正義の味方と幼き勇者 (Y2)
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運命の幕開け

早めに更新できるよう精進します


―――ある所に、まだ幼い勇者がいた

 

皆のためになる事を勇んで実施する事を信念に、なるべく諦めず、自分達の日常と大切な友達を守るため世界と契約した幼き勇者がいた

 

 

 

 

―――ある所に、正義の味方を目指した者がいた

 

義父から受け継いだその誓い(呪い)を胸に戦い続け、その成れの果てに絶望し、しかし新たな戦いで答えを得た正義の味方がいた

 

 

 

この物語はそんな二人の物語

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

神樹様の所に火の塊が向かう

東郷さん、風先輩、樹ちゃん、そして目と耳が機能しないはずの夏凛ちゃんまでもが満開して必死に食い止めている

私はといえば散華の代償で足を持っていかれ一歩も動けない状態だ

しかし火の塊は勢いを衰える事を知らず徐々に皆を押し出していっている

私がこの場から動く事ができない以上東郷さん達は押し切られ神樹様の元に火の塊が着弾、バーテックスにより人類は滅んでしまうだろう

そんな絶望的な状況に置かれても私は決して諦めない、勇者部五カ条の一つ”なるべく諦めない”だ

 

そんな時、世界の声が聞こえた

力が欲しいか?

目の前の理不尽を覆す事のできる力が欲しいか?と

 

勿論私は頷く

 

世界は問う

目の前の理不尽を覆すために力を与えよう、だがお前は何を対価として差し出す?と

 

私は心の中で笑ってしまう

満開と散華の関係のように、やはり物事は等価交換によって成り立っているらしい

対価はある、余りにも恐ろしい対価だが目の前を救うためなら何を差し出したって構わない

大きく息を吸い私ーー結城友奈は世界に言った

 

「私の人生を差し出す!その代わりに目の前の理不尽を覆す力を頂戴!」

 

 

――――――契約はここに成立した

 

 

 

 

 

 

 

I am the bone of my sword.

―――体は剣で出来ている

 

Steel is my body, and fire is my blood.

血潮は鉄で、心は硝子

 

I have created over a thousand blades.

幾たびの戦場を越えて不敗

 

Unknown to Death.

ただの一度も敗走はなく

 

Nor known to Life.

ただの一度も理解されない

 

Have withstood pain to create many weapons.

彼の者は常に独り剣の丘で勝利に酔う

 

Yet, those hands will never hold anything.

故に、その生涯に意味はなく

 

So as I pray, UNLIMITED BLADE WORKS.

その体は、きっと剣で出来ていた

 

 

 

 

「答えは得た。大丈夫だよ遠坂。オレも、これから頑張っていくから」

 

 

この言葉を最後にアーチャー、英霊エミヤの体が消滅する

 

 

第五次聖杯戦争

今回も苛烈を極めたこの戦いの勝者はいないのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アーチャー…英霊エミヤは不思議な空間にいた

見渡す限り白い地面が続く空間だ、あの世界から去った以上この身は英霊の座に戻るはずなのだが…

 

「来ましたか、英霊エミヤ」

「ッ!」

 

いつの間にか背後に女性が立っていた

白銀の髪に真紅の瞳…恐らくイリヤが成長したらこのような容姿になっていただろう

 

「……誰だ君は、ここに俺を連れてきたのも君か?」

「はい、そうですよ」

 

 

即答

何かを考える素振りもみせず即答されたので少し面食らう、が目の前の女性が誰かわからない以上警戒は怠らない、いつでも愛剣を投影できるように備える

 

「ああ、申し遅れました

私の名前は世界、貴方が生前に契約した世界そのものです」

「……なん…だと」

 

息が詰まる、その時を忘れるはずがない

正義の味方を目指していたあの時、自分は目の前の100人を救うため死後を世界に捧げた、それが正義の味方になれる方法と信じて…

実際、正義の味方には程遠いただの掃除屋だったのだが

 

「……世界が俺に何の用だ?」

「ああ、少し待ってください

もう少しで彼女も来ると思うので」

 

 

その言葉の後、1人の少女が姿を現した

赤い瞳に同じ色の髪

一見どこにでもいるような少女だが、彼女の体から溢れる力を感じて戦慄する

その力を間違えるはずがない、自分と同じ…守護者としての力だ

 

「……この子は」

「ええ、私と契約した者です」

 

最悪の想定を肯定するかのように世界が頷く、当の本人は突然の事態に頭が追いつかずオロオロしているが構っている暇はない

彼女が自分と同じ契約をしたということは守護者となり磨耗するまで使役されるということだ

 

 

「さて、本題に入りましょうか。衛宮士郎、結城友奈」

 

 

世界は二人に頭を下げこう言った

 

「並行世界を救ってください」

 

 

これが、正義の味方と勇者の出会いだった

 

 

 

 

 

 

 

「えっと…ここはどこなの?私家にいたはずなんだけど…」

「貴方にも説明したいといけませんね、結城友奈

では貴方に説明しましょうか、最後のバーテックスの戦いの時に得た力、それとそこにいる男について」

 

 

〜世界説明中〜

 

 

守護者について、そして俺自身の説明が一通り終わる、こんな子供に過酷な運命を背負わせた環境に嫌悪していると突然その子がこちらを尊敬の目で見つめていた

 

「結城友奈と言ったかな?どうしたんだ私を見て」

「あ、自己紹介がまだでしたね

私、結城友奈!讃州中学二年です!友奈って呼んでください!」

「アーチ…いや、衛宮士郎だ。士郎と呼んで構わない

それでどうしたんだ?そんなに私を見て」

「士郎さんって正義の味方になんですよね?かっこいいなぁ〜!」

 

なにやら尊敬の念を込めているようだが苦笑して否定する

 

「私はそんな高尚な物ではないさ

助けを求める1を切り捨て平和を享受している9を救う、そんな掃除屋にすぎない。正義の味方には程遠い存在だ」

「でも、助けてくれた人は士郎さんの事を正義の味方だと思ってるはずです。だから士郎さんは正義の味方です!」

 

 

その言葉に頭を打たれたような衝撃が走る

今までは救えなかった1の人々にしか目を向けていなかったが、確かに自分が救った9が存在する

そして救った人々に罵られ、蔑まされ、殺された最期だったがその中には自分を正義の味方と思ってくれた人がいるはずだ。―――地獄の中から自分を救ってくれた切継を自分が正義の味方と呼んだように

 

 

「……そうだな。ありがとう、友奈」

「えへへ…」

 

褒められたのが嬉しいのか照れたように頬をかいている友奈

さて、自分の話はここまでだ

 

「さて、本題に入ろう。世界、並行世界を救えと言ったな?あれはどういうことだ」

「言葉通りの意味ですよ。数多ある並行世界ですがそれも全て安全で平和な世界というわけではありません。

中には小学生になったばかりの子が武器を取る世界や理不尽な暴力が平然と振るわれる世界もあります」

「そんなことって……」

 

 

友奈が悲痛そうに呟くが悲しいことにこれは現実だ。

実際これまでもその様な国は飽きるほど見てきたしその痛々しさだって人以上に分かってはいるつもりだ―――その1を切り捨て9を救ってきたこともあるのだから

 

 

