四捨五入して三十路の俺と嫁がISの世界で楽しく生活する話 (銭湯妖精 島風)
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なんて日だ


アナタは死なないわ、ワタシが守るもの




 

今あった事を、そのまま話すぜ

 

嫁と買い物してたら車に轢かれてミンチより酷い有様になって死んでしまった

 

・・・のだが

 

なんか無駄に黒光りしたハゲマッチョが目前に立っている

 

 

「ハロー、神様だよ♪」

 

「・・・・・・」

 

黙って観察する

 

うん、変人には違い無い

 

「あのねー、非常に言いにくいんだけど。君、死んじゃったから☆」

 

「・・・・・・」

 

そんな風には見えない、うん、見えない

 

「でねー、君の好きな世界に転生させてあげようかなって♪」

 

「・・・・・」

 

裏がありそうな気がするが・・・うん、様子見だな

 

「んー? どうかしたかな?」

 

「・・・本当ですか?」

 

スンマセン、俺人見知りするんです←

 

「ほんとほんとー。で、どの世界行きたい?」

 

「その前に、嫁は無事ですか?」

 

直前まで一緒にいた嫁を心配する

 

あいつ、ひ弱だから

 

「んー・・・残念だけど、さっき息を引き取ったみたいだねー。君が盾になったけど、脳にダメージがいったみたい」

 

「・・・・」

 

守れなかった、なんかどうでもよくなってきた

 

「で、どの世界に行きたい?」

 

「・・・嫁を連れて行っても?」

 

死んだ目で尋ねると、神は言う

 

「君が行く世界によるねー」

 

「IS・・・インフィニット・ストラトス」

 

そう言うと、神は笑った

 

「いいよー。じゃあ、希望聞こうかー? どんな感じがいい?」

 

「その前に、嫁を呼び出してくれ」

 

神が指を鳴らすと、目の前に嫁が現れた

 

「嫁・・・すまん、守れなかった」

 

「ん・・・んん? レンくん? あれ? ここどこ? おっかしいなぁ・・・車突っ込んできたとこは覚えてるんだけど・・・」

 

首をかしげる嫁

 

「死んだらしい、んでISの世界に転生出来るんだってさ」

 

「へー」

 

興味なさげに、彼女は言う

 

「希望聞いてあげるよー」

 

「何、この人・・・」

 

俺の背中に隠れ、尋ねてくる

 

「変人な神様(仮)」

 

「それ、マジなわけ?」

 

疑う目で、俺を見上げた

 

「本当だよ、アシガラ・ユノさん。あと深層心理で、マルチタスク出来て、胸が大きくなって美人になりたいけど、目立ちたくないと思ってるでしょ? 叶えてあげられるよー」

 

彼女を見下ろすと、愕然として神を見ていた

 

「本物らしい、どうしようかな」

 

俺はAICを使いたいからマルチタスク欲しいな、後アナティカルエンジンも欲しいし、束さん並みのスペックも欲しい

 

細胞単位でチート級、良いな、うん

 

「うん、いいよー。あ、性別どっちがいい? ユノさんは女性でいいみたいだけど」

 

「ナチュラルに読心しないで欲しいが・・・IS乗りたいから女?いや、男で大丈夫か?」

 

うん、嫁が凄い表情してる

 

「男の娘?」

 

「・・・どう思う?ユノ」

 

聞いてみると、嫁は物凄い勢いで首を横に振った

 

嫌らしい

 

「なら、イケメンで・・・ソーマが良いな、うん」

 

「わかったよー。んじゃ、ユノさんは・・・うんうん。わかったよー」

 

ユノは何を願ったんだろう?

 

「あ、専用機は貰えるのか?」

 

「いいよー」

 

ニコニコと、神は笑う

 

「やったな嫁、念願のロボット工学を学べるぞ?」

 

俺は操って闘ってみたいから欲しい訳で、うん

 

「え・・・? あ・・・そう言えば。ISって、ロボットだった」

 

「分類はパワードスーツだが、ほぼロボットだな、うん」

 

ユノが少しやる気になった様で良かった

 

「んじゃ、このお部屋使えばいいよ。専用機は、念じれば出るからねー」

 

便利空間だな

 

「ユノは、やっぱりアレか?ヒナ」

 

「うん♪ あたしの小説の主人公が持ってた、愛機が良いなって思ってさ」

 

テンションが上がったようだ

 

「悪くないな、うん」

 

んじゃ、俺は何にするかな・・・最近ハマってる奴にするかな

 

「カタフラクトのスレイプニールにしよう、アンカーとか武装も充実してるし」

 

少し改造する必要があるだろうけど

 

でも、スタビライザーを盾に使えるしな・・・うん

 

そんな訳で、ISとして扱い易い様に改良し魔改造した

 

スタビライザーとバーニアスラスターをアンロックユニットにしたり、アンカーにAIC発生装置を搭載してワイヤーアクションを再現出来る様にしたり、盾代わりのスタビライザーにクラインフィールドを展開出来る様にしたり、フルスキンにしたから一回りデカかったり、色が灰銀色で、右翼スタビライザーを赤に塗ったりした、うん

 

「おおー」

 

ヒナを纏った嫁は、動き回ったり飛んだりして楽しげだ

 

「俺も試運転をするか、うん」

 

スレイプニールを纏い

 

「おぉ、安定感と安心感が満載だ、うん」

 

纏った一瞬視界が真っ暗になるが、直ぐに明るくなり視界に情報が流れて行く

 

予想より居住性が良い

 

「よし、武装は・・・グレネードランチャー付きマシンガン、ハンドガン、対物ライフル、対物ナイフetcetc便利だな、うん」

 

主兵装のマシンガンを構えトリガーを引いたり、移動したり慣らしを始める

 

「楽しー♪」

 

数え切れないほどのビット兵器を浮かべ、全てバラバラに動かしていく嫁を眺めた

 

さながらマルチプルパルスか火星カタフラクトのハーシェルだな、うん

 

「ユノ、軽く手合わせ願おうか」

 

「えー、やだ。レンくん、怖いもん」

 

べー、と舌を出し、嫁はそっぽを向く

 

「つまり、負けるのが怖いんだな?」

 

「そう取ってもらってもいいよ。ぜーったいヤダ!」

 

言い出したら聞かないのが、嫁クオリティ

 

「仕方ない・・・神、手頃な練習相手を出してくれ、実践訓練して覚える」

 

じゃなきゃアナティカルエンジンが有っても、あのハーシェルには勝てんだろうし

 

つか、ハーシェルのビット兵器は多分ビームだった筈なのでAICが通用し辛い

 

ラウラを封殺出来そうだな、うん

 

「僕疲れたー。あとよろしくー」

 

誰かに言い、神は引っ込もうとする

 

「何処に行く?おい」

 

