SAOでも僕は友達が少ない (sewashi)
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ナーヴギア

はがないとSAOコラボです。
面白いと思ってもらえるといいな……
はがないの設定は理科がタイムマシンを作ったあとくらいから始まります。


ある日の放課後。いつもの隣人部室。理科だけがいないが他のみんなはいつもの通り過ごしていると……

「みなさん! ビッグニュースです!」

理科が部室に入ってきた。

「どうした?」と俺。

「実は理科がお手伝いしているゲーム会社の人から完全フルダイブ機能搭載ゲーム。『ナーヴギア』を七台も貰いました!」

「「「なに!」」」

俺、星奈、夜空の声がハモる。

「それってあのテレビで話題の?」

「はい、VRMMOの完全フルダイブです。前にやったロマ佐賀とは比べ物になりません! そしてそのソフトである『ソードアート・オンライン』通称、SAOも人数分獲得しました!」

「マジかよ! あれって一万台限定とかじゃなかったか?」

「そうなのですか、開発社の人たちができなくて理科に回ってきたんです!」

「今すぐできるの?」

「いえ、今回は完全なフルダイブなのでバッテリー問題や、他にも自身の身体問題もあり、部室では難しいかと、それに正式にこのゲームが始まるのは次の日曜から……つまりは明後日からですし」

そうなのか?

「よし、せっかく手に入ったんだ。皆でそのゲームをやろうではないか。次の日曜、家でダイブし集合だ……と、理科。そのゲームでのマップ等はあるのか?」

「いえ、そこまでは……あらかじめみなさんのキャラネームを決めておいてダイブしたらお互いを探しましょう」

「なるほどな、みんななんてキャラネームにする?」

「あたしは星奈のままよ!」

「私はモン狩同様『(ナイト)』だ」

「理科はギリシャ文字のΣ(シグマ)です」

「わたくしは真田でいこうとおもいます」

「ククク、我はレイシス・ヴィ・フェリンシティ煌(スメラギ)」

「ワタシもマリアのままでいくぞ! アハハ」

「そうか、じゃあ俺もいつも通り『ホーク』でいくかな?」

そう言って、俺らは理科からナーヴギアを受け取り、それぞれ、家に帰ったのだった。

 

そして、日曜日の昼。俺と小鳩はお昼ご飯を食べ終わり次第、それぞれの部屋に戻り、ナーヴギアをかぶり、ベッドに横になる。すると携帯がなった。星奈からメールだ。

 

件名 いよいよね

本文 準備はいい? ダイブしたらお互いを探しましょうね。

 

俺は『ああ、そうだな』と返信をした。すると今度は夜空からメールがきた。

 

件名 そろそろだな

本文 準備はいいか? 私は少し緊張している。

 

俺は『俺もだ』と返信した。するとまたメールが届く。今度は理科からだ。

 

件名 ああん

本文 小鷹先輩が来るのを待ってます。理科はベータテスターですから色々とレクチャーしますね。待ってます。

 

俺は『頼む』とメールをした。そして、ダイブのキーワードを叫ぶ。

 

「リンクスタート!」




ここで一話は終わります。ここからが本番です。
はがないとSAOのコラボ。俺ガイルとのコラボは多いけどこれはどうなのでしょうか?
感想待ってます!


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アインクラッド

前の話でも書きましたが理科はベータテスターと言う設定です。


キャラメイクを終えて、ダイブ。するとそこには仮想世界とは思えないような世界が広がっていた。

ロマ佐賀の時とは違い、歩く感触も本物と区別がつかない。

俺はとりあえずみんなを探していると――

「星奈?」

「あ。あんなこだ――じゃなくてホーク?」

星奈を見つけた。姿はリアルのまんまだ。かろうじてキャラネームが『セナ』とカタカナだったが、一発でわかる。

「ぷぷ、あんた顔変えすぎ。それじゃあ、誰もあんただってわかんないわよ」

「いいだろゲームなんだし、他のみんなだってそんなもんだろ?」

「いや、そこまでは変えないだろう」

そう言って、何やら黒髪のイケメン男性が話しかけてきた。キャラネームは『ナイト』。

「お前、夜空か!?」

「そうだ」

「あんた、なに男性キャラになってんのよ!?」

「別にいいだろ」

「ま、まあ、とりあえず理科と幸村と小鳩とマリアを探すか……」

そう言って俺らは歩き出した。

「あっ、先輩方。私です! Σ(シグマ)です!」

理科を見つけた。こっちも本人とは似ても似つかない美少女になっていた。

「しかし、星奈先輩、本当に本人のまんまですね。こういうゲームだとリアルと似せるのはあまりよくないんですよ?」

「そうなの?」

「ええ、リアルを特定されるとゲーム内でPK(プレイヤーキル)されたことの逆恨みでリアルで殺られたりとか、そんな事件もありますし」

「あー、それは聞いたことあんな。星奈、ゲームだらかってPKすんなよ?」

「わ、わかってるわよ! それよりも早く小鳩ちゃんを探しましょう」

「幸村とマリアもな」

そう言って探すが見つからない。どこにいるのか……

すると――

「星奈のあねご? ということはあにきたちですか?」

「ゆきむ――じゃなくて真田か?」

「はい」

幸村はゴツい感じの大男になっていた。真の男を目指している(女だけど)幸村はするんじゃないかとは思ったが本当になっているとは……

というか、みんな星奈を見て俺らだって気づいてんな……

「ふうぇぇん、あんちゃーん。どこばーい?」

しばらく歩いているとそんな声が聞こえた。恐らく小鳩だろう。

「あっはっは! 吸血鬼が泣いとるげー! でもお兄ちゃん、どこなのだ!?」

金髪の見た目は大人の女の子と見た目もそのままマリアの女の子が二人いた。

「えっと小鳩とマリアか?」

「あんちゃーん!」

「ふおぉ! お兄ちゃん!」

小鳩は見た目を大人の女の子にしているから抱きつかれると回りから目立つ。

何だかんだで、俺らは全員、見つけることができたのだった。

 




キャラが多いと展開も難しいですね。
キャラの最初の見た目は読者のご想像にお任せします。


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デスゲーム

いよいよ、茅場晶彦の登場です。
隣人部員たちの運命はいかに!