「ですのであなた達にはその世界の手助けをして貰いたいのです。それなりの報酬は用意するつもりです。」

「報酬?」

「ええ、衛宮士郎は世界の理からの脱却、結城友奈は平行世界を巡る旅が終わったら元の世界で守護者としての活動をやらなくてもいい事を保証します」

「ふむ、私達にはうってつけの条件だな。では次の質問だ、なぜ私達を選んだ?私よりも強い者はいるはずだ」

「それは貴方達の存在によるものですよ

エミヤと友奈も名称こそ違えど根本は同じく正義を執行する者。

あなた達ならなんの間違いも起こすことはないでしょうから」

「……なるほどな」

 

確かにこの身は正義の味方であり聞く所友奈も「勇者」として活動してきたらしい。守護者の力というのは余りにも大きい、その力を悪用し私達が並行世界を滅ぼすというのはまずないだろう

 

「次の質問。私達の行動に制限はあるか?また1を切り捨て9を救えというなら私はこの提案を蹴らせてもらうが」

「とんでもない、並行世界での行動は完全にあなた方の自由にしてもらって構いません

目の前の1を救う行動も目の前の1を切り捨て9を救うのもあなた達の自由意思です」

「そうか、安心したよ。さすがに世界に剣は向けたくなかったのでな」

 

良かった。もし仮に掃除屋としての行動をやれというのなら自分は確実剣を向けていた。

例え勝てない相手でもそれだけは許容できなかった

 

 

 

 

 

こんなに驚いたのは多分初め樹海の中に入った時以来かもしれない、そんな事を考えながら私こと結城友奈は世界の説明を聞いていた

家の中にいたら突然この空間に連れてこられた時は驚いたが、世界の説明で大分落ち着いた。

あの時は無我夢中だったからこんな力を手にしているとは全く知らなかった、世界曰く今の私は20体近くの精霊従えた園ちゃんよりも強いらしい

士郎さんの質問が一通り終わると世界が問いを投げかける

 

 

「それでは返答を聞きましょうか」

「私の返答は聞くまでもないだろう、イエスだ」

 

士郎さんは当然のごとく即答、もちろん私の返答も決まっている

 

 

「私も行きます!救いを求める人達を切り捨てるなんてできないし、たとえ並行世界でも困ってる人がいるなら見捨てたくありません!

といいたいけど皆んなになんて説明しよう…」

 

 

そう、一番の問題はこれだ

私が突然いなくなったら両親はもちろん勇者部のみんなも心配するだろう

果たしてどう説明すればいいか…

 

 

「結城友奈、貴方の世界の時間を止めましょう。世界を巡る旅が終わったら学生に復帰してください」

「本当ですか︎お願いします!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どうやら友奈も覚悟が決まったらしい

 

「それで、私達はどの程度並行世界に滞在すればいい?」

「あなた方の判断にお任せしますよ、この礼装に魔力を込めればすぐに発動するようにできています」

 

 

そう言って世界が取り出したのは……宝石剣︎

 

 

「宝石剣を取り出すとは流石としか言えないな」

「並行世界の移動はこれが一番楽ですから

………それでは頼みましたよ、正義の味方、幼き勇者」

 

 

世界がそう告げると宝石剣が輝き、衛宮士郎と結城友奈はその姿を消した

 

 

 

 

 

こうして二人の守護者の旅が始まる

 

辛く、苦しく、絶望的な世界があるかもしれない

 

だが、二人の行く道は決して悪いものではないはずだ

 

 

――――――ここに、新たな運命(Fate)が幕を開ける





ちょっとした本編の補足

この物語は多重トリップです、仮面ライダーディケイドみたいなものだと思ってください
クロス先は今のところ2つ考えています
「この世界に行ってほしい」「この二人にこの事件とかかわってもらいたい」などの要望がありましたら活動報告にてお願いします


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設定

設定集です
過度なネタバレは控えています

友奈側の独自解釈はこちらに記載しています




 

 

 

 

 

 

 

衛宮士郎

 

戦闘能力

・投影

世界からのバックアップにより充分な魔力供給をされており長時間の投影戦闘が可能

刀剣の類は1ランク、刀剣以外の宝具は1〜2ランク下がっての投影となる。ただし自分の体の一部と言っても過言でもない全て遠き理想郷(アヴァロン)は真作

また基本的に神造兵器の投影は不可能だが充分な魔力があった場合のみ永久に遥か黄金の剣(エクスカリバー・イマージュ)の投影を可能とする

一度座に戻った事で記録としてhollow、Extra、CCCの記憶が入ってきており、hollowで子供になった英雄王に王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)の中を見せてもらったため古今東西あらゆる聖剣魔剣を投影できる

 

 

無限の剣製(アンリミテッドブレイドワークス)

本編とほぼ変わらない、王の財宝の中を見た事で突き刺さっている刀剣が膨大に増えた事ぐらいか。

最大展開可能時間は8分。だがこれは展開、保持以外の行動を行わず保有魔力が満タンの時に発動した時となるので実戦となると5分程度が限界。

体への負荷なども考えると3分程度の展開が良い

 

 

補足

いわゆるUBWルート後のアーチャー。生前はセイバールート

衛宮士郎を殺すという執念がなくなった事で口調は変わらないがかなり穏やかな性格になった。

あの理想を再び追い求めるため、生前に近い口調になる

 

※士郎の投影する剣は、筆者が伝記・伝説についてあまり詳しくないため「この状況なら○○の方がいいと思うのになんで××なの?」などと言った事がありえます、ご了承ください。そのような時は教えてくれると幸いです

 

 

 

 

 

結城友奈

 

戦闘能力

・勇者システム

大赦がバーテックスに対抗するためにつくられたシステム。元は神樹の力を借りていたが世界との契約により世界からの魔力により起動可能

戦闘スタイルは変わらないが勇者適正が高い事もあって膨大な魔力を保有しておりスピードや耐久力が大幅に強化された

今はまだその力に振り回されてるが完全に制御し研鑽を積めば超一流の英霊達と互角に渡り合える。

ちなみに精霊はいない

バーテックスに対抗するために神樹と大赦が作ったため分類としては神造兵器で、対ウイルス、病宝具としての一面を持つ

 

 

・満開

元は神樹の神としての力を行使する勇者の切り札。

これも世界の魔力を使う事で再現し散華の代償もなくなった。

最大展開可能時間は15分。

しかし長時間満開すると身体に負荷がかかるため8分程度が良い

全てのステータスが1ランク上がり巨大な腕を振るう為リーチも伸びる。

 

 

補足

本編、ならびに「その後の園子」後の友奈。

世界との契約により史上最大の敵、レオ・バーテックスを撃退した。

友奈の世界における抑止力は外界からのバーテックス侵攻を防ぐのに大半が割かれており、勇者システムとも直結している。

 

 

 

 

大赦と散華の代償について

大赦が散華の代償を変換したのはひとえに抑止力という膨大な力の存在。

神樹の力をバーテックスとの壁に全て注ぎ、抑止力を勇者システムと連結させる事で供物がいらなくなった為に友奈達に供物は返還された。

また友奈の世界では今後抑止力を使って勇者システムのバージョンアップを行う予定である

また友奈が暫く動けなかったのは体の中で抑止の守護者としてのシステムとして魔力回路を作っていたため。



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魔法少女リリカルなのはの世界
新しい世界


「………ここは?」

 

俺達が目を開けると家の中だった

かなり広い家だが……なぜか既視感を覚える、気のせいだろうか?

