえとな』

 

叫ぶエスターにクロウは安心させる様に言ってからキメラダモンEXを見る。

 

キメラダモンEX「ギャオオォォォォォ!!」

 

続けてARISIAを見て咆哮するとARISIAが突如ZEXISメンバーへ砲撃を開始する。

 

シン『な、なんだ!?』

 

クロウ『どうした!?』

 

AN「こ、これは!?」

 

それにANはすぐさま操作をしてハッキングされてる事に気付く。

まさかハッキングも出来るとは…と考えた後にANは不敵に笑う。

 

AN「やってくれるじゃないですか…ならばやる事は1つ、倍返しです!」

 

そう言って高速で操作して行く様子にアイラは呆気に取られる。

 

???「おっと、させませんよ」

 

行われてる作業に見ていた者はそう言う。

 

バチバチ!

 

AN「っ!」

 

後もう少しでハッキングを解除しようとしていたANは火花を散らしたコンソールに慌てて離れる。

 

ボスン!

 

その後にコンソールは煙を吐き出す。

 

アイラ「ど、どうなってるの?」

 

AN「壊されたようです。これでは…」

 

直すのには大丈夫だがその間に外のメンバーはARISIAの攻撃を避け続けなければならない。

 

それにANは歯痒い思いをしながら修理にかかる。

 

クロウ『たくっ、めんどくさい次元獣だぜ』

 

キメラダモンEX「ギャォオオオオオン!!」

 

ARISIAからのも避けながらクロウは攻撃して来るキメラダモンEXを見てそうぼやく。

 

他のメンバーも避けながら攻撃しているがなかなかこれと言う有効的なのを与えられてない。

 

???「ククク…」

 

それに見ている者はまた愉快そうに笑う。

 

ハヤテ『ならば!』

 

するとゴッドマスターはキメラダモンEXの周りを走り始める。

 

それに対してキメラダモンEXは尻尾を伸ばして噛み付こうと追いかける。

 

これによりキメラダモンEXは…

 

ギュっ!

 

自分の尻尾で自分の体を拘束して動けなくしてしまう。

 

その後にゴッドマスターが連続攻撃を当てて行き、吹き飛ばす。

 

ハヤテ「Bダッシュアタック!ロボットバージョン!」

 

技名を言ってゴッドマスターがポーズを取ると共にキメラダモンEXは断末魔をあげて消滅して行く。

 

レイジ『やるじゃねえか!!』

 

ゼロ『綾崎ハヤテ、なかなかの実力者だな』

 

それに誰もが賞賛した後にARISIAの砲撃も止む。

 

AN「あ、止まった!?」

 

修理が終わっていざと言う時に終わった事にANははぁーと息を吐いて座り込み、アイラが労う。

 

アイラ「お疲れさま」

 

AN「まったくですよ」

 

 

 

 

しばらくしてゼロ達が帰還し、誰もが作られたゴッドマスターとビギニングフリーダムを見る。

 

クロウ「すげぇなこりゃ」

 

香鈴「確かに、それに初めて乗った筈なのに自分の手足の様に扱っていましたね」

 

改めてゴッドマスターとビギニングフリーダムを見てそう洩らすクロウに香鈴は同意してからハヤテとレイジの操縦の上手さを褒める。

 

ハヤテ「いや、それは…」

 

AN「説明しましょう」

 

それにハヤテが言う前にANがずいっと前に出て注目を集める。

 

AN「ゴッドマスターは他のガンダムと違い、モビルトレースシステムと言うのを採用してるんですよ」

 

ゼロ「モビルトレースシステム?それはどう言う奴なのだ?」

 

出て来た単語にゼロは興味深そうに聞く。

 

AN「普通の機体は操縦するのに色々機械を動かしたりしますよね?」

 

クロウ「普通はそうだな。そうやってロボットを動かすもんだ」

 

当たり前な事を聞くANにクロウが代表で肯定する。

 

AN「だが、このシステムは操縦者の身体の動きに合わせて機体が動くのです」

 

エスター「?????」

 

ハヤテ「つまり、そこのアメイジングエクシアさん達の様に人間の様に動けると言う事です」

 

誰もが驚く中でまだ分かってないエスターにハヤテがざっくばらんに教える。

 

それにああ、成程とエスターは納得する。

 

AN「にしても流石はハヤテさん。ガンダムの生まれ変わりと言われたほどはありますね」

 

刹那「ガンダムの生まれ変わり!?」

 

シン「いやただの比喩表現だろ;」

 

褒めてるのか褒めてないのかそう言うANのに反応した刹那にシンはツッコミを入れる。

 

AN「自動車に撥ねられたり、サファリパークの猛獣と戦ったり、日本刀持った黒服たちと戦ったりしてますからね」

 

シン&アルト「「お前の日常どうなってんだよ!?」」

 

ハヤテ「あ、あはは……;」

 

そう言うANのにハヤテに向けて叫ぶシンとアルトのに本人は半笑いし遠い目をして頬をポリポリ掻く。

 

確かに普通にありえないオンパレードなのだから仕方ないなとゼロも仮面の中で冷や汗掻きながら同意する。

 

AN「まぁ、そんな感じで鍛えられてると言う事です」

 

ハヤテ「それにしてもANさん。僕の人生で起こった事を良く知ってますね」

 

そう締め括るANにハヤテは気になったのかそう言う。

 

AN「読みましたから」

 

ハヤテ「はい?」

 

まさかの返答にハヤテは呆気にとられる。

 

AN「これです」

 

そう言ってどこからともなく1つのマンガを取り出す。

 

表紙には中央に金髪ツインテールの少女がいてその左側にハヤテが描かれていた。

 

クロウ「…ハヤテのごとく?」

 

ハヤテ「あぁ、なるほど……」

 

シン「これで納得するのか!?」

 

本の題名を見て呟くクロウの後に納得してるハヤテにシンはツッコミを入れる。

 

ハヤテ「えぇ、まぁ」

 

レイジ「変わってるなお前」

 

苦笑するハヤテにレイジは頭の上で腕を組んでそう言う。

 

ゼロ「それでは他の者達と合流し、改めて今後の方針を考えて行こう」

 

X魔王「了解、ARISIAを出発させます~」

 

ゼロの号令と共に新たにレイジ、アイラ、ハヤテを加えたメンバーは合流する為に動くのであった。

 

レイジ「そういやなんでフェニーチェをウイングって呼んでるんだ?」

 

アイラ「ウイングはないからフェニーチェが正式よ」

 

ウイングPR&AN「「なん…だと…?」」

 

ついででウイングPRは2人に指摘されてフェニーチェと呼ばれる様になったのであった。




キャラ&機体説明

綾崎ハヤテ
外見:原作と変わらない。
概要
ハヤテのごとくの主人公
ナギがガンプラに嵌っているのでガンプラを買った帰りに時空振動によりADWに来る。
その後はAN達と行動を共にする。
買っていたゴッドガンダムのガンプラを見たANが作り上げたガンダムゴッドマスターに乗る。

アリーア・フォン・レイジ・アスナ
外見:原作と変わらない
概要
ガンダムビルドファイターズの主人公の1人、通称レイジ
時空振動によりアイラと共にADWに来る。
その後はAN達と行動を共にする。
ビギニングフリーダムガンダムに乗って戦う。

アイラ・ユルキアイネン
外見:原作と変わらない。
概要
ガンダムビルドファイターズのヒロインの1人
時空振動によりレイジと共にADWに来る。
その後はAN達と行動を共にする。
ARISIAのオペレーターを務める。


ガンダムゴッドマスター
外見:ガンダムトライエイジにて出たのと変わらない。
概要
ANがハヤテが所持していたゴッドガンダムのガンプラを見て作り上げたガンダム
武装に関してはゴッドガンダムと変わらない。
モビルトレースシステムを導入されていてハヤテの動きをそのまま再現する。

ビギニングフリーダムガンダム
外見:ビギニングガンダムの背中にストライクフリーダムのドラグーンを付けて青い所を赤くした感じ
概要
ANがレイジの持っていたビギニングガンダムを元にストライクフリーダムのを取り入れたガンダム。
ドラグーン以外にMA-M21KF 高エネルギービームライフルを搭載している。
両腕の甲部分アーマーにビームサーベルを3つ搭載しており、そのままビームを展開できるがちゃんと持つ事も出来る。


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第十四話~燃える歌を歌いし青年~

宇宙で一行は燃える歌を歌いし者と出会う


新たにレイジとハヤテ、アイラを加えたZEXISは暗黒大陸と宇宙にチームを分けて行く事になった。

 

その際、暗黒大陸にはイカルガを母艦とした黒の騎士団、キリコ、竹尾ゼネラルカンパニー、21世紀警備保障にマジンガーチームにヤーパンの転移組とガロードとロランにロジャーの面々を中心としたチーム。

 

次に宇宙へはプトレマイオス2とマクロス・クォーターを母艦に、ソレスタルビーイング、S.M.S、アクエリオン、グランナイツ、グラントルーパー、クラッシャー隊、ダンクーガチーム、バルディオス、デュオ達コロニーのガンダムメンバーにカミーユとシン達の面々となった。

 

その中でAN達はクロウとエスターと共に宇宙へ行くチームに入った。

 

AN「宇宙ですか~」

 

香鈴「私は宇宙に上がる事はないから新鮮だな」

 

シオニー「長くいた私には感慨深さはないですね…」

 

レイジ「はぁ~そうなのか?」

 

作業をしながら呟いたANを見ながらそう言う香鈴にシオニーはなんとも言えない顔をし、レイジは興味なさげに呟く。

 

まぁ、彼にしたらガンプラバトルの疑似宇宙で見慣れてるからそこまで実感が湧かないのだろう。

 

ちなみにANが今作り上げているのは前回興味を持った3体のSDガンダム達である。

 

ハヤテ「まさか本当に宇宙に行くとは思いませんでしたよ」

 

アイラ「まぁ、普通に行けるなんて体験は滅多にないものね」

 

感嘆するひハヤテにアイラは肩を竦めて言う。

 

その間に3体のSDガンダム達は完成した様でANは満足げに頷く。

 

AN「さて、起動しますよ」

 

そう言うと同時に3人のSDガンダムの目が光り輝く。

 

武者「おはようでござる。創造主殿」

 

騎士「初めまして」

 

コマンド「よろしく頼むで大将」

 

AN「はい、よろしくお願いしますね」

 

少し動いてから挨拶する3人にANも返す。

 

レイジ「しかし戦えるのかこいつ等?」

 

武者「失敬な!これでもちゃんと巨大ロボット戦も出来る様にされてるでござる!」

 

騎士「ミスター武者の言う通りです。我々は普段はこうですが巨大ロボット戦になった場合のを付けられてます」

 

コマンド「まぁ、そう言うこった」

 

疑わしげに見るレイジに武者は反論して騎士も同意してコマンドが肩を竦めて言う。

 

ハヤテ「ところで僕たちは今何処に向かっているんですか?」

 

AN「アロウズの陽動的な目的で別れて宇宙に出ましたがジェフリー艦長の提案でフロンティア船団へと向かっています。流石に相手もバカじゃないでしょうから船団に入った我々を襲うなんて愚行はしないとおもいます」

 

流れるままに宇宙へ行く組に入ったのでそう聞くハヤテにANは上がる前に聞いていた事を言う。

 

ハヤテ「なるほど…………」

 

コマンド「まぁ、やっこさんも分かってるから…俺達が船団に着く前に襲うだろうな」

 

納得するはやての後に自分の武器である銃で肩をトントンしながらコマンドがそう言う。

 

AN「そんときは返り討ちにするだけですよ」

 

武者「うむ!来るなら来いでござる!」

 

そう言うANに武者も力強く頷いて同意する。

 

X魔王「あー…どうやらコマンドはんの言う通りになったみたいや;」

 

武者「へ?」

 

するとプトレマイオス2からの通信に出ていたX魔王の言った事に誰もがX魔王を見る。

 

X魔王「進行方向にアロウズが待ち受けているようです。出撃準備しといてくださいとの事です」

 

AN「またあいつらですか……」

 

報告にANは呆れる。

 

コマンド「早速お出ましか」

 

ビー!ビー!

 

警報の後に画面が展開されて多数の部隊が展開されている事を示す。

 

アロウズ『こちらは独立治安維持部隊アロウズだ。速やかに停船し、こちらの誘導に従って貰おう』

 

アイラ「(これ絶対に聞かないと分かるとやりそうね)」

 

ズドォオオオン!!

 

警告するアロウズにアイラがそう思った時、突如衝撃と共に揺れ始める。

 

香鈴「な、なんだ!?」

 

ウイングPR「!バジュラだ!後方に出現して攻撃している!」

 

いきなりの事に誰もが驚く中ですぐさま調べたウイングPRが言う。

 

アイラ「バジュラって?」

 

シオニー「ど、どこからともなく現れる謎の生物です!!」

 

聞くアイラにシオニーが答えているとアロウズが退却して行く。

 

武者「な、逃げたでござる!」

 

コマンド「ちっ、奴らに後始末して貰う魂胆か」

 

AN「ずる賢いですね」

 

それに驚く武者にコマンドは舌打ちする隣でANは顔を顰める。

 

香鈴「とにかく出撃だな」

 

AN「全員戦闘準備!!」

 

その言葉に香鈴とシオニー達はそれぞれの機体へと走り、ガンダム達も発射口へと向かう。

 

宇宙

 

武者「騎士殿!砲筒の大将!行くでござる!」

 

騎士「はい!」

 

コマンド「んじゃあ見せてやるぜ!」

 

宇宙に飛び出した3人はその体を光らせるとその光は大きくなり、弾け飛ぶと他のガンダム達と変わらないリアル等身へと変わる。

 

ハヤテ「えぇ!?」

 

エスター『小さいと思ったらでっかくなった!?』

 

武者「これぞ拙者達の巨大ロボット戦スタイルでござる!」

 

驚く面々に武者はそう言った後に火砲「種子島」でバジュラ1体を攻撃する。

 

バジュラ(小)「!」

 

騎士「でやーーーーー!!」

 

続けざまに騎士がナイトソードで切り裂いて行く。

 

ズドォォォン!

 

コマンド「おらおら!近付けさせん!!」

 

別の方ではミサイルやマシンガンを駆使しながらコマンドがバジュラ達を攻撃して行く。

 

ハヤテ『おぉ!凄いですね!!』

 

スメラギ《新たなガンダム…》

 

葵『やるじゃない』

 

3人のガンダムの活躍にそれぞれ撃退しながら関心する。

 

ウイングPR「!さらなる反応!来るぞ!」

 

クロウ『何!?』

 

探知するウイングPRに誰もが身構えると戦艦バジュラが現れる。

 

ハヤテ「デカっ!?」

 

レイジ『こんなのもいるのかよ!?』

 

その大きさに新参メンバーは驚く。

 

ウイングPR「!?この反応…気を付けろ!計測された事もないエネルギーが次元を超えてやって来るぞ!」

 

AN『なんですって!?』

 

続けざまの報告に誰もが驚いた後にそれは現れた。

 

それは強大な光る存在であった。

 

アルト『な、何だよあれ!?』

 

ミシェル『バーラエナ…』

 

武者「もののけの類でござるか!」

 

アポロ『銀河クジラか』

 

それにアルトと武者は驚き、ミシェルが呟いた後にアポロがそう言う。

 

シオニー『銀河クジラ?』

 

シルヴィア『何なの、そのバーラエナとか、銀河クジラって!?』

 

ミシェル『俺の先祖は惑星ゾラの出身なんだが、そこで神として崇められてるのが、あのバーラエナだ。その正体は巨大な白い銀河クジラ…惑星ゾラはあいつ等の回遊コースにあるんだ』

 

出て来た単語にシオニーが首を傾げた後にシルヴィアが聞いて言葉を出したミシェルが説明する。

 

AN『……ん?誰か一緒にいますよ?』

 

シン『え?』

 

すると見ていたANがそう言い、誰もがANの示すポイントを見る。

 

ポイントには銀河クジラの周りを飛ぶ赤い戦闘機があった。

 

Aエクシア「な、何だあれ!?」

 

刹那『赤い…戦闘機?』

 

アルト『VF-19エクスカリバー!!』

 

戦闘機に対してアルトがそう言う。

 

AN『ちょ!?』

 

ハヤテ『それって……』

 

アルト『ああ、あれは俺達の世界の機体で乗ってるのもきっと俺達の世界の人間だ!』

 

驚いたANの後に聞くハヤテにアルトは答えるとVF-19エクスカリバーはそのまま銀河クジラから離れると戦艦バジュラへと向かう。

 

シリウス『行かん!あのバルキリー、転移直後で状況が分かってないようだ!』

 

AN「(あれ?確かあの機体に乗っているのって……)」

 

アルト『くそっ!』

 

その中でANは引っかかる中でアルトがVF-19エクスカリバーへと近づく。

 

キャシー《赤いVF-19…まさか、あれは…!?》

 

アルト『聞こえるか、お前!機体を止めろ!このままじゃあ!』

 

同じ様にキャシーも何かに気付く中でアルトが呼びかける。

 

???『俺の歌を聞けぇー!!』

 

だが、アルトの制止を聞かずにVF-19エクスカリバーは人型に変形する。

 

???『行くぜぇ!PLANET DANCE!!』

 

続けざまに肩の装甲が展開された後に音楽がその場にいたメンバーの通信機から鳴り響く。

 

アルト『な、なんだこいつ!?』

 

AN『この歌…や、やっぱりこの人!』

 

キャシー《間違いない!あれは…熱気バサラよ!!》

 

バサラ『続いて行くぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』

 

驚きの声を上げる2人を気にせずバサラは戦艦バジュラへと突撃する。

 

アルト『あ、おい!』

 

バサラ『PLANET DANCE!!』

 

そのまま戦艦バジュラに向けて歌う。

すると戦艦バジュラやその周りにいたバジュラ達は戦闘区域から去って行く。

 

ミシェル『バジュラが…帰って行く…!』

 

AN『さすがバサラさんですね……』

 

朔哉『バサラ……!思い出した!熱気バサラってオズマ少佐のお気に入りのバンドのボーカルだ!』

 

葵『確かファイアーボンバーだったわね』

 

驚くミシェルの後に言ったANのに朔哉は思い出して言い、葵の続けて言う。

 

AN『そして歌の力を使える人です』

 

レイジ『歌の力?あの戦闘機に乗ってる奴が持ってるのか?』

 

そう言ったANのにレイジは聞く。

 

AN『歌の力は凄いですからねぇ。下手すれば世界を壊す歌もありますし』

 

刹那『世界を壊す…だと!?』

 

シン『そんな事が出来るのか!?』

 

キャシー《分からないけど…彼は自分の心のおもむくままに戦場で敵味方構わず自分の歌を聴かせた…》

 

ANから告げられた事に誰もが驚く中でキャシーがそう言う。

 

AN『まさかバジュラを帰すことができるなんて凄いですね♪』

 

クラン『そんな事が出来ると言う事は本物なのか!?』

 

バサラ『……』

 

アルト『こいつが…あの熱気バサラ…なのか…』

 

ピエール『マジかよ!?マジだったら、こいつはすげぇぜ!マジでよ!』

 

褒めるANの後に誰もがVF-19エクスカリバー、いや、VF-19改ファイアーバルキリーを見る。

 

バサラ『あばよ!』

 

Aエクシア「あ、待てよ!」

 

タケル『!?この暗く冷たい波動は…!』

 

この宙域は去ろうとするバサラにAエクシアが呼び止めようとした時、タケルが何かを感知すると共にバジュラとは違う集団が現れる。

 

バサラ『何だ?』

 

タケル『ギシン星人か!』

 

ハヤテ『ギシン星人?』

 

ケンジ『全宇宙の征服を企んでいる奴らだ』

 

現れたのにそう言うタケルのを聞いて呟くハヤテにケンジが簡単に返す。

 

ルナマリア『話に聞いていたけど、ゼラバイアもいる…!』

 

AN『また別の敵ですか』

 

???『フフフ、見つけたぞマーズ』

 

タケル『何者だ、お前は!?』

 

呆れるANの後に隊長格と思えるのからした声にタケルは問う。

 

ゲシュタルト『ハハハハハハ!我が名はゲシュタルトのメタール!』

 

シオニ―『メタル?』

 

デュオ『いや、メタールな!伸ばし棒抜いたら別のになるぞ!』

 

タケル『ゲシュタルト…メタール…!』

 

名乗ったゲシュタルトのに1文字抜いて言うシオニーにデュオがツッコミを入れる中でタケルは呟く。

 

ゲシュタルト『我が使命は、マーズ…貴様の抹殺と地球を手に入れる事だ!』

 

AN『あなたは何者なんですか?』

 

タケル『ANさんの言う通りだ。お前はギシン星人なのか!』

 

目的を言うゲシュタルトにANとタケルは問う。

 

ゲシュタルト『フフフ、我は暗黒の使者。その力は貴様達も知っての通りだ!』

 

ハヤテ『暗黒の使者?』

 

そう言ったゲシュタルトのにハヤテは呟く。

 

ゲシュタルト『我が配下のギシン星人の残党もゼラバイアも全ては暗黒の力に魅せられし者…』

 

タケル『暗黒の力…死者を蘇らせ、時空さえも超える力…』

 

AN『しっかりしてくださいタケルさん』

 

マリン『彼女の言う通りだタケル!奴の言葉に惑わされるな!』

 

呟いたタケルにANが叱咤してマリンも続いてタケルはハッとなって顔を振る。

 

アポロ『だが、あの野郎…今までに戦った連中とは桁違いの力を持ってやがる!』

 

シルヴィア『アポロ…』

 

シリウス『本能的に奴を警戒しているのか…』

 

X魔王「それ程の奴って事ですか!」

 

そう言うアポロに誰もが警戒する。

 

AN『でも復活とかした奴って大抵弱いですよね』

 

ハヤテ『ああ、良くありますよね。再生怪人とか!』

 

ゲシュタルト『貴様ら…』

 

それに対してそう言うANのに追従するハヤテにゲシュタルトは怒る。

 

バサラ『そっちの大層言ってるの…下らねえな!暗黒の力だ?そんなジメジメしたのは俺の歌が吹き飛ばしてやるぜ!』

 

アルト『何を言ってるんだ、お前は!?』

 

続けてゲシュタルトに言ったバサラのにアルトはツッコミを入れるがバサラは気にせずゲシュタルトの方へ飛んで行く。

 

バサラ『行くぜ、暗黒の使者さんよ!俺の歌をお前に届けてやるぜ!』

 

アルト『お、おい!待て!!』

 

タケル『何なんだ、あの男…』

 

そう言って向かって行くバサラにアルトは慌てて追いかけ、タケルは呆気に取られながら呟く。

 

AN『自由な風とも流星とも言える人ですからねあの人』

 

アポロ『ふざけた野郎だぜ。だが、お蔭でビビってるのがバカらしく思えて来た』

 

タケル「(アポロの言う通りだ。俺の心に重くのしかかっていた呪縛が嘘の様に消えている…)」

 

そう言うANのを聞いてアポロはそう述べた後に笑い、タケルもバサラの言葉に自分に重くのしかかろうとしていたのが消えている事に驚く。

 

ゲシュタルト『ハハハ、面白い…!どうやら、奴も私が探し求めていた力を持っている様だ!生命の力を使う者よ!マーズと共に貴様もここで抹殺してくれる!!』

 

そんなバサラにゲシュタルトはそう言う。

 

ジェフリー《各機!ゲシュタルトと名乗る者を迎撃しろ!なお、熱気バサラと思われる人物は我々の手で守るぞ!》

 

AN『復活怪人共(?)を地獄へたたき返してやりましょう!!』

 

ゲシュタルト『ハハハハハハ!出来る者ならやって見るが良い!私は蘇った亡者と同じだと思うなよ!』

 

バサラ『どいつもこいつもゴチャゴチャうるせえよ!全員!俺の歌を聴けぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』

 

その言葉と共に戦闘は再開される。

 

AN『ではコマンド、彼の護衛を頼みます』

 

コマンド「へいへい、分かったよ」

 

バサラの事を調べたのでコマンドに護衛を頼むANに頼まれたコマンドは肩を竦めて向かう。

 

バサラ『いくぜー!』

 

そう言ってバサラはゲシュタルトの軍団の合間を通り抜けて行きながら歌って行く。

 

コマンドも攻撃を避けながらバサラを攻撃しようとする敵を撃ち抜き、ANや他のメンバーも襲い掛かるゼラバイアやギシン星人のロボットを迎撃して行く。

 

ゲシュタルト『ええい!うっとおしい生命の力を持つ者よ!』

 

バサラ『当たらねえぜ!』

 

攻撃をするゲシュタルトだがバサラは器用に避けて行き、その後にコマンドが攻撃して行く。

 

AN『援護しますよ!』

 

続けてノワールブラスタが追撃する。

 

ゲシュタルト『くっ!』

 

タケル『好きあり!ゴッドファイヤー!』

 

それに動きが止まった所ゴッドマーズに合体完了したタケルがゴッドマーズの臍にあたる刻印の「G」の部分からG字のビームを発射して敵に刻印を刻んで拘束する。

 

タケル『マーズフラッシュ』

 

続けてゴッドマーズの腹部の刻印の「M」の部分から剣を出現させて左手に持たせる。

 

タケル『ファイナル!ゴッドマーーーズ!!』

 

そのまま動けないゲシュタルトのロボットに突撃して切り裂く。

 

ただ、斬られる直前に何かやったのか後ろに下がって両断されるのを避けた様だ。

 

ゲシュタルト『やってくれるなマーズに始まりの者の1人よ!』

 

タケル「(始まりの者?)」

 

AN『っ!』

 

ゲシュタルトの口から出た言葉にタケルは疑問を感じる中でANは驚く。

 

AN「(何故?何故こいつも私達……始祖の事を知っているんですか!?)」

 

ゲシュタルト『だが、これを私の力の全てだと思うなよ。暗黒の力ある限り、我は不滅…!いずれ貴様らには死に勝る苦しみを与えてやろう!』

 

驚きを隠せないANを知らずにそう言うとゲシュタルトは離脱する。

 

タケル『くっ…逃がしたか!』

 

AN『逃げ足だけは早いようですね』

 

エイジ『ああいう奴は、どうせまた来るさ。こっちが会いたくなくてもな』

 

レイジ『確かにありえそうだな』

 

悔しがるタケルの後にそう言うANに続いたエイジの言った事にレイジも呆れて頷く。

 

AN『(……この世界、まさか私以外に始祖が?……)』

 

その中でANはゲシュタルトの発した事について考えていた。

 

もし今いる多重世界に存在するならゲシュタルトの言った事は分かる。

 

ハヤテ『どうかしたんですか?』

 

そんなANにハヤテが話しかけてANはハッとなって大丈夫ですと返す。

 

アルト『さて、こいつの事、此処ではっきりさせる!』

 

バサラ『………』

 

その間、アルトはバサラの方を見るがバサラは飛んで行こうとしていた。

 

アルト『お、おい!待てよ!』

 

バサラ『じゃあな』

 

そう言うとバサラはメンバーがいる宙域を離脱する。

 

AN『うーん。流石は自分の心のままに行く人、フリーダムですね』

 

アルト『じゃあな…じゃないだろ!状況まったく分かってないのに、あいつ、どこへ行く気だ!?』

 

飛び去って行くバサラにANはしみじみと漏らす中でアルトが叫ぶ。

 

AN『さぁ?』

 

エスター『伝説のシンガー…熱気バサラ』

 

クロウ『オズマ少佐よ…あんたのフェイバリットはどこまでもフリーダムな奴だな…』

 

アイラ《フリーダム過ぎるわねホント》

 

誰もが飛び去って行った熱気バサラを見る中でクロウはそう述べるのであった。

 

そんな彼の再会が早い事も彼等は知らなかった。




機体説明

武者頑駄無
外見(通常時):SD戦国伝のをそのまま
外見(巨大化時):リアル等身となった武者頑駄無
CV:富田耕生
概要
ANがハヤテの持っていたSD武者頑駄無のプラモから作り上げたガンダム。
外見通り昔の武者の様な性格で正義漢が強い。
巨大ロボット戦の時はリアルなって大きくなる。
武装には太刀「日輪丸」、薙刀「電光丸」、火砲「種子島」、「家伝の力鉢巻き」を持っている。


騎士ガンダム
外見(通常時):SDガンダム外伝のをそのまま
外見(巨大化時):リアル等身となった騎士ガンダム
CV:松本保典
概要
ANがハヤテの持っていたSD騎士ガンダムのプラモから作り上げたガンダム。
やさしく朗らかで非の打ち所の無い性格をしている。
武者と同じ様に巨大ロボット戦の時はリアルになって大きくなり、その際目の色が緑色になる。
武装にはナイトソード、ナイトシールド、電磁スピア、炎の剣


コマンドガンダム
外見(通常時):ガンダムビルドファイターズに出たSDコマンドガンダム
外見(巨大化時):リアル等身となったコマンドガンダム
CV:内海賢二
概要
ANがハヤテの持っていたSDコマンドガンダムのプラモから作り上げたガンダム。
軍人の様に堅物な性格だが悪さをする奴らは許さない。
武者と同じ様に巨大ロボット戦の時はリアルになって大きくなる。
武装にはグレネードランチャー付レーザーマシンガン、重機関砲、4連装ミサイルポッド、脚部ミサイルランチャー×2、コマンドナイフ、手榴弾×2


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第十五話~ランカ・アタック!!~

間違えし使い方をする歌姫の歌に伝説は怒る。


前回、バジュラの襲撃とゲシュタルトの襲撃を乗り越えたZEXIS

 

ひとまずフロンティア船団にて一休みしていた。

 

レイジ「このこの!」

 

コマンド「おっと!そんなひょろひょろしたのじゃあ当たらないぞ小僧」

 

その中でレイジはシミュレーションのでコマンドと特訓していて振り切った所を避けられた後に打ち抜かれてうがーとなる。

 

AN「まだまだですねぇ」

 

レイジ「くっそぉ!もう1回だ!」

 

コマンド「おう、いつでもやってやろうじゃないか」

 

その後にすぐさまリベンジしようとするレイジにコマンドも再びやる。

 

まだ動かして数日だがレイジはメキメキと実力を上げていた。

 

ハヤテもそうだがレイジは理解するとそれをすぐさま得ようとする努力家な所もあってシオニーや香鈴も先輩として負けられないと同じようにはげんでいる。

 

AN「今の所、何もありませんね…この子も全然動きませんし」

 

暇つぶしに情勢を見ながらANはそう呟いた後に微動だにしないフェニックスガンダムへと目を向けてからふわーとあくびをする。

 

AN「(にしてもあのバジュラと言うの……一体どんな生物なんでしょうねぇ)」

 

バジュラに関する今の所知られているのを見ながらANは考える。

 

AN的にバジュラは何か目的があって動いている様に思えるのだ。

ただ破壊するだけなら様々な場所に現れて無差別に暴れれば良いだけだ。

 

だがその姿を確認されてるのはほとんどある時だけである。

 

AN「(ランカさんとシェリルさん……この二人が歌っているときに彼らは現れる……一体何故?)」

 

2人の写真を見ながらバジュラの目的を考えるがデータが少ないので考えは固まらない。

うむむと唸っていると通信が来てるのに気づく。

 

AN「ん?通信?」

 

なんだろうとANは通信に出た後にスメラギから告げられた事に顔を顰める。

 

 

フロンティア船団より離れた宙域

 

コマンド「まったく、ふざけた作戦を考えるなんて、こんな事を考えた奴は何考えてやがるんだ?」

 

レイジ『同感だな。こんなんで上手く行くのかよ?』

 

出撃した中で腕を組んでそうぼやくコマンドにレイジも頷く。

それには他にも出撃してるメンバーの一部が思っていたので半信半疑であった。

 

伝えられた事はランカの歌によるバジュラの掃討作戦と言うのだ。

反応するのかとANも半信半疑だったがシン達曰く、破界事変のとある時に現れたバジュラが彼女の歌に反応したらしい。

 

AN「(しかし丁度良いですね。これでランカさんの歌とバジュラを詳しく調べれば何か分かるかもしれませんね)」

 

そう考えた後にANは探査装置の準備をして始まるのを待つ。

 

スメラギ《そろそろ始まるわよ》

 

スメラギの言葉と共に音楽と共にランカの歌が聞こえて来る。

 

アルト「(ランカ…この歌を歌うのか…)」

 

流れてくる音楽と歌にアルトは心の中で呟くとランカの乗せたケーニッヒモンスターが接近しているバジュラの群れに聞こえる様に近づく。

 

モニカ≪バジュラの群れ、急速に進路を変えました!?≫

 

ARISHIA~艦橋~

 

AN「こ、これは!?」

 

アイラ「どうしました?」

 

報告を聞きながらランカの歌を解析していたANは解析された結果に目を見開き、それにアイラが話しかける。

 

AN「ランカさんの歌から特殊な波動が発生しています!」

 

アイラ「ええ!?」

 

伝えられた事にアイラは驚いた後にANはより情報を得ようとさらなる解析をする為にバジュラも解析する。

 

AN「んな?!」

 

続けざまに判明したことにANは驚く。

調べた結果、なんとバジュラから発されるのとランカの歌声から解析された特殊な波動が一致したのだ。

 

AN「こ、これはまさか……」

 

その結果にANは頭の中である仮説が出来上がる。

 

バジュラ達はランカの歌に反応するのは…特殊な波動を放つ彼女を仲間と認識していて、その仲間が囚われてると思っているからフロンティア船団や彼女が行く先々に現れて彼女を救う為に攻撃を仕掛けたのだと…

 

それを伝えようとANは考えたがすぐさま思い留まる。

もしもこれを提案した者が自分の様に知っていてもしも知られたと分かったらランカやそしてシェリルに危害が及ぶかどこかに連れ去ろうとする可能性があるからだ。

 

AN「(だとしてもこの作戦は……あまりにも酷すぎる……!)」

 

それと共にANは怒る。

もし仮説が正しいのならば…ランカや今バジュラ討伐に駆り出されてる自分たちZEXISは利用されていると言う事だ。

 

何も知らないでは済ませられないバジュラを殺戮する存在に仕立て上げようとする者達にANは右手を握りしめる。

 

AN「確かこの作戦を考えたのは……」

 

さっそく調べるとレオン・三島が出てきて、こいつか…と三島を睨む。

 

色々と調べてやらせない様にと考えるが今のをどうしようか考える。

 

アイラ「!新たな反応あり!識別はバジュラの巡洋艦クラスに…!熱気バサラのファイアーバルキリーよ!」

 

その言葉と共にANは今の状況を変えるきっかけになると喜ぶ。

 

バサラ『何だよ、こりゃあ…』

 

アルト『熱気バサラか!』

 

到着したバサラは目の前の状況に怒りを覚える中でアルトが気づいて通信して来るがバサラは無視してある方…ケーニッヒモンスターの方へ飛んでいくとバトロイド形態になる。

 

バサラ『お前!こんな歌が楽しいのかよ!?』

 

ランカ『!』

 

短いがバサラの説教にランカは衝撃を受けて歌うのを止める。

 

こんな歌が楽しいのか…たったそれだけでランカの胸に突き刺さった。

 

ランカ『…あ…ああ…』

 

アルト『熱気バサラ!ランカに余計な事を言うな!』

 

バサラ『余計な事だ?お前らが、こいつに無理やり、こんな風に歌わせたのか!!』

 

それに噛み付いたアルトだったがバサラの怒りの言葉に驚く。

 

アルト『無理やりって…ランカ…お前…』

 

ランカ『…………』

 

エイーダ『歌って、ランカ…!まだバジュラがいるのよ!』

 

コマンド「止せエイーダ・ロッサ!熱気バサラも言ってたろ!無理やり歌わせてそいつの今後に支障が起こったらどうする!」

 

話しかけるアルトのに対して無言になるランカにそういうエイーダにANから極秘の通信ので仮説を聞いたコマンドが怒鳴って止めさせる。

 

騎士「ジェフリー館長!これ以上彼女を歌わせ続けるのは無理です!」

 

ジェフリー≪うむ、後退しろカナリア中尉!ランカくんは、これ以上無理だ!≫

 

カナリア『了解!』

 

バジュラの攻撃を防ぎながらそう言う騎士に同じように考えていたのかジェフリーは指示してケーニッヒモンスターはマクロス・クォーターへ帰還する。

 

AN「(ひとまず、安心ですね)」

 

帰還するのを見ながらANは安堵する。

 

エスター『熱気バサラ!伝説のヒーローだか何だか知らないけど、あんたにランカちゃんの何が分かるのさ!』

 

レイジ『分かるんじゃね?同じのをやっている者だからよ』

 

アルト『っ、それは……』

 

それに怒鳴るエスターだったがレイジの言葉にアルトは顔を歪めるがその通りかもしれないと考える。

 

レイジだって当てずっぽうで言ってるのではない。

 

ガンプラに通じて相棒が他のガンプラをやっていた者達と通じ合っていたのを見て同じ道を進む者だからこそ分かる事もあると言うのを感じた。

 

アルト自身もランカとシェリルを見ていた事もあって先ほどのバサラの言葉に衝撃を受けた。

 

カミーユ『エスター、今はバジュラの相手をする方が先だ!』

 

エスター『わかってるよ!』

 

カミーユに咎められながらエスターはバジュラのに向かう。

 

レイジ『んで、あんたはどうするんだ?』

 

バサラ『俺かい?そんなに歌に拘って聞きたいなら、俺が歌ってやるぜ!俺の歌を聞けぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!』

 

レイジの問いにバサラはそう返した後に彷徨と共に歌いだす。

 

ピエール『き、来た!!『突撃ラブハート』だ!!』

 

クロウ『やっぱりあいつ…本物か?』

 

AN「(熱気バサラ…凄い人です。流れを変えた)」

 

自分の心のままに歌うバサラにANは心に響く歌に称賛する。

 

バジュラ「………」

 

響き渡るバサラの歌を聞いたバジュラ達は戦うのを止めて帰っていく。

 

バサラ『行くぜ!どいつもこいつも!俺の歌を聴けぇぇぇぇぇぇぇっ!』

 

ハヤテ『す、すごい…』

 

再び彷徨するバサラにハヤテは驚きながらバジュラを避ける。

 

するとセンサーを見ていたANは気づいた。

 

バサラの乗るファイアーバルキリーの周辺の時空境界線が歪んでいるのに…

 

AN「あれは……」

 

クロウ『どうなってやがんだ!?熱気バサラの周辺の時空境界線が歪んでいく!』

 

マリン『あの男、時空震動を起こすとでも言うのか!?』

 

バサラ『行くぜえぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!』

 

同じように気づいた者達が驚く間にバサラの叫びと共に時空震動が起こると3体のバルキリーが現れる。

 

エイジ『またバルキリーが出たぜ!』

 

シオニー『み、味方でしょうか?』

 

ミシェル『あれはVF-22!あっちはVF-11とVF-17の改造機か…!?』

 

現れたのに誰もが戸惑う中でミシェルが機体を見てそういう。

 

ピエール『あーーーーー!!もしかしてあの2機って!?』

 

武者「知ってるのかピエール殿!?」

 

すると驚きの反応を見せるピエールに武者は話しかける。

 

ピエール『ああ、あの2機はもしかすると残りのファイアーボンバーだ!!』

 

コマンド&武者「何!?」

 

騎士「なんだって!?」

 

ハヤテ『残りのメンバー!?』

 

告げられた事に誰もが驚くとVF-11から少女の声が聞こえてくる。

 

少女『バサラ!そこにいるのはバサラなの!?』

 

???『時空震動に巻き込まれたと思ったが船団に戻ったのか…』

 

???2『違います!あれはマクロス7船団ではありません!』

 

するとVF-17から男性の声がして、フロンティア船団を見てそう言ってVF-22から青年の声がして否定する。

 

少女『じゃあどこなの、ここ…!?』

 

バサラ『よう、お前ら』

 

そんな戸惑いを隠せない少女たちへバサラは気軽に言う。

 

少女『バサラ!?』

 

男性『ここは何処だ?銀河クジラを追いかけていたお前を追っていたら知らない場所に来たって状況でしかも謎の生物と戦闘中ってか?』

 

青年『見たいですね。とにかくミレーヌさんにレイさん。色々と聞きたい事はありますだろうけどここは戦場です。まずは安全を確保しましょう!』

 

ファイアーバルキリーを見て言う少女の後に男性がそう質問して、青年がそう言う。

 

男性『しかし、そんな事を言われても…』

 

バサラ『ん?また何か来るのか?』

 

レイと呼ばれた男性が困った様子でぼやいているとバサラがふとそう言う。

するとそこに人型の白いロボットが現れる。

 

AN《なんですかあれは?》

 

葵『あれは!?』

 

くらら『ムーンWILLの手下!!』

 

朔哉『親玉がやられたってのにまだ残ってやがったのかよ!』

 

ピエール『気を付けろ、ファイアーボンバー!そいつらは人類の敵だ!』

 

現れたのに呟くANの後にチームDが現れたロボ達に対して言い、ピエールが注意する。

 

バサラ『そんなことどうでもいい!とりあえず俺の歌を聞けェ―――――!!』

 

だが、そんなピエールのを無視してバサラは飛ぶ。

 

少女『ちょ、バサラ!?と言うかあたし達事…知ってる人がいる…?』

 

男性『とりあえず、あの連中に保護を頼んだ方が良さそうだな』

 

青年『そうですね。とにかくバサラを追いましょう』

 

そんなバサラにミレーヌと呼ばれた少女は叫んだ後にレイと呼ばれた男性がZEXISを見ながらそう提案し、青年も賛成した後にバサラを追い、他の2機も同意かバサラを追う。

 

ピエール『ベースとボーカルのミレーヌ!キーボードのレイ!ドラムのビヒーダ!そして、ギターとボーカルのバサラ!!これでファイアーボンバーが揃ったぜ!!』

 

ジュン『興奮しすぎです、ピエール先輩…』

 

シオニー『た、確かに;』

 

今目の前に有名な存在がいるので興奮して叫ぶピエールにジュンは宥めてシオニーはビクビクしながら同意する。

 

その間にジェフリーは転移してきた者達と交信を始める。

 

ジェフリー《マクロス7船団に所属する者へ、こちらはマクロス・クォーター館長、ジェフリー・ワイルダー大佐だ》

 

青年『え…ジェフリー・ワイルダーと言えば…』

 

ジェフリー《君たちは時空震動に巻き込まれて、この世界にたどり着いた。我々は君たちを保護するつもりだ。だが、その前に目の前の敵を倒さねばならない》

 

少女『敵って、あの蟲みたいなのとあっちのウサ耳ね!』

 

名乗ったジェフリーの名を聞いて驚きの反応を見せる青年の後に少女はバジュラや先ほど現れたロボット、レギュラスαを見て言う。

 

シオニー『う、ウサ耳って……』

 

ハヤテ『微妙に…そう見えますかね?』

 

香鈴『……一部分的になら』

 

そんな少女の第一印象に冷や汗を掻くシオニーの後に聞くハヤテに香鈴はそう返す。

 

α「?」

 

青年→ガムリン『と、とにかく了解しました!我々も自分の身を守るために戦います!自分はガムリン・木崎大尉です!よろしくお願いします!』

 

気を取り直して自分の名を名乗った青年のにマクロス・クォーター組は驚く。

 

ボビー《うっそーっ!?ガムリン・木崎っていったら…!》

 

ラム《マクロス7船団のダイヤモンドフォースのエースパイロットですよね》

 

ミーナ《プロトデビルン戦でも多大な戦果を挙げたと聞くわ》

 

レイジ『そんなに凄い奴って事か』

 

AN《ようするにアルトさんたちの大先輩ってことですよね》

 

各々に言うマクロス・クォーター組のを聞いて呟くレイジにANがそう言う。

 

ジェフリー《ガムリン大尉。貴殿の健闘にも期待させてもらう》

 

ガムリン『了解!』

 

お互いにそう交わした後にレギュラスαは両腕から弾丸を放つ。

 

コマンド「おっと!」

 

騎士「邪魔だ!」

 

それを避けた後にコマンドはナイフを、騎士は電磁スピアを同時に投擲し、投擲されたナイフと電磁スピアはレギュラスα1体を貫いて爆発四散させる。

 

ガムリン『こちらガムリン!突撃します!』

 

その後に別のレギュラスαにガムリンが駆るVF-22が突撃して攻撃を避けながら途中でバトロイド形態になる。

 

ガムリン『ピンポイントバリア展開!うおおおおおおおお!』

 

そのまま左腕をバリアで包み込んだ後にレギュラスαの胴体にパンチを繰り出して貫いた後に左腕を引き抜いてすぐさま変形して離脱するとレギュラスαは爆発四散する。

 

レイジ『やるなあいつ』

 

香鈴『こっちも負けていられないな』

 

葵『こっちも負けてられないわね!やってやるわよ!』

 

チームD『おー!』

 

そんなガムリンのに感化され、他のメンバーも順調に落として行く。

 

香鈴『これで最後だ!』

 

しばらくして、最後のレギュラスαを撃破される。

 

フェイ『終わったわね』

 

ミヅキ『ランカ・アタックに始まり、ファイアーボンバーの登場にムーンWILLの置き土産まで来るとはね』

 

バサラ『………』

 

終わったのを確認するとバサラはどこかに飛んでいこうとする。

 

少女『どこに行こうとしてるのよ、バサラ!?』

 

バサラ『特にどこってのはないが…』

 

問う少女にバサラはそう返す。

 

少女『何言ってるのよ、あんた!?ここって、あたしたちのいた世界じゃないかもしれないのよ!』

 

バサラ『そんなのは俺の歌に何の関係もないぜ』

 

アイラ《うわ、バッサリ言ったわこの人》

 

説教する少女のをのらりと交わして言うバサラのにアイラは呆れる。

 

AN《あんまり色んな所に行くと戻れなくなる可能性がありますよ》

 

少女『知らない人の言う通りよ!それにあたし達には関係あるの!』

 

男性『どこに行っても変わらないな、お前は…』

 

そう言うANのに続いて言う少女の後にバサラの自由な所を呆れ交じりに男性がぼやく。

 

ガムリン『まずは情報を集めましょう。我々の事を知っている方もいますし、あの人達に保護を求めましょう』

 

少女『嫌とは言わせないわよ、バサラ』

 

そういうガムリンの後に少女は念押しする。

 

バサラ『…気に食わねえな…』

 

少女『何がよ?』

 

ぼそりと呟いたバサラのに少女は聞く。

 

バサラ『…色々とだ』

 

そう返した後にバサラを連れてZEXISはファイアーボンバーのメンバーと共にフロンティア船団へと戻る。

 

この後、休息をしていたZEXISはランカ・アタックが始まる前に実家に戻ると言って別れたカトルが戻ったL4コロニーで暴動が起こった事を知り、さらにカトルの父であるザイード・ウィナーの死を知る事になった。



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第十六話~ゼロのガンダム~

最強なるゼロのガンダム、それを操る暴走の少年を彼らは止めれるのか


前回の最後、カトルの住んでいたL4コロニーにてカトルの父が殺されたのを聞いたZEXISは続いてきた新たな情報、新たなガンダムにより襲撃を受けている事を聞いてL4コロニーに向かっていた。

 

香鈴「新たなガンダム…どういう奴なんだろうか」

 

レイジ「あー、こんな時セイがいたらなんか分かるんだろうけどな…」

 

微調整をしながら呟く香鈴に操縦席に座ったレイジがぼやく。

 

シオニー「セイ?」

 

アイラ「レイジのパートナーをしていた男の子でガンダムに関する知識なら誰にも負けない程博識なのよ。確かにガンダムが関わってるならセイがいたら分かったかもね」

 

そんなレイジの呟いた事に首を傾げるシオニーへアイラは答えた後にレイジの意見に同意する。

 

AN「…………」

 

そんな中でANは思い出す。

 

ガンダムと言うのでANは前にウイングガンダムを見て浮かんだフェニーチェとは別のもう1体のウイングガンダムを…

 

AN「(ウイングガンダムゼロ……)」

 

出て来た名前と姿を見るからにヒイロ達が乗るコロニーのガンダムの原型ではないかとANは考える。

 

ゼロと言う名前はいわばプロトタイプや元になる奴に付けられる事が多い事があるのでそう行き当たった。

 

ただ、その中で1つ気になるシステムがあった。

 

AN「(ゼロシステム……)」

 

そのシステムの力にANは人が使って大丈夫なのだろうかと不安を覚えた。

 

シオニー《み、みなさん!L4コロニーに到着です!い、今戦闘中です!》

 

艦橋で情報が来るのを知らせる為にいたシオニーからの言葉と共に画面が展開されると映し出されたのは崩壊したL4コロニーと問題のガンダムにOZより抜けたキラ・ヤマトが乗るストライクフリーダムガンダムとアスラン・ザラが乗るインフィニットジャスティスガンダムが迎え撃っていて、さらに見た事のない赤と青の機体がトーラスの集団を引き連れていた。

 

レイジ「おいおい、なんじゃありゃあ?」

 

AN「ウイングガンダムに似てる…(あれがウイングガンダムゼロ…通称ウイングゼロ)」

 

驚くレイジの後にANは映っているガンダムを見て内心呟く。

 

シオニー「あのガンダムがコロニーを破壊したんですか!?」

 

フェニーチェ「みたいだな…それだけの武装を持っていると言う事か」

 

急いで走って来て画面を見て言うシオニーにフェニーチェは腕を組んでそう言う。

 

AN「ん?あの二体のガンダムは……」

 

その後にストライクフリーダムとインフィニットジャスティスを見る。

 

シン『キラさんにアスラン!』

 

AN「ああ、知り合いでしたか」

 

ルナマリア『ええ、私たちの世界の人達よ。OZと敵対してるって事は抜けたのね』

 

シンの様子にそう言うANへルナマリアはそう返す。

 

出撃すると言うのでAN達は出撃する。

 

キラ『元気そうだね、シン。見ない内にデスティニーが変わってるね』

 

シン『何を呑気な事、言ってるんですか!これはどういう状況なんです!?』

 

アスラン『あの正体不明のガンダムの攻撃でコロニーは破壊された』

 

AN『やはりあのガンダムがコロニーを破壊したのですか』

 

出撃した事で気づいたのか気軽に声をかけるキラにシンがそう聞くとアスランがそう返し、ANはそう言って件のガンダムを見る。

 

そのガンダムはウイングガンダムに似てるがバックパックや体の細部が所々違う。

 

刹那『新たなガンダム…』

 

ティエリア『ソレスタルビーイングのものではない…!コロニー製か!』

 

???『あれにはカトルが乗っていると思われる』

 

そのガンダムを見て言ったティエリアの疑問に続いてOZの青い新型から発された声にデュオは反応する。

 

デュオ『トロワ…その青いのに乗ってるのはトロワなのかよ!』

 

エスター『トロワ!』

 

まさかの人物に誰もが驚く。

しかもOZのNSに乗っていると言うのも驚きを大きくする。

 

トロワ『そうだ。なお、向こうのメリクリウスにはヒイロが乗っている』

 

ヒイロ『…………』

 

続けて出た名前にまたも誰もが驚く。

 

AN『ヒイロさんが!?』

 

デュオ『マジかよ!?』

 

五飛『なぜお前達がOZの機体に乗っている!?』

 

誰もが驚く中で五飛が問う。

 

トロワ『その説明をしている余裕はない。少なくとも今はお前達の敵だ』

 

アルト『何っ!?』

 

エスター『本気なのかよ…!』

 

返された言葉に誰もが身構える。

 

ヒイロ《…いいのか?》

 

トロワ《俺達が乗っているのはOZの新型だ。その俺達に勝てないようでは、ZEXISは勝てない》

 

個人通信で聞くヒイロにトロワはそう返す。

 

ヒイロ《確かにお前の言う通りだ…》

 

トロワ《あのガンダムも同じだ。ここで俺達に倒される程度の力なら、必要のないものだ》

 

そう言ってトロワは自分の乗る機体、ヴァイエイトはガンダムへと近づく。

 

トロワ『!?』

 

その直後に横から来たビームを避ける。

 

カラミティ「沢山いるな」

 

フォビドゥン「良い兵士達がいるじゃないか」

 

レイダー「あんな事あったのに使うなんて馬鹿な奴らだな!」

 

その後にカラミティ達が現れる。

 

キラ『なっ!?あれは!』

 

アスラン『バカな!?なぜあのガンダム達がここに!?』

 

それにキラとアスランは驚く。

彼らとは実際に戦った事がある2人にとってそれだけ衝撃であった。

 

フォビドゥン「久しぶりだなキラ・ヤマト、アスラン・ザラ!」

 

レイダー「あの時取れなかったてめらの首、オリジナルじゃないが取らせて貰うぜ」

 

カラミティ「お前ら!今回の狙いはあいつらじゃねえだろ。あのガンダムだ」

 

そういきり立つフォビドゥンとレイダーにカラミティはそう言ってじっとしているウイングガンダムに似たガンダムを見る。

 

バシュゥゥウウウウウウウウ!!

 

そのガンダムが手に持っていたライフルから強力なビームを放ち、それにカラミティ達は避ける。

 

カトル『何の目的があるか知らないけど、僕は全ての武器を破壊するって言う目的がある!このウイングガンダムゼロで!』

 

ヒイロ『ウイングガンダムゼロ…』

 

銃口を向けながらそう言ったカトルの言った名前をヒイロは呟く。

 

フェニーチェ「ウイングガンダムゼロ…コロニーの始まりのガンダムだと言うのか!?」

 

AN『おそらくあのウイングガンダムゼロが強力すぎて技術的に造れず、それを劣化させて造ったのがウイングガンダム達なんでしょうね』

 

デュオ『おいおい、それだとどんだけ凄いんだよあのウイング…ってまぁコロニー破壊してるんだから相当だろうな」

 

名前にあるゼロにフェニーチェはそう行きつき、ANの推測にデュオは破壊されたコロニーを見てそう呟く。

 

カトル『コロニーは連邦の所有物になった。つまり、連邦の武器だよ。だから、コロニーも破壊するんだ!』

 

シオニー『む、無茶苦茶ですよその言い分…!?』

 

トロワ『どうしたんだカトル。お前らしくないじゃないか』

 

そう言ったカトルの物言いにシオニーはそう言い、トロワも言動に戸惑いを感じさせて問う。

 

カトル『トロワ……それにみんなにも言うよ。もう僕の前に現れないで…でないと、みんなを殺す事になる』

 

ヒイロ『カトル…』

 

そう言うカトルにヒイロは呟いてから近づこうとする。

 

レイダー「おりゃあ!」

 

カトル『!』

 

そんなウイングゼロにレイダーが砲撃を仕掛ける。

 

カラミティ「話はそれで終わりか」

 

フォビドゥン「なら遠慮なく攻撃させて貰うぜ」

 

その言葉と共にビームが発射されてウイングゼロは避けて行く。

 

カトル『くらえ!』

 

お返しとばかりにウイングゼロは持っていたライフルを分離させて二丁拳銃にするとビームを連発する。

 

レイダー「おっと!」

 

フォビドゥン「当たらないぜ!」

 

それにレイダーとフォビドゥンは避けるがカラミティは気づく。

 

カラミティ「!お前ら!それは囮だ!」

 

レイダー&フォビドゥン「何!?」

 

カトル『消えろ!!』

 

意図に気づいて叫ぶカラミティだが2人が避ける間もなくツインバスターライフルからビームが放たれる。

 

カラミティ「ちっ!」

 

それにカラミティは舌打ちした後に手を翳すとフォビドゥンとレイダーの前に大量のモビルドールが転移させられてフォビドゥンとレイダーを守る壁となってその均衡の直後にフォビドゥンとレイダーはビームの射線上から逃げるとモビルドールはビームに包まれて爆発四散する。

 

ハヤテ『な、なんてパワーなんですか!?』

 

AN『おそらくあのビームのパワーでコロニーを破壊したのですね』

 

その威力に驚くハヤテにANはそう言う。

 

ジェフリー《全機に告ぐ!モビルドールとカラミティガンダム3機と交戦しつつ、あのウイングガンダムゼロを止めるのだ!》

 

シオニー『は、はい!』

 

レイジ『面倒くせぇ状態だなホント』

 

アイラ《ぼやかないの!さっさと行く!》

 

指示するジェフリーの後にそうぼやいたレイジはアイラにはいはいと答えながら動く。

 

カトル『邪魔だぁあああああああ!!』

 

エスター『止めなよカトル!』

 

デュオ『くそ、めんどくせえな!』

 

ウイングゼロにブラスタESやデスサイズ、ノワールが挑み、ヴァイエイトとメリクリウスもモビルドールを引き連れて攻撃を仕掛けてくる。

 

AN『ホントめんどくさいですね!(だけど何かがおかしい)』

 

それぞれの攻撃を避けながらANはウイングゼロの機動に違和感を持つ。

 

先ほどから放って来る攻撃がどれも自分たちの避ける先を予測した様な感じなのだ。

 

彼女の知る限り、カトルはそんな芸当が出来そうにないと考えた後に1つの単語が頭に浮かぶ。

 

AN「(ゼロシステムですか……ならこっちもそれをしますかね……)」

 

カトル『この!』

 

行き当たった後にANは目には目をとウイングゼロの攻撃を避けた直後に素早くAX-55EAGLEで攻撃する。

 

カトル『!?』

 

予想できなかったのかウイングゼロは銃撃を受けてよろめく。

 

エスター『当たった!?』

 

AN『残念でしたね、カトルさん。ゼロシステムの未来予知はそちらにしかないと思っていましたか?』

 

カトル『!?なんでそれを!?』

 

初めて当たったのに声を上げるエスターの後に言ったANのにカトルは驚きの声をあげる。

 

エスター『ゼロシステム?』

 

デュオ『それで俺達の回避方向を当ててたのか!?』

 

AN『この機体にはゼロシステムを含んだ様々システムを使うことが出来るシステム、オリジンを積んでいるんですよ』

 

クロウ『様々なシステムを使うことが出来るだと!?』

 

ロックオン『そんなのを積んでるのかよ…!?』

 

そう言ったANの言葉に誰もが驚く。

 

カラミティ「ちっ!やはりあの方が言う様に厄介な存在だな!」

 

AN『あいつは一体何を企んでいるんですか!』

 

 

それに対してそう言ったカラミティにANは問う。

 

レイダー「誰が教えるかよ!」

 

フォビドゥン「そうそう!」

 

その言葉と共にビームが放たれ、ノワールは避ける。

 

クロウ『援護するぜ!(さっきの会話、どうもANさんも深い目的があるみたいだな)』

 

そこにブラスタが割り込んでノワールを援護する。

 

AN『ありがとうございます!』

 

お礼を言った後にモビルドールの攻撃を避ける。

 

その後にヴァイエイトが攻撃を繰り出し、ANはノワールを動かして避けた後に奇妙な光景を見る。

 

先ほどの攻撃がノワールを攻撃したモビルドールへ命中してモビルドールが破壊される光景だった。

 

AN『(破壊した?わざと…ではないですね)』

 

その後にメリクリウスを見るとビギニングフリーダムを攻撃するがその攻撃は避けられ、逆にビギニングフリーダムを狙っていたモビルドールに当たる。

 

レイジ『なんだ?誤射か?下手だなあんた』

 

ヒイロ『……』

 

そう言うレイジのに対して答えずに無言で攻撃し続ける。

 

AN『まさか……』

 

その行動からANは2人は従う振りをしつつモビルドールを誤射と言う形で破壊してるのだと理解する。

 

ただ破壊したら疑われるが頭の切れる者でない限り誤射と言う事で片づけられるのだ。

 

そう言う事が出来る腕を持つ2人だからこそのなせる事である。

 

ただここで口に出したらやばいと考えて言葉を飲み込む。

 

カトル『邪魔だよ!』

 

エスター『止めなよカトル!これ以上は!』

 

まだ動き続けるウイングゼロにブラスタESが組み付くがすぐさま振りほどされて蹴飛ばされる。

 

カラミティ「隙ありだ!」

 

カトル『ぐっ!?』

 

そんな出来た隙を狙ってウイングゼロの背中をカラミティが蹴飛ばし…

 

レイダー「レシーブ代わりのアッパー!」

 

カトル『がっ!?』

 

吹っ飛んで来たウイングゼロをレイダーがアッパーパンチで打ち上げて…

 

フォビドゥン「アタック替わりのスマッシュ!」

 

カトル『うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』

 

上に来たのをフォビドゥンが腕を握り合わせてのパンチでコロニーの残骸へと吹き飛ばす。

 

ウイングゼロはそのまま残骸へとぶつかり、埋もれる。

 

AN『どこぞの忍者学校の六年か!』

 

デュオ『指摘するのそこかよ!?しかも忍者が似た事やったのかよ!?』

 

それに対してツッコミを入れるANにツッコむデュオに対してカラミティはチッチッチッと指を振る。

 

カラミティ「俺のはトスじゃない。キックでシュートだ!」

 

デュオ『そしてお前も訂正するのそこかよ!?』

 

AN『つかなんでそのネタ知ってるんですか!?』

 

クロウ『俺は俺であんた等が言ってる忍者がすっげぇ気になるんだけど』

 

そう言うカラミティにデュオはツッコミを入れて続けてのANのツッコミに対してクロウはぼそりと呟く。

 

AN『ただの新聞マンガのことですよ。55巻以上あるね』

 

クロウ『ただの新聞漫画のでそんだけあるってのに驚きだな』

 

そう返したANのにクロウは呆れる感じに言う。

 

AN『まぁそれは置いといて……』

 

自分から言っちゃった空気を戻す様にANはウイングゼロを見てクロウ達も気を取り直す。

 

カトル『ダメなんだよ!僕はまだ倒れちゃダメなんだ!』

 

その言葉と共にウイングゼロは這い出るとツインバスターライフルを構える。

 

Aエクシア「まだ立ち上がれるのか!?」

 

エスター『もう止めてよ、カトル!』

 

カミーユ『カトルの悲しみが広がって行く…』

 

刹那『くっ…うう…!』

 

まだ動くウイングゼロにAエクシアは驚き、エスターは悲痛の声を上げる中でニュータイプので感じ取るカミーユの後に刹那が呻き出す。

 

AN『はい、そこまでにしときなさい』

 

そんなウイングゼロのツインバスターライフルを掴んで充填されていたエネルギーを吸収する。

 

カトル『!?邪魔をしないでよ!』

 

AN『はいはい、それはもう良いですので休んでてくださいね…っと』

 

振り払おうとしたウイングゼロの右手を掴んでそこからANはハッキングしてシステムを全てダウンさせる。

 

カトル『なっ!?』

 

AN『これで多少は元に戻りますかね?』

 

カラミティ「隙を見せたな!」

 

それにANはそう呟いた所にカラミティがスキュラを放つ。

 

しまったとANは回避行動に出たいが間に合わず…

 

どん!!

 

その時、横から衝撃が入り、ANは顔を歪めた後に見る。

 

そこには…スキュラのビームを浴びるヴァイエイトの姿があった。

 

デュオ『トロワァァァァ!?』

 

ヒイロ『お前は!』

 

AN『……!』

 

それにデュオは叫び、ANも目を見開く。

 

トロワ『カトル…俺はお前が過ちを起こしていると思う』

 

カトル『トロワ!?』

 

ヴァイエイトが火花を散らせる中、ノイズが走った画面でトロワはカトルへ通信を繋げてそう言う。

 

トロワ『この戦いには必然性はない…』

 

ヒイロ『トロワ、脱出しろ!ヴァイエイトが爆発するぞ!』

 

普段見せない焦りながらそう言うヒイロだがトロワは首を横に振る。

 

トロワ『そうだな…俺はここまでだ』

 

そう言うとトロワは力を振り絞ってヴァイエイトをメンバーから離れる様に動かす。

 

カトル『トロワ!?』

 

トロワ『カトル…コロニーはどんな形にしても連邦と手を組んだ。これは一つの戦争が終わった事を示している。それと同時に…俺達の任務も終了した。俺達は今、個人で戦っているに過ぎない。なまじ俺達は兵士として完璧な力が備わり過ぎてた。真剣に戦ってきた故…自分一人でも、時代を変えられると考えてしまう。カトル、それはお前だけじゃない。みんな、そうなんだ。でも、その心は…優しい奴ほど、辛く追い込んでいく』

 

AN『トロワさん…』

 

そう言うトロワの言葉に誰もが息を飲む。

 

トロワ『俺達の心の中は俺達自身が戦い、そして、厳しい結論を見出さなくてはいけない。今までの戦いが意味のないものになったとしても…その中で新たな道を見つけよう。一人で背負うのではなく、みんなで…だからカトル…もういい…優しいカトルに…戻ってくれ…』

 

カトル『トロワ!』

 

ヒイロ『止めろ!お前まで爆発に巻き込まれる!』

 

近づこうとしたウイングゼロをメリクリウスとノワールが止める。

 

カトル『退いてよ!このままじゃあトロワが!』

 

ヒイロ『お前が殺した』

 

謝るANの後にそう言うカトルにヒイロは厳しく言う。

 

カトル『!?』

 

トロワ『…あまり、カトルをいじめるなよ、ヒイロ…そこの機体のパイロット…カトルを止めてくれて感謝する…』

 

その言葉と共にヴァイエイトは爆発する。

 

カトル『トロワァァァァァァァァァ!!』

 

その爆発にカトルは叫ぶ。

 

誰もがその光景にショックを受ける。

 

AN『すみません、トロワさん……』

 

???「(あーあ、これだから人間は嫌いなんですよね)」

 

それに悲しい顔をするANだったが頭の中に響いた声に周りを見て疑問が出来る。

 

AN「(今のは……?)」

 

デュオ『お、おい…嘘だろ…?トロワお得意のトリックだろ?』

 

五飛『目の前の現実を受け入れろ!奴は…トロワは死んだ…』

 

シン『そんな…そんなのって…!』

 

エスター『トロワ…トロワ!!』

 

戸惑いを隠せないANを知らず、誰もが悲しむ。

 

カトル『う…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ああああああああ!!』

 

ヒイロ『くっ…カトル…』

 

絶叫するカトルに近寄ろうとするヒイロだが先ほどまでので意識が朦朧していた。

 

クロウ『まずいぞ…ヒイロも意識を失いかけてる!』

 

そこにOZのモビルドールがさらに現れる。

 

シオニー『また出ました!?』

 

AN『これは直接ヤバいですね……』

 

デュオ『五飛!』

 

五飛『デュオ・マックスウェル、どうやら俺とお前は同じ考えの様だ』

 

それに誰もが焦りを感じる中、五飛に声をかけたデュオは返しのにああと答える。

 

デュオ『だったら、行くぜ!死なない程度に頑張れよ!』

 

五飛『貴様こそ!』

 

その言葉と共にデスサイズとシェンロンは飛び出す。

 

OZ兵『馬鹿め!飛んで火にいる夏の虫にしてくれる!』

 

カラミティ「それはこちらのセリフだ!」

 

それにOZは攻撃をしようとしたがそれより前にまだいたカラミティが手を突き出すとモビルドールは勝手に動き出し、デスサイズとシェンロンに攻撃しながらカラミティ達の方へ飛んでいく。

 

レイダー「はっは!丁度さっき大量に消費したから嬉しい補給だ!」

 

フォビドゥン「ホントにOZってバカだろ!」

 

???「(ちょっと操作奪わせて貰いますよぉ)」

 

高笑いするレイダーとフォビドゥンだが別にみていた者がそう言った瞬間…モビルドールはOZへと向かっていき虐殺を始める。

 

OZ兵『な、なんぎゃぁぁぁぁぁ!?』

 

OZ兵『や、やめぎぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』

 

シン『なっ!?』

 

刹那『これは!?』

 

突如起きた虐殺に誰もが驚愕する中スメラギは震える。

 

目の前で起きている事はまさに自分がかつて見た光景にそっくりだからだ。

 

レイダー「お、おいカラミティ何してるんだよ!」

 

カラミティ「し、知らん!俺はこちらに来つつあのガンダム達を攻撃しろと指示しただけだ!それなのにコントロールが取れん!」

 

フォビドゥン「はぁ!?んなわけないだろ!?あの方のだぞ!?」

 

それにカラミティ達も戸惑いの様子を見せる。

 

???「(ひゃはは!もっとやりやがれ!)」

 

???2「(ここまでですと私はあなたを抑えます)」

 

それに満足そうに見ていた存在は別の存在に抑え込まれ始めるのに舌打ちを始める。

 

???「(ちっ!ここで出やがりますか!)」

 

???2「(あなたと主人格の事は創造主から頼まれてるのでこれ以上の悪さはさせないと私は言いながら封印作業を進めます)」

 

憎々しげに言う存在に新たに現れた存在はそう言いながら一緒に消えて行く。

 

それと共にモビルドールは動きを変えて再びカラミティ達の方へと飛んでいく。

 

カラミティ「な、何だったんだ?」

 

訳が分からないと呟いたカラミティははっとなった後にひとまず退散だとモビルドールともども撤退していく。

 

ジェフリー《各機、戦闘宙域から離脱せよ!》

 

その直後にジェフリーの言葉に誰もが我に返って慌てて戦闘宙域から離れる。

 

ただ、デュオと五飛、そしてカトルがOZに捕まったのを知るのは誰もが落ち着いてしばらくしてからであった。

 



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第十七話~ゼロと呼ばれたG~異界の巨大機動兵器~~

カトル達を救う為にOZの基地へ向かうZEXIS。そこでかつてシン達ZEUTHが戦った存在も現れる。


前回の後、デュオとカトル、五飛がOZに捕まり、彼らを助ける為に刹那とAエクシア、ティエリアと名乗り出たイアンに小さく隠れやすく白兵戦も出来るSD3人組がAN特製ステルス装置とスタンガンを持って先行して救出に向かった後、ANはジェフリーとスメラギを呼んでランカ・アタックの際に分かった事を伝えていた。

 

なぜバジュラが現れるのか…なぜランカの歌に反応するのか…

 

ジェフリー「なんと!?なぜバジュラが現れていたのかはそう言う事だったのか…」

 

スメラギ「確かに…これは普通じゃあ信じられない話だわ…私たちだけに伝えて貰ったのは正解です」

 

AN「おそらくこれを利用している奴らが居るんだと思います」

 

話を聞いて驚いてから述べる2人にANはそう言う。

 

ジェフリー「利用している存在…そうなると…フロンティア船団にいる可能性があるな…」

 

AN「その中でバジュラに関する研究をしていた人ってわかります?」

 

そう呟くジェフリーにANは聞く。

 

ジェフリー「……すまない私もそこまで詳しくない…ただ、調べれば誰なのか分かるはずだ」

 

スメラギ「…全員に伝えるのははっきりしてからの方が良いわね」

 

謝ってからそう言うジェフリーへ続いて言うスメラギのにANも同意する。

 

ジェフリー「とにかく、ANくんが言った人物については信頼できる者に調べて貰うよ」

 

スメラギ「その方が良いでしょうね」

 

AN「今は救出のほうをなんとかしませんとね」

 

そう言うジェフリーとスメラギにANは言った後にいつでも出撃できるように向かう中で1つ引っかかるのがあった。

 

あの時聞こえた声、あれはいったい何だったのか…

 

AN「(まさか……あのプログラムが?)」

 

かつて自分の師が気分で入れた奴を思い出して注意しないといけないなと考える。

 

 

一方、Aエクシアと共にティエリアがイアン達を潜入させているのを気づかれない様に陽動をしていた刹那はOZの基地から五飛とカトルの命を人質に取られた事で出撃してさせられたデュオの乗るウイングゼロを相手してきたが突如の動きの変わりように翻弄されて控えていたトランザムを発動した時起こった。

 

刹那『!?何だ、これは…!さっきまでの感覚と違う!俺の意識とデュオの意識が交わって行く…!?』

 

今まで使った時には感じなかった事に驚きを隠せない刹那だがデュオも同じであった。

 

デュオ『刹那の思考が…俺に流れてくる…』

 

なぜ流れてくるのかに戸惑うデュオにより動きを止めるウイングゼロにチャンスと感じたAエクシアと刹那は呼びかける。

 

刹那『デュオ・マックスウェル!己を取り戻せ!』

 

Aエクシア「そうだぜ!いつものお前はどうしたデュオ!」

 

デュオ『刹那、エクシア…』

 

2人の呼びかけにデュオは顔を上げる。

 

刹那『お前の希望を捨てない強い意志はいつだって俺に力をくれた!そのお前が意思なき機械に翻弄されるのか!』

 

Aエクシア「そうだ!振り切れ!デュオ!」

 

デュオ『くっ…うおぉぉぉぉぉぉ!!』

 

2人の言葉にデュオは咆哮するとゼロシステムの呪縛を振りほどく。

 

ビリー《ゼロシステムが停止した…!?あのパイロット…ゼロシステムの干渉を跳ね除けたのか!》

 

それに見ていたビリーは驚きの声を上げる。

 

デュオ『…ありがとうよ…刹那…エクシア…お前達の直接、脳に響いたせいか、なんとか自分を取り戻せたぜ』

 

刹那『デュオ…』

 

Aエクシア「取り戻したんだな!」

 

礼を言うデュオに刹那は呟き、Aエクシアは喜ぶ。

 

デュオ『ああ…こいつに乗ってみて、分かったぜ。カトルもこいつにやられたんだ。こんなシステムを使いこなせる奴がいるなら、そいつは人間を超えた存在だぜ』

 

Aエクシア「人を超えた存在…」

 

ウイングゼロに対してそう言うデュオの言葉にAエクシアが呟くと基地からモビルドールやヒイロが別行動を取る切っ掛けとなった基地で見かけた2機の機体に別の機体が現れる。

 

刹那『出て来たな…!」

 

デュオ『悪いな刹那、エクシア。俺が戻んねえと五飛とカトルの生命が危ないんでな…すぐ戻る。それまで頼むぜ』

 

そう言うとウイングゼロはOZの基地へと戻る。

 

それと入れ替わりにZEXISが駆けつける。

 

Aエクシア「来たか!」

 

AN『さぁ皆さん!大量に壊しますよ!』

 

葵『ええ、あんな物騒なのは壊すに限るわ!』

 

その言葉と共にそれぞれ出撃する。

 

アレルヤ『刹那、エクシア、無事なんだね』

 

刹那『こちらは問題ない。ティエリアも任務を遂行中だ』

 

ロックオン『それならあいつも丁度出て来たぜ』

 

そう返す刹那のにロックオンはそう言うとセラヴィーが現れる。

 

AN『ティエリアさん!』

 

ミレイナ《アーデさん!パパは!?》

 

ティエリア『目的の場所へ武者達と向かっている。今の所は無事だ』

 

刹那『ティエリア、アメイジングエクシア。態勢を整えるぞ』

 

Aエクシア「おう!」

 

聞くミレイナにティエリアは返した後に刹那のに頷いてZEXISに合流する。

 

プロヴィデンス「これはこれは、まだたっぷりといるな」

 

アビス「良いね良いね!おもちゃは多い方が良いじゃん!」

 

そこにプロヴィデンスとアビスが現れ、プロヴィデンスにアスランとキラは身構える。

 

キラ『プロヴィデンスガンダム!』

 

アスラン『話に聞いていたが、こうして直にまた見る事になるとはな』

 

AN『今回は貴方だけですか?』

 

アビス「ちょいちょい、こっちを無視しないで欲しいなお姉さん」

 

プロヴィデンス「落ち着けアビス。ああ、丁度兵隊には困らないので…ね!」

 

不満そうにぼやくアビスを宥めてからそう答えてプロヴィデンスはモビルドールに手を向けるとモビルドールのコントロールを奪い取る。

 

AN『毎度のことですねこれ』

 

プロヴィデンス「そうさせる馬鹿な奴らがいるからね」

 

呆れる様に言うANにプロヴィデンスは肩を竦めて返す。

 

AN『まぁ破壊させてもらいますけどね』

 

刹那『ああ、モビルドールを駆逐する!』

 

その言葉と共にそれぞれ動き出し、モビルドールを攻撃する。

 

AN『ARISIA!全砲台、一斉射撃!』

 

ジェフリー《こちらも続け!》

 

スメラギ《こちらは援護よ!》

 

続けて戦艦による援護や射撃が放たれてモビルドールを破壊していく。

 

ズドズドズドォオオオオオオン!!