取り敢えず、マシンガンを掃射しておく

 

「あー、痛い痛い。別の神様と交代するだけだよー。もう勤務時間外なんだよー」

 

そう言い、神は消える

 

「・・・痛いで済むのか?銃弾だぞ」

 

取り敢えず信じられないモノを見た気がする、うん

 

「あの神、小説のイメージの奴そっくり」

 

クルクル回りながら、嫁が言う

 

「あんななのか?ヴェスタ」

 

「うん。ショタボイスじゃなかったけど」

 

ヒナを解除し、嫁は座り込む

 

「大丈夫か?」

 

歩み寄り尋ねる

 

「疲れた・・・。てか、離れ離れになっちゃうのかな・・・」

 

俯き、ユノは涙声になった

 

「大丈夫だ、絶対に。そうだろう?導師イオン」

 

センサーに感知したショタに尋ねる

 

「貴方達が望むならば、叶えます」

 

ニコリと微笑み彼(?)は言った

 

「良かった・・・」

 

ほっとした表情で、ユノは呟く

 

「幼馴染み、家は隣で頼む」

 

スレイプニールを脱ぎ、イオンに土下座する

 

「レ、レンくん!? 何も土下座までしなくても・・・」

 

慌てて、嫁が駆け寄ってきた

 

「そこまでしなくても叶えます、立って下さい」

 

イオンの優しい声色に頭を上げ

 

「ありがとうイオン」

 

あのハゲマッチョには信仰心が湧かないが、イオンなら信仰できる気がする

 

それから、3ヶ月分くらい訓練して、俺たちは現世へと落とされた

 

 





本作を読んで頂きありがとうございます。

本作の夫婦は、私と相方をモデルにしています

では、御意見・御感想をお待ちしています



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ぷろろーぐ 幼稚園から中学時代


神様、いるのだったら私に文才をください。マジで




 

IS、インフィニット・ストラトスの世界に転生して早3年

 

この前、妹が産まれた

 

そんなこんな平和に暮らしている訳だ、うん

 

そして今日は幼稚園の入園式がある

 

「・・・・幼稚園か」

 

人生やり直しで2度目の幼稚園、脱力する他ない

 

そんな訳で入幼稚園で入園式が始まる

 

退屈だが、仕方ないと諦めておき周りを観察してみる

 

ソーマな俺みたいな奴は居ないが、気になる奴を見付けた

 

「・・・黒髪メガネ」

 

特に奇抜な訳じゃなく普通の娘だが、なんか違和感を抱く

 

結局違和感が拭える訳も無く、指定された教室へ移動する

 

そこには、先程の娘もいた

 

神よ、感謝致します

 

あ、ヴェスタじゃなくイオンにな?うん

 

その娘は、窓の外をボーッと眺めている

 

「・・・ガルム2、エンゲージ」

 

誰にでも無く呟き歩み寄り

 

「・・・・・ユノ?」

 

ゆっくりとその娘は振り返り、目を見開く

 

「・・・レン、くん?」

 

「ユノ」

 

取り敢えず抱き締めておく

 

「レンくん・・・っ!」

 

泣き始めたユノの頭を撫でる

 

周りが五月蝿いが気にしない事にしよう、うん

 

それから先生が来たり、家に帰ったら帰ったで親に怒られたりした

 

何故だ

 

再び数年が経ち、俺達は小学生になっていた

 

「複雑そうだな?ユノ」

 

顔を軽く歪ませている彼女に、尋ねる

 

「ランドセル・・・」

 

はぁ、とユノはため息をついた

 

「誘導弾頭弾を撃てる様に改装してやろうか?」

 

まぁその場合、教科書やら何やらがランドセルに入らなくなるけどな、うん

 

「いらない。てか、馬鹿なこと言わないで」

 

おぉう、睨まれてしまった

 

「そうか、残念だ」

 

まぁ、それから何事も無く小学校を卒業したわけだが

 

中学時代が問題だった

 

俺じゃなく、ユノに、だが

 

「あ゛ー・・・」

 

中学には、うちの小学校以外からも人が来るわけだ

 

その中には勘違い女もいるわけで

 

ユノに嫌がらせをそいつは毎日していて、彼女は軽く凹んでいた

 

「・・・殺すか?」

 

中身入りステンレス缶コーヒーを握り潰しユノに尋ねる

 

「別にいーよ。あいつらの目的、レンくんだもん」

 

学生カバンを地面に置き、ユノはまたため息をつく

 

「見た目もブス性格もブス、救えん奴に狙われてるのか?俺は・・・勘弁してくれ・・・俺は、お前だけしか見ていない」

 

隣に経ち、ユノの頭を撫でる

 

「まぁ、そろそろあいつら、事故に遭うんじゃないかなぁ・・・」

 

黒い笑顔を浮かべ、彼女は呟く

 

「そうだな、神は見ているだろうしな?」

 

「うん」

 

そう言った翌日、ユノを苛めていた連中は全員何かで入院した

 

まぁ天罰だろう、うん

 

そんな訳で平和な時間を過ごし夏休みのある日、無駄にデカイ我が家の庭にIS用コンテナが降って突き刺さった、しかも2つ

 

「・・・・父さん達の仕業か?」

 

ウチの両親はIS技術者で、業界では割と有名らしい。まぁ篠ノ之束には劣るが

 

「なんの音・・・?」

 

目を擦り、ユノが自宅の庭に出てくる

 

「あー・・・ユノ、ウチ側に来い。多分アレだ」

 

二階から呼ぶと、パジャマ姿のままユノは家に来る

 

「なにこれ」

 

ボーッと、ユノはコンテナを眺めた

 

「専用機、だな」

 

「へー。あたしまだ眠いし帰る・・・」

 

まぁ、早朝だしな

 

近所の人、ごめんなさい

 

「取り敢えず、ヒナを持ってけ」

 

「え? おじさん達からじゃないの?」

 

キョトンと、彼女は尋ねる

 

「いや、ヴェスタからだ・・・あのコンテナに描かれてるエンブレムはリューネのレオーネだろ?父さん達が知ってる訳が無い」

 

「えぇぇぇぇ!!?」

 

ユノの絶叫が響く

 

「そんなに驚く事か?」

 

「だ、だってさ。イメージはしてたけど、それがコンテナになんて・・・はっ! なら、グンジョウかナズナをあたしの旦那にしてくれても良いんじゃねーのか!?」

 

ユノが壊れた

 

「俺では不満なのか?」

 

仮に、そうだったら傷付くな・・・鬱だ、死のう

 

「いや? 前のレンくんなら不満はあったけど。今のレンくん、ソーマだもん。しかも、政宗様ボイス! あたし、幸せだぁ・・・!」

 

頬に手を当て、ユノはクネクネと体を動かす

 

「お、おう。お前が幸せなら嬉しいよ、うん」

 

取り敢えず、そう言っておく

 

それからヒナを持ち帰ったユノは、着替えて再び家に来る

 

「アレ?お前、寝るんじゃなかったのか?」

 

取り敢えずキッチンで珈琲豆を挽きながら尋ねる

 

「んー。レンくん、あたしいないとご飯適当にするから。作りに来た」

 

最近胸がでかくなってきたと言っていたのに、胸元が目立つキャミソールを、彼女は着てきた

 

「出来た嫁で嬉しいが、ナナが粗方食っちまったぞ?」

 

珈琲を淹れながらユノに言う

 

因みに、ナナは妹だ

 

奴の胃袋は、さながらブラックホールの様だと思う

 

「レンくんも食べたの?」

 

「いんや、珈琲と食パンにする予定だった」

 

もー、と彼女は俺に抱きついてきた

 

胸が当たります

 

我慢だ俺!!