 

 

「あ、士郎さん、机の中に何か置かれてますよ?」

「これは…手紙か?」

 

 

軽く解析をかけるが、なんの反応もなし

どうやら普通の手紙のようだ

それを開封し読んでみる…覗き込むように見ている友奈が微笑ましい

 

 

手紙に書かれている要点をまとめるとこうだ

 

・今いる家はしばらく俺たちの住居となること、戸籍などもあるので警察のお世話になる事もない

・通帳に入ってるお金は好きなだけ使ってもいいこと

 

 

「家に戸籍まであるとはな、こんなに充実した守護者としての活動は初めてだ」

 

そう言って苦笑する。いつもは既に目の前に抑止力の働く原因があり、すぐに戦闘行為に入るためだ

 

 

「ふむ…友奈、お腹は空いているか?」

「え?…私の世界だと3時ぐらいでしたよ」

 

 

時計の針も3時を指していた、これは都合がいい。

いくつか買わなければならない物もあるし、買い物が終われば丁度夕飯の時間となるだろう

 

「よし、なら食料確保と町の把握を済ませるとしよう」

「はい!」

 

元気があって何より、さて町に繰り出そう

 

 

 

 

 

町に出ていくつかわかったことがある

まずは俺と同じ魔術師がいない、ということだ

ここの大気に含まれる魔力は膨大で魔術師がいるならこれ程の霊脈を放っておく事はないだろう、それほどのものだ

二つめは勿論だが俺と友奈のもといた世界と違うという事、どうやらここは「海鳴」という都市らしい

 

 

「友奈、何かリクエストはあるかね?」

「士郎さん料理できるんですか?」

 

やはり男が料理できるというのは意外なのだろうか、友奈が目をまん丸にしている

 

 

「ああ、これでもかなり得意な分野だ」

「それじゃあ…うどんで!」

「了解した、腕によりをかけて作り上げよう」

 

 

男女が肩を並べて歩く、一見すれば彼氏と彼女の間柄にも見えるがそう見えないのは2人の身長差と醸し出す空気故なのかもしれない

あの2人が兄弟です、と言われても違和感はないだろう。それほどまでに2人の相性は良かった

 

 

 

 

流石に女性服コーナーに行くのも気まづいので友奈と二手に分かれる。これからの事も考えるとスーツケースも用意した方がいいだろう。

 

いくつかのシャツとズボン、なんらかの組織との接触も考えてとりあえずスーツも買っておいた。

それらを収めるためのスーツケースも購入し、一度ロッカーに預ける。さあ、食品売り場に行くとしよう

 

 

 

やはり、というべきか友奈は遅れてやってきた。「女性の買い物は長い」というのは本当らしい

それはともかく友奈と合流し買い物を続ける

 

長年の戦いによって鍛えられ眼で新鮮な食材を取っていく、慈悲はない。心眼(偽)の有効活用だ

 

「し、士郎さんすごい…」

 

 

後ろで友奈が驚いている、俺が調理台に立つ以上少しのミスも許されない

 

 

 

 

 

買い物が終わって家に帰る

士郎さんが言うにはこの家は昔住んでいた家に似ているらしい、武家屋敷…なのかな?東郷さんが憧れそうな家だ

 

「さて、出来たぞ友奈。召し上がれ」

 

 

私の目の前にうどんが置かれる

それを一口食べて…驚愕した

 

「美味しい!すごい美味しいです!」

「ご満足頂けてなによりだ」

 

私の好物はうどん、勇者部のみんなもうどんが好きだからこれまでにたくさん食べてきた。

でもこのうどんは今まで食べてき中で一番美味しいんじゃないだろうか?

 

 

「士郎さん、なんでこんなに料理が出来るんですか?」

「ああ、俺を育ててくれた義父が全くと言っていいほど家事ができなくてね、それで自然と上手くなったのだよ」

 

 

 

会話が途切れる事はない

彼らは守護者、いつ戦いの幕が開くかは全くわからない

が、この2人はこうした日常のありがたさを理解していたし大切に思っている。

 

 

 

 

夜は更けていく、新たな運命を向かい入れた物語が向かうのは希望か、絶望か




最初のトリップ先は「魔法少女リリカルなのは」の無印編です
どうぞよろしくお願いします


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赤い夢と車椅子の少女

まだ主人公は出ません
たぶん次回で出ると思います




 

衛宮士郎の朝は早い

 

昔から魔術の鍛錬と家事のために早起きするのが習慣となっており封印指定されて魔術協会に追われるようになってからもその習慣は変わらなかった、むしろ満足に休息を取れない程短い睡眠だった時もある

 

 

遥か昔、自分がまだ未熟だったころはこの家に住んでいた。

家の部屋の間取りは頭が忘れていても体が覚えており掃除するのに不便はなかった

最小の動作と最大の効率で掃除をしていく、長年鍛えられた執事スキルは伊達ではないのだ。

 

家の掃除が終わりふと時計を見ると長針は6の数字を指していた

 

「丁度いい、この体がどれ程のものか試してみるとしよう」

 

庭に出て簡易的な結界を貼る、魔術師がいない事は分かっているが万が一の可能性を考慮し外に魔力が漏れない様にするための結界だ

 

投影開始(トレース・オン)

 

もはやお馴染みとなった言葉

手にするのは自らが愛用している夫婦剣、干将・莫耶を投影する

 

(投影の負担が軽い…これも世界のバックアップか?)

 

投影、というのはざっくり言うと無から有を生み出す所業だ。(士郎の投影は厳密に言うと違うのだが)

もちろん世界がそんな矛盾を許すはずがなくそれなりの負担がかかり、投影品は劣化するのがオチだ

しかし世界からのバックアップからか投影の負担は軽減されている、流石に劣化はしているが

 

 

「螺旋剣程の物を試す訳にはいかないな、始めるか」

 

 

詳しく調べたい所だがこんな所で魔力を消費し大事な時に魔力が枯渇でもしたら本末転倒だ、今はとりあえず鍛錬を優先する

 

 

「せい――――はっ――――――!」

 

 

剣を振るう

才能がない者がただひたすらに研鑽を積み上げた剣技、それが衛宮士郎の剣技だ

敵は常に己自身、イメージするのは常に最強の自分だ

 

30分程剣を振るい、実感する

 

(これは最盛期に近いんじゃないか…?)

