DMPの遊戯王アークファイブ生活 (月光皇帝)
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始まりのDMP
第一話 ここどこ?


初めましてDPです。妄想大爆発してしまいました。
見苦しい文章、展開が予想されますがよろしかったらどうぞ。

イメン許すまじ。


はて?

ここはどこだろう?気が付けば知らないところに来ているんだけど?

何ここ?え?マジでどこ此処?

デッキ組んでから少し回したら眠くなってきて、起きたら知らない場所にいるって・・・えぇ?ナァニコレ?

これってもしかしてよく二次創作であるアレ?

いやいやまさか。きっと夢だよね?知ってる?夢でも痛いものは痛いんだって。つまりこれは夢だ。夢だと言って!お願いだから!!

俺絶対嫌だよ!!戦うとか戦争を止めろとか剣で戦えとかマジで嫌だよ!!?

毎日適当に過ごして休日カードばっかり弄ってる人間にマジでそういう戦争とか勘弁してぇ!!

 

 

 

「お願い返してよ!!」

「へっ!弱いお前が持っていても持て余すだけだろ。強い俺が使ったほうがカードも喜ぶんだよ」

 

 

 

なんか言い争う声が聞こえるよ。カードかぁ・・・そう言えばあのデッキ結局対戦できなかったよな。単色デッキ久しぶりだから対人相手に使うの楽しみだったんだけどなぁ。

エビ3くらい出して龍解させて一気に終わらせるデッキとか最近見なかったしなぁ。

ちきしょう。せめて最後に対戦を・・・・・ん?カード?

 

 

「僕のデッキ返してよぉ!!」

「うるさい!お前は負けたんだから強い俺の言うこと聞けよな!」

 

 

なんだろう?この光景に似たようなことを俺は見たことがあるんだけど・・・?

いやいやまさか。一応カードは四種類くらいやってて大体ルールわかるけどさぁ?

俺メインはDMだよ?デュエルマスターズだよ?遊戯王じゃないよ?あるぇええ?まさか・・・

 

「ねぇ君たち?何喧嘩してるの?」

 

取り敢えず喧嘩してる人たちに話を聞こう。むしろそれしか選択肢がない。なんとなぁく予想はつくけど・・・

言い争っていたのは見た目中学生か高校生くらいの二人組。一人は帽子かぶっていて、もうひとりは髪の毛がツンツン立っている。

 

「この人が僕のデッキ取ったんだ!!お小遣い貯めてやっと作ったデッキなのに!!」

「へっ!アンティルールだ!負けたお前が悪い!」

「僕そんな約束してないもん!!」

 

アンティルール・・・・もしかしなくてもアレですよねぇ?

 

「因みにさ?なんのカード?」

「はぁ?バカじゃないの?デュエルモンスターズに決まってるだろ!」

 

 

はい決定―

遊戯王の世界ですね。どうしよう・・・・・俺遊戯王ガチ勢じゃないよ?アニメオリカとか使われたらやばいよ?どうしよう。ともかく・・・テンプレっぽいけどこの子供たちの喧嘩を解決したら何かあるかな?。

 

「んなことよりおっさん何なんだよ。いきなり変なこと言いやがって。あとこれは俺たちの問題なんだから口出すなよな!」

「おじさん・・・・?俺はまだ20なんだけど・・・」

「うるさいおっさん!!」

 

プッチーん

 

 

 

とはいかないけど口悪っ!!?お前リアルでそんな奴いたらガチ勢にぬっ殺されるぞ!!?海王とかHEROとかもう死んだけど暗黒征竜とか。HEROかぁ・・・後攻ワンキル食らいまくって酷かったなぁ。征竜も酷かった。手札三枚で酷いフィールドが出来るから。オカシイ。

 

「えっとね?一応アンティって禁止だから犯罪だよ?おとなしく返してあげようよ?ね?」

 

まぁこれで言うこと聞いてくれたら困らないよなね。普通。

 

「げっ!マジかよ。犯罪ならしゃーないな。ほら、返してやんよ」

「僕のデッキ!!」

 

返すんかいっ!!?思った以上に素直っ!!?

 

「おじ・・・いやお兄さん?ありがとう!!」

「俺も一応言っとく。ありがとよ。犯罪者にはなりたくねーし」

 

彼らの素直さに私驚きだよ!!めちゃくちゃ素直っ!!

 

その後、取り敢えず色々子供と話してたら何か懐かれた。俺もあんまり知らないけどカードの処理とか対策とか話してたら懐かれた。

そう言えば名前だけどガキ大将的なのがヒデ、デッキ取られてた子がアヤトという。

 

何か今日カードショップでアヤトが持っていたカードが目に入ってこの公園でデュエルしたらしい。そこからはヒデが勝ってデッキを取ったところに俺が来たという。

 

「にしてもお前せっかくデーモンの斧なんて持ってるんだからもっとデッキ強くしろよな」

「そう言われても・・・僕あんまり強いカード持ってないもん」

「せめて攻撃力1800のモンスターくらいは手に入れろよな。しゃーない。俺のアレキサンドライドドラゴン一枚やるよ。余ってるし」

「いいのっ!!?でも高いカードだよ?」

「知らなかったけど犯罪者っぽいことしたから口止めりょーって奴だ。受け取っとけ」

「うん!!ありがとうヒデ君!!」

 

なんだろう。すごく脳筋です。いや?なんとなく思ってはいたけどやっぱりアニメ遊戯王のどこかの世界なんだろうね。この脳筋っぷりをみたら。

暗黒征竜とか海王とか使ったらこの子達泣いちゃうんじゃないのかな?攻撃力的なもので。

ともかく。俺こと浅原智樹はこの世界でなんやかんやすることになりそうです。

 

 

 




初回取り敢えず触りで。

急展開とか気にしないでね?

きっと子供なら聞き分けがいいと思うだ!


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第二話 初デュエル 天帝VS帝 前編

どもども。暇なら見てください。




どうも皆さん。智樹です。本日は皆さんにこのカードを見てもらいたいです。

 

 

 

 

『「修羅」の頂 VAN・ベートーベン』『龍波動空母 エビデゴラス』

 

 

 

 

なんでやねん!!なんでお前らおるねん!!関西人じゃないけどこうなるわ!!

 

 

わかる人にはわかると思う。これ別のゲームゲーム。しかも俺のメインデュエルマスターズのカードですわ。

 

しかもかなり強い。一枚2000円とかザラだったし。え?普通だって?いやいや?安くねーよ。世の中には一枚4000とか5000とかするカードもあるんだぞ?

 

とかいいつつ俺はそんなカード結構買ったり当てたりしてたけど。社会人になったからできることである。ごめん見栄張った。

 

ってか元居た世界で自分が使ってたデッキがそのままあるとかマジでビビる。しかも全部遊戯王仕様に変わってるから驚いたわ。

 

 

例えばこのカード

 

フェアリーライフ

山札の一番上を除外する。また手札のこのカードを捨ててデッキから『タワー』又は『ワイルド』と付く魔法カードを一枚手札に加える。

 

 

 

セブンスタワー フィールド魔法

このカードは相手の効果を受けず、無効化されない。

①    発動したとき、山札の一番上のカードを除外する。この時、除外されているカードが七枚以上の時、代わりに三枚山札から上のカードを除外する。

 

② 自分がレベル5以上のモンスターの召喚を行う場合、このカードの効果でしか召喚出来ない。

③ モンスターを召喚するとき、除外されているカードを好きな数このカードの下に重ねる。その時、召喚するモンスターのレベルは重ねた枚数分の下げたものとして扱い召喚する。この効果は除外されているカードがある限り使える。この効果で召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。

④ 自分のターンのドローフェイズ、このカードに重ねている全てのカードを除外する。その後山札の一枚目を除外する。

 

 

 

 

強い(確信)つまり遊戯王でありながらデュエマに似た戦いが出来るわけですよ。

例えば、有名どころで言えば『青眼の白龍』を召喚するとき、四枚の除外ゾーンのカードを重ねたら通常召喚出来る。

 

更に手札にもう一枚、除外ゾーンに4枚あればもう一体召喚できるわけだ。攻撃できないけど。

 

しかも無効化されない。破壊されない。相手のカードの効果を受けない。意味わからん。さすがデュエマ界でも殿堂の力を持つセブンスタワーさんですわ。

 

 

因みに大元はこんな感じ

 

3マナ 呪文 セブンスタワー

山札から一枚目をマナゾーンに置く。

メタモーフ・マナゾーンに七枚以上あるとき一枚マナゾーンに置く代わりに三枚マナゾーンに置く。

 

 

ビックマナと言うデッキタイプが全盛期の頃、マナカーブを支えている最強のマナブーストカード。3マナで一枚マナブーストだと弱いが、7マナある時に使うと3マナで3マナ増える。故に殿堂カードになった。それ以降も代わりとなるカードが出てきたり、発掘されたりしてビックマナを支え続けた。

 

今はイメンや緑ボアロとかあるせいでなかなか活躍出来ない環境でもある。けどそんな環境でもガン回りすると手がつけられないデッキでもあり、今も強いビックマナデッキ『必勝の頂・カイザー刃鬼』を主とした『白刃鬼』は今も猛威を振るうデッキだ。

 

 

って、なんでデュエマの話してんだろ?それは置いておこう。

 

 

 

あの後、取り敢えず自分のデッキがあることを確認して、取り敢えず休もうと思ったんだけど、行く宛がないことを改めて思い出した。

 

今晩どうしようと呟いた俺の声を聞いたアヤトくんが俺をそのまま家兼塾である早見塾に連れて行ってそこの塾長に話をしてくれた。そしてなんやかんや講師をすることになりました。住む所と住民票とか塾長こと早見剛さんが速攻で何とかしてくれた。なんでも『娘がこうまで懐いた君が悪い人間には見えない』とのこと。

 

あとアヤト君女の子でした。見た目男の子だけど帽子脱いだら完全に女の子でした。ボクっ娘良いです。元気です。十六歳です。これってアウトだよね?

 

 

それもそうだけど剛さん。一時間弱で戸籍まで用意するとかあなた何者ですか?

 

「浅原先生。問題解けたんだけど」

「おろ?そう?ほかの子も?」

「うん。全員解けた。答え合わせ早くしてくれない?」

「わかった。ごめんね」

 

おっといけね。今講義中だった。剛さんのご好意で住む場所まで用意してもらったんだから塾の先生役くらいはしっかりやらねば。って訳で俺はアヤト君?ちゃん?の塾で講師をしてる。

 

塾生は中学生6人と小学生3人。

中学生組

元気なボクっ娘、使用デッキは通常モンスタービート(?)アヤト君。

面倒見が良く、この塾のエースであり、最近出たエクシーズ召喚で戦うHC使いカヤさん。

無口だけどデュエルになると熱い炎王使いケンシロウ君。

デュエル脳でストーリーに絡んだら肉体派だろうけど使うデッキは帝のシン君。

将来の夢はカードデザイナーと言っている電池メン使うヒロヤ君。

笑顔が眩しいお淑やか系ライロ使いミヤさん。

 

小学生組、

エクシーズしない幻獣機使い。飛行機大好きゲン君

占い大好き女の子。リチュア使いメイちゃん

機械大好きでソリッドビジョンの技術に興味津々。エレキを使うデンジ君

 

合計9人の他と比べると小さい塾だけどみんなが仲良く、みんなで競い合って強くなると言ってる。仲良くて良かったよ。仲悪かったらその辺も色々考えないといけなかったし。

 

ただ、少し問題もある。何か別の塾の奴に変な因縁つけられて陰湿な嫌がらせを受けてるとか。なんでもこの塾を取り込んで規模を大きくしたいらしい。

 

一度デュエルでの決着を望まれたらしいけど断ったらしい。『この塾は楽しくデュエルの基礎をしっかり覚えてもらうための塾だ。デュエルで決着をつけるべきではない』とのことらしい。

 

 

うん。それが普通だよ。あと悔しいけど向こうの塾の方が実力的には上らしい。なんでも金持ちが経営してるらしくてこっちでは最近出たシンクロを使いこなす塾らしい。

 

確かにアドバンス召喚主体で戦うには辛いとのこと。いやいや、ライロとか電池とか炎王いるならいけんじゃね?シンクロが何使うか知らんけどガチじゃない限り割と勝てそうだけど?カテゴリー的に。というかここの塾生がシンクロ・エクシーズ使えるようになれば中堅くらいにはいけるだろ。

 

それ以降も因縁ネチネチ付けられてるらしいけど剛さんがあしらってるみたい。ガンバレ剛さん。俺は応援してる。

 

「答え合わせだけど・・・うん。昨日よりは良くなってるわ。チェーン処理が昨日よりも出来てるし、高打点モンスターの処理についても良くなってきてる。けどまだまだだね」

「むぅ・・」

「・・・・・」

「取り敢えず二枚目配るからやって貰える?」

 

ただ脳筋すぎるんだよね。効果を忘れてるわけじゃないんだけど如何せん脳筋大好きすぎるんだよ。いや、わからないことはないけどね?

俺もデュエマやってた時は戦慄エクス緊急再誕とか使ってパワー10000超えてるクリーチャー出しまくってたから。

 

え?知らんカード?取り敢えず『DM 戦慄』『DM エクス』『DM 緊急再誕』で検索して見たらわかるよ。要は『わーいコンボー』して相手にターンを返さないわけですよ。ワンショットキルしてたわけですよ。

 

でも一応相手を除去できるカードの話とか相手の効果の逃げ方とかチェーン処理とか色々頑張って教えてる。って言っても俺もよく分からなっことあるから勉強してるけど。メンドくさい。

何故か持っていた元居た世界のルールブック見ながらだけど。

 

「浅原さん」

「ん?何?」

「デュエルしてくれない?」

 

いきなりどうした。シン君

 

「いいけどなしたの?」

「正直あなたを俺は認めてない」

「ちょっ!!?シンあんた何言ってるのよ!!?」

 

 

いきなり認めない宣言された。まぁそうだよね。どこからともなく出てきた奴に何かを教えられるの嫌だもんね。

 

「カヤ。お前も内心思ってるだろ?教えることは正しいけど、実力もわからん人を俺は認めない」

「なるほどね。確かにそう思うわな。剛さーん!デュエルしてもいいー?」

「イイに決まっている!!互の心をぶつけ合い通じ合うもの!それがデュエルなのだから!!」

 

 

 

アクションフィールド。

 

質量を持ったソリッドビジョンで戦う新時代の遊戯王。正確にはデュエルだけど。

要はスポーツみたいなデュエルだ。俺運動あんまり好きじゃないんだけど。そう言えばフルモンでその場から動かないデュエリストいたよね?真似しよう。うごきたくないでござる。

 

「準備は出来てるか?」

 

マジモードみたいに目つきが変わったシン君。やばい怖い。某銀河さん並に怖い。ごめん嘘。アニメ見始めたの最近だからネタ満載の時代の銀河さん知らないんだわ。

 

「浅原さん大丈夫なのかな?」

「シンってば結構強いからね。もしかしたら先生負ける?」

「あり得るかもね。アヤト、あなた何か知ってる?先生に最初にあったのアヤトよね?」

「うーん・・・・デュエルするの初めて見るからわからないんだよね」

 

うん。アクションデュエル初心者です。むしろ初体験です。ごめんなさい。しかもこのデッキも初使用です。ただし遊戯王ではだけど。

 

「では浅原さんとシン君のデュエルを始める!!二人共全力で語り合え!!アクションフィールド『草原の決闘場』!」

 

「始める!戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!!」

 

やっべ上戸わかんね。カンペカンペ

 

「モンスターと共に地を蹴り、宙を舞い、フィールド内を駆け巡る」

「見よ!これぞ、デュエルの最強進化系!!」

「アクショーン」

「「デュエル(!!)」」

 

なんとか言えた。カンペ見ながらだからテンション普通だけど。

 

シン 4000

浅原 4000

 

 

「先行は貰う!!俺のターン!『ワン・フォー・ワン』発動!!手札の『黄泉カエル』を捨ててデッキから『レベルスティーラー』を特殊召喚!さらにスティーラーをリリースして『人造人間-サイコショッカー』をアドバンス召喚!更にサイコショッカーのレベルを1下げて墓地からスティーラーを守備表示で特殊召喚!カードを一枚伏せてターンエンド」

 

わーい。罠が使えないよ(棒)

 

元々罠なんて入ってないし大したことないね。

 

 

「んじゃ俺のターンドロー」

 

 

 

 

手札

セブンスタワー

フェアリーシャワー

フェアリーライフ

無双竜鬼ミツルギブースト

伝説の秘法 超動

龍素記号 Sr スペルサイクリカ

 




取り敢えず切ります。

因みにシンくんが使うのは作者が始めた当時頑張って考えた帝デッキです。
懐かしい。構築がプレミとか言わないでね?


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第三話 初デュエル 天帝VS帝 後編

取り敢えずこの辺で。さて、あの手札、デュエマでも割といい手札ですね。

にしても・・・マナのルールがないとデュエマは化物カードが沢山ありますよね。


「俺のターンドロー」

さて、手札はなにかなぁ・・・・・は?

 

 

手札

セブンスタワー

フェアリーシャワー

フェアリーライフ

無双竜鬼ミツルギブースト

伝説の秘法 超動

龍素記号 Sr スペルサイクリカ

 

 

え?何この手札?強くね?デュエマでも割といい手札なんだけど?

 

 

 

「取り敢えずフィールド魔法『セブンスタワー』発動」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「取り敢えずフィールド魔法『セブンスタワー』発動」

 

 

「「「「「「なっ!!?フィールド魔法!!??」」」」」」

 

 

浅原さんの背後に巨大な塔が地面から出現した。それにしてもフィールド魔法!!?

 

「カヤっ!!?確かアクションデュエルではフィールド魔法を発動した場合、アクションカードが使えないんだよね!!?」

 

「うん!!ってことは浅原さんまさかアクションカード使わないの!!?」

 

アクションフィールドがある今のデュエル。フィールド魔法を使うメリットは少なくてスタンディングデュエル用のデッキでしか使われることがないと思ってたのに。

 

フィールド魔法は問題なく使えるの。デメリットとしてアクションカードが一切使えない。それはつまりアクションカードでの逆転が一切できなくなるの。

 

「あんた・・・舐めてるのか?」

 

シン君機嫌悪くなったよ。確かにそう思うよね。私もそう思う。

 

「いいや、舐めプはしないよ。これが俺のデッキだからね。続けるよ。セブンスタワーは相手の効果を受けないからサイクロンなんかは聞かないからね」

 

「くっ」

 

シン君の伏せカードサイクロンみたいだね。

 

「発動時の効果、山札一枚目を除外する。『霞み妖精ジャスミン』か、悪くない。手札から『フェアリーライフ』発動。チェーンある?」

「ない」

「なら効果、デッキの一枚目を除外する・・・デッキトップの『緊急再誕』除外するよ」

 

知らないカードがたくさん使われている。けどさっきからずっと除外してるけど除外ゾーンを使うデッキなのかな?

 

「まだ動けるわ。『フェアリーシャワー』発動。山札から二枚見て一枚手札、一枚除外。『フェアリーライフ』除外」

 

あれ?浅原さんの手札減ってない?あれだけ動いてるのにまだ四枚もある・・・すごい。

 

「『伝説の秘法 超動(レイジクリスタル超動)』発動。二つある効果のうち片方を使える。効果聞く?」

 

「別にいい」

 

「ふーん・・・シン君もう少し勉強しようよ・・・まぁいいけど、なら効果で攻撃力1500以下のモンスター破壊する。『スティーラー』破壊」

 

何処からともなく出てきた赤い変な生き物が剣を空に掲げるとてんとう虫がが吹き飛んで破壊された・・・????え?

 

「「「「「「・・・・・・は?」」」」」」

 

さ・・・1500以下無条件破壊?しかも対象とってない?な・・・なにそれぇぇぇぇええええええ!!!!?!?!?!?

 

「うん。俺もおかしいと思うけどそう書いてあるんだもんしゃーないじゃん。続けるね。『セブンスタワー』の効果で、俺は手札からレベル5以上のモンスターを召喚するとき除外されているカードをこのカードの下に重ね、その分のレベルを下げることでしか召喚できない。除外されている『ジャスミン』『ライフ』『緊急再誕』を下に重ねて元レベル7モンスター『龍素記号Srスペルサイクリカ』召喚」

 

現れたのはクリスタルに身を包まれた青いドラゴン。その大きさはすごくて片手が私たちと同じくらいある。

けど、それ以上にびっくりしたのが・・・・

 

 

 

 

 

 

攻撃力3000

 

 

 

 

 

え?何これ?嘘でしょ?あの伝説のカード『青眼の白龍』と同じでレベル7?

 

「効果発動、墓地の魔法カードを一枚唱える。『フェアリーシャワー』発動。効果で二枚見て『ジャスミン』除外。フェアリーシャワーは手札に。この効果で手札に加えたカードはこのターン使えない。更に言うと『セブンスタワー』の効果で召喚したクリ・・じゃなくてモンスターはこのターン攻撃できない」

 

「更にいま除外したジャスミンを『セブンスタワー』の下に重ねてレベル5モンスター『無双竜鬼ミツルギブースト』召喚。

 

攻撃力2500

 

あ・・・あはは・・・・・レベル5で2500・・・・・もう笑うしかないや

 

「『ミツルギ』効果でこいつを除外して攻撃力3000以下一体破壊。『サイコショッカー』破壊」

 

火の中から現れたドラゴンがその身体を炎に変えてサイコショッカーを破壊した・・・・・また対象にとってないんだけど・・・・?

 

 

「これでターンエンド」

 

浅原 ライフ4000

フィールド サイクリカ、セブンスタワー(下に4)、伏せ無し

手札3 (フィアリーシャワー1)

墓地2

除外1

 

 

えーっとこのターンで使ったカードは12枚、手札三枚残した状態でシン君の場を空にして場には3000のモンスター1体。浅原さん凄過ぎです。

 

「お・・・・俺のターンドロー・・・っ!」

 

シン 手札2

 

いいカード引いたのかな?それにしても伏せたサイクロンらしき物が邪魔して『黄泉ガエル』の効果が使えないのは予想外みたい。あの『セブンスタワー』ってカード強すぎだと思う。

 

「俺の場に何もいないので『フォトンスラッシャー』特殊召喚!そしてリリースして『邪帝ガイウス』アドバンス召喚!効果でそのドラゴン『サイクリカ』を除外!!」

 

ガイウス?シン君のデッキには今まで入ってなかったのに。けど、その効果は強力!攻撃力なんて無視して相手を除去できるカード!

 

「更にレベルを下げて『スティーラー』守備表示で特殊召喚!バトル!ガイウスで直接攻撃!」

 

浅原 4000-2400=1600

 

「これでターンエンド」

 

 

 

シン

フィールド ガイウス、スティーラー

伏せ1

手札0

墓地4

 

 

 

シン君はその後すぐに動き出した。アクションカードを探し始めたんだね。でも先生は一切動いてない。アクションカードが使えない以上そうするしかないよね。

 

「俺のターン。『セブンスタワー』効果で重ねたカード全て除外してからドロー。その後山札一枚目を除外。『超動』除外」

 

浅原さんの除外ゾーンにまたカードがっ!これでまた高レベルモンスターが簡単に出てくるっ

 

「あー・・・えっと、脳筋大好きな君たちを失神させるレベルのモンスター出すわ。みんな気を引き締めてね?」

 

こっちを見て浅原さんが訪ねてきた。その間もシン君はアクションカードを探している

「手札から『クリスタルメモリー』発動。デッキから一枚手札に加える」

 

あ・・・・あはは・・・・・・もう何か言う気も無いや・・・

 

「そして除外ゾーンの『緊急再誕』以外の6枚全てを『セブンスタワー』に重ねてこいつを召喚」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えっと・・・これってなんか召喚するとき決めゼリフ的な何か行ったほうがいい感じ?すごく厨二病臭いんだけど・・・・まぁやってみよ。これ後で絶対に悶えると思うけど・・

 

 

「勝利をこの手に!太古の英雄龍の力受け継ぎし勝利の龍!!その名に恥じぬ戦いを!!勝利をこの手に引き寄せろ!!降臨!!『勝利天帝G(ガイアール)メビウス』!!」

 

 

 

勝利天帝Gメビウス

レベル10

種族 ドラゴン族

属性 炎

攻撃力6000

守備力6000

効果モンスター

① このモンスターは攻撃後守備表示になる。

② このモンスターを召喚したとき、必ず攻撃できる。

③ このモンスターの攻撃宣言時、相手の攻撃力2500以下のモンスター1体を破壊する。

④ 各ターン、このモンスターが初めて守備表示になったとき、このモンスターを攻撃表示に変更する。その後続けて攻撃することができる。

⑤ ダメージ計算時、このモンスターの攻撃力は墓地の火属性カード一枚につき500アップする。

⑥ このモンスターが相手に与えるダメージは3000より大きくならない。

 

 

 

 

一応弱体化してるね(すっとぼけ)

 

それにしても召喚時の演出がすごくカッコイイ!!大地が割れて炎が吹き出てその炎から現れたメビウス。もう感激だよ!さっきのサイクリカとミツルギといいもうやべぇ!!

 

「バトル!!メビウスでガイウスに攻撃!!」

「なっ!『セブンスタワー』の効果で攻撃できないんじゃないのか!!?」

 

「『Gメビウス』の効果だ!コイツは召喚したとき必ず攻撃できる!行け!メビウス!!」

 

「くっ!アクションマジック『回避』!!メビウスの攻撃は無効だ!」

 

ほう?上手く避けたか。でも来れなかったらワンショットだったのに。

 

「メビウスは攻撃後守備表示になる。が!その時効果発動!!各ターン初めて守備表示になったとき、攻撃表示に変更し続けて攻撃可能!!行けメビウス!!」

 

再び立ち上がったメビウスが飛び上がりガイウスを殴り飛ばす。あ、殴るんですね。

 

「この時に『メビウス』効果発動!攻撃力2500以下のモンスターを破壊する!『スティーラー』を焼き払え!」

 

てんとう虫はメビウスの炎で燃やされ灰になってしまった。なんか怖い。

 

「まだまだァ!!アクションマジック『奇跡』!攻撃されたモンスターは破壊されず戦闘ダメージは半分っぐっ!!???」

 

それでもダメージは6000-2400だから3600。けれどメビウスの効果で与えられるダメージは3000以上にはならない。さらに『奇跡』の効果で半分のダメージなので発生ダメージは1800、よって残りライフは2200となる。

 

 

 

シン4000-2200=1800

 

 

 

「これでターンエンド」

「俺のターン!。ガイウスを守備表示に変更。これでターン終了だっ!まだだっ!まだ負けたわけじゃない!!」

 

良いカードは引けなかったみたいだ。けど諦めてないみたいだ。またアクションカードを探しに行く。そのイキやよし!

 

「俺のターン!『セブンスタワー』効果!その後ドローして一枚目除外!『超次元ガロウズホール』を除外!メインフェイズ!『セブンス』の効果で『サイクリカ』『ミツルギ』を下に重ねて『龍覇M・A・S(メタルアベンジャーソリッド)』召喚!」

 

現れたのは両腕に大きな銃を持った青い戦士。その効果は

 

「『MAS』の効果!相手のレベル6以下のモンスター1体を手札に戻す!スティーラー!戻れ!」

 

「手札戻しだとっ!!?」

 

二つの銃口がてんとう虫に向けられる。そこから発射される超高圧の水がてんとう虫を何処かに流していく。現実だったらいじめだよなこれ。虫に対する。

 

本当は更に効果があるけど今回は使わない。任意効果なのだから問題ない。

 

「念には念を入れておく!除外ゾーン四枚を『セブンス』の下に重ねて召喚!来い!『悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス』!!」

 

現れた龍は片手に小さな女の子を乗せた龍。背中には一つの翼と対になるように剣を持った炎の翼。これで布陣は整った。

 

「悠久もメビウスと同じく即時攻撃可能!!バトルフェイス!!メビウスの攻撃!ガイウスを殴り飛ばせ!」

 

「見つけた!アクションマジック『決闘者の誓』!互いにモンスター1体を選びこのターンはそのモンスターでしか攻撃出来ず、モンスターに攻撃する時、選ばれたモンスターにしか攻撃できない!更に!そのバトルによって発生するダメージは0になるっ!!更にアクションマジック『戦いの誓』発動!このターン効果ではモンスターを破壊できない!これでメビウスの効果破壊は無効!!だけど・・・っ!!」

 

ガイウスを破壊したメビウスは膝をつくが、再び立ち上がる。

 

「ラストだ!メビウス!シン君に直接攻撃!!『メビウスVナックル』!!」

 

「うおぉぉおおおおお!!!!?」

 

シン ライフ0

 

 

 

 

 

 

 

ソリッドビジョンが解除され、倒れているシン君に近づいていく。

 

正直内心ビクビクだよ。脳筋ばかりに目を向けるなって言った俺が使ってたカードがもう禁止レベルの脳筋だったし。

 

「はっ、正直あんたのこと舐めてたよ。浅原先生」

 

「へ?」

 

え?いま、先生って言った?

 

「どうせ口だけの人だと思ってた。今までがそうだったからさ。けどあんたは違った。正直カードパワーには卑怯だと思った。けど今までデッキに入れてなかったガイウス入れてみたらこんなにも変わるなんて思わなかったよ」

 

うん。ありがとう。でもね?風帝ライザーでデッキトップ固定して、あとはパンプアップ系の補助で戦うより余程強いよ?むしろなんで今までそんな戦い方してたか気になるよね。

 

「わざわざそれを教えるためにそのデッキ使ってくれたんだろ?」

 

「あーうん。いま手持ちのデッキこれだったから使っただけなんだけどね?」

 

「それでもだよ。さっきはごめん先生。これからもよろしく」

 

よう分からんけど問題なかったみたい。

 

「先生!!」

 

観戦してたほかの子もみんなこっちに来た。やっべ、こっちは間違いなく文句とかイヤミとか言いそう。

 

「先生すごい!!あのモンスター強すぎよ!あの『サイクリカ』って奴!」

 

「パワーがあって実質二回攻撃持ちの『メビウス』も凄かったわ!他にも色々あるのよね!!」

 

「パワーだけじゃなくて効果もみんな強力でした!先生がパワー以外にも目を向けろっているのはこういう事だったんですね!!」

 

「アクションフィールドを捨ててまで使ったフィールド魔法のメリット。確かに強力でした」

 

「見たことないカードも沢山あった!もっと見てみたい!!先生デッキ見せて!!」

 

どうやら俺の考えは杞憂に終わったみたいだった。逆に人気上がってビビった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「強力な召喚反応があっただと?」

「はい。それも今まで観測したことのないほどの強力なものです」

「そうか、召喚反応はなんだ?」

「それが召喚反応は・・・通常召喚です」

「なんだとっ!!?」

 

 

 




反省はしている。が、後悔はしていない。

サイクリカ強いよ。うん興味出た人は是非調べてみて欲しい。そしてそのデッキを見て欲しい。悪いことしか書いてないから。


原作サイクリカ

7マナ 6000 水文明
クリスタル・コマンド・ドラゴン

・このクリーチャーをバトルゾーンに出したとき、コスト7以下の呪文を一枚自分の墓地から唱えても良い。その場合、唱えた後、墓地には置くかわりに自分の手札に加える。
・Wブレイカー
・このクリーチャーが破壊される時、墓地に置く代わりに自分の山札の一番下に置く。


遊戯王版サイクリカ(オリ)
レベル7
種族 ドラゴン
属性 水
攻撃力 3000
守備力 3000
効果モンスター
このモンスターを召喚・特殊召喚したとき、墓地の魔法カードを一枚唱えても良い。その後、唱えた魔法カードは手札に加える。
このモンスターが破壊されるとき、墓地に置く代わりに山札の一番下に置く。

攻撃力落としただけだけど十分脅威。むしろ攻撃では突破しないと思う。


青眼の白龍「・・・・・(無言の涙)」


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第四話 さぁ、公開処刑の時間だ。聖天使(イニシエート)降臨 

一番最初にデッキを組んだとき、切り札はなんでしたか?自分は聖天使カイゼルバジキューラでした。




やぁ、DMPの智樹だ。シン君とデュエルしてなんか完膚なきまでにボコったら

尊敬された。そして塾内での評価が鰻上りで上がっていた。不思議なこともあるものだよ。これも主人公が使ったカードを召喚したご利益かな?愛すべきカレーパン馬鹿は伊達ではなかったようだ。俺もしかしてカレー臭くなるのかな?

 

「先生?どうしたの?」

「んにゃ、何でもない。それよりお題のカードは見つけられた?」

 

現在、マイヤミ市にあるカードショップ『弾幕フェルグランド』と言う比較的大きなところに来ている。

 

遊戯王のフェルグランドドラゴンが弾幕のように連続攻撃をしているような看板が特徴的だ。

 

弾フェルかぁ・・・パワー11000以下全て破壊されたあとで『唯我独尊』揃えられて負けた思い出しかねぇや

それはさておき、なぜカードショップに来たかというと簡単なことだ。この数日のデュエルと講義で攻撃力だけでなく、効果にもしっかり目を向けてくれるようになったのだ。ならば覚えたうちに実践してみようということでカードショップのストレージコーナーでカード漁りをさせている。

 

お題はレベル4以下のモンスター、攻撃力1500以下で相手のレベル5以上攻撃力2500モンスターを効果処理可能なモンスターを探せ。と言うものだ。

例えば、『ならず者傭兵部隊』とか『DDアサイラント』とか、『ライトロードハンターライコウ』とかたくさんいたはずだ。

 

そして最初に来たのは幻獣機使いのゲンくんだった。

 

「これってどう?」

 

持ってきたのは・・・・・『グランモール』だった。

 

おっふい。思わずシャックリしそうだったぜ。十代さん。あなたの仲間がストレージで眠ってましたぜ。

 

俺もそこまで知らんけど、鬼畜モグラということは知ってる。デュエマだったら手札戻しってそこまでデカくないけど、遊戯王だとぶっ刺さるよね。プレアデスキライ。先行プレアデスメンドくさい。

 

「まぁ正解かな。戦闘を挟んじゃうけど確かに処理できるモンスターだね。けど攻撃反応系の罠使われると辛いのが欠点だね」

「そっか・・ならまた探してくる!先生これ預かってて!」

 

モグラを渡してまたストレージを漁りに向かった。それにしても、自分でやらせておいていうのはすごくあれだけど。九人がカードのショーケースじゃなくてストレージ漁ってるのってこっちじゃ珍しい光景だよね。

まぁ、こっちのカードの価値は脳筋過ぎて見ようとも思わないけど。

 

だってカード一枚で物件買えるとかおかしいじゃん?精々晩飯が豪華にできたくらいならわかるけど物件ってお前・・・アホだろ。向こうならストレージ漁ったら山ほど出てくるんじゃね?何回か採録されてることあるし。『デーモンの斧』とか最近・・・なんだっけ?セイバーとペンドラゴン入ったデッキに収録されてたし。

 

 

 

なんだかんだで時間は過ぎて行き、一時間が経過した。みんなそれぞれ条件にあった除去カードを見つけられたようだ。他にも自分のデッキを強化出来そうなカードも見つけたらしく買いに行った。因みに。俺もこんなカード見つけてしまいました。

 

 

『龍神ヘヴィ』

 

 

うん。ストレージにあるね。最近なら。たまにスーレア仕様の奴とか発掘したら記念に買うよね。うん・・・・・・・・・はぁ!!!??なんであんの!!?むしろなんで誰も買わないの!!?いや遊戯王って確かに脳筋多いけどさ!!?こいつ攻撃力それでも2500あるレベル5だぜ!!?デュエマだと少し違うけどそれでも強いくね!!?なんでこっちなの!!?

と思って店員さんに聞いてみたら『だって、出てきてもすぐに破壊しなくちゃいけないでしょ?』

 

 

 

龍神ヘヴィ

レベル5

種族 ドラゴン族 ゴッド

闇属性

攻撃力 2500

守備力 2000

効果

このモンスターを召喚したとき、自分のモンスターを1体破壊しても良い。そうした場合相手は自分のモンスター1体を選び破壊する。その後山札から一枚引く。

 

 

 

 

どこをどう解釈したらそうなるねん!!!お前らの脳みそには『一体破壊』しか見えてないのかこのボケどもがァァァああああ!!!!!!!

 

 

ぜー・・・ぜー・・・ぜー・・・そんな悲しい現実を知りながらも、俺は思わずみんなにお願いして一緒に探して貰っちまった。おかげで三枚手に入ったから久々に組もうかな。こっちじゃ無制限だからね。見てろよ。こいつの恐ろしさを味あわせてやる。

 

あと聞いてくださいよ。今朝剛さんに用意してもらったアパートで起きたらなんと!!見知らぬスーツケースがあってその中にデュエマのカードがたくさんあったんですよ!!ご丁寧に遊戯王仕様に変わってね。いやー不思議なこともあったもんだ。

 

と、言う訳で新しいデッキを組んだわけですよ。ぐぬふふふ!!さて、みんなの買い物も終わったし、誰か新デッキの生贄・・・もとい対戦相手になってもらおうか。

違うよ?これは皆に脳筋じゃなくて効果にもっと目を向けてもらうための訓練だからね?

 

 

 

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

さて、俺の対戦相手は・・・・・チンピラ。キンピラじゃないよ?

 

何故こうなったか。それは数分前に遡る。

買い物が終わり、デュエルスペースに向かうと、何やら揉め事があった。個人的には揉め事なんて勝手にやってろと思ったんだけど、そこはウチの塾の良い子達。揉め事に自ら飛び込んで行ったわけですよ。そしたらね?いた訳ですよ?

後のペンデュラム召喚の申し子。榊遊矢君。

 

なんでも自分のデッキを強化するためにこのお店に来ていたとか。そしたら訳わからんチンピラに絡まれたらしい。そして始まる彼の父親、榊遊勝を馬鹿にする発言の嵐。しかもチンピラ質が悪く歴代の主人公の中でも豆腐メンタルな遊矢君が一番傷つく言葉を選んで罵倒する。

 

それに便乗するように周りの雑魚連中も一緒になって馬鹿にする。

 

ウチの塾生が弁護に回るけど一向に減らない罵倒の数々・・・・・・あー・・・いらつく。実際に立ち会うとここまでムカつくものなんだね。

 

例えどんな奴だろうと、自分を育ててくれた。自分の尊敬する両親を馬鹿にされたら腹立つ。

 

俺も向こうの世界での職場で恩師と両親を馬鹿にされた時はマジで切れそうになった。周りの人が止めてくれなかったら本当に殴り飛ばしそうだった。

だから、遊矢君の今の気持ちは少し分かる気がする。

 

だから・・・助けてあげたい。俺は多分。この中では大人の部類に入ると思うし。やろうとしてることは子供じみてるけど。

 

「おい」

 

「んあ?なんだよおっさん」

 

「おっさんじゃない。けどそんなことどうでもいい。おい雑魚、デュエルしろ」

「あぁ!!?」

「お前みたいな奴が俺は一番嫌いなんだ。だから少し黙れよ」

「なんだテメェ!!いきなり出てきやがって!!何者だよ!!」

「うるさいって言ってるだろ。その代わり俺に勝ったらこれやるよ」

 

 

二枚のカードを見せた瞬間、チンピラだけじゃなく、周りに居た全員が目を見開いた。

俺が見せたのは”向こうの”ストレージで見つけたブラックマジシャンとブラックマジシャンガールのカード。価値的には百円程度だが、こっちでは相当の価格がつく。

 

「っ!!?いいぜ!俺が買ったらそいつはもらってくぜ!!」

「ただし、お前が負けたら・・・その場で土下座して今そこに居る彼に謝罪しろ」

「へっ!その必要はねぇよ!オレが勝つんだからなぁ!!」

 

 

 

そうして始まった俺とチンピラのデュエル。アクションフィールドは無いがお互いのデュエルディスクに搭載されたソリッドビジョンシステムが作動する。まぁ元々関係ない。アクションカード使わんし。

 

 

「先行は俺だ!俺は手札からアレキサンドライトドラゴンを召喚!さらに装備魔法!『魔導師の力』を装備!手札から『強者の苦痛』発動!さらにカードを二枚セットしてターンエンド!これでこいつの攻撃力は3000だ!!」

 

『攻撃力3000!!?あの伝説のカードと同じ攻撃力!!?』

『あのおっさん・・・終わったな』

『あいつデュエル相当強いからな。あのおっさん無謀だったみたい』

 

外野は攻撃力を見てもう勝敗を決めつけたらしい。バカばっかりだ。けど・・

 

『あいつ・・・伏せカード二枚か・・・難しい』

『ブラフの可能性は?攻撃力強化の為に』

『ありえない話じゃないけど・・・召喚反応系だと厄介ね』

 

ウチの塾生は日頃の勉強の成果もあって後ろの伏せカードに目を向けてくれている。

 

とかいいつつ、ニヤニヤしながら俺の方に視線を向けてくる。わかってきたじゃないか。しかも『強者の苦痛』が俺に効かないこともしっかり分かってやがる。感心感心。なら、そのご褒美じゃないけど、お前らが見たがっている光景を見せてやろうじゃないか。

 

 

 

さ、公開処刑の始まりだ。

 

「俺のターン。ドローからメインフェイズまで、何かあるか?」

「へっ!ならトラップ発動!!『虚無空間』!!これでお前は特殊召喚が一切できない!!」

 

『『『『『虚無空間だってぇ!!?』』』』』

 

「ほう?これはなかなか面白いカードを使うじゃないか。これで俺は特殊召喚なしで攻撃力2500を突破しないといけない訳か。でも・・”召喚”できるんだろ?」

 

「はっ!威勢がいいじゃねぇか!だが今なら降参してもいいぜ?その代わりさっきの二枚は俺の「馬鹿かお前」なっ!!?」

 

元々特殊召喚しないデッキだ。あくまで”召喚”で戦うデッキだし。手札も最高だ。

 

 

手札

雷光の使徒ミール

爆進イントゥ・ザ・ワイルド

聖天使グライス・メジキューラ

斬隠蒼頭龍バイケン

瞬封の使徒サクラダ・ファミリア

フェアリーシャワー

 

 

「まずはいつもの一枚だ。フィールド魔法『爆進イントゥ・ザ・ワイルド』発動」

 

「「「「「「「「「キタ!!!フィールド魔法!!しかも新しい!!」」」」」」」」

 

「なっフィールド魔法(だって)(だと)(ですって)!!!?」

 

思った通りの反応ありがとう。

 

「発動時に山札一枚目を除外。さらに『フェアリーシャワー』発動。山札二枚を見て一枚手札、一枚除外・・・涼風の使徒ラプドを除外する」

 

ふん。これは酷い手札だ。しかも地味にメジキューラ強化されてるし。

 

「手札から『雷光の使徒ミール』召喚。何かあるか?」

 

デュエルディスクから光が飛び出し、現れたのは三つの丸い球体。その中央の球体に顔がついており、その場で嬉しそうに飛び跳ねていた。雷光の使徒ミール。

 

「へっ!攻撃力たかが500。しかも『強者の苦痛』で400だ。そんな雑魚蹴散らしてやる!続けな!」

 

咆哮を上げるドラゴンに驚き震えるミール。けど自信を持て。お前があいつを突破する最高の一枚だ。

 

「ミールの効果。相手のモンスター1体を守備表示に変更する。寝てろアレキサンド」

 

「なっ!!?」

 

ミールが光輝き、アレキサンドライトドラゴンを怯ませる。するとどうだろう?さっきまで煩かったドラゴンが丸まり縮まっている。

 

アレキサンドライドドラゴン

守備力600

 

 

普通なら守備100だが魔導師の効果で500上がってる。さて、それじゃぁこのデッキの切り札に来て貰おうか。

 

「くっ!だが攻撃力500のそいつじゃコイツは突破できねぇ!次のターンになったらひねり潰してやる!」

「フラグ回収したな?なら行くぞ。『イン・トゥ・ワイルド』効果発動。除外されているカードを一枚下に重ねることで追加の通常召喚が可能になる。さっき除外した『ラプド』を下に重ねる。そして・・・自分フィールドの天使族で『使徒』とつくモンスターを下に重ねることでこいつを召喚!!進化しろ!!ミール!!」

 

「進化!!?」

 

ミールか空に向かい飛んでいく。周囲の光がそれにつづき、ミールの身体を包んでいく。それはやがて身体を形成していき、ミールの小さな身体は手足が生え、光の蝶のような姿に変わっていく。

 

「小さき雷光の使徒よ!今こそ守護を司る聖天使へと進化を遂げよ!!そして魅せよ!!その聖なる力!!降臨!!『聖天使グライス・メジキューラ』!!!」

 

 

 

聖天使グライス・メジキューラ

種族 天使族

属性 光

レベル2

攻撃力・守備力2750

効果

自分フィールドの天使族『使徒』モンスター1体をこのカードの下に重ねることで召喚できる。

このカードがフィールドから離れるとき、あるいは自分が戦闘ダメージを受けるときに発動する。手札二枚を捨てることでこのカードはフィールドを離れず、ダメージを受けない。この効果は相手ターンでも使用できる。

 

 

「攻撃力2750だって!!?」

 

「お前が大好きな高い攻撃力モンスターだ!『苦痛』を受けても攻撃力2550!!行くぜバトル!メジキューラ!アレキサンドを攻撃!!『雷光蝶波』!!」

 

頭に生えている二つの触覚からビームを放つ。なんかどっかで見たことあるな。そんな攻撃。某蛾の守護神がそんな感じの攻撃してた気がする。

 

「うわぁあああ!!!」

 

 

チンピラ 4000

 

 

アレキサンドが破壊されたことで装備魔法、さらに虚無空間が割れて向こうの場は一気に片付いた。それと後ろの最後の伏せカード、攻撃にも反応しなかったからブラフの可能性がグッと高まったな。それにメジキューラが着地した時点でもうこの勝負もらった。

 

「このままターンエンド」

 

「くっそ!!俺のターン!!・・・・はっ!それがお前のエースモンスターって訳か!!」

 

煽りに来たな。ってことは除去カードを引いたってことか。

 

「だったらなんだ?」

 

おらこいよ。ブラホか?地砕きか?それとも別の何か?

 

「地割れ発動!!これでお前のエースはオサラバだ!!」

「地割れか・・・通してやるよ。ただし、破壊される時にメジキューラの効果発動だ。手札二枚を墓地に送ることでフィールドから離れない。俺は手札を二枚捨てる」

 

 

 

「・・・・・・・・・・へぁ?」

 

 

 

「手札から捨てた2体の『斬隠蒼頭龍バイケン』の効果。相手ターンに手札から墓地に送られたとき、フィールドに特殊召喚する。2体特殊召喚」

 

 

「・・・・・・・・・ふぁ!!?」

 

 

「『バイケン』効果。相手ターンに特殊召喚したとき、フィールドのモンスター1体を手札に戻す。2体とも効果で自身を手札に戻す。」

 

 

「・・・な・・・・なにがおきた・・?」

 

 

チンピラ何が起きたかわからない模様。

 

「ねぇ?これってもしかして・・・」

「うん・・・間違いないよね?」

 

ウチの塾生はもう分かったようだ。大半の分かっていない観戦者たちに優しい解説でもしてやろう。別名対戦相手への死刑宣告とも言う。

 

「ここで浅原先生の解説だ。『聖天使グライス。メジキューラ』はフィールドから離れる時・戦闘ダメージを受けるときに手札二枚を捨てるとフィールドを離れずダメージを受けない。『斬り隠れ蒼頭龍バイケン』は相手ターンに手札から捨てられると特殊召喚して、さらにフィールドモンスター1体を手札に戻す。この効果で自身を戻せば・・・どうなる?」

 

「手札が減らず『グライス・メジキューラ』の効果が永続的に発動する・・!!!」

 

「ループだと・・!!!?」

 

そう。つまりメジキューラの効果を無効化しない限り、向こうに突破口はない。さらに言うと手札に戻されて返しにターンでワンショットキル。遊戯王仕様のメジキューラさん強すぎっすよ!!

 

「んなもんどうやって突破しろってんだよ!!インチキじゃねぇか!!」

「うるせぇ。負け惜しみでインチキ言うな。さっさとターン進めろ」

「ぐっ・・!!モンスターをセットしてターンエンド」

「俺のターン。スタンバイ『ワイルド』効果で下に重ねたカードを除外、さらに山札一枚目を除外するが・・・フィールドに進化モンスター。つまり下にカードを重ねたモンスターが居ることで『ワイルド』の更なる効果発動。山札三枚目までを除外。『聖天使カイゼル・バジキューラ』『アクア・サーファー』『減罪の使徒レミーラ』を除外」

 

「メインフェイズ。『瞬封の使徒サクラダ・ファミリア』召喚。ワイルド効果で『アクア・サーファー』を下に重ねることで手札から魔法『スパイラルゲート』発動。セットモンスターを手札に戻す」

 

 

 

 

速攻魔法カード スパイラルゲート

 

① 『タワー』『ワイルド』フィールド魔法が発動している時、除外されているカード一枚を下に重ねることでのみ発動可能。

② 相手ターンに戦闘ダメージを受けるとき、自分の『タワー』『ワイルド』フィールド魔法が発動している場合のみ発動可能。相手モンスターを1体手札に戻す。

 

 

 

 

「なっ!!?」

 

へー、人喰い虫か。一応除去は持ってたわけね。けど甘い。ドローで引いたのがスパゲッティ(スパイラルゲートだからスパゲッティ)じゃなかったら危なかった。

 

「でも意外だった。脳筋ながらもしっかり除去カードデッキに入れてたし、もっと色々考えればもっと上まで行けそうだな。勿体無い」

 

「っ!!?」

 

本当に勿体無い。この世界ならそれだけしっかりしてたら割といいところまで行けるだろうに。まぁ思ってるだけじゃ伝わらんか。伝える気もないけど。自分で気付けよな。

 

「さて、約束は守れよ?バトル。やれ。グライス・メジキューラ!!『雷光蝶波』!!」

「ぐぉおおおおおおおお!!?!?!?!?!?!??!」

 

チンピラ 0

 

 

 

 

 

「ちっ・・・悪かったよ」

「あ・・・ああ、いいよ」

 

約束は守ったチンピラ。しっかり頭を下げて謝っていた。うん。約束を守れるってことはまだ良いやつだな。

 

「あとお前!!次は俺が勝つ!!それまで精々負けんじゃねぇぞ!!負けてそのカードなくしてたら容赦しねえ!!あと大郷武だ!!覚えとけ!!」

 

「捨て台詞とか・・・まぁ心配しなくても負けないよ。多分」

 

こうしてチンピラは何処かに行ってしまった。しっかし最後なんか素直になった?のか?

なんか思うことでもあったのかな?

 

 

 

 

「先生最後に思ってることぼそっと口に出てたね」

「だな。あの大郷ってやつ。きっと強くなるな」

「あの先生にあれだけされたのに褒められたんだもの。強くならなかったらそいつ馬鹿よ」

 

 

 

 

 

 

 

「社長・・・また例のエネルギーが・・・」

「また通常召喚での異常なエネルギーか・・・場所は?」

「街のカードショップです。店内のカメラがデュエルを撮影してると思われます」

「すぐに映像を確認して使用者を突き止めろ」

 

 

 

 




影のエースモンスター

斬隠蒼頭龍(きりがくれそうとうりゅう)バイケン
レベレ6
属性 水
攻撃力・守備力3000
効果
相手ターン中、このモンスターが手札から捨てられたとき、フィールドに特殊召喚する。その後フィールドのモンスター1体を手札に戻す。
このモンスターが最終的に相手に与えるダメージは2000以上にはならない。





クロスカウンターバイケンと言うデッキを組んでいたことがありました。
奇襲性高くて楽しいです。今ならクロスファイアと5000GTも並ぶよ(笑)


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第五話 デュエルは楽しむもの!プレミアムな君にはサイバーブレイン!

勢いのあるうちに投稿しとこう。


タイトルから不穏な空気がビシビシ伝わるこの空気。
遊戯王世界のチート能力者たちに対抗するにはチートインチキ効果のカードで対抗するしかない!
お気に入りがまさか10行くとは思わなんだ・・・・皆さんに感謝を!そしてアイデアをくれた方に感謝を!

そしてとうとう現在の時系列判明!遊矢君登場しましたね。


カードショップでのデュエルの後、ウチの塾生と遊矢くんは近くの公園に場所を移していた。因みにこの遊矢くん。まだペンデュラム前で小学4年生とのこと。デンジくんと同じ学校同じクラスらしくそれなりに交流があるらしい。父親である榊遊勝氏が謎の失踪を遂げて間もない。ニュースでも取り上げられており、今が一番辛い時期だと思う。

 

「大丈夫?」

「う・・・うん・・・大丈夫・・・」

 

ショタ遊矢君です。けど元気はない。やっぱりさっきの罵倒は辛かったんだろう。それも今日だけじゃないはずだ。ずっと毎日言われてたんだろう。

 

「まったく・・・あそこの連中はホントに大人げないわね。こんな小さい子にあそこまで言えるのかしら。えっと・・・遊矢くんだったわね。気にしちゃダメよ?」

「え?」

「そうだよ!榊くん!!私は信じるからね!」

 

流石カヤである。遊矢くんの目線に合わせて話をしている。メイちゃんも近寄り元気に遊矢くんに味方すると、みんなが首を縦に振る。

 

「信じてくれるのか・・?」

「もっちろん!!世界中の人が嘘だって言っても私は遊矢くんを信じる!デンジもゲンもアヤト姉ちゃんもカヤ姉もケンシロウさんもみんな信じる!!ね!」

「勿論。お前のお父さんはアクションデュエルの生みの親みたいなもんだ。そんな人が逃げるもんか」

「自信持ちなよ。そして胸張って言ってやれ。『父さんは逃げない』って。」

 

ここにいる全員が味方だと、自分を信じてくれる人だと思ったのか、愚図りながら今まで色々溜め込んでいたんだろう。思いをぶちまける様にカヤに話していた。

父親は弱虫なんかじゃない。カッコイイ父親なんだ。絶対に父さんは逃げない。

 

ずっとそれを言い続ける。ずっと一人で抱え込んでいたんだろう。母親を心配させないように、友達に迷惑を変えないように自分で仮面を被り、嘘の笑顔で耐え続けていたんだろう。

 

「俺の父さんは弱虫じゃない・・!!」

「わかってるわ。あなたのお父さんは弱虫じゃない。そして貴方もずっとそれを言い続けたのよ。あなただって強い子よ。よく頑張ったわね」

「うぁああん!!」

 

泣き出してしまう。けど今日くらいは良いじゃないか。これから彼は強くなっていくんだ。今日がその第一歩になるんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ありがとうお兄さん!お姉さん!みんな!」

 

たっぷり泣いたあと、遊矢くんは本当の笑顔を取り戻したように元気に笑っていた。うん。やっぱり笑った顔はいいもんだ。

 

「うぅっ!!落ち着きなさいミヤ。相手は小学生よ!平常心平常心・・!!あっ鼻から愛情が・・」

 

・・・・・・・・・ミヤの意外な一面も見られた。見られないように愛情を拭き取るミヤに首をかしげる遊矢くん。他の子が『気にしないで』と言ってそれを隠してやる。

 

「さて!遊矢くんが元気になったところで先生!」

「おっおう?どしたの?」

 

カヤが遊矢くんをわしゃわしゃと撫ぜながら立ち上がる。

 

「デュエルよ!」

 

何故そうなる!?意味がわからんぞ!?

 

「遊矢くんに先生のデュエルをもう一回見せてやりましょう!!あといつものリベンジよ!!ってことで遊矢くん!私のデュエルで驚き笑いなさい!そして先生に華麗に勝つ私を応援しなさい!」

「う・・・うん!!頑張ってカヤお姉さん!!」

 

おい、顔を赤くしながら何故いう?

 

・・・・・・・あっれぇ?もしかして原作壊しちゃった?いや、まぁいいけどね。その方が先の展開がわからないし、楽しそう。オベフォ?後攻ワンキルする人材育てて返り討ちにしてやんよ。

 

「おっし、ならやるか!ただし勝つのは俺だけどね」

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

カヤ   4000

アサハラ 4000

 

 

「先行は譲るわ」

「え?いいの?」

「むしろ先生のフィールドを突破できない様じゃまだ未熟だからね。必ず突破するわ」

 

なら遠慮しないで展開してやろう。それに対抗意識を燃やしてくれるのは講師としては嬉しい限りだ。

 

 

 

手札

雷光の使徒ミール

フェアリーライフ

アクア・サーファー

反撃のサイレントスパーク

聖天使カイゼル・バジキューラ

 

 

まぁ動ける。ミールは勿体無いが今回は仕方がない。取り敢えずカイゼルを立てようか。

 

「手札の『フェアリーライフ』を捨てて効果発動。デッキから『タワー』または『ワイルド』フィールド魔法を手札に加える。『爆進イントゥ・ザ・ワイルド』を手札に加えてそのまま発動!」

 

 

 

 

爆進イントゥ・ザ・ワイルド

フィールド魔法

① 発動時、山札の一枚目を除外する。このカードの発動は無効化されず、他のカードの効果を受けない。

② スタンバイフェイズ。このカードの下に重ねられたカード全てを除外する。その後山札一枚目を除外しても良い。

③    このカードの効果で除外するとき、進化モンスターが居る場合、1枚のかわりに3枚除外する。

④ 自分の除外されているカードを一枚、このカードの下に重ねることで通常召喚を追加で行うことができる。この効果は自分がメインフェイズにモンスターを召喚する前に除外されているカードの枚数分行うことができる。

⑤ このカードの効果で進化モンスターを通常召喚を行う場合、モンスターをリリースせずに召喚する事ができる。

 

 

 

「発動時効果で山札一枚目を除外。『フェアリーシャワー』か・・・手札に欲しかったが仕方ない。『雷光の使徒ミール』召喚。効果は使わない。『ワイルド』効果でいま除外した『シャワー』を重ねて追加の通常召喚権を得る。さぁ!進化しろミール!!」

早速きたわね!さっきのループコンボモンスター!」

 

「残念!今回はこいつだ!小さき雷光の使徒よ!赤き稲妻を操る聖天使へと進化を遂げよ!降臨!『聖天使カイゼル・バジキューラ』!!」

 

 

 

聖天使カイゼル・バジキューラ

レベル5

属性 光

種族 天使族

ATK4200/DEF4200

効果

① 自分フィールドの天使族『使徒』モンスター1体をこのカードの下に重ねることで召喚できる。

② このモンスターが相手に与えられる最終的なダメージは2000以上にはならない。

③ このモンスターは相手フィールドに火属性モンスターがいる場合、直接攻撃することができる。

 

 

ミールを赤い稲妻に包まれて全体的に赤い姿へと変化する。グライス・メジキューラのときとは違い、手足のようについている球体は鋭く尖っている。頭部には真ん中に一つの剣のような角が生えている。

 

「さて、カードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

アサハラ 4000

場 『ワイルド』『聖天使カイゼル・バジキューラ』

伏せ 1枚

手札 1枚

 

 

「私のターン!!いい手札よ!まずは後ろのカードを割らせてもらうわ!手札から『サイクロン』発動!その伏せカードを破壊!!」

「ちっ!仕方ない。そのまま破壊だ」

 

 

反撃のサイレントスパーク

速攻魔法

① 発動時、②、③のどちらかの効果から一つの効果を使用できる。

② 相手フィールドのモンスター全てを守備表示に変更する。

③ 山札から2枚カードを引く

④ 自分フィールドに『タワー』『ワイルド』フィールド魔法が発動している場合、相手ターン中、除外されているカード一枚を『タワー』『ワイルド』カードの下に重ねる、または相手の直接攻撃時にこのカードを発動することができる。

 

 

一枚でも除外されたままなら発動できたんだが今回は不発でそのまま破壊された。これで向こうにとっては妨害なく展開ができる。さて、お手なみ拝見だ。

 

「これで遠慮しないで行けるわ!手札から『H.C強襲のハルベルド』特殊召喚!さらに『H・Cエクストラソード』を召喚!!」

 

「来たよ遊矢!」

 

ゲンのテンションが上がり遊矢に話しかける。勿論、遊矢は何が何だか分かっていない。

 

「え?何が?」

 

きょとんとする遊矢にメイちゃんが耳打ちする。

 

「レベルが同じモンスターが2体!最近見つけられたエクシーズ召喚だよ!!」

「え!!?エクシージ召喚!!?カヤお姉ちゃんエクシーズ使いなの!!?」

 

びっくりしてるよ。まぁそれもそうか。まだ最近見つけられたらしくて珍しい召喚方法だ。多分実際に見るのは初めてなんだろう。

 

「見てなさい遊矢くん!そして先生!後攻ワンターンで突破してやるわ!!!レベル4の『ハルベルト』『エクストラソード』でオーバーレイ!!光り輝く勝利の剣!我がもとに現れ敵を薙ぎ払え!来なさい!私のエース!エクシーズ召喚!『H-Cエクスカリバー』!!」

 

もはや説明は不要だろう。攻撃力4000を叩き出す強力エクシーズ。

 

「これが・・・エクシーズ!!新しい召喚方法なんだ!!」

「そうなの。同じレベルのモンスターを2体以上。その条件にあったエクシーズモンスターをエクストラデッキから特殊召喚する。それがエクシーズよ。エクシーズモンスターはレベルを持たないの。代わりにランクって言うものを持つのよ。レベルとランクは違うものだから気をつけてね。わかった?」

「うん!!すごい!これがエクシーズ!!」

 

遊矢くんテンションが上がってきた模様。見ていたゲンや解説に回っていたミヤと一緒になって話している。

 

「素材となったエクストラソードの効果で攻撃力1000アップよ!召喚時に何かある?」

「何もない。けど、わかってるよな?」

 

今までしっかり教えてきたんだ。まさかミスなんてしないだろうな?

 

「わかってるわ。エクスカリバーの効果では”元々の攻撃力”しか上がらない。よって4000になる。でしょ?」

 

その通りだ。エクスカリバーが効果で倍になるのは元々の攻撃力。エクストラソードの効果で上がった分は切り捨てられる。ってことは何かあるな。

 

「手札の『ヒロイックチャンス』発動!これで攻撃力6000のエクスカリバーの完成よ!ただしダイレクトアタック出来ないけどね」

 

けどまさかすぐに攻撃力を突破されるとは思わなかった。けどバック一枚だけしか伏せられなかった俺の運も悪い。運も実力のうちか。仕方ない。

 

「バトルフェイズよ!行きなさい『エクスカリバー』!!勝利の剣!!セイバースラッシュ!!」

「仕方ねぇ!迎え撃て!カイゼル・バジキューラ!!」

 

エクスカリバーの剣を受け止め手足のような球体で攻撃するカイゼル。しかし徐々に押され始めその強力な一撃を真正面から受けてしまった。

 

 

 

アサハラ 4000-1800=2200

 

 

すまないカイゼル!お前を生かせなかった。だけど敵は取る!

 

「よっし!!先生の先駆撃破!メイン2!2枚伏せてエンドよ。この時にエクスカリバーの攻撃力は元に戻るわ」

 

カヤ ライフ4000

場 エクスカリバー(ATK3000 ORU2)

伏せ 2枚

手札 0枚

 

 

厄介だな。あのエクスカリバー。まだ素材2枚残してるから下手なモンスターを出しても打点で突破してくる。しかも伏せカードがなかなかに考えさせられる。禁じられた聖槍みたいな攻撃力ダウンやデモンズチェーンのようなカードだとなかなかにメンドくさい。しかも手札はお世辞にもいいとは言えないアクア・サーファー1枚だ。

 

セブンスタワーのようにコスト軽減はないので召喚は不可能。辛いぜ。

 

「取り敢えずドローしてから考えようか。俺のターン・・・よっし!スタンバイ時『ワイルド』効果で下のカードを除外!さらに山札一枚目も除外!そしてメイン!手札から『反撃のサイレントスパーク』発動!2枚引く!デスティニードロー期待!!」

「ちょっ!!?そこでドローカード引くの!!?しかもさっき伏せてたのも『反撃』だったでしょ!!?」

 

因みに、俺の持っているカードも塾生たちは幾つか効果を知っている。身を持って知ったんだ。忘れたくても忘れないと思う。特に『緊急再誕』は。

 

手札は二枚から三枚に増える。そしてなんと幸運なことに・・・

 

「よっしデスティニードロー成功!!『フェアリーシャワー』発動!!山札から二枚見て一枚除外!一枚手札!『フェアリーライフ』除外だ。さらに今手札に加えたチート呪文『サイバーブレイン』発動!三枚ドロー!」

「ちょっ!!?先生それずるい!!なんで一枚だけしか入ってないそれ引いてるのよ!!?」

 

この『サイバー・ブレイン』デュエマでは『プレミアム殿堂』と呼ばれるカードでデッキに一枚も入れられないチートカードだ。因みに効果は以下の通り。

 

サイバー・ブレイン

四マナ 水文明

S・トリガー

カードを三枚まで引く。

 

 

強欲な壷も涙目な一枚である。こっちでは尚酷い。

 

 

サイバーブレイン

速攻魔法

山札からカードを三枚引く。

 

 

速攻魔法になった強欲な壷の完全上位交換。強い。調子に乗って使ってたら塾の小学生組にずるいと言われたので一枚制限で使うことにした。え?使うなって?嫌だよ。こっちの連中チートドロー持ってたり、引きたい時に好きなカード弾ける特殊能力持てるんだぜ?これくらいいいだろ?俺は欲しいカード引きたくても引けないんだから。無理やり引かないとな。

 

一枚の手札が『反撃』で+2その後『シャワー』で交換±0最後にプレ伝の『サイバー』で+3。つまり一気に六枚に回復!意味わからん。自分でも意味わからん。なんかすまん。

 

「でもこれも運だな!さて続ける!『ネオブレイン』!二枚ドロー!」

「もう・・・先生ドロー強すぎよ!!なによそれ!この引き厨!!」

 

 

ネオブレイン

速攻魔法

山札から二枚引く。

 

 

「これでドロー終了だ。召喚!来い!『涼風の使徒ラプド』!」

 

 

 

 

涼風の使徒ラプド

レベル1

種族 天使族

属性 光

ATK1000/DEF1000

効果

① このモンスターの攻撃によって発生するダメージは0となる。

② 自分の他のモンスターが攻撃されたとき、このモンスターを守備表示にする。その場合攻撃してきたモンスターは攻撃対象をこのモンスターに変更する。

 

 

 

「『ワイルド』効果!追加の通常召喚!そしてラプドを進化!涼風の使徒よ!守護の力をその風に乗せて進化せよ!降臨!!『聖天使グライス・メジキューラ』!!」

蝶のような姿をした光の天使が姿を現した。このデッキのエースとも言えるモンスターが美しく降臨する。

 

「来たわね!けど先生!攻撃力はこっちが上よ!ってフラグ立てとこうかしら・・・・」

 

なんか察したみたいだな。続けようか。

 

「そのままバトル!突っ込め『メジキューラ』!」

「いやー!!来ないでー!けど仕方ないから行って!エクスカリバー!そしてごめんねー!!」

 

涙目になりながらも迎え撃つエクスカリバー。こいつもこれから自分がどうなるかわかってるのね。

 

「ダメージ計算後の『メジキューラ』破壊時効果発動!手札を二枚捨てて破壊及びダメージ無効!捨てたバイケン2体の効果発動!!」

「やっぱりー!!!?」

 

 

 

アヤトです。うっわ先生酷い。何が酷いかってドローのすべてが酷い。

 

「すげぇ・・・手札が一気に六枚に増えるなんて!!」

「遊矢くん?あれは先生のドローがキチってるだけだからね?しかもこのタイミングで引くとか先生引き厨ね」

 

ミヤに同感するわ。あそこまで引かれたら勝てないわよ。しかもしっかりバイケン引いてる辺りゲスイわ。けど。

 

「すごい!カヤお姉さんのエクシーズもすごいし、あの先生って人のプレイもすごい!!」

「すごいけど・・・すごいけどもぉ!!あれを実際に食らうと精神に直接攻撃されるんだよぉおお!!」

「ケンうるさい!遊矢がびっくりしてるだろ」

「あ・・あはは・・・ケンお兄さん何かあったの?」

 

被害者ケンシロウはそう言いながら叫んでいる。遊矢くんは楽しそうに笑ってる。苦笑いも出たけど楽しそう。先生のデュエルって魅せ方がすごいんだ。1ターンが長いけどそこの人一つが見てるこっちをワクワクさせてくれる。次は何が出るのか。どんなモンスターが出てくるのか。どんな効果なのか。

知らないカードをたくさん使うけど、丁寧に教えてくれたり、強くなるために先生は僕たちにカードを分けてくれる。すごく強いカードなのに嫌そうな顔もしないで喜んで分けてくれた。

 

『これでみんなが強く楽しくデュエル出来るなら安いものだよ』

 

本当に先生はすごい。僕たちの自慢の先生だ。

 

『バイケン効果!効果はバイケン自身とエクスカリバー!』

『いやぁ!!ループ入ったじゃないのぉ!!?けどやらせない!!チェーン!『スキルプリズナー』!対象は『エクスカリバー』!これでエクスカリバーは効果を受けないわ!』

 

 

使うカードは変態的にインチキ効果だけど。

 

 

 

『メイン2。除外されてる『ライフ』をワイルドの下に重ねて『スパイラルゲート』発動。対象はバイケン。これでターンエンド』

 

アサハラ ライフ2200

場 『メジキューラ』

伏せ 無し

手札 4枚(バイケン2枚)

 

 

『エンドフェイズに伏せカードオープン!『トゥルースリインフォース』!デッキからレベル2以下の戦士族を特殊召喚!来なさい『H.Cアンブッシュ・ソルジャー』!』

 

カヤの伏せカードはそれだったのね。ってことはまた自分のターンでエクシーズ狙うみたい。

 

『聖杯引かないと負けじゃない!私のターン!!っよぉし!良いカード!あれは突破できないけど十分よ!スタンバイ時『H.Cアンブッシュ・ソルジャー』効果!リリースしてデッキから来なさい!墓地からハルベルド!エクストラソード!そしてメインフェイズ!レベル4二体でオーバーレイ!!』

 

 

 

「すごい!またエクシーズ召喚するの!!?」

目をキラキラさせて見てる遊矢くん。確かに初めて見たエクシーズ召喚を2ターン連続で見たらそう思うわよね。それ以上に後攻1ターンでレベル10モンスターを通常召喚して手札三枚残してる状態を見たことある私たちは驚かない。むしろカヤならこれくらいは普通にやってのけるよ。

 

「今度は何が出るのかな!!?」

 

「先生の布陣的にはあのモンスターね。遊矢君見てなさい。面白いモンスターが出てくるわよ」

 

『来なさい荒野のガンマン!狙った獲物を捕らえなさい!ランク4!『ガガガガンマン』!!守備表示!そのまま効果!!くらえ800のダメージ!!』

『効果ダメージはメジキューラの対象外だ。受けよう』

 

 

アサハラ 2200-800=1400

 

 

「え?何がどうなったんだ?」

「エクシーズモンスターは持っているオーバーレイユニットを使って効果が発動するの。『ガガガガンマン』の効果は守備表示の時に発動すると相手に800のダメージを与えるの」

「すごい!!これがエクシーズモンスターの効果なんだ!!」

 

 

『モンスターを一体セット。このままターンエンドよ』

 

 

カヤ ライフ4000

場 『エクスカリバー(3000 ORU2)』『ガガガガンマン(守備表示 ORU1)』

伏せなし

手札 0枚

 

 

さて、これからカヤがどうやって先生に食らいつくか楽しみだよ。

けど先生。あのカードは出さないでね?お願いだから!!!!

 

 

 




頑張った。一生懸命頑張ったよ。後攻ワンキル及び返しのターンワンキルさせないために頑張った(笑)

という訳でペンデュラムの登場はまだまだ先の原作前でした。
エクシーズが発見されたのって最近って言ってたから数年前でも問題ないね。

あと地味に遊矢君の改造(極真)待った無し。


数年後(予)

遊『ペンデュラム召喚!!こい!俺のモンスター達!!あの日出会った俺の相棒!!全てを焼き尽くす白き鋼纏いし龍!レベル7!ボルメテウス・ホワイトドラゴン!(ATK/DEF 3500)
二色の眼宿りし龍!オッドアイズ・ペンデュラムドラゴン!!』

石『・・・・・・は?』

遊『ボルメテウス攻撃時効果!相手フィールドの魔法・罠を2枚まで墓地に送る!この効果に相手はカードを発動できない!いけ!ボルメテウス!!』

バーキン『泣いてもいいですか?』


とかなりそう(笑)


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第六話 突破せよ。驚異のループコンボ!

今日はお仕事お休みの日なのである。自慢じゃないよ?

皆さん結構自分の初期デッキ覚えてるもんですね。
勢いのあるうちにドンドン行きますよー

因みに昔、バイオレンス・サンダーのデッキを組んで友達に自慢してました。当時のカードで四色白抜き使ってたので大変でした。
けどかっこいいよね!!あのイラスト大好物です!!






首の皮一枚繋がったが、実は結構やばい。戦闘破壊及び、戦闘ダメージはメジキューラとバイケンの効果で無効化できるが、ガガガガンマンの効果を向こうにはできない。あくまで戦闘ダメージを無効にできるだけなので効果ダメージには弱い。

 

「ふふん。先生?私のデッキに入ってるガンマンの数覚えてるわよね?」

 

自信満々に言うカヤ。そう。三枚ガン積みなのだ。まだエクシーズがそこまで多く出回っていないため同じカードを複数枚入れていても何らおかしくない。

問題がガンマンの素材指定がないため簡単に出てくることだ。向こうのライフは無傷。こっちは残り1400。あと二回効果を使われるとやられる。

 

「めんどくさっ!ガンマン面倒くさっ!」

 

ダメージを与えてもワンショットで決めないと下手をすればガンマンエクシーズされて終わる。

 

くそう。ここで最初のダメージが予想以上にきつい。

 

「俺のターンドロー。スタンバイ『ワイルド』効果で下のカード除外してさらにデッキトップ三枚除外『聖天使グラウゼ・メジキューラ』『ワイルド』『断罪の使徒レミーラ』除外だ」

 

これで除外ゾーンは6枚だ。それになかなかいいカードを引いた。

 

「メインに入る。『希望の親衛隊ラプソディ』召喚だ。」

 

 

 

希望の親衛隊ラプソディ

レベル 1

種族 天使 属性光

ATK/DEF 500

通常モンスター

 

 

 

「『ワイルド』効果でシャワーを下に重ねて追加召喚!希望の親衛隊!赤き稲妻を纏いし聖天使へと進化を遂げよ!降臨!再び舞い戻れ!『聖天使カイゼル・バジキューラ』!!」

 

先ほど破壊されたカイゼルが再び場に帰ってくる。一応これで二体とも突破は可能だ。しっかしまたガンマンがある可能性がわけだからあまり長引かせると終わる。なら臆せず一気に責め立てる!

 

「バトルフェイズ!『バジキューラ』で『エクスカリバー』に攻撃!!いけ!!『カイゼル・バジキューラ』!スカーレッドライトニング!」

「仕方ないわ!迎え撃ちなさいエクスカリバー!」

 

再び対峙する二体。しかし今回、エクスカリバーは強化されていない。カイゼルの角から放たれる雷がエクスカリバーに直撃する。

 

 

 

カヤ ライフ 4000-1200=2800

 

 

 

「くっ!ごめんエクスカリバー!!」

「そいつを残すわけには行かないんでな!『メジキューラ』で『ガンマン』に攻撃!雷光蝶波!!」

 

額のビームが荒野のガンマンを貫き撃破する。しかしセットモンスターを一体フィールドに残してしまった。

 

万が一手札に蘇生系魔法1枚かレベル4が一体いればそれでまたガンマンだ。

 

本来ならエクスカリバーは無視してガンマンとセットモンスターを攻撃したらいいんだが、二枚目のヒロイックチャンスや効果無効系の魔法を惹かれてメジキューラを殴られたらそれでも終わる。

 

これが今後どう響いてくるかな。

 

「このままターンエンドだ。」

 

 

 

アサハラ ライフ 1400

場 カイゼル クラウゼ

伏せ 0枚

手札 二枚

 

 

 

「私のターンドロー・・・・ラッキー!メイン入って『H.Cサウザンドブレード』召喚!セットモンスター反転召喚!『H.Cダブルランス』!そのまま二体でオーバーレイ!!もう一度来なさい!『ガガガガンマン』!守備表示!そのままガンマンの効果発動よ!サウザンドブレードを墓地に送ってくらえ先生!『ピンポイントショット』!」

 

 

 

アサハラ 1400-800=600

 

 

 

おいおいマジかよ!!?サウザンドブレードとダブルランスだとっ!!?面倒すぎるじゃねえか!!

 

サウザンドブレードはダメージを受けると墓地から特殊召喚が可能なモンスター。

ダブルランスは召喚時に手札、墓地から二体目のダブルランスを特殊召喚する効果を持っている。下手したら次のターンで死ぬ。

 

「よっし!キルゾーン入ったわ!このままターンエンドよ!」

 

やばい。割とマジでやばい。2体で攻撃しても2800には届かない。が、同時に・・・

 

「これで俺がモンスター引いても勝ちなわけだ。それを忘れるなよ?」

「わかってるわよ先生。けどここまで来たらあとは運に頼らせてもらうわ。先生の悪運に」

「怖いこと言うなよおいっ!!?」

 

 

 

 

 

 

アヤトです。カヤってばやるね。前にやった時よりもずっと強くなってる。今までは先生にダメージを与えるだけで精一杯だったのに今回は追い詰めてる。

 

「すごい!!すごいよカヤ姉ちゃん!!先生を追い詰めた!!」

「けど同時にカヤも追い詰められたな。モンスター1体でカヤの負けか」

 

テンションが上がるゲンくんの隣で冷静に場を見るシン。けど手をプルプルさせながら冷静さを保ってもねぇ?もうここからの展開が楽しみで仕方ないみたい。

 

「すげぇ!!二人共すごい!これがデュエルなんだ!!」

 

遊矢君もワクワクしながらデュエルを見てる。きっとお父さんの見せていたエンタメデュエルを連想させてるんだろうな。私たちも今この展開にワクワクしてる。

 

「俺にもできるかな?みんなを笑顔にするデュエルが」

「それが遊矢君の夢なのね」

「うん!俺、父さんみたいなエンタメデュエリストになりたいんだ!」

「っ!!?落ち着きなさい私っ」

 

ミヤ。いい加減に鼻からの愛情は抑えなさいよ。ティッシュ詰めてるのカッコ悪いわよ?

 

「けど・・まだまだ弱くって・・・だからカードショップでいろんなカード探してて・・・けど」

「大丈夫だ」

「え?」

「俺たちも少し前まで弱かったんだ。けど・・・先生にいろんな事教えてもらって強くなったんだ」

「おおぉ。最初の敗北者は語るねぇ?」

「ヒロヤうるさい。ともかく遊矢。お前もすぐに強くなるさ。それにお前はあの榊遊勝さんの息子なんだ。きっとみんなを笑顔にするデュエリストになれるさ」

「・・!!!うん!俺頑張るよ!みんなを笑顔にするデュエリストになる!!絶対!」

 

ニカっっと無邪気な笑顔を出した遊矢君。うっ!!?一瞬だけどキュンときちゃっただってっ!!?しかも無差別攻撃!!?シンもヒロヤもケンシロウまで顔を隠してブツブツ言ってるですってっ!!?

 

 

榊遊矢・・・・なんて恐ろしい子なの・・

 

 

すると肩をポンと叩かれた。見ると親指をグッと立てたミヤがいた。

 

「いらっしゃいアヤト。こっちの世界へ」

「ごめんなさいさようならあとティッシュ追加でいる?」

「お願いするわ」

 

 

即答なのね。

 

 

 

 

『ドロー!!なんでこのタイミングでお前やねん!!?』

『よっしゃ!生き残ったわ!!』

『けどガンマンは潰す!!スタンバイ『ワイルド』処理!下のカード除外して山札の除外は使用しない!そのままバトル!!カイゼルでガンマン攻撃!』

『仕方ないわ!そのまま破壊よ』

『くっ1枚伏せてこのままターンエンド!!』

 

『私のターンドロー!!この勝負もらったわ!!メインに入って『ダブルランス』召喚!!』

『んなっ!!?トップ強すぎんだろ!!?インチキもいい加減にしろや!!』

『あんなに手札引いてた先生が言わないでよ!!ダブルランス効果で墓地のダブルランス特殊召喚!二体でオーバーレイ!!私に勝利を!!勝利の一撃ガガガガンマン!!』

『伏せカード1枚あるんだぞ?いいのか『ブラフだってわかってるのよ!ガンマン効果!!いっけー!!』ぬわぁぁああああ!!ナゼバレター!!?』

 

 

 

アサハラ ライフ0

 

 

 

あ、勝負付いた。ってうっそ!!?カヤ勝ったっ!!?先生に初黒星!!?

さらっと進んだけど普通にカヤ勝ったっ!!すごい!!

 

 

 

 

 

「ちくせう・・・負けた・・・」

「よっしゃぁああ!!!勝ったわ!!いつものリベンジ達成よ!!」

「カヤお姉ちゃんすごい!!カッコよかった!!」

 

駆け寄ってきた遊矢くんは目をキラキラさせてカヤに駆け寄った。カヤも嬉しそうだ。

因みに最後のドローカードは最後のフェアリーライフだった。

 

バイケン二枚引いたのに勝てなかったぜ・・・ちくせう・・・スパゲッティの使い方間違えたな完全に。

あれ保存しといて返しのターンにバウンスからの一斉攻撃していたら、また結果は変わってた。ループに拘らなければ良かった。

 

「さて先生?私の勝ちなんだから皆にマルドルチェクレープ奢ってね?」

「ちょ!!?何それ聞いてない!!?」

「先生初撃破。遊矢君超元気。みんな超歓喜。お祝いにはもってこいでしょ?」

「「「「「「「「そうだそうだ!!」」」」」」」」

 

お前らいつの間に打合せしたんだよ!?遊矢君ポカンとしてるだろ。けど、確かにそうか。

 

「ふぅ。なら早く行くぞ。好きなもの頼みな。遊矢くんも一緒においで」

「え?でも俺塾生じゃないよ?」

「細かいこと気にしないの!先生が良いって言ったんだから来なさい!」

「・・・・うん!!ならいただきます!!」

こうして、元気になった遊矢くん含めた十一人でクレープ屋に向かった。

 

しっかし・・・こういう時の運のなさはマジで嘆くわ。デッキ構築見直さないと。取り敢えずアクアサーファーごめん。

 

 

 

 

 

 

「おいミヤ!!?お前なんちゅうもん頼みやがった!?」

「DX青眼クレープですけど?一つ二千円です」

「ミヤ・・・あなた流石にそれはエグい。あ、私苺スペシャルクレープ(600)一つ。遊矢君は?」

「同じの!」

「僕ダブルベリークレープDX!(900)」

「ぎゃぁああ!!!!俺の財布のライフが恐ろしい勢いで減っていくぅううううう!!」

「女子は甘いものには容赦しないんだな」

「覚えとこ。将来の為に」

「先生・・・それを自分の身を削って教えてくれたんだね。俺たちのために」

 

 

 

ライフ10000-7350=2650円

 

 




主人公最強?負けなし?残念主人公はいたって普通のDMPだ。負けもするのである。

ガンマンキル怖い。あっさり突破されたのであった。

そして遊矢君無意識の魅了発動!無差別に可愛いと思わせて味方を作る!!
これで遊矢くんの未来には強すぎる味方ができました(ゲス顔)

未来予想 VS北斗


未来(予)VS北斗
北「エクシーズ召喚!ランク5!『セイクリッドプレアデス』!!これがLDSのエクシーズ召喚だ!!!」
遊「プレアデスかぁ・・・カヤさんの方がかっこよかったなぁ・・・インパクトもあったし」
北「え?驚かないの?」
遊「だって見慣れてるし、それ以上のモンスター何回も見たし」
北「・・・・・え?」

カヤ(話を聞きつけて飛んできた)『遊矢くん。プレアデスくらい突破できるでしょ?効果はターンに一回だし、それさえ使わせたら突破し放題よね』
ケンシロウ(遊矢に会いに来てた)『破壊もできるしダメージも通る。先生の『グライス』よりぬるゲーだな』

刃・真・日、他遊勝塾一同『え?』

数ターン後
遊「これが俺のペンデュラムからの進化!!行くぞ!ドラゴン族の『オッドアイズ』と天使族でありドラゴン族としても扱う『魔光死聖グレゴリアス』を素材に!進化!!こい!聖なる光の鎧纏いし光の龍!『超聖竜シデン・ギャラクシー(ATK/DEF 15000)』
北「っ!!?『プレアデス』効果発動!!」
遊「チェーンして『シデン・ギャラクシーの効果!』素材を1枚抜いて墓地に送る!それが天使族ならばこのターンこのモンスターはフィールドを離れない!!さらに!ドラゴン族が送られた場合!このターン二回の攻撃ができる!!俺は『グレガリゴン』を墓地に送る!そして二つの効果が同時に発動!!」
北「・・・・・ナニソレツヨイ」



北斗。お前は既に遊矢の壁にはなりえない(笑)
魔改造された遊矢にプレアデスは効かないのである(笑)


次回予告的な何か

未来のエンターテイナーは相棒に出会う。

みんなも燃やせ!!熱かりし心!!



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第七話 未来のエンターテイナーは相棒に出会う。

デュエルしない。そんな回があってもいいじゃない。

予告通り、遊矢はオッドアイズと並ぶ相棒に出会います。

一体何ドラゴンなんだ?


それにしても、エヴォル・ドギラゴンのデザインを見てボルメテウスに似ていると思ったのは俺だけじゃないはずだ。


相棒。

 

 

それはもうひとりの自分といっても過言ではない存在である。カードゲームで言えば『エースモンスター』や『切り札』と言うだろう。

 

出るだけでなんとなく安心したり、精神的な余裕が出来たりする。それと同時に相手との差を返せる強力な効果を持っているカードでもある。

 

デュエマで例えるなら、一昔前ではあるが『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』などが代表的だろう。遊戯王と違い、トラップカードと言う物がなく、相手に反撃できるのはシールドと呼ばれる五枚の伏せカードから手札に来る『S.T(シールド・トリガー)』と呼ばれるのだ。

 

ボルメテウスはその反撃の手段そのものを消し去る強力だったカードだ。

 

しかし現在は、相手の呪文、魔法カードを封じだり、S.Tを発動できない状況にするカードが増え、さらにカードパワーなどもあり、表舞台には滅多に上がってこない1枚だ。

 

だがボルメテウスをエースとした、『ボルメテウスコントロール』と言うデッキを愛するDMPは今も研究を重ね、現在も新しいカードを取り入れながら進化を続けている。動けさえすれば環境トップにも勝てるデッキだ。

 

なぜ今その話をしたかというとそれは・・・・・・

 

 

 

「アサハラさん!俺!このドラゴン達で父さんみたいなエンタメデュエルをやりたいんだ!どうしたらいいかな?」

 

 

この前の出来事からちょくちょくウチの早見塾に遊びに来ている遊矢くんが『オッドアイズ・ドラゴン』と『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』を見せてきたのだ。

 

 

 

 

ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン

レベル7

種族 ドラゴン族

属性 炎

ATK/DEF 2500/2000

効果

① このモンスターが攻撃宣言時、相手の伏せカード2枚まで選び墓地に送る。この効果に対して、相手はカード効果を発動できない。

 

 

 

 

 

まぁ・・・なんだ。最近は何を見ても驚かなくなってきた。うん。間違いなく効果はボルメテウスだ。カードデザインもボルメテウスだ。

 

だからそこまで驚かない。けどね?俺が今危惧したのは、オッドアイズは兎も角、ボルメテウスがPモンスターになったときにホワイトがそのままPになるならいいんだけど、”あいつ”に転生しないか。そのことだけだ。

 

いや、今のままでも遊戯王なら十分強いんだけどね?”あいつ”はアカン。

例え後の赤馬零児であってもまず勝てないと思う。うん。あいつだけでゲームエンドだ。

 

あいつってなんだってか?うん。気になるなら『ナスサファイア』で探して欲しい。今の環境ならまだ兎も角、当時のデュエマ環境ではゲームエンドだ。止められない。

 

「あー・・・うん。出来ると思うよ。そのためにまずデッキを考えようか?」

「うん!カヤお姉ちゃんやみんなの所に行って一緒に考えてくる!」

 

あーうん。俺しーらない。

 

 

 

 

 

 

 

 

塾の教室では遊矢くんのデッキ作りはみんなのいい感じのアドバイスで進んでいた。

元々彼のデッキは魔術師とEM(エンタメイト)の混成デッキだ。

 

動きとしては『ヒッポ』を出して1ターン耐えてから次ターンにアドバンス召喚を行い攻めていくデッキ。

 

魔法・罠カードはヒッポを守るカードとアドバンス召喚後に戦う為のサポートカードが多数ある。これらは後にPカードとなりデッキも進化していくんだと思うと全然いいんだが・・・・ボルメテウスが入る事によってそれが全然変わってくる。

 

更に言うと俺の講義(デュエマで得ていた知識も込)でウチの塾生はほかの塾生よりも思考回路が違う。

 

カヤなんかがいい例だ。前まで『エクスカリバー』を出して攻撃するだけだったのだが、今ではその攻撃が確実に通るように、また確実に召喚できる可能性を上げるために行動してから4000オーバーの一撃を叩き込んでくるようになった。

 

アヤトに関してはデッキそのものが全く別のものに変わっていた。カテゴリーは地属性のモンスターが主軸なのだが・・・・うん。まさか俺と同じように除外されたカードを使い戦うデッキに変わるとは思わなんだ。

 

シンに限っては帝デッキに条件付きではあるが攻撃力4000オーバーの攻撃を2回叩き込む鳥が新規加入した。なんでも最後のダメ押しだそうだ。酷い。

 

その他にも魔法を条件付きで封じるモンスター。

闇属性以外全て破壊するモンスター。

相手モンスターを守備表示扱いにするモンスターを召喚したあと、全て手札に戻し、更にハンデスしてくる装備魔法を装備して殴ってくる。

 

などエグいカードを使うようになった。

この前のストレージ漁りで皆、自分のエースとなるカードを見つけたり、エースを援護するカードを見つけてきたのだ。

 

うん。なんであのカード達がストレージにいたか気になるんだけど、多分召喚条件の難しさやどうやって使えばいいのかわからず向こうに送られたんだろう。

 

これをキッカケに表舞台に現れてくれないだろうか。それはそれで遊矢くんの未来の難易度が上がっしまい、下手をしたらジュニアユース大会に出られない可能性があるけど

 

しかし・・・

 

 

「遊矢君!このカードどうかな?攻撃力は低いけどドラゴンのレベルを2下げた状態で扱えるんだよ!」

「でも場に残すの難しいと思う。こっちのほうが良くないか?一回限りだけどレベル3下げるんだ。魔法で種族の指定ないからほかのモンスターにも使えるし」

「うーん・・・ヒッポの効果でリリースするモンスターはなんとかなるから俺はヒロヤのカードの方がいいかな」

「ちょいまち、けどメイのモンスター。魔法カードの『ワン・フォー・ワン』の範囲に入ってるからアリじゃないか?」

「流石ケン兄ちゃん!私もそう思ってたの!」

「難しいですね・・・・個人的にはこの魔法で墓地から釣り上げたほうが早いと思いますよ?墓地に落とすのをコストとして使うカードは多いですから、探せば色々見つかると思います」

 

「ここは先生やアタシみたいに『セブンスタワー』使おう!」

「「「「「「「それだとデッキが全く違うものになるから却下(よね)(だな)(かな?)(したいです)」」」」」」」

「ガーン!!」

「アンタそれ言われるって考えたらわかるでしょうに・・・・・どれどれ?ふーんなかなか色々あるわね。遊矢、あなたはどんな感じがいいの?」

「えっ!!?えっと・・・」

「あら?顔が赤いけどどうしたの?もしかして風邪?」

「な・・・何でもないよ!!それより俺のデッキはね!!」

 

 

原作が完全に崩壊してし、将来環境をぶち壊す可能性をもったカードを手に入れて現在進行形で魔改造中の遊矢君なら問題ないと思う。

 

そんな彼らを見ながら、俺は予備のデッキケースから2枚のカードを取り出した。それはデュエマで俺のエースだったクリーチャーのカード。名前は書いてあるのにカードイラストと効果が消えているカード。

 

「いつかこの二体が使えるようになったら・・・すぐに使いたいな」

 

どちらもレベル10、ドラゴン族のモンスター。

1体は属性を三つ持った仙の名を持つ進化ドラゴン。

1体は属性を持たないドラゴンの王。

 

俺の真のエースが動く姿を見るのは、まだ先になりそうだ。

 

 

 

 

「なんか遊矢君のデッキ、カヤのデッキに似てきましたね」

「あ!それ私も思った!なんか姉弟みたいだね!」

「アタシもそう思う!!なんか遊矢君がカヤに頼る姿とか本当に弟みたい!」

「そう?遊矢君どう思う?」

「えぇ!!?」

 

「女子はこういう話好きだけど意外と鈍いのか」

「みたいだな。あれで分からないのは不思議だな」

「そっか・・・ガンバレ。応援はしてやる」

「遊矢って柊のこと好きだとずっと思ってたのに違ったのか」

「逆じゃね?柊が榊を好きなんじゃね?」

「「「「「面白そうな三角関係になろそうだ。観察決定だな(だね)」」」」」

 

 

 

 

女子組よ。鈍いのは普通男子のジョブだろうに。

男子組。お前ら・・・・まったく面白い思考していて俺は嬉しいぜ。

 

 

そしてまだ会っていない柊柚子よ。頑張らないとストロングヒロインからストロングだけになってしまうぞ。

 

 

 

 




未来予想と言ったな。あれは嘘だ。遊矢を話に混ぜようと考えた時から『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』を使わせようと思っていたのだ。

ほら、『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』と『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』って語呂似てるし。


嘘未来予想(?)

柚「カヤさん!!私と勝負よ!!」
カ「いいけどどうしたのいきなり?」
柚「私負けません!貴女にだけは!!」
カ「???私何かしたかしら?」

ユ『カヤさん頑張れぇ!!柚も負けるなぁ!!』

柚「遊矢・・!!!”も”って・・・”も”って・・・!!!!絶対に負けません!!絶対に!!(ライバル的な意味で)」
カ「応援されてるのになんで怒ってるのかしら?まぁいいわ。遊矢も応援してくれてる負けられないわね(姉的な意味で)」


カ・柚「デュエル!!」



ユ「柚子のやつ、すごいやる気だなぁ。どうしたんだろう?」
早見塾男子組『一人だけ気づいてる三角関係の観察超楽しい(笑)』


数ターン後

カ「『無双恐皇ガラムタ』で守備表示のアリアに攻撃!この瞬間『ガラムタ』効果でカード効果を封じるわ!そのまま『アリア』を撃破!トドメよ!クロスギア『パワード・スタリオン』装備で自信の効果と『スタリオン』の効果で攻撃力16000の貫通効果をもった『エクスカリバー』で『モーツァルト』に攻撃!!一撃粉砕!!一刀両断!!剛剣!パワードブレイド!!」



ダークロードって戦士だよね。
パワードスタリオンは貫通付属でもいいはずだ。あのデザインだもの。




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第八話 儀式を救済するために次元を超えて参戦した奴ら

連続してデュエルしません。

しばらく塾生のデッキ狂化に徹します。正確には狂化されたデッキのお話がメインです。


おまけもあるよ


 

「せんせー!私新デッキできたの!!先生にもらった儀式とリチュアの融合デッキ!!見てみて!!」

 

早見塾小学生組、儀式を使うメイ。使用していたのはリチュア。

 

向こうでは『聖刻リチュア』なるデッキがあったらしい。俺も『純リチュア』なら持っていたので一番教えやすかった。

 

さて、そこに元DMのカードをブチ込むとどうなるでしょうか?普通なら回らず事故るのだが・・・これを見てもらいたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

超次元エナジーホール

儀式魔法

① エクストラデッキより『超次元儀式(サイキック)モンスター』召喚のために必要。発動時、デッキから一枚引く。その効果解決後に②・③よりどちらか一つを発動する。

② エクストラデッキより、水属性レベル7以下のサイキックモンスターを一体特殊召喚する。

③ エクストラデッキより、レベル5以下になるようにサイキックモンスターを特殊召喚する。

 

 

 

 

 

超次元呪文が恐ろしい儀式魔法に進化したようだ。

 

しかも使用制限がない。なぁにこれ?メイに使ってくれと言わんばかりの効果なんだが?もう一度言おう。なぁにこれ?

 

 

手札一枚で2アド稼げる。超次元呪文としては当たり前の効果である。

 

さらに場に出るモンスター。元クリーチャーたちがまたエゲツナイ。

 

いるだけでドローフェイズに追加ドロー、手札から召喚・特殊召喚した場合、山札をめくりモンスターなら特殊召喚、攻撃宣言時一枚ドロー。

 

無論、これらを発動させるには条件があるが、満たせさえすればとんでもないことになる。水文明ならではの効果だ。失礼、水属性な。

 

 

因みに、俺がメイに渡したのはサイキックモンスターのみ。超次元はストレージから発掘したようだ。だから何であるんだよ・・・・お前らもっとカード効果見ろよ。エナジーホールは目に見えるアドは小さいけどボルシャックホールとかマジキチだろ。

 

 

 

 

 

 

超次元ボルシャックホール

儀式魔法

① エクストラデッキより『超次元儀式(サイキック)モンスター』召喚のために必要。発動時、相手の攻撃力2000以下のモンスター1体を破壊する。その効果解決後に②・③どちらか一つを発動する、

② エクストラデッキより、レベル7以下の火属性サイキックモンスターを一体特殊召喚する。

③ エクストラデッキよりレベル5以下になるようにサイキックモンスターを特殊召喚する。

 

 

 

 

 

わかりやすいフィールド2アド。相手は消えて自分は出る。『虚無空間』発動状態でも破壊後に発動するので『虚無空間』が墓地に送られ、サイキックモンスターはなんの問題もなく特殊召喚される。

 

パワーカード過ぎて引くレベルなんだが?強すぎるだろこれ。

しかも相変わらず対象に取っていないデュエマクオリティー。そんなカードを詰め込み狂化。誤字じゃないよ?狂化されたリチュアは名付けるなら『超次元リチュア』とでも言おうか。

 

 

デッキを見てみたらわかったこと。通常のリチュアの動きに加えて超次元呪文、間違えた。超次元儀式魔法での展開力。

 

墓地回収、相手モンスターのパワーダウン、墓地の魔法回収、手札補充をこなす三種類を加えた動きになっており、リチュアだけでも出来た墓地回収や攻撃力突破に発破がかかるとんでもないデッキになっていた。

 

俺も渡したサイキックが悪かったとは思う。けど・・・後悔はしてない。むしろ満足してる。

 

 

だってね?こっちじゃ儀式って手札を余計に使うからあまり使われなんだ。弱いとも言われてる。おい。そんなこと言った奴ら。ネクロスってカテゴリーを勉強しようか?

あれは儀式じゃない。ネクロスだ。覚えておけ。

 

 

けど・・・これはそれを引きずり回して轢き殺して灰まで残さないんじゃないかと思うくらいの動きをするわ。やっぱりデュエマは凄いね。

 

 

「どうかなどうかな!?一生懸命みんなに聞きながら組んだの!!そう?」

 

かわええ・・・・純粋な瞳が俺の心を洗い流すわぁ・・・ロリィに目覚めそう・・・

はっ!!いかん!!俺は今先生なのだ!!落ち着け!!

 

 

「取り敢えず法を改正しようか」

「へ?法?召喚方法のこと?」

 

ちゃーう!!落ち着けてねぇ!!冷静になれ俺!!

 

「ごめんね。何でもないよ。うん。これは酷いわ。相手完封できるんじゃないの?」

「うん!!もうシンにぃとミヤねぇに勝ったよ!!事実上の後攻ワンキル状態にして完封したの!!!」

 

 

 

 

 

 

メイ・・・恐ろしい子。笑顔で可愛いけど言ってることがエゲツナイ。眩しい笑顔の後ろに封殺の悪魔がゴゴゴゴいって見えるよっ!!?ヤメテ!!封殺から殲滅に覚醒しないで!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっとシン!!あんたそうしたの!!?全身真っ白に燃え尽きてるわよ!!?」

「ハ・・ハハハ・・・・・俺はこんなに弱かったのか・・・・・・」

「ミヤ!!しっかりしろ!!ここは現実だ!!」

「マイナス5000コワイプラス5000コワイヤマフダメクルコワイ・・・あ、ひいおじいちゃんだぁ・・・」

「ミヤぁあああああ!!!!お願い気をしっかり持って!!」

「うわぁあああ!!!カヤ姉ちゃぁああああん!!!」

「ちょっと遊矢!!?どうしたの!!?そんな泣いて!!誰よ!!遊矢泣かせたの!!?」

 

 

 

 

もう・・・・手遅れかも知れない。こうして後の『次元儀式女帝メイ』は誕生したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「『メビウス』!!殺られる前に殺る!!とどめの一撃!!メビウスVナックル!!」

 

「うわぁああ!!!また負けたァああ!!先生強すぎぃ!!」

 

 

一応先生としての威厳は保てたことをここに証明しておく。同時に塾生たちからの尊敬度が鰻上りだった。

 

 

 

 




こうして超次元儀式と言う最凶のカテゴリーが現実のものとなった瞬間である。
アイディアをくれた方々にに感謝を。そして今後も『DMPのアークファイブ物語』をよろしくお願いします。



おまけ 次元儀式女帝のワンキル講座 VS海王水精鱗


未来予想

相手「手札4枚で俺に勝てるかな?王女様?」
メイ「え?できるよ?まず『リチュアの儀水鏡』発動!」
相手「『アビスメイル・ミズチ』の効果無効にする!!」
メイ「残り一枚!!『ブラックホール』発動!!」
相手「『虹光の宣告者』効果でそれも無効!!」
メイ「よっし!これで突破完了!!」
相手「あはは。面白い事を言うね」
メイ「『超次元ミカドホール』発動!『ディーバ』を-2000この時攻撃力0以下になったモンスターは破壊だよ!!!さらに効果!来て!私のマイフェイバリット!!『時空の封殺ディアスZ』!!さらに『超次元ドラヴィタホール』!!『リチュアの儀水鏡』回収!!そして来なさい!!『時空の喧嘩屋キル』二体!!『キル』一体をリリースして『サイバーNワールド』召喚!」
相手「???」
メイ「効果でお互いの墓地手札山札を全て加えてシャッフルして五枚になるように手札を引く!!」
相手「え?」
メイ「『儀水鏡』発動!!『イビリチュア・ガストクラーケ』を見せてリリースするのはフィールドの『サイバーNワールド』!!儀式召喚!来て!『イビリチュア・ガストクラーケ』!!効果発動!端の二枚を確認するよ!『海王皇ネプトアビス』を墓地に送る!!もういっちょ行っくよー!!『超次元ガードホール』!『氷霊神ムーラングレス』を魔法・罠ゾーンにセット!!そして来なさい!!2体目の『ディアスZ』!!さらに自分フィールドに闇属性悪魔族またはドラゴン族が二体以上いるときに発動可能!!『ロストソウル』!相手の手札を全て墓地に送る!!」

相手「え?え?」

メイ「とどめよもう一度『超次元ミカドホール』発動!『ネプトアビス』の攻撃力を-2000!0以下になったことで破壊だよ!!そして来てよね!『時空の凶兵ブラックガンヴィート』!」

メイ「そのままバトルフェイス!!『ディアスZ』で『メガロアビス』に攻撃!効果発動!お互いの墓地から4枚まで選び好きな順番で山札の下に送る!私の墓地はちょうど4枚ね!さらにあなたの墓地から『ムーラン』『ハーピィの羽箒』『ネプトアビス』『海王の重装兵』の四枚を一番下に送る!!さて、あなたのフィールドから二枚のカードを選んで山札の下に送ってね?モンスターしかいないけど」
相手「え・・・・って言われても『メガロアビス』しか選べないですはい」

メイ「ならその二体ね。超次元モンスターは特殊召喚したターンは直接攻撃できないけど『ガストクラーケ』は違うからそのまま攻撃ね!」

メイ「そのままエンドフェイズ!このターン相手フィールドからモンスターが三体以上離れたことで2体の『ディアスZ』の覚醒条件クリア!!覚醒してよね!!『ディアスZ』!私に刃向かう愚者に力を見せて!そして殲滅しちゃえ!!覚醒!!『殲滅の覚醒者ディアボロスZ』!!」


メイ「2体のディアボロスZの常在効果であなたのモンスターは全部-10000で私のモンスターは+10000が常在効果で発動するからね。さぁ逆転してみせたから貴方もしてみせてよね!」


相手「え?え?え?」




シン「・・・・あいつ。死んだな」
ミヤ「・・・・・・・・ディアスコワイ」
遊矢「・・・・・・・ぐすっ」
カヤ「遊矢?いきなりくっついて泣かないでよ・・・トラウマがあるのはわかるけど」


簡単だね(白目)海王なんて目じゃないね。だってフィールドに召喚成功しても効果発動前に墓地に行くんだもん・・・!!

それから、ウチの遊矢くんはメンタル強めだけどディアスZの恐怖はぬぐいきれない模様。

ちゃかりカヤに抱きつく遊矢君マジ策士www


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第九話 カッコいいところを見せたいのは男の執念 遊矢VSメイ

2話ぶりのデュエル回

前回かかれなかったがボコられた遊矢くんのリベンジマッチです。さて勝てるのでしょうか?

遊戯王のルールって難しいです。因みにリアルではインフェルノイド使ってます。
何で煉獄の虚無・デカトロン共々スーレアなんだ・・・(;_;)


「メイ!俺とデュエルだ!!」

「「っ!!!?!?!?!?!!!???」」

 

今日も始まった早見塾の一日。と言っても今日は大きな講義もなく、のんびりデッキを組んだりフリーデュエルをしたりする為に集まっている。

 

そんな中、いつもの様に遊びに来ていた遊矢くんがメイにデュエルを申し込んだのだ。

横に居たシンとミヤは見ていた調整用のカードを床に落とすほどに取り乱していた。

 

「デュエル?いいよ!殺ろう!今日もまた私の勝ちだもんねぇー!」

「今日は勝つ!負けっぱなしは悔しいからな!」

 

自信満々のメイとリベンジに闘志を燃やす遊矢くん。ちょうど三日前に完膚なきまでにボコボコにされてカヤに泣きついていたのはどこへ行ったのやら、すごく元気になっていた遊矢くん。

 

「遊矢!!?もう少し時間を置かない!!?」

 

「そそそそうだ!!メイに対するメタや対策をもっと考えないと!!」

 

シンミヤも同じく完膚なきまでに倒された仲間をまた死地に向かわせるわけには行かないとばかりに止めに入る。

 

「大丈夫!今度は簡単に負けない!俺のエンタメデュエルでメイに勝ってみせる!!」

 

しかし、心配無用とばかりに言葉を返す遊矢くん。この二日でメイに対する何かを掴んだんだろうか?

 

「なら剛塾長に頼んでアクションフィールドでやらせてもらえばいいんじゃないか?」

「なら僕お父さんのとこにいって頼んでくるね!」

 

ケンシロウとアヤトは遊矢くんの顔を見てアクションフィールドの調整をしている剛さんのところへ向かう。さて、なら俺はいつもの用に解説訳としてみんなについていこうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『二人共正々堂々楽しくルールを守ってデュエルしろよ。アクションフィールド『夕焼けの渓谷』発動!』

 

夕日が差し込む渓谷が展開される。対峙するのはメイと遊矢。同い年の戦いにゲンとデンジは興味津々だ。

 

逆にメイの鬼畜具合を聞いているアヤト、カヤ、ケンシロウは若干心配そうに、犠牲者仲間のシンとメイは何かを祈るように手を合わせている。

 

 

「さぁ楽しもう!戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」

「モンスターと共に地を蹴り宙を舞い!フィールド内を駆け巡る!

「見よ!これぞデュエルの最強進化系!アクショーン!!」

「「デュエル!!」」

 

ユウヤ 4000

メイ  4000

 

 

 

「先行は私みたいだね!取り敢えず様子見かな?メインフェイズ!『リチュアの儀水鏡』発動しちゃうよ!手札の『イビリチュア・テトラオーグル』を見せるよ!リリースは『シャドウ・リチュア』!シャドウの効果でテトラオーグルのリリースをこのお爺ちゃん1体で済ませるね!そのまま儀式召喚!来てよね!『イビリチュア・テトラオーグル』!」

 

 

 

早速儀式召喚だ。テトラオーグルはレベル6の儀式モンスター。攻撃力2600、守備力2100のモンスター、先行で立つモンスターとしてはなかなかのステータスだ。

 

その効果は1ターンに一度、カードの種類を宣言し発動する効果。宣言されたカードをお互いのプレイヤーはデッキから墓地に送る。相手は手札を一枚捨てるとこの効果を無効にできる。

 

自分のデッキを圧縮、または手札に加えたい儀式モンスターを墓地に送り、『儀水鏡』の効果で手札に加える。または墓地発動のカードを送ることで相手を牽制するなど使い方は様々だ。

 

これは同時に相手にもアドを与えてしまう可能性もあるため使用時には要注意だ。

 

 

「テトラオーグルの効果発動だよ!宣言するのはね?モンスター!」

「させない!俺は手札の『EMソードフィッシュ』を捨てて発動を無効にする!」

 

 

止めたか。モンスター効果で墓地でも発動する奴はめんどくさい奴しかいない。きっと遊矢も前回のデュエルで何かを掴んだから止めたんだろう。

 

 

「むむむ!とうしてくれないの?ならこうするもん!!超次元儀式魔法『超次元ドラヴィタホール』発動!墓地の速攻魔法または儀式魔法を一枚手札に戻すよ!『リチュアの儀水鏡』を手札に!」

 

 

 

 

 

超次元ドラヴィタホール

儀式魔法

① エクストラデッキより『サイキックモンスター』召喚のために必要。発動時、墓地の速攻魔法または儀式魔法を一枚手札に加える。その効果解決後に②か③の効果を発動する。

② エクストラデッキより、レベル7以下の光属性サイキックモンスターを特殊召喚する。

③ エクストラデッキより、レベル5以下になるようにサイキックモンスターを特殊召喚する。

 

 

 

 

「そして②の効果を発動するよ!さぁおいで!次元を超えて現れる雷龍!『時空の雷龍チャクラ』!そしてカードを一枚伏せてターンエンド!さぁ行こっか?テトラ!アクションカード探そ?」

 

 

時空の雷龍チャクラ

レベル7/光属性/ドラゴン族/超次元儀式モンスター

ATK2000/DEF2500

効果

① このモンスターが攻撃表示の状態で相手モンスターがこのモンスター以外に攻撃したとき、このモンスターを守備表示に変更して攻撃対象をこのモンスターに変更することができる。

② このモンスターは相手にダメージを与えることができない。

③ 覚醒―自分のドローフェイズ開始時に発動する。自分のライフが相手以上のとき、このモンスターをエクストラデッキに表側状態で戻し、エクストラデッキから『雷電の覚醒者グレート・チャクラ』を特殊召喚する。この効果は無効化されない。

 

 

 

突如空に次元の穴が開きそこから青と黄色が特徴的なドラゴンが雷とともに現れた。

早速来たか、チャクラ。

 

その召喚のしやすさと、覚醒条件の緩さから登場時は最強の超次元クリーチャーとして使われていた。その強さは覚醒後に明らかになるが、今のままでも十分に強い。

 

 

「へぇーこれはシン達の話では出なかったモンスターね」

「俺も初めて見る。一体どんな鬼畜効果があるんだろうか」

「それよりも攻撃力2600に守備力2500のモンスターが一体ずつ。遊矢くんはどうやって切り返すのかしら?」

 

伏せカード一枚。さて、遊矢くんの進化を見せてもらおうか?

 

「行くぞ!俺のターンドロー!スタンバイからメインフェイズ!俺は手札から『EMディスカバー・ヒッポ』を召喚!」

 

遊矢くんは安定のヒッポを召喚した。ヒッポは追加でレベル7のモンスターをアドバンス召喚ができる効果を持つ優秀なカード。ってことはつまり手札にはアドバンス召喚できるモンスターがいるということか?

 

「行くぞヒッポ!エンタメデュエルの始まりだ!」

 

ヒッポに跨り、フィールドを走り出す遊矢くん。周りをキョロキョロ見ている。早速アクションカードを探しているようだ。

 

「さらに手札から『ワン・フォー・ワン』発動!手札の『EMヒックリカエル』を捨ててデッキからレベル1モンスターを特殊召喚する!何かあるか?」

 

「ちょうどゲットだよ!アクションマジック『夕焼けのお宝』このターン相手が特殊召喚した場合!私は一体につき100ポイントのライフを回復するよ!」

 

 

 

夕焼けのお宝

アクションマジック

発動したターン中、相手が特殊召喚した場合、一体につき100ポイントライフを回復する。

 

 

 

メイ4100

 

 

 

メイの奴、随分良いカード見つけやがったな。ライフ回復量自体はそこまででもないが、今場にチャクラがいる事でその効果は非常に厄介になる。さて、遊矢くんは何を出すのかね?

