インフィニット・ストラトス 蒼き雷光 更新凍結 (09e16)
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記念作品
新春記念「俺VS俺!?」


まず最初に…
読者の皆さま明けましておめでとうございます。
今年も蒼き雷光シリーズをよろしくお願いいたします。

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
たぶんなし。

予告していた新春記念作品です。
「もし原作仕様一夏と本作仕様一夏が戦ったらどちらが勝つか。」
割と読者の方々が気になっているんじゃないだろうか?
今回は私の頭で考えながら
その結果を書いてみました。
無論これは私の考えにすぎません。
これが絶対の答えではないのです。

後蒼雷世界の時間軸は2学期中のどこかです。
そのためこの後の展開をにおわせる描写があります。


原作の近似世界

IS学園内第1アリーナにて…

 

今この場には二つの白が存在していた。

片方は背中にブースターを背負った機体【白式・双牙】、

もう片方は背中に機械的な翼を生やした機体【白式・雪羅】、

本来並び立つはずがないはずの機体がそこには存在していた。

 

「…さあてどっちが強いかはっきりしようじゃないの【俺】」

「ああ!!

お前なんかに負けてないって事を教えてやる!!」

 

この二人の間に何が起きたのか。

それは今から1時間ほど前にさかのぼる…

 

+++

1時間前

IS学園グラウンドにて

 

「…一体何しに来たんですか束さん。

そして俺をどうする気ですか。」

「んー…

並行世界の同一人物を呼びだす実験?

後いっくんはその被験者一号だよ?」

 

突如としてIS学園に現れた束さん。

俺を捕まえてグラウンドにやってくると

俺をでかい装置に入れて

その装置についていたコンソールを何やら操作し始めた。

そして何をしているのか今聞いたんだけど…

俺モルモット!?

 

「ちょっ…危険はないんでしょうね!?」

「ないない。

うーんとねえ…

いっくんの存在情報と言えばいいかな?

いっくんをいっくんたらしめているそれを元に

並行世界からほぼ同じ情報を持った人物を呼びだす装置なのこれ。

だからいっくん自体には悪影響ないよ?」

 

あ…

そこら辺は大丈夫なのね。

 

(まあ呼び出される方の安全に関しては

まだ分からないんだけどね?

一応理論上は安全だけど。)

「それじゃあ実験スタート!!

ぽちっとな♪」

 

ブゥゥゥン…

おおなんか唸りだしたと思ったら

上から光が降りてきた。

これで存在情報とか言うのを読み取るのか。

 

読み込み終わったら静かになったぞ。

なんかいやな予感が…

 

ピカ!!

ドガーーーーン!!!

 

装置が吹っ飛びやがった!?

すげー煙…

「ゲホゴホ…死ぬかと思った。」

「一体なんだこりゃあ…何で俺はグラウンドなんかに…」

「大丈夫いっくん…って増えてる!!」

 

ヱ?

 

「はははそんなはずは…本当だ。」

「…はははどういうことか説明しやがれ。

まあ大方並行世界かなんかだろうけどさ。」

 

「何だこれは…」

あ…千冬姉。

 

+++

数分後

IS学園校舎内

会議室にて

 

どうも読者のみなさん。

蒼雷版一夏でございます。

今現在俺は並行世界で…

 

「すまん!!

束の馬鹿を止められなかった私の責任だ」

この世界の千冬姉…織斑先生から謝罪を受けていた。

 

「あー…大丈夫ですよ織斑先生。

そちらも悪気はないみたいですし。」

「すまない。

…でお前達はちゃんと謝ったのか?」

 

そう織斑先生からであって…

 

「えっと…ごめんなさい?」

「何で俺まで…止められなくてすいませんでした。」

この二人は今やっと謝ったんだよなあ…

あ織斑先生…もう後ろで睨まなくていいですよ。

 

「さてと…

とりあえずここがどんな世界か知るためにも…

おい【俺】まずお前の戦闘データ見せろや。」

「はあ!?

なんでそんなことしなくちゃあ…」

 

ごちゃごちゃと…

断れると思ってんのかこいつ?

 

「いいから見せろ!!」

「一夏…見せるんだ。」

「…へーい。」

 

ああやっぱり【千冬姉】には弱いのね。

…ついでにこの【俺】の恋愛事情についても聞いておこう。

 

データ及び恋愛事情確認中…

 

あーうん。

「この世界の【俺】…よっわ!!

後朴念仁って本当にいたんだな。」

「いうな…悲しくなる。

後お前に比べるとこの世界の一夏は弱いのか?」

 

いやだって…

「あの欠陥機状態で戦っている時点でねえ…」

「はあ!?

白式いい機体だろうが!!」

 

へ!?

あの状態の白式をいい機体って

マジでいってんの!?

ああこのバカひょっとして…

「お前…まあいい。

いい機体だと言うなら

その強さを示してみろ。」

「…上等だ!!

千冬姉アリーナ使える?」

「まったく…第一なら使えるはずだ。

…とりあえず準備してくる。」

 

ああそうだ。

「とりあえず部屋の外にいる奴らに言っておくぞ…

この件は外部には一切漏らすなよ?」

 

このバカを心配してか部屋の前に詰めている連中にくぎ刺しとかないとな。

 

+++

そして冒頭に戻り…

 

「先手は譲ってやるよ。

かかってきな。」

「テメエ…ふざけんな!!」

 

蒼蒼雷版一夏…以下蒼一夏と呼称…は

この世界の一夏…以下白一夏と呼称…に対して

挑発交じりに先手を譲ろうとする。

これに対して白一夏は激高し

雪片で切りかかる!!

しかし…

 

「おそいんだよ!!」

「んな!?

受け止めた…!?」

 

そう瞬時に軌道を読み切った蒼一夏は

その軌道上に左手に持ったハンドガード付きの小型ブレード

【雪風】をかざして受け止める。

そしてそのまま…

「オラァ!!」

殴りぬく!!

 

「ぐはぁ!!

ならこれでどうだ!!」

「!?

荷電粒子砲か?

…やっぱ馬鹿だわお前。」

 

それを受けた白一夏はそのまま吹っ飛ばされることで距離をとり

雪羅に搭載された荷電粒子砲を使用する。

しかし…

 

「ふん!!」

「腕の装甲で弾いた!?

ダメージ怖くないのかよ!!」

 

蒼一夏は腕部装甲で弾く。

実は正確には装甲ではなく

腕部に装着されているシールドではじいたため

機体には当たっておらずダメージは0なのである。

 

「それなら!!」

「へえ…零落白夜の二刀流か。

それならば…こっちも二刀流だ!!」

 

それを見た白一夏は雪羅と雪片双方で零落白夜を発動する。

そして蒼一夏も対応するために雪風だけではなく

大型ブレード【獅子王】を展開して二刀流になる。

 

「喰らいやがれ!!」

「…と見せかけての

レーザー発射!!」

 

まあ…カイトの薫陶を受けている蒼一夏がそのまま近接戦に入るはずもなく

シールドに内蔵されていたレーザーガンによる射撃を行うのだが。

 

「しまっ…」

「そしてそのまま決めさせてもらう!!」

そう言うと同時に雪風を格納し

獅子王のみ装備した状態になる。

そして…獅子王が輝きを纏う。

そう零落白夜の輝きを!!

そのまままるで腰の鞘におさめたかのように獅子王を構え

白一夏めがけて一気に突進する!!

 

「我流剣…【一刀・閃光斬】!!」

そしてすれ違いざまにそう叫ぶとともに

獅子王を振り抜き白一夏を切り裂く!!

そしてそれで白一夏のSEが0になり…

 

≪そこまで!!勝者白式・双牙!!≫

 

とアナウンスがアリーナに響き渡った。

 

+++

試合終了後

グラウンドにて

 

「修理おわったよ~。

…いっくんまだ落ち込んでるの?」

「ああ…

まああちらの一夏はこっちよりも実戦経験が豊富の様だからな。

その差が出たんだろう。」

 

爆発した装置の修復も終わり

ついに蒼一夏が元の世界に帰る時が来た。

 

「…ではお二人ともお元気で。」

「ああ…がんばれよ一夏。」

「そっちの束さんにもよろしくね~」

 

束のその言葉に一瞬蒼一夏は顔を曇らせるも

「ええ…伝えておきます。」

そういって元の世界に帰って行った。

 

SP EPISODE 01 FIN.

HAPPY NEW YEAR!!




お待たせしました。
新春記念いかがでした?
今回は原作に限りなく近い世界に
蒼き雷光世界の一夏がやってきて
その世界の一夏と戦いました。

この話を書いて思ったんですが
原作の白式系列と蒼雷仕様の白式系列だと
蒼雷仕様の方が性能バランスいいんですよね。
後今回使用した【一刀・閃光斬】は使いどころを間違えると死人が出ます。
この他にも2~3個ほどオリジナル剣技を考えています。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。
読者の皆さんにとってこの1年が良いものでありますように…


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1周年記念「まさかの対決!? 衝撃騎士団VSチームOSD」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし


またもやあの世界と蒼き雷光世界が交差してしまいます…
今回の先行登場は…
???「私の機体ですわ!!」

今回セシリアとシャルロットに関しては
舞台となっている世界出身は白ホニャララ
蒼き雷光世界出身は蒼ホニャララ表記でいきます。

フム…
一年書いてきたが文章力上がったようには思えんな。



原作の近似世界

IS学園内第1アリーナにて…

 

今ここには6機のISが存在し、

左右に3機ずつ分かれてお互いに睨み合っていた。

 

そのうち右側のどこか騎士を思わせる青い機体のパイロットが

左側の青い機体めがけて小馬鹿にしたように声をかけた。

「さあ…

先手は譲って差し上げますわ?

だってそれくらいのハンデがありませんと勝負になりませんし。」

 

ブチィ!!

「フフフ…

バカにしないで頂けません?

…セシリアさん?」

 

「アラアラ…

ホントのことでしてよ?

…オルコットさん?」

 

「「フフフ…」」

 

そう蒼き雷光世界のセシリアと

この世界のセシリアがにらみ合っている状態だったのだ。

なんでこうなっているのかというと…

+++

冒頭の1時間前

IS学園グラウンドにて

 

「束さ~ん…

マジでヤバいの?」

 

「うんいっくん。

まさかあの装置の後遺症がこんなふうに出るなんて…

またあの世界から誰か来ちゃいそうだなあ。」

 

そう前回の装置にはある欠点があったのだ。

呼び出す際に二つの世界をつなげる穴を開けるのだが…

「まさか開いた穴が

完全にはふさがらないとはな…

束…どうする気だ?」

 

「ちーちゃん…

今何とか出来ないか調べているけど

これ専用の装置を作ってふさいだ方がいいかも…」

 

そう千冬に言いながら

持ち込んだ機材で穴の調査を続ける束だが…

 

「…ヤバい!!

あの世界から誰か来る見たい!!」

 

「何ィ!!」

 

「ちょっ!?

マジで!?」

 

そうして来たのが…

 

ドサァ!

 

「ここは…ゲフゥ!?」

「一体…痛ぁ!?」

「お二人とも…大丈夫ですか?」

 

カイト・シャルロット・セシリアの三人だった。

 

+++

冒頭の50分前

IS学園応接室にて…

 

「しかし…

話には聞いていたが本当に

そちらでは一夏以外にも男子生徒がいるんだな。」

 

「こっちとしてはうちの会社がないとか

色々と違いすぎて違和感あるんですけどね。」

 

そう千冬と話しながらカイトは

この世界についての情報を整理しようとしていたが…

 

「…それで

お前らはいつまで喧嘩している気だ?」

 

「カイトさん!!

いくらフィアンセである

貴方の言葉でもそれは聞けませんわ!!

…貴方のことを馬鹿にしたこの女を許しては

オルコット家の名折れですわ!!」

 

「あらぁ?

そちらの私はたかが傭兵の息子を婚約者にしているんですのね?

…それこそオルコット家の名折れでは?」

 

横で二人のセシリアが喧嘩をしていたので無理だった。

その一方で

 

「へー…

こっちだと僕って織斑君に惚れてるんだぁ…

なんか以外。」

 

「僕も一夏以外が好きな僕って考えたことなかったから以外だなぁ…」

 

シャルロットたちは仲良くコイバナに励んでいた…

 

+++

そして冒頭に戻り…

 

「なあシャル…

何でこんなことになったんだろうなあ?」

 

「セシリアがブチキレて決闘を挑んだら

千冬さんがノリノリでチーム戦の準備をしたからでしょ?

…一番可哀想なのは篠ノ之さんだよね。」

 

「織斑先生ぇ…」

「何で私まで…」

 

そして…

 

≪これより【衝撃騎士団(インパクトナイツ)】VS【チームOSD】の試合を開始する!!

用意…始め!!≫

 

その号令と共に闘いが始まった!!

 

「行きなさいティアーズ!!

あの女を無様に踊らせなさい!!」

 

「フフフ…

無様に踊るのはどちらなのかしら?」

 

開始と共に白セシリアが蒼セシリアへと

 

「うーん…

同じ顔と戦うのってなんか違和感あるなあ?」

 

「うん確かに。

まあ気楽に行こうよ。」

 

白シャルロットは蒼シャルロットへと

 

「柊とやら…貴様の相手は私だ!!」

 

「篠ノ之か…

そう言えば直接対決は初めてだな。」

 

そしてあまった箒はカイトへと

それぞれ攻撃を仕掛けていく。

 

+++

「…どうして。」

 

セシリア同士の戦いは

ある意味凄い光景が繰り広げられていた。

 

「どうして動きながら

ビットを操ることができますの!!」

 

蒼セシリアが機体を操作しながら

ビットを軽々と操っていたのだ!!

 

「フフフ…

この子たちは優秀ですもの。

私が指示を出してあげれば

後は自分で動いてくれますわ。」

 

「そんなはずが…

あら?

貴女ひょっとして!?」

 

そう…

蒼セシリアの機体は…

 

「今頃お気づきに?

ええこの子の名前は【BT・リベレイター】。

ブルー・ティアーズの二次移行形態ですわ。」

 

既に二次移行済みだったのだ。

 

(…やられた!!)

それに気付かなかった白セシリアは凍りつく。

相手は自分よりも先へ行っているのではないか?

そう無意識のうちに考えてしまったのだ。

 

其の隙が勝敗を分けた。

 

「其の隙…

突かせてもらいますわ!!

さあハウンド達…

咬み付きなさい!!」

そう言うとともに蒼セシリアは

自身の攻撃端末【BT-ハウンド】を

白セシリアめがけて突撃させる。

 

そして…

 

ザシュ!!

「ビットにブレード!?

そんなことして意味があるとは…」

 

「あら?

このほうが省エネでしてよ?」

 

ハウンドに内蔵されているブレードを展開して

白セシリアを切り刻んでいき…

 

「私も行きましょうか!!

スターキャリバー…

受けてみますか?」

 

そう言いながら右腕を覆うように大型レーザーライフル

【スターキャリバー】を装着…

そしてライフルに装着されているブレードを展開する!!

 

「さあ…行きますわよ?」

そして白セシリアへ突撃し…

 

「切り刻ませてもらいます!!」

そう言いながらハウンドと共に

とてもイイ笑顔で白セシリアを

切り裂いていく…

 

<…!!

ブルー・ティアーズ撃墜!!

チームOSD残り2機!!>

 

ダメージの蓄積とエネルギーの減少により

撃墜されたとして千冬のストップが入るまで

その攻撃は続いていた。

 

そして…

+++

 

≪そこまで!!

勝者…衝撃騎士団!!≫

 

「アハハ…負けちゃった。」

 

「負けちゃったって…

シャルロット…

セシリアが撃墜されたとたんに

ギブアップしたお前が言うな!!」

 

その後白セシリアの撃墜と共に白シャルロットが

ギブアップ…

残った箒のみが3人と闘うも

多勢に無勢で撃墜されたのだ。

 

「…セシリアもセシリアでアレだし。」

 

「ブレードが…ブレードがぁ!?」

 

余の恐怖に白セシリアは恐慌状態に陥っていた。

 

その様子を見ながら…

 

「これで戻れるのですか?」

 

「大丈夫なはず…

うん大丈夫。」

 

束の用意した帰還装置を使って

カイトたちは元の世界に戻ろうとしていた。

 

「…それでは皆さん。

ごきげんよう。」

 

そう蒼セシリアが言うとともに

カイトたちは帰って行った…

 

「さあて…急いで穴を埋めなくちゃね。」

 

後日談

 

「ブレード…いやぁ!!」

「セシリア…

落ち着けって!!

乱射はやめてくれ!!」

 

その後しばらく…

白セシリアは後遺症として

【ブレード恐怖症】とでもいう状態になり

模擬戦をするたびに恐慌状態に陥っていた。

 

SP EPISODE 02 FIN.




お待たせしました。
1周年記念いかがでした?

今後のネタバレになってしまうのでお蔵入りしましたが
実は白シャルのギブアップは当初【残り一人になったから】でした。
このルートでの箒はカイトと蒼セシリアの合体攻撃で
撃墜されていました。
ただそれをやると今後の楽しみが
ガッツリ減ってしまうので今回は無しとしました。

来週は本編の続きでございます。
それでは…アデュー!!

OSDの意味?
O=【オルコット】
S=【篠ノ之】
D=【デュノア】
です。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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プロローグ
プロローグ01「起動-START UP」


前書き
本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。


IS…正式名称をインフィニット・ストラトスというそれは元々宇宙開発用のマルチフォーム・スーツ、

いわばパワードスーツの一種として開発された。

 

ところが白騎士事件とよばれる事件により、

究極の機動兵器として世界に認知されることになった。

 

攻撃力・防御力・機動力全てにおいて優れており、

特に防御機能は突出していてシールドエネルギーによるバリアーや

絶対防御と呼ばれる機能によりあらゆる攻撃に対処できると一般的には言われている。

 

だがこの兵器にはある致命的な欠点が存在した、

…なぜか女性にしか動かせないのだ。

 

それが原因となって世界は女尊男卑となってしまっており、

男性にはとても厳しい世の中になってしまっていた。

 

ところがある日この女性にしか動かせないという部分に訂正が入ることになった。

とある少年がISを起動させることに成功したのだ。

少年の名前は【織斑一夏】、

彼が偶然とはいえISを動かしたことにより

日本政府は日本全国で一斉に同年代の少年を対象として起動試験を行った。

 

これは一部の女尊男卑主義者によるもので

「他に男性で動かせる者がいないことの確認」を目的としたものであり、

たとえ見つかってもすぐには発表せず極秘裏に暗殺することが決まっていた。

 

3月1日(土)

IS起動試験会場にて

 

(まったくなぜ俺がこんなことをしなければいけない?

早く家に帰って小説の続きを読みたいのだが…)

 

俺の名は柊カイト。

日本で暮らす平凡な学生だ。

 

いま俺は政府のおこなっている男性IS起動試験を強制的に受けさせられている。

少し前に織斑一夏とかいう奴が偶然ISを起動させたことにより

そいつと同年代の男性を対象として起動試験を行うことになったらしい。

 

…まあ俺には関係のない事のはずだ。

さっさと試験を受けて家に帰るとしよう。

 

「次!試験番号0916!さっさと来い!」

おっと俺の番だな。

 

「おい!お前これに触ってみろ!」

…これがISか。

なんというか本当に宇宙開発用の装備なのか?

気密性にかなり難がありそうなデザインだが。

 

「ぼさっとするな!さっさと触れ!」

おっと考えている場合じゃないな。

触ればいいらしいが…

本当にこんなことでISを動かせるかどうかわかるのか?

 

「わかりました…では触ってみます。」

…ん?

何か頭に流れてくるような?

 

カイトが試験用のISに触れた瞬間にそれは起こった。

突如ISが眩しく発光しカイトが光に包まれたのだ!

そして光が収まった時には試験用のIS【打鉄】を装着したカイトがそこにいた。

 

「…へ?」

一瞬の静寂の後に試験室のドアが勢い良く開いた!

 

「おい!今の光はなんだ…

なに!?」

他の試験室を担当していたのか試験官とほぼ同じ格好をした蒼い髪の女性がそこにはいた。

 

「…ひょっとして起動したのか?」

そう聞かれた試験官は放心したのか答えられず、

代わりにカイトが答えた

 

「…そうみたいです。」

この時まだ彼は知らなかった。

自身の両親の過去も、

両親から受け継がれた因縁も、

男性がISを動かすということがどういうことなのかも。

TO BE CONTINUED.

 

次回予告

 

ISを動かしてしまったカイトに迫る暗殺の危機。

窮地に落ちた主人公を救ったのは意外な人物だった。

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

プロローグ02

【かつて孤狼と呼ばれし者】

どんな敵も打ち砕く!!

 




後書き
プロローグ01いかがでしたか?
作者は本作が初めての小説なので
文法的におかしなところがあるかもしれませんが
その場合は感想などでどうぞご指摘ください。
次回はまだ書きあがっていないので少し時間がかかります。


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プロローグ02 「かつて孤狼と呼ばれし者」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。
今回よりタグにある通りスパロボOGのキャラクターが登場いたします。
ただし設定変更や名前を漢字表記にしたりしているのでご了承ください。



織斑一夏によるISの起動後日本全国で一斉に行われた男性を対象としたIS起動試験。

 

それは「男性でISを動かせる者」が織斑一夏以外にはいないことを確認するために

政府内の過激な女尊男卑主義者が強行したものであった。

 

…しかし彼女らの予想に反して一人の少年・柊カイトが起動に成功してしまう。

 

しかもそのことを最初に確認し事態の対処にあたったのが

女尊男卑主義者ではなかったため、

彼女らの思惑とは異なりすぐさま日本政府に報告されてしまい、

政府による保護が行われることとなった。

 

これに焦った一部の者たちにより

彼の暗殺が決行されようとしていた。

 

3月4日(火)

路地裏にて

 

あの起動試験から3日が経った。

 

あの後試験室に駆け付けた試験官の女性…

たしか【ヴィレッタ・プリスケン】だったか?

その人に護衛されてすぐに帰宅した。

 

護衛されたのはヴィレッタさんいわく、

「君を担当した試験官を含めこの会場のスタッフは女尊男卑主義者が多い。

自分たちの脅威となる君の存在を許しはしないだろう。

…最悪君を殺してISの起動もなかったことにするかもしれない。」

 

そのため万全を期して護衛付きで帰宅してもらい、

政府からの保護が行われるまで彼女が護衛してくれるらしい。

 

帰宅後家にいた母さんとヴィレッタさんが顔を合わせた時、

お互いに久しぶりと言っていたのには驚いた。

 

なんでもヴィレッタさんは母さんの古い友人で親父とも知り合いらしい。

その後昨日までは彼女が護衛をしてくれたことで安全だった。

 

…なんで昨日まではなのかって?

「ゴラァ!逃げんじゃねえ!

さっさと死にやがれ!」

 

…路地裏で拳銃を持ったあの時の担当試験官に

現在進行形で命を狙われているからだが?

 

同時刻

付近のビル屋上にて

 

カイトが逃げている路地裏のすぐ近くにあるビルの上で

二人の男性がその様子を見ていた。

 

一人は赤いくせ毛の青年で

もう一人は茶髪にメッシュの入った青年である。

「あーちょいと遅かったか?

つーか息子の危機に余裕だねー」

 

赤髪の青年の問いかけに

メッシュの青年はどこか不満そうに答えた

「あいつには小さいころから

自衛のために戦闘技術を叩きこんである。

…あわてなくても大丈夫だろう。」

「…カイトの奴がお前のこと嫌いな理由が

何となくわかった気がする。」

 

赤髪の青年の言葉に

メッシュの青年…

柊カイトの父親である「柊響介」は

少し複雑そうな表情で話題を変えた。

 

「…まあそれはともかく

いい加減見ているのをやめて

助けに行くべきだと思うのだが?」

 

その言葉に赤髪の青年…

響介の友人でもありカイトの護衛としてとある人物に雇われた傭兵、

「アクセル・アルマー」は答えた。

 

「まったくあの【孤狼】(ベーオウルフ)が

息子の心配をするとはな…」

そういった後

ビルの屋上からカイトたちの方めがけて飛び降りた!

 

路地裏にて

 

「逃げるな!

さっさとあたしに殺されろ!」

 

あの後俺は捕まらないようにうまく逃げている。

この路地裏から出ようにも出口のある方にあの女がいるからむり。

…このままだと間違いなく殺されるな。

 

「無事かカイト!」

アクセルさん!?

 

その声が路地裏に響いた瞬間

ビルの壁を蹴りながら降りてきた

アクセルがカイトを狙っていた女性を踏みつけた。

 

「後は任せろ!

もう大丈夫だからな!」

アクセルの声に安心したのかカイトはその場にへたり込んだ。

 

「…すぐに安心するな!

他にお前を狙っている人間がいないとは限らないんだぞ!」

 

最も駆け付けた響介に説教されたが。

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

窮地をアクセルと響介に救われたカイト。

その足で響介の古い友人が経営する会社に向かうことになる。

 

そこで彼は運命の出会いを果たす。

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

プロローグ03

「その名は【蒼雷】」

どんな敵も打ち砕くのみ!

 




おまたせしました!
プロローグ02完成いたしました。
主人公の父親であり『孤狼』であるキョウスケ以外にも
まさかのヴィレッタとアクセルの登場に驚いたと思います。
私自身も書いているうちに気付いたら登場させていました。
次回に関しては来週中には投稿できると思いますのでしばらくお待ちください。
ちなみに本作での主人公とアクセルの関係は叔父と甥です
追記
活動報告にこの先にかかわる要素について書きました。
まだそこまで重要ではありませんが目を通していただけると嬉しいです。


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プロローグ03 「その名は『蒼雷』」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。
今回より主人公以外のオリキャラが登場いたします。
また前回の感想で「何故イスルギ重工?マオ・インダストリーじゃないの?」と聞かれたので
こちらでも回答いたしますが、
主人公機を開発した企業は「日本に本社を持つ国際企業」にする予定だったので、
名前からして中国かアメリカの企業である「マオ・インダストリー」ではなく、
日本系の名前である「イスルギ重工」にいたしました。
…個人的にアクセルさんの身体能力にツッコミ入れる人が
いないのに驚いています。




ISを起動させてしまったカイトに迫る暗殺の魔の手。

窮地に陥った彼を救ったのは彼の叔父にあたる青年「アクセル・アルマー」と

彼の実の父親である「柊響介」であった。

その後暗殺者を駆け付けた警官に引き渡した三人は

事情聴取を受けた後、

アクセルが用意した車でとある場所へ移動していた。

 

移動中の車内にて

「…まず一つ聞きたいことがある。

親父とアクセルさんはいったい何者なんだ?」

運転中のアクセルと助手席の響介に対し

後部座席からカイトはそう問いかけた。

それに対し響介はどこか悲しげな顔で答えた。

「…お前には知らずに育ってほしかったが…仕方ないか。

…カイト、俺とエクセレンの昔の仕事について教えてなかったな。」

「そういえば親父たちって前の職場で知り合ったんだよな?

どこで働いていたんだ?」

「…戦場だよ。

俺とエクセレンは元傭兵で、

アクセルは傭兵部隊『シャドウ・ミラー』の隊長だ。」

その言葉を聞いたカイトは一瞬凍りついた後、

どこか恐ろしげな表情で質問した。

「…親父と母さんが傭兵だったのはいいとして、

アクセルさんが傭兵部隊の隊長ってマジで?」

その言葉にアクセルは苦笑しながら返答した。

「おいおい俺が隊長じゃいけないのかよ。」

「だってアクセルさんっていつもボケているイメージだし。」

「あー確かにお前の前だと気が抜けて地になるからな。

っとそろそろ目的地に着くぞ。」

その言葉にカイトは前方を確認した。

そこには大きな研究施設が存在していた。

「Isurugi Heavy Industry-1ST Laboratory?

どこかの企業の施設みたいだけど。」

カイトの問いかけに響介が答えた。

「正式にはイスルギ重工第一研究所。

日本に本社を置く国際企業

『イスルギ重工』が保有する研究施設の一つだ。

そろそろ駐車場に着く、

続きはまた後でな。」

 

+++

 

数分後

イスルギ重工第一研究所内

第六格納庫にて

…親父たちに連れられてここまで来たが、

いったい何が目的なんだ?

ん?

誰か来るな。

「いやー遅れてすまない。

会議が長引いてね。」

…スーツに白衣を羽織った男がやってきた。

「おっとカイト君への自己紹介がまだだったな。

僕の名前は『石動隼人』(いするぎ はやと)。

このイスルギ重工で社長をしています。

これからよろしくね。」

…これから?

「あれ?

お父さんたちから聞いてない?

君のISをうちの会社で開発することになっているのだけれど。」

「…ありがとうございます。

しかしいいのですか?

俺ここに来る前にころされそうになったのですが。」

「そこら辺は大丈夫、

むしろ今日からこの研究所で君を保護するから。」

…わからない。

この人がなんで俺にここまでしてくれるのかが

全くわからない。

「なんでここまでしてくれるのか分からないって顔しているね。

実は君のお父さんたちには昔助けられたことがあってね。

言って見れば僕なりの恩返しかな。」

…親父たち昔何したんだ?

「そうそう。

君のISなんだけど実は機体の外装はほぼ完成しているから

一度見てみる?」

…もちろん!

「OK!

それじゃあ今から持ってくるね。」

後ろの壁が開いて蒼いコンテナが

こちらに向かってくる。

「このコンテナの中に格納されているのが

わが社の開発した第三世代IS『蒼雷』だよ。」

『蒼雷』?

蒼い雷ねえ。

「それじゃあOPEN。」

コンテナが開き中から蒼い全身装甲のISが現れた。

「カイト君感想はどうかな?」

…感想?

決まっている。

「…綺麗です。

本当に俺がこいつを使ってもいいんですか?」

「ああもちろん!

この子は君のためのISいや

君の相棒なんだ。」

その言葉を聞いたカイトは蒼雷に触れた。

「よろしくな相棒!」

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「鋼鉄の孤狼」

柊カイトだ。

今回からは次回予告を

登場人物が行っていく。

蒼雷との出会いから数カ月後。

俺はIS学院に入学することになる。

そしてもう一人の男性操縦者にであうわけだが…

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第1話

「柊カイトIS学園に立つ」

どんな敵も打ち砕くのみ!




お待たせいたしました。
少し遅れましたがプロローグ03完成いたしました。
今回出てきたオリキャラ「石動隼人」は
原作のイスルギ重工との違いを出すためのキャラクターです。
…彼実はミツコ・イスルギのお兄さんだっていったら信じます?
次回については来週中には投稿いたしますのでしばしお待ちください。


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第一章「淑女と雷光」
第一話「カイトIS学園に立つ」


本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。
今回より原作キャラに対してのアンチ表現がある場合
あらかじめ前書きでアンチ対象を予告し、
その理由を後書きで説明いたします。
予告されたキャラのファンの皆様はあらかじめ覚悟してください。
今回のアンチ対象
なし




イスルギ重工第一研究所で自身の専用機である蒼雷と出会ったカイト。

その後時は過ぎて4月7日、この日カイトはIS学院に入学した。

 

IS学園

1年1組教室にて

 

 

…どうしてこうなった。

俺『織斑一夏』はそう考えざるを得なかった。

なぜならば、

藍越学園を受験しに行ったと思ったらIS学園の受験会場に迷い込み

そこで偶然ISに触ったら起動させてしまい、

気が付いたらIS学園への入学が決まっていた。

…これで混乱しない方がおかしい。

 

…まあその後行われた起動試験で俺以外にもISを動かせる男が見つかったから、

学園に男子生徒が俺一人だけという苦行にならなくてよかった。

そのもう一人の男子も同じクラスになっているから

すこし話してみたいけれど

文庫本を読んでいるから話しかけづらいんだよな~

 

+++

隼人さんと蒼雷に出会ったあの日以降

俺はイスルギ重工のテストパイロットとなり、

蒼雷の調整をしながらIS学園入学に向けての試験勉強と、

ISの操縦をはじめとした様々な訓練を受けていた。

 

そしてみごと入学試験に合格し、

IS学園に入学したわけだが…

はっきり言おう

女子からの視線が痛い。

 

後さっきからもう一人の男子が話しかけたそうに見ているが、

時間的にはそろそろだからSHR終わるまでは無視しよう。

 

廊下に気配がする。

先生が来たみたいだな。

「まずはみなさん入学おめでとうございます。

私は副担任の山田真耶です。

今日から1年間よろしくお願いいたしますね。」

 

…シーン…

 

…誰も返事しない。

にしても副担任?

担任じゃないのか?

「じゃ、じゃあ自己紹介を出席番号順にお願いします。」

おっと考えるのは後でいいな。

クラスメイトの自己紹介を聞きますか。

+++

しばらくして

+++

…今もう一人の男子生徒の番なんだが、

「織斑君、織斑君。」

何か考えているのか山田先生の呼びかけに反応が無い。

 

「織斑一夏君!」

「はっはい!?

俺の番ですか?」

あ気付いた。

「そ、そうなの!お願いできる?」

「わかりました。」

さて…

 

「え、えっと織斑一夏です。

一年間よろしくお願いします。」

…どう続く?

 

「えー…以上です!」

続かないのかよ!

 

ん?誰か教室に近づいてきて…

「お・ま・え・はもう少しましな挨拶はできないのか!」

いかん!

 

一夏の後ろから来た女性が拳を振りおろそうとしたその瞬間、

一瞬のうちに接近したカイトが彼女の拳を掴み止めた。

 

「何をしているのですか。

いくら彼の自己紹介がアレでも暴力はダメです。

今のご時世教師が暴力をふるったら最悪クビになりますよ。」

 

「…すまん。

姉としての気持ちが抑えられなくてつい。」

…姉?

というかこの先生どこかで見た顔だ…

「…お名前をお聞きしてもよろしいですか?」

 

あれ?

周囲の人がおどろいている。

「…織斑千冬だ。

私を知らないのか?」

 

あ!

「これは失礼しましたMsブリュンヒルデ。」

「…織斑先生でいい。

まあちょうどいい

織斑の次はお前が自己紹介しろ。」

 

…まだ順番じゃないけどまあいいか。

「柊カイトです。

趣味は読書。

一応イスルギ重工でテストパイロットをしています。

これから一年間よろしくお願いします。」

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「鋼鉄の孤狼」

カイトだ。

SHRの後休み時間に

とあるクラスメイトに絡まれたんだが…

だめだ、この子なんとかしないと

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第2話

「出会い・淑女と剣士と」

どんな敵も打ち砕くのみ!

 




お待たせいたしました。
本編第1話ただ今完成いたしました。

今回織斑千冬の暴力行為に対して
カイトに止めさせました。

直後のカイトの台詞で出ているように
教師が生徒に対して暴力行為を働くのは
教師にとっても生徒にとってもいろんな意味で危険です。

そのため本作ではこれ以後ギャグシーンなどでは
出席簿で突っ込みを入れることはありますが、
生徒への暴力行為は基本ありません。

…筆者のISで恋愛的な意味で一番好きなキャラが
千冬さんのためほぼ確実に贔屓が入ります。

さて次回はヒロイン候補の一人と
メインアンチ対象の一人が登場します。
最低でも来週の木曜までには投稿するので
しばらくお待ちください。



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第二話「出会い・淑女と剣士と」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。
今回よりヒロイン候補の1人目及び
作品を通してのアンチ対象が登場いたします。
理由については後ほど解説しますのでしばらくお待ちください。
アンチ対象
一応なし



IS学院に無事入学することができたカイトは

もう一人の男子生徒織斑一夏と

同じクラスとなる。

そしてSHRでの自己紹介の最中

あまりにもアレな自己紹介をした一夏に対し

遅れてきたクラス担任織斑千冬が殴ろうとし、

それをカイトが止めてしまう。

その後自己紹介をするように

言われたため自己紹介をした。

そしてSHRが終わり、

一時間目の授業が終了した頃。

 

1年1組教室にて

 

…織斑先生を止めたあの後、

かなり大変だった。

 

彼女のことに気が付いた

クラスの女子が騒いで

とても煩くなり、

その影響で残りの自己紹介ができなくなり、

 

その後の授業でも織斑の奴が

入学前に支給された参考書を

間違えて捨てていたために

授業内容がわからなくて

織斑先生に叱られていた。

 

…いくら大きさとか分厚さが似ていても

電話帳と間違うか?

後俺は訓練の合間に

勉強する時間があったから

それである程度覚えた。

 

そして授業が終わり休憩時間になり…

 

「えーとたしか柊だっけ?

俺は織斑一夏。

一夏って呼んでくれ。

これからよろしくな。」

「…柊カイトだ。

俺のことはカイトでいい。」

 

休憩時間になってすぐに

俺は織斑いや一夏に話しかけられた。

理由はわかる。

たった二人しかいない男子生徒同士だ。

仲良くしたいのだろう。

 

「じゃあカイト、

実は頼みたいことが「一夏ちょっといいか」あるんだけど。」

 

…人が話しているときに割り込む馬鹿は誰だ?

ん?

どこかで見た顔だが?

「…おまえ箒か?

ごめんカイトちょっと待っていて。」

「知り合いか?

まあ後で話せる内容ならいいが。」

…箒?

一夏の知り合いか?

「ありがとう。

じゃあ次の休憩で。」

 

…さてと本の続きを読もう。

「少しよろしくて?」

と思ったらまた誰か話しかけてきた

 

「…何でしょう?」

…金髪ドリルヘアー?

すごい髪型だな。

「まあ!?

なんですかその返事は!?

この私に話しかけられたからには

それ相応の態度というものがあるのではないのかしら!?」

 

…冗談ぬきで誰だ?

国家代表なら

メディアへの露出が多いから

顔を見ればまだわかるのだが…

 

「すいません。

お名前をお聞きしてもよろしいですか?」

「私を知らない!?

このセシリア・オルコットを!?

イギリスの代表候補生にして

入試主席であるこの私を!?」

 

…ああ!

 

「すいません。

お名前はご存じだったんですが、

顔までは知らなくて。」

…まさかこの人。

 

「…え?

顔をしらない?

ニュースとかで見た事は?」

「いや普通自分の国ならともかく

よその国の候補生はニュースになりませんよ?」

やっぱり代表候補生も他の国でニュースに取り上げられると

勘違いしていたみたいだな。

 

「…そうですか。

でも入試主席を知らないのはどうかと思いますわよ?」

「…機体の調整や

操縦訓練をしなければいけなかったので

主席を調べる余裕が…」

そんな暇があったら苦労しないし、

こんな状態にもなっていない。

「それは…失礼しました。

…って機体?

ひょっとして専用機をお持ちで?」

「…まだ完成していないけど。」

いや本当にどうしよう。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「鋼鉄の孤狼」

カイトだ。

あの後織斑と話したら

俺の参考書を借りたかったらしい。

そして3時間目になって

織斑先生が言ったあることで

とんでもないことになって…

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第3話

「国家代表ということ」

どんな敵も打ち砕くのみ!

 




お待たせいたしました。
本編第2話ただ今完成いたしました。

今回は一夏との初接触と、
ヒロイン候補との初めての出会いを
お送りいたしました。
…はいそうです。
本作のヒロイン候補の一人は、
セシリア・オルコットさんです。

また本作では独自設定として、
「国家代表は国際的に有名だが
代表候補生は他の国では無名に近い」
としています。
スポーツで他の国の代表候補って
よっぽど詳しくないと
普通わからないですよね?

次回はIS二次創作でおなじみの
あるシーンを予定です。
ただ…
実は来週から
仕事が始まりますので、
更新するのが当面は
土日になる予定です。

え?
今回登場している作品を通してのアンチ対象は
結局誰かって?
篠ノ之箒嬢です。
詳しい理由は長くなるので後日活動報告に載せます


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第三話「国家代表ということ」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。
アンチ対象
織斑千冬
織斑一夏
セシリア・オルコット

今回は筆者がアウトだと思うことに
カイトが突っ込みを入れ
その際にカイトが一部のキャラに暴言を吐いているので
アンチとさせていただいてます。



前回のあらすじ。

 

1時間目の授業終了後、

休憩時間になり織斑一夏と

カイトが話そうとした時、

篠ノ之箒が横から割って入り

一夏を屋上に連れて行ってしまう。

その後読みかけの本を読もうとした

カイトにイギリスの代表候補生

セシリア・オルコットが話しかけて、

彼女の勘違いをカイトが訂正した。

 

その後時間は飛んで…

3時間目の

1年1組教室にて

 

オルコットさんと話した後、

2時間目が始まる少し前に屋上から帰ってきた

一夏に参考書を貸してくれと頼まれた。

一応内容は覚えていたので

再発行されるまで貸すことにした。

 

その後2時間目の授業中

一夏の奴は授業を聞きながら

参考書を読んで内容を頭に入れながら

山田先生に授業の内容で

気になったことを質問していた。

 

そして2時間目後の休憩時間になって

参考書を読みこんでいる一夏に

オルコットさんが話しかけたんだが…

 

あの馬鹿「代表候補生ってなに?」って言いやがった!

オルコットさんが笑って許してくれたからよかったものの

普通ならニュースとかで知っていることだからな。

 

…そして今3時間目の授業が始まるところなんだが

教室に入ってきた織斑先生がとんでもないことを言ったんだ。

「この時間は本来実践で使用する各種装備の特性について説明をするんだが…

その前に再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めないといけない。

クラス代表者とは言葉の通りクラスの代表として動いてもらう者だ。

ちなみに一度決まると一年間変更は行われない。

そのことを含めて決めろ。

なお自薦・他薦は問わん。」

 

…普通なら今の段階で明らかになっている実力を考えて

入試の主席であるオルコットさんが推薦されるはずなんだが

うちのクラスの連中は何を考えたのか…

「はい!

織斑君を推薦します。」

「あ!

私は柊君を推薦します。」

俺と一夏の奴を推薦しやがった。

俺はこれを聞いて頭を押さえて、

一夏の奴は…

「ちょっと待ってくれ。

俺にはそんなの無理だって。」

「織斑、席に着け。

私は自薦・他薦は問わないと言った。

他薦された者に拒否権などない。

選ばれた以上は覚悟を決めろ。」

 

…は?

他薦されたものには拒否権なし?

へーそういうこと言っちゃうんだ。

俺が織斑先生の言葉で切れかけたその時。

「待ってください!

納得がいきませんわ!」

机を叩いてオルコットさんが

立ち上がったんだ。

「そのような選出は認められません!

入試の成績を考えれば私がクラス代表になるのが必然です。

それを物珍しさだけで選出するなど納得できませんわ!」

オルコットさん頑張れ。

超頑張れ。

 

「大体私はこの極東の僻地まで

IS技術の修練に来ているのであって、

こんな恥をさらすために来ているのではありません!

ただでさえ文化的に劣っている島国で暮らすという屈辱を味わっているというのに―」

…オルコットさん。

頭に血が上っているのはわかるけど流石に言いすぎだよ。

 

「そういうイギリスだって大したお国自慢ないだろ!

世界一まずい料理で何年覇者に輝いているんだよ!」

一夏!?

 

「イギリスにだって美味しい料理はたくさんありましてよ!

織斑さん、私の祖国を侮辱しますの!?」

「先に侮辱したのはそっちだろ?

なんの問題があるんだよ?」

 

…二人とも

「お前らいい加減にしろよ?」

「カイト?」

「柊さん?」

 

その瞬間クラスの空気が凍った。

カイトから発せられている威圧感

それを感じ取り誰も口をはさめなくなったのだ。

 

「まずは一夏!

お前は実際にイギリスに行ったことがあるのか?

「いや…無いけど。」

無いのならイメージだけで決めつけるな!

オルコットさんは実際に来てその上でのダメ出しだ。

先に侮辱したどうこうじゃなくて

お前は彼女とやり合える土俵にすら立ってない!

次にオルコット!

仮にも代表候補生なら

他の国を侮辱するようなことは言わないようにしろ!

君の一言で外交問題に発展しかねない事を分かっているのか?!

「…そうでしたわね。

失礼いたしました。」

最後に織斑先生?

「む…私もか?」

ええあなたもあなたで可笑しいですからね!

他薦には拒否権はない?

ふざけるな!

ということは何ですか?

当日休んでいた生徒が他薦されて

他に候補者がいなかったら

その生徒が代表になるってことでしょう?

そんな事ダメに決まっている!」

 

怒りのあまりに感情のままにしゃべったカイトだが

全部言い切った途端に頭が冷えてしまい、

あまりの恥ずかしさに頭を抱えてしまった。

 

「…とりあえずオルコットを含めた3人で

1週間後に試合を行い、

その結果で選出する。

では授業を開始する。」

教室に織斑教諭の声が響き渡るも

生徒は誰も動けなかった。

 

(…時間が無いからできないって言えなかった。)

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「白銀の堕天使」

どうも皆様

セシリア・オルコットです。

柊さんに言われて今度からは自分の行動に気をつけるようにいたします。

さて次回は織斑さんの専用機と

学生寮での柊さんのルームメイトについての話をする予定です。

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第四話

「剣と驚愕と」

どの様な敵も狙い撃たせていただきます!

 




少し遅くなりましたが
第三話完成いたしました。
今回僕なりのアンチ表現をやってみましたが、
はっきり言って他の作者様の物を見ていると
クオリティが違いすぎるので少し後悔しています。

…後セシリアの口調ってこんな感じでいいですかね?

来週の更新は金曜か日曜になります。
感想やご意見お待ちしております。


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第四話「剣と驚愕と」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。
今回は主人公のルームメイトが判明します。
ある意味びっくりするキャラですよ?
アンチ対象
今回はなし



前回のあらすじ。

3時間目の授業が始まった時

織斑千冬の一言でクラス代表を選出することになるが、

そこでカイトと一夏が推薦されてしまう。

このことに怒ったセシリアが暴言を吐いてしまい

一夏と言い争いを始めてしまう。

それを聞いていたカイトがついにブチキレて、

二人と他薦されたものに拒否権はないといった

織斑千冬に怒鳴ってしまう。

そして三時間目の授業終了直後から今回の物語は始まる。

+++

一年一組教室にて

 

俺がブチキレて三人に怒鳴った後

織斑先生が1週間後に代表を決めるために試合をするといって

授業を開始した。

そして授業が終わった後

織斑先生が一夏に話しかけた。

「ああ織斑。

お前のISなんだが準備に少し時間がかかるぞ。」

「へ?」

…準備に時間がかかる?

 

「今予備の機体が無いから

学園の方で専用機を用意するそうだ。」

…予備の機体が無いねえ?

あったとしても専用機を用意していた気がするがな。

…しかしクラスの連中高々専用機を用意するって聞いただけで

騒ぎすぎだろう。

 

「専用機持ちってすごいのか?」

…おい

まさかこれもわからないのか?

 

「まあ。

それを聞いて安心しましたわ。

私たちだけ専用機で

織斑さんだけ訓練機では

性能に差がありすぎて

勝負が目に見えていますもの。」

「…オルコットさんの言うとおり

専用機と訓練機では性能にかなりの差がある。

わかりやすく言うと専用機がガンダムで

訓練機がザクだと思えばいい。

理解したか一夏?」

…まあこれだけわかりやすく説明すればこいつでもわかるだろう。

 

「ん?

私たち?

二人とも専用機を持っているのか?」

そこに突っ込むか…

 

「ええ。

私を始め各国の代表候補生は

必ず専用機を持っていますわ。」

「…俺の場合はとある企業に所属している関係で

そこの試作型が専用機として与えられているがな。」

「へー。

俺の機体ってどんなのだろう?」

…確かに気になるな。

俺の機体は兵装の実験機としての要素が強いが

一夏の奴の機体はおそらくデータ採取用の機体になるはず。

そう考えると汎用型が来ると思うが…

…っとそろそろ次の授業が始まるな。

 

+++

 

時間は飛んで放課後。

IS学園学生寮前。

 

あの後の授業は順調に進んだ。

そして放課後になり俺と織斑は学生寮に

来ていた。

…ちなみに織斑は当初の予定では一週間家から通学する予定だったらしい。

織斑先生が何かしたのか今日から寮生活らしいが。

まあいい。

よっぽどのことが無い限りは俺と織斑で同室だろう。

「なあカイト?」

「どうした?」

…顔が青いな。

いやな予感がする。

 

「この鍵に書いてある番号って

部屋の番号なんだよなあ?

「そのはずだが?」

…じゃあなんで俺とお前の番号って違うんだ?」

「なに!?」

…本当だ。

俺は1038で一夏は1025だ。

「なあカイト。

山田先生、相部屋って言っていたよな?」

「ああそうだな。

…一夏

「なんだ?」

健闘を祈る。」

「へ?」

 

+++

 

IS学園学生寮1038号室前

あの後一夏と別れてお互いの部屋に来たんだが…

どうやらルームメイトは既に部屋にいるらしい。

…よし。

「すいません。

相部屋の者ですが、

部屋に入ってもよろしいですか?」

「どうぞ。」

…この声は。

「あら…

柊さん!?

私のルームメイトはあなただったんですか!?」

「やあオルコットさん。

詳しいことを話す前に

いったん部屋に入ってもいいかな?」

「ええ。

それはいいのですけれど…

どうして織斑さんと同室ではないのですか?」

…それはこちらが聞きたい

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「悪を断つ剣」

よう!

織斑一夏だ。

カイトの奴と別れて部屋に来たんだけど

それがきっかけでとんでもないことに…

詳しいことはまた次回ってことで。

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第五話

「剣の意味」

どんな敵も断ち切って見せる!

あ、流石に千冬姉は除くけど。

 




お待たせしました。
第四話なんとか完成いたしました。
こんな駄文を見てくれてくださっている皆様には
いつも感謝しております。

セシリアとカイトが同室になったのは
個人的な趣味です。

なお次回は本文ではアンチ描写が入り、
次回予告はあるキャラがフライングで登場する予定です。
(ヒント主人公の親戚。)

来週の更新も金曜か日曜になります。
皆様の感想やご意見をお待ちしております。


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第五話 「剣の意味」

前書き
本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。
前回の投稿内容で誤字がありましたので編集しました。

アンチ対象
篠ノ之箒


前回のあらすじ。

3時間目の授業終了後

一夏の専用機の用意に時間がかかると知らされる。

その後授業が終わりカイトと一夏は共に学生寮に行き

それぞれの部屋に向かう。

そこでカイトが出会ったルームメイトはまさかのオルコットだった。

 

IS学園学生寮

1038号室にて

 

あの後オルコットさんと話したが

オルコットさんは特に男子と同室だとは

聞いてなかったらしい。

 

「…普通は織斑さんと柊さんで

一緒の部屋ですわよね?」

「…その筈なんだけどな。」

ああ頭が痛い。

 

「カイト!

助けてくれ!」

一夏!?

 

「まて!

一夏!

逃げるな!」

篠ノ之が木刀振り回しながら入ってきやがった!?

 

「何をしていますの!?」

「じゃまだ!」

「きゃあ!」

オルコットさんが篠ノ之に付き飛ばされた!?

…よかった怪我はしていない。

気絶しているだけみたいだ。

まったく…

「ふん!」

篠ノ之の首筋を叩いて

気絶させてっと…

 

「一夏。

いったい何があった?」

「部屋に着いたら箒が

裸でいてびっくりしたら

木刀で殴りかかられた。」

 

…そりゃあ

「当り前だろう…」

「いやまあそうだけど…

一応部屋に入る前にノックしたし、

こっちの謝罪とかも聞こうとしなかったからな。」

…おい

 

「問答無用で殴りかかってきたのか!?」

「ああ。

冗談抜きで死ぬかと思った。」

 

「く。

いったい何が…」

篠ノ之の奴

もう起きやがった。

 

「おい。

篠ノ之。」

「ん。

なんだ貴様は。

私は一夏に用があるんだ」

…まあいい

「事情は一夏の奴から聞いた。

「む。

ならば…」

だけどなあ、

まずはすぐに力に頼らずに

ちゃんと話せ。

それとこの木刀はこっちで預かるぞ。

「何!?」

当り前だろうが!

すぐに切れて木刀振り回すような奴が

持っていたら危ないだろうが。

さあ部屋にいったん帰れ。

一夏の奴はしばらくこっちで預かるから。」

…しかしなんで木刀なんて持っていたんだ?

 

「なあ一夏。

「ん?どうした。」

なんで篠ノ之の奴こんなもん持っていたかわかるか?」

「あー箒の実家って剣術の道場なんだよ。

それでだと思う。」

…おいおい

 

「剣術の道場ねえ…

だとしたら篠ノ之の奴

まだまだ未熟だな。

「どうしてだ?」

技術はあるかもしれないが

精神修行が足りなさすぎる。」

 

「ん…

私はいったい?

あら織斑さん

どうしてこの部屋にいますの?」

ああオルコットさんに説明しないと…

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「All Correct!」

まったくカイトの奴あんな美人と

一緒の部屋なんてうらやましいぜ。

…ただまあ織斑の奴は

ご愁傷さまとしか言えねえな。

 

次回はかなり飛んで代表候補決定戦になるみたいだな。

カイトの相棒・「蒼雷」がついに登場するぜ!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第六話

「雷光VS蒼雫」

ん?俺は誰かって?

“さすらいの賞金稼ぎ”さ。

 




お待たせしました。
第五話ただ今完成いたしました。
こんな駄文を見てくれてくださっている皆様には
いつも感謝しております。

今回は次回に向けて少し地の文での
動作説明に挑戦してみました。

今回予告を担当したキャラクター誰だか分ります?

次回は時間を飛ばして初の戦闘描写に
挑戦します。
予告の担当も意外なキャラクターになる予定です。

来週の更新も金曜か日曜になります。
皆様の感想やご意見をお待ちしております。


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第六話 「雷光VS蒼雫」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

今回は作者初の戦闘描写です。
いつも以上の駄文になると思いますが
どうかご了承ください。

アンチ対象
とくになし。
(あえて言うなら倉持技研と原作の展開?)


前回のあらすじ。

学生寮の部屋でオルコットに事情を説明するカイト。

そこに一夏と彼を追って篠ノ之箒がやってくる。

暴れる篠ノ之を気絶させた後一夏から事情を聴いたカイトは

いったん一夏と彼女が持っていた木刀を預かることにした。

 

そして時間は飛んで

4月14日

IS学園屋外アリーナにて。

 

…あの後。

オルコットさんに何があったか説明した後、

寮長に事情を説明して一旦一夏と篠ノ之を

別の部屋にしてもらえるようにしようとした。

…したんだが寮長である織斑先生曰く、

「今の部屋割りから変更しようにも

部屋の調整に時間がかかるので

最低でも1カ月は変更できない。」

らしい。

一応2学期までには俺と一夏は1人部屋になれるように

いろいろ調整するらしい。

 

後篠ノ之が木刀を振り回していたことは知らせたため、

その件については罰則を与えることを約束してくれた。

 

念のために暫くは安全のために一夏を寮長室に泊めることになった。

 

…肝心の寮長室がすごく散らかっていたために

俺と一夏で掃除することになったが、

 

後、俺とオルコットさんについては

二人で話し合った結果

俺が寝袋を使ってベランダで寝ることになった。

…オルコットさんはそこまでしなくてもいいと言ってくれたが、

流石に女性と一緒の部屋で寝るのはいろいろとまずい。

 

そしてこの一週間いろいろなことがあった。

まず俺と一夏は二人で座学の勉強をしながら、

ISの操縦について練習しようとしたんだが…

肝心の練習機が全て貸し出されていたため

実機を使った練習ができなかった。

 

…そのため操縦についてはぶっつけ本番で何とかすることにして、

オルコットさんのISについてわかる範囲で調べることにした。

公式で発表されている映像やスペックデータを基に

オルコットさんのIS「ブルー・ティアーズ」の攻略法を二人で考えた。

そして1週間が過ぎて試合当日になったんだが…

 

「まだ一夏の機体は来ないのか…」

肝心の一夏の機体が到着していない。

 

一応織斑先生を通して昨日の夕方までには届くようにメーカーに

言っておいたんだがそれでもまだ来ない。

 

一応俺の機体は昨日の夕方には届いており、

もうすでに調整も終わっている状態である。

 

そのために織斑先生の鶴の一声で

俺とオルコットさんで先に試合をすることにした。

+++

アリーナ内第一ピットにて

 

俺は専用のISスーツに着替えて今回の試合で使用するピットに来ていた。

既に俺の専用機「蒼雷」の準備は完了しており、

後は乗り込むだけである。

特徴的なデザインである蒼雷、

展開状態での搭乗いや装着方法も少し変わっており

専用のハンガーを使いISスーツの上から着込む用に装着する形となる。

それじゃあ蒼雷の装着も終わったことだし…

「こちら第一ピットの柊。

発進準備は完了した。

いつでも出撃できる。」

「こちら管制室の山田です。

オルコットさんがもうアリーナで待っているので

すぐに発進してください。」

…待たせてしまったか。

「了解。

柊カイト、蒼雷出撃する!」

ピットにあるカタパルトからアリーナに向けて発進する。

さあ俺と蒼雷の初陣だ!

+++

アリーナにて

 

第一ピットのカタパルトから発進したカイトの姿を見て

見に来ていた観客と対戦相手であるオルコット、

そして管制室にいる教師たちは驚愕した。

 

全身を覆う蒼い装甲、

眉間から生えたV字のアンテナらしきパーツ、

そして右肩に白で書かれた「蒼雷」の文字。

既存のISの常識を無視したデザインが

見ている全員の度肝を抜いたのだ。

 

…なんか周りが騒がしいな。

ん?

プライベート・チャネルで通信?

相手はオルコットさんか。

「柊さんですわよね?」

「そうだが?

ああ顔が見えないからか。」

「それもありますが…

その機体はいったい?」

「俺の専用機である蒼雷だが?」

何が言いたいんだ?

 

「ああすいません。

そうではなく

かなり奇抜なデザインだったので。」

奇抜?

「たしかに独特のデザインだが…

奇抜と言われるほどか?」

「…全身装甲の機体なんて

もうほとんどありませんわ。」

…そうなの?

うちの会社だと普通なんだけど…

「…まあデザインに関しては置いといて

そろそろ試合を始めないか?」

「ええ時間も限られていますし、

それじゃあ始めましょうか。

山田先生試合開始の合図をお願いします。」

 

「わかりました。

お二人ともよろしいですか?

「「OKです(わ)。」」

それじゃあ行きますよ。

1年1組クラス代表決定戦

第1試合

セシリア・オルコット対柊カイト

開始します。」

+++

開始宣言と共に鳴り響くブザー。

最初に攻撃を仕掛けたのはオルコットだった。

 

「行きますわよ!」

彼女の右手に保持されたライフルから青い光が

カイトめがけて放たれた。

 

それを見たカイトは瞬時に右に回避しようとする。

しかし回避しきれず左肩に僅かに当たってしまう。

「くっ。

掠ったか。

ならば今度はこちらの番だ!」

瞬時にカイトは右腕に保持したエネルギーライフル

TW-01「マルチライフル」からエネルギー弾を

オルコットめがけて連射する。

 

オルコットはそれを回避しようとするがかわし切れずに

いくつかあたってしまう。

「きゃあ!

やりましたわね。

ならば踊りなさい!

ブルー・ティアーズの奏でるワルツを!」

その言葉とともにオルコットの動きが止まり

背中のスラスターから4つのパーツが分離し

カイトめがけて飛行しながら射撃を開始した!

 

「これがBT兵器か…

流石に映像で見るのと

実際に見るのでは印象が違うな。

初見では回避するだけでも難しいだろう。

…だが映像で見て気付いたあれが正しければ攻略できる!」

その言葉の後カイトは回避行動をとりながら

オルコットとBT兵器の観察を続けていた。

 

「くっ。

何故当たりませんの!?」

そう。

BT兵器での攻撃はほとんどが回避されており

時折かわし切れずにかする程度しか当たっておらず

殆どダメージを与えられてないのである。

そして…数分後

 

「観察は終了だ。

ここからは勝ちに行かせてもらおう。」

その言葉と同時にカイトの反撃が開始された。

「まずはBT兵器を潰す!」

その言葉道理に攻撃を回避しながら

BT兵器をマルチライフルで次々と撃墜していく。

(…映像を見て気付いたことは三つ。

一つ目はBT兵器による攻撃は常に死角から来ること。

これさえ分かっていれば回避はたやすい。

そして二つ目はBT兵器を使用しているときは他の行動ができない事。

だから本体を攻撃されても回避できない。

そして三つ目は…)

BT兵器を全て撃墜した後

マルチライフルを腰裏にマウントし、

両腰に装着していた剣。

TW-02「アサルトエッジ」を持ちオルコットに突撃する。

「これで終わりだ!

オルコット!」

その言葉を聞いたオルコットは…

「ええそうですわね。

あなたの負けですわ!」

その言葉と共に

腰の両サイドに装着していた

実弾使用のBT兵器からミサイルを発射する。

いきなりの攻撃に回避しきれなかったのか

カイトに着弾し爆発する!

 

爆煙に包まれるカイトを見ながら、

オルコットはどこか悲しげにつぶやく

「…残念でしたわね、柊さん。

私のブルー・ティアーズは

全部で6基ありましたの。

あなたが撃墜した4基の他に

実弾仕様が…「知っているさ」きゃあ!?」

爆煙の中から聞こえたカイトの声に驚くオルコット。

その声と共に煙が晴れ

殆どダメージを受けていない蒼雷が現れ、

残りのBT兵器を破壊した。

 

これ以降の推奨BGM「鋼鉄の孤狼」

 

「危なかった。

あの一瞬でミサイルを

ライフルで撃ち落とさなければ

確実に命中していた。

さてこれで君の残り武器はライフルとブレードだけだ!」

その言葉と共に再度アサルトエッジを持って突撃する。

「くっ!

インターセプ「遅い!」きゃあ!!」

身を守るために近接用のブレードを展開しようとする

オルコットだが間に合わずアサルトエッジによる攻撃が決まり

一気にシールドエネルギーが減少する。

「今度こそ終わりだ!」

その言葉と共にマルチライフルを

オルコットの胸に密着させる。

「ライフルのモードをBにシフト!

出力を最大に!

FIRE!」

その掛け声とともにマルチライフルから

膨大な量のエネルギーが発射され

ブルー・ティアーズのシールドエネルギーが0になり、

砲撃の余波でオルコットが気絶する。

「そこまで!

勝者!

柊カイト!」

管制室の山田先生の宣言によりこの試合は終了した。

「織斑君の機体がまだ到着しないので

第二試合まで暫く休憩になります。」

+++

試合後

アリーナ第二ピット

試合終了後気絶したオルコットを連れて

カイトは彼女に割り当てられた第二ピットに来ていた。

 

「ん…

ここは…ピット?」

 

「あ!

気が付いた?」

「柊さん…

そうか私は負けましたのね。

あれからどれくらい気絶していましたか?」

どこかすっきりした表情でカイトに問いかけるオルコット。

「数分かな。

まだ一夏の機体が届いていなくて

次の試合が始められないから少し休んで。」

「わかりました。

あ。

ひとつお願いしてもよろしいですか?

「何?」

柊さんのことをこれからは

名前でお呼びしてもよろしいでしょうか?」

「いいよ。

その代わり俺も君のことは名前で呼ぶけどいい?

「はい呼び捨てになさって結構です。」

いやさすがにそこまではしないから。

じゃあこれからもよろしくね。

セシリアさん。」

「はい。

よろしくお願いしますねカイトさん。」

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「白銀の堕天使」

始めまして皆さん。

カイトの叔母のレモンよ。

初戦で見事に勝利を収めたカイト。

叔母として嬉しいわ。

 

さて次回は一夏君とオルコットさんの試合。

剣1本しか装備していない欠陥機で

一夏君はどう戦うのか。

そしてその試合を見てカイトは何を思うのか。

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第七話

「白剣VS蒼雫」

次回も見てくれないかしら?

 




お待たせしました。
第六話ただ今完成いたしました。

今回は初めての戦闘描写なので少しできに自身がありません。
後今までで一番文字数が多くなっています。
セシリアのデレと主人公の家族構成に関しては
試合終了後に説明描写と解説回を設けます。

来週の更新は木曜か金曜になります。
皆様の感想やご意見をお待ちしております。


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第七話「白剣VS蒼雫」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。
今回オリジナルの設定が一つ登場します。
…ぶっちゃけ白式の開発者である彼女なら
冗談抜きでこっそり仕込んでいそうな気がする。

アンチ対象
倉持技研(間接的に篠ノ之束)

活動報告の方にも書きましたが
今回は第七話の改訂版を投稿いたします。
改訂前の内容にいくつか追記と修正をしただけですが
ある程度はマシになったと思います。



前回のあらすじ。

ついに始まったクラス代表決定戦。

第1試合はカイトVSセシリア。

戦いの結末はセシリアの攻撃を

回避しながら事前に調べた弱点を

見事に突いたカイトが勝利した。

その後最後の攻撃で気絶したセシリアを

ピットに送り届けたカイトだが

気が付いた彼女からこれからは

名前で呼んでほしいと言われた。

それからしばらくして…

 

IS学園屋外アリーナ内

第三ピットにて

 

カイトとオルコットの試合が終わってから

数十分たって漸く…

「お待たせしました!

織斑君の機体が届きました。」

俺の機体が届いたんだが…

 

「織斑…すまんが時間が無い。

直ぐに試合を開始する。

初期化と最適化処理は

試合中に行ってくれ。」

メーカーがこっちの希望通りの日程で届けてくれれば

そこら辺は終わらせておくことができたのに。

 

後この機体の武装冗談抜きでこれだけ?

…泣いていいかな?

+++

同時刻

IS学園校舎内

補習室にて

 

「そろそろ一夏の試合が始まるころかな…」

反省文の残りは後少しか…

よし!

 

「すみません先生。

残りも少ないですし息抜きにアリーナに行ってもよろしいでしょうか?

「ダメに決まっているでしょう!

試合を見たいなら早く終わらせなさい!」

…分かりました。」

 

+++

同時刻

アリーナにて

 

第三ピットから灰色の機体「白式」に乗って一夏が出撃し、

先にアリーナに出ていたセシリアにプライベート・チャネルで話しかける。

「悪いなオルコットさん。

少し遅れた。」

 

「…いいえ。

カイトさんから事情は伺っておりましたので。」

「(カイトさん?)

…それじゃあ始めようか。

山田先生お願いします。」

「はいわかりました。

それでは

1年1組クラス代表決定戦

第2試合

セシリア・オルコット対織斑一夏

開始します。」

 

「それでは織斑さん…

すいませんが手加減抜きでやらせていただきます!」

その言葉と共にスラスターからBT兵器が

展開され一夏めがけて襲いかかる!

 

「うわ!カイトの奴…

おっと!なにが

「コツさえ分かれば

回避は簡単」だよ!」

…第1試合のカイトとは異なり

一夏はまだ慣れていない事もあって

回避しきれず何発か直撃してしまう。

 

その様子を見ていたセシリアは

どこか訝しげな表情で呟く。

「…織斑さん?

なぜ攻撃しませんの?

カイトさんみたいに回避しながら

射撃すればよろしいでしょうに…」

 

其の言葉が聞こえた一夏は

どこか忌々しげな顔をしていた。

(攻撃できないんじゃなくて

攻撃できないんだよ!

武装が剣一本しかないとか

冗談にもほどがあるぜ!)

…そう一夏の専用機である白式には

名称不明の剣一本しか武装が搭載されていなかったのだ。

 

BT兵器の攻撃を何とか回避し続けていた一夏だが

突如として白式の動きが止まってしまう。

「んな…

「もらいましたわ!」

しまった!」

それによりBT兵器による集中攻撃を

受けてしまい爆煙に包まれる。

しかし…

 

+++

これ以降の推奨BGM「悪を断つ剣」

+++

 

「…アーまあうん。

ある意味最高の姉を持ったのかな?」

其のどこか惚けた言葉と共に

煙が晴れて純白に変化した白式を纏い、

右手にブレード…正式名称「雪片二型」を装備した一夏が現れた!

 

「その機体の姿…まさか一次移行!?

初期状態で今まで戦っていたのですか!?」

 

「まあそういうこと。

そんじゃーまあ…

ここからは俺のターンだ!」

 

その言葉と共にそれまでとは異なり

瞬く間にBT兵器を4つ全て破壊する!

 

「いくらなんでも性能が上がりすぎですわ!」

セシリアのその言葉の通り

一次移行後の白式は異常なまでに

性能が上がっているように見えた。

 

…アリーナにいたほとんどの人間は

気付くことができなかったが

機体の性能だけではなく

一夏の動き自体も変化していた。

 

そして…

 

「これって…

もしかして必殺技か?」

一夏のその言葉の後

雪片二型が変形して光の剣と化す。

 

「其の光は…

まさか零落白夜!?

一次移行の段階で

単一使用能力を!?」

雪片の光を見たセシリアが

驚愕する中一夏は突撃する!

 

「いくぜこいつで終わりだ!!」

其の言葉と共に雪片を大上段に

振り上げて必殺の一撃を叩きこもうとしたその時!

 

「そこまで!

勝者セシリア・オルコット!」

管制室からの試合終了の合図と共に

雪片二型は再度変形し

元の姿に戻ってしまう。

 

その姿を管制室で見ていた織斑教諭は

「あの馬鹿は…

SE(シールド・エネルギー)の確認もできんのか

ピットに戻ってきたら説教するか…」

 

+++

第2試合終了後

第一ピットにて

セシリアさんと少し話した後

俺は自分のピットに戻っていた。

 

試合に向けての補給と

機体の調整も終わり

後は第2試合を見て

一夏の機体を観察し

攻略法を考えるだけだったんだが…

 

「…初心者にアレはないだろう。」

一夏の機体が近接特化型の機体だった。

しかも単一使用能力を一次移行で使用できる代わりに

使用中はSEを消費するみたいだし…

 

「まあ一応攻略法はできたが…

使わなくても勝てそうなんだよな。」

…しかしあの機体の装備と単一使用能力は

織斑先生が現役時代に使用していた暮桜の物とほぼ同じ…。

いくら姉弟だからって同じにする必要があるのか?

 

…いやまてよ。

そーいや試合中の一夏の動きもどこかで…

 

あ…前に見た織斑先生の動きに似ているんだ。

VTシステム…いや違う。

むしろ動き自体は似ているが別物だ。

たぶん開発者が組み込んだ動作補整システムかなんかだろうが…

 

しかし…一次移行で単一使用能力ねえ…

白式の開発メーカーは確か倉持技研だったよな?

機体の性能も含めて

あそこの技術者があんな物作れるかねえ?

 

…そーいやあいつの幼馴染の篠ノ之って

ISの開発者である篠ノ之博士の妹だったよな。

 

まさかねえ?

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「鋼鉄の孤狼」

久しぶりの次回予告担当の

カイトだ。

今回は一夏の活躍よりも

白式に関する謎がメインだったみたいだ。

 

さて次回は…

俺と一夏が戦う第3試合。

俺の機体の切り札と

これまで一切情報を出していなかった

新武装が登場するぞ。

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第八話

「白剣VS雷光」

どんな敵も打ち砕くのみ…

いや敢えて今回はこう言わせてもらおう。

俺に出会った不幸を呪え!

 




皆様おまたせ…していませんね。
今回は改訂版の投稿ということもあって
予告よりも早く更新することができました。
その代わり第八話については
来週に持ち越させていただくことになりました。

活動報告を既に見ている方には申し訳ないんですが
次回の試合結果について活動報告の方で
アンケートをしております。
5月8日まで受け付けておりますのでどうかよろしくお願いいたします。

来週の更新についてなんですが…
まだ仕事のシフトを確認できていないので
いつになるか分かりません。
最低でも金曜日には更新できると思いますので
そのつもりでお待ちください。
皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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番外乃壱「技術者として企業として」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。
アンチ対象
倉持技研

今週は第七話の改訂を行いましたがそれだけだと
少し手抜きのように思ったので番外編をお送りいたします。
時間軸は代表選終了後
カイトから提出されたレポートを見た
イスルギ重工の経営者たちによる行動です。
敢えてナンバリングするなら8.5話の扱いになります。


4月14日

午後0時00分

イスルギ重工本社内

社長室にて。

 

デスクに向かい書類の決裁をしていた隼人。

最後の書類に印鑑を押した後、

パソコンを開きカイトから届いたレポートを読み始める。

「さてと、

書類の決裁も終わったしカイト君からのレポートを

ゆっくり確認しますか。

…はあ!?

倉持が納期を無視した!?」

レポートに書かれていた内容を確認した隼人はすぐに

自身の妹であり会社においては副社長として

自身の補佐をしているミツコに連絡した。

 

「…ああミツコ。

今すぐ倉持技研について出来る限りのことを調べてくれ。

理由?

カイト君のレポートを読めばわかる。

それじゃあ頼むぞ。

…まったくあの馬鹿どもが。

次は念のためにも政府に連絡した方がいいか…」

 

+++

翌日

4月15日

午後0時8分

倉持技研内

応接室にて。

 

あの後政府に働きかけた隼人は

ある権利を勝ち取ることに成功し

それを倉持側に通達するために

倉持技研を訪れていた。

 

「ようこそお越しくださいました。

石動社長。

本日はどのような要件でしょうか?」

応接室に通されて3分後

カイトの前に現れた倉持の所長は

慇懃無礼にそう問いかけた。

 

其の言葉に不快感を隠そうともせずに

隼人は強い口調で答えた。

「単刀直入に言わせてもらいます。

織斑一夏君の専用機である白式の

整備及び追加装備の開発に関する権利をこちらに全て引き渡していただきたい。

なおこれは政府からの許可を受けた正式な要請です。

拒否する場合はそれなりの覚悟をしてください。」

 

其の言葉に倉持の所長は怒りを隠そうともせずに反論しようとした。

「な…

なぜですか!

私どもにどんな落ち度があると

「落ち度だと?

ふざけるな!?」!?」

 

反論をさえぎるように隼人の怒りが炸裂する。

 

「依頼主から指定された納期を平気で破り!

さらにはそれ以前の依頼を途中で放り出し!

極めつけには開発が頓挫していた欠陥機を

さも最初から作った新型機のように扱う!

これで怒らない経営者や技術者はいない!

経営者としての常識も!

技術者としての誇りも!

お前たちはあまりにも軽んじすぎている!!

…ああそういえば政府から伝えてほしいと

頼まれていたことがあったんだ。

「今後一切そちらにはISの開発を依頼しない。」そうだ!」

 

それらの言葉を聞いた所長は

あまりのショックに気絶する。

 

その様子を見ていた隼人は気絶していた所長を

殴り強制的に目を覚まさせる。

「…寝てんじゃねえ!

「げふぅ!」

さてと起きてもらったところで…

白式に関する資料や途中で放り出された依頼…『打鉄弐式』についての

資料を全て引き渡してもらいましょうか。

ああ弐式に関しては政府からの依頼で

今後はうちが開発することになりました。

よろしいですね。」

隼人の顔を見た所長は

あまりにも恐ろしい表情ゆえに首を縦に振ることしかできなかった…

 

この一件以降倉持技研は業界での信用度を落とし

それにともない日本国内のISの開発・整備は

イスルギ重工が一手に引き受けることになり、

主力量産機も倉持の『打鉄』ではなく

イスルギ重工が後に開発した新型機『雷牙』(ライガ)となる。

また白式自体もイスルギによる改造で強化されることになるのだが…

それは後の話である。

EX STORY 01 FIN

 




本作での代表決定戦は午前9時00分から
午前11時00分までの間に行われていたことにしています。
その後午後の授業が始まるまでの間にカイトは
代表決定戦に関するレポートを書きあげて本社の方に提出していました。
そのために当日中にレポートを確認することができ、
その後の行動を迅速に済ませることができたという設定です。

ちなみに本作で倉持技研が登場することは
これ以降の時間軸ではありません。

来週の更新は金曜日か日曜日になります。
皆様のご意見ご感想をお待ちしております。
なお活動報告の方でアンケートを取っていましたが
一旦受付をやめて第八話のラストでもう一度行うことにいたします。

追記
更新後いろいろと考えまして…
白式のその後についてアンケートを取ろうかと思います。
詳しい内容は活動報告にてお知らせいたします。


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第八話「白剣VS雷光」

前書き
本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。
アンチ対象
なし

さて皆様。
前回の話では
織斑一夏とセシリア嬢の試合が行われ
辛くもセシリア嬢が勝利しました。
しかしその試合内容からカイトは
ある違和感を覚えたようで…

さて今回の対戦カードは柊カイトVS織斑一夏!
メタ的なことを言えば本作主人公VS原作主人公!
勝利の女神(という名の読者投票)はいったいどちらに微笑むのでしょうか?

それでは!ISファイト!
レディィィィゴォォォォ!




IS学園屋外アリーナ内

第三ピットにて

 

「こんの馬鹿ものが!

自分のSEの状態を確認せずに戦うとは何事か!」

ピット全体が揺れるほどの怒号が鳴り響く…

 

前回の試合後

織斑教諭は管制室で発言通りに一夏に説教をおこなっていた。

なお説教の間に白式へ各種補給が行われている。

 

姉からの説教をひとしきり聞いた後

一夏はどこか心配そうに姉に確認する。

「…千冬姉「学校では織斑先生と呼べ」

…織斑先生一応確認したいんだけど

もう途中で勝手に止まったりしないよな?

後あのれーらくびゃくやってどんな攻撃?」

 

其の質問にどこかあきれながら千冬は答える。

「零落白夜だ馬鹿もの。

まずは最初の質問だが…

あれは一次移行の準備が整ったことによる

一時的なフリーズだ。

今後はまず起きないから安心しろ。

それから零落白夜についてだが…

あれは私が現役時代に使用していた機体

『暮桜』に備わっていた単一仕様能力で

効果はわかりやすく言うと『エネルギーの強制的な中和』だ。

…あらかじめ言っておくがISに対して使用する場合は

相手を傷つけないように注意しろよ。

…恐ろしいことにISのSEすらも対象だからな。」

 

その答えを聞き一夏の顔は強張った。

「…つまり一つ間違えると大惨事?」

「…ああ。」

 

+++

数分後

IS学園屋外アリーナにて

 

アリーナの使用時間が残り少ないこともあって

白式の補給が終わった後すぐに

二人ともアリーナに出撃していた。

 

ただしカイトの蒼雷は

第一試合の時とは異なり

マルチライフルを格納し

両手に黒いハンドガンを装備していた。

それに気付いた一夏はカイトにそのことを質問した。

「アレ?

カイトお前武器変えたのか?」

 

「ん?ああ。

一応テストパイロットだからな。」

…時間が無いのに世間話をする二人。

無論そんな事をしていれば彼女の

機嫌が悪くなる。

 

「おい。

時間が無い早く試合を始めるぞ。」

管制室に戻った織斑教諭からの一声により

二人とも臨戦態勢に移行する。

 

「二人とも準備はいいな?

「「OK(です)。」」

それでは…

ただいまより

1年1組クラス代表決定戦

第3試合を開始する!」

 

開始の合図と共に一夏がカイトめがけて突撃する!

「先手必勝!

今度こそ勝つ!」

 

それに合わせてカイトは後退しながら両手に装備したハンドガン。

『バーストレールガン』を連射する。

「甘い!

動きが読みやすいんだよ!」

 

一夏は其の攻撃を回避しようとするも

回避できずに全弾命中してしまう。

「こんな攻撃で俺を止められると思うな!」

「な!?

これでも止まらないのか!?」

…しかしそれでも突撃しカイトに

零落白夜での一撃を浴びせる!

「もらったぁぁぁぁ!」

「しまった!

零落白夜か!」

 

一気に減る蒼雷のSE。

「くっ!

(後一撃でもくらったら負ける。

ならば奥の手を使う!)

まずはこれで!」

バーストレールガンを乱射し

一夏を強制的に後退させる。

 

「おっと!

ふいー危ねえ危ねえ。」

 

其の隙をついてカイトは

バーストレールガンを格納し

瞬時にマルチライフルを展開する!

(なんでわざわざライフルを展開したんだ?)

其の行動に疑問を持った一夏だが

その後の行動を見て驚愕する。

 

「行くぜ一夏!」

其の叫びと共にライフルのグリップが

スライドし銃身と直列になる!

そのまま銃身を峰の部分で挟み込むように

アサルトエッジが合体し巨大な剣となる!

 

「完成タクティカルブレイカーってね。

そんじゃあ斬りあいますか!」

其の言葉と共に一夏めがけて突撃し、

そのまま斬り合いに発展する。

 

 

「ちょ!?

いくらなんでもデカ過ぎだろ!?」

「はあ!?

大剣は男のロマンだろうが!」

 

お互いに無駄口を叩きながら斬り合う二人。

それが数分続き…

両者ともにSEが残り僅かとなる。

 

「おいカイト…

次の攻撃で決着をつけないか?」

「ああいいだろう。

どっちが勝っても恨みっこなしだぞ。」

 

其の掛け合いの後

一旦距離を開けてお互いに相手めがけて裂帛の気合と共に突進する!

「「これで終・わ・り・だぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

 

そしてぶつかり合い…

管制室から試合終了のアナウンスが流れる!

「そこまで!

勝者…    !!」

 

その後アリーナの観客席から歓声が上がり、

アリーナを揺らした…

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

皆さんお待ちかね!

次回は試合終了後の

カイトたちの様子が描かれます!

 

何故セシリアは試合後カイトを名前で

呼ぶようになったのか?

またカイトの言っていた弱点とは何か?

それらすべてが明かされます。

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第九話「戦いの後」に

レディーゴー!

 

以上作者がお送りいたしました。




お待たせしました。
第八話完成いたしました。

今回は作者の趣味であるロボットアニメをモチーフにした
演出を使用しています。
元となったアニメが何かわかるでしょうか?

来週の更新も金曜日か
日曜日に更新する予定です。
皆様のご感想やご意見・誤字脱字に関するご報告をお待ちしております。

それではどちらが勝ったか
試合結果のアンケートを取りたいと思います。
活動報告の方に詳しい内容を書きますのでそちらを参照してください。


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第九話「戦いの後」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。
今回は短編集の形式で書いております。
…第七話を書いていたころの想定だと
今回の話はありませんでした。

アンチ対象
なし

前回のあらすじ
第2試合終了後姉から説教を受け
自身の機体に備わっていた特殊機能
零落白夜について説明を受けた一夏。
その後機体の整備が終わり
ついにカイトと一夏の戦いが始まる。
接戦の末に勝利したのははたして…




0.勝負の結末

「そこまで!

勝者…柊カイト!!」

其のアナウンスと共に

観客席からの歓声によりアリーナが揺れた。

 

地面に降り立った後

カイトに対して一夏は握手を交わしながら素直な感想を口にする。

「負けちまったか…

まあ割と楽しかったぜ。」

「俺もだ一夏。

またいつか試合をしよう。」

 

二人の握手は教師たちが回収に来るまで続いていた。

 

0.勝負の結末

 

1.淑女の気持ち

第2試合終了後

IS学園アリーナ内

シャワー室にて

 

セシリアはシャワーを浴びながら

入学してからのことを思い返していた。

 

あの日、最初の授業の後

休み時間にカイトさんに話しかけたのが

今思えばこの思いの始まりだったのかもしれません…

 

口数が少ないため最初は冷たい感じの人だと思いましたが

話してみるととてもやさしく穏やかな印象を受けました。

 

ただこの時点ではただのクラスメイトという評価でしかありませんでした。

 

彼の評価を改めるきっかけになったのは

クラス代表の選出の際に私と織斑さん、

さらには織斑先生に対して行った指摘でした。

 

…あの時主席である私が真っ先に推薦されず、

さらにはどう考えても珍しさからの推薦である

織斑さんやカイトさんの推薦で頭に血が上り、

いろいろとまずいことを言ってしまいました。

 

しかしカイトさんは其の事を指摘しながらも

私に対して遠まわしに『今度から気をつけるように』と

言ってくださいました。

 

ええはっきり言いますわそこで少し惚れていました。

さらには寮で同室になった際に寝袋を使って

ベランダで寝るといった紳士的な態度。

これで惚れない女はいませんわ!

 

まあ自分の気持ちを自覚したのは試合中でしたけど…

ですから試合後勇気を振り絞って名前で呼んでいいか聞きました。

カイトさんがOKを出してくれたときはとっても嬉しかったです。

 

1.淑女の気持ち

2.カイト流対白式及びブルー・ティアーズ攻略法

午前11時15分ごろ

IS学園校舎

屋上にて

 

全ての試合が終わり時間も時間なので

俺たち三人は少し早いが昼食をとっていた。

 

「なあカイトそういえば

オルコットさんのISの弱点って確か3つあるって言っていたよな?

「本人の前で言うなよ。

まああっているけどさ」

一つ目が『誘導兵器の攻撃が読みやすい』。

二つ目が『誘導兵器を使うと動けなくなる』。

じゃあ三つ目ってなんだ?」

一夏のその質問にカイトはどこかいやそうな顔で答える。

「あーセシリアさん言ってもいいかな?

「どうぞ。

むしろ欠点を直すことができますわ。」

それじゃあ…

三つ目は『近接戦闘の経験が少ない』だ。

今までの公表されている試合を見る限り

セシリアさんは近接戦闘をしたことがほとんどない。

だから懐に潜り込まれると対処が遅れるところがあるんだ。」

 

其の言葉を聞いたセシリアは苦笑しながらお礼を言う。

「カイトさん、ありがとうございます。

少しずつ改善していこうと思います」

 

其の言葉を聞いたカイトはどこか楽しげにとんでもないことを言ってのけた。

「しかしセシリアさんの弱点だけを言うのもあれだし

ついでに一夏のも言っておこう。」

「なぬ!?

俺にもあるのかよ!?」

 

其の言葉を聞いた一夏は恐ろしげな顔になり

対するセシリアはカイトと同じ楽しげな顔になる。

「じゃあ行くぞ。

一夏の弱点はそのものズバリ

『距離を取られると攻撃できない』所だ。

…試合で俺が距離を開けさせるためにやったように

実弾を乱射するとそれだけで積むからな今の状態だと。」

 

其の言葉に反論したくてもできない一夏であった。

 

2.カイト流対白式及びブルー・ティアーズ攻略法

3.祭りの後?後の祭り?

午前11時半

IS学園校舎内

補習室にて

 

机に向かって反省文を書いている篠ノ之箒。

残り1枚であり今最後の一文を書き終えようとしていた。

「…先生終わりました。

「じゃあ確認させてもらうわよ」

はいお願いいたします。」

 

其の言葉と共に彼女を監督していたスクールカウンセラーの

「テュッティ・ノールバック」が彼女の書いた反省文を受け取り確認する。

 

「…まあ、いいでしょう。

お疲れ様、もうあばれちゃだめよ。

「ではアリーナに行っても!?」

…一応まだ試合中かどうか確認するわね。」

 

其の言葉と共に携帯電話を取り出し、

アリーナにいるはずの山田真耶に連絡を取る。

「…あ、真耶?

そっちの試合ってまだやっているかしら?

…そう、篠ノ之さんが試合を見たがっていたから

まだやっているか確認したかったんだけど…

それじゃあね。」

其の言葉と共に携帯を切り箒の方を向く

 

「あのー、ノールバックさん、

試合なんですが見に行ってよろしいのでしょうか?

「ごめんなさい。

もう30分前に終わっていたみたい」

そうですか。」

 

其の言葉を聞き

目に見えて落ち込む箒であった。

 

3.祭りの後?後の祭り?

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「鋼鉄の孤狼」

クラス代表を決めるための試合が終わり

翌日ついに代表が選出される!

そしてカイトを通して一夏に告げられた

意外な提案とは…

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第十話

「代表決定!そして再誕する剣」

どんな敵も打ち貫くのみ!

 




お待たせしました。
第九話完成いたしました。

アンケートにご協力いただいた、
蒼焔さまご投票ありがとうございます。

来週の更新も金曜日か
日曜日になる予定です。
皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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第十話「代表決定!そして再誕する剣」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
倉持技研
…ぶっちゃけ原作でも白式の到着が遅れた原因はこれだと個人的には思っています。

今回はスパロボからとある人物が登場します。
本作でのIS学園の時間割は50分授業6時間の最後に清掃時間ありとしています。
細かい内容は後日活動報告の方に書きますが今回の話では
朝のSHRが午前8時35分から45分までで
昼食休憩が午後0時35分から1時20分までだということを
把握してくれていれば大丈夫です。

なお今回は前回の粗筋はなしでお送りいたします。



4月15日

朝のSHR

1年1組教室にて

 

昨日の授業の後最下位になった俺を除く

二人が千冬姉に呼ばれて教室に残った。

たぶん誰がクラス代表になるかそこで決めたんだと思う。

…部屋に帰ってきた千冬姉が疲れていたことからして

何となく誰が代表になったのかが分かる。

昨日の帰りにこのSHRで発表するって言っていたけど…

 

あれ?

山田先生が前に出てきたぞ?

「えー皆さん昨日の試合の結果や

各候補たちの意見なども参考にしまして

このクラスの代表を決めました。

では発表します!

1年1組のクラス代表は織斑一夏君です!」

やっぱり俺か!

 

「あのー山田先生?」

「何ですか織斑君?」

「俺試合で一番成績悪かったんですけど…

普通は全勝したカイトが代表をやるんじゃあ…」

 

俺のその言葉を聞いたとたん山田先生は

顔を強張らせた。

(言わなきゃだめですよね…)

「其の事なんですけど…」

「あ、

山田先生俺が言います。」

「それじゃあカイト君お願いします。」

 

カイトが教壇に立った。

「それでは失礼して…

そもそも俺はクラス代表をやろうにも

テストパイロットやっている関係で会社の方で

武装のデータ取ったりしなきゃいけないから

やっている時間が無いんだよ。」

 

「とゆうことでカイト君は辞退という扱いになりました。」

 

なるほど、

カイトはそもそも時間が無くてできないのか。

「じゃあオルコットさんは?」

「オルコットさんは立候補の際に

いろいろ言ってしまったので

代表をやる資格が無いと考えたらしく

辞退しました。」

 

…つまりは

「候補が俺だけになったから俺が自動的に代表になったと。」

 

「…身も蓋もないことを言えばそうなりますね。」

其の言葉を聞いた一夏は机に突っ伏した。

 

+++

時間は飛んで

昼食休憩中

時刻にして午後12時36分ごろ

IS学園屋上にて

 

あの後午前中の授業も終わり、

昼休みに俺たち3人は屋上で昼飯を食べていた。

 

「ん?」

この着信音は…

「どうしたカイト」

「すまん会社の方から連絡が来たみたいだ。」

 

流石に友人とはいえ部外者の前で話すわけにはいかないからな…

 

「もしもし?

こちら柊ですが…」

「ああカイト君?」

 

「社長!?

