過負荷は今日も明日もヘラヘラ笑う (blue wolf)
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1話 球磨川禊の『』付かない最初で最後の騙り

初のハーメルンでの小説投稿
駄文はしょうがないね(笑)


球磨川禊は安心していた。

 

誰にも見つからずにその生を終える事が出来るから。

 

球磨川禊は油断していた。

 

『彼女』が見つけれない訳ないのに。

 

球磨川禊は満足していた。

 

自分でもこんなに幸せな人生を送れた事に。

 

『彼女』がそれをただ見逃す訳もないのに。

 

だから球磨川禊は困惑していた。

 

何せ目の前にその『彼女』が居るのだから。

 

「やあ!球磨川君。久しぶりだね。元気だったかい?」

『うん、今の今までは元気だったね。安心院さん。』

 

そうだ。そもそも気付くべきだったんだ。何故安心院さんがこの60年の間に一度も僕に絡んでくる事がなかったのか?決まってる。多分僕の死期?を狙ってたんだろうね。そして、わざわざそんなことをするって事は絶対また碌な事を考えていないのだろう。断言出来る。

 

「おいおい、断言出来るって、さすがに失礼じゃないかい?いくら『僕』でもそんな年がら年中人類補完計画の実現やら、地球よりデカイロボット製作とか、人類の願いを全て叶える機械の発明などを24時間367日ずっと考えてるワケじゃないんだぜ?」

『普通に心の文を読むとか、さすが安心院さんだね。というか、367日って言ってる時点で考えてない時間がないって言ってるのと同じ気がするよ』

 

さすがに人類補完計画は実現させたらやばいと思うけどね。安心院さんなら簡単にやりそうで怖いや

 

「まぁ、やろうと思えば僕のスキル『人幸所為冥』(オールバイハッピー)で先の3つとも直ぐに実現できちゃったりするんだぜ、これが」

『やっぱり安心院さんはいつ見てもぶっ飛び過ぎてる気がするよ』『人の形してるのに、これっぽっちも人に見えない所に』『憧れるぜ』

「・・・球磨川君は少し見ない間に大分変わったね。昔より全然弱く見えないぜ」

『そりゃあね』『時が経てば人は変わるものさ』

「ふぅん。まぁ別にいいか、どうせ戻るしね」

『?』『何が戻るのさ』『安心院さん』

「しかし、括弧付けだけは変わらないね。それなのに良くここまで生きてけたもんだ。その生き方は僕からしても賞賛に値するぜ。」

『わーい!』『人生で初めて安心院さんに褒められた気がするよ!!』『これは昨日食べたポッキーの味位の感動ものだよね!』

「感嘆符が入ってるのに、ここまで棒読みに聴こえる喋り方が出来るのは君位だろうよ」

『ところで、安心院さんは何しに来たんだい?』

 

正直、さっきから意識を保つのがキツくなって来ている。多分本当に人生の終わりが近いんだろう。なら、せめてこの話の本題位は聞いてから死なないと、じゃなきゃきっと僕は死んでからも安心院さんの『補習』を受けるハメになるだろうし。

 

「そうだね。君もキツそうだからそろそろ本題に入ろうかな。さて!球磨川禊君、君はもう一度人生を最初から体験出来るとしたらどうする?」

『ッ!!!』

 

なるほど、僕の死期をわざわざ狙って来たのはこういう事か。しかし読めないな。何故僕なんだ?大方安心院さんがしたい事って言うのは多分、そいつの人生を前世の記憶を持たせたまま、やり直させてそいつの成長を観察するとか、そんな暇潰しなんだろうけど、なら僕じゃなく他のそれこそめだかちゃんや、善吉ちゃん、他にもたくさん候補がいるだろう。僕なら、次の人生もただ適当にその時々の状況を受け入れて、適当にダラダラ暮らして行くっいうのが分かりきってる筈なのに

 

『いや』『そんなチャンスはいらないぜ』『だって』『面倒だしね』

「君ならこう言う事はとっくに予想済みだぜ。ま、別にこの質問の答えはどうでもいいんだ。だって僕は君にある『スキル』を使いに来ただけだからね」

ある『スキル』、ね。

『へぇ、一体どんなスキルなんだい?』

「何、別にそんな大したスキルじゃあないよ。それにまぁ、球磨川君には申し訳ないけど、僕はそのスキルもう君に使っちゃったしね(ゝω・)テヘペロ♪」

 

え〜、マジか〜

 

「ま、効果は君が死んじゃったら発動するし、ほら今回は特別にこの僕が君を看取ってあげるよ」

『・・・・』『スキルの効果は気になる所だけどさ』『それはともかく、安心院さんに看取ってもらえるなら、』『僕は思い残す事は無いかな』『あ、最後に』

『僕のお決まりの一言だけ言わせてね』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『最後の最後で、やっぱ』「また勝てなかった.......な」

球磨川禊は笑いながら、悔しみながら、死んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふぅ、僕的には予想より2000行も速く終わってしまったけど、まぁこれはこれで良いのかな?さて、球磨川君に使ったスキル『生還非行(リライフフール)』が発動したようだね。ん?どんなスキルかって?まぁ、一言で説明するなら『前世よりマイナスになるスキル』って所が説明としては妥当かな。さてさて球磨川君のニューゲームが楽しみだぜ。それに僕は、『同じ世界』でやり直すとは、一言も言ってないしね!だから、生まれた所が違う世界だったとしてもそれは僕からしたら責任外なんだよ。んじゃ、次に話す機会があったら、今度はもっと(球磨川の)恥的な話をしようじゃないか。

ん?短い?まぁ、最初だからね。これくらいでいいと思うんだ。それに、

 

 

 

「楽しみは、これからだしね☆」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




あ、原作で球磨川君が転生する世界わかっちゃうじゃん

まぁ、いっか

これから宜しくです!


短いのは、最初と言う事で仕様です。


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2話 名前の入力なんてなかったんだぜ?

相変わらずの駄文です。温かい目で見てくださいね。


気がつくと、僕は何かドロドロしたような空間の中にいた。でも、ドロドロしてるのに何故か懐かしいような、何か感慨深い気持ち良さに囚われていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくそうやってそのドロドロした空間の中で漂っていると、頭の中で誰かが直接語り掛ける様な感覚に襲われた。

 

(あー、あー、聞こえるかい?ま、聞こえてなくてもいいか。では、定例文で行かせてもらうよ。)

 

このドロドロした空間で聞こえてきた第一声はそんな言葉だった。

 

(はじめまして!ーーーー・ーーーのセカイヘようこそ!わたしのなまえは大木戸 青木。みんなからはたんまついちのポケ○ンはかせと慕われているよ。このせかいには、ーーーー・ーーーと呼ばれる兵器が暫くしたらたんじょうするよ!まぁ、その兵器の説明はとてもめんどうだからね。じぶんで調べてね!あ、ワタシは年間7665時間をポケ○ンに費やしているよ!さて、では、ずばりきこうかな?君は女の子?それとも男の子かい?さぁ、どっちかな?)

『まさか、聞こえてきた第一声を放った人物が安心院さんの端末とは』『本当、シャレが効いてるぜ』

 

寝起きから、安心院さん関連の厄介事とか、ホントついてないぜ。

 

(まぁ、君が驚いているのは、分かるよ。僕だってこの事がお願いされたのは、つい10分前だからね!さ、そんなことより、君は女の子?それとも男の子?どっちなんだい?)

 

・・・・どうやらこれは、某モンスター育成ゲームで言うところの性別の選択場面らしい。しかし、さっきの最初の説明的なセリフやたらとひらがな表記が多かったないっt (はい!大人の事情に突っ込まない!)........さて、どうしようか?一応皆に弁解するなら、僕は世間には紳士で通っている。だから、決して女の子を選んで、自分の身体が成長するのを待って、成長したら自分が裸エプロンや手ぶらジーンz(なるほど!!君は男の子なんだね?そうなんだね?うん!男の子か!)

 

『なっ、勝手に決められた........だと........!?』

 

(さぁ、もう時間も少ないからさっさと進めようかな!いよいよ、これからきみのものがたりのはじまりがちかづいている。ゆめと、きぼうと、あいと、ゆうきと、たいだと、しっとと、よくぼうと、ぜつぼうがうずまくこのせかい。インフィニット・ストラトスのセカイヘレッツゴー!じゃ、会う機会は無いだろうけど、もし会うことがあったら、一緒にポ○モンについて語りあおうじゃあないか!)

『うん』『僕はそんな機会が訪れない事を』『心の底から祈ってるよ』『んじゃ、また』『今度とか』

 

(さぁ、楽しむといいよ。この狂った世界でね・・・)

 

「あ、これも定例文だからね!私にあんな痛いセリフを言う趣味はないんだからね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『オギャア!オギャア!』

「おめでとうございます!素敵な赤子さんが生まれになりましたよ!」

 

えー、まさかとは思ってたけど、赤ちゃんからはじまるのかよ。ま、せっかくの第二の人生だし、有意義に適当にダラダラ過ごすことにするかな。ところで、何か忘れてる気がするんだよね。何だろ?えっと、まずドロドロした空間で漂ってた。そしたら、某モンスター育成ゲームの定例文が聞こえてきた。そして、性別を強制させられた。んで・・・・・・・・・・・・・あっ!

 

名前入力してなくね?

 

 

「ねえ、あんた。この子の名前は決まったの?」

 

ご都合主義的な展開。やっぱり僕にはこんなのは明らかに明白に合わないぜ

 

「あぁ、決まったぜ。最初は名字に合わせて、タマって名前にしようかと思ってが........」

「それは私が却下したでしょう。で、それで?」

「それで、俺は、皆の注目を集められる様な名前にしたんだよ。」

「名前は?」

 

なまえは?

 

「『多摩川 魅月』昔のカモが月には人を魅了する何かがあるとか、なんとかほざいてたからな。それを思い出して、この名前にしたんだ。まぁ、もしかしたら使えるようになるかもだしな。」

 

たまがわ、みづき、ね。たまがわみづき。

 

「あんた!病院で、この話はしないで!全くこれだから、今の時代の男は、ハァ 」

 

あれ、名前、三文字しか変わってなくない?

 

『ヒグッ、ヒグゥ』

「あらあら、ぐずっちゃって、可愛いわねー」

「おい、退院はいつなんだ?」

「そうね、二週間後だったかしらね」

「退院したらすぐ次の『仕事』始める手筈だが、大丈夫か?」

「ええ、でも『仕事』って事はもうツバはつけてるのでしょうね?」

「あぁ、お前が退院すれば直ぐにでも始められる」

 

ハァ、この親達は一体なんの話をしてるんだか?教養の少ない僕にはさっぱりだよ。さて、少し眠ろうかな。赤ちゃんの体だからかは知らないけど、さっきから物凄い眠気に襲われてるんだよね。んじゃ、疲れたし、限界っぽいから眠ろうかな。

 

『アウ(おやすみ)』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、あの出来事から、つまり僕の生まれた年から四年がたってたりする。あっという間に四年が過ぎた気がするけど、やはりこれも気にしたらダメなんだろう。さて、この四年僕は昔の様にダラダラと適当に無気力的に堕落的に過ごすつもりだったんだが、今は、一日のほとんど暇のない暮らしで、ホントのまだ、1歳にすらなってない頃にしかそんな生活を出来た試しがない。おっと!この話をする前に幾つか僕が知る事ができた事を話そうか。

まず、一つ目としては、この世界の年号。生まれてすぐにカレンダーをちらりとみると、2030年1月つまり、僕が亡くなる40年前の年だった。つまり、僕は前の僕よりも未来に生まれてしまった訳だ。ついでに僕は享年78歳だ。

で、二つ目、僕は今現在スキルの発動はすることができない。これは、多分前に安心院さんが言っていた、スキルの遺伝、前世からの引き継ぎはできないって事が証明されたという事だろう。安心院さん曰く、(スキルというのは、魂の成長過程でそいつの魂に刻まれた情報なんだよ。それは、その時点でそいつの物であって、そのスキルが遺伝、前世への引き継ぎ、つまり、他人になる人間に無条件で譲渡される事は無いんだよ。無条件ではね。)っとか言ってたから。『大嘘憑き』や、『却本作り』は他人である僕には使えない訳だ。

3つ目、これは、僕が『球磨川禊』ではなく、『多摩川魅月』であると気づいたこと。理由は二つ目のスキルが使えないって事。使えないって事は僕は『球磨川禊』じゃないという事の証明になった。この事に気づいたのは、3歳の頃だ。

四つ目僕の両親はなかなかに『良い』仕事をしている。括弧良く言うなら『人に夢を魅せる仕事』悪く言うならば、『美人局とかいう、自分を餌として人を騙し、金を巻き上げる一昔前のヤクザ的な仕事』

此処まで話して、やっと何故4歳の僕にゆっくりする暇が無いかって言う事について話す事が出来る。まぁ、何故僕がゆっくり出来ないかというと、単に僕も池袋や秋葉原など、コアでマニアックな人間が多そうな所に連れていかれ、毎日のように、知らない人に。たまにハァハァ言ってくる変態のおっさんやおばさんなど。そんな人達に敢えて捕まり、そして両親がそれをすぐさま助け、慰謝料、賠償金などを半法的にぶんだくる。ついでに上手く捕まらなかった日は、殴られて、昼飯と夕飯を抜かれる。これの繰り返し

いやいやいやいや、全くとんだブラック夫婦の子供に生まれてしまったもんだ。まぁ、おかげさまで2歳後半まで黒かった髪が、何故か脱色して白くなっちまったぜ。しかし、ストレスか何かで髪が抜ける事が有るって言うのは知ってるけど、脱色なんて事もあるなんてね。

「おい、着いたぞ!さっさと降りろ魅月!!」

『はーい、今降りますよ〜』

まぁ、なんでこんな回想していたかというと、単なる次の『仕事場』に着くまでの暇つぶしだった。

 

 

「おらァ!布仏、人の女に手出したツケ払わんかい!」

「・・・・・・すみませんでした」

「謝れ言うとんとちゃうわ!慰謝料、賠償金、中絶費用、全部耳揃えて払わんかい!」

「・・・・・・お金はきっちり支払います。ですから、明後日までお待ちいただけないでしょうか?私には、二人の子がいます。ですから、」

「あー、分かった、分かった。俺も鬼って訳じゃない。子供が二人もいるお前が俺の嫁に手を出したのも多分出来心だったんだろう。明後日だ!明後日にはしっかり一円もまけずに払ってもらうからな!」

「はい、・・・・・有難うございます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふっ、今回もちょろかったなー、ククッ」

 

こいつには、多分、いや、絶対にあの男の末路が読めているのだろう。何せこれくらいなら、僕でも読める。

多分あの男は....................

