目が覚めると辺りは木々で囲まていた。おかしい……俺は学校の準備をして寝たはずだ。なのに周りには机や漫画が
あるはずなのにそれがない。
俺は考えた。考えるような頭はないが必死に考えた。しかし、考える暇もなく俺の頭の中は絶望へと変わる。
ガサガサと草むらから何かが出てくる。その姿を俺は一瞬疑った……その姿は人間ではなかったからだ。
一言で言うなら狼だろう。しかし、目の前に出てきた狼は二足で立っている―――そして、デカい。
3メートルはあると思う。
「何か匂いがすると思ったらこんなとこに人間がいるじゃねぇかぁ」
こいつしゃべりやがった。なんだ俺は夢でもみてるのか?うんきっとそうだ!これは夢に違いない。全く夢にしてはリアルすぎるだろう。俺はそう思いながら夢なら早く覚めないかなぁと考えた。だがこれは夢なんかじゃない。
ギロリと狼男?(狼男でいいだろ)と目が合うと体の全神経が震えた。言葉じゃうまく表せないけどこいつはとにかくやばい!
全身には汗を掻いている。そして、無意識のうちに目の前の狼男から全力で逃げていた。
「おいおい!逃がすと思ってんのか。久しぶりに人間を殺るかぁ」
「何なんだよこれは。訳がわかんねぇよ!夢なら早く覚めろよ」
そん風に声に出しているが頭では分かっていた。これが夢ではなく現実であることも……そして、今自分が殺されるということも。だから、あいつから逃げなければいけないことも。だが、人間は普通の狼でも走りで勝てるのか?
普通は勝てないだろ。ましてや目の前にいたのは唯の狼では無い。その結果、簡単に追いつかれてしまう。
「鬼ごっこはお終いか?あっけないな」
狼男は一瞬で俺の目の前に現れる。
「ハハハ……」
「どうした?恐怖で怖じ気ついたか。まあいいすぐに楽にてやる」
狼男はそういうと鋭い爪のある腕を振り上げる。あぁ自分はここで死ぬのか……あっけない終わりだ。
まだまだ生きて漫画とか読みたかったのになぁ。P〇4だって買ったばかりなのに金がもったいないや。
「じゃあな人間。恨むんなら俺に会ってしまったてめぇの運命を恨みな」
そういって狼男は腕を振り下ろす。その瞬間俺の体は引き裂かれる。大量の血があふれている……一瞬の激痛がしたがその痛みもすぐに消え目の前が真っ暗になり意識が遠ざかる。意識が消える瞬間狼男も血を流し別の誰かが居たような気がしたがそれが誰かとか考える間も無く俺は地面に倒れこむ。
チュンチュン・・・
鳥の声が聞こえてくる。
朝なのか…?
俺はゆっくりと目を開けた。
一瞬今までのは夢だったんじゃ無いかと思ったが……真っ先に目に飛び込んできたのは、明らかに人工的に作られた天井だった。
俺はさっき狼男に殺されたんじゃ……
頭がはっきりしてくると今の自分の状況を理解する。ここは明らかに家の中だ。畳の上に敷かれた布団に包まれいる。
家の中からは、どこかの部屋からカタカタと何かを打つような音が聞こえてくる。誰かが居るのか?
辺りを見回すと眩しい日差しが降り注ぐ。
少し外に出ようと思って体を起こそうとすると、ズキッと胸元が痛んだ。見てみると傷はふさがっているが4つの爪痕が胸元にある。狼男にやられたときのだ。
その痛みを我慢しながら外に出る。
「おや、もう起きたのですか?」
外で景色を眺めると、後ろから声が聞こえてくる。
振り返ると、ドアの前に立っている女性と目が合う。
「気分は良くなりましたか?」
優しく温かい笑顔を浮かべて聞いてくる女性
「はい、まだ胸元の傷が痛みますが大丈夫です」
「そうですか、あれだけの傷でしたからね無理もありません。と自己紹介がまだでした私の名前は射命丸文と言いますあなたは?」
「俺の名前は……月原集(つきはらしゅう)です。」
そして、一人の女性出会い集の旅はここから始まる。
途中から疲れて適当になってしまった。大丈夫かなこれ
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