 

プロヴィデンス「派手だな」

 

アビス「なあプロヴィデンス。人形が消えてるじゃんか」

 

起こる爆発とか破壊されているのを見ながらそう言うブロヴィデンスにアビスが聞く。

 

プロヴィデンス「ああ、どうやら新しいのが投入されるみたいだ」

 

その言葉の後にOZの基地から新たなモビルドールが出てくる。

 

ただ、それは今まで違い、大型のMSであった。

 

アスラン『なっ!?』

 

シン『あれはっ!?』

 

シオニー『知っているんですか!?』

 

キラ『あれも僕たちの世界の奴だ』

 

驚く2人に聞くシオニーにキラは答えながら出て来たモビルドール、デストロイガンダムを見る。

 

シン『デストロイ…!あの機体もこの世界に来ていたのか!』

 

クロウ『見ただけでヤバい臭いがプンプンしてくるマシンだぜ』

 

ロックオン『そんなものまでモビルドールにするとは、連中は本気で反対する人間を根絶やしにする気らしい』

 

操縦桿を握りしめるシンの後にクロウとロックオンはデストロイからの威圧感にそう言う。

 

アビス「おお~あっちも大きいのを作ってるみたいだねプロヴィデンス」

 

プロヴィデンス「そのようだなアビス」

 

そう言うアビスにプロヴィデンスはそう返す。

 

カミーユ『どういう意味だ?』

 

プロヴィデンス「こう言う事さ。カオス!」

 

???「あいよ!」

 

彼らの言葉に問うカミーユやZEXISに対してプロヴィデンスは後ろに呼びかけると見知った機体と共にデストロイと並ぶ巨大な機体が現れる。

 

エスター『な、なんだあれ!?』

 

シオニー『で、デカいです!?』

 

カミーユ『な!?サイコガンダムだと!?』

 

シン『それにカオスガンダム!』

 

出て来たのに驚くZEXISメンバーの後に知るメンバーは驚きの声をあげる。

 

シオニー『もしかしてこの二つは……』

 

シン『どっちとも俺達の方のだ』

 

カミーユ『細かく言うとサイコガンダムが俺の、カオスがシンの方の機体だ』

 

フェニーチェ「ややこしいな」

 

答える2人のにフェニーチェはそう呟く。

 

シオニー『それぞれにはどんな武装がされてますので?』

 

シン『カオスは背中のポッドや重火器に足のビームサーベルがある』

 

カミーユ『そしてサイコガンダムは…』

 

プロヴィデンス「放て!!」

 

シオニーの問いにシンは答えてからカミーユが言おうとした時にプロヴィデンスの指示と共にサイコガンダムは額や両腕、お腹の所からビームを乱射する。

 

それに誰もが慌てて避け、シオニーもひっ!と悲鳴をあげながら避ける。

 

AN『あのビームですか』

 

カミーユ『ああ、あのサイコガンダムとデストロイガンダムにより俺達の世界の1つの都市が破壊された』

 

レイジ『そんなにやばいのかよ!?』

 

ビームを見て言うANにカミーユは苦い顔をしながら言った事にレイジは驚く。

 

AN『コロニー一つ壊したウイングゼロよりはまだマシなのでは?』

 

シオニー『似たり寄ったりですよ!』

 

キラ『!向こうから何か出てくる…!』

 

エスター『え?あれって!?』

 

そう言うANのにシオニーが叫ぶとキラがOZの基地を見て言い、同じ様に見たエスターは驚きの声を上げる。

 

そこから出て来たのはデスサイズとシェンロンと思われるガンダムにトーラスであった。

 

思われると付くのはどちらとも見た目が変わっているのだ。

 

クロウ『デュオとカトルか!』

 

ハヤテ『無事だったんですね』

 

五飛『こちらにはカトルもいる』

 

エスター『カトルも!?』

 

現れた2人と五飛の言葉でカトルの無事にエスターは安堵する。

 

デュオ『ヒルデ、俺達と来るんだな?』

 

その間、デュオは後ろのトーラスに乗る自分たちが捕まっていた際に世話をしてくれた少女、ヒルデに聞く。

 

ヒルデ『さっきあなたが仲間の為に必死で戦っている姿を見てたの…あれを見たら、私…何のために戦うのか、分からなくなった。だから、あなた達とそれを探すの』

 

デュオ『分かった。だったら、絶対に死ぬんじゃねえぞ』

 

そう言うヒルデに言ったデュオはあなたもねデュオと返されて笑った後にメンバーと合流し、カトルをプトレマイオス2へと運ぶ。

 

沙慈「カトル…!」

 

カトル「何か…戦える機体はありませんか!?」

 

駆け寄る沙慈にカトルは聞く。

 

沙慈「でも…」

 

カトル「僕は…僕のやってしまった事をこの手で償いたいんだ!」

 

休んだ方が良いと含んだ沙慈のにカトルは決意を込めた目で言う。

 

沙慈「…わかったよ。じゃあ…」

 

決意に沙慈は頷いて、来る途中でカトルの姉から託され、イアンや技術班により改良されたガンダムサンドロック改へカトルを案内しカトルは感謝した後にサンドロック改へ乗り込んで発進する。

 

エスター『やれるの、カトル!』

 

カトル『はい、僕も戦わせてください!』

 

AN『暴走はしませんよね?』

 

エスターへそう返すカトルは念入りに聞くANにしませんよと苦笑いしながら返す。

 

クロウ『どうなってんだよ、デュオ。お前等の機体…どうしてパワーアップしてんだ?』

 

デュオ『あの基地には俺達のガンダムを造った連中がいるんだよ。案の定、あいつ等…こっちの意図を察して、ガンダムを改良してくれだぜ』

 

AN『へ~そうなんですか』

 

ティエリア『イアンは彼らに会う為に基地に潜入を試みたのか…』

 

クロウ『無償バージョンアップとはよ…アフターサービスもばっちりって訳か…正直羨ましいぜ』

 

変わっている理由を言うデュオのにANは納得してクロウがそう言う中ANは物足りなさを感じた後ににゃぴーんとサンドロック改にアルトロンガンダムにガンダムデスサイズヘルを見る。

 

その際デュオは第六感でまた何かが起こると感じたがそれはしばらく先である。

 

AN『んじゃ暴れますか!』

 

X魔王「やりましょう!」

 

カトル『サンドロック…また君の力を貸してもらうよ』

 

デュオ『へへ…さらにかっこよくなったじゃねえか、相棒。あのジイサン達にしちゃあ、気が利いてるぜ』

 

五飛『行くぞ、ナタク!魂なき人形など、俺達の敵ではない!』

 

その言葉と共に戦闘は再開される。

 

カトル『はあっ!』

 

ビームを避けながらサンドロック改は手に持ったヒートショーテルでモビルドールを両断していく。

 

五飛『はあ!』

 

アルトロンは両腕のドラゴンハングから火炎放射を浴びせた後に腕を伸ばして薙ぎ払っていく。

 

デュオ『死神様のお通りだ!!』

 

ハイパージャマーを活用してデスサイズヘルはビームサイズで両断していく。

 

エスター『やばっ、エネルギーが……』

 

カトル『エスターさんこっちへ、補給します』

 

向かって来るモビルドールを蹴散らしたは良いがエネルギーが切れかけたブラスタEsへカトルはそう言って、エスターも言われた通りにサンドロック改へ近づいてエネルギーを補給して貰う。

 

エスター『ありがとうカトル!』

 

カトル『どういたしまして…しかしまだ来ますか』

 

礼を言うエスターの後にカトルが返した後にOZの基地から出て来たモビルドールに顔を顰める。

 

AN『もう基地ごと破壊しますか?』

 

ティエリア『まだイアンと武者たちが中にいるから止めてくれ』

 

スメラギ《あと、破壊とかは逆に相手にこちらを潰すネタにされそうだから隙を見て脱出するの方が良いわ。あくまでデュオ達のを救出だから》

 

そう言うANにティエリアが止めてスメラギがそう言う。

 

AN『むぅ、そうですか……』

 

デュオ『残念がるなよ;』

 

不満そうなANにデュオはツッコミを入れる。

 

一方で内部の方では

 

イアン「あ、あなた方は!?」

 

ドクターJ「久しぶりだな、イアン。元気そうで何よりだ」

 

プロフェッサーG「最後に会ってから、20年近くは経つかな?」

 

OZ兵を潜り抜けながらたどり着いた場所にいたヒイロ達のガンダムを造りあげた科学者達に驚くイアンにドクターJとプロフェッサーGが代表で言う。

 

騎士「知り合いですか?」

 

イアン「まあな…あなた達の開発したと言うトールギスは俺の目標の一つだった…やはり、あなた方がコロニーのガンダムを開発者だったんですね」

 

ドクトルS「その通りだよ。イアン・ヴァスティ」

 

H教授「私達も驚いたよ。AEUのメカニックだった君がソレスタルビーイングに参加していたとはね」

 

老師O「つまり、君は私達と入れ違いだったというわけか」

 

コマンド「と言うことは……」

 

武者「そなた達はソレスタルビーイングにいたと言う事か!?」

 

騎士に答えてからそう言ったイアンにドクトルSが肯定してから感慨深げに言うH教授の後の老師Oの言葉にイアンとSDガンダムチームは驚く。

 

ドクターJ「君達の推察通りだ。我々はトールギスを製作した後、一時的にソレスタルビーイングに所属した。無論、その痕跡は完全に消去されてるがね」

 

プロフェッサーG「そこで5機のガンダムのプロトタイプであるウイングガンダムゼロを設計したのだよ」

 

コマンド「やはりウイングガンダムゼロはコロニーの方の始まりのガンダムだったのか」

 

イアン「GN粒子の存在を知っていたから、その対抗策も開発していたのですね」

 

肯定するドクターJの後のプロフェッサーGのにコマンドは納得してイアンはそう言う。

 

ドクトルS「我々はイオリア計画のカウンターだからね」

 

騎士「なんだって!?」

 

だが、その後のドクトルSの言葉に再び驚く。

 

所属していたのに所属していた組織のカウンターと言うのだ。

 

コマンド「ってどういう事だ?」

 

武者「そなたらはソレスタルビーイングに所属しておられたのだろう?」

 

H教授「そう驚くことではないだろう。我々はそれぞれに三大国家による世界支配を苦々しく思っていた」

 

老師O「いつの日か、連中に対して挑む時、ソレスタルビーイングの存在も障害になると考えるのは当然だよ」

 

代表で聞く武者のにH教授と老師Oはそう答える。

 

イアン「では、あなた達はソレスタルビーイングを潰す為に、あのウイングゼロを造ったのですか!?」

 

ドクターJ「そうだとも言えるし、そうでもないと言える」

 

コマンド「何?そりゃあどう言う意味だ?」

 

驚いて聞くイアンへと返したドクターJの言葉にコマンドは顔を顰めて聞く。

 

プロフェッサーG「少なくとも当時の我々はソレスタルビーイングにゼロシステムを渡す訳にはいかないと考えたのだよ」

 

イアン「なぜです!?あのガンダムとイオリアの計画に何の関係があるのです!?」

 

その言葉にイアンは自分の疑問をぶつけるがドクトルSが時計を見る。

 

ドクトルS「…時間切れだ。我々も、脱出するつもりなのでな」

 

H教授「その答えは君達自身が見つけてくれ」

 

老師O「あのツインドライヴのガンダムと共にな」

 

コマンド「ダブルオーと共に?」

 

科学者たちの告げた事にSDチームとイアンは戸惑う。

 

ドクターJ「人類を導く者に迷いは許されない。それは他者に不安を与え、より大きな争いを生むだけだからな。だからGNドライヴとゼロシステムは距離を取らなければならなかったのだよ」

 

イアン「待ってください、博士!」

 

騎士「それはどういう意味なのです!」

 

ドクターJ「君達の迎えが来たようだ。では、さらばだ」

 

そう言って科学者達はシャトルに乗って去って行く。

 

イアン「博士!!」

 

武者「イアン殿!もう無理じゃ」

 

騎士「今はここから撤退しなければ!」

 

走り出そうとしたイアンを武者が止めて、騎士のにイアンも仕方がないと考えて向かう。

 

一方でデストロイやサイコなども含めたモビルドールをあらかた倒して撤退しようとティエリアがイアン達を回収するのを待っていた所でシャトルが飛び去って行くのが目に入った。

 

カトル『あのシャトルは…』

 

デュオ『ジイサン達が逃げ出したんだろうぜ。こっちの騒動を利用するとは、相変わらずのタヌキ野郎だ』

 

五飛『奴等と俺達はお互いを利用した。もう会う事はないだろう』

 

シャトルを見て呆れて言うデュオに五飛はそう言う。

 

イアン「(ツインドライヴシステムにゼロシステム…ソレスタルビーイングとソレスタルビーイングを抜けた者…いったいそこに何がある?それもイオリア・シュヘンベルグの計画の一部なのか…)」

 

ティエリア『イアン・ヴァスティとコマンドガンダム達を収納した。これよりこのエリアより後退する』

 

ヴァーチェの中でイアンは考え込んでいる間にティエリアは報告する。

 

スメラギ《各機も離脱を!》

 

その言葉と共にZEXISは一斉に離脱する。

 

プロヴィデンス「我々も離脱する」

 

アビス「そうだね」

 

それを見届けてプロヴィデンス達も退散する。

 

 

なんとかカトル達を救出したZEXISは一路、暗黒大陸へ向かった地上組と合流する為にフロンティア船団に戻って補給をしていた。

 

補給が終わるまで自由行動を与えられてそれぞれ出かけた。

 

AN「ふぅ……」

 

私服に着替えて歩きながらANは色々と詰まったため息を漏らす。

 

ウイングゼロに追いかけている奴が作り上げた存在やらといまだ動かないフェニックス…極め付けに聞こえていた声…

どれもこれも悩ませることである。

 

ふと、ANは歩いてくる存在に気づく。

 

その人物はグレイス・オコナーであった。

 

AN「あれは……グレイスさん?」

 

何やら悩んでいる様子のグレイスにANはふうむと顎を摩った後に近寄る。

 

グレイスは悩んでいた。

 

自分に与えられた事とシェリルとランカにバジュラ関係なく歌い続けてほしいと言うマネージャーとしての思いが彼女を悩ませ続ける。

 

グレイス「(私は…どうすれば良いの…)」

 

AN「あの~」

 

悩んでいたグレイスは声をかけられて顔を上げて初めてANに気づく。

 

グレイス「あなたは…」

 

AN「私はANと言います。ZEXISに所属しております」

 

問うグレイスにANは名乗る。

 

グレイス「ZEXISの方でしたか。私は…」

 

AN「グレイス・オコナーさんですよね?シェリルさんとランカさんのマネージャーの」

 

名乗ろうとするグレイスにANはそう言い、グレイスはそうですと頷く。

 

グレイス「そちらは大変ですね。色んな所に出向いておられてますし」

 

AN「まぁ、そうですねぇ」

 

そう言うグレイスにANは思い出しながら頷く。

 

グレイス「こちらも仕事の関係で様々な所に行ったりとしてますから苦労が分かります」

 

AN「そちらもそちらで大変ですね。そう言えば先ほど悩んでいる様子でしたが?」

 

苦笑して言ったグレイスはANの問いに困った顔をする。

 

グレイス「ええ、ちょっと悩み事が…」

 

AN「悩み事ですか?……ん?」

 

そう言うグレイスのを聞きながらANはちゃっかりサーチした結果…彼女の体が機械だと言うのを知る。

 

グレイス「?どうしました?」

 

AN「あ、いえ……」

 

そんな彼女の反応に聞くグレイスにANは誤魔化す。

 

グレイス「?そうですか…そのさっきも言った悩み事で困っておりまして」

 

AN「(……まさか……)」

 

疑問を感じたが悩み事を言うグレイスの言葉にANはデュオ達を救出に向かう前にジェフリーとスメラギに話した事を頭に出す。

 

それと共にANはグレイスの上にいる者がランカを利用しようとしてるのではないかと考える。

 

AN「(……あれを使いますか)」

 

そうと決まったらとANはゼロを調べた時と同じことをする。

 

グレイス「あの…どうしました?」

 

AN「…………!?」

 

恐る恐る聞くグレイスだったがANはANで衝撃を隠せなかった。

 

ゼロの様に確かめたのだが…ゼロのとはまた違う衝撃であった。

 

AN「(これは……)」

 

ゼロがかける側だとするならば彼女はかけられた側

 

その頭には特殊な波動があった。

 

AN「(しかもこの経歴って!?)」

 

その後に瞬時に気づかれない様に手短な端末でハッキングして調べ上げた彼女の経歴の中から研究者だったと言うのと行われていた研究がシェリルの祖母であるマオ・ノームとランシェ・メイと言う女性と共にバジュラの研究であった。

 

研究者であった彼女たちはバジュラの研究により、彼らが広範囲のフォールド通信を用いて意思共有をする生物であることを発見した。

 

グレイスはこの意思共有能力を応用することで、全銀河の生物の集合意識を一つに纏めることができると確信するが同僚のランシェらにはそのことを反対される一方で、バジュラ襲撃により調査船団は壊滅し、グレイスも大きな傷を負ってしまい、それが原因で機械の体になったと言う。

 

見つけ上げたのは全て隠されていた物でANは彼女の経歴はそれ程気づかれてはならない物だろうかと考える。

 

グレイス「あの…どうしました?」

 

AN「……意識の統一……」

 

恐る恐る話しかけたグレイスに気づかずANはぼそりと呟いてしまう。

 

グレイズ「え!?」

 

AN「……あ」

 

しまったとANは焦る中でグレイスは戸惑いを見せていた。

 

グレイス「あ、あなたどこでそれを?」

 

AN「えっと……調べました」

 

戸惑いながら問うグレイスにANはそう返す。

 

嘘は言っていない。

 

現に今調べたのだから

 

グレイス「そう…」

 

AN「にしてもかなり凄いですね。これは」

 

そう言って人がいない事を確認しつつ一目が付かない場所にグレイスを引っ張ると画面を展開して見せる。

 

グレイス「ここまで調べ上げるなんて…」

 

AN「意識を一つに纏める……確かに科学者として見たら凄い発見ですよねこれは」

 

驚くグレイスにANは見ながら述べる。

 

ただ…とデータからグレイスへ顔を向けたANは厳しい顔をする。

 

AN「人間としては終わる研究ですね」

 

グレイス「っ!だけどこれは人が進むための「それに個としての可能性がありません」…」

 

言おうとしたグレイスだったがANの言葉に黙る。

 

AN「個としての可能性がなくなったら進化の可能性も少なくなります」

 

そんな訳ない…と反論しようとしたグレイスはANの目に言葉を失う。

 

それだけ彼女の目にその強さがあった。

 

AN「私は様々な世界を見てきました……。その中にはグレイスさんの研究と似た感じのがあった世界もありました」

 

グレイス「そ、その世界はどうなったんですか?」

 

そう言うANにグレイスはすがる様に聞く。

 

AN「全人類が液体になりました」

 

グレイス「!?」

 

告げられた事にグレイスは愕然とする。

自分が信じていた事が別の世界では進化ではなく滅亡を齎した事に…

 

グレイス「そんな…」

 

AN「凄い発見であろうとその使い方を誤れば文明など一瞬で消え去る運命になります。ただ発見したのをそのままになど、科学者としてやってならないと思います」

 

崩れ落ちるグレイスにANはそう諭す。

 

AN「……とまあ綺麗事言いますけど私もその一人……いや一体なんですけどね」

 

ふっと顔を緩めて最後はぼそりと呟いていうANにグレイスは顔を上げる。

 

グレイス「あなたも…?」

 

AN「えぇ、そうなんですよ」

 

そう聞くグレイスにANは頷く。

 

AN「意識の統一、間違えれば大変ですが、これを何かに応用すると言うのは可能があると思います」

 

グレイス「……え?」

 

するとそう言うANにグレイスは呆気に取られる。

 

グレイス「何かに応用?」

 

AN「はい、そうです」

 

呟くグレイスにANは頷く。

 

AN「例えば医療ので意識不明や植物状態の人の脳へと直接伝えるなどの事です」

 

グレイス「なっ……」

 

例で上げられた事にグレイスはそう言う手があったのかと考える。

 

グレイス「そういう使い方が…」

 

AN「他にも見知らぬ種族と会話する時とかね」

 

思いつかなかったと呟くグレイスにANは続けてそう言う。

それにはグレイスも分かる。

 

言葉を発せずや言語や言葉が分からない者達と話せる様にする為だ。

 

グレイス「確かにそれも…」

 

AN「可能ってことなんですよ」

 

自分が考えていたのとは違う次々の使い方にグレイスは圧倒される。

 

グレイス「あなた、本当に凄いわね」

 

AN「まぁ、知り合いの科学者さんの影響ですよ。……その人、とんでもないマッドサイエンティストですけどね」

 

そう言うグレイスにANは肩を竦めて言う。

 

ちなみに遠くで誰かがくしゃみをした。

 

シオニー「ANさ~ん。補給完了したとの事です!」

 

AN「あ、は~い」

 

するとシオニーが来て補給完了したのを伝えにきて、返事をした後にグレイスに頭を下げてANは去って行く。

 

グレイス「ANさん…ありがとう」

 

そんなANへグレイスは純粋に礼を述べて、自分のやるべき事の為に頑張ろうと決める。

 

彼女たちのマネージャーとして…



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第十八話~再会と重傷~

分かれていたZEXISが合流した時、ANの元に1通のメッセージが届いた。


それは宇宙と暗黒大陸、それぞれ別々の場所に行っていたメンバーと合流した日のことであった。

 

AN「ふむ……」

 

自身の部屋でANは送られてきた一通のメールを見ながら難しい顔をしていた。

 

AN「まさかアイツからメールが来るとは……」

 

『アイツ』

 

それはANがこの世界に来るきっかけとなった者のことだ。

その者とANがどんな関係なのか。それは後々明らかになることだろう。

そしてその者から突如、こんなメールが送られてきたのだ。

 

【ANへ

明日、この近くの町ナリアで待つ】

 

AN「まさかアイツの方から呼び出しをするとは……一体何を考えているのやら」

 

そうANは口に手を当てながら警戒する。

 

わざわざ自らを追っていた自分にこんなのを出すとは何か罠があるのかと考えてしまう。

 

一応その周辺に何かないかを警戒して貰った方が良いだろうかと考え、ゼロへと通信を繋げる。

 

AN「ゼロ、ちょっといいですか?」

 

ゼロ《なんだAN?こんな時間に》

 

今後の事を考えていたゼロは珍しそうに聞く。

 

どことなく焦った様子なのは無視してANは言う。

 

AN「ちょっと明日用事ができましたのでちょっと行ってきます」

 

ゼロ《用事?》

 

出て来た言葉にゼロは首を傾げる。

 

AN「はい。ですので明日はちょっと居ませんのでそれでは」

 

ゼロ《あ、お……》

 

ブツン

 

そう言い終えるとANはゼロが止める間もなく通信を切ってとそのまま部屋を立ち去るのであった。

 

次の日~ナリア~

 

AN「此処がナリアですか」

 

ANは手紙に書いてあった街、ナリアに到着した。

街は人が存在しないゴーストタウンになっておりあったのはボロボロの家々だけだった。

 

AN「こんなところに呼んで一体何を企んでいるんですかねぇ」

 

???「企んでいるだなんて……失礼ですねぇ」

 

AN「!」

 

ANがつぶやいた瞬間、廃墟の家の影から台詞と共に一人の人物が現れる。

それは男性でANはその体から放たれる気配から目の前のが自分が追いかけていた存在だと知る。

 

AN「まさかアバターまで手に入れているとは……」

 

???「私のエネルギーでならこれぐらい簡単なことですよ」

 

身構えるANに男性は肩を竦めて答える。

 

???「そもそも私を作った貴方がそれを知らないはずないですよねぇ?マスター」

 

AN「やれやれ、相変わらずのようですね。エルク」

 

とANは自身をマスターと呼んだ男性、エルクにそう言ってから睨む。

その睨みにエルクはおお、怖い怖いとおちゃらける。

 

AN「あのガンダムやテロリストの兵器等々も貴方の仕業なんですよね?」

 

エルク「流石マスター、すでに気づいていましたか」

 

偉い偉いと指摘に対してエルクは愉快に笑って褒める。

 

そうかつてANたちが闘った空飛ぶ大竜胆やテロリストたちが使っていた自動迎撃装置、そしてガンダムヴァサーゴたちを作ったのはこのエルクだったのだ。

 

褒めるエルクだがANは睨みを止めない。

 

AN「あれらを作って……一体何をしようとしているんですか貴方は」

 

やはりそこを聞きますかとエルクは言った後に笑みを浮かばせたまま動じない。

 

エルク「私の目的……それはまだ明かすことはできませんがこれだけは言いましょう……今のマスターが絶対に気に入らないという事だけはね」

 

AN「ええ、それを聞いただけであなたの目的を阻止しますよ」

 

にこやかに言うエルクにANは睨んで言う。

 

エルク「……ところでマスター、何故私がわざわざこんなところにマスターを呼んだと思いますか?」

 

AN「?」

 

いきなりの問いにANは疑問を浮かばせる。

 

エルク「一つはマスターと彼らを離すため……そしてもう一つは……」

 

ズドォォオオオン!

 

と廃墟が崩れるとともに巨大な何かがエルクの後ろに現れる。

 

AN「!?」

 

エルク「マスターと一度闘ってみたかったからですよ」

 

そう言ったエルクはすぐさま現れた何かへと乗り込む。

 

ANは距離を取る為に走りながらARISIAに連絡を取る。

 

AN「ARSHIA!ノワールをすぐさま私のところに向かわせてください!」

 

《了解》

 

ANの指示を受け、ARISHIAはすぐさまノワールを発進させる。

 

少しして飛んで来るノワールがANの目に入って来る。

 

AN「!来ましたか!」

 

バシュゥゥウウ!

 

飛んできたブラスタノワールを見たANはすぐさま飛び立ち、ノワールにへと近づいた後に開いた操縦席へと乗り込み、搭乗する。

 

エルク『ではいきますよ……』

 

ブィン、ブィン

 

ANがノワールに乗り込んだ所を見てそう言うとエルクはロボットの両腕にエネルギーの球体を出現させ…

 

エルク『はぁ!』

 

それをノワールに向けて次々に投げつける。

 

ズババババババババババババッ!!

 

AN「っ、このっ!」

 

ガガガガガガガガガガガガガッ!!

 

飛んで来る魔力弾をノワールは避けるとお返しにとAX-55EAGLEをエルクの乗るロボットにへと掃射する。

 

ブィン

 

ガチンガチンガチンッ!

 

向かって来た銃撃の嵐にエルクはロボットの両掌からバリアを展開し、それを防ぐ。

 

AN『なるほど……そのロボットは貴方から発せられるエネルギーを使って戦うのですか』

 

エルク『えぇその通りです。このロボット、CHAOS・オーガは試作品でしてこれぐらいしかでききないんですよ』

 

動き方からそう判断するANのにエルクはそう返し、自身の乗る機体についてそう言う。

 

AN『これぐらいってよく言いますよね。無尽蔵のエネルギーを使えるのどこがこれぐらいなんですか;』

 

だが、ANは話しつつスキャンした結果から出て来たのに冷や汗をかきながらそう言う。

 

エルク『まだまだ行きますよ。次はこれです』

 

するとエルクはCHAOS・オーガの右手に黒い虹色のエネルギーでできた両刃の剣を作り出すと翼を展開させ、ノワールの元にへと高速で接近する。

 

エルク『はぁあああ!』

 

AN『おっと!?』

 

ガキィイン!

 

そしてノワールブラスタにへと剣を振り下ろすがそれをバンカーで防がれる。

 

ガキガキガキガキガキィン!!

 

そしてそのままバンカーと剣のぶつかり合いをしてからつばぜり合いに持ち込む。

 

エルク『さすがはマスター、やりますね』

 

AN『そんなこと言ってられるなんてずいぶんと余裕がありますねっ!』

 

褒めるエルクにANは動かしながらそう言う。

 

エルク『おっと。流石にこのままでは埒が明かないのでそろそろいきますよっ!』

 

そんなANに対してエルクは言うと武器の形を剣から大鎌にへと変えるとそのままノワールにへと振るう。

 

AN『!』

 

ガキィン!

 

それをANは大鎌がノワールにへと当たる寸前にバンカーで何とか防ぐ。

 

エルク『ふっ……』

 

AN『?なに笑っているんで……』

 

そんなANの行動にエルクは不敵な笑みを浮かばせた事にANは疑問に思った瞬間…

 

ドスッ

 

AN「……え?」

 

ANは何かが刺さった音がしたのを聞いた後に気づく。

 

CHAOS・オーガの持つ剣から枝分かれした刃がブラスタノワールに突き刺さり、さらにそれが自身の腹に突き刺さっているのを…

 

しくったとANはつばぜり合いに持ち込んだ事を失策だと気づく。

 

相手はエネルギー上ので出来たので形を変えられる。

 

それを応用してノワールと自分を攻撃した。

 

エルク『はぁああ!』

 

ズバァアア!

 

そしてその隙を突き、エルクは大鎌を強く自身の方にへと引く。

それによりブラスタノワールとANの体は大きく切り裂かれる。

 

AN『ぐぁあああ!?』

 

体に起こる激痛とダメージにANは叫び、エルクはそのまま彼女を消そうとし…

 

ガガガガガガガガガガガガガガッ!!

 

左手から大量のエネルギー弾を放ち、ブラスタノワールを撃ち落とす。

 

ガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!

 

そして地面に叩きつけた後もそのまま連続でエネルギー弾を放ち続ける。

 

エルク『……さてこれぐらいでいいですかね』

 

とエルクはエネルギー弾を放つのをやめ、ブラスタノワールが落ちた辺りを見ながらそう言う。

そこは先ほどまでエネルギー弾を放ったので出た砂煙でよく見えなくなっていた。

 

エルク『よく見えないですねぇ……もう少し近寄ってみますか』

 

とエルクがCHAOS・オーガを近づけようとしたその時

 

バシュ――――ン!ズドォォン!

 

エルク『なっ!?』

 

砂煙から突如放たれた弾丸がCHAOS・オーガの左肩を打ち抜き、破壊する。

 

バシュッ!

 

そして土煙の中から何か飛び出してくる。

 

エルク『!?』

 

飛び出してきたものを見てエルクは驚愕する。

 

AN「はぁああああああああ!!」

 

なんと飛び出してきたのはボロボロだが目から闘志を失っていないANであった。

 

だがその体は下半身が無く、さらに右手にバンカーを、左手にAX-55EAGLEを、さらに背中にはブラスタノワールの翼を自身から出ているコードで繋げ装備した姿だったのだ。

 

エルク『っ!』

 

ガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!

 

近づいてくるANにへと慌ててエネルギー弾を放つエルクだがANの速度により弾は全て回避され…

 

AN「たぁああああ!」

 

ズバッ!ズドォオオオン!

 

バンカーによりCHAOS・オーガの右腕を切断されてしまう。

 

エルク『んなっ!?』

 

AN「まだまだぁ!」

 

エルクが驚く間もなくANはCHAOS・オーガのコックピット部分にへとAX-55EAGLEを突きつけると

 

AN「はぁああああああああああ!!」

 

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!

 

ゼロ距離で連射する。

 

AN「はぁあああああああああああ!!」

 

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!

 

振り払おうとしたエルクだが時すでに遅く、放たれる弾丸によりCHAOS・オーガの装甲は歪み、壊され、穴が開き、その穴から弾丸が次々にへとコックピットの中にへと撃ち込まれる。

 

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!

 

バリン!ガシャン!ズドン!

 

撃ち込まれた弾丸によってエルクは勿論、コックピットのモニターや操縦板などが次々と壊され、火花が出始める。

 

ガガガガガガガガガガガッ…………

 

AN「はぁ……はぁ……」

 

そして弾倉が尽き、ANがCHAOS・オーガから離れるとCHAOS・オーガはそのまま落ちていき……

 

ズドォォ――――――――――――――――オオン!!!

 

地面と激突すると同時に爆発する。

 

AN「…………」

 

その様子をANが肩を上下させながら見ていると……

 

「やれやれ、まさかそんな無茶をするとは思いませんでしたよ」

 

AN「!」

 

ジジジジジジジジ………

 

まさかの声がした方へANは慌てて向くと廃墟の屋上の一部がぶれる様な現象が起こってるのが目に入った後に…それが収まるとエルクが立っていた。

 

AN「チッ、やっぱりアバターを倒しても復活しますか」

 

憎々しい顔で呟くANにエルクはくくくと笑う。

 

状況的に言うならばANが一番不利である。

何故かというと相手側は無傷なアバターなのに対し、ANは体が満身創痍に近い半壊状態へとなっている。

 

エルク「私としては今の状態のマスターを捕獲したいところなんですが……」

 

AN「クッ……」

 

そう言って右腕をANへと向けるエルクにANは構えようとするが限界に近く、もはやこれまでか…と思われた所でエルクは右腕を降ろす。

 

エルク「やめときましょう。それでは面白くないですしね」

 

それに…とエルクはある方を向く。

そこにはこちらへと向かうZEXISの戦艦と先行して来るAN特製のガンダム達が見えた。

 

エルク「彼らとはまだ会いたくないですし……これで失礼します」

 

ジジジジジジジ……

 

そう言い残してエルクは消えるとANは緊張の糸が途切れたのかそのまま地面へとフラフラしながら着地して地面に崩れ落ちる。

 

そのまま自己修復をフル活動させる。

 

AN「間に合いますかね……」

 

ガチャガチャ……ウィンウィン

 

呟いた後にそんな音と共にANの身体は凄いスピードで修復され始める。

 

まず、離れた場所に分断された下半身が上半身の切断された面から出たコードで繋がり上半身にへとくっ付き、ところどころ部品が見えているところは徐々に元の状態にへと直されていった……。

 

その後にノワールの翼を取り外して遠くに捨てる。

 

そして数分後、ZEXISが到着する寸前でANの修復は完了した。

 

AN「ふぅ、ギリギリでしたね……」

 

アイラ《ANさん!大丈夫ですか!?》

 

慌てて通信をするアイラに大丈夫ですよと小さく返して腕を軽く上げる。

その後、ANと大破したノワールブラスタは回収される。

ただ、まさかその後に驚きの事態が起こる事をANは知らなかった。



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第十九話~もう一人のゼロ~

仲間を奪われたZEXISに仲間と似た姿の悪意が姿を現す。


AN「え!?クロウさんが暴走してたんですか!?」

 

前回の後、しばらく休んでいたANは休んでいる間に起こった事をゼロから教えられて驚く。

 

ゼロ「ええ、しかも相手の兵器によりエスターが次元獣へとされてしまい相手に…クロウの暴走はその直後に駆け付けたランド・トラビスの物理的行動により止まりました」

 

AN「誰ですか?そのランドさんというのは」

 

出て来た名前にANは聞くとゼロは失敬と謝ってから答える。

 

ゼロ「ランド・トラビスはZEUTHの者達と同じ世界の出身者でオハラ・セツコと同じスフィアの持ち主との事だ。彼もまた同じように移動していた所でクロウのスフィアのを感知して来たらしい」

 

AN「おー、そうなんですか」

 

成程と納得してから自分に引っ付いているシオニーを見る。

 

AN「それでシオニーさんはなんでこうなってるんですか?」

 

ゼロ「………彼女もスフィア持ちで抱き着いているのはその副作用だ」

 

出て来た言葉にANは驚く。

 

AN「………え?」

 

一瞬固まった後にどう言う事なのかを目で言うANにゼロは説明を始める。

 

ゼロ「クロウが暴走した際、彼女が絶叫したと思ったら機体が光りを発したのだ。その時アサキムが現れ、珍しそうに言っていた。第13のスフィアが目覚めるとは…と」

 

AN「13番目のスフィア!?」

 

出て来たのにANは驚く中でゼロは続ける。

 

ゼロ「アサキム自身、その第13のスフィアの目覚めは予想もしていなかったそうです。奴が言うに愛欲の蛇使いと言っていた」

 

AN「愛欲の蛇使いですか…」

 

ぽつりとゼロが言った名前を呟きながらANは自分に抱き着いているシオニーを見る。

 

ゼロ「彼女も暴れまくったがなんとか他の面々が抑え込んで事なきを得た。AN。あなたは何か変わったパーツをパールネシアに組み込んでませんか?」

 

AN「あ、そう言えば……」

 

そう聞かれてANはシオニーと会った頃のを思い出す。

 

彼女が大事そうに抱えていたパーツ、それをパールネシアに組み込んだ事を…

 

そんなANの様子からやはりとゼロは呟く。

 

ゼロ「すいませんが暴走のもあってパールネシアを調べさせて貰い、ブラスタを作り上げた科学者にも見て貰った結果、パールネシアにはブラスタのVX…つまり同じスフィアが搭載されているのが判明しました」

 

AN「まさかあれがスフィアでしたか…」

 

眉間を揉むANにゼロも神妙そうに頷く。

 

なんて、ただのパールネイルを元に作られただけと思われていたのがまさかのスフィア搭載機だったなど誰もが最初思わなかったし、作り上げたAN自身も予想出来ないものだ。

 

AN「それにしても愛欲って……」

 

その後にANはスフィアの名に呆れた顔をする。

 

ゼロ「まぁ、そう言う顔をされても仕方ないでしょう」

 

AN「一体どういうスフィアなんでしょうか…」

 

玉城「おい、大変だぜゼロ!」

 

同じ気持ちか頷くゼロにそう呟いた所で鬼気迫った顔の玉城が慌てて来る。

 

ゼロ「何事だ。まさかインサラウムが動き出したのか?」

 

玉城「お前の偽者が出やがった!」

 

ゼロ「…は?」

 

報告にゼロは一瞬呆気に取られたがすぐさま我に返る。

 

ゼロ「どう言う事だ!私の偽物だと!?何があったんだ!」

 

玉城「良いから早く来てくれ!今テレビに出てるんだよ!」

 

AN「テレビに!?」

 

慌てて玉城に付いて行くと他のメンバーがテレビを見ていた。

 

ANとゼロもテレビを見る。

 

ゼロ「なっ!?」

 

AN「あれって…ゼロ!?」

 

そして映し出されていたのに2人は驚く。

 

確かにそこには…何かの上に佇むゼロの姿があった。

 

ゼロ「な、何者だ奴は!」

 

AN「あ、なんか話すみたいです」

 

驚くゼロの後にANが手をバッと広げる様子からそう言う。

 

ゼロ?『私はもう一人のゼロ。アナザーゼロなり』

 

ゼロ「アナザーゼロ……」

 

名前にゼロが呟いた後にアナザーゼロは言う。

 

アナザーゼロ『この世界は愚かだ。人も社会も組織も全てが愚かだ。だから私は破壊する。この世界を!全てを無にするまで破壊する!』

 

アポロ「何!?」

 

デュオ「全てってこいつ…」

 

AN「…………」

 

誰もが驚き、ANがじっと見る中でアナザーゼロは再び手を掲げる。

 

アナザーゼロ『まず手始めに此処にあるアロウズの基地を潰す。我々、破滅の軍団の力をそこで披露しよう』

 

その言葉と共にカメラは別の何かが映し出される。

 

それは二足歩行のロボットで撃退に来たアロウズのMSを撃ち落としていく。

 

ルナ「な、何あれ!?」

 

琉菜「見た事無いロボだわ!?」

 

ハヤテ「あ、あれって…」

 

AN「ビグ・ザム!?」

 

誰もが驚く中でハヤテとANが驚く。

 

シン「知ってるのかハヤテにANさん!?」

 

カミーユ「聞いた事がある!あれは多次元になる前に俺達の世界で起こった1年戦争でジオンが使っていたMAだ!」

 

ファ「なんであのMAを!?」

 

聞くシンだがカミーユとファが変わりに答えて驚く。

 

正太郎「そうなんですか!?」

 

ハヤテ「はい、カミーユさんの言った通りです!」

 

AN「そのビグ・ザムがまさかあんなに大量にあるとは……」

 

驚いて聞く正太郎にハヤテは頷き、ANは映りし数にそう呟く。

 

シモン「そんなにやばいのか?」

 

カミーユ「ああ、大量のビームを放つ事で沢山の標的を攻撃する事が出来るんだ」

 

ハヤテ「しかも真ん中の巨大な砲台からは戦艦も破壊できるほどのビームを放てます」

 

ANが寝ている間に合流した部隊と共に来たシモンの問いにカミーユとハヤテがそう答え、あまり複雑なのは無理だが威力のにそんなになのかと顔を顰める。

 

玉城「どうするんだゼロ?」

 

ゼロ「そうだな…アロウズはともかく、あの戦いの後に一般市民たちへと攻撃を仕掛けないという保証がない!ZEXISはこれより、あの破滅の軍団のを止める為に向かう!」

 

AN「了解です!」

 

誰もがゼロのに同意してそれぞれ出撃準備にかかる。

 

ゼロも向かう中でアナザーゼロの事を考える。

 

ゼロ「(一体何者なんだ……アナザーゼロ…)」

 

 

ズドォン!ズドォオオン!!

 

しばらく時間が経ち、蹂躙されるアロウズを見ていたアナザーゼロは顔を別の方向に変える。

 

アナザーゼロ「そろそろか……」

 

その言葉の後にZEXISのメンバーが現れる。

 

その後にメンバーはアナザーゼロが乗る機体に驚く。

 

AN「あれって…蜃気楼!?」

 

クロウ「おいおい、ANさんが似たのを作ったりしてるがまさか相手側でも似た様な事をするとはな…」

 

それにクロウが呟く中でピグ・ザムがZEXISへと狙いを定める。

 

ビィィィィィィィィィィィィィ!

 

ゼロ『!散開せよ!』

 

それにすぐさま散らばり、ピグ・ザムの攻撃を避ける。

 

張り巡らされるビームを潜り抜けながら攻撃を仕掛ける。

 

レイジ『まったく、厄介だな!』

 

ハヤテ『あの真ん中の砲台には気をつけてください!』

 

AN『おそらく当たったら一発アウトです!』

 

シモン『分かった!もし来たらドリルで貫く!』

 

デュオ『うん。お前ならそう言うと思ってた』

 

避けながら愚痴るレイジの後に再度注意するハヤテとANのにグレンラガンを動かしながらそう返すシモンにデュオは呆れながら接近してピグ・ザムの1機の足を膝から両断する。

 

AN『これは……皆さん!どうやらこのビグ・ザムには遠距離攻撃は駄目なようです!接近して攻撃してください!』

 

ゼロ『了解した!各機!接近戦で挑め!遠距離メインの者は他のメンバーが接近出来る様に援護するのだ!』

 

分析したANのにゼロはそう指示して、アナザーゼロと対峙する。

 

ゼロ『答えよ!なぜ私に似た姿をしている!正体を現せ!』

 

アナザーゼロ『そう言われて正体を明かす訳ないだろう。ゼロ』

 

問うゼロだが返しにやはりなと思いながら放たれた攻撃を避ける。

 

その間もピグ・ザムは倒されて行く。

 

勝平『へへんだ!攻略法さえわかればどうってことないぜ!』

 

シオニー『そ、そうですね…』

 

AN「(……おかしい)」

 

調子よく言う勝平と避けながら同意するシオニーのを聞きながらANは違和感を覚える。

 

弱点を見つけられたのに相手はピグ・ザムを展開し続けている。

 

なぜ…と考える。

 

クロウ『どうやらアロウズの奴らも地上から接近して攻撃しているみたいだぜ』

 

ハヤテ『ほとんどの機体が地上付近に居ますね』

 

AN『……え?今、ハヤテさんなんて言いました?』

 

その時、クロウとハヤテの会話にANは引っかかって聞く。

 

ハヤテ『え?ほとんどの機体が地上付近に…はっ!?』

 

クロウ『おい…もしかしてやっこさんの目的は…」

 

言っている途中で目を見開くハヤテの後に同じ様に気づいたのか険しい顔をするクロウのにANもすぐさま行きつく。

 

ピグ・ザムは地上に戦力を集める為の罠だと…

 

AN『(そして地上にいる敵を蹂躙するのに適しているのは…)ま、まさか!』

 

アナザーゼロ『フッ、気づいたようだな。だがもう遅い!』

 

その後にアナザーゼロは上へと向けて合図と思われる閃光弾を放つ。

 

ゼロ『な、何をする気だ!』

 

ブゥゥゥゥゥゥウウウン

 

すると何かが走って来る様な走行音が聞こえてくる。

 

刹那『なんだ?』

 

X魔王「何やら車が走って来る様な感じの音ですな』

 

葵『これ、バイクじゃない?』

 

ハヤテ『バイク…!まさか!?』

 

AN『皆さん!直ぐ空中に逃げてください!飛べない機体は直ぐに戦艦に戻ってください!早く!』

 

詳しい葵の言葉にハヤテは顔を青ざめるとANが鬼気迫った顔ですぐさま全体に伝わる様に通信を飛ばす。

 

ANの鬼気迫るのにZEXIS面々は誰もが慌てて戦艦や空中へと退避する。

 

その後に響き渡る走行音のする方へと見て見えて来たのに驚く。

 

ブォオオオオオオン!!

 

ピエール『な、なんだあの戦艦!?』

 

カトル『バイクの様な……戦艦!?』

 

AN『あ、あれは…』

 

ハヤテ『あ、アドラステアァアアアア!?』

 

ブゥゥウウウウウウン!

 

それにハヤテが絶叫するとバイク型戦艦、アドラステアは逃げ遅れたGN-Xに迫る。

 

アロウズ兵1『う、うわぁああああああ!?』

 

グシャッ!ズドォン!

 

アドラステアはそのままGN-Xを轢き潰し、逃げ遅れたのを次々と轢き潰し前進する。

 

それには誰もが絶句し、一部は口を押さえる。

 

誰もが戦って来たが無慈悲に、しかもバイク型の戦艦で轢き潰すなど誰が予想出来たか…

 

ゼロ『貴様…なんだあれは!』

 

アナザーゼロ『なんだって敵を効率良く潰しているのだが』

 

AN『効率良くって……』

 

出て来た言葉に誰もが言葉を失う。

 

アナザーゼロ『沢山の敵をこうすれば簡単に潰せるだろ?』

 

ゼロ『…………貴様にとっては沢山の敵は蟻でそれを象が踏み潰す様に出来ると言う事か……ふざけるな!!!』

 

いけしゃあしゃあと語るアナザーゼロのに…ゼロは手を握り締め…ゼロとしてではなく、ルルーシュとして怒りを発する。

 

ルルーシュもまた人を殺しているがそれは罪を背負い、覚悟を決めているからである。

 

かつて自らのミスで義理の姉であり、初恋の人だったユーフェミアへと犯してしまった事でさらに決めていた。

 

だが目の前のアナザーゼロはどうだ。

 

目の前の存在は覚悟もしてなく、ただ潰すと言う理由だけでこんな事をしている。

 

それ自体がゼロに、ルルーシュにとっては許せない事であった。

 

ゼロ『アナザーゼロ!貴様には覚悟がない!そんなお前を私は許すわけには……』

 

アナザーゼロ『覚悟がない?あんな奴らを殺すのに覚悟など必要ないだろ』

 

出て来た言葉にゼロの怒りは増す。

 

ゼロ『違う!どんな奴だろうと命を奪う事に変わりない!貴様の非道はこの俺が許さん!」

 

カレン『ゼロ…』

 

AN『そういうと思ってましたよ』

 

クロウ『ホント同意だな…あの女を思い出す程の怒りが湧き上がるぜ』

 

カミーユ『貴様のその考え、修正してやる!』

 

力強く言うゼロのにANはそう言い、他のメンバーもアナザーゼロのに怒りを燃やす。

 

アナザーゼロ『ふっ、返り討ちにしてやろう』

 

その言葉と共に新たな機体が増援として現れる。

 

ハヤテ『増援を出してきましたか…』

 

AN『皆さん!行きますよ!』

 

アポロ『言われなくてもそのつもりだ!』

 

キラ『こんな事をもうさせれない!』

 

その言葉と共に誰もが増援のピグ・ザムのを避けながらアドラステアへと攻撃を仕掛ける。

 

ゼロもまた、アナザーゼロの乗る蜃気楼へと攻撃を仕掛ける。

 

ゼロ『貴様を絶対に止める!』

 

アナザーゼロ『ふっ…』

 

そのまま攻撃を仕掛けながらゼロは心を熱くしながら頭は冷静にして観察する。

 

アナザーゼロの乗る蜃気楼は色などをランスロットのカラーリングに変更していて明るい感じになっている。

 

色を変えただけならまだ分からなかったが相手は…

 

ゼロ「(っ…速い!)」

 

蜃気楼よりも速く動いており、ゼロを翻弄する。

 

それと共にゼロは攻撃を仕掛けて避けられる中で違和感を持つ。

 

ゼロ「(あいつ……まるでこちらの動きを予測しているような避け方をするな)」

 

ゼロが考えている通り、まるで避けられそうになさそうな攻撃をしているのだがまるで読んでるかの如く避けるのだ。

 

あんなにスピードを出してるのに急な方向転換も難なく行っている。

 

ゼロ「(一体何故……)」

 

アナザーゼロ『考え事していると危ないぞ』

 

ズドズドズドズドォ!

 

考えようとしていたゼロへアナザーゼロがそう言うとアドラステアから砲撃が放たれ、ゼロは慌てて蜃気楼を動かして避ける。

 

ゼロ『ちッ!(考える暇を与えない気か!)』

 

ハヤテ『ゼロさん!』

 

AN『っ、このっ!』

 

ズガガガガガガガガガガガガッ!!

 

ブォォォォォォォン!

 

それにノワールブラスタが援護に入るがアドラステアはその攻撃を避ける。

 

ゼロ『ハヤテ!君はあの戦艦を知っているのならあの戦艦と戦った者達はどう対処した!』

 

ハヤテ『いやーそれがですがね…』

 

聞くゼロにハヤテは歯切れの悪くする。

 

ゼロ『まさかないのか!』

 

ハヤテ『実は原作では主人公の新しい機体で倒されたんですよ』

 

AN『ああ、そう言えばそうでしたね』

 

そう答えるハヤテのにANも思い出して頷く。

 

ゼロ『例え新機体だろうとどう倒したかは分かるのではないのか!』

 

ハヤテ『それがブリッジを寸断するという単純な感じで…』

 

それにゼロはそう言う事か…と歯切れの悪い理由に仮面の中の顔を歪める。

 

確かに言葉で言うなら単純で簡単そうだが包囲網を抜けてブリッジを戦艦から切り離すのは難しい。

 

また、もしもブリッジを切り離しても別の場所にコントロール装置があったら意味がない。

 

ゼロ『…AN。コントロールの奪取は出来ますか?』

 

AN『それがプロテクトが硬すぎてできません』

 

そこもやはり対策済みかとゼロは避けながら考える。

 

ゼロ『1つ聞くが、あの戦艦は地上を走るだけなのか?」

 

ハヤテ『いえ、あのタイヤ部分が展開して宙にも浮くことができます』

 

AN『色々とヤバいんですよねあれ』

 

次のを聞いて返された事に万能だな…とゼロは呻く。

 

ゼロ『もう1つ聞く。あのバイクのタイヤは破壊可能か?』

 

ハヤテ『あ、はいできます!』

 

AN『ただ、かなり頑丈ですよあのタイヤ』

 

再度確認するゼロにANはそう言う。

 

ゼロ『ならば出来る可能性のある者にやらせればいいんだ。出来るなシモン!』

 

シモン『壊せば良いんだな!分かった!』

 

AN『サポートします!シモンさん!』

 

そう言うゼロにシモンは力強く答えた後にグレンラガンはアドラステアに向かって行き、ノワールブラスタも続く。

 

AN『まずはあのタイヤの砲台を破壊しましょう!』

 

シモン『分かった!』

 

指示にシモンは頷いてから右腕をドリルに変形させて、ビームをドリルで防いで行く。

 

シモン『そんなもんで…防げると思うな!!!』

 

ズドォォオオオオオオオオオオン!!

 

そのままタイヤの砲台を貫いて破壊する。

 

AN『ハアッ!』

 

ズバズバズバッ!

 

ズドォォオオオオオオオオオオン!!

 

続けてANがもう1つの砲台を壊す。

 

シモン『今だ!タイヤを破壊する!』

 

AN『了解です!』

 

アナザーゼロ『ふっ、そうはさせぬぞ』

 

そう言って突撃しようとしたシモンは第六感で避ける。

 

アビス「また会ったな」

 

カラミティ「新しい奴らもいるみたいだな」

 

そこにカラミティ達が現れる。

 

AN『なっ!?アビスにカラミティ!?』

 

シモン『アイツラが話に聞いていた謎の集団か!』

 

驚くANの隣で態勢を立て直したシモンはカラミティ達を見る。

 

ゼロ『アナザーゼロに助太刀していると言う事は!』

 

アナザーゼロ『ああ、彼らも我ら破滅の軍団の一員だ』

 

出て来た言葉に誰もが驚く。

 

シン『アイツラはお前の仲間だったのか!』

 

アルト『ならやる事は1つだ!』

 

AN『貴方達もぶっ飛ばす!』

 

その言葉にプロヴィデンスはやれ!と次元獣やモビルドールをけしかける。

 

勝平『やってやら!』

 

シオニー『あわわわわわ!?』

 

それに誰もが気合を入れて迎撃に当たる。

 

ランド『やれやれ、ホント休む暇がねえな』

 

そんな中でガンレオンに乗るランドはそう呟いた後にふっと笑い…

 

ランド『まぁ、こんな奴らがいるんだ…休んでなんていられねえわな!』

 

そう言って向かって来るモビルドールを粉砕していく。

 

AN『おお!凄く豪快な方ですね!』

 

メール『そりゃあダーリンはザ・クラッシャーと呼ばれてるもんね!』

 

ランド『メール~~~!!ザ・ヒートを教えろよな……』

 

その豪快っぷりに感嘆するANへと胸を張って言ったメールにランドは粉砕しながら嫌そうな顔でそう言う。

 

アナザーゼロ『はぁっ!』

 

ゼロ『くっ!』

 

一方でアナザーゼロのにゼロはなんとか避けていたが苦戦していた、

 

ゼロ『(くう、打開策が見つからん…相手の動きが早すぎる!)』

 

カレン『はぁっ!』

 

アナザーゼロ『!』

 

そこに紅蓮可翔式が割り込み、続けて蒼天も援護に来てアナザーゼロの乗る機体を蜃気楼から距離を取らせる。

 

カレン『ゼロ、大丈夫!?』

 

ゼロ『ああ、大丈夫だ』

 

香鈴『しかし、あなたを翻弄するとは奴もただのそっくりさんではないみたいですね』

 

聞くカレンにゼロは答えた後に香鈴のにそうだなと同意する。

 

アナザーゼロ『ふむ、援軍か。まあちょうど良いタイミングだ』

 

カレン『は?ちょうど良いってそれどういう…』

 

キュィィィィィィィィン

 

ズドォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

 

その言葉と共にアドラステアの前方タイヤ部分の砲台から、巨大二連ビームが放たれる。

 

それに蜃気楼が絶対守護防壁で防ぐ。

 

ゼロ『グッ!?』

 

アナザーゼロ『それを待っていた!』

 

そう言ってアナザーゼロは蜃気楼へと接近するとキックやパンチの連続攻撃を仕掛けた後に相転移砲を発射する。

 

ゼロ『ぬぉぉぉぉぉぉ!!』

 

カレン『ゼロ!?』

 

吹き飛ぶ蜃気楼にカレンは受け止めようとするとそれより前に受け止める存在がいた。

 

それは蒼天でゼロは頭を振る中で香鈴が声をかける。

 

香鈴『大丈夫ですかゼロ?』

 

ゼロ『あ、ああ。助かったぞ香鈴』

 

そう聞く香鈴にゼロは頷いた後にアドラステアのビームを避ける。

 

シモン『これ以上撃たせるか!』

 

AN『破壊します!』

 

アナザーゼロ『させるか!アドラステア!』

 

ブォォォォォォォン!

 

するとアナザーゼロの言葉と共にアドラステアがグレンラガンを引き潰そうと迫る。

 

シモン『来るなら受けてやる!』

 

AN『シモンさん!』

 

それにシモンはドリルを展開して車輪部分とぶつかり合う。

 

ギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!

 

シモン『ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!』

 

AN『す、凄い…。あんなに大きさが違うのに全然押されてない…』

 

シオニー『それどころか…相手のタイヤの方が…』

 

そのままアドラステアの車輪をグレンラガンは削って行く。

 

シモン『こんな事で止まってられないんだ…ニアと再び会う為にも!!』

 

バッギャァァァァァァン!!

 

魂の籠った咆哮と共にアドラステアのタイヤが粉砕される。

 

アナザーゼロ『何っ!?』

 

AN『今です!』

 

それにANはノワールブラスタを操作して距離を取るとSPIGOTを展開してターゲットサイトの様に展開する。

 

AN『ファイヤ!』

 

そして持っていたAX-55EAGLEをロングバレルに交換してからアドラステアのブリッジに狙いを定めると銃弾を発射し、発射された銃弾はSPIGOTを通って加速していき…

 

ズドォオオオオオオオオオオン!!

 

アドラステアのブリッジに命中させて爆発させる。

 

AN『ブリッジの破壊、成功しました!』

 

ズドォン!ズドォン!ズドォン!