 

「あいつ、あの顔。多分あいつら一家は無理心中かな?クハハッ!自分で墓穴ほって結局ツケも返せずに自分等が墓に入るとか、あいつ馬鹿なのか?」

 

そう、この男はやり慣れている。だから、相手の表情でその相手がこの猶予の間に何をするか?なんて事がほぼ瞬間的に読める。そして、操作する事だって出来る。

まさに過負荷な僕から見ても、クズにしか思えなさそうな人間だ

 

「おい、きいてるのか?」

 

 

ガゴッ!

 

『・・・・・・・・・・』

 

単にスマホの角で軽く強く殴られただけだ。これくらい日常てきだし。だから、僕は前のようにただ、空気が肌に触れるように、両親の『悪意』を『受け入れてきた』

救われないと知っているから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、僕は知らなかった、こんな日々に終わりが来ることを。そして、また僕に『過負荷』が生まれていたことを、あの日の4歳の僕は知らなかった。

 

 




うわ、改めて読むと、色々酷い(笑)
次回も宜しくです!


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3話 『受け入れよう』『理不尽を』前編

相変わらず駄文ですが宜しくです!


あれから、つまり生まれた頃から早くも6年が経とうとしている。こんな僕も晴れて小学生だ。さて、僕でも実は1つだけこだわりのある事柄がある。それは、初対面の人間同士が行う事。そう、自己紹介だ。何しろ、自己紹介は相手に自分がどんな人間かを教えてしまう危険イベントだ。よくよく見れば、その人の目や、口調、その時の声の高さなどで相手の性格をある程度理解出来る。なんて人も世の中にはいるのだ。だから、自分が自己紹介をする時にも、最善の注意を払わねばならない。

ん、どうやら僕の番に回って来たようだ。しかし、なぜ皆は僕を凝視してるんだろう?何か可笑しいところあったかな?あ!寝癖ついてるのかも!あっちゃあ、直すの忘れてや。これは恥ずかしいね!まっ、気を取直して自己紹介をしようじゃないか

 

『はじめまして!』『最近踊る大捜○線』『を最初から見始めた』『多摩川 魅月です。』『あ!そこの如何にも俺はカッコイイとか、思ってそうな子と、』『世の中みんな絶望しないかなみたいな顔してる君と、』『お姉ぇちゃんなんか死ねば良いんだみたいな事をさっき一人でブツブツ言ってた君も』『最近離婚して荒れてそうな先生もはじめまして!』『これから一年』『色々な事がありそうだけど』『きっとクラスの皆が誰一人かける事なく、』『誰一人誰かを虐める事もなく』『人の好意に気付かないなんて事や』『ちょっと家族が有名になっただけで周りから、差別されたり、』『ましてや担任の先生が離婚の影響でアル中になってたりしなければ』『とても楽しいクラスになると思います!』『皆で協力して仲の良いクラスにしましょう!』

 

 

『一年間宜しくお願いします!』

 

 

うん!我ながらかなりいい自己紹介だったね!皆感動の余り『口を手で押さえてる』じゃないか!

・・・・・あれ、他の人は自己紹介しないのかな?次は、えと、あぁ。さっきの『お姉ぇちゃん死ね死ねっ子』か全くまだ6歳なのに死ねなんて言葉使ったら駄目じゃないか。そんな事呟いてたら、うっかり自分が死んじゃうかも知れないぜ。世の中『理不尽』がトレンドみたいだし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの自己紹介から、一週間がたった。

クラスは皆静かに授業を受けていて、別にイジメや差別も『目で見えるところには』ないとても仲の良いクラスだ。うん?そう言えば、昨日僕らのクラスの担任の先生が代わったんだよね。なんでも、学校が始まって二日目でストレスで酒を一気飲みしてアルコール中毒で倒れたとか、なんとか。いやぁ、世の中怖いなー。ストレスで酒を一気飲みして倒れるとか、きっとさぞや古傷を抉られたり、他の先生に秘密にしてた事がドコからか漏れたりしたのかもしれないね。ホント世の中油断ならないぜ。さて、今日の授業は・・・・・・・・自習?

えっ、小学校でしかも一年生で自習とかあったっけ?もしかして教科書でも読んどけって感じなのかな?うん、じゃあ仕方ないね、大人しく、僕は『ヤングキングアワーズ』でも読んどく事にするよ。いやー、ヘル○ングが面白いんだよね。え、連載してないって?やだなー、平成16年のやつに決まってんじゃん!買うのに千円札消えたけどさ。さて、次は休み時間かー。何して遊ぼうかなー、

 

 

 

そして、休み時間

 

『ふぅ』『さっきの授業はきつかったぜ』『アンデ○センと』『吸血鬼になったセ○スちゃん』『一体どっちが強いのか?............気になるなー』

「ねぇ、そこのアンタ!」

 

ん、珍しいね。僕に話しかける人とか、というか僕はこれからジャンプを読もうとしてたんだけどな....

 

『えと、夢咲さん?だっけ。何の用?』『暇そうに見えて僕は思ったより忙しいんだぜ?』『次は平成24年のジャンプ読まなきゃだし』『NARUTOが僕を待ってるんだよ!』

「うっ、ま、漫画読むなら暇でしょ!アンタ私の代わりにこのボール、倉庫に片付けてきてよ。男だからもちろん女子のためにやるわよね?てか、やれ!」

 

ハア、世の中ホント理不尽だと思うぜ、この男子だからやれ。みたいな考え。一体世の中はいつの間にこんなふうになったんだか。

やっぱりあのインフィニット・ストラトスとかいうチート機械ができてからかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インフィニット・ストラトス、通称IS

 

宇宙空間での活動を想定し、開発されたマルチフォーム・スーツ。開発当初は注目されなかったが、2ヶ月前位に起きた「白騎士事件」によって従来の兵器を凌駕する圧倒的な性能が世界中に知れ渡ることとなり、宇宙進出よりも飛行パワード・スーツとして軍事転用が始まり、各国の抑止力の要がISに移っていった。まあ、別にそこは良いんだよ。別に、問題は軍事運用とかそんな事じゃなく、もう少し根本的なとこなんだよね。

なんと!この兵器。実は女しか乗ることが出来ないっていう、世の中からみたらとんでもない欠陥機だったりするんだよねこれ。実際、この機械がでてから今まである程度は男女平等社会を主張してた筈の世界がたった2ヶ月で女尊男卑とかいう新時代を招いた訳だ。

そして、今僕の目の前にいる子もそれに流された、もしくは親が女尊男卑を肯定してるのだろう。さて、そろそろ返事を返すかな。じゃないとジャンプ読む時間がなくなってしまう。ま、とりあえずジャンプ読む時間分の『返事』はしようかな?うん。しよう。

 

 

 

 

 

「さっきから黙ってないで片付けて来てよ!私は忙しいのよ!ほら、さっさと行け『男』!!」

『あのさ』『なんか言った?』

「は?」

『いや、さっきから何言ってるの?』

「はあ!?アンタきいてなかったの?だからこのボールをさっs 『あ、聞く気ないから言わなくていいよ』」

 

 

 

 

バチンッ!!

 

 

「ん!!?」

 

 

彼女は多分混乱してるのだろう。何せ、いきなり口をホチキスで留められたのだから。これは僕の過負荷『固化声消(ミュートソング)』対象を黙らせるスキル。しかしどうするかな?これ一度使っちゃうと使われた相手はいつ針が抜けるか分からないんだよね。

 

『まぁ、いいか』

 

そして、僕はそのままジャンプを読み進める事にした。ついでに、彼女に使ったスキルが解けたのは放課後になってからだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに、一週間が経過した。悲しいことにこの一週間で二人も女の子が転校してしまった。

一人は確か家庭の事情がなんたらとか、言ってたね。もしかしたら、あれかな。自分のお姉ぇちゃんが世界に名を残せる程の偉業をやったせいで、まともな暮らしが出来なくなったとか、なのかな!まぁ、興味はないからどうでもいいけど。

んで、二人目は正直聞いた話だけだとよくわからなかったなー。なんか意味不明に喚き散らしてたらしいけど。で、それで病院に入院するんだとか。一年生の頃から精神病とか、さすがにちょっとキツイと思うぜ。将来的にさ。僕には関係ないし、『僕は悪くない』『それに』『蔑んだ男に』『やられたのならいい気味だ』位にしか思わないけどね。さて、次の授業は何かなー・・・・・おっ!また自習か!最近、自習の回数が増えてきてる気がするぜ。じゃあ、今日は平成22年の『ガンガン』でも読もうかな?鋼の錬金○師最終回まだ見てないんだよなー。あ、アル○ンス君どうなるのか、いや、ホント小学校は学ぶことが相変わらずたくさんあるね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、一年後位に僕は転校する事になった。なんでも親が新しい事業を始めるんだと、それに学校が『廃校』する事が決定したため、時期的にもちょうどいいからとか言ってたな。まさか入ってたった一年程度で廃校が決まるなんて『運が悪い』のかもねー。そういや、前に転校してった、えと、しのの、しの........まぁ、彼女と半分同じ境遇らしい、『織原』君だっけ?彼はなんか少し素質ありそうだし、それに昔の『彼』に似てるところ有るから気に入ってたんだけどな〜。ま、別に対した心残りもないし、話した事もないから良いけどさ!

 

『さて、』『この学校とも今年いっぱいで』『お別れかー。』『思い出なんてたくさんあり過ぎて語ろうにも語れないぜ 』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、一年後、えと、名前なんだっけ?んと、京王じゃなくて、慶應でもなかったよね?............まぁいいか!僕はその学校から転校した。学校も僕が転校と同時くらいに廃校となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

んで、また転校からはや三年。かれこれ五年生の僕だが、学校はこれで8校目だったりする。

いや、転校し過ぎじゃね?って言われてもね、僕だって転校したくてしてるわけじゃないんだよ。何故か僕の行く学校が大体半年位で廃校になっちゃうんだよ。いくらなんでもこれは酷いぜ。僕が何かしたって言うのかい?僕は別に、二番目の学校でも『校長先生、この前クラスの小鳥遊君が』『佐藤さんのお母さんとホテルがたくさん並んでる所に行った』『のを見たと言っていたんですけど本当なんですか?』って学校参観の時に聞いただけだし、他の時だって、職員室に行ったら偶然算数の先生の机の下に、沢山の枯れたキノコみたいなのを見つけて、『あ、これ今日の家庭科の授業に使えるんじゃね?』とか思って幾つか持っていって使ったら、その一週間後に学校が廃校になったとか、そんな可愛い事くらいしかした覚えがないんだけどね。ホント世の中不思議な事も有るもんだよね!

 

 

 

 

 

 

 

 

『しかし』『世の中ホント理不尽だよね!』『そうは思わないかい?』『瀬戸橋さん』

「え、そ、そうですね!世の中ホント理不尽ですよね!昨日もイキナリテスト始めたりするし....」

『いやいや、僕が言っているのはこの状況の事だぜ?』

『なんで僕は、虚ろな目をしたクラスメイト達に椅子にふん縛られなきゃならないんだい?』

「あ、その、ほら!例えば掃除ってなんでやると思いますか?」

『・・・・周りを綺麗に保つため、もしくは周りに自分は綺麗好きと魅せるポーズ』『かな』

「え、ええ!そうですね。でも、それってもっと根本的な解決策があると思いません?」

『汚れる原因を掃除するとかかい?』

「はい!大正解です!つまり、基本的に解決策は汚れが溜まる場所を綺麗にする。というよりは、例えるなら漫画の置かれてる棚を綺麗にしたいなら、漫画を出し入れして掃除するより、どうせなら漫画を全部棄てた方が早いって事なんです!」

『それとこの状況になんの関係があるのか全く持ってさっぱりだぜ?』

「白々しいですねぇ~✩ようは、」

 

「さっさと害にしかならなそうなゴミをこれ以上学校を汚される前にバラして、すてるんだよ!多摩川ァ!!!」

 

『ハア、人を無理矢理風紀委員の委員長にしといてよく言うぜ。僕からしたらまず、小学校に風紀委員とか、あったのかーってしか思えないし。大体僕は何もしてないんだぜ?』『君達クラスの女子がイキナリ殴りかかって来たんじゃないか』『僕は一切悪くない』

「てめぇの存在自体が悪いんだよ!それにいくら頭の中が腐ってるテメェでもよ、女尊男卑の風潮ぐらい分かるだろうが!今の世の中は女が有利なんだよ!これは社会の固定概念なんだよ!あんなになるまでやる事ねぇだろうが!分かるか?これは理不尽なんかじゃない!これはテメェ自身が招いた事なんだよ!あの時!お前がこの学校に来たあの日!テメェが夏元柚木風紀委員長を病院送りにした時点でこれは確定事項だったんだよ!」

『・・・・・・・・・』

「・・・さて、では清掃方法を説明しますね。」

「まず、私達のクラスメイト、いや学校中の児童、先生は、皆私のスキル『人名吸敍(ネームバリュー)』で私の支配下にあります。」

『・・・こんな展開前にも経験した気がするよ』

「黙れぇ!............さて、説明を続けますね。多摩川君は皆が手に持っている物は分かりますか?後場所も」

『皆が持っているのは、一本の長い縄で、此処は屋上だろう?』

「はい!またまた大正解!では、もうやる事は分かるんじゃないですか?」

『アハハ、分かりたくはないけど分かったぜ』

「ですよね!では、皆さん!彼の首にその縄を軽く輪っかにして結んで下さい!」

『あ~あ、これじゃあ、間に合いそうにないぜ。ホント世の中はいつでも理不尽だ』

「あぁ、私たちからしたら、テメェの存在が理不尽的だったぜ。じゃあな多摩川。テメェの事は一時間位は覚えとくぜ」

 

 

 

 

 

 

 

そうして僕は学校の屋上から吊るし首にされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あぁ、また勝てなかったぜ』

 

『始まりの過負荷を使うハメになるなんて』『ね』

 

『世の中君が思ってるよりもっと理不尽なんだぜ』

 

『瀬戸橋 大海(せとばしうみ)さん』




後編につづく

あ、織原は誤字じゃないです。


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3話 『受け入れよう』『理不尽を』後編

はい!これで3話が終わりです。
では、やっぱり前同様駄文ですが宜しくです!


『月刊Gファンタジーから転校して来ました』『多摩川魅月といいます!』『皆さん今年いっぱい』『仲良く宜しくお願いします。』

「おい、Gファンタジーから転校ってwwww 」

「マジ男子にしてはおもしろwww 」

「くる場所まちがえたんじゃねwww」

 

 

 

『人の冗談を笑うなッ!!!!!』

 

 

 

グシャア!!!