どうしたんですかこんな時間に…」

普段なら社長も今の時間は

昼飯を食べているはずだぞ?

 

「ああ実は昨日のレポートを見た後…

***

番外乃壱参照

***

ということで白式に関しては以後

うちの会社が整備や新装備の開発をすることになったから

其の事を君から伝えておいてくれないか?」

「…分かりました。

要件はそれだけですか?」

 

「後もう一つだけ。

今日の放課後そちらに今後の説明のために

白式の担当が向かうって一夏君に伝えておいて。」

「はい分かりました。」

「それじゃあまた後で。」

 

「…また後で?」

 

この後一夏にこの事を伝えたところかなり驚いていた。

…俺だって一夏の立場なら驚くけどな。

+++

放課後

IS学園内

応接室にて

 

昼休みにカイトから聞いていた通りに

イスルギ重工から俺に面会したいという人が来たんだが…

「なあカイト?」

「どうした一夏?」

 

俺の機体に関わる話のはずなのに…

「なんでお前も呼ばれたのだろうな?」

「…さあ?」

 

カイトにも面会したいと先方が言ったため

俺とカイトの両方と同時に面接することになった。

 

「ごめんなさい。

少しボディーチェックに時間がかかってしまって…」

 

綺麗な人だなー。

 

「レモンさん!?」

「うふふびっくりしたみたいね。」

え!?

 

「なあカイトお前の知り合いか?」

「知り合いどころか親戚だよ!!

俺の母さんの妹の…」

「レモン・B・アルマーよ。

よろしくね一夏君。」

 

カイトの母親の妹ってことは…

「…なあカイト。」

「どうした?」

 

「つまりお前の叔母さんって事か?」

あれ?

なんか言っちゃまずかったか?

 

「ああ…

つーかレモンさんイスルギで働いていたんだ。」

「ええ。

まあ親戚同士の話しは後にして

先に仕事をすませましょうか。」

「…その方が確かにいいな。」

 

…あ!?

「そーいえば白式についての話を聞くための場でしたよね。」

「ええそうね。

それじゃあ一夏君に質問なんだけど…

白式ってぶっちゃけ使いづらくない?」

 

そりゃあ…

「かなり使いづらいです。」

俺の答えを聞いたとたんレモンさんは何度も頷いた。

 

「でしょうね。

実はあの機体って元々は倉持の実験機を

外部の人間が実戦使用に改造した機体だったのよ。」

へ?

「実験機ですか?」

「そう。

元々『零落白夜の再現』を目的として

開発されていた機体があったんだけど…」

 

まさか…

「どうしてもうまくいかずに

最終的に機体は未完成のまま凍結されていたらしいわ。」

つまりは…

 

「未完成のままの機体を誰かが完成させて

それを倉持は自分たちが開発したとして俺に

送りつけたと?」

「ええそうよ。

後納期に関しては入学式当日には

もうすでに完成して倉持に届けられていたらしいんだけど…」

え!?

じゃあどうして届くのが遅れたんだ?

 

「倉持側の技術者が届いた白式を

色々調べていたらしくってそれで到着が遅れたみたい。」

 

はあ!?

 

「まあ倉持側の話は置いといて。

白式なんだけど実は改修しようって話になっているのよ。」

まじで!?

「どんな感じになる予定なんですか!?」

「あら興味があるの?」

 

いやだって…

 

「今の白式だと弾幕張られるとそれだけで…」

「…ごめんなさい。

まあそれを分かっているなら話は早いわ。

白式の改修プランは一言で言うと『汎用性の強化』ね。」

 

「汎用性の強化?」

 

どんな感じにする予定だろう?

 

「ええ。

具体的に言うと

射撃武器をいくつか追加して

スラスターの配置も全面的に見直す予定よ。

その関係で1週間くらい白式をこっちで預からなくちゃいけないんだけど…

大丈夫かしら?」

 

「お願いいたします。」

「えっいいの!?」

 

いやだって…

「俺クラスの代表になったんですよ。」

「ん?

それがどうかしたの?」

 

「クラスの代表としてカイトやオルコットさんの分も

勝たなくちゃいけないんで。」

 

「うふふ。

男の子ね。

分かったわ!

最高の仕上がりにしてあげる!」

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「思春期を殺した少年の翼」

白式をレモンに託した一夏。

カイトを残して先に寮に戻ろうとした

彼にクラスメイトが声をかける。

 

そしてカイトにはレモンと共に来ていた

隼人よりあることが伝えられるのだった…

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第十一話

「パーティー・ナイト」

 

 




お待たせしました。
第10話完成いたしました。

昨日の午後11時50分くらいから清書し始めて
終わったのが今日の4時半少し前…
投稿したら少し眠り、
起きたらこれまで投降した話を少し修正します。

今後の更新に関してですが仕事のシフトが安定したので
毎週金曜日か日曜日に更新することにします。
皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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第十一話「パーティー・ナイト」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

今回の更新の前に前回の内容を一部
読みやすく修正いたしました。

また今回は第1章のエピローグにあたります。
そのためいつもの本編と少し終わり方を変えてあります。
この後も各章の終わりの話ではこのようにする予定です。

また前回のあらすじですが文字数稼ぎになりかねないので
今回以降は一切書かないように致します。
ご了承ください。



IS学園

応接室前にて

白式についての話が終わり

俺はレモンさんに白式を預けて

先に寮に戻ることにした。

 

…流石に親戚同士の話に同席はしない。

「あ~~

おりむ~見つけた~」

なんだぁ!?

この気が抜ける声は!?

 

「えーと君は…

誰?」

「そ~いえば自己紹介がまだだったね~

私の名前は~布仏本音(のほとけほんね)だよ~

よろしくね~」

 

「ああよろしく。

それで俺に何か用?」

 

「うんとね~

じつは~寮の食堂で~

クラスのみんなとおりむ~の代表就任記念の

パ~ティ~をすることになったから呼びに来たの~

そ~いえばかいとんはどうしたの~?」

 

かいとん?

ああカイトのことか。

「カイトなら今イスルギの人と

少し話しているから直ぐには来られないぞ。」

「そ~なんだ~

じゃあおりむ~だけ先に行っといて~

私はあとでかいとんと一緒に行くから~」

「OK。

それじゃあ後はよろしくね。」

 

この時まだ俺は知らなかった…

布仏さんの実家が暗部関係だったことを。

+++

同時刻

応接室内にて

 

一夏のISに関わる話が終わった後

俺は残ってレモンさんと少し話すことになったんだが…

「レモンさん話って何ですか?」

「じつはねカイト。

あなたのお父さんの実家に関することなんだけど…」

 

?そーいや母さんの方の親戚とは面識あるけど

親父の方の親戚ってあったことも聞いたこともないな。

「あなたのお父さんの響介さんなんだけど…

実は日本の暗部関係の家の出身なのよ。

でそちらからあなたに会いたいってうちの会社に連絡が来てね…

一応返事は保留しているんだけど受けてもいいかしら?」

 

へ?

暗部?

「本当に親父の実家なんですか?」

「ええそうよ。

私や姉さんは結婚のときに事情を聞いているから…

彼傭兵になる際に実家と縁を切っているのよ。

今の当主はあなたの伯父に当る人らしいわ。

あなたより少し年上の…

丁度うちのハーケンと同い年の娘さんがいるらしいわよ。」

 

へー。

ハーケンと同い年って事は今17歳なのか。

「受ける方向でお願いします。

…それで実際に会うとしたらいつぐらいになるんでしょう?」

「一応5月にあるクラス対抗戦が終わった後になる予定よ。」

 

なるほどひと月の猶予があるのか。

「ところで話はこれ以外にも

イスルギ重工に関する物があるのでしょう?」

「あら?

どうしてそう思うの?」

 

そりゃあ…

「昼に社長から連絡が来た時

社長が最後に『また後で』って言っていたんですよ。

つまりはこの後社長と話す必要があるということでしょう?」

「正解よ…

実は白式について一夏君には話せない事があってね…

詳しいことは社長が説明してくれるはずだからちょっと待っていてね。

今社長に電話をかけるから。」

 

一夏に話せない事?

なんだろう…

「はいカイト。

もう社長とつながっているわよ。」

おっと考えている場合じゃないな

「カイトです。」

「やあカイト君。

Msレモンから話しは聞いていると思うけど

白式について君には話しておかなきゃいけない事があるんだ。

…アレを改造したのは間違いなく篠ノ之束だ。」

 

篠ノ之束!?

「それは本当ですか!?」

「倉持から手に入れた資料によると

今の技術水準からかけ離れた性能になっている部分が

かなりあるからね。

十中八九間違いないと思う。」

 

なるほど…

しかしなんで…

「一夏にはこの事を伝えないんですか?

別に黙っている理由が無いように思いますが…」

「実はその理由がね…

白式を一旦解析しないと分からないけど

たぶんモーションサポートシステムが組み込まれているらしいんだ。」

 

あー

「やっぱりそうですか…」

「気付いていたみたいだね。」

「そりゃあ参考資料で見た

ブリュンヒルデの動きとよく似ていましたし…

ああそういうことか。」

「そうモーションサポートシステムの影響で

このままだと一夏君は劣化した

ブリュンヒルデにしかなれないんだ。」

 

ああそれで…

「白式の改修は一夏のためなんですね。」

「ああ…

大人の都合に巻き込んでしまったんだ、

さらに可能性を奪ってしまうのはいけないからね…

おっと少し長話をしてしまったな。

これで話はおしまいだよ。

それじゃあ学生生活がんばってね。」

 

あ切れちゃった。

ん?

レモンさんドアのところに立って何して…

「まったく。

盗み聞きしようとするなんて感心しないわよ?」

「ごめんなさい~

かいとんに用があって~

話が終わったか知りたかったんです~」

 

あれあの子確か…

「えーと布仏さんだっけ?

俺に何か用?」

 

「うん。

おりむ~の代表就任記念のパ~ティ~

するから呼びに来たの~」

「オッケー。

レモンさんもう話すことはありませんか?」

「社長との話が終わったならもうないわよ。

学生生活がんばってね。」

 

「それじゃあ案内してくれるかな?」

「わかった~」

 

+++

IS学園

学生寮内

食堂にて

 

「それでは織斑君の代表就任を祝ってー」

「乾杯!」

 

「えーとみんなありがとう。

今後も頑張っていこうと思います。」

「おーガンバレー」

 

なんか俺を祝うのを口実にはしゃいでいるだけの気もするな…

「織斑さん。

カイトさんはおられませんの?」

 

ん?

ああオルコットさんか。

「実はイスルギから来た人が

カイトの叔母さんで親戚同士話がしたいって言っていたから

少ししてから来ると思う。」

「…そうですか分りましたわ。」

 

オルコットさんってやっぱり…

「オルコットさんって

カイトのこと好きなの?」

「な何をおっしゃっているのですか!?

私はルームメイトとしてカイトさんの心配をしただけですのよ!?」

 

ああ恋愛経験ないのか…

「あーごめんなさい。

ルームメイトとして気にしただけなのね。」

「分かればいいのですわ。

全く…

それよりこんな端の方にいてよろしいのですか?」

 

いやだって…

「あそこまで騒げないからさ。

こーやって遠くから見ているくらいでちょうどいいのよ。」

 

しかしカイトの奴遅いな…

「ごめんみんな遅れた!」

「遅いぞー柊君。」

 

やっときたか…

「カイトこっちだ。」

「…一夏お前そんな端の方にいんのかよ。」

「どこにいようと俺の勝手だろう?」

「まあそうだけどよ…」

 

「一夏。」

「ん?

なんだ?」

「負けんじゃねえぞ?」

「当り前だ。」

 

EPISODE1「Lady and the lightning」FIN

NEXT EPISODE「Reunion of the dragon princess」

Coming Soon!

 

次回予告

推奨BGM「HUMAN TOUCH」

パーティーの翌日になり

クラス対抗戦に意欲を燃やす一夏

そこに彼をよく知る者が訪れる…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第十二話

「久しぶりね一夏!」

 




後書き
お待たせしました。
第11話完成いたしました。
今回でこれまでの話に一区切りがつきました。
次回からは第二章「再会の龍姫」となります。
…前回の後書きで書くのを忘れていましたが暫くは
既存のロボットアニメのパロディ風の次回予告になると思います。

さて本作で響介のいやキョウスケの名字が原作と違うのは
実家と縁を切った際に母方の姓を名乗るようにしているからです。
…ちなみにいとこの女性はセシリアと中の人が同じな彼女です。
無限の開拓地から本編に登場するのはハーケンと彼女だけの予定です。

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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第二章「再会の龍姫」
第十二話「久しぶりね一夏!」


前書き
本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

今回は原作と本作での一夏の最大の違いが語られます。
…原作の彼が鈍感なのって家庭環境が最大の原因だと思う。

アンチ対象
なし?



4月16日

朝のホームルーム前

IS学園校舎内

1年1組教室にて

 

昨日のパーティーの後カイトを通して

白式はいったん返却された…

レモンさん曰く

「白式の状態が確認できたから

後は改修用のパーツを組み立て終わるまでは

こっちでは使わないからとりあえず金曜日までは一夏君が持っていて。」

らしい。

 

しかしそんなすぐに組み立て終わるのかねえ?

 

つーかクラスが騒がしいような…

「織斑君大変だよ!」

「うわ!?

いきなり大声出してどうしたの?」

「隣の2組のクラス代表が変更になったんだって!」

 

え?

「どうして!?」

「なんか転校してきた子になったらしいよ?」

 

この時期に転校って…

「それなんかの理由で入学が遅れただけじゃないか?

まあそれは置いといて其の転校生についてなんか他に情報は?」

「確か中国から来たらしいけど…

まあ大丈夫でしょ。

たしか代表が専用機持ちって1組と4組だけのはずだし…」

 

中国ねえ?

まさかアイツか?

それよりも

「いや…

其の転校生もしかしたら専用機を持っている可能性もあるぞ?」

「どうして?」

「そりゃあ…」

 

「あのーいち…織斑君いますか?」

 

!?

この声はまさか…

「織斑君?

今教室にいるけど…」

「あ!本当だ…」

 

おいおい嘘だろう!?

「久しぶりね一夏!

元気にしてた?」

「おう!

お前も元気そうだな鈴!」

「あたりまえよ。

あんたこそIS動かすとか何やっているのよ。」

 

う…

「…それは言うな。」

「あーごめん…」

 

 

「おはよー一夏。

アレなんかお取り込み中?」

 

いつも時間ぎりぎりに来るカイトが来たって事は…

「あーもうそろそろ時間か…

鈴今日の昼飯どうする気だ?」

「今日はお弁当用意してきたけど…」

 

それならば

「じゃあ屋上でいっしょに食おうぜ!

こっちでできた友達も紹介したいし。」

「いいわよ。

それじゃあ待ち合わせ場所は

うちのクラスの前でいい?」

「OK。

そろそろ担任が来るから教室戻った方がいいぞ。

…うちのクラスの担任って千冬姉だし。」

「ありがとう。

それじゃあ昼休みにね。」

 

鈴の奴相変わらず千冬姉が苦手なんだなあ…

「なあ一夏?

彼女誰だ?」

 

あ!

カイトに説明するの忘れてた。

+++

昼休み

校舎屋上にて

あの後一夏に彼女についての話を聞こうとしたら

織斑先生が来たので昼休みにまとめて話すといわれた。

んで今その昼休みなんだが…

「幼馴染だあ!?

篠ノ之以外にもいたのかよ!」

「おう!

小5から中2までずぅぅと一緒のクラスだったんだぜ。」

 

まさかのもう一人の幼馴染かよ!

しかも

「まさか中国の代表候補生だとはなあ…」

「アーそれは俺も同感だわ。」

「ちょっとそれってどういう意味!?」

 

「いや鈴って割とアホの子じゃん…

酢豚の一件とか。」

「う…

それは言わないでよ。

今からすると恥ずかしいんだから。」

 

酢豚?

「あのー織斑さん?

酢豚とは一体?」

 

ああセシリアさんは知らないのか。

「酢豚は中国料理の一種だよ。

しかしなんでそれが恥ずかしいんだ?」

 

「あー鈴いっていいか?」

「…しょうがないわね。

ただしあまり言いふらさない事!」

アレ凰さんの顔が赤く…

地雷踏んだ?

 

「昔鈴の家に遊びに行ったときに酢豚をごちそうになったんだけどな?

あまりのうまさに感激したら鈴から『毎日酢豚を作ってあげる』って言われたことがあるんだよ。

オルコットさんはともかくカイトは意味わかるよな?」

 

それって

「俗に言う毎日味噌汁を作ってあげるってやつだよなあ…

おいまて告白通り越してプロポーズじゃねえか!?」

 

あ。

セシリアさんが吃驚してむせてる。

しかしなんで恥ずかしい…

ああ酢豚だからか。

「…ちなみに一夏お前それに対してなんて返したんだ?」

「流石に毎日は飽きるから他のも作ってくれって返した。」

 

おい!

「それOKって事じゃないか!?」

「いやだってこれ言われたの…

小6の時の話だぜ?」

 

ああ…

「単純に意味がわからなかったのか…」

「そーゆーこと。

後で気づいて鈴と話してとりあえず

今はまだ考えられないって返したんだ。

それに…」

 

それに?

「ぶっちゃけ千冬姉が心配で当時そんな余裕が無かったのよ。」

 

あー

「織斑先生って家事が壊滅的にダメなんだもんな。」

そりゃあ恋愛できる余裕ないわな。

 

「やっぱり千冬さんがラスボスか…」

TO BE CONTINUED.

 

次回予告

君達に最新情報を公開しよう!

かつて鈴に告白されていた一夏。

屋上で仲間にしか話していないそれが

なぜか篠ノ之の耳に入ってしまい

鈴に危機が迫る!

急げ一夏!

彼女を守れるのはお前しかいない!

 

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

NEXT

「幼馴染ということ」

次回もこのサイトでファイナルフュージョン承認!

 

これが勝利のカギだ!

「部分展開」

 




お待たせしました。
第12話完成いたしました。

本作では一夏は鈴からの好意に気が付いていますが
姉が心配で恋愛できる余裕が無かったため恋人にはなりませんでした。
しかしIS学園に入学したことで少し余裕が出てきましたので
ひょっとすると…

次の更新ですが活動報告の方で白式の改修プランを乗せようと思います。
皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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第十三話「幼馴染ということ」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
篠ノ之箒
今回ファース党の方は見ないほうがよろしいです。
ぶっちゃけ原作の彼女はここまでしないと思います。




IS学園

昼休み

屋上の入り口にて。

 

「おりむ~たちがいるのってここかなあ?」

さてと一応お仕事もしないとね~

凰さんがおりむ~とどういう関係で

おりむ~たちに危害を加えないかどうか調べないとね~

 

 

「おいまて告白通り越してプロポーズじゃねえか!?」

え!?

なになにどういうこと!?

 

その後一部始終を聞いた後教室に戻った彼女が

うっかり口を滑らしてしまったことで

とんでもないことが起きてしまうのだった…

+++

放課後

1年1組教室にて。

あの後一夏と凰さんの昔話を聞きながら昼休みを過ごした。

そして5・6時間目は通しでISの実習をしたんだが…

織斑先生、いくらなんでも初心者(一夏)に対して

急降下してからの完全停止は厳しすぎませんか?

 

まあ実習の話は置いといて、

授業も終わり放課後になったわけなんだが…

なんか昼休みが終わってからクラスの様子がおかしいんだよなー?

 

そーいや布仏さんがなんかこっちのことを気にしているし…

少し話を聞いてみるか。

 

「布仏さん?

クラスの様子がおかしいんだけど何か知っている?」

「えっと~

実は~昼休みの時に~

かいとんたちの話を聞いちゃったんだけど~」

 

そういうことか…

「OK。

どこを聞いていたかは分からないけど

それをクラスの皆に話しちゃったと。」

「そうなの~

ごめんね~。」

まあ謝っているしいいかな?

 

「あ!

そういえばしののんがなんかすごい顔をしていたような…」

 

しののん…篠ノ之か!?

「まさか聞いていたのって凰さんの告白のところか!?」

「そうだよ~」

 

やばい!!

一夏は…いた!!

「一夏!」

「ん?

どうしたカイト?

顔色悪いぞ?」

 

急がないと凰さんが危ない!

+++

同時刻

IS学園学生寮前にて

 

さてと荷物の整理も終わらせたし、

部活はどうしようかな~。

 

「おい!」

 

ん?

アレって確か…

「えっと1組の篠ノ之さんだっけ?」

一夏いわくファースト幼馴染で

本来のルームメイトだったけど初日にやらかして

結局一夏は寮長室で寝泊まりすることになったんだっけ。

 

「ああそうだ。

それはともかく貴様…

一夏にプロポーズをしたそうだな?」

「ちょっとどうしてそれ知っているわけ!?」

 

えまさか言いふらされた!?

…それは無いか。

あの二人そういうことしなさそうな性格だし?

「私がどうやって知ったかなどどうでもいい!

その答え方だと本当のようだな…

貴様に言っておく一夏は私の物だ!」

 

…はあ!?

「…あのねえ。

確かに昔プロポーズまがいのことを言ったわよ。

でもあいつからは一応断られているんだけど?」

「そんなことは関係ない!

私の物に手を出した…

それだけで十分だ!」

 

…私の物ねえ?

「…OKよーく分かったわ。

あんたが一夏を本当の意味で愛していない事がね!」

こいつだけには一夏を渡せない!

いや渡しちゃいけない!!

あれ?

篠ノ之がなんか震えているような…

 

「貴様!

謝れば許してやろうかと思っていたが

もう容赦せん!」

ちょ木刀で殴りかかってきた!?

つーか没収されたんじゃないの!?

…あーなんか走馬灯ってやつ?

今までのことが思い出されていくんだけど…

 

…もう一度一夏と話したかったなあ…

 

「させるか!」

え!

この声…

「無事か鈴!」

一夏…

どうしてここにいるの?

+++

あっぶねー

カイトから箒が鈴を襲うかもしれないって聞いたときは半信半疑だったけど

まさか本当に襲うとは…

しかしぎりぎり間に合ってよかった。

 

カイトから部分展開を教えてもらっといてよかったぜ。

流石に素手だと俺が怪我するからな。

 

「箒?

なんで鈴に殴りかかったんだ?」

「一夏…

何故その女をかばう!」

 

質問に答えろよ…

「幼馴染だからだ。」

「違うお前の幼馴染は私だ!

その女ではない!

私だけだ!」

 

箒お前…

「お前が転校した後に来た…

っていってもお前の様子だと認めそうにないな。

…ああそうだな俺の幼馴染は一人だ。」

「そうだろう!

私だけが」

 

黙れよ篠ノ之…

「俺の幼馴染は鈴だけだ!

篠ノ之!

お前とはもう幼馴染でも何でもない!」

 

あれ?

篠ノ之の奴…

どうして黙っているんだ?

「…一夏?

篠ノ之さん気絶してない?」

 

へ?

「本当だ。

気絶してる…」

 

この後カイトが呼んできた千冬姉…

じゃなかった織斑先生により篠ノ之は気絶したまま

連れて行かれた。

 

「一夏…」

「ん?

どうした鈴。」

 

「ありがとう。」

「どういたしまして。」

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

時は流れて週末。

ついに白式が生まれ変わる!

生まれ変わった白式を知るため

一夏はカイトに試合を挑む!

 

次回!

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「白式!新生!!」

新たなる力!見せつけろ白式!

 




お待たせしました。
第13話完成いたしました。

今回は篠ノ之箒が
もし原作よりも精神的に余裕が無かったらどういう行動に出たのか
自分なりに考えて書いてみました。
流石に無理があるかな~?
後次回からは次回予告の元ネタを
ロボットアニメ以外からも選択します。
知っているので良さそうなのがもうないのよ…

次回の更新ですが
本編ではなく番外編をお送りするかもしれません。


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番外乃弐「影の集い」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

今回は番外編ですがまだ登場していない
あるキャラに対するアンチを入れています。
あの人真面目に考えると箒嬢よりダメだよね…

アンチ対象
???
今回はネタバレになるので伏せます。



4月16日

深夜

日本国内

某所にある日本家屋にて。

 

 

壮年の男性が二人縁側に座り月を眺めながら

親しげに酒を飲んでいた。

片方は青髪を短く切りそろえ少しやつれたように見え、

もう片方は黒髪を背中まで伸ばしていた。

 

「楯無…

いやいまは本名の剣介だったか

隠居してからやつれたな。」

「まあな。

うちの馬鹿が色々やらかしたせいで

政府や関係各所から苦情が酷くてな…

現役時代の方がまだましだったよ。」

 

青髪の男性「更識剣介」は

黒髪の男性「南部零児」のからの質問に

疲れを隠せずに答えた。

 

「…そういえば娘さんがお前さんの反対を押し切って

半ば無理やりに当主の座に就いたんだったか?」

「ああ若手の奴らに乗せられてな…

未成年のあいつにはまだ早いし

そもそも次期当主にも決まっていたわけじゃないんだがな…」

 

剣介の言葉を聞き零児は何度もうなずいた。

 

「確かにあの嬢ちゃんだと当主をやらせるのは不安だな。

確かIS学園でもかなり自由にやっているらしいぞ。」

 

その言葉を聞き

剣介は額を抑えた。

 

「…あいつは学園でもそうなのか。

全くあの自由奔放さが無ければ

別に当主になっても構わんのだが…」

 

その言葉を聞き零児は苦笑した。

「まあお前のところは防諜が主な任務だから

どちらかと言えば攻めの傾向が強い

刀奈ちゃんは向いていないよな。」

「ああ。

だから当主には簪を鍛え上げてから据える予定だったんだが…」

 

剣介の話を聞きながら零児はため息をついた。

「若手が勝手に刀奈ちゃんを当主に祭り上げたと。

お前や一族の長老の反対を押し切っての当主就任ができたことが驚きだがな。」

「どうも政府の人間が協力したらしい。

…まあそいつはもう『いない』がな。」

 

どこか黒く笑う剣介の顔を見て

零児は後ずさりした。

「お前…本当に苦労してるんだな。」

「ああまあな。

しかもあの馬鹿は勝手にロシアの国家代表になりやがって…

おかげで政府から苦情が大量に来ているからな。」

 

その言葉を聞いた零児は少し不機嫌になった。

「本当にどうして刀奈ちゃんはよりにもよって

ロシアなんかで国家代表になったんだ?

他国の代表になる時点であれだが、

ロシアはおかしいだろうロシアは。

…一応仮想敵国の一つだぞ?」

「しらん!

あの馬鹿は周囲に相談せずに決めたからな!

…まあ予想はつくがな。」

 

剣介のその言葉を聞き零児は少し考え込む。

「…ひょっとして簪ちゃんが理由なのか?

…だとしたら公私混同だろ?

当主失格じゃないか?」

「違うことを祈っている。

まあどっちにしろIS学園を卒業したら

敵国への内通の疑いで

当主をやめさせて勘当する気だがな。」

 

黒い笑みを浮かべながら言い切った剣介の顔を見ながら

零児はまだ見ぬ甥っ子に思いをはせていた。

 

(柊カイト…いったいどんな子なんだ?

まあ兄貴よりはまともだといいんだが。)

EX STORY 02 FIN

 




今回は番外乃弐をお送りしました。
本編に関しては金曜日には更新できると思いますのでしばらくお待ちください。

作者が今回の話を書いていて思ったことなんですが…
更識先輩は暗部の人間に向いていないと思うの。
詳しいことは次回の考察で取り上げようと思いますが、
彼女政治感覚や常識がないでしょう?

追記
オリジナルキャラ達のイメージCVっていります?
一応活動報告に載せようと思っているのですが…


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第十四話「白式!新生!!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
篠ノ之箒?
(前回のその後の顛末)


色々あって精神的に参っていましたが
感想で応援してくださった方がいたので
これからもがんばっていこうと思います。

また今回は次回予告を
私が知る中でも特にカッコイイヒーローの
パロディにしました。

仮面ライダー 黒いボディー♪
仮面ライダー 真っ赤な目♪



4月20日(日)

イスルギ重工第一研究所内

第7格納庫にて

 

鈴が篠ノ之に襲われてから4日が経った。

あの後篠ノ之の行動が学園全体に流れ、

翌日には生徒一同から厳罰を求める署名が提出された。

 

…学園側もそれをしぶしぶ受け入れ

今度は『2ヶ月間の監視及び奉仕活動』が篠ノ之に言い渡された。

さらには剣道部からも除名処分となった。

 

さてと、あいつに関してはこれくらいにして、

今の状況を話そう。

 

金曜日の授業が終わった後

また学校を訪れたレモンさんに

白式を預けた。

 

その後日曜になり白式の改修が終わったと連絡が入ったので

俺はカイトと共にイスルギの研究施設を訪れていた。

 

「一夏君おまたせ。

これがあなた用に改修した白式…

その名も『白式・改』(びゃくしき・かい)よ。」

 

…原型がほとんど残ってない!?

「改修!?

前の面影が全くと言ってないんですけど!?」

「そりゃあ蒼雷のパーツを一部流用したから、

原型機よりも蒼雷寄りのデザインになっているわ。」

 

改修作業が早いと思ったら…

「具体的にはどこら辺が流用しているんですか?」

「まず両手足は蒼雷の物を改造したものに交換したわ。

そしてバックユニットは蒼雷と同じ規格の物に変更して、

今後追加される各種ユニットを装着できるようにしてあるわ。」

 

「でも全然デザイン違いますよね?」

「そりゃあ流用と言っても中身だけで

外装なんかは完全新規にしたもの。」

 

へ~あれ?

「そういえばなんで俺だけじゃなくて

カイトも呼んだんですか?」

「ああそういえばまだ言っていなかったわね。

この後カイトの蒼雷と試合する予定なのよ。」

 

あ~

「試運転ってことですか?」

「それと蒼雷用の新しい装備の評価試験ね。

準備ができたら地下にある試験場に行くわよ。」

 

+++

 

第一研究所

地下試験場内

第一ピットにて

 

あの後レモンさんに連れられて

試験場に来たんだが…

学園のアリーナとほぼ同じ広さとか

いろんな意味ですげえ!?

 

「やあ一夏君だね?」

「あなたは…」

 

スーツの上から白衣?

独特なセンスだな。

 

「僕の名前は石動隼人。

イスルギ重工の社長をしているんだ。

これからよろしくね。」

「よ、よろしくお願いします!」

嘘社長さん!?

全然そうは見えない…

 

「おっと。

自己紹介はここまでにして、

そろそろカイト君の準備も終わるから

試合を始めようか。」

「もうですか!?」

 

早くないか?

「せっかくの休日だし

君たちも早く終わらせて自由に過ごしたいでしょ?」

「ありがとうございます?」

 

+++

 

地下試験場にて

 

(さてと一夏はまだか?

早く終わらせたいんだが。)

一足先に準備を終わらせていたカイトは

右腕に装着したシールドを確認しながら

一夏を待っていた。

 

「ん?

やっと来たか」

「悪い、待たせたなカイト。

…あれ?

新しい装備ってそのシールドか?」

 

遅れてきた一夏はカイトに謝ると同時に

右腕のシールドについて質問する。

 

「ああ。

それよりも早く試合を始めよう。」

「そうだな。

それじゃあお願いします。」

 

一夏のその声を聞き

管制室にいた隼人が開始の合図を出す。

 

「それでは柊カイト対織斑一夏の試合を開始します。

…試合開始!」

 

開始の合図と共にまずは一夏が左腕に取り付けられたシールドに

装着されたガトリングガンをカイトめがけて連射する。

「まずはこれを試しますか!」

「ほう。

シールドに射撃武器を装着するとは…

だが狙いが甘い!」

しかし其の攻撃は回避される。

まあこれは当然だろう。

一夏にとってはこれが初めての射撃なのだから。

 

「ちぃ!

やっぱりかわされたか!

ならばこいつはどうだ!」

回避されたのを確認すると同時に

一夏は腰にマウントしていたエネルギーライフルを

装備して発射する。

 

「だから狙いが甘いと言っているだろうが…

なにい!?」

それも回避するカイトだが

一夏がそのまま突撃してきた。

 

(何を考えている?

瞬時に雪片を展開できるならともかく

まだできないはずだが…)

それを見たカイトは一瞬考え込んでしまい

隙ができてしまう。

 

「もらった!」

それを見た一夏はライフルの銃口から

エネルギーソードを展開する。

 

「んな!?

まさかブレードライフルか!?」

そう。

このライフルはブレードライフルと呼ばれるものであり、

銃口からエネルギーソードを展開できるようになっているのだ。

 

(まずい。

もう回避が間に合わない!

…ならば!)

回避が間に合わないと判断したカイトは

右腕のシールドでガードする。

 

「くっ!

シールドで防がれたか。

だがこの距離は俺の距離だ!」

シールドに防がれた一夏だが

瞬時にシールドに格納していた

雪片を装備し零落白夜で攻撃する。

 

「早い!?

…そうかシールドに格納しているだけだから

瞬時に装備できるのか!」

あまりの速さにカイトはかわせずに

攻撃を喰らってしまう。

 

「へへ。

どうよ生まれ変わった白式の強さは?」

「すごいな一夏。

だがな一夏?

このシールドがただのシールドだと一度も言っていないんだが?」

 

その言葉と共にカイトはシールドの先端を

一夏に密着させる。

「何の真似だカイト!?」

「一夏…一撃必殺はもうお前の専売特許じゃない!

マグナム・ステーク…FIRE!」

カイトのその叫びと共にシールドの先端が

凄まじい勢いで一夏に打ち込まれ、

反動で吹っ飛ばされる!

「ぐはぁ!」

(ウソだろ…

一撃でSEが半分以上持ってかれた!?)

 

その様子を見ながらカイトはシールドを見て

恍惚の表情を浮かべながら呟く。

「すげー威力…

しかもこの振動が癖になりそう。」

 

それを見ながら一夏はどうすれば勝てるのか考える。

(あのシールドがある限り

迂闊に接近するのはまずい…

だがいくら改修したとしても

白式は近接用の機体だ。

…まてよ?

確か今の白式には…)

「一か八かやってみるか?」

そういった後一夏は再度カイトに突撃する。

 

「自棄になったか?

まあいいもう一度ステークを叩きこむだけだ。」

それを見たカイトもシールドを構えて

突撃する。

 

「なあカイト?

白式の近接武器が雪片だけだったのは改修前の話だぜ?」

その言葉と共に一夏は雪片を左腕に持ち替えて、

右腕に雪片以上の長さの刀『三日月』を展開する!

「二刀流!?

しまった!」

 

「これで終わりだ!」

その言葉と共に三日月でカイトに斬りかかる。

(く!

シールドが届かない上に、

他の武器に持ち替える時間もない…

こりゃ負けたな。)

カイトの判断通りに

三日月で攻撃した後さらに

雪片も交えた怒涛の連続攻撃を繰り出した!

 

「今度はぁ!

おれのぉ!

勝ちだぁぁぁぁ!」

最後にそう叫ぶと同時に

雪片による零落白夜を仕掛け

見事カイトのSEを削りきった。

 

「そこまで!

勝者織斑一夏!」

 

試験場に一夏の勝利を知らせる号令が鳴り響いた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

生まれ変わった白式と共に

見事カイトに勝利した一夏。

そして数週間後ついに鈴との試合が始まる!

見えない攻撃相手にどうする?

一夏!

 

次回!

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「激闘!白剣VS龍姫」

 

ぶっちぎるぜ!

 




お待たせしました。
第14話完成いたしました。

今回は一夏がカイトに勝ちましたが、
理由としてはステークにカイトが惚れ込み過ぎて、
もう一度使おうとしたためです。
…あそこでマルチライフルを使用していればカイトが勝っていました。

さて今回登場したオプション武装「マグナム・シールド」は
カイトの父親「柊響介」の元ネタである
「キョウスケ・ナンブ」の愛機「アルトアイゼン」への
私なりのリスペクト武器です。

現在考えている蒼雷の最初のパワーアップで
オプションから基本装備になる予定です。
…ええ「最初の」パワーアップです。

ここで報告を一つ。
実はISコアに関する本作独自の設定や
個人的な考察を考えているうちにアンチ対象を
変更しようかと考えました。
次回の更新で詳しいことを発表しますが、
おそらく篠ノ之姉妹の姉に関しては少しマイルドな表現になります。

個人的に彼女はサヴァンと言うよりは
某魔を断つ剣に登場する「西博士」の同類だと思います。
まあ彼の方がまだまともですが。


皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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第十五話「激闘!白剣VS龍姫」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし。

一気に時間は飛んでクラス代表戦です。
なお今回は一夏が主役の話になります。

今気付いたけどカイトが全く出てねえ!?



5月7日

IS学園内

屋外第二アリーナ内

第1ピットにて

 

白式の改修作業と試運転が終わった後

俺はカイトと一緒にIS学園に戻り

クラス代表戦に向けて特訓を開始した。

 

驚いたことに俺の初戦の相手は2組の代表…

すなわち鈴だった。

この事を受けて俺は鈴に

『代表戦が終わるまで一旦距離を置く』ことを提案した。

 

…まあ鈴から不満が出たが終わった後

買い物につきあう約束をして何とか認めてもらった。

 

そして今日試合当日になったわけで…

 

「さてと…確か鈴の機体は…

何て読むんだこれ?

【こうりゅう】は日本語読みだし…

へーこれで【シェンロン】って読むのか。」

 

俺は今ピットで鈴の機体に関して

カイトが調べてくれた情報を見ていた。

 

「…しかし名前と外見以外だと

開発コンセプトしかわからないとはな。

燃費と安定性がメインって事は

エネルギー兵器は搭載していないみたいだな…」

 

さてどうやって勝つか…

+++

第二アリーナ内部にて

 

あの後時間になったので

俺はアリーナの中に入った。

『それでは両者規定の位置についてください。』

 

管制室からのアナウンスを聞きながら

俺は鈴と話しながら既定の位置につく。

 

「さてと…鈴!

約束は覚えているか?」

「…ええ!

今度の土曜日に二人で買い物でしょう?」

「その時に食う昼飯はこの試合で負けた方が

勝った方に奢るのはどうだ?」

「…いいわよ。

しかしそんな約束するとか

私と甲龍をなめてる?」

 

…よし!

挑発に乗った!

 

「さあ?

どうだろうな。」

「OK。

絶対おごらせるから!」

 

『えーと…

両者位置につきましたのでこれより試合を開始します。』

その声と同時にブザーが鳴り

ブザーが止まると同時に俺と鈴は行動を開始した!

 

ガキィィン!!

まず見せ札として展開した雪片に衝撃が走った!

 

(何が起こった!?

見えない攻撃?

そんなのありかよ。)

 

「どう一夏?

甲龍の【龍咆】の味は?

その機体…なんかデザイン変わっているけど

たしか剣1本しか装備していないんでしょ?

近づけない以上あんたが勝つのは無理よ。」

「すげえよ。

確かに白式が昔のままだったら

勝てなかったかもしれない…

けどな?

今の白式なら射撃もできるんだよ!」

 

鈴の降伏勧告に少しキレながらも一夏はシールドを半回転させて

ガトリングを鈴に向け発射する。

 

「ふぐぅ!?

…射撃できるとか聞いてないわよ。」

それに驚いたリンは回避できず全弾命中してしまう。

「だったら近接戦よ!」

そう叫ぶとともに両手に青竜刀を構えて

鈴は突撃する!

 

(あの剣よりもあたしの【双天牙月】の方が長い!

うまく立ち回ればあたしの方が有利!)

「OK…

そっちが二刀流ならこっちも二刀流だ!」

そう叫ぶとともに一夏は瞬時に左手に雪片を持ち替えて

右腕に三日月を装備する。

 

(うそ!

他の刀…しかも双天牙月ほどじゃないけど長い!

だけど…)

それを見た鈴は自身の失策に気付くが

直ぐに笑みを浮かべる!

「上等じゃない!

だけど奢るのはあたしじゃなくてあんたよ!」

「は!

冗談は寝てからいいやがれ!」

お互いにいい笑顔を浮かべながら

一夏と鈴が激突しようとしたその時!

 

 

ドゴォォォン!!

+++

同時刻

第2アリーナ内

管制室にて

「いったいなんだ!?」

「外部からの侵入者の様なんですが…

アリーナ中央にいきなり現れたようなんです!!」

「なにぃ!?」

 

突然の侵入者の出現により管制室はパニックになり

結果的にマヒ状態になってしまう。

 

さらに侵入者の出現と同時にアリーナのセキュリティが誤作動を起こし

観客席の生徒たちがアリーナに閉じ込められてしまったことに気がつくのは

それから数分後のことだった。

 

TO BE CONTINUED.

 

次回予告

緊急通報、

アリーナに何者かが侵入!

目標からは未知のエネルギー反応を確認!

 

「あれは、なんだ…?」

『静寂なる世界のために…』

 

『過去』の名を冠する物たちの出現により、

一夏たちに危機が迫る!

 

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第十六話

「襲撃!『過去』からの浸食者!」

「どんな敵も…打ち砕く!」

 




お待たせしました。
第十五話完成いたしました。


え?
最近カイトの扱いが酷い気がする?
いや第2章はどちらかと言うと
一夏と鈴のお話がメインで
カイトが関わるのは本作全体に関わる
襲撃事件のみですし…

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。

ちなみにイスルギ重工の欧州支社には
CV「焼け野原」な傭兵が在籍しております。
ただし性格はとあるやる夫作品が元ネタです。
(ヒントは「ルサルカ」・「白栗」・「善悪逆転」です…
分かるかな?)
え?
何で言ったか?
2巻部分でデュノア社相手に大活躍するからだよ!


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第十六話「襲撃!『過去』からの浸食者!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
篠ノ之箒

今回の次回予告は久しぶりのオリジナルです。
…ぴったりなのが見つからなかっただけ
なんですけどね。

後今回は作者の好きなキャラが少し活躍します。

彼女しか鎮圧できそうな人出していないんです。


第二アリーナ内部にて

 

一夏と鈴が激突しようとした時、

何者かがアリーナ内部に爆音と共に現れた。

 

…それは全身が骨のようなもので構成されていた。

『セ・・ャ・ナ・セ・・ノ・・ニ…』

それが何かを言ったように感じた一夏は

「何を言っているんだ?」

と口にした…が

それが話したように感じたのは

アリーナ内部では一夏だけだった。

…そうその存在の【声】を聞くことができるのは

限られた存在のみだった。

 

「…ねえ一夏?

あいつ何にも話していないわよ?」

「え?

なんか言っていないか?」

「何も言っていないわよ!

ってあいつ観客席を見てる!?」

 

+++

同時刻

第二アリーナ内部

観客席にて

 

「なんじゃありゃあ?」

一夏と凰さんの試合を見ていた俺は

突如現れた何者かを見て…

なぜか懐かしさを感じていた。

(俺はアレを知っているのか?)

 

その時だった、

そいつの【声】を聞いたのは。

 

『セイジャクナルセカイノタメニ…』

 

なんだこの悪寒は!?

まるで自分がなくなるような…

 

「ねえねえかいとん?

顔真っ青だけど大丈夫~?」

「ああ布仏さん。

大丈夫…あいつの声を聞いたら

悪寒が走っただけだから。」

 

…あれ?

布仏さん?

なんで離れるの?

 

「本当に大丈夫?

なんか幻聴聞こえているみたいだし…」

 

なんかまともな口調で心配されてる…

ん?

幻聴ってことは…

まさか俺にしか聞こえていないのか!?

 

「いや本当に大丈夫…

ん?

なんかこっちを見ているような?」

 

その時だった俺と奴の目が合い…

『ミツケタゾ…ワガドウホウヨ』

そう呼びかけられたのは。

 

+++

アリーナ内部にて

 

観客席にいるカイトとあいつの目があった時、

俺は確かに聞いた。

『ミ・ケ・ゾ…ワ・ド・・・ヨ』

そうあいつがしゃべったのを。

 

「鈴!

急いであいつを倒すぞ!!」

その声を聞いたとたん俺は鈴に声をかけていた…

本能的に危険を感じたのかもしれない。

 

「はあ!?

まだあれがどんな存在かもわかっていないのに?」

 

その時だった…

俺と鈴にピットから通信が入ったのは。

「こちらピットの山田です。

織斑君!凰さん!

二人とも無事ですか!?」

「こちら織斑です。

どうしたんですか

山田先生!?」

かなり動転している…

なんかまずいことでもあったのか?

 

「二人とも落ち着いて

聞いてくださいね。

アリーナにそれが現れると同時に

セキュリティが誤作動を起こしました。

観客席にいる生徒をアリーナから非難させることも

アリーナの外から救援を呼ぶこともできません。

二人に撃退を頼みたいのですが…

大丈夫ですか?」

「こちら凰です。

私たち以外の専用機持ちはいないんですか?」

 

そうだ…

最低でもうちのクラスには他に2人いるはずだ。

「それがアリーナのシールドの操作も

セキュリティシステムで行っているので…」

「OK。

シールドを解除できないから他の生徒の手も借りれないと。

冗談抜きで俺と鈴でやらなくちゃいけませんね。

分かりましたこれより撃退行動にはいります。」

「すいません…

怪我しないように気を付けてください。

こちらでもいち早く応援を送れるようにしますから。」

 

さてと…

「まったく。

勝手に引き受けて…

まあ試合を中断させられた怨みをぶつけられると思いましょうか!」

「ワリィな鈴。

…どうもあいつもやる気みたいだな。」

 

俺たちが攻撃しようと構え始めると

観客席の方からこっちに視線を戻し

俺を見てまた何かを口にした…

『・マ・ハ…マサ・モ・ヒト・イタ・・』

 

この時俺はあえて考えないようにしていた。

あいつの【声】を聞くたびに懐かしさと

そして安らぎを感じていたことを。

そして…

 

『キエロ!』

その【声】と共にそいつは俺たちに襲いかかってきた!

+++

同時刻

第二アリーナ内

第1ピットにて

 

「織斑先生?

本当によろしかったんですか?」

「ああ。

しかしまさかあれがこの学園を襲うとは…」

 

かつて私たちの運命を変えたあの化け物が

この学園に現れるとはな…

 

「織斑先生あれをしっているんですか!?」

「ああ。

と言っても昔見たことがあるだけだ。

まあその後気になって色々調べた結果

奴らがかつて何と呼ばれていたかは知っているがな…」

 

あの後束と共に調べて知った奴らの名前。

そう…

 

「【アインスト】。

それが奴らの種族に対してつけられた名前だ。」

 

しかしなんで今頃になって…

また私の前に現れたんだ?

 

ん?

この足音は…

柊か?

「すいません。

篠ノ之を見ませんでした?

観客席にいないんです!!」

 

…なんだと!?

 

…まさか!

 

「山田君ここは任せる!

私は中継室に向かう!」

 

頼むから外れてくれよ!!

 

+++

同時刻

アリーナ内部では

 

『キエロ!』

そう言い放ち一夏と鈴に襲いかかった【アインスト】であったが…

 

「そんな攻撃が…」

「当たるわけない!」

その言葉と共に二人にかわされてしまう。

 

しかし…

アインストはそのまま胴体中央部に存在する

赤く光る球体から弾丸を鈴めがけて発射した。

 

「うそ!?」

あまりの速さに反応できず

鈴は回避できず直撃してしまう。

 

「鈴!

無事か!?」

「大丈夫…

え!?

なんでこんなにSEが減っているのよ!?」

 

後に判明するのだが、

この時アインストが発射した弾丸は

【ケヴィンネンエネルギー】と呼ばれるものであり

エネルギーを吸収する特性を持っていた。

この弾丸が直撃したことにより、

甲龍のSEは一気に半分近く減少したのだ!

 

「こうなったら一か八か…」

 

その時だった馬鹿がやらかしたのは…

「一夏ぁ!

男ならそのくらいの敵は一人で勝って見せろ!!」

その声を聞きアインストは

箒のいる中継室の方を向き、

両肩のパーツを発射した。

 

(あんの馬鹿…)

「たっく…世話が焼ける!」

そういった一夏は中継室にいるであろう

審判とナレーターを守るために盾になろうとするが…

 

「そっちは任せろ!」

そう通信が入ると同時に、

ピットから蒼い機体が中継室の前めがけて

出撃した。

 

そうこの作品の主人公にして、

一夏のIS学園での唯一の男友達である、

柊カイトの専用機【蒼雷】が

援護に駆け付けたのだ!

 

そしてみごとにアインストの攻撃を

右腕のシールドで防いで見せたのだ。

「カイト!」

「待たせたな一夏!

さあ、

反撃と行こうぜ!」

 

+++

そのころ

第二アリーナ中継室では…

ドン!

扉が吹き飛び…

 

ガシィ!!

部屋の中にいた篠ノ之を

駆け付けた織斑千冬が掴み、

 

「この馬鹿ものがぁぁぁぁ!!!」

其の叫びと共に頭に全力のゲンコツを叩きこまれていた。

 

+++

アリーナ内部に戻り

 

「カイト…どうする?」

「…凰さん。

あの見えない攻撃はまだできる?

できるなら俺と一夏で突っ込むから後方からの支援を頼む。」

「OK。

この状況なら確かにその布陣がいいかもね。」

 

瞬時に作戦会議を終わらせて、

カイトたちはアインストに攻撃を仕掛けた。

 

「まずは俺のライフルと」

「俺のシールドを連射しながら突撃する!」

其の言葉道理にカイトと一夏が

それぞれの射撃装備を連射しながら突撃する。

さらには

「それと同時に二人に当たらないように

あたしの甲龍の龍咆でこうげきするっと。」

鈴からの支援攻撃が入る。

 

これにはたまらず

アインストは回避できず

攻撃をくらってしまう。

 

「一夏お前から突っ込め!」

「OK!

それじゃあお先にっと!」

 

突っ込みながらカイトが速度を落とし、

一夏が先行する!

 

「まずは一撃!」

一夏が右手に持った三日月でアインストを切り裂く!

 

「続けていくぞ!」

その後カイトが両手に持ったアサルトエッジでX字に切りかかる!

 

「さらにもう一撃!」

さらに反転してきた一夏が三日月で切り上げる!

 

「決めろカイト!」

「おう!」

一夏がカイトに声をかけると同時に

アインストにめがけて突進しながら

シールドを構える!

 

「どんな敵も…打ち砕く!」

カイトはそう叫ぶと同時に

シールドでアインストを殴り、

ステークを赤い球体に打ち込んだ!

 

『!!!』

カイトと一夏にしか聞こえない絶叫を放つと同時に

赤い球体が砕けちる。

それと同時にアインストは消滅してしまう。

 

(消えた…?

まさかあの赤い球体があいつらの中枢なのか?)

ステークを見ながらカイトはそう分析する。

蒼雷の装甲に隠されたその目は普段の黒ではなく…

赤く染まっていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

何とかアインストを撃退したカイトたち。

ピットに帰還した3人を出迎えたのは

織斑教諭とやらかした馬鹿だった。

『一夏のため』に行動した馬鹿に対し

ついにカイトの拳が飛ぶ!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第2章最終話

「炸裂!男女平等拳!」

 

こんのぉ殺人未遂犯がぁ!!

 




お待たせしました。
第16話完成いたしました。

アインストをしゃべらせてみたんですが…
なんかちょっとコレジャナイ感がしますね。
ちなみに今回登場したのは
正確には【アインストクノッヘン】と呼ばれるタイプです。

原作を読むと分かるのですが
あの乱入者戦での箒の応援は
中継室から「審判とナレーターを気絶させて」行われています。
しかも「当分目を覚まさないような倒れ方」をしていたそうです。
いろんな意味でないわ―

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。

気付いたら文字数が本文だけでも3354文字…
ひょっとして新記録?


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第十七話「炸裂!男女平等拳!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
篠ノ之箒

彼女のあの行動について筆者は自分のためにしたと思っています。
一夏を応援したい気持ちはわかりますが
それよりも先にするべきことがありませんか?




第二アリーナ内

第1ピットにて

 

謎の敵を撃退した後カイトたちは

そろって第1ピットに帰還していた。

 

「織斑以下3名ただ今戻りました…

あれ?

なあ千冬姉?

なんで篠ノ之がここにいるんだ?」

 

一夏が指摘したようになぜか篠ノ之箒が

気絶した状態でピットにいた。

 

「ん…ああ。

このバカが中継室でやらかしたことについて

少し説教をしようと思ったんだが…

ついでだ聞いていくか?」

そうとてもイイ笑顔で言った千冬に対して

 

「あんなことをした理由が

気になるので聞かせてください。」

とカイトがいいそれに残りの二人も賛成したことで

篠ノ之を起こして説教をすることになった。

 

「さて…起きろ!」

バシィ!!

千冬のビンタが篠ノ之の頬に炸裂した!

 

「は!

私はいったい…

って千冬さん!?」

「織斑先生だ。

さてと…

あんなことをした訳を聞こうか?」

とてもイイ笑顔をした千冬に言われ

篠ノ之はとんでもないことを言い放った。

 

「あんなこと?

一夏を応援するのが何か問題でも?」

「私が言いたいのはそういうことじゃない。

なんで中継室にいた人たちを気絶させた!」

 

どこかずれたことを言った篠ノ之に対して

千冬は声を荒げる。

しかし篠ノ之は…

「なんでって一夏のために応援しようとしたのに

それを邪魔したからに決まっているじゃないですか。」

そうどこか不思議そうな顔で篠ノ之は言い放った。

 

「篠ノ之お前…」

「それにあんな人たちより

一夏の方がずっと大事でしょう?」

 

篠ノ之のその答えを聞き…

彼は完全にブチギレた。

 

「ふざけるなあ!!」

ドゴォ!!

 

千冬と篠ノ之の話を黙って聞いていたカイトだったが

ついに我慢の限界に達し篠ノ之の顔をぶん殴ったのだ!

 

「柊!?

気持ちはわかるが落ち着け!!」

「話してくれ織斑先生!!

こいつは許しちゃおけねえ!!」

すぐさま千冬に取り押さえられるが

それでも抑えきれない。

 

「キサマなにをする!?」

「やい篠ノ之!

てめえなにが【一夏の方がずっと大事でしょう?】だ!!

てめえのやったことはなあ、

応援じゃなくって【利敵行為】っていうんだよ!

本当に一夏のことが大事なら応援するよりも観客の避難を手伝うとかして

一夏が思いっきり戦えるようにしろよ!!」

カイトのその台詞を聞きながら一夏と鈴は何度もうなずいていた。

 

なおこの後篠ノ之にはこれまでの行動と

さらには結果的に大事にならなかった物の

2人の人間の命を危険にさらしたことにより

最低1ヶ月間の停学処分が下されることになるのは

また別の話である。

 

+++

…そのころ

イスルギ重工北米支社傘下

とある研究施設にて…

 

ここでは日本本社を中心として開発中の

蒼雷系列とは異なる独自のISを開発中だった。

だが今施設内はパニック状態だった。

国際的なテロ組織【亡国機業】の構成員が施設に侵入し、

開発中だったIS…開発コード【XD-01】を強奪しようとしたのだ!

 

しかし…

「ぐわぁ!!」

結果的に強奪は失敗に終わることになる。

なぜならば…

「うそだろう?

まさか3人目だとでもいうのか!?」

そう…

三人目の男性操縦者の覚醒と

【XD-01】…いやジェニオンの活躍によって。

 

EPISODE2「Reunion of the dragon princess」FIN

NEXT EPISODE「A New Encounter」

Coming Soon!

 

 

次回予告

推奨BGM「鋼鉄の孤狼」

 

クラス代表選から約1カ月が過ぎ

うちのクラスに転校性が3人やってくるんだけど…

え!?

うち二人は男子だって!?

早く一夏の奴に知らせなきゃ!?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

第十八話

「疾風と騎士との出会い。」

 

何しやがるてめえ!!

 




お待たせしました。
第17話完成いたしました。

今回は次回予告を久しぶりにオリジナルにしてみました。

えー来週以降の更新についてなんですが…
来週分の更新から8月いっぱいまで
時系列無視の特別編をお送りしようと思います。
主に筆者の考えているメインキャラがそろった状態で描かれる
IS学園でのドタバタ生活を書いていく予定です。
本編との区別のために別小説として投稿する予定で
タイトルは【蒼き雷光超外伝 IS学園日常録】になる予定です。

そのため第3章「新たなる出会い」の投稿は九月最初の更新まで
お待ちいただくことになります。

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。

前回と比べると文字数少ないなあ…
まあ前回が異常だっただけかもしれませんが。


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第三章「新たなる出会い」
第十八話「疾風と騎士との出会い。」


本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
ラウラ

やっぱりこっちを更新していくことにします。
超外伝に関しては不定期に更新することとします。



6月2日(月)

IS学園

1年1組教室にて

 

あのクラス代表選から1カ月近くたった。

あの後俺たちにはあの一件に関しての守秘義務が課せられた。

 

…まあ本来万全の警備体制を誇るIS学園に

侵入者が出ただけでもあれなのに、

その上侵入者の撃退を1年生が行ったって事が

外部に漏れたらそれだけでも警備関係者の首が飛ぶわな…

 

それと俺と一夏の部屋割りに関しては

なんかあったらしく調整に時間がかかっているらしい。

昨日オルコットさんが別の部屋に移動したから

いやな予感がする。

 

そして今、

朝のSHRの時間なんだが…

山田先生も織斑先生もやけに遅いなあ?

 

ん?廊下に気配が…

先生たちが来たのか?

にしては多いような…

 

あれ?

珍しく今日は織斑先生がSHRを担当するのか…

「えー諸君、

今日は諸君に重大なお知らせがある…

このクラスに転校性と新しい先生が加わる。」

 

へ?

ひょっとして部屋割りの調整に

時間がかかっているのって…

 

後クラスの皆?

隣のクラスの迷惑になるからもう少し静かにしようよ…

 

「とりあえずは転校性から紹介しよう。

3人とも入ってきてくれ。」

 

織斑先生がそういうと同時に

教室のドアが開き、

3人の生徒が入ってきたんだが…

 

えーと、

金髪の貴公子然とした少年?と

黒の長髪で顔に傷があるイケメンと

銀髪眼帯のどう見ても幼さすぎる女の子…

 

あれ?

「えー何か言いたいこともあるだろうが先に言っておく。

転校性の内2人は男子だ…

それじゃあ3人とも自己紹介を頼む。」

 

やっぱ男子なのか…

金髪の子から自己紹介するみたいだな…

 

「フランスから来ましたシャルル・デュノアです。

この国では不慣れなことも多いですが皆さんよろしくお願いします。」

 

あれ?

よく見ると…

ん?

女子の様子が…

ヤバい!

 

「きゃ…

きゃぁぁぁぁぁぁぁぁー!!!」

「美形よ!

しかも守ってあげたくなるタイプの!」

「地球に生まれたよかったー!!」

 

女子…

しかしやっぱ違和感があるなあ?

 

あ…

織斑先生の額に青筋が…

「静かにせんか!

転校性だけでも後2人いるんだぞ!」

 

流石に織斑先生に怒鳴られれば静かになるか…

次は黒髪のイケメンか…

 

「はじめまして、

ヒビキ・カミシロです。

一応国籍は日本ですが小さいころから両親の仕事の都合で

アメリカで暮らしていました。

そのため日本語には少し不慣れですがよろしくお願いします。」

 

んー

なんというかクールと言うか

無愛想と言うか…

感情の表現が苦手なのかな?

 

…流石に女子も二回も怒鳴られるのは嫌なのか

静かにしているみたいだな。

 

最後は女の子か…

なんか織斑先生の方をじっと見ているなあ?

後あの立ち方…まさか軍人か?

「…お前の番だ。

挨拶をしろ、ラウラ。」

「はい教官。」

 

ん?

織斑先生の知り合いか?

しかし教官って…

やっぱり軍人なのか?

 

「…教官はやめろ。

私はもう教官ではないし

お前はここでは一般生徒だ。

私のことは織斑先生と呼べ。」

「了解しました。」

 

この感じだとやっぱり軍人か?

しかしだとすると織斑先生昔何やっていたんだ?

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。」

 

…あれ?

それだけ?

 

「あのー…以上ですか?」

「以上だ。」

山田先生…

いくらなんでも涙ぐまなくても…

 

ん?

ボーデヴィッヒさんが教室を見渡している…

一夏の方を見たとたん歩きだしたぞ?

そんで一夏の前に着いたら…

「貴様の…貴様のせいで!」

 

はあ!?

一夏の頬に平手張りやがった!?

 

「私は認めない「何しやがるてめえ!!」ぐげらはぁ!」

 

は!

ブチギレてぶん殴っちまった…

銀髪は大丈夫か!?

 

「おーい大丈夫かあ…

あらら気絶しちゃっているよ。

あのー織斑先生流石に生徒指導受けた方がいいですか?」

「この場合はやらかしたのがラウラの方だからなあ…

とりあえずは山田君、

ラウラを保健室に連れて行ってくれ。

SHRの続きは私たちでやっておく。

…柊お前も席に戻れ。」

「分かりました。」

 

山田先生が銀髪を抱えていった。

私たちって…そういえば新しい先生が来たんだっけ?

やっぱり男子生徒がいるからもう一人補助の教員がいるって考えられたのかなあ?

 

「さてと…このクラスに加わる新しい先生を紹介しよう。

西条君入ってきてくれ。」

 

うわ!

すげえ美人…

だけどなんか性格悪そうと言うかなんというか。

 

「さてと…

私の名前は西条スズネだ。

今日からお前らのもう一人の副担任となる。

あらかじめ言っておくが私はクズが嫌いだ。

お前たちはクズじゃないよなあ?」

 

こええ。

この人本当に教師かよ。

絶対Sだろこの人。

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

1組と2組の合同実習で

カイトとカミシロが激突する。

共にイスルギ製ISを使う二人だが…

経験の差によりカイトがカミシロを圧倒する。

グラウンドにカミシロの咆哮が響く時、

ジェニオンに変化が訪れる。

 

次回

「MY NAME IS GAI」

カミシロ…お前は一体…

 




お待たせしました。
第十八話完成いたしました。

書きたくなったので本編を書かせて頂きました。
ラウラは…なんというか本当に軍人なのかと説教したいです。
民間人に手を挙げる時点で士官教育とか受けることができたのか不安になります
後五反田家の描写はカットしました。
いやさすがに主人公がどうやっても出演できないですし。


ジェニオンのあれが出るのが早すぎないか?
いやだなあ…
流石にまだ自由には使わせませんよ。
後ジェミナイは出ません。
…彼らの誇りは出しますけど。
いや天獄編で…ねえ?

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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第十九話「MY NAME IS GAI」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

まさかの週2回目の投稿です。
バイトのシフトが1日減ったから
書く時間が増えただけなんですけどね~

注意
本作ではまだヒビキはストームブリンガーを使えません。
後ブーストアップ?何それおいしいの?


前話終了直後

IS学園

1年1組教室にて

 

西条先生の自己紹介の後

あまりにもアレな自己紹介を聞いたためか

頭を押さえながら織斑先生が…

「あーこれにてSHRを終わる。

今日は2組と合同でISの模擬戦闘を行う。

各人はすぐに着替えて第2グラウンドに集合するように。

…以上解散!

ああ転校してきたばかりのカミシロやデュノアに関しては

織斑と柊で面倒を見てやってくれ。」

と言った。

 

このままだと女子と一緒に着替えさせられる羽目になるので

俺と一夏はすぐに今日あいているはずの

第2アリーナ更衣室に転校性二人と一緒に移動することにした。

したんだが…

 

「なあ一夏?」

「どうしたカイト?」

「なんで他のクラスにもう転校生のことが伝わっているんだよ!?

いくらなんでも早すぎだろうが!?」

そうなぜか転校性二人のことが他のクラスにも伝わっていて、

いまそいつらに追っかけられていた。

…授業の準備はどうした?

 

「俺に言うなよ!

とりあえずお前はデュノアを頼む。

俺はカミシロと一緒に行く!」

「OK。

それじゃあデュノア…君?

先に謝っとく…ごめんな。」

「え?

いいけど…

何する気?」

やっぱり違和感が…

まあ細かいことは後にして。

 

「こうすんのっと」

「うわ!?」

デュノアを背中に背負って準備完了。

 

「しゃべるなよ舌噛むからな。」

「…へ?」

全速力で突っ走る!

その後更衣室に無事に到着したが

デュノアは俺の背中で目を回していた。

 

+++

数分後

IS学園

第2グラウンドにて

 

あの後一夏たちは俺達より少し遅れて更衣室に到着した。

それでも何とか授業には間に合ったんだが…

 

「一夏~大丈夫かあ?」

「俺は大丈夫だ。

ただ山田先生が…」

 

授業開始直後にラファールを装着した状態で一夏に突撃してきた誰かを受け止めたら

それが山田先生で受け止めた時の衝撃で気絶してしまった…

 

あ。

織斑先生が頭抱えている…

西条先生は…腹抱えて笑っている!?

 

「山田君…まあいい。

本当なら山田君対オルコット・凰ペアで模擬戦をする予定だったんだが…

しょうがないか適当に…柊とカミシロで模擬戦を行う。

二人とも準備はいいか?」

嘘いきなり模擬戦!?

いやまあ…

 

「俺は大丈夫ですが…

カミシロ君は機体の準備をしなくていいんですか?」

「ん?

会社の方から聞いていないのか?

あいつもお前と同じイスルギ重工の所属だぞ?」

え!?

一切聞いていないんだけど!?

 

「あー織斑先生。

俺と柊君は所属する開発チーム同士が仲悪いらしいので…」

「あーひょっとしてカミシロ君の機体作ったのって北米支社の確か…

ジエー博士のチーム?

だったら納得だわ。」

 

あそこのチームとうちのチームって仲悪いからなあ…

量産前提の機体を作るうちと

高性能一品モノの機体を作るジエーチーム…

そりゃあ情報が来ないわけだわ。

 

「まあそういう話は置いておいて

カミシロ君の準備がいいなら今すぐにでも始めるけど?」

「ああ大丈夫だ。」

 

+++

少し離れて

グラウンドの中央部でISを展開してカイトとカミシロが向かい合っていた。

 

「よし二人とも準備はいいな?」

「「はいOKです。」」

「よしそれじゃあ模擬戦開始!」

 

織斑先生の号令と共にカイトがマルチライフルで先制攻撃を仕掛ける。

「さて…かわせるかな?」

その台詞と共にヒビキめがけて連射する。

 

しかしカミシロ…いや敢えてヒビキと書こう。

ヒビキはそれを何とか回避するが

何発化は回避しきれずにあたってしまう。

「くっ!

流石に経験が違うか…

だが!」

そういうと同時に両肩に内蔵されているランチャーを起動させる。

「今度はこちらの番だ!

ニトロパイク…FIRE!」

 

其の叫びと共にランチャーから実弾が連射される。

しかし…

 

「照準が甘い!

相手の動きを予測して撃て!」

カイトのその台詞と共に完全に回避される。

まあ馬鹿正直に照準を相手に直接会わせていたらそう言われるのも無理はない。

 

「それなら!」

しかしヒビキはニトロパイクが回避されたのを見るや

サイドアーマーからダガーナイフを取り出し逆手に持ち、

そのまま突撃する。

 

「接近戦で仕留める!」

「甘い!」

しかしダガーで切りかかろうとしたものの

アサルトエッジで受け止められてしまう。

 

「くそ!

これでもダメなのか!」

「カミシロ…お前まさかISに乗りなれていないのか?

なら降参しろ…お前じゃまだ俺には勝てない。」

カイトが言い放ったその台詞が

ヒビキの怒りに火をつけてしまう。

 

+++

 

以下推奨BGM「禁忌という名の希望」

「だまれ…」

「なに?」

「黙れと言ったんだ!

ああ確かに俺はまだISに乗り始めてから日が浅いさ。

だがな

それでも負けるわけにはいかないんだ!

俺にジェニオンを預けてくれた博士や

俺にジークンドーを教えてくれた父さん達の期待を裏切るわけにはいかない!

…だから力を貸してくれジェニオン!!」

 

其の叫びがグラウンドに響き渡った時

ジェニオンから電子音声が鳴り響いた。

 

≪MODE-GAI START UP!≫

 

それと共にエネルギーフィールドを周囲に展開し

その中でジェニオンが変形を始める。

各部パーツが展開と移動を行い全体的に1まわり大きく変化する。

そして…

 

「これは一体?」

ヒビキのその問いかけにジェニオンは答えた。

 

≪MY NAME IS GAI. GENION-GAI≫

 

「ジェニオン・ガイ…

詳しいことは後回しだ。

一気に決める!」

ヒビキはそう叫ぶとともに

カイトめがけて突撃する。

そして変形と共に脳裏に浮かんだ

ある単語を叫んだ。

「シフト・【ミドガルズオルム】!」

そして一気に背後に移動するとともに

左手で指弾を放つ。

それにより発生した衝撃波がカイトを襲った!

 

「不可視の攻撃だと!?

まさか衝撃砲か!」

「まだだ!

これで決める!

シフト・【ヴァナルガンド】…

来い…ビルレスト!!」

ヒビキのその叫びと同時に

どこからともなくジェニオン・ガイとほぼ同じ大きさの武装ユニットが転送される!

 

「物質の転送だと!?」

「驚いている暇があるのか?」

驚いているカイトをよそに武装ユニット…ビルレストから大型のエネルギー弾を連射しながら

カイトめがけて突撃する!

「くっ!

かわし切れない!」

「もらった!」

其の叫びと共にビルレストを密着させ内蔵されていたパイルバンカーを

3連続で始動させる!

 

「パイルバンカーだと!?

しかしまだSEは残っているぞ!」

「まだ終わりじゃない!」

そうヒビキは叫びビルレストにエネルギーをチャージし始める!

 

「これで…おわりだぁ!!」

そう叫びビルレストからエネルギーを発射しようとしたその時!

 

BGM終了

 

≪TIME OUT MODE-GAI END≫

「え!?」

 

そう電子音声が鳴るとともに

ジェニオンの変形が解除されて

元に戻り地面に着陸する。

それと同時にビルレストも転送されてしまう。

そして…

 

「あれ…

か・体に力が入らない。」

ヒビキがそういうと同時に倒れこんでしまう。

 

「む…

カミシロ動けるか?」

「すいません織斑先生…無理です。」

「そうかならばこの勝負柊の勝ちと…」

「すいませんこっちも無理です。」

「む…

ならば引分けとする。」

 

(しかしカミシロの機体…あれは何だ?

本当にISなのか?)

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「瞳の中の明日」

カイトとヒビキの対決から始まった実習は

何のトラブルもなく終了する。

そして放課後になりカイトと一夏は新たなルームメイトと共に寮に帰る。

 

そこでカイトが知った意外な真実とは…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「悲しみの乙女…怒りの雷光」

 




お待たせしました。
第19話完成いたしました。

本作でのジェニオン・ガイへの変形は原作と同じシークエンスのくせに
ヒビキの肉体に一切影響がない謎仕様になっています。
武装の転送システムとかどう考えてもあり得ない技術の塊ですが
ジエー博士…一体何者なんだ?(棒)
ちなみにジェニオン・ガイから急に元に戻ったのは
エネルギーが切れたからです。
後解除後倒れこんだのは単純に肉体に疲労が蓄積したから…
翌日は筋肉痛確定です。


実は少し前に活動報告でも書いたんですが…
作中での日付設定を間違えてしまいました。
↓の参考画像を見てもらえばわかると思いますが…

【挿絵表示】

この通り7月7日は月曜日になっています。
そして臨海学校は月曜日から水曜日にかけて行われています。
…原作だとどうも火曜日か水曜日が7月7日のようなので
どうも1日か2日分ずれて設定してしまったみたいです。
そのため本作では篠ノ之の誕生日は臨海学校の初日として
進行させて頂きます。

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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第二十話「悲しみの乙女…怒りの雷光」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
デュノア社
今回はアンチの下準備です。
本格的なアンチは次回行います♪



放課後

IS学園学生寮内

1038号室にて

 

模擬戦の後特に問題は起こらずに

午前と午後の実習は終わった。

 

なお俺とヒビキは模擬戦の後仲好くなり

お互いを名前で呼びあるようになった。

 

その後帰りのSHRの後に織斑先生から教えられたんだが…

どうも俺と一夏の部屋に転校してきた男子を

1ヶ月ほど住まわせなくてはならないらしい。

 

俺の部屋にはデュノアが入り、

一夏の部屋にはヒビキが入るらしい。

 

後織斑先生がこっそり俺だけに教えてくれたんだが、

どうもデュノアに関しては書類からしておかしいところがあるらしい。

念のため一夏よりもしっかりしている俺と同じ部屋にしたが

万が一のことがあった場合は殺さなければ見逃すらしい…

 

いや確かに生身でも戦えるけど、

流石に人を殺したりはしないんだけどなあ…

 

しかしやっぱりデュノアってあのデュノアなのかねえ?

 

そして今二人で寮の部屋にいる。

俺はベッドで横になりながら読書を、

デュノアは荷物の整理をしている。

 

一応鎌かけてみるか?

 

「なあデュノア?」

「どうしたの柊君?」

 

集中しているな

これはいけるか?

 

「…野郎と一緒の部屋って女子としてはどうなの?」

「そりゃあちょっと怖いけど…え!?」

 

あーやっぱりそうだったのね。

 

「な・なんで分かったの!?」

「あー織斑先生から書類に不審な点があるって言われていたのと

後動作に違和感があったからかな。」

「違和感?」

「そう違和感。

…男性と女性の動きって結構違うんだよ。

いくら男装しても動きが女性のままなら違和感しかないぞ?

さてと…どういうつもりでこんなことをしたのか教えてもらいましょうか?」

 

流石にこいつ個人でやったことじゃないはず…

この一件にフランス政府が関わっているかどうかそれが問題だな。

 

「えっとあのね…

+++

説明が長くなるのでここで箇条書きします。

 

1 シャルル改めシャルロットはデュノア社社長と愛人の間に生まれた娘である。

2 デュノア社は現在第3世代機の開発がうまくいっておらず経営危機に陥っている。

3 このままでは会社が倒産してしまうためシャルロットを男装させてIS学園に入学させることで広告塔とし、あわよくば男性操縦者の専用機のデータを盗ませることを社長が考えて実行した。

4 なおこの事は政府には知らされておらずデュノア社の独断で動いている。

 

では本編に戻ります。

+++

ってわけなんだ…

あれ柊君?」

 

なるほどねえ。

つまりデュノアは…

「捨て駒か?」

「捨て駒?」

 

この感じだと気付いていないみたいだな…

マジで許せねえなあ。

 

「デュノア。

先に言っておくとりあえずこの事は学園にはまだ知らせないが…

うちの会社には極秘裏に伝えておく。」

「え!?

なんで!?」

「お前を守るためだ…

沈む船にいるよりはましだろう?

それにお前をスケープゴートにするかもしれないからな。」

「いやさすがにそこまではしないと思うよ?

…多分。」

 

まあしても意味ないだろうが…

 

「念には念を入れた方がいいだろう?

さてと…隼人さんに早く裏付けなどを頼まないとな。」

 

しかし…

デュノア社にはまともな経営者はいないのかねえ?

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

デュノアについて対策をイスルギに頼んだカイト。

そして2日後の放課後…

ある事件をきっかけに銀髪の転校性とカイトが激突する!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「青と黒の衝撃!」

お楽しみに!

 




お待たせしました。
第20話完成いたしました。

個人的にシャルは他国に亡命すればいいと思います。
その場合の候補は日本ですね。
亡命しなくても自身について発表すれば
その時点でデュノア社とフランス政府は【詰み】です。
デュノア社視点で考えるとリスクが大きすぎるんですよねえ。

次回の更新は番外編を予定しております。
ここで次回更新する内容を予告します。

カイトからデュノア社が行ったことを聞かされた隼人は
アクセルたちにある仕事を依頼し欧州支社に連絡を取る。
それから3日後フランスに伝説が降臨する!
次回!
蒼き雷光番外乃参
「デュノアは燃えているか?」
集え…イスルギの旗のもとに!

なお豪華ゲストも予定しております。

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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番外乃参「デュノア社は燃えているか?」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
デュノア社

今回はいつもより過激です。
現地政府とイスルギ重工がブチキレて大暴れします。

後作中で隠語を使用している部分では
「単語(意味)」で表記しております。




6月2日(月) 夜6時頃

イスルギ重工本社内

社長室にて

 

書類の決裁も終え隼人は

各種ISの開発状況についての報告書を読んでいた。

「今のところ【雷牙】は機体に関しては完成しているのか。

後は各種オプションの調整が終了すれば発表出来るな。

蒼雷はどうなっているかな…

お!

本体さえあればすぐにでも改修に取り掛かれるみたいだな。」

 

そこにカイトから連絡が入った。

「ん?

直通通信…?

この番号はカイト君か…

何かあったのかな?

やあカイト君何かあったのかい?

…え!?

ごめん詳しく説明してくれる?

+++

 

カイト説明中

 

+++

…ありがとう。

うんこっちでも調べてみるね。

あ!

蒼雷だけど残りの装備が完成したから

次の週末で改修しようと思うんだけど…

あ大丈夫?

分かった。

それじゃあ金曜日に会おう。」

 

カイトとの通信を終えた後、

隼人はすぐに内線でミツコを呼び出し欧州支社と共に

デュノア社の行動についての裏取りをするように指示した。

 

「デュノア社か…

誰に喧嘩を売ったのか思い知らせてやるよ。」

 

+++

 

6月3日(火)

フランス某所

極秘会議室にて

 

この日フランス政府は大変な事態に直面していた

イスルギ重工の欧州支社から

【シャルロット・デュノア代表候補生がIS学園に男装して編入していた】事を知らされたために

事実確認に追われていたのだ!

 

彼らからすれば寝耳に水の話であり

詳しいことを話し合うためフランス政府とイスルギ重工欧州支社の間で

秘密裏に会合が組まれることになった。

 

そして…

 

「さてフランス政府のみなさん。

あなた方も把握していなかったということでよろしいですか?」

「はいMrコーナー。

まさかデュノア社がそんな事をしでかしていたとは…

全く持って申し訳ありませんでした!!」

 

会合は常にイスルギ側のペースで行われていた。

なぜならばイスルギ側はこの事を重く見て欧州支社の社長である

【アレハンドロ・コーナー】氏が会合に直接出席していたのに対し

フランス側は事実確認に追われていたために担当者が何とか出席できた程度だった。

 

「しかし…何故デュノアはそのような暴挙に出たのでしょう…

国際的に有名な御社に喧嘩を売っても潰されるのが関の山でしょうに。」

「…実は彼らの背後に亡国機業の介入があったようなのです。

どうも亡国と共に非合法な実験もしていたようで

今うちの諜報部が総出で詳しい背後関係を洗い出しています。」

「…本社の警備体制からしておかしいと思っていたが

まさか亡国とつながっていたとは…

Mrコーナーあなた方はどうするおつもりですか?」

 

その質問にアレハンドロは笑みを浮かべながら断言した。

「奴らに直接攻撃を仕掛けます。

…まああなた方が認めてくれればですがね。」

「いえ…こちらから依頼させて頂きます。

デュノア社本社と非合法施設へ武力行使をお願いします。

…我々の所有するISやPTには全てデュノアの手が入っています。

奴らに攻撃を仕掛ける以上まともに動くか怪しいですから。

…責任は我々フランス政府が取ります。」

「…分かりました。

我が剣と騎士の誇りにかけて奴らを打倒します。」

 

アレハンドロ・コーナー

若き日の彼は世界的に有名なパイロットであり

現役当時は【金色の騎士】と呼ばれていた。

「お願いします。」

 

そして会談から2日後…

 

+++

 

6月5日(木)

午前11時45分

フランス某所

デュノア社本社ビルにて

 

デュノア社本社ビル。

フランスが誇るIS企業であるデュノア社の中核である

このビルには1企業としてはありえないレベルの武装が施されていた。

まるで戦争でもするかのように…

 

この日デュノア社は混乱の最中にあった。

朝一番に政府から開発許可の剥奪が通告され

それからずっと役員たちによる会議が行われていた。

 

それをよそにビルの上空では

日本から派遣されたアクセルと響介…そしてアクセルの息子であるハーケンが

ステルス輸送機の中で出撃前の最終確認をしていた。

「さてと…

それじゃあ今回の任務の内容を確認するぞ。

まず(アクセル)ベーオウルフ(響介)そしてバカ息子(ハーケン)の先発組がビル屋上に降下し、

屋上に存在する防衛設備を無力化する。」

「次にラミア達が地上からビル内部に突入し一般職員を確保、

それと同時に俺たちも内部に突入し会議室にいるであろう役員たちを捕縛し、

ビル内部に職員がいなくなった後ビルを爆破する。」

「…なあ親父?

なんでここまでする必要があるんだ?

ただの一企業だろ?」

ハーケンのその質問にアクセルは苦笑しながら答えた

 

「本当にただの企業ならばここまではしないさ。

どうもデュノア社には【亡国】とのつながりがあるらしい。

だから念には念を入れておかないといけないからな。

…さてとそろそろ作戦の開始時間だな。

二人とも早くPTを装着するぞ!」

「「了解!!」」

 

+++

ここでPTについて説明しよう。

PT…パーソナルトルーパーとは

ISが発表されるまで各国で主力兵器として

運用されていたパワードスーツである。

 

現在ではISに主力の座を譲っているものの

今でも防御性能と信頼性に関してはISよりも上として

こちらを使用する軍人も多い。

そしてこのPTにおいて世界1のシェアを誇るのが

我らがイスルギ重工なのである。

+++

 

PTを装着した3人は輸送機のハッチを開き

降下の準備を始めていた。

 

「よし、

作戦開始時刻まであと10秒だ。

5・4・3・2・1・GO!」

 

アクセルの号令と共に三人は降下した!

ビル屋上に備え付けられた対空砲が3人を狙う!

しかしアクセルとハーケンは小刻みに動くことで

それらを回避し、

響介は機体の装甲を信じ攻撃を受け止める!

そして3人は見事に屋上への降下に成功した!

 

「こちら大道具(先発組)

舞台(屋上)に到着した!

これより照明設備(防衛設備)修復(破壊)を開始する!」

響介が無線でラミア達に連絡を言えた後

それぞれの武装が防衛設備の破壊に使用される!

 

「久しぶりの実戦だが…

まずはこれで行かせてもらう!」

連絡を入れた後響介は久しぶりに装着した自身の専用機

【アルトアイゼン・リーゼ】の左腕に装備した射撃兵装

【5連チェーンガン】を対空砲に向け発砲した。

 

「流石に少し腕が落ちているな…

だが誤差の範囲内だ!」

そう言いながら周辺の設備に攻撃を加えていく!

 

「さてと…

はじめようか!」

そういうとともにハーケンは自身専用に改良した機体【ゲシュペンスト・ハーケン】で攻撃を開始する。

右腕に持った複合兵装【ナイトファウル】と

左腕に持ったリボルバー【ロングトゥーム・スペシャル】を連射し

周辺の設備を破壊していく!

 

「ふっ!

ジャックポッドだ!」

…ただし口調はかなりふざけていたが。

 

「しかしまたあいつと組んで仕事するとは…

おっと無駄話するよりも仕事するか。」

そういうとともに自身の専用機である【ソウルゲイン】の

唯一の射撃武装である腕部に内蔵されたエネルギーガン

【青竜鱗】による攻撃を開始する!

 

「相変わらずすげえ威力だな…」

その破壊力に呆れながらも1つづつ防衛設備を破壊していく。

 

そして数分後…

3人が大暴れしたことにより

屋上にあった防衛設備は全て破壊されていた。

 

「こちら大道具班長(アクセル)

照明設備の修復は完了した!

舞台俳優 (地上班)入場(突入)を願う!」

 

「こちら主演女優(ラミア)

これより入場を開始する!」

 

アクセルからの連絡を受けてラミア達が行動を開始した!

 

+++

 

そしてその頃…

デュノア社社長室では襲撃を受けたことに感付いた

デュノア社社長が逃げ支度を整えていた。

 

「まさかイスルギが実力行使に出るとは…

所詮は愛人の娘か。

まあいい私さえ逃げることができれば

いつでも再建できる。」

 

「悪いが…そうはさせん!!」

 

しかし逃げ出そうとしたデュノア社長の前に一人の男が現れた!!

 

「な!?

貴様は!?」

 

「逃がさん!!」

 

「ぐむ!?」

 

その男は瞬時に社長の懐に潜り込み腹部を殴打して気絶させた。

そして数分後…

 

「デュノア社社長貴様を捕縛する…

なに!?」

社長室に突入した響介の目に見えた物

それはロープで椅子にぐるぐる巻きにされた社長の姿だった…

 

結果を言うとこれらの行動により

デュノア社首脳陣は全員捕縛され

裁判にかけられることになる。

 

またデュノア社社長が保持していたシャルロットの親権はとある人物に移されることになる。

その人物の名前は…

 

+++

 

一方その頃

デュノア社傘下の

秘密研究施設にて

 

ここでは亡国機業から横流しされた

ISコアを利用しての研究や誘拐してきた子供を使っての非道な人体実験がおこなわれていた。

しかしもはやここに研究施設があったと誰も思うことはできなかった。

 

なぜならイスルギ重工欧州支社から派遣されたとある傭兵そしてある人物によって

施設が完全に破壊されていたからだ!

 

破壊された施設の跡地を見ながら

深紅のPT…【アルケー】に身を包んだその傭兵は

どこか怒りを抱いた声で一言吐き捨てた。

「この外道どもが…

ガキどもを自分の探究心のために使うなんて反吐が出るぜ。」

 

そして周辺に敵がいないことを確認しPTを脱いだその傭兵…

【アリー・アル・サーシェス】は保護された子供たちに笑いかけた。

「おうガキども。

おっさんが悪い奴らを捕まえたから

もう怖い思いはしなくて済むからな。」

そう言われた子供たちは彼に向かって歓声を上げながら飛びついた。

子供たちを抱きしめながらアリーは引き取ることができなかったある少女を思っていた。

 

(なあシャルロット…親父さんのもとで元気にしているか?)

 

その後帰還した彼は彼女の今を知らされ彼女の父親を信用したことを後悔することになる。

 

そして逃げ出してしまった研究者たちは…

 

「ここまでくれば…」

「逃げられると思ったか?

外道が…

その命で償え!!」

金色のPT…【ナイトオブフォーミュラー】に身を包んだその人物。

アレハンドロ・コーナーは怒りをにじませながら逃げ出した研究たちを切り捨てていた。

 

(生かしておいて奪還されると面倒だからな。

…まあむりやり協力させられていた人たちは

ちゃんと保護したし協力してくれたがな。)

 

一連の事件の後フランス政府はイグニッション・プランからの一時離脱を宣言する。

現状の状態では第3世代開発は困難であり

イスルギと共同で暫くは基礎研究をやり直すこととなる。

…それから数年後フランス政府は独自開発した第3世代量産型IS【リオン】シリーズを公開する。

この機体の開発にはこの時保護された研究者たちが多くかかわっていたという。

 

EX STORY 03 FIN

 




お待たせしました。
番外乃参完成いたしました。

今回は豪華ゲストとしてガンダム00よりサーシェスを
かなり性格を変更して登場させました。
ちなみにこのサーシェスさん年下の嫁がいる他、
キリスト系の孤児院の出身で子供好きです。
シャルは彼の奥さんの親戚にあたり
シャルの母親が死んだあと引き取ろうとしていましたが
父親が名乗り出てさらには外面がよかったので
父親を信じて彼女を預けました。
結果はこうなりましたけどね…

アレハンドロに関しては中の人ネタで
騎士の異名を持つ凄腕パイロットだった過去を持つ社長として登場しました。
…機体の名前の由来は【騎士ガンダム+ファイナルフォーミュラー】です。

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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第二十一話「青と黒の衝撃!」

前書き
本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

前回の予告を修正しました。
6月3日は平凡な日常を割り振ったので
その翌日の6月4日の話になりました。
さすがにワイワイやった後にこのイベントはアウトだと判断したので…

後カイトは両親が今でも割とアツアツなので
恋愛に関する感覚が完全に麻痺しています。

そしてついに!
今回で蒼雷がとりあえず完成します!
ええとりあえずです。
まあ原作3巻に相当する部分で…ゲフンゲフン


6月4日(水曜日)

放課後

IS学園屋外

第3アリーナにて

 

あの後デュノアの件に関しては隼人さんにのみ伝えた。

ただなぜかセシリアさんは彼女のことを怪しんでいるみたいだ…

何でだろう?

 

そして翌日の昼になって隼人さんから

「えーとデュノアさんのISに関する権利はうちが管理することになるはずだから。

それと親権は欧州支社の方に母方の親戚が在籍していたから、

その方が引き取ることになると思うから。

一応言っとくけどカイト…デュノアさんとくれぐれも仲良くね?

この事を正式に発表したら同僚になるんだから。」

と連絡が来た。

ついでにこの時に開発中だった蒼雷の追加装備が完成したと言われた。

実際に放課後にはそれらが学園に輸送され

直ぐに蒼雷の改修が行われた。

この時俺個人の趣味でマグナム・シールドを基本装備にしてもらった。

…いいじゃん俺の機体なんだし。

 

さてと…今俺、セシリアさん、凰さんの3人は

第3アリーナで月末に開かれる学年別トーナメントに向けて特訓をしていた。

特に俺は改修した機体になれるために入念に装備の確認や試射を行おうとしていた。

そこにあのエセ軍人が来たんだ…

 

+++

 

改修により名称を【蒼雷・改】と改めた相棒を装着し

カイトはアリーナで飛行訓練を行っていた。

蒼雷・改は名称だけではなくそれまで何も装備していなかった背部に

スラスターと可変翼により機動性を強化するバックユニット【フリューゲルユニット】を装備し

アサルトエッジのマウント位置を腰から肩に背負う形に変更、

さらにマルチライフルを腰部にマウントするなど外見が一部変化していた。

 

「さてと…しかしうちの開発チームは本当に癖が強いよなあ。

デュノアの奴うちに入って大丈夫なんだろうか…

ん?

あの髪色は…」

「ふん…

イギリスのブルーティアーズに中国の甲龍…

どちらもデータの方が実物よりも強く見えるな。

それにあの男の機体…

どう見ても時代遅れの旧式にしか見えんな!」

 

ブチィ!!!

 

「誰の機体が旧式だって?

そういうお前の機体はただの兎さんだろうが!

俺は知っているんだぜ、

お前の率いている部隊の名前…

確か日本語に訳すと黒兎なんだよなあ?

軍人らしくないお前にはお似合いだぜ!」

「貴様…私を侮辱したな!

許さん!

あの男よりも先に貴様を倒す!」

 

(あの男…まさか一夏か!

