FAIRY TAIL 赤の冒険レポート (加藤尾張守)
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report1 新たな冒険へ

ある世界にレッドという少年がいた。

 

彼はその世界で「ポケットモンスター」通称「ポケモン」という不思議な生き物と共に様々な冒険をし、共に高める「ポケモントレーナー」と呼ばれる人達の中の一人である。

 

そんなレッドは、彼の相棒であるネズミポケモンのピカチュウと共に、辺りに何もない真っ白な空間で所謂仙人みたいな風貌の老人(以下、老人と記す)の前にいた。

 

最初に口を開いたのは赤い帽子がトレードマークの少年、レッドだった。

『で、何で俺達があんたによって連れてこられたかを説明して貰えませんか?』どうやらレッドとピカチュウは何らかの方法で老人によりこの真っ白な空間に連れてこられたようだ。

 

すると老人がゆっくりとした口調で話し始めた。

「なぁに、大したことではないただの遊び心じゃ。儂らは冒険心溢れる若者を別の世界へ冒険に行かせるということをしておる。別に二度と自分の世界へ戻れないという訳ではないし行きたくないと言うのならばすぐにお主の世界へ帰すが、お主はどうしたい?」

 

『別の世界、か…』レッドは老人の話を聞いて呟いた。『ピカチュウ、お前はどう思う?』

【ピィカ?】ピカチュウはどういうことと言いたげに首をかしげた。

『別の世界ってことは新たな冒険だ!ちょうどほとんどの地方を回って退屈していたところだ、せっかくのチャンスだしいこうぜ!!』

このレッド、カントー地方でポケモンリーグ制覇後、一時期シロガネ山という山で修行をしていたが、あるトレーナーに敗北して以来、再び冒険を初め様々な地方を回っていた。そしてあらかた回って退屈になりはじめたところで新しい所へ冒険するチャンスがまわってきたのだ。冒険好きなレッドにとっては願ってもないチャンスな訳で、

【ピカッチュウ!】と、レッドとずっといてかつ彼の考えてることも丸わかりなピカチュウが当然と言わんばかりの賛成の合図をだした。

『ならばじいさん、その新たな場所へ連れてってください!』と、レッドは力強く言った

 

「よくぞ行ってくれた!」と老人は言った。

「お礼として、お主に魔法を一つ授けよう。お主の持っているモンスターボールを貸してくれぬか?」

 

『魔法?どういうことですか?』と、レッドがモンスターボールを差し出しながら尋ねた。当然だろう、彼の世界には魔法などこれっぽちもなく、空想のものでしかないのだから。

 

「それはお主に行ってもらう世界が魔法の世界だからじゃ。」と老人は答えた。

「楽しく、飽きの来ない世界なのじゃが、魔法で人を襲う輩もいるからの、生身では物足りないと思ってな。なぁに、サービスだと思ってくれればいい。因みにお主のパートナーのピカチュウと言ったか?の攻撃とかも魔法扱いになるからの。そうこうしてるうちにできたぞ、ほれ」と言って、老人はレッドから預かったモンスターボールをレッドに返した。

「実は今から行く世界には本来はいないのじゃかポケモンも多数拍子で入り込んでいるのじゃ。」まぁそれもお主を選んだ理由じゃがなと言いながら話を続けた

「そのポケモンをそのモンスターボールで捕まえることにより、そのポケモンに変身をして、変身したポケモンの能力を使って闘えるようになる。つまり、向こうの世界で捕まえたポケモンの姿になって、闘えるようになるのじゃ。どうじゃ、面白いだろう?もしそれで良いのならば最初から変身できるポケモンを一匹だけ選んでおくれ。それ以外のポケモンについては向こうで頑張っておくれ。あ、伝説ポケモンとかはダメじゃからな。流石にそこまではできん。」

 

『面白そうだな、それ!一匹か…ならばピカチュウの次に長くいて、戦いかたをよく分かるリザードンで!』

 

「リザードンか…そのくらいなら問題ない。あとはお主に魔力を与えれば完了じゃ。さて…いよいよ出発じゃが、準備はいいか?」

 

『あぁ、何から何までありがとう、じいさん!』

【ピイピカチュウ!】

「うむ、やはり若者は元気で無くてはな!では、いよいよ参るぞ、達者でな!!」と、其処に不思議なドアが現れた。

『ありがとうございます!では言って来ます!』

【ピーカピカー!】と、一人と一匹が言いながらドアを通り、ある草原に到着したあと、今通ってきたドアはなくなった。

 

この瞬間、レッドとピカチュウの新たな冒険が、魔法溢れる"フィオーレ王国"での冒険が始まった。

 

そして赤の少年が妖精と合間見えるとき、なにかが変わる…

 

 

To be continued…▼




最後まで読んでくれて、ありがとうございます!初投稿なので、分からないことだらけですが、頑張っていこうと思います!

ところで、主人公レッドについて、いきなりですが聞きたいことがあります!

まず一つ目は、レッドがどのポケモンとして闘うかです。取り敢えず、リザードンは確定で、何種類かのポケモンは出しますし、伝説もそのうちだしますが、「このポケモン出して!」みたいなのがありましたら感想に書いてください!

二つ目は、ヒロインどうするかです。一人、ヒロインどうするかでまた感想に「この子がいい」とか「最悪要らないのでは?」みたいなことをお願い致します!

その他の感想もお願い致します!


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report1.5 Trainer`s card(Red)【ネタバレ注意!!】

3/21 全体的に手直しして、レッドおよびピカチュウのプロフィールに変更します。

ネタバレが非常に多いので、ネタバレを避けたい方は初手で"とんぼがえり"か"ボルトチェンジ"をお願いします。


Trainer`s name:レッド(CV:松本梨香)

 

・年齢:15才(X784年現在)

・身長:168cm

・体重:55kg

(ポケモンの主人公の身長・体重設定のあるものはその時の10才の平均身長・体重となることが多いので日本の15才のものを採用しました。)

 

・外見:

ポケモンFR・LFおよびHG・SSのレッドの格好

帽子に花のバッジ(花は白いグラシデアの花)、左腕にメガリング、右腕に金色の腕輪(メガリングはカロス地方で、花のバッジと腕輪はウェンディから)

 

・出身:カントー地方、マサラタウン

・一人称:俺

・二人称:君、お前、あなた、〇〇さん(後二つは目上に)

・魔法:携帯獣記録《ポケモンレポート》

 

効果:レッドがreport1の老人により魔力を帯びたモンスターボールで、フィオーレ王国全域に生息するポケモンを捕獲することでそのポケモンに変身することができる。捕獲したポケモンはその後自動的にリリースされ、ボールは何度も使えるようになっている。

 

変身したあとは、変身したポケモンの能力、特性(通常特性一つと隠れ特性一つ)、覚える技(技マシン、教え技も)が使えるようになる。それでもレッドのトレードマークである赤の帽子は被ったままなので、野生のポケモンとも見分けがつく。ただし、「まもる」や「みがわり」などの魔力消費量が他の技より多くなるなど、多少の仕様の変化がある。

 

ポケモンによって魔力の消費量は変化し、ミュウツーやレックウザなどの伝説ポケモンになるときの消費量は半端ではない。また、レッドはカロス地方でメガリングを入手しており、各種メガストーンも持っているのでメガシンカはできるが、やはり魔力は大量に必要になる。

 

その他に、魔法の系統が似ているのでミラから変身魔法を教えてもらい、エルザから換装魔法を教えてもらった。換装魔法はバッグから取り出す暇のないときにそこからモンスターボールや回復どうぐ、後述のサンダーソードを取り出すときに使う

 

・道具:

ポケモンシリーズに出てくるどうぐ、きのみ、ボール、わざマシンすべて。シルフスコープやポケギア、バトルサーチャーなどのたいせつなものも網羅。一部アイテムは換装魔法の空間にストックしている。

 

:サンダーソード

エドラスに行った際にもらった、文字通り雷の魔法剣。元々はエドラスのレッドのもので、持ち主であるエドラスのレッドがエドラスの王国との闘いでできた傷により命を落とし、持ち主が失われたところエドラスのレッドの姉であったエドラスのウェンディから譲り受けた。雷を纏って近距離戦、雷の遠距離戦両方で使用でき、電気もピカチュウの電気で可能なため魔力を節約したいときに主に使う。

外見や繰り出す魔法はファイアーエムブレムシリーズのものである。

 

・略歴やその他の情報

 

10才になったときにオーキド博士から、ライバルで親友のグリーンとポケモン図鑑を渡され、冒険に出る。その時にパートナーとして出合ったのがピカチュウである。その後ポケモンリーグチャンピオンになるが訳あって失踪。シロガネ山に山籠りをしていたがあるトレーナーに敗北してから再び冒険を再開、様々な地方を渡り歩いては各地のポケモンジムやリーグで優勝したため、いつしか"最強のポケモントレーナー"と呼ばれるようになった。

 

その後、ある洞窟に迷い混んだときに謎の老人から魔法を授けられフィオーレ王国へやって来た。フィオーレで始めて知り合った人はまだ化猫の宿(ケットシェルター)にいた頃のウェンディ。その後フェアリーテイルに加入する。ポケモンバトルで市街戦の心得があるので他のギルドメンバーと違い戦闘で破壊を繰り返さない。そのためよくナツたちのストッパーに回されたりマスターより評議院へのパシリをされる。鋭い戦略眼、年にそぐわない経験の豊富さと魔法の応用力の高さですぐにS級魔導士および聖十大魔導序列9位になり、"赤帽子の妖精"という異名を持つ。

 

ギルド内での関係は、誰とも仲良くしているがとくにナツたちのメンバーとの絡みが多い。また、ウェンディとはフェアリーテイル移籍前から親友だったがある時を境に恋人同士となった。二人でよく出掛けたりクエストにいくのを目撃される。またラクサスとはずっとライバル関係にあり、しょっちゅう勝負をしていた。しかし未だ決着はついていない。ナツとグレイの関係といえば分かりやすいだろうか。

 

家は自分で土地を買い、自分で家を建てた。機能重視で、家具は余りないが迷い混んで来たりしたポケモンが多く住み着いている。また、庭では数多くのきのみを栽培している。

 

実は魔力はずば抜けている訳ではなく、ナツやグレイ、エルザなどには大きく遅れをとり、それが悩みでもある。しかし、冒険や山籠りによりフェアリーテイルの中でもダントツの身体能力を持つ。まさに"スーパーマサラ人"である。尚毎日走り込みや筋トレ、そして魔力を上げるためのトレーニングを欠かさないストイックさを持つ。よく言えば向上心の塊、悪く言えばトレーニングバカ。

 

性格については、正義感の塊みたいなもので、困っている人や助けを求める人には直ぐに手を差し伸べる。その性格の為、ギルドに入ってから受けるクエストも報酬よりはより困っていそうなものを優先的に受けるため、稀に金欠になるときがあるのだが、無駄遣いをしないタイプなので、あまり問題はない。

 

食べ物の好き嫌いに関してはほとんどなく、基本何でも食べるが(冒険や野宿が長いので好き嫌いできない状態だったことにより。)酒だけはてんで駄目で、直ぐに酔うため、口にしない。

 

 

Pokemon`s name:ピカチュウ(CV:大谷育江)

 

全国図鑑No.25、ねずみポケモン

推定LV:95(エドラス帰還時)

せいかく:むじゃき

 

LV5の時にオーキド研究所でレッドに出会う。最初はレッドに懐かず、レッドは苦労したのだが冒険をするうちにレッドの最高にして最強のパートナーとなり、レッドの冒険に常に一緒にいた。

 

数々の強いトレーナーやポケモンと戦った他、「大乱闘スマッシュブラザーズ」にもファイターとして参戦したため戦闘経験はかなり豊富。また、レッドもその時見たファイターの技をたまに取り入れようとしている。

 

でんき技に加えて"くさむすび"や"ドレインパンチ"など多彩な技に加え、雷の造形魔法を習得している。静の造形は武器を、動の造形はでんきタイプのポケモンがほとんどである。

 

実はギルド内でもギルダーツの次に強く、レッドは魔法を使っても未だピカチュウに負け続けである。 ピカチュウ単独でもクエストに行くことがあり、スケッチブックによる筆談で交渉などをする。




彼の魔法とかそこらはこんな感じです!引き続き感想など待っております!


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report2 新たなる旅立ち

初戦闘回です。大丈夫かなぁ…


フィオーレ王国、とある草原の川辺

 

自然が豊かなこの国では何も珍しくない、普通にある川辺では今、普段なら起こらないことが起きている。

 

何故なら、3つの影がその草原を動き回り、大規模な戦闘を繰り広げているからだ。どうやら1vs2の闘いのようだ。戦闘が始まってからは均衡がとれていたのだが、5分くらいたった時に戦局に変化が生じた。

 

まず出てきたのは青を基調とした、忍者のような風貌のカエルのようなポケモン、ゲッコウガだ。ゲッコウガというポケモンの強みは、なんと言ってもトップクラスの素早さ、そしてその素早さから放たれる、文字通り"変幻自在"な攻撃を仕掛けてくることだ。そして厄介なのはゲッコウガの特性のひとつ、「へんげんじざい」だ。

この特性は、使った技と同じタイプーーこの世界でいう属性になることだ。その為、相性としての弱点が突きにくいのである。

 

しかしこのゲッコウガは少し様子が違った。普段の素早さは身体が痺れるのか、すっかりなりを潜めていた。その理由としては、相手の二匹の内の一匹にある。

 

その一匹とは黄色いネズミみたいなポケモン、ピカチュウ。まがうことなくレッドのピカチュウである。ゲッコウガは戦闘前、川辺に近づいてきたレッドとピカチュウを、自分の住みかを荒らしに来た輩と盛大に勘違いをして、ピカチュウに忍び寄り、必ず先制攻撃を仕掛けることができる「かげうち」で攻撃した。しかしここで誤算が2つ生じた。一つは攻撃を当ててから気づいたのだが、ピカチュウのレベルがゲッコウガより遥かに上だったこと。二つ目は、ピカチュウの特性のひとつ、「せいでんき」だ。この特性は、自分に触れたものをたまに痺れさせることがあるものだ。そして運悪くゲッコウガはその確率をひいてしまい、「まひ」状態に陥った。こうなると自慢の素早さは著しく低下、さらにたまに動けなくなるという彼からすれば最悪の結果となってしまったのだ。

 

そしてもう一匹は、赤い帽子を被ったオレンジ色のドラゴンのようなポケモン、リザードンだ。赤い帽子ということは、これはレッドが変身したものだ。魔法修得当初こそは動きもぎこちなく、失敗ばかりだったが、回数を重ねるごとに上達をして、元々ゲットは得意だったのでピカチュウの力を借りずにふうせんポケモン、「プリン」とはどうポケモン「ルカリオ」を捕獲し、自分の力にした他、先日とある森でピカチュウとのコンビで「森の主」とよばれ、近くの村を脅かしていた「森バルカン」と言うゴリラみたいな獣の群れをフルボッコするまでに上達した。

 

つまり何が言いたいのかと言うと、ゲッコウガは相手を間違えた、ということにはなるが、このまま引き下がる訳なく…

 

「ゲェッ、コゥッ!」

と、水で型どった手裏剣を無数に投げる「みずしゅりけん」をはなったが

 

『遅いっ!』【ピカッ!】と、「まひ」状態で発射速度が遅くなっていたため、リザードン(レッド)とピカチュウは難なく避けていた。そして二体の反撃が始まった。

 

『ピカチュウ、10まんボルト!』と、レッドが命じるや否や、

【ピイーッカ、チューウ!】と、ピカチュウの「10まんボルト」がゲッコウガめがけて飛んでいった。

 

ここでゲッコウガは今の自分では避けられないと判断、本来は相手を転ばせる為の攻撃技の「くさむすび」を自分の前に防御壁として展開、これによって自身は電気の通りが薄い草タイプとなって、ダメージを負いながらも耐えた。

 

『かかったね。』と上から声が聞こえてふと上を見た瞬間、ゲッコウガはしまったと後悔した。

其処には、身体に炎を纏っていた炎の竜、リザードンの姿があった。今のゲッコウガは草タイプ、炎は天敵でしかない。急いでタイプを変えようと技を繰り出そうとするが…

「ゲコォッ!?」ここにきて、身体が痺れて動けなかった。そうなったら、上からの炎を受けることしか出来ない。

 

『いきなり攻撃を仕掛けた君が悪いんだからね!』とレッドはゲッコウガに言い、止めの一撃をぶつけた。

 

『フレアドライブ!!』

「ゲコォーッ!」と、真上からの「効果はバツグン」の攻撃に耐えきれず、ゲッコウガは地面にめり込んだ。すると、リザードンの身体が光りだして、元の人間の姿に戻るとすぐに、

『今だ!モンスターボール!』と言い、赤の白の二色のボール、モンスターボールをゲッコウガに向けてなげた。

投げたボールは綺麗な放物線を描き、ゲッコウガに当たった瞬間、赤い光りがゲッコウガを包み込み、ボールに吸い込まれていった。そしてそのボールが3回ほど揺れたあと、

 

カチッ

 

と鳴った。ゲット完了の合図だ。レッドはそのゲットしたボールを手にもち、上に掲げたら、

 

『ゲッコウガ、ゲットだぜ!!』

【ピぃピカチュウ!!】と二人で喜んだ。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『で、俺達が住みかを荒らしに来たと勘違いして攻撃して来たんだね?』と、レッドがゲッコウガに話していた。ゲットしたあと、そのポケモンはリリースされるので、ゲッコウガはリリースされて、再び外に出ている状態だ。そしてゲッコウガがそうだったと頷き、襲って済まなかったとあやまると、

『別に気にしていないからいいよ。こっちこそやり過ぎた、ごめんね。』

【ピィカァチューウ。】と、二人でゲッコウガに謝り、結果お互いに仲直りした。

『それにしても腹減ったな。今から昼飯にするけどゲッコウガ、お前も食べるか?』とレッドは昼飯の準備に取りかかりはじめた。ピカチュウも誘っていると、

「…ゲッコゥ!」と頷いた。

その後レッド、ピカチュウ、ゲッコウガとその家族(10匹家族でビックリしたのは別の話)とで、昼飯をとっていた。レッドは様々な地方を旅する上で、自炊する機会が多かったので料理が上手いので、皆して満足してご飯を完食していた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『さて、まずどこに行くか?』

とゲッコウガ一家と別れたレッドとピカチュウがタウンマップ(フィオーレ王国盤)を広げながら相談していた。

【ピー…ピッカ!】とピカチュウが指を指した場所は

『なになに…商業都市、マグノリア?…そうだな、ならばここから東だな!よし行くぞ、ピカチュウ!!目的地はマグノリアだ!』

【ピカッチュウ!!】

 

 

こうして目的地が決まったレッド一行は進路を東へ、マグノリアへと向かった。その道中で彼らは何に会うのだろうか。彼らの旅は、まだまだ続く

 

To be continued…▼




戦闘描写ムズッ!全然できんかった…

あと思った。今のところFAIRY TAIL全く関係ねぇェ!!ポケモンしか出てねぇ!!でも次は必ずFAIRY TAILのキャラを出しますので安心してください!!!

因みに今現在レッドの使えるポケモンは

リザードン
ピカチュウ
プリン
ルカリオ
ゲッコウガの5体です。共通点はそう、スマブラ!!
…まぁそれは置いといて、そろそろヒロイン決めるか…という訳でヒロイン募集は次の話書くまでにします!いつになるかは分からないですが。引き続きレッドの使用するポケモンは募集中です!感想など待っております!


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report3 新たなる出会い

ヒロイン決めました!ウェンディにします!でもギルドは化け猫の宿《ケットシェルター》には入れずに、最初から妖精の尻尾《フェアリーテイル》に入れます!

これにより、report3時点での年号とレッドの年齢が決まりました!年号はX778年、この時点でのレッドの年齢は9才です!原作開始時に15才(シロガネ山にいた年齢+1)ということです!!

では、始まります!


フィオーレ王国に来たレッドとピカチュウは、引き続き進路を東に、マグノリアを目指して旅をしていた。

 

『なぁピカチュウ、今気づいたんだけどさ、俺たち少し若返ってない?』

【…ピィカチュウ…】と、ピカチュウは何を今さらという感じで軽くレッドの発言をスルーしていたのだが、実際レッドとピカチュウは若返っているのだ。どれくらいと言うと、約6年若返っているようで、レッドは今9才になっている。その年齢はまだレッドがピカチュウに会う前になるのだが何故若返っているのかは不明だ。ピカチュウは、例の老人が何か細工をしたと思ったが、何のためにしたのかが全くわからないので、それ以上考えないことにした。あくまでも若返ったのは肉体だけで精神はそのままであった。

 

『ところでタウンマップによるとこの森の一帯は嘗て「ニルビット族」っていう人たちが暮らしていたんだってな。そしてその人たちは凄い魔法を持っていたらしいんだ。会ってみたかったなぁ…』

【ピッカ…】…こっちの世界に来て一週間にも満たないというのに流石にピカチュウもレッドの適応力には未だについていけないようだ。

 

『にしても大分森の中を通ってきたな。少しここらで一休みするか。』とレッドが背負っていたリュックを下ろそうとしたとき、誰かが大声をあげながらやってきた。よく見ると、その声の主はピカチュウより少し小さい、羽の生えたメスの白猫だった。レッドたちが気になったのはその白猫が人の言葉を喋っていることよりも、誰かの名前らしいことを叫んでいることだった。そのそぶりはまるで、誰かを探しているようだった。そこでレッドは事情を聞きに、その白猫に声をかけてみた。

 

『おーい、どうしたんだー?』

すると、その白猫は彼の声に気がついたのか彼の方へ近づいてきた。

「あなた、ここら辺で青髪の女の子を見てないかしら?」その白猫はレッドに聞いてみた。

『いや、見てないが…何かあったのか?良ければ手伝うぞ!』【ピィーピカ!】

「助かるわ!あ、私はシャルルっていうの。あなたたちは?旅の人のようだけど…」

『あぁ、忘れてた。俺はマサラタウンから来たレッド!そしてこいつが俺の相棒のピカチュウ!ところでその子の特徴とかを教えてくれないか?』

 

レッドは森の中で出会った、シャルルという白猫から事情を聞いた。それによると、シャルルは青髪の女の子、ウェンディはギルドというものに入っているらしく、そこでもらった"薬草を採りにいく"というクエストという名の仕事をこなしにこの森に入ったらしいのだが、途中でウェンディの方が森の奥深くまで入り込んでしまい、はぐれてしまったようだ。そしてレッドはシャルルにウェンディの詳しい外見などの情報をえたあと、レッドが動き出した。

がすぐさまシャルルが止めに入った。

「無茶よ!この森はフィオーレの中でも広い方なのよ!その中を闇雲に探しても…」

『でもそのウェンディって子は俺より何歳か年下なんだろ?ならばそんなに遠くには行けないはずだ。それに闇雲に探すつもりはない。少し下がってくれないか?』

そう言ってシャルルを下がらせたあと、レッドは自分に魔力を溜めはじめた。すると、レッドの身体が白く光りはじめた。その光りが収まると、彼の姿は全く違うものになっていた。

彼の今の姿は青と黒を基調とした、二足歩行の狼みたいなポケモン、はどうポケモン・ルカリオになっていた。

 

「なによ、これ…」見たことのない魔法に驚いているシャルルを横目に、ルカリオとなったレッドは眼をとじ、右手を森にかざしはじめた。

 

ルカリオというポケモンの特徴は、全ての物が持っているといわれてる「波導」というエネルギーを感じとることができることである。その為、どんなに視界が悪かろうと躓くことなく探し物を探すことができる。だから、たかが森の中で女の子一人探すことなど造作もない。

 

『…いた!』遂にレッドはウェンディを見つけ出したようた。

「良かったわ~。」とシャルルは安堵の一息をついたが、

『でも今はウェンディが危ない!直ぐ助けにいかないと!ピカチュウ、シャルルのことは頼んだ!!』そう言ってルカリオ(レッド)はウェンディのいると思われる方向へ一目散に駆けていった。

「ちょっと、待ちなさいよー!」【ピカピー!】と、シャルルとピカチュウは慌ててレッドを追いかけた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

遡ること30分前

 

「ぐすん…シャルル~、どこ~?」

クエストの仕事で森に来たものの、森に深入りし過ぎてしまったために一緒に来ていたシャルルとはぐれてしまった青髪の少女、ウェンディは今にも泣きそうになりながら森の中をさまよっていた。彼女は一年前、育ての親であった"天竜・グランディーネ"がいなくなり、さらにそのあと一緒に今のギルドに着くまでの間一緒に旅をしていた"ジェラール"という男の子も何も別れを言わずに彼女のもとをいなくなってしまったという過去があった。その為、今でこそはギルドのメンバーがいるから寂しくはないが、二人との別れ以来彼女は"独りぼっち"ということに対してのトラウマを抱えていた。そんなときだった。

「きゃっ!」と、ウェンディは短い悲鳴とともに転んでしまった。そして遂に彼女はえーんと泣き出してしまった。泣き止まないまま少し時間が経ったとき、

「グルルル…」と複数のうなり声が聞こえた。そしてウェンディの前に現れたのは5匹の大きな虎の群れだった。

「あ、あぁ…」逃げなきゃ、そう思ったウェンディだが恐怖とさっき転んだ時に足を擦りむいてしまい、ろくに動くことができなかった。それを虎の群れが見逃す訳なく、ジリジリと距離を詰めていった。

そして、その虎の中で一番大きい虎が大きくジャンプしてウェンディに飛びかかろうとして、

(もうダメだ…)とウェンディが眼を瞑って食われるのを覚悟した瞬間ーー

 

 

『そうはさせるかっ、「はどうだん」!』

(えっ…?)

とウェンディが恐る恐る瞑っていた眼を開けると、其処にはさっきまで自分を食おうとしていた虎が、代わりに自分の前に立っている、赤い帽子を被った青い狼みたいな生き物が放った青い魔力の塊(正確にはちがうが、ウェンディにはそう見えた。)に当たって宙を舞っていた。何が何だか状況がつかめないでいると、

「ウェンディー!」と、シャルルと黄色いネズミが狼みたいな生き物に続いてやってきた。

「シャルルー!わぁぁぁん!!」と、探していたシャルルと再会し、更にさっきの恐怖から解放されてひと安心したことにより、ウェンディは顔をぐしゃぐしゃにして大泣きしていた。それこそシャルルの「しょうがないわねぇ」と言ったことも全く聞こえないほどに。

 

『ピカチュウ、お前は二人を守っていてくれ。こいつらは俺が相手をする。』

【ピカッチュウ!】ビシッと敬礼をして、ウェンディとシャルルを守る体制になったピカチュウをみたレッドは再び残りの虎に向かって言いはなった

『仲間が飛ばされてなお向かってくるなら来い、容赦はしないがな!』

そう言って手足に纏う波導の量を増やして、構えた。それを見て一瞬たしろいだ虎だか、一匹向かって来たのを皮切りに残りの四匹が一斉にかかってきた。

『まだ向かってくるか…ならば食らえ、「はっけい」!からの「ボーンラッシュ」!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『よし、これで終わりだ』

「礼をウェンディの代わりに言うわ、ありがとう」

『礼なんていらないよ。それよりウェンディが無事で良かったね、いよっ!』と、「いやしのはどう」でウェンディの擦り傷その他を治したあと、シャルルとはなしながら先程のルカリオの姿から元の姿にレッドは戻った。

 

虎の群れを駆逐したあと、レッドは足を擦りむいて怪我をしていたウェンディの治療に取りかかろうとしたが、

ウェンディがさっきから泣き止まず、当分泣き止みそうにもなくてシャルルが頭をかかえていたので、仕方なくレッドの出た行動は、数日前ケットし、自分の力にした、ふうせんポケモン・プリンに変身し、プリンの「うたう」で子守唄を歌い、ウェンディを寝かしつけてから再度ルカリオに変身し、「いやしのはどう」で回復させていた。

[因みに治療後、「うたう」の間シャルルの耳を塞いでいた結果寝てしまったピカチュウの顔にレッドが落書きをして、シャルルに軽く引かれていたのは別の話で、その後落書きに気づいたピカチュウに手痛い仕返し(10まんボルト)を食らったのはまた違うはなし。]

 

「ん…、あれ?私…」一行が森から抜けて暫くすると、眠っていたウェンディが眼をさました。そして、

「あれ?あ、あ、あわわわっ!」

『おわっ、危ないっ!…とと、セーフ、セーフ。』

と、寝ているウェンディはレッドがおぶっていて(リュックはピカチュウ持ち)、ウェンディがそれに気付いて慌てたことにより、彼女が手を放してしまい、危うく落ちそうになったが、レッドが何とか踏ん張った。

『目が覚めたようだけど、どこか具合悪くない?』

と、バランスを持ち直したレッドが聞いてみたら、余程おんぶが恥ずかしかったのか、

「あ、だだ、大丈夫です!大丈夫ですからお、下ろしてくだひゃいっ!」とテンパって声も裏返ってしまいには語尾をかんでしまい、顔を真っ赤にしながら言って、下ろしてもらっていた。

 

『えーと、落ち着いたかな?初めまして、俺の名前はレッド!そしてこいつが相棒のピカチュウだ。』

【ピカッチュウ!】

「レッドさんにピカチュウさんですか、宜しくお願いします。私はウェンディと申します。」

「私はさっき紹介したけど、シャルルっていうわ。宜しく。」

と、各々がまず自己紹介をした。

 

『宜しくな、ウェンディ。あと、さん付けはやめてくれ。俺もピカチュウもウェンディとそんなに年変わらないよ。』

「じゃあ、レッド…君、は?」

『うん、それならいいかな。』

「というかウェンディ、何で顔赤くなってんのよ。」

と、シャルルのツッコミ通り、ウェンディの顔は再び赤くなっていた。

「うー、シャルルの意地悪~!それにしてもレッド君、私とあまり年齢変わらないけど強いんだね~。」

『そうでもないよ、俺なんてまだ魔法覚えたてでまだまだだよ。でもウェンディも十分強いと思うけどな…』

「私は…攻撃魔法は全然ダメだし、ドジばっかりするし…私だって強くなりたいのに…ぐすん。」

そういったウェンディは少し泣きそうな顔になってしまった。

『おいおい、いきなり泣かないでくれ。ところで何で強くなりたいんだ?』とレッドが聞いてみると、ウェンディが

「…グランディーネとジェラールに会うため」

『グランディーネ?ジェラール?』

聞き覚えのない名前(当然ではあるが)に首をかしげるレッドに対しウェンディは

「グランディーネは私の育ての親なの。天竜って名前のドラゴンでね、私に言葉や魔法を教えてくれたの。でもある日いなくなっちやったの。いなくなったって泣いてた私を慰めてくれたのがジェラールって子なの。それで一緒に旅をしていたんだけどね、ジェラールもある日私を今のギルドマスターの家において、いなくなったの…」

そこまで言うと、ウェンディは涙を堪えきれずに再び泣きはじめてしまったが、まだ言葉を続けた。

「でも…私が、もっと、強くなれば、また、会える気が、するの、だから、強く、なりたいのに…強くなりたいのに!!」

そこまでいい終えたウェンディは大粒の涙を流しながら泣き崩れてしまった。

「ウェンディ…アンタ…」シャルルも初めてウェンディの胸のうちを聞いて、言葉を失っていた。

 

暫しの沈黙のあと、レッドは、

「えっ…!?」

…ウェンディの頭をそっと、泣き虫の妹をあやす兄のように撫でていた。

『大丈夫だ、君は十分強い。強くなりたいって心がそこまであるなら強くなれる。絶対にグランディーネにもジェラールにも会える、絶対にだ!』

「レッド君…」

『何なら俺たちも手助けをする。国中駆け回ってでもその二人を探し出す!!』

「えっ!?でもレッド君、そんな、初めて会う人にそこまで…」

『その初対面のひとにあそこまではっきりと言ったのは君だよ、ウェンディ。それに俺たちにも旅の目標ができた。その目標は必ずグランディーネとジェラールを見つけ出すことだ!絶対に見つけ出す!!だから安心して、ウェンディ。』

「レッド君…ありがとう、ありがとう……!」

暫くして、ウェンディが泣き止んで、落ち着いたところで再び移動をはじめた。そしてそのままウェンディの今の家である、魔導士ギルド化猫の宿《ケットシェルター》まで帰るのであった。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

そしてところ変わってギルドの前、レッドはウェンディとシャルル、そしてギルドマスターのローバウルと話をしていた。

「ウェンディのことはなぶらありがとう。マスターとして礼を言う。」

『いやいや、当然のことをしたまでですよ。』と、レッドはローバウルの礼に答えた。確実に"なぶら"の意味は分かってはいないが。するとウェンディが心配そうにレッドに聞いた。

「もう行っちゃうの…?もっとゆっくりしていってもいいのに…」

『うん。取り敢えずは商業が盛んで情報の入りそうなマグノリアとかを行ってみるよ。…て、ここにはまた来るから心配しないでくれよ。』

「本当に…?」

『もちろん、本当だ。何なら約束しておこうか?』

そう言ってレッドは小指を出した。小さい頃よくやっていた、「指切りげんまん」のやつだ。

「…うん、分かった。必ずだよ!破ったら許さないからね!」

『ならば、約束成立だ!』そう言って、レッドとウェンディは例の指切りげんまんのやつを行い、約束を交わした。

「じゃあ、またね、レッド君!」

『あぁ、またな、ウェンディ!』

 

そう言って、レッドとピカチュウは再び進路を東へ、マグノリアに向かい、ウェンディ、シャルル、ローバウルはギルドの中に入っていった。

そしてこのであいが、様々な運命を変えることになる…

 

To be continued…▼




終わった〜!でもこんな感じでよかったのかな…?

取り敢えずウェンディとの出会いでした。次回はいよいよ(?)フェアリーテイルのメンバーとの接触回です!楽しみにしてる人がいるならば、楽しみにしてください!


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report4 妖精の尻尾へ

今回も頑張って参ります。

閲覧者やお気に入り登録者がいてくれて、嬉しい限りです。

今回、レッドは妖精の尻尾《フェアリーテイル》に入ります。では、どうぞ!


フィオーレ王国に来て初めてできた友達、ウェンディと別れたレッドとピカチュウはあと少しでマグノリアに着くというところにいた。ウェンディとの約束で探している、天竜グランディーネとジェラールという少年についての情報を得るためにマグノリアを目指していたのだが…

 

『何でこっちに来てまでスピアーの群れに追いかけられなければならないんだよー!』

【ピーカァー!】

「「「スピーィ!」」」どくばちポケモン、スピアーの群れに追いかけられ、レッドは自転車で全力で逃げていた。

『くそっ、埒があかない…ピカチュウ、追い払うぞ!』

【ピカチュウ!】逃げてもきりがないと判断した二人、スピアーに向き合って反撃体制を取った。

 

『今だピカチュウ、「でんげきは」散弾型!』

【ピィッカ!】レッドは威力よりも命中率を選択し、スピアー全体に当たるように、確実にあたる「でんげきは」を拡散させた。だがいくらピカチュウのレベルが以上に高いとはいえ、拡散させたため、スピアーを倒すには至らず、

「「「スピィィィ!!!」」」と、逆に怒らせてしまった。しかし、それこそがレッドの策だった。ピカチュウの攻撃で動きを止めていた間にレッドはリザードンに変身していて、技の構えをしていた。まずいと思ったスピアーだが、

『もう遅い!「ねっぷう」!!』と、効果バツグンの広範囲攻撃を食らって、スピアーの群れはバタバタと倒れた。

『襲って来た君たちが悪いんだよ!いけ、モンスターボール!』そう言って投げられたボールはスピアーの一匹に当たり、何の抵抗もなくゲットできたのであった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

その後マグノリアについた一行。スピアー以外にも何種類か捕まえてあるのだが、その話はまたすることにしよう。マグノリアは商業で成り立っているので、人が多い。ならば何かしらの情報はあるのじゃないかと片っ端から二人について聞いてみた。しかし、結果はノー。誰一人としてグランディーネかジェラールの情報を持っている人はいなかった。レッドが諦めかけていたとき、通りすがりの漁師のおじさんがレッドに話しかけてきた。

 

「何をさがしてんのかわからねぇけどよ、探し物なら妖精の尻尾《フェアリーテイル》に頼んでみたらどうだ?」

『フェアリーテイル、ですか?』

「そうだ、魔導士ギルド、フェアリーテイルだ。騒がしいが腕は確かな連中だ。分かりやすい所にあるから一回行ってみな。」

『そうですか、ありがとうございます!』

「いいってことよ、坊主も頑張りな!」

 

そう言って漁師のおじさんと別れたレッドは、おじさんの言っていたギルドという所へいってみた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『へぇ~、これがギルドか…!』

【ピカァー…!】ギルドの入り口を入ってみたレッドとピカチュウはギルドの大きさ、そして騒がしさで驚いていた。辺りをよく見るとレッドは、自分とほぼ同年代

の子供たちが割と多くいるのが気がついた。桜髪のマフラーの少年が半裸の黒髪少年とケンカをしているのを茶髪の少女が止めに入っていたり、違う場所では赤髪の少女と銀髪の少女がケンカしているのを、銀髪の子の弟と妹と思われる子たちが止めに入っていた。これで大丈夫なのか、とレッドが止めに入ろうとした時

 

「いつものことじゃ、放って置けばよい。それよりウチに何かようかの?」と後ろから小さい老人が話しかけてきた。

『はい、ある人を探しているのですが…』

「まぁ立ち話もなんじゃ、奥のバーのところで話を聞こう。因みにわしはマカロフ、ここのマスターをしておる。」

『お願いします、マスター・マカロフ。俺はレッド、そしてこいつが相棒のピカチュウです。』

 

奥のバーでレッドはマカロフに事情を話した。友達との約束でグランディーネというドラゴンとジェラールという少年を探しているということ。そして、マグノリアでここに聞いてみろと言われたこと。

 

「天竜、か…ここのギルドにはもう一人別のドラゴンを探しとる奴がいるがドラゴンの情報はない。ジェラールという奴に関してはさっぱりじゃ…すまんのう」

『いや、いいんです。ありがとうございました。』

レッドがそう言ってギルドを後にしようとすると、マカロフに止められた。

「ところで話は変わるんじゃが…お主、ギルドに入ってないようじゃの。よかったからウチに入らないか?」

『えっ…?』【ピカ…?】突然の提案に二人はビックリしていた。

「ギルドに入った方が情報が入るし、お主の魔力は年齢にしては大したものじゃ。ギルドの魔導士として十分やっていけそうだが…どうじゃ?」と、マカロフが続けた。それに対し、レッドは

『…ならばお願いします。そっちの方が確率が上がるなら、入らせていただきます、妖精の尻尾《フェアリーテイル》に!!』【ピカピッカー!】

「分かった!おいお前ら、ギルドの新入りを紹介するぞ!」

そういった直後、一瞬の沈黙のあと今まで以上の歓声が上がった。

「新入りだ~!」「今日はめでてぇ、飲むぞ!」「キミ、名前は?」と、各々が騒ぎ立てる中でレッドは自己紹介をはじめた。

『俺はレッド!そしてこいつは相棒のピカチュウ!みんなよろしくお願いします!!』

「「おお、レッドっていうのか、宜しくな!」」とギルド中から聞こえ、周りは宴会状態となった。そこでレッドとピカチュウが落ち着こうと椅子に座ろうとした時、

 

「おーい新入り!早速だが俺と勝負しろ!!」と、桜髪の少年、ナツに勝負を仕掛けられた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ところ変わってギルド前の広場、ここではギルドの皆がナツと新入り、レッドの試合を観戦に来ていた。そしていつの間に、どっちが勝つかの賭けまで始まっていた。ほとんどのメンバーがナツが同年代では強い方と知っていたのでナツに賭けていたが、四人の少年少女だけはレッドに賭けていた。

 

「へぇ、お前らもあの新入りに賭けるのか。」と半裸の黒髪少年、グレイが言った。

「グレイはともかく、エルザとミラがレッドを選ぶなんてね…あとグレイ、服」と、茶髪の少女、カナが半ば呆れながら言った。「うぉぉっ!」と驚いていたグレイをよそに赤髪の少女、エルザが答えた。

「大した理由はない。ただあの新入りがやると思っただけだ。ミラと同意見なのが腹立つが。」

その言葉に銀髪の少女、ミラジェーン(通称ミラ)が、弟のエルフマンと妹のリサーナの静止を振り払いエルザに突っかかった。

「それはこっちのセリフだ、バカエルザ!」

「なんだと、バカミラ!」

「「ぐぬぬ~!」」

「そっちでケンカしてどうすんのよ。そろそろあっちの闘いが始まるよ!」

その間にレッドとナツ闘いの準備は整っていた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「これより、ナツvsレッドの試合を開始する!初めぃっ!!」マカロフの号令と共に、レッドとナツの闘いが幕を開けた。

 

『行くぞナツ!』そういったレッドは変身をして、マカロフの傍で観戦しているピカチュウと同じピカチュウへと変身した。ギルドメンバーが驚いているなか、ナツは以外と冷静だった。

「ミラと同じ、変身魔法か!燃えてきたぞ~!"火竜の鉄拳!"」そう言ってナツは拳に竜の炎を纏って先制攻撃を仕掛けた。しかし、ピカチュウとなったレッドは慌てず、

『甘い!「でんこうせっか」!』と、「でんこうせっか」でナツの腹にぶつかっていき、ナツはたまらず吹っ飛ばされた。だがそれで倒れるナツでもなく、

「やってくれたな!だったら"火竜の鉤爪"!からの"翼撃"!」

『…!ならこっちは「アイアンテール」!』

そしてナツの炎の手足とレッドの鋼の尾がぶつかりあったが、決着には至らず、お互いが距離を取った。

「近距離がダメなら、"火竜の咆哮"!」

『「10まんボルト」!』と、今度は炎と雷がぶつかり、土煙が上がった。ナツはそれによってレッドを見失い、キョロキョロ探しはじめた。それが致命的だと知らずに…

 

『余所見とは余裕だね、ナツ。必殺、「ボルテッカー」!』

「えっ?うわぁぁぁっ!!」と、ピカチュウの決め技である「ボルテッカー」をくらい、ナツはさっきより吹っ飛ばされ、倒れた。

 

「勝負あり!勝者、レッド~!」

その瞬間、観客からは歓声と賭けに負けたという悔しさの叫びが響き渡った。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

試合後

 

『まさか連戦とはね…』

「うるさい、さっさと始めるぞ、じっちゃん、号令頼む!」

『その前に服着ないでいいの?』

グレイの叫び声が聞こえる前にマカロフが号令をかけた

 

「これよりレッドvsグレイの試合を始める。初め!」

と、グレイとの闘いが始まった。

 

「先手必勝!"氷造形、「槍騎兵」"!」そう叫んだグレイは無数の氷の槍を産み出した。それに対して、あらかじめリザードンに変身していたレッドは、慌てることなく

『氷の槍か…いい攻撃だけど、相性が悪かったね!いくぞ、「はじけるほのお」!』そうしてレッドが口から吐いた火の玉が氷槍に当たると、火の玉が無数に弾け飛び、全ての氷槍を相殺した。

「なっ…!?ならば"氷造形「大槌兵」"!」数がダメならパワーで勝負と、氷の大槌を繰り出したが

『望むところだ!「ほのおのパンチ」!』と、レッドは炎の正拳で対抗した。暫く拮抗していたが、やがてグレイの大槌の方が先に砕けてきた。

「何っ…!」

『さっきも言ったけど、相性が悪い!これで決めるぞ、「だいもんじ」!』

「ぐっ、"氷造形「盾」"…て、ぐわぁぁぁっ!」とグレイを盾ごとレッドの放った大の字の炎が吹き飛ばした。そしてマカロフの号令と共にレッドは二連勝を飾った。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「何でお前と闘わなければいけないのだ、ミラ!」

「こっちのセリフだ、バカエルザ!」

最初はどっちが先に闘うのかで揉めていたが、レッドが初めての連戦で疲れて来たため、急遽ピカチュウを入れ、2vs2のタッグバトルをすることになった。

『何でもいいから早く始めよ…流石にちょっと疲れた』

【ピィーカチューウ】

『鼻で笑うけどあいつら大分強かったからな、ピカチュウ!』

 

「…初めてもよいか?わしも疲れた。」

『「「あ、すみません、始めてください。」」』

「……ここでは息合うんだ。まぁよい!ただいまよりレッド・ピカチュウペアvsエルザ・ミラペアの試合を始める!初めィ!」

そして号令の瞬間、ピカチュウ以外の三人の身体が光り初め、最初とは別の姿になっていた。レッドはゲッコウガに、エルザは周りに剣の舞う天輪の鎧に換装し、ミラは接収し、悪魔のようになるサタンソウルを発動した。そして、全員はまず遠距離攻撃を探り合いも兼ねてぶつけ合った。

『「ハイドロポンプ」!そしてピカチュウは「エレキボール」!』

【ピィーカッ、ピッカッ!】

「"天輪、循環の剣"!」

「"イビルエクスプロージョン"!」

 

4つの技のぶつかり合いは、先程以上の砂埃を舞い上げていた。

 

『この場合、ミラって銀髪の方が厄介だから先に倒すぞ!』

【ピッカ!】砂埃が舞っている内に作戦会議をしていたレッドとピカチュウだったが、

「「作戦会議とは随分余裕だな」」

『【!!!】』その内にエルザとミラが目の前で技の構えをしていた。

「これで終わりだ、"天輪、繚乱の剣!"」

「隙あり、"ダークネスエクスティンクション"!」

 

エルザとミラの決めの一撃がレッドとピカチュウに直撃し、これで終わったと思った二人だったが、

 

『いやー危なかったなー。前より多用しにくくなったから使いにくかったけど体力と魔力消費するだけあるな。』

【ピカチュウ!】

「「!!!」」今度はエルザとミラが驚く番だった。なぜなら今思いっきり当てたはずの二人が無傷で自分たちの背後にいて、目の前には緑色の小さな人形が二つ転がっているだけだからだ。

 

しかし、正確にはレッドとピカチュウは無傷ではなかった。緑色の人形の正体は、二人が体力と魔力を削って作り上げて身代わりの人形をつくる、「みがわり」という技だからだ。しかも削られる体力もこの世界に来る前よりも多いため、多用の出来ない技となっていた。だが、相手が驚いているため、一瞬の隙ができた。それをレッドとピカチュウは逃さず、

 

『今だ、作戦通り行くぞ、ピカチュウ!エルザに「くさむすび」!』

そういうと、ピカチュウはエルザを蔓のようなものでエルザの動きを封じ、その上でレッドはミラに水でできた手裏剣を投げる「みずしゅりけん」をでたらめに投げることでミラの逃げ道を封じながら水で作った忍者刀を持って突撃していった。しかし、ここで黙ってやられるミラではなかった。

「勝った気になるなよ!"イビルスパーク!"」と、レッドめがけて電撃を放った。レッドの変身しているゲッコウガは水タイプ。さらに特性「へんげんじざい」でも「みずしゅりけん」を放った後のため、電撃は弱点となる。つまりこれは突撃をしているレッドにとってはピンチな状況だ。

 

【ピッカ!】「なっ…!?」

…1vs1の場合だったときではだが。今レッドは相棒のピカチュウと一緒に闘っている。そして、ピカチュウには特性の1つとして、全ての電撃を引き寄せ、自分の特殊攻撃力を上げる「ひらいしん」という特性によりダメージを与えることはおろか、逆に敵に塩を送る結果となってしまった。

 

『そこだ、ピカチュウ!「かみなり」!』

【ピッカチュウ~!】

「きゃあぁぁっ!!」

パワーアップしたピカチュウの「かみなり」により、ミラは意識はあるもののダメージと痺れにより全く動けず、結果、先頭不能と見なされたとき、エルザが「くさむすび」を自分の周りに舞っている剣で切り裂き、ピカチュウに向かっていった。

「ミラがやられたからといって、私が二人とも倒せばいいだけだ!換装、飛翔の鎧!」

そう言ってエルザは機動力のある飛翔の鎧でまずピカチュウに向かっていった。

「この速さについてこれるか!"飛翔、音速の爪"!」

『確かに速いな…でも俺たちはもっと速い相手をしたことがある!ピカチュウ、「アイアンテール」で全て受け流せ!』

そう言うと、ピカチュウはレッドがナツ戦で使っていた何倍もの速さで尻尾を硬化し、エルザの神速の剣撃をすべて弾いていた。

「はぁ、はぁっ…流石と言ったところか…って、レッドはどこだ?」

そう、いつの間にかレッドの姿は消えていた。レッド達の方が有利な状況と言えたので、逃亡はあり得ないと探していたら、

「エルザ、下だ!」とミラが叫んだ。エルザが下を急いで見ると、エルザの影にゲッコウガとなっているレッドが隠れていた。

『今気づいても遅い!「かげうち」!』

その瞬間、レッドは影から飛び出し、エルザの剣を弾き飛ばした。そして再度両手に水の忍者刀をだし、

『俺たちはコンビじゃ負けねぇ!「つじぎり」!』

「うわぁぁぁっ!」と、レッドはエルザに「つじぎり」を決め、エルザはたまらずに倒れた。

 

「勝負あり!勝者レッド!!」

滅多に見れない大勝負をみて、観客からは勝ち負け関係なく双方に惜しみ無い歓声が上がった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ナツ、グレイ、エルザ&ミラの三連戦のあと、レッドとピカチュウの歓迎会、という名の宴会が開かれた。その時、マスターに呼ばれて、ギルドの紋章をつける場所を決めた。レッドは左手の甲に、ピカチュウは尻尾の先端部分につけてもらった。その後、試合をした面子プラスカナ、エルフマン、リサーナと、途中から試合を見ていたという水色の髪をした少女レビィと、どっからどうみてもこの前会ったシャルルと同族と思った、羽根の生えた青いオス猫のハッピーと話をしていた。

 

「すごかったね、今日の試合!」

「まさかあの四人を倒すなんてね!」

「随分不思議な魔法使ってたけどどんな魔法なの?」

と、上からリサーナ、カナ、レビィの順である。

 

それに対して、レッドは自分の魔法の説明をした。本来、自分の国では捕まえて召喚する「ポケモン」という生き物の力を借りて闘うのか魔法がレッドの所持する魔法、「携帯獣記録《ポケモンレポート》」だ。その後はレッドが皆の魔法を聞いたり、お互いにはじゃぎまわっていた。

 

やがて夜も遅くなり、皆がはしゃぎ疲れて寝静まったとき、レッドはマスター・マカロフと話をしていた。

 

「どうじゃ、ウチのギルドは?」

『そうですね、皆騒がしいけど楽しい人たちだし、何だかんだで頼りがいのある人ばかりです。ここならうまくやっていけそうです!』

「そうか、それならよかった。あとはここの仕事に慣れてくれれば文句なしじゃ!」

『はい、頑張ります!その代わりではないですけど、グランディーネとジェラールの情報が入ったらお願いしますね。』

「あぁ、まかしとけ。まだなにも分からんがその時はしっかりやるから安心せい。」

『ありがとうございます!では、これから宜しくお願いします!』

「おう、期待しとるぞ!」

 

妖精の尻尾に入ったレッドとピカチュウ、だが、彼らの旅はここで終わりではない。むしろ、これから彼らの冒険が始まるのだ。彼らの冒険はまだまだ終わらない

 

To be continued…▼




なんとかギルドに入らせました。

次回は初クエストに行かせます。誰と行かせようかな…

あと、レッドに使ってほしいポケモンは相変わらず募集してるので、よろしければお願いします!