 

その時入って来た担任はその光景を目の当たりにして、頭の中で整理した瞬間に気絶したようだ。

そりゃそうだ。だって今彼が見た光景は、クラスの児童達全員が、一瞬で同時に小学校の勉強机の半分位の大きさの『文鎮』に頭を『押し負せられた』、いや普通に言うなら、潰された光景なのだから。

まぁ、当然の事だけど誰も死んではいない。というよりは僕が『これ』を解除すれば皆元に戻る。

二番目の過負荷『謡典を抑えましょう(プレッシャー・スタディ)』をね。

さて、自己紹介も終わったし、スキル解除っと

 

 

 

 

『じゃ!皆宜しくね!』

 

 

 

 

それから、僕は前の学校同様、いつもどおりに過ごしていた。たまに他のクラスの女子にイキナリ殴られたり、無理矢理片付けを押し付けられたりもするけど、これもこれでやっぱりいつもの事だったりする。さすがに去年の様な事が起きると面倒だから、基本やる時は、『固化声消』を使う。大人数いる場合は、さっきみたいに、

『謡典を抑えましょう』で、『押し負せる』のが最近の僕のやり方である。

ついでに、今日の僕のクラスの授業は、またしても自習だった。どうやら、クラスメイトの半分以上が物凄い頭痛に襲われたとかで。まぁ、多分『謡典を抑えましょう』の後遺症かな。あれは、他人に理解できなくても、無理矢理理解させるスキルだから。さすがに『過負荷』を理解させようとしたのは不味かったのか(笑)

さて、今日は何を読もうかな『コロコロ』か『ブンブン』か『チャンピオン』か迷っちゃうな~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、時が過ぎ去るのはホントにあっという間で、僕が生まれてから、12年と2ヶ月がたった。つまり小学校の卒業である。でも、残念な事がたった一つだけある。今回の僕の小学校の六年の卒業生は『僕一人』なのだ。

卒業生がたった一人しかいない卒業式

僕はあまりにも退屈過ぎてその間ずっと『週刊マガジン』を読んでいた。やはり、まだ『神様の云う○り』がやっていた頃のマガジンは面白かった。

 

 

こうして僕はちゃんと小学校を卒業する事が出来た。後、今更だけど僕はこの学校の最後の卒業生だったりする。なんでも、この学校、この3月いっぱいで廃校するらしい。これで僕が行った学校で廃校になるのは9校目

だ。全く最後までこれだと中学校に行ったときが不安で堪らないぜ。それに問題は他にもある。親が現在この前ちょっとやらかしてしまったおかげで、僕まで逃げないといけないって事だ。実際卒業式の後も僕は家に帰らないで、適当な漫画喫茶に入り、顔を隠しながら漫画を読んでいた。両親も同じく多分どっかのホテルかなんかにこもって少なくとも今日一日中は隠れてるだろう。ホント、なんで玉崎一家に手を出したんだか。あんな有名どこに手を出したらタダで済まないのは分かってるだろうに。『僕は悪くない』のになんでこうなってんだか、相変わらず世の中理不尽過ぎてなにも言えないぜ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、あれから中学校に入った僕だが友達が出来た。人生初の友達だ。

 

『おーい!!一緒に帰らないかい』『正夢ちゃん!』

「今、行くから待ってて」

 

僕の多摩川魅月の人生初の友達、『櫛名田正夢(くしなだマサユメ)』聞いた話によると、『櫛名田家』という中々に裕福な家庭のお嬢さんらしい。

皆、疑問に思った事だろう?僕が友達、ましてや女の子の友達を作れるなんて、一部の僕を知っている人からしたら、明日世界が滅びるって言われた方が信ぴょう性があるとツッコム奴もいるくらいだ。

でも、そんなことを思っている君達じゃ、多分この子といる事は多分出来ないだろう。だって、僕が友達となれた理由を示すならそれは一つ。

 

彼女が『最低辺(どうるい)』だったって事しかないんだから。

 

『あ、』『来たね。んじゃ行こうか』

「ええ、行きましょう。魅月」

 

基本的に僕達は名前で呼び合う事にしている。別に深い関係って訳ではない。ただ、名字で呼び合うのが、まるで他人行儀みたいで嫌なだけだ。

 

『そういや正夢ちゃんは昨日は放課後急いで帰っちゃったけどなにかあったの?』

「うん。急な『仕事』が入っちゃってさ。それで、家に帰れたのは、結局夜の2時位だったんだよねー」

 

彼女は基本教室、他人がいるところでは、敬語で喋る。しかし、僕みたいな『過負荷(どうるい)』や親しい人には今みたいに普通の、それこそ『今時の女子中学生』みたいにフランクに喋る。

 

『へぇー、最近は無かったのにね』『また増えてきたの?』『手伝おうか?』

「いやいや、大丈夫だよ!さすがに魅月に手伝って貰うほど忙しくないし、魅月にやらしちゃうと『後片付け』が大変なんだよね!全くやる方の身にもなってよ!」

『アハハ、』『ごめん、ごめん。』『でも、その様子なら僕が手伝う必要は無さそうだね』『ま、僕が手伝ったら、』『遊べなくなっちゃうもんね!』

 

毎回、学校とかでも、僕達は周りに人がいなさそうだったらこんな感じに会話をしている。しかし、たまに偶然僕らの会話をみた人達は、決まって『顔をまるで汚物でもみた』様な顔に歪めてしまう。流石にその表情は失礼過ぎると思う。僕達は『普通に話してる』だけなのに。

 

『んじゃ、今日はこの辺で』『またね正夢ちゃん!』

「うん。魅月もまた明日!」

『うん!』『また』『明日とか!』

そんな風な僕達からしたら廃退的で、心地よい。そんな時間がずっと過ごせたらいい。なんて、思ってたんだ。そう。あの日までは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日、僕は、家で漫画を読んでいた。あっ、玉崎家の件はまだカタがついていないが、これは今の僕には関係ない。だから、たとえ両親がどんな目にあっても『僕は悪くない』そう胸を張って言える。そんな事を考えていた時だ。ある報告が僕の携帯に届いたのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『両親が死んだらしい』

 

そんな風な報告が突然警察からきたのだ。なんでも発見されたのは、栃木辺りのアパートの下水からで、死体には、両手両足の指が無く、耳もほぼ原型を留めてなかったらしい。

まぁ、両親がいつか死んでしまうのは、分かっていた。碌な死に方をしないのも分かっていた。

でも、

 

 

『あぁ、なんて、理不尽なんだ』

 

 

 

 

誰が思うよ。まさか............

1億2千万の借金を僕に残して死ぬとか

 

 

これが、僕にとっての多分最初の理不尽。

 

 

そして。これだけで終わる訳がないのが、絶不運(マイナス)な僕だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、二年後位かな。僕は中学校を卒業する事になった。ここ迄生きてけたのは、正直正夢ちゃんのお陰だと思う。正夢ちゃんの『仕事』を、手伝う事によって生活費と校納金、後、僅かだが借金の返済に当てることが出来た。それでもまだ、大分残ってるが。

さて、中学校を卒業する事にあたって、一つ問題が出てくる。そう。察しのいい皆は分かるだろう?

 

 

 

進路だ

 

 

僕は高校に行くつもりはない。そんな所に行く前にまずは借金から返さないといけない。

この事を正夢ちゃんに話したら

 

『なら、私のところで働けば?』

 

と、嬉しい事を言ってくれた。しかし正夢ちゃんには、あの後からだいぶ迷惑をかけている。これ以上はさすがに不味いだろう。

しかし、働き口が無いのも一応事実だ。

なら、やっぱり正夢ちゃんのところで働けばいいじゃないか。全部解決じゃん!

と。このように頭の中で意見がわれていた。ハア、ホントどうしようか?そんな風に頭を抱えていた時だ。

一つのニュースが目に入ってきた。

 

 

『世界初!男性の「IS」適合者発見か。....ね』

 

テレビに映っていたのは、世の女性からさぞやとてももてそうなイケメン君だった。

そして、重要なのは、更にその後だ。

 

この件により、来週日本国内で小学生、中学生、高校一年生迄の男性を対象とした、「IS」適性検査を行なう。

うわぁー、マジかー。そうなると、来週は遊ぶ時間が減っちゃうじゃないか!誰だよこの検査考えた奴!

集○社に訴えるぞ。一応、週刊少年ジャンプの大使なんだぞ僕!(自称)

 

 

まぁ、その後は、適当に正夢ちゃんと遊んだり、『仕事』を手伝ったり、グダグダと過ごしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、そしてやってきた適性検査当日

正直どうでもいいから、緊張感なんてこれっぽっちもない訳だけど、周りの男性達はなんでこんなにソワソワしてるんだろうか?

 

「はーい、皆さん1列に並んで下さい!並んだら、検査官の指示に従い、順番に「IS」に触って行って下さい。万が一、億が一にでも反応したら私の方まで報告に来てください。まぁ、有り得ないでしょうけど」

 

疑問に思ってたら、「IS」適性の検査官らしい女性のそんな声が聞こえた。どうやら、この女性も男を見下してる方の人らしい。やれやれ、国も適性の検査官くらいまともな人を選んで欲しいぜ。

・・・・いや、昔、懐かしの瀬戸橋さん的に言うなら、これが、『まともな今の世の中なのか』

 

「はーい、次の方どうぞー」

 

どうやら僕の番が回って来たらしい。

 

『あの、これに触ればいいんですか』

「聞かなくても分かることを一々私に話し掛けたいからって聞かないで下さい。これだから男は........」

 

まぁ、これもいつもの事だね。っというか、毎回僕女性からこんな反応しかされてない気がするね

 

なんて考えながら、僕はその「IS」に普通に触れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うん、なんか反応したね。しちゃったよ。どうするよ?何、始まりの過負荷でも遣おうかなホント

 

 

『僕の人生理不尽過ぎだろ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この2週間後、僕はIS学園への入学が決まった。ついでに借金は国が一応負担してくれるらしい。借金が消えた訳じゃないけど、これで僕の首は1億1千990万で日本政府に繋がれたって事か

 

 

 

 




プロローグ終了
次から本編


駄文が治らない(号泣)


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4話 『なるほど........』『これが楽園(エデン)か............』

少しは駄文も治った(と思いたい)自分です。
今回も宜しくです!


さて、IS学園に入学が決まってからと言うもの、毎日が新鮮で忙しい日々だったぜ!

なんせ、毎日毎日毎日毎日!知らない女性が色々な物を持って僕の追っかけをしてくるんだぜ!今までモテタ事なんて一度も無いけど、今初めてアイドル(プラス)とかが日常的に暮らす事の大変さが分かったよ。しかし、こうも毎日追っかけ回されてたら身が持たないぜ。捕まえる度にフルボッコにするんだぜ?挙句の果てにはナイフとかチェーンソーとか。おいおいいくらなんでもそれは身が持たないっの前に殺す気かい?

と、毎回『固化声消(ミュートソング)』で逃げてるけどやっぱり毎日暇なく追っかけ回されてたらさすがに疲れるぜ。

 

『ハア、そろそろ追っかけ回すのは辞めてくれないかな。』『僕だって毎日暇なワケじゃないんだよ?』

「あなたがIS学園に入らないと誓うなら止めるわ!」

『それが出来るんなら、最初からやってるって』

 

僕のこのIS学園への入学は、別に自分から希望した訳ではない。むしろ僕からしてもそんな所には入学したくないって思ってた程だ。

これは国からの命令みたいなものだった。入学して、三年間在学し、卒業出来た場合は多摩川魅月が負担している借金約1億2千万を国が肩代わりする。その代わり、入学しなかった場合は、適切な研究機関に引き渡しをする。どう考えたって普通に考えたなら選択肢は一つしか存在しない。

 

『やり方が汚かったねあれは』

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁ、その為、目の前にいる沢山の僕のファンの女性達には申し訳ないけど、さすがにそれは出来ないんだよ。

 

「なんで、一生懸命勉強したあたし達はISに乗れない事はおろか、IS学園に入学する事すら出来ないのに。あんたみたいな出来損ないの屑みたいな人間がISが反応したって理由だけで入学出来るのよ!世の中おかしいんじゃないの!もっと女性を優遇しなさいよ、女性を!」

『いやいや、そもそも前提から間違ってるよね?』

「ハア!?何が間違ってるって?何かしら、アナタの存在とかかしら?」クスクス

 

その言葉で、周りにいた女性達は僕を見下してるこのようにみて笑い始める。

別に僕を笑う事に関しては何の問題もないんだけどさ、まさか本当に自分達の発言がおかしい事に気づいてないのだろうか?

 

『だって』『女性が優遇される理由って』『ISが乗れるからでしょ?』『なら別にISに乗れない他の女性』『その他一般人』『と変わらない君達が』『優遇されるのはさすがに違うと思うけど』

「!!」

 

さすがに言われたら気付くか(笑)

 

『でも』『もしかしたら僕が違うのかもね』『もし違うなら』『是非ご教授してほしいぜ!』『君達モブの女性Aとその他』『が』『僕等一般的な男性とどう変わるのかをさ』

 

ん?あれ?どうしたのかな?

 

『もしもーし!』『聞こえてますかー?』『女性Aとその他の皆さん大丈夫ですかー?』『正直一般的な男性と』『立場的に何処がどう違うのかよく分からないモブの皆さん!』

 

・・・・・・なんかわからないけど、イキナリ外で『お昼寝』するなんて、全くここ迄追っかけ回されてた僕の苦労を返して欲しいぜ。ま、帰るからいいけどさ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ん?』

 

おやおや?なんか何処かで見た事のある人がいるね。

一体僕みたいな存在的に『真反対』な人間に何の用があるんだろ?

 

「お前が、多摩川魅月だな?」

『うん!そうだけど、何処かで会った事あります?』

「無いな。私はお前を顔写真でしか知らん。しかしお前は私を知っている様だな。大方テレビか雑誌だとは思うが」

『新聞ですよ。織原千鶴さん』『しかし、まさかアナタみたいな有名な方が訪ねてくるなんて』『きっと今日の僕はとても』『憑いてるんですね!』

「ハア、本当に話しに聞いたような男だな。後、確信が有るみたいに人の名前を言っているところ悪いが、私の名前は『織斑千冬(おりむらちふゆ)』だ。」

『話しに聞いたって』『僕ってそんなに有名なんですか!?』『いやー、参ったなー』『これ以上ファンがふえちゃうと』『寝る暇も無くなっちゃうぜ!』

「お前にファンはいない。後話してくれたのはお前の中学二年の頃の担任だ」

『うわぁー、懐かしいなー!』『僕の事なんて言ってました?』『気になる!』『気になるー』

「いつもへらへら笑って気持ち悪い奴って言っていたな。他にも、人の心を抉るのが気持ち悪い位に得意な奴だったとも聞いた。」

 

うわー、心外だなー

 

『うわー、心外だなー。』『一応誤解のないように言っておきますけど』『これでも僕テストは毎回零点でも、無遅刻無欠席の』『優等生だったんですよ』ドヤ

「テスト零点ならまず優等生ではないだろう。後それは当たり前の事だ」

『ヒュー』『やっぱり強者(プラス)の側の人は言う事が違うぜ!でも』『それはともかくとして、一体僕みたいな人間に何の用が有ったんですか?』『僕としては今日ちょうどコンビニで』『週刊少年ジャンプが発売されるのでさっさと買いに行って帰ってゆっくりよみたいんですが?』『用が無いなら帰ってもいいですか?』

『千冬さん』

「つっ!!!いや、申し訳ないが、今日のお前にそんな暇はない。後、会ったばかりの人間を名前呼びするな」

『えー、暇が無いって、それはさすがに横暴で理不尽だと思うんですが』

「私が今日此処に来たのは、お前をIS学園の学生寮に今から入寮させるためだ」

 

えー、なっ、なんだってー!