…しかしこいつなんで部隊の仲間を侮辱されたことを怒らないんだ?)

 

 

「上等だ!

お前に格の違いを見せてやるよエセ軍人!」

「エセ軍人だと…もう我慢ならん!」

その言葉と共に右肩のレールカノンをカイトめがけて発砲した!

 

しかし…

「無駄だ!」

カイトがその一言と共に砲弾を切り払った!

 

「何!?」

「今度はこっちの番だぜ!」

そう言うとともに新装備【クロスシューター】を

腰側面のホルスターから取り出し連射する!

 

「何!?」

(奴の機体の基本装備で遠距離武装はライフルだけのはずだ!)

自身の知る情報とは違う装備に驚愕したボーデヴィッヒは回避できず

全て命中してしまう。

 

「何なんだその装備は!

聞いていないぞ!」

「今日はじめて使用するんだ!

お前が知っている訳がないだろうが!」

ボーデヴィッヒの問いに答えながらカイトは

マルチライフルを取り出しクロスシューターの後方に接続しようとする…

しかし!

 

「二人とも何をやっている!!

直ぐに戦闘をやめんか!!」

セシリアたちの通報により駆け付けた千冬の一喝がアリーナに響き渡り

カイトとボーデヴィッヒは二人仲良く千冬から説教を受けることとなった。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

土曜日に俺はデュノアと共にイスルギ重工に出向き

そこで彼女の親戚と出会うんだが

俺たちが同じ部屋だと知ったその人が

ブチキレて大変なことに…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「深紅の鬼神」

こっちの話を聞いてください…

 




お待たせしました。
第21話完成いたしました。

今回決着をつけなかったのは
この後の展開のためです。
1巻部分ではカイトの影が少し薄くなっていたので
2巻部分ではカイトがメインでお送りいたします。

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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第二十二話「深紅の鬼神」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

今回はカイトの受難をお送りいたします。
後少し予告詐欺かも…


6月7日(土)

イスルギ重工本社内

応接室にて

 

あのエセ軍人と戦ってから3日経った。

あの後あの馬鹿はクラスで孤立し始めた。

…まあ【男子に喧嘩を売った】ことがなぜか次の日には

学園中に広まっていたからそれが原因だろうが…

まあ本人は一切気にしていないみたいだけどな

 

まあその話は置いておいて

俺とシャル(本人の希望で愛称で呼んでいる)は

欧州支社に勤めているシャルの親戚が日本に来ているので

シャルに会わせたいと昨日の夜社長から連絡が来たので

イスルギ重工の本社に来ていたんだが…

 

「遅いなあシャルの親戚の…

名前なんだっけ?」

「アリー。

アリー・アル・サーシェスさん。

確か奥さんが僕のお母さんの…

従姉妹か何かだったと思う。」

 

本人はシャルと血のつながりはないのか…

しかしその名前どこかで聞いたような…

ん?

ドアの向こうに気配…

来たのかな?

 

「すまないシャルロット。

道路が混んでいて遅れた…

あれシャルロット以外にもいるのか?」

「あ…はじめまして。

柊カイトと言います。

シャルとはルームメイトで…」

「なにい!?

ルームメイトだあ!?

…そこを動くんじゃねえ!!」

 

いきなり殴ってきた!?

…思い出した!!

【アリー・アル・サーシェス】って親父から昔聞いた

子供好きでキレるとやばい伝説の傭兵【深紅の鬼神】じゃん!?

どうしよう…

俺死んだかも…

 

それから数分間

俺は応接室でサーシェスさんから逃げ続けた。

最終的にシャルが説明してくれたので何とか止まってくれた。

+++

数分後

 

「いやーすまんすまん。

流石に年頃の娘が男と一つ屋根の下なんて聞いたら…

なあ?」

「あー変なことされてないか心配だったと。」

そりゃ男親代わりとしては心配になるわな。

 

「まあ響介の息子なら安心だ。

あいつならそんなことしないようにちゃんと教育しているだろうからな。」

「僕としてはサーシェスさんがカイトのお父さんと知り合いだったことに吃驚だよ…」

「いや俺も親父に聞いていたのにさっきまで思い出せなかったからな…

憶えていたらあんな自己紹介はさすがにしないよ…

それじゃあ部外者は外に出るんで

後は二人でごゆっくり話してください。」

 

+++

カイトが出た後

 

「シャル…ごめんな。

俺たちがあの時に本性を見抜いていれば

お前にこんな苦労させなかったのに。」

「いいよサーシェスさん。

僕もあのときはあの人に騙されたし…

それにカイトにも出会えたしね…」

「…やっぱ一発ぶん殴った方が良かったか?」

 

そう二人は話していた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

次回はシャルのISについてまさかの展開!

ついに名前だけ出ていた【あの機体】が登場するぞ!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「生まれ変わる疾風」

 




お待たせしました。
第22話完成いたしました。

今回は後書きに書く内容が無いんですよねえ…
話は変わるけど【GARO 魔戒の花】のオープニングいいですよね!
特にサビの部分。

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。

以下駄文
今回の艦これのイベントで漸く大淀さんをお迎えできました…
後は何とか拡張作戦まではクリアしないとなあ…
…弾薬足りるかな?
後できれば大鯨さんも来てほしいなあ…


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第二十三話「生まれ変わる疾風」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

第3世代機の【イメージ・インターフェイス】って
【操縦者のイメージで操作する機能】だと考えればいいんですよね?
一応本作ではそう考えて設定しています。

後イスルギ重工本社と同社第一研究所の距離はそんなに離れていません。
徒歩で大体5分かかる距離にあります。



前話ラストから数分後。

イスルギ重工本社内

応接室前廊下にて

 

そろそろ応接室に戻って大丈夫かな?

「あ!

カイト君!

今から部屋に戻るのかい?」

「社長…?

…ええそうですが?

シャルロットさんに何か要件でも?」

「シャルちゃんの専用機について少しね。」

…そう言えば専用機持ちだったなシャルの奴。

確かラファール・リヴァイブのカスタム仕様…ってデュノア社製じゃねーか!?

デュノア社が潰れた以上もうパーツとかの生産してないよなあ…

…まさか!?

 

「社長…まさか【アレ】を渡す気ですか!?」

「そのまさかかな…

丁度先行量産モデルが完成したところだから

彼女さえよければ今の機体のコアを移植して

彼女仕様にカスタムして渡そうと思うんだけど…

ダメかな?」

「流石に本人に聞かないと少しわからないですね。」

 

しかし【アレ】かあ…

吃驚するだろうなあ色々と。

 

+++

数分後

応接室にて

 

「えーとつまり僕の専用機を新しく用意するから

今の機体からコアを移植してそっちを使ってほしいと?」

「うん…ダメかな?

一応うちが今度発表する量産機がベースなんだけど…

何か質問はあるかな?」

今社長とシャルが専用機に関して話をしている。

俺とサーシェスさんは少し離れて二人の会話を見守っていた。

 

「えーとそれじゃあその機体の名前と特徴を教えてもらってもいいですか?

後できればデザインも。」

 

まあそこら辺を知らなきゃ決められないよな。

 

「OK。

一応各種データとベース機のデザインは用意してあるんだ。

…後ろのお二人もみたらどうですか?」

 

それじゃあお言葉に甘えて…

あーシャルとサーシェスさんが固まっているよ。

 

「あのー

誤植ですよねこれ…

第三世代量産機って書いてあるんですけど。」

「いやあっているよ。

カイト君の蒼雷を量産仕様に簡略化した機体だからね。

後デザインはこれをベースに改造するのだけど…

何か希望はあるかな?」

 

…へー大まかなデザインは蒼雷を踏襲して

全身装甲から一般的なISみたいに部分的な装甲にしているのか。

流石に全身装甲だと女性からの評判悪いしなあ…

 

「それじゃあ色を今の機体と同じオレンジにしていただけますか?

それと拡張領域を追加していただくことはできますか?」

「それくらいならOKだよ。

時間があるなら研究所に向かってすぐに機体を準備するけど…

どうする?」

「それじゃあお願いします。」

 

+++

約2時間後

イスルギ重工第一研究所内

地下試験場にて

 

 

あの後すぐに研究所に向かい、

コアを移植と機体の改造を行った。

改造の内容はシャルの要望を元に

追加要素として両肩に可変式大型シールドの【フレキシブル・シールド】を装着している。

改造の指揮を執った社長曰く

「シャルロットちゃんはラファールの仕様から見る限り

複数の武装を瞬時に切り替える戦法を得意とするみたいだからね。

武装で両手が埋まることも多いだろうし

瞬時に防御態勢に入れるように機体にシールドを取り付けてみたのだ。」

 

…それらすべての作業をわずか2時間で終わらせたうちの技術陣は化け物か!?

そして今シャルは新しい機体の試験飛行をしていた。

 

「シャルロットちゃん…

その子に乗ってみた感想を聞いてもいいかな?」

「…すごいです!

本当に僕の思ったとおりに動きます!

いままで微妙にずれたりしていたのに!」

 

まあそりゃあなあ…

 

「でしょう?

イメージ・インターフェイスを機体の動作制御に使用することで

パイロットのイメージ道理に操縦することができるようになっているんだ。」

「イメージ・インターフェイスにそんな使い方が…

あ!!

すいませんこの子の名前を聞いてもいいですか?」

 

そーいやあの資料にも形式番号…【TF-01】しか書いて無かったよな?

 

「ああそう言えばまだ言ってなかったっけ…

その子の名前は【雷牙】。

雷の牙とかいて雷牙だよ。」

「雷牙…

これからもよろしくね雷牙。」

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

時は流れて月曜日、

俺と一夏に女子が群がる!

はあ!?

トーナメントがタッグ形式になった!?

ちょうどいい…

俺はシャルと組む!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「結成我ら…XXX!」

ネタバレになるからごめんね。

 

 




お待たせしました。
第23話完成いたしました。

自分で書いていて思ったこと…
イスルギ重工チートすぎぃ…

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。

以下駄文
艦これイベントただ今E-4のラストラン突入
資材が足りない…
後明石さんも来てくれました。


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第二十四話「結成我ら…チームXX!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし?

予定より早く書きあがりました。
おそらく読者の度肝を抜く展開が今回あります。
後原作での篠ノ之の告白の代わりに鈴がデートに誘っています。
それがなぜか…




6月9日(月)

朝のSHR前

1年1組教室にて

 

土曜日にシャルと一緒に会社で色々やった後、

日曜日は部屋で一日中ごろごろしていた。

…まあ特に事件は起きなかったらしいし

別にいいだろう?

 

「おはよー…

アレ?

なあヒビキ一夏の奴まだ来てねえの?」

「ん?

ああそう言えば遅いな。

いつも俺たちの中で一番早く来ているのに。」

 

何かあったのかねえ?

後クラスの女子がなんかざわついているなあ…

 

「おはよう…」

「どうした一夏そんなに青い顔して。」

「…昨日の夜ちょっとな?」

+++

昨晩

学生寮

1025室前の廊下にて

 

「なあ鈴?

こんな時間に訪ねてきてどうしたんだ?」

「えっとね一夏…

今度のトーナメントであたしが優勝したら

二人っきりでデートしてくれない?」

「いやデートならいつでも付き合うけど?」

「あー優勝したご褒美にデートしてほしいのよ。」

「そういうこと…OK。」

 

なおこの会話が偶然新聞部の某女史に聞かれていて

面白おかしく脚色された話が学園中に広まることになった。

…そう学年別トーナメントに優勝した女子と織斑一夏が付き合うという話が。

+++

現在に戻り…

「そろそろSHRを始めるぞ。

全員席に就け。」

 

おっと織斑先生が来たな…

早く席に着かないと。

 

「さてと…皆に大事な知らせがある。

今月にある学年別トーナメントだが

な・ぜ・か・タッグ形式で行われることになった。

タッグパートナーは今週末までに決めること。

決まらなかった場合はこちらで抽選する。

後織斑は放課後直ぐに生徒指導室に来てくれ。

頼みたいことがある」

 

あー…

何となく読めた気がする。

多分誰かと一夏を組ませる気なんだろうなあ。

…俺とヒビキは自分でパートナーを見つけるか。

 

+++

昼休み

屋上にて

 

「なあ皆はタッグのパートナーどうするんだ?」

「まずあの女子どもとは組まん!」

「カイトと同じく…

あの人たちからはよこしまな感情しか感じない。

組むとしたら他のクラスの人かな?」

 

まあそうだろうなあ…

どう考えてもタッグ組むのを利用して

恋人になりたいとかしか考えてないだろうし。

「僕はカイトとタッグ組む予定だよ。」

シャルルは…

まあ頑張れ?

 

「あたしはルームメイトと組んで出場するわよ?」

鈴は友達多いもんなあ。

…優勝できたらいいな。

 

「私は…クラスの方と組む予定ですわ。」

セシリアはクラスの誰かと組む予定…

アレ?

俺だけまだパートナー決まっていないのか?

 

+++

放課後

生徒指導室にて

 

「なあ千冬姉?

なんで俺を呼んだんだ?」

「ん…

ああ…

実はタッグを組んでもらいたい奴がいるんだが…

大丈夫か?」

 

千冬姉呼びで怒らないってことは個人的な頼みみたいだな。

 

「別にいいけどさあ。

…まさかボーデヴィッヒさん?」

「ああ…

あの馬鹿にはこれくらいの荒療治が必要だろうからな。

お前と組んで自分に足りていないところを見つけてくれるといいんだが…」

 

大丈夫かなあ?

まずあのことで恨まれているんだろうなあ…俺。

 

+++

同時刻

とある整備室にて…

 

さて…ここだな?

しかしジエー博士もどこでこっちの情報を知ったのやら…

「すいません更識簪さんは御在室ですか?」

「更識さん?

いるけど…

ああタッグパートナーのお誘い?」

「ええ。

個人的に彼女に興味があるので。」

「OK待っててね。」

さてと少し待つか。

 

「更識さん?

一組の男子の…えっと後から転校してきた人が来ているよ?

タッグパートナーになってほしいんだって。」

「…え?

何で私なんかに…」

「個人的に興味あるとか…

よかったねえ?

彼氏できるかもよ?」

「恋人とか興味ないんですが…」

 

来たみたいだな

「すいません。

私とタッグを組みたいらしいですがどうしてですか?」

「ああ…同じイスルギ関係者だからというのと…

うちの開発チームの主任が君のことを知ってね。

聞いたよ?

本社からの提案…【開発の引き継ぎ】を断って

自分で専用機を開発しているって。」

「…弐式は絶対に私が完成させます。」

「ああ分かっている。

うちの主任もそのことに関しては君を支持しているよ。

自分の機体を自分で一から作ろうとしているのは姉よりも凄いってね。」

「え?

お姉ちゃんも一人で作った筈じゃあ…」

 

「正確には【未完成機を一人でくみ上げて完成させた】だけらしいけどね…

なぜか一から作ったなんて言われているけど…」

本当になんでなんだろうなあ…

まさか情報操作?

でも利益あるのが一人しかいないから違うよなあ?

 

「それじゃあもし私が一人で完成させることができれば…

お姉ちゃんを超えられる!?」

「ああでも…今難航しているだろ?

主任がサポートしたいって言っていたんだけど…

どうする?」

「…少し考えさせてください。

お返事はいつまでにすればいいですか?」

「今週の金曜日にしてくれればOK。

その日ジエー博士が学園に来るはずだから

本人の前でね。」

 

+++

同時刻

学生寮

1038号室にて

 

「ねえカイト…

本当に僕と組んでよかったの?」

「ん?

ああいいぜ。

そういやあチーム名決めてなかったよな。

一つ案があるんだがいいか?」

「どんなの?」

「俺とシャルの好きなある武器にちなんで…

【チーム衝撃】なんてどうだ?」

「チーム・インパクト…ああそう言えばカイトもアレが好きだっけ。

うんいいんじゃない?」

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

金曜日になり

あの男が学園を訪れる…

「簪君。

君さえよければ手伝わせてほしい。」

その提案に簪は…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「過去(トラウマ)を振り切れ!」

こうご期待!

 




お待たせしました。
第24話完成いたしました。

本作でのタッグの組み合わせは
一夏×ラウラ 「チーム織斑」
カイト×シャル 「チーム衝撃」
ヒビキ×簪 「チームXX」
鈴×ティナ 「チーム龍姫」
セシリア×モブ 「チーム淑女」
となっております。

一夏とラウラを組ませた理由?
メタ的なことを言えば今後の展開の都合ですが、
作品内の事情は簡単にいえば一夏と手っ取り早く和解させるためです。
昔からよく言うでしょ?
同じ釜の飯を食った仲間って。

後主人公チームの名前の由来はカイトのご両親が主役を張ったスパロボ。
スーパーロボット大戦IMPACTから来ています。

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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第二十五話「過去(トラウマ)を振り切れ!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

更識楯無は公人してはともかく私人としては
不器用すぎると考えています。
割と調子に乗りすぎるのがなあ…
それさえなければ暗部としても素晴らしいと思えるのですが。



6月13日(金)

放課後

IS学園応接室にて

 

この日更識簪に会うためにアメリカからとある人物が学園に訪れていた。

 

「はじめましてMs簪。

僕がジエーです。

それで打鉄弐式の開発についてだけど…

お手伝いはいりますか?」

 

そう水色の髪をした青年…

【イスルギ重工北米支社IS開発室主任研究員 ジエー・ベイベル】は

彼女に問いかけた。

その問いに対し答える前に簪は疑問に思っていたある事を聞いた。

 

「あの…なんで私を援助してくれるんですか?」

「ん?援助の理由?

うーん…何ていえばいいんだろうなあ。

…君の努力を見てね純粋に応援したくなったんだ。

頑張っている女の子を応援するのにそれ以外に理由はいるのかな?」

 

どこか惚けた顔で言うジエーに対し簪は…

(信じてもいいのかな…?

でももし裏切られたら…)

揺らいでいた。

 

彼女のこれまでの人生は信じていた人たちに裏切られることが多かった…

ゆえに彼女はそのことがトラウマとなり身内以外の他者を信じることができなくなっていたのだ。

…もし彼女の姉がいつでも親身になっていてくれればまた違ったかもしれない。

まあそんなIFがないからこうなったのだが。

 

「あのもし援助してくれるとしたら何をしてくれるんですか?」

「そうだなあ…

まずはうちの研究データをいくつか提供するし

後機体の組み立てをこっちで引き受けるよ。

他には…アドバイスくらいかなあできるの。

やっぱり自分で作りたいでしょ?」

 

その答えを聞いて簪は考え込む。

(私のことを尊重してくれているみたいだし…

うん、信じてみようかな。)

この時彼女は自覚していないが自身の持つトラウマを

わずかながら克服しようとしていた。

彼女が真に克服できるまでには今少し時間がいるだろう。

しかし…

「お手伝い…してくれますか?」

「ああもちろん。

君の力にならせてくれ。」

 

今は彼女が他者を信じることができたことを祝おう。

 

+++

同時刻

IS学園生徒会室にて

 

「ねえ虚ちゃん…簪ちゃん大丈夫かなあ?」

「会長…簪様が気になるのはわかりますが仕事に集中してください。

…ただでさえ織斑君とイスルギとの交渉に横から口だししようとして

あちらの社長の怒りを買っているのですから。

…最悪政府から見捨てられますよ?」

「分かっているわよ…」

 

そういう彼女の顔はとても暗部当主とは思えないほど幼く見えた。

元々彼女は当主になるには若すぎるのだ。

【せめて高校を出てから当主になるべきだった】

後の更識家関係者が口をそろえて彼女をそう評価するほどに。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

時は一気に流れてついにトーナメント開催!

1年生第1試合はカイトのチームとまさかのあのチーム!

どちらが勝っても恨みっこなしの戦いが今始まる!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「勝利を掴め!」

どんな敵も打ち砕くのみ!

 




お待たせしました。
第25話完成いたしました。

本作のジエーはジエーデルの容姿で性格はおっとりしています。
まあ原作にはいない【ありえたかもしれないエーデル】の一人です。
イケメンでおっとりさんのエーデルがいてもいいじゃない。

後本作では更識姉妹に関しては和解の可能性は一応あります。

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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第二十六話「勝利を掴め!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

第3章ハイライト突入です。
個人的に原作初期のラウラは兵士としては一流でも
軍人としては少しダメな方だと考えています。

今回からカッコの付け方を少し変更したのでご報告いたします。
以下一覧
「」 通常の台詞
【】 重要語句
『』 テレパシーなど
() 思考内容
≪≫ 放送音声
以上です。

後新しいオリジナルキャラが一人登場します。
こういう行事での放送担当で本編よりも日常編の方で活躍させる予定です。



6月30日(月)

IS学園屋外第1アリーナ内

第1ピットにて

 

≪レディースアーンドジェントルメーン!!

ご来賓の方々お待たせいたしました!!

これよりIS学園名物学年別トーナメントを開催いたします!!

なおこの放送は司会進行及び実況を担当したします(わたくし)こと放送部の【風間ミサキ】

そして試合内容の解説を我らがブリュンヒルデこと織斑千冬先生でお送りいたします。≫

 

アリーナ中に響き渡る放送音声…

それを聞きながらカイトとシャルロットは試合に向けての

最終確認を行っていた。

 

「じゃあ確認するぞシャル…

初戦の相手は一夏とエセ軍人のペアだ。

一夏の白式・改についてはもう説明したからいいとして…

エセ軍人のISに関しては情報がほとんどない。

俺があいつと小競り合いした時には

レールカノンしか使ってなかったからなあ…」

「しかも軍属だから軍事機密扱いで細かいデータは発表されてないしねえ…

名前が【シュヴァルツェア・レーゲン】って事しかわからないし。

…どうするの?」

 

そうこれまでの試合とは違いボーデヴィッヒの機体に関するデータが

名称以外ほぼ不明の状態で戦わなければならないためカイトは頭を抱えていたのだ。

(孫子曰く【敵を知り己を知れば百戦危うからず。】

しかしそれと同時に【敵を知らず己を知れば勝てるかどうかは分からない】とも言っている…

勝てるのか?

…いやまてよ。

そう言えばあいつら二人は結局…

うまくいけば勝てるか?)

「シャル…勝てるかもしれない作戦を思いついたぞ。」

「…機体性能が分からないのに?

大丈夫なの?」

「ああ機体性能よりも大事なものがタッグにはある。

あのエセ軍人はそれに気付いてはいないだろうからな…

この勝負2対2にはならないぞ!」

 

そう言うカイトの顔はとてもイイ笑顔であった。

 

+++

数分後

第一アリーナ内部にて

 

≪それでは1年生の部一回戦第1試合をこれより開始します。

対戦カードは【柊カイト&シャルル・デュノアペア】対【織斑一夏&ラウラ・ボーデヴィッヒペア】です。

…4人しかいない男子生徒の内3人が一気に登場するとか楽しみですね織斑先生!≫

≪私としてはどちらのペアも受け持ちのクラスの生徒しかいないんだがな…

まあどっちが勝つかはなんとなく想像できてしまうが…≫

≪おっと!!

これは意外な台詞が織斑先生から飛び出したところで選手がそれぞれ位置につきました!≫

 

放送室から聞こえる実況と解説の掛け合いを聞きながら…

カイトとボーデヴィッヒはお互いをにらみつけながら舌戦を繰り広げていた。

 

「ふん!

怖気づくかと思っていたが…

まあいいまずは貴様から血祭りにあげてやろう。」

「はあ?

何言っちゃけくれているわけこのエセ軍人は?

この試合お前が勝つ確率なんて殆どないから。

恨むなら軍人として当然のことを教えてくれなかった

自分の教官を怨みな。」

「キサマ…!?

教官を侮辱したことその命で償え!!」

 

まあ子供の喧嘩に近い状態だが…

そして…

≪えーなんか二名ほど舌戦を繰り広げているようですがそろそろ試合を開始するとしましょう!

それでは!

ISファイトォォ

レディィィィ

ゴォォォ!!!≫

 

その言葉と共に試合開始のブザーが鳴り響いた!!

 

+++

 

「行くぞシャル!」

「OKカイト。」

ブザーが鳴り響くと同時にカイトたちは左右に散開し

カイトはマルチライフルとクロスシューターを左右の腕にそれぞれ装備し、

シャルロットはマルチランチャー【フェンリル】を装備する。

 

「逃がすか!」

「おいこらまて!

一人で動くな!」

それを見たボーデヴィッヒは一人でカイトを追いかけていき

その後ろを一夏が付いていく形となる。

 

(…うわあカイトの想定道理に動いているよボーデヴィッヒさん。

ごめんね織斑君。)

それを見たシャルロットは後ろから一夏めがけてフェンリルを発射する。

 

「あだぁ!?

…なんじゃこりゃあ!?」

ボーデヴィッヒを追いかけることに集中していた一夏はよけられず、

フェンリルから発射された対IS捕縛用の特殊ネット弾を背中に受けてしまい、

身動きが取れなくなってしまう。

 

(何でネット弾なんか…

まさかそういうことか!!)

この時一夏は気付いてしまった。

カイトたちがどういう作戦を立てたのか。

そして何故その作戦を考え付いたのか。

 

「…この試合このままだと俺たちの負けだ。」

 

≪おおっと!

織斑選手ネットにつかまり身動きが取れない!!

其の隙にシャルル選手がボーデヴィッヒ選手の背後を取った!!≫

≪これは…やはりあの二人は連携が取れていなかったのか…

私のミスだなコレは。≫

≪と言いますと?≫

≪実は織斑ペアは私が一夏に頼んでラウラと組んでもらったんだ。

あの子たちが仲良くなってくれるようにと思ってしたんだが…

おそらくラウラの方が一夏に突っかかる形になってうまく連携訓練ができなかったんだろうな。≫

 

千冬の解説の通りペアを組んでからもラウラは一夏を敵視し続け

一夏の提案した連携訓練をよしとせず自主練習しかしていなかった。

そのことを一夏から愚痴として聞いていたことを思い出したカイトは

一夏に対して後ろめたく思いながらもこの作戦を思いついた。

まず試合開始前にラウラを挑発し自身に注意をひきつけ

その後試合が開始してすぐに左右に散開し

ラウラとそしておそらくそのフォローに回ろうとする一夏をシャルロットから引き離す。

その後自身を追いかけている二人の内後ろにいるであろう一夏をシャルロットが後ろから

フェンリルのネット弾で捕縛し身動きを封じることで2対2の状態から2対1にする。

これによりラウラの機体に関する情報が無くとも有利に試合を進めることが可能になるはずとカイトは考えたのだ。

…両親の影響からか戦闘に関しては割とシビアな考え方をするカイトだった。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

一夏とラウラの分断に成功したカイトたち。

ラウラに対して集中攻撃を仕掛ける二人だが

切り札である停止結界の前に苦戦を強いられる!

「切り札には切り札だ!」そう言うカイトの言葉と共に

今最後のタクティカルウェポンが発動する!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「オンリー・ワン・クラッシュ!!」

次回は過激に行くぜ!!

 




お待たせしました。
第26話完成いたしました。

今回の投稿が遅れた理由は金曜日が8時30分から16時45分ぐらいまで柴又の方で水道管工事の現場に出てその後家に帰って1時間ほど休んでから
今度は墨田区立花の方で歩道の補強工事の現場に今日の5時50分近くまで出ていたので打ち込む時間がありませんでした。
木曜日に雨降ったのがなあ…
アレさえなければ金曜日の日中はフリーだったと思うのでその時に打ち込めたんですが。

本文中に出てくる孫子の有名な一節【敵を知り己を知れば百戦危うからず】ですが
実際の原文では【故曰、知彼知己者、百戦不殆。不知彼而知己、一勝一負。不知彼不知己、毎戦必殆。】とあり
日本語に訳すと【敵の実情を知って、我自身をわきまえて戦えば、何度戦っても危険は無く、
敵の実情を知らなければ、我をわきまえても勝ったり負けたりの戦いにしかならず、
敵情を知らないどころか我自身をわきまえもしなければ、戦うたびに必ず敗れる。】という意味になります。
作中において当初カイトたちはラウラの機体に関して殆ど把握しておらず、
そのため勝てるかどうか明言できない状態だと考えています。
実際には二人の連携が取れていないことにカイトが気付いたので…
分断して2対2ではなく2対1にすることで勝利する作戦を行いました。

最近なぜかこの先のネタがどんどん思い浮かびます。
大体第5章以降のネタが思い浮かんで
肝心の第3章はネタが浮かばない状態になっています…
これもスランプって言うんですかね?

今回は長くなったので一旦ここで切ります。
このペースだと後3話から4話くらいで第3章は終わりそうです。
そして第4章では一気に原作から物語が剥離していきます。

皆様のご感想やご意見をお待ちしております。


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第二十七話「オンリー・ワン・クラッシュ!!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
ラウラ…というかドイツ軍?

もうね士官に昇進させるなら
最低限の士官教育は受けさせろと
ドイツ軍に言いたいです。

後彼女の行動理由は原作とは少し違います。

…前回で一回切っておいてよかった。
合計文字数5000文字以上になってるし。



前回ラスト直後から

 

「所詮は足手まといか…

あんな奴がいなくとも私一人で十分だ!」

 

ネットにつかまった一夏を見てそう叫んだラウラ。

その様子を解説席で見ていた千冬は…

(ラウラ…お前軍人としてそれはどうなんだ?

部隊長が連携を軽んじるとか…

ドイツ軍は何を考えているんだ!!)

頭を抱えていた。

 

≪織斑先生大丈夫ですか?

…そう言えばドイツで教官をしていたことがありましたっけ?

もしかして彼女は…≫

≪その当時担当していた子だ。

戦闘技術しか教えることはできなかったが

それでも私にとっては初めての教え子で…

私の自慢の生徒だ。≫

 

そう言う彼女はとても誇らしげだった。

そうだろう当時落ちこぼれだった教え子が

部隊長にまで昇進していたのだ。

普通なら嬉しいことなのだが…

≪でも…肝心の教え子が…

アレじゃあ…≫

≪それ以上言わないでくれ…

流石に泣けてくるから。≫

肝心の教え子が戦闘技術だけの馬鹿になっていれば…

嬉しく思うよりも悲しいだけなのだ。

 

+++

 

「所詮は足手まといか…

あんな奴がいなくとも私一人で十分だ!」

ラウラの台詞を聞きカイトは…

(うわーあいつ本当に部隊長?

…士官教育受けてないんじゃないの?)

内心呆れていた。

 

「まあ…細かいことは倒してから考えるか。

シャル!

パターン01でいくぞ!」

カイトがそう言うと同時に

シャルロットはフェンリルを格納し、

瞬時に両手にアサルトライフルを展開・装備する。

「こっちは準備OKだよ!」

「それじゃあ行くぜ!」

 

パターン01…

それはシャルロットとカイトの二人の連携の1つである。

その目的は…

 

「ふん!

貴様らなど物の数にもなら…」

「はいはい。

無駄口を叩かないの。」

ラウラが何か言っているようだが無視して

シャルロットが両手のライフルを連射する。

 

「くっ!!

そんな攻撃が当たるか!!」

「へーじゃあこれはどう?」

まあこれは回避される。

しかしその間にアサルトエッジを構えたカイトが

後ろから斬りかかる!!

 

「後ろからだと!!」

「卑怯なんて言わないよなあ?」

これは回避できずに手首からプラズマ手刀を展開して受け止める。

 

「へーそんな武装を搭載していたのか…

後は中距離用の装備かな?」

「キサマ…

レーゲンの武装を確かめるために攻撃したのか!!」

「おう。

情報なしに本命を使うほど馬鹿じゃねーよ。」

そうパターン01とは情報収集用の攻撃パターンである。

まずシャルロットが射撃を行い注意をひきつけた後、

カイトが背後からアサルトエッジで斬りかかり

相手に反射的に格闘兵装を使わせるのが目的である。

もし相手が格闘兵装を持たないまたは使い慣れていない場合は

そのまま攻撃に移ることも可能なため現実的なパターンだと言える。

 

「カイト!」

「OKシャル!」

カイトがラウラに話しかけて注意をひいている隙に

武装をフェンリルに変更したシャルロット。

彼女の呼びかけにこたえてカイトが離れると同時に

フェンリルから炸裂弾をラウラめがけて発射する!

しかし…

 

「馬鹿め!!」

そうラウラが叫ぶと同時に左腕を炸裂弾に向ける!

すると…

 

「止まった!?

まさか…【AIC】か!?」

「ほう…

この【停止結界】を知っているのか。

その通りだ。

これぞわがドイツ軍が誇る技術力の粋を集めた最強の力だ!」

カイトが驚愕したこの機能…

【アクティブ・イナーシャル・キャンセラー】通称AICは

端的にいえば対象を強制的に停止させる【特殊兵装】である。

そう兵装なのである。

これにより炸裂弾を止めたのだ。

「そして…こうだ!」

そう叫ぶとともに背部のユニットから

ワイヤーブレードを展開して炸裂弾を破壊する!

 

「ちっ!

AIC積んでいる上に

中距離兵装があるとなると…

アレにかけるしかないか?

シャル!パターンXでいくぞ!」

「パターンX…ってあれ!?

まあいいけどさあ…」

それを見たカイトは瞬時にまず使うことはないと考えていた

攻撃パターンXを使うことをシャルロットに伝える。

そして…

 

「フレキシブル・シールド前方展開…

突撃するよ!」

両肩にアームで連結している可変式防御兵装…【フレキシブル・シールド】を

正面に向けてラウラめがけて突撃する。

 

「ふ…

馬鹿が!!」

すぐさまAICで停止させられるが…

 

「流石に止められちゃうか…

でもこれでカイトには攻撃できないね!」

「何…しまった!」

 

そうシャルロットの位置は丁度カイトとラウラの中間地点…

ラウラがカイトに攻撃しようにも

シャルロットが盾となって攻撃できなくなっていたのだ!

しかも…

 

「その機能…

止めるときに手をかざすところから見ると

集中しないと使えないんでしょ?

この状態で動くことができるのかな?」

「くっ…貴様!」

 

シャルロットの挑発を受けて

ラウラは停止結界を解除する。

 

しかし…

「ありがとう…

まさかここまでうまくいくなんてね。」

シャルロットがそう言うと同時に上空に飛び上がる!

その後ろには…

 

「エネルギーチャージ…残り20%。」

クロスシューターの後ろにマルチライフルをドッキングさせ、

シューターのグリップをフォアグリップとして保持した状態で

さらに銃口の左右にアサルトエッジを装着した

タクティカルウェポンの砲撃形態【タクティカルランチャー】を構えたカイトがいた。

 

「なんだあれは…」

 

その異形にも見える武装を見てラウラは一瞬考え込んでしまう。

そしてこの一瞬が勝敗を分けた。

 

「エネルギーチャージ完了!

タクティカルランチャー発射!!」

その叫びと共に銃口から膨大な量のエネルギーが放射される!!

 

「くっ!!」

それを見たラウラは逃げようとするものの…

 

「逃がしはしないよ!!」

上空に待機していたシャルロットからの牽制射撃で

逃げ道をふさがれてしまう!!

 

そして

「うわぁぁぁぁぁ!!!」

エネルギーの濁流に飲み込まれたラウラだが…

 

「くっ…

SEが一気に8割以上削られただと…

だがこの威力だ連射はできないはず!」

彼女の言うとおりタクティカルランチャーは

その高火力と引き換えに一回撃つとエネルギーを一気に消費する上

放熱にも時間がかかることもあり、

実は試合での使用は1回限りが限度として開発されている。

それゆえにつけられた通称が【オンリー・ワン・クラッシュ】

意訳して【一撃必殺兵装】である。

 

だが彼女は忘れていたこれはタッグマッチであるということを…

そうこの場にはもう一人対戦相手がいたのだ。

 

「どこ見ているのかな?」

「何…?

ぐふぅ!!」

そう言うと同時にシャルロットがラウラの腹部に箱状の兵装を叩きこむ!

 

「ふ…打突兵装か?

こんな攻撃では私は倒せんぞ!!」

「何勘違いしているの?

まだ僕は攻撃してないよ!!」

 

そうなぜならこの兵装は…

「対IS用電磁加速式大型杭打機…【イグナイト・バンカー】。

その身で味わってみる?」

イスルギ重工が誇るもう一つのオンリー・ワン・クラッシュなのだから!!

 

「な…パイルバンカーだと!!

まて流石にこの状態でそんなものをくらえば…」

「答えは聞いてないけどね!!」

 

シャルロットの台詞と共に

バンカーがラウラの腹部に打ち込まれ…

そのあまりの衝撃にラウラは吹き飛ばされた!!

 

+++

 

吹き飛ばされながらラウラは

今のままでは自分は間違いなく負けると理解していた。

そう考えた時に恐怖した。

自分が負けることで敬愛する教官の経歴に傷をつけることになるのではないかと。

 

(こんなところで負けるのか…

いやだ負けたくない!

私が負けたら…

教官の経歴に傷をつけることになる!)

『力が…欲しいか?』

(ああ欲しい!

教官の誇りになるために力が欲しい!!)

『いいだろう…ならばくれてやる!!

…ただし貴様の意志では動かんがなあ!!』

『VALKYRIE TRACE SYSTEM BOOT.』

(何…何故それが…

すいません教官…私はあなたの誇りには…)

そう最後に思考すると同時に彼女の意識は暗転した。

+++

 

吹き飛ばされていたラウラが突如静止する。

そこに何とかネットから抜け出した一夏が駆け寄る。

 

「無事かボーデヴィッヒさん…

どうしたんだ?」

 

そう声をかけた瞬間。

「あ…ああああああ!!」

彼女が突如叫び始める!!

それと同時にISの装甲が突如彼女をのみこみ始めた!!

 

「ボーデヴィッヒさん!!」

それを見ていた解説席の千冬は…

(アレはまさか!!)

「直ぐに観客に避難を呼びかけるんだ!!」

「え!?

織斑先生!?」

「いいから早く!!」

「分かりました」

≪観客の皆さん急いで避難してください!!≫

 

そう放送が流れる頃にはラウラの体は完全にのみこまれ

千冬の現役時代の愛機【暮桜】を模した形に機体が変貌していた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ある少女の純粋な思い…

「教官の誇りになりたい」

そんな思いを踏みにじるように

発動したVTシステムに

彼の怒りが炸裂する!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「偽りを断ち切れ!!」

ボーデヴィッヒ…いやラウラを返してもらう!!

 




お待たせしました。
第27話完成いたしました。

いやー台風すごかったですねえ。
そのせいでこの一週間殆どの仕事がつぶれましたよ。
今週の金曜も昼夜連続で現場に出るのと
おそらく土曜日も仕事なので今回は木曜日に更新しました。

本作におけるラウラの行動は
千冬に褒めてもらうため…
ひいては彼女に「お前が私の誇り」だと
言ってもらうためだとしております。

なんか彼女を見ていると「ワンコ」なイメージなんですよね。

さて…
次回は一夏のターンです。
彼女の純粋な思いを踏みにじるVTシステムを
一夏は打砕けるのか…
そしてVTシステムの存在を知り
あの女性がついに動き出します。

本作では皆様のご感想やご意見をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第二十八話「偽りを断ち切れ!!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

木曜日に更新できちゃいました。
そして次回で第2巻部分は終了です。

アンチ対象
なし

えーと…
別に国際条約をぶっちぎるのはいいのよ。
ただねえ…
それを外部に出るかもしれない機体に搭載するのが
【馬鹿】としか思えないのよ。
だからドイツ政府はVTシステムの事を知らなかったんじゃないかなあ?
だからラウラを学園に行かせたと考えています。

後前話で打ちこみ忘れていた個所があるので加筆しました。


前話ラスト直後から

 

「ボーデヴィッヒさん大丈夫か!?」

突如として変貌したシュヴァルツェア・レーゲン。

その操縦者であるラウラを心配して一夏は声をかけた。

しかし…

 

『!!!』

「織斑君避けて!!」

「へ!?

っておわぁ!?」

 

接近してきた一夏に突如として攻撃を…

どこからか取り出したブレードによる斬撃を仕掛けたのだ!!

 

「あっぶねえ…

しかしあの太刀筋…」

 

それを回避した一夏はその太刀筋を見て…

(千冬姉の太刀筋だよなアレ…

何でラウラが千冬姉の剣を使っているんだ?)

混乱していた。

 

そうだろう。

この業界に入って日が浅いのだ。

流石に国際的に禁止されて封印されている技術など…

知っているはずが無い。

 

「織斑君大丈夫!?」

「うん?

ああシャルルか…

あー一つ聞きたいんだがいいか?」

「…何?」

 

一夏の表情を見てシャルルは断ることができなかった。

…怒りそして困惑。

その二つを混ぜたようなその表情を見て

断ることなどできるはずもなかった。

 

「…特定の個人の動きを再現するシステムってISにはあるのか?」

「!?

…あるよ。

VTシステムっていう禁止された物がね…」

「それで千冬姉の動きって再現できるのか?」

「できると思う。

なんせモンド・グロッソの優勝者クラスの動きを再現するらしいから…

まあ流石に劣化しているみたいだけどね…」

 

そう言うシャルルの台詞から…

一夏は感付いた。

「アレって…そのVTシステムによるものなのか?」

「多分…

まあ先生方が来るだろうから大丈夫だと思うけど…」

 

そう話していた二人の元に…

千冬からの連絡が入った。

 

『あー二人とも済まない…

来賓の避難誘導でそっちに暫く迎えない。

…何とか凌いでくれ。

柊は大丈夫か?』

「…織斑先生。

そういうことは早く言ってください!!

後流石にアレを使うと暫くは身動きとれないです。」

「流石にやばくないかそれ!!

…ああ文字通り一撃必殺なのか。

失敗したら自分が負けるっていう意味で。」

「そう言う事…

どうしよう。

僕だけじゃカイトをかばうことくらいしかできないんだけど!?」

 

そう言って取り乱すシャルルを見て一夏は…

「俺があいつを止める…」

「え!?

無茶だよ織斑君!?」

「俺はあいつの相棒だ…

それにあの機体の動作は劣化版千冬姉…

弟として負けるわけにはいかねえんだよ!!」

 

そう言う一夏を見てシャルルは…

 

「あー男の子の意地ってやつ?

頑張ってね。」

(分からないなあ…流石に。)

「シャルル…お前まさか…

いや…なんでもない。」

 

その台詞で一夏は感付いた…

彼は…いや彼女は女性ではないかということに…

 

(まあカイトが何にも言わない以上大丈夫か。)

だが友人がそのままにしているのを考えて無視することにした。

そして…

 

「こいよ…偽物。

ボーデヴィッヒ…いやラウラは返してもらうぜ!!」

その叫びと共に一夏が突撃する!!

 

『!!!』

「遅い!!

…所詮は劣化再現か。

千冬姉の剣はこんなもんじゃない!!」

 

一夏を迎撃しようとしたVTシステムの攻撃を回避して

三日月による一撃を叩きこむ!!

 

『!!?』

「まだまだいくぜ!!」

 

そして一夏による連続攻撃が始まる!!

1撃!

2撃!!

3撃!!!

どんどん一夏による攻撃が決まっていく!!!

しかし…

「これだけやってもまだ動くのかよ…

化け物か!?」

 

そう…

既にSEは8割近く削れているはずなのに

連続攻撃を受けても止まる様子が見えなかったのだ。

それどころか…

 

『!!!』

「おっと!?

こりゃあ零落白夜で決めた方が早いか?」

 

反撃してきたことを受けて

一夏は零落白夜の使用に踏み切ることにした。

しかしそれを察知したのかVTシステムは攻撃を開始する。

 

『!!!』

「だから遅いんだよ!!

…ラウラを返してもらうぜVTシステムさんよォ!!」

 

攻撃を回避してすれ違いざまに

零落白夜による一撃を叩きこむ!!

 

『!??』

「これで終わりだ…」

そのまま反転して背後から斬り裂く!!!

それを受けたVTシステムは…

 

『!?!?!?』

ダメージが限界に達し機能を停止してしまう。

それに伴い装着が解除されラウラが放りだされる!!

 

「ラウラ!!」

しかし直ぐに一夏が受け止める…

お姫様だっこして。

 

「…私は一体…」

「よう無事か?」

「貴様は…

ははは何だあの人の弟だけのことはあったのか…

そうかお前があの人の誇りなのか…」

 

ラウラのその言葉を受けて一夏は

彼女がなぜ自分に突っかかっていたのか気付く。

 

「…ばーか俺がじゃないぜ。

俺たちが千冬姉の誇りさ。」

「そうか…

私はあの人の誇りになれていたのかな…」

「ああ…

千冬姉が言ってたぜ。

【ラウラは教官としての私の誇りさ】ってさ。」

 

その言葉を聞きラウラは安心したのか全身から力を抜く。

 

「そうか…それなら…良かっ…た。」

「おいラウラ…。

…なんだ寝ているだけか。

お休み…相棒。」

 

そして機体の調達が終わり救援に駆け付けた千冬だが…

 

「一夏無事か…

あーもう終わったのか?」

「遅いよ千冬姉。

ああもう終わったよ。

…医務室にラウラを連れてってくれないか?」

「私がか?

まあいいが…」

(…これはひょっとしてラウラと話せということか?)

 

その後タッグトーナメントは中止になり…

ドイツ軍に対し国連による捜査の手が入ることになる。

しかしその前に…

この日の深夜にとんでもないことが起きていた!!

 

+++

同日深夜

ドイツにある非合法の実験施設。

 

その上空で一人の女性がブチキレていた。

「ちーちゃんのデータであれを使った挙句…

いっくんを危険にさらすなんて…

絶対に許さないからね!!」

そう言うと同時に

自身の後ろに控えていた無人兵器を起動させる!!

 

「さあて…やっちゃえ【迅雷】!!

この施設の奴らをとっ捕まえちゃって!!」

その号令と共に忍者を思わせるその機体が施設に突撃した!!

 

この後彼女の手により…

この研究施設は壊滅させられ…

研究者はそのほとんどが簀巻にされていた。

 

それと同時にかなりやばいことが明らかになっていた。

この施設はドイツ軍の物だと書類上ではなっていたが…

実際には設立当初から国際的な犯罪組織【亡国機業】の傘下だったのだ。

これによりドイツ軍には国連主導の捜査の手が入り

上層部の人間が何人も逮捕されることとなる。

なおこの時なぜか【IS委員会から派遣された人員が妨害行動を取ろうとした】と

記録には残されていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

タッグトーナメント翌日…

ついにシャルの性別を公表したんだが…

一夏に新たな女難の危機が!!

そしてついにあの女性がイスルギに接触するんだが…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「女難と嫁宣言と接触と…」

…えーと冗談だよね?

 




お待たせしました。
第28話完成いたしました。

本作では束さんは割とまともな分類です。
【常識が無いけど身内にはだだ甘】なイメージで書いております。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第二十九話「女難と嫁宣言と接触と…」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…かな?

第3章完結編です。
後個人的に原作での境遇から考えても
千冬さんやさしい顔もできるんじゃないかなあ?
…流石に小学1年生に原作の程度で接していたら
いろいろあかんでしょ。



7月1日(火)

IS学園

1年1組教室にて

 

あの後タッグトーナメントは中止となった。

まああんなことがあった以上続けるわけにはいかないだろう。

…夜になって山田先生から大浴場が使えると言われたが俺とシャルは部屋のシャワーで済ませた。

夏が近いと暑くて風呂に入る気にはならないんだよ。

 

それで翌日になって朝のSHR前なんだが…

…今日からなんだよなあ。

 

「はぁ…」

「どうしたカイト…

いつもより教室に来るのが早い上にため息なんてついて。」

「ああ一夏か…

いやまあついにこの日が来たのかと思うとちょっとな?」

 

…なんかいやな予感しかしないんだよなあ。

あーそろそろ来たか?

今日は織斑先生か…

顔色が悪いな…今度なんか奢ります。

 

「…あー今日は諸君にお知らせがある。

転校生?というか転校しなおしたというか…

まあ自己紹介しなおしたい生徒がいる。

デュノア…入ってくれ。」

「はい!!」

 

…あー俺と一夏以外のみんなの目が点になっているよ。

そりゃあ昨日まで男だと思っていた生徒が

女子の制服で現れた上に胸があるなら…

まあ、そうなるな。

 

「えーとまずはすいませんでした。

僕の本名は…シャルロット。

シャルロット・デュノアです。

…父親であるデュノア社社長に命令されて男装していましたが、

このたび親権が親戚に移ったことと

デュノア社が解体されたことを受けて

女子として転校しなおすことになりました。

…えーと皆さん改めましてよろしくお願いします。

かさねがさね騙していてすいませんでした。」

 

…あーシャルルのファンクラブの連中が泣き崩れている。

ん?

セシリアがこっちをすごい顔で見ている?

…いやーな予感。

 

「すいませんデュノアさん?」

「なんですかオルコットさん。」

「…カイトさんはその事をご存知でしたの?」

 

…ヤバい!?

 

「そうだよ?

…むしろ助けてくれたのってカイトだし。」

「なるほど…

カイトさん後で話があります。」

「…変なことはしてないからな。

シャルの親権持っている人怒らせたくないし。」

「ならいいんですが…

そう言えば昨日…」

 

ん?

廊下が騒がしいような…

 

「い・ち・かー!!

シャルルが男子ってどういうことよ!?」

 

あー鈴ちゃん(注 最近名前の方で呼ぶようになった)か…

「いや俺も今知ったからな!?

…まあ昨日の時点でそうじゃないかなーとは考えたけどさあ。」

「あー…まあそれならいいかな?」

 

あれ…織斑先生が苦笑している?

 

「凰…驚いたのはわかるがまだSHR中だからな?」

「千冬さ…じゃなかった織斑先生、

SHR中に乱入してすいませんでした。」

 

あれー可笑しいな?

いつもならもう少しセメント対応なんだけどなあ?

 

「…あの…織斑先生?

私はいつまで廊下にいれば?」

「む…すまんラウラ入っていいぞ。」

 

なんだ銀髪もいたのか。

…流石に反省しているよな?

ん?

何で一夏の方に…

 

ズギューン!!

キ・キスしやがったー!?

 

「織斑一夏…お前は私の嫁にする!

異論は認めん!!」

「何で嫁!?」

「…日本では気に入った相手を嫁にするのが一般的だと聞いたのだが?」

 

…それ違うから!?

つーかどうしてそうなったのよ…

 

「それと…すまなかったな嫁よ。」

「ん?」

「私はお前を誤解していた…

お前は確かにあの人の弟だよ。」

 

+++

回想…

昨日の夕方頃

医務室にて

 

ベッドの上で眠っていたラウラだがその寝顔は穏やかだった。

その隣で千冬が彼女を見ていた。

 

「ん…

ここは…」

「目が覚めたか…ラウラ。」

 

目を覚ますと同時にとび起きようとする彼女を

千冬はやさしく押しとどめる。

 

「教官!?

私は…

そうだ…VTシステムが起動して…」

「ラウラ…

一夏から聞いたぞ。

…お前は私の誇りになりたかったのだな。」

 

そうラウラに問いかける千冬の顔はとても優しいものだった。

そしてその顔を見たラウラが…

見とれるほど美しかった。

 

「…はい。

落ちこぼれと言われていた私を

教官はここまで鍛え上げてくれた。

あなたのようになりたい…

そう思ったこともあった。

でもそれは無理なことです。

だから…

せめてあなたの誇りになりたかった。」

「そうか…

なあラウラ…

何でお前は人を信じようとしないんだ?」

 

そう問いかけられたラウラは…

顔を青ざめさせた。

 

「怖いんです…

どれだけ信じても人は裏切る。

この目が…その証明です。」

「ああ…そうだな。

だが…今の部隊の奴らはお前を慕っているし、

一夏を始めとしたクラスメイト達はお前の過去を

詳しくは知らない…

お前があまりにもアレな事をしたから

嫌われているだけで謝れは許してくれるさ。」

「…そうでしょうか。」

「まずは部隊の奴らと話してみろ…

これからのことはその後に考えればいい。」

 

まあその後副官のクラリッサの影響を多分に受けて

日本文化を勘違いした状態になってしまうのだが…

これはまた別の話である。

 

+++

その頃…

イスルギ重工本社内

社長室にて

 

「ミツコ?

…えーと冗談だよね?

篠ノ之束がうちに入社したいとか…

そんな嘘をつかないでほしいんだけど。」

「兄さん…

信じたくない気持ちはわかりますけど本当の事です。

…後白騎士事件の件兄さんの思っていたとおりだったわ。

やっぱり亡国機業が真犯人よ。」

「そうか…

彼女はなんといっている」

「うちを通してISコアの供給の再開をしたいそうよ。

その代わり亡国機業からある人物の救出を依頼されたわ。」

「…一体だれだ?」

「それは…」

 

この日篠ノ之束は極秘裏にイスルギ重工に入社することになる。

彼女が依頼したこと…

その詳細が明かされるまではしばしの時を要することになる。

 

EPISODE3「A New Encounter」FIN

NEXT EPISODE「The double-wing of awakening」

Coming Soon!

 

次回予告

臨海学校に向けて買い物に行くことになった俺達。

そこで意外な人たちに出会い…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ハプニング・ショッピング」

ああ…頭が痛い。

 




お待たせしました。
第29話完成いたしました。

本作ではラウラが信頼関係を築くことができなかった理由を
「過去のトラウマによる対人恐怖症」によるものとしています。
…いや彼女の年齢的にトラウマになってもおかしくないですからね?

次回からは原作3巻に当たる第4章「覚醒の双翼」をお送りいたします。
さあ皆さん…ついに原作からのズレが大きくなりますよ。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第四章「覚醒の双翼」
第三十話「ハプニング・ショッピング」


本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
バカ女(第3巻に出てくるあの人)

…何でこの人は一夏の顔を知らないんでしょうね?
ニュースで顔を見せているとおもんですが…
ああ未成年だからか?
…マスゴミじゃないのねIS世界のテレビって。



7月3日(木)昼休み

IS学園校舎屋上にて

 

あの転入事件から2日が経った。

…あの後俺はともかくカイトは大変だったらしい。

オルコットさんにデュノアさんとは本当に何もなかったのか何度も聞かれたらしい…

…まあ本当に何もなかったみたいだがな。

後ラウラ…流石に素っ裸でベッドにもぐりこむのはやめてくれ!

…起きた時に生きた心地がしねえんだよ。

そんで今昼休み恒例の屋上での昼飯兼おしゃべりタイムなんだが…

 

「なあ臨海学校の水着って皆用意したのか?」

「おい一夏…そういうことを聞くか普通?」

 

いやでもさあ…

 

「だって一人持ってなさそうな人いるし。」

「…あーボーデヴィッヒさんか。

…水着って持ってる?」

「ははは…ずーと軍で生活していたから

そもそも水着自体使わなかった。」

「…今度の日曜日に買いに行こうな。」

 

あ…なんか涙出そう。

 

「あー私もついていくわ…

一夏だけだととんでもないもの買いそうだし。」

「どうせなら皆でいくか。

…俺もそろそろ新しい本を仕入れたいし。」

 

あーラウラが少し不機嫌になったな。

まあ鈴がいてくれるのは助かる…

俺は女物の水着の良し悪しなんてわからないからな。

 

+++

7月6日(日)午前11時頃

駅前のショッピングモール【レゾナンス】にて

 

「…偶然って怖いねカイト。」

「ああ何で先生達まで来ているんだよ…」

 

いやーまさか先生方もこの日に買い物に来ていたとは…

一夏はともかくヒビキ…ご愁傷様です。

 

「おいカミシロ…これはどうだ?」

「もう少し大人しいのにしてください!!」

 

あんな紐水着を見せられて…

いくらスタイルよくてもあの性格じゃあなあ…

 

「ちょっとあんた!

男なんだから言うこと聞きなさい!!」

 

…なんだ?

向こうの方から声がするんだが…

 

「いいから片づけときなさいよ!!」

「はあ!?

だから何で俺がそんなことしなきゃならないんだよ!!」

 

…うわー何あの勘違い女。

 

「ちょ…弾!?」

 

え!?

ひょっとして一夏の友達の…

【五反田弾】君か?

 

「もういいわ…

警備員さんこの人痴漢です!!」

 

はあ!?

…ああもういい加減にしろよ糞女!!

…いやここはやっぱりあいつが動くか。

 

「いい加減にしろよ?

ああ警備員さんこの人嘘ついてますから。」

「一夏!?

おま…なんでこんなところにいるんだよ!?」

「はあ!?

急に横から出てしゃしゃり出るんじゃないわよ!!

つーかあんただれよ!?」

 

…なぬ!?

このバカ…

一夏の顔を知らないのか!?

 

「あー君ひょっとして織斑一夏君?

…本当にこの女性嘘をついているの?」

「ええ…後この人俺の事わからないみたいなんで…

キッチリ教えてあげてください。

…脅迫罪でしょっ引けませんか?」

「少し無理かなあ…

まあこの人常習犯だったからなんとかなるかもしれないけどね。

…営業妨害の方でだけど。」

 

…おー宇宙人みたいにして連れていったな。

さてと…

 

「なあ弾?

なんでこんなところにいるんだ?

…家からは少し遠いだろここ。」

「蘭の買い物に付き合わされてな…」

 

あの二人が喋っている間に

護衛の人たちを落ち着かせないとなあ…

ああ…頭が痛い。

 

…後で皆さんに差し入れをしよう。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

買い物中に旧友と出会った一夏。

共に昼食を食べる中で

彼が言われたある言葉とは一体?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「サプライズ・ショッピング」

俺XXXXじゃないからな!?

 




お待たせしました。
第30話完成いたしました。

原作の時点であの女性は出ていますが
常習犯の部分はオリジナル設定です。
…女尊男卑の一例としてしか出てないんですよ彼女。

後五反田兄妹を買い物編では出します。
…というか出すタイミングが学園祭以外だとここしかないんです。
彼らは本作における日常を象徴するキャラになる予定です。
…少なくとも妹の方は確定ですよ?


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第三十一話「サプライズ・ショッピング」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
五反田蘭

…個人的に彼女はISに関して
ある意味楽観的すぎると思います。
今は表立っては競技でしか使われていないけど
実際には兵器だからね?


7月6日(日)午前11時45分頃

レゾナンス内フードコートにて

 

あの後少し早いが昼飯を食うために

五反田兄妹とも合流して

フードコートに全員で来ていた。

 

「まさか弾たちとこんなところで会うとはなあ…」

「おうオレも驚いた。

…まあ蘭の事だから狙っていた可能性はあるがな。」

 

しかしまさか一夏の友達と偶然出会うとは…

五反田弾だったか…

なんか色々と苦労してそうだ。

 

「しかし…蘭ちゃんも馬鹿だなあ…

カイトたちの前であんなことを言うなんて。」

「あーうんそうですね。」

 

ははは…

ISをなめんじゃねえよ?

まあやりすぎなのは認めるが…

 

+++

回想…

数分前

 

「へー五反田さんはIS学園を受験する気なんだ。」

「はい!!

…兄からは反対されていますけど。」

 

うーん…

反対ねえ?

 

「どうして反対されているの?」

「えーと理由が弱いからやめろと…」

 

…ははーん。

そういうことかな?

だったら当り前だボケ。

 

「…その理由は?」

「一夏さんと同じ学校に通いたいからじゃ…

ダメですか?」

 

…やっぱりか。

ふざけるな!!

 

「君さあ…

ISをおもちゃかなんかと勘違いしていない?

あのねISは兵器…たたかうための力だから!

IS学園はその力をどう使うか学ぶための学校なの!

君みたいなふまじめな理由で来られる方が在校生や他の真面目な受験者にとって迷惑だから!

…お兄さんが反対するのも当たり前だ!

自分や他の人の一生を棒に振るかもしれない事を考えて行動しやがれ!!

お前みたいな後輩に来られてもオレや一夏からすれば迷惑なんだよ!!」

「ご・ごべんなざい…」

 

あー泣きだしちゃったか。

…少し言い過ぎたかな?

うん?

ボーデヴィッヒが五反田嬢に近づいて…

 

「柊の奴も言っていたが…

貴様はIS学園を卒業した後どう生活するつもりだ?

貴様以外の人間は将来どの道に進むかある程度決めてから入っていることが多いんだぞ?

…私からも言わせてもらうが自分の将来を決めずに来られてもこっちが迷惑だ。

貴様のような人間はISに関わる資格はない!!」

 

さすがにやめたげてよぉ!!

 

…回想終了

+++

 

「あー弾君でいいか?

妹さんを泣かしてしまって済まないな。」

「いやかまわねえ。

むしろ良く言ってくれた。」

 

それならいいんだが…

 

「後俺のことは呼び捨てでいいぜ。

その代わり俺もあんたのことは呼び捨てで呼ぶがいいか?」

「OK。

まあこれからもよろしくな弾。」

「こっちこそよろしくなカイト。

…一つ聞いていいか?」

 

何を聞く気だ?

 

「何だ?」

「…一夏ってやっぱロリコンなのか?」

「おい弾てめえ何言って…」

 

あーうんそう思いたくなる気持ちはわかる。

 

「一応言っておくがボーデヴィッヒは俺たちと同い年だからな?

後彼女が一夏の事を嫁と呼ぶのは自発的にしていることだからな?」

「そうだぞ俺ロリコンじゃないからな!?」

「…すまん。

てっきり飛び級してきたのかと…」

 

いえねえ…

ラウラの奴飛び級どころかちゃんとした教育すら受けた形跡が無いなんて…

この流れじゃ言えねえ。

 

その後昼飯を食べた後俺たちはそれぞれの買い物に戻っていった。

なおヒビキはスズネ先生に連れて行かれたことをここに明記する。

 

+++

その日の深夜…

日本国内の某所に存在する

非合法研究施設にて

 

暗闇の中で金髪の初老の男性が

モニターを見ながらうすら笑いを浮かべていた。

「さてこの小娘…

たしか篠ノ之箒だったか?

システムの最終試験に使えるなあ。」

 

そういう男性の前には一夏に対して攻撃を仕掛けている箒の姿が映っていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ついに始まった臨海学校。

一夏たちは海岸で楽しく過ごす。

しかしその裏では黒い陰謀がうごめいていた。

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ブラック・オーシャン」

これさえあれば…

一夏を取り戻せる!!

 




第31話完成いたしました。

五反田嬢の部分と一夏のヒロインが今の所ロリキャラしかいないことに
気付いたことでこの話が生まれました。
…実際に彼女が受験して受かってしまうと真面目に勉強していた人が
1人IS学園に通えなくなってしまうんですよね。
本作においてはこの一件で一夏からの心証は悪くなっています。
さあ…彼女は一夏のハートを射止めることができるのかな?


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第三十二話「ブラック・オーシャン」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
篠ノ之箒

本作での彼女は
1 両親とは小学生のころから会えない。
2 幼馴染からは見捨てられる。
3 クラスメイトから嫌われている。
などが重なりかなり病んでいます。

後カイトの意外な弱点が明らかに…
これ実は私もそうだったんですよね。
まあここまでの失敗は運よくしませんでしたけど。
日光に行った時は危なかったですけどね。


7月7日(月曜日)午前10時半頃

旅館【花月荘】前にて

 

バスに乗って約2時間…

ようやく目的地の旅館に着いたんだが…

 

「やっと着いた…うっぷ。」

「カイト…大丈夫?」

「大丈夫…慣れてるから。」

 

車酔いする体質なのに酔い止めを飲み忘れるとか…

あ・やべ吐きそう…

 

この後旅館の前でカイトが吐いてしまい

その後始末に数分かかった。

 

+++

数分後

 

「すいません女将。

ただでさえ今年は男子生徒がいる関係で部屋割りが大変なのに…

吐瀉物の片づけをすることになって。」

「いえいいんですよ織斑先生。

まああの生徒さんは気の毒でしたけどね。」

 

柊が吐いてしまった後私は旅館の従業員で協力して

何とか後始末を行った。

 

吐いてしまった柊は大丈夫だと言っていたが

念のために今日1日は安静にしていることを言い渡した。

本人は泳げない事が少し悔しそうだったが

旅館の方に迷惑をかけた自分に対しての罰として受け止めていた。

 

「まああの状態ならば大丈夫でしょう。」

「ええそうですわね。」

 

…二人ともしっかり見張っていてくれよ。

 

+++

その頃海岸では…

 

「「「「海だー」」」」

「元気だなー皆。

…二人とも放してくれません?」

「「ダメ(です)!!」」

 

…海にはしゃぐ他の生徒たちとは異なり

カイトは両腕をセシリアとシャルロットに抱え込まれた状態で

その様子を少し離れたところから見ていた。

 

「さすがに泳がないからさあ…

頼むから放してくれよ。」

 

半分泣きながら頼み込むカイトだが…

 

「織斑先生から見張っていろと言われたので…」

「絶対に放さないからね!!」

 

二人に即座に否定される。

 

それを見ていた一夏とヒビキは…

「…アレってうらやましいのか?」

「…どうなんだろうな?」

 

【水着姿の女子二人と腕を組んでいる】カイトの様子が羨ましいのか

それともかわいそうなのかしきりに考えていた。

 

+++

その頃…

他の生徒たちがいる海岸から少し離れた場所に

篠ノ之箒はいた。

 

「何故なんだ一夏…

何で私の気持ちを理解してくれないんだ?

お前を真に愛しているのは私だけだと言うのに…」

 

そう妄言を吐きながら彼女は一人海を眺めていた。

そこに…

 

「ああやっと見つけた。

篠ノ之箒さんでよろしいですか?」

「?そうですが…」

 

一人の女性が彼女の前に現れた。

 

「私【巻野レイ】と言いまして…

あなたのお姉さんからプレゼントを預かっています。」

「…あの人からプレゼントを?」

 

訝しげに問いかける箒にたいして

その女性は…

「ええ…第4世代型のISというプレゼントをね。」

と軽く答えた。

 

「…第4世代?」

「ええ第4世代ですよ。

…もしかして有難迷惑でしたか?」

 

そう悲しげに問いかける彼女だが…

 

「いえいえ!!

少し驚いただけです。

喜んで使わせてもらいます。」

(これさえあれば…一夏を取り戻せる!!)

 

お礼を言うと同時にひったくるように受け取って

箒は一人その場を後にした。

 

箒がその場を去った後その女性は凶悪な顔つきになると

吐き捨てるように言い放つ。

 

「ばーか。

そいつは確かに第4世代型だがなあ…

あたしたち【亡国機業】の開発した機体だよ!!

せいぜいがんばってくれよ…

モルモットちゃん。」

 

そう言うとともにその女性は突如としてその場から消え去った…

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

日も沈み夜になった後

俺たち男子は三人そろって風呂に入りながら

誰が好きなのかを話し合う。

その頃織斑先生たちの部屋でも…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「恋愛模様」

篠ノ之は出ないよ?

 




お待たせしました。
第32話完成いたしました。

私高校に入る少し前までは車酔いが酷くて
学校の行事でバスに乗る際はいつも酔い止めを飲んでいました。
今回カイトがやったようにリバースすることはありませんでしたが、
いろは坂の時はまじできつかったです。
なおプロローグでカイトが酔わなかったのは
酔い止め代わりに飴玉を口に入れていたからです。
ちなみにこれも私の経験から来ています。

さーて巻野レイと名乗っていたこの女性…
一体何ータムなんだ?(棒)

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第三十三話「恋愛模様」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
篠ノ之家(-束)

今回は私の個人的な考察からアンチしています。
…小学生の一般門下生に武術の奥義なんぞ教えるか!!

そして千冬さんに男の影が無い理由をねつ造しています。
…うん泣いていいよ本当に。

最後に…作者は恋愛経験が一切ないため恋愛描写が苦手です。
書いてて背中がかゆくなるのよ。



7月7日(月曜日)午後7時頃

花月荘内大浴場にて…

 

カポーン

 

「いい湯だねえ…」

いやー男子が3人しかいないから

風呂が広く使えて嬉しいなあ。

 

「…カイトお前おっさん臭いぞ。」

「えー一夏には言われたくないんだけど。」

…そっちだってときどき糞寒いオヤジギャグ言うくせに。

 

「二人とも風呂位静かにしてくれないか?

…頼むからゆっくり浸からせてくれよ。」

「「あ…ごめんなさい。」」

 

あーうんお前かなり疲れているもんな。

…今日一日中西条先生に振り回されていたしなあ。

 

「そういやあさあ…お前ら誰が本命よ。」

「何言いだすのかね一夏君は…」

「ああまるで俺たちが複数の女性と

そういう関係みたいに聞こえるぞ?」

 

そんなことは…いやさすがにヒビキは違うと思うぞ?

 

「いやだってカイトはオルコットさんやデュノアさんとそう言う関係じゃねーの?

あとヒビキ…お前は更識さんと西条先生どっちが好きなんだ?」

 

…それか!!

つーかブーメランだからなコレ。

 

「まあ答えてもいいだろうが…

一夏…お前も言うんだぞ?」

「…まあしょうがないか。

じゃあ俺から…あれ?」

 

あら?

考え込み始めたぞ?

 

「どうした?」

「俺ってあいつらのどっちが好きなんだ?」

…おいおい。

 

「お前もかよ…」

「ああカイトもなのか?」

「お前ら…」

 

あれ?

ホントにどっちの方が好きなんだ?

 

この後のぼせるまで二人は考え込んでいた。

 

「うやむやにできてよかった…

流石に教師に惚れたかもしれないなんて言えないからな。」

 

+++

同時刻

織斑先生に割り当てられた部屋にて…

 

「さてお前達…

このバカはともかくとして一体誰の事がどうして好きなのか

一切合財しゃべってもらおうか?」

 

簀巻きにした西条教諭を肘おきにしながら

織斑千冬は言い放った。

 

「…わざわざ呼び出してそれですか?」

「いいじゃないか…

青春を過ごせなかった分

そういう話に飢えてるんだよこっちは。」

 

拗ねた顔をしながらそう言った彼女を見て

あるものは唖然とし、

またあるものは恐れおののいていた。

 

「…それでは私から言わせてもらいます。

私セシリア・オルコットは柊カイトさんに好意を…

いえ彼を心から愛しています。

理由?

そんなもの多すぎてとてもじゃないけど語りきれませんわ。

というか好きになった理由を聞く時点で…

恋愛経験ないのが丸わかりですわよ?」

「ぐはぁ!!

…しょうがないじゃないか高校時代はすでに日本代表になっていた関係で

公欠扱いとはいえ殆ど学校に通えなかったし

高校卒業後はブリュンヒルデとか言われて男性から避けられていたんだぞ!!

恋愛しようにも出会いが無いんだよぉ…」

 

ガチ泣きする千冬を見ながら

鈴音はどこか困った顔で自身の持つ

一夏への思いを口にする。

 

「これ私も言わなくちゃダメ?

まあいいけどさあ…

えーと私は千冬さんも知っての通り一夏が好きです。

…転校してきたばかりで日本語に不慣れだった私に親身に接してくれて

さらに私をいじめようとした奴らを一人でぶちのめしてくれた…

カッコよかったなあ一夏。」

 

うっとりしながらそう言う鈴音をみて

周囲にいた簪とラウラは後ずさる。

それを横目で見ながらシャルロットは

どこか恥ずかしげに言葉を紡ぐ。

 

「えーとこれ言わなきゃだめなパターンだよね…

僕ううん私はカイトの事が好きです。

だって私をあの家から助け出してくれたから…

私にとってカイトは白馬の王子様なの。」

 

そう言うシャルロットを呆れた目で見ながら

ラウラも続く。

 

「私は…嫁いえ一夏の事が好きなんだと思います。

ただ…自信が持てないんです。

本当にこれは恋なのか?

ただのあこがれじゃないのか?

いつでもそう考えてしまうんです。」

「いや…お前のそれは多分恋で会っていると思うぞ。」

 

不安げに言うラウラを心配してか千冬はその思いを肯定する。

…慈母と言いたく様な顔で。

無論その顔を見た他の面々は驚いていた。

 

そしてラストとして…

「えっとごめんそういうことはまだ分からないです。」

簪が恥ずかしげにそう言った。

 

更識簪…彼女が恋をするのはまだ先の事である。

 

「…なんで篠ノ之は呼ばなかったんですか?」

「あいつのアレはもう純粋な恋じゃないからな…」

 

(あの時…

一夏に憧れ始めた箒に柳韻先生が色々吹き込んでいた。

おそらくあの人は箒のあこがれを利用して

一夏を…父さんの唯一の息子であり

優れた才能を持っている可能性が高いあいつを

篠ノ之家に取り込む気だったんだろう。

だからこそ束は篠ノ之家を壊したんだ。

…母さんの遺した数少ない【遺産】である

一夏を守るために。)

 

「…本当の事は言えないな。」

「織斑先生?」

「何でもない…」

 

そう言う彼女の顔は悲しげだった。

 

(なあ箒…お前が歪まなければ…

私はお前と一夏が恋仲になってもよかったんだぞ。

だって…

お前は元々純粋に一夏の事が好きだったんだから。)

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

翌日になり浜辺で新しい装備の試験を行っているところに

篠ノ之が現れて姉からもらったという自身の専用機を起動させる。

そしてそこに…

驚愕の知らせが訪れる!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「アメイジング・アラート」

なぜ我々がしなければならないんだ!!

 




お待たせしました。
第33話完成いたしました。

個人的に一夏が奥義なんつーのを小学生のころに教えてもらえたのは
一夏の事を【篠ノ之箒の婿にして篠ノ之家を継がせる】気だったんじゃないかと
邪推しています。

本作における織斑夫妻は子供たちを
心の底から愛していました。
しかし…
これ以上はネタバレになるから詳しくは言えませんが
もうすでに二人とも亡くなっています。
…一夏が彼らの事を思い出した時
それが本作におけるターニングポイントです。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。

ネタバレ暗号文章…一夏ごめんね。
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第三十四話「アメイジング・アラート」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
篠ノ之箒及び原作での展開

なぜかあまり突っ込まれませんが
このあたりの展開は冗談抜きでおかしいです。
よく保護者からクレームこなかったよなあ…

後今回冒頭がいつもと違ってちょいとメタいです。



7月8日(火曜日)午前9時頃

IS試験用ビーチにて

 

どうも読者のみなさんカイトです。

えー臨海学校二日目の今日は旅館近くにある

試験用のビーチで各種装備の試験を1日かけて行うわけなんですが…

 

「どうですか千冬さん…

私も専用機持ちになったんです!!」

「あのなあ…

本人がここにきて実際に渡したのならともかく

別人がお前一人の時に渡した物をすんなりと使わせられるか!!」

 

篠ノ之が起きているのに寝言を言った関係で

現在各種試験が中断状態です。

 

…しかしあいつは馬鹿か?

【見ず知らずの人から姉が作ったという第4世代のISをもらったので

今日から私も専用機持ちとして扱ってください】とか…

普通に認められるわけがないだろうが…

 

つーかマジで篠ノ之束の妹だったんかい。

 

「…なあカイト。

いつまであの馬鹿は駄々をこねているんだろうなあ」

「ヒビキ…それは俺じゃなくて一夏に聞いてくれ」

「…そろそろ千冬姉がキレて実力行使に出るはずだから

あと少しで鎮静化すると思うぞ?」

 

うん普通なら暴力教師だけど…

この場合はOKだな。

 

「いい加減に…しろぉぉぉ!!!」

あ…

ついに織斑先生があの馬鹿を殴り飛ばした。

「フー…フー…

は!?

またやってしまった…

篠ノ之は…

よし気絶しているだけだな。」

 

あらら?

山田先生がこっちに向かって走ってきたぞ?

 

「た・大変です織斑先生!!」

「どうした山田君?

私は篠ノ之を如何にかしないといけないんだが…」

「実はそのー…

ちょっとお耳を拝借。」

 

山田先生が織斑先生になんか耳打ちしているな…

 

「はぁ!?

…学園の上層部は何を考えているんだ?」

「さあ…

アメリカに大きな貸しを作れると

考えているんじゃないですか?」

 

おいおい…

織斑先生が頭抱えたぞ。

何言った学園上層部!?

 

「だからってなぜあの子たちがそんな事をしなければならないんだ!!」

「その意見には私も賛成ですが

もうアメリカ側にも伝えてしまったらしいので…

もう帰ったら理事長に直談判しましょう。

多分知らされてないはずですから。」

 

…それっていいのか?

 

「とりあえずは…

すうー

緊急事態が発生した!!

専用機を持たない生徒は一旦旅館にて待機だ!!

専用機持ちは…

すまんが私たちと共に事態の対処に当たるぞ。」

 

おい…

マジで何やらせる気だ上層部!!

 

+++

数分後

花月荘内に設置された

前線司令部にて

 

えーと

【アメリカ】と【イスラエル】が共同で開発していた

【最新鋭のIS】が突如として暴走して

ハワイから日本に向かって飛行中だから

オレ達で撃墜しろって…

つまりはアメリカの尻拭いしろって事かよ…

 

「…織斑先生。

アメリカの尻拭いを

なぜ我々がしなければならないんですか!!」

「文句は学園上層部の馬鹿どもに言え!!

まあ絶対に首に追い込んでやるがな…

世界最強のネームバリューをなめるなよ。」

 

織斑先生…

頑張れ超頑張れ!!

 

「さてとそれじゃあ作戦を考えようか…」

そう言う織斑先生の後ろでは

簀巻きになって且つ猿轡をされた篠ノ之が

もごもごと何かを言っていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

新型ISが突如として暴走した!!!

オレと一夏で暴走したISの撃墜をしようとする物の…

まさかの事態が発生してしまい

二正面作戦を強いられることになる!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「オペレーション・エンジェルブレイカー」

…厄日かな。

 




お待たせしました。
第34話完成いたしました。

ここで明記しておきますが…
本作において【銀の福音】が軍用機だということは
当初現場には知らされていません。
また次回の冒頭では…
何故暴走したかが語られます。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


さてと…
ここからは原作のこのあたりの展開に対しての愚痴です。

えーとまず原作においてこのあたりの指示を出したと思われるのは
おそらく学園上層部です。

というよりもアメリカからの要請を受けて
それをそのまま臨海学校に出ていた1年生たちに
対処させたようなのですが…
まず言わせてくださいおそらくアメリカは
【教師に対処させる】と思って要請を出したのではないでしょうか?
というか普通は生徒に対処させたりしねえよ。

実は学校としてそれはどうなのってレベルの話なんですよねこれって。
普通の学校で例えるなら
【武術の心得がある生徒に学校に侵入した不審者を捕まえさせる】ようなものだと考えていいでしょう。
…自分で書いていて頭痛くなってきた。
原作の展開こうして考えるとマジであり得ねえ。

前書きでも書きましたが普通なら保護者からクレームが入りかねない案件なんですよねこれって。
原作ではその保護者の一人が率先して指揮をとっていましたが。
あなたですよ千冬さん!!
普通そこはこの話みたいに怒るところですよ!!

これ千冬さん以外の教師も無免許なんじゃあ…
そんなはずないよな。
ないはず…です。


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第三十五話「オペレーション・エンジェルブレイカー」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし?

個人的に原作でこの系統の装備が出ないのが不思議でならない…
実際の戦闘機とかでもフツーにある奴なんだけどなあ?



前線司令部で作戦会議が始まる数時間前

ハワイにあるIS研究施設にて…

 

この時この施設にはアメリカとイスラエルが共同開発中の新型IS…

通称【銀の福音】が各種試験のために持ち込まれていた。

そして保管中のその機体にある少女が近づいていた…

 

「まったく…警戒が甘すぎるぞ。

【世界の警察】を自称するなら…

もっと気をつけてほしいものだ。」

 

そう言いながらその少女は機体の隣にある

コンソールに近づき…

 

「…すまない。」

 

そう謝りながら機体に何らかのプログラムを

書き込んでいった。

 

(…兄さんに逢いたいなあ。)

そう心の中で思う彼女の顔は…

織斑千冬に酷似していた…

 

+++

前回のラストから数分後

前線司令部にて

 

えーと現在織斑先生が資料を見ながら

考え込んでいるんだが…

何をそんなに考えているんだ?

 

「さて…

学園の方に提出されている各機のスペックからすると

織斑と柊の機体が一番早いのか…

ふむ…どうすればいいんだ?」

 

おい!

…あ。

よくよく考えるとこれは仕方ないわ。

つーか学園上層部もそこら辺は理解しておけよ…

 

「すまんラウラ…

作戦を考えてくれないか?」

「…わかりました。

では拝見して…

…イスルギ重工も良い物を用意してくれたものだ。

教官この【IS用の追加バッテリーユニット】は

いくつ用意できるかイスルギに問い合わせてください。」

「分かった今すぐ問い合わせる。」

 

追加バッテリーユニットって…

あー社長が暇つぶしに作ったっていうアレか!?

 

「…ええそうです。

今すぐとなるとそれだけですか…

ちょっとお待ちください。

ラウラ今すぐに用意できるのは2セットだけだそうだ。

それで当面は足りそうか?」

「2セットか…

何とかなると思います。」

 

…俺と一夏でいけば何とかなるか?

まあ目標が一機だけの場合に限るがな。

 

「とりあえず現状でとれる一番いい作戦を説明する。

まずバッテリーユニットを装備した嫁…じゃなくて

織斑と柊で先行して迎撃に向かってもらう。

その後私たちも追加で用意してもらった

バッテリーユニットを装備して援護に向かう。

二人にはそれまで目標を足止めしてもらわなくてはならないんだが…

済まないこれが現状での最善手だ。」

 

…全く

 

「なめんじゃねえよ。

そんぐらいなら何とかして見せるさ。」

「カイトの言うとおりだ。

オレ達を信じろよラウラ。」

「ははは…

二人とも勝とうとしなくていい。

撃墜されない事を優先してくれ。」

 

「「了解!!」」

 

+++

そして…

 

「よし二人とも…ラウラも言っていたが

撃墜されない事を優先するんだぞ?」

「了解です織斑先生。」

「千冬姉は心配性だなあ…

ちゃんと無事に戻るから心配しなくてもいいって。」

「そうか…

ならば二人ともちゃんと戻ってこい!!

作戦名【オペレーション・エンジェルブレイカー】…状況開始!!」

 

「「了解!!」」

 

「柊カイト…蒼雷・改でるぞ!!」

「織斑一夏…白式・改発進します!!」

 

そう言って出撃した二人の背中を見つめながら

織斑千冬は二人が無事に戻ってきてくれることを祈った。

 

+++

数分後…

 

交戦ポイントへ移動中である二人は

お互いに口を利かずに集中していた。

 

そこへ…

 

「待ってくれ一夏!!」

「…篠ノ之?

何でお前がいるんだ?」

「…?

私もいた方がいいだろう?」

「いやそういうことじゃなくて…

もう面倒だからいいや。」

 

なぜか二人を追ってきた篠ノ之が合流した時

その通信が入った。

 

『二人とも聞こえるか!?』

「こちら柊…

篠ノ之ならこっちにいますよ?」

 

司令部の千冬から入ったその通信を

篠ノ之が来ていないかの問いかけだと思ったカイトは

先にその旨を伝える。

しかし…

 

『む…やはりそうだったか。

すまんがそれとは別件だ。

…何者かが付近に突如として現れた。

柊…すまんが一旦織斑たちと別れて

そちらに向かってくれ。』

「いやまあいいですけど。

…大丈夫なんですか?」

 

カイトの問いかけに彼女は

少し声をひそめながら答えた。

 

『何者かと言ったが

それは五月の頭に現れた襲撃者と同じ反応だ…

お前の武器なら対処はたやすいだろう?』

「なるほど…

了解しましたとりあえずこれより現地に向かいます…

つーわけで後は頼むぜ一夏。」

「おう任せとけ!!」

 

そして別れて現地に向かったカイトを見て一夏は呟いた…

「よりにもよって臨海学校中に

この状況になるとか…

…厄日かな。」

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

一夏と別れたオレは

突如として現れた謎の存在の迎撃に向かい

そこで驚愕の結末を迎える…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ロスト・ウィングス/堕ちる雷光」

…雷光よ今は眠れ…

 




お待たせしました。
第35話完成いたしました。

イスルギが開発したIS関係の装備の内
約1割が技術陣の悪乗りで作られた代物です。

今回使用した追加バッテリーユニットは
基本的に背部に背負う形で装備し
機体のエネルギーを消費する際に代わりに消費され
残量が0になった場合自動で切り離されます。

戦闘機などにも外付け式の追加燃料タンクが存在する以上
ISにもこういう物があってもいい気がするんですが…


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第三十六話「ロスト・ウィングス/堕ちる雷光」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

久しぶりの完全オリジナル戦闘回です。
…カイトの活躍にご注目ください。

…ある意味親子対決?



前回ラストから数分後

謎の反応が発生した座標にて

 

「…ここか?

何もないようだが…」

 

目的の座標に到着したカイトだが…

その周辺には何も見えず

レーダーにも反応はなかった。

しかし…

 

(…!?

何だこの気配は!?)

 

突如としてカイトが感じた気配…

その正体は…

 

『目標…確認

コレヨリ試験ヲ開始シマス』

 

どこからかその声が聞こえると

同時にカイトは瞬時に上昇した!!

 

そして上昇前にカイトがいた

空間を弾丸が通りぬけていく!!

 

「くっ!?

どこから攻撃してきた!?

…そこか!!」

 

回避したカイトは瞬時に何者かが隠れているであろう

場所へとクロスシューターで攻撃した!!

…そこには確かに攻撃してきた存在がいた

しかしその存在の姿を見てカイトは凍りついた。

なぜならば…

 

「アルト…アイゼンだと!?

いや…似ているだけか?」

そう彼の父親の愛機…

【アルトアイゼン】に酷似した外見の存在だったのだ。

 

『損傷…軽微

試験ヲ続行シマス』

 

驚愕しているカイトをよそに

その存在は攻撃を再度仕掛ける。

今度は突進して右腕を叩きつけようとしていた!!

 

「んな!?

…まさかステークまであんのかよ!?」

そう言いながらカイトは紙一重で回避しようとする。

しかし…

この時カイトは正面に集中していたために

それに気付くことができなかった…

 

「ぐはぁ!?

な…

後ろからの攻撃だと!?」

その無防備な背中を後方からの狙撃が襲ったのだ!

 

「一体何が攻撃を…

ちょっ…そっちもかよ!?」

 

彼を後方から狙撃した存在…

それは彼の母親のかつての愛機…

【ヴァイスリッター】に酷似した外見の存在だった!?

 

「親父と母さんと戦っているようなものか…

ははは…これ勝てんのかな。」

 

自身の両親の愛機に酷似した外見の存在と1人で戦う

この光景を見てカイトの心は…

折れてしまった。

 

は?と思った方に聞きたいが…

まだ彼は高校1年生であることをお忘れか?

その上彼の両親は一応世界的にも上位のパイロットである…

そして彼は両親から愛されて育ち

その心は大人びているところはあるとはいえ

まだ年相応の幼さもあるのだ…

現在のカイトは【両親から攻撃された】ような

錯覚をしてしまった状態である。

これに彼の心は耐える事が出来ずに…

折れてしまったのだ。

 

そしてそれを見逃すほどこの存在は甘くない。

 

『目標ノ戦闘意欲低下ヲ確認』

『コレヨリ目標ノ処理ヲ開始スル』

 

そういうとともにカイトを挟むような形で

展開し…

アレを思わせる連携攻撃を叩きこむ!!

 

まずはアイゼンタイプが突進し

右腕のブレードで何度も殴打!!

その後アッパーでカイトを打ち上げる!!

 

「この攻撃パターン…

まさか!?」

 

そうして上空に打ち上げられたカイトを

ヴァイスタイプが連射して身動きをとれないようにする!!

そしてそのままアイゼンタイプと共に突進し…

カイトを貫いた!!

 

「…畜生。

いや…オレのミスだな。」

 

そう呟くと同時にカイトは…

海へと墜落した。

 

丁度その頃…

前線司令部で待機していたセシリアとシャルロットの二人は

ある不安を感じていた。

 

【カイトともう会えなくなるんじゃないか】…

そんな不安を。

 

そして銀の福音めがけて飛行中の一夏も

カイトが撃墜されたと同時に

背筋に悪寒が走っていた…

 

「カイト…

死ぬんじゃねえぞ。」

 

そして沈みゆくカイトは…

 

(オレの…馬鹿野郎。

相手は親父たちじゃねえのに…

怖がってるんじゃねえよ…)

 

そう思いながら彼は海中へと静かに沈んでいった…

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ついに銀の福音と接触した一夏達…

だが篠ノ之の機体に隠されていたシステムが起動し…

最悪の結末を迎える!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

 

「ロスト・ウィングス/狂乱の紅刃」

…その刃は誰のためにある…

 




お待たせしました。
第36話完成いたしました。

今回はカイトがついに撃墜されてしまいました。
彼の命はどうなるのか?
それはこの先のお楽しみです。
そして次回は一夏に危機が迫り…
ついに一線を超えてしまう人物が登場します。
さあ次回もしっかりとご覧ください。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。



以下この先の予言
PDIJUBSVSBJLPVIB…
BPLJIJLBSJXPNBUPJUFTIJOTFJTVSV!!


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第三十七話「ロスト・ウィングス/狂乱の紅刃」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…?

今回は彼女がついに一線を越え…
そして本作における【最大の悪意】が
動き始め…
もう一人の英雄が表舞台にその姿の片鱗を見せます!!



カイトが撃墜されたのから数分後

銀の福音との交戦予定ポイントにて

 

「…ここだな。

目標は…まだ来てないか?」

 

そう言いながら一夏は周辺の反応を確認していた。

 

「見えないからそうだろう?」

「…馬鹿は黙っていろ。」

 

【目視出来ないからまだいない】

そう判断した篠ノ之に対して一夏はきつい一言を投げかける。

伊達にカイトに鍛えられていない。

この状況でも彼は警戒を怠らなかった。

だからこそ…

気付くことができたのかもしれない。

『PPP…』

「…!?

篠ノ之…下だ!!」

 

バシューン!!

 

「下?

ぎゃあ!?」

 

二人の真下から突如として光弾が発射されたのだ!!

事前に察知し回避行動をとっていた一夏はともかく…

ボケっとしていた篠ノ之には全て命中していた。

 

「海中に隠れるとか味なまねを…

こりゃあタダの暴走事故じゃねえな?」

 

そう不敵に笑いながら言う一夏を…

篠ノ之はどこか濁った瞳で見つめていた。

 

+++

その頃

前線司令部では…

 

「貴様ら…そういうことは早くいえ!!

貴様らのせいで前線の生徒たちが危険にさらされたんだぞ!!

この事は柊の両親と共に保護者として抗議させてもらう!!」

 

学園上層部から今頃知らされた情報…

【目標は軍事用に開発された機体】にたいして

ついに千冬がキレていた。

そしてその横では…

 

「カイト君…応答してください!!

