アインクラッド攻略記録 (たつ吉)
しおりを挟む

プロローグ

はじめまして、たつ吉です。
いつもは読み手なんですが、ふとちょっと書いてみようかなと思い初投稿です。

読みにくかったりするでしょうが、どうかご勘弁をこれからいろいろ書いてみようと

思います。




これはソードアートオンラインの全100層に亘る壮大な攻略の記録・・・

1人の女性プレーヤーの壮大な冒険の記録

 

 

「あ~あ~今日もつまらない一日だったなぁ・・・」

 

なんの変わりも一日が終わった帰り道の事だった

 

「コンビニで雑誌でも買って帰るかなぁ~」

 

そこで手に取ろうとし、ふと隣にある雑誌に目が行った。

 

世界初!VRMMORPG ソードアートオンライン!! 近日発売予定!!

 

「なにこれ??ソードアートオンライン??」

 

たまたまその雑誌を手に取り見てしまったのがこの女性 橘 茜 17歳 

 

のちに、赤い流星、とよばれる女の子の始まりであった。

 

 

 

茜は普通の高校で特に頭が言い訳でも無く、成績も中の中、友達付き合いも

 

多くも無いし少なくとも無いと言った、ごくごく何処にでもいる高校生の女の子であった。

 

部活は一年生の時は剣道部に所属していたが、「あまり楽しく無い」とその理由で部活

 

を止めてしまい、今現在は帰宅部にて絶賛活動中であった。

 

周りからは「勿体無いから止めずに続けなよ」とさいさん言われたが、存外彼女の性格は

 

頑固で自分の意見を変える事はなかった。

 

そんな時に出会ったのが(ソードアートオンライン)である。

 

興味を持った物にはとことんのめり込む彼女の性格が、あっと言う間に情報を仕入れ、理解し

 

必要な物、知識を整えて行った。

 

そしてついにその時がやって来た。

 

「よ~やく待ちに待ったこの時が来たわね~。さくさくっとやっちゃうわよ~」

 

「っとその前にちゃんと準備はしなくちゃね~」

 

サービス開始の13:00までにはちょっと早い現時刻は11:50分それまでに彼女は

 

ちゃっちゃとお昼ご飯を済ませて、トイレにも行き、部屋着に着替えてそこでふと考えた

 

「う~ん下はどうしよっかなぁ~」

 

「今日は学校も無いしやる事は終わらせちゃったから、今日は遅くまでやる予定だしね」

 

「いいや!下着のままでも誰に見られるわけでも無いし、暖房も着けてるから寒くないしね」

 

そのなこんなで時間は12:55分になってサービス開始までは後5分となっていた

 

ナーブギアをかぶり準備も万端になりスタートの言葉を口にした。

 

「リンク・スタート!!」

 

 

 

「どんなキャラにしようかなぁ~」

 

「あんまし走ったりするのに胸が邪魔なのは嫌だな・・・」

 

「細かく設定するのもあれだから、こんな感じでいっかな」

 

彼女が選んだアバターは慎重が165cm細身でそれ相応の体系の女性アバータだった

 

特徴は整った顔つきの中でも目だってしまう澄んだ赤色の目と、赤色のツインテールが良く

 

似合っている美人アバターだった

 

 

視界がまばゆく光、一瞬めまいがしそうになって目をおもわず瞑りふたたび開いたその時には

 

辺りは18世紀のヨーロッパのような街並み。皆主人公やヒロインのような現実離れした姿のプレイヤー

 

達がいた。

 

「みなな中々凝ったアバターにしてるね・・・」

 

「あたしは・・・まっいっか!!」

 

「まずは武器を買わなくちゃね~何にするかはもう決めてるしね」

 

まず彼女は武器購入する為にその場を後にした・・・が武器屋の場所が分からないと

 

致命的な事に気ずいたのであった。

 

「武器って何処で売ってるんだろ?誰かに聞いた方が早いかなぁ~」

 

と迷って考えている茜の横を走って通り過ぎようとする1人のプレイヤーを見つけた

 

「ちょっとちょっと、ストップ~~~止まって~!!」

 

今にも通りすぎようとしていたプレイヤーが慌てて止まろうとしたが、言うまでもなく

 

人は急には止まれませんと、言わんばかりに茜とぶつかってしまうのであった

 

ドン!!!

 

 

「あいたぁ~~」

 

「いったぁ~~」

 

「なんやねん、一体なんの用事や」

 

と男のプレイヤーは頭を振りながら、かなり機嫌が悪いような感じで言ってきた

 

「ごめんね~まさか止まれないとは思わなかったからさぁ~」

 

「教えて欲しい事があってそれで思わず前にでちゃったんだ」

 

勘弁してくれよと心の中で男性プレイヤーは思ったがよくよく茜の見てみて、中々可愛いやん

 

と思ってしまったのだった。そして男性プレイヤーは思わず口にしてしまった。

 

「むっちゃ可愛い・・・・・」

 

「えっ!?」

 

「なになに良く聞こえなかったんだけど」

 

「いやいや、何を教えて欲しいんや?俺でよかったら教えたんで!」

 

「ほんと~ありがとう!」

 

茜は屈託の無い笑顔でお礼を言った

 

「あのね、あたし今日が初めてなんだけど武器屋の場所が分からなくて教えてほしいなぁ~って

 

 思ってそれで声をかけたの」

 

「ふ~んなんで俺やったら知ってると思ったんや?」

 

「迷い無く一直線に橋っていたからこの人はβテスターだったんじゃないかなって思ってね~」

 

「なかなか良く見てんな、たしかにβテスターやで俺はな!」

 

「よっしゃ!しゃ~ないから一緒に武器選びに行こか!」

 

「うん!よろしく私はアカネ」

 

「俺はセツナよろしく!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




よっと書いてみたんですが、かなり難しいですね書いて行くのは

中途半場な所で終わらせているのですが、これから書いて以降と思います。

ご指摘等がありましたら、よろしく御願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

2話

2人して歩く事10分もしただろうか

目的地の武器屋に着いたのだった

「セツナはどの武器にするの?」

「俺は両手用直剣にするつもりやで」

「アカネは何にすんの?」

「私は槍に決めてるんだ♪」

武器は決めてるのに何で武器屋の場所は調べてないんだよ・・・とセツナ

は思ったがツッコムのはやめて、2人は武器をさっさと選び、購入し装備を済ませた所で

「あたしに狩の仕方とか教えてくんない?」

「う~ん~どないしよかな~」

「そんな事言わずにお願い!!」

とアカネは両手をパンと合わせて片目をつぶり上目遣いで御願いして

 

うっ!その上目使いは反則やろ、そんなんされたら断る方が不可能やで・・

まぁ~しゃないか1人で狩るより二人でやった方がオモロイやろうしなぁ

「まぁかまへんか、別に急ぐわけやないしな、ほな一緒に狩りに行こか!」

「よろしくお願いします!!」

と二人で狩る事も決まり、武器屋を後にし、ポーション類も買い初狩りが行われるのであった

 

 

 

~始まりの街近辺のフィールド~

 

ドガ!!