 

『イキナリ過ぎないですか?』

「本来なら、これはIS学園始業式が終わった後なのだが、お前の場合は別だ。何しろ、毎日女性においかけられては、毎回こんなふうに心をへし折って放置していくだろう。それに、お前だって毎日狙われてたらたまらんだろうしな。その為、本校IS学園は今回特例として、お前をひと足早くIS学園学園寮に入寮させる事が決まった。」

『・・・・・・・・』

「むっ、どうした?何か異論があるのか?有るなら聞くだけならするぞ」

『あの、事前に連絡するってことはやらなかったんですか?』

「いや、試みたのだが、何故か一回すらまともに繋がらなくてな。イキナリになったのは済まないと思っている。それは謝罪しよう」

 

一回すらまともに繋がらないって、それは無いだろう普通は、それに今確認したけどそれっぽい着信はなかった。やれやれ、僕は相変わらず不幸だぜ。

 

『分かりました。』『ただ、今から家に帰って荷物まとめたいんですけど大丈夫ですか?』

「あぁ、それくらいなら問題ない。だが、急いで貰えると助かる。私も仕事で溜まってるんでな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから僕達は、一旦は僕の家に行き、そこでなるべく早く僕の荷物をまとめ、(急かされた)すぐにIS学園に向かった。ついでに織斑先生(そう呼べって)の車の中では二人とも無言だった。

そして、三時間半くらいしてからだろうか。車が止まった。どうやら着いたようだ。

 

『此処が』『IS学園』

「あぁ、そうだ。此処がIS学園だ。お前と、始業式の後から来る男子生徒は3年間この学園で暮らす事になる」

 

そこは、女子しかいない。っという割には何処かのマンモス校と比べても、そんなに差がないなと思えるくらいには大きかった。やはり消費税を12%まで引き上げてまで、国民の血税で作られた学校は規模が違うね!

 

「では、付いて来い。間違っても勝手な行動はするなよ」

『はーい』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして、僕はスーツケースとボストンバッグを持って織斑先生に付いて行く。

しかし、正直なところ、僕はIS学園という学校を少し舐めていた。ただ、女子が多いいだけのいわゆる一般的な女子校とかと同じかと思っていた。少なくともIS学園の寮内に入るまでは............ね。

 

『これが................』『楽園(エデン)か............』

「何を言っている。早く付いて来い。」

『ああ、はいはい今来ます。今来ます』

 

まさか、学園内の女子の水準がこんなに高いとは。これはIS学園祭のチケットとかが市場で普通に万単位超える理由が分かるね。男としては、これ程の極みを見れたなら、興奮を通り越して感動するしかないだろう。それ程にIS学園の女子達は先生含めて皆綺麗だった。さっき少し立ち寄った時に挨拶した食堂のおばちゃんなんて、綺麗どうこうの前に神々しかったよ!何なんだよIS学園!

さすがに凄過ぎる。

と、周りの女子達に見惚れながら歩いているうちにどうやら、僕の部屋に着いたらしい。

 

「此処が、お前の部屋だ。相部屋なのは部屋の調整が間に合って無いからだが、まぁ、これは私達教師の責任だからな。遅くとも4月が終わるまでには調整を終える予定だ。それまでは済まないが我慢してくれ」

『僕は大丈夫です』『それより相手の方は大丈夫なんですか?』『いくら中学校の頃「紳士」として、名が通ってる僕が相部屋の相手でも』『相手の女の子からしたら、男と相部屋なんて首吊りもんでしょう?』『今の世の中だと』

「お前が紳士かどうかはともかく、その点は問題無い。ちゃんと話は通してある。一応、今はいないがその生徒はお前と同じ特例として他の生徒より早くこの寮に住んでいる。仲良くなれるかどうとかは、お前ら次第だしとやかく言わないが、面倒だけは起こしてくれるなよ。それに多摩川」

『はい』

「安心しろ、ここはお前が心の底から嫌うような女尊男卑の思考はそこまで、少なくとも外よりは多くはないさ。」

『!!』

 

やれやれ、この人には適う気がし無いぜ。それに見てたらまるで、昔のめだかちゃんを思い出すね。

 

『そうですか』『ありがとうございます』『織斑先生もお仕事頑張って下さい』

「ほう。お前からそんな言葉が貰えるとは思わなかったぞ多摩川。まぁいいさ。それより、そこの生徒はもう少ししたら帰って来るだろうから、先に荷物整理は終わらしといた方が良いぞ」

『分かりました』『では、また今度ですかね』

「あぁ、始業式の日程が正式に決まったらまた連絡しに来る。それまではあの参考書を読んどくといい。」

『はい』

「じゃあ、また今度な」

『ええ』『また今度』

 

これが僕が、この人生を始めて、初めて尊敬に値すると思った先生との出会いだった。

なんて一人でまとめてないでさっさと荷物整理しようかな!思ったより少なかったからすぐに終わりそうだし。

しかし、この部屋も豪華だなー。やっぱ国民の血税の塊ってだけはあるぜ

 




相部屋が誰かは次の話でわかります。
引き続きご愛読宜しくです!
あ、後サブストーリーを2つばかり時間があれば投稿しようと思います。タイトルは

『井の中の蛙大海を知らず。さすれば大海は井の底の蛙をしらず』(仮)

『櫛名田正夢の正夢にしたいたった一つの夢語』(仮)
です。ネーミングセンス無いですね。すみません
では、『また』『次回とか』


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5話 『裸エプロン?』『そんなの小学生にでも見せればいい』

え、タイトルだけで内容がわかる?またまた〜(汗
はい!そんな感じでいつもどおり駄文ですが宜しくです!



 

ふぅ、やっと荷物の整理が終わったよ。

しかし、どうしようかな?このままこの部屋にいても暇で暇で仕方が無いんだよな。うーん、そうだ!かくなる上は昼ご飯を食べに行こう!

 

『まぁ、お腹も空いたし、丁度いいかな』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして、僕は昼ご飯を食べにさっきの食堂に向かう事にした。

・・・・・しかし、僕は気づかなかった。

僕が扉から出たあと何者かが後ろから気付かれないように反対の曲がり角越しに見ていた事を............。

 

 

 

うん!べ、別に水色?の髪の少女が僕を見ていた事なんてきづいてないんだからね!

ただ、あんな風な始まり方って良くあるよね~とか思っただけで、決して厨2心が疼いた訳じゃないんだからね!

 

 

 

 

 

 

 

そんな風なやり取りを頭の中で繰り返してたら、食堂に着いたようだ。さて、一体何を注文するかな?あ、ここ食券で注文なのか!

 

『スパゲッティナポリタンでもいいし、とんこつ生姜ラーメンでもいいし、お!このシチューうどん........も斬新で美味しそうだね!』

 

まぁ、迷いに迷って適当に周りの人にオススメを聞いて注文したんだけど............どうやら聴く人を間違えたらしい。その人も食べると言っていたから一緒に注文して貰ったんだけど

 

 

 

 

 

『・・・・・・宇治銀時丼は漫画の中の食べ物じゃなかったんだね........』

「それ、私が好きな漫画のヒーローが食べてたから私も食べたいと思って神主(かんぬし)さんにリクエストしたの。で、食べてみたら思いのほか美味しくて。今では私のイチ押しの一品」

『へ、へぇ』『ところで、神主さんって?』

「神主 荊(かんぬし いばら)さん。この食堂の料理長兼フロアリーダー兼看板娘の人。確か名言があって、えと『喰導は全ての道に通ず』だったかな」

『うん!』『色々肩書き多そうな人なのはよく分かったかな』『ところでさっき聞きそびれたから聞くけど』『君の名前は』『なんて言うのかな?』

「私も貴方の名前しらないんだけど、それは?」

『あ、これは失礼!』『僕の名前は別に覚えなくてもいいんだけど』『多摩川 魅月』『って言うんだ!』『これから宜しくね!』『んで、君は?』

「簪............更識簪。簪って呼んで。これから宜しく」

『うん!簪ちゃんだね!』『宜しく!』

「挨拶も終わったし、あっちのテーブルで食べよう。食べながら私が好きなヒーローについて話すから」

 

あぁ、これはまずい気がする........

 

『うん!良いよ。僕も最近オススメの漫画を君にオススメするからさ』

 

しかし、純粋な女の子の頼みに弱いのが弱者(マイナス)な僕の悪いところだね。

まっ!何にしても弱いんだけどね!今更弱点突かれたところで痛みと疲れしかないんだよねこれが............

 

 

 

 

 

 

 

この話は実に一時間半以上続いた。宇治銀時丼を食きった時にはお腹が痛くて仕方なかったけど、あんな純粋な目で語られたら、いくら僕でも話を途切れさせる事なんてできなかった。

 

『やれやれ、』『また』『勝てなかった』

 

この話が終わり、彼女と別れた後大急ぎでトイレに走ったのは、きっと語る必要もない事だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして、トイレから出て、宇治銀時丼とそれをよく食べる某漫画の主人公についての一時間半の語りでの精神的・身体的ダメージのダブルパンチをくらった僕は部屋に戻ることにした。さすがに休まないと。これ以上彷徨いてたら碌な目に合わない気がするし。

 

『いやー、まさか宇治銀時丼を、リアルで食べる羽目になるとは』『夢にも思わなかったぜ』

 

そんなことを呟きつつ、自分の寮の扉を開ける

 

 

『・・・・・・・』

「お帰りダーリン!ご飯にする?お風呂にする?そ・れ・と・も・わ・た・し☆」

『・・・・・・・』

「・・・・・・・」

『・・・通報でファイナルアンサー』

「ファイナルアンサー............ いやいや!まって!ファイナルアンサーじゃないから!?」

『いや、通報で正解です』

「いや、確かに常識的には正解だけども!それでもまって!巫山戯ただけだから!」

 

まぁなにが有ったかと言うと、

部屋の扉を開けたら中に裸エプロンの痴女がいたん「痴女じゃない!」だよね。

 

『多分、君が僕と相部屋の人なんだろうけど』『何故裸エプロン?』

「いやぁ、その、ね!最近の男の子は裸エプロンが好きみたいなのを聞いたから、それで、歓迎ついでにからか........見せてあげようかな〜っと」

 

・・・・・・・・

 

『・・・・・古い』

「えっ?」

『古い!古すぎるね!裸エプロンなんて今時小学生位にしか需要無いぜ!』

「いや、小学生に裸エプロンはないでしょう........」

『今は!』

「今は?」

『やっぱ!裸パーカーの時代だぜ!』

「はっ、裸パーカー?」

『そう!裸パーカー!』

「何故.........裸パーカーなの?」

 

やっと回ってきた僕のターン!

 

『多分、君は「裸エプロンだと逆に男子が喜ぶような露出要素が無くなるんじゃない?」多分そう思っただろう。しかし、ここで胸元のチャックを少し大きく開けるだけで、もしくは開けて見せるだけで一気に変わる!』『その時』『男子の目線では胸そのもの自体は見える事はまずほとんどない。しかし!それはチャックを少し大きく開けた事で、気付く!』『彼女が下着というものをつけていない事に!』『さらにその時僅かに見えた胸の片鱗で相乗効果が発動!見えそうで見えない胸にそそられる訳だ!ついでにここで重要なのは見えそうで見えない。』『見えてしまったらその時に男子の夢は叶い、潰えてしまうからね。』

 

「・・・・・・・」

 

あ、これは引いたかな

 

「貴方............できるわね」

 

あ、この人も変態(どうるい)みたいだね!仲間が増えるのは嬉しい限りだ

 

『変態(どうるい)と見込んで聞くけど』『名前は?』

「私の名前は更識 楯無(さらしき たてなし)よ多摩川魅月君。後、一応先輩ね。二年だし」

『それは失礼しました更識先輩。』『ところで先輩が相部屋って事でOKなんですよね?』

「えぇ、あってるわ。本当は別の子だったんだけど、貴方女性利権団体に狙われてるそうじゃない。だから護衛としてその子と部屋を交換したのよ。まぁ、1ヶ月。最低でも4月の終わりには私も貴方の護衛としての仕事を終えるからその時は貴方は例のもう一人の男子くんと同じ部屋になるわ。その時まで我慢してくれたら、こっちとしては嬉しいんだけど」

『いえいえ、寧ろ先輩みたいな綺麗な人と同じ部屋になれるなら、僕の人生の中で五番目くらいの幸運ですからね!1ヶ月間宜しくお願いします』

「あら、お世辞でも綺麗は嬉しいわね。コチラこそ宜しくね多摩川君」

 

 

それからは、男子と女子っという事なので、色々決まり事を作る事にした。

 

『更識先輩は、お風呂の時間とか希望あります?』

「そうね。私は仕事もあるし、八時くらいが良いわね。」

『分かりました。なら僕は7時半位にしますね!』

「あら?女の子の後に入る。とかは考えなかったのかしら?」

『僕は中学生の頃は紳士で通っていたんで』『そんなことは2、30cmしか考えませんでしたね』

「一応考えてたのね...........」

 

んじゃ、風呂は決定。次は........

 

『次は、ベッドですかね』『どっち使います?あっ、僕はどっちでもいいです。』

「そう。なら私は手前のベッドを使うわ」

『なら僕は奥側ですね!』

「もう、決めゴトはこれくらいかしら?細かい決めゴトはその時その時で決めればいいし」

『そうですね。決めゴトはこれくらいでいいと思いますよ。』

「そう。なら私はちょっと仕事してくるわ。今仕事抜け出してこっちにいるのよね。6時半位には戻るわ夕御飯は一緒に行きましょう」

『分かりました』『いやー、女の子と食事とか中学生の頃くらいなんで楽しみですね!』『ところで仕事ってなんですか?』『まさかバイト?』

「いえ、生徒会よ。これでも私、生徒会長なんだからね。」キラッ☆

『・・・・・・ジトー』

「あっ、ごめん。次からやらないからそんな目で私を見ないで、頼むから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁ、そんなこんなで、僕のIS学園での最初の1日は終わったよ。明日はまたなにがあるのか............『あの学園』ほどじゃないけど、ここもまた色々有りそうだし、楽しみだね!まったく............

 

 

 

 

 

 

 




はい!今回はかなり短いですがここで終わりです。
では、また次回!


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6話 『やれやれ』『今日はついてないぜ』

大変遅れて申し訳ありませんでした。
いや、色々大変だったんですよ。
テストやらGE2RBやらなんやらに追われてですね、
えっ?お前が悪い?
はい、ごもっともです。
という訳でやっぱりいつもどおり駄文(笑)ですが
お楽しみ頂けたら幸いです。
今回も宜しくです!




や、こんにちは!

あ、もしかして今の時間はこんばんはだったりするかい?それは失礼!