 

「あたしもお腹すいたー」

 

「仕方ない、外食にするか・・・食パン以外無いしな」

 

だから、離れてくれないだろうか

 

「ねーねー、レンくん」

 

「なんだ?」

 

見下ろすと、ユノはニコリと笑った

 

「興奮しないの?」

 

胸押し付けてんのはワザとか!

 

「するよ、だが我慢してんだよ・・・着替えて来い」

 

ユノの頭を撫でて言う

 

「えー・・・襲ってもらえるかと思ったのにー」

 

「そうやって煽るな、頼むから・・・」

 

苦笑しながら、ユノの頭を撫でる

 

「レンくんは、あたしが他の奴にヤられても良いって言うの? 結構インランなの知ってるくせにー!」

 

コイツ、朝っぱらから何を言ってんだ?

 

いや、知ってるけども・・・よし

 

「後悔するなよ?」

 

ユノを抱き上げ防音な地下室へ入室して、美味しく頂きました←

 

 

それからファミレスで遅めの朝食を食べる事になった

 

「んー、美味しいー!」

 

オムライスを食べながら、ユノは微笑む

 

「そうだな」

 

生前、卵アレルギーだったユノ

 

しかも、初期頃に卵の味を覚えてしまっている為、食べれないのは辛かっただろう

 

そんな嫁に和みつつチキンステーキを食べる

 

それから、月日は流れ冬休み少し前

 

俺、飲酒運転の車に跳ねられてしまったっぽい

 

まぁ艦これ風なら小破な感じかな?

 

それなりに痛かったけど

 

そんな訳で冬休み、左眼に眼帯しつつ自宅でのんびりしていると

 

「レンくんっ!!」

 

慌てたユノが、家に転がり込んでくる

 

「どうした?」

 

珈琲を飲み尋ねる

 

「病院行った!?」

 

軽く怒っているようだ

 

「当たり前だろ?コレ以外は異常無しだ」

 

眼帯を示し珈琲を飲み干す

 

「レンくん、病院嫌いだから。心配しちゃったよ」

 

「強制連行だったから安心しろ」

 

とは言え左眼は完全に失明してわけで

 

「でも、レンくんが無事で良かったよ・・・」

 

俺の右側に座り、ユノは抱きついてくる

 

「心配掛けてスマン」

 

ユノの頭を撫でて言い

 

「でも傷は直ぐ治るし、左眼も直ぐに直る」

 

「ん・・・」

 

テレビをつけると、一夏が映っていた

 

「よいよ、だな?」

 

漸く長いプロローグが終わる

 

「そうだね。でも、レンくん。IS学園入れるの? あたし、別の学校行く予定だけど」

 

「良いのか?IS学園で技術者の勉強出来るぞ?」

 

首を傾げつつ、聞く

 

「でも、あたしが進みたいのはロボット工学なわけで」

 

「ISの無人機開発、篠ノ之束以外では未だ居ない。お前が先駆者になれば良い。まぁ、もう時期カタフラクトのライン生産も軌道に乗るしな?」

 

ナデナデと手を動かし撫でる

 

「んー・・・」

 

不満そうに、ユノは唸った

 

「あと、離れ離れになりたくないな」

 

苦笑してユノの顔を覗き込む

 

「・・・レンくん・・・ズルイよ・・・そう言われたら、逆らえないじゃん・・・」

 

目を潤ませる彼女へ、俺はキスをした

 

それから数日後、男性搭乗者適性検査に行き、無事IS学園に行く事が決定した

 

さぁさぁ始まる、長いプロローグが終わり物語の幕が上がる

 

 

 





やっとプロローグが書き終わりました

それでは、御意見・御感想。お待ちしています



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1話 クラスメイトは9割、女子



ユノはキレたら手が付けられません、はい



 

 

春、それは新生活の始まり

 

俺は嫁のユノと共に、IS学園の門扉をくぐった

 

そんな訳で入学式も終え、教室にいる

 

「あ、お前は・・・!」

 

辺りを見回していた一夏が俺を見て声を上げた

 

「どうかしたか?織斑一夏」

 

カタフラクト用の拡張装備の図をスケブに描きながら尋ねる

 

「あ、いや・・・俺を覚えてないか?」

 

ちら、とユノが一夏を見た

 

そして、何か言いたげに俺を見つめる

 

「自分が助けた人間くらい覚えている、お陰でユノの機嫌を損ねてしまったしな?」

 

一夏の方へ向き直りユノの頭を撫でながら言う

 

「ユノ?」

 

一夏は首を傾げた

 

「俺はレン、コイツがユノ」

 

ユノを指差し、一夏に示す

 

「あぁ・・・どうも」

 

「どーも・・・」

 

ユノと一夏が挨拶を交わす

 

「で?俺に何か?」

 

「あぁ、いや・・・あの時、助けてくれてありがとう。礼を言いたかったんだ」

 

照れ笑いを浮かべ、彼は言う

 

「通りすがりに誘拐現場に遭遇するとは思わなかったぞ?まぁ、無事な様で良かった」

 

そしてユノをチラ見し

 

「言いたい事は言え・・・」

 

取り敢えず頭を撫でる

 

「別に。なんでもありません。あと、頭を撫でないでください。髪型が崩れます」

 

おおっと、ご機嫌斜めなようだ

 

「すまん」

 

撫でるのを止め

 

「取り敢えず、2人しかいない男子だ・・・仲良くしようぜ?」

 

右手を一夏に差し出し言う

 

「あぁ!」

 

ニコリと笑い、一夏は俺と握手を交わす

 

あー周りのギャラリーがワーキャー五月蝿い・・・腐女子が多いのか?此処は・・・

 

そんなこんなしていると、先生が入ってくる

 

まぁマヤマヤだが

 

うん、生で見た感想は、やはり成人してる様には見えないな

 