 

するとブリッジの爆発に誘爆するようにアドラステアの各所が爆発し始める。

 

それにアナザーゼロはやられたか…と呟く。

 

アナザーゼロ『まあ目的は果たせたから良いとするか』

 

ゼロ『目的を果たしただと?』

 

勝平『どういう意味だよ!』

 

ワッ太『まさか自分達の存在を明かす事が目的とか?』

 

出て来た言葉に勝平とワッ太がそう言うとアナザーゼロは背を向ける。

 

アナザーゼロ『見たか?全世界の者たちよ!このアロウズの基地の残骸を!』

 

そう出て来た言葉にジェフリーは放送のを出せと指示し、放送のを探し、それには先ほどのアドラステアやピグ・ザムにより破壊されたアロウズの基地が映し出される。

 

アナザーゼロ『これこそ我が破滅の軍団の力だ。この力が貴様らを破滅に誘う。アロウズ以外にもこの世界に存在する腐った者達を破滅させてやる』

 

シン『!それって!』

 

アスラン『この世界に存在するあらゆる組織も潰す気なのかアナザーゼロは!?』

 

告げられた言葉に誰もが驚く。

 

AN『何故そんなにもこの世界を破滅させようとしているんですかアナザーゼロは…』

 

ゼロ「(確かに。なぜそこまでしようとしているんだ?)」

 

誰もが思った事を代弁するANにゼロもそこが気になっていた。

 

アナザーゼロ『悔やむがいい、人を簡単に裏切る自分たちを。人を簡単に利用する自分たちを。人を簡単に差別する自分たちを』

 

そう言ってアナザーゼロやプロヴィデンス達は消える。

 

ガロード『やっこさん達。厄介な奴らに目を付けられたみたいだな』

 

ロジャー『因果応報とも言えるが…今までを考えると対象の組織に我々も含まれてるだろうしね』

 

AN『そうですね…』

 

そう呟くガロードのにロジャーが肩を竦めて言い、ANも同意する。

 

レイジ『マジかよめんどくせえな…』

 

アイラ『確かにめんどくさいわね』

 

シオニー『た、大変なことになりましたね…』

 

香鈴『そうね…。まあプロヴィデンス達の正体が分かっただけでも良かったじゃない』

 

心底めんどくさそうにぼやく2人にシオニーも同意する中で香鈴がそう言う。

 

AN『まあ確かにそうですね。今まであいつらの所属不明でしたし…』

 

ゼロ『…………』

 

カレン『ゼロ、どうかしたの?』

 

ゼロ『あ、いや。なんでもない(今の香鈴の喋り方。何処か聞き覚えがある感じがしたな…)』

 

無言であったゼロは話しかけたカレンにそう返す中で敬語ではなかった香鈴の喋り方に引っかかりを覚える。

 

一方の香鈴はさっき敬語ではなく素の喋り方をしてしまい焦ったが誰も指摘しない事にホッとする。

 

ジェフリー《各員、帰投してくれ。我々はすぐさまこの地域を離脱する》

 

AN『あ、はい。了解です!』

 

そこにジェフリーが全員に呼びかけ、アロウズが何か理由を付けて攻撃を仕掛けてくる前に離れる事に同意でそれぞれ帰還し、戦闘地域から離れる。

 

その中でゼロは見える光景に手を握り締める。

 

ゼロ「(アナザーゼロ…お前の求める世界の破滅。絶対に俺が阻止してみせる!)」

 

そう決意してゼロ、いやルルーシュは力を籠める。

そんなゼロをカレンとC.C.は見ていた。



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第二十話~冥府への転落、新たな事実~

ZEXISはとある情報を入手した直後、古代の兵士により異界に飛ばされる。


アナザーゼロとの戦いの後、ZEXISは束の間の休息をしていたが日本の温海に機械獣が進軍してると言う情報を聞き、温海へと向かっていた。

 

その中でANはうーんとある事で唸っていた。

 

ある事とはアナザーゼロとの闘いの後に現れたケビン・マクラーレンと名乗ったアークセイバーの男なのだが…ANには奴が凄く怪しいと感じた。

 

ケビンからインサラウムの新たな情報を得てから釈放した後、ロジャーは彼の様子から芝居ではないと言ったが、立ち会っていたANにとって喋っていた事もそうだが…姿自体が本当のなのかが胡散臭さを感じさせていた。

 

ただ、自分の感性でのであって確証も証拠もないので断言できないがゼロ達には彼の言葉を丸ごと信じて良いとは思えないと言い、ゼロとスメラギ、ジェフリーは彼女の言い分からケビン以外のインサラウムから情報を集めるのもした方が良いと考え、今後もし遭遇したら別の情報を集める事を決めた。

 

AN「(ん~…なんでしょうかね。この嫌な予感は…)」

 

ケビンの事からANは熱海と決まった際に駆け上った悪寒の事を考えていた。

 

なぜか分からないが自分の体の危機と言う確信とも近い第六感が働いたのだ。

 

AN「(一体なんなのでしょうかね……)」

 

もしも気を抜くと離れようとするので温海に何があるのだろうかとANはまた唸る。

 

…そして温海に着いた事でそれは判明する事になるのをANは思い知る。

 

 

アイラ『な、なんですかあれ!?機械を食べてる!?』

 

AN「…………ゑ?」

 

シオニー「あ、ANさん?」

 

隼人からの出撃コールに格納庫に向かっていたANとシオニーはアイラの放送に驚いた後に格納庫に到着して見えた光景に唖然とする。

 

そこではAエクシア達が必死に1つ目の生物から逃げていた。

 

Aエクシア「あぶなっ!?」

 

フェニーチェR「うおっ!?」

 

X魔王「ぬおっ!?」

 

武者「ぎゃああああああ!?」

 

コマンド「喰われるぅうううううう!?」

 

誰もが必死に逃げる様子にシオニーはひいぃぃぃ…と怯える中でふと、隣のANの様子に気づく。

 

ANは汗がダラダラと流し、その顔は青く染まっていた。

 

シオニー「あ、ANさん?顔真っ青ですよ?」

 

AN「ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ……」

 

ブツブツブツブツと震え始めたANにシオニーはあわあわしてると…生物たちは一斉にAN達の方を見る。

 

正確に言うならばANを…であるが…

 

じゅるり…

 

AN「!」

 

シオニー「ひっ!」

 

そして涎を垂らして舌なめずりするのにANはすぐさまシオニーをお姫様抱っこして外へと駆け出し、生物たちは一斉にAエクシア達に目をくれずANを追いかける。

 

その後に到着したレイジ達3人は逃げて行くANと追いかける生物にギョッとする。

 

レイジ「なんだありゃ!?」

 

香鈴「ANの奴、何かに追われているな」

 

ハヤテ「あ、あれは…」

 

自分達と驚きの反応が違うのにレイジと香鈴はハヤテを見る。

 

香鈴「ハヤテ、アレが何か知っているのか?」

 

レイジ「あれはなんだよ?」

 

ハヤテ「あ、あれはケドラです」

 

聞く2人にハヤテはそう言う。

 

香鈴「ケドラ?」

 

ハヤテ「機械を食べて成長する戦闘頭脳です!しかもあいつら、ロボットを操縦できるんですよ!」

 

それに誰もが驚き、ノワールや自身の機体を見るがケドラはいなく、ホッとした後にレイジはふと疑問を抱く。

 

レイジ「ってなんでハヤテがそんなこと知っているんだ?」

 

香鈴「そう言えば…」

 

ハヤテ「いやまあちょっとね…」

 

はははとハヤテは頬を掻きつつ、アニメを見ましたなどと言っても信じて貰えないだろうな…と香鈴の方を見つつ思った後にあれ?となる。

 

ハヤテ「(でもなんでANさんを追っているんでしょうかね?)」

 

先ほどハヤテも言ったがケドラは機械を食べてだからなぜANを追うかをハヤテには疑問しかなかったがとある考えが出来てまさかと目を見開く。

 

ハヤテ「(ANさんが実はロボットだったら…)」

 

 

一方、外に逃げたANは…あしゅらが放った1体除いたケドラ達に追いかけられていた(爆)

 

ANが外に出ると共にマジンガーや他の戦艦に向かっていたケドラ達がすぐさまUターンしてANへと向かって来たのだ。

 

AN「なんで全員こっちに来るんですかー!?食べたいんですか!?そんなに私を食べたいんですかアンタら!」

 

シオニー「え、ANさん今何を言っ…」

 

何時もと違って余裕がないANのにお姫様抱っこされてから顔を赤くしていたシオニーは聞こうとするが余裕がないANは答える余裕がないみたいだ。

 

甲児『な、何がどうなってるんだ?さっきまで張り付いてた奴らが一斉にANさん達に向かったぞ』

 

あしゅら男爵「ば、バカな!?なぜ始祖が此処に!?」

 

それには甲児も戸惑っていたがあしゅら男爵の言葉にすぐさま反応する。

 

甲児「しそ?しそってなんだあしゅら!」

 

あしゅら男爵「まさか奴が存在するとは!ケドラは反応してると言う事は奴は機械に関連する始祖か…何!?」

 

それに甲児はすぐ問うがあしゅら男爵は答えずにぶつぶつ呟いた後に連れて来た機械獣の1体にケドラが1体張り付いて食らっている事に気づく。

 

あしゅら男爵「ば、バカな!?アブドラU6まで食われてるだと!?」

 

シオニー「機械獣を食べてます!?」

 

AN「当たり前でしょ!機械を食べて成長するんだから機械の機械獣も食べるに決まってるでしょ!」

 

それに驚くシオニーにANはそう言う。

 

ケドラ「我は…ケドラ…」

 

ボス『あ、あの化け物…!?』

 

甲児『喋った!?』

 

するとアブドラU6を食べていたケドラが言葉を発したのに誰もが驚く。

 

ケドラ「我はケドラ…ミケーネの…ミケーネの兵士なり…」

 

レイジ「ミケーネの兵士?」

 

ハヤテ「あのケドラはミケーネ人の頭脳でできているんですよ」

 

騎士「なんだって!?」

 

コマンド「つまり、生物の脳みそで誕生した存在って事か!」

 

出て来た言葉に首を傾げるレイジへハヤテは説明し、脳と言うのに香鈴やガンダム達は驚く。

 

ケドラ「滅びよ…ミケーネ以外の全ては消滅せよ…」

 

その言葉と共に光りを発するとANを追いかけていたケドラ達も光り出す。

 

シオニー「ちょっ、これって!?」

 

AN「え、マジ!?」

 

それに2人はまさかと思った瞬間に周囲の空間が歪みだす。

 

AN「くっ!」

 

シオニー「きゃああああああああああ!?」

 

その後にその場にいたZEXISにあしゅら男爵は光に飲み込まれる。

 

 

AN「……何処でしょうか此処は」

 

光が収まったと思ったら見た事もない場所にいる事にANは呟く。

 

周りを見渡すとシオニーがANへと抱き着く。

 

怯えてる様でぎゅうとANに密着する。

 

AN「はいはい、大丈夫ですよシオニーさん」

 

シオニー「ANさん~~~」

 

頭を撫でてあげるANにシオニーは離れたくない様にさらに力を強める。

 

改めてANは周りを見るとタワーやプトレマイオスⅡにマジンガーZと変わったロボットがおり、マクロスクォーターはシェリルやランカ達がいたのもあって離れていたからか巻き込まれていない様だ。

 

甲児『白い…荒野…』

 

AN「まるで砂漠ですね…」

 

自分達がいる場所を呟く甲児にANも呟く中でアイラの声が聞こえて来る。

 

アイラ【何よこれ!?全てのセンサーとレーダーが異常って警告してるわよ!?】

 

フェルト【地形データの照合も不完全ですが、96.8%の確率で、ここが私達の知る地球でない事を示してます…!】

 

その言葉にシオニーはANを不安げに見る。

 

シオニー「ち、地球じゃない!?」

 

AN「まー見るからにそうですよね」

 

困ったもんですとANは愚痴る。

 

その後はシュワルツとAエクシア、フェニーチェの3名が偵察に出て、後のZEXIS面々は待機となった。

 

香鈴「それにしても…似ているな」

 

ハヤテ「え?何がですか?」

 

待っている間に待機していた香鈴がふと言った事にハヤテは首を傾げ、レイジ達も視線を香鈴に向ける。

 

香鈴「この場所、ZOENの周りに似ていないか?」

 

騎士「そう言えば…!」

 

ハヤテ「あ、確かに!」

 

資料として前に見せて貰った事のある光景と似てるのに香鈴に言われて誰もがあっとなる。

 

X魔王「確かにZOENの周りもこんな風景になってたな」

 

レイジ「んじゃあまさかこの世界も次元力を吸い取られたのか!?」

 

コマンド「そこは分からんが、ロクでもない世界なのは確かだな」

 

呟くX魔王のに驚いたレイジへとコマンドが武器の整備をしながらそう言う。

 

シオニー「さっきの奴らは何処行ったんでしょうか?」

 

AN『この世界に居るのは確かなんですけどねぇ』

 

こっちとしては会いたくないですけどねとノワールに引き籠ったANはブルリと体を震わせる。

 

香鈴「……大変だな」

 

ハヤテ「…………」

 

そんな中でハヤテは顎に手を当てて考えていた。

 

ハヤテ「(ANさんがロボット……それなら辻褄があう)」

 

時空振動が起こる前、機械しか食べない筈のケドラがANを追いかけていたのが証拠とも言える。

 

さらに言うならばANはただのロボットではなく、ケドラが他の機械をほっておく程の特別な存在だとハヤテはさらに考えていた。

 

ハヤテ「(そう言えばさっきあしゅら男爵が……)」

 

レイジ「おいハヤテ?何考えているんだ?」

 

呼びかけられてハッとしたハヤテは思考を止めてレイジを見る。

 

ハヤテ「い、いえ。なんでもないです」

 

レイジ「?」

 

香鈴「もしや転移させられた時に何かあったのか?」

 

慌てて手を振るハヤテにレイジは訝しげになる隣で香鈴がそう聞く。

 

ハヤテ「いえ、大丈夫ですよ」

 

そう返すハヤテにそうかと香鈴は聞くのを止める。

 

ハヤテ「(とりあえずANさんの事は後で考えるとするか)」

 

そう言う事にしてハヤテは頭の隅に置いた時にアイラの慌てた声が聞こえて来る。

 

アイラ【た、大変よ皆!】

 

AN「どうかしたんですかアイラさん?」

 

シオニー「もしかしてケドラが出たんですか!?」

 

そうよ!という声の後に映像が流れ、機械獣の大群が映る。

 

さらに先頭にいる機械獣、アブドラU6の額にケドラが張り付いている。

 

シオニー「き、機械獣に張り付いてる!?」

 

AN「機械獣を操っているみたいですね」

 

それにシオニーは驚いた後にANは機械獣の大群を見て言う。

 

コマンド「どうやら俺達よりもやり易い方を選んでああしたみたいだな」

 

レイジ「そうみたいだな」

 

AN「元の世界に戻るにはあの機械獣に付いているケドラに近づかないといけませんね」

 

隼人《各機、出撃だ!こんな所で死ぬわけにはいかんぞ!》

 

香鈴「出撃の様だな」

 

AN「では私達も行きましょう」

 

その言葉と共に各々の機体に駆け込み、出撃する。

 

その際、ANはタワーにあしゅら男爵がいる事に気づく。

 

AN「(おや、なんであそこに…)」

 

甲児『あしゅら…お前はじいちゃんの仇だ。俺はお前を絶対に許さない!』

 

なぜいるかに疑問を持っていると一緒に出撃した甲児があしゅら男爵にそう言い…

 

甲児『だが…俺達も元の世界に戻らなきゃならない!それまでは休戦だ!』

 

AN「(一時の休戦ですか…)」

 

成程といる理由にも納得した後にANは甲児の言葉に感嘆した。

 

AN「(自分の復讐より脱出する為に協力する事を選んだのは早々出来ませんよ。凄いですね甲児さん)」

 

あしゅら男爵「感謝する…!感謝するぞZEXISよ!あのアブドラU6を倒すのだ!奴こそがケドラのマスターだ!」

 

レイジ『あの黄色いのだな!』

 

香鈴『了解した』

 

甲児『良し…!』

 

そう指示するあしゅら男爵に誰もが狙いを大将であるアブドラU6に定めた時だった。

 

X魔王「!?ちょっと待ってくだはい!」

 

コマンド「機械獣とは違う反応…こいつ等は!」

 

AN『なっ!?なんでこの世界に!?』

 

X魔王とコマンド、ANの言葉の後に次元獣の大群と共に1体の機体が現れる。

 

シン『あれは、確かサフィアーダだったか?』

 

クロウ『サフィアーダ…!今度はウェインとか言う奴か!』

 

AN『なんでインサラウムが此処に!?』

 

誰もが突如現れたインサラウムに驚く中でおいおい…とクロウの言葉に不満げなウェインの声がしてくる。

 

ウェイン『ナイトオブナイツはフルネームで覚えられたってのに、俺の方は随分な扱いだな』

 

クロウ『それがお前の格って奴だ』

 

AN『お知り合いで?』

 

ぼやくウェインにそう返したクロウへANは聞く。

 

クロウ『いや、俺はエスターから聞いてね」

 

シン『その時はクロウはいなかったからな』

 

AN『そうなんですか』

 

そう返すクロウのに補足する様に理由を言うシンのにANは納得するとまあいいとウェインはそう言ってからサフィアーダが武器を構える。

 

ウェイン『この地にお前達の墓穴を掘ってやる為に来てたんだ。俺の名は、お前たちを倒した者として墓碑に刻んでやるぜ』

 

ランド『随分と高飛車な野郎だな、おい』

 

メール『やっちゃえダーリン!ああいう恰好付けにはガーンと一発ぶっ飛ばしちゃえ!』

 

レイジ『それは良いな!』

 

宣言するウェインのにランドはそう呟いた後のメールのにレイジもぶっ飛ばすと言うのに共感する。

 

ゲイナー『気を付けてください、ランドさん。レイジ!あいつはインサラウムの幹部です!』

 

クロウ『わざわざ次元の壁をこえて俺達をやりに来たって訳だ』

 

AN『随分としつこいんですね』

 

まあなとANのにクロウは肩を竦める。

 

デュオ『ジェラウドって奴とマルグリットはいねぇみてえだな』

 

香鈴『そのようだな』

 

周りを見てそういうデュオに香鈴が同意する中でANを除いて誰もがウェインの雰囲気に違和感を持っていた。

 

マリン『あいつ…この前とは様子がおかしいぞ?』

 

ロラン『戦う気を失ったんでしょうか?』

 

ウェイン『フッ…お前等に俺の気持ちは分からんさ…分かって貰う気もないがな…』

 

AN「(なんだかかっこつけた台詞ですねぇ)」

 

そう返すウェインのにANはそう言う感想が出たが、ただのカッコつけで言ったセリフではなさそうだと思った。

 

ロジャー『自分をコントロールしろ、クロウ!スフィアに取り込まれれば、この前のジェラウドの時の様になるぞ』

 

クロウ『とは言うが、そんな器用な真似が戦闘中に出来るかよ』

 

AN『んじゃあせめてアレを使わないようにしたらどうです?』

 

青山『ANさんの言う通りだ。今回はSPIGOTは使うな!あれはスフィアの力をダイレクトに使っているからな!』

 

その後に注意するロジャーのに対してそう返したクロウにANがそう提案して青山も念押しする。

 

クロウ『…切り札を使わずにこの怖いもの知らずと戦うのかよ…』

 

ハヤテ『そこは自分たちがサポートします!』

 

呻くクロウにハヤテが言い、デュオもだなと同意する。

 

クロウ『そこまで言われたらやって見るさ、どんな時でも何とかしてみるのが俺の主義だ(それに…エスターを見殺しにした俺にはこの程度じゃ罰にならねえ…)』

 

AN「(ん~…これは少しヤバいですかね?)」

 

軽く言うクロウだがANはそれが無理をしてると言うのが分かった。

 

話に聞いていたがエスターを目の前で変えられたのだからそれは仕方がない。

 

AN「(これはなんとかしませんとね…)」

 

対策をしないとまたスフィアのに飲み込まれるなとANが思考するがそれはすぐさま今の状況をなんとかしてからと切り替える。

 

ケドラ「我はケドラ…ミケーネの兵士なり…我は異文明を滅ぼす為の教育を戦闘頭脳なり…故に全てを滅ぼす…滅ぼす…滅ぼす…」

 

コマンド「自分達の国以外の文明は破壊するってか?」

 

レイジ『敵を殲滅するだけの戦闘頭脳ってことか』

 

香鈴『そのようだな』

 

静観していたケドラから出て来たのに気に入らない声でレイジが言い、香鈴も同じように見る。

 

ウェイン『デタラメを言ってくれるぜ、化け物が!〝ここ”で好き勝手を許す訳にはいかねえんだよ!』

 

AN「(ここで?まるで大切な場所のような言い方……)」

 

出て来た言葉にANは疑問を持つ。

 

普通ならばここでなんて言うのは合わないのだがウェインの様子からして思い入れのある所なのかとANの頭に引っかかる。

 

ウェイン『覚悟しやがれ、化け物マシン!ZEXISと一緒に貴様達も俺が葬ってやる!』

 

騎士「むっ、これマズイのではないのか?」

 

ハヤテ『もしケドラがやられたら!』

 

刹那『俺達は帰還の術を失う事になる…!』

 

隼人《各機、インサラウムとケドラの両方を迎撃しろ!だが、あのアブドラU6だけはインサラウムに倒させてはならない!》

 

そう宣言するウェインのに隼人はすぐさま指示を出す。

 

AN『なら両方が会わないように分断させましょう!』

 

甲児『良し!ケドラは任せてくれ!』

 

武者「インサラウムは拙者たちに任せよ!」

 

そう言葉を交わし、それぞれ戦う相手と向き合う。

 

ケドラ「我の名はケドラ…我が文明以外は全て排除する」

 

ウェイン『黙れよ、化け物!貴様に俺達を排除する資格があると思うな!』

 

甲児『行くぜ、ケドラ!インサラウム!俺達は元の世界に帰る為に戦うぞ!』

 

その言葉と共にそれぞれの戦いが始まる。

 

AN『まずは雑魚を片付けましょう!』

 

シオニー『は、はい!』

 

まずは兵隊の方を倒す事にしたZEXISはアブドラU6をマジンガーZに、サフィアーダをブラスタとガンレオンに任せて立ち向かう。

 

コマンド「行くぜハヤテ!」

 

ハヤテ『はい!!』

 

向かって来る次元獣のカッターなどの遠距離攻撃をコマンドが撃ち落とし、隙が出来た所をゴッドマスターが格闘戦で倒して行く。

 

Aエクシア「行くぜ~!」

 

刹那『はぁっ!』

 

ズバズバッ!

 

一方でAエクシアとダブルオーが機械獣もろとも両断して行く。

 

AN『おーおー、どんどん減っていきますね』

 

シオニー『そ、そうですね…』

 

それに次元獣を撃ち抜きながら感嘆するANにシオニーが同意する間にクロウとウェインは接敵する。

 

クロウ『こんなところまで出張って来るとは、仕事熱心なことだ!』

 

ウェイン『それはこっちの台詞だぜ…どういう手段を使ったか知らんが、お前達は許されないことをした!』

 

AN「(許されないこと?)」

 

出て来た言葉にANは再び違和感を持つ。

 

ここは彼らと関連してるのだろうか…と思考する。

 

ウェイン『俺の…俺達アークセイバーの誇りにかけて、ここでお前達を叩く!徹底的にな!』

 

ランド『おっと、そう言うのはやらせないぜ!』

 

そう言ってブラスタを攻撃しようとしたサフィアーダをランドとメールが乗るガンレオンが持っていたジャイアントジャレッチで受け止める。

 

ウェイン『こいつもDエクストラクターを持ってやがるか…』

 

メール『ガンレオンはトラクターっていうより、ブルドーザーだよ!』

 

シオニー『意味が違います;』

 

呻くウェインのにメールのずれた発言にシオニーはツッコミを入れる。

 

ウェイン『笑わせてくれるぜ、お嬢さん!こいつはどう見ても破壊用のマシンだろうがよ!』

 

その言葉にランドはカチンとなる。

 

ランド『お前って男は…!!』

 

ウェイン『なんだ!?奴の気が膨れ上がっていく!?』

 

メール『あちゃ!ドンピシャで地雷踏んだ!』

 

ハヤテ『地雷?』

 

驚くウェインに対して呆れるメールの言った事にハヤテが首を傾げてる間にガンレオンはジャイアントジャレッチを地面にガツンとぶつけてから吠える。

 

ランド『覚悟しろよ、お前!俺をザ・クラッシャーと呼んだお前にザ・ヒートの生き様を見せてやる!!』

 

ウェイン『そんな名前で呼んでねえよ!?』

 

アイラ《確かに呼んでないわね;》

 

AN『あはははは;』

 

破壊と言うのに敏感なんだなとサフィアーダを圧倒しているガンレオンを見て誰もが思った。

 

AN『さて、あちらのほうは……』

 

ちらりと機械獣の方を見る。

 

そっちではデスティニーGSとフェニーチェRとデスサイズにビッグオーなどの面々が押しててマジンガーZはアブドラU6とタイマンを果たしていた。

 

ケドラ「我はミケーネ以外の文明は全て破壊する…」

 

甲児『うるせえ!そんなふざけた事を吹き込まれたお前はこの多次元世界に存在しちゃいけねぇんだ!お前みたいに他人を認めようとしない奴は争いの火種でしかない!だから、俺達が退治してやるぜ!』

 

AN「(他人を認めようとしない奴ですか……)」

 

自らの文明以外を全て破壊しようとするケドラに対しそう叫んだ甲児にANは確かにと頷く。

 

AN「(……ですが似たような事を人はするんですよね)」

 

悲しい事だが、人も人で全てを破壊しようとする存在は存在する。

 

それは人以外にも限らず存在するのだ。

 

AN「(ホント、これには頭を悩ませますね)」

 

ANはそう考えながら襲って来た次元獣を撃ち抜く。

 

それによりインサラウム側はサフィアーダを残して殲滅された。

 

クロウ『後はお前さんだけだな』

 

ウェイン『ちぃ!』

 

AN『ところで少し貴方に聞きたいことがあるんですがいいでしょうか?』

 

突き付けるクロウのに呻くウェインへとANは問う。

 

ウェイン『聞きたいことだと?』

 

AN『ええ。貴方達の主である皇子の事ですよ』

 

なんだと?と眉を顰めるウェインにANは続ける。

 

AN『ある人から貴方達の皇子は怒るととんでもない残虐性を見せると聞いたんですよ』

 

ウェイン『はぁ?なんだそのデマは?あの皇子が怒ると残虐だと?嘘も程々にしろよ』

 

そう問うANにウェインは心底呆れた顔で返す。

 

AN『ではあの皇子が父親を殺したというのは?』

 

ウェイン『それこそふざけた事を!あの方はガイオウと戦い!戦死したんだ!』

 

続けての問いにはウェインは怒気を含ませて叫ぶ。

 

ロジャー『我々が聞いたのと全然違う…!』

 

AN『おかしいですねぇ。これはそちらの第三師団所属のケビンさんから聞いた話なんですけど』

 

ウェイン『ケビン?おい、そいつのフルネームは?』

 

その言葉に誰もが戸惑う中でANがそう言うとウェインは聞く。

 

AN『ケビン・マクラーレンです』

 

ロジャー『階位は騎士候第三位と言っていたぞ』

 

そんなウェインのに対してANとロジャーは答える。

 

ウェイン『……誰だそいつは?全員を把握なんてしてねえが俺が知る限りケビン・マクラーレンと言う名前の奴は騎士候にも、さらにはアークセイバーにはいない』

 

勝平『ど、どう言う事だよ!?』

 

ハヤテ『ANさん、もしかしてこれは…』

 

AN『ふむ…騙されたって事ですね。とんでもない大嘘吐きね』

 

告げられた事に誰もが驚き、ANが呟く中でサフィアーダは距離を取る。

 

ウェイン『本当はこう言うのをしたくねえが旦那に報告する事が出来ちまった…勝ちも負けもならずにここを立ち去る自分を許せねえが…』

 

そう言い残すとサフィアーダは消える。

 

ロックオン『なんだったんだ、あいつ…?』

 

五飛『奴は奴なりの覚悟と誇りをもって、この戦いに挑んだようだが…どうやらANとの会話でそれを置く程のを知ったみたいだな』

 

シオニー『大嘘吐き…まさか…』

 

AN『?どうかしましたシオニーさん?』

 

それにロックオンは不思議そうに呟く隣で五飛はそう評する中でシオニーはANの呟きで思い当たるのかぼそりと呟いたのにANが聞く。

 

シオニー『い、いえ。なんでもありません』

 

AN『?』

 

誤魔化すシオニーにANは首を傾げるがロジャーや一部のメンバーだけは彼女の思った事を察せた。

 

大ウソつきで嘘と感じさせない人物…

 

ロジャー「(もしこれが正しいのなら…あの男はまだ生きている事になる…自身の死を嘘を付いて…)」

 

シオニー『………もしかして生きているの……アイム……』

 

ポツリとシオニーが呟く間に機械獣はアブドラU6を残して殲滅されていた。

 

甲児『くらえ!光子力ビーム!!』

 

放たれたビームはアブドラU6に炸裂し、アブドラU6は倒れる。

 

ケドラ「我の名はケドラ…倒れる事は許されない!」

 

だが、ゆっくりと起き上がり、マジンガーZを見る。

 

ジロン『正真正銘の化け物かよ!」

 

フェニーチェR「光子力ビームをくらっても立ち上がるとは…」

 

AN『なかなかしぶといですね』

 

甲児『だが動きは止まった!あしゅら!』

 

あしゅら「おう!今こそ好機!」

 

それにANが呻く中で甲児があしゅら男爵を呼びかけるとあしゅら男爵も応えてタワーから飛び出してアブドラU6へと駆け出す。

 

甲児『ロケットパーンチ!』

 

合わせる様にマジンガーZはロケットパンチを放ち、放たれたロケットパンチがアブドラU6に炸裂した後にケドラへと向けてあしゅら男爵は連続蹴りを浴びせて行き…

 

あしゅら男爵「でやぁぁぁぁぁぁ!」

 

最後にパンチを叩き込む。

 

アイラ《生身で機械獣にダメージを与えた!?》

 

AN『いやー敵ながら凄いですね』

 

あしゅら男爵「ケドラよ!我こそはミケーネの巫女、イゾルデ!我こそは神官、トリスタン!次元の門を開けよ!我らの帰還の為…ミケーネの為に!」

 

それにアイラは驚き、ANが感嘆する中であしゅら男爵は告げて命令する。

 

ケドラ「全てはミケーネの為…」

 

その言葉と共にアブドラU6の体が輝き出し、周囲が歪み始める。

 

アイラ《これは!》

 

シオニー『あわわわわ!?』

 

甲児『やったのかあしゅら!』

 

あしゅら男爵「ZEXISよ!もうすぐ次元の扉が開く!」

 

隼人《各機はタワーに集結せよ!》

 

問う甲児にあしゅらはそう告げると隼人が指示を出し、戦艦を中心に集まる。

 

あしゅら男爵「さあ、ケドラよ!今こそ、扉を開け!」

 

ズドォオン!

 

そう指示した瞬間、アブドラU6の一部が爆発する。

 

あしゅら男爵「ぬあ!?」

 

甲児『どうした、あしゅら!?』

 

AN『まさか機械獣の方が限界に!?』

 

起こった事態に驚くZEXISにあしゅらは焦った様子で言う。

 

あしゅら男爵「い、いかん!ケドラのダメージが想像以上だった!次元の扉は開くだろうが、転移先まで指定が出来ない!」

 

武者&コマンド「何!?」

 

騎士&ガロード「何だって!?」

 

レイジ『また別の世界に飛ばされるのか!?』

 

香鈴『何か方法はないのか?!』

 

告げられた事に誰もが驚き、香鈴が聞く。

 

あしゅら「無理だ!この状況では飛ばされる直前にいた所に戻るには何か切っ掛けがなければ!」

 

AN『切っ掛けですか…』

 

誰もがどうすれば…と考えていた時だった。

 

全員の耳に歌が聞こえて来たのだ。

 

レイジ『この歌は……』

 

香鈴『む……?』

 

アルト『ランカだ!これはランカの歌だ!』

 

レントン『どうして、ランカさんの歌がここで聞こえるんだ!?』

 

誰もが聞こえて来た歌に驚く中であしゅらも反応していた。

 

あしゅら「な、何だ!?いや、私は知っている…!この歌を知っているぞ!!』

 

AN「(へ?知ってるって……)」

 

出て来た言葉にANはどういう意味だ…と思ったら…曲調が変わる。

 

正太郎《歌が変わった!?》

 

ミシェル『この歌は!』

 

ピエール『ファイヤーボンバーの『TRY AGAIN』だぁぁぁぁ!』

 

ハヤテ『バサラさんも歌っているんですね!』

 

流れて来たのにすぐさまピエールが反応して言う

 

あしゅら男爵「この次元を超えるエネルギーは…!おお、これを辿れば帰れるぞぉぉぉぉぉ!!!」

 

その言葉と共にアブドラU6が強く輝いた後に辺りを白く染める。

 

そして光が収まった後にはメンバーの目に熱海の街並みが入る。

 

甲児『ここは…!』

 

ボス『あ、熱海の街だ!』

 

シオニー『戻ってこれたんですね!』

 

AN『そうですね』

 

それに誰もが喜ぶ。

 

そしてマクロスクォーターと斑鳩が目に入る。

 

シェリル《アルト!》

 

ランカ《アルト君!》

 

アルト『シェリル、ランカ…!それにこの歌は…俺達は熱気バサラの歌に導かれて、帰って来られたのか…』

 

AN『ええ、その通りです』

 

自分を呼ぶ2人から歌っているバサラのを聞きながら呟いたアルトのにANは肯定する。

 

フェニーチェR《創造主、少し話が…》

 

AN《ん?》

 

すると個人通信をして来たフェニーチェRにANは首を傾げるとこれを…という言葉と共に画面に映像が映される。

 

それは荒れ果てた建物であった。

 

AN《この建物は…?》

 

フェニーチェR《探索していた際に見つけたのだが…気になったのはここだ》

 

そう言って映像がズームインされて紋章の様なのが見えた。

 

その紋章にANはんーと唸る。

 

AN《この紋章は…インサラウムのですよね?》

 

フェニーチェR《これを見つけた時、俺はあの世界がどんな所だったか想像できた。ジェフリー艦長やスメラギ艦長達に伝える前に創造主だけ見せてから彼らに伝えるべきだと判断してこうして個人通信で報告している》

 

AN《なるほど……これで彼が怒っていた理由も分かりましたよ》

 

報告を聞きながらANはウェインがなぜ怒っていたかを理解する。

 

フェニーチェ《それでどうする?これは伝えるべきか?》

 

AN《んー……しばらくは黙っていましょうか》

 

問うフェニーチェRにANは少し思考してそう言う。

 

フェニーチェ《やはり証拠は俺が見つけたのだけだからか?》

 

AN《ええ。もう少し証拠を見つけないといけませんねこれは》

 

了解したの返答と共に通信を終えるフェニーチェを見てからANはふうと息を吐いて空を見上げる。

 

AN「( やれやれ、厄介な事になってきましたね)」

 

戻れた事で喜ぶZEXISの中でANは1人、見える星空を見て息を吐くのであった。



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第二十一話~ゼロVSゼロVSゼロ~

3つのゼロが今、ぶつかり合う


前回からしばらく経った中、ANはクロウからある事を頼まれてシミュレーションを行っていた。

 

頼まれた事は…次元獣と化したエスターを戻せるかと言うのだ。

 

ブラスタの開発者でもあるトライアに分析して貰ったが彼女からエスターは完全に次元獣だと言われたがクロウはなんとかならないかをANに頼んだのだ。

 

AN自身、付き合いは短いが共に戦った者として彼女をほっておけなかったので快く引き受けたのだ。

 

AN「(うーむ、これは…)」

 

シミュレーションを行う中でANは唸る。

 

今までの次元獣のデータを提供されて比較した後に様々な方法でシミュレーションしているが、なかなか元に戻す方法が見つからないのだ。

 

AN「(これは意外に難しいですねぇ…)」

 

他はどうすれば良いか…と考えてANはスフィアの力を浴びせたらどうなるかを思いつく。

 

一応色んなエネルギーで試してみたがスフィアのだけは未知なる原理なのでまだ手を付けていなかったのだ。

 

AN「(ですがスフィアのデータはまだ少ない…これではシュミレーションができないですね)」

 

クロウ「どうだ?出来そうか?」

 

再びううむと唸るANにクロウは問う。

 

AN「少しデータが足りないですかねぇ」

 

クロウ「足りない…か…色々と集めねえとな…」

 

最初の頃の様だなとクロウは呟く。

 

AN「直せるかどうかはその後ですね」

 

クロウ「感謝するぜANさん。エスターを救える可能性があるなら俺はそれを頑張ってやるぜ」

 

礼を述べてそう言うクロウにANはいえいえと返す。

 

AN「そう言えばクロウさんの方は大丈夫なんですか?」

 

クロウ「大丈夫って借金の事かい?そこんとこ大丈夫だ」

 

答えられた事に違いますよと半目で睨むANに冗談冗談とクロウは肩を竦める。

 

クロウ「スフィアの反作用については今は考えたくねえから保留してる。VXについてはチーフが急ピッチで解析してるよ。出所についてもそれを知り合いのボンクラをを締め上げて調べるんだとさ」

 

AN「そうなんですか」

 

呟くANにクロウはまっ、こっちは置いといてと前置きしてから真剣な顔をする。

 

クロウ「それを言うならシオニーもだろ?あいつもスフィアの持ち主になってるんだからよ」

 

AN「シオニーさんのはクロウさんのに比べたらまだマシの範囲かと、副作用も私が注意すれば良いだけですし…」

 

そう言うクロウにANはそう返すと通信が入る。

 

AN「ん?通信?」

 

誰からでしょうとANは出るとAエクシアが出る。

 

Aエクシア《大変だクリエイター!どうやらゼロの奴、ヒイロに呼び出されて1人で神根島に向かったッス!》

 

AN「ヒイロさんに呼び出されて!?」

 

クロウ「おいおい呼び出されたってどういう事だ?」

 

出て来た言葉にANとクロウは驚く。

 

フェニーチェR《分からん。だが、奴はゼロを敵と言っていた》

 

敵と言う言葉にANとクロウは顔を顰める。

 

AN「ゼロが敵…」

 

クロウ「穏やかじゃねえな…あのヒイロがいきなり敵だなんて言うのは思えねえな」

 

ですねと短いながらもヒイロがどういう感じかはを知るANは同意した後に向きなおる。

 

AN「それでゼロたちは今どこに?」

 

X魔王《それが数十分前の15:00に神根島に来る様に言われてますんで…きっと神根島におると思います》

 

シン《それで先に五飛とカレンが向かったらしいんだ》

 

デュオ《んで俺達も今向かう所になった訳だ》

 

聞くANにX魔王とシンとデュオが続いて答える。

 

AN「神根島ですね。分かりました」

 

クロウ「さて…マジでヒイロの奴…」

 

早速進路を神根島へと向けるのを聞きながらクロウはそう呟いた。

 

 

しばらくして神根島に着くと共にANとクロウは他のメンバーと共に出撃する。

 

先ほどまでゼロはカレンと共にヒイロの乗るウイングガンダムゼロと試すと言う事で仕掛けて来たアルトロンガンダムと戦っていた。

 

玉城《無事かよゼロ!》

 

AN『大丈夫ですか!?』

 

ゼロ『心配無用だ。私はそう簡単には死なん!』

 

声をかけた2人にそう返して蜃気楼と紅蓮可翔式が合流する。

 

デュオ『ヒイロの奴…!やっぱりゼロとやってやがった!』

 

シン『しかも五飛もゼロと戦っていた』

 

五飛『それについてはもう終わった』

 

シオニー『終わったんですか?』

 

ああとシオニーのに答えながらアルトロンは蜃気楼の隣に移動する。

 

五飛『俺はゼロの真意を確認した。この男はどういう形であれ、己の行動に責任を取ると見た。だから、俺はこの男の最後を見届ける』

 

AN『な、なるほど…』

 

デュオ『よく分からないが、ひと段落したみたいだな』

 

そう答えた五飛のに誰もが納得した後にウイングゼロを見る。

 

ガロード『問題はヒイロの方か…!』

 

ハヤテ『しかもウイングゼロに乗っているからカトルさんの時よりヤバいかと』

 

AN『そうですよねぇ…』

 

ヒイロ『…ゼロ…ZEXIS…』

 

誰もが警戒する中、ウイングゼロも静かにZEXISを見ると…

 

???『撃て』

 

ズドドドドーン!!!

 

ウイングゼロとZEXIS両方へと砲撃が襲い掛かる。

 

カトル『くっ!?』

 

ヒイロ『!?』

 

AN『これはっ!?』

 

ゼロ『砲撃だと!?』

 

誰もが砲撃が飛んで来た方を見る。

 

そしてそこにいたのにゼロは叫ぶ。

 

ゼロ『あれは……アナザーゼロ!』

 

アナザーゼロ『久しぶりだなゼロよ。また会えた事を嬉しく思うぞ』

 

ヒイロ『アナザーゼロ…!もう1人のゼロ…!お前もまた…!』

 

するとウイングゼロが持っていらツインバスターライフルをアナザーゼロへと向ける。

 

アナザーゼロ『ほう、あれがウイングゼロか』

 

向けられたままの状態でも冷静になっているアナザーゼロは興味深そうに見る。

 

AN『随分と冷静ですね。銃口を向けられているのに』

 

アナザーゼロ『冷静なのは…こういう事だ!』

 

ドドドドドーン!!

 

ヒイロ『ぐあ!?』

 

その言葉と共にメンバーの後ろから多数の砲撃が飛んで来てウイングゼロへと命中して行く。

 

ハヤテ『ヒイロさん!?』

 

シオニー『後ろから砲撃!?』

 

ターンX「ふはははははは!一方に夢中になってるなど未熟未熟!」

 

誰もが驚いているとビームライフルを構えた複数のムラサメと共にターンXが現れる。

 

ロラン『ターンX!』

 

AN『なるほど、貴方は囮だったんですね』

 

アナザーゼロ『ゼロも自ら前に立つのだ。私もそれを真似てるだけだ』

 

ゼロ『猿真似とはな…(だが、これはこれで好都合か…)』

 

不意打ちを受けたウイングゼロは先ほどゼロと戦っていたダメージもあって地面に墜落する。

 

ヒイロ「っ…リリーナ…」

 

AN『ヒイロさーん、大丈夫ですかー?』

 

ハヤテ『やばいですよ。気を失いかけてます!早く助けないと!』

 

それに助けに行こうとするがターンXが阻まる

 

ターンX「おおっと、そうはさせん。後、あの機体のパイロットは女の名前を呼ばなかったかい?戦場でなぁ、恋人や女房の名前を呼ぶ時というのはなぁ、瀕死の兵隊が甘ったれて言う台詞なんだよォ!」

 

AN『へー…ってあれ?確か聞いた話によるとシモンさんも言ってましたっけ?』

 

シモン『ああ、言ったぞニアのを』

 

自身の自論を叫ぶターンXにANは感心してからそうつい聞いてシモンは頷く。

 

ターンX「貴様もか!この甘ちゃんめ!!!」

 

そう言ってグレンラガンと取っ組み合いしながら地面を滑るターンXを見てからハヤテは今だ!とすぐにヒイロの元へ向かおうとする。

 

サーシェス『おっと!そこまでだ!』

 

今度はアルケーガンダムが現れてゴッドマスターを阻まる。

 

刹那『アリー・アル・サーシェス!』

 

ロックオン『出やがったな戦争屋!』

 

AN『ああ、前出てきたのに戦わずに帰った人じゃないですか』

 

サーシェス『くかか、確かに前回は予定外のがあったからな!だから今回はこっちの用事を済ませておくぜ!』

 

そう言うとサーシェスは引き連れていた3機の黒いMSがウイングゼロを掴むとその場を去ってしまう。

 

レイジ『ヒイロ!』

 

AN『いえ、ヒイロさんはその前に出た様です…ただ、目的はウイングゼロだったようですね』

 

刹那『アリー・アル・サーシェス!何のためにあのガンダムを回収する!?』

 

サーシェス『そいつは俺の雇い主の意向だ。お前に話せるネタじゃねえな。だがこっからは俺の好きにやるぜ!前回出来なかった楽しい戦争をよ!!』

 

そう答えた後にアルケーガンダムはダブルオーに斬りかかり、ダブルオーはそれを防ぎながら剣と剣がぶつかりあう。

 

アナザーゼロ『こちらも攻撃を開始せよ!』

 

シオニー『あわわ、来ますよ!』

 

その言葉と共に砲撃が再開され、それが斑鳩に集中する。

 

玉城《こっち狙いかよ!》

 

扇《なんとか飛んで来るのを相殺するんだ!》

 

AN『ARISIA!斑鳩を援護しなさい!』

 

ゼロ『一部は斑鳩の防衛を!後の者は攻撃してる敵機体を撃破するんだ!』

 

ハヤテ『分かりました!』

 

香鈴『了解した』

 

すぐさま指示を出すゼロに誰もが了承して撃破に動く。

 

防衛に蜃気楼とキングゲイナー、ケルディムガンダムなどが回る。

 

騎士「デヤッ!」

 

AN『ハアッ!』

 

斑鳩へと攻撃を仕掛けるムサラメやバイアランを倒していく。

 

ハヤテ『そこですっ!』

 

レイジ『おりゃあ!!』

 

ドンドン落とされていくのをアナザーゼロは動じずに見ている。

 

AN『味方が落とされているのに動じませんね』

 

アナザーゼロ『フッ、これぐらいで動じるか。まだまだ味方はいるのだからな』

 

その言葉と共に新たなゲルズゲーやバイアランに先ほどサーシェスが連れていた黒い機体が複数現れる。

 

サーシェス『成程、そのビルゴを見るからにやっぱり先行してた奴らに大打撃を与えたのはお前等だったか』

 

アナザーゼロ『ああそうだ。少し邪魔だったからな』

 

AN『活躍場面かなり奪ってますよね貴方達って』

 

デュオ「(若干メタイと思ったがツッコミしないでおこう…)」

 

黒い機体、ビルゴを見て言うサーシェスのに答えたアナザーゼロのにそう言ったANのをデュオはスルーした。

 

カトル『あの黒い機体はヒイロとトロワが乗っていた奴のハイブリットだと思います』

 

AN『ああ、確かに似てますね』

 

ビルゴを見てそう推察するカトルにANも同意した後にビルゴを攻撃して破壊する。

 

シオニー『ええい!』

 

ハヤテ『疾風の如く!』

 

ズドドドドドドドドドドドドン!!

 

次々と倒して行く中でブラスタがアナザーゼロの乗る蜃気楼へと攻撃を仕掛ける。

 

クロウ『この!』

 

アナザーゼロ『フン』

 

放たれた銃弾を避けて行くアナザーゼロにクロウはホントに予測が早いな…と顔を顰める。

 

AN『そこです!』

 

アナザーゼロ『無駄だ』

 

ANも加わるがアナザーゼロの蜃気楼の動きの速さに苦戦を強いられる。

 

AN『……なんかおかしくないですか?ゼロ』

 

ゼロ『(やはりあの反応の良さは機体の性能だけでは説明できない…まるで未来を先取りして動いているような動き…まさか…)ええ、こちらも同じ考えです。あれは機体の性能だけでは説明できない』

 

その中でそう聞くANにゼロもある予想を立てながら同意する。

 

AN「もしかして…」

 

ゼロ「(これが当たっているなら奴は…)」

 

AN&ゼロ「(ギアスの使い手…)」

 

どちらもが同じ事を予想した。

 

AN「(おそらく未来を予知するとかそんな感じのギアスですね)」

 

もしそうならば厄介以外の言葉はない。

 

なんたってゼロシステムよりはるかに察知できるのだ。

 

AN「(厄介ですね…)」

 

どう対処すればよいだろうかとANは必死に考える。

 

ハヤテ『っ!』

 

アナザーゼロ『はぁっ!』

 

接近したゴッドマスターが放った蹴りを避けて攻撃するアナザーゼロの蜃気楼のにハヤテは咄嗟に身をねじってかわした後にパンチを繰り出す。

 

アナザーゼロ『そこっ!』

 

AN『やらせません!』

 

ガキィン!

 

そのパンチも避けてゴッドマスターの腕を切り落とそうとしたアナザーゼロの蜃気楼をノワールブラスタがフォローに入ったお蔭で腕切断は避けられる。

 

ハヤテ『ありがとうございますANさん!』

 

AN『いえ、注意してくださいね(しかし本当にどうすれば…)」

 

相手の未来読みに対抗できる速さを出せれば良いが普通では無理だ。

 

AN「(……あれ?でも未来予知のギアスは元々この世界にありましたね)」

 

その後にANはすぐさま思い出す。

 

ギアスについて調べた際に保持者についても後で調べたのだ。

 

AN「(ええと確か…… )」

 

思い出そうとしてそんなノワールブラスタへと幻影は攻撃を仕掛けようとしてマジンガーZが援護に回って攻撃をさせない様にする。

 

甲児『ぼうっとしてたらやられるぞ!』

 

AN『あ、はい!』

 

いけないいけないと思い出すのは終わった後にしてANは気合を引き締める。

 

アナザーゼロ『貴様らの動きなど簡単に予測できる!』

 

ゼロ『くっ!』

 

ズドズドズドォン!!

 

ゼロもどうすればと考えていると飛んで来たミサイルがアナザーゼロの蜃気楼に命中する。

 

アナザーゼロ『っ!』

 

ハヤテ『今のは!』

 

玉城《ゼロ、援護するぜ!》

 

ゼロ『助かったぞ玉城』

 

ミサイルは斑鳩が放った奴でそれにゼロは礼を述べる。

 

アナザーゼロ『……っ!』

 

ギリィ

 

その光景にアナザーゼロは仮面の中で歯を食い縛る。

 

アナザーゼロ『……!』

 

するとアナザーゼロは相手していた面々を無視して斑鳩へと相転移砲を放つ。

 

すぐさまゼロの蜃気楼が割って入って攻撃を防ぐ。

 

ゼロ『私の仲間には手は出させん!』

 

アナザーゼロ『…………』

 

そう言って構える蜃気楼を見た後にアナザーゼロは背を向ける。

 

アナザーゼロ『ターンX、退却するぞ』

 

ターンX「む?承知した」

 

AN『え?』

 

突然の撤退宣言にZEXISが戸惑う中でターンXや敵部隊は撤退して行く。

 

アナザーゼロ『気が削がれた。ここまでにしていてやる』

 

ゼロ『気が削がれた…?』

 

AN『どういう意味ですか?』

 

最後に去ろうとしたアナザーゼロはその言葉に振り返る。

 

アナザーゼロ『文字通りの意味だ。だが覚えておけゼロ。貴様の正体とある事を知った時、仲間たちはどう出るかをな』

 

ゼロ『なにっ!?』

 

AN『!?』

 

その言葉を最後にアナザーゼロは戦闘区域から去る。

 

ゼロ『奴は一体…』

 

AN「(今の言い方からして…ゼロ、ルルーシュさんの正体を知っていると言う事でしょうか?)」

 

去って行ったアナザーゼロの残した言葉にANはふとそう考える。

 

ハヤテ『どうかしたんですか?』

 

AN『い、いえ。大丈夫です』

 

ハヤテに声を掛けられてANは慌てて返事をする。

 

サーシェス『やっぱり戦争はこうじゃねえとな!あっちも終わったからこちらも帰らさせて貰うぜ!』

 

刹那『待て!アリー・アル・サーシェス!』

 

一方で戦っていたアルケーもその場から離脱して行く。

 

AN『あちらも引いたようですね』

 

デュオ『ひとまずは全滅させたな…』

 

藤堂『しかし、アロウズはOZと事実上の統合を果たした事で戦力を増しているな…』

 

AN『面倒ですねー』

 

そうぼやくANの言葉に誰もが同意する中でカトルがハッとなる。

 

カトル『ヒイロ…!ヒイロは!?』

 

アイラ《ヒイロさんはこちらで回収しました!》

 

慌てて周りを見渡すカトルにアイラがそう言い、それは良かった…とカトルは安堵する。

 

AN『さて私達も艦に戻りますか』

 

デュオ『だな(しかし…ヒイロがゼロを狙ったのはゼロシステムでヒイロの中にあるゼロの何かが増幅されたからの可能性がある…あのアナザーゼロの言った事と関係あるのか?)』

 

そう考えながらそれぞれ帰還する。

 

ひとまずは五飛のでゴタゴタがあったがゼロ本人の言葉もあって解決はした。

 

詳しい話はヒイロが目覚めてから聞く事になるのであった。



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第二十二話~暗黒よりの使者と復活の兄弟~

日本へと向かったZEXISはANが作った者達以外に心を持つロボットが狙われてるのを聞き、向かった先である存在と遭遇する。


前回から少しして、ZEXISは宇宙に出ていたロゼと合流する為に日本へと来ていた。

 

その間にANは作り上げたガンダム達のメンテナンスがてらの一部の改修案を考えていた。

 

と言うか最近になってX魔王とフェニーチェRの新たな姿が浮かんだからだ。

 

AN「んー、これは面白いのが浮かんできましたね」

 

ふむふむと満足そうに頷きながらどこらへんでしましょうかね~と鼻歌歌う様にしてメンテナンス完了と言うと…

 

ハヤテ《メンテナンス中すいませんANさん》

 

AN「ん?なんですかハヤテさん?」

 

終ったので気にしてませんのでと付け加えたANにハヤテは言う。

 

ハヤテ《先ほど、ロボットマフィアと呼ばれる集団が黒牛島と言う島に向かっているみたいです。奴らの狙いは敷島博士と言う方の話だと、そこに住んでる不乱拳博士が目的ではないかと言う事です》

 

AN「不乱拳博士?」

 

首を傾げるANにハヤテは聞いた詳細を言う。

 

ハヤテ《えっと、ドイツのシュトロハイムと言う博士と並び称されるロボット工学の権威で黒牛島の研究所で心を持ったロボットの研究をしているとの事です。敷島博士はロボットマフィアの狙いが博士の開発しているロボットだろうとの事です》

 

AN「心を持ったロボットですか…」

 

言われてANはふうむと顎に手を置き…

 

…ポク…ポク…ポク…チーン☆

 

AN「よし、そのマフィアブッ飛ばしましょう」

 

綺麗な笑顔で言ったANさんに怖さを感じました…と、通信していたハヤテはメンバーにそう語った。

 

と言う訳で黒牛島に向かうのだがその際に研究所に入るメンバーのでANが入ると言っていたが普通に子供にお見せ出来ないスプラッターにしそうと言うメンバーの説得でSDトリオが正太郎達と行く事になった。

 

AN「むぅ……」

 

コマンド「正太郎も子供だからトラウマもんみたいな事を見せたら可哀想だろ」

 

フェニーチェ「不満ならシオニーを弄って置け」

 

不満そうなANにコマンドとフェニーチェはそう言う。

 

シオニー「ちょ、フェニーチェさん!?」

 

AN「ふむ、ではそうしますか」

 

ひっ!?と声を漏らすシオニーにANはワキワキしている間にSDトリオは合流する為に出る。

 

AN「…にしても心を持ったロボットですか」

 

シオニー「は、はひぃ…」

 

デュオ「ん?同じ様に心を持つのを作ったあんた的にやっぱ気になるのか?」

 

ふいーとシオニーを弄り倒してから呟くANにハヤテ達と共に見ていたデュオが聞く。

 

AN「ええ、そうですねぇ…」

 

香鈴「気になったのだが、ANは心を持ったロボットを作る技術をどこで会得したんだ?」

 

頷くANに香鈴はそう聞くとハヤテ達も確かにと頷く。

 

ハヤテ「ANさん、その技術は一体どうやって…」

 

AN「ん~、ちょっと師匠みたいな人が居たんですよね」

 

レイジ「師匠いるんだな…どんな感じなんだ?」

 

感心しながら聞くレイジにANは少し遠い目をする。

 

AN「……マッドサイエンティストですかね?」

 

アイラ「なんか不吉な言葉が聞こえたわね;」

 

デュオ「奇遇だな俺もだ」

 

シオニー「わ、私も;」

 

目を逸らして言うANのに一体どれ位恐ろしい人物だろうかと誰もが思った。

 

AN「面白いことのためなら世界を平気で弄くりまわす人なんですよあの人は」

 

デュオ「普通に碌でもねえ奴だなおい;」

 

シオニー「そ、そうですね;」

 

香鈴「まさにマッドサイエンティストと言うべき人だな;」

 

冷や汗を流す面々にANはここらへんで良い所もあるのを言っときますかと考える。

 

AN「ただあの人にとって面白いことは良いことも悪いことも含めていますよ?」

 

デュオ「成程な…興味本位でだけどよ。そいつは時と場合で善と呼ばれたり、悪と呼ばれたりするのか?」

 

そう聞かれてANはんーと唸った後…

 

AN「たまに呼ばれたりしますけどやっぱり狂っているって言われるのが多いみたいですよ?あの人は」

 

デュオ「色々とあんたも苦労してるんだな…色々とバカ騒ぎになったのもその師匠から受け継いだんだろうな」

 

アッシュフォート学園の出来事を思い出して言うデュオにそうでしょうかとANは首を傾げる。

 

シオニー「そうかもしれないですね…」

 

AN「酷くありません?」

 

ハヤテ「あははは;」

 

アイラ「何してたのよホント?;」

 

そんなデュオとシオニーの反応にショボーンとなるANにハヤテは苦笑し、アイラが呆れた時…

 

Aエクシア《あーあー、ロボットマニアがロボットを展開したので出撃準備との事チョリース!》

 

フェニーチェR《マニアじゃなくてマフィアだ阿呆!》

 

AN「あー、了解です」

 

シオニー「出撃ですね」

 

レイジ「気張って行きますか」

 

連絡にそれぞれ向かい、機体に乗り込んだ後に出撃する。

 

タケル『すまない、正太郎!ブランチを逃がしてしまった!』

 

甲児『俺達に変わって武者達が追いかけてくれてる!』

 

シモン『俺達はこいつ等を倒すぞ』

 

正太郎「分かりましたタケルさんに甲児さん、シモンさん!ロボット軍団をやっつけて、あいつを追いかけましょう!」

 

AN『あ、そう言えば心を持ったロボットの方はどうなりました?』

 

出撃した所で同じ様に出たタケル達が正太郎へとそう言い、気になったANが聞く。

 

正太郎「ブラックオックス…心を持ったロボットについては盗まれていません!こいつ等を倒したら会おうと思ってます!」

 

AN『おお、そうですか。それは良かったです』

 

盗まれていないと言うので安堵した後にANはロボットマフィア達へと向き直る。

 

AN『さーて、ボコりますよー!』

 

その言葉の後にZEXISの面々は飛んで来た攻撃を避けて突撃する。

 

なお、デュオは今回はウイングCに乗って出撃している。

 

AN『あらよっと!』

 

向かって来るアクシオの攻撃を避けた後にノワールブラスタは弾丸を撃ち込んで爆発させる。

 

一通り見たが見慣れないロボ以外は見慣れたアクシオやジェノサイドロンなどで構成されているので苦戦する要素はなさそうだとANは思った。

 

AN「(ロボットマフィアと言ってもこの程度なんですね)」

 

これなら早めに終わりますねとANが思った時…

 

ミカ『!地下にエネルギー反応!これは不乱拳博士の研究所の位置です!』

 

ケンジ『気を付けろ!何か出て来るぞ!』

 

メンバーへと向けてコスモスラッシャーに乗るミカとケンジが警告する。

 

少しして地下から全身が黒いロボットが出現する。

 

AN『あれは…?』

 

正太郎「博士、あのロボットは!?」

 

敷島「ブラックオックス!起動状態だったのか!」

 

現れたのにANが首を傾げる中で敷島がそう叫ぶ。

 

ジェフリー《敷島博士、あのロボットは?》

 

敷島「あれが不乱拳博士が開発していた考えるロボット、ブラックオックスです!」

 

X魔王「つまりワテらと同じ様に意思を持ったロボットですかいな!?」

 

シオニー『でもそれがなんで!?』

 

確認するジェフリーに答えた敷島のにX魔王は驚き、シオニーもなぜ現れたかに疑問を持つ。

 

そんなブラックオックスは周りをキョロキョロと不思議そうに見る。

 

Aエクシア「もしかして…今の状況が分かってねえのか?」

 

AN『確かにあれは生まれたばかりの雛鳥みたいですね』

 

レイジ『ならよ。その作った博士に聞けば良いんじゃね?」

 

赤木『確かにそうだな』

 

シオニー『なら、博士に頼んでこちらに来て貰えれば…』

 

その様子からそう述べるAエクシアの後にANも評する中でレイジが聞き、赤木も頷く中でシオニーがそう提案するが…

 

敷島「だめだ。不乱拳博士はもう…」

 

シオニー『そんな…」

 

AN『ならこっちから問いかけましょう』

 

首を振ってそう言う敷島にシオニーは口を押える中でANがそう提案する。

 

勝平『ANさんの言う通りだ!俺達があいつ自身に呼びかけるんだ!』

 

ワッ太『なら俺が…お~い、ブラックオックス!俺達の声が聞こえるか!?』

 

ブラックオックス「!」

 

勝平も賛同してワッ太が代表で外部スピーカーで呼びかけるとブラックオックスは反応して接近して来る。

 

カミーユ『反応した!』

 

アスラン『本当にアメイジングエクシア達の様に動く自律型のロボットのようだ…』

 

AN『彼らと違ってブラックオックスは子供みたいですね』

 

葵『そう言われて見ると可愛いじゃない』

 

くらら『……』

 

動きからそう判断するANのに葵はそう評するのにくららは少し羨ましそうにブラックオックスを見ていた。

 

そんなブラックオックスは名前を呼ばれたのが嬉しいのか左右に動いてはしゃいでいる。

 

ミレーヌ『もしかして、喜んでる?』

 

シルヴィア『みたいね』

 

敷島「亡くなる前に聞いた不乱拳博士の話では、ブラックオックスの知能は3歳程度だそうだ」

 

香鈴『3歳か』

 

AN『確かに子供らしいですが…これは危ういですね』

 

その反応に思わず女性陣はほっこりするがANは顔を顰めて言うと敷島も同意の様で正太郎の横で頷いている。

 

敷島「ANと言う方の言う通り、今のオックスは何も分かっていない子供のようなものだ。誰かに利用される前に保護しないといけない」

 

レイジ『んじゃあ奴らが何かする前にこっちに引き寄せるか?』

 

シオニー『それが良いですね』

 

AN『では……ブラックオックス~こっちに来て一緒に遊びませんか~』

 

ブラックオックス「!」

 

そう言いながらノワールブラスタの腕を振って誘い、それもブラックオックスは嬉しそうに近寄る。

 

???「行けよファング!!」

 

刹那、ブラックオックスを足止めする様に飛んで来たのがビームを放つ。

 

それに向かおうとしていたブラックオックスは思わず足を止めてしまう。

 

シオニー『今のは!?』

 

刹那『今の声にファング…まさか!?』

 

誰もが飛んで来た方を見る。

 

そこには2機のガンダムがいた。

 

しかも誰もが見覚えのある機体であった。

 

ロックオン『あれは…アリー・アル・サーシェスの乗ってたのに似てるが…』

 

ティエリア『ガンダムスローネアインにツヴァイ!?奴らもなのか!?』

 

AN『お知り合いで?』

 

驚くティエリアにANは聞く。

 

アレルヤ『確かに知り合いだよ…良い思い出がないけど…』

 

デュオ『だな…あの2機は刹那達と同じソレスタルビーイングのガンダムなんだが…ちょいとやり方が物騒でやり過ぎてたんだよ…』

 

AN『へーそうなんですか。じゃああの戦争屋のが彼らのと似たの使っているのは?』

 

スローネツヴァイ「そんなの簡単だ。奴は俺のオリジナルを射殺して俺を奪い取り、そして俺を元に作り上げたのがアルケーガンダムだ!」

 

スローネアイン「奴にはたっぷりと礼をさせて貰うつもりだが、その前に今はそのブラックオックスを貰おう!」

 

敷島「何!?」

 

正太郎「ブラックオックスを!?」

 

憎々しげに言うスローネツヴァイの後にスローネアインがブラックオックスを指さして言い、正太郎は驚く。

 

AN『なんでブラックオックスを!?そちらは普通にいっぱい作れるでしょ!?』

 

スローネアイン「確かに作れるな…だが、人間に生みの親を殺されたと言う存在は奴1人だけだ」

 

敷島「っ!まさか!それを利用して人間に復讐するロボットに教育しようとするつもりか!」

 

そう問うANに答えたスローネアインのに敷島はすぐさま察して驚く。

 

スローネツヴァイ「あったり!と言う訳で奪わせて貰おうとするか!」

 

正太郎「そんな事を聞いてそうオックスを渡すつもりはないぞ!」

 

ハヤテ「(と言うか貴方達の妹、知ったらショック受けそうなんですけど…)」

 

AN『子供を復讐鬼にさせるなんて最低です!』

 

スローネアイン「ならばその復讐鬼になるだろう存在を作った者に言うのだな!」

 

その言葉と共にスローネアインとスローネツヴァイは攻撃を仕掛ける。

 

 

一方でロゼと共にブランチを追い詰めていたコマンド達の前にゲシュタルトが現れた。

 

騎士「お前はゲシュタルトのメタール!」

 

ブランチ「メタール殿!来てくれたのか!」

 

ゲシュタルト「当然だろう、ブランチ。私はお前の雇い主だからな」

 

喜ぶブランチにゲシュタルトはそう言う。

 

コマンド「そいつの雇い主だと!?」

 

ロゼ「ゲシュタルトのメタール…!なんと言う超能力だ!」

 

驚くコマンドの隣でロゼは先ほど放たれた超能力の衝撃波の威力に呻く。

 

ゲシュタルト「我が力に抗う事が間違いなのだ、ロゼ。暗黒の世界にお前たちも落ちるが良い!」

 

コマンド「来るぞ!」

 

そう言って再び衝撃波を放そうとするゲシュタルトに騎士は防ごうと盾を構える。

 

タケル「離れろ、ロゼ!」

 

AN『あ、そこ危ないですよ!』

 

ゲシュタルト「む?」

 

そこにタケルが駆けつけ、ゲシュタルトに向けて衝撃波を放つと共にノワールブラスタのバンカーが命中する。

 

ゲシュタルト「くっ!やってくれるなマーズ!」

 

タケル「いや、俺も予想外だったんだが…」

 

武者「と言うかいきなりバンカーが飛んで来たでござるの巻」

 

コマンド「あぶねえなおい!」

 

AN『弾かれてしまって』

 

呻きながらそう言うゲシュタルトにタケルは戸惑いながら返し、顔を青ざめる武者と怒鳴るコマンドにANはそう返す。

 

ゲシュタルト「出鼻を挫かれたが改めて自己紹介しよう。私はゲシュタルトのメタール。暗黒よりの使者だ」

 

タケル「お前は何者だ!?何のためにギシン星の残党を操り、地球を襲う!?」

 

AN『そもそも暗黒って…』

 

名乗り上げるゲシュタルトにタケルは問う中でANは痛い奴を見る感じに言う。

 

ゲシュタルト「全てはこの星を手に入れる為…そしてマーズ!その邪魔となるお前にはこれをくれてやろう!」

 

その言葉と共にエネルギー波をタケルの両手首に炸裂させる。

 

タケル「うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

ロゼ「マーズ!!」

 

AN『やめなさい!』

 

ベシッ!