 

 

衛宮士郎が覚えている中で最速の動きが出来ている、世界とやらはよほど俺に肩入れしているらしい

 

一息つき次の鍛錬に入る

目を閉じこれまでに出会った英霊と記録として入ってきている英霊の中からランダムに一人選び、目の前にいると仮定する

 

 

「―――――ふっ!」

 

 

今回の仮想敵は冬木で出会ったランサー、クーフーリン

ランサーのクラスの中でも3本の指に入る強さを誇る最速の英霊だ

 

彼と戦っている事を想像しながら剣を振るう、先ほどまでの体の調子を確かめる剣技ではなく自分の命を守り人を殺すための剣技だ

 

 

「くっ…最盛期でもこれほどか」

 

 

再び30分が経過し、鍛錬を終了する。

脳内シュミレートでは剣が弾かれたのは20回、致命傷となりうる傷を負ったのは8回だった

 

「俺もまだまだだな…」

 

超えるべき壁は高い、もっと鍛えなくてはなと思いながら汗を流しに行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤い、紅い、朱い世界を見ている

空は暗雲で覆われ周りを見渡せば万物を焼き払う炎、そして顔を上げると黒い太陽のようなナニカがあった

 

 

「ひどい……」

 

 

 

そんな感想を抱けるのはこれが夢だと分かっているからだろう、こんなに炎が燃え盛っているのに彼女は熱気を感じないのがその証拠だ

 

 

「これは一体…?」

 

 

夢とは記憶の整理で見る物、と聞いた事がある。が、このような惨事を友奈は経験した事はない、一体これはなんの記憶なのだろうか

 

 

「!男の子!」

 

 

呆然としていると、炎の海から一人の少年が歩いてくるのが見えた

年齢は5.6歳程度だろうか、その足取りは覚束なく今にも倒れそうだ

 

 

「っ!」

 

 

その様な子供を見捨てられる友奈ではない、すぐに駆け寄り手を取ろうとするが

 

「……えっ?」

 

 

その手は少年の体を過ぎ去ってしまう、まるで自分が幽霊にでもなったかのようだ

その少年も友奈に気づいてる様子はなくふらふらと歩き続ける、まるでそうするのが自分に課せられた使命だとでも言わんばかりに

 

が、それにも限界はある。

既に少年の体力、精神力共に限界だった、地面に崩れ落ち虚ろな目で空を見上げる

 

 

「――――――」

 

 

友奈は泣いていた

その少年の境遇を不憫に思ったのか、その心が死んでいるのを無意識の内に悟っていたのか、それは判らない

ただただ涙が止まらなかった

 

そんな時、一人の男性が少年の元へと駆け寄った

ボロボロの黒いコートに何かに必死になっている目を目にした男性だ

その男性は少年の手を掴み、本当に嬉しそうにこう言った

 

 

「ああ、生きてる――――――」

 

 

涙を流し、まるで救われたのは少年ではなくその男性の様な、嬉しい、優しい声。

その意味を友奈は理解する事はできず

 

ここで、夢は終わった

 

 

 

 

 

 

結城友奈は朝に弱い

と言うより衛宮士郎などの早起きの習慣でも付いてない限り人間は朝に弱いものだ、特に冬の布団は魔性のアイテムと化す

ともあれ彼女が目覚めたのは7時30分頃だった

 

 

「ここって……あ、そういえば私…」

 

 

頭が覚醒し、ここにいる理由を思い出す。

勝手に旅に出るなんて勇者部の皆には申し訳ないが、友奈は人が傷付くのが我慢できない少女だった

 

 

「いい匂い…士郎さんが朝ごはん作ってくれてるのかな?」

 

 

衛宮士郎の料理スキルを昨晩思い知らされた友奈は士郎の食事が楽しみとなっていた。勇者という責務があるにしろ彼女はまだ中学生、料理を楽しみにするかわいい一面もある

なにはともあれあまり時間はかけられない、料理は温かい方がおいしいものだ。手早く着替えをすませると居間に向かった

 

 

 

「え?今日は自由行動なんですか?」

「ああ、俺はとりあえず街全体に魔力反応の結界を張らないといけないからな」

 

朝食後、今日の方針を二人は話し合っていた。

ちなみに朝食はお米に魚に味噌汁、一般的な日本食だった

 

「友奈は魔術はわからないだろう?その間家にいるのも味気ないし散策しているといい」

「手伝いたいけど私がいても迷惑だろうし…わかりました、図書館に行ってきます」

 

 

そんな会話をして二人はすぐに行動を開始した。

 

 

 

 

 

結城友奈はそれなりに歴史に興味がある、親友の東郷美森が歴史に興味があるのが原因だろう。

そして友奈の世界はウイルスによって四国以外の世界が滅んだことにより外の世界の歴史は平成で止まっており、それ以降の歴史はない。違う世界とはいえ自分達の世界で滅んだ国の歴史には興味があった。

 

 

「おっきい図書館だなあ…」

 

 

友奈は風芽丘図書館という場所に来ていた、昨日の買い出しで要所となりそうなところは大体覚えているのだった。

早速中に入りすぐさま歴史のコーナーに向かう、予想よりも膨大な量の本があり目を真ん丸にした

 

(東郷さんがいたら目を輝かせそうだなぁ)

 

そんなことを考えながら目についた本をとっていく。

 

3冊目を取ったとき何気なく周りを見渡すと、車椅子に乗ったまま懸命に腕を伸ばし本を取ろうとしている少女がいた、年齢は8,9歳ぐらいだろうか?

 

「届かへん…!」

 

車椅子という機器の不自由さは友奈もよく理解している、東郷に長年付き合っていたのは伊達ではないのだ。

ともあれ困っている人を見捨てられる友奈ではない、すぐに近づきその本を取って少女に渡した

 

「はい!この本が取りたかったんだよね?」

「あ、おおきに。助かりました」

 

こんなことをされたのが意外だったのか、少女が目をぱちくりさせている

 

「高いところにあるものを取ろうとしたら危ないよ?誰かに手伝ってもらわないと…」

「心配してくれてありがとうございます、でもうち一人だから…」

 

そういって悲しそうに目を伏せる少女、親友に似た境遇の少女を放っておける友奈ではない。

あることを思いつき、すぐに行動に移した

 

「私、結城友奈!貴女は?」

「あ、うちは八神はやて言います。」

「はやてちゃんだね!よろしく!」

 

 

 

 

日差しの差す図書館で二人の少女が出会った

守護の力を振るう者と夜天の力を振るう者

二人の出会いが未来をどう導くのかはまだ誰も知らない




はやての口調に違和感がないかすごい心配


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魔法少女

長くかかったわりに短い・・・主人公初登場だというのに・・・


「やれやれ、こんなものか」

 

街を一回りして簡易な結界を貼る、と言ってもただ魔力を感知するだけの結界だ

凛程の才能があれば誰の魔力かわかる結界が貼れるのだが自分にそんな才能はない。

本来なら結界すら貼れない身だが生前にカレー好きの代行者から魔力感知の礼装を見せてもらったおかげでこのような芸当が出来る、その対価としてカレーを作ったのは余談である

 

 

「これからどうするかな…」

 

時刻は午後3時を回った頃、昼食は持ってきていた弁当を食べている。

地脈の流れや建物の位置なども把握済みなので暇を持て余しているのだ

 

(それにしても先ほどの家…なにかあるのか?)

 

思い返すのは街を回っている時に見かけたとある家

その家から微量の魔力が溢れていたのと監視カメラが設置されていたので気になったのだ

 

(まあ嫌な感じはしなかったから放っておくとして……ッ!)