「レンくん、胸見てるでしょ」

 

ボソリと、ユノが呟く

 

「お前の方がデカいのは理解した」

 

小声で返答する

 

「・・・バカ///」

 

一夏がこちらをチラチラ見てくる

 

取り敢えず無視していると、自己紹介が始まり一夏の番で千冬さんに出席簿アタックの餌食になり、騒がしくなったが一喝で静かになった

 

「盛岡、お前からだ。続きを始めろ」

 

「はい」

 

千冬さんに言われ立ち上がり考える

 

まぁ普通に名乗っておくか、常用の方を

 

「盛岡レンだ、見ての通りハーフ。取り敢えず二重国籍を持っている、趣味は珈琲ブレンドと身体を動かす事。将来は技術者になりたいと思っている、よろしく頼む」

 

最後に軽く頭を下げ座る

 

「では、次」

 

俺の後ろにいたユノが立ち上がる

 

「美山、ユノです。日本人で、あの、趣味は読書です・・・よろしくお願いします」

 

ペコ、と頭を下げ、ユノはそのまま座った

 

目立ちたくないんだな、此奴は・・・メッキが剥がれない事を祈ろう

 

そんなこんなで自己紹介が終わりSHRが終わり授業が始まる

 

やはり基礎は基礎な訳で、一夏以外は問題無さそうだ

 

既に昇天気味な一夏を横目に続きを描いていると、一夏が箒に連行されて行った

 

「・・・」

 

ユノはユノで、真剣な顔をして教科書をめくっている

 

「どうした?ユノ、予習か?」

 

鉛筆を置きユノへ尋ねる

 

「うん・・・そんなとこ」

 

俺への返答が、上の空気味に返される

 

「お前、一夏みたいに必読の参考書・・・捨てて無いよな?」

 

「そんなバカなことしてるわけないじゃん」

 

ギロ、と睨まれる

 

「そのバカが俺の隣席の男子なんだがな?まぁ良い、分からなかったら聞いてくれ。大概は分かる」

 

「それがさ、全部覚えちゃった」

 

教科書を閉じ、彼女は言う

 

「流石だな、俺もだ」

 

チート万歳!!!

 

はい、そんな訳で2時間目が始まりISの基本授業を受ける

 

一夏が自分の姉から叱責を受け、山田先生がこけた

 

大丈夫か?マヤマヤ・・・威厳が磨り減って行く

 

二時間目が終わり、休み時間 必読の参考書を捨てた一夏に噛み砕いて復習させていると

 

「ちょっと、よろしくて?」

 

コロネがエンカウントしてきた

 

主に、一夏へだが

 

「よろしくない、後にしてくれ」

 

きっ、とコロネは俺を睨む

 

「まあ! なんですの、その口の利き方は! わたくしに話しかけられるだけでも、光栄と思っていただきたいですわ!?」

 

この手の輩は嫌いだ、女=偉いと考える奴だ

 

ISの当時で女尊男卑の風潮は多少致し方ないのかもしれないが、あからさまな奴は嫌いだ。うん

 

「そうか、それはラッキーだ。だが邪魔するなセシリア・オルコット」

 

あと、あまり煽るな

 

後ろにいるユノから、殺気がくるから

 

「あら、わたくしの名前をご存知なのですわね。なら、わたくしが次に取る行動もわかるでしょう?」

 

「自席に帰って次の準備だな、うん」

 

ワナワナと、コロネの肩が震える

 

「ま、まぁ、良いですわ。試験官を倒したわたくし、セシリア・オルコットが貴方達のような愚民に色々教えて差し上げますわ」

 

「必要無い、お前程度に習う事は存在しない。何故なら・・・俺も試験官を倒したからな」

 

溜息を吐き、コロネを見る

 

「な、なんですって!?」

 

オーバーリアクションなコロネ

 

「あ、貴方も倒したですって!?」

 

「あ、俺も」

 

一夏が手を挙げる

 

「わ、わたくしだけと聞きましたが?」

 

「知らん」

 

「女子ではってオチじゃないか?」

 

一夏に1票だな、多分そうだ

 

大体、男子は2人だけだし試験官も男子相手で少し動揺したんだろうな

 

「・・・ちなみに、あたしもなんだけど」

 

本から眼を上げずに、ユノが言う

 

そのセリフにコロネが何か言おうとしたが、チャイムが鳴る

 

「っ・・・・!また後で来ますわ!逃げないことね!よくって!?」

 

「よくない、くるな」

 

俺の言葉に再び俺を睨みコロネは自席に帰って行った

 

そんな訳で3時間目が始まり、クラス代表を決める事になった

 

中途半端な時間だよなぁ〜うん

 

他薦で俺や一夏の名前が挙がる中、コロネがキレた

 

まぁ原作通り色々と問題になりそうなセリフな訳だ、うん

 

 

取り敢えず一夏が口を滑らせる前に先手を打つか

 

「よく動く口だな?代表候補生?そんなに不満なら、お前がなればいいだろう?」

 

座ったまま注意してみるが、テンションが上がったコロネには火に油だったようだ

 

「まぁ、そうですわね。そこの猿どもに、クラス代表などと・・・荷が重すぎますわ」

 

直後、後ろからガタッ、と立ち上がる音がしたので振り返る

 

「ユノ?」

 

俺の声に反応もせず、ユノはコロネの所に行った

 

「な、なんですの?」

 

バンっ、とユノは机を叩く

 

「ガタガタガタガタ抜かすんじゃねぇよ、小娘が。なぁにが、極東の猿だサーカスだ。その極東の猿が作った乗り物に乗って、鼻高々してんのはどこのどいつだよ。イングランド人は、自分が偉いとでも思ってやがんのか? いけしゃあしゃあと、ご高説言ってんじゃねぇぞ?」

 

完全にキレているユノを見て溜息をつき

 

「ユノ」

 

「黙ってろ」

 

ギロリと、殺気がこもった目で睨まれる

 

「・・・・はい」

 

ダメだ怖くて止められない

 

「な、なんですの貴女は!?」

 

「うるせぇんだよ、何回も言わすな。お前の声がカンに触んだよ・・・あぁ? 気にくわねぇって顔してんな? 『わたくしは代表候補生なのに、なんでこんなブスに罵られなければなりませんの!?』 とか思ってると見た。そんなにあたしを黙らせたきゃ、放課後バトルしようぜ? 完膚なきまでに叩き潰して、そのお高いプライドギタギタにへし折ってやんよ」

 

コロネもバンっと机を叩き、ユノに言う

 

「その挑戦、受けて立ちますわ! わたくし、セシリア・オルコットとブルーティアーズのワルツで、屈服させて差し上げますわ!」

 

嫁、メッキが半日も持たなかったな

 

「・・・ユノ、これ」

 

ユノの右手にアル物を握らせる

 