隣人部員全員が揃いベータテスターである、理科ことΣ(シグマ)が、俺達にこのゲームのレクチャーをする。

なんでもこの『ソードアート・オンライン』と言うゲームでは銃、弓などの遠距離攻撃武器や魔法といったものは存在せず、剣だけらしい。

回復や転移はアイテムでできる。キャラの職業……ジョブも存在せず、剣のスキルや運動や戦闘的なものや能力、料理や釣りといったプライベート的なものも全てレベルで管理しているらしい。

「なるほど、魔法も遠距離攻撃も無しってのはRPGとしては珍しいな」

「そうなんです。ですがそこがいいんですよ」

そして、他にもいくつか理科に習って俺らは雑魚モンスターの狩り場でソードスキルの練習をする。

「おりゃあ!」

ズバッ! パキィッン!

 

俺もソードスキルが何回もやってやっと上手く使えるようになってきた。

ちなみにセナは初めてで一発でソードスキルを習得した。流石と言うかチートと言うか……

「それにしても疲れたな……生身の体は動いてないのに……」

「そうですね~、もうリアルじゃ夕方の5時ですし。みなさん、一度ログアウトします?」

「そうね。あんまりダイブしたままだったら、ステラやパパも心配するし」

「ワタシもお腹減ったぞ」

「……そうだな。一度ログアウトしてまた集合するか? これからは家にいても集まれるわけだし」

「そうだな。シグマ、ログアウトはどうやるんだ?」

「はい。このメインメニューの一番下にログアウトボタンが――」

シグマはウィンドウを開いてみるがそこで何やら固まった。

「――ない?」

「え? なんだって?」

「ログアウトボタンがないんです! ベータテストではここにあったのに!?」

「正式サービスで、変わったんじゃないの?」

「そう思って、べつのところも探しましたが無いんです! どこにもログアウトボタンが!」

俺もメインメニューを開いてみるが、どこにもログアウトボタンがない。どうなってんだ?

「ちょっと!? こんなときにバグ!? 信じらんない!」

「ゲームマスターコールしてみても繋がらない……どうなっているのでしょう……」

「おい、他にログアウトする方法はないのか?」

ナイトがいい、シグマが考えるが答えは……

「ありません。この場で『ログアウト!』とか叫んだらログアウトできる。的な方法もマニュアルにはありませんでしたし……しいて言えば、リアルから理科たちの体を直接ナーヴギアを頭からひっこぬいてもらうしか……」

「あっ! そっか! もうすぐステラが部屋に来てくれるから、どうにかなるわ!」

「ちょっと待ってくれ! うちには俺と小鳩しかいないから誰もその方法は無理だぞ!」

するとセナは言う。

「し、仕方ないわね。あたしが――」

セナがそこまで言うと、突然『リーンゴーン、リーンゴーン』という、鐘の音が響く。そして俺らは光に積むまれた。

 

「んな!?」

「な、なに!?」

「て、テレポートです! でも、アイテムも使わずにどうして……」

シグマが戸惑っている。場所はゲームのスタート地点だった《はじまりの街》だ。その場には一万人はいる。

そして次に大空に巨大な人物が姿を現した。

 

『プレイヤー諸君、私の世界へようこそ』

 

な、なんだこりゃ?

 

『私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ』

 

するとシグマは顔色を変えて俺らに説明する。

「茅場晶彦……このゲームの開発ディレクターにしてナーヴギアの基礎設計者です」

なるほど、だからこの世界は茅場晶彦の世界ってことか?

そして茅場晶彦は語る。

『諸君らは、既にメインメニューからログアウトボタンが消滅していることに気づいていると思う。しかし、ゲームの不具合ではない。繰り返す。これは不具合ではななく、《ソードアート・オンライン》本来の使用である』

「ど、どういうことよ!?」とセナ。

『諸君は今後、この城の頂を極めるまで、ゲームから自発的にログアウトすることはできない。また、外部の人間の手による、ナーヴギアの停止あるいは解除も有りてない。もしそれが試みられた場合――ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが、諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる』

この言葉に俺らはポカンとなる。

「あ、あはは。なに言っちゃってんの? あいつ」

「そ、そうだ。ゲーム機が脳を破壊する? そんな馬鹿な」

セナとナイトが言う。しかし、シグマは言った。

「いえ、たった今わかりましたが電子レンジと同じ原理です。充分な出力さえあれば理科たちの脳はナーヴギアによって摩擦熱で蒸し焼きにすることが可能です……しかし――いえ、バッテリーが内蔵されているので完璧に可能です!」

「ちょ、ちょっと待てよ! 瞬間停電でもあったらどうすんだ!?」

『より正確には二時間のネットワーク回路切断が見られた場合、ナーヴギアは諸君らの脳を破壊する。この条件は既に外部世界では、マスコミを通して告知されている』

聞くところによると現時点で茅場晶彦の警告を破ってナーヴギアを引っこ抜いて亡くなったプレイヤーもいるらしい。つまりは本当のことなのだろう……

『諸君には安心してゲーム攻略に励んでほしい』

この状況でゲームしろ!? 無理だろ!