 

 

 

 

「くっそー!アクションカードか!でも無効化されたわけじゃないならまだ大丈夫!俺はデッキより『FB(ファイヤーバード)ピッピクッピー』を特殊召喚!」

 

現れたのは小さい鳥たち。赤青緑黄色。カラフルな鳥たちがヒッポの周りを飛び回る。

 

「さぁ!皆さん!ヒッポとピッピクッピー達の可愛い踊りをご覧下さい!!」

 

『ぴっぴー!』

『ピーッポポポ!!』

 

 

遊矢くんが背中から飛び降り、ヒッポとクッピー達が可愛く楽しそうに踊りだす。

 

「すごーい!!可愛いよ!!可愛い!!!」

 

メイはそれを見て大喜びだ。心なしか一緒にいるテトラとチャクラも嬉しそうだ。

 

「可愛いでしょう?けど今度はカッコいいモンスターに登場してもらいましょう!!俺はヒッポをリリース!そして颯爽と舞台に上がれ!二色の眼を持つ龍!オッドアイズドラゴンをアドバンス召喚!!」

 

「おおぉ!!来たね!ユウヤのエースモンスター!!」

 

 

ヒッポが光の粒に消え、現れたのはオッドアイのドラゴン。遊矢の第一のエース。オッドアイズドラゴンだ。

 

「せっかくのエースだけど攻撃力はこっちの勝ちだよ?勿論何かあるよね?」

 

「当然さ!アクションカード!『夕日の輝き』発動!」

 

「アクションカード!!?いつの間に!!?」

 

「へっへーん!俺はアクションカードを見つけるのは得意なんだ!その効果でオッドアイズの攻撃力を200ダウンさせる代わりに二回の攻撃を可能にする!!」

 

「へ?攻撃力ダウン?いや?何かあるね!こんなミスするはずないもね!」

 

「ああ!当然!!ピッピクッピーの効果!自分のドラゴン族モンスターの攻撃力は常に500ポイントアップする!!」

 

 

 

FA・ピッピクッピー

レベル1/火属性/鳥獣族/効果

ATK100/DEF100

効果

① このモンスターがフィールドに存在する限り、自分のドラゴン族モンスターの攻撃力は500ポイントアップする。

② このモンスターはフィールドから離れたとき、デッキ・手札から同名モンスターを墓地に送る。送れない場合、ライフを200ポイント失う。

 

 

 

 

なるほど。なかなか面白いモンスターを採用したようだ。デメリットも同じモンスターを二枚入れておけば難なく使うことができる。元のクリーチャーとは少し変化しているがなかなか使いやすい。

 

「先生。先生的にあのモンスターはどう見える?」

「そうだな。デメリットも考えようによってはメリットだ。墓地にモンスターを追加で送れる。使っているカードによっては化けるだろうな」

 

遊戯王は他のTCGよりも墓地を多く利用するものだ。墓地はそのまま自分のアドバンテージとなるカードも多くある。

 

「なるほどね。今度私も探してみようかしら?」

「サウザンドブレードを使ってる奴が何言ってやがる。それから見てろ。試合が動くぞ?」

 

 

 

「いくぞ!バトルだ!『オッドアイズ』で『テトラオーグル』に攻撃!デュアルアイズブレスワン!!」

「わわわ!?テトラお願い!」

 

迎え撃つテトラオーグルだがブレスを受け止められずそのまま受ける。しかししっかりとメイが逃げる時間か稼いだようだ。

 

メイ 4100-200=3900

 

「更にオッドアイズ効果発動!破壊したモンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える!!デュアルリバースクロー!!」

「させないよ!アクションマジック『不思議な夕焼け』!効果モンスターの効果を一度だけ無効にするよ!!」

 

 

 

不思議な夕焼け

アクションマジック

相手のモンスター効果を一度だけ無効にできる。

 

 

 

「くっなら!!続けてチャクラに攻撃!デュアルアイズブレスツー!!」

「テトラは許すけどチャクラは守るよ!罠カードオープン!『ソーラーレイ』!相手モンスター1体を守備表示に変更するよ!寝てよね!オッドアイズ!」

 

 

現れた光の球体を真正面から捉えてしまい、オッドアイズは守備表示に変わってしまう。

 

「倒せなかったか。ならこのままメイン2!カードを一枚伏せてターンエンド!」

「エンドフェイズにアクションマジック発動だよ!!」

「なっまた取ってたのか!?」

「宝探しは楽しむものだよ?『茜色の思い出』!このターン墓地に行ったモンスター一体につき、100ポイントライフ回復するよ!墓地に行ったのは『EMヒックリカエル』『EMディスカバー・ヒッポ』『イビリチュア・テトラオーグル』の三体!よって300回復だね!」

 

 

メイ 4200

 

 

「さぁ私のターンだね!」

「チョーっと待った!アクションマジックを使ったことでフェイズ終了宣言が一度戻る!俺はエンドフェイズにアクションマジック『茜色の思い出』を俺も発動!」

「うっそ!!?見つけるの早すぎだよ!!」

「言っただろ?俺はアクションカードを探すのは得意なんだ!俺も同じく300ポイント回復する!!」

 

ユウヤ 4300

 

「今度こそターンエンド!」

「くぅ!!やるねぇ遊矢!!ドローフェイズ!チャクラの効果が発動するけどライフが遊矢の方が上だから不発で終わるよ!そのままメインフェイズに移行!」

 

 

うまい。チャクラの覚醒条件を回避してメイにターンを渡した。これでメイのプランは若干崩れたようだ。

遊矢くんはそのままオッドアイズに乗り、アクションカードを探しに向かう。

 

 

「私の場にドラゴン族モンスターがいるから発動するよ!『龍素遊戯』!山札3枚を捲りドラゴン族モンスター・それ以外のモンスター・魔法カードをそれぞれ手札に加えるよ!」

 

 

 

龍素遊戯(ドラグメントスロット)

 

速攻魔法

自分のフィールドに『ドラゴン族』がいる場合に発動する。山札から3枚を表向きにしてその中から『ドラゴン族』『ドラゴン族以外のモンスター』『速攻魔法』をそれぞれ一枚手札に加える。残りのカードは山札の下に好きな順番に送る。

 

 

 

 

ヴィジョン・リチュア

イビリチュア・ガストクラーケ

蒼神龍アイロニースパイラル

 

 

 

「『蒼神龍アイロニースパイラル』『イビリチュア・ガストクラーケ』を手札に加えるよ!更に『リチュアの儀水鏡』発動!!見せるのは『イビリチュア・ガストクラーケ』ね?今手札に加えた『アイロニースパイラル』をリリースして儀式召喚!!おいで!『イビリチュア・ガストクラーケ』!!」

 

「アクションカード見っけ!!『不思議な夕焼け』発動!相手がモンスターを特殊召喚したとき!一度だけモンスター効果を無効化できる!俺は『ガストクラーケ』の効果を無効にする!!」

 

「またアクションカードっ!!スゴイね遊矢!まるでアクションカードの使い手みたい!!なら私は儀式使い手になる!墓地の『儀水鏡』効果発動!テトラオーグルを手札に加えて儀水鏡をデッキに戻す!!」

 

フィールドに出てきたクラーケンと人型のモンスターが融合した姿のモンスターは力を使う前に何故か見とれててしまった夕焼けを見て効果が発動しなかった。

 

「むぅ・・・けど攻撃力が足りないや。この辺のアクションカードは全部探したし。ターンエンドかな?」

 

「なら俺のターン!!」

 

 

「遊矢が・・・ペースを握っているだと?」

「はぁ・・・遊矢くん・・・あなたが天使に見えるわ」

 

犠牲者二人はユウヤを見て相当嬉しそうだ。二回もターンが迎えられたことが二人にとっては感激だったようだ。でも手札の状態にもよるからふたりの場合はよっぽど悪かったんだろうな。

 

「まぁこれくらいはやって貰わないと教えた甲斐がないわね」

「え?カヤ遊矢くんに何か教えてたの?」

「ええ。攻撃力で押してくる相手の戦い方を少しね。あの子はアクションカードを見つけるのが上手だからそれをうまく利用しなさいって。何回も対戦相手勤めてあげたのよ」

 

「ほうほう?遊矢君ってばいい経験をしたな」

「あざとい。あざといよ遊矢。なるほどね。道理で今日ルンルン気分だったんだ。」

 

どうやら知らぬ内にカヤが遊矢の先生を勤めていたようだ。

道理で元気いっぱいだった訳か。

 

さて、遊矢はメイに勝てるかな?まだあいつは奥の手を持ってるからな。油断するなよ?

 




という訳で、メイVS遊矢(前半)でした。ここで一度きるのじゃ。

遊戯王のルールとは難しいですね。まだまだ知らないことが多いです。けど楽しいですよね。どんなカードも覚えたら楽しくなるものです。

大きな間違いをする前に教えてくれた読者の方に感謝を。これからもよろしくお願いします。

おまけです



未来予想 遊矢くん不屈の魂が宿るの巻


北「はっ!この程度か榊遊矢!!これじゃぁお前が言うカヤって人も大したことないな」
ユ「そうかな?」
北「なんだと?」
ユ「カヤさんはどんな状況でも最後まで諦めない人だ!それを俺も教わったんだ!だから負けない!!いくぞ!!俺のターン!!!!来た!!いくぞ!これから俺の逆転劇の始まりだ!!!!」
北「やれるものならやってみろ!!ただし僕のライフは3000だ!削りきれるものならやってみろ!!」


数分後
遊矢 場 P 時読み(8)星読み(1)
 
ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン
オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン
サイバー・N・ワールド
H-Cエクスカリバー(グランドクロスカタストロフィー&パワードスタリオン装備)


北「・・・・・・(放心)」
ユ「さぁ皆さん!!これから私榊遊矢の大逆転劇です!!いくぞ!!バトル!!」



闇落ちなんてさせません。怒るけど心にはしっかりしたものが根強く立ってます。

さて、これはプレアデスとトレミス(ともに効果使用済)だけで処理できますか?(ゲス顔)



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第十話 カッコいいところを見せたいのは男の執念 遊矢VSメイ

今日、まさかニンニンジャーでガンダムネタが聞けるとは思わなんだ・・・
ドライブの展開がやべぇです。激アツです。

さて・・・・お気に入りが30突破してました。ありがとうございます!!
感謝感激大嵐です!!チートカードなどが登場している中、それでも尚読んでくれる皆さんに私!感謝の気持ちがあふれています!!これからも頑張ります!!皆さん本当にありがとうございます!!

さて、再戦をしている遊矢くんですが、状況はとても良さそうですね。
メイちゃんはどうなるでしょうかね。まさかのディアス先生登場なしの可能性がワンチャン。


 

「俺のターン!!このまま何もせずにバトルフェイズ!!いけ!!オッドアイズ!!『イビリチュア・ガストクラーケ』に攻撃!!オッドアイズの攻撃力は『ピッピクッピー』の効果で+500!!合計3000だ!くらえ!!『爆激のストライクブレス』!!」

「くぅ!!」

「この瞬間!!オッドアイズの効果発動!!破壊した相手モンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを与える!!ブレイククロー!!」

 

 

 

 

 

 

オッドアイズ・ドラゴン

レベル7/闇属性/ドラゴン族/ATK2500/DEF2000

効果

このモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。破壊した相手の元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。

 

 

 

 

メイ 4200-1200=3000

 

 

 

 

「くぅ!!先制攻撃は遊矢に取られちゃったよ・・・」

「へっ!俺だって進化したんだ!絶対にリベンジさせてもらうぞ!!」

 

 

さて、遊矢の攻撃が通り、形勢は遊矢に傾いた。これでチャクラは覚醒しないので、当面の危機は回避された。ただ、強いて言うならチャクラに攻撃をして危険を確実に減らしたほうが良かったと思う。しかし其の辺はあくまで俺の考えなので何とも言えない。しかし、メイは何でピッピクッピーを戦闘破壊しなかったのだろう?それだけが不思議でたまらない。

 

 

「メイン2。俺はカードを一枚伏せてターンエンド!」

「この瞬間!!アクションマジック発動だよ!!」

「えぇえ!!?」

 

メイの奴。いつの間にアクションカードを手に入れてたんだ?

 

「にゃはは!爆風に紛れて飛んできたのキャッチしたんだよ。私ってラッキー!しかも・・・・これは最高のアクションマジックだよ!!『未来へ続く道標』発動!」

 

 

 

 

 

未来へ続く道標

アクションマジック

① 相手のエンドフェイズにのみ発動可能。このカード発動後、②・③・④いずれかの効果を選び発動する。このカードはデュエルで一回しか使用できない。

② このターン破壊された自分のモンスターの召喚条件を無視して特殊召喚し、攻撃力を200アップさせる。

③ このターン破壊されたモンスターを除外し、その攻撃力分のライフポイントを回復する。

④ このターン破壊されたモンスターを除外し、そのレベル二つ分ごとにカードを一枚引く。

⑤ ②・③・④のいずれかの効果を発動したとき、自分のターンが2ターン経過するまで、アクションカードを使用できない。

 

 

 

 

「『未来へ続く道標』の効果発動だよ!私の破壊された『ガストクラーケ』を除外してその攻撃力分のライフを回復!!その数値2400!!」

 

 

 

 

 

「『未来へと続く道標』だとっ!!?」

「嘘でしょ!!?何で!!?」

 

ミヤとケンシロウはそのカードを見た瞬間、とても驚いていた。確かに効果は化物級に強い。だからと言ってこの驚き方はそれではなく、『未来への道標』そのものに驚いているように見える。

 

「ミヤ?確かに強力だけどそこまで驚くの?」

「何ってるのよ!!あの『未来への道標』はまだ公式戦・非公式戦すべての記録上まだ二回しか発動が確認されてないの!!」

「そうなのか?」

「先生もそのリアクションは薄すぎですよ!!わかりやすく言うなら伝説のモンスター『青眼の白龍』や『青眼の究極竜』の現物が今目の前で使われてるのと同じくらいなんです!!」

「「「「「ナンダッテーっ!!?!?!?!?!」」」」」

「・・・・ふーん」

 

 

向こうじゃ何回も再販されたりしてたからわかんね。まぁこっちじゃわかりやすい例えだ。俺も『青眼のストラク』で遊戯王に復活した人間だから青眼にはなかなか思い入れがある。

 

 

「とにかく!!効果よりも今この場で使われたことが奇跡に近いんです!!!ランダムに選ばれるアクションカード。その何百種もある中からかなりの低確率ですべてのフィールドに出るんです!けど今までは二回しか発動は確認されてません。そのうち一回は現チャンピオン石島の試合だけです。その時の試合では石島のバーバリアンキングが破壊され、ライフ100の絶体絶命のピンチを救った事で有名です!!分かりましたか浅原先生!!」

「お・・・おう。解説ありがとう・・?」

「いえ!わかってもらえたなら何よりです」

 

 

まぁとにかく。すごい低確率で現れる。まさしく『奇跡のアクションカード』って訳だ。

メイが発動させた効果はライフ回復。つまり・・・メイのライフが一気に回復し、遊矢のライフを上回る。

 

 

 

 

 

メイ 3000+2400=5400

 

 

試合の流れがまた変わる。それも有無を言わせない圧倒的な速度で。火力で。

 

 

「私のターン!!ドローフェイズに『チャクラ』の効果発動!!ライフは私のほうが上!!よって覚醒条件クリア!!行くよ『チャクラ』!!『時空の雷龍チャクラ』を表側でエクストラデッキに!!!」

「来るっ!!」

 

 

 

 

時空の雷龍チャクラ

レベル5/光属性/ドラゴン族/超次元儀式モンスター/ATK2000/DEF2500

効果

① このモンスターが攻撃表示の状態で相手モンスターがこのモンスター以外に攻撃したとき、このモンスターを守備表示に変更して攻撃対象をこのモンスターに変更することができる。

③ このモンスターは相手にダメージを与えることができない。

③-覚醒―自分のドローフェイズ開始時に発動する。自分のライフが相手以上のとき、このモンスターをエクストラデッキに表側状態で戻し、エクストラデッキから『雷電の覚醒者グレート・チャクラ』を特殊召喚する。この効果は無効化されない。

 

 

 

 

「さぁ行こう!!!!目覚めた力を開放し!私とともに!!覚醒!!『雷電の覚醒者グレート・チャクラ』!!」

 

 

 

 

雷電の覚醒者グレート・チャクラ

レベル14/光属性/ドラゴン族/超次元儀式モンスター/ATK4700/DEF5900

効果

① このモンスターが攻撃表示の状態で相手モンスターがこのモンスター以外に攻撃した場合、このモンスターを守備表示に変更して攻撃対象をこのモンスターに変更することができる。

② このモンスターが相手に与える最終的なダメージは3000以上にはならない。

③ このモンスターがフィールドに存在する限り、自分の守備表示モンスターは守備表示で攻撃できる。その場合、守備力を攻撃力として換算しダメージ計算を行うこともできる。

④ -解除-このモンスターがフィールドから離れるとき、かわりにこのモンスターをエクストラデッキに表側表示で戻し、エクストラデッキから『時空の雷竜チャクラ』を特殊召喚する。この効果はいかなる場合でも無効化されない。

 

 

 

 

「守備力を攻撃力として扱うだってっ!!?それじゃぁそいつの攻撃力は・・!!」

「そう!!実質5900!!だよ!!だから勿論守備表示で特殊召喚!!」

 

出たな『チャクラゲー』として話題に上がったグレートチャクラ。コイツの覚醒条件と覚醒後の場持ちの良さからチャクラを先に出したら勝ちとまで言われていた時があった。今現在温泉に入っているボルバルほどじゃないが凶悪で頼もしいクリーチャーだ。

 

「そしてメイン!!超次元儀式魔法『超次元ミカドホール』発動!!対象は『オッドアイズ』!パワーマイナス2000だよ!!」

「いぃいい!!?そのカードっ!!?」

「そして!!私のフェイバリット!!来てよね!!『時空の封殺ディアスZ』!!」

 

 

 

 

超次元ミカドホール

儀式魔法

① エクストラデッキより『サイキックモンスター』召喚のために必要。発動時、相手フィールドのモンスター1体の攻撃力を-2000する。(パワーが0以下になったモンスターは破壊する)その効果解決後に②の効果を発動する。

② エクストラデッキより、レベル8以下の闇属性サイキックモンスターを特殊召喚する。

 

 

時空の封殺ディアスZ

レベル8/闇属性/悪魔/超次元儀式モンスター/ATK3100/DEF3000

効果

① このモンスターはドラゴン族としても扱う。

② このモンスターが相手に与える最終的なダメージは2000以上にはならない。

③ -殲滅返霊4-このモンスターの攻撃宣言時、自分・相手どちらか、あるいは両方の墓地を選択し発動する。四枚を選び好きな順番で山札の一番下に送る。その後、この効果で選んだ四枚につき一枚、相手はフィールド・手札からカードを一枚選び山札の一番下に置く。

④ -覚醒-自分のエンドフェイズに発動する。このターン。相手フィールドからモンスターが三枚以上離れていた場合、このモンスターをエクストラデッキに表側状態で戻し、エクストラデッキから『殲滅の覚醒者ディアボロスZ』を特殊召喚する。この効果は無効化されない。

 

 

 

 

 

 

「っ!!?!?!?!?!?!?!」

「アババババババ」

「ミヤ!!?シンも落ち着きなさい!!?」

 

現れた禍々しい姿をした紫の悪魔が降臨したとき、その犠牲者二人は取り乱していた。そこまで嫌か。確かに嫌ではあるけどさ?あいつ使い方によっては普通にドラグハート潰せるし、手札刈り取るし、モンスター除去してくるし・・・あれ?そう考えたら嫌なことしかしない?

 

『ディアスZ・・・・!!!!!!っ!!負けるな俺!!今日は勝つんだ!!恐るな!こういう時こそ勝機を掴むために行動するんだ!!』

『ほっほう?遊矢。君はこの状態でまだ勝つとな?フワハハハハハハハハ!!!面白い!!その心意気気に入った!!!遊矢!!君は前よりもずっと強くなったみたい!!!だから耐え切ってみせなよ?この私がこれから引き起こす悪夢の攻撃を!!!』

 

メイが・・・・メイがラスボスっぽく見える。しかも強キャラ感がすごい。後ろにいるチャクラとディアスもノリノリで威圧してる・・・・何これ怖い。

 

『さぁバトルフェイズ!!行っちゃって!!『ディアス』!!守備表示のピッピクッピーに攻撃!!その瞬間ディアスの効果発動!!遊矢の墓地にはアクションマジックを含めて6枚!私の墓地には8枚!だから対象は二人の墓地!!何もないなら効果発動だよ!!』

『ならチェーンして伏せカードオープン!!『反撃のサイレント・スパーク』!!効果で2枚ドローする!!』

『守備表示に変更しなかったみたいだね!』

『チャクラの効果があるからな!だったら反撃の手段を増やしとくさ』

『流石だ!!なら全力で殺らせてもらうよ!!私の墓地から『ドラヴィタホール』『ミカドホール』『シャドウ・リチュア』『イビリチュア・ガストクラーケ』を選んで山札の下に!!遊矢からは『EMディスカバー・ヒッポ』『ワン・フォー・ワン』『EMヒックリカエル』『夕日の輝き』を上から順番に下に送るよ!!さて!二枚選んで下に送ってもらうよ!!』

『俺は手札二枚を下に送る!』

『さぁディアス!!そのかわい子ちゃんに優しくお話してあげて!!『殲滅剣!ブラッディクロス!!』』

 

お話とは程遠い。恐ろしい形相でピッピクッピーに睨みをきかせてそのまま持っていた剣で突き刺した。エグい。正直エグい。見ろよ?見てる奴らドン引きだよ。どこが『優しくお話』だよ。しかもメイはそれを見て大変嬉しそうでございます。俺はメイの将来が不安だよ。

 

ご両親の方々すみません。マジでごめんなさい。

 

『『FA・ピッピクッピー』の効果!デッキから同じカードを墓地に送る!!』

『それじゃぁ続けようチャクラ!!『オッドアイズ』に攻撃!!『グレートライトニング』!!』

『させるかぁ!!!アクションマジック『奇跡』!!』

 

遊矢 4300-1500=2800

 

アクションカードを拾い、オッドアイズの破壊だけは免れたようだ。しかしフィールドが辛すぎる。

 

 

『私はこのままターンエンドするけど?何かある?』

『何もないよ・・・・なんとかオッドアイズは守れた。これならまだ行ける!!俺のターン!!』

 

ドローをする前に何がを願うように止まり、皆が生唾を飲んで集中している。

 

「っ」

「頼むっ!!」

「遊矢・・!!」

「頑張れっ」

「お願い・・勝ってっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ドロー!!!!!っ!!?メイ!!この勝負!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝ったのか!!まさかこの土壇場であの二体を処理できるカードを引いたのか!!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『・・・・・いい勝負だった!けど次は負けない!!オッドアイズを守備表示にしてターンエンド!!!』

 

そう言って見せたカードは『ドタキャン』と『EMリバイバル』

 

EMリバイバルは自分のモンスター破壊時、墓地から1体EMを特殊召喚できるカードだが、ディアスの効果で全てデッキに戻されている。ドタチャンもEMがフィールドにいないので使えない。

 

『そっか・・・自分の最後を受け入れるんだね!!よろしい!!ならば受け止めてよね!!渾身の一撃!!私のターンドロー!!そのままバトルフェイズ!!とどめよ!!『グレート・チャクラ』!!!『オッドアイズ・ドラゴン』に攻撃!!『グレートライトニング』!!』

 

 

 

 

 

 

遊矢 0

 

 

 

 

 

「くっそー!今日は勝つって決めてたのに!!」

「にゃははははは!!!まだまだ甘いね!!私に勝てる人など!!ほとんどいない!!」

「ところで遊矢くん?サイレント・スパークで何を引いたの?」

「えっとドタキャンとサイクロン。元々手札に持っていたのは星読みの魔術師だよ」

「あぁ・・・それは確かに辛いわね。けど戻したカードの選択は間違ってないと思うわ。引いたカードがEMならまだチャンスはあったものね」

「しかし遊矢。ナイスデュエルだった」

「ディアスの前で泣かなかったのがかっこよかったですよ?」

「「俺たちはそれ以外に聞きたいことがあるなぁ」」

 

皆が遊矢の元に駆け寄り、話をしていた。同い年の男子二名はニヤニヤしながら何かを聞こうとしてるが、遊矢が何かを察したのかカヤに助けを求めてた。あ、睨まれて縮こまった。蛇に睨まれたカエルかお前らは。けどうしろうしろ。残りの中学生男子組が微笑ましい笑顔で遊矢を見てた。

 

「せんせー?」

「ん?メイか。どうした?」

「うんとね?私・・・どうだったかな?」

 

どうだったかなぁって・・・すごく圧倒的でした。強キャラ感すごかったです。とは行ってやれない。すごく。す・ご・く!言いたいけど。

 

「ああ、すごかったよ。アクションカードを俺は使わなけど、とっても上手に使えてた。運が良かったっていうのもあるけどね?」

「そう・・・かな?私強くなれたかな?」

 

カードパワーの差とは言えないだろうこの場合。言ったら大人としてどうよ。けどあの場面でのディアスは相当強かったと思う。それこそデュエリストが持つ特殊技能的なものなんだろう。

 

「私ね?学校のみんなから『儀式は弱い』『手札消費が多いから止まる』とかたくさん言われて悔しかったんだ。けどデュエルでは勝てないし、言われっぱなしだったの」

 

「けどね!せんせーが来てから。デッキの使い方とか、カード効果とかにたくさん目を向けたらわかってきたの!私のデッキの動かし方!あと私が見つけたこのカード」

 

 

そう言って見せてきたのは『ディアスZ』だった。

 

「ストレージの奥で見つけた時にピンって来たの。私このカードと一緒に戦いたいって。儀式だって戦い方、デッキの内容ではどんなデッキにも勝てるんだって。みんなに見せてあげたかったんだ」

「そっか・・・よかったな。その第一歩じゃないか」

「ううん。まだだよ。今回は運とカードの力に助けられたから勝てただけだもん。今度は私のプレイングで勝つんだ」

 

 

メイ・・・・自分でもわかっていたようだ。カードパワーの差で、運で勝てたことを。引いたカードによってはどっちが勝ってもおかしくなかった。今回はたまたま運がメイに味方した。けれどいいデュエルだった。

 

「だから先生。これからもよろしくね!」

「任せとけ。次の講義からはプレイングについてももう少し詳しく教えてやるよ」

「わーいやたー!!目指すは儀式デッキでマイヤミ市の頂点だね!!」

「お?メイ!!先生とラブラブじゃギャビッシュっ!!?!?!?!」

「バカデンジ!!ラブラブなんてしてないよ!!?」

 

 

・・・・メイ?だからって急所に全力の蹴り上げは容赦無さすぎじゃないでしょうか?悶絶してますよ?デンジくん。

 

 

 

 

 

 

 

 

この数年後。『ペンデュラム召喚の開祖『榊遊矢』』と並び、超次元皇女(サイキックプリンセス)としてメイが駆け上がり、マイヤミ市を大きく盛り上げていくことになるのは、まだ先の話。

 

 

 

 

「いっけー!!ディアスZで直接攻撃!!『殲滅剣ブラッディクロス!!』」

「みぎゃぁぁあああああ!!?!?!?!?!?!!??!?!?!」

そんなことなど知らず。今はただデンジ含む奴らを粛清するためにメイが全力でディアスの餌食にしていくのであった・・・・・

 

 

 

 






はい。ディアス先生マジ最強。好きなんですよねディアス。滅多に覚醒できませんけど覚醒させて相手を叩くの大好きです。

そして分かる人はわかったと思いますがメイちゃんのデッキはドロマーカラーですはい。

それから遊矢くんが落ち込まなかったのはメンタルが鍛えられてるからです。主に叩き潰される訓練で。

カヤ『攻撃力8000のエクスカリバーでとどめよ!!』
遊矢『うわぁあああああああああ!!!!!!!!』

大体こんな感じ。

でもどうしよう?メイが強すぎてやばい。多分塾の中でトップ3には確実にいますよねこれ?ってわけで今のところ使用したメイちゃんのデッキのカード一部公開です。


メイのデッキ 超次元儀式リチュア

-モンスター- 
イビリチュア・ガストクラーケ 1
イビリチュア・テトラオーグル 2
シャドウ・リチュア 3
蒼神龍アイロニースパイラル 1
残り未公開 

-魔法-
サルベージ 3
サイクロン 2
リチュアの儀水鏡 3
超次元ドラヴィタホール 1
超次元ミカドオール 2
残り未公開

-罠-
未公開

-EXー
時空の雷竜チャクラ 1
雷電の覚醒者グレート・チャクラ1
時空の封殺ディアス 2
殲滅の覚醒者ディアボロスZ 2
残り未公開


あとは何が入っているか予想とかして楽しんでくれたら嬉しいです。

さて、次は誰にスポット(狂化)を当てようか。


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第十一話 武装するH-C そしてショップ大会への出場


タイトルから湧き出るワンキル感。そして新カード登場。
さて、そして新たな何かが登場?

そしてしばらくデュエルしてない主人公。今の彼のデッキはなんなのだ?



では始まります。


 

 

 

「ディアスZでトドメ!!」

「ミギャァアアアア!?!?!?!?!?!?!?」

 

 

相変わらず、メイの大虐殺劇は続いている。今日の犠牲者はミヤとシンの定番コンビとデンジとアヤトだ。因みに今のメイのフィールドだが・・・・・こうなっている。

 

 

 

雷電の覚醒者グレート・チャクラ(守備表示)

時空の封殺ディアスZ

イビリチュア・ガストクラーケ

イビリチュア・テトラオーグル

リチュア・エリアル(守備表示)

 

 

 

これは酷い。何が酷いて、ハンデス仕掛けてからディアスで殴りに行って、しかもテトラで墓地も無理やり肥やして確実にディアスの効果でフィールドを片付けに行く。しかも守備で殴れるのでエリアルが1800の打点に変わるのが強い。これが全部通ればオーバーキル。

 

因みに今の被害者はシンだったりする。『怨邪帝ガイウス』で二体処理処理しようとした時に『王宮の鉄壁』張られて除外できなくなり、実質不発。一応出てきていたマインドオーガスは処理できたもののターン開始時にチャクラ覚醒、その後怒涛の儀式3連発からのハンデス&墓地肥やし&ディアス降臨。その後は察しろ。

 

「うんうん!順調に勝てるようになってきなよ!みんな調整感謝だよ!!」

「ディアスコワイディアスコワイディアスコワイ」

「チャクラ強すぎだ!!少し自調しろぉ!!」

「・・・・・・・・・・・ひいおばあちゃーん」

「なぜだ・・・・なぜ鉄壁が入っていやがる・・・!!?!?!」

 

被害者は一部耐性が付いた者を除き既に放心状態だ。因みに上からミヤ・デンジ・アヤト・シンとなっている。

 

「あらら。今日も派手に殺られてるわね。メイ。次は私とヤル?」

そこに来たのは学校終わりにまっすぐ来たのか通っている中学特有の制服に身を包んだカヤであった。そして見た感じですべて理解したようでそのままメイにデュエルを申し込んだ。

 

「え・・・・遠慮しとくよ」

「そんなこと言わないでよ?ね?ハヤクデュエルシマショウ?」

「ヒ・・・ヒィイイイイイイ!!!!」

 

目が・・・目が怖いです。

 

「みんなの敵打っとかないとねぇ?付け上がらないように・・・ね?」

 

因みに、早見塾最強はカヤだったりする。それから、カヤと戦うなら基本後攻ワンキルしないと勝てない。何を言っているかわからないだろうがそうとしか言い様がない。手札三枚あるだけでワンキルされる。四枚あれば間違いなく負ける。

俺はカヤには特別強いモンスターも呪文も渡してない。カヤ自身が望んだことだからだ。

 

自分が手に入れたH.Cと言うカテゴリーを活かし、自分のデュエルをしたいと言っていたのだ。だから俺もそれを後押ししたし、できる限りの知識と戦い方を教えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その結果が・・・これだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私はこれで・・・ターンエンドだよ」

 

メイ 4000

ディアスZ 

セットモンスター 1体

伏せカード2

 

 

「なら私のターン。ドロー。このままメインに入るわ。取り敢えず『英雄奥義バーニング銀河』発動。右側の伏せカードを墓地に送るわ。」

 

 

 

 

 

英雄奥義バーニング銀河

速攻魔法

① 相手の伏せカードもしくはセットモンスターを一枚墓地に送る。

② ①の効果発動時、墓地または除外ゾーンに戦士族モンスター・ドラゴン族もしくは火属性のカードが五枚あればかわりに相手フィールドのカード2枚を選び墓地に送る。

 

 

「げっ!?私の『神の宣告』!!?」

「メイ。あなたもう一枚ブラフでしょ?その手札は多分『テトラオーグル』でもう一枚の伏せは多分『儀水鏡の幻影術』。違う?」

「嘘!!?何でわかったの!!?」

「あら、合ってたの?適当に言ったのになら決めれるわ。『ハルベルド』特殊召喚。更に『ダブルランス』通常召喚。二体でオーバーレイ。来なさい『H-Cエクスカリバー』そして効果発動よ。攻撃力を4000に上げるわ。そして武装魔法(クロスギア)『アクテリオン・フォース』をジェネレートするわ。」

「あ。これ終わった?」

 

 

 

 

アクテリオン・フォース

武装魔法(クロスギア)

① このカードは自分フィールドと墓地に地属性カードがあるときのみ起動(ジェネレート)可能。起動後このカードはモンスターゾーンと魔法・罠ゾーンを1つずつ使用する。(使用できない場合は発動できない)

② 自分がダメージを受けた場合、起動条件を無視して手札、フィールドから発動できる。発動後はモンスターゾーンを使用せず、直接モンスターに装備することができる。

③ このカードは、1ターンに一度、カード効果では場を離れない。

④ このカードが二つのフィールドを使用しているとき、1ターンに一度発動する。自分フィールドのモンスターにこのカードを装備魔法扱いで装備する。発動前に使用していたモンスターゾーンは何もない状態になる。

⑤ このカードを装備したモンスターが攻撃したダメージ計算時、攻撃力を+4500アップする。守備モンスターを攻撃していた場合、攻撃力が守備力を超えていた分のダメージを相手に与える。

⑥ このカードを装備していたモンスターがフィールドから離れた場合、再びモンスターゾーンを1箇所しようしてこのカードをフィールドに残す。

 

 

「このまま『エクスカリバー』に装備するわ。そしてバトル。ディアスに攻撃よ」

「・・・・何もないよ」

「ならダメージステップに入って『アクテリオン・フォース』効果発動。攻撃力を+4500するわ。そしてダメージ5400受けてもらうわよ?」

「カヤお姉ちゃん容赦無さ過ぎるよォォォォおぉおおおおおお!!!」

「「「「お前(メイ)が言うなっ!!!!」」」」

 

 

 

 

 

クロスギア。デュエマではクリーチャー、呪文に続く第三のカード。その効果は様々だが、パワーでゴリ押しするならこの『アクテリオン・フォース』は強襲性・攻撃性で言えばトップクラスを誇る。Tブレイカーのパワーアタッカー+9000は当時の子供たちの心を揺さぶった。更に新能力『S・トリガーX』と言う効果により、シールドからいきなり現れた時の安心感はたまらない物だった。

 

それが遊戯王仕様で、新たな魔法『武装魔法』としてカヤのワンショット性を高めている。しかもダメージ上限無しで、その上『S・トリガーX』の効果もしっかりと受け継いでいる親切設計。カヤはそれを投入。恐ろしい。これ以外にもあともう一枚入れているのだが、それがまた凶悪だ。その話はおいおいしていこう。

 

 

「ひっど!!カヤお姉ちゃん酷い!!あんまりだよ!!私手も足も出なかったよ!!?」

「あんたの場合は手足引きちぎってから嬲りに来るでしょうが。私なんて優しいでしょ?相手に動かしてあげるんだから。別の塾にいる子の言葉を借りるなら『相手をリスペクトしている』ってところかしら?」

「してないよ!!?むしろあざ笑うように上からボコボコにするじゃん!!!」

「当たり前でしょ?私は負けたくないもの。それに相手の全力を二倍以上の大きさで上回って確実に叩き潰す。いいじゃない。お互いに全力だったなら文句はないでしょ?」

「うぅ・・言い返せない・・・けど言い返したい!!」

「「「「(どっちも鬼や)」」」」

 

 

黙っている四人が何を考えているかなんとなく分かる。

一撃の攻撃力4000オーバーを毎ターン叩き込んでくるカヤと相手の四肢を引き裂き引きちぎり、ガラ空きになった身体を一気に引き裂くメイ。俺よく考えたらよくこいつらに勝ち越しているよな。ありがとう俺のデッキ。

 

「おっす。再テストで遅くなった。それから近くで遊矢にあったから連れてきた。」

「どうもー」

 

塾のドアを叩いて入ってきたのはヒロヤと遊矢。遊矢も学校帰りだったらしくランドセルを背負っていた。

 

「いらっしゃい遊矢。ゆっくりしていって。あとヒロヤ。そんなんで今度の定期考査大丈夫なの?」

「スマンカヤ。勉強教えてくれるか?」

「即答なのね」

 

カヤが通っている学校だが、なかなか偏差値が高い。なので他の学校に通う生徒よりも頭が良く、俺の講義を入れてないときは良く、各学校の勉強をわかりやすく教えていたりする。

試しに俺も一緒に受けてみたがすごくわかりやすかった。何げに天才児みたいだ。デッキは完全に脳筋なのに。

 

「休日のデッキ調整の相手してくれるなら考えるわ」

「あ!俺カヤ姉ちゃんのデュエルの相手したい!!」

 

それでいいのかカヤ。しかも遊矢はぴょんぴょん跳ねながら対戦希望している。

 

「遊矢は強制よ。メイと勝率が並ぶまでは何度もね。さぁヒロヤ、どうする?」

「・・・・お手柔らか「本気よ」・・・・受ける」

「交渉成立よ。ついでにそっちで伸びてるみんなも勉強見て欲しいなら調整二回で今日は見てあげるけど?」

「「「「「お願いします」」」」」

 

因みにケンシロウはついさっき本日敵情視察ということでゲンと共に各カードショップに出かけている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『真紅眼カードショップ大会』?」

「・・・・景品がすごかったから戻ってきた」

 

ショップから戻ってきた二人は持っていたチラシを見せてきた。そこには『真紅眼カードショップ大会開催』と書かれていた。

 

「僕が見つけたの!!大会は明日の昼から!!その優勝賞品がね!!シンクロモンスターとチューナーのカテゴリーセットなの!!」

「あら、本当ですね。えーっと『竜星』と言うカテゴリーのようですね。チューナーモンスターが『闇竜星ジョクト』『光竜星リフン』で、シンクロモンスターが『輝竜星ショウフク』『邪竜星ガイザー』ですね。効果もなかなか良いモンスターです。その他のモンスターたちもなかなか面白い効果ばかりです」

 

竜星というカテゴリーは向こうでもあった。耐久して耐久して相手が息切れし始めた時にシンクロして一気に攻勢に転じるデッキだ。またジャンクと混ぜてジャンク竜星なんてデッキを俺は組んでいた。

 

「これみんなで出てみない?みんな強くなってきたし一回みんなで試してみたいの!!」

 

ゲンは高らかにそう言う。確かに身内同士のデュエルばかりでほかの人と対戦している姿を見たことがない。これはいい機会かも知れない。

 

「ほう?いいんじゃないか?」

「あ、お父さん!」

「剛さん!こんにちは」

「「「「「「「「「塾長こんにちは」」」」」」」」」

「どうも塾長」

 

現れたのはこの塾の長と書いて塾長であり、アヤトの父親である早見剛さん。最近統合を狙っているとある塾と交渉している為、こっちにはたまにしか顔を出していない。

 

「みんな元気そうだ。智樹くんも元気そうで何よりだ。遊矢君。自分の塾と同じように楽しんでいってくれ」

「ありがとう!!剛さん!!」

「うむ!子供は元気が一番だ」

「それより剛さん。大丈夫なんですか?」

「なぁに!心配するな!あちらかたとは現在”お話中”だ。けど向こうも最近は物分りがよくってな!今の所は順調だ!!」

 

その”お話中”っていうのが妙に気になります。まさか肉体言語じゃないですよね?剛さんかなりの筋肉質だから下手したらりんご潰せそうですし、十分”お話”ですよ?

 

「それはともかく!ここはみんなで出てみたらどうだ?大会。初めてだろうし、今後チャンピオンシップ参加するみんなにはいい経験になる!是非とも出てみることをおすすめする」

 

剛さんも俺と同じように考えていたらしい。言おうと思っていたことを全部言われてしまった。

 

「まぁ俺も同意見だ。せっかくだから出てみようか?」

「「「「「「「「「はーい」」」」」」」」」

「あ!なら俺も塾長や柚子に権現坂にも声かけてみる!」

 

どうやら上手くいけば遊矢の通う遊勝塾の面々と顔合わせをする機会にもなりそうだ。

 

「お?この大会年齢制限がないのだな?なら俺も出てみようか。智樹くん。君もどうだ?」

「「「「「「「「「「っっっ!!!!!????????!!?!?!」」」」」」」」」」

 

あ、本当だ。年齢制限ないじゃん。ただし二十歳以上の人が二十歳以下の人とデュエルする場合はライフが3000からのスタートだけど。

 

「そうですね。久々に「「「「「「「「「「先生手加減しないと出ちゃダメ!!」」」」」」」」」」・・・・だそうですのでちょい手を抜いてゆるーくエントリーしますわ」

「そ・・・そうか、そういうことなら俺は全力でエントリーしよう。息抜きにちょうど良さそうだ」

 

 

ちょうど新作のデッキも組んだばかりだし、試す機会としてはちょうど良さそうだ。見てろよ『龍神ヘヴィ』を馬鹿にした奴ら。コイツの恐ろしさを親身に叩き込んでやる。ぐぬふふふ!!!

 

 

 

「(先生絶対に変なカード使う気だ)」

「(手加減はするわね。油断しないけど)」

「(五回攻撃とかしてきそう)」

「(毎ターンブラックホールでも私は驚かない)」

「(エクストラウィンとかしないかな?)」

「(攻撃力100のモンスターで殴ってきそう)」

「(また無限ループ?)」

「(相手のターン帰ってくるのかしら?)」

「(ディアスを超えるモンスターを出されたらどうしましょう?)」

「(オッドアイズでアサハラさんのモンスター突破できるかな?)」

 

 

こうして、早見塾生+講師陣のカードショップ大会出場が決定したのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は?なに?マイヤミ市?それって兄ちゃんが見てた遊戯王のアニメで出てきてた街の名前じゃなかったっけ?実在してるの?

え?私ですか?カードゲームプレイヤーですよ?ゼクスメインでデュエマと遊戯王はサブです。だって可愛いカード少ないんだもん。

けど持ってるのは何故か遊戯王のモンスターに変わっているデュエマのカードデッキだけ。

 

これってあれ?二次小説の世界に巻き込まれた的な?どうしよう?

え?おまわりさん何?お金が欲しいならカードショップ大会に出て優勝?賞金出るの!!?出る出る!!どこであるんですか!!?

 

分かりました!!『カードショップ真紅眼』ですね!!ありがとうございます!!いくぞー!!

今晩ですか?私の特技の一つ『都会でのサバイバル術』があればひと晩くらいは余裕ですよ!え?泊めてくれるんですか!?ありがとうございます!!

さぁ!私の『守護者デッキ』で優勝はもらいます!!

 

私の可愛いガーディアンたち!!お願いしますね!!

 

 





ガーディアン登場が決定。そして主人公のデッキはいったい何デッキ何だー?
そしてカヤのデッキがひどいものになってまっす。けど後悔はしていない。


おまけ 遊矢VS沢渡

遊矢「ボルメテウス・ホワイト・ドラゴンでアルティメットダーツシューターに攻撃!この瞬間!相手の魔法カード二枚を選び墓地に送る!!俺は装備されているダーツシューター二枚を墓地に送る!!更に!ピッピクッピーの効果で攻撃力3000!!これで突破だァ!!」
沢渡 ライフ0
沢渡「なぜだぁああああ!!?!?!?ペンデュラムカンケーねー!!!」
遊矢「ペンデュラムだけが俺の全てじゃない!!あと俺のペンデュラムモンスター返してもらうぞ。まったく。使ってみたいなら最初からそういえよ。貸すくらい構わないのに」
沢渡「え?よかったの?」
遊矢「うん。だっていろんな人にペンデュラム知ってもらいたいし使って貰いたいから」
沢渡「また借りてもいい?」
遊矢「いいよ。ならもう一戦やろうぜ!!」


零児「・・・・ちょっと榊遊矢の所に行ってくる」
中島「・・・・ご気を付けて」



ウチの遊矢くんはペンデュラムを盗まれても動じません。
『あ、なんだよ使ってみたかったのか。まぁ終わったら返してもらおうかな』くらいです。
だって・・・同年代以下が盗んだら遊矢くんの姉的な人と儀式女帝が全力で相手を叩き潰しにきますから。


あれ?遊矢くんってヒロインだっけ?





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第十二話 大会の始まり。天然の襲来


GW実家からの更新。
弟のガチンコジャッジデッキに現在惨敗中。

5ターン目

トラマルGGG
インテリジェンス3rd G

刃鬼
鬼羅丸
ガンリキ
高飛車


どうかてと?




 

 

カードショップ真紅眼。名前の通り店主が『真紅眼の黒竜』を愛しているからつけたそうな。

 

以前をストレージ漁りでお世話になったお店であり、酷いループを叩き込んだ奴がいたお店でもある。と、なるとだ。

 

『おい、あの男って』

『あぁ、間違いない。あのときの奴だ』

『進化って見たことない不思議なカテゴリー使ってたやつ』

『無限ループコンボを繰り出した方ですね』

 

嫌でも噂は広まる訳で、店に入った途端店内の奴が皆俺を見てこそこそ話している。こういう視線あんまり好きじゃないんだよ。やめてほしい。

 

「さっすが先生。既に要注意人物になってるね」

「グライステフダバイケンバイケン」

「やめい。嬉しくないから、あとデンジ。悪魔の呪文唱えるみたいに言うんじゃねぇ」

 

こいつらは楽しそうに、日頃の怨みと言わんばかりに好き放題言ってくる。

 

「メビウス(ボソッ)」

「「「「「「「「「さぁ!受付して来よう!!先生の文もしときますね!!」」」」」」」」」

 

まだ誰も勝利天帝は突破出来ておらず、出されたら敗けの状態なので、軽いトラウマらしいのでこういうときにボソッと言うと効果テキメンだ。

 

「なかなか塾の子達と仲良くやってくれてるみたいだね」

「そうですね。皆良い子たちばかりですから。俺も結構助けられてますよ」

「結構結構!なら今日は皆で楽しんで優勝を狙うとしよう!」

「そうですね」

 

確かにその通りか。やっぱりゲームは楽しむべきだ。

 

「浅原先生。参加費先生出してくれないか?」

「なんで俺が?自分達で出せよ」

 

受け付けに行ったのに皆して戻ってきた。どうやら参加費がかかるらしく、俺に出せと言ってきたわけだ。

自分達で出せよ。財布は皆持ってきてるだろう。

 

「せんせーお願い。私も含めてみんなお小遣い前だから厳しいの…せんせーダメ?」

「お願い先生!!俺この大会は出たいんだ!!お願い!!」

 

 

アイツらわかってメイとデンジを送り込みやがったなぁ!!?

上目遣い涙目+必死+あどけなさ+子供のコンボ他派叩き込みやがってっ!!?

 

「ぐっ………いくらだよ」

「1人1000円なんだけど…………」

「…………………これで受け付けしてこい」

「「「「「「「「「先生ありがとう!!」」」」」」」」」

 

くっそう。子供に甘いの直さないとヤバいかもしれない。

俺の生活費ぃ………

 

「浅原くん。後で臨時でいくらか支給するよ」

「あなたは神ですか?」

 

 

受付が終わり、大会まであと少し、参加者は皆祈るようにデッキを握ってたり、知り合いとテーブルデュエルを楽しんでいた。大会はトーナメントの一回勝負。サイドはないので、どこにメタを張るか、罠や魔法は何を採用するかなど、なかなか難しい。

 

デュエマではサイドの概念は無いのでその辺は楽だ。新調したデッキを確認しながら周りの様子を見ている。

 

わかったのは、数少ないシンクロ、エクシーズ、融合を使う奴がいるということ。どこかで見たことあるような奴がいること。

 

それから……………

 

「あ、お兄ちゃんだ」

「………ヘァア!!?!?!?!?!?」

 

妹がいた。何を言い出すかと思うだろう。けど事実だ。元の世界でいた二つ下の妹が片手にペットボトルを持って現れたのだ‼?

 

「なるほどね。兄ちゃんよくあるテンプレに巻き込まれたから連絡取れなかったんだ。元気そうだね」

「ちょっ!!?いやなんで落ち着けるの!!?この状態で何で!!?」

 

注目されない程度には声を押さえてるけどビビるわ!!何で妹おるねん!!

浅原望佳(あさはらのぞか)俺の二つ下の妹でオタク。俺がやってるのを見てカードゲームに入り込み、数少ない女性プレイヤーの1人。メインはゼクスとヴァンガード。何でも可愛い、カッコいいキャラがいるからとか。

 

遊戯王では儀式がが好きらしく、最近はネクロスを使い、デュエマでは可愛い可愛いガーディアンを使用している。切り札はどちらも凶悪な効果を持っているが。

 

「でもラッキー。これで衣食住は確保したね。なら大会もゆるーくやって良さそう」

 

うちの妹は天然だ。しかもどんなときも自分のペースを崩さないは特に俺といるときは凄い。発言がアホの子だ。我が家ではそんなやり取りが家族の笑いのネタになっていたりする。

 

「まぁ昨日対戦した人から見てシャングリラ出したら勝てるしから、負ける気はしないけど」

「おいちょっと待てシャングリラ?」

「うん。これ見てよ。うちのエースが何とモンスターになりました(笑)」

 

 

無情の極シャングリラ

レベル11/無属性/機械天使族・ゼニス/進化モンスター/ATK8500/DEF8500

効果

① このモンスターは自分の墓地・除外・フィールドから好きな数の『機械天使族』モンスターを下に重ねることでのみ召喚、特殊召喚出来る。

② このモンスターは攻撃時に守備表示になる。また②③の効果以外では表示形式は変更できない。

③ このモンスターが守備表示の時、ドローフェイズに発動する。このモンスターを攻撃表示に変更する。

④ このモンスターの攻撃宣言時、下に重ねたカード一枚を墓地に送り発動する。相手のモンスターを一体選びデッキに戻しシャッフルする。

⑤ このモンスターが守備表示のとき、相手は攻撃できない。

⑥ このモンスターがフィールドから離れるとき、代わりに手札に戻る。(この時下にあるカードも全ても手札に戻る)

⑦ このモンスターが相手に与えるダメージは3000以上にはならない。

 

 

 

勝てるかっ!!!!???

ほとんど弱体化してないじゃねーか!?

マジで出したら勝ちだよ!!?しかも種族機械天使って新種族だよおい!!更に言うならゼニスまんまじゃねーか!!

 

「ぬふふ。うちの最強モンスターなのだよ」

環境とかをぶち壊しかねない最強のカードだよおい。

 

 

 

 

「どもども、智樹兄ちゃんの妹の望佳です。兄ちゃん追いかけて来ちゃいました。これからよろしく」

「「「「「「「「「あ、どうもよろしくお願いいします」」」」」」」」

なんか一瞬で馴染んだ。恐るべし妹よ。

「剛さん頼んで良いですか?」

「あぁ勿論。直ぐに戸籍程度なら用意してあげるよ」

いつも思う。あなたは何者ですか?

「声に出てるよ?なぁに、君の事を信用しているちょっと変わった一般人だよ」

さいですか。

わいわいきゃっきゃと話しているうちの妹。人と打ち解けるのは俺と同じですごく早い。

「せんせーの妹ならデュエル強いの?」

「強いよー。兄ちゃん凹してるもんねー?兄ちゃん?」

「うっせ。返してるときは返せるし」

「ニヤニヤ」

「うっわ腹立つ」

因みに勝率は五分五分だったりする。基本的にシャングリラ出されると辛い。1ターンでVANウェディングかましたれば返せるがそんなにうまい話はない。

だけどかましてやった時は泣かれたのはいい思い出だ。え?どうやったかって?世の中にはマナを全部起こすクリーチャーと五色5マナでなんでも召喚できるカードがあってだな?

「なら「やじゃ」まだ何も言ってないのにぃ!!」

「デュエルしようとかいうんでしょ?あいにくアッシはデッキが一つしかないので手の内を明かす真似はしたくないのですよ」

「むぅ・・・」

「我と戦いたくば戦いの場!大会で会おうぞ!!なんちゃって(笑)」

キャラが定まってないから凄くめんどくさい。

 

『それではこれより!!カードショップ真紅眼主催のレッドアイズ杯を開始します!!』

 

店内放送がかかり、いよいよ始まるようだ。皆気持ちを入れ替えて悔いるように集中し始める。順々に発表されていく対戦カード、塾のみんなも次々と呼ばれていく。

 

『第一回戦第13試合!!『アサハラさん』さんVS『レイン恵』さん』!!」

「あ、俺呼ばれたな」

けどお前ら。アサハラだけでよかったろ?さんさんって太陽かよ?

『なお、名前の呼ばれなかった方々はシード権取得により勝ち上がりです』

「うち呼ばれてないわー勝ち上がりだわー」

「良かったな(対戦相手の精神的な意味で)」

「うん。けどなんか裏がありそうな言い方だよね」

こいつ鋭い。しかし、初戦の相手の名前、どっかで聞いたことあるような?

 

 

「・・・・・・よろしく」

「こちらこそよろしくお願いします」

 

俺の対戦相手、レイン恵さん。何だろう?銀髪のツインテール・・どっかで見たことあるような気がするんだが・・・どこだっけ?

 

『今回の大会ではスタンディングデュエルですべて行います!皆さん用意はいいですか!!?』

 

 

――――オオォオオオ!!

 

『では始めます!!皆さん同時に行きますよ!!』

 

 

――――デュエル‼!!――――

 

「・・・・デュエル」

「デュエル」

 

レイン 4000

アサハラ 3000

 

二十歳以上の参加者はライフ3000からのスタートとなる。プロデュエリストの参加者は2000から。一般人へのハンデという訳だ。

 

「・・・・先行、モンスターをセット、カードを1枚伏せる。ターンエンド」

 

レイン 4000

手札 3枚

場 セット1

伏せ 1枚

 

 

「俺のターンドローからメインまで入る。何かあるか?」

「・・・・何もない」

 

物静かな子みたいだ。少し気を使いながらデッキを動かしていこうか。見たことないカードが多いと思うし。手札も悪くはない。とりあえず動くとしよう。

 

「フィールド魔法『セブンスタワー』を発動。発動時山札1枚目を除外する。除外されたのは『龍神メタル』だ。手札から魔法カード『ワン・フォー・ワン』発動!手札の『破壊神デス』を捨ててデッキから『FA・コッコルピア』を守備表示で特殊召喚!」

 

FA・コッコルピア

レベル1/火属性/鳥獣族/ATK100/DEF100

効果

① このモンスターがフィールドに存在する限り、召喚するドラゴン族モンスターのレベルを2下げたものとして扱う。

 

「・・・・見たことないカード」

「なら説明しとくよ。このモンスターがいる限り、俺のドラゴン族召喚時のレベルを2下げたものとして扱うんだ」

「・・・・理解した」

「それじゃ続けようか。この効果でレベルを下げた扱いの『龍神ヘヴィ』と召喚!」

 

 

龍神ヘヴィ

レベル5/闇属性/ドラゴン族・ゴッド/ATK2500/DEF2000

効果

① このモンスターを召喚・特殊召喚したとき、自分のモンスターを一体破壊してもよい。その後相手は自身のモンスターを一体選び破壊する。その後自分はデッキから1枚カードを引く。

② ―ゴッドリンク―『龍神メタル』このモンスターの召喚、特殊召喚時、『龍神メタル』が自分フィールドに存在していれば、このモンスターと『龍神メタル』を一体のモンスターとして扱う。攻撃力・守備力は2体のモンスターの数値の合計となる。フィールドから離れる場合はどちらか一体を選ぶ。片方はフィールドに残る。

③ このモンスターが『龍神メタル』とリンクしているとき、相手モンスターは可能であればこのモンスターを攻撃する。

 

 

「効果発動!俺はヘヴィを破壊する!」

「これ・・・・」

 

破壊

ピラミッドタートル

龍神ヘヴィ

 

 

「さらに1枚ドローだ。うっし、『おろかな埋葬』発動!デッキから『究極神アク』を墓地に!そしてセブンスタワーの効果起動!除外されている内の1枚を下に重ねて次に召喚するモンスターのレベルを1下げて召喚できる。さらに『コッコルピア』の効果も合わせてレベル4扱いだ!!!こい!『魔龍バベルギヌス』!!」

 

 

魔龍バベルギヌス

レベル7/闇属性/ドラゴン族/ATK1000/DEF1000

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚成功時プレイヤー1人を選び発動する。そのプレイヤーのモンスター1体を破壊してもよい。その後そのプレイヤーの墓地から『魔龍バネルギヌス』以外のモンスター1体を特殊召喚する。

 

 

 

「バベルギヌスの効果発動!その効果でバベルギヌスを破壊する。そして墓地からモンスター1体を特殊召喚する。来な!『究極神アク』!」

 

 

 

究極神アク

レベル7/闇/ゴッド/ATK2700/DEF2300

効果

① 自分の『神』と付くモンスターが墓地にいく時、変わりに手札に戻す。

② ―ゴッドリンク―『超絶神ゼン』このモンスターの召喚・特殊召喚時、『超絶神ゼン』が自分フィールドに存在するとき、このモンスターと『超絶神ゼン』を一体のモンスターとして扱う。その時の攻撃力・守備力は2体の数値の合計となる。フィールドから離れる場合はどちらか一体を選ぶ。片方はフィールドに残る。

③ このモンスターがリンクしている時の攻撃時、相手モンスター1体を破壊する。

④ このモンスターは『水属性』としても扱う。

⑤ このモンスターが与えるダメージは2000以上にはならない。

 

 

「また知らないモンスター・・・」

「さらに魔法『インフェルノサイン』発動!墓地より甦れ!『龍神ヘヴィ』!効果でそのまま破壊!だが『アク』の効果で手札に戻る。さらに1枚ドローだ。そしてバトル!」

「・・・・リバースカードオープン。『リビングデットの呼び声』ピラミッドタートルを守備表示で特殊召喚」

「臆せず攻める!『アク』で『ピラミッドタートル』へ攻撃!」

「破壊されたピラミッドタートルの効果発動・・・・・ゾンビマスターを守備表示で特殊召喚」

「メイン2に入るが何もない。ターンエンドだ」

 

アサハラ 3000

手札 2枚

場 究極神アク FA・コッコルピア

フィールド セブンスタワー

 

アンデッドデッキか、知り合いに一人使っていた人がいたが訳の分からない動きを良く見せてくれた。俺もよく憶えていないが厄介なデッキだった気がする。

いつの間にか数人のギャラリーが出来ており、俺が『龍神ヘヴィ』を使っていた時から驚いていた。ヘヴィは過労死してもらおう。そしてこいつの強さを知ってもらおう。

 

「・・・・初めて見る。ヘヴィを使う人」

「だろうな。ストレージに沢山あったからそうだろうとは思ったよ」

 

少しは驚いているのだろうか?しっかし何だっけな?どこかで会ったような気がする。何だっけ?本当に思い出せん。

 

「・・・・私のターン。ドロー。メインでゾンビマスター効果発動。馬頭鬼を墓地に送り『ピラミッドタートル』を蘇生。さらにチューナーモンスター『ゾンビキャリア』を召喚」

 

 

『チューナーだって!!?』

 

 

ギャラリーが騒ぐと、皆がこちらのフィールドに注目した。やっぱりまだ珍しいんだろう。

 

「・・・・驚かない?」

「まぁな。知り合いに似たようなデッキを使っていた奴がいたし」

 

これで彼女はシンクロアンデということだ。そういえば戦ったことなかったな。シンクロアンデ。いっつもエクシーズ軸のアンデットだったから。

 

「・・・・そう。なら行く。レベル4のピラミッドタートルにレベル2のゾンビキャリアをチューニング。シンクロ。獣神ヴァルカン」

「げっ」

「効果発動対象は『獣神ヴァルカン』と『究極神アク』」

「そのまま通す。アクは効果もあって手札に戻る」

「・・・・厄介、ゾンビキャリア効果発動。手札を1枚山札の上に戻して墓地から特殊召喚」

 

外野はまたチューナーと騒いでいるが別に普通だろ?シンクロテーマのデッキなら2回は普通。世の中には4回も5回もシンクロするデッキがある訳だし。

 

「・・・・ゾンビキャリアとゾンビマスターでシンクロ。レベル6超念導体ビヒーマス。ゾンビキャリアは効果で除外。これでバトル。攻撃」

 

コッコルピアは頭から丸呑みされて倒された。しかしおい丸呑みかよ。ぼりぼり食われるよりはいいけどもう少し殺り方あるだろうに

 

「カードを1枚伏せてエンド」

 

レイン 4000

場 ビヒーマス

伏せ 1枚

手札 1枚

 

 

「俺のターン。ドロー。ふーん。スタンバイにセブンスタワー効果で下のカードをすべて除外した後に山札1枚目除外。これで除外ゾーンには2枚だ。メインフェイズ。魔法『インフェルノサイン』発動だ」

 

インフェルノサイン

速攻魔法

自分の墓地にあるレベル7以下のモンスター1体を特殊召喚する。

 

「対象はバベルギヌスだ。そのままバベルギヌスの効果起動。対象は君だ」

「・・・・何もない」

「なら処理する。ビヒーマスを破壊して馬頭鬼を特殊召喚する。そしてセブンスタワーの効果で二枚下に重ねる。バベルギヌスをリリースして『究極神アク』を再び召喚だ。セブンスの効果を使用して召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。1枚伏せてターンエンドだ」

 

アサハラ 3000

場 究極神アク

フィールド セブンスタワー

手札 1枚

伏せ 1枚

 

「・・・・私のターン。ドロー。伏せていた魔法『生者の書 ‐禁断の呪術‐』発動。ゾンビマスターを蘇生、あなたの『バベルギヌス』を除外。馬頭鬼をリリースして『邪機神 獄炎』を召喚。『おろかな埋葬』発動。ユニゾンビを墓地に。そして馬頭鬼効果発動。除外してユニゾンビを蘇生」

「また来るか」

 

レベル4のゾンビマスター、レベル6の獄炎、チューナーであるレベル3のユニゾンビ。レベル的には7か8か、10だが、どれも面倒な効果を持つモンスターがいた気がする。

 

「・・・・ユニゾンビの効果。『馬頭鬼』を墓地に送ってゾンビマスターのレベルを5に。そしてゾンビマスターとユニゾンビでシンクロ。レベル8、ダークエンドドラゴン」

 

うげ・・・また面倒な奴が出てきた。確かターンに一回、攻守を500下げてモンスター1体を墓地に送る効果だったはずだ。今俺の場には『究極神アク』1体のみ、こいつが場を離れてから残る二体の攻撃を受けると終るわ。あれ?実はやばい?

 

「・・・・・効果発動。攻守を500ポイントダウンしてそれを墓地に」

 

 

ダークエンドドラゴン ATK2100/DEG1600

 

 

「『究極神アク』の効果で手札に戻る」

「・・・・ユニゾンビの効果でアンデット以外は攻撃できない。けど、再び墓地の馬頭鬼の効果、除外してゾンビマスターを蘇生、バトル。ゾンビマスターで攻撃」

 

アサハラ 3000-1800=1200

 

「邪機神・獄炎でトドメ」

「いやいや、流石にやられんでしょ?伏せカードオープン。『地獄門デス・ゲート』」

 

地獄門デス・ゲート

魔法

① このカードは相手に直接攻撃されるとき、『速攻魔法』として扱う。

② 相手の攻撃表示モンスター1体を破壊する。その後、墓地から破壊したモンスターよりレベルの低いモンスターを墓地から特殊召喚する。

 

 

「こいつは通常魔法だが直接攻撃時に速攻魔法扱いで使えるんだ。邪機神‐獄炎を破壊する。」

「・・・・止められた。ターンエンド」

 

レイン 4000

場 ダークエンドドラゴン ゾンビマスター

手札 0枚

 

あっぶね!!マジで死ぬかと思った!!しかももう外野は向こうの勝利ムード一色だし。完全俺アウェーじゃん。けどまぁいっか、今回は素直に負けを・・・

『やっぱりあの『龍神ヘヴィ』なんて使って勝てるわけないみたいだな』

『だって誰でも持ってるカードだもの、もしあれで勝てるならみんな使ってるわ』

『なんだよ。前回は偶然起きただけかよ』

・・・・・・・全言撤回。絶対に勝つ。ヘヴィ様を馬鹿にする奴にその本当の恐ろしさを教え込んでやるっ!!

 

 

あーあ、兄ちゃんマジモードに入ったね。兄ちゃん基本的に引き厨だからどんなデッキも大体回せるんだよ、事故を起こしたら仕方ないけどそれ以外なら基本的にデッキは回るんだよね。そんでもって今使ってるデッキは多分4Cゴッドかな。光属性を抜いた火水自然闇の4色で組んでるから4c。んでもってあの場合兄ちゃんが引く可能性がある最強のカードはうん。サイバーNワールドかな?それから怒涛の呪文じゃなくて魔法連打で多分揃うよ。

 

 

破壊龍神ヘヴィデスメタルが。これは面白いものを見られるんじゃないかな?

 

 

 

「俺のターンドロー。スタンバイでセブンス効果!1枚除外する。さらに下のカードをすべて除外だ。そのままメイン!!セブンスの効果で1枚を下に!来い!『龍神ヘヴィ』!!効果は使わない!!さらにセブンス効果で二枚下に重ねる!来い!!『サイバーNワールド』!!」

 

サイバー・N・ワールド

レベル6/水属性/水族/ATK3000/DEF2500

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時、すべてのプレイヤーは墓地、手札、山札をすべて加えてシャッフルし、手札が5枚になるようにカードを引く。

② このモンスターが与えるダメージは2000以上にはならない。

 

 

「効果発動!!お互いに墓地・手札・デッキをすべて加えてシャッフル!!その後5枚ドロー!!」

「天よりの宝札のモンスター版・・・・・・っ」

「考え方はそれで結構!!手札からフィールド魔法『セブンスタワー』を再び発動!山札一枚を除外!もともとあるものは破壊され墓地へ!次に再誕の社!!墓地の『セブンスタワー』『FA・ゴッドルピア』二枚を除外!!そして魔法発動!!『カラフルダンス』!!」

 

カラフルダンス

通常魔法

山札の5枚目までを除外する。その後除外されているカード5枚を選び墓地に送る。

 

「『破壊神デス』『魔龍バベルギヌス』『ワン・フォー・ワン』『龍神メタル』『ブラックホール』を除外!!そして『破壊神デス』『龍神メタル』『FA・ゴッドルピア』『魔龍バベルギヌス』『セブンスタワー』を墓地へ!!」

 

手札 2枚

墓地

破壊神デス 龍神メタル×2 FA・ゴッドルピア 魔龍バベルギヌス セブンスタワー

 

「まだ動く!!『邪魂創世』!!Nワールドをリリースして三枚引く!!『インフェルノサイン』発動!!甦れ!!『龍神メタル』!!」

 

 

龍神メタル

レベル7/火属性/ドラゴン族・ゴッド/ATK3000/DEF2500

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時に発動。相手の魔法・罠ゾーンのカードもしくはセットモンスター1枚を除外または墓地に送る。

② ―ゴッドリンク―『龍神ヘヴィ』このモンスターの召喚・特殊召喚時、『龍神ヘヴィ』が自分フィールドに存在するとき、このモンスターと『龍神ヘヴィ』を一体のモンスターとして扱う。その時の攻撃力・守備力は2体の数値の合計となる。フィールドから離れる場合はどちらか一体を選ぶ。片方はフィールドに残る。

③ このモンスターが与えるダメージは2000以上にはならない。

④ このモンスターがリンクしている時、③の効果は無効になる。

 

 

「さぁ見せてやるよ!!『龍神ヘヴィメタル』の本来の姿を!!ゴッドリンク!!!」

「・・・・ゴッドリンクっ!?」

「2つの魂2つの体!再び出会うとき!真の姿へと神化する!!今こそ一つに!!降臨!!『龍神ヘヴィメタル』!!」

 

それぞれの身体が引き寄せられ、2体が1体のモンスターへと変化する。これが神(ゴッド)!中央に見える巨大な眼が下にいるギャラリー、相手のモンスターたちを見下ろしている。

 

「まだ終わらねぇ・・・!!」

「・・・・っ」

「魔法『インフェルノゲート』発動!!」

 

インフェルノゲート

通常魔法

① 自分の墓地のモンスターを1体特殊召喚する。

 

 

「・・・・リビングデットの魔法版っ!?」

「こい!!全てを破壊する神!!龍神と一つとなりて全てを屠れ!!『破壊神デス』!!」

 

 

破壊神デス

レベル10/火・闇属性/ドラゴン族・ゴッド/ATK4000/DEF4000

効果

① このモンスターは召喚・特殊召喚時、必ず攻撃できる。

② ―トライ・G・リンク―『龍神ヘヴィ』『龍神メタル』このモンスターを召喚、特殊召喚したとき、自分フィールドに『龍神ヘヴィ』『龍神メタル』もしくは『龍神ヘヴィメタル』がいる時、その2体のリンクを解除し、このモンスターを中央に置き、『龍神ヘヴィ』を左側、『龍神メタル』を右側に移動させ、3体を1体のモンスター『破壊龍神ヘヴィデスメタル』として扱う。フィールドを離れる場合は3体のうちどれか1体をフィールドから離す。攻撃力守備力は三体の数値の合計となる

③ このモンスターが『龍神ヘヴィ』『龍神メタル』とリンクしたとき、相手フィールドの種族に『ゴッド』がないモンスター全てを墓地に送る。

④ このモンスターが『龍神ヘヴィ』『龍神メタル』とリンクしている時、このモンスターは相手モンスター全てに攻撃できる。また、相手が自分フィールドを対象、もしくは選ぶとき、このモンスターを対象および選ぶことはできない。さらに攻撃力守備力を+5000する。

 

 

 

「『トライ・G・リンク』!!!天上天下神羅万象全てを破壊する龍神の真の姿!!!!!今こそ絶望で世界を壊せ!!『破壊龍神ヘヴィデスメタル』!!!!」

 

中央の眼が再び裂かれ、新たな神が降臨する。裂かれた眼はそれぞれ新たな眼を手に入れ、2つの巨大眼球が全てを見下ろす。

 

「『破壊神デス』の効果発動!!リンク時に種族に『ゴッド』がないモンスター全てを墓地に送る!!『ワールドディストラクト』!!」

 

眼球から放たれる破滅の光が全てを消し去る。ドラゴンは細胞も残さず消飛び、ゾンビは消滅した。相手のフィールドにはもう何も残っていない。その光景を前に、先ほどまで騒いでいたギャラリー、さらにはデュエル中のほかの参加者すらもその手を止めてこちらを見ていた。

 

「一撃で終わらせる。龍神メタルの効果で相手に与えるダメージ上限は無効になってる。三体の合計分の攻撃力14500のダメージを受けてもらう!!」

「・・・・っ!!」

「バトルフェイズ!!『ヘヴィデスメタル』でプレイヤーに直接攻撃!!『ワールドエンドノヴァ』!!」

「・・・・・・・っ!!!!」

 

レイン 4000-14500=-10500

 

 

 

「試合終了だ。俺の勝ちで間違いないな?」

「・・・・(コクン)」

 

完全決着。あの土壇場から一気に返し、ワンショットキルをしたんだ。そう言っても別にいいだろう。

にしてもカッコよかった。あの三体が揃いゴッドリンクした姿をリアルでみられるとは本当にすごい!!

 

「うひゃぁ・・・流石兄ちゃんだわ。揃うかなぁって思ってたら本当に揃えちゃった」

「あ、望佳か、まぁドロー強かったし」

「引き厨乙www」

「うっせ、にしてもシンクロアンデか・・・初めて戦ったわ」

「・・・・『シンクロアンデ』?」

 

先ほどの対戦相手、レイン恵がそう言いながら近づいてきた。そう言えばこっちじゃそこまでデッキ名とかカテゴリーとか無いんだっけ?しかもシンクロが最近発見されたばかりだから余計か。とりあえず適当に誤魔化そう。

 

「シンクロするアンデットデッキだから『シンクロアンデ』なんて思ったんだが変だろうか?」

「・・・・・・・『シンクロアンデ』気に入った。今度からそう言うことにする」

 

どうやらお気に召したようだ。うまいこと誤魔化せもしたようだし。

 

『や・・・やべぇ・・・あの男またとんでもないデッキでデュエルしてるっ』

『龍神ヘヴィって・・・・こんなにもエゲツナイモンスターに変わるのかっ』

『対戦相手になったら出る前に勝たないと・・っ!!』

『こうしてみると『ヘヴィ』って強かったんだな』

『確かに・・・』

 

ギャラリーにもヘヴィの素晴らしさを伝えられたようだし満足したぜ。

 

 

『センセー・・・・エゲツナイデッキ使ってる・・・・・』

『・・・・あぁ・・・なんでかしら?勝つヴィジョンが消えてくわ』

『なんで『墓地に送る』効果なんだよっ!!?』

『・・・・・『裁きの龍』間に合うでしょうか?』

 

 

 






レイン恵は結構好きなキャラです。口調あってるかな?
実はTFはTFSPから入った人間なので声付き知らんとです。買ってみようかな?

あと、シンクロアンデってこんな感じの動きでOK?動画でしか見たことないから知らん。
あ?なんでこんなシンクロモンスターに持ってるかって?言わせるな恥ずかしい////

さて、来週の5Ds早く見たいなぁ(笑)




おまけ 

ア「ふんぬー!!!」
ノ「兄ちゃん!!そんなんじゃデュエルマッスルは鍛えられないよ!!」
ア「なんでいきなりこんなことさせられとるんじゃー!!?」
ノ「デュエリストなら当然の技能wwwささ鍛えよー(笑)」


数年後


ア「甘いっ!!」
ゴロツキABC『『うわぁーーーー!!!』』
ノ「兄ちゃんがプロレスラーも顔負けの細マッチョにランクアップしましたwww」
ア「二刀龍に敵はいないっ!!」
早見塾生一同「なんでこんなにことになってるの?」
ノ「兄ちゃんは私が育てたwwww」
遊「カッコいいっ!!アサハラさん!!俺を弟子にして!!」
カ「ちょっ!!?遊矢!!?」
ア「え?まぁいいけど・・・・」


VS勝鬨勇雄
遊「勇雄!!今日こそ決着をつけるぞ!!」
勇「ぬかせ遊矢!!今日は勝たせてもらう!!」
遊・勇「ウォオオオオオオオ!!!!!」

激しい剣と拳のぶつかり合いで火花が散る。

曽「え?なんで遊矢剣でリアルファイトしながらデュエルしてるのっ!!?しかもなんで二刀流っ!!?対戦相手もなんで手から衝撃波だして戦ってるのっ!!?」
ノ「二刀流ではない。二刀龍だ(キリッ)」
カ「うん。最初は焦ったけどこう見ると全然良いわね」
権「遊矢と勇雄の戦いをこの場で!!この大きな大会で見られることに俺は感動しているっ!!!」
柚「遊矢・・・・また一段と力をつけたわね。剣筋も研ぎ澄まされてるわ」
洋「さすがアタシの子だね。けどまだまだだよ。遊矢ー!!修行の成果見せてやりな!!」
ア「剣筋も動きもよくなってる。モンスターとの同時攻撃もタイミングがばっちりだ」

遊「行け!!シデンギャラクシー!!!喰らえ勇雄!!『二刀龍奥義!!二連十文字切り』!!!」
勇「返り討ちだ!!破勝星イダテン行くぞ!!!!『龍覇 破天衝・逆鱗』!!!」

曽「リアルファイトしながらなんでデュエルが進行してるの!!?おかしいでしょ普通っ!!?」
会場一同『あの二人のデュエルならこれくらい普通だろ?』
曽「ナレーターにまで言われたっ!!?僕がおかしいだけなのっ!!?」





勝鬨勇雄は結構好きなキャラです。いつか本編でも使いたいなぁ・・・


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第十三話 ショップ大会 アヤト・シン・ヒロヤの様子

再び投稿。連休があと少しで終わってしまう・・・・
それから、活動報告にメッセージ書いてくれたお二方ありがとうございます!

さて、それでは早見塾流のデュエルをご覧に入れましょうか。

注意)ドン引きしないでくださいね?


「「デュエル!!」」

 

 

先生のデュエルがすごく気になる。けど今はこっちに集中しなきゃだよね。じゃぁいっちょサクッと僕のデッキで倒そうか!!

 

アヤト 4000

参加者A 4000

 

 

「先行は僕!手札から『フェアリーライフ』を捨てて効果発動!『セブンスタワー』を手札に加えるよ。そして『青銅の鎧』を召喚!!」

 

 

青銅の鎧

レベル3/地属性/獣戦士族/ATK1000/DEF1000

効果

① 召喚・特殊召喚時、山札一枚目を除外する。

 

 

「召喚時の効果で一枚を除外するね。そして青銅の鎧をリリースして『アルティメットフォース』を発動!!」

 

 

アルティメットフォース

通常魔法

① 自分の地属性モンスターをリリースして発動。デッキの上から二枚を除外する。

 

 

「効果で山札の上から二枚を除外する!『再誕の社』を発動!墓地のカード二枚『フェアリーライフ』『アルティメットフォース』を除外する!!ここで『フェアリーシャワー』発動!!」

 

 

フェアリーシャワー

速攻魔法

① 山札の上から二枚を見る。その中から一枚を除外し、一枚を手札に加える。手札に加えるカードは公開しなくてもよい。

 

 

「二枚見て・・・うん。『武神ミカズチ』を除外する。さらにもう一枚『フェアリーシャワー』発動!うーんと・・・『武神ヤマト』を除外するよ。これで七枚除外したね。ここでフィールド魔法『セブンスタワー』発動だよ!!」

 

 

セブンスタワー フィールド魔法

このカードは相手の効果を受けず、無効化されない。

①    発動したとき、山札の一番上のカードを除外する。この時、除外されているカードが七枚以上の時、代わりに三枚山札から上のカードを除外する。

② 自分がレベル5以上のモンスターの召喚を行う場合、このカードの効果でしか召喚出来ない。

③ モンスターを召喚するとき、除外されているカードを好きな数このカードの下に重ねる。その場合追加の召喚権を得る。この効果で召喚するモンスターのレベルは重ねた枚数分の下げたものとして扱い召喚する。この効果は除外されているカードがある限り使える。この効果で召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。

④ 自分のターンのドローフェイズ、このカードに重ねている全てのカードを除外する。その後山札の一枚目を除外する。

 

 

「発動時に除外されているカードが七枚以上だから三枚除外!そして効果発動!下に二枚重ねて!『サイバーNワールド』を召喚!!効果!!お互いの墓地、手札を山札に加えてシャッフルして五枚になるようにドロー!」

 

 

アヤト 手札0→5

 

「『タワー』の効果で一枚重ねて『武神ヤマト』を召喚!!そんでもって除外されている『武神器サグサ』『武神器ハチ』『武神器ツムガリ』の三枚の『獣族』を墓地に戻して『超神龍バリアントハデスを特殊召喚』!!」

 

 

超神龍バリアントハデス

レベル8/地属性/ドラゴン族/ATK?/DEF?

効果

① このモンスターは通常召喚できない。自分の除外されている地属性モンスターもしくは獣族・獣戦士族三体を墓地に送った場合のみ特殊召喚できる。

② このモンスターの元々の攻撃力・守備力は墓地に送ったモンスターの数値を足したものになる。

③ 攻撃力が3000以下の場合、このモンスターは二回の攻撃ができる。

④ 攻撃力が3000以上の場合、このモンスターの攻撃時、相手はバトルフェイズ終了までモンスター効果を発動できない。さらにこのモンスターは効果の対象にならない。

⑤ 攻撃力が6000以上の場合、自分の手札一枚を墓地に送ることでフィールドのカード一枚を選択し発動する。そのカードを手札に戻す。この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

「バリアントハデスの攻撃力・守備力は墓地に送ったモンスターの合計の数値になる。『武神器ハチ』と『武神器サグサ』は攻撃力1700の守備力500、『武神器ツムガリ』が攻撃力1500の守備力1000だからその合計!攻撃力4900の守備力2000!先行だから攻撃できないから2枚伏せる。さらに『武神ヤマト』の効果でデッキから『武神器ハバキリ』を加えて『武神器ヘツカ』を墓地に送るよ。これでターンエンド」

 

アヤト 4000

場 武神ヤマト 超神龍バリアントハデス

フィールド セブンスタワー(下に4枚)

伏せ 1枚

除外 7枚

手札 1枚

 

 

「お・・・俺のターン」

「ドローフェイズに『マクロコスモス』と『虚無空間』発動だよ」

「・・・・・・サレンダーで」

 

 

アヤト WIN

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シン 4000

参加者B 4000

 

 

「「デュエル!!」」

 

「自分の先行!!ブラッド・ヴォルス召喚!さらにデーモンの斧を装備!カードを二枚伏せてターンエンド」

 

 

参加者B 4000

場 ブラッド・ヴォルス(デーモンの斧装備)

伏せ 2枚

 

二枚伏せか・・・・手札に羽箒あるし・・・この手札相手を倒せとしか言ってないんだが?

 

「俺のターン。スタンバイからメインまで。ハーピィの羽箒発動」

「くっ!俺のミラフォと激流葬がっ!!?」

 

うん、これ勝った。フリーチェーンでなんか出来るカードとかならまだチャンスはあったけどないなら勝った。

 

「もう何もないな?なら決める。手札から『ワン・フォー・ワン』発動。『レベルスティーラー』を捨ててデッキから『FA・翔天幻獣レイブン』を攻撃表示で特殊召喚」

 

 

FA・翔天幻獣レイブン

レベル1/鳥獣族・獣戦士族/火属性/ATK1000/DEF600

① このモンスターが進化モンスターの下から、もしくはエクシーズ素材の状態から墓地に送られた場合、デッキから一枚引く。

 

 

「そして『レイブン』を素材に進化!!『火ノ鳥カゲキリ』!!」

 

 

火ノ鳥カゲキリ

レベル2/鳥獣族/火属性/ATK2700/DEF2500/進化モンスター

効果

① 自分の鳥獣族モンスターを1体下に重ねることでのみ召喚・特殊召喚できる。

② このモンスターは攻撃時、守備表示になる。

③ ―メテオバーン―このモンスターの攻撃終了時、下に重ねているカード1枚を墓地に送る。その後このモンスターを攻撃表示に変更し、再び攻撃できる。

 

 

「さらに『魔弾バクレツストライク』発動!!この効果で攻撃力を2000アップ!!さらに貫通効果を与える!!これでカゲキリの攻撃力は4700!!」

 

 

魔弾バクレツストライク

通常魔法

① モンスター1体を選択する。このターン選択されたモンスターの攻撃力は2000ポイントアップし、守備表示のモンスターに攻撃した場合、攻撃力が守備力を超えていた分のダメージを相手に与える。

② 自分フィールドに種族『ナイト』が存在している場合、①の効果をもう一度使用できる。

 

「バトル!!カゲキリでブラッドヴォルスに攻撃!!『ビーコックブレス』!!」

「くっ!!」

 

参加者B 4000-(4700-1900)=1200

 

「攻撃終了時!カゲキリは効果で守備表示になる。だがカゲキリのメテオバーン発動!!下のカード一枚を取り除き!攻撃表示にして再攻撃!!『ビーコックブレス第二撃』!!」

「うわぁあああ!!!!」

 

参加者B 0

シンWIN

 

 

 

 

 

 

 

ヒロヤ 4000

参加者C 4000

 

 

「ふん!俺と当たったこと後悔しな!!俺のターン!!『ブリキンギョ』召喚!効果発動!」

 

なんか偉そうなやつだけど、その効果は通さないよ?

 

「あ、手札の『エフェクト・ヴェーラー』の効果。墓地に送ってその効果を無効にします」

「なっ!!仕方ねぇこれでターンエンド!」

 

これは勝った。ってか相手ヴェーラー1枚で止まるとか弱くない?何したかったの?いいけど。

 

「僕のターンドロー!スタンバイからメイン!!とりあえず『充電池メン』を召喚。効果で『電池メン―角型』を特殊召喚。効果でデッキから『燃料電池メン』を手札に加える。さらに『電池メン』が二体以上いるから今加えた『燃料電池メン』を特殊召喚。さらにフィールドと墓地に光属性のカードがあるから手札の武装魔法『クイーン・オブ・プロテクション』を起動。そして『燃料電池メン』に装着(クロス)。」

 

 

 

クイーン・オブ・プロテクション

武装魔法

① このカードは自分フィールドと墓地に光属性カードがあるときのみ起動(ジェネレート)可能。起動後このカードはモンスターゾーンと魔法・罠ゾーンを1つずつ使用する。(使用できない場合は発動できない)

② このカードは、1ターンに一度、カード効果では場を離れない。

③ このカードが二つのフィールドを使用しているとき、1ターンに一度発動する。自分フィールドのモンスターにこのカードを装備魔法扱いで装備する。発動前に使用していたモンスターゾーンは何もない状態になる。

④ これを装備したモンスターの攻撃力と守備力は2000ポイントアップする。さらに相手モンスターの攻撃時、攻撃表示の装備モンスターを守備表示に変更することで攻撃対象をこの装備モンスターに変更する。

⑤ 装備モンスターが『ロード・オブ・レジェンドソード』を装備していた場合、攻撃力と守備力はさらに4000ポイントアップする。

 

 

「これで僕のモンスターの総攻撃力は7900だけど何かある?」

「・・・・・・サレンダー」

 

 

 

ヒロヤWIN

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、いう感じで一回戦は勝ち進んだわ」

 

「俺が言えたセリフじゃないがお前らヒデェ!!ほとんど後攻ワンキルばっかりじゃないかっ!!」

 

塾生九人は見事に一回戦を突破したが、皆が皆先行で完全ロック、もしくは抵抗をさせない布陣。後攻ワンキルなど、対戦相手が泣くほどの場面を作り上げて勝っていた。

 

特にミヤが酷かったとのこと。ライトロードを使ってるんだが、怒涛の連打で場に『裁きの龍(ペトロシアルフレーム装備)』『ライトロードアサシン・ライデン』『精霊王エルフェウス』が場に並んだとか・・・・おかしくなか?なんでエルフェウス立つねん?

 

 

 

 

精霊王エルフェウス

レベル5/天使族/光属性/ATK3600/DEF3700/進化モンスター

効果

① このモンスターは自分の天使族モンスター1体を下に重ねることでのみ召喚・特殊召喚できる。

② このモンスターが存在する限り、相手の召喚・特殊召喚されるモンスター全ては表側守備表示になる。この効果は無効化されない。

③ このモンスターの与えるダメージは2000以上にはならない。

 

 

「ええっとですね?確か先行の二ターン目に『針虫の巣窟』『ソーラエクスチェンジ』『プライマルスクリーム』からの『裁きの龍』特殊召喚からの『ライデン』通常、効果で『ヴォルフ』が特殊召喚されてから死者蘇生で『ケルビム』を、『二重召喚』でヴォルフをリリースしてケルビムから『エルフェウス』に、最後に『ペトロシアムフレーム』を装備したはずですよ」

「・・・・・・・・ナニソレコワイ」

「メイちゃん?あなたが一番言ってはいけないセリフですよ?」

 

 

メイは言わずもがな。ミヤも良い意味で恐ろしくなってくれた・・・・のか?

逆に身内戦もいくつかあり、ケンとデンジは初戦で当たり、いい勝負を繰り広げていたとのこと。

 

『やべぇ・・・あの塾からの参加者やべぇ!!』

『後攻ワンターンキルの連打しかしてねぇ・・・!!!』

『攻撃力合計・・・・・12000越え・・・・・あ・・・あはは・・・・』

 

 

参加者の皆さんには申し訳ないことをしてしまったかもしれない。ちなみに塾長の対戦相手はメイだった。これだけ言えばわかるな?

 

「      」

「あー・・・うん。お父さん。相手が悪かっただけだよ?」

 

隣で灰になっている塾長の姿はあまりにも可愛そうだ。物言わぬ傀儡になったとはこのことだろうか?

 

「メイ?ちなみに何したの?」

「ディアス2体のチャクラ1体を覚醒させて隣にテトラオーグル立てて殲滅させただけだよ?」

「       」

 

開いた口が塞がらん。こいつサラッとなんて恐ろしいことを言ってくれているんだ?

 

「いやぁ・・テトラオーグル強いよね?。墓地にカード送れるんだもん。絶対に。相手を殲滅だよ!!」

 

何だろう?後ろに青い悪魔が見えた気がした。

 

「にゃはは!!!兄ちゃんは『わぁい、コンボー』の悪魔をこの世界に生み落してしまったようであるwww」

「???ノゾカおねえちゃんそれ誰?」

「コンボ攻撃で相手を破滅させる恐ろしい悪魔の名前だよ」

「メイは悪魔じゃないよっ!?」

 

『(十分悪魔だよ)』

 

きっと皆同じ事を考えたに違いない。

 

そんな感じで、俺たちの早見塾は一回戦で身内対決をやった者を除き皆二回戦へと進んだ。そして、二回戦の相手はそれぞれ

 

 

メイVS望佳

アサハラVS武

アヤトVS雪乃

カヤVS柚子

シンVSシンゴ

ミヤVSデンジ

ヒロヤVSリチュア

遊矢VS勇雄

ケンシロウVS権現坂

 

と言うように、身内対決が多発するものとなった。何だろうか?何人か聞いたことがあるような名前があるんだが・・・気のせいか?

そいえば、遊勝塾の人とあいさつしてないや。後でしとこ。

 

 




うん。やりすぎたとは思う。けど反省はしていない。
むしろ電池メンは若干の弱体化した感はある。実際に使ったことないから知らん。

ただ知り合いの電池メンにインフェルノイドで挑んで引きずられたとだけ伝えときます。


おまけ ロード・オブ・レジェンドソード

カ「なにこれ?」
ア「本編で名前だけ出てきたカードの紹介だってよ」
カ「なるほどね。それで私と先生が呼ばれたのね?」
ア「そういうこと。んじゃさっとやっちまおう」

ロード・オブ・レジェンドソード
武装魔法
① このカードは自分フィールドと墓地に光属性カードがあるときのみ起動(ジェネレート)可能。起動後このカードはモンスターゾーンと魔法・罠ゾーンを1つずつ使用する。(使用できない場合は発動できない)
② このカードは、1ターンに一度、カード効果では場を離れない。
③ このカードが二つのフィールドを使用しているとき、1ターンに一度発動する。自分フィールドのモンスターにこのカードを装備魔法扱いで装備する。発動前に使用していたモンスターゾーンは何もない状態になる。
④ このカードを装備したモンスターが守備表示モンスターを攻撃したとき、攻撃力が守備力を超えていた分のダメージを相手に与える。
⑤ 装備モンスターが『クイーン・オブ・プロテクション』を装備している場合、装備モンスターは1ターンに二回の攻撃ができる。さらに相手のカード効果を受けない。


ア「長い。読むのめんどくさい!!」
カ「今度から省略したらいいんじゃないですか?」
ア「そうしようかな・・・『①②③省略』的な感じか?」
カ「でも先生?それくらいやれば?って声も上がってくるかもよ?」
ア「それもあるんだよなぁ・・・・」
メ「それもそうだけど効果強いよね!!」
カ「あらメイ。いたのね。確かに強力よ。二つを装備していれば攻撃力6000アップでさらに貫通のアンタッチャブル。装備するだけで攻撃力100程度のモンスターでも切り札に変わるわ」
ア「片方だけでも十分強力なんだがな。この二つを同時に装備するには墓地、フィールドに地属性と光属性が必要だ」
メ「片方だけなら余裕なんだけどね?二つとも出すとなると難しいよ?」
ア「まぁ、楽に出す方法もあるんだがな?」
二人「それ教えてください!!」
ア「また今度な?」


ではまた会いましょう。


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第十四話 カヤVSユズ 初対戦は女の戦い。ただし一方的なもの。

GW最終日ですね。明日から仕事です。頑張ろう。

因みに弟のデッキにはランデスサイクリカでひたすらマナ焼いて最後に『剣聖ジゲン』投げつけて勝ちました。

何回死ぬかと思ったことか・・・


ショップ大会二回戦。ここからは人数が少なくなったことと、観客にすべての試合を見せたいということで一戦ずつ行っていくことになる。なんだかんだ言って大きな大会だ。これくらいはやるのだろう。

 

現在、俺たち以外の参加者同士でのデュエルが行われている。一番近いのはカヤの試合だ。第四回戦。そこから連続して早見塾の面々の試合が続く。

 

「あ、アサハラさん!!」

「ん?あぁ、遊矢か」

「へっへーん!俺も一回戦突破したんだよ!」

「そっか、おめでとう」

「おーい遊矢ーって遊矢こちらの人は?」

「塾長、この人アサハラさん。早見塾の先生なんだ」

「おぉ、あなたが。はじめまして。遊勝塾で塾長をしています柊修造です。いつも遊矢がお邪魔してるようで」

 

そう言えば初対面か。どっかのテニスプレイヤーと同じ名前で熱血漢の人。柊修造さん。やべぇ。遊矢の時とは違う感動というか緊張感がある。

 

この人少し調べてみると、もともとプロデュエリストだった。塾の開講と同時に引退して、塾長とし遊勝塾で講師を始めたとか。榊遊勝とも関係が深く、互いに良きライバルであり、理解者であり、幼馴染みとか。

 

デュエルの腕もかなり立つんだろうな。

 

「初めまして柊さん。遊矢君から紹介されましたが改めて、早見塾で講師をしています浅原智樹と申します。今後ともよろしくお願いします」

「こちらこそ、それよりも以前遊矢を助けてくれたとか・・・塾長として一度お会いしてお礼を言いたかったんですよ」

「自分がしたくてしたことなのでお礼なんてそんな」

「それでもですよ。遊矢を助けてくれてありがとうございます」

 

流石だなぁ、大人の対応って感じだ。プロの世界でそういうことも大切なんだろうな。知っていた印象とは全く違うや。

 

「しかし、この大会では話は別ですよ?うちの遊矢と娘の柚子が優勝候補ですからね。譲りませんよ?」

「当然ですよ。こちらの塾生たちも自慢の子達です。丁度四回戦でカヤとそちらの娘さんが当たるようですからね」

四回戦。カヤの相手は柚子。丁度うちのエースが戦うわけだ。まぁ、楽勝とはいかないと思う。知ってる限り、『幻奏』というカテゴリーは特殊召喚されると効果を発揮するモンスターが多い。その中には攻撃対象にならないなどの効果もあったはずだ。

幻奏は素早く特殊召喚で展開するか、H.Cはそれをどうやって突破するか。勝負はそこで別れると思う。

 

「そのようですな。そう言えば柚子の奴が対戦相手に凄く対抗意識を燃やしていましたよ。何か知っていますか?」

あぁ、多分遊矢関係だろうなぁ。きっと遊矢とカヤが話しているのを、何かで見て察したんだろうな。

その事を話すと『なるほど、柚子にも春が来ていましたか・・・遊矢だからいいんですが、喜ぶべきなのかどうか複雑な気持ちですな』と言っていた。父親の心理までは俺にはわかんないや。

 

 

 

 

 

『それでは四回戦!!一回戦を攻撃力8000の一撃で突破したエクシーズ使いの『カヤ』さんと同じく一回戦をモンスター効果により巧みに操り勝利した『柚子』さんの試合です!』

 

「よろしくね、柚子ちゃん?」

「むぅ!負けないんだから!!」

 

柚子ちゃんは早速対抗意識剥き出しだ。カヤは少し困ったように頭を掻いている。

 

「カヤ姉ちゃんも柚子もがんばれー!!

 

遊矢くんは俺たちの近くで二人の応援だ。その応援に応えるように手を振るカヤ、少し照れる遊矢くんを見てまたムスッとしている柚子ちゃん。

 

『ニヤニヤ』

 

それを見てホンワカしながらニヤニヤしてる男一同。複、雑そうな顔をしている修造さん。気づいていないうちの女子一同と遊矢&権現坂くん。

ある意味見所満載な対戦ではある。

 

『それでは開始します!お互い準備はどうですか!?』

「いつでも大丈夫よ」

「私も大丈夫!」

『では、始めます!!』

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

 

カヤ 4000

ユズ 4000

 

 

 

 

「先行は私ね。取り敢えずモンスターをセット、カードを一枚伏せてターンエンドよ」

 

 

カヤ 4000

セット 1体

伏せ 1枚

手札 3枚

 

 

 

「私のターンドロー!私は手札から『シャインエンジェル』を召喚!そのままバトル!シャインエンジェルで攻撃!!」

「セットしていた『H.Cサウザンドブレード』の守備力は1300。お互いにダメージは無いわね」

「私はカードを二枚伏せてターンエンド!」

 

 

ユズ 4000

場 シャインエンジェル

伏せ 2枚

手札 2枚

 

 

「お互いの1ターン目は特に動きは無いようですね」

「その様です。ここからがお互いに本番でしょう」

 

 

確かにその通りだ。しかし、柚子ちゃんにターンが回ってくるかどうかが心配だ。カヤのデッキは基本的にターンが帰ってくると必ずと言って良いほど返す手段がある。それこそ事故でも起こさない限り。どう動くカヤ?

 

 

「私のターン、ドロー。スタンバイからメインに入るわ。何かある?」

「無いわ!」

「うーん、私何かしちゃったのかしら?教えてくれない?柚子ちゃん」

「なにもしてない!!けどあなたには負けないんだから!!」

「そ・・そう?ならいいんだけど。じゃぁ遠慮なく行くわよ!!手札から『終末の騎士』を、召喚!召喚時効果発動するけど何かある?」

「何にもないわ!進めて!」

「・・・後で遊矢にでも聞いてみようかしら?・・なら効果で墓地に『H.Cダブルランス』を墓地に送るわ」

「っ!!」

「何か凄くやりにくいわね・・・何て言うの?プレッシャー?やっぱり何かしたかしら?取り敢えず後でニヤニヤしてる男どもは潰すわ、何か知ってそうだし潰すついでに聞き出すとしましょうか」

 

『っっっ!!!??!?!?!?』

 

哀れ。カヤは弄られるの嫌いなの知ってるはずなのに分かりやすくニヤニヤしてるから。

 

「ともかく、この試合は勝たせてもらうわよ?私は戦士族レベル4モンスター2体でオーバーレイ!!」

 

『これはエクシーズ召喚だぁ!!』

 

「解説さん少し静かにね?」

 

『あ、はい』

 

「エクシーズ!ランク4私の相棒『HーCエクスカリバー』!!そのまま効果発動!!素材を2つ取り除いて攻撃力を2倍の4000に!更にフィールドと墓地に地属性があることで手札から『アクテリオンフォース』を起動!!」

「速攻魔法『禁じられた聖槍』をエクスカリバーに発動!!このターン攻撃力をマイナス800!更に魔法カードの効果を受けないわ!」

「流石に2枚も伏せてたら何かしらあるわよね」

「さっきの試合を観たのよ!!それだけはさせない!」

「しっかり対策されてたのね。ならこのままバトルフェイズ!!行きなさいエクスカリバー!シャインエンジェルを攻撃!!」

 

 

 

ユズ 4000-(3200-1300)=2100

 

 

 

「破壊されたシャインエンジェルの効果でデッキから『幻奏の音女ソナタ』を特殊召喚!」

「『幻奏』ね。初めて聞くわ。効果の確認いいかしら?」

「好きにしたら!!」

「ありがとう。えっと・・・・なるほど。わかったわ。なかなか面倒な効果ね。メイン2に入って1枚伏せるわ。ターンエンドよ」

 

 

 

カヤ 4000

場 エクスカリバー

アクテリオンフォース(起動状態)

伏せ 2枚

手札 1枚

 

 

 

「私のターンドロー!!手札から『幻奏の音女セレナ』を召喚!魔法カード『二重召喚』発動!!私はセレナをリリース!セレナは天使モンスターのアドバンス召喚のリリース時に2体分の扱いになるわ!!『幻奏の音姫プロディジーモーツァルト』をアドバンス召喚!!そして伏せカード『スキルサクセサー』発動!効果は『プロディジーモーツァルト』に!」

 

プロディジーモーツァルト ATK3500

 

「これであなたのエースモンスターの攻撃力を超えたわ!!バトルよ!!」

「バトルフェイズに入って攻撃宣言前!『威嚇する咆哮』発動!このターン攻撃宣言が出来ないわ」

「そんな!!?私はこれでターンエンド・・・」

 

 

 

ユズ 2100

プロディジーモーツァフト

ソナタ

手札 0枚

伏せ 0枚

 

 

 

 

「このまま総攻撃を受けちゃうと負けるからね。エンドフェイズにエクスカリバーの攻撃力はもとに戻るわ」

 

 

 

エクスカリバー 2000

 

 

 

「悪いけどこの勝負もらうわよ?私のターン!ドロー!スタンバイからメイン!アクテリオン・フォースをエクスカリバーに装着!!更にもう1枚!!これはとっておきの一枚よ!!『パワードスタリオン』を起動!!」

 

 

 

パワードスタリオン

武装魔法

① このカードは自分フィールドと墓地に地属性カードがあるときのみ起動(ジェネレート)可能。起動後このカードはモンスターゾーンと魔法・罠ゾーンを1つずつ使用する。(使用できない場合は発動できない)

② このカードは、1ターンに一度、カード効果では場を離れない。

③ このカードが二つのフィールドを使用しているとき、1ターンに一度発動する。自分フィールドのモンスターにこのカードを装備魔法扱いで装備する。発動前に使用していたモンスターゾーンは何もない状態になる。

④ このカードを装備したモンスターの元々の攻撃力は二倍になる。

⑤ 装備モンスターの攻撃力が4500以上の時、装備モンスターが守備モンスターを攻撃し破壊した場合、装備モンスターの元々の攻撃力の半分のダメージを相手に与える。

⑥ 装備モンスターの攻撃力が8000以上のとき、装備モンスターの攻撃終了時まで、相手はカードを発動できない。

 

 

 

『なんだあのカード!?』

『見たことないぞ!!』

『綺麗・・・・』

 

現れたのは翠色の美しい姿をした馬と鎧一式、エクスカリバーは持っていた剣を馬のつけていた鞘にしまい、アクテリオン・フォースを身に纏う。

エクスカリバーが覆う翠色の鎧はエクスカリバーの姿を勇ましく魅せ、隣にいる翠色の鋼の馬は歴戦の猛者と共に戦場を駆け抜けたかのような貫禄を見せつける。

 

 

「パワードスタリオンをエクスカリバーに装着!これで攻撃力は2倍の4000!!バトルフェイズ!!エクスカリバーでプロディジーモーツァフトに攻撃!!」

「なんで!!?攻撃力は他のモンスターの方が低いのに!?」

「やっぱりエース同士での激突の方が燃えるでしょ?この瞬間アクテリオンフォースの効果発動!!攻撃力をプラス4500!更にパワードスタリオンの効果発動!攻撃力が8000以上なら装備モンスター攻撃時に相手はカード効果を発動できない!!行きなさいエクスカリバー!!勝利の剣!!アクテリオンパワード!!」

「きゃああああ!!!」

「エクスカリバー!!女の子相手だから優しくね!!!」

 

 

悲鳴を上げた柚子ちゃんを見て、カヤはエクスカリバーにそう言った。エクスカリバーも理解したのか持っていた剣ではなく、勢いよく近づいたあと、縮こまる柚子ちゃんにデコピンをして終わった。

 

 

 

 

ユズ 0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『勝者!加賀城カヤさん!!三回戦進出です!!』

 

デュエルはカヤの勝利で幕を閉じた。しっかし・・・エクスカリバー強すぎだろ?1ターン前にパワードスタリオンを引いていたらエクスカリバーの効果も含めて8000のエクスカリバーが出来上がる。しかも効果が切れてもその攻撃力は4000だ。そう簡単には突破されないだろう。

 

「私の勝ちね」

「・・・・次は」

「ん?」

「次は絶対に負けないんだから!!!」

「ふふ・・・ええ、いつでも挑戦はうけるわ。でも簡単には負けてあげないわよ?」

「絶対に負けないんだから!!絶対に!!あなたには!!」

 

どうやら本人に自覚はないようだが、柚子ちゃんにライバル認定されたようだ。今度の三角関係がどうなるか、遠目から見せてもらおう。

 

「取り敢えず、ニヤニヤしてた男どもちょっと来なさい」

『・・・・・・・ダッシュ!!!』

「逃がすかぁ!!!」

 

後ろに般若のような何かを浮かび上がらせながらカヤは逃げた男どもを追いかけていった。

 

『さて、次の対戦は一回戦!圧倒的な力を見せつけて余裕の勝利を私たちに見せつけた『叢雲メイ』ちゃんと、シード枠で実力未確認!しかし!!今回”あの”『龍神ヘヴィ』の真の姿を私たちに見せてくれた上に!圧倒的な力で逆転した『浅原智樹』さんと同じ苗字を持つ『浅原望佳』さんの対戦だ!!』

 

 

『ウォオオオオオオ!!!!』

 

 

次の試合はメイと望佳の試合みたいだ。これは結構見ものなんじゃないだろうか?

 

「ぬるふふふ!!メイとやら!我がエースの前に跪くが良いわwww」

「まっけないよー!お姉ちゃんも殲滅してあげるよ!!」

 

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

 

メイ  4000

ノゾカ 4000

 

 

 

 

「先行はうちじゃの?取り敢えず『フェアリーライフ』捨てて『爆進イントゥ・ザ・ワイルド』サーチしてから『ピクシーライフ』発動。効果で一枚除外。んでもって手札から『白骨の守護者ホネンビー』を召喚。効果で山札から三枚墓地に送って、その中からモンスターを一枚手札に加えるよ。んじゃ『雷鳴の守護者ミスト・リエス』を手札に。そして『セブンスタワー』発動。効果で一枚除外。そのまま効果で一枚下にして『ミスト・リエス』召喚」

 

 

あれ?あいつもしかしてガン周りじゃね?

 

 

 

 

白骨の守護者ホネンビー

レベル4/機械天使族/闇属性/ATK2000/DEF2000

効果

① このモンスターは攻撃できない。

② このカード以外の自分フィールドのモンスターが攻撃対象に選択された時、または直接攻撃宣言時に発動出来る。このカードを表側守備表示にし、攻撃対象をこのカードに移し替えてダメージ計算を行う。

③ 召喚・特殊召喚成功時、デッキの上から3枚を墓地に送る。その後墓地のモンスターを1体手札に加える。

 

 

 

 

雷鳴の守護者ミスト・リエス

レベル5/機械天使族/光属性/ATK1000/1000

効果

① このモンスターが戦闘を行ったとき、発生するダメージは0になる。

② ほかのモンスターが召喚・特殊召喚されたとき、デッキから一枚引く。この効果は相手ターンでも発動する。

 

 

 

 

ピクシーライフ

通常魔法

① デッキの上から一枚を除外する。その後除外されている無色・無属性カードを一枚手札に加える。

 

 

 

 

「もう一枚あるからそれも下に送って『神託の守護者ミント・シュバール』を召喚。『ミスト・リエス』効果ドローしてから、『ミント・シュバール』効果、山札の上から3枚を表向きにするよ。その中の機械天使族の数だけ墓地の魔法を回収する。三枚オープン。『フェアリーライフ』『黙示聖者ファル・レーゼ』『黙示賢者ファル・ピエロ』。機械天使は2枚いたから墓地の『フェアリーライフ』と『再誕の社』を手札に」

 

「・・・・うにゅ?」

 

 

 

 

 

神託の守護者ミント・シュバール

レベル4/機械天使族/光属性/ATK1000/DEF1500

効果

① このモンスターが戦闘を行ったとき、発生するダメージは0になる。

② 相手モンスターがこのモンスター以外を攻撃したとき、攻撃表示のこのモンスターを守備表示に変更し、その攻撃対象をこのモンスターに変更する。

③ 召喚・特殊召喚成功時、デッキの上から3枚を公開する。その中に種族『機械天使族』の数だけ墓地の魔法カードを手札に加える。

 

 

 

 

 

 

「ライフ発動一枚除外、更に再誕の社で『ライフ』と『無情秘伝LOVE&HETE』を除外。更にセブンス効果で一枚下にしてもう一体『白骨の守護者ホネンビー』召喚。効果で三枚墓地、『埋葬の守護者ドルルフィン』を回収。『ミスト・リエス』で1ドロー。そのままドルルフィン召喚。『ミスト・リエス』で1ドロー。場が埋まっちゃったぜ。仕方ないからカードを3枚伏せてターンエンド」

 

 

 

 

 

埋葬の守護者ドルルフィン

レベル3/機械天使族/闇属性/ATK0/DEF2300

効果

① このモンスターは攻撃できない。

② このモンスターが戦闘を行ったとき、発生するダメージは0になる。

③ このカード以外の自分フィールドのモンスターが攻撃対象に選択された時、または直接攻撃宣言時に発動出来る。このカードを表側守備表示にし、攻撃対象をこのカードに移し替えてダメージ計算を行う。

④ このモンスターが破壊されたとき、山札の上から五枚を墓地に送る。

 

 

 

 

ノゾカ 4000

場 ミスト・リエス ホネンビー2体 ドルルフィン ミント・シュバール

フィールド セブンスタワー(4)

除外 1枚

伏せ 3枚

手札 2枚

 

 

 

 

「・・・・ほぇええええ!?!?!?!??!?」

『なにぃいいいいい!?!?!?!?!??!?!?!?!?!』

 

 

その場にいた全ての人間が驚いていた。フィールドには五体のモンスター。更に手札2枚、伏せカード3枚。

このターン効果発動したカード合計10枚。デッキから動いたカード10枚以上。これって全盛期征龍の真っ青じゃないか?

 

『な・・・・なんということだっ!!?これが先行1ターン目にやることなのか!!?フィールドがほとんどすべて埋まった上にまだ余裕があったというのかっ!!?』

「もちろんだぜぇい?埋まらなかったらエースが出てきてたんだぜイィ?ワイルドだろぉ?」

『な・・・・っ!!?』

 

 

だろうなっ!!?

マナの概念がない遊戯王だとあいつが使ってるガーディアンデッキは下手をしたら最強のデッキだ。尽きない手札と圧倒的な展開力、そしてエースの強さ。どれをとっても遊戯王という環境で考えると化物だ。もしこれにフィールド上限がなかったら先行後攻問わずに1ターンでシャングリラが出てくる可能性がある。

 

メイにはいい経験になるかもしれない。

 

 

 

 




取り敢えずこんな感じでしょう。こうやってみたら『ミストリエス』やっぱり化物だわ。遊戯王でこんなカード出たら即効で禁止でしょうね。因みに望佳のデッキにも一枚しか入れてません。




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第十五話 『無情』の極シャングリラ 破壊龍神ヘヴィデスメタル

タイトルから漂うワンキル臭。

不動性ソリティア理論ならデュエマにはいくらもあるぞ?『イメン』とか『ラララオプティマス』とか『ラグマループ』とか『シグマループ』とか諸々。




先行1ターン目が終わり、メイにターンが帰ってきた。しかし、アドバンテージの差が大きすぎる。

 

 

ノゾカ 4000

場 ミスト・リエス ホネンビー2体 ドルルフィン ミント・シュバール

フィールド セブンスタワー(4)

除外 1枚

伏せ 3枚

手札 2枚

 

 

先行1ターン目とは思えないほどの展開力、それに加えてまだ余力があったという驚愕の事実。目に見えるプレッシャーと緊張感の中、メイはどう動くのだろうか?

 

「うにゅ・・・私のターンドロー!スタンバイからメイン!」

「この瞬間『強烈な叩き落とし』発動ぉー、さぁ捨てるが良いwww」

「うにゅにゅっ!!?」

 

今手札に加わったばかりの『超次元ミカドホール』が捨てられた。ってまずいっ!!色的にまさかと思ったがやっぱりあいつのシャングリラは・・!!?

 

「更に速攻魔法『ジェラシー・ベル』発動なのだ。うちは手札の『シャングリラ』を捨てる。さぁ更に2枚選んで捨ててもらおうか」

 

「うにゃぁああ!!!?!?!?!?」

 

ネクラハンデス型だとっ!!?

 

ネクラデッキ。光・闇・自然の三色で構築されたデッキの事を言う。

 

コントロールデッキの一つで各文明に役割がある。自然は全てマナブーストやマナ回収などのマナに関わるコントロールやハッスル・キャッスルなどで手札を確保し、光と闇で呪文やクリーチャーを匠に使い回し、小さなアドバンテージを確実に稼ぎ、機が熟した時に大型クリーチャーを召喚して一気に攻め入るデッキタイプだ。

 

その中でネクラハンデス型とはハンデスに特化させて相手を動かさず、こちらが好き放題していく。相手が動いた時には既に逆転が困難な状態になっていることが多い。

 

望佳が使っているのはミストリエスでハンドを切らさず、各種ガーディアンたちでハンデスカードを回収し使い回し、シャングリラが除去されにくい状況を作り出してからぶん投げるというエゲツナイデッキだ。

 

しかも俺に引き厨とかいう割にこいつもこいつで十分引き厨だ。なんでそのタイミングでそのカード引くねんっと思わず言いたくなるような運命力だ。

 

マジで洒落にならん。毎ターン『特攻ジェニー』か『バイスホール』投げつけられたときはマジで泣きそうだった。今は『バイスホール』は無いがかわりに『ガードホール』や『ガンヴィートブラスター』連打されて酷かった。

 

 

「せせせせせせっせ先生っ!!?!ななななんあなんあなななな何あのデッキュぃっ!?!?!?!」

「おおおお落ち着けミヤ!!こういう時はメイの殲滅コンボボボボボボを思い出せっ!!」

「そそそそそれは逆効果!!?」

「アババババババババアアアア?」

「・・・・・はふ」

「うおぉおお!!?ケンシロウが倒れたっ!!?」

「みんな落ち着けっ!!」

 

俺のデュエルである程度の耐性が付いているウチの塾生ですらこの有様だ。恐ろしかったが周りをちらっと見てみると・・・

 

『        』

声がない。既に屍のようだ。

 

・・・・・・・・・・・おいぃいいいいいい!!!?!?!?

 

「ううう・・・・」

 

メイが捨てたのは『シャドウ・リチュア』『ヴィジョン・リチュア』の2枚。これは辛い。

 

メイ 手札3

 

 

「けどまだ動けるもん!!『超次元リバイブホール』発動!!シャドウを手札に戻すよ!!そして来てよね!!『勝利のガイアール・カイザー』!!」

 

「ミスト・リエス効果で1ドロー、更に召喚成功時速攻魔法『デットリー・ラブ』なのじゃ!!ドルルフィンを破壊してガイアールを破壊!!」

「うそっそんな!!?けど超次元儀式モンスターたちはその効果でエクストラデッキにもどるよ!!」

 

「ドルルフィン効果!で、あーる。デッキの上から五枚を墓地へ!!『超次元ドラヴィタホール』『超次元ガードホール』『寡黙賢者ソルハバキ』『死者蘇生』『貪欲な瓶』。うーん落ち悪いね」

 

「けどっ!!まだ動けるもん!!『シャドウ』効果で『儀水鏡』を手札に!『サルベージ』発動!!『ヴィジョン・リチュア』『シャドウ・リチュア』回収!『儀水鏡』発動!!『ヴィジョン・リチュア』リリースしておいで!生まれ変わった侵略者!『イビリチュア・ジールギガス』!!そのまま効果発動だよ!!」

 

「その前に効果で1ドロー」

 

「ライフ1000払って一枚ドロー!引いたのは『リチュア・アビス』!『ホネンビー』には帰ってもらうんだから!!」

「いいじゃろう。その判断はあながち間違いじゃないんだなぁこれが」

 

 

 

 

ノゾカ ミスト・リエス ミントシュバール ホネンビー

手札 4

 

 

 

 

「召喚!『リチュア・アビス』!効果で『リチュア・ビースト』を手札に!これでバトルフェイズ!!」

「その前に効果で1ドローね?ささどうぞ?」

「ジールギガスでミスト・リエスに攻撃!!」

「ホネンビー効果。守備に変更して攻撃をこっちに。ブロックするよ」

「くっ・・・・メイン2に入って一枚伏せるよ。私はこれでターンエンド」

 

 

 

 

 

メイ 3000

場 ジールギガス アビス

伏せ 1枚

手札 1枚

 

 

 

 

 

最初のハンデスが効きすぎた。無かったらこのターンで一気に返せたのに。一番除去したかったリエスを残してしまったのは痛い。

 

「うちのターンドロー。スタンバイにセブンス効果ね。除外は・・・うっし!シャングリラ!!更に下のカード全部除外。そのままメイン!!ホネンビーをリリースしてミントを進化!『守護聖天タースケルケルヨ』!そしてここでフィールド魔法『爆進イントゥ・ザ・ワールド』!!『セブンス』は墓地に、さらに『ワイルド』発動時に『進化モンスター』がいるから3枚除外!」

 

 

 

 

 

爆進イントゥ・ザ・ワイルド

フィールド魔法

① 発動時、山札の一枚目を除外する。このカードの発動は無効化されず、他のカードの効果を受けない。

② スタンバイフェイズ。このカードの下に重ねられたカード全てを除外する。その後山札一枚目を除外しても良い。

③    このカードの効果で除外するとき、進化モンスターが居る場合、1枚のかわりに3枚除外する。

④ 自分の除外されているカードを一枚、このカードの下に重ねることで通常召喚を追加で行うことができる。この効果は自分がメインフェイズにモンスターを召喚する前に除外されているカードの枚数分行うことができる。

⑤ このカードの効果で進化モンスターを通常召喚を行う場合、モンスターをリリースせずに召喚する事ができる。

 

 

 

 

 

「さぁこれで除外されているカードは合計9枚。あと二枚足りないね。んじゃ確保しようか!『ワイルド』効果で召喚権確保!『ミント・シュバール』!効果発動!『埋葬の守護者ドルルフィン』『無情の極シャングリラ』『墓地の守護者メガギョロン』ラッキー!んじゃ墓地の魔法3枚回収。『再誕の社』『ピクシーライフ』『母なる聖域』回収ね。そのまま『ピクシーライフ』発動。一枚除外、更なる効果で無属性扱いの魔法カード『無情秘伝LOVE&HATE』を回収!さらに再誕の社発動で『ドルルフィン』と『ホネンビー』を除外。これで除外が10枚!!」

 

「メイっ!!引き締めろ!!来るぞ!!」

 

「『母なる聖域』!!ミスト・リエスを除外してこの時に除外されている数×レベルの進化モンスターを1体特殊召喚なのだ!!除外枚数は11枚!!レベル11のモンスターも進化可能!!」

 

 

 

 

母なる聖域

通常魔法

① 自分フィールドの進化モンスター以外を1体除外する。その後除外されている数の枚数分のレベル以下の進化モンスターを1体特殊召喚する。

 

 

 

 

「うちは墓地の『ファル・ピエロ』『ホネンビー2体』、除外されている『ミスト・リエス』『ドルルフィン』『ミント・シュバール』を素材にして召喚!!ここはかっこよく決めてみようかな?矛盾より生まれた悲しき守護者!全てを守るために全てを滅ぼし無に返せ!!『無情の極シャングリラ』!!」

 

 

 

 

無情の極シャングリラ

レベル11/無属性/機械天使族・ゼニス/進化モンスター/ATK8500/DEF8500

効果

① このモンスターは自分の墓地・除外・フィールドから好きな数の『機械天使族』モンスターを下に重ねることでのみ召喚、特殊召喚出来る。

② このモンスターは攻撃時に守備表示になる。また②③の効果以外では表示形式は変更できない。

③ このモンスターが守備表示の時、ドローフェイズに発動する。このモンスターを攻撃表示に変更する。

④ このモンスターの攻撃宣言時、下に重ねたカード一枚を墓地に送り発動する。相手のモンスターを一体選びデッキに戻しシャッフルする。

⑤ このモンスターが守備表示のとき、相手は攻撃できない。

⑥ このモンスターがフィールドから離れるとき、代わりに手札に戻る。(この時下にあるカードも全ても手札に戻る)

⑥ このモンスターが相手に与えるダメージは3000以下になる。

 

 

 

 

 

「攻撃力8500っ!!?!?!?!?!??!?!」

 

「うにゃははは!!!!!!!無情!!無情!!!無情ぅううう!!!!フワハハッハア!!!!いくぞ!!バトルフェイズ!!シャングリラで『ジールギガス』に攻撃!!効果でシャングリラは守備表示に!!さらに手札から魔法カード『無情秘伝LOVE&HATE』発動なのだ!!」

 

「どうして!!?それは速攻魔法じゃないよ!!?」

 

「こいつはシャングリラの攻撃時に唱えることができる『シャングリラ専用』の魔法カードなのだよ!」

 

 

 

 

 

無情秘伝LOVR&HATE

通常魔法(無属性)

① この魔法は『無情の頂シャングリラ』の攻撃宣言時に手札から発動することもできる。

② 墓地から好きなモンスターを1体特殊召喚する。

③ この魔法を①の効果で発動した場合、相手フィールドのモンスター1体を選択して発動する。相手はそのモンスターをデッキに戻してシャッフルする。

 

 

 

 

 

「さらにチェーン2でジャングリラの効果も発動!!素材のミスト・リエスを墓地に送って発動!!それぞれの対象は無情秘伝がジールギガス!シャングリラはアビス!!」

 

「チェーンはないよ!!」

 

「ならばシャングリラの効果でデッキに戻ってもらうよ!!さらに無情秘伝の効果でアビスもデッキに」

 

「私のフィールドが「さらに!!」!!?」

 

「無情秘伝の更なる効果!!墓地から二体目のシャングリラを特殊召喚!!素材は墓地の『ミント・シュバール』『ソルハバキ』!!来るのだ!二体目のシャングリラちゃーん!!」

「2体目っ!!?!?!?」

「一体目は攻撃対象が消えたから無効。しかも守備表示だから攻撃できないけど。二体目のシャングリラで直接攻撃!!」

「うにゃぁああああああ!!!!」

 

 

 

 

 

メイ 0

 

 

 

 

「うう・・・うううううう!!!!」

「ニャハハハハ!!強大!!無情!!!大消滅!!!!!!ヌワハハハハッハ!!!!」

 

最後の伏せカードは『激流蘇生』だった。メイは悔しそうにその場に伏せていた。

 

「まぁうちも二枚のハンデス引かなかったら危なかったし。なかなか強かったね。けども!!うちにはまだまだ及ばないのだよ!!」

「うううう・・・・うわぁあああん!!!センセー!!!!」

 

あーあ、泣かしたー。そりゃ泣くわ。あの状態にされたらデュエマでも泣くわ。

飛びついてきたメイを撫でながら背中を摩る。マジ泣きだよ。あーあ。

 

「え?泣いちゃった!!?うそどうしよう!!?兄ちゃんどうしよう!?!?!?!」

「あーうん。取り敢えず次に試合からは少し自重しろや」

「ダガコトワル」

 

反省の色は無し。まぁガチで勝ちに来てるからそれは無理なのかもしれないが明らかにオーバーキルだろ。相手の精神へし折るどころか粉々に砕いた後で塵一つ残さず消滅させてるんだもんな。

俺でもあそこまでは動かんわ。

 

 

『      はっ!!勝者は浅原望佳さん!!続きまして・・・また動くのでしょうか?『浅原智樹さん』さん対うちのショップの常連さん!実力派の『大郷武』くん!!』

 

 

あ、俺の番か。すぐに言ってやりたいけどギュッと離さないメイがいて動けない。下手に話しても泣いちゃいそうだし。

 

 

『浅原さん?そのまま来てもいいですよ?状況が状況なので』

「あ、すんませんそうします。メイ?くっついててもいいけど口出しするなよ?ジャッジ取られて負けるから」

「うう・・・ひっく・・・うん・・」

 

すごく物分りのいい人で助かった。ともかく前に出て対戦相手と顔を合わせる。お?あいつってたしかこの前の。

 

「遊矢泣かせたチンピラ武くんだっけ?」

『(ギロッ)!!!!』

「ひぃ!!その件はマジで悪かったよ!!だからそっちからくる恐ろしい視線をやめてくれ!!頼むから!!!」

 

若干数名から恐ろしい視線が彼に向けられた。なんだろう?振り向いたら般若が三体ほど見える気がする。武氏の後ろの人も数名声にならない悲鳴をあげてるし。ってか俺にまで変なプレッシャーがのしかかってくるんだけどっ!!?