 

絶叫するタケルを見てANはすぐさまバンカーでゲシュタルトを叩き、ゲシュタルトは地面に大の字でめり込む。

 

ゲシュタルト「ぐ、ぬ!貴様!よく人のサイズの私をロボに乗ってないのに攻撃できるな!それでも正義の味方か!」

 

※:これまでの間、ゲシュタルトはロボに乗ってない状態でノワールブラスタの攻撃を受けてました

 

AN『正義?悪いですがそれを建前に仲間が傷つく所を見過ごすのは私はしない主義なのです。そして傷つけるならば容赦なしなので、後、あなたは別にロボットなしでも戦えると思いますが』

 

抜け出してそう叫ぶゲシュタルトにANはそう返す、

 

ゲシュタルト「ぬぅぅぅ!やはり始まりの者達は碌な者がいないようだな!」

 

AN「(こいつも始祖のことを知ってる…。まあ録な者が居ないのは当たってるけど)」

 

呻くように言うゲシュタルトに最初に会った時も言っていた事を思い出しながらANは脳裏にお酒お酒とお酒と叫ぶバトルジャンキーな龍の始祖とプライドの高くて見下している吸血鬼や鳥の始祖を思い出して思わず同意する。

 

ゲシュタルト「ぬぅ、いでよ!暗黒の者達よ!」

 

その言葉と共に新たな軍団が出現する。

 

ゲシュタルトはノワールのバンカーを避けてブリザームに乗り込む。

 

エイジ『ゼラバイア!それにムーンWILLの手下の生き残り!』

 

葵『やっぱり、あいつらも暗黒の力のご一行だったみたいね!』

 

ハヤテ『そうみたいですね!』

 

AN『全員、あの世に送り返してあげますよ!』

 

現れたのに誰もが身構える。

 

スローネアイン「ふむ、お手並み拝見と行こうじゃないか。ツヴァイ」

 

スローネツヴァイ「分かったぜ兄貴!」

 

するとスローネ達は距離を取る。

 

コマンド「高見の見物かよ」

 

AN『まあ邪魔しないだけいいでしょう』

 

介入しないのを見て毒づくコマンドにANはそう言う。

 

ゲシュタルト『貴様達の様に愛、勇気、思いなどを信じる者達を貴様達もろとも全て滅ぼしてやろう!暗黒の使者であるこの私がな!ハハハハハハ!』

 

クロウ『オカルト野郎の妄言は聞き飽きたぜ』

 

レイジ『だな、ごちゃごちゃうるせえよ』

 

香鈴『黙らせるか』

 

そう言うゲシュタルトにクロウは呆れて言い、レイジと香鈴も同意する。

 

ゲシュタルト『フフフ、まだ我が力が分からないか…』

 

そんなメンバーを見てゲシュタルトはそう呟いた後にタケルがガイヤーに乗り込んだ。

 

甲児『来たかタケル!ゴッドマーズで一緒に奴らを倒すんだ!』

 

タケル『ああ!来い、五神ロボッ!』

 

それに気づいた甲児が呼びかけ、タケルも同意して合体する為に呼び出した時、両手首から全身へと向けて激しい痛みがタケルに襲い掛かる。

 

タケル『ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』

 

ロゼ『マーズ!?』

 

マリン『どうしたんだ!?なぜ、六神合体出来ないんだ!?』

 

絶叫するタケルにロゼは叫び、それに誰もが戸惑う。

 

タケル「(くうっ…!超能力を使うと全身に激痛が走る…!)」

 

騎士「一体どうしたんだ彼は!?」

 

AN「(まさかさっきの!)」

 

なぜ合体しないかでANは先ほどゲシュタルトがタケルにやった事を思い出す。

 

ゲシュタルト「(ハハハハハ!それこそがデビルリングの力よ!)」

 

呻くタケルの頭にゲシュタルトの声が響く。

 

タケル「(これは…!ゲシュタルトのテレパシーか!)」

 

ゲシュタルト「(お前は今、絶望に支配されている!その様子では五神ロボも操る事も出来まい!)」

 

告げられた事にタケルは悔しさで歪める。

 

ゲシュタルト『ハハハハハハ!これが我が暗黒の力だ!跪けマーズ!そして、自らの愚かさを呪え!!』

 

タケル「俺は…ここで…」

 

愉快そうに笑うゲシュタルトにタケルは諦めかけた時…

 

???『諦めるな、タケル!』

 

声は響くと共に一体のスーパーロボットが降り立った。

 

AN『あれは!?』

 

タケル『ゴッドシグマ!』

 

マリン『闘志也か!』

 

闘志也『おう、俺達も地球に戻って来たぜ!』

 

キラケン『皆も元気にやっとるか!』

 

ジュリィ『全く…!呑気に挨拶をしてる場合じゃないでしょうが!』

 

驚くメンバーへと闘志也がそう言い、呑気に言うキラケンにジュリィがブリザームを見てツッコミを入れる。

 

ゲシュタルト『我が暗黒の力を恐れぬ愚か者がまた来た様だな』

 

闘志也『何が暗黒の力だ…!そんなものは俺達はとっくに打ち破ったぜ!』

 

そんなゴッドシグマを見て言ったゲシュタルトは闘志也の口から出た事に少し驚く。

 

闘志也『しっかりしろ、タケル!俺達は暗黒の力なんてものに決して負けないで戦って来た!怒りや憎しみ、欲望や暴力にエゴ…!戦いを呼び、平和を破壊する心…!それが暗黒の力だ!』

 

タケル『暗黒の力とは…悪の心…!」

 

AN「(え~でもそれ大事ですよね?それがあるから人は人で居られるんじゃ…)」

 

激励する闘志也の言葉にANは内心そう呟く。

 

確かに悪の心だけだと闘志也の言った事を起こしてしまうが正義の心だけではそれが暴走し、災厄を起こしかねない時もある。

 

AN「(まあようするにバランスですよね)」

 

雷太『そうは言うがよ、闘志也!』

 

オリバー『暗黒の力は死人を蘇らせ、時空を超えてゼラバイアを呼ぶんだぞ!』

 

バランスよく取らないと…と内心思ってる中で雷太とオリバーがそう言う。

 

闘志也『そんなものは、ただの結果だろうが!俺達だって色んな力を集めて、何度も逆境をひっくり返してきた!奴らが暗黒の力で襲って来るなら!俺達は光の力で、それを跳ね返すんだ!』

 

タケル『光の力…!』

 

AN「(闇には光、光には闇…お互いに対極であるからこそつり合い、どちらかが欠けたらダメなんですよね…まぁ、暗黒だから=闇と言うのは違う時ありますし)」

 

力強く言う闘志也のにタケルは気力を取り戻して行く。

 

闘志也『悪に負けない心が、光の力だ!お前にだって、それがある筈だ!』

 

ブラックオックス「!!」

 

そんな闘志也のにブラックオックスは力強く吠える。

 

正太郎「オックス…あの人の言ってる事が分かるのかい!?」

 

バサラ『分かってなくても、感じてるんだ!ハートでよ!それが生きてるって事だぜ!』

 

AN『あーバサラさんらしいですね』

 

そんなブラックオックスの反応に驚く正太郎にバサラがそう言い、いつも通りな彼にANは苦笑する。

 

タケル『心…ハート…生きる…!そうだ…!俺はいつだって、その力で戦って来た!』

 

ゲシュタルト「(無駄だ、マーズ!デビルリングは決して外れない!!)」

 

気力を取り戻すタケルにゲシュタルトはテレパシーで言うが闘志也やバサラの言葉で完全に戦意を取り戻したタケルにはもう通用しない。

 

闘志也『タケル!』

 

タケル『うおぉぉぉぉぉぉぉ!六神合体ーッ!!』

 

闘志也の呼びかけを追い風にし、タケルはガイヤーと五神ロボを合体させ、ゴッドマーズとなる。

 

タケル『ゴッドマーズ!』

 

ゲシュタルト『バカな!?合体しただと!?』

 

闘志也「見たか!これがタケルの光の力だ!』

 

AN『貴方の闇の力はタケルさんの光の力に負けたみたいですね』

 

驚くゲシュタルトに闘志也とANは言い放つ。

 

ジュリィ『驚いたね、こいつは…闘志也の根性論がオカルトパワーを打ち破ったよ』

 

キラケン『病は気からじゃ!元気が通れば、病気は引っ込む!』

 

キラ『キラケンさんの言う通りです』

 

ランド『そうよ!痛みなんてのは奥歯に力を入れてぐっと耐えれば、何とかなる!』

 

シオニー『でもあまり我慢しすぎは駄目ですよ?』

 

ハヤテ『あんまり我慢しすぎるとホント死にますからね』

 

クロウ『お前さんが言うと凄く説得力あるのはなんでだろうなハヤテ…』

 

呆れ交じりに感嘆するジュリィにキラケンが言ってキラとランドも同意するとシオニーとハヤテも続き、続いたハヤテのにクロウがしみじみと言う。

 

ゲシュタルト『おのれ、マーズ!おのれ、ZEXIS!やはりお前たちの存在は許されない!』

 

タケル『黙れ、メタール!』

 

ロゼ『マーズ…あなた…』

 

闘志也『行くぞタケル!暗黒の力に負けないお前の光の力を見せてやれ!』

 

そう叫ぶゲシュタルトにタケルは強く返した後に闘志也のにはい!と頷く。

 

スローネアイン「では…ここでサプライズだ!来いジンクス達よ!」

 

その言葉と共にジンクスが複数現れる。

 

シン『ここで出してきやがるのか!』

 

AN『面倒ですね!』

 

攻撃を仕掛けるジンクスの集団に避けながらANはぼやく。

 

ゼロ『各機、ゲシュタルトの軍とスローネの軍団を二手に分かれて迎撃するぞ!』

 

ハヤテ『了解です!』

 

ゼロの指示に誰もが了承してソレスタルビーイングを中心とするガンダムチームがジンクスの集団を、ゴッドマーズを中心としたスーパーロボットがゲシュタルトの軍団と迎え撃つ。

 

AN『私達はどっちにしましょうかね』

 

そう呟いた後に飛んで来たGNファングを避ける。

 

スローネツヴァイ「俺と遊んで貰おうかね!!』

 

そう言ってGNハンドガンを撃ちながらスローネツヴァイが来る。

 

AN『おっと』

 

そのまま避けた所でGNファングのビームが飛んで来てノワールブラスタの肩に命中する。

 

AN『っ!』

 

シオニー『ANさん!』

 

スローネアイン「よそ見をしてる暇あるかな?」

 

パールネシアへとスローネアインがビームサーベルで斬りかかり、シオニーは慌てて避ける。

 

香鈴『はぁっ!!』

 

追撃しようとするスローネアインに香鈴の蒼天がグレネード弾を放ち、距離を取らせる。

 

攻撃を避けながらスローネアインは蒼天を見る。

 

スローネアイン「ふむ、どうやら腕は乗り始めてまだ1年も経ってない様だな」

 

香鈴「ッ!(バレた!?)」

 

AN「(やはり実力者には分かってしまいますか…)」

 

告げられた事に香鈴は動揺し、ANは唸る。

 

確かに香鈴はANの手腕でそこらのパイロットには負けないが強者が相手となると苦戦してしまう。

 

スローネアインの言葉はANと香鈴以外には戦闘の音で聞こえてない事が幸いか…

 

AN「(せめてゼロさんの正体がバレるまでは隠さないと…)」

 

刹那『はあ!』

 

そこにジンクス部隊を倒したのかダブルオーがスローネアインに斬りかかり、スローネアインは避ける。

 

AN『ありがとうございます!刹那さん!!』

 

刹那『後は奴らだけだ』

 

ハヤテ『そうですね(あ、ついでに彼らにあの事言った方が良いですかね)』

 

スローネアイン「どうやらここまでの様だな」

 

スローネツヴァイ「撤退かよ兄貴」

 

そう言って距離を取る2機にハヤテが待ったをかける。

 

ハヤテ『ちょっと貴方達に伝えたいことがあるんですよ』

 

スローネアイン「何かな?」

 

ああん!と突っかかろうとするスローネツヴァイに手を出して抑えながら話を聞く体制を取るスローネアインにハヤテは言う。

 

ハヤテ『貴方達の妹さんのことでちょっと』

 

スローネアイン「正確には私達の元になったスローネ兄弟の末っ子だな。ネーナがどうしたのかね?」

 

スローネツヴァイ「もしかしてそこのガンダム野郎が泣かせたとかか!」

 

刹那『なぜ俺が出る?』

 

そう切り出すハヤテにスローネアインは訂正しつつそう聞くとスローネツヴァイがダブルオーを指す。

 

ハヤテ『いえ、それがですね…』

 

そう言ってハヤテは2人にしか聞こえない様に個人通信に切り替えて説明する。

 

スローネアイン《何?そんな事が起こるのか?》

 

ハヤテ《ええ、そうなんです》

 

スローネツヴァイ《てめぇ、嘘付いてんじゃねえよな?》

 

説明された事に驚くスローネアインにハヤテは肯定する中でスローネツヴァイが疑う声で問う。

 

スローネアイン《止めろツヴァイ、だが、それが起こると言う確証と証拠はあるのかね?》

 

ハヤテ《それならこのデータを見れば》

 

そう言ってハヤテはある物を見せる。

 

スローネツヴァイ「……………うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!ネーナ!!!!今兄ちゃん行くぞおぉぉぉぉぉぉ!!」

 

その瞬間、スローネツヴァイは叫んだ後にトランザムを発動して猛スピードで飛び去って行く。

 

Aエクシア「うお!?なんだ!?」

 

刹那『いきなり…飛んでった…』

 

カレン『な、なんでいきなり?;』

 

スローネアイン《……流石に嫌な物を見せてくれたな少年》

 

ハヤテ《すみません;手っ取り早く信じてもらうならこれしかないと思いまして》

 

そんなスローネツヴァイの知らない者からすれば奇怪な行動に戸惑う中で顔を手で覆いながらそう言うスローネアインにハヤテは謝罪する。

 

スローネアイン《まあ確かにこれなら信じるしかないだろうな》

 

ハヤテ《自分が助けるより貴方達の方が良いかと思ったので明かしました。なので妹さん、助けてあげてくださいね》

 

そう言うハヤテにスローネアインはふっと笑う。

 

スローネアイン《我々はスローネ兄弟のを元にされた存在なのだが…それでも我々にとっても妹に変わらない。良いだろう。まぁ、助けた後は刹那・F・セイエイに任せるか…悪ふざけとはいえネーナがファーストキッスを捧げた男だからな…責任は取って貰わないとな…不幸にするなら蹴り飛ばす》

 

ハヤテ《まあそこんところはお任せしますよ。ただ今回のあれはネーナさんがやってしまった罪が原因だと言うのも忘れないでくださいね?》

 

その言葉にそう…だな…とスローネアインは頷いた後に距離を取る。

 

スローネアイン「さらばだZEXIS!それと刹那・F・セイエイ!ネーナの婚期を遅らせる事をしたら許さんからな!」

 

刹那『え?』

 

そう言ってトランザムで去って行くスローネアインに指名された刹那は戸惑う。

 

デュオ『……どっちでもお前さん目を付けられてるね刹那…』

 

刹那『……俺が何かしたか…?』

 

ハヤテ『ドンマイです刹那さん;』

 

呆れた感じでスローネアインを見送りながらそう声をかけるデュオのに刹那は戸惑い、ハヤテはそう声をかけるしかなかった。

 

ちなみにプトレマイオスⅡでスローネアインの言葉を聞いて不機嫌度MAXなフェルトにスメラギ達は冷や汗を流していた。

 

苦笑していたANは周りの戦闘が終わったのを確認する。

 

AN『ふむ、他の所も終わったみたいですね』

 

ハヤテ『そうみたいですね』

 

ふうと息を吐くANにハヤテは頷く。

 

この時のAN達は知らなかった。

 

この後も戦いがあり、そこで新たな出会いと再会が待っている事を…



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第二十三話~戦士達の叫び、来る悪魔と神~

炎に包まれし国で、新たな脅威と新たな戦士が現れる。


前回からしばらくして、ZEXISはユーラシア大陸の中東部にてソレスタルビーイングの補給部隊と合流していた。

 

その際に持ち込まれたのにANは興味津々であった。

 

それはダブルオーの支援機でダブルオーが真価を発揮させるのに必要なオーライザーである。

 

AN「(おー、これはなかなか凄いですね)」

 

その調整にANも手伝ってほしいとお願いされたので本人は快く引き受けて鼻歌を歌いながら弄っていた。

 

沙慈「あ、あのANさん。変な感じに弄らないでくださいね」

 

AN「はいはい。分かってますよ」

 

同じ様に作業していた沙慈が恐る恐る注意する中でANは軽く返す。

 

AN「~♪」

 

沙慈「(本当に彼女は何者だろう…イアンさんは腕は自分よりも高いって言ってたのには驚きだし、ヘビーアームズもすぐさまハヤテから聞いて改良をして終わらせる。本当にこの人は人間なのか?)」

 

ご機嫌で手を動かすANに沙慈は作業をしながらそう心の中で疑問を呟く。

 

AN「ん?なんですか沙慈さん?」

 

沙慈「え、あいえ…そ、そう言えばイアンさんの奥さんが凄く若いのに驚きましたよね」

 

見られてるのに気づいて聞くANに沙慈は慌てながら話題を補給で来たイアンの妻でミレイナのお母さんであるリンダについてに向かわせる。

 

AN「そうですよねー。あれってもしかしてロリ…」

 

沙慈「それ以上はいけません。普通にいけません;」

 

イアン「人を変な感じに言わんでくれないか」

 

言おうとして慌てて沙慈が止めると同じ様に作業していたイアンが呆れ交じりに加わる。

 

AN「でも年下のは確かですよね?奥さん」

 

イアン「好きになった相手がリンダだっただけなのだがな…」

 

ふうとANのに溜息を吐くイアンに沙慈はフォロー出来ずに唸る。

 

AN「まあただイアンさんより大変な事になってますよね刹那さん」

 

沙慈「あー…;」

 

イアン「確かに…奴らのを聞いてフェルトが怖くなってるからな…」

 

その後に言ったANのに沙慈はなんとも言えない顔をし、イアンも思い出してやれやれと首を横に振る。

 

AN「モテるお人は大変ですね」

 

沙慈「それを言うならルルーシュも似た感じかな…」

 

肩を竦めて言うANに沙慈は同級生を思い出して呟く。

 

AN「ルルーシュさんですか…」

 

沙慈「うん。ルルーシュも結構人気だからね」

 

出て来た人物に呟くANに沙慈は学生時代を思いだしながら述べる。

 

AN「あー確かにそうでしたねー;(現在でもあの二人…いや三人に囲まれてる?)」

 

思い出しながらANは愚痴る香鈴のを聞いたのを思い出しながらZEXISの中で結構囲まれている人が多いなと思った。

 

イアン「色々と青春してるのは良い事だな」

 

AN「まあそうですね~」

 

纏めるイアンにANも同意する。

 

生きてる中で青春する事は良い事なのは同感だからである。

 

そうやってたわいのない話題で話してる間にオーライザーの調整が完了する。

 

AN「よし、これで完了ですね」

 

イアン「後は誰がハロと共に乗るかだな」

 

ふいーと汗を拭うANの後にイアンがそう言った時だった。

 

ミレイナ《緊急連絡!緊急連絡!アザディスタン王国が襲撃を受けているとの事、ZEXISは急行せよとの事!》

 

AN「アザティスタン王国って確か…」

 

イアン「マリナ・イストワールの国だったな」

 

慌てた様子で告げられた事にANが思い出そうとしてイアンが先に言う。

 

AN「ああ、そうでしたね」

 

とにかく出撃する準備に出て、到着した後に出撃したメンバーはアザディスタン王国の現状に言葉を失くした。

 

所々で建物が燃え、様々な場所から悲鳴が聞こえて来る。

 

武者「なんと言う…」

 

コマンド「惨い事をしやがるぜ」

 

シオニー『一体誰が……』

 

香鈴『……アイツがやったみたいだな』

 

誰もがその光景に嫌悪する中で香鈴はそれをやったであろうアルケーガンダムを睨む。

 

刹那『アリー・アル・サーシェス!』

 

ロックオン『あの戦争屋!街を焼きやがったのか!』

 

AN『あーもしかしてこれは…』

 

それにANはこの後の展開を予想した時…

 

スローネツヴァイ「おらぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

サーシェス『ぬお!?』

 

そこにスローネツヴァイが現れてアルケーに斬りかかった後にスローネアインがライフルで追撃してアルケーは避ける。

 

刹那『スローネ兄弟!』

 

スローネアイン「少しぶりだなZEXIS」

 

AN『少しぶりですね。やっぱりリベンジに来たんですねお二人とも」

 

スローネツヴァイ「それだけじゃねえけどな」

 

プロヴィデンス「あまりしゃべり過ぎない方が良いぞ」

 

そう言うANのにスローネツヴァイが返した後にアビスとカオスを引き連れたプロヴィデンスにアシュタロンにヴァサーゴ、ターンXにレイダー達3機も現れる。

 

その直後にアロウズやブリタニアの部隊が現れる。

 

ターンX「暗黒大陸から久しぶりだな兄弟!」

 

ロラン『ターンX!』

 

ハヤテ『あーこれは…』

 

AN『三つ巴の戦いになりそうですね;』

 

それを見てANはそう呟く。

 

レイダー「はぁ?三つ巴だぁ?」

 

カラミティ「これは馬鹿にされてるぜ旦那」

 

プロヴィデンス「全くだ。そっちはともかく、あっちは特に強い奴がいないから勝負にならないだろう」

 

スザク『何!?』

 

だが、それに対してレイダーとカラミティがアロウズやブリタニアを小ばかにしたのにスザクは怒る。

 

レイジ『けんか腰だな…』

 

シオニー『そうですね…』

 

アロウズ『な、なんだと貴様!』

 

ブリタニア騎士『我らの力を見せてやる!』

 

その言葉と共にアロウズ兵やブリタニア騎士などが突撃する。

 

スザク『ま、待て!?』

 

ブシドー『いかん!無闇に突っ込んではいけない!』

 

ターンX「全くだな!!」

 

その瞬間、分離したターンXのビームなどを浴びて落とされる者、避けたは良いがプロヴィデンスのドラグーンやフォビドゥンの巨大鎌、レイダーのスパイク付金属球などで一部を粉砕される。

 

カレン『一瞬で!?』

 

AN『瞬殺ですね』

 

サーシェス『おいおい、俺の役目はもう終わりだってのに…』

 

スローネツヴァイ「逃がさねえよ!!」

 

愚痴るサーシェスへとスローネ兄弟は攻撃を仕掛ける。

 

プロヴィデンス「さてと!軍団よ来い!」

 

その言葉と共に様々な機体が現れる。

 

シモン『アロウズとブリタニアが相手と思ったらこいつ等か!』

 

ハヤテ『色々と種類多いですね;』

 

ロラン『待ってください!3時の方向から高速で接近して来る機体を確認!』

 

ガロード『敵の増援かよ!』

 

AN『またですか!?』

 

冷や汗を掻いたハヤテの後にロランがそう言い、ガロードとANが叫んだ後、戦場に黒いガンダムが現れる。

 

デュオ『なんだよ、あのガンダムは…』

 

ハヤテ『あれって…エピオン!?』

 

AN『エピオン?』

 

見た事もない黒いガンダムにデュオが驚いているとハヤテが驚きの声をあげる。

 

ゼロ『ハヤテ、君はあのガンダムを知ってると言う事は君の世界ではあのガンダムはアニメとして出ていると言う事なのか?』

 

ハヤテ『え、ええ…。あのエピオンにはゼロシステムと似たシステムが組み込んであるんですよ』

 

カトル『ゼロシステムと似たシステム!?』

 

レイジ『んじゃあ誰が乗ってるんだ?』

 

???『俺だ』

 

事前に聞いていたのでそう問うゼロにハヤテはそう答えた後にレイジの疑問に答えて出たのは…ヒイロであった。

 

カトル『ヒイロ…ヒイロなんだね!?』

 

ハヤテ『ヒイロさん!』

 

AN『何時の間にその機体に!?』

 

ヒイロ『話は後だ。敵を排除する』

 

そう言って黒いガンダム、ガンダムエピオンは向かって来たムラサメをビームサーベルで切り裂く。

 

ブシドー『あのガンダム…!ウイングゼロと同じ禍々しさを感じさせる!』

 

ゼロ『ハヤテ、あの機体も並大抵の者ではないと暴走するのか?』

 

ハヤテ『ええ、まあ…』

 

エピオンを見て警戒するブシドーの様子を見て聞くゼロにハヤテは頷く。

 

ゼロ『良し各機!すみやかに敵を撃退せよ!エピオンが暴走を開始する前にやるぞ!』

 

デュオ『たくっ、めんどいのを持って来る奴だなホント!』

 

AN『ホント、誰が作ったんでしょうかね?』

 

その言葉と共に誰もがヴァサーゴ達の方へと向かう。

 

ブシドー『こうなれば仕方がない。あのガンダム達を討伐する!』

 

イプシロン『無論だ。意思を持ってはいるがそれ以外に意思がない奴を存在させるのは許せん』

 

スザク『乱す奴ならば仕方ない!』

 

それに見ていたブシドーとイプシロンにスザクは脅威はZEXISより上と感じ取って連携を取る様だ。

 

AN『おや?あちら、こっちに協力するみたいですね』

 

ゼロ『こちらを攻撃しないのならほっておいて良いでしょう。とにかく今は奴らの殲滅だ!』

 

それを見て呟くANへとゼロはそう返してから向かって来たゲルズゲーを粉砕する。

 

ハヤテ『はあっ!』

 

香鈴『吹っ飛べ!』

 

シオニー『え、ええい!!』

 

ズドドドドドーン!

 

数が多いが知ってる奴も多いので撃破して行き、エピオンも倒していたが…

 

ヒイロ『くっ…!エピオン…お前もなのか…!』

 

その言葉の後に挙動不審を起こしてからエピオンの目が強く輝き…

 

ヒイロ『全てを…消し去る…』

 

そう言って近くにいたビギニングフリーダムに斬りかかる。

 

レイジ『あぶなっ!?』

 

AN『ヒイロさん!』

 

ハヤテ『やはり暴走を!』

 

慌ててビームサーベルでビキニングフリーダムは防ぐ中で誰もが驚く。

 

ヒイロ『戦うもの全てが俺の敵だっ!!』

 

デュオ『くそ、ハヤテの言った通りになっちまった!』

 

アレルヤ『気を付けて!さらに何か来る!』

 

AN『この反応は……まさか!』

 

そのまま攻撃を仕掛けるのにデュオは毒づいた所にアレルヤが警告した後にANはそれが見覚えのあるのだと知った後…ウイングゼロが戦場に舞い降りた。

 

五飛『ウイングゼロだと!?』

 

シオニー『ええ!?』

 

ハヤテ『ウイングゼロが来た…エピオンにヒイロさんが乗ってると言う事はただ1人…』

 

???『完全平和を掲げたアザディスタンは無残にも焦土と化した…これが…!世界の答えなのか!!』

 

驚くメンバーの後にハヤテが呟いた後にウイングゼロは迫ったバイアランやトーラスを撃ち抜いて行く。

 

ヒイロ『ウイングゼロ…戦闘レベル…ターゲット確認…!排除開始!!』

 

そう呟いた後にエピオンはウイングゼロへと突進する。

 

気付いたウイングゼロがビームサーベルで防いでからつばぜり合いに持ち込んだ後に距離を撮ってお互いの最大火力で攻撃しあう。

 

コマンド「ちぃ!色々とゴチャゴチャになってやがるぜ!」

 

騎士「確かにこの状況では!」

 

AN『ちょっとまずいですね…』

 

スメラギ《彼らもそうだけど、あの2体のガンダムによって全てが焼き尽くされてしまうわ!》

 

その攻撃のにコマンドは毒づき、騎士とANも呻く中でスメラギがそう言う。

 

その直後にフェルトが切羽詰まった顔で叫ぶ。

 

フェルト《スメラギさん!モビルドールが来ます!》

 

シオニー『ええ!?』

 

香鈴『さらに増援か!』

 

その言葉と共にモビルドールを引き連れた残りのアロウズが来る。

 

イプシロン『あのアーバ・リントという男…!また人形をつぎ込むつもりか!』

 

プロヴィデンス「おっと頂き!」

 

それを見てイプシロンは憎々しげに呟いた後にプロヴィデンスがすぐさまコントロールを掌握してZEXISともどもアロウズを攻撃させる。

 

リント《なななななな!?いきなりどうしたのだ!?》

 

ルイス『きゃあああああ!?』

 

コーラサワー『どわあああああ!?』

 

コマンド「アロウズのバカ野郎ども!奪われるの全然分かってねえだろ!」

 

AN『ってか今の声ってルイスさん?!』

 

攻撃されるアロウズを見てコマンドは怒鳴った後にANは攻撃されているアロウズの中にルイスがいる事に驚く。

 

沙慈「(ルイス!?)」

 

キラ『このままじゃ…ダメだ!』

 

デュオ『暴走ガンダム止めなきゃ、反撃も出来ないぜ!』

 

シオニー『でもどうやって!?』

 

呻くデュオのを聞きながらANは考える。

 

AN「(……もしかしたらダブルオーなら…)」

 

Aエクシアから聞いたデュオがウイングゼロに乗せられていた時に彼を正気に戻した事を聞いている。

 

それは先ほど世話になったジャンク屋のハワードと話していたデュオも同じ考えのようだ。

 

デュオ『刹那!トランザムだ!』

 

刹那『何っ!?』

 

AN『ダブルオーのトランザム…アメイジングエクシアから聞いてます。それを使って会話した事でデュオさんをウイングゼロの呪縛から解放したのを、もしかしたらあの2人の暴走を止められるかもしれません!』

 

呼びかけたデュオのに驚く刹那へとANがそう言う。

 

デュオ『理屈は分からんが、それに賭けるしかないぜ!』

 

ハヤテ「(でもダブルオーだけでは…)」

 

そう言うデュオのに知るハヤテは顔を歪める。

 

確かにデュオとANの推測は正しい。

 

だがそれにはダブルオー以外にもう1つ必要なのがあるのだ。

 

刹那『分かった…!』

 

Aエクシア『邪魔されない様に援護するぜ刹那!』

 

少しの迷った後に刹那は決意し、Aエクシアと共にエピオンとウイングゼロに近づく。

 

刹那『リミッターを解除する!』

 

イアン『止めろ刹那!そんな事したらツインドライヴが…!』

 

ハヤテ『イアンさん!ライザーを!』

 

トランザムを発動しようとする刹那を止めようとしたイアンはハヤテのにハッとなる!。

 

イアン《そうだオーライザーだ!刹那、少し待ってくれ!》

 

そう言った後に少ししてプトレマイオスⅡからオーライザーが出撃する。

 

イアン《頼んだぞ沙慈!》

 

沙慈『や、やるしかない!赤ハロ、行くよ!!』

 

赤ハロ『リョウカイ!リョウカイ!』

 

イアンの激励を背にオーライザーに乗った沙慈は一緒に乗っている赤ハロに言って、ダブルオーの元へと飛ぶ。

 

AN『なるほど!あれなら……!』

 

スメラギ《各機、オーライザーを援護して!》

 

それにANはすぐさま理解した後、スメラギの指示に誰もがオーライザーを攻撃させない様にする。

 

沙慈『刹那!!』

 

刹那『沙慈・クロスロード…!?』

 

イアン《刹那、ドッキングだ!急げ!!》

 

驚く刹那へとイアンはすぐさま指示し、刹那は分かったと指示に従う。

 

赤ハロ『オーライザー、ドッキングモード!オーライザー、ドッキングモード!』

 

シークエンスに従い、ダブルオーの背中にオーライザーはバックパックの形でツインドライブを包み込む様にドッキングする。

 

沙慈『これが…!?』

 

刹那『ダブルオーライザー!!』

 

武者「おお!!」

 

ハヤテ『ドッキング、成功です!』

 

AN『刹那さん、トランザムを!』

 

驚くメンバーの中でANが叫ぶ。

 

刹那『了解!トランザム!!』

 

その言葉と共にダブルオーライザーは赤く輝きだす。

 

ミレイナ《トロポジカル・ディフェクト、高位へ推移です!》

 

リンダ《粒子生産量、粒子放出量、共に上昇!オーライザー装着前の通常時の180%を超えて、さらに上昇!…230…260…290%を突破!理論的限界値を越えます!》

 

イアン《これがイオリアが予見したツインドライヴの…!》

 

スローネツヴァイ「な、なんだ!?」

 

サーシェス『チャンス到来!あばよ!』

 

その光景にイアンが驚き、アルケーが離脱した後に輝きは強くなって放出された緑色の粒子が戦場を包み込んだ。

 

AN「(こ、これは……!)」

 

緑色の粒子に包まれた後、不思議な空間の中でANは様々な者達の心が通い合うのを感じ取る。

 

その光景にANは前にグレイスと会話した中にあった1つ…

 

AN「(人と人が繋がりあう。言葉が話せない生物とのコンタクト…これがツインドライヴの真の力なのですか!?)」

 

そして驚いている間に現象は収まる。

 

刹那『な、何だったんだ、今のは…』

 

カミーユ『夢じゃない…!眠っていたゼータのバイオセンサーが何かに反応している…!ゼータが人の意思を集めて行く!』

 

戸惑う刹那の後のカミーユの言葉と共にゼータの目が強く輝く。

 

ハヤテ『よし、これなら…』

 

それにハヤテはグッと手を握り締めてエピオンとウイングゼロを見る。

 

2機とも先ほどので暴走が止まったのか操縦していたヒイロとウイングゼロに乗っていた人物、ミリアルドはコックピットを開いて対面していた。

 

ミリアルド「ヒイロ…」

 

ヒイロ「俺が選んだ道に貴様も障害だとエピオンは言っていた。俺も、それが間違いだと思っていない」

 

対面するミリアルドはヒイロの言葉に無言を貫く。

 

ヒイロ「機体を降りろ、ゼクス。ウイングゼロは俺が乗る」

 

ミリアルド「…私に、そのガンダムに乗れと言うのか?」

 

出された提案にミリアルドは少し驚きを見せて問う。

 

ヒイロ「このエピオンはトレーズが作ったものだ。俺には奴の考えは理解できん」

 

ミリアルド「…確かにトレーズなら、私にエピオンを託しただろうな…」

 

その言葉の後に互いに近づいた後にガンダムを地面に着陸させてからすれ違う様に互いのコックピットからジャンプして乗り換え、再び飛び上がる。

 

ヒイロ『今の俺に迷いはない。ゼロ、お前の力を俺の戦いに使う』

 

その言葉と共にウイングゼロの目が強く輝く。

 

AN『機体入れ換えたみたいですね』

 

ハヤテ『やっぱりヒイロさんにはウイングゼロが合ってますね』

 

ヒイロ『行くぞ、ゼロ』

 

それを見て離れて行くエピオンを見ながらANは呟く中でハヤテが満足気に言う中で飛彩は決意を込める。

 

五飛『奴め…!ゼロシステムを使いこなしているのか!』

 

デュオ『たくっ、人様に迷惑かけた分を動いて貰わねえとな!』

 

驚く五飛の後にデュオは笑いながらそう言う。

 

ミリアルド「(トレーズ…君とは違う道を選んだつもりだったが、今はこのエピオン…使わせて貰う)」

 

そう心の中で呟いた後にエピオンは戦場を離脱した。

 

ヒイロ『ゼクス…奴も己の戦いを決めたか…』

 

見届けてヒイロが呟いた後にプトレマイオスⅡから…改良されたヘビーアームズが出撃する。

 

ハヤテ『ヘビーアームズ!?』

 

AN『ってことは…』

 

デュオ『トロワ…!お前、トロワなのか!?』

 

トロワ『心配をかけた』

 

出撃したヘビーアームズに誰もが驚く中で本人だと示す様にトロワが出て言う。

 

カトル『完全に記憶が戻ったんだね』

 

トロワ『お前とキャスリンのお蔭だ』

 

デュオ『記憶…?キャスリン…?』

 

出て来た事に首を傾げる中でヘビーアームズはプロヴィデンス達を見る。

 

トロワ『話は後だ。まずは奴らを叩く』

 

フェニーチェR「そうだな…!?待て!これは…!?」

 

そう言うトロワのにフェニーチェRが同意しようとして驚きの声をあげた瞬間…周りの風景が歪みだす。

 

刹那『な、なんだ!?』

 

ハヤテ『こ、これは時空振動!?』

 

AN『なんでこんな時に!?』

 

プロヴィデンス「やれやれ…()()()()()()か…」

 

誰もがいきなりの事で驚く中でプロヴィデンスが待ちわびたと言わんばかりにそう呟く。

 

ゼロ『()()()だと…まさか此処に来たのは時空振動が起こるからか!?』

 

AN『ですがそれを待つ理由は…』

 

ヴァサーゴ「確かに普通の時空振動なら僕達を作り上げた存在は無視していたさ」

 

アシュタロン「だが、それにより現れる存在がなかなか面白い存在だと分かって来たのだ」

 

ガロード『面白い存在だと?』

 

シン『お前等がそう言うからには碌な奴じゃないって事だけは分かるな』

 

ハヤテ『一体何を…』

 

出て来た言葉に誰もが疑問に思う中で強い光にそれぞれ目を守る。

 

そして収まった後に腕を退かし…目に入ったのに誰もが驚愕する。

 

燃え盛るアザディスタンの中、いなかったそれは鎮座していた。

 

多脚でその前に鋏の様な腕を持ち、伸びる上半身の顔は…ガンダムであった。

 

ヒイロ『なんだ…あれは…!?』

 

刹那『ガン…ダム…なのか!?』

 

ハヤテ『あ、あれは…』

 

AN『デビルガンダム!?何トンデモない物待っていたんですかアイツは?!』

 

ゼロ『AN、あのガンダムが何なのか知っているのか?』

 

突然現れた存在にヒイロと刹那は驚き、目を見開いたハヤテが言う前にANの口から出て来た名前にゼロは聞く。

 

AN『あれは人類の敵。人類を滅ぼすと言うプログラムで動く最強最悪の化物です!!』

 

シモン『人類を滅ぼす!?』

 

エイジ『おいおい、ゼラバイアと似た感じかよ!』

 

斗牙『最強最悪と言うのも納得出来る威圧感だ』

 

ハヤテ『それだけじゃないんです。あのデビルガンダムは自己再生・自己増殖・自己進化ができるんですよ』

 

ゼロ『何!?』

 

クロウ『再生に増殖って生き物みたいじゃねぇかよそれ』

 

告げられた事に誰もが驚いていたがハヤテのにさらに驚きが広まる。

 

AN『そうなんです。あのデビルガンダムはDG細胞と言う細胞から構成されていて、そのDG細胞がとんでもなく厄介なんですよ』

 

レイジ『そんなガンダムもいるのかよ。あー、もうちょいセイにガンダムの事を聞いとけばよかった!!』

 

アイラ《ない物ねだりしても今じゃ無理よ!》

 

誰もがどうすれば良いかと思った時…

 

???『ば~くねつ!!』

 

アスラン『なんだ?』

 

シオニー『あ、あそこ!』

 

突如響き渡る声、それに誰もが戸惑ったがシオニーの指す方を見る。

 

右手を光らせ、背中に光輪を展開してデビルガンダムへと突撃するガンダムの姿があった。

 

ターンX「させんわ!」

 

???『ゴッド!フィンガァァァァァァァァ!!!』

 

デビルガンダムに攻撃はさせないとターンXが立ち塞がって拳を振るうがガンダムは気にせず光る右手を突き出し、ぶつかり合う。

 

それにより強い衝撃が発生する。

 

シオニー『あわわわわわわ!?』

 

ハヤテ『今のはゴットフィンガー!ってことは…!』

 

???『邪魔だ!!』

 

誰もが体制を崩さない様に耐える中でガンダムはターンXを吹き飛ばす。

 

そしてガンダムの全貌が炎により照らされて明らかになる。

 

デュオ『おいおい、あのガンダム!?』

 

カレン『ハヤテのゴッドマスターに似てる!?』

 

ゼロ『まさかあのガンダムは!?』

 

誰もが明らかになったガンダムの姿にゴッドマスターを見て、ハヤテはええと頷く。

 

ハヤテ『あれはゴッドガンダム。デビルガンダムが元々いた世界でデビルガンダムから恋人を取り戻したガンダム・ザ・ガンダムの称号を持つ人の愛機!』

 

刹那『ガンダム・ザ・ガンダム!』

 

デュオ『やっぱ反応したかこいつ』

 

説明された事にいち早く反応した刹那にデュオは呆れる中でガンダムはゴッドマスターを見て驚いた様子を見る。

 

???『そのガンダム!まさかデビルガンダムはゴッドガンダムを複製したのか!』

 

ランド『おいおい、なんか勘違いされてるぞハヤテ』

 

ハヤテ『あー、違います違います!自分、敵じゃないです!デビルガンダムから作られてません!人間です!』

 

そう言って構えるゴッドにハヤテは慌てて手を振って誤解を解こうとする。

 

???『何?人間が乗っているだと!?っと!』

 

すぐさま驚いた後にレイダーの攻撃を避ける。

 

???『状況は分からないが手を貸してくれ!デビルガンダムをほっておいたらこの世界が滅びる!』

 

AN『了解です!あんなの放って置いたら世界が幾つあっても足りません!』

 

ハヤテ『皆さんも手伝ってください!!』

 

ゼロ『了解した!各機!ゴッドガンダムと連携してデビルガンダムを破壊せよ!それとゴッドガンダムのパイロット!名は!』

 

そう頼み込むゴッドに誰もが了承してゼロが指示した後に聞く。

 

???→ドモン『俺はドモン。ネオジャパンのドモン・カッシュだ!』

 

ハヤテ「(まさかドモンさんと戦えることになるなんて)」

 

力強く名乗り上げたドモンにハヤテは思わず心の中で興奮する。

 

ハヤテ自身、まさか主のお願いの買い物からこうしてガンダムと共に戦うなど夢にも思わなかった。

 

しかもだ、自分が乗るガンダムの元になったガンダムとパイロットとこうして出会えるなど嬉しい事はないのだ。

 

ドモン『そこのゴッドガンダムに似たガンダムに乗るパイロット!名は!』

 

ハヤテ『綾崎ハヤテ。三千院家の執事です!』

 

湧き上がる歓喜の気持ちを抑えながらハヤテは名を告げる。

 

ドモン『良しハヤテ、お前もゴッドガンダムに似たガンダムに乗ってるならばあれをやるぞ!』

 

ハヤテ『了解です!』

 

カレン『あれって何?』

 

そう言うドモンに答えたハヤテに誰もが首を傾げる中で…

 

ドモン『ガンダムファイトォォォォォォォォォォ!!!』

 

ハヤテ『レディィィィゴォォォォォォォ!!!』

 

その言葉と共に2人は飛び出す。

 

シオニー『え、さっきのなんですか?』

 

AN『私達も行きましょう!』

 

デビルガンダム「■■■■■!!」

 

戸惑うシオニーへとそう言った直後、デビルガンダムが咆哮すると地面からガンダム顔の生物の様なのが複数現れる。

 

勝平『なんだありゃあ!?』

 

ドモン『ガンダムヘッドだ!奴らには気を付けろ!』

 

ハヤテ『火炎やビーム、ケーブル、噛み付きで攻撃してきます!!』

 

ゼロ『了解した!』

 

???「(やれやれ、俺の脳粒子波にビンビン来やがる粒子の加速があったと思ったらとんでもねえ事が起きてやがるな)」

 

アレルヤ「(ハレルヤ!?)」

 

驚くメンバーへとドモンとハヤテが注意する中でアレルヤは自分の頭の中に響いた声に驚く。

 

ハレルヤ「(お前がもやもやしてるんで、おちおち寝てもいられねえぜ)」

 

アレルヤ「(また力を貸してくれるんだね?)」

 

そう聞くとおうよとハレルヤは力強く答える。

 

ハレルヤ「(イノベイターなんて言うインチキ野郎がのさばっているのは我慢ならねえからな。見せてやろうぜアレルヤ!真の超兵の力って奴をよ!)」

 

アレルヤ「(ああ…!行こう、ハレルヤ!)」

 

力強く頷いた時、デビルガンダムから伸びた複数の管がアロウズとプロヴィデンス達のモビルドールなどに突き刺さる。

 

すると表面に銀色のが浮かび上がる。

 

ゼロ『なんだあれは!?』

 

ドモン『DG細胞を感染させたんだ!』

 

ハヤテ『DG細胞は人体・機械を問わずに浸食・変異させる恐ろしい細胞なんです!』

 

シオニー『じじじ、人体も!?』

 

香鈴『恐ろしい細胞だな』

 

驚く面々へとドモンとハヤテが言った事にシオニーは悲鳴を上げて、香鈴は静かに言うが内心ゾッとしていた。

 

フェニーチェ「とにかく当たらない様に気を付けろ!」

 

ドモン『そいつの言う通りだ!後、感染したのに絶対に触れるんじゃないぞ!それでも感染する可能性もあるからな!』

 

AN『脳まで感染されたら助かる可能性0なので!』

 

甲児『おいおい、そりゃあ勘弁願いたいぜ!』

 

アルト『機械にも感染するんだから名前の通り過ぎるだろ!』

 

それぞれガンダムヘッドのを避けながら攻撃を続ける。

 

ハヤテ『はあっ!』

 

ズドォオオン!!

 

向かって来た感染モビルドールにゴッドマスターは両腕にエネルギーを纏わせて殴り飛ばす。

 

リント《ええい、退却だ退却!こんな所にはいられん!》

 

ジニン『全機撤退する!速やかにこの戦場を離れるのだ!』

 

するとアロウズは退却を始める中でガンダムヘッドの放ったビームがルイスの乗るアヘッド(スマルトロン)の肩に被弾する。

 

ルイス『きゃあ!?』

 

沙慈『!?あの機体からの声…ルイス!?』

 

刹那『何!?』

 

AN『あの機体に乗っていたんですか!』

 

デビルガンダム「■■■!」

 

するとデビルガンダムがルイスの乗るアヘッドを狙い始める。

 

慌ててルイスは避けるがそれを合図の様に感染モビルドールの軍団もルイスを狙いだす。

 

沙慈『ど、どうしてルイスを狙いだしたんだ?』

 

ドモン『いかん!奴はあの機体に乗るパイロットを自分の生体ユニットにするつもりだ!女性ならば奴はさらに強くなってしまう!』

 

ハヤテ『なっ!?あのデビルガンダム、生体ユニットなしなのに動いているんですか!?』

 

シオニー『ど、どういう意味ですか?』

 

戸惑う沙慈の後に叫んだドモンのにハヤテは驚いて聞く中で誰もが気になって聞く。

 

ハヤテ『本来デビルガンダムはプログラムされた目的に従って自律行動するため、パイロットを必要としません。しかしその制御には生体ユニットという形で人間を必要とするんです。生体コアがないとデビルガンダムは崩壊してしまうんです』

 

ドモン『だが奴はコアなしでも活動出来る様にされたのかああやって動けてはいる。生体コアを手に入れれば奴は完全体になる』

 

AN『完全体って……』

 

出て来た言葉に誰もが息を飲む中でデビルガンダムをプロヴィデンスがレイダー、フォビドゥン、カラミティと共に囲んだ後に手に持った謎の装置を起動させるとデビルガンダムを封じる様な箱型のバリアを作り出す。

 

アシュタロン「捕獲完了」

 

ヴァサーゴ「任務達成だね」

 

ジェフリー《いかん!奴らが何かに利用する前に破壊するんだ!》

 

AN『はい!』

 

慌てて誰もが攻撃を仕掛けるがバリアは壊せず、デビルガンダムは動けない状態でもルイスを狙う。

 

刹那『させるか!』

 

Aエクシア「てやっ!!」

 

そこにダブルオーライザーとAエクシアが割り込んで追っていたガンダムヘッドや感染モビルドールを切り裂く。

 

AN『はぁああ!』

 

ズババッ!!

 

続けざまにノワールブラスタとブラスタが感染モビルドールを切り裂いたり撃ち抜く。

 

沙慈『早く逃げてルイス!言いたい事あるけど早く!』

 

ルイス『沙慈!え、ええ…』

 

必死に呼びかけた沙慈のにルイスは頷いた後に撤退する。

 

何時の間にかイプシロンやスザクも撤退している。

 

プロヴィデンス「さて、目的を達成したのでこちらも帰らせて貰うよ」

 

香鈴『逃がすと思うか?』

 

ハヤテ『その通りです!しかもその大きなデビルガンダムをどうやって連れて行く気ですか!』

 

カオス「普通にこうするんだが?」

 

アビス「ポチっとな」

 

そう言うプロヴィデンスに香鈴とハヤテがそう言うとカオスの隣でアビスがスイッチを取り出してポチっと押すとデビルガンダムを包み込んでいたバリアが光った後にデビルガンダムは一瞬で消える。

 

ゼロ『!?あれはケース以外にも転送装置になっていたのか!?』

 

AN『おー、便利ですねそれは』

 

デュオ『いや、感心してる場合じゃねえよ!』

 

アシュタロン「ではこれにて」

 

感嘆の声をあげるANにデュオがツッコミを入れてる間にプロヴィデンス達は急速に戦場を去る。

 

ドモン『くそ、デビルガンダムが…』

 

ハヤテ『厄介なことになりましたね…』

 

手を握り締めるドモンの隣でハヤテは呟く。

 

Aエクシア「一応、敵はもういねぇけど…」

 

ドモン『DG細胞がどこかに感染してないかを調べた方が良いな、そこを元に住民に感染したら元も子もない…』

 

AN『…あ、アロウズ達の方はどうなんでしょうか?』

 

呟くAエクシアにドモンもそう言い、ANが撤退して行ったアロウズが感染してないかを聞く。

 

ドモン『いや、奴らは不用意に近づいてないのと接近戦をしてないから一応大丈夫だろう…ルイスと言う人物が乗っていた機体もビームだけで直接触れられたと言うのはないからそちらもだな』

 

沙慈『そうですか…』

 

AN『スザクさんたちの方も同じく大丈夫そうですかね?』

 

ゼロ『ナイトオブラウンズもスザク以外がプロヴィデンス達の攻撃で離れていた事もあり大丈夫でしたよ』

 

ホッと安堵する沙慈の後のANの心配をゼロが拭う。

 

ドモン『とにかくここの住人には不用意に戦闘区域に近づかない様にと伝えた方が良いだろう』

 

ジェフリー《その通りだな。AN。DG細胞をサーチする機械をなんとか作れないだろうか?DG細胞を対処した後は此処の復興の為にあなたのアークセイバー達を貸してほしい》

 

AN『すぐに作ってみます』

 

そう進言するドモンにジェフリーは同意した後に頼みこみ、ANもすぐさま頷いてARISIAに戻り、作業に取り掛かる。

 

AN「(……もしデビルガンダムがあのエネルギーで進化したら……世界、本当に終わるかもしれませんね)」

 

本当にそうならない事をANは祈りながら作り上げる。

 

しばらくして、出来上がったDG細胞探索機でアザディスタンに張り付いていたDG細胞をドモン主導で対処した後に復興にかかろうとした所で第2のZONEがインド北部に出現してインサラウムの大規模部隊が襲撃していると言う報を聞き、AN側アークセイバー達にアザディスタン王国の復興を任せ、ZEXISはすぐに向かった。




ドモン・カッシュ
概要
ご存知、機動武闘伝Gガンダムの主人公
時期は本編終了後でレインと結婚済み
とある筋からデビルガンダムを作り上げていると言うのを聞き、作り上げてる組織の基地へゴッドガンダムに乗り突入し、デビルガンダムを破壊しようとした所で時空振動が発生して飛ばされてしまう。
別世界に驚かないのはどうやら世界移動に経験があるようで…


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第二十四話~一点突破・明かす事実~

新たなZONEを壊す為に作戦を開始する中、始祖は自身の事を明かす。



前回、第二のZONEが出現したとの報を受け、ZEXISはそれが作られたユーラシア大陸へ向かう筈だったがヒイロが寄り道させて欲しいと頼み込み、ANのARISIAを除いて先行し、デュオも手伝って欲しいと言う事で強制的にヒイロに連れて行かれた。

 

AN「んで私に手伝って欲しい事って何ですか?」

 

ハヤテ「ゴッドマスターをドモンさん様に調整して欲しいんですよ」

 

なんで?と首を傾げるANにハヤテの傍にいたドモンが理由を説明する。

 

ドモン「ここに飛ばされる前の戦闘ので、俺のゴッドガンダムのあちこちが調子悪くなっていてな…強敵ではなかったが数が多かったのもあってしばらく整備ついでに休ませると言うのを言ったらハヤテが自分のゴッドマスターを使ったらどうだと提案されてな」

 

AN「あーなるほど。ですがハヤテさんはどうするので?」

 

ハヤテ「その場合はウイングガンダムに乗ろうかと思います」

 

理由を聞いて納得した後にそう聞くANにハヤテはそう答える。

 

AN「ああ、そう言えば空いてましたね」

 

それなら大丈夫かなと思っているとウイングゼロとデスサイズが戻って来る…その間にあるガンダムを抱えて…

 

そのガンダムは上半身が紺色で肩の形状が棘が4つ伸びた感じで顎と額のアンテナが赤色で遠くで見るとガンダムと見難いそれにハヤテは驚く。

 

ハヤテ「ガンダムアクエリアス!?」

 

レイジ「ガンダムアクエリアス?あいつもガンダムなのかよ」

 

ええ!?と運ばれて来たガンダムに驚くハヤテの後にヒイロとデュオが降りて来る。

 

ハヤテ「ええ。(でも確かこのガンダムって…アニメでの歴史では存在しない筈じゃあ…)」

 

ヒイロ「…俺がトレーズにエピオンを渡された時、トレーズがもしもZEXISに戻ったのならばある人物に頼み込んで作り上げた機体を俺の意思で好きに持って行ってくれと教えられた座標にあったガンダムだ」

 

デュオ「しっかし水瓶座の名を持つガンダムとはな…」

 

驚くハヤテにヒイロがそう答え、デュオが頭を掻きながらアクエリアスを見て呟く。

 

ええっと…と早速どんなガンダムなのかをANは調べる。

 

AN「(うーむこれは…)」

 

武装は実弾とビーム弾に切り替え出来るドーバーガンと105mmマシンガンにヒートロッド×2と左腕に装備されたシールドとそれだけ見れば平凡に見えるがその中に搭載されたシステムが一番目を引いた。

 

AN「(アンチMDウィルス…)」

 

半径100km内に存在するモビルドールの行動を妨害する対モビルドール用電子兵器で、ウィルスの稼働にジェネレーター出力の大半を使うため、エネルギーを使うビーム兵装を使用できないから実弾系統やヒートロッドしか搭載されてないのだろうとANは考える。

 

AN「これは少し弄れば使えそうですね」

 

ただ、ジェネレーターのはANの手にかかれば使用中でもビーム兵装が仕える様になるのは朝飯前で着くまでの間に仕上げておくのと基本的なビームサーベルや後付けの頭部バルカンも武装のに加えておくかとも考える。

 

ハヤテ「(あーこれ、魔改造されますね)」

 

ウキウキした様子のANの様子から数日の付き合いだがすぐさま理解したハヤテはアクエリアスを見た後に通常コックピットでの動かし方に慣れる為にトレーニングを始めるのであった。

 

 

しばらくして合流したAN達はゼロから作戦を伝えられた。

 

ZONEには防衛としてルーク・アダモンが配置されており、そのルークアダモンは絶対次元断層と言う防御手段を持っているのだが一点集中による連続スナイピングにより突破する事が出来るとの事だ。

 

そのスナイピングの役割を果たす為ロックオン、ミシェル、ゲインが指定された座標で狙撃をすると言う。

 

ただ、5分以内がやらないといけないとの事だ。

 

他のメンバーは3人が撃墜されない様に護衛として勤める様にとの事だ。

 

AN「うーむ、これは時間との勝負ですね」

 

ハヤテ「ですね」

 

ドモン「ならば速攻でやれば良いだけだ。後は狙撃手に任せれば良い」

 

唸るANに同意するハヤテへドモンはそう言う。

 

香鈴「その狙撃手の邪魔を我々が防がないとな」

 

騎士「守る事は騎士の使命。やり遂げましょう!」

 

シオニー「が、頑張ります!」

 

誰もが気合を入れた所で出撃する様に言われ、戦場に出る。

 

ANは改めて戦場を見た後にZONEの前に佇む初めて見る次元獣を見る。

 

AN「(あれがルーク・アダモン…堅そうな奴ですね)」

 

見た目からしてもまさに番人とも言える次元獣にANは本当にタイミングを逃せませんねと呟く。

 

スメラギ《時間は5分…!それまでにゲイン達が目標地点に到達出来ないと作戦失敗よ!》

 

ジェフリー《各機、作戦開始…!5分以内にスナイパーを護衛して、配置に付けろ!》

 

2人の号令と共にZEXISは行動を開始する。

 

ウェイン『奴らが何をするか知らないがZONEを守れ!』

 

それと共にインサラウムも動き出す。

 

それぞれ3人の護衛に付く中でANはケルディムの護衛に付く。

 

AN『ロックオンさん、良い狙撃、お願いしますよ!』

 

ロックオン『了解した。エスコートのは頼んだ』

 

勿論と返した後に向かって来るブルダモンを撃ち抜く。

 

一方でハヤテはガンダムアクエリアスに乗ってドモンと共にゲインの乗るエンペランザを護衛する。

 

ハヤテ『はぁっ!』

 

ヒートロッド2本を巧みに振るい、向かって来るガブリンを攻撃するアクエリアスの隣でゴッドマスターに乗ったドモンは巧みな動きでディム・サーやディム・リーを1機ずつ行動不能にする。

 

ドモン『うむ、このゴッドマスター、初めて乗るが凄く動かしやすいな』

 

ハヤテ「(そりゃそうですよねー)」

 

手をぐっぱさせるドモンのにハヤテは苦笑する。

 

元々ゴッドマスターはとある事情でゴッドガンダムがパワーアップしたと言う流れで誕生したガンダムなので、ドモン専用機に変わりないのだ。

 

やはり本来の主が乗ると改めてその凄さを実感出来るとハヤテは考えながらブルダモン改を縛り上げた後に放り投げる。

 

ロックオン『こちら、ロックオンだ!ゴールに着いたぜ!後は奴にぶち込むだけだ…!周りの連中のお相手は頼むぜ!』

 

ミシェル『こちら、スカル2…!ポイントに到着!そのまま狙撃体制に入る…!敵をこちらに近づけないでくれ!』

 

ゲイン『ゲインだ。ポイントに到達した。周りの敵を頼む』

 

戦闘が始まって2分後に3人が同時に指定ポイントに到達した事を報告する。

 

ゼロ『良し!各機!邪魔をされない様に援護に回れ!』

 

シン『了解!』

 

AN『了解です!』

 

その指示に誰もが同意して向かって来るのを迎え撃つ。

 

ゲイン『一発勝負だ!ミシェル、ロックオン、準備は良いな!』

 

ミシェル『やってくれ、ゲインさん!』

 

ロックオン『そっちに続いて俺達も勝負する!』

 

確認するゲインに2人も強く返した後にゲインは狙いを定める。

 

ゲイン『どっちも恨みっこ無しだ…!行くぜ…!』

 

その言葉と共にエンペランザのライフルから銃弾が放たれてルーク・アダモンへと向かって行き、展開された絶対次元断層に命中する。

 

ミレイナ《ルーク・アダモン、ダメージを受けてないです!》

 

フェルト《ですが、攻撃はポイントに着弾してます!》

 

スメラギ《今よ、ミシェル!ロックオン!》

 

ミシェル「(ロックオンさん!)」

 

ロックオン「(兄さん!)」

 

その言葉と共に2人は同時に銃弾を放つ。

 

そして…弾丸はルーク・アダモンに炸裂した。

 

ルーク・アダモン「!!?」

 

モニカ《ルーク・アダモン本体に着弾を確認!》

 

キャシー《同時に次元獣の次元断層が消滅しました!》

 

AN『やりました!あとはルーク・アダモンを倒すだけです!』

 

シオニー『そうですね!』

 

誰もが喜ぶ中でミシェルはロックオンに話しかける。

 

ミシェル「俺の負けです、ロックオンさん」

 

ロックオン「結果はたまたまって奴さ、ミシェル。狙撃勝負だけにな」

 

クロウ『お…スナイパージョークって奴か』

 

そう言ったミシェルにロックオンは軽く返してクロウが茶化す。

 

実はと言うとこの作戦は2人の勝負でもあったのだ。

 

ミシェルはロックオン…名を継いで二代目となったライルの事を敵視していた。

 

弟だからと、ロックオンの名を継いだ理由に初代ロックオンこそニールを尊敬していたミシェルは許せなかった。

 

これは自分の我儘と言う事で割り切ろうとしていたミシェルにゲインが割り切れないだろうと言う事からどちらかが上手くルーク・アダモンのに当てられたかで勝負しろと提案したのだ。

 

先ほどのは同時ではあったが僅かな僅差でロックオンが勝利したと言う事だ。

 

ミシェル『見せて貰いましたよ。ロックオン・ストラトスの腕を』

 

アルト『ミシェル…』

 

クラン『わだかまりは弾丸に乗せて、吐き出した様だな』

 

ゲイン『スナイパーは一発に全てを込める。当然の結果だ』

 

AN『なんかカッコいい会話ですね』

 

ランド『俺には分からん世界だが、とりあえず一件落着って奴か』

 

ぶつかり合った事でロックオンだと認めるミシェルにアルトとクランは安堵し、ゲインの言葉にANがしみじみと言い、ランドがうんうんと頷いた時…

 

柏木《喜ぶのは、まだ早いです!》

 

アイラ《敵増援、来るわよ!》

 

その言葉と共に複数次元獣達と共にパールネイルと聖王機ジ・インサーが現れる。

 

シオニー『パールネイル!』

 

AN『それに皇子様も来ましたか』

 

カレン『!?クロウ!あれを見て!!』

 

呟いたANの後にカレンがクロウを呼びかけて指さす。

 

つられてANも見ると次元獣の中に白いダモンがいた。

 

クロウ『白いダモン級!エスターか!』

 

AN『あれがエスターさん……でも白と言うより黄色っぽくないですか?』

 

Aエクシア「そこは野暮じゃねクリエイター?」

 

叫んだクロウの後に感想を述べるANにAエクシアはそう言う。

 

クロウ「(待っていろ、エスター!)」

 

ユーサー『ZEXISよ。余の切り札であるルーク・アダモンに傷をつけた事を褒めてつかわす』

 

対峙しているメンバーへと向けてユーサーは称賛の言葉をかける。

 

レイジ『あいつがインサラウムの王…』

 

ドモン『ユーサー・インサラウム!』

 

ハヤテ『確かANさんの奇襲で瞬殺されたんですっけ?』

 

グサッ!!!

 

ユーサー『ぐふ…』

 

初めて見る面々の中でハヤテの言葉が突き刺さったのか、ジ・インサーは膝を付く。

 

マルグリット『で、殿下!?』

 

ウェイン『おま…ズバッと言ったな』

 

クロウ『ハヤテ…お前、意外と黒いな』

 

ハヤテ『え?精神攻撃は普通ですよね?』

 

AN『普通…なのですかね?』

 

シン&デュオ『普通じゃない普通じゃない。現れた奴にいきなりする程普通じゃない;』

 

それにマルグリットは慌てて、ウェインは唖然とし、腹黒さに思わず引くクロウに返したハヤテのに首を傾げたANへとシンとデュオは否定する。

 

ハヤテ『まあそれは置いといて…』

 

香鈴『置いとくのか;』

 

アクエリアスで手を横に動かしてからハヤテは香鈴のツッコミを気にせず言う。

 

ハヤテ『何しに来たんですか?皇子様は』

 

ドモン『確かに、大体の目的は聞いてはいるが総大将が直々に出るとはな』

 

ユーサー『……よ、余はかつて出た時、不意打ちに情けなく逃げ帰った。前に立つ者としてやらなければならないのに怖さで逃げてしまった。そんな事をもうしてはならないと考えて此処にいる』

 

AN『ふーん……そうなんですか』

 

覚悟のは本物だろうとユーサーの言葉からANはそう考える。

 

覚悟を以って来るならば戦うだけの事だ。

 

ジェフリー《各機、散開!敵はユーサー・インサラウムを中心に向かって来る!》

 

スメラギ《ZONEの前に敵部隊を迎撃するわよ!》

 

ハヤテ『エスターさんはどうしますか!?』

 

クロウ『そっちは俺に任せてくれ』

 

そう言った2人のに聞いたハヤテへとクロウはそう言う。

 

AN『クロウさん?』

 

クロウ『スコート・ラボの次元獣バスターは伊達じゃねえさ』

 

青山『お前…』

 

デュオ『……』

 

首を傾げるANやメンバーへと言ったクロウのに付き合いの長い青山とデュオは彼の言葉の意味を理解する。

 

AN『……諦めるつもりですか?』

 

クロウ『そのつもりはねえけど、もしものって事さ、皆はインサラウムの皇子ご一行を頼むぜ』

 

同じ様に気づいたANの問いにそう返した後にクロウは飛び出す。

 

ハヤテ『クロウさん…』

 

AN『大丈夫ですよ。あの人は救う為に模索してますから』

 

不安そうなハヤテにANはそう言う。

 

AN「(さてどうしましょうかね…)」

 

向かって来る次元獣を攻撃しつつANは考える。

 

ああ言ったがまだエスターを助け出す方法がまだ見つかってない。

 

データも足りないし、どう戻すのかがまだ見つけられていない。

 

AN「(そもそもエスターさんの意志があるかどうかさえも分からないんですよね)」

 

戻せたとしてもそれは人格は元のエスターになるのかと言うのがANを唸らせる。

 

それが油断へと繋がった。

 

???《考え事をして後ろががら空きですよマスター》

 

ズドッ!

 

AN「っ!?」

 

個人通信が来たと思ったら腹部に来た衝撃にANは見ると…ビームの刃が貫いていた。

 

何が起こったかはZEXISやインサラウムも戸惑っていた。

 

突然ノワールブラスタの後ろに機体…CHAOS・オーガが現れ、胴体部分を手から出したビーム刃で貫いたのだ。

 

ハヤテ『なっ……!?』

 

シオニー『あ……』

 

???『フンッ!』

 

そのままCHAOS・オーガはコックピット部分を一刀両断する。

 

キラ『ANさん!?』

 

ランド『な、なんだあいつ!?』

 

シオニー『ANさぁああああああああああああんん!!』

 

???『クハハハハハ!』

 

誰もが驚く中でパイロットが笑い叫んだ時…

 

ズドォオオオオン!

 

???『ぐおっ!?』

 

いきなりの砲撃に誰もが驚いた後にさらに驚く光景が目に入る。

 

AN「まーた私の機体壊しましたねこの野郎!」

 

そこには下半身がなく、背中にノワールブラスタの翼を繋げ、息を荒げながらAX-55EAGLEを構えたANの姿があった。

 

クロウ『な、なんだありゃあ?』

 

レイジ『AN…なのか?』

 

???『くっ、やはり生きていましたか。だが良いのですか?マスターの正体がバレますよ?』

 

AN「良いんですよ!てか正体隠すの面倒だったので!」

 

驚くZEXISの面々を見てそう言う存在にANはハッキリ言い返す。

 

ゼロ『なんと…(本当にロボットだったとは…)』

 

カレン『ど、どういう事!?』

 

シオニー『あ、ANさん…?』

 

AN「皆さん、改めて自己紹介させてもらいます!私はAN。ロボットの始祖やってます!」

 

驚いているメンバーへとANは改めて名乗る。

 

タケル『始祖……!?まさか、メタールの言っていた始まりの者!?』

 

甲児『あしゅらが言っていた事のか!?』

 

AN「ええ、まあそうですね」

 

それにタケルと甲児は思い出して言い、ANは肯定する。

 

その間にCHAOS・オーガは距離を取るとその周囲にプロヴィデンス達や兵隊たちが現れ、さらにアナザーゼロの乗る蜃気楼が現れる。

 

ゼロ『アナザーゼロ!?』

 

アナザーゼロ『エルク、貴様、何勝手に行動している』

 

???→エルク『いやはや、すいませんね』

 

叱るアナザーゼロのに軽く返したエルクのにANはやっぱり…と呟く。

 

AN『貴方の仲間だったんですね。エルク』

 

ハヤテ『知り合いだったんですか!?』

 

まさか襲撃した人物を知ってる事にハヤテは聞くとええ…とANは苦い顔で頷く。

 

そしてゼロはANが重症負った時のを思い出してもしやと察する。

 

ゼロ『あの時の重症も…』

 

AN『ええ。アイツと会ってましてね。ホント、厄介なのを作ってしまいましたよ』

 

作ったという言葉に誰もが驚く。

 

正太郎《作ったって、まさか…!?》

 

葵『あいつもロボットな訳!?』

 

AN『ロボットではなく、エネルギー体ですよアイツは』

 

くらら『え、エネルギー体!?』

 

驚いて聞いた正太郎と葵のに答えたANのにまた驚きが出る。

 

ハヤテ『それは一体どういう…』

 

エルク『すまないですけどそれは後にしてもらえませんか?』

 

聞こうとしたハヤテは言葉と共にCHAOS・オーガがビームを放ち、アクエリアスを動かしては慌てて避ける。

 

ドモン『ハヤテ、聞きたい事があるだろうがまずはこいつ等の撃退だ!』

 

ハヤテ『はい!』

 

その言葉と共に破滅の軍団に応戦する。

 

ウェイン『どうするんだ殿下?』

 

ユーサー『………此処は撤退する』

 

マルグリット『殿下!?』

 

出て来た言葉にアークセイバーの全員が驚く。

 

ウェイン『逃げないんじゃなかったのか?』

 

ユーサー『確かにさっきまでならそうだったがあの破滅の軍団が出たなら話は別になる。誇りを持つそなた達をあんな無慈悲な事をする残虐な奴らと戦わせたくない』

 

マルグリット『殿下…』

 

少し苛立った様子のウェインにユーサーは強く言い、マルグリットやアークセイバー達はジーンと持つ。

 

ウェイン『……なら殿として俺が残る。さっさと先に行け』

 

ユーサー『……すまぬ』

 

そう言うウェインにユーサーはそう返して次元獣エスターと共に撤退する。

 

クロウ「(エスター…)」

 

AN「えーっと、ウェインさんはこちらと協力するで良いんですよね?」

 

ウェイン『勘違いするな。俺の隣でお前等が勝手に戦ってるだけ、それだけだ』

 

話しかけたANにウェインはそう返す。

 

???『ではウェイン、貴方の相手は僕がしましょう』

 

刹那、声がした後にサフィアーダに向けてビームとミサイルが降りそそぐ。

 

ウェイン『ぐあっ!?今の声は!?』

 

エルク『リスト、頼みましたよ』

 

体勢を立て直すウェインの前に降り立ったのに誰もが驚く。

 

クロウ『あれは!?』

 

AN「白いシュロウガ!?」

 

ハヤテ『誰が乗ってるんですか?』

 

ウェイン『お前…リスト…なのか?」

 

驚きを隠せないウェインの問いに白いシュロウガに乗った人物はくすくす笑う。

 

???→リスト『ええ、久しぶりですねウェイン』

 

ウェイン『……てめぇ…なぜそいつらといる。答えろよ!アークセイバーナンバー5!リスト・ペルター!!』

 

軽く挨拶する人物、リストにウェインは怒鳴る。

 

アスラン『アークセイバー!?』

 

ハヤテ『彼が!?』

 

リスト『それは勿論、エルクが僕を生き返らせてくれたからですよ』

 

ZEXISが驚く中で生き返ったという言葉にウェインは合点が言ったとばかりに言う。

 

ウェイン『成程な…死んだと聞いた筈なのにこうしてここにいるって事はそう言う事かよ…それで恩返しって事か?』

 

リスト『ええ、そういうことです』

 

肯定するリストにウェインは続けて問う。

 

ウェイン『そいつ等に従っているのは生き返らせてくれたの義理か?』

 

リスト『それもありますがこちらの方が強いんですよ。そちらよりもね』

 

その言葉にウェインは怒る。

 

ウェイン『……お前の性格は俺は嫌いだったが、それでも王国に尽くす姿勢に師匠達はあんたに敬意を払っていた…だが今の言葉でお前は祖国だけではんく師匠達の信用も裏切った!お前は俺が師匠達に変わって鉄槌を下す!ZEXIS!手を出すんじゃねえぞ!こいつだけは譲れねえ!』

 

クロウ『あいつ…』

 

ハヤテ『ウェインさん…』

 

リスト『やれやれ…貴方が自分をどう見ていたかは勝手ですが相手ならしてあげますよ』

 

そう言ってリストは自身が乗っていた機体の翼部分からブーメラン状の刃を射出する。

 

ウェイン『そんなもん!』

 

それに対して背部ユニットに内蔵された太刀を取り出して切り払う。

 

リスト『甘い』

 

だが、切り払われた刃は反転して再びサフィアーダに襲い掛かる。

 

ウェイン『がっ!?なぜだ!?』

 

リスト『隙有りすぎですよウェインくん』

 

驚くウェインへとそう言って機体の手に黒い刀身の剣を出現させるとそのままサフィアーダを切り裂く。

 

ウェイン『ぐぅぅ…!?まだだ!』

 

切られた瞬間、ウェインは右手の太刀でリストの乗る機体の左肩にかすり傷を負わせる。

 

それにリストは感心した様に言う。

 

リスト『反撃するとはやりますね。ならこれならどうですか?』

 

その言葉の後に自身の周囲にミサイルポッドを大量に出現させ、自らもビームによる射撃とともにミサイルポッドから全弾を放出する。

 

ウェイン『最初に出して来やがった奴か、だが二度目はあたらねえ!』

 

そう言ってサフィアーダはミサイルやビームを避けて行く。

 

リスト『そこです!』

 

そう言って何かをサフィアーダに投げ付ける。

 

投げ付けられたのがサフィアーダに命中すると電撃が迸り、サフィアーダの動きが止まる。

 

ウェイン『な、動けねえ!?』

 

リスト『はっ!』

 

そこをすかさず出現させた巨大メイスで吹き飛ばす。

 

ズガン!

 

ウェイン『グッ!?』

 

リスト『これで終わりです!』

 

地面に倒れたサフィアーダに向けて胸部から強力なビームを発射する。

 

ウェイン『ぐぁあああああああああああああああ!?』

 

ドカーーーン!!!

 

それを受けたサフィアーダのいた所が爆風に包まれる。

 

治まった後には大破したサフィアーダが目に入る。

 

ウェイン『ぐあ、まだまだ…』

 

リスト『ほう、まだ戦うつもりですか』

 

起き上がろうとするサフィアーダにリストはほとほと感心した後にならばトドメを…としようとし…ブラスタの放った銃撃を避ける。

 

クロウ『わりぃが邪魔させて貰うぜ』

 

ウェイン『クロウ・ブルースト!?』

 

リスト『邪魔するのですか?』

 

そう言ってサフィアーダの前に立つブラスタにリストは問う。

 

クロウ『ああ、こいつとは敵同士だが、お前さんの様な奴に討たせる程小さくねえんだよ』

 

リスト『ふむ…ではやめときましょうか』

 

そう返したクロウのにリストはそう言って一歩下がる。

 

それと共にジ・インサーとディム・リーが来て、サフィアーダに近づく。

 

ジェラウド『ウェイン!』

 

ウェイン『旦那、それに殿下も…』

 

リスト『おや、久しぶりですね皆さん』

 

駆け寄った2人はリストの乗る機体を見る。

 

ユーサー『その声…』

 

リスト『お久りぶりです殿下。アークセイバーナンバー5、リスト・ペルターで御座います』

 

驚くユーサーにリストはそう名乗り上げる。

 

ジェラウド『………嘘を付くな偽物よ』

 

だが、そのリストに対してジェラウドはそう言い放つ。

 

リスト『おや、どうしてそう言えるのですか?』

 

ジェラウド『口調や声、雰囲気が同じでも、殿下に忠誠を誓ったあいつの心意気は本物の騎士である。お前からはそれを肝心、故に偽物と断言した』

 

静かに怒りを燃やしながらジェラウドはそう返す。

 

心外ですねとリストはそれに対して肩を竦める。

 

リスト『偽者でなくクローンですよ自分は』

 

ウェイン『なっ!?』

 

ユーサー『……そうか…やはり本人ではないのか…』

 

あっさり答えた事に驚くウェインの隣でユーサーは悲しそうに声を漏らす。

 

ジェラウド『黙れ、クローンといえど、我が仲間を侮辱する者を生かす訳にはいかん!』

 

リスト『やれやれ……どうしますかエルク』

 

困った感じに見せずにそう聞くリストにエルクもそうですね…と呟き…

 

エルク『取り敢えず此処は引きましょう。戦う理由も別にないですし』

 

ですねと頷いた後にエルクとリストや他の幹部陣なガンダムやアナザーゼロは距離を取って退散する。

 

アナザーゼロ『ではさらばだゼロ』

 

ゼロ『置き土産を残して行ったか…!』

 

AN「面倒なことを…」

 

それにANが呻いた後にジ・インサーとディム・リーもサフィアーダを抱えて撤退する。

 

アポロ『敵は俺達任せかよ』

 

ハヤテ『まあいつものことですね』

 

レイジ『だな次元獣もあのルーク・アダモンってのが残ってるしなちゃちゃっと倒そうぜ』

 

その言葉と共に軍団を蹴散らして行く。

 

AN「あーすみません、自分そろそろ限界なので一度戻っても良いですかね?」

 

シオニー『そうですよ!戻った方が良いですよ!』

 

フラフラとなるANにパールネシアが手に乗せてARISIAに帰還する。

 

ハヤテ『ハッ!』

 

香鈴『フッ!』

 

ルーク・アダモンへとハヤテと香鈴が同時に攻撃を仕掛けてダメージを与える中でルーク・アダモンは脚部上部からビットと思われるのを上方へ展開し、躯体中心のユニットからビットに向けてレーザーを放ち、それを拡散させて攻撃を仕掛ける。

 

ハヤテ『うわっ?!』

 

慌てて落ちて来るレーザーをハヤテと香鈴は避けて行く。

 

再び攻撃しようとした所をゴッドマスターが打撃を叩き込んでいく。

 

ドモン『大丈夫か!』

 

ハヤテ『ありがとうございます!ドモンさん!』

 

ヒイロ『決めるぞ』

 

礼を言うハヤテの隣にウイングゼロが隣に来て言い、反対側にデスティニーGSとフェニーチェRが来る。

 

ハヤテ『はい!』

 

それぞれ最大火力の武装を構えた後に同時に引き金を引くと共にビームが放たれ、ルーク・アダモンを貫く。

 

ルーク・アダモン「!!!!!?」

 

ドカーーーン!!

 

最大火力のを受けたルーク・アダモンはそれにより爆発四散する。

 

武者「やったでござる!」

 

コマンド「あらかた倒してこれで終わりだな」

 

AN《皆さん!ZONEが!》

 

アイラ《エネルギー増大!これって!?》

 

それに武者とコマンドが言った瞬間、切羽詰まる様子で2人が叫ぶと共に周囲が歪みだす。

 

闘志也『何が起こるんだ!?』

 

タケル『あのZONEは次元力を抽出する為のシステムなんです!』

 

マリン『あれが作動すると周囲の全ての物質が死滅して行く!』

 

武者&コマンド「何!?」

 

騎士「何だって!?」

 

ハヤテ『なら早く止めないと!』

 

レイジ『だな!ああ言うのはぶっ壊すに限る!』

 

ジェフリー《全機、砲撃開始!持てる限りの火力を叩き込め!!》

 

その言葉と共にメンバーは一斉攻撃を仕掛ける。

 

ドモン『石破!天驚けぇぇぇぇぇぇぇん!!』

 

ハヤテ『はぁあああ!』

 

ズダダダダダダダダダダダダダダン!!