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report5 初クエストとメガシンカ

タイトル通りで行きます。


妖精の尻尾《フェアリーテイル》に入ったレッドとピカチュウ。入った次の日にレッドはマスターのマカロフにクエストの受け方を聞いていた。そしてレッドはいよいよ初クエストに行くことになった。

 

「ふむ…山の遭難者の救助か…まぁお主なら大丈夫じゃろう。しっかりやるんじゃぞ!」

『はい!行ってきます!』

【ピカチュウ!】

 

そしてレッドがギルドを出発をしたあと数分…

 

「マスター・マカロフに伝言でーす!」そういってきたのは評議員の使者だった。

「なんじゃ、また始末書か!?」と、マカロフは慌て出した。毎度ナツやエルザが建物を壊すなどの理由でよくマスターとして呼ばれるからだ。しかし、今回は違うようだ。

「いや、クエストのランクの変更です。"山の遭難者の救助"のやつなんですけど、その山のあたりに非常に狂暴なモンスターが出たため、S級クエストになったということを伝えに来ました。」

S級…それは普段のクエストより何倍も難しく、危険なクエストで、このギルドでもそのクエストに行けるのは限られた人だけなのだが…

「ほう、分かった…て、まずい!今レッドがそのクエストに行ってしまった!」

 

どうやら、レッドの初クエストは最初から波乱万丈になりそうだ…

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

その頃レッドは既に遭難者を見つけ、山の麓まで降りていた。ルカリオの波導の力で山に入ると暫くすると怪我をして降りれない男性を見つけた。幸い命に別状はなく、食料も十分に持っていて怪我で動けなかっただけなので「いやしのはどう」で怪我を治し、山から降ろした。

 

「すみません、助かりました。山から降ろして頂いただけでなく、怪我まで完治させてくれるとは…なんとお礼をしたらいいか…」レッドに治してもらい、歩ける位に怪我を治してもらった男性は、助けてくれたレッドに感謝の言葉を言っていた。

『別にいいですよ。無事で何よりです。これからは気をつけてくださいね。』

「ありがとうございます!では、また縁がありましたら宜しくお願いします。」

『こちらこそ!またな!!』

 

こうしてレッドの初クエストは難なく終わる、はずだった…

 

『ん…?うわっっ!!』

【ピカァッ!?】

 

とっさに避けたものの、いきなり上空から「はかいこうせん」が発射され、レッドはその攻撃にかすって腕に軽傷を負った。

 

「グオォォォッ!!」上を見ると、そこには狂暴として知られているドラゴンポケモン、ボーマンダがいた。このポケモンこそがS級クエストとなった要因だ。最近住み着き、近くの山や草原を中心に暴れまわっているのだが、そんな事を知らなかったレッド達にとっては完全な不意討ちで、レッドとピカチュウは分断されてしまった。そして追い討ちをかけるようにボーマンダの進化前のポケモン、タツベイとコモルーがピカチュウを包囲した。これでレッドは一人でボーマンダと闘うこととなった。

 

『くそっ、やるしかないか…行くぞ!くらえ、「ドラゴンクロー」!』と、レッドはリザードンに変身し、ボーマンダに効果バツグンな「ドラゴンクロー」を思いっきりどてっぱらにぶつけたが、

『ぐっ、こいつは…強い!』

そう、ボーマンダはそこまで効いているようにもみえなかった。そして、逆にボーマンダはリザードンにとっては一番手痛いいわタイプの技の「いわなだれ」をぶつけてきた。

『くあっ!…くそっ、頭まで回るってどこまでふざけてんだ!だったらこれでっ…!「りゅうのはどう」!』

 

今度は「りゅうのはどう」を当てたレッド。今回はさっきよりも効いていたらしく、少しボーマンダは吹き飛んだ。

『よし、少しは効いたか!今のうちに、「りゅうのまい」!』と、隙ができた内にレッドは自分の攻撃力と素早さを上げる「りゅうのまい」を使ったが、それを黙って見るボーマンダではなく、

『やべっ、あいつ「りゅうせいぐん」まで使えるのかよ!まずい!!』流石に高レベルのボーマンダから放たれるドラゴンタイプ最強の技を食らえば人溜まりもないので、レッドは必死に避けるも、無数に降る流星を全て避けきれずに1つに当たった。1つ当たればその後は次々に当たるもので、レッドは結果、大分食らうこととなった。

『ぐっ…強すぎんだよ…でも、よく考えたらピカチュウやあいつら、これを俺の命令で受けきっていたんだよな……だったら、自分がやらなくてどうする!ピカチュウだって今も戦ってんだ!それにこんなところでやられちゃウェンディとの約束も守れない!やられる訳には行かないんだ!ならば魔力消費なんて馬鹿なこと考えてる場合じゃないな。』

そういってレッドは自分のリュックから1つの石とそれに似た石がついている腕輪をとりだした。

『あとのことは今は考えない…全力で行くぞ!』

そういって腕輪を左腕につけ、石をかざして唱えはじめた。

『眠りし力を呼び覚ませ、メガストーン!リザードン、メガシンカ!!』

そう言いきった瞬間レッドの身体が虹色に光り初めた。そして、相手のボーマンダが驚く暇もなく、レッドは新しい姿へと変身した。

『こっからが第二ラウンドだ。さっきの俺と一緒にするなよ…』

レッドの姿は元のリザードンのオレンジ色と大きく異なって黒の身体になって、口や尻尾から青い炎がメラメラと燃え盛っている「メガリザードンX」になった。

『食らえ、「りゅうのまい」と特性「かたいツメ」で強化された「ドラゴンクロー」を!』

「グオォォォッ!」

メガシンカしたことと、先程の「りゅうのまい」により、さっきとは桁違いの「ドラゴンクロー」を食らったボーマンダ。体力はギリギリのところまで持っていかれたが闘志は衰えず、お返しの「ドラゴンクロー」を繰り出したが、

『ふっ!』とレッドは受け止め、さらにボーマンダをつかんで動きを封じた。

『いくら効果いまひとつでもこれは効くだろ。奥義、「ブラストバーン」!』

ゼロ距離から放たれた「ブラストバーン」の蒼炎により、ボーマンダは耐えきれずにダウンした。

『今なら!モンスターボール!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『疲れた~!』

【ピカピカ~!】

無事戦闘を終えた二人。結果ボーマンダは退治、捕獲に成功してレッドの新たな力となった。また、ピカチュウも相手を数の差をひっくり返してまとめて退治をした。

『最初からこれじゃあな…先が思いやられるぜ……今日から、と言いたいが流石に疲れた。明日から猛特訓するんだが、特訓につきあってくれないか?』

【ピカッ…チュウ~!】

『ホントにしんどい……ギルドに戻ったら寝るぞ…』

 

そういって二人はへとへとになりながらギルドに帰還、クエスト成功と報酬の報告をしたあと直ぐにレッドとピカチュウは倒れるように寝た

 

S級クエストを成功したと称賛されたレッド。しかし自分はまだまだと感じた彼はその後猛特訓を初めた。そんな彼に待ち受けるものとは…

 

To be continued…▼




それにしても書くの難しい!

こんな文才ゼロの人の作品を読んでくれてる人に感謝です。


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report6 vsラクサス

ポケスペみたいなタイトルになってますが、やはり文字どおりの内容になります。

レッドがギルドに入ってから数ヶ月後の話になります。


レッドとピカチュウが初クエストを成功させてから数ヶ月がたったある日のこと…

 

初クエストの日以来、レッドは1人もしくはピカチュウと二人でクエストに行ったりナツやエルザなどの同年代の子供たちと様々な種類のクエストに行っていた。そしてレッドは早くも同年代グループの中において、すぐに物を壊したり暴走して突っ走っていく皆を止めるストッパーみたいな位置になっていた。それは彼がポケモントレーナーとして多様な性格のポケモンをまとめていたのが理由のようだ。また、彼のよくしていたポケモンバトルは市街戦が少なくなかったので建物を壊さない加減をしっているので同年代では珍しく物を破壊しないのだ。それによってマスター等の高年齢層から常々頼んだぞと言われたりして彼への期待が上がっていた。

 

そんなストッパー扱いされがちなレッド。今彼はギルドの図書館で大量の本とにらめっこを続けていた。

『アビリティ系、ホルダー系、失われた魔法《ロストマジック》…一体何種類あるんだよ、多すぎだろ……』

【ピッカ~…】

 

ギルドに入ってからレッドは二つのことを日課にしている。1つは特訓。魔力を高める練習だったりクエストで得た新たなポケモンの能力を本番で引き出せるようにピカチュウ(やたまにナツやエルザ等)と模擬戦をクエストの合間にやっている。そしてもうひとつは図書館に行くことだ。そこで彼は様々な魔法書を漁っては読んでいた。目的はこの世界にはどんな魔法があるのかをしり、それについての対策を考えたり、自分がうまく採り入れそうな魔法を探している。今レッドはナツの滅竜魔法、グレイの造形魔法、エルザの換装魔法、ミラたち兄妹の変身魔法を採り入れたりしようとしている。だが、この世界の魔法は何百種類にもなるのでなかなか進まなかったりしているのである。

 

『あーダメだ!頭が回らん!気分転換に特訓だ!行くぞピカチュウ!!』

【ピカチュウ!】

気分転換に外で特訓しに行くために本を片付け終わると

 

「お前が噂の新入りか?」そこにはレッドよりも一回り大きい、ヘッドホンをした金髪の男がいた。彼はレッドの方へ歩き、話しかけた。

「今から特訓だって言ったな…俺も混ぜろよ。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ところ変わってマグノリア郊外の草原。そこには赤い帽子の少年、レッドと金髪の男、ラクサスが対峙していた。特訓という名の模擬戦のようだ。

 

「そういやぁまだ名乗ってなかったなぁ。俺の名前はラクサス、次のマスターになる男だ。よーく覚えときな新入りのボウズ。」

『ボウズだからといって舐めてもらっては困るね。俺はレッド。さぁ…始めようか!』

そういって彼はルカリオに変身し、「ボーンラッシュ」の骨を刀のように持ち、波導を纏いながらラクサスの方へ突撃していった。

「臨むところだ…俺が最強ってことを思い知らせてやる!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

勝負が始まってから20分程が経過したが、勝負はまだつかなかった。雷の速さでレッドの攻撃をかわし、強力な雷攻撃を仕掛けるラクサス。対してのレッドはルカリオの波導を駆使してラクサスの攻撃を見切り、「ボーンラッシュ」や「はっけい」で攻めていたレッド。このまま拮抗していたが、ここで戦局に動きができた。

 

『はぁぁぁっ…いけっ、「はどうだん」!』

「ぐわっ…お返しだ、"レイジングボルト"!」

『ぐうっ!』

お互いの攻撃が初めてまともにあたったのだが、決定打とはならなかった。

「なんてことはないじゃないか、お前の「はどうだん」とやらもよ…」

『そっちの電撃だってピカチュウに比べれば大したことないな…本気出したらどうだ?』

「言ってくれる…ジジイには禁じられていたがな…覚悟しろよ、"雷竜方天戟"!」

ラクサスの攻撃をかわそうとしたレッドだが、雷の方天戟は予想より速く、かすってしまった。

『ちっ…お前もナツと同じ滅竜魔導士《ドラゴンスレイヤー》か…?』

「そうだ。といっても俺のはナツと違って竜のラクリマによって出してるいわゆる偽物だがな。」

『そんなものもあるのか…じゃあこっちも出し惜しみは出来ないな。メガシンカ!』

そういってレッドはルカリオからメガルカリオにメガシンカした。

「それがお前の本気か…おもしれぇ!"雷竜の咆哮"!」

『さっきとは一味違うぞ…「はどうだん」!』

二人の遠距離攻撃はぶつかり合い、大爆発を起こした。だが二人はまだ倒れておらず、再び接近戦に出た。

「"雷竜の顎"!」

『「みきり」!』

「そっちはフェイントだ!オラァッ!」

『がはっ…お返しだ!「カウンター」!』

「ぐぉぉっ!」

二人の本気のぶつかり合いの後も倒れるものはいなかったが、双方ともに少しフラフラしていた。

「ボウズ、レッドって言ってたな。もう終わりか?」

『その割にはフラフラしてないか、ラクサス?』

「お前も言えた口かよ…だがこれじゃ埒があかねぇからな、最後に奥義で決めようじゃないか。」

『へぇ、面白いね…守りなんて捨ててかかってきな。』

「ヘッ、そういって後悔すんじゃねぇぞ…」

 

『「行くぞ!!」』

「"滅竜奥義、鳴御雷"!!」

『「インファイト」!!』

 

二人の全力の一撃は周囲に1つのクレーターを形成するレベルだった。そして舞い上がった土煙が晴れたあと、そこにはやりきった顔で大の字で倒れてるレッドとラクサスがいた。

 

『ちくしょー…動けん。』

「腹立つがこっちもだ…だが次は俺が勝つ!」

『こっちのセリフだそりゃ…でも今回は引き分けだな…』

そういって二人は何とか起き上がり、固い握手をかわした。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

次の日、ギルド内にて。

 

「何だとこのつり目変態ヒエヒエ野郎が!」

「何か文句あっかたれ目マフラーのメラメラ野郎が!」

また別の場所では…

 

「私のケーキ食べたのお前かバカミラ!」

「そんなことでいちいちカッカすんなアホエルザ!」

 

「ちょっと毎日毎日、ケンカはやめようよ…」

「まぁいつものことなんだけどね…」

と、エルフマンとリサーナが、皆がケンカでギルド中を壊し回るいつもの風景に呆れていたら、

 

「「大変だ~!!」」と、急いでこっちに来るカナとレビィ。何事かと四人が駆けつけると……

 

「生意気いってんじゃねーぞレッド!」

『何だと!そっちがぶつかってきたんだろ!』

「何だとこのチビ帽子が!」

『やるのかこの脳筋ヘッドホンが!だいたいお前見てるとグリーン思い出して腹立つんだよ!』

「誰だグリーンて!」

 

「「「「………」」」」

駆けつけた四人が見たのはレッドとラクサスがさっきのケンカと同レベルのケンカをしていた。それで済めばいいのだがいかんせんあの四人より強い二人だ。ギルドが粉々になるとリサーナたちが覚悟した時、

 

「止めんか!!」

【ピカッチュウ!!】

と、マスターの巨人の手とピカチュウの「アイアンテール」がケンカしていた六人1人ずつの脳天に炸裂した。

 

「ギルドは愚かマグノリアの街まで壊す気か!特にラクサスとレッド!!郊外の草原のクレーターはお主らの仕業じゃろうが!!!」

文句を言おうとしたレッドとラクサスだが、問答無用でピカチュウが「アイアンテール」を再び脳天に叩きつけたので、二人は文句を言えずにギルドの床にめり込んだ。その後もレッドとラクサスのケンカは顔を会わせる度に勃発し、その都度ピカチュウが「アイアンテール」で成敗していた。

 

To be continued…▼




終わりました、ラクサスとの戦闘回。レッドはケンカ以来ラクサスがどうしてもグリーンに見えてしまい、つい突っかかってしまうという後付け設定です。

そしてそのレッドとラクサスを一撃で沈めるピカチュウ。強くし過ぎたかな……まぁいいや(思考放棄)

S級試験ともう一回ウェンディとの交流を書いたあと一気に原作開始時まで飛ばす予定です。

(こっからが次回予告)試験でギルダーツと対戦することになったレッド。圧倒的な強さのギルダーツを前に、レッドはいままで使えなかった伝説の力が目覚める…

次回、「report7 S級試験」

感想待ってます!!


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report7 S級試験

S級試験(vsギルダーツ)です!


レッドとピカチュウがギルドに入ってから約1年がたった。色んなクエストにいってはこの世界に入ってから最初に出来た友達、ウェンディとの約束である天竜グランディーネと少年ジェラールを探したり情報を集めていたが、なかなか思うように上手くはいかなかった。そんな時、レッドはマスター・マカロフにS級試験の受験資格を貰った。レッドはこれは目的を達成し、さらに強くなれるチャンスと捉え、受験の意思を即答した。

 

そして彼は相棒で今試験のパートナーのピカチュウと試験会場であるフェアリーテイルの聖地、天狼島に来ていた。彼は一次試験の、"初代マスター、メイビス・ヴァーミリオンの墓を探す"という試験を、レッドはルカリオになって波導の力を使い、大した苦労もせずに目的地にたどり着いた。しかしそれで終わりなのであればS級試験など必要なくなる。墓の前に立っていたのはこのギルド最強とされる男、ギルダーツ・クライヴだった。

 

「おめでとう、一次試験は合格だ…で、これからが二次試験…俺を認めさせろ。俺がお前の実力を認めたら晴れてS級魔導士だ。もちろん俺を倒せても合格だ……さぁこい!!」

そういった瞬間ギルダーツは膨大な魔力を身体から出し、レッドとピカチュウを威圧した。

『(これがギルド最強の魔導士、なんて威圧感…でも俺はこの人に勝ってS級になるんだ!)気引き締めていくぞ、ピカチュウ!!』

【ピカァッ!!】そしてレッドは波導を、ピカチュウは電気を纏って相手に向き合った。

 

『ピカチュウ!「でんこうせっか」で回り込んでから「10まんボルト」!』

【ピカッ…ピィカチューウ!】

『そして食らえ、「しんそく」からの「はっけい」!』

そして二人の攻撃がギルダーツに当たったが、ギルダーツはなんてこともないという顔をしながら向かってきた電撃と衝撃を文字どおり「クラッシュ」した。

 

「へぇ…なかなかいい攻撃じゃねぇか。でもこれで終わりじゃねぇだろ…?」

『っ…当たり前だ!まだこっからだ!!』

【ピカッチュウ!!】

「そうこなくっちゃな!!」

そしてレッドとピカチュウは再びギルダーツに向かっていった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『ゼェ、ゼェ……くそっ、全然効いてねぇ……これがギルダーツの魔法、「粉砕」《クラッシュ》か……』

【ピィ、ピィ……】

それから暫く経ったが、ギルダーツはケロッとしているのに対してレッドとピカチュウは大分疲れが出ていた。それもそのはず、物理技、特殊技、変化技、パワー勝負、耐久勝負、スピード勝負、そして様々なタイプの技を当てたりメガシンカも使っていたがギルダーツのクラッシュでことごとく砕かれていった。レッドたちからすればジリ貧だ。

 

「まぁ上には上がいるってことだ。どうする?鍛え直して来年もう一度受けるか?」と、ギルダーツは降伏を薦めてみた。が、

『また来年……?ここで逃げたら"また"はない!ふざけるな!!確かにあんたは俺より遥かに強い。でも、だからといって俺が絶対に勝てない理由はない!!!』

「ほう……だったらそれを証明して見せろ!!」

『言われなくても!!うぉぉぉっ!!!』

そしてレッドが変身したのは、嘗てゲットしたが自分の魔力が足りずに、一度も変身に成功しなかったポケモン。白と紫を基調とした、最強のポケモンとも呼ばれていた幻のポケモン、いでんしポケモンのミュウツーだった。

「うおっ……なんつー魔力だ。ヘマこいたらやられるかもな……」

『第二ラウンド、と言いたいが魔力消費が激しくてね……あまり長くもたないからさっさと終わらせるよ!「シャドーボール」!』

「おおっ!さっきより防ぐの辛いな…」と言いつつも「シャドーボール」をクラッシュしていた。

『かかったな!「かなしばり」!からの「サイコキネシス」!!』

「なっ……うおっ!まさか俺が膝をつくとはね…」

レッドはギルダーツのクラッシュを「かなしばり」で封じたことで「サイコキネシス」を相殺できずに方膝をついた。そこにピカチュウが追撃として「ボルテッカー」を繰り出して突っ込んでいったが、ギルダーツはそれを片手で受け止め、

「こっちも相当だな…ならこっちも手加減無しだ!"破邪顕正・一天"!!」

【ピカァッ!?】

ギルダーツの必殺技をもろにくらったピカチュウはそのまま吹き飛び、試験のスタート地点である港のあたりで土煙が上がった。

『なっ…?ピカチュウがあそこまで……』

「悪いが手加減するとこっちがヤバイんでね…」

ギルダーツが両手を前に出すと、彼の手はピカチュウの「ボルテッカー」の電気で火傷をしていた。

「本気の本気で行かせて貰うぞ!!」

と、ギルダーツはさっき以上の魔力ー彼の全力の魔力を放ち初めた。

『(凄い魔力……気抜いたら意識が飛びそうだ……だったら!)』

そう思ったレッドもさらに自分に魔力を集めた。

『もってるすべての魔力を使ってあなたを倒す!メガシンカ!!』

そうしてレッドはミュウツーのさらに進化した姿、"メガミュウツーY"となり、ギルダーツと対峙した。そして、

『これで終わらせる!うおぉぉぉっ!「サイコブレイク」!!』

「はあぁぁぁっ!"破邪顕正・一天"!!」

 

二人の全力をかけた一撃は周りの木々をまとめて吹き飛ばして、周りをさながら焼け野原のごとくと化した。そして、しばらくすると土煙が晴れ、ヨロヨロ起き上がったのはギルダーツだった。ギルダーツは魔力を使いきり起き上がれなくなっていたレッドの前によっこらせとすわった。

 

「まさかこんだけボロボロになってしまうとね……やるじゃねぇか、お前さんよぉ。」

『…「かなしばり」を使うのが遅すぎた。もっと早くに気づいて使っていれば勝てた。』

「その向上心があればどこでもやっていける。合格だ。今日からはれてS級魔導士だ。」

『…S級の資格はもらうけど次は絶対泣かす。』

「そいつは楽しみだ。さっ、帰るか。あの黄ネズミ…ピカチュウと言ったっけか?も待ってるだろうし。」

『あいつは俺より負けず嫌いですから気を付けた方がいいですよ。』

「マジかよ…お前といいナツといいとんでもないのばっかりだな…」

『それでこそうちのギルドでしょ…さて、立てるようになったし、帰りますか。』

 

S級魔導士の称号を得たレッド。しかし彼はギルダーツからの敗北以来一層修業に励むようになった。その成果として彼はその後S級クエストを次々とクリアし、さらにこのギルドでは珍しく素行もいいということで聖十大魔導(せいてんだいまどう)の位を最年少で受け取っていた。それでも彼のフェアリーテイルでの生活はまだまだ続く!

 

To be continued…▼

 




上手く書けないな……

ミュウツーとそのメガシンカを出しました。S級クエストにいくことによりより伝説や600族のようなポケモンを捕まえているという設定とします。

次はウェンディとの絡みを入れます。下手な文章しか書けない作者ですが、宜しくお願いします!


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report8 とある休日

久しぶりの投稿です。

予告通りウェンディ出します。この話の次から原作開始の予定ですが、六魔将軍編前でもちょくちょく主人公が原作から離脱してウェンディをだす機会を作ろうと思います。

ヒロインとの絡みとか恋愛経験ゼロの作者が書くので酷いことになるかもしれませんが生暖かい目で見守って下さい!


レッドがS級魔導士になって半年が経とうとしていた。

彼は、携帯獣記録《ポケモンレポート》というポケモンと言われる不思議な生き物に変身できる魔法をとある理由で手に入れたのだが、彼はフィオーレ王国に来る前からポケモンについては詳しく、また200種類の変身できる様々なタイプのポケモンのレパートリーを持っているのでどんなクエストでも臨機応変にこなしていった。また、彼の所属している優秀ながらも問題児だらけの魔導士ギルド、フェアリーテイルのなかでは常識人で問題も滅多に起こさないため、史上最年少で評議院より聖十大魔導《せいてんだいまどう》という、10人しか選ばれない称号を持っている。そんな彼にはトレードマークである赤い帽子からとって、"赤帽子の妖精"という異名まで持つ程の魔導士になった。

 

そんな彼は今、フィオーレ王国首都のクロッカスに来ている。別にクエストがあってそこにいるわけではなく、友達と観光に来ているだけだ。そのメンバーはレッド、ピカチュウと彼らが初めてフィオーレで出来た友達のウェンディとシャルルの四人である。

 

『ここがフィオーレの首都、クロッカスか…』

「大きいね…」

『あれ、ウェンディたちも初めて来たの?』

【ピカッチュウー?】

「うん、そうだよー。」

「それにしても人が多いわね。ウェンディ、迷子にならないようにしなさいよ。」

「迷子になるわけないよ、シャルルも心配症だね。」

『いや…お前ともう数回会っているけど、注意だけはしておいたほうが良いと思うよ…』

「レッド君まで意地悪……」

『冗談!冗談で悪かったからその今にも泣きそうな顔をやめてくれ!頼むから!』

【ピィカ……】

 

そんなことのあった後、彼らはクロッカスを回り、服屋、本屋、お土産屋と回り、レッドとピカチュウの男衆が両手に皆の荷物を抱えながら1つのカフェに立ち寄り、昼食を取ることにした。レッドとピカチュウは昔から歩き慣れているから大丈夫だが、ウェンディとシャルルはクロッカスの街を歩き倒したことによってヘトヘトである。

 

「疲れたぁ~。」

「思った以上に広いわね。首都と言うだけのことはあるわ。」

『いままで行った街ではミアレシティが一番広かったが、ここはそれ以上だな…』

【ピーカッ。】

「まだまだ行きたいところいっぱいあるから早くごはん食べて行こっ!」

『そうだな。ごはん食べて出発だ!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

昼食をとったあと、レッドたちはさらにクロッカスの街を回り、さらに買い物や観光を続けた。そして夕方、買い物も終わり、そろそろ帰るかとレッドがウェンディに話しかけたその時、

 

「た、大変だ~!」

見ると、一人の男性が大慌てで走ってきた。

『!?どうしたんですか!?』

「や、闇ギルドが!闇ギルドが街を襲ってきたんだ!王国兵が退治に向かったのだが相手が強すぎて押されている!このままじゃまずいから君たちも逃げるんだ!」

『いや…逃げる訳にはいかない。』

「え?でも君…」

『俺は困ってる人を助けるためにギルドの魔導士として鍛えてるんだ!闇ギルドの連中はどっちにいる?』

「あ、あっちだ…すまない、頼みます!」

『任せろ!んで、ウェンディはどうする?』

「…私も行く!闘うのはできないけどサポートなら!」

「私も出来ることならやるわ。」

『ありがとう!ならシャルルはピカチュウの指示に従ってくれ!二人で頼んだぞ!ウェンディは俺と来てくれ!』

「うん!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「怯むな!隊列を崩さずに闘え!」

「そうしておりますが相手が予想以上の強さで…」

「何とかならんのか…」

王国兵の隊長として指揮しているアルカディオスと配下の兵の顔には焦りが見えた。王国兵は王を守るために選りすぐりの兵士を持つものだが、相手の闇ギルドの使う魔力を砲弾に帰る大砲により苦戦を強いられている。このままではジリ貧だと打開策を考えていたアルカディオスだが、

「アルカディオス様、気を付けて下さい!」

「!!しまっ……!」

考え込んでいて砲弾の接近に気づかず、何発もの砲弾が当たりそうになったアルカディオスだが、

『させるか!「はじけるほのお」!』

と、真後ろから飛んできたリザードンに変身したレッドが「はじけるほのお」の炸裂する炎ですべての砲弾を相殺した。さらにその背中にはウェンディが乗っているのだが、アルカディオスや王国兵からすればオレンジ色のドラゴンの上に小さな女の子が乗っているという珍妙な光景なのでアルカディオスが聞いてみた。

「助けてくれるのはありがたいが、君たちは…?」

すると、レッドが答えた。

『俺はフェアリーテイルのレッド!近くにいたので助太刀に来ました!ここは俺と背中に乗っているウェンディに任せて兵隊さん達で住民の避難や二次災害の防止をお願いします!』

「聖十、赤帽子のレッド殿か…分かりました、私と他数人以外の者は市民を避難させろ!後ろは我々数人が援護しますのであとは頼みます!」

『任せて下さい!ウェンディ!準備はいいか?』

「うん!ちょっと怖いけど…レッド君となら大丈夫だと思う!」

『よし!ならば行くぞ!うおぉぉぉっ!』

と、リザードン状態のレッドは闇ギルドの集団の中へ突撃した。対して闇ギルドのメンバーは複数方向から大砲の砲撃を浴びせようとしたが、

「させません、"バーニア"!」

背中に乗るウェンディが対象者のスピードを上げる"バーニア"によってレッドのスピードが上がり砲弾をことごとくかわした。

『まずは砲撃手をまとめて倒す!「ねっぷう」!』

翼を思いっきりはばたかせて出来た熱波は闇ギルドの砲撃手全員を包み込み、それをくらった砲撃手はまとめて倒れた。このギルドのお得意戦法であった砲撃が封じられたことにより闇ギルドのメンバーは狼狽え始めたがレッドがそれを見逃す訳がなく、

 

『「ドラゴンクロー」!そして「フレアドライブ」!』

「"アームズ"!」

ウェンディによって攻撃力を上げたレッドの猛攻撃により次々と相手を倒した。しかし思ったより敵が多く、レッドが討ち漏らした闇ギルドの人たちが態勢を立て直し、レッド達めがけて各々の魔法を放とうとしたが、

 

【ピィーカ、チューウ!】

上空からシャルルに担がれたピカチュウが上から「10まんボルト」を放ち、残りの敵を一掃し、残るは闇ギルドのマスターだけとなった。

 

「よくもここまでやってくれたなぁガキ共が。だが貴様らにはここで死んでもらう。俺の野望のためになぁ!」

『そうはさせるかよ!これでも食らえ、「かえんほうしゃ」!』

「ふん…炎は効かないな。お返しだ、そらっ!"水造形・海馬"!」

そういって相手は造形で作った水の馬を放った。その水の馬はレッドの放った炎を消して、レッドとウェンディに当たった。

 

「きゃぁっ!」

『ぐぁっ!水の造形魔法か!』

「ウェンディ!」

【ピカピ!】

「ほう…これを耐えるとはな……ならこれはどうだ?"水造形・水兵"!」

相手が次に出したのは大量の水の兵隊だった。その兵隊はレッド達を無視して市民を狙ったのだろう、街の方へ駆けていった。

『まずい!ピカチュウ、あの水の兵隊を止めてくれ!こいつは俺が倒す!』

【ピカッ!】

「私も行くわ!あんた達、絶対勝ちなさいよ!」

『任せろ!ウェンディ、もう少し援護頼んだぞ!』

「いや、私も闘う!私も滅竜魔導士だから闘える!それに闘えない人たちをわざわざ襲うあの人は許せない!だから私もあの人を倒す!」

『ウェンディ…わかった!二人で倒すぞ!』

「うん!」

「まだ俺を倒せると思ってるのか?炎と水じゃ相性が悪いのも知らんのか?それにそこの小娘闘えたのかよ?笑わせてくれる!これでくたばりな、"水造形・鋸鮫"!」

相手は水で作った、巨大な鋸鮫を繰り出したが、

『俺が使えるのは炎だけだと思うなよ?ジュカインに変身!「エナジーボール」!』

「"天竜の咆哮"!」

「なにっ?ぐ、ぐぁっ!」

ジュカインに変身したレッドの「エナジーボール」とウェンディの咆哮はそのまま鮫を貫通して相手に当たった。

「くそっ、ならば奥の手だ!これで終わりだぁ!"水造形・毒竜《ヒュドラ》!"」

そういって相手が繰り出したのは猛毒をもつ水の竜だった。その竜は二人を巻き込み、猛毒でまとめて死に至らすはずだったのだが、

「なっ?なぜ生きている?評議院の魔導士部隊を全滅させたこともある俺の最大の攻撃だぞ?なぜ立っている!?」

 

「"リレーゼ"。これで状態異常無効、そして耐性をつけました。これで私たちに毒なんて効きません。」

『そうなったらお前の攻撃なんぞただの水!「ギガドレイン」ですいとれる!これで終わりだ!メガシンカ!』

そうしてレッドはメガシンカしてメガジュカインになり、ウェンディととどめの一撃の準備をした。

「おのれぇぇ!」

対する相手は出鱈目に造形魔法で攻撃を仕掛けたがそれが二人に当たることはなく、

『「ハードプラント」!』

「"天竜の咆哮"!」

二人の攻撃は一つに合わさり、合体魔法《ユニゾンレイド》を発動させ真っ直ぐに相手に当たった。

「あのガキ共、ユニゾンレイドを?俺の野望が、うわぁぁぁっ!」

決めの一撃は相手を遠くまで吹き飛ばした。そのまま相手は意識を手放し、レッドとウェンディの勝ちとなった。

『よっしゃあ、俺たちの勝利だ!』

「やったぁ!」

二人はそういって勝利のハイタッチをした。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

騒動のあと、闇ギルドの評議院への引き渡しなどの諸々を済ましてウェンディのギルドに帰ったのはすっかり夜になってしまった頃だった。

 

『済まないなウェンディ、せっかくの買い物であんなことになってしまって。』

「ううん、レッド君のせいじゃないからいいの。それに楽しかったし!」

『そういってくれたら嬉しいよ。じゃあ俺たちはそろそろ帰るよ。』

「待ってレッド君!これ…」

『ん?これは…ブレスレット?』

「うん!連れてってくれたお礼!受け取って!」

『へぇ…ありがとうな!』

そういってレッドは右手にブレスレットを着けた。

「どういたしまして。じゃあ私も…」

と、ウェンディもおそろいのブレスレットを右手に着けた。

『二つ買ってたのか!ならこのブレスレットは友達の印として大事にしとくよ!じゃあね!』

【ピーカピカー!】

「うん、またね〜!」

 

こうしてレッドとピカチュウはマグノリアに帰っていった。彼らの姿が見えなくなったあと、ウェンディとシャルルは帰りながら話していた。

 

「シャルル〜」

「なによウェンディ、不安そうな顔して?」

「あのブレスレット、好きな人とつけるとその願いが叶うって言ってたけど私の想いも伝わるかな…?」

「あんたが頑張れば伝わると思うわ。でもまさかあんたがいつの間にか好きになっていたとはね…」

ウェンディはレッドと何回か会う内に、友達という想いから別の"好き"という想いに変わっていた。だが何度もチャンスがあったものの、恥ずかしさが勝っていえなかことからすれば進歩したものだとも言える。

「まぁ、頑張れば伝わるから頑張りましょう。」

「うん!じゃあ帰ろ、マスターも待ってるよ!」

 

ウェンディのレッドに対する秘められた想いが通じる時は来るのか?答えはまだ知ることはない。

 

To be continued…▼

 




恋愛描写はこんなのでいいのかな?グダグダですみません。鍛え直してより良いものが書けるようにします。

さて、いよいよ次回から原作に入ります!楽しみにしてる人はお楽しみに!

そしてレッドが変身して闘って欲しいポケモンをガチポケ、ネタポケ、伝説幻問わずに募集しています!


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report9 X784

原作突入です。どうぞ!


X784年、フィオーレ王国の港町ハルジオン。漁業で栄えている街に、15歳になって身長も一回り伸びたレッドが相棒のピカチュウが揃ってため息をつきながら歩いていた。

 

『まったく…なんで皆あんなにも問題しか起こさないのだろう…しかもマスターまで後始末を俺に任すからなぁ毎回評議院にお世話になるはめになるし。俺ギルド最年少のはずなんだけどなぁ……』

【ピカァーチュ。】

『特にナツ!あいつどんだけ壊せば気が済むんだよ!今日も7割ナツのやったことについて怒られているし!この仕事終わったら一つお灸を据える必要があるな…』

【ピカァーチュ、ピッカ!】

『そうだな、さっさと奴隷商取っ捕まえて…てあっちの人混みなんだ?』

【ピカッチュ?】

『ったく…うるさくて困ってる人もいるみたいだしちょっと注意だけしておくか』

 

そういって二人は人混みの方へ行った。そこにはある男の周りを沢山の女性がキャーキャー言いながら囲んでいた。レッドはピカチュウと人混みをかぎ分けながら男のところにたどり着いた。

 

『ちょっとあんた。』

「なんだい?」とナルシストオーラ全開の男が返答をした。

『ちょっと騒がしくて迷惑なので他のあまり迷惑にならないところでやってもらえますか?』

「そうしたいところだが、この子たちが離れなくてねぇ…」と男は言うが、

『…禁止魔法、"魅了"《チャーム》使ってる時点で信用できないけどね。』

と、レッドは男が禁止された魔法、"魅了"で人を集めていたことを見抜くと、

「君こそ何をしているのかい?この火竜《サラマンダー》に嫉妬しているからそんな事言うのかい?」

「そうよ、サラマンダー様がそんな事するわけ無いじゃない!ガキのくせに生意気よ!」

「サラマンダー様に焼かれたらいいのに!」

と、サラマンダーと名乗る男と"魅了"の魔法にかかった女性が次々とレッドに言ったが、

『燃やす?やってみやがれ。』と、レッドは一年前に身につけた、自分のゲットしたポケモンの特性だけ用いる技術をつかい、「いかく」付きの睨みを利かせ、ピカチュウと闘う構えをとった。

「っ…このサラマンダーに喧嘩を売ったこと、後悔するといいよ。」

サラマンダーも魔法の構えをとり、闘い始めるかと思ったとき、

「イグニール!」と、桜髪のマフラーの少年と青い二足歩行のネコが入って来た。

 

『あ、ナツ。それにハッピーまでどうした?』

【ピカッチュ!】

「あ、レッドじゃねーか!」

「あい、ピカチュウまでいるのです。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「でさ、あたし入りたいギルドがあるんだけど…」

「「ガツガツモグモグ」」

『そっかー、ってナツ!ハッピーももっと綺麗に食べろ!どうやったらそんな飛び散るんだ!』

 

その後ナツとハッピーの乱入により一触即発の事態から抜けたレッドとピカチュウは(といっても相手が勝った気でいたのに腹が立っていた二人だが)ナツ、ハッピーと金髪の少女、ルーシィととあるレストランに来た。彼女の話を聞いた所、彼女も先ほどのサラマンダーの"魅了"にかかっていたが、ナツとハッピーの乱入により魔法が解け、解いてくれた人たちにお礼として昼食を奢ってもらうことになった。当の本人たちが気づいてないが。そしてルーシィはとあるギルドに入りたいらしいのだが、彼女が喋り続けているため、レッドは問題だらけの自分のギルドはおすすめしないと言い出せないまま話が進んでいた。

『ところでナツ、お前何しにきたんだ?』

「たしか誰か探してたっていってなかったっけ?」

ルーシィが聞いてみるとハッピーが、

「あい、火竜イグニールです。」

「火竜ってすごい名前の人ね。」

「いや、イグニールは本物のドラゴンだぞ。レッドはしってんじゃないのか?」

『「ほ…本物のドラゴンが街のど真ん中にいるわけないでしょうが!」』

レッドとルーシィのツッコミに対してナツとハッピーは驚愕の表情をした。

「今気付いたんかい!」

『ドラゴンなんかでたら即討伐依頼がくるだろ普通!』

【ピカァーチュー…】

ルーシィとレッドのツッコミ、そしてピカチュウのため息はレストラン中に響いた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

その後ルーシィと別れた御一行は街の中を歩いていた。

 

「いやー食った食った!」

「あい!」

『人の奢りで食いすぎだろ…しかもナツ!お前どんだけ壊せば気が済むんだよ!今日もそれで評議院に怒られてきてんだよ!』

「壊れる建物が悪いんだそんなの!」

『へぇ…ならば一回「ちきゅうなげ」で目覚ましてみない?』

「!!それだけはやめて…うぷっ……」

「想像だけで酔うの止めようよナツ~。」

【ピカァ…】

なんてことをしていたら、近くの女性二人が言っている衝撃の言葉を彼らは耳にした。

 

「サラマンダー様のパーティー行きたかったなぁ~。」

「サラマンダー様って、あの魔導士ギルド、フェアリーテイルのでしょ~?ほんと羨ましいよね~。」

 

『「…フェアリーテイルだと?」』

レッドとナツの何かがプツンと切れた瞬間だった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「(これが…フェアリーテイルの魔導士…?)」

所変わって船の上、ルーシィは絶体絶命な状況に陥っていた。フェアリーテイルに入りたかった彼女はサラマンダーの「フェアリーテイルに入れる」と騙され、外国への奴隷とされそうになっていた。さらに彼女はチンピラに腕を捕まれている上に彼女、星霊魔導士の要となる門《ゲート》の鍵を海に捨てられてしまったので反撃もできないでいる。

 

「まずは奴隷の烙印を押させてもらうよ。」

と、サラマンダーが烙印を取りだし、ルーシィに押そうとした。

「最低の魔導士じゃない…!」

ルーシィがそう言いながら覚悟していた時、

 

「サラマンダーさん、大変です!」

一人のチンピラが慌てて入って来た。

「何かね?今大事な所なのに…」

「ふ、船の動力源が侵入者に壊され…グハァッ!」

言葉を言い切らない内にチンピラは壁ごと吹き飛ばされ、そこには帯電している黄色いネズミを連れた赤い帽子の少年が立っていた。それと同時に上から桜髪のマフラーの少年が降ってきた。その少年はすぐに船酔いでダウンしてしまったがそれでもサラマンダー達を驚かすには十分だった。

 

「え…?ナツとレッド?」

『やっぱり怪しいと思ったらビンゴか…ルーシィはなぜここに?』

「騙されたのよ!こいつ、フェアリーテイルに入れてくれるって…フェアリーテイルの魔導士がこんなゲス野郎だったなんて…」

『…状況は分かった。ただ誤解はしないで欲しい。』

「え?それってどういう…」

『話は後だ!ハッピー、ルーシィを安全な場所へ!』

「あいさー!ルーシィ、行くよ!」

「あれ?あんた羽根なんてあったっけ?」

「話は後だよ、逃げよ!」

ハッピーはルーシィを連れて飛んだがそれを逃がさないとチンピラやサラマンダーは銃弾やら魔法やらを飛ばしたが、

『させるかよ!「まもる」!』

レッドとピカチュウによる「まもる」ですべての攻撃が防がれた。

「昼間のガキが何の用だ?普通お前みたいなのは寝てる時間だぞ?」

『…どこの口がいってんだ?』

「ほう…どうやら死にt…てうおっ!?」

すると突然船が大波に押し出され、一気に岸へと流されて行った。 後にレッドたちはルーシィが自分の鍵を見つけ出し、召喚した宝瓶宮アクエリアスの大波で岸まで流されたことを知るが、いまはそんな事はわからなかったが、

『…!よくわからんが船が止まった!ナツ!船が止まったぞ!起きろ!!』

「んあ?揺れが止まった…?」

「ナツ~!レッド~!大丈…」

「いけないねぇ~二人揃って人の船に殴り込みなんて…つまみ出せ」

と、サラマンダーのしたっぱが何人も向かっていった。

「!ナツ!レッド!危ない!」と、ルーシィが鍵を取り出したが

「大丈夫。ナツもレッドもピカチュウも強い魔導士だから」

「ええっ!?」

『お前がフェアリーテイルの魔導士だって…?』

「よーく面見せろ…」

【ピカッチュ…】

そのとき、レッドはリザードンに変身し、ナツは拳に炎を纏いピカチュウは電気を溜めた。

「俺はフェアリーテイルのナツだ!お前本当に誰だ!"火竜の鉄拳"!」

『同じくフェアリーテイルのレッドだ!てめぇなんて見たことないぞ!食らえ「かえんほうしゃ」!ピカチュウ「10まんボルト」!』

【ピイッカチューウ!】

「ナツとレッドがフェアリーテイルの魔導士ですって!?」

「まずいですよボラさん!あの紋章本物ですぜ!」

「おい!その名前で呼ぶな!」

『紅天《プロミネンス》のボラ…魔法で盗みを働きギルド追放の上禁止魔法の使用と奴隷商売の罪でお前を逮捕する!』

「お前が何しようと構わねぇがフェアリーテイルの名を語ることだけは許さねぇ!」

二人の怒りがピークに達した時、ボラが炎をナツに放ったが、ナツはその炎をまずいと言いながら文字通り平らげた。

「何…あの魔法…?」

「あい、イグニールが教えた炎の滅竜魔法です!」

「竜が竜殺しの魔法を教えるのも変ね…」

なんて会話があったら、ボラとチンピラはナツには敵わないと思ったのか、レッドを集中攻撃を始めたが、

『ピカチュウ「ボルテッカー」!そして「だいもんじ」!』

「ボルテッカー」の雷光と「だいもんじ」の爆炎がむかってくる相手を一掃した。そのとき一人のチンピラが思い出したように叫んだ。

「あの赤い帽子に黄色いネズミ、そして不思議な魔物に変身する…こいつまさか"赤帽子の妖精"か!」

一番驚いたのがルーシィだ。

「"赤帽子の妖精"!あの最年少の聖十大魔導の魔導士の!?」

「あい、レッドとピカチュウはフェアリーテイルでも一、二を争う魔導士なのです!」

「これが…フェアリーテイルの魔導士…すごいけど、ナツ暴れすぎ〜!」

『しまった!目を離した隙にやりやがった!』

主犯のボラを懲らしめたレッドが気づいた頃にはナツが同じく遅れて気づいたピカチュウの「アイアンテール」が脳天に炸裂して止めるまで暴れまわりハルジオンの港を半壊させていた。終いには軍隊までくる始末になり、慌てるルーシィだったが、

「くそっ、逃げるぞ」

とナツがルーシィの手を掴んで逃げた。

「なんで私まで〜?」と叫ぶルーシィに対し

『ウチに入りたかったのは君でしょ?』

【ピカチュウ!】

と、もとの姿に戻りピカチュウを肩に乗っけたレッドが言った。

「ならば来いよ!フェアリーテイルに!」

「あい!」

「……うん!!」

 

こうしてレッド、ピカチュウ、ナツ、ハッピーとルーシィは軍隊から逃げながらフェアリーテイルのギルドへと戻るのであった。因みにその後ハルジオンの港を半壊させた罰としてナツがレッド(リザードンに変身)の「ちきゅうなげ」をくらったのは別の話である…

 

To be continued…▼




原作一話終わりました。これから基本原作通り行きますし、出るポケモンも増やすのでこれからも宜しくお願いします!!


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report10 暴れん坊の妖精たち

『「ようこそ、魔導士ギルド妖精の尻尾《フェアリーテイルへ!》」』

「あい!」

【ピッカ!】

「あたし…本当に来たんだぁ…」

 

フェアリーテイルに着いた一行は早速中に入り、ルーシィの入るための手続きをするつもりだったが、ナツが喧嘩を一人のメンバーにふっかけたことによりギルド内での大喧嘩が始まった。

「すごい…」

『またかよ…全く飽きないなぁ。』

【ピィーカッ。】

その間、ルーシィはただただびっくりしていた。それは騒がしさとメンバーのキャラの濃さだ。半裸の魔導士グレイ、樽で酒を飲み干すカナ、学ランの大男エルフマン、女癖の悪いチャラ男ロキその他諸々がギルド内でとある任天堂の大乱闘ばりの喧嘩をひろげ、テーブルやらを壊しまくっていた。呆然としたルーシィの所に看板娘のミラジェーンがやってきた。

「あら、新入り?」

「ミ、ミラジェーン!?キャー本物~!!ってアレ止めなくていいんですか?」

「あれ?いいのよいつものことだし。それに楽しいでしょ?」

そのとき、ミラにガラス瓶が飛んできたが、

【ピカッ!】

と、ピカチュウがすんでのところで尻尾を使ってはたきおとした。

『ったく…落ち着いて書類整理もできねぇじゃねーか。』

と、レッドは書類の山をテーブルの上に置いた。

「書類整理?何の?」と、ルーシィが聞くと、

『マスターから丸投げされた評議院からの始末書。なんで15歳のガキに頼むかな……』

ルーシィかは?みたいな顔になったのでミラから捕捉説明が入った。

「ここのメンバーはいつもこんな感じだからクエスト先でも物を壊したりしてるのよ。だから評議院からたくさんの始末書が届くんだけれどマスターが唯一問題をほぼ起こさないレッドにすべて回しているのよ。それにしてもあれはさすがにまずいわね…」

「え!魔法!!」

先ほどの喧嘩がエスカレートしたのか、ついに魔法まで発動しそうになった。さすがに問題しか起こさないが大陸の中でも指折りの魔導士が揃うこのギルドのメンバーの魔法がぶつかり合ったらギルドが壊れるでは済まない。

「ど、どうなっちゃうの…?」

とルーシィが心配しているといきなり巨人が入ってきて

「やめんかバカタレ共が!」

と思いっきり叫んだ。その瞬間、皆が魔法をやめてそそくさと席に戻った。一人を除いて。

「皆諦めたのか?なら俺の勝ぴ」

『うるさいからいい加減黙ってくれ、「はっけい」!』

と、レッドはルカリオに変身して痺れる一撃でナツを黙らせた。

「よくやったレッドよ…ん?新入りか?」

『マスター…また評議院から逃げたでしょ、さっき連絡ありましたよ。全部こっちに回ってくるんで仕事どころじゃなくなってんですよ!おかげさまで金欠一歩手前なんでマスターのへそくりから生活費引き抜きますからね。あ、因みに新入り希望のルーシィです。』

「そうかルーシィと言うのか…て、なぜへそくりを!?」

『隠し通せるとでも?隠し場所変えても無駄なのとルーシィがさっきからすごい顔でビクビクしてるので元に戻って下さい。』

「そうじゃの。ふんっ!」

そうしてマスターはもとの二頭身に戻り、ルーシィに挨拶した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

マスターの説教とありがたい話のあと、ルーシィはミラにフェアリーテイルの紋章を着けてもらっていた。

「はい!これであなたもここの一員よ!」

「わぁ!見てナツー!ここのマークもらったよ!」

「よかったなルイージ」

「ルーシィよ!」

『なんで緑の二番手の名前が出るんだよ…てーかあの大乱闘ってやつ楽しかったな。いろんな人と闘えたし。あの人たち元気にやってるかな?ま、改めて、ようこそフェアリーテイルへ!』

【ピカチュウ、ピカピィ!】

レッドはかつて出た、世界中の強者が集まる大乱闘なる大会に出ていた緑帽子の人を思い出しながらルーシィを歓迎した。そのとき、

「いつになったら父ちゃん迎えに行ってくれるんだよ!」

と、ロメオという男の子がマスターに言っていた。彼の父、マカオがハコベ山へクエスト行ってから帰って来ないのである。

「うるさい!自分のケツも拭けん魔導士はここにはおらん!帰ってミルクでも飲んどれ!」

「マスターのバカ!うわーん!」

と、ロメオは走って出ていってしまった。

「…ハッピー、いくぞ。」

「…あい。」

『…俺も行く。ピカチュウはロメオと一緒にいてくれ。』

【ピカッ!】

と、ナツ、ハッピー、レッドの三人がギルドを出て、ピカチュウはロメオを追いかけた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「おぷっ…」

「本当に乗り物ダメなのね…」

『いつものことだ。』

「ところでルーシィはなぜついてきたの?」

「え?なんかフェアリーテイルのために貢献したいなーなんて…」

「(絶対株上げたいからだ。)ところで住むとこ決まった?」

「ううん、これから。どこかいいところないかな〜」

と、突然馬車が止まった。猛吹雪でもう進めないからだ。

「寒っ!ナツは炎の魔導士だからともかく、レッドはそんな半袖で大丈夫なの!?」

『シロガネ山よりはきつくない。問題ない。』

「ここよりきついってなによ…ひ、開け時計座の扉、"ホロロギウム"!」

ナツの毛布を奪取したルーシィはホロロギウムをだして、中に籠ってしまった。

「"ところでマカオさんはなにしに来たのよ"と申しております。」

『たしかバルカン退治とか言ってたな。』

「"…あたし帰りたい"と申しております。」

「どうぞと申しております。」

「あい。」

そのとき、上から例の大猿バルカンが現れたかと思うと「女、女!」と言いながらルーシィをホロロギウムごと持ってってしまった。

『しまった!追いかけるぞナツ!』

ルカリオに変身してすぐにレッドはナツとハッピーと一緒に追いかけていった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

一方、連れ去られたルーシィは大ピンチに陥っていた。バルカンとのあいだを保っていたホロロギウムが消えてしまったのだ。そのとき

「マカオはどこだーーー!!」

『ルーシィから離れろ!「しんくうは」!!』

ナツとレッドが駆けつけ、レッドのはなった「しんくうは」がバルカンを少し飛ばした。

「マカオをどこに隠した!?」

ナツの問いにたいしてバルカンはこっちだといい、ナツを谷底に突き落とした。

「ナツ!大丈夫なの!?でレッドは手かざして目を瞑って何してるのよ!」

『…見つけた』

「え!?」

『マカオの場所を特定した。だがこいつを倒さなければ始まらない。ナツは大丈夫だが速くしないと他の群れがやってくる。ルーシィ、手伝ってくれるか?』

「分かったわ、開け、金牛宮の扉、"タウロス"!」

ルーシィはタウロスを出したが、バルカンとタウロスのルーシィは俺の女だのと言い合っているとナツがハッピーに担がれてやってきた。そして

「怪物一匹ふえてんじゃねーか!」

と、タウロスを蹴飛ばして戦闘不能にしてしまった。

『「何やってんだ(のよ)バカー!!」』

レッドとルーシィがツッコミしてる間にバルカンは氷柱をこっちに投げたが、

「効かーん!」と、ナツが受けとめ溶かした。次バルカンが使ったのはタウロスの斧で、これならナツも危ないが、

『俺に任せろ!「ボーンラッシュ」!!』

鋼の斧と骨の杖の打ち合いが続いたが、途中で骨の杖の方が折れ、バルカンの斧がレッドにクリーンヒットしたが、

『こっちも鋼だ、そう簡単にやられるかよ!「カウンター」!!』

と、逆にバルカンを吹き飛ばした。

『今だナツ!いくぞ!』

「おう!"火竜の…鉄拳"!!」

『「はどうだん」!!』

ナツとレッドの攻撃はバルカンをぶっ飛ばした。するとバルカンの体が光り、マカオが出てきた。それと同時にバルカンの群れが襲ってきた。

『ナツ!お前はハッピーとで群れを何とかしてくれ!ルーシィは俺とマカオの治療に入る!』

「任せろ!!燃えて来たー!!」

『よし、ルーシィは包帯の用意!酷いキズだな。「いやしのはどう」!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

結果的にマカオは無事で、バルカンの群れもナツが全て倒した。マカオはバルカンを19匹倒したが最後の一匹に体を乗っ取る"接収"《テイクオーバー》をされたらしい。ちなみに襲ってきた群れはマカオが一回倒したバルカンだった。ロメオが他の子供に魔導士をばかにされ、息子の名誉挽回のためにクエストにいったらしい。そしてマグノリアに戻ると、ロメオがピカチュウと待っていた。

「父ちゃん!」

「心配かけて済まなかったな」

「父ちゃんごめん、俺…」

「いいんだ。それに次言われたらこう言っとけ、お前の父ちゃんは怪物19匹も倒せるのかって。」

「うん!ナツ兄、レッド兄、それにルーシィ姉ありがとう!!」

 

こうしてルーシィのフェアリーテイル初日は終わった。だがルーシィにしてもレッドにしても彼らの冒険はまだまだ終わらない。

 

To be continued…▼




つぎはエバルー編すっ飛ばしてララバイ編行きます!

感想など宜しくお願いします!


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report11 魔を断つ雷鎚

原作は大体ウェンディ出てくるまではペース飛ばして行きます!

今回は陰に隠れがちなピカチュウの戦闘をメインにします!オリジナル魔法でるのでどうぞ!