 

「あいたぁ~」

 

「このっ!!イノシシが!!」

 

無闇やたらに振り回す槍が、たまたま

当たりようやく初モンスターを倒した頃には、アカネ自身のHPがイエローに変わってしまっていた

「ちゃうちゃう、そんな無闇やたらに振り回してもあかん決まってるやんか」

「そんな事言ったて~、このスキルが立ち上がる感じがいまいち掴めなくてね~」

「まぁほな見ててみ~な」

「こう グっと構えてスキルが立ち上がったら、すばーんとやる感じや!」

セツナがスキルを立ち上げた瞬間、こちらに向かって突っ込んできてた、イノシシ方のモンスターにソードスキルを放ち、ちょうどカウンターぎみに放った攻撃が当りモンスターがパリーンと霧散した

「どないや、分かるか?」

「分かるわけないじゃんか~」

「まぁこればっかりは感覚で覚えなしゃ~ないからな、練習あるのみや」

「う~~~~」

アカネは拗ねたように下をむいてしまい、セツナは思わずため息をついた

そして手をアカネの頭の上に手をポンと置き

「最初は誰でもそうやから、付き合うから頑張ろか?」

アカネも親切で教えてもらってるのにもっと頑張らないと、と自分に言い聞かせグッと力を入れて立ち上がるのだった。

「うん。バッチリ出来るようになるまで、頑張ってやるからよろしくね!!」

そうしてアカネの練習が何時間が過ぎアカネもソードスキルに慣れて、ようやく初期モンスター

程度なら楽に狩れるようになり、レベルもそうこうしている間に2に上がってよろこんでいた所に

鐘の音がなりひびいたのだった

 

ゴーンーー ゴーンーー ゴーンーー ゴーンーー

 

「なに!?なに!?なんで行きなり鐘の音が鳴ってんの??何かイベント始まんの??」

「なんなんやろな?俺もわかr・・・」

とセツナがしゃべり終わる前に二人の体が青白い光に包まれていった

 

光が収まった所で周りを見回したら、そこには人・人・人・人だらけではないか、セツナは!?と

思い探して見るとセツナはすぐ隣に立って同じように周りを見ている所だ。

「セツナ何これ?何で行き成り始まりの町にもどってんの??」

「俺にもわからへんけど強制転移でここまで戻ってきたんやろうな。何かあるんとちゃうか?」

「周りの人たち何か怒鳴ってない?」

そこで二人とも周りの人たちが何か叫んでいるのに気が付き、聞き耳を立ててみると

 

(なんでログアウトできないんだよ!!早くだせよ!!)

(この後予定があんだよ!GMさっさと出てこいよ!)

(約束遅れちゃうじゃない!!)

などなどログアウト出来ない事に対しての事を言ってるではないか

 

うぇ!!ログアウトできないの??なんで??と思い、アカネも急ぎ確認の為メニュー

を開いて見てた所にログアウト欄が無くビックリしていた所にセツナが声をかけてきた

「アカネ上見てみ何か起こるみたいやで」

えっ・・と思いアカネが空を見てみたら

フード姿の人?と呼べるかどうかわからい物体が空中にうかんでいた、そしてその物体が

なんと茅場だと言っているではないか、そしてビックリしているのもつかのまに次次に現状

の説明をしていき私は唖然としてしまった。状況をまとめるとこうだ

 

1・HPが0になるか100層全てをクリアするまでログアウトは出来ない。

 

2・HPが0になると現実世界の自分のナーブギアにより脳を破壊される。

 

3・何故か自分の顔が現実世界と同じ顔・体系になっている。

 

4・外部からの接触(無理にナーブギアを外そうとする)と死んでしまう。

 

以上が茅場が言っていた事になるんだが・・・どうにも頭では理解しているのだが、心が

この事を受け入れておらずに呆然としている所に強引に手を引かれる感覚がした

ふとその力が掛かる方を見てみると、先ほど一緒に狩りをしていた同じ顔があるではないか

なんで・・・???

とそこでも分からない事が起こり、余計に何が何やら分からなくなりあたしはただその手に

引かれるまま一軒の宿屋にたどりつき、セツナがささっと部屋を取ってくれその一室に入って

どれだけ時間が経ったか分からないがセツナが口を開いた

 

「アカネ・・落ち着いたか?」

「うん多少は落ち着いたかな??まだ実感わかないけどね・・・」

俯いて答えるアカネを見ながらセツナが口を開いた

「俺と一緒に行かへんか?このままこの町に居続けても状態が良くなるとは思えへんからな、1人

で狩り続けても効率はいいかもしれへんけど、死のリスクが大きいしさっき一緒に狩ってたのも

何かの縁や一緒に行こや!」

「セツナは怖くないの?あたしは正直こわいな・・・」

アカネは今にも泣きそうな感じに両目に涙を溜めてこっちを見ている、その目をじっと見返して

不安を感じさせないようにアカネに言った

「怖く無いって言ったら嘘になるかもしれへんけど、この状態で助けがくるのをこの町でずっと

待ってても助けがくる保証もないし、このまま助け何かこうへんかもしれへん。」

「そんなんやったら逆に俺が攻略してやる!100層突破してゲームクリアや!!」

そう言い切ったセツナは自身満々だった

 

そんなセツナの態度を見てアカネは不思議とこの人なら大丈夫かな?着いて行ってみようかな?

と思えるのであった

「そだね・・・このままこの始まりの町にずっと居ても助けが来る保証も何もないもんね。

あたしも一緒にゲームクリア目指そうかな・・・」

途中までは下を向きながらしゃべっって言たアカネだったが最後の方はセツナの方を向いて言って

いた。

 

「よっしゃ、そうと決まったら準備を整えて出発と行きますか!」

「うん!行こっか」

アカネはこの世界で絶対に死んでやらない、ゲームクリアしてやると心に誓ったのだった、

 

 

 

準備の為に二人でポーションや他にも必要な防具などを買いにあるいてる途中にいろいろ話た

「なんであたしがアカネだってすぐわかったの?手鏡で現実の姿になってたでしょ?」

「そんなんすぐわかるよだって、アカネも顔とか変わってないやん。変わった所といったら・・・」

とそこでセツナはアカネの胸元に視線を持っていった所で

バシーン!!!っと頬っぺたをひっぱたかれて5mくらいころがって行くセツナを見ながら

「何処見てたのよ!このスケベ!!」

と顔を真っ赤にして胸を抱えるように隠すようにフン!!っと言い歩いて行くのだった

 

なんでやねん・・お前が聞いてきたから正直に答えただけやんか~と思ったがこれ以上何かを言って

もあんまり意味が無いような気がして、ごめんごめんと言いながら小走りにアカネの元に行き残りの

買い物をすませて行くのであった

 

 

「さぁ~てほないっちょ頑張って100層クリア目指しますか!」

「うん!頑張っちゃいましょ!」

と明るい感じの二人組が始まりの町を出て行くのであった・・・

 

 

 

 




二回めの投稿となりました。
いろいろと貴重なご意見いただきまして、ありがとうございます。
まだ書いて見ようかなと思っております。またご意見をもらえますとありがたいです。

よろしく御願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第3話

ソードスキルとかは完全にオリジナルにさせていただきました。
そこらへんが嫌だと言う方は見ていただいても、あれなので見ないように
よろしく御願いします。


ド!

ガ!