カイト君!!」

 

山田先生がカイトに対して応答を呼び掛けていた。

彼からの連絡が途切れて数分が経過したがまだ安否の確認が取れないのだ。

これが陸での作戦ならばまだマシだった。

今回の作戦における交戦空域はほぼすべてが海上…

撃墜された場合早期に救出しなければ…

最悪彼が死んでしまうかもしれないのだ!!

 

「カイト君…お願いだから答えて…」

 

彼女が涙をこぼしそうになったその時…

 

以下推奨BGM「英雄戦記」

 

『こちら…ファントム。

安心したまえ。

カイト君は無事だ。』

 

そう何者かからの通信が入った。

 

「ファントム…さん?

あなたは一体誰なんですか!?

そしてなんで…

カイト君の蒼雷を使えるんですか!?」

 

そう質問する彼女に対し・・

 

『すまんが詳しい事は答えられん。

…それと急いで篠ノ之箒を拘束するんだ。

彼女が持っているISは…

篠ノ之束の作品ではない!!

この事件の首謀者である…

亡国機業が開発した危険な機体だ!!』

 

その事実を彼はぶちまけた。

 

「え…そんな!?

今彼女は…

作戦空域に出撃中です!!」

『遅かったか…

これよりこちらは一夏君の救援に向かう!!

カイト君に関してはこの座標に行けば回収できる。

急いで回収してくれ!!』

「分かりました!!

…ところであなたは一体?」

 

その質問に答えることなく…

彼は通信を打ち切った。

 

+++

そして交戦ポイントに視点は戻り…

『PPP…』

バシュ!

バシュ!

バシューン!!

 

「うわっと!?

へへどこ狙ってやがる!!

俺はここだぜ!!」

 

そういいながら福音の攻撃をかわす一夏を見ながら

篠ノ之箒は内心怒り狂っていた。

(くそっ!!

私も専用機を得たというのに…

これでは一夏の足手まといではないか!!

ああ一夏…

私こそがお前の真の理解者だと言うのに…

何故私を受け入れない?

何故何故何故

何故ナゼ何故

ナゼ何故ナゼ

何故何故ナゼ

ナゼナゼ何故

何故ナゼナゼ

ナゼナゼナゼ

…ナゼ?)

 

途中からまるで壊れたレコードのように

何故という言葉を繰り返し始める。

それと同時に彼女の瞳から光沢が消え

俗に言う【レイプ目】になっていく…

そして…

 

(アアソウダ…コロシテシマエバイインダ。

ソウスレバワタシダケヲミテクレル。)

そう思考すると同時に…

 

「イチカ…シネェ!!」

「んなぁ!?

何しやがる…

…えーと篠ノ之さん?

なんか機体の外見が変わっていませんか?」

 

そう彼女の思考がおかしくなり始めると同時に

その機体はまるで彼女を包み込むように変化していた。

全身を覆うその姿は…

まるで彼女を取り込んでいるようにも見えた。

 

+++

そこから少し離れた場所に停泊している

とある船にて…

 

「成功だ!!

思考誘導と機体の遠隔操作…

両方とも完全に稼働している!!

【スレイブシステム】…

完成だ!!」

 

そう初老の人物がはしゃいでいた。

そして彼の前には

篠ノ之箒の様子が映し出されているモニターがあった。

そこに書かれていた機体の名前は…

紅桜(べにざくら)】だった。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

暴走を開始する篠ノ之…

彼女と福音に挟み撃ちにされ

ついに一夏が…

そして彼を今度こそ救うために…

黒き英雄が舞い降りる!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ロストウィングス/砕け散る白剣」

…白き刃砕ける時嘆きの声が響く…




お待たせしました。
第37話完成いたしました。

今回明らかになった篠ノ之箒の機体名称
紅桜の元ネタは…分かりますかね?

今回の篠ノ之の暴走ははっきり言って紅桜に
仕込まれていた【スレイブシステム】の影響です。
これはISにあらかじめプログラムを組み込んでおくことで
外部からの搭乗者の思考誘導や
機体の遠隔操作を可能とするシステムです。
いうなれば搭乗者を人間ではなくISを起動させるための部品にするシステムであり、
VTシステムの派生形に当たります。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第三十八話「ロスト・ウィングス/砕け散る白剣」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし。

一応今回の話で【ロスト・ウィングス】は終了です。
そしてある意味彼女の株が少し上がるかも。
まあ大筋に影響はないんですけどね。

後前回の話に一部書き加えました。
…といっても福音に電子音声と
射撃音追加しただけなんですけどね。



篠ノ之の暴走から数分後

交戦ポイントにて

 

「シネェ!!」

「おっと!

…しかしどうなってんのさ?

なんで篠ノ之の奴こっちを攻撃してんの?

…司令部との通信も繋がらないし。」

 

そう愚痴を叩きながら一夏は一人

暴走した篠ノ之と…

 

『PPP…』

バシューン!!

 

「あだぁ!!

…流石に2対1はキツイな。」

元々のターゲットの福音相手に闘いを続けていた。

 

「ヨソミヲスルナ!!

ワタシダケヲミツヅケロ!!」

「…こいつマジでいい加減にしろよ。

わざわざ押しかけてきて…

敵にまわってんじゃねー!!」

そういいながら一夏は反撃しようとした。

しかし…

 

『PPP…』

バシュ!

バシュ!

バシューン!!

 

「うぐぅ!!

そういやこっちもいるから…

逃げることしかできないんだよなあ。」

 

2対1であるために一方に反撃しようにも

もう一方からそこを狙われてしまい

攻撃行動に移ることができないのであった。

(こうなりゃあ…

篠ノ之だけでも言葉で何とかするか?)

「なあ篠ノ之…

お前は何をしたいんだよ!!

どうして俺に攻撃するんだよ!!」

そう問いかけた一夏に対して…

篠ノ之箒はバイザー越しに

虚ろな目を見せながら答えた。

 

「ドウシテ?

オマエヲコロセバ…

オマエハワタシダケヲミテクレルダロウ?」

「んな!?

まてよ…

…お前本当に篠ノ之か?

いやそれは本当にお前の意志で言っているのか?」

…ある意味ここにいたのが一夏で良かったのかもしれない。

いや…悪かったと言うべきか?

なぜならば…

 

「ナニ?」

(ソウダ…何故私は一夏を殺そうとしている?

…おかしい。

本当にこれは姉さんの作品なのか?

…まさか!?)

その問いかけにより篠ノ之は正気を一時的に取り戻し…

 

『…SLAVE-SYSTEM EXCESS-DRIVE START.(スレイブシステム超過駆動開始)』

「!?

頭が…

うわぁぁぁぁァァァァァァァァ!!」

『…目標ノ殲滅ヲ開始シマス』

それがきっかけで完全にシステムに彼女がコントロールされてしまい…

 

「篠ノ之!!」

一夏が…

『目標ノ接近ヲ感知…

攻撃シマス』

 

ザシュ!!

「ウソだろ…

零落白夜!?

何でお前が…

これを使えるんだ…」

乗機もろとも切り裂かれてしまう。

 

墜落していく最中一夏が見たのは…

「一夏君!!

無事かー!!」

 

そういいながらこちらに接近してくる黒い機体だった。

 

+++

 

「遅かったか…

出血が酷い。

早く離脱しなければ。」

 

墜落し海に落ちようとしていた一夏を間一髪救出した黒い機体…

【ゲシュペンスト TYPE-RV】のパイロットはどこか焦りながら

そう呟いた。

しかし…

 

『コレヨリ目標ノ離脱ヲ妨害スル』

『PPP…』

こいつらが妨害しようとする。

 

「2対1か…

一夏君を守りながらだとしても

余裕だな。」

それを見ても彼は余裕の表情を隠さない

なぜならば…

 

「伊達にこの5年間

戦い続けてはいない!!」

彼こそが…

本当の【世界初の男性IS操縦者】なのだから。

しかし彼の物語は今ここで語るべき物ではない。

 

今ここで語るべきなのは…

 

「急いでいるんでな…

ここはこれでいかせてもらおう。

閃光弾発射!!」

彼が華麗に撤退して…

「…こちらファントム。

済まない間に合わなかった…

そちらに一夏君を急いで運ぶ。

直ぐに安静にできるようにしてくれ!!」

『え!?

…了解しました。

何分でこちらに着きますか?』

「…3分だ。

最低でも3分でそちらに到着して見せる!!」

 

…一夏が何とか無事に旅館まで

離脱できたことぐらいである。

 

+++

付近に停泊しているとある船にて

 

「また奴か!!

ええいいつも肝心なところで

邪魔をしてくれる。

しかし今回は既にいいデータが取れた。

目的自体は達成できたのだ。

それで良しとしよう。

…まさか正気に戻るとは思わなかったがな。」

 

そう謎の研究者は愚痴っていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

迎撃作戦失敗…

さらにはカイトと一夏の負傷…

それらを知った少女達は嘆き…

作戦指揮を執った教師たちは

自分たちの判断を悔やむ。

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「クライング・レディース」

 




お待たせしました。
第38話完成いたしました。

今回の話の中で篠ノ之が一旦正気?に戻りましたが
これは【スレイブシステムが未完成】かつ
【呼びかけたのが一夏】だったからこそ起きた奇跡です。
普通はこんなんで正気には戻りません。

そしてゲシュペンストに乗っていたパイロットの人物は…
誰なんでしょうね?(棒)
本作では彼こそが【世界初の男性IS操縦者】です。
何で知られてないのかは…秘密です。
また彼がらみの話で【第2回モンド・グロッソ】の裏側を
舞台とした番外編を行う予定です。
…第5章完結後にですけど。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第三十九話「クライング・レディース」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

今回は幕間回です。
ですがある人物達に関わる重要な設定が顔をのぞかせます。


一夏撃墜から5分後

花月荘内前線司令部にて…

 

「くそォォォ!!」

 

ドゴォ!!

 

「織斑先生落ち着いてください!!

流石に旅館の壁に八つ当たりしたらだめです!!」

「…すまん山田君。

ああ分かっているさ。

これは私の采配ミスで起きた人災だ。

でもなあ…

息子が大怪我をした

柊の両親の事を思うと…

自分が憎い!!

ああこれで私以外ならば遠慮なくぶん殴れるんだが…」

 

…織斑千冬は自身のふがいなさと

カイトの両親に対する申し訳なさから

壁を殴りつけるという自傷行為を行っていた。

しかし実際には…

なぜか拳よりも壁の方が傷ついていた。

 

(ああ今はこの体が憎い。

何で私達の体は…)

 

かつては家族との絆だった自身の体。

それが時には憎く思えてしまうと千冬が痛感していた時…

別室で学園に連絡を入れていたスズネが

とんでもない通達と共に戻ってきた。

 

「…織斑先生、学園からの通達です。

【作戦を続行せよ、

ただし篠ノ之箒は撃墜してはならない、

救出せよ。】

だそうですよ。

…ふざけるなよあの糞爺どもが!!」

「西条君…

今度二人で闇討ちでもするか?」

「二人とも落ち着いてください。

…理事長に言えばもっと確実ですよ。」

 

…前言撤回

コレ教師陣全員暴走状態だわ。

そりゃあ教え子が怪我しているのに

それらに対しての謝罪なしに作戦続行な上に

怪我するどころか敵に寝返ったと思われている

馬鹿を【捕縛や撃墜】ではなく

【救出】するようにと言われたら…

ブチキレるよなあ。

 

「「「ふふふ…教師をなめるなよ!!」」」

 

色々言いたいがこれだけは言わせてくれ。

あんたら怖いよ!!

 

+++

その頃花月荘内

臨時救護室にて…

 

「「カイト(さん)…」」

「一夏…」

「嫁…」

 

ここでは撃墜された二人の治療が行われており

そして二人の手は彼らに好意を寄せる少女達が握りしめていた。

 

死なないでください。

元気になって。

もう一度笑いかけて。

死ぬな嫁。

思うことは違えど彼女らの願いは

要約すれば同じである。

生きていてほしい。

ただそれだけである。

 

その様子を見ていたヒビキは…

違和感を感じていた。

 

「…おかしい。

何でもうカイトも一夏も怪我が治り始めているんだ?

…二人とも本当にただの人間なのか?

いや考え過ぎだな。」

そうありえざる速度で怪我が治っていたのだ。

まるで人間ではないかのように。

そのことで彼らを疑ってしまった

ヒビキは心の中で自嘲した。

(何を考えているんだ俺は…

二人は友達だろうが!!

…ここで待っているよりも動いた方がいいか。)

 

「…すまん二人を頼む。」

「ヒビキさん…?

どちらへ行かれますの?」

 

その場を後にしようとするヒビキに

セシリアは声をかける。

「カイトたちの仇をとる。

俺に出来ることはそれだけだ。

だから俺の分も…

二人を頼む。」

 

そういいながら出撃しようとするヒビキに

彼女達はそれ以上声をかける事が出来なかった。

 

二人を頼む。

その言葉が彼女たちにそれ以上の

追求を封じたのだ。

 

そしてそのすぐ後にヒビキは出撃した。

誰にも言わずに

ただ一人で。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

単身福音たちに戦いを挑むヒビキ。

友への思い…

そして自身への怒りを込めた拳が

今新たな一撃を生む!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「嵐を齎す者」

その刃凶暴につき。




後書き
お待たせしました。
第39話完成いたしました。

今回の話は幕間ですが今後の展開に関する布石があります。
一夏とカイト、そして千冬の体に秘められた謎とは…
これが彼らの物語における重要なファクターの一つです。

さあて次回はついにあの一撃が登場します。
ヒントは次回のタイトルです。
これを英訳すると…?

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第四十話「嵐を齎す者」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

微妙に予告詐欺になりました。
福音達じゃなくてそれ以外が今回の対戦相手です。


前話ラスト直後

前線司令部にて

 

「カミシロが勝手に出撃した!?

今動ける状態なのは…

そうかあいつと更識だけだったのか…

まだ専用機の調整が完全には終わっていない更識を

戦わせるよりも自分だけが戦った方がいいということか。」

 

彼の暴挙。

それは実際には最善手ではあった。

一夏とカイトの撃墜により

専用機持ちで行動できるのが

ヒビキと更識簪のみとなり

簪の機体の調整はまだ完全には終わっていなかった。

よって満足に戦えるのがヒビキのみだったのだ。

 

それらを瞬時に判断した織斑教諭を横目に

西条スズネは自身のふがいなさを悔やんでいた。

 

(カミシロ…いやヒビキ。

お前だけにしか戦わせられない。

…ジエーさんに頼むか。

【私の専用機】の開発を急ぐように。)

 

この場で今語れることはもうない。

そろそろヒビキの様子に移ろう。

+++

銀の福音のいるであろう空域に向けて

ヒビキは全速力で飛行していた。

 

「…そろそろだな。」

 

予測地点まであと少し…

そう思ったヒビキが気合を入れた時に

それはあらわれた。

 

『…攻撃ヲ開始セヨ』

『PPP』

 

ドゥルルルル!!

 

「くっ!!

新手か!?」

 

そう…

未確認の敵機がまだいたのだ。

 

「アレは…カラスか?

しかし数が多いな…」

 

黒いカラスの様な小型機が多数ヒビキめがけて襲いかかってきたのだ!!

 

「数が多いな…

それなら!!」

 

瞬時に判断したヒビキは片方の背部ブースターから

ブレードを取り外しさらに柄を伸ばして槍とする。

 

「はぁぁぁぁ!!」

そして周囲の敵機を巻き込むように回転しながら

その槍を振う!!

 

「どうだ!!」

 

ヒビキのその叫びと共に

周囲の敵機が爆発!!

 

それによる連鎖誘爆で

殆どの敵機が撃墜される。

 

「一気に減ったな…

後は…

何だあれ?」

 

そう小型機があまりにも多いので気付かなかったが

紫色をした人型の機体もあったのだ。

 

「あれは山羊か?」

…その機体は山羊の角を思わせる意匠が

頭部に存在し、

左右に2枚の黒い羽根を持ち

どことなく女性を思わせるデザインだった。

 

『全【コルニクス】ノ内

約90%の撃墜ヲ確認シタ

コレヨリ戦闘ヲ開始スル』

 

その音声と共にその機体は

ヒビキめがけて炎のようなエネルギー弾を連射する!!

 

「くっ!!

こんなところで止まっているわけにはいかないんだ!!」

そういいながら回避行動をとるヒビキに対して

その機体はどこか無機質ながらも

侮蔑の感情を感じさせる声で

言い放った。

 

『無駄ダ

オ前ハココデ落チル』

「なに!?」

『ナゼナラバ…

オ前ハアノ3人ノ中デ一番弱イ』

 

その言葉にヒビキは…

反論できなかった。

自分は弱い。

それはヒビキ自身が常に思っていたことでもあり…

反論しようにもできなかったのだ。

 

「ああ…そうだな。

確かに俺は弱い

…だが!!

それでもあいつらの友として…

あいつらの分も戦う!!」

『フン…

オ前がドレダケ強ガロウトモ…

私ニハ勝テン』

 

「たとえそうだとしても…

俺は決して…あきらめない!!

あいつらとの友情のためにも

俺は負けない!!」

 

ヒビキがそう叫ぶとともに…

彼の脳内にある機動パターンが浮かび上がる!!

 

「見せてやる…

俺とジェニオンの切り札を!!」

 

 

推奨BGM「瞳の中の明日」

 

「出力…マキシマム!!」

そうヒビキが叫ぶとともに

 

『TS-DEMON…ALL GREEN!』

ジェニオンからその音声が鳴り響き

出力が上昇する!!

 

そしてパニッシャーにブレードを連結し

誘導兵器として射出…

そのまま共に突撃する!!

 

「これで終わらせる…

ヌォォォォォ!!!」

 

『!?

誘導兵器ダト…

データニハソンナ武装ハナカッタハズ!!』

 

敵機はその様子に驚愕し

回避行動に移るのが遅れてしまう。

結果的にこれが命取りとなる。

 

突撃しながらパニッシャーを連射。

さらにヒビキ自身が得意の格闘を敵機に叩き込んでいく!!

 

「ハァァァァ!!」

さらに格闘攻撃の合間合間にブレードで敵機を切り刻み

そのままブレードを持っての連続斬りへと以降…

 

「これを喰らえ!!」

そして〆にブレードを突き刺し零距離で

パニッシャーを発射する!!

 

『…機体損傷率80%超過

撤退準備』

それにより敵機の損傷率が8割を超え

逃げ出そうとする。

しかし…

 

「まだだ…

これで終わりだぁ!!」

 

その叫びと共に

エネルギーを纏った両手で

掌底を同時に叩き込み

敵機にエネルギーを流し込む!!

 

『ギギギギ…』

 

「これが…俺達の切り札…

【ストームブリンガー】だ!!」

 

ヒビキのその言葉と共に

敵機は爆発し

完全に消滅する!!

 

「俺は弱い…か。

ああそうだな自分で自分が嫌になるくらい弱いさ。

それでも俺はあいつらの分も戦う!!」

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

敵機を倒した後

ついにヒビキは福音との決戦に挑む!!

しかし数の暴力により苦戦してしまうも…

 

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「プライドオブガールズ」

 




お待たせしました。
第40話完成いたしました。

今回登場した敵機の元ネタは【某変人集団】の無人機ですが…
本作ではイスルギの某博士とは無関係です。

後最後の機体は量産型の方ですからね?

実は第1話から数えて1周年になったら
特別短編を投稿しようと思います。
三が日にもできれば投稿したいです。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。



ここで悲しいお知らせです。
現在の進行状況的に
第4章が終わるのは来年1月か2月のどちらかになりそうです。


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第四十一話「プライドオブガールズ」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

今回のタイトルはウルトラマンメビウスで使用された作戦名
【プライド・オブ・ガールズ】から取りました。
あちらではGUYS女性陣のみでの作戦でしたが…


前回ラストから暫くたち…

 

「…見つけた!!」

謎の無人機部隊を撃退した後ヒビキは再度

福音がいるであろう空域めがけて飛行していた。

そしてついに福音を捕捉したのだが…

 

(あれは…カイトを撃墜した奴か?

まさか福音と合流していたとは…

まあいい…まとめて倒すだけだ!!)

 

福音や紅桜だけではなくアイゼンタイプやヴァイスタイプも

合流した計4機の敵機がそこには存在していた。

運がいいのか悪いのかそれらはヒビキをまだ認識していなかった。

そう…先制攻撃が可能だったのだ。

 

「先手必勝だ…

ニトロパイク…FIRE!!」

 

それを感じ取ったヒビキは両肩のランチャーで攻撃を仕掛ける。

かつてとは違い気づいていない以上…

 

『PPP…PP!?』

『攻撃検知…

敵機ノ索敵ヲ開始シマス』

 

その攻撃は全て命中する。

さらに敵機はまだヒビキを認識できていなかった。

それを見たヒビキは…

(数が多い上にそれなりの性能のはず…

とりあえずあの機体から片付ける!!)

 

見た目からして装甲が薄いであろう

ヴァイスタイプを優先して攻撃しようとする。

この判断は確かに正しい。

なぜならば…

オリジナルと同じくヴァイスタイプもまた

装甲というよりも空力制御用のカウル…

整流板といった方がいいほどの紙装甲なのだ。

 

「グレイブ…セット。

一気に行かせてもらう!!」

『敵機確認…!?』

 

背部ブースターからブレードを取り出して槍にした後

一気に突進し…

すれ違いざまにヴァイスタイプを斬り裂く!!

 

しかし…

『損傷関知…

【ラズムナニウム】ヲ活性化

自己再生開始シマス』

「は…?

自己再生って…

ウソだろおい。」

 

ヴァイスタイプは確かに斬り裂かれた…

しかしその次の瞬間には自身の装甲を構成する特殊金属細胞

【ラズムナニウム】を活性化させて自己再生をしてのけたのだ。

 

それを見たヒビキは凍りつく。

なぜならば…

(カイトを倒した無人機たちは装甲を再生できるのか!?

だとするとどれを先に倒せばいいんだ?)

そうまず最初に倒そうとした一番弱いであろう機体が

かなりの強敵に変化したのだ。

 

しかし直ぐにヒビキは考えを変える。

(こうなったら篠ノ之だけでも無力化するしかない。)

そう裏切り者だと思われている篠ノ之の無力化である。

これならばいっそのこと…

篠ノ之だけでも何とかして見せる

ヒビキはそう判断したのだ。

 

「たとえ勝てないにしても…

篠ノ之お前は何とかさせてもらう!」

しかし…

 

『PPP』

バシューン!!

『攻撃開始』

ドゥルルルル!!

 

「くっ!

左右からの攻撃か!!」

 

左から福音の光弾が

そして右からアイゼンタイプのガトリングが

ヒビキを襲った。

4対1それはヒビキが考えていたよりも…

絶望的な戦力差とだった。

いずれかを攻撃しようとしても…

他の機体が挟み撃ちを仕掛けてくるのだ。

 

「見通しが甘かったか…

すまん二人とも…

仇を取れそうにない。」

 

楽観視していた自身をふがいなく思いながら…

ヒビキが諦めようとした時!!

 

「あきらめるなカミシロ!!」

「あんただけならともかく…」

「私達も戦いますわ!!」

 

その声と共にどこからともなく

レーザーや実弾が敵機めがけて降り注いだ!!

 

「この声…まさか!!」

そう…

旅館にいるはずの…

 

「IS学園1年専用機持ち…4名

救援に参上ってね。」

 

【ラウラ・鈴・セシリア・シャルロット】らが救援に駆け付けたのだ!!

何故彼女らが駆け付けたのか…

それは今から数十分前にさかのぼる

 

+++

回想…

花月荘内臨時救護室にて

 

「くっ…

ここは…」

 

ヒビキが無断出撃してから数分後…

先に一夏の意識が回復した。

それに続くように…

 

「…旅館の天井?

俺は…生きているのか?」

カイトの意識も回復し

すぐさまシャルロットが二人の意識が戻ったことを

司令室にいる教師たちに連絡した。

 

その間に二人が撃墜されてからのことを

ラウラが説明していた。

…ヒビキが独断で出撃したことも含めて。

それを聞いたカイトは…

 

「なあ…何でお前らは出撃しなかったんだ?」

「!?

それは…その…」

「カイト…多分俺達を心配してたんだよ。」

 

言いよどむラウラをかばうように一夏がカイトをとりなすも…

「俺達を心配してくれるのはいい…

なんでヒビキを一人で行かせたんだ!!

…あいつが撃墜されるとは考えなかったのか?

仮にも軍人であるお前が…

いくらなんでもおかしいだろう。」

 

そう…カイトが疑問に思っていたのはそこである。

あのタッグトーナメントの後二人は暇な時間に

戦術について意見交換していた。

彼の知るラウラならばすぐにその可能性に気付き

ヒビキを止めていたはずなのだ。

 

「!!

ああそうだな。

どうも考えている以上に動転していたようだ。

とりあえず何が起こったのか聞かせてくれ。

作戦を直ぐに立てる。」

 

そして何があったか聞いたラウラは…

「カイトの両親の機体を模した無人機に

パイロットに対する洗脳機能を搭載したISか…

とりあえずいそいで救援に向かった方がいいな。

…すまんなカイト。」

「ん?

ああ礼なんていい。

早くヒビキを助けにいってくれ。」

 

その後他のメンバーもカイトと一夏に

【俺のことよりもヒビキを助けに行ってくれ】と言われたことにより

救援に向かうことになる。

そのことを知った教師たちは苦笑いしながら

第二次迎撃作戦【プライドオブガールズ】として

彼女らを出撃させた。

 

そう彼女達は悲しみのあまりに忘れていたのだ。

代表候補生としての誇りと

自分達は未熟なれど戦乙女であるということを。

 

+++

そして今に時間軸は戻り…

 

「ははは…そうか二人には心配かけちゃったな。

…ああそうだな。

あいつらの友だと胸を張るためにも…

負けてられないよなあ!!」

 

そのことをラウラから聞いたヒビキは

奮起した。

そしてその高まった闘志が…

あの奇跡へと導いた!!

 

『MODE-GAI START UP!』

「来たか!!

…ハァァァァ!!!」

 

ジェニオンから鳴り響く電子音声それと共に

かつてのように変形を開始する!!

 

そうもう一度それが目覚めたのだ…

 

「ジェニオン・ガイ推参!!」

 

ジェニオン・ガイが!!

 

「さあ反撃開始といこうか!!」

ヒビキのその叫びと共に敵機めがけて攻撃を開始した!!

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

再度目覚めたジェニオン・ガイ!!

救援に駆け付けた少女達と共にいま反撃を開始する!!

しかしまさかの展開がヒビキ達を待ち受ける…

 

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「闘志燃やす時!!」

 




お待たせしました。
第41話完成いたしました。

今回はヒビキのピンチと彼女達の戦線復帰がメインです。
悲しみのあまりに誇りを見失った彼女達ですが
カイトや一夏の叱咤激励でそれを取り戻しました。

後なんでヴァイスタイプが【ラズムナニウム】を装甲に使用しているかといいますと…
無人機2機と紅桜が【ツェントル・プロジェクト】系列だからです。
…ええいるんですよあの男が亡国機業に。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。

後月曜日がほぼ一日仕事なので日曜日に更新しましたが…
来週以降は月曜もしくは火曜日に更新します。


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第四十二話「闘志燃やす時!!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
中国とイギリスの装備開発者…
愚痴レベルですけど一応。

今回の話は長いです。
3か所の戦いを1つにまとめたら
こうなりました。

また本作におけるジェニオン・ガイですが
変形により大型化した為に一撃の威力は高いけど
機動性ならば素のジェニオンの方が上です。
さらに表面面積が増えるので
弾幕などの範囲攻撃に弱くなります。
当たりやすくなってしまうんですね。

現在執筆に使うソフトを変更した関係で
文字数が投稿するまで分からないのですが…
どうも本文のみで3000字近く書いていたようです。
そりゃあ長く感じるわけだ。


前回ラスト直後から

 

「さあ反撃開始といこうか!!」

そう叫ぶとともにヒビキは福音めがけて突撃し…

得意の格闘攻撃を叩きこむ!!

 

「セイ!!

ヤァ!!

ハァァァァ!!!」

ヒビキが得意とするジークンドーによる連続攻撃が

福音を襲う!!

 

『PPP!?』

「続けていくぞ!!

シフト・【ヘルヘイム】!!」

それに面食らっている福音をよそに…

ガイの胸部パーツからエネルギー弾が発射される。

 

『PP…P!?』

「もう一丁!!

シフト・ミドガルズオルム…

FIRE!!」

 

さらにダメ押しとして

ミドガルズオルムによる追撃が放たれる!!

そしてその攻撃を放ちながらヒビキはあることを確信していた。

(やっぱり…

モード・ガイの変形可能時間が延びている。

前回と違ってまだまだ持ちそうだな。)

…そう前回に比べると変形状態を維持できる時間が延びていたのである。

まあそこらへんの説明は冗長になるので詳しくはやらないが

簡潔にいえば【メイン動力が稼働しているかしていないか】の違いである。

…話を戻そう。

ミドガルズオルムは福音に対して直撃し…

福音が機能停止しそうになる。

 

「やったか!?」

しかし…

『PPP…SECOND-SHIFT START』

その電子音声と共に…

 

「福音が変化していく…

まさか…

二次移行を強制的にやったのか!?」

 

それを見たヒビキは瞬時に理解した。

これはセカンドシフトの名を借りた別の何かだと。

そう本来のそれとは違う歪んだ進化なのだと。

 

 

『…セカンドシフトノ完了ヲ確認

コレヨリ目標ノ迎撃ヲ開始スル』

変化が終わると同時にそれまでとは違い

日本語音声を発しながらその機体は攻撃態勢をとる。

その姿はそれまでとはかなり異なっていた。

背部ウィングスラスター【銀の鐘(シルバー・ベル)】が消滅し

その部位にはエネルギーでできた翼が代わりに取り付けられており

…そして装甲が全体的にとがった形状に変貌していた。

 

「何だあれ…」

ジャキン!!

その音と共に機体各部の装甲が開き…

内蔵されていたエネルギーガンが露出する。

 

『ターゲットロック…

FIRE』

「おわぁ!?

エネルギー弾による弾幕か!!」

変貌した銀の福音が発射した光弾は

まさしく弾幕と形容するべきものだった。

敢えて言うならば【空が2で光弾が8】だと言えばいいだろうか…

そんな感じの弾幕?が展開されていた。

 

(しまった…

攻めきれない。

ビルレストを使っても…

あの状態じゃ距離を詰め切れないし

最悪ビルレストを破壊されてしまう。)

「手詰まりか…?」

 

+++

その頃ラウラと鈴の二人は

紅桜相手に戦っていたが…

 

「ええいちょこまかと!!」

「…落ち着け鈴!!

まあ気持ちは分かるが。」

『攻撃不能…』

 

二人の息が合っているのかあっていないのか分からない連携により

紅桜は攻撃することができなかった。

なぜならば…

『装備ノ改善要求

射撃装備ヲ求ム』

零落白夜を搭載する際に参考にしたのが

よりにもよって【倉持技研】でのデータだったため

他の武装を搭載できず…

結果的に刀一本しか積んでいない欠陥機になってしまったのだ。

そのために止まったり突撃しようとすれば

レールカノンと衝撃砲の餌食になる以上

逃げ続けるしかないのだ。

 

二人がなぜ射撃兵装のみで攻撃しているか?

その理由は…

(嫁曰く零落白夜を搭載しているらしいからな…

近づくのは危険すぎる。

射撃でSEを削りきる!!)

こうした方が安全だからである。

 

まあ軍人であるラウラはともかく

鈴の方はどちらかというと近接寄りの万能型な上に

機能増幅パッケージ【崩山】により

本来不可視であるはずの衝撃砲の弾丸が

破壊力強化の代償として

炎を纏っている上に見えるようになってしまっているので…

 

「いい加減に当たれー!!」

至近弾はあれど命中はまだないのだが。

…なんで中国は衝撃砲最大の利点を殺すような武装を作るのやら。

拡散式になる上に数も2倍に増えると言っても

見えるようになっては意味がないのだが…

 

その代わり…

「逃がさん!!」

砲戦パッケージ【パンツァー・カノニーア】により

レールカノンの数が2門に増えたラウラが

紅桜を圧倒している。

まあこの装備は欠点があまりないので

ある意味この中では当たりだったりする。

 

…このチームは当面事態が動かないので

ここで最後のチームに視点を移す。

 

+++

そしてセシリアとシャルロットは…

 

『コレヨリ対象ノ…』

『…迎撃ヲ開始スル』

 

ヴァイスタイプとアイゼンタイプ相手に

闘いを挑んでいた。

 

意外なことにこの二人実は仲がいい。

カイトのハートを射止めるために

恋のさや当てをすることはあるが

それ以外では友人として仲良くしているのだ。

 

それもあってか…

「セシリア…後ろは任せるよ!!」

「お任せくださいな!!」

瞬時に息を合わせる事が出来た。

 

射撃寄りの万能型であるシャルロットが前衛を

射撃特化型のセシリアが後衛を担当する。

これらを上の会話のみで瞬時に確認したのだ。

 

「新装備…試させてもらうよ!!」

そしてそう言うとともにシャルロットは両腕に

新開発されたレーザーマシンガン【トルネード】を展開し…

二機とも巻き込むように連射する!!

しかし…

 

『損傷軽微…自己再生開始』

両者そう言って修復を開始しようとする。

だが…まだこの場にはもう一人いるのだ。

 

「こっちを忘れてもらっては困りますわ!!

…狙い撃たせていだたきます!!」

そう言うとともに大型レーザーライフル【スターダスト・シューター】で

後方から瞬時に二機とも狙撃する!!

 

『!?

後方カラノ狙撃ヲ確認

コレヨリ狙撃主ノ排除ヲ開始スル』

それを喰らった無人機の内アイゼンタイプが突撃して

セシリアを撃墜しようとするも…

 

「ここから先には行かせないよ!!」

『アイゼンノ進路ヘノ妨害ヲ確認

コレヨリ支援ヲ開始スル』

シャルロットがそれを食いとめて

さらにはヴァイスタイプがアイゼンタイプの突撃支援を開始する。

 

そしてそのまま膠着状態に陥ってしまう。

シャルロットは二機を足止めするのに精いっぱいで

攻撃に移ることができない。

二機はシャルロットに止められて

セシリアを攻撃できず

かといってシャルロットを攻撃しようとすれば

今度はセシリアに狙撃される。

そしてセシリアは…

(くっ!!

狙撃しようにも動くから照準がうまく合わない!!)

シャルロットを含めた3機が動きまわっている為に

なかなか狙撃に移ることができなかった。

ゆえに膠着状態に陥ってしまったのだ。

 

…状況打破のためにビットを使用しようにも

現在ブルー・ティアーズが装備しているパッケージは

強襲用高機動パッケージである【ストライク・ガンナー】だ。

これは全てのビットをスカート部分に装着し

完全に増加スラスターとして使うという

【火力を犠牲にして機動力を強化する】という設計思想で作られている。

…使用中はビットの射撃機能が封印されてしまうため

結果的に機体特性を封印するというある意味欠陥装備に近いものである。

…俗に言う【英国面】な装備かもしれない。

 

全ての戦いが結果的に膠着状態に陥った頃…

花月荘である奇跡が起きようとしていた

 

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

撃墜された己のふがいなさと

出撃できない苛立ちを抱えて仲間達を待つ

カイトと一夏。

今…

二人に奇跡が起きる!!

 

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「覚醒の胎動」

雷光今蒼天に轟き…白き牙いま目覚めん

 




お待たせしました。
第42話完成いたしました。

この話を書くためにセシリアたちが装備しているパッケージをを調べたのですが…
劣化している部分が無いのがラウラだけとかどうなのよ!!
衝撃砲って見えないから強いんじゃないの!?
ブルー・ティアーズは【ビット兵装のデータ採取用の機体】じゃないの!?
なんでそれらを消すような装備を作っちゃうかなあ二カ国とも!!
あれか?
安定の中国製品なのか?
英国面なのか?
それとも原作者がアレなだけなのか?
どれでもいいから誰か教えてくれ!!
…失礼熱くなってしまいました。
でも本当にあの二つの装備はなんなんでしょう。

まあ甲龍の方は【奇襲性よりも攻撃力を追求した攻撃特化装備】
そしてブルー・ティアーズは【機動力強化用の装備として適性がない者でも使えるかの検証】
って事なんでしょうけどね?
でも甲龍の方は【機能増幅】パッケージの扱いなんだよなあ…
【機能増幅】ってよりも【機能特化】って言った方が正しいと思うんだよなあ…
機能増幅ならば【見えないままで強化する】もんじゃないの?
そしてブルー・ティアーズは【ビットを増設すればいい話】だしなあ…
いや別に元からあるビットの射撃機能封印する必要ないじゃないですか。
しかも火力落ちるからって専用の大型ライフルを装備させてるんですよ?
だったら射撃機能が付いているビットを本来の位置に取り付ければいいだけの話で…

おっと愚痴が長くなってしまいましたね。
まあ言ってしまえば【あの二機のパッケージは少し方向性がおかしい】と
私は思っているということです。
コレ考察に回した方が良かったかな?


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第四十三話「覚醒の胎動」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
ある意味私自身

ええ…
今まで彼女には本っ当につらく当たってきましたが…
今回は彼女に対する謝罪もある意味兼ねている話です。
そしてカイトと一夏が新たな一歩を踏み出す話でもあります。


ヒビキらが戦闘を行っているのと同時刻。

花月荘内の臨時救護室にて…

 

隣合わせのベッドに横になっている二人。

右側のベッドには一夏が、

左側のベッドにはカイトが

横になっていた。

 

「…ああ畜生。」

「どうした一夏?

そんな悔しそうな顔をして。」

悔しそうな顔をして言葉を発した一夏に対して

どこか投げやりにカイトは問いかける…

その問いかけに一夏はただただ悔しそうにこう答えた…

「俺…

やっぱり篠ノ之…

いや【箒】を助けてぇ…

やっぱさ…

あいつも俺の幼馴染なんだよ。

…つっても許したわけじゃねえ。

それでも見捨てるなんてさ…

そこまで堕ちたくはないんだよ。」

「お前なあ…

まあ…

俺もその意見には賛成だ。

まあお前と違って…

いくらあの馬鹿でも見捨てたら…

後味悪いからだけどな。

つっても…

肝心の機体がへそ曲げちまってるだろうが

俺もお前もよお。」

 

そう…

この二人が置いて行かれた最大の理由。

それは怪我などではなく…

帰還して以降まさにへそを曲げたかのように

待機状態から変化しないのだ。

 

「それでも…!!

俺は箒の奴を助けたいんだ。

…やっぱもう一度白式が動くかどうか試してくる!!」

「おいまて!?

…ああもう俺も試せばいいんだろう?

やってやらあ!!」

 

そうして二人はベッドから起き上がり…

格納庫へと向かっていった。

 

…そして二人と入れ替わりになるように救護室に戻ってきた簪嬢が

二人がベッドから消えたことを半泣きで司令室に伝えた頃には…

奇跡が起きていた。

 

+++

そして格納庫にやってきた二人は

すぐさま自分達の相棒に触れる。

 

しかし…

 

「やっぱ動かないか。」

「…待つしかないのか。」

 

カイトが(まあそうだよなあ)と思い、

一夏が落ち込んだその時…

 

「ん?

なあカイト…

なんか光ってないか?」

「なぬ!?

あ…確かに光ってるって…!?

光が…強くなっていく!?」

 

そして格納庫が完全に光に包まれていく…

 

+++

ここは…

 

<汝に問う…>

<何故力を求める?>

 

何故力を求めるのか?

今まで考えたこともなかった。

 

ザザァ…

 

いいか一夏?

お前はお兄ちゃんなんだ。

だから絶対に

----を守るんだぞ?

 

うん分かったよ!

お父さん!!

 

…ザザァ

 

…ああそうか最初はそうだったけ?

そうまだ名前は思い出せないけど…

俺の妹であるあいつを守るために力を求めたんだ。

でも今は…

 

俺が力を求める理由…

それは大切な人たちを今度こそ守るためだ!!

もうこれ以上俺は大切な人を…

失いたくない!!

だから…力を貸してくれ!!

白式!!

 

 

<何だ…気づいていたのか>

<フム…>

<合格としよう。>

<さあ今こそ呼べ>

<我が新たな名を!!>

 

そうその名は…

 

+++

ここはどこだ?

 

白い異空間?

ん?

 

何か声が聞こえてくる…

 

 

<ああ…やっと話すことができる。>

<なあ相棒…>

<お前は何で戦うんだ?>

 

俺の戦う理由…?

…ああ何でだろうな?

 

<だって相棒は戦うよりも…>

<本読んでいる方が好きなんだろう?>

<だから戦わなくてもいいはずだ。>

 

…ああそうだな。

確かに俺個人では戦う理由はない。

だがな…

セシリアが…

シャルロットが…

そう仲間達が戦っているのに

ただ寝ているなんてできるかよ。

それにここで戦わなくちゃあ…

俺を鍛えてくれた親父たちに顔向けできねえ!!

 

<あはは…そうだな。>

<それじゃあ…行こうか相棒。>

<進化した俺達の強さを>

<見せつけてやろうぜ。>

 

ああ行くぞ!!

 

+++

「いくぞ【白式・双牙】!!」

「【蒼雷弐式】…機動!!」

 

光の中からその声が格納庫へと響き渡っていく…

そして光が収まり…

 

その中から現れたカイトと一夏の姿は変化していた。

 

カイトは全体的に鋭角化された装甲と…

それまでとは完全に異なる武装を装備した蒼雷…

いや【蒼雷弐式】を身に纏い。

 

一夏は先端部分がキャノン砲に変化したブースターを背負い

両腕にシールドを装備し、

極めつけは両腕にそれまでとは異なる剣を保持した白式…

いや【白式・双牙】を纏っていた。

 

「行こうぜカイト!!」

「ああ…リベンジマッチと行こうか!!」

そう言って出撃しようとした二人だが…

 

「まったく。

二人とも説教は後回しにしてやるが…

今すぐにイスルギ重工の輸送機に乗って急行しろ!!

…今度こそ勝ってこい!!」

 

格納庫に来た織斑教諭に捕まって

彼女の手配した輸送機で

現地に赴くことになる。

 

 

(まってろ箒…今助けに行くからな。)

 

+++

そしてどこか遠くの空の下で…

 

ある少女が空を見上げていた…

その少女の顔は織斑千冬を幼くしたようであった。

そしてその少女は

自らの半身に起きたことを…

感じ取っていた。

 

「ああ…この感覚。

思い出し始めたんだな兄さん…

私や父さん達のことを。

…どうかあの事だけは思い出さないでくれ。」

 

彼女は願っていた。

自分のことを忘れていてもいい…

あの事だけは思い出さないでほしいと。

そう…

 

(父さんの最期は…思い出しちゃだめだ。)

 

自分達の父親の死の瞬間を

彼女は思い出す…

血まみれになりながら…

自分と双子の兄をかばい死んだ…

愛する父親の姿を。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ついに復活した二人。

そして現地に急行した

二人に待ち受ける物とは…

次回は一夏の新必殺技のお披露目だ!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「見よ!!新必殺剣!!」

放つは…閃光の刃なり。




お待たせしました。
第43話完成いたしました。

今回はいくつかの新情報が出てくる話として書きました。
1 【一夏は心の底では箒を大切に思っている…友達として。】
2 【一夏には妹がいた。】
3 【カイトが戦うのは仲間のためと父親たちの名誉のため。】
さて…
今回登場した新型は次回から活躍します。

そしてラストの1シーン…
彼女は誰なんでしょうね?

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。

新春特別短編のお知らせ
三が日のいずれかに特別短編を載せます。
内容は…秘密です。


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第四十四話「見よ!!新必殺剣!!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

さあ…進化した白式の初陣です。
といってもまだ全武装を使用したわけじゃないんですがね。
後篠ノ之優遇期間は今回までです。


戦闘が膠着状態に陥ってから数十分ほど経過した頃…

 

いまだそれぞれの状況は変わらなかった…

だがついに膠着状態が崩れようとしていた。

 

ジャコン!!

「しまった!?

弾切れか…。」

ラウラがレールカノンの弾丸を

全て撃ち尽くしてしまったのだ。

そして…

 

『馬鹿メ!!

今度ハコチラカラ活カセテ貰ウゾ!!』

それを見てかそう宣言するとともに

紅桜がラウラと鈴めがけて突進してくる!!

 

「させるか!!」

「今度こそ当たりなさい!!」

すぐさまラウラがワイヤーブレードで

そして鈴が衝撃砲でそれぞれ迎撃しようとするも…

 

『ムダダ!!』

その一言と共に

右腕のブレードでワイヤーブレードを斬り払い、

衝撃砲を返す刃ではじき返す!!

そしてそのまま…

 

『シネエ!!』

鈴めがけて零落白夜で斬りかかる!!

 

(あの速さでは停止結界も使えん!!)

「避けろ鈴!!」

 

しかし…

「速すぎる!!

ごめん一夏…戻れなさそう。」

 

鈴が諦めかけたその時…

彼が駆け付けた!!

 

ゴゥ!!

「させるかよ!!」

その声と共にどこからともなく

突進してきた白い機体が

紅桜を弾き飛ばした!!

そしてそれを見たラウラと鈴は驚愕する。

なぜならば…

 

「うそだろう…!?」

「一夏…なの?」

今旅館にいるはずである自分達の意中の男性が

その見たことない機体を纏っていたからだ。

 

「よう二人とも。

後は俺が引き受ける。

お前らは近くに待機しているはずの

輸送機で休んどけ。」

「…ああ分かった。

気をつけろよ嫁。」

「まったく…死ぬんじゃないわよ一夏。」

 

そう言って輸送機の方に向かう二人に対して一夏は不敵に笑いかける。

 

「おう!!

勝ってくるから待ってろ!!」

 

そう言うとともに一夏は

紅桜めがけて突撃した!!

 

+++

 

『クッ!!

奴ハドコダ!?』

 

弾き飛ばされた紅桜は周辺の状況を

そして自身に突進してきた何者かを

確認しようとしていた…

しかし…

 

「俺はここだ!!」

そう言いながら突進してきた一夏が

両腕に装着した複合兵装…

アサルトシールド【迅雷】に内蔵された

レーザーガンで牽制射撃を行う。

 

『クッ直撃ダト!?』

それに気付くことができず

結果的に全弾直撃した紅桜は何とか反撃に移ろうとする

しかし…

 

『クラエ!!』

「させるかよ!!」

 

瞬時に一夏が左腕に展開した小型ブレード【雪風】で

受け止められる。

 

「これでも喰らっとけ!!」

そしてそのまま右腕の迅雷からブレードを展開し

その状態で紅桜を殴る!!

 

『グハァ!?』

「こいつで決める!!」

それにより紅桜が吹っ飛ばされ

その上ショックで一時的に前後不覚に陥る。

それを見た一夏は一気にとどめを刺しにかかる!!

 

「我が刃は閃光の如く…」

そう呟きながら右腕に大型ブレード【獅子王】を展開する一夏。

そして雪風と獅子王をX字に構え目を一旦閉じる…

 

「…行くぞ!!」

そう叫ぶとともにその状態で紅桜へと突進…

その勢いのまますれ違う一瞬に

2振りのブレードを振り抜く!!

 

「…我流剣【二刀・閃光刃】!!」

一夏がそう宣言するとともに

紅桜にX字の刻印が刻まれる!!

 

『ア・リ・・エ・・・ナ・イ・・』

そう紅桜が最後に呟くとともに

機体そのものが崩壊し

篠ノ之が空中に投げ出される!!

 

「おっと!?

セーフ…

こちら織斑。

輸送機聞こえるか?

篠ノ之の奪還に成功した。

これよりそちらへ引き渡しに向かう。」

 

そう篠ノ之を姫抱きにしながら

一夏は輸送機へと通信で確認をとっていた…

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

一夏メインだった今回とはうって変わって

次回は俺カイトが主役の話だ。

さあ生まれ変わったその力を見せてやろうぜ

蒼雷…いや蒼雷弐式!!

 

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「雷光轟く時!!」

蒼天雷鳴…見せてやるぜ!!




お待たせしました。
第44話完成いたしました。

まず本作では停止結界ことAICを使用するには
ある程度相手の移動速度が遅い必要があるとしています。
集中して動きを止める以上相手が早すぎると
うまく止める事が出来ないと考えてこういたしました。

また今回などで一夏が使用した我流剣は
彼の失われた記憶の中で習得した物です。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第四十五話「雷光轟く時!!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

今回はカイトの活躍回です。
時間軸は前回とほぼ同じ…
さあカイトの大暴れです。


前話開始とほぼ同時刻…

鈴・ラウラ組の膠着状態が崩れたのとほぼ同時に

セシリア・シャルロット組もまた自体が動こうとしていた…

 

ビービー!!

「嘘!?

この状況でバッテリー切れ!?」

シャルロットが装備していたトルネードのバッテリーが切れ…

再充電しなければ使用できなくなったのだ。

そしてそれで生じたわずかな隙を見逃すほど…

『対象ノ異変ヲ感知…』

『…武装ノ使用限界ヲ確認』

『『コレヨリ対象ヲ撃墜スル!!』』

こいつらは甘くない。

 

「速い!?」

人間には不可能なほどの速さでシャルロットに接近した二機は

彼女の周辺をそのままの速度で旋回し始める!!

 

「一体何を…

きゃあ!!」

それにあっけにとられたシャルロットをあざ笑うかのように…

アイゼンタイプが連続で突撃し…

ヴァイスタイプが反対側からレーザーを連射する!!

(シールドでの防御が…

追いつかない…)

そして…

 

『コレデ…』

『終ワリダ!!』

そう言うとともに挟み込むような形で突撃する…

「させませんわ!!」

それらの行動を見ていたセシリアは接近して食い止めようとするも…

 

『PPP』

ドゥルルルル!!

 

「きゃあ!?

まさか…新手ですの!?」

そう…全滅していなかったコルニクスが

援軍を連れて再度現れたのだ!!

これによりセシリアは足止めを食らってしまい

シャルロットを助けに行けなくなってしまう。

 

セシリアとシャルロット二人が絶望しかけた時…

その男は駆け付けた。

 

「させるかァァァ!!」

その叫びと共に…

どこからともなくレーザーが降り注ぎ…

シャルロットに突き刺さろうとした二機を…

そしてセシリア周辺のコルニクスを撃ち落とす!!

 

『誰ダ!!』

アイゼンタイプがそう言ったその瞬間…

上空からそれは舞い降りた…

 

「蒼雷…だよね?」

それを見たシャルロットが疑問に思うほど…

その機体の姿は変わっていた。

 

まず目につくのは背中の翼である。

…かつてのそれと比べると単純に大きく、

そして2対に増設されたそれはこの機体の印象を大きく変えていた。

また機体自体も全体的に鋭角化し

より威圧感を相手に与えるようになっていた。

そして両肩には少し崩れた六角形型のパーツが付き…

その下側からブースターが顔をのぞかせていた。

さらには右腕にパイルバンカーを装備しており…

より重武装化しているように見受けられた。

 

そしてシャルロットのその問いかけに

その機体を纏っていたカイトは

装甲の下で不敵に笑いながら答える。

「いや…もう違うぜシャル。

今の相棒の名前は…弐式。

蒼雷弐式だ!!」

 

そう言うとともに

マルチランチャー【フェンリル】を展開し…

アイゼンタイプとヴァイスタイプめがけてある弾頭を発射する…

 

『シマッタ!!』

そう…それは特殊ネット弾!!

それでこの二機の動きを止め…

 

「セシリア…シャルを連れて後退してくれ。

そっちに送った座標にイスルギ重工が誇る

大型高速輸送機がある。

その中で一旦休んでいてくれ。

…ここは俺が引き受ける。」

そう言うとともに両肩のブースターを

後方に向くように回転させ

その状態でコルニクスの大群へ突っ込んでいった…

 

その場に残されたセシリアは…

「…え!?

今私の事を呼び捨てに…

いえ…その前にシャルロットさんを連れて

一旦後退しましょう。

…まだ動けますかシャルロットさん?」

「うん…少しつらいけどまだ大丈夫…

カイト…大丈夫だよね。」

シャルロットと共に一旦戦場を離脱した。

 

+++

コルニクスの大群の中で…

カイトは右手に連射性能に優れたレーザーライフル【マグナガンナー】を

左手に高出力レーザーガン【ブリッツ・シューター】をそれぞれ装備し、

丁度大群の中央付近にいた。

 

「このあたりだな…

さあて弐式の初陣だ。

派手に行かせてもらう!!」

 

そう言うとともに背中に装備したフライトユニット…

【ラプター・ユニット】の上部が開きミサイルが露出する!!

 

「TARGET ALL-LOCK

…FIRE!!」

カイトのその声と共に

周辺の敵機めがけてミサイルが発射され…

命中するとともに周囲の機体を巻き込むように誘爆していく!!

 

「よーしある程度減ったな。

それじゃあ次はこれだ!!」

そして畳み掛けるように…

両手の銃器を乱射する!!

それで運よく誘爆に巻き込まれなかった機体も撃墜されていき…

 

「よーし。

掃討完了!!

後はあいつらだけっと。」

そしてついに全機撃墜された。

そのままネットで捕縛されているはずの二機の方を向くが…

 

「やべえ…逃げてる。」

そうネットが破かれていたのだ。

それを見たカイトは一瞬途方に暮れるが…

 

「!!

そこかぁ!!」

次の瞬間には振り向かずに後方を

マグナガンナーで攻撃する。

 

『…何故分カッタ』

そこには…逃げた二機がいた。

 

「ああ?

なんとなくだけど?」

『マアイイ…』

『…ドウセ貴様ハ』

『『ココデ撃墜スルノダカラナ!!』』

そして二機はシャルロットにした連携攻撃を繰り出そうとするが…

 

「させるかよ…

まずは母さんのパチモンからだ!!」

 

そう言うとともにカイトはヴァイスタイプめがけて突撃し…

「もらった!!」

右腕に装着したパイルバンカー…

【リボルビング・ストライカー】で腹部をアッパー気味に殴りつける!!

 

『ギギギ!?』

「たとえ装甲は自己修復できたとしても

内部構造までは流石にできまい!!

ストライカー…3連射!!」

その叫びと共に…

 

バァン!!

バァン!!

バァン!!

 

という音が響き渡り

ヴァイスタイプが上空へと打ち上げられた!!

 

そして…

『ギギギギ…ビガァァァァァァァ!!!』

という電子音声がヴァイスタイプから発せられるとともに

 

ドガァァァァァァン!!

 

ヴァイスタイプが大爆発した。

 

『ナニ!?

一撃デダト…!?』

 

それを見て驚愕しているアイゼンタイプを見ながら…

カイトは切り札を切る!!

 

「一気に決める!!

蒼天雷鳴…発動!!」

その声と共に

蒼雷弐式の各部からエネルギーが放出され始める!!

 

蒼天雷鳴…それは二次移行した蒼雷が発現した単一仕様能力であり

操縦者であるカイトの感情をエネルギーに変換し

理論上ほぼ無限のエネルギーを発生させることが可能である。

その出力は機体の限界を超えており

機体各部から余剰エネルギーが放出されるほどなのだ。

しかしこの現象はある副次効果をもたらした。

それは…

 

「オラァ!!」

『ナンダコノ威力ハ!?

タダ殴ルダケデココマデノダメージダト!?』

格闘攻撃の威力が格段に上昇するのだ。

そう…タダ殴るだけで相手が吹き飛ぶほどに!!

 

「さあて…このモーションを試してみるか!!」

そう言うとともにマグナガンナーとブリッツ・シューターを

再度両手で装備し…

ラプター・ユニットの下部にサブ・アームで接続されている

レーザーバルカンを脇の下から正面にのぞかせる。

「アサルトモーションパターン…JOKER!!」

そしてその状態でアイゼンタイプめがけて突撃しながら

全武装を乱れ撃つ!!

 

『ギギィ!?』

「まだまだぁ!!

レイザー…セット!!」

そしてすれ違う瞬間に両膝からレーザーソードを展開し

そのまま切りぬける!!

 

「これで…ラストォ!!」

そしてアイゼンタイプの後方で反転し…

そのまま後方からストライカーで殴りかかり

そのままストライカーを3連射する!!

 

バァン!!

バァン!!

バァン!!

 

『ギギ…

オノレ…

ココマデカァ!!!!』

最後にそうアイゼンタイプは叫び…

爆散した。

 

「…これが俺の【切り札】だ。」

それを見ながらカイトはそう呟いていた…

 

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ついにそろう3人の少年達…

今こそその友情を見せる時!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「デルタ・J」

これが俺達の…切り札だ!!




お待たせしました。
第45話完成いたしました。

さて…今回の話は蒼雷弐式のほぼすべての武装を使用して
カイトの両親のパチモンを撃墜する話でした。
これで残りは福音のみです。
さて今章が終わった後の話ですが…
まず番外乃肆は数話にわたって行い
その後第5章に入る予定です。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第四十六話「デルタ・J」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…?

福音戦ラストバトル…
IS学園三羽烏の力
その目に焼きつけろ!!

そして…
ラストあたりの演出は
個人的にはもっと何とかしたかったですが
これが限界でした。


一夏とカイトが見事敵機の撃墜に成功した頃…

ついにそれが起きてしまった。

 

『TIME OUT MODE-GAI END』

「ここで時間切れ!?

…しまった!!」

 

ガイの活動限界が来てしまい、

変形が解除されてしまったのだ。

 

『目標ノ弱体化ヲ確認…

攻撃ヲ集中スル』

 

そしてそれを見た銀の福音は…

それまで周辺にばらまいていた光弾を

ジェニオンめがけて集中させる!!

 

「のわぁ!?」

それを何とか回避したヒビキ。

そしてそこに…

 

「ヒビキィィ!!」

篠ノ之を輸送機に運んでから来た一夏と…

 

「無事かァァ!!」

戦闘終了後すぐさま駆けつけてきたカイトの二人が合流した。

 

「おお!!

二人とも手伝ってくれるのか?」

 

そしてヒビキはかわしながらそう確認をとる。

もちろん二人は…

 

「おう!!」

と勢いよく答える。

 

今ここに…カイト・一夏・ヒビキの…

学園の教師達曰く【IS学園三羽烏】が集結した!!

…由来が【三馬鹿だからさんばからす】だってのは内緒だ!!

実際これは教師間でのあだ名で…

対外的にはこう呼ばれることが多い

【デルタ・J】…

【三つの切り札】と。

 

+++

 

『フフフ…

タトエ数ガ増エヨウトモ…

ソレデ何ガデキルノダ!!』

 

そう嘯く福音に対して…

カイトたちは行動で答える。

 

「ハイハイ…

そんなこと言っている暇が…

あると本気で思ってる?」

そう言いながらカイトは両手にトルネードを展開して乱射する!!

 

『クッ!?

シカシコノ程度ナラバ…』

その攻撃は福音に命中するが…

それほどダメージを与えてはいなかった。

しかしこの攻撃はダメージを与えるための物ではなかった。

そう…

 

「次は…」

「俺達の番だ!!」

一夏とヒビキが左右から

奇襲を仕掛けるまでの

足止めこそが目的だったのだ!!

 

「セイ!!」

まずは左から接近した一夏が

右腕に獅子王を展開し

右から左へ薙ぎ払うように振り抜く!!

それを受けた福音はそのまま反対方向へと

吹き飛ばされる。

 

「ヤァ!!」

そして吹き飛ばされた福音を

今度は右から接近していたヒビキが

ブレードを展開・伸長させて

槍として装備。

そのまま左から右へ振り抜き一夏めがけて吹き飛ばす!!

 

そしてこの一連の動作を…

行いながら少しづつお互いの距離を詰めていく!!

 

そして…

「「これで…ラストォ!!」」

お互いの距離が0になると同時に福音を真上へと打ち上げる!!

そしてそこには…

 

「いらっしゃーい。」

両膝からレーザーソードを取り出して

腕に持った状態のカイトがいた。

 

「そしてさいなら~。」

そのまま下へ叩き落とすように

レーザーソードを振う!!

 

『ギギギ…離脱不能・不能・不能!!』

それらの連携攻撃により福音は損傷率が上昇し…

背中のエネルギーウィングの片方が機能停止、

その上機体各部からは火花が散っており…

まさしく【満身創痍】と言いたくなる状態だった。

 

それを見てとったカイトは…

「さあて…それじゃあ〆と行きますか!!

…こっからは加減しろよ。

中の人を殺したらシャレにならん。」

そう二人に言い放つ!!

 

「「OK!!」」

無論二人は肯定する。

 

「さあまずは…俺からだ!!」

そう叫ぶとともに一夏は右腕の迅雷を

福音めがけて射出!!

そして先端部分の装甲が開き…

クローとなって福音を捕縛する!!

 

『ギギギ!?』

「どりゃあぁぁぁ!!」

さらに迅雷と機体はケーブルで接続されており

それを利用して福音を振り回し始めた!!

 

そして

 

「一夏…今だ!!」

「行くぞヒビキィィ!!」

そう叫びながら上空で待機していた

ヒビキめがけて投げ飛ばす!!

 

それを受けたヒビキは…

「OK…フン!!」

怒涛の格闘攻撃を福音に行い…

搭乗者を傷つけずに

機体のみを壊していく!!

そうして搭乗者の姿が見えるようになった後…

 

「一夏!!」

再度一夏へとパス!!

 

「おう!!」

そしてそのまま…

迅雷のブレードを使って

福音から搭乗者を切り離した!!

 

しかし…

『ギギギ…

生体ユニット…

ギギ…

確認フ能…

ギギ…

ギギ…』

「まだ動いてやがる…」

 

なぜか福音は動き続けていた。

それを見た一夏は少しおびえていた…

 

「二人とも離れろ!!」

そのさなか少し離れたところにいたカイトが…

追加パーツの装着により銃身が長くなったマグナガンナー

いや【マグナスナイパー】で福音を狙う!!

 

そして…

 

(すまんな福音よ…

俺はお前までは助ける事が出来ん…

だから!!)

「せめて安らかに…眠れ。」

そう呟くとともに…

カイトはゆっくりと引き金を引いた。

 

…ピキューン…

 

戦場に発射音が響き渡るとともに

福音の胴体部分が吹き飛び…

 

『ア・リ・ガ・・ト・・ウ…』

 

最後にそう…

福音が言ったように

カイトは感じていた…

 

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

全ての戦いが終わり…

カイトたちは旅館に帰還した…

そして翌日…

別れとそして出会いが彼らを待っていた…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「グッド・バイ・ティアーズ」




お待たせしました。
第46話完成いたしました。

今回のラストは福音もまたこの事件における被害者だと思ったのでこうなりました…
原作小説では福音はこの事件の後
封印されてしまいます。
しかし原作においてこの事件は
篠ノ之束が暗躍していた可能性が高いことが示唆されており…
もし彼女がこの事件を引き起こしたのならば…
福音は母親というべき存在に捨て駒にされたようなものなのです。

そして本作では外部から書き加えられた何らかのプログラムでこうなったとしています。
…福音自身の意志としてもこの事件は不本意だったんです。
ラストでカイトにお礼を言ったのは…
「自分を止めてくれてありがとう」と
「搭乗者である彼女を助けてくれてありがとう」の
二つの意味でです…

しかしカイト自身はこの事件の裏に何かあることに
薄っらと気付いたため…
「出来れば福音も救いたかった」そう思ってしまったのです。

さて次回…
ついに長きにわたって続いた第4章も終わるはずです…
そしてその後は番外編に入りますが…
今回の番外編はおそらく…
【上・下】構成か【上・中・下】構成になる予定です。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第四十七話「グッド・バイ・ティアーズ」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

ついに第4章完結です。
長かったですねえ…

作中ではたったの4日しかたっていないのにね。


7月9日(水)午後1時頃

旅館【花月荘】前にて

 

「女将さん…

有難う御座いましたーーー!!」

 

「はい皆さんもお元気で。」

 

どうも織斑一夏です。

現在俺達一年生一同は

旅館の前で女将さんにお礼を言ってから

バスに乗るところです。

 

あの戦闘の終了後

俺達は旅館に無事帰還

そして…

 

+++

回想

帰還後の臨時救護室にて…

 

「柊…篠ノ之はまだ起きないのか?」

「ええ。

…どうしましょう織斑先生。」

 

捕縛された篠ノ之は

今も眠り続けていた。

そして…

 

「ううん…ここは…」

「起きたか篠ノ之。

さて…何か申し開きはあるかな?」

 

彼女が起きた。

いや起きてしまったのだ…

 

「申し開きですか…

何から謝ればいいんでしょうかね。」

 

そう言いながら体を起こそうとした篠ノ之だが…

 

「!?

まさか…織斑先生。」

「どうした?」

 

それは…報いだったのかもしれない。

 

「私の右腕を…

強くつねってもらえませんか?」

「まあいいが…」

 

ギュムム!!

 

そう…

 

「…嘘だ。」

「篠ノ之…?」

「なんで…

なんで何も感じないんだ!!」

 

彼女から利き腕を奪うという…

剣士としては最悪の末路なのだから。

 

彼女の腕に起こった異常を知った千冬は

すぐさま彼女を専門的な医療機関に搬送、

そして検査の結果彼女の右腕の神経が

ズタズタになっていたことを知る。

そう…もう二度と元に戻らないほどに。

 

これにより彼女はIS学園を去ることになる…

紆余曲折の末

彼女に前歴はつかなかった物の

右腕を失い

剣を振るえなくなった彼女は

両親からも見捨てられ…

一人孤独となってしまう。

 

その後の彼女については

ここで語るべき…

いやここで語れる内容ではない。

 

…かなり苦労したことだけは

あえて伝えておこう。

 

+++

…結局の所。

俺は篠ノ之を救うことができなかった。

あいつの命は救えても…

心と体までは救えなかったのだ。

 

何が…

【俺は箒の奴を助けたいんだ】だ!!

助けられなかったじゃねえか!!

 

ああ…俺自身が嫌になるぜ。

 

「…織斑君?

もうみんなバスに乗っちゃいましたよ?」

「あ…すいません山田先生。」

 

考えるのに夢中になりすぎたな…

早く乗ろう。

 

「あの…織斑一夏君よね?」

「はいそうですけど…」

 

誰だこの…

金髪でサングラスのおねーさん?

うーんどっかで見たことあるような顔だけど…

 

 

「ありがとうね。」

 

チュッ

 

…はい?

 

え!?

 

「今のって…」

「助けてくれたお礼よ。

それから…

せっかくの臨海学校を邪魔しちゃって…ごめんね。」

 

あ…思い出した。

福音に乗っていた…

「ナターシャさん…でしたっけ。

謝らなくて結構です。

…むしろこちらこそ福音を

コア以外修復不能になるまで壊しちゃったことを

謝らなくては…」

「…大丈夫。

【あの子も】…

君たちにお礼を言っていたから。

さあ胸を張りなさい、

あなた達は確かに私とあの子を救ったのよ。」

 

ハハハ…

そうか助ける事も出来たんだな。

 

「そうですね…

ナターシャさんまたいつか…

御縁があったら会いましょう。」

「ええ…またね。」

 

さてと…学園に戻るか!!

 

バスに乗った後

バスからこの光景を見ていた

カイトとヒビキには冷やかされ…

ラウラにはやきもちを焼かれた上に

学園に戻った後この事を知った鈴に

今度デートしろと言われた。

 

…なんでさ。

 

+++

一夏達が乗ったバスが出発した後…

 

(さてと…

それじゃあ帰国して…

いいのよね?

うんいいはず…

…それにしても)

「御縁があったらか…

受けようかなアレ。」

 

そう言いながら彼女は決意した。

IS学園の学園長より

今年の6月頃から依頼されていた

あることを受ける事を…

 

+++

バスでの移動中…

 

窓際の席に座ったカイトは

外の風景を見ながら…

今回の事件について考えていた。

 

(…今回の事件。

ファントムとやらが言っていたことが

もしも正しいなら…

全て亡国機業の仕業だろう。

篠ノ之の利き腕を奪い…

俺や一夏を殺そうとした上に

福音や搭乗者の女性も犠牲にしようとしたこと…

必ず後悔させてやる!!)

 

「いつか必ず…

この事件の落とし前をつけてもらうぞ!!」

 

そう呟く彼の表情は…

不退転の決意を感じさせた。

 

…もっとも

「カイトー」

「ん?

どうしたシャル?」

 

「酔い止め…飲んだ?」

「うっせー!!

ちゃんと飲んだわい!!」

 

周囲からはあまり気にされていなかったが。

 

 

EPISODE4「The double-wing of awakening」FIN

NEXT…

EX STORY 04「Black wind Second Coming! !」

Coming Soon!

 

 

 

次回予告

BGM「BLACK STRANGER」

臨海学校終了直後の土曜日

一夏の旧友である彼はある夢を見る

自分じゃない自分の夢を…

 

そしてその日…

彼は思い出した。

自分がかつてなんだったのかを!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

番外乃肆

「黒風再臨!!」




お待たせしました。
第47話完成いたしました。

長かった…
これでアニメで言う第1シリーズ終了です。
この後は番外乃肆を2回か3回投稿した後…
幕間として原作でも無視されることが多い
日常話を数回した後第5章を投稿するつもりです。

さて…何でナターシャさん一夏に興味持ったの?
そう思った読者の方々もいると思うので解説しましょう。

まずカイトに関しては
例えコアが無事だったとしても
カイトが福音にとどめを刺してしまった以上
彼女やカイトの間には少ししこりがあります。
【感謝はしても好意は抱きにくい】でしょう。

そしてヒビキは単純に
【そこまで目立っていない】からです。
だって他の二人とは違い…
あまり目立っていないですからねえ。

また一夏は最初に福音と戦闘を行いその上
【ナターシャの救出を実際にした】立場でもあります。
彼女からすれば…
白馬の王子様?的な位置だと言えるでしょう。

最後に今回のタイトルの元ネタ…分かります?
アニメ史上でもトップクラスに書き込みが凄い
バンクのあるファンタジーロボットアニメです。
…音速のバカじゃなかった音速の騎士のアレです。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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番外乃肆「黒風再臨!!」
前編


本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし?

番外乃肆前編でございます…
さあ本作でも影が薄い彼のお話です。


 

ザー…

ザザ…

 

その存在はやっと無限の牢獄から解放された…

 

「ありがザザ…。

これでザザ…、

新たなザザ…乗れる……

そう……

風がザザザる……

いつか聞いた……あの声が……」

 

そう言いその存在はどこか別の地平へと旅立っていった…

 

そして…

 

7月12日(土)

午前8時頃

五反田邸内

弾の寝室にて…

 

ジリジリジリ!!!

 

「うーん…

またあの夢かあ。」

 

今ここにいる少年…

五反田弾の運命に深くかかわっているのだ。

 

(なんであの夢見るたびに…

懐かしいなんて思うんだ?)

 

まだ彼は…

思い出していないが。

 

+++

それから3時間後…

 

「あー…

どうすっかなあ…

しかしジジイもよお…

もう少し蘭に厳しくしろよなあ。」

 

弾は家を追い出されてぶらぶらしていた。

理由は単純明快。

 

蘭の進学に反対の立場をとったからだ。

そのせいで賛成していた祖父の怒りを買い…

家から追い出されたのだ。

ちなみに父親も消極的ながら反対していたが…

影が薄いせいで無視されていた。

…運がいいのか悪いのかわからん特性である。

 

そして…

 

「はあ…

家に帰ってもまた追い出されるだろうしなあ…」

 

「えっと…

お嬢様ももう少し分かりやすい地図を

渡してくれればいいのですが…」

 

テクテクテク…

 

バァーン!!

 

下を向きながら歩いていたため…

わき道から出てきた女性にぶつかってしまったのだ。

 

「いてて…大丈夫ですか?」

 

「ええ大丈夫ですよ?

えっと眼…眼鏡…眼鏡…

すいません…

眼鏡どこにあるかわかりますか?」

 

(えっと眼鏡は…

あれかな?)

 

「眼鏡ってこれで合ってますか?」

 

「えーっと…

はいこれです。」

 

…眼鏡装着中…

 

「ありがとうございます。

御迷惑をおかけして申し訳ありません。」

 

「あ…

いえよそ見をしてぶつかったこちらが

悪いんですし…

当然ですよ当然。」

 

「いえいえ…

それはこちらも同じです。」

 

「いやこちらの方が悪いですよ。」

 

「いえこちらも悪いですから…」

 

そうどちらも譲らずに

暫く問答を続けたが…

 

グゥルルルル…

 

「あ///」

 

「…近くに喫茶店ありますから案内しましょうか?」

 

まあ彼女のお腹が鳴ったので…

近くの喫茶店で少し早いランチになった。

 

…ちなみに支払いは女性の方がしてくれた。

うっかり財布を持っていないことを忘れていた弾は

顔から火が出るかと思ったらしい。

 

(俺のアホォ…)

 

+++

それから1時間後…

 

「えっとここに行きたいんですよね…

虚さん?」

 

「ええ五反田君。

ごめんなさいね。」

 

その後弾は御馳走になったお礼として女性…

布仏虚の道案内をしていた。

 

(しっかしこの地図…

細い道が殆ど書いてねえのと

道や建物の形が歪んでいるから

参考にもならねえなあ。

まあ現地の人間ならなんとなくわかるけどよぉ…)

 

そして…

 

「ここか?

しかし扇子専門店…ねえ?」

 

「お嬢様…」

(何が重要な仕事ですか!!

コレ私用ですよねどう見ても!?

…後あの扇子って毎回ここで仕入れていたんですか!?

流石に自腹ですよね…?)

 

目的地に着いた二人の後ろで…

 

「ターゲットを補足した…

タイミングを見計らって行動に移る。」

 

何者かが様子をうかがっていた。

 

この時まだ二人は知らなかった…

自分たちの運命が大きく交差し…

そして新たなる風がこの世界に吹くことを…

そう…

それを知っているのは…

 

時の狭間で眠るある存在のみだった…

 

TO BE CONTINUED.




ハイとりあえず前編でございます。
次回予告がありませんが
これはあくまで一つの話を分割しているだけなので
あえて書いていません。

さて次回はついに黒き風が目覚めます…
さあ何でしょうね?

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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後編

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

さあ…目覚めるのだ!!
黒き風よ!!


前編ラストから数分後…

 

「ありがとうございましたー。」

 

「…虚さん?」

 

「………」

 

扇子専門店から出てきた二人だが…

 

「アンのバカお嬢様め…

こうなったら楽隠居決め込んでいる

(注 勘違いであり実際には楯無の尻拭いで

日本中を飛び回っている。)

旦那様に全部ぶちまけてやろうかしら…」

 

(虚さんが…燃えている…!?)

 

虚嬢がブチキレていた。

まあそれはそうだろう…

【重要な仕事だから信頼のおけるあなたに頼みたい】と

直属の上司に言われていったら…

タダの私物の受け取りだったのだ。

温厚な彼女でもブチキレてしまう。

 

しかしそれがいけなかった…

 

「よし…行け!!」

 

バッ!!

 

突如として物陰から現れた

黒装束に囲まれ…

 

「何だ…

ゴフゥ!!」

 

「五反田君!?

キャア!!」

 

二人とも気絶させられてしまう。

 

そして…

 

+++

 

時間経過不明

どこかの廃工場らしき場所にて…

 

「うーん…

ここは一体…

ハッ…!

虚さん!!」

 

眼を覚ました弾は

周囲を見回しながら虚を呼ぶ。

しかし…

 

「ううん…

zzz」

 

(綺麗な寝顔だなー…

って違うだろうが!!)

 

この状況でも虚嬢は…

ぐっすりと眠っていた。

割と神経太いというかなんというか…

 

「虚さん…

起きてください!!」

 

「ううん…

ここは…」

 

「廃工場かなんかみたいですけど…

しかしあいつらは一体…」

 

虚嬢が起きたその時…

奥から黒いコートを身に付けた

どこか個性を感じさせない顔つきの男が現れた。

 

「さて…お二人とも起きたかい?」

 

「「誰だ!!」」

 

「おっと失礼したね…

僕はこのたびあなた方を誘拐させて頂いただけの者さ。

ああ正体に関しては僕の口からは言う気ないので。」

 

そうどこかおどけながら言うその男を見ながら…

虚嬢は必死に自分の記憶を探っていた。

 

(どこかで見た顔ね…

思い出すのよ虚。

ここには…

巻き込まれてしまった民間人が…

五反田君がいるんだから!!)

 

そうして必死に思い出そうとしている彼女をよそに

男はしゃべり続けていた。

 

「まずは少年に謝りましょう。

…巻き込んでしまってゴメンね?

まあおとなしくしていれば

殺したりしないから…

変なことはしないでね?」

 

「…は!?

どうせことが終わったら俺達を殺す気なんだろうが!!

…そうじゃなかったらわざわざ顔を見せるかよ。」

 

そうその男は自身の顔を弾たちに見せていた…

ゆえに虚嬢が見たことあると言ったのだ。

 

そしてついに…

 

(…思い出した。

そうだこの男は…)

 

「亡国機業のエージェント…

【コードネーム・飛龍(フェイロン)】!!

なぜ日本にいるんですか!!

本来あなたが活動しているのは中国のはずです!!」

 

「フム流石は当代楯無の腹心の部下だ。

他国で活動しているエージェントである

僕の顔と名前も把握しているとはね。

何…君達【更識】や【南部】によって

日本国内で活動していたエージェントたちが

ほぼ壊滅状態だからね…

一番近くにいた僕が出張るはめになったのさ。」

 

…そうこの男のコードネームは【飛龍】

主に中国で活動している亡国機業のエージェントであり…

 

「そう…

【更識】への報復と

日本担当のエージェントたちが

倉持から持ち出していた

ISコアの回収のためにね。

さあて…

どうやって殺そうかなあ?」

ニタァ…

 

生粋の殺人狂である。

 

そしてその声を聞き…

弾の中で何かが目覚める。

 

…ドクン…

(虚さんが…殺される?)

 

…ドクン…

(そんなこと許していいのか?)

 

…ドクン…

()に…

力があれば…)

 

ザザザ…

 

『思い出せ…

我が半身よ…

そして呼べ我が名を…

そう我が名は…』

 

…ドクン…

(ああ…そうだな…

忘れていたぜ。)

 

ドクン!!

 

「させるかよ…」

 

「うん?

なんだい?」

 

「させるかって言ったんだ…

この外道が!!」

 

「フ…ハハハ!!

強がるのはやめなよ。

僕の方が強いんだし…

それにほら。」

 

そう言うとともに飛龍の周囲に

カラスを思わせる形状の小型兵器が現れる。

 

「対IS用無人兵器…

【コルニクス】。

いくら君が強かろうとも…

生身でこれには勝てないでしょ?」

 

「…これは驚いた。

偶然とは恐ろしいな。

でもまあ…

肩慣らしにはちょうどいいか?」

 

そう言うとともに弾は…

自身を縛っていたロープを力ずくで引きちぎる!!

 

「「はあ!?」」

 

「フム…

流石にあの頃よりは

身体能力が下がっているか…

まあいいか。」

 

そう言いながら手首を軽く動かし

異常の有無を確認する弾を見て…

虚嬢はどこか違和感を覚えた。

 

「五反田君…?」

「ん?

ああ…

虚さん心配しないでください。

俺は俺ですし…

負けませんから。」

 

そう彼女に微笑みかけた後…

弾は…いや彼は毅然と飛龍を睨む!!

 

「さてと…

見せてやるよ。

俺の半身をなあ!!

さあ来い…

俺はここにいるぞ!!

だから来い…

我が半身…

シュロウガァァァァ!!!」

 

そう叫ぶとともに…

弾を中心に暴風が発生する!!

 

「くっ!!

一体なんだ!!」

 

そしてそれが晴れた時…

弾の姿は変わっていた!!

 

漆黒の鎧に身を包んだその姿を見て

飛龍は驚愕した!!

どう見てもそれは…

 

「!?

黒い…ISだと!?

キサマ何者だ!?」

 

「僕の名前?

僕の名前は…」

 

そして彼はその名を…

今の自分の名前と

自らの半身の名前を

声高らかに叫ぶ!!

 

「僕の名は五反田弾…

そしてこの身を覆うのは我が半身であるシュロウガだ!!」

 

「我が半身…?

フム…まあいいか。

しかし…

この数に一人で立ち向かえると

本気で思っているのかな?」

 

そう言う飛龍だが…

 

「この数…?

これだけならば…

一瞬だが?」

 

バシュン!!

 

そう言うとともに弾の姿が消えて…

一瞬で周囲のコルニクスが全滅する。

 

「これで一対一だ。

…死にたくなければ投降しろ!!」

 

「…はぁ!?

あの数を一瞬で全滅させるとか…

ありえないだろうが!!

一体なんだそれは!!」

 

そう言いながら飛龍は…

虚嬢へ隠し持っていた拳銃を向けようとする!!

 

「愚かな…」

 

バシュン!!

しかし…

 

ドゴォ!!

 

「…殺しはしない。

死ぬほど痛い目には合わせるがな。」

 

「グ…

ガァァァァァ!!」

 

一瞬で距離を詰めた弾により

腹部を強烈に殴打されて気絶する羽目になる。

 

「五反田君…だよね?」

その様子を見ていた虚嬢は恐る恐る彼に問いかける…

それを受けた弾は頭部装甲を解除し

彼女に笑いかける。

 

「ええ虚さん。

大丈夫…

あなたは()が守りますから。」

 

そこに…

 

「虚ちゃんから離れろ!!」

「へぶ!?」

 

窓から飛び込んできた更識楯無が

弾の顔めがけて後方からとび蹴りを喰らわせた。

 

彼女からすると

見るからに禍々しいISらしきものを装着した男が

虚嬢に襲いかかろうとしているように

見えてしまったのだ。

 

まあ…

 

「虚ちゃん大丈夫?」

「お嬢様…

あんた私の命の恩人に

何してくれてるんじゃあ!!」

 

そのまま虚嬢のアッパーを喰らって気絶したが。

 

その後弾は更識に保護されることになる。

その間の世話係は虚嬢が行っており…

かなり親密になっていたらしい。

 

なお楯無嬢は…

 

「このバカ娘!!

いくらなんでも私物の受け取りに

部下を使う奴があるか!!

大体お前はだなあ…」

 

(うう…

虚ちゃんの意地悪~

別にこれくらいいいじゃないのよ。)

 

その期間中

父親からこってりと叱られていたという。

 

飛龍はどうなったか?

…更識と南部の双方から

筆舌にしがたい拷問を受けたとか受けてないとか…

詳しいことは不明である。

 

EX STORY 04 FIN

 

次回予告

臨海学校から帰ってきた俺達に立ちはだかる

学生おなじみのあの壁…

次回はあの行事だ!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「激闘・期末考査!!」

 

赤点かどうかそれが問題である。




お待たせしました。
番外乃肆完成いたしました。

さて…今回シュロウガの戦闘を一切見せませんでしたが
その理由は私なりにシュロウガの異常さを表現する方法として
【認識不可能な速さで大量の敵を撃墜した】方が分かりやすいと判断しました。

次回から数話かけて期末考査のあれこれをお送りいたします。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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幕間 激闘・期末考査!!
予習編


原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
???

今回は原作でもオミットされているあの行事の話です。
考えてみるとIS学園の場合
日程決めるのが難しいんですよね…
トーナメントと臨海学校が近すぎるんですよ。
六月中旬にトーナメントならまだ何とかなるのになあ…

後今回は予習編ということで
定期考査についてあるキャラに教えたりするのと
テスト前勉強の様子を軽くやっていきます。

後本作における赤点=30点以下だと思ってください。


7月14日(月)

昼休み

IS学園校舎屋上にて

 

どうも読者のみなさん。

織斑一夏です。

さて皆さん…

【定期考査】って覚えていらっしゃいます?

ええこの学園にもあるんですが…

 

「なあ…カイト頼み事していいか?」

 

「…ノート見せてくれとかは無しだぞ。

まあ…

テスト勉強を見てやるのは大丈夫だが。」

 

「…ありがてえ。

マジでありがてえ。」

 

そう話す二人を見て

他のメンバーは…

 

+++

 

セシリアとシャルロットの場合

 

「一夏さん…

まああの点数では仕方ないですけど。」

 

その光景を見ていたセシリアは頭を抱えていた。

まあ事情が分かるから仕方ないと彼女は思っていたが。

そしてそれを見ていたシャルロットは

セシリアにどうだったのか質問する。

 

「…そんなに酷かったの?」

 

「ええ…運よく赤点はありませんでしたけどね。

まあ行事関係に取られて

勉強できる時間がなかったようですし…

それに元々そこまで授業が難しくない

学校に行く予定だったそうなので…

そもそも他の生徒と比べるとそこまで頭が…」

 

顔をげっそりとさせながら答えたセシリアに

シャルロットは顔を強張らせる。

(うわぁ…)

それでも彼女は怖いもの見たさにさらに質問を重ねた。

 

「具体的にというか合計で何点だったの?」

 

「お耳を拝借して…

ゴニョゴニョ」

 

「…ギリギリだねホントに。」

 

(参考までに中間・期末ともに対象教科は

日本語・英語・数学・社会・理科の俗称【5教科】に

IS理論とIS法務知識のIS座学2教科をプラスした

合計7教科である。

ちなみに一夏は5教科はまだマシだったが…

IS座学に関しては赤点じゃないだけ…

IS座学はマークシート方式だったので

勘でもそれなりに答える事が出来るのだ。

…運が良ければの話だが。)

 

+++

 

ヒビキと簪の場合

 

ヒビキは困惑していた。

一夏がそこまで感激する理由が分からなかったからだ。

そのため隣にいた簪にそのことを質問した。

 

「中間のときにはまだ転校してなかったから

分からないんだけどさあ…

そんなに赤点になるのってヤバいの?」

 

「うんとね…

期末が21日で

その次の22日を全部使って…

テストの採点をするの。

それで23日に返却したら…

その翌日には終業式なの。」

 

そう聞いたヒビキは考え込む…

それだけならあそこまで感激する理由として弱いからだ。

そして…

 

「あれ…?

じゃあもし赤点だったら…

補修で夏休み実質なしになるの!?」

 

「そう言うこと…

たしか織斑君って

夏休みを利用して鈴ちゃんや

ボーデヴィッヒさんと一緒に

ドイツ旅行するって言っていたから…」

 

「なおさら赤点取るわけにはいかないと…

大変だなあ一夏の奴。」

 

他人事のように言っているが…

ヒビキも大変な目に逢うことになる。

 

+++

 

ラウラと鈴の場合

 

それを見ていた鈴は苦笑いしながら納得していた。

 

「…そう言えば来週の頭から期末考査か。

一夏の場合は確かに勉強見てもらわなければヤバいもんねえ…

中間が赤点近いのばっかだったし。」

 

そう言う鈴の顔を見ながらラウラは首をかしげた…

そしてとても不思議そうにこう言い放った。

 

「期末考査?

本妻殿…

なんですかそれは?」

 

「…はい?」

 

一瞬目が点になった鈴だが…

 

「…はぁぁぁぁぁぁ!!!!

ラウラあんた期末考査知らないの!?」

 

そしてその驚愕の叫びを聞いた全員で

ラウラに定期考査についての説明を行った。

 

+++

数分後

 

「…すまない柊。

私も頼めないか?

テストなど知らなかったから少し自信がない。」

 

「…どうせなら全員で合同勉強会でもするか。」

そうカイトは疲れ果てた声で言った。

 

そして…

 

「一夏ァ!!

あんたねえ…

IS理論の基礎知識が駄目駄目じゃないの!!

…こりゃあカイトだけだったら赤点確実だったわね。

とりあえず残りの一週間で出来る限り詰め込むわよ!!」

「りょ…了解。」

 

「ヒビキよ…

お前日本語の教科に関しては

とりあえず本をたくさん読んで

日本語の文法を理解しろ。

それ以外は何とかなるだろう。

…ノルマは一日で文庫本3冊だ。」

「わ…分かった。」

 

「ラウラは…

授業内容もきちんと理解しているみたいだし

何とかなると思うよ?

…たぶんだけどね。」

「多分とは…

さすがに怖いな。」

 

「カイトさん…

漢字の書き取りが異常にひどくありませんか!?

何で読書好きなのに日本語の点数が低いのかと思ったら…

ここで足をひっぱていたんですね。」

「どうも漢字は書くのがド下手なんだよなあ…

読解力には自信あるんだがなあ。」

 

この一週間で一気に詰め込み…

テスト当日を迎える。

 

TO BE CONTINUED.




お待たせしました。
期末考査・予習編です。

本作ではラウラは学校に通ったことがない…
それどころか戸籍すら存在していなかったとしております。
…ドイツの法律を調べると
そうでもなければ小さいころから軍人とかムリです。

次回はテスト当日のお話しを【実践編】として投稿する予定です。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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実践編

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
???

実践ということでテスト当日の模様です。
割とハードなスケジュールですぜ。

後試験中の様子は簡単なダイジェストで
三羽烏&ラウラのみとなっております。

他のヒロインズはどうしたって?
彼女達は皆成績優秀なのですよ…
書くことないの!!


7月21日(月)

期末テスト当日

 

朝SHR

8時25分~8時35分

 

「さて諸君…

今日は期末考査だ!!

夏休みを楽しく過ごしたいか!!

…ならば30点以上の点数を必ず取れ!!

以上!!

これよりテスト前最後の確認をすること!!

最初の教科は…

日本語だ!!」

 

織斑先生に言われるまでもなく…

「なあカイト…」

「ああん?

一夏テメエ…

今最後の確認中だから話しかけんな!!」

「ひぃ!!

了解しました!!」

 

鬼気迫る表情で最後の確認をしている者の方が多かった。

 

一時間目【日本語】

8時45分~9時30分

 

「…よし始め!!」

 

カイト

(よし全部の漢字が何となくだが…

書くことができるぞ!!

他の部分も何とかなるし…

今回の日本語は楽勝だな!!)

 

ラウラ

(…漢字はこれでいいだろうか?

ええいこの人物の考えなど分かるわけないだろうが!!)

 

一夏

(…漢字問題良し。

読解問題良し。

…頼むから当たってくれよ。)

 

ヒビキ

(…文法勉強しといてよかった。

3分の1が文法問題とか…

本当に良かった!!)

 

「…3

…2

…1

…はいそこまで!!

後ろから回答用紙を回収してきてくれ!!

…回答用紙回収中…

よし!!

次の時間はIS理論だ…

今回もマークシートだが

余り勘に頼るんじゃあないぞ!!」

 

二時間目【IS理論】

9時40分~10時25分

 

「…よし試験開始!!」

 

カイト

(楽勝楽勝!!