『それでよくもマスターを狙ってきたな…出直して来な!「つじぎり」!!』

「「うわぁぁぁっ!!」」

ここはクローバーにあるギルドマスターの定例会の会場からさほど離れていない所。レッドはゲッコウガとなって、マスターたちの命を狙う闇ギルドを殲滅していた。そもそもレッドはさりげなく聖十の魔導士の証の紋章を首にぶら下げているような魔導士なので闇ギルドが敵う相手ではなかったのが相手の誤算だった。その後レッドはマスターと念のための護衛に就いてるピカチュウの元に戻った。しかしそこには汗だくで落ち込んでいるマスターとスケッチブックで"気をしっかり!"と書かれているのを出しながら慰めているピカチュウの姿があった。ピカチュウはこのスケッチブックの筆談で一人でクエストに行ったりしているのだ。

 

『…マスター、どうしたんですか?』

「この手紙を読んだ後にぶっ倒れた。お前も読んでみろ」

と、四つ首の猟犬《クワトロケルベロス》のマスター、ゴールドマインから一通の手紙を渡された。差出人はミラからだった。

"マスター!あとレッドー!実はとっても素敵なことがありました。エルザとあのナツとグレイがルーシィとハッピーとチームを組んだんです!これってうちの最強チームじゃないかと思うんですよね!一応報告として手紙を出しました。では"

と書いてあった。

『終わった…あの三人が組むとか街ひとつじゃ終わらんぞ。よりによってバンギラスよりも破壊力ある奴らが集まるとは…』

レッドはマスターとピカチュウとで盛大なため息をついた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

数時間後、ナツたちの行方を探していたレッド、マスターマカロフ、ピカチュウは会場の外でカゲヤマと名乗る傷だらけの青年と出会った。

「折角ですので一曲聞いて行きませんか?」

と言ってきたが明らかに怪しい笛を持っているのでおかしいとレッドたちは思った。さらにレッドは昔ギルドの図書館で読み漁っていた本の中に禁忌魔法について書かれているページがあった。そのひとつに"ララバイ"と言う、音を聞いた人は全員死ぬという集団呪殺魔法があった。さらにその正体はかつて史上最悪の黒魔導士ゼレフが作り上げたゼレフ書の悪魔だという。そしてレッドは今目の前にいるカゲヤマが持っている笛こそがそのララバイだと、知識と感じる邪悪な魔力から察した。

しかしレッドが動かなかった理由としては二つあった。一つは笛を持つカゲヤマの様子がおかしいこと。ララバイを持っている以上、吹いて自分たちを殺しにかかるはずなのに何か躊躇っているように見えること。二つ目はマスターが動かないこと。ギルドマスターの中でも博識と言われるマスターマカロフがララバイの存在を知らない訳がなく、実際マスターも察した顔をしていた。そんなマスターが動かないならば自分が動く意味がない、としてレッドは動かなかった。

 

「…何も変わらんよ。」

「!!!」

マスターが言葉を放ったとき、カゲヤマからは明らかな動揺が見えた。

「弱い人間は弱いまま。もともと人間そのものが弱いものじゃ。それを支え合うためにギルドがある。支え合って明日を信じて踏み出せば力は自ずと湧いてくる……そんな笛に頼らずともな。」

「……参りました。」

そういってカゲヤマは笛を地面に捨てた。

「マスター!!」

「じっちゃーん!!」

『お前ら、なぜこんなとこに!!』

そのとき、問題の一行が走ってきた。マスターとレッドからすれば、あと少しで終わるのになぜ今来たのかと不思議でならない。さらにピカチュウはここから問題が発生する気しかしていない。そんなことも知らずに喜んでいるナツたち。どういうことかと説明してもらおうとレッドが聞こうとした時、

 

「どいつもこいつも根性のない…ワシが自ら食らおう、貴様らの魂をな…」

笛から煙が上がって巨大な悪魔となった。こちらの動揺が収まるのを待つ訳もなく、

「決めたぞ…全員の魂まとめて頂こう。」

とララバイは息を吸い始めた。呪歌の準備だろう。それを察したナツ、グレイ、エルザがララバイに向かって走りだし、それぞれの技を出そうとした時、

 

「グォォォッ!」

ララバイの頭上から雷が落ち、ララバイの魔法発動を阻止していた。

「この雷…ピカチュウか。」

「おい!なんで邪魔すんだ!」

エルザとナツが後ろのレッドとピカチュウに言ったら

『悪いがこいつの相手はピカチュウにさせてくれないか?最近手応えの無い奴らばかりで物足りなくてね…それに新しく習得した魔法も使いたいしな。』

【ピカチュウ……!】

ピカチュウは戦闘態勢になって身体中から電気が迸っている。

「ピカチュウなら大丈夫じゃろ…確実に仕留めるんじゃぞ!」

『任せて下さい!久しぶりに昔の戦いかたでやるか、ピカチュウ!』

【ピッカ!】

そうして二人はかつての戦いかたーーポケモントレーナー・レッドとピカチュウのコンビとして、レッドが久しぶりに指示に専念するスタイルこととなった。

 

「このワシの相手が小ネズミ一匹だと…?ワシを愚弄しておるかァ!!」

『なめているのはどっちかな……?ピカチュウ、新技でいくぞ!「雷造形《サンダーメイク》"雷刀"《らいきり》」!!』

そうしてピカチュウが作り上げたのは、雷でできた一振りの刀だった。そしてピカチュウのとった、造形魔法特有の構えを見てグレイが反応した。

「嘘だろ…もう造形魔法を習得したって言うのか!」

『そのまま「つばめがえし」だ!!』

【ピカッ!ピカチュウ!!】

ピカチュウは「でんこうせっか」で距離をつめて、一振りでララバイの右足を切り裂き、返す刀で左足を薙ぎ払った。

「グオッ…!おのれぇ!!」

ララバイはピカチュウに魔力弾を無数に放って来たが、

『全て斬り払うぞ!「雷造形"雷斧"《ボルトアクス》!!」』

次、ピカチュウは雷の大斧を造り上げ、次々と魔力弾を斬り払った。

『そのまま投げ飛ばせ!!』

文字通りピカチュウは雷斧を投げ飛ばし、ララバイに直撃した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ピカチュウってあんなに強かったんだ…それに造形魔法って確かグレイの魔法よね」

「ああ、あれでレッドより強いからな…それでもいつの間にあそこまで造形魔法を習得したんだ…」

「それにしてもレッドが闘わないのも不思議ね……」

ルーシィの不思議にエルザが答えた。

「あれがレッドの元々の戦闘スタイルだ。詳しいことは分からないがかつてあいつは違う国の出身で"ポケモン"とあいつの祖国では呼ばれている魔獣を仲間にして闘うスタイルだったらしい。そしてピカチュウはレッドのパートナーのポケモンだと言っていた。」

そこでグレイが捕捉を入れた。

「そんでフィオーレに来てからその"ポケモン"に変身し、それで闘う魔法を手に入れたようだ。ポケモンについては詳しくは本人に聞いた方が良いな。」

「そうなんだ…」

「そうこう言ってるうちに終わりそうだな。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「このワシが…このワシが小ネズミにここまでてこずるとは……ちょこまかしおってぇ!!」

『当てられないお前がのろまなだけだ…そろそろ決めるぞピカチュウ!』

【ピッカ!】

『(技借りるぞラクサス)…ピカチュウ!!「雷造形"雷竜方天戟"《ドラゴンハルバード》!!」』

【ピカァーチューーウ!!】

ピカチュウの造った雷の方天戟は吸い込まれるかのようにララバイへと飛んで行き、ララバイを貫きさらに発生した熱で炎に包まれた。

「バカなぁ………」

ララバイは断末魔をあげながら崩れ落ちた。

 

『ゼレフ書の悪魔も大したこと無いな…て、げぇっ!!』

「よくやったがどうした……って、なんじゃとー!!」

見るとララバイが崩れ落ちた先が定例会の会場だった。つまりどういうことかと言えば会場が粉々になったわけで、

「「「捕まえろーー!!!」」」

「おし、任しとけ!」

「お前は捕まる方だろうがナツ!逃げるぞ!!」

『…壊してすみません。』

【…ピカチュウ……】

「いいんじゃ、もう呼ばれないだろうし。それに謝るだけ他の奴らよりマシじゃ……」

 

無事ララバイを新魔法で撃退したピカチュウ。だが定例会会場を壊したことにより逃げ帰るはめとなったレッドとマスターたちなのであった。

 

To be continued…▼




ピカチュウメインの戦闘回でした。

\テテテテーン/(レベルアップの音)ピカチュウは、雷の造形魔導士になった。グレイから基礎的なことを教えて貰い、自主練習で習得。まず"静"の魔法を覚えて、"動"は練習中。
ピカチュウの出した技の説明をします!

雷刀《らいきり》
名前の由来は戦国時代の雷神とよばれた武将、立花道雪の刀、雷切から。刀を造り上げ、それを使って剣術を扱って闘う
(レッドとピカチュウはエルザに剣術指南してもらったりミラから変身魔法を教えてもらったりしているので刀などの武器は一通り使えたり変身魔法もレッドの魔法が変身魔法系なのですぐに習得した。)

雷斧《ボルトアクス》
由来はファイアーエムブレムに出てくる斧の名前。雷の斧を振ったり投げたりして闘う。
ファイアーエムブレムは最近はまったからってだけです。

雷竜方天戟《ドラゴンハルバード》
名実共にラクサスの技を丸パクりです。ラクサスとはライバルとしてしょっちゅうケンカしていたので見よう見まねで覚えたってやつです。

造形魔法を使った方が電撃を速く出せる(充電時間が少ない)変わりに普段ほぼ使わない魔力を消費するという設定です。

ではまた次回!


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report12 ミストガン

ここから一旦原作を離れます。

伝説ポケモンも今回出します!

ヒントはミストガンのアースランドに来た理由です。

どうぞ!!


『まぁこれがポケモンって言う生き物の大まかな説明だ。』

「こっちはこっちでむちゃくちゃね…特にこの伝説って言われてるやつ」

「あい、それがレッドなのです。」

ララバイの事件から数日後、エルザがいわゆる"形だけの逮捕"をされた次の日にエルザとそれを知らずに突撃してついでに捕まったナツが帰って来てすぐナツがエルザに勝負を吹っ掛けてワンパンされたあと、レッドはルーシィに自分の魔法について聞かれたので説明することとなり、そこにハッピーとミラ、そして他に興味津々のメンバーが集まっていた。説明するためにはまずポケモンとはという問題が出たので、レッドはまずオーキド博士からもらった"ポケモン図鑑(全国版対応)"を使って様々なポケモンの説明に使った。因みに少しシステムをいじり、自分がどのポケモンに変身できるようになったかも分かるようにしてある。

「次は"ポケモントレーナー"についてかな。このポケモンとは俺たちはこうやってつきあってんだ。」

そういって出したのは駆け出しトレーナー用の入門編の番組が収録されている"おしえテレビ"と、様々なポケモンバトルが記録されている"バトルレコーダー"だ。それで一通りトレーナーたるものやポケモンリーグのチャンピオン戦などを見せた。

「星霊魔法みたいにこのボールみたいなのから召喚して闘うのね。自分でこのボールを使って捕まえるところが少し違うけど。」

『そうだね…俺もトレーナーとしていろんな所を最初のパートナーであるピカチュウと旅して、仲間を増やして次の街へとやっていた時、ピカチュウと二人でフィオーレに入った時に拍子で自分の魔法を手に入れて、捕まえたポケモンに変身できるようになったって訳。』

「すげぇな!分かりやすかったし強いし。」

「こんなデタラメ生物に変身とか鬼畜過ぎだな。」

「だな。15で聖十入りも頷けるわ。」

『…あれ?俺人外扱いされてない?』

【ピカチュウ】

と、ピカチュウがレッドの肩をたたき、スケッチブックをさしだした。そこには、

"素手で伝説ポケモン殴り飛ばしてゲットする人外トレーナーはレッド以外数人しかいないよ。諦めな。"

と、相棒にまで宣告を食らった時、ミラが

「あれ、どうしたんですかマスター?」

「眠い。奴じゃ」

そういった瞬間、全員がバタバタと倒れていった。いつの間にか入って来たS級魔導士、ミストガンがみんなに眠りの魔法をかけたからだ。彼はいつもこうして眠らせてからマスターにクエストを受注してもらい、出ていくと同時に魔法を解くのだ。今回もそうするつもりだったのだが、

『ちょっと待ってミストガン。俺も連れてってくれないか?二人で話したいこともあるし。』

と、サンタクロースを彷彿させる色合いをした鳥ポケモン、デリバードに変身したレッドが聞いた。デリバードの特性は「やるき」と「ふみん」。眠り耐性の重ねがけによりどんな眠りの魔法も効かないのだ。

「………分かった。ならばこのクエスト、レッドと二人で行く。」

「分かったが眠りの魔法を解いて行けよ!」

「伍…四…参…弐…壱…零。」

そうしてレッドとミストガンが名前通り、霧のようにギルドを後にしたと同時に魔法が解け、みんなが起き上がった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

所変わってとある高原。レッドとミストガンは休憩の為に岩に腰掛けていた。その傍らにはクエストの討伐対象であったバルカンの亜種の群れが倒されて積まれていた。

 

『あっけなく終わったな〜』

「そうだな……ところでレッド、話とはなんだ?」

そのとき、レッドは座り直して真剣な顔でミストガンと向き合った。

『ストレートに聞くぞ……ミストガン、ウェンディって子を知ってるか?』

「!!なぜその事を……」

『やはりか。じゃあ君がジェラールか。』

「…どこで知った?返答次第では許さんぞ。」

と、ミストガン改めジェラールは鋭い剣幕と共に一本の杖を取り出した。場合によってはただじゃ済まさないと言うほどの構えをとった。

『今だ成功していない依頼があってね。それに色々調べたらあんたに行き着いた……』

「成功していない依頼?レッドにしては珍しい。」

『そりゃぁね…あんたを探すのが依頼だったからな。』

「!?俺を??」

『そう。依頼人はウェンディ・マーベル、依頼内容は天竜グランディーネ及びジェラールという男の捜索だ……知らないとは言わせないぞ。』

「そうか……ウェンディには悪いことをした。あいつは元気か?」

『あぁ、元気にやっている。だから一度会ってやってくれないか?ずっとお前のこと探していたんだ。』

「あぁ。やるべきことをやり遂げたら必ずや……むっ!!この感じ…アニマか!!」

上空を見ると空に大きな穴ができ、周りのものを吸い込み始めた。

『ぐっ…!アニマっつったか?この感じ、所謂異界と繋がってるってやつか?』

「そうだ。あれは魔力を吸収している。そして俺の仕事はこれを止めることだ!」

そういってミストガンはアニマの方へ跳んで、持っている杖を中心に突き刺した。するとみるみる内にアニマは小さくなり、消えていった。

「よし…なっ!複数出てきただと?しかもサイズがでかい……!!」

その瞬間、複数の大きなサイズのアニマが発生した。さすがにミストガンも複数は捌ききれず、倒れていたバルカンを含めた辺りが吸い込まれていった。そのとき、レッドが一番大きいアニマに向かっていった。

「危ないぞレッド!!すぐに離れるんだ!!」

『いや、ここで放っておいたらマズイことになる。それにこれは異界へと繋がっているならやりようはある!!俺に任せてくれ!!!』

レッドはそう言いながら変身を始めた。そして変身したのはシンオウ地方の伝説のポケモン、パルキアだ。

『"空間"を司る神と呼ばれるパルキアならアニマとやらも消せる!まとめて消え去れ、「あくうせつだん」!!』

パルキアの空間ごと切り裂く「あくうせつだん」の斬撃はアニマをまとめて切り裂き、すべてのアニマが跡形もなく消えた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「アニマを消すのを手伝ってくれて感謝する。」

『そんなの困ったときはお互い様だよ。ところでミストガンの目的って…』

「あぁ。詳しいことは言えないがこのアニマを封じることが俺の役目だ。」

『そうか……終わったらウェンディにあってやってくれよ。お前のこと心配してんだから。』

「あぁ。必ずだ。」

そのとき、レッドのポケギア(ケータイみたいなやつ。因みにこっちに対応済み。)にギルドから連絡があった。

「幽鬼の支配者《ファントムロード》にギルドを襲撃されたの。誰もいない時間帯だったからよかったのだけど何人かが"戦争だ!"って闘う気のメンバーがいるから念のためすぐに帰って来て!」

と、ミラからだった。

『ファントム…ジョゼか、何のための嫌がらせだ。聖十の会議でも気にくわない態度だったがここまで馬鹿にしてくれるとは…許さん!!』

「落ち着け、レッド。お前はまずギルドに戻りマスターやギルドを守ってくれ。俺は相手の支部を回って目的とかを調べて必要ならばそこを潰す。情報が入ったらこっちから連絡する。これが通信用ラクリマの番号だ。」

『すまないミストガン、つい取り乱した。分かった。ならばこれが俺の番号だ。お互い無事でな。』

「あぁ。では御免。」

 

ミストガンは霧のように消えてファントムロードの支部を回りに、レッドは大急ぎでマグノリアへと自転車をこぎ始めた。幽鬼の魔の手に対して妖精はどう立ち向かって行くのか……

 

To be continued…▼

 

 




はい、パルキアをだしました。理由としてはアニマを本編の如く切り裂けそうだなと思ったからです。

次からはファントムロードとの抗争になります!お楽しみに!!

…おしえテレビとかFRLGやってたひとご存知ですかね?書きながら懐かしいと思ってました。


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report13 vs幽鬼の支配者1

ファントム編に入ります。

レッドのチートが加速する予感がする。

まぁなにはともあれどうぞ!




『くそっ、ファントムめ…ただじゃ済まさん…!』

 

レッドはミストガンと別れたあと大急ぎでさらに夜通しでマグノリアへと向かい、あと少しで市内に入るという所まで来ていた。フェアリーテイルと仲のわるいギルド、ファントムロードが誰もいなかったとはいえギルドを襲撃したのが理由だ。更に朝になるとギルドからの連絡でレビィ、ジェット、ドロイの"シャドウ・ギア"の三人がボロボロの状態で公園の木にはりつけられていたのが発見されたという。仲間思いで正義感の強いレッドにとっては特に許せないことで怒りでいっぱいだが不思議と頭だけは冷静にできていた。それによりレッドはほとんどのフェアリーテイルのメンバーが向かったファントムロードの本拠地よりも守りが薄くなっている自分のギルドへと向かっている。

 

『だがなぜ今になって…これまではここまではしなかったはずだしジョゼのクソ野郎も聖十の位は惜しいはずだ……ますます分からん。まずは急ぐことか。突然雨も降ってきたしな。』

 

そういった頃にマグノリアに入ったときは雨が降り始めていた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「むぐうっ……!!」

「ん~~!トレビア~ン!!」

「…捕獲完了」

ルーシィはレビィたちの見舞いのあと、ファントムロードのエレメント4、"大海のジュビア"と"大地のソル"に見つかり、ジュビアの"水流拘束"《ウォーターロック》に捕まってしまったのだ。あとはルーシィを本部へ運ぶだけだと思った時、

 

『「でんこうせっか」そして「みねうち」!!』

何かがジュビアとソルの横をいきなり通りすぎたかと思うとウォーターロックが解除されていてルーシィを抱えていた。その正体は木刀を持っていたレッドだった。レッドは一年前位に、変身せずとも一部の技を使えるようになり、更に剣術も習っているため変身しなくてもある程度戦えるようになっていたのだ。

 

『ファントム……どこまで俺たちの大切なものを傷つければ気が済むんだ……!!』

レッドの顔には珍しく青筋が浮かんでおり、彼の怒りが尋常ではないことをものがたる。しかし相手はそれを逆撫でするかの如く

「ノンノンノンで誤解を解きたい。我々にルーシィ・ハートフィリア様の父親からルーシィ様を連れ戻す為に身柄を渡して下さればこれ以上のことはしませんので。」

「…だからさっさとその女を渡して下さる?」

と、言ってきた。その言動はレッドの逆鱗に触れさせるには充分すぎる言葉だったので

 

『…散々他人のギルド荒らしておいて仲間を差し出せだと?ふざけるのも大概にしろ!ルーシィはこの名に賭けて絶対に渡さん!!』

「…そう。ならばあなたを倒してから連れてかえるわ。"水流拘束"!」

ジュビアの出した水はレッドの体を包もうとしたが、レッドはルーシィを抱えながら手持ちの木刀でジュビアの水を切り裂いた。

『水と大地の魔導士……なら草だな。変身!!』

と、レッドはルーシィと持っている荷物を置き、草タイプのみつりんポケモン、ジュカインに変身した。

「渡してくださらないのであらば力ずくでいきますよ……"岩の協奏曲"《ロッシュコンセルト》!」

「"水流斬波"《ウォータースライサー》!」

ソルの岩石とジュビアの水がレッドに向かって行くが、

『…俺を見くびるなよ…「リーフブレード」!』

腕の葉から伸びた草の刃はそれらの攻撃を全て斬り伏せた。

「何《クワ》?」

「ジュビアの攻撃が…!」

『俺も聖十の端くれだ…聖十の魔導士怒らせたらどうなるかなんでお前らが一番よく知ってるはずだ!「リーフストーム」!!』

「ノォーン!!」

「きゃああっ!!」

レッドの放った無数の葉の嵐は相手を一撃で倒した。

『ファントムの他の奴らに伝えておけ…俺たちフェアリーテイルを相手にして無事で済むと思うなよ!!分かったらさっさと消え失せろ!!』

 

ピカチュウ以外のメンバーが聞いたこともないレッドの本気の怒号はマグノリアに響き渡った。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『思ってたよりも戦況は良くないな……マスターが倒れるとはな……』

レッドはルーシィを連れてギルドに戻って、今の状況を確認していた。帰ってきたらメンバーの半数以上がが傷だらけでいた。聞くところによると最初は押していたがマスターが相手の不意打ちをくらって魔力を失ったことで戦意が落ち、形勢逆転、撤退を余儀なくしたと言うことだ。そして誰よりも落ち込んでいたのはルーシィだった。聞けば彼女はこの国有数の財閥ハートフィリア家の令嬢で、家出をしたらしい。そして奴らの狙いはルーシィを家に連れ戻すためだったと言う。

「ごめん…私が帰れば済むことなんだよね。」

「帰りたくない所へ帰って何があるんだ?お前はフェアリーテイルのルーシィだろ?ここがお前の居場所だ!」

「ナツ……」

そのとき、外からズシンという音が聞こえた。みんなが外に出るとそこにはファントムの移動式本拠地が目の前にいた。そして中から大砲が出て来て何かの発車準備を始めた。

「マズイ!あれは魔導収束砲"ジュピター"だ!全員伏せろぉ!!」

そういった瞬間、レッド、ピカチュウとエルザが走り出していった。

『エルザ!俺の後ろで援護頼む!変身!!』

「分かった!換装!」

レッドはポリゴンZに、エルザは防御の鎧である"金剛の鎧"に換装した。

『ピカチュウ、エルザの後ろから俺に「てだすけ」!』

【ピカチュウ!】

「まさか撃ち返すつもりか!?無茶だ!!」

『誰かがやらなきゃギルドだけじゃなく街までコナゴナだろうが!確実に止めるから心配するな!!』

グレイがレッドのやろうとしたことを察し、止めようとしたがレッドは大丈夫だと言いジュピターの砲台に向き合った。

『特性「てきおうりょく」と「てだすけ」、そしてノーマルジュエルで威力を上げた一撃を食らえ!「はかいこうせん」!!』

レッドの放った「はかいこうせん」とジュピターは同時に発車され、真ん中でぶつかりあったが、次第にレッドの技のほうが押し始め、最終的には完全に押し勝ち、砲台に当たった。

「「「やった、レッドがやったぞー!!!」」」

ギルドのメンバーがジュピターが撃ち返されたことに喜んだが、

『クソッ、あれだけ威力あげても砲台にはヒビも入らんのか……修行が足りねぇ……』

レッドはジュピターを壊すどころかヒビも入らなかったことに悔しがっていた。さらに「はかいこうせん」の反動と魔力消費により変身を解いて座り込んだ。そのときファントムのギルドからジョゼの声で放送が入った。

 

「マカロフは戦闘不能……レッドも魔力消費でしばらく立てないだろう……勝ち目のもうない貴様らに告ぐ。ルーシィ・ハートフィリアを渡せ。今すぐだ!」

「仲間を売るくらいなら死んだほうがマシだ!」

ジョゼの言葉をエルザは一蹴した上で拒否した。さらに次々とナツを始めたメンバーが仲間は渡さないとジョゼに言い放った。最後にレッドが立ち上がり始めた。しかし反動で動くのもやっとだったのでエルザが止めに入ろうとした。

「無茶だ!まだ反動から戻ってないのに!」

『座り込んでいる時間が今は惜しい……おいジョゼ!てめぇはおれの仲間を傷つけすぎた……俺とこのギルドを怒らせたことを一生後悔しやがれ!!!』

「「「オオーーーッ!!!」」」

「ならば15分後の特大ジュピターかわが幽兵《シェイド》に潰されるがいい!!」

 

そう言い終わるとファントムから大量の幽霊であるシェイドが湖を伝ってやって来た。

『みんな戦闘準備だ!ナツはハッピーとジュピターの破壊に行ってくれ!ギルドの守備はカナとロキに指揮を任せる!グレイ、エルザ、エルフマンは一旦守備に回って、俺が合図を出したら俺の所に来てくれ!ピカチュウも守備に回ってくれ!』

「任せろ!行くぞハッピー!」

「あいさー!」

「ギルドはやらせはしないよ…」

「みんなで俺たちのギルドを守るんだ!」

「「「オオーーーッ!!!」」」

 

フェアリーテイルとファントムロードの全面戦争はこうして幕を開けた…

 

To be continued…▼

 




次回も引き続きファントム戦をします。

あと一、二話で終わる予定です。

少しずつお気に入り登録数が増えていて嬉しい限りです。

その方々の期待に応えるためにも文才を磨いてきます。


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report14 vs幽鬼の支配者2

ファントム戦その2です!割と駆け足で参ります。時間経過とんでもなく早いかもしれませんがそこのとこをご了承ください

ではどうぞ!


フェアリーテイルとファントムロード、二つのギルドのぶつかり合いがはじまってから10分がたったがフェアリーテイルにとって決して戦況がいいとは言えない状況だった。何故ならフェアリーテイル側は半分が怪我人、一方ファントムが直接闘っているのはジョゼの生み出した幽兵《シェイド》、つまりまだファントムのギルドのメンバーの大半は無傷でいるということだ。さらに魔導収束砲ジュピターの砲撃があと5分で発射されるという絶体絶命の状況なのだ。そんな中ギルドの反対側では反撃の準備を整えているフェアリーテイルのメンバーが数人いた。

 

「正面から闘わずに裏から攻めるのは漢として認めたくないが…」

「うるせぇエルフマン大声出すな!気づかれるだろうが!」

『グレイもうるさい。まず汚い手を使ってきたのは相手だから何も心配することはない……』

「だがどこからどう攻めるんだ?それにしてもレッドもここまで怒るのは私も初めて見たぞ…」

『俺だってここまでされたらぶちギレるさ…それに攻めるのはこっちからだ。』

そういってレッドは人差し指で上を指した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

5分後、ジュピター発射寸前にナツが内部から砲台を破壊した。だがファントムが次に仕掛けたのは、今までギルドだったのを変身させ、さながら巨大ロボットのようなもの、超魔導巨人ファントムMK2をだした。そしてその指から魔法陣を書き始めた。

「あれは…煉獄破砕《アビスブレイク》!?」

「この大きさはカルディア大聖堂まで吹っ飛ぶぞ!!」

「シェイドだけでも手一杯なのに……て、あれなんだ?」

上を見ると何かがファントム向かって飛んできていた。その正体はメガボーマンダに変身したレッドとそれに乗っているグレイ、エルザ、エルフマンだった。

「おおお漢ーーーっ!!」

「本当に大丈夫なんだろうなレッド!」

「問題ないだろう…レッド、頼んだぞ。」

『任せて…しっかり掴まっててよ、特性「スカイスキン」からの全力「すてみタックル」!!』

 

レッドの文字通りのすてみタックルはファントムの巨人の腹の部分に直撃、魔法陣を破壊して振り出しに戻した上で穴を開けて内部に入った。さらにファントムの巨人をふらつかせるほどの衝撃を与えたが、倒すまでにはいかなかった。そして突入に成功した彼らはそこにいたエレメント4、大火の兎兎丸を撃破、そして動き出したことで乗り物よいをこじらせたナツを叩き起こした。

「よくやったナツ!ジュピターを壊してくれたんだな!」

『だがまだアビスブレイクが残っている…あそこでもっと巨人の体勢を崩せてたら…』

「そんな事を言ってる暇はないようだ。あれを見ろ。」

と、エルザが指を指した先にはファントムロードのしたっぱが何百人とレッド達を倒さんと向かってきた。それにエルフマンが応戦しようと構えたがレッドが止めた。

『みんなはエレメント4を優先的に倒すって話だったでしょ…魔力をできるだけ温存するためにこういう突撃方法を使ったんだから。だからしたっぱは任せてみんなは倒すべき相手を!』

そういってレッドはみんなを先に行かせた。逃がさないとしたっぱの何人かがナツたちに魔法を放ったがレッドが「まもる」で全てを防いだ。

「あれは…聖十、赤帽子のレッドだ!」

「聖十いえど所詮はただのガキだ、恐れることはない!」

「それにこの人数差!どこまでやれるかな~?」

したっぱがいろんな言葉をレッドに言っていたがレッドは暫くの沈黙の後、姿をルカリオに変身して吐き捨てるように言った。

『………恨むならジョゼを恨め。手加減無しで潰す。』

レッドのかつてとある組織にしたような容赦ない殲滅が始まった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

突入してから暫くの時間がたった。突入組は見事エレメント4を全て撃破し、生体リンクで繋がっていた巨人も停止し、アビスブレイクも撃たれずに済んだ。しかし

その間に別の所に逃がしていたルーシィが相手の滅竜魔導士、黒鉄のガジルに捕まってしまった。さらにファントムのマスター、ジョゼが動きだし、グレイとエルフマンを戦闘があった後とはいえ一撃で倒し、エルザを圧倒して、ついには魔法で捕まえて締め上げていた。

 

「フェアリーテイルは大きくなりすぎた……さらにハートフィリア家の娘がいることでそのお金が自由に使え、我々よりも強大な力を手に入れる……それだけは許しておけん!」

「どっちが上だどうのとわめいてること自体が嘆かわしいが貴様らの情報収集のザル具合にも呆れる。」

「何だと?」

「ルーシィは一文無しで家出している。そしてともに日々を過ごす、ギルドの魔導士だ…それを戦争の引き金だ財閥の令嬢だと?貴様らにルーシィの何が分かる!!」

「じきに分かるさ…ただでは返さないことでハートフィリアの金は私のものだ」

「おのれぇぇぇっ!!!」

怒りの叫びをあげるエルザに止めの一撃を放ったジョゼだが、何者かの手によって魔法は相殺された。それによって舞った土煙が晴れるとそこにはレッドが立っていた。だが、普段の優しい彼はどこにもなく、エルザでさえも一瞬怯むほどの殺気を放っていた。

『……………。』

「レッド……貴方も気にくわないですね……あなたほどの魔導士がフェアリーテイルにいるなんてね……」

『……………。』

「それにしても嬉しいですね…聖十同士で優劣をつけれるとは……」

『…………た。』

「何ですか?」

『てめぇは仲間を傷つけすぎた。俺をここまでおこらせたことを後悔するんだな。変身……』

「後悔…?後悔するのは私になめた口をきいた貴様d『「じゅうりょく」』何っ……?」

ジョゼは魔法をレッドに放とうとしたが、レッドの「じゅうりょく」によって地面に押し付けられた。ジョゼが上を向いてレッドを見ると

『創造神を前にして頭が高いぞジョゼ。』

レッドはシンオウ地方などの一部地域では"創造神"として奉られていたポケモンである"そうぞうポケモン"アルセウスであった。

 

『裁きの時はきた………』

 

妖精を傷つけすぎた幽鬼に神の裁きが与えられようとしている………

 

To be continued…▼




ファントム戦は次で終わります。

次回はアルセウス無双となりそうですが期待しないで待っていてください!

ではまた次回!!


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report15 vs幽鬼の支配者3 神の裁きと終戦

ファントム戦ラストです!

アルセウス無双が今始まる………


フェアリーテイルとファントムロードの抗争が始まってから大分時間がたった。勝ち戦だと思い勝負を仕掛けたファントムのマスター、ジョゼは思ってもいなかった事態によって頭が混乱していた。フィオーレ一と言われたギルドのマスターが、彼と同じ聖十大魔導の一人とはいえ、格下だと思っていたギルドの15歳の少年に動きを封じられていたからだ。封じていた方の少年、フェアリーテイルのレッドはジョゼに言った。

 

『お前では俺に勝てない……最後のチャンスだ、今までのことを謝罪した上で降伏するのであればこれ以上の攻撃はしない。』

 

レッドはジョゼに降伏勧告をだした。本来なら許されざることをしたジョゼとファントムには最大限の慈悲だったが、プライドの高いジョゼがこれを飲み込む訳もなく

 

「降伏だと……王国一のギルドが壊れてなくなったギルドに降伏しろだと!?冗談じゃない!!こんな魔法で私を押さえていると思うなよ!!まずは貴様から消えろレッドーー!!!」

 

と、ジョゼはアルセウスになっているレッドの「じゅうりょく」を振りほどいた。だがレッドはそれに驚くことなく冷静に呟いた。

 

『ギルドは形じゃなくて人と人の絆だというのも分からんか……愚かな。』

「消え去れぇぇ!!"デッドウェイブ"!!」

ジョゼは怨霊のような魔力弾を飛ばし、レッドに当てたたが、レッドには効いていなかった。

 

「何っ!?」

『"ゴースト"…つまり怨霊や幽霊による攻撃は"ノーマル"タイプの俺には効かない。』

「私の魔法がそれだけだとは思うなよ…!!くらえっ!!」

 

ジョゼは次は雷の魔法を唱え、レッドに放ったがレッドの変身しているアルセウスの体が変化して、ジョゼの魔法を食らったが全く効いていないかのようにケロッとしていた。ジョゼの顔には明らかな焦りが出ていた。

 

「なぜだっ!なぜ魔法が効かない!?」

『仕方ない…種明かしだ……』

そういってレッドは自分の回りに17の色とりどりの石板を浮かべ始めた。

『アルセウスの特性は「マルチタイプ」。この"プレート"を装備することでタイプ、つまり属性を変えることができる。さっきは"じめん"タイプに変身したことで"でんき"を無効化しただけだ。つまりおれは18の属性に変化できる。もうお前の魔法は効かない。撃つだけ無駄だ。』

「黙って聞いていれば馬鹿にしおって……たかが妖精のクズが、調子に乗るなァァ!!!」

 

ジョゼは怒り狂いながら炎、氷、風、大地、闇などと様々な属性の魔法を繰り出したが、レッドは持っているプレートでタイプを変え、全ての攻撃をほぼ無効化した。

 

『これで分かっただろう……妖精を怒らせたらどうなるかを………我が裁きを受けて悔い改めよ。』

「おのれぇぇぇっ、レッドーー!!おのれフェアリーィィテイルゥゥ!!!」

『悪を滅するは妖精の光、「せいれいプレート」装備。裁きの時は来た、くらえっ、"フェアリー"タイプの「さばきのつぶて」!!』

 

アルセウスになっているレッドの「さばきのつぶて」は一斉に降り注ぎ、ジョゼもろともファントムのギルドを半壊させ、それと同時にナツが闘っていた黒鉄のガジルを撃破するとともにファントムのギルドを半壊させ、結果全壊してマグノリアの湖に崩れ落ちた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

レッドの「さばきのつぶて」による土煙が晴れると、そこには真っ白になって呆然として突っ立っているジョゼの姿があった。レッドは変身を解いて、ジョゼの所へ歩み寄った。

 

『………次はない。二度とフェアリーテイルに近寄るな。跡形も無く消されたいなら話は違うけどね………。』

レッドがその場を立ち去ろうとした時、エレメント4の一人、大空のアリアが後ろから表れた。

 

「(悲しい…隙だらけだ。)もらっtあぐあっ!」

どこからともなく伸びてきた腕によって殴られ吹っ飛ばされたアリア。殴った人をレッドが見ると、

 

「よくぞ終わらせてくれた。さて……ジョゼを今すぐ連れて消え去れ、そして二度とフェアリーテイルに関わるな。」

復活したマスターの一言で、二つのギルドの抗争は幕を閉じた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

闘いが終わり、フェアリーテイルのメンバーはジョゼの出していたシェイドにより破壊されてしまったギルドの前にいた。

 

「マスター、私……」

「お前も随分な目にあったのう、ルーシィ。」

「でもそんな顔しないのルーちゃん。心配かけてごめんね。」

そこにガジルに襲撃され大怪我を負ったレビィ、リーダス、ジエット、ドロイがやって来た。

「でも、みんなあたしの…」

「話は聞いたけど誰もお前のせいだなんて誰も思っちゃいねーよ」

「役にたてなくてごめんな…」

ルーシィの言葉に対してジエットとリーダスがルーシィのせいじゃないとルーシィに言った。

「辛いことも楽しいこともみんなとなら分かち合える…ギルドとはそういうものじゃ。だから自分のせいなんて思わんでもよい。君はフェアリーテイルの一員なんだから。」

マスターの言葉にルーシィはこらえていたものがこらえきれずに嬉しさで泣き出してしまった。その後評議院による罰がこわくなってマスターまで泣き出したのは別の話であるが。

 

その後、評議院からの事情聴取や、ルーシィが実家に帰ったことを勘違いしてナツ達が早とちりしてルーシィの実家になだれ込むなどのちょっとしたことがあったが、フェアリーテイルの日常は戻りつつあった…

 

To be continued…▼




ファントム編終了です。駆け足で参りました。飛ばしすぎないように、かつ早めにウェンディ出したいと思います。このままじゃヒロインがウェンディなんて軽い詐欺になりかねないので。

つぎはロキのやつ行きます。

ポケモントレーナーと星霊魔導士って闘いかた似てると思うの自分だけでしょうかね…どうでしょう。

それはともかく、また次回もお楽しみに!!

お気に入りじんわり増えていて嬉しいです!有難うございます!!!


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report16 獅子座流星群

ファントムとの闘いが終わった数日後、レッド、ピカチュウとナツ達の最強チームのメンバーはマグノリアより少し西にある鳳仙花村に来ていた。彼らは盗賊退治に出ていた。

 

『なんで盗賊団がギャラドスなんて飼っているのかなぁ!?』

【ピカ、ピカッチュウ!】

 

ナツ達が盗賊団を軽く倒したのだが、彼らが何故か飼っていたポケモン、ギャラドスが暴れ始め、レッドとピカチュウがそれを抑える為に闘っていた。

 

『「ハイドロポンプ」が来るぞ!「こうそくいどう」と「かげぶんしん」でよけながら「ふるいたてる」!!』

 

ギャラドスは「ハイドロポンプ」や「アクアテール」などの強力な技を次々と出してくるが、ピカチュウは目にも止まらぬ速さで攻撃を悉くかわしながら力を溜めていた。

 

『今だ、「ほっぺすりすり」!!』

 

ほっぺすりすりーー必ず「まひ」状態にできるが威力は低い技であるが、ピカチュウの元々のレベル、相性、そして「ふるいたてる」で攻撃をあげていたのでギャラドスは痺れながら地面に倒れた。

 

『今だ!モンスターボール!!』

 

モンスターボールはギャラドスを吸い込み、そのまま捕獲した。

 

『ギャラドス、ゲットだせ!!』

【ピィピカチュウ!!】

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

夜になって、レッドはピカチュウと鳳仙花村を散歩していた。本当は普通に寝る予定だったが、ナツ、グレイ、エルザが枕投げ(という名の大乱闘)を始めたためとても寝れる状況ではないので散歩に出ていった次第だ。

 

『なんかエンジュシティ思い出すなぁ、この感じ。鈴の塔はないけど。』

【チュウー。】

なんて思い出に浸っていたら、ある居酒屋からルーシィが飛び出して来た。大層腹を立てているようでレッドの呼び掛けにも答えずに旅館の方へ戻っていってしまった。その後、ロキが顔に真っ赤な手形をつけて出てきた。

 

『何があったんだよ、ロキ。』

「いや、ちょっとね…」

『それにしても仕事終わったんでしょ?一回しっかり休んだ方がいいよ。調子が悪そうだし。』

「…あぁ。ありがとう。じゃあね。」

『あぁ。また明日な!』

 

レッドがロキと別れた後、ふと空を見上げるとたくさんの流れ星が流れていた。

 

『流れ星…この時期はシシコ座、じゃなくて獅子座流星群だっけ?にしても綺麗だな~。』

【ピカチュウ……】

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

次の日、レッドとピカチュウは次の仕事へ行く支度をしてきた。その時、家の扉がバタンと開き、ナツが飛び出して来た。

 

『なんだ!?どうしたナツ!?』

「大変だぁ!!ロキが、ギルドを出ていった!!」

『何だと!!?』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

とある滝の前、ロキはある人の墓の前に立っていた。その時、ルーシィが後ろから表れた。

 

「カレンーーあなたの所有者のお墓よね、ここ。そしてあなたは星霊、本名は獅子宮のレオ…でしょ?」

「…よく気づいたね。なら分かるだろ…人間界に3年もいる星霊はどういう状態かも。」

「3年!?1年でもあり得ないのに…どうして帰れなくなったの?私が何とかしてみせる!」

「無理だよ…所有者を殺した裏切り者の星霊である僕にはね…」

 

そしてロキは自分の過去を語り始めた。彼の所有者であったカレンは星霊を道具のように扱い、特に白羊宮のアリエスは毎回酷い扱いを受けていた。それに耐えかねたレオ(ロキ)はカレンを見限り、自分とアリエスの契約を解除しろと言った。そして解除するまで人間界に居続けるといい、居座り続けた。そして3か月後、自分が人間界にいることで他の星霊を呼べなくなり、仕事先で死んだそうだ。そして間接的に殺したことになったロキは星霊界に帰れなくなったという。

 

「これが僕の罪さ…」

「ロキ……」

『ちょっと待った。一つ納得のいかないことがある。』

 

ルーシィとロキが突然の後ろからの声に振り向くと、レッドがそこに立っていた。

 

『話は聞いた。だがカレンを殺したという要素はどこにもない。そもそもカレンが星霊を道具以下の扱いをしていることで苦しんでいたアリエスの為にやったことだろう。』

「でも結果的にカレンは死んだ。僕のせいで他の星霊が呼べなかっ『仲間を想って何が悪い!?』レッド?」

『アリエスを…仲間を想ってやったことなんだろ!それが事故で帰れないってあんまりだろ!!』

さらにルーシィがロキに近寄り、ロキの肩を持ちながら魔力を放ち始めた。

 

「開け!獅子宮の扉!!ロキを帰して!!」

「もういいんだ、ルーシィ…」

「いいわけないでしょう!目の前で消えていく仲間を放っておけない!」

「駄目だルーシィ!魔力の使いすぎだ!!」

さらに、レッドもロキの肩を持ち、魔力を使い始めた。

『魔力の心配はするな、ルーシィ!お前の力でロキを星霊界に帰してくれ!!』

「もうやめてくれ二人とも!これはもう誰にも変えられない法なんだ!このままじゃ二人とも消えてしまう!もうこれ以上僕に罪を与えないでくれー!!」

「何が罪よ!そんなルールなんて私が変えてやるんだから!!」

『それでも開かないって言うんなら無理矢理星霊界に乗り込んで星霊王に一言言いに行ってやる!!』

 

その時、滝の水が全て打ち上がり、そこから星霊王が現れた。

 

『…久しぶりだな星霊王。間違えてパルキアで星霊界開いちまって迷い混んだ時以来だな。』

「これが、一番偉い星霊…」

「古き友、そして若き友よ、直接ではなく間接的にだが鍵を持つ者を殺めたレオの星霊界への帰還を禁ずる。」

「どういうことよ!仲間の為に仕方ないことをして、3年間も苦しんだのにあんまりじゃないの!?」

「古き友の願いには胸を痛めるが法だけは変えられぬ。

『何が胸を痛めるだ!ルーシィの話を聞きやがれヒゲジジィ!同じ星霊ならロキの気持ちも分かるだろうが!!』

「そうよ!仲間を想う気持ちは罪なんかじゃない!!」

ルーシィはそういうと自分のもつ全ての星霊を一瞬だが召喚した。そしてルーシィは魔力を使いきってたおれこんだ。そこにロキが駆け寄った。

「なんて無茶を!死ぬこともあるんだぞ!!」

『星霊王…ルーシィは命懸けでロキを救おうとしてるんだ…それを無下にするつもりならこちらにも考えはあるぞ…』

と、レッドは魔力を放出して威圧をした。その覇気は星霊王と同等かそれ以上のものだった。

「……そこまで言われては考え直さざるを得ないな。同胞の為に罪を犯したレオ。そしてそれを救おうとする友よ。その絆に免じてレオの罪を免じて星霊界への帰還を命ずる…星の導きに感謝せよ。」

そういうとニカッと満面の笑みをルーシィとレッドに向けてした。そして消えていく直前にロキに言った。

 

「レオよ…それでも罪を償いたいと想うのであればその友の力として生きよ。命を懸けて守るに値する友だろう?」

「…有難うございます…」

 

ロキ、またの名を獅子宮のレオは泣き崩れながら星霊界へと帰っていった。自分の鍵をルーシィに託して…

 

その後レッドとルーシィが空を見上げると獅子座の星が一際強く輝いていた…

 

To be continued…▼




次は楽園の塔に行きます。


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report17 楽園の塔

お久しぶりです。

サークルやら中間テストやらで忙しかったので投降できませんでした。

これから楽園の塔編です。どうぞ!


アカネビーチーーそれはフィオーレでも有数のリゾート地である。透明な海が有名な所に今レッド、ピカチュウにナツ、グレイ、ルーシィ、エルザ、ハッピーがやって来ている。というのも正式にルーシィの星霊となったロキが元は自分のガールフレンドと行く予定だったアカネビーチのホテルのチケットをみんなに渡したからだ。曰く星霊の自分にはもう必要ないとのことだ。それにそのホテルは高級なもので中々泊まることのできないところなので、折角だから思いっきり楽しもうということで遊びに来て、海を満喫していた。

 

「見ろよこの水、めっちゃ透明だぞ!」

「ほんとだヤベー!」

「そうはいいけど海パンはこうよグレイ」

『行くぞピカチュウ!「なみのり」の練習だ!』

【ピカッチュウ!!】

 

海に来た皆は海を泳いだりビーチバレーなどの砂浜の競技で存分に夕方まで遊んでいた。後ろから迫る影に気づかずに……

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

夜になり、レッドはピカチュウとベッドの上で寝ていた。理由としてはピカチュウと「なみのり」の練習という名の特訓をしたり皆とはじゃぎすぎた為に皆がカジノに行くと言っても眠くなったために行かなかった。だが寝初めてから数時間後、レッドは外の騒がしさに目を覚ました。最初はただうるさいなと思っただけのレッドだがどうやらただ事ではないと察した彼は自分の部屋からピカチュウと飛び降り、砂浜に着地した。

 

「レッド!?どこから現れたのよ?」

『普通に部屋からだ。それより何がどうなってる!?』

「緊急事態だ!エルザとハッピーが拐われた!!」

『何ぃ!!?すぐに追いかけるぞ!!!』

「でもどうやって探すのよ?海に出たらしいし…」

「そんなもん俺の鼻で探し当ててやる!待ってろ四角野郎!!」

『分かった!すぐに行くぞ!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「うぷっ…」

「なにやってんだよナツ。お前の鼻を頼りにしてきたんだぞ!」

『俺も探しているから落ち着いてくれ、暴れる程大きな背中じゃないんだ。あとナツ、俺の体に吐いたら海に沈めるからな』

レッドはのりものポケモン、ラプラスに変身して「ちょうおんぱ」でルーシィがエルザとハッピーを誘拐した犯人の言葉から推測した彼らの本拠地、楽園の塔へと、ナツたちを乗せて海を渡っていた。

 

『あとひとつ…なぜお前がいる。エレメント4、大海のジュビア!』

「…ジュビアは、その…」

『…聞いたところウチに入りたいらしいな…グレイから聞いたが、俺はお前を信じた訳ではない。』

「…………」

『とりあえずお前の心の内を見極めさせてもらうよ。それより、多分見えたよ。』

「あれが、楽園の塔……!」

レッドたちの目の前には不気味な、そして巨大な塔がそびえ立っていた………

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『さて、着いたはいいが…』

「守備の兵隊ばかりね…」

「んなもん全部ぶっ飛ばして行けばいいじゃねーか!」

「バカ野郎!それでエルザたちに危険がおよぶしゃねーか!ちょっとは考えろくそ炎!」

「何だと変態氷!」

『ケンカを止めろ』

「「あい……」」

その時、後ろの海から海と同化していたジュビアが出てきた。

「ジュビア、海から地下への抜け道を見つけました。10分程潜りますので酸素を閉じ込めたこの水を被ってください。」

そして必要のないレッド(水タイプのポケモンに変身)とジュビア以外はジュビアの作った酸素マスクで地下道を通っていった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「何とか入れたようだな。」

「それにしても便利ねこれ。マヌケだけど。」

「ルーシィさんだけ少し小さめにしたのによく無事でしたね。」

「オイオイ!」

『バカなこと言ってないで戦闘準備だ。行くぞピカチュウ!』

【ピッカァ!】

その時、近くから見張りの衛兵がゾロゾロとやって来た。

「きさまら何者だ!」

「上等くれた相手も知らねぇのか!フェアリーテイルだバカ野郎!"火竜の鉄拳"!」

「やるしかねーな。"氷造形・大槌兵(ハンマー)"!」

「開け、巨蟹宮の扉、キャンサー!」

「"水流斬波(ウォータースライサー)"!」

『ピカチュウ!「雷造形・雷刀(らいきり)"居合い斬り"!』

【ピカァ、チュウ!!】

それぞれの攻撃はいとも容易く兵隊を追い払った。その時、天井の扉が開き、中から梯子が出てきた。

「なんだ?のぼってこいってか?」

「罠かも知れないわよ」

『どうせ登らなければエルザとハッピーは救出できない。行こう。』

 

皆が登り終わると、衛兵を倒していたエルザがいた。

 

「お前ら……なぜここにいる?」

『もちろん、エルザとハッピーを連れ戻しに。』

「帰れ。ハッピーの場所は多分分かっている。危害は加えられないと思うから私が連れて帰る。だからここを離れろ。て、聞け、ナツ!」

エルザのここから離れろということを無視してナツはハッピーを探しにいってしまった。

「もう十分巻き込まれたんだ。もう戻れねぇよ。」

『それに闘いかたがいつもと違った…明らかな迷いができていた。』

「あいつらは昔の仲間って言ってたけど、私達は今の仲間、いつでもエルザの味方だよ。」

「だからいつもみたいについてこいって言えばいいんだよ。俺たちはそれについて行くだけだ。」

とグレイが言うとエルザは片目から涙を出しながら返した。

「本当は皆を巻き込みたくなかったが、こうなれば話そう、私の全てを…私が消える前に……」

 

エルザは自分の過去を話し始めた。今いる塔はかつて黒魔術の魔法教団が建てていた、死者を蘇らせるRシステムというものだということ。自分がそこに奴隷として働かされていたこと。そこでジェラールという少年に助けられたこと。そして自分を助けてくれた彼の為に闘い、魔法も手に入れジェラールを救いに行ったらそこにいたのは何かにとりつかれたかのように豹変してしまった彼がいて、他の仲間ーーエルザをここに連れてきた人たちを人質に逃がされたこと。普通ではあり得ないほどに壮絶な人生を送っていて、ほとんどの皆は絶句していた。レッドを除いて……

 

『(奴隷……俺のいた世界ではあり得ないことだ。確かにとんでもないが……今、ジェラールって言ったよな?どういうことだ……)ちょっとすまない、確かめたいことがあるからしばらく単独行動させてくれ。』

と、レッドはいきなり走り始めた。グレイやエルザの静止にも応じずに。そして彼はポケットから自分のポケギアーーーアースランドでいう小型通信ラクリマをとりだし、ある人物へ電話をかけた。

 

『出てくれよ……ジェラール、というよりはこの名前の方がいいか?ミストガン!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

数分後、レッドはポケギアをポケットにしまいこみ、次の行動に移ろうとしていた。

『くそっ、訳分からねぇ…同じ名前、しかもミストガンから言わせれば顔まで瓜二つだって……?どういう謎ばっかりだな………ん?壁から口?』

浮かび上がった口はやがて喋り始めた。

 

「ようこそみなさん、楽園の塔へ。俺はジェラール、ここの支配者だ。互いの駒は揃った。始めようじゃないか、"楽園ゲーム"を。」

 

To be continued…▼

 




次は楽園ゲームでのバトルに入ります。

大学って大変ですねー、試験にサークルに忙しくて。でも充実してるからいいんだろうな……

……親に"彼女まだか"と言われたときはグサッと来ましたがね……

お察しの通り、年齢=彼女いない歴です。グスン。

そんなことはおいといて、また次回もお楽しみに!!


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report18 楽園ゲーム

「では楽園ゲームの説明をする。」

塔の中を楽園の塔の支配者を名乗るジェラールの声が響き渡っている。

「ルールは簡単。俺はエルザを生け贄に黒魔導士ゼレフ復活をする。お前達がそれを阻止すればそちらの勝ちだ。但しこちらも三人の戦士を配置する。そこを突破しなければ俺にはたどり着けない。そしてもう一つ。評議院が衛星魔方陣(サテライトスクエア)から破壊魔法エーテリオンによる攻撃の可能性がある。時間は不明だが発射されたときが全員の死、勝者なきゲームオーバーだ。

さぁ、楽しもう。」

そう言い終わると、塔の全体に浮かび上がっていた口が消えた。ゲームのスタートということだろう。

 

『つまり似非ジェラールを速攻で倒して逃げれば良いのか…三人の戦士とやらがちょっと気になるけどなー。さて、移動開始だ。』

【ピカピ!!】

そこにピカチュウがやって来た。そしてピカチュウはレッドのいない間のエルザたちの状況を説明していた。

『そうか…大体分かった。ならばピカチュウは塔の正面玄関の方にいる敵を一掃して、脱出用の舟を確保をしてくれ。予め退路を確保しておくんだ。そして準備ができて、かつ誰かが来たらそいつに舟を託して俺の援護に来てくれ。』

【ピッカァ!!】

『頼むぞピカチュウ!俺はエルザをカードにして慌てて走り出したっていうショウって奴を追いかける。頼んだぞ!!』

こうして二人はそれぞれの方向へ走り出した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「くうっ!」

「あらぁ?もしかして見えてませんでしたか?」

エルザはジェラールの用意した三人の戦士のひとり、三羽鴉(トリニティレイヴン)の斑鳩に苦戦をしていた。その居合いの一閃でエルザのかつての仲間のひとりのショウを一撃で倒して、さらにカードに閉じ込められていたエルザをカード越しで斬り、それに乗じてエルザは脱出をしたものの、鎧を粉々に斬られ、破壊されてしまった。そして勝負を続けるも、次々と鎧を破壊されて後が無い状況だった。

「くっ……」

「もう終わりどすか?ほな、止めを刺さしてもらいますえ。」

斑鳩が止めの一撃を与えようとした瞬間、何かがエルザと斑鳩の間に割って入ってきた。

『「キングシールド」!!』

それは剣と盾が一体化したような姿のポケモン、ギルガルドに変身したレッドだった。

『二人とも無事か!?』

「あ、あぁ……」

『エルザ!お前こんなところでなにやってんだよ!お前がジェラールを倒すんじゃないのかよ!ケジメをつけるんじゃ無いのかよ!ここは俺に任せて行け!!』

「…あぁ、すまない。必ずジェラールを倒してくる!」

そういってエルザは奥に進もうとした。

「あら、通すとでも?」

『あんたの相手は俺だ!「かげうち」!!』

斑鳩が足止めをしようとエルザに追撃を試みたが、レッドが今の特製、「バトルスイッチ」により攻撃主体のブレードフォルムに変化して「かげうち」で相殺した。

『エルザ!あんたには俺が、ピカチュウが、ナツ、グレイ、ハッピー、ルーシィが、皆がついている!力になる!だから鎧が壊れてもエルザなら勝てる!ジェラールを倒して来てくれ!!』

「…ありがとう、任せろ!私がジェラールを倒す!!」

そういってエルザはジェラールのもとへ駆けて行った。

 

『ショウって言ったな、あんた!動けるか?』

「え?あぁ、少しなら…」

『なら戦いの終わったお前と俺たちの仲間を連れて入り口まで避難してくれ!そこにもう一人俺の仲間がいるからそこで待っててくれないか?エルザは俺が連れ戻すから安心しろ!!』

「分かった、頼みます…!」

ショウが撤退するのを見届けると、レッドの目の前には抜刀の構えをとった斑鳩がいた。

「敵を前に余所見とは余裕どすなぁ~!」

『!!「キングシールド」!』

「厄介どすなぁ、その盾。」

『今度はこっちの番だ!「シャドーボール」!そして「アイアンヘッド」!!』

「"無月流・夜叉閃空"!!」

斑鳩はレッドの放った「シャドーボール」をすべて斬り伏せ、レッド本体とぶつかりあった。そしてすぐさま斑鳩が次の技を繰り出した。

「無月流・迦楼羅炎!!」

『「キングシールド」!!そして「つばめがえし」!!』

斑鳩の技を再びレッドが防いだが、反対にレッドの攻撃を斑鳩が防いでいたため、しばらく膠着状態が続いた。

「ずっとちょこまか攻撃を仕掛けては盾で防御どすか?このままでは貴方がじり貧ではないどすか?」

『…人の心配より自分の心配をしたらどうだ?』

「なにを…って、なっ!?」

その瞬間、斑鳩の刀が酷い刃零れを起こしていた。

『俺の使ったのは「キングシールド」。王の盾はただ攻撃を防ぐだけでなく、相手の攻撃力も下げる。剣士が得物の刃零れを気づかないとは油断したな…さて、ここで決めさせてもらうよ!「れんぞくぎり・トライフォースラッシュ」!!』

「ぐっ、うぁぁっ!」

レッドの無数の剣撃を防いだ斑鳩だが、その攻撃に耐えられず、刀が折れてしまった。

『止めだ!「せいなるつるぎ・天空」!!』

「ぐぁっ、ぐあぁぁっ!!」

レッドの止めの二段攻撃で斑鳩は倒れた。

『見事どす……でももう遅い。あと30秒くらいかな……落ちてゆく〜正義の光〜皆殺し~……酷い詩。』

そういって斑鳩は意識を手放した。

『なっ!しまった!!』

しかし時はすでに遅く、30秒後に、エーテリオンの全てを滅する光が落ちてきた。

 

To be continued…?▼



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report19 運命

楽園の塔編も佳境に入ってきます

どうぞ!