では、改めて。((;゚Д゚)オレシラナイシラナイみたいな人のために自己紹介から行う事にしよう。

どうも久しぶり、もしくは初めまして!安○院なじ○です。あっ、多摩川君も久しぶりだね。

ん?あぁ、あの伏せ字は何かって?おいおい、君はちゃんとこの小説の紹介の始まりの最後の部分に書いていた言葉を見ていないのかい?

『めだかボックスのキャラは球磨川君以外はだすつもりはありません』的な事が書いてあるだろう?

えっ?何のことを言っているのか分からない?まぁ、それはそうか。とりあえず、そんな球磨川君、もとい多摩川君は今は無視しといて、僕の事は安全院さんと呼んでくれ。間違っても安○院さんなんて言わないでくれよ。怒られちゃうからね!

さて!ところで読者の皆さんは気になっている事だろう。なんで僕がこの場に出てきたのかを。もちろん出て来たからにはちゃんとした理由はあるんだよ。

まず一つ

読者の皆様に改めて挨拶がしたかった。

これはなるべく早めにやるべきかな〜と思ったから

二つ目

暇つぶし

これが一番重要だね!暇は天敵だもの

三つ目、一応本題はこっち

多摩川君にバレンタインを渡す。

ん?明日から4月?あぁ、こっちではバレンタインが終わったばっかりくらいなんだよ。

という訳で、僕は多摩川君に四角い箱に入ったナニカをプレゼントするぜ。あ、お返しとかは別に大丈夫だよ。

そんな期待してないしね。

おっと!今は開けたらだめだぜ。中身はどうせ君が目を覚ました時には分かるさ。

さて、用事も済んだことだし、今日は帰ろうかな。

それに、明日はIS学園の入学式だろう?なら体は休めて置かなくちゃね。んじゃ、今日はもう帰るからさ。もう会うことも多分、しばらくないだろうけど、第二の人生謳歌してくれよ?

じゃあね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『なんだ』

『夢か』『なんかとてつもなく嫌な夢だったきがするよ』

 

しかし、夢で有っても、彼女と会ったという現実は本当みたいだ。だって、僕の中に新たなスキルが『発症』しているみたいだから。

多分、これが安全院さんの言っていたバレンタインのプレゼントなんだろう。しかし、まさか僕に『異常(アブノーマル)』をプレゼントするとは、ホントに皮肉が効いてるね!

ところで............

 

『えと、』『楯無先輩はもう行ったのかな?』

 

そう言えば、今日は入学式だった気がしなくもないきがする。時刻は............

 

『八時ピッタシ!』『朝ご飯食べる時間なくなっちゃったぜ!』『やっちまったぜ!』

 

とりあえず、今はスキルの事を考えている暇はない。

早く行かないと完全に遅刻してしまう。そう考えて僕は制服を着て部屋の外に出る。体育館まで時間までにつかないとまた、あの人の出席簿アタックをくらってしまうし、何としてもそれだけは防がなければ........

そして僕は体育館に迎いひたすら廊下を走る。

 

「あの、多摩川君ですよね?」

 

何故か入学式が始まる前なのに未だに学園寮にいた上級生のお姉さん方に声を掛けられた。

 

『えと、なんですか?』『僕今急いでるんで』『後にしてもらえませんか?』

 

あ、嫌な予感がする。

 

「大丈夫、ほんのちょっと、ちょっとでいいから、あっちで私達と『お話し』しましょう?」

 

あぁ、どうやら、どうあがいても出席簿アタックから免れなさそうだ。

やれやれ、ホントに僕は

 

ついてないぜ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS学園一年一組教室前付近にて

 

入学式が終わり、生徒達はそれぞれ自分のクラスに行くことになる。そして、彼、このIS学園で一人目の男子でのIS適合者こと織斑一夏も例には漏れない。

今回のクラス分けは、代表候補生を一組と四組に一人ずつ入れ、クラス分けで最も疑問視されていた『三人』を一組に固める事でまとまっている。その為、クラス担任、及び副担任も、技術力、指導力がある人間をという事で、モンド・グロッソの総合優勝のヴァルキリーである、織斑千冬を担任に。そして、その織斑千冬の次に日本代表候補生として優秀な人間として、山田真耶が副担任として、一組(懸念クラス)を取り仕切る事となった。そう。私こと、織斑千冬がこの一年一組の担任をする羽目になったのだ。

 

さて、どうせ周りに心が読める人間がいる訳でもない。だから。カミングアウトしておこうと思う。

 

 

 

 

 

 

私は面倒くさがり屋である。

あらゆる物事に対し、面倒だと思い、

基本重要な事以外対してやる気を持たず、

厄介事を取り除く、もしくは後に楽をするためならどんな努力も厭わない。

自分でも自慢(しないけど)できる程ではあると思う位に面倒くさがり屋である。

基本周りの女性は私をヴァルキリーなどと崇めたり、敬ってたりするが、そもそも私はなりたくてなった訳ではない。ただ親友に

 

「女性でも一番楽に金を稼げる方法はないか?」

 

と尋ねたところ、返って来た答えがそれだったから極力本気を出さずに、力を使わずに済むように、周りの人間にある程度圧勝出来る様になるよう適当に効率よく努力し、目に見て分かる欠点を極力少なくしただけ。ただそれだけなのだ。

今回のクラス分けの件だって、私が上層部の正論のような暴論に反論するのが面倒だっただけで別にやりたかった訳じゃない。

ほら、こうして私の頭の中の考えをみると、皆が思ってるように私が完全無欠な超人なんかではない事がよくわかるだろう。

さて、教室の前まで来たが、クラスの自己紹介が始まっているようだ。ふむ、弟の自己紹介を見てから入るかな。今入ったら面倒そうだ。

 

 

 

 

 

 

「織斑一夏君っ!」

「はっ、はい!」

「あっ、あの、お、大声出しちゃってごめんなさい。お、怒ってる?怒ってるかな?ゴメンネ、ゴメンね!でもね、あのね、自己紹介、『あ』から始まって『お』の織斑君なんだよね。だからね、ご、ゴメンね?自己紹介してくれるかな?だ、ダメかな?」

 

どうやらぼーっとしてたらしい。まぁ、気持ちは分かる。あんな異性しかいない集団の中に半強制的(強制的)に入れられたら、それは面倒な事この上ないだろう。

しかし、一夏。今面倒臭がっていたら後が大変だぞ?なにせ異性しかいないんだから他にも面倒な事なんていくらでもある。そう考えると........おっ!弟の自己紹介が始まるらしい、さてどんなものか

 

「えー・・・・えっと、織斑一夏です。宜しくお願いします。」

 

ん?まさかこれだけじゃないよな?

 

「・・・・・・・・・」

 

いや、さすがになにかあるだろう?

 

「・・・・・・・・以上です」

 

 

 

 

 

 

いやいや、いくらなんでもこの自己紹介はダメだろう。というか、これは治さないと私が面倒な事になる気がする。よし、とりあえず矯正しよう。

 

「あ、あのー・・・・」

 

パアンッ!!!!!!!

 

山田の声を遮りワンヒット!

これはポイント高いな!

 

「いっーーーーーーー!!」

 

どうやらかなり痛かったらしい。そんなに力は入れてないんだけどな。

 

「げえっ、レヴィ!?」

「誰が2丁拳銃(トゥーハンド)だ、馬鹿者」

 

一応『持ってない』事もないが

 

パアン!

 

今度はさっきよりほんの少し強く叩く

 

「あ、織斑先生。もう会議は終わられたんですか?」

「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押し付けてしまってすまなかったな」

「い、いえっ。副担任ですから、これぐらいはしないと............」

 

言えない。とてもじゃないが会議が十分早く終わってしばらく缶コーヒー飲んでたとは言えない。

・・・・・今度何か奢ってあげよう

おっと、私の自己紹介をしないとな。面倒だが、こればっかりはやらない訳にはいかない。

 

 

 

 

 

「諸君、私が織斑千冬だ。君たち新人を一年で使い物になる操縦士にするのが私の仕事だ。私の言うことはよく聴き、よく理解しろ。出来ないものには、出来る様になるまで徹底的に指導してやる。私に逆らう事は構わない。許容範囲だ」

 

だが

 

「私の言うことは一つ」

 

「私の言うことは絶対に聞け!」

 

ふむ、これでいいだろう。

一瞬でも気をを全体に放ったんだ。イキナリ騒ぎ立てるなんて奴は「アイツ」以外は居ないだろう。

ん?そう言えばアイツいないな

 

「山田君、多摩川はどうしたかね」

「いえ、それが入学式から........」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『間に合った!』

 

「来たか。おい、多摩、が........わ?」

 

 

 

 

 

 

その姿は悲惨なものだった。

腹部には2本の包丁が刺さっており、

左腕は変な方向に曲がっていて、

足には銃で撃たれたような跡がある。

そして。

IS学園の制服は、通常の白から、血で真っ赤に染まっていた。

 

『あちゃー、間に合わなかったか!』『これは出席簿アタックを覚悟しなきゃね』

「いや、それもだが、お前何があった?」

『いえいえ、別に』『ただ少しお姉さん方と』『少し過激なプレイをしていただけですよ』

 

・・・・・・なるほど

 

「その上級生達はどこにいる?」

『学園寮の後ろ位にいるんじゃないですか?』

「わかった。私はそいつらの所に行ってくる。残りは山田先生お願いします」

「え、ええ。分かりました。と、とりあえず多摩川君ですよね?を保健室にいや、病院に連れていきますね!」

『あ、その前に自己紹介させて下さい!』

「いや、そんなことしてる場合じゃないですよ!?」

『他人同士が出会って一番最初にする事。それは自己紹介です』『だから僕は自己紹介はとても大切な儀式だと思っています』

「それでも、ほっといたら死にますよ!!」

「構わない。やってから行くといい」

「織斑先生!」

「こいつなら問題ないさ。体だけはやたら頑丈っぽいしな。なんかあったら私が責任をとる」

 

ちょうどいい機会だ。これを期に、きっと綺麗な事しか学んで来なかっただろう生徒達に一つ学ばさせる手間が省けたし、これなら、色々有耶無耶にしやすいしな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『えと、許可も貰えたみたいなので、』『自己紹介します。』『今日から一年一組でお世話になる多摩川魅月です』『三年間この学園で共に生活するので』『皆で仲良くしていきましょう!』『世の中女尊男卑とか言っている人もいますが、僕はこのクラスにはきっとそんなことを思っている人はいないと』『信じています!』『皆で、友情、努力、勝利とトタン板より薄っぺらい決意を胸に込めて頑張っていきましょう!』

『あ、ところでさっきから僕をゴミでも見るような目で見てる君』『どっかで会ったことある?』

「いや............ない」

『まあ、皆宜しくね!』

 

ふむ、やはり奴らしい挨拶だな。

クラスの半分の奴が気持ち悪そうにしている。

さて、私も行くか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後授業は行われず、明日へ持ち越しとなった。

山田先生を含めて、クラスの半分が体調不良を訴えたからだ。




ヤバイですね。駄文過ぎて何とも言えないですね。
まあ、投稿遅れた分次の投稿はなるべく早くするつもりなので、次回も宜しくです!


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7話 「国民的アニメのヒロインかよ」

はい、投稿遅くなって申し訳ないです。
とりあえず次回はなるべく早く投稿したいところです。
では、お楽しみ下さい




P.S.駄文はいつもどおりです(号泣)


まさか、今日の授業が僕の挨拶だけで、後は自室で自習になるとは思いもしなかったね。ついでに今は自己紹介から二時間後くらいだ。

そういや、皆物凄く気分悪そうにしてたけど大丈夫かな?まさか朝御飯に異物が混入してた訳じゃあるまいし

(神主さんにそんなこと言ったら生きて帰れなくなる)

一体何があったんだろう。僕が来るまでは皆元気だった気もするけど

えっ?僕?ああ、僕はあの後保健室に行ったよ。イヤー、驚いたぜ!後1センチズレてたら肺に刺さって、更に重症化したかもだってさ。いやいや、本当に命拾いしたよ。全く!いくら新しく入った後輩の実力が知りたかったとはいえ、生身の人間にISを展開して包丁投擲したり、IS専用のハンドガンで撃ったり、腕の骨を折ったり。さすがにちょっと過激すぎると思うんだよ。ほら、綺麗なお姉さん方に遊ばれるのは男冥利に尽きるぜ。でも、世の中にはレーティング判定というものがあってね。安全院さん的に言うなら、この世界はレーティング15なんだよ。R−15指定なんだよ!

あれは、明らかにR−18入るからね!?いや、途中から男にとって撃たれたらマズイものまで狙ってたからね!

 

まっ!皆まとめて『押し負せた』から問題ないけどね!

 

それにしても

 

『暇だなー』

 

今日は自習。つまり一日中授業がない。これは勉強に命を賭けた事のある気がする僕にとっては本当に耐え難い事だ。

 

『どうするかな』『三度の飯より勉強が好きな僕から勉強を取るなんて』『どうかしてるよ!』『それに自室で自習なんて僕にジャンプを読め!』『と言っているに等しい事だよ』『寧ろジャンプを読む以外に何をしろと言うんだ!? 』『勉強?僕は昼寝より午前の読書としてジャンプを選ぶ男だぞ!』『勉強なんてものする訳がないじゃないか!』

 

という訳で、ジャンプを読もう!1ヶ月前に連載し始めた(前までは別の月刊誌で連載していた)『新 ソードマスターヤマト』の最終回見ないとね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS学園特別指導室

 

主にスパイ容疑や、国際問題、ISの武装での過剰攻撃、等規律違反をした生徒を指導するための部屋だ。

今、私織斑千冬がこんなところでなにをしているか?

 

 

 

 

決まっている。

 

尋問だ。

 

「さて、今から私が聞くことを全て真実、偽り無しで答えろ。下手に嘘をつこうとしても私にはわかるからな」

「「「はい」」」

 

さあ、始めるか

 

「まず、一つ目。なんで多摩川を襲った?」

 

ある程度予想は付くが、それでもやはり最初は動機から聞くことにする。

 

「私の進路に関わるからです。」

「妹を殺されたからです。」

「私が女性利権団体の一員だからです。」

 

・・・・・・・・・・・・・は?

なんだ?三人で襲いに行って理由がバラバラ過ぎるだろう。それに最初の奴はともかく、二番目三番目はおかしすぎる。

まず、二番目天ヶ志(あまがし)。こいつには確かに妹がいたが、妹は確か海に二人で遊びに行って溺死だったと本人が言っていたはずだ

そして三番目、鬱逆(うつさか)。学園は様々な国の子供を預かるため、基本的に身辺捜査、素性捜査は怠らない。それに彼女は昔クラスを持った事があるから分かるが、最も嫌いなものとして、一番に差別と答えていた筈だ。そんな人間が何故?

 

「天ヶ志、本当に妹は多摩川に殺されたのか?」

「はい」

「どうやって殺された?」

「家の中で首を絞められてです」

「本当にか?」

「はい。証拠もあります」

「ほう、言ってみろ」

「織斑先生がおっしゃいましたから」

 

私はそんなこと言った覚えはないのだが?