「うらぁーー!」

と叫びながらセツナが両手剣初級スキル【スラッシュ】でモンスターを水平に真っ二つに切り裂いた所だった

「お疲れ~、どうするまだ狩り続ける?」

「せやな~今日もノルマ達成したし上がるとしますかぁ」

 

ゲームが始まって早4ヶ月今現在の最前線は10層になっており、二人はその最前線の迷宮区に潜っていた所だった

レベルは安全マージンを十分取っており、アカネがLV19セツナがLV18と言った所だ装備品個性が出てきて、アカネは赤色をベースにした俊敏値よりの軽装備、セツナは白をベースにした、筋力値優先系の重装備だお互いが話しあって自分の系統を決めたわけではないが、以外に息のあったコンビネーションで安定した狩りを繰り広げていた。

「あ~今日も疲れたね~」

「稼ぎもボチボチやったし、まぁええんちゃうか?」

「だね!」

コンビネーションもさることながら生活面でも気が合ったからこそ二人は3ヶ月たった今でもコンビを組んでいた。

 

第10層主街区 ~コルセル~

ここ10層の町並みは何処かつめたい感じがする建物が並ぶ町並みだった

「ほなまた明日な」

と軽く手を上げて別れたのは宿屋で別々の部屋抑えて、美味しいとは言えない晩御飯を食べ終えてからだった。

 

「何だかご飯の味がいまいち何だよね~、ご飯くらい美味しいご飯を食べたいなぁ~」

と日頃思っている不満を口にしてしまったがここはガマンガマン。何せこの宿屋には各部屋にお風呂が着いているのだ!!

隠れお風呂好きのアカネにしたら、当初はゲームだからお風呂は無い物だろうと諦めていた所に何と宿屋にお風呂付があると情報を耳にし、すぐそのお風呂付の宿屋を見つけて初めて入った時の感動は

今も忘れない物がある。

 

さっさとお風呂に入って今日の疲れを流しちゃおうかな~♪

ふん♪ふん♪っと鼻歌まじりにメニューウィンドウを出して防具、服、下着と順に解除して行き物の

10秒と掛からずお風呂の準備完了!!と言わんばかりにお風呂場に入って行くアカネであった

 

はぁ~~疲れたなぁ~~っと湯船につかりながら、天井を見上げ

もう4ヶ月もたったんだなぁ~、なんだかあっと言う間だったなぁ~

100層クリアまで後90層か~何だかまだまだ先は長いな~この分だと後何年掛かるか分からないよね~そろそろあたし達もボス攻略に参加しなきゃね・・・

明日にでもセツナに相談してみようかな・・・・

いろいろと考えても全然まとまらなくなり結局は明日セツナに話してみなくちゃ始まらないとアカネの中で話しが決まり、今日はもう寝ようと言う結論になった。

 

翌朝、朝食を取っている時にアカネが口を開いた

「あのねセツナ・・あたし思ってる事があるんだけど・・・」

まじめな顔で言ってきているアカネを見て朝食を食べていた手をとめたセツナが

「なんや?」と話を聞く体制になった

「あたし達もそろそろボス攻略に参加しようと思うんだけどセツナはどう思う?」

「う~ん~ボス攻略かいな~どないやろうなぁ~」

以外にも返事二つでOKをもらえるとばかり思っていたアカネは、歯切れが悪いセツナの返事に一瞬戸惑ってしまい、ダメかなと思ってしまうのであった

「ず~と参加せいへんとわ言わへんけど、この層からボス攻略に参加したいんかいな?」

 

「うん・・・あたしは参加しようと思ってる・・セツナも参加してくれる?それともダメ?」

とアカネ必殺の上目使い攻撃にでるのであった。

でた!上目使い攻撃や!!この攻撃に出る時はアカネは決めてもうてしまってる時やからなぁ~否定してもあかんねんやろうなぁ~とセツナはこの4ヶ月一緒にいるだけあって、だいたいアカネの性格をつかみつつあった。

「せやなぁ~100層攻略するって最初に決めた事やしなぁ、そろそろ俺らも参加するようにするか?」

セツナのその言葉を聴いたアカネは、ぱぁ~!っと表情を笑顔に変えて

「うん!ありがとうセツナ!!」と言ったのであった。

「この層のボス攻略は3日後みたいやしな、それまではLVあげとスキル上げやな」

「あたし頑張っちゃうよ!!」

「ハイハイほどほどにしとき~や」

やれやれといった感じのジェスチャーをするセツナであった。

「ほなさっさと飯食って狩りにいくか」

「うん!!」っと元気よく残りの朝食を食べきってしまうアカネだった

 

~~迷宮区~~

 

「ふっ!」っとアカネが息を吐くと同時に赤い光が煌めき、電光石火の速さで両手槍初級スキル〔スリント〕による突きの二連撃をモンスターに加えた所で「スイッチ!」とアカネが叫び、「らぁーー!」セツナの両手剣が青白い輝きをまとい両手剣初級スキル〔スプラッシュ〕で斬下げ斬上げの上下ニ連撃を加えた所でモンスターが霧散した。

倒した所で二人のLVがちょうど上がった所でセツナが

「二人ともこれでレベルが20超えたしええんちゃうか?」

「そだね、時間もそろそろ夕方になるし今日は早め上がって明日のボス戦に備えて休もっか」

「ほな帰ろうか」

この時二人のレベルはアカネLV21セツナLV20に上がった所だ、今現在の最前線が10層+10のレベルは安全マージンは取っていると言っていいだろう

 

「帰ってからは明日の準備、武器防具の確認だね」

「せやな、ボス戦が始まってから武器耐久値が無くなって戦えませんは洒落ですまされへんからな」

「そだね~」と言葉はかえすアカネだった

一通り明日の準備を終えたアカネは宿屋の自室に戻り自信のスキルスロットに新しく出来た空きスロットに何のスキルを入れるメニューウィンドウとにらっめこ状態だった。

う~ん新しいスキル二個入れれるんだけど何を入れようかな~

今現在入っているスキルは〔両手槍〕〔検敵〕の二つである何にするか小一時間悩んだ末えらんだのが〔跳躍〕〔加速〕の二つである。

うん!これで良し!

この二つをえらんだのは槍攻撃による一撃離脱を考えての事だ。目にも止まらないスピードで加速、跳躍からの攻撃と自身のスピードを活かした攻撃に磨きをかけるためにえらんだスキルである。

「あたしはこのスキルをマスターして凄いプレーヤーになってやるんだから!」っと意気込んだのだが、ぶっつけ本番(ボス戦)で試すのも何だしまだ時間もあるからちょっと練習してこようかなぁ~っと時計を見れば20:00とまだ比較的に遅い時間では無かった事もあり、スキルの練習がてらにフィールドに向かう事にした。

 

 

 

フィールドを歩いている所に50mくらい先の所に雑魚モンスターがPOPしたのを見て戦闘態勢に入り、自然と槍を構えるアカネが、通常のダッシュ中にスキル〔加速〕を使い、ふっと消えたかと思うスピードに加え〔跳躍〕スキルを使い上空からモンスターの眉間を狙い垂直落下で槍を突き刺すのだった。

その間わずか5秒にも満たない短時間でモンスターが霧散したのだった、いくら雑魚モンスターど言えど一撃で倒したのだ、それ相応の威力が出ていた事は用意に想像できる。

よっし!まずまずいい感じだね~、もっと使っていってスキルをバンバン上げて行かなきゃね

その日は自身がなっとく行くまでそれこそ深夜遅くまでスキルの練習に時間をさいたのだった。

 

 

~~翌朝~~

昨日は遅くまでスキルの練習をしていた事もあり、何時もは朝8:00には起きているアカネが今日は9:00に起き食堂に眠そうな顔を擦りながら向かって食堂に着いた頃には、もう席について朝食を食べているセツナの姿があった。

「寝癖くらい直してから出てこいよ・・・ったくぅ」

「ふぁ~おはよ・・セツナ・・・」

アカネの二つのツインテール以外に頭のてっぺんにピョンと跳ね上がっている髪が妙に目だっていた

「ふぇ~・・・寝癖・・・?」

「ほれ見てみい・・」

セツナが鏡をアイテムストレージより出しアカネに向けて見せると

アカネは顔を瞬間湯沸かし器見たいにみるみる顔を真っ赤にし、走って部屋に戻っていく様をみながらセツナが「こんなんで今日大丈夫なんかいな・・・」はぁ~とため息をついていた。