『どうなってんだこれは……塔が水晶に……』

普段は余り驚いても顔には出ないレッドだが今回は少なからず動揺していた。何故ならばエーテリオンで跡形も無く消されたはずの自分たちは無事で、レンガ造りの塔は水晶の塔に様変わりしていたからだ。

『この水晶……魔水晶(ラクリマ)?待て、確かこれはRシステムってたか?たしかある本に書いてあった発動条件は大量の魔力と相応しい生け贄、だったか……まさか!!』

その時、ピカチュウが塔の中を駆け抜けて来た。

『ピカチュウ!無事だったか!!』

【ピカピ!!】

『他の皆は?大丈夫か?』

【ピカチュウ!ピカピカ!】

『そうか、無事か……ピカチュウ、急ぐぞ!まんまと敵に嵌められた!このままではエルザが危ない!!』

 

レッドとピカチュウの二人は大急ぎで塔の最上階を目指した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「フェアリーテイルの魔導士は壊すのが得意なんだ…燃えてきたぞ、最高にな!!」

ナツはジェラールに対して、塔を壊しながら言ったが、正直彼も、その前に闘っていたエルザも限界が近くなっていた。ジェラールは自分の思念体として評議院に送り込み、エーテリオンを発射させたジークレインと融合し、本来の魔力を取り戻した後は、まずエルザを倒し 、自身の魔法、"天体魔法"でナツを圧倒していた。しかしナツはジェラールが楽園の塔を壊されることがマズイと思っていることを察して破壊行動を取り始めた。それに対してジェラールは激怒していた。

「貴様ァ俺が8年かけて築き上げた物を…許さんぞぉ!」

そしてジェラールは頭上に闇の魔力の塊を作り始めた。

「貴様に私が殺せるか!?ゼレフ復活に私は必要なのだろう!?」

「…エルザ、今はもうお前じゃなくてもよい。二人揃って砕け散れ!!"天体魔法・暗黒の楽園(アルテアリス)!!"」

「ナツ、私がお前を守る。」

「やめろぉー!!」

 

ジェラールの放った魔法がエルザに当たろうとした瞬間、アルテアリスはエルザたちとは全く関係ない方向へ曲がり始めた。これには敵も味方も訳が分からないでいた。

「何っ!?」

「どういうことだ?魔法が曲がっていく……」

魔法の曲がった先にはピカチュウを乗せた白い羽のポケモン、しゅくふくポケモンのトゲキッスに変身したレッドだった。

『「このゆびとまれ」は間に合った!こっからが本番だ!ピカチュウ、「ひかりのかべ」!!そして俺は「まもる」!!』

二人の作った防御壁はアルテアリスとぶつかり、大爆発を引き起こした。その煙が上がるとレッドとピカチュウは無事だった。そしてレッドはすかさず叫んだ。

『シモンだったか!?今のうちにナツとエルザの介抱を頼む!!』

「分かった。任せろ。エルザ、サラマンダー、大丈夫か!?」

するといつのまにか出てきたシモンがエルザとナツのもとへ行き、応急措置をした。

 

「来たか、赤帽子・レッド……いや、このなまえで呼ぶべきか、"ポケモンマスター"レッド。」

『………どこでその名を知った?』

「言う必要があるか?これから死ぬというのに。」

『……ならば勝って嫌でも白状してもらう。なぜその名前を知っているかをな!!』

「やってみろ。"流星(ミーティア)"!!」

『!!ならば「しんそく」!!』

「なっ!?俺のミーティアよりはやいだと!?だが当たらなければ意味が無い!!」

スピードはレッドの「しんそく」の方が早かったが、ジェラールもレッドも同じ聖十大魔導士、お互いの技を紙一重でかわしている。素早さだけでは勝負は決まらないと言うことだ。

『くそっ、当たらない…ならば、ピカチュウ「でんげきは」!そして俺からは「はどうだん」!!』

「なっ、追尾型だと…ぐっ!」

『動きを止めたな!?今だ、「エアスラッシュ」!!そしてピカチュウ、「10まんボルト」!!』

防御のために動きを止めたジェラールを、風の刃と雷光が直撃したが、結果としては余り効いていなかったかのように立ち上がった。

「おのれぇ!七つの星に……ぐっ、体が……!!」

『「エアスラッシュ」は相手をたまに怯ませて動けなくする追加効果がある。さらにトゲキッスの特性は「てんのめぐみ」、技の追加効果の発動確率を倍にするものだ。でも相手は"とくぼう"にあたるものが高いのかな…余り効いていないな。なら闘いかたを変えるぞ…ピカチュウ、「雷造形・聖王剣(ファルシオン)」』

ピカチュウは普段の"雷"の日本刀の形をした雷刀(らいきり)とは違う、雷の"光"で造られた円月刀を、レッドはれっかポケモン、ファイアローに変身した。

 

「どこまでも邪魔するつもりか、レッド」

『亡霊ごときに縛られている奴に自由なんてない!お前の塞がっている心、俺たちの光で解放してやる!』

「俺が真の自由国家を作るのだ!!邪魔をするな!ミーティア!!」

ジェラールはさっきの何倍の速さのミーティアを使い、レッドに接近したが、

『「つばめがえし」からピカチュウ、「ファルシオン・流星」』

それ以上の速さでレッドはファイアローとしてジェラールの突進をかわし、目にも止まらぬ二段斬りのあと、ピカチュウが光の剣で五連撃を繰り出した。

「ぐぁっ、なぜ俺より速く動ける!?」

『質問したいのはこっちだ偽者ジェラール!何故"ポケモンマスター"という単語を知っている!?』

「偽者?何の話だ?それに言った筈だ!死にゆく者に語ることなどない!七つの星に裁かれよ、"七星剣(グランシャリオ)"!!」

『「アクロバット」!!』

レッドはファイアローの特性でひこうタイプの技を誰よりも速く出せる特性、「はやてのつばさ」でジェラールのグランシャリオ発動より速く動き、攻撃をかわした上で身軽さを使いジェラールを翻弄してから強烈な蹴りをお見舞いした。

「ならば、これならどうだ?」

と、ジェラールはある魔方陣を空に描き始めた。その魔法の正体にいち早く気づいたのはエルザだった。

「"煉獄破砕(アビスブレイク)"だと?塔ごと壊すつもりか!?」

「次は5年で完成させる。待ってろゼレフ!そしてきさまらは消えろ!!」

『今のあんたじゃあずっと自由になれない!俺たちがあんたを縛り付けているものごと吹き飛ばしてやる!これで決めるぞピカチュウ!』

【ピカァ!!】

そしてレッドは魔方陣を書き終えたジェラールに突っ込んでいった。

「無茶だレッド!」

「体が粉々になるぞ!」

エルザとシモンの制止も聞かず、レッドはさらにスピードを上げ、ジェラールの頭上まで上昇した。ジェラールはレッドを始末するために

「くたばれ!アビスブレイク!!」

『ピカチュウ!剣をぶん投げろ!!』

ピカチュウは持っていた剣を思いっきりアビスブレイクの中心に投げた。その光の剣でアビスブレイクの威力を弱めてからレッドはアビスブレイクを突っ切り、魔法を跡形もなく消してジェラール一直線に突撃していった。

「アビスブレイクを打ち消すだと!?」

『これで終わりだ偽者ジェラール!「ブレイブバード」+ピカチュウの「ボルテッカー」……合体魔法(ユニゾンレイド)、「疾風迅雷」!!!』

 

風と雷を纏ったレッドとピカチュウはそのまま急降下し、ジェラールを捉え塔へとまっ逆さまに突っ込み、塔を崩壊させた。その後、レッドはナツ、エルザ、シモンのいるところに降り立ち、変身を解いた。その時、レッドの体が少しふらつき、倒れそうになったがすんでのところで踏ん張った。エルザがすぐに声をかけた。

 

「レッド!!大丈夫か!?」

『問題ない、って言いたいところだけどね……アルテアリス防ぐのに魔力を使いすぎた。それにアビスブレイクと技の反動で体力もだいぶ持ってかれたかな……済まない。』

「いや、レッドは私の8年の闘いを終わらせてくれたんだ……感謝しても………うわぁっ!」

 

その時、塔の床が、壁が、すべてが歪み始めた。エーテリオンの大魔力を持ちきれずに暴走を起こしていた。

 

「エーテリオンが、暴走している…」

『ならばすぐに脱出するぞ!変身………って、くそっ、魔力が足りなくて変身できねぇ……』

「(このままだと外に避難している皆まで全滅だ。どうすれば……そうか、こうすれば!)」

その時、エルザがラクリマの方へ歩きだした。

 

「エルザ!どういうつもりだ!?」

「私がエーテリオンと融合して爆発を抑える。これしかない。」

『そんなことしたらお前が!』

【ピカァピカ!!】

「死ぬつもりか、エルザ!!」

「ナツ、レッド、それにシモン……私はフェアリーテイル無しでは、仲間がいなければ生きていけない。私がそんな皆を救えるのなら、この命なんてくれてやる!」

エルザはラクリマの中に入ってしまった。

 

「「エルザ!!」」

『出てこいエルザ!!』

【ピカチュウ!!】

「皆のことは頼んだぞ。私はいつでもそばにいるから。」

 

 

そして、エーテリオンは空へと流れ、空中に消えたーー

 

To be continued…▼

 




アイディアは腐るほど浮かぶのに書くことができない……

次回も頑張ります!!お楽しみに!!


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report20 強く歩こう

お久しぶりです。ここのところ暇がなくて書けませんでした。

楽園の塔編、この話で終わりです!

どうぞ!


「私は……死んだのか……」

エルザは自分の墓の前で立っていた。そこで彼女は、自分は楽園の塔でエーテリオンと融合し、ナツやレッドの命を引き換えに自分は死んだのだと察した。そしてフェアリーテイルのほとんどはエルザの葬儀を行っていた。だがそこに、ナツの姿はなかった。

 

「彼女、エルザ・スカーレットは仲間を愛し、最期まで仲間の為に動いていた……ワシは本当の家族のように………彼女が安らかなることを祈る……」

 

マスター・マカロフがエルザの墓の目の前で哀悼の言葉を述べていた時、ナツが現れた。

 

「お前らなにやってんだよ!エルザは死んでねぇだろ!死ぬ訳が無いだろ!!」

と、ナツはエルザの墓に供えられた花束を蹴り飛ばし始めた。

 

「やめんかぁ、ナツ!!」

「エルザは生きてんだぁ!!」

ナツは他のメンバーに取り抑えられながらも、叫び続けた。

『俺があそこで魔力切れなんてことにならなきゃ全員助けれた……くそおっ!!』

レッドは自分があの時点で魔力が少しでも残っていたら、皆を運んで脱出できたのにできなかった自分の無力を悔いて、思いっきり地団駄を踏んだ。そして他のメンバーも次々と泣き出した。

 

「これが残された者たちの未来…私は皆の笑顔の為に……こんなつもりじゃ………」

 

 

「エルザーー!良かったぁ無事だった!!」

「心配かけやがって!」

「姉さーーん!!」

「え…?生きているのか、私は……」

エルザが目覚めると、ルーシィやショウたちが自分に向かって走ってきていた。自分は死んだはずなのにと不思議に思い、横を見ると、ナツが自分を抱えていた。すぐ後ろにはまだ少しフラフラしているレッドを支えているシモンもいた。

 

「俺たちだって同じだ。仲間がいないなんて考えられないのは俺たちもだ。だから二度とこんなことするな!!」

「ナツ……ありがとう!」

エルザは今まで片目でしか涙が流せなかったが、今のエルザは嬉しさで両目から涙を流していた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『じゃあ自分たちで旅をして、自分たちの自由を手に入れたいってことか、シモン?』

【ピカッチュウー?】

「ああ。フェアリーテイルに誘ってくれたエルザには悪いがな。止めるつもりか、レッド?」

 

一連の出来事のあと、レッドやナツたちはシモンやショウたちと和解をして、しばらくは共にいた。そしてチェックアウトする前々日の夜、レッドとシモンが二人で話をしていた。シモンたちはエルザが誘ったフェアリーテイルには入らず、旅にでて、自分たちの自由を探すのだという。

 

『いや、シモンの言葉を聞く限り止めるのは無理だと分かったよ。それにかつて自分も色んなところを旅していたからね。そういう気持ちも分からなくはないし。』

「そうか…レッド、旅は楽しいか?」

『勿論だ!だがシモン、旅の前にはしっかり休息を取らなければ持たないぞ。』

「助言感謝する。……せっかく仲良くなれたのに別れることになるとはな。」

『それも旅だよ。別れもある代わりに新たな出合いもある。それに出発は明日だろ?じゃあまだ別れの挨拶は早いよ。それにまたどこかで会えると思うしね。じゃあ、おやすみー。』

【ピカチュウー。】

「あぁ、また明日。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

そして次の夜、その時は来た。レッドはピカチュウとホテルの廊下を歩いていて、部屋の前に差し掛かった時、エルザが走ってきた。同時にルーシィが部屋から出てきた。

 

「どうしたの、エルザ?」

【ピカァ?】

「ショウたちを見なかったか?」

「いや……どこかで散歩しているんじゃないかしら?」

『……荷物をすべてまとめてか?』

「え?まさか勝手に……」

「そうか…レッド、"花火"の準備をしてくれ。そしてルーシィ、ナツとグレイに"花火"の準備をしてくれと言っておいてくれ。」

『了解!』

【ピカ!】

「え?何花火って!?ちょっと待ってー!!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

その後、アカネビーチの海岸にて、

 

「本当に行ってしまうんだな。」

「……あぁ。俺たちで話し合って決めたことだ。」

「止めるなら無断だゼ。」

「俺たちはずっと塔にいて、これから外の世界にでる。不安だらけだけど、自分たちで世界を見て、誰にも縛られずに自分自身で生きて、やりたいことを見つけたい……これが俺たちの自由なんだ、姉さん。」

 

エルザはショウたちが出発する寸前のところで見つけた。だが彼らの意思は固く、止めたところで意味がないと感じていたエルザはある行動に出た。

 

「その強い意志があるなら大丈夫だ。安心したよ。だがフェアリーテイルを抜ける皆には三つの掟を伝えなくてはならない。」

「ちょ、俺たち入ってもいないのに……」

 

「一つ、フェアリーテイルの不利益になる情報は他言してはならない!

二つ、過去の依頼者にみだりに接触し、個人的利益を生んではならない!

そして三つ!!たとえ道は違えど強く…力の限り生きなければならない!自らの命を小さなものとして見てはいけない!そして……

 

愛した友のことを生涯忘れてはならない!!!」

 

言い終わると、エルザもショウたちも涙を流していた。

 

「フェアリーテイル式壮行会、始め!!」

エルザの宣言と共に、待機していたレッド、ピカチュウ、ナツ、グレイ、ルーシィが出てきた。

 

『一斉に放つぞ!ピカチュウ、雷の花火だ!』

「心に咲け、光の華!!」

「氷の花火を見よ!」

「私は星霊バージョンで!」

 

エルザの言っていた花火ーーーそれはこれから旅立つ者を見送る為の炎、氷、雷、星霊ーー様々な花火であった。さらにレッドはバッグからある小さく、少し年期の入った手帳を取りだし、出発した舟に乗っているシモンに向かって投げた。

 

『もう一つ、餞別だ!受け取ってくれ、シモン!』

「…?レッド、これは……?」

『俺がフィオーレに来てからまとめた"冒険ノート"だ!旅の途中で困ったらそれを見てくれ!必ず役に立つ!!』

「……気遣い感謝するぞ、レッド。」

 

「元気でな……皆………」

「バイバーイ、エルちゃん!!」

「ゼッタイまた会おうゼ!!」

「おう!またな!!約束だ!!」

 

 

 

こうしてショウ、シモン、ウォーリー、ミリアーナは自分たちの自由を探しに旅に出た。そしてフェアリーテイルの皆は、またいつか会えることを信じて、旅立った者たちが見えなくなるまで見送った。

 

To be continued…▼

 

 




次からは数話かけてBOFやってから、六魔編に移り、ヒロイン、ウェンディ登場の予定となっています!

お楽しみにー!!

………ボソッ)集中講義なんざ滅びればいい………


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report21 バトル・オブ・フェアリーテイルpart1

B・O・F編に入ります。

どうぞ!


『はぁ……何がなんだか。頭痛くなる……』

【ピカチュウ………】

 

レッドは自分の家様々な理由で猛烈に頭を悩ませていた。それの一つは数日前、アカネビーチから帰って来た時だった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「遂に完成したのか、新しいフェアリーテイル!」

「大きいな……」

 

帰って来たレッドたちは新しくなったギルドを見回って、その変わりっぷりにビックリしていたところでマスターが新しく入ったメンバーを紹介すると言った。その一人は楽園の塔で共闘したジュビアだった。彼女は戦いのあと、直ぐにマグノリアに向かい、入ったのだ。因みにレッドは最初ジュビアを疑っていたが、ルーシィが一緒に闘った時のことを話してくれ、ジュビアは本当にファントムのことを申し訳ないと思っていて、さらにフェアリーテイルに本当に入りたいという気持ちを知ったレッドは疑うことを止め、仲間として認めていた。しかし問題はここからだった。

 

「さて、もう一人も紹介するぞ。」

『なっ……!!』

【ピカ!?】

「ガジルだと!?」

 

その人物はギルドを破壊した張本人、黒鉄のガジルだった。まさかの人だったため、グレイ、ルーシィ、ハッピーは驚愕し、レッド、ピカチュウ、ナツ、エルザに至っては最早戦闘体勢でいる。特にナツは思いっきり突っかかり、ピカチュウも体から電気を放電していた。その後マスターとジュビアからフォローが入った為、険悪な空気は一旦無くなったが、猜疑心の晴れないレッドはガジルに、

『次はないぞ。』

とだけ言い捨てて、その場を去った。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

次の事柄はその次の日に起きた。その日は魔導士用の雑誌、週刊ソーサラーからの取材の日だった。余り目立つことを好まないレッドは、無視され続けているルーシィを気の毒に思いながらも端っこでピカチュウと一緒に"サイコソーダ"を飲んでいた。その時、週刊ソーサラーの記者、ジェイソンがレッドたちを見つけて駆け寄って来た。

 

「Cool、cool!!本物のレッドとその相棒、ピカチュウだぁーー!!」

『……テンション高いね……』

「当たり前さ!!フェアリーテイルの凄腕魔導士がこんなにもいるんだから!!早速だが二、三の質問をしていいかい?」

『こ、答えられる範囲内なら……』

レッドはジェイソンに聞かれた、自分の魔法などの質問を答えていた。当たり障りなく答えていたレッドだが、最後の質問に対してレッドの顔が本気の目に変わった。

 

「最後の質問なんだが、"ポケモンマスター"ってなんだい?」

『!!今、なんて言った!?』

「おおう、ビックリさせるねぇ!ポケモンマスターって言っただけだが?」

『どこでそれを聞いた!?』

その時のレッドは、常時ハイテンションのジェイソンが真顔になるくらいのトーンだった。

「…出所は分からないが闇ギルドを中心に広がっているみたいだ。役に立てなくて済まないな。」

『いや、こちらこそ悪かったな、いきなり驚かして済まない。』

「ノープロブレム!何か情報が入ったら教えるよ!おっと、そこにいるのはエルフマンじゃないか、cool!!」

 

と、いつものテンションに戻ったジェイソンはエルフマンを捕まえ、取材を続けたが、レッドの頭はこんがらがったままだった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『ただでさえ頭を抱えたくなる問題だらけなのに~!収穫祭とファンタジアのパレードの準備で気分転換しようとしたところで評議院(仮)[ジェラールによりほぼ機能停止状態だから]からクエスト依頼来るし……しかも依頼書見たら明らかにイッシュ地方の竜三匹じゃねーかよ!SSランクどころの騒ぎじゃないよ、絶対10年クエスト以上の難しさだよ!今度ラハールさんにあったら思いっきり文句いってやる!さっさと終わらせるぞ、ピカチュウ!!』

【ピカァッ!】

レッドたちはクエストをするために家から出発した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「お前のせいで俺たちはなめられるんだ!死んで詫びろや!フェアリーテイルに逆らうやつは皆殺しだ!!」

「止めろラクサス、もういいだろ!」

ラクサスは今ガジルを一方的に殴られていた。最初はファントム戦の時にやられていたジェットとドロイがガジルに"負けっぱなしでは名折れだ!けじめをつける。"と闘いを挑んでいた。だがガジルは、自分はギルドを壊した張本人で、認められないのは当然だが、自分はフェアリーテイルに敵意はない、仲間として認めてほしいからと、反撃をせずに二人の攻撃を受け続けていた。そこで運悪くラクサスがやって来てガジルを完膚無きまでに叩きのめしていた。ジェットはやりすぎだと止めようとするが、ラクサスは聞かなかった。

 

「ザコは黙ってろ!」

 

と、雷を放った先にはジェットとドロイと一緒に来ていたレビィがいた。レビィに当たりそうで、間に合わないなと思ったが、その前に何かがものすごいスピードで目の前に表れ、雷を受け止めた。

 

「また気に入らねぇ奴が来やがったな……レッド!」

『…確かにガジルはギルドを壊した張本人だ。やり方は余り許されることじゃないけどジェットとドロイの怒りも分かる。だがいくら何でも今のはやりすぎだ。』

「ガキがもっともらしい説教か?だからなめられるんだろうが。」

『普段ギルドに関わらないミストガンですらファントムの支部潰し回ったってのに何もしてないお前がとやかく言う資格はない。そんなになめられたくないのなら自分で参加してジョゼでも誰でも倒せば良かったんだよ!』

「昔からそういう言い方が気に入らなかったんだよ!俺がマスターになったらてめぇみたいなクソチビをザコ共と一緒にフェアリーテイルを追放してやる!」

『そんなことばっか言ってるからいつまでたってもマスターの座は空かないんだよ脳筋カミナリ野郎が。それにマスターになるとかほざく暇があったら自分のと雷神衆の始末書くらい俺に回さずに自分で処理しろよ。』

「なんだと?生意気ばっか言いやがって。」

『……やるつもりなら容赦はしないよ。』

と、一触即発の雰囲気になったがピカチュウが間に入り、ケンカの制裁に入ったので両者は退いた。そしてラクサスは黙って歩きだし、ジェットとドロイは気まずいような申し訳ないような顔を、ガジルはレッドの耳元に

「余計なことをしやがって。」

とだけ言い捨てて仕事へと向かった。レッドとピカチュウもその直後に動きだし、仕事へとむかった。

 

『帰って来て早々悩みの種だらけだな……』

という呟きを聞いたのはすぐ近くにいたピカチュウだけだった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

そして収穫祭前日、フェアリーテイルを揺るがす大事件が勃発していた。レッドとピカチュウはその時仕事を終えてマグノリアに帰って来た。

 

『まずい!ゼクロム、レシラム、キュレム倒すのに時間をかけすぎた!パレード明日じゃねーか!!大急ぎでギルドに戻るぞ!』

【ピッカ!!】

『にしてもなんか雰囲気がおかしいな。何かあったのか?』

【ピカチュウ~?】

と、歩いていると、レッドはとんでもないことを見つけてしまった。

 

『ん?リーダス!?どうしたそんなに傷だらけで!今手当てする!』

「いや、手当てされるほどでもない……それより早くラクサスと雷神衆を………」

リーダスはレッドに今起こっているすべてを話した。ラクサスと雷神衆が反乱を起こしたということ。ミス・フェアリーテイルのコンテストに出てた女性魔導士を雷神衆のエバーグリーンが石にしてしまい、それを人質にしてバトル・オブ・フェアリーテイルなるものをやらされていること。さらに雷神衆のフリードによる"術式"という設置魔法により、マスターやナツが動けなかったり、フェアリーテイルのメンバー同士で潰しあいを強いられていること、そしてリーダスは石化を治す薬を取りに、街の東の森に住むフェアリーテイルの専属の治癒魔導士、ポーリュシカの元へ行く途中でフリードに邪魔され、負けたということ。すべてを聞いたレッドはリーダスとピカチュウにあるものを渡して黙って立ち上がった。

 

『それは"かいふくのくすり"…複数渡すからリーダスはそれを使って傷を癒してから、ピカチュウと一緒に他の負傷したメンバーを手当てしてくれ。おれはあの脳筋カミナリバカを打ちのめしてくる。頼めるか?』

「ウィ!ありがとうな!」

【ピカッチュウ!】

『ピカチュウは手当てが終わったら雷神衆を倒しに参戦してくれ。出来ればフリードを倒してくれると助かる。さて、俺はまず石像になったとか言われてる皆を戻す為にエバーグリーンを倒しに行く……何が目的は知らないがお前の思い通りにはさせないよ、ラクサス!!』

 

そしてレッドがピカチュウとリーダスと別れてしばらくレッドが街中を走り抜けていると、頭上から複数の槍が降ってきた。レッドは難なくそれをかわして、体勢を立て直すと、頭上にはエバーグリーンがいた。

 

「やはり私のところに来たわね。あなたが参戦すると聞いた時から私を最初に狙うとは分かっていたのよね。」

『…世間話しに来たんじゃないんだ。早く石にした皆を元に戻して貰おうか?』

「それは出来ない相談ね~。だって、あなたも美しい石像になるんだもの。」

『…やれるものならやってみろ。』

と、レッドは立派な髭が特徴の、スプーンを持った黄色いポケモン、ねんりきポケモンのフーディンに変身した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

レッドとエバーグリーンが勝負を始めようとしていた時、ラクサスはマグノリア中心にあるカルディア大聖堂でバトル・オブ・フェアリーテイルの途中経過を見ていた。

「エルザが復活、レッド、ピカチュウにミストガン参戦……おもしろくなってきたじゃねーか」

と、不敵な笑みをラクサスは浮かべていた。

「だが、誰より強く、そしてマスターになるのは俺だ!!」

そしてラクサスはふははっと大声で笑い始めた……

 

そして妖精の共食いはまだまだ続く…………

 

To be continued…▼




今回はレッドが参戦したところで終わらせましたが、次回は本格的に戦闘させます。

次回もお楽しみに!!


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report22 バトル・オブ・フェアリーテイルpart2

文字通りのpart2です。


マグノリアの街ではラクサスが始めたバトル・オブ・フェアリーテイルにより、ギルドのメンバーがお互いの潰しあいをしていた。そして途中からマグノリアに帰って来たレッドもそれに参加するはめになり、ラクサス親衛隊、雷神衆のエバーグリーンと、自分の姿をねんりきポケモン、フーディンに変えて勝負をしていた。

 

「"妖精爆弾グレムリン"!」

『「ねんりき」!』

 

エバーグリーンは爆発する鱗粉をレッドに撒き散らしたのに対してレッドはフーディンお得意の念力で自分に当たらないように浮かび上がらせ、そこで爆発させた。

 

「へぇ、やるじゃない。」

『時間が惜しい。さっさと倒れてもらうよ。』

「できるかしら?」

 

と、エバーグリーンは眼鏡をずらし、自分の切り札である石化眼(ストーンアイズ)を発動したが、レッドには効いていなかった。

 

「!!なぜ石にならないの!?」

『「サイコシフト」…石化、毒、火傷、麻痺などの状態異常にする技を放った相手に跳ね返す技だ。もっとも発動者が石化無効みたいだから跳ね返しても効果はなかったみたいだね。まぁ俺に石化は通用しないってことだけは確かだけどね。』

「へえ、石化しないなんてね…でも私の武器はそれだけじゃないわよ。"妖精機銃レブラホーン"!!」

今のレッドに石化させようとしてもムダだと悟ったエバーグリーン、今度は無数の針を生み出し、レッドに一斉に放った。そして彼女はレッドを嘲笑うかのように彼の頭上を飛び始めた。

『なめやがって…「スプーンまげ」、「めいそう」、「テレキネシス」!んでもって待ちやがれ!!』

レッドは「スプーンまげ」で相手の命中率を下げ、「めいそう」で自分のとくこう・とくぼうを上げて「テレキネシス」で自分を浮かせて、すべての針を避けながらエバーグリーンを追いかけた。

「あら、あの数の針を避けるなんてさすがね。でも、その倍になったらどうかしら?」

と、エバーグリーンは今まで出していた倍の数の針を発射していた。いくら相手の命中率を下げていても、何発かはレッドに当たり、さらに当たったことでレッドの動きが一瞬止まった。その一瞬で次々と針がレッドに当たり、ダメージをくらった。

 

「あらあら、聖十大魔導というのも大したことないのね。がっかりだわ。」

『がっかりなのはこっちだ。こんなふざけたことしやがって。メガシンカ!』

その瞬間、レッドが光り始めた。そして光が消えるとレッドはフーディンが進化した、メガフーディンになっていた。

「姿が変わったところで私の勝利は揺るがないわ!今度は倍とはいわずに5倍の針であいてしてあげる。さっさと倒れなさい!!」

『ここまでなめられたらさすがに腹が立つな…「サイコキネシス」!!』

レッドはエスパータイプの強力な技、「サイコキネシス」ですべての針を破壊した。

「そんな!私のレブラホーンが……!!」

『どんな相手でもなめてかからないことだね!「サイコショック」!そして「サイコカッター」!!』

レッドは反撃に出て、「サイコショック」による衝撃でエバーグリーンを建物の壁に叩きつけ(レッドは調節できるので壊さない程度に。)、続けざまに「サイコカッター」を使い、エバーグリーンの袖を捉え身動きを取れなくした。

『同じフェアリーテイルのメンバーとしての慈悲だよ。今すぐに石にした皆を元に戻して。』

そう言いながらレッドはもう一つ念力で出来た刃を突きつけた。

「あら、甘いわね。私のストーンアイズにはもう一つ、遠隔操作ができるの。今すぐひざまずきな!さもないと石にした女を粉々にするよ!!」

「ほう…命より勝ち負けが大事なのは見事だ。ならば貴様の命、粉々に砕けた娘たちの魂を浄化するために使おう。」

エバーグリーンがレッドに脅しをかけると、後ろからエルザが無数の剣を突きつけながら睨み付けた。そしてそのまま動揺させる暇もなくエルザはエバーグリーンの顔に拳を一発顔に入れ、勝負は決した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『エルザは石にされてたんだろ?どうやって元に戻ったんだ?』

「いや、分からないがもしかしたら私の右目のおかげだと思われるな。」

『あー確か義眼だっけ?って、それはいいとして、ラクサスは何考えてやがる!!』

「今の状況は把握しているか?」

『リーダスから全て聞いたが悪い、デカイ仕事の帰りだからまだ魔力が回復しきっていないから今ラクサスに挑んだら正直、多分負ける。今ピカチュウとリーダスで負傷者の手当てをしているから魔力が戻るまでそっちに合流する。回復でき次第ラクサスを探す。』

「分かった。ならばここからは別行動だな。ん……?」

『どうした、エルザ?………て、なんだあれ?』

 

上空を見上げるとマグノリアの街を囲むように無数の球体が浮かんでいた。

 

「あれは…雷のラクリマ?まさか!!」

『とうとうやってはいけないとこまでやってしまったな、あの大馬鹿野郎が!!くそっ、休んでる暇もないな!すぐにラクサスを止めなきゃ街の皆が危ない!!』

 

 

一難去ってまた一難。ラクサスの起こしたクーデターにより大騒動となったマグノリアの街。フェアリーテイルのメンバーはラクサスの暴走を止められるのか?そしてフェアリーテイルとマグノリアの街の行方は如何に!?

 

To be continued…▼




中々文章が書けないので更新が遅れました。言い訳ですみません。でも頑張りますのでこれからもよろしくお願いいたします。


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report23 バトル・オブ・フェアリーテイルpart3

バトル・オブ・フェアリーテイルは今回で終わりです。


『くそっ、また術式か!この通りでもう3つ目だぞ!』

 

ラクサスがマスターの座を奪い取る為に引き起こしたバトル・オブ・フェアリーテイル。他のメンバー同様巻き込まれたレッドはラクサスを止めるために彼を探していたが、ラクサス親衛隊を名乗る雷神衆のフリードの設置魔法、術式に邪魔をされてなかなか進めないでいた。

 

『ルカリオの波導でさっさと探したいが、術式が多過ぎて使えない!「いえき」!!』

 

レッドはロイヤルポケモン、ジャローダになり、持ち味の素早さを使い「いえき」で術式を解除しながら道を進んでいた。その時、レッドは突然止まり、上を見上げた。

 

『あれはガジルか…?何やってるんだ木の上で?誰かと話してる……?』

「………了解。」

誰かと話していたようだが、用事が済んだのかガジルは何事もなかったかのようにラクサスを探しに動き始めた。

『(本当なら問い詰めたいところだけど今はそれどころじゃない。早くラクサスを探さないと……)ん?何の爆発だ!?あの方向、まさかカルディア大聖堂からか!!ラクサスはあそこだな!!待ってろラクサス……俺がお前を止める。』

 

レッドは道を塞ぐように設置してある術式を片っ端から解除しながらカルディア大聖堂の方向へ一直線に進み始めた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「"火竜の煌炎"!!」

「"鉄竜槍・鬼薪"!!」

ナツとガジル、二人の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)はカルディア大聖堂でラクサスと闘っていた。ラクサスの圧倒的な実力を前に不本意ながら共闘をすることとなり、激しい戦闘を繰り広げていた。

「火竜の…」

「鉄竜の…」

「「咆哮!!!」」

そして二人のブレスはラクサスに当たり、大爆発を起こした。しかし爆発で出来た土煙が晴れるとラクサスは普通に立ち上がっていた。

「馬鹿な!どれだけ強くても滅竜魔法をあれだけくらってなぜ平気でいられる!?」

「簡単なことさ…ジジィに言われて隠していたが特別に見せてやる。"雷竜の咆哮"!!」

「ラクサスもドラゴンスレイヤーだったのか!ぐぁぁっ!」

 

ラクサスのブレスはナツとガジルの二人に直撃し、二人は体力を大幅に削れただけでなく、体が痺れて動けなくなった。

 

「まだ生きてんのかよ…いい加減くたばれ!!」

 

ラクサスは再度雷竜の咆哮を放ったが、ナツとガジルの前に紺色の生物が前に出て来てブレスを防いだ。その正体はマッハポケモン、ガブリアスになっていたレッドだった。

 

『大丈夫?二人とも。』

「レッド…ラクサスは俺が倒すんだ…」

「いや、俺が倒すんだ…ガキはすっこんでろ…」

『分かったから。でも俺が時間を稼ぐからこれを食って動けるようになってからにしてくれ。』

と、レッドは倒れている二人に体力回復の効果のある「オボンの実」と麻痺をなおす「クラボの実」を投げた。本来なら「かいふくのくすり」を渡したかったが使える人がレッドしかいなく、さらに戦闘中なので使えないでいた。その時、ラクサスは魔法の構えをとっていた。

 

「俺を前に余所見とは余裕だな!"レイジングボルト"!!」

ラクサスの、レッドの隙を突いた雷撃はレッドに当たったが本人は何事もなかったかのように立っていた。

 

「なぜ効いていない!?」

『当たり前だ。ガブリアスのタイプはドラゴンとじめん、でんき技は一切受け付けない。どのみちピカチュウから日常茶飯事で電撃を食らっていたから雷には強いけどね。』

「ならば直接攻撃はどうだ?"雷竜の顎(あぎと)"!!」

ラクサスは両腕に雷を纏い、レッドに拳を叩きつけたが、レッドは腕を交差して防ぎ、ラクサスの方が逆にダメージを負った。

『ガブリアスの特性の一つ、「さめはだ」。直接攻撃をした相手にとっては少しながら痛い目にあうものだ。お前の攻撃は効かない。ここで降伏してマスターに頭を下げるか無駄に体力を消費してナツとガジルに倒されるか。どっちかを選びな。』

「……答えは、全員纏めて消す!」

そういってラクサスは術者が敵と認識したもの全てを標的にする超絶審判魔法、"妖精の法律(フェアリーロウ)"の詠唱を始めた。それと同時にレビィが入ってきた。ガジルはレビィに来た理由を聞いた。

「何しに来やがった…?」

「もうやめてラクサス!マスターが、あんたのおじいちゃんが危篤なの!だからもうやめてマスターに会ってあげて!」

「ちょうどいいじゃねぇか。これで俺がマスターになる確率があがる。」

『…力に溺れて人の情まで捨てたかラクサス!!』

「もう遅い!消えろ!フェアリーロウ、発動!!」

ラクサスの放った光はマグノリアの街全体を包み込んだ。しかし光が晴れると誰もやられてなく、むしろ体力を回復したナツとガジルは起き上がった。

 

「なぜだ!?魔法は完璧だった!!なぜ誰もくたばっていない!?」

そこにボロボロのフリードがやって来た。フリードはラクサスに従ってカナやエルフマン等の主要メンバーを圧倒していたが、彼の行動により魔力がもどって覚醒したミラに完膚無きまでにやられ、さらに彼女の言葉により戦意は消失していた。

「誰一人として無事じゃない人はいなかった。理由は一つ。マスターから引き継いだのは実力だけじゃない。それは仲間を想うその心。敵と認識したものにしか効果のないその魔法……あとは分かるよな?」

「魔法に本心を見抜かれたってこと…」

「だからラクサス、もうやめてマスターのところに…」

「うるせえ!俺はマスターの孫じゃない!ラクサスだ!!」

フリードの言葉を遮るようにラクサスは叫んだ。その叫びは心に余裕がなく、焦りが露になっていたものだった。その時、レッドが元の人間の姿に戻り、とても15の少年の出す威力ではない正拳でラクサスを思いっきり殴り倒した。

『そんなの皆知ってる!お前が一人で勝手に騒いでるから誰もお前をマスターとしては認めないんだよ!』

「黙れレッド!ガキのお前に俺の気持ちが分かるか!!」

『ガキはどっちだ!お前と同じ悩みを抱えていた奴を知っているがそいつはお前と違ってただ赤ん坊みたいにわめき散らさずに自分で努力して解決した!そいつに比べたらお前なんてガキそのものだ!!』

「知った口をきくな、レッドォ!!」

ラクサスはレッドに突っかかったが突然後ろから来たナツに蹴り飛ばされた。

「知らないから互いに手を伸ばすんだろうが、ラクサス!!」

「次々とうるせえ!雑魚は引っ込んでろ!!」

と、ラクサスはナツをめった撃ちにしたがナツはまだ立ち上がった。フリードもナツの精神力に驚愕していた、

「まだ立ち上がるのか…」

「もうやめて…ナツ、死んじゃう……」

だがラクサスは追撃の手を緩めなかった。

「跡形もなく消してやる!!"雷竜方天戟"!!」

「まてラクサス!殺す気かぁ!!」

だが、ナツに当たる寸前にガジルが腕を鉄にして、避雷針としてラクサスの攻撃を受け止めた。

「行け、火竜(サラマンダー)!」

攻撃を外されたことで隙の出来たラクサスを見逃すナツではなかった。

「火竜の…"鉄拳"、"鉤爪"、"劍角"、"砕牙"!!」

ナツはラクサスに滅竜魔法のラッシュを叩き込んだ。そして、

「"滅竜奥義・紅蓮爆炎刃"!!」

「ぐぁぁっ!!!」

 

ナツの必殺の一撃はラクサスを遠くまで飛ばし、戦闘不能にした。そして戦いの終わったカルディア大聖堂にはナツの勝利の雄叫びが響き渡った。

 

To be continued…▼




次のファンタジアでこの章は終了します。

次回もお楽しみに!!


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report24 またあう日まで

ラクサス編終了です。

どうぞ!!


バトル・オブ・フェアリーテイルのあった次の日の晩、レッドは自分の家でマグノリア収穫祭の大パレード、ファンタジアの準備をしていた。そんなとき、家に誰かが来て玄関をノックしたのでレッドは応対に出た。

『はいはーい今でますよっと。』

と、レッドが玄関を開けるとそこにはラクサスがいた。

 

『おう、ラクサスか。よくこの家が分かったね。』

「…ここまで目立つ家はそう多くはないだろ。」

『確かにここだけ雰囲気が違うね。まぁ立ち話も何だし、中に入りなよ。』

「あぁ、お邪魔する。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「思ったよりも騒がしいな、この家。なんて数の動物だよ……」

『次々となつかれて住み着いた結果。悪い気分じゃないからいいんだけどね。ところで結果は?』

レッドの問いにラクサスは黙って首を横に振った。そんな中ラクサスは人込みから少し離れた

『やっぱり破門は避けられなかったか…』

【ピカチュウ……】

「俺はそこまでのことをしたからな。まぁギルドを出て頭を冷やすつもりだ。」

『そうか…残念だな。何回も勝負しても決着がつかなかったからそろそろケリをつけたかったところだけどな。』

「違いないな。次会う時にこそ決着をつけよう。ところでレッド、お前があのとき言っていた、"俺と同じ悩みを持つ奴を知っている"ってどういうことだ?」

『俺の友達にグリーンて名前のやつがいるんだが、そいつはお前と全く同じ悩みを持っていた。俺の住んでいた国はピカチュウやこいつらみたいな動物を"ポケットモンスター"通称"ポケモン"て呼ぶんだ。そしてグリーンのじいちゃんはそのポケモンの研究の第一人者、つまりポケモン研究で一番偉い人ってこと。』

「ほう……で、そいつもそのじいさんの孫として回りに見られてたって訳かい?」

『実力もあったから余計にね。お前の腹が立ったことはそこだけじゃなく、色眼鏡で見られる反動なのか高飛車になるとこと力に溺れて回りが見えなくなっていたとこまでそっくりだったとこだよ。今は俺より何倍も落ち着いた奴になってるけどな。』

「だから俺に異常に突っかかった訳か。笑えるな。」

『確かにな。で、ラクサス。いつマグノリアを出るんだ?』

レッドの言葉に一瞬ラクサスは言葉につまったがはっきりと言った。

「…明日だ。仕方ねぇからファンタジアだけ見てから旅立つよ。止めるか?」

『いや、雷神衆で止められなくて俺が止められるとは思わないよ。止めるつもりも無かったし。強いて言うのならもう500回くらいしてる決闘の決着がまだついてないからケリをつけたいくらいかな?』

「ハハッ、てめぇも相変わらずだな。ナツにも勝負を申し込まれたってーのに。それにお前ともケリはつけたいが、お前の相棒に俺の雷が効かないのも気にくわねぇ…旅で修行して二人纏めて叩きのめしてやるよ。」

『それはこっちのセリフだ。今度こそお前に「参った」って言わせてやる!』

【ピカピカァ!】

「そうか。楽しみだ。そろそろおいとまさせてもらう。じゃあな。」

『あぁ、またな!あと、ファンタジアは楽しみにしてろよ!!』

そうしてラクサスはレッドの家をあとにした。

 

『よし、これから仕上げだ!一気に仕上げるぞ、ピカチュウ!』

【ピカピカァ!!】

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

そしてマグノリア収穫祭の目玉イベント、フェアリーテイルのメンバーによる大パレード、ファンタジアが開催された。フィオーレでも有名なこのパレードを見に国中からお客が来て、街はいつも以上に賑わっていた。そんな中、ラクサスは人込みから離れた木にもたれ掛かって少し遠くからパレードを見ていた。

 

パレードではフェアリーテイルの魔導士たちがそれぞれの得意な魔法やパフォーマンスで場を盛り上げていた。レッドもピカチュウと一緒に参加し、ポケモンコンテストでの技の見せ方を応用して華やかに自分達の山車を彩っていた。マスターもファンシーな衣装を身に纏い、コミカルな動きで笑いをとっていた。ラクサスはそれを見て苦笑いをして、その場を、そしてマグノリアを去ろうとした時にふとパレードの方を見ると彼にとって衝撃的なものを目の当たりにした。

 

「(なっ……あれは!)」

 

ギルドの皆は右手の親指と人差し指を出して腕を上にあげていた。普通の見物客にとっては大したことではなかったがラクサスにとってはとても大きいことだった。なぜならこのサインはラクサスが作ったサインだからである。

 

『(これはラクサスへのメッセージーーたとえ見えなくても、遠くに離れていても俺たちはいつでもお前を見守っている。だからラクサス、またあう日まで、元気でな!!)』

 

「あぁ、ありがとうな、みんな。」

 

ラクサスは涙を目にためながらそう呟き、マグノリアの街をあとにした。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

レッドとピカチュウはファンタジアの打ち上げと片付けが終わったあと、家で窓から星空を見ながら話をしていた。

 

『ふぅ~っ!!イヤ~疲れたなピカチュウ!』

【ピカッチュウ〜!!】

『……ラクサスに届いたかな、あのメッセージ。』

【…ピッカァー。】

『…だよなピカチュウ。きっと届いてる。それにあいつなら心配は要らないよな。ところでもうこっちに来て6年か…早いもんだなぁー。母さんとかグリーン、オーキド博士とか元気にやってるかなぁ?』

【ピカチュ、ピィカ!】

『ハハッ、それもそうか。元気じゃない訳ないよな。さて、明日は俺たちが破壊した街の建物の復興作業だ!さっさと寝て明日も頑張るぞ!おやすみ!!』

【ピカピカァ!!】

 

マグノリアの収穫祭とファンタジアが終わり、いつもの落ち着きに戻る街とギルド。しかし別のところでは闇が蠢いていることをまだレッドたちは知らなかった……

 

To be continued…▼




レッドの家は別の機会に番外編の扱いで紹介します。

次は六魔将軍編です。漸くヒロイン(今のところ完全に空気。すみません。)のウェンディをだせる……長かったなぁ…………


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report25 集結と再会

六魔将軍編始まります!

漸くヒロイン、ウェンディ再登場です!

どうぞ!


『よっしゃあ!新しい技の完成だ!』

【ピィピカチュウ!!】

『ジュラさん経由でリオンさんに"動の造形魔法"を教えて貰えて良かったな!これで闘いの幅が広がるな!!』

【ピッカァ!!】

 

レッドはピカチュウとギルドの裏の湖の畔で技の練習をして、完成させていた。ピカチュウが身に付けた技は造形魔法の中でもグレイのように武器などの無機物を造る"静の造形魔法"ではなく、動物等を作ってそれで攻撃をする"動の造形魔法"だ。これは同じ聖十大魔導の一人で個人的に交流のある蛇姫の鱗(ラミアスケイル)のジュラのつてで、同じラミアスケイル所属でグレイと同じ師を持つ"動の造形魔法"を得意とするリオンに教えてもらい、それを完成させていたのだ。

 

『よーし、ギルドに戻ってご飯食べてから仕事探すか!そこで技の実践だ!』

【ピッカァ!】

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『あれ、みんな集まって何してるんだろう?あ、レビィ、ちょうどよかった!あれはなにしてるの?』

「あ、レッドお帰りー。あれは闇ギルドの勢力図、とくに闇の三大勢力のバラム同盟絡みのことをやってるの。」

レッドが一ヶ所にメンバーが集まっているのを不思議がり、ちょうど通りかかったレビィに情況を聞くとそのような答えが帰って来た。

「ところでレッド、しばらく気になったんだけど、そのブレスレット、どこで買ったの?」

レビィが目を着けたのはレッドが右手につけていたブレスレットだ。レッドがただのおしゃれで買ったとは彼の性格上余り考えられなかったからだ。

『ん、これ?友達から貰ったものだけど……何かあったの?』

「いや、そのブレスレット雑誌で見たことのあるやつだから……どういうやつだっけ………?」

レッドの着けているブレスレット、これは数年前に彼がフィオーレに入って始めての友達のウェンディから貰ったものだった。そしてこのブレスレット、ウェンディもお揃いのものをつけているのだがそのブレスレットにある裏の意味を知るよしもなく、レッドは普通につけていた。そんな感じでレッドとレビィが話をしているとマスターがみんなを注目させるように大きな声を出して呼び掛けた。

 

「わしらフェアリーテイルはラミアスケイル、ブルーペガサス、ケットシェルターの4つのギルドで連合を組み、最近怪しい動きをしているバラム同盟の一角の六魔将軍(オラシオンセイス)を討伐することになった!」

「「「な、何ーっ!!!」」」

『(おいおい、ラミアはジュラさんやリオンがいるしペガサスもイロモノとはいえ一夜さんとかいるけどもう一つ、ケットシェルターて!ウェンディ以外まともに闘えもしないぞ!それにウェンディも普通だったらこんな危険な仕事は来ないはず……どういうことだ?)』

レッドは疑問に思いながらも討伐メンバーに選ばれたのですぐさま支度をすることにした。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「何を読んでいるのだレッド殿?」

『いや、集合場所より北のワース樹海にある強大な魔法が封印されているらしいことを何かの本で読んだ覚えがあったのでそれについて昔読んだ古代魔法についての本を読み返しているところですよ、ジュラさん。』

 

レッドとピカチュウは自分たちの細かい都合により、ラミアスケイルのジュラ、リオン、シェリーの三人と集合場所であるブルーペガサスのマスター・ボブの別荘に向かっていた。その馬車の中でレッドは今回の件について関連のありそうな古代魔法について調べていた。

 

「ところで技は完成したのか、レッド?」

『バッチリですよリオンさん!この度はありがとうございました!!』

「まさか"動"と"静"、両方の造形魔法を身に付けるとはな…」

「着きましたわよ、皆さん。」

 

雑談をしていると集合場所に着いたとシェリーが言うと、一同は乗っていた馬車を降りていた。そしてリオンとシェリーが先に行き、レッドとピカチュウはジュラとそのあとに入ったのだが入ってみるとなぜか一触即発な雰囲気が出ていた。

 

「やめい!ワシらは連合を組みオラシオンセイスを倒しに来たのだ!」

『そんなときに仲間割れしてる場合かよ…』

【ピイーカッ……】

「「レッド!?」」

「と…誰だ?」

「レッドと同じ聖十大魔導のジュラだよ!!」

 

序列10位と9位とはいえ聖十大魔導のジュラとレッド、二人の言葉に場は静まった。

 

「さて、三つのギルドが集まり、残りはケットシェルターの連中のみだな。」

「連中というか一人だと聞いていまぁす。」

ジュラの言葉にブルーペガサスの一夜が答えた。ケットシェルターの参加人数がたったの一人のことに動揺しているがレッドとピカチュウは別のことで心配していた。

 

『(ケットシェルターって闘えるのあいつしかいないよね。)』

【(ピカチュウ…)】

『(だよな。でもこんな危険な作戦、大丈夫なのかな……)』

 

なんてことを二人で囁き合っていると後ろから誰かが走ってくる音がした。しかし何かに躓いたのか「きゃあっ」という声と共に声の主はたおれこんだ。が、すぐに立ち上がり自己紹介をした。

 

「遅れてごめんなさい。ケットシェルターから来たウェンディです。よろしくお願いします!!」

「女!?」

「子供!?」

「ウェンディ?どっかで聞いた覚えが……」

 

子供の女の子が来るという予想外の人物の登場により場はざわめいたが、一人予想通りだったレッドはひさしぶりの友達との再会を喜びながら話しかけた。

 

『やっぱりウェンディだったか。おひさしぶりー!!』

【ピーカチューウ!!】

「あ、レッド君!ひさしぶりー!」

『メチャメチャ不安そうな顔してるけど大丈夫?でもみんなキャラは濃いけど頼りになる人達だから心配すんなって、リラックスリラックス!!』

「…ありがとう。でも私も頑張る!サポートしかできないけど……」

【ピカチューウ!】

『ピカチュウの言うとおりだ!戦闘バカしかいないからむしろ助かるって!!』

 

「…レッド殿、そろそろよろしいか?」

『ああ、すみません、ジュラさん。始めてください。』

「さて、これですべてのギルドが揃った。これより作戦の説明をしてもらう。」

「イヤイヤツッコミ所多すぎるだろう!話進めるんかい!!」

ジュラが作戦会議を始めると普通に言ったのでグレイはほぼウェンディとレッドの造り上げたカオスな雰囲気をつっこまないことについてツッコミを入れていた。そこにシェリーは新たな質問をした。

 

「こんな大がかりな作戦に子供一人とはケットシェルターは何を考えているのかしら。」

「あら、一人じゃないわよ、ケバいお姉さん。」

そこに表れたのはウェンディの相棒ともいえるシャルルだった。彼女はウェンディが心配だから着いてきたと言い、ウェンディに弱気になっちゃダメ等と言っている間にハッピーはシャルルに一目惚れしていたりレッドとピカチュウがまたまたひさしぶりと挨拶をしていたりしていた。

 

「では、そろそろ私から作戦の説明をしよう……とその前にトイレの香り(パルファム)を……」

そして一夜が帰ってきてから今回の作戦が説明された。

 

「ここから北のワース樹海に古代人はある魔法を封印した。その名は"ニルヴァーナ"。」

「詳しいことはわからないが、オラシオンセイスが狙っていることはほぼ確実だ。」

「我々はそれを止めるために奴らを討つ!!」

その後も作戦の説明が続けられたが、レッドは話を聞きながらも持ってきていた本を広げて調べていた。ニルヴァーナという魔法に本で見た覚えがあったからだ。しかし調べ終わった時にはレッド、ピカチュウ、ジュラと一夜以外誰もいなかった。ナツが先走ったのをきっかけにみんな行ってしまったようだ。

 

『もう少しみんな落ち着こうよ……』

「何か見つけたか、レッド殿?」

『見つけたけどその前に……一夜さん?』

「何かね、レッド君?」

『あなたは…いつから星霊になられたのですか?』

ジュラと一夜(?)が驚く暇も与えずにレッドとピカチュウは一夜(?)と距離を詰め、レッドは木刀で繰り出した「いあいぎり」を、ピカチュウは「アイアンテール」を当てて吹き飛ばした。すると一夜(?)は姿を変え、小さな双子のようなものに変わった。

 

「なっ、何だあれは!」

『黄道十二門、双子宮のジェミニだな。一夜さんはどこだ?』

「あーあのキタナイ男ね…コピーさせて貰ったゾ。おかげでアナタたちの作戦は丸わかりだゾ。」

「ピーリッ」

「ピーリッ」

「まさか貴様、オラシオンセイスのエンジェル!!」

「邪魔はさせないゾ。邪魔者は天使(エンジェル)が裁くゾ。サラバだゾ。」

そう言い残してエンジェルは消えた。

 

『まずい、このままじゃ返り討ちだ!すぐに追いかけますよ!ピカチュウは一夜さんを探して、たぶん気絶してるから起こしてつれてきて!ジュラさんもボサッとしてないで準備してください!俺はすぐに追いかけられるように他のみんなを探します!!』

そうしてレッドはルカリオに変身し、波導でナツたちを探し始めた。そしてレッドが探し当てたのと同時にピカチュウが傷だらけの一夜をつれてきた。

「メェーン、油断してすまない。」

『早く乗ってください!すぐに追いかけます!!』

レッドはリザードンに変身してピカチュウ、ジュラ、一夜を乗せて飛んだ。その時にレッドたちは作戦で使う予定だった、ブルーペガサスの魔導爆撃艇、クリスティーナが墜落するのが見えた。

 

『やっぱり作戦がバレてる!フルスピードで行きますから我慢してくださいね!「フレアドライブ」!!』

 

レッドは「フレアドライブ」で自分のスピードを上げて仲間のところへ急行した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「天空の巫女、ウェンディは頂いた。もう貴様らに用はない。消えよウジ虫どもめ。"常闇回旋曲"(ダークロンド)。」

オラシオンセイスの急襲によりなすすべもなく倒されたギルド連合軍。さらにウェンディを何らかの目的でつれさらわれどうにもならない状態でオラシオンセイスの司令塔、ブレインの杖から放たれた暗黒の波動に呑み込まれようとしたその時、

 

「"岩鉄壁"!!」

「皆無事か?私の"痛み止めの香り(パルファム)"を嗅いでくれたまえ。」

 

ジュラがすんでのところで間に合い、大地を操り壁を作って皆を守り、一夜が痛み止めの効果のある香りで応急処置をした。その間に彼らを乗せてきた、リザードンになったレッドとピカチュウは、

 

『「オーバーヒート」!!そして「かみなり」!!』

 

それぞれの大技をオラシオンセイスのいたところに放ったが、そこには既に誰もいなかった。相手には逃げられたのだ。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『なんとか処置はしたが毒が身体中に回るのを遅らせることが限界か……こんな強力な毒は始めてだ。』

 

レッドは到着後、オラシオンセイスのコブラの蛇に噛まれ毒にされたエルザの治療をしていた。しかしどんな毒でも治せていた「モモンの実」、「どくけし」、「かいふくのくすり」を使ったがどれも毒の回りの遅延にしかならなかった。だが解決策はなくはなかった。

 

「つれさらわれたウェンディなら直せるわ。」

『そうか!あいつの魔法なら!!』

「あの娘が解毒を?」

『解毒どころか治癒で大体のものは直せたはずだよな、シャルル?』

「ええ、無闇にはつかえないけどね。」

「治癒って失われた魔法(ロストマジック)じゃなくて?」

「そうよ。彼女は天空の滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)、天竜のウェンディ。今はウェンディが必要よ。そして目的は分からないけどあいつらもウェンディを必要としている。」

『ならばやることは一つだな。ウェンディとハッピーを助けに行くぞ!!!』

「「「「「オオッ!!!!!」」」」」

 

つれさらわれたウェンディとハッピーを救出するためにギルド連合軍は反撃の狼煙をあげた。圧倒的な力を持つオラシオンセイスにどう立ち向かって行くのか。そして彼らの野望を止めることはできるのか!?