 

『(カンプナキマデニツブセ)』

 

なんか頭の中に変な電波受信したァ!!?怖っ!!?これ首を縦に振らないと俺が潰される!!?

 

首を激しく降ると、プレッシャーは消えた。なにこの安堵感。すごく解放された気分。

 

『え・・・えぇーでは始めます。くっついてるメイちゃんは背中に移ってもらえるかな?』

 

「ひっく・・グスッ・・センセー・・・・おんぶ・・・」

「・・・・自分で捕まっててね?俺手助けできないよ?」

「・・・・・(コクン)」

 

 

取り敢えずメイをおんぶしてデュエルディスクを構える。メイって以外に軽いのな。あんまに重さ感じないな。これなら何とでもなるだろう。

 

 

 

『メイ・・・遊矢並みの策士だ』

『けど怪我の功名じゃないか?』

『・・・・うん。今回は激しく同意する。あれを受けたらあれくらいは要求してもおかしくない』

『ニャハハ!!!』

 

 

後ろの男共すらいじる事をやめている始末。望佳おまえマジで悪魔見たいなやつだな。

 

「・・・・せんせー・・・・大丈夫・・・グスっ・・・?」

「問題ないよ。すまんな。さぁ始めようか」

「今日は勝つ!!」

 

 

 

 

『デュエル!!』

 

 

 

タケシ  4000

アサハラ 4000

 

 

 

あれ?ライフ4000からスタートしてる?二十歳以上からの参加者は3000じゃねーの?

 

「ライフはお互いに二十歳以上だから4000からだ」

「え?お前さん二十歳過ぎなの?」

「昨日誕生日だったんだよ!!俺の先行!!アレキサンドライドドラゴン召喚!!二枚伏せてターンエンドだ」

「ふーん。んじゃ遠慮しなくていいな?」

「ふぁ?」

 

 

 

タケシ 4000

場 アレキサンド

伏せ 2枚

手札 2枚

 

 

 

 

「俺のターンドロー。スタンバイからメイン。おろかな埋葬発動。『破壊神デス』を墓地に。さらに『どんどん吸い込むナウ』発動。『セブンスタワー』回収。『フェアリーシャワー』発動。『ブラックホール』除外、『青銅の鎧』召喚。効果で一枚除外『再誕の社』。ここで『セブンスタワー』発動。効果で一枚除外『究極神アク』。さらに効果発動で『ブラックホール』を下に。『粉砕する斧プロメテウス』召喚。効果でデッキトップ二枚除外。『サイバーNワールド』『龍神メタル』除外された『再誕の社』回収。そのまま発動。『ドン込む』と『おろ埋』除外、『邪魂創世』発動。青銅をリリースして三枚ドロー。『セブンス』の下に『おろ埋』を送り『龍神ヘヴィ』召喚。効果で『プロメテウス』を破壊。一枚ドロー」

 

 

「お・・・俺はアレキサンドしかいないからこいつを破壊」

 

 

 

 

アサハラ 4000

場 龍神ヘヴィ

フィールド セブンスタワー(2)

除外 4枚

手札 4枚

 

 

 

 

 

粉砕する斧プロメテウス

レベル5/水属性・地属性/獣戦士族/ATK1000/DEF1000

効果

① 召喚・特殊召喚成功時、山札の上から二枚を除外する。その後除外されているカードを一枚手札に加える。

② このモンスターの効果で除外したカードはこのターン。このモンスターの効果以外では除外ゾーンから動かない。

 

ドンドン吸い込むナウ

速攻魔法

① 発動時、山札の上から五枚を見る。その中から一枚見せる。それを手札に加える。加えたカードが火属性・地属性のカードだった場合。フィールドのモンスター1体を手札に戻す。

 

 

邪魂創世

通常魔法

① 自分のモンスター1体をリリースして発動する。山札から3枚引く。

 

 

 

 

 

「『ハーピィの羽箒』発動すべて破壊。カラフルダンス発動『ワン・フォー・ワン』『FA・コッコルピア』『インフェルノサイン』『究極神アク』『サイバーNワールド』除外。『サイバーNワールド』『ワン・フォー・ワン』『インフェルノサイン』『ドン込む』『究極神アク』を墓地へ。

『セブンス』効果で『コッコルピア』『究極神アク』を送り『ヘヴィ』をリリースして『魔龍バベルギヌス』召喚。対象は俺。効果で自身を破壊して墓地から『サイバーNワールド』特殊召喚。効果で手札・墓地を戻して五枚ドロー」

 

 

 

アサハラ・タケシ 手札5枚

 

アサハラ

フィールド セブンスタワー(4)

除外 龍神メタル・サイバーNワールド

 

 

 

 

 

「再びカラフルダンス発動。『破壊神デス』『龍神メタル』『フェアリーシャワー』『死者蘇生』『地獄門デス・ゲート』を除外。そのまま同じ奴を墓地へ。『フェアリーライフ』発動。『強欲な瓶』除外。『再誕の社』発動。『ライフ』と『カラフルダンス』を除外、『瓶』を『セブンス』の下に重ねて『ヘヴィ』召喚。効果は使わない。Nワールドをリリースして『邪魂創世』発動。3枚ドロー。『超次元エナジーホール』発動。一枚ドロー。エクストラデッキからレベル5になるように特殊召喚。レベル2の『時空の喧嘩屋キル』二体特殊召喚。今引いた『邪魂創世』発動『キル』一体リリースして3枚ドロー。キルはエクストラデッキに戻る。ここで『セブンス』効果で『ライフ』を重ねてキルをリリースして『ボルバルザーク・エクス』召喚。効果でこのターン除外ゾーンから『セブンス』もしくは『ワイルド』のフィールド魔法カードの下に行ったカード全てを除外する。」

 

「あへ?」

 

 

 

 

アサハラ 4000

場 ヘヴィ エクス

フィールド セブンスタワー(0)

除外 8枚

墓地 7枚

手札 5枚

 

 

 

 

ボルバルザーク・エクス

レベル7/火属性・地属性/ドラゴン族/ATK2500/DEF2000

効果

① 召喚・特殊召喚時、このターン『セブンス』『ワイルド』とつくカードで除外ゾーンから移動したカード全てを除外する。また除外ゾーンのカードに対する効果をすべて無効にし、除外ゾーンからカードを別の場所に移動できるようにする。

② このモンスターが与えるダメージは2000以上にはならない。

 

 

 

 

「『セブンス』効果で『ブラックホール』『おろ埋』『カラフルダンス』を下にして『龍神メタル』召喚。効果は不発だがゴッドリンク。『龍神ヘヴィメタル』。さらに『究極神アク』2体を下に送り『魔龍バベルギヌス』。対象は俺。効果で自身を破壊して『破壊神デス』特殊召喚。トライ・G・リンク。『破壊龍神ヘヴィデスメタル』。効果でエクス破壊。さらに『デス』の効果で必ず攻撃できるからそのままバトルフェイズ。『ヘヴィデスメタル』で直接攻撃『ワールドエンドノヴァ』!!!」

 

 

 

「・・・・・・え?」

 

 

 

 

タケシ 0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『              』』

「兄ちゃん人のこと言えねーしwwww後攻1ターンで『ヘヴィデスメタル』とかチート乙ww」

 

 

 

 

 

 

 

『えー・・・これより30分の休憩に入ります。はい。休憩です。皆さん少し落ち着きましょう。今の2戦はきっと夢だったのです!!だから休みましょう。それから『浅原智樹』さんは『邪魂創世』『ボルバルザーク・エクス』を一枚制限、『龍神ヘヴィ』は2枚制限でお願いします。浅原望佳さんは『無情秘伝LOVE&HATE』と『雷鳴の守護者ミスト・リエス』を一枚制限でお願いします。さらにお二人に共通で『セブンスタワー』は2枚制限で特例として『死者蘇生』は禁止とさせてください。本当にお願いします。むしろ何か差し上げますからお願いします。改良後に運営までデッキ確認のためお越し下さい。』

 

 

「だろうな」

「いやぁ・・やりすぎちゃったぜ」

『「「本気でお願いします!!こっちの身体が持たないんです!!!」」』

 

 

こうして、初めて遊戯王でデュエマのカードが制限された。けどまだ使えるのか。なら今後も全然大丈夫だな。

 




とうとう制限カードが登場しました。ただし二人限定。
マナの概念がないとデュエマはこうなります。多分。

多分ライフ差50000あっても勝てるんじゃないかな?(白目)








おまけ 潰された男どもとその後の進展


追われていた男一同「       」
カ「ふぅ、満足したわ。さぁ教えなさい」
ケ「い・・・・いやぁ・・・教えてあげたいのはやまやまなんだけど」
デ「カヤお姉ちゃん!これは遊矢の問題だから教えられない!!」
カ「え?あぁ遊矢関係なのね。つまりあれ?柚子ちゃんは遊矢が好きだけど遊矢の気持ちは私に向いてるから柚子ちゃんはそれが気に入らなくてライバル視してるってことなの?」
男一同「っ!?!?!?!?」
ケン「ナンデ!?カヤネエチャンナンデェ!!?」
カ「馬鹿ねぇ、私そこまで鈍くないわよ。一応気持ちには気づいてるわよ?」
ケンシロ「・・・・・・なん・・だ・と・・!!?」
カ「けど私から行く気はないわ。やっぱりそういうのは男の子から来て欲しいからね。それにあの子が抱いてる気持ちももしかしたら別の『好き』かもしれないでしょ?」
シ「だがあの反応は」
カ「だとしてもよ。少しは待ってるけど余りにも長かったら私は次に行くけどね。あんたたち応援したりアドバイスくらいはしてあげなさい。じゃぁ私戻るわ。あんたらも回復したら戻ってきなさいよ?」



シ「あれ?もしかしてカヤも満更じゃない?もしかして遊矢が告白したらくっ付く?」
一同「っ!!!!」
シ「・・・・お前ら。わかってるな」
一同「応っ!中学入る前までにくっつける!!」
シ「作戦名『YKK(遊矢とカヤの恋人成立)作戦』で異論ないな?」
一同「異議なし!!」
シ「まずは遊矢にはっきりした意思と相手を守れるくらいの実力を身に着けさせよう」



実は鈍くなかったカヤさん。



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第十六話 効果確認は計画的に

感想にとある質問が書いてありました。
『なんでモブはデュエマのカード使わへんの?』
読んでくれている方の中にもそう思う人は多いと思います。はい。実は既に自分の中でその理由は既にありました。
ちょうどいいので今回はそんな感じの話です。


「はい、確かに確認しました。このデッキならばこのまま参加可能です」

「ありがとうございます」

 

デッキの調整を終え、運営にデッキの確認を終えた俺、この展開はなんとなく予想できていたのでセブンスタワー全抜きパターンに出来るようにカードを持ってきておいた。先ほどのように後攻ワンキルは難しくなるが、これでも全然動けるタイプだ。ただし展開力が多少犠牲になった。

 

しかし、まだセブンスタワーが使えるので主軸はそのままに、メタ対策として全抜きパターンのカードを数枚入れた。キーカードはレベル7『魔龍バベルギヌス』とレベル5『爆竜兵ドラグストライク』だ。

え?また踏み倒すのかって?当たり前だろ?遊戯王ってそういうゲームだろ?デュエマも似たようなもんだけど・・・・・

あとセブンスタワーのかわりに入れたのがこのカードだ。皆さんご存知の『フェアリーギフト』だ。

 

 

 

 

フェアリーギフト

通常魔法

① 自分の墓地にある『フェアリー』と付く魔法カードを1枚デッキに戻すことで発動する。このターン追加で二回の通常召喚を行うことができる。

② 通常召喚を行う場合、墓地にあるこのカードをデッキの一番下に戻し、その後手札1枚を捨てることで、次に召喚するモンスターのレベルを3下げたものとして扱う。

 

 

 

 

セブンスタワーほどの爆発は無いものの、これで十分強い。むしろこれくらいならどんなデッキにも割と入りそうだ。特にアドバンス召喚をメインとするここなら特にそうだ。ただし発動コストに墓地に『フェアリー』魔法が必要なので最初に1枚『フェアリー』系の魔法を遣う必要があるのが難点だ。フェアリー系の魔法はすべて除外系のカードなので『王宮の鉄壁』などを使われるとなかなか辛くなる。

 

なので、羽箒の他にサイクロンを新たに投入した。さらに手札の消費が激しくなってしまったので最凶無敵の『置きドロソ』の投入したため、構築が難しくなってしまい、時間がかかってしまった。

メイン40枚にようやく収まり、埋まりきらなかったEXも15枚きっちりとなり出来るなら一度回したいのだが生憎相手がいない。

 

さっきの後攻ワンキルが余程衝撃だったのか誰もが一歩引き気味なのだ。仕方がないといえば仕方ないが、やっぱり辛い。

 

「んだよ。何疲れた顔してんだよ?」

「あ、さっきの武くん」

 

よってきたのは先ほどの被害者武くん。何か用だろうか?

 

「デッキ調整終わったんだろう?相手させろや」

「なん・・・・だと・・!?」

「どうせ相手いないだろ?俺だって何もしないで終わるのはゴメンだ。せめてフリー対戦させろや」

 

なんやこいつ。めっさ良い奴やん。

 

「今俺は君が神にすら見える。けど俺年上、君年下。オーケ?」

「うっせ。早くやるぞ。んでもって飯奢れ」

「それが目的かい、まぁいっか」

 

フリーであるためデュエルディスクは使わず、テーブルデュエルでやることにした。

 

 

 

「「デュエル!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー助かった!実際に使ってみないとわからんモンだな」

「いやおかしくね?1枚しか入れてないはずなのに展開力ほとんど変化ないじゃねぇか。むしろ手札の枚数増えてて化物じみてるじゃねーか」

「いやいや、それでも初ターンに動ける確率は減ったぜ?それに初めて会った時よりも全然強くて驚いたぜ」

「それを丸呑みしちまう程の動きしてるじゃねーか、ってかんだよアレ。本気で意味わからん。まぁ切り札出せたし、割といい線行ったから俺もそれなりに満足だ」

「まさか聖霊龍騎を拝めるとは思いもしなかったわ」

「・・・・・むしろなんで今まで俺は使っていなかったか気になってるくらいだよ・・・・レベルは高いけどよく見たら出しやすいし。攻撃力とレベルにしか目を向けてなかったのがすげぇバカバカしい」

 

実はその通りなのだ。ここの住民は基本皆が皆攻撃力重視、その後出しやすい低レベルでカードを見ている。攻撃力が高いがレベルとデメリットがデカイモンスターと、低レベルで攻撃力が高いモンスターなら前者を選びやすい。効果は二の次。もったいない。そういう意味ではデュエマが元になっているカードたちは高レベル高パフォーマンスなカードが多く、あまり目を向けられていなかった。例えばこのカード。

 

 

 

 

 

アルティメット・ドラゴン

レベル6/ドラゴン族/火属性/ATK2000/DEF1000

効果

① このモンスターの攻撃力は自分の場のドラゴン族モンスターの数×1000アップする。

② このモンスター与えるダメージは1000+(自分の場にあるこのカード以外のドラゴン族モンスター×1000)となる。

 

 

 

 

 

このカードですら『攻撃力が2000なら『アレキサンドライド』でオケ』とか言われている現状なのだ。基本効果まで目を向けない悲しき現状。

あ?このカードどうしたかって?そりゃ買いましたよ?3枚しかも初期イラストのかっこいいやつ3枚見つけたから全部3枚買ったよ。んでもってデッキ組んだよ。名づけるなら『究極聖刻』とでも名付けようか?何するかって?ヒント。アトゥムスアルティメット。新しい悪魔の呪文に加えようぜ?攻撃力3000のTブレイカー・・・じゃなくて2000ダメージ固定まさに『アルティメット』の名に恥じないモンスターの出来上がり。

 

1の効果って自分含めたドラゴン族だからすごく便利、攻守0でも自身の効果で2000まで上がるし、間にレダメ挟むか、場にドラゴンもう1体立てるだけで3000以上の出来上がり。守備力が低いのはこの際仕方がないけど、攻撃後に守備表示にならないから十分強い。

 

 

さらにこんなカードもありますよ?

 

 

 

 

 

聖断の聖霊エリクシア

レベル6/天使族/光属性/AT500/DEF2000

効果

① このモンスターの攻撃力・守備力は自分の除外されている属性の数×1500アップする。

② このモンスターの攻撃力が3000以上のとき、このモンスターはバトルフェイズに二回の攻撃ができる。ただし、相手に与えるダメージは1500以下になる。

③ このモンスターの攻撃力が6000以上の時、相手モンスター全てに攻撃できる。ただし与えるダメージは1000以下になる。

④ このモンスターの守備力が6000以上の時、このモンスターは相手の効果を受けない。

 

 

 

 

 

いや、元は弱くても十分強くね?むしろ四属性除外したら攻撃力6500でモンスター絶対殺すマン&アンタッチャブルですよ?二属性除外でも十分強いのになんでみんな使わないのか。勿論レベルと攻撃力ステータスが合わないからです。

 

でも逆に考えろ。シャインエンジェルで相手のターンでリクルートして、1ターン耐えよう。自分のターンで二属性除外しよう。『青眼の白龍』の攻撃力・守備力共に上回る素晴らしいモンスターの出来上がりだ。しかもサポートの多い天使族だ。わかる奴が使えば十分驚異的だ。むしろ暴力とも取れる。

 

 

しかも守備6000を超えたら『ヘヴィ』のような自分で選んで破壊するような効果でない限り場を離れない素晴らしいモンスターだ。

 

 

さらにこんな奴。

 

 

 

 

緑神龍ダクマバルガロウ

レベル7/ドラゴン族/地属性・風属性/ATK1000/DEF500

効果

① このモンスターの攻撃力・守備力は自分・相手の伏せカードの数×1000アップする。

② このモンスターの攻撃力が3000以上の時、相手のカード一枚を除外する。この効果を発動した場合、攻撃力は次の自分のターン開始時まで半分となる。

③ このモンスターの攻撃力が6000以上の時、自分がカードをセットした時に発動する。自分の墓地の枚数以下のレベルを持つモンスターを手札から条件を無視して特殊召喚できる。ただし特殊召喚されたモンスターの攻撃力は半分となり、直接攻撃できない。

 

 

 

 

この溢れる化物カード。しかし誰もが使わない。何故か?攻撃力が低いくせにレベルが高いから。

はっきり言おう。馬鹿だろ?弱いこと一つも書いてないよ?無条件除去&条件無視特殊召喚。本気で化物だぜ?つまりあれだぜ?『発動後自分フィールドにセットする』ってカードをメインに使えばこいつは化ける。『くず鉄のカカシ』とか最高に相性がいい。

 

 

どっかに決闘竜を特殊召喚する奴がいるけどそいつすら上回るんじゃね?まだまだいるぜすごい奴。

 

 

 

 

ルナ・ブライトホーク

レベル8/機械族/水属性/ATK1800/DEF3200

効果

① このモンスターは特殊召喚できない。

② 自分のメインフェイズに発動する。デッキから好きなカードを1枚手札に加える。この時加えたカードは相手に見せなくても良い。

③ このモンスターは自分の手札・フィールドから『水属性モンスター』のレベルが8以上になるように除外し、手札から表側守備表示で召喚できる。

 

 

 

 

は?攻撃力低いのにレベル高い?何言ってるの?毎ターンサーチできる素晴らしいモンスターじゃないか。しかも守備力高いから壁としても素晴らしい。デメリットも実質ないようなものだし、まったくもって使いやすい。

 

 

 

 

黒神龍ブライゼナーガ

レベル7/ドラゴン族/闇属性/ATK2000/DEF2000

効果

① このモンスターを召喚・特殊召喚した時に発動する。自分のフィールドにセットされたカードすべてを手札に戻す。戻したカードが速攻魔法・罠カードの場合、発動条件を無視して発動できる。発動したカードはすべて除外する。

 

 

 

 

早い話がセットしたミラフォをすぐに発動できる。破壊輪をすぐ使える。ウイルスカードをすぐ、しかも無条件で発動できる。弱いか?弱くないよな?けどここの住民は攻撃力メインの脳筋連中。つまり通常モンスターである『アレキサンドライドドラゴン』や『ブラッドヴォロス』などといったレベル4以下、攻撃力1800以上のモンスターを好む性質がある。

 

 

つまり、レベル6で攻撃力1000など眼中にないし、レベル9で攻撃力1800で使えない呼ばわりだ。酷い時代だよまったく。

そういうのもあって元デュエマのカードはみなストレージの方に行っているのだ。あ、因みにこいつは表に出てきてるぞ?

 

 

 

 

不死身男爵ボーグ

レベル2/戦士族/火属性/ATK2000/DEF0

通常モンスター

「わかるか。相手よりでかい武器を持ってるやつが勝つんだよ。」―不死身男爵ボーグ

 

 

 

 

うん!みんなのイケメソボーグさーん!!何これ強い。ふっつーに強い。因みにコイツのレアリティはなんとウルトラでした。まぁそうだよね?レベル2で攻撃力2000って馬鹿だもん。デュエマなら『あ、ふっつー』って感じで終わるけど。

さらに使われているカードにはこんなカードもあったよ?

 

 

 

 

虚空の翼ダークモルダー

レベル4/悪魔族/闇属性/ATK3500/DEF3500

効果

① このモンスターの効果は無効化されない。

② このモンスターは攻撃終了時、守備表示になる。

③ このモンスターが守備表示の時、戦闘ダメージは0となる。

④ このモンスターが相手モンスターとの戦闘終了時、このモンスターを墓地に送る。

⑤ このモンスターが相手に与えるダメージは2000以下になる。

 

 

 

 

レアリティはスーレアだった。しかも1枚の価格が一軒家を買える値段。伝説の『ブラックマジシャン』『青眼の白龍』をも超える攻撃力でありながらレベル4。

 

うん。生きる伝説だねこれ。けどフツーに考えよう。確かに攻撃力守備力は強い。けど効果にはデメリットがたくさん書いてある。むしろデメリットしか書いてない。聖杯飲ませて突っ込めば最強だけどまず聖杯を飲ませても無効にならない。全ての効果が足を引張ている。つまりだ。ボーグ様で攻撃したほうが何倍も強い。

 

 

 

あとこいつは割と強いが今は見たことがない。

 

 

 

聖騎士ムーンティアー

レベル2/機械戦士族/光属性/ATK3000/DEF2500

効果

① このモンスターは通常召喚できない。

② 自分が魔法カードを2回発動したターンのメインフェイズ2に手札から召喚できる。

 

 

 

条件は難しく、即座に攻撃はできないが割と出せれば強い。けれど魔法を2枚発動する。さらに召喚権を残した状態でメインフェイズ2に行く。これがなかなか難しい。『強欲な壺』などといった『壺系』の魔法を使用する、『二重召喚』をしようしてメイン2に行くなどすれば簡単だが、それでも手札消費が2枚前提なのが辛いかもしれない。レアリティはレアだったのでここの住民のストレージを漁れば割と出てくるかも知れないカードでもある。

 

 

 

「何考えてるんだよ?」

「んあ?スマンスマン。ちょいカードについての考え事」

 

しまった。ついついいろんなカードのことを考えていて武くんがいたことを忘れていた。そう言えば彼にお礼をしていなかったな。

 

「そうだ。調整のお礼にこいつをプレゼントだ。うまく使えばデッキを狂化できるはずだ」

「ナニコレ?」

 

 

 

 

FA・エンドラハッピー

レベル1/鳥獣族/火・光属性/ATK100/DEF1000

効果

① 自分フィールドに『ドラゴン族』『天使族』が召喚・特殊召喚されたとき、デッキから1枚カードを引いてもよい。

 

 

ヘブンとバイオレンスの衝撃

通常魔法

① 自分が直接攻撃を受けるとき、このカードは速攻魔法扱いで発動できる。発動時、相手はこの効果に対してカード効果を発動できない。

② 自分フィールドに『天使族』がいれば、相手モンスター1体を裏守備状態に変更する。そのモンスターは表示変更ができず、攻撃宣言されたダメージ計算時、手札に戻す。

③ 自分フィールドに『ドラゴン族』がいれば攻撃力2500以下の相手モンスターを1体墓地に送る。

 

 

 

 

「・・・・もらっとく」

「おう」

 

 

こうして休憩時間を適当に過ごしながら大会の再開を待っていたのであった。

 

 

 

 

 




はい。これでどうでしょうか?
基本的に遊戯王の世界ってステータスと召喚のしやすさからモンスターを選ぶ傾向あると思うのですよ私。

つまりそういうことです。使われていないわけじゃなくて、使われていてもすごーくレアなわけです。んでもって知名度が低いのです。だからほとんどの人は目を向けないのです。

まぁ数人はいますけどね?



オマケ 智樹の弱点

ノ「兄ちゃんね?ハンデスにすごく嫌な思い出あるんだよ」
メ「へー(私も嫌な思いでしかないよぉ・・・)」
ノ「うちが適当に選んだ手札がいっつも切り札だったり捨てられたくないカードだったり」
メ「ふむふむ(それは嫌がるよね・・・」)
ノ「しまいには毎ターン手札ロック」
メ「うっわひどいね(手札ロック?同じカードに固定するのかな?)」
ノ「でしょ?でもつかちゃダメなの。使ったら負けなのだよ。けど使わなくてもデッキが減り続ける恐怖がじわじわとね」
メ「・・・(今度先生に聞いてみよう)」


話を聞いたメイ
メ「ヴォルグガンヴィシャチホコニトロコワイ!!」




嫌な思いでしかありません。闇単なんて嫌いだァ!!!



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第十七話 エンターテイナーVS武闘派。ぶつかりあったその先にあるものは

先に言っておきます。一部カードは完全にオリカです。
さらに一部は私の勝手な想像で効果を書いてます。観覧の際はご注意を。




 

『ではこれより大会を再開いたします。皆さん落ち着きましたね?腹ごしらえはしましたね?ならばデュエルです!!では再開一回戦!正確には二回戦第7試合!遊勝塾榊遊矢くんVS梁山泊塾勝鬨勇雄くん!!』

「あら?」

 

うっわぁ・・・・どっかで聞いたことあるような組み合わせだなおい。キラートマト化した最初の被害者サンじゃないですか。まさか今からキラー化するの?

 

「カヤ?どうしたの?」

「いやね?弟を久しぶりに見たから驚いたのよ」

 

 

 

 

「・・・・・・・・・は?弟?」

 

 

 

 

「そう。弟。そう言えば先生私の名前知らなかったっけ?勝鬨カヤ、それが私のフルネームなのよ。んで勇雄は私の弟なのよ」

 

アイエェエエエエエ!?!?!?!?アネナンデ!!?!?

 

「でもどうして弟くん梁山泊塾に入ってるの?あそこ卒業するまで肉親に会えないんじゃなかったっけ?」

「うちのお爺ちゃんが半ば強制的に入れちゃったのよ。まぁ勇雄も前から『梁山泊がいい』って言ってたのもあるだろうけど。お父さんは梁山泊派なんだけど、お母さんと姉としてはやっぱり心配なのよ」

 

今明かされた驚愕の真実。まさか勝鬨勇雄に姉がいたのです。しかも俺のよく知る身近な人物が姉でした。あれ?ってことはこの試合結構見ものじゃね?やべぇ年甲斐もなくワクワクしてきちゃったぜ・・・!!!

 

「よろしくな!!勝鬨!!」

「・・・・・・」

「なんだよ・・・何か言ってくれてもいいじゃん」

「・・・・・自分は認めない」

「え?」

「お前のような光の道で生ぬるいデュエルしかしていない奴などを認めない!!」

「な・・・・なんだよ急に」

「いいかよく聞け!!!」

「・・・・姉上の隣で楽しげにいる(ボソ)」

「お前を認めない!!って誰だ!!?今余計なことを言った奴は!!?」

 

『ぶっ!!!』

 

ナイスヒロヤ。地味に面白かったぜ。

 

「そう言えば・・・勝鬨ってもしかしてカヤ姉ちゃんの弟なの?」

「人の姉を自分の姉のように言うな!!」

 

この時、会場にいた人間は内心直ぐにわかった。『あ、この子シスコンだ』と

俺も驚いてるけどね?まさかあの勝鬨勇雄がシスコンだとは思わなんだ。いや、ただ両親に会えなくて淋しいだけかもしれないけどさ?

 

「・・・っ!!!!!」

 

顔真っ赤だ。これは間違いなさそうだわ。俺の中で勝鬨勇雄の株が少し上がったわ。こいつ結構面白いやつじゃね?

 

『では両者準備も意気込みも良さそうなので始めましょう!』

 

「負けないぞ!」

「言っていろ!」

 

「「デュエル!!」」

 

 

ユウヤ 4000

イサオ 4000

 

 

「先行は自分だ。『増援』発動。デッキから『天昇星テンマ』を手札に!自分フィールドにモンスターがいない時!今加えた『天昇星テンマ』をリリースなしで召喚できる!こい!『天昇星テンマ』!カードを一枚伏せてターンエンド」

 

 

 

 

天昇星テンマ

レベル5/戦士族/風属性/ATK2100/DEF2000

効果

① 自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このモンスターはリリースなしで召喚できる。

② このモンスターが戦闘を行うとき、手札から魔法カードを一枚墓地に送ることでダメージ計算終了時まで攻撃力を100アップする。この効果は1ターンに一度しか使えない。

 

 

 

 

イサオ 4000

場 テンマ

 

 

 

「俺のターン!ドロー!俺は手札から『EMディスカバーヒッポ』を召喚!さらに手札の『FA・ダークルピア』の効果発動!手札の闇属性ドラゴン族を墓地に送ることで特殊召喚できる!俺は『オッドアイズ・ドラゴン』を墓地に送り特殊召喚する!こい『FA・ダークルピア』!!」

 

 

 

FA・ダークルピア

レベル3/鳥獣族/闇属性/ATK1000/DEF900

効果

① 手札の闇属性ドラゴン族モンスターを捨てることでこのモンスターは手札から特殊召喚できる。この効果で特殊召喚したターン。このモンスターは攻撃できない。

② 自分のドラゴン族モンスターが戦闘・効果で破壊されたときに発動する。相手モンスターを1体選び破壊する。

 

 

 

 

 

「さらに!ヒッポの効果でレベル7以上のモンスターを攻撃表示でアドバンス召喚できる!俺はヒッポとダークルピアをリリースして『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』をアドバンス召喚!」

 

早速遊矢はエースのボルメテウスの召喚に成功したようだ。観客的にはすごく平和な戦いが繰り広げられているので満足そうだ。白い鋼の鎧を纏う美しいドラゴンは唸りを上げて地に立つ戦士を見る。なんというかすごく絵になる光景だ。

 

「いくぞ!バトルだ!・・・じゃなくてバトルフェイズに入ってバトル!!ボルメテウスでテンマに攻撃!」

 

「させん!罠発動・・・なぜ発動しない!!?」

 

「悪いな!攻撃宣言時にボルメテウスの効果が発動してるんだ!ボルメテウス・ホワイト・ドラゴンの効果!攻撃宣言時に相手の伏せカード二枚を選び墓地に送るんだ!この効果に対して相手はカード効果を発動できない!いけ!焼き払え!『ブラストカノン』!!」

 

「くっ!!」

 

伏せられていたのは『スキルサクセサー』。かなり厄介なカードじゃねぇか。けどこのターンは凌げたか。

 

「バトルは継続だ!いっけーボルメテウス!!『ボルメテウスブラストブレイク』」

 

 

 

 

 

ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン

レベル7/ドラゴン族/火属性/ATK2500/DEF2000

効果

① このモンスターの攻撃宣言時、相手の伏せカードを二枚まで選び墓地に送る。この効果に対して相手はカード効果を発動できない。

 

 

 

 

 

イサオ 4000-(2500-2100)=3600

 

 

「俺はカードを一枚伏せてターンエンド」

 

 

 

 

 

ユウヤ4000

場 ボルメテウス

伏せ 1枚

手札 1枚

 

 

 

 

 

「自分のターン!ドロー!手札から『HN・一撃勇者ホノオ』を召喚!!」

 

 

 

 

HN・一撃勇者ホノオ

レベル2/戦士族/火属性/ATK500/DEF500

効果

① このモンスターは攻撃終了時、守備表示になる。

② このモンスターの攻撃宣言時、ダメージステップ終了後まで攻撃力を2000アップする。

③ このモンスターが攻撃したとき、自分の他のモンスターも可能であれば攻撃しなければならない。

 

 

 

 

「さらに墓地の『スキルサクセサー』の効果発動!このカードを除外してモンスター1体の攻撃力を800アップする!そしてバトル!!ホノオでボルメテウスに攻撃!!」

「攻撃力が低いモンスターで攻撃!!?」

「この瞬間ホノオの効果発動!攻撃終了時まで攻撃力を2000アップ!!」

 

 

 

ホノオ ATK3300

 

 

 

「攻撃力3300だって!!?」

「ホノオ!奴を倒せ!フレイムナックル!!」

 

 

 

ユウヤ 4000-(3300-2500)=3200

 

 

 

 

「うわぁあ!!」

「ホノオの効果で守備表示に変更する。さらにカードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

 

 

イサオ 3600

場 ホノオ(守備)

伏せ 1枚

手札 2枚

 

 

 

 

「いっつつ・・・やるな勝鬨!!俺だって負けないぜ!!俺のターン!ドロー!!よし!俺は手札から魔法カード『キャストチェンジ』発動!手札の『EMカレイドスコーピオン』をデッキに戻してシャッフル。その後戻した枚数+1枚カードをドローする!ドロー!!」

 

手札にあったカレイドスコーピオンはレベル6、今は必要なかったのだろう。あとちらっと見た限りまだペンデュラムモンスター化していないようだ。

 

「よし!!手札から『エマージェンシータイフーン』発動!!デッキから二枚ドローしてその後一枚を墓地に送る!ドロー!墓地に送るのはさっき引いた『ゴブリンのやりくり上手』!そして伏せていた『ゴブリンのやりくり上手』発動!デッキから二枚ドローする!その後一枚をデッキの下に!」

 

手札に恵まれたな。1枚の状態から3枚まで手札を回復した。さて、次はどう出る?

 

「手札から『EMアメンボート』を召喚!カードを一枚伏せてターンエンド!」

 

 

 

 

ユウヤ 3200

場 アメンボート

伏せ 2枚

手札 0枚

 

 

 

「ふん!その程度か!ならば自分のターン!!ドロー!自分は『HN・一撃勇者ホノオ』をリリース!こい!我が分身!!すべてをなぎ倒し空に駆け上がれ!!地翔星ハヤテ!」

 

 

 

 

 

地翔星ハヤテ

レベル5/戦士族/地属性/ATK2100/DEF2200

効果

① このモンスターはアドバンス召喚した時にリリースしたモンスターの属性により下記の効果を得る。

② 火属性:リリースしたモンスターの効果を1つ得る。

③ 風属性:攻撃力を1000ポイントアップする。

④ 地属性:ダメージステップ開始時に戦闘を行ったモンスターを手札に戻す。

⑤ 闇属性:このモンスターの攻撃宣言時、このターン戦闘を行う相手モンスターの効果を得る。

 

 

 

 

「バトルだ!地翔星ハヤテでアメンボートに攻撃!この瞬間リリースした『HN・一撃勇者ホノオ』の効果を得たハヤテの効果発動!攻撃終了時まで攻撃力を2000ポイントアップする!!これで終わりだ!!」

 

「まだだ!アメンボートの効果発動!攻撃対象に選ばれたときにこのカードを守備表示に変更して攻撃を無効にする!!」

 

「防いだか・・・自分はこれでターンエンドだ!」

 

「エンドフェイズに伏せカードオープン!速攻魔法『ゾンビカーニバル』!!種族を一つ選び、選んだ種族を持つモンスターを墓地から三枚まで手札に戻す!俺はドラゴン族を選ぶ!よって墓地から『オッドアイズ』と『ボルメテウス』を手札に戻す!さらに伏せカード三枚目の『ゴブリンのやりくり上手』!墓地には既に二枚ある!よって四枚ドロー!その後一枚をデッキの下に!!」

「手札が5枚になっただとっ!!?」

「へっへーん!手札の数は次の俺のターンにできることだからな!しっかり手札を確保できるようにデッキを考えたんだ!」

 

それにしても回ってるな。遊矢のデッキ。構築どうなってるんだろう?

 

「俺のターン!ドロー!!!!勝鬨!そいつがお前のエースモンスターなのか?」

「だとしたらどうした!!」

「そっか・・・なら俺もエースを召喚する!!手札から『EMジンライノ』を召喚!!そして『ジンライノ』をリリース!さらにデッキの下に送った『オッドアイズ・ドラゴン』を墓地に送ることでこいつは手札から特殊召喚できる!!!」

 

 

この召喚方法は・・・もしかして!!!

 

 

 

「二色の眼宿りし龍よ!聖剣の力身に宿し!今生誕せよ!!俺の切り札!!『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』!!」

 

 

 

 

オッドアイズ・セイバー・ドラゴン

レベル7/ドラゴン族/光属性/ATK2800/DEF2000

効果

① このカードが手札にある場合、自分メインフェイズに自分フィールドの光属性モンスター1体をリリースして発動できる。自分の手札・デッキ・フィールドから「オッドアイズ・ドラゴン」1体を墓地へ送り、このカードを手札から特殊召喚する。

② このカードが戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる。相手フィールドのモンスター1体を選んで破壊する。

 

 

 

 

「すごいすごいすごい!!!遊矢くんのオッドアイズが白い鎧を着てる!!」

「遊矢のやついつの間に・・・」

「いくぞ勝鬨!!バトルフェイズ!!オッドアイズ・セイバー・ドラゴンで地翔星ハヤテを攻撃!!」

「掛かった!!罠カードオープン!!『反撃の将星』!!自分と相手のモンスター1体を選びそのモンスター同士を互いに攻撃した時の効果を発動できる!!」

 

 

 

 

反撃の将星

罠カード

① 自分の『将星』と付くモンスターが攻撃対象に選ばれたときに発動できる。自分のモンスター1体と相手モンスター1体を選び、その2体を攻撃宣言したものとしてバトルさせる。この時『攻撃宣言時』の効果は互いに発動できる。

 

 

 

 

「自分は地翔星ハヤテを、お前のオッドアイズを選び互をバトル!!この時『HN・一撃勇者ホノオ』の効果を得ている地翔星ハヤテの効果!!攻撃終了時まで攻撃力を2000アップする!!!」

「これじゃぁ遊矢のオッドアイズがっ!!」

「これで終わりだ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・あぁ!これで終わりだ!けど勝つのは俺だ!!ダメージステップ時にオネストを捨てて効果発動!!!相手モンスターの攻撃力をオッドアイズに加える!!」

「なっ!!?」

 

 

 

オッドアイズ・セイバー・ドラゴン(6900)VS地翔星ハヤテ(4100)

 

 

 

 

イサオ 3600-(6900-4800)=800

 

 

 

 

「馬鹿なッ!!?」

「さらに手札一枚を捨てて速攻魔法!『無限掌』発動!!モンスターを破壊したとき!追加攻撃ができる!!ただし!破壊した時に発生したダメージ分のライフを相手は回復する!いくぞ!オッドアイズ!!」

 

 

 

 

無限掌

速攻魔法

① 相手モンスターを戦闘で破壊した時に自分の手札一枚を墓地に送り、このターン与えた相手へのダメージを回復させて発動できる。

② モンスター1体を選ぶ。選ばれたモンスターはモンスターを破壊する事に追加で攻撃できる。ただし、モンスターとの戦闘による相手へのダメージは0となる。

 

 

 

 

「いくぞ!!オッドアイズ・セイバー・ドラゴン!!『聖剣の一閃!!ストライクセイバー』!!!

「グハっ!!!?」

 

 

イサオ 0

 

 

 

 

『そこまで!!勝者!!榊遊矢くん!!!』

 

「よしっ!!!」

「そんな・・・・馬鹿な!!」

 

手札の差が勝敗を決したようだ。最後の最後で無限掌とオネストを引き当てたのは驚いた。しっかし本当にどんな構築してるんだよこいつ。

 

「勝鬨!またデュエルしような!」

「っ!!」

 

近寄って手を差し出す遊矢の手を振り払う。そのまま人の中に消えていこうとした。

 

「こら!!イサ!!」

「っ!?!?!?!あ・・・姉上・・」

 

そんな彼を見て声を上げたのはカヤだった。心なしか後ろに般若が見えるんだが?

 

「ったくあんたはあいっかわらず無愛想よね。せっかくあんたのライバルがまたやろうって言ってるんだから返事くらいしなさいよ」

「ライバル・・・だと?」

「さっきからあんた対抗心むき出しだったしそれに・・・お互い楽しそうだったわよ?そういうのってライバルって言うんじゃないの?」

「そんな馬鹿な!!光の生ぬるい道を歩くやつなどに俺が!!」

「ったく、後でお爺ちゃんに説教ね。イサ、あんたのことをすべて否定はしないけど、それが全てじゃないの」

「・・・・・・」

「生ぬるかろうが厳しかろうが、光だろうが闇だろうが、人が強くなるのなんてたった一つの存在さえあればいいのよ」

「・・・・たった一つの・・・存在?」

「そ、ライバルとか、仲間とか、自分と競い合える。自分が負けたくない相手、そんな感じの人が一人でもいたら、その人は強くなるものよ?遊矢なんてちょうどいいじゃない」

「そんな訳が・・・!!」

「あんたは自覚ないのかもしれないけど、デュエル中のイサってばとっても楽しそうだったわよ?それから、対抗意識もすごく出てたしまさに合うべきして会ったライバルってかんじかしら?」

 

確かにそうだ。彼の表情はあんまり動いてなかったけど、頬が緩んでいたり、楽しそうにニヒル笑みを浮かべていたのは見えた。まだきっと梁山泊塾の教えに染まりきってないんだろうな。今度あんなふうになると思うとちょっと複雑だ。

 

「・・・・・・・おい!榊遊矢!!」

「?」

「次は負けん!!!」

「おう!!!けど次も俺が勝つ!!」

「よし、ならあんた。今日はうちに帰ってきなさい」

 

そこでカヤの爆弾発言投下。あれ?梁山泊塾ってたしかプロになるまで両親に会えないんじゃなかったか?

 

「・・・・・・・は?いや姉上。塾の方針で」

「いいわ別に。ちょっと待って・・・・あ、梁山おじいちゃん。カヤだけど。今日イサ家に帰宅させるから。は?塾の教え?知らないわよそんなの。なら辞めさせる?別にいいわよ?」

「あ・・・姉上・・?」

「お父さんがどういうかって?それなら安心して、昨日完膚なきまでにたたきつぶしてお母さんと同意見で返さないなら辞めさせるって決めたから。何?ふざけるなって?ならお爺ちゃん。今日イサが参加してるショップ大会の場所まで来て、その場で完膚なきまでに一撃でそのバカみたいな考えごと捻り潰してやるわ」

 

今、誰も何も言ってないけどすごい光景なんじゃないだろうか?あの梁山泊塾の師範相手に撃破宣言してるんだけど?しかも話の内容的にカヤの血の繋がった肉親?

 

「・・・・・・・」

「・・・・・なぁイサオ」

「・・・・急に名前で呼ぶな榊遊矢。なんのようだ」

「・・・・カヤ姉ちゃんって家で強いの?」

「・・・・・直接デュエルしているとことは見たことがない。ただ・・・」

「ただ?」

「・・・・・なぜだろうか。師範が勝てる光景が思い浮かばん」

「あぁ!!?頭固いわね!!そんなんだから初恋の相手に振られたのよ!!声がでかいって!?うるさいわね!!おばあちゃんがいなかったら魔法使いになってたくせに何言ってるのよ!!・・・・・・・・分かればいいの。んじゃそういうことでね。あと・・・今晩本気でひねり潰してあげるわ。それじゃまたね。・・・イサ、梁山おじいちゃんに一日自由行動の許可取ったわ。お母さんに顔見せてあげなさい。大会見てくわよ?」

「・・・・・・・・ハイ」

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・カヤ・・・・お前今の数分で梁山泊塾塾長の恥部を大勢に晒してますがイイんですか?

 

 

『もしかして・・・梁山泊の教えが厳しい理由って・・・そういうことなのか?』

『ありえるかも・・・・』

『思ってたイメージと真逆なのね』

 

 

 

顔も知らない梁山師範。あなたのイメージがだだ崩れです。ドンマイ。

 

 

 

 

 





反省も後悔もしてない。
むしろ開き直ってる。



因みにその先にあったのはライバルと新しい考え方と、今後の彼の変化です。


好きなキャラは贔屓しますよ?だって好きなんだもん!!原作通りでも楽しいけどあれで退場はすごくモッタイナイ!!!


カヤさん家庭内ならきっと一位二位くらいの場所にはいると思うんだ!!デュエルじゃなくて力差関係的に。


オマケ 梁山泊塾での師範の様子


「・・・・・・電話?・・・・カヤか・・・・何様だ?」
「ならん。塾の教えじゃ」
「守れんなら塾をやめてもらうぞ?」
「・・・・・なに?そんなことをお前だけで決めていいものだと思ってるのか?」
「バカを言うな!お前程度の実力者があやつに勝てるわけなかろうが」
「こいだと?馬鹿を言え。今は塾の皆の稽古をつけている最中じゃ。行けるわけなかろう」
「ともかくじゃ。たとえどんな場合だろうと塾の教えは守ってもらう!!」
「バ・・バカものっ!!声がでかいわ!!」
「やめい!!わかった!!わかったからそれ以上叫ばんでくれ!!頼む!!」
「あ・・・まていそれはどう言う・・・・・・・切れた」


後日、おじいちゃんは木っ端微塵に粉砕されました。

「エクスカリバーで攻撃!その時アクテリオンフォースの効果で+4000!!これで攻撃力が10000を超えたわ!!さらにパワードスタリオンの効果でカード効果を発動できない!!さぁ喰らいなさい!!私とお母さんとお婆ちゃんの怒りの鉄槌!!」



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第十八話 神を超えし龍

いまテンションが高いです!

サバイバー再来イヤッフゥゥゥゥウウウウウ!!!!!!
待ってたぜ!!マジで待ってたぜ!!!!

ってかそれもそうだけどボルメテウスにロマノフってタカラトミーさん!!!あなた達は俺にとっての神様です!!!イヤッフゥウウウウ!!!!!!

これはもうデッキを作るしかない!!名付けれるなら『ボルメテウスロマノフ』的な?
なんで混ぜるか?決まってるじゃないですか!!二体が並んだらかっこいいからですよ!!!!!!


 

『では次の対戦と参りましょう!初戦は圧倒的なデッキ回転で相手に何もさせなかった早見アヤトさん!対するはデッキ操作を巧みに操りそして魅せるデュエルを演出してくれた藤原雪乃さん!!』

うーん・・・まぁたどっかで聞いたことがあるような名前が・・・・マジで思い出せん。

会場の中央に向かうアヤトと、その反対側から出てくる対戦者。銀髪のツインテール・・・やっぱりどっかで見たことあるような・・・・・

 

「よろしくね!」

「ええ、よろしく。手加減してあげないわよ?お嬢さん?」

「面白いこと言うね。けどその言葉そっくりそのまま返してあげるよ」

 

『両者気合充分!では始めましょう!!』

 

 

 

「「デュエル!!!」」

 

 

ユキノ 4000

アヤト 4000

 

 

 

「先行は私みたいね。手札から『名推理』を発動するわ」

 

名推理か・・・・インフェルノイドか?あのデッキ。

俺も結構好きなカテゴリーである。最近出たばかりだが、数々の大会で結果を残している新勢力だ。共通効果として通常召喚できず、墓地・手札から指定された数のインフェルノイドを除外することでのみ特殊召喚できる。そのため名推理やモンスターゲートなどのカードはとても効果的だった。デカトロン出てからはみんな1しか宣言しないから俺のデッキ的には絶対に外れるから面白かった。

 

「うーん・・・・ここは無難に4かな?」

「そう。なら捲っていくわよ?一枚目『破壊輪』二枚目『ギャラクシーサイクロン』三枚目『ブレイクスルースキル』四枚目『ヴォルカニッククイーン』・・・」

 

なんか漂うインフェルノイド臭。俺のデッキも同じカード入ってるからすごくわかりやすい。やっぱりあれノイドじゃねえか?

 

「五枚目・・・ようやく来てくれたのね?『闘龍鬼ジャックライドウ』この子はレベル5よ。とってあなたの推理はハ・ズ・レ。よってこの子は場に特殊召喚されるわ」

 

 

 

 

闘龍騎ジャックライドウ

レベル5/ドラゴン族/火属性/ATK2100/DEF2000

効果

① 召喚・特殊召喚成功時、デッキからこのモンスターを素材として進化できる進化モンスター1体を選び手札に加える。この効果を発動したターン。このモンスターは攻撃できない。

 

 

 

 

「『ジャックライドウ』の効果よ。デッキから『超神龍バタル・ネプタラス』を手札に加えるわ」

 

うぎぃ!?バタルだとっ!!?なんつうカード使ってやがるっ!!素晴らしいセンスじゃないか!!

 

 

 

超神龍バタル・ネプタラス

レベル8/ドラゴン族/水属性/ATK3000/DEF2800/進化モンスター

効果

① このモンスターは自分のドラゴン族モンスター1体を下にした場合のみ召喚・特殊召喚できる。

② 召喚・特殊召喚時、デッキの上から3枚を全てのプレイヤーに公開する。その中のドラゴン族モンスターの数だけ③の効果を発動する。

③ デッキから好きなカードを1枚手札に加える。

④ このモンスターが相手に与えるダメージは2000となる。

 

 

 

 

水文明に初めて現れた超神龍。美しいフォルムを持ち、高レベル高火力のクリーチャー。それが『超神龍バタル・ネプタラス』だが出た当時、同時期に収録された強いカードがあり、そちらに目を向けられ比べられてほとんど表には出てこなかったカード。

 

「さらに自分フィールドにドラゴン族モンスターがいるから手札から『FA・レクタアイニー』を召喚するわ」

 

 

 

FA・レクタアイニー

レベル3/鳥獣族/火属性/ATK1300/DEF1000

効果

① 自分フィールドにドラゴン族モンスターが居る場合、手札から特殊召喚できる。

 

 

 

「さらに『プライマルスクリーム』発動よ。デッキトップ4枚を墓地に送るわ。『黒神龍グールジェネレイド』『死者蘇生』『トレードイン』『暗黒導師ブラックルシファー』その後墓地のモンスターを回収できるから『暗黒導師ブラックルシファー』を手札に。そして『レクタアイニー』をリリースして『暗黒導師ブラックルシファー』をアドバンス召喚するわ」

 

 

 

 

プライマルスクリーム

速攻魔法

① デッキの上から四枚を墓地に送る。その後墓地のモンスター1体を手札に加える事ができる。

 

 

 

 

暗黒導師ブラックルシファー

レベル6/悪魔族/闇属性/ATK2300/DEF2400

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時、デッキの上から五枚を墓地に送る。

② このモンスターの攻撃力は墓地の悪魔族1体につき100ポイントする。

③ このカードが破壊されるとき、フィールドから離れる代わりに墓地の進化モンスター1体を手札に戻しても良い。その場合このモンスターはフィールドに留まる。

 

 

 

 

「効果発動よ。五枚を墓地に『リビングデットの呼び声』『黒神龍グールジェネレイド』『超龍バジュミカズチ』『大邪眼Bロマノフ』『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』中々にいい墓地になったわ」

「一気に墓地のカードが14枚も!?」

「この程度で驚いていたら次の展開に追いつかないわよ?『死者蘇生』発動よ。来なさい。『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』。そして効果発動よ!『闘龍鬼ジャックライドウ』を素材にして進化!!」

 

まじかっ!!

 

「おいで、深海より生まれし神を超えた水の龍。その力を今地上の生命へと示せ!超神龍バタル・ネプタラス!!!さぁ、魅せてあげるわ。この子の力を!ネプタラスの効果発動!!デッキトップ3枚を公開してその中のドラゴン族の数だけデッキからカードを加える事ができるわ!『クリスタルオブポセイディア』!」

「くっ・・・けど三枚全部は捲れないでしょ?」

 

あっかーん!!それフラグや!!!

 

「さてどうかしらね?先に教えてあげるわ。今日の私・・・・ベストコンディションなの」

 

 

 

蒼神龍スペルグレートブルー

紅神龍メルガルス

黒神龍グールジェネレイド

 

 

 

「うそ・・・三枚ともドラゴンっ!!?」

「言ったでしょ?ベストコンディションだって?それじゃぁデッキから三枚手札に加えるわ。カードを二枚伏せてターン終了よ」

 

 

 

 

ユキノ 4000

場 バタル レダメ ブラックルシファー

伏せ 2枚

手札 2枚

 

 

 

 

『流石です雪乃様!!!』

『YUKINO!!!YOKINO!!!』

『お姉さま流石ですわ!!』

 

外野がすごい。なんていうか洗礼された動き?ともかくすごい。なんというか・・・女王様とかお嬢様的な?

 

「みんなありがとう。さぁアヤトくん?いらっしゃい」

「負けないよ!僕のターン!ドロー!」

 

どう動く?攻撃力が最低ラインでも2300以上。それ以下のモンスターなら何も出来ずに負けてしまう。

 

「まずは様子見かな?『サイクロン』!右側のカードを破壊するよ!」

「うふふ、あなたのそう言う所好きよ。けどごめんなさい。伏せカードオープンよ。『転生プログラム』他に何もないかしら?」

「ないよ」

「そう。なら発動よ。モンスター1体を破壊してデッキからモンスターが出るまで捲るわ。私が破壊するのは『暗黒導師ブラックルシファー』けど彼は自身の能力で墓地の『大邪眼Bロマノフ』を手札に加えるわ。捲っていきましょうか。一枚目『邪眼皇ロマノフⅠ世』。この子は通常召喚可能なの。だから特殊召喚するわ」

「うわぁ・・・狙いどころ間違えちゃったかぁ」

「残念ね。それじゃぁ『ロマノフⅠ世』の効果発動するわね。デッキから闇属性カードを墓地に送るわ。墓地に送るのは『黒神龍グールジェネレイド』よ」

 

 

 

 

邪眼皇ロマノフⅠ世

レベル7/戦士族・ドラゴン族/ATK2700/DEF2500

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時デッキを確認する。その後魔法カードか闇属性カード一枚をデッキから墓地に送ることが出来る。

② このモンスターの攻撃宣言時、墓地の通常魔法カードを一枚『速攻魔法』扱いで発動できる。発動した魔法はデッキの一番下に送る。

 

 

黒神龍グールジェネレイド

レベル7/ドラゴン族/闇属性/ATK2400/DEF2400

効果

① 自分フィールドの『黒神龍グールジェネレイド以外の』ドラゴン族モンスターが破壊された時に発動する。墓地にあるこのモンスターを特殊召喚できる。この効果は相手ターンでも発動できる。

 

 

 

 

・・・・・・・あれ?グール今墓地に三体?んでもって手札にBロマ?・・・・・あれもしかしなくても次のターンBロマかグール三体に攻め込まれね!!?

 

 

「確かに失敗したけど僕のデッキはまだ全然元気だよ!カードを一枚セット!その上に手札から永続魔法『ハッスルキャッスル』を発動!」

 

 

 

ハッスルキャッスル

永続魔法

① このカードは自分フィールドの伏せカード一枚を下に重ねることで発動できる。また、このカードの下に重ねたカードを発動させたとき、このカードを墓地に送る。

② 自分フィールドにモンスターが召喚・特殊召喚されたとき、デッキから一枚引くことができる。

③ このカードが破壊されるとき、代わりに自分の伏せカード一枚を破壊できる。

 

 

 

 

「こーい!僕の相棒!『武神ヤマト』!城の効果で一枚ドロー!そしてバトルフェイズ!レダメには退場してもらうよ!『武神ヤマト』でレダメに攻撃!」

「いいわよ?受けてあげる」

「ダメージステップに手札の『武神器ハバキリ』の効果発動!攻撃力を二倍にするよ!」

 

 

 

ユキノ 4000-(3600-2800)=3200

 

 

 

「あっう・・・いきなり激しいわね」

 

なんか・・・・・エロい。普通の発言のはずなのになんかエロい。

 

「伏せカードオープン『強制脱出処置』よ。効果で私は自分のルシファーを手札に戻すわ。破壊じゃないからそのまま手札に戻すわ」

 

んげ・・・あいつしっかり場を三つ開けやがったし・・・

 

「これで少しは僕の優「墓地にいる三体のグールジェネレイドの効果は・つ・ど・う」・・・ん???」

 

アヤト、墓地の確認はしっかりしろって教えただろうに・・・・

 

「自分のドラゴン族モンスターが破壊されたことによってこの三体を特殊召喚よ。いらっしゃい私の可愛い下僕ちゃん」

 

 

吹き飛ばされたレダメの死骸の中から這い出るように三体のドラゴンが現れた。それはまさにゾンビとでも言うべきだろうか。体のあちこちが腐敗し、悍ましい眼光がアヤトを捉えている。

 

『なななななんとユキノさん!!墓地のドラゴン3体を特殊召喚し一気に場を固めたァああ!!』

 

「うっそ!!?一気にモンスターが五体!!?」

「ありがとう坊や。おかげで次のターンの準備が出来たわ」

「・・・・すっごい!!」

「あら?」

「すごいよユキノさん!!!うん!!すごい!!!」

「うふふ・・・ありがとう。けどあなたこのままじゃ次のターンで負けちゃうわよ?」

「大丈夫!負けないから!!メイン2に移行! 魔法発動!『リーフストームトラップ』!効果で僕はヤマトをユキノさんはバタルをお互いに除外だよ!」

 

 

 

リーフストームトラップ

速攻魔法

① 自分フィールドのモンスター1体を除外する。その後相手のモンスター1体を除外する。

 

 

 

「知ってるわよね?進化モンスターは」

「うん!下に重ねたカードも進化モンスターと同じように扱うから下のカードも除外されるよ!」

 

ヤマトとバタルの足元から現れた弦が2体を飲み込み地中に消えていく。これでモンスターは4体まで減った。けどまだ足りない。最低でもあと1体減らさないと次のターンは回ってこない。どうする?

 

「ここでフィールド魔法『セブンスタワー』!効果発動!一枚を除外!っよぉぉし!!来たよ来た!!『武神器サグサ』を除外!!『サグサ』を下に重ねて追加の召喚権!レベル5がレベル4扱いで召喚可能!『粉砕する斧プロメテウス』!効果でデッキの上から二枚を除外!その後除外されているカード一枚を手札に加える。『武神ミカズチ』『アルティメットフォース』僕は『武神ヤマト』を手札に、さらに城の効果でドロー!そして『セブンス』の下に一枚重ねて召喚!『武神ヤマト』!一枚伏せてエンドフェイズに入るよ」

「何もないわ」

「『武神ヤマト』の効果でデッキから『武神器ヤタ』を加えて墓地に『武神器サグサ』を送るよ。これでターンエンド」

 

 

 

アヤト 4000

場 ヤマト プロメテウス

伏せ 2枚(ハッスルキャッスル化)

墓地 サグサ

手札 1枚(ヤタ)

 

 

 

 

「私のターン。ドロー・・・・・・下手に動いて激流葬なんてあったらどうしようかしら?」

「ふっふーんどうだろーねぇ?わかんないよぉ?」

「一応『ギャラクシーサイクロン』はあるのだけれど・・・・使わせましょうか。墓地のギャラクシーサイクロンを除外して『ハッスルキャッスル』を破壊しようかしら」

「セブンスタワーじゃなくていいの?」

「ええ、手札が増えるよりはいいもの。どうするのかしら?」

「うーん・・・いいよ。ハッスルキャッスルはあげるよ。けど下のカードはタダじゃ壊させないよ!チェーン発動!『スパイラルゲート』!対象はロマノフ!!」

「それはメっよ?速攻魔法『禁じられた聖槍』対象はロマノフよ」

 

チェーンが解決され攻撃力がダウンしたが手札に帰らずロマノフは場に残る。アヤトの守りは残り一枚の伏せカードと手札・墓地の武神器たち。どうでる?

 

「バトルフェイズに入るわ。メインに何かある?」

「ないかな?」

「なら始めましょう私の下僕たち。まずはロマノフでプロメテウスに攻撃よ。この瞬間ロマノフの効果よ。墓地の魔法カード一枚を速攻魔法扱いで発動するわ」

「効果に対してカード発動はないんだよねぇこれが」

「そうよね。多分そうだと思ったわ。発動するのは『トレードイン』よ。普通はコスト『手札のレベル8モンスターを墓地に送り』を払うものなんだけどロマノフの効果は『速攻魔法扱いで”発動”』だからコストは必要ないの。よって2枚ドロー!」

 

なるほど。それなら確かに必要ないな。難しい話になるが発動コストと効果は少し違う。わかりやすいもので言えばカードガンナーなんかがいい例だ。

 

 

 

カードガンナー

レベル3/機械族/地属性/ATK400/DEF400

① 1ターンに1度、自分のデッキの上からカードを3枚まで墓地へ送って発動できる。このカードの攻撃力はターン終了時まで、この効果を発動するために墓地へ送ったカードの数×500アップする。

② 自分フィールドのこのカードが破壊され墓地へ送られた場合に発動する。自分はデッキから1枚ドローする。

 

 

 

カードガンナーの効果は墓地に送ったかず×500ポイント攻撃力が上がる。なら3枚を墓地に送る効果はなにか。それは発動コストだ。簡単に言えば発動するための条件という感じだ。デュエマでは簡単だろう。エナジーライトを使うために3マナ使うと同じことだ。

 

なので『デブリドラゴン』などで蘇生し、効果が無効になってしまっても発動コストは払うことができる。つまり攻撃力は変わらないが墓地肥やしは可能ということだ。

逆に墓地肥やしのコストは効果ではないので『ライトロードアーチャー・フェリス』などの蘇生効果は発動しない。あくまであれは『”効果”で墓地に送られた場合特殊召喚できる』だからだ。発動コストは効果じゃない。難しいので覚えておいて損はないだろう。

 

因みに俺が使っていたノイドでは活躍してくれた。デカトロンが出る前、あいつらいる墓地を肥やしながらとシンクロでレベル7、ヴァエルと共にランク7に繋げやすくて重宝していた。

 

「プロメテウス撃破よ」

 

 

 

アヤト 4000-(1900-1000)=3100

 

 

 

「うわーまけちゃうよー」

「棒読みね。けど消費させるってことで行こうかしら。一体目のグールで攻撃よ」

「勿論止めさせてもらうよ!手札の『ヤタ』を捨てて効果発動!攻撃を無効にしてグールの半分のダメージだから1200受けてもらうよ!!」

 

 

 

ユキノ 3200-1200=2000

 

 

「臆せず行くわ、二体目のグールで攻撃よ」

「墓地のサグサ効果!除外することでヤマトの破壊を一度だけ無効にするよ!けど・・」

「ダメージは受けてもらうわよ」

 

 

 

アヤト 3100-(2400-1800)=2500

 

 

 

「これで最後よ!三体目のグールで攻撃よ!」

「そのまま受ける!!」

 

 

 

アヤト 2500-(2400-1800)=1900

 

 

 

「ふぅ・・・なんとか凌いだよ」

「本当は決めに行くつもりだったのだけどね。メイン2に移行よ。せっかくだから魅せてあげるわ。私の新しい下僕を」

「何が来るのかな?上級?最上級?それとも進化モンスター?」

「そう言えばあなたと同じ塾の娘も同じ上ことをやってるからそこまで驚かないかしら?さて、同じレベルのモンスターが二体以上よ」

「も・・・もしかしてエクシーズ!!?」

 

『な・・・なんと!!まさか!!やるのか!!?』

 

ランク7っ!!しかもドラゴン族っ!!?オベリオン!!?・・・・・は、ないか。『No』も多分除外するとして・・・ドラゴサックあたりか?もしくは・・・・いやいや、流石にないだろ?だってあれだぜ?最近出たばっかりだしこっちじゃまだないだろ?ねぇ?ないよね?

 

「私はレベル7のグールジェネレイド2体でオーバーレイ!!さぁ来なさい?私のし・もべ。紅い瞳と灼熱の鋼鉄を身に纏うあなたの姿。見せてちょうだい。『真紅眼の鋼炎竜』!!」

 

現れたのは紅い鋼鉄に身を包んだ真紅眼の姿。『真紅眼の鋼炎竜』通称レフメ。ごめんアヤト。俺ものすごくフラグ立ててた。マジでごめん。

 

 

『エクシーズ召喚!!本日の大会参加者で二人目のエクシーズを使う参加者だァ!!』

 

一気に会場は盛り上がった。しかも使用者がなんかすごく有名みたいだし。

 

「本当はもう1体欲しいのだけど生憎1体しか持ってないの」

「すごく強そう・・・けどこんな程度じゃ驚かないよ!」

「でしょうね。見慣れてるみたいだし・・・・・・・・そう、あなたも戦いたいのね。なら久しぶりに一緒に戦いましょうか。」

 

なんて恐ろしいこと言いやがるこの女・・・・けど、こっちの子?なんか出るの?今度は何?もうビガイでても驚かんぞ?

 

「手札から『FA・レクタアイニー』を特殊召喚するわ。そして『FA』と名前に付くレクタアイニーと『闇属性ドラゴン族』のグールジェネレイドの2体を素材にして・・・進化V(ボルテックス)!!」

 

進化Vと言われても会場の誰もがピンと来ていなかった。だが・・・・俺は知ってる。その意味も。その2体を進化元にする王と呼ばれる不死鳥をっ!!

 

「なっ!!?進化Vっ!!?しかもその素材まさか!!?」

「あら?先生さんはご存知のようね。世界を闇に包む暗黒の不死鳥!!現れなさい!『暗黒王デス・フェニックス』!!」

 

 

手札から飛び出したレクタアイニーを喰らい、グールジェネレイドが紫色の禍々しい炎に身を包んだ。やがて炎は鳥の姿に変化させる。暗黒王の名にふさわしい姿へと・・・

 

 

 

 

 

暗黒王デス・フェニックス

レベル4/フェニックス/火・闇属性/ATK6000/DEF6000/進化Vモンスター

効果

① このモンスターは②の条件を満たした時のみ召喚・特殊召喚できる。

② このモンスターは自分フィールドの闇属性ドラゴン族と名前に『FA』とつくモンスターを1体ずつ素材にして召喚・特殊召喚できる。

③ このモンスターが与えるダメージは2000になる。

④ このモンスターの攻撃宣言時、相手の攻撃宣言したカード以外を二枚選び墓地に送る。この効果に対して相手はカード効果を発動できない。

⑤ このモンスターがフィールドから離れたとき、相手は手札・除外ゾーンのカードすべてを墓地に送る。

 

 

 

 

 

「攻撃力・・・・6000だって!!?」

「そうよ。私の切り札。暗黒王デス・フェニックス。ずっと私と戦ってきた大切な子なの。最近はこの子と戦える相手がいなくて使っていなかったのだけど。あなたを認めたのかしらね?この子が戦いたがっているの。カードを一枚伏せてターンエンドよ」

 

 

 

ユキノ 2000

場 ロマノフ デス・フェニックス レフメ

伏せ 1枚

手札 1枚

 

 

 

「うっわ・・・デス・フェニックス効果エゲツナイよ・・・ユキノさんついに本気モード?」

「ええ、あなたが強いのだもの。これくらいしないと勝てないわ」

「そっかぁ・・・えへへ・・・強いのかぁ・・・よぉし僕のターン!ドロー!スタンバイでセブンスの下のカードすべてを除外して山札一枚を除外!メインフェイズ!雪乃さん!この勝負僕の勝ちだ!!除外されている『サグサ』2体と『ミカズチ』を墓地に戻して僕の切り札!大地を裂き現れろ!!神を超えた龍!!大地に眠りし者たちの力を身に宿せ!!『超神龍バリアントハデス』!!特殊召喚!!バリアントハデスの攻撃力は3体の合計値!よって攻撃力5700の守備力2500!そしてバリアントハデスは地属性!これでバトルフェイズ!!」

「っ・・・なるほど、効果対象にはならないしバトルフェイス中のモンスター効果も使えないのね」

「そういうこと!!これで決まり!!!」

「いいえ。まだ終わらないわ。リバースカードオープン!『チェーンデスマッチ』!!」

 

 

 

 

チェーンデスマッチ

速攻魔法

① 各プレイヤーは自分フィールドのモンスター1体を選ぶ、選ばれた2体を強制的にバトルさせる。

 

 

 

 

「雪乃さん忘れないでね!僕のバリアントハデスは効果の対象にならないよ!」

「もちろんよ。ただ、選ぶのはあなた自身よ!チェーンデスマッチの効果!お互いモンスターを1体ずつ選んでその2体を強制バトルよ!」

「っ!!?自分で選ばせる効果っ!!?」

「行きなさいデス・フェニックス!!久々の戦いよ!神すら葬るあなたの力を見せてあげなさい!!『カースオブフェニックス!!』」

「くっ!!バリアントハデスごめん!!お願い!!『ガイアスマッシャー』!!」

 

2体が飛び上がり空中で繰り広げられる壮絶な戦い。デスフェニックスの鋭い爪が、バリアントハデスの牙が、互いを倒さんと繰り出される。そして・・・デスフェニックスの滅びの紫炎がバリアントハデスの身体を焼き尽くした。

 

「バリアントハデス撃破!!ダメージ300受けてもらうわ!!」

 

「・・・・・一歩及ばず・・・か・・・仕方ないね!!ターンエンド!!雪乃さん!!またデュエルしようね!!」

「ええ、勿論!私のターン!バトル!!デスフェニックス!!行きなさい!!」

 

 

 

 

アヤト 0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『凄まじい攻防!互のエースのぶつかり合い!!どちらが勝ってもおかしくはなかった!!だが最後に勝利の女神が微笑んだのは!!藤原雪乃!!!!二回戦突破です!!』

 

「雪乃さん!!頑張ってね!」

「えぇ、あなたの分まで頑張ってくるわ」

 

固い握手を交わし、二人のデュエルは幕を閉じた。

 

アヤトも大健闘し、あの場面で切り札のバリアントハデスを召喚した。その上で、最後の最後で勝利を勝ち取った藤原雪乃。彼女が使うデス・フェニックスにバタル・ネプタラスはデュエマのカードだったもの。こっちの世界でそいつらを使うやつに会えるなんて動く嬉しい。スゲェ面白くなってきた!!

 

 

 

 




フェニックスは強い!!異論は認めん!!
やっぱりロマノフ一族は強いのだ!サイクリカにはできない墓地肥やしができるもん!!


さて、明日はデッキを考えるとしますか。おやすみなさい


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第十九話 帝VS帝龍 神獣VS武者

明日乗り切れば休み。その後の土日でDMの大会回ろう。
何使おうかな?


『えー続きまして一回戦。もう何もいいますまい。後攻ワンショットキルを見事に決めた鯔倉シンさん対沢渡シンゴくん』

 

出た。未来のネオ・ニュー沢渡さん(笑)。けど何でかネオ・ニュー・沢渡時の彼が出るデュエルは安定感があるという。妖仙獣デッキは特にそう。何げにすごくプレイングがうまい。

人気も結構あったはずだ。けど今はまだ取り巻きは出来ていないようだ。

 

「よろしく頼む」

「おう!まぁ俺みたいにカードに愛されてる人間はそう簡単には負けないぜ?」

 

すっごい。ショタ沢渡の時からこの言葉言ってるのか。ある意味すげー奴だ。

 

『両者意気込みはよし!では始めます!!』

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

シン  4000

シンゴ 4000

 

 

「先行か・・・モンスターをセット。カードを一枚伏せてターンエンド」

「おいおい?いいのか?俺が華麗に勝利を決めちゃうぜ?」

「言ってろ。これでターンエンドだ」

 

 

 

 

シン 4000

セットモンスター

伏せ 1枚

手札 3枚

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!相手フィールドにモンスターが存在する場合このモンスター特殊召喚できる!!こい!『バイス・ドラゴン』!ただし攻撃力守備力は半分になる!がそんなの関係ない!バイスドラゴンをリリースして『ライトパルサードラゴン』をアドバンス召喚だ!これでバトル!いけ!ライトパルサードラゴン!!『パルスレイ』!!」

「セットモンスターはレベルスティーラーだそのまま破壊される」

「ちっ厄介なモンスターだぜ。ターンエンドだ」

 

 

 

 

シンゴ 4000

場 ライトパルサー

手札 4枚

 

 

 

 

「なら俺のターンドロー・・・・・ちっ、仕方ない。発動コストに『怨邪帝ガイウス』を捨ててトレードイン発動だ。2枚ドロー。またか『烈風帝ライザー』をコストにトレードイン再び発動。二枚引く・・・・・ほう?『プライマルスクリーム』発動だ。デッキから四枚墓地へ。その後一枚、『怨邪帝ガイウス』を手札に。墓地のレベルスティーラーをこのカードの下に重ねることで『死神術士デスマーチ』を特殊召喚!

 

 

 

 

死神術士デスマーチ

レベル1/悪魔族/闇属性/ATK200/DEF200

効果

① このモンスターは通常召喚できない。

② 墓地に存在する闇属性モンスター1体をこのモンスターの下に重ねることでのみ特殊召喚できる。

③ このモンスターはフィールドにいる限り、アドバンス召喚を行ったものとして扱う。

④ このモンスターが戦闘を行うとき、このモンスターと戦闘を行う相手モンスターの攻撃力を2000ポイント下げる。

⑤ このモンスターが相手モンスターと戦闘を行う場合、発生するダメージは0になる。

 

 

 

 

 

「こいつはアドバンス召喚したものとして扱える。そしてデスマーチをリリース!敵を煉獄の彼方へ葬りされ!『怨邪帝ガイウス』!そして効果発動!フィールドのカード一枚を除外して1000ポイントのダメージを与える!怨念襲撃!」

 

シンゴ 3000

 

 

 

「んなぁ!!?」

「伏せカードが一枚もないんだ。警戒する必要がないからな。さらにガイウスのレベルを1下げてレベルスティーラーを攻撃表示で特殊召喚。バトルフェイズだ。スティーラーから攻撃!」

 

 

 

シンゴ 3000-600=2400

 

 

 

「っちぃ!仕方ねぇ!『冥府の使者ゴーズ』の効果発動!こいつを特殊召喚して受けたダメージ分の攻撃力を持つカイエントークンを特殊召喚する!!」

 

 

 

カイエントークン 600

 

 

 

「やっぱりいたか。ならガイウスでゴーズに攻撃!!怨念鐵激!!」

 

 

 

 

シンゴ 2400-100=2300

 

 

 

 

「メイン2でカードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

 

シン 4000

場 ガイウス

伏せ 1枚

手札 1枚

 

 

 

 

「俺のターン!!しゃぁ俺はやっぱりカードに愛されてるようだぜ!!『レスキューラビット』を召喚!効果発動だ!こいつを除外して2体の『アレキサンドライドドラゴン』を特殊召喚!さらに手札一枚を捨てて『DDR』発動!帰ってきな!ライトパルサー!!さらに墓地の『ライトロードハンター・ライコウ』と『冥府の使者ゴーズ』を除外して『混沌帝龍―終焉の使者―』を特殊召喚!!!」

 

『ななななんとぉ!!!シンゴくんあの伝説級のレアカードを特殊召喚したぁ!!!』

 

しかもちゃんとエラッタ後の調整版だった。けど流石にレアカード。効果も攻撃力も強い。

 

「混沌帝龍だとっ!!?だがいつの間にライコウを・・・・っ!!DDRのコストか!!

「イエス!!こいつを待ってたのさ!これで決まりだ!バトル!!カオスエンペラー!!怨邪帝ガイウスを攻撃!!」

「・・・・ふ、今攻撃といったな?」

 

あれ?このセリフどこかで聞いたことがあるような・・・?

あ、思い出した。たしか武藤遊戯がインゼクター羽賀の攻撃宣言に対して言った言葉だったはず。

 

「な・・・なにぃ?」

「攻撃宣言時に伏せカードオープン!!『聖なるバリア-ミラーフォース-』!!」

「な・・・・っ!!?!」

 

案の定場は綺麗になった。まぁしっかしあそこまで綺麗に決まると見てるこっちも気持ちがいいなこれ。

 

「意外と機能するもんだな。パルサーの効果はどうする?」

「も・・・勿論発動するぜ!!甦れバイスドラゴン!!そしてそのままレベルスティーラー攻撃!」

 

 

 

シン 4000-(2000-600)=2600

 

 

 

「カードを一枚伏せてターンエンドだ!」

「俺のターン。ドロー。『サイクロン』伏せカードを破壊する」

「なんで俺の『ミラーフォース』は破壊されるんだよぉ!!?」

「しらん。バトルフェイズ。ガイウスでトドメ」

 

 

シンゴ 0

 

 

 

 

『決まったァ!!!逆転に次ぐ逆転の中!勝利をもぎ取ったのは鯔倉シン君!!いい勝負でした!!続きまして!!・・・・・・もうこう言ってもいいですよね?ワンキルの集まり早見塾からの参加者!聖紀ケンシロウ君対守備がそのまま襲いかかるモンスターたちで余裕を持って勝利をした権現坂昇くん!!』

 

「よろしくお願い申す!!」

「ああ」

 

『お互い凄まじい肉体の持ち主!!暑い戦いを繰り広げてくれ!!』

 

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

ノボル 4000

ケンシロウ 4000

 

 

 

「先行は俺だ!俺は手札からモンスターを1体セット!ターンエンドだ」

 

 

 

ノボル 4000

セットモンスター

手札 4枚

 

 

 

「俺のターン。ドロー。『炎王神獣ガルドニクス』を捨てて『トレードイン』発動。二枚引く。『炎王の急襲』発動。デッキから効果を無効化して『炎王神獣ガルドニクス』を特殊

召喚。さらに炎王獣カルドニクスを召喚。バトルフェイズ。炎王神獣ガルドニクスでセットモンスターに攻撃する」

「セットモンスターは『超重武者ワカ-02』!このモンスターは戦闘では破壊されない!!」

「メイン2に入る。魔法カード『トレジャーチャンス』を発動する」

 

 

トレジャーチャンス

通常魔法

① デッキの上から一枚目を墓地に送る。

② ①の効果で墓地に送ったカードがモンスターだった場合、そのモンスターの攻撃力以下のモンスターを1体選び破壊する。

③ ①の効果で墓地に送ったカードが『武装魔法』だった場合、発動条件を無視して墓地からフィールドに起動させても良い。

 

 

 

「効果でデッキの上から一枚を墓地に送る。送られたのは『ファイナルドラグアーマー』だ。武装魔法なので条件を無視して起動する。エンドフェイズに移行。『炎王の急襲』効果でガルドニクスは破壊される。これでターンエンドだ。

 

 

 

ケンシロウ 4000

場 炎王獣ガルドニクス ファイナルドラグアーマー

魔法 ファイナルドラグアーマー

手札 3枚

 

 

「俺のターン!!ドロー!俺は「待て、スタンバイフェイズに発動する効果がある」・・・うむ。それは失礼した。ならばスタンバイフェイズに入る。」

「スタンバイフェイズ。破壊された『炎王神獣ガルドニクス』の効果。このカードが破壊されたとき、墓地からこのモンスターを特殊召喚する。さらにこのカード以外の全てのモンスターを破壊する」

「なんとっ!?ブラックホールと同じ効果を持つモンスターかっ!」

「その通りだ。ファイナルドラグアーマーはその効果で1ターンに一度だけフィールドを離れない」

 

 

 

ファイナルドラグアーマー

武装魔法

① このカードは自分フィールドと墓地に火属性カードがあるときのみ起動(ジェネレート)可能。起動後このカードはモンスターゾーンと魔法・罠ゾーンを1つずつ使用する。(使用できない場合は発動できない)

② このカードは、1ターンに一度、カード効果では場を離れない。

③ このカードが二つのフィールドを使用しているとき、1ターンに一度発動する。自分フィールドのモンスターにこのカードを装備魔法扱いで装備する。発動前に使用していたモンスターゾーンは何もない状態になる。

④ このカードを装備したモンスターはドラゴン族としても扱う。

⑤ 装備モンスターの攻撃力は1000ポイントアップし、さらに守備表示モンスターを攻撃したダメージステップ終了時、相手に1000ポイントのダメージを与える。

 

 

 

 

「なるほど。そのようなモンスターもいるのか。今後はフェイズの確認もしっかり行うようにしよう。メインフェイズ!手札から『超獣武者カゲボウ-C』を召喚!カゲボウ-Cの効果!!このカードをリリースして手札から『超獣武者ビックベン-K』を守備表示で特殊召喚する!!さらに!手札の『超重武者裝留ビックバン』をビックベン-Kに装備する!!」

「守備力をあげるカード、さらに守備力の高いモンスターか。面白い。守りに徹するか」

「いいや違う!超重武者は守備表示のまま攻撃ができる!さらに守備力を攻撃力として扱い戦闘を行う!!バトルフェイズ!!!『ビックベン-K』で『炎王神獣ガルドニクス』に攻撃!!」

 

 

 

 

ケンシロウ 4000-(4500-2700)=2200

 

 

 

「ガルドニクスの効果だ。デッキから炎王獣ヤクシャを特殊召喚する」

「これで俺はターンエンド!!」

 

 

 

 

ノボル 4000

場 ビックベン-K(ビックバン装備)

魔法 ビックバン

手札 2枚

 

 

 

「俺のターン。ドロー。スタンバイ時に再びガルドニクスの効果発動だ」

「なんとっ!!?」

「再び焔の中から甦れ。『炎王神獣ガルドニクス』。さらに効果発動。吹きとばせ!『炎王爆炎翔』!!」

 

なんだろう?後ろに世紀末で救世主な漢が見えた気がする。けどこれは権現坂くん結構厳しいんじゃないのか?

フルモン超重武者使い権現坂昇。別名『不動のデュエリスト』決して動かず、魔法・罠を使わず。モンスターの力を最大限活かして戦う遊矢の親友。元の物語では幼少期の遊矢をイジメから守っていた頼もしい漢。こっちでもその熱い心は同じようだ。

 

「凄まじい効果だ!だが!俺もただでは終わらん!手札の『超獣武者裝留ファイヤーアーマー』を捨てて効果発動!ビックベン-Kの守備力を800下げる代わりにこのターン戦闘及び効果では破壊されない!」

「そうか。いいモンスターだ。だがこちらもあるぞぉ!!『炎王獣ヤクシャ』は使わん!メイン。ファイナルドラグアーマーをガルドニクスに武装(クロス)!」

「ビックバンの効果は使わない!」

「いい判断だ。ならばそのままバトルフェイズだ。カルドニクスで攻撃する!攻撃力はドラグアーマーの効果で3700だ。よって互いに戦闘ダメージは発生しない」

「ならば何故攻撃をした?」

「このためだ。『ファイナルドラグアーマー』の効果発動!守備表示モンスターと戦闘を行ったダメージ計算終了時に1000ポイントのダメージを与える!『炎王龍炎剣』!」

 

 

 

ノボル 3000

 

 

 

「くっ!恐ろしい効果だ!」

「メイン2に入る。カードを3枚伏せてターン終了だ」

「この瞬間ビックベン-Kの守備は元に戻る!」

 

 

 

ケンシロウ 2200

場 ガルドニクス(ドラグアーマー装備)

魔法 ファイナルドラグアーマー

伏せ 3枚

手札 1枚

 

 

 

「俺のターン!!ドロォォオオ!!スタンバイフェイズからバトルフェイズまで一気に入る!!」

「何もない。来るといい」

「応っ!!ならばこの漢権現坂!正面から全力で参る!!ビックベン-Kでガルドニクスに攻撃!」

「伏せカードオープン!『炎獄スクラッパー』!!」

 

 

 

炎獄スクラッパー

通常魔法

① このカードは自分のフィールド・墓地・又は除外されているカードに火属性カードがある場合のみ発動できる。

② このカードは自分フィールド・墓地に火属性カードがある場合、速攻魔法として発動できる。

③ 相手フィールドに存在するモンスターを攻撃力2500以下になるように破壊する。

 

 

 

「させん!装備されている『超獣武者裝留ビックバン』を墓地に送り効果発動!!その発動を無効にして破壊!その後フィールドのモンスターすべてを破壊する!さらに手札の『ファイヤーガントレット』の効果を発動!!ビックベン-Kの守備力を800下げて破壊を防ぐ!」

「やはりっ」

「これでそちらのフィールドはガラ空き!ビックベン-Kで直接攻撃!!」

「まだ終わらん!!『リビングデットの呼び声』!!再び甦れガルドニクス!!」

「構わん!そのまま攻撃!!そしてダメージ計算時に手札の『超獣武者裝留バスターガントレット』の効果!このカードを墓地に送り発動する!!ビックベン-Kの守備力を倍にする!!この攻撃が通ればその差4300のダメージを受けていただく!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・権現坂よお前の戦い見事だ。だが。今回は俺が勝たせてもらおう!速攻魔法!『必殺!バトライフィンガー』!!対象はガルドニクス!!」

 

 

必殺!バトライフィンガー

速攻魔法

① 自分のフィールドに火属性モンスターがある場合に発動できる。自分のモンスター1体を選ぶそのモンスターの攻撃力を2500アップする。

② この効果はダメージステップ以外で発動できる。相手フィールドのモンスター1体を選ぶ、そのモンスターと自分のモンスターをバトルさせる。

 

 

ケンシロウ 2200-(7000-5200)=400

 

 

 

「この漢権現坂・・・・貴方のその強さに感激したっ!!!俺はこれでターンエンド!!」

 

 

 

ノボル 3000

場 ビックベン-K

伏せ 0枚

手札 1枚

 

 

 

「俺のターン!ドロー!そしてスタンバイフェイズにガルドニクスの効果発動!!四度甦れ!ガルドニクス!!『炎王爆炎翔』!!そしてメインフェイズ!!『ファイナルドラグアーマー』を装備そしてバトルフェイズ!!ガルドニクス!!焼き払え!!!奥義!『炎龍爆神擊』!!!!」

 

 

 

ノボル 0

 

 

 

 

 

 

『熱い!!!熱い!!!熱い戦いだったこの試合!!勝者は聖紀ケンシロウ!!!!!!』

 

 

「権現坂。お前の分まで俺は戦おう。いい戦いだった」

「こちらこそ感謝する!俺の知らない戦い方をまた一つ知ることができた!また戦おう!」

 

 

 

 

 




炎王は実際に使っていても楽しいデッキですよね。ガルドニクスの効果がすごく好きです。

カオスドラゴンも色々帰ってきて使いやすくなってきました。自分はカオスライロですけどね。



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第二十話 二回戦最終試合 電池の光VS展開の水

恥ずかしい恥ずかしい・・・・・


 

早見塾の面々の試合も残り二つとなった。他の参加デュエリストも次々と試合を決めていくがそこまで強いとは感じなかった。

 

ただやぱり数名は強いと感じる相手はいた。例えば、俺の初戦の相手、シンクロアンデを使っていたレイン恵、アヤトを降した藤原雪乃、敗れはしたものの勝鬨勇雄や権現坂昇。

 

彼らは強かった。この時点で既に原作とは離れてしまっているため、俺の知る物語はもう展開されない。

 

それでも罪悪感は感じていない。遊戯王の原作はあくまで可能性の一つ。そのほかにも多くの物語があり、これはその一つだと思う。

 

だから、今ここでのことを思いっきり全力で頑張っていこうと思う。

さて、なんで冒頭からこんなことを言っているかというと・・・・・・

 

 

 

 

ミヤ 400

場 精霊王エルフェウス ライトロードドラゴン・グラゴニス(3500)

伏せ 2枚

手札 1枚

 

 

デンジ 3000

場 エレキリン(守備)

伏せ 0枚

手札 0枚

 

 

 

最初からクライマックスなのである。

何が起きたかというと簡単である。序盤、デンジはエレキモンスターの直接攻撃や罠を使いミヤに着実に攻撃を仕掛けていた。

 

ライフも残り300まで削りきり、次のターンで勝利という所まで追い詰めた。しかし、ここで息切れをお越し失速、その一瞬の隙を見逃さず、ミヤが反撃に転じた。そしてエースであるエルフェウスを召喚し、デンジの攻撃を一気に封じ込めた。そして現在ミヤのターン。

 

「さぁ行きますよ?グラゴニスでエレキリンに攻撃します」

「くっ!!」

「これでフィニッシュです。エルフェウスの直接攻撃です」

 

 

 

 

デンジ 0

 

 

 

「うわー!!負けたー!!!」

「正直危なかったです。あそこでデンジ君の追撃があったら負けてましたよ」

「悔しー!!やぱり手札の確保が問題か?」

「そうですね。けど悪くないと思いましたよ?今回は運もあったわけですから」

 

試合はミヤの勝利となり、二回戦も残り一試合となった。最後はヒロヤの試合のみ。相手はリチュアと言う明らかに儀式使いの相手。

 

『さて、残り試合はひとつとなりました!最終戦!一回戦、これまた相手をサレンダーに追い込みワンキルを決めた椎菜ヒロヤ君!対するのは儀式モンスターで華麗に勝利を決めた揖斐リチュアさん!!』

 

「よろしく」

「こちらこそ。いいデュエルにしましょう」

 

『これが二回戦最終試合!二人の手で綺麗に決めてくれ!!』

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

 

リチュア 4000

ヒロヤ 4000

 

 

 

 

「先行は私のようだ。お前は一回戦ワンターンキルを決めていたな」

「まあな。手札がそう言っていたからさ」

「そうか、なら私からはこの言葉を送ろう。『この布陣を突破して見せろ』手札より超次元儀式『超次元エナジーホール』発動。カードを一枚引く。そしてエクストラデッキよりレベル7以下の水属性超次元儀式モンスターを特殊召喚する。頂点を目指せ機械の豪腕王!『時空のスター・G・ホーガン』!」

 

 

 

 

時空のスター・G・ホーガン

レベル7/機械族/水属性/ATK2500/DEF2300/超次元儀式モンスター

効果

① このモンスターが存在する限り、水属性モンスターのレベルを1下げたものとして召喚できる。さらにこの効果で召喚したモンスターがレベル4以下になった場合、このターンもう一度通常召喚を行うことができる。

② ―覚醒―自分のエンドフェイズに発動する。自分のターン中に水属性モンスターを3回召喚していた場合、このモンスターをエクストラデッキに表側で戻し、エクストラデッキから『イチバンの覚醒者オーシャン・G・ホーガン』を特殊召喚する。この効果は無効化されない。

 

 

 

 

「そしてホーガンの効果でレベルが1下がった扱いになるレベル5の水属性モンスター。『崇高神ケミカル』を召喚する」

 

 

 

 

崇高神ケミカル

レベル5/悪魔族・ゴッド/水・闇属性/ATK2000/DEF1600

効果

① このモンスターを召喚したとき、山札から2枚引く、その後手札を1枚捨てる。

② -ゴッドリンク-『無上神アンダーワールド』または『極上神プロディジー』自分フィールドにこのモンスター指定のモンスターが存在していた場合、そのモンスターと『崇高神ケミカル』は1体のモンスターとして扱う。

③ このモンスターはリンクしているとき、モンスターとの戦闘で相手に与えるダメージは1500になる。

 

 

 

 

「効果で二枚ドロー。その後一枚墓地へ、私が捨てるのは『水精鱗アビスリンデ』さらにアビスリンデの効果発動、手札から『水精鱗メガロアビス』を特殊召喚する。特殊召喚されたメガロアビスの効果発動だ」

「ストップ。エフェクトヴェーラーを捨てて効果発動。その効果を無効化する」

 

翼の生えた少女?少年?が現れメガロアビスの効果を止める。しっかし水精鱗か。嫌な思いでしかない。特に海王子が出てきてからのメガロアビスには特に。

 

「そうか、そう言えばそのようなカードもあったのな。なら続けよう。ホーガンの効果でこのターン追加の召喚権を得ている。手札から『RPアクア忍者ライヤ』を召喚する。そのまま効果だ」

 

 

 

 

RPアクア忍者ライヤ

レベル1/戦士族/水属性/ATK100/DEF100

効果

① このモンスターを召喚・特殊召喚したときに発動する。自分フィールドのモンスター1体を手札に戻す。この効果は1ターンに2回しか発動しない。

② ①の効果で手札に戻したモンスターが水属性モンスターの場合、自分は追加でレベル3以下の水属性モンスターを通常召喚できる。

 

 

 

「私はメガロアビスを手札に戻す。これでレベル3以下のモンスターを通常召喚できる。私は『RPアクアシャークス』を召喚。カードを一枚セット。そしてエンドフェイズに入りホーガンの効果発揮だ。私はこのターン『崇高神ケミカル』『RPアクア忍者ライヤ』『RPアクアシャークス』の水属性モンスター三体を召喚した。よってホーガンの覚醒条件クリアだ。現れろ。惑星すら握りつぶす豪腕王!その拳で頂点を掴み取れ!覚醒!『イチバンの覚醒者オーシャン・G・ホーガン』!!私はこれでターンエンド」」

 

 

 

 

 

RPアクアシャークス

レベル3/戦士族/水属性/ATK900/DEF400

効果

① このモンスターが破壊されたとき、山札から一枚手札に戻す。

 

 

 

イチバンの覚醒者オーシャン・G・ホーガン

レベル14/機械族/水属性/ATK4100/DEF3100/超次元儀式モンスター

効果

① 自分が手札からモンスターを召喚した場合、山札の一枚目を全てのプレイヤーに公開する。それがモンスターならば特殊召喚できる。それ以外貼った場合、そのカードを山札の一番下に送る。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。

② このモンスターが①の効果でモンスターを特殊召喚した場合、このモンスターの攻撃力はエンドフェイズまで3100になる。

③ 自分は1ターンに通常召喚に加えて、水属性モンスターのみ二回目の通常召喚を行える。

④ このモンスターが相手に与えるダメージは2000以下になる。

 

 

 

 

リチュア 4000

場 ホーガン ケミカル ライヤ シャークス

伏せ 一枚

手札 二枚

 

 

 

 

水精鱗にRPホーガンだと・・・!!?しかもあのデッキでライヤの効果はあかん。下手しあらあれとホーガンだけでメガロが2体いてしかものリリースコストが揃う可能性がある。ヒロヤ結構きつくないか?

 

「俺のターンドロー。取り敢えず落ち着いて行こうか。メイン。『電池メン-角形』召喚。効果で『充電池メン』を手札に、そして『二重召喚』発動する。『角形』をリリースして『充電池メン』を召喚して効果、デッキから『電池メン―角型』を特殊召喚。効果発動。デッキから燃料電池メンを手札に」

「確認したい。今加えたモンスターは名前に『電池メン』と付くモンスターが二体以上いれば特殊召喚できるのだな?」

「そうだけど・・」

「ならば伏せカード発動速攻魔法『ハイドロ・コミューン』だ」

 

 

 

 

ハイドロ・コミューン

速攻魔法

① 自分の種族一つを選び発動する。選んだ種族を自分のフィールドから手札に戻す。その後手札に戻した数の相手モンスターを手札に戻す。

 

 

 

「私が選ぶのは戦士族。ライヤとシャークスは戦士族だ。よって2体を手札に。その後今出てきた2体の電池メンには手札に帰っていただこうか」

「んなっ!!?それは予想外だぞ!!?」

「何の考えもなしに攻撃力の低いモンスターを2体も置いておくわけがないだろう?」

「うっわ・・・・破壊なら全然良かったのにこれじゃぁ完全に予定崩れたっていうか何にもできないんだけど・・・・取り敢えずカードを5枚伏せてターンエンド」

 

 

ヒロヤ 4000

伏せ 4枚

手札3枚

 

 

ガン伏せかよっ!!?電池メン以外全部伏せカードかよおいっ!?充電池メンいなかったら完全に事故じゃねーかコレ?

 

「私のターンドロー。手札から『水精鱗アビスパイク』を召喚。そして効果発動だ。さらにホーガンの効果を使う。何かあるか?」

「ねーです」

「なら効果だ。ホーガンの効果でデッキの一番上を見せる・・・『水精鱗リードアビス』だ。よって特殊召喚。さらにアビスパイクの効果で二体目の『アビスグンデ』を捨てて三体目の『アビスグンデ』を手札に。さらに墓地に送ったアビスリンデの効果発動。再び手札からメガロアビスを特殊召喚する。またメガロアビスの効果を発動するが何かあるか?」

「ないよ」

「ならばデッキから『アビスケイル-ミズチ』を手札に加えてそのまま発動。メガロアビスに装備する。」

 

 

 

リチュア 場

ホーガン ケミカル アビスパイク リードアビス メガロアビス(ミズチ装備)

 

 

うっわ・・・・なんだこのフィールド。

「さらにリードアビスの効果だ。アビスパイクをリリースして手札を一枚墓地に送る。真ん中の一枚を墓地に送ってもらう」

「燃料電池メンだ」

「さらにメガロアビスの効果発動だ。ケミカルをリリースして二回攻撃を得る。このままバトルだ。一応手札を警戒しておこうか。まずはホーガンから攻撃だ」

「どうせ通らなけど伏せカードオープン『邪神の大災害』」

「勿論無効化させてもらう。ミズチの効果発動だ」

「うっし、なら更にチェーンして発動『アーティファクトの神智』!更にもう一枚!『アーティファクトムーブメント』!」

 

ヒロヤのやつ。アーティファクトを混ぜた構築にしたのか。これまた面白い構築にしたな。

 

「ないならチェーン処理だ。ムーブメントで俺の伏せカードを破壊。『アーティファクト・ベガルタ』、その後デッキから『アーティファクト・アキレウス』をセット。神智でデッキから『アーディファクト・カドケウス』を特殊召喚」

 

「私のミズチの効果で邪神の大災害は無効とする。その後ミズチは墓地だ。だが自分の伏せカードを破壊したのだ。しかも伏せられていたのはモンスターだった。何かあるな?」

 

「当然!セットされていて墓地に送られた『アーティファクト・ベガルタ』効果発動!こいつを特殊召喚!そしてカドケウスの効果で一枚ドロー!そしてベガルタ効果!俺の伏せカードを破壊『アーティファクト・アキレウス』!」

 

「また『アーティファクト』モンスターか・・・そいつらも同じような効果なのか?」

「その通り!『アキレウス』効果!特殊召喚!カドケウス効果でアキレウスが出たときに一枚ドロー!」

因みに、カドケウスのドロー効果にはチェーンブロックを作るらしいので今の処理の仕方は間違いではない。たまに間違える人がいるので注意しておく。俺も実際最初は間違えたのですごく大変だった。

「ここで『アキレウス』効果発動!このターン俺の『アーティファクト』モンスターは攻撃対象にならない」

「そうか。アーティファクト。なかなか厄介なモンスター達だな。ならこのままメイン2に入る。ホーガンの効果で私は水属性をもう一度通常召喚できる。『RPアクア忍者ライヤ』召喚。そしてライヤとホーガンの効果だ」

 

「ヴェーラー無いんだよなぁ・・・いいぜ続けても」

 

 

「そうか、ならば発動する。ライヤの効果で自身を戻す。そしてデッキの上を公開する・・・『アビスフィアー』だ。モンスター以外はデッキの一番下に送る。更にライヤの効果でレベル3以下のモンスターを召喚できる。私はもう一度ライヤを召喚。そして先ほどと同じ効果を使おう」

 

「ライヤを戻しデッキオープン・・・『RPアクアメルゲ』よって召喚する。これで最後だ。『RPアクアシャークス』を召喚する。ここで『RPアクアメルゲ』とホーガンの効果発動だ。手札の『RPアクア忍者ライヤ』を捨てて一枚ドロー。デッキトップは『RPクリスタルランサー』こいつは進化モンスターだ。素材は『RP』と付くモンスター。よって『アクアシャークス』を素材に進化する。水の騎士よ!今現れ敵を打ち砕け!『RPクリスタルランサー』!!」

 

 

 

RPアクアメルゲ

レベル2/戦士族/水属性/ATK400/DEF400

効果

自分がモンスターを召喚・特殊召喚した場合、手札を一枚捨てても良い。そうした場合自分は山札から一枚引くする。

 

 

 

RPクリスタルランサー

レベル7/戦士族/ATK2700/DEF2400/進化モンスター

効果

① ―進化―『RP』と付くモンスター。このモンスターは自分の『RP』と名のつくモンスター1体を下に重ねることで召喚、特殊召喚することができる。

② このモンスターは相手に直接攻撃できる。

③ このモンスターが相手に与えるダメージは2000以下になる。

 

 

 

 

「私はカードを一枚伏せてターンエンドだ。この際だ。はっきり言おう。この布陣を全て突破出来るならお前の勝ちだ。ただし一体でもモンスターを残せば私は次のターンで勝つ」

 

 

リチュア 4000

場 ホーガン メガロアビス リードアビス メルゲ ランサー

伏せ 2枚

手札 2枚

 

 

 




一旦切ります。
続きは近々『崇高神ケミカル』のアイディアありがとうございました。


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第二十一話 奥の手

今日の特撮も面白かった。


 

 

最終戦。ホーガンと水精鱗の展開力は凄まじく、相手の場には既に攻撃力2400以上のモンスターが4体おり、伏せカードも一枚ある。そして相手の実質の勝利宣言。

 

対するヒロヤの場にはアーティファクトカドケウス・アキレウス・モラルタ・ベガルタの4体。伏せカードはなく、手札は電池メンが2体とその他三枚。エクシーズやシンクロを使わないヒロヤにとっては精々突破できてもメルゲのみだ。

 

「(この状態で勝利宣言か・・・・上の四体の最低ラインは2400から。手札にはアビスリンデ一枚が確定、伏せカード2枚か。一応全部守備表示にしたら耐えれるけどもし手札にミズチがあったらそれで終わっちまう。それに耐えれるのは1ターンだ。あのクリスタルランサーって奴が厄介だな・・・)」

 

「どうした?そちらのターンだが?」

 

「(手札には角形と充電池がある。けど場にはもう3体いるから電池の展開ができない。けどここまでしないとやられていたのも事実だから・・・・どうするか・・・)

「おーい?聞こえているか?」

「んあ?」

「君のターンだが・・・・ドローしないのか?」

 

「あ、いっけね。俺のターンドロー・・・・(あれ・・・このカード・・・それにあいつを使えば・・・・・行けるか?けどここで使いたくねぇんだよな・・・あれはまさに奥の手だし・・・カヤ戦があるから温存しておきたい。第一その後にはあの先生と先生の妹が控えてるんだ・・・・・)・・・・けど仕方ねぇ!!ここで使わないで負けるよりはマシか。いくぞ。スタンからメインだ。何かあるか?」

 

「いや、何もない」

「なら奥の手を使わせてもらう」

「ほう?」

「俺はレベル5の『アーティファクト・アキレウス』『アーティファクト・カドケウス』でオーバーレイ!!」

 

 

「っエクシーズだと!?」

「えぇ!!?ヒロヤ兄ちゃんいつの間にエクシーズなんて!!?」

「あらあら・・・」

「へぇ、ヒロヤも使うんだ。それにレベル5か。初めてかもしれないわね」

 

レベル5でアーティファクトから出るエクシーズか・・・・デュランダルがカテゴリー的には出てくるんだろう。けどデュランダルじゃ突破はできない。

 

となると攻撃力的にはティラスになるのか?プレアデスもいるけどもしまだ原作の名残があるならば志島北斗戦で遊矢が初めて遭遇しているはずだからそれはないと思う。けどそんな可能性もう無いに等しいはずだから間違いなく・・・

 

「天空より更に上の星雲より現れろ!ランク5『セイクリッド・プレアデス』」

 

天空より白い鎧を纏った戦士が舞い降りた。手に持つ剣と宇宙が映るマントをはためかせ、戦士は大地に舞い降りた。セイクリッド・プレアデス。素材に光属性を指定するランク5のエクシーズモンスター。セイクリッドと言うカテゴリーでは簡単に召喚され、その効果・ステータスなどから場持ちが良い。更に素材がなくなってからも更に一段階進化すると言う素晴らしモンスターだ。

 

「『プレアデス』の効果発動だ。素材を一つ取り除きホーガンを手札に戻す。退場してもらうぜ豪腕王!」

「手札戻しか。それは通そう」

 

浮遊するオーバーレイユニットが剣に吸い込まれ、戦士は剣先を鎮座する豪腕の機械戦士に向ける。

そして天より振りそそく光の渦がホーガンを襲いその姿を次元の彼方へと消した。

 

「フィールドを離れたサイキックモンスターはエクストラデッキに表側で戻る。あと四体だ」

「知ってるよ。モラルタをリリースして『充電池メン』をアドバンス召喚。そして効果発動だ。こい『電池メン-角形』その効果で再び手札に『燃料電池メン』を手札に。場に『電池メンが2体』いることで手札から『燃料電池メン』を特殊召喚!更にもう1体!『燃料電池メン』特殊召喚!」

 

「さっきのドローで引いていたのか」

 

「そういうことだ。『燃料電池メン』の効果発動!『電池メン-角形』を手札に戻してリードアビスにも手札に戻ってもらう!」

 

燃料電池メンにセットされた角形の力を借りて、強力な電撃が発生する。その電撃はそのままサメの戦士に襲い掛かり、サメの戦士は感電しながら手札に消えていった。

 

「あと三体だ」

「問題ないさ。もう一度いくぞ。二体目の『燃料電池メン』の効果発動だ。充電池メンを手札に戻して『クリスタルランサー』を手札に戻す!」

「そちらは防がせてもらう。『禁じられた聖杯』を燃料電池メンに向けて発動だ」

「チェーンして発動『禁じられた聖槍』対象は燃料電池メンだ」

 

空から燃料電池メンに降り注ぐ聖杯だが、プレアデスの投げた聖槍が聖杯を防ぎ、燃料電池メンを守った。燃料電池メンの電撃は再び放たれて水の騎士を襲う。

 

「まさかここまでとは。あと二体。メガロアビスとメルゲだが・・・攻撃力が負けている・・か」

「まぁな。それじゃぁバトルフェイズだ。プレアデスでメガロアビスを聖槍の効果で1300になっている燃料電池メンでメルゲに攻撃だ」

「何もない。そのまま受けよう」

 

リチュア 4000-(2500-2400+1300-400)=3000

 

「まさか本当に全滅させるとは思いもしなかったよ」

「奥の手を使うつもりはまだなかったんだけど負けるわけには行かないからな。二体目の燃料電池メンで直接攻撃!」

 

リチュア 3000-2100=900

 

 

「メイン2に入る。カードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

 

ヒロヤ 4000

場 プレアデス 燃料電池メン2体

伏せ 2枚

手札 2枚

 

 

「ヒロヤ兄ちゃんスゲェ!!!あのすごい盤面を本当にひっくり返した!!」

「すごい・・・これが遊矢の言ってた早見塾の人のデュエルなの・・!!?」

「エクシーズ召喚・・・恐るべき能力だ」

「くっそう・・・俺でさえ持ってないエクシーズモンスターをなんで持ってるんだよ」

「へぇ・・・手札戻しか。確かにエクスカリバーに受けちゃうと辛いわね」

「カヤ、基本的に手札戻しは全部辛いですよ?」

 

外野はその光景を見て大いに盛り上がっていた。突破不可能と思われていたあの盤面を突破し、更に相手を追い詰めていたのだ。

 

「私のターンドロー。椎菜と言ったな。見事だ。本当に突破されるとは思ってもいなかった」

「ギリギリさ。カドケウスのドローが無かったら突破できなかったよ」

「そうか。なら私もこの場面を突破してみようか。手札から『RPアクアムーンエッジ』を召喚する」

「ここでプレアデスの効果発動だ」

「なに?」

「素材を取り除きモンスター1体を手札に戻す。今出てきたそいつには帰ってもらう」

「・・・・相手ターンでも発動可能なのか。仕方がない。カードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

 

リチュア 900

伏せ2枚

手札3枚

 

 

「最後まで油断はしない。俺のターンドロー。スタンバイからメイン、そのままバトルフェイズだ」

「何もない。来るといい」

「・・・・プレアデスで直接攻撃だ」

「罠発動『リビングデットの呼び声』だ。墓地から『メガロアビス』を蘇生する」

「プレアデスでメガロアビスに攻撃だ」

 

リチュア 900-(2500-2400)=800

 

「ふぅ、しかし後2体もいるのか」

「燃料電池メンで直接攻撃!!」

「まだ死なん『地獄門デスゲート』発動だ。いま攻撃してきた『燃料電池メン』には消えてもらう」

「んげ・・・しかもそれって確か・・」

「その後墓地からレベル5以下のモンスター。『アビスリンデ』を守備表示で特殊召喚する」

「うっわめんどくさいやつ来たし。けど使わせるか。残っている燃料電池メンで攻撃」

「破壊され墓地に行った『アビスリンデ』の効果発動だ。手札のリードアビスを特殊召喚する」

「メイン2。魔法カード『電池メン-角形』を召喚。そして効果で『充電池メン』を手札に。更に『電池メン-角形』を手札に戻して『リードアビス』を手札に戻す」

「流石に残してはくれないか」

「俺はこれでターンエンド」

 

 

 

ヒロヤ 4000

場 プレアデス 燃料電池メン

伏せ 2枚

手札 3枚

 

 

 

「私のターン。ドロー。再び『RPアクアムーンエッジ』召喚だ。更に武装魔法『インビジブル・スーツ』を起動!」

 

 

 

 

インビシブル・スーツ

武装魔法(クロスギア)

① このカードは自分フィールドと墓地に水属性カードがあるときのみ起動(ジェネレート)可能。起動後このカードはモンスターゾーンと魔法・罠ゾーンを1つずつ使用する。(使用できない場合は発動できない)

② このカードは、1ターンに一度、カード効果では場を離れない。

③ このカードが二つのフィールドを使用しているとき、1ターンに一度発動する。自分フィールドのモンスターにこのカードを装備魔法扱いで装備する。発動前に使用していたモンスターゾーンは何もない状態になる。

④ このカードを装備したモンスターの攻撃力は200アップし、相手に直接攻撃することができる。

⑤ このカードを装備したモンスターが相手に与えるダメージは2000以下になる。

 

 

 

 

「クロスギア・・・っ!!」

「知っているか。なら話は早い。私はこれをアクアムーンエッジに装備する。その瞬間アクアムーンエッジの効果発動だ!」

「なんだとっ!!?クロスギアじゃなくてモンスターの効果!!?」

 

 

 

 

RPアクアムーンエッジ

レベル4/戦士族/水属性/ATK1500/DEF1000

効果

このモンスターが武装魔法を装備したとき①の効果を得る。

① このモンスターの元々の攻撃力は2500になり、種族に機械族を追加する。

 

 

 

 

「その効果で攻撃力は2500に!更にインビジブルスーツの効果で2700にアップする!そのままバトル。アクアムーンエッジで『燃料電池メン』に攻撃だ」

 

 

 

ヒロヤ 4000-(2700-2100)=3400

 

 

「このままターンエンドだ」

 

 

 

リチュア 800

場 アクアムーンエッジ(スーツ装備)

セット インビジブルスーツ(ムーンエッジ)

手札 3枚

 

 

 

「俺のターン・・・・・モンスターを1体セット。ターンエンド」

「私のターンドロー・・・このままバトルフェイズに入る。インビジブルスーツの効果でこのムーンエッジは直接攻撃可能だ」

「なにっ!?」

「アクアムーンエッジで直接攻撃だ」

 

 

 

ヒロヤ 1400

 

 

「カードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

「俺のターンドロー・・・セットモンスターを反転召喚『電池メン-ボタン型』そしてリバース効果発動!デッキから『ボタン型』以外の電池メンを特殊召喚する。『電池メン-角型』を特殊召喚する。そして効果でデッキから最後の『充電池メン』を手札に。更にプレアデスをリリースして充電池メンをアドバンス召喚する。その効果でデッキから手札に『ボタン型』を加える。そして充電池メンの効果で自分の雷族の数×300攻撃力と守備力が上がる」

 

 

 

充電池メン ATK2400

 

 

「これで電池メンが三体。伏せカード『漏電』発動だ。相手フィールドのカードすべてを破壊する」

 

「伏せカードオープン。『幾可学艦隊ピタゴラス』。相手モンスターを手札に戻す。さらに場と墓地に合計5枚以上の水属性モンスターが居る場合もう1体手札に戻せる。私の墓地には『アビスリンデ』二体『アビスグンデ』『アビスパイク』『RPアクアメルゲ』『RPアクア忍者ライヤ』『水精鱗メガロアビス』が居る。よって効果発動可能だ。

 

 

 

 

幾何学艦隊ピタゴラス

速攻魔法

① 相手フィールドにいるモンスター1体を手札に戻す。

② ①の発動時、自分の墓地・除外されているカードに戦士族モンスター・ドラゴン族モンスターもしくは水属性のカードが五枚以上あれば、さらにもう1体相手モンスターを手札に戻す。

 

 

 

「私が戻すのは『角型』『充電池』の二体だ」

「その後『漏電』の効果で全て破壊する」

「が、知っての通りクロスギアは1ターンに一度場を離れない」

「ああ、だが少しでもダメージは稼がせてもらう。バトルフェイズに入りボタン型でそのまま攻撃する」

 

 

 

リチュア 700

 

 

 

「エンドフェイズに手札が六枚になるように墓地に送る。俺は角形を墓地に送る。これでターンエンドだ」

 

 

 

ヒロヤ 1400

場 電池メン-ボタン型

伏せ 1枚

手札 6枚

 

 

 

「私のターンドロー・・・サイクロンでその伏せカードを破壊させてもらう」

 

「『携帯型バッテリー』だそのまま墓地へ」

 

「そうか、ならこの勝負もらおう。手札の『メガロアビス』の効果発動だ。『リードアビス』『RPクリスタルランサー』を捨てて特殊召喚する」

 

「この場で引いたのかっ!?」

「まぁな。効果発動だ。デッキから『アビスケイス-ミズチ』を手札に。そして発動してメガロアビスに装備する。さらにインビジブルスーツも装備だ」

「は・・・負けか・・・・いいぜ来いよ!」

「インビジブルスーツの効果で直接攻撃が可能だ!バトル!いけ!メガロアビス!!」

 

 

 

ヒロヤ 0

 

 

 

 

『決まったァ!勝者揖斐リチュア選手!!これで第二試合も全て終了だァ!!』

 

 

「あーあ、負けちまった」

「いいデュエルだった。お前の分まで勝ち進むことを約束しよう」

「頼むわ。できれば先生とその妹さんに一泡吹かせてやってくれ」

「善処しよう」

 

 

 

これで全ての試合が終わった。早見塾の面々で残っているのはカヤ・ミヤ・シン・ケンシロウの4人と俺と望佳。知っている面々では遊矢と藤原とリチュアとなった。

そして第三試合・・・対戦相手はこうなった・・・・

 

 

 

アサハラVSノゾカ

シンVSケンシロウ

カヤVSリチュア

ミヤVSユキノ

ユウヤVSレイジ

 

この他に1試合あり、残り試合は一人3戦。俺の試合は三回戦最終

 



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二十二話 小休憩

続けて投稿。久々にほのぼの・・・???