 

「ほな気合入れてボス戦と行きますか!」

「うん!!今日があたし達のボス戦のデビューだね!」

朝から心がくじかれそうになったセツナだがここからまた、気合を入れなおして二人は宿屋を

後にするのだった

 

 




ここまで読んでくださった方がいれば、ありがとうございます。
1話あたり3500文字程度って短いのでしょうか?そこらへんがあまり分からず
話の区切りがいいのでここまでにしてしましました。そこらへんもアドバイスいただければ
幸いです。

戦闘の描写って書こうと思っても中々書けないですね、書いているみなさんは凄いと思います。これから少しずつでもかければと思いますのでよろしく御願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第4話

ボス攻略です。
バトルシーンって旨く表現できるかが凄く微妙です。
書いてみますがむずかしそうですね~
読んでいてなんじゃこりゃっと思いましたら読むのを止めてもいいので
よろしくです。


二人が街の広場に到着し、10分も経っていないだろう今回のボス攻略の参加メンバー達が集まって

きた。

 

今回のボス攻略に力を入れているのは《軍》とよばれるギルドである。

そのギルドの攻略隊リーダーがキバオウと呼ばれるプレイヤーだった。その他のメンバーはソロプレイヤーが3人しかいない状態だ、しかしその《軍》のプレイヤーが総勢30人くらいはいるであろう大所帯で集合広場に集まっていた。

 

 

ふぇ~何かいっぱい同じような装備している人ばっかだなぁ~とアカネは思ている所にセツナが声をかけてきた。

「今回一緒にボス攻略に挑む仲間やから俺ら新参物は挨拶に行っといた方がええんちゃうか?」

「そだね、挨拶くらいはしとこっか」

と挨拶に行く事にした二人はまず近くにいたソロプレイヤー達に軽く挨拶をし、次に《軍》の人達に挨拶をしようと近くに行った時、その中のリーダーぽい人が先に口を開いてきた。

 

「何や、しらん顔が混じってんな」

「今回から俺らもボス攻略に参加しようと思ってここに来させてもらったんやわ。俺はセツナほんでこっちの赤いのg「赤いのっていうな!」バン!)って~」と最後まで紹介するまでもなくアカネにしばかれるセツナであった。

 

「あたしがアカネよろしく御願いします。」と勢いよくお辞儀をするアカネを見下したようにキバオウが言った。

 

「女がボス戦とか邪魔なだけや!悪い事は言わん帰った方がええんちゃうか?」

その言葉を聴いたアカネが一瞬切れそうになるが、そこは大人な対応が得意なセツナが間に入って旨くその場を終わらせるようにしゃべった。

 

「まぁまぁそう言わんといて~な~大将、俺ら邪魔はせいへんから。な!」と両手を合わせて御願いするのポーズをとるセツナ

「ふん!邪魔はすんなよ・・隅の方でおとなしくしとれよ」と言った後キバオウは仲間の元に帰っていった。

 

「なんなの!!あのキバオウって人ありえなく無い!?ドンだけ偉いのあの人は!!」とかなりご立腹なアカネをなだめるのは今日一番の仕事で、ボス戦が始まる前にすでに疲れ果ててしまうセツナなのであった。

いちお今回のボス戦のリーダーであるキバオウから、一通りの説明がありパーティーを組むように指示があり、あたし達はソロの人たちとパーティーを組むことになった。そして準備が終わりボス部屋目指して街るのであった。

 

今回のボスは<snake of the duaisovereignty【双頭の蛇】>と言う名前みたいで頭が二つあり6パーティの半分3パーティずつの半分に分かれての攻撃になる、私たちF隊は後方支援が役目だ。

 

「あたしも前衛でバンバン攻撃に参加したなぁ~」

「まぁ今回は初参加やし、しゃ~ないやろ、な!我慢しとき」っとポンとアカネの頭に手を乗っける

セツナだかアカネは、まだ「納得いかない!!」といった表情をしていた。

う~ん気負ってる分けではないし、アホみたいな事はせいへんやろうから大丈夫やとは思うけどなぁアカネが暴走しだした時は、フォローに回らなしゃ~ないやろうなぁ~とそうならない事を祈るばかりであった。

 

迷宮区を抜けてボス部屋の前までたどり着いた時には、パーティを組んでいる人達との連携確認は取れており、後は部屋の扉を開けるだけの状態でアカネ達F隊は静かにその時を待っていた。

 

「よっしゃ!ほな扉開けるで、開放の為に!!」とキバオウが言い放ち、各々が持っている武器を天高く掲げ扉が開いていくのであった

 

扉が開きボスフィールドの壁に掛かっているタイマツに火が灯って行き、薄暗かった洞穴のようなフィールドが徐々にその全貌を見せて来た奥に、ボスの姿【双頭の蛇】が見えてきた所であった。

 

その姿は全長が20m程度あり、ボスの名前通りに頭が二つ有り全身を強固な鱗で包まれている姿でプレイヤー達を待っているかの如くこちらを睨んでいたのだった

 

プレイヤー達はその姿に臆する事無く当初の予定通りにパーティを2組に分けてボスに向かって行こうと走っている最中にボスが先に動いたのであった。

その長い体を地を這うかのように鞭を振るっているかの如く、大きく円を描くかのように振ってきたのだ。

そのとっさの薙ぎ払いのような攻撃に、戦闘態勢の取れていなかったプレイヤー達が対応できるわけ無く次々に吹き飛とばされていく中、幾人かは回避行動をとれていた。

 

「うぉ!あっぶね~」とセツナ

「きゃっ!」とアカネ

この二人の他にも後方支援のグループはそこまでボス部屋の奥まで走りこんでいなかった事もあり回避できていたのである。

 

「あせるな!体制を立て直すで!」

「攻撃を食らってもうたA隊・B隊・C隊・D隊は下がって回復!E隊・F隊は攻撃開始や!ボスを回復している隊に近づけるな!!」

 

ラッキー♪これであたしもボスに攻撃できるじゃん!!

幸か不幸かアカネ達F隊が前衛に出る時がきた。

 

「じゃ~~ファーストアタックは私がもらうから、セツナは後のフォローよろしくね♪」

一方的にセツナに言い放ったアカネは、俊敏値優先の脚力を生かしてダッシュを掛けた所に《加速》

スキルを使いトップスピードに達した瞬間に《跳躍》スキルを使い、姿勢が低かったボスの片目めがけて跳躍、そして両手槍中級スキル<ストライク>による垂直突刺し攻撃をソードスキル発動時の赤い閃光を輝かせながら、ボスの目に突刺したのだ。

 

その一連のアカネの攻撃を見た誰かがつぶやいた・・・

「赤い彗星だ・・・・」

それがアカネに着いてしまった(本人曰く凄く嫌いな名前)通り名だ、それは後日談で今はボス

戦の真っ最中しかもアカネが行き成りそんな大それた攻撃に出てしまったのだ。

 

ボスのヘイト(敵対値)もアカネに集中するのだがそこはさすがにコンビを組んでいるだけあり、数秒おくれたが、アカネのソードスキル発動後の硬直が始まり一瞬動けなくなるのを見る事もなくセツナの攻撃が煌めくのであった。

「らぁぁぁぁぁーーーー!」

両手剣中級スキル<ブラッシュ>による上下3連撃が決まり、アカネに向けられていたボスのヘイトがセツナに移り、その隙にアカネも離脱し最初のボスの攻撃で戦意を失いかけていた攻略組みの面子も初参戦の二人があそこまでやっているではないか、自分たちもやらないでどうする!!と言わんばかりに建て直していくのであった。

 

 

 

戦局もアカネ達の活躍もあり何とか立直し、このままボスを倒せるかと言う時に変化が起こる

ボスの4本あるHPの最後の1段に差し掛かった所で異変が起こったのだ!