彼女はそれを見、コロネの前に投げ捨てた

 

「ほら拾いなさいよ。あんたらの流儀に則ってやんよ」

 

コロネはそれを拾い、にっと笑った

 

ありゃ嘗め切ってるなぁ可哀想に

 

それから、織斑先生が来週、代表を決める戦闘をすると宣言した

 

時間は過ぎ、昼休み

 

俺はユノの向かいに座り、昼飯を食う

 

「目立ってしまったな?ユノ」

 

牛丼を食べながら言う

 

「うぅ・・・つい、頭に血が上って・・・」

 

塩ラーメンをすすりながら、ユノは俯いていく

 

「頭に血が上りやすいしな?お前」

 

苦笑しつつほうじ茶を飲む

 

「うぅぅ・・・」

 

「ま、大丈夫だろ」

 

ユノの頭を撫でて慰める

 

そして放課後

 

「あんまり無茶苦茶するなよ?」

 

雛桔梗は第四世代相当だ、束さんに眼を付けられると面倒だしな

 

スレイプニールは展開装甲付いてないから3・5世代機といった所だろう

 

基本は量産機だし

 

「大丈夫」

 

ユノはそう言い、アリーナに飛んでいく

 

正直、大丈夫と思えない件

 

アリーナ席に来ると、一夏が隣に座った

 

「一夏、タメにはならないだろうが一応見ておけ」

 

「お、おう」

 

空中を見上げると、ユノとコロネが対峙している

 

「逃げなかったことを、褒めて差し上げますわ」

 

「・・・やっぱさ、あたしあんた嫌いだわ」

 

織斑先生のアナウンスと共に、コロネが武装展開した

 

「さぁ、踊りなさい。わたくしと、ブルーティアーズの奏でるワルツで!」

 

「踊んのはてめーだよ」

 

ユノの背後から大量の光の渦が出現し、その中からビット兵器が出てくる

 

その数、100を超えていた

 

無茶苦茶するなと言ったろうに・・・

 

「さながらウニだな」

 

《ウニ言うな、生やすぞ》

 

プライベートチャネルに、そんな通信が入る

 

《ナニをだ?》

 

雛桔梗のビット兵器の多さに若干引いている一夏を放置し取り敢えず返事をしておく

 

《ウニの棘》

 

コロネのビット兵器を避けたり、破壊したりしてユノは高笑いをあげた

 

「さぁ、落ちな! 極東の猿に負ける、代表候補生様よぉ!?」

 

「くっ・・・!」

 

100基もあるビット兵器を避け、コロネはわずかな隙間を潜り抜けた

 

あーあ・・・罠にまんまと・・・冷静に判断したら不自然な事に気がつくだろうに

 

ユノもユノで意地が悪いな、うん

 

「はい、いらっしゃーい」

 

サブマシンガンで、残弾が無くなるまでヘッドショットをし続ける

 

コロネが体勢を崩そうとも、落ちるまで撃ち続けた

 

「エグいな、うん」

 

《うるせぇ、喧しい》

 

冷たいユノの声が聞こえる

 

《さーせん》

 

そんな訳でコロネとユノの決闘が終わった

 

「おつ、余裕だったな?」

 

一夏と分かれピットに移動しユノへ話かける

 

「疲れた・・・」

 

雛桔梗を解除したユノは、その場に座り込んだ

 

「マルチタスクを使うからだ、まったく」

 

苦笑しユノの頭を撫で更衣室へ横抱きにして連れて行く

 

「ん・・・レンくん、ありがと・・・」

 

「構わんよ、嫁の世話をするのは得意だ」

 

前も今も、な

 

この光景を他人が見たらリア充爆発しろって言われるだろうな、うん(笑)

 






どーも、相方の鎖月です。
現在、2015年4月5日の午前1時前。
鎖月さん、28になりました。
相方は気づいていない模様です。
そんなこんなで、飽きっぽい相方はこれを原作出てる分まで、書き終えられるか・・・そこが心配です。

面倒見がいいので、そこは相方としてありがたい限りなのですが。
それでは、物語をお楽しみください。



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2話 クラス代表決定戦


僕は、スレイプニールの瞬きシーンが結構好きです

否、スレイプニールが好きです!!






 

そんな訳で更衣室のベンチにユノを寝かせ、申し訳程度にバスタオルを掛けロッカーを開けユノの着替えを準備する

 

「あ、いたいた。盛岡くん」

 

振り返ると、マヤマヤが更衣室に入って来た

 

「どうしました?山田先生」

 

「寮の部屋が決まりましたので、鍵を渡しにきました」

 

はい、と渡された鍵は一つだけ

 

俺はそれとマヤマヤの顔を見比べた

 

「・・・先生、何故に鍵が一つだけ何です?」

 

「それは、美山さんと同室だからです」

 

少し困った顔をして、マヤマヤは言う

 

「は、はぁ・・・それ以前に、1週間は自宅通学じゃなかったんですか?」

 

「えぇと・・・それが、盛岡くんのご両親から・・・『美山さん家の娘と愚息は許嫁なので、同室でも大丈夫です』と・・・」

 

親www

 

というか、どこで知りやがったwww

 

「把握しました、でも荷物を取りに帰らなきゃですね」

 

「あぁ、その心配はありませんよ? 既に運んであるそうですから。美山さんの分まで」

 

ガッテム!www

 

「把握しました」

 

ユノを小脇に抱え、部屋のナンバーが書かれた鍵を持つ

 

「では先生、また明日」

 

「はい、また明日」

 

にこやかに別れ、俺は寮に向かった

 

部屋の近くを通りかかると、一夏がドアに向かって拝み倒している

 

「何やってるんだ?一夏」

 

「あ、レン! 部屋に入れてくれ!!」

 

次は俺を拝んで来た

 

「頑張って篠ノ之を説得しろ、俺はユノを着替えさせないといけないからな」

 

そう言った瞬間、部屋から出てきていた女子が喚声をあげる

 

「静かにしてくれ・・・ユノが起きる」

 

ユノは寝起きが悪い、今の状況だと最悪と言っていいだろう

 

さっさと部屋に入り、ユノをベッドへ寝かす

 

「任務、完了」

 

気分はさながら、ヒイロ・ユイだ

 

上着をクローゼットに格納し、ネクタイを緩めシャツのボタンを2個程開けてユノにタオルケットを掛けて部屋を出る

 

「・・・まだ説得出来てないのか?」

 

まだ一夏が扉に向かって土下座をしていた

 

「レ、レン・・・助けてくれよー・・・」

 

「はぁ・・・飯に行くぞ?時間をおけば篠ノ之も頭が冷えて冷静になるだろ」

 

そう言い、一夏を伴い食堂へ行く

 

なんやかんや夕食を持ち一夏と対面して夕食を食べる

 