 

誰もが放った攻撃で爆風に包まれたZONEは…煙が晴れると無傷な状態であった。

 

ドモン『なっ!?石破天驚拳で壊れないだと!?』

 

ハヤテ『なんで無傷なんですか!?』

 

自分の流派最終奥義が効かない事に驚愕するドモンの隣でハヤテも目を見開く。

 

ゼロ『やはりアサキムの言う通り、異なる次元に存在しているから外部からの物理的な干渉は無意味なのか』

 

レイジ『おいおい、じゃあどうすりゃあ止めれるんだよ!?』

 

クロウ『……となると、こうするしかないわな』

 

呻くゼロのにレイジが叫ぶとブラスタがZONEへと近づく。

 

デュオ『クロウ!?』

 

ロックオン『あんた…!』

 

AN『駄目です!クロウさん!』

 

すぐさま何をしようとするかに気づいて叫ぶ3人だが、ブラスタはそのままZONEへと向かおうとし…掴まれた感覚を感じてから後ろに投げ飛ばされる。

 

投げ飛ばしたのは…ガンレオンであった。

 

クロウ『ランド!』

 

ランド『お先に失礼するぜ!』

 

デュナメスに抑えられる中で叫ぶクロウにそう言いながらガンレオンはZONEへと向かう。

 

ドモン『何をする気だ!?』

 

AN『まさか!』

 

ランド『悪いな、クロウ。早い者勝ちだ。俺とガンレオンでこのZONEってのを止める』

 

クロウ『バカ野郎!それは俺の役目だろうが!』

 

そう叫ぶクロウだがランドの次の言葉で目を見開く。

 

ランド『じゃあ、エスターはどうすんだ?』

 

クロウ『!』

 

ハヤテ『そうですよクロウさん!エスターさんはどうするつもりだったんですか!』

 

ランドに続き、ハヤテにも言われてクロウは返せず、顔を逸らす。

 

ランド『最初に一人で飛び出て行ったのだって、エスターの事を確かめる為だったんだろ?そこまでの覚悟があんなら、あの子をなんとしても救ってやんな』

 

メール『ついでにあたし達とセツコさんもね』

 

笑って言うランドの後に付け加えたメールのも聞いてクロウは少し間を開けて分かったと真剣な顔で約束する。

 

それを聞けて満足したのかガンレオンはZONEへと足を進める。

 

ランド「苦労を掛けるな、メール」

 

メール「それは言わないお約束だよ、ダーリン」

 

謝罪するランドにメールは笑って言い、そうだなとランドも笑う。

 

ジロン『ランド!メール!』

 

ゲイナー『待ってください、ランドさん!!』

 

ガロード『2人ともぉぉぉぉ!』

 

多次元となる前からの付き合いの3人のを聞いてガンレオンは顔だけを向ける。

 

メール『じゃね、皆!ガンバ!』

 

ランド『後は任せるぜ、お前等』

 

ハヤテ『!』

 

ゲイン『ああ、そっちは気にするな、ザ・ヒート』

 

おうよ!とゲインのに返したランドはヒートスマイルを見せる。

 

ランド『じゃあな。次に会う時には、良い酒を用意しといてくれ』

 

その言葉を残してガンレオンはZONEの中心に立つと機体が輝いて辺りを包み込む。

 

そして収まると停止したZONEだけが残る。

 

ハヤテ『ランドさん…』

 

シオニー『………』

 

クロウ『くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』

 

誰もが黙る中でクロウの叫びが戦場に響くのであった。



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第二十五話~Wアンブレイカブル~

始祖は天秤座の者と共に新たな力を得る。




前回の戦いから時間が経ち、ANはベッドに寝転がりながらゼロやスメラギとジェフリーと対峙していた。

 

AN「それで何から説明しましょうかね」

 

ゼロ「まずは君の正体から説明欲しい。その後にあなたを攻撃した奴の詳細も頼みたい」

 

切り出された事にそうですね…とANは少し思案してから口を開く。

 

AN「私はAN。ロボットの始祖です」

 

ゼロ「その始祖とはなんだ?」

 

続けてのゼロの問いにやはり聞かれますよね…と呟いた後にANは説明する。

 

AN「始祖と言うのは遥か昔、ある一つの世界が生まれたと共に誕生した存在でして、怪人や吸血鬼、天使や悪魔と言った様々な種類の始祖が存在します。始祖はそれぞれ固有の力を持ってて私はロボットの始祖ですのでそれに関した能力を持っているのです。また、始祖は不老不死でどんな傷を負っても復活できるのです」

 

ジェフリー「不老不死だと!?」

 

スメラギ「そんな存在がいたなんて…」

 

説明のにジェフリーとスメラギも驚き、ゼロもまた別の驚きがあった。

 

と言うか似た存在が傍にいるからこそすぐさま冷静になった後に次のを聞く。

 

ゼロ「では貴方を攻撃した奴の正体は?」

 

AN「あいつはエルク。様々なエネルギーを混ぜて作り出したエネルギー生命体です」

 

ジェフリー「エネルギー生命体…ではあの姿は…」

 

答えられた事にすぐさまジェフリーは予想してそんな彼のをANは肯定する。

 

AN「アバターと言う仮の姿です」

 

ジェフリー「やはりか…そして君の目的はエルクを捕まえる事なのかね?」

 

続けての問いにANは頷く。

 

AN「ええ。製作者として責任を取らなくてはならないのでね」

 

スメラギ「……ちょっと待って?製作者ってANさんが誕生させたと言う事!?」

 

告げられた事にスメラギがすぐさま反応して問う。

 

AN「はい、そうですよ」

 

ゼロ「一体なぜ作ったのだ!?」

 

あんな存在をと言うゼロのにANは困った顔をする。

 

AN「いや~様々なエネルギーを混ぜたら凄いエネルギー出来るのでは?と思って…その結果で意思を持ってしまったのが誤算でしたけど…」

 

その言葉に3人(ゼロは仮面で見えてないが)はなんとも言えない顔をする。

 

それにより少し無言の空間が出来るがジェフリーが崩す。

 

ジェフリー「とにかく、これからも奴が現れる可能性があるだろう…AN。改めてだが、これからも我々に協力して欲しい」

 

AN「もちろんそのつもりです」

 

ゼロ「その代わり、我々もあなたの目的に協力する。奴をほうっておけばガイオウと同じ厄介な可能性がありうる」

 

そうお願いするジェフリーにANは了承し、ゼロがそう申し出る。

 

AN「ええ。ありがとうございます。あ、ところでこの事はZEXISの人たちだけの秘密でお願いしますね」

 

ゼロ「勿論。あなたの秘密は悪い奴らには利用されたらいけない事です。我々の心内に秘めときましょう」

 

お願いするANにゼロは了承し、ジェフリーやスメラギも頷く。

 

ロボットで不老不死と言う時点でも知られたら大騒ぎになりかねないのだ。

 

AN「ありがとうございます皆さん」

 

ジェフリー「うむ、所でAN、君の体は大丈夫かね?」

 

礼を述べるANにジェフリーは確認する。

 

例えロボットだとしても女性なのと仲間として何かあったらと心配してのだ。

 

AN「ええ、もう大丈夫です」

 

ゼロ「そうか…現状の行動について説明しておこう。今我々はシカゴにあるスコート・ラボに向かっている。そこでブラスタのパワーアップをするそうだ」

 

頷くANにゼロは簡単に現状と今後のを教える。

 

AN「ブラスタのパワーアップですか…」

 

ジェフリー「これからの戦いは激化する可能性を考慮して我々もそれに賛成したのだ」

 

呟くANにジェフリーはそう言う。

 

AN「なら私もノワールの強化でもしましょうかね」

 

スメラギ「プランはあるの?」

 

少し考えて言ったANにスメラギは聞く。

 

AN「あ、そう言えばないですね…ふむ、此処は本家を訪ねてみましょうかね」

 

ゼロ「本家と言うと…トライア・スコートに聞くのか?」

 

AN「ええそうです」

 

本家を元に自身の機体の改良に良いアイディアが浮かぶだろうし、もしくは他のメンバーの改良プランを考えられると思ってのANの言葉に成程なとゼロは納得する。

 

AN「(なんかいいアイデアあるといいですね~)」

 

ワクワクしながらANはスコート・ラボに到着するのを待った。

 

 

 

 

しばらくしてスコート・ラボに到着し、クロウはチーフであるトライアに頼んでパワーアップもとい新型に移行する前にテストをしたが、VXを外した状態では起動すらままならないと言う結果になり、ぶっつけ本番でとの事になった。

 

その際にトライアはクロウは格闘戦か射撃戦のどっちを伸ばすかを聞いてから作業に移りにかかろうとする前にANからの要望に目を丸くする。

 

トライア「何かパワーアッププランはないか、だって?」

 

AN「はい!技術的に無理な奴でも良いのでください!」

 

そう言って手を合わせてお願いするANにトライアはふうむと唸る。

 

トライア「無理と言う奴なら、クロウに伝えた奴の原型となったのが2つあるよ」

 

AN「おお、どんなのですか?」

 

目を輝かせるANにトライアは説明を開始する。

 

トライア「まず1つ、沢山の火器を使用した超火力の砲撃形態。だけどその威力が対次元獣用兵器以上のになってしまったのとその武装の1つがビームをミサイルの様にするんだけどその武装を作れる技術が不足していたのもあってお蔵入りに、そんな砲撃形態を元にしたのがクロウに提案した格闘戦タイプさ」

 

AN「ふむふむ、なるほど。ではもうひとつの方は?」

 

1本指を伸ばして説明するトライアのにANは促す。

 

トライア「2つ目はに反応できない程の超スピードの素早い速さと一撃をコンセプトにした短期決戦型。これの欠点は超スピードによる操縦者の負担とどんな相手だろうと一撃で仕留める為の武器に使う物質がなかった事でのお蔵入りさ、だから一撃で決めるのではなく、全くダメージを受けずに敵を殲滅すると言うのにコンセプトを変更して操縦者に負担のない程度にした機動力を活かしたアウトレンジで攻めるのに変更したのがクロウに提案した射撃戦タイプさ」

 

AN「なるほど…。クロウさんはどっちを選んだんですか?」

 

2本目の指を伸ばして続けて説明したトライアにANは聞く。

 

トライア「あいつが選んだのは射撃型だよ。まぁ、後でもう1つのに換装出来る様にするけどね」

 

AN「そうなんですか。ふむ、迷いますね…」

 

ううむとどっちかにしようかと悩むANにトライアは作業を開始しながら提案する。

 

トライア「悩むなら私がやる様に2つとも作ってどっちかを先に使ってもう1つは後で使ってやればいいんじゃないかね」

 

AN「その先に使う方をどっちにするか悩んでるですよ」

 

そう言われてトライアはふむ…と顎を摩った後…

 

トライア「ならクロウが選んでない…つまり格闘戦タイプの元になった砲撃形態にしたらどうだい?まぁ、出来たらと言いたいがあんたは出来るみたいだね」

 

AN「なるほど。ではそうしてみましょうか」

 

提案された事にありがとうございます!とトライアにお礼を述べてからANは早速ARISIAへと戻る。

 

 

 

 

 

AN「ってことでこれからノワールの強化を行います」

 

シオニー「それでなぜ私も?」

 

そう言うANのにシオニーが恐る恐る聞く。

 

AN「いやー、ついでにシオニーさんの機体も強化しとこうかなと思いまして」

 

強化!?と驚くシオニーや見に来ていたハヤテ達は驚く。

 

X魔王「ちなみにどういう感じにシオニーさんのを改良するんでっか?」

 

AN「そこはおいおい決める感じですがまずは蛇使い座的要素を加えたいと思いまして」

 

シオニー「蛇使い座的要素…ですか?」

 

聞くX魔王のに答えたANのにシオニーは首を傾げる。

 

ハヤテ「あ、もしかしてシオニーさんのスフィアが蛇使い座だから…」

 

AN「はい。なので機体にも蛇使い座の要素を加えたいと思いまして。他の皆さんの機体もそれぞれのスフィアの星座を外見や名前に取り入れてますからね」

 

そう言われてハヤテ達も確かにと納得する。

 

レイジ「だからシオニーには蛇使い座って訳か」

 

ハヤテ「シンさんから聞いた僕達が来る前にいたセツコさんのはバルゴラは乙女座のヴァルゴでランドさん達のガンレオンは獅子座でレオン…あれ?そうなるとクロウさんのブラスタは天秤座のリブラになる筈ですけど…」

 

納得するレイジの後に言ってから気づいたハヤテに香鈴が言う。

 

香鈴「それならANさんから先ほど聞いたのだが、どうやらブラスタは改良後はリ・ブラスタになるそうだ」

 

ハヤテ「ああ、なるほど」

 

作業をしているANを見ながらハヤテは成程なと納得してから困った顔をする。

 

その顔をする理由はクロウだ。

 

ハヤテ「改良した機体でクロウさん暴走しなければ良いんですが…」

 

シオニー「あ…」

 

そう言われると誰もがハヤテの心配を察する。

 

香鈴「そう言えばそうだな…」

 

シオニー「そこはクロウさん考えているんでしょうか…」

 

Aエクシア「考えてると良いんっすけどね」

 

コマンド「……もしも奴を繋ぎ止めれる可能性があるのならありえるだろうな」

 

唸っていた面々に武器を整備していたコマンドがそう言う。

 

ハヤテ「繋ぎ止めるものですか…」

 

コマンド「クロウ・ブルーストはそれを見つける事でスフィアの力を使いこなせる様になる…俺はそう思っている。戦士としての勘がそう告げている」

 

香鈴「戦士としての勘か…」

 

ビーー!ビーー!

 

すると警報が鳴り響く。

 

フェニーチェ【インサラウム接近!インサラウム接近!至急出撃できる者は出撃せよ!】

 

ハヤテ「インサラウムが!?」

 

AN「ちょっ!?まだ強化終わってませんよ!?」

 

ドモン「ならばお前は自分の機体の改良に専念するんだ。俺達が出撃する!行くぞハヤテ、レイジ!」

 

ハヤテ「はい!」

 

レイジ「おう!」

 

驚くANへとドモンがそう言って他のメンバーへと呼びかけてAN以外が出撃に移る。

 

ドモン「しかし、クロウが狙いとなるとやはり奴らもスフィアの力を完全に制御されたくない可能性があるな」

 

ハヤテ「そのようですね。それだけスフィアの力は凄いんですね」

 

シオニー「あ、皆さんあれを!」

 

行く途中でそう呟くドモンにハヤテも頷く中でシオニーが外を見て何かに気づいて指をさす。

 

誰もが彼女の指す方を見る。

 

香鈴「あれはディアムド!?」

 

ハヤテ「と言うことはナイトオブナイツの最強の人が!」

 

すぐさまそれぞれの機体に乗り込んだ後に出撃する。

 

レイジ『最強の騎士様が出迎えとは、ホント評価されてるなこっちは』

 

ハヤテ『まあ低く見られてるよりはいいでしょうね』

 

そう呟くレイジにハヤテはそう言う。

 

ジェラウド『ZEXIS…私が用があるのはクロウ・ブルーストだ。今はお前達と戦うつもりはない』

 

出撃して来た面々を見てジェラウドはそう言う。

 

シン『そっちに用がなくても、こっちにはある!』

 

ジロン『クロウをお前にやらせる訳にはいかないんだ!』

 

香鈴『だからお前は私達が倒す!』

 

ジェラウド『あの男がZONEを止める最後の手段であるのは認識しているか』

 

そう言うジェラウドのに対して違うなとロックオンが否定する。

 

ロックオン『そういう打算的な付き合いじゃねえのさ』

 

青山『仲間が狙われてるんだ。助けるのは当然だろ?』

 

デュオ『あいつと戦いたいってんなら、まずは俺達が相手になるぜ』

 

ハヤテ『僕達はしぶといので倒すのは苦労しますよ?』

 

そう言った4人のに良いだろうとジェラウドはそう言い…

 

ジェラウド『万一の場合を考えて、こちらも準備して来た』

 

その言葉と共にディム・リーやディム・サーが現れる。

 

レイジ『来やがったなアークセイバー!』

 

エイジ『でも、次元獣や無人機がいないぜ』

 

シオニー『そう言えば…』

 

AS団員『ナイトオブナイツの戦いに同行を許されるのは名誉の証だ。その役目を次元獣に譲る訳には行かない』

 

出て来たのに次元獣や無人機の姿がないのに疑問を感じる面々へとASの1人がそう返す。

 

騎士「なるほど、仲間として戦うその姿勢、敬意を評する!」

 

ドモン『確かに、その言葉は同意だな』

 

ハヤテ『ならその敬意に対して全力でいきましょう!』

 

それに対して各々に述べる。

 

ドモンに至っては仲間の1人を思い出していた。

 

ジェラウド『お前達…分かった。お前達の働きに期待させて貰うぞ』

 

AS団員『はっ!ありがたき言葉!』

 

キラ『あのジェラウドと言う人、人望が厚いみたいだね』

 

コマンド「騎士の中の騎士が意味のナイトオブナイツの名は伊達じゃないって事だな」

 

アイラ《そうみたいね。こういう奴ら程厄介で強敵になりうるわよね》

 

ジェラウド達のやり取りを見てそう述べるキラにコマンドも同意しながらそう言い、アイラがぼやくとディアムドは右手に持っている槍を掲げる。

 

ジェラウド『各機は散開…!クロウ・ブルーストが来る前にZEXISを叩く!』

 

その言葉に誰もが来ると動こうとした時…

 

クロウ『そうはさせねえぜ』

 

その言葉と共にスコート・ラボから1体のアクシオが出撃する。

 

ワッ太『クロウ…!』

 

ヒイロ『それがパワーアップしたブラスタ…』

 

デュオ『んな、わけねえだろ!?』

 

ハヤテ『それって量産機のアクシオでは…』

 

ヒイロにデュオがツッコミを入れる中でハヤテは乗り込んでいるクロウに聞く。

 

クロウ『ああ、こいつはチーフがチューンしたアクシオだ』

 

トライア『その名もアクシオ・スコートSP・VRマキシマⅡだよ』

 

Aエクシア「名前ながっ」

 

シオニー『でどこら辺が変わっているんですか?』

 

出て来た名前にAエクシアはツッコミを入れた後にシオニーが聞く。

 

トライア『ノーマルのアクシオを可能な限りチューンナップした奴さ、ちょいとANって子にも手伝って貰って武装の強化も急ごしらえだがしてあるよ』

 

AN『まあ善戦はできると思いますよ』

 

クロウ『名前はどうもで良いが、このカラーリング…俺の趣味じゃねえな。ANさんなら武装の強化ついでに色を変えてると思ったんだけどよ…』

 

そう返す2人に対してクロウは色が気に入らないのかぼやく。

 

トライア『文句言うなら生身でやりな。パイルバンカー付きのライフルを貸してやるよ』

 

AN『カラーなら操縦席にある虹色のスイッチを押せば変わりますよ』

 

そんなクロウに対してトライアはそう言い、ANは助言する。

 

ガムリン『凄い人みたいですね。あの人…』

 

赤木『相変わらずだな、あのおキツネ博士の飛ばしっぷりも…』

 

シオニー『ANさんもカラーチェンジ装置を付けてますし…』

 

ハヤテ『けど、クロウさんなんで!?』

 

レントン『そうだよクロウ!どうして出て来たんだ!』

 

初めてトライアと会うのでそう述べるガムリンに赤木とシオニーは呆れる中でハヤテとレントンが言う。

 

渓『せっかくあんたを守る為にあたし達が戦おうってのに!』

 

香鈴『出るとしても強化終わってからにすれば良いだろうに…』

 

クロウ『気持ちだけいただいとく。俺は誰かに守られるってのは性に合わないみたいなんでな』

 

シモン『…覚悟を決めたのか?』

 

渓と香鈴のに色を変えつつクロウはそう返してからシモンのにまあなと返す。

 

クロウ『さてと…待たせたな、ジェラウド』

 

ジェラウド『ブラスタはどうした?』

 

そう聞くジェラウドにちょっと野暮用でな…とクロウは返す。

 

クロウ『色々あって使えない状態なんでな』

 

ジェラウド『…私の受けた任務はお前の抹殺だ。機体が何であっても手加減はしないぞ』

 

そう言って槍をアクシオに向ける。

 

クロウ『良い気迫だ。流石は最強の騎士様だ』

 

ドモン『確かに、No.1は伊達ではないな』

 

ハヤテ『そうですね』

 

それにクロウとドモンは感嘆し、ハヤテもこれは厳しいと思った時…

 

???『では僕も参加しましょうかね』

 

その言葉と共に両陣営近くに爆撃が起こる。

 

ジェラウド『!この声はリストの偽物!』

 

リスト『クローンと言ってください。クローンと』

 

その言葉と共に現れるクォール・トゥエルドに黙れ!とジェラウドは怒鳴る。

 

ジェラウド『貴様はリストの誇りを汚す存在!そんな貴様を絶対に許さん!』

 

リスト『やれやれ、オリジナルの誇りがどんなのか知りませんが面倒ですね』

 

そうぼやいた後にムラサメなどの軍勢が現れる。

 

クロウ『ちぃ、インサラウム以外に破滅の軍団か…』

 

ハヤテ『これはヤバイですね…』

 

誰もが状況に顔を歪め、クロウ自身もこりゃあ時間を稼ぐのは難しいか…と覚悟を決めた時だ。

 

ジェラウド『………アークセイバー各機!ZEXISの相手は後にし、破滅の軍団殲滅に集中せよ!』

 

AS団員『は、はっ!分かりましたジェラウド卿!』

 

シオニー『え?』

 

香鈴『どうやらあちらは破滅の軍団を相手にするようだな』

 

ジェラウドから出て来た言葉に誰もが驚く中でディアムドはクォール・トゥエルドへと突撃する。

 

ジェラウド『陛下からはZEXISと破滅の軍団と遭遇した場合は破滅の軍団を優先的に抹殺せよと言われた。私自身、仲間の姿をしたお前を許すわけにはいかん!』

 

リスト『おやおや、困りましたねこれは』

 

そう言って斬りかかるディアムドの槍を剣で防ぎながらリストはそう呟く。

 

ジェフリー《どうやらインサラウムは自分達にかかる脅威では破滅の軍団が高いと認識してるみたいだな》

 

ゼロ『今の状況ではありがたい事だ。閣員に告ぐ!インサラウムと一時共闘する形で破滅の軍団を迎え撃て!一番の脅威と言う意味ではあちらと見解は同じだ!』

 

香鈴『了解した』

 

ハヤテ『はい!』

 

その言葉と共に戦闘は開始される。

 

それぞれがお互いのを邪魔しない様に別々の機体を相手に取る。

 

ドモン『デヤッ!』

 

ハヤテ『はあっ!』

 

ゴッドマスターが1体を吹き飛ばした所で狙おうとしていたムラサメをハヤテが撃ち抜く。

 

ロックオン『たくっ、本当に数だけは他のより厄介だな!』

 

デュオ『ぼやきたくなるもんだな!』

 

シオニー『このっ!』

 

撃ち抜きながらぼやくロックオンにデュオも1体を両断しながら同意してシオニーは必死に撃退して行く。

 

ジェラウド『おおおおお!』

 

リスト『はああああっ!』

 

お互いに互角の勝負を繰り広げる中で距離を取る。

 

ジェラウド『腕もコピーしてるとは…とことん怒りを覚えさせてくれるな偽物よ!』

 

リスト『オリジナルを正確にコピーしているのですから当然です。ですが機体スペックは少し違いますよっと!』

 

そう言うジェラウドにリストはそう言いながらクォールトゥエルドの背中の翼部分からブーメラン状の刃を射出する。

 

ジェラウド『むん!』

 

飛んで来るのにディアムドは槍の先端からエネルギー弾を放って撃ち落として行く。

 

リスト『流石にこの程度平気ですか。なら次はこれです』

 

そう言って黒い刀身の剣を出現させるが今度は手に持たずに複数出して射出する。

 

ディアムドは飛んで来る剣を槍で払いのけて行く。

 

リスト『これも捌きますか。なら次はこれです』

 

その言葉の後に虚空からミサイルポッドを大量に出現させ、自らもビームによる射撃とともに出現させたミサイルポッドから全弾を放出する。

 

ジェラウド『ぬう!』

 

それにビームをなんとか避けながらミサイルを撃ち落とすが一部を撃ち落とせずにディアムドに飛んで行く。

 

が、それは横からの射撃で撃ち落とされる。

 

クロウ『おっと、わりぃが勝負を付けてないから落とされる訳には行かないぜ』

 

リスト『むっ…』

 

ジェラウド『クロウ・ブルースト!?』

 

それを行ったのがクロウのアクシオでディアムドの隣に立つ。

 

ジェラウド『礼は言わんぞ』

 

クロウ『勝手にやった事だから気になさんな』

 

リスト『二対一ですか。少し厄介ですね』

 

グォォォォォォン!!

 

そう短く言葉を交わす2人を見てリストは唸った後に獣の鳴き声が響き渡る。

 

武者「な、なんでござるか?」

 

ハヤテ『この鳴き声って……!?』

 

ジェラウド『む…?あれは!』

 

誰もが驚く中でジェラウドは思い当たるのかそう呟いた後に4体の次元獣が現れる。

 

3体はアダモンだが、先頭にいる次元獣だけは見た事がなかった。

 

クロウ『人造次元獣か!』

 

香鈴『だが今まで見たことないタイプだぞあれは』

 

ジュリィ『これまでの次元獣より洗練された形態だ。完成形と言った所だろう』

 

闘志也『ヤバさも跳ね上がっているようだぜ!』

 

冷静に分析するジュリィのに闘志也は顔を顰める。

 

ジェラウド『ギガ・アダモン!アンブローン宰相が送って来たのか』

 

ギガ・アダモン「!!!!」

 

その後にギガ・アダモンと呼ばれた人造次元獣はクォール・トゥエルドへと向かって行く。

 

リスト『む…こっちに向かってきますか。ならこちらも新作を出すとしますか』

 

その言葉と共に指をパチンと鳴らす。

 

ドシーン!!!

 

ギガ・アダモン「!?」

 

突撃しようとしていたギガ・アダモンの前に何かが阻む。

 

シン『な、なんだあれ!?』

 

香鈴『あれは…!?』

 

ハヤテ『三つ首の……次元獣!?』

 

現れたのに誰もが唖然とする。

 

ギガ・アダモンも大きいが現れた存在はさらに大きく、1つの体に顔が3つ首の龍であった。

 

リスト『これが我々の新作、魔龍次元獣トライダモン。その強さは折り紙付きですよ』

 

トライダモン「!!!」

 

その言葉と共にトライダモンはギガ・アダモンとぶつかり合う。

 

ハヤテ『ぐっ!?凄い衝撃だ!』

 

シオニー『ぶつかり合うだけでこの衝撃!?』

 

それによる起こる衝撃に誰もが吹き飛ばされない様に踏ん張る。

 

ドモン『とんでもない存在を作り出したものだ!』

 

リスト『ふふふ、我々の科学力なら可能なのですよ』

 

向かって来たのを蹴り飛ばしながら言うドモンにリストはそう返す。

 

そのぶつかり合いによるエネルギー波の一部がクロウの乗るアクシオを襲う。

 

クロウ『どわっ!』

 

アルト『クロウ!』

 

香鈴『大丈夫か!?』

 

火花を散らすアクシオに香鈴は問う。

 

クロウ『まだ大丈夫だが…さっきので武装がイカレちまった』

 

カレン『下がれ!そのアクシオじゃ無理だ!』

 

ハヤテ『トライアさん、ブラスタの方はどうですか!?』

 

呻くクロウにカレンがそう言った後にハヤテが聞く。

 

トライア『間に合ったよ、クロウ。あんたの粘り勝ちだよ』

 

勝平『じゃあ!』

 

刹那『ブラスタのパワーアップが完成したか…!』

 

Aエクシア「よっしゃあ!」

 

香鈴『気を抜くな。次元獣たちに邪魔されたら元も子もないぞ』

 

報告に誰もが喜んだが香鈴の言葉に確かにと思った所でクロウは戻ろうとアクシオを動かす。

 

リスト『おっと、そうはさせませんよ』

 

それをさせまいとアクシオへとトライダモンと共に迫ろうとし…ディアムドとギガ・アダモンが阻む。

 

ジェラウド『行け、クロウ・ブルースト。新たなブラスタに乗れ』

 

シオニー『え?』

 

クロウ『…良いのか?』

 

抑えながらそう言うジェラウドに誰もが驚く中でクロウは顔を厳しくしながら問う。

 

ジェラウド『ナイトオブナイツも1人の騎士…1人の男だ』

 

ハヤテ『ジェラウドさん…』

 

リスト『やれやれ、騎士と言うのは何故こう面倒なのでしょうか。オリジナルもどうしてなったのでしょうね』

 

そんなクロウのに対してそう返したジェラウドに例え戦争だろうと正々堂々の勝負を果たしたいと言う思いが詰まっているのをハヤテは察し、リストは理解不能と呆れる。

 

クロウ『ありがとうよ…だが、お前の期待に添えないかもしれないぜ?新しいブラスタは起動するかも当てにならない代物だからな』

 

礼を述べてからそう言い残してクロウはラボへと戻る。

 

ジェラウド『待っているぞ、クロウ・ブルースト』

 

リスト『ではその間、トライダモン。暴れなさい』

 

見送ったジェラウドがそう呟いた直後にリストがそう命令するとトライダモンは咆哮すると3つ首の口から電撃を迸らせる。

 

デュオ『どわっ!?』

 

バサラ『おっと』

 

シオニー『あわわわわ!?』

 

周囲に放たれる電撃に誰もが避ける中でアダモン3体はマトモに受けて痺れる。

 

リスト『喰らいなさい。トライダモン』

 

トライダモン「■■■■■■ッ!!」

 

それを見てリストは命令するとトライダモンは動けないアダモン3体に近寄り…

 

ガブっ!!!

 

噛み付いた!

 

ドモン『!子供たちは見るな!』

 

シルヴィア『あ、あいつ…!』

 

シオニー『次元獣を食べてるっ!?』

 

バリッ、ボキッ!グシャ

 

その行動にドモンはすぐさま叫び、大人組がすぐさま子供組の前に立つ中でトライダモンはアダモンを食べて行く。

 

ジェラウド『外道が…!』

 

リスト『外道?いえ違います。弱肉強食と言う自然の掟です』

 

それに顔を歪めるジェラウドにリストは笑みを浮かばせて言う。

 

そしてアダモンを食べつくしたトラダモンは吠える。

 

ロジャー『なんとも下品な次元獣だな』

 

ゼロ『だが、先ほどのを見ても強敵なのに変わりないな』

 

ハヤテ『そうですね…』

 

それに誰もがさらに警戒し、ギガ・アダモンも野生の本能かグルルとうなりつつトライダモンを警戒する。

 

リスト『さあもっと喰らいなさいトライダモン』

 

その言葉と共にトライダモンはギガ・アダモンへと狙いを付ける。

 

ゼロ『!いかん!もしかすると奴は食う事で成長かパワーアップをしているかもしれない!奴にギガ・アダモンと呼ばれた次元獣を食べさせるな!』

 

ヒイロ『了解』

 

香鈴『了解した』

 

それにゼロはすぐさま予測してそう言い、誰もがすぐさまトライアダモンへと攻撃を仕掛ける。

 

ジェラウド『うぉぉぉぉぉ!』

 

リスト『うおっと』

 

ガキィン!

 

再びぶつかり合うのにリストはうんざりした顔をする。

 

リスト『そろそろ面倒ですね。トライダモン、あとは任せますので頼みますよ』

 

そう言い残してクォール・トゥエルドは退散する。

 

レイジ『あ、行きやがった!』

 

ハヤテ『しかも厄介なの残していきましたよ!?』

 

それにレイジは顔を顰める中でハヤテの言う様に他の次元獣が複数現れる。

 

コマンド「厄介な置き土産しやがって!」

 

シオニー『あ、皆さん!トライダモンが!』

 

トライダモン「■■■■■ッ!!」

 

呻きながら迫った奴を撃ち抜いたコマンドはシオニーの言葉にトライダモンを見ると援軍として送られたと思われる次元獣をトライダモンは捕食し始めたのだ。

 

甲児『こいつ、自分の味方を食べてやがる!?』

 

ミヅキ『どうやら援軍じゃなくて餌みたいね』

 

香鈴『おい、なんか大きくなってないかアイツ』

 

その光景に目を見開く甲児の後に目つきを鋭くさせてミヅキがそう呟く中で香鈴の言葉通り、トライダモンはドンドン大きくなって行く。

 

ロジャー『いかん!このままでは奴はさらに大きくなる』

 

その様子にロジャーが呻く中で見ていたジェラウドは目を瞑ってすぐに開き…

 

ジェラウド『…………アークセイバーよ。退却せよ。私は残る』

 

AS団員『ジェラウド卿!?』

 

告げられた事にアークセイバーも含めて誰もが驚く。

 

ジェラウド『お前達を、誇りの解らん破壊の使徒の戦いに巻き込む訳には行かない…頼む』

 

AS団員『………分かりました。卿もご武運を!』

 

強い言葉にAS団員は了承して退散していく。

 

アポロ『お前…良い奴らしいな』

 

ジェラウド『…我々は侵略者だ。そのような言葉を受けるに値しない』

 

ロジャー『インサラウムと言う国家はまごう事なき侵略者であると言えよう。だが、先ほどの言葉と部下を思う所にはあなた個人には敬意を払わせてもらおう』

 

ドモン『確かに、あんた自身、俺の知る友と同じ騎士道精神を持ち合わせている。敬意を称するには十分だ』

 

ハヤテ『僕もドモンさんと同じ気持ちです』

 

そんなジェラウドにアポロはそう言い、否定するジェラウドへとロジャーとドモンも続き、ハヤテもトライダモンに攻撃しながら同意する。

 

ジェラウド『…………』

 

トライダモン「■■■■■■ッ!!」

 

送られて来た次元獣を食べ尽くしたトライダモンは咆哮を上げてからラボへと進路を向ける。

 

デュオ『やべぇ!あいつラボに向かう気だ!』

 

マルグリット『ぬぉぉぉぉぉぉ!!!』

 

それにデュオが焦った時、パールネイルがトライダモンの前に飛び出して展開した小型のを発射する。

 

トライダモン「!」

 

シオニー『マルグリット!?』

 

飛び出したパールネイルに誰もが驚くがトライダモンは攻撃を受けたのにダメージを受けてなかった。

 

トライダモン「■■■■ッ!!」

 

今度はこっちの番だとトライダモンは左右の首を伸ばして裂け目の様なゲートを作り出すと左右の首をゲートに入れる

 

パールネイルの近くからゲート出てきてそこから左右の頭がそれぞれパールネイルの両肩に噛み付く。

続けて尻尾が伸びて新たに作り上げたゲートを通り、パールネイルの胴体に刺さる

 

最後に真ん中の頭が強力なエネルギー砲を身動きの取れないパールネイルに放つ

 

直撃したパールネイルは全身から火花を散らす。

 

マルグリット『きゃあぁぁぁぁぁ!?』

 

ジェラウド『マルグリット!?』

 

シオニー『大丈夫ですか?!』

 

倒れるパールネイルにディアムドとパールネシアは近づき、追撃しようとするトライダモンをギガ・アダモンが止めに入る。

 

ジェラウド『マルグリット…何故そんな無茶を!』

 

マルグリット『う…すみません…けど、彼を…クロウを…殺させる訳に行かない…そう思ってしまったら…アークセイバーとしてすいません』

 

シオニー『マルグリット、貴女……』

 

飛び込んだマルグリットに問うジェラウドに本人が悲痛な顔で答えた事にシオニーは胸を握り締める。

 

ジェラウド『…良いだろう。マルグリット・ピステールは、ここで死んだ。どこへでも消えるが良い』

 

マルグリット『はい…(すいません。そしてありがとうございますジェラウド卿)』

 

そんなマルグリットにジェラウドはあえて冷たく突き放すとパールネイルはなんとか立ち上がった後にボロボロの状態でその場から離脱する。

 

シオニー「(マルグリット、大丈夫でしょうか…)」

 

そんなパールネイルをシオニーは心配しながらトライアダモンへと顔を向ける。

 

トライダモン「■■■■ッ!」

 

ギガ・アダモン「■■■■ッ!!」

 

ズドォンズドォオン!!

 

その間にトライアダモンはギガ・アダモンを吹き飛ばし、倒れて動けない所を食らおうとし…ラボを見る。

 

ジェラウド『来るか…!』

 

騎士「む?」

 

ハヤテ『もしかして…!』

 

その様子に誰もが察すると共に…

 

トライア『行ってこい、クロウ!!』

 

トライアの言葉と共にラボから一部が青く塗装され、形状を少し変えたブラスタが飛び出して来る。

 

アイラ《あれが…》

 

シオニー『強化されたブラスタ…リ・ブラスタ』

 

クロウ『そうだ。こいつが新たな相棒…リ・ブラスタだ…で、悪いな皆…俺はスフィアの力を使う』

 

呟いたシオニーのにクロウは肯定した後に一同へと告げる。

 

出て来た言葉に誰もが驚く。

 

デュオ『お前…!』

 

ハヤテ『クロウさんそれは…!』

 

クロウ『この次元獣には生半可な力じゃ勝てねえ…一撃で決める。もしもの時は、その後の事も頼むぜ』

 

アルト『頼むって…あんた…!?』

 

香鈴『……覚悟はできてるのか……』

 

覚悟を込めて言うクロウに香鈴は地を出さない様に必死に我慢しながら問う。

 

クロウ『してなきゃこうは言わねえ…俺はスフィアに囚われちまったら、きっと正常な判断は出来なくなるだろう』

 

ガロード『俺達にお前を撃てって言うのかよ!』

 

武者「味方を撃てなど酷であるぞ!」

 

シオニー『そうですよ!そんなこと……エスターさんはどうなるんですか!?』

 

そう言ったクロウにガロードと武者は叫び、シオニーはエスターの事について叫ぶ。

 

そんなシオニーのにクロウは苦笑する。

 

クロウ『だったら、一か八かの勝負だ。俺は俺らしく生きる。俺の意思を捻じ曲げようとするものを突き抜けて進む!エスターの事は…万一の時は、そっちも頼んだぜ…!』

 

その言葉の後にリ・ブラスタの目が強く輝く。

 

クロウ『リ・ブラスタ…!お前に俺の全てを預ける!!行くぜ、次元獣!!』

 

その言葉と共にリ・ブラスタは突撃する。

 

チャリーン!

 

その中で何かの音がクロウのコックピットに響き渡る。

 

クロウ『SPIGOT起動!全基、展開!!』

 

その言葉と共にリ・ブラスタの右手に持っていた銃の先端に付いていたSPIGOTが分離してリ・ブラスタの周囲に浮かぶ。

 

クロウ『見せてやるぜ、本当のゼロ距離射撃って奴を!』

 

そのまま銃からレーザーを発射すると銃の銃口前にあったSPIGOTを通して3つのSPIGOTからレーザーが放射される。

 

怯んだ所で続けて連続射撃を浴びせてトライダモンの周囲を飛び回った後に3つのSPIGOTがトライダモンの体にぶつかり…

 

クロウ『トライアングル・フォーメーション!弾けろ!VXクラスター!!』

 

そのまま残った1つに連射するとトライダモンにくっついた3つのSPIGOTから先ほど言っていたゼロ距離射撃が炸裂する。

 

トライダモン「!!!?」

 

クロウ『これが俺とリ・ブラスタの力だ』

 

呻きの咆哮をあげるトライダモンを見ながらクロウはそう言う。

 

青山『クロウ…お前…』

 

ロックオン『スフィアに取り込まれていないのか?』

 

コマンド&武者「何!?」

 

騎士「なんだって!?」

 

ハヤテ『でもなんで……!?』

 

AN『……えー、まさかそう言うことですかー』

 

誰もが意識を保っているクロウに驚いているとANの言葉と共にラボから別のブラスタが出る。

 

そのブラスタはクロウの乗るリ・ブラスタと違って重武装で肩にミサイルポッドが装着されていた。

 

シオニー『ANさん!強化終わったんですね!』

 

AN『ええ、お待たせしました!これぞノワールの新しい姿!ノワール・ゼロGです!』

 

ハヤテ『ノワール・ゼロG…』

 

出て来た名前に誰もがおおとなる中でANは呆れた顔をしてリ・ブラスタを見る。

 

AN『それにしてもクロウさん、まさかそんな方法で暴走抑えるなんて、思ってもいませんでしたよ……』

 

フェニーチェ「そんな方法?」

 

X魔王「呆れる感じのなんですか?」

 

クロウ『フ…スフィアの力を使いながら、ギリギリの所で自分ってものを残せたらしい』

 

トライア『とっておきの仕掛け…CDSのおかげだね』

 

まあなと返すクロウだが全員がトライアの言うのが気になった。

 

デュオ『CDS…!?』

 

ハヤテ『それって一体何ですか!?』

 

トライア『ふふ、教える前にあいつの意識を繋ぎ止めたのは…この音だよ』

 

チャリーン!

 

聞いたハヤテにトライアはそう前置きしてから…手に持ったお金を落として音を響かせる。

 

クロウ『金!』

 

レイジ『はあ!?』

 

ロックオン『まさか…』

 

青山『CDSとは…!?』

 

香鈴『コインの音がするシステム!?』

 

誰もがその正体に驚愕する。

 

クロウ『そう…C《コイン》・D《ドロップ》・S《システム》だ』

 

トライア『クロウが無意識でも金に反応する習性を利用したんだよ。VXの出力が一定以上になると、コックピットでコインの音が鳴って、あいつの意識を繋ぎ止めるのさ』

 

AN『どんだけ金好きなんですか貴方は……』

 

不敵に笑って説明する2人にANは呆れる。

 

クロウ『一か八かの賭けだったが、上手くいったようだぜ』

 

デュオ『まさか、あんた…スフィアに囚われてながら、その音だけは聞こえてるってのかよ!』

 

アイラ《あ、飽きれた…》

 

シオニー『そんなので解決できるものなんですね……』

 

ロックオン『なんだよ、そりゃ…!』

 

青山『とんだ守銭奴だよ。お前は!』

 

得意げなクロウだが他の面々は呆れ果てたり怒っていた。

 

そりゃああんなに苦労していたのをそんな方法で解決するなど想像できる訳がないのだ。

 

クロウ『フ…否定出来ねえ…んでまだ倒れてねえみてえだな…!』

 

トライダモン「!!!」

 

不敵に笑った後にクロウはまだ健在なトライアダモンを睨む。

 

AN『ちょうどいいです!ノワール・ゼロGの力を見せましょう!』

 

その言葉の後にノワール・ゼロGはミサイルポッドからミサイル型の光弾を連発する。

 

光弾ミサイルは次々とトライダモンに炸裂する。

 

トライダモン「!!」

 

AN『まだまだ!』

 

続けて両腕を突き出すとその両腕に付いていたSPIGOTが回転すると共にエネルギー弾が連発で放たれる。

 

それにより雨の様になったエネルギー弾にトライダモンは咆哮する。

 

シオニー『す、凄い…』

 

AN『まだまだですよ!』

 

最後に狙いを定めてからミサイルポッドの発射口と両腕のSPIGOTを回転させて光らせ…

 

AN『フィナーレです!!』

 

光弾ミサイルと光弾が一斉に放たれ、トライダモンを飲み込んだ。

 

ギリー『す、すっげぇ…』

 

ダリー『圧倒してる…』

 

トライア『凄いね…こっちが没にしたのを見事に再現してるよ』

 

ハヤテ『これならトライダモンも流石に…』

 

それに誰もが圧倒される中でハヤテが呟いた後…

 

トライダモン「!!!!!!!!」

 

爆風からトライダモンが現れる。

 

ただ、体中が傷だらけであったが…

 

ジロン『おいおいおい、まだ生きてるぞ!?あ、いや生存フラグがハヤテの口から出てたか』

 

ハヤテ『すみません……;』

 

シン『いや、少しおかしいぞ』

 

それにジロンが思わずメタい事を言い、ハヤテも謝罪する中でシンがツッコミを入れてる間にリ・ブラスタとノワール・ゼロGは並び立つ。

 

クロウ『ようANさん…どうせだしWブラスタ…いや、リ・ブラスタとノワール・ゼロの力を合わせようぜ』

 

AN『お、良いですねそれは』

 

その言葉と共にお互いに出力を上げる。

 

クロウ『行くぜ相棒!飛ばして行くぜ!』

 

AN『こちらも行きましょう!』

 

お互いの相棒の言葉に答える様にリ・ブラスタとノワール・ゼロGは強く目を輝かせる。

 

最初にリ・ブラスタが飛び出すと先ほどトライダモンに浴びせたSPIGOT3基からのレーザー放射攻撃を放つ。

 

同時にノワール・ゼロGが頭部の両端に搭載された電磁加速砲による砲撃と両腕からガトリングを放ってトライダモンの動きを封じながらレーザー攻撃と共にダメージを与える。

 

治まった所をリ・ブラスタの3基のSPIGOTがトライダモンにぶつかりめり込んだ所を見て、残りの1基をリ・ブラスタとノワールゼロGの前に浮遊させる。

 

その1基へと2機は狙いを定める

 

クロウ『さあ、味わいな!』

 

AN『真のゼロ距離射撃を!』

 

ドドドドドドドドドドドドド!!!!

 

その言葉と共に両機は連射し、SPIGOTを通してトライダモンを内部から破壊する。

 

トライダモン「!!!!!?」

 

ドカーーン!

 

リ・ブラスタとノワール・ゼロGの同時攻撃を受けたトライダモンは爆発四散する。

 

爆発を背にリ・ブラスタとノワール・ゼロGはポーズを取って目を光らせる。

 

武者「おお!」

 

エイジ『新しい次元獣を倒した!』

 

シオニー『凄いです二人とも!』

 

ハヤテ『凄い合体技でしたよ!』

 

トライダモンを倒した2人に誰もが称賛する。

 

クロウ『ナイスショットだぜ』

 

AN『良い技でしたね。後で名前考えときましょうか』

 

ジェラウド『見事だ、クロウ・ブルースト。お前の新しい力、見せて貰ったぞ』

 

そうだなとお互いに褒めた所でジェラウドが称賛の言葉をかける。

 

クロウ『そう言う堅苦しいのは無しだ。俺の事はクロウで良い』

 

ジェラウド『フ…良いだろう。ではクロウと呼ばせて貰う。先ほども言ったが見事だった。それに応える為にも私とディアムドも、全力で相手させて貰う!!』

 

その言葉と共にディアムドの目が輝く。

 

クロウ『良いぜジェラウド。もしも奴が現れなかったら最後の相手に指名するつもりだったんだ。戦友認定させて貰った分、こっちも応えてやるぜ!』

 

その言葉と共にリ・ブラスタも目を輝かせると二機はラボと街から離れた場所に移動して対峙する。

 

クロウ『わりぃな皆、ここからは俺とジェラウドの1対1の決闘にさせて貰うぜ』

 

ゼロ『……良いだろう。クロウ、見せてやれ』

 

シモン『いけクロウ!』

 

ドモン『俺達は手を出さん』

 

ハヤテ『頑張ってくださいクロウさん!』

 

AN『きっちり決めてくださいね』

 

声援を受けたクロウはおうと返した後に向きなおる。

 

ジェラウド『ジ・アンブレイカブル…お前のその決して折れない心に敬意を表する。行くぞ、クロウ!』

 

クロウ『ああ、これで心置きなく全力を出せる!行くぜナイトオブナイツ!俺はこのリ・ブラスタで戦い続ける!』

 

その言葉と共に互いにぶつかり合う。

 

リ・ブラスタはエネルギースパイカーを展開すると突撃し、それに対して繰り出されたディアムドの槍とぶつかり合った後にすれ違う様に横を通り過ぎてから銃弾を連射する。

 

それにディアムドは槍を回転させて防いだ後に飛んで来たSPIGOTを弾いて行く。

 

シオニー『す、凄い…』

 

AN『リ・ブラスタと互角の戦いをするとは、流石ナイトオブナイツですね』

 

そのぶつかり合いに誰もが息を飲む。

 

その間もエネルギースパイカーと槍で鍔ぜりあった後に距離を取ると共に互いに放ったエネルギー弾がぶつかり合って爆発を起こす。

 

クロウ『ジェラウドォォォォォォォ!!!』

 

ジェラウド『クロウォォォォォォォォォ!!』

 

再びぶつかりあった後にクロウはSPIGOT4基をバラバラに展開して1つに向けて撃つとSPIGOTを通ったビームの弾道が変化して別のSPIGOTに当たって複雑な軌道を描いてディアムドに炸裂する。

 

レイジ『すげぇ!』

 

AN『これは決まりましたか!?』

 

その攻撃を見て誰もが息を飲む。

 

クロウ『勝負ありだ、ジェラウド』

 

ジェラウド『くっ…!』

 

急所に当たった事で火花を散らしながら膝を付くディアムドに向けてクロウはそう突きつける。

 

ジェラウド『クロウ…何がそこまでお前に力を与える?』

 

クロウ『俺にも背負ってるものがある。それを返すまでは、降りる訳にはいかないんでな…』

 

問いに対してクロウはそう返す。

 

それを聞いてジェラウドは笑う。

 

ジェラウド『フ…私にとっての騎士の誇りのようなものだな…』

 

クロウ『誇りか…俺もそんな風に生きたいと思った時があった』

 

その言葉を聞いてジェラウドはさらに笑みを深める。

 

ジェラウド『良い戦いだった…私の最期を飾るに相応しいぞ…』

 

クロウ『お前…』

 

ハヤテ『最期って…』

 

出て来た言葉に誰もが息を飲む中でだが…と火花を散らすディアムドはリ・ブラスタから距離を取る。

 

ジェラウド『このディアムドを敵に渡す訳にはいかぬ……!さらばだ、クロウ!そして、ZEXIS!お前達の事は決して忘れぬ!』

 

その言葉の後にディアムドはその場から退散する。

 

クロウ『ジェラウド…』

 

ワッ太『恰好良かったな、あいつ…』

 

ハヤテ『僕もそう思います…まさしく騎士と言える行動でした』

 

正太郎『ええ、敵なのに立派だった…』

 

ドモン『そこまでだハヤテ、正太郎。奴にその言葉は慎んだ方が良い』

 

見送るクロウの後にそういうワッ太にハヤテも同意して正太郎も言おうしてドモンが止める。

 

ゲイン『ドモンの言う通りだ。そんな言葉は、奴は望んじゃいない』

 

香鈴『そう…だな』

 

何を言えばいいんだと言う子供達を代表して聞く勝平に決まってるさとクロウはそう言い…

 

クロウ『ジェラウド・ガルス・バンテール……お前の強さは、俺達は忘れない…』

 

静かに強敵へと追悼の言葉を送った。

 

X魔王「で、この次元獣どうしまっか?」

 

エクシア「トライダモンに倒されてから全然動かないまま消えてねえんだけど」

 

ギガ・アダモン「……………………(チーン)」

 

一通り終わったのを見計らって、リ・ブラスタの登場でトライダモンに食われずに済んでそのまま放置されていたギガ・アダモンを指さすX魔王とAエクシアが聞く。

 

シオニー『どうしますかANさん?』

 

AN『んー、倒すのももったいないですしうちで飼いますか』

 

飼うの!?と誰もが驚きの声を上げる。

 

ゼロはゼロで、もしもの時はあっちに任せた方が良いだろうと言う本人らしくない投げやりので了承した。

 

その後は呆れられる中で迎えられたクロウがまた別の借金を作り上げて笑いのネタにされた。

 

が、その後にとんでもない者達と出会う事を、誰もが予想していなかった。




機体設定

ノワール・ゼロG
外見:リ・ブラスタRの白い所を黒くして黒い所を白くして赤い所を緑色にした感じ、目の色や緑色の部分は赤に変わっている。肩のパーツをミサイルポッドに変更されている。
概要
ANがトライア・スコートが技術不足とお蔵入りしたのを元にノワールブラスタを大改修した機体。
沢山の火器を使用した超火力の砲撃形態だが対次元獣用兵器以上のになってしまったのと武装を作れる技術が不足していたのでお蔵入りとなり、これを元に装甲と格闘戦能力に特化させた形態のリ・ブラスタRの設計が出来た。
肩にエネルギーをミサイルにして放つビームミサイルポッドを搭載しており、両腕のSPIGOTから強力なエネルギー弾を連発で放つVXガトリングを搭載している。
アンブレイカブル・フルクラムは全身の武装を展開して一斉射撃して殲滅する。


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第二十六話~参戦!ロボットガールズたち!~

クロウがスフィアを克服した後、新たな異世界人が来る。


これは前回の戦いが少し終わってからの事である。

 

スコート・ラボがある街から少し離れた街近く

 

???「ったく、何処だよここはぁ!!」

 

うがぁ!!とその少女は叫ぶ。

 

ただ、見た目は普通ではなく、甲児が見たら機械獣みたいだなと述べるだろう。

 

実はと言うとそれはあながち間違いではなく…近い存在であるからだ。

 

???2「こらこら、あまり騒ぐと周りの人に迷惑ですよ」

 

???3「でも男爵、此処って何処ナノ?」

 

そんな少女を傍にいた女性が宥める中で少女よりも幼い少女が女性を男爵と呼んで聞く。

 

ちなみに女性は右半面が女性らしい金髪縦ロール、左半身が男性的な黒髪の短髪で肌色も右半身が色白で左半身が色黒、右半身がピンク色のドレス、左半身が黒色のタクシードと言うかわったのを身に纏っていて少女や幼い少女よりもか~~な~~り~~目立っている。

 

幼い少女は少女で頭に変わった帽子と両手にパペットを嵌めてる以外はピンク色のワンピースを纏った普通である。

 

まぁ、そんな3人組も目を引くがさらに目を引くのは…

 

???4「まあなんとかなるんじゃね?初めてって訳じゃないしな」

 

???5「そーそー!なんとかなるなる!」

 

???6「なんとかなるってのんきだな全く……」

 

機械獣のガラダK7とダブラスM2が後ろに控えていて、しかも喋れると言う。

 

最初に喋ったのはガラダK7で次にダブラスM2の左側の顔で右側の顔は楽観的な反応にはぁ…とため息を吐く。

 

???2「でも前来た世界とは別の世界みたいね…」

 

ダブラスM2(右)「ふむ、確かにそうだな」

 

困った感じに言う女性にダブラスM2の右顔も同意する。

 

風景的なの以外に雰囲気が違うと言うのだ。

 

ただ、他の面々は本当に楽観的だった。

 

???1「大丈夫だって男爵!別の世界だろうがあたしたちなら大丈夫でしょう!」

 

ガラダK7「そうそう!ガラダちゃんの言うとおりだぜ男爵!」

 

???3「それに敵が出てきたりしてもパワーアップした私達なら楽勝ナノー」

 

ダブラスM2(左)「俺達、かなり強くなったからな!」

 

ダブラスM2(右)「いや、ダブラスに左よ。あんまり楽観してると危ないと思うぞ…特にガラダズ、お前等は突っ走るなよ、あしゅら男爵様を心配させるからな;」

 

はぁ…本当にとダブラスM2の右側は頭痛いのと思いながら辺りを見渡し…発見する。

 

それにあしゅら男爵と呼ばれた女性(以降ガールズ男爵と表記)も様子から気づいて声をかける。

 

ガールズ男爵「どうしたのダブラス右君?」

 

ダブラスM2(右)「あしゅら男爵様、これを見てください」

 

そう言って目を光らせた後に自分が見せたのを映す。

 

それは見慣れたのや見慣れてないのもあるが機械獣の集団で、こちらに向かっている感じであった。

 

ガールズ男爵「あれって機械獣!?」

 

ダブラスM2(右)「どうやらこの世界にも存在するようだな。しかも指揮しているのはブロッケン伯爵のようだ」

 

???1「ゲッ!?あの変態伯爵かよ!」

 

驚くガールズ男爵に後半言ったダブラスM2の右側のにガラダちゃん(以下ガールズガラダと表記)と呼ばれた少女は心底嫌な顔をしてダブラスちゃん(以下ガールズダブラスと表記)と呼ばれた幼い少女もガールズガラダの後ろに隠れる。

 

ガラダK7「へっ!ちょうど良いぜ!俺達の力を試せるじゃねぇか!」

 

ガールズダブラス「あ、それは良いナノー!あの変態をボッコボコにしてやるナノ!」

 

ダブラス(左)「男爵様!やってもいいよねー!」

 

ガールズ男爵「ええ!ガラダK7!ダブラスM2!やってしまえい!」

 

おお!と元気よく返事してそれぞれ2機は駆け出し、3人もすたこらさっさと追いかける。

 

そんな事も知らないブロッケン伯爵は笑っていた

 

ブロッケン伯爵「くくく、兜甲児達が気づく前に街を襲撃し、そこで罠をはって奴等を誘い込む。なかなか理にかなった作戦を立てた者だ吾輩は…」

 

愉快そうに笑い、ブロッケン伯爵は楽しみだと思っていると…

 

ガラダK7「カッターブーメラン!」

 

ダブラスM2(左)「ツインレーザー!」

 

ズドズドォオオン!

 

現れたガラダK7が頭に付いていたカッターを投げてタロス像を1体両断し、ダブラスM2が左右の顔の口からレーザーを放ってもう1体タロス像を焼き尽くして同時に爆発させる。

 

ブロッケン伯爵「なんだとぉ!?」

 

いきなりの事にブロッケン伯爵は驚いた後に襲撃者が誰なのかに気づいてさらに驚愕する。

 

ブロッケン伯爵「あれは色が違うがガラダK7とダブラスM2!?何故我々の邪魔を……」

 

ガールズ男爵「ふははははははは!そこまでだブロッケン!」

 

それにブロッケン伯爵は狼狽してると追いついたガールズ男爵に気づく。

 

ブロッケン伯爵「な、なんだあの女!?あしゅらっぽいが奴より変だぞ!?なんだあの髪型と服装!?頭がおかしい奴か!?」

 

ガールズ男爵「頭がおかしい(泣)!?」

 

ガールズガラダ「泣くなよ男爵;」

 

ガールズダブラス「よしよしナノ」

 

容赦もないブロッケン伯爵の言葉にガールズ男爵はショックを受けて2人に慰められる。

 

ガラダK7「さあてブロッケン!てめえを強化された俺達の相手としてぶっ飛ばしてやるから覚悟しやがれ!」

 

ダブラスM2(左)「ボッコボコにするからねー!」

 

ダブラスM2(右)「運が悪かったな。俺達が居た町を偶然にも襲ったのを」

 

ブロッケン伯爵「ええい!生意気な事を言いおって!機械獣ども!あの邪魔する2機を破壊しろ!!」

 

そう言って構える2機にブロッケン伯爵は喋れてる事による驚きよりも怒りを見せて連れて来ていた機械獣達に命令し、機械獣達は2機へと攻撃を仕掛ける。

 

ダブラスM2(右)「行くぞガラダ!」

 

ガラダK7「おう!」

 

ガールズガラダ「あたしたちも行くぞ!」

 

ガールズダブラス「うんナノ!」

 

それを迎え撃つダブラスM2とガラダK7にガールズガラダとガールズダブラスも迎え撃つ。

 

小娘風情が何が出来るとブロッケン伯爵は嘲笑おうとし…目を見開く。

 

ガールズガラダ「カッターブーメラン!」

 

ガールズダブラス「強化版口からビーム!」

 

先ほどのガラダK7やダブラスM2の様に同じ攻撃を放ってタロス像へと炸裂させ…

 

ズドォオオオオン!!

 

タロス像を爆発四散させる。

 

ブロッケン伯爵「バカな!?あんな小娘にタロス像が!?」

 

ガールズガラダ「あたしたち機械獣ガールズを舐めるなよ!」

 

ガールズダブラス「強くなった私達の力、見せるナノ!」

 

驚くブロッケン伯爵に2人はむふんと胸を張る。

 

ブロッケン伯爵「き、機械獣ガールズだと?ええい!タロスたちよ!とっとと奴らを倒して…」

 

驚いた後に怒って2人に襲い掛からせようとし…

 

???「光子力ビィィィィム!!」

 

ズドォオオオオオオオオン!

 

別方向から放たれたビームがタロス像を爆発させていく。

 

ブロッケン伯爵「今のは光子力ビーム?!まさか兜甲児とマジンガーZか!?」

 

ガールズ男爵「今の声ってもしかして…!」

 

それにブロッケン伯爵が宿敵を思い浮かべるがガールズ男爵は違い…

 

???「無敵の力はあたしのために! 正義の心は二の次!三の次!パイルダー・オン!」

 

ダブラスM2(右)「今の台詞はやはり!」

 

ダブラスちゃん「チームZのZちゃん!」

 

誰もが見るとそこにはZEXISの戦艦があり、その前にマジンガーZとそのマジンガーZの右肩に立った少女がいた。

 

ブロッケン伯爵「な、なんだそいつは!?」

 

甲児『それはこっちがいいてぇセリフだよ!このじゃじゃ馬娘にホントな!』

 

ガールズ男爵「この世界のマジンガーZ!?」

 

マジンガーZの右肩に立つ少女を見て驚くブロッケン伯爵に甲児は怒鳴る感じに返す中でガールズ男爵はあれが…と呟く。

 

デュオ『おいおい、なんだよ。あの姉ちゃん…服おかしくね?』

 

クロウ『髪はファッションなのか?流石にあれはねえな…』

 

AN『お二人とも、流石にそれは酷いですよ;』

 

シオニー『女性に対してそんなこと言ったら……』

 

ガールズ男爵「どうせ私は変ですよおかしいですよ……(泣)」

 

ちなみにデュオとクロウが正直な感想を述べてガールズ男爵はさらに落ち込んだ。

 

葵「(確かにあのファッションはないわね…)」

 

Zちゃん「まぁ、あいつのはいつも通りだからともかく、そこの首が飛ぶ奴!イライラしてる分!ぶっ飛ばさせて貰う!」

 

ガラダK7「イライラしてるって……」

 

ダブラスM2(右)「八つ当たりだなそれは」

 

ちなみに同じ女性な葵も内心ないわーと思ってる中でZちゃんのにガラダK7とダブラスM2の右顔は呆れる。

 

ブロッケン伯爵「それ我輩に関係な……」

 

Zちゃん「うるさい!光子力ビーム!」

 

そう言って目からビームを放つ。

 

ブロッケン伯爵「避けろ!ダムダムL2!」

 

それに連れてきた中で糸巻き戦車に顔を付けたような新顔の機械獣に飛んで行くのに気づいて叫ぶブロッケン伯爵のにダムダムL2と呼ばれた機械獣は転がって避ける。

 

そして避けられたビームがガールズ男爵のいる街の方に飛んで行く。

 

Zちゃん「ゲッ、やばっ!」

 

ダブラスM2(右)「危ない!あしゅら男爵様!」

 

ガールズ男爵「り、リフレクトバリア!」

 

それにガールズ男爵は慌てて手に持っていた杖から大型のバリアを展開するとバリアに当たったビームは跳ね返される。

 

跳ね返されたビームはタロス像に命中して破壊する。

 

甲児『おいZ!だから射線をちゃんと見ろ!あの女の人が防がなかったらさっきの街の様に大惨事だったぞ!』

 

Zちゃん「分かってても難しいんだよ!」

 

ダブラスちゃん「(そう言えばZちゃんって結構私達しか見てないの…)」

 

ガールズ男爵「ちょっと待ちなさい。さっきの町の様にってまさか……」

 

怒鳴る甲児に対してそう返すZちゃんにダブラスちゃんは内心そう思う中でガールズ男爵は甲児の言葉にまさか…となる。

 

青山『そこの人の言う通り、この子達、さっきそこの街とは別の街で次元獣相手にしていたんだが…』

 

五飛『次元獣もろともなのが多く、街がボロボロと言うありさまを作り出した。人に被害がないのが不思議な位だ…』

 

ハヤテ『まあいわゆるギャグ補正なんですかね?』

 

疲れた顔で言う青山のに普段見せない呆れ顔をしながら呟く五飛へとハヤテは苦笑して言う。

 

ガールズ男爵「また普段の様に戦ったんですね貴女達は……三人とも後で説教です!」

 

Zちゃん「なんであしゅらに説教なんか……」

 

ガールズ男爵「説教です!」

 

うがー!と叫ぶガールズ男爵に成程、疲れてるからあんな服装なんだなとクロウは勘違いしながら納得していた。

 

ブロッケン伯爵「ええい!こちらを無視…!」

 

???2「サンダーブレーク」

 

???3「反重力ストーム!」

 

それにブロッケン伯爵は怒鳴ろうとして稲妻と竜巻がタロス像へと襲い掛かり、爆発四散させる。

 

何だ!?とブロッケン伯爵は飛んで来た方を見ると円盤の様なのに乗った女性と指を突き出しつつぐでーとしているZちゃんとは別の少女がいた。

 

ガールズガラダ「グレちゃんとグレンダさんだ!」

 

ガールズダブラス「グレちゃんがなんか気分悪そうナノ」

 

グレちゃん「酔った…戦艦でも船は船だった…」

 

ハヤテ「(そう言えば船には弱かったんですよね彼女は…)」

 

首を傾げるガールズダブラスだがグレちゃんの呟いたのにハヤテは苦笑する。

 

甲児『奇妙な感じだな…機械獣と肩を並べてってのは…』

 

ガラダK7「俺達もまさかマジンガーZと一緒に戦うとは思ってもいなかったぜ」

 

ダブラスM2(左)「まあよろしくねー!」

 

ダブラスM2(右)「気を抜くなよ2人とも」

 

着地しながら呟く甲児にガラダK7はそう言い、ダブラスM2の左顔が挨拶する中で右顔がそう言う。

 

ブロッケン伯爵「むむむ!全く不愉快だ!ダムダムL2!奴らをひき殺せ!」

 

その言葉と共に先ほどZちゃんの光子力ビームを避けた機械獣が3機へと突撃する。

 

Zちゃん「こっちを無視するんじゃねぇ!ロケットパーンチ!」

 

そう言ってZちゃんは右手を付き出すとグローブが飛び出す。

 

放たれたグローブはダムダムL2の顔に炸裂して一瞬足を止まらせる。

 

甲児『今だ!光子力ビーム!』

 

ガラダK7「ガラダハリケーン!」

 

ダブラスM2「ダブラスファイアー!」

 

その隙を逃さず、マジンガーZに続いてガラダK7が口と胸部分からルストハリケーンの様な風を放ち、ダブラスM2は目と胴体部分からブレストファイアーの様な強烈な熱線を放つ。

 

それをマトモに受けたダムダムL2は溶かされてた。

 

ブロッケン伯爵「なに!?」

 

甲児『おいおい、見た事無い技を覚えてるのかお前等は?』

 

AN『と言うかその技、ルストハリケーンとブレストファイアーのパクリじゃないですか?』

 

シオニー『一体どうやってその技を…』

 

それに誰もが驚く中でガールズガラダとガールズダブラスが言う。

 

ガールズガラダ「えっと…ミセスSって言う人が面白いもの見せてくれたお礼に改良してくれたんだよ」

 

ガールズダブラス「私達をパワーアップさせてくれた人ナノ!」

 

胸張った2人の言った事にANはあの人かーと天を仰ぐ。

 

AN『何やっているんですか師匠……』

 

アルト『師匠!?』

 

シルヴィア『あんた…師匠いたの?』

 

顔を抑えるANのに誰もがそこに驚く。

 

AN『ええ、まあ居るんですよね…面白い事がとっても大好きなね』

 

シオニー『そうだったんですか…』

 

ハヤテ『驚きですね』

 

朔哉「(って事はあの悪戯とかのは師匠譲りって事か;)」

 

ブロッケン伯爵「ええい、分が悪すぎる!さらばだっ!」

 

肩を竦めて答えるANにシオニーとハヤテが呟いている間にブロッケン伯爵はそそくさと逃げ去って行く。

 

それを遠くで見ていたエルクは情けないと呆れた顔をする。

 

エルク「これがあの有名なDr.ヘルの部下なのか…。しょうがない、後は自分がするしかないですね」

 

やれやれと思いながらエルクは右腕を横に伸ばし…

 

エルク「ハッ!」

 

バシュッ!

 

まだ少し残ってたダムダムL2へと向けて腕を振るい、何かを飛ばす。

 

エルク「さあ強く蘇りなさい!ダムダムL2!」

 

そんな事も知らないZEXIS面々はガールズ男爵によるZちゃん達3人のを聞いていた。

 

ガールズ男爵「いいですか三人とも。私達の世界ならともかく此処は別世界です。別世界であんな戦いをしたらこの世界の人達に迷惑がかかるでしょ!」

 

Zちゃん「なんで説教されてるのかね私ら」

 

グレちゃん「と言うか2回目だし…」

 

グレンダさん「……………」

 

聞いてるんですか!?と怒鳴るガールズ男爵にパイルダーのハッチを開けて見ていた甲児はうへぇとなる。

 

甲児「ホントお母さんとも言える説教ぷりだな」

 

ガラダK7「それがうちの男爵様の良いところなんだよなー!」

 

ダブラスM2(右)「ああ、良い上司だ」

 

そう言って自分達の様に自慢げに言う2機に甲児は複雑な顔でそうか…と相槌を打つ。

 

フェニーチェR「む!?皆、気を付けろ!高エネルギー反応が迫って来る!」

 

ガールズガラダ「なんだって!?」

 

AN『このエネルギー反応は……エルクのエネルギーです!』

 

するとフェニーチェが感知してANが言うと同時にダムダムL2に光が当たり…

 

カァァァァァァァァ!!!!