『諸君にとって《ソードアート・オンライン》は、すでにただのゲームではない。もうひとつの現実的と言うべき存在だ。今後、ゲームに、おいて、あらゆる蘇生手段は機能しない。ヒットポイントがゼロになった瞬間』

そのあとの言葉を聞いてプレイヤーは皆が絶句した。

『諸君らの脳は、ナーヴギアによって破壊される』

つまりはこの世界での死は現実での死に繋がると言われたのだった。

みんな『だせー!』と絶望をあらわにした声を出している。俺たちもだ。

『諸君らがこのゲームから解放される条件は、たった一つ。アインクラッド最上部、第百層までたどり着き、最終ボスを倒すことだ。その瞬間、全プレイヤーを安全にログアウトすることを保証しよう』

「第百層!? シグマ、ベータテストでは何層まで行けた?」

シグマは答える。絶望的な答えを……

「わずか六層です」

たったの六層だと!

そして茅場晶彦は最後にと俺らプレイヤーにプレゼントを用意したと言って確認させた。アイテム名は《手鏡》? 出して覗くと次々とプレイヤーが光に包まれて行く。俺らも!? そして俺らの前には――

「アレ? よ、夜空、小鷹それに他のみんなも。あんたら顔」

そうセナに言われて確認すると俺らのリアルの素顔になっていた。

「な、なに!?」

「ナーヴギアは頭を被うようになってますから、顔の形を認識できますけど体型は……」

「キャリブレーションじゃない? ほら、こないだナーヴギア装着したとき体をあちこちさわったでしょ?」

そして茅場晶彦は『健闘を祈る』何て言って消えた。

すると理科が俺らをつれて建物の影にいく。

「みなさん、この街を出ます!」

「「「は?」」」

「理科はベータテスターです。この《はじまりの街》周辺の狩り場は狩り尽くされます。今のうちに次の街へいきましょう!」

「ちょ、ちょっと待ってくれ! あの茅場って人の言ったことが本当だと限らな――」

 

「そんな考えだと死にますよ!」

 

俺らは理科の言葉に言い負かされた。

しかし、この中でこの世界について一番知っているのは理科だ。恐らく俺らは仮想世界で死ねば現実でも死ぬ。

「わかった。ついていく。ナイトたちは?」

「いくわ」

「ああ」

「お供します」

「ククク……あんちゃんといく!」

「ああ、ぜったいに帰るぞ!」

そうみんなで決めて俺らははじまりの街を出たのだった。




長くなりました。
本当にキャラが多いと大変です。
難しい。
次回はキリト、アスナ登場と第一層ボス戦の予定です。


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攻略会議

いよいよキリトとアスナ。ついでにエギルさん登場です。
小鷹(ホーク)たちとどう関わって行くのか?


ゲーム開始一ヶ月で二千人が死んだ。

 

俺ら隣人部のメンバーはベータテスターのシグマのもと、それぞれ役割分担ををして生活していた。

主に戦闘はナイトとセナとシグマと俺が行い、スメラギ(小鳩)とマリアは戦闘は危ないとなるべくモンスターと戦闘はさせず、リアルではあまりできないが料理や釣り等のスキルレベルを上げて家で待機させている。真田には二人のお守りを任せている(その役目は交代制)。

そのように俺らはそれぞれ違ったスキルのレベルをコツコツ上げており、第一層を探索していた。すると情報によると第一層のボス部屋が発見されたらしい。

俺はシグマだけを連れて、攻略会議開場へ向かった。ナイトとセナを置いてきたのはあの二人だと絶対に回りを敵だらけにするからだ。

「今日は俺の呼び掛けに応じてくれてありがとう。俺の名はディアベル、職業は気持ち的にナイトやってます」

攻略会議のリーダー、ディアベルさんはその台詞だけでみんなの注目を集めた。

すげぇ。

「……ち、リア充が」

シグマが夜空みたいな台詞を小声で言ったが、ほっといて会議へ入る。すると、なにやらモヤっとボールみたいな頭の関西弁男が乱入してきた。

「ちょお待ってもらおうか! ワイはキバオウって者やボスと戦う前に言わせてもらいたいことがある」

キバオウと名乗った男はいい放つ。

「こんなかに今まで死んでった二千人に詫び入れなあかん奴等がおるハズや!」

するとシグマは俺の影に隠れ、ディアベルさんは言う。

「キバオウさん、あなたの言う奴らとは元ベータテスターの人たち、かな?」

「当たり前や、ベータ上がりどもはこのクソゲームがは始まったその日にはじまりの街から消えおった。右も左もわからんビギナーを見捨ててな、ウマイ狩り場やクエストを独り占めして自分たちだけぽんぽん強くなってそのあとも知らんぷりや」

確かにベータテスターであるシグマ同様にあのデスゲーム宣告のあとからはじまりの街を出ていくプレイヤーは俺らの他にもいた。しかし、それが二千人を見殺しにしたことにはならないんじゃないか?

「こんなかにも何人かおるハズやで! ベータ上がりっちゅうことを隠して、ボス攻略の仲間に入れてもらおう考えとるやつらが。そいつらに土下座さして、ため込んだ金やアイテムを吐き出してもらわな、パーティーメンバーとして命は預かれへんし、預けられへん!」

ひ、ひでぇ。というかセナを連れてこなくて良かった。もし連れてきたら、絶対にこのキバオウさんに喧嘩を売っていただろうからな……するとなにやら黒人のこわもて大男がキバオウさんに向かって動いた。

「発言いいか? 俺の名前はエギルだ、キバオウさん、あんたの言いたいことはつまりベータテスターがビギナーの面倒を見なかったから二千人は死んだと言いたいのか?」

確かにシグマのような俺らビギナーをしっかりレクチャーしたベータテスターは少数派だ。

「一応、情報はあったと思うぞ? このガイドブック。これはベータテスターが無料で配布していたものだ。情報はあった、なのに二千人が死んだ。じゃあ、その失敗を踏まえてどうすればよいのか? それをこの会議で話し合うと俺は思っていたんだがな?」