因みに唐揚げ定食を食べている

 

「そう言えば、ユノは?」

 

「寝てる、マルチタスクを過剰使用すると疲労が凄いからな」

 

鯖の味噌煮定食を食いながら、一夏はへー、と呟いた

 

「・・・他人事じゃ無いからな?」

 

それから晩飯を食い終え、箒の説得をして一夏を中に入れると、俺も部屋へ帰る

 

「ユノ?・・・寝てるか」

 

まだユノが寝ていたので、夕食を用意する事にした

 

まぁ簡単なホットサンド的なケバブを作製して企画書を纏める

 

「ん・・・んん〜・・・」

 

時計の針が頂点に差し掛かる頃に目を擦りながら、ユノが起き上がった

 

「起きたか」

 

「ん・・・レンくん〜・・・」

 

ユノがこちらに手を伸ばし、名前を呼んだ

 

「仕方ない奴め」

 

ユノのベッドに座り、彼女を抱き上げ膝に乗せる

 

「レンくん、好きぃ〜・・・」

 

「俺もだぞ〜」

 

そんな訳でユノを甘やかして飯を食わし再び寝かしつけた

 

 

そして翌朝、暁の頃合いにユノが起きる前に朝練をする為に部屋を抜け出し軽く寮の周りを走り筋トレをしてイーブル・ワンで素振りをする

 

「良い天気になりそうだ」

 

「ふむ、盛岡。自主練か」

 

早朝から、千冬さんに会う

 

「はい・・・人生、何が有るか分からないですからね」

 

イーブル・ワンを担ぎ千冬さんの方を向く

 

「そうか。しかし、それはデカすぎだ。もう少し小ぶりなものを使え」

 

「あー・・・無理です、コレちょっと特殊な物でして・・・」

 

だって、神機だし?

 

「まぁ、いい。精進しろよ」

 

そう言って、千冬さんは去っていく

 

それから再びイーブル・ワンで素振りをして、良い感じの時間になったので、部屋に帰る

 

「あ、レンくん。おはよー・・・」

 

目を擦り、ユノは俺に挨拶してくる

 

「おう、おはよう。シャワー使うからな?」

 

「・・・一緒に入る?」

 

寝ぼけつつ、彼女は尋ねてきた

 

「・・・・一考の価値は有るな、うん」

 

「んじゃ、入るー・・・」

 

着替え一式持ち、ユノは浴室に向かう

 

それからユノと風呂に入り、イチャコラして準備をして、食堂にて純和食の朝食を食べる

 

そして、重大な事を思い出す

 

「・・・・あ・・・しまったぁぁ」

 

「ん? どったの?」

 

首を傾げ、ユノは尋ねる

 

「あー・・・ナナのメシの調達をな?」

 

ヤツは料理が出来ない

 

その上、好き嫌い無く何でも食べる

 

その様子はフードファイターを凌駕する

 

かつて我が家の凡ゆる食品を食べ尽くした

 

生で食べれる野菜や生肉をも食べ尽くした

 

そんなヤツが1人で家いる、外食させるしかないか

 

「家に連絡とろうか?」

 

ユノは携帯を振り、聞いてきた

 

「あぁ、餓死して無いか確認してくれ」

 

「んー」

 

彼女は家に連絡し、ナナの様子を聞いてくれる

 

「ふんふん。あー、なるほど」

 

チラリと、こちらを見た

 

「うん。んじゃ、よろしく」

 

「どーだ?」

 

チラ見されたから少し気になる

 

「ナナちゃん、家でご飯食べてるって。お義父さん達から、食事代としてかなりの額渡されたって、ママが言ってた」

 

「ラジャ、コウタに定期的に監視しろって言っといてくれ」

 

一先ずはナナが餓死しなくて良かった

 

因みコウタはユノの弟だ

 

「メールしとく」

 

朝食を食べ終えたユノは、食器を洗い場に持っていく

 

俺もユノに続き席を立つと一夏と箒が現れたのを横目で発見した

 

まぁスルーして登校したけど

 

そんなこんなでキンクリして現在2時間目終了直後、隣で一夏が屍になってる

 

それを放置し、俺はスケブに鉛筆を走らせる

 

「なぁユノ、雛桔梗のオートクチュール、こんなでどう?」

 

スケブをユノに差し出し尋ねる

 

「うーん、ヒナが気に入れば良いけど。気に入らなかったら、いらないかもよ?」

 

「確かに・・・なら、ヒナに聞くか?」

 

普通ならアレな会話だろうな、うん

 

つか、一夏が女子に囲まれてるし

 

「ヒナ、オートクチュールいる?」

 

待機状態のアンクレットに、ユノは話しかける

 

すると、ウィンドウが表示された

 

【私にはもったいないです】

 

「だって」

 

彼女はこちらを見る

 

「遠慮は要らないんだけど・・・でもヒナ自体オートクチュール無しで武装コール出来るし、無駄な気遣いだったか?」

 

【いえ、お気遣いありがとうございます】

 

俺の前にウィンドウが表示され、その言葉が並んでいた

 

うん、良い子だなヒナ

 

そんな事を考えていると、千冬さんの個人情報をバラそうした一夏が出席簿アタックを食らっていた

 

「いたそー」

 

ユノがポツリと呟く

 

「禿同」

 

あ、千冬さんに睨まれた

 

その後、一夏に専用機の話をしてセシリアが絡んでくるかと思ったか、昨日の心労か大人しかったw

 

キンクリで昼休み

 

横目で一夏と箒のやり取りを眺め俺はユノと学食へ移動する

 

「何食う?」

 

「ラーメン」

 

即答だった

 

「メンクイってヤツか?」

 

「そうだねー。レンくんもイケメンだしー」

 

腹減ってきたのか、ユノの返事が投げやりだ

 

「よし、好きなのを奢ったるよ」

 

ユノの頭を撫でる

 

「本当!? わーい! レンくん大好きー!」

 

彼女は俺に抱きつき、喜びをあらわにする

 

「俺もだぞ、嫁」

 

そんな訳でユノは醤油ラーメン、俺はカルボナーラ大盛を注文し空いた席に座る

 

「いただきます」

 

「いただきまーす」

 

二人して食べていると、一夏が3年に絡まれているのを見つけた

 

まぁ箒をヤル気にさせる為に見なかった事にする

 

「美味いな?」

 

「うん。夜は何を食べようかなー?」

 

流石は多国籍学園、いろんな料理があるから、ユノはご機嫌だ

 

色々と勉強になる

 

「ねぇねぇ、君」

 

一夏に絡んでいた先輩が俺の方に来た

 

めげない人(笑)だな

 

「なんスか?」

 

まぁ用件は見え見えだけどなw

 

「君も、代表候補生の子と対戦するんでしょ? 」

 