 

「私はそれをいつ言ったんだ?」

「今日の朝食の時間です」

「私はその時間体育館にいたんだが」

 

やはり何かがおかしい

 

「えっ?いや!ありえません。私はそう聞きました!私は織斑千冬だと!!」

「しかし、私はお前にそんなことを言った覚えは無いし、それに、お前は去年から居るんだから私の顔はわかるだろう?」

 

「いや!でもっ!?あれっ?確かに織斑先生って........あれ、他の先生、いやちがう、あれは、えと、しの、いや思い出せない。確かに確か織斑先生だった気がする。あっ!顔!どんな顔か覚えてないけど」ブツブツ

 

イキナリブツブツいい始めたが大丈夫なのか?

まあ、いい。次は鬱逆だ

 

「鬱逆、お前はいつから女性利権団体に入っていた?」

「大分昔かららしいです」

「昔、私に差別は人として最低な事だとか語っていたはずだが?」

「それは過去のことであり、今の私には関係ありませんよ織斑先生」

「なら、先程のらしいとはどういう事だ」

「私は女性利権団体の人間だったとある方が教えてくれたのです」

 

ある方?

 

「そいつは誰だ?名前は分かるか?」

 

「フィッシュ竹中さんです」

 

・・・・・・・・・・

 

フィッシュ竹中か........

 

 

 

「ふざけているのか?」

 

「いえ、ふざけてはいません。彼女は確かにフィッシュ竹中と言う名前です」

「・・・・・お前は、それをいつ聞いたんだ?」

「昨日の夕食の時間です」

 

はあ、これは多分『確定』だな

しかし、天ヶ志の奴はともかく、鬱逆の奴は我々教師に喧嘩を売っているのか?巫山戯るのにもほとがある。

 

・・・・・・・・尋問を進めるか

 

「咎利(とがり)、お前もその進路に関わるからと言う理由は他の奴に言われたのか?」

 

多分、いや、絶対そのはずだ

 

「はい」

 

やはり、『確定』か。

 

「誰にそれを言われたか覚えているか?」

「山田麻耶先生です」

「それはいつの事だ」

「昨日の夕食の時ですね」

「・・・・・・その時は山田先生は私と書類の整理、入学し私達のクラスに入る生徒の身辺情報の見直しを夜遅くまでやっていたんだが?」

 

分かってはいるが

 

「もう一度聞く、それは本当に山田先生だったか?他の『誰か』では無かったのか?」

 

さあ、何と答える

 

「山田先生でした。だって口調もそうでしたし、仕草も山田先生でした。先生は私たちの言う事を信用しないんですか!?」

 

・・・・・・・・

 

「そうだな、少なくとも、『お前たちが多摩川のマイナス性をくらい、平常な時点』でお前達の言っている事は信ぴょう性に欠ける事は確かだな」

 

IS学園の、それも二年以上にはあのクラスの過負荷(マイナス)に耐えきれる、もしくは遭っても平常でいられる生徒なんて、二年と三年合わせて数えても二十人程度いるかどうかだろう。

もちろん、奴ら咎利、天ヶ志、鬱逆はこの中には入っていない。だから、本来なら絶対にありえない奴らが多摩川に遭ってすぐに、あんな風に平常に受け答えが出来るという時点で私は今回の尋問での奴らの言うことは殆んど鵜呑みにはし無いと決めていた。

 

「さて、私はお前達をこれから懲罰房に入れなければならない。まさか、日本の代表候補生一人と、企業のテスター二人の専用機持ちを懲罰房に入れる事になるとは思わなかったがな」

「いえ、お気になさらないでください。私達は罰を受ける覚悟のうえで今回の事を決行しましたから。ですから、私たちは例えどんな罰が下ろうと恐れはしません」

 

そう言う、咎利の目は光が無かった。いや、光を『無くされた』ような目だった。

 

私は、彼女等を懲罰房に入れてきた。彼女達は殺人未遂、器物損壊、ISの無許可展開、ISでの生身への攻撃行為。これらの罪で二日後には警察への引渡しが決まっている。

だが、彼女達は、すぐ釈放されるだろうな。今の日本にいや、世界において女性は男性より上の存在として優遇される。そんな構図が出来上がっている。だから彼女達に下る処分は、学園からの退学、専用機及びISの使用権利の剥奪など、本当に軽い処分で済むだろう。

ハア、本当に面倒臭く嫌な世の中になったものだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、おはよう、こんにちは、こんばんは!

朝からテンションの高い私だぜ!

いやーしかし、昨日は大変な一日だったぜ。だって、世界に二人しかいないISの男性操縦者の二人目が遅刻してきたと思ったら、あんなボロボロな姿で登校して来たんだぜ?いや、ホント、笑えるのなんのってwwww

笑いこらえるのキツかったわー、ほんとになwww

ん?ところでお前は誰だって?

いやいや、最初の口調でわかるだろう?

えっ?初見の人もいるから分からないと?

オーケー、なら紹介してあげよう。

 

私の名前は篠ノ之箒。篠ノ之箒さんだ。

みんなよろしく!

 

「脳内でテンション上げてたらなんか腹が減ってきたなー」

 

さて、私は同居人をなるべく起こさないようにに外に出ることにする。たまに敏感な時もあるが、基本的には自分に直接関係する事じゃないとあまり興味を持たない同居人だ。気付かれずに出る事も難しい事ではないだろう

しな。よし!出る準備をしながら今日の朝のメニューは何がいいか考えとくか!

 

結果 脳内会議での多数決によりー、

醤油ラーメンに決まりました!イエーイ

 

朝のメニューが決まったところで出る準備も終わった。んじゃ、食堂へ行ってみよう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい、やって来ました!ここ、IS学園、食堂!ここの食堂は様々なメニューが充実しており、さらにさらに、料理担当は、伝説の料理人と呼ばれたプロさえ辞職に追い込んだアマチュア料理家『神主 荊 (かんぬし いばら)』、超理とも呼ばれる程の腕前をもつ麺職人『霧切 桐 (きりぎり きり)』、料理ではなく猟理。狩りはゴルゴ、調理も一流レベル『神無月 新月(かんなづき しんげつ)』!以下、三人に辞職に追い込まれていた元売れっ子料理人達十名

わーお!どんだけ凄いんだよIS学園!いや、この場合だけなら凄いのは女尊男卑の世の中か。いやはや、女性の権利ってもんは凄いネー(棒)

まあ、別にそんなこと正直どうでもいい私はとりあえずラーメンを注文する事にする。

 

さて、注文終えて、ラーメンも今来たとこだし、頂きますかね。

 

「あ!えーと、」

「篠ノ之箒だ」

 

なんだ人が食べようとしてる時に

 

「篠ノ之さん、こっち一緒に座っていい?」

「ああ、構わないぞ」

 

おいおい、なんでこっち座るよ?他の席空いてんだろうが!今まだ6時くらいだぜ、空いてないわけが無いのになんでこっち来たんだよ!あれか?同じクラスだから良いよねーってか!?

 

「そういえば、篠ノ之さん昨日自己紹介したっけ?」

「いや、昨日はやろうとしたら怪我人が来ただろう。それに、何故かクラスの半分くらいの者が保健室に行ってしまい、結局やる暇が無かったからな」

「いや、ホントあの時はやばかったんだよ!彼の自己紹介聞いてるとなんか少しずつ気持ち悪くなっちゃってさ。ん?篠ノ之さんは大丈夫だったの?保健室行かなかったっけ?」

「いや、私は行ってないよ。そういえば私はお前の名前を知らないのだが、教えてもらってもいいか?」

 

方向転換ってやつだ

 

「あ!そうだったね。」

「私の名前は皆本 鎮枷(みなもと しずか)よろしく!」

 

まさか、同世代にドラ○もんのキャラがいるとは、いやいや世の中不思議な事もあるもんだな

 

「間違っても国民的アニメのヒロインじゃないからね?皆って字でみな、本って字でもと、鎮める、と金に真の奴でしず。枷って書いてか。これで皆本鎮枷!」

 

お、おう。そんな力説しなくても分かったぜ

 

「う、うむ。皆本鎮枷だな!こちらこそ宜しく頼む。ところで、食堂の外で先生が『呼んでるぞ?』」

「え、いや、どこで、あっ!あっちかな?じゃあ、私行くね。」

「ああ、行ってこい」

 

よし、邪魔なのも居なくなったし、ゆっくり喰いますか。いやー、千五百円消えたラーメンは格別だぜ!

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、一旦部屋に戻るかな。あいつも起きてるだろうしな。それに、もし起きてねぇんだったら起こしてやらないと。あいつ起きれなかったらずっと起きないからな。

全く『幼馴染み』は辛いぜ




色々拙伏線的な物をつくってみましたがどうでしょうか?やっぱり駄文過ぎますかね
まあ、こんな駄文作者ですが、いつもどおり温かい目で楽しんでくれると幸いです。

それでは、また次回!

追記

通常ラーメン550円
一般元売れっ子料理人作

特製ラーメン1500円
神主さん以下2名作


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8話『ホントの屈辱は知らないだろうに』

1日に四百文字くらいずつしか進めきれなかったためにここまで投稿が遅くなりました。
文は少し何時もよりは長いですが、それでも駄文なのは変わらないです(号泣)
では本編を宜しくです!



今日からIS学園一年一組は本格的な授業を開始する。本来なら昨日からだったのだが、何故かクラスメートの半分以上が原因不明の体調不良に襲われたため昨日は自己紹介だけで終わりだった。

 

『んじゃ、行ってきます!』

 

彼女は先に行ってしまったため、返事は帰って来ない。けれど、何故か言ってしまうのは中学校の頃の習慣が抜けきってないからだろう。

 

『習慣って怖いね』

 

そう呟いて、僕は朝ごはんを食べるために食堂に向かう。今日は何を食べようかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS学園 食堂

 

食堂に来てみると、かなり沢山の人が列をなしていた。やっぱり七時は遅かったようだ。これは早く食べ終わらないと遅刻するかも。とりあえず僕もこの列に並ぶ事にする。ちなみに僕の今日の朝ごはんはカレーライスと小盛のチャーハンだ。

 

暫く黙って並んでいると、見た事のある様な顔をしてる二人組が料理を持ってテーブルに隣同士に座るのを目撃した。えと、一人は世界初のISの男性操縦者のお、お岡村道花(おかむらみちか)ちゃんで、もう一人は昨日僕を汚物でも見るかのような目で見ていた、えと、確か、なんだっけな?あ、篠ノ之乃陶器(しののののとうき)ちゃんだったかな?まあ、よく覚えてないけど多分そんな名前だった気がする。

彼らは多分この学園に来る前から知り合いだったのだろう、とても親しそうに話している。いや、マジこいつらリア充か?リア充なのか?って思いそうになるくらいに親しそうだ。きっと2ヶ月後位に爆発してくれるに違いない。僕の勘が言う。ジッちゃんの名にかけて。

しかし、あの和食定食だったか美味しそうだなー。僕もあっちにすれば良かったか............ん?なんか雰囲気変わった?

 

「全くお前と言う奴は!起こしてくれてもいいだろう!幼馴染みだぞ!!」

「いや、起こしたから!何回も起こして起きなかったのはお前の方だから!」

「うっ、それは昨日お前のせいで眠れなかったからだ!やはりお前が悪い!」

「それは俺も同じだから!おかげ様で俺なんか五時半位に目がさめたんだぜ?」

「それは自業自得だろう!!」

「いや、お前も自業自得だから」

 

・・・・・・・何あれ?痴話喧嘩?夫婦喧嘩?

なんかすごい僕からしたらとてもどうでもいいような事で喧嘩してるけど。

ハア、朝ごはんは静かに食べたいんだけどなー、仕方無い。押し負せ........あ

 

「そこの二人!食事中に騒ぐな!それ以上騒いで周りに迷惑を掛けるなら二人でグラウンドを走りながらになるが、それでもいいのか?無論、十周終わるまでは帰さないがな」

 

さすが織斑先生、いいタイミングで来る

 

「「はっ、はい」」

「遅刻した者もだ!いいな!」

 

うわぁ

 

「「「「はい!」」」」」

 

や、これは急がないとね、まだチャーハン半分も食べてないし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1時間目がISの使用目的、ISの基本構造の説明などを軽くし、一夏ちゃん(覚えた)が参考書を電話帳と間違えて捨てた事以外は何事も無く、2時間目の前の休み時間を迎えた。いやはや、参考書と電話帳を間違えるなんて、ますます若かりしころの『彼』にそっくりだね。

さて、次の授業は何するって言ってたかな?あっ!確かISは実戦での各種装備の説明だったね。

ところで、

 

『さっきからこっちを何か言いたそうに見ている』『チョココロネを連想しそうな女の子は』『何か僕に用事でもあるのかな?』

 

さて、なんて答えるかな?

 

「ま、まぁ!なんですの、その反応。わたくしに意識を向けられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるんではないかしら?」

 

なるほど、これはこれは分かり易いね。

 

『僕は君の事を知らないのだけど?』

 

知らない。でも『分かる』

 

「わたくしを知らない?このセシリア・オルコットを?い、イギリスの代表候補生にして、入試主席のこのわたくしを?」

『・・・・代表候補生ね』

 

彼女、セシリア・オルコットはきっとISを使えば強いのかもしれない。でも僕からすると

 

「そう!エリートなのですわ!」

 

それはすべて

 

「本来ならわたくしのような選ばれた人間とは、クラスを同じくする事になっただけでも奇跡........幸運なのよ。その現実をもう少し理解していただける?」

 

その上からの目線も

 

『僕に、理解を求められてもね』

「馬鹿にしてますの?」

『いやいや』『とんでもない』

「大体、あなた先程の男同様ISについて何も知らないくせに、よくこの学園に入れましたわね。唯二人の男でISを操縦できると聞いていましたから、少しくらい知的さを感じさせるかと思っていましたけど、やはり期待ハズレですわね」

 

その勝手な決めつけも

 

「まあ、いいですわ。わたくしは優秀ですから、あなたのような人間にも優しくしてあげますわよ」

 

やはり、自分は特別かの様な物言いも

 

「ISの事で分からない事があれば、まあ・・・・泣いて頼まれたら教えて差し上げてもよくってよ。なんせわたくしは、入試で唯一教官を倒したエリート中のエリートですから」

 

まるで、自分から弱点を教えてるようにしか見えない

 

『へぇ、それは有難いや』『今度暇があったら教えてね』『オルコットさん』

 

「ええ、泣いて土下座したらよくってよ」

 

土下座くらいなら、いくらでも出来るよ。やっぱり彼女は分かってない。

 

キーンコーンカーンコーン

 

『あ!』『チャイムが鳴ったね』『早く席に戻った方がいいと思うよ』『えと、ケルコットンさん』

「ケルコットンではなくオルコットですわ!まあ、また時間があれば、お話ししてあげてもいいわ」

 

そう言い残して彼女は自分の席に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それではこの時間は実戦で使用する各種装備の特性について説明する。聞き逃した奴は必ず質問しろ。恥ずかしがって聴かないなんて事は間違ってもするなよ。これは下手をすると、いやしなくても命に関わる事だからな。というか、しっかり聞け。いいな!」

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

一時間目とは違い、山田先生ではなく織斑先生が教壇に立っている。しかも念押しまでしている。かなり大事なことなんだろう。まあ、人を殺せる装備の説明をするんだし、それもそうか。だけどそれについて詳しく知っている筈の山田先生までノートを手に持ってるのはどういう事だろう。

 

「ああ、その前に再来週行われるクラス対抗戦に出るクラス代表者を決めないといけないな」

 

そういや、そんな行事があるってIS学園のパンフレットかなんかに書いてたな。

ん?クラス代表者?