エギルさん、かっけえ。俺と同じように悪人顔なのに、俺もあんな風にできたらな……

ディアベルさんも「ベータテスターだからこそ貴重な戦力なんだ」とひとまずキバオウさんを納得させた。

「じゃあ、少しトラブルがあったけど、会議をはじめよう。まずは六人パーティを組んでくれ」

そう言われて俺とシグマはパーティを組む。

「あ、あの、すみません。ここに来てないパーティメンバーが二人いるんですか……」

「そうなのかい? じゃあ、この場で新しくパーティを組んだ人がいれば、今日中に顔合わせしておいてくれ」

と言われた。しかし、俺らは他に――

「ああ、君。ちょうどいいから、この二人もパーティに入れてもらえないかい?」

そうディアベルさんが言って紹介されたのは、黒髪の片手剣の少年とローブを着た茶髪の女性の二人だった。俺はシグマに確認をとり、二人をパーティに入れた。

「じゃあ、残りのパーティメンバーを呼んでくるからシグマは二人と自己紹介でも――」

「いえ、私がナイトさんとセナさんを呼んでくるのでホークさんが自己紹介しておいてください」

そう言ってシグマは二人を呼びに行ってしまった。

「あー、うん。俺はホーク。君らは?」

「俺はキリト。よろしくホーク」

「ああ、よろしく。そっちのローブの娘は?」

「……アスナ」

「よ、よろしく。んで今、走って行ったのがシグマ。あと会議に居なかった二人はナイトとセナって言ってどっちも女なんだ。来たら紹介する」

「ああ、わかった」

そうキリトがいい、俺らはパーティを組んだのだった。




小鷹のキャラ崩壊してないかな?
難しい!
それでも頑張って投稿する!
次はボス戦!


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ボス戦

キリトとアスナとパーティを組んだホークたち……ホークはともかくナイトとセナは喧嘩しそうだ。


「あたしはセナ。見ての通り、女神よ」

「だまれ。わ、私はみかづ――じゃない。ナイトだ」

シグマが二人をつれてきて、自己紹介をする。本当にセナを会議に欠席させて良かった。

「お、俺はキリト。よろしく」

「……アスナです……」

自己紹介を行い。作戦を話し合う。

「スイッチってなに?」

アスナが聞いてきた。

「えっと、君はパーティ組むのはじめて?」

アスナは首を縦に振る。基本的にキリトがアスナに説明する。二人はこの会議であったばかりらしい。

「そう言えば、そっちははじまってからずっとパーティを組んでるのか?」

「あ、ああ、リアルでも……フグ!」

俺は説明しようとするとシグマにとめられる。そして小声で言われる。

「ホークさん……リアルのことはいってはダメです。それに私がベータテスターだってばれたらキバオウさんたちになにをされるか……」

「あ、ああ、悪い」

「どうした?」

「ああ、いや、はじまってから色々と話があったりとかして、パーティを組んだんだ。いずれは俺たちでギルドを作ろうとも思ってる」

「へえ、いいな」

そうして、ボス戦前のミーティングは進んでいくのだった。

 

第一層ボス部屋前。ディアベルさんを先頭に俺らは動く。

そしてボス部屋を開けてボス戦がスタート。俺らは交代しながら小さい雑魚を攻撃を加える。

大ボスだけとなると、ディアベルさんは何故か俺ら全員を下げて、一人だけボスへ向かう。

「……ボスの武器がベータテストと違う!?」

「なんだって!?」

ディアベルさんはボスに思い切り切られた。そしてディアベルさんはチリとなった。つまりは死んだ。回りはリーダーの死に動揺し、動けない。どうする?

……俺が動くしかない!

「シグマ! セナ! ナイト! 俺らでやるぞ!」

『了解』

するとキリトとアスナも来る。俺らはソードスキルでボスにダメージを与える。

「ホーク! スイッチだ!」

そう言われ、俺らは下がる。そしてキリトはボスにダメージを与えて、言う。

「アスナ! ホーク! 最後の攻撃、一緒に頼む!」

「了解」

「任せろ!」

そして俺らはボスに最後の一撃を与え、ボスを倒した。

 

「なんでや!? なんでディアベルはんを見殺しにしたんや、お前ら!」

ボスを倒した俺らに来たのはとても冷たい言葉だった。

「見殺し?」

セナが疑問を抱く。

「だってお前らはボスの使う技知っとったやないか! それを教えておけばディアベルはんは死なずにすんだハズや!」

正論だ。だが、それが見殺しにしたこととは違う。いや、半端なところだけ変わったために起きた事故だ。

「わかったで!? お前ら元ベータテスターやろ!」

するとキリトがなにかを言おうとした。俺にはなにを言おうとしたのか何となくわかったが、俺は彼を悪者にしたくはなかったのでとめていった。

「ベータテスターは俺だよ。いや、攻略会議で新しくパーティを組んだ彼と彼女以外、俺らは全員、ベータテスターだ」

するとナイトとセナも察してくれたように、シグマも言う。

「そう、我らはベータテスターのみで構成されしギルド『隣人部』。茅場晶彦に続いて最も情報を持っているプレイヤーだ!」

するとキバオウさんは驚く。

「べ、ベータテスターのみで構成されたギルドやて!? そんなもん、チートどころやないやろが!?」

「そうだ、俺らはチーター集団だ。だが、それのなにが悪い? 俺等の目的はこのゲームをクリアすることだボス戦には次も参加させてもらう。だが、邪魔をするやつは切る!」

そう言って、俺とナイトとセナとシグマは第二層の扉を開いた。

「キリト、アスナ。悪いがお別れだ」

俺はキリトとアスナをパーティから外す。するとキリトは小さな声で言う。

「本当はお前はテスターじゃないんだろ?」

「ああ」

俺はナイトたちをつれて、第二層に入った。

第一層ボス攻略。終了、死亡者一名。俺らはこの仮想世界でもあぶれものになってしまった。




ベータテスターのみで構成されたギルド(嘘)。隣人部。
ホークたちの今後の運命はいかに!?