 

To be continued…▼




本格的な戦闘は次回からになります。

次回もお楽しみに!!


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report26 反撃の狼煙

『道をあけろ……』

【ピカチュウ……】

 

レッドはホウエン地方でもらったマッハじてんしゃでピカチュウと止めることは森のなかを走りつれさらわれたウェンディとハッピーを探していたが、オラシオンセイス傘下の闇ギルド150人ほどに足止めをされていた。レッドは道をあけろと脅したが相手がそのような様子がなかったので、レッドは木刀を取り出した。

 

『ピカチュウ、造形魔法で木刀に"聖王剣"(ファルシオン)の刃をつけてくれ。』

 

そして木刀に光の刃をつけてもらったレッドは、自転車に乗ったまま敵陣に突撃し、まるで馬を操る騎馬武者のように自転車をのりこなしながら次々と敵を斬り捨てた。

 

『反撃の隙を与えない!ピカチュウ、「雷造形、動の型・猛虎(ラクスレイ)」!!』

【ピィーッ、チュウ!!】

 

さらにピカチュウは雷でがんこうポケモン、レントラーを象った雷を突撃させ、さらに相手を倒していった。大半が倒れた時点で意識のあるしたっぱに光の剣を突きつけて問いただした。

 

『お前らの拠点はどこにある?言え。』

「ヒッ、に、西の廃村にあります。だから命だけは……」

『知らん!!』

と、レッドはさっさとその場をさり、西の方へ向かった。ちなみに後々彼がここの戦いで自転車で騎馬武者のように立ち回ったことをきっかけにごく少数だが、"自転車聖騎士(サイクルパラディン)"などと変わった二つ名がつけられたのはレッドの預かりどころではない。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『ナツ!!』

【ピィカー!!】

「レッド!!」

『ここがアジトみたいだ。ここにウェンディとハッピーがいるはずだ!行くぞ!!』

そのとき、ナツを呼ぶ声がした。ハッピーが呼んだのだ。声の先に行くと衝撃的な光景がレッドたちの目に入った。

 

「ジェラール、だと…!?」

「ごめん…なさい…この人は私の…恩人…なの……」

「!?ウェンディまさか治癒魔法を!!」

『!!ウェンディ、しっかりしろ!!(このジェラール、楽園の塔のほうか……でも何か様子がおかしい)。』

 

そこにいたのは楽園の塔でいなくなったジェラールだった。ウェンディはかれを恩人だと言って(厳密には少し違うが)シャルルから無闇に使うなと言われている治癒魔法を使ってしまい、倒れてしまった。そしてレッドとシャルルがウェンディを介抱するうちにジェラールは攻撃を仕掛けてきたナツとそこにいたブレインに攻撃をして、その後すぐにどこかへ立ち去ってしまった。

 

「ジェラール!どこいった!」

『ジェラールも気になるがナツ!今はウェンディをエルザのとこへ連れていくのが先だ!ブレインが起き上がる前に!!ピカチュウ、全員運べるサイズで、「雷造形、動の型・大鳥(ザプドス)」!!』

ピカチュウは伝説のとりポケモンの一つ、らいげきポケモンのサンダーの形を造り上げ、レッド以外のみんなを乗せて飛び立った。レッドは周辺の警戒のためにそのすぐ横をよろいどりポケモン、エアームドに変身して攻撃が来ても守れるようにした。このままエルザのとこへ行けばいいのだが、そう簡単には行かなかった。

 

「ナツ!レッド!避けろ、レーサーだ!!」

グレイの声がしたので下を見ると、オラシオンセイスのレーサーが逃がさないと言わんばかりに猛スピードで向かってきた。

 

『くそっ、レーサーにエアームドじゃ相性が良くないな…ピカチュウ!先に行け!そしてナツ!ピカチュウと協力して、ウェンディを頼んだぞ!!』

「おう、任せろ!」

【ピカチュー!!】

『あいつらはやらせない!変身・アーケオス!「ファストガード」!!』

レッドはピカチュウたちに先にエルザのところへ向かわせ、自分はさいこどりポケモン、アーケオスに変身して「ファストガード」でレーサーの先制攻撃を防いだ。

 

「何っ!俺の速さを……ぐあっ!!」

『止まってたら隙だらけだね!「アクロバット」、そして「いわなだれ」!!』

レッドは一瞬止まったレーサーを「アクロバット」で体制を崩し、「いわなだれ」で地上に叩き落とした。

「くっ…そんな技で俺を倒せると思うなよ!」

レーサーは地面に落ちてから体制を立て直し、さらにスピードを上げてレッドに向かった。今までの攻撃がすべて布石だと気づかずに。

 

『やっぱりさらにスピードを上げたか…まんまとかかったね!変身・ドータクン!「トリックルーム」!!』

そう言った瞬間、回りは不思議な空間に包まれた。そしてレーサーのスピードはなぜかスローモーションの如く遅くなっていた。

「な、何をした。俺の速さが……」

『唯一の強みが失われてどんな気持ち?これでもくらいな、「ジャイロボール」!!』

レッドの取った戦法はまさしく"素早さの逆転"である。いくらスピードを上げてもムダだと思ったレッドは「トリックルーム」ーーー数分の間、その空間内の者のスピードを逆転させることによってレーサーをただのノロマにし、さらに自分を素早さの低いドータクンにすることで逆に速く動け、そのうえ相手より素早さの低いほど強力になる「ジャイロボール」の威力を上げ、思いっきりレーサーにぶつかって地面に叩きつけた。しかしレッドが追撃をしようとするとグレイに止められた。

 

「お前は先にナツたちを追いかけろ。こいつは俺が止めておく。」

『…分かった。この「トリックルーム」は数分間周辺の素早さを反転…つまり普段遅いやつほど速く動けるようになる。決めるなら速攻で決めろ。』

「まかせろ。ならレッド、行け!」

 

そうしてレッドがピカチュウたちを追いかけに行ったあと、グレイは巨大な氷の壁を張り、レーサーを含めた敵が追わないようにした。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「エルザさんの体から毒は消えました。しばらくは目を覚まさないかもですけども、もう大丈夫です。」

「おっしゃー!ありがとな、ウェンディ!」

 

ピカチュウは無事にナツ、ウェンディ、ハッピー、シャルルをエルザのところまで連れていき、ウェンディはエルザを治療した。そのことにより、ナツやその場にいたルーシィとハイタッチをしたりしていた。そのとき、レッドも到着した。

 

『エルザ治療は間に合ったか!?』

するとルーシィとピカチュウが答えた。

「うん、ウェンディがなおしてくれたよ!」

【ピカピカァ!】

『そっか、間に合ったか……ウェンディ、エルザを救ってくれたこと、俺からも礼を言わせてくれ、ありがとう。』

「レッド君……でも、私………」

 

そのとき、森の中から眩い黒い光の柱が出て、空をめがけて伸びていった。

 

『あの光……まさか、ニルヴァーナか……まさか、ニルヴァーナって!!』

【ピカァ!?】

「まさか、オラシオンセイスに先を越された!?」

「あの光……ジェラールがいる!エルザにだけは会わせる訳にはいかない!!」

「ちょっと待って、ジェラールってどういうことよ!!」

レッドはニルヴァーナについて何かを思い出したようだが、その間に、ルーシィの制止も聞かず、ナツは光の方へ走り去ってしまった。さらに少し目を離した隙にエルザまでもがいなくなってしまっていた。"ジェラール"という彼女にとって因縁深い名前を聞いたからだろうか。そしてさらにウェンディの様子までいつもと違っていて、何かに取り憑かれたかのようにブツブツと呟き始めた。

 

「私がジェラールを治したせいで…ニルヴァーナが見つかっちゃって……エルザさんや、ナツさんや……」

ウェンディがすべてを言い終わる前にレッドはきのこポケモン、キノガッサになり、すぐさま「キノコのほうし」でウェンディを眠りにつかせた。ウェンディはそのまま倒れてきたが、レッドがすぐに変身を解いて受け止めた。シャルルはレッドの行動に激怒した。

 

「いきなりウェンディに何すんのよ、レッド!!」

『…こうするのが一番だった。ここで見逃せばウェンディを倒すはめになった…そうですよね、ヒビキさん?』

そう言ってレッドはそばで黙って見ていたブルーペガサスのヒビキに話を振った。

 

「……よく知ってたね。」

『昔魔法の勉強としてたくさんの書物を読んだなかの一つに書いてあったのを思い出したんですよ、ニルヴァーナの魔法、その恐ろしさをね……』

「ちょっとどういうことよ!説明しなさいよ!」

「私も訳分からない……」

『詳しいことはヒビキさんに聞いた方が正確なことが聞けるからそっちに聞いて。それと、ルーシィにヒビキさん、もうひとつ頼んでもいいですか?』

「ん?何?」

「なんだい?」

『俺とピカチュウはニルヴァーナを破壊します。それまで、ウェンディとシャルルを頼みます。』

そしてレッドはピカチュウを頭に乗せて、ボーマンダに変身してルーシィやシャルルの制止も聞かずに飛び去ってしまった。そしてレッドが飛び上がってすぐに、レッドの目の前に、ブルーペガサスの魔導爆撃艇、クリスティーナの一回り大きい、翼の付いた飛行型魔導艇が道をふさいだ。側面に見覚えのない紋章とオラシオンセイスの紋章があるところから、傘下のギルドの一つの物と思われる魔導艇から無数の魔法弾を発射してきたが、レッドは難なくかわした。

『早くニルヴァーナを潰したいのにジャマしやがって、ムダな時間を使ってしまった……さっさと決める!しっかり捕まってろよ、ピカチュウ!!』

【ピィーカァ!!】

そして急上昇をしたレッドは反撃の体制に入った。

『立ち塞がる者には容赦しない!ボーマンダ、メガシンカ!!そして暴君の翼に切り裂かれよ!!「すてみタックル」!!!』

落下エネルギーと特性「スカイスキン」の威力増加の効果を加えたメガボーマンダの「すてみタックル」は相手の魔導艇目掛けてまっすぐに降下し、立ち行くもの全てを切り裂く三日月形の翼によってその中央部に大穴を穿った。だがまだ平衡感覚が残っているのか、未だに魔導艇は魔法弾の射撃を止めなかった。

『ピカチュウ!魔導艇の両翼に「かみなり」!!』

【ピィーカ、チューウッ!!】

ピカチュウの放った二筋の雷撃は魔導艇の左右の翼を貫き、そこに生じた放電熱によって焼き消した。浮く手段のなくなった魔導艇はそのまま樹海の中に堕ちて消えた。しかし時間がレッドの思ったより経っていて、うち上がる黒い光は白い光へと変わっていた。

『くそっ、時間を掛けすぎた!すぐに止めなきゃ!間に合えーー!!』

しかしレッドの願望は叶わず、地面が揺れ始め、やがて古代都市から8本の足が生えたような巨大な建造物が樹海から姿を表した。これこそがオラシオンセイスの求めていた、光と闇を入れ替えられる魔法都市、ニルヴァーナの封印が解かれた姿だった。

 

封印がついに解かれてしまったニルヴァーナ。レッドたちはオラシオンセイスの野望を止められるのか?それとも全ての正規ギルドは全てオラシオンセイスにより闇に染まってしまうのか……

 

To be continued…▼




アイディアが浮かぶのに文章にできない病、再発。

だれかこれに効く特効薬を………

衛生兵!衛生へーい!


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report27 想いの力

言うのを忘れてましたが、レッドも立派なスーパーマサラ人です。

今回は長めで行きます。


「ついにやったな、ブレイン!これが古代人の残したニルヴァーナ…キュベリオス、すげぇぞこりゃ!」

オラシオンセイスのコブラはかれの愛蛇のキュベリオスと同じオラシオンセイスのブレインに、復活したニルヴァーナの頂点に位置する王の間で話していた。それにブレインは答えた。

「古代人の都市…これがニルヴァーナの正体。ここより思いのままに動く都市なのだ。そして目的はあのギルド…光崩しの始まりの地となる場所だ。」

そしてブレインは王の間の周りに魔法陣を起動させた。

「進め、古代都市よ!我が闇を光に変えて!!」

ブレインがそう宣言してニルヴァーナは動き始めたが、すぐに止まってしまった。不審に思ったブレインはコブラにこう言った。

 

「コブラよ。ニルヴァーナが止まった原因を探してこい。そして邪魔者がいた場合は…消せ。」

「おう!キュベリオス、行くぞ!!」

コブラはキュベリオスに乗り、ニルヴァーナの周りの確認をした。するとニルヴァーナの八本足が見事に樹海こど凍りつき、移動不能になっていた。

「誰だ、こんなことをしたのは……キュベリオス、この犯人を潰すぞ。」

コブラはニルヴァーナの足の周りを捜索し、ニルヴァーナの足を凍らせた犯人を探した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『ハァ、ハァ……「こごえるせかい」でもこれが限界か……』

ニルヴァーナの足下ではイッシュ地方の伝説のポケモン、キュレムに変身したレッドとピカチュウがいた。キュレムの必殺技、「こごえるせかい」の力で足を凍らせ、移動不能にしたのだ。しかし、凍らせた足からはミシミシとした音が微かながらすることから、完全に止めることは出来ず、暫しの間の時間稼ぎにしかならなかった。一方レッドはこの闘いで何種類もののポケモンに変身している上に魔力消費の激しいメガシンカや伝説の使用により、レッドの魔力は残り少なくなっていた。勿論相棒のピカチュウはそんな状態のレッドを心配するが、

『バカ野郎、ここで止めなければ正規ギルドは全滅だ。それにこのニルヴァーナの向かっていた方角はケットシェルター、ウェンディとシャルルたちのギルドだ!目的は知らないけど狙いはそこで間違いない。この国に来て始めてできた友達のギルドはやらせない!その為なら残りの魔力なんて気にしてられるか!!』

【…ピーカ、ピカチュウ!!】

『よし、行くぞピカチュウ、出し惜しみはしないぞ!!』

そうしてレッドはイッシュ地方で"白き英雄"と呼ばれた伝説ポケモン、レシラムに変身し、ピカチュウを乗せて飛んだ。

『ピカチュウ!"サンダーメイク、動の型・黒雷竜(ゼクロム)"!!そっからの"奥義・クロスサンダー"!!!』

【ピカピカァ…チュウ!!!】

ピカチュウはレシラムと対をなす"黒き英雄"ゼクロムを電気で造り上げ、それは大きな蒼い雷球となりニルヴァーナの足に当てて凍った足の一つを落とした。

『もう一発くらいな!「クロスサンダー」でパワーアップした「クロスフレイム」!!!』

そしてレッドは「クロスサンダー」の直後に出すことで威力が倍になる「クロスフレイム」をもうひとつの足目掛けて放ち、巨大な火球は足一本とその付け根部分の側面を削り取った。レッドたちはさらに攻撃をして、全ての足をそぎ落とすつもりだったが、コブラの登場によりそれはかなわなかった。そしてピカチュウがコブラをキュベリオスから叩き落とそうとレッドから飛び降り電撃を放ったがコブラの"聴く"魔法でかわされ、逆に彼の"毒の滅竜魔法"でピカチュウを攻撃し、ピカチュウを毒状態にした。ピカチュウは体が毒で動かず落下するが、レッドがキャッチをした。

 

「ニルヴァーナを壊すんじゃねぇ!次はお前だ、"赤帽子"レッド!仲良く樹海に落ちな!!"毒竜双牙"!!」

コブラは腕を交差させて毒を纏った爪の一撃を加えたが、レッドはあるポケモンに変化して受け止めた。

 

「!?なぜ俺の毒が効かない!?」

『それはこいつは「はがね」タイプ……毒を無効にするからさ!そしてこいつ……時間を司る神、ディアルガはお前の"効く"魔法を封じる!!「ラスターカノン」!!』

「当たらねぇな……っ、何っ!?ぐわぁぁっ!!」

コブラはレッドの放った「ラスターカノン」を避けたと思ったが、いつのまにかレッドの一撃は自分の目の前にあり、避けきれずに直撃した。

「ぐっ、何をした……!!」

『簡単なことだ!ディアルガは時間の神、お前の時を止めることなどお手の物だ!そしていくら聴こえていても避けられないなら意味はないでしょ!「ときのほうこう」!!』

レッドの会心の一撃はコブラをキュベリオスごと吹き飛ばし、彼らは王の間に落ちた。さらに、そこにハッピーに担がれたナツが表れ王の間の破壊を始めた。それをレッドは見届け、残りの足を破壊しようと動いた瞬間レッドの変身が空中で解けてしまった。伝説ポケモンやメガシンカを使いすぎ、魔力がなくなってしまったのだ。

 

『こんな時に魔力切れかよ……くそぉっ!!』

レッドは毒で動けないピカチュウを抱え、なんとかニルヴァーナの上に着地したものの魔力が無くなると発症する魔力欠乏症になり、フラフラしてついに古びた建物に背を預け座り込んでしまった。レッドは疲れた体でカバンの中から回復アイテムを取り出していた。そのとき、近くにいたと思われるウェンディとシャルルが駆け寄ってきた。

 

「レッド君!大丈夫!?」

『ウェンディ…?シャルル、俺はお前とヒビキさんに、ここからウェンディを連れて逃げろと言ったはずだ…なぜここにいる!』

「私にだってできることはある!それに私たちのギルドは私たちが守るの!!」

「それにレッド、あなた重度の魔力欠乏症になってるわ!」

『そうかも知れないがまずはピカチュウの解毒をしてくれ。エルザと同じ毒蛇野郎にやられた。』

そしてレッドはピカチュウがウェンディに解毒してもらう間に、フラフラになりながら「かいふくのくすり」と「ヒメリの実」を食べて無理やり立ち上がった。シャルルはすかさず止めに入った。

 

「何するつもりよそんなフラフラな体で!」

『当たり前だろ、ニルヴァーナを止める。』

「ダメよ、そんな体じゃ無茶よ!」

『無茶でも無理じゃない!!』

そうして無理矢理行こうとするレッドだが、ウェンディに腕を捕まれ、

『いででで!!』

「やっぱり骨折してる…きっと着地の時に折れたみたい。今から治すからじっとしてて!それにナツさんたちもいるんだからレッド君は回復に専念して!」

『……分かった。俺が悪かったから腕を離してくれ。とても痛い。』

「あ、ごめん!!じゃあピカチュウの解毒が終わってから治療するから絶対どっかに行っちゃダメだからね!どっかに行ったら治さないからね!!」

そうしてウェンディはピカチュウの解毒と治療の再開をした。

『どこでミスったかな…?あの程度の高さ、今までならなんともなかったのに……』

「普通あの高さ、上空50mくらいから落ちて骨折で済むほうが異常よ。聞いてあきれるわ。」

さりげなくぶっ飛んだ発言にあきれるばかりのシャルルであった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『にしても、どうやってこれを止めるか……』

「王の間には操縦席らしきものはないのよね?」

『あぁ、見たところ何もなかった。一度動き出したらってやつだろうな……』

【ピカチュー……】

「見たって、あんたら目どんだけいいのよ。というか骨折にしてもそんな簡単には動かせるものじゃないし、どこでそんな身体能力身に付けたのよ?」

『雪山に籠って修行』

【ピカ。】

「あきれた……」

レッドとピカチュウの無茶にあきれるシャルルの横で、何か方法を閃いた顔をしているウェンディがいた。

 

「!もしかしたらジェラールなら!!」

『(復活させたジェラールなら、ってことか)分かった!ジェラールを探すぞ!もしかしたらウェンディの鼻でジェラールを探せる?』

「ちょっと待ってね……いた!こっちだ!!」

『いででで、引っ張らないで!!』

「ちょっと待ちなさいよウェンディ!!」

【ピカピー!!】

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「いた!ジェラール!!」

『エルザも一緒か!!』

「レッドにウェンディ、無事だったか。」

『無事、って訳にはいかないかな……情けない限りだ。』

と、レッドは左腕の三角巾を見せた。

「?君たちは…?」

【ピカッ!?】

「ジェラールは記憶が混乱している…目覚める前のことを一切覚えてないらしい……」

『何だって!?』

「まさか止め方まで忘れたとは言わないでしょうね!そのとき私たちのギルドはどうなるのよ!!」

「自律崩壊魔法陣も意味をなさない……」

そのとき、謎の地響きが彼らを襲った。

 

『まさか、ニルヴァーナを撃つ気か…!!』

「やめてぇーー!!」

 

ウェンディの叫びも虚しく、ニルヴァーナは彼女らのギルド、ケットシェルターに放たれた。しかしその瞬間何者かによる足の一つにきた衝撃によりニルヴァーナはバランスを大きく崩し発射された光は上に撃ち上がった。同じくバランスを崩れたウェンディが転がり落ちそうになったがレッドがウェンディの腕をしっかりと掴み、足がめり込むほど踏ん張って事なきを得た。なんだったのかと上を見ると墜落したはずの、ブルーペガサスの魔導爆撃艇クリスティーナが浮かんでいた。同時にヒビキからの念話が頭に響いた。

 

《みんな無事か?無事なら返事してくれ!》

『ヒビキさん!』

【ピッカァ!】

「わぁ」

《私も一応無事だぞ!》

「なぜクリスティーナが…」

《壊れた翼をリオン君の造形魔法で、さらにレンとシェリーさんで浮かせて、クリスティーナの持つ魔導弾にイヴの魔法を混ぜて放ったんだ。僕たちにはこれが限界だけどよく聞いてくれ!ニルヴァーナの止め方を見つけた!!》

「本当か!!」

その止め方とはニルヴァーナの残り6本の足にあるラクリマを同時に破壊することだった。さらにヒビキは次のニルヴァーナ発射の直前のタイマーをみんなに送ることでタイミングを図れるようにした。しかし何者かがジャックをした。

 

《ムダなことを…俺はオラシオンセイスのマスター・ゼロだ。聞くがいい光の魔導士よ!手始めに破壊した貴様らの仲間…ドラゴンスレイヤーに造形魔導士、星霊魔導士とネコを皮切りに全てを破壊する!さらに俺はラクリマの一つのまえにいる上に刺客をニルヴァーナに潜ませた!同時に壊すなど諦めな!!》

と、ゼロは言うことだけ言って念話を切った。そのとき、シャルルはあることに気づいた。

 

《ナツ君たちがやられただと…!?》

「待って!魔導士が足りない!6人もいない!!」

「私は破壊魔法はできないですし……」

『ピカチュウは動けるが俺はきつい……』

「くっ……こちらは3人…誰かいないのか?」

《私がいるではないか。縛られているが……》

『最後の一言が心配だが、これで4人!あとは!?』

そのとき、リオンとシェリーの声が聞こえた。それぞれグレイとルーシィに、曲がりなりにも立ち上がってくれとエールを送っていた。しかし返事がないことに諦めかけたとき、

 

《聞こえてる!!》

ナツたちの声が聞こえた。

『ナツ!!』

《6個のラクリマを同時に…だろ?》

《そして一人はついでにゼロを殴れる…でしょ?》

《良かった……でも僕の念話も切れる…地図を送ったものにラクリマの番号もある。決めてくれ……》

《1だ!》

《2》

《3!》

《4にいこう!!パルファムが一番近いと!》

「教えてるのは地図だろう…私は5だ。」

「なら俺は…『俺が6に行く!!』!?」

皆が順調に決める中、ジェラールの言葉をレッドが呟いた。エルザはレッドの行動に対しての説明を兼ねてジェラールに耳打ちをして、ウェンディの制止も聞かずレッドは続けた。

「(ナツたちはお前が敵だと思っている。声を出すな。)」

「ナツ…ドラグニル……」

「レッド君!骨折してるのに無理しないで!」

『別にラクリマ破壊なんて片手でも足でもできる!ピカチュウは一夜さんが縛られているらしいから救出に行け!』

【……ピカッ!】

全ての人員が決まった時、ヒビキの念話が切れた。

 

『行くぞピカチュウ!絶対破壊してウェンディとシャルルのギルドを救う!!』

【ピカチュウ!!】

「待ってレッド君!無理しないで!!」

「ウェンディこそ待ちなさいよ!」

レッドとピカチュウは任務を全うしようと駆けていき、それをウェンディが、そのウェンディをシャルルは追いかけに行った。残ったエルザは突っ立っているジェラールに問いかけた。

 

「お前はどうするのだ、ジェラール。」

「思い出した……ナツという男、その希望の力を……」

「1番ラクリマに行くのか。あいつのことだ、多分ゼロはそこにいる。だがいいのか?ナツはお前を敵だと思っている。」

「ああ。覚えていなくてもそれだけのことを俺はやったんだ。それにエルザの信じた男を俺は信じる。」

「……分かった。頼むぞ!」

そうしてエルザとジェラールもそれぞれの場所へと向かった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

レッドとウェンディ、それにシャルルは6番ラクリマへと向かっていた。ピカチュウは一夜を助けるためにすでに別行動をとっている。

「待ってレッド君!私もラクリマは壊せないけど手伝う!」

『そうか、ありがとう………って、危ない!!』

「え……?きゃあっ!!」

レッドはいきなりウェンディとシャルルを抱えて後ろに飛び、下がった。そこにはレッドたちに魔法を放った、数十ものならず者、おそらくオラシオンセイス傘下の闇ギルドだろう、そしてそれを束ねていたのは大鎌を持ち宙に浮いている男だった。

 

『元鉄の森(アイゼンヴァルト)、エリゴールが何の用だ。』

「勿論てめぇらハエどもの始末さ。そのためにオラシオンセイスの用心棒となったのさ。全てはお前ら妖精(ハエ)を狩るためにな!……やっちまえ!!」

エリゴールの号令にならず者は一斉に、レッドではなく治癒魔法を使えるウェンディを狙い武器を持って駆け出してきた。しかしならず者たちはウェンディに攻撃を与える前に突然表れた砂嵐によって阻まれた。しかしそれは同時にレッドとウェンディが分断されてしまったということだ。

 

「レッド君!?これはレッド君のやったことでしょ?なんでこんなことをするの!?」

『…手負いの俺よりお前を狙っているのは分かった。ここは俺が止めるからウェンディ、すまないが代わりに6番ラクリマを壊してくれ!!』

「そんなレッド君!骨折した状態じゃ十分闘えないのに魔力も回復しきれてないのに無茶だよ!!それに私は破壊魔法をつかえないよ!!」

『じゃあ誰がこいつらを止めるんだ!?それにウェンディは立派な、ドラゴンと闘える強力な攻撃魔法をもつドラゴンスレイヤーだ!ウェンディならできる!だから頼む、ラクリマを俺の代わりに壊してくれ!!』

「分かった、私、頑張るよ……でもレッド君、絶対に負けないでね!」

『……骨折くらいじゃこんな雑魚に負けない。だから俺の心配は無用だ。だから行け!!』

「うん!!」

ウェンディは足止めをしてくれているレッドが反対側にいる砂嵐から離れて、目に少し涙を溜めながらもシャルルと6番ラクリマに向かった。

 

「砂嵐なんざ突っ切れ野郎共!」

『させるかよ!「ストーンエッジ」!!』

エリゴールに突破を命じられたならず者たちは砂嵐にてこずっている間に次々と無数の岩に打ち上げられ、戦闘不能にされていた。その理由は特撮に出てくる怪獣のような風貌のよろいポケモン、バンギラスにレッドが変身していたからだ。砂嵐もバンギラスの特性「すなおこし」によるものだ。

 

「ほう……なかなかやるじゃねーか。ただ、上空はどう…ぐぁっ!!」

『プカプカ浮いてるやつを見て上空の対策をしないバカがどこにいる。「ステルスロック」でしっかりと蓋をしたよ!そしていい加減プカプカ浮いてないで下に降りてこい!「うちおとす」、そして拡散型「あくのはどう」!!』

レッドはまずは浮いているエリゴールを撃ち落とし、そのエリゴールごと残りのならず者を「あくのはどう」で攻撃し、エリゴール以外を一掃させたがエリゴールだけは風を纏ってガードしていた。

 

「"暴風衣(ストームメイル)"」

『風の鎧ってとこか……ならば防御無視の「なしくずし」!!』

「おっと。"暴風波(ストームブリンガー)"!!」

レッドはエリゴールの風の鎧による防御上昇を無視して攻撃できる「なしくずし」をしたが、エリゴールの風魔法に防がれた。そしてエリゴールはレッドに接近し、レッドの左腕を狙って魔法を発動した。

 

「その体が風に強くても、骨折したところなら話は別だろ!"翠緑迅(エメラ・バラム)"」

『ぐぉぉっ……て、急所に当てたくらいで調子に乗るな!「しっぺがえし」!!』

「ぐぁっ、なぜ、その痛みでも動ける…!?」

『当たり前だろ…てめぇらの好きにはさせない。親友のギルドに手出しはさせん!!うぉぉぉっ!!!』

「突然光だした、だと…?」

レッドは残るわずかな魔力を振り絞って、バンギラスをメガシンカさせ、より強力になったメガバンギラスになってエリゴールに立ちはだかった。

「姿が変わったくらいで体力も魔力も消耗している貴様には負けん!粉々になれ、フルパワーの"エメラ・バラム"!!」

『甘い!「ストーンエッジ」!!』

レッドの放った強化「ストーンエッジ」はエリゴールの風の刃を打ち消し、さらに風の鎧もバラバラに剥がした。

『恨むなら俺たちに、フェアリーテイルに刃を向けたお前の愚かさを恨んで吹き飛べ、「はかいこうせん」!!』

「おのれぇぇハエごときがぁぁ!!!」

レッドの放った全力の「はかいこうせん」はエリゴールを捉え、そのままレッドたちの射線上にあった砂嵐と「ステルスロック」、そしてニルヴァーナの中心地にある王の間のある建物をまとめて破壊した。エリゴールはそのままどこかへと飛んで行ってしまった。

 

『いい加減、ここらが限界か…でも終わったか……そっちも。』

レッドが完全に魔力を使いきり、地面にぶっ倒れて呟いたと同時に6つの大きな爆発音があった。無事、ニルヴァーナの6本足のラクリマを破壊できたようだ。

 

『終わったか……やべっ、安心したのか魔力が足りないのかよくわからないけど凄く眠い………』

 

そのままオラシオンセイスとの長い戦いが終わったのと同時にレッドは闘いでの無茶を補うかのようにその場でぐっすりと寝始めた……

 

To be continued…▼




オラシオンセイス編は次で最後です。

いよいよウェンディのフェアリーテイル加入が見えてきました。

次回もお楽しみに!


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report28 一人の為に

オラシオンセイス編完結です。


『みんな、やっぱり元気ないな……』

【ピィカ……】

 

オラシオンセイスとの闘いは終わったが、皆の顔は決して晴れたものではなかった。その理由は一緒に闘ってくれたジェラールが評議院に捕まってしまったのだ。みんな行っては欲しくはなかった。かつては悪いこともしたが、ニルヴァーナを共に止めた仲間として行ってほしくないからつれていかれまいと抵抗した。しかし、一番ジェラールと関わりが深く、彼に一番行ってほしくなかったであろうエルザがこれ以上皆の迷惑をかけないようにとジェラールを連れていかせた。しかし姿が見えなくなる直前、ジェラールはエルザに話しかけた。レッドはジェラールの記憶が少しでも戻り、エルザの知る優しいジェラールに戻ったのだと察した。それを聞いたエルザはその後人知れずに泣いていた。他の皆もその空気によって重苦しい雰囲気が場を漂っていた。レッドもピカチュウと二人で考え事をしていると、ウェンディとシャルルが呼びにきた。

 

「レッド君、マスターが呼んでるから来てくれない?ところで左腕は大丈夫?」

『ありがとう、ウェンディ。腕は少し痛みが酷くなってるけどこの調子なら一週間くらいでなんとかなるかな。』

「一週間?本当にそれで大丈夫なの?」

【ピカッ"普段どんな大ケガでも3日後には走り回ってるレッドだから大丈夫"】

ピカチュウのスケッチブックによる返答にシャルルはあきれていた。

「あきれるわね…それより、他の皆は集まってるわよ。あとはあんたたちだけよ。」

『おっとこれは済まない。俺までしんみりしてちゃダメだな。行くか、みんな!!』

そうしてレッドたちは皆の集まるケットシェルターのギルド前の広場に戻った。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ニルヴァーナを止めてくダサってありがとうございます。」

ケットシェルターのマスター、ローバウルは感謝の意を連合軍に述べた。

「この流れは宴だろ!」

「あいさー!」

「一夜が?」

「「「活躍!!!」」」

宴だーとナツやブルーペガサスの面々はワッショイとはしゃぎ始め、ケットシェルターの皆にも振ったが彼らは真顔で応対し、踊っていた組がものすごく浮いた。そしてローバウルは謝罪の言葉を言った

 

「ニルビット族のこと、ニルヴァーナのことを隠して申し訳ない。そしてこれからの話をよく聞いてくだされ。

儂らはニルビット族の末裔というのはウソじゃ。

 

…我々はニルビット族そのもの。そしてニルヴァーナを作ったのは儂じゃ。」

 

ローバウルの言葉に一同は動揺した。

 

「何だって!?」

『ニルヴァーナは400年前の魔法の筈だ!一体どういうことですか、マスター・ローバウル!』

 

レッドの問いにローバウルは全てを話した。元々は当時の戦争を止めるためにニルヴァーナを作り、憎しみなどの悪の心を取り除いて回った。しかし光と闇は表裏一体、人々から消えた闇のしわ寄せは全てニルビット族に降りかかったという。そして闇に取り込まれた者は殺し会いを始め、ローバウル以外全滅したという。そしてローバウルも肉体は滅び、思念体に近い状態でニルヴァーナを壊してくれる存在が出るまで見守っていたのだ。そしてかれがもう役目を終えたと言った瞬間、ケットシェルターのメンバーが次々と消え始めた。

 

「え!?」

「どういうこと?なんで皆消えちゃうの?」

「騙して済まない、ウェンディ。こやつらは儂の作った幻だ。」

ローバウルの衝撃の告白に突っかかったのはジュラとレッドだった。

「人格を持つ幻だと!?」

『それだけじゃない!実態も生態反応もある幻だった。なんて魔力だ!』

「儂はニルヴァーナを見守るために一人でここにおったのじゃ。それが七年前一人の少年が一人の少女を預かってくれと頼んできた。少年のまっすぐな目につい承諾した。預けられた少女は、ギルドじゃないのかとぐずった。だから儂は幻の仲間を作り、ここをギルドにした。」

『このギルドはウェンディのためにできたギルドだと言うのか…』

「そんな話聞きたくない!皆消えないでよ!」

泣きじゃくるウェンディに対し、ローバウルは声をかけた。

「ウェンディ、シャルル。お前たちに幻の仲間はいらない。本当の仲間がいるではないか。」

と、ローバウルはレッドたち連合軍を指差した。

「そして、レッド君。」

『はい。なんでしょうか?』

「君はウェンディがこの国で最初にできた友達だと言っていたな。ウェンディも同じじゃ。君が始めての同年代の友達じゃったのじゃ……ウェンディのことを頼んでもいいか?」

『……任せてください。』

「ありがとう。ウェンディにシャルル、お前たちの未来は始まったばかりじゃ。皆さんも二人のことを頼みます。」

そう言い残して、ローバウルとウェンディの右肩にあったケットシェルターの紋章は消えた。同時にウェンディは膝をつき、泣き崩れてしまった。

 

「マスターー!!皆ー!!うわああああん!!!」

 

ウェンディがしばらく泣いていると後ろでからエルザがウェンディの肩をそっともった。

 

「………?」

「愛する者との別れは仲間が埋めてくれる。

だから来ないか、フェアリーテイルに」

「え………?」

ウェンディが振り向くとフェアリーテイルの皆は笑顔を向け、レッドはウェンディに手を差し伸べていた。

 

『ウェンディとシャルルなら大歓迎だ!来いよ、うちに!!』

「…ありがとうございます。そして、これからよろしくお願いします!」

 

こうして新たな仲間、ウェンディとシャルルを得たフェアリーテイル。彼女らの加入によりどんな変化が訪れるのか………

 

To be continued…▼




いよいよウェンディとシャルルのフェアリーテイル加入です!

あと、次回レッドの家の全貌が明らかに!!

次回もお楽しみに!!!


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report29 仲間を増やして次の町へ

ウェンディ加入&レッドの家大公開の回でーす!

どうぞ!!


マグノリア、フェアリーテイル

 

この、いつも騒がしいギルドは今日、いつも以上に騒がしかった。その理由は、

 

「ウェンディ・マーベルと言います!これからよろしくお願いします!!」

 

ウェンディとシャルルが仲間に入ったのだ。新しい仲間の加入を喜んで皆のめや騒げやで大盛り上がり。ウェンディも目をキラキラ輝かせて楽しんでいた。レッドやピカチュウも楽しんでいたら、レッドがミラに呼ばれた。

 

『どうしたんですか、ミラさん?』

「レッド、ウェンディとシャルルがこれからフェアリーヒルズに住むって聞いた?」

『ええ、本人がそういってましたね。女子寮なら心配いりませんしね。』

「そうなんだけど、実はあちらの都合で女子寮に入れるのが明日になるらしいの。だからレッドにお願いがあるの。ウェンディとシャルルをあなたの家に止めてもらえないかしら?」

『…はい?』

ミラの頼みに、レッドはなんともすっとんきょうな声をあげた。

『いや、なぜ俺の家に…?』

「ウェンディは昔からの友達らしいじゃない。だからちょうどいいかなって。」

それに彼女は大切な人と別れたばかりだから友達といる方が寂しさも紛れるかなって理由もあるんだけどねと耳打ちされてレッドは納得した。

 

『確かに俺の家なら無駄に騒がしいし寂しさは紛れますね。そうなると少々予定が変わりますね…どうせ便乗してナツたちも来そうだから買い出しと家の準備をしたいので先に失礼します。ピカチュウにウェンディとシャルルを家まで連れてくるように言っておいてもらえますか?』

「分かったわ。じゃあまた明日かな?」

『そうですね。』

 

レッドは買い出しに街にでた。

『…今日は無難にカレーがいっかな……』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「レッド君の家ってどんなのだろう!楽しみだなー!」

「ギルド並に騒がしいとも聞いたけどね。」

【ピカチュウ…"否定はできない。あ、この通り右ね!"】

ウェンディはレッドの家に止まることを楽しみにしていたり、シャルルはギルドで聞いたレッドの家の噂に心配していたりしているのを見ながらピカチュウは自分達の家に案内しといた。やがて家に着き、正面の門を開けると二人はびっくりしていた。

 

「うわぁー!」

「すごい量の木の実ね。」

レッドの家はとても広いとはいえないが一軒家(自分で建てた。)で、その家とウェンディたちが入ってきた門との間は畑になっていて、そこにところ狭しとたくさんの種類の木の実のなる木が植わっていた。その木の周りを見ると大小様々な動物が木の実を食べていたりひなたぼっこしていた。

 

「どうしたのよこんなにも多くの動物を家にいるなんて……」

【"全部レッドになついて定住しているポケモンだよ"】

「ポケモンって、レッドの魔法のやつかしら?」

【"そうだよ。ボクもそうだし。"】

ピカチュウ(withスケッチブック)とシャルルが会話をしている間、ウェンディは少し畑の中に入った。すると彼女は一匹の、茶色いウサギみたいなポケモンと目が合った。

「……ブイ?」

「こんにちは!」

「…ブイ、ブイブィー!」

「わわっ、びっくりした!でもこの子かわいいね!」

ウェンディとそのポケモン、しんかポケモンのイーブイはしばらく見つめあっているとイーブイはいきなり飛び上がったかと思うとウェンディの肩に乗り、そのまま定着した。するとシャルルに呼ばれた。

 

「ウェンディ、家の中に入るわよ!」

「あっ、まってよー!!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

家の中に入ると、余り物はないが綺麗に整った部屋があった。そしてウェンディたちを出迎えてくれたのは、ホウキを持ったエプロン姿のバリヤーポケモンのバリヤードといかにもおふくろ感ただようおやこポケモンガルーラだった。

「バリ、バリーッ。」

「あ、ありがとうございます。」

バリヤードはウェンディとシャルルの荷物を預り、ピカチュウはガルーラにレッドの居場所を聞いた。すると裏にいると言ったので三人でレッドのところに向かった。そこにいたレッドはこれまた大小様々なポケモンに囲まれて、レッドは彼らにブラシ片手に今は大樹を背負った亀のポケモン、たいりくポケモン、ドダイトスのブラッシングをしていたところだった。

 

『さーて、ドダイトスのブラッシング完了!次は…おっ、ウェンディにシャルル、よく来たね…んん?珍しいなー。』

「?レッド君、どうしたの?」

『いや、初見でイーブイ…その肩に乗ってるやつになつかれるなんて珍しいなって。その子人見知りだから大体の人は威嚇されるんだけどね。』

「あなた、イーブイって言うの?」

「ブイ!!」

「まるで動物園みたいなところね。」

『みんな仲良くなったりなつかれて住み着いた結果だね。ここも騒がしいけど楽しいところでしょ?にしてもイーブイがあんなに人になつくなんてな…ビックリだな、お前ら。』

ウェンディは完全にイーブイと打ち解け、今は他の小型ポケモンとおいかけっこをしたりしていた。それをレッドとイーブイのお兄さん、お姉さんである、イーブイの進化形の8匹は微笑ましそうに見ていた。すると玄関の開く音がした。

 

「邪魔するぜ~!」

『邪魔するなら帰ってくれ~!』

「「「「「あいさー!!」」」」」

「……て、何させてんだよレッド!」

「なんで私たちまでやるはめに……」

『冗談に決まってるじゃん…じゃあ今から夕飯作るからみんな適当にくつろいでいて~!』

そしてレッドは今日のご飯を作りに家の中に戻った。その間、ウェンディは変わらずイーブイとじゃれあったり、ナツとグレイはザングースとハブネークで代理戦争をしていたり、エルザがハッサムと手合わせしていたりルーシィ、ハッピー、シャルルがここの長老ポジションのドダイトスの背中の上でのんびりして、ご飯ができるまで待っていた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『おかわりもあるから遠慮なく召し上がれ!』

「いただきます!あ、おいしい!!」

「ホントだ!とってもおいしい!」

「そりゃそうだウェンディにルーシィ、レッドはうちのギルドでミラちゃんの次に料理がうまいからな。」

『よせよグレイ、そこまででもないよ。それに俺は旅先の野宿で作るようなキャンプ飯しか作れないからな。ミラさんみたいに凝ったものは作れないよ。』

「ブイ、ブイブィー!」

『ちょっと待ってくれ、イーブイ。他のポケモンの分も出すからちょっと待ってね!』

そういってレッドは再びキッチンに戻った。他の皆は他愛もない話をしていたり、レッドが皆のデザートとしてポケモン用の焼菓子、ポフィンを人の舌に合わせたものをだしたりした。夕食後、他愛のない会話をしたあと、ナツたちの途中乱入組はそれぞれの家へと帰った。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『……………』

レッドの家の裏庭の石の上ではレッドが座禅を組み、瞑想をしていた。瞑想は自分の魔力を上げるための方法のひとつとしてあるものだ。魔力とは自分の精神に密接に関わるからだ。先のオラシオンセイスとの闘いで痛恨の魔力切れを起こしてしまったレッド。このままでは不味いとレッドはみんなが帰り、ウェンディとシャルルも寝て一人になったタイミングで始めていたのだ。そしてしばらくして、瞑想を終わらせて、家の中に戻り、ウェンディとシャルルの寝ている部屋を通るとその部屋から何かが聞こえた。不審に思ったレッドは、音を立てないように扉を開けた。そこでシャルルはぐっすりと寝ていたが、ウェンディは見るからにうなされていて、泣きそうな声で何かを言っていた。物音の正体はこれだったのだ。何で泣いているのかが気になったレッドだが、理由はウェンディの言葉ですぐに理解した。

 

「グスッ……シャルル?……レッド君?……ナツさん?……みんなどこにいるの?……私を、ひっく、一人にしないで……誰か、助けて……」

『(そういうことか……また一人になってしまうかもしれないっていう恐怖でうなされているのか……そうだよな、あれは別人だったとはいえジェラールとケットシェルターのみんな、大切な人と一度に別れちゃったからな……)』

レッドは自分の友達が苦しんでいるのを見て、物音をたてずに部屋の中に入り、ウェンディの手を起こさないように優しく握った。そして彼女と横で寝ているシャルルを起こさないようにそっと話しかけた。

 

『大丈夫だよ。俺はここにいる。シャルルも隣にいるし、ピカチュウも隣の部屋にいるよ。ナツもルーシィも、フェアリーテイルのみんなも近くにいる。どこにも遠いところへは行ってないからね。だから安心して。君は一人じゃない。みんながついているから。心配しないで。』

 

レッドはうなされているウェンディに手をそっと握りながら耳元に語り続けた。するとしばらくうなされていた彼女は一瞬レッドの手を握り返したあと、安らかな顔になり、すぅと寝息をたて始めた。

 

『(…もう大丈夫かな……)』

と、レッドがそっとウェンディの手を放し、部屋を出ようとしたとき、

"ありがとうございます"

と、どこからか優しそうな女性の声が聞こえた。

『(??誰だ!?)』

レッドの問いにその声は答えずに、

"ウェンディを、頼みます……"

とだけ言い、すぐに聞こえなくなった。

 

『(なんだったんだろう、今のは……それにウェンディを頼むって……)』

レッドはしばらく考えた。だが答えは考えてもでないと悟ったレッドは、先程までうなされていたウェンディが安らかに寝ているのを見て、もう大丈夫だなと見届けてから扉を閉めた。

 

To be continued…▼

 

 




数話アニメオリジナルと完全オリジナルをしていきます。

また次回!


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report30 フェアリーヒルズ

OVA第一弾のあれをします!といってもほぼオリジナルですが(笑)

どうぞ!!


「うーん…………」

「どうしたのウェンディ?そろそろ時間よ!」

「あ、ごめんシャルル、もうちょっとで終わるから!」

 

ウェンディがフェアリーテイルに入った次の朝、ウェンディとシャルルはレッドの家で朝を迎えた。朝食(トーストとラッキーの卵の目玉焼きとモーモーミルク)を食べたあと、フェアリーテイル女子寮、フェアリーヒルズに引っ越しをする二人は荷仕度をしていたのだがウェンディがボーッとしていたので、シャルルがしっかりしなさいと声をかけたのだ。

 

「(あの夢……今回はちょっと違った。あの声はなんだったんだろう………)」

 

あの夢、とはウェンディがたまに見る、悪夢のことだ。その悪夢はウェンディがジェラールと別れて、ケットシェルターに入ったときから見たもので、出てくる人は違っても内容は同じ、大切な人が自分の前からいなくなっていき、誰もいない闇に閉じ込められるというものだった。自分を育ててくれたドラゴン、グランディーネとジェラールとの別れにより"一人"にトラウマを持つウェンディ、いつもその夢を見た日は決まって大泣きしながら飛び起きたりしてシャルルやローバウルに心配されるほどうなされたり夜な夜な泣いたりしていた。しかし、今回は違った。今回の夢はフェアリーテイルの皆が自分の前から消えていくものだった。当然彼女は不安になり、夢の中でも泣き始めた。しかし、普段はこのまま"一人"の真っ暗な闇に苦しみ続けるのだが、今回はそこに救いの手があった。それは顔や姿に靄がかかっていて見えなかったがその声は優しい男の声だった。そして彼は夢の中で泣いているウェンディの手を握り、泣き止むまでそばにいて、ウェンディの寂しいという想いをすべて受け止め、聞いてくれた。そしてそのあと、夢の中の彼は何か、小さなボールをその闇に思いっきり投げたかと思ったらそのボールは長い間ウェンディを苦しめた闇を粉々に砕いた。そしてその男は彼女にこう言って消えた。

 

《君は一人じゃない。仲間が必ず君を支えてくれる。そして俺も君を見守っている。だからもう泣かないで。》

 

そしてその男が消えたと同時に彼女は目を覚ましたのだった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『準備できたか?』

【ピカチュー!】

「うん!」

「いつでも行けるわ。」

『よし、じゃあ出発だ!』

レッドとピカチュウがそれぞれウェンディとシャルルの荷物を持ち、出発しようとしたそのとき、

 

「ブーイッ!!」

「わっ!!イーブイ!?」

『どうしたイーブイ?ついて来るのか?』

「ブイ!!」

『こりゃ相当気に入っているんだな、ウェンディのこと。ま、あらためて行きますか!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

この後フェアリーヒルズに着いた一行は何故かネコのコスプレをしたルーシィがいたりしたがまぁいいやと流したレッドだったが女子寮なので案内はここまでだと、その先の案内をエルザとハッピー(ネコだから大丈夫という意味不明な理論でちょくちょく入るらしい。因みにイーブイは♀なので問題ない。)に任せ、他の男衆と共に頼まれていた、ギルドのプール掃除に向かったのだが、

 

『何があったんですか、ミラさん?』

「ん?見ての通りよ。」

プールでは掃除を終わったのかはともかくもプールを温泉にして遊んでるナツと氷にして遊んでるグレイがいた。そして何で気に入っているんですかビッグスローさん、と頭に手を当ててやれやれとしているレッドだった。

 

『覗き穴見つけたとか心底どうでもいい。それより修行の瞑想ついでの釣り行くか。なんか大物釣れる予感もするし。』

【ピカチュウ……】

バッグから「すごいつりざお」を取りだし、瞑想ついでの釣りをしに湖で釣りをすることになったレッドだった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

一方、フェアリーヒルズの女子勢は目の前の湖でウェンディの歓迎会といって遊んでいた。するとハッピーがいきなり皆を呼んだ。何だろうとウェンディも行ってみた。

 

「それでは行きますよ皆さん、フェアリーヒルズ名物、恋のばか騒ぎ~!」

《わーっ!!》

それはアホらしいと呆れたシャルルと状況が分かってないウェンディと彼女の肩の上で同じく首をかしげるイーブイをよそにこの謎イベントは始まった。

 

「今日のお題は"フェアリーテイルで彼氏にしたいのは誰か!?どうぞ!"」

 

これに対しジュビアは速答でグレイ様と答え、ビスカは恥ずかしがり(皆にはアルザックとモロバレてルである。)、エバーグリーンは石像のような人(?)、ラキとエルザははっきりといないと答え、レビィもチーム内の三角関係を疑われるも否定し、話が少しそれてルーシィの好きな人と何故かミラに行き着くと迷走をしていたら、レビィが何かにきづいたのかウェンディに一つ質問をした。

 

「ウェンディ、ちょっと右腕につけている腕輪見せてくれない?」

「?いいですけど?」

そうしてウェンディはレビィに自分の右腕の腕輪を見せた。これが過ちだとは知らずに。

 

「あーっ、思い出した!!これ昔雑誌に載ってたやつだ!!」

「?その一見普通な腕輪に何かあるのか?」

エルザの問いにレビィはニヤリとしてから答えた。

 

「この腕輪は首都クロッカスのある雑貨屋の限定品でね、二つで一セットで販売されているんだけれど一つは自分につけて、もう一つを気になる異性につけてもらうとその二人は結ばれるって噂の腕輪よ!」

「へぇ〜好きな人がいるの?以外と隅に置けないのね、ウェンディも。」

「あうぅ~………」

エバーグリーンがそういっている横でウェンディは恥ずかしさで顔を真っ赤にしていた。

「ジュビア、それ買いたい。そしてグレイ様と……」

「(あれがあればアルザックと……)」

そしてジュビアとビスカが似たようなことを考えていて、

「レビィ、あの腕輪ってもしかすると……」

「さすがエルザ、鋭いね。多分エルザの読み通りだよ。」

と、エルザにレビィが少し悪どい笑みを浮かべながら答えていると、突然空が一瞬暗くなった。そして再び明るくなったかとおもったら、皆のすぐ横の砂浜に巨大な何かが打ち上げられた。

 

「な、何だ!?」

「これは…クジラ?」

「何でクジラが湖に?」

 

それは大きな青いクジラのような生物だった。なぜクジラが湖にいるのか、それは不明だが問題はそこではなかった。

 

「このクジラ、口から釣糸がたれてるよ……」

「クジラを釣ったというのか……」

「あ、誰か来るよ!!」

遠くから小舟に乗った人が近づいてきた。そしてその小舟に乗った人がこのクジラを釣った人であり、皆がよく知っている人だった。そしてウェンディにとってはこのタイミングで来てほしくない人だった。

 

『言ったろピカチュウ!今日は大物が釣れるって!!』

【ピカピカチューウ。】

『なんでホエルオーが湖にいるって?分からんけど多分「とびはねる」で勢い余ってここまで来たんじゃない?』

 

「レッド!?まさかこのクジラを釣り上げたのって…」

『ん?俺だよ?ホエルオーはポケモンとしては一番でかいけどクジラとしてはそこまでだし見た目よりも軽いし。』

「その片腕でか?因みに聞くがこのクジラ、ホエルオーと言ったな。重さはどれくらいだ?」

『ちょっと待って図鑑を見るから……398キロか…クジラにしては軽いでしょ?』

「「「398キロを片腕でって明らかに軽くないでしょ!!!」」」

レッドの言うとおり、ホエルオーは大きさ14.5mのクジラの割にはとても軽い(このサイズのクジラの重量はホエルオーの10倍20倍にもなる)とはいえ、15歳の一見普通の少年が片腕で400キロ近くの物を海から引きずり出せば誰から見てもおかしいのは当たり前である。そしてもう1つ、女性陣が気になっていたことがある?