伊達に開発企業で働いちゃあいねえつーの!!)

 

ラウラ

(…流石に専門的すぎる部分は分からんな。

使えればいいのだ使えれば!!)

 

一夏

(ううう…

なんとか分かるけど自信ないなあ…)

 

ヒビキ

(…流石に少し分からないな。

でも80%位は確信が持てる。)

 

「そこまで!!

回答用紙を回収してくれ!!

次の教科は数学だ!!

ちゃんと途中式も必ず書くこと!!」

 

三時間目【数学】

10時35分~11時20分

 

「みなさん試験開始です!!

頑張ってくださいね?」

 

カイト

(いよっしゃー!!

今回も100点取るぞゴラァ!!

…よりによって図形かよぉ。

出来る限りいい点数を取ろう。)

 

ラウラ

(…フム

途中式まで書かなければならんのが面倒だが…

まあ何とかなるだろう。)

 

一夏

(まだできる方でよかった…

これで合っているよな?)

 

 

ヒビキ

(…大抵暗算で済ませるから

途中式書くのが苦手なんだが。)

 

「時間です。

答案の回収お願いします。

次は午前中最後の教科で英語です。

スペルミスに気をつけてくださいね?」

 

四時間目【英語】

11時30分~12時15分

 

「よしお前ら試験開始だ!!

頑張れよ!!」

 

カイト

(…アメリカ系ハーフだから楽勝楽勝!!)

 

ラウラ

(…ええい!!

アメリカ英語だから一部が分からん!!)

 

一夏

(英語は苦手なんだけどなあ…

まあ何とかするしかないかぁ…

…ドイツ語ならできんだけどなあ。)

 

ヒビキ

(ハハハ…簡単すぎて時間あまっちゃった。)

 

「そこまでだ!!

答案の回収を始めろ!!

この後は45分間の昼食休憩だ…

手早く食べて来い!!

そしてその後は社会のテストだ…

頑張れよ!!」

 

昼食休憩

12時15分~13時00分

 

ガツガツ…

ガツガツ…

 

「相変わらずすげえな

カイトの奴…」

「頭をフルに使うから

試験中はいつも以上に

腹が減るとは聞いていたが…」

「「あの勢いは見ていて

食欲失せる。」」

 

五時間目【社会】

13時00分~13時45分

 

「さて皆さん?

試験…開始です。」

 

カイト

(地図読むの苦手なんだがなあ…

早く歴史始まらないのかな。)

 

ラウラ

(軍人たるもの地図から色々読めなくてはな。

フム…

これでいいか?)

 

一夏

(これでいいはず…

良いよな?)

 

 

ヒビキ

(…地図記号が難しいな。)

 

「はいそこまで。

後ろから答案の回収をお願いします。

次の授業は理科です。

物理も化学もまとめてのテストなので頑張ってくださいね?」

 

六時間目【理科】

13時10分~14時40分

 

「よーし試験開始!!」

 

カイト

(化学式が面倒だけどそれ以外は何とかなるな。)

 

ラウラ

(ええい…よくわからん!!

だが最低でも赤点は回避しなければ!!)

 

一夏

(…小難しくてよくわかんねえ。

まあ何とかなるけどさあ…)

 

ヒビキ

(母さんにいろいろ教わってて良かった…

夏休みの旅行には絶対に呼ぼう。)

 

「はい時間です。

それじゃあ回答用紙を回収するね。

次は本日ラスト!!

IS法務知識です。

難しいけどISに関わる仕事をするならば

必ず覚えといてね。」

 

七時間目【IS法務】

14時50分~15時35分

 

「用意…始め!!」

 

カイト

(この問題の答えはこれっと。

よし全問回答完了!!

あとは見直しをしてっと…)

 

ラウラ

(ウウム…

ドイツ軍時代に習ったのと一部違うな。

…間違った解釈で憶えさせられたかこれは?)

 

一夏

(…勘と詰め込んだ知識で何とかしてやらあ!!)

 

ヒビキ

(ハハハ…

半分くらいしか分かんないや。)

 

「そこまで!!

答案回収始め!!

よし

織斑先生が最後に少ししゃべって今日は終了だ!!」

 

帰SHR

15時40分~15時50分

 

「諸君…

明日一日休んで英気を養ってくれ!!」

 

そう織斑教諭が前でしゃべっている間…

 

プワプワプワ…

(アレ~?

なんか綺麗な花畑が見えるぞぉ~~~

その向こうには…

広い川も見えるなあ…)

「一夏ぁ

しっかりしろ!!」

 

後ろの方で燃え尽きて

魂が抜けかけている一夏を

カイトたちが何とか蘇生させようとしていた。

 

何とか蘇生はできたものの…

 

「…試験中の記憶がないんだけど。」

 

一夏の記憶が一部吹っ飛んでいた。

 

TO BE CONTINUED.




お待たせしました。
実践編でございます。

さて…今回はダイジェスト方式ですが
その代わり次回の発表編では
がっつり何点取ったのか
書いていく予定です
次回をお楽しみに。

さてと…学年一位は誰になるのかな?

コロコロ…
フムそうなるか。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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発表編

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

…結果は乱数+補正で算出しています。
ええその筈なんですが…
入試主席は伊達じゃなかった。

後本作ではIS学園のクラス数は1学年につき4つで
1クラス30人が定数だとして
1学年の在籍人数は120人だとしています。

…もっとがっつり書くべきだったかな?


7月23日(水)

この日テストの返却と…

学年順位の発表が行われた。

 

「げぇ!!」

「どうした一夏…

ああこれは酷いな。

順位も三桁とか…

赤点ないのが奇跡じゃねーか。」

 

テストが返却された後カイトたちは

お互いに見せあっていた。

 

さてここでカイトたちの成績を…

本人のコメントも交えて紹介していこう。

 

まずは三羽烏から。

 

柊カイト

日本語 99点

数学 89点

英語 100点

理科 81点

社会 51点

IS理論 100点

IS法務 100点

総合 620点

順位 21位

コメント

 地理をもっと勉強しよう…

 うんそうしよう。

 他の教科は凡ミスがいくつかあっただけだしね

 

織斑一夏

日本語 56点

数学 42点

英語 62点

理科 69点

社会 51点

IS理論 31点

IS法務 47点

総合 352点

順位 101位

コメント

 …赤点は回避したけどこれは酷いなあ。

 夏休み中は旅行以外の時間は

 猛勉強しよう。

 

ヒビキ

日本語 73点

数学 74点

英語 100点

理科 78点

社会 63点

IS理論 54点

IS法務 73点

総合 515点

順位 81位

コメント

 …もっと頑張らないとな。

 せめてIS理論くらいは満点にしないと。

 

以上が三羽烏の結果である。

そして代表候補生たちだが…

 

セシリア

日本語 94点

数学 100点

英語 90点

理科 92点

社会 92点

IS理論 100点

IS法務 100点

総合 668点

順位 1位

コメント

 当然の結果…ではありませんね。

 もっと精進しなくては!!

 英語に関しては…

 アメリカのそれは苦手ですの。

 

日本語 94点

数学 89点

英語 78点

理科 65点

社会 52点

IS理論 100点

IS法務 100点

総合 578点

順位 50位

コメント

 あっちゃー…

 IS実技に力入れすぎたかなあ?

 

シャルロット

日本語 85点

数学 90点

英語 88点

理科 93点

社会 81点

IS理論 100点

IS法務 100点

総合 637点

順位 3位

コメント

 ハハハ…

 もっと下だと思ってた。

 

日本語 93点

数学 98点

英語 86点

理科 82点

社会 82点

IS理論 100点

IS法務 100点

総合 641点

順位 2位

コメント

 …ブイ。

 …次は1位になって見せるから。

 

とまあここまでは順調なのだ。

しかし…

この子は違った。

 

ラウラ

日本語 40点

数学 64点

英語 51点

理科 35点

社会 88点

IS理論 52点

IS法務 43点

総合 373点

順位 95位

コメント

 …

 …

 …

 (茫然自失としており

 完全に反応がない。)

 …

 …どうしよう。

 

 

まあラウラに関しては生まれてはじめてのテストで

しかも殆どこちらに来てからの知識のみで答えたのだ…

この点数は妥当でありむしろ大健闘だといえる。

 

なおお互いの成績の確認後…

 

「ラウラァ…」

「嫁ぇ…」

 

ひしっ!!

 

「「次回はお互いにもっとがんばろう!!」」

 

「…負け犬のなんとやら?」

 

教室の後ろでそんな寸劇が繰り広げられていたという。

 

…バカばっかである。

 

EPISODE FIN

NEXT…

EPISODE5-1「War flower blooming in ancient city」

Coming Soon!

 

次回予告

家族旅行で京都にやってきたヒビキ。

そこでまさかの人物とも出会うはめに…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「京都観光案内」

と…鳥肌が…

 

 




お待たせしました。
これにて期末考査がらみのエピソードは完結です。

フフフ…
赤点は出ませんでしたがある意味度肝を抜く結果になりました。
セシリアに関してはセーブしてこれです。
…合計点数もう少し高かったのよ。
英語の点数低いのは彼女が話す英語は【クイーンズ】だと考えたため
日本の一般高校と同じ
アメリカ式英語を教えているであろうIS学園では
微妙な違いで減点されていると判断しています。

次回からは本編再開ですが…
1話だけやったら特別編なんですよね…
1周年記念の。
さあて何にしようかなあ…


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第五章-京都編【古都に咲く戦華】
第四十八話「京都観光案内」


本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

久しぶりの本編でーす。
まずはヒビキ回…
ヒビキの家族に関するアレこれは本作オリジナルの設定です。
…原作殆ど出てこない上に
名前が判明しているのが母親だけ…
流石にひどくねえ?

ちなみに本作ではカミシロ夫妻は離婚していません。


7月28日(月)

午前10時半頃

京都府 京都市 下京区

京都駅前にて…

 

「…京都だぁぁぁぁ!!」

 

この日ヒビキはアメリカからやってきた家族と共に

京都に2泊3日の旅行に来ていた。

そして駅から出たとたんに上の台詞を叫びながら

両手を上に挙げたのだ…

俗に言う【宇宙キターのポーズ】である。

 

「ヒビキ…

うるさい!!」

 

ドゴォ

 

「アダァ!!

何すんだ姉さん!!」

 

まあそんなポーズをする弟が恥ずかしいのか

姉である【ユイ・カミシロ】

…現在23歳・看護師・特記事項 彼氏なし…に

ボディーブローを喰らわされたのだが…

 

「ユイよ…

ボディーブローじゃなくて

頭を軽く叩け。」

「…そうじゃないでしょうが!!

まったくこの脳筋馬鹿は…

何でこんなのと結婚したんだろう私?」

 

それを見た二人の父親である【ジン・カミシロ】

…現在42歳・截拳道道場師範・特記事項 元米国特殊部隊所属…は

少しズレた注意をユイに行い、

妻である【メグミ・カミシロ】

…現在41歳・イスルギ重工研究員・特記事項 ツッコミ気質…に

頭をはたかれていた。

 

そしてその様子を…

 

チラ…

(カミシロの奴まで来ていたなんて…

まさかな。)

 

近くの柱の陰から

ある理由で京都に来ていたスズネが覗いていた。

…そしてその気配を感じたヒビキは

 

ゾクゥ!!

「なんだ今の悪寒…

!?

と…鳥肌が…

凄いことなってる!?」

 

本能が恐怖を覚えていた。

 

+++

数分後

京都府 京都市 南区 九条町1にて…

 

まずは京都駅に近い【教王護国寺】

…【東寺】といった方が分かりやすいか?…

へやってきたカミシロ一家。

そこで…

 

「ス…スズネ先生!?」

 

「ハハハ…ようカミシロ。

そちらにいるのは…ご家族か?」

 

時間を潰すために来ていたスズネと鉢合わせしていた。

 

「ヒビキ…IS学園の先生か?」

 

「ああ父さん。

うちの部活で顧問をしてくれている…」

 

「西条スズネと申します。

カミシロ君とは仲良くさせてもらっています。」

 

そう自己紹介したスズネだが…

 

「…スズネちゃん?」

 

「ゲェ!!

どっかで見たことあると思ったらメグミさん!?」

 

すぐにヒビキの母親が気付き

その顔を間近で見たとたんに

後ろに後ずさる。

 

「…母さんスズネ先生と知り合いなの?」

 

「うん?

だってあの娘…

ジエー主任の親戚よ?」

 

「「「え!?」」」

 

…その言葉を聞いたとたんに

ヒビキ・ユイ・ジンの三人は凍りついた。

 

だってあの…

【研究者としては優秀で人格もまともだが

ストレスがたまると途端に変態化する】

ジエーの親戚なのだ。

 

「…道理であそこまで押せ押せなわけだ。」

そうヒビキがぼそりと言ったのを聞いた

スズネは内心泣いていた。

 

(…どうせ私は肉食系ですよ!!

押せ押せで悪いのか!!)

 

 

「…というかヒビキ?

あんた小さい頃にスズネさんに

面倒見てもらったことあるでしょーが!!」

 

「え!?

…そうでしたっけ?」

 

「…さあどうだったかな~?」

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

色々あったがスズネと共に京都を楽しんだカミシロ一家。

旅館に着いた一家の前にまさかの人物が!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「旅館・葵屋にて」

やっぱこの二人って親戚なんだなあ…




お待たせしました。
第48話完成いたしました。

ヒビキとスズネがメインを務める京都編…
今回は二人が京都で合流する話でした。
次回以降京都の観光名所を軽く回っていく予定です。

さて来週は本編ではなく
1周年記念特別編として…
【まさかの対決!? 衝撃騎士団VS???】をお送りする予定です。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第四十九話「旅館・葵屋」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

京都と言えば皆さん何を想像します?
筆者は生八つ橋とお寺です。

今回登場する旅館の元ネタって分かります?
所在に関しては元ネタ準拠で某所とさせていただきました。


7月28日(月)

午後3時00分頃

 

京都市内某所

【旅館・葵屋】にて

 

あの後ヒビキたち一行は東寺を見て回った後

近くの店で早めの昼食を取った後、

島原で【角屋もてなしの文化美術館】を見学した。

そして…

 

「疲れた…

しかし旅館まで同じ場所だとは。」

 

「全くだ。」

(まあイスルギ重工関係者は

基本的に京都ではこの旅館を使うがな)

 

京都旅行中宿泊する旅館【葵屋】を一行は訪れていた。

 

「しかし…

どうも向こうの方が騒がしいような?」

 

そう言いながらスズネはロビーの一角へと視線を向ける。

そしてそこには…

 

「簪ちゃん…

元気にしてた?」

 

「ん…

元気です。

博士も…

お元気そうでなりよりです。

…突っ込まないんですか?

【アレ】」

 

「…あーゆうのに首突っ込むとしっぺ返しが痛いからねえ。

馬に蹴られるって日本じゃ言うんでしょ?」

(しかし…

彼どこかで見たような…

見ていないような?)

 

偶然出会ったジエー博士と簪嬢が呆れながら

隣で管を巻いている無自覚カップル二人を見ていた。

 

「…まったく急に楯無さん?に

呼び出されたと思ったら、

まさか拉致同然で京都まで連れてこられるとか…

マジでキレていいですよね虚さん?」

 

「ええこれは流石にね。

まああのバカお嬢様なら

今頃部屋で…」

 

+++

その頃…

更識家一行の部屋では

 

「こんの馬鹿娘がァァァ!!!」

 

ドゴォォォォ!!

 

「五反田君はまだうちの人間じゃあないんだぞ!!

それを拉致同然に連れ出すとは…

このおお馬鹿者が!!」

 

と更識楯無は父親に脳天にゲンコツを受けた上で

きついお説教を喰らわされていた。

 

+++

視点を戻して

 

「…って事になっているはずだから。

だから弾君は気にしなくていいわよ?」

 

「…まあそれならいいですけど。」

 

そう話しこんでいる二人。

そこに…

 

「なあ…

お前って【五反田弾】だよな?

…一夏の友人の。」

 

ヒビキがやってきた。

 

「そうだけど…

君は?」

 

「ああ俺はヒビキ…

ヒビキ・カミシロ。

IS学園での一夏のクラスメイトで

ルームメイトだ。」

 

そう話すヒビキを見ながら

弾は目線の身で虚に確認を取る。

 

(虚さん…

こいつの言っているのって本当のこと?)

 

(本当よ。

…そう言えば彼もイスルギ関係者だったけ。

この旅館はイスルギ関係者も使うみたいね。)

 

「…で何の用だ?」

 

「いや…何で更識の人たちと仲良くしてんのかなと思って。

だってお前今行方不明になっている筈じゃあ…」

 

そう…

現在【五反田弾】は公式記録上では行方不明となっていた。

あの事件の後彼は更識家に保護されていたのだが

その際に彼自身が家族への連絡を拒否したのだ。

…そのため彼はあの日以降行方不明だと周囲の人間は認識していた。

 

「まあ色々あるんだよ。」

 

そうお茶を濁していた彼の元に…

その声が響いてきた。

 

「あれぇ…?

どこのだれかと思えば年下好きで

今も受け持ちの生徒の一人にお熱なスズネちゃんじゃあないか。

で意中のお相手とはうまくいっているのかな?」

「フン!!

そう言うお前はぶつのもぶたれるのも

だ~い好きなド変態だろうが!!

この外見詐欺!!」

 

 

「「…やんのかゴラァァァ!!」」

 

そしてお互いにののしり始めた二人を見たヒビキはあることを理解してしまった。

(やっぱこの二人って親戚なんだなあ…

ブチキレた時の口調がほとんど同じだ。)

 

…その後旅館の従業員に物理的に止められるまで

この二人はお互いをののしり続けた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

京都での最初の夜をゆっくり楽しむヒビキ達。

明日は凄まじいことになるとも知らずに。

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「嵐の前の…」

 

静けさや…この後なんだっけ?




お待たせしました。
第49話完成いたしました。

さて…
何だこりゃ。
いや可笑しいなあ?
予定ではもっとほのぼのとした
終わり方のはずだったんですが…
なんでジエーとスズネの喧嘩オチなのさ。
いや自分で言うのもなんですがアレですね。
【キャラが勝手に動く】ってこういうことなんですね。

次回までが日常パートで
それ以降はノンストップで駆け抜けます。

…飛龍ときたら蒼龍ですよね。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第五十話「嵐の前の…」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

…全体的にグダグダです。
ぶっちゃけ中継ぎ回ですからねえ。


7月28日(月)

午後5時00分頃

 

旅館・葵屋内、

男性大浴場にて

 

カポーン…

 

「いい湯だねえ…

しかしヒビキ君まで来ていたとは。」

 

「俺もジエーさんが来ているとは思わなかったですよ。

…まさか有給のたまりすぎで

強制的に休暇を取らされてたとは。」

 

今この場にはこの二人と…

 

「…そちらも娘さんの教育に

苦労しているんですねえジンさん。」

 

「ええ…

せめてヒビキよりは先に結婚してくれればいいんですが。」

 

(気まずい…

流石に父親同士の会話には混ぜれねえよ!!)

 

ジン・剣介・弾の3人がいた。

なお他の客は運が良いのかいなかった。

 

…そして数分後

 

「だからなあヒビキ君よぉ…

俺は虚さんと別にお付き合いしているわけじゃねーの!!」

 

「…はい?

え…いやそれはおかしい。」

 

「えっと弾君だっけ?

…アレで付き合っていないは普通通じないからね?」

 

何とか親父ーズのいるあたりから

ヒビキ達の方に行けた弾だが…

雑談中に言ったある一言でヒビキとジエーから突っ込まれていた。

 

其れを見ながら…

 

「若いっていいなあ…」

 

「確かに。」

 

親父ーズはたそがれていた。

 

+++

午後7時00分頃

 

旅館・葵屋内、

大宴会場にて

 

「それではみなさん…

せーの!!」

「乾ぱーい!!!」×12

 

あの後意気投合したジンと剣介により

更識家一行(剣介・楯無・簪・虚・本音・弾)

カミシロ家一行(ジン・メグミ・ユイ・ヒビキ)

スズネ

ジエー

の合計12人で纏まって

宴会場を使用して夕食をとることになった。

 

無論…

 

「いやー旅先で飲む酒はうまい!!」

 

大人組みは一人を除いて飲酒解禁である。

 

そのため…

「ううう…

あたしがヒビキ君だいすきじゃあわるいんでしゅか!!

…あたししょたこんじゃあないもん。」

スズネ先生は可愛くなっていた。

いやこの人酒はいると【原作】に近くなるのだ。

 

…え?

除いた一人は誰かって?

「いいなあ…

僕飲めないからなぁ…」

下戸のジエー博士である。

この人アルコールの類に以上に弱く

小さめのコップ3杯分のビールで酔いつぶれるほどである。

そのため彼に関してはウーロン茶を飲みながら

他のメンバーが酔っ払うのを眺めているだけだった。

 

そしてある程度未成年組が食べ終わった頃…

 

「それじゃあお子様は先に部屋に戻っていていいよ?

後は大人たちで大宴会だーーーー!!」

 

「いぇーい!!」

 

と年甲斐もなくハシャグ大人たちに追い出された未成年組-1は…

 

「…ワリイな皆。」

 

「いや…

流石に事情が事情だからな。

手伝うよ。」

 

弾の勉強を全員で手伝っていた。

 

…-1の理由?

其れは…

 

「…何で私だけ。」

 

「うるさいぞバ刀奈!!

お前のせいでこちとら胃薬が欠かせないんじゃあ!!」

現楯無が先代楯無にとっつかまって

絡まれていただけである。

 

…視点を未成年組に戻そう。

 

「なあヒビキ…

【静けさや…】この後なんだっけ?

そこの部分が分からないんだ。」

 

「…すまん俺も分からん。

えっと布仏先輩は分かります?」

 

「二人とも…

其れを言うなら

【閑さや 岩にしみ入る 蝉の声(しずかさや いわにしみいる せみのこえ)】よ。

…ついでに簪お嬢様や本音も

分からないところがあれば教えてください。」

 

「それじゃあ…」

 

この後このメンバーは

大人たちが戻ってくる午後10時頃まで

勉強やトランプゲームをしたりして過ごした。

 

…このとき彼らは知らなかった。

この京都で…

 

「フフフ…

あのお飾りだけじゃなく

目障りな先代も京都にいるとは…

さて、

この更識を我々が乗っ取るためにも

出来そこないの妹と

先代にはご退場願いましょうか。

…フフフ。」

獅子身中の虫が行動を開始しようとしていることを…

そう、

 

「この竜崎蒼也…

いえ【蒼龍】様の

栄光のために!!」

 

災いはすぐそこまで近づいていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

翌日

未成年組は京都観光に乗り出すが…

そこでついに奴らは動きだす!!

 

襲撃を受けたその時…

黒き疾風が表舞台に降り立った!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「古き都に吹く疾風」

 

なんだ…アレは!!




お待たせしました。
第50話完成いたしました。

今回の話を書いて自覚しました。
どうも日常系の話はとことん苦手みたいです。

…次回からは筆が乗るんだろうなあ。
ああ楽しみ。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第五十一話「古き都に吹く疾風」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
???

…さて
今回は戦闘前の準備パートですかね?
今章の敵は飛龍と同じく
旧日本軍の軍艦からコードネームを決めています。


7月29日(火)

午前8時20分頃

 

旅館・葵屋

正面玄関前にて

 

「さてと…今日はどうする?」

 

「…金閣寺とか行くか?」

 

「…うーん

太秦の映画村に行かない?」

 

「え~

…でもその方が楽しいかも~」

 

この日ヒビキ・弾・虚・楯無・簪・本音の

6人は一緒に京都観光をすることになっていた。

しかし…

 

「フフフ…

まあ楽しみにするがいいさ。

…夢見るだけならばタダだからね。」

 

物陰から彼らを見ている影があった。

…まあ

 

(あれは…

竜崎?

なんでここにいるのかしら?)

 

楯無にはばれていたのだが。

 

(待てよ…)

 

+++

回想

更識家所有の

拷問施設にて

 

「飛龍…

貴方の仲間は

日本に後何人いるの!!」

 

「フ…言うはずがないでしょう?」

 

この日楯無は捕縛した飛龍への尋問を行っていた。

しかし彼は手ごわく

一切の情報を聞き出すことができていなかった。

そのため…

 

「そうか…」

 

バキィ!!

 

ゲシィ!!

 

ザシュ!!

 

「話したくなった?」

 

「ま…まひゃまひゃはなしゃないからにゃ!!」

 

尋問から拷問に切り替えた。

 

そして…数時間後

 

グサァ!!

 

「わひゃった!!

しっへいることひゃ

じぇんぶはにゃす…

じゃからもうひゃめてくりぇ…」

 

そして彼が白状したことそれは…

 

「…日本の暗部構成員に

まさか亡国のエージェントが紛れ込んでいるとはね…

コードネームしかわからなかったけど…

【蒼龍】一体何者なの?」

 

+++

現在に戻る。

 

(…あれ?

【竜】崎【蒼】也?

【蒼龍】!?

字が微妙に違うけど…

まさか!!)

 

「皆…ちょっといい?」

 

そして…

 

「それじゃあ…

走って!!」

 

一斉に駆け出した!!

 

+++

数分後

京都市外

森林部にて

 

「ハァハァ…

しかしなんで急にこんなところに?」

 

息を切らしながら楯無に質問した弾。

其れに彼女は…

 

「…亡国のエージェントかもしれない奴が見てたのよ。

あのまま映画村に向かっていたら…

無関係な人たちにも危害が及んでいたかもしれない。」

 

「いや偶然来ていただけって事もあるんじゃあ…」

 

しかしそこに…

 

「いやー…

まさかバレテいたとは。

お飾りだと思っていましたが

やればできるんですなあ…

更識刀奈さん?」

 

そういいながらそいつはあらわれた。

 

「え…竜崎さん!?

まさか…

貴方が亡国機業!?」

 

「おや虚嬢…

そんなに私が亡国の一員というのが驚きですか?」

 

そう虚にとってはありえないことだった。

なぜならば…

 

「ああ…

お飾りの当主就任を助けたから味方だと勘違いしてました?

…ばっかじゃねーの?

俺が手助けしたのは

こいつならば

親父や妹よりも

コントロールしやすいのと

最悪【更識】を崩壊させることができるからだよ馬ー鹿!!」

 

そう言い放った竜崎…

いやエージェント【蒼龍】は

右手でフィンガースナップをする。

それに呼応するかのように…

どこからともなく大量のコルニクスと

青いライオンを模した外見の無人兵器が現れた。

 

「さて…

たしか今戦えるのは長髪の少年と

お飾りくらいだったはず…

この数に対応できるのかな?」

 

…この時彼は知らなかった。

この場にはもう1人戦える人間がいる事を!!

 

「フン!!

…数だけ多くともコルニクスと【レオー】じゃあな。

俺の相手には…

全っ然足りないぜ!!」

 

そう言うとともに弾は

首からぶら下げていた羽を思わせるデザインのネックレスを掴み…

叫ぶ!!

 

「シュロウガァァァ!!」

 

そして彼の体を覆うように黒い暴風が巻き起こり…

その中で彼は変わる。

漆黒の疾風へと!!

 

「ハァァァァ!!」

 

「なんだ…アレは!!」

 

其れを見たヒビキは驚いた…

一般人であるはずの弾が

ISらしきものを纏ったのだから…

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「BLACK STRANGER」

ついに更識関係者以外の前に現れたシュロウガ…

其れに驚愕するヒビキ。

そしてついに闘いのゴングが響く!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「激突!!疾風 vs 獅子」

 

無限獄に…堕ちろォォォ!!




お待たせしました。
第51話完成いたしました。

このペースだと夏までに夏休み編が終わるかどうかだなあ…
せめて夏の間には終わらせます。

後次回は本格的に本作における
亡国機業の恐ろしさが出てくるはずです。
…PTっていいよね男でも使えるし。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第五十二話「激突!!疾風 vs 獅子」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし?

レイバスターがガチで別技に変化していますが…
変形前提の技何ぞ生身で使わせられるか!!
後設定がかなりヤバいので…
うんこうするしかねーのよ。


前回ラスト直後から…

 

「詳しい話は後だ!!

ライオン型は…

レオーは俺が引き受ける!!」

そう叫ぶとともに弾はレオーと呼んだ機体めがけて飛びかかった。

 

「ああもう…

…あまり派手に戦うとやばいよな?」

 

そう言いながらジェニオンを展開したヒビキ。

そして…

 

「それじゃああたしも…

あ”!!

…部屋に置いてきたんだそう言えば。」

 

楯無は安心しきっていたため専用機を持ってくるのを忘れていた。

まあ…

「…しょうがないか。」

 

ジャキン!!

 

「行くわよ虚ちゃん!!」

「ハァ…

全く今度からはもう少し気をつけてくださいね。」

 

虚と共に拳銃を持っていたのだが。

(銃刀法?

…裏側とはいえ宮仕えですが何か?)

 

そして

「竜崎…

いえ蒼龍!!

御縄についてもらうわよ!!」

 

「いやはや…

拳銃で私と戦う気ですか。」

(フム…

私戦闘は苦手ですからねえ。

まあ【彼ら】が到着するまで…)

 

「さて捕まえられますかな?」

 

そう言うとともに蒼龍は森の奥へと逃げだした!!

 

「逃がすか!!」

 

「お嬢様!!」

 

其れを追う楯無…

そしてそれを止めようとした虚…

どちらが正しかったのか其れはまだ分からない。

 

+++

弾とレオーは戦ううちに奥の方へと迷い込んでいた。

 

ガシィン!!

ガシィン!!

ガシィン!!

 

「くっ!!」

(ディスキャリバーの切れ味が低下していやがる!!

昔のままならもう切り捨ててるんだがな。)

 

そうシュロウガ自体の性能は

サイズダウンしたことで少し低下したくらいだったが…

 

(切れ味が落ちたディスキャリバーに

一体しか飛ばせないトラジック・ジェノサイダー、

後はあれだけしか使えないとか…

弱体化しすぎだろ!!)

 

そう武装がほとんど使えなくなっている上に、

使える武装も弱体化しているのだ。

しかしそれでも…

 

(まあこいつ相手ならば良いハンデだがな!!)

圧倒的にシュロウガの方が有利なのだが。

 

そこに…

 

『!!』

 

其れはあらわれた…

 

「なんだありゃあ…

甲冑みたいだが…

中身がねえぞ?」

其れを見た弾は驚きを口に出してしまう…

しかし彼らは其の隙を見逃してはくれなかった。

 

ピキューン!!

レオーのモノアイから光線が発射され…

 

バシュ!!

謎の存在は両腕を射出してそのままシュロウガを殴る!!

 

其れを受けてしまった弾は…

「くっ!!

俺としたことが…」

 

そう自身の不始末を悔いるとともに…

(こうなりゃあ出し惜しみは無しだ!!)

覚悟を決める!!

 

「こうなったらこれで行かせてもらう!!」

 

そう言うとともに弾は右手を正面に向け…

「術式…解放!!」

と叫ぶとともに正面の空間に魔法陣らしきものが現れる!!

 

そして…

「行くぞ!!」

そう叫ぶとともに魔法陣をくぐり抜け…

黒い炎に包まれていく!!

その姿は…

まるで【黒い不死鳥】の如し!!

そしてそのままレオーを掴み…

上空高く舞い上がる!!

 

そしてある程度の高度に達した時、

そのまま急降下する!!

 

「このまま無限獄に…

堕ちろォォォ!!」

 

その叫びと共にレオーを解放し

そのまま全身の炎を発射!!

そしてレオーに炎が命中し…

 

シュタ!!

 

「まあ…

堕ちてみれば案外いいものだけどな。」

 

その呟きと共に大爆発を引き起こした!!

 

その爆炎が晴れるとともに…

弾は目を疑った。

 

「おいおい…

あの鎧増えてねえか。」

 

そう謎の甲冑…

いやアインスト・ゲミュートが増えていたのだ。

しかも…

 

「よく見りゃあ違うのもいるな…

植物みたいなのに…

ありゃあ骨かなんかか?」

 

他にもアインストが出現していた。

 

そして同時刻…

 

「アレって…

たしか前にアリーナに出たっていう…

アインストだっけ?」

 

ヒビキ達の前にもアインストはあらわれていた…

 

+++

森林奥地にて

 

「きゃあ!!

まさか…

そんな!!」

 

蒼龍を追っていた楯無は

彼がある機体を纏うと同時に劣勢になり

ついには彼の足もとにひれ伏していた。

 

そう…

「ハハハ…すごいな!!

戦うのが点でダメな僕でも…

ここまで強くなれるなんて!!

さすがですよミタール博士!!

このPT…

【バルトール】は素晴らしい!!」

そう言いながら蒼龍は

純白の機体の中で

狂ったように笑い続けていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

アインストの大群に囲まれてピンチになった俺達

そこに駆け付けたのは…

スズネ先生!?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「その名は…【ジェミニ】」

私も…強いんだぞ?




お待たせしました。
第52話完成いたしました。

本作における亡国の恐ろしいところ
それは【数】です。
無人機を多く保有しているので
その気になれば小国ならば1日で
壊滅させる程度の戦力持っていますから。
それに今回出てきた
バルトールとアインストの大群以外にも
えげつないのはまだまだ出てきますよ。
…無人機のバルトールとかね。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第五十三話「その名は…【ジェミニ】」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし?

今回はあの機体が登場します…
分かるかな?


「くっ!!」

今ヒビキは苦戦していた。

何故ならば…

たった一人でアインストの大群相手に戦っていたからだ。

 

バシュ!!

甲冑型のアインストが拳を飛ばすも

其れをヒビキは受け止めて投げ返す、

 

ドゴゥ!!

植物の様なアインストの放った閃光を

ヒビキは紙一重でかわし、

 

ヒュン!!

そして突如として放たれたカッターも

グレイブを展開して弾いた!!

 

「ハァハァ…

流石にこの数を一人で相手するのは疲れる。」

 

簪と本音そして虚を逃がして旅館に向かわせた後

ヒビキはただ一人奮闘していた。

そうしてやっとコルニクスを全滅させたときに

アインストの大群が現れたのだ。

 

そして…

『!!!』

そのノイズ音と共に…

 

ドゴゥ!!

 

閃光がヒビキめがけて放たれた!!

 

+++

数分前…

旅館・葵屋にて

 

「…ヒビキ達が!?」

 

「ハァハァ…

なんとか…

私達だけでも抜け出して…

応援を呼びに来たんですけど…

何とかなりますか…?」

 

「…場所を教えろ。」

 

「…スズネ先生?」

 

「安心しろ…

私が向かう!!」

 

+++

視点を現在のヒビキに戻し…

 

(やられる!!)

両手を顔の前で交差して

防御姿勢を取ったヒビキ…

そこに其れはあらわれた!!

 

「D・フォルト正面展開!!

出力…マキシマム!!」

その叫びと共にヒビキの前に現れた機体は

正面に不可視の障壁を展開し…

ビームを完全に防いだのだ!!

その機体は薄紫色の装甲が目を引くが

それ以上に…

 

「ジェニオン…ガイ?」

ジェニオン・ガイに酷似した外見だった。

 

そしてその機体はヒビキに向かって声をかける。

「無事か…カミシロ?」

 

「スズネ…先生!?」

 

そう…

その機体を操るのは…

西条スズネである!!

 

「ああ…

少し休んでいろ。

アレの相手は私がする。」

 

そう言ってアインストの大群相手に彼女は突撃する!!

 

そして…

 

「ヒビキをよくも可愛がってくれたな…

コレを喰らえ!!」

 

そう言うとともに両手を胸の前で構え…

光の放流を…

一気に放つ!!

 

『!?!?!?』

 

其れを受けたアインストの大群は一気に数を減らしていく…

さらに!!

 

「今度は…これだ!!」

そう言うとともにどこからともなくブレードを召喚!!

そしてそれを右手に持ち…

アインストめがけて

「フン…ハァァァ!!」

振りかぶる!!

 

振りかぶると同時に刀身を覆うように

巨大な光の刃が発生し…

其の刃がアインストたちをのみ込んだ!!

 

「…フン。

こんなものか!!」

 

そして生き残った個体が彼女に飛びかかるも…

 

ガシィン!!

 

受け止められる!!

 

「遅い!!」

 

裏拳!!

 

「温い!!」

 

ブレードでの斬り払い!!

 

「そして何より…弱い!!」

 

最後にとどめの回し蹴りを叩きこむ!!

 

と結果を見れば一掃されたのだ。

 

そしてそこに…其れはあらわれた。

 

『フン…所詮ハ旧世代ノ量産型カ』

 

其れは…まるで鎧武者のような外見をしていた。

 

「何だあれは…?」

 

「スズネ先生…俺も戦います!!」

 

其れを見た二人は気を引き締める。

そして…

 

+++

その頃森の奥地では…

 

「…お嬢様!!」

 

「虚ちゃん…

ゴメン負けちゃった。」

 

妹たちと別れ一人楯無を探していた虚は

森の奥で彼女を見つけた…

 

「そんな事よりも酷い傷じゃないですか!!

…急いで旅館に戻らないと!!」

 

「その前に…

カミシロ君か五反田君に伝えなきゃ…

アイツのPT…

危険すぎる!!」

 

そう言う彼女の顔は青ざめていて…

その脇腹からはわずかながら出血が見て取れた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「太極のオーバーライザー」

突如現れた新たな敵…

そいつは自分のことを進化したアインスト…

【イェッツト】だと名乗る。

 

そいつの強さに苦戦する俺とスズネ先生。

しかし俺達の脳裏に…

ある情景が浮かび上がる!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「双極のオーバーライザー」

コレが!!

 

()達の!!

 

切り札だァァァ!!

 

そして…

弾と彼の再会まであと少し…

 

 




お待たせしました。
第53話完成いたしました。

スズネ先生の無双シーンですが…
強すぎる気もしますが実は現状以上の強化が
ほぼ不可能なので敢えて強くしています。
…元ネタが割としっかり完成しているから
手が加えずらいのよ…
できて必殺技増やすくらいかねえ?

今回弾が出てきませんが…
まあ次次回あたりで大活躍する筈です。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第五十四話「双極のオーバーライザー」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし?

ヒビキとスズネの合体攻撃…
そしてオリジナルの敵ユニット…
これが!!
これこそが!!
二次創作の醍醐味ですよ!!


突如現れた謎の敵…

其れに対して二人は…

 

「まずはこれだ!!」

そう言うと共に…

ヒビキはパニッシャーを謎の新手めがけて連射!!

其れに合わせるように…

「私もやろう!!」

スズネも右手のみで光を発射した!!

 

しかし…

 

『フン…コンナコウゲキハキカンナ』

その攻撃を受けてもそいつは

びくともせずにそのまま立っていた。

 

「ウソだろ!?

なんだこの…

【アインスト】異常に硬いぞ!?」

 

そう驚愕したヒビキの言葉を聞いたそいつは…

ブチキレた!!

 

『チガウ!!

ワタシハアンナキュウガタデハナイ!!

ワタシハ【イェッツト】…

【イェッツト・グラディウス】ダ!!』

 

そうそいつは【イェッツト】…

亡国機業が創造した

人造アインスト【グラディウス】に

生体金属ラズムナニウムを投与することで

その表皮が硬質化し戦闘能力が向上、

さらに電子機器を埋め込み

それを使って制御するようにしたことで

優れた知性と状況判断能力を得た…

次世代のアインストなのだ!!

 

ちなみにこいつこう見えても【量産型】であり

其れなりの数が存在している。

 

話を戻して…

 

「イェッツト…?

アインストじゃないのか…」

 

そいつの言葉に一瞬考え込んだスズネだが…

其れは悪手だった。

 

「!?

スズネ先生!!」

 

「ム!?

しまった!!」

 

彼女を狙うかのように

グラディウスの右腕からビームが発射されたのだ!!

 

「させるかよ!!」

 

彼女をかばうかのように前に躍り出たヒビキ…

その行動がついに切札を目覚めさせた!!

 

『MODE-GAI START UP!』

そうジェニオン・ガイだ!!

 

そして…

(これは…

まさか!!)

 

「D・フォルト!!」

 

彼もまたその障壁を発動させることに成功した!!

 

『ホウ…』

 

其れを見たグラディウスは…

 

『ナラバ…

コレハドウダ!!』

 

そう言うとともに左腕に巨大なブレードを持ち…

ヒビキめがけて突進する!!

 

カキィィン!!

 

『ホウ…ナカナカヤルナ』

 

「クッ!!

なんつー硬さ…

そして重さだ!!」

(弾いただけで痺れたぞ…)

 

「ヒビキ!!

これ以上…

好きにさせるか!!」

 

そう言いながらスズネは

両腕にブレードを持って突撃する!!

 

『フフフ…アマイワァ!!』

 

しかしその攻撃は…

 

「んな!?

ミサイルって…

ウソだろぉ!!」

 

両肩の装甲がスライドして

発射されたミサイルで撃墜されてしまう!!

 

『フフフ…

ヨワイ…!!

ヨワスギル!!

ワタシヲ…タノシマセロ!!』

 

そう言うそいつを見た二人は…

 

「なあヒビキ…

どうすれば勝てると思う?」

 

「スズネ先生…

同時攻撃でなんとかってところではないでしょうか?」

 

必死に勝つために方法を考えていた。

 

『フ…

コンドハ…

コチラカライクゾ!!』

 

そう言って突撃してくるそいつを見た時…

二人の脳内に同時に其れは閃いた!!

 

「「!?

これだ!!」」

 

そう言うとともに二人は左右に散開し…

グラディウスを挟み込んだ!!

 

『ナニヲスルキダ?』

 

そう言いながら余裕の態度を保っている

グラディウス…

其れが敗因となった!!

 

 

以下推奨BGM「太極のオーバーライザー」

 

「こうするのさ…

オラァ!!」

 

そう言いながらヒビキは

グラディウスをビルレストで殴り飛ばす!!

 

「そしてこうするんだ!!

ハァ!!」

 

反対側にいたスズネがそれをブレードで受け止め

そのまま連続攻撃を加えていく!!

 

(ク…

サイセイガ…

オイツカン!!)

 

そこに…

 

「俺も混ぜてもらう!!」

 

ヒビキの格闘攻撃もも加わって

より攻撃の密度が濃くなる!!

 

そして…

 

「そろそろ…」

 

「終わりにしようか!!」

そう言うとともにグラディウスを同時に…

打ち上げた!!

 

そして

 

「「コレが!!

()達の!!

切り札だァァァ!!」」

 

その叫びと共に0.1秒のずれもなく

全く同時にその胸部に鉄拳を叩きこみ…

そこからエネルギーを流し込む!!

 

『ク…ガァ…』

 

そして二人揃って離脱し…

 

「「これで…フィニッシュだ!!」」

 

その叫びと共にエネルギーが解放されて…

 

ドガァァァァン!!!!

 

グラディウスは爆散した!!

 

「名付けて…

【ツイン・オーバーライザー】ってね。」

 

そう冗談めかしながら命名したヒビキを見ながら

スズネは…

 

(しかし…

何故寸分違わずに行動できたんだ?)

 

この合体攻撃がどうやって生み出されたのか

考え込んでいた。

 

+++

その頃森のとある場所では…

 

「糞…皆どこだ?」

 

一人でアインストの大群を殲滅した弾は

ヒビキ達との合流のために森をさまよっていた。

 

そこに…

 

「ああもう…

スズネの奴勝手に先走っちゃてさあ。

…ってアレ?

アレは…

ウソでしょ!?」

 

「うん?」

(確か…

ジエー博士とかいったような…

ん?

ジエー…?)

 

「何でこの世界にシュロウガがあんのさ!!

しかもなんか小さいし!!」

 

「…エーデルかお前。」

 

「まさか…え?

五反田弾君だよね君?

まさかそうなの?」

 

「ああお互いに変わったな…」

 

「失敬な!!

他のエーデルと一緒にしないでよ!!

僕はまともだい!!」

 

「…どうだかな。」

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

推奨BGM「BLACK STRANGER」

嘗ての自分を知る者と意図せぬ再会をした弾。

そんな彼の元に楯無と虚が現れるが…

其れを追ってついに奴らが現れる!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ホワイト・マリオネット」

 

白と黒…どちらが勝つのか?




お待たせしました。
第54話完成いたしました。

我ながらオリジナルでイェッツト出すとか無茶したなあ…
でも原作だと雑魚とトップしか出てこないからなあ…
それなら強敵ポジでオリジナル作った方がいいよね!!
フフフ…次回はあの機体との対決です。
今回の敵機の中で一番ヤバいですよ…


本作オリジナルの敵ユニット第01弾
【イェッツト・グラディウス】についてここで説明します。

亡国機業が作り出した人造アインストに
ラズムナニウムを投与して強化した【イェッツト】の
試作01号。
亡国機業の人造アインストは制御するために
電子機器を内部に組み込んでおり
通常のアインストよりも知能が高く
使用言語も人間のそれとなっている。
グラディウスはその中でも近接戦闘向けに
調整されており、
全体的に鎧武者を思わせる外見が特徴である。

固有武装は
右腕のビームガン、
左腕で持つ大型ブレード、
両肩に内蔵した生体ミサイルの
3種類である。

アインストコアは胸部装甲の内側に隠されており
この部分が最も硬くなっている。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第五十五話「ホワイト・マリオネット」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

うーん…
今回は久しぶりにたくさん書いた気分です。
…そろそろこの章の終わりが見えてきました。


前回ラスト直後から…

 

「…しかしアレだね、

やっぱりあのアサキム何だよね?

君さ、

昔とかなり変わったよね。

…あんなに中二病だったのにさ。」

 

「言うなエーデル!!

…あの頃の俺は確かにそれっぽかった、

其れは認める。

…しかしこういう感じのお前もいたんだな。」

 

ジエーと弾…

いや敢えてかつての名前で今は呼ぼう、

エーデルとアサキムはお互いに驚愕していた。

片や【SM両刀なド変態】、

もう一方は【重篤な中二病患者】、

其れがこうまでまともになれば驚くだろう。

 

そこに…

 

「ハァ…ハァ…」

 

「しっかりしてくださいお嬢様!!

あれは…

弾君にジエー博士!?」

 

楯無に肩を貸しながら

何とか走ってきた虚がやってきた。

 

「虚さん大丈夫ですか!?」

 

「!?

楯無さん出血しているみたいだけど大丈夫!?

ちょっと見せてね…

…よし。

応急処置はしてあるみたいだね。」

 

「すいません二人とも…

!?

しまった…

追いつかれた!?」

 

彼女のその言葉と共にそいつらはあらわれた…

 

「「何じゃありゃあ!?」」

 

其れを見た弾とジエーは余の異形さに驚愕の叫びをあげる…

【骸骨】、

その機体はまさにそう言う印象を与える外見となっていた。

 

「ありゃあ…一体。」

弾のその言葉に応えるように

息も絶え絶えになりながら

楯無は其れについて口にする…

 

「バルトール…

亡国機業の…

新型PT…

気をつけて…

あいつらは…」

 

『攻撃…開始』

 

ドガガガガ!!!!

 

其れをさえぎるかのように

バルトールの大群は右腕からマシンガンを

楯無たちめがけて連射する!!

 

「させるか!!」

しかしそれらはすべて

射線上に入ったシュロウガが

ディスキャリバーを使って弾く!!

 

『障害…確認』

其れを認識したバルトールたちは…

『標的…変更』

標的をシュロウガへと変更し

『排除…開始』

一斉に攻撃を仕掛けた!!

 

「くっ!!」

(俺を標的にしたか…

ならばここは!!)

 

弾は一瞬でどうするべきかを考えた…

この状況で最善なのは…

 

(まずは少しずつ移動しながら…)

そのまま弾は攻撃をいなしながら

バルトールたちをひきつれて移動していく…

 

+++

そして数分後

移動しながらバルトールを観察した弾は

ある結論を見出す。

(一体一体ははっきり言って弱いな…

数を減らせば対処は容易だ!!)

 

そして弾はバルトールの一体に高速で突撃し…

「フン!!」

 

ザシュ!!

 

『!?』

 

すれ違いざまにディスキャリバーで

横一文字に切り裂いた!!

 

(やはり…

外見通りに装甲が薄い!!

これなら今のディスキャリバーでも

容易に斬り裂くことができる!!

…生体反応なくてよかった。

流石にまだ人は斬りたくない。)

 

そう判断した弾は続けざまに

 

ザシュ!!

 

ザシュ!!

 

ザシュ!!

 

ザシュ!!

 

どんどん切り裂いていく。

 

しかし…

 

『PPP』

バルトール…

『情報…取得』

その本当の脅威は…

『対策…構築』

ここからである!!

 

「もう一丁!!」

 

そうしてさらに切り裂こうとする弾だが…

 

『対策…実行』

 

軽々と回避されてしまう。

 

「んな!?」

(あの動き…

こっちの機動パターンを読んだのか!?

まさかあいつら…)

 

+++

その頃

 

「え!?

あいつらは…

戦闘情報を共有しているのか!?」

 

「はい…

私も最初は押していたんですが…

途中からこっちの動きを

先読みするかのように動き始めたんです。」

 

楯無からそれを聞いたジエーは

弾が一人で移動することをスルーした

自分のうかつさを悔やんだ。

 

(嘘だろう…

それって…

その場で学習するって事じゃないか!!

いくらシュロウガでも…

あの数を倒し切る前に学習されつくしたら

流石に勝てないぞ!!)

 

このとき彼らは知らなかったが

バルトールたちには【ODEシステム(Omni Dendro Encephalon System)】

と呼ばれるものが搭載されていた。

コレは一つの機体が得た敵機の戦闘データを即座に処理、

僚機へ伝達し戦闘に直結させることで、

相手の戦闘パターンに対し部隊レベルで

即座に最適な対応を取ることを可能とするという

【敵機が戦闘中に学習し強くなる】悪夢のシステムだった。

無論その真価が発揮されるのは無人機であるが

有人機でもパイロットの力量を底上げすることが可能となるため

かなり厄介なシステムである。

話を戻して…

 

「…ジエーさん。

お嬢様を頼みます!!」

 

「ちょっ…

虚ちゃん!?」

 

其れを聞いた虚は単身弾の元に急ぐ…

早く彼にこれを知らせなければという、

焦りに身を任せて。

 

「どうしよう…」

彼女の後姿を見ながら呆然とする彼の元に…

 

ガサガサ…

 

「誰だ!!」

 

何者かが現れようとしていた…

 

+++

一方その頃弾の様子は…

 

「ハァ…

ハァ…

クソォ!!」

 

アレ以降一切攻撃が当たらなくなり…

弾は疲弊していた。

 

(チィ!!

アレが使えれば一掃できるんだが…)

 

「手詰まりか?」

 

相談が少しあきらめかけた時…

彼女が駆け付けてしまった。

 

「弾君!!

そいつらは…」

 

「ウソだろ…

虚さん…

何で来ちゃったんですか!!」

 

彼女の姿を認識したバルトールたちは…

 

『初期標的…確認』

『攻撃…開始』

 

ドガガガガ!!!!

 

彼女に攻撃を仕掛ける!!

 

「!?

させるかぁ!!」

 

何とか射線上に立ちふさがった弾だが…

 

「グァァァァ」

その背中にマシンガンが全て命中してしまう!!

「弾君!?」

(私のせいだ…

私が彼の足を引っ張ってしまったんだ!!)

 

其れを見た彼女は自身の軽率さを悔やむ…

しかし。

 

「大丈夫です…

気にしないで…

俺が弱かっただけですから。」

 

弾はそう彼女を励ます。

そして…

 

「其れに…

ここから一気に挽回してみせますから…

見ていてくださいね?」

 

「…弾君。

ええ分かったわ!!」

 

彼女を励ましながら弾はバルトールの方に顔を向ける。

 

「…もうここから先は

お前たちに勝ち目はない!!」

 

そう力強く叫ぶ弾の声に呼応するかのように

シュロウガの内部コンソールにある表示が浮かび上がる…

『EMBRACE THE INFERNO STANDBY !!』

 

其れを認識した弾は

装甲の下で口元を緩め

かすかに笑う。

そしてそのまま…

バルトールの集団めがけて突撃!!

 

『理解…不能』

「フン…

これで終わりだ!!

獄炎の抱擁…

その身で味わえ!!」

 

そう叫ぶとともにシュロウガの全身が黒い炎に覆われる…

そして!!

 

「エンブラス!

ジ!!

インフェルノォォォ!!!」

 

その叫びと共にその炎がまるで結界の様に

ドーム状となって周囲のバルトールをのみ込んだ!!

 

その黒きドームが消えた時…

「ハァ…ハァ…

どうだ!!」

 

ディスキャリバーを地面に突き刺して

自身を支えているシュロウガしか

そこには存在しなかった。

 

「弾君!!」

 

そこに駆け寄る彼女に弾は

頭部装甲を解除して微笑みかける。

 

「虚さん…

どうです?

一気に挽回したでしょう?」

 

「…馬鹿!!」

 

弾を抱きしめる彼女だが…

 

その場に純白の機体が近づいていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

無人バルトールを殲滅した弾。

そこに現れる蒼龍の攻撃を受けて

ピンチになるが…

 

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「決着の一撃」

龍を落とすのは…

誰だ!!




お待たせしました。
第55話完成いたしました。

うーむ…
なんだかんだいって今回は
シュロウガだからこそ…
自機中心型マップ兵器持ちだからこそ
勝つことのできた闘いです。
いやー実を言うと
地味にジェミニアもマップ兵器を持ってはいるんですが…
あれ自機中心型じゃないんですよね。
(分類としては前方放射型。)
公式で自機中心型が一番の天敵だと明言されているんで…
本当にシュロウガは相性いいんです。

ちなみにODEシステムを構成する単語の意味は…
Omni=全ての
Dendro=樹木
Encephalon=脳髄
だとか…
直訳すると全樹木脳髄システム?
うむ…訳分からん。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第五十六話「決着の一撃」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

さあ…
本章でのラストバトルです!!
もう細かいことは言いません…
その目に焼きつけろ!!


弾を虚が抱きしめてから数分経過した頃…

其れはついに現れた。

 

『…みーつけた。』

 

その声が響くとともに…

弾は頭部装甲を瞬時に展開、

そのまま虚を抱えその場から飛び立った!!

 

そして…

 

ドガガガガ!!!!

 

ドガガガガ!!!!

 

ドガガガガ!!!!

 

 

弾たちが直前までいた場所に

後方・右斜め前・左斜め前の合計3方向から発射されたマシンガンが着弾する!!

 

「…あっぶねー。

まさかもう後続が現れるなんて…」

 

虚を抱えたまま飛行し続ける弾だが…

 

『甘いねえ…

甘すぎるねえ。』

 

そこに…

バルトールが一機突撃してきた。

…其れを見た弾は少し違和感を感じながら回避する。

 

(…?

なんだ…

他と違うような気が…)

 

そのままそいつの攻撃をかわしながら弾は降下する。

無論虚に怪我など一切させずにだ。

…ぶっちゃけシュロウガの方が

機体スペック自体はまだいいのである。

安全マージンの関係で無人機に後れを取ったが。

 

話を戻そう。

 

「虚さん…立てますか?」

「大丈夫…

頑張ってね。」

降下した後弾はすぐさま虚を安全な場所まで逃がす。

その後自身に攻撃を加えてきた機体を見やり…

其れに気付く。

 

(あー…

ひょっとしてあれだけは

中身入ってるのか?)

そいつだけ挙動が他と違い…

人間的なのだ。

 

さて…

弾が其れに気付いたことを知らぬまま

そいつは彼に対して…

どこか愉しげに挑発する。

 

『フフフ…

先遣部隊はやられたようだが…

アレで勝ったと思うなよ?』

 

そう言うと共にそいつは右腕を挙げ…

振り下ろす!!

 

そしてそれを合図にしたかのように

周囲からバルトールの大群が現れ

弾を囲む!!

 

「…なんで虚さんを見逃したんだ?

これだけいればそのまま何とかできただろう?」

あたりを見回しながらそう口にした弾に

そいつはどこか愉しげに言い切った。

 

「…いやだなあ。

その方が楽しいじゃないか。」

その時装甲の下でそいつの…

蒼龍の顔は醜く歪んでいた。

 

「お話しはこれでお終い…

…それじゃあ、

俺を…

愉しませろ!!」

 

蒼龍のその言葉と共に周囲のバルトールが

一斉に弾めがけて襲いかかる!!

 

+++

其れから数分後…

 

「ハァ…

ハァ…

ハァ…

確かに強いなぁ…!!」

弾は押されていた。

 

四方からまるで踊るように繰り出される攻撃。

其れを何とか回避しても攻撃に移る前に

次の攻撃が襲いかかる…

エンブラス・ジ・インフェルノも

発動の際に僅かながら

タメが入る関係で

身動きが取れなくなってしまうため

この状況では発動できない。

 

(…詰みか?)

 

弾がそう思ったその時!!

 

 

ズドドドド!!

 

どこからともなく大量の小型ミサイルが飛来する!!

そして其のミサイル軍は弾を避け

周辺のバルトールに襲いかかった!!

 

「なんだ…?

!?

あれは!!」

 

ミサイルが飛来した方角を見た弾は驚く

そこにいたのは…

 

「全弾命中…

これより五反田君の救援に入ります。」

 

両肩と脚部の側面部分に

ミサイルランチャーが連結されていることにより

独特なシルエットとなっているISを装着した…

 

「簪…ちゃん?」

 

更識簪だった。

 

+++

ここで少し時間は戻る。

 

ガサガサ…

 

「誰だ!!」

 

前回ジエーの元に接近していたのは…

 

「ジエーさん!?

何しに来たんですか!!」

 

ヒビキとスズネだった。

其れを見たジエーはほっとする。

敵かと思えば味方だったのだ。

普通に安心するだろう。

 

「…ああヒビキ君か。

…君の隣にいるうちのバカが

勝手に出て行ったから作戦伝えに来たの!!

…とりあえず僕の護衛についてくれ。」

 

その言葉を聞いたスズネは少しいぶかしむ。

 

「ん?

五反田の救援に行かなくていいのか?」

 

「大丈夫…

簪ちゃんの機体はもう完成したからね。

…そのこと伝えようとしたら、

君が勝手に出たんだからね!?」

 

半分キレたのか

額に青筋を浮かべながらジエーは

スズネに詰め寄る。

 

「…すまん。」

 

その剣幕に押されスズネは謝るしかなかった。

 

+++

場面を戻し…

 

『まさか…

打鉄弐式だと!!』

 

その姿を見た蒼龍は驚愕した。

無理もないだろう…

数か月前まで完成の目処が立っていなかったそれが

すでに実践運用できるレベルで完成していたのだ。

しかしその言葉を聞いた簪は

どこかむっとしながらその名を否定する。

 

「違うよ…?

この子の名前は…」

 

そう…

打鉄弐式を設計のベースとしながらも

ジエーの協力の元更に【ロマン】を追求、

其れによる様々な仕様変更により

結果的に元々のそれとは完全な別物になっていた。

ゆえに…

「打鉄…

打鉄・極式(うちがね・きょくしき)

其れがこの子の名前だよ…」

淡々とそしてどこか誇らしげに

その名を口にする簪。

しかしそれと並行するように

彼女は次の攻撃の準備をしていた。

 

「御話はここでお終い。

それじゃあ…

吹き飛べ…?」

 

ジャキン…

 

そう言うとともに再度小型ミサイルを…

 

ズドドドド!!

 

発射する!!

 

 

『フフフ…甘いな!!』

 

そう言って回避する蒼龍だが…

 

「でも…

もうあなただけだよ?」

 

そう…

 

「簪ちゃんすげーな。

アンだけの量のミサイルを

全部命中させやがった。

…御蔭でもうあいつしか残ってねえ。」

 

少し離れて呼吸を整えていた弾は

その目でしっかりと確認していた…

2回目の発射は無人機に全て命中しており

そのため無人機は全て撃墜されていたことを。

 

『フフフ…

しかしその武装は多対一ならともかく

一対一では無用の長物…』

 

そう負け惜しみをいう蒼龍に対して

 

「そうだねだから…

これならどう?」

 

簪がそう言うとともにミサイルランチャーがパージされ

それと同時にバックユニット後部に折りたたまれて

装着されていた複合兵装【ハイブリッドキャノン】が

両肩で背負うように展開される。

 

『…ハァ?!』

 

「じゃあ…

ばいばい…?」

 

ゴォォォウ!!!!

 

其れに驚いた蒼龍に対して

無慈悲なまでに…

簪はハイブリッドキャノンからレーザーを発射、

蒼龍は放たれた光にのみ込まれて…

 

 

チョンチョン…

 

「生きてるかー

…呼吸はしているな」

 

結果…

バルトールは破壊されたが

蒼龍は何とか一命を取り留めてはいた。

…気絶していたので

弾が旅館まで担いで運ぶことになったが…

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

闘いも終わった後俺達は漸く京都観光に出る。

後は任せとけという

親父たちの言葉に甘えて…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「目覚める思い」

…まあいいでしょう。




お待たせしました。
第56話完成いたしました。

打鉄弐式ですが…
ぶっちゃけ原作そのままだと
すこし活躍させずらいので
いっそのことロマン要素を強化しました。
…実はまだ大体20%くらいしか手札を見せていません。

【打鉄・極式】の機体設定に関しては
今まとめていますので
発表までしばしお待ちください。

さて…
次回は今から考えても背中がかゆくなる
ある要素多めの話になる予定です。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第五十七話「目覚める思い」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

京都編終了でーす。
あー背中がかゆい。
ラストシーンのあれは…
【某新世紀】の【魂老人会】をイメージしています。


前回ラストから2時間後、

ヒビキたちはいったん

葵屋に戻っていた。

捕縛した蒼龍を剣介を通じて

しかるべき筋に引き渡すためにも

いったん戻る必要があったのだ。

 

そこで…

 

「みんな御苦労さま。

後はおれたち大人で何とかするから

君たちは京都観光を楽しんでおいで。

…西条先生子供たちの引率をお願いします。」

 

「…わかりました。」

 

そう言われたため

内心釈然としないものの

ヒビキらは今度こそ観光に乗り出すこととなった。

 

+++

壬生寺…

かつて新撰組がその境内で訓練していたことがあり

その関係で【近藤勇の銅像】や

新撰組隊士の墓である【壬生塚】が存在する。

 

ここを訪れた一行は

境内を散策していた。

 

「…なあカミシロ。」

 

「どうしたんですかスズネ先生?」

 

偶然他のメンバーとは

少し距離をとっていた

ヒビキとスズネ。

そしてタイミングを見計らったかのように

スズネがヒビキに話しかける。

そして…

 

ガシィ!!

 

スズネがいきなりヒビキに抱きついた。

 

「ちょっ!?」

 

「すまん。

しばらくこうさせてくれ。」

 

そういう彼女の声を聞いてヒビキは追求をやめた。

…恐怖。

彼女の声からはその感情が垣間見えた。

 

「…よかった。

お前たちが死ななくて…

本当に…

よかった。」

 

とぎれとぎれにその言葉を発した彼女を

ヒビキはやさしく抱きしめる。

(…フフフ。

なんだかんだいって…

スズネ先生…

いやスズネさんって優しくて…

可愛いんだな。)

 

「スズネ先生…」

 

この時ヒビキは決意した。

 

「…どうしたんだヒビキ?」

 

「おれは…

絶対に撃墜されないですから。

あなたを置いて死ぬことは…

絶対にないですから。」

 

この思いが彼女に届いてくれるかはわからない。

それでも…

絶対に彼女を一人にはしないと。

彼女のことを愛し続けようと。

 

+++

一方その頃

弾と虚は壬生寺の千体仏塔を眺めていた。

 

 

「…よし。」

眺めながらあることを考えていた弾は

答えが出たのか、

そういうとともに

虚のほうを向く。

 

「…虚さん。」

 

「どうしたの五反田君。」

 

彼女が反応して自身のほうを向いた後

弾は深呼吸をして

緊張をほぐす。

 

「虚さん…

俺と…その…

お、」

 

「お?」

 

「お付き合いしていただけないでしょうか!!」

 

弾のある意味男らしい告白を受けた虚は…

 

「え!?

…えっと

その…

よ、喜んで。」

 

恥ずかしがりながらも受けた。

ただし!!

 

「でも…

そういうことは

もっと場所を選んでほしかったけどな…」

 

「う…

すいません。」

 

なおこのことを知った他のメンバーからは

冷やかしも入ってはいるものの

一応祝福されたという。

 

そしてこの後何も事件は起こらず

一行はのんびりと京都旅行を楽しんだ。

 

+++

…真夜中のとある場所にて

暗闇の中で3つのモノリスが

会議をしていた。

 

「蒼龍が敗北し捕まりましたか。

…まあいいでしょう。

あれの知っていることで

更識などにばれたらまずいものは

一切ありませんからね。」

 

01と表示されているモノリスのその言葉に

続くように02も言葉を発する。

 

「残骸が残ってしまった

バルトールに関しても

ODEシステムのデータ採取用に作った

武装および機体性能をデチューンした簡易型…

正式型に比べれば雑魚ですから、

対策を取られたりはしないでしょう。」

 

その言葉を聞き終えた後03は

今後の問題を指摘する。

「しかし…

これで日本国内での活動は

しばらく難しくなりますな。

あれで日本国内でも有数のエージェントでしたし。

…潜入限定とはいえ。」

 

しかし01はどこか楽しげにそれを否定する。

 

「いやそうでもないぞ?

イギリスでの作戦終了後に

モノクローム・アバターを日本に派遣する予定だ。

…彼女らならばあの状況でも大丈夫だろう。

それにツェントル・プロジェクトもあるしな。

…それでは本日の会議はこれで終了でいいな?」

 

「「大丈夫です。」」

 

「よしこれで【亡国企業最高幹部会議】を終了とする。」

 

01のその声とともにモノリスがすべて消え…

静寂に包まれた。

 

EPISODE5-1「War flower blooming in ancient city」

FIN.

NEXT…

EPISODE5-2「Restart of Brynhildr」

Coming Soon!

 

 

次回予告

夏休みを利用して俺と鈴はドイツ旅行に出かけたんだが…

空港でまさかの歓迎を受ける羽目に!?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ようこそドイツへ!!」

 

…何あの垂れ幕?




お待たせしました。
第57話完成いたしました。

これにて京都編は終了です。
この次はドイツ編…
一夏たちがメインの話です。
さて…
一夏たちはドイツでどんなトラブルにあうのでしょうか。
ご期待ください。
…京都編よりは短くなるはず。

ついにカップル誕生しちゃいましたね。
もう一度言っておく
筆者に恋愛描写はあまり期待するなよ。
筆者にそんな経験などない!!

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第五章-ドイツ編【再動の戦乙女】
第五十八話「ようこそドイツへ!!」


本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

ラウラ…すまん。
マジで済まん。
感想呼んでこのシーンが出てきちゃったんだ。

後あえて言わせてもらいます…
【章題名の英訳部分は基本意訳だ!!】


8月1日(金)

午前9時45分

ドイツ連邦共和国

【ミュンヘン空港】内

第2ターミナルビルにて…

 

「ここがドイツかあ…

人が多いなあ。」

 

「一夏…荷物気をつけてよ?」

 

この日一夏と鈴はイスルギ重工から派遣された

引率役である…

「ハハハ…大丈夫だよ。

この国はそこまで治安悪くないから。」

 

岡部(おかべ) 六郎(ろくろう)】青年と、

護衛役の同社警備部所属の…

 

「…それにそんな人がいたら僕が気付きますしね。」

 

櫻井(さくらい) 湊斗(みなと)】青年の二人とともに

ドイツに来ていた。

先に帰国しているラウラとともに

今日から1週間こちらで休暇を楽しむ予定である。

なお本来なら引率と護衛はともに

ドイツに1年間滞在していた経験がある

千冬がする予定だったのだが…

 

「千冬ちゃんも残念だったね…

篠ノ之の一件の後処理が終わらなくて

明後日にならないとこっちに来られないなんてね。」

 

そう一夏に声をかける岡部青年…

いや六郎の言葉を聞いた後

一夏は少し考え込んだ。

そして…

 

「…あり?

千冬【ちゃん】?

え!?

岡部さんって

千冬姉と面識あるんですか!?」

 

その内容を理解した一夏は驚く。

なんせ今の今まで男の知り合いの影がほとんどなかった

自身の姉に対して親しげな呼び方をする青年が現れたのだ。

驚くに決まっている。

 

「んー?

アレ千冬ちゃんから聞いてない?

俺千冬ちゃんとは

高校時代の先輩後輩の関係よ?

…いやー新入生代表で

挨拶していた時の彼女

本当に可愛かったよー。

あ…当時の写真あるけど見る?」

 

そう言いながらワイシャツのポケットから

その写真を取り出そうとする

六郎の姿をみた一夏と鈴はあることを同時に思った…

(千冬さん…)

(千冬姉…)

((出会いあったじゃん!!))

 

なおこの間も湊斗さんは…

 

(周辺に異常なし…

大丈夫そうだね。)

周囲を見張っていた。

 

ちなみにこの人も…

 

「はいそこで自分は関係ないって

顔して周辺を確認している湊斗く~ん?

君だって千冬ちゃんの部活の後輩でしょーが。」

 

「…思い出させないで下さいよ。

あの人のシゴキって、

凄くきつかったんですから。」

 

(千冬姉ぇ…)

 

+++

それから数分後…

 

「ねえ一夏…

あれって…」

 

「言ってやるな…

ラウラがマジで泣いちゃうから…」

 

それを見た一行は目が点になっていた。

そして…

ついに六郎さんが言ってしまった

「何あの横断幕…」

 

そう黒い制服に身を包んだ女性たちが

横断幕を掲げていたのだ。

日本語で

【織斑一夏&凰鈴音さん…

ようこそドイツへ!!】

と書かれた大きな大きな横断幕を。

 

その女性たちに混じっていたラウラは…

涙目だった。

というか六郎の声を聞いてついに泣き出した。

 

恥ずかしいわなあ…

 

そしてその泣き顔を見て興奮している女性連中…

自重しろ。

 

「「…ラウラ」」

 

「見ないで…

見ないでよ二人ともぉぉ…」

 

…アカン可愛い。

 

その顔を見た一夏たちは同時にそう思っていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ラウラと合流したおれたちだが…

なぜか黒兎隊の基地にいく羽目に!?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「歓迎…?」

千冬さんのネームバリューって…

それ以上言うな。




お待たせしました。
第58話完成いたしました。

始まりましたドイツ編…
一夏たちがドイツでどうなるか楽しみにしてください。

あ、
次回出る黒兎隊の基地は所在地含めて
リアルと原作双方に関係ない本作オリジナルです。
…所属からして頭抱えざるを得ないんすよねえ…
IS部隊の所属ってたぶん空軍でいいのよね?
そこら辺がよーわからんのよ…

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第五十九話「歓迎…?」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

今回の話を書くためにドイツ語で【シュヴァルツェ・ハーゼ】は
実際にはどういう意味なのか詳しく調べたら…
【黒い野兎】とかそういう感じみたいです。
ハーゼ(スペルはHase)は野兎に対してつかわれ
兎のみだとカニ―ンヒェン(スペルはKaninchen)って単語になります。
意外とためになる?豆知識でした。

作中に出てくるドイツ語(表記はカタカナ)はグーグル翻訳なので
精度はもとからビミョーですが。


前回ラストから数十分後

ミュンヘン市郊外

ドイツ空軍IS運用基地

通称【黒野兎の巣】(ネスト・フォン・シュヴァルツェ・ハーゼ)内

VIP専用応接室にて

 

あの後、

一夏たちは迎えに来たという女性たち…

シュヴァルツェ・ハーゼ隊隊員たちによって

ラウラ共々半ば押し込まれるように

彼女らが用意した特別車両…

 

後から聞いた話だと窓ガラスはすべて防弾素材の上

車体を構成する金属は特殊合金で

戦車砲の直撃にも耐えるほどの強度を誇るらしい。

 

…話を元に戻そう。

その特別車両に乗せられた一同は

ミュンヘン市の郊外に存在する

シュヴァルツェ・ハーゼ隊の基地に

強引に招かれていた。

 

そしてその内部に存在するVIP専用応接室に通された

一夏たち一行とラウラだが…

全員混乱していた。

 

「…なあラウラ。」

 

「…何だ嫁よ。」

 

俗に言うジト目でラウラに問いかける一夏に対し

ラウラは頭を抱えながら答える。

 

「俺らがどうしてこの基地に招かれたんだと思う?」

 

その問いかけに対してラウラは…

明後日の方向を見ながら

どこか恥ずかしそうに答える。

 

「…教官の、」

 

「…千冬姉の?」

 

「教官のファンというか…

信者がこの基地には多いのだ…

昔の私も含めて。」

 

そういった彼女の顔は…

羞恥心のあまりまるで林檎のように赤くなっていた。

 

「ねえ一夏…

千冬さんのネームバリューって…」

 

「それ以上言うな。」

 

それを聞いた一夏と鈴はあきれ果てていた。

…仮にも軍人がそれである。

あきれてしまってもおかしくはないが…

 

「あー一夏君や?

一応千冬ちゃんって世界最強のISドライバーだろう?

その人が直接指導してくれたんだ。

…こう言い換えればわかるか?

【世界レベルの野球選手が草野球チームのコーチを務めてくれた】

これで心酔しないほうがおかしい。」

 

六郎からすれば普通のことである。

というかある程度事情を知っている人間からすれば

一夏たちの考え方のほうがおかしいのだ。

 

「…そう考えると昔の私も極端すぎではあるが

割と普通だったのか?」

 

もっとも…

ラウラのその言葉には

 

「それはない。」

 

全員ツッコミを入れていたが…

 

そこに…

 

「お待たせしてすいません。

織斑一夏君と凰鈴音さんに…

そちらは引率と護衛の方ですか?

とりあえず…

皆さまドイツへようこそ。」

 

軍服に身を包んだ男性が現れた。

彼は一夏たちに笑いかけながら…

自身の名前を話し始める。

 

「私がこの基地で司令を務めている…

ハンス、

ハンス・ヴィーパーです。」

 

そういう彼を見た湊斗は警戒を強める…

彼の瞳が笑っていなかったのだ。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ハンス司令の許可を受けた一同は

ラウラの部下たちと一緒に昼食をとることになるが…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「黒兎部隊異常なし?」

…ラウラ。

嫁よ…

その態度はやめてくれぇ!!




お待たせしました。
第59話完成いたしました。

ドイツ編第二話ですが…
今回出てきた基地司令の正体って
わかる人にはわかるんじゃないかなー?
この作品ではある条件に当てはまる
OGキャラの一部が…
これ以上はネタばれですね。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第六十話「黒兎部隊異常なし?」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なしのはず…

前回の感想見てビビりました。
やっぱハンス出したらそうなるわな…

本作における軍属ISドライバーの階級は
例外なしに【少尉以上】としています。
たぶん戦闘機に置き換わる形で配備されていると思うので
こうなるんじゃないでしょうか。


湊斗の容姿ですが…
【某装甲悪鬼の衣装を着た屑兄さん】って感じで執筆しています。
なんでその二人かって?
声ネタだよwww
いやクラリッサ役の声優さん知ってから
このネタだそうと思ってたし。


前回ラストからしばし時が過ぎて…

現在午前11時47分。

【黒野兎の巣】内の

士官食堂にて

 

「…なあラウラ。」

 

「ど、どうした嫁よ…」

 

一夏達はハンス指令の許可を受けて

基地内の士官食堂で少し早目に昼食をとっていた。

本来ならば安全のために基地司令の命令で

彼ら以外の人間は配ぜん係以外はいないはずだったのだが…

 

「お前の部下って…

本当に職業軍人?」

 

「…言うな。

それだけは言うな。」

(いや私も帰国してから悩んでいるんだがな…

こいつらこんなに馬鹿だったか?)

 

なぜかラウラの部下たちが…

シュヴァルツェ・ハーゼ隊員たちが士官食堂で一同を待ち受けていた。

…メイド服着た状態で。

 

「アハハ…

 

千冬ちゃんに聞いていた以上に

おふざけ大好きなのね…」

 

それを見た六郎は苦笑いしながら小声であきれていた。

そして湊斗は…

 

「櫻井湊斗さんって言うんですか!!

ご趣味をお聞きしてもよろしいですか!!」

 

「お、落ち着いて?

それくらいならいいからさ…」

 

ラウラの副官である【クラリッサ・ハルフォーフ】から

熱烈な歓迎を受けていた…

なお彼女の背中から

金髪でドイツ第三帝国の軍服を着た女性(某ワンコ系戦乙女)】の姿が見えていたことを

ここに記す。

 

「ねえラウラ…

本当にこの人たち軍人?」

 

「少なくとも私がIS学園に行くまでは

真面目だったんだが…

帰ってきたらこうなっていたんだ。」

 

鈴のその質問にも困惑しながら

そう答えるラウラだが・・・

 

「あ~

副隊長含めてみんな本来はノリのいいやつらっすよ?

…昔の隊長の前だと下手にふざけたら

洒落にならなさそうだったんで

我慢してましたけど。」

 

そうとある隊員から告げられてことにより泣き崩れた。

彼女にとっては規律をちゃんと守る部下で

内心そのことを誇りに思っていたのだ。

…それがこれである。

 

「…ラウラ。」

 

「嫁よ…

その態度はやめてくれぇ!!」

 

一夏もかわいそうに思ったのか慰めようとするが・・・

ラウラ自身がそれを嫌がった。

自分の人を見る目のなさを痛感して

彼女は涙を流していた…

 

そして数分後。

 

「…旨いな。」

 

「金使っていそうだね~

ドイツ軍とは思えないな。」

 

一夏と六郎が絶賛するようにこの食堂で出る食事は

とても美味しく少し高級に感じるものだった。

 

その理由というのが…

 

「確かこのメニューは来賓用のだろう?

…よく出すのを許してくれたな。」

 

「司令が気前よく出してくれたんすよ~

なんかポケットマネーから材料費何割か出してくれたらしいッスよ?」

 

これ来賓用のいつもよりグレードが数段上のメニューなのだ。

そりゃあ高級に感じるわな。

 

舌鼓を打つ一夏達。

なおこの間も湊斗は…

 

「湊斗さ~ん(ハート)

アーンしてください。」

 

「いや大丈夫だから…

そこまでしてくれなくていいからね!?」

 

クラリッサから熱烈に歓迎?されていた。

 

 

+++

同時刻

基地司令室にて

 

「さてと彼らの様子は…

フム、

これならばなんとかなるかな?」

 

ハンス司令は司令室内のモニターで一夏達の様子を監視していた。

その口元は嗤っており一夏達の前で見せていた親しげな様子はみじんも感じさせなかった。

 

「しかしまさかVTシステムが暴走するとはねえ…

まあ先方からは【運用データが取れたからいい】とは言われたけど。」

 

そう…

この男こそがラウラのレーゲンにVTシステムを

搭載するように命じたドイツ軍内部の一派

その最後の一人であり…

 

「まあ結果的に織斑一夏がこの国に来てくれたと考えよう。

…彼を【上】に送ればこんな基地の司令官なんかじゃなくて

ドイツ軍の中枢に潜り込めるはずだ…

そうすればもっと豪遊できる。

まったく亡国機業様々だな。」

 

ドイツ軍人でありながら亡国に魂を売った【愚者】である。

 

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

士官食堂で昼食をとった俺達…

なぜか鈴とラウラとで模擬戦をすることに!?

 

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「龍姫VS黒兎!!」

今度はあたしが勝つ!!

 

隊長~ガンバってくださ~い!!

 




お待たせしました。
第60話完成いたしました。

クラリッサの暴走は…
中のひとつながりでどこぞの戦乙女から電波受信したとかしていないとか。
うん今ここで真紅の影ならぬ
発情した黒兎が目覚めてしまったんですな。
…これじゃあ讃えられねーな。

後この展開を読んでいる方が多かったと思いますが…
まだ始まったばかりなんじゃよ?
もっと出てくるかもね。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第六十一話「龍姫VS黒兎!!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…
というか原作のある部分に対して
あとがきで苦言あり。

鈴vsラウラです…
何気に初めて描写される戦いですね。
2巻のあれはカイトが相手になったので。
…うん


前回ラストから約1時間後…

午後0時28分

【黒野兎の巣】敷地内

IS演習場にて…

 

今この場では

ラウラと鈴がそれぞれの専用機を展開してにらみ合っていた。

 

「フフフ…

今度はあたしが勝ぁぁぁ~つ!!」

 

そう言いながら一人気合を入れる鈴。

そして…

 

「隊長~

ガンバってくださ~い!!」

 

そう言いながらチアリーダーのコスプレをしてラウラを応援する

シュヴァルツェ・ハーゼの隊員たち。

 

彼女らの様子を見ながらラウラは…

 

(どうしてこうなった…)

 

内心頭を抱えそうになっていた。

 

こうなった理由を話すために

時間を少し戻す。

 

+++

回想

午後0時10分頃

 

「へ~凰さんって…

隊長に模擬戦で負け越してるんですかwww」

 

「くっ!!

ええそうよ!!

それがどうかした!?」

 

昼食も終わり少しのんびりしていた一同だが…

ポロっと一夏が言った一言により

鈴がシュヴァルツェ・ハーゼ隊員から

弄られていた。

 

「…どうせなら模擬戦やります?

この後演習場あいていますし。」

 

その様子を見かねて

そう言ったクラリッサの問いかけに…

 

「その話乗ったァァァァ!!」

 

鈴がこう即答するくらいにはその弄りはうざかった。

 

+++

時間軸は今に戻り…

 

≪それでは…試合開始です!!≫

 

クラリッサのアナウンスの後二人はいったん距離をとった。

 

(さて…)

 

(どう攻めようか…)

 

お互いにそう考えながら…

 

 

そして…

 

「これで行かせてもらう!!」

 

ラウラが動いた。

右肩のリボルバーカノンで鈴へと砲撃を開始する。

 

「ちっ!!

やっぱそう来るわよね!!」

 

そう悪態をつきながら鈴は回避し続ける。

 

(あーもう…

また負けるパターンじゃないの!!)

 

そう今までの模擬戦では彼女はこのパターンで負けてしまっているのだ。

なぜならば…

 

(龍咆で攻撃しようとしてもなぜか見抜かれるし…

アレ始まったらあまり接近できなくなるし…

武装全部無力化されるのよねえ…)

 

…まあ

 

(…あーもう。

まだとっておきたかったんだけどなあ…

【崩拳】。)

 

全ての武装を使用していなかったせいでもあるのだが…

 

「今度は…

こっちの…

番よ!!」

 

そう言うとともに鈴は右手を振りかぶり

ラウラめがけて突き出した…

 

バシィィン!!

 

そしてその音とともに

リボルバーカノンより発射された弾丸が

ラウラめがけてはじき返された!!

 

「!?

衝撃砲か!?」

(しかし…

両肩のそれは動いてないぞ!?)

 

それを間一髪のところで回避したラウラは混乱していた。

そう…ラウラが龍咆の発射を見切っていたのは

発射の予備動作である両肩の装甲が動く

その兆候を見切っていたからである。

しかし今回はそれが無かった。

そのため彼女は混乱していた。

…攻撃を中断するほどに。

 

(もらった!!)

 

そしてそこを鈴はついた。

 

「ウリャァァァァァァ!!」

 

「しまった!?」

 

攻撃が止んだ隙を突いて一気に接近し

ラウラめがけて双天牙月で

左右からはさみこむように切りかかる!!

 

それにラウラが気付いたのはぎりぎりのタイミングであり…

回避できなかった。

 

「セイ!!

ヤァ!!

ハァ!!」

 

そしてそのまま連撃でラウラを追い込んでいくが…

 

「そこまでだ!!」

 

途中でラウラがプラズマ手刀を展開し

双天牙月を受け止める。

そしてそのまま乱戦となっていき…

 

≪…ちょ!?

そこまで!!

この勝負引分けとします!!≫

 

さすがにこれ以上はまずいと判断したクラリッサによって引分けとなった。

もっとも…

 

(私の負けだな…)

 

ラウラは自身の負けだと考えていたが。

 

(…崩拳についてはばれてないみたいね。

まだ隠しておきたいからよかった。)

 

今回鈴が使用した【崩拳】、

これは甲龍の腕部装甲に内蔵されている

【小型衝撃砲】であり

威力は低いものの打撃力というか…

着弾時に衝撃をより強く伝えることができるようになっている。

また連射性も良く本来はこの武装で牽制をするのが

設計思想上正しいのだが…

鈴の場合は隠し武器として考えており

ぎりぎりまで使用しないのだ。

その分相手の意表を突くことができるようになっているのだが…

まあ今回はそれを友人にも隠していたから勝てたのだ。

それで良しとしよう。

 

+++

同時刻…

日本某所

織斑邸・地下室にて…

 

一夏の知らない事実…

彼の実家には地下室があった。

なぜ彼が知らないのか…

それはこの地下室には

彼の両親の形見が隠されていたからだ。

そう…

彼が【あの記憶】を思い出さないように

千冬がすべて隠したのだ。

…今その地下室で

千冬は父の形見である日本刀を前に

自身の思いを吐露していた。

 

「…父さん。

一夏があなたの剣を思い出したよ。

今なら…

今なら思い出しても大丈夫だよな?」

 

そう彼女は刀に問いかける。

答えが返ってくることはないと知りながら。

 

「…フ。

何をしているんだろうな。

父さんが答えてくれるはずもないのにな。」

 

そう言いながら彼女は腕にはめた

無骨なデザインの腕輪を見ながら

その言葉を静かに悲しみをにじませながら言ったのだ。

 

「…なあ束。

まさかお前が私を置いて逝くことになるなんてな…

…恨んでくれてよかったんだがなあ。」

 

そう彼女の形見となったその機体を腕につけ

彼女はドイツへと向かおうとしていた。

 

 

「しかし…

岡部先輩が引率にいるなんて、

何着ていけばいいんだろう?

スーツじゃあ…いやだしなあ。」

 

そういう彼女の顔はどこか年相応、

いや実年齢よりも若く見えた。

つーか女のそれだった。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

えー次回は基地の宿泊施設内でのごたごたばなしです…

ラウラ…生きろ。

あ、櫻井さんはお幸せに。

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「黒兎部隊暴走中?」

…ぐすん。

 

隊長…かわいい///




お待たせしました。
第61話完成いたしました。

今回使用した【崩拳】については原作の時点で搭載しているらしいです…
使用シーン聞いたことないけどね。
そのため細かい設定は独自仕様となっています。
しかし…
未使用武装があるってどうなのさ。
しかもほとんど触れてないし。
…原作者が忘れてんのかね?

えー次回は全編ギャグでやりたいっす。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第六十二話「黒兎部隊暴走中?」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

今まで書いていなかった気がするので
岡部六郎および櫻井湊斗のイメージCVを…

岡部六郎:浪川大輔さん

櫻井湊斗:石川ゆうすけ…じゃなかった寺島拓篤さん
…嫌逆かな?
名前の由来的に。
(【櫻井】戒+【湊斗】景明)

いやネタの都合でね?
…声いるのよ。

いや今回ギャグはギャグでも…
声優ネタ回ですから。



前回から時間は飛びに飛んで

午後6時12分

【黒野兎の巣】内

宿泊施設にて

 

「疲れた…」

 

基地司令が用意した個室で一夏は一人ベッドに倒れ伏していた。

 

「マジであいつらいい加減にしろよ…

いやまあ楽しいからいいけどさあ。」

 

そう愚痴る原因…

それは黒兎隊の隊員たちである。

彼女らの異様に高いテンションに

うっかり乗ってしまい

一夏は疲れ果てたのだ。

 

その原因を回想してみよう…

 

+++

回想

 

午後3時半頃…

宿泊施設内

大広間にて

 

「キャァァァァァ!!

可愛いィィィィ!!」

 

「…もうヤダァ。

昔の真面目だったころに戻ってよぉ…」

 

その様子は一言でいえばカオスだった。

なぜならば…

ラウラが兎のキグルミを着用し

バニーガールの扮装をした黒兎隊の隊員たちが

彼女を抱きしめていた。

…ラウラが涙目なのにそれである。

その様子を見た一夏は…

 

「…ラウラ可愛い。」

 

自身も抱きしめたくなるのを我慢していた。

…体がぶるぶる震えてんぞ?

 

え?

なんでこんなことになったか?

 

…黒兎連中がレクリエーションとして

コスプレ大会開いてるんだよ!!

基地司令?

知らないです。

 

話を一夏周辺に戻して…

 

 

「…一夏。

あんたそのカッコ何www」

 

一夏の様子を見に来た鈴はそう言って

腹を抱えて笑いだした。

そりゃそうだろう。

赤い服装に白い鬘、

とどめにまるで日焼けしたかのように

顔を浅黒くペイントしているいるのだ。

…一応人体に影響のない専用の塗料を使っているらしい。

 

「うっせー!!

…渡してくれた人曰く

【某運命シリーズの日焼け聖人】らしいけど…

誰だソレ?」

 

(注:声優ネタである。

…嫌マジで。)

 

「つーかおまえもその格好はなんなんだよwww

…黄色とグレーのセーラー服かそれ?

…袖なしでへそ出しとはすげえな。」

 

(注:これも声優ネタ…

分かるよね?)

 

「ふふーん。

ネイルも弄ってんのよ?

ほらほら。」

 

そう言いながら一夏に右手をのばす鈴。

一夏は彼女の手を見て感嘆の声を上げた。

 

「へー黄色に塗ってんのか?

…なんかどっかで見たことあるような。」

 

「…やっぱり?

あたしも見たことある気がすんのよねー…」

 

そう言って首をかしげる一夏たちに…

後ろから岡部が声をかけた。

 

「二人とも…

楽しんでる?」

 

「岡部さん…?

!?

なんじゃそりゃあ!!」

 

一夏の驚愕も無理のないことだった。

…ライオン風のマスク付けてたら誰だって驚くだろう。

 

「あ、これー?

えっと【某特撮ヒーローの玉露先輩】だって。

…なんで玉露?」

そう言いながらマスクを脱いだ

岡部は一夏たちにそのマスクを渡す。

 

(注:これまた声優ネタ…

あの人このキャラもやってたんかい!!)

 

マスクの精巧さに驚いている一夏たちをよそに…

彼女が近づいていた。

 

「…嫁。」

 

「ん?

ラウラか…?