 

『第三回戦は一時間後に始めます。皆さんしばし英気を養って次に試合で全力を出してください』

 

 

三回戦。ほとんどが身内戦となったが、その分今までのように簡単にはいかなくなる。互が互の手の内を読めているので対策や警戒すべき点がわかっている。そして何より・・

 

「兄ちゃんフリーで回そ〜よ?」

「お前は能天気だなおい!?」

「ここでボロ勝ちして兄ちゃんの精神的に追い詰めておくのだぁ」

「悪魔かお前!?」

「悪魔ァ?違うぅ私は魔王ダァ!」

「やめんか」

どこぞの伝説の男みたいな言い方やめい!!いろんなところから怒られるわ!!

 

「ってなわけでヤろ?」

「ヤらねーよ。しかも言い方なんかエロいのやめろっ!!?」

「キャーニイチャンニオソワレルー」

「マジでやめてぇええええええ!!!!」

 

妹の相手がすごく疲れます。見ろよ?周りの視線を。きっと虫を見るような目で見てるに違いな・・・

 

 

 

 

 

 

 

「仲良いなあの兄妹」

「くそう・・!!!俺にもあんな妹が欲しかったっ!!」

「・・・いいなぁ・・・私にも兄さんがいたら・・・」

「やめときなさい。兄貴がいても実際にはあんなに優しくないわよ?うちの兄貴なんて・・・兄貴なんて・・!!!!!」

「あーうん。なんか察した。ごめんね?」

 

 

 

 

 

 

なんか微笑ましい目を向けられてらっしゃるっ!!?

 

「・・・・うちの天使スマイルにこにこにー」

「色々やめろ。怒られるから」

「んじゃヤローぜい?ボコしてやんよ」

「・・・・はぁ・・・しかた「なーんちゃって!!NDK?NDK?妹にせがまれた気持ち」お前やっぱり腹立つ!!」

「ニギャァァアアアア!!?!兄ちゃんの変態!!頭グリグリしちゃらめぇええ!!!!!?!」

「変な声あげんなボケ女!!」

 

 

こんのバカは一回マジで締め上げないとわからねぇのかな。

 

「センセー。仲いいのはわかるけどもう少し妹さんコントロールしとこーよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁケン?メイの後ろに般若が見えるんだけど?」

「奇遇だね。僕も見える」

 

 

 

 

 

 

なんか言ってるけど聞こえない。メイの声は聞こえたけどほかは聞こえなかった。

 

「すまんなメイ。ちょっと待ってて。もう少し締め上げるから」

「いやー慣れてきたら良いマッサージかも」

「・・・・・・・もういいや」

「えーやめちゃうのーもっとしてよー」

「ノゾカお姉ちゃんやめてあげてよ!」

「なんじゃいメイっち。嫉妬かいな?」

「嫉妬じゃないもん!センセー困ってるから助けてあげるだけだもん!!」

「何オー?なら兄ちゃんの持ち主を決めるためにデュエルダァ」

「いいよ!!次は勝つもん!!」

 

 

 

すまんメイ。お前に相手を任せる。少し休みたい。いや本当に。

 

「浅原さんも大変だね」

「遊矢か、そうだね。うん本当に大変だよ」

「こういう時こそ俺のエンタメデュエルで元気にしてみせる!俺の試合楽しみにしてて!」

 

あぁ・・・その優しさが心に沁みるよ。ありがとう。ん?向こうから誰かこっちに向かってきてるぞ?

 

「やい榊遊矢!」

「あ、勇雄、どうしたの?」

「自分とデュエルだ!自分に勝ったんだ!負けたら許さん!」

「つまり『試合まで調整付き合ってやるから頑張れ』って言ってるのよ」

「姉上っ!?違う!!違うからな!!」

 

いきなり挑戦状を叩きつけたと思ったらどうやら単純に応援に来ただけだったようだ。しかも調整相手してくれるってすごくいいやつじゃん。

 

「おう!わかったよ勇雄!デュエルだ!!」

「二人共頑張りなさいよ」

「うん!!」

「言われなくとも!!いくぞ榊遊矢!!」

「待ってくれよ勇雄ー!」

 

そう言って二人はフリー対戦ができる場所まで向かっていった。なんか一瞬で仲良くなったんだな。まだ染まりきっていない勇雄くんマジツンデレ。

 

「お疲れ様先生。はいこれ。アイスココアだけどいい?」

「ん、サンキュー」

 

アイスココアを受け取り喉に流し込む。甘さがゆっくりと体に染みていき胃を満たしていく。ベンチの隣に腰を下ろしたカヤも持っていたジュースを飲む。

 

「三回戦の相手、なかなか強敵よねお互い」

「俺はある意味苦手だよ・・・ハァ」

「アハハ・・・まぁ頑張って。応援はしてるわ」

「マジか?てっきり向こうの応援すると思ったんだけど?」

俺との戦績あんまり良くないだろ?それだったら普通応援しないはずなんだけど・・

 

「だって・・・・攻撃できなくなるより攻撃できる方がまだマシだもの。それに上手くいけば二人のどちらかが決勝の相手になるの、だったら勝ちやすい方の応援するわ」

「そか・・・けど、前のように負けないぜ?」

「こっちこそ。そう簡単に勝てるとは思わないでよ?先生」

そう言いながらお互いの拳をぶつけ合う。このままいけば多分相手はカヤになるのか?

 

「あら、塾の先生と塾生の禁断の恋かしら?」

「馬鹿言ってないでよ雪乃」

二人で話していると変な茶々を入れてきた女がいた。銀髪ツインテール・・・誰だっけ?

 

「・・・・・だれ?」

「・・・先生。さっきのアヤトの対戦相手の藤原雪乃さんよ?私の同級生なの」

「さらに言うと一応芸能人なんだけどね?知らないかしら?」

 

へーそうなのかー興味なくて全く知らん。てかカヤの同級生なのか。中学生の参加者結構残ってるんだな。

 

「興味なさそうね。残念だわ」

「まぁ先生そういうの興味なさそうだから。雪乃もあんまり気にしないで。それよりどうしたの?」

「こっちの子がカヤに会いたいって言ってたからね。連れてきたのよ」

 

そうして現れたのはさっきヒロヤと戦っていた揖斐リチュアだった。カヤに何かようなのだろうか?確か次の対戦相手だったはずだが?

 

「初めましてだな。次の対戦相手の揖斐リチュアだ」

「あら、初めましてね。対戦相手の勝鬨カヤよ。お互いに全力で戦いましょう?」

「勿論だ。ところで君は先ほどの対戦相手の椎菜と同じ塾の生徒と聞いたんだが」

「ええ、そうだけど・・・もしかしてあのバカなにかしたのかしら?」

「そうではない。久しぶりに強い相手に巡り会えたのでな。この機会にお互いの連絡先をと思ってな」

え?もしかして恋?

「この子強い相手と会うといつもこうなのよ」

「なーんだ。恋じゃないのか。面白くないわね」

 

同感する。

 

「そう言う貴方はどうなのよ?随分可愛い男の子に目を付けられたんじゃないの?」

「あー・・まだ駄目ね。少なくとも小学校は卒業して私と同じくらいに強くならないと」

「あらあら、あの子も大変な女に奪われちゃったわね」

「???なんの話なのだ?」

「恋の話よ?」

「コイ?」

「リチュアはこういうの疎いのよ。スタイル良くてもてるのにもったいないわ」

「あなたも結構モテるでしょ?」

「でも今まで私を満足させてくれる相手に巡り会えないのよ」

 

 

なんかガールズトークに入ってるんだが。いいけどね別に。一応俺男なんだからもう少し考えてよ。ってかカヤに遊矢の好意バレバレか。つまんね。いや、逆に考えろ。柚子遊矢カヤの三角関係がもっとハッキリしたものになったんだと・・・・・うーん普通。

 

「なら先生はどうよ?見た目普通だけど中身結構いいわよ?」

 

おーいカヤさんやーい。いきなり俺を売らないでくれよー?

 

「そうね。見た目は普通ね」

「そうだな。見た目はどこも変なところはない普通の人だ。だがそれが何か変なのか?」

 

 

グフッ・・・・・普通普通連呼するなし。地味に傷つくぞ。イヤマジで。

 

 

 

 

 

 

 

『あの男・・っ!!!あんな可愛い子に囲まれてやがるっ!!』

『死すべし死すべし死すべし!!!』

『イケメ・・いやフツメン死すべし!!』

 

 

 

 

『いやよく考えろ!あの子達は中学生だ!つまりロリコン!!社会的に殺せる!!』

 

 

 

『ほほぅ?お兄さんたちうちの兄ちゃんのことを死ねとな?』

『へー・・・センセーのこと悪く言うんだ・・・ふーん?』

『『『あ』』』

『オモシロイ。まずキサマらから血祭りにあげてやんよォオオオ!!』

『殲滅してあげるよ!!盛大にねェエエエ!!!』

『『『ギャァァアアア!!!』』』

 

 

 

 

『馬鹿どもが・・・・・そうなるのがわからんのか』

『あの妹ちゃんブラコンね。間違いないわ』

『ねー。けどあのお兄さんなんだかんだ妹さんに優しそう』

『確かに。俺の妹も俺のことしたってくれないかな』

『黙れ一人っ子』

『言ったなキサマァ!!』

『ふ・・妹より姉だろ』

『っ!!!あなたとは良い酒が飲めそうよ!!』

『貴女女でしょっ!!?』

 

 

『『『『ナニコノ混沌空間』』』』

 

 

 

 

 

「向こうは楽しそうね」

「どっちかというとカオスね」

「む?あの少女ディアボロスに覚醒したか。隣の子は1ターン目に切り札を召喚か。強いな」

 

 

傷つくんだぞ俺だって・・・告白しても『ごめんなさいタイプじゃないです』って言われた俺の気持ちを考えたことがあるのか畜生っ

 

「あら?トモキ先生?」

 

モテ期なんて来たことねーよ畜生!運動部に所属してないだけでここまで違うのかよ畜生。

科学部の何が悪いんだよっいいじゃねーか科学部・・・・

 

「先生?」

 

カードゲームやってていいじゃねーか。アニメ好きで何が悪いんだよ。イケメンがアニオタでも惹かれないのに普通の人間がアニオタだとなんで引かれるんだよくそう。

 

「???先生どの?」

 

普通で何が悪いんだよ・・・・・・なんだろう。思い出したら悲しくなってきた・・・グスン

 

「ちょっ!!?なんで泣いてるの!?!」

「あら?どうしたの?」

「何かあったのか?」

「何でもないやい・・普通が一番いいんだい」

「っ!?」

「あらら・・・先生大人気なく拗ねちゃった」

「どうして拗ねたんだ・・・雪乃?」

「・・・・・・はっ!?な・・何かしら?」

「(ニヤニヤ)いやーあなたのそういう顔ひさしびりに見たわ」

「???」

「な・・・なんのことかしら?」

「先生?大丈夫よ?先生カッコいいもの。例えば雪乃とか惚れちゃうかもよ?」

「っ!!!!???」

「はっ・・・んなわけあるかよ。言い方聞いてたろ?『普通』だぞ?」

「まぁそれは冗談だけどいつか先生の魅力に気づいてくれる運命の人に出会えるわよ」

「なんでかなぁ・・・そう言われるだけでスゲェ救われたわ。サンクス」

 

さすが我が塾のお母さん。素晴らしい。でも同時に中学生に励まされる俺にちょっとがっかりした気がする。まぁ気にしたら負けか。

 

「いいえ、お礼は『レジェンドソード』でいいわよ?」

要求すんのかよ・・・・でも確か使ってないしなぁ・・・そう言えばいま手元にあった気がする。

 

「ん・・・ちょい待てよ・・・・あった。ほれ」

「え?いいの?」

「俺使ってないしな。お礼だと思ってくれや」

「そう?なら遠慮なく貰うわね」

 

 

 

『禁断の恋』

『新しい観察対象発見』

『遊矢に加えて先生か・・・面白そうだ』

 

 

 

「おいケンシロウヒロヤシン。ちょうど回したいデッキあるから付き合え。後攻オーバーキル食らわせてやる」

いきなり来て変なこと言うんじゃねぇ。ちょうどいい。他のデッキを丁度用意してたんだ。被検体(モルモット)にしてやんよぉオオ!!

 

 

「「「拡散!!!」」」

「逃がすかっ!!待ちやがれ!!」

 

 

 

 

 

 

「良かったわね雪乃。巡り会えたみたいね」

「そうね。カヤ、お願いがあるのだけれど?」

「いつものクレープ屋の青眼クレープDX私とイサと遊矢の文で手を打つわ」

「それくらいで良いなら全然いいわ」

「そうなると多分メイあたりは先生引っ張っていくんじゃないかしら?釣られてみんなも先生に集りに来るわね」

「そ・・・・そう・・・トモキ先生ってそういう立場なのね?」

「そうじゃなくてね。なんだかんだ言いながらご馳走するっていって連れて行ってくれると思うから先にみんな行くのよ。それから安心しなさい?私友達の恋は応援するわよ?」

「・・・・・・ありがと」

「???さっきから何の話なんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「無情の極シャングリラで攻撃!!これで死ねぇエエエエwwww!!!」

「殲滅の覚醒者ディアボロスと雷電の覚醒者グレートチャクラでトドメ!!沈んじゃえ!!」

「シンに勝利の覚醒者ボルシャックメビウス!!ケンシロウに勝利天帝Gメビウス!!ヒロヤ破壊龍神ヘビィデスメタルで攻撃!!消エロォオオ!!!!!!!!!!!!」

 

『『『『『『『『『『グアァァアアアアアアアアアアアア!!!!!!!?!?!??!』』』』』』』』』』

 

 

 

 

「・・・・・・・勇雄?」

「何も言うな。俺たちは何も見ていない」

「・・・・・・・あれは・・敵?それとも味方?」

 

 

 




ヒロインっぽいの作ったっていいじゃない!!
因みに揖斐さん結構好きでした。


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第二十三話 運営の都合

本日最後の更新

これ以降はまたゆっくり更新していきます。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カヤVSリチュア

 

 

リチュア 2200

場 メガロアビス(ミズチ装備) オーシャンGホーガン

伏せ 2枚

手札 1枚

 

カヤ 1200

場 アクテリオンフォース バトルフェーダー

伏せ 0枚

手札 1枚

 

 

 

「まさかこの状態で止められるとは思ってもいなかった。私はこれでターンエンドだ」

 

現在互いに4ターン経過し、ライフ、フィールド共にリチュアが有利、羽箒を喰らい絶体絶命だったカヤは手札のバトルフェーダーに救われてなんとか凌いだ。

 

しかし手札には先ほど手札に戻されたサウザンドブレードのみ。さて、どう出るのだろうか?

 

アクテリオンフォースを装備するには一度効果を発動しなければならない。しかしその瞬間ミズチの効果で無効化されてしまう。

場を離れるわけではないがそれでもダメだ。仮にエクスカリバーを特殊召喚しても攻撃力は4000止まり、攻撃力が下がったメガロアビスに攻撃してもまだライフは残る。

 

しかも向こうの手札にはライヤがいる。ホーガンを残してしまうことがそのまま敗北に繋がってしまう。

 

 

「辛いわね・・・・私のターン!!ドロー!!・・・・・・・・私はモンスターをセット。カードを1枚伏せてターン終了よ」

 

 

 

カヤ 1200

場 セットモンスター バトルフェーダー

伏せ 1枚

 

 

 

「さぁ来なさい。どんな状態でも受け止めてみせるわ」

「その意気は素晴らしい。ならばこちらも全力で向かわせてもらう!私のターン。ドロー。ライヤを召喚。そしてホーガンとライヤの効果発動だ。ライヤを手札に戻す。そして1枚デッキオープン。『RPアクアシャークス』よって特殊召喚だ。再びライヤを召喚する。」

「再び効果自身を戻しデッキオープン『アビスフィアー』よってデッキに戻す。ここでメガロアビスの効果発動。私はアクアシャークスをリリースして二回攻撃を得る。さらに『水精鱗アビスパイク』召喚だ。効果は使わないがホーガンの効果は使う。『魔龍バベルギヌス』よって特殊召喚する。そして効果だ。自身を破壊し墓地より『崇高神ケミカル』を特殊召喚する」

「そしてケミカルの効果だ二枚引く。そして一枚を墓地へ。『水精鱗アビスリンデ』を墓地へ送る。そしてアビスリンデの効果で墓地にいる二体目のメガロアビスを特殊召喚する。そしてこいつも効果発動だ。アビスパイクをリリースして二回攻撃を可能にする」

 

 

 

場 

ホーガン メガロアビス(ミズチ装備+二回攻撃) メガロアビス(二回攻撃) ケミカル

 

 

『すごいぞ!!リチュアさん!!!デッキの動きにカヤさんの攻撃速度が追いつかない!!』

 

「正直それがミラーフォースのようなカードだと辛いのだがな。せめてそうじゃないと願うばかりだ。バトル。いけケミカル」

「伏せていたのはサウザンドブレードよ。そのまま墓地に送るわ」

「ミズチ装備のメガロアビスでバトルフェーダーに攻撃する」

「効果で特殊召喚したフェーダーは除外されるわ」

「ミラーフォースなら発動させていたはずだな。ならば安心して攻撃ができる。ミズチを装備したメガロアビスで二回目の攻撃。直接攻撃だ」

 

 

『決まったァ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・あは・・」

「???」

「アハハハハハ!!!さすがよリチュア!!貴女すごいわ!!けどね!私も負けられない理由があるのよ!これが私の希望!!伏せカードオープン!速攻魔法『ミラクルとミステリーの扉』!!」

 

 

 

 

ミラクルとミステリーの扉

速攻魔法

① この魔法カードの発動は無効化されない。

② この魔法は自分が直接攻撃されるときのみ発動できる。デッキの上から四枚を公開する。その中から相手はモンスターを1体選ぶ。そのモンスターを特殊召喚する。

③ このカードは一度のデュエルで一度しか発動できない。

 

 

 

 

 

「このカードは無効化されないわ!!だからけどミズチの効果は強制効果よ!」

「なんと・・・!?まだそんなカードがあったのか・・・」

 

ミズチの効果が強制的に発動し、ミズチは剥がれた。だがメガロアビスの攻撃は続いている。さらにこのあとにはもう一体のミズチ。そしてホーガンが待ち構えている。カヤにそれを耐え凌げるかはこの四枚にかかっている。

 

「運に身を任せるのか」

 

 

「いいえ。違うわ」

「???」

「運っていうのはね?自分で無理やり手繰り寄せて掴み取るものよ!さぁ来なさい!!この状況をひっくり返せる私のエース!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死者蘇生

 

 

 

 

 

 

トゥルースリインフォース

 

 

 

 

 

 

アクテリオンフォース

 

 

 

 

 

『カヤさんの山札からモンスターが出てこない!!?これは絶体絶命だぁ!!!』

 

「三枚目まではモンスターはいないな。あと一枚だがどうだろうな」

「いいえ、いいのよ。だって・・・次出たらあなたはそれしか選べないのだもの」

「果たしてそう上手くいくものか?私の経験上そう上手くは行かないぞ?」

「そう。まぁ見てなさいよ。最後の1枚!!!オープン!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

剛激無双カンクロウ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な・・・・なんだと!!?」

「初めて来てくれたわね!!この場をひっくり返せるのは貴方だけだもの!!来なかったら本当に恨んでいたわよ私の相棒!!!ミラミスの効果で捲れた中にモンスターはカンクロウのみ!!よって特殊召喚!!来なさい!!龍の戦士!!剛激無双カンクロウ!!」

 

 

 

 

剛激無双カンクロウ

レベル9/戦士族・ドラゴン族/地属性/ATK6000/DEF6000

効果

① このモンスターは相手のエンドフェイズ、相手フィールドのモンスターのレベルの合計15以上、攻撃力の合計が12000以上の場合、手札から特殊召喚できる。

② このモンスターを特殊召喚に成功したとき、墓地の地属性戦士族モンスター1体につき、相手モンスター1体は攻撃宣言ができない。

③ このモンスターを特殊召喚に成功したとき、墓地の地属性戦士族を好きな数デッキに戻す。その後二体戻すにつき、フィールドのカードをデッキに戻す。

④ このモンスターは『剛激無双カンクロウ』を除く自分フィールドのモンスターの攻撃力が8000以上の時しか攻撃できない。

⑤ このモンスターが与えるダメージは3000以下になる。

 

 

 

「私の墓地には『エクスカリバー』『ハルベルド』二体!『サウザンドブレード』『ダブルランス』『ガガガガンマン』『エクストラソード』の六体!!よってあなたのモンスター7体の攻撃を封じるわ!!さらに第二の効果!!『エクスカリバー』『ガガガガンマン』『ハルベルド』2体をデッキに戻してあなたの伏せカード二枚をデッキに戻すわ!!」

「まさか・・・・そんな切り札がいたとは・・・・完全に予想外だった」

「そうでしょうね。私もいま初めて召喚したモンスターだもの」

「・・・なに?」

「昔から持っていた私がデュエルを始めたきっかけよ。けど今までずっと使えなかったの。みんなには使えないカードって言われ続けた私の大事な1枚。ずっと大切にデッキに入れてた1枚よ。きっと答えてくれたのね。私のデッキが」

「そうか・・・・私としたことがデッキを信じるプレイヤーは強いことを忘れていたよ。私はこのままターンエンドだ」

 

 

「私のターン!!ドロー!!!手札から『H.Cダブルランス』を召喚!!墓地のダブルランスを蘇生!!そして二体でオーバーレイ!!!再び私の元に現れ勝利を!!エース!!『H-Cエクスカリバー』!!さらに!!効果発動!!攻撃力を二倍に!!さらに『アクテリオンフォース』を装備!!!そしてバトルフェイズよ!!!」

「・・・・・私の負けか。来るといい勝鬨カヤ!!」

「バトル!!エクスカリバーで『イチバンの覚醒者オーシャン・G・ホーガン』に攻撃!!アクテリオンフォースの効果発動!!攻撃力を+4500アップ!!消し飛ばせ!!エクスカリバー!!!!勝利の剣翡翠の鎧纏いて振りかざせ!!!!!必殺一閃!!『アクテリオンセイバー』!!!!!」

 

 

 

 

リチュア 2200-(8500-4100)=0

 

 

 

『なんとなんとなんとぉおおおおお!!!!あの場面を防ぎきり!!自身の相棒とエースの力を使い!!!このデュエルに勝利したのは!!勝鬨カヤ!!!!!』

 

「すごい!!すごいよカヤ姉ちゃん!!!なぁ勇雄!!お前のお姉ちゃんすごいよ!!!」

「・・・・・・これが・・・・姉上の実力・・・・!!!」

「すごいよカヤー!!!!」

「「カヤ姉ちゃんカッコイィい良い!!!!!!」」

 

 

『おぉおっと!!?!!??こちらのデュエルも終盤に入っている!!!聖紀ケンシロウ君対鯔倉シン君!!同じ塾生同士の戦いはどちらが勝ち取るのかぁああ!!!?』

 

 

 

 

 

 

 

シン 300

場 怨邪帝ガイウス(リビングデット)

魔法 リビングデットの呼び声

伏せ 1枚

手札1枚

 

 

ケンシロウ 100

場 炎王神獣ガルドニクス(ファイナルドラグアーマー)炎王獣ヤクシャ

伏せ 1枚

手札2枚

 

 

 

「ちっ・・」

「悪いな。丁度リビングデット引いてたんだよ」

「だが・・・まだ優位にある。焼き払う!ガルドニクス!!ガイウスを消し炭にしろ!!」

「くっ・・・」

「こいつで止めだ・・!!!ヤクシャで直接攻撃!!」

「まだ死なねぇよ!!速攻魔法!『地獄門デスゲート』!!ヤクシャを破壊!」

「まだそんなカードを・・・っ」

「さらに!墓地からレベル3以下のモンスター!『FA・翔天幻獣レイブン』を特殊召喚する!」

「・・・・仕方がない。メイン2に入る。ブラックホール発動だ。すべてを破壊する!!」

「まじかよ・・・・・っ!!?」

「俺はこれでターンエンドだ」

「俺のターン・・・ドロォオオ!!!!スタンバイフェイズ!!」

「復活しろ!!ガルドニクス!!!」

「だが互いに場に何もいない!メインフェイズ!!『死者蘇生』!!甦れ!レイブン!!」

「ガイウスじゃない・・・まさか貴様っ!!」

「ご名答!!行くぜ!!レイブンを進化元に!!舞い上がれ!!小さき鳳凰よ!!『FA・火之鳥ピルドル』!!」

 

 

 

 

FA・火之鳥ピルドル

レベル4/鳥獣族/火属性/ATK3000/DEF2500/進化モンスター

通常モンスター

―進化―名前に『FA』と付くモンスター

その火の鳥は突如現れ、刺すように敵陣に向かっていく。

 

 

 

 

 

「その手札・・・まさか最初からずっと・・!!」

「ああ。念のために温存しておいたピルドルだ。正解だったようだしな!バトルフェイズ!!」

「・・・・・・このまま勝ち進め・・!!!」

「ああ!!ピルドルでガルドニクスに攻撃!!!」

 

 

 

ケンシロウ 0

 

 

 

『決まったァ!!早見塾生対決は!!鯔倉シン君に軍配が上がった!!』

 

 

「実況さん!!向こうの試合ももう終わりそう!!」

 

 

『お嬢ちゃんありがとう。おおっと!!?本当だ!!しかしお互いのフィールドがすごいことになっているぞぉ!!?』

 

 

 

ミヤVSユキノ

 

ユキノ 1300

ミヤ  1000

 

 

ユキノ 1300

場 デスフェニックス(守備) ロマノフ

伏せ0枚

手札 1枚

 

ミヤ 1000

場 裁きの龍 精霊王エルフェウス グラゴニス(4100)

伏せ2枚

手札2枚

 

 

 

「あらあら・・・これは私の負けですね」

「諦めるの早くないかしら?」

 

「いえ、正直デスフェニックスの突破口が見えないんですよ。『裁きの龍』の効果は使えず、効果破壊のできるライコウとケルビムは全て墓地へ。攻撃力上昇させるカードは入れてませんから・・・・でも一応最後まで足掻かせてもらいますね。バトルフェイズに入ります。エルフェウス。お願いします。ロマノフに攻撃を」

 

ユキノ 1300-(3600-2700)=400

 

もう少し・・・あの時、怯まずに攻撃をしていたら勝っていたのは私でしたか・・・ターンエンドです」

 

「私のターン。ドロー。そうね。あの時の攻撃があったら今の瞬間であなたの勝ちだった。けどあの時はあれで正解だったのよ?伏せカードは『チェーンデスマッチ』だったのだから。デスフェニックスを攻撃表示に変更。そしてバトルよ。裁きの龍に攻撃!!『カースオブフェニックス』!!」

 

 

ミヤ 0

 

 

『勝者は藤原雪乃!!!素晴らしい大戦だったことでしょう!!二人に拍手!!そして残る対戦中のカードは榊遊矢君と赤馬零児君!!しかしこの状況はっ!!?』

 

 

レイジ 2000

ユウヤ 1200

 

レイジ 2000

場 デーモンの将星 ダーククリエーター トレミスM7

伏せ 1枚

 

 

ユウヤ 1200

場 オッドアイズ・セイバー・ドラゴン

伏せ 0枚

 

「私はトレミスの効果を発動する。君のドラゴンには手札に戻してもらう」

「オッドアイズ!!」

「バトルだ。デーモンの将星で直接攻撃」

「うわぁあああああ!!!」

 

ユウヤ 0

 

 

『圧倒的というのはこういうことなのでしょうか!?赤馬零児選手!ライフを半分残して余力を残した状態で勝利です!!』

 

出た。社長。いずれ遊矢のライバルとなる男。この大会にも出てたのか。

 

 

 

 

さて、なんで二回戦は一試合ずつやっていたのに今は同時にやってるかというと・・・時間の問題だ。運営側の思っていた時間より大幅に超えてしまい終了時間がずれてしまいそうだった。そこで一回戦同様同時に試合を行うことになったのだ。一試合を除いて。

 

 

 

 

『さて、以上で第三回戦も一試合を除いて全て終了しました。では皆さんの投票により選ばれた三回戦最終試合を行いたいと思います』

 

 

 

選ばれたのは他の試合をぶっちぎりで抜き去り、選ばれた試合。

 

 

 

『急遽運営側の指定した制限によりデッキが変化した二人のデュエリスト!!そのふたりが今!!ここで衝突します!!智樹さんVS望佳さん!!お願いします!!!』

 

 

 

 

俺と妹の試合だ。

 

 

『方や!あの使えないと思われていた『龍神ヘヴィ』の真の姿を我々に見せつけ、その圧倒的な力で相手を引き裂いた浅原智樹さん!!対するはやっぱり遺伝子なのか!!?機械天使族と言うこれまた守りの種族として蔑まれていた参加者ををその名のごとく『無情』な迄に撃破した浅原望佳さん!!この二人の兄弟対決!!誰だってみたいに決まっている!!』

 

 

 

「ニャハハ!!みんな見てろよー?兄ちゃんを公開処刑だぜ」

「あっそ・・・まぁ言ってろよ。ヘヴィデスメタルで鉄くずにしてやんよ」

 

『お互いに本当にやるから恐ろしいぃ!!!では始めます!!』

 

 

 

「「デュエル!!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




もういっちょ続くのじゃよ?


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第二十四話 手札事故・・???

普通の手札事故ではない。それを注意書きとして書いておきます。


 

 

ノゾカ 4000

トモキ 4000

 

 

 

 

先行は望佳のようだ。けど・・・・・この手札って・・・・

 

「「うげぇ・・・事故った(し)」」

 

『ななななんとぉ!!?二人共手札事故だとぉ!!?』

 

「うーん・・・こんなこと久しぶり過ぎて驚く税」

「確かに・・・・けどあれはまだ軽いほうだわ」

「兄ちゃんの事故は普通の事故じゃないじゃん」

「その言葉そっくりそのまま返してやる。さっさとやれ」

 

 

「うーい。取り敢えず『白骨の守護者ホネンビー』召喚するよ。効果で三昧墓地へ『フェアリーライフ』『ミストリエス』『黙示護聖ファルピエロ』・・・ミストリエス回収して取り敢えず『超次元ドラヴィタホール』発動して『フェアリーライフ』回収しながらエクストラから『激天下シャチホコカイザー』特殊召喚。今戻したライフ捨てて『セブンスタワー』手札にそのまま発動して1枚除外『埋葬の守護者ドルルフィン』。そのままセブンスの下にしてミストリエス召喚。これでターンエンド・・・・・うーんもう少し動きたかったなぁ」

 

 

 

 

ノゾカ 4000

場 ホネンビー ミストリエス シャチホコ 

フィールド セブンスタワー(1枚)

手札 3枚

墓地 3枚

 

 

 

 

 

『どこが事故っているんだっ!!?普通に動けてるじゃないか!!?』

 

「いやいやだって・・・手札三枚しか持ててないし。伏せカード一枚も引けなかったから事故だよ」

 

 

『そんな事故がどこの世界にあるんだァあああ!!!!!』

 

 

会場の心がひとつになった瞬間であった。これで事故ならコイツの全力はどうなるんだと突っ込みたい。きっとそう思ってるんだろうな。

 

 

 

 

激沸騰シャチホコカイザー

レベル7/ドラゴン族/火・闇・光属性/ATK2300/DEF2300/超次元儀式モンスター

効果

① 自分のターンのドローフェイズに発動。墓地のレベル3以下のモンスター1体を特殊召喚する。

 

 

 

 

「取り敢えず俺のターンドロー・・・・お?いいカード引いたよ」

 

『取り敢えず私もうあのふたりの事故は事故じゃないと思いたいです。どうですか?先ほど奇跡の大逆転を見せてくれた勝鬨カヤさん』

 

「諦めて『先生だから仕方ない』って割り切ればいいと思うわ」

 

 

 

「手札から『FAリップウォッピー』召喚。さらに『セブンスタワー』発動。1枚除外『フェアリーライフ』か。しゃーない。『フェアリーライフ』発動。1枚除外する・・・げ『龍神ヘヴィ』かよ・・・『セブンス』の下にライフを重ねて『粉砕する斧プロメテウス』召喚。効果で2枚除外する・・・『龍神メタル』『破壊神デス』・・・イジメかこれ?まぁいっか。効果で『龍神メタル』を手札に」

 

「リエスで2枚ドロー美味しいですwww」

 

『・・・・・・・何も言いませんよー?』

 

「『セブンス』の下に1枚重ね、さらに『プロメテウス』をリリース。『龍神メタル』をアドバンス召喚。効果は不発・・・マナ焼きたかったよメタルさん」

「確かにwwwメタル弱体化乙wwwまたリエスでドローなのじゃ」

「けどリップウォッピーの効果で1枚ドロー・・・いいカード引いた。『再誕の社』で『ライフ』『プロメテウス』除外。さらに今除外した二枚をセブンスの下に送って『龍覇M・A・S』召喚する。んでもって効果起動」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょちょちょ止まってお兄ちゃん!!?なんてカードを入れてらっしゃるの!!?取り敢えず一枚引くけどさぁ!!?」

 

「効果でミストリエスを手札に戻す」

 

『望佳さん焦っていますが何がそう焦らせているのでしょうか?手札もどしなら先程からいろんな方が使っていますが?』

 

「そう言えばあのカード初めて見たわね」

「・・・・・確かに。今まで見たことないな」

「私が持っている『RPアクアサーファー』に似ている効果だ。だが下位効果だな」

「あぁ、さっきの試合で出てきたあの手札誘発のモンスターね」

 

 

 

RPアクアサーファー

レベル6/戦士族/水属性/ATK1200/DEF200

効果

① 相手の直接攻撃でダメージを受けたとき、このモンスターは手札から特殊召喚する。この時自分のライフが0の場合、自分のライフを100にする。

② このモンスターを召喚・特殊召喚した時に発動する。フィールドのモンスター1体を手札に戻す。

 

 

「いやいや観客の皆さん!!?兄ちゃんのあのモンスターの真の効果はこれから発揮なんですことよっ!!?ってか兄ちゃん本気の本気で事故だったの!!?」

「うん。だって初手『MAS』『セブンスタワー』『フェアリーライフ』『再誕の社』『プロメテウス』だぜ?こんな布陣じゃお前に返したら蹂躙されそうだったし」

 

『事故の理由がすごく高度ですね!!!?普通の人から見たら充分いい手札ですよそれきっと!!?』

 

「いやおかしいでしょ!!?それうちに対しても全然事故ってないよ!!?」

「そう?さっき1ターン目からシャングリラ出してたからヤバイと思ってた」

 

『どんな状態だよ!!?』

 

「取り敢えず続けようか。MASの効果発動」

「ぎゃぁぁああ!!!!?来てしまう!!?最強の置きドロソが来てしまうぅううう!!?」

 

『なんだすごく不吉な言葉だぞ!!?』

 

「超次元・・・じゃなくてエクストラデッキからドラグハートフォートレス『龍波動空母エビデゴラス』をモンスターゾーンと魔法・罠ゾーンを使って特殊起動」

 

 

 

龍覇M・A・S

レベル6/戦士族/水属性/ATK1500/DEF1500/ドラグナー

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚成功時、相手のレベル6以下のモンスターを手札に戻しても良い。

② このモンスターの召喚・特殊召喚成功時、エクストラデッキからレベル5以下の特殊永続魔法(ドラグハートフォートレス)を一枚特殊起動させる。

 

 

 

龍波動空母エビデゴラス

レベル5/水属性/特殊永続魔法(ドラグハートフォートレス)

① このカードは自分のモンスターゾーン。魔法・罠ゾーン一つをしようして自分フィールドに特殊起動する。

② このカードは『奥義』または『龍』と付くカード以外の効果ではフィールドを離れない。(ただし、自分が場のカードを選択する場合、この効果は当てはまらない)

③ 自分のターンのドローフェイズ。カードを一枚引く。

④ ―龍解―『ドローした枚数が五枚以上』各ターン。自分のドローした時、それが五枚目以上のドローならば、このカードを魔法・罠ゾーンに移動させ、モンスターゾーンにエクストラデッキから『最終龍理QED+』を特殊召喚する。この効果は無効化されない。

 

 

『・・・・・・ハ????』

 

「・・・トクシュエイゾクマホウ?ドラグハートフォートレス????」

「え?魔法カード?しかもレベルと属性持ち????」

 

MASが天に向けて何かを放つとそこには雲が現れた、やがて雲は巨大に広がり、そこから青い戦艦が空中に現れた。龍波動空母エビデゴラス。アニメで見たあのデザインがそのまま現れて俺のテンションは結構高い。

 

「俺は2枚伏せてエンドフェイズ。ターン終了」

 

トモキ 4000

場 リップウォッピー 龍神メタル MAS エビデゴラス

魔法 セブンス(3枚)エビデゴラス

除外2枚

伏せ2枚

手札0枚

 

 

 

「効果確認・・・・嘘でしょぉおおおおお!!?うちのデッキディアスしか除去手段ないじゃん!!?取り敢えずドローしてシャチホコ効果!ピエロ出してそのまま自壊させてドラヴィタホール回収!セブンスで一枚除外!こうなったら時間かけてたら間違いなく積むっ!!メインで『超次元ドラヴィタホール』!!ライフ回収しながらチャクラ特殊召喚!!」

 

「チャクラ召喚に対してチェーン発動『ドンドン吸い込むナウ』」

 

「ひどいっ!!?」

 

「デッキトップ五枚見て・・・『FA・コッコルピア』手札にしてそのままチャクラ返す」

「いやぁあああ!!!!ひどすぎるよぉおおお!!?」

 

うるさい。シャングリラ出されたらこっちはひとたまりも無いんだから。

 

「仕方ない!予定変更!!ライフ使って一枚除外!召喚!ホネンビー!効果三枚墓地!!『シャングリラ』『LOVE&HATE』『ハヤブサマル』!ハヤブサマル回収!!『再誕の聖地』!墓地全部除外するよ!さらに一枚セブンスの下にしてミストリエス!!カード四枚伏せてターン終了!!」

 

 

再誕の聖地

通常魔法

① 自分の墓地のカードを任意の数除外する。

 

 

ノゾカ 4000

場 ホネンビー2体 シャチホコ ミストリエス

魔法 セブンスタワー

除外 6枚

伏せ 4枚

手札 4枚

 

 

『どうしたのか!!?望佳さんが慌てて一気に除外を増やしてきたぞ?しかし!望佳さんの場は完璧!これをどう返すのだ!?』

 

「うーん。取り敢えずドローしてから考えるか。まずは普通にドロー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『まずは?』

 

「それからエビの効果で一枚ドロー」

 

 

 

 

『・・・・・・・・・・』

「「「「「「「「「「・・・・・・・・・・」」」」」」」」」」

『「「「「「ハァァアアアアアアアア!?!?!?!?!?!?!?!?!?!」」」」」』

 

「スタンにセブンスの効果で一枚除外、『ワン・フォー・ワン』んじゃメイン。羽箒スタート」

「嘘でしょぉおおおお!?!?!??!」

 

破壊されたのは『オラクルジュエル』2枚『デスゲート』『フェアリーライフ』だった。ブラフなしかよ。あっぶな。

 

『なんという効果だ!!?実質ドローフェイズに2枚ドローだとぉぉおお!!?』

 

実況が流れに追いつけていない事象が発生している。なんかパンクしたのか?いや続けるけどな。

 

「手札から『FA・コッコルピア』召喚。セブンス効果で『プロメテウス』下にして『リップウォッピー』リリースして『サイバー・N・ワールド』召喚。効果発動の前にミスト処理しろよ」

「イヤァアアアアアアア兄ちゃんマジやん!!一枚ドロー!!(´;ω;`)」

「お互いに墓地・手札を山札に加えてシャッフル。五枚ドロー。んでもってこれで引いた枚数が五枚以上だからエビデゴラスの龍解条件クリア」

「いやぁ(つд⊂)」

 

 

 

「この世のすべてを解き明かせ!完全証明!!龍解!!ドラグハートクリーチャー!!『最終龍理QED+』!!!」

 

 

最終龍理QED+

レベル7/ドラゴン族/水属性/ATK2600/DEF2600/ドラグハートモンスター

効果

① 自分の水属性ドラゴン族モンスターは相手モンスターの効果を受けずに直接攻撃できる。

② ドローフェイズに発動する。山札の上から五枚を確認する。その後一枚を選び山札の一番上に置く。残りは好きな順番で一番下に送る。その後山札から一枚ドローする。

③ ―龍回避―このモンスターがフィールドから離れるとき、このモンスターをエクストラデッキに表側で戻し、魔法・罠ゾーンの『龍波動空母エビデゴラス』をモンスターゾーンに特殊起動する。この効果は無効化されない。

④ このモンスターが相手に与えるダメージは2000以下になる。

 

 

「龍解完了・・・!!んでもって『コッコルピア』の効果でレベル2下げてるから『サイバー・N・ワールド』リリースして『龍素記号Srスペルサイクリカ』通常召喚。『サイクリカ』効果で墓地の羽箒唱えながら手札に戻す」

「アンマリダァアアア!!!!!???」

 

 

『・・・・・ハェエ?』

 

 

「バトルフェイズ。『QED+』の効果で水属性ドラゴン族は相手モンスターの効果を受けずに直接攻撃可能。二体で直接攻撃」

 

「兄ちゃんひどすぎるぅうううううう!!!!!?!?!?!?!」

 

 

 

 

 

 

ノゾカ 0

 

 

「完全決着!!一言言ってやろうノゾ。誰がヘヴィデスメタルしか鉄くずにしないなんて言った?」

「ひどい!!ひどすぎるこの兄!!鬼!!鬼畜!!悪魔!!!」

「ヌワハハハ!!!褒めるな褒めるな!!お前のために特別にやってやったんだぞ?普通の試合じゃ絶対やらねー。ってか一枚しかMAS入れてないから来たこと自体がお前のためだし」

「ウニャァアア!!そんな気遣いいらねぇ!!!」

 

『なんということでしょう・・・・・・望佳さんが何も出来ずに敗北してしまいました・・・・・四回戦進出は浅原智樹さん・・・・もうあなた次からライフ2000でいいですよね!!?ってか本当にプロじゃないんですか!!?』

 

 

ちょっとやりすぎたかな?まぁいいや。ノゾに一発返したし。それにこれで優勝してもなんか大人げない気がするから・・・・

 

 

 

 

「私・・・・先生のあのデッキに勝てる気がしないわ」

「・・・・奇遇ねカヤ。私もよ」

「・・・・・・ケンシロウ・・・すまん」

「気にするな・・・・・・あれは辛すぎる」

「・・・・・・・・榊遊矢」

「・・・・・・なに?」

「あれが・・・・姉上の塾の講師か?」

「うん」

「・・・・姉上の強さの根源を見た気がする」

「・・・・・・・(自分の幻奏モンスターを見ながらボーゼン)」

「・・・・・・・(自分の超重武者モンスターを見ながらボーゼン)」

「・・・・・・・(自分の悪魔族モンスターとEXデッキのモンスターを見ながらボーゼン)」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、俺四回戦リタイヤで」

 

 

『「「「「「ありがとうございます!!!!本当にありがとうございます!!!!!!!」」」」」』

 

すごくお礼を言われた。

 

 

 

 

 




主人公自重して大会リタイヤしたよ(白目)
やっぱりエビは強い(確信)
リアルで3体並べてたら相手への絶望感半端ないよねwww


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第二十六話 大会

お久しぶりです。


 

結論から言うと俺は最初から優勝する気はなかった。取り敢えず二回戦を突破してからリタイヤする気でいた。しかし、うちの妹の鬼畜シャングリラを放置してしまうと、間違いなくこいつが優勝しそうだったのでそれだけは阻止しようと思っていたわけだ。

 

 

そして追先ほどその目的も果たせ妹を容赦のないワンキルで沈めてリタイヤしたわけだ。

『さぁ大会もついに三位決定戦と決勝戦を残すのみとなりました!!!ここまで勝ち残った4名のデュエリストに盛大な拍手を!!』

 

――――ワァアアアアアア!!!!!!!

 

『この最終戦二試合には解説として二名の参加者に実況席に入ってもらいます!!!まぁ決まってますけどね。今大会最も暴れまわった挙句二人共事実上のリタイヤをした浅原兄妹にお願いしております!!!』

 

「ううううううううう・・・・・ウチが優勝する予定だったのに・・・兄ちゃんのバァカ!!」

「そう言うならいい加減離れろし。くっつかれすぎて暑い」

「ふーん・・・・・うちを怒らせて泣かせて滅茶苦茶にしたバツだもん!!このまま『シスコン』て呼ばれて社会的に地に落ちてしまえバカァア!!!」

「そうなるともう会えなくなるけどいいの?」

「・・・・・・・ヤダ」

 

『なにこの兄妹仲良すぎでしょ!!?しかもシスコンっていうよりはブラコンでしょこれ!!?』

 

「あー・・・実況さんこいつ無視して進めてください」

 

勝手に元気になってるだろうし。こういう場合、しばらく暑いけどそのまま放って置いたらいつの間にか元気になってるし。

 

『なんというかここまで仲の良い兄妹を見ていると和みます。ならば失った熱さはデュエルで満たしましょう!!!』

 

 

―――ワァアアアアア!!!!!!

 

 

『では!!三位決定戦!!最近プロ入りの話も出てきている天才デュエリスト!!赤馬零児君!!!使用デッキは悪魔デッキ!!しかもつい最近投入されたエクシーズを巧みに操りベスト4まで残る好成績!!しかし残念ながら先ほどの勝鬨カヤさんとの試合で後攻ワンキルを見事に喰らい惜しくも決勝には進めませんでした!!しかし彼なら今後もっと強いデュエリストになってくれるでしょう!!!』

 

「きっと将来は会長とかCEOとかを足蹴に使っている素晴らしいデュエリストに成長してくれるはずです」

 

『言ってる意味がよくわかりません』

 

「翻訳『きっと自分の会社の社長になって将来のデュエリスト達のお手本になってる』でしょ?兄ちゃん」

 

『いつも何か復活した妹さんの翻訳に感謝しましょう!!ってかまどろっこしいから最初からそう言ってください!!!!』

 

 

えー・・・・やだ。間違ったことは言ってないもんねー。けど望佳よ。いつの間に翻訳なんて技能を身につけたのだ?

 

 

『対するは!!!ガイウスの効果を巧みに操り相手のエースモンスターを次々と突破していった静かな熱血漢!!鯔倉シン!!!使用デッキは帝というアドバンス召喚主体のデッキ!!準決勝では藤原雪乃さんのエース『デスフェニックス』を唯一突破した彼ですが、その後の攻撃が間に合わず残念ながらベスト4という結果です。さて、お兄さんである智樹さんの教え子ということですが望佳さんは彼をどう評価していますか?』

 

「うーん。良くも悪くもアドバンス召喚に頼ってるね。デッキの構築は全然大丈夫だけど『虚無空間』を貼られちゃうと何もない状態からのアドバンス召喚ができないから。けどそれがない場合だったらほぼ毎ターンアドバンス召喚に成功してるからいいと思うよ?」

 

予想以上に的確な解説にお兄ちゃんびっくりだよ。お前のことだから変にいじり倒して愉しむと思ってたのに。

 

「まぁ個人的ながっかりポイントとして『機械天使』の進化体が入ってないところかな?あのデッキなら『守護聖天フォルス・リュード』とか入れるとすごく強いと思うよ」

「まぁた珍しいカードだなおい」

 

『因みにその効果を教えていただけますか?』

 

「確か進化モンスターの攻守2300でレベル4だ。進化元には『機械天使』を使うんだ。効果は」

「そこからはウチが言うの!!召喚成功時に相手は種族を一つ宣言するの。そうしたらフォルスがいる限り宣言されたモンスター以外と戦闘を行う場合自分のモンスターの攻撃力は全部2000アップするの。要は相手が2種族以上のモンスターをデッキに入れてたら片方は狙い撃ちにされるから下手に召喚・特殊召喚できなくなるの。つまり事実上のロックが完成するの」

 

『なるほど。逆に相手が1種族しかデッキにいない場合は何も効果を持たないということですね』

 

「そ。そのときは何かのコストにしちゃってもいいし取り敢えず出しちゃってレベル4だからエクシーズを使う人にはおすすめかも。進化体は下に一枚持った状態でエクシーズできるからレベル4モンスター2体のエクシーズなら素材を三つ持った状態で出てこられるの」

「他にも色々使い方はある。進化体はそのルール上アドバンス召喚と同じ扱いだからシンの場合は最上級帝のリリース要因としても使えるんだ」

 

『なるほど・・・正直お二人共訳のわからない実況ばかりするんだろうなぁ思っていましたが普通に知識もあるんですね』

 

「「ほう?その宣戦布告買おう。『ヘヴデスメタル(シャングリラ様)』で迎え撃とう」」

 

『はい!!という話は終えまして両者の準備が整ったようです!!では初めて行きましょう!!!』

 

逃げやがった。ちらっと望佳を見るとこちらを見て頷く。どうやら後で公開処刑をするから手伝えとのこと。仕方ない。手伝おう。もうひとつの素晴らしいデッキをお見せしよう。

 

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

シン  4000

レイジ 4000

 

 

「俺の先行だ・・・・・そう言えば初めてか」

「どうかしたのですか?」

「いや、そう言えばこの大会中に一回もドローしなかったカードを引いたからな。手札からフィールド魔法『母なる紋章』を発動する」

 

 

 

母なる紋章

フィールド魔法

このカードが発動したとき、デッキから『進化モンスター』を任意の枚数除外し『進化モンスター』以外のモンスター1体を除外する。母なる紋章の①②の効果は各ターン一度しか発動できない。

① 自分フィールドに存在しているモンスター1体を除外する。その後除外されているモンスターの数×レベル・ランクを持つモンスター1体を除外されている中から特殊召喚する。この時、特殊召喚したモンスターは『召喚』したものとして扱うこともできる。

② 相手のモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターを除外してその後、相手の除外されている数×レベル・ランクを持つモンスターを1体を除外されている中から特殊召喚する。

③ ①②の効果に対して相手はカード効果を発動できない。

④ ①②の効果はエンドフェイズでも発動できる。

⑤ このカードは各ターンに一度、カード効果ではフィールドを離れない。

 

 

 

 

んげ!!?母なる系統の魔法カードだとっ!!?シンのやつなんていうカードを見つけやがった!!?しかも効果めちゃめちゃいいじゃねぇか!!?

 

『えー見たことのない珍しいカードが発動しました。望佳さんあのカードはご存知ですか?』

 

「モチのロン!『母なる聖域』の完全上位交換だからね。効果は見てたらわかるよ」

 

 

 

「俺はデッキから『FA・火ノ鳥カゲキリ』2体『FA・火之鳥ピルドル』『FA・火之鳥ガルダン』の4体の進化モンスターと『異次元の偵察機』を除外。『エマージェンシー・タイフーン』を発動。2枚ドローして一枚を墓地へ『レベルスティーラー』を墓地に。『怨邪帝ガイウス』をコストに『トレードイン』。二枚ドロー・・・・『FA・翔天幻獣レイブン』召喚。一枚ふせる。エンドフェイズに入る。『異次元の偵察機』が自身効果で特殊召喚。さらにこの瞬間に『母なる紋章』の効果発動。『異次元の偵察機』を除外してレイブンを素材に進化。『FA・火之鳥ピルドル』これでターンエンド」

 

 

 

 

 

 

シン 4000

場 火之鳥ピルドル

フィールド 母なる紋章

伏せ 1枚

墓地 スティーラー

除外 偵察機

手札 2枚

 

 

 

 

 

 

『さすがはここまで残っているデュエリスト。一ターン目に攻撃力3000のモンスターを特殊召喚しましたね』

 

「そうだな。しかも棒立ちという訳じゃなくて一枚伏せカードがある。さらに言うとフィールド魔法の『母なる紋章』はフリーチェーンな上に各ターンに一度フィールドを離れない効果だ。相手の牽制には十分だろう」

しかし・・・よく見つけたな母なる系統の呪文。俺が持ってるのは聖域と獰猛なる大地、それから父なる大地だけなのに。いや、多分探せば全部出てくるだろうけどさ。

 

 

「私のターンドロー。私は手札の『デーモンの将星』を捨てることで手札の『ダークグレファー』を特殊召喚する。『ダークグレファー』の効果発動。手札の『トリックデーモン』を墓地に送り『暗黒魔族ギルファーデーモン』を墓地へ。墓地に送られた『トリックデーモン』『暗黒魔族ギルファーデーモン』の効果発動。ギルファーデーモンを『FA・火之鳥ピルドル』に装備。さらに『トリックデーモン』の効果で二体目の『デーモンの将星』を手札に加える。装備された『ギルファーデーモン』の効果でピルドルの攻撃力は500ポイントダウンする」

 

 

『さすが天才と呼ばれるデュエリスト!!攻撃力3000のモンスターを一気に2500までダウンさせたァ!!!』

 

「うんうん。流石にこれくらいは動けるよね。しかもまだ召喚権は残してるからアドバンス召喚もできるし二体目のレベル4を出してエクシーズにもつなげられる」

 

 

「この瞬間『母なる紋章』の効果発動だ。『ダークグレファー』を除外する。その後除外されている数×レベルを持つモンスターを特殊召喚する効果があるが・・・そちらの除外されているカードは一枚。よってモンスターは出ない」

 

「流石に強い。『闇の誘惑』を発動。2枚ドローする。その後一枚を除外する。『DDクロウ』を除外する。『召喚僧サモンプリースト』を召喚する。効果でサモンプリーストは守備表示に。さらに効果発動だ。手札の『手札抹殺』を墓地に送りデッキから『終末の騎士』を特殊召喚する」

 

「これは完全にミスだな。手札のデーモンの将星に気を取られすぎてそれ以外に目を向けてなかったみたいだ」

 

 

「くっ・・・・」

 

「終末の騎士の効果だ。デッキから『戦慄の凶星-ジェネシスデーモン』を墓地へ。そして私はレベル4の『召喚僧サモンプリースト』『週末の騎士』でオーバーレイ!!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築。エクシーズ召喚!!ランク4。暗黒の炎より生まれし結晶の戦士。『SC・永遠のジャックバルディ』!!」

 

 

SC・永遠のジャックヴァルディ

ランク4/岩石族/闇・火属性/ATK2500/DEF2000/エクシーズ

効果

レベル4闇属性モンスターもしくは火属性モンスター×2体

① このモンスターのX召喚に成功したとき、相手のランク・レベル4以下のモンスター1体を選び破壊する。

② このモンスターの素材を一つ取り除き発動する。このターン、このモンスターの攻撃力を7000にする。ただしこのターン。このターン自分は相手にダメージを与えることができない。この効果は相手のターンでも発動できる。

 

 

 

 

おぉ!!?初めて見たぞ!!?DM生まれのエクシーズ!しかもシャックバルディか!!召喚条件結構緩いししかも効果が強力だ。ダメージは与えられなくても効果を使えば突破できないモンスターはほとんどいない!場を返すにはちょうどいいモンスターだな。

 

「『SC・永遠のジャックヴァルディ』の召喚時効果発揮!レベル4以下のモンスターを破壊する!」

 

「ちっ!!『母なる聖域』の効果発動!『FA・火之鳥ピルドル』を除外する!この時下のモンスターも一緒に除外だ。さらに除外されている『異次元の偵察機』を守備表示で特殊召喚する!」

 

「だがジャックバルディの効果は対象を取らない。よって今特殊召喚した『異次元の偵察機』を破壊する!そのままバトルだ!ジャックヴァルディで直接攻撃!!」

 

 

シン 4000-2200=1800

 

 

『すごいぞ!!!エクシーズモンスターで場をあけて2200の大ダメージを与えたァ!!』

 

「ワクワクを思い出すんだ(キモイルカァ)」

「やっぱりお前はそう言うと思った」

「(`・ω・´)ドヤァ」

 

一体どうやって顔文字で会話できるんだろう?こいつすごいと思う。

 

「カードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

レイジ 4000

場 ジャックバルディ

伏せ 1枚

手札 1枚

 

 

 

 

「俺のターン。ドロー。『死者蘇生』を発動する。甦れ『異次元の偵察機』さらに『母なる紋章』の効果で『異次元の偵察機』を除外して『FA・翔天幻獣レイブン』を特殊召喚する。レイブンをリリースして『邪帝ガイウス』を召喚。効果発動だ」

 

「伏せカード『デモンズチェーン』をガイウスに発動する。ガイウスの効果を無効にし攻撃宣言ができない」

 

「・・・・・・だと思ったよ。スティーラーの効果発動。ガイウスのレベルを5に下げて守備表示で特殊召喚。『母なる聖域』の効果発動。ジャックバルディを除外。この場合素材は墓地に送られる。その後特殊召喚できるが・・・レベル2以下のモンスターはいない。エンドフェイズ。偵察機を守備表示で特殊召喚。これでターンエンド」

 

 

 

シン 1800

場 ガイウス(デモチェ) スティーラー 偵察機

フィールド 母なる聖域

伏せ 1枚

手札 1枚

 

 

 

「私のターン。ドロー・・・・私の墓地には『戦慄の凶星-ジェネシスデーモン』『デーモンの将星』『ギルファーデーモン』『トリックデーモン』『終末の騎士』『召喚僧サモンプリースト』の六体がいる。墓地の闇属性モンスターが5体以上。手札から『ダーク・クリエイター』を特殊召喚する」

 

『おぉ!!最初のターンでの動きがここに来て功をなしたぞ!!』

 

「予想はしてたけど本当に出てるくとは思わなかったよ。けどこの場面でこのモンスターは強いよ。普通ならね」

 

 

そう。”普通”なら・・・・

 

「させるか。『母なる聖域』の効果発動だ」

 

 

そう。シンの場には母なる聖域がある。早い段階の今あらば母なる聖域は大きな抑制力になる。がしかし。既に除外されているのは3体。次に除外すると今除外されている『ダークグレファー』か『ジャックバルディ』が出てくることになる。

 

 

「・・・・私はこのままターン終了だ」

 

 

 

レイジ 4000

魔法 デモチェ

伏せ 0枚

手札 0枚

 

 

「俺のターンドロー・・・・スティーラーと偵察機をリリースして『烈風帝ライザー』をアドバンス召喚する!そして効果発動だ。お前のデモチェと俺の墓地の死者蘇生をデッキトップに戻す」

「くっ」

「デモチェが消えたことでガイウスの拘束が消えた。いいデュエルだった。バトルフェイズ!!二体で直接攻撃!!」

 

 

レイジ 0

 

 

 

 

『決まった!!勝者は鯔倉シン!!!解説のお二人!!勝因はなんだと思いますか!!』

 

「「母なる紋章一択」」

 

『というわけでした!ここぞというデュエルで素晴らしいカードを引いたシンさんが勝利したいいデュエルでした!!!』

 

 

まぁ一枚しか入れてないみたいだしそんなもんだろう。しっかし暴れまくったな。母なる紋章。今度使ってみるか・・・・確かカバンの中にストレージ入れてるし・・・・・お?一枚出てきた。

 

 

『では!!これより決勝戦!!!今大会最強を決める最後のデュエルを開始します!!!』

 

 

会場は再び熱気を上げて盛り上がった。まぁ今のデュエルはどちらかというと静かなデュエルだったから観客も息を殺しながら見てたし、けど次のデュエルは間違いなく声を上げて盛り上がるだろう。なんてったって今大会最大攻撃力を誇るふたりのデュエルなのだから。

 

「司会さん。それなんだけどちょっと待ってくれる?」

 

『はい?どうなされました?』

 

「ちょっと借りるわよ?」

 

『えぇ・・・・あっちょっと?』

 

 

ふたりが今まさに始まろうとするデュエルをせずに隣で実況する司会からマイクを取り上げたカヤ。マイクはそのまま藤原雪乃へと渡された。何する気なんだろう?

 

 

『さっき司会さんは”今大会最強を決める”って言ったわね?』

 

「ええまぁ。決勝ですし」

 

『確かにこれは決勝戦。最強を決める1戦よ・・・・けどね?』

 

「私たち二人はこれで勝っても負けても納得いかないの」

 

 

 

 

―――ガヤガヤ

―――なんでだ?

―――優勝賞品のシンクロモンスター強いのに?

―――しかもデュエリストなら勝って不満なんてあるのか?

―――雪乃様ふつくしい・・・・・

―――カヤ様勇ましい・・・・・・

 

 

 

うーんなんだろう?なんかものすごく嫌な予感。望佳を見ると目をキラキラさせてこのあと言われるであろう言葉を待っている。うん。こいつがこういう時の目は間違いなく俺にとってはいい事じゃない。

 

 

『私たち二人はこの決勝を放棄するわ。そしてある二人にタッグフォースルールでデュエルを申し込むわ』

 

 

―――ガヤガヤ

 

―――ナ・・・ナンダッテー!!

―――アイエェ!!?放棄!!?ナンデ!!?

―――なら優勝商品はどうなるんだ!!?

―――おい!!?もしかしてもしかするんじゃないか!!?

 

 

「勿論。受けてくれるわよね?先生?望佳さん?」

 

 

―――ウォオオオオオオオ!!!!!キタァアアアア!!!!!!!!

―――最強タッグ対最凶タッグのデュエルだとぉおおお!!!?!?!

―――見るしかないじゃない!!!あなたも!!!私も!!!!

―――これは世紀の1戦ジャマイカ!!?

 

 

「ウヒャァアア!!!(*´∀`*)キタコレ!!!兄ちゃんとのタッグ!!!やるやる!!!兄ちゃんに拒否させない!!!絶対にやる!!!!(`・ω・´)」

 

『うふふ。そう言ってもらえると嬉しいわ。ただ少しお互いに調整の時間を儲けたいのだけど・・・・運営さんよろしいかしら?はい。マイクは返すわ』

 

『どうも・・・・・そんなの決まってるじゃないですか!!!』

 

 

―――ゴクリっ

 

 

『この今の盛り上がりを見て!!ダメなんて入れる人間はいません!!!特別に許可します!!!この決勝戦!!最凶に挑む最強の1戦スペシャルタッグフォース戦として始めたいと思います!!!!!』

 

 

 

―――ワァアアアア!!!!

―――運営さん素敵っ!!

―――結婚してぇ!!!!

―――運営さーん!!愛してまーーす!!!!

 

 

『四名はそれぞれデッキの調整をお願いします!また『セブンスタワー』の使用は二人で二枚までとします!!それ以外は浅原兄妹に伝えましたレギュレーションを適用します!!』

 

なんか俺の意見なんて最初から言わせてもらえなかった。んでもっていきなりタッグフォースで戦うことになった。うちの妹は隣でウキュウキュテンション高くなってるし、対戦相手の二人は闘志を燃やしてこっちを見てるし、会場はもうその気マンマンだし・・・逃げ場無いじゃん。

 

「兄ちゃん兄ちゃん!!”あのデッキ”あるでしょ!!?兄ちゃんの最強デッキ!!それ使ってよ!!うち完全にサポートに回るから!!」

 

「「「「「っ!?!?!??!?!?!?!?!?!」」」」」

 

『ななななんとぉおおおおお!?!!??!?!浅原智樹選手今回大会で使用していない最強のデッキがあるのかぁ!!?!?』

 

いや・・・別に最強って訳じゃ・・・・・

 

「最強だよ!!ウチのシャングリラ様が真正面から粉砕されたんだもん!!」

 

『「「「「「なんだってーーーー!?!?!??!?!?!?!?!?!?!?!?!??!」」」」』

 

 

ヤメテー!!!!変に盛り上げないでェー!!!!!!あの時はたまたまなんだから!!!止めてまじで!!!

 

 

『これはもうある意味期待してしまいます!!そのモンスターを是非とも拝みたい!!もうここまでやってきたならそのモンスターを見てみたい!!!否!!ぜひ見せてくれ!!!そして私たちに新たな可能性を見せてくれ!!!!』

 

いやいや・・・・ペンデュラム出たわけじゃないんだからそういうのやめて?マジで。

 

「先生の本気・・・・!!!」

「いいわ。それくらいの壁を突破できないと今後ついていけないわ!!」

 

 

二人もそんな眼差しを俺に向けないで!!お願い!!やめてー!!!

 

 

・・・・・それに・・・そのデッキのエース2体ともまだ名前しか書いてないんだよ・・・

 

 

「大丈夫!!」

 

望佳?

 

「兄ちゃんはいっつもすごいことしてたんだもん!!今日も奇跡くらいはよユーで起こして貰わんと困るおwww」

 

・・・・ばーか。そう言われるとやるしかないじゃねーか。

 

 

「いいだろう!!てめぇら全員昇天するくらいに驚かせてやろうじゃねーかっ!!!」

 

 

――――ウォオオオオオ!!!

――――トモキサンカッコイイ!!!

――――抱いてぇ!!!!

――――ヤ・ラ・ナ・イ・カ・?

――――えい!!くらえそこにあった長い竹刀!!

――――アァーッ!!

――――兄ちゃんの貞操は吾輩のものなのじゃwww!!!

――――ノゾカさん!!お兄さんを僕にください!!

――――抜けがけは許さん!!

――――私も参戦よ!!

 

「おいこら望佳!!?適当なこというんじゃねー!!そして会場ノリ良すぎだろ!!?」

「・・・・・カオスだわ」

レイン恵はそういった。

さぁて、デッキの調整やろー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 





おまけ ちょっこりいる人

ト「・・・・いきなりだけどなんでひょこっと隣に立ってるの?」
レ「・・・・・特に理由はない」
ト「ふーん」
レ「・・・・強いて言うならばあなたからは学べることが多くありそう」
ト「あ、それはどうも」
レ「・・・・因みに私は今フリーのデュエリスト。塾には通っていない」
ト「あ、うん」
レ「・・・・通っていない。強くなるために貴方のいる塾に通いたい」
ト「あ、いいんじゃない?あっちの方に塾長いたはずだからあとで言えばいいと思う」
レ「・・・・わかった」
ト「所でデッキ弄ってもいい?次の試合のために」
レ「・・・・聞く必要はない。あなたの邪魔はしない」
ト「了解」
レ「・・・・」
ト「・・・・」
レ「・・・・」
ト「・・・・」





ト「(スッゲー見られてるし・・・・)」
レ「(見たことのないカードが多い。勉強になる)」


レイン恵はクーデレだと思うのっ!!


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第二十六話 最凶に挑む最強候補二人-覚醒する2体の龍-

最近デュエマでゼロフェニックス、ジョパンニにハマっている私です。
ゼロ(ガイオウバーン&ヘルフエズ装備)とかやって知り合いに引かれましたwww

ジョバンニのマナロックフォーミラーとかやったり変なデッキばっかり使ってます。


 

 

 

 

『皆さんまだ元気ですかー?』

『『『元気デース!!』』』

 

 

『四人の準備が整いました!!これではカードショップ真紅眼スペシャル決勝戦!!最強VS最強の大戦を開始します!!対戦ではありません!!この試合はまさしく大戦になるでしょう!!』

 

会場のボルテージは最高値に。熱気はフルスロットル。全ての準備は整った。デッキの調整も、エース2体の投入も。若干の不安要素はあるけれど、それを踏まえても最高の状態だ。

 

『この試合!店内の小さな空間ではなく!!野外にある特設会場にて試合を行います!!お互いのエースモンスター達はそれぞれが巨大で!強大な力を持つモンスターばかり!!ならばこの特設会場を使用しない理由がありません!!』

 

『それでは各選手の自己紹介を。まずは勝鬨カヤさん!使用デッキは『HC』という戦士族のデッキ!最新の召喚法エクシーズを巧みに使いエースモンスターは『H-Cエクスカリバー』!!その一撃は相手を打ち砕き!ここまでの試合を決めてきた選手です!!』

「今日は先生に勝つわ」

 

『そして彼女の相棒は同じくエクシーズを使う藤原雪乃さん!!使用デッキはドラゴン族デッキ!!そして切り札『暗黒王デスフェニックス』はまさに最強のエースモンスター!これまでの試合では巧みな戦術とエースモンスターで勝利を決めてきた選手です!!』

「うふふ。見てなさい坊や達。この試合見たことのない戦いを見せてア・ゲ・ル」

 

『続きまして!今大会に飛び入り参加ながら他の追随を許さない戦果を挙げたダークホース!浅原望佳さん!!使用デッキは『機械天使族』デッキ!!そのエース『無情の頂シャングリラ』はまさに無情の効果!!今回はサポートに回るということですが一体どのような動きを見せてくれるのでしょうか!?』

「ニシシ!見てるでゴワス!目にもの見せてくれようwww!!」

 

『そして最後の一人!!初来店時からいきなり突破困難なループを決めつけ!!今大会では自らの教え子とともに参戦!!見向きもしなかった『龍神ヘヴィ』の強さを見せつけつつ完全決着の名にふさわしい戦いを続けたまさに最凶の男!!浅原智樹!!今回は自身の最強デッキを握り試合に臨みます!!』

「まぁ頑張ります」

 

『四人の気合は十分!!それではルールの説明を。今回はタッグフォースルールを採用します。お互いのフィールド・墓地・除外ゾーンを共用とし、ライフは二人で8000とします。先行の最初のプレイヤーはドローと攻撃できませんが、そのプレイヤーの後、つまり二人目のプレイヤーからはドローと攻撃が可能となります。今回特別なレギュレーションで浅原ペアには使用制限のカードを数枚指定と除外ゾーンの個別化をしております。お二人が使用する『セブンスタワー』『爆進イントゥ・ザ・ワールド』はお二人が除外ゾーンを共用してしまうとワンサイドゲームとなってしまいそうなのでそのための処置です』

 

「おk。把握www」

「・・・・お前どうやって話してんのそれ?」

『では!!長らくお待たせしました!!最終戦!!頂上決戦!!開始します!!!会場のみなさんもご一緒に!!!』

 

「「「「デュエル!!!!」」」」

 

トモキ&ノゾカ 8000

カヤ&ユキノ  8000

 

 

「おおお?ウチの先行だけど・・・・取り敢えずウチラはこれが無いと始まらんね。『フェアリーライフ』を捨てて『セブンスタワー』を手札に。そのまま発動!!んでもて除外はっと・・・うげ・・・『ミストリエス』落ちたし・・・・しゃーない。『白骨の守護者ホネンビー』召喚。効果で3枚を墓地へ『ミントシュバール』『ファルピエロ』『支配のオラクルジュエル』これは『ミント』一択かね。『セブンスタワー』効果でリエスを下に送ってもう1体『白骨の守護者ホネンビー』召喚。また効果『母なる聖域』『父なる大地』『墓地の守護者メガギョロン』メガギョロンを手札に。カードを二枚伏せてエンド」

 

 

ノゾカ&トモキ

フィールド セブンス

場 ホネンビー×2

伏せ 二枚

手札 ノゾカ3枚

 

 

 

「カヤ、先に行かせてもらうわね。私のターン。ドロー。『プライマルスクリーム』発動よ。『インフェルノサイン』『邪眼皇ロマノフⅠ世』『黒神龍グールジェネレイド』『名推理』『ブレイクスルースキル』うふふ、なかなかいいわ。ロマノフを手札に加えるわ。手札の『紅神龍メルガルス』を召喚するわ。そして『転生プログラム』をメルガルスに向けて発動よ。何かあるかしら?」

「ないのである」

「そう。なら発動するわ。メルガルスを破壊してデッキのからモンスターが出るまで捲るわ。『ギャラクシーサイクロン』『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』今回は早い登場ね。レッドアイズを特殊召喚するわ。そして効果発動よ。手札から『蒼神龍スペルグレートブルー』を特殊召喚!さぁ始めましょう?バトルよ。グレートブルーでホネンビーに攻撃よ」

「何にもない!けどダメージは受けないよ」

「果たしてそうかしら?スペルグレートブルーの効果で山札の一枚目を公開するわ。『トレードイン』魔法カード。よって発動するわ」

 

 

蒼神龍スペルグレートブルー

レベル7/ドラゴン族/水属性/ATK2500/DEF2000

効果

① このモンスターの攻撃宣言時に発動する。自分のデッキの一番上を公開する。それが魔法カードならばコストを支払わずに発動してもよい。それ以外の場合は墓地に送る。

② このモンスターが与えるダメージは2000以下になる。

 

 

「デッキから二枚ドロー。攻撃は続行よ。『アクアスプラッシュ』!!」

「ちっ!」

「レダメで二体目のホネンビーにも攻撃!ダークネスメタルバースト!!」

「やるねぇ・・!!!」

「メイン2に入るわ。そうね。『名推理』発動よ」

「うっわ・・・・取り敢えずエクシーズ警戒でレベル7」

「レベル7ね。一枚目『ヴォルカニッククイーン』二枚目『死者蘇生』三枚目『名推理』四枚目『ブラックホール』五枚目『ハーピィの羽箒』六枚目『暗黒導師ブラックルシファー』レベルは6よ。ハ・ズ・レ。特殊召喚するわ。そして効果よ。五枚を墓地へ『黒神龍グールジェネレイド』『超神龍バタルネプタラス』『闘竜鬼ジャックライドウ』『暗黒王デスフェニックス』あら?またいい感じに墓地に落ちたわ。カードを二枚伏せてターンエンドよ」

 

 

 

ユキノ&カヤ 8000

場 レダメ ブルー ルシファー

伏せ 二枚

手札 ユキノ3枚

墓地 15枚

 

 

 

「うっわ・・・一気に墓地肥えてやんの・・・しかも手札3って・・・・まぁそれでもいっちょやってみようか!!俺のターンドロー!!セブンスタワーの効果で下にあるリエスを俺が除外!さらに一枚除外!『龍素記号Srスペルサイクリカ』除外してメインフェイズ!!ノゾ!使わせてもらうぞ!伏せカード『再誕の社』発動!『母なる聖域』『白骨の守護者ホネンビー』を除外!これで除外は四枚!!手札から『FA・コッコルピア』を召喚!さらに!!ルピアの効果でレベルは2下がっている!『セブンス』効果でミストを下に!『音感の精霊龍エメラルーダ』召喚!!」

 

 

音感の精霊龍エメラルーダ

レベル5/ドラゴン族/光属性/ATK2000/DEF2000

効果

① このカード以外の自分フィールドのモンスターが攻撃対象に選択された時、または直接攻撃宣言時に発動出来る。このカードを表側守備表示にし、攻撃対象をこのカードに移し替えてダメージ計算を行う。

② このモンスターの召喚・特殊召喚成功時、自分フィールドのカードを一枚手札に戻しても良い。それが魔法・罠カードならば条件を無視して発動しても良い。その後手札一枚をモンスターゾーンにセットしても良い。この時セットするカードはモンスター以外でも良い。

③ ②の効果でセットしたカードが相手モンスターに攻撃されたとき、ダメージ計算を行わずにセットされていたカードを手札に戻す。それが魔法・罠カードもしくは『相手ターンに手札から特殊召喚できる』と書かれたモンスターならば条件を無視して発動しても良い。

④ ③の効果は自分フィールドに『音感の精霊龍エメラルーダ』がいない場合でも発動する。

 

 

「俺は『セブンスタワー』を手札に。下にあったミストリエスは墓地へ行く。その後手札のカード一枚をモンスターゾーンにセット。さらに!手札から『再誕の社』発動!『再誕の社』『父なる大地』を除外!もう一声!手札から『フェアリーシャワー』!デッキから二枚見て一枚を手札に、『ボルバルザークエクス』を除外する。もう一枚『フェアリーシャワー』!一枚は手札に『支配のオラクルジュエル』を除外!これで七枚!!『セブンスタワー』発動!!七枚以上除外されているので3枚を除外する『魔龍バベルギヌス』『王・龍覇グレンモルト・刃』『セブンスタワー』っしゃぁ!!きたぁ!!除外ゾーンに8枚以上!手札から『獰猛なる大地』発動!!」

 

 

獰猛なる大地

通常魔法

① このカードは自分の除外されているカードが8枚以上の時に発動できる。自分と相手の除外されているカードの中から一枚、モンスターを選択する。そのモンスターを特殊召喚する。その後相手の除外されているモンスター1体を特殊召喚する。その後自分と相手のモンスターをそれぞれ1体ずつ除外する。

 

 

 

「俺が選ぶのは除外されている『王・龍覇グレンモルト・刃』『紅神龍メルガルス』こい!!『グレンモルト刃』『紅神龍メルガルス』!!その後『FAコッコルピア』『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』を除外する!!」

「さらに特殊召喚した『グレンモルト刃』の効果発動!!エクストラデッキからレベル5以下の火属性特殊永続魔法(ドラグハートフォートレス)!『闘将銀河城ハートーバーン』を特殊起動!!」

『でたぁ!!!ドラグハート!!!今度は火属性だぁあああ!!!!』

 

 

王・龍覇グレンモルト・刃

レベル9/戦士族・ドラゴン族/火属性/ATK2700/DEF2000/ドラグナー

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚成功時、エクストラデッキからレベル3以下のドラグハートフォートレス2枚もしくはレベル5以下の火属性ドラグハートフォートレスを一枚場に出す。

② このモンスターが相手に与えるダメージは2000以下になる。

 

 

 

闘将銀河城ハートバーン

レベル5/火属性/特殊永続魔法(ドラグハートフォートレス)

① このカードは自分のモンスターゾーン。魔法・罠ゾーン一つをしようして自分フィールドに特殊起動する。

② このカードは『奥義』または『龍』と付くカード以外の効果ではフィールドを離れない。(ただし、自分が場のカードを選択する場合、この効果は当てはまらない)

③ 自分フィールドのドラゴン族は召喚・特殊召喚したターンに必ず攻撃できる。ただし攻撃終了後守備表示になる。この守備表示になったモンスターは次の自分のドローフェイズに攻撃表示に変更する。

④ -龍解-『自分フィールドのドラゴン族の表示変更』自分のドラゴン族モンスターが守備表示から攻撃表示になったとき、このカードを魔法・罠ゾーンに移動させ、モンスターゾーンにエクストラデッキから『超戦覇龍ガイNEXT』を特殊召喚する。この効果は無効化されない。

 

「やってくれるわね・・・けど・・・まだ行けるわ!伏せカードオープン!!『激流葬』!さらにチェーン発動!『禁じられた聖槍』!対象はグレートブルー!」

「なぬっ!!?」

「(;*`゜///゜)!?」

「ナイス雪乃!!」

 

『なななんと雪乃選手!!ここで激流葬!!!しかも自身のモンスターはしっかりと守っているぅ!!!』

 

「『ブラックルシファー』は墓地から『暗黒王デスフェニックス』を回収することで場に残るわ。さらに!!墓地の『グールジェネレイド』2体を蘇生!!さぁセンセ?手札0よ?何かあるかしら?」

「・・・・このままターンエンドだ」

 

 

ノゾカ&トモキ 8000

場 ハートバーン

フィールド セブンスタワー

除外 トモキ10枚

伏せ 1枚

手札 トモキ0枚

 

 

「さぁカヤ?場は準備してあげたわよ?決めなさい」

「えぇ。この手札最高なのよ。文字通り一撃で決めてやるわ!!私のターンドロー!!そのままメイン!!『ゴブリドバーグ』召喚!効果で『H.Cサウザンドブレード』を特殊召喚!バーグは守備になるわ。けどここから本番!!私はレベル4のゴブリドバーグとブレードでオーバーレイ!!来なさい!!勝利の剣!!『H-Cエクスカリバー』!!」

「悪いけど今回うちは完全サポートなのよね!!兄ちゃん使うといいのだwww」

「勿論!!特殊召喚成功時に『激流葬』発動!!」

「「なっ!!?」」

「「やられたらやり返す!!」

 

 

『すごい!!互いにピンチを激流葬で乗り切ったァ!!!』

 

 

 

「くっ!!『ブラックルシファー』は墓地の『超神龍バタルネプタラス』を回収して破壊を逃れるわ。ごめん雪乃。油断したわ」

「気にしないで。私も少し焦っちゃったみたい」

「けどまだ負けてないわ。バトルフェイズ!行きなさいブラックルシファー!!」

 

 

ノゾカ&トモキ 8000-2300=5700

 

 

「メイン2でカードを一枚伏せてターンエンドよ」

 

 

 

ユキノ&カヤ 8000

場 ルシファー

伏せ 1枚

手札 カヤ3枚

 

 

 

『先制攻撃は勝鬨藤原ペア!!このままいい感じで持っていけるかぁ!!?』

 

「ふぃー・・・んじゃウチのターン!見せてやんよ!!ウチの超!!熱!!血!!ドロー!!!!キタァアアヽ(☆∀☆ )ノ!!!スタンバイに一枚除外するよ。『無情の極シャングルラ』ね。そのままスタンバイ!『フェアリーシャワー』をデッキの下に送って『フェアリーギフト』発動!!このターン三回の通常召喚権ゲッチュ!!まずは『神託の守護者ミントシュバール』!!効果で三枚オープンゲット!!『ファルレーゼ』『ピクシーライフ』『ドルルフィン』二枚見えた!んじゃ『支配のオラクルシュエル』『再誕の社』回収なり。んでもって『再誕の社』で『モルト刃』『エメラルーダ』を除外するっと。んでもって二回目の通常召喚『メガギョロン』召喚。また墓地の『再誕の社』回収」

 

『さすが望佳選手!!あの盤面から一気に持ち返した!!しかし!機械天使族はその効果で攻撃できない!どうするのか!?』

 

「・・・・レディースエーンジェントルメーン!!」

 

『『『っ!?!??!』』』

 

「皆々様!!これより私が唱える呪文を知っているでしょうか!!?知っていたら反応してちょ!!」

 

『『『???』』』

 

「アクマノジュモンボチヤミサンタイ!!」

 

『『『???』』』

『『『っ!?!?!』』』

 

「墓地の『フェアリーギフト』の効果発動!!このカードをデッキの一番下に送ってレベルを3下げたものとして扱う!!これでレベル4!!墓地の『白骨の守護者ホネンビー』二体と『魔龍バベルギヌス』を素材に進化!!死者の魂身に宿せ!!闇の力を見せつけろ!!『大邪眼Bロマノフ』!!」

 

 

大邪眼Bロマノフ

レベル7/ドラゴン族・悪魔族/闇属性/ATK2900/DEF2800/進化モンスター

効果

① ―進化―墓地の闇属性モンスター3体

② ―メテオバーン―このモンスターの攻撃宣言時に下にあるカードを任意の数取り除き発動する。取り除いた枚数分、相手の手札を見ないで選び墓地に送る。

③ このモンスターの与えるダメージは3000以下になる。

 

 

『なんとぉ!?!掟破りの墓地から素材を手に入れて進化したァ!!?しかも素材3体要求だとぉ!!?』

 

「なるほど・・・さっきの『エメラルーダ』でセットしていたのは『バベルギヌス』だったのね・・・それだけじゃないわ・・・あの子の効果は凶悪すぎるわ」

「ユキノンわかってるね「ユ・・ユキノン!!?」バトルフェイズ!!『セブンス』の効果を逃げてレベル4として召喚してるから攻撃可能!!いけ!!ロマノフ!!そのままメテオバーン発動!!うちは三枚全て取り除き!カヤちんの手札3枚を墓地に送る!!」

「なんですってっ!!?」

「ふむふむ『アクテリオンフォース』『超神龍バタルネプタラス』『パワードスタリオン』か・・・やっべマジで激流無かったら終わりじゃんあの場面・・・まぁ!それはともかく『ブラックルシファー』に攻撃!!闇に飲まれよ!!『インフェルノガンスリンガー』!!」

「カヤ!!」

「わかってる!!『バタル』を回収してルシファーを場に残すわ!!」

 

 

カヤ&ユキノ 8000-(2900-2300)=7400

 

 

「『ハートバーン』の効果で攻撃終了後に守備表示になるよ。メイン2で二枚伏せてエンド」

 

 

ノゾカ&トモキ 5700

場 ハートバーン Bロマノフ ミント メガギョロン

フィールド セブンスタワー

手札 ノゾカ0枚

伏せ 2枚

 

 

「私のターンドロー・・・『名推理』発動よ」

「レベル7かねぇ」

「一枚目『闘竜鬼ジャックライドウ』ね。よって特殊召喚するわ。効果で『超竜バジュミカズチ』を手札にそして『DDR』発動。手札の『バジュミカズチ』を墓地に送って除外されている『レッドアイズ』を特殊召喚。そして効果!さぁ墓地より来なさい!『邪眼皇ロマノフⅠ世』!!効果で三体目の『黒神龍グールジェネレイド』を墓地へそのままバトルフェイズ!行きなさい!『ミントシュバール』に攻撃!!!そ・し・て・攻撃宣言時にロマノフの効果で墓地の『ブラックホール』を発動!自身諸共全て吹き飛ばしなさいロマノフ!!」

「うっそ!!?」

「うふふ・・・ルシファーは『バジュミカズチ』を手札に戻して生き残るわ。これで墓地にいる三体のグールェネレイドが私たちの場に蘇るわ!!龍の魂を喰らい蘇りなさい!三体の『グールジェネレイド』!!まだバトルフェイズは続いてるわ!三体のグールジェネレイドで攻撃!!」

「勿論止めるし!!『支配のオラクルジュエル』発動!!」

 

 

 

支配のオラクルシュエル

通常魔法

① 自分が直接攻撃を受けるとき、このカードは速攻魔法として発動できる。

② 相手の攻撃表示モンスター1体を破壊する。

③ 相手モンスターすべてを守備表示に変更する。

 

 

「消し飛ばす!!②の効果でルシファーを破壊!!さらに③の効果で全部守備表示に変更!!」

「・・・仕方ないわね。ターンエンドよ」

 

 

 

 

 

 

ユキノ&カヤ 7400

場 グール3体

手札 ユキノ3枚

 

 

 

 

 

「つっれ・・・俺のターンドロー!よっし!!良いカード!!スタンバイに1枚を除外する!『フェアリーギフト』を除外する。メイン!『ブラックホール』!!」

「くっ・・・何もないわ」

「あっぶね・・・俺はこれでターンエンド」

 

 

 

ノゾカ&トモキ 5700

場 ハートバーン 

フィールド セブンスタワー

伏せ 1枚

手札 トモキ0枚

 

 

 

「私のターン!ドロー・・・・・『H.Cダブルランス』召喚!そのまま攻撃よ!!」

 

 

トモキ&ノゾカ 5700-1700=4000

 

 

『ここで浅原兄妹のライフが半分まで減ったァ!!!』

 

―――ウオォオオオオ!!!

 

 

「まだ半分よ!これでターンエンド!!」

 

 

カヤ&ユキノ 7400

場 ダブルランス

伏せ 0枚

手札 1枚

 

 

『さぁターンは再びノゾカ選手に帰ってきました!しかし手札は0!!どう動く!!?』

「いやいや、引かないことにはわからんぷい。ドッロー!スタンバイに1枚除外・・・しなくていいや。そのままメイン。『超次元ドラヴィタホール』ナノーネ。墓地から『父なる大地』を手札に戻してエクストラデッキから光属性レベル7モンスターを出すよ。『光器セイント・アヴェ・マリア』!!」

 

光器セイント・アヴェ・マリア

レベル6/機械族/光属性/ATK2500/DEF2500/超次元儀式モンスター

効果

① このカード以外の自分フィールドのモンスターが攻撃対象に選択された時、または直接攻撃宣言時に発動出来る。このカードを表側守備表示にし、攻撃対象をこのカードに移し替えてダメージ計算を行う。

② ①の効果が発動しダメージ計算を行うとき、このモンスターの攻撃力・守備力をターン終了時まで2000ポイントアップする。ただしこのターン。相手が受けるダメージは0になる。

 

 

「強力ブロッカー降臨なりー!」

 

『ブロッカー?ノゾカさんブロッカーとはなんです?』

 

「んにゃ?簡単だにゃー。アヴェマリアの①と同じ効果を持っているモンスターのことだよ。モンスター効果で直接攻撃する時もその効果を上回って『ブロッカー』でブロックしたら止められるのじゃよ。因みにこんな感じにするとスッキリするね」

 

 

光器セイント・アヴェ・マリア

レベル6/機械族/光属性/ATK2500/DEF2500/超次元儀式モンスター

効果

① ―ブロッカー

② ①の効果が発動しダメージ計算を行うとき、このモンスターの攻撃力・守備力をターン終了時まで2000ポイントアップする。ただしこのターン。相手が受けるダメージは0になる。

『なるほどー』

 

 

いつも思う。お前はどうやってそういうところに介入してるの?

確かに大人の都合でそのほうが楽だけどさ?

 

「んじゃ一枚伏せてこれでターンエンド」

 

 

ノゾカ&トモキ 4000

場 光器セイント・アヴェ・マリア

フィールド セブンス

伏せ 2枚

 

 

「私のターンよ。ドロー」

 

『さぁ次は一番手札があるユキノ選手!甘美な雰囲気から次の一手はどのようなものが繰り出されるのでしょうか』

 

「ご期待には感謝するわ。けど今回は少し静かな動きかしらね。カヤ、モンスター借りるわよ?ダブルランスをリリースして『黒神龍イズリストヴァル』を召喚するわ」

 

 

黒神龍イズリストヴァル

レベル6/ドラゴン族/闇属性/ATK0/DEF0

効果

① このモンスターの攻撃力・守備力は墓地の闇属性ドラゴン族1体につき700ポイントアップする。

② このモンスターの攻撃力が5000以上の時、相手に与えるダメージは2000以下になる。

③ このモンスターの攻撃力がエンドフェイズ時に0の時、このモンスターを破壊する。

 

 

「私の墓地の闇属性ドラゴン族はグール三体・ロマノフ・レダメの五体。よって攻撃力守備力は3500にアップするわ。けどマリアを突破できないのね。このままターンエンドよ」

 

 

 

カヤ&ユキノ 7400

場 イズリストヴァル

手札 2枚

 

 

 

「俺のターンドロー・・・っ!!セブンスの効果は使わない。メインに入る。セブンスの効果発動だ。3枚を下にしてレベル7の『魔龍バベルギヌス』を召喚する!効果発動!!自身を破壊して墓地から『グレンモルト刃』を召喚!効果は破棄する!これでターンエンドだ」

 

 

トモキ&ノゾカ 4000

場 アヴェマリア モルト刃

フィールド セブンス ハートバーン

伏せ 1枚

 

 

 

「なるほどね。私のターン。ドロー・・・行けるかしら?」

 

『おぉ!!?また試合が動き出しそうだ!!』

 

「ダブルランス召喚よ。効果で墓地のダブルランスを釣り上げるわ。そしてレベル4二体でオーバーレイ!!その牙であらゆる物を噛み砕け!『恐牙狼ダイヤウルフ』!そしてダイヤウルフの効果!!素材を一つ取り除いて自身とアヴェマリアを対象に発動!!その2枚を破壊する!!」

「くっ!」

「これで攻撃が通る!バトル!!イズリストヴァルでモルト刃に攻撃!!」

 

 

トモキ&ノゾカ 4000-(3500-2700)=3200

 

 

「これでターンエンドよ」

 

 

カヤ&ユキノ 7400

場 イズリストヴァル

 

 

 

「うちのターンドロー・・・およよ?さすが相棒!!スタンバイで効果!下のカード3枚除外かーらーのー・・・除外ぃ・・・ドルルフィンじゃけん・・・んでもってメイン!!!黙示聖者ファルレーゼ召喚!効果で墓地から『母なる聖域』回収!んでもてそのままはっつどーう!!」

 

 

黙示聖者ファルレーゼ

レベル4/機械天使族/光属性/ATK1000/DEF1000

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚成功時、墓地にある魔法カードを一枚手札に加える。

 

 

「ファルレーゼを除外!そして!!墓地のミントシュバール2体!ファルピエロ!メガギョロン2体!ホネンビー2体!除外されているミストリエスとシャングリラ・ファルレーゼを素材に進化!!!無常なる一撃を決めてしまえ!!『無情の頂シャングリラ』!!」

 

天上に降臨した悲しき機械天使の究極の形。シャングリラが場に現れて会場のムードは一気に変わった。同時に試合の流れも一気に変わる。

 

 

「バトル!シャングリラでイズリストヴァルに攻撃!その瞬間に効果発動!!メテオバーン!!ミストリエスを墓地に送ってイズリストヴァルをデッキに戻す!!」

「破壊じゃないからグールジェネレイドは発動しないわ・・・!!!」

「対象がいなくなったけどシャングリラ様は守備表示、これでターンエンド!!」

 

 

トモキ&ノゾカ 3200

場 ハートバーン シャングリラ

フィールド セブンス

手札 0枚

 

 

『きたぞノゾカさんのエースモンスター!!この圧倒的な状況にユキノさんはどう動く!!?』

「ツッらいわね・・・ドロー・・・これは・・・・いいものを引いたわ。『ネオブレイン』!2枚ドロー!!『黒神龍ゼキラ』を召喚するわ」

 

 

黒神龍ゼキラ

レベル3/ドラゴン族/闇属性/ATK2100/DEF1000

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時、自分のモンスター1体を破壊する。

 

 

 

「効果で自身を破壊するわ。そして!破壊に反応して墓地のグール3体が蘇る!!」

 

場 グール3体

 

「私はグール二体でオーバーレイ!!さぁいらっしゃい?幻獣機ドラゴサック!!」

「うひょっ!!?なんつーもんを!!?」

「効果は知ってるみたいね。私はドラゴサックの効果を発動するわ。素材を取り除いて幻獣機トークン2体を守備表示で特殊召喚するわ。さらに効果よ。トークン1体をリリースしてシャングリラを破壊するわ。行きなさい!ファンタジアビーストボム!!」

「シャングリラは破壊される代わりに手札に戻す!!素材もろとも!!」

「これで場が空いたわ!バトルよ。グールやりなさい」

 

 

トモキ&ノゾカ 3200-2400=800

 

『いったぁ!!!!!ついにライフが残り800!!さらにライフの差は6600!!!浅原兄妹絶体絶命だぁ!!!』

 

 

「さぁセンセ?このターンで1体でもモンスターを破壊以外で退かさないと終わりよ?私はカードを一枚伏せてターンエンド」

 

 

 

 

ユキノ&カヤ 7400

場 サック トークン グール

伏せ 1枚

 

 

 

 

 

 

 

「くっ・・・俺のターン!ドロー・・・・!!?」

「???どしたの????」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦慄の頂ベートーベン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺が引いたのは・・・戦慄の頂ベートーベン。けれど・・・名前だけの白紙のカード。確かに。コイツが出せれば一気に勝利は可能だ。けど・・・・・こいつは・・・今、効果も何もない。くそっ!!

「マジでどうしたの兄ちゃん・・・・・」

「悪いノゾ・・・・やっぱ奇跡・・・・起こらんかったわ・・・・」

「兄ちゃん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・オイ。今の『あ』ってナンダ?」

「いや、ちょいそれ貸して。司会さーんちょいたんまー」

 

『???』

 

オイマサカオマエ・・?

 

「ぺりぺりぺりー」

 

なんということでしょう。望佳がカードの端からペリペリと何かを剥がし始めたじゃないですか。するとどうでしょう。なんとしっかしイラストと効果が書いた『戦慄の頂ベートーベン』が・・・・じゃぁねぇ!!!

 

「ホイにいちゃだだだだだあああ!?!?!?!!??!?!?!」

「なにしてくれちゃってるのこの馬鹿!!!??マジで最初見たとき泣きそうだったんだぞっ!!?」

「イダイイダイイダイ!!!!?!?!?頭皮禿げちゃうぅうううう!?!?!?!」

「うるせぇこのおバカ!!!一回ハゲろ!!」

「ミギャァアアアアアアア!?!??!?!」

 

 

 

 

―――――数分後

 

 

「失礼した」

 

『いやいいんですけどね・・・妹さん何か抜け出てませんか?』

 

「・・・・・」

 

 

このやろう自作のフィルムでベートーベンが完全に隠せてた。普通に効果もイラストも書いてあった。悪戯が過ぎるぞこんちくしょうめ。

 

「しばらく無視で。進めます。スタンバイ時に下のカードすべてを除外。さらに一枚除外します・・・・・・・・・ちょっと失礼、ノゾあとでしばく」

 

『あぁ・・・また何か剥いでますね』

 

 

 

バイオレンスサンダーも同じくフィムムがついているので剥がした。一応効果再確認しとこう。ベートーベンも多少違うところがあったからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は?何この効果マジキチすぎね?

ってかこの効果ならデュエマでも余裕で強すぎる効果だし。

バイオレンスサンダーマジでツエェ!!!?

 

 

「『極仙龍バイオレンスサンダー』を除外。そしてメインフェイズ!!悪いな!!この勝負もらう!!メインフェイズ!!『セブンスタワー』の効果で『セブンスタワー』『再誕の社』『オラクルジュエル』『エクス』『母なる聖域』『バイオレンス』6枚を下に送る!!」

「なっ!?!?レベル10のモンスターっ!!?」

 

『つ・・・ついに来るのかっ!!?真のエースがっ!!?』

 

「いいや!だが一気に場はひっくり返る!!王の鎧!!戦慄の槍!!戦慄を支配する龍よ!!我がもとに降臨せよ!!レベル10!!『戦慄の頂ベートーベン』!!!」

 

遂に立つ鎧を纏う龍の王。戦慄の頂ベートーベン。バカのイタズラで使えなかった俺のエースがついに目の前に現れたのだ。

 

 

 

 

 

戦慄の頂ベートーベン

レベル10/ドラゴン族・ゼニス/無属性/ATK5000/DEF4000

効果

① このモンスターを召喚したとき、除外されているカード及び『セブンス』『ワイルド』と名のつくカードの下から無属性魔法とドラゴン族を合計3枚まで手札に戻す。その後山札から3枚を除外しても良い。

② このモンスターが存在する限り、相手の攻撃宣言時は可能であればこのモンスターを攻撃しなけれなならない。

③ このモンスターが存在する限り、自分のドラゴン族モンスターはフィールドを離れる代わりに手札に戻す。

④ このモンスターが与えるダメージは3000以下になる。

 

 

 

 

『・・・・・なんという効果!!なんという神々しい姿!!これほどに巨大なモンスター!!!!私は今!神を見ている気分です!!』

 

 

「その通り!!こいつもシャングリと同じ『ゼニス』!!神にも匹敵する力を持つ龍王だ!!!!ベートーベンの効果発動!!『ボルバルザークエクス』『バイオレンスサンダー』『エメラルーダ』を手札に戻し山札の上から3枚を除外!!『超戦龍覇モルトNEXT』『クリスタルメモリー』『フェアリーギフト』!!さらに!今除外した3枚を『セブンス』の下に送り!!禁じられた力を受け継ぎし龍!!『ボルバルザークエクス』召喚!!!そして効果発動!!『セブンスタワー』の下にあるカードすべてを除外!!これで除外されているカードは再び11枚!!再び起動!!『ギフト』『シャワー』『聖域』『セブンス』『ホネンビー』『モルト』の6枚を下に重ねる!!」

「なっ!!?!」

「嘘でしょっ!!?またレベル10!!?」

「さぁ見せてやるよ!!俺のエースモンスター!!最高の相棒をなっ!!!!」

 

『来るぞ!!!!ついに来るぞ!!!!!!』

 

さぁ出番だ!!派手に決めて観客もろともわかせてやんな!!

 

「『ボルバルザークエクス』を素材に進化!!伝説の名を受け継ぐ龍よ!!今こそ進化し極限を超えろ!!そして神すらも打ち砕け!!!『極仙龍バイオレンスサンダー』!!!!」

 

地上に雄々しく立つベートーベン。そして天空より現れた九枚一対の計18枚の翼を持つ相棒が今!俺の場に2体揃った!!

 

「これが・・・・先生の真のエース・・・!!」

「・・・・・・かっこいいわぁ」

 

『なぜでしょう・・!!!私この光景を見ることができて今感激のあまり涙を流しています!!これが!!これが浅原智樹のエースモンスター!!』

 

「いくぞバトルフェイズ!!『バイオレンスサンダー』!!『幻獣機ドラゴサック』に攻撃!!」

 

『ドラゴサックはトークンが居る場合破壊されないようです!!しかし!!ダメージはそのまま通る!!これは逆転の一手なのかぁ!!!」

 

 

 

 

 

「・・・・センセー?」

「なんだ?藤原?」

「確かにセンセーのエースモンスターは素敵よ。けど・・・自分の教えくらいは覚えておいたほうが良かったわね『伏せカードに用心しろ』ていうね。塾でもそう教えているってカヤから聞いたわ。」

「なに?」

「確かにベートーベンの効果は強力よ。けど・・場から放してしまえば!!次の私たちのターンで勝ちなのよ!!伏せカードオープン!!『聖なるバリア―ミラーフォース―』!!」

「「なっ!?!??!」」

 

『ユキノさん!!ここで!!この場で最強の罠で待ち構えていたァ!!!!』

 

会場、カヤ、ノゾカ、そして司会、更には通り道で見ていた一般人が皆この場で発動したミラーフォースに驚愕し、そしてこのデュエルの結末が頭に過る。このまま全て破壊されてその後カヤのターンに攻撃されてゲームエンド。

 

 

「くっ・・・・今回は向こうのほうが上手だった・・・」

「うふふ・・・ごめんなさいねノゾカさん。お兄さんとのタッグ戦、またやりましょ?」

「はぁ・・・私あんまり活躍できなかったわね・・・まぁ勝ったからいっか」

 

 

『どうやら今回は!!最強の勝利のようです!!皆さん!!盛大なはくしゅ・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何勘違いしてるんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『「「「・・・・へ???」」」』

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺のバトルフェイズはまだ続いてるぜ!!」

「兄ちゃんがネタに走ったっ!!?」

「まずはベートーベンの効果発動!!自身を手札に戻す!!」

「そんなっ!!?どうして兄ちゃん!!?せめて手札に戻したほうがいいじゃん!!?」

「先生まさか自暴自棄?」

「ちょっと可愛そすぎたのかしら?」

 

 

「これでいいんだよ!!!!そして破壊に反応して『バイオレンスサンダー』の効果が発動!!!!フィールドを代わりに相手フィールドのモンスター1体を墓地に送る!!」

 

「なっ!!?」

「うそっ!!?」

「えっ!!?」

『っ!!?!??!』

 

 

極仙龍バイオレンスサンダー

レベル10/ドラゴン族/火・闇・水属性/ATK12000/DEF12000

進化・効果

① ―進化―2属性以上の属性を持つモンスター

② このモンスターは特殊召喚できない。

③ このモンスターの効果は無効にならない。

④ このモンスターの攻撃は無効にならない。

⑤ このモンスターの攻撃宣言時、自分が攻撃宣言したモンスターとのダメージステップ開始時、もしくは直接攻撃時に発動する。相手の攻撃力4000以下のモンスター1体破壊する。その後カードを三枚まで引き、相手の手札を三枚見ないで選び墓地に送る。三枚以下の場合、全て墓地に送る。この効果は無効化されず、相手のカード効果は発動しない。

⑤ このモンスターがフィールドから離れるとき、代わりに相手モンスター1体を墓地に送ることができる。その時、相手モンスターの効果は発動しない。

 

 

 

 

「何この鬼畜仕様!!?!?!?ってかこれだとうちのシャングリラでも突破できないで終わるやん!!?」

「ちょっ!!?しかもダメージ上限ないの!!?」

「う・・・そ・・・・で・・・・・しょ・・・・?」

「嘘じゃないさ!さぁ墓地で寝てな!!グールジェネレイド!!」

「そんなっ・・・・!!」

「バトルは継続!!そのままダメージステップに入る!!その瞬間効果発動!!攻撃力4000以下の相手モンスター『幻獣機トークン』を破壊!さらに3枚ドロー!そして相手手札を3枚まで墓地へ!!これで終わりだァ!!!」

「「キャァアアアアアアア!!!!!!!!!!」」

 

カヤ&ユキノ  0

 

 

 

『き・・・・・・・キマッタァアアアアアアアア!!!!!!!!!!!あの土壇場で!!あの絶体絶命の状態で!!!現れたのは神すら凌駕する最強のエースモンスター!!『極仙龍バイオレンスサンダー』!!!勝者はその担い手!!浅原智樹!!そしてパートナー浅原望佳!!!!』

 

―――ワァアアアアアア!!!!!!

 

 

 

 

「・・・・・・やった・・・・やったやったやったぁあああああ!!!!!!兄ちゃん勝った!!!ウチら勝ったんだよぉおおおお!!!!!」

「あーうるさい!!くっつきながら騒ぐな!!」

「・・・・・あーあ!!負けたちゃった・・・悔しいなぁ・・・」

「・・・・・・そうね・・・・悔しいわ・・・」

 

 

 

「「「けどあの土壇場であのドロー強すぎ(だよ)(よ)!!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




何か神羅的な力も加わったバイオレンスサンダー様。
特殊召喚できないけど、逆を言えば出せればゲームエンド。

好きなカードを贔屓してしまいました。けどいいよね!!どっかのドンなんちゃらさんはカードの発動書き換えとかマジでキチガイなんだもん!!


しっかし・・・グール強い。サック強い。激流強い。


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第二十七話 エキシビション


書きだめ放出完了


 

 

『さぁて・・・・・大会自体は終わりましたが・・・・ちょっとした問題がありませて・・・優勝賞品のシンクロモンスターセットどうしましょうか?』

 

そう言えばそんなものもあったな。俺たちの目的は商品じゃなくて経験を積むことだから必要ないし。

 

「私は受け取れないわ。負けたし」

「同じくよ」

「うちもいらん」

 

俺以外の四人も特に必要ないみたいだ。そうなると本当にこれどうするんだろうか。

 

『困りました・・・こちらのカードを使ってデュエルをしてもらおうと思っていたのですが・・・・』

 

 

――――ガヤガヤ

――――シンクロ召喚できたのか?

――――俺使い方知らねー

――――よかった。私使い方知らないから優勝してたら困ちゃってたよ

 

 

うん。また思ってたような反応が周りから聞こえてきた。

しかし。本当にシンクロ召喚のやり方すらわかっていない人が多いんだな。

 

簡単なのにな・・・・・・そう言えばあのデッキあったっけ?お?あったあった。ついでにあれも・・・見っけ。

 

最後にすっきりした戦いができたし少しはエンターテインメントっぽくやってやるか。

 

「ノゾ?ドラグお前使えるよね?」

 

「はぁ?ドラグぅ?当たり前じゃん!うちにはキャンディ舐めながらでもできる!!だが私は!噛み砕いたっ!!」

 

お前いつもそういう小道具どっから出してるの?しかもそのネタやめれ。いろんな人が二番煎じになってってしまうから。周りも思わず苦笑してるから。

 

「なら使って。ほいデッキ」

 

カバンに入れてあった俺のデッキを渡す。一応一番好きなカテゴリーだけど盛り上がり的にノゾに使わせてほうが面白そうだし。

「いいけどなんでじゃ?」

「俺レッドアイズを使うからやるべ?」

「ほっほう?ドラグ相手にレッドアイズとは・・・いいじゃろう!!蹂躙しちゃるで!!」

 

『???あのお二人共何の話ですか?』

 

「「デュエル」!!!」

 

『無視ですかぁ!!?』

 

 

ノゾカ 4000

トモキ 4000

 

「先行もろたぁ!!!『テラフォーミング』でデッキから『龍の渓谷』持ってくる。んでもって『龍の霊廟』発動。『ドラグニティ-ファランクス』墓地に、さぁ見せてやんよ!!連続シンクロ召喚をなぁ!!!『ドラグニティ-ドゥクス』召喚!効果で墓地の『ファランクス』装備!んでもってファランクスの効果で場に特殊召喚!!」

 

『デュエルが始まってるので一応解説に回ります。しかし・・・今連続シンクロって言いました?』

 

「言ったよ!見せなさいよ!うちの最強の布陣を見せてやんよ!!『ドラグニティ-ファランクス』を墓地に送り『ドラグニティアームズ-ミスティル』を特殊召喚!効果で再び墓地のファランクス装備!さらに自身の効果でファランクス特殊召喚!!教えてやろう!ファランクスはなんと!!ななななんとぉおおお!!!『チューナー』である!!」

 

『何ですとぉ!!?』

 

 

 

――――ガヤガヤ

――――チューナーだって!!?

――――じゃぁまさか!!?

 

 

 

「まずは一回目!!レベル4ドラグニティドゥクスにレベル2ドラグニティファランクスをチューニング!!空の海を掻き分け今現れろ風の谷の竜騎士!!レベル6『ドラグニティナイト-ガジャルグ』!!」

 

『キタァああああ!!シンクロ召喚!!』

 

「ガジャルグ効果!!デッキからレベル4以下のドラゴンか鳥を手札に!うちは『ドラグニティ-アキュリス』を加えて『光と闇の竜』を墓地に送る!んでもってここで『調和の宝札』発動!アキュリスを捨てて二枚引く!!さらにガジャルグとミスティルでオーバーレイ!!来るがよい!!『聖刻神竜アトゥムス』!!」

 

『シンクロモンスターを使ってのエクシーズ召喚だぁあああ!!!』

 

「アトゥムス効果!ミスティルを使ってデッキから攻守0にしてドラゴン族1体を場に出す!真紅眼ん??その程度私にもあるんだよぉおおおお!!『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』!!攻守0で特殊召喚!!レダメの効果!!墓地のファランクスを特殊召喚!!ここでフィールド魔法『龍の渓谷』起動!!そして効果!手札の『BF精鋭のゼピュロス』を墓地に送って手札に『ドラグニティ-レギオン』を手札に!!」

 

『すごいデッキの回転速度!!これがシンクロとエクシーズの力なのかぁ!!?』

 

「おいおい?まだ中間地点だぜ?墓地のゼピュロスの効果!レダメを手札に戻して特殊召喚!ただしウチはライフ400を失う」

 

 

ノゾカ 3600

 

 

「だがそんなの関係ねぇ!!アトゥムスを除外してレダメを特殊召喚!!そして再びシンクロぉおおお!!!!レベル4の精鋭のゼピュロスにレベル2のドラグニティ-ファランクスをチューニング!!空を舞い現れろ!風の谷の竜騎士!!レベル6!!『ドラグニティナイト-ヴァジュランダ』!!効果発動!!墓地のファランクスを装備!!さらにファランクス効果で特殊召喚!!」

 

『何なんだこの動きは!!?』

 

「これがドラグニティの力!!シンクロの力だ!!私はレベル6のドラグニティナイト-ヴァジュランダにレベル2のドラグニティ-ファランクスをチューニング!!集いし願いが新たな希望の風となる!!光射す道となれ!!シンクロ召喚!!飛翔せよ!!『スターダストドラゴン』!!」

 

「これで最後!!レダメ効果!!手札から『ドラグニティアームズ-レヴァテイン』特殊召喚!!その効果で墓地の『光と闇の竜』を装備!これでターンエンド」

 

 

ノゾカ 3600

場 レダメ スタダ レヴァテイン(光と闇の竜装備)

手札 1枚

 

 

 

「ちょっ!!?お前流石にガン回りすぎだろ!!?しかもレギアキュの構えして返しまでしっかりじゃねーかっ!!?」

 

「これが私とドラグの絆の力だ!!」

「それ俺のデッキぃ!!?」

 

うっわ・・・俺でもあそこまでガン回りしたことねーよ・・・・なんでかな?なんか泣けてきた。

 

「おっおっおっ( ^ω^ )??兄ちゃん涙目マジペロペロしたいお」

「お前マジでキャラ安定しなさすぎじゃね!!?俺のターンドロー・・・・『ブラックホール』起動」

「『スターダストドラゴン』の効果!!ヴィクトムサンクチュアリ!!自身をリリースして破壊効果を無効にして破壊する!!ブラックホールは無効だァ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・ニヤリ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「???」

「墓地に行ったな?」

「???」

「『名推理』発動!!」

 

最近推理ゲートといえばとあるデッキが一番に上がる。現環境下にも出現し、結果を出している運ゲーの代名詞、しかし決まれば相手には辛すぎるカテゴリー。

 

「んなぁぁあああ!?!??!?!兄ちゃんレッドアイズ使う言ったじゃん!!?」

「言ったよ?けどレッドアイズデッキとは言ってない!!」

「ひっどぉおおおお!!?」

 

『何やら話している模様です。レッドアイズ・名推理を共にを使っていた藤原さん。あのノゾカさんの反応はどういうことなんでしょうか?』

 

「わからないわ」

「おら、推理しろよ」

「ううう・・・・取り敢えず1で」

「レベル1な。『インフェルノイド・ベルゼブル』『インフェルノノイド・アドラメレク』『モンスターゲート』『アドラメレク』『ギャラクシーサイクロン』『インフェルノイド・ルキフグス』『ギャラクシーサイクロン』『名推理』『インフェルノイド・リリス』『聖なるバリアミラーフォース』『皆既日食の書』『インフェルノイド・ネヘモス』『ライトロード・アサシンライデン』、レベル4だから特殊召喚するわ」

「ちょっ!!?」

 

そう。インフェルノイドである。全ての共通効果として通常召喚できず、墓地・手札のインフェルノイドを除外した場合のみ特殊召喚できるモンスター達。その力はチューナーでもあるデカトロンを手に入れて加速した。

 

「墓地の『ルキフグス』を除外して『インフェルノイド・アスタロス』を手札から特殊召喚。ライデンの効果発動。デッキから二枚墓地に送る『火霊術-紅』『インフェルノイド・ヴァエル』さらにアスタロス効果で『龍の渓谷』破壊したい」

 

「兄ちゃんひでぇ!!マジでひでぇ!!」

 

『さらにもう1体!ベルゼブルを除外してアスタロスを手札から特殊召喚!!』

 

「アスタロス二体でオーバーレイ!!こい!!神の名を持つ光の聖女!!『ライトロード・セイントミネルバ』!!」

 

 

 

『エクシーズ召喚だ!!!!』

 

 

 

「ミネルバの効果!!素材を一つ使いデッキトップ3枚を墓地へ『ハーピィの羽箒』『ライトロード・アサシンライデン』『インフェルノイド・シャイターン』ライトロードの数だけドローする。よって一枚ドロー。『モンスターゲート』をミネルバをリリースして発動」

「ふぁっ!!?」

「『ヴァエル』『皆既』『アドラメレク』『名推理』『煉獄の使徒』『溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム』『真紅眼の黒炎竜』こいつは通常召喚可能だ。よって特殊召喚する。墓地の『アドラメレク』を除外して手札から『インフェルノイド・ルキフグル』特殊召喚。効果でお前の『レダメ』破壊」

 

「・・・・・ううう」

 

「レベル3インフェルノイド・ルキフグルにレベル4ライトロード・アサシンライデンをチューニング!!冷たい炎が世界の全てを包み込む。漆黒の花よ、開け!シンクロ召喚!現れよ、レベル7『ブラック・ローズ・ドラゴン』!」

 

 

『トモキさんもエクシーズに続きシンクロ召喚を繰り出したァ!!!』

 

 

「ブラックローズの効果発動!!『ブラックローズ・ガイル』!!フィールドのカード全てを破壊する!!消し飛ばせ!!」

 

「けど破壊されて墓地に行った『光と闇の竜』の効果!!墓地から『レヴァテイン』を特殊召喚!!レヴァテインの効果で再び『光と闇の竜』を装備!!」

 

「問題ない!!墓地の『ルキフグス』『アスタロス』を除外して現れろ!!煉獄より現れあらゆる物を破壊し消滅させる悪魔!!『インフェルノイド・ヴァエル』!!墓地より特殊召喚!!『アスタロス』『シャイターン』を除外して二体目の『ヴァエル』を特殊召喚!!ヴァエル二体でオーバーレイ!!」

「今度はなにっ!!?」

「『レッドアイズよ!その身に鋼を身に付け戦いの場に現れよ!!ランク7!!『真紅眼の鋼炎竜』!!』レフメの効果発動!!素材を一つ使い!再び場に蘇れ!!『真紅眼の黒炎竜』!!さらに!!『ヴァエル』『ルキフグス』『アドラメレク』の三体を除外して現れろ!!煉獄より現れし魔を喰らい!生命を消滅させる悪魔!!『インフェルノイド・リリス』!!