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圏内事件

第一層ボス戦以来、他の攻略組から煙たがられている。ホークを中心としたメンバーたち。
圏内事件の容疑者にされてしまい……


あれから半年。

現在、56層。攻略会議。

俺たち『隣人部』は攻略組から煙たがられている。

メンバー全員がベータテスター(嘘)と言う理由もあり前線ででしゃばることもそうそうできず、ボス戦にだけ顔を出すギルドとして会議に参加していた。

会議参加するのは俺だけ。ナイトやセナはさらに溝を深める。シグマは調べたいことがあり、最近はこの世界について何やら方程式のようなものをひたすら書き出していた。

そしてこの会議ではあのアスナが先頭にたって会議を行っていた。アスナはあれからトップギルドの『血盟騎士団』の副団長にまでなり『閃光』の二つ名で知られる有名人となった。

そしてこの会議にはキリトも出席しているが、キリトはあれからソロで最前線を戦っていた。キリトはシグマと同じくベータテスターだったらしく、ギルドにはあまり馴染めないらしい。いや、一度俺らと同じような少数ギルドに入ったこともあるらしいが、詳しくは知らない。それでも『黒の剣士』と言われトップクラスの実力派プレイヤーと呼ばれている。

この二人は会議では昔と違い、意見が会わず言い合いになることが多い。俺はナイトとセナの喧嘩をリアルで中立させてきた賜物か、二人の言い合いをいつも中立させる立場にある。

 

会議が終わり、ホームに戻るかみんなを呼んで迷宮に行くか考えていると、キリトとアスナが草原で寝ていた。

すやすやと気持ち良さそうに。こうして見るとただの学生だなと思う。キリトもアスナも俺らと同じ高校生くらいだろうか? しかし、リアルの詮索はマナー違反なので聞けない。

もうどこかにいこうとするが、俺は思い出したことがあった。

……睡眠PKだ。圏内(町中)では基本的にプレイヤーのHPは減らないが決闘(デュエル)は別だ。しかも寝ている相手のメインをいじって決闘させるなんて方法でPKをしたやつもいた。ならほっとくと危ないかもしれない。

俺はその場にしばらく残ることにした。

 

数時間後、キリトが目を覚ました。

「ん? あれ? ホークじゃないか。なにしてんだ?」

「ん? お前らが睡眠PKとかに合わないように見張っていた」

「そっか。サンキュー」

するとアスナも目を覚ます。するとアスナは不覚と思ったのか、真っ赤になり俺らに言う。

「御飯一回! それでチャラ‼」

俺とキリトはアスナに飯を奢られることとなったのだった。

 

57層。

アスナに飯を奢られ、帰ろうとした時、悲鳴が聞こえた。

「な、なんだ?」

「あっちよ!」

そうアスナの声で俺らは悲鳴の方へ向かう。

するとそこには槍に刺された鎧男が砕けて散ったシーンを俺らは目撃した。圏内で人が死んだ? そんなバカな!?

「デュエルのウィナー表示を探せ!」

まず、疑うのはデュエルだ。ウィナー表示を探しても見つからない。

「なら、あの塔の中が怪しいわ‼ 犯人がまだいるかも!」

そうアスナに言われ俺ら三人は塔の中へ向かう。すると中にいたのは……

「ホーク! やっと見つけたわ!」

セナだった。まさか!?




圏内事件編です。
容疑者にされてしまったセナ。
はたして運命はいかに!?


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容疑者

圏内PKの容疑者になってしまったセナ。セナの無罪を証明できるのか!?


圏内でPKが起こった。そして起こった塔の中にいたのはセナだけだった。

「で、動機は?」

「ちょっと待ちなさい!? あたしが犯人って決めつけないでよ!? あたしはやってないわよ!? ホークも見てないで助けなさいよ!?」

アスナが尋問する。

「とは言っても、なんであの塔の中にいたんだよ」

「あんたがぜんぜん帰ってこないから、探しに来てあげたんでしょ!?」

「あれ? お前ら、フレンド登録してないのか?」

キリトが聞いてくる。いや登録はしてあるのだが?

「なんか、それに頼って探したら負けた気がして、だから高いところから見下ろして探そうとしたらあんたらが入って来たのよ」

何故あの塔の中にいたのか? という理由としてはあまりも証明にならないな……というかなにに負けんだよ……

「このままだとお前は牢獄エリア行きだぞ?」

「だからあたしは犯人じゃないわよ!? 信じなさいよ、ホーク!?」

セナが言うと、第三者の声が聞こえた。

「たぶん、その人は犯人じゃないと思います」

言ってきたのは、黒髪の長い女性だった。キャラネームは『ヨルコ』。

ヨルコさんの話によると、殺害された鎧の男はカインズさんといい、ヨルコさんとパーティグループを組んでいた人らしい。しかも彼女とさっきまで一緒にいて、犯人らしき人を目撃しているらしい。それはセナで無いことも言った。

「ほら、見なさい! あたしは犯人じゃないでしょ!?」

するとアスナは言う。

「でもまだ、無実が証明された訳じゃないわ。悪いけどセナさんは私たちと行動を共にしてもらうわ。しばらくホームには戻れないと思って」

「わかったわよ! 無実を証明するために協力するわ! あたしに罪を着せたやつをボコボコにしてやるんだから!」

そんなわけで俺はセナの無実を証明するために犯人探しをすることになった。

 