…軍服!?」

 

白と青の制服に身を包んだラウラを見て

一夏はそう口にした。

 

しかし…

 

「いやこれ図書館員の制服らしい…」

 

ラウラのその返しで岡部は理解した。

このコスチュームはあの作品のものだと。

 

「…元ネタわかった。

確かに軍服に見えてもおかしくないけどね。

ラウラちゃん…

元ネタは

【武装した図書館員】だって言われなかった?」

 

「確かに言われたな。」

 

(注:しつこいけどこれも声優ネタ…

身長は違うけどね全然。

…あっちは熊殺しですしおすし。)

 

なお。

 

「湊斗すわぁぁぁん!!

私似合ってますかぁ?」

 

「似合ってる!!

似合ってるから!!

だからもう少し離れてくれ!!」

 

漆黒の軍服に身を包んだ湊斗は

かなりきわどいデザインなバニーガールの

コスプレをしたクラリッサから

色仕掛け一歩手前のアピールを受けていた。

 

しってるか?

兎は年中発情しているらしいぞ?

 

+++

今に戻り…

 

「あの後悪乗りした黒兎隊の人たちが

エロいコスプレして大変だったなあ…

岡部さんともども。」

 

そう愚痴る一夏だった。

 

そして同じころ…

 

「湊斗すわぁぁぁん!!

子作りしましょぉぉぉ!!」

 

「初対面でそんなことできるかぁぁぁ!!」

 

下着のみとなったクラリッサが

湊斗の部屋に忍び込み彼のことを押し倒していた。

 

…その後どうなったって?

 

湊斗が翌日まだどーてーだったことは書いておく。

 

まあある意味これが怪我の功名になるんだが…

 

ああそれと

 

「ラウラ…本当にあたしの部屋で寝るの?」

 

「隊員たちと同じ区画だとまずい気がするんだ…

それに本妻殿とはゆっくり話したかったんだ♪」

 

ラウラは鈴と同じ部屋でこの夜を過ごした。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

翌日、

一夏たちに危機が迫る!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「スレイブ・ハザード」

 

なぜ…なぜ私たちを襲うんだ!!




お待たせしました。
第62話完成いたしました。

ギャグに…なってますかねえ?
なんかこうキレっていうの?
何かが足りない気がするなあ…
はあ。


次回からバトルパート突入です。
うん。
バイオでハザードなゲームに近くなるかもね。
あっちと違ってまだ生きているだけましだけどさ。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第六十三話「スレイブ・ハザード」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

…さて。
今回は導入部なので少しあっさり目です。
…フフフ



8月2日(土)

午前0時13分頃

シュヴァルツェ・ハーゼ隊員専用宿舎にて

 

ラウラとクラリッサを除いた

黒兎隊の隊員たちが全員寝静まっている頃…

それは起きた。

 

『SLAVE-SYSTEM TYPE-MC

…DRIVE START』

 

その電子音声が響くとともに

眠る彼女らの顔を覆うように

ヘッドギアが天井から下りてきた。

 

そしてそれが装着された途端…

 

「グ!?

ガァァァァァァ!!?」

 

彼女らは一斉に苦しみだす!!

そして数分が経過し…

 

「グ…ギ…ガァ」

 

彼女らが静かになり

ヘッドギアが外れた…

そしてそのまま起き上がり、

感情が一切抜け落ちた顔で彼女らは部屋を出ていく。

 

その様子を執務室で見ていたハンスはほくそ笑む。

 

「フフフ…成功だ。

スレイブシステムのマインドコントロール特化仕様…

まさかここまでうまくいくなんてな。

さあて…彼女たちはしばらく待機させておくか。

夜が明けたら作戦開始だ。」

 

+++

 

そして朝になり…

 

「フワァァァァ…」

 

一夏たちが起き出した。

 

「一夏君おはよ~」

 

一夏と最初に合流したのは岡部だった。

…これはある意味よかったのかもしれない。

 

「おはよーございます岡部さん

なんか変じゃないですか?」

 

「…一夏君もそう思う?」

 

そう二人とも起きてから違和感を感じていた。

そしてそれを確認し合おうとする。

 

「…何が変なのかお互いに言いません?」

「…そうだね。

それじゃあ行こうか…」

 

「「せーの…」」

 

「「【基地内が静かすぎる!!】」」

 

そう…

【大声】で言った途端

それは起きた。

 

ドガーン!!

 

「何だ!?」

 

「あっちは…鈴たちの部屋がある方だ!!」

 

謎の爆発音を聞いた一夏は瞬時に走り出す!!

 

「ちょ…!?

待ってくれぇ!?」

 

そのあとを岡部が何とか追いかけるも

何回か引き離されそうになっていた。

 

+++

 

その頃鈴たちは…

 

ドガーン!!

 

「何故だ…」

 

ラウラは一人混乱していた。

なぜならば…

 

「なぜ…

なぜ私たちを襲うんだ!!

答えろ!!

…答えてくれ。」

 

「…」

 

自らの部下が突如として自分たちを襲撃したのだ…

混乱しない方がおかしいだろう。

 

そうして混乱し一人立ちすくむラウラを…

 

「ぼさっとしない!!」

 

鈴は何とか背負い逃げ出す。

しかし…

 

(うう…重い。)

 

鈴のほうが2cmほど高いとはいえ…

そんな差じゃ背負うのは

かなりきついだろう。

そのためか走りながらも

そのスピードはかなり遅いものだった。

まあ…

 

「二人とも…」

 

「大丈夫かい!?」

 

「一夏と…

櫻井さん?

その肩に担いでいるのは…」

 

「わ、私です…

副官のクラリッサです。」

 

爆発音を聞いて駆け付けた一夏たちと

クラリッサを担いだ湊斗が合流したことにより

その問題は何とかなったのだが。

 

「ラウラちゃんは僕が背負うよ。」

 

「岡部さん…

ありがとうございます。」

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

突如として一夏たちを襲う黒兎隊の面々…

彼女らを傷つけたくない一夏たちをあざ笑うかのように

彼女らは謎の機体を纏い…

それは現れる。

 

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「イェッツト・コマンダー」

 

ワレニ…シタガエ!!




お待たせしました。
第63話完成いたしました。

とりあえず…
スレイブシステムのバリエーション登場です。
今回はMC(マインドコントロール)
洗脳に特化したバージョンです。
こちらはISなしでも使えますが
専用の機材を使うので
使える場所が限られるのが難点ですかねえ。


さて次回は2体目のオリジナル敵が登場します。
題名はそいつの名前です…
ご期待ください。

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それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第六十四話「イェッツト・コマンダー」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

さて今回はまだ前哨戦だと言える内容になります。
…今回のエピソードも長くなりそうだなあ。
こりゃイギリス編終わるの秋か冬だな。


前回ラストから数分後…

基地施設内某所にて

 

ドガガガガガ!!

 

「ギャァァァァァ!!

何であの人たち銃撃してくんの!?」

 

そう叫びながら必死に逃げる六郎。

その背中に背負われたラウラは

少し精神的に持ち直したのか

淡々と感情をあまり感じさせない声で

彼の質問に答える。

 

「…分からない。

しかし…

何かがおかしい。

あいつらの目が…

虚ろ過ぎる。」

 

そう彼女らの目を見た一同は

感情はおろか自我すら感じさせない

その目に違和感を感じていた…

彼を除いて。

 

(…まさか!!

箒と…

箒と同じなのか!?)

そう…

一夏は気付いたのだ。

彼女らにもそれが使われたということに。

 

そして…

 

+++

 

「…さすがに気付かれましたか。」

 

その様子を執務室で見ていたハンスは

一夏の様子から彼が真相に感づき始めたことを

察する。

 

「ならば…君の出番ですね。

【コマンダー】?」

 

そう言いながらハンスは自身の後ろを振り返り

ソレに確認をとる。

 

『…任務了解』

 

ソレはどこか猛禽類を思わせる面構えをしていて

両手からブレードらしき突起物が伸びていた。

そして…

 

『総員…我ニ従エ!!』

それがそう言うとともに

それの目が赤く光り始める!!

 

+++

同時刻

 

「!!

…指令確認.」

一夏たちに攻撃を加えていた

隊員たちが突如としてそう言うとともに

それは起こった。

 

ジャキィィィン!!

基地中に金属音が響くとともに…

彼女らの体が突如として鋼に覆われた。

 

「【リオン】だと…

なんであれがここにあるんだ?」

 

湊斗の驚愕の呟き…

それを聞いたクラリッサは

彼に問いかける…問いかけてしまう。

 

「湊斗さんアレを知ってるんですか!?」

 

「ハルフォーフさんか…

いやPTの一つにアレとよく似た外見の機体があるんだ。

…うん似ているだけだな。」

 

そう思い直した湊斗だが…

そこにソレは現れた。

 

『…標的確認

【リオン・ドール】隊ニ次グ…

総員攻撃ヲ開始セヨ』

 

「…任務了解.」

 

ソレが…イェッツト・コマンダーがそう言うとともに

リオンらしき機体…

リオン・ドールに身を包んだ女性たちが

一夏たちに攻撃を仕掛けた!!

 

「く…仕方ないか。」

一夏はそう呟くとともに

白式・双牙を展開する!!

 

「ここは俺が食い止める!!

みんなは早く基地を脱出してくれ!!」

 

そう言い機体群に突撃した一夏…

 

それを見た湊斗は…

 

「一夏君!?

…クラリッサさん。」

 

「…どうしました湊斗さん?」

 

どこかそれまでとは異なる雰囲気を漂わせ始めた湊斗に

クラリッサは真面目な顔で尋ねる。

 

「…他の人たちは任せます!!」

そう彼女に託した後…

湊斗は右手で顔を押さえて

その言葉を口ずさむ。

 

「…我は之より修羅とならん。

仏に逢うては仏を斬り、

鬼に逢うては…鬼を斬る!!」

 

そしてそれに合わせるかのように彼の体を装甲が覆っていく、

 

そして最後に…

「ツルギの理…ここに在り!!」

 

その叫びとともに頭部をも装甲が覆った!!

 

「…PT【ムラマサ】推して参る!!」

 

そう叫ぶとともに湊斗は一夏を助けに向かった!!

 

+++

ほぼ同時刻

 

「!!

…一夏が危ない!!」

 

イスルギ重工が用意したとある高速旅客機の中で

ある女性が一夏の危機を感じ取っていた。

 

「おまえの初陣はかなり派手になるかもしれんな…

建御雷(タケミカヅチ)】。」

 

そう呟きながら右腕にはめた腕輪を

彼女はさする…

親友の遺産であるそれを。

 

+++

そして…

 

「フフフ…どうしてこうなった?!」

 

執務室でハンスは頭を抱えていた。

 

「なんでだ!?

なんであの場でPTが増えるんだ!!」

 

この男…

政治能力は優れているが

指揮官としてはてんでダメなのだ。

 

「…フフフ。

こうなったら…

コマンダー!!

目標以外は殺してかまわん!!

目標の…

織斑一夏とボーデヴィッヒの捕獲を最優先にしろ!!」

 

…ダメダメなのだ。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ついに一夏と湊斗の戦いが始まる。

湊斗よ!!

一夏よ!!

人形となった者たちを救え!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ナイトメア・ブレイカー」

 

安心しろ…峰打ちだ。




第64話完成いたしました。

さて…また戦闘に入らんかったっす。
…うーん。
何でだろうなあ?

次回こそは…一夏たちの活躍回になるはず!!

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第六十五話「ナイトメア・ブレイカー」

原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

今回は割と楽しく書けました。
フフフ…剣の技巧だけなら湊斗さんって
千冬とどっこいどっこいな設定だったりする。
…総合的な実力は千冬さんのほうが上ですけどね。
素で斬鉄できるようなのに勝てるわけがない。



前回ラスト直後…

 

「ああもう…面倒!!」

 

一夏たちは苦戦していた。

相手は洗脳されているだけならまだしも

よりにもよってISではなくPTを使用している、

そう全力を出せない(シールドバリアが無い)がために…

 

「自棄になるなよ一夏君!!

彼女たちを殺してしまっては拙いからな!!」

 

気をつけなければすぐに殺しかねないのだ。

…無論そのためにPTを使用したのだが。

 

+++

同時刻

執務室では…

 

「ええい!!

あのPTが要所要所で

小僧のサポートをするから

隙を見て捕獲できん!!」

 

基地内部をモニターで見ながらそういうハンスだが…

 

≪…ハンス!!

ハンス・ヴィーパー!!

応答せよ!!≫

 

その後ろでドイツ軍上層部からの

通信が入っていたが無視していた。

 

(…ええい貴様らと話すよりも大事なことがあるのだ!!)

 

このとき彼は知らなかった

この通信は【彼が亡国企業と関係があるという

疑惑】に関するものであり…

 

「通じないか…

仕方ない。

…監察部全員に次ぐ、

ハンス・ヴィーパーに関する件の疑惑を

徹底的に調査せよ!!」

 

一切応答が無かったことを怪しまれ

監察部が本格的に動き始めてしまうことを。

 

+++

そんなことは知らない一夏たちに視点を戻そう。

 

なんだかんだ戦い続けていた一夏たちだが…

ついにこの人が痺れをきらした。

 

「…しょうがない。

少々荒っぽくいかせてもらう!!」

チャキン…

 

そう言った湊斗はいったん装備していた日本刀を鞘に納めた。

 

「ちょっ…湊斗さん!?」

 

その様子を見た一夏は驚く、

無防備になったようにしか見えなかったからだ。

そして湊斗めがけて

洗脳されたものたちが襲いかかる!!

 

「…!!」

シュバァァ!!

 

「認識不能…

損傷甚大.」

 

…それこそが湊斗の狙いだった。

彼女らが間合いに入ると同時に

抜刀しその勢いを殺さずに切り裂いたのだ。

 

「秘剣…迅雷」

 

そう呟くと同時に再度刀を鞘に納める湊斗、

それを見た残りの敵機は距離をとる…

しかし今度は一夏が動いた!!

 

「ええい…こっちもいくぜ!!」

 

そう言うとともに一夏は獅子王を収納し

雪風のみを展開した状態になる。

 

「こいつはちょいと面白いぜ?

我流剣…【妙技・剣独楽(ツルギゴマ)】!!」

 

そしてそう叫ぶとともに全身を使って雪風を

敵機めがけて回転させながら投げた!!

 

ズガガガガガ!!

 

回転する雪風が彼女らの装甲を斬り裂いていく…

そして手元に戻ってきた雪風をキャッチした一夏は

そのまま次の攻撃に入ろうとする!!

 

「次行くぜ…

我流剣!!」

 

しかし…

 

『部隊損耗率上昇確認.

コレ以上ノ戦闘ハ無意味ダナ.

…離脱スル!!』

 

状況を不利と判断したコマンダーが離脱を指示したことにより

残った動けるものたちは瞬時に撤退した、

…基地内に張り巡らされた隠し通路を使って。

 

「…逃げられたか。

一夏君急いで向こうと合流しよう。

…多分あっちを優先しようとしている!!」

 

それを見ていた湊斗はそう判断した、

しかし…

 

「その前に…この人らどうにかしないと。」

 

一夏の言うとおり

あの攻撃をくらって装着していたPTが破壊され

その衝撃で洗脳も解けた黒兎隊隊員たちが

そこらじゅうに転がっていたのだ…

それをどうにかするのが先である。

 

「…まあアレ全部峰打ちだし。

出血はしてないからまだましだね。」

 

(…コレ峰打ちって言うのかな。)

 

まあ峰打ちというよりは…

 

(寸止めというか装甲だけ切り裂いたみたいなんだけどなあ…)

 

もっとすごい技術なのだが。

 

そして彼女らが目を覚ました後…

 

一夏たちはラウラたちとの合流を急いだ…

 

「…でどこに向かえばいいのかね?」

 

「そーいやそこらへん決めてなかったですね。」

 

…ただしあてずっぽうでだが。

 

後から気がついたがISを使えば連絡を取ることができた。

しかしこの時はそのことが頭からスコーンと抜け落ちていたらしい。

 

+++

そしてその頃

逃げていたラウラたちのもとに…

 

≪…ラウラ、

聞こえるか!!≫

 

その通信が届いた。

 

「…教官!?」

 

そう千冬からの通信が。

 

彼女が現状を理解したとこで…

事件は一気に終結へと加速していく!!

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

一夏たちと別れて逃げていたラウラたち、

なんとか基地施設を脱出した彼女たちに

隠し通路から敵機が襲いかかる!!

 

そこに現れたのは…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ブリュンヒルデ復活ス」

 

私の生徒たちに…手を出すな!!




お待たせしました。
第65話完成いたしました。

今回使用した剣独楽は
主にけん制などに使われる技で
技自体の威力が低いという特徴があります。
…手加減できるのかコレとあと一つだけなんですよね我流剣。

そして湊斗の使用した迅雷は
相手の攻撃を誘って放つ抜刀術です。



さて…次回は千冬さんのターンです。
この作品における彼女の戦いを…
その目に焼き付けろ!!


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第六十六話「ブリュンヒルデ復活ス」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし?

今回で鉄火場は終了ですが…
ハンス君が不憫な終わり方します。


本文

前回ラストから十数分後、

【黒野兎の巣】基地施設の外にて…

 

ガキィィィン!!

 

「ち…数が多い!!

…そちらは大丈夫かクラリッサ!!」

 

「すいません…射撃兵装の弾薬がつきました!!」

 

「ごめんラウラ…

こっちももうSEがやばい!!」

 

現在ラウラたちは基地施設からの脱出に成功したものの…

 

「まさか…敷地内のあちらこちらに

隠し通路があるなんてなあ。

こりゃ(はなっ)からこの基地自体が罠だったんだな多分。」

 

六郎の考察道理…

基地敷地内にあらかじめ

【こういう時のため】に張り巡らされていた

隠し通路を使ってリオン・ドール部隊が

攻撃を仕掛けてきたのだ。

 

「…しっかし高みの見物とはいい気なもんだ。

アイツ…イェッツト・コマンダーだったか?

…ひょっとして。」

 

そして戦場の様子を一人

安全圏から観察していた六郎は感づいた。

(アイツ単独だと弱いのか?)

 

そう思いながら基地施設の上から

こちらを見下ろすコマンダーをにらみつける六郎…

それがいけなかった。

 

『ム…

ソウダ.

其処ニ居ル男ヲ優先シテ狙エ!!』

 

そうコマンダーが命令を出すと

それに従ってリオン・ドールたちが攻撃を開始しようとした…

その時!!

 

≪そうはさせん!!

私の生徒たちと…

大切な人に手を出すな!!≫

 

その声が響き渡るとともに上空からそれは現れた…

 

全身を覆う漆黒の装甲は鎧武者のそれを思わせる装飾と

各部に走る赤いラインが合わさり

まるで武神を想起させるデザインとなっている。

そして右腰には日本刀を帯刀しており

それ以外に武装らしきものは見えず

外見を見ただけでは近接戦特化型に思えた。

 

そしてその機体からこの場にいるほとんどの人間が面識のある彼女の声が響く。

 

≪無事かラウラ、鈴、ハルフォーフ…岡部先輩。≫

 

そう、

この機体を身に纏っているのは…

 

「…マジで千冬ちゃん?」

 

≪ええ、

岡部先輩の高校の後輩である織斑千冬ですよ。≫

 

かのブリュンヒルデ…織斑千冬だ!!

 

「ま、まさか本当にそのまま駆け付けるとは…」

上空を確認しながらラウラは半ばあきれていた。

 

上空にはイスルギ重工の社章が入った飛行機が飛んでおり

その格納庫のハッチが開いていたことから…

千冬は格納庫内で装着した後そのままハッチを開けて降下したと

推察することができた。

 

+++

えー前回のラスト直後に時間は遡ります。

 

千冬からの通信がレーゲンに入った後

ラウラは六郎の背中に背負われた状態で彼女に状況を説明していた。

そして…

 

≪そうか…たいへんだったな。

こちらでも状況は理解した、

よし!!

ラウラ!!

まずは基地施設から脱出することを第一に考えろ!!

こちらもすぐにそちらに向かう!!

…全員無事でいてくれよ?≫

 

「…了解しました、

教官。」

 

千冬からの指示に敢えてそう答えたラウラ、

それに対して千冬は…

≪…ふ。

おまえの教官を…

信じていろ!!≫

 

そう答えてから通信を閉じた。

 

「…まあいくらなんでも駆け付けるまでに

数時間はかかるだろうけど、

とりあえず脱出しようか。」

 

そう苦笑しながら六郎はラウラを背中から降ろした。

 

「ああそうだな…」

 

そして降ろされたラウラが先頭となってもう一度走り始める。

まあ基地施設を出たとたんに攻撃を受けたのだが。

 

+++

そして今に時間軸は戻り…

 

≪しかし…まさかこんな敵が現れるとはな。≫

 

そう苦笑しながら千冬は周囲の状況を確認する。

 

≪まあこいつの試験運転にはちょうどいいか。

我が友の作りし最後のIS…【建御雷(タケミカヅチ)】推して参る!!≫

 

そう言うとともに千冬はリオン・ドールの密集地帯へと突撃する!!

 

「「教官!!」」

 

その様子を見たラウラとクラリッサが心配のあまり叫ぶが…

 

≪はぁぁぁぁぁ!!≫

千冬は帯刀していた日本刀…

登録名【トツカノツルギ】を左手で抜刀し

そのまますれ違いざまに敵機を斬り伏せていく!!

 

「…嘘ぉ!?」

 

「私が知っている教官よりも…

動きが早いぞ!?」

 

その様子を見たドイツ軍の二人が驚愕する。

自分たちの知っている彼女と動きが違いすぎる。

今まで知っていたあの動きは一体…

 

「そりゃあ千冬ちゃんって…

【既存のISじゃ本気で動いても機体がついてこれない】から

【現役時代は本気出せなかった】Lvの剣豪だしね。」

 

六郎の解説を聞き一度は納得しかけるも…

 

(ん?

ということは…

教官は【全力を出さずにモンド・グロッソを連破しかけた】

ということか!?)

 

その事実に気がついて凍りついたのだが。

 

それらをよそに千冬は攻撃を続けていた。

≪…さすがに数が多いな。≫

(しかも一体一体が雑魚過ぎて…

つまらん。)

 

しかしドールの数が多く、

そのくせ弱いために少し飽き始めていた。

その様子を見た六郎が自身の考察を彼女に告げる。

 

「千冬ちゃ~ん!!

そいつらの親玉は基地施設の上に陣取っている奴だ!!

そいつを倒せば統率がとれなくなって

こっちで何とかできるかもしれない!!

まずは親玉を優先してくれ!!」

 

その言葉を受けた千冬は

コマンダーめがけて飛び上がった!!

 

『クッ!?

マサカ此方ヲ狙ウトハ!?』

 

千冬に狙われたコマンダーはさすがに慌てた。

よりにもよって世界最強に狙われたのだ。

 

≪フム…弱そうだが見る限りアインストの系譜だな?

…貴様らにかける慈悲はない。≫

 

しかし千冬は一切の容赦をせず

抜刀していたトツカノツルギを肩に背負って

もう一つの姿を発動させた!!

 

≪バスターモード…起動!!≫

 

ジャキン…

グォォォォン!!

 

 

その言葉とともにトツカノツルギの鍔が展開し

柄が伸長する!!

そして刀身もまた片刃のまま巨大に変化していく!!

 

『ハァ!?』

 

それを見たコマンダーが混乱しているのをよそに

千冬は自らが父親から受け継いだ必殺の剣技をコマンダーに叩き込む!!

 

≪行くぞ…

ムン!!≫

 

まず巨大化した剣を持った状態でコマンダーめがけて突進し

すれ違いざまに峰の部分で打ち上げる!!

 

≪まだまだぁ!!≫

 

そしてそのまま自身も上昇し

打ち上げたコマンダーの周りを回転しながら

剣で切り刻んでいく!!

 

そしていったん距離をとり…

 

≪オラァァァ!!≫

 

そのまま突進しすれ違いざまに剣で横一文字に切り裂く!!

 

 

『!?!?!?』

≪これで…

終わりだァァァァ!!≫

 

そしてその勢いを殺さずそのまま剣を振り上げて…

渾身の力を込めて振り下ろす!!

 

≪…我流剣・奥義!!≫

 

轟!!

 

破!!

 

天!!

 

叫!!

 

剣!!

 

≪轟破天叫剣!!≫

 

振り下ろした勢いのまま着地した千冬が

最後にそう叫ぶと同時に

コマンダーに刻まれた十文字の斬撃痕が光を放ち…

 

『任務遂行不可能…

作戦失敗デス.』

 

最後にその言葉を残し

コマンダーは爆散した。

 

≪…我に断てぬ物なし≫

 

シュゥゥゥン…

チャキン.

 

トツカノツルギを元の形状に戻して

鞘に収めながらそう呟く千冬をよそに

地上ではあることが起きていた。

 

『…上位存在トノ連絡途絶.

状況判断不能.

不能.

不能.

不能.』

 

そう言いながら突っ立っているドールたちを

それぞれ近接兵装を使ってラウラたちが気絶させていく。

 

「…まさかここまで影響が出るとは。」

そう呟く六郎の言葉がむなしく響いていた。

 

(…俺らの抵抗っていったいなんだったの?)

 

+++

「ええい!?

コマンダーがやられたことでここまで状況が悪化するとは…

こうなったら逃げ支度をしておくか。」

 

そう執務室で一人つぶやくハンスだが…

 

「こっちでいいのかねえ…」

 

「あれは…

基地司令執務室ってことはハンスさんの部屋か

無事かどうか確認しようか一夏君。」

 

道に迷った一夏たちが部屋の前に来ていることを彼は知らなかった。

 

そして…

 

「…まさかハンスさんがこの事件の首謀者だったなんて。」

 

(…薄々怪しいと思っていたけど、

まさか本当にそうだったとは…)

 

逃げ出そうとうっかりそのまま出てしまったことで

ハンスは一夏たちに捕まるはめになったとさ。

 

「…トホホ。」

 

そして合流した後…

 

「…櫻井、一夏が迷惑をかけたな。」

 

「イ、イエイエ。

弟サンハ迷惑ナンテカケテイマセンヨ」

 

湊斗は千冬相手に緊張して片言でしか喋れていなかった。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

なんともしまらない終わり方をした今回の事件…

事後処理をドイツ軍に任せて合流した

千冬姉の行動に俺たちは驚愕する。

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「戦乙女の純情」

…絶対あの二人くっつけるぞ!!




お待たせしました。
第66話完成いたしました。

やっぱハンス君はギャグキャラでした。
今回は執筆に使える時間が多かったので長く書けたのと
個人的に千冬さんの戦闘シーンは書いていて楽しかったです。

…さあて次回はある意味鬼門だな、
だがそれが終わればカイトメインのイギリス編じゃあ!!

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第六十七話「戦乙女の純情」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

恋しちゃってたんです。
自分も相手も気が付いていないけど…
彼女はずっと彼に恋していたんです。


午前10時20分頃

ミュンヘン市内

レストラン【ラーツケラー・ミュンヘン】にて

 

あの後ハンス元司令を

本人たち曰く【救援】に駆け付けた

ドイツ軍に引き渡した(押し付けた)一夏たちは

護衛扱いのラウラやクラリッサとともに

ミュンヘン市内にある老舗レストランで

かなり遅めの朝食をとっていたのだが…

 

「…」

 

ジィィィ

 

なぜか千冬が

朝食をとる六郎の顔を凝視していた。

 

「…千冬ちゃん?」

 

「ひゃい!?」

 

いぶかしんだ六郎の問いかけに何というかこう…

らしくない声を上げた千冬、

 

その様子を見ていた一夏たちは…

 

(ち、千冬姉が…女の顔になってるぅぅぅ!?)

…まあ今のは一夏の内心だが

他のメンバーもこう考えていた。

 

冗談抜きで顔を赤らめて

ボケーとした表情で六郎のことを見ていたのだ。

 

「…よし。」

 

その様子を見ていた一夏は決断する。

(千冬姉の表情からして岡部さんに惚れていると考えて間違いない。

ならば…)

 

「ラウラ…鈴…ちょっと。」

 

「ん?」

 

「何一夏…」

 

周囲に気がつかれないように

ラウラと鈴に声をかけた一夏は

二人にあることを持ちかけた。

 

「なあ…あの二人、

…くっつけねえ?

つーか頼む。

千冬姉が結婚できる唯一のチャンスかもしれないんだ。

…手伝ってくれ。」

 

そう言う一夏に二人とも最初は困惑するが…

 

(そういえば…千冬さん。)

 

(臨海学校の時出会いがなかったって言っていたような…)

 

「「その話…乗った!!」」

 

臨海学校での千冬の嘆きを思い出した二人は

彼女への恩返しとしてこの話を受けることを決める。

 

そして…

 

「…織斑先輩(;_:)」

 

「教官…

いき遅れになるところだったなんて…」

 

ある意味蚊帳の外だった湊斗とクラリッサは

一夏たちの話を聞いて千冬の恋愛事情を知り

その悲惨さに涙を流していた。

 

この後一行はミュンヘン市を満喫し…

 

+++

 

翌日

8月3日(日)

午前8時23分頃

ミュンヘン空港にて

 

「じゃあなあラウラ…

また学園で会おうぜ。」

 

「ちゃんと宿題は終わらせときなさいよ?」

 

「ああ…二人とも元気でな。

…行くぞクラリッサ」

 

「湊斗さん…

お手紙お願いしますね。

…待ってますからね?」

 

「分かりましたから…

昨日の夜からずっとこれだもんなあ。」

 

一夏たちの帰国を見送ったラウラとクラリッサ。

その後二人とも約1日ぶりに基地に戻るのだが…

 

「「え…【黒野兎の巣】を一時的に閉鎖する!?」」

 

基地施設の管理プログラムが一部削除ことと

軍の知らない設備が発見されたために

基地の改装と調査が行われることになった。

その関係で一時的に閉鎖し調査及び改装作業の関係者以外は

入ることができなくなっていたのだ。

 

そして紆余曲折の末…

 

「まさか…

クラリッサまでもが学園で暮らすことになるとは…」

 

「フフフ…

日本に着いたら会いに行きますからね湊斗さん♪」

 

リハビリのため入院している他の隊員たちとは異なり

ラウラとクラリッサは

日本のIS学園預かりの身となる。

 

すでに在籍しているラウラはともかく

クラリッサは表向き

ドイツ軍から出向した実技教官扱いとなった。

 

 

そして同時刻

 

ゾゾゾ!!

「何だこの気配は…」

 

湊斗の背筋を凄まじい悪寒が走ったという。

 

+++

同時刻

ドイツ某所を走行する

軍の護送車内部で…

 

軍に引き渡されたハンスは

護送車に手錠をかけられた状態で

閉じ込められた状態で軍内部でも

一部のものしか知らない極秘施設に護送されていた。

 

「フフフ…」

車内で一人きりになったハンスは

不気味にほくそ笑む。

 

(確かに捕まったが私の頭の中には

亡国の機密がいくらか入っている。

…助けが来るのはほぼ確定なのだよ。)

 

そう考えていたハンスだが…

彼のこの考えは結果的に裏切られることになる。

 

そう…

 

『FIRE.』

 

ドギャァァァァン!!

 

「…敵襲!?

被害は…

チッ!!

此方護送車!!

本部応答願う!!」

 

護送車を襲った衝撃

それは…

 

≪此方本部…どうした?≫

 

「何者かに攻撃を受けた!!

おそらく口封じだろう…

後部部分が護送対象ごと

吹っ飛ばされた!!」

 

長距離からの砲撃が着弾したことによるものだった。

この攻撃でハンスは乗っていた護送車の

後ろ側と一緒に吹き飛んでしまい、

亡国企業の情報はドイツ軍に知られることはなかった。

 

『…MISSION COMPLETE.』

 

そしてその砲撃を行った謎の機体は

護送車を眼下に収め状況を確認した後

離脱していった。

 

+++

 

「…危なかった。

アレで口封じで来なければ

情報が漏れていたかもしれない。」

 

そう青ざめた顔で言うのは

かつて臨海学校の時に

暗躍していた謎の男だった。

 

「スレイブ・システムもプログラムデータ自体は

自壊コードを送信して壊したし、

何とかなるだろう…」

 

そう一人呟きながら自身の研究室で

歩き回るその男の耳に

 

コンコンコン

 

ノックの音が聞こえてきた。

 

 

「…入りたまえ。」

 

瞬時にデスクにつきそう言う男、

そして入ってきたのは…

 

「失礼します…

ザパト博士?

うちの子を出撃させたようですが…

何のためですか?」

 

そういう女性は彼に対してその怒りを一切隠さなかった。

 

「…フム。

そういうことをいっていいと

本気で思っているのかね?

君やアレは…

私の一存でいつでも殺せるんだよ?」

 

ザパトの言葉に彼女は…【エルデ・ミッテ】は

自身の首筋に手を当てた。

その首には首輪が付けられていた。

 

「…差し出がましいことをして

申し訳ありませんでした。」

 

そう…護送車を襲撃した機体は

無人機ではなく

エルデ・ミッテの血のつながらない娘であり

 

(御免なさい【マドカ】。

母さんのせいであなたには苦労をかけちゃうわね…

あなただけならすぐに逃げ出せるのに。)

 

行方不明になっている【織斑家の次女】である

【織斑マドカ】が搭乗している機体だった。

 

+++

それから数日後

日本の織斑邸にて

 

「…え?

もう一度言ってくれない千冬姉?」

 

「いやだから私にとって岡部先輩は…

高校時代にお世話になったただの先輩だぞ?

何かおかしいのか?」

 

この日一夏はかつて千冬が言った

【出会いがない】との言葉について

彼女にある確認をした。

 

【…岡部さんとはどうなのさ?】

 

確認したのだが…

こう返されたのだ。

 

そう彼女は自分の気持ちに気が付いていなかった。

相手もまた彼女のことを可愛い後輩としか見ていないことを知っていた

一夏は内心頭を抱える。

 

(どうしよう…

まず千冬姉に自分の気持ち自覚させるところからかよ!?)

 

さて千冬は結婚できるのであろうか?

 

EPISODE5-2「Restart of Brynhildr」

FIN.

NEXT…

EPISODE5-3「The Battle of Britain」

Coming Soon!

 

次回予告

夏休みも佳境に入り始めたある時

俺、柊カイトは会社の仕事でイギリスへ向かうことに…

現地で合流したのはまさかのシャルと

…あんたがシャルの現母親!?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「その名は銀髪の魔女」

 

その者青き炎を纏いし…

【もう一人の戦乙女】なり




お待たせしました。
第67話完成いたしました。

終わったァァァァ…
今回は三連休があったのでいつも以上に執筆時間が取れました。
ドイツ編ラストは千冬さんの恋の始まりにしようと思っていたんですが…
むしろ【千冬さんを幸せにし隊】の結成話ですね。
ハンスさんのラストは…
狙撃にするか吹っ飛ばすかで悩んで
吹っ飛ばした方が手っ取り早く感じたのでこうしました。
爆発オチはある意味鉄板ですしね。

エルデとマドカの義親子関係はピクシブでは
一部ネタばれしてましたが
こちらではあまり出していなかったので
驚いた人もいるのでは?
こう【ビビィ】とインスピレーションがわいたのでこうなりました。
このエルデさん…名前と姿形が同じだけの別人化してます。



本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第五章-イギリス編【勃発!!英国戦線】
第六十八話「その名は銀髪の魔女」


本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

イギリス編開幕です。
…こうして見るとシャルの義両親って
我ながらすごい人選だなぁ…
普通はこういう組み合わせ考え付かないよね。



8月16日(土)

午前10時13分

イギリス首都ロンドン在

【ロンドン・ヒースロー空港】内にて…

 

 

「クァァァァ…

12時間も飛行機乗ると疲れるなあ。」

 

この日カイトはイスルギ重工の仕事で

イギリスの首都ロンドンを訪れていた。

 

その仕事とは…

 

「まさかうちの会社が

イギリスの【BTシリーズ開発】に関わっていたとは…」

 

+++

回想

1週間前

イスルギ重工日本本社内

社長室にて…

 

この日自宅近くの図書館でで一人

読書を楽しんでいたカイトは

急きょ呼び出しを受けて本社に来ていた。

 

「え…

社長本当ですか?」

 

「うん…

まさか欧州支社が

イギリス政府からBTシリーズ3号機

仮称【BT-03】を作ってくれないかといわれたとはね…」

 

そう言いながら(久しぶりの登場である)隼人は頭を抱え込んでいた。

 

「まあ別にいいけどさぁ…

そういうことはこっちにも言ってくれよ!!

まあアレハンドロも開発終わった後に

こっちに報告きてなかったの知ったらしいからなあ

本人は担当者が上げてると思いこんでたって平謝りだったから

一応不問にしたけどさあ…」

 

「で何でおれが呼ばれたんですか?」

 

そう問いかけたカイトに対して

隼人は疲れ果てた声で答えた…

 

「君と俺宛てにイギリスから招待状が届いた。

…BT-02と03で今後どっちのラインで開発するかの

コンペするから是非来てくれだってさ。」

 

「…断ったりできないんですか?」

 

嫌な予感がしたカイトはそう確認をとるが…

 

「招待状の送り主が…英国王室なんだ。

さすがに断われねえんだよ!!

あいつら(イギリス政府)め…

逃げ道最初からなくしてきやがった!!」

 

「うわぁ…」

 

隼人が半分泣きながらそう叫んだのを見て

カイトは少し引いていた。

 

+++

現在に戻り…

 

一人イギリス息を告げられた時のことを思い出していたカイトだが…

 

「カイト~」

 

そこにある声が聞こえた…ような気がした。

 

「ん?

シャルの声がしたような…」

 

そういいながら周囲を見渡すカイト…

そこに、

 

「カイト~!!」

 

「ノワァァァ!?

びっくりさせんなよシャル!!」

 

後ろから忍び寄ってきたシャルロットが抱きついてきた。

驚き注意するカイトをよそに…

 

「エヘヘ…

久しぶりのカイトだぁ♪」

 

そういいながらカイトを抱きしめるシャルロットの背後から

銀髪の女性が近づき…

 

「何をしているこのバカ娘!!」

 

「ギャヒィン!?」

 

そう言って頭頂部にげんこつを叩き込んだ。

 

「う~…

痛いよお養母さん。」

 

「全く…すまんな。

…?

どうして人の顔を見て驚いたような顔をする?」

 

自分に謝罪してきたその女性の顔を見たカイトは凍りついた。

なぜならば…

 

「【銀髪の魔女」…セルベリア・ブレス!?

え…嘘だろおい!?

【深紅の鬼神」の嫁って…

あなただったんですかァァァァ!?」

 

そう…カイトは彼女のことを知っていた。

【銀髪の魔女】かつてそう呼ばれたフランス空軍が誇るエース。

彼女の機体であったPT【ガーリオン・ヴァルキュリア】は

彼女の機体と同じ銀色に塗装されており

専用装備として開発された大型ランスおよびシールドを使用して

多くの戦場で勝利に貢献していたという。

彼女はISが発表される数年前に退役し

その後行方知れずとなっていたのだが…

 

「フ…

今は結婚してセルベリア・B・サーシェスだ。

まさかあの頃のことをその年で知っているとわな。」

 

傭兵と結婚して家庭に入ったというオチだったようだ。

 

(…そーいやサーシェスさんが結婚したってうわさが流れたのが

ちょうど彼女が退役したあとくらいだったって

父さんたち言ってたなあ…)

 

そのことを思い出したカイトは

内心彼女との出会いを嘆きながら

あることを問いかける。

 

「お二人とも何でこの国に?」

 

「…実はパートタイム扱いで03のテストドライバーを請け負っててな?

コンペでも私が搭乗することになった。

シャルを連れてきたのは家族サービスだ。」

 

そう小声で返答したセルベリアに

カイトは驚愕した。

 

(うわぁ…

よりにもよって元エース出すなよ。)

 

そしてそうしている一同のもとに…

 

「カイトさんとシャルロットさん…

えっとそちらの方はシャルロットさんのお母様でしょうか?

…イギリスにようこそ。」

 

サングラスをかけたセシリアが

お付きの女性とともに迎えに来ていた。

 

ちなみに

旦那であるサーシェスさんはというと…

 

フランス某所

孤児院【イスカリオテ】にて…

 

「いいよなあ二人とも…

イギリスでただ飯なんてさあ。」

 

「…アリー?

手が止まっていますよ?」

 

【実家】である孤児院で

父親代わりの神父様の手伝いをしていた。

…具体的に言うと料理である。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

イギリス滞在中オルコット邸で

厄介になることとなった

カイトたち。

 

そして…

ある二人が出会ったことでカイトの身に

命の危機が迫る?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「P・C × 2 = D・F」

 

これは…マズイ

 




お待たせしました。
第68話完成いたしました。

…驚きました?
サーシェスとセルベリア…
このカップリングは筆者が俗に言う【やる夫スレ】にはまるきっかけになったある作品のオマージュです。
ちなみにラストの孤児院もその作品が元ネタです。

次回はある意味イメージ被害ともいえる話です。
…片方に関しては実際には違うんですけどね。
それでもこのイメージの人はそれなりにいると思ふ。
次回のタイトルですが…
どう読むかは次回のあとがきにて解説します。
一応ヒントを2つほど
1:この表記の法則に従うと恋愛フラグは【R・F】となります
2:【・】の前後は異なる単語です
さあ…分かりますか?

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第六十九話「P・C × 2 = D・F」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
客演キャラクターの設定も含めて
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
ある意味なし

フフフ…このキャライメージ持ちが
二人揃ったら…
地獄でしかないでしょう。


前回ラストから約3時間後

午後1時18分頃

ロンドン某所の

オルコット邸にて…

 

「ゲフゥ!!」

 

バタン!!

 

「ちょ…カイトォォォォォォ!?」

 

開幕倒れ伏したカイト…

彼にいったい何が起きたのか…

それは今から30分ほど前にさかのぼる…

 

+++

回想…

オルコット邸内

キッチンにて…

 

ドゥルルルル…

 

「えっと確か次はこれを入れて…」

 

ギュィィィィィィン

 

「フム…これはこのくらいの大きさでよかったか?」

 

異常な音をを出しながら作業する二人組…

そう、

 

「セルベリアさん…そちらの調理はどうですか?」

 

「順調だオルコット嬢。

そちらもかなり進んでいるようだな」

 

セシリアとセルベリア(ポイズンクッカー共)だ。

しかも話している内容的に

あの異常な音は調理時に発生していたらしい…

…こいつらアカン。

 

そしてその様子を物陰からのぞいていた者達がいる…

そう…

 

「うわぁ…え?

俺らアレ食わされるの?」

 

「…お嬢様(ホロリ)」

 

「お母さんってば…

何でよりによってこのタイミングで唯一の地雷料理(カレー)なんて作るのさ…」

 

カイト、シャルロットの二人に加え

セシリアの幼馴染でお付きの侍女である

【チェルシー・ブランケット】嬢が見ていたのだが

その毒物製造(調理作業)ぶりを見てそれぞれ

恐れおののいたり(カイト)、

その惨状に涙を流したり(チェルシー)、

よりにもよって一番苦手な料理を作ることに頭を抱えたり(シャルロット)、

と異なる反応を示していた。

 

ちなみにそれぞれの作成している(と言い張っている)料理は…

 

 セシリア :シーフードサラダ&セシリア特性ドレッシング

セルベリア :セルベリア特性ポークカレー

 

だそうだ…

それでなぜあんな音が出るのさ!?

 

そして…

+++

物語は冒頭に戻り…

 

「…何で食べただけで倒れるんですの!?」

 

カイトがぶっ倒れたことでセシリアは

慌てて…

自身の作った料理を口にした。

 

「変なものは入れてないはずですのに…」

 

パク…

「ミギャァァ!?」

 

ガクン…

ビクビクビク

 

そして自身も倒れ伏し

痙攣し始める。

 

その横で…

 

「全くオルコット嬢は一体何を作ったんだ…」

 

そういいながらセルベリアもカレーを口にして…

 

パク…

「ブゥゥゥゥゥ!?」

 

あまりのまずさに噴出した。

 

それから数分後…

 

「あのサラダ…

口の中に入れた瞬間

ドレッシングのエグミと素材の生臭さが

一気に広がってきてそのまま意識を持っていかれたぞ!?

セシリア…おまえちゃんと味見したのか!?」

 

「ウウウ…うっかり忘れていましたわ。」

 

「お母さんさあ…

お父さんともどもいつも口を酸っぱくして言ってるよね?

【お母さんがカレー作ると凄まじい味のものしかできない】って!?

頼むから自覚してくれないかな本当にさぁ!?」

 

「すまんな…シャル。

今度こそまともな奴ができたと思ったんだ。」

 

ポイズンクッカー二人に対して

復活したカイトと

カイトたちの介抱をしていたシャルの説教が飛んでいた。

 

そしてキッチンでは…

「ウウウ…

これだけの食材が無駄になるなんて…」

チェルシーが一人残った料理(毒物)の処理をしていた…

 

P・C(ポイズン・クッカー) × 2 = D・F(デス・フラグ)

この数式?の意味すること…

それは【毒料理を作るものが二人いると死亡フラグが発生する】

という普通ならまずないことであった。

 

結局昼飯と夕飯はセシリアとセルベリアのおごりで

外食になったらしい。

…一応チェルシーが知っている

外国人観光客が満足する味の店を選んだため

今度は気絶しなかったという。

 

ちなみにカレーの感想は…

 

【ジャリッとした食感にから里にがさが同時に襲い掛かってくる味で

マズイ通り越してテロい】というものだった…

 

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

そして翌日になり…

ついにコンペディションが開催される!!

今石動の最新鋭機がロンドンの空を舞う!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ミラージュ・レイブン」

その銀翼が…

新たな時代を呼んだ。

 




お待たせしました。
第69話完成いたしました。

一応セルベリアの方は二次設定であり
実際にはまともだそうです。
…AAにもなったあるイラストで
異常な外見のカレーを作ったのがまずかったんだろうなあ…
まあそのイメージもあり
本作のセルベリアさんはメシマズです。
…カレーだけ。
他の料理はうまいんですけどね~

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。

最後に私事ですが一つご報告を、
このたびPCを完全新規のものにしました。
いままで中古品を使用してたんですが
まあいろいろありまして新品に買い換えました。
…今のパソコンって無線LAN内蔵しているんですね。
マジでびっくりです。
全体的に横に広くなったのと
キーボードのタイプした感じがかなり違うのでしばらくなれそうにないですわ。


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第七十話「ミラージュ・レイブン」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

今回ちょっと少ないデース。


8月17日(日)

午前11時23分

ロンドン郊外某所在

IS試験場近くに設営された

野外パーティー会場の

はずれにて…

 

「…疲れた。」

そう投げやりに口にする

スーツ姿の青年…

いや少年。

 

「本当にごめんね…

カイト君」

 

そう顔の前で手手を合わせながら謝る男性…

赤みがかった色合いのスーツを着こなす彼の名前は

【アレハンドロ・コーナー】

彼こそがイスルギ重工欧州支社支社長である。

 

…さてそんな彼が平謝りする理由、

それは…

 

「さすがにあの匂いはきついよね…

本っっ当にごめん!!」

 

まああれだ…

おっさん連中からカイト君異常に歓迎されて…

ハグされたりなんだりで

彼らが使用していた香水の様々なにおいが

代わる代わる来たことで

気分が悪くなったのだ。

 

それに気づいたアレハンドロ氏の介入もあって何とか離脱できたが

割とグロッキーだった。

 

…シャルたちはどうしてるか?

 

「ええそうなのですか…」

 

「ハイ、ジョオウヘイカ.

コチラノシャルロットサントハ

ガクエンデシタシクサセテイタダイテオリマスノ.」

 

イギリス女王陛下の前に招かれてがちがちに固まっていました。

 

+++

しばらく後…

コンペディション第1部ともいえる

【各機体の紹介】が始まり…

イギリスの開発した【ブルー・ティアーズの正統後継機】である

【サイレント・ゼフィルス】…その紹介が終わった。

…機体の感想?

(カイト)からすれば【理屈倒れ】だ。

実戦で使うには癖が強すぎる。

…せめて近接装備がナイフじゃなくてブレードならば

まだ挽回できたんだがなあ…

 

≪それではみなさん!!

お次はイスルギ重工と我が国の共同制作モデルの…

BT-03を紹介いたします!!≫

 

おっといかんいかん

壇上に上がった司会者の号令のもと

ついに欧州支社がイギリスのIS工房の

非主流派(まともな人たち)とともに開発した機体…

【BT-03】がその姿を現した。

 

その機体は銀色に輝いていた…

そしてその装甲は見るものに猛禽類をイメージさせる鋭角さと

他者を魅了する華麗さを併せ持っていた。

またイスルギ系の機体としては珍しく

武装らしきものは機体各部についているビットらしきブレードしか

確認できなかった。

 

≪それではあとはイスルギ重工関係者に変わりましょう…

Mr.コーナーあとはよろしくお願いします。≫

 

≪了解しました…

わが社とイギリスの共同開発機体であるBT-03…

いえ【ミラージュ・レイブン】について説明させていただきます。≫

 

壇上に登っていたアレハンドロさんが淡々と説明を開始する。

 

≪まずこの機体はBT兵器の弱点でもある

【燃費の悪化】を抑えるために射撃機能を排したビット、

【BTブレード】を両肩・腰部側面・両足・ウィング下部にマウントしています…≫

 

淡々と説明を続けるアレハンドロさんをよそに

俺はあの機体と戦った場合どうなるかを

脳内でシミュレートする…

 

(…まずい。

近づいても離れてもビットを何とかしないと打つ手が思いつかねえ。)

 

そう判断して頭を抱えるカイトをよそにアレハンドロの説明は続いていた…

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

プレゼンテーションも終わりついに模擬戦闘に入る!!

勝つのはレイブンか…それともゼフィルスか!?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「銀翼VS西風」




お待たせしました。
第70話完成いたしました。

今回登場しましたミラージュ・レイブン…
この機体に関しては去年の9月ごろには
もうほぼ原形が完成していました。
本格的な活躍は次回に持ち越しますが…
ある意味チートかもしれんです。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第七十一話「銀翼VS西風」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

個人的にネットで見た限りでは
旧デザイン版ゼフィルスの方が好きです。
…ブルー・ティアーズの発展系らしくて。



前回ラストから数十分後…

試験場内特設アリーナ内

特別貴賓席にて

 

≪お待たせしました皆さん!!

これより本日のメーンイベントォ!!

サイレント・ゼフィルスVSミラージュ・レイブンの

模擬戦闘を開始いたします!!≫

 

アリーナに全域に響き渡るアナウンスを聞きながら

隼人は内心今後の方針を考えていた。

 

(…これで本決まりになっちゃったらどうしよう。

日本・フランス・イギリスと密接な関係を持った企業って

いくらなんでも洒落になんねーぞ!?)

 

…隼人というかイスルギ重工的には

BT系列機の開発は今回一度限りの方が

いろいろとよかったのである。

一社独占に近い状況になりかけている以上

これ以上の取引先を増やしてはいけないという

政治的な判断だったのだが…

 

(でもなあ…

こっちの方が正式採用されそうなんだよなあ。)

 

そう考える隼人…

その理由は模擬戦闘で明かされる…

 

+++

 

その頃

アリーナでは…

 

「セルべリア・B・サーシェス…ミラージュ・レイブン参る!!」

 

ミラージュ・レイブンを装着したセルべリアがそういいながら

ピットから出撃すると同時に反対側からも深い青色の機体が出撃する。

 

(…ふむそこまで奇抜なデザインではないな。

見れば見るほどブルー・ティアーズの発展型らしいデザインだ。)

 

視認した相手を見ながらそう考えるセルべリア、

そんな彼女の様子をみた敵パイロットは…

 

(…余裕ですか?

フフフ…なめんじゃないですわよ!!)

 

内心ブチギレていた。

まあ仕方ない…

彼女からすれば横から入ってきた無作法者の機体を纏った

【無名のおばさん】でしかないのだ。

…事実を知らないって怖い。

 

「フン…

無名のくせにこんな場に出てくるなんて…

どーせその体で担当者を誑し込んだんでしょ?

ま、

遊んであげるから感謝してほしいですわ。

…お・ば・さ・ん?」

 

本当に怖い。

 

(ブチィ)

 

…まあわかるな?

このパイロットに名前を付けてないのは…

そういうことだ。

 

 

 

≪お二人とも位置についてください!!

…それではよろしいですね?

 

レディィィィ…GO!!≫

 

そのアナウンスが鳴り響くまで

彼女は待っていた。

そして鳴り響いたとき

瞬時に攻撃を開始する。

 

「遊んであげるといいましたね?

…あれは嘘です!!」

 

そういいながらシールドビットでセルべリアを包囲し

一斉に攻撃を叩き込もうとするが…

 

『…バニシング・ミラージュ』

スゥゥゥ…

 

そうセルべリアがつぶやくとともに

彼女の姿が消える。

 

「…!?

どこに行きましたの!?」

 

そう困惑する彼女の背後に…

 

スゥゥゥ…

セルべリアが表れる!!

 

ブォォォォン

 

そして右腕からレーザーブレードを展開し

ゼフィルスに背後から切りつける!!

 

「きゃぁ!?

…いつの間に背後に!?」

 

彼女が振り向くと同時に上昇したセルべリア…

そして太陽を背にした状態で

 

『舞え…ブレード!!』

 

そう叫び全身に装備した攻撃兵装【BTブレード】を

両肩4基と脚部の2基の合計6基を切り離して

シールドビットめがけて突撃させる!!

 

「フフフ…ビット同士で戦うのですか?

…愚かですわね。

そちらと違ってこちらは射撃もできるのです!!」

 

そういいながらビットに内蔵された

小型レーザー・ガトリングで攻撃するが…

 

ピキュキュキュキュキュ…

 

シュイン!!

 

『フ…若いな!!』

 

しかしそれはブラフだった。

切り離していなかったブレードのうち

腰部側面の2基を両手で逆手持ちし

再度背後に移動したセルべリア…

 

バシュ!!

 

彼女の移動に気づいていないゼフィルスをそのまま切りつけた後

今度は背中に装備している

ウィングスラスターの下部に取り付けたブレードを切り離し

両手で持っていたブレードとともに

ゼフィルスめがけて突撃させた!!

 

「チィ!!

それならば背後からビットで…」

 

そういってビットに攻撃命令を出そうとするが…

 

『フン…所詮は実戦を知らぬ愚か者か。

そちらはすでに撃墜してある!!』

 

そう…セルべリアは自身の攻撃と同時進行で

ブラフとして使用したブレードを使い

シールドビットを撃墜していたのだ。

 

「…なんで素人風情にここまで押されてるのよ!!」

 

そう叫びながらライフルを乱射するゼフィルスに対して

 

『…フ、

あいにくだが私は素人ではない…

専門家(スペシャリスト)だ!!』

 

そう言い放つとともにセルべリアは先に切り離していた

ブレードを呼び戻していく。

 

『本当の戦闘というものを教育してあげよう…』

 

そうつぶやくとともにセルべリアは全10基のブレードを

さまざまな方向から一斉にゼフィルスへと突撃させる!!

 

…ズガガガガ!!

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…」

 

そして…

 

≪そこまでぇぇぇぇ!!

もういいですから!!

この試合あなたの勝利ですからセルべリア元大佐!!≫

 

『…フム、

よかったな。

これが実戦じゃなくて。』

 

そう最後に言い捨てて彼女はピットに戻る。

 

対戦相手はただ彼女の後姿を見ながら恐怖に震えていた。

 

その後彼女はこの後のごたごたの影響もあってか

パイロットをクビになり親戚を頼ろうとしても

ISパイロット時代にやらかしていたため

全員からそっぽを向かれる羽目になるのだが…

まあ余談である。

 

なお、

「…あの愚か者をパイロットに指名したのは誰ですか!!」

 

彼女が首になったのには

女王陛下の意向がか~な~り関わっているらしい…

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

模擬戦闘も終わり一息ついた俺たち…

しかし奴らはこの瞬間を狙っていた!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「モノクローム・アヴァター」

 

バトル・オブ・ブリテン…なんてね?




お待たせしました。
第71話完成いたしました。

フフフ…次回はついに修羅場です。
先週やるといいながらやり忘れていた番外更新を
今日しっかりやっておきますので少しお待ちください。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第七十二話「モノクローム・アヴァター」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…?

…洒落にならん。
後本作の彼女は多分原作よりも【実年齢が若くなっています。】


時間軸はしばし戻り

模擬戦闘開始の数分前

IS試験場から

東に数キロの地点にて…

 

ここに女性が3人乗っているジープが停まっていた。

 

「お~

やってるやってる。」

 

ジープの助手席に乗ったその女性は

そういいながら双眼鏡で試験場の様子を見ていた。

 

その長い茶髪をうっとおしそうにしながら

隣でハンドルを握っていたその黒髪の少女は

心底うんざりしたような口調で彼女に問いかけた…

 

「で…オータム?

私たちはいつまでここで待機していればいいんだ?」

 

「んあ…?

あ~

どうするスコール?」

 

そういいながら後部座席でくつろいでいた金髪の美女…

【スコール・ミューゼル】に確認をとる。

 

彼女は腕時計で時間を確認した後

指示を出した。

「そうねえ…

もうそろそろ潜入しましょうか。

エム…出発よ。」

 

「…了解。」

 

その言葉を受けて黒髪の少女…

【エム】はジープを走らせる。

 

+++

そして模擬戦闘終了から数分後…

 

ドギャァァァァァン!!

 

模擬戦が終わった後

セルべリアの控室を訪れていたカイトとシャルロットの耳に

その轟音が響き渡った。

 

「なんだ!?」

 

女王陛下を守れぇぇぇ!!

 

来賓の方々の避難も急げ!!

 

会場の方から聞こえる警備員たちの怒号を背に

カイトたちは事態を認識した。

 

「まさか…襲撃か!!」

 

「…カイト君。

シャルを連れて逃げてくれ。」

 

そう静かにカイトに声をかけたセルべリア…

彼女の頼みを受けてカイトはシャルとともにこの場を離脱する。

 

もっとも…

 

「まずはセシリアと合流するか…」

 

「…すぐに逃げなくていいの?」

 

「いーのいーの…

つーかセシリアもやばいだろこの状況なら。」

 

すぐに逃げるわけではないのだが。

 

+++

 

その頃サイレント・ゼフィルスの格納庫では…

 

「ハァ…ハァ…」

 

『へ!!

やるじゃねーか嬢ちゃん!!

だがまあ…これで終わりだ!!』

 

セシリアが8つ足のクモを模した異形のIS…

【アラクネ】と交戦していた。

 

『喰らいやがれ!!』

 

そう叫びながらアラクネは

両腕とサブアームから実弾を連射する!!

 

「くぅ…

さすがにあの手数は…

疲れますわ…」

 

それを交わし続けるセシリアだが…

彼女の体にはそれまでの疲労が蓄積していた。

 

セシリアはアラクネを撃退できるのだろうか…

 

+++

 

また同時刻…

自らほかの招待客の避難誘導をしていたアレハンドロは

ひとり会場に残っていた。

 

「いるんだろう?

…襲撃者さん。」

 

その呼びかけに答えるかのように…

 

「へえ…

まさか気づいていたなんてね【金色の騎士(ゴールド・ナイト)】」

 

彼女は現れた。

 

「まさか…

スコール、

スコール・ミューゼルだと!?

キミは13年前に死んだはずじゃあ!!」

 

そうスコール…

アレハンドロが口にしたように

約13年前に死んだはずの…

 

「フフフ…

あんな国(アメリカ)よりも私の腕を買ってくれるところがあってね…」

 

そういう彼女を見ながらアレハンドロは違和感を感じていた。

 

(ん?

なんかおかしいような…

あ!?)

 

「…本当は若返りできるからじゃないの~?

若作りしちゃってさあ…

御年39のアラフォーのくせに。」

 

ブチィ!!

 

「あんたねえ…

そーいうけどあんただって昔は

【世界を私色に染め上げる】とか言ってたちゅーに病だったでしょうが!!」

 

「…また懐かしいネタを。

それ私の黒歴史なんだが…」

 

そう雑談を繰り広げる二人だが…

 

「はっ!!

仕事の途中だったわね。

…アレハンドロ、

あんたに恨みはないけど…

死んでもらうわよ。」

 

そういうとともに金色のISをスコールは纏う。

 

「…まさか君も金色の機体に乗るなんてね。

その挑戦受けて立とう!!」

 

そう叫んだアレハンドロの全身を金色の機体が覆う!!

 

各部に龍を思わせる装飾のあるその機体の名は…

 

「ナイツオブフォーミュラー…

まさかまだ持っていたとはね。」

 

「フ…これ私以外には使いこなせないからね。」

 

そして…

 

「「いざ…勝負!!」」

 

そう叫ぶとともに二人はぶつかり合う…

口元に笑みを浮かべながら。

 

(もう一度君と会えるなんてね…

マ・アムール(わが愛しい人)よ)

 

アレハンドロが独身を貫いている理由、

それは彼女が死んだとされてから13年たった今でも

彼女を…スコールを愛していたからである。

…意中の彼女はどちらかといえば男性よりも

女性の方が好きなのだが。

 

+++

そして襲撃者側でひとり残されたエムはというと…

 

「ここが…例の機体のピットか。」

 

ひとりミラージュ・レイブンが保管されているピットを訪れていたが…

 

「やはりこちらにも来ていたか。」

 

「!?

…まあいますよね。」

 

セルべリアの待ち伏せを受けていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

次回予告

あちらこちらで始まった戦闘…

そんな中アラクネと戦うセシリアは

ビットを封殺されさらにある攻撃を受けて窮地に陥ってしまう…

その時【蒼き雫】に異変が…

 

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ビギニング・セカンド」

胎動は…ここから始まる!!




後書き
お待たせしました。
第72話完成いたしました。

えーと…
うん、
筆が乗って思うが儘に書いたら
ある意味凄い恋の矢印ができたかも…
アレハンドロ→スコールって誰得よ!?
ちなみにこの二人同い年である。
がスコールの容姿は大体21~22歳程度に見えるので…
うんパッと見二回り近くの差がありますね~。



本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第七十三話「ビギニング・セカンド」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…?

セシリア嬢が両親のことを幼少期にはどう思っていたをねつ造しています。
…こうでもおかしくないと思うの。


前回から数分後、

サイレント・ゼフィルスが格納されている

第一格納庫にて…

 

セシリアとアラクネの戦闘はいまだ続いていたが…

状況は悪化していた。

なぜならば…

 

(さすがに…この広さでは…)

 

「回避だけで…

精いっぱいですわ…」

 

そう彼女の機体、

【ブルー・ティアーズ】の武装は

中~遠距離において最大限の性能を発揮するものがほとんどである

しかし…

今回戦闘しているのは【格納庫】…

一応ある程度の広さはあるとはいえ…

ISのレンジ的には近距離程度の広さしかないのだ。

その上…

 

『ヒャハハハハハ…

てめえのその肩についているものは飾りかぁ?

…まあ使わせねえけどな!!』

 

切り札ともいえるビットすらも

使用しようとして動きが硬直した瞬間を

すぐさま攻撃されてしまうために

使うそぶりすらとることができない状態に追い込まれていた。

それでも…

 

(こうして…

回避し続ければ何とかなるはず…

カイトさんたちがおそらく私を探しているはずですし…

警備のものが来れば何とか…)

 

何とか時間を稼ぐことはできると考えれたのだ…

それがアラクネの怒りを買うとは知らずに。

 

『ウザってえんだよ小娘がぁ!!』

 

アラクネがそう叫ぶとともに

サブアームと両腕から発射された実弾が

ブルー・ティアーズを襲う!!

 

「当たりませんわ…

!!

これは…糸!?」

 

そうその攻撃はおとりで…

 

『捕まえたぜ…お嬢ちゃん?』

 

アラクネの目的は自身の特殊装備

【エネルギーワイヤー】でセシリアをとらえることだったのだ。

ワイヤーで身動きが取れなくなったセシリアを見ながら

アラクネは楽しげに言葉をつづける。

 

『…てめえには恨みねえけどよ。

手こずらせてくれた罰だ

そこでてめえの無力さをかみしめてな!!』

 

 

そういいながら彼女はその場を後にしようとする…

その後ろ姿を悔しげに見ていたセシリアの脳裏に

自分のふがいなさへの怒りと

アラクネを止められなかったことの後悔が渦巻き始めるとともに

なぜかこの場に駆けつけた時のことが思い出されていた。

 

+++

回想…

 

「あなた…何をしていますの!?」

 

「チィ!!

もう見つかっちまったか!!」

 

ハンガーに係留されていたゼフィルスを待機状態にしたオータムだが、

その場を後にしようとしたところにセシリアが来てしまったのだ。

 

「しょうがねえか…

行くぞアラクネ!!」

 

そう叫ぶとともに彼女は異形のIS【アラクネ】を装着する!!

 

「IS…!?

まさかこの襲撃はあなたが…

許しません!!」

 

セシリアはそう叫ぶとともにブルー・ティアーズを身にまとい

アラクネに突撃し格納庫の奥まで押し込んだ…

そしてアラクネを奥の方に足止めしながら戦闘を続け…

負けてしまったのだ。

 

 

+++

 

それらを思い出していたセシリアの脳裏に

いつからかある情景が浮かび始めていた。

 

澄み渡った蒼い水面…

その水面に小さな雫が落ちていき…

波紋を作る。

その様子を感じているセシリアに

どこからか若い青年の声が聞こえてきた…

 

Msオルコット…あなたは何のために力を求めるのですか?

 

自分がなぜ力を求めるのか…

そう問いかけられたセシリアは考える…

なんで力を求めたのかを…

 

(そうでした…

私が最初に力を求めたのは…)

 

家族の思い出を守るため…

母親に頭が上がらず情けないけれど

それでも自分に惜しみない優しさを注いでくれた父、

強く凛々しくあこがれの存在で

それでいてどこか抜けたところもあった母、

そんな二人の思い出が詰まった屋敷や

二人が残してくれた遺産を

他人に理不尽に奪われたくなくて

力を求めたのだ。

しかしいつしか自分は女尊男卑思想につかり

父を軽んじその力に奢っていた。

そう…

初心を忘れていたからこそ

自分は気づかぬうちに弱くなっていたのだ。

 

それを自覚したセシリアの脳裏にまたもや声が響く

 

そう…

今のあなたならば私を本当に使いこなせるはずです…

 

そういうその声とともに

彼女の脳裏にブルー・ティアーズに似たシルエットが浮かぶ

 

いつかこんな形ではなく…

ちゃんとした形で語り合える日を待っています…

My Lord(我が主)

 

その声にセシリアは答える

 

(ええ…ブルー・ティアーズ。

私もその時を待っています。)

 

そして彼女は気が付く

あれだけのことを考えていたのに

実際にはわずか数秒程度のことだったことと…

できなかったはずのことができるようになっていたことを!!

 

 

 

「逃がしませんわ…」

 

そうアラクネの背中にに言葉を投げかけたセシリアに

どこかいぶかしげにしながらアラクネは振り向く

 

『はあ?

その状態でどうやって…』

 

そう口にした彼女を背後からレーザーが襲った!!

 

『んな!?

どこから…』

 

ビットも肩についたままなのになぜか自身の背後を襲ったレーザーに

アラクネは周囲を見渡すが…

その隙にセシリアはショートブレード【インターセプター】を展開し

ワイヤーを断ち切る!!

 

「これからは…

私たちのターンです!!」

 

そしてそう叫ぶとともに

レーザービットを肩につけたまま

レーザーをあらぬ方向へと照射した!!

 

『はっ!!

どこへ撃ってやが…

なにぃ!!』

 

その様子を嘲ろうとしたアラクネだが次の瞬間凍りつく…

放たれたレーザーが突如として軌道を変えて

自身へと襲い掛かってきたのだ!!

 

以下推奨BGM【白銀の堕天使】

 

「さあ受けなさい…

これがBT偏向制御射撃(フレキシブル)です!!」

 

そう叫ぶと同時に

セシリアはインターセプターで切りかかる!!

 

それを見たアラクネはどうするのか一瞬迷ったのち…

 

『どうせ当たるんならてめえも道ずれだ!!』

 

そう叫びながらセシリアに突撃する!!

 

そして二人が激突する瞬間!!

 

「…フ。」

セシリアは微笑みながら突如として後退する。

 

『んな!?』

 

それによりアラクネはバランスを崩してしまい…

前後左右から降り注いだレーザーを

もろに受けてしまう!!

 

「どうですか?

変幻自在のレーザーのお味は?

そして…これで終わりです!!」

 

そう叫んだセシリアがインターセプターを掲げるとともに

その刀身を覆うようにレーザーが付与される!!

 

「フレキシブルには…こういう使い方もあるんです!!」

 

そう叫んだセシリアの一撃が

アラクネを切り裂いた!!

 

『てめえ…手加減しやがったな!!』

 

「あいにくと…死んで楽にはさせませんので。」

 

もっとも中身には一切の怪我がなかったのだが。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

今回の話と同時刻

会場で戦う二人のエースは

笑いながらお互いをたたえあっていた

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ゴールデン・ダンサーズ」

騎士の慕情は…彼女に届くのか?




お待たせしました。
第73話完成いたしました。

…今後セシリア嬢チート化するかもしれん。
つーかチート化上等な戦闘バランスになるやも…
まあ何とかなるでしょ。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第七十四話「ゴールデン・ダンサーズ」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…?

資料があまり出回ってないから苦労しました…
ヤフーの電子書籍の立ち読み範囲に
資料が部分が入っていてよかったです。
…そこでみなさんに質問ですが、


【挿絵表示】


これ肩についているはずの鞭型武器
【プロミネンス】らしきものがついてるのって…
肩じゃなくて腕ですよね?
まあこの方がらしいといえばらしいが…
いっそのこと本作ではデザイン重視で腕装備として扱います。

まあ…一番の問題は…
どういう感じの武装かわけわからんということだがな!!
こうなりゃやけだ!!
独自解釈バリバリで行くぞコノヤローwww

13日追記
…月曜日仕事長引いたので執筆を休んで
火曜日に続きを書こうとしたら…
今回のナンバリング間違えてました(^_^;)
正しくは74話です。



前回と同時刻

パーティー会場の上空にて…

 

ガキィィィィィン!!

 

この広い空を戦場として今二人の【金色】が戦っていた。

全身を騎士と龍を思わせる装甲に覆った【金色】が

右手に持った剣による攻撃を行うも

もう片方の金色…

どこかサソリを思わせる外見の装甲を身にまとった女性が何とか受け止めた。

しかし、お互いにその額には汗が光っていた…

 

ギリギリギリギリ…

 

「やるわね…

社長職についても腕は落ちてないみたいね騎士殿。」

 

剣を受けとめながらも

余裕を思わせる口調でそう語りかける女性…

スコールに対して金色の騎士…

アレハンドロは装甲の下で苦笑しながら答える。

 

「そういう君もね…

いやキミの場合は強くなったかな?

機種転換したとはいえ…

当時より確実に操縦がうまくなっているよ。」

 

そういう彼に対してどこか楽しげに彼女は

 

「あらありがとう。

でも手加減はしないわよっ!!」

 

といいながら剣ごと弾き飛ばしそのまま腕についた鞭…

【プロミネンス】で攻撃する!!

 

「うわっと…

!?

なんだこの高熱は!?」

 

何とか回避したアレハンドロだが

鞭が通り過ぎる瞬間に謎の高熱を感じて

目に見えるほど困惑していた。

 

その様子を見ながらスコールは内心笑っていた。

(フフ~ン。

プロミネンスは炎の鞭…

金色の装甲はあくまでも目安!!

その下に膨大な熱量を秘めているのよ!!)

 

そう思う彼女の様子を見ながらアレハンドロは

表向き困惑しているように見せながらもその思考を読み始める。

 

(フム…

あの様子だとそういう武器なのか…?

発熱式…いや、

むしろあの装甲はカバーで内部に高熱を放つ何かを隠しているのか?)

 

彼とてかつてはエースであり

そして今は会社経営者として政治と経済という魔物相手に戦っているのだ。

腹芸はお手の物である。

 

そして平静を取り戻したように見せかけながら…

 

「落ち着け…なんだろうと当たらなければいいんだ。

…よし行くぞ!!」

 

左手にも剣を持ってそのまま突撃を仕掛けた!!

 

「…バカね。

鞭と剣なら…

鞭の方がリーチ長いでしょうが!!」

 

そういいながらスコールは両腕のプロミネンスを振るって

彼を弾き飛ばそうとする。

 

「まあそうなるよなっと!!」

 

しかしそれをアレハンドロは

両手の剣で的確に捌き始める。

 

そして膠着し…

数分ほどたったころ、

事態は動いた。

 

(さあて…そろそろ使おうかな?)

 

そう考えた彼女はゆっくりとそれの準備を始める…

 

「ねえ…」

 

静かに自身へと声をかけた彼女に対して

 

「なんだ?」

 

アレハンドロはいぶかしげに答えた。

 

「ちょっと熱くなってきたわね。」

 

その言葉にアレハンドロは言い知れぬ違和感を感じとる。

 

(???

何のことを言って…

…まさか!?)

 

「あの浪漫兵装か!?」

 

そう彼は知っていたのだ。

かつてとある研究機関で発表されながらも

そのあまりにも使いづらい特性ゆえに

マイナーにもなれなかった兵装…

 

「ええ熱量兵器…

その名も【ソリッド・フレア】よ!!」

 

高熱そのものを武器とするという

強力だが消費などの関係で

一切見向きされなかった浪漫武器だ!!

そしてこの武器は…

 

「さあ見えるかしら…

あなたの上に存在するあれが!!」

 

そういって右手人差し指で

上空を指さすスコールにつられて

上を見たアレハンドロに目に映った物

それは…

 

「火球…

それもあれだけの大きさのものだと!?

おいおい…お前らの技術おかしいだろ!?」

 

彼の体を飲み子でしまいそうなほど大きい炎の球だった!!

 

「あなたとの戦闘(ダンス)もこれでおしまいよ…

じゃあね騎士殿!!」

 

そう叫ぶとともにスコールは

右手を勢いよく振り下ろした!!

 

「くっ!!

ならば…」

 

ゴォォォウ!!

 

その動きに合わせて降下した火球が

アレハンドロを包み込んでいった…

 

「フフフ…これを食らえばいくら彼でも…」

 

「終わりだろうってか?

甘い!!」

 

そう炎の中から声が聞こえるとともに…

 

グォォォォ!!

 

炎が吹き飛ばされた!!

そしてその中から…

それは現れた。

 

ジャキィィィン…

背中から広がった翼はまさしくドラゴンのそれであり…

 

ギラリィィン…

金色一色だった装甲はメタリックレッドのラインが入った物に変化し、

両腕にはクローパーツが追加され

また腰の左右には真紅の鞘におさめられた剣を装備していたた…

 

 

「その姿…まさか今まで手加減していたの!?」

 

「…いや、

この姿になるためには一定値以上のダメージがいるんだ。

あの火球では完全に撃墜することができなかった…

それだけのことだ。」

 

シャリィィィン…

 

格下にみられ多と判断し激昂しかけたスコールに対して

そう淡々と言いながらアレハンドロは二振りの剣を抜刀する。

 

「このダンス…これで終わりとしようか!!」

 

そしてそう叫ぶとともにそれまで以上のスピードで突撃する!!

 

「速い!?」

そのスピードに驚愕するスコールをよそに

アレハンドロは必殺の剣技を叩き込む!!

 

グォォォォォ…

 

「ハァァァァァァ!!」

 

そのままスコールに突撃し

彼女の背後へと突き抜けた…

 

ヒュン…カシャン

 

「秘剣…流星斬」

 

納刀しながらそうアレハンドロが呟くと同時に…

 

シュババババババ!!

 

「キャァァァァァァ!!」

 

スコールの纏っていたISが切り刻まれた!!

 

「…って落ちるぅぅぅぅ!?」

 

そうして落ちて行った彼女をアレハンドロは抱き留める。

…御姫様抱っこで。

 

「フ…これで君は僕の捕虜だね。

とりあえずはしばらく一緒にいてもらうよ。」

 

そう頭部装甲を解除して微笑みかけるアレハンドロに…

 

ドキィン…

 

(カッコいい…ってなんでこいつにときめいてるのよ私!?)

 

なぜかときめいて混乱するスコールだった。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

エム…いまだ幼い彼女と

 

セルべリア…銀髪の魔女と呼ばれた伝説が激突する!!

 

未来(エム)過去(セルべリア)

彼女たちの戦いの行方は…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ネクストレジェンド」

 




お待たせしました。
第73話完成いたしました。

…今回設定資料がほとんどないのと
よりにもよって10巻にしか出ていない機体とオリジナル機体の対戦なので
描写が少し甘いと思います。
…これで3戦中2つは亡国側の負け、
さてこの後どうなるやら…



本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第七十五話「ネクストレジェンド」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…かな?

今までの三人称はナレーター(と書いて作者と読む)の語りだとします。
…というか【銀翼VS西風】のところから
すでにそれっぽくなっていますけどね。


前回、前々回とほぼ同時刻。

試験場内特設アリーナにて

 

本来だれもいないはずのこの場所で

いま二つの影が激突していた。

 

「はぁぁぁぁ!!」

 

漆黒の機体に身を包んだ少女が

もう片方の影…

銀色の翼を広げたミラージュ・レイブンに

両刃の大剣をたたきつけるように振り下ろす!!

 

『フ…』

 

しかしレイブンのドライバーたるセルべリアは

装甲の下で微かに笑みを浮かべる。

そして…

 

ガキィィィン!!

 

「片手で…受け止めただと!!」

 

その一撃を右腕のみで受け止めたセルべリアに

少女は驚愕する…

 

(このブレードはこれでもかなりの重量なんだぞ!?

それを勢いよく振り下ろしたのに…

なんで片手で受け止められるんだ!?)

 

内心混乱している少女だが…

これにはタネがあった。

 

(…スラスター出力の制御は大丈夫だな。

しかしまあ…我ながら無茶したものだ。)

 

実はレイブンの全身には推力偏向型スラスターが

多数内蔵されている。

そして受け止めたその瞬間に

右肘部分のスラスターを最大出力で稼働させることで

受け止めて見せたのだ。

またこのスラスターの特性として

【稼働中でも発光などの外見上の変化が存在しない】のだ。

 

なお前回の戦闘で使用した【バニシング・ミラージュ】の正体は

装甲表面に施された特殊コーティングによる簡易的な熱光学迷彩と

このスラスターを活用して変則的な軌道で行われる

高速移動の合わせ技により一時的に機体を見失わせる特殊技術である。

…エースクラスの技量と優れた空間認識能力があって初めて使用できる絶技だがな!!

 

 

さて…

少女が混乱している隙をついて

セルべリアは攻撃に出た。

 

『さて…今度はこちらから行くぞ!!』

 

そう叫ぶとともに少女を投げ飛ばした後

両腕に再度スカートから切り離したBTブレードを持って

まるで踊るかのように切りかかる!!

 

「…っちぃ!!

ぼさっとしている場合じゃないか!!」

 

その攻撃を受けた少女…

 

もうめんどくさいからエムでいいか。

 

…エムはそう悪態をつくとともに大剣を

中央から分割して片刃の双剣に変化させ

そのまま彼女を迎え撃つ…!!

 

+++

そしてしばし後

 

二人の剣による攻防はまさしく【剣舞】と呼ぶべきものになっていた。

セルべリアが右から切り伏せようとすれば

エムがそれを受け流しながら自らの剣で

セルべリアを切り裂こうとする…

そういう攻防をずーっと続けていた。

 

…そしてそれに焦れた彼女はついに封印していたその剣技を使うと決める。

 

「…これは使いたくなかったんだがな。」

 

エムはそう口にするとともに距離をとり

それまで順手にかまえていた双剣を逆手に構えなおす。

 

『なんだあの構えは…』

 

それを見たセルべリアが一瞬考え込んだ瞬間にそれは起きた。

 

ゴオゥ!!

 

「我流剣…【乱打絶刀】!!」

 

ドカカカカカ!!

 

そうエムが叫ぶと同時に

双剣を逆手に持ったまま

セルべリアにラッシュを繰り出した!!

 

『クゥ!?』

 

そのラッシュの狙いはあえてセルべリアから少し外れていた…

()()()()だが。

 

(拳での打撃ではなく…

逆手に持った剣の刀身による斬撃が目的のラッシュパンチ。

…非常識な剣だ、

ゆえに【我流剣】なのかもしれんが。)

 

そうこれは剣技。

拳による攻撃では格闘技になるが…

刀身で攻撃すれば剣技だと言い張れるのだ。

まあ上でこんなことを考えているセルべリアだが

実際にはラッシュを捌ききれずに

大体10発中4~5発は命中しているのだが。

そしてラッシュは続き…

 

「こ・れ・で…

終わりだぁァァァァ!!」

 

エムがそう叫ぶとともに身をかがめてからのアッパーを叩き込んだ!!

 

カッキィィィィン…!!

 

『しまった!!』

 

その一撃を受けてレイブンのSEが一気に減少してしまう。

そして…

 

『く…

着陸するしかないか…』

 

彼女は自身の安全のために

着陸せざるを得なくなる。

内心ほぼ無防備になってしまう

そのタイミングで追撃を食らうことを恐れていたが…

 

(…追撃してこない?

なぜだ?)

 

エムは追撃などしなかった。

彼女は実の父親の影響でか

正々堂々を好む武人気質なところがあった。

それ故に追撃せず…

着地するまで待っていたのだ。

 

そしてセルべリアが着地した瞬間…

 

ドガァァァァン!!

 

アリーナに轟音が響いた!!

 

ここでこの場で何が起こったか語るのは終わり…

カイトたちに視点は移る。

 

+++

【ビギニング・セカンド】ラストから数分後

第1格納庫にて…

 

「で…

俺らがお前を探して走り回っている間に

結局ひとりで亡国のISを撃退して

ドライバーとっ捕まえたと。」

 

ジトー…

 

「アハハハ…

さすがに無謀でしたでしょうか?」

 

セシリアと合流したカイトとシャルロットだが

彼女がとった行動を聞き…

その結果を見ながら心底呆れていた。

 

 

「いやまあ…

いろいろ思うところはあるよ?

俺らのISに連絡入れておけとか、

せめて警備員を連れていくとか考えろとか…

さすがにアレはかわいそうだからやめてやれとかさ。」

 

そういいながらカイトはソレを見る…

 

その場にあったという

【ISを係留するための金属製ロープ】で簀巻きにされた上に

口元には猿轡をかまされて、

さらには目元をタオルか何かで目隠しされている

茶色のロングヘアーの女性と…

彼女を人差し指で恐る恐るつついているシャルロットを。

 

「…ダメでしたか?」

 

「やり過ぎではあるが…

ダメじゃない。

じゃないけどやっぱやりすぎだよあれは…

簀巻きじゃなくて手首足首しばるくらいでいいでしょ?

…うっ血しない程度にさあ。」

 

そう口にしていたカイトだが…

 

キィィィィン…

 

ゾクゥ!!

 

「!?

伏せろシャル!!」

 

「きゃあ!?」

 

「え!?」

 

突如としてそう叫びながら

セシリアを押し倒した!!

 

そして…

 

ドガァァァァン!!

 

天井部分が爆発した!!

 

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

セシリアと合流したカイトたち…

 

彼らの身に何が起きたのか…

 

それは次回明らかになる!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「イレギュラー・バックアップ」

 

母さんか…?




お待たせしました。
第75話完成いたしました。

今回は我流剣の新技が出てきましたが…
エムちゃんの本作での正体についてこれで分かりますよね?
…詳しい話は次回を待て!!

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第七十六話「イレギュラー・バックアップ」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

さて…今回は計画外の増援により
事態が大きく動きます。
もっとも…順調にいけば次回で戦闘は終わりますがね。


前回ラスト直後

第1格納庫跡にて…

 

パラパラ…

 

「チィ…

二人とも無事か!?」

 

「何とか…」

 

「ティアーズを展開しなければ

死んでいましたわ…」

 

あの時…

爆音とともに天井が崩れたことにより

カイトたちはISを展開することで

何とか身を守っていた…

 

「それはよかった…

!?

オイ…

()()()()()()()()()()()!?」

 

二人の様子を確認したカイトはソレに気が付いた…

 

「え…

嘘…いない!?」

 

そう…

彼女のいた場所には

切り裂かれた金属ロープをはじめとした

彼女を拘束していたもののみが残されており…

彼女の残骸や肉片などはかけらも残っていなかった。

 

それに混乱している三人を…

 

FIRE(発射)

上空からの光弾が襲った!!

 

+++

一方その頃…

パーティー会場では…

 

戦闘終了後スコールを抱えたまま着陸したアレハンドロは

彼女の手を握りそのまま安全な場所に撤退しようとしていた。

 

FIRE(発射)

 

「のわ!?

なんだあの黒いの!?」

 

しかし上空からの攻撃を受けて

スコールから手を放してしまった…

それを上空のソイツは狙っていた!!

 

ガシィ!!

 

Ms SQUALL RECOVERY(スコール女史を回収しました)

 

スコールを抱き上げたソイツは

そういいながら上昇しそのまま撤退していく…

 

「まさかメディウスが出張るなんて…

多分あの人ね。」

 

抱きかかえられたスコールは苦笑する。

 

(まったく…

エムったら愛されているわね~

血がつながっていなくても…

親子のつながりは強いのかな。)

 

そう考えている彼女を見上げながら…

 

「ハハハ…

ちっくしょぉぉぉぉぉ!!」

 

アレハンドロは逃げられたことを泣きながら悔しんでいた。

涙の幅が目とほぼ同じだったのは

無視したい…

 

+++

そして

アリーナ上空では…

 

「なんだあの爆音は…」

爆音に驚いているエムのもとにも

そいつは現れた…

 

MASTER MADOKA PLEASE REVOCATION(マドカ様…撤退してください)

 

そう電子音声でエムに知らせたそれを見て

彼女は驚いた…

 

「メディウス!?」

(母さんか…?

しかしなんでここに…)

 

YOU EXCEPT DEFEAT PLEASE REVOCATION(あなた以外敗北しました…撤退してください)

 

さらにそうつづけたメディウスに…

 

「…ハァ。

しょうがないか。」

 

エムはしぶしぶ同意した。

 

そして…

 

「貴殿との決着はいずれ必ず付ける…

それまでその首預けておく!!」

 

そう眼下のセルべリアに言い放ち

メディウスとともに撤退した!!

 

「…私の負けか。」

(さすがにこの機体とコンディションではな…

現役時代のリオンを使用するか

万全の状態ならばもう少し行けたかもしれんが…

いや言い訳だなこれは。)

 

「ああ…今度は万全の状態で勝負だ!!」

 

そういいながらセルべリアは

エムが消えていった方向をにらみつける…

 

自身の年若き新たな好敵手(ライバル)を見据えるかのように。

 

+++

そして第一格納庫では…

 

『…ATTACK START(攻撃開始)

 

上空から光弾で攻撃してきたメディウスが

カイトたちに襲い掛かろうとしていた…

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

謎の敵機との戦闘を開始した

カイトたち…

そのさなかシャルの機体に異変が発生し

戦闘不能状態になってしまう。

彼女を守りながら戦う二人に…

勝機はあるのか!?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

 

「受け継がれる勝負手(共同作業)

 

これが…

私たちの…

勝負手(です)!!




お待たせしました。
第76話完成いたしました。

…えー今回オータムさんが出てきていませんが
これは演出上の理由で
一応最初の天井崩落の際に
出てきていないもう1機のメディウスによって
回収されています。

さて次回は…スパロボ好きならわかるな?
そうアレだ!!

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第七十七話「受け継がれる勝負手(共同作業)

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

戦闘終了!!
月末にこの量は疲れるぜえ…


前回ラストの

第一格納庫から…

 

『…ATTACK START(攻撃開始)

 

…上空にいたメディウスはそういうとともに

地上のカイトたちへと突撃した!!

 

「んな!?」

 

それを受けたカイトはまず驚愕した。

しかしその体に染みついた戦闘経験はすぐさま

彼に迎撃態勢を取らせている!!

 

「ええい…考えるのは後だ!!

セシリア!!

シャル!!

迎え撃つぞ!!」

 

そしてほかの二人に対しても迎撃を呼び掛ける。

 

「わかりましたわ、

カイトさん!!」

 

「…OK!!」

 

それに対してセシリアはすぐさま同意し

シャルロットは一瞬間をおいてから同意した。

 

…その違いの理由をあえて言うならば、

(…大丈夫だよね?)

 

シャルの瞳にはある警告文が映っていた。

 

【フレキシブル・シールド接続部に異状あり…

至急点検及び整備をしてください。】

 

その警告を無視してシャルは戦う。

これくらいなら大丈夫だろうという

根拠のない自信を胸に秘めて。

 

「さあて…

まずはこいつだ!!」

 

ジャキン!!

 

そう叫ぶとともにカイトは

マグナガンナーとトルネードを展開しメディウスへと向けた。

そしてそれに倣うかのようにセシリアたちも

それぞれ自身の持つ銃火器を構えて…

 

「撃てぇぇぇ!!」

 

ドガガガガガガ!!!!

 

カイトの号令とともに連射する!!

 

弾幕とも言えるだろうそれを受けたメディウスは一瞬ひるむ、

だが…

 

DAMAGE MINOR・・・ATTACK RESUMING(損傷軽微…攻撃続行)

それらではダメージを与えることはできていなかった。

そしてそのまま高速で突進し…

その腕に装備した大型兵装

【ディバイデッド・ライフル】で

シャルロットへと殴り掛かる!!

 

「それなら!!」

 

それに対して彼女は

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()…!!

 

ガキィィィン…

 

攻撃を受けたその瞬間、

甲高い金属音と…

 

ベキィ!!

 

とってもいやーな音が

シールドより発せられた。

 

+++

…いやーな音の正体、

それはシールドと機体の接続部に

ひびが入ったことによるものだった。

そしてシャルロットの装備していた雷牙が

突如として待機状態に戻る。

 

「…ヤバい!!」

 

それを見たカイトがすぐさまメディウスを弾き飛ばした。

 

そしてそれを見たセシリアが

「今のうちに逃げてください!!」

そういってその場から離れさせる。

 

「ごめん…」

 

そういいながら何とか逃げ出したシャルの内心は…

(…私のバカ!!

なんであそこでシールドで受け止めたの!!)