 

そんな時膨大な魔力を感じた、場所から察するにビルが立ち並ぶ町中だ

 

 

「民間人に被害を出すわけにはいかない…!」

 

脚を強化、簡易的な認識障害の魔術を施し空を駆ける。

大気中に魔力が満ちているのでこの様な芸当も可能なのだ

 

「あそこだ……が……?」

 

士郎の視力を用いれば数キロの光景を見る事ができる、勿論その魔力源を見る事も可能だが…信じられない光景が広がっていた。

 

大樹がビルを侵食しておりそれを阻止するかのように1人の少女がその…俗に言う魔法少女のような恰好でビルの上に立っていたのだ

 

そんな生前でも守護者となってからでも体験しなかった光景を見て彼は懐かしい言葉を呟いた

 

 

「なんでさ……」

 

 

しばらく呆然としていたが頭を降り意識を切り替える。

幸いビルの近辺に人の姿はないため人的被害はないようだ。

 

 

「まずはあの少女に接触してみるとしよう」

 

 

万が一の可能性を考え夫婦剣を投影し、地を蹴った

 

 

 

 

 

 

 

「リリカルマジカル、ジュエルシードシリアル10……封印!」

 

レイジングハートから放たれた光がジュエルシードを捉え、回収される

 

「ありがとう、レイジングハート」

「Good bye」

 

自らの思いに応えてくれたレイジングハートに感謝し赤い宝石を握りしめる。

無事に封印する事はできた。しかし目の前にあるのは壊れた街並み

宝石を握る手に力が入る。もし自分があの時気づかないフリをしなければ、こんな事は起こらなかったのかもしれない。

それを情けなく思う。

 

そんな時、私とユーノ君の前に人影が舞い降りてきた

 

 

「初めまして、魔法少女さん?」

 

 

恐らく20代だろうか?お父さんと同じぐらいの背丈の男の人だった

白い髪に鋭いけれど優しい目をした人だ

 

「貴方は…?」

「なのは、気をつけて。あの人の剣からかなりの魔力を感じる」

 

肩に乗ったユーノ君が忠告してくれる。

その人は手に双剣を持っており魔法に関しては詳しくない私でもかなりの魔力を感じる事ができた

私とユーノ君が警戒する中、その人は口を開きこう言った

 

 

「ああ、気を使わせてしまったか、俺に戦いの意志はない。少々話をしたいのだが…いいかね?」

 

 

 

私がずっこけたのは悪くないと思うの。

 

 

 

 

 

〜ユーノ説明中〜

 

 

 

「なるほどな、魔導師にジュエルシードか……」

 

 

目の前の男性…衛宮士郎と名乗った人に自分となのはについての説明を終える

なのはのお父さんと同じ名前と知った時はなのはも僕も一緒になって驚いた

あの人が持っていた剣はどんな原理かわからないけどいつの間にか消えていた、説明したのはここで下手に刺激して争うより最初から全部話した方が穏便に済むだろうという判断だ

 

 

「それで、君は…?」

「俺の名前は衛宮士郎、君たちの魔法とは異なる魔術を使う者だ」

「魔術?地球には魔法文明がないはずだけど…」

「やはり認知されてない…か、こんな霊地を放って訳がないからな」

 

 

士郎と名乗った男性が何やら納得が言ったような口調で頷く

表情に出さないようにしているが内心は僕も驚いている、まさか魔法文明があったなんて…

 

 

「それに魔術というのは本来秘匿される物だ、と言ってもこの世界で魔術を使うのは俺ぐらいだろう」

 

 

まあそんなことはいいか、と置き本題に入った

 

 

「ジュエルシードの回収とやらに俺も手伝うとしよう」

「え︎あなたを巻き込む訳には…」

「君達はまだ子供だろう?大人の言うことには従うものだ、それにその手の物の回収には俺の方が慣れているだろうからな」

 

 

確かに手伝ってくれるのはありがたいけど無関係の人にやってもらうのは……

 

 

「なのは、どうする?」

「えっとじゃあ…よろしくお願いします。」

「こちらこそよろしく頼む。俺を呼ぶ時は士郎で構わない」

「よろしくお願いします、士郎さん!」



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翠屋

ゆゆゆのDVD6巻特典のゲームやりました、園子様が天使でしたね

それと樹海の記憶のイベント全部制覇しました。ジャストガード?知らない子ですね・・・(震え声)


抑止力

 

 

根源を目指す魔術師にとって最も恐るべき存在だ

 

アラヤにしろガイヤにしろ根源に至るというのは人類どのような影響を及ぼすかわからない

 

よって根源を目指す魔術師達は抑止力に目をつけられないように行動するのだ

 

そして過去未来の世界にも抑止力は発生する

 

抑止力を知ってる犯罪者にとって一番恐怖なのは抑止力なのだ

 

 

 

そして魔術師達に恐れられている抑止の守護者である衛宮士郎と結城友奈は今………

 

 

 

「はい、ケーキセットですね。畏まりました。」

「士郎さん、桃子さんが厨房に入ってほしいって」

「了解した、これを運んだら行くとしよう」

 

 

 

喫茶店 翠屋でアルバイトをしていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………流石にこのまま時間を潰すのはダメな気がする」

 

 

なのはと出会った日の翌日、日課の鍛錬と朝食を終え友奈との情報交換をし、片付けまで終わらせた士郎は唐突に呟いた

昨日は魔力検知の結界を貼るために町に出たが今日は特にやる事はない、要するに暇なのだ

 

地球の人類が滅びゆくのを回避させるための使命がある守護者と言えど家でだらだらするのはいけない気がする

いかに大事な使命があろうと日常をだらだらと過ごしてはニートと変わりない気がするのだ

 

 

「バイトでもするか…?でもいつ他の世界に行くかわからないからな…」

 

 

お金があるのにバイトをしようと考えるのはある意味衛宮士郎らしいと言えるだろう

 

「士郎さん、働くんですか?」

 

本を読んでいた友奈が顔を上げる、昨日行った図書館で借りてきたらしい

 

「ああ、流石にずっと家にいるのはな……」

「ならわたしも行っていいですか?」

「友奈もか?君は中学生だし働けないと思うのだが…」

「うーん…でもお手伝いしたいし…」

 

 

中学生がバイトをする事はできないがお手伝いはできる、という半ば屁理屈の様な理論に押され士郎は諦め、同行を認めた

 

 

 

 

士郎と友奈の目の前には喫茶店、翠屋があった。その隣にはなのはの姿もある

理由は至極単純で、街で偶然出会ったなのはに今朝の話をしたところ「そういえばお母さんがお手伝いさん欲しがってたましたよ?」

と言っていたのが発端だ

そこからなのはに連れられ喫茶店の前にいるという訳だ

 

 

 

 

そして物語は冒頭に戻る

なのはの母親、高町桃子に一目で気に入られた友奈と給仕能力を高く買われた士郎は翠屋を回す従業員となっていた

 

 

「シロ君と友奈ちゃんが手伝ってくれて本当に助かったわ」

 

 

午後6時

流石にお手伝いとは言えこれ以上中学生を働かせる訳にはいかないと思ったのか、士郎と友奈は上がっていた

 

「いえ、こちらこそいい経験ができました。」

「ありがとうございました!」

 

士郎と友奈も礼を返す

特に士郎は桃子との料理談義で燃えておりいつになくやる気を出していた

 

「そうだ!今度私たちの家族と友達で温泉に行くのだけど二人もこない?」

 

 

そんな唐突に桃子が提案する

 

 

「え?いいんですか?」

「勿論よ、二人もいた方が盛り上がるわ」

 

友奈が士郎に視線を向ける

大人でもあり先輩でもある士郎の事を信頼してその判断を任せようと言うのだ

 

「ふむ……」

 

ただの旅行や引越しであるなら直ぐに頷くのだが自分達は世界が滅ぶ危険性があってこの世界に来てる身

この場所に送られてきた以上あまり離れたくはないのだが……

 

「(結界も貼ったし何かあればすぐに戻るとしよう)わかりました、俺たちも行きます」

 

 

その返答になのはと友奈は手を合わせて喜んだ






どこぞのカーニバルでファンタズムな世界にて


「む」
「?どうしたセイバー」
「なぜでしょう、士郎とアーチャーにエクスカリバーを打ちたくなりました」
「なんでさ!?」






かなり省略させていただきました。まだまだ先は長いので端折らないと終わりが・・・
次回、謎の黒い魔法少女が登場する予定です。一体何者なんだ・・・?


