これはゾンビですか? (仮) (漸化式)
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0話
この作品を閲覧していただきありがとうございます。できるだけ読みやすく面白い作品にしたいので宜しくお願いします。
また、この作品のタイトルが決まっていません。アイデアありましたら、是非。
~冥界某所~
おやおや君たち、少しいいかい。ちょっとした昔話さ。そう、ただの昔話さ。
昔、あるところで一人の子供が生まれたんだ。その子は男の子でね、彼の父と母はとても喜んだそうだ。
でも、その父母には秘密があってね。それは…………
父が冥界人、母は魔装少女だったんだ。
驚いたかい?僕も最初聞いたときは驚いたよ。なんだって、今この二つは争っているからね。
お互いいがみ合っていて、停戦協定があるから戦争が無いだけなのだから
このあと彼は当然成長していくわけなのだけれど、また当然いろいろな問題が彼に立ちはだかるわけでね。
どんなことがあったのかって?まあまあそんなにあわてないで。ちゃんと、ちゃんと言っていくから。
あっ、あと言い忘れていたけど、これはただの昔話、これを聞いてどう思うかは分からないけれどあまり彼のこと嫌いにならないでほしい。
僕がけっこう彼のことが好きでね。僕の目の前で嫌う人が増えるのは好ましくないんだ。
さあ、話をもとに戻して、彼のことを話そうか。君たちも聞いたことがあるかもしれないな。
なんたって彼は有名人だ。
彼の名前は、カイル・ヴァルツァー。そう、『裏切り者』といわれる人さ。
長くなるけど、その前に僕は話が下手だから聞きにくいと思うけど………………
~マテライズ魔法学校~
今日の歴史の授業は、あの事件についてよ。
あの事件は、ヴィリエの中でも屈指の極悪な事件だと私は思うわ。内容は皆知っていると思うけれど、首謀者であるあの男が、女王様を襲うというもの。
その男は女王様に敗れて、その後は分かっていない。分からないというのは、女王様がそのまま罰を与えたからで、決して逃げ延びたとかそういうものではないから。
さらには、その男について素性がよく分かっていないのよ。でも噂によればそれまではクーデター側にいたらしいわ。まぁこのような噂話をここでいっても仕方がないかしら。
あと教えるものは、この事件の影響ね。それはこの事件の後クーデター派の人たちがすぐに投降したこと。この事実がさっき言った噂の基になっているのかしらね。
とりあえず、この事件はヴィリエの住人なら知っておくべき事件ではあるから、ちゃんと勉強しておくこと。
ちなみに、この事件は試験に出したいと思っているの。特にこの事件の影響と、
あまり自分の口からはこいつの名前は言いたくないのだけれど……
『大罪人』 カイル・ヴァルツァー、
首謀者の名前は試験に必ず出すわ。
まあ、一般常識だけどね。
何とか書き終わった第0話。
この作品は、見切り発車なのでこれからが大変です。
閲覧有難うございました。
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1話
このようなペースですが、是非閲覧してください。
「おはよう、カイル。」
「うん、おはよう。」
カイルの朝は毎日この言葉から始まる。カイル・ヴァルツァー、5歳。彼の1日は今日もいつも通りのものになるだろう。
今のヴァルツァー家のカイルと彼の母の二人。ヴィリエのとある町はずれの森に住んでいる。
この森はほとんど全てが開発されたヴィリエではとても珍しい場所であった。故に、ここは周りの人々からの整備がよく行われていて、道はしっかりあるし、ジメジメしていなく、所々からは陽の光が差す。きれいな場所だと、少なくともカイルは思っていた。
父もいるらしいのだが、カイルは1度も見た覚えがない。母が言うには、
「覚えてないかもしれないけれど、会ったことは当然あるのよ。」
だそうだ。正直、カイルは物覚えはいいほうだと思っている。ちょっと前に読んだ本の内容を覚えているし、何気ない些細なことも覚えている。だから考えてしまう。 ――――いつお父さんはいなくなってしまったの?