 

『……どうしたんですか、こっちをじっと見て。顔になんかついてますか?』

「いや、どちらかといえば右うd……いや何でもない。」

『?よく分からないですけど。まぁ俺はこれで失礼します。』

 

そうしてレッドはホエルオーをモンスターボールに納め、小舟に再び乗り、戻っていった。ホエルオーは湖の真ん中にリリースをしていた。そして残っていた女性陣はウェンディとシャルルを除き、小さな声でひそひそ話を始めた。

 

「見た、レッドの右腕?」

「はい、バッチリ見ましたよ。」

「そういえばあの二人、結構前から知り合いだったみたいね。」

「それに思い返せばそれっぽい言動はあったわね。彼だけ君づけだし。」

「これは脈ありね。」

「言われてみればちょっと前から着けていたわね、あの腕輪。」

「でも多分レッドからではないわ。ウェンディからかな。」

するとウェンディがイーブイを抱えてひそひそ話のところにやって来た。

 

「皆さんどうしたんですか?」

「ブーイ?」

「…この際回りくどく言ってもしょうがない。ウェンディ、お前、レッドが好きなんだな?」

エルザの直球な質問に、ウェンディは動揺し、しばらくすると顔を真っ赤にして、蚊の鳴くような声で答えた。

 

「…はい、好きです………!!」

 

ウェンディの言葉に対しての反応は様々ではあったが、全員それについては応援していた。

 

「グレイ様じゃなくて良かった…」

「でもレッドは大変だと思うわ。女の子関係には疎そうだし。」

「でもウェンディなら大丈夫だ。きっと成功するさ。私たちは全員で応援しているからな。」

「あ、ありがとうございます…」

「ブイブーイ!!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

次の日、フェアリーテイルの男衆はプールの修繕をしていた。掃除中、何故かナツとグレイが暴れ始め、プールを大爆発させたそうだ。何があったのかと当人に聞いたが、「世にも恐ろしい物を見た…」としか言わず、よく分からないまま修繕を行っていたのだが、

 

「レッド、お前頭どうしたんだ?」

レッドは頭に包帯を巻かれていた。それを横にいたエルフマンに問われると、

『乙女心が分かってないってイーブイに怒られて噛まれた。』

と、言っていた。エルフマンは頭に"?"をたくさん浮かべていた。

 

To be continued…▼

 

 




小説書くの難しい……今更ながら。

ova2の学園ネタは今のところやる予定はないですけど、もしレッドがでたら飼育係なのかいきものがかりなのかは知りませんけど動物といる、みたいな感じになるかな〜

それはさておき、次回もお楽しみに!


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report31 花見

ハコベ山の中継からです。

どうぞ!


「さ、寒いよぉ………」

『大丈夫、ウェンディ?「あついいわ」でも持ってる?』

「あ、ありがとう…暖かい………」

 

ここはハコベ山。レッド、ピカチュウ、ウェンディ、シャルル、ナツ、ハッピー、ルーシィ、グレイ、エルザはこの年がら年中雪山のここで、とある万能な薬草を採るクエストにきていた。

 

『しかしうちはこの時期花見でろくに仕事に手がつかないのによくこんな仕事がきたな。』

【ピカチュウ。】

「全く浮かれすぎよ。」

 

この時期になるとフェアリーテイルはマグノリアで有名な桜の花見が恒例行事になり、ギルドはそれによりいつも以上に盛り上がり、仕事なんてそっちのけ状態になるのだ。そのため、この時期になるとフェアリーテイルに仕事を頼む人が少なくなるのだ。

 

「"それにしてもみんな寒くないの?"と申しております。」

『ルーシィは安定のホロロギウムだな……』

「だらしないわね。寒さなんて心意気でなんとかなるものよ。」

【ピカピカ"シャルルって心意気とか一番縁がない言葉だとおもってた。意外だね。"】

「あんたたちみたいな根性論の塊筆頭の集団には言われたくないわ。」

『確かに……』

 

ルーシィとウェンディは寒がっているが、ナツは炎の魔導士、グレイは氷の魔導士、ハッピーとシャルルのネコペアは意外に寒さに強く、エルザはなんともない顔をしていて、レッドとピカチュウに至ってはかつての雪山修行の名残か、少しウキウキしていたくらいだった。そのとき、ナツが例の薬草を見つけたらしく、走り出した。他のみんなも追いかけていくと、そこには白いドラゴンのような生き物、ブリザードバーン(またの名を白ワイバーン)が現れた。見た目によらず草食のこのモンスターはこのクエストの目標である薬草が好物で、独り占めしようとしていた。

 

「ならばナツ、グレイ、ピカチュウは私と白ワイバーンを引き付ける!レッド、ルーシィ、ウェンディ、ハッピー、シャルルはその間に薬草を採ってきてくれ!」

「よっしゃあ!ぶっとばしてやんぜ!」

「白ワイバーンの鱗は高く売れるからな!ついでに鱗採りだ!」

【ピィカチュウ!】

『暴れすぎて雪崩起こすなよー!』

「頑張ります!」

「あれー、これ私たち大分危ない役目回ってきてない?」

「気のせいだよ、ルーシィ。」

「しょうがないわね。」

 

と、それぞれの役目が決まり、行動に移したのだが、

 

「「ヒィィッ!!」」

「情けない声出さないの!」

『流れ弾は俺がなんとかするから進んでくれ!!』

薬草を採るためにはナツたちの闘っている横を通る必要があるため、ウェンディとルーシィが怖がって中々進めなかったのだ。レッドという心強い守りがでて来たことによってようやく進み始めたのだが、

 

「きゃーっ、ナツさんの炎が!」

「グレイの氷まで飛んで来た!!」

ナツとグレイの攻撃が白ワイバーンの風で吹き飛ばされ、飛んで来た。それはウェンディとルーシィに当たりそうになったが、

『「ゴーストダイブ」!』

「わっ!」

「きゃっ!」

「うわっ!」

「ちょっと!」

レッドはろうぼくポケモンオーロットになり、一時的にあの世へ他の四人もろとも潜り込み攻撃をよけた上でそこから移動し、薬草のところまで連れていった。

 

「助かった~!」

『よーし、薬草は目の前だ。さっさと収穫するぞ!』

「それにしても今のなんだったのよ?それにそんな方法あるなら最初から言ってよ!ってかレッド収穫はやっ!」

『今潜ったのは冥界、つまりあの世と言ってもいいところだから普通の人があそこに長くいると大変なことになるから最初からは使えなかったんだ。それにこのオーロットの特性は「しゅうかく」。このくらい楽勝さ。』

そして収穫組が収穫し終えた時、ワイバーンもナツたちにボコボコにされて、鱗を剥がされていた。そのとき、山の山頂から地響きがなった。その正体はナツ、グレイ、エルザ、ピカチュウが白ワイバーン戦で大暴れしたことで発生した雪崩だった。白ワイバーンと闘っていた者はそれに乗り、ウェンディはシャルルに担がれ、ハッピーと飛んで避けた。

 

「あれ!?レッド君にルーシィさんは?」

「何だって!?巻き込まれたのか?」

「ルーシィ!レッド!でてこい!」

【ピカピー!!】

すると、雪の中からレッドとルーシィがでて来た。

 

『ピカチュウ、見ろよ!「しろいハーブ」と「パワフルハーブ」までてに入ったぞ!!』

「何で…平気なのよ……寒い…………」

【ピィカ………】

「そうだった。レッドに心配は一番遠い言葉だったことを忘れてた。ルーシィ、大丈夫か!?」

こうしてルーシィを救出(レッドは何事もなかったかのように脱出。)して、薬草と白ワイバーンの鱗をてに入れたことを確認して下山し、依頼を達成させた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『ルーシィの様子は?』

「ダメだ。まともに動ける状態じゃなかった。あ、ウェンディの魔法なら!」

「もうかけてみましたが、治るのは明日になりそうです。ルーシィさん、あんなに楽しみにしてたのに……」

『俺がもっと周りを見ていればなんとかできたのに…』

「皆そんな暗い顔をするな。せっかくの花見なのに落ち込んでいては逆にルーシィに申し訳ないぞ。」

『…そうだな。あいつの分まで楽しむか!』

 

花見当日、ルーシィは雪崩に巻き込まれたことで風邪を引いてしまい、家で療養していたのだ。しかしだからこそルーシィの分まで楽しめとエルザに言われ、皆暗い顔をするのを止めて楽しむことにした。

 

『ピカチュウ、どれを食べる?』

【ピッカピ!!】

「はい、シャルルの分!」

「ブイ、ブイブイ!!」

「はいはい、今ブイちゃんの分も取るから待っててね!」

『ん…?ブイちゃんって、まさか……』

「そうだよ、このイーブイの名前だよ!私がつけたの!ねー、ブイちゃん!」

「ブィーッ!」

『…そうか、良かったな、ブイちゃん。でもいつの間に?』

「よくフェアリーヒルズに遊びに来てるわよ。名前もヒルズの皆で決めることになってウェンディの名前を気に入ったからそれになったの。他の名前がひどすぎたこともあるけど。」

『マジかよ。でも一人で遠出できるようになってたとはな…成長したなぁ……』

「ブイ!!」

 

このやりとりを遠くから見ていたのはレビィとハッピー、そしてエルザだった。

「レッドってこうみると完全にお父さんだよね、娘の成長を喜ぶ。」

「あい。絶対親バカのパパになるね。」

「ウェンディもまるでお母さんのようにブイちゃんと接しているしな……」

「あれ?もしかしてあの二人、カップル成立しちゃってる?」

「本人たちが気づいてないだけで案外そうかもな。」

「どぅえきてぇる」

この会話があったことは本人たちには聞かれることはなかった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ただいまより、ビンゴ大会を始めまーす!」

ミラのかけ声に場は盛り上がった。

さらにマスターの言葉でさらに盛り上がった。

「今回も豪華景品が揃っておるぞ!」

それぞれのメンバーはそれぞれの思惑を胸に、ビンゴ大会に臨むのであった。それはレッドにとっても例外ではなかった。

「さっそく行くぞ!最初の番号は……24!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「68番!」

「ビンゴだーっ!!」

『やっぱり決めてくるな、エルザは。俺もリーチだったんだけどなぁ。』

「レッドはリーチばかりで結局当たらないと思うわ。」

『おいおいマジかよシャルルさんよぉ。』

【ピカピー…】

「シャルルの勘はよく当たるからね…私は?」

「ウェンディは…あたる気がする。」

「本当!?」

「ブィーイ!?」

 

その後もビンゴ大会は続き、次々とビンゴの人がでた。その度に喜ぶ者、泣き叫ぶ者と色々いた中で、

 

「次は……115番!」

「「「「はいっ!!」」」」

 

レビィ、エルフマン、ジュビア、そしてウェンディが同時にビンゴをした。

 

「四人同時か……ならば一発芸で一番面白かった者に景品をやる!」

「因みに景品はアカネビーチの二泊三日の高級リゾートのチケットよ!」

『一発芸て…(ウェンディにとっては不利そのものじゃないのか……?)』

なんてレッドは自分のリーチが4つある自分のビンゴ表を見ながら考えていた。それが大きな仇となった。

 

「ブイちゃん、レッド君に「うたう」をして!!」

『なっ!何をす…る………』

レッドはウェンディに指示されたブイちゃんのいきなりの「うたう」で眠らされてしまった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『……んがっ?』

「あ、起きた!」

「ブイブイ!!」

『もう夕方…ビンゴ大会はもう終わったのか…』

「終わったよ。あとこれ!」

ウェンディが見せたのは二枚のチケットだった。そして悔しがっているレビィ、エルフマン、ジュビアの三人。

導き出される答えは一つ。

 

『もしかして…一発芸、勝ったのか?』

「…うん!」

ウェンディは頷きながらも思い出しただけで恥ずかしいのか、顔は真っ赤になっていた。

『うん、おめでとう、とは言いたいけど…なぜあそこで俺を眠らせたのかな~?』

「え、ええと……(言えない、レッド君に見られるのが恥ずかしかったから眠らせたなんて言えないよ~…)」

結局レッドはなぜ眠らされていたのかは分からずじまいだったが、レッドが他の人から聞いたとこによると、ウェンディは普段の彼女からは想像できないほど体を張った一発芸をしたらしい。そうしてキャーキャーやっているうちに花見は終わった。そして次の日、何者かが桜の木を引っこ抜いて船に乗っけるという行為をしたらしく、その下手人を探すマスターと、凄い冷や汗をかいているナツとハッピー、そしてなぜか上機嫌のルーシィがいたという……

 

To be continued…▼




マラソン大会とオリジナル挟んでからおやっさん登場プラスエドラスにはいります。


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report32 マラソン大会

マラソン大会です!


「今年も始まりました、フェアリーテイル恒例24時間耐久マラソン!!実況はこの私、ジェイソンがお送りします!cool!!」

 

今日はフェアリーテイルの全魔導士参加のマラソン大会であった。各々が準備をしていた。勿論全魔導士なので新入りに値するルーシィ、ウェンディ、シャルルも例外ではなかった。

 

「大変そうですね、このマラソン大会……走りきれるのかな……」

「弱音を吐かないの、ウェンディ!」

『大丈夫だよ。距離自体はなんとかなるから。距離はね……』

「え?それって……」

 

そのとき、マスターからの開会の言葉が始まった。このマラソンの目的を話したりしたら、今年からのルールが発表された。

 

「今年からのルールじゃ!ひとつは多くの魔導士の要望により、飛行魔法の禁止じゃ!じゃがそれ以外は自由じゃ!」

このルールに顔をしかめたのはハッピーとエバーグリーンだった。そしてウェンディは違う意味で怖がっていた。

「他の魔法は自由ってことは魔法の撃ち合いもあるってこと…?」

『大丈夫だ。マラソンのことがよく分からない新入りに全力で潰しにかかるような卑怯者はうちにはいないよ。それに罰ゲームだけにはならないように俺もサポートするから安心してくれ!』

なんてことをレッドが言っていたが、そのすぐ後にレッドは珍妙な叫び声をあげることになった。

 

「そしてもう一つ!それはマラソン大会をおもし…より手応えのあるものにするためにエキストラを呼んだ。こやつらじゃあ!!」

『明らかに面白くって言ったよな……て、なんだとぉ!!』

エキストラで来たのはレッドの家に住んでいるポケモンたちだった。レッドが茫然としている間にもマスターの言葉は続いた。

 

「レッドの家のポケモンたちがお前らの進路に様々な仕掛けを仕込んでおる!倒してもよいが必ず、間違っても討伐してはならんぞ!その場合、最下位の罰ゲーム以上に怖い、我がギルドで一番怒らせてはいけない男を怒らせることになるからな、肝に命じておけ!!」

『だったらわざわざ呼ぶなよ…本当にそうなったら最悪アルセウスの力でフィオーレごと……』

「それだけはやめて。」

シャルルがレッドに釘を刺したとき、ジェイソンがスタートラインにつくよう言った。同時にレッドは違和感を感じた。違和感の正体を察したレッドはピカチュウとその正体を確認しあってからウェンディとシャルルにあることをこっそりと伝えた。

 

『(この感じ…)あれだな。ピカチュウ!』

【ピッカ!】

「?どうしたの、レッド君?」

『ウェンディ、シャルル。俺が合図を出すまでなるべく遅く走れ。何なら歩いても構わない。』

「どういうことよそれ!」

『…今に分かる。ただ、もうレースは始まっているってことだ。』

そしてマスターからの号令がだされ、レースが始まった。同時に実況のジェイソンの声が響く。

 

《おっとぉ、いきなり大判狂わせだ!最下位はまさかの、去年の優勝者、ジェットだ!足を動かしてもちっとも前に進まない!その次はナツだ!てに炎をまとったブースターを使っても前に進まない!さらにグレイ、エルザら去年の上位入賞者の殆どが最下位グループで足踏みをしている!逆に先頭集団は去年の準優勝者、レッドと去年3位のピカチュウ、そしてフェアリーテイル最年少のウェンディと相棒のシャルルだ。続くのはハッピー、ルーシィ、レビィ、そしてその若干後ろにその他大勢だ!レッドとピカチュウ以外の昨年上位入賞者が全く進まないのはどういうことでしょうか?マスター、これをどう見ますか?》

ジェイソンの問いにマスターは悪どい顔で答えた。

「スタート前から勝負は始まっていたのじゃ。それに最初からこういうのも面白いじゃろ。さーて、今年の罰ゲームは誰かのう~!!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

先頭を走っているレッド、ピカチュウ、ウェンディ、シャルルの四人。レッドの言う通り遅く走ったらなぜか他の皆をぐんぐんと差を広げていた。ウェンディはレッドに何故かを聞いた。

 

「レッド君、何をしたの?」

『俺は何もしていないよ。ただ、スタート前から仕込まれていた。「トリックルーム」をね。』

「「トリックルーム」?何よそれ?」

『「トリックルーム」は一定時間の間、一定範囲の素早さを逆転させるものだ。』

「つまり速い人が遅くなって、逆に遅い人が速くなるってこと?」

『そういうことだ、シャルル。大方、エーフィの仕業かな。』

「エーフィ?」

『そう、エーフィ。ブイちゃんのお姉さんで薄紫色の、二股の尻尾の子。おっと、街をでて同時に「トリックルーム」の範囲から抜け出したな。よし皆、こっからは普通に走るよ!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

マラソン大会が始まって数時間、大会の状況を一言で表すのであれば"カオス"である。魔導士同士がそれぞれの魔法で潰し合い、さらにレース妨害担当の、レッドの家のポケモンたちがさらに場をかき混ぜているのでトップもビリも常に変動していて、勝敗は誰にも分からなくなっている。因みに今のトップは追い上げたジェット、次にナツ、グレイ、エルザなどであり、レッド、ウェンディ、ピカチュウ、シャルルはトップ集団の少し後を走っていた。レッドはウェンディのペースに合わせながら自分を蹴落とそうとしていた魔導士を返り討ちにしたり、自宅に住むポケモンたちの罠を難なくかわしながら、一度も魔法を使わず、かつ息も上がらずに走っていた。それもそのはず、レッドはずっとポケモンたちを見ていたのでその性格や癖も把握済みで、そこから仕掛けそうなポイントを避けて走ることができたので問題ないほか、彼はノンストップでカントー地方やジョウト地方を短時間で回ったり、登るのが困難と言われているシロガネ山を一時間足らずで登りきる男である。そんな彼がたかがマラソン大会でバテるほうがおかしいのである。

 

『それにしてもウェンディもすげぇな、全くといって良いほど息もペースも乱れない。やっぱりドラゴンスレイヤーはちがうのかな?』

「元魔法も使えない存在もしらなかった一般人のくせにフィオーレを一週間で自転車で一周したらしいあんたのような化け物に言われちゃおしまいね。。」

『ぐはっ!さらっと酷いなおい……』

「やったー、ようやく山頂だよ!」

【ピカピー、ピカチュウ!】

山頂についたレッドたちはワイバーンの鱗をそれぞれ一枚ずつ取り、道を引き返し、ゴールのマグノリアを目指した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「お、近道こっちだとよ!」

「丁度いい、これを機に一気にトップに入ってやる!」

 

レッドたちが山を下ってしばらくすると目の前でリーダスとドロイが分かれ道で右矢印と《近道》と書いてある看板を見つけた。ウェンディがそっちへ行こうとしたが、レッドがそれを止めた。

 

「?どうしたの?」

『この筆跡…この看板は偽物だ。』

「え?なんで?」

『この筆跡がうちのドーブル…あの筆みたいな尻尾のやつのだからだな。こいつも妨害用にかかれたやつだろう。どのみちマグノリアは左の道のほうが近いし。ところで俺たち、今何位だろうな?後ろにもいるから最下位ではないようだけど…』

「もうちょっと行けば分かるんじゃない?」

「そうだね、行こう!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「マグノリアの街が見えてきたよ!」

『同時にトップ集団に追い付いてきたな。前にいるのはナツ、グレイ、エルザ、ガジル、少し後ろに俺たちをさっき抜かしたジェットが、そのさらに後方にハッピーか……』

「意外と速いわね、あのオスネコ。」

「お、お先に失礼します。」

と、ウェンディはジェットの走りで巻き上げられ転んでいる他の魔導士にそう言いながらゴールへ向かった。そして走っていると、ついにマグノリアの街へと入った。

 

『マグノリアの街に入った!あともうひと頑張りだ!!』

【ピカピカチュウ!!】

「うん!…って、うああっ!!」

「どうしたのよってきゃあっ!!」

『どうしたんだっておっとぉ!?……ふーっ、大丈夫だった?』

「うん、ごめんね、レッド君。」

「感謝するわ、ピカチュウ。」

【ピカピカー。】

『最後の最後で「くさむすび」トラップかよ…で、あそこの集団もまんまと引っ掛かったということかいな。』

レッドの見る先にはゴール前で「くさむすび」に引っ掛かったナツ、そしてナツの転倒に巻き込まれたグレイ、エルザ、ガジル、ジェットが倒れていた。そしてその横をハッピーが走り抜けて、ゴールをした。それと同時に実況のジェイソンの声が響いた。

 

《GOAL!今年の優勝はなんと、ハッピーだ!ここにフェアリーテイル24時間耐久ロードレースの歴史は大きく塗り替えられた!!》

『おお、ハッピーの優勝か!』

【ピッカァ!】

「やる時はやるのね、あのオスネコ。」

「あれ、皆さんどうしたのでしょうか?」

 

ウェンディの見た先にはまさかのハッピーに負けてショックを受けているナツ、グレイ、エルザ、ガジル、ジェットの5人。しばらく動きそうにないうちにウェンディ、シャルル、レッド、ピカチュウの順にゴールインした。

 

《Cool!!続いて2着ウェンディ、3着シャルル、4着5着でレッド&ピカチュウコンビ!!今年のロードレースは小さい体に闘志を秘めた魔導士たちがトップを独占だー、Cool!!》

『誰がちんまいだコラ!!』

「あんた意外に身長気にしてたのね……」

レッドのジェイソンへのツッコミを意外に感じたシャルル。しかしその考えは"最下位はイヤだ"という執念で次々と魔導士たちが転んでいたナツたちを踏み退けてゴールインした。のこるはナツ、グレイ、ガジル、ジェットの四人となった。ジェットが自分の魔法でいち早くゴールに向かったが他の三人が彼にしがみつき、そのままゴールインしてしまったため、今年の最下位は最後に同時ゴールインした四人となった。そしていかにも楽しみですという顔をしていたマスターがその四人へ向かい、今回の罰ゲームの発表をした。

 

「さーて、今回の罰ゲームは…これじゃ!」

そう言い出したのは魔導士専門雑誌、週間ソーサラーだった。

「今回の罰ゲームは週間ソーサラーにて恥ずかしいグラビアを豪華に20ページ分プラス一週間密着取材じゃー!!」

「「「「な、何ーっ!!」」」」

「グレイ様のグラビア…保存用も観賞用も買います!!」

「買わんでいい!!」

「では皆さん、早速服選びに……て、お待ちをー!!」

「「「「待つかーー!!」」」」

 

「…行っちゃいましたね……」

『いやー元気ですなーあいつらは。』

「よくそんなことが言えたわね。あいつらよりも体力が有り余ってるくせに。」

『いやーばれてた?』

「実際レッド君が本気になればどれだけ速いの?」

『うーん…「テレポート」使ったりしたら10秒で終わらせれるけどそれじゃつまらないからいつも魔力なしで走ってるけどな…バテないくらいならジェットの6、7割くらいの速さで走れるし頑張ればジェットに追い付く位の速度なら出せるよ。』

「いよいよバケモノね……」

『魔力はナツやグレイより少ないけどその分体力は誰よりも負けない自信だけはあるからね。魔法なしのマラソンなら負けないよー!』

「それは多分フェアリーテイルでは無理だね……」

『…確かに無理だね。それにしても罰ゲームにならなくて良かったー……』

「…そうだね。」

『さてと…レースの仕掛け担当のやつらを迎えに行くか。何匹かナツとかにボコられたらしいし。あと、これから俺の家で何人かと打ち上げするけどウェンディとシャルルもくる?』

「え…うん、行く行く!!」

 

誰もが予想しなかった幕切れをしたマラソン大会。しかし彼らのフェアリーテイルでの生活はまだまだ続く

 

To be continued…▼

 

 

 

 




次はオリジナル行きますー

また次回!!


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report33 リゾートエリア

オリジナルの話を数話挟みます。

今回は所謂前編です。

どうぞ!!


「レッドー、助けてーー!って、あれ?レッドは?」

「あらルーシィ、いつもの用件?レッドはいないわよ。」

「誰か助けてーー!今月の家賃が……」

 

ルーシィは基本的にはナツやエルザたちと一緒にクエストへいくのだが、ルーシィ以外のメンバーが暴れまわって余計な物まで破壊するのでその賠償金で報酬が消えてしまっているのだ。そのため彼女は常に家賃との闘いをしているのだ。そこでルーシィはたまに個人で難しい代わりに報酬も高いクエストを難なくこなせ、お金にも困っていなく物を破壊する心配のないレッドを頼りにしているときもあったのだが、今日はレッドがいなかったのである。

 

「ならばピカチュウに頼めばいいじゃない。」

「そうね。ピカチュウも物壊さないしレッドより強いし。一人でもクエストたまに行ってるからなんの心配もないはずよ。」

「ピカチュウも単独行動するんだ…けど珍しいわね、シャルルまで一人なんて。ウェンディはどうしたの?」

「ウェンディならレッドとアカネビーチに行ってるわ。」

「え?またどうしてよ?」

「ルーシィが休んでた花見のビンゴ大会でウェンディがアカネビーチの高級リゾートホテルの二泊三日のペアチケットを当てたの。それでウェンディはレッドを誘って行ったってわけ。」

「あらら。もしかしたらあの二人やっぱり……」

「あい。どぅえきてぇるのです。」

「いきなりなんで巻き舌なのよハッピー…」

「でも実際あの二人仲いいしね。もしかしたら本当にあるかも。」

「シャルルはこれにどう思ってるのよ?」

「選んだのはウェンディなんだから口出しする気はないわ。それよりルーシィ、あんたさっき家賃がどうのとか言ってたけど大丈夫なの?」

「あ!すっかり忘れてた!ピカチュウ、助けてーー!!」

【……ピカァ。"いいよ。それにしてもこれが「猫の手も借りたい」って状態か。僕電気ネズミだけど。"】

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「着いた!!」

『へー中に遊園地まであるのか。でっかいホテルだなぁこりゃ。』

一方そのころ、レッドとウェンディは目的地のアカネビーチのリゾートホテルに到着したところだった。そのホテルは大きさもさることながら、遊園地などのレジャー施設が隣接している広大なところである。レッドはともかく、ウェンディはここまでの所は初めてなので彼女はアカネビーチ行きの列車の中からワクワクしていた。

 

「レッド君!何してるの、早く行こう!!」

『おっと、ちょっと待って!!』

そしてレッドたちはまずは荷物をホテルの部屋においてから遊園地へと向かった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「早く、早く!!」

『そんなに焦らなくてもアトラクションは逃げないから。それにしても本当に楽しみなんだな。』

「うん!!こういうところは初めてだから回ってみたいところだらけなんだ!!」

『んじゃ回りたいところの計画みたいなのはたててたりしてるのか?』

「うん、これ!」

ウェンディの取り出したのは一枚にビッシリと書かれていた、どこを回りたいかが書いてあるメモだった。

『…メッチャ細かく計画たてているな。』

「そう!だから早くしなきゃ間に合わないの!!」

『ただいきなり最初から"お化け屋敷"とはまたすげぇな。本当に大丈夫か?パンフレットによるとここのはフィオーレの中でもヤバいらしいけど……』

レッドのつぶやきは走り出していたウェンディには聞こえなかった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「うぇ~ん。怖かったよぉ~…」

『(やっぱりダメだったか…)もう出口出たから、もうオバケでないから、そろそろ泣き止もう。まだまだ行きたいところたくさんあるんだろ?ならば笑顔で他行こう!』

お化け屋敷から出てきたレッドとウェンディ。レッドの危惧した通り、ウェンディは初っぱなから叫びっぱなしで、途中からレッドにしがみつき離れない状態で、半ばレッドが引っ張って出口へ出たのだ。一方のレッドは今までの旅で幾度となく心霊スポットに不本意ながらも立ち寄り(シオンタウン、おくりびやま、もどりのどうくつ、ストレンジャーハウスetc.)、さらにリアル亡霊も何度も見ているしゴーストタイプのポケモンならむしろ見慣れているため、フィオーレの中でもヤバいと言われているお化け屋敷で叫び声はおろか、顔色ひとつ変えずに通り抜け、逆に驚かす側の肝を冷やした結果となった。

『あとウェンディ、もう一ついいか…?』

「うう…何?」

『…このまま次のところへ行くのか……?』

「え…?あ、あわわっ!?」

 

レッドの問いに一瞬分からなかったウェンディだが状況を察した瞬間彼女は物凄く狼狽えた。なぜなら彼女は大勢の前でお化け屋敷の時からの状態、つまりはレッドに

しがみついた状態だったからだ。それに気づいたウェンディは顔を真っ赤にしながら離したと思うと、ウェンディはレッドの腕をつかみ、その場から立ち去ろうとレッドを引っ張って走り出した。

 

「い、行こうレッド君!まだまだ行きたいところが、た、たくさんあるから!!」

『おわっ、いきなり引っ張んなって!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「今日はこんなもんかな。それにしても久しぶりにはしゃいだな。」

 

レッドは部屋のベッドの上で呟いていた。お化け屋敷のあとも様々なアトラクションを回ったレッドとウェンディ。ウェンディの初めての遊園地で上がったテンションに振り回されていたレッドはそれにつられて久しぶりにはしゃぎ(普段はレッドよりハッチャケてる面子の押さえにまわってる。)、珍しく遊び疲れていた。そんな彼は今、ウェンディが風呂に入っている間にあるものを書いていた。それは彼がマサラタウンをでて以来ずっと書き続けている日記、"冒険レポート"だ。彼の日記はマサラタウンを旅立ったところから始まり、もう十冊目になっていた。因みに七冊目からがフィオーレでの記録で、彼はたまに読み返すために、そして初心を忘れないために過去の物も読み返していたりしていた。そんな彼が『最初の頃の自分の字きったねぇな』なんて見ていたらウェンディがパジャマ姿で出てきた。

 

「お風呂空いたよ、レッド君。」

『ああ、分かった。』

そうしてレッドはベッドから飛び起き、風呂に入りに行った。入れ替わりにウェンディが自分のベッドに座り、一息ついてから呟き始めた。

 

「ふぅ、楽しかった。でも、"勝負"はこれからね。」

 

ウェンディの言った"勝負"、これは彼女のある決心だった。それはレッドに告白することだった。ある時から彼を好きになってしまった彼女。しかし、その事がなかなか言えずにしばらく過ごしていた。その大きな理由は自分が恥ずかしがり屋でなかなか言い出せなかったこと、そしてもう一つレッドは勘が鋭いと思えば鈍いところもあったり、大人しいかと思えばやんちゃなところがあったりと性格や考えていることが分かりにくく、タイミングがつかめなかったならだ。そんなときに舞い降りたチャンスをビンゴ大会で手に入れたウェンディ。彼女はこのチャンスを逃さないと、周りがビックリするほど、レッドにばれないように積極的に様々な計画を立てていたのだ。お化け屋敷なんて普段はウェンディが行かないようなアトラクションも、調べた中に"お化け屋敷は異性と距離を近づけるチャンス"なんて書いてあったので実践したのだ(結果はどうであれ、成功かと言われたら成功であろう)。そうこうしていると彼女の目にあるものが止まった。

 

「あれ?なんだろう、あの本。しまい忘れたのかな?」

 

その本は"冒険レポート"と書かれていたものが十冊あった。ウェンディは少し興味をもって、その一冊を少し罪悪感を抱きながら読み始めた。

「これ、日記だったんだ。ちょっとだけなら……いいよね?レッド君お風呂長いし。あ、写真もある。この赤いドラゴンとかもレッド君の昔の仲間かな?楽しそう……」

と、ウェンディが一冊、最初の一巻を軽く読み流したあと、彼女がとったのは七冊目…フィオーレに来た当初のことが書かれているものだ。

「これ、サブタイトルに"フィオーレ地方"って書いてある。フィオーレは王国のはずだけど他が"カントー地方"や"ホウエン地方"って書いてた名残かな?レッド君の故郷からここって遠いのかな?」

 

しかしその巻の最初の数ページを読んだウェンディを待っていたのは驚愕の二文字だった。なぜならそこには彼がいかにしてフィオーレに来たかから彼の若返りなどのすべてが書かれていたからである。どういうことなのかと読み進めようとしたそのとき、レッドが風呂から戻ってくる音がした。ウェンディは大急ぎで元あった通りにレッドの日記を置き、自分のベッドに戻り何もなかったかのようにした。

 

『おっと、出しっぱなしだったか。さてと、明日もいろいろ回るからな。仕度して寝ますか。』

「う、うん…おやすみ。」

『おう。おやすみ。』

 

そして二人はそれぞれのベッドに潜り込んだ。しばらくするとレッドから寝息が聞こえて来たが、ウェンディは考え事をしていてまだベッドの中で起きていた。

 

(レッド君が別世界の人…?それってもしかしてレッド君、いつかいなくなっちゃうのかな…。私は、どうすればいいのだろう……?)

 

レッドの、誰にも言わなかった秘密を知ってしまったウェンディ。この後ウェンディの取った行動とは!?そして、ウェンディの恋の行方は!?

 

To be continued…▼




また次回。


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report34 疑問と襲撃、そして……

オリジナル話、後編です。長めです。

今回、奴等がやって来る……




『ふぃーっ、走り込み終了っと。予定より早く終わったけど部屋に戻るか。時間的にそろそろウェンディも起きてくる頃かな。置き手紙しておいたし問題ないでしょう。』

 

早朝、レッドは誰もいないアカネビーチで筋トレ&走り込みをしていた。ウェンディとリゾートホテルに遊びに来てもバカみたいに誰もいない時間帯にトレーニングをすることでフェアリーテイルのギルドメンバーでダントツの体力バカは生まれるのであった。本人曰く、昔からやっていたからクセができたそうだ。そして彼は泊まっていた部屋に戻り、入ってすぐにシャワーを浴びようとした。そして彼はすぐに部屋のなかを確認すべきだったと後悔することとなった。

 

「きゃぁぁっ!!見ないでぇ!!」

『ぐはぁっ!!』

 

シャワー室に入るとちょうどシャワーを浴びて着替えている途中のウェンディに遭遇してしまったのだ。思わぬ緊急事態にウェンディは大いに驚き、思わずレッドに風を纏った"天竜の鉤爪(仮)"の回し蹴りをした。非力と侮るなかれ、ウェンディは立派なドラゴンスレイヤー、他の女の子とは桁違いの身体能力から繰り出された回し蹴りは油断していたレッドの土手っ腹にクリティカルヒットをして蹴り飛ばされた。

 

「誰もシャワー室に入っていないかを確認してから入って下さい!!」

ウェンディは顔を真っ赤にしながら扉をピシャッと閉めた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

レッドのラッキースケベ騒動のあと、彼は全力の謝罪と賠償でウェンディに許してもらった。そして気を取り直して二人は再び遊園地に入り、前日に回っていなかったアトラクションを次々と行き、楽しんでいた。そして昼時になると二人は遊園地内のレストランに立ち寄り、昼食をとっていた。

 

「ねぇレッド君、聞きたいことがあるんだけどいい?」

『ん?どうしたの?』

「レッド君ってフェアリーテイルに入る前はいろんなところを旅してたんでしょ?」

『そうだよ。どうして?』

「それって、いつかフィオーレも旅立つってこと?」

『うーん、毎回いつ旅立つかは決めないから分からないけど暫くはそれはないね。』

「それは何で?なにかあったの?」

『理由は大きくふたつあるかな。ひとつはフェアリーテイルの生活がいつも冒険みたいなところかな。毎日新しい出来事があって、新しい出会いも新しい経験もあって楽しいからかな。もうひとつは、自分は旅人かも知れないし放浪癖もあるけど同時にフェアリーテイルの一員だからね。クエストを放棄するわけにはいかないからね。』

「?まだ成功していないクエストがレッド君にも!?」

『依頼人が忘れてどうすんだ?グランディーネ探し出すまでが俺の受けた依頼だ。フェアリーテイルの一員として、そして友達としてその依頼を投げ出してどっかへ行くなんてできないよ。いきなりどうした?そんなこと聞いて?』

「いや、何でもないよ。ただ、今もグランディーネを探してくれてるのは嬉しいな。ありがとう。」

ウェンディはレッドに感謝の意を伝えるも、次に呟いた言葉はレッドにはとどかなかった。

 

「でも、"友達"、か……」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『さて、ここから単独行動になったはいいがどうしようかな…』

レッドは昼食のあと、ウェンディに、

「ここから暫く別れて行動しよ!」

と提案され、二時間後に集合してからまたアトラクションを回ろうといわれたのだ。その後、

『いいけど、迷子センターのお世話にはならないようにね。』

とレッドが茶化して、ウェンディが

「地図も持ってるし迷わないもん!」

と頬を膨らませながら言い返したあと、二人は別行動を始めた。因みにレッドは地図を持たずにブラブラしているが彼の方向感覚は渡り鳥を遥かに越えるほどのものなので一度覚えた場所になんの苦労もなく戻れるので心配はいらない(オーキド博士やピカチュウの証言より)。そんな彼が暫く遊園地のなかをブラブラしていると、突然複数の叫び声が聞こえた。レッドがその方向へ向かうとそこには目を疑うものがいた。

 

『なぜあいつらがいるんだ…"ロケット団"!!』

 

遊園地の客を襲っていたのはかつてレッドの故郷、カントー地方で暗躍していた、黒で統一された服装にでっかく書かれた"R"の字を着ている組織、ロケット団だった。かつて自分が滅ぼして、再び復活した時にまた滅ぼされたはずの組織がなぜここにいるのか、そんな疑問をかなぐり捨て、遊園地にいた客の一人に襲い掛かっていたしたっぱを右ストレートで殴り飛ばした。殴り飛ばした人物に気がついた幹部らしき男が何かを言おうとしたが、その言葉は掻き消された。

 

「ん?あの男は、まさか……!!」

「何しやがるんだクソガキが!!」

「俺たちを天下のロケット団と知っての狼藉か!ああん!?」

「たかがガキが世界を征服するロケット団に楯突こうとは面白い!やってやるぞ!!」

「待て、そいつは……」

 

幹部の男の言葉を無視してしたっぱたちは一斉に剣やら斧やらを振り回して襲い掛かって来た。しかし彼らは幹部の男と違い、フィオーレの出身の新入りだった。そのため彼らは知らなかったのだ。目の前のまだ子供と言える少年が自分達の組織にとってどんな存在なのか、そしてその脅威を。

 

『…いつまでも懲りないし学ばないね。何度も"子供"に滅ぼされている情けない組織だね、ロケット団は。』

 

幹部の男がその言葉を聞いたと同時に彼の部下であるしたっぱが一人残らず宙を舞った。魔力の欠片も使わずにだ。そのとき彼は思い出した。自分がまだしたっぱでカントー地方で働いていた時、目の前の少年が自分の持っていたポケモンを完膚無きまでに叩きのめし、"潜入のために"と身ぐるみ剥がされ、あまつさえ自分の組織を数年間再起不能になるまで叩き潰した張本人の"赤い帽子の悪魔"だったと言うことを…幹部の男はポケモンに代わる、フィオーレに来てから使っている魔法武器を取り出したが、目の前の少年、レッドの前に立つとその剣幕により男はまるで蛇に睨まれた蛙のように身動きがとれなくなった。そして、

 

『俺に遭遇した、ロケット団の不運を恨むんだな。』

 

と、悪魔の囁きが聞こえたあと、男の目の前は真っ暗になった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『どこまでもやっぱりウジャウジャ涌いてきやがる。やっぱりめんどくさいなこの組織は。どこいってもなぜかいるし、無駄に数が多い分弱くても他の闇ギルドより厄介なんだよな。あとどれだけ残ってるだろうか…』

そんなことを呟きながら遊園地の少し広い広場に倒したロケット団を積み木みたいに積み上げていると、大慌てである男性客が走ってきた。

 

「た、大変だーっ!入口前でこいつらがここの2倍以上の数で攻めてきたぞ!今青髪の魔導士の女の子が止めてくれてるけど時間の問題だ……って帽子の君!そっちは危ないぞ!!」

『俺みたいな魔導士心配する前に評議院の険束部隊を呼んでください!!そして安全な場所へ!!』

とだけ言い残し、レッドは入口の方へ急行した。

 

『ウェンディ…あと少し、持ちこたえてくれよ!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「"天竜の…咆哮"!!」

ウェンディは入口前で大量のロケット団団員を次々と倒していた。しかし多勢に無勢、次々と押し寄せてくる相手に攻撃魔法の苦手なウェンディは徐々に押し返され、さらにウェンディの魔力が切れてしまい、ウェンディがその疲労により座り込んでしまった。するとリーダーらしき男がウェンディの前に現れた。

 

「またガキが邪魔をするか。今の私たちは違う!"魔法"という、ポケモンですら凌駕するすばらしい力でここを手始めに、世界を我々ロケット団のものにするのです!」

そう言いその男は右手に紫の雷の弾を生成し、ウェンディに投げつけた。魔力切れで身動きがろくに取れないウェンディはその弾を正面からくらって吹き飛び、壁に叩きつけられた。さらにウェンディを強烈な痺れが襲い、身動きがとれなくなっていた。

 

「きゃあっ!!」

「もう限界も近いでしょう。私たちに楯突いたとはいえ、あなたはどうやら珍しい滅竜魔法の使い手……あなたの力があれば世界征服が一歩近づく。手荒な真似はしませんよ。ただ、あなたの魔法をもらうだけですから……」

そしてリーダーの男はウェンディに近づいてきた。

「(体が動かない……このままだと私……いや、いやだよ、つれてかれるなんていや!助けて……レッド君!!)」

「さて、暴れないでくださいよ……」

リーダーの男がウェンディの目の前まで来て、彼女に手を伸ばした時、彼の目の前に何者かが突然表れ、男はその者に殴り飛ばされて他の団員のところまで飛ばされた。その者の正体は正しく、ウェンディが待ち望んでいたヒーローだった。

 

「ぐぁぁっ!!何者ですか、未来のフィオーレの支配者たる私の顔を殴るとは!!」

『"何者"だって…かつてのロケット団を再起不能にした元凶を"何者"呼ばわりするようなおめでた頭の汚い手でウェンディに手を出すな。』

「レッド君……!!」

『よくここまで持ちこたえてくれた。ありがとう、そしてお疲れ様。動ける?』

「ごめん、体が動かないの……」

『分かった。ならばあとで治すから少し辛抱してくれ。こいつらは俺が潰す。こいつらは潰さなきゃならねぇ。』

二人で話しているといつの間にか起き上がっていたリーダーの男がウェンディに放ったのと同じ紫の雷をレッドに飛ばした。それをレッドは右手をだして、雷の弾を握り潰して消した。

 

『俺に雷とは呆れるね。』

「そうこなくては、"ポケモンマスター"・レッド。」

『その名前を広めたのはお前らか。』

「そうですとも。ここで貴様を倒すことでポケモンなんてザコよりも魔法が優れていると、そしてかつてロケット団をめちゃくちゃにしてくれた貴様を倒してこそロケット団の完全復活となるのだ。」

『ポケモンのポテンシャルまで忘れたか…ならばお前らに叩き込んでやる、ポケモンの恐ろしさをな!!』

「やってみるがよい。お前たち、あの忌々しいガキを始末しろ!」

 

男の掛け声と共に何十人のしたっぱがレッドに向かってきた。それに対してレッドは変身をして、巨大な緑色の龍の形をした伝説のポケモン、てんくうポケモンのレックウザに変身した。そしてレッドはすぐに自分の尻尾を横薙ぎに払った。

 

『「ドラゴンテール」!』

「「「「「ぎゃぁぁぁっ!!」」」」」

「ちっ、使えねぇしたっぱだ。幹部共!相手はたかが伝説なんて大層な名前を抱えた、ただの空を飛ぶ蛇だ!撃って撃って撃ちまくれ!!」

『芸の無いただの魔法弾の弾幕か…「りゅうのはどう」、そして「ドラゴンクロー」!!』

続いてレッドに向かってきたロケット団幹部の弾幕を、レッドは口からの波動と両腕の爪でなんなく弾いていた。

『その程度でポケモンを越えたとか笑える。』

「いつまでその減らず口が叩けるかな?撃て撃て!!」

 

リーダーの男はさっきと同じ命令をしたが、ひとつだけさっきと違うことをした。それは狙いをレッドではなく、身動きが取れず壁にもたれかかって座り込んでいたウェンディだった。

 

「えっ…うそ………!?」

 

しかし、それと同時にレックウザとなった体が光り始めたのだ。そして輝きが消えたと同時に突然なぞの乱気流が発生し、辺りは突風が吹き荒れた。そしてその突風はウェンディに向かっていった魔法すべてを打ち消した。

 

「なんだろこの風…こんなに荒く吹いているのに、なんか優しい……」

『大丈夫、ウェンディ?』

「レッド君、大丈夫だよ。でもあれ?姿が……」

『読みが甘いな、ロケット団。そうくるとは予想済だよ。』

「なんだこの突風は…!魔法が届かない!!」

『特別に間抜けなお前らに教えてやるよ…今の俺の姿、メガシンカしたレックウザのメガレックウザの特性「デルタストリーム」。味方のひこうタイプおよび風属性、天空属性を守る乱気流を発生させる。そしてもうひとつ。伝説のポケモンってのはなにもただ珍しいからそう呼ばれるんじゃない。』

そう言いながら彼はある技を放つ構えをとった。そしてとても15歳の少年とは思えない、底冷えするような声で、

 

『こうやって、人の手に及ばないことを平然とやってのけるから"伝説"なんだよ!「りゅうせいぐん」。』

 

その刹那、空から降ってきた無数の隕石は次々とロケット団員に当たり戦闘不能者の山を築き上げ、のこるはリーダーの男だけとなった。

 

「なぜだ…認めないぞ……勝つのは私だ!!」

『いいや、お前らはここで終わりだ、ロケット団。「ガリョウテンセイ」!!』

 

翡翠色の風を纏ったレッドはそのまま急降下をし、そのままリーダーのところへ突撃して、大きな爆発をおこした。その後爆発でできた土煙が晴れたところには無様に倒れているリーダーの男他ロケット団員と、涼しい顔をしてたっているレッドだった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

レッドのロケット団退治後、レッドたちはロケット団の評議院への引き渡しと事情聴取を終わらせて、レッドはウェンディの傷を治していた。

 

『はい、治療終了!』

「ありがとう、レッド君。そしてごめんね、私、あそこで何も役に立てなかった…」

『そんなことはない!』

「えっ…!?」

『ウェンディがあそこで頑張ってくれたから逃げれた人もいたし、被害も最小限に済んだ!ウェンディは役にたってたんだよ、だからもっと胸はってやれたよってしてればいいんだよ。』

「ありがとう。あともうひとつ、謝らなければいけないことがあるの。」

『?今度はどうした?』

「…レッド君の日記、見ちゃったの……」

『…マジで?何番を?』

「…1と7。本当にごめんなさい、見ちゃいけないって思いながらレッド君どんな旅してたのかなって見ちゃったの。昔聞いたときは楽しそうに話してくれたから、他にどんなことしてたのかなってベッドの上に置いてあったから昨日の夜に読んでしまったの。だからごめんなさい……」

『ちょっと待て、泣くなって!別に怒らないから泣き止んでくれ!!』

「…でも私、レッド君の隠してたことまで…」

『確かにずっと隠してたことが全部書いてあるけど、いつか皆に言うつもりのことだったから気にしないで!』

「…本当によかったの?私はやってはいけないことしちゃったんだよ?」

『そんなに罰を受けたいのかな~?ならば笑い死ぬまでくすぐりの刑でも受ける?』

「!それはやめて!!」

『じゃあ笑顔!気にしなくてもいいから!あ、ただ他の人には自分のタイミングで言いたいから今は秘密にね?』

「…うん!!」

『さーて、ウェンディの傷も治ったところだけどもうすぐ日が暮れるな……もうちょっとで閉園時間だけどどうする?』

「え!うそ!?もうこんな時間!?」

『どうする?アトラクションも乗れてひとつ位だけど?』

「ならば最後にあそこへ行かせて!!」

『あそこ?』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『へぇ~、観覧車からの夕日ってまた綺麗だな~』

「うん、海に沈んでいくのが綺麗…」

 

ウェンディが最後に選んだアトラクション、それは観覧車だった。ちょうど夕暮れの時間、太陽が海に向かって沈むところで綺麗になっている時間帯に彼らは乗ったのだった。

 

「…レッド君。」

『ん?どした?』

「2日間とっても楽しかった。来てくれてありがとう。」

『それはこちらこそだね。むしろ誘ってくれたことにありがとう。』

「それでね、そのお礼として、たいしたものじゃ無いんだけど受け取ってくれる?」

そういってウェンディが自分のカバンから小さな袋に入ったものだった。レッドは礼を言って、早速開けてみた。

 

『これは…白い花の形のバッジ?懐かしいな、バッジって…』

「日記にバッジ集めてたって書いてあったから売店で売ってた、アカネビーチの近くの有名な銀細工の職人が作った、お花のバッジを買ったんだ。」

『別行動って、これを買うため?』

「うん!気に入らなかった…?」

『いや、集めてるバッジってのは少し違うけど嬉しいことには変わりはないよ。ありがとう!ところでこのバッジは何の花なんだ?白い花だけど……』

「グラシデアの花って言ってたよ。」

『グラシデアの花!?確かに形はそっくりだけど俺の知ってるグラシデアの花は桃色だったはず……』

「フィオーレの北の地域のグラシデアの花は白なんだって。」

『そうなんだ……でも何でまた白にしたんだ?』

「グラシデアの花の花言葉は"感謝"は有名だよね?」

『ああ。こっちでもグラシデアの花が出回ってるのは予想外だったけどね。』

「そのバッジの意味も同じ。フェアリーテイルに入る前も入ってからもいろいろ私を助けてくれたことへの感謝の気持ち。でも白いグラシデアの花はもうひとつ、花言葉があるの。それは……"私の想いを受け止めて"。」

『え?どういう…』

するとウェンディは一回深呼吸をしてから、しっかりとした眼差しでレッドに言った。

 

「いつからかは分からないけど、私はあなたの優しさに惹かれていました。レッド君、あなたのことが前から好きでした!わ、私と付き合ってください!!」

 

ウェンディは右手をレッドの前に差し出してお願いしますと頭を下げた。少しの沈黙のあと、レッドはウェンディの差し出された右手を自分の右手で握手をした。

 

『今、そうやって面と向かって言ってくれたからようやくハッキリとした。今までは同じ友達って言ってたけどナツやグレイ、エルザやルーシィとウェンディとは何かが違う感じがした。それにウェンディに必要以上に構っていた自分もいた。ずっとその違和感があったし、何でって聞かれたら分からないけどひとつだけ今分かった。俺はいつの間にかお前を友達じゃなくて異性として見ていた。俺もお前のことが好きだ、ウェンディ。俺で避ければこちらからもお願いします!』

 

そして彼らは観覧車が下に降りるまで熱い抱擁を交わしていた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『まさかグリーンから"恋愛から限りなく遠い男"って言われていた俺が女の子と付き合うことになるとはね…あいつもビックリするだろうな…』

 

レッドとウェンディは観覧車内の告白をして晴れて恋人となったあと、手を繋いでホテルまで帰った。そして夜遅くになり、ウェンディが寝たあと、レッドは自分のトレードマークである赤い帽子についた、白いグラシデアの花のピンバッジを見つつそんな独り言を呟きながら日記を書き終えた。

 

『さて、さいごにこの写真を貼って…っと、終了!寝るか、今日メガレックウザで魔力けっこう使ったし。』

 

彼は、観覧車から降りたあとにそこになぜかいたカメラおやじに撮ってもらった、二人の写真を貼り終えると彼もベッドに入り、そのうちに夢の中へと入った。

 

To be continued…▼




ロケット団という噛ませとウェンディの告白回でした。

恋愛のれの字も知らない作者のド三流な感じに終わってしまいましたがここが限界でした。

白いグラシデアの花はもちろんオリジナルです。花言葉は"感謝"(ポケモンに出てくるグラシデアの花と同じ)と"私の想いを受け止めて"(ハナミズキの花言葉。ほかには"返礼"とかがある。)にしました。

次回辺りであのおやっさんの登場予定です!
お楽しみに!!