感想、クロス先応募待ってます(クロス先について次回のあとがきで少し話をします)


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鷲尾須美は勇者であるの世界
先代勇者の運命


この物語は2つ目の世界なので時系列的にはなのは無印の世界後の話です
が、なのは編を読んでなくても大丈夫なように書いておきました。なのは編のネタバレは全くないのでご安心ください


光が収まり二人の守護者が召喚される

召喚された場所は四国、瀬戸大橋の付近だ

 

 

 

「二回目だが慣れないなこれは、さてここはどこだ…?」

「これって…瀬戸大橋?

………まさか!」

 

 

疑問に思う士郎を他所に友奈は端末を操作する

ちなみにこの端末、抑止の力が注ぎ込まれているせいかこの二人以外の誰にも知られる事なくあらゆる機密情報が手に入る。

もし機械に強い者が手にしたら世界を裏から操作する事もできるだろう。

 

それはさておき友奈は一通りの検索を終える、自分の予想が外れて欲しいと思っていたが悲しい事にこの世界は彼女が予想した通りの世界だった

 

 

「士郎さん……」

「ふむ、ここがどこかわかったみたいだな。場所を移そう。」

 

友奈の表情から何かを察した士郎が移動する。

……ちなみにこの世界での拠点も武家屋敷で二人が驚いたのは語るまでもない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

士郎さんと向かい合う形で座る、物音一つ立たない静寂の中私は話を切り出した

 

 

「ここは私たち、勇者部が勇者として活動する2年前の世界です」

 

 

士郎さんの目が開かれる、私もまさか過去の世界に行けるとは思っていなかった

 

 

「…なにやら訳ありのようだな、詳しく話してくれるか?」

「はい、と言っても東郷さんとそのちゃんから聞いた話なんですけど……」

 

私は知っている全てを話した、私達の前の世代の三人の勇者である東郷美森…過去の名前だと鷲尾須美、乃木園子、そしてバーテックスとの戦いで命を落とした三ノ輪銀の事、この時代の勇者システムはまだ不完全でバーテックスを倒す事は出来ないという事を

 

 

「なるほどな、状況は理解した。しかし友奈、これはかなり厄介な状況だぞ」

「そうなんですか?」

「結論から言おう、俺達はこの世界であまり行動を起こす事はできない」

「えっ?」

 

 

衝撃の事実を士郎さんは口にした。

 

 

「ど、どうしてですか︎士郎さんはあの三人を……」

 

見捨てるというのか、と言うことは出来なかった

士郎さんの手は固く握り締められており、その無念さが滲み出ている。

それに彼は言っていた、正義の味方になる事が夢だと。

そんな彼が目の前の不幸を受け入れるはずがない

 

 

「何か、あるんですか…?」

 

震える声で聞く

 

「タイムパラドックス…は知らないだろうな、簡単に説明すると過去で起こった出来事を改変すると未来で起こる出来事と矛盾をきたすことがあるということだ」

 

衛宮士郎が抑止の輪から外れるさいに取った方法がこのタイムパラドックスを利用した物だ

過去の衛宮士郎を未来のエミヤシロウが殺す事で衛宮士郎がエミヤシロウになるという未来を否定、そこでタイムパラドックスを発生させ、守護者となったエミヤシロウを消すというわけだ

 

「それじゃああの三人を守ったら…」

「ああ、君たち勇者部が勇者とならない未来になるかもしれない、そうなった場合タイムパラドックスが発生し何が起こるかわからなくなる」

 

 

世界と言うのは矛盾を嫌う

タイムパラドックスが発生した時世界がどのような修正を行うかわからない、よって迂闊に行動できないのだ

 

 

「…………」

「…………」

 

 

気まずい空気が流れる、士郎さんは難しい顔で何かを考えているようだ

 

 

「………ん?これはもしかすると…」

 

 

士郎さんが顔を上げる

何かあの三人を救う方法はあったのだろうか

 

 

「……友奈、守護者というのは効率主義だ。この世界を守るためにあの3人を切り捨てるのが守護者のやり方だ。」

 

だが、と区切って士郎さんは続ける

 

「俺は仮にも正義の味方を目指した者だし後悔はしているがそれを目指すのは間違ってない物だと思っている、勿論全員を救いたいが世界に楯突くとこの世界での俺達の存在が消えかねない。だから切り捨てる必要がある人間が出てくる……」

 

そう無念そうに士郎さんは呟く

その手は握りしめるあまり怪我をしそうな勢いだ

 

 

「それならその切り捨てられる数を減らすのが俺に出来る最善の事、切り捨てるのを3人から2人にする事はできる」

 

 

一筋の希望が見えてきた

 

 

 

 

 

 

 

 

衛宮士郎がこの世界で成せる事はただ一つ、三ノ輪銀の死の運命を変える事だ

 

鷲尾須美と乃木園子の運命を変える事はできない。この世界で運命を変え世界に消されるのが怖いわけではない。ただ自分がやった事を否定され、無かったことにされたくないだけだ

 

 

結城友奈をはじめとする勇者部設立のためには鷲尾須美が記憶を失い、讃州中学に編入せねばならず、乃木園子という勇者の切り札が存在しなければ大赦が犬吠埼風と東郷美森の反乱に構えることはできない。

だが三ノ輪銀は別だ、彼女が死亡し彼女の端末が三好夏凛に渡ったという事実が残ればいい

そして衛宮士郎は悲しい事に'人の死'というのを飽きるほど見てきたし、組織が人間の死亡を確定する条件というのも把握していた

要するに三ノ輪銀を表世界から消し去る…つまり守護者として同行させるのが目的だ

 

だがこれには2つの条件がある

1つ目は三ノ輪銀が生きる事を諦めない事

2つ目は2度と会えないであろう親友達と別れてでも生きる気があるかの意志だ

 

 

「まあこれはその時にならないとわからないからな……」

「………」

 

 

沈黙が場を支配する

友奈は俯いており表情は見えない

 

(まあ当然か……)

 

助ける力があるのにわざと見逃せと言っているのだ、これほど残酷な事をまだ中学2年の友奈に強要するのは胸が痛む

 

「………わかりました」

 

友奈が顔を上げる

何かを決意したような目だ

 

「……すまない」

「士郎さんは悪くないですよ、それに私にも目標が出来ました。」

 