 

「まだぁ!!破壊されて墓地に行った『光と闇の竜』効果発動!!」

 

「させん!!『インフェルノイド・リリス』効果!!モンスター1体をリリースして発動する!!発動したモンスター効果を無効にして除外する!!リリスをリリースして発動!!消えろ!!『光と闇の竜』!!」

 

「うわぁあーーーーーー!!!これつんだァ!!?」

 

「墓地の『リリス』『ネヘモス』を除外して現れろ!!煉獄より地上に現れ生命を殺せ!!『インフェルノイド・アドラメレク』!!墓地より特殊召喚!!さらに『真紅眼の黒炎竜』をデュアル召喚!!これでライフ8000ジャストキル!!バトル!!黒炎竜!!鋼炎竜!!アドラメレク!!ノゾに直接攻撃!!!」

 

 

 

 

「兄ちゃんこれライフ4000だよぉおおおおお!??!?!?!?!?!」

「あ」

 

 

ノゾカ -4400

 

 

 

 

「兄ちゃんのバカァ!!!」

「いや・・・悪かったって。いつもの癖でつい」

「つい・・・じゃねー!!!!」

取り敢えずシンクロとエクシーズを二人共しっかり決めて観客にシンクロエクシーズの宣伝をしてきた。その後、優勝賞品はお店の人に渡して別日程で大会を行うときの景品にということで話は纏まった。

そして今は帰り道、少し遅くなってしまったので塾長と共にの子供たちを一人一人家まで送っていた。そして全員を送り終わった帰り道。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・いい加減につっこんでもいい?」

「つっこむ?兄ちゃんのむs「シャラプ!!」」

「・・・・???」

 

ノゾの爆弾発言を止めてからひと呼吸しよう。そして言おう。

 

「なんでお前ら着いて来てるのレイン恵?」

 

なんか一人着いてきた。ずーと着いてきた。塾の子供達と話しながら、自然に打ち解けてさも当たり前のように着いてきた。なんで?

 

「・・・・あなたが所属する塾に通いたい」

「おおお( ^ω^ )?入塾希望者だねぇ」

「うん。明日来てもらえばいいんじゃないから?」

「・・・・実は両親が単身赴任中」

「・・・・うん?話が見えないよ?」

「(ニヤニヤ(´^ω^`))」

「・・・・住む場所がない」

「なぜに!!?今まで住んでたところは!!?」

「・・・・これ」

 

渡してきたのは一枚の封筒。封筒には『恵へ、父さん母さんより』と書かれている。

目で読むように訴えてくるので封筒をあけて中身を見た。

 

 

 

恵へ

急にすまない。父さんと母さんは急な異動で海外に行くことになった。そのせいで今まで住んでいた社宅に住めなくなる。すまないがホテル暮しをして欲しい。ホテルの料金は毎月恵の通帳に入れていく。本当にすまない。本当は連れて行ってあげたかったが、恵の楽しそうな学校生活の場を見ていると言い出せなかった。勝手に行った父さん母さんを許して欲しい。

-追記―

何かあったらすぐに連絡してくれ。

連絡先 〇〇〇〇-〇〇〇〇〇

 

 

 

 

 

「・・・・別に怒っていない。けど寂しい」

「うん。なら知り合いの家に行けば?」

「・・・・あなたの家なら勉強もデュエルも見てもらえる」

「ほっほう?つまりあなたはウチラ兄妹の家に転がり込むとな?」

「・・・・(コクン)」

「はっはっは!!そうは問屋が卸さん「・・・・毎月宿泊費を出す」さぁめぐみん!!我が家で今日からいっしょに住もう!!」

「いや・・・あのー・・・・・」

「・・・・両親にもさっき許可はとった。よろしく伝えてくれって言っていた」

 

逃げ道ないじゃないですかー・・・・・

こうして、何故か、本当に訳がわからんが一日で家の住民が二人増えた。

マジで意味わからん。

 

 

 

 








おまけ 部屋割り

ト「取り敢えずここの部屋空いてるから二人で使って。荷物は明日以降にでも業者に頼んで送ってもらえ」
レ「・・・・わかった」
ノ「えぇー兄ちゃんの部屋でいっしょにいいことしようぜ?」
レ「・・・・???イイこと?」
ト「そこからアイキャンフライさせて欲しいのノゾ?」
ノ「あ・・・あはは・・・・兄ちゃん顔がマジじゃないですか・・・・」
レ「・・・・イイこととは何?」
ト「お前はまだ知らなくていいの。この馬鹿の言うことは基本無視しとけ」
レ「・・・・(コクン)」




翌日
レ「・・・・お・・・おはよう・・・/////」
ト「ノゾカァアアアアア!!!!!!!!!!」
ノ「ギャインっ!!!!!!?!?!??!?!」



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第二十八話 ロック


サバイバースリーブ予約しました。


 

 

「みんな!今日から新しく3人が早見塾の一員となる。それぞれ自己紹介と今後について一言もらえるかい?」

「オッス( ̄Д ̄)ノおら望佳!よろしくな!」

「・・・・レイン恵。シンクロアンデを使っている。よろしく」

「知ってると思うけど藤原雪乃よ。これからよろしく」

「それから、数日間ウチの塾で学びたいということで仮入ということで赤馬零児くんが顔を出すことになった。零児くん。一言頼む」

「数日の間だがお世話になる」

 

はい、次の日になって剛さんの紹介の下、三人の紹介が行われた。なんというかすごい場面だと思う。一気に女性の密度が上がったわけなのだから。

にしても赤馬零児まで来る事になるとは思わなかった。それにしても・・・・

 

「にやはは!!キサマらに兄ちゃんはくれてやらんぞ!!」

「うふふ・・・望佳さん?略奪愛って知ってるかしら?」

「・・・・???先生。彼女の言う略奪愛とは何?」

 

いやさ?俺鈍いわけじゃないから分かるんだけどね?取り敢えず望佳お前はマジで少し自重して?それから藤原はそういうことを言わないで。

レインはそのままの君でいてほしい。マジでお願い。

 

「うーうーうー!!」

 

メイはそんなにゲシゲシ蹴らないでくれる?横っ腹抓るなって!!?痛いんだぞそれ!!?

 

 

 

『これは・・・新しい修羅場だな(ボソ)』

『『『(コクコク)』』』

 

 

 

言っとくけどね?俺一応二十歳過ぎてるのよ?対してお前ら14歳よ?メイに関してはまだ11歳なんだよ?マジでやめよ?おまわりさんのお世話になりたくないよ俺。

お隣さんに白い目で見られたくないのよ?だからお願い少し俺の胃に攻撃するのはやめてほしいなぁ・・・・

 

「それから、知ってると思うけど早見塾の講師である浅原智樹くんだ。まぁみんな智樹くん目当てで来たみたいだから紹介は省くよ」

 

剛さぁああああん!!?!??!?!爆弾落とさないでぇぇぇえええええ!!?!?!?

 

「事実じゃないか。それに今はまだ子供でも数年で大人になっちゃうんだよ・・・・俺も当時はこうなると思わなかったからなぁ・・・・・」

 

なにその意味ありげな発言!!?剛さんどうしたの!!?

 

「お父さんとお母さん10歳違いで幼馴染なの。ウチのおじいちゃん家族二人が隣同士で当時17歳のお父さんを見た当時7歳のお母さんが好きになってそこからずっとアプローチ続けてたんだよ。同年代からすごくモテモテだったのに全部蹴ってお父さん一筋で。最後にはお母さんからお父さんにトドメを刺してそのままゴールイン。でもお父さんも満更じゃなかったんだって」

 

うわぁ・・・・スゲェ生々しい話。けど娘のアヤトが言う話じゃなくね!!?剛さん怒らない!!?

 

「いやぁ・・・惚れたら負けだよ。という訳だからそういう相談は乗るよ?母さんにも話したら女の子の相談は任せなさいって張り切ってたよ」

「「是非」」

「くっ!!ウチが認める相手じゃないと兄ちゃんはやらん!!欲しかったらウチに認められる人間になるが良い!!」

 

なんかまさかの所から逃げ道を塞がれ始めてるっ!!?しかも剛さんすごくすっきりしてる顔!!?

 

「俺も同志は欲しいからね。大丈夫。最初はあれだけど慣れたら逆に清々しいよ」

 

黒っ!!剛さん黒いよ!!?

 

「けど、塾の講義中は真面目に受けてくれよ?他の子の迷惑だけはかけないでくれ。いいかい?」

「「「「はい」」」」

「それじゃぁ智樹くん。今日の講義を始めてくれ」

「・・・・・うーす」

 

 

もうなんか少し割り切ったほうが良さそう。胃薬買ってこようかな・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、いう訳でシンクロ召喚はチューナーとそれ以外のモンスターの足し算でエクシーズは同じレベルを揃えたらできるって訳。何にも難しくない。それ以外に教えられることは俺はないけど・・・零児、確か近々LDSでシンクロ・融合・エクシーズ専門の部門ができるって噂を来たのだけど本当?」

「ええ、発見されてまだ新しい召喚法だからこそ多くの者に知ってもらうために開講する予定です」

「そっか、なら君の視点から見て今の講義はどうかな?」

「要点を的確に捉え誰にでもわかりやすく伝わっていると感じます。我が校の講師になる方々にもこのように教えてもらえると教わる彼らもわかりやすいでしょう」

 

「そうか、ありがとう。次にユキノ。エクシーズを使う君に質問だ。メイン1で場に攻撃力1700レベル4のモンスターが2体。相手の場には伏せカードが一枚。この場合君ならどうする?」

「エクシーズしないでそのまま攻撃かしら?」

「あリがとう。シン。この回答はなんでだとおもう?」

「相手の伏せカードが特殊召喚反応系の罠だと自分の場ががら空きになる。さらに言えば召喚権を使っていればそれ以降の展開ができないのから」

「そうだ。もし激流葬だった場合、相手に反撃のチャンスを与える事になる」

 

「センセー!私エクシーズする派でーす」

「メイ、それはなんでだ?」

「エクストラに2体の攻撃力合計を超えられるモンスターがいるなら勇気を持って仕掛けるのも手の一つだと思うの!それでもしライフを一気に削られるなら相手には相当なプレッシャーだし、こっちは少し余裕を持てるでしょ?」

「私もメイちゃんと同意見です。もしエクシーズして何らかの形で場から話されてもその後展開できるならそれも一手だと思います」

 

「その通りだ。確かに保守的になってそのまま攻撃するのもアリだが、時には一気に攻めることも大切だ」

「・・・・ならその場合どうするのが正しい?」

「正解はない。それが一番の正解ね」

「カヤ姉ちゃんなんでそう思うの?」

「何をやっても結局結果論になるのよ。伏せカードがブラフだった場合はエクシーズをしたほうが強かった。本命ならそのまま攻撃で正しかった。そうでしょ先生?」

「正解だ。相手の全てが分かるわけじゃない。だから最後に判断をするのは自分だから、その時自分が正しいを思ったことをやるしかないんだ。質問あるか?」

「「「「「ないです」」」」」

 

「んじゃ次の質問だ。レイン。相手の場には戦闘・効果で一度だけ破壊されない攻撃力2800のモンスターが1体いる。自分はレベル7・8シンクロモンスターを1体シンクロ召喚できる場面だ。相手ライフ2800の状況で相手を倒すには何をどうしたらいい?」

「・・・・難しい」

「そっか・・・・・他にわかる奴いるか?・・・・・・・・・いないのか?」

「難しいわね・・・・戦闘か効果どちらかだけなら突破できそうなのだけど・・・両方だから辛いのよね」

「それが可能なシンクロモンスターがいるのか?」

「・・・・わかった」

「レインさんわかったの!!?」

「・・・・うん。先生。回答権を」

「いいよ。レイン答えは?」

 

「・・・・レベル8のシンクロモンスター、チューナーとチューナー以外のモンスター1体以上の条件を持つギガンテックファイターが正解」

「あっ!!そうか!!ギガンテックファイターの蘇生効果は無制限だ!!それなら二回突撃して破壊したあとに最後に一撃入る!!」

「正解だ。レインよく出てきたな」

「・・・・難しかった」

「それじゃぁ次の問題にいこうか・・・・・・」

 

 

 

 

「うへぇ・・・そろそろ休憩な。疲れた」

 

かれこれ一時間。ずっと問題を出したり、質問に答えたりしていたら疲れた。

 

「けどセンセーよくそんなに問題出せるわね。私もそこそこ知識はあったけどこんなに多くの問題は出せないわ」

「経験からだよ。知り合いにそういう問題出すのが好きな奴がいてな。付き合ってたらいつの間にか俺も色々問題作れるようになってたんだよ」

 

まずは知識を付けるぞって言われてすごく問題出されていた時期があったんだよ。おかげで色々覚えたんだ。逆に俺はそいつに付き合う代わりにデュエマの相手をしてもらっていた。

 

「先生!俺とデュエルしようぜ!!」

「お?ゲンから来るか。珍しいじゃないか」

「へっへーん!!デンジと二人で新デッキ作ってきたんだ!!その名も」

「待ってゲンくん!デッキ名は言わないで対戦するんだ!言ったら先生ならわかっちゃうかも知れない!!」

「さすがデンジ!!よぉし!智樹先生!デュエルだ!!」

「いいよ。テーブルデュエルでいいか?」

「もっちろん!!」

 

 

「勝鬨カヤ、聞きたいことがある」

「フルネームじゃなくていいわ、それで何?」

「この塾ではテーブルデュエルもするのか?」

「結構するわね。むしろソリットビジョンを使う方が少ないわ」

「なぜだ?ソリッドビジョンを使ったほうが迫力ややりごたえがあるだろう?」

「その通りなんだけど先生の方針でデッキをしっかり動かせるまでテーブルデュエルでしっかりデッキを馴染ませるのよ。それにお互い対面して座っているからミスの指摘とかアドバイスとかデュエルの進めやすさとか色々あるのよ。先生にそう言われるまで私たちも赤馬と同じ考えだったから」

「そうか・・・・テーブルデュエルにはそのような使い方があるのか」

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

「先行後攻どっちがいい?」

「なら先行!『GM弾丸透魂スケルハンター』召喚!!」

「お?グレートメカオーデッキか?」

「そうだぜ!!機械の戦士!幻獣機にも劣らないこのボディが堪らないんだよ!!魔法『グレートマーチ・エナジー』発動!!自分のGMモンスターを任意の数守備表示に変更する。その変更した数×2の山札をめくりその中からGMとつくカードを全て手札に加える!俺はスケルハンターを守備表示に変更!そして二枚めくる!!『GM無敵巨兵グランダイバーX』『GM機械提督サウンドシューター』よっし!!二枚手札に!!一枚伏せてターンエンド」

 

 

GM弾丸透魂スケルハンター

レベル3/機械族/水属性/ATK1000/DEF0

効果

① このモンスターはモンスターを攻撃できない

② このモンスターは相手に攻撃されない。

③ このモンスターは相手の直接攻撃できる。この時相手はダメージを受けた後にカード効果を発動できる。

 

グレートマーチ・エナジー

通常魔法

① 自分フィールドの『GM』と付くモンスターを任意の数守備表示に変更する。その後守備表示にした数×2の枚数を山札の上から公開する。その中の『GM』と付くカード全てを手札に加える。

 

 

ゲン 4000

場 スケルハンター

伏せ 1枚

手札4枚

 

 

「スケルハンターか・・・なかなかメンドくさいな。俺のターンドロー。そのままメインまで。何かあるか?」

「ないぜ!!」

「なら動くか。『TDラプトルドラグーン』を召喚。さらに自分フィールドに『TD』モンスターが居る場合手札から『BS竜音のキラ』を特殊召喚する」

 

 

 

TDラプトルドラグーン

レベル4/獣戦士族/火属性/ATK1700/DEF1000

効果

① 自分フィールドに『BS』モンスターが居る場合、自分フィールドの『TD』『BS』モンスターは効果の対象にならない。

 

 

 

BS竜音のキラ

レベル3/獣戦士族/火属性/ATK500/DEF500

効果

① 自分フィールドに『TD』モンスターが居る場合手札から特殊召喚できる。

② 自分が手札から『TD』モンスターを召喚する場合、そのレベルを1下げたものとして扱う。

③ 自分は通常召喚に加えて一回手札から『TD』モンスターを召喚できる。

 

 

「キラの効果で追加の召喚権を得ている。手札から『TDナイトメアドラグーン』を召喚する。カードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

TDナイトメアドラグーン

レベル5/獣戦士族/闇属性/ATK2000/DEF1800

効果

① 自分のターン、相手が速攻魔法カードを発動した場合、相手の手札を一枚墓地に送る。

 

 

 

トモキ 4000

場 キラ ラプトル ナイトメア

伏せ1枚

手札1枚

 

 

 

「なんで攻撃しなかったの?センセーの場にいるモンスターはスケルハンターの攻撃力を超えてるのに」

「スケルハンターは攻撃されない効果を持っているの。だから先生のモンスターは攻撃できないのよ」

「そういうことだ。せめて除去カードがあれば良かったんだけど」

「うっしっし!俺のターンドロー!スタン!メイン!バトル!スケルハンターで直接攻撃!」

 

 

トモキ 3000

 

 

「よぉし!メイン2でモンスターをセット。ターンエンド」

 

 

 

ゲン 4000

場 スケルハンター セット

伏せ 1枚

手札4枚

 

 

 

「俺のターンドロー。スタン。メイン。ナイトメアをリリースして『TDペインシュートドラグーン』を召喚する。召喚時効果だ」

「なんかやばそうだから使っとく『神の宣告』で召喚を無効にする」

 

 

ゲン 2000

 

 

 

「ちっ・・・仕方ねぇ。キラをリリースして『BS炎竜提督ガウスブレイザー』をアドバンス召喚する。そして効果発揮。山札を3枚公開しその中の『TD』『BS』モンスターを全て手札に。『BS爆発のベイリーフェン』『TDボーンブレイドドラグーン』『TD炎竜凰シャイニングノヴァ』全て手札に加える。これでターンエンドだ。

 

 

 

 

TD・BS炎竜提督ガウスブレイザー

レベル7/獣戦士族/火属性/ATK2500/DEF1500

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時、山札の上から3枚を公開する。その中の『TD』『BS』を全て手札に加える。それ以外は好きな順番で山札の一番下に送る。

② 相手ターン中、このモンスターが手札から捨てられたとき、墓地に送る代わりに特殊召喚する。

 

 

 

トモキ 3000

場 ラプトル ガウス

伏せ 1枚

手札3枚

 

 

 

「俺のターンドロー!メインに入る!二体目のスケルハンターを召喚!!そしてバトルフェイズ!!スケルハンターで攻撃!!」

 

 

トモキ 2000

 

 

 

「よっし!!二体目で」

「ちょいまち、ダメージを受けたことで手札から『BS爆発のベイリーフェン』の効果発動だ」

 

 

BS爆発のベイリーフェン

レベル5/獣戦士族/火属性/ATK1000/DEF1000

効果

① 自分が直接攻撃でダメージを受けたとき、手札から特殊召喚する。この時ライフが0の場合、自分のライフを100にする。

② このモンスターの召喚・特殊召喚時、自分のTDモンスター1体につき相手の攻撃力1500以下のモンスター1体を破壊する。

 

 

「ベイリーフェンの効果発動だ。自分のTDモンスター1体につき相手の攻撃力1500以下のモンスター1体を破壊する。2体のスケルハンターを破壊する」

「うげっ・・・さっき手札に加えたカード・・・・仕方ないか・・・カードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

ゲン 2000

場 セットモンスター

伏せ1枚

手札3枚

 

 

「俺のターンドロー。サイクロン。伏せカードを破壊する」

「げ、激流葬・・・・・」

「『TDボーンブレイドドラグーン』召喚だ。効果で墓地の『BS竜音のキラ』を特殊召喚する」

 

TDボーンブレイドドラグーン

レベル4/獣戦士族/闇属性/ATK1500/DEF1700

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時、墓地のレベル3以下のBSモンスター1体を特殊召喚する。

 

 

「キラの効果でレベルは1下がる。さらに追加でTDモンスターを召喚できる。ボーンブレイドを『炎竜凰シャイニングノヴァ』に進化そしてバトルフェイズ。ガウスブレイザーでセットモンスターに攻撃」

「『GM騒音機装DJアフロスピーカー』の効果発動!!破壊される時に手札を1枚をすてて破壊される代わりにフィールドに留まる!!俺は『GM・KH機械提督サウンドシューター』を捨てる!さらに今捨てられたサウンドシューターの効果!!」

「うっわ・・・メンドくさい奴きたし」

 

 

GM騒音機装DJアフロスピーカー

レベル4/機械族/水属性/ATK1500/DEF2000

効果

① このモンスターが破壊されるとき、手札一枚を捨てることで破壊される代わりにフィールドに残る。

② ―ブロッカー―

③ このモンスターは攻撃できない。

 

 

GM・KH機械提督サウンドシューター

レベル7/機械族/水属性/ATK2500/DEF1500

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時、山札の上から3枚を公開する。その中の『GM』『KH』を全て手札に加える。それ以外は好きな順番で山札の一番下に送る。

② 相手ターン中、このモンスターが手札から捨てられたとき、墓地に送る代わりに特殊召喚する。

 

 

 

「サウンドシューター効果!山札を3枚公開してその中から『GM』『KH』モンスターを全て手札に加える!!3枚こい!!よし!!『GM・KHサウンドシューター』『GM救急機装レスキュースペース』『ストリーミングシェイパー』!!二枚は手札に!!シェイパーは一番下に!!」

「つらっ・・・これでターンエンド」

 

 

 

トモキ 2000

場 ラプトル キラ シャイニングノヴァ ガウス ベイリーフェン

伏せ 無し

手札ゼロ

 

 

「よし!俺のターンドロー!!スタンからメイン!!『GM救急機装レスキュースペース』召喚!!」

 

 

GM救急機装レスキュースペース

レベル4/機械族/水属性/ATK1700/DEF1700

効果

① 自分のGMモンスターを召喚するとき、レベルを2下げたのもとして扱う。

② 自分は通常召喚に加えて追加でGMモンスターを召喚できる。

③ このモンスターが存在する限り、自分はGMもしくはKHモンスターしか特殊召喚できない。

 

 

「これで俺は追加でGMモンスターを召喚可能!!レスキュースペースをリリースしてサウンドシューターを進化!!『GM無敵巨兵グランダイバーX』!!」

 

 

 

GM無敵巨兵グランダイバーX

レベル7/機械族/水属性/ATK3000/DEF2000

効果

① このモンスターはモンスターを攻撃できない

② このモンスターは相手に攻撃されない。

③ このモンスターは相手の直接攻撃できる。この時相手はダメージを受けた後にカード効果を発動できる。

④ このモンスターが与えるダメージは2000になる。

 

 

「バトルフェイズ!!グランダイバーXで直接攻撃!!」

「だぁあ!!負けた!!」

 

 

トモキ 0

 

 

 

「やっりぃ!!勝ったぜ!!これもアドバイスくれたデンジのおかげだぜ!!」

「そんなことないよ!ゲンの引きの強さが勝利の秘訣だよ!!」

 

キャッキャ騒ぐ二人。ってか気づいているだろうか?これ擬似ロックかけられてるんだぜ?スケルハンターだけなら攻撃されないし、直接攻撃できるモンスターいないと攻撃できないし。

 

「しっかし・・・二枚目のサウンドシューター加わったときはもう諦めたわ」

「あぁ・・・グランダイバーは最初に手札に加わていたのね」

 

お互いの手札の動きを見ていたら実は最初のうちにこの結果は見えていたかもしれない。

 

「因みに最後の伏せカードはなんだったんだ?」

「エナジースパイラルだぜ。けどラプトルいたから意味なかったよ」

「確かにそれじゃぁ手札に戻せませんね」

「よっし!!先生!!塾長にお願いしてソリッドビジョン使って誰かとデュエルしてきてもいい!!?」

「いいよ。行ってこい。ケンシロウ。見てきてやってくれ」

 

取り敢えずケンシロウなら任せておいて安心できる。それにゲンが一番なついているのがケンシロウだし。

 

「むしろケン兄ちゃんやろうぜ!!」

「いいだろう。相手をしてやる。油断はしないぞ」

「勿論!!」

「うちも見に行くー!!」

「なら私も行くわ。メイはどうする?」

「いくー!!」

「なら俺も見に行こう」

 

ケンシロウの手を引いてフィールドに向かうゲン、そのデュエルを見に行くためにそちらについていくやつも数名。残っているのはレインとユキノ、それから零児の新人組。

 

「・・・・質問がある。なんであの時のデッキを使わなかったの?」

「それは私も思ったの。なんとなく予想はつくのだけれど」

 

やぱ気になるよなぁ。大会であんな気持ち悪い回転してるのに今は普通にゆっくり動いてるし。

 

「さっきのデュエルはあくまで新デッキの試運転のためのデッキだ。こちらが本気で倒しに行く必要はない」

「けどそれはデュエリストにとっては屈辱ではないか?」

「そうか。零児は捉えるか。でもその考えはうちじゃちょっと違うんだ」

「そうなのですか?」

「そう。これから伸びるものをその前に潰さない。潰さずにしっかり育てるためのデッキ。つまり相手を下に見ないのは絶対で、けれど勝つための動きをしていく。そして相手の失敗を指摘し直していき、相手の行動を評価して伸ばしていく。そういうこともデュエリストを育てるためには必要なんだよ」

「・・・・けど、あの子は本気で喜んでいた」

「そうだろうね。あいつは少し前までこのデッキに勝てなかったんだ。そして今日は勝った。嬉しいだろうさ。そしてあいつに対するデッキも次のレベルにあげなきゃいけない」

「え?」

 

驚いたような子をしている三人。変なことを言っただろうか?

 

「デッキのレベルをあげる・・?」

「そ、このデッキはレベル2、次は回転速度を上げてレベル4だ。因みにカヤは今レベル9で最高レベルだ。時点ではメイのレベル8。それから・・・」

「ちょ・・・ちょっとまって!!全員のレベルに合わせてデッキを作り替えてるの!!?」

「???当然だろ?講師っていうのはそうやってデュエリストを育てるものじゃないのか?」

 

ってかそれ以外で強くなる秘訣ないんじゃないか?

 

「なるほど・・・この塾が強くなった本当の理由はそういうことだったのですね」

「・・・・把握。これで強くなれない人はいないと感じる」

 

そうだろうか?ほかを知らないけどやっぱり経験が一番の糧じゃないだろうか?

 

「そっか・・・センセー。私あなたに惚れて良かったわ」

「あ、うん。けど少し発言は控えてもらえると・・・」

「うふふ・・・そうね。しばらくは控えてあげる。けど身を固める覚悟は決めておいてね?」

「うわ・・・・うんまぁ頭の片隅には入れとくわ」

 

なんかすっげ恥ずかしい。こんなに真っ直ぐに好意を向けられると年下でもニヤケそう。

頑張れ俺の顔筋肉!!表情を固めるんだ!!

 

「それでお願いがあるのだけど・・・いいかしら?」

「出来る範囲でいいなら」

「そのデッキの最高状態で私とデュエルをしてくれないかしら」

「それくらいならいいよ。丁度入れ替え用のカードは全部あるし少し待ってくれるか?それからテーブルデュエルでいいか?」

「ええ。私もこの塾の方針に従うわ」

「んじゃちょい待ってくれよーっと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ!!やっぱりケンシロウ兄ちゃんにはまだ勝てないかぁ!!悔しいぜ!!」

「当たり前だ。そう簡単に負けてたまるか」

「ちぇ・・・けど次は勝つぜ!!」

「ゲンくんの新しい目標ですね」

「おう!!」

「あ、浅原先生ユキノさんとデュエルしてる」

「テーブルデュエルみたいだね。見に行こーぜー(*∩∀∩*)♪」

「ノゾカさん!!?その動きどうやってるの!!?残像が見えるのだけど!!?」

 

 

 

「これでラストアタックだ。『超新星アポロヌスドラゲリオン』で『邪眼皇ロマノフⅠ世』に攻撃」

「・・・・すごいわ。完敗よ」

 

 

ユキノ 0

 

 

「すっげ!!先生そのモンスタースゲェ!!」

「お?おかえりゲン。デュエルはどうだった?」

「いやぁ負けちゃったぜ!!けど次は負けない!!所で先生!!そのモンスター何!!?」

「これか?ゲン用のデッキの最終レベルに対戦するモンスターだよ」

「すっげぇ!!攻撃力7500もある!!すげぇ!!!俺このモンスターと戦えるの!!?」

「最後まで上がれたらな?」

「うっし!!やる気出てきたぁ!!先生またデュエルしようぜ!!」

「ゲンくん!!次は僕がやる!!連続はずるいよ!!」

「ごめんごめん。ならデンジ!!頑張れよ!!」

「うん!!」

 

 

 

 

 

 

 






やっぱり強くなるには経験しかないよね。


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第二章 動き出す皆の日々
第29話 いきなりクライマックス。チャンピオンとのデュエル


第二章突入します。


ニコ・スマイリーという人物をご存知だろうか?

プロデュエリストストロング石島のマネージャーであり、このマイアミ市では有名な解説者でもある。

 

ある人は言う。現チャンピオンストロング石島はニコ・スマイリーが居たからこそチャンピオンになれたのだと。

彼がデュエリストを見る目は素晴らしく、彼が対戦相手に選ぶのは、彼が目にかけたデュエリストが更なる高みへ行くために必要な対戦相手なのだと。

 

ある意味、ストロング石島よりも彼にマネジメントを願うプロは多くいるという。

 

 

「浅原さん。是非チャンピオンとの対戦をしていただけないでしょうか?」

「あのぉ・・・なんで私なんでしょうか?」

 

 

俺ことデュエマプレイヤーこと浅原智樹はその件の人物、ニコ・スマイリーからチャンピオンとの対戦を依頼されていた。

いつも通り俺を色々助けてくれた早見剛さんが経営する早見塾にて講義をしているとき、剛さんから呼び出され、応接室に向かうと、そこにいたのはニコ・スマイリー。

 

一体なんで俺なのだろうか?

 

 

「噂であなたのことを聞きました。凄まじいタクティクスとドローの強さを持つ普通ではない普通のデュエリストがいる。私その話を聴いて居ても経っても居られなくなりまして」

「は・・・・はぁ・・・」

「勿論。大きな公式戦というわけではありません。非公式のプライベートデュエルでも結構です。どうかストロング石島とデュエルをしていただけないでしょうか?」

「まぁ・・・大きな会場でないのならいいですけど・・・・一つ質問よろしいでしょうか?」

「はい。勿論です。こうしてデュエルを受けていただけるだけでもこちらとしては感謝の気持ちで一杯なので!」

「そうですか・・・・なぜ私なんでしょうか?私よりも強いデュエリストはいますし、それこそプロの方にはさらにすごいデュエリストがいると思うんです」

 

 

事実、俺は確かにショップ大会は皆となんどか出ているが本気でやっているデュエルはかなり少ない。逆に塾内でやっているデュエルの方が本気でやっているので周りの目には触れていないはずなんだが?

 

 

「確かにその通りです。プロでもなく、アマチュアでもない普通のあなたです。しかしあなたが影響を与えた二人の若手プロデュエリストが共にあなたについてとても高く評価ていたのですよ。もうその二人のことは思い当たるのではありませんか?」

 

 

若手で俺のことを高評価するなんて逆にその二人しかいないよ。

 

 

「赤馬零児と藤原雪乃ですか」

「えぇ。現在好成績でランキングを上げているそのお二人です。あ、勿論この話は私個人が聞いた話なので拡散する心配はありませんよ?」

 

 

赤馬零児、少し前までウチの塾にて色々学んでいた天才。

藤原雪乃、両親の影響で女優としてデビューしつつ、プロデュエリストとしても活躍している俺の教え子兼女優デュエリスト。

 

雪乃は週に三回程度しか顔を出せなくなってしまったが、逆に言えば三回は必ず顔を出している。

零児もプロになった後、LDSの若手社長として忙しくなったみたいだが週に一回、俺の講義を見に来ている。

 

そんなプロ二人に影響されてかウチの塾生がまた格段にレベルが上がってきたのはひとまず置いておこう。

 

 

「拡散しないでもらえると助かります。そうなると早見塾の皆にも迷惑がかかるので」

「そうですね。彼ら二人も同じ事を言っていました。あなたとあなたが講師を務める塾に迷惑はかけないでくれと念入りに言われましたので」

 

 

そういう所はしっかりしてくれているのか。良かった。

 

 

「他に何かありますでしょうか?」

「そうですね。取り敢えず聞きたいことはもう無いですね。対戦の日程はどうしますか?」

「一週間後に丁度彼の休みがあるのです。もしよろしければこちらの塾のアクションフィールドを使わせていただきたいと思いますが。よろしいでしょうか?早見さん」

 

「構いませんよ。ただウチの塾生への見学を許可していただきたい。彼らにもいい刺激になると思いますので」

「ありがとうございます!では!そのようにお願いいたします!」

 

 

こうして、俺とチャンピオンの非公式での対決が決定した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と、言う訳なんだ。なんか感想よろしく」

 

自宅に帰り、夕食を4人で食べながら昼の話を同居人たちに伝えた。

 

 

「・・・・流石。むしろ少し遅かった?」

「ウチも同意見かな?兄ちゃん恐ろしく強いし、まぁウチも負けてねーけどな!!」

「うふふ。話をした時にもしかしてとは思ったのだけど本当に対決するなんてね。ごめんなさいセンセー。けど負けないでね?」

 

 

藤原雪乃が色々あって同居人として新しく住んでいる以外は特に変わりはないこの風景。一年もこうしているともう慣れたものだ。

 

 

「別にいいよ。俺も口止めとかしてなかったし、それに雪乃と零児の方から俺に対して気遣いがあって助かったよ」

「当然よ。センセーに嫌われちゃ私きっと人前に立てなくなってしまうもの」

「いやぁユキノンのラブ度MAXマジヤバ乙www」

「・・・・あなたも雪乃に対しての接し方が変わった」

「いやぁ、あそこまで真っ直ぐに兄ちゃんを見てたんだって知っちゃうと逆に応援するよね」

「・・・・本心は?」

「兄ちゃんの理性がへし折れる瞬間をみたいのであるwwww」

 

 

うん。相変わらずで安心したというべきなのか怒るべきなのか。この三人もかなり仲良くなり通学もいっしょに行っている。

 

 

「それはそうと兄ちゃんや。対決はどのデッキを使うのじゃ?祝福?ってか祝福使お?相手であるチャンピオンを絶望させる悪の兄ちゃんをみたいwww」

「・・・・個人的にはシンクロ不死鳥を希望する」

「私は勿論ロマノフよ。私のデッキはセンセーのおかげで強くなれたってチャンピオンにも知ってもらいたいもの」

 

 

祝福デッキ。

名前とは真逆で相手を絶望の淵に叩き込む恐ろしいデッキ。攻撃力3100の二回攻撃&攻撃宣言時相手の伏せカード3枚を強制墓地送りのエースモンスターで相手は詰む。

 

ロマノフデッキ

毎ターン全モンスター攻撃力-2000&二体攻撃力-2000を叩き込んでくるため相手は戦線を維持できなくて詰む。

 

シンクロ不死鳥

シンクロして相手を制御下においてから不死鳥で一気に潰す。最終的に相手の動きは全てこちらの手の内になって最初から詰んでいる。

 

 

なんでこいつらみんな恐ろしいデッキを使えと申すんだろうか?

 

 

「「「私(ウチ)が勝てないデッキだから」」」

 

 

あ、さいですか・・・

もう俺の考えを読んでくる程度なら驚かない。

 

 

「兄ちゃんに先にウェディング出されたらもうウチ返せないし」

「切り札は同じなのになんであそこまで凶悪な動きになるのか未だに理解できないのよ・・・なによあのアレクサンドロⅢ世ってモンスター・・・・なんで同じ魔法に連続してくるのよ・・・もう」

「・・・・山札上に戻されたら返すにが辛い。ネプチューンが本当に嫌い。突破口があるのに突破できない」

 

 

要は自分が突破できないデッキを使って相手にも同じ苦しみを与えろって言いたいのね?

けどそれって俺が勝つこと前提で話されてない?

 

 

「負けるかもよ?俺?」

「「「天変地異が起きてもそれはない」」」

「お前らの中で俺はどんな人間なんだよ・・・」

「え?マイアミ最強のデュエリストだけど」

「決して表舞台に上がらない真のチャンピオンかしら?」

「・・・・真の世界最強候補ナンバー1」

 

 

「う・・・・うん。そうやってハッキリ言ってもらえると嬉しいけど恥ずかしい」

「センセーのその顔好きよ?」

「ユキノンの真っ直ぐな告白に兄ちゃんの返事は?」

「まだガキなんだからこんなおっさんに好意を向けちゃいけません」

「・・・・その中にはオジコンという言葉がある」

「オジコン・・・ね。なんかイヤね。せめてトモコンと言って欲しいわ。『トモキコンプレックス』の略よ」

 

 

こんな感じの毎日が今日も続くのである。けど最近雪乃のアプローチに折れそうになっている自分がいてすごく自己嫌悪中。相手はまだ学生なのに・・・

剛さん。もしかしたら本当にあなたを頼るかも知れないですはい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間はあっという間に過ぎていくものだ。取り敢えず三人の要望を叶えつつしっかり戦えるデッキを用意し、塾のみんなに調整を付き合ってもらい完成したこの対戦の為だけのデッキ。一応回る様にはなってるけど・・・回転速度は他より少し落ちる。

 

『確かに回転速度落ちてるけど先生なんでそこまで動けるのよ・・・エクスカリバーがこうも簡単に突破されるのよ・・・攻撃力4000よ?』

『・・・・・なんでガイウスの効果を逆手に取れるんだよ・・・・意味わからん』

『なんで私のライロよりも墓地が増えやすいんですか?』

『『『先生すごい!!!とにかくすごい!!!』』』

 

との事。まぁ確かによくわからん構築にはなってないけどさ。

そういう訳でデッキの調整は万全。俺の体調も万全で昨日の夜は三人娘が気合を入れてカツ丼とカレーパンを作ってくれた。凄く美味しかった。

 

 

「うふふ。センセーの胃袋はもう掌握済みよ?あとは気持ちを掌握したら私の勝ちね」

「君は変わってないようだな。浅原講師。もし婚約を発表するときは我がLDSが会場を提供しよう」

「うん。零児。無いと思うからそういう話ここでするのやめてくれない?あいつらメッチャニヤニヤしながら見てて反論しにくい俺がいるんだから」

 

 

わざわざ休みを取ってこの試合を見に来た雪乃と零児とそんな会話をしながら、チャンピオンの到着を待つ。

 

 

「浅原さん!!」

「お?遊矢?どうしてここに?」

「零児にお願いして教えてもらったんだ!チャンピオンと浅原さんのデュエルどうしてみたくて」

 

 

遊矢と零児はこの塾で知り合った。零児は元々榊遊勝を尊敬していたし、その息子である遊矢も必ず遊勝に負けない素晴らしいデュエリストになると以前のデュエルで感じてからたまに会ってはデュエルをしているという。

 

 

「遊矢。話を大きくはしてないだろうね」

「あぁ!約束はしっかり守ってるよ!!心配するなって!!」

「ならいいが・・・君は希に周りが見えなくなる。其の辺は気をつけたほうがいい」

「うへぇ・・・こういう時くらいそういう話はやめようぜ」

「それから、私のほうが年は上だ。年上にはふさわしい話し方をしたほうが君の今後のタメになる。近々そのための勉強会を開いてあげよう」

「うわぁあああ!?!?!わかったよ!!!じゃなくて分かりました!!話し方には気をつけます零児先輩!!」

「・・・・・ふっ」

 

 

いつもこのように零児に色々弄られて焦る遊矢、そんな彼に見えないように悪い笑みを浮かべる零児もそれがなかなか楽しいようだ。

 

 

「所で遊矢。最近勝鬨とはどうなのだ?」

「わぁあああ!!!!?!?その話は今は無し!!!」

「勝鬨勇雄との戦績を聞いたのだが?(ニヤリ)」

「また嵌めたな!!?今からデュエルだ!!今日こそ勝つ!!」

 

 

因みに二人の仲は結構いい。遊矢に関しては父親を尊敬していて、助けてくれる頼もしい人。零児からすれば今後が期待できる素晴らしいデュエリスト。

 

「いいだろう。ストロング石島が来る前に勝負を決めてあげよう。私が勝ったら勝鬨カヤと進展はあったのか根掘り葉掘り話してもらおう」

「っ!!?い・・・いいですよ!!!その代わり俺が勝ったら土下座してくださいよ!!」

「いいだろう。することはないのがその条件でやろうか」

「見てろよ!!!」

 

 

 

 

 

「「デュエル!!!」」

 

 

 

 

「なになに?またあの二人デュエルしてるの?」

「仲が良い証拠じゃないか」

「個人的には零児さんに勝ってほしいかな。その後の話の内容的に」

「シン?私があんたを捻り潰してあげようか?」

「カヤ?目が笑ってないんだが?」

 

 

 

 

ユウヤ 4000

レイジ 4000

 

「俺のターン!!!手札から『EMシルバークロウ』を召喚!カードを一枚伏せてターンエンド!!」

 

「私のターン。ドロー。手札より『地獄門の契約書』を発動する。デッキから『DD』モンスターを手札に。私は『DDリリス』を手札に加える。さらに『魔神王の契約書』を発動」

「させない!速攻魔法!『サイクロン』!!魔神王の契約書を破壊する!!」

 

「ち」

 

「いま舌打ちしたろ!!?」

「何を言っているかわからないな。しかしそうなると少し動きを変えようか。『クリバンデット』を召喚する。カードを1枚セットしエンドフェイズに入る。『クリバンデット』の効果発動だ。自身をリリースして山札の上から五枚を公開する。『DDナイトハウリング』『DDケルベロス』『魔神王の契約書』『ネクロガードナー』『闇の誘惑』。私は『魔神王の契約書』を手札に加える。それ以外は全て墓地へ。これでターンエンドだ」

 

 

 

レイジ 4000

地獄門の契約書

伏せ 1枚

手札4枚

 

 

「いくぞ!!俺のターン!!ドロー!!『FBエンドラハッピー』を召喚!バトルフェイズ!!シルバークロウで直接攻撃!!シルバークロウの攻撃時効果発動!攻撃力を300アップ!!いけ!シルバークロウ!!」

「何もない。そのまま受けよう」

「ならエンドラハッピーで直接攻撃!!」

「そちらもそのまま通そうか」」

 

 

レイジ 4000-(2100+900)=1000

 

 

「メイン2でカードを二枚伏せる!これでターンエンドだ」

「エンドフェイズに伏せカード『契約洗浄』を発動する。『地獄門の契約書』を破壊して一枚ドローする」

 

 

 

ユウヤ 4000

場 クロウ ハッピー

伏せ 2枚

手札 1枚

 

 

 

FBエンドラハッピー

レベル3/鳥獣族/火・光属性/ATK900/DEF600

効果

① 自分がドラゴン族モンスターを召喚・特殊召喚した時にデッキから一枚引く。

 

 

 

「私のターン。ドロー。遊矢。このターンで決めよう」

「なにっ!?!」

 

 

「スタンバイメインに入る『ハーピィの羽根箒』を発動する」

「くっ!!ライフを半分使って『神の宣告』を発動!発動を無効にして破壊する!!」

 

「再び手札の『魔神王の契約書』発動だ。そのまま効果発動、私は手札の『DDリリス』『DDケルベロス』を融合する。悪魔の花、地獄の魔獣と共に混ざり新たな姿へ成り代われ。『DDD烈火王テムジン』!!」

「手札より『DDナイトハウリング』を召喚する!効果発動!墓地より甦れ『DDリリス』さらにリリスの効果で墓地より手札に戻れ『DDケルベロス』そして私は『DDリリス』に『DDナイトハウリング』をチューニング!!風纏いし悪魔よ。疾風の如く攻撃で敵を穿て。『DDD疾風王アレキサンダー』!!」

 

「この瞬間『DDD烈火王テムジン』の効果だ。墓地より『DDナイトハウリング』を特殊召喚する。さらに『疾風王アレキサンダー』の効果発動。『DDケルベロス』を特殊召喚する。私はこのターンナイトハウリングの効果で悪魔族モンスターしか召喚できない。しかし逆を言えば悪魔属ならば召喚できる。私は『DDD烈火王テムジン』に『DDナイトハウリング』をチューニング!!」

 

「なんだって!!?」

「悪魔の声は全てを支配する。暴君よ。その力を見せつけよ!『暴君の悪魔龍デストロキール』!!」

 

 

 

 

暴君の悪魔龍

レベル9/悪魔族・ドラゴン族/闇属性/ATK3300/DEF3000/シンクロ

効果

闇属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

① このモンスターの特殊召喚時、もしくは攻撃宣言時に発動する。自分の墓地にある闇属性モンスターを手札に戻す。その後相手モンスター1体を破壊する。

② このモンスターがフィールドから離れるとき、他にモンスターがいなければフィールドを離れる代わりに手札を2枚捨てても良い。

③ このモンスターが与えるダメージは3000以下になる。

 

 

 

「なんだよそのモンスター!!?」

「ふ、最近見つけたモンスターでね。君は愚か浅原講師も私が所持していることは知らないだろう。デストロキールは悪魔族・ドラゴン族どちらとも扱う。よって特殊召喚可能だ。さらにデストロキールの召喚時効果発揮。墓地の『烈火王テムジン』を手札に。この場合はエクストラデッキに戻す。そして君の場の『EMシルバークロウ』を破壊する!」

 

「伏せカードオープン!!『ブレイクスルースキル』!!デストロキールの効果を無効にする!!」

「ならばバトルフェイズに入ろう。バトルだ。『DDD疾風王アレキサンダー』で『EMシルバークロウ』に攻撃!」

「くっ!!シルバークロウっ!!」

 

 

ユウヤ 2000-(2500-1800)=1300

 

「これで最後だ。ケルベロスでエンドラハッピーに攻撃!!」

「まだだ!!ダメージステップに入る!!」

「やはりな」

「手札の『オネスト』の効果発動!!エンドラハッピーの攻撃力をケルベロスの攻撃力1800アップ!!迎え撃て!!エンドラハッピー!!」

 

 

 

レイジ 2000-900=1100

 

 

「ならばデストロキールでエンドラハッピーに攻撃する」

 

 

ユウヤ 1300-(3300-2700)=700

 

 

「私はこれでターンエンドだ」

 

レイジ 1100

場 アレキサンダー デストロキール

発動中 魔神王の契約書

手札 0枚

 

 

 

「さぁ遊矢、君が私に200以上のダメージを与えられたらその瞬間勝利だ」

「くっ・・俺のターン!!ドローっ!!これなら・・・!!メインフェイズ!!超次元儀式魔法!!『超次元フェアリーホール』発動!!」

「っ!!超次元儀式だとっ?」

 

「この前メイに頼んで教えてもらったんだ!!山札の一枚目を除外する!!除外されたのは『EMディスカバーヒッポ』!!そしてレベル5以下になるようにエクストラデッキからモンスターを2体特殊召喚する!!こい!!『時空の喧嘩屋キル』『時空の英雄アンタッチャブル』!!」

「そして時空の英雄アンタッチャブルをリリースする!!さらにデッキから『オッドアイズドラゴン』を墓地に送り!!こい!!二色の眼宿りし龍よ!聖剣の力身に宿し!今生誕せよ!!俺の切り札!!『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』!!」

 

「バトルフェイズ!!バトルだ!!セイバードラゴンで疾風王アレキサンダーに攻撃!!」

「ふっ、墓地の『ネクロガードナー』の効果だ。ネクロガードナーを除外してその攻撃を無効にする」

 

「いつの間に・・・っ!!クリバンデットかっ!!」

「その通りだ。攻撃は無効。さぁ、どうする?」

「くっ・・・・・・俺はこれでターンエンド」

 

 

ユウヤ 700

場 セイバー

 

 

「私のターンドロー。そのままバトルフェイズに入る。デストロキールでセイバーに攻撃する!その時に効果発揮!!墓地より『DDリリス』を手札に加えてセイバーを破壊する!!」

「クッソォオオオ!!!」

「破壊されたことで巻き戻しが発動する。デストロキールで直接攻撃する」

 

 

 

ユウヤ 0

 

 

 

 

「さぁ根掘り葉掘り最近のことを話してもらおうか」

「ううう、なんでこんな事に・・・」

「さぁ話すのじゃ(´^ω^`)」

「・・・・男の子なら腹を括るべき」

「話せ・話せ・話せ」

「・・・・告ったか?」

「おう遊矢!!告白したのか!!?」

「なんで皆集まってきてるんだよぉおおおお!!?!?!?それとゲンは声が大きすぎだよぉ!!?」

「こんなおもし・・・・もとい遊矢の恋愛事情を聴いてアドバイスをしてやろうと思ってよ」

「いま絶対に面白そうって言おうとしてただろう!!?」

「ウチははっきり言おうかにゃ?面白そうだし楽しそうだから気になるぷい(*´`@)」

「ノゾカさん酷いっ!!?」

「うふふ・・・皆遊矢くんいじめはそのへんにしてあげなさい」

「ゆ・・・雪乃さん・・!!!」

「なぜ止める?藤原雪乃」

「丁度チャンピオンが到着したのよ。いまセンセーと塾長さんと子供たちが数人出迎えに行ったわ。いつでも聞ける話よりも今はチャンピオンの話が重大でしょ?その話は後にしなさいな」

「後っ!!?後なの!!?」

「そういうことなら仕方がない。遊矢くん。あとで話してもらおう」

「同じく(  ̄― ̄ )ゞ」

「不幸だァ!!!!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 




続くのじゃよ?


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第30話 VSチャンピオン 巨人と王



記念すべき?三十話でござる。
懐かしのカード多めに、けど新しいカードも出して楽しもうかの


 

 

 

 

玄関前、一般車両でやってきた今日の対戦相手チャンピオンのストロング石島。

格好はスタジアムでいつも見られている世紀末にいる奴らのような格好だ。

 

「お前か。ニコが対戦を組んだ相手は」

「えぇ、その通り。浅原智樹だ。今日はよろしく頼むよ。チャンピオン」

「ふん。どうやら威勢は良いようだ。だがあまり調子に乗るなよ?プロであるこの俺がお前のような一般人とデュエルするのはこういう機会でなければ出来ないんだ」

「そうでだろう。けどひとつ言っておくぞチャンピオン。意の中の蛙大海を知らず。あんたの高くなった鼻をへし折ってやるよ」

「ほう?そこまで言えるなら腕はあるようだな。精々がっかりさせるなよ」

 

 

 

「すっげ!!本物のストロング石島だ!!サイン!!サイン頂戴!!」

「ずるい!!僕もほしい!!」

「私もくっださーい!!」

「仕方ない。プライベートではこんな事はしないんだが今日は特別だ。ほら、貸してみろ」

 

 

塾内に入るなり小学生組はサイン欲しさに突貫した。

 

その反応も思っていたよりもフレンドリーで優しく、言葉は乱暴だがひとりひとりにしっかりサインをしてあげていた。それを見て他の塾生も彼のもとに向かう。握手したり質問になんだかんだ言いつつも答えたり、ファンサービス精神は旺盛なようだ。

 

 

「あれが・・・ストロング石島・・・父さんの対戦相手だった人」

 

 

遊矢は少し怖いのか、俺の陰に隠れてその様子を見ていた。きっと何か言われるのではないかと思い怖がっているのだろう。けどもしかしたらあの様子なら・・・

 

 

「おい。そろそろ試合を・・・ん?そこのガキはもしかして・・・榊遊勝の子供か?」

「っ!!そ・・・そうだ!!」

「・・・・・ふ、そうか、怖がる必要はない。俺はお前を攻める気はないしお前の父をバカにもしない」

「え?」

 

 

「ただし!!」

 

 

「っ!!?」

 

 

声を張り上げて遊矢をしっかりと見て発言した。

 

 

「必ずあの日の対戦を現実のものにしろ!!それが榊遊勝の息子のお前でも構わん!!あの時に俺が味わった不戦勝という勝利は絶対に許さん!!わかったか!!」

「・・・は・・・はい」

「声が小さい!!男ならば声を出さんか!!」

「は・はい!!」

「よし。お前はサインいらんのか?」

「・・・・・・一応もらっとく」

「さら色紙でもなんでもいいからもってこい」

 

 

思った以上にチャンピオンとして素晴らしい人格者だったストロング石島である。それからなんだかんだ言いつつ一時間程度子供たちの話や自身の話などをして時間が過ぎていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『それでは!今回は私ニコ・スマイリーが解説をさせていただきます!!今回の対戦カードは非公認!!よって互の肩書きは全て無視します!!ストロング石島VS浅原智樹!!それではアクションフィールドオン!!『バトルシティ』!!』

 

 

アクションフィールドバトルシティ。かの有名な海馬瀬人が開催した大会の第一予選となったドミノ町がモデルとなったアクションフィールドだ。

 

 

「さぁいくぞ!!戦いに集いしデュエリスト達が!!」

「モンスターと共に地を蹴り宙を舞い!!フィールド内を駆け巡る!!」

「見よ!!これぞデュエルの最強進化系!!」

『アクショ〜ン!!』

 

 

「「デュエル!!!」」

 

 

石島 4000

浅原 4000

 

 

「先行は俺だ!!俺は手札より『トレードイン』を発動!!『バーバリアンキング』を捨てて2枚ドロー!!さらに『七星の宝刀』発動!『哀哭の巨人』を除外して2枚ドロー!!」

 

「手札から『蛮族の狂宴Lv5』を発動!!手札より『バーバリアン1号』と『万象の巨人』の効果を無効にして特殊召喚する!」

 

「手札の『剛擊戦攻ドルゲーザ』の効果発動!!自分の場の『戦士族』と『水族』モンスターの数だけ召喚時のレベルを1下げる!!元のレベルは8!だが場の戦士族の『バーバリアン1号』『万象の巨人』がいる!よってレベルは6!!バーバリアン1号をリリースして『剛擊戦攻ドルゲーザ』をアドバンス召喚!!」

 

「召喚時の効果!!自分の場にいる戦士族1体につき一枚ドロー!さらに水族1体につき一枚ドローする!!ドルゲーザは水族であり戦士族!!さらに万象の巨人も戦士族!よって3枚ドロー!!カードを二枚伏せてターンエンドだ!!」

 

 

 

 

石島 4000

場 ドルゲーザ 万象の巨人

伏せ2枚

手札2枚

 

 

 

万象の巨人

レベル5/戦士族/地属性/ATK2200/DEF1000

効果

① 自分のターンのドローフェイズに発動できる。山歩だから一枚目を除外できる。

 

 

哀哭の巨人

レベル7/戦士族/地属性/ATK2700/DEF1000/通常モンスター

――大地が悲しみに震える。

 

 

剛擊戦攻ドルゲーザ

レベル8/戦士族・水族/地・水属性/ATK3000/DEF2500

効果

① ―シンパシー―このモンスターを召喚する際、自分フィールドの戦士族・水族の数だけこのモンスターのレベルを1下げたものとして扱う。

② このモンスターの召喚・特殊召喚時に発動する。自分フィールドの戦士族1体につき山札から一枚引く。水族1体につき山札から一枚引く

 

 

 

 

 

うん。普通に強い。

手札交換に手札補充、さらに後ろの硬さと後続を繋げられる手札の数。そして元より場に出た2体の戦士族モンスター。ジャイアント。その攻撃力は凄まじくデュエマでも高コスト高火力のモンスターが多い。バトルで突破するのは難しいだろう。流石チャンピオンだ。

 

 

 

「石島選手!!先行とは思えない大型モンスターの召喚と手札の回復!!これが王者の力なのかぁ!!!」

 

 

 

けどそれくらいは俺もできる!!突破できるかどうかはさておきな!!

 

 

「俺のターン!!ドロー!!スタンからメイン!!手札より『拷問ロストマインド』を発動!!相手の手札を確認し魔法カードを全て墓地に送る!!さぁ見せてもらおうか!!」

「なるほど。手札破壊系のデッキか!いいだろう!俺の手札はこれだ!!」

 

バーバリアン2号 大神秘アスラ ブラットヴォルス

 

「魔法カードはなし、よって手札破壊はない。よってロストマインドの更なる効果発動だ。相手は手札をすべて山札に戻しシャッフル。その後同じ枚数ドローする」

 

 

 

 

拷問ロストマインド

通常魔法

① 相手の手札を見る。その中の魔法カード全てを墓地に送る。

② ①の効果手札を一枚も墓地に送れなかった場合、相手は手札をすべて山札に戻し、戻した枚数と同じ枚数カードを引く。

 

 

 

 

「残念だったな」

「仕方ないさ。だがまだ動かせてもらう!『ホーガンブラスター』発動!!デッキをシャッフルし一枚目を公開する!それがモンスターの場合、特殊召喚できる!魔法カードの場合はそのまま発動する!!」

 

「シャッフルのち一枚目を公開!!『RP真実の名アカデミーマスター』!!モンスターなので特殊召喚!!」

 

 

 

 

ホーガンブラスター

速攻魔法

① 自分のデッキをシャッフルする。その後デッキの一番上を公開する。それがモンスターの場合特殊召喚する。それが魔法カードの場合発動する。発動した魔法は墓地に送られる。それ以外の場合は山札の一番上に置く。

 

 

 

RP真実の名アカデミーマスター

レベル8/戦士族・アンノウン/水属性/ATK2700/DEF2400

効果

① 自分が手札から魔法カードを唱えた時、発動した魔法カードを墓地から続けて唱えても良い

② このモンスターが与えるダメージは2000以下になる。

 

 

 

 

 

「手札から『超次元エナジーホール』発動!一枚ドローしてエクストラデッキから『ガロウズ・ゼブ・カイザー』を特殊召喚!!さらに!!アカデミーマスターの効果!!もう一度エナジーホール発動!!さらに一枚ドロー!そしてレベル5以下になるように2体を特殊召喚!!こい!!『時空の喧嘩屋キル』2体!!」

 

「キル1体をリリースして『光器パーフェクトマドンナ』をアドバンス召喚!!カードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

 

時空の喧嘩屋キル

レベル2/戦士族/火属性/ATK600/DEF600/超次元儀式

効果

① 相手ターン中、自分の超次元儀式モンスターは相手の効果で手札に戻らない。

② ―覚醒―自分のターン開始時に自分の攻撃力2500以上のモンスターが居る場合発動する。このモンスターをエクストラデッキに表側で戻しエクストラデッキから『巨人の覚醒者セツダン』を特殊召喚する。この効果は無効化されない。

 

光器パーフェクトマドンナ

レベル5/機械族/光属性/ATK500/DEF2500

効果

① このモンスターは攻撃できない。

② このモンスターの効果は無効化されない

③ ―ブロッカー―

④ このモンスターがフィールドを離れるとき、このモンスターの守備力が0より大きればフィールドを離れるかわりにとどまる。

 

 

ガロウズ・ゼブ・カイザー

レベル6/水族/水属性/ATK2200/DEF2000/超次元儀式

効果

① 相手モンスターが攻撃宣言した時に発動する。デッキから一枚引く。

 

 

 

浅原 4000

場 アカマス キル マドンナ ガロウズ

伏せ 2枚

手札2枚

 

 

 

 

『これはすごい!!チャンピオンを上回るといっても過言ではないほどの展開力を見せつけた浅原選手!!しかし!!チャンピオンのモンスターを超えるモンスターは召喚できなかったようだァ!!』

 

 

「口先だけのデュエリストではないようだな!俺のターン!!ドローする前に万象の巨人の効果で一枚除外する!!除外されたのは『バーバリアン2号』!!そしてドロー!!バトルだ!!ドルゲーザでキルに攻撃!!」

「攻撃宣言に反応してガロウズの効果!さらにチェーンしてマドンナの効果発動!!何もないなら効果処理だ!!マドンナの効果!!自身を守備表示に変更し代わりにダメージ計算を行う!ガロウズは相手モンスターの攻撃に反応してデッキから一枚ドローする!!」

「だが攻撃力はドルゲーザの方が上だ!!ドルゲーザ!!叩き潰せ!!」

「マドンナの更なる効果!!フィールドを離れる時!守備力が0より大きい場合フィールドに残る!!」

「ちっ!厄介なモンスターだ。だがまだ攻撃できるモンスターは残っている!!万象の巨人でキルに攻撃!!」

 

 

 

 

浅原 4000-(2200-600)=2400

 

 

 

 

『先制攻撃は石島選手!!しかし破壊された超次元儀式モンスターはエクストラデッキに戻るぞ』

「俺はさらにカードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

 

石島 4000

場 ドルゲーザ 万象

伏せ3枚

手札2枚

 

 

 

 

「俺のターン!!ドロー!スタンからメイン!!マドンナを攻撃表示に変更!!さらに手札から『ドラゴンズサイン』発動!!手札からレベル7以下の光属性ドラゴン族モンスター1体を特殊召喚する!!こい!!『蒼華の精霊龍ラ・ローゼ・ブルエ』!!さらにアカマスの効果で同じ効果をもう一度発動する!!『高貴の精霊龍プレミアム・マドンナ』!!」

 

 

蒼華の精霊龍ラ・ローゼ・ブルエ

レベル7/ドラゴン族/光属性/ATK2750/DEF2450

効果

① -ブロッカー-

② 自分の光属性ドラゴン族モンスターの攻撃時に発動する。デッキの一枚目を魔法・罠ゾーンにセットする。セットしたカードは自分がダメージを受けるとき、代わりに手札に加える。それ以外の方法ではフィールドを離れない。

③ 自分フィールドに光属性モンスターが居る場合、このモンスターは相手効果の対象にならない。

 

 

高貴の精霊龍プレミアム・マドンナ

レベル7/ドラゴン族/光属性/ATK2500/DEF3000

効果

① ―ブロッカー―

② 相手ターン中、このモンスターがフィールドを離れるとき、このモンスターの守備力が0より大きればフィールドを離れるかわりにとどまる。

③ このモンスターが与えるダメージは2000以下になる。

 

 

 

「手札の『邪魂創世』発動!!パーフェクトマドンナを破壊して二枚ドロー!!マドンナの置き換え効果でマドンナはそのまま場に残る!!アカマスの効果で同じことをして二枚ドロー!!」

 

 

 

『ななななんと浅原選手!!一気に手札を使い切ったと思いきや同じ枚数手札を回復させたァ!!!』

 

 

 

「ガロウズ・マドンナの2体をリリースして『戦攻竜騎ドルボラン』をアドバンス召喚!!勿論マドンナは場に残る!!」

 

 

 

戦攻竜騎ドルボラン

レベル8/ドラゴン・水族/火・水属性/ATK3000/DEF2500

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時、相手の攻撃力2500以下のモンスターを一体選び破壊する。

② このモンスターの召喚時特殊召喚、相手の攻撃力2500より大きいモンスターを一体選び手札に戻す。

③ このモンスターが与えるダメージは2000以下になる。

 

 

 

 

 

「ドルボランの召喚時効果発動!!」

「させん!!『ブレイクスルースキル』発動!!その効果を無効にする!!」

「だがこれでドルゲーザは突破できる!!バトルフェイズに入る!!ドルボランでドルゲーザに攻撃!!吹きとばせ!!ドルボラン!!」

「迎え撃てドルゲーザ!!」

 

 

 

ドルゲーザ・ドルボラン

撃破

 

 

 

「一気に攻める!!ラ・ローゼ・ブルエで万象の巨人に攻撃!!その瞬間効果発動!!デッキの上から一枚を魔法・罠ゾーンにセット!!そして攻撃続行!!」

「させん!!アクションマジック!『究極の咆哮』!攻撃表示のモンスターを対象に発動する!!そられすべてを破壊する!!」

「ラ・ローゼ・ブルエの更なる効果!!光属性モンスターが存在する限りこのモンスターは効果対象にならない!!さらにパーフェクトマドンナは効果でフィールドに残る!!」

 

 

破壊 アカマス 

 

 

 

石島 4000-(2750-2200)=3450

 

 

 

 

「よっしゃぁ!!メイン2に移行!!カードを2枚セットしてターンエンドだ!」

「まだだ!罠発動!!『リビングデットの呼び声』!甦れドルゲーザ!!そして特殊召喚時に合計2枚ドロー!!」

 

 

 

 

浅原 2400

場 ブルエ マドンナ

伏せ 四枚

手札1枚

 

 

 

 

「そして俺のターン!!ドロー!!除外されているバーバリアン2号を墓地に送り手札から『大神秘イダ』を特殊召喚!!」

 

 

大神秘イダ

レベル5/戦士族/地属性/ATK2300/DEF1000

効果

① このモンスターは通常召喚できない。

② 自分の除外されている戦士族1体を墓地に送り手札のこのモンスターを特殊召喚することができる。

 

 

「さらに二枚目の『蛮族の饗宴Lv5』を発動し墓地のバーバリアン1号と2号を特殊召喚する!場には戦士族が4体!水族が1体!!」

「マジかよっ」

「よってレベル軽減は5!!手札から剛擊戦攻ドルゲーザを召喚!!召喚時効果!!デッキから合計7枚ドローする!!」

 

 

 

『ストロング石島の手札が恐ろしい程に増えていたァ!!!これは浅原選手ピンチ!!』

 

 

 

「『二重召喚』発動!!バーバリアン1号と2号をリリース!!密林の奥地から巨木をなぎ倒し、現れるがいい。未開の王国に君臨する蛮族の王。『バーバリアンキング』!!アドバンス召喚!!そしてバーバリアンキングの効果発動!!『大神秘イダ』リビングデットで特殊召喚した『ドルゲーザ』をリリースして効果発動!!このターンバーバリアンキングに三回攻撃を与える!!」

 

「『嵐』発動!!俺のカード全てを破壊してその合計3枚の伏せカードを破壊する!!最初のターンに伏せた二枚と最後に伏せた二枚のうち左側のカードを破壊!!それにチェーンして発動!!『メテオレイン』!!このターン俺のモンスターに貫通効果を与える!!」

「タダではやられん!!『リビングデットの呼び声』!!甦れ『プレミアムマドンナ』!!そしてリビデはそのまま破壊されるが『プレミアムマドンナ』の効果で場に残る!!」

 

「『ミラフォース』『オラクルジュエル』か、攻撃反応系の速攻魔法と罠か、いい場所をぶち抜けたようだな!!!!さらに!!装備魔法『魔道士の力』をバーバリアンキングに装備!!さらにカードを3枚セット!!これで攻撃力が2000アップする!!」

「攻撃力5000の三回攻撃貫通持ちっておい・・!!?冗談だろっ!!?」

「手札から『闇の護封剣』発動!!相手フィールドのモンスターをすべて裏守備表示に変更!!さらにバーバリアンキングの攻撃力が上昇!!」

「ちっ!!」

「バトルだ!!ドルゲーザでそこの裏守備モンスターに攻撃!!」

「すまん!!ラ・ローゼ・ブルエっ!!」

「さらに貫通!!」

「ラ・ローゼ・ブルエの効果でセットしたカードを手札に加えてダメージを無効化する!!っ!!よっし!!今加えた速攻魔法『スローリーチェーン』発動!!このターン相手はこれ以上の攻撃宣言ができない!」

「さらにこのカードは発動後にフィールドにセットする!その後セットカードを1枚墓地に送る!俺は伏せてあった『クリスタルメモリー』を墓地に送る!!」

「運のいいやつだ。俺はこれでターンエンドだ」

 

 

 

 

スローリーチェーン

速攻魔法

① このターン相手は攻撃宣言することができない。発動後このカードはフィールドにセットする。

② ①の効果でこのカードをセットしたとき、自分の伏せカード一枚を墓地に送る

 

 

 

石島 3450

場 ドルゲーザ キング(3000+2500)

伏せ3枚 魔道士の力・闇の護封剣

手札1枚

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うそ・・・・こんな戦い方私知らないっ・・・チャンピオンのこんな戦い見たことないっ!!」

「・・・・驚愕。私もプロリーグの試合を見てきたけどこんなにも高度な戦い方をしていなかったっ」

 

 

チャンピオンストロング石島のデュエルスタイルに俺たちは目を疑った。いつも見ているデュエルとは比べ物にならない強さ、そして戦略。その全てが今までのチャンピオンからは考えもつかないものだった。

 

 

「その反応は正しい」

「赤馬?どういうことだ?」

 

 

赤馬は何か知っているようだ。一体どういうことなんだ?今俺たちの前でデュエルをしているのは本当にあのストロング石島なのか?

 

 

「今我々が見ているデュエルこそが彼の本来のデュエルスタイルだ。圧倒的なアドバンテージを得て尚相手の状況からフィールドを瞬時に読み、ダメージを与えていく。それにより得られるフィールドのアドバンテージと自分と相手との精神的アドバンテージを得て自分に有利な状況へと運んでいく。それが本当のストロング石島と言う男のデュエルだ」

「じゃぁなによ?普段のデュエルは舐めプってこと?」

「そうではない。チャンピオンに求められるのは観客を沸かせる演出と、絶体絶命下からの大逆転劇を演出できるだけの技量。そして対戦相手をデュエルの中で見定めて、プロリーグの調和と未来を築き上げていくこと。ただ強いだけのデュエリストなどを世間は求めていない」

 

 

確かにその通りだ。デュエル観戦に行ってもただ攻撃力3000のモンスターが相手を倒し『俺最強じゃん!!』とか言ってただ一方的に、相手に何もさせずに相手を倒すデュエルなどただ作業を見に行っているだけだ。

けどそこにさらに攻撃力をあげたり、効果を使い驚くべき方法で相手を倒したりするだけで見ているこちらは楽しくなる。

 

そして絶体絶命の中から一枚のカードから逆転する場面は、いつ見ても大興奮するものだ。

 

 

「今日ストロング石島はチャンピオンではなく一人のデュエリストとして浅原講師とデュエルをしている。それは魅せるデュエルではなく、ただ負けないために勝利のみを優先する本気のデュエルだ」

 

 

魅せて勝つデュエルではなく勝つためのデュエル・・・・なるほど。

 

 

「本気の・・・デュエル」

「榊遊矢。思えておくといい。デュエルで人を笑顔にするためには演出や言葉だけではなく、実力も必要なのだ。そしてそれを君の父上は持っていた。だからストロング石島は彼との対戦を心待ちにしていたのだ」

「・・・・・・・」

 

 

遊矢は話を聞いて考え込むように黙ってしまった。その通りだろう。その話からしたらストロング石島も榊遊勝のファンであり目標であったはずなのだ。その人とのデュエルがどれだけ待ち遠しくて、楽しみだったものか。きっと今そう思っているに違いない。

そんな遊矢に赤馬は追い打ちをかけるような一言を口にした。

 

 

「今だからこそ言おう。君のエンタメデュエルはただ子供の遊戯だ」

「っ!!?零児あんた!!」

「カヤ姉ちゃん!!いいんだ!!・・・・わかってたことだから・・・・・」

「遊矢・・・・・・」

 

 

カヤが目に見えて怒るように赤馬に近寄ったが、それを止めたのは遊矢だった。そして自身をそれを自覚していると小さな声で、だがはっきりとそういった。

 

 

「俺のデュエルは確かに遊戯みたいなんだって・・・最近思ってたんだ。みんなを笑わせることは出来るけど・・それだけなんだ。それだけなら誰でもできる。けどみんなをワクワクさせたりドキドキさせたりするデュエルは俺にはまだ出来てないんだ。違う・・・俺はエンタメデュエルがしたいって言いながらまだきっとそのやり方がわからないんだよ・・・」

「そうだろう。君のデュエルはまだその程度だ。だからこそ。まずは何もかもを捨てて全力で、楽しませるデュエルではなく自分の全力のデュエルをすればいい」

「俺の・・・・全部を・・?けどそれじゃぁ誰も見ててつまらないんじゃ・・・」

「確かに、全力で勝つためのデュエルだけでは観客は満足しない。だがまずは演出や言葉よりもまずは君自身の全てでぶつかるのだ。まずそれが最初の魅せるデュエルになるはずだ」

 

 

「魅せる・・・デュエル・・でもどうしてそうなるんだ?」

 

 

「君が勝つために必死になりデュエルする姿を見て、ワクワクする人が居る。ここからどうなるか楽しむ人がいる。それはデュエリストが必死になり戦っているほどその気持ちは高まる。そういうものだ。君が目指すエンタメデュエルはそれが出来て初めて第一歩を歩み出せるものだと私は思う」

「俺の・・・全力のデュエル・・!!」

 

 

その言葉はきっと遊矢の何かを刺激したに違いない。だって今、こいつの目にはさっきまでなかった何かが宿っている気がするんだ。気のせいじゃない。きっとそれは遊矢が今まで見つけられなかったものなんだと思う。

 

 

「零児・・・・あんたもしかしてそれを伝えたかったから遊矢を呼んだの?」

「ふっ・・・さぁどうだろうか?」

「ったく・・・素直じゃないな。赤馬」

「鯔倉、君に言われたくはない。いつも榊遊矢とデュエルをしながらアドバイスをしていると聞いたぞ」

 

 

うげ・・・一体誰から聞いたんだよ。

 

 

「うふふ・・・女の耳は情報を逃がさないのよ?」

「お前か・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「はは・・・・スマンな訂正させてもらうぜ石島。あんた本当に強いわ。正直舐めてた。だから全力展開して一気に倒すつもりだった。謝罪する」

「構わねぇ。舐めてて油断してこのザマなら切れてたが全力だったなら文句はねぇ。さぁお前のターンだ。このチャンピオンの壁!超えられるものなら超えてみろ!!」

 

「胸を借りるぜチャンピオン!!俺のターン!!ドロー!!まずはお互い新しく始め直そうか!!スタンからメイン!!カードを1枚セット!そしてマドンナをリリース!!世界を作り変えろ!!Nの名を持つ水の化身!!『サイバー・N・ワールド』!!アドバンス召喚!!」

 

 

サイバー・N・ワールド

レベル6/水属性/水族/ATK2500/DEF2500

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時、すべてのプレイヤーは墓地、手札、山札をすべて加えてシャッフルし、手札が5枚になるようにカードを引く。

② このモンスターが与えるダメージは2000以上にはならない。

 

 

「効果発動!!互いに墓地・手札を山札に加えてシャッフル!その後五枚のカードをドローする!!」

「「ドロー!!!」」

 

『互いに手札を五枚に戻した!!まさしくNEWworld!!しかしフィールドの優位は石島選手にあります!!対する浅原選手のフィールドには先ほどの速攻魔法『スローリーチェーン』と場には2体のマドンナと今召喚したNワールド一体のみ!攻撃力ではまだ勝てません!!』

 

「手札から速攻魔法『ネオブレイン』を発動!!デッキから二枚ドローする!!今伏せた超次元儀式魔法!『超次元ドラヴィタホール』発動!!」

 

ネオブレイン

速攻魔法

手札からこのカードを発動させるとき、自分フィールドに水属性モンスターが居る場合のみ発動できる

① デッキから二枚引く。

 

 

「墓地のネオブレインを手札に戻し!エクストラデッキから『時空の精圧チャクラ』をフィールドに特殊召喚!!」

 

 

時空の精圧ドラヴィタ

レベル7/天使族/光属性/ATK2550/DEF2050/超次元儀式

効果

① 相手が魔法カードを唱えた時、相手フィールドのモンスター1体を守備表示に変更する。

② このモンスターがバトルで勝利した場合、続けてモンスターに攻撃できる。

③ ―覚醒―自分のターン開始時に発動する。自分の場に存在する名前に『NEX』もしくは『HC』と名のついたモンスターが2体以上存在する場合、このモンスターをエクストラデッキに表側で戻し、エクストラデッキから『龍圧の覚醒者ヴァーミリオン・ドラヴィタ』を特殊召喚する。この効果は無効化されない。

 

 

「カードを四枚セットしてターンエンドだ」

 

 

浅原 2400

場 マドンナ プレマド N ドラヴィタ

伏せ5枚

手札4枚

 

 

「俺のターン!!ドロー!!『ブラットヴォルス』を発動コストに『ライトニングボルテックス』発動!!!お前のモンスターをすべて破壊する!!」

「マドンナとプレマドは場に残る!!さらに『スローリーチェーン』発動!!」

「カウンター罠『マジックジャマー』発動!!発動を無効にして破壊する!!手札コストはバーバリアン2号!!」

「くっ」

「『終末の騎士』を召喚!!効果発動だ!デッキよりバーバリアン1号を墓地へ送る!!さらにバーバリアンキングの効果!ブラットヴォルスをリリースしてこのターン二回攻撃を与える!さらに伏せカード『バーバリアンレイジ』を発動!!対象はバーバリアンキング!攻撃力を1000アップ!!さらにバトルで破壊したモンスターは手札に戻す!!

「っ!!しまったっ!!」

「そして今現在のバーバリアンキングの攻撃力は3000に加算されてバーバリアンレイジの1000と魔導師の力で2000!よって攻撃力の合計は6000!!バトルだ!!バーバリアンキングでドラヴィタに攻撃!!」

 

 

『これが決まれば石島選手の勝利だァ!!』

 

 

「させるわけがない!!速攻魔法!『反撃のサイレントスパーク』!!」

「二枚目のカウンター罠!!『魔宮の賄賂』発動!発動を無効にして破壊!!」

「くっそ・・!!その後一枚引く・・・だがこれでこちらが使える!!効果処理終了後!!速攻魔法『アポカリプスデイ』!!」

 

 

アポカリプスデイ

速攻魔法

フィールドにモンスターが6体以上いる時、フィールドに存在する全てのモンスターを墓地に送る。

 

 

「フィールドのモンスターが六体以上存在する場合それら全てを破壊する!!」

「なんだとっ!!」

「消し飛ばせ!!アポカリプス!!」

「くっ!!アクションマジック『決闘者不屈の魂』!!バーバリアンキングの破壊を無効にする!!」

「だがドルゲーザには退場してもらう!!」

 

 

 

決闘者不屈の魂

アクションマジック

① モンスター1体を選び発動する。そのモンスターはこのターン終了時までフィールドから離れない。

 

 

 

「モンスターの数が代わり巻き戻しが起こる!!バーバリアンキングでマドンナに攻撃!!」

 

 

『なんどチャンピオン!!破壊されずフィールドにとどまるモンスターにあえて攻撃ですか!!?』

 

 

「いや・・・違う・・・っ!!!」

 

 

『え?』

 

 

「バトルで破壊したときバーバリアンレイジの効果発動!!墓地に行く代わりに手札に戻す!!マドンナの効果は置き換え効果!置き換え効果は同時に二つ発動しない!!手札に戻てもらうぜ!!続けてプレミアムマドンナにも攻撃!!同じく手札に戻りな!!」

「ちぃ!!」

「俺はこれでターンエンドだ」

「エンドフェイズに伏せカード『ネオブレイン』!二枚ドロー!!」

 

 

 

石島 3450

手札二枚

場 キング(5500)

伏せ1枚 魔導師・闇の護封剣・レイジ

 

 

 

 

「俺のターン!!これなら・・!!!スタンからメイン『ドラゴンズサイン』発動!!手札から『真・龍覇ヘブンスローシア』守備表示で特殊召喚!!効果発動!!エクストラデッキよりドラグハートフォートレス『天獄の正義ヘブンズヘブン』を特殊起動!!!」

 

 

真・龍覇ヘブンズロージア

レベル7/ドラゴン・戦士族/ATK2200/DEF2400/ドラグナー

効果

① 召喚・特殊召喚時、エクストラデッキからレベル5以下の光のドラグハートもしくはレベル3以下のドラグハート一枚を自分フィールドに特殊起動させる。

② 自分の除外されているカードが5枚以上の時、自分の光属性モンスターは『シールドセイバー』を得る。(―シールドセイバー-自分の伏せカードが破壊されるとき、代わりにこのモンスターを破壊しても良い。その場合伏せカードはフィールドに残る―)

 

天獄の正義ヘブンズヘブン

レベル5/光属性/特殊永続魔法(ドラグハートフォートレス)

① このカードは自分のモンスターゾーン。魔法・罠ゾーン一つをしようして自分フィールドに特殊起動する。

② このカードは『奥義』または『龍』と付くカード以外の効果ではフィールドを離れない。(ただし、自分が場のカードを選択する場合、この効果は当てはまらない)

③ 互のプレイヤーは自分フィールドに光属性モンスターがいない場合、手札から魔法を唱えるとき、除外されているカード1枚を墓地に送らなければ魔法カードを発動できない。

④ エンドフェイズに発動する。手札から『ブロッカー』を持つモンスターを1体特殊召喚する。

⑤ 龍解―ブロッカー3体以上―自分のドローフェイズに発動する。自分フィールドにブロッカーを持つモンスターが3体以上居る場合、このカードをエクストラデッキに戻し、エクストラデッキから『天命讃歌ネバーラスト』を特殊召喚する。この効果は無効化されない。

 

 

 

 

「ホーガンブラスター発動!!デッキをシャッフルのちトップ1枚公開!めくれたのは『龍覇グレンモルト爆』!よって特殊召喚!!さらに爆の効果発動!!エクストラデッキより『闘将銀河城ハートバーン』を特殊起動!!」

 

 

 

龍覇グレンモルト爆

レベル8/戦士族/火属性/ATK3000/DEF3000/ドラグナー

効果

① -スピードアタッカー-このモンスターは召喚・特殊召喚時必ず攻撃宣言することができる。

② 召喚・特殊召喚時に発動する。エクストラデッキよりレベル5火属性のドラグハートを一枚フィールドに特殊起動する。

 

 

 

 

「伏せていた速攻魔法『ポジトロン・サイン』発動!!山札の上から四枚を見てその中の速攻魔法1枚条件を無視して発動できる!!四枚を確認!その中から速攻魔法『インフェルノサイン』発動!!墓地より守備表示で特殊召喚!!甦れ!ラ・ローゼ・ブルエ!!」

 

 

 

 

ポジトロン・サイン

速攻魔法

① 山札の上から4枚を確認する。その後速攻魔法1枚を選び、条件を無視して発動する。それ以外のカードは好きな順番で山札の一番下に送る。

 

 

 

 

「自分フィールドにドラゴン族モンスターがいるので手札の『龍素知新』発動!!墓地の速攻魔法1枚を発動する!俺が使うのは『ホーガンブラスター』!!効果起動!!シャッフルのちトップ公開!!めくれたのは・・・・よっし!!『憎悪と地獄の門』!!効果発動!!相手ライフが自分よりも多い場合、ライフを自分のライフと同じにする!!よってライフを2400にする!!」

「なんだとっ!!?」

 

石島 2400

 

 

「カードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

 

浅原 2400

場 ハートバーン・ヘブンズヘブン・ロージア・モルト爆・ブルエ

伏せ2枚 ハートバーン・ヘブンスヘブン・

手札2枚

 

 

 

「モンスターは3体・・見たことねぇカードが二枚ある。だがこのターンで仕留める!!俺のターン!!ドロー!!闇の護封剣の効力は切れて破壊。よってバーバリアンキングの攻撃力は5000にダウン。だが構わねぇ!!『ゴブリドバーグ』を召喚!効果発動!手札から『タスケナイト』を特殊召喚!バーバリアンキングの効果発動!!いま召喚した2体をリリースして再び三回攻撃の効果を得る!!」

「何度もさせるかよ!!伏せていた『禁じられた聖杯』発動!!対象はバーバリアンキング!!」

「ちっ!!だが攻撃力が800上昇!!・・・ちっ、魔法カードが使えないこの状態が繋いな・・・だが突貫する!!バトルだ!!バーバリアンキングでブルエに攻撃!!」

「何もない!!」

「バーバリアンレイジの効果でそいつは手札に戻してもらう!!カードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

石島 2400

場 キング

伏せ2枚 魔導師 レイジ

手札0枚

 

 

 

「俺のターンドロー!!この勝負貰う!!」

「なんだとっ!!?」

「ロージアを攻撃表示に変更!!そしてその瞬間!!ハートバーンの龍解条件成立!!」

「っ!!」

 

 

「見せてやる!!最後まで絶対にあきらめない男の生き様!!ドロッドロに煮え滾る俺の魂!!この状況をひっくり返して勝利を切り開く!!!燃え上がりそして立ち上がえ!!ハートバーン!!龍解!!!『超戦覇龍ガイNEXT』!!特殊召喚!!!」

 

 

 

 

超戦覇龍ガイNEXT

レベル10/ドラゴン族/火属性/ATK5000/DEF2500/ドラグハート

効果

① 自分のモンスターはすべて『スピードアタッカー(このモンスターは召喚・特殊召喚時必ず攻撃宣言できる)』を得る。

② このモンスターが与えるダメージは3000以下になる

③ ―龍回避―このモンスターがフィールドを離れるとき、このモンスターをエクストラデッキに戻し、魔法・罠ゾーンの『闘将銀河城ハートバーン』を場に特殊起動する

 

 

 

 

「攻撃力・・・5000だとっ!!?だがまだ俺のバーバリアンキングの方が攻撃力は上だ!!」

「知ってるさ!!だからこいつじゃない!!!『死者蘇生』!!甦れ『ラ・ローゼ・ブルエ!!』俺はロージアとモルト爆さらにブルエをリリース!!」

「なにっ!!?3体リリースだとっ!!?」

 

 

「全てを焼き払え!伝説の龍!!更なる進化と転生を繰り返し!!舞台をサファイアで染め上げろ!!『ボルメテウス・サファイア・ドラゴン』!!!」

 

 

 

 

 

 

『ボルメテウス・サファイア・ドラゴン!!!』

 

現れたのは遊矢が持つボルメテウスよりも一回り大きい、似たような姿をしたボルメテウスだった。けれど背中に持つ武器はボルメテウスを凌駕し、体の色も白から全体的にサファイアのような美しい青に変化していた。

 

 

「あれ・・・俺のボルメテウスに似てる・・けど・・・それ以上にすごい・・!!!」

「あれが浅原講師のデッキのエースだろう」

 

 

『バトルフェイズ!!サファイアでバーバリアンキングに攻撃!!その瞬間サファイアの効果発動!!相手の魔法・罠ゾーンのカード3枚を墓地に送る!!その時相手はカード効果を発動できない!!俺が選びのは!!伏せカード2枚とバーバリアンレイジ!!!』

 

『馬鹿なっ!!』

 

 

 

 

ボルメテウス・サファイア・ドラゴン

レベル10/ドラゴン族/火属性/ATK4000/DEF4000

効果

① ―スピードアタッカー―

② このモンスターの攻撃宣言時、相手の魔法・罠カードを3枚選び墓地に送る。この効果に対して相手はカード効果を発動できない。

③ このモンスターの攻撃宣言時、攻撃力を1000アップさせる。

④ このモンスターの与えるダメージは3000以下になる。

 

 

 

『これによりバーバリアンキングの攻撃力は3500までダウン!!さらに自身の効果で1000攻撃力が上昇!!合計5000!!!!サファイア!!焼き払え!!ボルメテウスフルブラスト』!!!」

『まだやられん!!アクションマジック『奇跡』!!ダメージを半分にして破壊を無効にする!!』

 

 

石島 2400-((5000-3500)÷2)=1650

 

 

 

『こいつで最後!!ガイNEXTで攻撃!!超戦覇龍奥義『ネクストブレイク』!!!』

『グォオオオオオオオオ!!!!!!!?』

 

 

 

 

 

石島 0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「久しぶりに心の底から電力が出せるいいデュエルをさせてもらった。浅原智樹と言ったな。感謝する」

「それはこっちのセリフだよチャンピオン。今までデュエルした中であんたは五本指に入る実力者だったよ」

「ふっ、一番ではないのが釈然としないがまぁいいだろう。お前とのデュエルで得たことを俺はリーグで活かそう。そして誓ってやる。お前に敗れるまで俺は今後絶対に負けん」

「そうかい。なら今日からあんたのファンになるしなさそうだな」

「ならばこれを受け取れ。俺の試合を必ず見られる特別観戦権だ。ではな。ニコ。いくぞ」

「はい。浅原さん。今日は本当にありがとうございました。ではまた機会があれば」

 

 

そう言って帰っていくニコスマイリーと石島を見送った。

イイデュエルだった。久しぶりに防戦一方の試合だったこと、そして手札が噛み合ってくれたのことなどの出来事が続き、心の底から楽しいデュエルだった。

 

 

「浅原さん!!」

「お?遊矢くんどうした?」

「俺とデュエルして欲しいんだ!!」

「もしかしてさっきのデュエルに影響されたか?」

 

「うん!!けどそれ以上に俺の目標ができたんだ!!俺の全力で!!俺の小細工なしのデュエルを見てもらってみんなが楽しめるデュエルをするんだ!!それがきっと父さんのエンタメデュエルに、そして俺のエンタメデュエルに繋がるものだって思ったんだ!!」

 

「そっか・・・・よし!!ならやるか!!」

「おう!!」

「ちょっとセンセー?私たちも相手をして欲しいのだけど?」

「俺もデュエルしたい!!あんなもん見せられて燃えないデュエリストなんている訳無いじゃん!!」

 

「私もお願いしたいわ。この興奮が収まる前に一度デュエルをしたいの」

「お前ら・・・・・なら今日の講義はひたすらデュエルにするか!零児!お前も何人かと相手してけ!雪乃も対戦相手してやってくれ」

「分かりました。ならばレイン恵。君の相手は私が勤めよう」

「なら私はカヤかしら。久しぶりにあなたと戦いたいわ」

「・・・・了解した」

「いいわよ。プロに通じるか全力で行かせてもらうわ」

「他の奴らも好きな相手とやってもよし。交代制で待つのもオッケイだ」

「早く早く!!はじめよう!!」

 

 

 

 

「「「「「「デュエル!!!」」」」」」

 

 

この日、夜七時を過ぎるまでみんなでデュエルをしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遊矢。勝鬨との話は後日改めて聞こう」

「そのまま忘れててよっ!!?」

 

 

 

 

 







取り敢えずこんな感じで。


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第31話 オーバーワンキル


お久しぶりです。


 

チャンピオンとの対戦から数日後、どこから漏れたのか俺とチャンピオンがデュエルをしたことが広まっていた。対戦結果までは伝わっていなかったが、噂の真相を確かめようとする記者や調子に乗るなと忠告に来る厳つい男どもがやって来たりと大変だった。

 

あ?どうやって凌いだかって?いやぁ天下のLDSの力はすごいな。それと女性デュエリストの発言力はまた素晴らしいものがあるよ。

つまり権力と発言力がある零児と雪乃が手を回してくれて五月蝿かった連中は黙ってくれたわけですよ。

 

けど、黙ってもしつこい奴はしつこい訳でですね・・・・・

 

 

「おい聞いてるのかこの卑怯者!!」

「ギャハハ!!リュウタてば虐めちゃダメだよぉ?臆病者なんだからさぁギャハハ!!!」

「おいおい二人共やめてやれよ?こんなさらし者みたいにされたら可哀想だろ!!?ガハハハ!!!」

 

 

このように買い物先でいきなり絡まれるわけですよ。よくわからんギャル男とギャル娘どもに囲まれてしまうわけですよ。しかも声が大きいから周囲に人が集まってきてヒソヒソ話し始めるからさぁ大変。うん。無視無視。さっさと帰ろう。かき分けて離れようとすると掴みかかってくる男。

 

 

「・・・・何か用?俺買い物に来ただけなんだけど?」

「『買い物に来ただけなんですぅ』だってよ!!?・・・・・なめてんのか?」

「は?なんでそうなるの?」

 

 

ワケわからん。

 

 

「たかが一般人があのチャンピオンとデュエルしただけで・・・お前どうなるか分かって今の発言してんのか?あぁん?」

 

 

あ、察し。

つまりそゆことね。

 

 

「僻んでるただの餓鬼か。くだらね。邪魔だからどいて。晩飯当番俺なんだよ」

「てんめぇ!!調子に乗んじゃねーぞ!!」

 

 

拳を握り殴りかかってきたギャル男A。勿論俺はデュエルマッスルはそこまで高くないのでそのまま受けましょう。痛いのやだなぁ・・・・

 

 

――ゴキュ

 

 

うっわ痛っ!?なんか鈍い音したし!?!あ、口の中切れた。口の中に広がる鉄のハーモニー・・・・・嫌だなぁ・・・

 

 

「いつつ・・・気が済んだなら通してくれる?」

「っ!!この野郎!!」

「そこまでにしてもらおうか」

 

 

また殴ってきそうだったギャル男の腕を掴んで止めたのは零児だった。なんでここにいるの?

いきなり現れた最年少プロデュエリストの登場にさっきとは違う意味で集まっていた奴らが話し始めた。

 

 

「お前・・・赤馬零児・・・・っ!!」

「これ以上やるならばこちらにも考えがある」

「へっ!!やれるもんならやってみろよ!!こんな臆病者を庇う奴は弱いって決まってるんだぜ?」

 

 

威勢がいいなおい。一応プロだぜ?それに下手したら基本ワンキルかましてくるDDDデッキだぜこいつ。下手な奴が勝てるわけないじゃん。

 

 

「そうか、なら止めない方が良かったな」

 

 

 

―――――あのまま手を出していたら君は今こうして立っていられなかっただろうに

 

 

何爆弾投げつけちゃってくれてるのこの男っ!?!?!?

 

 

「んだとぉ!!?」

「先に手を出した時点で正当防衛が使える。どれだけ殴られようとも身を守るための力と捉えられる。無論目撃者も監視カメラもすべてそれを決定づけるものばかりだ。そちらに有利なことは一切ない」

「っ」

「言っておくが私は彼をかばったのではない。君を庇ったのだ。そこを理解してもらおうか」

「あのぉ?零児?俺そこまで強くないよ?」

「ほう?最近120キロオーバーの荷重を背負って筋トレをしてると聞きましたが?」

 

 

いやぁ・・・あれは荷重じゃなくて面白がってのしかかって来た望佳と愉快な二人組だぜ?

ちなみに恥ずかしい話半年前まで腕立てができなかった貧弱男です。

 

 

「いやあれは・・・・イイや、それでいいよ」

「と、言う訳だ。ここは大人しく身を引いたほうが良いのではないか?」

「ふざけやがって・・・・・!!ならデュエルしろ!!」

 

 

はい始まったよデュエル脳。もう慣れたけど相変わらずここの住民頭おかしい。大人しく身を引けよ。めんどくさい。けどそれで黙るならそれに越したことはないし。

 

 

「はいはいデュエルデュエル。零児ちょいどいてて、即効で仕留めて買い物したいから」

「分かりました。しかしあなたが手を下すほどの相手には思えませんが?」

「いいよ別に。これで黙るなら」

 

 

俺の後ろに下がった零児を見てギャル男はまた憤慨するように顔を真っ赤にしていた。

 

 

「てめぇ!!!舐めやがって!!もしてめぇが負けたらデッキ横しやがれ!!」

「あーはいはい。なら負けたら二度と関わるなよ。鬱陶しいから」

 

 

 

 

「「デュエル(!!!)」」

 

 

 

 

ギャル男 4000

トモキ  4000

 

 

「俺の先行!!手札から『バイスドラゴン』を特殊召喚!!さらに『タイラントドラゴン』を捨てて『ハードアームドドラゴン』を特殊召喚!!2体をリリースして来やがれ!!『青氷の白夜龍』!!カードを一枚伏せてターンエンドだ!!」

 

 

 

 

ギャル男 4000

場 白夜龍

魔法 伏せ1枚

 

 

 

 

「へっ!!こいつはカード効果で破壊されずカード効果の大賞に選ばれた時にそれを無効化できる!!てめぇには何もできないんだよ!!」

 

 

 

「あっそ、ならドロー。スタンからメイン。フィールド魔法『セブンスタワー』発動。『死者蘇生』が除外される。『フェアリーシャワー』発動、一枚除外して一枚手札に『グレンモルトNEXT』を除外する。二枚目『フェアリーの火の粉祭』発動。山札の上から二枚を確認して一枚を除外する。その後もう一枚はデッキの一番下に送る。その時に火属性モンスターを除外していたら火の粉祭は手札に戻る。『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』を除外する。火属性モンスターだから火の粉祭は手札に、もう一回火の粉祭発動『偽りの名ヴィルヘルム』を除外、火属性だからまた手札に、また発動火の粉祭『怒英雄ガイムソウ』除外。また火属性だから手札に戻す。もう一回発動。『フェアリーライフ』を除外。火属性じゃないからそのまま墓地へ」

 

 

「『フェアリーギフト』を発動。発動コストは墓地の『フェアリーシャワー』をデッキに戻す。このターン追加で2回の通常召喚ができる。『セブンス』の効果で死者蘇生を下に重ねて『龍覇MAS』を召喚。その効果でエクストラデッキから『龍波動空母エビデゴラス』を特殊起動。さらに通常召喚権を使ってMASをリリース。『サイバー・N・ワールド』を召喚。効果で墓地と山札、手札を戻してシャッフル。その後互いに5枚引く。そしてエビの龍解条件クリアしたから、エビを後ろに下げてエクストラデッキから『最終龍理QED+』特殊召喚。」

 

 

「戻ってきた『フェアリーの火の粉祭』発動。『不敗のダイハードリュウセイ』を除外する。手札に戻る。もう一回発動『フェアリーライフ』除外。『ストリーミング・チューター』発動、5枚見る。『フェアリーギフト』『超戦龍覇モルトNEXT』『フェアリーシャワー』『獰猛なる大地』『ボルバルザークエクス』。その中から火属性と地属性を手札に加えて、加えた数だけ魔法カードを手札に、それ以外は墓地に送る。モルトNEXTとエクスを手札に。獰猛とシャワーを手札に。ギフトは墓地に」

 

 

「ギフトの効果、こいつをデッキの下に送り、手札を一枚捨てると次に召喚するモンスターのレベルを3下げる。手札の『ダイハードリュウセイ』を捨てる。二回目の通常召喚『超戦龍覇モルトNEXT』召喚。効果発動。火属性のカードが5枚以上除外されている時、エクストラデッキからレベル5以下の火属性ドラグハートを特殊起動する。『闘将銀河城ハートバーン』特殊起動」

 

 

「『フォースアゲイン』発動。自分のモンスターを1体破壊して、墓地から破壊したモンスターを特殊召喚する。NEXTを破壊してNEXTを特殊召喚。再び効果起動。『波動勝龍剣ガイオウバーン』を装備する。装備したガイオウバーンの効果で相手モンスターとバトルする効果があるけどこれは破棄、バトルフェイズに入る。モルトNEXTで白夜龍に攻撃」

 

 

「血迷ったかよ!!コイツの攻撃力はご」

 

「ガイオウバーン効果でバトル中装備したモンスターの攻撃力を相手の攻撃力を1000アップする。だたしこいつはモンスターとの戦闘で相手にダメージは与えられない。モルトの攻撃力はこれで4000。一方的に破壊する」

 

 

 

 

白夜龍撃破

 

 

 

 

「っ!!?」

 

「モルトNEXTは自身の効果で守備表示になる。がモルトNEXTの更なる効果。自分の火属性ドラゴン族が5体以上除外されている時発動する。このモンスターを攻撃表示に変更して二回目の攻撃ができる。そしてドラゴン族の表示が攻撃表示に変更したのでハートバーンの龍解条件成立。こいつを後ろに下げてエクストラデッキから『超戦覇龍ガイNEXT』を特殊召喚。モルト二回目の攻撃」

 

「トラップカード!!『リビングデットの呼び声』!!甦れ『青氷の白夜龍』!!」

 

「構わん。モルト攻撃続行。撃破。これでガイオウバーンの龍解条件モンスターを二体破壊もクリアしたからガイオウバーンをエクストラに戻して『勝利の覇道ガイラオウ』を特殊召喚。ガイNEXTとガイラオウ、QED+で一斉攻撃」

 

 

 

 

ギャル男 4000-2000-3000-2000=-3000

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぃ〜いい買い物したわ。零士もサンキューな。車出してくれて」

「構いません。また間近であなたのデュエルを研究させてもらえましたので」

研究っていうかただの後攻オーバーワンキルだけどね?まさかあそこまで回るとは思わんかたわ。ミラフォあっても手札にバイオレンスいたから余裕で返せたし素晴らしいものだったよ。相手にとってはただモンスター自慢しただけのデュエルだったけどね」

 

 

 

フェアリーの火の粉祭

魔法

① 山札の上から二枚を見て、一枚を除外する。一枚を山札の一番下に送る。

② ①の効果で火属性カードを除外した場合、このカードを墓地に送る代わりに手札に戻す。

 

 

フォースアゲイン

速攻魔法

① 自分のモンスター1体を破壊して発動する。墓地からこの効果で破壊したモンスターを特殊召喚する。

 

 

超戦龍覇モルトNEXT

レベル7/ドラゴン族・戦士族/火属性/ATK3000/DEF3000/ドラグナー

効果

① このモンスターは攻撃終了時守備表示になる。

② 武装5―火属性―このモンスターの召喚、特殊召喚時に火属性カードが五枚以上除外されている場合に発動する。エクストラデッキからレベル5以下の火属性ドラグハートを特殊起動する。

③ 武装5―火属性ドラゴン族―このモンスターの最初の攻撃終了後、火属性ドラゴン族が5体以上除外されている時に発動する。このモンスターを攻撃表示に変更し、二回目の攻撃ができる。

④ このモンスターが相手に与えるダメージは2000以下になる。

 

 

 

覇道勝龍剣ガイオウバーン

レベル5/火属性/特殊装備魔法

① このカードは自分のモンスターゾーン。魔法・罠ゾーン一つをしようして自分フィールドに特殊起動する。

② このカードは『奥義』または『龍』と付くカード以外の効果ではフィールドを離れない。(ただし、自分が場のカードを選択する場合、この効果は当てはまらない)

③ このカードはこのカードを特殊起動したモンスターの装備魔法として扱う。(装備モンスターが場を離れた場合、このカードはエクストラデッキに戻す)

④ このカードを装備したときに発動する。装備したモンスターと相手モンスターを1体選択しそのモンスター同士をバトルさせる。

⑤ 装備モンスターのバトル中、装備モンスターの攻撃力を1000アップする。ただし、装備モンスターはモンスターとの戦闘で相手にダメージを与えられない。

⑥ 龍解―相手モンスター2体の戦闘破壊―装備モンスターが各ターン中に相手モンスターを二体破壊した時に発動する。このカードをエクストラデッキに戻し、エクストラデッキから『勝利の覇道ガイラオウ』を特殊召喚する。この効果は無効にならない。

 

勝利の覇道ガイラオウ

レベル10/ドラゴン族/火属性/ATK3200/DEF3200/ドラグハート

効果

① -スピードアタッカー-このモンスターは特殊召喚時必ず攻撃できる。

② 相手ターン中、最初に攻撃宣言した時に発動する。攻撃宣言した相手モンスターの攻撃対象をこのモンスターに変更してダメージ計算を行う。

③ このモンスターの与えるダメージは2000以下になる。

 

 

 

「まぁあの程度でよければいつでも見せてやるからいつでも遊びにこいや」

「では近いうちに」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、醤油買い忘れた」

「中島、近くのスーパーに車を向かわせろ」

「分かりました。浅原様、希望はありますか?」

「得にはないです。近場で構いません」

 

 

 

 

 

 





ミルザムの効果で増やされたシールドを越えられなくて負けた悲しき最近の出来事。


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第32話 煉獄

お久しぶりです


今日は珍しく雪乃と俺だけだった。望佳は恵を連れて何処かの大会に出てくると言って遊びに行った。

久しぶりにゆっくりできると思ったら雪乃がいきなり『今日フリーなの。楽しみましょうね、センセ?』とか言ってきたせいでそれも出来なさそうだ。

 

とは言ってもデッキの改造や雪乃の愚痴を聞いたりしているだけなのだが結構楽しそうに見える。

今の話題はパパラッチにすっぱ抜かれた俺と雪乃が夕飯の買い出しに出ていた時の写真に関してだ。

曰く『姫を魅了する男現る』だそうだ。記事にはあることないこと書かれ放題だ。俺の悪評だが。うん。逆に俺への悪評しか書かれていなかった。

 

 

「本当にここの週刊誌には困るわ。えぇ本当よ。先生の悪口ばかりなんだもの」

「ほんとにそうか?その割には顔緩んでるんだが?」

「それはきっと先生と二人でいるからかしらね?」

「あー、はいはい、どうせツーショットだからとか思ってるんだろ」

「・・・・・・むぅ」

 

あと最近わかったことがある。こいつたまに子供みたいな反応をする。普段大人びた態度だからこういうのを見るとなんかほっこりする。

 

「そういえば先生?さっきデッキを触っていたけど今度はどんなデッキを組んだの?」

「組んだっていうかあれだよ。最近お前らにメタ貼られてきたから除外しないデッキ組んでたの。丁度墓地使うやつで面白いカードあったから」

「へぇー気になるわ。先生?もし良かったらデュエ・・・・・っ!!」

 

 

なんだ?いきなり目を光らせて何か思いついたような越してるぞコイツ。何思いつきやがった?

 

 

「そうよ!!先生!!久しぶりにショップでやりましょう!!」

「おい、素が出てるぞ?」

「・・・・・・ごめんなさい。少し乱れたわ。それでどう?どうせやるならソリッドビジョン使ってやった方が迫力あるでしょ?」

「俺は別になくてもいいんだが・・・・あーはいはい。わかりやした。わかったからその絶望した顔するのやめろ。演技でもすごい罪悪感出てくるから」

「うふふ、先生もチョロイわね。あとは時間の問題かしら?」

「そーだね。ちょい着替えてくるから先に外行っとけ」

「そ・・・そう?なら先に外出てるわね?」

 

 

あと知ったことその2、仕掛けるのは何でもないのに仕掛けられる、もしくは半裸を見るのは結構ダメらしい。変なの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んで、いつもの真紅眼か」

「先生ここならソリッドビジョン顔パスで使わせてもらえるでしょ?」

 

やってきたのは毎度お馴染みのカードショップ真紅眼。何度か来ているうちに店員とも仲良くなり、気が付けば顔パスでソリッドビジョンまで使わせてもらえるようになっていた。

店内は心地いい感じにエアコンが効いており涼しい。今日は大会のようで人も結構入っているみたいだ。

 

「あれま、これだと使えなさそうだな」

「そうね・・・・なら少し待ちましょう?たまにストレージを見てみたいの。いいかしら?」

「特に予定もないしそうするか」

「決まりね。行きましょう?」

 

シュルっと自然に腕を組んでくるあたりこいつは本当に抜け目ない。こういうことしてるからパパラッチにすっぱ抜かれるんじゃないのか?

 

一応今の変装のつもりなのか髪型をサイドテールにして帽子をかぶり、伊達メガネをしているがいつもここに来るときこの格好だからバレてる奴にはバレてると思う。

とか思いつつも、ストレージコーナーに着けば離れてストレージを漁り始める。

 

 

「お?浅原さんいらっしゃい」

「どうも店長、後であれ使わせてもらってもいいかい?」

 

 

近くにいた店長こと春雨さん。見た目はゴツイおっさんだが見た目とは真逆ですごく優しい。何度か会う内に仲良くなりこうして店を訪れると声をかけてくれる。

 

 

「大会終わってからでいいならね。しばらくかかるよ?始まったばかりだし」

「その辺はあそこの小娘に言ってくれ」

「お、そうかい今日は雪ちゃんか。モテるねぇ」

 

 

雪とは雪乃がプライベートで使っている名前だ。しかもコイツ『淺原雪』って名乗ってるからタチ悪い。漢字は違うが読み方は同じなのですごくタチが悪い。

 

 

「出来たらもう少し年上にモテたいけどよ」

「そう言ってるのもいつまで続くかね。女ってやつはすぐに大人になるものだから」

「それでも俺があいつを好きになったらあかんだろ。社会的に」

「そう言ってた人を俺は何人か見てきたんだよ?」

「はぁ・・・・・そうなる前に早くいい女性みつけないと「必要ないわよ?先生には私がいるもの」・・・声を被せてくるな雪」

「いらっしゃい雪ちゃん」

「こんにちは春雨さん。今日も眼光に力が滾ってるわ、それから後でソリッドビジョンを使わせてもらえるかしら?先生とヤリたいの」

「その発音やめい」

「ははは、ゾッコンだね雪ちゃん。構わないよ。けど結構待ってもらうことになるよ?」

「大丈夫、先生と一緒なら1日何もしなくても居られるもの」

「かぁ!!浅原さんいい女見つけたねぇ全く!!こりゃいい女房になる女だ」

「ノーコメント」

「うふふ、それじゃ春雨さん、先生と店内見させてもらうわね」

「おうよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一時間後

 

 

 

 

「先生暇よ。何か話題をくれないかしら」

 

 

さっき何もしなくとも居られるとか言ってたやつはどこいった?

 

 

「だからさっきから対戦するぞって言ってるだろ」

「いやよ。やるならあの迫力でやりたいもの」

 

 

指さす先にはソリッドビジョンに映し出されるモンスターがいる。今から準決勝が始まったところなのでもう少しかかると思う。

 

 

「我が儘娘め」

「今日の私は我が儘娘スタイルなのよ。せっかくのオフなんだから楽しみたいじゃない」

「なら買い物とかで良かっただろうが」

「それは明日の予定なの。明日もオフだから」

「仕事ないの?」

「オフにしたのよ。最近歯ごたえのあるデュエリストが少なくてつまらないのよ。この前だってエースモンスター破壊しただけで戦意喪失しちゃたのよ?どう思う?」

「馬鹿だろ。むしろなんで突破される可能性を考えてないんだよ」

「その点先生や望佳ちゃん、恵との対戦は有意義よ?最近恵が強くてね。この前は墓地を全部デッキに戻されちゃって大変だったのよ?」

「除外されないだけまだマシだろ。あいつたまにとんでもない事するから怖いんだよ」

「まぁそれでもまだ私のほうが強いから勝てるのだけれどね?」

「お前手札三枚あれば動けるデッキ構築だもんな」

「目指すのは2枚で動けるようにすることね」

 

 

その後はデッキを広げて構築を見ていた。雪乃は変わらずロマノフを使っている。最近は新しい何かを取り入れようと探しているみたいだがピンとくるカードが見つからないらしい。

 

 

「別に悪くないのよ?けど・・・なんていうのかしら?こう・・・・ひとつ足りないの」

「・・・・そう言えば言おうと思って忘れてた。お前にいいものあったんだ」

「え?」

「まぁ直ぐには渡さんけどな、どんなものかはデュエr「もしや藤原雪乃様ではありませんか!!!」・・・最近言葉被せるの流行ってるの?」

 

 

どでかい声の方向には数人を従えている一人の男。見た目は・・・・ムカツクけどイケメンだ。こいつは絶対にモテる。こいつか今の声?

 

 

「こら、声がでかい。彼女を驚かせてしまうじゃないか」

「し・・失礼しました!!自分本物の姿を見て興奮してしまい・・・」

「気をつけてくれ」

 

 

うっわ声までイケメンだ。撲滅すればいいのに。

 

 

「ごめんね。驚かせてしまったかい?藤原雪乃さん」

 

 

でた、イケメン特有の爽やかイケメンスマイル。これは雪乃も少しは

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい今凄く機嫌悪いのどこか行きなさいあなた方には興味ないのミジンコ共いきなり現れて人の事間違えてよくそんな爽やかな顔できるわね謝る気があるならもっと演技でも申し訳なさそうな顔をしなさいそれとも何?そうやって人を出しにしてナンパでもする気なの?しかも人違いなのにほんと迷惑なのよどこか行きなさいさもないとあなたの息子蹴り潰すわよ」

 

 

怖っ!!?何!?どうしたの!!?しかも息継ぎなしとかほんとどうしたの!!?

ちょいっと周りを見ると対戦を中断してまでみんなこっちを見てた。数人は『あ、浅原さんと雪さんだ』と言うような顔をしているがほとんどは『藤原雪乃』のネームバリューを聞いてそわそわし始めている。

 

 

「これは失礼した。けど、あなたは間違いなく藤原雪乃さんだと思うんですよ。その銀髪と声、何よりも隠しきれない美しさがある」

 

 

うっわ、俺こいつ無理。なんて言うか生理的に無理。これならこの前のギャル男の方が百倍いいとおも・・・・わんな。どっちも無理。

 

 

「・・・・・・で?何か用かしら?私今プライベートなのだけど?サイン握手の類はお断りよ。デュエルもね。先約がいるの」

「もしかして・・・この男のことですか?」

「指を指さないでくれるかしら、あなたの指で先生が汚れるの」

「先生・・・あぁこの男が噂の・・・へぇー」

 

 

どんな噂?いろいろあるよ?

 

鬼畜デュエリスト

オーバーキルマン

八百長してチャンピオンに勝ったデュエリスト

調子に乗ってるデュエリスト

週刊誌にもすっぱ抜かれたし・・

 

 

あれ?いい噂なくね・・・・・・・・・大丈夫。俺強い。社会的に死んでないから問題ないよね?片足ドブ突き抜けてるけど。

 

 

 

「・・・・何?」

「雪乃さん。失礼を覚悟で言わせてもらいます」

 

 

なら言うなよ。

 

 

「貴女の未来にこの男は枷にしかならないですよ」

「・・・・・なんですって?」

 

 

何言い出すのこのイソメン(クソ男+イケメン)。いきなり俺に枷とか行ってきたんだけど?

 

 

「あなたもご存知でしょう?この男が世間からどう見られているか。そして何より、先日あったと言われているチャンピオンとのデュエル。このような男がチャンピオンとデュエル?しかも勝った?そのような証拠も記録も世間には公開されずなぜそのような噂だけが流れていると思います?」

 

 

 

「・・・・・ま・・・・い」

 

 

あ、やべこれ、雪乃の機嫌がどんどん悪い方向へ向かってる。わかってないイソメンはさらに言う。

 

 

「八百長にインチキ、聞けばこの男からは悪い噂が後を絶たない。そしてなによりも先程からの態度、あなたは何も感じないのですか?楽しそうに話すあなたをそっけなく返すこの態度、僕たちファンやあなたのデュエルを尊敬する人々が今の光景を見たらきっと同じように言うでしょう」

 

 

後ろの取り巻きが頷き何も知らない奴らはこそこそと話している。その通りだという声も聞こえてきた。

 

 

「・・・だ・・・・・・・・れ・・・・・・・・・・・・・・・ま・・・」

 

 

少しおせっかいすぎるぞイソメン。仕方ない。黙らすか。その前に雪乃だな。

 

 

 

「あなたにはこの先更なる高み、輝くべき場所がある。それをこのようなのせいで「黙り「雪乃!!」・・・先生・・・」

 

 

ブチ切れそうだった雪乃をなだめる。でかい声を上げたので雪乃もびっくりして黙っていた。けど怒りは収まらないようだ。少し目を離せば怒り狂いひどい事になりそうだ。

 

 

「・・・・・春雨さん。それに皆さん大会中申し訳ないんだが、舞台を貸してくれないか?どうもウチの連れのストレスがすごくてな。この状態じゃ普通にデュエルしても多分収まらないし、正常な判断も出来なさそうだ。だから一戦デカイの観戦させて収めたい。いいだろうか?」

 

 

「浅原さん・・・・皆さんどうだろうか?」

「ま・・・まぁいいんじゃないか?丁度デュエルも終わったとこだし」

「決勝前のエキシビジョン・・・的な?」

 

 

知り合いと常連さんの言葉のおかげでこの流れで舞台は使えそうだ。

 

 

「なあイケメン。俺とデュエルしてくれや。ここまで舞台を作ったんだ。当然受けてくれるよな?」

「そうか・・・なるほど、そうやって君は悪評を高めて彼女を縛る気なんだね」

「あなたいい加減n「そうだな。世間はそう観るだろうよ。けど・・・少なくとも俺が知ってる藤原雪乃って女はこういう時に舞台に上がれない男なんか相手にもしないさ。違うか?雪?」・・・せ・・・せんせい・・・・」

 

 

必殺言葉被せ。仕返し的な?