自らの不注意を嘆く言葉であふれていた。

 

そんな彼女を見ながらカイトとセシリアは

メディウスを伴って上空へと飛翔する。

狭い空間で戦うよりも…

広い大空で戦った方がISの性能を

十全に発揮できるゆえに。

 

そして数分後…

 

「ハァ…ハァ…

さすがに…

射撃のみじゃ決着つかねえか…」

 

カイトが愚痴った通り

撃ち合いでは一向に決着がつかなかった

 

セシリアのBT偏向制御射撃(フレキシブル)による

飽和攻撃すらもメディウスを撃墜するには至らず、

カイトの射撃兵装では

捕捉してもすぐさま照準から外れてしまうほどの速さで

メディウスが動いていたこともあり射撃では決定打を与えることはできていなかった。

むろんカイトたちの方でも

メディウスの射撃を回避することで決定打を防いでいたが。

 

その状況を変えるために

セシリアは決断する。

ルームメイト時代から

何度か冗談交じりに話しあっていた

あの攻撃を試すことを!!

 

「…ぶっつけ本番ですが、

カイトさん…あれで行きましょう!!」

 

「!?

…しょうがねえか。

とりあえず俺始動のパターンで行くぞ!!」

 

カイトも覚悟を決め…

マグナガンナーを構える!!

 

「カイトさん…いつでも行けますわ!!」

 

OK(オーケイ)…それじゃあ行くぜ!!」

 

ズガガガガ!!

 

セシリアの準備も完了したことを確認した後

カイトはそのままガンナーを連射しながら突撃する!!

 

「それでは…踊りなさいティアーズ!!」

 

それにタイミングを合わせて

セシリアはビットを分離させ…

 

ピキューン

 

ビットからレーザーを連射する!!

 

そしてカイトの連射したレーザーと

ビットから縦横無尽に放たれるレーザーが

メディウスの逃げ道をふさぎながら

次々に命中していく!!

 

『!?!?』

 

「お次はこれですわ!!」

 

それによってメディウスの動きが止まった一瞬を狙ってセシリアは

自身の装備するレーザーライフル【スターライトmk-3】で狙撃した!!

 

ドキュゥゥン!!

 

「これで終わりじゃあねえぞ!!」

 

バァン!!

バァン!!

バァン!!

バァン!!

バァン!!

バァン!!

 

それを受けて後方に吹き飛ばされたメディウスに

回り込んでいたカイトが右腕のパイルバンカーを

全弾撃ち込み上空へと打ち上げた!!

 

そしてそのメディウスの前方から…

 

「お次は私です!!」

 

ビットを再度装着したセシリアが

スターライトを構えたまま突撃し

その銃口を密着させた!!

 

そして…

 

「さあ…無様に踊りなさい!!」

 

ドキュ!!

ドキュ!!

ドキュ!!

ドキュ!!

 

そのまま連射した後…

 

ドキュゥゥン!!

今度は上から押さえつけるようにして

撃ち落とした!!

 

そして墜落していくメディウスを

 

ガシィ!!

 

「さあ…仕上げと行こうか!!」

 

上昇してきたカイトが

弾薬を再装填したバンカーで貫き、

そのまま上昇を続ける!!

 

「これが…」

 

そう口にするカイトの上空では…

 

「私たちの…」

 

セシリアがビットとスターライトで

メディウスを狙う!!

 

「「勝負手(です)!!」」」

 

そして同時にそう叫ぶとともに

カイトがメディウスを

再度バンカーの全弾発射で打ち上げて

そこをセシリアがレーザーの一斉射で

挟み込んだ!!

 

『…GOOD-BYE MASTER MADOKA(…さらばですマドカ様)

 

最後にそうぽつりと言い残し…

 

ズガァァァァン!!

 

メディウスは爆散した。

 

「名付けて…ランページ・ファントム。」

 

「…なぜか途中で変なスイッチ入っちゃいましたわ」

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

亡国機業の迎撃に成功した一同…

しかしその被害は想像以上だった。

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「勝利という名の敗北」

 

これでは勝ったのか負けたのかわからんな。




お待たせしました。
第77話完成いたしました。

まあわかるな…
カイトの両親からあれを受け継いだのは
このペアだったというわけだ。
…一応シャルとの連携パターンも当初の予定とは違う形だが用意してあるぞ。
それとこいつにももう一つパターンがあってな…
まあそれらは後のお楽しみというやつだがな。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第七十八話「勝利という名の敗北」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし!!

えー今回の突っ込みどころは私自身が
勝手にでっち上げた話の中でやったことなので
アンチではありません。
むしろ私がされる側ですね。


前回ラストと同時刻

ロンドン上空…

ステルス輸送機【シャドウストーク】

機内にて

 

「…それで、

結局私以外は敗北したのか。」

 

そう呆れながらいうエム…

いやマドカ。

 

そんな彼女に対してオータムは

ばつが悪そうにしながらも

胸を張る。

 

「あー…その点はすまねえな。

…でもお前と違ってあたしは一応

目的は果たしたぜ!!」

 

そういう彼女だが…

その隣にいる自身の最愛の人は

その言葉にさらに打ちのめされていた。

 

(フフフ…

つまりは私だけ戦果なしなのか。)

 

そうスコール以外の二人は戦闘で勝利したり

任務を成功させたりすることで

何らかの戦果を手に入れる

またはあと一歩のところだったのだ。

しかし…

 

(戦闘には負け、

目的だった【アレハンドロをはじめとしたイスルギ重工経営陣の暗殺】も失敗した…

戻ったら始末書者かな。)

 

そう考えながら顔を青ざめさせていくスコールを見て

自分の失言に気が付いたオータムは

彼女を何とか励まそうとするが…

 

「…スコール?

あ…

大丈夫だって!!

あたしらの上司なんだから

あたしらの功績は

スコールの功績になるはずだしさ!!」

 

「…なったとしても相殺されて

始末書なしになる程度だろうな。

むしろメディウスを表に出した件で

なんらかの叱責を食らうかもしれん。

…それに関しては私たちのせいじゃないんだがな。」

 

マドカの無慈悲なツッコミを食らい

オータムもまた顔を青ざめさせる。

 

そうして3人は機内で今後に不安を持ちながら

アジトへと帰還する。

ただ…

 

 

「まったく…

これでは勝ったのか負けたのか

わからんな。」

 

そうひとりつぶやくマドカの表情は

どこか楽しげにも見えた。

 

+++

前回ラストから約1時間後

会場近くに急きょ設営された

テント内にて

 

「…で結局新型2機のうち

イギリス単独開発のBT-02は

盗まれたってことになってるわけ?」

 

そういう隼人の顔はあきれ果てていた。

 

「警備員を来賓の護衛に駆り出すのは

別にいいんだけどさぁ…

よりにもよって全員ってあほか!?

普通何人かは新型の確保に回すだろうが!?

結局うちの人間やお宅の代表候補性が

守りに入ったけどダメだったしさ。

…もしそっちの人間が何人かいてくれれば

盗まれなかったと思うよ?」

 

そうイギリス側の警備責任者に気炎を吐く隼人。

その後ろでは…

 

「…今度の一件やっぱ負けかなあ?」

 

「ですわね…

せめてゼフィルスを守り切れていれば

勝ちだと胸を張って言えたのですが。」

 

「まあ…

連中の新型らしき機体を落とせたんだ、

それで良しとするしかないだろう。」

 

カイトたち3人が

今回の戦いに関して話し合っていた。

…この後3人はオルコット邸で数日過ごした後

カイトとシャルロットは帰国し

セシリアはそのままイギリスで夏休みを過ごすこととなる。

3人が再度顔を合わせたのは2学期開始後だが…

このときの一件はそれ以降も

彼らの前に立ちふさがることになる。

 

+++

そして同時刻

日本のイスルギ重工第一研究所内

今年の7月に新設された

【第零号IS研究部】にて…

 

「…まじですか!?」

同部署のメンバーである【篝火 ヒカルノ】

(元倉持技研第二研究所所長…

同社が日本政府に見捨てられた後起きたごたごたにより

現在はイスルギ所属の1研究員になっている。)

は上司である同部署の主任である

【篠宮ゆかり】からイギリスで起きた一件を聞き

驚愕していた。

 

「うん…

こりゃ急いで仕上げた方がいいかもねえ。」

 

そう紫がかった髪を左手でかき乱しながら

ゆかり主任は自身のデスクに広げた設計図を見る。

そこにはこう書かれていた…

 

TF-01/SP専用強化装備…

開発コード【ラファール・RE-BIRTH】

 

そしてそれを見るゆかりは

内心この時が来たことを嘆いていた。

(マーちゃん…

生きていてくれたのはうれしいけど

いっくんやちーちゃんが悲しむだろうなあ…)

 

彼女の正体は…いったい?

 

EPISODE5-3「The Battle of Britain」

FIN.

NEXT…

EX STORY 05「Death of a natural disaster」

Coming Soon!

 

 

次回予告

物語は7月15日までさかのぼる。

この日一人の天災が死亡し…

一人の技術者が生まれた

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

番外乃伍

「天災の死」

篠ノ之束…

その命を持って罪を償う。




お待たせしました。
第78話完成いたしました。

…え~今回の話は割と驚いた方もいたと思われます。
篠宮ゆかりって誰!?
TF-01/SPって何!?
そして倉持に何があった!?
それらすべては次回の番外で明らかになります。

後ちゃっかりオータムさんがゼフィルスを奪取していますが…
実は第75話でオータムさんを捕まえた際に
金属製ロープで縛ったとは書きましたが
()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()
…それに第73話の時点で
()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()
まあひっかけにもならない言葉遊びですけどネー。

次回は今回のエピソードラストで登場した
第零号IS研究部の設立秘話と
ある女性の最期です。
さあ…
天災の死を見届けてください。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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番外乃伍「天災の死」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なしかな?

さて今回は前回ラストに出てきた要素を
少し詳しくしてみました。
そして…
これで本筋はしばらくお預けです。


7月15日(火)

日本

イスルギ重工本社地下

秘匿会議室にて…

 

この日、

石動隼人はとある女性と

彼女のイスルギ重工就職を決める

最終会談をしていた。

 

「それで…

()()()()()

本当にわが社に入社したいのですか?」

 

「うん…

いや~さすがの束さんでも…

()()()()()()()()()()()()()

個人で動こうとは思えないよ。」

 

そういう彼女の顔は

ひょうひょうとした口調とは異なり…

青ざめていた。

 

「しかし…

いや別に入社するのはいいんですよ?

ISの開発者であるあなたならば歓迎です。

すぐにでも新しい研究室を用意いたしますとも。」

 

そういう隼人だが…

その表情は彼の困惑を隠しきれてはいなかった。

 

「…でも

さすがに()()()()()()()()()()()()

となるとね。

いやまあ…

言いたいことはわかりますよ?」

 

「…さすがに本当は冤罪でも

国際指名手配されているテロリストを雇用したら

そっちの迷惑になるでしょ?

それに…

やらかしちゃったのは正しいんだしさ。

…いったん死んで罪を償いたいんだ。」

 

困惑を隠せていない隼人に対してそう言う束の表情は…

普段浮かべているそれとは異なり

大人としての分別を感じさせるものだった。

 

「…意外と真面目なんですね。

又聞きしていたあなたの印象とは全然違う。」

 

「ま~ね。

さすがにこういう場で普段通りの態度はとらないよ。

そもそもあの態度は仮面(私なりの自衛手段)だからね。

ああしていればみんな勘違いしてくれるから。」

 

そういいながら束はにやりと笑う。

楽しげに…そして満足げに。

 

「…さて

そちらの条件はいいでしょう。

その代わり…

わが社に対して

I()S()()()()()()()()を提供するという

そちらから言い出した条件をちゃんと実行してくださいますね?」

 

「…当たり前だよ。

あ…

ごめんもう一つだけ頼んでいいかな?

ちーちゃん…

織斑千冬にコレを届けてほしいんだ。」

 

そういいながら彼女が取り出したのは…

 

金属製と思われる

漆黒の腕輪だった。

 

「…これは?」

 

「私からちーちゃんに送る

篠ノ之束ね最期の作品にして

最高傑作…建御雷(タケミカヅチ)

ちーちゃん専用に1から設計した

本当の意味での専用機。」

 

その説明を聞いた隼人は内心頭を抱える。

(…どうしよう。

どうやって渡せばいいんだ!?)

 

+++

そして8月5日(火)

イスルギ重工本社内

第6会議室にて…

 

(…どうしよう。)

 

この日倉持技研の

第二研究所所長であった

篝火 ヒカルノがあることのために

絶対勝てない競合相手(現在の業界最大手)である

イスルギ重工を訪れていた。

 

(まさか研究所ごとリストラされるとは…

技術流出やらかしたのはどこのバカよ!!)

 

そう…

事は7月前半まで戻るが

IS学園の臨海学校において発生した

ごたごたの際に敵サイドが使用した

零落白夜、

その技術がどこから漏れたのか

日本の暗部によって調査された結果…

倉持技研内部から漏れたことが確定した。

それによる日本政府からの制裁として…

 

(政府から支給されていた特別予算の廃止…

それを受けた上層部が

もっとも流出の疑いが濃厚だった

うちの研究所を閉鎖するとはね…

つってもうちはあくまで

()()()()()()()()()()()の管理をしてただけなんだけどなあ…)

 

そう内心うなだれている彼女のもとに…

 

「お待たせしました。」

 

その女性は現れた。

 

その女性は黒髪を短く切りそろえ

どこか楽しげにしながら

ヒカルノににこやかに笑いかける。

 

「初めまして。

私ヒカルノさんの面接を担当させてもらいます…

篠宮(しのみや)ゆかりと申します。」

 

そう自己紹介した彼女の声を聴いて

ヒカルノは内心驚いた。

(…篠ノ之!?

じゃないか。

顔つきと態度が全く違うし。)

 

しかし…

(うげぇ…

よりによってアンタが来たのか。

まあ気づいていないみたいだし

このままやりゃあいいか。

しかしまさか骨格まで整形することになるとは…)

 

そう

彼女こそ

イスルギへの入社を機に

全身の骨格までも整形した

篠ノ之束だった…

 

+++

…そして現在

8月20日(水)

イスルギ重工第一研究所内

第零号IS研究部にて…

 

「…ふにゃ?」

 

デスクに突っ伏して眠っていた彼女は

起きるとともに周囲を見回す。

 

(ヒカルノはいないか…

よし。)

 

そしてデスクの中に仕込んだ隠し戸棚から

唯一残したかつての自分に関する物品である

小学生時代に織斑家に招かれた際に撮った写真を

ゆっくりと眺める。

 

「マーちゃん…

秋十(アキト)さん…

春香先生…

私…ちゃんと罪を償えたかな?」

 

そうさびしげにつぶやく彼女の瞳には

小さな涙が見えていた。

 

 

EX STORY 05「Death of a natural disaster」

FIN.

NEXT…

EPISODE6 「Read the battlefield wrote cultural festival」

Coming Soon!

 

 

次章予告

夏休みが明けて2学期に入ったIS学園は

新たな関係者を迎え

さらに文化祭ムード真っ盛りだった。

が、

何やら招かれざる客が訪れたようで…

 

次章【文化祭と書いて戦場と読む】

 

公開を…しばし待て!!




お待たせしました。
番外乃伍完成いたしました。

いやー…
個人的にゆかりさんの名前は割とひねった方だと思うの。
あーでも…
篠ノ之から篠の字をとって【篠宮】で
声優さんの名前から【ゆかり】
それで篠宮ゆかりですから…
そこまでひねってはいないのかな。

ここでお知らせです。
来週以降全4話程度の番外編として
()()()()()()()()()()()

それでは…予告入ります!!

+++
この物語は本編開始3年前に
歴史の闇の中で起きていたものである…

第二次モンド・グロッソ…
その決勝戦にて織斑千冬は試合を放棄して
弟の救出に向かった…
実はこのとき、

()()()()()()()()()()()()()()()()

その男はかつて英雄と呼ばれた。

しかしISが彼から英雄の称号を奪い…

彼は軍から離れざるを得なかった。

しかし…

運命は彼にもう一度戦う力を与えた!!

IS-蒼き雷光外伝…
【ファントム・レコード】


「コール・ゲシュペンスト!!」

男性ISドライバー第0号
誕生す。

+++

という作品になります。
一応伸びても年内に終わらせる予定なので
しばしおつきあいください。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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外伝:PHANTOM RECORD
REPORT.01【堕ちたる英雄/Fallen Heroes】


本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
まあ原作の展開かな?

このたび語られるは歴史の陰に隠された記録…
みなさまおつきあいください。

…これは改訂版です
改訂前のバージョンは
お蔵入りとさせていただきます。
…シーン増えた以外にもちらほら変わっていたりしますのです。


本編開始3年前の3月上旬、

ドイツ某所にて…

 

この日第2回モンド・グロッソ開催による

警備員を増員するために、

各国から推薦された男女を問わない

腕利きの軍人や警官が

現役の是非を問わずに

開催国であるドイツを訪れていた。

 

そしてその中に…

彼はいた。

 

(…まったくよりにもよって

私がIS関連の警備に参加することになるとは…)

そう内心一人自嘲する彼の名前は【ギリアム・イェーガー】…

元アメリカ軍PT教導隊

通称【ファントム・ダンサーズ】所属だった男だ。

 

(なおこの男現在(この時点で)32歳の独身である)

 

現在はある事情から除隊させられて

泣く泣く私立探偵をしていたのだが

訓練時代より白兵戦も得意としていたがゆえに

かつての上官から今回

半ば無理やりに召集されたのだ。

そしてなぜ彼が除隊しなければならなかったのか…

それはこの日から約7年前にさかのぼる。

 

+++

7年前

(本編開始から10年前に相当)

日本近海上空にて…

 

『ちぃ!!

なんでミサイルが日本めがけて発射されてるんだよ!!』

 

『さあな!!

とにかく同盟国の危機だ…

ファントムリーダーから各機へ!!

総員…ミサイル迎撃準備!!』

 

この日世界各所から大量のミサイルが日本へと発射されてしまった。

それを受けた在日米軍は

国防総省からの命令を受ける前に

偶然日本へと教導に来ていた

ファントム・ダンサーズにミサイル迎撃を

現場判断で要請していた。

むろん彼らの保有するPT部隊もまた

各地へと緊急出撃し日本の自衛隊とともに

ミサイルの迎撃をしていた。

 

そして彼らは東京へと迫るミサイル群へと

接敵しようとしていたのだが…

 

『…!?

隊長!!

ミサイル群以外に何か見えます!!』

 

『…ファントム3それは本当か!?』

 

そう…

 

『はい!!

白い…なんだあれは!?

どう見ても…PTじゃないぞ!?』

 

彼らこそが…

この世界における…

 

『こちらでも確認した…

あれは…白い騎士か?』

 

オリジナルIS【白騎士】と

最初に接触した者たちである。

 

『総員未確認機体は無視しろ!!

ミサイル迎撃が最優先だ!!』

 

その後のことはあまり語らない方がよいだろう…

結果的に公式記録上では

【ミサイルはすべて白騎士に撃墜されたことになっている】

真実は…もちろん違うのだが。

こうなった理由は当時から少しずつ増えていた

過激な女性優位主義者の女性議員や

彼女たちに味方する政府関係者の介入があったらしい。

 

また実はこのときミサイル迎撃優先の判断をした

ファントムリーダーこそが…

 

(ギリアム隊長…

本当にそれで大丈夫なのかな…

まあ初任務で張り切る気持ちはわかるけど。)

 

数か月前に先代より隊長職を引き継いだばかりの

ギリアムだった。

実際この判断を原因として彼は不名誉除隊に追い込まれ…

それと並行してアメリカ軍内のPT部隊そのものが

ほとんど解散に追い込まれ、

その上在日米軍側でも司令官クラスの更迭などの

懲罰人事が行われてしまう。

 

さらに各国のPT開発企業も

IS関連技術の政府からの開示が

なぜかそれらの企業のみ遅れており…

結果的に何社かが倒産してしまう。

…その代わりいち早く技術開示を受けていた新興企業が

世界レベルで台頭し始めたのだが。

 

その裏でほくそ笑む黒い者たちがいたのは…

ある意味わかりきったことだと思う。

 

+++

そして現在

 

(私たちから空を奪い…

そしてすべての軍人たちから誇りを奪った

ISの国際試合を警備するか…

堕ちた英雄にはお似合いだな)

 

そう自嘲を続けるギリアム…

そんな彼に転機がこの先訪れるのだが…

彼はそれを最初恨んだ。

私もアイツらと同じになるのかと。

 

しかし【時代】はそんな彼の心を無視して

彼に翼を使うことを望んだ。

 

そう…英雄に翼を与え…

闇に生きることを望んだのだ。

 

+++

同時刻

ドイツ国内某所にて…

 

「さてと…

しかし彼が来てくれるとは…

フフフ…

サンプルは多い方がいいからね」

 

そう笑う金髪の男。

彼の見つめる先には…

 

日本人の少年が映ったディスプレイが存在した。

 

GO TO NEXT REPORT…

 

次回予告

SPとして日本からくる要人の警護を

担当することになったギリアム…

彼が担当するその要人とは

 

次回

REPORT02【英雄の弟/Brother of the hero】




お待たせしました。
REPORT01…いかがでした?

今回は白騎士事件にかかわる話…
個人的にミサイル全撃墜は無理があると思うんですよ。
いやそれってさすがに全部のミサイルが
一か所を狙っていて初めて可能になると思うので…

本作においては
【プロパガンダで全撃墜とされているだけ】だとしています。

さて…
お蔵入りした前のバージョンですが…
実はチラシの裏扱いで保存・公開しております。
気になる方は見比べてみるのも一興かと。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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REPORT.02【英雄の弟/Brother of the hero】

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…

(ほぼ)全・面・改・訂!!
いやぁ…
まさか当初のプロットだとかなりやばい事態になるとはwww
…笑ってないとやってらんねー。
まあ一部ほぼそのままの場面がありますが…
そこ以外はほぼ新規ですな。


『それでは…第二回モンド・グロッソ!!

これより開幕したします!!』

 

ウワァァァァァァァァァ!!!

 

オォォォォォォオォォォ!!!

 

キャァァァァァアァァァ!!!

 

「…五月蠅い。」

 

「まったく…

そう思っても口に出してはいけませんよ【御曹司】。」

 

この日、

開会式会場の貴賓室の一つで

二人の男性が開会式の様子を見て

その熱狂にあきれていた。

 

その二人とは…

 

「その御曹司ってのやめてくれない…

ジエー博士?」

 

「すいません【カルロスjr】…

やはり私にとっては旧アクシオンの社長は

君のお父上の印象が強いんだ。」

 

そう本編にも出ていたジエー博士と…

 

「ハハハ…

そうだね。

僕がアクシオンの社長だったのって

結果的には3か月だけだもんね。

そりゃいつまでも御曹司扱い受けるわけだ。

…一応支社長と呼んでくれないかな。」

 

かつてアメリカ合衆国内のPTシェア1位企業だった

【アクシオンコーポレーション】の元二代目社長にして

現イスルギ重工北米支社の支社長である

 

【カルロス・アクシオン・jr】だった。

 

この二人について詳しいことは

またいずれ語ることとするとして…

 

(…なんでこんな胃が痛くなる場所にいなくてはならない。

はぁ…帰ったら消化の良いものを食べるようにしようか。)

 

今はその後ろで扉の横に立っていたギリアムに視点を移そう。

 

なぜ彼がここにいるのかというと…

+++

 

回想…

前回ラストから数十分後

 

「私が日本からくる来賓の警護ですか…

他に誰がついてくれるんですか?

さすがにただの私立探偵に一人でやれとは…

言いませんよねえ?」

 

そう今回の警備責任者に問いかける(軽く脅す)ギリアム…

責任者である彼はその脅し(問いかけ)に対して

のけぞりながらも何とか返答する。

 

「いや来賓といっても選手の弟さんで

一応つけておくだけですから!!

さすがに国家元首とかじゃないんで大丈夫ですから!!」

 

そういう彼の顔は…

少しだけ青ざめていた。

それもそうだろう、

…彼から見たギリアムは

口元だけが笑って目は一切笑っていないうえに

なぜか室内なのに逆光を背負い

黒いオーラが背中からあふれ出していたのだから…

 

(ヒィィィィ…)

彼が…

ハンス・ヴィーパーが怖がってもしょうがないのだ。

 

(まあ…

総合部門決勝戦のみらしいからな…

それならばまだ何とかなるか?)

 

そう考えていたギリアムだったが…

 

「あ、その人が来るまでは

他の来賓警護のサポートね。」

 

 

「はぁ!?」

 

ハンスからの軽い復讐でその目論見は覆された。

 

+++

そして総合部門決勝戦前日

ドイツのとある空港にて…

 

カラカラカラ…

 

キャリーケースを引きながらひとりの少年が歩いていく…

「えっと…

このあたりにいるはずって聞いたんだけどなあ…」

 

そうつぶやきながら周囲を見渡す少年…

学生服を着こんでいる彼の名前は【織斑 一夏】

そう…

この日姉から招待された彼は

明日行われる総合部門決勝を観戦するために

はるばる日本からやってきていた。

 

そんな彼に…

 

「あー…Mr.織斑?」

 

くすんだ金色の髪を

腰のあたりまで伸ばした青年が話しかけてきた。

 

「あ、

…はい俺が織斑です。

えっと…

あなたが俺の護衛役の方ですか?」

 

「ああ…オレ(・・)が君の護衛役だ。」

 

+++

一方その頃

空港へと続く道路では…

 

ドガガガガガ!!

 

「くっ!!」

 

ギュィィィン

 

(まさか…ここまでするとは)

 

バルルルルルルル…

 

「(一応防弾加工などを施してあるとはいえ)

一般車両相手に武装ヘリ持ち出すなぁぁぁぁぁ!!」

 

一夏を迎えに行こうとしていたギリアムが運転する車が

武装ヘリに襲撃されていた。

 

(まったく…

一夏君、無事でいてくれよ…)

 

そう考えている彼をよそに…

 

「それじゃあ行こうかMr.織斑」

 

「よろしくお願いします。」

 

一夏は偽の護衛役について行ってしまう。

 

GO TO NEXT REPORT…

 

次回予告

警護対象のロスト…

最悪の事態になってしまい

その責任を追及されたギリアムは

身動きが取れなくなってしまう。

そこにある男が接触してきて…

 

 

次回

REPORT.03【英雄再臨/Hero Second Coming】

目覚めよ…黒き亡霊よ




お待たせしました。
REPORT.02…いかがでした?

さて…
改訂前と比べてガッツリ話の流れが変わっている。
これはこうしないと一夏がかなりやばいからだ。
さすがに卒業式どころか3月中の授業ほぼぶっちはアカンだろう?
…次週からは普通に更新できるはずです。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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REPORT.03【英雄再臨/Hero Second Coming】

前書き
本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし


前回出た金髪の声のイメージは
【CV斎賀みつき】です。
…ネタ的にも設定的にもマジでびったりなんですな。


前回ラストから数十分後

ドイツの某空港にて…

 

「ハァ…

ハァ…

いないか…」

 

あの後…

何とか武装ヘリを振り切って

無事に空港に到着したギリアムは

一人空港内を駆けずり回って警護対象である

【織斑 一夏】少年を探していた。

 

しかし…

「…遅かったか!!」

 

ドガァン!!

 

彼はすでに空港内にいなかった。

そのことを認識したギリアムは

近くの壁にその拳をたたきつけた。

 

(頼む…

無事でいてくれ…)

 

自身が警護するはずだった少年の安全を願うギリアム…

しかし…

 

+++

同時刻

ドイツ某所にて…

 

(ん…

ここは…)

 

「ムグゥ!?」

 

ギリギリ…

 

倉庫のような部屋の中で一夏は目覚めた。

…猿轡をかまされた上に両手足を縄で縛られた状態でだが。

 

「おや…起きてしまったか。」

 

そこにあの金髪の青年がやってきた…

 

「ムグムグ!?」

 

「フム…何を言っているのかわからんな。」

 

青年の正体、

それは…

(さて…

サンプルはラボへともう送ったからな

ここは彼らに任せて…)

 

「まったく…手間をかけさせないでほしいな。」

 

そういったこの青年は一夏の口元に布を近づけた。

 

「ムぐぐ…」

 

ジタバタ…

ジタバタ…

…ガクン

 

「これでよしっと…

それじゃあ後はお願いね。」

一夏の意識が飛んだのを確認した青年は

後方の部屋に待機していた傭兵たちにその場を任せ後にする…

 

(さて…

うまく抵抗してくれよ…

捨て駒くん?)

 

この人物のコードネームは【サイファー】

主にドイツで活動している…

(しかし…

上もよく考えるよ。

【織斑千冬の教官招聘とアレのサンプル採取】を

同時に行える作戦なんてさ…)

 

亡国機業のエージェントであり…

 

(まあ…たとえオレについて漏れたとしても、

【男だと勘違いしているから】

捕まえることは不可能なんだけどね♪)

 

一見男にしか見えない容姿だが立派な女性である。

 

…なお性的思考は生粋の女好きの男嫌い(ガチレズ)である。

 

今の世界(女尊男卑思想)を亡国機業内では誰よりも歓迎しているのだとか。

 

ちなみに責めるのが大好きらしい…

何がとは言わないけど。

 

+++

そして翌日…

午前11時頃

 

「チィ!!」

 

ドギャン!!

 

ギリアムはひとり壁に拳をたたきつけていた。

自らのふがいなさと…

(わかっているさ…

虫のいい話だもんな。)

彼の救出にかかわれないことを痛みで忘れるために。

 

あの後…

ギリアムは護衛対象をさらわれたことにより

ドイツ軍上層部から叱責を受けた。

これについては当然だと彼自身も納得していたが…

その後手の空いていた外部召集警備員…

通称【外様組】による徹夜しての捜索で見つからなかった一夏少年の行方が

ドイツ軍から発見の知らせが織斑千冬選手の出場辞退とともに

知らされたことに関してはいくらなんでも出来すぎていると考えていた。

 

(まさか…

俺たち外様組はこのために招集したのか?

…いやさすがにあり得ないか。

デメリットが大きすぎる。)

 

ドギャン!!

 

そう思考しながらも

 

ドギャン!!

 

一心不乱に

 

ドギャン!!

 

壁を殴り続けているギリアム…

 

ドギャン!!

 

「…荒れてるねえ。」

 

そこにやってきた一人の男…

 

「あなたは…

確かイスルギの支社長さん?」

 

「ああ…

ちょっといいかな?」

 

そうカルロスだ。

 

彼はギリアムをその場から連れ出す。

そして向かった先は…

 

「イスルギ重工の倉庫がこんなところに?」

 

「正確にはちょっと違うんだけどね…」

 

会場近くにある同社の施設だった。

 

そこにあった物、

それは…

 

「これって…

私のゲシュペンスト!?」

 

彼が現役時代に使用していた相棒(専用機)の…

 

(ゲシュペンストTYPE-R/SP…まさかお前とまた会えるとはな。)

 

「びっくりした?

Mr.ギリアム。

…これをもう一度使ってみる気はないかな?」

 

この日英雄はかつての翼と再会した。

 

そして彼とともに…

 

その翼は進化する。

 

+++

 

そして数分後…

 

『ギリアム・イェーガー…

ゲシュペンスト、発進する!!』

 

そう通信で伝えたギリアムは一人

倉庫に偽装されていたPT格納庫から出撃する…

 

そんな彼の様子を見ながら

カルロスは内心これでいいのかと悩んでいた。

 

(…本当にこれでよかったのかな。

もしも…

いやさすがにないと思うけど…

もしも誘拐犯がISを持ち出してきたら…

彼をみすみす死なせてしまうことに…

さすがに大丈夫…だよね?)

 

そう考えるカルロスの不安は…

 

+++

同時刻

ドイツの郊外某所地下に存在する

亡国機業のセーフハウスにて…

 

「さあて…

そろそろドイツ軍と彼女があのアジトについた頃かな?

後はほとぼりが冷めるまでここで待っていればいいだけか。」

 

一人セーフハウスでくつろいでいるサイファー。

彼女の首には…

 

(フフフ…

こいつを使う機会がなかったのは残念だなあ…)

 

ISらしきアクセサリー(・・・・・・・・・・・)が存在していた。

 

GO TO NEXT REPORT…

 

 

次回予告

かつての相棒とともに亡国機業のセーフハウスへと向かうギリアム

しかしISを展開したサイファーに苦しめられる。

彼と相棒が窮地に陥ったとき…

奇跡は舞い降りる。

 

次回

REPORT.04【英雄戦記/HEROS WAR!!】

英雄の翼は新たなる力を取り込んで…

進化する。

目覚めよ…RV!!




お待たせしました。
REPORT.03完成いたしました。

フハハハ…
驚きました?
いやねサイファーなんですが
最初は男のつもりで書いていたんですよ。
そしたら脳内に【キュピーン♪】ときまして男装の麗人になりました。
…青年は一応男女どちらにも使える表現なのでセーフのはずです。

…さてと、
…やっぱり改訂入れたから4話で終わらないな。
というか今回も割と短かった…
なんでじゃ!?
次回こそは長くなるはず…

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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REPORT.04【英雄戦記/HEROS WAR!!】

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…

いや長くなるとは言ったけど…
ここまでいくとは。


前回ラストから数時間後

亡国機業セーフハウスの上空、

高度約5000メートルにて…

 

「ここか。」

 

数時間かけて目的地上空に着いたギリアム、

彼はひとり眼下に広がる森林を見ながら

どうやって攻め込むか考えていた。

 

(さて…

ここで急降下突撃を行えば確実に突入できるが…

それやると相手を殺しかねないのがなあ。

だからと言ってこのまま普通に降下したら…

逃げられるだろうしなあ…

…ええい!!

こうなったら出たとこで行く!!)

 

そして腹をくくったギリアムは

セーフハウスめがけて…

 

ゴウゥ!!

 

…急降下する!!

 

+++

その頃…

セーフハウス内では…

 

「さあて…そろそろ捨て駒君たちは全滅したころかな?」

 

そうひとりごとを言いながらくつろいでいたサイファーだが…

 

ドガァァァァァァァァァァン!!

 

 

「!?

何!?

何なの!?」

 

突如として室内に轟く轟音、

それとともに揺れる天井…

 

サイファーは驚きそして…

ビビった。

 

『…地上部分にはいない?

ああ、

地下にいるのか。』

 

「!?

まさか…」

 

情報から聞こえてきたその声にサイファーは首から下げていたそれを握りしめる。

(まさか…

ここがばれたの!?

まあここを廃棄するのはしかたないけど…)

 

「それじゃあ…

不躾な来客を歓迎(排除)しましょうか。」

 

そういいながらサイファーはIS【マグナ・ルプス】を装着し…

 

ズゴォォォォ!!

 

両肩に背負ったレーザーキャノンを

地上めがけて発射した!!

 

+++

『さて…』

 

セーフハウスへと急降下したギリアム、

その衝撃はすさまじく…

(まさか小屋が吹っ飛んでしまうとはな…)

 

地上部分に存在していた小屋が

完全に崩壊していた。

 

『…地上部分にはいない?

ああ、

地下にいるのか。』

 

あたりを見渡しても

肉片や死体の類がないがゆえに

ギリアムは対象が地上にはいなかったことに気が付く。

 

『…地下への入り口はいったいどこだ?』

 

そう口にしながら周辺を見渡していたギリアムの足元から…

 

ズゴォォォォ!!

 

光の放流が彼を襲った!!

『しまった!?』

 

その攻撃が直撃してしまったギリアム…

煙を吹き出しながらも

彼は離脱するが…

 

『損傷確認…まだ大丈夫か?』

「甘い!!」

 

シュバ!!

 

そこをレーザーによって空いた穴から飛び出てきた

ワイヤーに絡め取られる!!

 

『んな!?

こんなもの…

は…外れない!!』

 

そしてそのまま…

 

キュルルルル…

 

『んな!?』

(地下に引きずり込まれる!?)

 

ワイヤーの巻き込み音とともに

地下へと引きづりこまれていく…

 

+++

 

「さあて…

どう料理してあげようか。」

 

そして地下ではサイファーが舌なめずりをして待ち構えていた。

彼女が纏うISの右腕装甲からは

ギリアムを捕縛しているワイヤーが伸びていた。

 

『…まさかISを使用していたとはな。』

(その可能性を考えていた方がよかったか?)

 

それを見たギリアムの声を聴き…

サイファーは落胆する。

 

「…なーんだ。

どんなカワイコちゃんかと思ったら、

野郎かぁ…」

じゃあ殺していいよね。

 

そう気安く言い放ったサイファーを見て

ギリアムは内心ブチ切れていた。

(この…女?

…多分女は今なんと言った?

殺すだと?

…この女は私が男だから殺すのか。

許せない…

いや許してはならない!!)

 

『ふざけるな…』

 

「…?

何か言った?」

 

『ふざけるなといったんだ…

相手が男だ女だと…

それだけで軽く殺すというだと?

お前は自分が神か何かだとでも思っているのか?

…愚かな。

お前はしょせん借り物の力に驕っているだけの…

ただの愚か者だ。』

 

「アレ…

アンタさあ…

そんなこと言える状態だと思っているの?」

 

ギリアムの口から出たその言葉を受けて

サイファーの額には青筋が浮かぶ。

そして…

 

「優しく殺してあげようと思ってたんだけどさ。

そこまで言ってくれたんだ…

ズタボロにしてあげるよ!!」

 

そういうとともにワイヤーを右手でつかんで…

 

ガシャァァン!!

 

ギリアムごと振り回す!!

 

最初は右側の壁に勢いよくぶつけ…

 

「アハハハ…まだまだ行くよ!!」

 

そのまま今度は持ち上げてから

振り下ろす!!

 

そうして地下室内部にギリアムをぶつけていく…

 

「これで…おしまい!!」

 

最期にそういって

ギリアムを乱雑に積み上げられていた木箱へとぶつけた。

 

ズギャァァン!!

 

そして木箱が砕けることで塵が舞い上がり

ギリアムの姿を隠す。

 

+++

木箱にぶつけられたギリアム。

彼の纏うPTはレーザーキャノンによる攻撃と

壁に何度もぶつけられたことで

頭部装甲が砕けその顔が露出してしまっていた…

 

(さすがに…

これはきついな。

この感じ…

骨がかなり折れていそうだ…

ここまでなのか?)

 

ズタボロになったギリアムがあきらめかけたその時…

 

チャリン…

 

彼の手に触れるものがあった。

 

(これは…

指輪か何かか?

なんでこんなものがここに…

まさか!!)

 

そしてそれは起きた…

 

≪ザ…

起…要件…

ザザ…ザ…動ザザ…ス≫

 

ノイズ交じりの電子音声がその指輪から発せられた後

ギリアムを包み込むように光を発した…!!

 

+++

そして…

 

「いったい何なのよ!?」

突如として塵の中からまばゆい光が表れたことに

驚愕の叫びをあげるサイファー…

彼女の目の前で光は少しずつ消えていき…

その中からそれは現れた。

 

全身を覆うのは夜の闇を思わせる漆黒の装甲で

背中に背負ったバックパックには逆三角形の翼を備え

左腕に装備したバックラーからは3本の白い円柱が飛び出ている。

 

そしてその機体からは…

 

「ISの反応…!?

ありえない!?

オトコがISを使うなんて…

ありえない!!」

 

ISコアの反応…

起動中ならば必ず発生するそれが

その機体からは出ていた。

 

『ありえない…か。

確かにあり得ないな。

私がISを使うなど…

いろんな意味でありえんよ。』

そしてその機体から…

ギリアムの静かな声が発せられる。

 

『まあいい…

ギリアム・イェーガー、

ゲシュペンスト…【RV】!!

これより対象を撃墜する!!』

 

最期にそう叫び彼はサイファーめがけて突撃を開始する!!

 

以下推奨BGM【英雄戦記】

 

「今ここで初めてISに乗る奴なんかに負けるかよ!!」

ピキュキュキュキュ!!

 

それを受けたサイファーが左腕に装備した

2連装レーザーガンを連射するが…

 

『遅い!!』

ギリアムはわずかな動きだけでその攻撃をかわし

そのまま…

 

『プラズマ・スラッシャー…アクティブ!!』

シャキン…

ズバッシュ!!

 

右手に光を纏わせての手刀で

向かって左側のレーザーキャノンを

すれ違いざまに切り裂く!!

 

「んな!?」

 

『まだだ!!』

ズバッシュ!!

 

そして後ろで瞬時に旋回し

そのままもう片方のレーザーキャノンも切り裂いた!!

 

「てめえ!!」

シュゥゥゥン

バチバチバチ!!

 

それらを受けたサイファーは

怒りのあまり量子展開したスタンロッドを構えて

ゲシュペンストへと殴り掛かる!!

 

『甘いな!!』

 

ガキィィン!!

 

しかしそれをギリアムは右手で受け止める!!

 

ギリギリ…

 

「こなくそぉ…」

 

そのままロッドで何とか殴ろうとするサイファーだが…

その間にギリアムは勝負手を準備していた。

 

『フ…これで終わりにしようか!!』

 

そう叫んだギリアムは

左腕のバックラーで…

 

ドガァン!!

 

「か…は…ぁ」

 

サイファーの腹部を殴り、

 

『プラズマ・バックラー…最大出力!!』

バチバチバチ!!

 

そしてバックラーの円柱部分から電光がほとばしる!!

「キャアアアァァァァァ…」

 

地下室に響き渡るサイファーの叫び声…

 

そして…

『…これが【プラズマ・ブロウ】だ。』

最期にギリアムがそう口ずさむとともに

サイファーのISが機能停止し、

彼女自身も気絶した。

 

GO TO NEXT REPORT…

 

次回予告

戦いが終わった後

ギリアムに対してある男が誘いをかける。

彼は悩みながらもその誘いに乗り…

 

次回

LAST REPORT【我が名はファントム/My name is ...】

英雄は今亡霊とならん。




お待たせしました。
REPORT.04完成いたしました。

長かった…
書いていて途中で切るべきかと思ったけど
それやると中途半端になりそうだから続けたら…
予告込みで3000字越えちゃった。

さて次回は後始末兼エピローグ…
はてさてどうなりますやら。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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LAST REPORT【我が名はファントム/My name is ...】

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

個人的に二次創作でいろいろ言われている
男性操縦者のIS学園への強制入学に関して
ある意味では英断だと思います。
…3年の猶予期間の間に彼らを守るすべを多く作れますから。
法律や受け皿などを…ね?

なんだかんだ言ってかけた…
ちぃとだけ頭痛いけどね。


前回ラストから数時間後、

ドイツ国内某所

イスルギ重工秘密施設にて…

 

ピピピ…

「…やはりゲシュペンストとISコアが完全に融合しているね。」

 

ハンガーにおさめられたゲシュペンストを検査していたジエー博士は

そういって隣にいるカルロスの方を向き…

 

「それでどうするのさ?

…まさか公式に発表する気?

【男でISを起動できる人間が現れた】って。」

 

「あのねえ…

そんなんやったらギリアムさんの身の安全保障できないよ?

はぁ…

せめて起動させたのが未成年ならば

IS学園に無理やりにでも入学させて

3年の法整備期間を得ることができるのにさあ…」

 

そういって頭を抱えるカルロス。

(マジでどうしよう…

相手はあのギリアム・イェーガー…

アメリカが誇るトップエースだった男だぞ。

下手な対処をしたら…

退役軍人たちになにされるか!?)

 

その様子を見ていたギリアムは内心呆れながらもある提案をする。

「…まったく。

ならば公表しなければいい(・・・・・・・・・)だろう?

私自身…目立つのは性に合わないからな。」

 

そう…

ギリアム自身も

このことを発表するのを嫌っていた。

 

そしてそこに…

 

「やあカルロス…

聞いたよ?

ついに男性でISを動かせる人が…

あ、こちらがその人かな?」

 

スーツの上から白衣を羽織り

黒縁のメガネを着用した青年が現れた。

 

「あなたは?」

彼についていぶかしむギリアムをよそに

カルロスとジエーは凍りつく…

 

「「しゃ…

社長(しゃちょぉぉぉ)!?」」

 

「…社長?」

 

そう彼こそが…

 

「おっと。

そちらの方とは初めてでしたね。

私がイスルギ重工の本社社長…

つまり実質的なトップを務めています。

石動(いするぎ) 隼人(はやと)】です。」

 

そして…

 

「ふーん…

じゃあ事情を隠して

ギリアムさんをうちで雇おう!!

表向きはそうだな…

僕直属のSPなんてどうだろう?」

 

そう隼人が提案し…

 

「…その提案に乗ろう。

その方が…

いろいろ秘密裏に動けるだろう?」

 

ギリアムは少し考え込みながらも提案に乗る。

そう…

この提案の本質とは…

 

「あなたはおそらく…

【私という切り札(ジョーカー)を秘密裏に使用したい】んだろう?

…対亡国機業の暗闘で。」

 

「参った…

そこまで見抜かれていたか。

そうだね、

あなたという切り札を有効活用するなら…

こうした方がいいでしょう?」

 

そして…

この日を境にギリアムの足取りはわからなくなる。

そう…

彼が表舞台に再度上がるその日まで…

 

 

+++

…現在に時間軸は戻り、

7月8日(火)

太平洋上のとある船にて…

 

『やあファントム(ギリアム)

すまないが急ぎの任務だ。』

 

「隼人か…

一体なんだ?」

 

この日ギリアムは太平洋上のとある無人島にあるとされていた

亡国機業の施設へと攻撃を仕掛けていたが…

偽情報だったために無駄足を踏んだと内心愚痴を言いながら

船で日本へと帰投していた。

 

そこに隼人から入った通信が…

彼が表舞台にその姿を垣間見せるきっかけとなる。

 

『ああ…

実は君がいる海域の近くでIS学園の生徒が

ある作戦を行っているんだが…

どうも亡国機業の介入が入っているらしい。

詳しいことはRVに転送したから急いで救援に向かってくれ。』

 

「了解…

それでは。

さてと…

行こうか。」

 

そういって通信を切ったギリアムは

右腕に身に着けた腕時計に左手をかさね…

 

「コール…ゲシュペンスト!!」

そう叫ぶと同時に全身を光が包み…

彼の体を漆黒の装甲が覆う!!

 

『…さあて、

今回はいったい何が起きるのやら?』

 

そういって出撃するギリアムの姿を…

空を舞う海鳥たちだけが見ていた。

 

REPORT END

 

そして物語は本筋に戻る…

そう次回からはついに本編再開だ!!

 

次回予告

ついに始まったIS学園2学期!!

学園で再会した一夏たちはお互いに夏休みの思い出を

出来る範囲で語り始め…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「サマー・メモリーズ!!」

IS学園よ…私は帰ってきた!!




お待たせしました。
これにて外伝終了でございます。

少し予告詐欺になっちゃったかな?

ラストシーンに関しては最初からこうする予定でした。
…と言ってももう一つ候補と言えるものはありましたが。
でもそっちよりもこっちの方が
なんからしいかなあと思いまして。
さて…次回からは本編再開。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第六章「文化祭と書いて戦場と読む」
第七十九話「サマー・メモリーズ!!」


本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

本・編・再・開!!
後すまん…
まだ二学期前日です。

…多分食堂関連は
確実にオリジナル設定になってる。
今回は第5章の簡単な振り返り…にすらなってないなこれ。


8月31日(日)

午前11時頃

IS学園学生寮内

食堂にて…

 

翌日に二学期始業式を控えたこの日、

すでに多くの生徒が学園に戻ってきていた。

もちろん夏休みの間

生徒の帰省などにより

一時的に閉鎖されていた食堂なども

8月20日より小規模ながら営業を再開している。

…いるのだが、

それでもほとんどの一年生は

さまざまな理由で

本日の午後になってから

学園に戻ってくる。

 

しかし…

彼らは違った。

 

「…やっぱ今いる一年生は俺らだけかあ…」

 

そういつものメンバー(一年生専用機持ち組)である。

 

彼らはあるものは実家にいることを苦痛に感じて

またあるものはホテルに滞在するよりも

こちらにいた方が安上がりと判断して

またまたあるものは保護者の都合などの理由で

他の同学年の生徒とは異なり

早いものは1週間以上前に学園に戻ってきていた。

 

さて…

そんな彼らが集まって何をしているかというと…

 

「うわぁ…

カイトたちイギリスでそんな目にあってたのかよ。

…まさかただのコンペディションでそんな目に合うとか、

かなり苦労してんなあ…」

 

一夏があきれて言っていたように

夏休みについていろいろと話していた。

…主にそれぞれが旅先で巻き込まれたりした

ISがらみの事件についてがメインだったが。

 

「…そういう一夏だって、

ドイツで軍がらみのゴタゴタに巻き込まれたんだろう?

…基地そのものがテロ組織に支配されていたとか

どこの漫画や映画だい?」

 

ヒビキもまた一夏の話した内容を聞いていたので

彼の言葉にあきれていた。

まあ…

 

「…ヒビキさんも一夏さんも、

事件に巻き込まれたのは同じでしょうに…

まあヒビキさんだけ現地で合流したら巻き込まれた

だけなのはさすがに不運ですが。」

 

セシリアも言った通り

ヒビキだけもらい事故ならぬ

もらい襲撃だったとはいえ

一応事件に巻き込まれてはいるのだが。

 

(そういやあ…)

 

(ヒビキだけは…)

 

((ガチで巻き込まれただけだ…))

 

「…二人ともその視線は何!?」

 

セシリアの言葉を聞いてそのことに至ったカイトと一夏は

内心彼に対して同情しながら

複雑そうな視線を向ける。

 

「いや…」

 

「だって…なあ?」

 

「だからその視線はなんだよ!?」

 

その視線についてヒビキに聞かれながらも言葉を濁す二人…

 

(…そりゃねえ。)

 

(カミシロと西条教諭の間に漂っていた空気が…)

 

(あそこまで変わっていたらさぁ…)

 

カイトたち(鈍感コンビ)も何かあったって感づくと思うよ?)

 

その様子を見ていた女性陣は理解していた。

鈍感な二人でもわかるのだ…

 

(カミシロ君と…

西条先生、

あの後から少し距離が近くなったもんね…

…なんかイヤだな。)

 

その様子を旅先で直に見ていた簪嬢が

思い出しただけで少し顔を曇らせるほどに…

こう…

甘酸っぱい空気を漂わせていたのだ。

 

+++

そして同時刻、

IS学園校舎内職員室にて…

 

「さて…諸君。

明日から2学期が始まるわけだが…

それと同時に数人ほど新しく

教員と警備員が配属される。

…とりあえず彼ら(・・)彼女らに関して、

ここで君たちに紹介しておこうと思う。

さて…入ってきてくれ。」

 

追加人員について千冬が紹介しようとしていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ついに始まった新学期…

その始業式で紹介された新しい教員や警備員は

まさかの人たちだった!!

さらに1年2組に新たなクラスメイトが!?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「まさかの再開」

みーなーとすわぁぁん!!

ちょっ…クラリッサ!?




お待たせしました。
第79話完成いたしました。
…やばぁい。
予告ラストがか~な~りネタバレだ。
さて…
本編再開ですが…
ナンバリングした話だけでも
もう79話かあ…
単純に1年間で51話として…
あ、もう一年半たってるのね。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第八十話「まさかの再開」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…?

はい2学期開始です。
…こっから原作を離れていきますよ?


9月1日(月)

午前9時頃

IS学園校舎内

大講堂にて

 

≪…であるからして、

皆さんには我が学園の生徒として

節度を持ってこれからも学園生活を…≫

 

この日、

IS学園では2学期の始業式が執り行われていた。

指揮は滞りなく進み

今学園長が演説を行っているのだが…

 

(長い…そしてクドイ!!

いや言いたいことはわかるけどさぁ…)

 

カイトが脳内で愚痴るように長かった。

 

(でもこうまで注意したくなる気持ちもわかるというか…

イギリスコンペで政治家のオジサマが口にしてたもんなぁ…

【IS学園の生徒の質がこの数年で落ちている】って。)

 

まあ…

理由が理解できるから内心で愚痴るだけなのだが。

 

≪…あら?

すいません。

…しゃべりすぎましたね。

それでは織斑先生、

新任の先生方(・・・・・・)の紹介をお願いいたします。≫

 

 

…え?

 

えぇぇぇぇぇぇ!?

 

 

学園長の言葉を聞いた全生徒は驚愕し

叫び声をあげた。

なんせ今は2学期なのだ。

その上欠員も特に出ていない…

それなのに新任の先生が来た。

…そりゃ驚くわな。

しかしこういう場所で騒ぎ続けるのは…

 

≪…静かに。≫

 

ピタ!!

…シーン

 

しかし千冬の静かな制止の声を聴いて

瞬時にその喧騒は止まる。

 

織斑千冬、

彼女のカリスマ性はIS学園内では

学園長のそれをしのぐほどのものを発揮していた。

 

≪さて…それでは新たに赴任してきた先生を紹介しよう。

皆さん入ってきてください。≫

 

千冬の紹介を受けて入ってきた人たちの姿を見て…

一部の生徒は驚愕した。

 

≪それでは一人づつ

お名前と担当する教科をお願いします。≫

 

そういった後千冬は隣に立っていた女性にマイクを渡す。

そしてその女性はマイクを受け取ってから

その長い金髪をたなびかせながら自己紹介を始める。

 

≪皆様初めまして。

このたびアメリカから派遣されました

【ナターシャ・ファイルス】と申します。

今学期より一部クラスで

IS法務知識を担当させて頂きます。≫

 

…自己紹介する彼女の姿を見ていた一夏だが、

その背筋に謎の悪寒が走った。

まあ臨海学校の一件があるからねえ…

後は言わなくてもわかるよね?

 

そしてその隣に立っていた

白髪交じりの男性にマイクは移り…

 

≪どうも…

本日より諸君らのIS実技の内、

【徒手空拳格闘】を担当させてもらう…

【北村 カイ】だ。≫

 

彼の自己紹介を聞いていたカイトは…

 

ぶふぅぅぅぅ!?

 

まず吹いた。

そして…

 

(Mr.ゲシュペンストォォォ!?

いやいやいや!?

よく自衛隊から引っ張ってこられたな!?)

 

内心パニックを起こしていた。

 

【北村 カイ】、

PT乗りならば彼のことを知らない人はいない。

自衛隊が誇るトップエースの一人にして…

ゲシュペンストシリーズの開発において

徒手空拳での戦闘モーションをひとりでくみ上げた人物でもある。

また同シリーズの扱いにも優れていたがゆえに

【Mr.ゲシュペンスト】の通称で呼ばれている。

そしてそんな彼の現職は…

 

(あの人自衛隊で現職の教官してなかったか!?

しかもたしか階級は大佐だったよな!?

…学園長一体何をしたんだ?)

 

混乱しているカイトをよそに自己紹介は続いていく…

 

≪え~…

初めましてみなさん!!

私本日よりこちらでお世話になります…

ドイツ空軍内IS運用部隊

【シュヴァルツェ・ハーゼ】副長を務めております

クラリッサ・ハルフォーフ大尉であります!!

以後よろしくお願いいたします!!≫

 

…ねえ

たしかシュヴァルツェ・ハーゼって…

 

ラウラちゃんの部隊よね?

 

…つまりあの子の保護者ってこと?

 

まあ面識のない生徒たちからは

この時点ではまだまともだと思われていた。

 

ドイツであったことのある一夏と鈴、

上司であるラウラは頭を抱えていたが。

 

+++

そして始業式が終わり…

生徒たちがそれぞれの教室に

向かっている時にそれは起きた。

 

「ハイ生徒の皆さん。

列を崩さないでくださ~い。」

 

移動する生徒たちの誘導を行っている一人の男性…

そう、

 

「…湊斗さん!?

なんでIS学園に…」

櫻井湊斗だ。

 

「…やあ一夏君。

いや…まあアレだよ。

…学園の警備員が現状じゃあ足りてないから

外部から何人か出向することになってね。

その一人が俺…」

 

み~

ズドド…

説明を続けていた湊斗の耳に届いた声、

それを聞いたとたんに彼はあわて始める。

 

「あ…

ごめんまた後で…

って!?

持ち場だから離れられない…」

(離れたのばれたら主任に…)

 

な~

ズドドドド…

 

少しずつ近づいている声…

それから逃げることができない湊斗の顔は青ざめた。

 

そして…

 

と~

ズドドドドドドドドド…

 

 

「み~な~と~すわぁぁぁぁん!!」

ズドォォォン!!

 

ガシィ!!

 

「ちょ!?

クラリッサさん!?」

 

一夏の目の前でその凶行は行われた。

どこからともなく走ってきたクラリッサが

進路上の生徒たちを吹き飛ばしながら

湊斗にすさまじい勢いで抱き着いたのだ。

 

そしてそれを見ていたほかの生徒たちも理解した。

 

(…あ、

この人割と肉食だ。)

 

…なお

 

「着任早々何をやらかしとるかァァァァ!!」

 

ズガァァン!!

 

「織斑教官…

申し訳ありませんでした…」

…キュウ。

 

駆けつけた千冬の鉄拳で

暴走したクラリッサは鎮圧された。

 

そして湊斗は…

 

(ぜ、全身が痛い…)

 

抱きつかれた時の衝撃で体中が悲鳴を上げていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

始業式も終わり教室に戻った一行、

そんな彼らの前に…

まさかのアイツが現れる!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「転校生は黒き風と共に…」




お待たせしました。
第80話完成いたしました。

…さて、
今回は教職員&警備員の増員登場です。
今回踏み切った理由としては
この先どう考えてもそうしないと
IS学園にいる大人たちが無能になりすぎるからです。
…というか原作は大人が無能すぎる。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第八十一話「転校生は黒き風と共に…」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…?

シングルベール…
シングルベール…
クリスマス?
なにそれ?
俺には…
かんけーない♪
ヘイ!!

彼女なんて
生まれてこの方できたことありませんが何かwww
…何か?



前回ラストから数分後、

1年1組教室にて…

 

(…遅いなあ千冬姉、

山田先生もいないし。)

 

あれから教室に戻った生徒たち一行だが

一夏が愚痴るように担任と副担任の二人が

この場にはいなかった。

そもそも…

 

(教室への誘導の時点でいなくて

そっちは代わりに西条先生がやってくれたけど…

そのあと先生も職員室に行っちゃったしなあ。

…何があったんだろう?)

 

生徒誘導の時点でいなかった。

 

(クラリッサさんの鎮圧した後

そのまま引きずって行っちゃったしなあ…

まじでどうなってんだか。)

 

そう内心頭を抱えそうになる一夏だが…

彼は知らなかった。

このある意味での異常事態に…

自分の知り合いが密接にかかわっていることを。

 

+++

その頃職員室では…

 

「…フゥ。」

(あ、頭が痛い。)

千冬が頭を抱えて…

 

「…何でうちのクラスにばかり

厄ネタが来るんですかぁ…」

(胃薬…

また買わなきゃ…)

 

山田教諭が腹を押さえて…

 

「まさか本当に転校してくるなんてねえ…」

 

「…まあ、

俺の相棒は性能的にもPTよりは

ISの方が近いですしね。」

 

(でも…)

(まさか…)

((このクラスに振り分けるとは思わなかった。))

 

スズネと()はその様子を横目に見ながら

お互いの顔を見合わせて苦笑し合っていた。

 

 

+++

そして…

数分後の1年1組教室にて

 

「えー諸君、

ま・た(・・・)!!

うちのクラスに転校生だ…

入ってきてくれ。」

 

スズネとともに教室に戻ってきていた千冬の声とともに…

 

()は教室に入ってきた。

 

ヱ?

 

アイエェェェェェ!?

ナンデ!?

男子!?

男子ナンデ!?

 

ほとんどの生徒が男子が増えたことに驚いている中…

一夏たちをはじめとした一部の生徒は…

 

 

(どこかで見たことあるような…)×5

あるものたちは自分たちの記憶を探り…

 

(…はぁ!?

なんでお前が…)

あるものは旧友が現れたことに驚き…

 

(そういやあの時…

アレってIS判定だったのか。

てっきりPTかと思ってた。)

またあるものは夏休みの一件を思い出し…

 

「あ~…

お義兄ちゃん(・・・・・・)だ~」

…またあるものは

よりにもよってこのタイミングで爆弾(新情報)を投下した。

 

え…

お兄ちゃん(・・・・・)

 

…ハァァァァァァ!?

え?

布仏さんの…

お兄さん!?

 

その情報を受けてほとんどの生徒は

一気に混乱する。

…似てないのに兄と呼ばれた上に

どう考えても同い年…

おかしいと思う方がふつうである。

 

「…おい弾さんや?

なんでのほほんさんから

お兄ちゃんなんて呼ばれてるんですかねえ?」

 

「…まあ、

彼女に姉がいるとだけ言っておこう。」

 

一夏が彼…

五反田弾に対してそう声をかけたことで

さらに教室は混乱に包まれかけたが…

 

「いい加減…

静かにしないかァァァァ!!」

 

教室が揺れるかのような千冬の怒号が響き渡り、

その混乱は沈静化した。

 

死屍累々になった生徒たちの犠牲もあってだが。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

その日の夕方、

一夏と弾、

そして鈴が集まってお互いの再開を祝うも…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「語らいの裏に…」

表と裏を見極められるかな?

 




お待たせしました。
第81話完成いたしました。

個人的に原作のクラス分けは
1年1組に負担増やし過ぎだと思う。
…この話みたいに山田先生が胃薬を常用していても
おかしくねーぞあれ。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第八十二話「語らいの裏に…」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…?

皆様。
あけましておめでとうございます。
今年も本作をよろしくお願いします。

…予定では残り約半分、
頑張って書ききって見せます!!


前回ラストからしばし時は過ぎて…

午後5時42分頃

学生寮内

食堂にて…

 

「俺たちの~」

 

「IS学園での~」

 

「再会を祝して~」

 

「「「乾杯(かんぱぁぁい)!!」」」

 

カチャァァン…

 

あの後…

一夏からメールで弾が転入してきたことを知らされた鈴は

お昼休みに入った途端一夏たちと合流しようとしたが…

 

+++

回想…

 

(一夏たちのことだから…

屋上(いつもの場所)よね?)

 

そう考えながら急いで教室を出ようとした鈴に…

 

「凰さ~ん…

ちょっとお手伝い頼める?」

 

クラス担任がこう声をかけた。

 

「…えっとなんですか?」

(…イヤーな予感。)

 

「今度の文化祭関係の書類が終わらないの~

…手伝ってくれない?」

 

そうどこかぽややんとした彼女は

鈴に頼み込む…

 

「…はぁ。

で、何をすればいいんですか?」

(一夏たちに一緒に食べられないってメール入れなきゃなあ…)

 

「ありがと~

…それじゃあお願いするね~」

 

それで結局昼休みをほとんど

担任の手伝いで潰してしまったのだ。

…というよりは潰すことを半ば強制されてしまったのだが。

 

+++

時間軸は戻って…

 

「しかし…

アンタまでココ(IS学園)に入るなんてね弾。」

 

「そういやあ…

なんで弾は男子なのにこの学校に入れたんだ?

…確かあの検査で引っかからなかったろ?」

 

「あ~…

まあいろいろあってだなあ。」

ポリポリ…

 

三人仲良く話し合う一夏たち…

そこで、

 

「そーいやさぁ?

弾ってやっぱ布仏さんのお姉さんと付き合ってるの?」

 

一夏が気になっていたあることを

この場で弾に質問したことで…

 

「え…何々?

恋バナ?

というか弾…

あんた恋人できたの!?」

 

一気にそちらへと話の内容は移っていく。

 

「…あ~

言わなきゃダメか?」

 

「「ぜひ!!」」

キラキラキラ

 

二人そろってそう言い切るとともに

その輝くひとみを弾に向ける。

 

(うぉ!?

まぶしぃなおい!?

しゃあねえ…

ヤバいところは省いていうしかねえか。)

「…夏休みに入る前に町で知り合ってな?

まあそのあといろいろとあって…

夏休みの途中から…

お、お付き合いさせてもらっています。」

 

「ねえねえ!!

どういう風に告白したのよ!?

教えなさいよ!!」

 

「つうか布仏さんのお姉さんってどんな感じだよ!?

なあ写真とかもってねえの!?

教えてくれよ!!」

 

ねえねえ!!

なあなあ!!

 

「二人とも落ちつけ!!」

(…はあ。

まあこういうのも悪くないな。

…さて、

一夏たちに変なちょっかい出す奴らはいなさそうだな。)

 

…えーなんで弾が

こういうことを考えているのかといいますと、

実は…

 

+++

同時刻

IS学園校舎内

生徒会室にて…

 

ソワソワ…

(弾君大丈夫かしら…)

ソワソワ…

(やっぱり断っていればよかったかなあ?)

ソワソワ…

 

生徒会室で虚は所在な下げに歩き回っていた。

 

「虚ちゃぁん?

彼氏のことが心配なのはわかるけど…

もう少し落ち着いた方がよくない?」

その様子を見ていた楯無は

落ち着かせようと声をかけるが…

 

…ブチィ!!

 

かけ方がアカンかった。

 

「大体ですねえ…

まだうちの人間じゃない弾君に

なんで一夏君たちの警護を頼んだんですか!?

…そりゃあ護衛役の生徒がいた方が

たしかに安全かもしれないですけど…」

 

(やば!?)

「いや、

その、

あのね…

う~…

ご、御免なさい。」

 

まあ実は弾が転入してきた理由の一つは

【一夏たちの護衛】だったというわけである。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

弾が転入してきて最初の実技授業。

2組と合同で行うそれの際にまさかの展開に…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「異種模擬戦闘勃発」

PT VS IS…

勝つのはどっちだ!?

 




第82話完成いたしました。

さて…
弾が転入した理由が一夏たちの護衛ってのはびっくりしたと思います。
…でも本来ならば普通なんですよねこれって。
ナンデ原作ではそこらへん無視しているのやら?

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間を…
そしてよき新年をお過ごしください。


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第八十三話「異種模擬戦闘勃発」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…のはず。

さて…
ISって確かに性能は高い方だと思います。
本作でも基本的に性能面では
【IS>PT】って想定ですし。
でも…
機体性能よりも大切なものってありますよね?



9月3日(水)

IS学園

第2グラウンドにて…

 

「え~それでは。

これより…

北村教官による

【徒手空拳格闘】訓練を行う!!」

 

そう一同へ号令する千冬だが…

ほとんどの生徒がいぶかしんでいた。

 

ねえ…アレってPT(ガラクタ)でしょ?

 

あんなのとISじゃあさすがに比べ物にならないでしょ?

 

…なんでそんなの使っている奴に教えられなきゃならないのよ!!

 

まあ…

一般生徒からすれば【過去の遺物】を使っている人間に

教えを乞うというのは…

納得できることではない。

 

しかし…

 

(うわぁ…

よりにもよってあの人にそんなこと言えるとか…

これだからアマチュアは。)

 

カイトをはじめとして

一夏・シャルロット・ラウラといった

PTサイドの事情にも詳しい者たちは

彼の教えを受けれるということがどれだけ幸運か理解していた。

 

しかし大多数の生徒からすればそういう認識である以上…

 

「織斑先生!!

こんなオッサン(ロートル)に教わっても

強くなれるとは思えません!!」

 

こういう意見が出るのは仕方ないことなのだ…

多分。

 

まあ…

「…そうか。

ならば私がISを使っている君たちより強ければ…

私の指示に従ってくれるかな?」

 

北村教官はそれに対して

自らの実力を示すことで対応しようとしているが。

 

…まあそれならいいんじゃない?

 

でも誰と戦うのよ…

 

それを受けてだれが戦うのか話し始める一般生徒をしり目に

千冬はさっさと対戦相手を決めていた。

 

「よし…それでは凰!!

お前が北村教官と戦え!!

お前との模擬戦闘ならば

他の者たちも認めるだろう!!」

 

「え…あたし!?」

 

選ばれた鈴が驚愕するも無慈悲なまでに

事態は進行していき…

 

+++

そしてグラウンド中央部で北村教官と対峙する鈴。

 

北村教官が身に纏うのは今年の8月に発表された

ゲシュペンストシリーズの新型モデル

【ゲシュペンストMK-Ⅲ】の一つ、

【TYPE-G】だ。

かつて…

白騎士事件以前に

次期主力機として一部部隊などに

先行配備されていた原型機

【MK-Ⅱ】をベースにIS開発で得た

最新鋭技術を組み込むことで

各種性能を向上させた機体の

近接格闘特化装備である。

その特徴ともいえる両腕のバックラーからは

白い円柱が3本づつ伸びており、

両ひざからもそれが1本づつ伸びていた。

 

(しかし…

なんで千冬さんは

こんな結果のわかりきった模擬戦を?)

そんな機体を見て鈴はいぶかしんだ。

たとえ最新鋭機でも量産型PT…

ISの専用機との性能差は歴然である。

そんな機体と模擬戦?

話にならないと彼女は考えていた…

 

「戦闘開始!!」

 

千冬が号令をかけるとともに

鈴は龍咆を北村教官へと向けた。

(先手…もらったぁぁぁ!!)

 

しかし…

 

グオゥ!!

『遅い!!』

 

そのモーションをとった時点で

すでに北村教官は動いていた。

瞬時に全身のスラスターを

巧みに使用して

彼は鈴の後ろに回り込む!!

 

『そんな遅い攻撃では敵にあたらんぞ!!

攻撃とは…こうするのだ!!』

 

そしてそのまま右腕での強烈な正拳突きを

無防備な鈴の背中に叩き込んだ!!

 

「ぐ!?

よくも…

よくもやったわねえ!!」

 

そう叫びながら振り向きざまの裏拳を

叩き込もうとした鈴。

 

しかし…

 

『攻撃が直線的すぎだ!!

そんな攻撃ではこのように

受け止めることも容易だぞ!!』

 

それすらも教官はほとんど視認せずに受け止めた。

 

(…あ、

こりゃ負けたかな?)

 

その様子を見て鈴は理解した。

 

「ま…参りました。」

 

『…ほう?

なぜ降参する?』

 

「いやだって…

私じゃどうあがいても勝てないくらい、

パイロットとしての技術差があるでしょこれ!?

ていうか一切見ずに裏拳止めるとか…

さすがにそんなことされたら実力差理解するわよ!!」

 

機体性能で持っても覆せないほど…

相手と自分の間に実力差があるということを。

 

+++

 

「まあ…

あれを見て分かったかもしれんが

北村教官はPTパイロットとしては

伝説的な腕前でな…

実は私や山田君も

以前ご指導を受けていたことがあるんだ。」

 

そういう千冬の声を聴きながら、

ほとんどの生徒は自分たちの常識を

少し変えていた。

 

【PTはISに絶対勝てない】のではなく…

【パイロットの実力が同じならばPTはISに勝てない】のだと。

 

…パイロットの実力差が開きすぎていれば

どれだけ機体性能が良くても勝てるはずがないのだ。

 

その後この日の実習を受けた生徒のうち

徒手空拳での格闘にすぐれた素質を持っていた生徒たちは

それ以前よりも実力が劇的に向上していたという…

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ある日、

LHR(ロングホームルーム)の時間を使って

文化祭の出し物を決めることになったんだけど…

なんか一部の悪乗りがひどいんすけどぉ!?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ちょいと…頭冷・や・そ・う・か?」

俺たちへの負担を…考えやがれ!!

 




お待たせしました。
第83話完成いたしました。

いやー…
北村さんさすがに生徒相手では
全力出させられないから
模擬戦こうなりました!!

まあ…
いくら機体性能が良くても
パイロットの実力によっては
結果的に宝の持ち腐れだというわけで…
つーか北村教官が負けているシーンが思いつかねえ。

あ…MK-3なんて名称ですが実際には
【量産型ゲシュペンストMK-2改】です。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


…ちなみに、
今回の模擬戦闘における北村教官と鈴ちゃんの能力差ですが…

(機体性能は打鉄を1とし、
一般的なISドライバーの平均技量を1として計算
また総合能力はそれらの積とする。)

鈴ちゃん
機体性能:10
操縦技量:3
総合能力:30


北村教官
機体性能:5
操縦技量:15
総合能力:55

…ちょっと強すぎかもしれんが
イメージ的にはこんなものである。


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第八十四話「ちょいと…頭冷・や・そ・う・か?」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
原作の日程!!

もうね…
最大2週間チョイで…
文化祭の企画立案から準備までの
全作業が終わるわけねーだろうがぁぁぁぁ!!
ねえバカなの?
バカなのか原作者!!
キャノン何チャラなんてレースやるならば…
先にそっちをやってから文化祭にしろよ!!
マジでバカだろ!!

…まあいいたいことは一つです。
本作では…
というか多分この先やるかもしれないIS作品でも!!
私はキャノンボールファストをやりません!!
やるとしたら一夏の誕生日後…10月に入ってからにします!!


9月5日(金)

1年1組教室にて…

 

「さて諸君…

今日のこの時間を使って

あること(・・・・)を決めなければならない。」

 

教壇に立ちながらそう…

どこか勿体つけながらいう千冬の姿を見て…

 

(…やっぱ最近ストレスきついのか?

そのかっこつけ方は

致命的に似合ってないぞ千冬姉…)

 

一夏は内心泣きそうになった。

まあ…

他の生徒たちも大なり小なり同じ反応だが。

 

「…さて、

そのあることとは…

来る9月27日(・・・・)に行う

文化祭で我がクラスは何をするかということだ!!」

 

ジャジャーン!!

と効果音が付きそうな勢いでそう叫んだ千冬の様子を見ながら

一夏たち男子生徒組は…

 

カ(なんだ…)

 

一(千冬姉の言葉を…)

 

ヒ(聞いたとたんに…)

 

弾(背筋に走った…)

 

(この悪寒は!?)×4

 

突如背筋に走った

謎の悪寒に身を震わせていた。

 

+++

 

そして始まったクラスで行う出し物についての話し合いだが…

 

「男子生徒による執事喫茶!!」

 

「男子生徒がもてなすホストクラブ!!」

 

「男子生徒と楽しむ王様ゲーム!!」

 

(悪寒の正体はコレかァァァァ!?)

 

一般生徒によるとんでもない意見が続出していた。

…ちなみに上の奴は抜粋した内容であり

実際にはもっとヤバい意見も出ていたが…

 

「男子生徒と合コ…」

 

ドゲシィ!!

 

「何か言ったか?」

 

そのたびに千冬による通信簿攻撃が

発案者の脳天にさく裂していた。

 

「…えー今のところまともな意見がないんですが、

どうしましょう織斑先生?」

 

何とかそれらの意見を流そうとするクラス代表(一夏)だが…

 

えーこれダメなのぉ?

 

これなら集客率高いと思うんだけどぉ?

 

一般生徒からはなぜだめなのかと質問をされていた。

 

「…あのなあ?

お前らさぁ…

それメインで働くの男子生徒だけだよな?

たっく…

意見を出すなら男子生徒(俺たち)への負担を…

考えてから言いやがれ!!

…この馬鹿ども以外の意見はないのか!?」

 

一般生徒たちに対して説教をした後

他の意見を求める一夏…

 

その時だった。

 

スゥ…

「…弾?」

 

静かに弾が手を挙げたのだ。

 

「イヤ…

一応喫茶店ってのはありだと思うぞ?

さすがに接客に関して俺たちだけってのはアウトだが。

まあやるとするならば…

普通にそのまま制服で喫茶店すりゃいいだろ?

その方が外部の人たちには喜ばれるんじゃないか?

…だめかね?」

 

そういった弾の意見を受けた生徒たちは…

 

え~?

 

ちょっと地味じゃない?

 

あ~でも…

確かにその方がお母さんたち喜ぶかも…

 

「むろん女子にも接客してもらうぞ?

…つーか俺と一夏は調理に回った方がいいしな。」

 

さらにそうつづけた弾の言葉を聞いて…

 

…そういえば織斑君たちって料理美味いんだっけ?

 

たしか…

二人ともお弁当がおいしかったってセシリアさんたち言ってたよね?

 

…いけるんじゃねコレ?

 

「えー…

制服を着て喫茶店でよろしいですか?」

 

オッケーでーす!!

 

「…全会一致ですね。

それでは我がクラスは喫茶店を行います!!」

 

イエェェェェイ!!

 

さてさてこの喫茶店はいったいどうなることやら…

 

そして…

 

(…ん?

9月27日(・・・・)

…俺の誕生日じゃんか!?)

 

一夏の誕生日は平和に終わるのだろうか…

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

文化祭に向けて準備を始めた1年1組。

それぞれの部活や調理実習の成績をもとに

調理と接客それぞれの割り振りを決めている中…

あの人と一夏が模擬戦することに!?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「御邪魔な彼女に気をつけろ!!」

…邪魔!!




お待たせしました。
第84話完成いたしました。

…まあ前書きで語りましたが、
原作だと細かい日程がわからないんですが…
9月中に学園祭(本作では文化祭に名称変更)と
キャノンボールファストを開催しております。

…いくらなんでもムリ在りすぎるでしょこれ?

そのため学園祭のみを開催して
キャノンボールファストは本作ではなしとしました。
…どっちにしろこの先の展開の都合上、
開催は不可能(・・・・・・)なんですけどね。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第八十五話「御邪魔な彼女に気をつけろ!!」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
某人物

この人って一応頭いいけど…
基本的には脳筋思考だよねwww

…いやだってさ。
あのスローガンってどう考えても…ね?


何気に今回対戦相手の機体が少し強化されています。
…個人的にこれはこれで有りだと思うの。


9月12日(金)

午後4時50分頃

IS学園第二アリーナにて…

 

ザワザワ…

ザワザワ…

 

その日第二アリーナにて

二人の生徒が対峙していた。

 

一方は白銀の鎧を身に纏い、

その瞳に不満と期待の相反する感情を宿し…

 

もう一方は麗しさすら感じさせる

流水でかたどられたドレスを身に纏い

どこか楽しげに相手を見つめていた。

 

「さあて…

それじゃあやりましょうか織斑君?」

そうどこか彼を見下しながら口にした相手を見て一夏は…

 

(メンドくせー…

でもああいっていたからには

かなり強いんだろうなあ…

ああ…

このタイミングじゃなきゃ

存分に楽しめるんだけどなあ…)

単純にこの戦いを楽しめないことを残念がっていた。

 

何故こうなったのか?

それを知るために少し時間を巻き戻そう…

 

+++

 回 想 

約20分前

1年1組教室にて…

 

「だぁぁぁ!!

調理組はともかく…

接客組のシフトが纏まんねぇぇぇ!!」

 

そう叫びながら頭をかきむしる一夏…

 

そんな彼の様子を周囲で見ていた友人たちは…

 

(ああ…

オーバーヒートした。)

 

さらっとその様子をスルーしていた。

 

しかし…

 

「ハァイ!!

皆さんご機嫌いかが~?」

 

よりにもよってこんな時(文化祭準備中)に、

この人は軽いノリで現れたのだ…

この…

 

「何しに来やがったんです?

楯無(無能)会長さん?」

 

「…相っ変わらずあたしには辛辣よね、

五反田君ってさ…」

 

現生徒会長【更識 楯無】は…

 

「…で?

その生徒会長が何の用です?

今見ての通り取り込み中なんですが…?」

そう眉間にしわを寄せながら言う一夏に対して…

彼女は軽くこう言い放った。

 

「…いやね?

実は一夏君を鍛えてくれないかって

織斑先生から頼まれたのよ~

だから少し借りてくね~」

 

そういうとともに一夏の首根っこを掴み

引きづり始める彼女を見て…

 

ブチィ!!

 

ある事情を知っていた弾と

クラスが違うためにその場にいなかった鈴以外の

友人たち全員同時に…

堪忍袋の緒がブチギレた。

 

ズバァ!!

 

そしてそのまま楯無めがけて飛び掛かるも…

 

ドゲシィ!!

あるものは蹴飛ばされ…

 

ガシィン!!

またあるものはほかのメンバーとぶつかるように

跳躍の軌道をそらされて…

 

という風にさまざまな方法で

瞬時に無力化されていた。

 

「…さすがは前年の生徒会長選挙で

【学園最強!!】をキャッチコピーにして当選した…

【歴代で最も武闘派】な生徒会長。」

 

その様子を見ていた弾が口にした言葉を…

一夏も当然聞いていた。

 

+++

そして今に戻り…

 

「さあて…行くわよ?」

 

そういって楯無は手に持ったランスを構え…

 

ゴオゥ!!

 

そのまま突撃する!!

 

「…直進する相手にはこれだな。」

 

それを見た一夏は背中に背負っていたブースターを

肩に担ぐような形にスライドさせた。

 

「ブースターキャノン…

撃てぇ(ってぇ)!!」

 

ドグォン!!

 

ブースター先端から放出されたレーザーが楯無へと命中するが…

 

「フフフ…

残念(ざぁんねん)でした♪」

 

そう一夏の背後から声が聞こえるとともに…

レーザーが命中した楯無の姿が崩れていく!!

 

「!?

水の…デコイだと!?」

 

「ええそう…

私の【霧纏いの淑女(ミステリアス・レイディ)】は水を操るIS…

あなたに対処できるかしら?」

 

そういった後楯無はそのまま離脱する。

…一夏に対して余裕の表情を見せながら!!

 

ブチィ!!

「…へえ。

そういうこと言っちゃうんだあ…

ぶっ潰す!!」

 

それが一夏の怒りに火をつけた。

そして…

 

「ふぅん…

できるの?」

 

「はっ!!

俺をなめんじゃねえ!!」

グォウ!!

 

それでも軽口をたたく(挑発を続ける)楯無と

ブチ切れながらも彼女へと突撃した一夏。

しかし…

 

ガキィィン!!

 

「!?

ランスじゃなく…

ただの水で受け止めた!?」

 

「あら…

ただの水じゃないわよ?

この水にはね…

ISのエネルギーを伝達するナノマシンが含まれてるの。

だから…

こんなこともできるのよ?」

 

バッシャァァァン!!

 

「ウワップ!?

おいおい…

ナノマシンを含んでいるとはいえ…

ただの水をかけてどうするん…」

ドグァァァン!!

 

一夏の問いかけのさなかにそれは起きた…

白式・双牙に付着していた水が

突如として爆裂したのだ!!

 

(!?

なんで水が…

まてよ?

含まれているナノマシンは…

ISのエネルギーを伝達するんだよな?)

 

「…その顔は気が付いたみたいね。」

 

「ナノマシンを介して

水を一気に気化させることによる爆発…

こりゃすげえな。

だけど…

これって本来はこの距離で使う技じゃねえだろ?」

 

そう…

水を気化させて爆発させるその特性上、

接近戦で使うと…

 

「中~遠距離用の攻撃手段を

無理やり近距離で使ったら…

そりゃそっちもダメージあるわな。」

 

楯無自身にもダメージが発生するのだ。

実際彼女の体を覆っていた水のベールが

少し減っている他、

機体細部に損傷が見られた。

 

「それでも…

満身創痍なあなたほどじゃないと思うけど?」

 

そう…

あくまでも爆発の余波によってダメージを受けただけの

楯無とは異なり…

一夏の白式・双牙はぼろぼろだった。

機体各部の装甲にはひびが入り、

背中のブースターは片方から火花が散っており、

両腕のシールドは損傷が激しく武装としては使用不能になっていた。

 

「ハッ!!

それでも…

まだ負けたわけじゃねえ!!」

 

そういって一夏は獅子王を展開して…

 

「我流剣、

その奥義が一振り…」

 

そういいながら天空に掲げた獅子王を

ゆっくりと切っ先で円を描くように動かしていき…

 

「その身で受けろ!!」

 

最後にそう叫ぶとともに脇構え(わきがまえ)の形となる!!

※脇構えとは剣術の構え方の一つであり

 右足を後ろに引いて体を右斜めに向けた状態で

 刀を右脇に取った状態で切っ先を後ろに下げた構え方。

 元々は刀の長さを隠すことなどによる奇襲に優れた構えであったが

 現在主流である【剣道】では

 竹刀の長さや攻撃位置が決まっていることから廃れてしまっている。

 

そして…

 

グォォォォォ!!

 

そのまま楯無めがけて突進する!!

 

「ヌォォォォォォ!!」

「そうはさせないっての!!」

 

ズガガガガ!!

 

それに対して楯無はランスに内蔵していたガトリングガンによる攻撃で

彼を止めようとするが…

 

「無駄

無駄

無駄

無駄

無駄ぁ!!」

 

それらを意に介さず一夏は突進する!!

そして…

 

必殺(ひっさぁぁぁつ)!!」

そう叫びながらすれ違いざまに一撃を加えようとするが…

 

「そこまでだ!!」

 

生徒からの通報によって駆けつけた

建御雷を装備した千冬によって

その攻撃は受け止められ…

 

「楯無…

私はお前に【一夏を時間のある時に(・・・・・・・)鍛えてほしい】と

しっかりと言ったはずだが?

今は一夏を鍛えるよりも…

文化祭の準備の方が大事なはずだが?

…なんで邪魔をした!!

それ以前に貴様…

生徒会の仕事はどうした!!」

 

楯無はその後やらかしたことをきっちり叱られていた。

 

なお…

 

「一夏…

お前もあの奥義をむやみやたらに使うんじゃないぞ!!」

 

一夏も叱られていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

着々と進む準備…

そのさなか一夏たち男子に危険が!?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「同意なしの契約は犯罪です」

…一遍〆た方がいいか?




お待たせしました。
第85話完成いたしました。

本作では弾君、
初対面での敵だと思われて攻撃されたこと(あれ)もあってか楯無さんを公然と
【無能】や【バカ】、
【脳筋】などと表現するくらい嫌っています。
まあ…仕方ないよね。

さて…
次回は原作5巻における最大の問題点をお送りします。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第八十六話「同意なしの契約は犯罪です」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
原作の展開…
というかこれってマジで犯罪すれすれじゃね?

…まあ劇中で熱弁していますが。
この展開はいくらなんでもアカンと思うの!!
しかも調べたら…
マジでこういう案件はそっちの扱いなのな!!
…こういうやつで運営(胴元)が参加したらアカンだろうに。

後私事ですが…
先日…
というか昨日誕生日を迎えて
私23歳となりました。
まあ何が変わったということもないんですけどねwww
一応ご報告を。


9月15日(月)

IS学園講堂にて…

 

この日IS学園に在籍する全生徒が

急きょ行われた全校集会に参加させられていた。

 

…何でこのタイミングで全校集会?

 

なんか生徒会が開いたんだってさ。

 

…うぇえええ?

あの生徒会がぁ?

 

思い思いに私語を交わし合う生徒たち。

それもそうだろう…

本来勉強に充てるべき時間を急きょ潰して

わざわざ集めるほどのことがあるのだろうか?

…普通はない。

 

そんな生徒たちの様子を見ながら

彼女は…

布仏虚はしぶしぶ壇上に上がった。

 

「…え~みなさん。

いろいろと言いたいことはあるでしょうが…

現生徒会長 更識楯無より

このたびの学園祭について発表がございます。」

 

…ああやっぱり。

虚の言葉を聞いてほとんどの生徒が納得した。

他の役員ならばともかく…

彼女ならば何をやってもしょうがないとみな考えていたのだ。

まあこんなこと言いたくはないが信頼の差だといえよう。

 

「はぁ~い♪

皆さんご機嫌よう。

そしてお初のの人には初めまして。

私がIS学園生徒会長…

【学園最強!!】の更識楯無よ♪

え~来る今月27日に行う文化祭について

私からあるイベントをここで発表させてもらいま~す!!」

 

…イベント?

その言葉に多くの生徒が食いつき…

 

(いやな予感…いや悪寒がしてきた。)

4人の男子生徒全てが

直感的に強烈な悪寒を感じた。

 

そう…

その感覚は正解だった。

 

「毎年恒例の【各部活動の催し物人気投票】の

人気1位の景品に…

なんと!!

あの男子生徒たちをプレゼント!!

そう…

今年は【部活対抗で男子争奪戦】をするわよ!!

優勝した部活には生徒会権限で…

男子生徒を強制的に入部させます!!」

 

 

何ですとぉぉォォォ!?

 

え?

マジでそんなことするの!?

 

つうかやれるの?

 

…やれるのなら乗った方がいいよね!?

 

多くの女子生徒が困惑しながらも

この発表を受け入れようとしたその時!!

 

≪…フム楯無。

さすがにそれは見過ごせんな。≫

 

この学園における【真の最強】の声が講堂に響き渡った。

 

+++

「お・織斑先生!?」

 

その声を聴き楯無は周囲を見回す。

…その隙を彼女らは逃さなかった。

 

スゥ…っと楯無の背後に回り込んだ一人の女性。

彼女は能面を思わせる無表情のまま

 

トントン…

 

と楯無の肩をたたいた。

 

「何?

虚ちゃん?

今あなたにかまっている余裕は…」

 

肩をたたいたのが虚だと思って反応した楯無だが…

 

「うちの部活メンバーに…

何しようとしているのかな?」

肩をたたいたのは…

スズネだった。

 

「…アレぇ?

西条先生…

なんでそんな無表情なんですか?」

 

顔をこわばらせながらも虚勢を張ってそういった楯無だが…

 

「楯無さん?

お前うちの…

【ボランティア同好会】の部員に対して何をしようとしていた?

…私の耳がおかしくなければ、

他の部活に強制加入とか言ってなかった?

…なあ楯無?

…どうなんだ?

…どうなんだ楯無?

なあ…

私の耳がおかしかっただけだよな?

なあ…

そうだろう楯無?

なあ楯無…

なにか言わないか!!」

 

瞳につやがない…

俗にいうレイプ目状態かつノンブレスで上記のことを

楯無の首元を片手でつかんだ状態で言い切ったスズネは

その迫力に押されて固まっていた彼女に対して

そのまま問いかけを続けていく…

 

「なあ…

お前勘違いしていないか?

お前はあくまで生徒会長…

私たち教師よりも立場的には下なんだぞ?

それを…

まるで自分が学園の支配者のようにこんな催しをして!!

その上さっき言っていたイベント…

アレ、

肝心の男子生徒(景品)に対して了解を取ってないよな?

…嘘ついても駄目だぞ?

もう山田先生やナターシャが確認を取っているからな。

…お前に一応確認するけど。

生徒会長の任期が

今月末までだってわかっているか?

さすがにこんなことされたら…

お前以外の候補を準備しなくちゃまず過ぎるな。

…はっきりいうとお前の行為は

れっきとした【人権侵害】で…

判例的にも【詐欺】になるかもしれないのだぞ?」

 

「え…何で詐欺に…」

 

その言葉を聞いて何とか声を出した楯無だが…

 

「お前なあ…

自分たち(生徒会)が勝つことを前提として

このイベントを開催しただろう?」

 

ギク!!

「…な、

何のことでしょうか。」

 

藪蛇をつついただけだった。

 

「…あのなあ。

例年の【各部活動の催し物人気投票】において…

お前たち生徒会も参加している時点で

このイベントのからくりが

大人にはある程度読めるぞ?