「まずはあのスピアね。出所がわかれば犯人を特定できるかも」

「なら鑑定スキルがいるよな? お前は上げてる?」

アスナは首を横に降る。

「ホークは?」

「上げてないな」

「そっか……セナは……上げていたとしてもダメだとして、フレンドリストに上げてる人いるか?」

「友達に上げてる子がいるけど忙しい時間だし……」

友達か……、羨ましいな。

「じゃあ、うちのギルドのサナダ(幸村)の奴に……って、容疑者の身内じゃ、ダメか」

「だな。容疑者を庇うように思われる可能性がある上にホークたちのギルドは評判も良くないから……よし、俺の知り合いの雑貨屋にでも頼むか」

「その前に君のお前って呼び方やめてくれない?」

「えっとじゃあ、あなた?」

「……」

「閃光様」

「……」

「副団長」

「……普通にアスナでいいわよ」

「りょ、了解」

こうして、俺らはキリトの知り合いの雑貨屋に向かうのだった。




ホークはセナの無実を証明できるのか?
次回で解決編の予定です。


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レアアイテム

解決編の予定だったのですが、まだ解決はできませんでした。

投稿が遅くなって申し訳ありません。


俺とセナとキリトとアスナは、スピアを調べるためにキリトの知り合いの雑貨屋……エギルさんのお店に来た。

「圏内でHPが0に? デュエルじゃないのか?」

「ああ、ウィナー表示が出なかった」

「それで、これがそのとき使われたスピアなんすけど……」

俺はアイテムストレージからスピアを出す。そしてエギルさんは鑑定する。

「プレイヤーメイドだな。グリムロック? 聞いたことないな。少なくとも一流じゃねぇ、特殊な特徴もない」

「固有名は?」

「ギルティソーン……罪の茨ってとこか?」

罪の茨か……

「じゃあ、このスピアが原因じゃないのか?」

「だけどほかに何か見逃しがあるとは……」

「試してみましょ」

「は?」

そう言ってセナはスピアをとって、自分の手に刺した!?

結果はノーダメージ。

「これでこのスピアが原因じゃないことは証明できたわね」

「おい! 万が一のことがあったらどうすんだよ!?」

「は、こんなスピアの一撃くらいで死ぬほどあたしのレベルは低くないわよ」

一撃即死の特殊な武器かもしれないのにどうしてセナはこう考えないんだよ!?

「ま、まあ仕方ない。グリムロックって奴に心当たりがないかヨルコさんに聞いてみよう」

キリトが俺とセナの間に入って言う。

……。

…………。

………………。

ヨルコさんのもとへ行くと、どうやらグリムロックと言う人はヨルコさんがかつて所属していた小規模ギルド『黄金のリンゴ』のメンバーだったらしい。

そしてそのギルドのメンバーはとあるアイテムの行方を売るか使うかで二つの派閥にわかれ、多数決で売ることとなったが、売りに行ったグリゼルダと言う人が睡眠PKで殺されてしまったらしい。犯人は不明。

グリムロックと言う人はその人とこのゲーム内で『結婚』していた仲らしい。

ということは、これはグリムロックと言う人の復讐と言うことかもしれないと言う事だ。

「カインズさんを殺したってことはカインズさんが犯人だったのか?」

「いえ、私とカインズさんとあとシュミットと言う人が『使う』派だったんです」

なるほど。なら、グリムロックって人はその三人の中に犯人がいると思って犯行に及んだわけか……

「ちなみにシュミットって……」

「聞いたことはあるな。たしか青龍連合の」

青龍連合とは、巨大ギルドの一つだ。だったらシュミットさんも狙われているかも……

「シュミットに会わせてもらえませんか? 彼も狙われているかも……」

ヨルコさんも同じ意見のようだ。その辺りは顔の聞くアスナに任せた。

 

アスナがシュミットさんを呼びに行っている間、ヨルコさんも狙われているかもということで、セナを見張りに付けた。セナが自分自身で犯人を捕まえて無実を証明するためとか言って聞かないからだ。

その間にキリトから聞かれた。

「なぁ、ホーク達のギルドではレアアイテムがドロップされたときはどうしてるんだ?」

俺等のギルド『隣人部』では……

「余程の希少なレア物でない限りは売ることにしてる。俺等のギルドには戦闘に参加は危険な子供プレーヤーもいるから金は多いに越したことないからな。余裕のあるときは使うこともあるけど……だけどほとんどがドロップした奴のケースバイケースだよ」

「そうなのか……アスナのギルドではドロップした人のものでそのあとの使い道はドロップした人の自由だって言ってたな……でもやっぱり何処もそんな感じだよな……」

キリトは何やら考え込んでいた。

 

アスナがシュミットさんを連れてきて、ヨルコさんと話す。

「グリムロックさんにはグリゼルダさんの敵をうつ権利があるんだわ」

ヨルコさんが、そう言うと――

 

ガクッ!

 

――とヨルコさんの顔色が変わった。そして――

「ヨルコさん!?」

ヨルコさんは窓から落ちた。そして……落ちた先の地面で消滅した。

バカな!? また圏内で人が!?




次回こそ解決編です。


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解決

解決編です。


ヨルコさんが死んだ!?

原因は外から投げられたナイフが背中に刺さったようだ。

俺とキリトはそのナイフを投げたと思われる、黒いローブを来たプレーヤーを追う。

しかし、見失ってしまった。

あれがグリムロックさんなのだろうか?