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report35 非日常な日常へ

カップル成立したレッドとウェンディ。いよいよフェアリーテイルに戻ります。


『荷物よし、皆のお土産も持った、忘れ物なし、と…ウェンディも大丈夫か?』

「うん!いつでも行けるよ!」

 

二泊三日のアカネビーチのリゾートホテルを満喫したレッドとウェンディ。最終日のこの日は前日の騒動で回りきれなかったアトラクションを楽しんでからフェアリーテイルの皆へのお土産を買ってから帰路についた。しかしレッドとウェンディの二人にはひとつだけ今までと変わったことがあった。

 

「レッド君……」

『どうした?荷物が重いなら俺が持とうか?』

「ううん、荷物は大丈夫。その代わり…手、繋いで!」

『ん?いいよ。』

「ありがとう。えへへ…!」

 

その変わったこと、それは二人の関係だ。今までは"親友"だった二人が前日のウェンディからの告白により"恋人"となったのだ。手を繋いで歩いてる二人は動きや振る舞いこそ恋人としてはぎこちないが、その表情は、好きな人と一緒にいる嬉しさや幸せが滲み出ていた。そしてそれは帰りのマグノリア行列車の中でも続いていた。

 

「レッド君、昔の写真見せて!」

『いきなりどうしてだ?』

「日記見たときにたくさん写真貼ってあったからもっと見てみたいなって思ったから!それにレッド君は私の過去とか知ってるのに私はレッド君の過去をよく知らないから、写真みたら少しでも分かるかなって。」

『いいけどほとんど自分のポケモンの成長記録として撮ったやつで、俺が写ってるのあまりないよ。』

「確かにほとんどポケモンだね。このピカチュウって私の知ってるピカチュウ?」

『そうだよ。最初まったくなついてくれなくて大変だったなぁ…』

「うそあんなに仲いいのに?あ、これってもしかしてレッド君の家族?」

『右側はね。こっちがママで、これが妹のリーフ。左側のお爺さんがオーキド博士、ポケモン研究の第一人者でおれにピカチュウをくれた人。このツンツン頭が俺と同じ時期に旅に出た、俺のライバルのグリーン。こいつとその横に写っている、グリーンとその姉のナナミさんはオーキド博士の孫だ。そしてこの写っているところが俺の故郷、マサラタウンだ。』

「のどかで綺麗なところだね。」

『綺麗ってコメントは初めてだな。"マサラは真っ白、始まりの色"って言われるくらい何もないところだよ?』

「でも一度行ってみたいな。いつか連れてってくれる?」

『日記にあった通りだからどうやって戻るか分からないからいつになるか分からないけどいい?』

「ありがとう!約束ね!!あ、これは何?」

『ああ、これは………』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「嬉しそうだな、ルーシィ。」

「だって報酬がちゃんと入ったんだもん!これで家賃を払えるー!!」

「大袈裟だな、ルーシィは」

「あんたたちがあんなに物を壊しまくらなければこんな苦労してないわよ!!」

「みんな少しはピカチュウ見習おうよ。皆より強いのに物を滅多に壊さないよ。」

「さらに他の皆を止める役目もしていたせいで疲労の溜まりがとてつもないけどね。」

【ピカチュウ……"僕ひとりじゃ辛いかな……"】

「それを一人で平然とやってのけるレッドの能力はすさまじいな。」

【"それはそうだよエルザ、レッドは僕以上に暴れたら危ないポケモンを何匹も仲間にしてたのだから。"】

「やっぱりレッドを人間じゃない何かだと疑いたくなる……」

 

レッドとウェンディ以外のナツたちのフェアリーテイル最強チームはひとつクエストを終わらせていた。いつもならストッパーのレッドがいない今は周りの物まで片っ端から壊していき、報酬が減らされているのがオチなのだが、ピカチュウが代わりに全力で周りの被害を抑えていたために報酬も減らされずに済んだのだ。そしてそれを不平を言いながら余裕でこなすレッドにいよいよ人を越えた何かだと勘違いされていたとき、エルザがあるものに気がついた。

 

「確かにあいつの実力も能力も頭ひとつ飛び抜けている。」

「ひとつどころじゃないけど。」

「だが、あれを見ろ。」

 

エルザが指を指した先にはレッドとウェンディが同じ列車に乗っていた。偶然ナツたちの乗った列車がレッドたちの乗っていた列車だったのだ。しかしレッドたち二人はエルザたちには気づかなかった。なぜなら彼らは二人揃って寝ているからだ。さらにウェンディにはレッドが貸したのであろう、毛布代わりに彼の上着が使用され、日除けとしてウェンディが彼の帽子を被っていた。それに二人は互いに寄り添って寝ていて、幸せそうな寝顔でさらにいつの間にか手を繋いで寝ていて、非常に仲睦まじい感じになっていた。

 

「あらあらっ!」

【ピカァッ!】

「仲が宜しいことで…」

「うぷっ……」

「吐かないでよナツ。それにしても、どぅえきてぇるね。」

「なぜ巻き舌なのよ?(でもウェンディ、成功したようね。おめでとう。)」

「あんな一見幸せそうな顔をした、普通の少年がまさか聖十の、しかも下手すると世界を滅ぼしかねない魔法をもつ魔導士とは思えないだろう。」

「そうね。それに起こしては悪いし、他の車両に移動しましょ。」

「おらナツ、移動だ。しっかりしやがれ。」

「おう…ウェンディいるなら…トロイヤかけてほしい……」

「さっきウェンディを起こすわけにはいかないって話をしていただろ!考えろ!!」

「静かにせんか!!」

そして見ていた皆はレッドとウェンディを起こさないように(エルザの鉄拳制裁で沈んだナツとグレイはハッピーとピカチュウが回収して)次の車両へ移動した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

《まもなく終点マグノリア~お忘れ物の無いように~》

『んん?俺も寝てたのか。にしても着いたか。ウェンディー起きろー、着いたぞーー。』

「……ふにゃ?あれ、着いたの?て、うわっ!」

レッドはウェンディに毛布代わりにかけていた上着と日除け代わりに被せていた帽子を取って自分が帽子を被って上着を羽織った。

『無事マグノリアについたしとりあえずギルド行ってお土産渡すか。』

「そうだね。行こう!」

『焦りすぎるとこけるぞー』

「そんなことn…きゃっ、うわっ、とっ、ふーっ、セーフ!」

『あぶねぇな、言わんこっちゃない。ドヤ顔されても困る。』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ただいま戻りましたー!!」

『これお土産です、マスター!!』

「わざわざすまないのう。」

「二人ともお帰り。リゾートはどうだった?」

『「はい、すごく楽しかったです!!」』

「あらあら、息ピッタリね。」

 

ミラの言葉のあと、二人の後ろからレッドはグレイに、ウェンディはルーシィに首根っこを捕まれ、あるテーブルに運ばれた。そこには最強チームのメンバーの他にシャドウ・ギアの三人、カナ、エルフマン、ジュビア、ガジル、雷神衆の三人にあとからミラとものすごい人数に二人は囲まれてしまった。二人は同時に首をかしげた。

 

『「??」』

「さすがね。怖くなるくらい息ピッタリ。」

『「????」』

「分かってないみたいだよ、ルーちゃん?」

「そうね、ならば質問を変えるわ……」

「な、何でしょう、皆さん顔が怖いです……」

『そうか?それより何の集まりかだけは教えて貰ってもいいのでは?』

「ならば聞くわ、あなたたち二人はどこまで言ったのかしら??」

『?どこまでってアカネビーチのリゾートホテルだけど?』

「「「「「ボケはいらないから!!!」」」」」

『「?違うのか(ですか)??」』

「あーじれってぇ!!テメーら付き合ってるのかってことだよ!!」

『あ、そっちか。』

「え、あぅぅ〜………」

『頭から湯気出てるぞ、しっかりしろー。多分ばれてるしどっちにしろ同じだよー。』

「じ、じゃあレッド君からお、お願い……」

そういってウェンディはレッドの後ろに隠れて縮こまってしまった。

『服は引っ張り過ぎないでくれ……さて、隠しようがないみたいなので言います。俺とウェンディは恋人として付き合うことになりました!!』

 

レッドの発言に対しての皆の反応は様々だった。素直にお祝いの言葉をかける者、ウェンディが来た時からの二人の仲の良さから予想通りと言っていた者、羨ましがる者、私もあの人と……などであった。

 

「で、どこまで進んだんだ、お前たちの仲は?」

『はい?』

「いや~恋人として、キスとかしたのかな~って。」

「キ、キス!?あぅぅ………ってうわぁっ!!」

『逃げるぞ、ウェンディ。これはまずい。』

レッドはこれ以上留まると危ないと察知し、ウェンディの腕を掴んで逃げ始めた。

 

その後、レッドとウェンディは、二人について根掘り葉掘り聞き出さんとするギルドメンバーから全力で逃げ始めた。この追いかけっこはのちに「妖精の鬼ごっこ」と呼ばれるほどの規模であったと言われたとか。

 

To be continued…▼




次はギルダーツ登場です。

お楽しみに!!


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report36 ギルダーツ

おやっさん登場回です。でもおやっさんは影薄め。


『ただいま戻りましたー!!』

【ピィカ、ピカチュウ!!】

「おーよく戻ってきた。仕事の方は大丈夫じゃったか?」

『とりあえず成功ですね。新たな戦力も増えましたし。』

「よかったのぉ。SS級クエスト、ご苦労様じゃった。」

 

レッドはピカチュウとS級クエストの一つ上のSS級クエストに行っていた。レッドとピカチュウは二人のコンビネーションで討伐対象だったあるポケモン四匹の捕獲に成功するまでの成果をあげていた。そして次のクエストを考えにクエストボードまで行った時にある人物に止められた。

 

「おかえり、レッド君!」

『ただいま、ウェンディ。どうしたんだ?』

「クエスト行こうとしていない?マスターから聞いたよ、難しいクエスト行ってたって。ならば休んでなきゃダメ!!」

『大丈夫だってこのくらい。なんならどれか一緒に行くか?』

「待って!そんないっぱいケガしてるのに行っちゃダメ!それになんでこんなケガを放っておいたの!?」

『このくらいどうってこと…』

「どうってことある!それで傷口からバイ菌が入ったらどうするの?私が治してあげるから今日はクエスト行くの禁止!!すぐに治すから座って!!」

『…かなわんなぁ……』

【ピィカ……】

 

そんなやり取りを遠くからルーシィとミラが見ていた。

 

「レッドもウェンディには勝てないのね。」

「そうね。それにしてもあの二人、とっても楽しそうね。」

「本当にそうですね。恋人よりは仲の良い兄妹みたい。」

 

そんなレッドはウェンディに治療魔法で傷を治してもらっていた。

 

『悪いな、わざわざ魔法使わせてしまって。』

「いいの。だから無茶しないでね!」

『ならば無茶しなくてもいいように強くなってやるさ。』

「結局無茶するんじゃん。"強くなるため"っていって。」

『少しは無茶しなきゃ、あの人には敵わないしな……』

「?あの人って……?」

 

そのとき、鐘の音がマグノリア市内に響き渡った。初めてのことに、ウェンディはレッドにこれはなにかを聞いた。

 

『三年ぶりか、あの人が帰ってくるのは。』

「レッド君、あの人って?」

『名前はギルダーツ。このギルド最強の魔導士だ。』

「彼はあるクエストに三年間行っていたの。」

そこにミラとルーシィも加わった。

「どんなクエストなんですか?」

「S級クエストの一個上のランクに、今日レッドたちの行ってたSS級クエストがあるの。その上に、10年間誰も成功していないクエストを10年クエストって言うの。」

『10年クエストはさすがにピカチュウと一緒にじゃないと行かないな。』

「レッドがそう思うほどのクエスト…じゃあギルダーツはそのクエストに?」

「いいえ、彼の行ったクエストはそのさらに上……100年クエストよ。」

 

ルーシィはその事を聞いて完全に青ざめていた。その横でウェンディが次の疑問を聞いていた。

 

「ところでこの放送の"ギルダーツシフト"ってなんですか?」

『外を見れば分かる。』

 

不思議に思ったウェンディとルーシィが見たものは真っ二つに割れるマグノリアの街だった。空いた口のふさがらない二人にレッドとミラが補足を加えた。

 

『ギルダーツの魔法は触れたものを粉砕する"クラッシュ"。魔法も例外なく、そして容赦なく片っ端からコナゴナにするデタラメ魔法だ。』

「レッドが言っても説得力余りないけど、本当に何でも壊しちゃうからボーッとして民間をコナゴナにして通り抜けたこともあるの。」

「そのために街を改造…?」

「すごいですね……!!」

『説得力がないって酷いやミラ。』

 

やがてギルダーツはギルドの中に入って来た。メンバーが盛り上がっている中、ギルダーツは周りをキョロキョロと見回してからミラに話しかけた。

 

「お嬢さん、たしかここらにフェアリーテイルってギルドがあったはずだが……」

「ここよ。それに私ミラジェーン。」

「ミラ?……ずいぶん変わったな!つーかギルド新しくなったのかよ!!」

「外観じゃ気づかないのね。」

『そういう人だ、ギルダーツは。』

するとナツが例の如く勝負を仕掛けたが、あっさりと投げ飛ばされ、ナツは天井の壁にめり込んだ。そして変わったなとギルダーツが周りを見渡していると、マスターに声をかけられた。

 

「おおっ、マスター!久し振り!!」

「仕事はどうじゃった?」

ギルダーツは笑ったあとに言った。

 

「ダメだ。俺じゃ無理だわ。すまねぇ、名を汚しちまった。」

「このクエストから帰ってきたのはお主だけじゃ。帰って来ただけよいわ。」

 

ギルダーツのクエスト失敗にギルドは彼が帰ってからも騒然とした。それはレッドも例外じゃなかった。

 

『マジかよ、ギルダーツでもダメなのか……』

【ピィカ……】

「ギルダーツさんってどれだけ強いの?」

『俺とピカチュウ二人でいって一発入ったら良いほう。』

「そんなになの……レッド君、今は絶対100年クエストに行っちゃあダメだよ!」

『大丈夫だ。そこまで自惚れてはいないよ。だから安心して。』

「うん…」

『さて、あとでギルダーツの家覗きに行くのは良いとして、あとどうしようかな…修行禁止だとすることあんま無いしな……』

「だったらレッド君、最近新しい服屋さんできたんだけど一緒に来てくれない?」

『へえ、そんなのできてたんだ。いいよ!』

「やった!じゃあ早速行こう!!」

『いてて、引っ張んなって!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ウェンディとの買い物デートが終わり、ウェンディを見送ったあと、レッドはギルダーツの家で将棋をしていた。これは昔からギルダーツの家に行くと必ずやっているのだが、

 

「あっ、そこ待ってくれ!!」

『待ったなしですよ。俺の勝ちです。』

「またまけたー!!なんで勝てねぇ!?」

『ポケモンは将棋みたいに攻め時や退き時が大事だからこういった勝負はギルダーツにも負けないよ!』

「俺も考えてんだけどな…」

『王を置き去りにあんたの魔法の如く全軍突撃でクラッシュしようとするのは戦法とはいいません。でもそのギルダーツが重傷を負うなんて相手はどんな奴にやられたんだ?』

「黒い竜だ。左腕と左足に内臓までやられた。」

するとレッドは彼のバッグからポケモン図鑑を取り出し、ゼクロム、サザンドラ、色違いレックウザなど思い付く黒い竜をみせたが、

 

「どれも違うな。多分お前の思っているドラゴンよりもナツの探してるドラゴンの方が近いと思うな。それよりも、久し振りに手合わせしないか。レッドがどれだけ強くなったか見たくなってね。」

『悪いけど今日は修行もそういうのすべてダメだって言われてるからまた今度にしてくれないか?』

「残念だな…誰に言われたんだ?お前の横にいた青髪の女の子か?」

『鋭いな…そうです、ウェンディって新入りです。』

「仲良さそうだったが関係は?」

『最近付き合い始めました。』

「へぇ、以外だな。それにしても今日はダメならまた今度、手合わせしような。」

『望むところです。今度こそギャフンと言わせてやりますよ。じゃあ、お邪魔しました。』

「おう、また来い。」

 

ギルダーツの家から自宅に帰るとき、レッドは考え事をしていた。

 

『あのギルダーツを追い詰めた黒い竜…』

 

それはギルダーツが一撃で黒い竜にやられたことを未だ信じられないからだ。レッドも他の者と同じく、ギルダーツに勝ったことはない。それどころかピカチュウやラクサスと二人ないし三人でようやく多少のダメージが入ったかどうかというほど、実力が離れているのだ。そんな彼を追い詰めた黒い竜に会ったら今の自分はどうなるか。間違いなく死ぬだろう。

 

『でもそれじゃ何ともならねぇ。それじゃぁ大切な者は守れない。仲間も家族も愛する人も守れない。俺はもっと、皆を守る力を手に入れる!』

 

レッドは新たな誓いを胸に、一層修行に力を入れ始めた。しかし、そんな彼に、フェアリーテイル最大の危機が訪れようとしていた……

 

To be continued…▼

 

 

 

 

 

 

 




次回よりエドラス編になります。


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report37 エドラスへ

エドラス突入回になります。

どうぞ!


『雨が降るなんて聞いてねー!!あのラジオ番組の天気予報もう信じねぇ!!』

 

クエストを終え、ギルドに帰ろうとしているレッドとピカチュウ。しかし非情にも雨はレッドたちのギルドへたどり着く前に降りだし、どしゃ降りとなってしまった。まだ街の中にも入れていないレッドとピカチュウは全速力でマグノリアの、フェアリーテイルのギルドへ猛ダッシュした。だがレッドとピカチュウはその足を止めることになった。なぜなら、

 

いつのまにか街が跡形も無く消えていたからだ。

 

『あれ?マグノリアの街はここのはずだよな…?』

【ピカァ……】

『何があった…?誰か!誰かいないのか!?いたら返事してくれ、誰か!!!』

 

しばらくするとピカチュウがある人を見つけた。レッドはピカチュウについてその人のところへ行くと、そこにいたのは普段ミストガンと名乗る男、ジェラールだった。

 

『ジェラール!大丈夫か!?』

「…君は無事だったのか?」

『俺とピカチュウはクエストの帰りなんだが、マグノリアの街はどこに消えたんだ?』

「…すまない、マグノリアの街はアニマに吸い込まれた。」

『それは街の人も、フェアリーテイルの皆もか!!』

「ナツ、ウェンディ、ガジルのドラゴンスレイヤーの三人と星霊に守られたルーシィ以外は吸い込まれ、その向こうの世界、エドラスのラクリマになってしまった。」

『なんだって!何とかする方法はないのか!?』

 

レッドはジェラール(ミストガン)からエドラスの事情やマグノリアの皆をラクリマに変えたエドラス王の陰謀、さらには元に戻す方法などを聞いていた。そして聞き終えた後にレッドはリザードンに変身して、ピカチュウを背に乗せた。

 

『じゃあ、そのアニマの残痕からエドラスに行けるんだな?』

「そうだ。ただしエドラスではここ、アースランドの魔法は使えない。使うにはこの"エクスボール"を飲む必要性がある。ただ、残りをガジルに渡してしまったから一つしかないのだが……」

『ありがとう、ジェラール。ピカチュウは魔力無くても電気技を使えるから俺が飲んでもいいか?』

【…ピカ!】

「俺は何とかしてマグノリアの魔力をこちらに戻す術を探す。情けないがエドラス王、我が父の暴走をできるので有れば止めてほしい。」

『分かった。任せてくれ。行くぞピカチュウ、目指すはエドラスだ!!』

【ピッカァ!!】

 

レッドはリザードンになり、空へ飛び上がりそのまま目の前にあるアニマの残痕へ突撃し、そのなかを少しの間通ると目の前に今までレッドたちのいたアースランドとは全く違う世界、エドラスの世界が広がっていた。

 

『ここがエドラス……アースランドとは全然ちがうな。"その前にいた世界"とも違うようだな……』

【ピカ……】

『あれ!?変身解けてる!!』

【ピカァ!?】

『おおっ、さすがにここから落ちたら死ぬ!そうだ、"エクスボール"!!』

 

魔法が解けて真っ逆さまに落下していたレッドとピカチュウ。そのときジェラールからもらった"エクスボール"を思いだし、すぐさま飲み込んだ。すると魔法が使えるようになった感覚があったのでリザードンに再び変身してエドラスの空を飛び始めた。

 

『本当にあれ飲まなければ魔法使えないんだな。危なっ…さて、どうしたものか。』

【ピカピカ、ピカチュウ!!】

『お?あんな何もないところに建物?…行ってみて、少し情報集めだな。』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「エルザさんが、敵……?」

「そうだ。あれが王国の"妖精狩り"のエルザ・ナイトウォーカーだ、小さい私。」

 

エドラスのフェアリーテイルのギルド。ここの世界では魔力の枯渇が懸念されているために王国からギルドの解散命令が出されていた。王国がその魔力を独占するためだ。様々なエドラスのギルドは反対したが、先程フェアリーテイルを潰しに来ていたエドラスのエルザを始めとした王国兵により次々とギルドは潰され、残るはフェアリーテイルのみだと言っていた。そこにエドラスのウェンディはアースランドのウェンディに続けて言った。

 

「でも私たちも無傷じゃない。マスターも殺されてしまったし、私の弟も私を庇って……」

「え………?」

「病弱で極度動物嫌いの上に融通の聞かない頑固者だったけど、剣の腕はエドラスの中でも一、二を争う人だったし、何より私にいつも気を使ってくれた、私にはもったいない弟だった。でも私を庇ってエルザの槍をもろに受けて重傷を負って、さらにその傷で持病が悪化してそのままさ………」

 

二人のウェンディの間に重い空気が流れていたとき、ギルドの入口からある人が現れた。

 

『えーと、ごめんくださーい。エドラスのフェアリーテイルっぽいみたいですが王都までの道を案内してもらいたいのですが……』

【ピカチュウ……】

 

その人物はエドラスのルーシィとグレイに絡まれているナツとウェンディにとってとても馴染みの深い、アースランドの人物だった。しかし真っ先に彼の元に向かったのはその二人でも、その隣にいたハッピーとシャルルでもなかった。

 

「レッド、なのか……?でもあいつはたしか死んだはず……」

「え?まさかエドラスの私の弟って……!!」

『??あれ?ウェンディ、ナツ!無事だったのか!!ハッピーとシャルルもいるな!!ただ、他のみんなはなんか違う………?』

【ピカチュウ?】

「おお!レッドも無事だったのか!!」

「あい!ピカチュウも一緒だ!!」

「レッド君!良かったー!!」

『どわぁっ、ビックリした!!で、なんか違うみたいだが、皆さんどうか今のエドラスの現状とか王都への道を教えていただければ……』

飛び込んで抱きついてきたウェンディを受け止めながら自分の知っている皆と違うフェアリーテイルの人たちに聞いた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『そんで、エドラスの俺はウェンディの弟で病弱ながらエドラス屈指の剣士だった、そしてこっちでは敵のエルザの攻撃をあなたから庇って重傷、その傷から病気が悪化して無くなった、と………』

「そうだ。それに君はちっこい私とは恋人で私の知ってるレッドとは違って動物好きで底なしまでに元気だと。そういうことだな、アースランドのレッド。」

「ということはアースランドのナツとウェンディと目的は同じか。」

『そうだね、エドラスのルーシィ。ならば教えてくれないかな、王都への道を。自分達の仲間を返して欲しいからね。』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ありがとな!!」

「あい!!」

「どうもありがとうございました!」

「早く行くわよ、ウェンディ。」

【ピカピ!!】

『お陰で助かりました。ありがとうございました。』

 

アースランドのフェアリーテイルの魔導士は王都までの道を教えてもらい、さらには地図までもらったのだ。とはいっても遠くて時間がかかるので一刻も早く向かおうとしたその時、

 

「待ちなさい、アースランドのレッド。」

『どうしたんですか、エドラスのウェンディさん?』

「これを受け取って。」

 

と、渡されたのは一振りの、雷のようにギザギザした刀身の剣だった。

 

『この剣は…?』

「これは"サンダーソード"。私の弟、エドラスのレッドが使っていた愛剣だよ。雷を刃に纏っての斬撃だけではなく雷を貯めて発射することもできる近距離、遠距離攻撃どちらも可能な武器だ。」

『ちょっと待ってください!そんな大事な弟の形見を俺に渡すなんて……』

「だからこそだよ。確かに君は私の知ってるレッドじゃない。性格もほとんど正反対だ。でもその心は、その誰よりも優しい心は私の知ってる、自慢の弟のレッドだ。だから、私の勝手で申し訳ないけどこの剣を持っていって、私の弟まで生きて欲しい。頼めるか?」

『…分かりました。こちらこそ勝手ながらもう一人の自分の分まで生きて、そしてこの剣で大切なものを、彼の守れなかったものを守って見せます。なので、この剣はありがたくいただいて行きます!!』

「ありがとう。それともう一つ。無理をして死なないで。あなたの仲間に、そしてあなたの恋人である小さい私に私たちと同じ想いをさせないであげて。」

『…肝に銘じておきます。お気遣いありがとうございます、"ウェンディ姉さん"。』

「…………ありがとう。さぁ、あなたの仲間が待ってるわ。行ってあげなさい。そして仲間を取り返してきなさい。」

『ありがとうございます。では失礼します。』

「おいレッド、早くしねーと置いてくぞ!!」

「レッド君、行くよー!!」

【ピカピー!!】

『ああ、今行くぞ!!』

 

エドラスの王国にラクリマに変えられた仲間を取り返して元に戻すために王都へ向かったレッド。彼の左腰にはエドラスの彼がかつて使っていた、雷の剣が納まっていた。

 

To be continued…▼

 

 

 




エドラスのウェンディの口調よく分からん……

エドラスでのレッドたちの活躍をお楽しみに!!


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report38 異世界の旅路

お久し振りです。

エドラス王都へ向かう話になります。原作とは違ってくるので悪しからず。


ここはアースランドとは違う世界、エドラス。そこにラクリマとして奪われた仲間を取り返しに来たナツ、ウェンディ、ハッピー、シャルル、それにレッドとピカチュウ。そんな彼らは今、王都への道のりで、

 

エドラス王国兵に見つかり、追われていた。

 

「フェアリーテイルの奴等だ、引っ捕らえよ!!」

「だぁぁっ!逃げろー!!」

「どうしましょう!こっちに来てから魔法も使えません!!」

「オイラの翼(エーラ)もでないよー!!」

 

魔法が使えなくなっているナツやウェンディが大慌てで逃げ惑うなか、王国兵は次々と武器を構え、魔力の弾を放ってきた。

 

『甘いね!ピカチュウ、「ひかりのかべ」!!』

 

しかし大量の魔力弾はピカチュウの作った半透明の壁によって阻止された。魔法が使えないものだと思っていたナツたちの驚きは大変なものだった。

 

「!?ピカチュウが魔法を…?」

「どうして…?」

『話はあとだ!ピカチュウ、「ほうでん」!!そして俺からもくらえ、"エルサンダー"!!』

 

ピカチュウの電撃とレッドがエドウェンディからもらったエドレッドの剣、"サンダーソード"から放たれた電撃は王国兵の集団のうちの前線の舞台を倒した。

 

『隙あり、「けむりだま」!!よし、皆!逃げるぞ!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『何とか撒けたな。』

【ピカチュウ。】

「ところでなんでピカチュウは魔法を使えるのよ?」

 

シャルルは先程、ピカチュウが魔法を使えないはずなのに技を使っていた理由を聞いた。

 

『それは魔力関係なしにピカチュウはほっぺたから電気を生み出す器官があるから。話すととんでもなく長くなるから話さないけど造形魔法以外なら魔法なくても何とかなるってことだけ覚えてくれたらいいかな。あとは俺のことだけど……』

「レッド君は魔法が使えるの?」

『そうなんだ。ジェラール、若しくはミストガンからもらった丸薬を飲めば俺たちアースランドの人間も魔法が使えるようになるみたいだ。今はエドラスのどっかにいるガジルが持ってるらしいからあいつも探さないとな……』

「ガジルもいるのか!?」

「だったら何で使わないのさ?」

『ハッピー、それはエドラス王国相手に手の内を見せたくなかったことが一つ。そしてもう一つはこれよ。』

 

と、レッドは先程使った"サンダーソード"を取り出した。

 

『こっちのウェンディと約束したんだ。死んじまったエドラスの俺の分までやってやるって、この剣を受け取った時にね。だからこそこいつを使いこなせるようにってね。さーて、たしかここからだとこういくのかな…っと。』

「いや、王都にいくならこっちの方がいいぞ。」

 

と、レッドたちの後ろから声をかけてきたのはエドラスのルーシィだった。

 

「近道を教えてやる。ついてきな。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

数時間後にエドルーシィの案内によりルーエンの町にたどり着いたレッドたち。レッドたちはエドルーシィからこの世界の現状を聞いていた。

 

「王国は私たちから"魔法"という文化を独占するために奪っていった。最初は私たちも抵抗したが王国の魔戦部隊に次々とやられ、手離さざるを得なくなり、今や魔法自体が違法…だがその王国に乗り込むつもりだろ?魔法がないんじゃどうしようもない。こっちで闇市があるからそこで調達しよう。」

「や、闇市ですか…」

「しょうがねぇし慣れるしかないさ。」

「すごいナツは前向きね。」

『どのみちウェンディには手出しさせねぇから心配すんなって!』

「ありがとう、レッド君…でも私も守られてばかりじゃありません!私も買います!!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「あははっ、アースランドの私、小説なんて書いてんの!それに鍵の魔法使ったりして…笑いが止まらないわ!」

「やかましいところは一緒だね。」

「やかましい言うな、青ネコ!!」

『毎度思うけどなんかルーシィの扱いが酷い時あるな…て、ピカチュウはオムライスにケチャップかけすぎない。』

【ピカー♪】

「ところでこれ、どう使うんでしょうか…?」

「おい!そんなもの無闇に出すな!違法なんだぞ!!」

「すみません……でももともと魔法は皆使っていたんですよね。」

「じゃあ王国のやつらブッ飛ばしたら魔法も戻ってくるかもな。」

「バカ言え、そんなことできるわけ…」

「じゃあなんで態々王国までの案内してくれんだ?」

「そ、それはただの道案内な訳で…」

「そっか。ありがとな。」

 

その時、レッドとピカチュウが同時に立ち上がり、それぞれ剣と身体中に帯電し始めた。時を同じくして王国兵がレッドたちを見つけて向かってきた。

 

「見つけたぞ、フェアリーテイル!逃がすな!!」

『捕まってたまるかよ、行くぞ、"ギカサン「すぼぉん!」…ん?』

 

奇妙な音がしたので見てみるとウェンディの持っていた"空裂砲"がスッぽ抜け、その影響か周囲に巨大な竜巻が発生してレッドやナツまでをも巻き込んで吹き飛ばしてしまった。

 

「「うわぁぁっ!!」」

「何やってんだウェンディ!」

「すみませーん!!」

『ピカチュウ、「でんじふゆう」で全員を操って竜巻から脱出できるか?』

【…!ピィカァ!!】

 

ピカチュウは全員を「でんじふゆう」によって半ば無理矢理操り竜巻から脱出し、すぐに地上に降り立って見つけた空き家に逃げ込んだ。その間にレッドは"サンダーソード"を使い竜巻を一振りで斬り払いそのままさらに"サンダーソード"の雷を溜めながら着地した。着地した目の前には多数の王国兵が待ち構えていた。しかしレッドを見た兵士はなぜか怯えていた。

 

「な、貴様、まさかフェアリーテイルのレッド!!」

「エドラス屈指の剣聖、"赤い迅雷"のレッドはエルザ隊長によって再起不能になり、その後すぐに死んだと聞いたぞ!!」

「まさか、亡霊…?」

『(よく分からないけど動揺してる…?これは使える!!)余所見なんて余裕だね!"ギガサンダー"!!』

 

より強力な雷光は王国兵の張った盾をも貫通し、何人もの兵を倒した。レッドは間髪入れずに接近し、剣での攻撃を始めた。

 

『「でんこうせっか」、「つじぎり」、「つばめがえし」、「れんぞくぎり」、「いあいぎり」!!…ちくしょうまだいやがる。さらに援軍だって!?冗談じゃないね。ならばこの剣で「フラッシュ」!!』

 

剣により連撃で次々と敵を倒していったがまだまだ敵が残っている上に援軍までくると小耳に挟んだレッドはここが引き時と思い、「フラッシュ」で目眩ましをした。不意打ちでやったために敵全員に効いているみたいだが念には念を入れたレッドはさらに「けむりだま」をつかって自分を隠した。すると「けむりだま」の白い煙が突如黒い煙に変わり王国兵は完全に身動きのとれないまで視界が無くなった。すると煙の上からレッドがリザードンに変身して飛び上がった。黒い煙の正体はリザードンの「えんまく」だった。上空から街を見回したところ、別のところにナツやウェンディが逃げているところが見えた。レッドはそこへ急降下した。

 

『みんな大丈夫か!?』

「なんだあのオレンジ色のドラゴンは!?」

「レッド君?たしか魔法つかえるって!」

『ん?ルーシィが二人?それより、ここに王国からの援軍が来る!すぐに飛んで逃げるぞ!!』

「「なんだって!?」」

「うわ、ルーシィ二人がハモった!!」

「悲しいわね…」

【ピカ……】

『モタモタしてんじゃねぇ!この戦力で千単位の大軍出されたらどうにもならないからつべこべ言わずにすぐに乗れ!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『ナツ、暴れるな!!おまえだけ叩き落とすぞ!!ところでエドルーシィ、方向はこっちでいいか?』

「ああ。時間も時間だしまだ道のりも遠い、この先のシッカの町で休むことにする。にしてもアースランドの魔法は不思議だな。と言ってもアースルーシィとは違うものみたいだけどな。」

『まぁ俺はいわゆる"変身魔法"の一種だからルーシィとは違う種類だな。ナツとウェンディもまた違う種類だな。魔力的な問題で見せられないけど他にも何百種類あるぜ。』

「なにそれアースランド怖い。」

『さて、そろそろシッカの町だ。ばれたくないから少し手前に着陸するからあとの案内頼むぞ。』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

そして着いたときにとった宿の中にて……

 

「おい見ろよ体つきまで同じだ!」

「そんな格好で出るなーー!!」

 

ルーシィ二人がそろってバスタオルの状態で風呂から出てきたのだ。"サンダーソード"をピカチュウに充電してもらいながらエドラスについての本(歴史書や観光ガイドなど)を読んでいたがWルーシィが騒いでいることでふと見上げた瞬間、

 

「見ちゃダメぇ!!」

『おわっ、なにすんだウェンディ、倒れるってうわぁっ!!』

「きゃああっ!!」

 

そんなルーシィの姿を見せまいとウェンディが彼の目をふざごうとしたところ、勢いあまって二人そろってレッドの座っていたソファごと転げ落ちてしまった。シャルルとハッピーは呆れながら見ていた。

 

「相変わらずの夫婦漫才ね。見てて呆れるわ。」

「どぅえきてぇる。」

 

するとWルーシィが着替えた状態で再び出てきた。エドルーシィはレッドとウェンディの、エドラスとは違う関係にビックリしていた。

 

「アースランドではこっちと逆でレッドが兄なんだな。」

「何いってんだルーシィ、レッドとウェンディは恋人だぞ。」

「ええっ!?」

『というかいつのまに髪切ってるんだエドルーシィ?あと起き上がれないことになってるので誰か助けてくださいおねがいします。』

「私からもお願いします。」

 

助けてもらった二人はなぜエドルーシィがいつのまにか髪をバッサリ切っていたのかを聞くことにした。

 

「ややこしいから切った。アースランドには髪の毛そんなに大事か?」

「女の子なら皆そうだと思うエビ。」

「女の子、か……」

 

それを答えたのは髪を整えたアースルーシィの星霊キャンサーだった。それにエドルーシィは答えにくそうに答えた。

 

「みんな生きるのに大変だからそういう考え方はしなくなったよ。」

『だからみんなからげんきで楽しく振る舞ってるのか?』

「アースランドのレッドも察しがいいところは変わらないな。そうだよ、そうでもしないとすぐに潰れてしまうさ。それにこんなとこでも私たちを必要としている人たちがいる。だから闇ギルドになろうが私たちはギルドとしてあり続けるんだ。」

「そうなんだ……」

「でも、このままじゃダメなんだよな。」

『ん?』

「何でもない!さぁもう遅いしもう寝るぞ!まだ道のりは長いからな!女とネコは部屋で、男二人とデカネズミはここで!じゃあおやすみ!!」

 

そしてWルーシィとウェンディ、それにハッピーとシャルルは部屋に入り、ナツもソファで即イビキをかきながら寝て、ピカチュウも丸くなって寝始めた。レッドもしばらくの間エドラスについての調べものをしたあと、そのまま就寝した。

 

To be continued…▼

 




次回で王都に着きます。

また次回


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report39 王都

エドラスも中盤ですかな?

レッドの力がインフレしてわりと強さが頭打ちしかけてそうですが何とかして頑張ります。


「もぉー信じらんない!!」

 

次の日、レッド以外の皆はルーシィの大声で目が覚めた。

 

「何だよルーシィ、朝からうるさいな……」

『気苦労が絶えないね……』

「どうしたのですか?」

「こんな置き手紙があったのよ!まったくどういう神経してるのかしら、エドラスの私は!!」

 

その置き手紙にはこう書いてあった。

 

"王都には歩いて3日で着ける。じゃあ私はギルドへ帰る。幸運を!!"

 

「ルーシィと同じなんじゃないの?」

「うるさい!!」

「でも、仕方ないんじゃないのでしょうか……」

『エドルーシィは闘うつもりは無かったしね……』

【ピカーチュウー。】

 

そして不機嫌なルーシィをレッドが情報収集用に買っていた歴史書とガイドブックを渡したら一転上機嫌になった(レッドはなぜかウェンディに睨まれたが)ので、そのうちに支度して宿をでた。そしてルーシィの話をほぼ全員が聞き流しながら王都を目指していると王国兵の声とともにある飛行艇を発見した。それを見て一旦皆は隠れたが、ナツがある提案をした。

 

「あの飛行艇、乗っ取ろうぜ。」

「ええーーっ!?乗っ取るのもあれだけどナツが乗り物を提案するなんて!!」

『確かにあいつらは明後日魔力を、つまり俺たちの仲間を抽出するつもりだ。歩いては間に合わない。けどナツが乗り物出すってなにそれ明日オタマロ降ってきそう。』

「何オタマロって?」

【ピカチュウ"(スケッチブックにオタマロが降ってくる絵)"】

「なにこれ怖いというか腹立つ。」

「ルーシィのコメントはさておき、ナツは乗り物どうするの、そして誰が飛行艇を操縦するのよ?まさかレッドこれもできるのかしら?」

「ウェンディの魔法があるから…」

「私"トロイア"使えませんよ……」

「…この案は却下だ。」

「諦めるのはやっ!!」

『乗り物なんて自転車しか運転したことないけど、何とかなるでしょ!その前に飛行艇を手に入れなきゃ。問題は時間をかけずに、逃げられる前に倒さないといけないところだが……』

「それなら私に任せて!ロキなら行けるかも!!」

 

ルーシィは飛行艇の周りの王国兵に突撃してロキ(獅子宮のレオ)を呼び出したが、デートで出ているため呼び出しできなかった。まさかのアクシデントでルーシィがどうにもならなくなり、

続いてナツとウェンディがそれぞれ"封炎剣"と"空裂砲"と、エドラスで手に入れた武器を構えたが扱い慣れておらず、あえなく撃沈。だが、それと同時にレッドが同じくエドラスで貰った"サンダーソード"に電気を溜め終えて構えた。

 

『まとめて吹き飛べ、"トロン"!!』

 

レッドの放った電撃はレーザーの如くまっすぐに伸びていき、その射線上の兵士を纏めて倒していくも勢いは衰えず、その勢いあまって飛行艇に直撃、飛行艇の右翼が消し飛んでしまった。

 

『…や、やっちまった……』

「「「「「「な、何してるんだ(ですか)(のよ)ーー!!!」」」」」」

【ピカピー!!!】

 

レッドの攻撃の予想外の威力によって奪うはずの飛行艇を使用不能にしてしまったレッド。どうしようだの何してくれてんだとあーでもないこーでもないと揉めてるアースランドからの一行、すると遠くから一台の魔導四輪が向かってきた。それはレッドたち目掛けてまっすぐに向かってきて、通り道の王国兵をなぎ倒しレッドたちの前で止まった。それにはフェアリーテイルの紋章がついていて、ドライバーの男が声をかけてきた。

 

「ルーシィから聞いてきた。乗りな。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『「ありがとうございます。」』

「助かったわ。」

「お、おおう………」

【ピカー】

 

ところ変わって魔導四輪の中。ルーシィは助手席に座りハッピーは彼女のひざのうえに。ナツは後部座席で乗り物酔いを起こして、レッドが反対側に座りそのひざのうえにウェンディが座りさらにそのうえにシャルルが座っていた(ここでレッドとウェンディのカップルの顔が真っ赤になっているのは完全な余談である。)。しばらくするとドライバーの男が話しかけてきた。

 

「あんなボロい飛行艇よりもこっちの方が速いだろ。」

「あなたはいったい……?」

「ククッ、フェアリーテイル最速の男、ファイアーボールのナツとは俺のことだ。」

「ナツーー!?」

「お、俺……?」

『へぇ、エドラスのナツは乗り物得意なんだな。』

【ピカピカ。】

「こっちとしてはアースランドの俺が信じられないぜ。こっちでの俺は運び屋専門魔導士だぜ?それに他のやつらもルーシィの言う通りみんな似てるな。」

 

するとシャルルがあることに気がついた。それはアースランドと違い運転者の魔力を変換して魔導四輪を動かすために使うSEプラグというものが存在しなかったのだ。

 

「魔力を持っている人がいないから必要ないってことかしら。」

「なら魔力だけで走ってるってこと?」

『(どっちかというとアースランドの魔導四輪ってよりは俺の世界の車の方が近いかな?ただラクリマの魔力か他の燃料のどっちかってことか。)』

「何よ、エドラスの方がこういうものの発展してるのね。」

 

しかし、シャルルがそういうと、エドラスのナツは突然魔導四輪を止めた。急に止められたことでルーシィは文句をいい始めた。

 

「ちょっと、何でいきなり止めるのよ!?」

「魔導四輪はラクリマの魔力で動く。そして魔力が有限だから走れる距離にも限りがある。だから降りろ。」

「え!?」

「どういうことよ!?」

『降りるよ、みんな。』

「よっしゃあ、生き返った!!」

 

疑問に残るルーシィとシャルルをよそに何かに気づいたレッドと乗り物から解放され元気になったナツが降りたことをいいことに他のみんなも魔導四輪から降ろされてしまった。しかしいきなりどうしたのかアースランドのナツがエドラスのナツを車から引きずり降ろそうとしていた。抵抗するエドナツをよそにナツはついに降ろしてしまった。何をするつもりかと思った時にナツが話しかけた。

 

「お前、何で乗り物に強い?」

「そんなことかいーー!!」

「ひ、ひん……」

『?何か様子が………』

【ピィ?】

「ご、ごめんなさい。ぼ、僕にも分かりません………」

 

そこにいたのはさっきまでと全く違う、気弱で臆病なエドラスのナツだった。さすがの変わりようにみんなもビックリしていた。特にルーシィを見るととんでもないビビりようで普段エドルーシィに何されてんだとピカチュウは思っていた。するとピカチュウはふと何かに気づき、あるところへ指を指した。

 

【ピカピカ、ピカチュウ!!】

「え、これって……」

『もしかしなくても王都だな。』

「ありがとうございます、エドラスのナツさん!」

「いえ、僕はルーシィさんに頼まれてここまでつれてきただけなので僕……」

「なんだ着いてるならそう言えよ!!」

「うわーん、ごめんなさい!!」

『いや、これで大分時間短縮できた。ありがとう、エドラスのナツ!!』

「ありがとうございます!」

「よし、あとはラクリマを探して元に戻すだけだ!ありがとな、エドラスの俺!またな!!」

 

ナツたちはそういってエドラスのナツと別れていよいよ王都へ入った。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「レッド、ウェンディ、大丈夫?さっきからずっとしかめっ面だけど…」

 

ハッピーはある心配をしていた。それは王都に入ってからレッドとウェンディがずっとしかめっ面で歩いているからだ。

 

「目がチカチカします……」

『遊園地でもないのにこんな明かりだらけなのは落ち着かないだけだ、気にするな。』

「でも確かにやり過ぎよね…」

「民衆の人気を得るために魔力を独占して使ってるんだわ。」

「なんて酷い王様なの!!」

 

そのとき、王都のあるところから人が集まっているのかやけにガヤガヤしていた。何だろうと見に行ったレッドたちはそこで耐え難いものを見てしまった。それはまさに自分達の仲間の、マグノリアの街だったラクリマ、しかも切り出された一部だった。さらに彼らの気持ちを逆撫ですることをそこに演説をしていたエドラス王が行った。それはエドラス王がレッドたちの仲間を奪って魔力にしたものを"産み出した"と言い、さらにはそのラクリマ、つまり"自分達の仲間"をゴミに思えるほどの魔力を奪い取ると言ったのだ。それにナツとレッドの堪忍袋の緒が切れてしまった。

 

「あの野郎、俺たちの仲間を…!!」

『……換装、サンダーソー……』

 

それを止めたのはそれぞれルーシィとウェンディだった。二人は怒りで暴走しそうな二人を必死に止めた。

 

「みんな、同じ気持ちだから……」

「レッド君、ここではダメ……」

『「……クソッ。」』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

何とか二人が治まったあと、みんなで宿に入ったのだが

みんなどうにもできないことで黙っていて、燻る苛立ちを晴らすためにレッドはピカチュウとその宿の屋上で空と王城を見ながら考えていた。

 

『切り出された、つまりやつらはどこにあるのかわかるんだよな…』

【ピカチュウ、ピカピカ!】

『ふーん、そうだな……一か八か、だな。みんなに聞いてみるか。』

 

そして部屋に戻るとちょうどみんなも作戦を考えていたところだった。それはシャルルがエドラスに来てから頭の中に色々な情報が入ってきて、その中に城の中へ続く地下道があると言うのだ。そこを入り、王のところまで忍び込みルーシィの星霊ジェミニで王の考えを読み取るという作戦だ。レッドの驚いたところは彼とピカチュウの考えていた作戦に見事に噛み合うものだということだ。そこでレッドはバッグからあるものを取り出して一人ずつに渡した。なんだこれはとナツに聞かれたのでレッドは答えた。

 

『その不思議な人形は「ピッピにんぎょう」。相手に投げたら必ず逃げられるようになる道具。そしてその縄は「あなぬけのヒモ」。洞窟みたいな一部の場所でしか使えないけど、使えば一瞬でその入口まで戻れる。ピンチになったら迷わず使ってくれ。』

「ちょっと待って、ならレッドはどうするのよ?」

『…俺は正面突破をする。そしてピカチュウは別行動をして別のことをしてもらう。』

「何いってんのよ!無茶よ!!」

『もとより城に忍び込むことそのものが危険なんだから変わらないよ。それに幸いエドラスの俺はエドラス屈指の剣士として有名だから敵を引き付けるにはもってこいだ。そこで敵を引き付ける間にエドラス王まで近づいてくれ。』

「でもあんたねぇ……」

「大丈夫だよ、シャルル。レッド君なら負けない。だから行かせてあげよ?」

『ありがとな、ウェンディ。ならば決行は夜になってから。それまではゆっくり休もう。』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

深夜、エドラス王城にて魔戦部隊隊長の一人、パンサーリリーは夜の見回りに出ていた。すると突然城門から突然の稲光が鳴り、多数の兵士の悲鳴があがった。雷が苦手な彼は一瞬狼狽えたがさすがは隊長として兵を束ねる身、すぐに建て直し現場へ急行した。そして彼が見たのは別で行動しているエルザ・ナイトウォーカー以外の二人の隊長、ヒューズとシュガーボーイ、そしてその前には無数の倒されて戦闘不能になっている兵士だった。そして立っている二人の隊長も息が上がっていた。援軍の兵士と共にたどり着いたリリーは何があったと闘っている二人に聞いた。

 

「何があった?」

「んー、リリーか。侵入者だ。一人にここまでやられたさ。」

「一人相手に情けないな、シュガーボーイ。」

 

もとからあまり二人の隊長を気に入らなかったリリーはシュガーボーイの返事として軽蔑の言葉をかけたが、それを反論したのがもうひとりの隊長、ヒューズだった。

 

「オメェ、あのヤベェのが相手でも同じこと言えるか?」

「ん?……なんだと!?」

 

リリーがみた相手、それはかつて自分を含めたエドラスの兵を何百人と倒し、てこずった相手で、今はもう亡くなっているはずの男であった。

 

「なぜ、"赤い迅雷"が生きている…?」

 

それはリリー自身も何度も負けたが同僚のエルザに倒され、その傷により死んだはずの男、レッドだった。彼は自身の剣、サンダーソードを構えてエドラス兵へ向かって言いはなった。

 

『さて、アースランドからの巨大ラクリマの場所、洗いざらい吐いてもらおうか。』

 

アースランドからの魔導士とエドラス王国の兵隊、二つの本格的なぶつかり合いが今始まろうとしていた……

 

To be continued…▼

 




また次回。


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report40 友のために

エドラス編続きます。


『みんなが捕まった、だと…?』

「そうだ。貴様もいい加減諦めろ、アースランドの"赤い迅雷"。」

 

レッドが城に単騎乗り込んで数時間後、戦局はあまり良いものとは言えなかった。魔戦部隊のなかで一番厄介なエルザ・ナイトウォーカーが戦闘に参加をして、さらに他の仲間が捕まったと告げられた。僅かながら動揺した上にレッドはエドラスの自分と違い剣士ではない上に"サンダーソード"も扱いきれていないレッドは苦戦していたのだ。しかし彼はある重要なことを忘れていた。

 

『くっ…本当にみんな捕まえたのか?』

「そうだ。エクシードのお陰でな。今頃あの2匹は英雄扱いだろうな。」

『そうか…そのエクスタリアにピカチュウはたどり着いてるかな。そして、もう時間稼ぎは不用ってか。』

「どういうことだ?」

『文字通りのことだよ!奥義"トールハンマー"!!』

 

レッドは"サンダーソード"の残りの電気をすべて使いこの剣の奥義を使った。それに対してエドエルザは自身の槍で雷を切り裂いた。しかしレッドの狙いはあくまで"隙を作る"ことであった。

 

『隙ができた!今だ、変身!!』

 

レッドが変身した直後、周りは突如大規模な砂嵐が発生した。それは彼が特性「すなあらし」を持つ、ケンカで辺りの地形を変えてしまうほどの力を持つポケモン、バンギラスであった。

 

「変身したところで結果は変わらない。食らえ!!」

『そんな槍、効かないよ!!「あくのはどう」、「いわなだれ」、そして「はかいこうせん」!!』

「ぐうっ!!」

 

レッドはバンギラスの破壊力を余すことなく使い城を手当たり次第破壊して辺りを瓦礫の山にした。さらに瓦礫を使って「ステルスロック」を撒き散らし瓦礫とさらに強くした砂嵐と共に道をふさいだ。その間にレッドはルカリオに変身して捕まっているみんなを波導で探し始めた。

 

『(みんなの場所は…ルーシィがあそこにいて、ハッピーとシャルルとピカチュウが上空から、か。エクスタリアなるところに連れてかれたとか言ってたけど何とかなんとかなったみたいだな。"翼(エーラ)"も使えるようになってるし…うっ!ナツとウェンディが連れて行かれてる!?そうはさせるか!!)』

 

しかし、彼らの捜索に頭が行き過ぎてレッドには珍しい、エドエルザの接近に気づかず逆に隙を作ってしまった。だが彼女の槍はレッドに届かなかった。

 

「誰のギルドのモンに手出してんだ?」

「仲間を捕まえたそうだが…その場合容赦はせぬぞ!!」

『!?グレイにエルザ!?どうしてここに?あと、助かった!!』

「この私そっくりの敵は私に任せて、お前とグレイでみんなの救出に向かってくれ!」

『分かった!グレイ、こっちだ!!』

「ああ!!」

 

二人のエルザがぶつかり合っている間にレッドとグレイが他の仲間と合流するために走り出した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

遡ること数時間前、ここは猫のような生き物で神と崇められているエクシードの国、エクスタリア。ピカチュウはここに潜入していた。その理由はレッドにあることを言われたからだ。

 

『お前はエクスタリアってところ、空の上にあると思うけどお前にはそこに行ってもらって調べてもらってくれないか?そこにハッピーとシャルルのヒントがあるはずだ。そしてエドラスに関する鍵を握っているはずだ。「でんじふゆう」と「でんこうせっか」で上に上がってくれ。』

 

その後ピカチュウは無事に忍び込んだ。彼の見たものはハッピーとシャルルみたいな羽の生えたネコしかいない国だった。色々ばれないように散策しながら城までたどり着いた。しかしそこでピカチュウは衝撃のことを聞いた。それはシャルルの言っていた、ハッピーとシャルルの「使命」の秘密だった。それは二人の使命は"ドラゴンスレイヤー、つまりナツとウェンディの抹殺"だとエクスタリアのエクシードに言われていた。さらにシャルルの頭に入る情報もすべてエクスタリアからのものだと言っていたのだ。色々なところをレッドと旅して色々なとんでもない体験をしたピカチュウからしてかれはこれがすべて嘘っぱちだと気づいていた。なぜならシャルルはパートナーであるウェンディが偽りなく好きだとは自分から見て分かっているしエクシードをみたところそんな大層な魔力を持たない者ばかりであったからだ。しかしシャルルはその言葉を聞き大泣きで取り乱していた。ピカチュウも仲間を大切にするものであるので乗り込んで叩き潰そうかと動こうとしたとき、ハッピーがシャルルの前に出て叫んだ。

 

「オイラたちはお前たちの操り人形なんじゃない!オイラたちはフェアリーテイルの魔導士だ!!行くよシャルル!!」

「ハッピー…!」

 

そういってハッピーはシャルルを連れて外へ飛び出した。それのどこがおかしかったのかエクスタリアの細長いネコとどっかで、具体的にはブルーペガサスでみたような顔のネコがハッピーとシャルルを「堕天」などと騒ぎ立て、ネコだらけの兵隊を率いてハッピーとシャルルを追いかけ始めた。ピカチュウはよく分からないままであったのだが二人の仲間が危険にさらされているとだけは分かったピカチュウは「でんこうせっか」で先回りしてハッピーとシャルルを守れるように回り込み、二人と追手の間に「めざめるパワー」の氷で壁を作り足止めをした。