 

「クラス代表者とはそのままの意味だ。対抗戦だけではなく、生徒会の開く会議や委員会への出席....他にもクラス代表としての会見等。まあ、クラス長という事だ。ちなみにクラス対抗戦は、入学時点での各クラスの実力推移を測るものだ。今の時点で大した差は無いが、競争は向上心を生む。あ、後これは一度決まると一年間変更 は出来ないから立候補する奴も推薦する奴も責任を持ってやってくれよ」

 

教室が騒がしくなった。

さて、一体誰がクラス代表になるのかな?日本の政治の行く末と同じ位に気になるな。

 

「はい!私は織斑君を推薦します!」

「私も!」

「私もです」

「私も推薦しよう」

 

へぇー、やっぱ彼は人気者だなー。

このまま何事もなくいけばクラス代表は彼に決定するんだろうこど、ま!そうならないのが世の中だよね!

 

「では候補者は織斑一夏。ん?他にはいないのか?自他推薦は構わない。いないなら決定するが」

「おっ、俺!?」

 

わ!いきなり立ち上がったから何事かと思ったよ

 

「織斑。席につけ、邪魔だぞ。さて、他にはいないのか?このままいくと無投票当選になるぞ」

 

そろそろかな

 

「ちょっ、ちょっと待った!俺そんなのできな」

「自他推薦は問わない、構わないと言った。他薦されたものに拒否権等存在しない。選ばれた以上は諦めと覚悟をきめろ」

「い、いやでも、他に適任が」

 

くる

 

 

 

 

「待ってください!納得がいきませんわ!」

 

うん。やっぱ彼女が反論して来たか。ホントに分かり易い子だな〜。惚れちゃいそうだ(笑)

 

「ほう?何故だセシリア・オルコット」

「そのような選出は認められないですわ!大体、男がクラス代表だなんて恥さらしもいいとこですわ!わたくしに、このセシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」

 

恥さらし、屈辱。

そんなのは僕たちが常に味わって噛み締めていた事だ。それにオルコットさんはホントの『屈辱』というものすらも知らないだろうに

 

「実力から行けばわたくしが、セシリア・オルコットがクラス代表になるのは必然。それを、物珍しいからという理由で極東の日本猿にされては困ります!わたくしがこのような島国までIS技術の修練に来たのは決してこんな所でサーカスをする為ではありません。わたしはサーカスをする気は毛頭ございませんわ!」

 

わあ、毎度毎度長文ご苦労様です。

しかし彼女は気づかないのかな?いや、気付けないのかもね。周りの雰囲気に。

 

「いいですか!?クラス代表は実力トップがなるべき、それはやはりわたくしですわ!」

 

自分の実力、もしくは横書き、実績に溺れている。

典型的な弱者に足をすくわれる人間だね。やっぱり彼女は強者になれる人間でなないね。どちらかというと僕ら『弱者 』の立場に引きずり落とされる人間だよ。少なくともその考えが改める事の出来るきっかけが無い限りはね。きっかけがあれば、彼女は十分強者(プラス)の側の人間だ。

 

「大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、わたくしにとっては耐え難い苦痛であり、屈辱なんで」

『その辺にしときなよオルコットさん』

「なっ!?」

『君だって場の空気を読めない訳じゃあ無いだろう?』

『あっ』『もしかして読めなかったの?』『それは失礼したね。僕が横やりしなければ』『その事も周りに知られなかったからね』

 

さて、見てる分には面白いンだけどこれじゃあこのやりとりだけで授業が終わってしまいそうだから、オルコットさんに『救いの手』をだしてみたよ

どうなるかな?

 

「失礼?それは人の言葉を遮った事に対して言う事でしょう。それに誰が場の空気を読めないとおっしゃるのかしら?それはあなたの事じゃなくて?」

『あはは』『僕ほど場の空気を読むことにおいて』『人より何歩も後退(すすんで)いる人間はいないと思うけどね』『セシリア・マスコットさん』

『あっ!』『あと』『イギリスだって大したお国自慢無いだろ』『世界一マズイ料理で何十年覇者の座に付いてんだよ』『と彼が言ってたかな?』

「いや、言おうとしただけで言ってねぇよ!つか、殆どあってる!?」

 

まあ、表情にでてたしね

 

「なんですって!」

「いや、言おうとしただけで言ってないからな!?言ったのあいつだから!」

「貴方は許しませんわ!いいでしょう!」

 

うん。計算通りかな

 

「決闘ですわ!!」

「お、おう。いいぜ。四の五の言うより分かり易いからな。」

「いっておきますけど、わざと負けたりしたらわたくしの小間使い。いえ、奴隷にしますわよ」

『イギリスは未だに奴隷制度を推奨してるのか。』『イギリス代表候補生が言うんだから間違ってる訳ないからなー、うん!良い勉強になったよ!』

「うっ!!」

「茶々をいれるなよ多摩川。それに侮るなよ?真剣勝負で『わざわざ』手を抜いてあげるほど俺は腐っちゃいないよセシリア・オルコット」

 

ホントに『彼』に似てるなー、一夏ちゃんは

 

「そ、そう?何にせよちょうどいいですわ。イギリス代表候補生のこのわたくしセシリア・オルコットの実力を示すまたとない機会ですわね!」

 

・・・・・・彼女、オルコットさんは気付けないのかな?一夏ちゃんの雰囲気に。あれは普通の戦いを知らない人間がだせるものじゃないんだけどね

 

「ハンデはどのくらい付ける?」

「あら、早速お願いかしら?」

「いや、お前相手なら俺はどれくらいハンデをつければいいかと聞いているんだ」

 

その瞬間クラス中、いや一部は除いて皆が大笑い。大爆笑した。

 

「お、織斑君、それ本気で言っているの?」

「男が女より強かったのって、大昔の話だよ?」

「織斑君は、それは確かにISを使えるかもしれないけど、それは言い過ぎよ」

 

訂正。どうやら誰も一夏ちゃんの雰囲気に一部を除いて気付けなかったみたいだ。まあ、普通の学園。いや、一見して箱入り娘しか居なさそうなこの学園じゃ仕方ないかな。気付いている人間なんて僕を入れて織斑先生、山田先生、あとその他数名いるかだし。

 

「なるほど。ならハンデはいらないな」

「ええ、そうでしょうそうでしょう。むしろ、わたくしがハンデを付けなくていいのか迷うくらいですわ。ふふっ、男が女より強いなんて、日本の男子はジョークセンスがあるのね」

「まあ、お前よりはあるか」

「・・・・・・・・」

 

暫く硬直が続いたと思ってたら、彼の斜め後ろの女子が彼に話しかけていた。その表情は苦笑と失笑が混ざっていたけど

 

「ねー、織斑君。今からでも遅くないよ?セシリアに言って、ハンデ付けて貰ったら?」

「ハンデね。いや、別にアイツ相手ならなくてもいいし。俺もIS使っていいんだろ?」

 

うん。明らかに彼は強者(プラス)の人間だね。それも高一の頃の『彼』と同じくらいには強そうだ。

 

「えー?それは代表候補生を舐めすぎだよ。それとも、知らないの?」

「知ってる知らないの前に真剣勝負だからな。気遣いありがとよ。えっと、前原?」

「あ、う、うんそうだよね。ごめん」

 

・・・・・いや、これで惚れたりとかしてたらいくらなんでも箱入り娘過ぎるよ。でも、一夏ちゃんなんか唐変木なような気もするかなー、よくあるラノベの主人公のようなさ。

 

「さて、話はまとまったな。それでは勝負は一週間後の火曜日。放課後、第三アリーナで行う。織斑とオルコットはそれぞれ用意をしておくように。それでは授業を始めようか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふう。やっと始まったよ。さてと勉強くらいはしっかりやろうかな




次回はもうちょい早く投稿するつもりです。多分....
では、次回も宜しくです!


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9話『うん』『僕は過負荷(マイナス)だからね』

はい、一週間以内投稿キタ━(゚∀゚)━!


すみません。嘘です。冗談です。遅れてすみませんでした。今回は遅れた分、文章が長くなっています。しかし、その分駄文も増えているので結局いつもと変わらないですorz
それでも応援してくれる方、こんな駄文でも楽しみにしてくれる方はどうぞ、いつもどおり宜しくです!



放課後、僕は机の上で今日の授業の要点を纏めていた。正直こんな事くらいはしとかないとついていける気がしない程に授業のレベルが高い。ちなみに僕には関係ないけど一夏ちゃんの周りでは他学年・他クラスの女子が押しかけ、きゃいきゃいと小声で話し合っている。

えっ?僕の周り?

・・・・・・まぁ、誰もいないけど?それがどうしたのかな?しかし誰もいない僕とは逆に一夏ちゃんは本当に凄い。昼休みも彼が移動するとゾロゾロと全員ついて行くのだ。まるで、昔の大名行列というものを見てるみたいだ。しかも、どうやら彼は学食に向かっていたらしく、僕がちょっと経ってから向かって彼を見つけると、そこはまるでモーゼの海割りのように彼の周りだけ人が居なく、例えるなら日本に初上陸したパンダみたいだった。きっと彼女等からするとこの学園に男がいるのは多分ツチノコと同レベルの扱いなのかもね(適当)

 

「ああ、織斑君。まだ教室にいたんですね。良かったですよ」

 

山田先生っぽい声が一夏ちゃんのいる方向から聞こえ、見てみるとやはり山田先生がいた。

 

「えっとですね、寮の部屋が決まりました」

 

へえ、やっと整理だったかが終わったのか。彼女はそう言って部屋番号の書かれてるっぽい紙とキーを一夏ちゃんに渡した。

今更だけど少しこの学園について説明しよう。

この学園は全寮制である。全ての生徒は基本的に全ての生活を寮で送ることが義務付けられている。これは将来有望なIS操縦者達を保護するという建前だけっぽい目的もあるらしい。確かに。もしそんな操縦者達が護衛もなく普通に外をうろついてたら適当な国に無理な勧誘をされたり、自分達にとっての不穏分子の除去とかいって暗殺されかねないからね。実際どこの国も自分の国の政策よりも優秀な操縦者の勧誘の方を必死に行っているそうだし。

 

「俺の部屋、決まってないんじゃなかったですか?前に聞いた話だと、一週間は自宅から通学してもらうって話でしたけど」

 

へー、そうだったのかー

 

「そうなんですけど、事情が事情なので一時的な処置として部屋割りを無理矢理変更したらしいです」

 

その後は一夏ちゃんの耳元でコソコソ話していたため聞こえなかった。だが、政府という単語は聞こえたな。

なるほどね。多分早めに一夏ちゃんを自分達の手の届く範囲に置いておきいんだろうね。それなら一週間早めの入寮も納得できるよ。

 

「あの、山田先生、耳に息がかかってくすぐったいんですが」

 

山田先生が一夏ちゃんに耳元で囁いているのをみて、僕以外のクラスの内外の人間は凄い興味津々です!みたいな表情で二人を見ていた。

 

「あっ、いやっ、これはそのっ、別にわざととかではなくてですね....…」

「いや、わかってますけど・・・・それで、部屋は分かりましたけど、荷物は一回家に帰らないと準備できないですし、今日はもう帰っていいですか?」

 

これが彼のフラグだったんだろうな

 

「あ、いえ荷物なら・・・・あ」

「?」

 

彼は気づいていないようだ。

 

「私が手配をしておいてやった。ありがたく思え」

 

なんか普通のやり取りのはずなのにラスボスとのタイマンみたいな雰囲気が流れてるのは何故だろう?後、織斑先生をみると何故か終の秘剣火産霊神(カグヅチ)が思い浮かんでしまうのもどうしてなのか。まあ、気にしたら危ない気がするから気にしないでおこう。

 

「ど、どうも有難うございます………」

「まぁ、生活必需品だけだがな。着替えと、携帯の充電器があれば充分だろう織斑」

 

うわー、それはあんまりじゃないかな。一夏ちゃんだって日々の潤い(意味深)が必要だろうに!これは早くも僕の出番・・・・・・・かと思ったけど勘違いだったようだ。まるで余計な事はするなよと言わんばかりに織斑先生が睨んできた。なんて事も無かったよ、うん。

一夏ちゃん、ガンバ。

 

「じゃあ、時間をみて部屋に行ってくださいね。夕食は基本的に六時から七時の間で必ずってわけでもないですが、食事は寮の一年生用食堂で取るようお願いします。ちなみに各部屋にはシャワーがありますけど、大浴場もあります。学年ごとで使える時間が異なりますが。えっとですね、その、織斑君は残念ながら今のところ大浴場は使えません。もちろんそこにいる多摩川君も同じくですよ」

 

まぁ、それはそうだろうね

 

『はーい』

「え、なんでですか?」

 

おお!一夏ちゃんが勇者に見える!

 

「アホかお前は。まさか同年代の女子と一緒に風呂に入りたいのか?」

「あー・・・・・そっか」

 

前言撤回。ただ気づいて無かった。いや、考えていなかっただけのようだ。

 

「おっ、織斑君はっ、女子とお風呂に入りたいんですか!?だっ、ダメですよ!」

「え、いや、入りたくないです」

 

えー、まさか一夏ちゃんそっちの趣味なのか

うわー、引くわー。

 

「ええっ?女の子に興味がないんですか!?そ、それはそれで問題のような・・・・・」

『いっ、一夏ちゃん。ま、まぁ人には色々な趣味が有るって言うからね、うん。』『別に否定はしないから安心していいよ』

 

そして、この会話により周りの婦女子の皆様方が騒ぎ始めている。

 

「織斑君、男にしか興味がないのかしら・・・?」

「それはそれで・・・・・・いいわね!」

「中学時代の交流関係を洗って!すぐにね!明後日までには裏付けとって!」

 

女の子の行動力は凄いね。うん。

ってか、一夏ちゃん否定しないのかよ

 

「えっと、それじゃあ私たちは会議があるので、これで。織斑君、ちゃんと寮に帰るんですよ。道草くっちゃダメですよ」

 

そう言って山田先生、織斑先生は去って行った。

さてと、僕も寮に戻るかな

その後は、一夏ちゃんの部屋の場所が僕との相部屋ではなく一夏ちゃんの幼馴染みらしい、酢の物さんだったかが一夏ちゃんと相部屋である事が学園中に広まったりだとか、僕が更識先輩に先輩の妹さんの可愛さ、有用性、どれ程裸エプロンが似合うのかだとかを夜が明けるまで聴かされたりだとか大した事は無く、その日を終えた。

 

『ああ』『朝日が辛いぜ・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、いや別に僕からしたら翌日って感覚も無いんだけどね。

 

「魅月君、一緒に朝ご飯食べに行かない?」

『えっ、僕一年生なんで流石に』『そちらの方で食べるわけにはいきませんよ』

「なら、私が一年の食堂で食べるわ」

『はあ、分かりました。』『しかし、先輩は物凄く元気そうですね』『眠くないんですか?』

 

僕は、物凄く眠いんですが

 

「眠いって、好きな者について話しただけで眠くなる訳ないでしょう。それに私はこんなでもこの学園の生徒会長さんなのよ?三徹くらいは余裕だし、それくらいなら体調を崩す事もないわ」

 

おー、なんて超人っぷりだよ。この調子なら明後日までぶっ通しで話せても可笑しくなさそうだね。笑えないけどね!