 

ヨルコさんのいた部屋に戻るとシュミットさんが怯えていた。

「あれはグリムロックじゃない……グリムロックはもっと背が高かった……あれは……グリゼルダだ!?」

「は? グリゼルダさんって死んだんじゃ……」

「ああ、そのはずだ。あれはつまり幽霊だ!? 亡霊だ!? だったらなんでもありだよな……圏内で人を殺すことも出来るよな……」

怯えきって、言っていることがメチャクチャになっている。すると――

「バッカじゃないの! 幽霊だなんて、くっだらない! んなもんがアインクラッドにいるなら他の死んだプレーヤーが次々と圏内で殺人を犯してるわよ!」

――セナが言う。確かにその通りだ。

そのあとは狙われているシュミットさんを部屋にひとまず閉じ込めてセナに護衛を任せた。

 

「とりあえずシュミットさんから聞いたグリムロックさんの行き付けの店で張り込むしかないな」

「そうね」

「ああ、それと一応確認したいんだが、もうセナの疑いははれたも同然だよな?」

俺らはそのために協力していたものだ。もちろん疑いがはれても事件が解決するまで行動は共にするつもりだ。

「ああ、俺らがヨルコさんを追いかけている間、アスナがセナさんと一緒に居たし、アリバイが成立する」

「そうね。セナさんはずっと私と居たわ。ホーク君を追いかけようとしたのをとめたし。犯人の疑いははれたわ」

「だよな……ああ、でも事件が解決するまでは付き合うぞ」

「ありがとう。あ、そうだわ」

そう言ってアスナはアイテムストレージから三つの包みを出す。

「はい、二人にあげる」

俺とキリトが受け取ったのはバケットサンドだった。

「そろそろ耐久値が切れちゃうから急いで食べてね」

「お、おう、いただきます」

パクっと食べると……

「……旨い」

「でしょ」

「ひょっとして手作りか?」

「まあね。料理スキルは結構あるわ」

マジか……料理スキルと戦闘系スキルを同時にあげてる攻略組プレーヤーなんて俺くらいなもんだと思ってたのに……って、そういえば!

「そうだ! 俺も自分で作ったサンドの耐久値が切れちまう!?」

俺は急いでサンドを出すと――

 

パキィン!

 

――耐久値が切れて消滅した。

「ああ、勿体ない……」

「あーあ、ちゃんとその辺考えて作らないと……っていうかホーク君も料理スキルあげてるの?」

「ああ、似合わないってよく言われるけどリアルじゃ妹と二人暮らしでいつも料理してたから……調理器具とか集めるのが趣味で……」

「へぇー、いがーい」

アスナがそう言うと――

「そ、そうか! そうだったんだ!?」

キリトが叫んだ。どうしたんだ?

「俺らはとんでもない勘違いをしていた。圏内で人は死んでなんかいなかったんだ! カインズもヨルコさんも生きてる!」

「「は!?」」

どういう事だ!?

「いま、ホークのサンドが消滅したのを見てわかった。カインズは死んで消滅したんじゃない。鎧の耐久値が切れたのと同時に転移したんだ」

そうか! それなら圏内で人が死んだように見える!

「じゃあヨルコさんも着ていた服の耐久値が切れたのと同時にわざと窓から落ちたのか!?」

「ああ、だから俺らが追ったのはグリムロックでもグリゼルダでもない。恐らくカインズだ」

てことはこれは……

「この事件は圏内殺人事件じゃなくて――」

「ああ、恐らくヨルコさんとカインズのグリゼルダさんを殺した犯人を探すための幽霊事件だ」

そうか! ずっとヨルコさんがセナをかばったのが不可解だったが――つまりヨルコさん達の目的は……

「シュミットさんか!」

「ああ、ホーク。セナさんに連絡だ」

「おう! って連絡が入って――って、シュミットさんがいなくなった!?」

「なんだと!?」

しかし、探す方法はある。

「アスナ! たしか念のためにヨルコさんとフレンド登録してたよな? それで位置がわかる!」

かくして俺らはヨルコさん達のもとへ向かった。

 

19層。到着したときには――あれは!?

「ラフィン・コフィン!?」

殺人ギルド《笑う棺桶》。それがなんでここに!?

しかし――

「ち、『黒の剣士』に『閃光』、それに『鷹の盾』か、部が悪い。撤退だ」

ラフコフの奴等は俺らを見て去っていった。

そしてカインズ、ヨルコ、シュミット三名さんの話し合いが始まる。するとそこへ……

「……グリムロックさん!?」

が、現れた。グリムロックさんは語る。グリゼルダさんとはリアルでも夫婦だったと。デスゲームに怯えるだけの自分と違い、生き生きとしていてリアルの頃の妻はいないのだと。だから殺したと………なんだよそれ!?

「勝手な言い分だ! こんな世界で暮らして変わらない方がおかしい!」

そのあと、ヨルコさんたちがグリムロックさんを連れていった。処遇は自分達で決めたいそうだ。

 

セナに事件が解決した事を連絡して、俺らは行く。

「ねえ、キリト君、ホーク君。もし君らなら、仮に誰かと結婚したあとに相手の隠れた一面に気づいたとき、どう思う?」

アスナから聞かれた。

「俺は……考えたこともなかったな。うちの親は国際結婚だったから結婚してからお互いに知ったことも多かったらしいし、母親が亡くなって、最後まで知ることができなかったこともあるかも知れないし……」

「そうだったんだ……ゴメン、辛いこと思わせちゃった」

「いいよ。キリトはどうだ?」

「ラッキーだと思うかも」

へ? なんで? 理由を聞くと、それまで見えて好きだったにのに加えてさらに好きになれるからだそうだ。

アスナは……変なのと言った。

「ねぇ、二人とも。フレンド登録しよ」

こうして俺らはフレンド登録をしたのだった。




次回は74層。
なるべく早く投稿する予定です。


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決意

ラビット登場。


デスゲーム開始から2年がたった。

現在74層。

俺たちギルド『隣人部』はボス戦は活躍するが、それ以外はまるで活躍しないギルドとなった。

俺はレベル上げノルマとして森の中にいると――

 

ガサガサ!

 

何かがいる……俺はその何かを捕まえた!