ああ、この少女は本当に強い






なのは編はもうしばしお待ちを・・・ほんとすいません、これも全部文才がないのが悪い(責任転嫁)


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三ノ輪銀



プリヤ、がっこうぐらし、下セカ、シャーロット、うまるちゃんなどの濃ゆい面子の今季アニメの中みなさんいかがお過ごしでしょうか

この話はこの小説を書くときに絶対やろうと思っていた話です、それではどうぞ


 

 

 

 

 

 

「またね」

 

そう言って大切な友人を投げ飛ばす

何も喧嘩をしているわけではない、親友を死から遠ざけるためだ

 

「さてと……」

 

地面に突き刺した二本の斧を引き抜き振り返る

そこには再生を終了しこちらに進軍してくる三体のバーテックスがいた

 

 

「………」

 

足が震える

汗が噴き出す

口の中がカラカラになる

 

頭の中の理性が逃げろと告げている。あれは生物の頂点、三人で勝てなかった相手に自分一人で勝てるはずがない、今すぐ逃げなければ死ぬと理性が警鐘を鳴らす

 

でもここで引くわけにはいかない

 

自分の後ろには大切な親友が、友達が、弟がいる

だから私に…三ノ輪銀に敗走は許されない

 

 

「ここは任せろって言った以上…責任持たないとカッコ悪いからね……いっとくかァーーーー!」

 

 

 

最期の戦いが始まった

 

 

 

 

少女は駆け抜ける

大見得を切ったものの彼女の勝機は絶望的だ

なんせ1体すら倒す事のできない相手が3体もいるのだ、'御霊'と呼ばれるバーテックスの心臓に当たる部分が判明しておらず満開システムが存在しないこの時代では倒す事はまず不可能といえるだろう。

だが倒す事はできずとも相手を撤退させる事はできる。

つまり彼女の戦法は単純明快で防御を軽視し攻撃力に全てを賭ける短期決戦、彼女の耐久力が先に尽きるかバーテックスが撤退するかの我慢勝負だ。

 

 

人類を滅ぼす為に生まれた神の使いと交戦する

弱点がわかっている鋏のバーテックスに重点的に攻撃を仕掛けていく、中央のバーテックスが矢を放ってくるが鋏のバーテックスを盾に使いその攻撃を防ぐ

死角から長い尾を持つバーテックスの針が襲いかかるがその針さえも自らの斧を交差させて受け止める

中央のバーテックスが援護するかのごとく光の矢を射ってくるが動きは止めない、一度でも止まればそのまま押し込まれるからだ

 

敵の攻撃が急所に当たらないように体を捻りながらバーテックスに乱舞を当てていく、まさに肉を切らせて骨を断つ。

その諺通りの動きをする事で苛烈な攻めを展開していた

 

「化け物にはわかんないでしょう、この力!」

 

彼女は声が枯れそうになるまで吼える

ここが自らの正念場であるし、無意識のうちにここが死地というのがわかっていたなのかもしれない

 

 

「これこそが!人間様の!気合ってやつよーーー!」

 

 

―――勇者とは強き者のことではなく、強き者に立ち向かう勇気を持つ者のこと

 

 

 

「このまま、出て行けーーーッ!!!!」

 

 

だが、気合だけで倒せる相手ではない。光の矢が銀の膝を貫通する。

倒れそうになる所を間一髪踏みとどまる、ここまで来た以上絶対に倒れるわけにいかない

 

 

目が霞む―――それがどうした

 

腕に力が入らない―――気合を入れろ

 

全身の傷から血が滴り落ちる―――帰ってご飯を一杯食べれば大丈夫だ

 

 

 

―――その不屈の精神を持つ彼女はまさに、勇者だった

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、そんな勇者の死の未来を変えるべく

 

 

「……友奈、あちらは任せた」

「士郎さん、銀ちゃんをお願いします」

 

 

 

 

正義の味方と未来の勇者が降臨した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

士郎は満身創痍となり意識を失った銀を抱えて慎重に地面に寝かせる

防御を軽視した戦いをしていたからだろう、体のあちこちに傷ができ血が流れていた

特に膝を貫通している光の矢が致命傷だ、あまり長居はできないので簡易的な治癒魔術を施す。光の矢は魔を断つ魔槍の力で霧散させた

 

 

「同調…開始」

 

 

衛宮士郎が体の髄にまでしみ込んでいる魔術を発動し銀の心との会話を試みる、膨大な魔力供給を得ているからこそできる力技だ

 

さて、条件をクリアしていこう

 

 

 

 

 

 

 

私は一面真っ白な世界にいた

バーテックスと戦っていた事は覚えている、という事はここは死後の世界なのだろうか?

そんな事を考えていると1人の男の人が目の前に現れた

 

 

『三ノ輪銀、時間がないので手短に話そう

君は生きていたいか?』

 

なぜ私の名前を知っているのか、ここはどこなのかと疑問は尽きなかったが相手の目が余りにも真剣だったからか私も真剣に答える

 

『生きていたい!』

『そうか、それでは次の質問だ。

この世界の住民とほぼ会える確率が0になるとしても君は生きていたいか?』

 

 

 

息が詰まる

私の大切な友人…須美、園子。

家で寝ているであろう弟

皆と二度と会えなくなっても生きていたいか…

私は震える声で一つだけ質問をした

 

 

『………二度と会えないの?』

『いや、二度と会えないわけではないがほぼ確率は0に近い』

 

 

ああ、良かった。その解答を貰えたなら安心だ

 

 

『なら私は生きる!二度と会えないなんて関係ない!絶対に私はあの二人と会ってやる!』

 

 

『―――そうか』

 

 

その返答を聞いて満足したのかその男の人は薄く笑い

 

 

『なら生きると願え!ここで目を閉じればお前は死ぬ、絶対に死にたくないなら生きるという意志を見せてみろ!』

 

 

 

彼女は心の底から願う、生きていたいと。

またね、と挨拶をしたのだ。また会わなければ嘘だろう

 

 

その願いに反応するかのように白の世界が輝いていき―――

 

 

 

 

―――破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)

 

 

 

 

 

 

―――勇者

 

 

パァァァァァァァァンチ!―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鷲尾須美と乃木園子が大橋を駆ける

二人の傷は完治とは言えないが動けるまでには回復していた

 

それに、須美の全身に嫌な予感が包んでいたのもあっただろう

なんせ敵がいるには静かすぎるのだ。

 

道路の部分までよじのぼるが誰もいない

地面には点々とした血痕と破壊跡だけが壁の方へと続いている

敵が銀によって壁に押し戻されている証拠だ

 

「銀…!」

「いこう!」

 

二人は痛みを訴える体に鞭をうち走る

 

彼女達が内心何を思っていたかは語るまでもないだろう

 

二人は程なくして壁の手前にたどり着く

そこにいるのはただ一人、敵の姿は見えない

 

「銀!!!」

 

安堵の気持ちが広がる

二人は不安に駆られていた胸を撫で下ろし親友に近づく

 

「ミノさんが…追い払ってくれたんだね、凄い!本当に凄いよ〜」

「もうすぐ樹海が解けるわ。戻ったらすぐに病院に……!」

 

 