 

「そんなk「これはあくまで俺の勝手な妄想だ。本人の意思なんか知らねぇ。それ抜きにしてもここでデュエルを受けないのは男じゃないよな?イケメンゴミ虫」・・・いいだろう。ただし条k「俺負けたら俺からは雪乃に近寄らん。お前が負けたらこいつに近寄るなゴミ虫クズ男」・・・いいだろう・・!!ここまでコケにされたのは初めてだ・・!!!」

 

 

必殺言葉被せパート2+挑発

 

 

舞台に上がりデュエルディスクを構える。デッキはある種新作である種プレゼントだ。

しかも割と構築を頑張ったから下手な相手にゃ負けない。

 

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

 

 

 

 

イケメン 4000

トモキ  4000

 

 

「先行は貰う!ライオウを召喚!!カードを3枚伏せてターンエンドだ」

 

 

場 ライオウ

伏せ 3枚

手札一枚

 

 

ライオウか、特に問題ないな。カード効果で特殊召喚すればライオウはすり抜けられる。問題は伏せカードだ。何があるかわからん。取り敢えず引いてから考えようか。

 

 

 

 

「俺のターン。ドロー。スタンからメインまで。何かあるか?」

「特にないよ」

 

「そ、なら手札から『RPアクア呪文師スペルビー』を召喚する。召喚時効果発動だ。デッキの上から3枚を墓地へ送る。その後魔法カードを一枚手札に加える。『スカルチェーンソー』『煉獄と魔弾の印』『邪眼皇アレクサンドル三世』・・・俺は『スカルチェーンソー』を手札に加える」

 

「罠発動だ『マインドクラッシュ』だ。カード名は『スカルチェーンソー』を捨ててもらうよ」

 

「・・・・手札は『エマージェンシータイフーン』『インフェルノサイン』『転生プログラム』『昇天の剛角笛』『龍素知新』『スカルチェーンソー』だ。スカルチェーンソーを墓地へ」

 

「さらにもう一枚『マインドクラッシュ』発動だ。『インフェルノサイン』を捨ててもらおうか」

 

 

2枚連続かよ。

 

「・・・・・・『エマージェンシータイフーン』を発動する。2枚引いて一枚落とす・・・『邪眼皇ロマノフ一世』を墓地へ」

 

「なっ!!?そのカードは雪乃さんの!!?」

「うそ!!?え!?でもロマノフは確かにここに・・・あら?あのロマノフ私のと少し違う?」

 

外野がまた騒がしくなる。ロマノフは雪乃のエース。俺が持ってることに動揺したみたいだ。

 

「雪乃が持つロマノフの剣の色は青だ。だが俺のは違う。俺のロマノフの剣は赤、あいつのじゃない俺のロマノフだよ」

「・・・・・そうか・・・君はそこまで落ちているのか」

「あ?」

「雪乃さんと同じカードを扱いばかりかそのカードを簡単に墓地に送るとは本当に君は彼女を大切にしていないようだね」

 

 

遊戯に限らずカードゲーム特有の煽り&精神攻撃キタコレ。これは勝ちフラグ回収したな。

 

「そーだね。精神攻撃はもういいか?続けたいんだが?」

「クズが。早く続けなよ」

「あっそ、なら先に宣言しとく・・・残り一枚の伏せカードが召喚無効あるいは効果無効じゃなきゃ俺の勝ちだ。『死者蘇生』発動だ」

「なっ!?まさか今のドローでっ!!?そのためにロマノフを墓地へ・・」

「せんせい・・・・」

 

外野はロマノフを希望してるが残念それは間違いだ。フラグ回収したし多分決まるから全力回転だな。

 

「は?勘違いするな。俺が出すのは『邪眼皇アレクサンドル三世』だ」

「え?」

 

「・・・・・一瞬でも君を見直した僕が「うるさい続けるぞ」

 

「『転生プログラム』発動。『スペルビー』を破壊してモンスターが出るまで表向きにする。『邪眼教皇ロマノフ2世』一発目からあたりだ。攻撃表示で特殊召喚する」

「馬鹿なっ!!?新たなロマノフだとっ!!?」

 

 

現れたのは偉大なる父の意思を継いだ二代目の皇。その効果は父を超えることがある。

 

 

「ロマノフ二世の効果発動。山札の上五枚を墓地に送りその後その五枚の中から魔法カードを一枚発動する。さぁ始めようか!!運命を決めるトップ五枚!!墓地へ!!」

 

 

龍素知新

無双恐皇ガラムタ

邪眼皇ロマノフ一世

ボーンおどりチャージャー

RPアクア・メルゲ

 

 

「ビンゴ!!『龍素知新』発動!!発動条件はドラゴン族がいること!!ロマノフ及びアレクサンドルはドラゴン族!よって条件クリア!!龍素知新は墓地に存在する魔法カードを一枚発動することができるただしこの効果で発動したカードはデッキの一番下に送られる。俺は墓地から『スカルチェーンソー』を発動!!相手は手札を一枚自身で選び墓地へ送る!!最後の一枚捨ててもらうぞ!」

 

「バトルフェーダーを捨てよう」

 

「そしてこの瞬間アレクサンドルの効果発動!」

 

「なんだとっ!!?」

 

「自分フィールドに自分の他の『ナイト』を持つモンスターが居る場合にのみ発動できる!手札及び墓地から唱えた魔法をデッキから発動する!墓地で発動した『スカルチェーンソー』をデッキから発動だ!」

「デッキから魔法カードだとっ!!?馬鹿な!?だが既に僕の手札はないんだぞ!?」

 

「話は最後まで聞けよタコ。スカルチェーンソー更なる効果!相手が手札を捨てられなかった場合相手は自分フィールドのカードを一枚墓地に送らなければならない!さぁ墓地に送ってもらおうか!」

「くっ・・・ライオウを墓地へ(だがこの伏せカードはエアーフォースだ攻撃してきた瞬間に)」

 

「まさか終わったなんて思ってないよな?今度は手札から唱えた『龍素知新』をデッキから発動する。その効果で墓地の『龍素知新』発動、さらに墓地の『スカルチェーンソー』再び発動だ」

「なぁっ!!?」

「これって・・・・・ループに入ってる?」

「さすが雪乃。満点回答だ。しかも応用も効かせられるすごいループだ。さて伏せカードは・・・へぇ、攻撃反応系か、残念だったな」

「くっ」

「そう言えば俺はあまりいい噂が流れてないよな雪乃?」

 

 

 

多分ゲスイ笑みを浮かべてる俺は雪乃に問うと雪乃は満面の笑みで返してくれた。

 

 

「そうね。先生はオーバーワンキルマンなんて呼ばれてたかしら?私先生の全力で相手をひねり潰すの見るの大好きよ?先生の全部を見てる気がして」

「嬉しいこと言うじゃないか。なら見せてやるよ。さぁイケメンくん。その顔を絶望で歪める準備は出来たかい?」

「あ・・・ああ・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『知新(A)』をデッキから発動、墓地の『知新(B)』を唱えて墓地の『煉獄と魔弾の印』発動。効果でレベル7以下の闇もしくは火属性モンスターを特殊召喚。ロマノフ一世を特殊召喚。『知新(B)』と『印』はデッキへ戻す。ロマノフ効果で『無双恐皇ガラムタ』を墓地へ。再び『アレク』効果でデッキから『印』発動でガラムタを特殊召喚、さらにアレク効果『知新(B)』墓地から『知新(A)』から『印』で二体目のガラムタ特殊召喚。まぁ今日はこれで終わりにしようか、だるいし。バトル。ガラムタ2体ロマノフ一世二世アレクの順番で攻撃して終わりだ。さぁ煉獄の力をその身で味わいな!!ロマノフインフェルノ!!」

 

 

 

アレク(ATK2300)

ロマノフ一世&二世(ATK2700)

ガラムタ(ATK2000)×2

 

合計ダメージ 11700

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うふふ・・・なぁセンセ?」

「なんだよ暑苦しい、そんな甘ったるい声出さんくても聞こえるしくっつかなくても聞こえてるわ」

「なぁんでもないわ。えへへ・・・・」

 

 

帰り道、最高に機嫌がいい雪乃に絡まれて帰路に着いている。さっきから呼んでは何でもないの連続と渡したロマノフデッキを何度も見て嬉しそうにしている。

 

 

「センセ、ありがとう。このカードを先生の分身だと思って大切にするわ」

「あいよ、けどちゃんと使ってやってくれよ?使われないとカードもただの紙だからよ」

「もちろんよ。けど大切にするわ。先生が私のために作ってくれたデッキで、私のために戦ってくれたデッキだもの」

 

 

嬉しそうに言ってくれるのが何より嬉しい。とは口が裂けても言えなさそうだ。

 

 

「今の私のロマノフと先生のロマノフを一つにして大切に使うから、だから今度の試合見てくれる?」

「見て欲しかったら今日の晩飯の準備手伝え」

「ええ、喜んで手伝うわ」

 

 

ちなみに、イケメンクズ虫くんはロマノフのあまりの恐怖からデュエルの後カッコ悪く逃走、泣きながら走って行き取り巻きもひと睨みすると逃げていった。

観客には惹かれたが一部からは受けたので良しとしよう。その後デッキを雪乃にプレゼントして回し方を伝授、その後ショップの客と何度か回したがまだまだ上手く回せないようだ。けどすごく嬉しそうにやってたので本当によかった。

 

 

 




カードの説明は後日載せるんで。


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第33話 公式戦 プロ同士のデュエルは意外と呆気ない

お久しぶりです。


 

 

『皆さんお待たせしました!これよりマイアミプロリーグ公式戦を開始いたします!』

 

――――ワァアアアアア!!!!

 

『今回この場でデュエルを行いますのは『煉獄女王』の二つ名を持つ藤原雪乃選手!!』

―――ユッキノーーーン!!!!

『対しますのは公式戦未だ負け無しの大型ルーキー!!親鬼真司!!』

―――シンジー!!!!

『墓地を巧みに使う雪乃選手と流れるような速攻で決めに来る真司選手!これは見ごたえのある1戦だ!!』

 

以前、雪乃との約束を果たすためこのマイアミデュエルアリーナに来ている。

会場は既に最高潮を迎えており観客は皆今か今かとデュエルの開始を待ちわびている。実況はチャンピオンのマネージャーもしているニコ・スマイリーみたいだ。

ちなみに俺がいるのはリングから一番離れた出入り口付近、席がすべて埋まっていたので仕方なく立ってみている。それだけ今回の試合は注目されているようだ。

 

『えーさらに今回は特別解説としまして現在チャンピオンに迫る実力者であり先日チャンピオンへの挑戦を宣言した現在ランク第二位のこの方!鏡原スズハ選手に来ていただきました!!!』

『皆さんよろしく』

――――ウォオオオオオ!!!!!スズハ様ァアアア!!!

 

鏡原スズハ

現マイアミプロリーグ第二位の実力者。

メタゲームを得意としているデュエリストでなかなかいやらしい戦法を使うデュエリスト。雪乃が珍しく敵視していたので少し調べてみたのだ。墓地関係を止められると雪乃は辛いだろうからきっとそういうことなのだろう。

 

『スズハ選手、今回の見所はズバリどこでしょう?』

『そうね、藤原さんは墓地を貯めるのに少し時間がかかるわ。その分たまった瞬間勝負が決まるといってもおかしくない。勝負の鍵は親鬼くんの速攻が間に合うかどうかでしょうね』

『わかりやすいポイントですね。ではお二方、意気込みをどうぞ。まずはチャレンジャーであるシンジ選手』

『特にありませんよ。最近男関係で不抜けているらしい藤原選手なんてただの通過点としか見てませんので』

おっおう・・・随分棘のあるコメントだなおい・・・それだけ自信があるってことか?それともあえて煽って冷静さを無くそうって魂胆か?ファンからしたら切れられそうな発言だが大丈夫か?会場の雰囲気も一部殺気立ってるし、一部は便乗して煽り始めてるし、盛り上がってるところもあるし・・・あれ?割と平気そうだな。

『えー・・・・・た・・・対する雪乃選手?・・・・何かありますか?』

顔を伏せていてちょっと怖い雪乃にマイクを向けるニコ氏、うん。その気持ちはわかるよ。

『・・・・・』

『・・・・・・・えー・・・・雪乃選手?』

『・・・・あら、ごめんなさい。少し考え事をしてたの。なんだったかしら』

さっきまでのすべてスルーかよ・・・・道理で何の反応も返してこないわけだ。見ろよ。思わずズッコケる奴続出してらぁ

ニコがマイクを持たず今までの流れを説明しているようだ。怒るか?流石に

『なるほど。ありがとうスマイリーさん。そうね、確かに少し最近気が抜けてるわ。痛いところを指摘されてしまったわね』

『おや、そうなのですか?』

『ええ、最近すごく嬉しいことがあって気が抜けてたのよ。ファンの皆さんにも、そして今日の対戦相手の彼にも謝罪しなくちゃね。ごめんなさい』

『ななな・・・・なんとっ!?』

素直に認めて謝った・・・だと?あいつ具合悪いのか?うん朝は変なもの食べさせてないしそんな様子もなかったはずなんだが。

『だから今日は少し私の本気の姿、見せてあげるわ。みんな期待しててね?』

――――ウォオオオオオオオオ!!!!!!!!

『宣言するわよ親鬼真司。あなたを倒す。その伸びた鼻へし折ってあげる』

『雪乃選手の勝利宣言!!しかも一方的に勝つとまで宣言したぁ!!!!』

すごい自信だなあいつ。これってもしかして雪乃の負けフラグ?慢心しすぎて負ける?

 

『『デュエル!!!』』

 

 

シンジ 4000

ユキノ 4000

 

 

 

「先行は僕だ。レスキューラビットを召喚!効果発動!自身を除外してデッキから2体の『アレキサンドライドドラゴン』2体を特殊召喚!そして発動!『儀式の方舟』!2体のアレキサンドライドドラゴン2体をリリースして儀式召喚!!こい『天界王シナト』!!」

『シンジ選手!!1ターン目からエースモンスターである天界王シナトを儀式召喚だァ!!』

「カードを一枚伏せてターン終了だ」

『天界王シナトの攻撃力は怒涛の3300!!雪乃選手はこれをどうやって突破する!!?』

「私のターン、ドロー・・・そうね、守備貫通持ちだしここは素直にこうしましょうか。『ボーンおどりチャージャー』を発動するわ」

 

 

ボーンおどりチャージャー

通常魔法

① 自分の山札の上から二枚を墓地に送る。

② この魔法は発動後除外される。除外されたこのカードを墓地に送ることで次に召喚するモンスターのレベルを1下げたものとして扱う。

 

「その効果で山札二枚を墓地へ・・・『邪眼皇アレクサンドル三世』『煉獄と魔弾の印』・・・まぁまぁね。この魔法カードは除外される。『アクア呪文師スペルビー』を召喚よ」

 

RPアクア呪文師スペルビー

レベル4/戦士族/水属性/ATK300/DEF1500/

効果

① ブロッカー

② このモンスターは攻撃できない

③ このモンスターの召喚・特殊召喚成功時、デッキの上から3枚を墓地に送る。そうした場合墓地の魔法カード一枚を手札に戻す。

 

 

「効果で山札の上から3枚を墓地に送る。『邪眼皇ロマノフ一世』『龍素知新』『エマージェンシータイフーン』・・・・エマージェンシータイフーンを手札に、そのまま発動。二枚引いて一枚を墓地へ・・・『RPアクアメルゲ』を墓地へ。いいカードを引いたわ。『超次元リバイヴホール』発動よ!」

 

 

超次元リバイヴホール

儀式魔法

① エクストラデッキより『超次元儀式(サイキック)モンスター』召喚のために必要。発動時墓地のモンスター1体を手札に戻す。

② エクストラデッキから闇属性レベル7以下、もしくはレベルの合計が5以下になるようにサイキックモンスターを特殊召喚する。

 

 

「その効果で墓地の『RPアクアメルゲ』を手札に戻す。そしてエクストラデッキから闇のレベル7のサイキックモンスター『勝利のガイアールカイザー』を特殊召喚!」

 

 

勝利のガイアールカイザー

レベル7/火・闇・風属性/ドラゴン族/超次元儀式モンスター

ATK2500/DEF2500

効果

① スピードアタッカー

② このモンスターを特殊召喚したターンこのモンスターの攻撃力は5000になる。ただしこのターン、『勝利のガイアールカイザー』が相手に与えるダメージは0となる。

③ このモンスターは攻撃時守備表示になる。

 

 

『雪乃選手!怒涛の連打で一気にモンスターを2体並べた!しかし!シンジ選手のシナトには届いていないぞ!』

「ガイアールカイザーの効果よ、このターンこの子の攻撃力は5000、けどダメージは与えられないの」

『ななななんと雪乃選手!攻撃力3300のシナトをあっさりと突破してしまった!!』

「まぁ、どうせ手札にオネストか何か持っているでしょうけど・・だからもうひと押ししましょうか。場に闇属性もしくは火属性ドラゴン族がいることでこの魔法が使えるわ『煉獄と魔弾の印』!」

 

 

煉獄と魔弾の印

通常魔法

① 自分フィールドに闇属性または火属性ドラゴン族がいる場合に発動できる。墓地の闇属性もしくは火属性のレベル7以下のモンスターを特殊召喚する。

 

「来なさい『邪眼皇アレクサンドル三世』さてと、後は運試しでもしてみましょうか『転生プログラム』発動。スペルビーを破壊してモンスターが捲れるまで山札を表向きにするわよ」

『出たァ!雪乃選手の十八番!!転生プログラム!今回は一体どんなモンスターが登場するのだろうか!!?』

「一枚目『超次元ミカドホール』二枚目『ボーンおどりチャージャー』三枚目『デットリーラブ』四枚目・・・あら、今日はついているみたいね、四枚目はモンスターよ、それもさっきあなたが言っていた私が不抜けている理由のあの人から私への素敵なプレゼント。うふふ、公式戦で使うのを楽しみにしていたの」

「っこの瞬間アクションカード『攻撃禁止』を発動!このターン相手モンスターは攻撃できない!」

『シンジ選手アクションカードをゲット!!しかも相当強力なアクションカードだァ!!』

「あら残念、まぁいいわ、さぁおいでなさい私の新たなエース!ロマノフの意志を継ぐ邪眼の皇!『邪眼教皇ロマノフ二世』!初陣よ!!」

 

 

邪眼教皇ロマノフ二世

レベル7/闇属性/ドラゴン族・戦士族・ナイト/ATK2700/DEF2500

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時、山札の上から五枚を墓地に送る。その中から魔法カードを一枚選びコストを支払わずに発動しても良い。

 

 

「効果発揮!山札の上から五枚を墓地へ!『神滅翔天ポッポ・ジュヴィラ』『超神龍バタル・ネプタラス』『龍素知新』『暗黒王デスフェニックス』『エマージェンシータイフーン』あらあら、この勝負もらったわ。『龍素知新』発動よ。その効果で元々墓地にあった龍素知新を発動するわ。さらにその効果で墓地にある『超次元リバイヴホール』発動よ」

 

 

龍素知新

通常魔法

① 自分フィールドにドラゴン族がいる場合に発動できる。墓地の魔法カード一枚をコストを支払わずに発動できる。発動した魔法カードは山札の一番下に送られる。

 

 

「リバイヴの効果で『デスフェニックス』を回収、そして現れなさい!悪魔の雷獣!『ヴォルグ・サンダー』!」

 

 

ヴォルグ・サンダー

レベル7/闇属性/悪魔族/超次元儀式モンスター

ATK2500/DEF2100

効果

① このモンスターの特殊召喚成功時、プレイヤーを一人選ぶ、選ばれたプレイヤーは自分の山札からモンスターが2体出るまでカードを墓地に送る。

② このモンスターは攻撃時守備表示になる。

 

 

「ヴォルグ・サンダーの効果よ。坊やの山札からモンスターが2体出るまでカードを墓地に送りなさい」

「ふっ何を狙ってきたかと思えばデッキ破壊か、わかったよ」

『雪乃選手デッキ破壊を開始!!しかし!墓地に遅れたのはわずか二枚!!思惑が外れたか!?』

「『龍素知新』で発動したカードは山札の一番下へ送られるわ。思惑が外れた?いいえ別に何枚落ちようが関係ないわ。だって・・・もうあなた負けてるんだもの」

「・・・・なに?」

「『邪眼皇アレクサンドル三世』の効果発揮よ。自分以外に種族『ナイト』を持つモンスターがいるときに、手札・墓地から魔法カードを唱えた時、同じ魔法カードをデッキから発動するの」

「なっ!?」

『なっ!?』

―――なっ!?

『ななななななななななななななななななんとぉぉぉぉおおおおお!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?常識破りのデッキから魔法カードですとぉおおおお?!?!?!?!??!?!?!?!?!?!?』

「うふふ・・その表情素敵よ。行くわよ?アレクサンドル効果でデッキから『リバイブホール』発動!ロマノフ一世を手札に加えて再び来なさい!『ヴォルグ・サンダー』!また選ぶのはあなたよ。坊や」

『再びシンジ選手の山札が減った!!しかし!これで既に雪乃選手の場は埋まってしまたぞ!?』

「『超次元リバイヴホール』墓地へ!そしてアレク効果発揮!『龍素知新』!墓地の『龍素知新』を発動!その効果で墓地の『デットリーラブ』発動!自分のモンスター1体を破壊!その後あなたのモンスターを1体破壊する。次元の中に帰りなさい『ヴォルグ・サンダー』そしてさようなら『天界王シナト』」

「くっ!ならもう一度アクションカード『ミラーバリア』!僕のモンスターは効果では破壊されない!」

「そうね。でも気づくわよね?これで私の場がひとつ空いたわ」

「っ!?」

「『デットリーラブ』はデッキへ戻る。そして再びアレクサンドル三世の効果発揮よ。先にわかりやすく教えてあげる。アレクサンドルの効果は”墓地で発動した魔法カードと同じ魔法をデッキから発動する”勿論アレクサンドルは”デッキから”発動するから再び発動することはないの。けどデッキから発動した『龍素知新』の効果で”墓地で発動した『龍素知新』”はアレクサンドルの効果の対象なの。わかる?つまり無限ループのスタートよ」

「そん・・・・な・・・・・」

「敗因は・・・そうね、運がなかった。ただそれだけよ」

「デッキから『デットリーラブ』を再び発動、二体目の『ヴォルグ・サンダー』を破壊して今度こそ『天界王シナト』を破壊、さらにアレク効果発揮デッキから『龍素知新』発動、墓地の『龍素知新』発動で『超次元リバイヴホール』発動、墓地のモンスターを回収して三度『ヴォルグ・サンダー』、効果は坊やに」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シンジ 山札0

 

 

 

「山札0ね。これでターンエンド、さぁ坊や、あなたのターンよ」

「っ・・・くっそおおおおおおおおおお!!!!!!!」

『決まったァ!!!チャレンジャーを寄せ付けず圧倒的な技量の差を見せつけた雪乃選手が相手のライフに触れることなく勝利!!デュエルモンスターズ界に革命をもたらすかのような驚愕のデュエルでした!!!』

――――ウォオオオオオ!!!!!

『解説のスズハ選手、感想などをお願いします』

『正直驚きすぎて言葉が出ないわ。雪乃さんのループだけれどやろうと思えばなんでも出来てしまう。それこそ対策されてしまうと彼女は動くにくくなるでしょうけどひとつ詰めるだけじゃダメね。全てを止めないと難しいでしょうね。いつか戦う日を楽しみにしているわ』

『スズハ選手ありがとうございます!!勝者の雪乃選手へのインタビューへと参りましょう!!』

「あらあら、インタビューといっても私は有言実行しただけよ。特にないのだけれど?」

『あうぅ・・・ならば少しだけプライベートなインタビューよろしいですかな?』

「ちょっとだけよ?」

『ではでは・・デュエルの前に考え事と言っていましたが一体何を考えてたのですか?』

「ちょっと惚気に聞こえるかもしれないけれど今日の試合をあの人が見に来ているのよ」

『なんとぉ!?』

 

――――ガヤガヤ

――――もしかしてあの男か?噂の

――――違いない!見ろよあの雪乃様の笑顔!間違いねぇよ!

――――あぁ・・・それほどまでに素敵なお方なのでしょうか・・・一度お話をしてみたいですわ

――――でも黒い噂も多くないか?

――――あなた馬鹿なの?女が輝くのに必要なのはねぇ・・・・

 

なんかすごくガヤガヤし始めた。バレる前に帰ろうかな。とか思ってると雪乃と視線があった。小さく手を振りながら微笑むその姿に一瞬見とれてしまった。

あ、もしかして今ので場所われたか?

とか思ったが結構周りに人がいたのでそうでもなかったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

「せーんせ?どうだった?私のデュエル」

「まさか後攻LO決めるとは思わなかったよ」

「私も正直こんなに綺麗に決まると思わなかったのよ。まだデッキも調整中だったから事故を起こすと思っていたのだけれど驚くくらい綺麗な回り方だったの、回していて私も自分が怖かったわ。見る?私の大切な・・・モ・・ノ?」

「なんかエロいからやめろ」

 



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第34話 動き出す影

生きてますよー
久しぶりの投稿。


 

 

「くそう!こんなはずじゃっ!!」

 

 

暗く人気の少ない夜道を一人歩く男がいた。輪郭が変わってしまうと錯覚するほど怒りで顔を染め上げ暴言を撒き散らしている。

数日前までは期待の大型ルーキーとして活躍し観客を魅了、実力も折り紙つき、名実ともに将来を期待され第二の赤馬零児とまで言われていた親鬼真司その人だ。

 

 

街を歩けば彼を知らぬ者などいない有名人、皆が彼を憧れ、期待、そして尊敬の目で見ていた。

しかし、数日前の公式戦での敗北が彼の取り巻く環境を変えた。

 

 

デュエルモンスターズが長く続くこの時代の中でLO、ライブラリアウトと呼ばれるEXWINは歴史を遡っても数えられるほどしかない。

そのLOと呼ばれるEXWINをいとも簡単に行われ、何の抵抗もなく負けた。

 

もしこの世界にデュエルモンスターズ以外のカードゲームがあったのならば、LOなど珍しくもなかっただろう。しかし、この世界ではデュエルモンスターズ以外に無い。

そしてたった一回のデュエルでの結果がデュエリストの全ての評価に繋がってしまう残酷な世界だったことが彼の全てを変えてしまった。

 

翌日の新聞、週刊誌の一面を飾る彼の試合。

 

『大型ルーキー、敗北』

『煉獄女王、新たな伝説を作る』

『親鬼プロ、歴史的敗北』

 

 

どの試合も彼を称えることも、慰めることもない。藤原雪乃の新伝説を大きく取り上げるか、彼の評価は過剰評価だったと記載する記事ばかりだった。

街での彼を見る目も変わった。落胆、軽蔑、怒り。余りにも理不尽な視線が彼を襲い続けた。多少彼を擁護する人もいた。だが彼がそれに気づくことはなかった。そんな余裕は彼にはなかったのだ。

 

だがこの世界ではこの程度のことは当たり前であり、プロともなればそれを乗り越えることこそプロの証でもあった。だが彼は・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしてだよっ!!この世界はARC-Ⅴの世界でスタンダード次元のはずだろっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

彼は転生者と呼ばれる人間だったのだ。

 

前世で理不尽にもその生涯を終えてしまった彼は、神と呼ばれるモノに前世の記憶と彼が持つカードを貰いこの世界で新たな生命を受けた人間。

転生した彼は考えていた。この世界で最強になり前世での理不尽な環境理論によって味わった怒り、苦しみを発散しようと。

 

カジュアルプレイヤーという部類の彼は好きなカードで最強になるという目標を掲げCSと呼ばれる大会や店舗予選に参加していた。

だが待っているのは環境デッキの理不尽な蹂躙。その度に友人からデッキの変更を勧められた。それが彼にとっては何より嫌だった。ムカついた。

 

環境デッキで優勝する連中が喜んでいるのが何より不愉快だった。

『そんな模造品ばかりのデッキで勝って何が嬉しいんだ』と。彼は理解できなかったのだ。

勝つことが楽しいと思う人たちの気持ちを。ある種の憎悪にも似た感情を彼は抱き続けていたのだ。

 

だから、この世界に来たとき彼は歓喜した。環境デッキという模造品が無い世界。それぞれがオリジナルのデッキで戦う遊戯王の世界に来たことを。

他よりも知識があった。戦略を知っていた。だから此処でなら自分は最強である。主人公キャラも好敵手キャラも、悪役キャラも倒せる。敵はいない。

 

彼も気づかぬうちに彼は自分以外を見下し、最強になったつもりでいた。だからプロリーグに殴り込み連戦連勝を繰り返し知名度も、名声も手に入れた。本来いるはずのないキャラがいたとき、驚きはしたが問題視はしていなかった。そのキャラのデッキは知っている。どういう動きをしていたのかも知っている。しかも記録にデッキやその動きまで書かれている。

 

 

 

 

負けるわけがない。そう結論づけていたのだ。

だが・・・・・蓋を開ければその全てが覆された。見たことも聞いたこともないカード、LOというEXWINを食らうという屈辱。

 

もし彼がデュエルマスターズを知っていればまた少し違ったのかも知えない。だが彼は遊戯王しか知らなかった。興味がわかなかったから知ろうともしなかった。

 

 

「くそうくそうくそう!!!」

 

 

再び沸上がってくるのは環境デッキによって味わったあの感情。黒い感情は途切れることもなく彼を支配するがごとく埋め尽くしていく。だからこそだろ。この時このタイミングで彼の耳に悪魔の囁きが聞こえてきたのは。

 

 

「いいよ・・・君のその顔、その感情・・・・僕が求めているものだ」

 

「っ!?誰だよ!!?」

 

暗い夜道の反対側から、黒いフードを被った少年がその口元を釣り上げてやってきた。

 

「誰だよお前!お前も僕を馬鹿にするのか!!」

 

彼は他の奴らと同じだと判断し怒りのままに怒鳴りつける。少年にとってはそれがなによりも嬉しかったらしくさらにケタケタと笑い出す。

 

 

「ヒャヒャヒャ!いいよ!!その怒り!!君こそふさわしい!!僕の主にふさわしい!!」

 

この少年(ガキ)何かおかしい。そう思う反面、僕の主という一言が気になって仕方なかった。

 

 

「気になる?ねぇ気になるよね?でも!!教えてあげない!!君が僕を受け入れるというまでねぇ!!」

 

なぜ考えていることがわかったのか、不思議で、それでいて恐ろしいはずなのに、不思議と恐怖は感じなかった。この時に逃げていれば、彼の運命はまた違ったかもしれない。だが・・

 

 

「教えろよ!!お前の主って奴になれば僕は最強になれるのか!?」

 

今彼を渦巻く感情を払拭できるなら、再び最強の座に近づけるなら。それ以外の思考が今の彼にはなかった。

 

 

「いい!!いいよ君!!僕の目に狂いはなかった!!」

 

「いいから答えろよ!!!」

 

「なれるとも!!最強の中の最凶に!!君は世界を支配できるほどの力を手に入れる!!僕の!!この僕の主となるならね!!」

 

 

 

 

 

 

 

数日後の新聞、週刊誌の一面はとある公式戦の記事で埋め尽くされた。

 

 

『親鬼真司、リベンジ成功。煉獄女王完全敗北』

 

 

彼が使役していたモンスターは神と呼ばれた2体のモンスターだった。

 

 

 





二体の神、一体何なんでしょうかね


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第35話 残酷な事実

連続投稿
そろそろ話を進めていかないと。


 

 

今日も週刊誌は親鬼真司の特集だった。どうやらまた勝ったらしい。完全勝利、ライフを削られることもなく圧倒的な実力差を見せつけてプロリーグの順位を一気に上げ現在2位。

次回の公式戦では零児との試合となっている。

 

零児を除き現在親鬼とデュエルをしていないのはプロリーグではチャンピオンのストロング石島のみとなっている。それも全戦全勝。

敗北は以前の雪乃との1戦のみとなる。零児に勝てば親鬼はランキング1位となりチャンピオンへの挑戦権を得る。

 

リーグの詳しいことは知らないがそういうことらしい。

 

 

「ふーん・・・この親鬼って奴なんかあれだよね。なんか前と違ってマジ怖い。顔つきとか」

「・・・・・・雪乃が怒らせた?」

 

望佳と恵は再放送中の親鬼の試合を見ながらその変化を煎餅片手にまじまじと見ていた。

 

確かに変わりすぎだとは思うが、敗北して人が変わることはたまによくある事だ。負けたくないという意思が強くなって強くなる。カードプレイヤーにとっては割とあることだ。

 

 

 

「だからそこまで落ち込まなくてもいいんじゃないのか?」

「・・・・・・・・・うん・・・・そうね・・・・・」

 

台所で絶賛皿洗い中の俺の足にしがみつく雪乃にはいつもの色気も、生気もなく、とんでもなく落ち込んでいた。

言葉とは裏腹に相当ショックなのかどんよりしたまま俯く雪乃。この前負けてからずっとこの調子だ。

 

 

「一回負けたくらいだろ?それにこの前お前だって酷い勝ち方したんだから仕方ないんじゃないのか?」

 

「・・・・・・・・うん・・・・そうね・・・・・」

 

「次勝つために後で久しぶりにデュエルするか?」

 

「・・・・・・・・うん・・・・そうね・・・・・」

 

「俺が雪乃愛してるとか言ったらどうする?」

 

「・・・・・・・・うん・・・・そうね・・・・・」

 

「愛してるよ雪乃」

 

「・・・・・・・・うん・・・・そうね・・・・・」

 

 

だめだこりゃ。相当ショックだったみたいだ。これは手に負えん。

そのまま放置しておいてさっさと皿洗いを済ませてしまおう。

 

 

・・・・・・今夜の夕飯は雪乃の好物のカルボナーラでも作ってやろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

「うひゃー!兄ちゃんカルボナーラとか作れたんだ!ヤヴァイ美味そう!!」

 

「・・・・見た目に騙されると危険?」

 

「はっ!?まさかっ!?だが万が一もあるっ!!」

 

「レシピ見ながら作ったし味見もしたから大丈夫だ。食わないなら俺が食うぞ?」

 

「「いただきまーす!!」」

 

 

 

取り敢えず一通りのことをやって満足したらしく美味そうにカルボナーラを食べ始める二人。一方雪乃は

 

 

「・・・・・いただきます・・・・・・」

 

 

好物のはずのカルボナーラの麺を一本ずつ逆に器用に口に運びながら食べていた。感情は相変わらず暗い。

 

 

「おりょ?ユキノンまだ元気ないっぽい?」

 

「・・・・・落ち込み過ぎ?」

 

「・・・・・・」

 

 

何かを返すこともなくちゅるちゅる麺を口に運んでいく。不謹慎だが可愛いと思った俺は悪くないはずだ。

 

 

「うむむ・・・このままじゃユキノンが廃人になってしまう!ここはウチが嫌われ役を勝手でましょう!!ユキノン覚悟!!」

 

「・・・・・あ・・・・」

 

 

望佳は雪乃から皿ごと奪い取り蕎麦でも食べるようにズゾゾゾゾと音を立てながら食べ始めた。流石にそれは不味いだろうに・・・

 

 

「ゲップ!流石にこれならば反応を・・・・・ありゃ?」

 

「・・・・・・ごちそうさま・・・・・」

 

目の前から皿が消えると、そう言ってまた俺の膝に来て顔を埋めて寝転ぶ。

 

 

「・・・・・・・怒りが突破していじけた?」

 

「嘘まじでっ!?ユキノンごめん!!ウチの皿あげるから許して!!ホントにごめん!!!」

 

「・・・・・お腹減ってない・・・・・だから平気・・・・・・ごめん・・・先に寝てるわ・・・」

 

 

フラフラしながら雪乃はいつも通り俺の寝室に入っていく・・・あぁ、そこは変わらないのね。

 

「「「・・・・・・」」」

 

なんでだろう。普通なら心配になるはずなのに俺の寝室に迷いなく入っていくあたりただいじけた様にしか思えないから不思議だ。流石に引き摺り過ぎだとは思うが。

数日前に流石に心配になって病院に連れて行ったが体に異常はなかった。だが流石に心配でもある。しかしそれ以外の行動は全くいつも通りなので何とも言えないのだ。

けど、もしトラウマとかになってたら・・・いやまさかそんなわけ無い・・・・よな?

一応明日聞いてみるか。

 

 

「ねぇメグミン?」

 

「・・・・・ピ○ミンみたいに言わないで。何?」

 

「ちょい提案があるの。耳かして」

 

「・・・・・何?」

 

二人がゴニョゴニョと話している。何故だろう?すごく寒気がするんだが?気のせいだよな?気のせいだと言ってくれ。おい頼むから。二人共その怪しい笑みを浮かべてこっちを見ないでくれない?

ちょっ!?ジリジリ寄ってくるな!?なんか怖い!!

 

 

 

 

 

 

 

あ・・・アァーーーーッ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁ・・・・・・いつの間にか寝ていたみたい。

今日も気が付けば一日が終わっているのね。明日望佳に謝らないと。

恵にも謝らないとダメね。

 

最近最低限のことしかしていないわ。それ以外は先生にくっついているか、寝ているかのどちらか。

そうしないと心が折れそうなの。負けたことは悔しい。けどそれ以上に怖い。あの恐怖を忘れたい。考えないようにすればするほど浮かぶあの光景。

足を掴まれて谷に体を放り出されているような感覚が払拭できない。

 

 

少しでも気を抜けば飲み込まれる。

 

 

恐怖・絶望

 

 

 

ただ負けただけなのに、この感覚が拭えない。

 

 

あの日から私はカードに触れることが、見ることすらできないの。デュエルが怖い。カードが怖い。

 

 

私のデッキのモンスターたちが私に牙を剥き襲ってくる。『魂を寄越せ』と幻聴まで聞こえてくる。

私のデッキが怒っているのかもしれない。墓地に・・・魂を墓場に送るから、まるで駒のように彼らを扱うから・・・・・

 

 

 

・・・・・・・やめよう。考えれば考えるほど怖くなる。ならどうすればいいか。

 

考えるのをやめてしまおう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも考えてしまう。なら・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デュエルモンスターズを捨てよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうしたらこの恐怖から解放されるかもしれない。少なくとも少しはマシになるはず。

先生・・・・なんて言うかな?怒る?泣く?引き止める?少なくとも反対するわねきっと。

 

 

『一回負けたくらいで凹みすぎるなよ』が口癖みたいな先生だもの。

 

 

「・・・・・喉・・・・乾いたわ」

 

 

外は暗いし家の中も静か。まだ夜中みたい。みんなを起こさないように静かにしないと・・

先生は今日もリビングのソファーで寝てるのかしら?なら余計に気を付けないと。

 

 

 

 

 

ムギュュ

「オボロシャバラヴァ!?」

「ひっ!?」

「ギャビラバ!?!」

 

 

 

 

足に伝わる何かを踏んだ柔らかい感覚、そのあと聞こえてきた人のような声。

ベットの上に飛び乗り、とうとう私は呪われたのかと覚悟を決めた。

怖かったけど足元を見ると・・・・

 

 

「あびゃ・・・・ふぁ・・・」

 

 

きっとコメディだったならチーンと効果音が流れそうな表情をした先生が縛られてころがされていた。

『これ食べて元気出して by望佳』と紙を付けられて何故か全身青いツナギと着ていて上半身だけ全開だったけれど・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一瞬天国のお婆ちゃんが見えたぜ・・・・追い返されたけど」

「・・・・・・ごめんなさい・・・・」

少し経って先生と並ぶようにベットに座る。懸命の処置で意識を取り戻してくれて良かったわ。

「あいつら・・・明日の飯は納豆しか出してやらねぇから覚えとけよ」

「・・・・出してはあげるのね・・・・」

 

 

 

―――キュゥ・・・・・

 

 

 

 

「・・・・・あ・・」

 

 

お腹は減っているみたい。そう言えばほとんど食べていなかったわね。

 

 

「悪い腹減ったから食物とってくるわ」

 

「・・・・・・いらない・・・・」

 

「いや・・・今の俺の腹の音聞こえたろ?俺もあのあとすぐあの状態にされたからほとんど食ってないんだわ」

 

「・・・・・そう・・・」

 

同時にお腹なってたのね。不思議なこともあるのね。そのおかげで私の方は気づかれてないみたいだけど。

 

 

「雪乃も何か食べるよな」

 

「・・・・いらな「おにぎりでいいよな。作ってくるわ」・・・・」

 

 

そう言って人の話も聞かず先生は部屋から出ていってしまった。

・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・ついてこ

 

 

 

 

 

 

「うまい?」

「・・・・・普通・・・・・」

 

 

後についてきた雪乃はおにぎりを渡すと最初は口にしなかったものの最終的に少しずつ食べ始めた。

 

 

「テレビ付けてもいいか?」

 

「・・・・・だめ」

 

「ちぇ・・・この時間帯ならなんか深夜アニメかなんかありそうなのになぁ・・・しらんけど」

 

 

 

 

 

寝てる二人に迷惑とかそういう理由もあるだろうけど、やっぱりそれ以上にもしかして・・・・・・・

 

 

「デュエル見るの怖い?」

 

「っ」

 

 

くっついている雪乃がブルっと大きく震えた。当たっちゃってたか・・・・

 

 

「まさかとは思ってたけど・・・もしかしてトラウマ?」

 

「・・・・・・悪い?・・・・」

 

 

少し機嫌悪そうに雪乃は俺のことを睨みつけていた。けれどそれ以上にとても怯えていた。

そこにはいつものような凛々しさも魅惑の顔もない。ただ何かに怯えている年相応の子供の顔だった。

 

 

「そっか・・・ならよ。そのトラウマの払拭方法教えてやろうか?」

 

「知ってるのっ!?」

 

 

すがり付くように這い上がり俺の胸元に飛び込んできた。その表情は悪いが最近の中では一番輝いていた。

 

 

「けど多分お前この方法言ったら怒るぞ?」

 

「それでもいいの!教えて!!お願い!!」

 

 

余りにも必死で、目に涙も浮かべながら言い寄ってくる。だから俺もはっきり言ってやった。ビンタの一つも覚悟しながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「デュエル辞めれば解決するぞ。もう直接関係しなくなるわけだから」

 

「・・・・・・・・・え・・・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





辞めれば関わらない。
ある意味最高で最悪の手段


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第36話 絶望の果て

連日投稿 明日はわからん


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・え・・・・・?」

 

「デュエル辞めたら少なくとも直接は関わらなくなるから気は紛れるだろ」

 

 

先生の言葉が信じられなかった。否、信じたくなかった。今までの全てを捨てろ。先生はそう言い切ったの。

 

『一回負けたくらいで落ち込むな。次勝てばいい』

 

毎日そう言い続けているあの先生が、私の考えと同じことを私に投げかけたことを。

 

 

「・・・・・・・・」

 

 

わかってる。今私の中に溢れ出ている感情をぶつけるのは理不尽なことだって。私だって同じことを考えたんだからそれを否定する権利なんて私にはない。けど・・・

 

 

 

 

 

 

 

だからこそ先生にはそう言って欲しくなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「まぁビンタの一発は覚悟してるからするならしていいぞ」

 

 

やめて、そんなこと言わないで。今の言葉は嘘だって、お願いだからそう言って。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どれだけ待ったかわからない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まだ一分も経っていないかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

けど・・・・・私の望んだ言葉は帰ってこなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沈黙、そのうち溢れ出るように何かが私から溢れ出てしまう。

 

 

「ふざけないで!!辞めろですって!!冗談じゃない!!!先生でも許さない!!」

 

 

 

 

やめて、違う。そんなこと言いたいんじゃない。けど止められない。

 

 

 

 

「今までの私の全てを先生は私に捨てろと言うの!!!いい加減にしなさいよ!!!そんな簡単に出来るわけないでしょ!!?」

 

「だよなぁ、けどそれが一番手っ取り早くて確実だろ」

 

 

 

 

 

気が付けば私は先生を殴っていた。ビンタじゃない。グーで頬を殴りつけていた。

 

 

 

 

 

「謝れ!!今すぐ謝れ!!!!」

 

「いっつつ・・・・グーで殴ること無いだろうに・・・・いやまぁ一発覚悟してると言ったから何とも言えないけどよ」

 

 

胸ぐらを掴み上げる。違う。やめて。違う。こんなことをしたいんじゃないの。

 

 

 

 

 

お願い落ち着いて。お願い・・・・・やめて・・・・・・

 

 

 

 

「謝れよ!!早く謝れよ!!!そんな簡単に全てを捨てろって言ったことを謝れよ!!!」

 

「・・・・・お前、気づいてる?」

 

「なによ!!」

 

「『簡単に出来るわけないでしょ』って事は、出来ない事じゃないってことだろ?」

 

「っ!」

 

「つまりあれだ。お前も同じことをk「黙れぇぇえええ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やめて。お願い落ち着いて。こんなの私じゃない。嫌だ。先生見ないで。こんな汚い私を見ないで。

 

 

 

「黙れ黙れ黙れ!!!次にその口を開いてみろ!!顔が歪むまで殴ってやる!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お願い違うの。こんなの・・・こんなの私じゃない。違う。やめて。

先生お願い・・・・・何も言わず部屋に戻って。じゃなきゃ私・・・・ダメ、こわい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やってみろよ。お前に殴られたくらいじゃ歪まないから」

 

「うがぁぁああああ!?!?!?!?!?!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

体重が乗った私の拳、先生の顔に伸びていく。止められない。

 

 

先生が拳を受け止めた。けど私はすぐにもう片方の拳を飛ばした。

 

 

でも届かない。止められた。でもまだ。

 

 

先生が私を押し倒した。これじゃ足は使えない。

 

 

きっと普段なら嬉しくて顔を真っ赤にしていると思う。

 

 

けど今は悔しくて顔を赤くしていると思う。でも嬉しかった。これ以上先生を傷つけなくて済む。

 

 

 

 

 

 

でも・・・・現実は・・・・残酷。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前もしかして俺が優しく慰めるとか期待してた?アホか。」

 

 

 

 

 

 

「っ・・・・!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃぁ仮に俺がお前の敵を取ったとしよう。はいこれでハッピーエンド。雪乃は救われました。それこそアホくさい」

 

「・・・・・フー・・・フー・・!!!!!」

 

「お前は単純に逃げてるだけなんだよ。自分じゃ勝てないから強い奴を求めてる。そいつに勝って貰って自分が勝った気になる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の言葉が・・・私の興奮を一瞬で凍結させた。

 

 

 

 

 

 

「お前それって、最低だよ。俺からしたら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前が・・・・真っ暗になった。

 

 

 

 

 

否定して欲しかった。デュエルを捨てることを。敵を討って欲しかった。

 

 

 

 

助けて欲しかった。謝りたかった。顔を殴ったことを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひていしないでほしかった・・・・いまの・・・・わたしのことを・・・・・

 

あふれてくるのはぜつぼう?

 

わからない。このかんじょうがわからない。わからないのに・・・なみだがあふれてくる。

 

もう・・・せんせいのかおをみられない。

 

わたしは・・・・ここにいられない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気が付けば暗い場所に居た。

ここはどこだろ?わたしはいつ先生の家から出たのだろう。それすらわからない。

 

 

ただ覚えているのは・・・先生が私を嫌いになったこと。

 

 

夢だと思いたい。あれはいつもの悪夢だと、幻聴だと信じたい。

けどあれは現実。あの日私が負けた日と同じ姿。裸足で歩いてきたからか、足の裏が切れていた。

 

 

痛い。切り傷以上に心が痛い。

 

 

 

 

嫌われた。

 

 

その現実が今になって私の自己責任だと、自業自得だと認識し始める。

私、こんなにもめんどくさい女だったの?

 

 

思い返せば先生との日々で楽しいと感じていたのは私だけだったかもしれない。

だって・・・いつも先生の顔は苦笑いばかりだったじゃない。恵や望佳と一緒にいた時の顔の方が先生の顔は生き生きしていた。

 

 

それが嫌で、それを認めたくなくて、私は先生の気を引こうと躍起になっていた。

 

けど、そういう積み重ねが今の状態を作り出してしまったのかもしれない。

望佳みたいに元気で明るければ、先生も一緒になって笑顔でいてくれたのかな?

恵のように素直になれば、先生と心の底から話せたのかな?

 

 

わからない。けど確かなことは一つ。もうあの場所にはいられない。

戻ればきっと望佳と恵、先生だってきっと受け入れてくれる。でも耐えられない。もう

 

 

私の恋は・・・・終わってしまった。私の・・・デュエルモンスターズと共に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「およ?僕の好みの感情のオーラを感じてきてみれば・・・キャハ!ビューティフル!!最っ高に美しい感情だよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

声の主は気が付くと私の前にいた。

小さい子供でフードを被っている。けどその声は子供とは思えないほど恐ろしかった。

 

 

 

「ねぇねぇお姉ちゃん?僕の主になってよ?オネエチャンなら間違いなく僕を使えるよ。そうすればオネエチャンの願いもきっと叶うよ?」

 

願いが・・・・叶う?

 

そういう子供はとても嬉しそうな声で語り始める。

 

 

「そうそう!僕が想像するにお姉ちゃんは失恋したんでしょ?でも大丈夫!!僕がその悲しみを消してあげる!!恐怖も絶望も全部!!そしてオネエチャンは手に入れるんだよ?欲しい物全部。そう全部さ!!」

 

「欲しい物・・・・全部・・?」

 

「恋も!勝利も!富も!名声も!!全部手に入れるんだ!!どう?僕の主になってくれるなら全部手に入るよ?まぁ僕の主になったら少し忙しくなるかもだけどね?その分オネエチャンは幸せになれるんだ!」

 

「・・・・ほんとう・・・?」

 

「本当だよ!!さぁオネエチャンの願いのために!!僕の手を握ってよ!!」

 

 

 

差し出される小さい手。

握れば全てを手に入れられる。迷うわけがない。

全部手に入るなら例え悪魔だろうと従えてみせる。

今私の中にある全ての絶望を希望に変えられるならなんだってする!!!!

 

 

 

 

 

そして私は子供の手を・・・・取った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・はずだった。

 

気が付けばその子供は遥か後方に吹き飛んでいた。

 

「え?」

 

「ちっ!誰だ!!もう少しだったのに!!」

 

 

フードが取れ月明かりに照らされた子供の顔は怒りに染まり、あたりを見ていた。

あちこちを見回し、やがて私の真後ろにその視線を向けた。

 

「なっ!?煉獄の盟主だとっ!?それにキサマらはっ!?」

 

振り返ればそこには驚くべき光景があった。

 

 

龍の骸、紅蓮のマント、剣であり、銃でもある青く妖美に輝く武装を持つ人外

 

 

青く輝く神秘的な姿。見るものを釘付けにする美しい龍。

 

 

赤く光る煉獄の闇の翼を羽ばたき見るもの全てを飲み込む暗黒の不死鳥。

 

 

『貴様のような者が我が主を唆すなど笑止千万。万死に値する。が、今は気分が良い。今すぐ立ち去れ。愚者よ』

『キュルァアアアアア!!!』

『ゴァアアア!!!』

 

 

 

 

 

この三体を私は知っている。けどどうして?なんでいるの?

今私はデッキを持っていない。デュエルをしているわけじゃない。けど・・そこには確かに存在していた。私のエース達。

 

 

 

邪眼皇ロマノフⅠ世

超神龍バタル・ネプタラス

暗黒王デス・フェニックス

 

 

 

いるはずのない。見えるはずのない彼らの姿がそこにはあった。

 

 

「くっ!まさかクリーチャーに選ばれた者だったなんて・・・!!!」

 

 

『聞こえなかったか?それとも煉獄の闇を見るのが望みか?ならば喜べ。我も、そしてこのモノたちも皆真の絶望と闇を知っている。貴様が望む闇を見せられるぞ?』

 

「ちっ!!分が悪い!!」

 

 

そう言って子供は闇の中に消えていった。

 

 

『フム、所詮一人では何も出来ぬ小童よ。主は無事だな』

『キュルァ』

『よせ、どうせ見えん。愛も変わらず貴様は主にすがりつく』

『グォオオオ』

『みよ、バタルの姿を。主を守るだけで安心してまた寝ている。お前もそのようにできんのか?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

すー・・・・・はー・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

うん。少し落ち着いた。

きっと泣きつかれたから等々幻覚まで見始めたのかしら?

目をこすりもう一度みる。

 

 

『キュァラ?』

 

「ひっ?!」

 

『やめい。主が驚いて・・・・なに?』

『ゴォオオオオオ・・・ンゴ?』

 

 

 

ゆ・・・・夢じゃ・・・ないの?

 

 

「ふ・・・・ふぇええええええ!?!??!?!!?!??!?!?!?!」

『キュルァアアア!!!!!』

『えぇい!!主も貴様もうるさい!!近所迷惑を考えぬか!!』

 

 

拝啓・・・この声が届く人へ。

どうやら私は今とんでもない出来事に巻き込まれているようです。

 




ロマノフデスフェニバタル 実体化するの巻


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第37話  絶望の対義語は・・・幸せ?

先に言っておく。
ブラックコーヒーと壁は用意しておけ。


 

 

 

 

 

 

「忘れなさい忘れなさい忘れなさい」

『キュ・・・・キュルァ・・・・』

 

 

目の前にいた鳥の顔をがっしり掴んで何度も伝える。ぴぁあですって?私がぴぁあ?そんな事実は無いわ。あってはならないの。

忘れなさい。いい?誰かに見えてるかわからないけど絶対に口を滑らすんじゃないわよ。

 

 

『主、心配するな。そやつは絶対に口は割らん。我も誓おう。そして此奴もな』

『ンゴゴゴゴ』

 

 

紳士的な対応を見せる骸さんと大きなトカゲはそう言うけど逆に心配なのよ。いや信用するけどね?ほら、万が一とかあるでしょうし。

にしてもこの鳥も骸さんもトカゲも随分リアルよね。触れるし話までできるなんて。サプライズもいいところだわ。一体どういう仕掛けなのかしら?

 

ソリッドビジョンはいつからこんなことにまで転用されたのかしら?

 

 

『主、いい加減に信じてもらいたいのだが?我らは主が考えるような陳腐なものではない。実際に存在するのだと先程から言っているだろう』

「くっ最近は侮れないわね。人の心を読み取り反応させるなんて、これじゃぁ犯罪者の心理筒抜けね。隠蔽もできなくなるのね」

『それは・・・・良いことなのではないのか?』

「ツッコミまでしてくるなんて、技術の進歩はついにここまで来ていたの?」

『ハァ・・・バタル、主の目を覚まさせてやれ、パクッと逝けば目覚めるだろう』

『ンゴア』

「ちょっと!?逝けば言ったわよね!?何食べられるの!?まだ先生にも食べてもらえてないのに!?」

『キュア!?キュルァアア!!!!』

「は?『なら主を僕が食べる?』そういう問題じゃないわよ!!!この焦げ鳥!!」

『キュァアアアン!?!?!?』

 

 

鳥なのにOTZってしてるように見えるのが不思議でたまらないわ・・・・

 

 

しかもよく考えてみたら夜の公園で普通に話してるけどもし誰かが見ていたらこれ私赤面モノよね・・・・・?

焦って周りを見回すわ。よかった。誰もいないわね。

 

 

『ゴオオオ』

「『周囲300に人気はない?』あらそうなの?ありがとう。誰かきたら教えてくれるかしら?」

『ゴア』

 

 

なにげに凄いわねこの子。かなり有能なのかしら?

 

 

『キュルルル!キュゥア!!』

「あーはいはい。あなたも優秀よ?だから敵意を向けないの。わかった?」

『キュルァ!』

 

 

この子見た目に反してかなり子供なのね。そこも可愛いわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はっ!?

私なに自然に馴染んでいるの!?

 

しかもなんで『キュルア』とか『ンゴ』とかしか声を出してないのに理解できてるの!?

もしかしてやっぱりこれは私が見ているユメ!?

 

 

『主は我らが選んだ主なのだ。我らの言葉は声に出さずとも理解できるのだ。それから主は一人の時だと考えが顔に出やすい。何を考えているかなどピーピングハンデスを行うよりも容易く読める』

「・・・・・・あなた紳士的に話すけど一番えげつないわね」

 

 

主に例に出すハンデスっていうところとか。

 

 

『ここで『煉獄の主だからな』とか言うのが主の言うテンプレという奴なのだろ?』

 

 

うわぁ私の考えやっぱり読まれてるじゃない。

ってそうじゃない!!流されすぎよ私!!今私の目の前には非現実的な不可思議超常現象が巻き起こっているのよ!?もう少し焦りなさいよ!?夢じゃないなら尚更よ!?下手をすれば私死んでしまうかもしれないのに!?

 

 

『別に殺さぬ、主を傷付けようとする愚か者がいた場合は・・そやつが世界を終わらすほどの煉獄の炎で地上を埋め尽くすやも知れぬが・・』

『ギュルァアアア!!!!!』

「落ち着くなさいよバカ鳥!!その程度のことで世界を終わらせないでよ!!?世界が終わってしまったら先生と話が・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、いいのかもしれない。どうせもう話なんてまともに出来ないだろうし。

思い出しちゃった。忘れたかったけど、忘れられない。

 

 

『キュル?』

「・・・・・いいえ、それもいいかもしれないわ。どうせなら終わらせてよ。私ごとすべて」

『主』

「どうせ知ってるでしょ?私もうデュエルを辞めるの。しかも先生に理不尽な怒り方しちゃって絶対に嫌われたと思うの。ううん、嫌われたわ。『最低』って言われちゃったんだもの」

この絶望?かどうかはわからないけど、それで世界を巻き込んでみるのもいいかもしれない。その覚悟だってあったからさっきの悪そうな話にも乗ろうとしたわけだし。

「そうね。私を主だというなら命令よ。世界の全てを闇で包んで。絶望の闇で、地獄の炎で世界を滅ぼしてよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうせなら汚してしまってよ。私の全てを。心も、体も、その全てを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『キュラ!』

「あいたっ」

 

 

鳥におでこをつつかれた。見た目通りすごく鋭かったわ。だからすごく痛い。目に涙が浮かぶ。本当に痛い。おでこを抑えながら鳥の方を見ると羽ばたきながら怒っていた。

 

 

『キュラ!!キュルァアア!!!ギュラァアアアア!!!!』

「『心にもないことを言うな小娘が!絶望をようやくしれたのにそれを捨てるだと!!たかがあの程度の絶望で全てを知った気でいるな!』ですって・・・!!あなたに何がわかるのよ!!?私の先生に対する全てはもう帰ってこないの!!何も知らないくせに!!何も知らないくせに偉そうなこと言わないで!!」

『キュラ!!キュウルウウウ!!!ギュアアアア!!!』

「っ!!」

 

 

『ならば何故今それを捨てていない』そう言われて私はようやく気がついた。私の手にはいつの間にか先生と過ごす家の鍵と先生とのツーショット写真を貼ったカード型のキーホルダーが力いっぱい握られていた。

 

 

「こんなもの・・!!いつだって捨てられる!!どうせ終わったものなんだから!!」

『ギュル『待たぬかデス、お前の言い方だと主を逆上させるばかりだ。言いたいことはわかるがせめてもう少し伝わりやすく言わんか』・・・・キュゥウウ・・・・』

 

 

割って入ってきたロマノフ。鳥・・・デスフェニックスをそう言って落ち着かせると私に目線を合わせてきた。

 

 

「・・・・なによ?あなたも鳥と同じことを言いたいの?」

『落ち着いてくれ主、奴も今の主を心配して元気づけようとしていただけなのだ。激怒仕掛けていたことは事実だが』

『キュルァ!!キュララ!!』

 

 

『だって・・・本当に一瞬ムカついたんだもん』って・・・子供じゃないの。バカみたい。

 

 

『主、今主の中を渦巻く感情は間違いなく絶望の一種だ。否定から生まれた『ゼツ望』、怒りが生み出した己の悪、知られたくない者へ向けてしまった『アクの感情』。辛いだろう。己が己でないように感じだはずだ』

 

 

その通りだった。抑えられない悪の感情、愛しい人にそれを向けてしまった絶望。どれだけ取り繕っても消えてくれない。取り返しのつかないことなのよ。

 

 

『だが、なぜソレを主は否定する?』

「・・・・・は?そんなの当然じゃないの。だって・・・そんなことしたら・・・嫌われるに決まってるじゃない。だから隠すのよ。あなた闇属性でしょ?それくらいわかるはずよ?」

『属性・・・か、まぁ属性も文明も大差ないか、いや、其の辺は今は良い。悪の感情を隠すことが相手の否定に繋がるというのだろう?主の言い分としては』

 

 

それ以外に何があるの?悪の感情よ?好きな人に向けるものじゃない。いや、人に向けるものですらない。そんなのばかりじゃ人は孤立してしまうのだから。

善を受け入れて悪を憎む。だから人の世の中はうまく出来ているのよ。

 

 

『・・・では聞こう。なぜ主は己の絶望、己の悪、己の惨めさをあの男に見てもらわぬ?』

「・・・・バカじゃないの?そんなの見せたら嫌われるじゃない」

『そうか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ・・・あの男は所詮その程度の男か』

「・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

『悪も受け入れられる器の小さな男か。ふん、見所があると思っていたのだが所詮小さなおとk

 

 

 

 

 

 

「黙れ!!それ以上先生のことを悪く言うのは許さない!!」

 

 

 

・・・ならばあの男は違うのか?』

 

 

 

「当たり前よ!!先生はいつだっていろんな人のいろんなところを見てるの!!悪いところもいいところも!!それを全部見てる人なの!!だから好きになった!!私を『女優でありプロデュエリスト藤原雪乃』としてじゃなく!私を『ただの藤原雪乃』としてみてくれた!!変なところもバカみたいなところも全部!!そうよ!!全部見てくれたの!!そして受け入れてくれたの!!じゃないと好きになんてなるわけない!!」

 

 

ずっと一緒にいたのよ!!まだ短い間だけど毎日一緒にいたの!!話をしてたのよ!!

何も知らないくせに先生を否定することは世間が許しても私が許さない!!

 

 

『ふん、わかっているではないか。あの男のことを。そうだ。あの男は主の今すら受け入れるだろう。主よ?それがわかっているのに主は逃げ出してしまったのか?あの男の前から』

 

「・・・・・あ」

 

 

 

 

そうよ・・・・そうだった。

いつも一緒に過ごしていたじゃない。一緒にいたとき、私は私のままで過ごしてた。

本心のまま、取り付くことなく全部素直に話してたはずよ。

 

一度喧嘩にもなった。ロマノフの効果で使って一番無意味なカードは何かでバカみたいな話なのにムキになって、先生と喧嘩した。あの時だって汚い言葉をたくさん吐いていた気がする。

先生が気に入っていたシャツを破った時、先生に大人げないと言いながら喧嘩して、三日くらいお互いに話すらしなかった日もあった。顔も見たくないと思った日だってあった。

 

けど気が付けば今日までずっと一緒にいる。

それって先生が私をしっかり見て、受け入れてくれた。そういうことだったんじゃない。

 

 

「・・・は・・・はは・・・・なんか・・・・思い詰めてた自分がバカみたいじゃない」

 

 

考えてみればいつもの些細な喧嘩よ。ただタイミングが悪かっただけの些細な喧嘩。

帰れば先生はきっと『んあ?帰ってくるの早いな、腹でも減ったか』なんて笑いながら抱きしめてくれる。

 

いつもそうだもの。喧嘩して、家出して、でも寂しくなって帰れば先生はいつも最初に出迎えてくれた。

バカみたい。何がもうあの場所には戻れないよ。今時映画やドラマでもあんまり使わないわよ。それこそアニメとか特撮とかそういうものではありがちだけど。

 

 

 

 

ほんと・・・・バカみたい。けど・・・・・・

 

 

「なんか・・・・モヤモヤが晴れた気がするわ。一応お礼は言ったほうが良いかしら?」

『いらぬ。それより早く帰るべきではないか?夜の闇も深くなる。我らも守るが何もないのが一番良いだろう』

『キュルルア』

「そうね、あなた達がなんなのか聞きたいけれどそれは明日にするわ。今日は帰って先生の布団にでも忍び込んで一緒に寝たいわ」

 

 

きっと今ならもう一度、デュエルもできる気がする。あの男、親鬼真司にも挑める。

私にはこんなバカみたいな下僕がいるのだもの。挑まないと逆に反旗でも翻られそう。ふふ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ンゴゴア』

『必要なさそうだと?何を・・・・ふん、なるほどな』

 

 

 

 

「いた!!おい雪乃!!」

 

 

 

 

「あ・・・先生、ごめんなさ・・・・い・・?」

「ハァ・・・・ハァ・・・・全く・・・心配したぞ?いきなり股間蹴り上げられて悶絶しちまったから追いかけるまでに時間かかったが・・・無事そうで何よりだ」

 

走っていたからだろうか?息が上がってるけど声に乗る感情はとても安心していた。そして私に駆け寄ってきて何かを言う前に力いっぱい抱きしめてくれた。

すごく嬉しいのに、泣いて謝りたいのに・・・・

 

 

 

 

 

 

 

先生の後ろに王座するようにいたベートーベンとすごく大きなドラゴンがはっきり見えるせいで全部持って行かれた。

 

 

『ククク、見よボルシャックよ、我ががしかと見ているのに浅原のあの抱擁を、ここは壮大な旋律を奏でるべきだと思うのだが?どうかな?』

『バカを言うな。それよりもだ。あの娘、見えてないか?それからロマノフの野郎もいる』

『誰かと思えば鳥と骸と太古の我が下僕ではないか。いつの間にこの世に体を持った、持ったのならばすぐに我らに声をかけよ』

『キュルァ』

『ンゴゴ』

『我らも少し前に体を持ったのだ。それに声を掛けよと言うが毎日のようにあっているではないか』

『それとこれとは話が別だ。全く、疎いやつよのう?』

「しー・・・お前ら少し静かにしろよ。雪乃まだ精神不安定なんだから幻聴かなにかだと勘違いして泣き出すかも知れないだろっ」

 

 

なんか皆仲良さそう。先生も普通に話してるし・・・あれ?どういうこと?

もしかして先生も見えてるの?

 

 

「あ、何でもないぞ雪乃、それより怪我してないか?変な奴になにかされなかったか?」

『キュルア』

 

 

糞餓鬼に先生はお前が大嫌いだからとか言われて凹んでたなんて言わなくてもいいわよ。

凹んでないし、似たことを言われたけどそうじゃないし。

 

 

『やっぱりこの娘我らのこと見えているのんじゃないか?こっちを見てる「っ!?大丈夫だぞ!?へんな糞餓鬼になにか言われても気にするなよ!?」無視か智樹よ』

 

 

なんかやれやれって┐(´-д-`)┌ってしてるボルシャックって言われてたドラゴンの言葉を聞かないで先生は・・・・・すごくとんでもない事を口にした。

 

 

 

 

 

 

 

「俺はお前のこと好きだから!likeじゃなくてloveのほうで!全部全部受け止めるから!安心しろよ!?な?」

『『『『『おぉ、言い切った(言いおった)(キュルル)(ゴア)』』』』』

 

 

 

 

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ポンっ!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

「ば・・・・・ばばばばばばば・・・・・・・・」

「???どうした雪乃?」

 

 

それって!!?!?!?え??!?!What?!?!?!嘘!?!?!?!?え?!!?!?!?ちょっ!?!??!?!それって!?!??!?!?!

 

 

「そういう事は皆がいない所で言ってよぉ!!バカ先生!!!」

「皆!?え?雪のもしかしてこいつらみえて」

「もぉおおおお!!!!!!バカァアアアア!!!恥ずかしいじゃないのよぉおおおお!!!」

「グビラッシャァアアア!?!?!?!?!?!?」

 

 

 

私の綺麗なアッパーカットが先生の顎を貫いたわ。デスフェニが倒れてピクピクしている先生を啄いて笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 






龍秘伝ダイナミックラブメッセージ

効果
相手は使用者が意中の相手だとあまりにも唐突すぎて冷静さを失う。




主人公ロリコンになることを受け入れる。

オラオラオラオラっ!!!(っ・д・)三⊃)壁 |ガッ


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第38話 乗り越えた先に

・・・・・・・・・・・・・・
忘れちまったよ、自重なんて言葉・・・・・


 

「「・・・・・・・・」」

 

うん。非常に気まずい。何をトチ狂ったのか爆弾発言をしてしまったし、こいつらのことが雪乃はどうやら見えているらしいし、その面前の前で発言したことに関しても相当怒っている・・・・気がする。

 

『これが修羅場というモノなのか?』

『・・・・違うと思うのだが・・・』

『よいよい!我らを楽しませよ!』

『キュラララ!!』

『ゴオアア・・・』

 

そんな中でも割と自由にやってる・・・・というか約2体ほど愉悦に浸っている奴がいるのが気に食わん。オイコラ。

 

「先生」

「あ、ハイ」

 

ようやく口を開きだした雪乃だが、その表情は見えない。

 

「いい?物事には順序とか時間とか場所とかそういうものがあるの。わかるでしょ?今回のはそういう物全部考えてない無計画なの。こういうのはもっといい雰囲気のあるレストランとか夜景の見える公園とかで二人だけの時に言うのモノなの。わかる?」

「あ・・・・うん。女の子がそういうのに憧れてるのはわかる」

「ならそうしようとする努力は大切なの。わかる?大体いつもの喧嘩の延長線での出来事なのにこういうことなんで言うのよ。普通言わないわよ、それくらい」

 

言っていることは理解できるし俺もそう思う・・・・・けど雪乃が何を言いたいのか全くわからん。

 

『龍の主よ、要約するとすごく嬉しいが殴り飛ばした反面素直に返事が返せんのだ』

『なるほど・・・・これが話に聞くツンデレというやつか』

「ちょっ!?!?!?ち・・違うわよ!!そういうのじゃなくてこういう大切なことはもっと!!」

『ゴア』

「余計なこと言わなくていいの!!先生違うからね!!?そんなこと考えてないからね!?ちょっと憧れてただけだから!!!そういうのじゃないからァああああ!!!!」

 

自爆してるのは気のせいじゃないはず。静かそうな龍の言っていたことは本人のためにあえて口には出さないでおこう。

 

『キュルア』

「黙りなさい焼き鳥!!焦がすわよ!!」

『キュルア(;゚Д゚)!?!?!』

 

お前も顔文字使う変わり者かよ!?しかもなんで鳥なのにOTZのポーズしてるんだよ!?

逆にすごいわ!!?

 

「まぁ・・・・なんだ。取り敢えずいつもの雪乃に戻ったみたいで安心した。うん」

「あう!?人の顔見るな!!馬鹿!!」

「ごフッ?!」

『『『『『おおっ(キュル)(ゴゴ)??』』』』』

 

あのー雪乃さん?人の胸板に顔を埋めるのは今の場合逆効果じゃないでしょうか?

さっきより余計に耳が赤くなってるし、柔らかい二つのナニかが当たってるし。もごもごなんか言ってるけど普通にくすぐったいし。ギャラリー共興味深そうにこっち見てるし。

 

「・・・・責任・・・・とってもらうわよ・・・・馬鹿先生・・・・・・・」

 

その言葉だけは、やけにハッキリ聞こえたのだった。

 

ひとつだけ思う。人間のギャラリーがいなくて本当に良かったと思う。いたら多分いろいろ終わってた気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『究極超絶神ゼンアクで直接攻撃ダァアア!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日が経過した。

相変わらず話題沸騰中の奴はチャレンジャーを引き潰すように倒している。トラウマを植えつけられているデュエリストは今も増えているようだ。

 

「・・・・・・・」

 

それを食いつくように見ているのはトラウマを乗り越えた雪乃である。

奴の試合を録画したものを何度も見て研究に研究を重ねている。今もデッキを目の前に広げて対策を練っており何度もカードの入れ替えを行なっていた。

デッキも前の形に戻し、自分らしい戦いに徹するようだ。先行LOとかやっぱりダメだと思う。

 

「やっぱり難しいわね・・・・二体が並ぶのが同一ターンに起こるのが何よりの問題点、妨害札は用意できるけどその為にはまず厄介なあの魔法カードをどうにかしないといけない。最低でも必要なカードは3枚・・・けどほかに何か効果があるとしたら・・・」

 

こちらの世界、カードの量が膨大ですべてのカード効果を理解しているものは少ない。さらに全て正確にカード効果が記載されている書物やHPなどもない。なのでこういう方法でしか効果の確認ができない。さらに隠された効果とか言われるとどうしようもない。

 

それに追い風のごとく皆攻撃力にばかり目をやるので効果に興味などほぼ皆無なのだ。だからこの世界の人間のカード知識が少ない。とても残念だ。

 

 

「先生、もし何か知っていることがあったら教えて欲しいのだけどいいかしら?」

「知ってることって言ってもなぁ・・・こっちのは種族『ゴッド』で属性は水・闇。種族『ゴッド』が場を離れるときに代わりに手札に戻す効果が一つ、ゴッドリンク時に相手モンスターを破壊する効果がある。こっちのは種族『ゴッド』で属性は光・地、もしくは光・風だ。こっちはすまん。わからんなぁ」

 

「十分よ。ありがとう」

 

 

そうしてデッキ改良に戻る雪乃。本人の強い希望もあり、俺がアドバイスすることはない。

 

 

曰く『リベンジは自分の手でしたい』だそうだ。知識・知恵は借りてもデッキに関わることは一切聞かないとのこと。

そして・・・・クリーチャー達のことも今は聞かないそうだ。

 

 

 

『私一件が片付いてから、落ち着いて話がしたいの』

『俺は別にいいけど、お前それでいいのか?』

『えぇ、だって先生にも見えていて憑いていんでしょ?なら安心だもの』

 

 

 

こんちゃろう。満面の笑みを浮かべながら言いやがって、何にも返せないじゃねぇかよ。

 

ボルシャック達も頭をポリポリ掻いて顔を逸らしてやがったし。

 

 

「ユキノンゆきのん!そろそろご飯だよ!!兄ちゃんも座椅子から戻ってはよ来て手伝ってクリー」

「いや・・・座椅子になった覚えはないぞ・・・」

「いいじゃない別に?世間の野郎が見たら羨ましすぎてショック死しちゃうんじゃないかしら?まぁ先生にだけある特権なのだけどね」

「あーはいはい。取り敢えずどけて、動けんから」

「んにゃろうナチュラルにイチャつくスキルまで身につけやがった(`ヘ´) 」

あとはい。今現在絶賛雪乃の背凭れ付きの椅子と化してましたはい。

 

 

ロリコン・・・・・・・でもいいやもう。諦めよう。

 

 

 

 

 

「ロマノフで直接攻撃よ」

「・・・・・何もない。私の負け」

「うひゃーヽ(´▽`)/雪ノッチ前より強くなってね?というか兄ちゃんっぽい引き厨元気でチュウやってて寧ろ笑うわwww」

「言われてみればそうね、もしかして先生に抱いてもらったから先生の何かが着いたのかしらね」

「っ!?!??!《゚Д゚》もしかして子「おーい、俺まだ一線は超えてないからなー。抱きしめはしたけど」ちっ!18禁展開に持ち込んでやるつもりだったのに」

「・・・・・側室枠はあいてる?」

「無いわ。側室は作らないの」

「・・・・・NTR?」

 

頼むから君たち少し自重してくれない?

 




少しくらいイチャこらしたっていいじゃない!!


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第39話 接触

進むで


 

 

さらに数日が経過し、雪乃は公式戦復帰まで回復し、休んでいた分で落ちたランキングを取り戻すために積極的に試合を組んでいる。

デッキは幅広く相手に対処できるように改造されており、メタコントロール、ビートダウンどちらにも対応が可能となった。あの三体も、デッキに再び組み込まれ切り札として戦いの舞台に上がっている。

現在プロリーグの環境は混沌だ。大型新人親鬼真司がゼンアクを使い始めてからというもの敗れたデュエリストの大半がゴッドデッキに乗り換えたのだ。それを真似るように親鬼と戦ったことがないデュエリスト達もゴッドを使い始めており、ゴッド以外のデッキは全体の二割程度しかいないらしい。

 

さらにその影響はプロリーグだけでなく一般人層にまで広がりゴッドデッキは今、マイアミ市のトレンドとなっている。

それは早見塾も例外ではなかった。皆が昨日一昨日まで大切に使っていたデッキが全てゴッドデッキに切り替わっていた。

 

何か問題を起こしたわけではない。だから『それを使うな』とは言えない。だが、今まで大切にしていたデッキを何のためらいもなく『手放した』ことがとてもショックだった。

比喩ではない。文字通り手放したのだ。ゴッドデッキを構築するための資産として。

 

カードは個人の物だ。俺がとやかく言えることじゃない。だが・・・余りにもおかしいと感じたのだ。

街のデュエリストの約八割がそうやって自身のデッキを手放し売り払いゴッドデッキを構築しているのが現在なのだ。

街のストレージにはゴッドはそこまで多くなかったはずなのだ。だが現在皆がゴッドを所持している。あまりにも出来過ぎてないかと、だから俺は調査を開始した。

調査といってもショップの店員さんに話を聞いたり、知り合いに聴いたりしているだけだ。

 

しかし一向に有力な情報はない。

 

『おそらくだがこれはクリーチャーの仕業に違いない。でなければ急にゴッド共が現れるはずがないのだ』

『その通りだ。旧世代の神々共めがあらぬ事を企んでおるに違いない。智樹よ、元凶を見つけ出し消し飛ばすぞ』

 

そうは言うがなかなか元凶が見つからないから今こうして途方にくれているのだ。試しにストレージを漁ってみれば無かったはずなのにゴッドに関するカードが相当数増えていた。ショーケースにもレア度が高いゴッドが並び、今まで並んでいたカードは一部を除きそのほとんどがストレージ送りとなっていた。

 

その中にはこちらでは高価だったはずの団結の力やブラックマジシャン、デーモンの斧も一気に暴落していたのだ。

確かに、その環境によってカードの価値は常に変動する。しかし1枚数万もしていたものが一気に10円代にまで落ちるのはおかしすぎる。制限がかかったわけでもない。なのに大暴落したのだ。

それをほとんどの人が不思議に感じていなかったことがなによりも恐ろしかった。

 

「っ・・・一体何が起きてるんだよ・・・」

 

空を見上げても何も答えは帰ってこない。俺はそのまま帰路に着いたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・おかえりなさい」

 

家に着くと恵が出迎えてくれた。まだ制服姿だったので丁度帰ってきたところなのだろう。

 

「ただいま、雪乃と望佳は?」

「・・・・・望佳は寝てる。雪乃は連絡があった。今タクシーに乗ってる」

「そっか、晩飯の当番俺だったよな。今から作るよ」

「・・・・・手伝う」

「ありがとう」

 

今日買ってきたカードをリビングに置き、台所に向かい晩の支度を始める。今日はカレーでいいか。今から作ればちょうどいい時間だろう。

 

「・・・・・今日も何もなし?」

「何もないよ。その代わりじゃないけど・・・あれ、見つけてきた」

「・・・・後でみる」

「おう」

 

 

 

 

 

 

 

望佳が起きてきて、雪乃が帰宅した。取り敢えず夕食を済ませ俺は片付けだ。

 

「これって・・・」

「・・・・・みんなのカード?」

「だよねぇ(・ω・`)」

 

買ってきたのは今日ストレージを漁っていた時に見つけた早見塾のみんなが使っていたカードと、『幻奏』『超重武者』そして『EM』カードだった。

 

「これも・・・これも見たことあるカードばっかりだね・・・・」

「・・・・・これ、前に私使われて負けたことある・・・思い出」

「・・・・・・・どうして・・・」

 

自分たちが使っていたわけじゃない。だけどそれは知り合いが大切にしていたはずのカードだったはずだ。それが今こうして新たな使用者を求めて暗いストレージの中で待っていたのだ。

 

「・・・・皆・・・今何してるのかな?」

「・・・・・・聞いてきた話、ほとんどの塾が無期限休暇中らしい」

「プロリーグもほとんどゴッド、しかもみんな似たような構築ばっかりよ」

 

数多くあった塾は無期限の休講、俺も現在休みなのでこうして今町で起きてるこの異常現象を調べることができている。

塾が休講中ということは塾に来ていた生徒たちの現在を知ることは俺にはできない。

逆に向こうからの連絡なども一切ない。普段なら休みだろうと向こうから連絡が来てデュエルをしているのにも関わらずだ。

 

現在、デュエルの環境はゴッド一色、似たような状況を俺は知っている。

元いた世界、カードゲームが数多く存在していたあの世界での勝つためのデッキが溢れる大会、CSと呼ばれていた大会での環境。カジュアルプレイヤーや始めたばかりの初心者たちが参加すればその圧倒的殺意の元に引き潰され完膚なきまでの敗北を味わう。

 

チーム戦ならば何かを失う可能性すらある危険な環境。

まぁ人や構築によってはその環境すら打ち破る地雷となり得ることもある。

逆にその環境で自分のデッキがどれだけ戦えるかを試す場としても使われることもある。

 

今のこのマイアミ市はそれに酷似しているような感じがした。それが嫌なわけじゃない。俺もデュエマでCSに参加したし、環境デッキも使っていた。

逆に相手に嫌われるデッキだって数多く使っていた。だから嫌ではない。

 

ただ悲しいのだ。この世界のデュエルモンスターズが消えていくことが。そしてそれがもし俺が今ここにいるせいだとしたら・・・最近はそう考えてしまう。

 

 

「・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

夜、寝静まり外は暗い。

今の時間外に出てもなんの情報も得られないだろうが、なにかせずにはいられなかった。怪しい人物はいないか、何かトラブルは起きていないか。そこからなにか掴めないか。

 

『智樹、大丈夫か?』

「大丈夫・・・・じゃないかもしれないかな?」

『気にしすぎだ馬鹿者が、何度も言っておるがお前のせいではない。愚かな神どもの愚かな行いの結果だ。お前は寧ろ怒るべきだ。巻き込むなとな』

『その通りだ。俺たちは俺たちの都合でお前を”この世界”にお前を連れてきたのだ。お前は我らに怒りの感情をぶつける権利がある』

 

 

 

 

 

そう、俺がこの世界に来たのはクリーチャーたちの影響なのだ。

本来交わるはずのなかった二つの世界、モンスターとクリーチャー。

 

それがあるクリーチャーたちの一派が起こした現象により、この世界への扉が開き、多くのクリーチャーたちがこの世界に侵攻していった。

モンスターたちが弱いわけじゃない。だが、単純な力差があまりにも違いすぎたのだった。

 

次第に追い込まれていくモンスター達、もはやここまでかと思われたとき、クリーチャー世界での現象を解明し、犯行を起こした一派を捕らえ、こちらの世界に侵攻してきたクリーチャー達の捕獲、あるいは破壊の為やってきた。

そのおかげで大半のクリーチャー達は元の世界に帰還、送還された。だがまだ残っているクリーチャー達はいる。そしてそいつらは追っ手である彼らをあらゆる方法で振り切り、攪乱し、そして仲間のコピー体を生み出していった。

 

それに対抗するために『ボルシャック』を始めとする軍勢はクリーチャーである体をモンスターへと変えて対抗した。

ボルシャック達の勝利は間近に見えた。しかし、そうはいかなかったのだ。モンスターの一部がクリーチャーたちに手を貸したのだ。その強大な力を利用するために。そして彼らは自分たちを『新・神世軍』と名乗りその猛威を振るい始めたのだ。

 

勿論、ボルシャック達もモンスター達と協力して立ち向かう、だが神世軍はさらに人間の力を利用し始めた。人間の悪意・善意・あらゆる感情を利用して押し返していったのだ。

人間に対抗できるのは人間。そのために彼らは俺を呼んだのだ。望佳彼らも気づかぬうちに来ていたらしい。あいつは巻き込まれ系の主人公補正でもあるのかよ・・・

 

 

 

 

 

「別に怒りはしないよ。全部が終わったら元の世界に返してくれるんだろ?それにデュエマも遊戯王も俺にとっては楽しいゲームだからさ」

『そうか・・・だがお前が気に病む必要はないんだぞ?』

 

わかってる。俺がなにかしたわけじゃない。けど・・・・俺が何のためにここに来たのかをもっと早く知ることができたら、今のようにはならなかったんじゃないかと思うと、そうもいかないのだ。

 

『我らの落ち度もある。気に病むな』

 

そうは言われてもなぁ、気にするなって言われて気にしない方が難しいよ。

 

『本当にすまない。だがお前以外に見つからなかったのだ。熱きデュエ魂を持ち、真のデュエリストであり、デュエマとデュエルの二つの力を使うことができるものが』

 

俺がねぇ・・・自覚はないんだが、世界の為に必要な力が備わっていたらしい。

 

「まぁ今は少しでも何かの情報を手に入れないとな」

「ふーん・・・それで先生表情暗かったのね」

「っ?!」

「うふふ、久しぶりに見たわその表情」

 

 

振り返ると雪乃がニコニコしながらそこにいた。肩に小さくなったデスフェニックスとバタルを乗せ、背後にはロマノフが立っていた。

 

「そうだったのね・・・先生って元々別の世界の人だったの。道理でデュエルの知識も知恵も群を抜いてたわけよね。」

「雪乃・・・お前・・」

「全部教えてもらったわ。半分は今聞いたけどロマノフ達の事情と先生の事」

「そっか、まぁそういうことで俺別の世界の「関係ないわね」は?」

「先生が別の世界の人だろうと関係ないわ。私が好きになったのは浅原智樹っていう素敵な男性よ。責任をとって貰えるなら世界だろうとなんだろうと救ってあげる」

 

優先順位が逆だろうに普通・・・それに俺が元の世界に帰るときは別れの時なんだからよ?

 

「・・・あのなぁ・・・」

「それから、元の世界に帰るのは救ってから一週間待ってね?私も行く準備したいから」

「え?何お前ついてくるの?」

「何言ってるの?当然でしょ?」

 

何を言ってるんだこいつはというような顔で俺のことを見ている雪乃。それは俺のセリフなんだが・・・

 

「ロマノフ、私も先生と同じ場所に行けるのでしょう?」

『うむ、可能だ。だがもしかしたら二度とこちらには戻れない。そやつとは違い一方的な移動になるだろうからな』

「構わないわ。先生のいない世界に興味なんてないもの。先生?私一度恋に落ちたら離さないのよ?一生面倒見てもらうわ。別れたいって言っても絶対に離さないわ」

「うっわぁ・・愛が重い・・・・」

 

愛が重すぎて辛いわぁ・・・こいつメンヘラかよ・・でも顔が若干面白そうなものを見る顔をしてるから演技なんだろうなぁ・・・え?そうは見えない?よく見てみろよ、頬が少し上がってるだろ?そういうことだ。

 

「うふふ・・・どう?後悔した?私という女に恋したこと?」

「絶賛後悔してるわ。クーリングオフ効く?」

「効かないわ、残念でした。それじゃぁ先生?二人で探しましょうか?」

「うわーい」

「俳優志望はないんだけど?」

 

 

なんというかコイツはやっぱりいろいろ上手い。考えてたことが全部吹っ飛んじまったわ。

 

 

 

 

『見よボルシャックよ!あやつらイチャつき始めおったぞ!!しかも自覚なしだ!!愉快だ!実に愉快だぞ!!ヌワハハハア!!』

『俺は今お前を少し見直したぞ。幸せを喜んでいるのだからな』

『あの男ついにロリコンを認めたのだ!!愉快以外の何があるという!ヌワハハア!!』

『前言撤回だ。お前やっぱり最低だよ』

『褒めるでない、照れるではないか』

 

 

 

 

 

 

 

それからしばらく歩いていたが手がかりはやはり見つからない。

 

「うーん・・・こうなるとこの前のことが少し失敗だったわね」

「この前って・・・あれか?ロマノフとかが見えるようになった日の事か?」

 

確か闇堕ちしかけてたところをロマノフが助けたんだったよな。何が失敗だったんだ?

 

「あの時闇落ちして先生に救われる正統派ヒロインのポジションになれる可能性を潰してしまったんだもの」

『主よ、それは・・・すまなかった?』

『キュルゥ・・・』

「いや気にすることないと思うぞ?寧ろ戯言抜かすなって怒っていいぞ?」

 

何的になろうとしてるんだよ。めんどくさい奴が余計にめんどくさくなるだろうに。

 

「全くその通りだよ。せっかく素敵な主を見つけられたと思ったら邪魔な連中がくっついてるんだもん」

「「っ!?誰だ(誰よ)!?」」

 

どこからともなく聞こえた子供の声。反射的に背中を合わせ二人で全周囲を見回す。それは俺の向いていた方にいた。見たことがある。出会ったことはないが見覚えのある銀髪。フードを被っているが見たことのある服装。そしてアニメで聞いたことがある声。

 

「なるほど。ゴッドと来て子供って聞いてたからまさかとは思ってたけど、やっぱり君か」

「僕を知っているようだね。僕は君とは初対面のはずだけど?」

「先生、この声間違いないわ。この前の子供よ」

「久しぶりだねオネエチャン。でも今日はもう勧誘じゃないんだ。お姉ちゃんはもう勧誘できないよ」

 

落胆?失望?分からないがそんな感じの表情を見せる子供・・・いや、こういってやるべきだろう。

 

「イズモ、目的はなんだ。聞くまでもなさそうだが」

 

 

イズモ

デュエマのエピソード3と呼ばれる章で登場したクリーチャーの1体。そのストーリー内で一貫して登場し、アウトレイジ達と最後まで闘争を繰り返したオラクルの少年型のクリーチャー。その目的は。

 

 

「我らオラクル、いいえ、新・神世軍が新たな秩序となり世界に君臨する。アウトレイジどもと手を取った弟とは違う。僕は真のオラクル教団にふさわしい世界の創世主の一人となるのです」

「弟・・・だと・・?」

「えぇ、あれは弟です。不出来で馬鹿な弟、弱かったから負けた。ヨミなどという馬鹿な男にすがりさらに弱くなった。僕はそれにウンザリだったんですよ。だから今回の計画に参加したのです」

 

つまりあれか?コイツは見た目も名前も同じイズモの兄貴で、イズモがやめた計画をこの世界で実行しようとしてるってわけか?

 

「その為に邪魔になるであろう君たちをここで消させてもらいます」

 

その背後から操られているであろう二人組がデュエルディスクを構えながらゆらり現れた。

 

「さぁあの二人を倒すのです!」

「うっわ・・・よくある王道パターンじゃん」

「先生空気読みましょうよ・・・気持ちはわかるけど・・・」

『・・・・主らは結構肝が据わっておるのう』

「ははは!!ホメるな褒めるな」

「照れてしまうわ」

 

ふたり揃って同じことをしてるあたりどうやら結構落ち着いてるようだ。

 

『智樹よ、向こうからわざわざ来たのだ。逃げぬ内に仕留めるぞ!』

「ガッテン!!行くぜボルシャック!!」

『主よ、我が魂を預けよう。必ず仕留めよ』

「いいわロマノフ、あの子を快楽の炎で包みましょう」

 

 

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

トモキ&ユキノ VS モブA&B

 

 

「先行・・・・召喚、『爆裂右神ストロークス』・・・発動、プライマルスクリーム、山札四枚を墓地へ・・・・回収、『光牙忍ハヤブサマル』。発動F(フィールド)魔法『大地と永遠の神門』・・・効果、墓地の『封魔左神リバティーンズ』特殊召喚・・・Gリンク『爆裂封魔神』・・・・・エンド」

 

モブA&B 4000

場 爆裂封魔 (1300+2000) (Gリンク)

F魔法 大地と永遠の神門

 

「ドロー・・・・F魔法『大地と永遠の神門』効果・・・レベルを下げる。召喚『妖精左神パールジャム』・・効果で山札一枚目を除外・・・・・『神門』効果・・・・・・Aの墓地より蘇生『戦攻右神マッシヴ・アタック』・・効果・・・・ドロー・・・Gリンク『妖精戦攻神』・・・・・効果・・山札一枚除外&ドロー・・・・バトル・・・・・・『妖精戦攻神』で直接攻撃・・・・・」

 

 

 

トモキ&ユキノ 4000-3800=200

 

「ちょっ!?二人連続でターン行いながら殴れるのかよ!?」

「・・・・二回目・・『爆裂封魔神』

「勿論させないわよ?ダメージを受けたことで手札から『エマージェンシータイフーン』と『インフェルノサイン』を発動。チェーン1『インフェルノサイン』チェーン2で『エマージェンシータイフーン』よ」

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

「なさそうだな、なら俺も追加しようか、チェーン3『熱血龍バトクロスバトル』ないなら処理に入ろうか、バトクロスを特殊召喚する!」

「次は私よ、エマージェンシータイフーンの効果で2枚ドロー・・・さすがよ、『邪眼教皇ロマノフⅡ世』を墓地へ、そしてインフェルノサインでレベル7以下のモンスターを蘇生!来なさい!ロマノフ!!」

「私たちの場に出た二体のモンスターの効果が同時に発動するわ。チェーン1バトクロス、チェーン2でロマノフよ。効果発動!私の山札五枚を墓地へ!その中から魔法を一枚発動!『ガンヴィートブラスター』!!『爆進封魔神』を破壊!」

「リンク解除・・・・ストロークスを残す・・・・」

「さらにガンヴィートブラスターの効果は続くわ。手札を2枚墓地に送りなさい」

「・・・・・・・・・『ヤバスギルラップ』『スパイラルゲート』」

「さぁお待ちかねバトクロス効果だ!残ってるストロークスとバトルだ!攻撃力1300のストロークスと2500のバトクロス!バトクロスの勝利!!」

「・・・・・カードを一枚セット・・・・エンド」

 

 

モブA&B 4000

場 妖精戦攻 (2000+1800) (Gリンク)

F魔法 大地と永遠の神門

 

 

 

爆裂右神ストロークス

ゴッド・ノヴァ/レベル4/無属性/ATK1300/DEF0

効果

① 右Gリンク-中央Gリンクもしくは左Gリンクを持つモンスターの右側へリンクする。

② このモンスターが攻撃する時、相手の攻撃力1200以下のモンスターを破壊する。

 

封魔左神リバティーンズ

ゴッド・ノヴァ/レベル6/無属性/ATK2000/DEF0

効果

① 左Gリンク-中央Gリンクもしくは右Gリンクを持つモンスターの左側へリンクする。

② このモンスターが攻撃する時、相手のモンスター1体の攻撃力を2000ポイント下げる。

 

妖精左神パールジャム

ゴッド・ノヴァ/無属性/レベル5/ATK2000/DEF0

効果

① 左Gリンク

② このモンスターの召喚・特殊召喚時・Gリンク時に発動する。デッキの一番上を除外する。

 

戦攻右神マッシヴ・アタック

ゴッド・ノヴァ/無属性/レベル6/ATK1800/DEF0

効果

① 右Gリンク

② このモンスターの召喚・特殊召喚・Gリンク時に発動する。デッキから一枚ドローする。

 

 

大地と永遠の神門

F(フィールド)魔法

①1ターンに一度発動する。除外されているもしくは墓地に存在する種族『ゴッド』レベル7以下のモンスターを特殊召喚する。

②種族『ゴッド』と名のつくモンスターのレベルを1下げたものとして扱う。    

 

 

 

熱血龍バトクロスバトル

ドラゴン族/火属性/レベル7/ATK2500/DEF2000

効果

① 相手モンスターの攻撃でダメージを受けたとき、このモンスターを攻撃表示で特殊召喚することができる。

② このモンスターの召喚・特殊召喚時に発動する。相手モンスター1体とこのモンスターをバトルさせる。この時ダメージは発生しない。

③ このモンスターが相手ターンに特殊召喚していた場合、そのターンのエンドフェイズにこのモンスターをフィールドからデッキの一番下に戻す。

 

「さて!一気に行こうか!雪乃!しっかりやれよ!」

「先生もね!!」

 




続く


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第40話 神と王

デッドゾーン強いんじゃァ!!!
けど俺はアダムスキーを使うんじゃ!!


 

 

 

 

モブA&B 4000

場 妖精戦攻神(3800)

F 大地と永遠の神門

伏 2枚

 

 

トモキ&ユキノ 200

場 ロマノフⅡ世

伏 0枚

 

 

「ドロー。さて、私のターンだけれど・・・・伏せカードが怖いわね。触れてみましょうか、『アクア呪文師スペルビー』召喚、効果発動よ。デッキの上から3枚を墓地へ送る。その後墓地の魔法カード一枚を手札に戻す・・・・・・流石よ、『煉獄と魔弾の印』を手札に」

 

「・・・・・・永続魔法・・・・『魔封じの芳香』・・さらに発動・・永続罠『グラヴィティバインド-超重力の網-』発動・・・・」

 

「くっ・・・よりにもよってそんな面倒なカードっ・・・・カードを3枚伏せてターンエンドよ」

 

「うっわ・・・・俺もそれは辛い・・・俺のターンドロー・・・・フィールド魔法をセット。雪乃、ロマノフとスペルビー借りるぞ」

 

「オッケイよ。ついでに使えるなら伏せカードも使って」

 

「サンキュ、ロマノフとスペルビーをリリース!アドバンス召喚!こい!『不敗のダイハードリュウセイ』!!さらにカードを2枚伏せてターンエンドだ」

 

 

トモキ&ユキノ 200

場 ダイハード

伏 五枚

F セット

 

 

 

 

「・・・ドロー・・・『大地』効果・・・ストロークスを蘇生・・・召喚、『夢幻左神スクエア・プッシャー』・・・効果・・・デッキの上から二枚を墓地へ・・・・Gリンク『爆裂夢幻神』・・・効果・・・再び二枚を墓地へ・・・2枚伏せてエンド」

 

「ドロー・・・発動・・『禁じられた聖槍』・・・対象は『爆裂夢幻神』・・・バインドの効果を受けなくなる・・・・バトル・・・・・ダイハードに攻撃・・・・これで終わる」

 

「させるかよ!ダイハードの効果を発動!自分がデュエルに敗北する攻撃を受けるとき!ダイハードを破壊することで無効にし、このターン俺はデュエルに敗北しない!」

 

「・・・・エンド・・・」

 

 

 

 

モブA&B 4000

場 妖精戦攻神(3800)

  爆裂夢幻神(2800)

F 大地

伏 二枚

 

 

 

 

夢幻左神スクエア・プッシャー

ゴッド・ノヴァ/無属性/レベル5/ATK1500/DEF0

効果

① 召喚・特殊召喚・Gリンク時に発動する。自分のデッキの上から二枚を墓地に置くことができる。

② 右Gリンク

 

 

不敗のダイハードリュウセイ

ドラゴン族/火属性/レベル8/ATK2800/DEF2200

効果

① 自分がゲームに負ける攻撃を受けるとき、またはゲームに敗北するとき、このモンスターを破壊して発動する。その攻撃を無効にし、このターン自分はゲームに敗北しない。

② 自分のドラゴン族が攻撃する時、相手のセットカードを一枚選び墓地に送る。この効果に対して相手はカード効果を発動できない。

 

 

 

「やっと私のターンね。ドロー!いいカードね。伏せカードオープン!『煉獄と魔弾の印』!待たせたわね!『邪眼皇ロマノフⅠ世』!墓地より特殊召喚!!」

『いよいよ我が力振るう時か』

 

「効果発動よ!デッキから『暗黒王デスフェニックス』を墓地へ!そして召喚!『神滅翔天ポッポジュヴィラ』!!効果発動!!デッキの上から3枚を墓地へ!!」

 

『キュラララッ!?』

 

「待ってなさい。まだあなたの出番じゃないの。さらに伏せカードオープン!!『トレードイン』バタルを捨てて二枚ドロー」

 

『ンゴア』

 

「やっと引いたわね・・・カードを二枚伏せてターンエンド。先生決めちゃって」

 

「お?もしかしてなんかいいカード引いたのか?とりあえずドロー・・・ユキノナイスだ。メインに入り伏せカードオープン!『ハーピィの羽箒』」

 

「・・・・速攻魔法『神の裏技ゴッドウォール』二枚発動・・・次の自分のターン開始時まで二体の神はフィールドを離れない」

 

「問題ない!サンドバックにしやるよ!F魔法発動!『メンデルスゾーン』!!デッキトップ二枚を表向きにしてドラゴン族全てを除外する!『怒英雄ガイムソウ』『悠久を統べる者フォーエバープリンセス』二枚とも除外!!さらにもう一枚!『メンデルスゾーン』を再び発動!!『無双龍鬼ミツルギブースト』『次元龍覇グレンモルト『覇』』また二体除外」

 

「伏せカードオープン。『フェアリー火の粉祭』発動。デッキの上から二枚を確認。その内一枚を除外する。その時除外したカードが火属性だった場合、このカードは手札に戻す。チェック・・・『ダイハードリュウセイ』を除外する。火の粉祭りは手札に。火の粉祭りは一ターンに二回まで使える。なのでもう一度発動する。『熱血龍バトクロスバトル』を除外。最後だ!『フェアリーライフ』発動!一枚目を除外する!ビンゴ!!『龍秘伝ジャックポットエントリー』!これで準備は整った!」

 

「『メンデルスゾーン』の効果発動!自分が通常召喚を行うとき!除外されている火のカード一枚につきレベルを1下げることが出来る!こい!『次元龍覇グレンモルト『覇』!!バトルフェイズ!!まずは行け!モルト!!』

 

「・・・愚か、神々の攻撃力はどちらもモルトよりも上・・・自爆・・・」

 

「アホか、モルトの効果発動!ディメンジョン武装7発動!!このモンスターの攻撃宣言時に自分の火のカードが七枚除外されていれば自分のEXデッキからレベル6以下のドラグハード一枚を場に出すことができる!来い!『無敵王剣ギガハート』!!ドラグハートウエポンなのでそのままモルトに装備!!そのまま『妖精戦攻神』に攻撃だ!!」

 

「・・・・愚かな幕切れ・・・・その程度のことでは・・・・・なに・・?」

 

「ギガハートの効果だ。装備モンスターは戦闘では破壊されずその戦闘によるダメージは発生しない。さぁ続けていくぜ!ユキノ!ロマノフ!行くぞ!!」

 

「ええ、行くわよロマノフ!!」

 

「御意」

 

「ロマノフで爆裂夢幻神に攻撃!ロマノフの効果発動!!さらにギガハートの効果も発動だ!!」

 

「ロマノフ効果で墓地の『魔弾ロマノフストライク』発動よ!!」

 

「・・・・いつの間に・・・」

 

「ポッポジュヴィラの効果で落ちてたのよ?しっかり確認しなさいな」

 

『受けるがよい!我が魔弾の威力を!!』

 

 

「このターン神々の攻撃力を全て1000ダウン!!これでロマノフが神々の攻撃力を上回った!行け!!」

 

「・・・・・だが・・・神は場を離れない」

 

「・・・・・・さぁエンドしろ・・・モンスターはもういない・・・・・」

 

「うふふ・・・馬鹿ねぇ。あなたたちに次のターンは来ないわ」

 

「「??」」

 

「そういうこった。ギガハートの龍解条件は自分のドラゴンが二回攻撃すること!」

 

「モルトとロマノフはそれぞれドラゴン族よ!よって条件成立!!さぁその顔を綺麗に染めなさい!煉獄の皇が呼び起こす最強の王!!その魂を燃やしなさい!!」

 

「その心は不滅!!灼熱すら超える魂の炎を」振りかざせ!!銀河の王!!」

 

「「龍解!!『最強熱血オウギンガ』!!」」

 

 

次元龍覇グレンモルト『覇』

ドラゴン族/火属性/レベル7/ATK2600/DEF2600/ドラグナー

効果

① このモンスターが与えるダメージは2000より大きくならない

② D(ディメンジョン)武装7-このモンスターの攻撃宣言時、自分の火のカードが7枚以上除外されている場合、③・④どちらかの効果を発動することができる。

③ このモンスターにドラグハートウエポンが装備されていない場合、レベル6以下の火のウエポンをエクストラゾーンから一枚選び装備する。

④ コスト6以下のウエポンではないカードをエクストラデッキから選び場に出す。

 

無敵王剣ギガハート

レベル6/ドラグハートウエポン(特殊装備魔法)/火属性

① このカードは自分のモンスターゾーン。魔法・罠ゾーン一つをしようして自分フィールドに特殊起動する。

② このカードは『奥義』または『龍』と付くカード以外の効果ではフィールドを離れない。(ただし、自分が場のカードを選択する場合、この効果は当てはまらない)

③ 装備モンスターは戦闘では破壊されず、戦闘により発生するダメージは0になる。

④ 龍解-自分のモンスターが攻撃する時、それがこのターン二回目のドラゴンの攻撃ならばその攻撃終了後、このカードを魔法罠ゾーンに送り、EXデッキから『最強熱血オウギンガ』を特殊召喚する。

 

 

最強熱血オウギンガ

ドラゴン族/火属性/レベル11/ATK4800/DEF2500/ドラグハート

効果

① このモンスターの攻撃宣言、相手のカード効果の対象になったとき発動する。自分のEXデッキからレベル10以下のドラグハートの条件を無視して特殊召喚する。この効果は無効化されない。

② このカードがフィールドを離れるとき、かわりに魔法罠ゾーンにある『無敵王剣ギガハート』と共にEXデッキに戻す。この効果は無効化されない。

 

 

魔弾ロマノフストライク

通常魔法

① 相手モンスター一体の攻撃力を1000下げる。

② 墓地のこのカードを『邪眼皇ロマノフⅠ世』の効果で発動した場合、相手モンスター全ての攻撃力を1000ポイント下げる。

③ このカードの効果で攻撃力が0以下になったモンスターは破壊される。

 

 

 

モブA&B 4000

場 妖精戦攻神(2800)

  爆裂夢幻神(1800)

伏 0枚

 

 

トモキ&ユキノ

場 ロマノフⅠ世

  モルト『覇』

  オウギンガ

伏 3枚

 

 

 

 

「「・・・・・・」」

 

「これは・・・・ちっ仕方ない・・・!!」

 

「決めに行くぞ!バトル!オウギンガで爆裂夢幻神に攻撃!効果発動!!EXデッキよりこい!!超戦覇龍ガイNEXT!!」

 

 

 

モブs4000-(4800-1800)=1000

 

 

 

 

「「・・・・・っ」」

 

「うふふ、操られてもこの恐怖からは逃れなれないみたいね?その顔素晴らしいわ・・・ゾクゾクしちゃう」

 

「ハハハ!!最高にハイってやつだァァ!!NDK?ねぇ?メタ貼って連続ターンしたのに逆転負けする気持ちってどんな気持ち?ヌハハハハ!!!」

 

『・・・・・どちらが敵かわからんなこれは・・・・』

 

『よい!良いぞ智樹!雪乃とやら!!その強者の笑!我の心が歓喜の悲鳴をあげておるわ!!』

 

『ヌワハハ!!酔いしれようぞ主!!絶望に染まる敵の表情が我らの糧となるのだヌワハハハ!!!』

 

『ギュルアアアア!!!ギュルルアアアア!!!!』

 

『・・・はぁ・・・そう言えばこいつらもそういう奴らだったな・・・・はぁ』

 

『ンゴア』

 

『ありがとう。君だけのようだ。俺の癒しは・・・』

 

 

「「さぁ決めろ(決めなさい)ガイNEXT!!妖精戦攻神に攻撃!!!」」

 

 

モブs 0

 

 

 

デュエルが終わると操られていたふたりは糸が切れたようにその場に倒れた。

イズモの姿は見えない。どうやら逃げられたようだ。しっかしなんかすっきりした。

 

「逃げられちゃったわね」

 

「だなぁ・・せっかく締め上げて全部履かせる機会だったのに・・・ってか相手連続ターンとか焦ったぞ・・・・」

 

「ダッグフォース形式のデュエル初めてだったから少し心配だったけど先生っとだったから楽しかったわ」

 

「俺としてはもうやりたくない」

 

「・・・・・・え?」

 

「だってお前、相手連続ターンとか無理だろ?!今回奇跡だぜ奇跡?!」

 

「あ、そうよね!そういう意味よね!!うん!びっくりしたわ!」

 

今宵、大きな情報を一つ手に入れ、今日は帰ることにしよう。

 




主人公実は悪属性持っていたマル


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第41話 進む物語

超BBP四箱買います

八重子ちゃん天門四つ集めるんじゃァ!!


『進む』

それは前に向かうこと。

視線に広がる先へ、自分の足で進むこと。

物語が動き出し、チャートが次に進むこと。

デュエルのターンを重ね、決着に近づいていくこと。

その意味合いは様々だが、昨晩俺たちは今の事件の首謀者の認識とその目的を知った。

勿論それが全てではないだろう。きっと裏でそれを操るもの、利用しようと模索している者。

同じ意志を持ち暗躍しているもの多々いるだろう。

しかし、その一つを確かに手に入れたのだ。

それが俺の物語を一歩前に進ませたのだろう。もしくはイズモが進めたのかもしれない。

 

 

『新リミッドレギュレーション制定』

[禁止]

・セブンス・タワー

・爆進イントゥ・ザ・ワイルド

・母なる大地

・種族に『アウトレイジ』をあるモンスター全て

[制限]

・名前に『フェアリー』と名のあるカード全て

 

 

・このりミッドレギュレーションはこのマイアミ市で開催されるすべての大会で執行される。これに反した場合使用者はデッキの没収とする。

・これはマイアミデュエル会議にて正式に決定したものである。

 

 

 

イズモがこちらを潰すためか、もしくは計画の一部なのか、少なくとも俺たち側からするとほぼ全てのデッキが被害を受けた。

アウトレイジ全て禁止って・・・アウトレイジをほとんど見てないのに禁止送りされたってことは十中八九オラクル、つまりイズモが関わっているだろう。

「せめてもの救いは私たちにその被害がなかったことかしら?」

「・・・・・(コクコク)」

「うちは被害甚大だよぉ・・(´;ω;`)」

「お前まだいいだろう?俺なんて持ってたデッキ二つ残して全部お釈迦だぞ畜生」

「でも先生?残った二つも大概よね?」

「・・・・寧ろそれを残してしまったことが敵最大の失敗だと思う」

「そう言えば何残ったの?ウチ知らんけど「  ̄- ̄」 ドレドレ・・・・・(*´°ω°)イイジャンソレノコッテルナラ!!」

「おバカ、これまで逝ったら泣き叫んでもいいわ」

唯一そのまま使えそうなデッキは二つ、一つは以前から愛用している『モルネク』、そしてもう一つは『黒戦慄』の二つだけ。ボルシャック曰く『なんとか守り抜いた』そうだ。その隣で珍しく不機嫌なベートーベンが空に向かって何かをしていたから間違いないだろう。

本当なら彼らそのものが使えなくなる状態にされるところだったという。

 

 

 

 

四人揃ってデッキの再調整をしたあと、久しぶりに街のショップ大会の様子を見に来た。

そしてやはりというべきだろう。大会参加者の八割が神『ゴッド・ノヴァ』もしくは『ゴッド』を使用していた。

大会を運営していた店員に話を聞くと最近『ゴッド』デッキがプロリーグで数々の記録を残した事、そして大量に入荷した『ゴッド』カード。

自らのデッキを手放して次々と購入していくデュエリスト達。それが続き今に至るという。

ゴッドデッキじゃない二割もその殆どはゴッドカードを購入できない、もしくは出来なかったデュエリストらしい。

そして彼らはほとんど一回戦で敗退していくという。一ターンで場に出る攻撃力4000オーバーのモンスター。使わない理由はなかったのだ。

「なんていうか・・・・ちょっと残念かな(・ω・`)」

「・・・・・・悲しい」

そして追いやられているのはゴッドの犠牲となった元エースや相棒、キーカードだったと思われるカードたち。現在はストレージの奥へ追いやられていた。

見れば見るほど大切に使われていたのが分かる、そしてゴッドの影響で手のひらを返すようにこうやって捨てられた、追いやられたのが伝わる。

実際にそう描かれているわけじゃないのに涙を流しているように見えるのはきっと気のせいじゃないだろう。

「このカード・・・・・」

ストレージの中に眠っていた一枚のカード。それは元居た世界でも俺が使っていたカードだった。ボロボロで、傷だらけだったけどとてもじゃないが使おうとは思わないだろう。

けど、それに俺はとても惹かれてしまった。

「先生?どうしたの・・・ってその子」

「ん?あぁこれか。買おうと思ったんだが、どうした?」

「いいえ、大したことじゃないの、ただ・・・懐かしくてね」

「懐かしい?」

「私がデュエルを始めたきっかけのカードなの。今はデュエルでは使ってないけど確かここに・・・あったわ」

見せてくれたのは同じようにボロボロだけど、大切にスリープに入れてあった一枚のカードだった。

「この子と出会ったから私はデュエルを始めたの。みんなには使えないって言われたけど私にとっては大切な一枚なのよ。きっとその子も同じように大切にされてたはずよ」

「どうしてそう思う?」

「だってそうでしょ?普通こんなになるまでこうしてあるわけないんだもの。最近までずっと大切に扱われてたのよきっと」

確かにその通りだ。もしかしたら違うかもしれないが、俺も今はそう思いたい。

「先生、もし良かったらその子を使ってデッキを作ってあげてくれない?」

「そうだな、丁度新しく一つデッキを作るつもりだったからちょうどいい。作ろうか」

 

 

 

―――――ありがとう・・・・・また・・・戦える・・・・

 

 

 

声が聞こえたのはきっと、気のせいじゃないはずだ。

 




連続投稿予定


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第42話 神の侵攻

デュエル?知らない子ですね。


 

 

 

 

 

 

街は異様な光景だった。

突如として現れた巨大な建造物。LDSのビルを超え、雲の先まで伸びる巨大な白い塔。

そして街中に作られた『ゴッド・ノヴァ』たちの石棒を囲む用に白い衣装を身に纏う住民たちが、拡張器から流れる音楽と声に耳を傾けていた。

 

『皆さん。私たちは今、神が降臨する瞬間に居合わせようとしているのです。このデュエルモンスターズという枠を超えて、神々が私たちに慈愛で包むために』

 

『私たちを正しき道へ導くために。神々はその先駆としてデュエルを愛する方々へその御身の力を移したカードを与えてくださったのです。それが皆さんに伝わり、皆さんが神を信じた今、神々はこの街へ降り立ってくださったのです』

 

聞こえてくるのはあの日あったイズモの声、そして次の瞬間、俺たちの目の前で想像をはるかに超えた現象が起こった。

空に現れたのだ。雲を裂いて降りてくる『ゴッド』のクリーチャーの姿が。ソリッドビジョンではない。ここまで巨大なモンスターたちをこんなにも多く、簡単に映し出せるはずがない。間違いない。これは現実だ。

 

ついにイズモが本格的に動き出していた。『ゴッド』カードが街に広がっていたのはこの為だったのだ。

オカルトパワーとも言うのだろう。デュエルを通じて発揮されるデュエルエナジーを糧として神、いや、オラクル達は実体を持って現れたのだった。

その数は少なくとも100はいるだろう。突如として現れたモンスター達。だがそれに対して誰も驚く姿はなく、皆崇高な存在を見るように手を合わせ頭をたれていた。

 

目的はおそらく世界の支配、オラクルの楽園を作ることだろう。以前会った時に似たような事を言っていたし、背景ストーリーでのイズモも同じような目的だったはずだ。

 

『皆さんは選ばれたのです。神々の力を授かることを。神を崇め称える事で皆さんは人よりも高みへ登ることが出来るのです。信仰が神々の力を強く授かる為の器となり、皆さんはやがて人という概念から枠を超えて新たな生命へと進化を遂げるのです。『オラクル』という素晴らしい存在へ』

 

「そういうことかよっ・・・・!!!」

「に・・・兄ちゃん・・・うち怖くなってきたんだけど・・・・」

「・・・・・理解が・・・・できない・・・・」

 

このイズモの目的、それはオラクルの理想郷を作ること、そして下僕であるオラクルを生み出すことだ。その為にこの世界の人間を超獣(クリーチャー)へとすること。

 

『あいつ・・・なんてことを考えてやがる・・!!!そんなことしたら多くの人が・・!!』

『・・・・そろそろ真面目にやらぬといけんようだ。トモキ!奴の計画を阻止するぞ!!』

「当然だ!!」

「うおっ!?兄ちゃんどったの!?」

そうと決まれば行動あるのみだ。とりあえずこいつらは・・・連れて行こう。万が一のこともある。それにこいつらも相当な実力派だ。

最悪巻き込んでしまうが、知らないところで危険に遭うよりは何倍もマシだ。

「望佳、恵、雪乃、取り敢えずついてこい。下手に隠れてるよりは一緒にいるほうが安全だ」

「・・・やべぇこんな時ほど兄ちゃんが頼りになるのはねぇぜ!ついてくぜ兄ちゃん!」

「・・・・・ポ」

「言われなくても着いてくわ。それに私もあのオチビちゃんには借りがあるもの」

どうやら大人しく付いてきてくれるようだ。説得の必要はない。

シャングリラデッキを使う望佳の実力は語る必要はない。

シンクロアンデの恵も最近新たなデッキを組みその力は確認済みだ。事故らない限り神に負けることはないはずだ。

雪乃はロマノフ達の加護も含めて一番安全だ。デッキの動きもダッグ戦では一番相性がいい。それに・・・

 

『トモキ、なぜ彼らも連れて行く?邪魔には・・・・実力的にはならんと思うが・・・』

『人質として捕まる可能性を最小限に留めるためだ。そのくらい気づかぬか、馬鹿者め』

『ぐ・・・・お前に言われるとなんか腹立つな』

『主よ、心配するな。我らが必ずや主も、その友も守ろう』

『ンゴア』

『キュル!』

俺たちの相棒たちは気合充分。大丈夫だ。問題はない。

いざ、乗り込むべき場所はイズモがいるであろうあの巨大な塔の最上段。こういう場合は大抵そういうところにいるものだ。

 

『皆さん。その為に為すべきことがあるのです。それは我らの存在を善としないものたち、神を冒涜する愚者たちに神の愛を真実の愛を説くことなのです』

 

あ、この流れヤバイ。間違いなく来る。望佳も察したのかお互い顔を見合い、頷く。

「「恵!!雪乃!!走るぞ(よ)!!!」」

「「えっ?!」」

返事を聞く前に手を引き一気に走り出す。

 

『神を冒涜する悲しき者たち。その筆頭、まずはこの者たちに真実の神の姿を、神の愛を与えるのです。その為に彼らを”保護”してあげて欲しい』

 

ほぉら来た!!ご丁寧に顔写真と名前までしっかり空に映し出された巨大スクリーンにうつってらぁ!!