 

いままでボスの姿は、頭は二つある物の体は一つで途中から分かれている形だったのが、何と体が半分にわかれ二体になったのだ。

しかもボスのHPは二体になったのだから半分ずつになるであろうと予想されるのだが、そのまま最後の1段が両方とも残っている状態になっている。

 

「ひるむなー!体が半分になったんや強さも半分になってるに決まっとる!一気に攻撃してそれでしまいや!A隊・C隊一斉攻撃!!」

攻撃の指示をキバオウが出した瞬間アカネは嫌な予感がしたのだ。

 

「まってみんな!!迂闊よ!下がって!」

アカネが叫んだ時にはもう遅かった・・・・

 

ボスは能力が半分になった所か、一体の時よりも早く動き攻撃力も上がっており攻撃パターン多くなっているのだ。

ボスの攻撃は一瞬だった・・・体を縮めてスプリングのな体制になったと思った瞬間ボスの口が目の前に迫っており、その凶悪で如何なる物でも噛み砕く事が可能そうなキバを見る事しか間に合わないプレイヤーが噛み付かれたのだ!

「うぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

「痛いいいいい!!!!助けてくれーーーー」

二体が同時に噛み付きプレイヤーを丸呑みする瞬間だった。

「いやだぁーーー」

「死にたくない!!助けてくれぇーー!!」

 

ゴクン!!

 

二匹にわかれたボスにプレイヤーが飲み込まれた音が響いた。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

一瞬時間が止まったかのように静寂がおとずれた。

 

 

ズリ・・ズリ・・っとボスが移動を始めた音が聞こえた瞬間に、時が動きだした。

 

 

「うぁぁぁぁーーーーー」

「わぁぁぁっぁ」

「わっわわっわわっわ」

プレイヤー達がパニック状態になったのだ!それはそうだろう生きたまま同じ仲間がボスに丸呑みされたのだ、まともにいる方がどうかしているのでないだろうか。

 

キバオウはパニックにはなっていなかった物のまともな精神状態では無く、とても指示を出せるような状態ではなかった。もし指示を出せたとしても誰がその指示にしたがい戦っただろうか?

否誰も従おうとはしなかったのではないだろうか?

 

逃げ惑うプレイヤーの中にも戦意を失っていない物もいたが、その瞳の中には絶望が漂っていた。

 

「慌てないで!!ボスのHPも後少しよ!あたしに続けーーーーー!!!!!!」

 

アカネが叫んでで全力でダッシュをしかけた瞬間にセツナもダッシュをしていた。

しゃ~ないなぁ~ここでアカネ1人だけ行かせたら俺はええ笑いもんやな・・と自嘲ぎみに笑いアカネに続いて走っていく。

 

二匹のボスが重なる瞬間を狙いすまし、アカネは体制を整え利き脚を地面を叩きわるかのように踏みしめ、ガリ!っと本当に地面を削るかのように一気に加速する。

そこから発せられるのは両手槍中級スキル<トランフィックス>一気に二匹の蛇を串刺しにその勢いのまま部屋の壁に叩きつけたのだ。

 

ドガ!!!!

シュアアアアアアーーーーーーーー!!!!

 

とボスの叫びとも言えない音が響いたのと同時にアカネの後に続いて走っていた、プレイヤー達の攻撃が【双頭の蛇】に突き刺さって行き二匹ともHPが見る間に無くなりそうになった時に、

このボス戦の幕を閉じるかの如く赤い彗星がフィールドないに降り注がれた。

 

そして赤色の軌跡が消えた瞬間に<snake of the duaisovereignty【双頭の蛇】>この第10層のボスが光の雪となおり霧散したのだった・・・・

 

その雪のような光の中に佇む1人の赤色の装備をしている女性プレイヤーがひどく美しくみえるのだった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 




どうもここまで読んでくだっさった方がたありがとうございました。
何か主人公の性格がめちゃくちゃになっていて方向がさだまってないような気がしてきます。

戦闘シーンもこんな感じでいいのかと分からない事ばかりです。
どんな事でもいいのでもしよろしければ感想とかアドバイスよろしく御願いします。

原作は読んでおらず、アニメの知識のみで書いていますので何かおかしい点がありましたら
ご指摘御願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第5話

12層主街区 ~~コルト~~

 

1人はいつも通りの白を基本とした装備をした男性プレイヤー。

1人は全身をすっぽり包むようなフード着きの茶色のコートで顔までわからないように

している姿の女性プレイヤー

 

その二人が街を歩いている時だった

 

「附けられてるよね?」

「せやな~附けられてるなぁ~・・・・・」

 

テクテク・・

 

テクテク・・・(附けてる人)

 

テクテクテクテク・・・

 

テクテクテクテク・・・・(附けてる人)

 

ピタッ!・・・・・・・・

 

ピタッ・・・・・・・・・(附けてる人)

 

ダッ!!・・・・・・・・

 

!!!!!!!!!ダッ!(附けてる人)

 

不意に二人がいきなりダッシュで建物の角をものすごい勢いで走って行ったのだ、附けている人物にしてみればいきなり予想外にダッシュをされたのだ一瞬見失いそうになったのだが、すぐに二人を追いかけるように走りだした。

 

見失ってたまるかぁ!!っと思ったのも一瞬で後を追いかけるように建物の角を曲がった瞬間に

 

「ふべ!!!!」ズル・・ズル・・ベシャ・・・・・

 

建物の角を曲がった所で自身の両手剣を装備し、剣の腹部分を地面に突刺して待ち構えていたセツナがいたのだ。

盛大にセツナの剣にぶつかったプレイヤーは、何かのコントよろしく地面に突っ伏してピクピクとするしかできなかった・・・・

 

「誰や?この子??」

「さぁ?あたしは知らないよ」

 

??っと二人共が心当りが無く、誰??と思った瞬間だった。

 

ババッ!!と一瞬の内地面に突っ伏していたプレイヤーが体制を立直し正座の体勢を取っているではないか。

 

「お二方、はじめまして。某はジロウと申します。」

ふかぶかと頭を下げて挨拶をしたプレイヤーは見た目は13歳~15歳くらいにしか見えず、身長も140cm程度の子供プレイヤーだったのだ。

 

「まずは先ほどまで後を附けておりました無礼をお許しくださいませ。聞いて頂きたい事がありまして、参上つかまった次第でござる。」

 

ござる??どこの忍者だよ??と思わずツコミそうになる関西人のサガを何とか堪える事に成功したセツナが、横を見てみると少年の方を見ず横を向いてプルプル震えているアカネが必死に笑いをこらえているのだった。

 

「プップッ・・っでジロウくっくん・・の御願いってなんっ・・なんの?」

笑ってしまっているのが一目で分かるくらいに噛んでしまっているアカネを凄い目で睨んでいるジロウを見ながら

 

「なんや用事があるんやろ?立ち話も何やからそこのレストランにでも入るかいな?」

と首であっちに行こかと促すセツナであった。

 

 

 

 

まだ昼時には早いとあってレストランには人がまったくいなく、ガラーンとしている中の角のテーブルに席を取り3人がNPCのウェイターにそれぞれが飲み物を注文し、オーダーが届いてから話を始めるのであった。