さっき一夏にも同じ質問してなかったか?先輩(笑)

 

「そうッスね」

 

「教えてあげようか?」

 

あースゲーユノが睨んでる〜

 

「あーいらねーっす、俺はコイツがいるんで」

 

ポンポンとユノの頭を撫でて先輩(笑)に言う

 

 

「えー? その子も一年だよね?」

 

「じゃぁ先輩は専用機持ってます?IS搭乗時間は200時間超えてますか?」

 

まくしたてる様に先輩へ尋ねる

 

「持ってないし超えてないけど・・・」

 

「因み俺はIS搭乗時間200時間超えてますんで、貴女に習う事はないですね」

 

カルボナーラ大盛りを完食し

 

「ユノ、行こうぜ?」

 

「うん」

 

先輩に殺気を向け、ユノは返答する

 

そんなこんな先輩を置き去りにして学食を後にする

 

「何なのあの女、マジうざ」

 

「まぁ720人中たった2人の男子の片方だからな、あんなのも来るさ・・・空気は読んで欲しいなぁ」

 

あーそうだ、先生に整備室を一区間丸々借りれないか聞かなきゃな

 

出来なかったらIS空母でも手配するか

 

「レンくん、浮気しないでよ?」

 

「しねーよ、俺の女はユノだけだ」

 

ユノがテンション上がって、俺に抱きつく

 

そして此処でキンクリっ!!

 

千冬さんへ お願いし整備室を常用出来る様になった

 

そんな訳で早速ユノを連れて第二整備室へ行く

 

「お、ここか」

 

「へー」

 

キョロキョロと、ユノは辺りを見渡す

 

中には水色(?)の打鉄が1つガントリーに牽引されている

 

「打鉄弐式・・・先生ェ」

 

何考えてんだ?

 

「なんかしたの?」

 

「打鉄弐式は純国産ISだ、俺らが日本代表候補生なら問題無いが違うだろ?下手すりゃ情報漏洩しかねないってな?」

 

まぁ打鉄弐式に興味なんか無いがな

 

ウチにゃ第3世代機相当の先行量産機を販売してっから

 

「ふーん。んで、所有者はどこよ?」

 

「さぁ?鍵が掛かってたしな、技研とか?」

 

1番奥のガントリーへスレイプニールを牽引しながら言う

 

「あたし、なんか手伝う事ある?」

 

「隣のガントリーに雛桔梗を牽引してくれ」

 

雛桔梗の昨日の消耗具合を確認したかったのでユノへ言う

 

 

因みスレイプニールは、量産機の魔改造機なので専用機や訓練機より念入りに世話する必要が有る

 

まぁ自分の命を預ける相棒の世話だ、苦じゃない

 

雛桔梗をガントリーに牽引し、ユノは首を傾げた

 

「異常なさそうだけどなー」

 

「異常を出さない様に弄るのが技術屋の仕事だ」

 

各装甲を開き微調整を行う

 

「ふーん?」

 

「暇なら、マルチロックオンシステムを組んでくれ」

 

タクティカルスーツにミサイルカーニバル装備を追加予定だから必要な訳で

 

「わかったー」

 

ユノはパソコンを高速で打ち始める

 

「しまった・・・フィンアーマーは分解したままだ・・・予備付けっか」

 

 

量子倉庫からフィンアーマーユニットを解凍しマシンアームで装着していく

 

そこに

 

「・・・」

 

水色の髪を揺らし、少女が入ってくる

 

「今日から俺も此処で作業する事になった、宜しく頼む」

 

そう言い簪へ右手を出す

 

 

「・・・よろしく」

 

素っ気なく言い、簪は手を無視して打鉄弐式があるガントリーへ向かった

 

「嫌われたか?」

 

肩を竦め作業に集中する事にした

 

 

そんな訳でキンクリして翌週月曜の放課後、今日はクラス代表決定戦と言う皮を被った決闘だ

 

「まぁ、言わなくてもいいだろうけど。レンくんファイトー」

 

気の抜けた応援を、ユノはする

 

「応、まぁコロネに圧勝してくるわ」

 

むしろ問題は一夏だ

 

白式は近接戦闘特化、張り付きに掛かってくるに決まってる

 

そして素人ゆえに突拍子も無い事を考えそうだ

 

「原作では油断していたとは言え、代表候補生を追い詰めたし・・・用心しとこう」

 

「特訓の成果かね?」

 

彼女は首を傾げる

 

「だろうな、ヤツの錆び付いていた剣客の才が蘇り始めてるんだろう。まぁ才能だけじゃなさそうだが」

 

チラリと一夏を見て呟き

 

「織斑先生、一夏の専用機が来ない様なので、先にして良いですか?」

 

「構わん」

 

先生の許可を得て俺はスレイプニールを纏い、ステータスをチェックする

 

 

機体異常無し、システム オールグリーン、武装のマシンガンを右手、グレネードランチャーを左手に展開し

 

「先生、準備完了しました」

 

「よし、いけ」

 

「イエス・マム」

 

敢えてPICを使わずに歩いてカタパルトに乗る

 

「一夏、俺が時間を稼ぐ、ゆっくり準備をしていろ」

 

「あぁ、サンキュ」

 

さぁて・・・余裕こいてるコロネを弄りに行きますかね、うん

 

「あら、逃げずに来ましたのね」

 

カタパルトから飛び出し、土煙を巻き上げながら着地すると、コロネが鼻を鳴らして偉そうにしている

 

あ、完全に一夏と勘違いしてんなコイツ

 

「・・・あら?」

 

キョトンと、コロネは俺を見る

 

「フルスキンなんて前時代的ですわね?貴方にはお似合いですが」

 

コイツ、結構バカじゃねーのか?

 

「そうか?なら負けた時の言い訳に困らないな?」

 

「負ける? わたくしが? あり得ませんわ!」

 

頭に血が登ったか?