 

 

 

 

保護対象者

浅原智樹・浅原望佳・レイン恵・藤原雪乃

以上4名

 

 

 

 

 

「ちょっ!?なんもぐっ!?」

「しーっ!!声でバレる!!」

 

 

 

『「「「「「「「「「「「「「「「「「「「―――――」」」」」」」」」」」」」」」」」」」』

 

怖っ!!一斉にその辺にいた全員がこっち見たぞ!?めっちゃ声ぇ!ってか望佳テメェ!!

「お前声デカイ!!」

「ゴミン!!!ワザトジャナイ!!」

 

 

『彼らを無事に保護した方は神が直接、その方だけに与える溢れる愛を身に受けることができるでしょう。さぁ皆さん。悲しき愚者たちを救うために我らが信じる神のために行動を起こすのです!!』

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「全ては真実の愛の為に!崇高する我らが神のために」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

「怖っ!!」

「・・・・恐怖・・・!!!」

「いやぁああああ!!!!私こういうのダメなのォオオおおお!!!!」

「つべこべ言わず逃げるぞ!!捕まったら絶対にヤヴァイ!!下手したら人生詰むぞ!!」

 

 

 

こうして四人VS街という絶対絶望な鬼ごっこが幕を開けてしまった。

 




絶望しかない鬼ごっこスタート。
希望なんてなかったのである。

フラグが数多く存在した話でした。

リアルであったら泣くレベルだと思う。


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第43話 仲間



超BBP開封結果

後書きに記載

さぁ!デュエルだ!!


 

 

「うっわ・・・・・ゴキブリみたいにウジャウジャいるし・・・きっも( ಠ_ಠ)」

「・・・・つ・・・疲れた」

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

 

逃げてやったぞこん畜生!あの数なんとか撒いてやったぞ!!まじで勘弁しろよおい。

 

四人ともなんとか無事である。よくある建物と建物の間に隠れている訳だが・・・・

見渡せる所全てに俺たちを探しているであろう連中の姿が見える。

 

あんのクソガキャ絶対に許さん。とっ捕まえたらケツ叩いて真っ赤にしてやる。

もしくは兄貴(意味深)のいる場所探してそこに叩き込んでやる。知り合いに其の辺詳しそうなオカマがいるし。

 

それは兎も角としてだ。今の現状場所を変えるだけでも一苦労しそうだ。

 

「・・・・どう?」

「見ての通りだ。逃げ場どころか隙間一つ見つからん。しばらくはこの場所で待機だな」

 

多分マンションは既に抑えられているだろうし知り合い関係もまず間違いない。それに知り合いもほとんど向こう側に引き込まれているだろうし。

 

「前途多難か・・・どうすっかなぁ・・・」

「・・・・提案、囮を出して残りは逃げる」

「「「却下(`・ω・´)」」」

「・・・・そう」

 

囮を出すならもっと早く出してる。今囮を出せばそこに隠れていると教えているようなもんだし、今の現状囮作戦は却下だ。

言っとくけど俺は囮作戦自体を否定しない。悪いが効果はあるし確実だ。時と場合によるがな。恵は多分自分が一番お荷物だと思ってるんだろう。体力が一番ないのは恵だ。それは間違いない。

 

それを自覚してるから囮に名乗りを上げたんだろうがまだその時じゃない。出来るなら囮を出さずに乗り切りたいが・・・さてどうしたものか。

 

 

――――ピピピピ・・・・ピピピピ

 

 

「ちっ、こんな時に誰だよ・・・」

 

 

突然なりだした携帯を取る。そこには『赤馬零児』の名前が浮かび上がっていた。

 

なんとなーく嫌な予感がしないでもないけど・・・・出るしかないよなこれ・・・もし探知されてるならもうおしまいだし。

三人を見ると皆唾を飲み込み頷いていた。

 

 

「・・・・もしもし?」

 

覚悟を決めて、飛び出す準備をして電話に出た。

 

『電話に出られるということはまだ無事だということですね』

 

「今のところな。お前に探知されて追っ手を差し向けられない限りはな?」

 

『私はあなた達の味方だ。そう言っても今の状態では信用はできないでしょうね』

 

「わかってるなら言うんじゃねぇ」

 

 

口調的にはいつもの零児だが、これが油断させる為の罠じゃないとも限らない。いつでも逃げられる用意はしておく。

 

『そちらの現在地から南へ300m先にあるビルの地下にLDS本社へ通じる通路があります』

 

「・・・・・なに?」

 

『そこならば私の所まで地上よりは安全に移動できるでしょう。近くにはあの白の巨塔もあります。さらに数人の同志も集めています』

 

にわかにも信じられない言葉に俺は息が詰まった。同志・・・だと?どういうことだ?

 

『詳しくはこちらで話しましょう。今携帯にビルまで人目につきにくい最短ルートの情報を送りましょう。では後ほど』

 

「おいどういう・・・・・切りやがった・・・」

 

「どうしたの?」

 

「実は・・・」

 

 

電話の内容を話す。三人は俺と似たような反応をしている。ちょうどその時、携帯のマップが自動で開き零児の言う通りビルまでの最短距離らしきルートが表示された。

 

「兄ちゃんよ。どうせ罠じゃなくてもこのままじゃオシマイだし突っ込もうや(`・ω・´)」

「そうね、私も同意するわ」

「・・・・同上」

「しゃーなしか。それ以外に手もなさそうだ」

 

 

こうして俺たちは表示されたルートを頼りに目的地のビルへ向かった。

 

 

 

 

 

「ご無事で何よりです。浅原さん」

 

無事ビルへ辿り着き、地下へ降りると確かに道があった。なにかの避難所のようにも見えたそこを通り、目的地と記された場所に到着すると零児が巨大モニターをバックに出迎えてくれた。

モニターには街中の様子が映されており、俺たちを探す白服の連中が街中に多数いた。

 

「赤羽くん。これは一体?」

「マイアミ市中にある監視カメラを一時的にハッキングして我がLDSの管轄下に置いた」

「・・・・街中のカメラ全部?」

 

マジかよ・・・やることがかなり過激すぎやしないか?

 

「ああ、そしてこれが君たちをここまで安全にたどり着かせることが出来た証明だ」

「おうおうレイちゃんや。お主もぞんざいに悪よのぉ(σ´∀`)σ」

「ふっ、この程度造作もないさ。それよりも浅原さん。これで少しは信用していただけただろうか?」

「おいおい、これでお前を疑える訳ないじゃねぇかよ。ありがとよ」

 

だがおかげで助かったことも事実。そしてもう一つ、零児は俺たちの味方だということだ。だが何故?零児はこっち側でいられたんだ?

 

「何を考えているか当てましょうか。なぜ私が『こちら側』にいるのか疑問を抱いているのでしょう?」

「・・・・お前は心眼でも使えるのかよ・・・」

 

メガネをクイッと上げながら口元を釣り上げる。おいおいどこぞの番長かよ。このあと後ろからもう一人の自分とか出すんじゃねぇだろうな。出したらビビる自信あるぞ。

 

「その答えはこれですよ。出てくるといい」

『やれやれ、人使い、いや・・・超獣使いが荒いご主人だ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「アイエェエエエエエエエ?!?!?!?」」

 

「ひゃっ!?」

 

「ちょっ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイエェエエ!!?超獣!?超獣ナンデェ!?!?!?

 

変なところでフラグ回収しちまったじゃねぇかよ!?しかも兄妹揃って同じ反応じゃねぇか!?しかも望佳も恵も雪乃も全員見えてるのかよ!?しかもよりによってお前かよ!?零児のデッキと相性最高すぎて逆にビビるわ!!

 

『おお、久しぶりじゃないか!!』

『全く見ぬからついにくたばったのではないかと心配していたのだぞ?』

『いやぁ悪い悪い。最近ずっとご主人の人間観察をしていてよ。いやぁ連絡を忘れてたっていうわけよ!すまんすまん』

 

 

それは悪魔。死者が望むのならば生まれる前の存在に戻し、死すれば次元を超えて新たな魂を呼び出す悪魔神。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『って訳だ!この悪魔神グレイトフル・デット戦線復帰だぜ!!』

 

 

悪魔神グレイトフル・デットだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悪魔神グレイトフル・デット

レベル7/悪魔族/闇属性/ATK2800/DEF2000/進化モンスター

効果

① 進化―悪魔族Sモンスター1体

② このモンスターの召喚時、悪魔族モンスターが二体以上いる場合リリースなしで召喚できる。

③ このモンスターの召喚・特殊召喚時に発動する。墓地のモンスターを好きな数手札に戻すことができる。

④ このモンスターが破壊されたとき、自分のEXデッキからレベル7以下の超次元儀式モンスターを特殊召喚する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回はデュエルがしたい(願望)

超BBP三箱買って

オチャッピ
VAN
黒縁エクス
ソニックINレッド
プロキシライフ

割とあたりじゃない?


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第44話 集う同志。

オリパで500円でブラックサイコ
300円でモーツァルト見つけて即買いしました。


衝撃の新事実を目の当たりにし、いつ出会ったのかなどは上手いことはぐらかされてしまった。

 

そのまま別の部屋に案内された。なんでも同じようにこの事態に異変を感じとった数名のデュエリスト達を集めている部屋だという。

 

「いつの間にそんなことしてたんだ?」

「親鬼真司が急激な変化を見せた時からですよ。私と同じ意志を持つデュエリスト達に注意を呼びかけておいたのです。万が一のために」

「・・・・それが今?」

「・・・・・そうですね。確かに今もその時です」

「『今も』?( ‘ω’)?」

「えぇ、今もです」

 

それを聞いて理解した。零児はきっと原作・・・つまりARC-Ⅴ以前の出来事。つまりセレナと出会い、アカデミアの存在を既に知っているのだろう。声をかけていたというのはおそらく、対アカデミア戦力『ランサーズ』になり得るであろう人物だろう。

 

それが今、偶然にもオラクル、イズモに対抗し得る組織へとなったのだろう。そうなると誰だろうか?原作ではアカデミアにボコボコにされたユースチーム候補生ということだろうか?

 

「この部屋です。皆この事態を受け止めいつでも出撃できるでしょう。その時のために皆も交流を・・・いえ、あなたたちには必要ないかもしれませんがね」

 

どうやら部屋についたようだ。零児が扉を開けるとそれなりに広い部屋に数名のデュエリスト達がいた。いや、それがもう想像を絶するメンバーだった。うん。マジで。

 

 

 

 

 

 

「やはり貴様も来たか浅原智樹」

「こうして会うのは初めてかもしれませんね」

「お前は・・・姉貴の塾の講師・・・浅原智樹か・・」

「む?浅原殿ではないか」

「・・・・・・久しぶりです。先生」

「あ!先生!!会いたかったよー!!」

 

 

 

 

 

マイアミ市プロリーグチャンピオン『ストロング石島』

同じくプロリーグ元ランク2『鏡原スズハ』

梁山泊塾生にして教え子勝鬨カヤの弟『勝鬨勇雄』

権現坂道場の後継にして榊遊矢の親友『権現坂昇』

早見塾の教え子にして炎王使い『聖記ケンシロウ』

同じく教え子、絶対儀式女帝『叢雲メイ』

 

 

 

 

 

敢えて言おう。これ勝ったんじゃね?

 

ゴッドの攻撃力を簡単に超える脳筋巨人を使う石島

メタゲームでじわじわ相手を弱らせる鏡原

リアルファイター兼実力派勇雄&権ちゃん

最近とあるカテゴリーを取り入れた結果化けていたはずのケンシロウ

言わずもがな最強候補のメイ

 

そこに加えるのは

 

鬼妹望佳

死神の王女恵

煉獄女王雪乃

 

 

フラグかもしれないけど負ける気がしない。

 

「これで全員揃った。この場にいる皆へ集まってくれたことに感謝する。ありがとう。早速だが今現在我々の置かれている状況だが、最悪だ」

 

「街中が洗脳でもされたようにおかしくなってやがる。『ゴッド・ノヴァ』だかを使わんやつは皆異端だと言われあの白い塔に連れて行かれるって話だ。俺様もニコの起点が効かなきゃ今頃あそこだろうよ」

 

 

どうやら街の状態は最悪みたいだ。俺たちだけじゃなく、彼らのカードを使わない連中は皆異端者だとは。ひどい話だ。

 

 

「私も同じ。ニコ・スマイリーがいた場所に居合わせたおかげで今もこうしていられるわ」

「・・・・姉貴と遊矢が逃がしてくれなければ俺も今頃は奴らと同じ運命をたどっていただろう・・・・くっ!」

「すまん!!この男権現坂!!遊矢を守ると言いながら!!守られてしまった!!遊矢!!すまん!!」

「・・・・・・絶体絶命の時、零児に救われた。あの時の恩は必ず返す。そして雪辱を果たす」

「私はお散歩してたら零児のお兄ちゃんにここが安全だって連れてきてもらったの!街中怖かったから安心したよ!!先生にもとっても会いたかった!!」

 

 

どうやら皆がそれぞれの理由がありこの場にいられているようだ。カヤと遊矢が勇雄と権ちゃんを守り、ニコ・スマイリーが石島と鏡原を救い、零児がメイとケンシロウを救った。

 

 

「それぞれ思うこともあるだろう。だが我々の目的は共通している。君たちの力を私に貸してくれないだろうか。この街を元の姿に戻すために」

 

 

そう言い切り、零児は頭を深く下げた。

 

 

「顔を上げろ赤羽零児、俺はもとよりそのつもりだ。俺が好きなこの街を元に戻すためならば俺は力を貸そう」

 

 

石島は胸をどんと叩き、頼りがいのある声でそう返してくれた。

 

 

「私も力になるわ。ニコ・スマイリーの件もあるし、好きなカードを使えないなんて死ぬことと同義よ」

「姉貴の為、気に食わんがあれでも友の遊矢へ借りを作ったままなのは気に入らない。力を貸す」

「勝鬨勇雄!俺の親友に何て言い方を・・・だが!!友のために戦う気持ちは俺のほうが負けん!!この漢権現坂昇!力になろう!!」

「・・・・・街の為か・・・理由としては大きすぎるが・・・・全力で挑ませてもらう」

「私は先生とまた楽しくデュエルするためならなんでもするー!!」

 

皆が、零児の声を聞き入れて、戦うことを決めた。そして俺たちも。

 

「・・・・協力する」

「おっしゃ!!ウチのファンサービスで皆に絶望の笑顔を届けるために頑張ろう!!( ̄― ̄)」

「もとよりそのつもりよ。先生、頑張りましょうね」

「あぁ。あのクソガキに目にもの見せてやる」

 

 

 

「ありがとう。これより我々は志同じくする同志、そしてチームだ。目的は元のマイアミ市を取り戻すことだ。これより「ならまずチーム名決めよー勢のうちー!!!」・・・・勝手ながら私の方で「パラディンオブガーディアンズ!!」・・?」

 

 

望佳・・・こういう時くらい大人しくしてくれ・・・頼むから・・・・みんなの目線が望佳に集中しているんだぞ・・・頼むって。

 

 

「浅原望佳、『パラディン』それはどういった意味だ?」

 

 

零児、食いつかんくていいぞ。どうせこいつのことだから『カッコイイから』とかその程度の理由だし。ここはお前の『ランサーズ』でいいんじゃない?

 

 

「パラディンっていうのはね。知ってると思うけど『騎士』とか『聖騎士』とかって意味があるの。騎士の役目はみんなを守る。つまり人を守ること。自分の意思を貫けない今のマイアミ市は侵略されてるって状況でしょ?」

 

「・・・・・あぁ」

 

「私たち以外にもきっといるはずなの。『こんなの嫌だ』って思ってるけど怖くて、逃げたくても逃げられない人が、『パラディン』つまり騎士はそういう人たちを助けて平和を取り戻すのが誇りであって使命でしょ?だから『守護者』とか『守る』って意味の『ガーディアン』に騎士って意味の『パラディン』をつけて『パラディンオブガーディアンズ』。どうかな?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「「「」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

理由が・・・・しっかりしているだとっ!?しかもすごく説得力がある!?こいつマジでか!?

 

 

「まぁ長ったらしいから略して『パラディンズ』とかでいいかもしれないけどね」

「・・・・・・・いいな。それ」

「弱きを助ける騎士・・・かっこいいじゃない。私は賛成よ」

「光の者になる・・・塾の教えには反するが・・・嫌いじゃない」

 

俺もすごくいい気がしてきたぞおい。

 

「なるほど、浅原望佳、君の評価を改めなければならんようだ。君は案外色々と考えているようだ」

「褒めないでよ。それにこれは元々ウチが勝手に兄ちゃんに思ってたことだしさ」

「先生に?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は?

なにそれ初耳なんだけど?俺が騎士?なんでさ?

 

「兄ちゃんって昔から優しくてさ?いじめられてる時とか悲しい時とかいっつも助けに来てくれるの。それでウチが絵本とかで読んだ騎士と兄ちゃんを照らし合わせててね。ウチがガーディアンデッキを使うものそういう理由なんだよね。ウチの『守護者』つまり兄ちゃんと一緒に戦ってるみたいでさ」

 

 

 

 

少し顔を赤くしながら恥ずかしそうに言う望佳、そして視線は俺の方に集まってくる訳で・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小っ恥ずかしいわ!!!!

 

 

「・・・・確かに先生・・・そういうところある」

「そ・・・そうね・・・なんだかんだすごく優しいし頼りになるし」

「うん!!先生すごいいい人だよね!!」

「遊矢も言っていたぞ『浅原先生』のような漢になりたいと!優しさと強さを備えた男だと。この漢権現坂!その一片を今感じ取ったぞ!!」

「やめい!!!恥ずかしくて悶え死ぬわ!!やめて俺を今そんな目で見ないで!!お願い!!」

 

 

その尊敬とか憧れとかそれに似たような視線向けないで!!そういうの慣れてないの!!お願いやめてぇ!!!

 

 

「もし異議やほかに何かないのなら私も『パラディンズ』でいいと思うのだがどうだろうか?」

 

 

 

 

やめてぇ!!!!!!

 

 

「「「「「「「「「異議なし」」」」」」」」」

 

 

いやぁあああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

マイアミ市を取り戻す為の対オラクル組織『ガーディアンオブパラディンズ』結成

[メンバー]

浅原智樹 切り札『???』 超獣『ボルシャック』『ベートーヴェン』

浅原望佳 切り札『終の極シャングリラ』 

藤原雪乃 切り札『邪眼皇ロマノフⅠ世』 超獣『ロマノフ』『ヘヴィ』『バタル』

レイン恵 切り札『???』

ストロング石島 切り札『剛擊戦攻ドルゲーザ』

鏡原スズハ 切り札『???』

赤羽零児 切り札『???』 超獣『グレイトフルデット』

権現坂昇 切り札『???』

聖記ケンシロウ 切り札『???』

叢雲メイ 切り札『時空の封殺ディアスZ』他多数

勝鬨勇雄『???』

 

 

目的

マイアミ市に根付くオラクルの支配からの開放

 

 

 

 

「いやぁあああああああ!!!!!!!!」

「兄ちゃん覚悟決めなって。かっこいいじゃん?」

「理由さえ聞かなかったらかっこいいだろうね!!けど理由が理由だけに小っ恥ずかしいんだよ!!!」

「とか言いながら先生が一番かっこいい所持っていくのだからいいじゃない?」

「・・・・同意」

「この戦いで智樹殿の漢を学ばせてもらう!」

「やめてぇえええええ!!!!!!」

このあと小一時間ほど。俺は悶絶することを耐えることができなかった。

 

 

 

 





オラクル終了のお知らせ?

智樹悶絶するの巻


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第45話 パラディンズ始動

連投連投


 

 

 

 

「目的はハッキリし、我々の名も決まった。ならば行動を起こそう」

 

落ち着き、ようやくパラディンズとかいう名前にも抵抗がなくなった。もう聞いても恥ずかしくない。望佳には悔しいけど感謝だ。

 

「とは言ってもどうするつもり?私を含めて四人は動きづらいし、いきなり塔に向かうって言ってもその前にあの集団をどうにかしないと塔には入れないわよ?」

 

街中に溢れる白服の信者の群れ。そして塔を守るように配置されている連中も少なくない。

これをどうにかして突破しなければ塔にすらたどり着けない。

 

「ほかに同じ志を持つ人を探す?」

「それが出来るなら最善だろうが無理だろう。だが無理だ。その意思を持っていても彼らを戦えるまでにする前に街が奴らに飲み込まれるだろう」

「確かにな。行動を起こしてないってことは実力がないってことだ。戦力として迎え入れるために支払うメリットがない」

 

その通りだ。仲間にしても戦力として使えない実力なら申し訳ないがそのまま隠れていたほうが身の為だ。となると他の行動を起こす必要がある。

 

『智樹よ。今こそ俺たちの出番じゃないか?』

『貴様が本気ならば我は貴様の槍となろう。どうする?』

 

ボルシャックとベートーヴェンの言葉に頷く。それが一番だろう。敵の視線も惹きつけられるし、こいつらと一緒なら最悪逃げ切れる・・・それにどっちにしてもこの役に適任なのは俺なわけだし。

 

「俺が出よう」

「ちょっ!?兄ちゃん!?」

「お前・・・自分の立場をわかってるかっ!?街中がお前を探してるんだぞ!?」

「出ていけばあの集団に囲まれて一瞬で終わるわ。それこそ無駄な犠牲よ」

 

皆が声を上げる。だが零児は・・・

 

「それが最善の方法なのは間違いないでしょう。浅原さん。頼めますか」

「赤羽零児お主!!智樹殿を犠牲にするというのか!?」

 

言いにくそうな顔をしながらもそれを否定しないでくれた。権ちゃんはそれに反論するがそれを止める。

 

「やめろ権ちゃん」

「ご・・・権ちゃん!?いやそんなことはどうでも良い!智樹殿!バカなことをいうのではない!!」

「そうだよ先生!!みんなで考えればきっといい方法が見つかるよ!!」

「・・・・自己犠牲良くない・・!!」

「自己犠牲・・・ね。じゃぁ聞くがそれ以外に今一番全員揃って塔に侵入できる方法あるか?」

 

 

 

 

 

「・・・ないでしょうね。向こうも先生を最優先で探してる。先生が出れば間違いなく敵の視線を反らせるわ(それに・・・先生には彼らが付いてる・・・万が一先生一人なら彼らと一緒に逃げ切れる)」

 

 

 

 

 

「ユキノン・・・・」

「私は賛成するわ。悔しいけどね・・・・」

「ありがとよ雪乃」

「・・・・ハァ・・・私もそれでいいわ」

「鏡原」

「スズハでいいわ智樹くん。自分から言い出したってことは何か策でもあるんでしょう?」

「勿論。犠牲になるつもりはない。お前らが無事に侵入できたら適当に逃げて身を隠してるさ」

「逃げるのは俺の商に合わないが・・・浅原智樹、負けるなよ」

 

 

スズハ、石島が零児、雪乃に続いて賛成してくれた。ありがとう。助かるよ。

 

「・・・・姉貴の師だ。負けるはずがない。負けたら許さんぞ」

「くっ・・・・漢の強い意志・・・否定できん・・・!!」

「・・・・うううう・・・嫌だけど・・・我慢する!!先生負けないで!!」

「・・・・馬鹿」

 

 

他のみんなも渋々賛成してくれた。すまんな。そして残りは・・・望佳だった。

 

「望佳」

「ヤダ!!絶対にやだ!!兄ちゃん一人なんて絶対にやだ!!」

「わがまま言うな。お前もわかるだろ?」

「ヤダヤダヤダ!!!それに追われてるの兄ちゃんだけじゃないじゃん!!」

「けど向こうの最優先対象は俺だってわかるだろ?頼むから我が儘言わないでくれ」

「ヤダ!!また兄ちゃんがどっかに行っちゃうのはもうやだよぉ・・・・!!!」

「いや、どっか行くって言ったって独立するから家でただけじゃん・・・」

「それがウチにとっては不安だったの!!」

 

 

そう言えば家出るときに最後まで話してくれなかったのは望佳だったっけか。足に引っ付いてなかなか離してくれなかった。結局両親にひん剥かれて渋々、すごく嫌々離れてくれた。

まぁその数日後に両親説得して成績トップの条件受けて見事クリア、学校まで距離のある俺のアパートに転がり込んできた。正直ブラコンすぎてヤバイ。

 

 

「・・・・浅原さん。望佳さんも連れて行くことは可能ですか?」

「おいおい!?」

「・・・・・無理ではないな」

 

 

それにこいつなら隙を突いてこっちに来そうだし。だったら最初から俺の方で見てたほうがまだマシか。不本意だけど。

 

 

「望佳。わかってると思うけど「巫山戯ない。”私”も本気で行く」」

 

「「「「「「「「「っ!?!?」」」」」」」」」

 

 

 

 

一瞬、俺を除く皆が望佳の雰囲気に飲み込まれた。全く違うオーラを纏い、別人になったかの様な顔つき。

そう言えば最近無かったから俺も忘れていた。こいつの本気を。

 

「兄ちゃんに迷惑はかけないし”私”が兄ちゃんを負けさせもしない。ついて行けるなら出来る範囲でなんでもする」

 

 

いつも巫山戯てるけど、たまに出てくるこいつの本気、家族でも驚く程風変わりするこの状態の望佳の意志は何が何でも曲がらない。

ウチに転がり込んできた時も両親からの電話で『”本気”だった。』とわざわざ強調していたほどだ。そしてこの時の望佳の頭の回転、そして運気に至るすべてが格段に跳ね上がる。

気がする。とにかく本気になったなら一緒に連れてきても安心だろう。

 

 

「では頼みます。浅原兄妹には敵の目を引きつけてもらいその間に我々は敵本拠地に突入する。お二人は状況を見て撤退して構いません。我がLDSの隠れ家や施設は自由に使って構いません。投げやりにしてしまうのが申し訳ありませんが」

「構わないよ。敵の目を全てこっちに向けてあげるよ」

 

 

そういう望佳には既に策があるようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『この娘・・・・ほう?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて兄ちゃん。覚悟できた?一瞬で囲まれるよ」

「大丈夫だ。それにしても作戦が大胆不敵だな」

 

作戦としてはシンプルだった。リアルファイトで信者を伸して縛る。来ていた白服を奪い取り、近くの塔近くの巨大ショッピングモールの放送室へ侵入。犯行声明よろしく声を上げて敵をすべてこちらに呼び込む。

大胆不敵の作戦だった。ここまでの経路などはLDSの情報網を使い人の動きを逆算、最も人通りの少ない瞬間を狙い最小限の接触だけでここまできた。

 

簡単に言うがこれを実際にやるとすれば俺では無理だ。望佳の驚異的な頭脳がこれらを全て成し遂げたのだ。それだけじゃない。突入部隊への支援や最短経路などもたたき出している。本気になったコイツは本当に天才の領域を凌ぐ頭脳を見せつける。

 

普段がアレな分こういう時のこいつを見ると皆呆気に取られてしまう。あの零児の口が開いていたのだ。間違いない。

 

 

「一番効率が良くて一番危険が少ないし。それよりデッキは大丈夫?多分先行1ターンキルか完全ロックしないと危険だから。ロックは私が担当するからキルは任せるよ」

「あいよ」

「じゃぁ・・・始めるよ」

 

 

持っていたスイッチを入れ、大きく息を吸う望佳。前もって渡されていた耳栓をしておく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『モブキャラどころか名前すら与えられなかった哀れな哀れな愚民で名無しの皆さん!!!!!!!元気にただ歩いてますかああああ?!!?!?歩いてすらいない皆さんはどうして存在しているんですかぁあああああ!?!?!??!?!!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――ボキィイイイイイイ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――サラァアアアアア!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ものすごい音量で、街中に届いたであろう放送の直後、とても大切なものが根元からどころか全てへし折れて灰になったかのような音が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――キャァアアアアア!!!

 

――――きゅ・・・・救急車ァアアア・・・・・・・ガクっ

 

ウ・・ウワァアアアア!?!?!??!?!?!?!?!

 

 

 

 

そこら中から悲鳴がすごく聞こえてきた。無関係の人は・・・・いないだろうけど対象者じゃない人たちも致死量のダメージを受けたのはわかる。

 

「・・・・エッグ」

「ふぅ、それじゃぁ行くよ兄ちゃん。まだ息のある連中を始末して私たちはまた別のことしないといけないから」

「お・・おう」

「安心してよ。死亡フラグだけど兄ちゃんは負けさせない。私と兄ちゃんのコンビは最強で最凶なんだから」

 

 

 

うちの妹がこんなに頼りがいがあるわけがない・・・・訳が無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃。突入部隊はというと・・・・

「・・・・・こんなにも簡単に入れるとは・・・・・」

「・・・・うん。護衛?そんな感じの人が灰になったみたいに真っ白だよ」

「・わ・・・私あの子から先生のこと貰えるのかしら・・・・」

「・・・・応援はする。骨もひろう」

 

 

塔の門番どころかその辺にいた信者全員が真っ白に燃え尽きていたため簡単に突入できたという。

 

 

 

 

 

後の記録にはこう書かれていた。

『真正面から歩いていけそうだった』

 

 

 

 

 

そして教訓が生まれた

『浅原望佳を本気にさせ、怒りに触れたものは文字通り灰人になる』

 

 

 

 

 

 

 





妹リアル無双

+と-が混沌になって最凶になる。


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第46話 白の巨塔から見える地獄絵図


デュエルスルヨ・・・


 

 

 

 

 

「止めだ!!行け!!ドルゲーザ!!妖精左神パールジャムに攻撃!!」

「バトルだ、暴君の悪魔龍デストロキールで夢幻左神スクエア・プッシャーへ攻撃!」

 

塔の内部にはまだまだ動けるデュエリスト達が多くいた。彼らは皆同じデッキを使用していて、展開力、攻撃力、守備力はGリンクによって異なるが通常のデュエリストでは手も足も出ないほどの実力だったと思う。

だが彼らのデッキを持っても、赤羽零児とストロング石島のタクティクス、そしてプレイングから感じ取れる実力には敵わなかった。

 

それだけじゃない。流石だろう。赤羽零児が選び抜いたメンバー達は皆並のデュエリストではなかった。

 

 

「・・・・これでおしまい。直接攻撃」

「無駄無駄無駄ァ!!!そんな攻撃力しか持たない連中じゃ私のディアボロスの前にすら立てないんだよぉオオオ!!!」

「・・・・ハァアア・・・・!!!眠るがいい!!行け!超巨岩獣メガロクラウザー!炎王神獣ガルドニクス!!」

「地将星ハヤテで直接攻撃!!」

「超重武者ビックベンKで攻撃!!」

 

頼もしすぎた。うん。おかげで私と鏡原さんの出番がない。ちょっと寂しい。

 

「いやぁこれはもうあれよね。私たち二人お姫様みたいに守られているみたいね」

「皆の戦意が高すぎるだけだと思うんですけどね・・・」

 

でもまぁあれよね。あの画面見ると確かにやる気は出るわよね。

行く道先々に設置されているモニターには街で現在囮を買って出ている先生と望佳のデュエルの様子が映し出されていた。

何度窮地に追いやられても切り札たちと戦う二人の勇姿を見て、私たちも頑張らないとって思う。

 

最も危険な役を請け負った二人の意志も一緒に連れて行く。見てなさい。イズモ。あなたの思い通りにはさせないわ!

 

 

 

『おい望佳、お前の予想通りもういけそうだ』

『ん、なら第二フェイズに進めるよ』

『『愚かな者に神の慈悲を』』×10

『ちょうどいい餌が来た。始めよう』

 

 

『『デュエル』』

『デュエル』×12

 

 

 

『私の先行。一気に作るよ。『龍の霊廟』発動。『青眼の白龍』、さらに『伝説の白石』を墓地へ送る。白石の効果で手札に『青眼の白龍』を手札に。さらに『龍の渓谷』発動。手札の『エクリプスワイバーン』を墓地へ送りデッキからもう一体のエクリプスを墓地へ』

 

『二体のエクリプス効果で『嵐征竜テンペスト』『焔征竜ブラスター』を除外。さらに今除外されたブラスターとテンペストの効果。デッキから風属性ドラゴン族『超天星バルガライゾウ』火属性ドラゴン族『超竜バジュミカズチ』を手札に』

 

『墓地と手札にいる二体の青眼を除外することで手札の『無双龍聖ジオマスタージャ』は特殊召喚できる。『ジオマスタージャ』効果で墓地のカードを除外するとき、それがドラゴン族であれば二体分として扱える。けど今回は無視する、『エクリプス』二体を除外して『武装竜鬼ジオゴクトラ』を特殊召喚。エクリプス効果で二体の征竜を手札に戻す』

 

『場の二体をリリースして除外されている『エクリプス』『エクリプス』『白石』の3枚を重ねることで特殊召喚。進化GB(ギャラクシーボルテックス)『超天星バルガライゾウ』を場に』

 

『バルガライゾウの効果発動。このモンスターが攻撃する時、もしくは特殊召喚に成功した時、このカードの下にあるカードを任意の数墓地へ送ることで発動。デッキの上から3枚を公開してその中のドラゴン族モンスターすべてを場に出す』

 

『一枚目『偽りの王ナンバーナイン』二枚目『龍世界ドラゴ大王』三枚目『界王類絶対目ワルドブラッキオ』すべて場に出す。ライゾウの効果を特殊召喚時に発動した場合、発動したターンは攻撃出来ずライゾウの効果で特殊召喚したモンスターは攻撃できない。さらにライゾウは破壊される。けど手札は回復させてもらう』

 

『二体のエクリプスと白石の効果発動。最後の『青眼』を手札に『竜星バルガライザー』二体を除外してターンエンド。今の状態だけど間違えないで。あなた方は魔法罠が一切使えない。ドラゴン族以外のモンスターを召喚・特殊召喚できない。召喚・特殊召喚時の効果を発動できない。わかったら進めて』

 

『・・・・・ドロー・・・・・エンド』

『ドロー・・・・エンド』

『ドローエンド』×10

 

『俺のターンドローっと、メインで発動『メンデルスゾーン』だ。効果で山札上二枚を除外する。『偽りの王モーツァルト』『偽りの王ヴィルヘルム』2体ともドラゴンだ。よって除外する。除外されているドラゴン族は合計三体だ。メンデルスゾーンの効果でドラゴン族の償還時のレベルを除外されているドラゴン族一体につき1下げる。さらに『戦慄のプレリュード』発動だ。これで俺は無属性のモンスターの召喚時のレベルを最大5下げる。これで終わりだ。こい!!戦慄を超え!修羅へと化した龍王!!召喚!!『修羅の頂VANベートーヴェン』!!』

 

『召喚時効果だが・・・まぁ無意味だな。だがVANの常在効果発揮だ。』

『ロック追加だよ。貴方たちはさらにドラゴン族・悪魔族・天使族モンスターを召喚・特殊召喚する代わりに墓地に送る。ここから乱入許可したよ。何人だろうと何千にんだろうと乱入してきなよ』

『全ドラゴンでプレイヤーに攻撃だ』

 

 

 

WIN 浅原智樹&浅原望佳

WIN 浅原智樹&浅原望佳

WIN 浅原智樹&浅原望佳

WIN 浅原智樹&浅原望佳

WIN 浅原智樹&浅原望佳

WIN 浅原智樹&浅原望佳

WIN 浅原智樹&浅原望佳

WIN 浅原智樹&浅原望佳

WIN 浅原智樹&浅原望佳

WIN 浅原智樹&浅原望佳

WIN 浅原智樹&浅原望佳

・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・・

・・・・・・

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「「                」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はっ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えーっと・・・・つまり・・・あれなぁに?」

「全カード封じだな・・・・発動すらできん。コストすら払えん」

「・・・・逃げる必要性を感じない」

 

 

おっかしいなぁ・・・さっきまで追い詰められながらも勝ち続けてて精一杯頑張っていた映像が流れてたのに気が付けば完全ロック。寧ろデュエル禁止状態に全対戦相手を陥れる恐怖の現場になってるんだけど・・・・

 

「・・・・・・・・・」

「あんたは悪くない」

 

頭を抱える赤羽くんに鏡原さんがフォローにはいる。私もそう思う。あなたは悪くないわ。

 

 

『フアハハハ!!!見ろや!!敵がモブのように倒れていくぞぉおおお!!!』

『兄ちゃん真面目にやって』

『ア、 ハイ』

『とりあえずこの状態のままどうせなら塔まで行こうか』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――総員に通達。何としてでも最優先対象の撃破の為出撃せよ。繰り返す・・・・

 

 

 

 

 

 

ここまで全て計算して動いている望佳が人間の域を超えているだけ。

 

そう。今まさに起こっていることすら全て計算通りなのだ。私たちがするデュエルの回数、タイミング、そして対戦相手の動きに至るまで全て、望佳の計算通りだから本当に怖い。

望佳の”本気”の状態の凄さ、恐ろしさが今はすごく頼りになる。

 

 

 

 






まぁたヒトリデヤッテルヨォ?


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第47話 神の使い

前回までのあらすじ

全力妹(望佳)無双&鬼畜ロック兄妹(+智樹)無双

石島・鈴原・零児・雪乃・恵・メイ・ケンシロウ・勇雄・昇
白の巨塔へ簡単に突入

内部進行中←いまここ




 

 

塔中の警備はもう皆無だった。

正確には皆無ではないのだけど私たちの侵入などどうでもいいというような扱いである。

 

 

―――ヤツラヲトメロー!!

―――モウイヤァダアアア!!

―――ダ・・ダレカタスk・・・・・

 

 

聞こえない。外で悲鳴に似た何かなんて私たちは聞こえない。聞こえないったら聞こえない!!聞こえないのォ!!

先生たちは今必死に私たちのために戦ってるの!!

 

 

 

―――ナンカアイテタイシタコトナイナ

―――ヨワスギル。コレファンデッキナンダケドナ

―――ソレガヨワイトカヤメロヨ

―――ジジツダシ

 

 

 

聞こえないんだったら!!!!絶対に聞こえないの!!モニターに写ってる欠伸してる望佳とか首回してる先生とかあれは全部合成なの!!絶対にそうなの!!

 

「現実は残酷だ。雪乃、受け止めろ。あれ浅原さん本人だ」

「・・・・・赤羽くん・・・・私なんで今ここにいるのかしら?」

「「「「「あ、これあかん」」」」」

 

そんな感じで塔の中をサクサク進んでいく私たち。もう完全にザルよザル。

 

たまに止めようとするデュエリストがいるんだけど赤羽くん始めとする先生に扱き上げられた私たちの敵じゃない。後攻ワンキル当たり前の実力者揃い。下手なデュエリストが来ても足止めにすらならない。実力差がありすぎるのだ。

 

ほら、丁度闘いに挑んできたデュエリストをメイちゃんが討ち取るわ。

 

 

「『封殺の時空ディアスZ』攻撃時効果発揮!お互いの墓地のカードを四枚戻すことによって相手は手札か場のカード二枚をデッキの一番下に送らなければならない!あなたに手札はない!よってあなたの場にいる『戦攻妖精神』の二枚を山札の下に贈るしかないよね!」

 

「ば・・・・ばかなっ」

 

「ディアスZの直接攻撃!喰らえ!!『殲滅の剣!ディアボロブラスター』!」

 

「バァァアアアアカァアアアナァアアアア!?!?!?」

 

 

神の手下 LP 0

 

 

 

 

「ふぅ、大したことないね。ディアス一体で全部どうにかなったし」

「いや、奴らの実力は決して低くない。寧ろ高いほうだ。だが貴方たちが強すぎるのだ」

「姉上の実力は知っているつもりだった。だがこれを実際に見ればそれも頷くしかない」

 

 

別の塾にいる権現坂くんとカヤの弟くんにはすごいデュエルに見えているみたい。

きっと彼らの感性が正しいんだろうけど普段から”アレ”を見ているせいで私たちの感性は少し麻痺してるみたい。

 

実際今のメイちゃんのデュエルもディアス1体で全て解決していたし手札もまだまだたくさんあった。

 

 

相手は手札すべてを使い切って戦攻妖精神なるモンスターを展開していたのがアダになったとも言える。手札が一枚でもあればまた違ったんだろうけど手札に『儀水鏡』も見えていたし結果はあまり変わらなかったかもしれない。

 

 

「しっかし・・・結構上まで来たようだが、今どのへんだろうか」

「さぁね。けどまだ先だと思いますよ。外から見た高さは相当高かったですから」

 

 

石島さんと鈴原さんの言う通り結構進めたけどまだ数十回程度だ。外から見た塔は少なくとも100階はありそうだった。しかもエレベータのようなものは無かったからこうやって地道に上がっていくしかない。

 

 

幸い体力は問題ないと思うけど上に上がればきっと多少の敵は増えていくだろう。そしてそれを守る彼らの実力も上がっていくはずだ。今はまだ大丈夫だけど決して気を抜くわけには行かない。こうして私たちはさらに上へと進んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上がっていくこと早30分。思った通り敵の実力は少しずつ上がり、さらに塔の内部を護衛する人数も増えていた。現在59階だけど、この時点で権現坂くんと弟くんの実力と敵の実力派ほぼ互角、まだ少しふたりの方に分があるけどこれ以上上がるのは危険かも知れない。

 

二人も察しているのかその表情にさっきまでの余裕はない。だからと言ってここに置いていくわけにも行かない。

 

 

「はぁ・・・・はぁ・・・・・」

「ぬぅ・・・」

 

 

さらに悪いことに連戦続きでこの状況に慣れていないふたりの体力はかなり削られていた。だけどここで休んでいるわけにもいかないのが現実。

 

 

「向こうに階段が見える。行くぞ」

 

 

次の階へ進む階段を見つけ進む私たち。けどそう上手くはいかないみたい。階段の先に神官のような姿をした男が立ちふさがっていた。

 

 

その風貌は明らかに今までのやつとは違うものが感じ取れた。強い。間違いなく。

 

 

「よくここまで来たな。神の冒涜者たちよ。その愚行もここで終わりだ」

「ほう、言ってくれるじゃないか。お前は他とは違うようだが」

「私の名はバラモン。神によりこの世に生を受けた神に仕える神官だ。そして今お前たちの愚行を止めるため神の使いとしてこの場に来た」

 

 

バラモンと名乗る男は手に持つ杖をこちらに向ける。何かする気だろう。咄嗟に構えようとしたとき。

 

 

「ハァアア!!」

「ドォリャァア!!」

「グぅ!?」

 

 

権現坂くんと弟くんが一気に詰め寄り弟くんが杖を蹴り飛ばし権現坂くんが私たちの下の方へ男を投げ飛ばした。

 

しかし男は空中で体制を立て直し着地する。しかしこれで私たちを遮っていた男は私たちよりも下の段へ移った。

 

 

「行け!!ここは俺たちが引き受ける!!」

「皆さんはこの事件の元凶を倒してくだされ!!!」

 

 

立ち塞がるの二人はここが自分の最後の指名と言わんばかりの迫力で私たちの壁となる。

「・・・・負けるなよ。負けることは許さない。いいな」

 

 

赤羽くんの問いかけに二人は背中で語る。二人はここで漢っていうものを見せると行っているようだった。

 

 

「行くぞ。我々はここで立ち止まるわけには行かない」

「そうね。二人共ここは任せるわ」

「「応っ!」」

 

 

二人に背中を任せ私たちは先へ進む。誰もそれに対して文句を言うこともなく、止めることもなく。二人の覚悟を背に受けて進む。

 

 

 

「ひとつ聞かせろ」

「人を投げ飛ばしておいてその口の利き方はどうかと思うがいいだろう。これも神に使えるものとしての使命だ」

 

 

バラモンとか名乗った男は俺が蹴り飛ばした腕を振りながらこちらをしっかりと見据えていた。

 

 

「なぜ体勢を立て直した時にすぐに動かなかった。お前の実力ならすぐに反撃に出られたはずだ」

 

 

俺たち二人は武術を嗜む身だ。対峙した相手の実力くらいは直ぐにわかった。おそらく二人でかかってなんとか相手になる程度だろうと思う。

 

 

そんな男は俺たちが話し終わるまで何一つ行動を起こさずこちらを見ていただけなのだ。

 

 

「そのことか。簡単だ。漢を見せる若者は例え愚か者であってもそれに敬意を見せなければ神に仕える神官ではあるまい。お前たち二人の行動に敬意を示したまでだ」

 

 

さも至極当然のように男は語る。なるほど。この男はそういう男か。

 

 

「だが決闘となれば話は別だ。お前たち二人を我が全力を持って倒し上へ向かった者たちを追わせてもらう」

 

 

「行かせん!この漢権現坂!必ず貴殿をここで倒す!!」

 

 

「暑苦しい男は嫌いだがここは協力する。して覚えておけバラモン!!お前を倒す男!勝鬨勇雄の名を!!」

 

 

 

 

 

 

 

「「「デュエル!!!」」」

 

 

バラモン 4000

勇雄&昇 4000

 

 

「変則ルールで行わせてもらおう。私のライフは4000、お前たちは二人で4000とさせてもらう。構わないな」

 

「構わん!自分のターン!『天昇星テンマ』は自分フィールドにモンスターがいない時リリースなしで召喚できる!こい!『天昇星テンマ』!俺はカードを二枚伏せてターンエンド!」

 

 

勇雄 

場 テンマ(ATK2100)

手札2枚

 

 

「私のターン。ドロー。私はフィールド魔法『慈悲と自愛のアシスト』を発動。これで私のターン中に召喚、特殊召喚したモンスターは次の自分のターン開始時まで『ブロッカー』の効果を得てさらに攻撃力を1000ポイントアップする。ただし相手へのダメージは全て1000ポイントダウンする」

 

 

 

慈悲と自愛のアシスト

F(フィールド)魔法

① 自分のターン中に召喚、特殊召喚したモンスターは次の自分のターン開始時まで攻撃力・守備力を1000ポイントアップさせる。さらに『ブロッカー』を与える。

 

 

 

「私は『慈悲のマントラ・フリル』を召喚する」

 

 

 

 

慈悲のマントラ・フリル

レベル3/オラクル/光属性/ATK1500/DEF1000

効果

① 相手ターン中、自分の『オラクル』の攻撃力守備力は1500ポイントアップする。

 

 

 

「さらに永続魔法『知識と衰弱のアシスト』を発動する。その効果で1ターンに一度相手フィールド存在するモンスターを選択し発動する。その攻撃力を1000ポイントダウンさせる」

 

「何っ」

 

 

 

 

 

 

知識と衰弱のアシスト

永続魔法

『知識と衰弱のアシスト』の①②の効果はそれぞれ1ターンに一度しか発動できない。

① 相手ターンのスタンバイステップに自分の手札を一枚捨てて発動する。そのターン中、相手の召喚・特殊召喚したモンスター全ての攻撃力を1000ポイントダウンさせる。

② 自分のエンドフェイズに発動する。カードを一枚引く。

③ 相手ターン中、相手モンスターの攻撃力が0以下になったとき、そのモンスターを破壊する。その後カードを一枚引く。

 

 

 

 

 

「バトルだ。フリルでテンマを攻撃する」

「くっ!」

 

 

 

 

 

勇雄&昇 4000-(2500-2100)=3600

 

 

「私はカードを一枚伏せてエンドフェイズに『知識と衰弱のアシスト』の効果でカードを一枚ドローする。そしてターンエンド」

 

 

 

 

 

 

バラモン 4000

場 フリル(ATK1500)

F魔法 『慈悲と慈愛のアシスト』

E魔法 『知識と衰弱のアシスト』

伏せカード 二枚

手札 2枚

 

 

 

 

 

「俺のターン!!ドロー!!」

 

「この瞬間、私は手札を一枚捨てて永続魔法『知識と衰弱のアシスト』の効果を発動する。このターン中に召喚・特殊召喚するモンスター全ての攻撃力を1000ポイントダウンさせる」

 

「なんだとっ!?」

 

「さらに相手ターン中に攻撃力が0以下になったモンスターは破壊される。その度に私はカードを一枚ドローする。さぁ続けたまえ、君のターン中だ」

 

「くっ・・・なんという効果だっ・・・」

 

 

相性が悪すぎる・・!!

 

 

「俺はモンスターをセットしてターンエンドだ」

 

 

 

 

 

 

昇 3600

場 セットモンスター

魔法 伏せ一枚

手札 5枚

 

 

 

 

 

「私のターンドロー。良いカードだ。私は『浮魂のターメリック』を召喚。これで永続罠『猛攻と進撃のアシスト』を発動する。このターン中私がオラクルのモンスターを召喚した場合、自分のオラクルの攻撃力を2000ポイントアップさせる。さらにその攻撃力が守備力を超えていた場合貫通ダメージを与える」

 

 

浮魂のターメリック

レベル2/オラクル/光・闇属性/ATK100/DEF500

効果

① ブロッカー

 

 

 

猛攻と進撃のアシスト

永続罠

① 自分のターン中、オラクルモンスターを召喚し、さらに自分フィールドにオラクルモンスターが二体以上いる場合発動できる。自分フィールドのオラクルモンスター全ての攻撃力を2000アップさせ、攻撃力が相手の守備力を超えていた場合、その差分のダメージを相手に与える。

 

 

 

 

 

「ターメリックは攻撃できない。だがフリルは攻撃ができる。フリルの攻撃力は合計3500だ。さてどう出る?バトルだ」

 

 

「させん!!バトルに入る前に伏せカードオープン!『威嚇する咆哮』!」

「なるほど。ならばエンドフェイズに移行して『知識と衰弱のアシスト』の効果で一枚ドローする。ターンエンドだ」

 

 

 

 

バラモン 4000

手札

場 フリル ターメリック

F魔法 『慈悲と自愛のアシスト』

E魔法 『知識と衰弱のアシスト』

F罠  『猛攻と進撃のアシスト』

伏せカード 1枚

手札 1枚

 

 

 

 

「くっ・・・やはりこの男・・・強い・・・!!」

「今までの奴とは比べ物にならん!」

「光栄だよ。そう言ってもらえるのは例え敵であっても嬉しい。さぁ君のターンだ」

 

 

強い・・・だが、俺たちを信じて進んだ仲間たちのために自分は負けられん!!

お前も同じことをするだろう・・・榊遊矢!!

 




久しぶりの更新

皆さんお待たせしました。

バラモン強い。
権現坂&勇雄にとっては相性が悪すぎる相手。どうなる!?


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第48話 神官を打ち破れ!

久しぶりの更新

勇雄ファンの皆さん!!お待たせしました!!

ついに!!ついに!!




 

「さぁ君のターンだ」

 

 

なんとしても奴の布陣を突破する!その為には!

 

 

「自分のターン!ドロー!!」

「この瞬間再び手札を一枚捨てて永続魔法『知識と衰弱のアシスト』の効果を発動させてもらう」

「それがどうした!ならばそれを突破する!手札より『HN・究極兵士ファルゲン』を召喚!」

 

 

 

 

HN・究極兵士ファルゲン

レベル2/戦士族/火属性/ATK6000/DEF0

効果

① 『HN・究極兵士ファルゲン』がフィールドにいる限り、このカードのコントローラーはエンドフェイズに手札からモンスターを一体捨てなければならない。捨てられない場合、このモンスターの攻撃力分のダメージを受ける。

② このカードの攻撃力は自分の墓地のモンスター1体につき1000ポイントダウンする。

③ このカードが存在する限り、自分はこのモンスターでしか攻撃できず、カードをセットすることができない。

④ このモンスターが墓地へ送られた場合、自分は手札を一枚墓地へ送らなければならない。送れない場合、1000ポイントのダメージを受ける。

 

 

 

 

「ほう、面白いモンスターを使うのだな。デメリットが多いがその分攻撃力は高い」

「少なくともこのままなぶり殺しにされるよりはマシだ!」

 

「勇敢なる少年よ。君の勇気に敬意を。だが容赦はしない。伏せカードオープン速攻魔法『拳撃と混乱のアシスト』自分フィールドの『アシスト』と名の付くカード一枚につい相手モンスターの攻撃力を1500ポイント下げる。私の場にアシストと名のつくカードは合計4枚、つまり6000下げる」

 

「なっ!?」

「『拳擊と混乱のアシスト』のさらなる効果だ。この効果でモンスターの攻撃力が0以下になった場合、そのモンスターを破壊し、相手は手札を一枚捨てる。さらに『知識と衰弱のアシスト』の効果で一枚ドローだ」

「『HN・究極兵士ファルゲン』の効果で1000ポイントのダメージを受ける・・・グッ」

「勝鬨っ!」

 

 

 

 

勝鬨&昇 2600

 

「くっ!だがこれで!!速攻魔法『将星降臨』を発動!自身の攻撃力2000以上のモンスターが効果により破壊された場合に発動できる!この効果により墓地の『星』と名のつく戦士族モンスターを1体特殊召喚する!こい!『海飛星レクウ』!!」

「なるほど、手札破壊を逆手に取ったか」

 

 

「『海飛星レクウ』の効果発動!1ターンに一度墓地の『星』と名のつく戦士族モンスター1体を除外して発動する!自分は墓地の『天昇星テンマ』を除外!この効果で相手フィールに存在するカード一枚の効果を無効し除外する!!『猛攻と進撃のアシスト』を除外だ!!」

 

 

 

 

海飛星レクウ

レベル6/水属性/戦士族/ATK2300/DEF1900

効果

『海飛星レクウ』の①②の効果はそれぞれ1ターンに一度しか発動できない。

① 1ターンに一度、自分の墓地の『星』と名のつく戦士族モンスター1体を除外して発動する。相手フィールドに存在するカード一枚の効果を無効にして除外する。この効果は相手ターンでも発動できる。

② このモンスターが相手モンスターを戦闘で破壊した場合に発動する。自分の除外されている『星』と名のつくモンスターを1体手札に戻す。

 

 

 

 

「更に手札より魔法カード発動!『星の遺志』!自分フィールドの『星』と名のつくモンスター1体を破壊する!自分は『海飛星レクウ』を破壊!!その後破壊したモンスターの属性によって効果を発動する!『海飛星レクウ』の属性は水!よって山札から『星』と名のつく戦士族モンスターを1体墓地へ送る!!『炎焼星シンク』を墓地へ!」

 

「自らモンスターを破壊してまで一体何をする気だ勝鬨っ」

 

「黙って見ていろ!!今墓地へ送った『炎焼星シンク』の効果発動!!このカードが墓地へ送られたとき除外されている『星』モンスターと墓地の『炎焼星シンク』以外の『星』モンスターをデッキに戻すことで相手の魔法カードを一枚選択し除外する!『天昇星テンマ』『海飛星レクウ』をデッキに戻す!消えろ『知識と衰弱のアシスト』!!」

 

「ほう、なかなかやるではないか」

 

「『炎焼星シンク』の更なる効果!!墓地のこのカードを除外することで次の自分のターンのドローフェイズをスキップする代わりにデッキからレベル8『星』モンスターを一体条件を無視して特殊召喚する!!こい!我が新たなる半身!!『業将星トモガラ』!!」

 

 

星の遺志

魔法

① 自分フィールドの『星』モンスターを1体破壊する。その後破壊したモンスターの属性により以下の効果を得る

火属性・風属性:山札からレベル4以下の『星』モンスターを1体特殊召喚する。

水属性・闇属性:山札から『星』モンスターを1体墓地へ送る。

光属性・地属性:山札から一枚引く。その後墓地の『天昇星ハヤテ』を特殊召喚する。

 

 

 

炎焼星シンク

レベル6/火属性/戦士族/ATK1600/DEF2400

効果

『炎焼星シンク』の②の効果はデュエル中1度しか発動できない。

① このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。自分の墓地と除外されているカードから『星』と名のつく戦士族モンスターをそれぞれ一枚ずつ山札に戻す。その後相手フィールドに存在する魔法カードを一枚選び除外する。

② 墓地にあるこのカードを除外することで発動する。次の自分のターンのドローフェイズをスキップする代わりにデッキからレベル8『星』モンスター1体、召喚条件を無視して特殊召喚する。

 

 

 

「なんとっ!一気に最上級モンスターを召喚するとはっ!」

「『業将星トモガラ』のモンスター効果!自分の墓地に『星』と名のつくカードがある場合!フィールドに存在する全てのモンスターの攻撃力・守備力は変化しない!!よって二体のモンスターの攻撃力は元に戻る!!」

 

 

 

フリル    ATK3500→1500 DEF2500→1000

ターメリック ATK3100→100  DEF2000→500

 

 

 

「やるではないか。残念ながら今の私には打つ手がなさそうだ」

「バトルだ!『業将星トモガラ』で『浮魂ターメリック』に攻撃!!」

 

 

 

バラモン 4000-(2800-100)=1300

 

 

 

業将星トモガラ

レベル8/光属性/戦士族/ATK2800/DEF2200

効果

① このモンスターは自分の場の『星』モンスターを二体リリースした場合のみ召喚できる。

② 自分の墓地に『星』と名のつくカードが存在する場合、フィールドに存在する全てのモンスターの攻撃力・守備力は変化しない。

 

 

 

 

「なるほど、伊達にここまでたどり着いたデュエリストではないようだ。ここまで一気にダメージを受けたのは久しぶりだ」

「その余裕もここまでだ!自分はこれでターンエンド!」

 

 

 

 

勇雄&昇 2600

場 トモガラ セットモンスター

伏せ 0枚

手札 0枚

 

 

「私のターン。ドロー。ふむ、どうやら神はまだ私を見捨ててはいないようだ。メインフェイズ、『フリル』をリリースし『純潔の信者パーフェクトリリィ』をアドバンス召喚する」

 

 

純潔の信者パーフェクトリリィ

レベル5/光属性/機械族・オラクル/ATK2300/DEF2200

効果

① このモンスターが場を離れるとき、攻撃力が0以上なら場を離れない。

② このモンスターの攻撃宣言時発動する。攻撃対象のモンスター以外のモンスター1体を選び表側守備表示にしてもよい。

 

 

「手札より『邪魂創世』を発動。『リリィ』を破壊してカードを3枚ドローする。だが『リリィ』は自身の効果で場に残る」

「ちっ!」

「もう一度『邪魂創世』を発動する。再び3枚ドローだ」

「一気に手札が五枚に増えたっ!?」

「『地砕き』を発動する。生まれいでし地の底へ帰りたまえ『業将星トモガラ』よ」

 

「くっ!」

 

「させん!!俺は手札の『超重武者装留クロスアーマー』のモンスター効果発動!フィールドに存在するモンスターに『クロスアーマー』を装備する!装備モンスターは攻撃力を1000下げる代わりに効果では破壊されなくなる!」

 

「・・・礼は言わんぞ」

 

「礼はいらん。この漢権現坂、先の恩を返したまでだ」

 

 

 

 

超重武者装留クロスアーマー

レベル1/地属性/機械族/ATK0/DEF0

効果

① 相手ターン中に手札にあるこのカードを見せて発動する。フィールドのモンスター1体にこのカードを装備する。

② このカードを装備したモンスターは攻撃力が1000下がる代わりに、効果では破壊されなくなる。

③ このカードを『超重武者』モンスターに装備した場合、守備力を1000ポイントアップする。

 

 

 

「それは予想外だ。『トモガラ』の効果で攻守は変化しないため『クロスアーマー』のデメリットは消える。更に『トモガラ』の効果でこちらの攻守も上がらないためオネストも使えないか・・・仕方ない。カードを3枚伏せてターンエンドだ」

 

 

 

 

バラモン LP1300

手札 0枚

場 パーフェクトリリィ

F魔法 慈悲と慈愛のアシスト

伏せ 4枚

 

 

 

「俺のターン!!ドロォオオオ!!」

 

「随分と気合のあるドローだ。君に私のリリィを突破できるのかな?」

 

「勝鬨がここまでやってくれたのだ!!俺もそれに答えるまで!!俺は手札から『超重武者カゲボウ-C』を召喚!『超重武者カゲボウ-C』の効果発動!!自身をリリースして手札より『超重武者ビックベン-K』を特殊召喚!!」

 

「・・・・・・・・まぁいいだろう」

 

「?」

 

こいつ・・・一体どうした?権現坂が硬派を発動したとき一瞬だけ顔を顰めた?

 

「『超重武者ビックベン-K』の効果で守備表示に変更する!更に!手札の『超重武者装留イワトオシ』の効果発動!!手札のこのカードを『ビックベン-K』に装備する!!」

 

「それはさせない。速攻魔法『サイクロン』発動、『イワトオシ』は破壊させてもらおう」

 

「墓地へ送られた『イワトオシ』の効果発動だ!デッキから『イワトオシ』以外の『超重武者』を手札へ加える!『超重武者ツヅ-3』を手札へ加える!」

 

「この瞬間伏せカードオープン。速攻魔法『インフェルノサイン』。墓地より『魔竜バベルギヌス』を守備表示で特殊召喚する」

 

「そのカードは・・・っ」

「知っているのか!?勝鬨!?」

 

「『バベルギヌス』の効果発動だ。私は『リリィ』を破壊。そして私の墓地からレベル9『神託の王ゴスペル』を特殊召喚する」

 

「いつの間にそのようなカードをっ!?」

 

「知識と衰弱のアシストのコストかっ」

 

「よく見ているようだね。その通りだ。『神託の王ゴスペル』の登場時効果発揮。君のデッキの一番上を表側にする。それが魔法カードならばコストを支払わずに発動し、墓地へ送ることができる」

 

「なんという効果だっ」

 

「では確認させてもらおう。・・・・『超重武者マガルガエシ』魔法カードではない。更に効果は続く。同じ効果を私のデッキで行う」

 

 

まずいぞ。ここで除去カードが出てしまえば!?

 

 

「さぁ、神託を受けようではないか。見届けよ。これが神の意志!!『サーフ・スパイラル』どうやらこれが神託のようだ。これは速攻魔法。よってそのまま発動する。その効果で相手フィールドのモンスター1体を手札に戻す。『業将星トモガラ』を現ターンプレイヤーである権現坂くん。君の手札に加えてくれ」

 

「しまったっ!!」

 

「これにより攻撃力・守備力の変化無効は消えた。『ゴスペル』の更なる効果だ。この効果で表向きにした魔法以外のカード一枚につきデッキからカードを1枚ドローする。そして『サーフ・スパイラル』の効果でも一枚ドローする。更に伏せカードオープン。『拳撃と混乱のアシスト』を再び発動。『ビックベン-K』には退場してもらおうか」

 

「まだだ!!手札の『超重武者装留ファイヤー・アーマー』を捨てて『ビックベン-K』を対象にして効果発動!このターン中、守備力を800下げる代わりに戦闘・効果では破壊されない!」

 

「やるではないか」

 

 

 

 

 

神託の王ゴスペル

レベル9/ドラゴン族・オラクル/水属性/ATK3100/DEF2900

効果

① このモンスターが召喚・特殊召喚、攻撃宣言時に発動する。相手の山札の一番上を表側にする。それが魔法カードであれば自分がコストを支払わずに発動し、墓地に置いてもよい。その後自分の山札の一番上を表側にする。それが魔法カードであればコストを支払わずに発動し、墓地へ置いても良い。

② ①の効果で表向きにした魔法以外のカード一枚につき山札から1枚引くことができる。

③ このモンスターが相手に与えるダメージは2000になる。

 

 

 

「・・・『ビックベン-K』は守備表示のまま攻撃できる。バトルだ。『魔竜バベルギヌス』を攻撃する」

「何もない。受けよう」

「俺はこれでターンエンドだ」

 

 

 

 

昇 LP2600

場 セットモンスター ビックベン-K

伏せ 0枚

手札 3枚(内、トモガラ&ツヅ-2)

 

 

 

「私のターン。ドロー。手札は豊富。君たちに伏せカードはない。ならばこのターンで決めよう。伏せカードオープン『強化蘇生』墓地より『浮魂ターメリック』を蘇生する。リリィとターメリックをリリースし我が身『マントラ教皇バラモン』をアドバンス召喚」

 

現れたのは目の前のバラモンと全く同じ姿のモンスター。これが奴のエースなのか?

 

 

「我が身『マントラ教皇バラモン』の効果だ。私の場にいる種族『オラクル』一体につき攻撃力が1000アップし、相手に与える戦闘ダメージも1000ポイント上昇していく」

 

「「相手に与えるダメージが1000ポイント固定で上がるだとっ!?」」

 

 

 

 

マントラ教皇バラモン

レベル7/光属性/オラクル/ATK2000/DEF2000

効果

① 自分フィールドに存在するこのカード以外の『オラクル』モンスター1体につきこのモンスターの攻撃力は1000ポイント上がり、相手に与えるダメージをプラス1000する。

② このモンスターが破壊されるとき、代わりに自分フィールドの『オラクル』モンスターを1体破壊しても良い。

 

 

 

 

 

バラモンATK4000

 

 

 

「流石に貫通効果は持っていないがね。バトルフェイズに入る『神託の王ゴスペル』で『超重武者ビックベン-K』を攻撃する。この瞬間ゴスペルの効果発揮だ。君のデッキの一番上は『超重武者ファイヤー・アーマー』、続いて私のトップは・・・『光の護封剣』よって発動だ。君たちはこれより3ターン攻撃できない。更に魔法以外のカードが1枚捲れているので1枚ドローする」

 

「うおぉおおおお!?!?」

 

「『ビックベン-K』を撃破。続いて『リリィ』でセットモンスターに攻撃する。『超重武者カブ-10』守備力2000か、問題なく破壊だ。最後の攻撃だ。我が身『マントラ教皇バラモン』で直接攻撃」

 

「く・・・くそぉおおおおお!!!!」

 

 

 

爆風が俺たちを巻き込み壁際へぶつかる。肺の中から酸素がたたき出される。その時、一瞬カードのような何かが見えた。その瞬間、体の中の何かが鼓動した。

 

 

「君たちの勇姿は忘れない。その強さも決して私は忘れない。神により再び君たちが新たなる意思を持ったとき、また決闘をしよう。それまでしばし眠るといい。『神の審判・オラクリオンジャッチメンツ』」

 

 

目先に迫るまばゆい光がフロアを進んでいく。その輝きが臨界に達したとき、俺たち二人を襲うのだ。負ける・・・・・先へ行った奴らへあれだけの啖呵を切っておきながら何もできずに敗北する・・・・・・・・・・・・ふざけるな。

先ほどの鼓動がさらに大きくなる。俺の知らないこの鼓動はなんだ?

 

「何処へ行こうというのかね?何処へ行こうとも君の敗北は揺るがない。君は敗北を受け入れられないのか?」

この正体はわからない。だが・・・思うがままに今、動けばそれが掴めるかも知れない。今の俺が思うこと・・・・そうだとも。俺は負けを認めない。

 

「それは愚かだ。君は戦士なのだろう?ならば勝敗の結果を受け入れることも大切だ」

 

受け入れるさ、すべてを尽くしてその上で敗北するならばな。だがまだだ。自分にはまだやれることがある。今動かずしていつ動く。

 

 

 

手を伸ばせ

前に出ろ

掴み取れ

 

己の勝利の為に今!!

この鼓動の正体を!!俺が知らない俺を掴み取るために!!!!

 

 

「ウォオオオオオオオ!!!!!!」

 

そして・・・光が爆発した。

 

 

 

 

 

 

「・・・・・愚かな少年よ・・・・・敗北を受け入れられずに逃げるからそうなるのだ・・・・」

「・・・か・・・・勝鬨ぃいいいいいい!!!」

 

 

ガラスが吹き飛びフロアの中に風が通る。光が消えるとそこに勝鬨勇雄の姿はなかった。それは勝鬨勇雄が外へ吹き飛んだということを意味する・・・・!!

 

「お前!!!なぜだ!!攻撃を中止すれば彼奴の命までは・・!!!」

「敗北も受け入れられぬ真の愚者に慈悲は無用だ。神からの慈悲も受け入れられるならもう神へ命を返すしかあるまい」

「貴様ァアアア!!」

「安心するがいい。君は敗北を受け入れた。その命、その愚行は神によって浄化され、君は生まれ変わる」

 

 

「ならば勝利を過信してその結果から目を背けるお前は戦士としては未熟だな」

「何?」

「この声は・・!!」

 

 

吹き飛んだガラス張りの窓の外から響く声。そこに居たのは翼竜に乗る勝鬨勇雄の姿だった。

 

LP 600

場 神滅竜騎ガルザーク

 

 

「馬鹿なっ!?何故生きている!?それにそのモンスターは一体!?」

 

「アクションマジック『逆転への切り札』の効果だ!!自分フィールドに、モンスターが存在せず!!2000以上の直接攻撃を受けるとき!!その攻撃を無効する!さらに!自分のライフを2000払い!デッキから攻撃力2000以上のモンスターを特殊召喚する!!」

 

 

 

 

逆転への切り札

A魔法

自分フィールドにモンスターが存在せず、2000以上の直接攻撃を受けるとき、その攻撃を無効にする。更にライフを2000払い①の効果を発動できる。

① デッキから攻撃力2000以上のモンスター1体を特殊召喚する。

 

 

 

 

神滅竜騎ガルザーク

レベル6/火・闇属性/ドラゴン族/ATK2000/DEF2500

効果

① 自分フィールドに自分の他のドラゴン族モンスターがいるとき、このモンスターは攻撃対象にならず、このモンスターの攻撃力は3000になる。

② このモンスターは効果の対象にならない。

 

 

 

 

「まさかこいつをこのように使う日が来るとは思なかったが・・・おかげでこうして助かった」

 

「くっまさか耐えるとは・・・だがその攻撃力はわずか2000。私の場のモンスターは全て攻撃力2000以上!最弱のリリィですら『慈悲と自愛のアシスト』の恩恵を受けて3300だ!」

 

 

 

 

 

 

 

「ふっ」

 

 

 

 

 

 

 

 

ようやくだ。ようやくコイツの本性が顔を出してきた。そして確信できた。この鼓動の正体!!

 

 

 

 

 

「何がおかしい!!」

「貴様、何を焦っている?」

「なん・・・・だと・・・?」

「それにさっきまでの聖職者面した言葉はどうした?」

「黙れ愚者め!!なにを言おうと私の絶対有利は変わらない!!私は再びカードを3枚伏せてターンエンドだ!!」

 

 

 

 

 

 

バラモン 1300

場 バラモン ゴスペル リリィ

F魔法 慈悲と自愛のアシスト

伏せ 3枚

手札 0

 

 

 

 

 

「君は『炎焼星シンク』の効果でこのターンドローフェイズにドローできない!!そのままターンエンドする以外できないのだ!!!」

 

 

 

 

「ふふ・・・・ふはは・・・・・フハハハハ!!!」

 

 

 

 

 

 

「な・・・何を笑っている!?」

 

「自覚したのだ!!自分の感情を!!今この瞬間!!俺は震えている!!恐れではない!!これから起こるかもしれない未来を思うとゾクゾクする!!この絶対的絶望を乗り切ろうと体が!!心が震えているのだ!!」

 

「なっ・・・・」

 

 

先ほどだってそうだ。アクションカードを見た瞬間体が動いた。自分でもわかる。あの時俺は叫びながら笑っていた。あの絶望という闇を!手先すらわからなくなったあの闇の中で俺は笑っていた!

 

「これが闇!!!これが光!!!黒い光の中に俺は見た!!!白き闇を!!俺だけの闇!!この絶対的不利が俺を潤す!!!」

 

「か・・・勝鬨・・!?」

 

「見せてやるぞバラモン!!勝利を求め絶望から光を見出す闇の力!!!俺のターン!!」

 

 

今この場を切り崩す・・・いや!!これで勝負を決めるために必要なカード!!まずは!!

 

 

「ハァアア!!!!!」

 

「くっ!?なんだ・・・この威圧はっ!??!」

 

「そこかぁああああ!!!!!!」

 

「勝鬨が天井には何もないぞ!?」

 

 

天井にはない!!だが!!!天井裏にはあるぞぉおおおおお!!!!!

 

 

「ドォオオリャァアアアア!!!」

 

「て・・・・・天井を殴って砕いたぁあああ!!!??!?!」

 

「アクション魔法!!『命の代償』!!このターン終了時に自分は2000ダメージを受ける代わりにデッキからカードを1枚引くことができる!!」

 

「なっ!?まさか今の声の波長でアクションカードの場所を特定したとでも言うのか!?それにその効果!このターンで自滅する気かっ!?」

 

「いいや違うぞバラモン!!!見ろ!!この俺の体を!!!この震え!!それは歓喜!!狂気!!笑気!!狂乱の宴!!!貴様にも味あわせてやろう!!!この俺の感情の全てを!!!魂の声を聞けぇええええ!!!!!!ドロォオオオオ!!!!」

 

「ぐおぉおおおおおお!?!?」

 

「な・・・なんという迫力だ!?」

 

「来た!!!行くぞ!!俺は手札より『超新星融合』を発動!!」

 

「『融合』!?勝鬨!?お前いつの間に融合を!?」

 

「このカードは自分の手札、フィールドから『滅』と名のつくモンスターを1体墓地へ送り!更に!相手フィールドの魔法・罠ゾーンのカード3枚を墓地に送ることでのみ発動できる!!」

 

「なんだその効果は!?インチキではないか!?」

 

「何とでも言うがいい!!俺はフィールドの『神滅竜騎ガルザーク』を墓地へ送り!更にお前の三枚の伏せカードを墓地へ送る!!」

 

「ならば使い不発で終わらせるまで!!罠発動!!『リビングデットの呼び声』・・・なぜだ?!何故発動できない!?」

 

「『超新星融合』の効果に対して相手はカード効果を発動できない!!よって貴様のカードは使えん!!」

 

「馬鹿なっ!?」

 

「『超新星融合』の効果発動!!自分の墓地に存在する『星』と名のつくモンスターを除外することで融合モンスターをエクストラデッキから特殊召喚する!!」

 

「除外して融合?フワハハハ!!!どうやら君は可笑しくなってしまい正常な思考ができなくなったようだな!」

 

「今勝鬨の墓地にモンスターはいない!これでは!」

 

「馬鹿か貴様は!!人の話は最後まで聞くべきだ!!『超新星融合』の更なる効果!!この時自分フィールドにモンスターが存在せず!相手フィールドに攻撃力2000以上のモンスターが二体以上存在する場合!!ライフを半分にすることでデッキから『星』と名のつくモンスターを墓地へ送ることで融合できる!!!」

 

 

 

 

 

 

勝鬨&権現坂 LP300

 

 

「きさまぁ!!流石にインチキすぎるぞ!!!」

 

「フハハハ!!!困難な発動条件!!それすら今の俺には快感だぁああ!!!!俺はデッキから『天昇星テンマ』『地将星ハヤテ』『炎焼星シンク』『海飛星レクウ』の4体を墓地へ送り融合!!!天の星!!炎を纏え!!地の将よ!!海を飛べ!!そして肉体から魂を開放し絶望を超える闇を生み出せ!!!融合召喚!!!こい!!レベル10!光と共に現れる希望の闇!!『絶暗星ブルド』!!!」

 

 

 

 

 

絶暗星ブルド

レベル10/融合/戦士族/光属性/ATK3000/DEF3000

効果

『星』と名のつくモンスター×4

『絶暗星ブルド』は『超新星融合』でのみ特殊召喚でき、フィールドに1体しか存在できない。また、このモンスターを特殊召喚したとき、その融合素材の属性によって以下の効果を得る。

・1属性・このモンスターは相手のカード効果を受けない。

・2属性・このモンスターが攻撃する時、相手はカード効果を発動できない

・3属性・このモンスターが戦闘でモンスターを破壊したとき、墓地または除外されているの『星』モンスター1体、条件を無視して特殊召喚する。ただしその効果はこのターン無効となる。

・4属性・このモンスターが戦闘を行うとき、戦闘を行う相手モンスターの攻撃力をこのモンスターの攻撃力に加える。

 

 

「俺が素材にしたのは風・地・火・水の4属性!!よってすべての効果を得る!!」

 

「キサマぁああああ!!!!!!!」

 

「!!!行くぞ!!バトル!!!行け『絶暗星ブルド』!!『マントラ教皇バラモン』に攻撃!!!!『ブルド』の効果!!攻撃宣言時に相手はカード効果を発動できない!!更に!!『バラモン』の攻撃力を『ブルド』の攻撃力に加える!!その拳を叩き込め!!希望の拳!!『黒滅血撃拳』!!」

 

「認めん!!!この私が負けるなど認めないぞぉおおお!!!」

 

 

なりふり構わず暴れだしアクションカードを探すバラモン。だが無駄だ。この瞬間に貴様は敗北する!!

 

 

「先ほど貴様が言っていた言葉を返してやる!!『敗北を認められん者に救いはない』!!」敗北の味をその身で味わえ!!!!」

 

「うわぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

バラモン LP0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「勝鬨!!」

 

うううう・・・流石に疲れたぞ・・・・だがしかし

 

「勤めは果たしたぞ、赤羽零児」

 

「勝鬨・・・お主・・!!」

 

「勇雄だ。そう呼べ。勝鬨だと姉上と間違える」

 

「勇雄・・・!!お前の漢気!!見事だったぞ!!」

 

「そういう貴様は何も出来なかったな、雑魚め」

 

「その通りだ・・!!!この漢権現坂!!!今ほど不甲斐ないと思う日はない!!!」

 

「だが助かったこともあった。次共闘するときは足を引っ張るな」

 

「っ!!!応!!!」

 

「それとだ。肩を貸せ・・・・流石に疲れた」

 

「あぁ!それならお安い御用だ!」

 

 

しかしデカイなこいつ。本当に俺と同い年か?俺の倍はあるんじゃないか?

 

「ぐ・・・・うううう」

 

 

唸り声をあげ気を失っているバラモン。少なくともしばらくは目覚めんだろう。寧ろ目覚めてくれるな。出来れば先程行っていた神とやらにその歪んだ性格を直してもらって来い。

少なくとも相手に対する嫌がらせが半端じゃないぞ。

 

 

 

 

 




妄想大爆発!!勇雄マジ主人公!!


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第49話 敵本陣突入

お久しぶりです。


第49話 敵本陣突入

 

 

「バトルだ!!『バーバリアンキング』で直接攻撃!!」

「うわぁああああ!!!」

 

オラクル信者 LP0

 

 

「くっ・・・・キリがねぇ!!」

「それは逆に最上階が近いってことよ。こっちも決めるわ。バトルよ。『ライオウ』で直接攻撃」

「『攻撃の無効化』発動!」

「残念。カウンター罠『神の宣告』」

「うわぁああああ!!!!」

 

オラクル信者 LP0

 

 

「なるほど!!もうそろそろこの事件のボスに会えるんだね!!いっけー私の相棒!『ディアボロスZ』と『ドラヴィタ』で直接攻撃!!」

「「うわぁああああああ」」

 

オラクル信者s LP0

 

 

「下の二人は大丈夫だろうか?ガルドニクスよ決めろ」

「ビヤァアアアアア!!!」

 

オラクル信者 LP0

 

 

「心配はいらないだろう。彼らもデュエリストだ。その覚悟を受け止めてやらなければいけないだろう。バトルだ。『DDD疾風王アレキサンダー』で攻撃!」

「オンドゥルアアアアア!!?!?!?」

 

先程からキリがない。倒しても倒しても何処からともなく現れる信者達。大した苦労ではないが、連続してデュエルになると流石にこちらの体力が持たない。

交代でデュエルをしているが小さい子供たちは流石に限界が近いようだ。

しかしこれ以上の数の相手を浅原兄妹はしているのだ。我々がこんなところで根を上げるわけにはいかないだろう。

 

『いたぞ!侵入者だ!』

『愚者へ救いの手を!』

 

 

ちっ、後ろからまだ来るのか。本当にキリがない。だが同時に前からくる信者がもういない。おそらくもう敵本陣は近いらしい。しかし後ろを頬っておくわけにも行かない。

 

「おい赤羽零児。先に行け」

「おそらく俺たちの中で一番奴に勝てる可能性のあるのはお前ら三人だ」

「私もそう思う!だからまっかせて!」

「そういう訳だからここは私たちに任せなさい」

 

信者たちの進行を止めたのはストロング石島、鏡原スズハ、聖記ケンシロウ、叢雲メイ。彼らが壁となるように後を固めた。

彼らの実力なら間違いなく足止めはできるだろう。しかし、ここで壁になるということは決着がつくまで、もしくは敵の後続が絶たれるまで戦い続けるということだ。

ストロング石島と鏡原スズハは心配ないだろう。しかし残りの二人は私とほとんど変わらない年齢だ。心配にはなる。

 

「心配ない。俺もメイも先生の教え子だ。一日中デュエルしてても倒れはしない」

「そゆこと!だから行って!」

「子供の方が元気いいわね。安心しなさい。この子達は必ず守るから」

「この俺様がいるんだ。何も心配はいらん。早くいけ」

「・・・・・・武運を祈る。雪乃、零児、いくよ」

「任せるわ。アナタたちの分も一発叩き込んでくる」

「君たちの意志は必ずつなぐ。また後で会おう」

先へ進もう。必ずこの先に敵がいる。ここから先は一本道のようだし一気に進める。和たちたちの足は自然と早くなっていた。

 

 

上の階への階段を見つけ進んだ先に、いかにも『ボスの部屋』と溢れんばかりのオーラを放つ扉が私たちを出迎えた。ここが罠でなければ間違いなくこの先にこの事件の元凶がいるはずだ。

「門番はいないようだな」

「・・・・・・・・・・・・・」

「そうみたいね。屈強な男の人が護衛みたいね。なら安心して進みましょうか」

扉を開けた先にはもう一つの扉があった。しかしここにも誰もおらず怪しい部分もどこもない。この部屋自体が怪しいといえばそれまでだが。

「っ」

「恵?どうしたの?」

「・・・・二人は先に行って・・・・・必ず追いつく」

部屋に入った瞬間、私たちには感じなかった何かをレイン恵は感じ取ったようで、体を強ばらせ、周囲の警戒を強めた。彼女はおそらく何かを感じ取っている。我々にはわからない何かを。ならばここは彼女を信用すべきだろう。

「わかった。藤原雪乃。先へ行こう」

「納得はできないけど・・・・わかったわ。恵、必ず来なさい」

「・・・・・わかってる」

 

 

 

 

「・・・・・・・出てきて」

 

いる。間違いなく。この感じ。ほかの人には隠せても、私には何故だかわかる。後ろ?前?いいや違う。この感じ。”この部屋から感じる”

 

『よくわかったな。この俺の気配を感じ取るとは』

「っ!?何?」

 

声が聞こえた瞬間。部屋がうねりを上げて歪む。そして辺りの風景はまるで宇宙みたいになった。足元には銀河。周辺には星の光みたいなものがある。

そして目の前にいた。気配の正体。さっきの人と同じようにムキムキの男の人。ただ変な仮面をつけてる。

 

「俺はデトロイトテクノ。イズモの協力者だ」

「・・・・協力者?・・・・・配下じゃない・・・・?」

「俺が従うお方はもういない。だから俺はあのイズモの協力者でしかない。バラモンの奴はあのイズモを自分の従える方だと言ってたがな」

「・・・・イズモ・・・それがこの事件の元凶・・・?」

「なんだあのクリーチャーどもに聞いたなかったのか」

「クリーチャー?」

「ふっ、まぁいい。本当なら油断したお前たち三人をこの空間に拘束し片付ける予定だったんだ。一人にはなったが俺のやることは変わらん」

 

わからないことが多い。とりあえず後で先生には話を聞く。でもその前に、目の前で構える男の相手をする。デュエルなら負けない。

 

「デュエル!」

「・・・デュエル」

 

 

テクノ 4000

恵   4000

 

 

 

「俺の先行!自分フィールドにモンスターが存在しないことによりこのモンスターはリリース無しで召喚できる!こい!『兵法のサトリ 孫子』!さらに手札より『ピクシーライフ』を二枚発動!この効果で山札の上から二枚を除外する!さらに除外されている無属性カードを1枚手札に加える事ができる!二枚を除外!!」

 

早速動いてきた。けどどうして先に召喚したの?あのモンスター何かある?

 

「ふっ。除外されたのは二枚とも『戦慄のプレリュード』!二枚とも手札に加えさせてもらう!」

「っ!確か無属性モンスターのレベルを5下げた扱いで召喚できるカード・・・・!!」

 

間違いない。何か来る。でもあのカードは召喚を補助するカードのはず。少なくとも1ターン猶予はあるはず。

 

「手札より『二重召喚』発動!これで俺はもう一度通常召喚を行える!!」

 

忘れてた。そのカードがあった。

 

「何もできずに終わらせてやろう!『戦慄のプレリュード』を二枚発動!これでレベルは10下げた!!よってコイツを召喚する!!こい!!オラクルの力をつぎ込んだ伝説の龍!!『神青輝P(プログレ)・サファイア』!!」

 

出てきたのは・・・・

 

「・・・っ!!先生のドラゴン・・・・!!!?」

 

先生が使う『ボルメテウスサファイアドラゴン』に似てるドラゴン。けど少し違う。けど的がいなく強力なモンスターのはず。

 

「『兵法のサトリ 孫子』の効果発動!無属性モンスターの召喚・特殊召喚時に発動する!デッキから1枚ドローする!」

 

面倒なカード。だから先に出してたんだ。つまりあのモンスターを放っておけば手札は増える一方。

 

「俺はついているようだ。自分フィールドに『オラクル』モンスターがいるときにこいつは特殊召喚できる!『精霊の天草イザヨイ』を特殊召喚!孫子の効果でドロー!!まだまだ行くぞ!『ゼロの裏技ニヤリー・ゲット』!こいつは自分フィールドに無属性モンスターが存在するときに発動可能!デッキから二枚ドローする!だがこのターン。俺はモンスター一体でしか攻撃ができん。まぁ先行だから関係はないがな。カードを一枚伏せてターンエンドだ。」

 

 

テクノ 4000

場 Pサファイア・イザヨイ・孫子

伏せ一枚

手札一枚。

 

 

 

神青輝Pサファイア

レベル9/オラクリオン/無属性/ATK3000/DEF2500/効果モンスター

効果

① このモンスターの攻撃宣言時に発動する。相手のカード二枚まで選ぶ。伏せカードであればそれを表向きにする。それがカウンター罠以外のカードであればそれを墓地に送る。この効果に対して相手はカウンター罠以外のカード効果を発動できない。

 

 

兵法のサトリ 孫子

レベル5/オラクル・戦士族/無属性/ATK1200/DEF1000/効果モンスター

効果

① 自分フィールドにモンスターが存在したとき、このモンスターはリリースなしで召喚できる。

② このカード以外の無属性モンスターが召喚・特殊召喚された時に発動する。山札からカードを一枚引く。この効果は相手ターンでも発動する。

 

 

 

 

ゼロの裏技ニヤリー・ゲット

通常魔法

自分フィールドに無属性モンスターが二体以上いる場合のみ発動できる。山札からカードを二枚引く。

 

精霊の天草イザヨイ

レベル7/オラクル・天使族/無属性/ATK2400/DEF2600/効果モンスター

① 自分フィールドに無属性モンスターが二体以上いるとき、このモンスターは手札から特殊召喚できる。ただしこの効果で特殊召喚したターン中、自分はモンスター1体でしか攻撃できない

② ブロッカー

③ このモンスターが戦闘を行った時に発動する。山札の一番上を表向きにし、それが無属性モンスターだった場合、そのモンスターの召喚条件を満たしたものとして扱い特殊召喚できる。それ以外の場合は表向きにしたカードを手札に加える。この効果は1ターンに一度しか発動できない。

 

 

 

一気に展開してきた。面倒。全部は無理。

 

「私のターン・・・ドロー・・・・『愚かな埋葬』ゾンビキャリアを墓地へ。『光の援軍』発動。3枚を墓地へ『馬頭鬼』『馬頭鬼』『闇の誘惑』。手札に『ライトロードマジシャン・ライラ』を加える・・・・・・・『ゾンビ・マスター』召喚・・・・効果・・・『ゾンビキャリア』を蘇生する・・・」

「ほう、なにか仕掛けてくるか」

「まだ動く・・・・墓地の『馬頭鬼』効果・・・自身を除外する・・・もう一体の『馬頭鬼』を蘇生する・・・・馬頭鬼にゾンビキャリアをチューニング・・・レベル6・・・・・来て『BF星影のノートゥング』・・・・・・・効果発動・・・800のダメージを食らってもらう。そしてその偽物ドラゴンの攻守を800下げる。」

「偽物か、このモンスターの力を知らぬ愚かな奴の言いそうな言葉だ」

 

 

テクノ 3200

 

 

「・・・・・けどこれで戦闘での突破ができる・・・・・けどそのモンスター・・・厄介」

 

あのイザヨイが面倒。先にあれの処理をしないといけない。

 

「・・・ゾンビキャリアの効果で手札一枚をデッキの上へ戻し蘇生する・・・・・ノートゥングにゾンビキャリアをチューニング・・・・レベル8・・・・『ダークエンドドラゴン』・・・・ゾンビキャリアは効果で除外・・・・・ダークエンドの効果・・・・」

「速攻魔法『禁じられた聖杯』発動だ。効果を無効にし攻撃力を800上げてやろう」

「っ・・・・けどそいつは残さない・・・・・バトル。イザヨイに攻撃・・・・」

「イザヨイの効果発動だ。山札の一番上は・・・・ハハハ!!これが俺の力!!『神聖鬼デトロイド・テクノ』を特殊召喚!!孫子の効果でドロー!」

「自分自身・・・・っ!?・・・・けどイザヨイは・・・・消す・・・・・!!」

 

テクノ 2200

 

「まだ行く・・・・・ゾンビマスターで孫子に攻撃・・・・」

 

テクノ 1600

 

 

「カードを一枚伏せる・・・ターン終了」

 

本当は先に孫子を倒したかった。けどイザヨイの効果で攻撃を受けられたら私はゾンビマスターを失って相手のモンスターは二体残る。あいつの切り札だと思う偽物ドラゴンだけならまだしもそれにイザヨイの効果で一体増えているから三体になる。ならこの選択が一番正しいはず・・けど効果を許した。だけど攻撃力はダークエンドを超えるやつはいない。伏せカードも良いカード。馬頭鬼も墓地にあるからいけるはず。

 

 

恵 4000

場 ダークエンド・ゾンビマスター

伏せ一枚

手札 1枚

 

 

「俺のターン!ドロー!またいい物を引いたぞ。俺自身の効果発揮だ!手札から召喚する無属性モンスターのレベルを2下げたものとして扱い召喚できる!さらに!俺自身がいる限りターン中無属性モンスターに限り2回の召喚ができる!!」

「二重召喚内蔵のモンスター・・・っ!?」

「再び『兵法のサトリ孫子』召喚!さらに召喚!『犠心のイザナイ一休』!こいつはレベル5だが俺の効果でレベルは3として扱いリリースなしで召喚!!孫子の効果で一枚ドロー!再び『ゼロの裏技ニヤリーゲット』!二枚ドロー!!今引いた『精霊の天草イザヨイ』自身の効果で特殊召喚!!孫子でドロー!」

 

嘘っ!?さっきよりも状況が悪化した・・・!!しかもさっき倒したイザヨイと孫子まで戻ってきた。最悪だ。

 

「さぁバトルだ!いけ『犠心のイザナイ一休』でゾンビマスターに攻撃!さらに攻撃宣言時速攻魔法『黄泉秘伝トリプルZERO』発動!その効果でデッキトップを確認しそれが無属性モンスターならばその攻撃力分ライフを回復!それ以外の場合はライフを1000回復!さらに場にレベル6以上のモンスターがいれば確認したカードを除外しさらに一枚引く!除外したカードは次の俺のターン開始時に除外されている場合カード手札に加える」

「属性指定で三つも効果・・・っ!?」

「見るがいいこれが俺の実力!!」

 

捲れたカードは・・・・・偽物ドラゴンっ

 

「Pサファイアの攻撃力は3000!よって3000ライフを回復!!さらにイザヨイとテクノのレベルは共に7!もうひとつの効果の条件もクリアだ!!『Pサファイア』を除外し一枚ドロー!!そして一休はバトルに負け破壊される!!」

「一気に手札が増えた・・・・なのに自爆・・・特攻・・・・っ!?まさか一休の効果は・・・」

 

 

テクノ・・・3800

 

 

「破壊された一休の効果発動!!手札破壊されたとき手札のレベル7以下の無属性モンスターを特殊召喚できる!『神聖騎オルタナティブ』!特殊召喚!!孫子の効果でドロー!!そして『オルタナティブ』の効果!!とあるモンスターがいればモンスター1体を墓地へ送る効果なのだが、あいにく俺にデッキにそのモンスターはいない。よって第二の効果!相手フィールドに存在するモンスター1体の攻撃力を2600ポイント下げる!!この効果で攻撃力が0になった場合、そのモンスターを破壊する!!消えろ『ダークエンドドラゴン』!!」

「っ!!」

 

「イザヨイの効果でこのターンこれ以上の攻撃はできん。カードを一枚伏せてターンエンドだ」

「エンドフェイズに・・・・・罠発動・・・・『リビングデッドの呼び声』・・・・ダークエンドを・・・・・蘇生する」

 

テクノ 3800

場 テクノ・Pサファイア・イザヨイ・オルタナティブ・孫子

伏せ1枚

手札3枚

 

神聖鬼デトロイト・テクノ

レベル7/オラクリオン/無属性/ATK2500/DEF2000/効果モンスター

効果

① このモンスターが存在する限り、自分は無属性モンスターしか召喚・特殊召喚できなくなる。

② 手札から無属性モンスターを召喚するとき、そのレベルを2さげたものとして扱う。

③ 自分のターン中、自分は通常召喚を二回行うことができる。

 

 

犠心のイザナイ 一休

レベル5/オラクル・戦士族/無属性/ATK1000/DEF0/効果モンスター

効果

① このモンスターが戦闘で破壊された時に発動する。手札のレベル7以下の無属性モンスターを一体特殊召喚する。

 

神聖騎オルタナティブ

レベル7/オラクリオン/無属性/ATK2550/DEF1000/効果モンスター

効果

このモンスターの召喚・特殊召喚成功時に、自分フィールドに『策士のイザナイ ゾロスター』が存在する場合①の効果を発動する。なければ②の効果を発動する。

① 相手フィールドのモンスター1体を墓地へ送る。

② 相手フィールドのモンスターの攻撃力を2600下げる。この効果で攻撃力0になったモンスターは破壊される。

 

黄泉秘伝トリプルZERO

速攻魔法

① 自分の山札の一番上を表向きにする。それが無属性モンスターならばそのモンスターの攻撃力分ライフポイントを回復する。それ以外の場合ライフポイントを1000回復する。さらに自分フィールドにレベル7以上の無属性モンスターが居る場合、②の効果を発動する。

② ①の効果で表向きにしたカードを除外する。その後山札から一枚引く。この効果で除外したカードは次の自分のスタンバイフェイズに手札に加える。

 

 

 

 

 

「さぁ貴様の最後のターンだ。最後のあがきを見せてみろ」

「・・・・最後のターン・・・・・そう・・・・・」

 

そうだ。このターンが最後のターンだ。もしこいつにバックを割るカードが一枚でもあれば、もしかしたら変わるかも知れない。あの伏せカードのこともある。けど、あれが召喚反応系・攻撃反応系のカードじゃなければ・・・・・

 

「・・・・・・勝てる・・・・・かも・・・・・私の・・・ターン・・・ドロー・・・・」

 

ドローカードは確認しなくていい。さっきゾンビキャリアで上に置いたイゾルデだ。

 

「スタンからメイン・・・・『異次元からの埋葬』発動・・・・・対象は・・・・・私の『ゾンビキャリア』『馬頭鬼』そしてあなたの『Pサファイア』・・・・・なにかある・・・?」

「ちっ、面妖な。何もない」

「ならば効果処理・・・・・・対象の3枚を墓地へ・・・・・」

 

これであの偽ドラゴンは手札に行かない。まずは心配がひとつ減った。次。

 

「ゾンビマスター・・・・・・効果・・・・ゾンビキャリア蘇生・・・・『冥界の麗人イゾルデ』を召喚する・・・・・・イゾルデにゾンビキャリアをチューニング・・・・・・・・シンクロ召喚。『鬼面聖者ザンバラ』・・・・・召喚時効果・・・何かある?」

「何もない。進めろ」

「・・・・・特殊召喚時自分の山札の上から3枚を墓地へ・・・・その後ライフを500回復する・・・・・『冥界騎士トリスタン』『グローアップバルブ』『D-HEROディアボリックガイ』・・・・」

 

恵 4500

 

完璧の落ち方とは言えないけど十分。この勝負勝ったと思う。

 

「墓地の『D-HEROディアボリックガイ』の効果・・・・除外して・・・・デッキから『ディアボリックガイ』を・・・特殊召喚・・・・・・・墓地の『馬頭鬼』効果・・・ゾンビキャリア・・・・また蘇生・・・・ディアボリックガイにゾンビキャリアをチューニング・・・レベル8・・・シンクロ召喚・・・・・『メンタルスフィアデーモン』・・・・・・・・・・・」

 

ここまで来たら一気に場を片付ける。反撃のスキなんて与えられない。

 

「もう一度・・・・墓地の『馬頭鬼』・・・発動・・・・・・ゾンビキャリア・・・・過労蘇生・・・・・鬼面聖者ザンバラにゾンビキャリアをチューニング・・・・・シンクロ召喚・・・・レベル8・・・・『死神の蘇生者シュタイナー』・・・・・召喚時効果・・・・・・攻撃力2000以下のモンスターを一体・・・・特殊召喚・・・・ゾンビキャリア・・過労死したのに酷使する・・・・蘇生・・・・」

 

場 ダークエンド・ゾンビマスター・メンタルスフィアデーモン・シュナイダー・ゾンビキャリア

 

「手札一枚から一気に場が埋まっただとっ!?」

「ふっ・・・・・この程度・・・・・先生の弟子なら・・・・・出来て当然・・・・・『ダークエンド』効果・・・・イザヨイを今度こそ・・・・・消す・・・・!!」

「ちっ!!」

「まだ・・・・・動く・・・・・!!!レベル8のダークエンドとシュナイダーで・・・・オーバーレイ・・・!!!エクシーズ召喚・・・!!!!ランク8『死神の魔龍虫ビャハ』・・!!!」

これで確実に消す・・・・!!!

「ビャハがいる限り・・・・・私のフィールドから墓地へ行くモンスターは・・・・全てこのモンスターの素材になる・・・・・これで決める・・・・ゾンビマスターに・・・ゾンビキャリアを・・・チューニング・・・!!!レベル6『瑚之龍』・・!!素材になった2体は・・・・・・ビャハの・・・・素材へ・・・・!!効果発揮・・・一枚ドロー・・・・さらに効果・・・・手札『ライラ』を墓地へ送る・・・・・・伏せカードを破壊・・・・・」

「なっ!?」

「『禁じられた聖槍』・・・・・心配の必要なかった・・・・墓地の『グローアップバルブ』効果・・・・デッキトップを墓地へ・・・・『ゾンビキャリア』・・・・2体目逝った・・・・墓地から蘇生・・・・・瑚之龍にバルブを・・・・チューニング・・・・レベル7・・・『ライトニングウォリアー』・・・・・素材の2体はビャハの下・・・」

 

 

 

鬼面聖者ザンバラ

レベル6/悪魔族・天使族/光・闇属性/ATK2000/DEF1000/シンクロ

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

効果

① このモンスターの特殊召喚に成功した時に発動する。山札から3枚を墓地へ送る。その後ライフを500ポイント回復する。

 

死神の蘇生者シュナイダー

レベル8/悪魔族/闇属性/ATK2500/DEF0/シンクロ

闇属性チューナー+闇属性シンクロモンスター1体

効果

① このモンスターのS召喚成功時に発動する。自分の墓地から攻撃力2000以下のモンスター1体を特殊召喚する。

 

死神の魔龍虫ビャハ

ランク8/ドラゴン族・悪魔族/闇属性/ATK2900/DEF0

闇属性ドラゴン族もしくは闇属性悪魔族レベル8モンスター×2

効果

① このモンスターが存在する限り、自分フィールドから墓地へ送られるモンスターは全てこのモンスターの下に置く。

② このモンスターの攻撃宣言時、素材を四つ取り除き発動する。相手フィールドのモンスター4体を墓地へ送る。その後相手は自分の手札を四枚まで選び墓地へ送る。

③ 自分のターン中相手の墓地へカードが8枚以上送られた場合発動する。②の効果で墓地へ送ったカードの枚数×500のダメージを相手に与える。この効果は自分のターン中一度しか使えない。

 

 

 

ビャハ ATK2900

メンタルスフィア ATK2700

ライトニングウォリアー ATK2400

 

孫子 ATK1200

Pサファイア ATK2200

テクノ ATK2500

アルタナティブ ATK2550

 

 

「ば・・・馬鹿なっ!?一気にここまで展開するだとっ!?」

「・・・・・・まだ余力はある。けどする必要はない。バトル。『死神の魔龍虫ビャハ』で『神聖鬼デトロイトテクノ』に攻撃・・・・・・ビャハの効果・・・・喰らえ魔龍虫の毒・・・・・・・・攻撃時に・・・素材を4枚取り除くことで相手フィールドのモンスター4体と手札4枚を墓地へ送る・・・・!!!」

「なっ!?なにぃいいいいい!?!?!?」

「精練された魔龍虫の毒・・・・その身で味わえ・・・・『ドラゴハイドデスヴェノム』・・・!!」

 

ソリッドヴィジョン上では龍のような虫から吐き出された毒に蝕まれて溶けていく相手のモンスターたち。気持ち悪い。

 

「お・・・・俺の場が一気に全滅だとっ!?」

「さらにこのターン中相手の墓地へカードを8枚以上墓地へ送っていたら・・・・・この効果で墓地へ送ったカード×500ポイントのダメージを与える・・・・・墓地へ行ったカードは丁度・・・・8枚・・・・さらに今送ったのは7枚・・・・・・真毒に苦しめ・・・・・『ライフザヴェノム』・・・!!!」

「グオォオオオオオ?!」

 

 

 

テクノ 300

 

 

 

「攻撃対象消滅・・・・・バトルは巻き戻る・・・・・これで終われ・・・・・『死神の魔龍虫ビャハ』で直接攻撃・・・・・神すら苦しみ息絶える死神の毒・・・・・・その身で味わえ・・・・・『ドラゴヴェノムロストミスト』・・・・・!!!」

「ギャァアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

 

テクノ 0

 

「あなたの敗因はたった一つ・・・・・私にゾンビマスターを残した状態でターンを返したこと」

 

デュエル終わった。終わってみれば元いた部屋に戻ってた。さっきまで立っていたテクノとか言う男は痙攣してるみたい。ピクピクして倒れてる。これで追っては来ないと思う。

 

「・・・・・・ダメ押し」

「・・・・・・ゴッ?!?!?!?!?!?!??!」

 

先生直伝『暴漢を黙らせる一撃必殺の球種蹴り上げ』でダメ押し。なんか抜けてる。ほっとこう。

 

「・・・・・約束は守る・・・・・今行く」

 

 

先に行った二人を追う。私は約束は守る。

 




少し落ち着きましたので再投稿開始。次はできたら今週中に。
シンクロアンデ微強化してみました?


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第50話 神VS魔

お久しぶりです。


神VS魔

 

 

 

 

 

階を上がるごとに何もなくなってきた。あるのは扉も窓も何一つない真っ白で大きなフロアと次の会へ進む階段のみ。逆に何かあるのではと疑ってみるが本当に何もない。そんな空間を彼女、レイン恵と別れてから数十階以上は登っている。

「ひぃ・・・・ひぃ・・・・一体どうなってるのよ!!この建物こんなに高かったかしら!?」

藤原雪乃の言う事は最もだ。外から見た塔の高さと現状私たちが進んでいる階層とでは常識的にありえない。流石に息が上がってきた。後いくつ階段を登ればいいんだ。

「だいたいなんなのよこのまぁまぁ何もない真っ白い空間!!だんだん嫌になってきたんだけれど!!」

「藤原雪乃、少し落ち着きたまえ。普段の君とは思えない表情と発言ではないかね?」

「人間イラついてくると変わるのものなのよ!!逆にあなたは何も思わないのかしらっ!?」

「思わないわけではない。しかし見ても何もなさ過ぎてどうすればいいか私にもわからないのだ。こう見えて今私は混乱しているのだよ」

「うわぁ・・・・全然そうは見えないわね・・・・・・うん。少し落ち着いてきたわ。一旦休憩も兼ねてこのフロアでも調べてみましょうか?何もなさそうだけど」

「そうしようか。少なくとも休憩にはなる。だがあまり時間はかけてはいられないぞ」

ここに来るまでに多くの者が私たちのために留まり戦ってくれているのだ。彼らのためにも早急に黒幕を倒さなければ。

「そうね。なら五分だけ調べてみましょう」

 

 

 

 

 

 

「・・・・・何もないと思ったんだけど」

「あったな」

階段の横、目を凝らさないとわからないほど小さなスイッチがそこにはあった。普通に考えればこの状況が変わるなにかであろうが、果たしてそうだろうか。逆に私たちを陥れる和なの可能性m

「えい」

「・・・・・」

何の迷いもなく彼女はボタンを押してしまった。私の記憶では彼女はこんなにも軽い行動を取るような女性ではなかったはずなのだが。

「毒されたのよ。察しなさい」

虚空に酷く恐ろしい笑顔で笑い悪役のように笑う女性が浮かんでいるように見えた。まさかあの藤原雪乃まで変えてしまうのか。ある意味浅原望佳こそ真に恐ろしい存在なのではないだろうか。

スイッチが起動すると真っ白な空間は消えるホログラムのように消えてゆき、まるでファンタジーに登場する謁見の間のようなフロアが姿を現した。ようやく見えた窓の外は白い雲が見えている。相当な高さを登ってきたのだろう。下の光景蓮で皆にも見えず、騒がしいはずの街の音すら何も聞こえない。

「見なさい赤羽零児、どうやらあの先にこの事件の黒幕さんがいそうな雰囲気よ?」

彼女の指さす先には大きな扉。扉からはなんとも言い難いオーラのようなモノを感じる。彼女の言うように間違いなくその先に今回の事件の黒幕がいるのだろう。

「さてと・・・じゃんけんしましょうか?」

「・・・・・・なるほど。いいだろう。勝った方が黒幕と戦える資格を得るというわけか?」

「そういうこと。私たちのデッキだとタッグデュエルもタッグフォースはそこまで悪くない。けど、一体一で戦うほうが勝率は高いのよ。もちろん。貴方がこの場を譲ってくれるなら嬉しいのだけど?」

「残念ながらそれはできない。ここまで来て何もしないのは私も本意ではない」

「「・・・・・ジャンケン!!」」

そんな私たちの後ろでは主と呼びともに戦う彼らが呆れら顔をしているような気がした。

 

 

 

 

 

 

「やぁやぁよくいらっしゃいました。あの仕組みを破るのは早いとだと思ったんですけどね?まさかここまで時間がかるとは」

扉の先は会社の社長室のような作りの広い部屋だった。中央にテーブルと椅子だけがありそれ以外には何もない。そんな椅子には青年が一人。親鬼真司だった。

「お久しぶりです藤原雪乃さん」

「えぇ。久しぶりね。あなたに負けたあの日以来かしら?」

そう言えば彼女と親鬼真司には因縁があった。確か彼女がLOで勝利した相手であり、同時に一方的に完膚無き敗北を味合わされた相手でもある。

「えぇそうですよ。あなたに負けて這い上がり、手に入れた力であなたを惨敗させたあの日以来です。そういう意味ではあなたに感謝しないとですね」

「そうね。そういうなら素直に受け取ろうかしら。私いい女だからおバカにも優しいのよ?」

「弱い犬ほどよく吠えますよね。今じゃ男に媚び売るメス犬ですか?」

「あら?メス犬だなんて良い例えよ?夫に忠義を誓うなんてなんて良い忠犬なのかしら、あなたネーミングセンスあるんじゃない?」

「頭の中までお花畑になってしまったんですね。可哀想に。あんな馬鹿な男に媚を売るからそうなったんですね」

「そう、あなたには馬鹿な男に見えるのね、可哀想に。現実を直視できずに自分の感情だけが全てだと勘違いしてるのね。今度良い病院でも紹介してあげましょうか?」

「うるさい!!!」

「あらあら?あなたから振ってきた喧嘩でしょう?何を怒っているの?」

彼の短期具合もそうだが彼女の煽り耐性には驚かされた。いくつ爆発するかわからない爆弾にヒヤヒヤしたことか。しかし黒幕であるイズモ少年は一体どこに?

『やれやれ、僕の主となったのですからもう少し落ち着きを持ってくださいシンジ』

「うるさいイズモ!!」

声が聞こえ、親鬼真司が声を上げるとその背後からグレイトフルデッドたちと同じように黒幕がその姿を現した。

銀髪の少年の姿をした超獣と呼ばれるモンスターとは違う存在。イズモ。少年の姿なのに全長3mはあろうその巨体が親鬼真司の隣に降り立つ。

「何を言っても何をしてもいいですが、やることは何も変わりませんし僕にも協力してもらいますよシンジ」

「わかってる!!けどあの女だけはオレが倒す!お前はあっちのメガネ社長をやっつけろよ!お前の野望がかなったら俺の願いも叶えてくれるって約束も忘れるなよ!」

「わかっていますよ・・・全く、熱くなりすぎると勝てるものも勝てませんよ?落ち着きましょう。僕と一緒なら君は絶対に負けません。自分を、いいえ、僕の力を信じてください」

「わかってる!僕とお前が組めば最強で最凶なんだ!!藤原雪乃!!お前をもう一度完膚なきまでに倒してやる!!」

実際に見るのは初めてだがこれがおそらく大きすぎる力に飲まれた人間の姿なのだろう。こんなにも見るに堪えない態度を取るようになってしまうのかと思うと悲しいものだ。

「そうだ!!このデュエルお互いのすべてを賭けよう!所有物もその命も体も全部だ!ファハハ!!そうだ!!そうしよう!!そして藤原雪乃!!僕に恥をかかせたお前を僕のモノにして心も体も全部辱めてやる!!壊してやる!!」

「はぁ・・・・零児くん。そっちのイズモの相手は任せるわ。なんかあの子勝手に妄想入ってて大変だから私が相手するわ。ついでにこの前のリベンジもしたかったし。これならさっきのジャンケンの勝敗も関係ないでしょ?」

「負けたのは君だがね。だが異論はない。負けるなよ?」

「冗談にしては面白くないわよ?それに負ける訳無いじゃない。私彼みたいなタイプ嫌いなの。女の”お”の字も知らない童貞くんがイキってるのが本当に嫌いなのよ。それに私には先生の嫁ポジションがもうあるのよ。それ以外の追加要素はいらないわ」

何か親鬼真司が顔を真っ赤にして否定し、反論しているが何も聞こえないような態度の藤原雪乃。彼女は今かなり余裕がありそうだ。これならばデュエル中のミスはないだろう。

「ところで零児くん。あそこの童貞君に比べるの先生ってやっぱりカッコイイわよね?顔じゃなくて心の大きさとか大人の色気?そんな感じの何かがあると思うの。どう思う?」

「この場で惚気か」

「ええ。惚気よ?」

さらに顔を赤くし叫ぶ親鬼真司を尻目に黒幕のイズモは楽しそうに声を上げた。

「君たちのその余裕いつまで続くか見ものですよ。始めましょう!真のデュエルを!」

突如空間が歪んだ。部屋だったそれは消え去り、宇宙空間のような空間が姿を現した。

「さぁ!これは真のデュエル!!このデュエルに負けたものは肉体が消滅する!!その命をかけてこの僕に挑め!そして己の無力さを知り!今度はその命を僕のために使え!!」

「勝手に消すなイズモ!!あの女は僕が壊すのに辱めるのに使うんだ!!」

「まさに命懸けのデュエルか、面白い。ならば私たちが勝てばイズモ。君は大人しく我々に投稿してもらおうか」

「ならそうね。童貞君には二度と私の前に現れない事と私と先生を貶したこと、そして今回の事件の首謀者としての罪を償ってもらおうかしら。それとは別にぶん殴るわ。もちろんグーよ?」

「ハハハ!!そうこなくてはならない!!そもそも君たちに拒否権は無いんだけれどね!!さぁ始めよう!!そして光栄に思うんだ!!君たち二人、僕が!!僕たちが倒す二人であることを!!」

「さっさと始めろ!!ぶっ壊してやる!!」

「その顔を敗北の顔に歪め直してあげるわ」

「懺悔するがいい。君が私たちの世界に犯したその罪の重さ。存分に味あわせてあげよう」

 

――デュエル!!