 

…おそらくお前は何らかの方法で

自分たち生徒会に投票を行わせる催し物を行うはずだ。

そして…それは男子生徒を利用した物だろうな。

…それならばみぃんな参加して生徒会にに投票するだろう?」

 

ギク!!

ギク!!

ギク!!

「いやーそれは考え過ぎじゃあ…」

 

「まったく…私たち大人をなめるんじゃない!!

お前どうも知らないようだから言うがな?

このIS学園がある日本では…

客に勝つ機会が全くないのに拘らず、

その機会があるかのように偽装したいかさま賭博の胴元は…

最高裁判決で【詐欺罪】が適用されている!!

※↑これに関してはマジです、昭和26年に上記の判決が出てました。

…おほん。

それに同意のない契約自体も違法行為だ。

…これって要はお前たち(生徒会)を仲介して男子生徒と

優勝した部活の間で何らかの契約を交わしたようなものだろう?

…ただし男子生徒の同意なしでだがな!!」

 

+++

 

そして…

 

≪諸君…

今回の集会で出た内容は教師権限で破棄させてもらう。

…異論はないな?≫

 

最終的に一般生徒たちは放送越しに話しかけた

千冬の言葉に対してうなずくしかなかった。

スズネが壇上で丁寧に解説している内容が

マイクを通して生徒たちにも聞こえていた以上うなずくしかないだろう。

 

そして今回の戦犯というか…

諸悪の根源である楯無は…

 

「さて楯無?

…お前には今日一日を使ってしっかりと

人権や契約について学習してもらうぞ?」

 

プカァ…

 

「…いかん。

さすがにプレッシャーをかけ過ぎたか?」

 

スズネの怒りのプレッシャーを受けて

幽体離脱状態となっていた。

 

なお…

 

ズバシャァァァ!!

 

「ゲホゲホ…」

 

「よし…起きたな。」

 

水かけられて無理やり起こされたが。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

そんなこんなありまして文化祭当日!!

一夏たちの招待状で御呼ばれされたのはいったい誰なのか?

そこらへんも大公開です!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「文化祭戦線異常なし?」

…悪意はひそやかに…

 




お待たせしました。
第86話完成いたしました。

…スズネオンステージです。
いや最初は虚さんが糾弾した方がいいかなあと
考えていたんですが…
よくよく考えたら教師サイドからすれば
かなりのブチギレ案件なんですよねこれって…
劇中でも言っていますが…
犯罪扱いされても文句は言えない案件ですし。

胴元がこういうイベントに参加者として混ざっていたら
公平じゃないよねって話ですよ。
現に原作だと一夏を餌にして投票させてましたし…
ぜってぇこのイベント込みで企画したろ原作の催し物。
汚い、さすが暗部汚い。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第八十七話「文化祭戦線異常なし?」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

…さあてどうなりますやら。



9月27日(土)

午前10時頃

IS学園正門前にて…

 

この日…

生徒や学園から送られた招待状を持って

多くの来賓がIS学園を訪れていた。

 

≪それではご来賓の方々お待たせしました!!

これより…IS学園文化祭を開催いたします!!≫

 

そのアナウンスとともに開く正門…

そして来賓の方々はそれぞれゆっくりと敷地内に入っていく…

 

(…それにしても、

まさか叔父様だけじゃなくて

私たち二人にも招待状を送るなんて…

カイト君…

どうやって招待状を用立てたのでしょうか?

心配極まりないです(・・・・・・・・・)。)

 

その中に彼女はいた。

毛先が赤く変色してはいるものの

大部分は普通の黒髪という

独特な髪であるその少女は…

ほかの要因も合わさってか

か~な~り目立っていた。

 

「さて…

まずはうちのバカ息子の様子を見に行こうか。

…そのあとは自由行動だが、

羽目を外すなよハーケン…」

 

OK(オーケィ)Mr.ベーオウルフ

…つーか何で俺だけ名指し?」

その隣では彼女の叔父がもう一人の同行者に対して

注意をしていたが…

 

「エクセレンがいるならともかく…

このメンバーで羽目を外すのはお前だけだ。」

 

(いや神夜(かぐや)も場合によってはすごいんですけどぉ!?)

 

「…一応言っておくが

神夜に言わないのはあいつがやらかすときは天然でやらかすからだ。

…意図的にやらかすブロウニング・ファミリーとは違うぞ。」

 

その中で自分について言及されているというのに

彼女は…

南部神夜は気が付いていなかった。

考え事に夢中になっていたとはいえ…

やっぱ天然よねこの娘…

 

+++

数分後

1年1組教室前にて…

 

「おっ!?

ベーオウルフじゃねーか!!

横にいるのは…

お前ん所ってカイト以外に子供いねえよな?」

 

「…サーシェス!?

何であんたが…

ああ、

義娘がうちのカイトと仲良かったなそういえば。」

 

お互いの子供たちに会うために教室にやってきていた二人の父親が

古い知り合い同士再会したことを喜んでいた。

 

そしてその横では…

 

(しかし…)

 

バイィィィン!!

 

「ほぇ~…

昔お父様から話に聞いたことはありましたが…

本当に叔父様世界中にお知り合いがいるんですねえ。」

 

(本当に…)

 

ボイィィィン!!

「…そういえばカイト君は彼の息子だったな。」

 

(この二人胸でけえな~

…こっそり拝んでおくか。)

 

その様子を眺めていた神夜(自分の恋人)

セルべリア(サーシェスの嫁)のとても豊かな胸をちらちら見ながら

ハーケンはそのいっそ神秘的なまでの大きさに感動していた。

 

+++

そして教室内では…

 

「お父さん…いい加減入ってくれないかなあ。

他のお客さんの迷惑だよ。」

 

「…糞親父もハーケンもいい加減にしてくれよ。

二人とももう少し分別を持ってだなあ。」

 

ちょうど接客シフトで教室…

いや【制服喫茶 ゆにふぉーむ】店内にいた

カイトとシャルロットが自分たちが招待したメンバーの痴態を見て

頭を抱えていた。

 

(これならラウラから招待状譲ってもらわずに

お母さんだけ呼んでおけばよかった…)

 

(一夏や鈴だけじゃなくて弾からも借りて

親父たちだけじゃなく母さんも呼んでおけば…

いやそれじゃだめだな。

…アクセルさんなら何とかなったかなぁ。

いやあの人も意外とそっち系(エロい人)だしなあ…)

 

「…二人とも手が止まってるぞ?」

 

ビクゥ!!

 

考え込んでいた二人に厨房から鋭い視線が飛ぶ。

現在調理シフトのまとめ役をしている弾が

接客をしていない二人のことをにらんだのだ。

 

「…うわぁ。

二人とも手を止めてたし…

この後弾から叱られる(苦笑)」

 

「ヒビキ…

もう少し友達は大切にした方がいいわよ?」

 

「いいんだよねえさん…

二人とも自業自得だし。」

 

「…やっぱあんた口悪いわよね。」

 

そしてそれを見ていたヒビキは自ら招待した姉とともに

注文していたコーヒーに舌鼓を打っていた。

 

(たしかいつものメンバーだと

あの二人以外だと俺とオルコットさんだけが

すでに呼ぶ人いたんだよなあ…

後の別に呼ぶ人がいないメンバーから招待状融通してもらって

なんとか呼びたい人たち呼んだら…

ああなったとwww)

 

…ちなみに

弾の招待状はどうなったかというと…

 

「すまんな虚君。

…まさか甥っ子から

招待されないとは思わなかった。」

 

「まあカイト君とは最近交流持つようになったのでしょう?

なら呼ばれなくても仕方ないかと。

…娘さんはもともと従兄弟の恋人として面識があったとはいえ

あなた様とはなかったのも大きいでしょうが。」

 

虚を介して南部氏に渡されていた。

 

+++

同時刻…

学園内の某所にて

 

「さあて…

確か今ここだから…」

 

パンフレットを見ながらその女性は

考え込んでいた…

 

(一応すぐに行動開始しなくていいって

上からスコールが言質とってるし…)

 

「ダリルのクラスとかまわってから接触しますか。」

 

そういう彼女の顔を

もしもセシリアたちが見ていたら驚愕したであろう。

 

なぜ…イギリスで戦った

あの亡国機業構成員が…

この学園祭に来ているのかと。

 

ちなみに

 

(さあて…何から食おうかなあ♪)

彼女、

文化祭をエンジョイする気である。

 

…仕事はどうした?

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

にぎやかに来賓や生徒が楽しんでいる文化祭。

そんな中で暗躍する影…

彼女らの目的はなんなのだ?

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「ファントム・エトランゼ」

…それじゃあ仕事と行きますか♪




お待たせしました。
第87話完成いたしました。

さて…そろそろ修羅場かな?
招待状に関しては本文中で語られているような振り分けです。
…企業関係者を除いてもこれぐらい絞らないと呼べないんだよね。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第八十八話「ファントム・エトランゼ」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
…なし?

…アンチというかなんというか。
IS学園って割とミステリーものでいうところの
クローズドサークル状態にしやすいよね。


前回ラストから少したち…

午後12時25分頃

IS学園外周部にて…

 

人工島に建設されたIS学園

その外周部には主要的でないものも含めて

施設などの建造物がほとんどなく

それ故に空き地に近い部分もまた存在する。

 

フオォォン…

 

フオォォン…

 

…そんな場所へ海中から近づく

巨大な影があった。

 

(…さぁて、

モノクロ連中はうまく潜入できているのかな?)

巨大な影…

それは見たことがない形状の潜水艦であった。

そしてその内部で一人ほくそ笑む女性がいた。

黒い髪を短く切りそろえた彼女の後ろには…

無数の影(・・・・)が静かに存在していた。

 

(…まさかとは思うが、

遊びほうけてはいないだろうな?

…今度は連帯責任として

メンバー全員に始末書を書かせてやろうか?)

 

+++

その頃学園内部では

 

フェ…

フェ…

フェ…

ブフェックショイ!!

 

学園内の廊下にて

一人の女性が突如として悪寒を感じて

大きなくしゃみをしていた。

 

ズズズ…

 

「…なんだ?

誰か噂してんのか?」

 

その女性…

いや、ここはあえてこう呼ぶとしよう。

文化祭を満喫していたモノクロ組の一人である…

(スコール…いやエムかねえ?)

オータムは鼻をすすりあげながら

誰かが噂していると考えた。

そしてそんな彼女の目に…

 

(…あ~

もうこんな時間かぁ…)

偶然…

そう本当に偶然、

廊下に飾られていた時計が映り

それで彼女は気が付いた。

もう遊びは終わりで…

 

「…それじゃあ仕事と行きますか♪」

そうつぶやいたオータムは人ごみにまぎれながらどこかへと去って行った。

 

(…しかし見たかったなあ、

12時半からの【教職員によるISアクロバティック飛行】って出し物。)

 

…お前まだ遊ぶつもりだったんかい!!

 

+++

そして…

それから数分後

IS学園と本土をつなぐ海上モノレールの

海中基礎部分にて…

 

『PPP』

 

海上モノレール、

それはIS学園と本土をつなぐ各種移動手段において

最も大きなものであり…

 

『コチラ【ダイバー1】目標ニ接触シマシタ.』

 

もしもこれが何らかの形で使えなくなれば

その時点でIS学園は本土と分断され…

 

(よし…これで3時間はこちらが有利に立てる!!)

 

何かあった際に救援が駆け付けるまでに

約3時間は最低でもかかるのだ。

 

「作戦開始まで残り約30分ほどか。

クフフフ…

これがうまくいけば私の昇進はほぼ確定だな。」

 

そう潜水艦で指揮を執る彼女は嗤う。

…まあ【とらぬ狸の皮算用】をするということは

大体の作品において採用される

有名な失敗フラグであるが。

 

+++

そしてその頃、

太平洋沖合のとある地点にて…

 

その場所には本来何もなく

海原が広がっているはずだった。

しかし…

今そこには巨大な建造物が停泊していた。

 

「さて…そろそろ始まるな。」

 

そうひとり甲板に立ちつぶやく男。

彼の後ろには…

超大型のステルス機らしき機体が発進準備を進めていた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

2XXX年9月27日…

同日午後12時30分に起きた

【IS学園文化祭大規模襲撃事件】から始まった…

いや始まってしまった一連の戦い。

後世の歴史家たちはそれらの戦いを総称してこう呼んだという。

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「亡霊戦争…開幕」

日常(平和)は終わり…

非日常(戦争)が始まる




お待たせしました。
第88話完成いたしました。

…もはや語るまい。
その目で見た方がいいでしょう。

これより先は命がけの戦い…
ついてこれるか?


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第八十九話「亡霊戦争…開幕」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
…なし

…何も言いません。
さあ…絶望の始まりだ。


西暦2XXX年

9月27日(土)

午後12時59分頃…

IS学園にて

 

この時、

学園内では教職員によるアクロバット飛行を…

特に織斑千冬による宙返りや剣舞などの曲芸飛行が目玉とのこと

…こほん、

兎に角アクロバット飛行を見るために

多くの来賓がアリーナに集まっていた。

…無論それ以外の場所にも招待客が集まっていたりはしたが。

他には本土と学園のある人工島を結ぶモノレールが

ちょうど学園に到着した時でもあった…

 

さてそんな時だった…

 

カッ…

 

カッ…

 

刻々と時を刻む秒針が一回転し…

 

カチ…

 

午後1時になったのは…

 

+++

 

『作戦…開始!!』

 

そう通信が入ったことを認識した【それ】は

正面の標的へとしがみついた。

 

そして…

 

ドグワァァァァァン!!

 

【それ】の…無人兵器の自爆により

基礎部分が破壊されたことで

モノレールを支える洋上の柱が崩壊する!!

 

+++

 

ドグワァァァァァン!!

 

…何!?

 

何なの!?

 

学園内にもその爆音は聞こえていた…

 

ブゥゥゥゥゥ!!

 

そして鳴り響くサイレン…

 

『こちらIS学園警備部です!!

本土との連絡モノレールに異常が発生しました!!

来賓の皆様は落ち着いて警備員の指示に従ってください!!』

 

そして入った放送を聞き…

 

モノレールに異常って…

 

まさか爆発したの!?

 

あたしたちどうやって帰れば…

 

 

一時パニックになる来賓客!!

 

+++

 

しかしそれで終わりではなかった。

 

「よし…

PTポッド射出!!」

 

潜水艦にいた女性がそう叫ぶとともに…

 

ゴポ…

 

ズドドドドド!!

 

まるでミサイルのように何かがアリーナへと降り注いだ!!

 

そしてその中から…

 

ザッザッザッ!!

 

「…あれは!!」

(私とヒビキたちが京都で交戦したPTだと!?)

 

大量の無人PT…

【バルトール】が姿を現した。

そして…

 

「全機…攻撃開始ィィ!!」

 

PPP

 

ドガガガガガガ!!

 

…キャアアアアアアアア!!

 

外側に展開していたバルトールが

潜水艦からの命令を受け…

アリーナの観客席めがけて

両腕(・・)に内蔵されたマシンガンを

一斉に発射したのだ!!

 

「貴様らぁ…

時代遅れの遺物がふざけた真似をするんじゃねえ!!」

 

アリーナのバリアを軽くぶち抜き来賓たちを無慈悲に襲う弾丸。

それらを食い止めるために

アクロバット飛行中だった教員が攻撃を開始するが…

 

PPP

 

ガキィン

 

ザク!!

ザクザクザクザクザクザクザクザク…!!

 

…え?

絶対防御が発動しないなんて…

 

それよりも…

あの人…生きてるの?

あんな串刺しまみれにされちゃったけど…

 

…あえなく返り討ちにあった。

なお…

これがこの襲撃における確認できた中で初の死亡者である。

 

…来賓客へのマシンガン乱射での死傷者は

どのタイミングで死ぬことができたのかわからないため

確認することができたのはこれからしばらく後のことだったのだ。

 

+++

今から約30年前…

西暦2XXX年

9月27日(土)

午後1時00分

旧IS学園にて何者かによって

本土との唯一の移動手段であるモノレールが寸断された。

さらに同時にアリーナへ大量の無人機が侵入…

そして来賓客への無差別攻撃を行い

さらにはそれを止めようとした教員一名を殺害する。

 

これらの出来事が今日(こんにち)でいう【亡霊戦争】の始まりを告げ…

旧IS学園壊滅のきっかけとなった大事件。

【旧IS学園文化祭大規模襲撃事件】において最初に確認された被害である。

 

著【礼久(れいく)永矛(えいむ)

【IS時代の始まりと終わり】

【第四章 亡霊戦争】より抜粋。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

IS学園を突如として襲う暴虐!!

文化祭を楽しんでいたカイトたちもまた

その荒波に飲み込まれていく…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「狙われし者」




お待たせしました。
第89話完成いたしました。

ラスト部分は30年後に書かれた歴史書からの抜粋をイメージしております。
…著者の名前は私のユーザーネーム【09e16】を少しいじって
0(れい)9()e()1()6()】=【礼久(れいく)永矛(えいむ)】としました。
…ぶっちゃけよさげな名前が思いつかなかっただけですけどね~


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それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第九十話「狙われし者」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

さて…それでは参りましょうか。



西暦2XXX年

9月27日(土)

午後01時04分頃…

 

ブゥゥゥゥゥ!!

 

ブゥゥゥゥゥ!!

 

ブゥゥゥゥゥ!!

 

ゼェ…ハァ…

 

鳴り響くサイレンを聞きながら

一夏は来賓客が逃げ惑う校舎内を

人波をかき分けながら走っていた…

 

(まったく…

なんでこんなことになるんだか…)

 

何故こうなっているのか…

それを説明するために時間をしばし遡るとしよう。

 

+++

午後01時01分頃

IS学園校舎内の

とある廊下にて…

 

「はぁぁぁぁ!?」

来賓や一般生徒への避難誘導のさなか

一夏は山田先生より衝撃的なことを聞かされ、

驚愕の叫びをあげていた。

 

「カイトの姿が見えない!?

マジですか山田先生!?」

 

「ええ…

喫茶店のシフトが終わった後

一人でどこかに行ったらしいんですが…

そのあとの足取りがばったり途切れてるんですぅ。」

 

柊カイトの所在不明…

この状況でその情報はシャレにならないくらい不味いものだ。

 

(オイオイオイ!?

まさかとは思うが…)

 

「カイトの誘拐が目的か…?」

 

「え゛!?

いやさすがにそれは…」

(な、ないと言い切れない…

カイト君の機体や体を

非合法な手段を使ってでも調べようとする

組織がいてもおかしくないですし…)

 

「…すいません避難誘導頼みます!!」

 

そう山田先生に言い捨てて一夏は…

避難する人々とは逆方向に走り出す!!

 

「ちょ!?

織斑君!?」

 

「ちょっくらカイトの奴探してきます!!

なあに…直ぐに戻ってきますって!!」

 

そう走りながら山田先生に返答した一夏だが…

 

+++

そして時間は元に戻り…

 

(あれだけ走り回っても見つからないなんて…

カイトの奴どこに行ったんだ?)

 

そう一夏が考えていたとき、

件のカイトと言えば…

 

+++

 

「…大丈夫?

一応気を付けてゆっくり歩いてるけど…」

 

「…大丈夫だ。」

 

一夏が走り回っているのとは反対の方角で

一人の少女を背負ってゆっくりと

最寄りの避難場所へと歩いていた。

 

「足…

災難だったね。

…まだ痛む?」

 

「いや…これくらいなんともないさ。」

 

(…会話が続かないなあ。)

 

背中の少女に優しく語りかけようとするも

すぐに言葉を切られてしまい

会話を続けることができないことを内心悲しむカイト…

 

(しかし…

親御さんはなんで子供を一人にしたんだ?

…見たところ【中学生】ぐらいだよなあこの子。)

 

そう…

カイトは彼女を…

自分よりも少し年下に見える黒髪の少女を

ただ偶然巻き込まれただけの

来賓客だと考えていた。

 

しかし…

 

(まさかこんな形でターゲットと接触できるとは…

幸運と言えばいいのか

それとも悪運と言えばいいのか…)

 

彼女、

実は亡国機業の工作員である。

 

((…しかし))

 

(この娘どっかで見たような顔なんだよなあ…)

(なんで顔を見て怪しまないんだ?

…私って千冬姉さん(・・・・・)とそっくりなんだが。)

 

 

…まあわかるな?

そういうことである。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

無人機による無差別攻撃で混乱するアリーナ…

しかし偶然居合わせた彼らによる反撃が始まる!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「蘇る伝説」

ただ…撃ち貫く!!




お待たせしました。
第90話完成いたしました。

いや~…
もうすぐナンバリング話数が3ケタ入りますなあ。
…できれば今年中に終わるといいなあ。
まあここから1章ごとの話数減らしていけば
何とかなるかなあ…


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第九十一話「蘇る伝説」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし。

ちょっと久しぶりにたくさん書いた気がする。


西暦2XXX年

9月27日(土)

午後01時15分頃…

 

PPP

 

ドガガガガガガ!!

 

ドガガガガガガ!!

 

ドガガガガガガ!!

 

マシンガンの発射音…

 

うわぁぁぁぁ!!

 

助けてくれェェェェ!!

 

痛いよぉ…お母さんどこぉ…?

 

銃撃から逃げまどう来賓客の悲鳴…

 

今、アリーナは地獄絵図と化していた。

 

そしてそんな場所に…

偶然(・・)彼らはそろっていた。

 

「…ハーケン、

そして輝夜…

いけるな二人とも?」

 

観客席の座席の横からしゃがんだまま

少しだけ顔を覗かせながら様子を見ている男性が

その後ろで身を隠していた二人に問いかける…

 

「ああMr.ベーオウルフ…

念のためにこいつを持ってきておいてよかったぜ。」

 

「こちらも大丈夫です叔父様…

ちょっと複雑だけど。」

 

そう…キョウスケ達だ。

キョウスケの問いかけにハーケンは懐から

金属製で表面にジョーカーの絵柄が刻まれたプレートを取り出し、

輝夜は手首に装着したブレスレットを苦笑いしながらさすって答えた。

 

「そうか…」

 

そしてキョウスケはその二人の答えを聞いてにやりと笑う。

 

「…なら行くぞ!!」

そして彼自身も緑色の結晶を懐から取り出し…

 

カッ!!

 

突如として光を放った!!

 

+++

一方その頃、

アリーナの大体反対側では…

 

「…いやシャルの話で聞いてたけどさ。

ここって本当にザル警備なんだな…」

 

「…やはり警備員の話受けた方がよかったか?」

 

サーシェス夫婦もまたアリーナに来ていた。

 

二人とも義娘(シャルロット)からこの学園の警備が

どれだけザルなのか聞いていたとはいえ

この惨状にはあきれていた。

 

「いやこれはオレらいても

さすがに予防はムリだろ…」

 

「…確かにな。」

 

「ま…この状況を打開することくらいはやれるだろうけどな?」

 

そう言いながらにやりと笑うアリーを見て

セルべリアもまた…

 

「…いくら吹っかける?」

 

にやりと笑いながらそれに同調する。

 

「そりゃ学園長の誠意ギリギリだろう?」

 

「…確かになwww」

 

さらっと金出させる気だし…

まあこの二人は現役の傭兵とその嫁だし仕方ない…か?

 

「そんじゃあ…」

 

「稼ぐとしますか。」

 

そういって彼らもまた光に包まれていく…

 

+++

ドガガガガガガ!!

 

PPP

 

銃撃を続ける無人機たち…

しかし!!

 

キラリン♪

 

上空で何かがきらめいた後

それは起きた!!

 

究極(きゅぅぅぅきょぉくぅぅぅぅ)!!

ゲシュペンストォォォ!!

キィィィック!!』

 

上空から一直線に急降下してきた黒い機体…

【ゲシュペンスト・ハーケン】が

無人機の集団めがけてキックを繰り出したのだ!!

 

!?!?!?

グシャゲシドグワァァァン!!

 

キックが直撃した無人機はひしゃげ、

さらに着地時に発生した衝撃で

周囲の無人機も吹き飛んだ!!

 

そうして吹き飛んだ無人機の一つへと…

 

『チェストォォォォ!!』

蒼雷に酷似した外見をした

純白の機体がその手に装備した

身の丈ほどもある大きさの巨大な日本刀を振り下ろした!!

 

ズバッシャァァァ!!

 

そのまま真っ二つに切り裂かれた無人機を

仮面の下で後ろ目に見ながら

彼女は口ずさむ…

 

『我が剣に…断てぬものはありません!!』

 

蒼雷の兄弟機…

【雷牙・零式】を身に纏った輝夜はそのまま次の機体へと襲い掛かる!!

 

『まだまだ行きますよぉ!!』

 

そして…

浮足立った無人機たちへと…

 

『さて…

それではここからは…』

 

『俺たち大人の時間だ…』

 

『まあ…

無人機に言うことじゃないがあえて言わせてもらう。

お前たち運がないな。』

 

3つの伝説が牙をむいた!!

 

+++

 

『さあて…雑魚相手にはこれだな!!』

 

そういってアリーはサイドスカートから

自走式攻撃端末…【ファング】を射出する!!

 

『噛み砕け!!』

 

敵機周辺に展開したファングを

その一言で一気に襲い掛からせたアリーは

 

『そんでこいつでしまいだ!!』

 

…そのまま敵機に突き刺さっていたファングからレーザーを

内部めがけて照射した!!

 

!?!?!?!?

 

チュドォォォン!!

 

『ヘッ…汚い花火ってか?』

 

+++

それと同時に彼女も動いていた!!

 

『駆けよヴァルキュリア!!

この空を…自由に!!』

 

そう叫びながら彼女は空を飛ぶ。

新技術を組み込むことでよみがえったかつての愛機…

【ヴァルキュリア・リヴァイブ】を身に纏って

自由に…そしてどこか優雅に!!

 

PPP?

 

『そして…穿て!!』

 

そして標的が動きに惑わされて自身を見失った瞬間…

その背後に現れて大型ランス【ヴァルキュリア・ランサー】を突き刺す!!

 

『さあ…まだまだこれからだ!!』

 

そしてそのまま上昇し…

 

『さあ…どこに墜落したい?』

 

そのまま一気に急降下する!!

 

そして…

 

ズドォォォン!!

 

『…フ、少々はしゃぎすぎたな。』

 

落下時の衝撃を利用して周囲の敵機ごと

標的を吹き飛ばしながらも

彼女はそういうだけだった。

 

+++

以下推奨BGM【鋼鉄の孤狼】

 

『フ…こちらもそろそろ行こうか!!』

 

そしてその様子を見ながらキョウスケもまた動き始める!!

 

ゴォウ!!

 

背中側に存在する大量のブースターを起動させて

彼は突撃する!!

 

どんな敵だろうと…

 

ただまっすぐに…

 

最強の一撃を叩き込むために!!

 

『そこだ!!』

 

そう叫びながら…

右腕に装着された大型パイルバンカーの杭で

敵機の腹部を殴る!!

 

『貴様らが何のためにこの学園を襲ったなどと

無駄な質問をするつもりはない。』

 

『俺がすることはただ一つ…』

 

『ただ…撃ち貫く!!』

 

『それだけだ!!』

 

そう叫ぶとともにパイルバンカーを作動させ…

 

ドグワァン!!

 

敵機の腹部を宣言通りに撃ち貫いた!!

 

+++

そうして彼らの活躍により

少なくともアリーナを襲った敵は片付いたのだ。

 

そう…

 

『これで大丈夫のはずだ…』

 

ズガァァァァン!!

 

『な!?

あっちには…確か港湾施設があったはず!?』

 

アリーナの敵は(・・・・・・・)だが。

 

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

来賓客や一般生徒の避難のために

物資搬入用の港湾施設を使用することを決断したIS学園上層部、

また一方ではとある生徒が重い決断をしようとしていた。

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「二つの決断」

一つは遅すぎて…もう一つは悲しすぎた。




お待たせしました。
第91話完成いたしました。

フム…この調子だと後5話くらいでこの章終わりそうだな。
と言っても次章とは地続き関係だからなあwww


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第九十二話「二つの決断」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
…原作での展開かな?

恋人いるからこそ普通ならば
どうするのか悩むと思います。
恋人を守るために行動するのか
それでも初心を貫くのか…
悩まないならば本当は
【恋人】なんてどうでもいいんじゃないでしょうか。
…僕恋人いたことないんですけど。


西暦2XXX年

9月27日(土)

午後01時20分頃…

 

IS学園北西部…

そこには毎週日曜日に大量に仕入れる食料などの

大規模物資搬入を行うために

設備されたそれなりに規模の大きい港湾施設が

存在していた。

 

また、ちょうどこの日は

文化祭当日ということもあり

明け方に特別に搬入があったために

専用の貨物船【アルバトロス号】が停泊していた。

 

この夏休みの間に実は学園の施設がある程度更新され、

さらにはいくつか新設備が増設されていた。

その一つが【警備隊司令室】である。

これはそれまで教員が兼任していた学園の警備業務を

外部から新規に雇った専属の警備部隊が

新たに行うことにになったこともあり

そのために新設されたものである。

 

そしてその司令室で指揮を執るある人物へと

 

ジジジジジ…

 

ある通信が入った。

 

「ハイ、こちら司令室…

ハイ?

ええ…わかりました。」

 

カチャン…

 

その指揮官は通信終了と共に頭を抱えながらその通信内容を

警備隊へと伝達する…

 

「こちら司令室…

警備隊各員に通達する。

…はぁ、

北西部の港湾施設より

来賓客を脱出させることが

ようやく理事会で決定された。

…まあ遅すぎる気もするが、

とりあえず同地点の安全を確保してくれ!!」

 

そう伝えた後彼は頭を抱えながら…

(しかし…

もう襲撃開始から20分も経過したんだぞ!?

直後に決定したならまだしも…)

 

「このタイミングで大丈夫なのか?」

 

指揮官の心配は果たして…

 

+++

そして

13時22分頃

港湾部へと到着した警備隊員たちの目に映ったのは…

 

「遅かったか…」

敵の無人兵器によって船体に大穴をあけられて

沈みゆくアルバトロス号の無残な姿と

一部施設を破壊しようとしている無人兵器の大群の姿だった。

 

+++

一方その頃

人工島の端の方にある

とある避難場所では…

 

(…やっぱそうするしかないのかねえ。)

 

一人の三年生が壁際で寝転んで

上に伸ばした手のひらを

ぼーっと見つめながら思い悩んでいた。

彼女にとってこの学園での生活は

元々望んで入ったわけでもないうえに

とてもつまらないものだった。

ある理由(・・・・)で男性不信になっていた彼女にとって

学園内に男がほとんどいないのは確かにうれしいことだ。

…しかし学園内には彼女が追い求める【生甲斐】…

命がけのスリルがなかった。

それ故に最初に1年間は周囲に合わせながらも内心では空虚に感じていたのだ。

 

しかし…

次の一年で彼女に転機が訪れた。

…(一応同性とはいえ)恋人ができたのだ。

最初は気まぐれのようなものだった。

後輩から告白を受けた際に

いつかは切り捨てる存在…

そう思って一時的に楽しむ目的でOKをしたのだったが…

…いつの間にか彼女に心底惚れ込んでいた。

 

(このまま堅気として生きるのもありだと思ってたんだけどなあ…)

 

そう…

今年の夏休みに

一時帰省するまでは確かにそう思っていたのだ。

 

(…でもやっぱさ、

アタシは伯母貴のたった一人の血縁で…

アタシにとってももう伯母貴しか血縁がいないんだよな…)

 

そう…彼女は思い出したのだ。

もうすでに自分には伯母しか帰る場所がないのだという残酷な事実を。

 

そうやって考え込んでいた彼女の耳に…

 

ビチャ…

 

ビチャ…

 

それは聞こえてきた。

 

「水音…?」

 

ビチャ…

 

ビチャ…

 

ゆっくりと近づいてくる水が滴る音…

それを聞いた彼女は違和感を感じていた。

(水音?

…今回無人機以外は伯母貴たちだけのはずだよな…

無人機ならミサイルポッドで撃ちこむはずだし…

…まさか。

伯母貴たちも作戦内容を全部知らされてないのか!?)

 

ビチャ…

 

「…止まった?」

 

ドガァァァン

 

避難場所の対爆装甲ドアが突如としてはじけ飛び…

彼女らは姿を現した。

 

「ア…IS!?」

 

見たことない形状とはいえどう見てもISであるそれを身に纏った3人の女性が表れ…

 

「…チィ、

はずれかよ…

ま、いいか?」

 

先頭の女性が苦々しげにそう言った後

 

ジャキィ!!

 

両腕でアサルトライフルらしき銃器を構えた後…

 

「アタシらのストレス発散のために…

むごたらしく死ね。」

 

そういってトリガーを引こうとした!!

 

+++

(!?)

ISが銃器を構えた瞬間

悩んでいた【彼女】は走り出した。

なぜならば…

彼女の眼に映ってしまったからだ。

彼女の恋人が…

銃器の射線上に立っていることが!!

 

「フォルテェェェェェ!!」

 

ズガガガガガガガ!!

 

叫びながら射線上に飛び出した彼女…

そして鳴り響いた銃撃音…

まき散らされた硝煙により

襲撃者からは正面が見えなくなっていく…

 

「っけ!!

女のくせして王子様気取りかい?

それで死んだらせわねーぜ!!」

 

射線上に出てきた女が

銃撃によって無残にもミンチになって死んだ…

そう判断した襲撃者はそういって嗤うが…

 

「…だぁれが死んだって?」

 

煙の中からそう声が聞こえるとともに…

 

グォウ!!

 

煙をかき分けるように漆黒の腕が振られた!!

 

+++

「IS!?

…そうか専用機持ちか!!」

 

「ああそうさ…

アタシたちは専用機持ち…

だから生徒なのにここの警備させられてたんだよ。」

 

驚愕する襲撃者にそう言いながら…

彼女は決意していた。

 

(ああ…

もう伯母貴に加勢は無理だな。

ま…

いいっか。

姪っ子の恋人(フォルテ)のためだし…

伯母貴も許してくれるだろ!!)

 

「…てめえ!!

生徒だあ?

テメエなんてこっちの報告にはでてなかったぞ!!」

 

「…は!!

どーせ今の一年とかの情報しかねーんだろ?

もののついでだ…

名乗ってやるぜ!!」

 

そう言いながら彼女は右手で相手を指さし…

声高らかに宣言した!!

 

「アタシの名はダリル…

ダリル・【ミューゼル(・・・・・)】!!

スコール・ミューゼルはあたしのたった一人の伯母貴で…

アンタらの敵だぁ!!」

 

その宣言を聞いていた彼女の恋人

【フォルテ・サファイア】は首をひねっていた。

(…アレ?

ダリルってファミリーネーム【ケイシー】じゃなかったっけ…)

 

(…あー、

後でフォルテに説明しねえとなあ…

はあ…憂鬱だ。)

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

襲撃開始から30分が経過したころ…

ついに彼らに危機が迫る!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

最悪(災厄)の序章」

…すまない。




お待たせしました。
第92話完成いたしました。

まあこの展開はびっくりした方も多いと思いますが…
詳しいことは次章で語られます。

ぶっちゃけこの作品でのダリルさんは
いろいろあって【ケイシー】姓になっているだけで
元々は【ミューゼル】姓でした。
本人的には【ケイシー】にいい思い出ないので
一日でも早く【家族】と縁を切りたいそうですが…
そっち以外での唯一の身内がスコールさんなんですよね。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第九十三話「最悪(災厄)の序章」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

…今回始まりと終わりに架空の書籍からの引用文があります。
書いててちとこっぱずかしかったです。



旧IS学園文化祭大規模襲撃事件…

この事件における亡国機業の目的は

一体なんだったのか今日でも意見が分かれている。

現在の通説としては【IS学園の戦力をそぐため】だったとされているが

筆者はこの通説に疑問を抱いている。

 

…よくよく考えるとわかるだろうが

現在の【国際IS教導院】とは異なり

当時の旧IS学園は別に軍関係の学校ではないのだ。

(まあその割にこれ以前に軍事行動をしたことが一度だけあるが;)

そんなところの戦力を削っても意味がない。

…そうおかしいのだ。

何故…

何故亡国機業はIS学園を襲撃したのだろうか…

 

今日に至るまでそれを決定づけるものは発見されていない。

 

+++

 

西暦2XXX年

9月27日(土)

午後01時30分頃…

 

(そろそろだな…)

ゴソ…

 

目標とうまく接触できていたその少女は

作戦を次に進めるために

懐からそれを取り出す。

 

「…ん?

なにして…

 

プシュ!!

 

るの゛!?」

 

…ガク!!

 

首筋に何か硬いものが当たった…

そう認識した次の瞬間、

彼は…カイトは倒れ伏す。

 

(体に…力が入らない!?)

にゃ…にゃにほぉ…(な…何を…)

 

呂律のまわらない口で何とか言葉を出すも…

 

「…すまない。」

 

彼女は何も答えない…

ただ悲しげに倒れ伏すカイトを見下ろすばかりだった…

 

(…い、意識が…)

 

そして失神するカイト…

彼を見下ろしていた少女は

懐から無線機を取り出し…

 

「こちらエム…

+++

『こちらエム

目標の捕獲に成功。

早急な回収を求む。』

 

「了解した…

すぐさま回収部隊を送る。

 

P!

 

ふう…

これで作戦目標の半分は完了か。

次は…これだな。」

潜水艦の中でそいつはエムからの報告を受けていた。

 

ポチッ!!

 

そしてスイッチを押し…

 

…ズドドドドド

 

潜水艦から再度ミサイルが発射された!!

 

+++

その頃

港湾施設では…

 

「ああもう…

こいつらしつこい!!」

 

輸送船は沈められてしまったものの

本土からの救援が入港できるようにするために

警備隊の手による無人機掃討が行われていたのだが…

 

「あいつら【黒光りするG】かなんかか!?

撃墜しても撃墜してもキリがねえ!!」

 

そう…もう台所に出てほしくないGのように

かなりの数がいたわけである。

 

それなのに…

 

ズドドドド…

上空にミサイルが1つやってきて…

 

空中で弾頭部分が開き…

 

…ズチャ!!

 

そこから4脚型下半身に人型上半身という

異形の組み合わせをした無人機らしき存在が

降り注いだ!!

 

「…気持ちわる!!」

 

しかし警備部隊のメンバーは知らなかった。

この異形が港湾施設だけではなく…

学園の様々場所へと無差別にまき散らされていたのだ。

 

…そう、

無差別に。

 

+++

今日に至るまでそれを決定づけるものは発見されていない。

…しかし私はこう考える。

 

あの襲撃は目くらましだったのではないだろうか…

本命はとても小さなことで…

それから目をそらさせるために

大規模な襲撃を行ったのではないだろうか?

 

無論これが暴論であることはわかっている。

しかし…

現在紛失してしまった当時の資料にこんな情報が残っていたとされている。

彼の【蒼き雷光】がこの事件の最中に所在が分からなくなっていた。

…もしそうならば彼の誘拐がこの襲撃の目的だったのかもしれない。

 

そして本当にそうならば私は亡国機業を決して許せない。

…たった一人のために

当時IS学園にいた【数百人】の命を犠牲にしたということなのだから。

 

著【礼久(れいく)永矛(えいむ)

【IS時代の始まりと終わり】

【第四章 亡霊戦争】より抜粋。

 

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

混乱のさなか…

彼らは出会う。

…出会ってしまう。

 

次回

「悲しき再会」

…思い出した。




お待たせしました。
第93話完成いたしました。

次回…ついに彼らは出会ってしまいます。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第九十四話「悲しき再会」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

…ついに本編であの二人の関係が明かされます。
さあ…
覚悟してください。


西暦2XXX年

9月27日(土)

午後01時32分頃…

 

グォウ!!

 

『PPP』

 

ザシュ!!

 

『PPP』

 

ザシュ!!

 

 

「だああ…しつこい!!」

 

2分ほど前に無人兵器が学園内にばらまかれたことで

多くの事態が動いた。

たとえば一夏は身を守るために

ISで飛行しながら行動せざるを得なくなり…

 

(SEの残量は…

うげぇ!!

残り半分ちょい!?)

 

恐ろしいことに襲撃者たちにとっても意図せぬ形で

消耗させられていた。

 

他にも…

 

+++

ズドォン!!

 

「だぁぁぁぁ!!

もうどんだけよ!!」

 

ズドォン!!

 

とある避難シェルターの前で

鈴は怒りの雄たけびをあげながら

両肩の龍咆を正面に押し寄せる無人兵器めがけて乱射する。

 

(…ヤバいわね。

エネルギーがさすがに心もとなくなってきた…)

 

「でも…

ここで引くわけにはいかないのよ…!!」

 

…ほかの避難設備周辺でもある程度は似たようなことが起きていた。

 

「総員構え!!

…てぇぇぇ!!」

 

ズガガガガ!!

 

ある施設ではラウラの指揮により

警備部隊の面々が一糸乱れぬ動きで

無人兵器に攻撃を仕掛けており…

 

「ティアーズ!!」

 

シュン…

ピキューン!!

 

またある施設ではセシリアとビットによる

一見華麗にも見えるほど芸術的な軌道を描く

いく筋ものレーザーによる攻撃で無人兵器が一掃されていた。

 

+++

そして一夏に視点を戻そう。

 

「まったく…カイトはどこにいるんだ?」

 

カイトを未だ探し続けていた一夏。

そんな彼の目の前に…

 

「…よし、

ゆっくりと運ぶんだぞ?」

 

人よりも少し大きめのカプセルらしきものを

運ぼうとする無人機と

それに指示を出している少し年下に見える少女の姿だった。

そしてそのカプセルをよく見ると…

 

(…あれって!?)

 

彼の探していた友人…

柊カイトが格納されていた。

 

ブチィ!!

それを見たことで彼はブチ切れた。

 

「テメエらぁ…

カイトを放しやがれ!!」

 

…そう叫びながら一夏は突貫する!!

 

+++

 

そしてそれが悲劇の始まりであった。

 

+++

 

ガキィィン!!

ギリギリ…

 

獅子王で切りかかった一夏を彼女は受け止める…

漆黒に塗りつぶされた剣を使って。

 

ギリギリ…

 

(!?

こいつ…強い!!)

「!?

よりにもよって…」

 

そして彼女は一夏の顔を見て目を伏せる…

そんな彼女の顔を見て…

(なんだ…

この感覚は!?

俺は…

こいつを知っている!?)

既視感を覚えていた。

 

そう…

彼女を知っていると一夏の心は叫んでいる!!

 

「テメエ…何者だ!!」

 

「…何者だと言われてもな。」

(まだ記憶を取り戻してはいないか。

…このままでいてくれればいいんだが。)

 

そしてそのまま…

「…ええい!!

とにかくカイトは返してもらう!!」

「そうはいかない…

申し訳ないがな!!」

 

ガキィン!!

 

そうして二人は戦い始める…

+++

 

キィィン…

 

キィィン…

 

キィィン…

 

金属音を響かせながら彼らは剣を交わす。

 

(…やっぱり。

この太刀筋を俺は知っている。

…だれだ?

だれなんだ…)

一夏はその太刀筋にまたもや既視感を感じ…

 

(…さすがに我流剣を使うわけにはいかんしな。

それで記憶を取り戻されたらシャレにならん。)

彼女は自らの切り札を使えないことを

少し不満げにしながらも…

 

(しかし…)

(それでも…)

二人そろって思うのだ。

 

((愉しいな!!

いつまでも剣を交わしていたい!!))

この戦いがいつまでも続けばいいのにと…

 

しかし…

 

『PPP』

「…ちぃ!!

すまんがここでお開きだ。」

 

無人機からの連絡を受けて

彼女はその場を離れようとする。

 

「は?

…しまった!?

カイトがいねえ!?」

 

そう…

カイトを連れた無人機がすでに離脱してしまっていたのだ。

 

(これが狙いか!!

…まったくそんなことをして

お兄ちゃん悲しいぞ!!

ん?

何で俺はこんなことを…)

 

それを見ていた一夏は無意識のうちに…

彼女のことを理解してしまった。

 

ズキン!!

「グ!?」

 

そして一夏の頭に鈍い痛みが走った!!

 

ズキン!!

(まて…

彼女の太刀筋をよく思い出せ!!

あれは…

我流剣の使い手特有のものだ!!

俺と千冬姉以外に我流剣を使えるのは…)

 

痛みの中で彼は思い出していく…

悲しみにつながる記憶を。

 

ズキン!!

(そうだ…

あれは父さんが俺たち3人に教えてくれたもの…)

「マドカ…なのか。」

 

「!?

まさか…

記憶が!?」

 

そう…

 

「ああ…

思い出した。

おまえがどうしてそうなっているかは聞かないが…」

 

ジャキン!!

 

「これ以上お前に罪を重ねさせはしない!!」

 

そう叫び一夏は飛翔する…

自らの半身たる双子の妹めがけて。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

IS学園上空でぶつかりあう二人…

そして学園内では一人の少女が奮闘していた…

 

次回

「嘆声…虚空に響く」

完全なる敗北…




お待たせしました。
第94話完成いたしました。

さて…
この章も終わりが近いです。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第九十五話「嘆声…虚空に響く」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

…なんも言えねえ。


西暦2XXX年

9月27日(土)

午後01時35分頃…

 

ガキィ!!

 

グウォン…

 

ガキィ!!

 

IS学園の上空でぶつかり合う二筋の閃光…

一つは淡く輝く【白】、

もう一つは鈍く輝く【黒】。

 

それらはただぶつかりあう…

一方は自らの半身を止めるために

もう一方はたとえ半身相手でも

手を緩めてはならない悲しみを隠して

お互いどれだけ強くなったのか誇るように

笑いあいながらに刃を振るいあう。

 

そんな二人の様子を知る者は彼ら以外にいなかった。

…なぜならば、

彼ら以外の者たちは地上でいまだ戦い続けていたからだ。

後年、

この場で戦っていた者たちはこのときのことを揃ってこう回想していた。

 

…ここで自分たちも上空の戦いに参加していれば

あの悲劇は起こらなかったのではないか…

 

彼ら彼女らは皆そう回想…

いや後悔してしまう。

 

+++

同時刻

IS学園の敷地内で一人の少女が…

 

ドグォォォォン!!

 

「きゃあ!!

…もぅ、

なんでこういうときに限って不具合起こすのかなぁ!!」

 

愛機の不具合でピンチに陥っていた。

 

え…【一人の少女】って誰か?

いやだなあ…

前回を思い出してくださいよ。

…ええそうです。

シャルロット嬢です。

 

で…

何でこのタイミングで不具合が出たかというと…

 

(いくら…

いくら強化されても不具合で

シールドくらいしか武装が使えなくちゃ意味ないヨネ!?)

 

…実はこの時シャルロットの機体【雷牙・改】は

夏休み中の戦闘における問題点をカバーするために

大規模改修が施されており両肩のフレキシブル・シールドを排して

その代わり両腕にシールドを直付けする形式となるなど

細部の変更の他に【デュノア社の遺産】ともいうべき

ある常識はずれの新武装が搭載されていたのだが…

 

なぜかほとんど不具合が発生していた。

その上換装武器すらも展開できなくなっており、

そのせいでこの時シャルロットは

シールドのみを使って何とか

無人兵器相手に撃墜されないように立ち回るしかなかったのだ。

 

…それでも自らより後ろには向かわせないその戦い方は

確かにとても素晴らしいものだったことは

彼女の名誉のために書かせてもらう。

 

+++

 

その頃上空での戦いはどうなっていたかというと…

 

ガキィ!!

 

「やるな!!

それでこそマドカだ!!」

 

「フ…兄さんこそ!!

剣を捨てていた時期があるとは思えないぞ!!」

 

そうお互いをほめながらも

剣戟を鈍らせずに戦い続ける二人…

 

しかし…

 

『エム!!

急いで撤退だ!!』

 

マドカにそうスコールからの通信が入ってしまった。

 

(!!

まだ撤退まで時間があるはずだが…

しかたないか!!)

 

ガキィ…ゲシィ!!

 

マドカは惜しみながらも荒っぽい方法で離脱を試みた。

お互いの剣が重ね合うと同時に

一夏を地面めがけて蹴飛ばしたのだ!!

 

「んな!?

マドカ…!?」

 

「悪いな兄さん…

すまんがここでお開きだ!!」

 

そういって飛び去るマドカを一夏は追おうとするが…

 

「待てマドカ!!

…!?」

 

一瞬…

ほんの一瞬目を離したすきにマドカは消えていた。

それを確認した一夏は…

 

「…チックッショォォォォォ!!」

嘆きの叫びを…

虚空(そら)に響かせるしかなかった…

 

+++

そしてマドカの撤退と同時に…

 

『PPP』

 

ドカァァァン!!

 

「無人兵器が自爆した!?

…しまった。

奴らの目的を達成されたか!!」

 

無人兵器たちも証拠隠滅のために自爆し…

 

「よし…

海中の無人機を残して我々も撤退する!!」

亡国機業の潜水艦も

IS学園側に気づかれることなく撤退していた。

 

そう…IS学園側の敗北でこの戦いは終わってしまったのだ。

 

…この襲撃における被害者数について書いてこの章を終わろう。

 死 者 :156人

負 傷 者:500人以上

行方不明者:なし

 

なお…これはこの時点までの数である。

 

 

EPISODE6 「Read the battlefield wrote cultural festival」

FIN.

NEXT…

EPISODE7 「Take back your friend & Collapse of IS school」

Coming Soon!

 

次章予告

襲撃によるおびただしい死傷者と学園施設の破壊、

さらにはカイトが拉致されるなど…

ぼろぼろになったIS学園を顧みることなどないように

理事会によって無茶苦茶なカイト奪還作戦が

一年生専用機持ちを使って強行される!!

それにより手薄になった学園に謎の影が迫る!!

 

次章

「奪還と襲撃」

取り戻せ…(おの)が誇りにかけて!!

 

次回タイトル

「完全なる敗北」




お待たせしました。
第95話完成いたしました。

あっさりした内容ですがこれにて第六章終了です。
…驚いた?
実は今回は次章とセットで前後編だったのですよ。
さて…
今回は原作とは異なる【完全な敗北】をモチーフとした章でした。
招待客に死者が出た上にカイトの拉致を防げなかったのは
IS学園にとってはかなりの痛手です。
次章ではそこら辺の挽回のために理事会が無茶をして…
これ以上は言えません♪

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第七章「奪還と襲撃」
第九十六話「完全なる敗北」


本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし…

さあてここからどうなるのかな?
私にも大筋しかわかりません。
なぜならば…
これ以降は完全にオリジナル展開だからです。




西暦2XXX年

9月27日(土)

午後02時00分頃…

 

搬送急げ!!

 

まずは重症者が優先だ!!

…トリアージ急げ!!

 

IS学園の港湾施設では怒号が響いていた。

 

モノレール崩壊後…

学園からの救援要請が出る前に

すぐさま自衛隊主導によるIS学園救援部隊が組織されており

その第一陣としてドクターヘリなどによる

負傷者の救助搬送部隊が港湾施設に併設された

大型ヘリポートを中心として展開されていた。

…それゆえに通常よりも早いタイミングで救援が駆け付けることができたのだ。

 

 

「…負傷者だけでもすさまじい数だな。」

 

その様子を見ながら彼らは周辺の警戒をしていた。

…その顔に浮かぶ表情には

どこか陰りがあった。

 

「ったっく!!」

そう言って一方が近くにあった壁に拳をたたきつける!!

 

「何が…何が深紅の鬼神だ!!

娘の晴れ舞台すら守れねえなんて…

俺は父親失格だ!!」

 

「思いつめるなよサーシェス…

俺だってうちのバカ息子(カイト)を守りきれなかったんだ。

…これでもお前より悔やんでるんだ。

だが…

それをまわりに見せちゃいけない。

今俺たちは臨時とはいえIS学園の警備隊員だ。

…動揺や後悔を顔に出すな。

一般客が心配するだろう?」

 

そう…

彼らは父親として自分たちの子供を

どんな形であれ守れなかったことを悔やんでいた。

 

(…カイト。

無事で…

無事でいてくれ…)

 

+++

同時刻…

IS学園内のとある会議室では…

 

「そうか…

とりあえずはご苦労だったな一夏。

後は我々教職員に任せて

お前はほかの専用機持ちの生徒とともに

一旦休んでおけ。」

 

「千冬姉…

了解(りょーかい)。」

 

そういって会議室を出て行った弟から聞いたことを

会議室の椅子に座って顔を覆いながら

…織斑千冬はもう一度反芻する。

 

(…あの子が、

マドカが亡国のメンバーになっていたなんてな…

まったく…)

 

ポトリ…

ポトリ…

 

「生きていてくれて…

良かった…」

 

ポトリ…

ポトリ…

 

涙を流しながら千冬はひっそりとつぶやいた。

 

(…千冬姉。)

 

そしてその様子を扉越しに一夏は感じ取っていた。

ほんのりと青みを帯び始めた髪をかき混ぜながら

彼は思考する。

 

(…あの記憶が確かなら、

マドカが奴らにそのまま従うはずがない!!

何があったんだマドカ!!

何故…

何故父さんたちの敵に従う!!)

 

自らの半身がなぜ両親の敵にくみするのかを…

 

+++

…そして、

 

「諸君らは何を考えている!!」

 

「理事長…

奴らの足取りが分かっている以上…

彼を救出するのは正しいことでしょう?」

 

事態は加速する!!

 

(生徒たちのことを考えてないのか…?

やはり…

IS学園の創設は時期尚早だったのか…)

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

学園上層部による無茶な作戦…

 

一夏たちは親や教師たちの反対を受けながらも

 

それを受諾する…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「レックレス・オペレーション」

まさしく【向う見ずな作戦】だな。

 




お待たせしました。
第96話完成いたしました。

さあてオリジナル展開です。
ここからは下手すると不定期になりそうなので
予めご了承ください。


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
それまでよき日々をお過ごしください。


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第九十七話「レックレス・オペレーション」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし?

…2週間でこれはすこし不満です。
もう少し書きたかった…
でもこれ以上内容を増やせなかった…


西暦2XXX年

9月27日(土)

午後02時05分頃…

 

「はあ!?

本気なんですか学園長!?」

 

「…すみません織斑先生。

少なくとも私以外の理事は本気のようだ。」

 

奇跡的に被害を免れていた学園長執務室で

部屋の主からある通達を聞かされた千冬は

驚愕の声を上げていた。

 

「それは我々教師や警備部隊で行うべきことでしょう!!

何故…

何故一夏たち生徒がしなければならないのです!!」

 

そう声を張り上げながら学園長に詰め寄る

 

「…お気持ちはわかります。

私だってそう思っていますが…」

 

「…が?」

 

「現状、

教師や警備部隊の面々に負傷者や死者が出ていることもあって

警備部隊は来賓客の警護をするのに精一杯な上に、

教師だってそういったことができる状態のは

あなたを含めて数人…

しかも機体のことを考えると

織斑先生と西条先生しか任せられません。

…まったく。

理事会の判断はある意味正しいんです。」

 

「問題は…

生徒の安全が考慮されていないことだけなんですね。」

 

「ええ…

まったく彼らは自分たちが教育施設の

責任者だという自覚があるのやら。」

 

…はぁ

 

二人は同時に溜息を吐いた。

そしてそのまま千冬は執務室を出て

通達を生徒たちに伝えに行く…

 

(すみません織斑先生…

あなたにとって酷なことですよね。)

 

その後ろ姿を見ながら学園長は

内心彼女へと謝罪する。

そんなことで許されるわけがないことを理解しつつも…

 

+++

数分後

 

「…受けるよ千冬姉。」

 

「…一夏。」

 

とある会議室で通達を聞かされた一夏は

少し考えながらもそれを了承した。

…したのだが。

 

「…やはりだめだ!!

私から理事会に掛け合う!!

お前たちを向かわせるわけにはいかん!!」

 

「…千冬姉!?」

 

ブラコンがついに暴走した。

そしてそのまま理事会に掛け合うために

会議室を出ようとするが…

 

「…邪魔すんじゃねえ!!」

 

ズゴゥ!!

ドン!!

 

「い…一夏!?」

 

一夏にどすの利いた声とともに

片手で壁に押し付けられた。

そのまま彼は姉に対して

何故受けたのかそれを説明しようとする…

 

「千冬姉…

俺はただ言われたからやるんじゃあない…

俺がやるべきだからやるんだ!!

だから…

だから邪魔しないでくれないか?」

 

「…まったく。

これ以上言っても聞かないのだろう?

ならば行け。

ヘリポートに現地まで

お前たちを運ぶための輸送機が

もうすでに着陸しているはずだ。」

 

「…あいよ。」

 

そして一夏は会議室を出て一人走り出す…

ヘリポートの輸送機まで!!

 

+++

 

「もう…遅いわよ一夏!!

もうあんた以外は乗ってるわよ!?」

 

「わりぃ鈴…

千冬姉が余計なことしそうになってな。」

 

「あ~…そりゃそうなるわよね。

…シャルも親御さんから

一度反対されたらしいし。」

 

「…そうか。

でも今いるんだろう?」

 

「ええ…

何とか説得したみたいね。」

 

「…ならいい。

それじゃあ行こうぜ鈴…

カイトの救出に!!」

 

「ええ!!

やってやりましょ!!」

 

そういって輸送機に乗り込んでいく一夏と鈴。

彼らに対して贈られた通達。

それは…

 

+++

「すまんなサーシェス。

うちの息子のせいでそちらの娘さんに苦労を掛ける。」

 

「…気にすんなよキョウスケ。

お前じゃなくて…

この学校の理事(くそったれ)どもが謝るべきことなんだからさwww」

 

「…しかし無茶をするものだ。

子供たちだけでカイトの救出を行わせるなんて。」

 

「まったく…

まさしく【向う見ずな作戦(レックレス・オペレーション)】だぜ。

…発案者馬鹿じゃねーの?」

 

そして…

 

+++

午後03時28分頃…

太平洋上のとある地点にて…

 

「あれか…」

輸送機の中で一夏はそれを見た。

 

「…超弩級海上建造物(ギガフロート)

しかもあの規模で移動できるものってありえるのかよ…」

 

「…嫁、

私たち5人だけで本当にアレをどうにかできるのか?

さすがに無理があると思うが…」

 

そう心配するラウラに一夏は

安心させるためにも笑いかける。

 

「…いや大丈夫だろ。

アレさあ…

対空設備一切ないもんwww」

 

「なにぃ!?

…本当にないな(・・;)」

 

そして一夏たちは…

 

「それじゃあ行くぜ…!!」

 

輸送機から飛び降りる!!

 

そして上空で…

 

「起きろ白式!!」

 

「ティアーズ!!」

 

「暴れるわよ…甲龍!!」

 

「行こう…雷牙!!」

 

「レーゲン・アンファング!!」

 

光と共にISを纏った!!

 

そしてそのまま5つの光はギガフロートに降り立つ…

彼らは果たしてとらわれた仲間を救いだせるのであろうか…

 

そして…

 

「…フ、もう来たのか。

それじゃあ第二幕を始めよう。

…世界の終りと始まりを告げる、

この戯曲のね。」

 

亡国側の狙いはいったい何なのか…

それは…

 

未だわからない。

 

+++

その頃学園とギガフロートを結ぶ直線上では…

 

グォォォン…

グォォォン…

 

それはゆっくりと目的地を目指して飛んでいた…

その身に災厄を詰め込んで…

ゆっくりと…飛んでいた。

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

一夏たちがギガフロートに到着したのと同時刻、

 

IS学園に残った者たちに…危機が迫っていた!!

 

次回

「セカンド・レイド」

水底より…脅威が目覚める!!

 




お待たせしました。
第97話完成いたしました。

さて…次回から交互に視点が変わります。
IS学園側とギガフロート側、
それぞれの戦いをご覧ください。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
それまでよき日々をお過ごしください。


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第九十八話「セカンド・レイド」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

大人と子供…
身を守ってもらうとしたらどっちの方が安心ですか?
…そりゃ大人ですよ。


午後03時28分頃

IS学園周囲の海底にて…

 

『PPP』

 

…海底でそれらは時を待っていた。

 

自らを運んできたものが去った後も

 

静かに沈んだまま…

 

ただひたすら…時を待ち続けていた。

 

+++

「ファァァァ…」

 

「ヒビキ…

あくびをするなら口を隠せ!!」

 

誘拐されたカイトの救出…

いくらかなり重大な任務であったとしてもそれだけに

すべての専用機持ち生徒を従事させていたわけではない。

IS学園の防衛のために未だ数人の生徒や教職員が残されていた。

…というかこちらの方が戦力高かったりする。

 

(…一夏たちは大丈夫なのか?)

スズネとともに港湾施設近くの避難施設にて

避難船が来るまでの間、

比較的軽傷の来賓客の警護を任されていたヒビキ、

内心救出部隊として出撃した一夏たちを心配していたのだが…

 

…ドグワァァァァァン!!

 

!?

「ヒビキ!!」

 

「了解!!」

 

港湾施設の方から鳴り響いた轟音…

 

それを聞いたスズネは瞬時に判断を下した。

 

スズネが彼の名を呼んだだけでヒビキは走り出す!!

彼女を信じているからこそ…

ほんのわずかな言葉でその意思を読み取れるのだ。

 

(現状私がここを離れては来賓客の不安をあおるだけ…

お前だけに負担をかけてすまんな…

たのむから死ぬんじゃないぞヒビキ。)

 

+++

少し前…

港湾施設にて

 

負傷者の搬送が終わった後

港湾施設には警備部隊に所属する

PTパイロットが数人配置されているだけとなっていた。

そしてそこに…

 

ズガガガガ!!

 

「…!?

総員防御態勢!!

ミサイルが来るぞぉォォォ!!」

 

海面を引き裂くように発射されたミサイルが

上空で山なりの軌道を描いて降り注いだ!!

 

そしてそれらに対して警備部隊が防御態勢を取った後…

 

ヒュゥゥゥゥ…

…ドグワァァァァァン!!

 

彼らへと降り注いだミサイルが爆発した!!

 

「ちぃ!!」

爆発によって起きた土煙を振り払った指揮官…

そんな彼を…

 

ザシュ…

 

「…え?」

 

無慈悲な攻撃が襲った。

 

『PPP』

…ブォォン。

 

ヒュン…

ブシャァァァァ!!

 

無機質な電子音声とともに

モノアイを桃色に光らせた漆黒のそれは

感情を感じさせない動きで

指揮官の首に突き刺したナイフを引き抜いた。

 

そしてそのまま…

同じように警備部隊へと攻撃していたものたちを含めた

大量の友軍機と共に周辺へと攻撃を開始した!!

 

+++

「ウソだろ…」

駆けつけたヒビキが見たもの…

それは鮮血に倒れ伏すPT部隊の姿と

その周りで港湾施設を破壊している大量の無人兵器の姿だった。

 

(…まさかまだいたのか!?

でもいったいどこに…)

 

一瞬その出所を考えていたヒビキだが…

 

『PPP』

 

「しまった!?」

 

無人兵器は彼を見逃さなかった。

 

ズワォ!!

 

「っ!!

…ジェニオン!!」

 

ヒビキへと後部ユニットで加速して接近する無人兵器…

彼はジェニオンを身に纏うことでその突進を…

 

ガキィィン!!

 

…受け止めた!!

「ソォラァァァ!!」

 

そしてそのまま正面の敵機へと投げ飛ばすが…

 

ズバッシャァァ!!

 

「んな!?

味方を切り捨てたぁ!?」

 

投げ飛ばされた機体を敵機は無造作に切り捨てた。

その様子に仰天したヒビキめがけて…

 

ズワォ!!

 

四方八方より無人兵器が突撃した!!

 

+++

一方その頃…

日本本土

航空自衛隊入間基地にて

 

(…?

なんだこれ…

航空機にしてはかなり大きいな…)

 

レーダーサイトに映ったそれを

彼は最初レーダーの誤作動だと思った。

あまりにも大きすぎたのだ。

しかし…

 

(やっぱり動いてる…

…まさかこれって!?)

 

「ちょっと誰か来てくれ!!」

 

「…ん?

どうした…?」

 

彼の呼びかけに答えてレーダーを覗き込んだ同僚…

 

「レーダーに巨大な影が移動しながら映ってるんだが…

これひょっとして爆撃機かなんかじゃないか!?」

 

「どれどれ…

!?

なんじゃこりゃ!?

デカすぎるだろいくらなんでも!?」

 

「だから最初は誤作動かなんかだと思ったんだが…

移動している以上これが存在するのは確かなんだ!!」

 

「…こりゃまずいか?

誰か司令に報告を上げると同時に百里に連絡入れろ!!

いつものスクランブルとわけが違うぞ!!」

 

そして百里基地からスクランブルした戦闘機…

【F-2EX】が目撃した【ある物】、

それは…

 

「…こちらバイパー(ワン)!!

目標を視認…!?

おいおい…本当に爆撃機みたいだぞ!?

一応警告を行う…!?」

 

ズガガガガ!!

 

「前言撤回!!

目標がこちらに攻撃を仕掛けてきやがった…

これより一時帰還する!!

一機じゃ相手にならねえ…

小隊以上の戦力で何とかするしかねえ!!」

 

 

レーダーに映ったそれは

確かに爆撃機だった…

ただし常識はずれの大きさだったが。

その異形ともいえる超弩級爆撃機は

ゆっくりとある場所へ向かっていた。

 

「…これって!?」

最初に目標地点に気が付いたのは

偶然あるいは必然だったのか…

爆撃機に最初に気が付いたレーダー観測員だった。

 

「し、司令!!」

 

「…どうした!?

何があった!?」

 

自身の上官でもある基地司令の元へ

 

駆けこんだ彼は自らが気が付いた

 

目標が目指している場所について

 

息も絶え絶えとなりながら報告する…

 

「あの爆撃機の…

目的は…

IS学園です!!」

 

爆撃機がIS学園に到着するまで…

残り:98分

 

+++

一方その頃、

ギガフロートに突入した一夏たちはどうなっていたかというと…

 

ズガガガガ!!

 

「ギャァァァァ!?

死ぬ死ぬ死ぬぅ!!」

 

…ギガフロート内で

通路をふさぎかけるほど大量に集まった

無人兵器からマシンガンの掃射を

一夏一人が受けていた。

 

…ほかのメンバーはどうなったのか?

 

なんで一夏だけがこんな目に合っているのか?

 

それは…

 

次回を見るべし!!

 

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

ギガフロート内で一夏たちの身に何が起きたのか…

 

カイトは無事なのか…

 

全ては蒼と赤の悪意とともに明かされる…

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「レッド&ブルー」

戦友(とも)よ…なぜ君は!!




お待たせしました。
第98話完成いたしました。

今回登場した無人兵器…
【ダイバー】ですが、
個人的に【ゼー・ズール】をイメージして書いております。
無論皆様の好きな外見を想像なさって構いませんが。

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき一週間をお過ごしください。


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第九十九話「レッド&ブルー」

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

今回はあっさりでーす。


西暦2XXX年

9月27日(土)

午後03時30分頃

ギガフロート内部にて…

 

ズガガガガ!!

 

「ウギャァァァァァ!!」

 

ギガフロート内部をひとり走り回る一夏…

その後ろには大量の無人兵器が彼を追いかけていた。

さて…

なぜこのようなことになったのかというと…

 

+++

約2分前…

午後03時28分頃に時間は遡る。

 

ガシャァァァン!!

 

轟音を上げて一夏たちはギガフロートに降り立った。

そんな彼らはこのときはちゃんと同じ場所にいた。

 

しかし…

 

「さて…

この後どうすりゃいいんだ?」

一夏は周りを見渡しながら今後どうするのか考え始める…

 

(…内部への入り口らしきものがない?

…なんでだ?)

 

そう…

目に見える形では内部へつながっているらしき道が見えなかったのだ。

 

一夏と同じようにラウラもまた周囲を見渡していたが…

 

…ジャキン

 

「!?

ラウラ!!」

 

ズォォォォ!!

 

そんな彼女を後ろからある存在が襲った!!

 

ガッキィィィィン!!

 

「…嘘だろう?」

 

そう…

 

「なんで…

なんでお前が私たちを襲うんだ…

カイト(・・・)!!」

 

「………」

 

蒼き装甲を身に纏った存在が!!

 

+++

 

「クハハハハハ!!

いやぁ…悲劇的ですねぇwww

友人を助けに来た少年少女…

しかし!!

その友人が敵として立ちふさがる(・・・・・・・・・・・・・・・)!!

いいねえ…

もっと絶望してください!!」

 

どこか…

暗闇の中でその人物は一夏たちをあざ笑う、

楽しげに…

その【悲劇】をただ楽しもうとする!!

 

(いやぁ…

やはり自覚のないアインスト細胞持ちならば…

こいつ(・・・)で簡単に洗脳できるんですねえwww)

 

その人物の後ろに鎮座するそれ…

 

各部が欠損しながらも緑の目を光らせる真紅のそれは…

 

どこか植物のような印象を抱かせる何かだった。

 

「さて…

それじゃあお遊びついでにテストしますか。」

 

そういってその人物は手元の端末を操作した。

 

それでどうなったかというと…

 

+++

一夏たちに視点は戻り…

 

「………」

 

ズバァァァ!!

 

「ちょっぉ!?」

 

何も言わずにカイトはブレードを振るい続けており

一夏たちはそれをなんとか躱していた。

 

だが…

 

ガコン

 

「へ…?」

 

突如として…

足元が開いた(・・・・・・)

 

「んな!?」

 

ウソだろォォォォォォォ!?

 

そう叫びながら落ちていく一夏…

 

ん?

…IS装着しているだろうって?

いや…ねえ?

急にこうなったら…

そりゃさすがに飛ぶよりも先に落ちるよ。

 

+++

そんで落ちてからどうなったかというと…

 

「何でこうなるんだよぉォォォ!?」

 

一夏は冒頭でも言ったように廊下を無人兵器に追われながら走り回り…

 

「…まさかこうなるとはね。」

 

「フ…いけるな鈴?」

 

「ハッ!!

アンタこそ合わせなさいよラウラ!!」

 

鈴とラウラは格納庫らしき場所で大量の無人兵器に囲まれながら

背中合わせで軽口をたたく、

自分たちならば乗り越えられるとお互いに言い聞かせるかのように…

 

「…ああもう!!

何でまだ武装使えないのかなあ!?」

 

シャルロットはひとり倉庫らしき場所で戦っていたのだが…

 

「てかさ…

なんで僕一人にこんな大群なのさァァァァ!?」

 

ぶっちゃけ一夏よりも大量の敵と戦わされていた。

 

 

そして…

+++

「まさか…

こんな形でまた

本気で戦うことになるなんて…」

 

「………」

 

セシリアはカイトと共に

アリーナらしき場所に落とされていた。

 

…ジャキン!!

 

(私であなたを止められるとは思えませんけど…)

「私がなんとかするしかないのですね…」

 

一人で一夏を食い止める覚悟を決めるセシリア…

彼女はまだ気が付いていない、

 

…お嬢様…

 

自らのISが胎動を始めていたことを。

 

爆撃機がIS学園に到着するまで…

残り:98分

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

操られたカイトを止めるために戦うセシリア…

 

しかし機体性能差で負けかけた…

 

その時!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

覚醒(目覚め)解放者(リベレイター)

蒼き騎士よ…愛するものを解き放て!!




お待たせしました。
第99話完成いたしました。

やべーよもうじき100だよ。
さて…
ついに次回は去年先行公開した
【アレ】の本登場です!!


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
よき日々をお過ごしください。


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第百話「覚醒(目覚め)解放者(リベレイター)

本作はインフィニット・ストラトスの二次創作です。
原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

ようやく…ようやく書きあがりました!!

…ラストもう少し真面目にした方がよかったかな?



西暦2XXX年

9月27日(土)

午後03時32分頃

ギガフロート内部

アリーナ状の施設にて…

 

今…

この場所では二つの蒼き光がぶつかっていた。

 

グォォォォ!!

 

全身を蒼き装甲で覆ったその機体は

もう一方の蒼き装甲で武装した少女へと

無感情に突撃する。

 

『…!!』

 

ガキィィン!!

 

「クゥ!?」

 

彼女はそれを瞬時に展開したブレードで受け止めた。

 

(…なんて勢い

…スラスターを限界まで稼働させても

受け止めきれないなんて…!?)

 

しかしその衝撃まではさすがにとめられない…

 

グゥゥン…

 

吹き飛ばされた彼女は…

 

ドォォン!!

 

「キャァ!?」

 

そのままアリーナの壁にぶつかり…

 

「ガフゥ!?

ウゥゥ…」

(い…息が…)

 

背中を強打したことで

一瞬だけ呼吸困難に陥ってしまう。

 

そしてそこを…

 

グォォォォ!!

『!!!!』

 

それは無慈悲なまでに見逃さない。

 

ガッシィィィ!!

「グゥゥ!?」

ガリガリ!!

(く…首!?)

 

接近したそれは彼女の首を掴み

 

トン!!

(キック…ブースト!?)

 

壁を蹴って軽い加速をつけ

エネルギー消費を抑える

操縦技術

【キックブースト】

そのまま上空へと飛翔する!!

 

『!!!』

 

そして天井付近でその勢いを殺さずに体を回しながら…

 

ブウォン!!

 

彼女を…セシリアを真下へと投げ落とした!!

 

「ゲホ!!…ゲホ!!」

(この勢いのまま落下したら…

いくらISと言えども!?

急いで体勢を…

!?)

 

各部のスラスターを使って体勢を整えようとしたセシリア、

しかし…

 

ボシュ!!

ボシュ!!

 

(スラスターが…機能しない!?

…あ!?

まさか…あの時!?)

 

そう…

彼女がアリーナの壁に激突した時

その直前まで全力稼働していた背中のスラスターは

激突した際の衝撃によって内部機構が破損し

使用不能状態となっており

他のスラスターも全力稼働の後に衝撃が走った影響で

動作不全を起こしたものが多かった。

 

すなわち…

 

(…ISなのに飛べないなんて

…我ながら無様ですわね。

それでも…

頭から落ちるのだけは回避して見せます!!)

 

セシリアは墜ちていくしかない…

しかし彼女は最悪の事態…

頭から落ちることで即死することだけは

回避しようと何とか姿勢を変えようとする。

 

そして…

 

ドガァァァァァン!!

 

床にすさまじい勢いで激突するセシリア…

彼女がどうなったかというと…

 

+++

 

 ここは…

 

澄み渡った水面…

静かな湖のほとりらしき場所に

セシリアはいた。

 

 …お嬢様。

 

そんな彼女に声をかける

一人の青年、

タキシードを着た彼は青い瞳を輝かせて

彼女に問いかける。

 

 あなたは…

 いえこれは以前聞きましたね。

 では…

 今のあなたにとって

 【一番大切なもの】と

 【一番欲しいものは】なんですか?

 

そういう彼の顔を見て

セシリアは悩んだ。

自分が一番大切だと思っているのは何か…

そして一番欲しいものとは何か…

 

彼女は悩む。

悩んで悩んで…

悩みぬいた。

 

両親が遺してくれた遺産?

自らの愛機?

学園でできた多くの友人たち?

 

そして答えに気付く…

そう…

 

 私が一番大切だと思うものは…

 カイトさん。

 そして今一番欲しいのは…

 あの人を助けることのできる力!!

 

 …さああなたの納得できる答えかしら?

 ティアーズ(・・・・)

 

 

その答えを聞いた青年…

いや【ブルー・ティアーズ】は

一瞬目を大きく見開いた後

笑いながら彼女に答えた。

 

 いやはやお気づきでしたか…

 ええ、

 それでこそMy Lord(我が主)です。

 

 …今この時を持って

 私はあなたに全力を持って使えることを誓います。

 さあ…

 お受け取りください。

 

ピチョォォォン…

 

その言葉と共に湖に空から蒼い雫が落ちて…

 

カッ!!

 

光を放った!!

 

+++

現実世界でもそれは起きた。

 

セシリアが床に落ちるとともに

舞い上がった土煙を引き裂くように

蒼い光が天へと昇る!!

そしてその中で彼女たち(・・)は変わる!!

 

『!!!?』

 

背中に輝くは蒼き翼…

いや、新たなるBT兵器がまるで翼のように装着されている!!

また全身の装甲がスマートに洗練されていき…

騎士甲冑を思わせる形状へと変わっていく!!

そしてその手に剣を思わせる形状の複合兵装

【スターキャリバー】が形成され

右腕を覆うように装備される!!

 

それらが終わるとともに光は消え…

 

『「カイトさん()

あなたを助けて(解放して)見せます!!」』

 

彼女らは叫ぶ

カイトを助けることを!!

 

ズゴォォォオ!!

 

背中の【翼】から光を放ちセシリアは飛ぶ!!

それまでのそれとは比べ物にならないほどの速さで

彼女は空を切り裂く、

そして…

 

「さあ行きなさい猟犬(ハウンド)!!」

『了解、

BTハウンド…レディ!!』

 

セシリアの号令を受けてティアーズは背中の翼からBT兵器…

【ハウンド】をパージする。

そしてそれらと共に

セシリアはそのまま【蒼雷】めがけて飛び続ける!!

 

+++

「なにぃ!?」

 

別室でその様子を見ていたそいつは驚愕した。

 

(ばかな…ティアーズタイプは基本的に

ビットと機体の同時制御は不可能のはず!?)

 

そう…本来不能であるはずの同時制御を可能とした二次移行した

ブルー・ティアーズにその人物は…

 

(…まずいかもしれんな。)

恐れを抱いた。

 

「…アレについてはあきらめるか。」

そしてあっさりと今回の成果をあきらめる。

 

(…まあ本命はなんとかなるだろうしね。)

 

+++

…視点をセシリアたちに戻そう。

 

セシリアはハウンドを引き連れながら

【蒼雷】へ突撃する。

ハウンドを切り離したことで少し速度は落ちたものの

それでもすさまじい速さで飛ぶセシリアを

【蒼雷】は捕捉できない…

 

そして!!

 

「さあ…咬みつきなさい!!」

『了解』

 

セシリアの号令と共に

ハウンドたちが一斉に

【蒼雷】めがけて全方位から突撃する!!

 

『!?!?』

 

それに驚いた【蒼雷】だが…

 

「フフ…かかりましたね?」

 

それらはブラフだった。

 

ガシィ!!

 

突如として【蒼雷】の正面にセシリアは現れた。

そしてそのまま彼女は蒼雷の頭部を

左手で鷲掴みにする!!

 

『システム起動…

対IS用多目的ハッキングシステム…』

解放者(リベレイター)!!

少々手荒ですが…

無力化させていただきます!!」

 

そう叫ぶとともに

左手装甲が輝き…

 

『システム掌握率…

50!!

6・7・8・90!!

…complete!!

いつでも行けますMy Lord!!』

 

「蒼雷…強制停止です!!」

 

セシリアがそう叫ぶとともに

蒼雷が待機状態に戻り…

 

「!?」

 

「…いい加減に!!」

 

ビシィ!!

 

「目を!!」

 

バシィ!!

 

「覚ましてくださいな!!」

 

ビシィ!!

 

「カ・イ・ト・さ・ん!!」

 

ビシ バシ ビシ バシ ビシ!!

 

…あらわになったカイトの顔へ

ビシバシ!!

と右手の装甲を解除したセシリアによる

強烈な往復ビンタが飛んだ。

 

そして…

 

「…俺はいったぁぁ!?」

 

「…あ。」

(勢い余ってビンタしてしまいました)

 

目が覚めたカイトが最初に見たのは

冷や汗を流しながら右手を振りぬいた

セシリアの姿だった…

 

戦闘及びカイトの洗脳解除にかかった所要時間…

【約05分】

 

よって…

 

爆撃機がIS学園に到着するまで

残り:93分

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

カイトが目覚めた頃…

 

サイドの襲撃を受けたIS学園では

ヒビキが無人機の中で孤立していた!!

 

愛する女性を守り抜くために闘う男は…

 

今限界を超える!!

 

次回

インフィニット・ストラトス蒼き雷光

「オーバー・リミット!!」

 

放て…超克への一撃!!




お待たせしました。
第100話完成いたしました。

百話ついに突入かあ…

いやあ…なんかやった方がいいかな?

…なんも思い浮かばねえ!!

…後この章でやらないとまずいことは

フラグ立てが次回含めて二つと

フラグ立て成功のイベント三つか。

…今年中に終わらないな本作。

…フラグを両方とも次回で立てちまうか?

本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
それまでよき日々をお過ごしください。


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第百一話「オーバー・リミット!!」

原作との違いがあるかもしれませんが予めご了承ください。

アンチ対象
なし

お待たせしました。
…後半partもう少し長くしてもよかったか?


西暦2XXX年

9月27日(土)

午後03時37分頃

IS学園外周部

港湾施設にて…

 

ズガガガガ!!

 

「クッ!?」

 

海中より大量に表れた無人兵器…

この対処にIS学園側は

警備部隊以外の動ける全人員をも

半ば無理やり動員することで

対処しようとしていた…

 

…しかし

『こちらA-21区画!!

敵無人兵器によって隔壁が突破された!!

至急応援求む!!』

 

『こちら司令室!!

応援は無理だ…

敵が多すぎる!!

これ以上は避難区域が

危険にさらされてしまう!!』

 

(…この様子だとこっちもムリみたいだな。)

 

「…しかし、

一人でこれだけの量はきついな。」

…今港湾施設では

とある少年が一人で周囲を取り囲む無人兵器相手に戦っていた。

 

そう…

あの後、

ヒビキはジェニオンを装着したまま

一人戦い続けていたのだが…

 

(まさか…

まさかあの後ほぼ同時に

他のところにもこいつらが現れるとはなあ…

おかげで俺一人で対処する羽目になったぞ。

…さすがに疲れたんだが。)

 

…十分近く多対一戦闘を続けていたがゆえに

その精神は極度の疲労感を感じていた。

 

まああれだ…

そんだけの時間回避運動をしながら戦い続けていたら…

訓練きっちりやってある軍人ならばともかく!!

…武術経験があるとはいえさぁ、

ぶっちゃけ一応一般人である学園生徒が【それ】やらされたばあい

十中八九集中力切れるよね。

まあ\(・_\)それは(/_・)/おいといて…

 

コホン。

一人戦っていたヒビキだが…

集中力が切れているために少しづつ追い詰められていた。

 

そして…

ガキィン!!

「んな!?」

 

ジェニオンの両腕へと

まるで手錠のような器具が放たれ

そのまま装着された!!

 

『…クハハハハハ』

そして無人兵器たちの間から響き渡る電子加工されたと思しき音声…

それはこう続けていく。

『まさか…

まさか…

まさかこんなところでサンプルを手に入れられるなんてwww

いやぁ…

あの襲撃で手に入れられなかった時は不運だったけど、

パイロット(モルモット)も手に入れられるから…

結果的にラッキーだなあwww』

 

そういう何者かの声を聴きながら…

ヒビキは腕を引っ張り続ける…

しかし手錠の先には鎖でつながれた機体があるのだが…

どれだけ力を込めてもそれらは一切動かない。

 

『…アハハハハwww

無人兵器(純粋機械)

パワードスーツ(人間+機械補助)

力比べとか…

勝てるわけないよ?』

 

そう言いながら嗤い続ける何者か…

それがヒビキの心に()をつけた!!

 

ブチィ!!

「…やったろうじゃん!!」

その叫びと共に

ジェニオンが変わる!!

 

『MODE-GAI START UP!』

 

そしてそのまま…

「出力…マキシマム!!」

『TS-DEMON…ALL GREEN!』

 

最大出力で腕を動かし…

 

『無…無人兵器を

腕の力だけで振り回したぁぁ!?』

 

つながっていた無人兵器を武器として

周辺の敵機を薙ぎ払う!!

 

「…そこかぁぁ!!」

 

そしてそれを行いながらヒビキは見ていた…

無人兵器の中で唯一その攻撃から逃げようと動いていた機体を!!

 

『!?』

 

そして攻撃を加えようとするが…

 

『…ENERGY EMPTY…』

突如としてそう電子音が鳴り…

ジェニオンの瞳から光が消える。

 

「んな!?」

 

『…ハハハwww

まさか…

こんなところで力尽きるなんてねwww

それじゃあ…今度こそ連れて行かせてもらうよ?』

そういって今度こそヒビキをどこかへと連れて行こうとする無人兵器…

 

(…ここで終わるのか?

いや…まだ終われない!!)

 

「…動け」

 

『ん?』

 

「動け、ジェニオン!!

後一撃…一撃でいい!!

頼む…動いてくれ!!」

 

そう叫ぶヒビキ。

彼の目から零れ落ちた涙が…

ジェニオンに落ちた時…

 

『…TS-DEMON…

FULL-THROTTLE!!』

 

カッ!!

 

…奇跡は起きる!!

以下推奨BGM【禁忌という名の希望】

 

緑の輝きを放つジェニオン…

それと共に

内部に表示されていたエネルギー残量が…

 

(…!?

一気にマックスになった!?

それだけじゃない…

この輝き…余剰エネルギーを放出しているんだ!!)

 

輝きとして放出されるエネルギーは

周囲の無人兵器たちを吹き飛ばしていく!!

 

そして輝きは消え…

 

『何があったか知らないけど…』

 

無人兵器からそう声が発せられようとするが…

 

「黙れ!!

これで…お前を倒す!!」

それを遮るようにヒビキが叫び…

 

パチン!!

 

フィンガースナップをした!!

 

そしてそれとほぼ同時に…

 

ズガン!!

 

『!?

内側から爆発した!?』

 

しゃべっていた無人兵器が爆発する!!

 

それでのけぞる無人兵器へと…

 

…キラリ

 

「セイヤ!!」

 

ドガァ!!

 

一瞬で肉薄したジェニオン・ガイによる裏拳が叩き込まれる!!

 

そして吹き飛んだ無人兵器へと…

 

ズガァ!!

 

ドガァ!!

 

バッキャァ!!

 

ジークンドーによる怒涛の連撃が叩き込まれ

そのまま上空へと打ち上げられる!!

 

そして…

 

「これが…冥府送りの…」

 

バシュン!!

 

無人兵器のさらに上へと上昇したジェニオン…

そこから指弾による衝撃波で地面へと敵機を撃ち込む!!

 

「一撃だァァァ!!」

 

そのまま螺旋軌道を描きながら敵機めがけて突撃し…

その勢いを殺さずにキックを放ち!!

敵機を…地面へと押し込んでいく!!

 

「このまま…

地獄に…

堕ちろォォォォ!!」

 

そして最下層まで敵機を落とした後…

 

…ガシィン!!

ヒュン!!

 

ジェニオンのみが上昇して地上に戻り…

 

「これで…終わりだ」

パチン!!

 

そうヒビキが呟くとともにフィンガースナップをし…

 

ズガァァァァン!!

 

敵機が落ちていった穴から爆炎が立ち上る!!

 

「ニーベルング・アナイレーション…

冥府送りの一撃…か。」

 

見事(おそらく)指揮官機を倒したヒビキ。

周囲の雑魚もエネルギー放出で吹き飛んでいたため

敵機の殲滅自体は出来ていたが…

 

「…やばい」

(余波で港湾施設も吹き飛んでる…

これ俺が費用出すのかなぁ…)

 

…諦めロン?

 

+++

そして同時刻…

ギガフロート内部

格納庫らしきエリアにて…

 

もうかなり前になってしまうが…

前々回にてここで鈴とラウラが戦っていることを話したと思う。

あれから5分ほどたつが鈴たちは今も戦い続けていた。

…周りを無人兵器に囲まれながらだが。

 

ガキン!!

ガキン!!

ガキン!!

「…ラウラ?」

 

砲撃体制をとりながらも

なぜか(・・・)【ガキン!!】という音しか出さないラウラ…

その様子を見て鈴は声をかける。

 

「…すまん

…リボルバーカノンが弾切れだ。」

 

「このタイミングでそれはシャレにならないわよ?」

 

まあ結論から言おう…

ラウラの砲撃がなくなったことで均衡が崩れた。

 

中~近接対応汎用型(シュバルツェア・レーゲン)

近接主体のタイマン特化型(甲龍)

この二機のみで何とか多対一戦闘戦闘をしていたのに

中近接タイプが射撃不能になったら…

 

「だぁぁぁ!!

一気に距離詰めてきたし!!」

 

「…すまん。

本っ当にすまん!!」

 

そりゃこうなる。

 

「ええい…

こうなりゃ自棄よ自棄!!」

 

そう叫んだ鈴は両手に持っていた双天牙月を…

 

「これでも喰らってろ!!」

敵機めがけて投げつけた!!

 

「ちょぉぉぉ!?」

 

「そんじゃま…

健闘を祈る!!」

 

(敵機めがけて突進したぁ!?)

 

「さてと…

師匠の真似事だけど

…当たれば痛いわよ?」

 

そう言いながら大群の中で鈴は構えをとる…

中国拳法のそれらしき構えを!!

 

「天!!」

ズガァ!!

 

そしてその構えから放たれていく…

 

「上!!」

ドガァ!!

 

「天!!」

ズドゥン!!

 

()ァ!!」

ゲシィ!!

 

怒涛の拳撃!!

 

「唯!!」

ドガァ!!

 

「我ァ!!」

ズガァ!!

 

そして…

「独…」

そう口にするとともに鈴は眼を閉じる…

標的を見つけ出すために…

神経を研ぎ澄まし…

世界そのものと自らを同化させていく…

 

(どこ…

どこにいるの…

…見つけた!!)

 

「…(そぉぉぉん)!!」

そして標的めがけて…

開眼するとともに飛び蹴りを放った!!

 

ズガガガガ…ズガァァァァン!!

 

その射線上にいた他の敵機も吹き飛ばしながら

標的を…

敵機の統率をしていた無人兵器を蹴り砕く!!

 

「…何じゃありゃァァァァ!?」

 

その様子を見ていたラウラの

(キャラ崩壊級の)叫び声を聞きながらも…

 

「…やっぱ師匠より弱いわね。」

…と恐ろしいことを言っていた鈴であった。

 

この後どうなったかって?

…指揮官倒したら

フリーズしたからそのまま逃げだしたよ。

 

爆撃機がIS学園に到着するまで

残り:93分

 

TO BE CONTINUED.

 

 

次回予告

孤軍奮闘する少女…

 

しかし武器を振るえぬ彼女に…

 

勝機はあるのか…

 

次回

「烈風…再臨」

 

何で…何であんなことしたのかなぁ!?

私…ああいうことする意味なかったじゃん!!




お待たせしました。
第101話完成いたしました。

少なくともギガフロート関連はあと2回で終わりかなあ…


本作では皆様のご感想やご意見及び誤字脱字報告をお待ちしております。

それではまた次回の更新で逢いましょう。
それまでよき日々をお過ごしください。


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