 ……。

 …………。

 ………………。

「ち、ちょっと!? S級食材じゃない!?」

「ああ、よく手にはいったな!?」

俺が捕まえたのは『ラグーラビット』というS級食材だった。自分でも驚いている。

「んで、どうする? 今の俺なら調理できなくもないが……高値で売るって選択も――」

「冗談じゃないわ! 食べるに決まってるじゃない!」

「その通りだ。今は余裕もある」

セナ、ナイトと賛成して。俺は調理に入る。『ラグー(煮込み)』と言うくらいなのでシチューにするのがいいだろう……

 ……。

 …………。

 ………………。

「ふぅ~、食べた食べた」

「まことに美味でした」

食後のお茶を入れてみんなで話す。

「しかし、もう2年になるのね……」

「ああ、俺もなんかこの世界に慣れてきちまったのか、リアルの事を思い出すことが少なくなった」

「私も自分のリアルネームとキャラネームを間違えることがなくなったな……」

そんなシリアスな雰囲気を作るなか、セナは――

「ちょっと!? なに『このままこの世界で暮らすのもいいかな』見たいな雰囲気つくってんのよ! あたしは帰りたいからね!?」

「同然だ」

「ああ、あと何年かかるかわからないが、絶対に帰ってみせるぞ」

「それがそうもいかないんです」

シグマが言う。

「このデスゲームが始まって2ヶ月で二千人が死んだのは覚えてますよね?」

「ああ」

忘れるわけがない。

「その原因はモンスターとの戦闘やPKが最もですが、一部では恐らくナーヴギアの接続が間に合わなかったのが原因っぽいです」

「接続?」

「シグマ達のリアルの体は今は恐らく病院に運ばれています。その搬送が間に合わなかった人が多数いるんです。今もプレーヤーはリアルの体は寝たきりに栄養材を点滴か何かで与えて生かされている状態なんです」

つまりそれって……

「シグマ達がこの世界で生きていける時間もそう長くはないと言うことです」

そういうことか……するとセナが提案する。

「ねえ、ホーク。最前線に出てみない?」

「はぁ!?」

「あたしたちは周りからギルドメンバー全員がベータ上がりと思われてボス戦だけに顔を出してきたけど、もうベータ上がりと一般プレーヤーに差なんてほとんど無いじゃない。シグマの言う通り時間も無いわ。もう周りを気にしてる場合じゃないんじゃない?」

セナの言うことはごもっともだ。だが……

「私も賛成だ」

「シグマもです」

「わたくしも」

他のみんなも賛成だ。よし……

「わかった。最前線に行こう」

こうして俺らは最前線でボス部屋を探しに行くことにした。




次回はキリトとアスナとクラインなにげに登場予定。


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決闘

クライン登場とはならず、かなりひさびさの投稿です。


俺ら『隣人部』は最前線に出るために町に来ると――

「いやぁっ!?」

「ぶへっ!?」

アスナに殴り飛ばされるキリトがいた。圏内なのでノーダメージ。挨拶くらいはしようかと思ったが、なにやら取り込み中のようなので俺らは転移門の前にいくと――

「どけっ」

なにやら骸骨のような顔の男性がセナとぶつかった。

「ちょっと待ちなさい! そこの骸骨顔! ぶつかっといて謝罪もないわけ?」

すると男性は……

「ふん、貴様のような奴に謝罪など我がギルドの恥だ」

「はぁ? ゴキブリの幼虫の分際で偉そうに……あー、ヤダヤダ、ちょっといいギルドに入ってるからって自分に実力があると思ってる奴」

すると男性は――

「ご、ゴキブリの幼虫だと!? この誇り高き『血盟騎士団』の私を侮辱する気か!?」

「はぁ? あんたバカなの? あたしはあんたのギルドをバカにしてんじゃないの。あんた本人をピンポイントでバカにしてんの!」

そして男性が――

「貴様~、私とここで決闘しろ! 私が勝ったら骸骨顔とゴキブリの幼虫を撤回しろ!」

「いいわ、あたしが勝ったら土下座して靴を舐めなさい!」

おいおい!?

「おいセナ!?」

「ホークは黙ってて」

そしてセナのデュエルが始まる。一撃ルールなのでさきに相手に一撃を入れた方が勝ちとなる。

 

ガキン!

 

セナの剣が相手の剣を叩き壊した。

「ば、バカな……」

「剣を換えてまだやる? 今なら土下座すれば終わりにしてあげるけど」

すると相手は……

「ふ、ふざけるな! 私が、こんな小娘に……」

新しい剣を出して襲いかかろうとした。が……

 

ガキンッ!

 

剣がとめられた―――アスナによって……

「あ、アスナ様!?」

「クラディール。決着はついたわ」

どうやらこの人はアスナの知り合いだったようだ。

「あなたには本部での待機を命じます」

「な!? この決闘とあなたの今日の行動は関係が……」

「命令です」

クラディールと呼ばれた人は、とぼとぼと戻って行った。

そしてアスナは俺らに言う。

「ごめんなさいね。彼は私の付き人なんだけど……今日は非番のハズなのについてきて……追い払うきっかけがほしかったの」

「あ、ああ。そうなのか?」

ナイトも言う。

「全く、部下の管理くらいしなさいよ!」

セナが言う。

するとキリトが言う。

「それはそうと、ホーク達はなにしてんだ? ホーク達は迷宮に入ったりしないだろ?」

「ああ、いや。これからは迷宮にも入ろうと思ってな……」

「そうか……他のパーティには気を付けろよ」

キリトがそういうと――

「あ、なら一緒に行きましょうよ。第一層以来にパーティ組みましょう!」

「「「「はい!?」」」」

俺、ナイト、セナ、キリトが驚く。

「いいでしょ? キリト君、ホーク君」

――こうして、俺達はキリトとアスナを加えて迷宮に入ることになった。




次回、クライン登場。


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