 

「で、話って何なのかなジロウ君?」

「ジロウでいい・・・・」

明らかに敵意とも言えるような目線でこっちを睨みつけるジロウに何でこの子はあたしに対してこんな凄い目で睨んでくるの?と思わずには入れないアカネであった

 

「んでジロウは俺らに何の話があるんや?」

 

「は!セツナ様が某の主君になって欲しいのでござる!!」

椅子からどうやったらその垂直ジャンプで土下座の体制ができるの??と思えない程流れるように見事な動きで椅子の上で土下座をしたのだ。

 

「ぶっ!!」

「汚っ!!」

セツナが思わず飲んでいたお茶を横に向いて吹きだしたのだが、その瞬間を見極めてその吹きだしたお茶を避けたアカネは流石といえるのだろう。

そして武器を呼び出したアカネがセツナの頭をパコっとしばくのであったが、ここは(圏内)、ダメージ判定が出るわけでも無いのだが心情的には「痛て~」と頭を擦るセツナだった。

 

「主に対する無礼!!そこに直れ、この不届き者が!!」

いつの間に自身の剣を抜刀しているジロウがもの凄い顔で睨んできている。

 

アカネも「なにお~」と言わんばかりに槍を構えようとしていた所に

 

「ストーープ!!!、二人共何してんねん、頼むから席に座てくれや」

 

「ふん!!」

「主のご命令と有らば・・・」

アカネは不機嫌な顔をしながら、ジロウはキリ!とした表情をしながら席に座った。

 

「はぁ~~、ほな話を戻すけど何でジロウは俺の弟子に何か、なろうと思うんや。普通は赤い彗星の二つ名で呼ばれているアカネの方とちゃうか?」

「いえ!拙者セツナ様の武勇伝をお聞きしまして、いつかは君主として仕えたく思っていたのでござります。拙者が仕えるのはセツナ様以外はござりませぬ!!」

 

はぁ~~どうしたもんかいなこれは・・・と本日何回目か分からないため息をつくセツナが横に座っているアカネを見てみると、じと~~とした視線が「あんたいつの間に武勇伝とか作っちゃってるのよ!あたしは知らないからね!!」と言わんばかりの視線をこちらに向けてきているでは無いか

 

どうした物かと考えても今現在はアカネと一緒に行動しているのだ、勝手にパーティーを増やす事が

できるハズも無く、ひとまずは保留。今日一日考え明日答えをだすと言う事にしてジロウとは分かれたのだが・・・・・ひっじょう~~に痛い目線が刺さってくる。

 

たらぁ~~

 

と額に汗が垂れて行くのが分かる・・・・・・

 

「まぁ~何やかんや言ってもまだ子供やし、正直そうな子やん!一緒に行動してもいいんちゃうか?」

 

「ふ~~ん。」じと~~~~

 

あっあっあかんこのままやったら、死んでまう!!直感的に今の危機的状況を乗り越えるすべを考えるセツナだか、こんなあせった状態でいい考えが浮かぶはずも無く、言い訳じみた事をしゃべりそうになった時にしかたないなぁ~と言った感じの表情をしながらアカネが口を開いたのだった。

 

「あんな子供をほったらかして死なれた日には寝覚めが悪いだろうしね~、セツナがいいんであればあたしはパーティに入れてもいいと思うけ・・・ど!」

途中までは変わらず、じと目で話していたが、一瞬子悪魔みたいな顔をしたアカネが

「その代わりに!!・・・・一週間ご飯の後にジャンボパフェ!!もちろんセツナの奢りでね♪」

「ハハハハハ・・・・・」

苦笑いしかする事ができないセツナであった。

 

また俺が面倒見なあかん子が増えてしまうな~、あかんなぁ~これは俺の悪いクセやな。まぁかまへんけどな守る人が1人が2人に変わるだけやからなどうって事あらへんやろ!

これから先の事を考えると3人になってた方がいろいろええやろうしな。後はあのジロウが何処まで強いか、これを明日会った時にでも調べとかんとあかんな。

 

来る者拒まず、去る者追わず、これがセツナの性格の大部分だ。

関西弁でしゃべる彼は大らかな性格のように見られるが、実際は考えて無いようで以外と考えているのである。

アカネもそこらへんは分かっているので、戦闘の時以外はセツナが決めた事は対外従うのだ、そこは流石に死戦を何度か共にした仲間なのでセツナを信頼しているのだろう。

 

 

セツナと夕食を食べ終わりお互いの部屋に帰りアカネは何時ものように、今日の一日の疲れを癒す為に湯船の中にゆっくりと浸りながら考えていた。

 

はぁ~あ~、セツナのあほぉ~。

 

本当は二人でこのまま行きたかったのがアカネの本音である。

セツナとは結婚している訳でも無く付き合ってる訳でも無い、でもただの友達?って訳でもない。

アカネ自身が自分の気持ちにまだ気付けてないのだ。セツナに対する(好き)と言う感情を・・・

リアルの世界でも恋愛をまだした事がないアカネが、今の自分の気持ちの正体が何なのか分からずに

どう態度に表せばいいのかが分からないのだ

 

「あ~~もう!!何なのよ!このもやもや!!」パシャン!!っと湯船の中にもぐり、しばらくしてバシャ!!っと勢いよく立ち上がり

「よし!うやもやする時は狩りをするに限る!!」っと行き場の無い憤りをモンスターにぶつける事にしたアカネがフィールドに向かうのであった。

 

 

~~12層フィールド~~

 

「やっ!!」

「はっ!!」

一瞬の連撃によりモンスターをつぎつぎに霧散させ続けていた。

 

「ふーー・・・んっ??」ふと一息ついた所でアカネの前方約50mくらいあるだろうか?そのくらい距離が離れた場所からもモンスターと闘っているであろう音が聞こえてきたのだ。

 

普段なら他のプレイヤーが狩っているのだろうと気にもしないのだが、なぜか嫌な予感がしたのだ・

大概その場合の自分の感は当たるものだと言わんばかりにアカネはその方向に向けて走りだした。

 

「クッ!!」

モンスターの剣劇を辛うじて盾で防いでる背の低いプレイヤーが見えてきた

 

ぐぁぁぁぁぁーーーー!!

 

モンスターが叫びながら怒涛の攻撃を繰り広げている中、何とか距離を取り腰に着いているポーチの中に手を突っ込んだ所で

 

!!!!!!

 

背の小さなプレイヤーが驚愕の表情を浮かべているのが目に入った。

 

その瞬間を待っていました!と言わんばかりに、モンスターが攻撃の為のソードスキルを発動する黄色い光がそのプレイヤー眉間目掛けて振り下げられる瞬間だった

 

無念!!・・・・・・・っと死を覚悟し目をつぶろうとした瞬間音が響いた。

 

ゾン!!!

 

頭上から赤い光が流星の如く煌めき、モンスターの体には槍が突き刺さっていた。もちろんその槍を握っているアカネの姿があった。

モンスターがその攻撃で霧散したのを確認しアカネがそのプレイヤーに声を掛けた

 

「あんた死にたいの!!?」

「余計なお世話でござる・・・」

「余計なお世話ですって!!あんた死に掛けて・・・・って」

 

ござる・・って・・・・あっ!!