 

Aエクシア「うお、まぶし」

 

ダブラスM2(右)「何だこれは?!」

 

ダブラスM2(左)「眩しいー!」

 

ハヤテ『一体何を…!』

 

誰もが光に目を守り、収まった後に見て驚く。

 

ダムダムL2「!!!!!!」

 

目に入ったのは先ほどよりも狂暴な顔で本体の上部分に体の様なのが出来ていた。

 

甲児『な、なんだこいつ!変貌しやがった!?』

 

ガラダK7「まさかさっきのでか!?」

 

ハヤテ「(あれー?これなんか何処かで見たような奴が…)」

 

それに驚く甲児とガラダK7とは別にハヤテは変貌したダムダムL2を見てどこで見たっけ…と唸る。

 

その間にダムダムL2は…車輪の横からドリルを出現させてそれをメンバー目掛けて伸ばす。

 

コマンド「避けろ!」

 

Zちゃん「ぬおっ!?」

 

ガールズダブラス「ナノ?!」

 

慌ててメンバーは避けるがその拍子にガールズダブラスはこけて、両手から手袋がすっぽ抜ける。

 

ガールズダブラス「あう!あー、マペットが~!」

 

甲児『!あぶねえ!!』

 

慌ててマペットを取りに行くガールズダブラスへと突撃するダムダムL2にマジンガーZは前に胴体部分を抑える。

 

そんなマジンガーZへとドリルが襲い掛かろうとする。

 

ドモン『させるか!』

 

すかさずグレンラガンが両腕をドリルにしてカバーに入る。

 

ダブラスM2(右)「ダブラスちゃん、大丈夫か!?」

 

ガールズダブラス「大丈夫ナノ。よくもやってくれたナノ!タブラスファイアー!」

 

声をかけるダブラスM2の右顔にパペットを装着しながら返した後にぴょんと飛び上がって顔に向けて放つ。

 

それにダメージはないが怯みを見せ、その隙にマジンガーZとグレンラガンは離脱、ガールズダブラスもダブラスM2が抱えて離れる。

 

ゼロ『どうやら装甲が強化されてるみたいだな』

 

AN『やれやれ、我ながら厄介なエネルギー作ってしまいましたね』

 

ダメージを受けてない様子からそう呟くゼロとぼやくANにどうするんですか!?とガールズ男爵は叫ぶ。

 

ガラダK7「ふむ、これはあれをやるしかないようだなダブラス!」

 

ダブラスM2(右)「そうみたいだな」

 

ダブラスM2(左)「やろやろ!」

 

甲児『あれ?』

 

ハヤテ『あれとは?』

 

告げた事に誰もが疑問を感じる中で2人は気合を入れる様に声を出す。

 

(推奨BGM:爆闘伝説ダイガンダー挿入歌『GET A VICTORY!』)

 

すると2機は光りに包まれ、その中で外装をパージした後に拳をぶつけ合わせると2体の体は分解されて行き、新たに再構成されて行く。

 

体は肩と胸部分をガラダK7の胸、胴体部分がダブラスM2の胴体を合わせたボディとなり、右腕はガラダK7、左腕はダブラスM2の腕となり、ダブラスM2の足をベースに強靭な足を作り上げる。

 

最後に両肩にダブラスM2の頭2つが形成され、胴体の上部分にガラダK7の頭が形成された後に3つの顔の目に強い光りが灯る。

 

ガラダブラ「合体勇者!ガラダブラ!!」

 

甲児『マジかよ!?』

 

ハヤテ『合体!?』

 

AN『師匠、こんなのも組み込んでいたんですか!?』

 

力強く名乗り上げるガラダブラに誰もが驚く中でANは自分の師の仕業だ!と絶叫する。

 

そんなガラダブラにダムダムL2はドリルを突き出す。

 

ガラダブラ「ガラダブラー!」

 

ドガドガドガドガッ!

 

ズドォオオオオン!

 

そんな向かって来たのに向けてガラダブラはパンチを連続で叩き込む。

 

ズドォオオオオン!

 

それによりドリルは殴り壊される。

 

ハヤテ『殴り壊した!?』

 

甲児『なんて威力だ!』

 

ダムダムL2「!」

 

バシュバシュバシュバシュ!

 

パンチだけで粉砕するのに甲児やハヤテが驚く中でダムダムL2はトゲミサイルをガラダブラに向けて沢山放つ

 

ガラダブラ「ツインブーメラン!」

 

向かって来るのに対してガラダブラはガラダK7の顔の左右に付いてるカッターを取り外して投げ付ける。

 

ズババババババッ!

 

ズドドドドドォン!!

 

投げられたカッターでミサイルを全て切断して破壊し、そのままダムダムL2へと向かって行き、胴体へと切り傷を作る。

 

ダムダムL2「!!!」

 

甲児『つ、つえぇ…』

 

AN『流石師匠、強くしてますね』

 

ガールズ男爵「ようし!ガラダブラ!決めてしまえ!!」

 

その強さに甲児は呟き、ANもそう言う中でガールズ男爵がそう言うとガラダブラは構え、ダムダムL2は突撃する。

 

ガラダブラ「ガラ……」

 

ガールズガラダ&ガールズダブラス「ガラダブラ!投げ飛ばせ/ナノ!!」

 

ガシッ!

 

その言葉にガラダブラはダムダムL2を受け止め…

 

ガラダブラ「ダブラッ――――!!」

 

勢いを利用して投げ飛ばす。

 

ズドォオオオン!!

 

それによりダムダムL2は横転し、隙が出来る。

 

ガールズガラダ「今だ!必殺の」

 

ガールズダブラス「ガラダブボルケーノナノ!」

 

ガラダブラ「ガラダブボルケーノ!!」

 

その言葉と共にダブラスM2の目と胴体部分から熱線、ガラダK7の口と胸部分から酸を纏った突風が同時に放たれる。

 

ダムダムL2へとそのまま熱線と突風は炸裂し、超高温と風に含まれる酸で溶けていきながら吹き飛び…

 

ドカァァァァァァァァン!!!

 

空中で爆発四散する。

 

ガールズガラダ&ガールズダブラス「やったぜ!/ナノ!」

 

ガラダブラ「ガラダブラー!」

 

腕を突き出す2人に合わせてガラダブラも右腕を突き上げてカチドキをあげる。

 

 

 

 

ゼロ「成程、元の世界に戻る筈がこの世界に迷い込んでしまったと…すまないがバロネスと呼ばせて貰う…こっちの知るあしゅら男爵とかぶらない様に」

 

ガールズ男爵「ば、バロネス?」

 

目をパチクリさせるガールズ男爵にゼロはこれは失礼と説明する。

 

ゼロ「イギリスでは女男爵の事をバロネスと呼ばれており、それで区別をつける為にバロネスと呼んだ。不満かもしれないが…」

 

ガールズ男爵「い、いえ…分かりました。ありがとうございます」

 

戸惑いながらガールズ男爵は納得する。

 

ゼロ「それで話なのだが…あなたがよければ彼女達ともどもこちらと行動を共にしないだろうか?勿論衣食住も保証する」

 

ガールズ男爵「え、良いんですか!?」

 

ああと頷いてから甲児やハヤテに抑えられてるZちゃんやガールズガラダ達にレイジとアイラと共にゲームで遊んでいるグレちゃん、震えるシオニーを見てワイワイ話してるグレンダさんとAN見る。

 

ゼロ「それに…あの3人組に対する説教役がいた方がこちらとしても助かる」

 

ガールズ男爵「ああ……;」

 

仮面を抑えるゼロにガールズ男爵は納得する。

 

ゼロ「あなた方はANのARISIAに乗って貰う。機械獣達の整備は彼女が適任だからな」

 

ガールズ男爵「わ、分かりました。色々とありがとうございます」

 

頭を下げるガールズ男爵に礼はいらないとゼロは返す。

 

しばらくはほんわかになりかけた所、事態は急転した……アロウズの新兵器、衛星兵器が地上を攻撃したのだ。

 

それによりZEXISは陽動で地上に残る組と衛星兵器を壊す組に分かれる事になり、クロウとAN達は衛星兵器を破壊する組に加わり、トライアからリ・ブラスタの格闘戦用の換装パーツを渡されてから宇宙へと飛び出した。




キャラ設定

ガラダK7
外見:体の色の暗い紫の部分が綺麗な薄紫になったガラダK7
作品:マジンガーZ+X-Ω
概要
ある世界で機械獣ガールズのガラダと友達になったガラダK7
ミセスSの改良によりカラーリングが変わり、喋れるようになった。
改良された事で刃の切れ味がアップしていて超合金Zでさえ少し切る事ができる。
また口と胸部分からルストハリケーンより少し強いガラダハリケーンを放てる。
性格は馬鹿でどんな時でも自信満々に言うタイプ

ダブラスM2
外見:カラーリングをお腹部分と、顔、腕に足が明るい黄緑色になっているダブラスM2
作品:マジンガーZ+X-Ω
概要
ある世界で機械獣ガールズのダブラスと友達になったダブラスM2
ミセスSの改良によりカラーリングが変わり、喋れるようになった。
改良された事でレーザー光線の威力がアップひして超合金Zでも少しずつなら溶かせる。
また目と胴体部分からブレストファイアーより少し強いダブラスファイアーを放てる。
それぞれの首が喋る感じで、左は陽気で右は真面目

合体勇者ガラダブラ
外見:真マジンガーの勇者ガラダブラを目が普通のに変えて、右腕をガラダK7の腕にして顔付きも軟らかい感じにし、色も赤い所を明るい赤にして、紫の部分は腕部分が黄緑で足は青色に変更した感じ。
作品:マジンガーZ+オリジナル
概要
ガラダとダブラスが合体した姿
ガラダブラーとしか言えないけど名乗り上げる時とか必殺技名を叫ぶ時は普通に喋る感じの仲間思い
二体の技使える他にガラダハリケーンとダブラスファイアーを同時に放つことで生まれる必殺技ガラダブボルケーノを放つことができる。

ガールズガラダ
外見:原作と変わらず
作品:ロボットガールズZ
概要
ある世界で機械獣のガラダK7と友達になった機械獣ガールズのガラダ
ミセスSが強化させてくれたことで刃の切れ味が上がり、さらに口からガラダハリケーンを放てるようになった。

ガールズダブラス
外見:原作と変わらず
作品:ロボットガールズZ
概要
ある世界で機械獣のダブラスM2と友達になった機械獣ガールズのダブラスM2
ミセスSが強化させてくれたことでビームの威力が上がり、さらにパペットの目と自分の目からダブラスファイアーを放てるようになった。

ガールズあしゅら男爵
外見:原作と変わらず
作品:ロボットガールズZ
概要
別の世界から多次元世界に来てしまった機械獣ガールズの保護者
今作ではロボットガールズメンバーの保護者的存在に収まっていて、色々とハラハラドキドキしている。
ミセスSに改造してもらい杖からどんな攻撃も跳ね返せるリフレクトバリアを展開できる。
なおバリアの大きさは調節可能

Zちゃん
外見:原作と変わらず
作品:ロボットガールズZ
概要
チームZのリーダー
お転婆かつ男勝りな性格でスケバンに近い。
X-Ωでの集結!ロボットガールズのから帰還中にガールズ男爵たちと同じ様に来てしまう。
次元獣相手に大暴れしていた所をZEXISに保護される。
ADWに来ての不満は甲児とガールズ男爵の説教

グレちゃん
外見:原作と変わらず
作品:ロボットガールズZ
概要
チームZの最年少、ゲームやイラストが好きなダウナー系ツンデレ
X-Ωでの集結!ロボットガールズのから帰還中にガールズ男爵たちと同じ様に来てしまう。
次元獣相手に大暴れしていたZちゃんを見ていた所をZEXISに保護される。
ADWに来ての悩みは戦艦に乗っている事での船酔い

グレンダさん
外見:原作と変わらず
作品:ロボットガールズZ
概要
チームZ最年長のお姉さん、サラリと怖いことを口にする腹黒ドS天然女王様
X-Ωでの集結!ロボットガールズのから帰還中にガールズ男爵たちと同じ様に来てしまう。
次元獣相手に大暴れしていたZちゃんを見ていた所をZEXISに保護される。
ADWに来ての楽しみはANとシオニーの弄りについて語り合う事


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第二十七話~メメントモリ攻略戦~

アロウズが衛星兵器を使って攻撃を仕掛けたのを聞いたZEXISは衛星兵器を破壊する為に行動を開始する。


前回、新たにZちゃん達が加わった所でアロウズの衛星兵器を破壊する為にZEXISは囮と衛星破壊の2チームに別れ、AN達は衛星破壊のに加わった。

 

Zちゃん「まさか宇宙に来るなんてね…」

 

シオニー「来た事無いんですか?」

 

グレンダさん「流石に宇宙は初めてね」

 

ガールズ男爵「私達が活動するのって主に街ですし」

 

ガールズガラダ「と言うかこういうの新鮮だよな~」

 

ガールズダブラス「なの~♪」

 

なんとも言えない顔をするZちゃんのにシオニーが聞いてグレンダさんとガールズ男爵が答え、ガールズガラダとガールズダブラスは楽しそうに言う。

 

ドモン「楽しんでる場合ではないぞ。衛星兵器をなんとかしなければいけないのだからな」

 

ハヤテ「そうですよね……なんであんなのを使うんでしょうか」

 

そんなメンバーへと注意するドモンの隣でハヤテが呟く。

 

AN「仕方ないですよ。人は戦いに勝つためには強力な兵器を開発しちゃう生物ですし」

 

ハヤテ「そう言われると悲しいですよね」

 

ドモン「……ハヤテの気持ちやANの言い分も分かる…だが今回のは無差別に命を散らすデビルガンダムとはまた違うあってはならない兵器だ。絶対に破壊しなければならない」

 

ガールズ男爵「そうよね!あんなのあったら地上の人達に迷惑だし!」

 

肩を竦めて言うANや悲しそうに言うハヤテの呟きに対してドモンはそう返した後にガールズ男爵のに苦笑する。

 

ガールズダブラス「ここから私達のビームで溶かせないかな?」

 

ダブラスM2(左)「流石にそれは無理だろ…」

 

ダブラスM2(右)「なあなあANの姉さんや。長距離攻撃とかできねえ?」

 

レイジ「流石に無理じゃね?」

 

アイラ「そうよ。流石のANさんでも…」

 

そう言うガールズダブラス達のにレイジとアイラが否定し…

 

AN「できますよ?」

 

シオニー「できるんですか?!」

 

あっさり言われた事にシオニーやアイラは驚く。

 

香鈴「だが一体どうやって…」

 

AN「ARISHIA、スナイプモード」

 

その言葉の後にANは画面を展開して見せる。

 

するとARISHIAが変形してる所であった。

 

Zちゃん「変形できるの!?」

 

AN「勿論です!変形はロマンですから!」

 

ハヤテ「あ、そこは分かります」

 

デュオ「おいおい!さっきの揺れなんだよ!」

 

クロウ「敵襲って訳じゃなさそうだが一体なんだ?」

 

驚くZちゃんの後にそう返したANにハヤテが同意した後に一緒に乗っていたデュオとクロウと香鈴が来る。

 

AN「あ、すみません。ARISHIAをスナイプモードに変形させてました」

 

香鈴「そんな機能あったのか;」

 

クロウ「あんた…ホント驚くのが疲れて来たぜ」

 

デュオ「突っ込むのも疲れるな…」

 

返したANのにデュオは脱力してそう言う。

 

AN「まあこれで遠くから射撃できますよ」

 

グレちゃん「一気に破壊して行けるね」

 

デュオ「いや、流石に無理だろ;」

 

シオニー「敵に気づかれませんか;」

 

そう言うグレちゃんのにデュオがツッコミを入れてシオニーも冷や汗を掻いてると通信機が鳴る。

 

誰からかなとANが出るとスメラギが出る。

 

スメラギ《いきなりそちらの艦が変形したのは何があったの?》

 

AN「あーちょっとスナイプモードに変形させていまして。これで長距離射撃しようかなと」

 

聞くスメラギに対して、ANは答える。

 

スメラギ《なら丁度良いわ。次元獣を手名付けてるのもあったからあなたに協力して貰おうと思っていたからもう1つ手伝って貰えると嬉しいわ》

 

AN「もう一つですか?」

 

ハヤテ「なんですか?」

 

告げられた事にANとハヤテが首を傾げる中でスメラギは詳細を説明する。

 

ソーラーアクエリオンの無限パンチで強襲し、混乱してる所をプトレマイオスⅡがソレスタルビーイングの4機のガンダムと共に突撃し、衛星兵器を壊すと言うのだ。

 

その強襲の際にARISIAからも攻撃して貰い、尚且つ、ギガ・アダモンの次元を切り裂いて道を作り出すのを利用し、不意打ちを仕掛けると言うのだ。

 

AN「(ふむ、なかなか良い作戦ですね)」

 

確かにそれならば相手も混乱し、付け入る隙が出来るとANは納得する。

 

AN「良いですよ。その作戦で行きましょう」

 

スメラギ《ありがたいわ。合図を出したら一緒に攻撃して、その後に奇襲をお願いするわ》

 

了承するANのにスメラギは礼を述べて合図を送ったらお願いしますと通信を切る。

 

AN「さてそれじゃあ準備を始めますか」

 

ハヤテ「はい!」

 

ドモン「うむ!」

 

誰もが頷いた後にそれぞれの機体へと向かう。

 

 

 

 

少し時間を飛び、クーデターの演説を聞いてさらにZEXISも何も出来ないと笑っていたリントは突然の戦艦轟沈に驚いていると…

 

パリィィィィィィィン!

 

近くの空間に裂け目の様なのが現れた後にそこからリ・ブラスタを先頭にARISIAに乗っていた面々が飛び出して攻撃を仕掛ける。

 

リント「ぜ、ZEXIS!?どうやって!?」

 

驚いた後に早く攻撃を、と言う前に突撃して来るプトレマイオスⅡに気づく。

 

クロウ『いやー、怖い位に上手くいったもんだ』

 

AN『ですねー。スッゴい役に立ちますよこの子』

 

攻撃しながらそう漏らすクロウにANもギガ・アダモンの能力に改めて驚嘆するのであった。

 

コマンド「撃たれるまでの時間がねえ、あいつ等が隣接するまでの間に敵をあらかた減らすぞ!」

 

ハヤテ『はい!』

 

レイジ『おう!』

 

向かって来たトーラスにナイフを突き立てながら言うコマンドのにハヤテとレイジも同意して迎え撃つ。

 

デュオ『この調子なら上手く行くだろうが…』

 

香鈴『なんか嫌な予感がするな…』

 

フェニーチェR「どうやらその予感は大当たりの様だ」

 

迎撃しながらそう漏らすデュオと香鈴のにフェニーチェRが答えた後、3機の機体が現れる。

 

2体はかつてアロウズで見たMSでもう1体はモビルアーマーであった。

 

AN『あれは…!』

 

刹那『イノベイターが来たか!』

 

ドモン『イノベイター?』

 

ハヤテ『簡単に言えば悪い奴らです!』

 

初めて会うドモンにハヤテがそう言う。

 

ドモン『成程、通りで嫌な気配を感じさせる訳だ』

 

格闘家として直感からそう呟くドモンのにハヤテも同意する。

 

するとモビルアーマーがプトレマイオスⅡへと突撃する。

 

Aエクシア「奴の狙いはトレミーか!」

 

ハヤテ『そうはさせませんよ!』

 

それにアクエリアスは向かおうとした時…戦闘地域に新たな機体が現れる。

 

それはガンダムで、ZEXISの面々に見覚えのあるのであった。

 

刹那『あのガンダムは…!』

 

ハヤテ『vガンダム!と言う事はアムロさん!』

 

アムロ『いけ!フィン・ファンネル!!』

 

その言葉と共にνガンダムのバックパックに装着されていたフィン・ファンネルが飛び出し、攻撃しようとしていたイノベイターのモビルアーマーを攻撃する。

 

???『くっ!なんだ、この脳粒子波は…!?』

 

ドモン『あのガンダムは?』

 

クロウ『俺達の仲間の1人さ』

 

AN『ガンダム知ってる人なら必ず知ってる人です』

 

初めて見るので聞くドモンにクロウが答え、ANが付け加える。

 

アムロ『聞こえるかソレスタルビーイング!これより、そちらを援護する!』

 

スメラギ《アムロ大尉…!今まで、どこに!?》

 

AN『ってその様子だと時間が無いみたいですね』

 

通信をしてきたアムロにスメラギは聞くがANがアムロの様子からそう言う。

 

アムロ『その人の言う通りだ!イノベイターは、あれを低軌道ステーションに向けて、発射するつもりだ!』

 

武者&コマンド「何!?」

 

騎士「なんだって!?」

 

レイジ『おいおい待てよ!?確かあそこには!?』

 

ハヤテ『まだ沢山の人達が居るんですよ!?バカなんですかあいつらは!?』

 

アムロから告げられた事に誰もが驚愕する。

 

実はと言うとアムロが言った低軌道ステーションでクーデターが起こり、それにより大勢の市民が人質になっているのだ。

 

アレルヤ『確か6万の人がいるのに!?』

 

AN『人質ごと殺るつもりですかアロウズは!何処まで屑なんですかあの組織は!』

 

クロウ『きっと奴らはクーデターを起こした奴に罪を擦り付ける気だな』

 

スメラギ《だから一掃すると同時に人質になってる市民の口封じもする気なのね…!》

 

顔を歪めるANのにクロウとスメラギも卑劣な手に唇を噛む。

 

???2『その通りだよ、ソレスタルビーイングにZEXIS』

 

???3『それが一番手っ取り早い方法だものね』

 

アムロ『お前達は…!確かリヴァイヴとヒリングだったな!』

 

AN『ああ、あの登場しただけのコンビですか』

 

通信をして来たイノベイターにアムロは言い、ANも初めてモビルドールを見た時に現れたのだと思い出す。

 

???3→ヒリング『ムカつくよ、アムロ・レイ!リボンズのお気に入りだからってさ!そしてそこのあの男が言っていた女もね!』

 

???2→リヴァイヴ『その彼が、ここにいると言う事は、リボンズの下から逃げ出したと言う事か』

 

AN『リボンズの元からって…まあそれは後で聞くとして』

 

デュオ『と言うかあの男ってもしかして!』

 

カトル『ANさんが追っているエルクと言う男の事ですか!』

 

2人の口から出て来た言葉に誰もが驚く。

 

AN「(アイツ、リボンズと手を組んでいたんですか…少し厄介ですね)」

 

刹那『アムロ大尉、あなたはイノベイターの所にいたのか?』

 

アムロ『その話は彼女の言う通り後にしろ。刹那、お前が奴らを止めるんだ』

 

頭を抱えるANを知らずにアムロへと質問した刹那は返された事に分かったと頷く。

 

ハヤテ「(それにしても何故アムロさんはリボンズの所に…?)」

 

ドモン『ハヤテ!ぼーとするな!』

 

その中でハヤテはある事を考えていてドモンの言葉の後に我に返って慌てて向かって来たモビルドールのトーラスを蹴り飛ばす。

 

ハヤテ『すみません!ハァッ!』

 

謝罪してから別のを蹴り飛ばす。

 

そこにマクロスクォーターとARISIAが到着し、マクロスクォーターから続々と出撃する。

 

アムロ『クォーターも来たか』

 

AN『ARISIA!スナイプモードに!』

 

アムロが呟いた後に元に戻っていたARISIAは再び変形する。

 

カミーユ『アムロ大尉!』

 

シン『一体どこに行ってたんだあんた?』

 

アムロ『説明は後だ!まずはメメントモリを止めるぞ!』

 

スメラギ《各機へ!メメントモリは狙いを低軌道ステーションに定めているわ!》

 

ジェフリー《タワーの市民ごと、クーデター一派を排除する気か!》

 

AN『はい!なのでもう時間ありませんのでARISIAで破壊しますから援護お願いします!』

 

所在が不明だったのでそう声をかける2人にアムロは言ってからANの言葉に誰もが気を引き締める。

 

スメラギ《メメントモリを正確に破壊する為にも接触しての構造の分析が必要になる。トレミーが指定ポイントに到達して分析が完了したらANさんはすかさず指名した所を攻撃して》

 

AN『了解!』

 

X魔王「分析した所!4分以内に行かんとアウトぜって!」

 

ジェフリー《各機!プトレマイオスⅡを援護せよ!》

 

ハヤテ『了解です!!」

 

レイジ『おう!』

 

その言葉と共にプトレマイオスⅡに群がって来る敵の迎撃に入る。

 

シオニー『近づけさせません!』

 

ハヤテ『ここから先は通しません!』

 

誰もが撃退する中でイノベイターのモビルアーマーをノワールゼロとνガンダム、リ・ブラスタ、ダブルオーライザーが相手をする。

 

???『くらえ!』

 

アムロ『当たるか!』

 

AN『はあっ!』

 

放たれるビームをノワールゼロとνガンダムは避けた後にビームを放つ。

 

???『くう!このデヴァイン!そう簡単にはやられはせんぞ!』

 

クロウ『わりぃがそれは俺達もだ』

 

刹那『お前達の企みを潰す為にやられたりはしない!』

 

AN『解析の方はどうですか!』

 

モビルアーマーのパイロットの言葉にクロウと刹那が返した後にANが無事に指定ポイントに到達したスメラギ達に問う。

 

スメラギ《後もう少しで!》

 

デヴァイン『させん!させんぞ!!』

 

それに対し、モビルアーマーは先ほどやりかけた突撃を仕掛けようとするがダブルオーライザーと合流したアメイジングエクシアが阻む。

 

刹那『そのセリフは!』

 

Aエクシア「俺達のセリフだぜ!!」

 

その言葉と共にそれぞれのGNソードがモビルアーマーを両断した。

 

デヴァイン『ブリング…すまない!』

 

ドカーーーン!!

 

それによりモビルアーマーは爆発四散した。

 

リヴァイグ『潮時か!この僕がここまで追いつめられるとは…この屈辱、忘れないよ!』

 

ヒリング『今度は絶対に負けないからね!』

 

その言葉を残してリヴァイグとヒリングは撤退する。

 

AN『スメラギさん、残り2分切りました!』

 

スメラギ《もうすぐ!》

 

コマンド「む!気を付けろ!真っ先に逃げてった戦艦の1隻が戻って来るぞ!」

 

ハヤテ『ええ!?』

 

するとコマンドが警告した直後に戦艦が飛んで来る。

 

リント《勝ったと思ったら、大間違いですよ!お前達にメメントモリ発射の邪魔はさせません!》

 

X魔王「しつこいお方は!」

 

香鈴『どうする!』

 

こうします!と香鈴の言葉に背中のバックパックを展開してから右手でハイパーサテライトキャノンを構えて狙いを定める。

 

X魔王「これがワテのサテライトキャノンを使った必殺技!魔王・月閃光!!」

 

咆哮と共に強力な砲撃が放たれ、戦艦を包み込む。

 

リント《ば、馬鹿な!馬鹿なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ》

 

断末魔と共に戦艦は爆発四散する。

 

エイジ『す、すげぇ…』

 

ハヤテ『それより時間が!』

 

フェルト《構造分析、完了!ノワールゼロにデータを転送します!》

 

スメラギ《急いでANさん!》

 

その威力にエイジや他のメンバーも驚く中で完了の言葉と共にノワールゼロの画面に送られて来る。

 

AN『ターゲットロックオン!ファイヤー!!!』

 

その言葉と共にARISIAから強烈なビームが指定された場所を貫いた。

 

ハヤテ『やった!』

 

刹那『いや、駄目だ!!』

 

それにハヤテは喜んだが刹那の言葉にすぐさまメメントモリを見る。

 

フェルト《メメントモリの共振部、大破!ですが、発射が止まりません!!》

 

スメラギ《間に合わなかったの!?》

 

AN『(っ、少し遅かったですか!)いや待て…これは…ちっ!やられました!フェルトさん!このデータ、我々が到着する少し前に()()()()()()()()()()()()()()()()!』

 

武者&コマンド「何!?」

 

騎士「何だって!?」

 

ハヤテ『ど、どういうことですか!?』

 

報告にすぐさま確実狙った筈なのにどうしてと調べた結果のに舌打ちして言う。

 

AN『言った通りですよ!このデータなら確かにメメントモリを破壊出来ますが…チャージされてる状態で破壊しても崩壊する前に発射出来る様に書き換えられてたんですよ!』

 

ジェフリー《そんな事をアロウズにも気づかれずに出来ると言う事は!》

 

ハヤテ『まさかこれをやったのは……!』

 

クロウ『エルクって野郎の仕業か!』

 

顔を歪めて言うANのにクロウが代表して言う。

 

その間にもメメントモリのエネルギーチャージは止まらない。

 

Aエクシア「駄目だ発射される!」

 

刹那『止めろォォォォォォォォォ!!!』

 

早めに崩壊をとダブルオーが攻撃を仕掛けるる事で崩壊が早まったが……

 

ビューーーーン!!

 

無慈悲にも、メメントモリからレーザーが発射された。



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第二十八話~散りゆく光の中で舞う月の蝶と不死鳥~

ピラーを片付けるため色々な者たちが協力する中、不死鳥が目覚め、邪悪な人格が現れる


 

前回の後、地上に向かうまでの間、ANは必死に作業していた。

 

メメントモリの最後っぺにより低軌道ステーションのアンダーピラーがパージされてしまい、地上へと落下を始めた。

 

落ちて来るピラーを地上へと向かわせない為に向かう中でANは飛べない面々を空中戦が出来る様に改修&改造を施しているのだ。

 

ハヤテ「ANさん、このパーツは何処に!」

 

AN「このパーツはあちらにお願いします!そっちのはこちらに!」

 

今はデスサイズヘル、サンドロック改のが完了し、ヘビーアームズ改、アルトロンにνガンダムと取り掛かっている。

 

破片掃討の出撃にはギリギリ間に合うとの事だ。

 

アムロ「…まさかνガンダムを飛べる様に出来るとは…凄い技術力を持ってるな」

 

シオニー「まあANさんですからね…」

 

ガールズあしゅら「でもその師匠であるSさんってのはもっとすごい技術を持っているんですよね」

 

それに感嘆の声をあげるアムロにシオニーとガールズあしゅらはそう返す。

 

デュオ「とにかく、これで俺達も空中戦が出来るって事だな…いやーマジで相棒が飛べるようになったのは嬉しい事だぜ」

 

ガラダちゃん「ガラダたちも飛べるようになって良かったな!」

 

ダブラスちゃん「カッコイイの~」

 

嬉しそうに言うデュオにガラダちゃんとダブラスちゃんも乗っかって続く。

 

Zちゃん「しっかし本当に面倒な事になったわよね…」

 

シオニー「まさかメメントモリが最後に攻撃を放ち、それが最悪な方向に行きかねない事態を齎すなんて…」

 

ハヤテ「このままだと地上が大変なことになりますよ」

 

ドモン「ハヤテ、手伝いは終わったのか?」

 

めんどくさそうに顔を顰めるZちゃんのにシオニーも顔を青くする中で話に入って来たハヤテにドモンは聞く。

 

ハヤテ「あ、はい。後はANが総仕上げするみたいです」

 

レイジ「成程な…しっかし、一応動ける奴を増やすってならこいつも動けばいいのにな…」

 

そう呟いた後にレイジは鎮座しているフェニックスガンダムを見る。

 

武者「我々の様に動ける筈なのになぜ動かないのだ?」

 

コマンド「さあな、寝坊助さんか…もしくは何かを待っているかだな」

 

ガールズあしゅら「何を待っているんでしょうか…?」

 

シオニー「気になりますよね…」

 

そう呟いたコマンドのに誰もが考えようとした中でANが改修完了!と声をあげる。

 

アムロ「……すまないAN、少し聞いても良いかな?」

 

AN「ん?なんですか?」

 

完了したのを見て少し無言だったアムロは声をかけて、やり切ったANは聞く。

 

アムロ「いや、俺の見間違いじゃなければ…背中のフィンファンネルが増設されて搭載されてる状態で翼の様な感じになっているのは気のせいか?」

 

相棒を見てのアムロの言う様にνガンダムの背中のバックパックが変わっていた。

 

左背面だけだったフィンファンネルが4基から12基に増えて右側にも装着される様になって翼の様な形状になっていた。

 

デュオ「おい、さり気無く改修するってあんた…」

 

AN「三倍にしてみました」キラーン

 

アムロ「み、短い時間で他のも並行してる中でここまでの改修を行うとは…舐めていたよあなたの腕を;」

 

半目で見るデュオにポーズを取ってテヘペロするANにアムロは冷や汗を流す。

 

ちなみにこれでもANは抑えた方である。

 

実はと言うとνガンダムもまた先の姿があるのを知ったからだ。

 

ただ、それをやる時間がないのでフィンファンネルを増設してのバリエーション型にしたのだ。

 

本音を言うとデュオたちのガンダム達もまた弄りたかったが流石に乗る期間が短すぎると考えてこれまた自重したのだ。

 

AN「(今は時間がないので此処までしかできませんがまた機会があればやってみたいですね)」

 

アイラ《皆、目標地点に到達したから出撃してとジェフリー艦長から連絡よ!》

 

そこにアイラの通信が入る。

 

レイジ「ようし!いっちょやるか!」

 

ハヤテ「全部破壊しましょう!」

 

その言葉と共にそれぞれの機体に乗り込む中でアムロは準備をしながら改修されてる間のカミーユからの通信を思い出す。

 

内容は刹那の事についてで彼に変化が起きている事がイオリアの計画の一部ではないかと言う問いであった。

 

それについてはアムロも同意だが推測に過ぎないのと誰かが手を加える様なものだとは思ってないからだ。

 

アムロ「(シャア、お前はどこにいる。この世界でも人が変わり始めているんだぞ…)」

 

ハヤテ『あ、あれを見てください!』

 

考えながら出撃したアムロはハヤテの言葉に彼が指さした方を見ると大量の破片が落ちて来るのが目に入る。

 

アスラン『なんて数だ…!』

 

シオニー『あれを全部破壊しないといけないなんて…!』

 

ガラダK7「でもやるしかねぁだろ!」

 

ダブラス(右)「うむ、そうだな。皆でやればなんとかやれるかもしれぬしな」

 

ダブラス(左)「そうだそうだ!やればできる!」

 

ジェフリー《各機はピラー破片を攻撃!防衛ラインを突破されたら、破片は地表へと落下する!》

 

誰もが気合を入れる中でジェフリーの指示と共に防衛ラインである破壊不可能距離が表示される。

 

クロウ『なかなかにシビアだぜ、こいつはよ』

 

アポロ『こうなったら、落ちて来る奴を片っ端から叩き落とすまでだ!』

 

ハヤテ『どんどん来ますので複数攻撃できる人は沢山狙う様にしてください!』

 

AN『それなら私に任せてください!こういう時の為の砲撃形態です!』

 

呟いたクロウに対してアポロがそう返した後にハヤテが言い、ANが言う。

 

クロウ『成程、ノワール・ゼロの本領発揮か』

 

AN『全部撃ち壊してみせます…!』

 

その言葉と共にノワール・ゼロは飛び出してミサイルやガトリングで破片をことごとく粉砕していく。

 

デュオ『つくづくあの姉ちゃんが味方で良かったと思えるな』

 

ハヤテ『あははは…確かにそうですね;』

 

呆れた感じで撃ち漏らしたピラーの破片を渡されたビームライフルで壊しながら言うデュオにハヤテも苦笑して同意する。

 

誰もがこのままならいけると思った時…

 

フェルト《!?ピラーに交じって隕石が落ちています》

 

クロウ『なっ!?』

 

ガールズあしゅら《隕石ですって!?》

 

告げられた事に誰もが驚く中で確かに落ちて来る隕石を視認する。

 

ロラン『こんな時に…っ!』

 

ガロード『とにかく撃ち落とすしかねえよ!』

 

AN『ピラーに加えて隕石もなんてこれはちょっとヤバいですよ…!』

 

シオニー『でもなんでこんな時に隕石が…!?』

 

ジェフリー《確かに我々が戻るまで隕石のイの字も見えなかった…つまりこれは、人為的な可能性もある…!》

 

呻くANやシオニーのにジェフリーは厳しい顔で己の推測を言う。

 

ヒイロ『そんな事がやりかねない奴らは…』

 

AN『可能性が高いのはエルクたちですが。インサラウムもありえそうですね…』

 

カミーユ『俺達を潰すならと言う事ですか…』

 

そういう事ですとANはカミーユのに返しながら隕石とピラーの破片を壊す。

 

モニカ《ピラーの破片、第二波が来ます!》

 

コマンド「おいおい、まだピラーの破片は31個もあるぞ!」

 

ハヤテ『これにさらに第二波が来たらヤバいですよ!?』

 

切羽詰まった報告にコマンドとハヤテが驚く中で新たな破片が目に入る。

 

ミレーヌ『こ、このままじゃあ守り切れない!』

 

ガムリン『諦めては駄目ですミレーヌさん!』

 

シオニー『でもこのままだと戦力が足りません…!』

 

思わず尻込みしてしまうミレーヌをガムリンが叱咤するがシオニーも壊しながら叫ぶ。

 

AN『この辺の機体に協力は頼めませんか!?』

 

スメラギ《どうやらANさんも同じ考えみたいね…フェルト、このエリア周辺にはクーデター一派やカタロン、アロウズもいるのよね?》

 

フェルト《は、はい!》

 

そう言ったANのにスメラギは確認してそれなら良いわと言ってオープンチャンネルで通信を開く様に指示する。

 

Aエクシア「スメラギさん、あんた!」

 

ガールズあしゅら《もしかして呼びかけるつもりなんですか?!》

 

ダブラスちゃん《だ、大丈夫なの!?》

 

それに誰もがスメラギがやろうとしてる事を察した後に開きましたと言うフェルトの後にスメラギは呼びかける。

 

スメラギ《…周辺空域にいるあらゆる所属の機体へ…私はZEXISのスメラギ・李・ノリエガです。これよりピラー破片の落下データを送ります。この通りに破片が落下すれば、その下の人口密集区域は壊滅します。このままでは何千万と言う人々の生命が消えてしまいます。破片破壊に協力してください…お願い…!皆を助ける為に力を貸してください!》

 

今いる空域に存在する者達へとスメラギは強く願う。

 

クラン『スメラギさん…』

 

ミシェル『これで少しでも手助けしてくれる奴がいてくれれば…』

 

フェニーチェL「……どうやらその前に邪魔ものが来るみたいだぞ…」

 

ハヤテ『え?邪魔者って…』

 

顔に手を置いてそう言うフェニーチェLの言葉にハヤテが聞こうとした時…空飛ぶ次元獣を引き攣れたパールファングが現れる。

 

ロックオン『こんな時に次元獣だと!?』

 

X魔王「ホントこんなめんどくさい時に!」

 

ガラダちゃん《最悪のタイミングに来やがったな!》

 

マリリン『はぁい♥元気にしてた、ZEXIS?』

 

それに誰もが呻く中でマリリンは陽気に声をかけてくる。

 

クロウ『マリリン…!何しに来やがった!』

 

AN『今忙しいんですから邪魔するなら帰ってください』

 

それに険しい顔をするクロウと呆れ交じりに壊しながらANはそう言う。

 

マリリン『残念!貴方達を潰すのに良い機会を逃す訳ないでしょ!』

 

クロウ『やっぱりそれかよ!』

 

ダブラスちゃん《まさかさっきの隕石も!?》

 

ロラン『あなたは!今はどういう時なのか、分かってるんですか!?』

 

そう返したマリリンにクロウは呻く中でロランが問う。

 

マリリン『そこのお鬚さんに答えるなら当り前じゃない。だから来たのよ…絶好のチャンスだってね!それと隕石は知らないわ。他の誰かじゃないの?』

 

シン『あんたって人は!』

 

ハヤテ『ちょっと待ってください。隕石があなた達ではないと言うことはまさか…!』

 

???「そのまさかさ!」

 

キラ「っ!?」

 

そう言ったマリリンの言葉にシンは怒るがハヤテが言った事にはっとなった後にキラが飛んで来たビームを避ける。

 

???→プロヴィデンス「やはり簡単に避けるか」

 

キラ『プロヴィデンス!』

 

アスラン『隕石はお前達の仕業か!』

 

AN『こんな厄介な時に両方来るなんて…!』

 

カラミティ達3人を引き連れて姿を現したプロヴィデンスに誰もが苦い顔しながら攻撃を避ける。

 

カラミティ「と言うか虫が良すぎるだろうが!」

 

レイダー「敵対してるお前等に手を貸す奴らなんているわけねえだろ!」

 

フォビドゥン「そんなので来たら世話しねえっての!」

 

レイジ『好き放題言いやがって!』

 

AN「(確かに普通ならそう思いますよね…ですが本当に平和を望む者達ならば…!)」

 

スメラギ《アロウズの指揮官が彼女ならば…カティ・マネキンなら、きっと来てくれる!》

 

???2「そんな考えでよく色んな奴らを相手にしたものだなZEXISよ!」

 

その言葉と共にターンXが現れる。

 

ロラン『ターンX!』

 

ガロード『あいつも来たのかよ…』

 

ハヤテ『また厄介なのが来ましたね…!』

 

またも現れたのに誰もが呻いた時、新たなモビルスーツが現れる。

 

それはタオツーであった。

 

グレンダさん《あら?また来たみたいですけど…》

 

アレルヤ『あのモビルスーツは!』

 

マリー『全領域型のタオツー!』

 

ハヤテ『も、もしかして…!』

 

セルゲイ『こちらは地球連邦軍のセルゲイ・スミルノフ大佐だ。これより破片撃墜に協力する!』

 

続けて現れてタオツーに誰もが驚く中で乗ったセルゲイが協力を申し出る。

 

マリー『大佐!』

 

セルゲイ『私の管轄で動かせる連邦軍も既にこちらに向かっている。周辺エリアでの破片破壊は彼らがやってくれる』

 

喜ぶマリーやZEXISへとセルゲイはそう伝えてからピラーの破片をビームで破壊する。

 

Zちゃん『やるじゃんおっちゃん!』

 

ガラダちゃん『お、さらに来たみたいだぜ!』

 

それにZちゃんは歓喜の声をあげた後にガラダちゃんがレーダーを見て言うとガンダムエピオンが現れる。

 

ミリアルド『ミリアルド・ピースクラフトだ。私も手伝わせて貰う』

 

ヒイロ『ゼクス…!』

 

ノイン『あなたなら来てくれると思っていました』

 

続けざまにジンクスⅢやアヘッドが現れる。

 

コーラサワー『大佐のご命令だ!破片は全て叩き落とすぜ!』

 

ルイス『………』

 

沙慈「(ルイス…)」

 

そう言ったコーラサワーの乗るジンクスⅢの隣にいるアヘッドを見て沙慈は複雑な顔をする。

 

コーラサワー『准尉、あっちに思う所あるだろうが民間人を守るのが軍人の任務だ!この下には人が住んでるんだぞ!迷ってたら撃ち逃すぞ!』

 

ルイス『は、はい!』

 

AN「(おお、来てくれましたか!ただ、ルイスさんは気にしてるみたいですね…)」

 

叱咤するコーラサワーに返事をするルイスを見ながらANは思った後にとにかく壊す事にしますかと気合を入れ直す。

 

アンドレイ「(私は生命を見捨てない…父とは違う生き方をする…!)」

 

ティエリア『アロウズも来てくれたのか…!』

 

キャシー《ここ以外のエリアでも、クーデター一派、カタロン、連邦正規軍、ナイトオブラウンズ、アロウズが破片を迎撃しています!》

 

ラム《イカルガとタワーも難民キャンプの避難の誘導をしながら現れたインベーダーと破滅の軍団と戦ってるそうです!》

 

香鈴『皆が力を合わせている…』

 

ガールズあしゅら《スメラギさんの思いが皆に届いたんですね!》

 

スメラギ《…ありがとう…ありがとう…皆…》

 

次々と告げられる報告にスメラギは来てくれた者達に感謝の言葉を出す。

 

アニュー《こんな状況で全てが1つに纏まって行く》

 

ラッセ『皮肉なものだな…だが、悪くない…!》

 

クロウ『…ってな訳だ。破滅の軍団。来ないって言ったお前等の負けだな。後、マリリンも、どうせそいつ等の様に来ないって思ってたろ』

 

それにクロウは笑ってからプロヴィデンス達とマリリンに笑って挑発する。

 

マリリン『ムカつく…マ・ジ・で!ムカつく!!』

 

クロウ『そいつはお互い様だ。来な、化け猫』

 

AN『破滅の軍団、あなた達も破片と纏めて片付けます!』

 

憤慨するマリリンへとクロウはそう返し、ANも突き付ける。

 

他のメンバーも気合をさらに入れて破片を撃ち落として行く。

 

香鈴『砕けろ…!』

 

ハヤテ『はあっ!』

 

破片はドンドン減って行き、隕石も降ってくる数が勢いを失くす。

 

ドモン『この調子なら!』

 

シオニー『な、なんですかあれ!?』

 

壊していたドモンはシオニーの言葉に彼女が見ている方を見ると大量の破片が落ちて来るのに気づく。

 

メシェー『今度は数が多いよ!』

 

ダブラスちゃん『多すぎるなの!』

 

ロラン『………皆さん、今からホワイトドールに近づかないでください』

 

ダブラスちゃんやメシェーが慌てる中でロランがそう言って∀を新たに現れた破片群へと動かす。

 

アイラ《何をする気!?》

 

ソシエ《ロラン!あんた、まさか…!》

 

ハヤテ『もしかしてアレを使うつもりですか…!?』

 

それにアイラが驚く中でソシエとハヤテはすぐさまロランがやろうとしてる事に気づく。

 

ロラン『ホワイトドールの封印を解きます!』

 

ターンX「(()()()!)」

 

シン『ロラン!』

 

カミーユ『お前…!』

 

AN『やるつもりなんですねロランさん…』

 

ZEUTHのメンバーとハヤテ、ANが見守る中でロランは∀に秘められたのを開放する為の手順をしながら破片群をみつえる。

 

ロラン「ディアナ様……僕は二度とあれを使わないと決め、今日まで封印して来ました…」

 

今は近くにいない親愛なる月の女王へとロランは呟いた後に決意を込めた目でそれを開放する。

 

ロラン「でも、僕は…!皆を救う為に月光蝶を使います!」

 

その言葉と共に∀は瞳を強く輝かせた後に背中から蒼く輝く粒子を放出、それは蝶の羽を模した後に破片群を通り抜ける。

 

すると粒子に触れた破片群は瞬く間に塵となった。

 

ティエリア『あれは!?』

 

レントン『凄い…!あれだけの破片が一瞬で!』

 

シオニー『粉々になりました…!』

 

ガラダK7「一体あの力は何だ!?」

 

キラ『月光蝶システム…』

 

∀がやった事に知らない面々が驚く中でキラが呟く。

 

Zちゃん《げっ、げっこうちょう?》

 

ガールズあしゅら《なんですかそれ…?》

 

ハヤテ『∀が持つ最強最悪の破壊兵器…文明を白紙にする程の威力を秘めてるから使い方を問われる物です』

 

アスラン『あまりの危険さから、あの機能は封印されたと聞いていたが…』

 

強張った顔で2人に説明するハヤテの後にアスランは呟く中でティエリアだけが戸惑いを隠せなかった。

 

ティエリア「(この奇妙な感覚…僕の中のどこかに…()()()()()()()()()()()()()()》…」

 

AN「(これでかなりの数の破片を破壊しましたが…おかしいですね…)」

 

それで安堵した後にANはターンXを見る。

 

聞いた話によればターンXもまた月光蝶を使える。

 

なのに∀が使ったのにターンXは微動だにしなかったのだ。

 

AN「(まさかこのターンX、月光蝶使えなかったりして…なんてあのエルクがそんな手抜きな事をするわけないですよね…)」

 

ロラン『すいませんディアナ様。あなたとの約束を破って月光蝶を使いました。ですが、この力で誰かを助けられるのならば、もう1度あなたと会えた時、僕はどんな罰でも受けるつもりです』

 

刹那『ロラン・セラック…』

 

懺悔する様にこの場にいないディアナへと決意を告げるロランに刹那は驚いた後に気づく。

 

刹那『…何だ?歌…が聞こえる?』

 

沙慈『何を言ってるんだい刹那?』

 

シオニー『歌ですか…?』

 

バサラ『誰だ…?良い歌をじゃねえかよ』

 

AN『ですよね…しかも通信機を通して』

 

誰もが聞こえて来た歌に戸惑うとロランの方で通信が入る。

 

???《ロラン・セアック》

 

ロラン『ディアナ様!?』

 

その人物はさっきまでロランが出していたディアナ・ソレル本人であった。

 

ソシエ《ディアナ様が通信を送ってきているの!?》

 

メシェー《じゃあ、あの女王様もこっちの世界に来てるんだ!!》

 

ロラン『ディアナ様…僕は…』

 

月光蝶を使用した事を謝ろうとするロランにディアナは微笑みで返す。

 

ディアナ《良くやりました、ロラン》

 

ロラン『ディアナ様…』

 

お褒めの言葉にロランは驚く間にディアナは続ける。

 

ディアナ《あなたの事です。きっと私との約束を破った事で心を痛めているのでしょう…ですが私は、あなたがそれだけの覚悟を以って、月光蝶の封印を破った事を誇らしく思います。やはりあなたにホワイトドールを託したのは正しい選択でした》

 

ロラン『ディアナ様…』

 

自分を信じ、自分の事を慰めてくれる月の女王にロランは思わず涙が出る。

 

ディアナ《胸を張りなさい、ロラン・セアック。最も大切なものが何かを分かっているあなたなら、ホワイトドールを正しく使ってくれるでしょう。女王ディアナ・ソレルの名の下、改めてあなたに月の蝶を預けます》

 

ロラン『はい。確かにお預かりしました!』

 

改めて∀を託すと言うディアナにロランは力強く頷く。

 

それにディアナは嬉しそうに微笑む。

 

ディアナ《あなた達といつか会える日を楽しみにしています》

 

その言葉を最後にディアナは通信を終える。

 

ロラン『ディアナ様…ありがとうございます』

 

ターンX「いやはや、なかなか楽しい物を見せて貰ったぞ兄弟」

 

通信を終えたディアナへと言ったロランにターンXが拍手をしながら言葉をかける。

 

ロラン『ターンX!』

 

ターンX「いやホントに良かったぞ…お蔭で…()()()()使()()()()()()()()!!」

 

シン『何!?』

 

ハヤテ『また使えるってどういう…!』

 

出て来た言葉に誰もが驚く中でANはある予測を立てる。

 

AN『ま、まさかロランさんが月光蝶使うことがあなたが()()()()()()使()()()()()()()仕掛けだったのですか!?』

 

ターンX「半分当たりで半分不正解だ!俺を作ったエルクは同じ様に最初から月光蝶を使える様にしようとした。だが俺は拒否した。なぜならば…パチモンで月光蝶など愚の骨頂!オリジナルと同じのを使ってこそ真の月光蝶とも言えるのだ!だから変わりに学習能力を追加した」

 

問うANへとターンXはそう返した後に全身を広げる。

 

ターンX「見よ!これが俺の月光蝶であるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!

 

その言葉と共に∀と同じ虹色の蝶の羽が出現し、そのままコーラサワーの乗るジンクスⅢへと襲い掛かる。

 

ターンX「まずは貴様からだ!!」

 

コーラサワー『んな!?』

 

ハヤテ『マズい!』

 

慌てて助けに回ろうとしたハヤテだがプロヴィデンスのドラグーンで牽制されてしまい…

 

コーラサワー『うわぁァァァァァァァ!?』

 

月光蝶に触れたジンクスⅢは各所を火花を散らして爆発四散する。

 

アンドレイ&ルイス『少尉!?』

 

それにアンドレイとルイスが叫ぶ中で直後に爆風からコーラサワーが生身で飛び出す。

 

だが、パラシュートがなかったのかそのまま落ちて行く。

 

コーラサワー「お、落ちるぅぅぅぅぅぅぅ!?」

 

アイラ《生きてた!?》

 

レイトン『それよりこんな高さで落ちたら!?』

 

シオニー『今度こそ死んじゃいますよ!?』

 

誰もが慌てて助けようと動こうとするが迫るピラーの破片や隕石に合間を縫って攻撃を仕掛ける次元獣やカラミティ達のに近づけない。

 

ルイス達の報も同じで届かない。

 

コーラサワー「(ここで俺は終わるのか…そんなの……ごめんだ…俺は…大佐を…大切な人を守るって……)こんな所で、終われるかよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

落ちて行く中でコーラサワーは目を見開いて叫んだ時…

 

アイラ《え、ちょ、何?出撃シークエンス!?》

 

驚いた様子のアイラの声の後にARISIAから何かが飛び出す。

 

そのまま攻撃を潜り抜けてコーラサワーへと近づいて行くと何かのビームを放ち、コーラサワーは光の球体に包まれる。

 

コーラサワー「な、なんだ?」

 

突然の事に戸惑うコーラサワーは戸惑いながら顔を向ける。

 

コーラサワーを助けた存在…それは、鳥の様なMSでコーラサワーの近くまで行くと変形してフェニックスガンダムとなる。

 

刹那『あれは!?』

 

デュオ『全然動かなかったガンダムじゃねえか!?』

 

ハヤテ『なんで今動いたんですか…!?』

 

AN『あ、まさか不死身つながりでコーラサワーさんの思いに反応した?動かなかったのもコーラサワーさんがいなかったから?』

 

誰もが驚く中でフェニックスガンダムは一部分を開いてそこにコーラサワーを収納した後に甲高い鳥の様な鳴き声をあげた後にまた変形して今度は破片へと向かって行くと翼部から高温の特殊金属を放出することで機体に炎を纏って破片や次元獣を貫いたと思ったら機体肩部から翼のように伸びた部分を前に展開した後に砲身から巨大なビームを放ってさらに薙ぎ払う。

 

マリリン『うっそぉーん……』

 

クロウ『な、なんてガンダムだ…あんなにあった破片や隕石にあげくの果てに次元獣を一瞬で…』

 

シオニー『強すぎませんかあれ…?』

 

ハヤテ『す、凄い…』

 

コーラサワー『すげぇ…すげぇよ鳥のガンダム!お前すげえよ!』

 

その光景に敵味方誰もが呆然とする中でコーラサワーが褒めまくるとフェニックスは当然と言わんばかりに胸を張るポーズを取った後にターンXを見て威嚇の様に再び鳴いた後に羽ばたく様な動作をすると12個の何かが飛び出した後にターンXへと向けてビームを放ち、フェニックスも取り出したビームライフル2丁で追撃する。

 

ターンX「ぬぉぉぉぉぉぉ!?」

 

不意打ちだったのもあってターンXはビームをもろに浴びて体中から火花を散らす。

 

アムロ『今のは…ファンネルか!?』

 

カミーユ『あのガンダム…ファンネルも使えるのか!?』

 

AN『あー、そう言えば、作ってる時に何かなーと思ってましたがファンネルだったんですか…』

 

デュオ『って、分かってなかったのかよ!』

 

驚くアムロとカミーユの後のANのにデュオはツッコミを入れる。

 

ターンX「ちい!やるな鳥のガンダムよ…今回は兄弟の月光蝶でのを得る為のだったからな…サラバだっ!」

 

プロヴィデンス「ようしお前等帰るぞ」

 

レイダー&カラミティ&フォビドゥン「うぃ~す!」

 

そう言い捨てるとターンX達はその場から離脱する。

 

ロラン『ターンX…くっ、ディアナ様から預かった矢先に…!』

 

シオニー『ロランさん…』

 

ハヤテ『脅威が再び…ですか…』

 

顔を歪めて悔しい思いで呻くロランにシオニーとハヤテはどう声をかければ良いか分からず、ソシエとメシェーもまたロランと同じ思いで声をかけられなかった。

 

クロウ『ピラーの破片は!』

 

Aエクシア「さっきの攻撃でこの周辺のは全部排除されたぜ」

 

ダブラス(左)「これで残ってるのはお前たちだけだねー!」

 

ダブラス(右)「邪魔してくれた分、たっぷり返してやるぞ」

 

マリリン『あらやだ、マリリン大ピンチかしら!』

 

おどける様に言うマリリンはそう言った後に距離を取り、追跡しようとした面々の前に次元獣が立ち塞がる。

 

マリリン『とりあえずは任務完了っと。後は再調査したZEXISのデータを届ければ、万事OKね。ホント今回は良かったわ』

 

クロウ『逃げる気かマリリン!?』

 

AN『逃げれると思っているんですか?』

 

フェニックスガンダムを見て言うマリリンに回り道をしてクロウとANがそれぞれ武器を突き付ける。

 

マリリン『がっつかないの、フラフラちゃんに発明好きさん。どうせあんた達とは本気でやり合う事になるんだから…今の皇子様は、ちょっと怖いわよ~これからはさらに楽しくなりそうネ♥』

 

その言葉と共に右手に開くと強烈な光が放たれ、2人は思わず目を守った後に収まるのを待ってから目を開けるとパールファングの姿はなかった。

 

クロウ『フラッシュグレネードか…はなっから俺達を潰すのもそうだが実力調べがメインだったか…』

 

AN『まあこれで、ここでのピラー破片の破壊は無事に終わりましたね…』

 

苦い顔で呟くクロウのにANはジェフリー達の会話を聞きながらそう返した後に…戦闘空域にジンクスが出て来るのを見かける。

 

そのジンクスにセルゲイの乗るタオツーが近づくのが目に入る。

 

AN「(…なんでしょう、なんか嫌な予感がしますね…)」

 

それにANは気付かれない様に近づいて通信を傍受する。

 

???『こんな事が…こんな取返しの付かない事が…』

 

セルゲイ『認めろ、ハーキュリー……これがお前の戦いの結果だ…』

 

すると聞こえて来て、ジンクスに乗る者はハーキュリーと言う名前みたいだ。

 

ハーキュリー『あの方は…こうなる事を知っていたのか…だとしたら…』

 

AN「(あの方?それって一体…)」

 

セルゲイ『あの方…?クーデターの首謀者はお前ではなかったのか?』

 

ハーキュリーは茫然としていたから口から出た言葉にANは眉を顰め、同じ様に気付いたセルゲイが問うがハーキュリーは無言になる。

 

これにはANはもしや…と考える。

 

クーデターをハーキュリーに起こさせたのは…邪魔者を始末する為ではないかと…

 

AN「(と言う事はまさか…!)」

 

アンドレイ『そこの機体!大人しくこちらの誘導に従え!』

 

危惧すると共にアンドレイの声が聞こえる。

 

どうやら気づいて近付いて来た様で、その近くにアヘッドやフェニックスガンダムも来ている。

 

AN「(っ、これはマズイ…!)」

 

それに慌ててANは動く。

 

ハーキュリー『その声…アンドレイ・スミルノフか!』

 

セルゲイ『アンドレイ…!』

 

アンドレイ『ハーキュリー大佐!それにあんたは…!?』

 

それにより振り返る2人の声を聞いてアンドレイは驚いた後に怒りを露わにする。

 

アンドレイ『何をやってるんだ、あんた達は!!』

 

そう言ってGNランスの切っ先をハーキュリーが乗るジンクスⅢへと向けようとし…

 

ガキン!!

 

アンドレイ『!?』

 

飛んで来た銃弾でGNランスが弾き飛ばされる。

 

その後にノワールゼロがジンクスⅢとタオツーの前に立つ。

 

AN『すみませんが此処で彼らを死なせる訳にはいきません』

 

アンドレイ『なぜ邪魔をする!?その2人はこの惨状を引き起こした者だ!』

 

はぁ?と思わずアンドレイの言葉にANは呆れる。

 

AN『理由もなくこんな惨状を引き起こしますか?それに先ほど悪いと思いましたが通信を傍受した所、彼は誰かにそそのかされた様ですのでそれを聞く為にZEXISで拘束させて貰います。勿論、そこのセルゲイと言う方も事情を聞く為に同行して貰います』

 

アンドレイ『そんな事信じられるか!一緒にいた事が証拠だ!』

 

ああ、もうこの人、頭でっかち過ぎ…とANは頭を抱える。

 

コーラサワー『ちょっと待て少尉、ひとまず落ち着け、スミルノフ大佐まで疑うのはまだ早いと思うぜ』

 

AN『あなた、なんでそんなに興奮しているんですか?一緒にいたと言いますが、セルゲイさんはともかく、ハーキュリーと言う方は今さっき来たばかりです。一緒にいたと言うのには当て嵌まりません』

 

それにフェニックスガンダムがアンドレイの乗るジンクスⅢの肩を掴んでコーラサワーが宥めにかかり、ANもそう言う。

 

アンドレイ『部外者にコーラサワー少尉は黙っててくれ!クーデターの首謀者と共にいた事が許せない!』

 

コーラサワー『だから落ち着けって!今のあんたを黙って見てられるかよ!』

 

そう言って振り解くアンドレイにコーラサワーは叫び、フェニックスも甲高く鳴く

 

AN『ああ、もう。これは少し相手をした方が良いでしょうか…?』

 

コーラサワー『………准尉、わりぃが少尉を連れて行ってくれ……俺はマネキン大佐からの個人命令でこいつ等と行く。それと共にセルゲイ大佐の護送をする」

 

ルイス『え!?』

 

頭を抱えたくなったANの後にコーラサワーが言った事にルイスは驚く。

 

アンドレイ『何を言ってるんだ少尉!?』

 

コーラサワー『頭を冷やせよ……マネキン大佐もいたらそう言うと思うぜ…ほら、行こうぜ、連れて行くんだろ』

 

叫ぶアンドレイにコーラサワーはそう言ってからハーキュリーの乗るジンクスⅢを近寄ってから掴みつつANへと戦艦へ行く様に促す。

 

AN『あ、はい。ではこちらに……』

 

そう言って行こうとした時……突如フェニックスはセルゲイの乗るタオツーとハーキュリーの乗るジンクスⅢを力強く掴んだと思ったら向かっていたリ・ブラスタとデスサイズへと投げ飛ばした後…()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

コーラサワー『どわっ!?』

 

クロウ『!?おい、ANさん、何してるんだ!?』

 

突然の行動にクロウやデュオ、一緒に来ていたハヤテとドモン、アポロは驚く。

 

AN?『…コード、K、I、L、L。起動…!』

 

ハヤテ『ANさん…?』

 

ドモン『!気を付けろ!気配が変わった!』

 

アポロ『なんだこのどす黒い嫌な臭いは!?』

 

戸惑うハヤテの後にドモンとアポロが叫ぶ。

 

彼らの言葉を示す様にノワールゼロは腕をだらりとさせ、カメラアイから光が消える。

 

その直後、ノワールゼロのハッチが開いた後にANが飛び出して来る。

 

だが、服が薄い青の所を赤色に、濃い青色の所を暗い赤色に変えた水着になり、髪の色を赤色に染まり、付けている鎧も形が変わっていた。

 

伏せていた顔があげられると…その顔は狂気の笑みで歪んでいた。

 

コーラサワー『な、なんだ?雰囲気がさっきと違う…!?』

 

ドモン『……貴様、何者だ?』

 

AN?「わたしですかぁ?わたしはAN・KILL、略してアキル!人類嫌いの女ですよ!ホント感謝しますよ!そこの男が差別し続けたお蔭でこうやって出て来れたんですから!!」

 

問うドモンのに対してAN、いや、アキルは名乗ってからアンドレイの乗るジンクスⅢを見る。

 

アンドレイ『わ、私だと?』

 

アキル「ええそうです。いやーホント滑稽で愚かしくて、愉悦ですよ愉悦!ただ相手が悪い!自分が正しいとばかりなその姿勢…本当に楽しませてくれましたよ!だからわたしは嫌いですよ』

 

戸惑うアンドレイにアキルはおどけて楽しそうに、だが鋭く冷たい目で言う。

 

デュオ『おいおい、こいつ…』

 

アポロ『とことん歪んでやがる…』

 

クロウ『そんだけ人がきれぇ…って事かよ』

 

ハヤテ『徹底した人間嫌いですね…』

 

その語り方や雰囲気に誰もが警戒度を上げる。

 

アキル「だからわたしはそんな人間たちを虐殺するのが大の好きでしてねぇ。前に人間たちが作った機械を操って虐殺した時はホント最高でしたよ!」

 

ハヤテ『貴方って人は!』

 

デュオ『カトルが暴走してた時に皆を逃がそうとした時のモビルドールの行動はお前が原因だったってわけかよ!」

 

肯定して愉快そうに笑うアキルにハヤテとデュオは怒る。

 

クロウ『お前等、こいつを拘束して元に戻すぞ』

 

ドモン『無論だ。ほっておけば何をするか分からん』

 

ハヤテ『ANさんを返して貰います!』

 

アキル「やれるものならやってみてください。さあてそろそろわたしの機体を作り上げますか!」

 

身構える面々にアキルはそう言うと手を上に翳す。

 

するとアキルから複数のパーツが飛んで来る。

 

刹那『なんだ!?』

 

Aエクシア「あ、あれは!なんかわかんねえけど何時の間にか置かれてた部品じゃねえか!」

 

アキル「さあ降臨しなさい!ゲシュペンスト・デスサイズ!!

 

異変に気付いて来た刹那とAエクシアが驚いているとアキルの言葉と共にパーツは合わさって行く。

 

それは悪魔の翼を感じさせる肩に生えてる角は刃となっていて、背中に大きい鋏を搭載した漆黒のロボットであった。

 

デュオ『おいおい、俺のデスサイズと同じ名前を持ったロボットかよ…』

 

アキル「名は同じでも性能は違いますよ」

 

呻くデュオにアキルはそう返した後にゲシュペンスト・デスサイズに乗り込む。

 

アキル『さあ虐殺を始めましょう!』

 

その言葉と共にゲシュペンスト・デスサイズの目が不気味に輝き、ZEXISへと牙をむく。

 

突如現れたアキルにZEXISはどう立ち向かう。




キャラ設定

アキル
外見:薄い青の所を赤色にして濃い青色の所を暗い赤色に変えた水着を着た髪の色を赤色に染めたゼノサーガのKOS-MOSにIS(インフィニット・ストラトス)のシュヴァルツェア・レーゲンの両手両足のアーマーを付けた感じ
概要
ミセスSが興味本心で様々な狂気的犯罪者のデータを元に作り出した殺人人格プログラム
正式名称はAN・KILLでそれを略してアキル
かつてその起動実験でミセスSを殺したが機械の体になって復活したミセスSに対抗の人格プログラムをインストールされてプログラムの奥底に封印される。
人間がとてつもなく嫌いで特に人間の差別的行動が嫌い。
そのため人間を全て殺して同じ死体にしようと考えている。

機体設定

フェニックスガンダム
外見:Gジェネに出たのと変わらない
概要
ANがパトリック・コーラサワーとの会話で突如浮かんだ事で誕生したガンダム
作ったのは良いがAIを搭載したのになぜか動かなかった。
武装に関してはGジェネにて出た能力解放のと変わらない。
「不死鳥降臨(原作スパロボでの散りゆく光の中で)」にてターンXの月光蝶により機体を爆発寸前にされて脱出したが空中に放り出されたパトリックを助け出して彼をパイロットとして完全に動き出した。
彼とは中のモニターで文字を表示して会話する。


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第二十九話~狂気の殺戮者~

突如現れたアキル。ZEXISは無事にANに戻せるのか……


コーラサワー『准尉!少尉を連れて離脱しろ!そいつ等じゃあこいつに殺されるだけだ!』

 

ハヤテ『ここは自分たちが足止めしときますので早く!』

 

すぐさま指示するコーラサワーやハヤテのにルイスはは、はい!と答えてアンドレイのGN-XIIIを掴んで離脱する。

 

アキル『逃がすと思ってるんですかァ?』

 

それにゲシュペンストの背中のバックパックに付いてる2つのコンテナを射出するとコンテナが展開しミサイルが4発ずつの計8発がアヘッドとGN-XIIIへと迫る。

 

それにリ・ブラスタが割り込んでミサイルを撃ち落とす。

 

クロウ『そうはさせないぜ。キルっ子ちゃんよ』

 

ハヤテ『こっから先は通しません!』

 

アキル『ならまずはあなた達から真っ二つにしてあげましょう!』

 

その言葉と共に背中から何かを取り出す。

 

取り出されたのは巨大なハサミであった。

 

デュオ『おいおい…』

 

香鈴『デカイハサミだな…』

 

その大きさに絶句するが斬りかかって来たので慌てて避ける。

 

アキル『ぶった切りますよォ!』

 

香鈴『そんなのはごめんだ!』

 

そう言って振るわれたハサミを避け続ける。

 

アキル『斬られるのがイヤならこれならどうでしょうかァ?』

 

刹那『!気を付けろ!』

 

コマンド「何が来るって言うんだ!」

 

そう言って距離を取るゲシュペンスト・デスサイズに誰もが身構える。

 

AN・KILL『二刀モード!』

 

その言葉と共にハサミが分かれると二振りの刀の様になり、接近して峰部分でνガンダムを殴打しようとする。

 

咄嗟にνガンダムはシールドで防ぐ。

 

アムロ『ちい!』

 

アキル『飛びなさい!リッパー!』

 

続け様に両肩から2つの丸いメカを射出したと思ったら3つのヤイバを展開し、高速で回転して襲い掛かる。

 

香鈴『っ!』

 

クロウ『おおっと』

 

ハヤテ『はあっ!』

 

迫ったのをそれぞれ避けた後にハヤテがマシンガンで攻撃を仕掛ける。

 

アキル『そんなの当たりませんよ。遠距離ならこうでないと!』

 

避けながらミサイルを放ち、続け様に手に取り出したビームライフルで攻撃する。

 

シン『この!』

 

香鈴『こいつ、やはり強い…!』

 

攻撃しながら1体だけなのに有利に動いているアキルに香鈴は呻く。

 

アキル『さてそろそろ誰か落しましょうかねェ』

 

コマンダー「余裕もった言い方をしやがって……!」

 

余裕そうに品定めをしているアキルに誰もが顔を顰める。

 

シオニー『で、でもどうしましょう…本気でやったらANさん、死なないとはいえ……』

 

デュオ『ホントめんどくせぇ存在でもあるよな!!』

 

不安そうに攻撃をし続けるシオニーのにリッパーをビームサイズで切り裂きながらデュオはぼやく。

 

実際、もしもANに何かがあればシオニーのスフィアが暴走する可能性を秘めているからだ。

 

故に本気で撃墜出来ないのとANの体を傷つけない様に気を付ける事に気を使わないといけない。

 

ハヤテ『でもこのままやっていたらこっちが先にやられてしまうかもしれませんし…』

 

香鈴『こういう時ばかしはスタミナ無尽蔵なのが恨めしいな……!』

 

まだまだ行きますよとアキルの声が響いた後……

 

アキル『お次はこちらでぇす!』

 

その言葉と共に右腕のアーマーが展開して蟹バサミの様なのになる。

 

Aエクシア「見るからに捕まったら一巻の終わりなのじゃねえか!」

 

アキル『まずはそこの不幸で女装が似合う執事さんから!』

 

ハヤテ『ちょっと!?なんで不幸と一緒に女装のを付けてるんですか!!?』

 

そう言って挟もうとするゲシュペンストのを避けながらハヤテはツッコミを入れる。

 

AN・KILL『ん?実際あっているでしょ?ハーマイオニーさぁん』

 

なんでその名前を知ってるんですか!?とハヤテは絶叫する。

 

クロウ『ハーマイオニー……なんじゃそりゃあ?』

 

デュオ『もしかしてさっきの女装の関連か…』

 

ダブラスちゃん《可愛い名前なの!》

 

えー……と思わず呆れ顔になるクロウとデュオの後にダブラスちゃんがそう言う。

 

止めてください!と避けながらハヤテは絶叫する。

 

それにはティエリアも同情した。

 

香鈴『……まあ、ドンマイだハヤテ』

 

X魔王「生きていれば良い事ありまって」

 

攻撃しながら香鈴とX魔王も慰めの言葉を贈る。

 

ちなみに後日、その話を聞いたゼロも心の底からハヤテに同情して頑張れと本気の激励を送るのは些細である。

 

閑話休題

 

アキル『はぁあ!!』

 

シン『くっ!』

 

次々と放たれる突きにデスティニーは避けながらガナリー・カーバーで攻撃を仕掛けて避けられる。

 

アキル『ハサミブーメラン!』

 

ガラダちゃん《うえ!?投擲してきた!?》

 

続け様に分離させた断ち斬りバサミの片方を投げ飛ばし、ブーメランの様に飛んで来るそれを避けるがリ・ブラスタの肩を掠って火花を散らせる。

 

クロウ『ちい!』

 

アキル『ちっ、掠りましたか』

 

ロックオン『本当に厄介な殺戮者だな』

 

上手く当たらなかったので舌打ちしながら避けるアキルに攻撃を仕掛けたロックオンは顔を顰める。

 

ハヤテ『はああっ!』

 

アキル『けけけ、そんなの当たりませんよ!』

 

連続で放たれるビームをゲシュペンストは避けながらリッパーを再び放つ。

 

デュオ『くっそ!動きがいちいち挑発してるな!』

 

香鈴『イラつくやつだ…!』

 

軽い感じだが、手玉に取る相手に誰もがどうすれば良いかと思った時……

 

アキル『あ、良い事考えました♪このタワーぶった切っちゃいましょう』

 

突然告げられた事に誰もが凍り付く。

 

そんな事すれば先ほどよりも大惨事になりかねないからだ。

 

刹那『させるか!』

 

ヒイロ『迎撃する』

 

ハヤテ『やらせません!』

 

アキル『断ち斬りバサミ・オールKILLモー…!?』

 

それに止めようと飛び出す3人にカモが来たとアキルは攻撃しようとして突如動きが鈍る。

 

アキル「(こ、このタイミングで来ましたかァァ!!?)」

 

それにアキルは呻く中で好機とダブルオーとウイングゼロ、アクエリアスは武装を使わず、トリプルキックを炸裂させる。

 

それによりゲシュペンストは地上に落下する。

 

アキル「(このっ!良いところで邪魔清んじゃねぇよ!)」

 

ほとんど操作に集中せずにアキルは自分の中に対して憎々しげに叫ぶ。

 

???「(そうは行きません。とっととオリジナルに身体を返したらどうですかと私は最終手順に入ります)」

 

アキル「(この……邪魔者ぉぉぉぉぉぉぉ!!)」

 

ドシーン!!!!