 

「ほら、早く準備して行きましょう?」

『あ』『すぐ終わらすんでちょっとお待ちを〜』

 

 

 

 

 

そして、食堂にて

 

「なあ、箒・・・・・・・・」

「・・・・・・・」

「なあって、いつまで怒ってるんだよ」

「・・・怒ってなどいない」

「表情が不機嫌そうだけどな」

「生まれつきだ」

 

朝から入り口近くのテーブルで話している一夏ちゃんと酢の物さんを見つけた。酢の物さんの方はなんか怖い顔してるけど。ま、それは置いといて席取らないとな。とりあえず彼等の隣のテーブルにでも取っておこう。

 

『先輩、席取りましたよー!』

「あら、時間の割には思ったより空いてるわね。」

『いやー、ツいてましたよ料理も並ばずに注文できたし』『あ!先輩はハニートーストで良かったんですよね!』

「ええ。ありがとう魅月君」

 

そんな感じでたわいもない会話をしていると、視線に気付いた。

 

『えと、僕に何かようかい東雲(しののめ)さん?』『取材ならアポイントメントを取ってからにしてくれると有難いんだけど』

 

彼女はまるで僕を肥溜めの糞を見るかのような目で暫く睨み、一緒にいた一夏ちゃんに何も言わずに食事を終え片付けて食堂から出て行った。

 

「あの子、篠ノ之箒さんよね。私が聞いた話より大分感じ悪いけど」

「あっ!あのいつもはあいつこんな感じじゃないんですよ。ただ今日は昨日のこともあって苛ついているみたいで、その」

「あなた、織斑君よね」

『昨日の事?』

「あっ、はい。織斑一夏です!あっ、後昨日の事って言うのはだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

回想

 

昨日多摩川と別れて自分の部屋と思われしきところに向かって、そこで起きた出来事だ

 

「えと、1025室は、ここだよな」

 

俺はとりあえず部屋番号を二、三度確認してから、ドアに鍵を差し込んだんだよ。そしたら部屋の鍵が開いてた事に気付いたんだ。

 

「あれ?あいつもう帰ってきたのか」

 

俺はその時迄は同居人を多摩川だと思っててさ、遠慮なく部屋に入って荷物が置かれてない方のベッドでモフモフしたりして遊んでたんだよ。

 

「なんというか」

『オチがすぐ分かりそうな話だね!』

「回想に割り込んでくるなよ」

 

まぁ、そしたら騒がしかったのか、突然奥の方から声が聞こえたんだよ。

 

「誰かいるのか?」

 

ドア越しなんだろう、声に独特の曇りがあった。ここで俺はそう言えば全部屋にシャワーがあるとか言ってたのを思い出したんだよ。冷や汗とともに

 

「・・・・・・」

『うわぁ・・・・』

 

続けるぞ。さらにその声はこう言ってきたんだ。

 

「ああ、同室になった者か。これから一年よろしく頼むぞ」

 

この時点で俺は覚悟していたんだ。いや、分かっていたんだ。だから先に備えておく事にした。

 

「こんな格好で済まないな。シャワーを使っていた。私は篠ノ之....……は?」

 

よし!いくぞ!

 

「すみまっせんしたあああああ!」

 

一夏流奥義その一『土下座』

完全完璧に自分が悪いと悟った時にのみ発動できる古くから日本に伝わる伝統奥義だ。

 

「・・・・・・・・」

 

結果

 

「この不埒者がああああ!」

 

回想終了

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「弁解すら出来ずに木刀で背中を連続殴打されましたよ。はい」

 

うわぁ、篠ノ之さん(覚えた)容赦ないなあ。

 

「んで、それからはずっとあんな感じだな」

「へぇ、そうなの」

 

あら?更識先輩は最初と比べると大分興味が薄れてるみたいだけどとうしたんだろうね

 

「まぁ、彼女の事は別に良いわ。私の考え過ぎだったようだし」

「?」

『なら、とりあえずご飯たべませんか?』『時間やばそうですよ?』

「あら、そうね。早く食べましょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょっととんで現在放課後

えっ?かなりとんでる?いやいやキング・クリムゾンとかは使ってないからね。そんなとんでないよ。

まぁ、話を戻して

 

『僕はなんで剣道場にいるんだろうね?』

「さあ?俺が聞きたいくらいなんだけど」

 

僕は篠ノ之さんが織斑君のついでに見てやるって言うからついて来てみたら何故か此処だよ。織斑君からISの訓練って聞いたんだけどな。

 

「ISを使う前にその基礎の戦い方からだ。一夏!まずはお前からだ。鈍っていないか確かめてやる。そこにある防具を着けろ」

「いきなりだな。あ、あと防具は要らないわ」

「は?」

 

動きにくいからかな?

 

「動きにくいしな」

「・・・・・・そうか。なら来い一瞬で終わらす」

「そう簡単に終わってたまるか」

「防具を着けてない時点でお前は負けてる」

 

油断してるとでもいいたいのか。篠ノ之さんは

本当にゆ

 

「本当に油断してるのはどっちかな?」

 

ん?

 

『えと、どちらさま?』

「剣道部主将、二年の澪田吹雪(みおだ ふぶき)だ。よろしくな、多摩川魅月君」

『宜しくです』『えと実桜田(みおうだ)先輩』

 

そんな自己紹介をし合ってるうちに勝負が始まっていたみたいだ。

どちらも一歩も動かない。そんなのが十秒程続いた。そして、先手をとったのは篠ノ之さん!

 

「一本!」

 

勝負は一瞬だった。篠ノ之さんの宣言どうりに

 

「馬鹿な....……」

 

篠ノ之さんが面を打たれて終了

 

『一夏ちゃん速いなー』『動きが見えなかったよ』

「ふむ、彼は強いな。して、次は君だろう。行って来るといい。」

 

そう言われて僕は一夏ちゃんの元へ行き、竹刀を借りて場に立つ。

 

『ナイスファイト一夏ちゃん!』『次は僕がかっこよく負けて来てあげるぜ』

「そこは、勝ってくるじゃないのかよ・・・・」

 

うん。僕は過負荷(マイナス)だからね。精々括弧つけて試合に挑んで括弧よく負ける事ぐらいしかできないんだよ。括弧付けだけにね!

 

「ふざけるな。次は油断なんかしない。掛かってくるがいい!」

『アハハ』『油断なんかしなくてもいいから』『手加減はして欲しいな』『僕は生まれてから一度も剣道なんてやった事ないんだぜ』

 

おかげでルールもよく分からないんだよね。

 

「っ!!潰す!」

 

 

 

 

そう言って篠ノ之さんは直進的に直情的に突っ込んで来た。とりあえず躱す。瞬間的に体制を整えた篠ノ之さんが突きを繰り出してきたからこれも躱す。正直、真っ直ぐ過ぎて分かり易い。

 

「お前、巫山戯てるのか!変なよけ方しおって!迎え撃たんか!」

 

いや、僕初心者なんだけど、まぁとりあえず

 

『えいやー』

 

言われたから篠ノ之さんに迎え撃つ。すると

 

「ここだ!」

『かっ・・・は、』

 

手加減無しの面が僕に決まった

 

 

 

 

 

「なっ!おい、篠ノ之!」

「なんでしょうか?先輩」

「相手は防具を着けてないんだぞ!何故加減し無かった!」

「彼も一夏と同じく自分から進んで防具をつけなかったんでしょう。何処に手加減する余地があるんですか?」

「箒、お前相手初心者なんだぞ」

「ふん、自業自得だろう」

「は?」

「初心者ならまず試合をやらなければ良かっただろう。しかし、コイツは試合を行ったんだ。自業自得以外の何がある?」

『いやー、その通りだよね!』

「「多摩川(君)!」」

 

さっきから彼女は正論しか言ってない

 

『うん』『彼女は悪くないよ』『彼女は本気でやる。みたいな宣言してたしね』『それなのに試合をした僕が悪い。』『正にその通りだね!』

 

そう言って彼女をフォローしてあげると、彼女の顔は何故か引き攣っていた。

 

「ほ、ほらな!本人だってそう言っているだから私は悪くない!そしてもう二本だ多摩川!」

『おいおい、マジかよ篠ノ之さん』『僕はさっきから立ってるのもやっとなんだけど』

「ふん、関係ない。それに剣道は元々三本勝負だ。その残り二本の間で私が稽古をつけてあげるのだから感謝はされても文句はないだろう?」

「篠ノ之おま」『いやー、まさか僕が篠ノ之さんに文句を言うわけないだろう!』『僕は感謝してるくらいなんだぜ?』『さあ、もう一本やろうか』

「ああ。本気で掛かって来い。潰してやる」

 

 

 

 

 

 

 

そして、一夏ちゃんの時には何故かなかった二本目が始まった。

まぁ、さっき頭をやられて立ってるのがやっとな僕がまともな勝負を出来る訳がなくて

 

「やあああああ!」

『ごふっっっう!』

 

今度は強烈な胴をくらったよ。イタタタタ

 

「おい!もうやめろ箒!もう多摩川はきつそうだぞ!それに防具着けてない奴に本気で胴を打つとか一体どうしたんだよ箒!」

 

どうしたんだよってシャレかな

うぷ、吐きそうな気分

 

「・・・・・立て多摩川、後一本だ」

 

うっ、立つのもなかなかキツイんだけど

 

「篠ノ之!もうやめてやれ。立つのも辛そうだ」

「先輩。これは彼が学びたいと言ったからやっているんです」

 

いや、言った覚えないけどね

 

「 これは彼の為の稽古なんです。先輩方は後輩が少しキツイと言ったら稽古を止めて休憩するんですか?」

「だからって限度があるだろう!相手は男の子といえど初心者だぞ」

「だからなんです。彼がやると言ったんですよ。私には責任は有りませんよ。稽古をつけて欲しいと言った彼の自己責任でしょう。さあ、後一本だ多摩川!さっさと立て!この軟弱者が!」

 

はは、稽古つけて欲しいなんて僕は言った覚えはやっぱり無いんだけどね、篠ノ之さん

 

『後一本』『大丈夫ですよ、やりましょう。』『僕なんかが憂さ晴らしになるならいくらでもやると良いよ篠ノ之さん』

「っ!!何を言っている多摩川。まぁいい三本目はじめるぞ。早く構えろ」

『何を言っている?いやいや僕は正しい事しか言ってないぜ?』

「うるさいっ!」

『うぐっ』

 

いきなり竹刀で殴って来たから対応出来ずに腹にくらってしまった。

 

『イテテ』『おいおい篠ノ之さん。さすがに試合始まる前に殴るのは無しだと思うよ』『やるなら試合が始まってからにしなきゃ』

「お前が変な言いがかりをつけるからだ。さあ、はじめるぞ、三本目」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、もはや試合にすらならない三本目が始まった。というか、二本先取されてるのにやる必要あるのかって今更思った。

篠ノ之さんは、最初の一本目同様に直情的に攻めてくる。僕はそれを極力動かないで紙一重で躱し続ける。

 

 

ブォン!

 

ブォン!

 

ブォン!

 

ブォン!

 

「当たれええ!多摩川あああ!」

 

ブォン!

 

ブォン!

 

バタンッ!

 

 

そうやって躱してると体力に限界が来たのか、足が縺れて転んでしまった。

 

『あっ』

「ふん、止めだ多摩川」

 

そう言い篠ノ之さんは竹刀を上に上げる

悪役チックなセリフだなー

 

「やめろ箒!」

『やれやれ、また勝てなかったか』

 

ダンッ!

 

「ふん、自業自得だ多摩川」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「は?」」

「?どうした首を掲げて、私の勝ちだろう?」

「い、いや床を殴って何を言っているんだ篠ノ之」

『そうだよ!そこは床だよ篠ノ之さん!』『しっかり当てなきゃ駄目じゃないか!』

「は、馬鹿な!わ、私は確かにコイツの脳天を目がけて振りおろした筈だ!」

 

アハハハ!

 

『いやいや、篠ノ之さんは自分から床を殴ったんだぜ?何言ってるんだよ。』『しかも僕がいるところの反対を打つなんて』『ごめんよ篠ノ之さん。僕は勘違いしてたよ。僕はてっきり』『篠ノ之さんは単に僕が気に入らないのと、昨日の一夏ちゃんのこと、更にさっきの事も含めてそれの憂さ晴らしが僕でしたいだけかなー』『とか思ってたからさ』『でも、自分から脳天目がけた一撃を外してくれるなんて』『やっぱり篠ノ之さんは剣道部の鏡だぜ!』

 

ん、なんか怒ってる?

 

「ふ」

 

ふ?

 

「ふざけるなあああ!!!」

 

うお!

 

「私が自分から外すか!私は中学校の全国大会で優勝したんだぞ!そんな私が外すわけないだろう!お前が何か反則したに決まってる!この軟弱者が!」

『え?』『嫌だな〜、篠ノ之さん。僕は何もして無いよ』『君が自分で失敗したんだろう?』

 

 

 

 

『だから僕は悪くない!』

 

 

 

 

 

 

 

 

そう言うと、篠ノ之さんは戦意が無くなったのかぶつぶつ何かを言いながら更衣室に行ってしまった。まだ三本目終わって無いんだけどね。後、一夏ちゃんとえと、三重田先輩が何故か謝って来たけど正直良く分からないからどうでもいい

 

ハア、

 

『やれやれ、これだからエリートは』

 




こんなの箒ちゃんじゃない!って言う方も多いとおもいますが、この作品の箒は小学生の頃に多摩川君と逢ってしまっているし、それに他にも色々周りからの影響を受けているので原作箒からかなり改悪されています。
後、最後の部分は意味が分からないとか、駄文過ぎとか色々あるとおもいますが、一応あれもちゃんと意味がありますし、意味も後に判明します。
では、今後も宜しくです!


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