須美が言い終わる前に銀が振り向く。

その顔に満開の笑みを浮かべると……その姿は幻影の様に消えていった

 

「……ミノ…さん…?」

「……銀?」

 

 

 

その二人の言葉に答える者はいない

先ほどまで銀がいた場所には彼女の武器である二振りの斧と血が付着した携帯端末だけが落ちていた

 

 

 

 

 

 

 

この後二人が直ぐに銀を探したが一向に見つからず、現実世界に戻り大赦の力を借りて捜索するも銀が見つかる事はなかった

そして大赦は決断する、樹海内に飛び散った血の量から察するに恐らく三ノ輪銀は死んだのであろう、と。

 

須美と園子は勿論否定した、銀はまだ生きていると。銀の遺体が見つからないのは事実、まだ生きていると希望を持っていたが飛び散っていた血の量から察するに致死量を超えていたのも事実

 

徹夜で捜索作業が行われたが三ノ輪銀を見つけ出す事は出来ず大赦は「三ノ輪銀は戦死した」という結論を出したのだった



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番外編 守護者活動報告
守護者活動報告 1


更新だと思った?残念!番外編でしちょ、やめて!ステージに物を投げないでください!お客様!そんなゲイボルグは構えないで(ry


※今回の話は「勇者部活動報告」を聞いているとイメージがしやすいと思います



 

「今週の活動報告!」

 

シャキーン!

 

「今週私は、翠屋のお手伝いをしました!」

「ふむ、まだ中学生なのに立派な事だな」

「えへへ〜、あ、活動報告終わり!」

 

 

「結城友奈は勇者であると!」

「Fate/Stay nightの」

「「守護者活動報告!」」

 

「これはあの勇者部活動報告をパク…もといリスペクトし、あの様な形で一部のコメント返信、クロス先応募について色々語る番外編だ」

「普通にやるんじゃ面白くないだろ?というのが作者の弁です」

「こんな物を書く暇があれば本編を書けばいいというのにな…まあ愚痴はさておきさっそく始めて行くとしよう」

 

 

Q.なんで士郎アヴァロン持ってんの?

 

 

「まずはこの質問だ」

「士郎さんのアヴァロンの話ですね、確かFateルートでは返還したんでしたっけ?」

「ああ、ギルガメッシュと戦う前に彼女にこの鞘は返還した。

質問に答えよう、ネタバレを避けてざっくり言うと最終回への伏線だ。ちなみに本編の私はまだアヴァロンがある事に気付いていないぞ。

さて、次はクロス先応募の物についてだ」

「たくさんのご意見ありがとうございます!」

「さて、一つ一つ見ていこう」

 

魔法少女まどか☆マギカ

 

「魔法少女まどか☆マギカの世界、以後まどマギと略させてもらおう」

「作者さんの一番好きな作品らしいですね、ゲーム版も含めた全ての魔女と使い魔、性質まで覚えてるらしいです」

「はぁ、そんな暇があるなら勉学に励めばいい物を…ごほん、ともあれ結論から言わせて貰うとまどマギとのクロスは恐らくやらないだろう」

「アニメ→叛逆で一つの物語になっているから介入の余地がないらしいの、やるとしたら私と士郎さんVSワルプルギスの夜になるみたいだよ」

「おりマギやすずマギなどの外伝も同様だ、未完のたるマギとすずマギもクロスはしないだろう」

「私達とワルプルギスの夜の戦いを見たい!と言う人は感想欄とか活動報告に書いてくれると嬉しいな!」

「さて、次の作品だ」

 

新訳とある魔術の禁書目録10巻

 

「ラノベといえばやはりこれ、禁書目録だ。

このクロス希望は前向きに検討されているらしいぞ」

「介入するのはボスラッシュの所、今の構想だと1.2話で終わる短編になるみたい!

それじゃあ次の作品!」

 

SAOのフェアリィダンス

 

「SAOはラノベ自体はある程度読んでるらしいよ、でもゲームに手を出す暇がなかったみたい」

「一応SAO本編とのクロスは大雑把だが構想はしている、それを見たいと言う人もコメントをしてくれると助かる。

さて、次の作品は」

 

魔法先生ネギま

 

「FateクロスのSSでの知識しかない、要するににわか、という奴だな」

「そんな作者でもいいなら一応クロスさせられないこともないみたいだよ?」

「にわかで書くとは凄いのか阿呆なのか…まあこれもコメントをくれると助かる」

「最後は一気にいくよ!」

 

 

恋姫無双

戦国恋姫

ストライクザブラッド

BLAZBLUE CHRONOPHANTASMA

 

 

「この四作品は完全に知らないみたい、名前を始めて聞いた作品もあるらしいよ」

「流石に1から学ぶのは時間がかかるから恐らくクロスする事はない、と思って頂きたい。

楽しみにしてくれた人は本当に申し訳ない」

 

 

「守護者活動報告、そろそろお別れのお時間で〜す」

「そのタイトルの語呂はなんとかならなかったのか…?

おっと作者の現状報告だ、次回の大体の構想は終わってるから後は書き上げるだけらしいぞ。ただ上手く表現が出来ず悪戦苦闘しているらしい」

「こんな小説を読んでくださり本当にありがとうございます!

あ、最後に執筆中にふと思いついた作品を載せてみるみたい。要望があれば連載もするみたいだよ?」

「一つ一つ終わらせてから書いてみればいい物を…そろそろ時間だな、ここまでの相手は」

「結城友奈は勇者である、結城友奈と!」

「Fate/Stay nightの衛宮士郎でお送りしたぞ」

 

 

「次回も、なるべく諦めな〜い!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正義の味方を目指した少年は若くしてその命を散らそうとしていた

 

 

「遠坂……」

「久しぶりね士郎、相変わらず無茶をしてるみたいね貴方は」

 

 

しかし赤い魔法見習いが彼を平行世界へと飛ばす

 

 

「ここは神社か何かか?」

「あれー?ここは誰も来れないはずなんだけどなー?」

 

 

「今日から転入する衛宮士郎です、よろしくお願いします。」

 

 

正義の味方は先代の導きによりとある中学校に転入する

 

 

「勇者部…?」

「あ、衛宮君!」

 

 

 

正義の味方と4人の勇者の運命の会合

 

 

「ここは……」

「ッ!なんで勇者じゃない士郎が樹海に︎」

 

「投影ーーーー開始!」

「衛宮…くん?」

 

 

そして皮肉にも彼は戦いに巻き込まれる

 

 

「満開してからみんな体のどこかがおかしいの…」

(満開してから………まさかッ!)

 

 

「穢れなき身だからこそ大いなる力を宿せる」

 

 

正義の味方に残酷な真実が待ち構える

 

 

「三好夏凜の実力だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「夏凜!」

 

 

散っていく仲間達

 

 

「ご覧の通り、ここにあるのは無限の剣、剣撃の極致」

 

「これらは全て偽物!取るに足らない存在だ。

だがな、偽物が本物にかなわないなんて道理はない!」

 

 

正義の味方は何を思い、何を選択するのかーーーーー咲き誇れ、思いの

ままに

 

 

 

「行くぞ頂点ーーーーー星屑の貯蔵は充分か!」

 

 

衛宮士郎は勇者である

神世紀300年より連載開始




本編書かなきゃ・・・(使命感)


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