 

直後にゲシュペンストは地面に激突。

 

降り立った面々が見守る中で煙が収まると倒れたゲシュペンストが目に入る。

 

スメラギ《全員気を付けて、戻ってるか判断するまで気を抜いたら駄目よ》

 

刹那『了解』

 

ハヤテ『はい!』

 

誰もが警戒してゲシュペンストに近づくとコックピット部分が開く。

 

ドモン『!出て来るぞ』

 

香鈴『あれは…』

 

身構える中現れたのは……

 

AN「いや~すみません。迷惑かけてしまって…」

 

困った様に手を振りながらANが現れる。

 

シオニー『ANさん!元に戻ったんですね!』

 

それにシオニーがすぐさま声をかける。

 

AN「ええ、なんとか身体の主導権を奪還することができました」

 

彼女のお蔭ですとそう言ったANのにシオニーは首を傾げる。

 

シオニー『彼女…って誰ですか?』

 

AN『ああ言ってませんでしたね。私のサポート人格ですよ』

 

ティエリア『サポート人格だと?』

 

ガロード『そんなのあったのかあんた?』

 

通信で繋げて告げられた事に誰もが少し驚く。

 

AN『まあ詳しくは戻ってから話しますよ』

 

もうくたくたで……とぼやくANにシオニーはパールネシアの手を差し出し、その手に乗り、ヒイロと刹那がゲシュペンストを持ち上げて回収する。

 

ハヤテ『とりあえずなんとかなって良かったですね』

 

香鈴『ああ……だが、あのゲシュペンストはホントに厄介だな』

 

確かに……と運ばれているゲシュペンストを見てハヤテは同意する。

 

ガールズ男爵《あの機体どうするんですか?》

 

騎士「敵としては厄介でしたが……」

 

武者「味方であるならば心強いと思うのもある」

 

そう言われて誰もがむぅと唸る。

 

コマンダー「どうせだしハヤテの持ち機体的な感じで残しときゃあ良いんじゃねえか?遠距離のアクエリアス、近距離のゲシュペンスト的な感じでよ」

 

ハヤテ『あ、それ良いですね』

 

提案された事にハヤテも賛同してそうね……とスメラギも呟く。

 

スメラギ《これからの事を考えて戦力は多い方が良いわ……頼んだわよハヤテくん》

 

ハヤテ『はい!お任せください!』

 

管理をハヤテに任せる事を一任して、ハヤテも力強く頷く。

 

 

ARISIA艦内

 

コーラサワー「つーわけで宜しくな」

 

レイジ「いやいきなり宜しくってな……」

 

挨拶するコーラサワーにレイジは呆れて言う。

 

ガラダちゃん「まさかいきなりこっちに来るとは思いもしなかったよな」

 

アイラ「確かに敵対していたのにね……」

 

同じ様に呆れてるガラダちゃんとアイラのにおいおいとコーラサワーは困った顔をする。

 

コーラサワー「まぁ、俺だってマネキン大佐を守りたかったが…行く前に大佐にZEXISに行けと言われたからな」

 

ハヤテ「でもこっちに所属するとなると同僚さんたちと戦うことになるのでは?」

 

まあな……とハヤテの問いにコーラサワーは真剣な顔になる。

 

コーラサワー「だけど、今回の事を改めて聞いて確信した。アロウズは絶対に変えねえといけねえって……その為にも裏で手を引いてる奴をお前等とソレスタルビーイングと倒した方が良いってな……」

 

ハヤテ「コーラサワーさん…」

 

ドモン「お前もまた誰かの為に、平和を願って戦う者ならば心強い!」

 

決意を秘めた目にドモンもそう言うとフェニックスガンダムが甲高い鳴き声をあげる。

 

コマンド「だぁぁぁ!うっせぇ!不死鳥だからって鳥の鳴き声してんじゃねえ!」

 

香鈴「喋れないタイプなのか?」

 

怒鳴るコマンドの隣で香鈴は不思議そうに呟く。

 

そんなワイワイしてるのを離れた場所でANとシオニーは見ていた。

 

AN「いやー、皆さん楽しそうですねー」

 

シオニー「それで体は大丈夫なんですか?」

 

微笑ましそうに見ていたANはシオニーのに心配性ですねと笑う。

 

AN「大丈夫ですよ。あのアキルの奴はアサトちゃんが厳重に監視しているのでそう簡単には出てきません」

 

シオニー「アサト……ちゃん?」

 

AN「私のサポート人格、AN・ SUPPORT…略してアサトちゃんです」

 

首を傾げたシオニーは返された事にそ、そうなんですか……と目をパチクリさせる。

 

シオニー「一体どんな人(?)なんですか?」

 

AN「んーー……そうですね……」

 

顎に指を当てて少し唸った後……

 

AN「では実際に会ってみます?」

 

シオニー「…え?」

 

思わず出た言葉にハヤテたちも見る中でANに変化が起こる。

 

薄い青の所を緑色にして濃い青色の所を明るい緑色に変え、手足のアーマーも緑色のに変わる。

 

その後に髪の色も緑色になり、開けた目も緑色になる。

 

アサト「どうも、初めまして。アサトちゃんこそAN・ SUPPORTと私は自己紹介します」

 

シオニー「あ、あなたがアサトちゃん…?」

 

淡々と言いながら挨拶するアサトにシオニーは戸惑う。

 

コーラサワー「おいおい、また変わったのか!?」

 

タブラスちゃん「ま、また暴れるのなの!?」

 

アサト「いえいえ、私は暴れませんよ。と私は勘違いされた事に腹が立ってますが表情に出さずに言います」

 

Zちゃん「立ってるんかい!と言うか無表情で言われたの初めてなんだけど!?」

 

身構えるコーラサワーとタブラスちゃんのにそう返したアサトのにZちゃんはツッコミを入れる。

 

グレンダさん「あらあら、変わった人ですね」

 

ハヤテ「そ、そうですね;」

 

サポートさんも変わってるな……と自分の周りとかもそんな感じなのだがそれを棚上げしつつハヤテはそう思った。

 

そんな事があったAN達は……被害状況の確認の探索に出ていた刹那がアリー・アル・サーシェスに襲撃された事を聞かされたのは少し後の事であった。




キャラ説明

アサト
外見:薄い青の所を緑色にして濃い青色の所を明るい緑色に変えた水着を着て髪と目の色も緑色に変わったゼノサーガのKOS-MOSにIS(インフィニット・ストラトス)の緑色に染めた紅椿の両手両足のアーマーを付けた感じ
概要
ミセスSがANの人格プログラムに影響が出たとき修復のため代わりに行動するプログラムとして作り出した人格プログラム。
正式名称はAN・ SUPPORTそれを略してアサト
この時のANは無表情・無感情に変わる。
だが弄るのは変わらない。
喋る際に『と私は○○します』と某超電磁砲の妹の様な感じに最後に付け加える
常識知らずで天然で結構無表情で爆発発言したり人目を気にせずに着替えたりする。


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第三十話~白き牙、狙い撃つ兄弟の絆~

前回の後処理をしていたZEXIS、そこにミリアルドによる宣戦布告が流される。




前回の後、動ける面々がアフリカタワー周辺で落とし切れなかった破片により被害を受けた居住区の調査を行っていた所、刹那がアリー・アル・サーシェスにより負傷すると言う報をAN達が聞いた。

 

しかもその傍にはイノベイダーのリーダーであるリボンズ・アルマークもいたと言う。

 

助けに入ったロックオンも駆け付けてなければやばかったと述べていた。

 

ハヤテ「まさか僕達が調査中に刹那さんが襲撃されるなんて…」

 

AN「私も参加してたらなんとか出来てたかもしれませんが……」

 

無茶はあかんぜと困った顔をするANにX魔王がそう言う。

 

フェニーチェR「その通りだ。マスターは今は休んだ方が良い」

 

シオニー「そうですよ!あんな事あったんですからしばらく休んでいてください!」

 

ギューと抱き締めるシオニーに誰もがあーとなる。

 

コーラサワー「こっちもこっちで重症じゃね?俺はまた聞きだけど」

 

香鈴「…これは少しマズくないか?」

 

半目で聞くコーラサワーに香鈴は唸る。

 

クロウはスフィアのを克服したが、シオニーだけはまだ克服しておらず、それ所か今までの事で戦闘以外ではANに引っ付いてばっかりであった。

 

食事でも、作業中でも、お風呂でも……

 

レイジ「ってか、ロボットでも風呂入るんだな」

 

ガールズあしゅら「あ、そう言えば」

 

AN「ロボットでも私は女性ですからね。女性にお風呂は必須です」

 

その中で呟いたレイジにANは腰に手を当てて返す。

 

うんうんと頷いてる女性陣にそんなもんか?と首を傾げるレイジにコーラサワーはそんなもんだろと笑う。

 

香鈴「まあ男性には分らないかもしれないが」

 

ガールズガラダ「だよね~綺麗にしたいのは当然だよな~」

 

笑って言うガールズガラダのにそうですとANは頷く。

 

AN「つまり女性にお風呂。これはどんな種族の女性にも大切なことなんです!」

 

Aエクシア「豪語するのは良いけど、本題からズレてるッスよ;」

 

グッと握り締めて力説したANはAエクシアのに頬を赤らめてコホンと咳払いする。

 

AN「私が動けないとなるとどうしましょうかね……」

 

うーむと考えていると警報が鳴り響く。

 

ハヤテ「この警報は!?」

 

ドモン【皆ブリッジに来てくれ!とんでもない事が起きてるぞ!】

 

誰もが驚く中で連絡要員として残っていたドモンが放送でそう言って来る。

 

シオニー「とんでもない事?」

 

誰もがいきなりの事なので向かうとメインモニターにある人物が映っていた。

 

その人物にハヤテはあと声を出す。

 

ハヤテ「ゼクス・マーキスさん!?」

 

ゼクス【我々ホワイトファングはコロニーの真の独立を求めて、今ここに決起した。地球と宇宙……この2つの存在が対立の図式を生んでいるのは明白だ。私の名はミリアルド・ピースクラフト。宇宙に対立する存在……地球連邦の打倒をここに宣言する】

 

驚いている間にゼクス……ミリアルドはそう宣言した後に映像が切れる。

 

ドモン「全世界に向けて、今のが流されたそうだ」

 

ゼットちゃん「全世界に!?」

 

ハヤテ「ちょ、ちょっと待ってください!?確かそれができないようにイノベイダーがヴェーダで細工してる筈!」

 

コマンド「なら簡単な事だ。そのヴェーダの警備網を潜り抜けて出せる程の奴がいるかもしれねえって事だ」

 

慌てて言うハヤテにコマンドが冷静にそう返す。

 

コーラサワー「確かに軍人ガンダムの言う通り。それしかねえよな……」

 

AN「それにしても一体誰が…」

 

グレンダさん「イノベイダーの誰かが意図的に通したとかはないかしら?」

 

試しにそういうグレンダさんのをハヤテが否定する。

 

ハヤテ「それはありえません。リボンズは自分の損になる奴以外を流す事はしない男です。さっきのは明らかに損する方です」

 

騎士「となるとやはりホワイトファングの者の線と言う事か……」

 

香鈴「…ゼクス・マーキスと言うとこの前ピラー破壊を手伝ってくれていたよな」

 

すると香鈴がボソリと言う。

 

ドモン「確かに奴のお蔭で被害は抑えられた。奴がどうして今になってこんな事をしたか気になるが……」

 

AN「やはりこの前のでアロウズへの危機感を募らせたんでしょうかね」

 

腕を組んで言うドモンのにANは顔を顰めながら言う。

 

レイジ「後は破滅の軍団のもあるかもな」

 

続けてのレイジのに誰もがターンXのを思い出す。

 

グレちゃん「確かにあれはヤバいよね」

 

ガールズダブラス「色々と敵が多すぎるなの」

 

うへぇと呻く2人にホントに……と思った時、再び警報が鳴り響いた直後にフェルトから全戦艦に向けての緊急通信が入る。

 

フェルト《ZEXIS各員へ、先ほど、ホワイトファングと思われる部隊の大気圏降下を確認しました。おそらく攻撃目標は南米のガレオン基地かと思われます》

 

ハヤテ「いきなり来ましたか!」

 

AN「アロウズを牽制するつもりでしょう。ただ、その戦いが長期化すれば基地の周りに被害が行きかねませんね」

 

ならばやるべき事は1つ。

 

レイジ「行くしかねえよな」

 

香鈴「ああ。被害を抑えるためにもな……奴らを止める」

 

誰もが決まったと頷いた後にスメラギから南米に行くと言う指示が出される。

 

Aエクシア「あ、クリエイターは休んでおけよ」

 

シオニー「機体に乗っちゃだめですからね!」

 

AN「分かりました。分かりましたから;」

 

念押しする2人にANは困った様に返す。

 

ゼットちゃん「まぁ、あたし達が見てるから心配しないでよ」

 

ハヤテ「お願いしますね」

 

X魔王「目標地点へ向けて出発しますぜ」

 

笑って言うゼットちゃんのを聞きながらX魔王は進路を南米へと向ける。

 

コーラサワー「それにしてもあの人とこうやって対峙する羽目になるとはな……」

 

香鈴「まあこっちに所属するからにはいずれそうなるのは確実だからな」

 

怖気づいたかと聞く香鈴にコーラサワーはニッと笑う。

 

コーラサワー「いや、願ったりかなったりだ。あの人はAUの頃からライバルとして見ていたから、こうやって戦えるかもしれねえなら負けられねえ、しかも今ではお互いにガンダム乗り、燃えるってもんだ」

 

ハヤテ「あーなるほど…」

 

手をパンとさせるコーラサワーにハヤテはそう言えばエースにこだわりありましたねと頬をポリポリ掻く。

 

コーラサワー「だがま、今はホワイトファングのを止めるのが先決だな」

 

ガラダK7「お、見えてきたみたいだぜ!」

 

誰もがモニターを見ると映し出された基地の様子はホワイトファングに圧倒されているOZの姿が見えた。

 

コマンド「どうやらホワイトファングが圧倒してるみたいだな」

 

ハヤテ「あれ?ちょっと待ってください。あの金色のって…!?」

 

状況を見て呟いたコマンドはハヤテの言葉に司令塔らしい機体を見る。

 

それは全体が黄金な機体で見た目的にMSだろう。

 

コーラサワー「ありゃあ……クワトロ大尉の百式じゃねえか」

 

香鈴「クワトロ大尉と言うと確かZEUTHのメンバーの1人だったな」

 

気づいて声をあげるコーラサワーの後に香鈴が思い出しながら呟く。

 

ハヤテ「何故クワトロさんがホワイトファングに…!?」

 

武者「本人に聞いてみるしかないでござるよ」

 

それしかないですよねと武者のにふうと息を吐いてから出撃する。

 

クワトロ『来たか、ZEXIS』

 

アムロ『やはり、そうか…!』

 

カミーユ『クワトロ大尉、やはりあなたなんですか!?』

 

驚きの声をあげるカミーユのZガンダムへと百式の顔を向けながらそうだと返す。

 

クワトロ『見ての通りだ。今の私はホワイトファングの一員だ』

 

ヒイロ『ゼクス・マーキスの同志と言う事か』

 

香鈴「なぜ彼の同志になったのだ?」

 

答えたクワトロに香鈴は問う。

 

クワトロ『世界を変える為ではダメかね?』

 

ジェフリー《クワトロ大尉、我々はまずホワイトファングと話し合いたい。君との会談を希望する》

 

そんな香鈴へと返したクワトロにジェフリーは話をしようと持ち掛ける。

 

クワトロ『ミリアルド司令は既にその様な時間は世界に残されてないと考えている。だからこそバルジを選挙した直後に地球連邦への宣戦布告をしたのだ』

 

カミーユ『大尉……貴方は、それで良いんですか!?』

 

言葉に拒否すると含むクワトロにカミーユが叫ぶ。

 

カミーユ『OZに残ったのは戦いを世界に広げるためだったんですか!?答えてください!』

 

クワトロ『誰かがアロウズの暴走を止めなくてはならない』

 

ハヤテ『それだったら僕たちZEXISが…!』

 

シン『ハヤテの、新しく入った仲間の言う通りだ!クワトロ大尉!俺達と共にアロウズと戦いましょう!』

 

そんなクワトロのにハヤテとシンは呼びかける。

 

クワトロ『君達では世界は変わらない』

 

刹那『何…?』

 

ダブラスM2(右)「それはどういう事だ?」

 

出て来た言葉に誰もが百式を見る。

 

クワトロ『君達は所詮は兵士だ。世界を変える為のビジョンが欠けている』

 

レイジ「(そうか?)」←故郷で王族な人

 

ヒイロ『ゼクスには、それがあるというのか?』

 

ガラダK7「しかも犠牲を出してでも貫き通せるほどのって、どんだけだよ」

 

ヒイロや呻いたガラダK7のにその通りだとクワトロは返す。

 

クワトロ「彼やトレーズは、理想の為なら犠牲を辞さない覚悟を持っている(無論、自分の命も)」

 

???「だが、そんなのを出してたら俺達の獲物にしかならないぜサングラスの大将さんよ」

 

直後、誰でもない聞き覚えのある声が響き渡る。

 

ドモン「今のはプロヴィデンスと言ってたガンダムの!」

 

AN《って事はまた来ましたか破滅の軍団!》

 

どこから!と誰もが探す中……

 

パカッ

 

レイダー「あー、狭かった」

 

フォビドゥン「誰だよ、驚かせる的な意味で地面から行こうぜって行ったの」

 

カラミティ「お前だろ」

 

ターンX「全く。付き合うこっちの身にもなるものだ」

 

ドアを開ける様に地面から出来た四角い穴からプロヴィデンス達がぞろぞろとはい出て来る。

 

シン&デュオ『どうやって作ったそれ!?』

 

プロヴィデンス「創造主直伝ので1時間前から待機してたぞ」

 

ハヤテ『なんでそんなの作ったんですかあの人!?』

 

それにシンとデュオが真っ先にツッコミを入れて、答えたプロヴィデンスのにハヤテも叫ぶ。

 

レイダー「俺らに関係ねえ話されてたから雰囲気をぶち壊したくなった。後悔はしていない」

 

シン『それだけの理由でさっきのをやったのかよ!?』

 

AN《随分と暇ですねあなた達も…》

 

シオニー『けど、こうなるとこれって……』

 

告げられた事にシンが叫び、ANが呆れる中でシオニーは今までを思い返し……

 

ターンX「その通り!!」

 

ターンXが手を翳すと共にモビルドールたちは百式含めてZEXISへと攻撃を開始する。

 

クワトロ『ちい!』

 

クロウ『やっぱこうなるか』

 

AN《もはやお約束になってますよね…》

 

それぞれが避けて態勢を整える。

 

ロックオン『ホントいきなりだな。だがまぁ、ケルディム、ロックオン・ストラトス!狙い打つぜ!!』

 

気を引き締めたロックオン操るケルディムの銃撃と共にZEXISも攻撃を開始する。

 

その中でνガンダムは百式と対峙する。

 

ハヤテ『まさか百式とνガンダムでの2人のぶつかり合いを見れるなんて!』

 

レイジ『なんと言うか、セイと似てるよ、お前はホント』

 

興奮してるハヤテにレイジはモビルドールを撃破しながら呆れる。

 

AN《援護はお任せください!》

 

ARISIAやプトレマイオスⅡにマクロス・クォーターが援護砲撃する。

 

レイダー「どらどらどら!」

 

香鈴『凄い砲撃だな。どんどん敵が落ちていくぞ』

 

その攻撃をレイダーたちが弾く中でモビルドールやレイダーたちが引き連れていたMS達も倒して行くのに香鈴は呟く。

 

プロヴィデンス「やれやれ、本当に数もそうだが実力も備わってて厄介だね」

 

ガラダK7「そっちは数ばっかで弱いのが多いからな!」

 

ハヤテ『敵のお約束でしょうが、倒すのならそれ相応のを連れて来るべきですね!』

 

呆れた感じに呟くプロヴィデンスにガラダK7とハヤテがそう返す。

 

カオス「言ってくれるな……寝首をかかれても知らねえぞ」

 

ダブラスM2(左)「寝首をかかれるだと…?」

 

どう云う意味だと誰もが思った時、突如プトレマイオスⅡから爆発が起きた後にシャトルが飛び出して来る。

 

レントン『何なんだ、あのシャトルは?』

 

ハヤテ「(あ、まさか…!?)」

 

出て来たのに誰もが戸惑う中でハヤテは自分の知識の中で気づく。

 

スメラギ《そ、それにはアニューが乗っているわ!》

 

ラッセ《そいつはイノベイダーだ!》

 

武者&刹那&コマンド「何!?」

 

騎士「なんだって!?」

 

ハヤテ「(ま、マズい。このままだとマズい展開に…!)」

 

告げられた事に誰もが驚く中でハヤテだけは知ってる展開から顔を青ざめる。

 

ハヤテ「(このままだと刹那さんがアニューさんを……()()()()()()!)」

 

ロックオン『アニュー!』

 

アニュー『……ライル……』

 

最悪の展開が過る中でロックオンが呼びかけ、アニューはロックオンの本名を呼ぶ。

 

ロックオン『俺を置いて、行っちまう気か?』

 

アニュー『私と一緒に来る?世界の変革が見られるわよ』

 

行こうとするアニューへとそう返されたロックオンは手を握り締める。

 

イアン『皆!アニューはこちらの機体のデータを持ち出した!何としてでも止めるんだ!』

 

香鈴『なんだと!?』

 

誰もが出て来た言葉に驚く。

 

ソレスタルビーイングのガンダムのだけでもそうだが、もしも他の機体のデータさえも持っていかれていたら最悪の展開を考えざる負えない。

 

AN《早く止めないと…!こうなったら私が…!》

 

スメラギ《出来るの!なら休んでる所すいませんがお願い!》

 

任されましたよと返しながらANが飛び出そうとして……

 

ロックオン『いや、ここは……俺が……!』

 

それを止めてケルディムがライフルを向ける。

 

ハヤテ『ロックオンさん、出来るんですか?』

 

ロックオン『……っ(撃てよ。狙え撃てよ…!俺は何のために、ここにいる……!?何のために!)』

 

不安そうに問うハヤテにロックオンは必死に震える指でトリガーを引こうとするがアニューとの今までの思いが過る。

 

ターンX「させんわ!」

 

直後にターンXの分離ビーム攻撃にすぐさま避けるが狙いを付けられない様に攻撃し、ミシェルも同じ様に攻撃されて狙いを付けられない。

 

ロックオン『駄目だ…!撃てねぇ!』

 

クロウ『ロックオン!』

 

AN《できました!脳干渉電波無効電波、脳に影響を与える電波を遮断します!》

 

その言葉と共にARISIAから光が放たれる。

 

アニュー『うう!?』

 

すると効果が瞬く間に発揮し、金色になっていたアニューの目が元の色と変わる様になり、アニューは頭を抑える。

 

武者「おお!効果テキメンみたいであるぞ!」

 

ハヤテ『ロックオンさん!アニューさんに元に戻るよう声をかけてください!』

 

ロックオン『ああ!アニュー!』

 

すぐさまロックオンはシャトルへと接近する。

 

ロックオン『俺はお前を愛してるんだ!絶対にお前を放したくねえ!!戻ってこいアニュー!』

 

アニュー『!?』

 

ラッセ《ここで愛のスナイプか!?》

 

ピエール『そんな!』

 

ミシェル『先に狙い撃たれた!』

 

桂『残念だったな、ミシェル、ピエール。こっちのロックオンは狙撃だけじゃなく、早撃ちも得意なようだ』

 

ハヤテ『お二人共、おそらく近くにイノベイターが隠れていると思うので気をつけてください!』

 

思い人へと告白すると言う早撃ちを先にされた事に反応するピエールとミシェルに桂が茶化してハヤテのにそうだなと気を引き締める。

 

アニュー『ぁ……ライル……?私は一体……』

 

ロックオン『アニュー……』

 

告白を聞いて目の色が元に戻ったアニューにロックオンは安堵する。

 

ハヤテ「(良かった…これでなんとかあの展開にはならな……)」

 

い……とハヤテが思った時、突如何かが飛んで来てケルディムを蹴り飛ばす。

 

ロックオン『ぐあ!?』

 

クロウ&デュオ&青木『ロックオン!』

 

アニュー『ライル!?』

 

香鈴『なんだあれは!?』

 

誰もが驚く中でケルディムを蹴っ飛ばしたのに刹那は叫ぶ。

 

刹那『あれは、イノベイダーの乗ってた機体に似てる!』

 

ハヤテ『あれはガッデス!?』

 

自分の知識から叫ぶハヤテの後にガッデスと呼ばれた機体はシャトルのコックピットに右腕を突っ込む。

 

ロックオン『アニュー!?』

 

それにロックオンは目を見開くが引き抜かれた右腕にアニューが握られていて死んでない事に安堵した後に、アニューが投げ飛ばしたのに気づく。

 

それが記憶端末で、咄嗟にロックオンはケルディムを操作して、それを撃ち抜く。

 

???《やってくれたね。始まりの者の1人さん。まさか脳粒子波を阻害するとはね》

 

刹那『その声はリボンズ・アルマーク!』

 

AN《出ましたね人の恋路邪魔するジャマーズ・アルマーク!!》

 

3バカ「ぶふw」

 

聞こえた声にANが叫ぶとツボに入ったのかフォビドゥン、カラミティ、レイダーは口元を抑える。

 

リボンズ《……僕の名前はリボンズ・アルマークだよ#》

 

ハヤテ「(まあ確かに邪魔してますよねぇ…)」

 

滅多に怒らないリボーンズの怒りの訂正を聞きつつハヤテはそう思った。

 

そこにガラッゾとアルケーガンダムが現れる。

 

ヒリング『む、迎えに来たよ。zy……リボンズww』

 

リボンズ《ご苦労だったね、ヒリング……帰ったらとことん話し合おうヒリング#》

 

声をかけるヒリングにリボンズはそう返してる間にアニューを掴んでいたガッデスはコックピット部分を開けて、そこにアニューを放り込む。

 

強制的にパイロットシートに座らされたアニューにコードが巻き付いて拘束し、強制的に操縦桿を握らせる。

 

アニュー『な、何これ!?』

 

ロックオン『てめぇら……!』

 

アムロ『リボンズ!彼女をスパイとして潜り込ませていたのか!』

 

香鈴『しかも本人には気づかない。自覚のないスパイとしてか!』

 

恐怖におびえるアニューの声に怒るロックオンの後にアムロと香鈴が問う。

 

リボンズ《その通りだよ。そこの女性の言う通り、アニュー自身に、その自覚はなかったけどね》

 

アムロ『何っ!?』

 

ドモン『ハヤテ、奴はどうやって彼女自身を操ったんだ?』

 

告げられた事に驚くアムロの後にドモンが詳しいであろうハヤテに聞く。

 

ハヤテ『ジャマーズが発した脳量子波です。それでアニューさんはイノベイダーにされたんです』

 

リヴァイヴ《正確に言うならzy、リボンズではなく同タイプである僕がアニューと思考を繋げる事でね》

 

リボンズ《リヴァイブ、君も後で説教だ#……それにより彼女を目覚めさせたのさ……まぁ、ジャマが入ったけどね》

 

ティエリア『先ほどの脳量子波はそう言う事か…!』

 

返答したハヤテのに対してそう答えたリヴァイヴのにティエリアはアニューが変貌する直前で感じたのに俄然が言ったと納得する。

 

ヒリング『狭いだろうけど、こっちに乗りなお2人さん』

 

リボンズ《確かに、シャトルはエルクに改造して貰ったガッデスによって使い物にならなくなったからね》

 

シン『エルクって…!』

 

AN《アイツ、ここでも暗躍してましたか…!》

 

その間にガラッゾにリボンズ達が乗り込む中で出て来た言葉に誰もが驚く。

 

サーシェス『そんじゃあ大将!俺はこいつを見て置くぜ!』

 

リボンズ『ああ、頼んだよアリー・アル・サーシェス』

 

その言葉の後にガラッゾは離脱する。

 

クワトロ『あの男がイノベイダーの首領か』

 

アムロ『クワトロ大尉!あれが俺達の倒すべき敵の1人だ!神を気取り、革新の名の下に人類を弄ぶ男が俺達の敵の1人だ!』

 

ハヤテ『皆さん、何か上から来ます!?』

 

説得をしていたアムロはその言葉にクワトロと共にみあげる。

 

ミリアルド『くっ!』

 

するとエピオンが地面を滑る様に着地して来る。

 

???「確かにシステムが凄いが、それ位で私に勝てると思ったら大間違いだ!」

 

その後にモビルドールと共に現れたMSにカミーユは目を見開く。

 

カミーユ『ジ・Oだと!?』

 

ハヤテ『確かそれってカミーユさんが戦ったパプテマス・シロッコが乗っていた!』

 

シン『奴も作られていたのかよ!』

 

ジ・O「初めましてだなカミーユ・ビダン!貴様に殺されたパプテマス・シロッコに変わって私が貴様を地獄に堕としてやる!」

 

驚くカミーユへとジ・Oはそう言う。

 

AN《また面倒なのを作りましたねアイツ…》

 

ルナマリア『本当に厄介過ぎよ!』

 

ぼやくANにルナマリアもモビルドールを倒しながら同意する。

 

香鈴『どういう奴なんだ?そのシロッコってのは』

 

カミーユ『様々な人達の運命を弄んだ男だ……そいつのせいで……』

 

苦々しい顔をするカミーユにそれ程の男かと香鈴は顔を顰める。

 

ジ・O「ふん。言ってるんだな。なんであろうと貴様達を潰すがな」

 

ガラダK7「潰せるもんなら潰してみやがれ!」

 

売言葉に買い言葉を返す中でアニューを無理やり乗せたガッデスがデュナメスに襲い掛かる。

 

ロックオン『っ!』

 

ハヤテ『ロックオンさん!今助けに!』

 

慌てて助けに向かおうとするハヤテだったがロックオンの言葉に止まる。

 

ロックオン『来るな!アニューは俺に任せてくれ!!お前は他の奴らと一緒に破滅の軍団を倒せ!!』

 

ハヤテ『で、ですが…』

 

クワトロ『……少年よ。彼の言う通りだ。彼女を助けたいのならば破滅の軍団を倒すかこの区域から離脱させなければならない。私も1人の兵として手を貸そう』

 

戸惑うハヤテにνガンダムと戦っていた百式が近くに来てそう言う。

 

アムロ『その言葉からシャアとして戦いを広げるのではなく、ZEXISとして戦いを止めるのを選んだんだな』

 

クワトロ『ああ……奴らを改めて見て分かった。奴らがいる時点で戦いを広げるなど愚の骨頂。クワトロ・バジーナとして止める為に戦おう』

 

AN《クワトロさん…!》

 

同じ様に来たアムロにクワトロはそう返した後に向かって来たのを同時にビームサーベルで両断する。

 

ミリアルド『それが貴方の選んだ答えか』

 

クワトロ『私は君やトレーズの意思を否定しない。だが、今……世界に必要なのは犠牲ではない』

 

撃退しながら話しかけて来たミリアルドにクワトロはそう返す。

 

ミリアルド『了解した、クワトロ・バジーナ……道を違えたあなたは私の敵だ……』

 

だが、と言いながらレイダーのを避けた後にフォビドゥンへと攻撃をしながら続ける。

 

ミリアルド『この戦いには、君達に協力しよう。奴らは私にとってもほっておけない敵だ』

 

ヒイロ『……了解したゼクス』

 

ハヤテ『…わかりました。ロックオンさん、気を付けてくださいね』

 

ロックオン『ああ、助けるさ。必ずな』

 

共闘を申し出るミリアルドにヒイロや他の面々は了承し、ハヤテのにロックオンはそう返す。

 

その中で刹那はANに個人通信を繋げる。

 

刹那《AN。頼みがある。至急作って欲しいのがある》

 

AN《へ?なんですか作ってほしいのって…》

 

目をパチクリさせるANに刹那は要望のを伝える。

 

刹那《と言う訳だ。すぐに制作してくれ》

 

AN《なるほど。わかりました。すぐ製作しますね!》

 

頼んだと言ってから刹那は襲い掛かって来たアルケーガンダムのを受け止める。

 

刹那『アリー・アル・サーシェス!お前は、ただ戦いを求めるのか!』

 

サーシェス『それの何が悪い!俺には理想も何も必要ねえのさ!』

 

ハヤテ『ホント碌でもない人ですよねあなたは!』

 

ファングの攻撃を避けながらハヤテは呻く。

 

一方でMA形態になったレイダーがリ・ブラスタと蒼天へマシンガンをぶちぱなつ。

 

レイダー「おらおらおら!」

 

クロウ『おっと!』

 

香鈴『くっ…!』

 

レイダー「どうしたどうしたぁ?防戦一方じゃねぇか!」

 

調子よく言うレイダーに本当に厄介だなと思っているとインフィニットジャスティスが蹴りを叩き込む。

 

アスラン『大丈夫か?』

 

クロウ『わりぃ、助かった』

 

香鈴『さて今度はこちらが攻める番だな』

 

その言葉と共に連携して対処し始める。

 

他の面々も複数人で組んで1対多の組み合わせで破滅の軍団やアルケーガンダムを押して行く。

 

刹那『はっ!』

 

ハヤテ『たあっ!』

 

ズドドドドォン!!

 

ドンドン押して行く中でなんとか使えるモニターで見ていたフェルトが気づく。

 

フェルト《!このエリアに高速で接近する機体があります!》

 

コマンド「こんな時にか?」

 

アイラ《一体何が…!》

 

ハヤテと刹那は言われた方角を見るとマスラオが飛んで来るのに気づく。

 

ハヤテ『マスラオ!?ってことは…!?』

 

刹那『また、あの男か!』

 

ミリアルド『ミスター・ブシドー!』

 

ブシドー『ついに我が友が起った聞き、はせ参じたが……またも邪悪な奴らが来た様であるな……』

 

そう呟いた後にマスラオは向かって来たのを両断する。

 

ブシドー『少年!君との勝負はこいつ等を倒してからだ!』

 

沙慈『これって、倒すまでは共闘してくれるって事で良いのかな?』

 

ハヤテ『そうなんですかね…?』

 

とにかく邪魔しなければ良いかなと割り切ってハヤテはアルケーガンダムに攻撃を仕掛ける。

 

サーシェス『おっと!』

 

ハヤテ『そこだッ!』

 

刹那『貰った!』

 

銃撃を避けた所をダブルオーランザーの斬撃が炸裂する。

 

それによりアルケーは火花を散らす。

 

サーシェス『ちっ…やってくれるぜ!大将に頼んで俺のアルケーもパワーアップでもして貰うか……じゃあなZEXIS!また楽しませてくれよ!!』

 

その言葉と共にアルケーは戦闘区域から離脱する。

 

プロヴィデンス「ようし、俺達も退却だ」

 

それを見たプロヴィデンスは他の面々へとそう言うと次々と離脱する。

 

AN《刹那さん!例のが完成しましたよ!!》

 

刹那《了解した!》

 

直後にANから連絡が入り、ダブルオーライザーはARISIAへと向かう。

 

ブシドー『待て少年!私と勝負だ!』

 

それにマスラオが立ち塞がろうとするがAエクシアとアクエリアスが立ち塞がる。

 

Aエクシア「おっと、刹那の邪魔はさせねえぜ!」

 

ハヤテ『あなたの相手は僕たちです!』

 

ブシドー『ぬぅ!邪魔するかガンダム達よ!』

 

ぶつかり合う中で倒し終えた面々はケルディムとガッデスを見る。

 

ロックオン『ちい!』

 

必死に避けながらガッデスに攻撃を仕掛けているがアニューが乗っているので掠り傷しか与えられてない状況であった。

 

シオニー『ロックオンさんが押されている…!』

 

クロウ『無理もねぇ、アニューが乗ってるんだ』

 

ミシェル『迂闊に胴体部分にダメージを与えたら危険過ぎる!』

 

ハヤテ『しかも距離を詰めて来るから』

 

フェニーチェR「狙撃も出来ないと言う事か」

 

誰もが見守る中でケルディムはドンドン傷ついて行く。

 

アニュー『逃げてライル!』

 

ロックオン『逃げるかよ!ここで逃げたら、お前を愛してるなんて言えなくなっちまう!俺は、お前を俺の女に絶対にする!!』

 

必死に叫ぶにアニューにロックオンは叫び返しながら、ガッデスに蹴り飛ばされる。

 

その後にガッデスはGNビームサーベルファングを展開する。

 

コマンド「やべぇ!蹴り飛ばされた事で隙が出来てやがる!」

 

ハヤテ『ロックオンさん!』

 

誰もがヤバいと助けに入ろうとした時……一筋のビームがガッデスを貫いた。

 

ロックオン『アニュー!?』

 

騎士「今のビームは!?」

 

誰もが飛んで来た方を見る。

 

見えたのは……ARISIAの上でスナイパーライフルを構えたダブルオーライザーの姿があった。

 

そして一部の面々がそのスナイパーライフルに見覚えがあった。

 

ヒイロ『刹那…!』

 

ミシェル『あれは……初代ロックオンさんが使っていたデュナメスの…!』

 

ハヤテ『スナイパーライフル!』

 

刹那『急げロックオン!コックピットを引き抜け!!』

 

ロックオン『!おう!!』

 

誰もが驚く中で刹那の叫びにロックオンはすぐさま我に返り、動きが止まったガッデスからコックピットを引き抜く。

 

取り戻そうと火花を散らしながら手を伸ばすガッデスにダブルオーライザーは再びスナイパーライフルを構える。

 

刹那『刹那・F・セイエイ!目標を……』

 

その時、見ていたミシェルとハヤテ、スメラギ、ロックオン……いやライルには見えた。

 

スナイパーライフルを構えるダブルオーライザーではなく、ガンダムデュナメスを……初代ロックオン・ストラトスの勇志を……!!

 

刹那&初代ロックオン『狙い撃つ!!』

 

咆哮と共に放たれたスナイプがガッデスを再び貫き、今度は爆発四散させる。

 

クロウ『ロックオン!アニューは!?』

 

ロックオン『気絶してる様だが、無事だ!』

 

香鈴『無事だったか…良かった』

 

誰もが喜び、安堵する中でマスラオとエピオンはその場から去る。

 

ヒイロ「(ゼクス・マーキス……)」

 

沙慈『凄いよ、刹那!コックピットを外して、機体の動きだけを止めるなんて!』

 

刹那『……ANの的確な分析の他に、あの男に教えて貰った狙撃のコツのお蔭だ』

 

感嘆する沙慈に対し、刹那はダブルオーランザーの手に握られたGNスナイパーライフルを見ながらそう返す。

 

クロウ『間接的だが、あいつが弟を救ったって訳だ』

 

ハヤテ『そうですね…』

 

感慨深く言うクロウにハヤテも同意しながら感動していた。

 

ハヤテ「(原作と違う展開になって本当に良かった…!)」

 

彼が見たのではアニューは死んでしまった。

 

その時は一緒に見ていたお嬢様も悲しんでいた。

 

だからこそ助けられた事が本当にうれしかった。

 

アムロ『アロウズにホワイトファング……そして破滅の軍団……』

 

クロウ『たまらねえな、こいつは……』

 

AN《敵がホント多いですよね…》

 

だが、アムロやクロウ、ANのにすぐさまハヤテや他の面々は嬉しかった気持ちを留める。

 

コマンド「ややこしい状況がまたややこしくなりうる事になったからな……」

 

X魔王「ほんまあきまへんな……」

 

ガールズガラダ《これが前途多難って言うのかな伯爵》

 

だと思うわ……とガールズ男爵が答えてる中でさらに厄介な状況がZEXISに来る。

 

それは……ZONEが太平洋と暗黒大陸の2つの大陸に同時に出現したと言う報であった。



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第三十一話~過去を糧に未来へと~

暗黒大陸と太平洋上にZONEがセットされたと聞き、暗黒大陸を別動隊に任せ、AN達の方は太平洋上のZONEを止める為に向かう。


ANは唸っていた。

 

太平洋上のZONEへと向かう途中で分かれた方の部隊からこれまでの情報が伝えられたのだ。

 

葵達が倒した筈のムーンWILLの復活。

 

ムーンWILLがゲシュタルトのメタールと同じ暗黒の1人。

 

ロボットマフィアの首領、ブランチが倒され、彼が残したゲシュタルトの背後に黒幕が2人いるという事でその1人がムーンWILLではないかと……

 

葵達の先輩にあたる獣戦機隊にエイーダとブラックオックスが合流した事

 

行方知れずだった旧ゲッターチームの竜馬との再会にANが出会う前にとある時に出会ったローレライと言う少女の加入。

 

悪い事もあれば良い事もあるが、AN的に気になるのは向こうでは破滅の軍団の襲撃はなかったという事だ。

 

AN「(なんでこちらだけ襲撃したんでしょうかねぇ…?)」

 

自分がいるから?それともスフィア持ちがいるから?

 

考えようにも判断材料が足りなすぎる。

 

しかもZONEがもしも起動した場合……

 

AN「(また誰か一人ZONEを止めるために犠牲になってしまう…それだけはなんとか止めないと)」

 

今の所、2つのZONEをなんとか分析しているが止め方が全然見つからない。

 

もしもあの人なら……とANはとある人物を思い浮かべてから首を横に振る。

 

AN「(って居ない人を頼ろうとするなんて駄目ですね…)」

 

いやはや……と不安になり過ぎてますねと苦笑する。

 

AN「(ホント今どこで何しているんでしょうかね…師匠)」

 

ガールズ男爵《連絡!ZONE近くに到着!パイロットは順次出撃するのだ!あ、ついいつも通りの出ちゃった》

 

そこにガールズ男爵の艦内放送が響き渡ったのでANは思考を切り替える。

 

AN「着きましたか。さてなんとか頑張ってみるとしますか!」

 

気合を入れて格納庫に向かう。

 

エイジ「遅いぜANさん」

 

ハヤテ「なにか用事でもあったんですか?」

 

AN「ん~ちょっと考え事をしてたんですよ」

 

出迎えた面々にすいませんと謝罪してから乗り込む。

 

コーラサワー『んじゃあ行くぜ!』

 

シオニー『は、はい!』

 

AN『さてさて、行きましょうか』

 

その言葉と共に出撃する。

 

出撃した後、聞こえて来たアニューとソレスタルビーイングの面々の会話にハヤテはほっこりする。

 

ハヤテ「(あれを見ているとやっぱり助けて良かったと思いますね)」

 

コーラサワー『おいハヤテ、嬉しそうだけど気を抜くんじゃねえぞ』

 

あ、すいませんとコーラサワーの注意に謝ってから気を引き締め直す。

 

ハヤテ『今回もあのデカいの出てきてますね』

 

香鈴『出て来るではないか?門番として……』

 

ルークアダモンを思い浮かべながら呟くハヤテに香鈴がそう返す。

 

Zちゃん《それにしても人気が無い場所ね……》

 

ガールズ男爵《…なんだか嫌な予感がしますね》

 

五飛『奴らがこんな所に置くのは不自然にしか見えんから強ちその予感は間違いではなさそうだな』

 

ガロード『だよな、今は破滅の軍団がいるとはいえ、全面戦争を仕掛ける気満々だしな……』

 

カトル『ZONEの設置場所に何らかの法則があれば、彼らの戦略を読む事が出来るのだけど……』

 

話を聞きながらANはZONEの周囲を確認して絶対次元断層が張られてるのを確認して溜息を吐く。

 

AN『やっぱり張られてますね。この面倒なのが』

 

スメラギ《つまり、まともな手段では破壊は出来ないという訳ね……》

 

クロウ『それ以前に門番が来た様だぜ』

 

顔を顰める2人の後にクロウがそう言うとZONEの前にルーク・アダモンが現れる。

 

ロラン『ルーク・アダモン!』

 

香鈴『む?なんだか色が少し違うな』

 

AN『そう言えばそうですね』

 

現れたルーク・アダモンを見て気づいた香鈴にANも言われて見て気づく。

 

第2のZONEの時に現れたルーク・アダモンは顔と足、足先の宝石の様になってる部分が緑色であった。

 

だが、目の前のルーク・アダモンの顔と足、足先の宝石の様になってる部分の色が黒みが強い紫色なのだ。

 

騎士「なんらかの強化態でしょうか?」

 

コマンド「だが、調べた限りじゃあルーク・アダモンには絶対次元断層はねぇ見てぇだ」

 

クロウ『ならば、力押しで行けるか……!」

 

ハヤテ『待ってください。そんな簡単にはいかないんじゃないですか?』

 

AN『そうですよ。絶対次元断層がない代わりに別の厄介な能力があのルーク・アダモンにはあるかもしれませんし』

 

そう言って飛び出そうとするクロウをハヤテとANが止める。

 

ドモン『2人の言う通りだ。ただ色が違うだけのを配置するのはおかしい』

 

ダブラスM2(左)「気をつけた方が良いって事だな」

 

ガラダK7「なんと言うか、色的に精神的な事をして来そうだな……」

 

同じ様にそう言うドモンのにガラダK7が色から思った事を述べた時……

 

レントン『気を付けて!ニルヴァーシュが何かに反応してる!』

 

アイラ《ちょっと、何これ!?》

 

フェルト《ルーク・アダモンから未知のエネルギー反応!》

 

直後にレントンが警告を発すると共にアイラとフェルトが叫ぶとルーク・アダモンが黒い光を発する。

 

うお、眩しとANは思った後に光りが収まったがAN自身には変化はない。

 

なんだったんだろう?と思っていると……

 

シオニー『い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?』

 

AN『し、シオニーさん!?』

 

突如悲鳴を上げるシオニーにANは驚く。

 

Aエクシア「お、おい!どうしたんだ皆!」

 

X魔王「ガロードはん!シンはん!」

 

コーラサワー『お、おい!何があったんだ!?フェニックスの奴、いきなり画面を暗くしたから全然分かんねえんだけど!?」

 

慌てて周りを見ると、自立出来るロボットとコーラサワーの乗るフェニックス以外が膝を付いたり、倒れ込んでたりなど様々な反応を見せていた。

 

ハヤテ『あっ…ぐっ…!』

 

ガールズダブラス《な、なんナノ…これ…!?》

 

戦艦にいる面々も同じ感じに一体何がとANが思っていると転移反応を感知すると共にガブリンやディム・リーにディム・サー、人造次元獣と共にディアムドが現れる。

 

武者「インサラウム!この様な状況の時に!」

 

AN『…まさか、この状況を作っているのがあのルーク・アダモンでは!?』

 

???『ご名答だ。今お前達ZEXISに起きている事はこいつの能力だ』

 

今起きてる事からルーク・アダモンを見て言ったANのをディアムドからジェラウドではない者の声が響く。

 

クロウ『!その声はウェインか!』

 

AN『あなたがその機体に乗っているということは…もしかして』

 

ウェイン『ああ……ジェラウド・ガウス・バンテールは名誉の死を遂げられた。ディアムドとナイトオブナイツは俺が受け継いだ……彼の魂と共に……』

 

静かに、だが、強く答えるウェインの気圧にクロウは顔を歪める。

 

クロウ『ちっ……!ナイトオブナイツを継いだのは名ばかりじゃないようだな……!』

 

AN『そのようですね。まあでもジェラウドさんから貰ったのはこちらもなんですけどね』

 

ウェイン『……は?』

 

出て来た言葉にウェインは思わず呆けた声を漏らした後にANは指笛を作り……

 

ピュイ――――!!!

 

力強く鳴らす。

 

その後にARISIAから強い咆哮と共にギガ・アダモンが飛び出す。

 

ただ、その顔には青いヘルムが装着され、両腕にはレンチを付けられた青いアームアーマーを装着し、足には青いレッグアーマーで覆っていた。

 

ウェイン『な!?なんだそのギガ・アダモンは!?』

 

AN『えっと…ジェラウドさんが置いていったので我々が保護したギガ・アダモンのギアです』

 

驚くウェインへとANは答える。

 

やる気満々なギアはぐるる……とルーク・アダモンを唸って見る。

 

その反応にANはん?と疑問を感じた直後、ルーク・アダモンが再び先ほどの光りを放つ。

 

その際、コーラサワーはまたか!?と言う声が聞こえたので見えなくされたのだろう。

 

AS団員『う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』

 

AS団員2『止めろ!止めてくれ!』

 

すると、今度はアークセイバー達が絶叫を始める。

 

ウェイン『ぐっ……なぜだ。ルーク・アダモンPのが暴発したのか…!?』

 

AN『でもなんでいきなり…?』

 

ハヤテたちの同じ状態に陥る中で戸惑うウェインにANも戸惑う。

 

???『それはですね。こういう事ですよ』

 

それには誰もが戸惑う中で突然ガブリンが近くにいたディム・サーやディム・リーに攻撃を開始する。

 

先程の声と目の前の状況にANはすぐさま気づいた後にルーク・アダモンPの前にクォール・トゥエルドが現れる。

 

クロウ『破滅の軍団!?』

 

ウェイン『リストの偽物!』

 

AN『なるほど。あなた達がルーク・アダモンのコントロールを奪ってさっきのをしたんですね』

 

リスト『正確に言うなら、我々の方のとそっくり入れ替えたですね。見てない間にちょちょいとね……これで()()()も大混乱でしょう』

 

あちらと言う言葉にまさかとウェインは目を見開く。

 

ウェイン『暗黒大陸の方のもそうだってのかよ!?』

 

AN『面倒なことしてくれますね…!』

 

ZEXISとインサラウム、どちらとも先ほどので誰もが動きにくい状態なのだ。

 

クォール・トゥエルドはディアムドへと近づいて行く。

 

リスト『先ずはうるさいあなたを始末しましょうか』

 

AN『っ…まずいですねこれは』

 

ゆっくりと近づくクォール・トゥエルドにウェインは顔を歪める。

 

だが、その前に割り込んだ者がいた。

 

ドモン『ふん!』

 

リスト『!?』

 

ゴッドマスターだ。

 

予想もしてなかったので攻撃を受けたクォールトゥエルドは島に落ちる。

 

ドモン『人の傷やトラウマを増幅して力を出せなくするか……悪いが俺には……人のに踏み入ったお前達に対する怒りで逆に力が漲る!!』

 

その言葉と共にドモンの闘志に呼応する様にゴッドマスターの目が強く輝く。

 

AN『す、凄いですねドモンさん…』

 

ハヤテ『さ、流石キングオブハート……』

 

だが、これはこれで助かった。

 

今の状況で破滅の軍団を相手にすると言う意味では全力で動けるゴッドマスターはありがたい。

 

リスト『っぅ……やってくれますね……これは予想外でしたよ』

 

ハヤテ『っ…僕も頑張らないと……!』

 

ジェフリー《ここで下手に背中を見せれば、全滅もありえる……!迎撃するしかない!》

 

浮かび上がるクォール・トゥエルドを見ながらジェフリーはメンバーへとそう言う。

 

シリウス『この精神状態で戦うのか……!』

 

アポロ『くそっ……!体に力が……入らねぇ……!』

 

香鈴『ぐっ…!』

 

AN『皆さん…!』

 

なんとか戦う体制を取ろうとする面々に無茶はさせられないとANは影響のないAエクシアやコーラサワーに指示する。

 

AN『皆さん!動けない面々の代わりに我々がドモンさんと共に戦いますよ!あっちが卑怯な手を使うならこっちはそれすらを叩き潰してやりましょう!』

 

コーラサワー『おう!シンプルで分かり易くて良いぜ!』

 

フェニックスガンダム「!!!」

 

騎士「心得た!」

 

コマンド「なら派手にやってやろうじゃねえか!」

 

ガラダK7「俺達も合体と行こうぜ!」

 

ダブラスM2(右)「おー!」

 

指示に誰もが頷いてガラダK7とダブラスM2はガラダブラに合体する。

 

AN『さあ!行きましょう!』

 

号令と共にそれぞれ飛び出す。

 

リスト『行きなさい』

 

それにガブリンと出現させたアストレイなどのMSなどをけしかける。

 

コマンド「とにかくでまくる奴らを倒してあの次元獣へ接近だ!」

 

コーラサワー『だな!奴をなんとかすれば良い筈……だよな?』

 

AN『今はそれが可能性が高いですね』

 

決まったと言う事で早速、向かって来るガブリンや破滅の軍団を撃破しつつルーク・アダモンPへと向かう。

 

ドモン『たあ!』

 

ギア「!!」

 

クォール・トゥエルドにはドモンの操るゴッドマスターとギアが相手し、ドモンの格闘の合間にギアが口から光弾を放って援護する。

 

リスト『このっ…!面倒な攻撃を…!』

 

厄介な相手を抑えてる間にルーク・アダモンPを攻撃しようとするがアストレイやビルゴがドンドン出て来て進めない。

 

さらには動けない面々へと攻撃が向かう。

 

ハヤテ『ぐぅ……!!』

 

香鈴『うぁ……!』

 

騎士「皆!」

 

コーラサワー『くそぉ!そこまで強くねえけど数が多過ぎる!!』

 

コマンド「複数狙えそうな奴らが動けねえのが痛い所だ!」

 

AN『ARISHIAの一斉射撃が使えたら…!』

 

状況が悪い事にANは顔を歪める。

 

一斉射撃しようにも相手はそれをさせない様に動き回っていて下手すれば味方にもあたりかねない。

 

どうしようかと思った時、ANはレーザーに新たな反応が出てるのに気づく。

 

アイラ《なに、これ……3つの反応が……近づいてる?》

 

ハヤテ『まさか…敵の増援…?』

 

誰もが飛んで来る方角を見る。

 

すると目に入ったのは3機の戦闘機であった。

 

赤、青、黄色の戦闘機にアルトとデュオが真っ先に声をあげる。

 

アルト『あれは……ゲットマシン!?』

 

デュオ『しかもあれは、ゲッターロボGの奴じゃねえか!』

 

AN『でも誰が……あ、まさか!?』

 

クロウ『いや、ゲッターロボGを鹵獲したなんてのは聞いてない……』

 

龍馬達ではと含むANのにクロウは否定する。

 

それでは敵と……誰もが思った時……

 

???『何やってるんですのチームZ!!』

 

少女の声が響き渡る。

 

Zちゃん《げぇ!?この声!?》

 

グレンダさん《あら?》

 

グレちゃん《まさか……》

 

ガールズ男爵《嘘!?》

 

ガールズガラダ《おいおい、マジかよ…!?》

 

ガールズダブラス《ど、どうしているナノ!?》

 

ガラダブラ「ラッ!?」

 

その声にチームZとガールズ男爵達が驚きの反応を返す中で3機の戦闘機は赤い戦闘機を先頭に真っすぐに並び……

 

???『チェ~~~ンジ!ドラゴン!スイッチオン!!!』

 

その言葉と共に突き刺さる様に合体、直後に顔と腕や足を形成し、最後に背中にマントの様な翼が現れてロボとなる。

 

合体したロボ、ゲッタードラゴンを、特にカラーリングを見てシン達は驚く。

 

シン『あれは!?』

 

桂『間違いない!あのゲッタードラゴンは、()()()()()()()()()()()()()()()()だ!』

 

香鈴『何ッ!?』

 

ハヤテ『一体誰が操縦しているんですか!?』

 

出て来た言葉に誰もが驚く中で映像が入る。

 

映ったのにはゲッタードラゴンを模した様な服を着た少女であった。

 

少女→ゲッちゃん『チームGのリーダー!ゲッちゃん!ライガとポンちゃんと共に推参いたしましたわ!』

 

シルヴィア『お、女の子!?』

 

Zちゃん《やっぱりお前らだったのか!》

 

ガールズガラダ《でもどうやってこの世界に来たんだぜ?!》

 

名乗り上げた少女、ゲッちゃんにZちゃんは嫌な顔をする隣でガールズガラダが誰もが気になった事を聞く。

 

???2『あの後、帰れたと思ったらまたも知らない所だったのですわ』

 

???3『ほんだら~ミセスSちゅう女の人が親切に教えてくれた後に不思議な部屋でこのロボットさんの操縦の仕方を教えてくれたけんね~』

 

するとゲッターライガ―を模した服を纏った水色髪の少女とゲッターポセイドンを模した服を纏った小麦色の髪の少女が映し出されてそう返す。

 

クロウ『……またあんたのとんでも師匠が絡んでるみたいだなANさんよぉ……』

 

AN『ハハハ;そうですね…』

 

グレンダさん《やはりライガさんとポンちゃんさんもだったんですね……それにしても3人とも、どうやってここが分かったんですの?》

 

???『僕が教えたのさ』

 

思わず呆れて声をかけるクロウにANは半笑いする中でグレンダさんが気になった事を聞くと3人の誰かではなく、別の声が答える。

 

ルーク・アダモンP「!!!」

 

リスト『む?ルーク・アダモンが震えている?』

 

すると佇んでいたルーク・アダモンPがまるで何かに怯える様に震える。

 

その後にシュロウガが現れる。

 

桂『シュロウガ!』

 

ハヤテ『って事はあなたが話に聞いていたアサキムさん…!?』

 

シオニーが覚醒した時にはANの方へと向かっていたハヤテは目の前のシュロウガに強敵だとすぐに分かる。

 

リスト『アサキム…何しに来たのですか』

 

クロウ『俺が食べ頃になったんでいそいそとやって来やがったな……』

 

警戒するリストとは別に軽口で言うクロウにおいとロックオンが怒る。

 

アサキム『うぬぼれない事だね、クロウ』

 

クロウ『何っ!?』

 

だが、言い方から狙いはクロウではないみたいだ。

 

AN「(クロウさんが目的ではない?では一体何を…)」

 

彼が狙うのが何かと考えてZONEを見る。

 

AN「(…まさか次元力目当てで…?)」

 

リスト『あなたはあんまりいられると楽しくないのでご退場願いたいですね』

 

するとゴッドマスターとギアに次元獣をけしかけてからクォール・トゥエルドはシュロウガと対峙する。

 

アサキム『君では僕の相手は務まらないよ』

 

リスト『何?』

 

ドスッ!

 

その言葉と共に背後からの攻撃にクォール・トゥエルドは腰部分を貫かれる。

 

攻撃したのは自身の能力で空間を切り裂いて道を作ったギアであった。

 

アサキム『そうやって僕に気を取られてあちらの次元獣のを受ける時点でね』

 

リスト『なっ……!?』

 

そのままギアは地面に突き刺した状態のクォール・トゥエルドを叩き付ける。

 

リスト『ぐあああっ!?』

 

そのまま地面を跳ねる様に倒れた後に遅く起き上がる。

 

リスト『やれやれ、バカにしてたら自分もバカを見ましたね……』

 

そう呟いた後にクォール・トゥエルドはその場から撤退する。

 

ギア「!!!!!」

 

AN『逃げましたか…後は……』

 

カミーユ『アサキム!何をしに来た!?』

 

アルト『クロウを狙って来たのなら俺達が相手になってやる!』

 

自分達の方へと顔を向けるシュロウガに動けていなかった誰もがなんとか構える。

 

アサキム『馬鹿げてるよ、全てが』

 

クロウ『何ッ!?』

 

AN『全てとは……随分と言いますね』

 

呆れた様にシュロウガで肩を竦める動作をさせるアサキムにANは顔を顰める。

 

アサキム『()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。さらに言えば愛欲の蛇使いもね』

 

AN「(真の力ですって…?)」

 

どことなく挑発してるアサキムの言葉にANは眉を潜める。

 

まるで力を引き出そうとしてる様な……いや、違う。

 

引き出そうとしてる様ではなくそうする様に誘導している。

 

AN「(…なんだか嫌な予感がしますね)」

 

クロウ『言いやがったな。アサキム…!だったら、お前の相手をする前にあの化け物を片付ける!俺にはやらなきゃならねえ事があるんだよ!!』

 

次の瞬間、リ・ブラスタの目が強く輝き、全身から緑色の光りを発した後にルーク・アダモンPへと向かって行く。

 

AN『な、なんですかあの光!?』

 

シン『あれは……!?』

 

ガロード『スフィアの輝きじゃないか!?』

 

クロウ『SPIGOT起動!全基、展開!!』

 

驚いている間にリ・ブラスタの右手に持っていた銃の先端に付いていたSPIGOTが分離してリ・ブラスタの周囲に浮かぶ。

 

クロウ『たっぷり味わいな!!』

 

レーザーが放射を浴びせて怯んだ所を連続射撃を浴びせてルーク・アダモンPの周囲を飛び回った後に3つのSPIGOTがルーク・アダモンPの体にぶつかり…

 

クロウ『トライアングル・フォーメーション!弾けろ!VXクラスター!!』

 

そのまま残った1つに連射するとルーク・アダモンPにくっついた3つのSPIGOTから先ほど言っていたゼロ距離射撃が炸裂する。

 

ルーク・アダモンP「!!!?」

 

クロウ『これが俺とリ・ブラスタの力だ』

 

呻きの咆哮をあげるルーク・アダモンPを見ながらクロウは力強く言う。

 

ガムリン『クロウ……!』

 

バサラ『やるじゃねえかよ、あいつ!こっちのハートも熱くなって来たぜ!』

 

クワトロ『彼はスフィアの力を引き出せる域に達したのか……!』

 

ハヤテ『これが天秤座のスフィアの力…』

 

誰もがリ・ブラスタとクロウが見せた強さに驚きの声を漏らす。

 

クロウ『……分かったぜ』

 

香鈴『クロウ?』

 

AN『もしかして天秤座のスフィアの力がどんなのか分かったんですか?』

 

いや、トラウマ克服の方だと2人のにそう返してから語り出す。

 

クロウ『要するに、トラウマを克服するにはその根を断つに限るって事だ』

 

ロックオン『具体的にはどうすりゃあいい!?』

 

騎士「!そうか!あの次元獣にトラウマを越える強き心で挑んで対決し!」

 

武者「挑んだ者の心が勝てば、呪縛が解けると言う事であるな!」

 

ガールズガラダ《トラウマを超える強き心…》

 

AN『なるほど……では私たちはその邪魔を防げばいいんですね』

 

そういうこったとクロウは肯定するとアサキムがシュロウガで拍手を送る

 

アサキム『見事だよ、クロウ。だが、ただの人間にそれが出来るかな?』

 

シン『あんたって奴は!』

 

AN『あなたは人間を舐めすぎですよアサキムさん。特に今ここにいる人達はそうはいきませんよ』

 

アムロ『彼女の言う通りだ。そうやってお前は他人を高い所から見下ろすか!』

 

それに誰もが力強く構える。

 

刹那『やって見せる!俺達も!』

 

ヒイロ『俺達の精神力と次元獣の悪夢……どちらかが勝つかだ……!』

 

ハヤテ『負けられませんね…!』

 

香鈴『こいつ等を倒したら貴様が相手だアサキム!』

 

そう言って返した彼らだったが、次のアサキムの言葉に度肝を抜かれた。

 

アサキム『では、僕も手を貸そう。僕自身の宿願の為にもね』

 

コマンド&武者「何!?」

 

AN『マジですか!?』

 

まさかの申し出にANも驚く。

 

AN「(一体何を考えているんですかこの人…全然わかりません)」

 

クロウ『勝手にしやがれ。お前とはなれ合う気にはなれねえよ』

 

アサキム『それで良いよ。揺れる天秤』

 

そう言ってアサキムは向かって来た次元獣を切り裂く。

 

決まった以上、ANは怯えるシオニーを呼びかける。

 

AN『シオニーさん、聞こえますかシオニーさん!』

 

シオニー『う、あ……』

 

まだ怯えてる様子のシオニーに直接の方が良いなと思ってノワール・ゼロをオート操縦にして帰還させてからパールネシアへと乗り込む。

 

AN「シオニーさん、しっかりしてください。こんなのに負ける程貴方は弱くないでしょ?」

 

シオニー「あ、ANさん……」

 

その後にANは抱き締めて優しくなでる。

 

AN「あなたは昔と違って強くなりました。そんな昔のトラウマを強くなった今こそ乗り越えるときなんです」

 

シオニー「乗り越える…」

 

そうですとANは頷いてからカメラやマイク、通信などもOFFになってるのを確認し……

 

AN「だから頑張ってください。こんなところで立ち止まらずに前に進んで行けるように私も支えます」

 

そう言ってシオニーの頬にキスする。

 

それにシオニーは涙を流す。

 

自分をここまで思い、信じてくれてる人がいなかった。

 

裏切られた事で心の底から信じると言う事がシオニーは怖かった。

 

だが、今のANの言葉でシオニーは心の底からANを信じられると言う思いが沸き上がる。

 

それと共に体から力が沸き上がって来るのを感じた。

 

涙を拭い、前をみつえたシオニーにANは横に退く。

 

シオニー「ありがとうございますANさん。おかげで私、もう一度誰かを心の底から信じることができました。私を信じてくれるANさんのために私は戦います!」

 

AN「ええ、行きますよ!」

 

はい!と言う声と共にARISIAから武装パーツサウザントが飛んで来てパールネシアに装着される。

 

その後にパールネシアをルーク・アダモンPへと突撃させる。

 

シオニー『はぁあああああッ!』

 

サウザントからの砲撃を浴びせながら近づくと共に両腰にある剣を手に持っての二刀流で斬り込んで行き……

 

シオニー『これで…終わりですッ!』

 

続け様にスピナーで一撃を叩き込む。

 

ルーク・アダモンP「!!!!」

 

騎士「おお!」

 

ガールズダブラス《力強い一撃だぜ!》

 

ハヤテ『僕たちも負けていられません!』

 

シン『俺達も続こう!』

 

アルト『おう!』

 

それに他の面々も続く。

 

香鈴「(私はルルと共に戦うことをあの日、決めた。今もルルは戦っている。だからこそ私もこのトラウマを乗り越える!)行くぞ次元獣!貴様が繰り出す己のトラウマに負けん!」

 

ゲッちゃん『皆さんお熱くて良いですわね!ライガさん!ポンちゃん!私達も続きますわよ!』

 

ポンちゃん『あいさ!』

 

ライガ様『ええ!』

 

その言葉と共にデスティニーと蒼天が切り裂くとゲッタードラゴンがダブルトマホークで追撃した所にVF-25Fとアクエリアス、ビギニングフリーダムが射撃攻撃を繰り出す。

 

ハヤテ『三千院家の執事としてこの程度のトラウマに負けません!』

 

レイジ『嫌なもんを見せてくれたなバケモン!過去のを刺激するならあいつが嫌だったことを思い出させたって事だ!百倍返しで返してやるぜ!』

 

アイラ《レイジ……!》

 

次々と攻撃を仕掛け、トラウマを乗り越えるZEXISの面々。

 

ボロボロになったルーク・アダモンPへとリ・ブラスタとパールネシアが迫る。

 

クロウ『ありがとうよ、化け物。お前がエスターを見せてくれたおかげで、俺の決心も固まったぜ……あいつのためにも俺は俺のやるべき事をやる……!その為にもZONEを守るお前を潰す!』

 

シオニー『あなたのおかげで私はもう一度誰かを信じることができるようになりました。だからこそ、私は進みます!』

 

まずはサウザントとAX-98 RAPTORによる連続射撃を浴びせ、その次にSPIGOTとスピナーによる連続アタックを決めた後にリ・ブラスタはRAPTORをパールネシアに投げ渡し、パールネシアはサウザントの銃口と共に狙いを定め……

 

シオニー『これが私たちの進む道を開く一撃です!』

 

咆哮と共に一斉発射し、途中でビームが1つとなるとルーク・アダモンPを飲み込む。

 

ルーク・アダモンP「!!!!!!」

 

断末魔をあげながらルーク・アダモンPは光の中で消滅して行く。

 

ガムリン『ルーク・アダモンの撃墜を確認!』

 

コマンド「んで、インサラウムの奴ら、破滅の軍団との闘いの中で何時の間にか撤退してやがったみたいだな……まぁ、あの状況じゃあそれが最善だろうな」

 

AN『さてこれで残るはZONEだけですか』

 

クロウ『うっし、それじゃあ……』

 

そう言ってリ・ブラスタはZONEへと近づこうとし……放たれたシュロウガの光線を避ける。

 

アサキム『そうはいかないよ、クロウ』

 

ドモン『貴様!』

 

ハヤテ『また邪魔を…!』

 

ジャマをしたシュロウガに誰もが身構えた時、シュロウガはZONEの中心部へ飛ぶ。

 

アサキム『これを君に渡すわけにはいかない』

 

クロウ『お前……何を言ってるんだ!?』

 

AN『渡すわけにはいかないって…!?』

 

出て来た言葉に誰もが戸惑う。

 

アサキム『オリジン・ローの流れの中で僕は再誕する』

 

その言葉と共に光りが強まって行く。

 

桂『あいつ、ZONEを封印する気なのか?』

 

コマンド「いや、先ほどの言い方じゃあ封印ってよりエネルギーを集めながら休眠する感じにも聞こえるな……」

 

AN『…もしかして本当にパワーアップ睡眠するつもりなのでは?』

 

ハヤテ『う、けど、ジャマすればクロウさんが代わりにならなければいけないし、どっちとも入らないだとZONEが動き続けるから駄目……出来る事がありません;』

 

それを見て呟く桂のを否定するコマンドにANは先ほどのからもしやと推測を言う。

 

誰もがありえると思ったがZONEを止める手立てがないのでハヤテの言う通り、アサキムのを通すしかなかった。

 

アサキム『とりあえずのお別れだ、揺れる天秤、愛欲の蛇使い。もう会えないかも知れないけどね……気を付けるんだね。スフィアを持つ者が君達に迫りつつある』

 

クロウ『何っ!?』

 

シオニー『スフィアを持つ者が私たちに…?』

 

問いただそうとするが強い光によりそれは出来なくなる。

 

ーこれで良いー

 

最後にクロウ達の耳に響いたアサキムの言葉がそれであった。

 

後には静寂した空間しか残らなかった。

 

シン『終わったのか……』

 

フェニーチェ「そうみたいだな」

 

ゲッちゃん『意味深な事を言いましたわね』

 

AN『そうですね…』

 

沈黙したZONEを見て呟くシンとフェニーチェの後に言ったゲッちゃんのにANは同意する。

 

ジェフリー《…気になる事があるが、とにかく暗黒大陸の別動隊が心配だ》

 

スメラギ《確かにそうね。皆!すぐに帰還して》

 

ハヤテ『あ、はい!』

 

香鈴『了解した』

 

その言葉に誰もが戦艦に向かっていく中、ANはZONEを見る。

 

AN「(…アサキム。彼が本当に何を企んでいるのか知りませんが、もしも禄でもない事なら、邪魔させてもらいますよ)」

 

そう心の中で呟きながら帰還する。



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第三十二話~加速する世界(前編)~

別部隊と合流したZEXIS、暗黒大陸のZONEを止めに行くのだが……


ANは唸っていた。

 

破滅の軍団の襲撃もあって撤退を余儀なくされた暗黒大陸側のZEXISメンバーと合流したところ、ケビン・マクラーレンから重要な情報を提供したいと言う連絡が入った。

 

その際にウェインから齎された情報とそれによって判明した嘘については問わずに彼が持って来た情報だけを聞く事にすると言うのをゼロから提案されて誰もが賛成し、提案者のゼロに、ハヤト、ジェフリー、スメラギ、そしてANが立ち会ってケビンから情報を聞いた。

 

彼が提供した情報はZONEが巨大な戦略兵器で集めた次元力で世界各地を直接攻撃できる次元過重弾を計画していると言う事。

 

次元過重弾は対象となったエリアに局地的な次元震を発生させて別次元を転換なしで出現させる事が出来、それによって重なり合った次元の衝突を招き、衝突が起こったエリアを完全に消滅させると言うのだ。

 

ZONEを破壊するには継続して攻撃をし続ければ破壊可能と言うがそれには彼曰く、Dフォルト100枚分を突破する火力を、継続して1時間与え続ければ、ZONEのレンズ部分を破壊できるとの事。

 

そんな彼を帰してからゼロは切り出す。

 

ゼロ「……さてAN、皇子云々はさておき、次元過重弾やZONE破壊の方法についてはどう思う?」

 

AN「そうですねー…次元過重弾は嘘くさいですけど破壊の方法については半分ぐらいあってると思いますよ」

 

ジェフリー「半分と言うと嘘の部分は破壊に必要な火力だな」

 

ゼロの問いに対してそう返したANのにジェフリーは自分達が行った際の行動から指摘する。

 

指摘のにその通りですとANは頷く。

 

AN「そもそもDフォルト100枚分を突破する火力を、継続して1時間ってのがおかし過ぎるんですよ。そんな事をすればエネルギー切れする機体が続出で敵に狙ってくださいと言わんばかりの格好の餌食としか言い様がないですよ」

 

ゼロ「特に我々を付け狙う者にとってはそんな状態にした我々は飛んで火にいる夏の虫と言っても過言ではない」

 

全く持ってその通りですとゼロのに説明したANは頷く。

 

スメラギ「彼は一番当てにしてはいけない男ね」

 

ジェフリー「そうなるとケビン・マクラーレンはあの男に関わりがありそうだな」

 

AN「あの男って言いますと?」

 

それは……とスメラギが言おうとした時……フェルトから緊急通信が入る。

 

フェルト《緊急事態が発生しました!!暗黒大陸のZONEで戦闘が発生しています!》

 

スメラギ「連邦軍が攻撃を開始したの!?」

 

AN「いや、この反応…とんでもないパワーですよこれ…!?」

 

確認するスメラギの隣で端末を取り出してARISIAから送られて来るのを見て言う。

 

フェルト《周辺の次元境界線の歪曲によって細かい状況は把握できません》

 

ゼロ「細かい状況は分からないが……」

 

ハヤト「彼女の言った事が本当なら戦闘を開始したのは連邦軍ではないと言う事か……どんな奴が出してるかはそこらへんは分からないのか?」

 

AN「ん~そこまでは…あ、でもかなりの大きさの生物ってことはわかります」

 

ジェフリー「巨大な生物……か、とにかく行って見るしかないと言う事か」

 

確かにと誰もが同意した後に暗黒大陸のZONEへと進路を向ける。

 

 

 

 

ドモン「………」

 

ハヤテ「あ、あれって…」

 

見えてきた光景にドモンは眼を鋭くし、ハヤテは困惑する。

 

目的地に到着した所、そこは破滅の軍団が仕向けたであろう沢山のMSと次元獣に囲まれた玉座の様な巨大な次元獣とその生物の玉座の様な所に座る銀色の巨人がいた。

 

???「じゃれつくんじゃねぇよ!」

 

次の瞬間、襲い掛かろうとしていたMSや次元獣へと向けて巨大な生物の上に玉座の様に座っていた存在から声が迸ると巨大次元獣からエネルギー波が放たれる。

 

ドドドドドーン!!