 

そこまで話して気がついたのだ、そこにいたのは昼間あっていた見た目は13歳~15歳くらいにしか見えず、身長も140cm程度の子供プレイヤージロウであった。

 

やれやれっと言った感じでアカネが口を開いた。

「あんたねぇ~死にそうだったじゃない、無茶するのもほどほどにしないと明日の返事を聞くまでもなく死んじゃう所だったよ~」

「某はこんな所で死ぬわけが無い!!」

「その自身は何処から出でくるのよ、現にさっきやられそうだったじゃない!!」

「うっぐ・・・・口の減らぬ女子めが・・・・」

 

あきらかに口喧嘩では負けてしまっているが、おとなしく負けを認める訳にはいかないと言ったような表情を見せるジロウだったが

そこは年上のアカネが折れてくれればいいものを彼女自体も負けん気が強い性格もあり一向に折れようとしないのだった。

 

「何よ!その憎まれ口は!このチビ助!!」

「なにお!この!おっぱい魔人」

「なっ!なっ!なっ!」

脚の先から顔までを瞬間湯沸かし器のように、かぁーーっと赤くしたアカネが

「何て事言うのよ!!このチビガキが!!」

と一段とその怒りのボルテージを高くしたのだ。

 

リアルの頃からの茜の悩みの一つであった胸の大きさ・・・茜は一言で言うとズバリ巨乳である!!しかしそれは一部の男なら完全ウェルカムだが、本人は肩がこるし、走るのに邪魔でしかないのだ。

 

そんな醜いやり取りを続けていると周りに白い光の柱みたいなのが大量に発生したのだ・・・・・

 

 

ちっ!!何でこんな時に大量に雑魚がPOPしてくんのよ!!

あたし1人だったら訳ないのにこの子がいたら邪魔じゃない!!しかもさっきポーチに手を入れて何もしなかったて事は・・・ポーションが無いんでしょうね、しかたないわね~

 

「ちょっとチビ助」

「なんだよ!」

「ヒール!!」

パリン!!っと回復結晶が砕けた音がしたのと同時に、ジロウのHPが瞬く間に全回復したのだ。

 

「今だけは一時休戦して、さっさと片ずけるわよ!」

「ふん!!」

「たぁく~可愛げがないわねー」

とアカネがしゃべったのが最後に戦闘が始まったのだった。

 

あ~~あ。疲れたぁ。

うーーーーんっと背伸びしたのは戦闘が終わって一息ついた時だっ、ほとんどのモンスターはアカネが倒したのだ。時間を見ても30分程度はたったかっていただろう。

 

「あんた、あんな戦い方してたら、いつかは死ぬわよ。」

「主に使え、その為に死ねるなら結構、今宵はその為の強さを手に入れる為修行をしていたのでござる」

こいつ普通にしゃべっている時はござる口調なのに、怒ったりしてる時は何で普通語になるんだ??

っと根本的な疑問をアカネはいだいたが、そこは突っ込まないでおいた。

 

「は~~~、まぁ~~いいわ。好きになさい。でも今日はもう止めときなさい、あんたポーション切らしてるでしょ?無駄に死ぬだけよ」

 

一瞬何かを言おうとしたジロウだがそこは少し考えているみたいだ。そして次に口を開いたのが

「・・・・・しかた無い拙者も今日は街に帰るとしよう。」である。

 

助けてやったんだから、感謝の言葉くらいないのかしら!!と考えるとその分ムカムカしてくるので

これ以上この件に関しては考える事をやめたアカネの足取りは重いものだった。

 

これから先この子とパーティーかぁ~疲れるなぁ~。はぁ~~とこの日一番のため息を吐くアカネであった。

 

 




毎回手探りの中書いております。
その中で主人公の性格をいまいちまとめ切れてないですね・・・
次回あたりは主人公の性格をみなさんに分かるように書ければと思っております。

ではご意見等なんでもいいのでありましたら書いてください。
よろしく御願いします。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第6話

12層 主街区   ~コルト~  入り口付近

 

そこには3人そろい街を後にしようとしている一組のパーティがいた。    

   

昨夜の出来事はアカネからセツナへの説明はしていない。        

説明していないのはアカネも人の事をどうこう言うのがあまり好きでないとのと、いまだに機嫌があまりよろしくないからである。        

         

「さて、ほんなら今日はクエストがてらにジロウの実力を見るようにするで」

       

「ハ!某主に実力を認めていただけるように精進する次第でござります。」

       

「で?あたしはどうしたらいいの?」っとぶっきら棒に質問をするアカネがいた。

       

         

なんでここまで不機嫌になってるんや? 俺昨日何かアカネにあかん事したやろか?と真剣に5分くらい考えたセツナだが原因にたどり着けづにいたので、直接聞くしかないかな~と思い        

         

「アカネ…俺なんか昨日あかん事したっけ?機嫌めっちゃ悪ないか?」    

   

「うっさい!このアホ助!!」とあからさまに八つ当たりやろそれはと非難をしようとした所に別の箇所から言葉が出てきた。

 

「主はアホなのではござらん!!アホなのは御主の方であろう!この!おっ……」

 

とタブーを言いそうになったジロウが、 (シュ!!)刃物が空を切る音がし赤色の槍が自分の喉元にいつまにかピタっと張り付いて、思わず硬直してしまっているジロウを横目に、たら~~~っと自分がその状態になっているわけでは無いが、冷汗をながすセツナであった。

 

「まぁまぁそのくらいにして、今日のクエスト説明するで~、真面目に聞いとかんと知らんで二人共」

 

「はいはい、分かったわよ」

そういいながらジロウの喉元に構えていた、槍を背中に収めてからようやく硬直から開放されたジロウも頷くのであった。

 

今日受けるクエストは今の最前戦より一層下である11層で受けられる<クエスト>である。内容はよくある物で雑魚モンスターを一定数倒すとクエストボスがPOPすると言う内容の物である。

 

クエストの攻略手順でメインで敵を倒して行くのはジロウとセツナ二人の役目で、アカネが今回はサポートに回るという内容だ。

いちおジロウのLVも確認した所20は超えており、よっぽどの事が無い限りは大丈夫であろうと判断したのであった。

 

その後クエスト場所のダンジョンに向かう途中にコンビネーションの確認等を行いながらに、あから様に力んでいるジロウの姿があった。

 

昨日の夜もそうだったけど、ジロウの奴今まで良く生きて来れたわね~。レベルはいいんだけどあの戦い方で今まで死んでいないのが不思議だわ。

ジロウの戦闘を見て率直にそう思ってしまうアカネだった、またその感想とまったく同じ意見をセツナも感じており、これからのクエストをどうしようかと思っている内に安全エリアまで来てしまい。

そこで話をするしかないかぁ~と思っていたのだ。

 

「ほな、ここらでちょっと休憩でもしよか?」

 

セツナが休憩を言い出し、アカネ、ジロウも休憩を取るように座って休憩をとるようにしたのだ。

 

「ジロウちょっとかまへんか?」

「なんでごりますか?」

 

「あ~~なんや~ちょっとなぁ~ジロウの戦いかたなんやけどな…」っとジロウの戦闘の仕方を駄目だしをしだしたのだが、最初は若干の反論もしていたのだが戦闘の事でアカネ、セツナの意見に言い勝てる訳もなく最終的には「………」っと無言で下を向いてしまうしかできなくなった。

 

「……っと言う訳や。分かるか?ジロウ」

「…主の意見はもっともかとは思いますが……某は、某はっ!」

 

ダッ!とダッシュでダンジョンの奥に走って行ってしまったのだ。

 

「あ~あ~子供を虐めて~かわいそう~」

「なんでやねん!俺はもっともな事しか言ってへんで!」

「じゃ~どうするの?ほっとくの?」

「んな訳あるかいな!さっさと後おうで!」

 

自分の頭をワシャワシャと掻きながら走り出すセツナを見ながら、アカネも後を追ってダンジョンの奥に足を進めるのであった。

 

 

 

キン!!