 

声を聞いても気付かないとは

 

【警告。敵機射撃体勢に移行、当機の安全装置を解除します】

 

「そうか・・・なら言い訳を考えろ」

 

マシンガンをセシリアへ向け挑発する

 

「踊りなさい! わたくし、セシリア・オルコットとブルーティアーズの奏でるワルツで!」

 

セシリアが言った瞬間、俺はスレイプニールを反転しスタビライザーを起動させ防御をし、マシンガンで反撃する

 

「その程度ですの?」

 

「お前がな?」

 

そのまま旋回しグレネードランチャーでセシリアを撃つ

 

ひらりと避けた彼女は、ビットで反撃してくる

 

だが時間差でグネレードが爆破しチャフとスモークが広がり視界を塞いでいく

 

「くっ・・・」

 

セシリアは上空に飛翔し、スモークが晴れるのを待つ

 

まぁやらせんがな

 

グレネードランチャーを連射し、更にチャフとスモークを足す

 

アリーナは、ほぼ密閉空間。チャフもスモークも散り辛い

 

「そこですわね!」

 

発射位置から俺の位置を計算して、スモークの中を突っ込んできた

 

「へぇ、代表候補生なだけはあるな」

 

まぁそれだけだが

 

俺はフィンアーマーのアンカーを使い背後に移動しつつマシンガンとグレネードランチャーを連射する

 

セシリアからは、スラスターの熱反応が無いのに移動している様に感じているだろう

 

「な、なんなんですの!?」

 

まだまだシールドエネルギーは危険域に入らない様で、セシリアが元気だ

 

 

そんな感じで陰湿な程チマチマとシールドエネルギーを削りセシリアに勝利を治めた

 

「あー疲れた」

 

主に一夏の為にセシリアの装備にダメージを与えない様に気を配るのが

 

「お疲れ様。一夏の準備、終わったみたいだよ」

 

ユノが労いつつ、背後を指差す

 

「そうか、これで準備出来てなかったら、流石にキレるわ」

 

まぁ倉持技研にだが

 

アリーナに飛び出していく一夏を見送りつつ、ユノは俺に抱きついた

 

「ユノ?」

 

「ん、レンくん。無事で良かった・・・」

 

ホッと、彼女は胸をなで下ろす

 

「高々試合で怪我なんかしないさ」

 

ポンポンと頭を撫で言う

 

「そうだけどさー・・・」

 

ムッと、眉を寄せた

 

そんな訳で嫁を猫可愛がりして甘やかしていると、一夏達の対戦が終わった

 

「やっぱ、原作通りだったね」

 

「だな」

 

一夏が出てった時のセシリアの顔はウケたなw

 

「さて、次はお前だな?」

 

千冬さんが、俺を見つつ言う

 

「白式のダメージ大丈夫なんですか?」

 

結構なダメージ入ってる筈だが

 

「問題ない。だが、教訓にはなっただろう」

 

「手厳しいですね」

 

苦笑して言い

 

「良い感に手を抜きますよ」

 

データ取りだしな

 

再びスレイプニールを纏い、マシンガンを右手に展開してカタパルトに乗り出撃する

 

 

「今度はレンが相手かー・・・」

 

少し悲観的になってる一夏がいた

 

「安心しろ一夏、俺は実弾しか使わない主義だ」

 

 

そして結果だけを言えば、俺の圧勝だった

 

 

引き撃ちしてれば近接特化の白式+ド素人の一夏に負ける訳が無い

 

「ふむ、瞬殺か」

 

千冬さんは、俺と一夏の試合を見て考え込む

 

「努力すれば一夏は化けますよ」

 

「だと良いが・・・」

 

そんな怒涛の一週間が今日終わった

 





なんでか後書き任されました、相方の相方、鎖月です。
てか、なんで任せた!?
あたしは今、ギャルゲーのイベントで忙しいのだが!?
はい、わたくしゲーマーですwww
ただいま、にゃんこ島と女子高生が異次元空間で怪物と戦う、そんなゲームをしています。
だって、イベント中なんだもーんwww
さて、そろそろ自分の小説もなんとかせねば…。


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プロフだよ☆


もはや、言葉は不要




 

名前*レイレナード・エーベルヴァイン・盛岡

 

愛称*レン

 

性別*男

 

身長*178

 

専用機*スレイプニール

 

神様に貰った魔改造した第三世代訓練機

 

元々はカタフラクトと呼ばれる10m級人型兵器をISにしてある

 

基本装備は、マシンガン、ハントガン、グレネードランチャー、対物ライフルetc

 

実はワンオフを発現させているが、いずれ作中にて

 

備考*神様転生した元四捨五入したら三十路の社畜で見た目はGEのソーマ、つまり色黒

 

現在はIS研究者の両親とブラックホールな妹がいて、ユノと婚約中

 

とある事故で左眼が義眼のアナティカルエンジンへ換装されている

 

神様の施しで細胞単位でチートであり、MS(マルチフォームスーツ)カタフラクトのアレイオンを量産販売&開発と民間警備会社ビーハイヴのオーナーをしている。つまり社長は別に居る

 

社員数も、それなりにいる模様

 

MSは、ISの基本機能が使えるがセカンドシフトをせず、ワンオフも発現しない。

 

その上、男も搭乗出来る

 

まぁビーハイヴで作ってるのは地球カタフラクトだけじゃ無いです、はい

 

二重国籍を有していて、日本は判明しているが、もう一つは不明(未定)

 

技術屋志望

 

 

 

 

名前*美山ユノ

 

愛称*ユノ

 

性別*女

 

身長*161

 

専用機*雛桔梗

 

彼女が書いていた、小説の主人公の愛機

 

人格を持ち、会話することが可能

 

ワンオフは王の財宝、第四世代型だが日々進化している

 

備考*転生した、四捨五入すれば三十路のパート従業員

 

現在は黒髪眼鏡、巨乳の美少女

 

前世の縁で、レンの婚約者になっている

 

将来はロボット工学者を目指している

 

 

 

 

名前*盛岡ナナ

 

愛称*ナナ

 

性別*女

 

年齢*13

 

身長*150台

 

備考*レンの妹で中学生

 

食欲は無限大であり、好物は おでんパン。

 

そうGEのナナそっくりであります

 

あ、この子は色黒じゃありませんw

 

あと、フルネームは只今考案中です。

 

忙しい両親と多忙な兄を持つが、料理が出来ないので現在は美山家にて食客をしている

 

 

 

名前*美山コウタ

 

愛称*コウタ

 

性別*男

 

身長*160ぐらい?

 

年齢*14

 

備考*ユノの弟で、レンの義弟(仮)

 

この子もGEのコウタそっくり

 

射撃が得意で、仲間思い、割と世話焼き

 

最近の日課はナナの世話w

 

 

名前*盛岡 ???

 

性別*男

 

身長*176ぐらい

 

備考*盛岡家の父、ISの研究開発を生業にしている事しか分からない人

 

とりあえず、レンとユノの専用機が盛岡家の庭に突き刺さった時、レンに真っ先に疑われたw

 

その程度には、色々とやらかしてる模様w

 

とりまイケメン

 

間違ってもヨハネスでは無いし、息子を育児放棄したりしません

 

 

 

名前*盛岡 ???

 

性別*女

 

身長*168

 

備考*盛岡家の母、夫と同じくISの研究開発を生業にしている事しか分からない人

 

因みに名前はヨシノでは無い

 

あと、この夫妻のドチラが外人かを決めていないw

 

最後に、お母さんは美人です。多分ツインテールが似合うと思います

 

 





遅くなり申し訳ありません

仕事が糞忙しかったんです

本当にごめなさい



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