突然だが、カイルはなんとなく気づいている、自分がどのような存在なのかを。
理由は簡単なことで、母から頼まれたおつかいのために町へ一人で行った時、
「おい、またきたないやつがきたぞ!」 「ほんとだ。」
町を一人で歩けば、大きい声を上げる子、ヒソヒソ話をする奴ら。
普段カイルは町へ行くことは少ない。なのになぜこのように言われるのか。
自分は何かいけないことを無意識のうちにしてしまっているのだ、そう言い聞かせ足早にここから去る。今日の目的はおつかいなのだと。
これから何年か経つと、この町へ学校のため毎日来なければならない。どうこの気持ちを抑えようか……
こういう気分でいると帰る途中の景色、特に森が暗く感じたり、また湿度が上がった感じがする。
母親にこのことを話したことは無い。話しても意味がないと思っているし、何故か本当のことを知るのが怖かった。この怖いという感情を何故抱くのかを最近考えているけれど、全然はっきりしない。また、これがはっきりしたら聞いてみようかな なんて思ってみたり。
「おかえりなさい。」
帰ると母が笑いかける。カイルはいつもこの笑顔を見ると、暗い気持ちなんか簡単に吹っ飛んだ。
でもこの日はなんでかそうならず、いくつかの気持ちが混じってより複雑なものとなった。なので、
「ただいま。」
こう言ったカイルの顔も無理をして笑っているような、複雑そうなものとなった。
そして入口にある不思議な形の槍のようなものがカイルを出迎える。
刃の部分はまるで三日月のような形だ。また、下のほうは犂のへらの部分のような形。何かしらの武器だろうことしか彼には分からなかった。
カイルは基本家では、読書をしている。最近のマイブームは、どこで買ったかよく分からない『騎士道』という本だ。
一般常識として、魔装少女は知っている。本でも読んだ。しかし、この騎士というものはそれとは違うもののようだ。
まず魔装少女というのは、魔力を持つヴィリエの女性が魔装錬器というものを用いて変身する姿、らしい。
その一方騎士というのは、主君にに仕えて鎧を纏い戦う男性のこと、らしい。また騎士道という、主従関係を重要としたり弱者や女性を大切にしたりといった生き方のようなものを大切にする、らしい。
らしいというのは、本を読んだだけの情報のためだ。
この二つの違いは男性と女性の強さの関係だ。ヴィリエは完全な女性主義の国家だ。そのため騎士のような男性は現れない。しかし、騎士道を見て分かるように男性のほうが強く、女性を守っているように思える。
カイルは上のように見立てていた。本の内容を深く考えるのは昔から好きだったので、今はお手の物。
彼は騎士道をとても気に入っていた。
主君とはどのようなものか分からないが親に近いものだろうと思ったし、女性を大切にするのだから、すなわち母親を大切にするものだ。と考えるのは容易かった。
また、弱者を大切にすれば、自分のような者を少なく出来るかも知れないとも考えたためだ。
今日は騎士道のおさらいということで、騎士道十戒を読んでいた。そこには十戒とその解説、また日常の中での例が書かれている。
いつも本を読むときは椅子に座っているのだが、今日は何故か床に寝っ転がって読んだ。
自分もこうなれたらなぁ なんて思っていた。
夕食を食べようと思った時、いつもは来ないはずの来客が突然訪れた。この時カイルは、今日の行動の理由が分かったような気がした。
閲覧ありがとうございました。グダグダとどうでもいいものが続いてしまいますね。なんとか次は展開に気をつけたいと思います。また閲覧してください。
参考です。
【騎士道十戒】
1,不動の信仰と教会の教えへの服従。
2,教会擁護の気構え。
3,弱者への敬意と憐れみ、弱者を擁護する確固たる気構え。
4,愛国心。
5,敵前からの退却の拒否。
6,封主に対する厳格な服従。ただし神に対する義務に反しない限り。
7,異教徒に対する休み無き、慈悲無き戦い。
8,真実と誓いに忠実であること。
9,惜しみなく与えること。
10,悪の力に対抗して、何時いかなる時も、どんな場所でも正義を守ること。
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