 

ガキン!!!

 

と幾度と無く刃物が合わさりあう音が辺りに響き

 

「はぁぁぁぁぁ!!」

 

小さな体から発せられる青色の軌跡、刀初級スキル<閃き>がモンスターの胴を横薙ぎに一閃し、パリーンと霧散した所だ。

 

某も1人で十分やって行けるだけの力は持っているのでござる!それを主は何とおっしゃるか…

このクエスト某が1人で全て終わらして、主に某の力を存分にアピールし認めてもらわねば!!

 

二人の元を走って行ったジロウはこのクエストを1人で終わらしてセツナに認めてもらいたいが為に

先に行きクエストを初めてしまっているのだ。

この始めてしまっているクエストの内容をきちんと理解していなかった為にこの後起きる悲劇を知らずに一体、また一体と雑魚モンスターを切り捨てていったのだった……

 




こんにちわ、更新がかなり遅れてしまったのですが懲りずに更新してしまいました。
小説書くのってほんとに難しいです。

書いているみなさんってほんとに凄いです、自分も頑張って書いてみてますが、中々旨く
いかないです。

これを読んでくれた人ありがとうございます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第7話

「でりゃぁーー!」

 

ギュァァァー!!!

 

モンスターの叫び声の後に響く硝子が割れるかのような音が中1人の小さな男の子が次々にモンスターを駆逐して行く。

何対のモンスターを倒したかはもう数えていない、何対倒したらいいんだっけ?とジロウ自身が考えた時にクエストを行っているフィールド内に二つの足音が響いてきたのだ。

 

「オイ!ジロウ無事か!?」

 

「某は無事でござります。見ていてくだされ今にクエストをクリアするのでござりますから」

 

オイちょっと待て…こいつ!!俺の話をちゃんと聞いてなかったのか?クソ!!と慌ててフィールド内に入ろうとした瞬間に見えない障壁に阻まれ、セツナもアカネもフィールド内に入れなかったのだ

 

「オイ!ジロウ!退け!このクエストのボスはお前1人でどうにかできる様な相手じゃあらへん!」

「そうよ!あたしも知り合いが死ぬとか見たくないんだから!早く転移結晶を使いなさい!」

 

この二人はまた某の実力を疑っておるのか…

ここは問題無くクエストボスを倒して二人に某の実力を認めてもらうしかあるまいな。

 

「問題はござりません!そこで見ていてください!もとより転移結晶なる物は持ってはござらん!」

 

なっ!とセツナ・アカネは一瞬言葉に詰ってしまいもうどうにもならない状態になってしまっている事にきずいたのだ

 

「この馬鹿!あんた分かってるの!」

 

ん?と思ったジロウだったがそこでフィールド内に変化が起こった。

 

雑魚モンスターのPOPが止まりクエストボスが出現したのだ。

 

「主はそこで某の戦いを見ていてくだされ!」

 

ボスのHPバーは2段しか無いうえに、ボスの姿はスネークマンっと言っていいだろう姿は蛇に手足があり片手に剣を持っており腰にもう一本剣が鞘に納まっている。体を鋼鉄製の鎧をまっとっている

姿からはとても手こずるような相手ではないと言う印象をジロウは受けていた。

 

このボスなら問題無く某1人で大丈夫であろう。回復ポーションもまだあるでござるしな。

楽観的に考えていたジロウの思考を途切れさせるに充分な出来事がすぐに起こったのである。今から

どう攻めようかと刀を構えた瞬間の出来事であった。

 

このクエストボスの特徴は初撃のみかなりの速度で攻撃してくるのである、そしてその攻撃をかわせれば良いのだが、受けてしまったらほぼ部位欠損ダメージを受けてしまうのだ。クエスト前にセツナはちゃんと説明をしていたのだが、それを聞いていなかったジロウはボスの初撃をまったく反応できない状態で自分の利き腕を切り落とされる瞬間を目でおうことしかできなかったのだ。

 

ザン!!

 

パリーン……

 

 

自分の腕が消えてしまった音だけがフィールドにこだまする。

 

一瞬の出来事で理解する事が出来ずに頭が付いていかない、何だこれ?何で腕が無くなっている?

何でモンスターがいる?何だ?何で?どうなってんの?

 

「ジロウ!!交わせ!!早くそこから動け!!」

 

はっ!と我に返ったジロウがすぐ様に振り落とされた剣を返すように切り上げてきたボスの斬撃をギリギリの所で交わし大きく距離をとるように下がるが、その移動に合わせてボスも追い討ちをかけるかのように追撃してくる。

 

セツナの声により硬直状態からは脱したのだか、まだボスとまともに戦えていない状態が続いていた

何せいきなり利き腕を切り落とされたのだ、片腕状態に慣れているはずも無くバランスを取りずらい状態で碌なソードスキルを発動できるはずも無く闇雲に剣を振り回すしかできないのだ。そんな攻撃が仮にもボスと言うモンスターに決定打を与える事ができるはずが無くジロウのHPが徐々に減っていくのであった。

 

もともと三人で倒す予定だったスネークマンをジロウ1人で倒せるハズも無くジロウのHPが0に成るのも時間の問題といわんばかりにレッドゾーンに終に入ったのだ。

 

ク!こんな所で死ぬ訳にいかぬでござる。せっかく主に会えたのだ、これからなのだ、これから主と共にこのゲームをクリアするのに、こんな所で……こんな所で……

 

「死んでたまるかーー!!」

 

ジロウの渾身の一撃、刀中級スキル《弾空》による切上げ切下げの三連撃がスネークマンを切り裂いたのだ!やった!と油断をしてしまった隙を突いてスネークマンの片手剣が金色の光をまとい上段から剣を振り下ろす。

 

ジロウはソードスキル後の硬直の為まだ動く事ができず、スネークマンの片手剣が自分に向かって振り下ろされるのを見る事しかできなかった。

 

ザン!!

 

辺りに音が響いた……

 

ジロウのレッドゾーンだったHPがみるみる内に無くなって行く。

 

止まれ、止まれ、止まれと見る事しかできなかったセツナは呟いていた。しかしその願いは虚しく現実は厳しい物だった。

ジロウのHPは止まる事無く全て無くなってしまったのだ。そして硝子の破片のように消えてしまう前にセツナとアカネの方を向き口を動かした

 

死・に・た・く・な・い

 

 

 

 

…パリーン…

 

 

 

 

 

「ジロウ…」

「ジロウー!」

 

アカネはこの状況が信じられないといった表情でそこに立ちすくしている。

セツナはゴン!っと地面に拳を突きたてその横に涙がポタポタとほほを伝い落ちている。

 

クソ!俺がもっとちゃんと説明していれば、ジロウが走っていった時に急いで止めていれば、ボスが出てくるまでに間に合っていればこんな事には成らなかったはず。俺が…俺が悪かった!!

 

……ジロウ……

 

お前の敵は俺が取ってやる。それが、それが俺ができる唯一の主の務めだ!!

 

シュラン…っと静かに背中に担いである両手剣を抜きさり剣を構えとなりで同じ用に自分の得物を構えるアカネの姿があった。

 

「アカネ、ここは俺がメインでやる。お前はサポートに回ってくれ。」

 

「え?…あっ…うん」

セツナの何時もとは違う口調・雰囲気に一瞬アカネは戸惑ったがサポートに回るようにしたのだ。

 

「行くぞ!」

「うん!」

 

そしてジロウの弔い合戦が始まったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 ~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。