 

エネルギー波を浴びたMSと次元獣は瞬く間に爆発四散する。

 

レイジ「んな!?」

 

武者「あんなにいた次元獣やMSを一瞬で!?」

 

ハヤテ「と、とんでもないパワーじゃないですか!?」

 

???『よう、元気そうで何よりだ』

 

行われた事に驚くレイジやZEXISへと声の主が気軽に話しかけてくる。

 

シモン《破界の王ガイオウ!!》

 

甲児《あいつ、生きてやがったのか!!》

 

Zちゃん「あれが破界の王、ガイオウ…!」

 

ガールズガラダ「乗ってるアレ、もしかして次元獣か!?それよりデッカいおっさんかよ!?」

 

デュオ《次元獣よりそっち行くのかよ!?》

 

どうやら甲児から聞いていたのかうわぁと言う顔で見るZちゃんの隣でずれた事を言うガールズガラダにデュオはツッコミを入れる。

 

AN「破界の王ガイオウ。なるほど、あのパワーならまさしく世界を破壊できそうですね」

 

ハヤテ「でもなんで此処に居るんでしょうか?」

 

ガイオウ『そんなの簡単だ。リハビリだよ。リ・ハ・ビ・リ。ここまで力を取り戻すのには随分と骨が折れた。それもこれもZEXIS、お前達との一戦のせいだ。あれは良いもんだったぜ」

 

冷静に分析するANの隣で気になった事を呟いたハヤテにガイオウは楽しそうにそう返す。

 

香鈴「(あ、あれがリハビリ…!?ルルたちはあんなのと戦って勝ったの…!?)」

 

ガイオウ「(まぁ、それ以外にもこのオモチャで遊んでたら碌な事にならねえからな)」

 

改めて感じるガイオウの強さに戦慄する香鈴を裏腹にガイオウは内心そう呟く。

 

正太郎《あれが全世界を戦いに包んだインペリウムの支配者……》

 

ガムリン《話に聞いていたが、何という威圧感だ……!》

 

バサラ《すげえ……すげぇぜ、あいつのソウルはよ!》

 

ガールズタブラス「あ、でもまだ一匹残っているの!」

 

ルーク・アダモン「……」

 

それに誰もが驚く中でガールズタブラスがルーク・アダモンに気づく。

 

ドモン「ZONEを守ってたやつか」

 

ガールズ男爵「今度はどんな能力持ちなんでしょうか…」

 

そう呟いたガールズ男爵だが、次に起こった事に他のメンバーと共に目を見開く。

 

ガイオウ『ふん、やれゲールディラン』

 

その言葉と共に次元獣、ゲールディランは咆哮すると体を光らせた後……

 

ドン!

 

放たれた光弾はルーク・アダモンをたやすく撃ち貫き、爆発四散させる。

 

フェニーチェR「なっ!?」

 

Aエクシア「マジかよ!?」

 

香鈴「瞬殺!?」

 

ハヤテ「あの防御力を誇るルーク・アダモンを!?」

 

ドシーン!!

 

ガイオウ『む?』

 

直後、ゲールディランとガイオウの前に新たな存在が出現する。

 

それはトライダモンだった。

 

X魔王「あれは破滅の軍団の次元獣!」

 

AN「エルクの奴、あんなのも!」

 

現れたのにこりゃあ量産されてますねとANは呆れる。

 

ガイオウ『ほう、先ほどよりも骨がありそうなヤツじゃないか』

 

ハヤテ「気をつけてください!そいつは次元獣を食べてパワーアップします!」

 

デュオ《ハヤテよぉ。そいつ一応俺達の敵でもあるからな;》

 

笑うガイオウに教えるハヤテにデュオはツッコミを入れる。

 

ガイオウ『ホント面白い奴らが多いなZEXISよ。そんなの心配無用だ』

 

トライダモン「!」

 

先手必勝とトライダモンは口から電撃を放出する。

 

迸った電撃でガイオウとゲールディランは煙に包まれる。

 

AN「煙で見えなくして攻撃するつもりでしょうか?」

 

攻撃も入れてるだろうからそれだけで行けるかと思っているとケールディランの咆哮と共に無傷のガイオウが姿を現す。

 

ガイオウ『おうおう、なかなか良いマッサージだったぞ』

 

アイラ「んな!?」

 

ガールズガラダ「無傷!?」

 

巨人で首を鳴らす様に動かした後に笑った様に顔が動く。

 

ガイオウ『お礼だ。俺がトドメを刺してやろう』

 

ドモン「動くか!」

 

ハヤテ「す、凄いオーラを感じます!」

 

咆哮と共に迸るオーラに初めて見る面々は圧倒される中で動く。

 

ガイオウ『今が闘いの時!』

 

エネルギーを収束させるとゲールディランと共に体を輝かせ、周りに角が伸びて尖った六角形の結晶体が現れる。

 

結晶体は電撃が迸った後にトライダモンに向けて飛んで行き、トライダモンは電撃で落とそうとするが結晶体は壊れずにトライダモンに直撃、そのまま大きくなるとその中に閉じ込めてしまう。

 

ガイオウ『奮い立て、俺の闘気!!』

 

巨人となっていたガイオウは立ち上がると瞬時にトライダモンの前に移動し、右手にエネルギーを収束させ……

 

ガイオウ『その魂を砕くっ!!』

 

ドゴーン!!

 

力強く殴りつける。

 

ピシビシビシ!パキーン!!

 

その衝撃でトライダモンは結晶体ごと粉砕される。

 

ハヤテ「と、トライダモンを…」

 

香鈴「あっという間に…!」

 

ガイオウ『さて、次はお前達が挑むか?』

 

クロウとANが一緒で倒せた相手を一瞬で倒したガイオウにハヤテと香鈴は戦慄する中でガイオウがZEXISをみつえて問う。

 

スメラギ《!各機は出撃を!急いで!》

 

AN「相手はガイオウ!全戦力の投入も…!」

 

???《待ちなよ、ZEXIS》

 

出撃しようとしたZEXISは突然の待ったに誰と思った後にZONEの近くに1人の男性がいるのに気づく。

 

クロウ《スットコドッコイの金持ち!?》

 

ゼロ《カルロス・アクシオン・Jr.……!!なぜあの男が此処にいる!?》

 

シオニー「か、カルロス!?」

 

まさかの人物に知ってる者達は驚く。

 

カルロス《やあやあシオニーちゃん。お久しぶり、なかなか可愛らしい衣装を着ててインペリウムにいた時よりイキイキしてて安心したよ》

 

AN「お知合いですかシオニーさん」

 

え、ええ……とシオニーは頷く。

 

カルロス《元気な姿を見れて良かったよ。そこのお姉さんのお陰かな?》

 

AN「どうもはじめましてカルロスさん。私はAN。シオニーさんの上司です」

 

これはどうもとカルロスは返す。

 

アルト《おい、破界の王と手を組んでインペリウムを復活させるつもりか!?》

 

カルロス《うーん。愛しのシオニーちゃんがいればしてかもしれないけどそんな気はないよ》

 

クロウ《じゃあ、何をする気だ?破界の王で新たなビジネスを始めるとでも言うつもりか?》

 

ハヤテ「それになんでZONEを…」

 

アルトのを否定してからクロウとハヤテのに僕は聖徳太子じゃないんだけどね……とぼやきつつカルロスは答える。

 

カルロス《貧乏人のに答えるなら当たらずとも遠からずで、そこの貧乏人と同じ空気のする執事くんのは彼のリハビリと言う事で良いかな?》

 

クロウ《何……?》

 

AN「リハビリ…ってまさかガイオウさんの?」

 

さっき本人も答えてじゃないとANのに対してカルロスは肩を竦める。

 

カルロス《ま、それで僕は彼のマネージャーみたいなもんだよ。だから、彼の意向を伝えるね》

 

武者「意向とな」

 

Zちゃん「意向……ってなんだっけ?」

 

その言葉に思わずドモンを除いたARISIAに乗ってた面々はズッコケる。

 

グレンダさん「Zちゃん;」

 

ガールズ男爵「意向ってのは自分がどうしたいかという考え、物事をどうするつもりかという考えということです」

 

これぐらい分かりなさいと言うガールズ男爵に成程とZちゃんは納得する。

 

カルロス《それで伝えても良いのかな?》

 

AN「あ、はいどうぞ」

 

困ったように見ていたカルロスはでは……と言い……

 

カルロス「とりあえず、彼、今は君達と戦う気はないってさ」

 

武者&コマンド「何!?」

 

シン《どういう意味だ?》

 

ガールズタブラス「もしかしてまだリハビリ途中ナノ?」

 

そこまでは語る気はないよと返してからカルロスはガイオウを見る。

 

カルロス《ガイオウ、君からは何かある?》

 

ガイオウ『そうだな……ああ、そう言えばお前ら、良いのか?俺と遊んでいて?宇宙が揺れてるってのによ』

 

クロウ《宇宙が揺れている?》

 

ドモン「どういう意味だ?」

 

AN「……もしかして……」

 

まさかとガイオウの言葉からANはすぐさま宇宙を調べてみる。

 

そして結果が出ると共にキャシーが慌てて報告する。

 

キャシー《艦長!ドラゴンズハイヴから緊急連絡です!次元歪曲宙域で時空振動が発生したとの事です!!》

 

ジェフリー《このタイミングでか!》

 

香鈴「これが宇宙が騒がしいの意味か…!?」

 

カルロス《やらかしてくれたみたいだね、彼》

 

報告にざわめく中でめんどくさそうにカルロスが言う。

 

ガイオウ『どうやらこのZONEは当て馬にされたみたいだな』

 

クロウ《金持ち!それにガイオウ!お前達、何を知っている!?》

 

AN「クロウさん!今それよりこの場所に行かないと!これはちょっとヤバいものです!」

 

問い詰めようとするクロウにANが焦った様子で言う。

 

カルロス《そうそう、その人の言う通り、早めに行かないといけないんじゃないかな?》

 

ガイオウ『お喋りはそこまでにしようぜ。じゃあな、いつか、良い闘いをしようぜ』

 

そう言ってガイオウはゲールディランをカルロスに近づけて回収するとその場から消え去る。

 

すぐさまタワーの副長でハヤトの秘書であるヤマザキが調べて報告する。

 

ヤマザキ《破界の王をロスト!次元震を使用した模様です!》

 

ハヤト《奴め……変わらずの化け物か……》

 

スメラギ《次元歪曲宙域……フロンティア船団の近くで常に次元境界線を不安定な一帯よね……》

 

AN「その場所にこの反応…これはちょっとばかしヤバい」

 

ジュリィ《確かにANさんの言う通りまずいな。次元の壁が決壊した可能性もある》

 

呻いたANのにジュリィも苦い顔で言う。

 

勝平《するとどうなるんだよ!?》

 

マリン《下手をすれば、この世界と別の世界を繋ぐ次元の穴が生まれたかも知れない》

 

AN「とりあえず急いで向かいましょう!」

 

闘志也《そうだな!こんな所でグダグダ言っていても仕方がない!何が起きたか、俺達の目で確かめに行こうぜ!》

 

誰もがその言葉に同意し、ガイオウが破壊して停止したZONEの調査をタワーのハヤト達に任せて宇宙へと向かった。

 

 

 

 

道中、ARISIA格納庫

 

AN「つ、ついに完成しました…!」

 

ふへぇ……と目の前の回収完了した新たなパールネシアを見る。

 

パールネシアは胸の中央部分に丸い宝玉を付けて背中の部分を取り外してカービィのメタナイトの翼を模したのを取り付けた白い所を水色にして、目の色は緑に変えて、肩の部分を丸くして顔の目の上部分の金色の所を蛇の顔の様にした感じであった。

 

シオニー「こ、これが私の新しい機体…」

 

AN「その名もパールクレピオスです!」

 

驚くシオニーにANは自信満々に言う。

 

レイジ「あのデカいヨーヨーみてぇのを外したんだな」

 

ハヤテ「よ、ヨーヨーって;」

 

いや、確かに似てましたけどもとレイジの感想にハヤテは冷や汗を掻く。

 

ドモン「だが、その分動きやすさも上がって機動力もアップしたとも言えるな」

 

香鈴「武器も銃になったんだな」

 

そうなんですよ!と完成させたからかハイテンションなANはパールクレピオスについて説明する。

 

AN「元々あったパールネイルの武装を取り除いて代わりに両腕に蛇の顔の様な鉤爪『ウクスクロー』とGNビームピストルを元にした二丁拳銃『ボロスマグナム』を搭載し、さらに実体剣の柄の所にスフィアのエネルギーを受け止めて付加するのが付けられた事でスフィアの力を刀身に纏わせる事が出来る様になったのです!」

 

ドモン「ヒットアンドアウェイが出来ると言う事か」

 

そう言う事ですとANは頷く。

 

ハヤテ「かなり前のと戦い方変わると思いますけど大丈夫ですか?」

 

ガールズガラダ「あ、そう言えばそうだな。剣や武装パーツのサウザンド以外腕以外の武装だったもんな」

 

そんなパールクレピオスを見て聞くハヤテとガールズガラダにシオニーは悟った顔と肩に置かれたANの手を触り……

 

シオニー「あ、あのANさん?まさかこれから…」

 

AN「ええ、行くまでの間にみっちりと♥」

 

分かってましたと遠い目をするシオニーはANに引き摺られて行く。

 

Aエクシア「結構クリエイターってスパルタ教師な一面あるよな……」

 

ドモン「そうか?修行は大事だぞ」

 

ハヤテ「まあ大事なのはわかりますが…」

 

香鈴「…シオニー…南無」

 

ANの行動は当然だろと言うドモンとレイジ以外の面々は手を合わせるのであった。

 

 

 

 

しばらくして……

 

シオニー「」チーン

 

戻って来たシオニーは真っ白に燃え尽きていた。

 

AN「いや~頑張りましたねシオニーさん」

 

ハヤテ「頑張りすぎでしょ!?真っ白になってますよ!?」

 

良い仕事したとばかりに汗をぬぐう動作をするANにハヤテは叫ぶ。

 

ガールズ男爵「あの…大丈夫ですか?生きてますか?」

 

シオニー「な、なんとか……生きてます」

 

香鈴「ホント、なんとかだな;」

 

恐る恐る声をかけるガールズ男爵にシオニーはか細い声で返し、香鈴は冷や汗を流す。

 

シオニー「で、ですけどこれで新しい機体もばっちり操縦できそうです…」

 

レイジ「なら行く先のなんだっけ?なんちゃら宙域で戦闘あった時に試運転になるんじゃないか?」

 

グっとガッツポーズを取るシオニーにレイジがそう言う。

 

AN「あ、確かにいいですね。シオニーさん、早速次使いますか」

 

元気よく手をパンとさせるANには、はいとシオニーは頷く。

 

ドモン「水だ。その様子では喉が渇いてるだろう」

 

シオニー「あ、ありがとうございます…」

 

グレちゃん「わ、私にも……」

 

受け取って水を飲むシオニーの隣で酔ってるグレちゃんが要求する。

 

ゲッちゃん「ホント、グレちゃんさんのこれ、どうしましょうかねぇ?」

 

AN「ん~酔わなくなる薬作っておきましょうか?」

 

グレちゃん「作れるなら一生分お願いします」

 

必死な顔でお願いするグレちゃんにANはホントに苦労してるんですねと冷や汗を掻く。

 

Zちゃん「んーーー……宇宙空間って何も出来ないから暇だよな……」

 

ハヤテ「なら訓練室で光線の訓練とかどうですか?」

 

えーーーと心底めんどくさそうなZちゃんにANもんーーと唸る。

 

実はと言うとZちゃん達も使ってる力の元であるマジンガー達を作って乗せようかと思ったが甲児から強く反対されてるのだ。

 

理由はいたってシンプルで、全然周りを見ない奴にマジンガーを任せるなど出来ないと……

 

AN「(確かに彼女は周りを見ないで敵しか見てませんからね……そうなるとAIを積んでおいた方が良いですね……彼女を補佐する的な意味でも)」

 

そうなるとただ乗せてるだけの関係にならない様にある程度上手く行く様に調整しないといけないなとANは考える。

 

AN「(そうなるとどんなAIにしましょうか……ZEUTHメンバーがいた世界の人達を元にして見るのもありかもしれないですね)」

 

フェニーチェL《緊急連絡!次元歪曲宙域にて戦闘が行われてる模様!ただちに出撃準備!》

 

そうしましょうと考えていた所、そこにフェニーチェLの放送が響く。

 

ドモン「やはり何かが起こっていたか」

 

ハヤテ「戦闘って一体誰と誰が…」

 

シオニー「もしかしてインサラウムでしょうか?」

 

そう会話しながら目的地に到着したと言う報を聞いて出撃する。

 

戦闘宙域には次元獣とガブリンと戦闘中の赤と青の2機のガンダム、DXに似たガンダム、百式の様に黄金に輝くMS、見た事ない黒いMSにピンク色の戦艦が見えた。

 

AN『次元獣とガブリン…やはりインサラウムでしょうか?』

 

香鈴『それよりあのガンダムたちは…?』

 

ガロード『おいおい!エアマスターにレオパルドか!それにGXまで!それにエニルのジェニスもいるじゃねえか』

 

ロラン『ゴールドスモーも!』

 

戦ってたのにANと香鈴が首を傾げる中でガロードとロランが驚く。

 

ハヤテ『お知り合いってことはもしかして…!』

 

AN『ZEUTHの皆さんの世界の人たちですか!』

 

アスラン『ああ!あの戦艦はエターナルだ!』

 

キラ『ラクス……君なの……!?』

 

確認を取るANにアスランが代表で肯定し、キラが呟く。

 

そんな彼のにはいと言う言葉と共に画面にピンク髪の女性が映し出される。

 

ハヤテ『あなたがラクスさんですか?』

 

ガロード『皆がいるって事はティファもいるのか!』

 

うんと言う言葉と共に茶髪の少女が映る。

 

ガロード『ティファ!良かった!また会えて!!』

 

香鈴『彼女がティファか。確かガロードの彼女だったか?』

 

ハヤテ『はい、そうなんですよ』

 

???『相変わらずティファ一筋だね、ガロード』

 

喜ぶガロードを見ながら聞く香鈴にハヤテが肯定するとエターナルから戦闘機が出撃する。

 

ガロード『パーラか!』

 

ロラン『ハリー大尉、これはどういう事なんですか……?』

 

AN『あ~もしかしてあの穴みたいなのじゃないですかね?』

 

ハリー『その通りだ。この次元獣やインサラウムのメカ、そして……』

 

問うロランやANへと言おうとしたハリーは飛んで来た攻撃を避けた後に向かって来たビルゴを両断する。

 

ハリー『このモビルドール、全ては私達が追っていた敵の差し金だ。彼女が指摘した光景がその敵が引き起こした事だ』

 

改めて言われて一同は目立っていた黒い空間を見る。

 

シン『あれは時空振動で出現したのか!?』

 

桂『そんな事が出来るとしたら……!』

 

AN『限られた人物ぐらいですよね。凄い力を持った』

 

すぐさま誰もがある人物を思い浮かべた直後、戦闘宙域にパールネイルが来る。

 

クロウ『マルグリット!』

 

マルグリット『……全てのカギを握るのは……』

 

その後にフェイスフル・アーチャーで特定の位置へ攻撃する。

 

ドカーン!

 

すると何もない筈の所で爆発が起こる。

 

???『フ……流石はアークセイバーのナンバー7、ハイナイトの1人です』

 

クロウ『!!』

 

シオニー『その声は…!』

 

響き渡った声に誰もが驚いた後にそれは姿を現した。

 

全身に赤い結晶体を纏ったかのような、悪魔の様な顔を持つ醜悪かつ有機的な外見のロボであった。

 

シン『あれは、アリエティス!』

 

クロウ『アイム……!アイム・ライアード!!』

 

シオニー『やっぱり生きていたのね…アイム』

 

アイム『ご健勝でいるようで嬉しく思います、クロウ・ブルースト……そして、これはまたお久しぶりでございますシオニー・レジス様。生きてくださり、嬉しい限りでございます』

 

驚く2人やシオニーへとアイムはそう言ってからシオニーにはうやうやしくアリエティスでお辞儀をする。

 




AN「後編へ続きます!」


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第三十三話~加速する世界(後編)~

シオニー、覚醒の時


クロウ『ちっ、白々しい嘘を付きやがって』

 

AN『こいつがかつてシオニーさん騙した嘘つき野郎なんですね』

 

それは手厳しいとアイムは愉快そうに笑ってから言う。

 

アイム『もっとも、これまでのあなたの一挙一動はずっと観察させていただいておりましたが』

 

コーラサワー『なんだこいつ、きもちわりぃな』

 

アイラ《正真正銘の変態ね》

 

ハヤテ『嫌な感じがホントにしますね』

 

告げられた事にコーラサワーやアイラは顔を顰め、ハヤテも引き気味に呟く。

 

レントン『けどあいつは南極での戦いで死んだ筈じゃあ……!』

 

ゼロ『いや、ヤツの持つスフィアならその位の偽装は簡単であろうな』

 

AN『確か偽りの黒羊でしたっけ?』

 

クロウ『ああ、それで死んだと言う嘘を付く位出来るな。ホント自分が死んだ事さえも嘘を付けるとはな……お前のスフィアの力ってのはえげつねえもんだな』

 

アイム『フフ……手厳しいですね……流石は突然現れたエルクと言う男が注目してる始祖と言う者と同行してるだけありますね』

 

厳しく言うゼロとクロウのにアイムはそう言う。

 

AN『始祖のことまで知っているとはかなり情報を集めているようですね』

 

その通りですとANの言葉にアイムは肯定する。

 

アイム『アサキムの目を欺き、次の段階に進むために丁度良い機会の中で現れたイレギュラー。一から調べるのは当然です』

 

AN「(次の段階?何か計画を進めているようですね)」

 

クロウ『よく言うぜ。南極でのお前の慌てっぷりを見る限り、スフィアの力を狙って使えたとは思えねえな。その余裕ぶった態度も全てお前のはったりと見たぜ』

 

そう言ったアイムのにANは気になるがクロウがそう返す。

 

アイム『そこは想像にお任せしましょう』

 

シオニー『…また本心を隠すのねあなたは』

 

そう言ったアイムのにシオニーはそう返す。

 

アイム『ええ、それが私ですから』

 

シオニー『…でもそんなに嘘で自分の本心を隠して後悔とかしたことはないのアイム』

 

悲し気に問うシオニーの言葉にクロウはまだ闘いが始まる前、次元獣バスターとして忙しい日々を過ごしていた頃、休んでいた所にからかいに来たカルロスが勝手に語りだした事を思い出す。

 

ガイオウが初めて自分達の世界に降り立つ発端はシオニーが自分の祖国、リモネシアを救いたかった事から始まった。

 

外務大臣として祖国リモネシアの平和と繁栄のために、日々尽力して自国を守るべく様々な提案をしていた。

 

しかし、リモネシアという国を愛するが故に自身にかかる精神的負担は相当なものであり、加えて、彼女自身もおよそ政治家や官僚に向かない気質の人物であったことが事態をさらに悪化させてしまっていたそうだ。

 

そこをアイムにそそのかされるままにリモネシアを一挙に大国へとのし上がらせる計画『プロジェクト・ウズメ』に参加した。

 

が、結果として祖国を滅ぼしてしまった。

 

その時に語っていたカルロスは世間話を話す感じだったがその目からはシオニーへの憐れみが込められていたとクロウは感じていた。

 

アイム『……………後悔などしていたら私は今もこうなってませんよ』

 

そんなシオニーのに対してアイムは静かにそう返す。

 

シオニー「(……アイム)」

 

ハヤテ『それであなたは何をやろうとしているんですか此処で!』

 

ワッ太『そうだそうだ!偉そうに言ってるけど、インペリウムはもうないんだ!』

 

勝平『お前が逃げ回ってる間に俺達が倒しちまったからな!』

 

そんなアイムへとハヤテが問い、ワッ太と勝平も続いて言う。

 

アイム『彼らの存在は捨石に過ぎません。私の真の協力者は別にいますよ』

 

AN『真の協力者…?』

 

マルグリット『そうやって貴様はインサラウムを……アンブローン・ジウスを利用したか!』

 

返された事にANが疑問を感じた直後にマルグリットから衝撃の言葉が出る。

 

カレン『え!?』

 

香鈴『インサラウムを利用した…!?』

 

ゼロ『インサラウムの背後にはアイム・ライアードがいただと!?』

 

マルグリット『次元化学に傾倒するアンブローンに貴様は様々な情報や技術を与えた!そして、それによってZONEや人造次元獣は完成した!』

 

向かって来るモビルドールや次元獣を対処しながらマルグリットはアリエティスを睨む。

 

ハリー『それだけではない。モビルドールのベースになったZEUTHの世界の機体は奴が持ち込んだものだ!』

 

ラクス《アイム・ライアードはそれをOZとアロウズに提供したのです》

 

武者&コマンド「何!?」

 

騎士「なんだって!?」

 

ハヤテ『モビルドールのはそういうことだったんですか!?』

 

ルナ『それがあたし達の世界の機体がアロウズに量産されていた真相……』

 

続け様にハリーとラクスから告げられた事に誰もが驚く。

 

葵『インサラウムとアロウズ……敵対する両者それぞれに戦力を与えるなんて……!』

 

忍『そんな事すりゃ火に油を注いでるようなもんだぜ!』

 

AN『あなたはこの世界を争いで満たすつもりですか!?』

 

誰もがアイムを見る。

 

マルグリット『戦乱を広げる為にヤツのやった事は、まだ他にもある!』

 

アイム→ケビン『おやめください、マルグリット卿!なぜあなたは殿下をお見捨てになったのですか!』

 

睨んで言ったマルグリットに次の瞬間、アイムの姿がぶれたと思ったらケビンへと変わっていた。

 

スメラギ《ケビン・マクラーレン……!》

 

ガールズ男爵《す、姿が変わった!?》

 

ガールズタブラス《これもあいつの能力だったのかよ!?》

 

ゼロ『くっ!やはりお前が絡んでいたか!』

 

フフフフと笑ってケビンの姿から戻ったアイムはメンバーの反応に楽しそうに語る。

 

アイム『そう。アークセイバーのケビン・マクラーレンは私のもう1つの名前なんです』

 

デュオ『どうなってやがる!?変装ってレベルじゃないぞ!?』

 

ジロン『あれも次元力の力だ!アサキムもセツコやランドのスフィアの力を引き出す為に2人の親しい人に化けてやっていたのを俺達ZEUTHは確認してる!』

 

ハヤテ『次元力ってそんなこともできるんですか!?』

 

驚くデュオにジロンが答えた事にハヤテや初めて知った面々は驚愕する。

 

アイム『その通りです。死の擬態まで身に着けた私にとってこの程度は造作もない事です』

 

クロウ「(ちっ、どうやら奴は俺以上にスフィアの力を引き出してやがるようだぜ)」

 

AN「(かなり使いこなしているようですけどそんな力がデメリットなしで使えるものなのでしょうか?)」

 

自慢げに言うアイムにクロウは顔を顰める中でANはそう考える。

 

彼もまたスフィアの持ち主ならばクロウ達の様にデメリットがあっても良い筈だ。

 

AN「(…もしかしてそれも嘘で誤魔化しているのでしょうか?)」

 

息を吐く様に嘘を交えてる事からアイムのスフィアによる影響が正直に喋る事が出来ないと言う事ではないだろうかとANは考える。

 

AN「(ん~いろいろと情報が不足していてまだ考察しかできないですね)」

 

マルグリット『奴は殿下のやり方に意を唱える反乱分子としてアークセイバー内の士気をくじくと同時に地球側の勢力に偽の情報を流し、各地の戦線を混乱させていたのだ』

 

佐伯《それじゃあ我々が聞いた次元過重弾の情報も……!?》

 

アイム『あなた達の目をZONEへと向けさせるための嘘……という事にしておきましょう。まぁ、出来ればあの地で破界の王と潰しあってくれるのを願ったのですが、それは欲張りだったようです』

 

まだまだ足りないと考えていた所にマルグリットから告げられた事へ驚く佐伯へアイムはそう返す。

 

ドモン『アイム・ライアード!様々な人々をひっかきまわし、貴様の目的はなんだ?』

 

ハヤテ『あなたは一体何を目的に動いているんですか!』

 

アイム『お聞きになった通りですよ。この世界に混沌を引き起こす事です。あのアビスをごらんなさい。あれによって世界はさらなる混沌に包まれるでしょう』

 

黒い穴を見ながらアイムはそう言う。

 

マリン『アビス……!?次元の穴のことか!』

 

Zちゃん《あーもう!さっきからわけわかんないこと言うな!宇宙でも戦えるならぶっ飛ばすのに!》

 

ガールズガラダ《ちょ、Zちゃん?!》

 

うがーーー!と今までのでチンプンカンプンだったZちゃんが切れて騒ぎ出すのにおやおやとアイムは肩を竦める。

 

アイム『流石に野蛮で頭が良くない人には付き合ってられませんね。私はこれでお暇させて貰いましょうかねぇ』

 

シオニー『逃げれると思っているんですかアイム』

 

去ろうとするアリエティスにシオニーはパールクレピオスで接近する。

 

AN『! 危ないですシオニーさん!』

 

アイム『その方の言う通りです……よ!』

 

慌てて呼び止めようとするANだがその前に体を翻ったアリエティスが機体の両腕の赤い結晶体から結晶を弾丸の様に飛ばし、向かって来ていたパールクレピオスはかわし切れずに被弾する。

 

シオニー『きゃっ!』

 

動きが止まるパールクレピオスにモビルドールや次元獣が攻撃をし始める。

 

コーラサワー『おいおい、あれヤバいぞ!』

 

AN『シオニーさん!』

 

助けに向かおうとするが別方向からの攻撃に慌てて避ける。

 

プロヴィデンス「俺達と遊んでもらおうかな?」

 

キラ『プロヴィデンス!』

 

ハヤテ『邪魔をしないでください!』

 

沢山のモビルドールを従えたプロヴィデンスに誰もが突破しようと攻撃を仕掛けるが数が多くて抜けられない。

 

無数の攻撃にさらされるパールクレピオスにアイムは嘲笑う様に言葉をかける。

 

アイム『ほらほら!どうしました?あなたもスフィア持ちならば対抗したらどうです!』

 

シオニー『……ええ。そうですねアイム。あなたの言う通りです』

 

その言葉にシオニーは肯定してアリエティスをみつえる。

 

シオニー『今の私はかつてのあなたに固執していた私ではありません。色んな人に出会い、本当に大切な人が出来た。だから』

 

瞳に力強い光を灯し、シオニーは叫ぶ。

 

シオニー『ここであなたに勝って、未来への一歩を踏み出します!』

 

その言葉と共にパールクレピオスの胸の中央部分にある丸い宝玉が強く輝く。

 

アイム『!?こ、これは!?』

 

シオニー『輝きなさい、蛇使い座のスフィア!その輝きをわが身に!』

 

パールクレピオスは眼を輝かせた後にアリエティスに急速接近してウクスクローで連続で切り裂いた後にボロスマグナムを構えてゼロ距離射撃を浴びせる。

 

その後に実体剣を引き抜いて構える。

 

シオニー『蛇よ、食らい尽くせ!』

 

エネルギーを纏わせた後に振るうと刃から放たれたエネルギー刃は蛇となってアリエティスに噛み付き……

 

アイム『が、がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?』

 

ドカァァァァァァァン!!!

 

光りを発して爆発を起こす。

 

シオニー『これが今の私の力です!』

 

爆風を背にしてシオニーは力強く言う。

 

勝平『すっげぇぜシオニー!』

 

エイジ『あの時とは違う自信満々のじゃねえか!』

 

ハヤテ『カッコよかったですよ!』

 

AN『…成長しましたねシオニーさん』

 

誰もが賞賛する中で爆風の中からアリエティスが現れる。

 

香鈴『かなりのダメージを受けたようだな』

 

ドモン『待て、様子がおかしいぞ』

 

身構える香鈴にドモンがそう言う。

 

アイム『$%$&#¥@#%$#&@*++*!?』

 

するとアイムは言葉にならない悲鳴を上げだす。

 

武者「な、なんでござるか!?」

 

ガールズガラダ《元々変だったのにさらにおかしくなったのか!?》

 

ガールズタブラス《こ、怖すぎるの!?》

 

誰もが驚いている間にアリエティスは戦闘宙域から逃げ去る様に飛び去って行く。

 

ゼロ『今のは……まるで調子を崩された様に見えたな』

 

AN『もしかしてシオニーさんの強さに驚いたのでしょうか?』

 

その様子にゼロは違うと思った。

 

あのアイムが泡を食った様に言葉を上手く出せずに逃げるのが想像つかない。

 

勿論、嘘を付いてるならばありえそうだが先ほどのがゼロには嘘とは思えなかった。

 

強さではなく別の奴に驚いたのじゃないだろうかとゼロは考え……

 

ゼロ「(まさか、愛欲の蛇使いは……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のか?)」

 

Aエクシア「あぶねえゼロ!」

 

考え込んでいたゼロはAエクシアの言葉にハッと我に返った後にプロヴィデンスの放ったドラグーンのを防ぐ。

 

香鈴『はあッ!』

 

プロヴィデンス「おっと」

 

攻撃して来たプロヴィデンスに蒼天が横から攻撃を仕掛けるが避けられて蹴り飛ばされる。

 

プロヴィデンス『お嬢ちゃん。もうちょい鍛えた方が良いと思うぞ。それでは俺には勝てないぞ」

 

香鈴『っ…!』

 

揶揄う様に言うプロヴィデンスに香鈴は呻いた時……別方向からのビームがプロヴィデンスに炸裂する。

 

プロヴィデンス「ぐお!?」

 

呻くプロヴィデンスは誰だと顔を向けると、そこにいたのは1基のガンダムだった。

 

背中にストライクフリーダムのバックパックに似てるが先が円柱な感じになっているバックパックで、右腰に柄だけの剣を、左腰にビームライフルが備えた、色が全体的に銀色なガンダムであった。

 

香鈴『あのガンダムは……?』

 

ハヤテ『あんなの見た事ないですよ……』

 

誰もが知らない新たなガンダムに戸惑う中でそのガンダムから声が発される。

 

???『そこまでにして貰うぞ。ラウの偽物め』

 

ガンダムから放たれた声、それにすぐに反応したのはシンであった。

 

シン『レイ?レイなのか!?』

 

ハヤテ『レイって言いますともしかして…』

 

そのシンの言葉に答える様に画面に金髪の青年が映る。

 

???→レイ『ああ、俺だシン。レイ・ザ・バレル!新たな愛機、レジェンドガンダムアサルトと共に駆け付けたぞ!』

 

ルナ『レジェンドガンダム……アサルト!?』

 

AN『一体誰がそんなガンダムを…!?』

 

力強く名乗り上げたレイはANへと顔を向ける。

 

レイ『あなたがANか、あなたの師匠、ミセスSと名乗る女性が俺の前に現れて、寿命を人並みにしてくれた上に、友と一緒に戦う覚悟があるかと聞いてあると答えたらレジェンドを改良してくれたんだ。友とまた戦える様に!』

 

クロウ『おい、またあんたの師匠が絡んでるぞANさん』

 

AN『そうみたいですねー;』

 

答えたレイのにクロウは呆れ、あの人はどこまで介入してるかなーとANは冷や汗を流す。

 

レイ『状況もミセスSから聞いている。破滅の軍団は絶対に倒すぞシン』

 

シン『ああ!レイがいれば百人力だ!』

 

ハヤテ「(レイさんとシンさん。この二人が揃うのを直に見れるなんて…!)」

 

並び立つデスティニーとレジェンドにハヤテは感動していた。

 

彼らはハヤテの見たのではもう見れないと思っていた。

 

だが、目の前で彼らを直で見れる嬉しさにハヤテはお嬢様に話したいなと笑う。

 

プロヴィデンス「そんな再会したZEUTH面々に良い事を教えてやろう。あの黒い穴はお前達の世界に繋がっている」

 

エイジ『なんだって!?』

 

斗牙『では、あの黒い穴を抜けると……』

 

琉菜『あたし達は自分達の世界に帰れるの!?』

 

AN『でもただ通れるわけじゃないですよね?』

 

告げられた事に驚くZEUTH組の後にANが問うがさあ、どうだろうなと肩を竦められる。

 

プロヴィデンス「まあ、お話はここまでだ」

 

その言葉と共にモビルドール達は本格的に攻撃し始め、次元獣たちも襲い掛かる。

 

ゼロ『とにかく情報共有は終わった後でやるぞ諸君!』

 

香鈴『ああ、そうだな。今は戦いに集中しよう』

 

ゼロの言葉に誰もが同意してモビルドールと戦闘を再開する。

 

シオニー『行きますよANさん!』

 

AN『はい、シオニーさん!』

 

シオニーの言葉にANは頷く。

 

ちなみに今のノワールゼロは姿が変わっていた。

 

リ・ブラスタBの白い所を黒く、黒い所を白くして、青い所を黄色にした感じに変化されており目の色や緑色の部分は赤に変わっていて、背中にSPIGOTを4つ付けて、両腕に刀身を装着している。

 

これぞトライアが考えていた『素早い速さと一撃』を元にしたノワール・ゼロYである。

 

素早い動きで向かって来たのを両腕の刀身、AX-100 HAWKで一刀両断して行き、その動きに一瞬止まった次元獣をパールクレピオスがボロスマグナムで撃ち抜いて行く。

 

そのコンビネーションにガンダムレオパルドデストロイに乗るロアビィはヒューと口笛を吹く。

 

ロアビィ『凄いじゃないのあの2人』

 

ハヤテ『良いコンビネーションですよね』

 

確かにとエアマスターバーストに乗るウィッツもモビルドールを破壊しながら同意する。

 

ウィッツ『ホント、面白い奴らが仲間になったなガロード!』

 

ガロード『へへ、まあな!』

 

ハヤテ『面白いって…;』

 

面白いでしょうかと呟いたハヤテにそりゃあそうだろとクロウは返す。

 

クロウ『なんたって色んな奴らがいるんだ。面白いんじゃないか?』

 

ガールズガラダ《確かにそうだな!毎日色んなことがあって飽きないぜ!》

 

ガールズ男爵《ええ。ガラダちゃんの言う通り飽きはしないわね…》

 

撃ち抜きながらそう言ったクロウのにガールズガラダが賛同してガールズ男爵も笑う。

 

香鈴「(でも一番面白いのはガラダちゃんたちな気がするんだけど…)」

 

ハヤテ「(男爵さんたちの方が面白いと思うんですが;)」

 

そう考えた後にプロヴィデンスにデスティニー、レジェンドが挑んでいるのが見えた。

 

ハヤテ『凄い…お二人ともプロヴィデンスと互角…いえ押しています!』

 

攻撃を仕掛けるプロヴィデンスのビームサーベルをレジェンドが右腰の剣を取り出すと瞬時に刀身が飛びだしてビームの刃を作り出して受け止めて鍔迫り合いに持ち込むと見せかけて横に飛びのいてよろめいたプロヴィデンスへとデスティニーがパルマフィオキーナで叩き込んでプロヴィデンスを吹き飛ばす。

 

プロヴィデンス「ぐう!」

 

レイ『腕は落ちてない様だな』

 

シン『そっちこそ』

 

軽く声をかけあった後にビームライフルで連続攻撃を浴びせて行く。

 

香鈴『凄いコンビネーションだ。さっきのシオニーとANと同じくらい凄い……』

 

ルナ『当然よ。今の2人なら……キラさんやアスランさんと同じ強さだって出せるわ!』

 

キラ『そうだね』

 

アスラン『ああ、今の2人は絶対に負けない!』

 

驚愕する香鈴にルナ達がそう返す。

 

プロヴィデンス「まさかここまでとはな……」

 

シン『決めるぞレイ!』

 

レイ『ああ!』

 

お互いに頷きあった後にプロヴィデンスに突撃する。

 

それを阻もうとするモビルドールや次元獣をクロウやシオニー、ANが止める。

 

クロウ『おっと、あいつ等の邪魔はさせねえよ』

 

シオニー『ここから先は通しません!』

 

AN『通りたかったら私たちを倒してからにするんですね』

 

プロヴィデンスへと突撃したデスティニーとレジェンドはまずはレジェンドがバックパックの翼の様にしていたドラグーンを切り離した後、デスティニーのガナリーカーバーと共にビームライフルとドラグーンによるビーム攻撃を浴びせ、怯んでる所に同時蹴りを浴びせてからデスティニーはバーレイ・サイズを展開、レジェンドはエクスカリバーを構える。

 

シン『これで!』

 

レイ『はあ!』

 

そのままX時にプロヴィデンスに斬撃を浴びせる。

 

プロヴィデンス「ぐ、がぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

ドカァァァァァァン!!

 

レイ『これが俺達の!』

 

シン『絆の力だ!』

 

爆発を背にデスティニーとレジェンドは目を輝かせる。

 

プロヴィデンス「くっ、この借りは必ず返させて貰う!」

 

直後に爆風からボロボロのプロヴィデンスが飛び出して飛び去って行く。

 

デュオ『……なんと言うか、声が同じ奴が増えたなと思った』

 

シン『おい!?』

 

レイ『気にするな。俺は気にしない』

 

AN『まあ同じ声の人なんていっぱいいますからね』

 

戦闘が終わったのを見て呟いたデュオのにシンはツッコミを入れる中でANが苦笑して言う。

 

シオニー『これで…ラスト!』

 

最後のモビルドールを破壊し、シオニーはふうと息を吐く。

 

シオニー『全部倒しましたね…』

 

シン『だな。レイ、ありがとな』

 

レイ『気にするな。俺もまたお前と一緒に戦える様になって嬉しい限りだ』

 

握手しあうデスティニーとレジェンドにハヤテは感慨深くなる。

 

ハヤテ「(この世界ではレイさんが生きていたなんて…嬉しいですね)」

 

Zちゃん《それにしても、あの嘘つき野郎には逃げられちゃったわね》

 

感動している所にZちゃんがそう言う。

 

ガラダK7「Zちゃん、なんだか機嫌が悪そうだな?」

 

ガールズガラダ《さっきアイツのわけわからない説明にキレたからじゃない?私だってチンプンカンプンだったし》

 

クロウ『止めとけよZちゃん。奴を相手に切れるのは無駄ってもんだ』

 

イライラしてる様子のZちゃんにクロウがそう言う。

 

Zちゃん《そう言うけどなんで嘘つきってわかっている奴の話を聞いたりするのよ?全部嘘なのに聞くだけ無駄じゃん》

 

クロウ『いや、奴がいるだけで()()があるのさ』

 

カレン『希望?』

 

ハヤテ『どういうことですか?』

 

香鈴『……要するに、セツコ・オハラとランド達を助けられるかもしれないと言う事か?』

 

その通りだと香鈴の問いをクロウは肯定して理由を言う。

 

クロウ『アイムがどれだけ嘘をつこうとスフィアを集めている事だけは間違いない。そして、ZONEはあいつが提供した技術で建造されている』

 

アムロ『アイムにとって、セツコやランドがZONEに囚われている現状は望ましくないと言う事か』

 

シオニー『…だからアイムは二人を助け出せる方法を知っているはずです」

 

ハヤテ『あ、なるほど……!』

 

アムロとシオニーの補足にハヤテや他の面々も理解する。

 

クロウ『ま、まずは俺のスフィアを奪ってからだろうな』

 

ゲイン『それで自分を強化して2人のも手に入れてアサキムのって所か』

 

AN『ってことはまた来るんでしょうねぇ』

 

肩を竦めるクロウになんとも言えない顔で呟くゲインにANもげんなりしながらぼやく。

 

その後にANはZちゃんの事のもあって甲児の説得をするべきだなと息を吐く。

 

AN「(なにかいい方法はないですかねぇ…)」

 

アイムや破滅の軍団がどんな事をするか分からないので戦力強化を取るべきだと思うがその壁となるのが甲児なのだからホント困ったとANは唸るのであった。



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第34話~共闘!Wマジンガー!!~

Zちゃんの命中率を良くするためのトレーニング。

その内容は…


ブー

 

甲児「また失敗か……」

 

鳴り響いたブザーに甲児は頭を抑える。

 

見る先ではトレーニングマシンに入ったZちゃんだ。

 

何をしてるかと言うと、彼女達のマシンを作る為の確認を兼ねたトレーニングだ。

 

街に攻撃が当たらない様に敵を撃破しろと言う課題でだ。

 

グレンダさんやグレちゃんは合格しているのだが、Zちゃんだけがまだ出来てないのだ。

 

甲児「ここまで酷いと……元の世界、甘やかしすぎじゃないのか……」

 

AN「甘やかし過ぎと言うよりはそれをしても平気だったと言った方がいいんですかねぇ?」

 

うーむと2人は唸る中でZちゃんはうがーと吠えていた。

 

Zちゃん「なんで駄目なんだよッ!」

 

ダブラちゃん「いやー、何処がって言うか…なんというか…やりすぎ?」

 

ダブラちゃんの指摘に誰もが頷く。

 

ドモン「敵もろとも攻撃してる事が多いな。力の調整もほぼ最大でやっている事で勢い余って……と言う結果になってるな」

 

ハヤテ「ドラクエで言うところのガンガンいこうぜ!みたいな感じでしょうかね?」

 

香鈴「周りを気にせず、自分の思うがままに戦う感じだな」

 

ハヤテの例えはともかくそこだよな……と甲児は苛立った顔で髪をかきむしる。

 

甲児「ここはお前の世界じゃないんだ。今までの常識で戦ってたらお前は侵略者と同じ扱いになるぞ」

 

Zちゃん「そんなの知るかよ。何処の世界に居ようがアタシはアタシ。そこを変えることはできねぇんだよ」

 

ガールズ男爵「ホント、この子は……」

 

はぁと一応敵対してる側であるガールズ男爵のため息にホント悪と正義逆じゃね?と暇で見ていたレイジとデュオは思った。

 

甲児「ホント、弱ったな……」

 

AN「ん~~~……あ、じゃあこういうのどうです?」

 

そう言って甲児に小声で内容を伝える。

 

甲児「それ、大丈夫なのか、そりゃあ民間の被害を気にしないで良いけど、増長しないか?」

 

AN「まあストレス発散になるかもしれないですし良いじゃないですか」

 

未だちょっと不安げな甲児を後目にANはZちゃんを呼ぶ。

 

Zちゃん「ん?なんだよ」

 

AN「ちょっとストレス発散してみませんか?」

 

ストレス発散と聞いてZちゃんは笑みを浮かべる。

 

Zちゃん「そりゃよさそうだな。一体どんなの?」

 

AN「それをやる前に1つ条件が、そのストレス発散に甲児さんも参加すると言う事です」

 

じゃないと出来ませんと言うANにZちゃんはえーと嫌な顔をしたが口出しはあんまりしないと甲児が言うとならやるやる!と意気揚々に承諾する。

 

甲児「なんと言うか、お守をする親ってこういう気持ちなのか……」

 

AN「そういうものですかね?」

 

はしゃぐZちゃんを見ながら頭を掻いてぼやく甲児にANも聞かれても困りますと苦笑する。

 

 

 

 

AN【それでは二人とも。準備は良いですか?】

 

Zちゃん「いつでもいいよ!」

 

甲児「こっちも同じく」

 

確認するANに2人はそう返す。

 

ちなみに2人が使うのは先ほどまでZちゃんが使っていたトレーニングマシンとは別のタイプだ。

 

操縦者にダイレクトにロボットに乗ってる時の様な感覚を伝えるVRアクティビティ型でそれにより自分に合った操縦タイプに出来ると言うのだ。

 

故にZちゃんが使うZEUTH世界のマジンガーZだが、操縦方法はドモンが使うモビルトレースシステムタイプになっている。

 

本人的にも作る際はそっちの方がごちゃごちゃしてると騒がれないだろうなと思いながらANは2人がやる仮想戦場の状況の説明を開始する。

 

AN【では説明します。ルールは無双型でどれだけ敵を多く倒せるかで、それ故に敵の本拠地の中で戦っていると言う状況になります。味方を攻撃しない様にしてください】

 

Zちゃん「敵の本拠地の中か。なら大暴れできるじゃん」

 

甲児「だからと言って現実で自分達も逃げれない様に考えないといけないぞ」

 

釘を差す甲児にZちゃんは全くとげんなりした後に気を取り直して気合を入れる。

 

Zちゃん「んじゃさっさと始めようか!」

 

元気よく言うZちゃんに苦笑しながらANは操作する。

 

AN【では戦闘プログラムスタートです!】

 

その言葉と共に2人の見てる光景が変化し、どこかの建物内部になる。

 

そのリアリティの高さにZちゃんはおおと感嘆の声をあげてる隣で甲児はマジンガーで近くの壁に試しに触れる。

 

甲児「凄いな。VRの筈なのに現実とほぼ同じ感じだ」

 

Zちゃん「ここまで再現できるとはスゲェなあいつ」

 

2人共、空間の再現度に驚く中でANの声が響く。

 

AN【二人とも、そろそろエネミーが出現しますよ】

 

その言葉と共に身構えると……四方八方から機械獣が現れる。

 

Zちゃん「よっしゃあ!全員ぼっこぼこにしてやるぜ!」

 

先手必勝とZちゃんの声と共にZちゃんの乗るマジンガーZは眼を光らせて駆け出す。

 

Zちゃん「おりゃあ!」

 

気合の声と共に機械獣の1体にパンチを叩き込む。

 

Zちゃん「ロケットパンチ!!」

 

続けざまにロケットパンチで殴ったのを粉砕しながらその後ろにいた機械獣達を貫いて行く。

 

Zちゃん「ブレストファイヤー!」

 

続けざまに胸からの熱線で回りながらドンドン倒して行く。

 

Zちゃん「おらぁ!ドンドンきやがれ!」

 

ストレス発散出来て元気よく言うZちゃんの乗るマジンガーを機械獣が後ろから不意打ちしようとして甲児の乗るマジンガーの光子力ビームに貫かれて爆発四散する。

 

甲児「後ろががら空きだったぜ、Z」

 

Zちゃん「おっ、あんがとね」

 

そのままZちゃんのマジンガーの後ろ方向にいる機械獣を攻撃しながら言う甲児にZちゃんはそう返す。

 

Zちゃん「次はこれだ!ルストハリケーン!!」

 

酸の竜巻で巻き上げて行く中で隣から機械獣が突撃してきて中断される。

 

Zちゃん「うおっ!?こいつ…邪魔すんな!」

 

殴り飛ばした所に反対から別の機械獣が来ているのに気づいて、攻撃した事によるラグに避けれないと思った後に甲児のマジンガーからのブレストファイヤーで燃やし尽くされる。

 

甲児「お前、もうちょい視野を広げたらどうだ?」

 

Zちゃん「っ…分かってるよそんな事!」

 

もうと頬を膨らませながら倒しにかかる。

 

 

 

 

AN「ん~甲児さんに注意されてばかりいますねZちゃん」

 

ハヤテ「これではなかなかストレスが発散できませんね」

 

グレちゃん「……ところでなんで甲児はZちゃんを年下みたいに扱っているの?」

 

それを見てうーむと唸っているとグレちゃんがふとそう言う。

 

ドモン「?どういう事だ?」

 

グレンダさん「……あの少し聞きますけど皆さんZちゃんを何歳ぐらいだと思ってる?」

 

香鈴「え?中学生ぐらいではないのか?」

 

ロボットガールズ組「あーーーー;」

 

代表して言った香鈴のにそれぞれが苦笑しあったのにAN達は首を傾げる。

 

グレちゃん「……Zちゃんは16歳のJKだよ」

 

フェニーチェ「なん……だと……!?」

 

香鈴「高校生…!?」

 

AN「…あーなるほど。そっちの世界ではそんな年齢だったんですね(コミックだと中学生だから勘違いしてました…)」

 

ハヤテ「…ANさん。これちょっとまずいんじゃないですか?もし甲児さんが…」

 

納得するANにハヤテが恐る恐る戦っている2人を見る。

 

AN「………あ」

 

すると声を漏らしたANに誰もが注目する。

 

ガールズ男爵「…もし甲児くんに年下って見られていたのZちゃんが知ったら絶対にブチ切れちゃうわ…」

 

AN「こ、甲児さん!ちょっと連絡が……って遅かった!?」

 

連絡しようとしたが、暴れまくるZちゃんのマジンガーのを避けている甲児のマジンガーの姿が見えた。

 

 

 

 

甲児「うお、ちょ、止め!」

 

Zちゃん「誰が中学生だこのやろぉ!!」

 

必死に動かして避ける甲児にZちゃんは吠える。

 

何があったかと言うとメンバーが危惧していた事が起きたからだ。

 

甲児「年下で中学生なんだから気を付けろよな!」

 

Zちゃん「…………おい、今何って言った」

 

そう言った甲児にZちゃんは青筋を浮かばせる。

 

雰囲気が変わったのに甲児は黒鉄屋の女将さんを思い出して少し後ずさる。

 

Zちゃん「中学生?私のこと中学生だと思っていたのか。なるほど、それで私を年下みたいに扱っていたのか…そうか…」

 

もしかして、俺、言っちゃいけない事を言ったのかと甲児は思った後……

 

Zちゃん「私は高校生だぁー!!」

 

うがーーーと吠えた後にブレストファイヤーを放つZちゃんのマジンガーに甲児のマジンガーは慌てて避ける。

 

甲児「マジかよ!?」

 

Zちゃん「ドリルミサイル!」

 

続けざまに肘部を90度折り上げると現れた各六門の発射口からドリルの様なミサイルが回転しながら射出され、避けた先にいた機械獣に突き刺さって内部に入った後に爆発を起こす。

 

甲児「ZEUTH世界のマジンガーにはあんな武装があるのかよ!?」

 

絶叫しながら甲児は必死に逃げて、Zちゃんは追いかけながら機械獣を倒して行く。

 

 

 

 

レイジ「これ、収拾付くか?」

 

AN「付かないでしょうねぇ……こうなったらあの手を使いましょう」

 

呆れた顔で聞くレイジにANはなんとも言えない顔をした後にそう言って操作する。

 

アイラ「あの手って?」

 

AN「あまり使いたくない手ですが共通の敵を作っちゃう作戦です」

 

シンプルですわねとライガ様が述べてる間にANは操作を完了する。

 

AN「よし、特殊エネミー出現っと」

 

 

 

 

甲児「くそ、しつこすぎだろ」

 

攻撃を避けながら甲児はぼやく。

 

Zちゃん「逃がさねぇぞ甲児!」

 

機械獣を倒しつつ追いかけて来るのにどうすると考えてる時……

 

???「フハハハハ!マジンガー同士で喧嘩とはこれは見ものだな」

 

響き渡った声に2人は顔を向ける。

 

そこには1人の男が立っていた。

 

甲児「ブロッケン!」

 

Zちゃん「テメェも居たのか変態野郎!」

 

その言葉にブロッケン伯爵は思わずこける。

 

ブロッケン伯爵「誰が変態だ!誰が!」

 

Zちゃん「あんたよ!あんた以外に変態はいないじゃない!」

 

怒るブロッケン伯爵にZちゃんは断言して言う。

 

ブロッケン伯爵「うぬぬ!人を変態扱いしおって!!許せん!」

 

Zちゃん「ちょうどいい!お前を先にボッコボコにしてやるよ!」

 

ふんす!と気合を入れるZちゃんにほざけ!とブロッケン伯爵は叫んだ後……

 

ブロッケン伯爵「ぬぉぉぉぉぉ!!」

 

咆哮と共にその体は大きくなっていく。

 

しばらくしてマジンガーより2倍の大きさになる。

 

甲児「マジかよ……」

 

Zちゃん「でかすぎだろ!?」

 

ブロッケン伯爵「ヴァーチャルの世界だから出来る事よ!」

 

絶句する甲児とZちゃんへメタイ事を言いつつ、ブロッケン伯爵は足を振り上げて2人事踏みつけようとする。

 

甲児「あぶなっ!」

 

Zちゃん「うおっと!?」

 

踏みつけをそれぞれ避けた後ににゃろと甲児とZちゃんは構える。

 

甲児「お返しだ!ブレストファイヤー!!」

 

Zちゃん「ルストハリケーン!!」

 

さっさと蹴りを付けると2人は同時に別の攻撃を仕掛けるが……

 

ブロッケン伯爵「くはは、効かん!効かんぞマジンガーども!!」

 

直撃を受けたのにブロッケン伯爵は楽しそうに笑う。

 

甲児「何!?」

 

Zちゃん「効いてねぇ!?」

 

んなのありぃ!?と思いながら腕ふりを避ける。

 

 

 

 

ハヤテ「ずいぶんメチャクチャな設定ですね;」

 

AN「まあラスボスなのでメチャクチャにしてみました」

 

呻くハヤテにANは笑顔でサムズアップして返す。

 

シオニー「だ、大丈夫でしょうか?」

 

香鈴「…少し心配になるな」

 

その様子にシオニーと香鈴は心配する。

 

 

 

 

甲児「ぐう!」

 

Zちゃん「うあっ!?」

 

目から放たれたビームに後ずさる2人にブロッケン伯爵はかっかっかっと笑う。

 

ブロッケン伯爵「マジンガーがこの程度なら兜十蔵もたいしたことないな」

 

甲児「……何?」

 

Zちゃん「……今なんつった?」

 

出てきた言葉に2人は立ち止まってブロッケン伯爵を睨む。

 

ブロッケン伯爵「やはり最強の天才科学者はDr・ヘル様ただ一人!あやつなんてありんこ同然よ!!」

 

がはははははは!!と笑うブロッケン伯爵に2人は手を握り締める。

 

さて、ここで1つ、マジンガーのある力について触れよう。

 

それはマジンパワーだ。

 

様々な世界に存在するマジンガーが持つ力なのだが、ZEXIS世界のマジンガーにそれは備わっていない。

 

故にZEXIS世界のマジンガーは発揮しないのだが本来出会う筈のなかったZちゃんとの邂逅を切っ掛けにZEXIS世界のマジンガーは誰にも気づかれずに少しずつその力を得ようとしていた。

 

そしてその一端がデータとはいえ出た。

 

甲児「今なんて言ったァァァァァァァァァ!!!」

 

Zちゃん「許さねぇぞこの野郎ォォォォォォオオ!!!」

 

咆哮と共に2体のマジンガーの目が強く輝く。

 

ブロッケン伯爵「ぬお!?」

 

甲児「行くぞゼットォォォォォォォォォ!!!!」

 

Zちゃん「こっちもやるぞマジンガーァアアア!!」

 

咆哮と共にブレストファイヤーの発射体制に入る。

 

その時、ANやシオニー達の目にそれは入った。

 

2人のマジンガーが、それぞれ別の姿になるのを……

 

甲児のマジンガーは凶暴さを感じさせ、悪魔と神を超越せし終焉の魔神。

 

Zちゃんのマジンガーは逆に神をも越え、悪魔も倒せる王の風格を持ちし魔神皇帝。

 

甲児「ブレスト!」

 

Zちゃん「ファイヤー!!」

 

咆哮と共に放たれるダブルバーニングファイヤーはブロッケン伯爵を包み込む。

 

ブロッケン伯爵「な、なんだこれはぁああああああああ!?」

 

自分を屠る2体の魔神を目に焼き付けながらブロッケン伯爵は断末魔をあげながら消滅していく。

 

 

 

 

バチッ、バチバチバチッ!

 

AN「こ、これは…!?」

 

ドモン「いかん!皆離れろ!」

 

機類が火花を散らし始めたのに誰もが慌てて離れる。

 

ズドドドドドン!!ドガァァアアアン!!

 

直後に爆発を起きる。

 

シオニー「しゅ、シュミレーターが!?」

 

ハヤテ「爆発したッ!?」

 

X魔王「し、消火や消火!!」

 

コマンド「退いた退いた!!」

 

爆発に驚く中でX魔王やコマンド達が消火器で出始めた火を消しにかかる。

 

コーラサワー「おいおい!これ大丈夫かあの2人!?」

 

ガールズ男爵「あ、出てきました!」

 

誰もが心配する中でシミュレーターから2人が出て来る。

 

Zちゃん「あ~、スッキリした!」

 

甲児「ふう……」

 

スッキリした顔でんーーーと背伸びするZちゃんの後に疲れた顔で甲児が出て来る。

 

AN「お二人とも、お疲れ様です」

 

Zちゃん「いやぁ、すっごくスッキリした!これよこれ!ねえねえANさん!あたしのマジンガーもああいう感じでお願いね!」

 

はいはいと苦笑しながらオーダーを了承する中でANは甲児に話しかける。

 

AN「どうですか甲児さん。Zちゃんのこと、どういう子かわかったんじゃないですか?」

 

甲児「あ、ああ……」

 

話しかけたが生返事なのにANは訝しむ。

 

AN「ん?どうかしましたか?」

 

甲児「……なあ、ANさん。見てたんならブロッケンに攻撃を放つ際、俺達……()()()()()()()()()()()?」

 

そう言われてANは少し困った顔をする。

 

AN「ん~凄いのが見えたとしか言えないですね…」

 

凄い……か……と呟いた甲児は固定されているマジンガーを見る。

 

甲児「俺は凄いとかで納められないのを感じたよ。マジンガーが、マジンガーじゃないって感じで、爺ちゃんからマジンガーは神にも悪魔にもなれるって言ってたけど、あの時のマジンガーは神でも悪魔でもなかった……」

 

AN「神でも悪魔でもないですか…」

 

自分でもどう言えば良いか分からない感じで述べる甲児にANもマジンガーを見る。

 

AN「(…あの二つのマジンガー、なんなのか調べてみないといけませんね)」

 

甲児のマジンガーとこれから作るZちゃんのマジンガーの変化せし姿。

 

それを知る為にANはそう決意するのであった。

 

なお、Zちゃんの命中率や建物壊し問題については自動命中補正装置と威力調整装置を組み入れる事で解決しましたとさ

 

あの苦労はなんだったんだと嘆く甲児をクロウとデュオは肩を叩いて慰めたのであった。



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