 

 

 

 

 

イズモ&シンジVSユキノ&レイジ

 

4000&4000VS4000&4000

 

 

「先行は僕が貰う。ターンは僕イズモ、赤羽零児さん、主シンジさん、藤原雪乃さん、僕の順で行う。僕のターン!手札より『兵法のサトリ 孫子』を召喚。『二重召喚』発動!これで僕は追加の召喚権を得る。『戦慄のプレリュード』を発動!これでレベルが2まで下がる『双天右神クラフト・ヴェルク』を召喚する!そして孫子の効果で一枚ドローする!!」

「このタイミングで私は手札から『エフェクトヴェーラー』を捨て『兵法のサトリ孫子』を対象に効果を発動させてもらおう」

「なっ!?なんでそのカードがあるんだ!!!?」

「聞いたことないカードね?けど童貞君のあの顔を見れば、むこうににとっていいカードではなさそうね」

『その通り!何しろ悪魔である俺からのプレゼントだからな!しっかしこれはいいんじゃねーか!?』

「このターンのエンドフェイズまで孫子の効果を無効にする。よってドローすることはできない」

「なにっ!?」

「ふざけんな!!なんでそのカードがあるんだよ!!全部消したはずだろ!!イズモ!!!」

「馬鹿なっそんなカード想定外だ!!」

「あらら〜イズモちゃん残念だったわね」

「くっ!・・・カードを一枚伏せてターンエンドだっ!」

 

イズモ 4000

手札 0

伏せ 1枚

場 兵法のサトリ孫子、双天右神クラフトヴェルク

 

 

双天右神クラフトヴェルク

レベル7/ゴッドノヴァ/無属性/ATK2400/DEF2000/効果モンスター

① 右・Gリンク

② このモンスターの攻撃宣言時、このモンスターがリンクしている時に発動する。手札魔法・罠のカードを一枚場にセットする。リンクしていない場合、山札の一番上を確認する。それが魔法・罠カードであれば場にセットする。

 

 

「私のターン。ドロー。私は手札から『地獄門の契約書』を発動する。デッキより『DDナイトハウリング』を手札に加える」

「ここね。私は手札から『増殖するG』の効果を発動するわ」

「またそんなカードを!!インチキだ!!!」

『キュルルゥアアアア!!』

「ええそうね、ありがとうデスフェニちゃん。このターン相手が特殊召喚する事に私はカードを引けるの。零児くん。思いっきりやってちょうだい」

「言われなくともそうするつもりだ。『魔神王の契約書』を発動する。手札の『DDリリス』『DDラミア』を素材に融合召喚を行う!『闇夜に誘う妖婦よ!未来に流される血!今ひとつとなりて新たな王を生み出さん!融合召喚!現れろ!レベル6!烈火王テムジン!』」

「『増殖するG』の効果で一枚ドロー」

「手札より『DDナイトハウリング』を召喚する。効果発動。召喚に成功したとき墓地よりDDモンスターを1体選択し、そのモンスターの攻撃力守備力を0にして特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターが破壊された場合私は1000ポイントのダメージを受ける。さらに私はこのターン悪魔族しか特殊召喚することができない。甦れ『DDリリス』」

「更にドロー」

「『DDリリス』の効果で私は墓地の『DDラミア』を手札に加える。私は『DDリリス』に『DDナイトハウリング』をチューニング!闇を切り裂く咆哮よ。疾風の速さを得て新たな王の産声となれ!シンクロ召喚!生誕せよ!レベル7!『DDD疾風王アレクサンダー』!」

「またまた一枚ドローするわ」

「『DDD烈火王テムジン』のモンスター効果発動!このモンスター以外のDDモンスターが特殊召喚されたとき墓地のDDモンスターを特殊召喚できる。甦れ『DDリリス』」

「ドローするわ」

さらに『DDD疾風王アレクサンダー』の効果発動!!同じくこのカード以外のDDモンスターが特殊召喚された時に墓地よりDDモンスターを特殊召喚できる!甦れ『DDナイトハウリング』」

「うふふ、これで五枚目よ、ドロー」

「待たせたなこれより私の切り札、その一角をこの場に呼び出そう」

『随分早いじゃねーか。まぁいいさ。全力でやってやるよ』

「このモンスターは手札のこのモンスター以外の悪魔族モンスターを一枚墓地へ送り自分フィールドからレベル合計7になるようにモンスターを破壊することで自分フィールドの悪魔族モンスター一体の上において特殊召喚することができる。私は手札の『DDラミア』を墓地へ送り、場の『DDナイトハウリング』『DDリリス』を破壊する。そして『DDD疾風王アレキサンダー』を進化元に進化する!気高き疾風王よ、未来に流される血を浴びその魂を闇の王へと昇華せよ!進化!!死すら操る悪魔の神レベル7『悪魔神グレイトフルデッド』!」

「驚異の6枚目ドローよ。ここまで引けると楽しいわ」

『さぁ死者よ踊れ。まだまだその身を我らに捧げろ』

「『悪魔神グレイトフルデッド』のモンスター効果発動!私の墓地のモンスターを好きな数手札に加える!私は墓地の『DDナイトハウリング』『DDリリス』『DDラミア』『エフェクトヴェーラー』を手札に加える!」

「神を名乗るだけでも万死に値するのになんだそのインチキ効果はっ!?ふざけるな!!」

「あらあら?いきなりさっきまでの余裕が無くなってるわよ?まぁ気持ちはわからないでもないわ」

「藤原雪乃!!『増G』も消してもらったはずなのになんで持ってるんだ!!それになんだその手札枚数は!!」

「初期手札11枚よ。楽しいわよ?だってこれならなんでもできるもの。あとそれをあなたに教える義理はあるかしら?」

 

 

悪魔神グレイトフルデッド

レベル7/闇属性/悪魔族/ATK2700/DEF200/効果/進化

① 進化―悪魔族モンスター1体

② 手札からこのモンスター以外の悪魔族モンスターを墓地へ送り、自分の場のモンスターをレベル合計7になるように破壊することでこのモンスターは特殊召喚することができる。

③ このモンスターの召喚・特殊召喚時に発動する。自分の墓地のモンスターを好きな数手札に加える。

④ このモンスターが自分フィールドを離れた時に発動する。EXデッキからレベル7以下の超次元儀式モンスターまたは表側表示モンスターを1体特殊召喚する。

 

 

「くっ!罠発動!『安全地帯』!対象は『兵法のサトリ孫子』だ!」

「バトルだ!DDD烈火王テムジンで兵法のサトリ孫子に攻撃!!」

 

イズモ 4000-(2000-1200)=2200

 

「けれど孫子は『安全地帯』の効果で破壊されない!」

「だがそちらのモンスターは別だ。続けて悪魔神グレイトフルデッドで双天右神クラフトヴェルクに攻撃!闇を持って闇を引き裂く。グレイトフルデッドよ。その力私のために使え!!」

『いいだろうレイジ!そんなお前だから俺は主としてお前を選んだ!!言ったなイズモ俺が神に値しないと、当然だ。なぜなら俺は悪魔だ。そして悪魔の神だ。お前が信仰する神とは真逆の存在だ。その力その身でしっかり味あわせてやるよ』

「『デッドエンドディメンジョン』!!」

 

 

イズモ 2200-(2700-2400)1900

 

 

「私はカードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

 

レイジ 4000

手札 4枚(DDラミア・DDナイトハウリング・DDリリス・エフェクトヴェーラー)

伏せ 一枚

場 テムジン・グレイトフルデッド(進化元アレキサンダー)

 

 

「俺のターン!ドロー!よし!!!!!!!いくぞ藤原雪乃!!!!『ヘブンズゲート』起動!!ファハハハハ!!!さぁ藤原雪乃!!お前を完膚なきまでに倒した俺の神がここに来た!!こい!!『超絶神ゼン』2体!!!!」

 

 

超絶神ゼン

レベル7/光属性/ゴッド/ATK3000/DEF3000/効果

① Gリンク-究極神アクの右側

② ブロッカー

③ このモンスターが『究極神アク』とリンクしているとき、相手に与えるダメージは4000になり、守備表示になった時、攻撃表示に変更する。

 

 

「どうだ!!一ターン目に2体の俺の神が光臨した!!これでお前は終わりなんだよ!!」

「そういうのはいいから早く勧めなさい、私も早く動きたいのよ?女を待たせるものじゃないわよ童貞君?」

「※∵□†∀〒□●!!!!!!!」

「はぁ・・・・・僕は付く主を間違えたんでしょうか?」

「それも含めて全てイズモ、君のせいだと私は断言してあげよう」

「クソクソ!!!馬鹿にして!!『エマージェンシータイフーン』発動だ!!二枚引いて『究極神アク』を捨てる!!そして見ろ!!この神の力!!俺の力だぁあああ!!!!!『死者蘇生』!出でよ『究極神アク』!!!そして見ろ!!これがゴッドリンク!!!究極と超絶がひとつに!!究極超絶神ゼンアク!!!」

 

究極神アク

レベル7/闇属性/ゴッド/ATK3000/DEF3000/効果

① Gリンク-超絶神ゼンの左側

② 自分の種族ゴッドとつくモンスターが破壊されるとき、墓地に送る代わりに手札に加える。

③ このモンスターが『超絶神ゼン』とリンクしているとき、攻撃宣言時に発動する。相手モンスターを1体破壊する。

 

 

究極超越神ゼンアク

レベル14/闇・光・風・水属性/ゴッド/ATK4000/DEF4000/効果

① ブロッカー

② 自分の種族ゴッドと名のつくモンスターが破壊されるとき、美地に送る代わりに手札に加える

③ 攻撃宣言時に発動する。相手モンスターを1体破壊する。

④ 相手に与えるダメージは4000になり、守備表示になったとき攻撃表示に変更する。

 

 

「ハハハハハ!!!見ろ藤原雪乃!!!この光景を!!あの時お前が負けたあの瞬間と全く同じ光景だ!!!そして今回もお前が負ける時に見る光景だ!!けどまだ足りない!!絶望させてやる!!『レスキューラビット』召喚!!効果発動だ!!」

「レスキューラビットの効果に対して手札の『灰流うらら』を捨てて効果発動よ」

「『灰流うらら』?なんだよそのカード!?効果は!?」

「さっき零児くんが見せたエフェクトヴェーラーと同じく手札から発動できる効果モンスターよ。その効果は三つあるけどいま発動したのは『デッキからモンスターを特殊召喚できない』効果を発動するわ。よって『レスキューラビット』の効果は不発よ」

「なんだよ!?そのインチキカード!!ふっざけるな!!!そんなカード認めない!!」

「思うのは勝手だけどディスクは正常に読み取っているわよ?それなら正式なカードなんだから諦めてゲームを進めましょう?それにあなたもう勝てるんでしょ?早く攻撃してきなさいよ?それとも怖くなったのかしら?」

「っ!!!!!!!いいよ!!なら決めてやる!!バトル!!」

「落ち着きなさい主シンジ!!」

「うるさい!!見てろイズモ!!そっちの赤馬零児も俺が倒してみせるから!!!『ゼンアク』で藤原雪乃に直接攻撃!!効果で赤馬零児の場のテムジンを破壊!!これで終わりだぁあああ!!!」

「御し易くて助かるわ。アクションマジック『回避』。攻撃は無効ね」

「アクションマジックだぁ!?それなら俺だって・・!!!」

「ないなら私が使わせてもらおう。アクションマジック『奇跡』を発動しよう。破壊は無効だ。さらにこれで処理順番的に君は彼女の『回避』は無効にできない」

「なぁあああああ!?!?!?!??!」

「あら?助けてくれたの?」

「借りを作っておけば後で使えると判断したまでだよ」

「素直じゃないのね。けど感謝するわ」

「ぐぁわあああ!!!ふざけるな!!けどまだゼンがいる!!ゼンで直接攻撃!!喰らえ!!」

「それは素直に受けてあげるわ」

 

 

雪乃8000-3000=1000

 

 

「ぐっ!?何この感覚っ!?何か気持ちが悪い」

「もっと苦しめ!!その恐怖で俺がお前を手に入れる!!ターンエンドだ!」

 

 

シンジ 4000

手札 0

場 ゼンアク・ゼン

 

 

 

「いい加減気持ちわるいわね童貞君」

『大丈夫か?主』

「平気よ。気持ち悪いけどデュエルには問題ないわ。私のターン。ドロー。さて何からしようかしら?まぁ無難にこれかしら?『プライマルスクリーム』発動よデッキトップ4枚を墓地へ『名推理』『超神龍パタルネプタラス』『黒神龍グールジェネレイド』『ギャラクシーサイクロン』まぁまぁね。『超神龍パタルネプタラス』を手札に。手札のカード二枚を墓地に送って『魔法石の採掘』を発動するわ。手札の『黒神龍グールジェネレイド』二枚を墓地へ送り『名推理』を手札に。そのまま『名推理』を発動するわ。レベル宣言はどうする?」

 

ユキノ手札 10→11→10→11→8→9→8

 

「レベル7だ!お前のロマノフとか言うインチキカードは出させない!!」

「待ちなさい主シンジ!!落ち着いて考え直しなさい!!」

「そ、なら始めましょうか。一枚目・・・いきなり当たりよ『暗黒導師ブラックルシファー』レベル6、よって特殊召喚するわ。効果で墓地を増やすわ。『大邪眼Bロマノフ』『超竜バジュミカズチ』『闘竜鬼ジャックライドウ』『蒼神龍スペルグレートブルー』『暗黒王デスフェニックス』通常召喚『紅神龍メルガルス』召喚。そしてメルガルスを除外して来なさい『レッドアイズダークネスメタルドラゴン』」

「それがどおしたぁあ!!」

「落ち着きなさい主シンジ!そのままでは相手の思う壺です!!」

「黙ってろイズモ!!どうやっても俺の神を突破できるわけない!!俺は最強で最凶なんだからなぁ!!!」

「確かにそうかもしれません!!だけど落ち着きなさい!!!あぁもう!!どうしてこう激情的なんですか主!!」

「仲間割れかしら?まぁ進めるわよ?『レダメ』の効果で来なさい。私の相棒『邪眼皇ロマノフⅠ世』を手札より特殊召喚するわ。来なさい私の魔弾。穿ちなさい私の敵を。『邪眼皇ロマノフⅠ世』私の戦場にいらっしゃい。」

『我が魔弾に穿てぬものなし。主よ。我が力存分に使うがいい』

 

手札 8→7→6

 

「ロマノフゥゥウウウウウウ!!!!消してやる!!お前の存在を消してやる!!!」

『この私とは初対面なはずなのだがまさか二世の因縁をここまで引きずるやつも珍しいものだ』

「ロマノフの効果発動よ。デッキから『魔弾ロマノフストライク』を墓地へ送るわ。さて・・・これで終わってもいいのだけど・・・・そうねもう少し動けるかしらね。うまくいけば一人は終わらせてあげるわ」

「なにっ!?そんな馬鹿なことを言えるわけがっ!?」

「※∵□†∀〒□●!!!!!!!」

「可能ならそこの狂乱している彼にしてくれないかね。これ以上は見るほうが可愛そうだ」

「そ、ならそうしましょうか。さっきの借りもあるし。『ブラックルシファー』を破壊して『暴食の悪魔龍グラトニー』を特殊召喚するわ」

 

 

暴食の悪魔龍グラトニー

レベル6/闇属性/ドラゴン族/ATK2000/DEF0/効果

① このモンスターが手札・墓地にあるとき、自分フィールドの闇属性モンスターを破壊することでこのモンスターを特殊召喚することができる。

② 攻撃宣言時に自分のモンスターを好きな数破壊しても良い。その後破壊したモンスターのレベルが4ごとにカードを一枚引く

 

 

「『ブラックルシファー』の効果での効果で墓地の『暗黒王デスフェニックス』を手札に、行くわよ?レベル6闇属性のブラックルシファーとグラトニーでオーバーレイ!来なさいランク6!『黒神龍ギルガザメス』!」

 

 

黒神龍ギルガザメス

ランク6/闇属性/ドラゴン族/ATK3300/DEF0/エクシーズ

闇属性レベル6モンスター×2以上

① このモンスターが破壊されたとき、このモンスターの素材の数だけ墓地のドラゴン族モンスターを手札に戻しても良い。その後このモンスターをEXデッキに戻す。

 

「『邪魂創世』を発動。『レダメ』を破壊してカードを二枚引くわ・・・・ドロー。そう。ありがとう皆・・・・愛しちゃうわ。」

「ナンナンダヨォオオオオオマえぇぇ!!!」

「レダメがくれたこの2枚が貴方を倒す最強のカードになったのよ。宣言するわ。貴方をこのターンで神諸共仕留めるわ」

 

手札 6→5→6→7

 

 

「まずは彼らを呼び戻すわ!レダメの破壊が私の墓地の龍を呼び出すのよ。さぁ湧き出なさい。三体の黒神龍グールジェネレイド!」

「流石だな」

「な・・・なんだあの場は・・・!!!」

 

ロマノフⅠ世・黒神龍ギルガザメス・グールジェネレイド×3

 

「うふふ、壮観でしょ?私の可愛い頼れるドラゴンたちよ?」

「だからど押したァああああ!!!!俺の神に勝輝わけないんだよぉぉぉぉおおお!!」

「主っ!?どうなっている!?さっきからどんどんおかしな方向へ進んでいるっ!?」

「言葉すらおかしくなってきてるわね。早く開放してあげるほうが彼のためかも知れないわね。一気に行くわよ。デスフェニちゃん、行くわよ?」

『『ギュルァアアアア!!』』

「手札の『FAレクタアイニー』の効果発動!!ドラゴン族モンスターがいるので特殊召喚!!『二重召喚」発動。私は『FAレクタアイニー』と『黒神龍グールジェネレイド』を素材に進化V!!世界を闇に包む暗黒の不死鳥!!現れなさい!『暗黒王デス・フェニックス』!!」

『キュルルァァァアアアアアア!!!!!ゴォアアアアアアアア!!!!!!』

突如、召喚された彼女のデスフェニックスが黒く輝き、まるで何かのコアのような球体へと姿を変えてしまった。一体何が?!

「え?嘘何!?デスフェニちゃん!?どうしたの!?」

『そうか・・・奴めついにその姿を解放するか』

「えっ!?ロマノフ何か知ってるの?」

『見ているといい主。あれが暗黒王デスフェニックスの更に進化した形態だ』

横に居た1体のグールジェネレイドがその誕生を祝福するように黒い光となって球体へと飲み込まれていく。

「何が起こってるんだ!?こんなこと僕は知らない!!」

「アアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!」

『オオオオオオオオオオオオオォォォォォォ!!!!!、

球体内部から響く咆哮とともにその姿は現れた。禍々しくも美しいその翼、巨大な剣を持つ”腕”デスフェニックスであったであろうその面影を残しつつ全く違う存在へと変えていた。

『我!今再ビ世界ヘト降臨!!主!我コノ姿ドウカ?』

「あ・・・あはは・・・・アハハハハハハ!!!最高よ!!デスフェニちゃん!!!あなたのその姿最高に私の好みよ!!!でもどうしてその姿に?」

「我、力不足、主、守レナイ、ダカラ進化シタ!!コレナラ守レル!!戦エル!!!」

「ば・・・馬鹿なっ!?デュエル中に進化したというのか!?しかも人間に為だとっ!?」

「アアア・・・・アアアアアア・・・・・・・アアアアアアアア・・・あれ俺どうして???」

「あ・・・主!?正気に戻って!?」

『イズモよ。これが我らクリーチャーと人間の絆が成せる力だ』

『主!!呼ベ我ノ名!!我ノ名ハ!!』

「『暗黒王ゼロ・フェニックス』!!私の敵をすべて零に返すあなたの姿よ!!」

 

 

暗黒王ゼロ・フェニックス

レベル7/闇・火属性/フェニックス/ATK8000/DEF7000/進化V

効果

進化V―闇属性モンスター1体&火属性モンスター1体

① 『暗黒王デスフェニックス』を進化元とする場合、このモンスターは手札・墓地から通常召喚に加えて召喚できる。

② このモンスターの攻撃宣言時、相手フィールドの魔法・罠カード2枚を選び墓地に送る。カード相手はカード効果を発動できない。

③ このモンスターがフィールドを離れたとき発動する。墓地か相手の除外されているカード2枚と手札2枚を選び山札の一番下に送る。このデュエル中、この効果で山札に送ったカードと同名のカードを使用するためにはライフを2000払わなければ発動できない。

④ このモンスターが与えるダメージは2000となる。ただし進化素材に『暗黒王デスフェニックス』を使用している場合、この効果は無効となる。

 

手札 7→3

 

『オオオオオ!!!我!戦ウ!!行クゾロマノフ!!!』

「なっ!?なんでこんなモンスター出てるんだよ!?おかしくないか!?おいイズモ!!どうなってるんだよ!?」

「記憶がなかったとか言い訳は聞かないし聞く気もないの。その神諸共一撃で仕留めてあげるわ。覚悟しなさい?」

「な・・・なんだよこの効果!!インチキじゃないか!!」

「インチキ結構よ?その神も十分インチキだけどね。さぁバトルよ!!行きなさいゼロ・フェニックス!!私の敵を!!私に泥を塗ったあの神をゼロの闇に葬りなさい!!効果起動!!カード効果を封じる!!更にイズモ!!あなたの場のカードを墓地へ送るわ!!安全地帯を墓地へ!!」

『我!主ノ翼!!剣!!消エ去レ!!貴様ラ!!過ギタ!!アルベキ場所!!帰レ!!!ソノ男!!共ニ!!!』

「ゼロフェザーブレイド!!すべてを!!!薙ぎ払えぇえええ!!!!!」

「う・・・・うそだぁああああああああああああああああ!!!!!!!!」

 

 

ゼロ・フェニックス8000VS究極超絶神ゼンアク4000

シンジ 4000-(8000-4000)=0

 

 

禍々しい光が神と親鬼真司を飲み込んだ。光が収まるとそこには元々誰も居なかったかのような光景が広がっていた。

「・・・・・ゼロちゃん。彼、どうなったの?」

『アイツ、元ノ世界戻シタ。主ノ力、殺シデ使ワナイ。優シイ主、悲シムカラ』

「そ、ありがとうゼロちゃん」

「あ・・・・主シンジ・・・・・・」

「さてと・・あとは貴方だけよイズモちゃん」

「そうだな。これだとこのターンですべて決まりそうだな」

「えぇ、デッキが答えてくれたっていうのはこういう事を言うのね。ホント皆愛しちゃうわ」

『ゴアァ』

「あなたは次回に出番をあげるわ。だから今回は許してくれないかしら?」

『ゴゴア』

「ええ、約束するわ。」

「あ・・・・あはは・・・・・・アハハハハハ!!!そうかこれは夢か!!僕はきっと今夢を見てるんだ!!そうに違いない!!でなければ僕が敗北するわけがない!!そうだこれは夢なんだ!!」

「藤原雪乃、決めるのだ」

「ロマノフ。決めるわよ」

『あぁ。ありがとう主。礼を言う。イズモよ。超獣世界へ帰るのだ。そこで兄とアウトレイジ達と分かり合い、絆を知るがいい』

「アハハ!!夢なんだ!何を言われても悲しくないぞ!!!アハハハ!!!!」

「バトルよ。『邪眼皇ロマノフⅠ世』で直接攻撃よ」

 

 

イズモ 0

 

 

 




イズモくん&親鬼真司くん負ける回
イズモくんに限ってはほぼ何もせずに敗北して精神崩壊寸前です。きっと向こうでカツ丼とかイズモ(兄)に救われるはずだから(m´・ω・`)m
黒幕撃破したのはヒロインでした。
主人公?妹と下で大勢に囲まれて遊んでるよ。


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第51話 黒幕撃破

お久しぶりです


「いやーイヤー急に皆ばったり倒れましたなぁ(((‥ )( ‥)))

 

「流石に疲れた。うん疲れた」

 

 

時間にして一時間くらいか?それくらいずっと乱入で入ってくるやつをちぎっては投げちぎっては磨り潰してしてたら突入部隊がやってくれたみたいで全員急にその場に倒れた。

デュエルディスクに入っていたデッキからは光の粒子が次々と空に上がっていく。同時に倒れている人たちが付けていた白いローブが消えていく。

 

 

『間違いなくイズモが倒されたのだろう。力の中心だったイズモが超獣世界に戻ったからその力に引っ張られてこちらに来たクリーチャーたちも無効に強制的に戻されていくのだろう』

 

『目覚めた時には今回の事件に関することは全て忘れているようにこちらでも動こう。なに、我らゼニスに水属性と光属性、闇属性がその気になれば世界ひとつの記憶くらい造作もないさ』

 

 

さらっと怖いこと言ってるんじゃない。どうするの俺ら君らに攻められたら終わりって宣言されちゃったじゃん怖。

 

 

『そんなことはしない。そのために我らがいる、無効では弟の鬼丸率いるゴールデンエイジにカツドンたちチームエグザイル、ナイトにサムライまで全員でそういうのをさせないために動いている。それに我らのリーダーにその気がない。絶対にそうはならんさ』

 

 

まじか。そのリーダーさんの機嫌損ねないようにしないといけないな。それは別としてそのリーダーには是非お礼と感謝しないとな。なんたって俺たちのためにこんなにも協力してくた皆をこっちに送ってくれたんだ。それくらいはしないと。

 

 

『だそうだぞ?リーダー』

 

 

え?ボルシャックサン?

 

 

『ん・・・まぁ俺がそのリーダーなのだ。それに今回はこちらの不手際によるものだ。気にしないでくれ』

 

 

ア・・・ハイ!ワタシコレカラコウセイシテモットイイオトナニナリマス!!

 

 

『気を使わないでくれ!!大丈夫だ!!絶対に攻め込んだりしない!!いつもの主に戻ってくれ!!その方が俺も嬉しい!!』

 

「( ^ω^)おっ?兄ちゃんなしたし?おろおろしてるよ(・・?)」

 

「ナンデモナイデスヨ・・・・・ホントウニナンデモナイデスヨ?」

 

「( ´_ゝ`)フーンまぁ疲れたから今度聞き出すわ」

 

『彼女には見えていないのだな』

 

『そのようだ。彼女の近くにはまだ誰もついていないようだ。だが・・・・もしつくとしたらアイツだろうな』

 

『それは間違いない。あいつが彼女のような人間につかないわけがない』

 

 

怖いよ!!誰!?

 

 

『聞かないほうがいい』

 

『着いた時に諦めて聞くがよい。その方が愉快だ』

 

 

酷い!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「せんせー!!私勝った!!!」

 

「・・・・俺も勝った」

 

 

元気に戻ってきたのはメイとケンシロウだ。二人共ケロっとして戻ってくると俺を見てこちらに駆け足でやってきた。可愛い奴らめ。お前らが癒しかも知れない。

 

 

「褒めてやれ、その二人は相当頑張ってたんだ」

 

「ホント、将来が怖いくらいにね」

 

 

二人に遅れてくるように石島と鏡原が歩いてきた。二人もさほど疲れていないようでその足取りは軽かった。

 

 

「おー頑張ったな!さすが俺の可愛い生徒たちだよ」

 

「やー!!褒められたよケンくん!!」

 

「・・・・当然」

 

 

ぷいっと顔をそらすが感情は隠せていないケンシロウ。子供特有の可愛らしさが俺の疲れを吹っ飛ばしてくれるよ。

 

 

「おー!!(^O^)/カワイコちゃんたち!!お姉ちゃんにも来てもいいのよ?(/ω・\)チラチラ」

 

「「・・・・・・・や!!」」

 

 

俺の縦にして後ろに隠れるようふたり。この純粋さはコイツにかなり効くんではないか?

 

 

「ガーン(゚д゚lll)アイエエエ!!?ナンデ!?」

 

「あんなのデュエルだけどデュエルじゃないもん!!」

 

「・・・・・やられたな泣くと思う・・・・俺」

 

 

ケンシロウ。俺も泣く。だから気にするな。でもメイ?お前もそのデュエルじゃないデュエルに片足突っ込んでるからね?できたらお兄さん的には反面教師にしてそうならないように育って欲しい。

 

 

「おーい!皆さん!!ご無事ですか!!」

 

 

続いてやってきたのは権現坂くんと勇雄くん。その大きな背中に勇雄くんを背負っている姿は兄弟に見えないこともない。

 

 

「おい権現坂降ろせ!いい加減自分で歩く!!」

 

「怪我をしているのだ!!この漢権現坂これくらいせねば気が収まらん!!」

 

「なら余計に降ろせ!!恥ずかしい!!!」

 

 

恥ずかしがる弟にお節介を焼く兄というのがぴったりなのではないかこの光景は

俺たちの所に来ると勇雄くんは無理やり背中から降りた。顔が真っ赤なところを見ると相当恥ずかしかったんだろう。

 

 

「そうだ皆さん聞いていただけるか!勇雄は敵のバラモンと名乗る将を見事討ち取ったのだ!」

 

「俺だけで倒したような言い方をするな馬鹿が!!お前だってともに戦っただろうが!」

 

「いいや!俺は足を引っ張っていた!助けてもらってばかりだった!己の未熟さがここまで顕著だとは思わなかったのだ!!」

 

「ちっ!!ならお前がいたから俺は戦えたとでも思っておけ!!雑魚が!!!」

 

「勇雄・・・!!!!漢権現坂!!今猛烈に感動しているぞォォおおお!!!!」

 

「引っ付くな!!!泣くな!!!あ!貴様俺で涙を拭くな!!!!!」

 

 

どうやらデュエル中にこの二人は二人なりの友情を築けた様だ。これならきっと未来でも勇雄くんはあんなドロドロした性格の青年には成長しないだろうな。俺も出来る限り見ていかないと。

 

 

「ってことはここにいない恵と雪乃と零児が親玉倒したのか?」

 

「恐らくそうだろうさ。このチャンピオン石島が信じたデュエリストだ。そうでなくては困る」

 

「何を言ってるんだか、さっきまでずっと『この程度では足りん!!足りんぞぉ!』なんて吠えて上に上がりたそうにしてたくせに」

 

「鏡原!それを言うんじゃない!!決まらんだろうが!!」

 

「でもチャンプずっと私たちのこと守ってくれてた!!!」

 

「・・・・かっこよかった」

 

 

子供達二人の好感度は右肩上がりのようだ。よかったなチャンピオン。

 

 

「・・・・・・・・私も・・・・・変なムキムキ倒してきた」

 

「おうっ!?びっくりしたぁ・・・恵か、お疲れ様」

 

「ん」

 

「「・・・・見えない(よ)?」」

 

 

下の子供達二人の目隠しをそっとした鏡原と呆れている石島。権現坂くんと勇雄くんはさっきのやり取りをまだやっているので気づいてない。

 

恵は俺の方にそっと頭を差し出していた。いや、うん。何をして欲しいかはわかるけどさ?そんな年じゃないじゃん?

 

 

「・・・・・・・・・・メイとケンシロウにはしてた。これは正当な報酬」

 

ぐいぐい近づいてくる恵。いや待て待て!!こういう時の望佳が一番やばいんだった!!そう思って望佳の方を見てみると

 

 

「ぐぅーぐーー( ‐ω‐)b」

 

 

某機械生命体の最後のシーンよろしく指を立てながら器用に寝てた。あれは多分マジで寝てる。じゃなかったら鼻ちょうちん出しながら寝るなんてしないはずだ。

となると・・・うん。さっきからすごくいい匂いがする恵に離れてもらうには撫でた方が住むのではないか?

 

 

「あら恵、一番の功労者を差し置いてそんなご褒美もらおうなんておこがましいんじゃないかしら?」

 

「・・・・・おかえり雪乃。けどタイミング悪い」

 

「戻ってきたら軽い修羅場になっているのだが?」

 

「おかえり零児、雪乃もお疲れ様」

 

「零児くんが先なのが納得いかないけどまぁいいわ。先生手、借りるわよ」

 

「は?ナンデ?」

 

 

気づけば許可出したわけではないのに勝手に空いていた右手を持ち上げて自分の胸元まで持っていきそのまま押し付けたではありませんか。

 

 

「・・・・・何してんの?え?お兄さん状況が読めないよ?」

 

 

手のひらに柔らかい感触がありますよ。絶対に動かさんぞ。動かしたら最後外堀を大人二人と社長に埋められてそのまま式場に送り込まれかねん!いや、嫌なわけじゃないよ?ただほら?年齢的にまだアウトじゃん?世間一般の終えもあるし。

 

 

「・・・・・策士。そうしれば良かった」

 

 

そう言って恵まで同じように手を勝手にとって頬ですりすりし始めた。え?なにこれ?これもある意味羞恥プレイなんですが?右はマシュマロ左はプリン。天国と牢獄が一緒にやってきてるんだけど。

 

 

「先生が童貞ならこのまま弄れたのに残念」

 

 

やっぱりそれ狙いか!けど俺は大人。顔が赤いのは突っ込まん。それくらいの紳士的対応はしてみせる。やわかいなぁ畜生。

 

 

「・・・・・雪乃。顔真っ赤」

 

「気のせいよ。疲れてるから赤いのよ」

 

 

さすが恵さん。躊躇いなく突っ込みましたね。余計に顔を赤くしてますね雪乃さん。

 

 

「それ以上に俺のSAN値ガリガリ削れてるんだけど?状況が読めないよ?俺鈍感じゃないけどごめんこの状況は理解できない」

 

「「疲れからくる唐突な行動(よ)もう少しこのままで」」

 

 

あっかーん。俺このままおまわりさんに見つかったらアウトじゃない?

 

 

「なんだ?生徒に手出しといて責任取らんのか浅原」

 

「ダウト!!洒落でもそれはいっしゃあかんぜチャンプ!!」

 

 

こいつ・・!!ニヤニヤして楽しんでやがる!!さては前に負けたことなんだかんだ気にしてやがるなこんちきしょう!!

 

 

「いい加減にしなさいよそこの女の子二人」

 

 

鏡原さん!アンタが今一番頼れるってわかった!ありがとう!このままなんとかして!!

 

 

「男の人を落とすならムードと時間で攻めなさい。こんなムードじゃ落ちるものも落ないわよ?」

 

「そうね・・・なら時間を改めましょうか」

 

「・・・・・・・同意」

 

 

先送りにされただけかもしれないけど助かったことに変わりなし!解放された両手だけど、さっきの感触と感覚がほんのり残っている。ぷにぷにだった。

 

 

「さて、黒幕はぶっ倒したんだろ?これでこの事件は解決か?」

 

「おそらくそうでしょう。彼らの話だとこれで全ては元に戻るはずです」

 

「彼ら?誰か協力者がいたのか?」

 

 

いかん忘れてた。俺と零児に雪乃の三人以外には超獣は見えていないんだった。

 

 

「あ、いえ、黒幕の人物が言っていたのです」

 

「それを信用したのか赤羽零児」

 

「ええ、私と藤原雪乃は常識では考えられない現象の元黒幕であった人物と戦いました。現状では彼らの言葉を信じ行動する以外には打つ手がないと判断します」

 

「それについては私も同意見よ。あの戦いは常識が一切通じないものだったわ」

 

 

黒幕、多分イズモと戦ったふたりの意見だ。多分信用してくれると思うんだけど。

 

「それについては俺と権現坂も同意だ」

 

「勝鬨くん?」

 

 

ようやくさっきのやり取りが終わったようで二人もこちらに来て話をしてくれた。敵将であり自らを神官バラモンと名乗ったそいつとのデュエルは普通ではなかったという。まるでダメージが現実化したようだった。精神を奪われるような奇妙な感覚はあったという。更にデュエル開始と同時に空間が崩れ去り宇宙空間のような場所でデュエルしたらしい。

 

これ間違いなくアニメのE3でデュエマしてた場所のことだよな。だとすれば負けたら下手すれば死んでしまっていたのかもしれない。

 

 

「それほど危険なデュエルをしたのか・・・・お前たちのような子供が」

 

「ふん、勝負に大人子供などない。そこにいるのはデュエリストのみだ。馬鹿にするな」

 

「馬鹿にしたわけではない。心配しただけだ。怪我はないのか?」

 

「この雑魚現坂は知らんが俺は梁山泊塾の塾生だ。この程度ケガとは言わない」

 

「言いたいことはあるがこの漢権現坂もかすり傷程度だ!」

 

「アホどもが。悪いが浅原。先に退散させてもらうぞ。この阿呆どもが隠してる怪我の処置をしてくる。何かあれば後日また呼べ」

 

「は・・・離せ!この程度で処置などいらん!」

 

「勝鬨よ。こういう時は好意に甘え恩を感じるのも漢には必要だと思うぞ。ではチャンプ!この権現坂!その好意を全力で受けさせて頂く!では浅原どの!また!!」

 

「いいから黙って来い」

 

 

石島が勇雄の首根っこを掴み病院がある方へ、それに続いて権現坂くんも一緒に歩いて行った。傍から見れば怪我したきかん坊と素直についてくる息子ふたりを連れて行く父親のようにも見える。

 

 

「さて、無事に終わったみたいだし私も退散させてもらおうかしら。流石にちょっと疲れたわ」

 

「そうですか。鏡原さん。協力に感謝します。いずれまた元に戻った時にトーナメントで会いましょう」

 

「そうね。その時は赤羽くん。あなたにも味わってもらうわよ?抜け出せない迷宮の味を。それから浅原智樹、貴方ともいずれデュエルしてみたいわ。じゃ、またね」

 

 

そう言って鏡原さん帰っていった。そう言えば彼女がデュエルしているところを実は見たことがなかった。まぁ次の機会の楽しみにさせてもらうとしよう。

さて、俺たちも帰るか。ボルシャック達の話では、皆寝て起きたら今日のことは夢の出来事だったと思い込むはずだ。

 

 

いろいろ思うことも言いたいこともあるけど無事に終わって何よりだ。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・マダ・・・・チカラハミチヌ・・・・」

 

 

 

 

消えゆく搭の一室で発せられたその言葉の主を見たものはまだ。誰もいない。

 

 

 

 




やっと次回から本編突入します


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三章 原作突入だけど原作とは程遠い
第52話 月日は流れで


 

 

イズモが起こした事件、そしてイズモの存在とイズモが呼び出したカードは全て、クリーチャー達の言ったとおり、目覚めた時には何もなかったかのように俺と同じくクリーチャーと繋がっていない全て人の記憶からも消え去っていた。

なぜ俺たちだけ記憶が残っているか聞くと『もし万が一何かあった場合対応して欲しい』との理由らしい。

 

 

すべての記憶が消えたといっても、親鬼真司がいたという事実は消えず、彼は人知れず引退し、どこか地方へ行ったという話になっていた。だからといって誰かの運命が変わるわけでもないし、目枠になるわけでもない。一人のデュエリストがいないだけだ。

 

 

俺たちの生活は愛も変わらずいつも通りだった。ひとつだけ変わったとすれば雪乃の恵からのアプローチがたまに過激になることくらいだ。慣れとは恐ろしいものでこちらも向こうも慣れてきて雪乃に関しては街中でも腕を組んで平然としてるくらいには慣れていた。

 

 

ただ年々二人の大人の色気が増してくるので理性と本能が争うこともしばしばある。

望佳に関しては俺たちのやり取りを見てケラケラ笑って楽しんでるし、この前『面白そうだから』と言ってネタデッキ片手にプロリーグに入っていった。

 

 

『私に勝とうなどとは・・・弁えよ人間!!』なんてどこぞの魔王みたいなキャラでプロリーグで勝ったり負けたりその時の気分で楽しんでるんだからすごいと思う。それが受けたのかまずまずの人気ぶりで『魔王ノゾカ』なんて呼ばれ方をしているそうだ。ちなみに一番人気なセリフは『ヴァ・・・ヴァカナァォァアア!!!!』だそうだ。訳がわからない。

 

 

俺たち以外の人たちはというと石島は今でもチャンプの席に座り続けている。並み居る挑戦者を力でねじ伏せるそのスタイルは人気が高い。

零児はとうとうプロリーグのトーナメントで優勝を果たし、自身の会社でも正式な社長の席へ腰を据えた。今までは仮の社長だったらしい。仮であの影響力とは恐れ入る。

 

 

勝鬨勇雄に関しては今までとあまり変わらない。ただ、時々家には帰るようになったらしい。遊矢と権現坂と一緒に街を歩いている姿をたまに見かける。最近は三人の中で誰が一番強いか決めるために100勝した奴が強いとルールを決めてデュエルをしているらしい。今のところ67勝で勇雄が一番らしい。

 

 

ウチの塾生に関しては特にいう事はない。強くなって、学校で青春を謳歌してデュエルする。最近はショップ大会やジュニアリーグでも結果を残してきており楽しくやっている。

例外を挙げるとすればメイだ。なんでも『殺りすぎると誰も相手してくれない』と嘆き超次元儀式を少し調整し、対戦相手でも頑張れば突破できる構築に作り替えていた。

 

 

本音は『本気でやれば一方的すぎてつまらない』とのこと。事実ウチの塾生最凶を上げろと言われれば満場一致でメイだろう。最近のトレンドはリチュアと自然もとい風と光の超次元儀式を使ったデッキとのこと。『パックンガーくらい突破して欲しい』とのことだ。

 

 

恵は『・・・・夢ができた』と言って高校卒業後に料理学校へ進学した。なんでも家で食べているうちに作りたくなり、どうせなら店でも開こうとの思考になったらしい。そのために取り敢えず料理を学んでくると言って進学した。

雪乃はうちから近い大学へ進学、楽しいキャンパスライフを送っている傍らプロデュエリストとして活動している。たまにうちへ直接アイドルやら女優やらのスカウトも来たりするのだが尽く断っていた。

 

 

『だって絶対に忙しくなるでしょ?そうしたら今ある当たり前の時間が無くなるんだもの。そんなの嫌よ』

 

 

もったいない気はするが本人がいいならそれでいいだろう。

そして彼、本来このARC-Vという作品での主人公、榊遊矢に関して。彼がとうとう原作開始時の年齢14歳、中学二年生へと成長を遂げていた。

 

 

ほぼ原作と変わりないのだが性格が若干前向きになり、誰に対しても怯まず臆せず、自分の信じるデュエルをしているように見える。特に勝鬨くんの影響が強いのか突っかかってくる輩がいると『俺の!俺自身のデュエルでそれを証明してみせる!』と言ってデュエルを街中でもよくやるようになっていた。デュエルに関してはEM(エンタメイト)とFB(ファイヤーバード)の2カテゴリーを主体にしてエースであるオッドアイズドラゴンとオッドアイズセイバードラゴン、そしてボルメテウスホワイトドラゴンを状況匠に使い分けて戦っているようだ。戦績もそこそこでありあと数戦勝てば今年のフォーチュンカップ出場も視野に捉えている。

 

 

 

 

 

つまりだ。そろそろ始まるんだろう。原作と同じような出来事が。

 

 

 

正直俺や望佳というイレギュラーが存在し、超獣たちもいる今、原作通りには行かないだろうし、敵だって強化されているはずだ。不安がないわけじゃない。でも何となく何とかなる気がする。

 

 

だってねぇ?

 

 

『おい主、魚の焼き加減がそろそろ良さそうだ』

 

『ボルシャックよ。申し越し焼いたほうが上手い。まだ待つべきだ』

 

『・・・・アト・・・三分・・ヤク・・・・油・・・・イイカゲン・・・・ナル』

 

『我が主の要望だ。今晩はカツ丼がいいと呟いていたぞ。絶対にお主には言わないだろうがな』

 

『グゥア』

 

「ちょっとロマノフ!パタル!!聞こえてるのよ!智樹くん今のは忘れてね!!わ・す・れ・て・ね!・・・・返事」

 

「はいはい。今晩丁度カツ丼にしようと思ってたんで忘れても作りますがね」

 

「朝からいちゃついてるでござる(´┰`=)でもロマノフとかユキノン何妄想してるのかな?等々デュエル脳?それともモンスター実体化・・・は無いか。見えないし」

 

「・・・・・・不覚・・・・出遅れた・・・・」

 

この何だかんだ心地いい生活を維持したいし、その為にも頑張れる気がするからね。

 

 

 



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第53話 原作突入しかしレベルは異次元突入

 

 

結論から言おう。遊矢とストロング石島のデュエルが決まった。原作通りである。

ただその経緯は大幅に違う。

 

 

 

 

 

ある日のプロリーグランキング一位、チャンピオンストロング石島の王座防衛戦。多少追い詰められながらも最後の一手にて華麗なる逆転劇を演出してみせた石島の勝利後のインタビューにて、彼の一言が全ての始まりだ。

 

『いやーチャンピン!最後の華麗な逆転劇は見事でした!』

 

『当然の結果だ。俺がこの場で敗北するのはあの榊遊勝とのデュエル以外ではありえない!』

 

『榊遊勝ですか・・・・しかし彼は三年前のあの日』

 

『ふん。敵前逃亡した臆病者だろう。だが俺はあの日行うはずだったデュエルを今でも楽しみに待っている。この乾きを癒せる奴は誰ひとりとして・・・いや、ひとりだけいるな』

 

『な・・・なんと!その人物とは一体?』

 

『決まっている。榊遊勝の息子だ。一度デュエルを見た。今はまだ小さいが、いずれ間違いなく世界へ通じる力を得る。それこそ榊遊勝を超えるほどのな』

 

 

それを公式の試合後のインタビューでいったものだからさぁ大変。彼のマネージャーニコがすぐさま遊矢と遊勝塾に接触。様々な話し合いの末対戦を確約し、スケジュールを決めていく。それを聞いた石島が公式のインタビューにて

 

 

『まさかこんなにもあの舞台で早く奴の息子との対戦が叶うとは思ってなかった。だが決まった事だ。今の榊遊矢の実力を実際に見る機会にはちょうどいい』

 

 

と楽しそうに話すものだから注目度は跳ね上がる。あっという間に会場のチケットは売り切れてしまった。

 

 

遊矢も『あのチャンピオンがここまで言ってくれたのに答えないのはデュエリストとして。いいや!榊遊勝の息子にして新しいエンタメデュエリスト榊遊矢の名が泣くよ!』と意気揚々にしていた。原作だとちょっと弱気だったり無理した笑顔で笑っているが、今の遊矢は心から笑っているようだ。

 

 

そして今日、ストロング石島VS榊遊矢のエキシビションマッチの幕がついに開く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――ザワザワ

―――――もしかしてあそこに居るのって

―――――魔王に女王じゃない?

―――――すげぇ二人が見に来てる

―――――じゃぁ女王の横に座ってるのってもしかして・・・

―――――もしかしなくても”あの”超獣”じゃないの?

―――――嘘まじか?あの有名な超獣さんなのか?

 

 

 

 

「あらあら、智樹さんも随分有名になったわね。ね?魔王さん?」

 

「ヌハハ、当然である(`・ω・´)我が兄ぞ?この程度当然である」

 

 

超獣。それが俺に付けられた周りからのデュエリストネームだ。時に圧倒的な力で戦い、時にあらゆる戦略を用いて対戦相手を下し、又あるときはモンスターを超えたような力で逆境を跳ね除けて勝利する姿からその名前が付けられ、いつしか俺は街で超獣なんて呼ばれるようになっていた。実のところ超獣と呼ばれるのは嫌ではなく。逆にクリーチャー達と一緒に戦っている感じがあるので好きだったりする。

 

 

俺たちも会場にいる。雪乃と望佳がうまいこと座席を確保してきたのだ。その代わりに望佳には晩飯一週間、雪乃には・・・まぁ色々頼まれてしまった。正直直接見たかったのでありがたかった。多少の犠牲は払うものだ。

 

 

「それよりも女王?ちょっと兄ちゃんくっつきすぎじゃない(*´・д・)?外でイチャイチャしすぎじゃない?」

 

「恵にも同じセリフを言ってくれるなら考えるわ」

 

「ちょっとメグミン?兄ちゃんくっつきすぎじゃない(*´・д・)?外でイチャイチャしすぎじゃない?」

 

「・・・・・。そんなことはない。普通」

 

「だそうよ。普通よこれくらい」

 

「タスケテ(>o<)ウチの常識が狂いそうだお」

 

「俺はもう慣れた(諦めたの方が正しいけど)」

 

 

右手は恵に握られており、左肩には雪乃の頭がある。悲しいことに慣れているのそうそう気にするわけではないのだが・・・でただ・・・うん。独身男性と思わしき鋭い視線は全身に突き刺さっている気がしないでもない。すごくチクチクする気がする。

 

 

『さぁ皆々様!!大変お待たせしました!!これより超エキシビションマッチ!!チャンピオンストロング石島VS榊遊勝の息子さんである榊遊矢くんのデュエルを開始します!!』

 

 

 

―――――オオオオォオオオオ!!!!!

 

 

『会場の皆様の準備は良さそうデス!!!それでは両名入場の時!!どうぞ!!!!』

 

 

 

ふたりは入場口から並び歩いてきた。石島は慣れ親しんだ自らの戦場へ帰還した一人の戦士の面構えで入場し、右手を高く振り上げながら現れる。

 

 

対して遊矢は緊張しているのかその動きはぎこちなく歩いている。けど表情はそれを悟られまいと笑顔で会場に向かって手を振っていた。

 

 

けれど世間一般からすれば遊矢は敵前逃亡者の息子。いくらこの対戦が見たくてきたとしてもその手に素直にエールや歓迎の言葉を向けることはない。幸いエールは石島に関してのものが大きかったのでそういう心無い言葉が遊矢に聞こえることはない。けど本人もわかってはいるだろう。うっすらと目には影が見えそうだった。

 

 

それに気づいたのか、はたまた最初からそうするつもりだったのかは分からないが、石島はは両手で遊矢を持ち上げて自身の肩に載せた。

急に持ち上げられたものだから作っていた笑顔を忘れ驚く遊矢だったが、石島になにか言われたようで顔を上げて今度は心からの笑顔で会場にいるであろう友人や、テレビの前で見ている人たちに向けて大きく手を振っていた。

 

 

その姿は正に次の世代の若者を応援するチャンピオンの姿そのものに見えた。そんな場面を見せられたら応援しないわけにもいかないし、批判なんて以ての外だ。少なくともこの場では。

 

 

『皆さんの大きな声援とともに時代を気づいている絶対王者と!新次代を担う一人の青年が今!!このデュエル会場へ入場しました!!』

 

「流石ニコさんね。会場のつくり方が上手だわ。これなら彼に対する批判も総多くはないでしょうね」

 

「ほんとほんと(((o(*゚▽゚*)o)))実はちょっと心配だったから良かったよ。魔王モードで凸ってくるとか少し考えてたし」

 

『さぁ両者配置につきました!!さぁいよいよ始まるこの世紀の一戦!!果たして勝利の女神が微笑むのはどちらなのでしょうか!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

「こうしてデュエルするのは初めてだな。榊遊矢」

 

「正直俺は・・・父さんが消えたあの日からずっと思ってました。どうやったら父さんが臆病者じゃないってみんなに伝えられるのかを・・・・今もまだ答えは出ないんです」

 

「・・・・・そうか」

 

「どうしたら良いかなんて分からない。みんなが俺を見て指さしてた。それを何とかしたくて、けど何をしても変わらなくて。無理やり笑って誤魔化してる時もありました」

 

「・・それは弱者のすることだ」

 

「はい。そうかもしれません。けどその時の俺はそれしかできなくて、そんな自分を隠すのに必死で道化師の真似事もしてました。父さんの息子。それは何をしても変わらない。俺は今でも父さんを尊敬してます。それを前はただ声を上げるだけで胸を張って言えなかった。もしかして父さんは・・・なんて心のどこかで思ってたんです」

 

「・・・・・」

 

「そんな時に貴方が言ってくれたんです。『俺はお前を攻める気はないしお前の父をバカにもしない』『必ずあの日の対戦を現実のものにしろ。息子である俺でも構わない』って」

 

「・・・・ふん。そんなことを言ったこともあったか」

 

「俺、嬉しかったんです。馬鹿にしても可笑しくないのに、怒っていても可笑しくないのに、あなたは違うと言ってくれた。他でもないあの日に戦うはずだった貴方がそう言ってくれた。それがどうしようもなく嬉しかったんです。だから変わろうって。チャンピオン。あなたの前に俺としてしっかり立てるように変わろうって決めたんです」

 

「・・・・それで?お前は今どんな気持ちでここに立っている?生半可な気持ちで立つことは許さんぞ」

 

「緊張はしてます。堪らなく怖くて、逃げ出したいとも思いました。けどさっき、貴方が俺の背中を押してくれた。『俺の対戦相手なのだから胸を張れ』って言ってくれた。だから・・・」

 

 

 

 

『俺は榊遊矢!!これから貴方に挑戦する一人のデュエリスト!!そして父さん!!榊遊勝に教えてもらったこと!!今まで俺を支えてくれた、俺に変わるきっかけをくれた全ての人のためにこのデュエル!!絶対に後悔だけはしないために全力で挑みます!!!』

 

 

遊矢は声を張り上げ、歓声止まぬ会場にその思いを叫んだ。その顔には覚悟と決心に溢れる一人のデュエリストの姿があった。

 

 

『よく言った榊遊矢!!それでこそ俺の対戦相手!!相手にとって不足なし!!来るがいい!!この俺の王道!!崩せるものなら崩して見せろ!!!』

 

 

答えるは王者の責務。チャンピオンが認め挑む勇者に高らかに宣言する。そしてその幕は上がった。

 

 

 

 

 

 

「戦いの殿堂に集いしデュエリストたちが!!」

 

「モンスターとともに地を蹴り、宙を舞い、フィールド内を駆け巡る!」

 

「見よ、これぞ、デュエルの最強進化!!」

 

「アクション!!」

 

「「デュエル!」」

 

 

 

 

 

イシジマVSユウヤ

 

 

 

「先行はもらいます!!手札から『EMディスカバー・ヒッポ』を召喚!!更に手札の『連唱ハルカスドロー』を墓地に送り『FBボッカン・ポルカ』を特殊召喚!」

 

 

FBボッカン・ポルカ

レベル5/炎属性/鳥獣族/ATK1500/DEF1500/効果

① 自分フィールドにモンスターがいるとき、このカード以外の手札を一枚墓地に送ることでこのモンスターは特殊召喚することができる。

② このモンスターが特殊召喚に成功した時に発動する。デッキの上から6枚を公開し、その中からドラゴン族モンスター以外を全て山札の一番下に送る、残りを好きな順番で山札の上に置く。

 

 

「ボッカン・ポルカの効果発動!!デッキの上から6枚を確認し、その中からドラゴン族モンスター以外を全て山札の一番下に送る、残りを好きな順番で山札の上に置く!げっ!」

 

オッドアイズ・ドラゴン

オッドアイズ・セイバー・ドラゴン

FBストライク・アメッチ

FBコッコ・ドギララッチ

FBバーガー・アメッチ

鳳翔竜機バルキリールピア

 

 

「ほう?全てドラゴン族か。しかもレベルがバーガー・アメッチ以外全て5以上ときた」

 

「危なっ!このままだったら何もできずに負けてたかも。6枚をそのままの順番で戻す。そして!自分フィールドにFBモンスターがいるとき!『FBゴーゴー・ジゴッチ』は特殊召喚できる!こい!!『FBゴーゴー・ジゴッチ』!!」

 

FBゴーゴー・ジゴッチ

レベル3/炎属性/鳥獣族/ATK900/DEF500/効果

① 自分フィールドに『FB』モンスターが存在するとき、このモンスターは特殊召喚できる。

② このモンスターが特殊召喚に成功した時に発動する。デッキの上から5枚を確認し、その中からドラゴン族モンスターを一枚手札に加える。残りのカードは山札の一番下に戻す。

③ ②の効果で加えたモンスターがレベル5以上であればそのモンスターを召喚することができる。

 

「ゴーゴー・ジゴッチの効果発動!山札の上から五枚を確認その中からドラゴン族モンスターを手札に加える!!俺が加えるのは『鳳翔竜機バルキリールピア』!残りのカードは山札下に戻す!さっき墓地へ送った『連唱ハルカスドロー』の効果発動!!このカードを山札の一番下に戻すことでカードを一枚ドローする!!」

 

 

 

連唱ハルカスドロー

魔法

① 自分フィールドに水属性モンスターがいるときに発動できる。山札から一枚引く。

② このカードが墓地にあるときに発動できる。このカードをデッキの一番下に戻す。その後山札から一枚引く。

 

 

 

「ほう。なかなかやるな。今加えたカードはオッドアイズ・セイバー・ドラゴンか」

 

「更にゴーゴー・ジゴッチの更なる効果!自身の効果で加えたのがレベル5以上ならば召喚することができる!!俺は『EMディスカバー・ヒッポ』をリリースして『BFゴーゴー・ジゴッチ』を進化元に進化!!鋼の鳥よ!今こそ龍の鎧を纏い進化せよ!!『鳳翔竜機バルキリールピア』進化召喚!!!」

 

 

 

鳳翔竜機バルキリールピア

レベル5/炎属性/ドラゴン族/ATK2000/DEF100/進化

① 進化――FBと名のつくモンスター1体

② このモンスターは光属性・鳥獣族としても扱う。

③ このモンスターの召喚・特殊召喚に成功した時に発動する。デッキからドラゴン族モンスターを一体手札に加える。

 

 

「効果発動!!山札からボルメテウスホワイトドラゴンを手札に加える!!手札の『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』の効果発動!デッキから『オッドアイズ・ドラゴン』を墓地へ送り、フィールドの光属性モンスター。俺は光属性モンスターとしても扱う『鳳翔竜機バルキリールピア』を墓地へ送り手札から『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』を特殊召喚する!!いでよ、絶望の暗闇に差し込む、眩き救いの光!!『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』!!」

 

 

 

『来たぞ!!ユウヤ選手を支える三体のエースモンスター!その一体『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』!!一ターン目から早速登場だ!!』

 

「カードを一枚伏せてターンエンド!行くぞ!オッドアイズ!ボッカン・ポルカ!!」

 

ユウヤ 4000

場 セイバー、ポルカ

魔法・罠 1枚

手札1枚(ボルメテウス)

 

 

 

「この程度やってもらわなければ俺の相手は務まらん!!俺のターン!ドロー!!手札から魔法カード『蛮族の狂宴LV5』発動!!手札より『バーバリアン一号』『バーバリアン2号』を特殊召喚する!ただしこの効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効となりこのターン攻撃できない!しかし!」

 

 

『これは来るぞ!来るぞ!!チャンピオンのエースモンスター!『バーバリアンキング』!!』

 

 

「ふ!いつもの俺ならばそうだろう!だが今回の俺は違う!榊遊矢!!この俺という壁をお前は超えられるか!!それを見せてみろ!!手札の『剛撃戦攻ドルゲーザ』の効果発動!!自分の場の『戦士族』と『水族』モンスターの数だけ召喚時のレベルを1下げる!!元のレベルは8!だが場の戦士族の『バーバリアン1号』『バーバリアン2号』がいる!よってレベルは6!!バーバリアン1号をリリースして『剛擊戦攻ドルゲーザ』をアドバンス召喚!!」

 

「このモンスター・・・あの時の!!」

 

『ななななんと新たなるチャンピオンのモンスター!!『剛撃戦攻ドルゲーザ』!!この試合に万を辞して登場だァ!!!』

 

「ドルゲーザの効果発動!!召喚時に自分の場にいる戦士族1体につき一枚ドロー!さらに水族1体につき一枚ドローする!!『ドルゲーザ』は水族であり戦士族!!『さらにバーバリアン2号』も戦士族!よって3枚ドロー!!」

 

『これがチャンピオンの新たな力!!なんと使用した3枚の手札を一気に取り戻してしまたぁああ!!!』

 

「これで終わると思うなよ!!魔法『連唱フェアリーダブルライフ』を発動!デッキの上から二枚を除外する!更に墓地より『連唱フェアリーダブルライフ』の効果を発動!!更に2枚デッキの上から除外する!!」

 

 

連唱フェアリーダブルライフ

魔法

① 自分フィールドに地属性または風属性モンスターが居る時に発動できる。デッキの上から二枚を表向きで除外する。

② 墓地のこのカードをデッキの一番下に戻して発動する。デッキの上から二枚を表向きで除外する。

 

 

「除外されたのはバーバリアンキングと万象の巨人、ブラッドヴォルスに大神秘アスラ。行くぞ!!『大神秘イダ』の効果発動!除外されているの『バーバリアンキング』を墓地へ送りこのモンスターを特殊召喚!!更に手札より死者蘇生発動!!未開の密林!その奥地から戦士の骸を踏み越えて、現れるがいい。未開の王国に君臨する蛮族の王。『バーバリアンキング』!!」

 

 

『なんだこのフィールドはぁあああ!!!!!!手札二枚を残し三体の巨人がその姿を現したぁああああ!!!!!』

 

 

「攻撃力3000のバーバリアンキングとドルゲーザ、2300のイダ、全ての攻撃が通ればお前の敗北だ。さぁどう耐える!バトルだ!!『ドルゲーザ』で『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』に攻撃!!」

 

「もちろん耐えてみせる!それが俺のデュエルだ!アクションマジック!『回避』!!バトルを無効にする!」

 

「これで敗北はないだろう!だが二発目はどう受ける!!バーバリアンキング!!いけ!!」

 

「ゲットォ!!アクションマジック『カウンター!』発動!このターン俺のモンスター1体の攻撃力は相手フィールドの攻撃力が最も高いモンスターの攻撃力に500プラスした値になる!これでオッドアイズ・セイバー・ドラゴンの攻撃力は3500になる!!迎え撃て!オッドアイズ・セイバー・ドラゴン!!」

 

『遊矢選手!!アクションマジックを匠に操り反撃に出たァ!!しかもこれが通れば『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』の効果で追撃すら退けることが可能!!どうするチャンピオン!!』

 

「ならばこうするまで!!アクションマジック『回避』!!バトルを無効にする!!そして行け!『大神秘イダ』!『ボッカン・ポルカ』を攻撃!!」

「なんの!!速攻魔法『ヴァルハラ・マジック』発動!イダを守備表示に変更する!更にデッキから1枚ドローする!」

 

 

ヴァルハラ・マジック

カウンター魔法

① 相手ターン中戦闘・効果によって自分のライフが0になる時にこのカードは手札から発動できる。この時、相手はこのカードに対してカード効果を発動できない。

② 相手フィールドのモンスター1体を守備表示に変更する

③ デッキからカードを一枚引く

 

 

『耐え切るどころかノーダメージ!!!なんという実力!!なんという能力!!フィールドを駆け回り既に持っていたアクションカードと新たに手に入れたもの、更に伏せカードを使用して全ての攻撃を止めたァああ!!これ本当に中学生ですか!?』

 

「その内ひとつは俺が止めたものだがな。カードを一枚伏せてターンエンドだ」

 

イシジマ 4000

場 ドルゲーザ、キング、2号、イダ

魔法・罠 一枚

手札1枚

 

 

 

「俺のターン!!ドロー!『EMウィップ・バイパー』を召喚!!効果発動!!フィールドのモンスターの攻撃力と守備力をこのターンの間逆にする!!俺が選ぶのは『バーバリアンキング』!!喰らえ!!『混乱する毒(コンフュージョン・ベノム)』!」

 

「させん!!アクションマジック『障壁』!モンスター1体はこのターン効果の対象にならない!!対象は『バーバリアンキング』だ!もう一枚アクションマジック『防壁』!このターンモンスター1体は攻撃対象にならない!『大神秘イダ』を選択する!!」

 

『お返しとばかりにアクションマジックの連打!!』

 

「やっぱり防いできた!!けどこれは読めきれましたか!!魔法『リーフストームトラップ』発動!!互のフィールドのモンスター1体を除外する!!俺が選ぶのは『EMウィップ・バイパー』と『剛撃戦攻ドルゲーザ』です!!」

「っ!そうきたか!!」

 

『崩したァ!!!あの盤面を二枚の手札を使いその一角を見事に崩してみせました遊矢選手!!これは凄いぞおおお!!!』

 

 

 

リーフストームトラップ

速攻魔法

① 自分フィールドに地属性モンスターがいる時に発動できる。自分と相手のフィールドのモンスターを一体ずつ選び除外する。

 

 

「『ボッカン・ポルカ』を守備表示に変更!バトル!!『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』で『バーバリアン2号』に攻撃!!!」

「ぐぉっ!」

 

4000-(2800-1800)=3000

 

 

『最初の攻防!!先にダメージを与えたのは新時代の青年!!榊遊矢!!!』

 

「『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』の効果発動!!『大神秘イダ』を破壊する!!」

 

「それは通すわけには行かない!アクションマジック『奇跡』モンスターの破壊を無効にする!!」

 

「モンスターを減らしきれなかった・・・俺はこれでターンエンド!」

 

ユウヤ 4000

場 セイバー、ポルカ

手札一枚(ボルメテウス)

 

 

「俺のターン!ドロー!!除外されている『ドルゲーザ』を墓地へ送り二体目の『大神秘イダ』を特殊召喚!!罠発動!『リビングデットの呼び声』発動!甦れ『剛撃戦攻ドルゲーザ』!!効果発動!!」

 

「させるかぁ!!アクショントラップ『使用禁止!!』このカード発動時フィールドに存在する全てのカード効果はこのターン無効となる!!これで『ドルゲーザ』の効果は無効だ!!」

 

『凄いぞ遊矢選手!!『ドルゲーザ』による大量の手札回復を防ぎピンチを乗り切った!!』

 

「ふ・・・・ふわはははは!!!!!!」

 

「っ!?」

 

『ちゃ・・チャンピオン不敵に笑いだしたぞ?一体どうしたのでしょうか?』

 

「面白い!!面白いぞ榊遊矢!!既にここまでの実力まで成長していたとは思わなかった!!ああそうとも!!思ってなかったさ!!」

 

「ならば!!今のお前にならば俺ももう少し本気で行くぞ!!」

 

「なにか・・・・くるっ!!?」

 

「俺の場に戦士族は4体!水族は1体!よってレベルは3に下がる!!」

 

「ま・・・まさか・・・!!」

 

『まさかまさかこの召喚法は!?』

 

「雄々しき巨人!!激流飲み込む力とともにその姿を見せろ!!『剛撃戦攻ドルゲーザ』!!」

 

「に・・二体目っ!?まずいっ!アクションカード!!」

 

『二体目ですとぉ!?』

 

「効果発動!!戦士族は5体!!水族は2体!よって七枚ドロー!!」

 

「見つけた!アクションマジック『命の種』!相手が手札が自分よりも多いとき、相手フィールドのモンスターの数だけデッキからカードをドローできる!俺は五枚ドロー!!」

 

「そちらも手札を補充したか!だがこれで決めさせてもらう!!『二重召喚』発動!『剛撃戦攻ドルゲーザ』を進化元に!更にこのモンスターのレベルは進化元のモンスターのレベル分下がる!よってレベルは3となる!!」

 

「レベル3!?ってことはもともとのレベルは11!?」

 

「激流を飲み込む雄々しき巨人よ!宇宙を飲み込む力を身に纏い進化せよ!!進化召喚!!『宇宙巨匠ゼノン・ダヴィンチ』!!」

 

眩い光が巨人を包み会場を光で包み込んだ。やがて光が晴れるとそこには・・・

 

『な・・・あれ?いない、チャンピオン?』

 

いなかったのだ。呼び出したであろうモンスターの存在はどこにもいなかった。

 

「ふん。ニコ。上を見てみろ」

 

 

『上?上に何がァァァァァァァああああ!?!?!?!?!?!?!?』

 

それは空の彼方、昼間に見える月が二つあった。そう、二つあったのだ。ありえない。

まさか

 

誰かが言った。でもだとしたらどうなるの?あり得るのか?誰もがそう思う中、チャンピオンは高らかにその名を呼んだ。

 

「見ろ!あの星こそ俺の新たなエースを呼び出す鍵!!『宇宙巨匠ゼノン・ダヴィンチ』だ!」

 

確かに行った。あの星こそモンスターであると。けど今何といった?あれが『エースを呼び出す鍵』?

 

誰もが疑問に思う中、チャンピオンがある人物のほうを向きながら榊遊矢に話し出す。

 

 

「二年前のあの日、俺はあの男とデュエルし敗北した。不思議と悔しくはなかった。だがそれ以上に次は勝ちたいと強く思った。そのためにあらゆる可能性に手を伸ばし試し取り組んできた。榊遊矢、これをお前に見せるのは俺がお前を認め、本気を出すに値するデュエリストだと認めた結果だ。悪いがこの力がどの程度かお前で試させてもらう!!」

 

 

遊矢を見て手札にあるカードを手にとった。

 

「このモンスターは自分の進化モンスターの上に重ねることでのみ召喚可能。さらに自分フィールドのモンスター三体をリリースすることで通常召喚に加えて召喚することができる!!俺は『大神秘イダ』二体と『剛撃戦攻ドルゲーザ』をリリースし!進化モンスターである『宇宙巨匠ゼノン・ダヴィンチ』を進化元にする!!世界よ見ろ!!これが進化を超えた進化!!宇宙の巨人よ来たれ。その魂を昇華させその名を世界へ轟かせ!来たれ神羅の巨人!!究極進化召喚!!!!」

 

 

星が落ちてくる。こちらに向かって真っ直ぐに。一秒ごとにその大きさの全貌が明らかになる。この街一つを押しつぶせるような大きさそれはまだ空の彼方。

落下する星、やがて星は街の空を包み込み、地面に衝突するまさにその瞬間、星は大爆発を起こした。現実ならば爆音が人を飲み込み、爆風により被害は街を壊滅させてしまうだろう。だが爆風は街を襲うことはなく、はるか上空に飛び去っていく。

 

だが風はトルネードとなりそこに残り続けた。被害を出さない快晴の日に起きた隕石の落下とトルネード街中が目の前で起きていることに唖然とするしかなかった。正に超常現象。そうとしか言えなかった。

 

 

「究極進化!!さぁ初陣だ!!その力を俺に見せろ!!『神羅トルネード・ムーン』!!」

 

 

風をかき分け、現れたのは巨大な風に乗る巨人だった。進化を超える進化。後のマイアミ市の歴史にはこう残った。

 

 

『後にも先にも街を超えて世界を驚かせたのはチャンピオンスロトング石島だた一人』

 

 

 

 

 

 

「でかすぎだろ!?」

 

「ガハハ!!そうだろう!!そうだろう!!はじめは俺も驚いた!だが芯の驚きはここからだぞ榊遊矢!!魔法『二刀流トレーニング』を『バーバリアンキング』と『神羅トルネード・ムーン』に二枚発動!!これで俺のモンスター二体は二回攻撃が可能だ!!行くぞ!バトルだ!!『神羅トルネード・ムーン』で『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』に攻撃!!攻撃力は12000!!防げなければお前の負けだぞ!!」

 

「ちょっ!?12000だってっ!?!?!

 

 

神羅トルネード・ムーン

レベル7/風属性/ルナティック・エンペラー/

ATK12000/DEF12000/究極進化

 

① 究極進化――進化モンスター1体

② このモンスターは戦士族としても扱う。またこのモンスターの効果は無効にならない。

③ このモンスターは自分フィールドのモンスター三体をリリースすることで通常召喚とは別に召喚することができる。

④ 自分フィールドの戦士族モンスターの攻撃が無効になったとき、守備表示モンスターを攻撃して破壊した時、戦闘によるダメージが無効となった時に発動する。相手に2000のダメージを与える。

 

 

「アクションカード!!頼むこの状況を変えてくれ!!アクションマジック!!よし!!『緊急回避』!!モンスターの戦闘を無効にし自分はライフを500回復する!」

 

「あまい!!!『神羅トルネード・ムーン』の効果発動!!自分の戦士族の戦闘が無効になったとき相手に2000ポイントのダメージを与える!!『嵐の豪腕(トルネードパニッシャー)』」

 

「うわぁああ!!!!」

 

遊矢4500-2000=2500

 

「続けバーバリアンキング!!『ボッカン・ポルカ』を攻撃!!」

 

「守備表示モンスターを攻撃!?一体どうして!?うわっ!!」

 

「『神羅トルネード・ムーン』の効果!!自分の戦士族モンスターが守備モンスターを破壊した時にも相手に2000のダメージを与える!!再び喰らえ『嵐の豪腕』!!」

 

「うわぁっ!!!」

 

遊矢4500-2000=500

 

「緊急回避で回復していなければ終わりだったな。だが俺の攻撃はあと二回ある!!防いで見せろ!!いけ!!『神羅トルネード・ムーン』!!『オッドアイズ・セイバー・ドラゴン』に攻撃!!」

 

「負けてたまるかぁあああ!!!手札からカウンター魔法『DNAスパーク』発動!!相手のモンスターすべてを守備表示に変更する!!さらにライフが2000以下ならライフを1000回復する!!さらにもう一枚!!カウンター魔法『DMAスパーク』発動!!さらに1000回復!!」

 

 

 

 

 

 

二刀流トレーニング

魔法

① モンスター一体を選び発動する。このターンそのモンスターは二回攻撃できる。

② ①の効果で選ばれたモンスターに『このモンスターが守備表示になったとき、手札を一枚捨て、墓地のこのカードを除外することで、一度だけそのモンスターを攻撃表示に変更できる』効果を与える。

 

 

DNAスパーク

カウンター魔法

① 相手ターン中戦闘・効果によって自分のライフが0になる時にこのカードは手札から発動できる。この時、相手はこのカードに対してカード効果を発動できない。

② ダメージを無効にし、相手モンスターを全て守備表示に変更する。

③ 自分のライフが2000以下の時、ライフを1000回復する。

 

 

 

「防いでみせたか!!だが『神羅トルネード・ムーン』の効果発動!!再び2000のダメージ!!さらに手札を一枚捨てて『二刀流トレーニング』の更なる効果!!手札一枚を捨て、墓地の『二刀流トレーニング』を除外して『バーバリアンキング』を攻撃表示に変更する!!」

 

 

『恐ろしすぎる猛攻!!防いで見せたと思われた先に待つもう一撃!!強すぎるチャンピオン!!ここまでか!!榊遊矢!!!!』

 

 

「これで終わりだ!!アクションマジック『攻守変更』!この効果により『バーバリアンキング』をク激表示に変更する!!そして『バーバリアンキング』で直接攻撃!!デュエリストならば最後まで抗って見せろ!!!榊遊矢!!!!」

 

 

「うぉおおおおおお!!!!!!カウンター魔法!!『ヴァルハラ・マジック』!!『バーバリアンキング』を守備表示に変更!!さらに一枚ドロー!!!!!」

 

『防いだぁあああ!!!!あの逆境で発動したアクションマジック『命の種』のドローが遊矢選手のライフを守ったぁ!!!まさに『命の種』!!!凄まじい奇跡を起こしてみせたぁあ!!!!!』

 

 

――――――ウォオオオオオスゲェぞ!!!榊遊矢!!!!!スゲェぞチャンピオン!!!!

 

――――――チャンプも強すぎよぉ!!!でもそれ以上にかっこいいわ榊遊矢!!!!

 

――――――頑張れ!!!ここまで来たらチャンピオン倒しちゃえ!!!でも負けないでチャンピオン!!!

 

―――――いけぇえええええ!!!頑張れェエエ!!!!

 

 

 

 

『この光景を見ている全ての皆さん!!今みなさんはまさに奇跡を!!神秘の光景を見てるんです!!!圧倒的チカラの化身!!『神羅トルネード・ムーン』の力を自在に操る我らがチャンピオン!!ストロング石島!!そしてそのチャンピオンが認めた若きデュエリスト!!圧倒的な力を前に受け止め耐え切り、ボロボロになりながらもその闘志は未だ健在!!榊遊矢!!!私自分の立場を忘れて応援したい!!頑張れ榊遊矢!!!!今君は猛烈に輝いているぞ!!!』

 

 

 

「見ろ。会場中

がお前のことを応援しているぞ」

 

「はぁ・・・はぁ・・・・あぁ・・!!!・・・聞こえてるさ!!!」

 

「ならばこの声援に応えて見せろ!!榊遊矢!!俺が認めたデュエリストならばな!!!」

 

「負けない!!負けられないに決まってる!!こんな勝てる気がしないこの状況で俺は今!!心からデュエルを楽しんでるんだから!!エンタメデュエリストを目指してる俺が!!楽しいんだ!!このワクワクを応援してくれてる人に返せなくてエンタメは語れない!!」

 

「では見せてみろ!!お前の最後のターンだ!!」

 

「俺の!!ターン!!!ドロォオオオオオ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

『俺の!!ターン!!ドロォオオオオオオオ!!!!!!』

 

気合の入った最後のドロー。カードを引いた瞬間、遊矢が身につけているペンデュラムが光り輝いた。このタイミングで来るか。いや、来ないはずがないよな主人公。

 

「うふふ、これはもしかするかもね」

 

「だねぇ(・ω・´)見てみ遊矢の顔『え?ナニコレ!?でもこれなら』って顔してるもん。勝ったね」

 

「・・・・・・・石島、さっき引いたあのカード伏せなかった。もしかs「恵、野暮なことは言わないの」・・・むぅ」

 

「そういうこと。それに見てろよ。デュエルの歴史がまた進むぞ」

 

 

 

 

「その顔。引いたか!逆転のカード!!」

 

「ああ!!引いたよ!!逆転のカード!!行くぞ!!これが最後の攻防だ!!俺はスケール9の『ボルメテウス・ブラック・ドラゴン』とスケール1の『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』をペンデュラムスケールにセッティング!!」

 

「揺れろ!!魂のペンデュラム!!連空に描け光のアーク!!ペンデュラム召喚!!現れろ!!レベル7!『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』!!!レベル2『EMソードフィッシュ』!!」

 

「クワハハハ!!!面白い!!レベル7とレベル2のモンスターを同時に特殊召喚とは面白いぞ!!榊遊矢!!!!」

 

「ペンデュラムスケールの『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』のペンデュラム効果発動!!ドラゴン族モンスターをペンデュラムしたターン!!相手は魔法・罠カードの発動ができない!『ボルメテウスフレア』!!!さらに『ボルメテウス・ブラック・ドラゴン』のペンデュラム効果発動!!ドラゴン族モンスターをペンデュラム召喚したとき!相手モンスター一体を墓地へ送る!!この効果に対して相手はカード効果を発動できない!!『ボルメテウスブラックフレア』!!」

 

「ぐぅうう!!『トルネードムーン』!!!やるではないか!!」

 

「お楽しみは!これからだ!!『EMソードフィッシュ』の効果発動!!召喚・特殊召喚に成功した時!相手モンスター一体の攻撃力と守備力を600ポイントダウンさせる!!さらに自分以外のモンスターが召喚・特殊召喚された時に同じ効果が発動する!!これでバーバリアンキングの攻撃力は合計1200ポイントのダウンだ!!」

 

「くっ!!まさか本当に・・ここまでとは・・!!!!だが!俺のライフはまだ残るぞ!!」

 

「これが最後だ!!手札から超次元儀式魔法『超次元ミカドホール』発動!!『バーバリアンキング』の攻撃力をさらに1000ポイントダウン!!現れろ!!超次元より現れし嵐!『時空の嵐ストームXX』!!これにより『EMソードフィッシュ』の効果が発動!!さらに600ポイントダウンだ!!」

 

バーバリアンキング

3000-1000-600-600-600=200

 

「ふ・・・・これは・・・俺の負けか・・・・こい!!榊遊矢!!!」

 

 

「『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』で『バーバリアンキング』を攻撃!!『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』の効果!!バトルで発生するダメージを倍にする!『リアクションフォース』!!これが!!俺の全てだァああ!!!『螺旋のストライクバースト』!!!」

 

 

「見事・・・・・!!!!!」

 

 

 

 

石島 0

 

 

 

 



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第54話 ペンデュラム

 

ボルメテウス・ホワイトドラゴン

レベル7/炎属性/ドラゴン族/ATK2500/DEF2000/ペンデュラム/スケール1

[ペンデュラム効果]

①自分がドラゴン族モンスターのP召喚に成功した時に発動する。このターン相手はドラゴン族モンスターの攻撃時に魔法・罠カードを発動できない

[モンスター効果]

このモンスターの攻撃時に相手の魔法・罠カードを二枚まで選び墓地に送る。この効果に対して相手はカード効果を発動できない。

 

 

ボルメテウス・ブラック・ドラゴン

レベル8/炎属性/ドラゴン族/ATK2800/DEF2500/ペンデュラム/スケール9

[ペンデュラム効果]

① 自分がドラゴン族モンスターのP召喚に成功した時に発動する。相手モンスター一体を墓地へ送る。この効果に対して相手は魔法・罠カードを発動できない

[モンスター効果]

① このモンスターの召喚・特殊召喚時に発動する。相手モンスター一体を選び墓地へ送る。

② このモンスターの攻撃時、相手の魔法・罠カードを二枚まで選び墓地に送る。この効果に対して相手はカード効果を発動できない。

 

 

 

 

「効果が変わってるな」

 

「うん。何度も見直したんだけど変わってるんだ。他にも何枚かこうなってて」

 

 

激戦を終えて、興奮鳴り響くスタジアムでの多大なるインタビューに答え続けた遊矢が俺のもとに訪れたのはそれから三日後のことだった。

 

 

インタビューに雑誌の記者、挙句の果てに塾への編入希望者が多数押し寄せているらしい。そんな合間を縫って、どちらかというと面倒事を柊親子に押し付けて抜け出してきたようだ。そうして見せてもらったのは効果が変わったモンスターの数々。

 

 

正確に言うとペンデュラムカードに変わった俺が本来知っているカードの数々だった。一部全く知らないカードも紛れているが誤差だ。

 

 

「実は俺もあの試合、なんとなくで使ってみて使えた感じなんだ。だから実際は使い方全然わからなくてさ」

 

「それで俺の所へ来たと?」

 

「うん。色んな召喚法知ってる智樹さんなら何か知ってるかと思って」

 

「うーん・・・・」

 

 

実際知ってる。けどそれを安易に教えていいものだろうかと思う。なぜ知っているのかとか突っ込まれると厄介だし。

 

 

「俺もそこまで詳しく分かるわけじゃないけど・・・このスケール?だかを使うことは分かる」

 

「だよね・・・・多分このスケールを二枚並べてその間のレベルのモンスターを召喚できると思うんだ。それを改めて試したいんだけど」

 

「忙しすぎて出来なかったと?」

 

「うん」

 

 

確かにモミクチャにされてたしな。ある程度は既に理解していてそれを実践で試したい。そういうことか。

 

 

「おい、ならやってみるか」

 

「本当!?ありがとうございます!!」

 

「今塾にいるのはっと・・・メイとカヤ・・・あとは望佳くらいか」

 

「うっへぇ・・・・」

 

 

まぁそんな顔するのもわかる。三人ともえげつないデッキ使うからな。メイは蹂躙、カヤは暴虐、望佳は支配って感じだろうか。三人ともワンターンキルをさも当然のようにしてくる怪物連中だし

 

 

他の面々はジュニアユースやユースリーグに向けたポイント稼ぎやデッキ構築のために外へ出ている。望佳をのぞき残っている二人は既にジュニアユースとユースへの切符を早々に手に入れているので塾でデュエルの真っ最中だ。ちなみに勝率はカヤの方が高い。

 

 

「俺とやってもいいけど・・・どうする?」

 

 

幸いなことにそんなわけだから暇なのだ。

 

 

「それじゃぁお言葉にあm「あ!!遊矢発見!!おい、デュエルするぞ!するよな?しなければ・・・・わかっているな?」・・・ウッス」

 

 

運悪く出てきたメイに捕まってしまった遊矢。すまん骨は拾ってやる。同じく出てきたのは高校生へと成長を遂げたカヤである。クールビューティーというべき姿とは裏腹にデュエルスタイルは暴虐の限りを尽くす搦手を踏み潰す脳筋スタイル。そして遊矢の初恋だったりする。

 

 

「あら遊矢じゃない、今を生きる有名人になった感想はどう?」

 

「いやぁ・・・大変ですよ。モミクチャにされてもう休む暇があんまりないっていう感じです。勇雄に話したら『鍛錬が足りん』って言われちゃいました

 

「言いそうだね勇なら・・・でもそっか、うん。頑張ってるみたいで良かった。ならメイちゃんとの試合が終わったら次私としようね」

 

「うぇ!?」

 

「アハハ!大丈夫だよ、流石にワンキルはしないからさ」

 

「ひゃ・・・ひゃい!!頑張ります!!」

 

「うん。行っておいで。メイが待ちくたびれてるよ」

 

 

普通に話せるようになったのにデュエルが絡むと別の意味で緊張している遊矢。これはまだまだ彼の恋の行方は長そうだ。

 

 

 

 

「「デュエル!!」」

 

メイ  4000

ユウヤ 4000

 

 

「さぁ先行はくれてあげよう!見せてみなよ!ペンデュラムの実力とやらをさ!!」

 

「ならお言葉に甘えさせてもらいましょう!!俺のターン!!手札から『FBボッカンポルカ』を召喚!効果発動!!デッキの上から六枚を確認する!!」

 

 

ボルメテウス・ブラック・ドラゴン

EMディスカバーヒッポ

EMギタードロー

EMトランポリンクス

オッドアイズ・セイバー・ドラゴン

FBストライク・アメッチ

 

 

 

「EM三体を山札の一番下へ!上からボルメテウス・オッドアイズ・アメッチの順番に山札の一番上に戻す!そして早速行きます!スケール1の『竜穴の魔術師』とスケール8『竜脈の魔術師』をペンデュラムスケールをセッティング!!」

 

 

「チャーンス!!このタイミングで『増殖するG』の効果発動だよ!ヘイカモーン!!」

 

 

「うっわ・・・やりにくい・・・のカードを2枚伏せてターンエンド」

 

 

 

遊矢 4000

手札 0枚

場 ボッカンポルカ

P 竜脈 竜穴

伏せ 2枚

 

 

 

 

「なんだ動かないの?」

 

「流石に手札五枚も六枚も増やされるリスク考えたらここで止まるのが正解かなって思ってさ」

 

 

「うっわ・・・・ってことはここから一気に展開してくるってことかいな・・・こわ」

 

「いやメイにだけは絶対に言われたくない!!」

 

「おっしゃ私頑張っちゃおうかな!私のターンドロー!手札から『超次元の手ホワイトブラックホール』発動!ささ、その伏せカードを見せてみようか?」

 

 

 

超次元の手ホワイトブラックホール

超次元儀式魔法

① 相手の伏せカードを一枚確認する。その後それを墓地に送ることができる。そうした場合相手は山札から一枚引く。相手はそのカードをセットすることができる。セットしかカードはこのターンでも発動できる。

② レベル5以下の超次元儀式モンスター一体をエクストラデッキから特殊召喚する。

 

 

 

「いきなりピーピーングとかえげつないな」

 

「聞こえませーん!はよ見せてね・・・・『ヴァルハラ・マジック』・・・墓地だね。一枚ドローどうぞ」

 

「ですよね・・・ドロー・・・そのまま手札に」

 

「トップ固定は敗北フラグ!!それじゃ行ってみよう!エクストラデッキからカモン!!『イオの伝道師ガガ・パックン』!そして二枚目!!『超次元フェアリーホール』!効果で一番上を除外して、いい感じだね『リチュア・ビースト』を除外、きたまえ『タイタンの大地ジオ・ザ・マン』!!」

 

 

 

 

イオの伝道師ガガ・パックン

レベル4/光属性/天使族/ATK1500/DEF1500/超次元儀式

効果

① 相手ターン中、相手は手札から魔法を発動する時、セットしたカードをそのターンに発動する時、相手は手札のカード一枚を除外しなければ発動できない

② リンク覚醒――タイタンの大地ジオ・ザ・マン。ターン開始時にフィールドに『タイタンの大地ジオ・ザ・マン』がいる場合、このモンスターと『タイタンの大地ジオ・ザ・マン』をエクストラデッキに戻し『貪欲バリバリ・パックンガー』をエクストラデッキから特殊召喚する。この効果は無効化されない。

 

 

 

タイタンの大地ジオ・ザ・マン

レベル6/風属性/戦士族/ATK2000/DEF2000/超次元儀式

効果

① エンドフェイズに発動する。除外されているカード一枚を手札に加える。

 

 

 

 

「『リチュア・アビス』を召喚。効果で『ヴィジョン・リチュア』を手札に加えるけど。何かチェーンある?」

 

「ないよ」

 

「なら『ヴィジョン・リチュア』を手札に加えますよー・・このままだと的だから『邪魂創世』発動で『リチュア・アビス』を破壊して3枚ドローっと」

 

「なんで当たり前のようにドローカード持ってるの?」

 

「デュエリストならこれくらいは当然だよね。『超次元エナジーホール』発動。一枚ドローして『勝利のリュウセイカイザー』を特殊召喚」

 

「ちょっと待ってくれない!?縛りキツ過ぎない!?」

 

「やだ。それじゃぁバトル行ってみようか!!リュウセイでポルカに攻撃!」

 

「アクションカードみっけ!!アクションマジック『回避』を発動!」

 

「流石に避けるね。けどコイツはどうかな!?いけジオザマン!!」

 

「輝け俺のエンタメ魂!!!アクションカードオープン!よし!アクショントラップ『誤爆』!自分フィールドのモンスターの攻撃力分のダメージを受ける!ただしこのターン直接攻撃で俺のライフは減らない!」

 

 

 

遊矢4000-(1500)=2500

 

 

 

「うまいね。そう避けるんだ。ならメイン2にカード二枚セットしてそのままエンドフェイズ。除外されている『シャドウ』をジオザマンの効果で回収してターンエンドだよ」

 

「伏せカードオープン!速攻魔法!『ネオブレイン』!カードを二枚ドローする!」

 

 

 

誤爆

アクション罠

① 自分フィールドの一番攻撃力が高いモンスターの攻撃力分のダメージを受ける。このターン相手の攻撃でモンスターは破壊されず、自分のライフは減らない。

 

 

 

勝利のリュウセイカイザー

レベル6/火属性/ドラゴン族/ATK2500/DEF2000/超次元儀式

効果

① このモンスターは炎・闇属性としても扱う。

② 相手のターン中に手札からカードを使用する場合、相手は同じ種類のカードを墓地から一枚除外しなければ使用できない。

③ ②の効果で除外したカードは次の自分のターン開始時に墓地へ送る。

 

 

 

メイ 4000

手札 3枚

場 パックン・ジオザマン・リュウセイ

伏せ 2枚

 

 

 

「俺のターンドロー!」

 

「スタンバイフェイズに永続罠王宮の鉄壁発動」

 

「いや待って・・・・ねぇ待ってよ!?」

 

「ヘイヘイハリハリー!!」

 

 

 

 

 

うっわ・・・・えげつねぇ手札使うためには墓地除外しないとダメなのに除外できないとか詰められてるし。

隣で見ていたカヤもなんともまぁ嫌な顔をしている。

 

 

「コスト要求してくるだけじゃなくてコスト払う事を禁止してくるからね」

 

「確かにな。あれは普通に考えたら詰む」

 

 

セットしてもすぐには使えないのでラグが生まれてしまう。そのままターンを返せば一気に攻め切られて終わる。中々えげつないコンボだ。

 

 

「ま、ペンデュラムがなかった時に限るがな?」

 

「何かあるの?」

 

「多分だけどセッティングしたカードは魔法カード扱いだと俺は思う。そしてそれに遊矢が気づければ行けるだろ」

 

 

スケールにいるのは竜穴と竜脈だし

 

 

 

 

 

「ちょっと待ってよ・・・考えろ、この状況を打破する方法を考えるんだ・・!!」

 

「ニャハハハ!!突破できるものならしてご覧よ!!」

 

「フィールドを確認してなにかないか・・・・あっ!!そうだ!!あの時確か!!」

 

「???」

 

「・・・・よし!!いける!!スケールにセットした『竜穴の魔術師』のペンデュラム効果発動!!手札のPモンスターを捨てて相手フィールドの魔法・罠を一枚破壊する!俺は『ボルメテウス・ブラック・ドラゴン』を捨てて『王宮の鉄壁』を破壊する!」

 

「ほほう?やるねぇ。それにしてもまさかそんな効果まで当たっとは・・・恐るべしペンデュラム・・後世まで祟ってやるぞぉ・・・・コォー!!」

 

「いや怖い!!アクションカードみっけ!!『リュウセイカイザー』のコストで墓地の『ボルメテウス・ブラック・ドラゴン』を除外!俺の場の『ポルカ』をリリースして『FBストライク・アメッチ』をアドバンス召喚!効果発動!俺はライフを2000払ってデッキからカードを二枚ドローする!!」

 

 

 

 

FBストライク・アメッチ

レベル6/炎属性/鳥獣族/ATK2600/DEF0/効果

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時に発動できる。ライフを2000払い山札から二枚引く

 

 

 

「今度こそ行くぞペンディラム召喚!!」

 

 

「残念!!そうは問屋が卸さない!!アメッチの効果にチェーンして速攻魔法『ツインツイスター』!『竜穴の魔術師』『竜脈の魔術師』の二枚を破壊する!コストは『ヴィジョンリチュア』!」

 

「うっそ!?」

 

「さぁ処理していくか!スケールを二枚破壊するよ!!」

 

「俺はライフを払って二枚ドロー!!まさかそんなカードをまだ仕掛けてたなんて」

 

「教えてくれたからね!それが魔法カード扱いだってさ!!!どう出るのかな!?手札は5枚だけどスケール設置のためには手札二枚は使うよね?合計四枚だから出せるのは一体だけ!どうするのかな?」

 

「まだ諦めるには早すぎるでしょう?」

 

「おやや?随分余裕じゃない?」

 

「ここでお客様に驚きの新事実を発表いたします!!なんと!!ペンデュラムモンスターは破壊されると表側表示でエクストラデッキに行くんです!!」

 

「おっと!?」

 

「手札コストに拾ったアクションカードと『EMディスカバーピッポ』を除外することでスケール9の『ボルメテウス・ブラック・ドラゴン』とスケール4『オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン』でペンデュラムスケールをセッティング!!これでレベル5から8までのモンスターを同時に召喚可能!!」

 

「揺れろ!魂のペンデュラム!天空に描け光のアーク!!ペンデュラム召喚!いでよ!エクストラデッキより『竜穴の魔術師』!手札より『EMキングベアー』!」

 

「なんとぉー!?」

 

 

 

遊矢 500

場 アメッチ・竜穴(守備)・キングベアー

P オッドアイズ・ボルメテウス

 

 

 

「バトル!!ストライクアメッチでリュウセイカイザーに攻撃!!」

 

 

 

メイ 4000-(2600-2500)=3900

 

 

 

「続けてキングベアーでパックンを攻撃!!キングベアーの効果でバトルフェイズ中EM一体につき攻撃力が100アップ!!よって攻撃力は2300!!」

 

 

 

メイ 3900-(2300-1500)=3100

 

 

 

「まさかこの盤面を突破してくるとはね。面白いねペンデュラム!!」

 

「そうさ!ペンデュラムは無限の可能性を生み出してくれるんだ!俺はこれでターンエンド!!」

 

 

 

遊矢 500

P オッドアイズ・ボルメテウス

場 アメッチ・竜穴・キングベアー

手札 0

伏せ 無し

 

 

 

 

 

 

「うんうん!楽しい・・・・けど遊矢はまだまだだね」

 

「え?」

 

「オッドアイズの効果を確認してご覧よ?エンドフェイズに破壊すれば次に繋がる何かを持ってこれたんじゃない?」

 

「・・・・あ゛っ」

 

「巻き戻しはしないからね?ドローっと。『ブラックホール』発動でモンスター全部破壊するよ」

 

「え゛」

 

「『リチュア・ビースト』召喚。効果で『リチュア・アビス』を特殊召喚。効果で『シャドウ・リチュア』を手札に。『シャドウ』効果で『リチュアの儀水鏡』サーチ。『ヴィジョン・リチュア』を捨てて効果で『イビリチュアジールギガス』を手札に加えるよ」

 

「あ・・・アクションカード!!

 

「ビースト、アビス、足止めよろしくね。手札の『サルベージ』発動で『シャドウ』二枚を回収。『儀水鏡』発動。『ジールギガス』を見せるよ。『シャドウ』の効果でこの一体でリリースコストを補える」

 

「怖っ!!まって怖いって!?ビーストさんもう少し優しく!!?アビスさん羽交い締めにしないで!?」

 

「さぁサクっとやっちゃおうか!儀式召喚!!いでよ!!全てを飲み込む闇夜の海より現れる巨星!『イビリチュアジールギガス』!!」

 

「いだだだだっ!ビーストくんステイ!!え?『甘噛み』?いやいやぁぁぁああ!?!?!ジールギガス出てるし!?」

 

「効果発動するね?一枚ドローしてリチュアなら相手のカードを一枚デッキの上に送るよ。引いたカードは『イビリチュアリヴァイアニマ』それじゃぁスケールにいる『オッドアイズ』には一番上に行ってもらおうかな?」

 

「うわぁ!?」

 

「さぁバ・ト・ル・だぁ?総攻撃!」

 

「うわぁ!?」

 

 

 

 

遊矢 0

 

 

 

「甘いね遊矢!!砂糖よりも甘いよ!!」

 

「いや最後のあれはずるくない?」

 

「ずるくなーい。アクションカード対策も立派な戦略だし」

 

 

最後の攻防はオッドアイズの効果を使ってたとしても防ぎようが無かっただろうけどな。とはいえメイ相手に善戦した方ではないだろうか?あのロックを超えられた時点で中々評価できると思う。

 

 

「遊矢くん実は返しのターン何もできなかった可能性あること理解してたかな?」

 

「あ、カヤさん。えぇ知ってます。ツインツイスターですよね?」

 

「そ、ペンデュラムスケールのカードが魔法扱いだってあの時知ってたらならメイちゃんならどうしてた?」

 

「すぐ割るよねもちろん。あんな逆転の可能性放置するわけないし」

 

「だよなぁ・・・それならあの時怯まないで全力で召喚狙いに行ったほうがよかったのかな?」

 

「それはわからないけど、結果論としてはそっちのほうが良かったかもしれないね?メイちゃんがドローカード持ってないことはまず無いからその片を覚悟の上で動くのが割と正しいかな」

 

「前提から難易度高いなそれ・・・・・あの?カヤさん?」

 

「ん?なぁに?」

 

「どうしてディスクを構えてるんですか?」

 

「さ、次は私とだよ?ペンデュラム相手は初めてだから楽しみだ」

 

「きゅ・・休憩とかは・・・」

 

「(ニコニコ)」

 

「あ、はい」

 

 

どんまい遊矢。この二人現在うちの塾で一番のデュエル狂だから目をつけられた時点、イヤ、今日来た時点で詰んでたんだよ君。

 

 

 

数分後、紙風船のように吹き飛んでいる遊矢を見ることになったのは考えるまでもなかった。

 

 

 

 

 




うちの遊矢くんはそう簡単には勝てません。周りの強さが異次元なので。
でもそんな連中に揉まれてるので原作通りのキャラ相手だと・・・?


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番外編
番外編 もしもシリーズ 


息抜きしたかった。


叢雲メイ(成長後)VSズァーク(遊矢)

 

 

もしもの話。原作ズァーク(遊矢)が不思議な現象により零羅が駆けつける前にDMP次元よりきたメイ(成長後)とデュエルすることになったらどうなるか、そんなもしもの話

 

 

 

 

 

圧倒的なズァークの力を前に歴戦のデュエリスト達は手も足も出ずに崩れ去った。もはや誰ひとりとしてズァークを倒すことはできないのか?

その戦いを見ていた全ての人が、倒れたデュエリスト達が暗い海の底へ落ちていく感覚に飲まれていく。もしこれが原作通りなら圧倒的力を持つ覇王龍の前に立ちふさがるのは消えたはずに少女の意志を継いだ幼い少年、零羅。そして自らの意識を取り戻した遊矢の手により、世界を破壊する力を持つ龍、彼ズァークは討伐される。

 

 

 

しかし、その時不思議なことが起こった。

 

 

 

「あれ?なにここ?え?本当なに?」

とある次元、この次元の赤羽零児すら観測できなかった次元から彼女はやってきた。

腰辺りまで伸びており、首元でひとつに纏めている長い髪。街を歩けば十人中十人が振り向きそうな美しく整った美貌とそれに見合ったモデルのようにスラッと伸びる身長。

「あっれー?おかしいなぁ?先生と一勝負してたはずなのになぁ?」

彼女の名は・・・・叢雲メイ。この次元で存在しないここでいう第5、第6の召喚法を操る17歳の少女だ。

『何者だ?いいや誰でもいい!!デュエリストであるなら誰だってデュエルする!!』

「おわぁ!?何これデカ!えっ?何あなた遊矢・・・・じゃないか私にそんな口の利き方出来るわけないし(・・・・・・・・・・・・・・・・・)」

直後、ズァークは得体の知れない何かに心臓を握りつぶされる感覚に犯された。だが何故かそれを彼は知っている気がした。記憶や記録ではない。その本能がアラームを鳴らしている。

ヤメロォ!!!

ニゲルンダッ!!!

それは屈辱以外のなにものでもなかった。強い己から最も遠ざかる魂の警告。悲鳴にも似ているそれは彼にとって許せなかった。

もしもその悲鳴を素直に聞き、この場から逃げていたら・・・・そう考えることすら彼にはもうできないとも知らずに、彼はそのプライドのままに高らかに宣言してしまった。

『例え誰であろうとこの俺には勝てない!!さぁデュエルだ!!そこの女!!』

「女って・・・・何かよくわかんないけどま、いっか。丁度デッキの調整してたところだったし、いいよやろうか?」

 

 

――――デュエル!!

 

 

〈乱入ペナルティ2000ポイント〉

「は?え?何これぇ!?!?!?」

 

メイ 4000-2000

 

「嘘ナニコレふざけんな!!何が〈乱入ペナルティ2000ポイント〉よ!!あぁーもう!!最悪!!しかもなんなのよあんたの場!!最初からもりもりじゃない!!こんなの反則じゃない!!」

最もな意見である。なぜ彼女の前に参戦したデュエリストは最初から仕切り直さなかったのだろうか?

『どうした?先程までの威勢はその程度か?』

彼女の慌てっぷりに少し余裕を取り戻したズァーク。もしこの発言が無ければもう少し優しくしてもらえただろうに。彼は己の発する警告を単なる誤差、もしくは何かの勘違いと処理してしまった。もう後には戻れない。

 

ズァーク 8000

場 覇王龍ズァーク・覇王眷龍クリアウィング

手札 0

P 覇王門零 覇王門無限

伏せ 一枚 覇王乱舞(永続)

 

「ぷっちーん!いいよやってやろうじゃん!!その態度も発言も全部後悔させてやんよ!!ドロー!!」

 

メイ 2000

手札6枚

「っとその前に効果の確認っと・・・・おいこら!!効果くらい公開しなさいよ!!隠すんじゃないわよ!!」

『ち・・うるさい女だ。まぁいい。好きに確認すればいい』

「こいつ絶対泣かす・・・泣いても泣かす!!!!」

公開されたズァークの各カード効果はその場にいたデュエリストだけでなく何かしらの端末を持つ者たちすべてが確認できた。

なんて効果だ・・・

勝てない・・・・

こんな効果がまだ・・・・

思うことは多くあるがその強大な力はこの次元の赤馬零児ですら心を抉られかねないものだった。誰もがその力に驚き恐れる・・・・が、そんなこととは知らず彼女(メイ)は

「あ、なんだこんなもんか、余裕じゃん」

『な・・・・』

「うるさいから驚かないでいいよ。それじゃメイン入るから。伏せカードと横のカード消し飛ばそうか。手札から『アクア忍者 ライア』召喚。効果で自分フィールドのモンスター1体を手札に戻す。対象はライアね。先に言っとくとライアは召喚権を使わずに召喚できるの。それじゃ魔法『シャドーウェーブサイクロン』発動。『覇王門無限』を手札に戻すよ。更にこのカード発動前にモンスターを召喚してたから『シャドーウェーブサイクロン』は手札に戻す」

『なにっ!?』

「もう一度『アクア忍者ライア』召喚、効果で戻して『シャドーウェーブサイクロン』発動。今度は『覇王門零』を手札に戻す。ループに入るからこれで魔法・罠全部手札に戻すよ。破壊じゃないから各カードが持ってるカード効果は発動しないよ」

 

ズァーク 8000

場 ズァーク・クリアウィング

魔法・罠 無し

手札 4枚

 

「更にそこの邪魔なクリアウィングも同様のループで消すよ」

『覇王眷龍クリアウィングの効果発動!自身をEXデッキに戻し!『覇王眷龍ダークヴルム』二体を特殊召喚する!!』

「あっそ、ならそのダークヴルム1体を手札に戻すよ」

『なに!?なぜだ!?お前が選んだのはクリアウィングだったはずだ!』

「効果の確認しっかりしなよ。『シャドーウェーブサイクロン』は対象を取らずに発動する魔法だよ。発動した時点で何かしらのカードは手札に戻すの。それじゃぁまたライアからシャドーウェーブサイクロンでもう一体のダークヴルムも手札に戻すから」

 

 

 

シャドーウェーブサイクロン

通常魔法

① 相手フィールドのカードを一枚選び手札に戻す

② このカードを発動する前にモンスターを召喚していた場合、このカード発動後、墓地に送らず手札に戻す。

 

 

 

ズァーク 8000

場 ズァーク

魔法・罠 無し

手札 6枚

 

 

見ている人々は呆気に取られていた。たった二枚の手札であの強大な力を削ぎ落としてしまったのだ。それすら出来ずに倒れていったデュエリスト達からすれば一体何が起きているか理解するまでに思考が停止してしまうほど、衝撃的な光景だった。

「うーんそのフィールドに残る効果めんどくさいなぁ・・・そうなると悠長にやってると変なカード引かれて返される可能性あるし、仕方ない」

 

 

ワンキルするか

 

 

呼吸するように吐かれたその言葉が、先程までの彼女の戯言だと思っていたその言葉が、今では嘘ではないのではないかと思うほどには強大な言葉であった。

この瞬間。強者は目の前の絶対的な強者の前に弱者へと変わった。

 

『馬鹿な事を言うな!我が分身覇王龍ズァークは無敵!あらゆる効果で場を離れない!』

 

その通りだ。ズァークが持つ効果はそれだけの力を持っている。ライフの差だって圧倒的だ。そんなこと出来るはずがないと、彼は思っていた。いいや、思いたかった。だって、さっき押し込めたと思っていた警告が先程よりも大きく彼の心臓に響いていたから。

 

「手札は増やせないから面倒だけどいけるっしょ。まず超次元儀式魔法『超次元シャイニーホール』発動」

『なんだそのカードは!?超次元儀式魔法だと!?』

「あ、知らない?まぁ見ててよ。まずは相手モンスター1体を主部表示にするんだけどこっちは不発ね。けど本命はこっち、私はEXデッキから光属性レベル7以下の超次元儀式モンスターを場に出す効果を使うよ」

『な・・なにぃ!?手札一枚でEXデッキからモンスターを特殊召喚する魔法だとっ!?』

「来なさい『時空の龍圧ドラヴィタ』!」

 

 

時空の龍圧ドラヴィタ

レベル7/光属性/天使族/ATK2500/DEF2500/超次元儀式モンスター

効果

① 相手モンスターがフィールドに召喚・特殊召喚した場合発動する。その相手モンスター1体を守備表示に変更する。

② このモンスターが相手モンスターと戦闘を行った場合発動する。このモンスターを守備表示にする。この効果は相手ターンでも発動する。

③ このモンスターが相手モンスターと戦闘を行い②の効果で守備表示に変更した場合発動する。このモンスターを攻撃表示に変更する。その後このモンスターは再び攻撃することができる。この効果は相手ターンでも発動する。

④ ドローフェイズに発動する。自分フィールドに火属性の種族『コマンド』をもつモンスターが3体以上もしくは名前に『NEX』をもつモンスターが居る場合発動する。このモンスターをEXデッキに戻しEXデッキから『龍圧の覚醒者ヴァーミリオンドラヴィタ』を特殊召喚する。この効果は無効化されない。

 

 

『何だそのモンスターは!?融合でもシンクロでもエクシーズでもないだとっ!?』

「久々にいうセリフかな?これこそ第4の召喚法!儀式を超えたその先!次元を超えた更にその先にある超次元の力をその身体に宿し『覚醒』の力を手に入れた超次元儀式モンスター!!その名も超次元モンスター!そしてそれを操る召喚法!超次元儀式!!」

 

突如として空に空いた巨大なワームホール。そからか現れた龍のような、天使のようなモンスターは彼女の横に舞い降りる。その姿をあるものは天使だと口ずさみ、ある人は神様のようだといった。

 

『馬鹿な!そんな召喚ほうがあっただと!?』

「常識は常に進化する!!!!これ常識!!もう一枚!『超次元シャイニーホール』発動!今度はあなたよ!!『時空の不滅ギャラクシー』!!

 

 

時空の不滅ギャラクシー

レベル7/光属性/天使族/ATK2000/DEF2000/超次元儀式

効果

① 覚醒-このモンスターがフィールドを離れる場合、このモンスターをEXデッキに戻しEXデッキから『撃滅の覚醒者キング・オブ・ギャラクシー』を特殊召喚する。

 

 

二体目の天使がその横へ降り立った。その姿は鎧をまとった不滅の天使。先ほどの天使の隣へ降り立ち肩を並べる。二体の並ぶ光景は崩壊寸前の世界に降り立った救世主のようだった。

「さぁ準備は整った!!見せてあげるよ遊矢もどき!!これぞ超次元儀式モンスターの真の姿!!私は『時空の不滅ギャラクシー』をリリース!!来なさい!!力の象徴!何時が崇拝する種族に更なる力をさずけよ!!『光器ペトローバ』!!そして『時空の不滅ギャラクシー』の効果!!見なさいこれが力を解き放つ超次元儀式モンスターの真の姿!!不滅の精霊よ!!今こそ覚醒の時!!私の敵を撃滅せよ!!『不滅の精霊ギャラクシー』覚醒!!」

『か・・・覚醒だと!?』

「『不滅の精霊ギャラクシー』をEXデッキに戻し!『撃滅の覚醒者キング・オブ・ギャラクシー』をバトルゾーンへ!!」

 

 

撃滅の覚醒者キング・オブ・ギャラクシー

レベル9/光属性/天使族/ATK4400/DEF4400/超次元儀式

効果

① 自分フィールドのモンスターは全てブロッカー(相手の攻撃宣言時、このモンスターを守備表示に変更しても良い。その場合相手の攻撃先をこのモンスターに変更する)を得る。

② このモンスターが相手に与えるダメージは2000になる。

 

 

『な・・・覇王龍ズァークの攻撃力を上回っただとっ!?』

「まだまだぁ!!!『光器ペトローバ』の効果発揮!!パワーエヴォリューション!!私は天使族を指定!『光器ペトローバ』が私のフィールドに存在する限り私の天使族モンスターは全て攻撃力を2500ポイントアップ!!」

『なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?!?!?!?!?!?』

 

光器ペトローバ

レベル5/光属性/機械族/ATK2000/DEF0/効果

効果

① このモンスターの召喚・特殊召喚時に種族をひとつ宣言して発動する。このモンスターが自分フィールドに存在する限り、宣言した種族のモンスターの攻撃力は2500アップする。

② このモンスターは効果の対象にならず。効果では選べない。

 

 

ドラヴィタ 2500→5000

ギャラクシー 4400→6900

 

「これで終わりだぁ!!魔法『ファイナルストップ』発動!!アンタはこのターン魔法カードを発動できない!!これでアクションカードも一切合切使えない!!」

 

 

ファイナルストップ

通常魔法

① 次の自分のターン開始時まで相手は魔法カードを発動できない。

② デッキからカードを一枚引く

 

 

「ま、一応ドローするけど、その『覇王龍ズァーク(サンドバック)』の効果で墓地に送るね。ありゃ?残念『超次元ガードホール』が墓地にいくよ。まぁ・・これでワンキル達成!!手札誘発カードは戻したカードには無かったから問題なし!!さぁ!!さぁさぁさぁ!!!!遊矢もどき!!」

 

――――ひ・・・ひぃ!?

 

ズァークが悲鳴を上げた。いいや違う。ズァークの表情は一切変わっていない。ならば今の悲鳴は誰のか?答えをくれたのはズァークだった。

 

『な・・・なぜだ!?なぜ俺の中の人格が浮かび上がる!?それにこの状況であろうとこのターンで勝てるわけが!?』

 

それは意識を深層に押し込められたはずの遊矢の悲鳴だった。何故かしているその恐怖が彼をズァークの中から引きずり出されたのだ。魂レベルに刻み込まれたその恐怖。次元が違う程度で克服できるような生半可なものではなかったのだ。

 

 

―――― 一体どんなトラウマを植えつけられたのだ向こう次元の榊遊矢・・・・・

 

 

「レディースエンジェントルメーン!!!!これよりサンドバック(ズァーク)タコ殴り大会の開始だよ!!まず一発!!バトル!!『ドラヴィタ』でサンドバック『ズァーク』に攻撃だオラァ!!」

『だがズァークは除外されている四天の龍がいる限り破壊されない!!お前がどうしようとこのターンで俺のライフが削り聞けるわけがない!!』

 

ズァーク8000-(5000-4000)=7000

 

「だからサンドバックって言ったんでしょうが!!大人しく逝けぇえ!!!」

 

――――ひぃいいいいいごめんなさい!!!!!

 

『なんだこの感情!?心臓が爆発しそうなこの感情は!?』

「『時空の龍圧ドラヴィタ』の効果!攻撃終了後に守備表示に変更!更に効果!!攻撃表示に変更!!再び攻撃可能!!」

 

 

―――――ごめんなさぁああああい!!!!!!!!!

 

 

『なんだとぉおおお?!?!?!』

「『だがズァークは除外されている四天の龍がいる限り破壊されない!!お前がどうしようとこのターンで俺のライフが削り聞けるわけがない!!』だっけ?もう一回言ってみなよ!!さぁさぁさぁ!!!逝けよ二発目!!!」

『や・・・・やめろくるなぁ!!!!!』

 

ズァーク 7000-1000=6000

 

「3発目!!狙いは何故かドッキングしてる遊矢もどき本体!!」

 

――――鬼かっ!?

 

聞いていた全ての人の心が一つになていた。

 

『ぐわぁああああ!?!?!?!』

 

ズァーク 6000-1000=5000

 

「4発目!!龍の顔面にアッパーカットからにかかと落としだよ!!逝けやコラァ遊矢もどき(サンドバック)!」

『ぐはぁっ!?』

 

ズァーク 5000-1000=4000

 

「5発目!目潰し!!」

『ギャラァアアア!!!!』

 

ズァーク 4000-1000=3000

 

「忘れちゃいけない『撃滅の覚醒者キングオブギャラクシー』の攻撃!!撃滅閃光!!」

『ぐわぁぁぁ!!』

 

ズァーク 3000-(6900-4000)=100

 

「鉄壁入りました!!けど逝け!!そら逝け!!今すぐ逝けぇ!!!ドラヴィタ6発目!!」

『ばかなぁあああああああああ!!!!!!!』

 

ズァーク 0

 

「何かってにやられてんの!!私の怒りはまだまだ収まちゃいないよ!!7発目!!」

『いやちょまブラァァァァァ!?!?!?!?』

 

 

「オラオラオラオラ!!!土下座で謝るまでやめないよっ!!辞めてあげないよっ!!」

『アババババババババババババっ!?!?!??!!?』

 

 

「ほらほら!!『メイ様ごめんなさい』は!?」

『お・・・俺がその』

「ドラヴィタ!!やっちゃえ!!」

『ガヴァァァァァ!?!?!?!?!』

 

 

「あ、遊矢がサンドバックのお腹の中から出てきた。だからどうした!!」

『うわぁあああああ!!!!!』

 

 

「お?今度はユーリだ。もしかしてユウゴにユウトも出てくる?まぁとにかく謝れよコラァ!!!」

『ギャァアアアアアアア』

 

 

「二人まとめて出てきたね、もっと出してみろやぁ!!!」

『タスケテェェエエエエエ!!!!!!』

 

 

「何故かチーム柚子こが四人出てきた・・・・・気にせず逝けよ!」

『ダズゲデェェェェ!!!!!!』

 

 

「声出して謝れやこらぁ!!!!!」

『ゴベェエエエエエエエ!?!?!?!?!』

 

 

「「「「・・・・・・・・(ガクガクブルブル)」」」」(目が覚めた遊矢シリーズ)

「「「「・・・・・・・・(プルプル)」」」」(目が覚めた柚子シリーズ)

「「「「      」」」」(その他デュエルを見ていた皆さん)

 

 

 

――――――しばらくお待ちください――

 

 

 

時間にして一時間程度。そこにはボロボロにされ続けた覇王龍ズァークとひたすら殴り続けたドラヴィタ、ようやくすっきりしたように笑顔の叢雲メイがいた。

「うん。とりあえずこの場では程度で許してあげるよ。ドラヴィタさん。次元破って元の場所に戻れる?」

『可能だ』

「よし戻ろう。ついでこのサンドバック持っていこう。んでもってまだボコろう」

『――――(声にならない悲鳴)』

 

 

 

悲劇(ズァーク)は終わることがないようだ。

 

 




反省も後悔もしていない。

本文でメイちゃん使い忘れてたなんて絶対にない。

ないったらない!


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ご連絡

DMPの遊戯王アークファイブ生活ですが、ごちゃごちゃしすぎて訳わからなくなってきたので、心機一転。少しずつ書き直していこうと思います。

 

更新予定は不明ですが、もしよかったらまた読んでくれると嬉しいです。

 

今日までの間で多くの方に読んで頂けたこと、本当に嬉しく思います。ありがとうございました。

 

 

 

 

 

投稿するためには1000文字以上が必要なので、リメイクで出す予定のカード効果でも載せておきます。

 

路線は基本は遊戯王OCG、あるいはアニメ効果カード。主人公だけオリカ出します。

 

 

ボルシャックドラゴン Lv6

A2500 D0

ドラゴン族 火属性 効果

・自分の除外されているカードから『火属性』カードを含む2枚を裏向きで墓地へ送ることで、このカードは通常召喚扱いで特殊召喚出来る。この効果で墓地へ送ったカードは自分の次のターンに表向きで除外する。

①:このカードの召喚・特殊召喚時に発動する。山札の上から三枚を表向きにする。その中にある『ボルシャック』と名の付くカードをすべて手札に加える。残ったカードは墓地へ送る。

②:自分フィールドのモンスターの攻撃力はフィールド墓地の火属性モンスター1体につき100アップする。

 

ボルシャック・NEX Lv6

A2500 D0

ドラゴン族 火属性 効果

・自分の除外されているカードから『火属性』カードを含むが二枚裏向きで墓地へ送ることで、このカードは通常召喚扱いで特殊召喚出来る。この効果で墓地へ送ったカードは自分の次のターンに表向きで除外する。

① :このカードの召喚・特殊召喚時に発動する。山札から『ルピア』と名の付くモンスター1体を選び特殊召喚する。

② ②:自分フィールドのモンスターの攻撃力はフィールド墓地の火属性モンスター1体につき100アップする。

 

凰翔竜機バルキリー・ルピア Lv5

A2000 D0

ドラゴン族 火属性 効果

・このカードは『鳥獣族』としても扱う。

・自分の除外されている『火属性』カード1枚を裏向きで墓地へ送ることで、このカードは通常召喚扱いで特殊召喚出来る。この効果で墓地へ送ったカードは自分の次のターンに表向きで除外する。

① :進化『ドラゴン族』または『鳥獣族』

② :このカードの召喚・特殊召喚時に発動する。山札から『ドラゴン族』モンスターを一枚選び手札に加える。

 

姫様宣言プリンプリン Lv10

A3200 D0

ドラゴン族・火属性 効果

・このモンスターは『水属性』『風属性』としても扱う。

・自分の除外されている『火属性』『水属性』『風属性』をそれぞれ一枚ずつ裏向きで墓地へ送ることで、このカードは通常召喚扱いで特殊召喚出来る。この効果で墓地へ送ったカードは自分の次のターンに表向きで除外する。

① :このモンスターの召喚・特殊召喚時、または戦闘でモンスターを破壊した時に発動する。EXデッキからレベル10以下の超次元儀式モンスター1体を特殊召喚する。

② 自分のドローフェイズに発動する。自分フィールドの超次元儀式モンスターのレベル合計が30以上の時、デュエルに勝利する。

 



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