 

「ピカチュウ!?」

「なんであんたがここに!?」

【ピカピカ、チュウ(早く逃げろ)!!】

「ありがとう、ピカチュウ!」

「無事でいなさいよ!!」

 

無事に二人を逃がすと追手の隊長ぽい、エクシードだということ以外かの一夜と一致しているネコに話しかけられた。

 

「ここは神のすむエクスタリアだ。侵入者よ、なぜ堕天を逃がした?」

【ピカァ?(堕天?僕の仲間に堕天なんて名前の奴いないよ。)】

「このぉ、神であるエクシードを前に不遜な態度を!成敗してやろう!!」

【ピカピカ!ピカチュウ!!(さっきから神だなんだとうるさいよ!君たちみたいな偽物じゃなくて本物の神や英雄と闘ってきた僕を見くびらないことだね!!)】

 

ピカチュウとエクスタリア近衛騎士団の闘い、結論から言えばピカチュウの圧勝である。それも当然、ピカチュウは数々の強大なポケモンと闘った上にとある武闘大会では超人配管工、聖剣に選ばれし勇者×6、7人、魔法使い複数人、魔王、賞金稼ぎ、傭兵、ポケモンじゃない人外共etc.などと渡り合ってきた立派な猛者、さらにあまり目立ってはいないものの、実はピカチュウはあのギルダーツに次ぐ、フェアリーテイル二番目の魔導士なのだ。そんな隠れ実力者はエクスタリアのエクシード軍相手に、ハッピーとシャルルが逃げ切ったのを確認して、なんの苦労もせずに倒していき、見事に逃げ切った。そして逃げ切ったあとはハッピーとシャルルを探しにエクスタリア中を走り回った。そして浮遊島の外れに来て、マグノリアのみんなと思われるラクリマを見つけたと思ったら探し回った二人を見つけた。エドラスにくる前と比べて吹っ切れた顔をしている二人に安心したピカチュウは羽を出して飛んだ二人に続いてピカチュウも「でんじふゆう」を応用した飛行技術で飛んだ。そしてさらに来た追手をピカチュウの電撃で撃ち落とすこと数回、やがて少し破壊された王城(レッドが逃走用に破壊したもの)にたどり着いた三人と、その後エドラス兵に処刑されそうになったところを救出されたルーシィが見たのは衝撃のものだった。

 

「あれ、あいつらなんでネコたちを攻撃してるの?」

「エクシードがラクリマに…」

「エクシードは神じゃないの?」

【ピカピカ、チューピカァ!!】

「今のうちにナツとウェンディのところへって?たしか二人は西の辺りに捕まってるって!行きましょ!!」

 

今の場所を即離脱したみんなは西の方へ向かった。そこでルカリオになっているレッドと復活したグレイがいたので合流を果たした。

 

「あれ!?なんでグレイが?」

「広場のラクリマは俺とエルザだった!それをガジルに戻してもらった!それよりこっちでいいんだろうな、レッド!!」

『ルカリオの状態での察知能力を疑うのか?それよりなんで最初から半裸なんだ!?』

「何ぃっ!?」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「いた、ナツ!!」

『ウェンディ、しっかりしろ!!』

 

ようやくたどり着いたところにナツとウェンディがぐったりとしていた。レッドはエドラスの者に滅竜魔法を抽出されたと波導で知ったので心配したが、根底の部分まではとられていないのでもう二度と魔法を使えないなんてことはないと知り安心した。その後グレイが、ガジルから受け取ったエクスボールをナツ、ウェンディ、ピカチュウの口に放り込んだ。すると二人はむせ返しながら起き上がった。

 

「と、止めねぇと……」

「どこいくのよ、ナツ!!」

『止めるってまさか…!!』

「うん。レッド君のその状態なら分かったんだよね、私たちの魔力を使ってマグノリアのみんなのラクリマをエクシードの国エクスタリアにぶつけて爆発を起こしてそれ全部を魔力にするって。」

「何だって!?ならば早く王様を止めなきゃ!ってナツ帰って来た。」

「うわぁぁ!エルザが二人いる、この世の終わりだぁぁ!!」

「落ち着けナツ!…とにかく俺とナツとルーシィはこの兵隊と王様をとめる!」

『ならハッピーとピカチュウはガジルを探してラクリマのところまで案内してやってくれ!場所はわかるだろ!』

「あい、エクスタリアから見えたから分かるよ。任せて!!」

【ピカァ、ピカチュウ!!】

 

レッド、ウェンディ、シャルルの三人以外はそれぞれのやることをしに解散した。そしてこの三人はどうするかと話し合っていた。

 

「エクスタリアに行くですって?イヤよ何で!?」

「エクシードにも知らせなきゃ!ぶつかる前に!」

「ぶつかる前に止めるんでしょ!!」

「そうだよ!でも王国は他に何してくるか分からないんだよ!だからそうなる前に!!」

「イヤよ!私はエクシードなんてどうでもいいのよ!!」

『ならお前にとってエクシードはどう見えたんだ?』

「レッド君?」

「…あいつらは自分達を神かなんかだと勘違いしていた馬鹿者だったわ。」

『なら俺やウェンディやお前と同じように生きているんだな?ならば人間とかエクシードとかくそネコとかそういうことじゃなくて"生きている者"として何かをしなければならないだろ?』

「大丈夫、私もレッド君もそばにいるから、怖がらないで、ね?」

「……分かったわ。」

『なら俺が超特急でエクスタリアまで飛ぶ。行くぞ、全速力で!しっかり掴まれよ!!!』

 

レッドはピジョットに変身して、全力のマッハ2でエクスタリアへと向かった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「堕天が人間二人を連れてきた…」

 

エクスタリアのエクシードはその光景に驚いていた。なぜなら人間が二人も入ってきたことが異常だったからだ。すぐさまウェンディが事情を説明し始めた。しかし、エクシードの誰一人として話を聞かなかった。それどころか彼らはウェンディに向かって石を投げ始めた。だが、当たりそうになったところをレッドが"サンダーソード"を一振りして弾き、目の前に飛んで来た石一つを握り潰した。

 

『何しやがる!冗談抜きでこのままじゃ危ないんだ!信じられないなら見てみればいい、だからここを早く離れろ!!』

「嘘っぱちばっかいってんじゃないよ、人間!」

「俺たちはエクシードだ、天使なんだぞ!」

「それに俺たちには女王様がいる、そんな愚かな人間女王様が成敗してくれるさ!」

 

そのとき、浮遊島を巨大な揺れが生じた。マグノリア市民のラクリマがついに浮遊島へぶつかったのだ。

 

『!!くそっ、間に合わなかったか!!』

「ごめんねシャルル、こんなはずじゃ……」

「何いってんの、諦めちゃダメよ!!」

『そうだ。だから諦めるな!!俺もできることはする!!』

「レッド君!?どこへいくの?」

『ラクリマを止める!!俺が抑える間に頼む!!』

「うん。分かった、任せて!!これを止めよう!!」

『おう!こっちは任せろ!!』

 

レッドはエクシードの人ごみを飛び越えて島の端へ走り出した。そして浮遊島にぶつかっているラクリマを見つけるとレッドはあるポケモンへと変身した。そのポケモンはシンオウ地方キッサキシティの神殿に奉られているポケモンで、大昔に大陸を引っ張ったという伝説を持つ白い巨人のようなポケモン、レジギガスだった。

 

『やっぱり「スロースタート」が面倒だ!でもこいつの力なら!!』

 

そしてラクリマに着いたらナツ、ハッピー、ルーシィ、グレイ、エルザ、ガジル、ピカチュウと知らない女性がレギオンと呼ばれる飛竜のような生き物に乗り押し返していた。

 

「レッド!そっちは大丈夫か?」

『ウェンディとシャルルに任せてる!こいつを止めりゃいいんだな!!』

「そうだ!力を貸してくれ!!」

『任せろ、「かいりき」!!……まだ調子が上がらねぇ!止めるのが精一杯か!!』

 

するとレッドの横を二つの影が横切った。それはシャルルとエクスタリアにいた細長いネコ、ナディだった。

 

「私はあきらめない!フェアリーテイルもエクスタリアも両方守ってみせる!!」

「ぼきゅも守りたいんだよ、自分の国を。きっと皆も…!!」

 

すると向こうからエクシードの群れとウェンディがやって来た。

 

『説得が成功したか!よし、調子が戻ってきた!一気に行くぞぉ!!』

 

レッドがレジギガスの特性「スロースタート」がなくなり、さらに非力ながらエクシードの力が合わさり、ラクリマを押し返し始めていた。そのとき、急にラクリマが光り始め、一瞬のうちに消えてしまった。その事によりレッドが足を滑らせ危うく落ちるところだったがピカチュウの、使えるようになった造形魔法で雷の翼を作ってもらったことで事なきを得た(羽の生えた巨人とか何の冗談だとレッドは自分ながら思ったのだが)。何があったのかと見上げた先にはエドラスのジェラール、またの名をミストガンだった。

 

「ラクリマは無事にアースランドへ戻った。そしてみんなのお陰で間に合ったこと、感謝する。そしてすべては終わったのだ。」

 

彼の言葉に故郷を守れたエクシードは歓喜をし、フェアリーテイルの皆もホッとした。またエドラス王子であるジェラールとの再会をエドラスでの彼を知るパンサーリリーとココが喜んでいたのだが、いきなりリリーを魔法弾が貫いた。その正体はエドラスのエルザ率いるエドラス兵だった。さらに追撃とフェアリーテイルの皆やエクシードに槍を向けたエドエルザを一旦止めたのはジェラールだったが、それをさらに止めたのはエドラス王だった。

 

『7年間行方をくらませ、アースランドからアニマを潰し回っていたお前を息子とも王子とも思わん。』

「あなたのアニマ計画は終った。闘う意味なんてないはずだ。」

『闘う?これは王に歯向かう者への報復だ、殲滅だ!このドロマ・アニムを以てしてな!!』

 

と、エドラス王が1機のドラゴンの形をしたロボットのようなもの、ドロマ・アニムに乗り現れた。さらにエドラス兵は王の命によりエクシードを次々とラクリマに変えていった。そしてドロマ・アニムからビームのようなものがエクシードのラクリマ化を阻止しようとした、ココのレギオンに乗るアースランド組を狙って放ってきた。それをジェラールが受け止め、彼の魔法で跳ね返した。

 

「効かないわぁ!ドロマ・アニムに魔法は効かぬ!!」

 

と、ドロマ・アニムはその対魔力装甲により全く効いておらず、ジェラールを撃ち落とした。そして再びアースランド組を狙おうとした時、森の中から突然声がした。

 

『魔法が効かないなら物理攻撃はどうかな?「にぎりつぶす」!!』

「ぬぉぉ!?ドロマ・アニムの左腕が!?」

 

それはレジギガスのままでいつのまにか降りていたレッドだった。さらに、降りていたのはレッド一人ではなかった。

 

『今だ、皆!!』

「おう!"火竜の鉄拳"!!」

「"鉄竜棍"!!」

「"天竜の咆哮"!!」

『"ギガインパクト"!!』

 

それはナツ、ガジル、ウェンディの、三人のドラゴンスレイヤーだった。ドロマ・アニムの意味は竜騎士、つまりドラゴンスレイヤーなら効果バツグンだということだ。しかし元からの装甲の固さか、ダメージは左腕以外あまりないようだ。

 

「ウェンディもやるじゃねぇか。」

「いや、ナツさんやガジルさんの方がダメージが大きいです。」

「というかレッド、お前ドラゴンですらねぇじゃねぇか。」

『ただの全力パンチじゃダメか。なら竜の爪で叩き壊す。』

 

そうしてレッドはドラゴンタイプの中でもトップクラスの破壊力を持つ、顎の根元についている一対の斧が特徴のあごオノポケモン、オノノクスに変身した。

 

『さて、竜と竜騎士、どちらが強いかな?』

 

エドラス最後の闘いが今始まる……

 

To be continued…▼




だいぶ詰め込みました。

ではまた次回


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report41 四頭の竜vs竜騎士

エドラス編クライマックスです。


"おのれ小僧ども、微量とはいえこのドロマ・アニムに傷をつけるとは大したもんだ。だがそれもここまでだ!!"

 

と、ドロマ・アニムに乗るエドラス王が言い、口部分から大砲のようなものを出した。しかし対峙するレッド、ナツ、ガジル、ウェンディの四人は至って冷静だった。

 

『ウェンディ!』

「はい!天を翔る俊足なる風を、"バーニア"!!」

『「りゅうのまい」!!』

 

相手から放たれた砲撃をウェンディがナツとガジルのスピードを上げ、レッドは力強い舞いで攻撃力とスピードを上げ接近した。レッドはまず隙を作ろうと技を使った。

 

『「いわくだき」!!』

"ふん!その程度、痒くもないぞ!"

『いいんだよ!「つるぎのまい」!そしてウェンディ、頼む!!』

「はい!天を切り裂く豪腕なる力を、"アームズ"!!」

『今だ!「ダブルチョップ」!!』

「"火竜の鉄拳"!!」

「"鉄竜棍"!!」

 

「いわくだき」で防御を崩したあとにレッドとウェンディが攻撃力をぐーんと上げたことによりより大きなダメージを与えることができた。それを見たエドラス王は補助をメインにしているウェンディに標的を変え、"竜騎弾"なる弾を発射した。それをウェンディは自分を加速させることでかわしたのだが、その弾が追尾型だったことに驚いた彼女は足を滑らせ転んでしまったのだ。だがそこに駆けつけたのはレッドだった。

 

『「ドラゴンテール」!!……大丈夫か、ウェンディ?』

「ありがとう……」

『くっ、まだ2発残ってたか!!』

「うおおっ!!」

「!!レッド君、ナツさん、気を付けて!!」

 

ウェンディの言う通り、最後に放たれた2発の弾は違った。そしてレッドとナツの目の前で一つずつ光だし、爆発を起こした。だがナツは爆炎を食べ、レッドも受けきった。そしてレッドは駆け出しドロマ・アニムに更なる一撃を入れた。

 

『"爆発"ならこれが行ける、「カウンター」!!』

"ぬおっ!何じゃ、誰だ尻尾の鉄を食っているのは?"

 

レッドの文字通りのカウンターが決まり、さらにガジルは尻尾の鉄を食って回復した。エドラス王はそのデタラメ具合に驚愕するも同時にもうひとつの思いを持った。それはその魔力を自分のものにしたいと言うもの。そのためにかれはある手段に出た。それはドロマ・アニムの奥の手を出すことだった。

 

『ボディが黒くなってきた?』

「ただ黒くなったわけではなさそうだな…」

「気を引き締めていかねぇとな…」

"まずは貴様らの戦意を無くしてから貴様らの魔力を頂こうとしようか、このドロマ・アニム黒天を以てしてな!!"

 

ドロマ・アニム黒天はただ体が黒くなっただけではなく、総合的な能力が上がっていた。それにより今までダメージが通っていたものが中々通らなくなったのであった。

 

"ふはは、このドロマ・アニム黒天は魔法出力を何倍にもあげた特殊装甲、貴様らの攻撃などへでもないわ!!"

「「ぐっ!!」」

「きゃあっ!!」

『ちっ……「りゅうのまい」、「つるぎのまい」、「ふるいたてる」!そして「げきりん」!!』

"中々のものだがこのドロマ・アニム黒天を倒すことはできぬ!!"

『ぐあっ!!』

「レッドでもダメか…なら皆でブレスだ。正直奥の手だからあまり使いたくはなかったのだが……」

『やるしかねぇな。オノノクスじゃあ遠距離攻撃は苦手だからどうなるか分からないけどな……』

「ならやってやるか!」

「行きます!"天竜の…"」

「"火竜の…"」

「"鉄竜の…"」

『「りゅうの…」』

「「「"咆哮!!!"」」」

『「はどう!!」』

 

三人の竜の咆哮とレッドの「りゅうのはどう」は一直線にドロマ・アニムに向かい、その一直線のすべてを灰塵と帰した。しかしドロマ・アニム黒天は空高くジャンプをして避けていた。

 

"ふははは、甘いな小僧共!竜騎拡散砲!!"

 

上空からの無数の砲撃にレッドすら自分を「まもる」で守ることに精一杯で、他の三人はもろに食らってしまった。さらに「まもる」も魔力消費が多く、レッドの前にいた世界の時のように回数が使えなく、前のダメージと重なってみんな魔力がギリギリまで無くなってっていて、レッド以外は立てるかどうかという状態だった。

 

「くそっ、魔力が……」

「うう……」

「っ………!!」

『くそったれっ…!!』

"いくら体内に魔力を宿す者でも流石にもうカラッポじゃないだろう。諦めてエドラスの魔力となれ、ならば待遇を考えてやる。"

『「ねごと」なら寝てから言わないと意味ないぜ。』

"なんだと?"

『俺たちはまだ終わっちゃあいねぇよ!』

「だがオメェ魔力がなきゃどうすんだよ…?」

「絞り出す!明日の分まで絞り出す!!行くぞレッド!!」

『行くぞ!「ダブルチョップ」、「ドラゴンテール」、「げきりん」!!』

「"火竜の鉤爪"、そして"煌炎"!!」

"ぬぐっ、ちょこまかと……!!"

「ドラゴンスレイヤーなめんなよ!!あぁ!?」

"うっとうしいわ!!"

 

エドラス王は執念の攻撃でダメージを与えるレッドとナツを口からの砲撃で吹き飛ばした。そのとき、ある異変が生じた。

 

「(力は合わせる必要はない。力は、想いは繋げればいい!!)」

"おのれ足を…!"

「足を俺の鉄でロックした!あとはお前らで決めろ!!」

「ウェンディ、俺に咆哮だ!!」

「え?…はい、分かりました!!」

"おのれどいつもこいつも……!竜騎拡散…!"

『二度も同じわざが通じると思うなよ!』

 

エドラス王は再び口からの砲撃で邪魔者をどかそうとしたが目の前にレッドが表れて、

 

『「ハサミギロチン」!!』

 

と、レッドは文字通りの一撃必殺技でドロマ・アニム黒天の首から上を切り落としたことで強引に砲撃を阻止した。そのことにより攻撃手段が無くなったドロマ・アニムを前にレッドは叫んだ。

 

『今だナツ、ウェンディ!!これで決めろ!!』

「はい!"天竜の咆哮!!"」

「"火竜の劍角"!!」

"(これは…幻想[ファンタジー]か…………)"

 

エドラス王が見えたもの、それは鉄のドラゴンがドロマ・アニムの足を抑えて、斧を持つドラゴンが首を刈り取り、白くて綺麗なドラゴンの援護で炎のドラゴンが腹に風穴を空け、エドラス王はナツにより引きずり下ろされた。そしてナツがエドラス王を投げたあともエドラス王の目には四頭のドラゴンが見えていた。

 

「(ワシの欲したものはこんな化け物か……た、助けて……!!)」

 

と、エドラス王は気を失って倒れてしまった。

 

「よっしゃあ勝ったぞ!これなんていうんだっけ?チェックメイトだっけか?」

『それは違う。』

「それ王様倒す前の宣言です。」

「ギヒッ、バカか……」

 

すっかり安心した四人だったが、突如として地響きが彼らを襲った。

 

「なんだ?地震か…!?」

「まさか、援軍でしょうか……」

「待てよ、流石に魔力がカラッポだぜ……」

『援軍でも無さそうだ。あれを見ろ。』

「浮いてる島が落ちてきている………!?」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

そのころエドラス王城のある一室。ここにいるのは二人の者、一人はエドラス魔戦部隊隊長(エドラス軍そのものが機能しているのかが微妙ではあるが)のパンサーリリー。もう一人はエドラス王子にしてミストガンを名乗るフェアリーテイルの魔導士、ジェラールだ。かれはこの部屋にある機械を利用し、アニマを逆展開することでエドラスの魔力をなくしてしまおうとしたのだ。外の浮遊島の落下も浮かせていた魔力が無くなったことに理由があるのだ。しかし民衆はそれについて混乱が起こっていた。その解決策としてジェラールがあげたのは、彼を魔法を奪った悪としてリリーに討ち取ってもらい、リリーを英雄として新しいエドラスの王にしてもらうことだ。しかしリリーにとってジェラールは自身の辛い時期に助けてもらった恩人、殺すことなどできなかった。そこでリリーが同じ事をジェラールに申し出たがジェラールも断った。どうにもならなくなり、ジェラールが自分のしたことが愚策だったかと後悔したとき、ひとりの兵士がやって来た。

 

「隊長、魔力が空へと流れている影響か、都の街が暴徒によって破壊されて……」

「想像以上の混乱みたいだな…早く止めなくては」

「あちらのかたは……?」

「ところで、暴徒は何人だ?」

「それが…リーダーの男含めて、よ、四人です。」

「四人だと?なぜ止められない!?」

「それが予想以上の強さで……」

 

どんな相手が暴徒なのかと見に行ったジェラールとリリー。彼らが見たのは衝撃のものだった。

 

「ガハハハッ!我こそは大魔王ドラグニル!この国の魔力は俺のものだ!!」

『エドラスの王様は俺たちで仕留めました!ま、命は助けたけどね。あ、申し遅れました、ドラグニルの仲間、獣王マサラと言います。』

 

そうして獣王マサラこと帽子を深く被り、かつてドラゴン使いの強力なポケモントレーナー、ワタルからもらったドラゴン使いのマントに身を包んだレッドは木に縛り付けたエドラス王を出してきた。民衆の悲鳴が聞こえるなか、レッドとナツはさらにそれぞれの臣下(としている)ウェンディとガジルに街を破壊するようにと命令した。

 

『(心の優しい子だから辛いと思うが我慢してくれ。)我が臣下マーベル、君に与えた新技で街を破壊しつくしなさい。』

「はい…!"かぜおこし"!!」

「お前もだ、レッドフォックス。」

「いつからお前の配下になったんだよ…」

「いいからさっさとやるのじゃ。」

「口調変わってんじゃねーか!!」

 

魔力を返せと言う民衆に対してレッドたちはさらに脅しをかけた。

 

「やだね。もう手遅れだから。魔力はもう俺のものだ!」

『さて、俺もやりますか。魔力残り少ない、ならばエルフマンに教えてもらったやり方で、"部分変身・エルレイド"。そして「サイコカッター」!!』

「さて、俺たちに逆らうやつは……」

 

と、レッドが「サイコカッター」で建物を斬り崩し、ナツが口から炎を吐こうとして民衆が動揺しているとき、ジェラールが彼らを止めた。

 

「ナツ、レッド!止めないか!王は倒れた、もう攻撃など止めろ!」

「ナツじゃねぇ大魔王ドラグニルだ。ファイアー!!」

『俺は獣王マサラだ。レッドなんてしらないね。さて、俺たちを止めることができますかね、"エドラス王子、ジェラールさん"!?早くしないと民衆はおろか、エドラス王国が滅びますよ……!!』

 

レッドはこのような言葉をジェラールにかけることで何かを躊躇っている彼を煽った。実際はエドラス王との闘いでそこまでの魔力はなく、ほぼ見栄を張っている状態なのだが真の狙いはほぼ達成されていた。ジェラールはレッドたちの計画通り向かってきたのだ。

 

「眠れ……っ、魔法が!?」

「魔力が無くなって怖いか?そうだよな、魔法は力だ!!」

 

と、先に出たナツが手当たり次第に破壊をした。ウェンディは流石に度が過ぎてると止めようとしたのだがレッドとガジルがさせなかった。

 

『いや、これくらいでいいくらいだよ。』

「でも……!!」

「そうだ。これで魔力という悪に立ち向かう英雄の構図ができあがる。あとはあいつらがどうにかやってくれたらいいんだがね。」

 

しばらくするとナツとジェラールの殴り合いが始まり、そのうちナツが何かをジェラールに話しをしたあとにナツはうまい具合に倒れた。

 

『成功したようだな、ナツ。なら俺からも!』

「ちょっとレッド君!?」

 

ウェンディの制止も聞かず、レッドが次に飛び出していった。そして足だけキックポケモン、サワムラーに変身させて蹴りを放った。もちろん本気の一撃である。

 

『次は俺が相手だ。「まわしげり」!!』

「!!レッドか……」

『悪い、時間がないから手短に行くよ。』

 

と、レッドもナツ、ウェンディ、ガジルも突然体が光始めた。ジェラールの逆展開したアニマによって魔力を持つアースランドの魔導士やエクシードも例外ではないのだ。後ろの三人はそれを分かった上で苦しむフリをしていた。レッドもそれを見ながら苦しんだフリをしつつも適度な威力の蹴りを放ちながらジェラールに話しかけた。

 

『ぐっ…ナツにも言われたかも知れないがお前も立派なフェアリーテイルの魔導士だ。それはお前がエドラスに残っても変わらない。』

「ああ。あとの心残りは……」

『ウェンディのことなら心配いらないよ。あいつはお前の思うよりずっと強くなってるし俺がついてる。』

「そうだったな。これ以上ないほど頼りになるな。」

『ちぃっ……、本気で時間がねぇ…!最後にひとつだっ!!』

 

と、レッドは残りの力で「とびひざげり」を放ち、ジェラールも渾身の一撃を撃った。結果はレッドが技を外したところをジェラールのパンチが左頬にクリーンヒット。レッドはそのまま倒れながら最後に言った。

 

『"またいつか会おう"。それまで元気でな!!』

「…!ああ、達者でな!!」

 

そう言い残して、レッドはアニマに吸い上げられ浮かび上がり、ついにはエドラスから消えた。同時にナツ、ウェンディ、ガジルの街で暴れた四人が同じように消えたことで民衆は街を脅かす魔王をジェラールが倒したと勘違いをし、歓声があがった。ジェラールは一瞬友や仲間との別れを惜しみ、気持ちを切り替えて民衆に向かって言いきった。

 

「大魔王ドラグニル、獣王マサラ含めた四人の魔王は私が倒した!魔力なんかなくても我々は生きていける!!」

 

エドラス王国のその後を知るものはいない。しかし、エドラスを知ったアースランドの魔導士たちは、彼らの仲間が頑張ってやっているだろうという意見だけは間違いないとなった。そんな彼らはエドラスでの冒険と戦闘を終えて、アースランド、マグノリアへと帰っていった……

 

To be continued…▼

 

 

 




天狼島行く前に何話かオリジナルぶっ混みます。


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report42 ただいま

エドラスより帰還しました。


『帰って来たーーっ!!て、あれーーーっ!?』

 

アースランド、マグノリア郊外。レッドたち、異世界エドラスに行っていた魔導士は無事戻ってきたのだ。しかしここである誤算が生じた。それはレッドだけ他のみんなからすこし離れた場所から出て来て、みんなとは違う場所に落ちたのだ。さらに落ちた衝撃でバッグの中身が一部落ちてしまったのだ。

 

『ちっ、なんで俺だけ…さらに持ち物散乱するし……』

 

レッドは散乱した持ち物を拾いながらバッグに入れていたのだがある持ち物を持つとしばらくそれをしまわずに見ていた。そのアイテムはエドラスのウェンディからもらった、かつてのエドラスの自分の武器だった魔法剣、"サンダーソード"だった。

 

『こいつもアースランドまで持ってきちゃったか。でも、向こうのウェンディに託されたんだ、これからもこれで守るべきもののために頑張るから、頼むな、もう一人の俺!』

 

レッドはなんとなくこの剣に宿っていると思い、自分を見守ってくれているような感じのエドラスのレッドにむかって一人呟いた。その後彼は立ち上がり、他の皆のいるところへ、彼らの話し声を頼りに向かっていった。するとちょうどシャルルがエドラスからアニマによって吸い上げられたエクシードと和解をして、エクシードが新しい道へと飛び立っていくところだった。するとレッドに気づいたナツが話しかけた。右腕を縦に振りながら。気づけば周りの皆もしていたのだ。

 

「おうレッド、お前も無事帰って来たか。」

『揃ってどうしたんだ、その手?あのナディって細長いエクシードのやつが移ってるぞ。そしてガジルはそわそわしてどうしたんだ?』

「ああ?リリーはどこだ!パンサーリリーの姿がどこにもねぇ!!」

『あのゴリマッチョエクシードのこと?』

「俺ならここにいる。」

 

と、茂みから出てきたのは予想とは大分違う、普通のエクシードサイズ(ハッピーやピカチュウとほぼ同じ)のパンサーリリーだった。皆が揃って小さく可愛くなった彼にツッコミを入れたのに対し、彼は自分の体がここに合わなかったことからだと思っていた。そして、彼はガジルに言った。

 

「俺は王子の世話になったギルドに入りたい。入れてくれるんだろうな、ガジル。」

「もちろんだぜ、相棒(俺のネコ)!!」

「うわ、泣いた。」

『あいつだけドラゴンスレイヤーなのにネコ、つまりエクシードいなかったから人知れず焦ってたしね、仕方ないよ。』

「それとは別に、怪しい者を捕まえたのだ。来い!!」

「ち、ちょっと!!」

 

と、リリーが持っていたヒモを引っ張ると悲鳴と共に一人の女性が茂みから引っ張り出された。しかしその人物は予想だにしないものだった。その人物とは二年前クエスト中の事故によって亡くなってしまったものだと思われていた、ミラとエルフマンの妹のリサーナだった。

 

「わ、私もフェアリーテイルの一員なんだけど……というか何このネコ、エクシード?」

「おいお前俺のネコにケチつけようってか、ア!?」

 

ガジルはリサーナにリリーにケチつけられたと勘違いをし、メンチ切っていたが他の者はそれどころではなかった。

 

「リサーナ…?」

「まさか……!」

「リサーナ!?」

【ピカピカ!?】

「ま、まさかエドラスのリサーナがこっちに飛ばされちゃったってこと!?」

「ど、どうしましょう……?」

『いや、それにしてはおかしい…まさかとは思うが……"逆"か!?』

「え?どういうこと?」

 

するとリサーナはナツを見て、彼の名を呼びながら飛び出し、抱きついた。突然のことでナツは対応できずそのまま倒れこんだ。

 

「やっと会えた、"本物"のナツに……!あ、ハッピー久しぶりー!私よ、リサーナよ!!」

「ぐみゅ!苦しい……!」

「グレイにエルザ、レッドにピカチュウ、あとは新しく入った、ルーシィと小さいウェンディ…かな?」

「ちょっと待て!お前もしかして……」

「………うん、こっち、アースランドの私だよ。」

 

リサーナの言葉に皆大変驚いた反応をした。そしてナツとハッピーが「生き返った」と喜んだがエルザが冷静になって二人を止めた上でなぜリサーナが生きているのかを聞いた。理由については彼女の憶測でしかないのだが、クエストの仕事の事故で気を失った時、偶然あった小さなアニマに吸い込まれエドラスに送り込まれたものだと彼女は考えた。そこでエドラスのフェアリーテイルを見つけ、魔法を隠して生活していたらナツたちが来た、しかしその時は怖くて本当のことが言い出せなかった。そしてアニマ逆展開の時、魔力を宿す自分もこっちに出された、ということだった。

 

『何はともあれ、あの時に死んでいなかったってことだね。そうとなればここに長居は無用。行きましょう。』

「?行くってどこに?」

『この時期、時間帯ならカルディア大聖堂だね。』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「姉ちゃん、そろそろ行こう……」

「待って、もう少しだけ……」

 

ここはカルディア大聖堂横の墓地、ミラとエルフマンの二人はある墓の前に立っていた。その墓はあるクエストの途中の事故で自分達の目の前で失った妹、リサーナのものだった。そのとき、

 

「ミラ姉!!エルフ兄ちゃん!!」

 

と、当のリサーナが後ろから走ってきたのだ。そして一直線に二人に向かっていった。

 

「うそ………リサーナ!!?」

「……ただいま。」

「……お帰りなさい!」

 

三人の兄妹姉妹は大粒の涙を流しながら抱き合って叶わぬと思っていた再会を喜び抱き合った。その様子を追いかけたみんなが雨のなか見守っていた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

リサーナが帰ってきてからのギルドは彼女のおかえり会としていつも以上の宴となり、いつも以上の大騒ぎとケンカになった。その間レッドはマスターとギルダーツの横でエドラスの出来事、そしてミストガン改めエドラスのジェラールのことを伝えていた。

 

「そうか…ミストガンのことは残念じゃったのう。」

『でも、あいつなら元気にやってくれますよ。』

「だな。あいつもここで育った、立派なフェアリーテイルの魔導士だ。元気でない訳がない。そしてレッド、リサーナの帰って来た記念だ。一杯どうだ?」

『酒だけは勘弁してください。どうせ俺は子供、オレンジジュースで十分です。』

「もう15だろお前、飲める年齢じゃねーか、それにお前ほど大人びたやつここにはいねーぞ!」

『自分の祖国は20からです!とにかく酒は飲みません!!』

「ちぇっ、つまらないな。」

 

そしてレッドはそこから離れ、ウェンディのところに行こうと思った時にナツなどのケンカが激化し、色々なものが散乱し始めた。そしてウェンディの頭に空の灰皿が当たってしまった。当たり方も痛い当たり方だったのでウェンディが少し泣いてしまった。

 

「痛いっ!!うう〜〜」

「ちょっとあんたたち!ウェンディに何してくれてんのよ!!」

「だ、大丈夫だよ、シャルル……ぐすん。」

【!!ピカピカ、ピカピピカチュウ!!】

「?どういうことよ、ピカチュウ?"ウェンディを端に避難させて"って?」

「文字通りだよ、シャルル!早くしないと……」

 

しかし時すでに遅し。ピカチュウとエクシード三人組とウェンディの後ろには正に鬼の形相をしたレッドがいた。そのままケンカの近くまで近づき、"サンダーソード"を取りだし真上へ跳んだ。

 

『ウェンディ泣かせたやつは覚悟しやがれ、"トロン"!!』

「「「「「ぎゃあああっ!!!」」」」」

『…さて、みんな言うことは?』

「「「「「ご、ごめんなさい………」」」」」

 

この宴は朝まで続き、みんなが疲れてギルド内で雑魚寝をするまで騒いでいた。レッドは案の定一番早く起きたが、気づけばウェンディが自分にもたれ掛かって寝ていたため外に出て走り込むという選択肢が無くなった。するとふと、エドラスという異世界に言ったことであることを思い出した。

 

『(そういえば俺がフィオーレに来てから6年、違う時空だからあっちのみんなどうしてんのか分からないけどどうしてるだろうかな……またいつか会えるかな。)』

 

故郷に思いを馳せながらレッドは再び眠りについた。彼が故郷の者と会えるのだろうか……

 

To be continued…▼




天狼島へはまだ行きませんので悪しからず。


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report43 宝石の姫

リクエストのあったポケモンの回にします。

どうぞ!!


『石の妖精を保護したはいいが勝手がわからないから見てもらえないか、ですって?』

"そうだ。レッド殿なら何か知ってるかと思ってな。頼めるか?"

『分かりました、とりあえず行ってみます。』

 

レッドが家にいていつも通りポケモンの世話をしていたとき、同じ聖十大魔導士で個人的に交流のあるジュラから連絡があった。その内容は、石の妖精を保護したがどうしたらいいのかがサッパリなので分かりそうなレッドに要請したのだ。レッドはとりあえず彼のいるギルド、ラミアスケイルのところまで、相棒のピカチュウを留守番に頼み、遊びに来ていた恋人ウェンディと向かった。

 

「石の妖精ってどんなすがたなんだろう…?」

『んー…多分こいつかな?でもそもそもポケモンの可能性のほうが低いしな……』

 

と、ラミアスケイルのギルドの前に来たらある異変が起きていた。ギルドは何かの騒動に巻き込まれているのか騒がしく、ここのマスター、オーバ=ババサーマもギルドの一員により避難させられていた。さらに当たりにはピンク色のキレイな石が散乱していた。

 

『ジュラさんに呼ばれてきたレッドです!ギルド内でどうなってるんですか?』

「ジュラの保護した妖精が暴れだしてこのザマだよ!この散ってる石もそいつの仕業だ。今ジュラやリオンが止めようとしているがてんでダメだ。」

『このピンクのダイヤ…マジかそっちか!!ウェンディ、回復魔法を使えるか?』

「うん、少しなら!!」

『今落ち着かせて来る、皆は外で待機してください!』

 

と、レッドは相手を驚かせないために0.3mのロゼリアに変身し、ギルド内に潜入した。そこには例のピンク色のダイヤが吹き荒れていて、それを止めようとするジュラとリオンがいた。レッドは近い方のジュラの頭にジャンプして乗り、落ち着かせるためにある技をつかった。

 

『(この技、やはり"ダイヤストーム"か!なら信じたくないがあいつしかいない!)ジュラさん、頭借ります!』

「うおっ!?レッド殿か!!」

『落ち着け、「あまいかおり」、そして「アロマセラピー」!!』

 

レッドの技で落ち着いたのか、ダイヤの嵐は止み、そろからレッドの予想通り、ピンクのダイヤが体の一部から見え隠れする一匹の幻のポケモン、ほうせきポケモンのディアンシーだった。レッドがみたところまだ幼い個体で、外の世界にでて間もないようで不安があったように見えたが落ち着いたディアンシーにレッドはゆっくりと歩みよってやさしく話しかけた。

 

『始めて外の世界にでて、不安だったんだろ?大丈夫だ、ここにいる人は怖い人たちじゃないよ。だから安心して。』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『結局引き取ることになりました、マスター。』

「そうか…でもこいつの勝手はわかるのじゃろう?」

『多少は分かりますけど正直こいつは幻と言われるくらい珍しいポケモンなのと幼い個体なので"恐らく"タマゴから生まれたばかりの赤ちゃんでいろいろ苦労をかけると思いますが……』

「よいよい、賑やかになってよいではないか。それにレッドなら何の問題もないだろ。」

「かわいい子ね。なんて名前の子?」

『一応ピカチュウみたいな名前でディアンシーって名前ですけど…』

と、レッドが言ったとき、ギルドの中でいきなりディアンシーのニックネーム決めであーでもないこーでもないと盛り上がり始めた。その間、いつのまにかレッドとピカチュウの横から離れていたディアンシー。どこにいったかと思いキョロキョロしていたら、ディアンシーはウェンディとブイちゃんのところに行っていた。

 

「初めまして!」

「ブイブイ!!」

"…はじめ………まして?"

 

その横で見ていたルーシィとエルザが驚いていた。

 

「しゃべった!」

「念話の一種みたいだな。」

「私、ウェンディって言うの!そしてこの子はブイちゃん!あなたは名前は?」

"…アンシー……"

「アンシーって名前ね!これからよろしくね!」

"よろ…しく……?"

 

と言いつつディアンシー改めアンシーは手であるものを作り友好の証なのか、ウェンディへと渡した。それは非常に小さいながら綺麗に透き通ったピンク色のダイヤだった。

 

「わぁ~綺麗!もらってもいいの?」

「……(コクン)……」

「ありがとう!!」

 

そんなやり取りを少し遠くからレッド、ピカチュウとシャルルが見ながら話していた。

 

『ブイちゃんといいディアンシー改めアンシーもあんなすぐになつくとは凄いな……』

「何か持っているのかしら、あの子は……」

【ピカチュウ〜!】

「にしてもずいぶん無口な子ね。」

『どちらかと言うとまだ生まれたてで語彙を知らないから喋れないだけだね、あれは。そのうちもっと喋るようになると思うよ。』

「そういうものかしら?」

『にしてもあいつ凄いよな、一目みただけのなつきにくいポケモンが次々なつくなんて。俺なんてピカチュウがなつくのにどんだけ時間かけたことか。』

【ピカーチューウ。】

「ウソぉっ!?」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『さすがに「りゅうせいぐん」は早すぎたかな?でも「ブレイブバード」と「りゅうのはどう」は使えるようになったし、今日はここまでかな。お疲れさん。』

「ありがとう…疲れたよ~!」

 

その夜、レッドの家ではポケモンたちが寝静まった時間にレッドがウェンディに、主に攻撃技を教えていた。そのきっかけはウェンディが攻撃魔法を拾得しようとしていたこと、もう一つは彼女がブイちゃんと先日じゃれあっていた時にレッドのわざマシンのケースをひっくり返してしまい、額に「アクロバット」のわざマシンが付いたときに起動し、「アクロバット」が使えるようになったのだ。それを機に特訓を始め、上記の技以外に「エアスラッシュ」、「ぼうふう」、「ダブルチョップ」を拾得している。そんな彼女に水を渡して横に座り込んだレッドは少し考え事をしてシワが眉間に寄っていた。

 

「どうしたのレッド君、そんな険しい顔をして?」

『…いや、ポケモンの数が急増してな、土地も相対的に狭くなって皆運動不足になってんだよ。どうすればいいのかなってね……』

「レッド君は向こうではどうやって運動不足を解消していたの?」

『うーん、まず旅してたし基本バトル三昧だったからな…』

「バトルってポケモン同士をバトルさせる?」

『そう、互いにポケモンを出して戦わせるポケモンバトルのこと………待てよ?』

「なんか思い付いたの?」

『ああ。明日ちょっとマスターに相談してみる。面白いものが見れるかもな……!!』

「成功するといいね。その提案、楽しみにしてるよ!じゃ、そろそろお家に帰るから、また明日ね!」

『ああ、また明日!!』

 

レッドの浮かんだ、ポケモンたちの運動不足対策の方法とは?

 

そして次の日、驚くべき発表がされた…

 

To be continued…▼

 

 

 

 




次からはオリジナル編として何話か始めます。どういったものかはお楽しみにしていてください!

ではまた次回!!


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report44 ようこそポケモンの世界へ!!

完全新編です!

レッドの家はさらに広くなり、アニメのオーキド研究所並の広さになったことを頭にいれて読んでくださるようお願いします。



『………という訳ですよ。どうですか、マスター?』

「ふむ……なかなか新しい試みじゃな。智力や機転の良さで"あれ"の選考基準にもできるしな。あとはポケモンとやらの知識なのじゃが…」

『それについては自分のとこの運動不足対策のために皆に手伝ってもらうんです。皆が楽しめるようにも教えられることすべてを教えますよ。あとは景品は自分が用意するので罰ゲームの方はマスターに……』

「任せとけい!楽しみじゃの~!!」

『マスターも参加してみますか?』

「そうじゃな、聞く限り楽しそうじゃしやってみるかのう。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『という訳で、皆でポケモントレーナーになってもらい、その実力を競ってもらいます!!』

 

と、レッドが博士のような白衣の格好(おそらくオーキド博士を意識したもの)で黒板を前にフェアリーテイルのメンバーに言ったとき、メンバーからは良く変わっていないながらもとりあえず楽しそうだと、あるいはレッドの強さの秘密の一片を知ることで頑張ればレッドに勝てるんじゃないかと無謀な希望を抱く者などで盛り上がった。

 

『まずはトレーナーになる前にポケモンについて、そしてトレーナーについて教えようと思います!まずポケモンについて教えるつもりなんですがここの皆は習うより慣れた方が覚えると思うので実際に触れて覚えてもらいます。では家に来て下さい。』

 

と、レッドは早速皆を連れて自分の家に招き入れた。そこでみたものは良く遊びに来るウェンディ以外のフェアリーテイルのメンバーにとっては衝撃を受けていた。それはレッドの家の庭がいつの間にかマグノリアの端なのをいいことに見渡す限りすべて彼の家の庭となっていてそこにところ狭しと多種多様の動物、つまりはポケモンが至るところにいた。知らぬ間にとんでもなく広くなっている庭にエルザが聞いた。

 

「いつの間にここまで大きくなったんだ?」

『あのあとウェンディとクエストに行くようになったあたりから物凄い勢いでポケモンの数が増えて狭くなったので開拓したんです。山あり谷あり水辺ありです。』

「「「「「(一人で開拓とかおかしいだろ…)」」」」」

 

と、フェアリーテイルメンバーが呆れていると、レッドのところにピカチュウとブイちゃんがやって来た。ピカチュウはレッドの左肩に、ブイちゃんはレッドの頭に乗って落ち着いた。

 

『さて、ここにいるピカチュウとブイちゃんは定期的にギルドに遊びに来るけどこの二体もピカチュウとイーブイって種類のポケモンだし、ここに走り回ってるのも皆ポケモンっていう生き物だ。そして俺が変身するのも全部ポケモンだ。』

「確かお前の故郷にいる生き物だったと言っていたな。」

『そう!何で遠くマグノリアにいるのかは分からないけど、ひとことにポケモンといってもそれぞれ大小様々、姿形も生息地も習性も全く違うもので、見つかっているだけでも700種類以上いるんだ。』

「「「へぇー!」」」

『そしてそのポケモンは同じ種類のポケモンでも性格や好みも違うし、ポケモンによっては"進化"をして姿が変わったり強くなる種類もいます。例えばあそこにいる小さい亀みたいなポケモン、ナエトルは最終的にあそこの大樹を背負ってる大きな亀のドダイトスに進化するし、本人が嫌がっているのでしないですがピカチュウも進化するしブイちゃんみたいなイーブイに至っては"しんかポケモン"といわれる程で、ドダイトスの上で寝ている八体のポケモンのどれかに進化するなど複数の進化や進化経路があるんです。』

「レッド、ドラゴンにも変身するってことはドラゴンのポケモンもいるのか?」

『いい質問だな、ナツ。何種類もいるし、そのドラゴンポケモンのみのメンバーと共にする"ドラゴンつかい"ってポケモントレーナーもいる。ちなみに"ポケモントレーナー"なんて聞きなれない言葉だろうけど、ポケモントレーナーはここにいるようなポケモンたちと共に暮らしたり旅をしたり互いを高めあったり育てたポケモンを競いあったりする者の相称です。そしてここからが本題です。』

 

と、レッドは佇まいを改めて再び皆に向かって言った。

 

『そこで皆さんにはここにいるポケモンを仲間にして見習いポケモントレーナーとなり、トレーナー間で一番行われている"ポケモンバトル"で競い合い、その中で一位を決めてもらいます。ポケモンバトルとは一対一もしくは二対二でそれぞれ一体から三体のポケモンを出し合い、勝敗を決めるものです。求められるのは戦略、時として運、そして何よりもチームワークが試されるものです。優勝者には景品も用意する他に"あれ"の選考基準の一つに含まれているから"あれ"へも場合によっては近づくから頑張ってね!』

「"あれ"って何ですか、ミラさん?」

「そのうち分かるわよ。」

『さて、その他のことは追って説明するから今回の俺の話は以上だ!まずはトレーナーとなるためのポケモンを三体、自分の仲間にしてもらいます。そのためにもこの庭を回って自分と闘っていく仲間を探し、説得するなり倒して自分を認めさせるなりで仲間にして、今から渡す"モンスターボール"に納めてください!そしてそのポケモンと特訓したりクエストに連れていくことで絆を深めたり戦略を練ったりして2週間後の大会に向けての準備をしてください!ポケモンについてわからないことがあると思うけどまずは触れあってみて互いを知ろうとして、それでも分からなければ質問をしてください!アドバイスも何でもします!!では時間も惜しいですよね、どうぞ、仲間探しへ!そしてようこそ、ポケモンの世界へ!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『凄いな皆、ほとんど教えきれてないのに次々とポケモンゲットして仲間にしてる。ナツに至ってはリザードンに滅竜魔法教えようとしてるしグレイもマニューラに教えてるし。』

「にしてもいきなり面白そうなこと考えつくな。頭も身体もこいつら通して鍛えられる。ところでレッド、ここの中で一番強いポケモンは何なんだ?あとお前からして、誰が優勝に一番近い?」

『残念だね、ギルダーツ。そんなポケモンもトレーナーもいないよ。』

「ほう?てっきりピカチュウとでも言うかと思ったぜ。」

『"最強のポケモンなどいないしベストな組合せなどない"。魔導士にも通用する言葉ですけど、ある凄腕トレーナーの言葉ですけどね。それに強さだけで勝敗が決まるほど楽なものではないですよ、ポケモンバトルは。1と1を足して2になるのか100に膨れ上がるのか0やマイナスになるのかはバトルするまで分からない。だからこそ面白いし、やめられないんですよ。』

「お前も参加するのか?」

『俺だけ仲間はずれは良くないですよ。さっき言った通り、強いから勝つんじゃないから誰にでも勝てるチャンスなんていくらでもある。それにいい加減バトルの腕が鈍ってきたところだ、こんないい機会はない。さすがに最初から出て来て全員叩き潰すような真似はしないから。』

「そうか、ならばお前を最終的に倒して景品とやらをもらいますか!さーて、俺も探しに行くか!」

 

と、ギルダーツはポケモンを探しに行った。レッドはそのまま残り、ピカチュウと座っていた。

 

『無理矢理巻き込んだけど面白くなりそうだな。』

【ピィーカ。】

『それに何年ぶりだ?トレーナー戦するのは?楽しみだな!』

【ピッカ!】

『さて、俺たちもあと二体、探さなきゃな!』

【ピカチュウ!!】

 

レッドの出した案、それは皆を巻き込んでのポケモンバトル大会だった。それぞれのメンバーがどのようなポケモンを選び、どのような戦い方をし、そして誰が優勝するのか、あるいは誰がレッドに勝つのか、結果は神のみぞ知る……

 

To be continued…▼

 

 




無理矢理ですが、フェアリーテイルのメンバーをポケモントレーナーにしてポケモンバトルをします!そこで、大会本番までの準備の過程の話を数回するので、活動報告もしくはコメント欄に、このフェアリーテイル魔導士にこのポケモンを使ってみてはとかこのポケモンが合いそうなどの意見を募集します!

グダグタにならないように頑張りますのでよろしく、そして温かい目で見守っていただきますようにお願いいたします!

また次回!!


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report45 トレーナーズスクールマグノリア校

引き続きフェアリーテイルメンバーがポケモントレーナーになるために頑張ります!


『今回は"相性"、"特性"と"どうぐ"についてです。まず相性ですが、これを受け取って、みてください。』

 

と、レッドは再び黒板の前でフェアリーテイルのメンバー相手にポケモンの授業をしていた。かれが今配付したプリントは相性早見表。ポケモンバトルにおいてもっとも重要な要素の一つである。レッドは黒板にナツやグレイなどの顔を型どったマグネットを貼り、説明を始めた。

 

『相性自体は魔法にもあることですね。炎は水に弱いとか氷は炎に弱いとかってね。そしてこれはよほど力の差がない限り覆ることはほぼない。』

「ほぼっていうことは方法はあるわけなの?」

『いい質問だね、ルーシィ。ひとつめ、ポケモンバトルは基本的に入れ換え自由だから有利なポケモンに帰る。ルーシィも不利な相手をするとき魔力が残ってさえすれば別の有利に戦える星霊に変えたりしない?』

「それはするわね。でもそれだと交代してばかりになるんじゃない?」

『それを防ぐ方法はいくらでもあるよ。ポケモンは自分のタイプ以外のタイプを覚えることがあるんだ。例えばピカチュウはでんきタイプでじめんタイプが苦手だけどそれに有利なくさタイプの「くさむすび」って技をこのわざマシンって道具で覚えることができるんだ。覚えさせたい技やどんな技を覚えるかについては後で聞くとして、じめんタイプが来るなと予測してくさタイプの技を放つこと。あるいは「まきびし」などの交代するときに発動するトラップ技を使うことで交代にデメリットを生んで制限させたり、「ふきとばし」などで無理矢理交代させることとかもできる。決め技や交代のタイミングでどっちに転ぶか分からないのがポケモンバトルだ。さて、次は特性の話だけど。』

 

と、レッドは次に特性の話を始めた。

 

『特性というのはすべてのポケモンに備わっているもので、「ふみん」、「マイペース」など特定の状態異常にならないようになるものや、「いかく」、「プレッシャー」、「しぜんかいふく」など戦闘に出た瞬間や交代したタイミングで発動するもの、「かたやぶり」、「せいでんき」、「がんじょう」など攻撃したとき、されたときに発動するものといろいろあるんだ。中には「ふしぎなまもり」や「バトルスイッチ」などそのポケモンにしかない特性もあるんだ。』

「特性って無くならないものなの?」

『基本的に消えないけど戦闘に出たときの一回きりの特性があったり、「スキルスワップ」で特性を交換されたり「いえき」って技で少しの間消されたりするんだ。さて、最後に道具だ。』

 

と、今度は彼のバッグから様々などうぐを出してきた。

 

『ポケモンには一つ、どうぐを持たせることができる。どうぐと言ってもいろんなものがあるんだ。この「いのちのたま」みたいに自分の技の威力を上げる道具、「きのみ」や「きあいのタスキ」などピンチの時にポケモンが食べることでいろんな効果が生まれたり、中には「くろいてっきゅう」や「どくどくだま」みたいにデメリットを生む道具もあるんだ。』

「そんな道具、使い道あるんですか?」

『最初聞いただけならルーシィみたいになんだそれ?って思う道具や特性にポケモンとかもあるけど、ポケモンそのものや技、特性でマイナスがプラスに変わるんだよ。例えばまずヌケニンってポケモン。体力が最低限しかなく、どんな技でも一撃で倒れてしまうんだけど特性「ふしぎなまもり」って、効果がバツグンの技以外の技を一切受け付けない特性があるから倒れなかったり、デメリットを生む道具も「なげつける」や「トリック」で相手に押し付けたり、「ポイズンヒール」や「こんじょう」と、状態異常で強くなる特性や「からげんき」と状態異常で威力が上がる技もあったりするんだ。さて、このあとポケモンについて分からないことも聞いてくれたら答えるけどなんか質問ある?お、ナツ、何を聞きたい?』

「いや、質問じゃねーんだけど。」

『なんだ?まさか俺にポケモンバトルを仕掛けるんじゃないだろうな?"トレーナー同士目があったら勝負の合図"なんて言うし勝負は受け付けるよ。どうする?』

 

ナツの宣戦布告に周りのメンバーはナツを止めた。かたやバトル初体験、かたや最強のトレーナー。勝ち目はないと皆は止めたがナツの性格上止まるわけなくレッドに勝負をしかけた。

 

『ならば受けてたつよ。皆も一回ポケモンバトルをみてみたいでしょ。俺の庭の一角で一戦するよ。本番で使うかは分からないけど三体こちらも選んで勝負するよ。』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『さて、ルールは一匹ずつ出して戦うシングルバトル。使用ポケモンは三体で交代自由。これは本番のルールと同じだよ。準備はいい?』

「ああ。絶対お前に勝つ!道具もしっかり準備したし準備万端だ!燃えてきたぞー!!」

『ならば審判のマスター、号令お願いします。』

「よし。ならばレッド対ナツのシングルバトルを開始する。双方始め!!」

『「いけぇっ!」』

『ラプラス!!』

「リザードン!!」

 

と、レッドはラプラスを、ナツはリザードンを繰り出した。

 

『やっぱりリザードンを使ってきたな。相性最悪だがどうする?ラプラス、「ハイドロポンプ」!!』

「甘くみるなよ。リザードン、かわしてから「にほんばれ」!!」

 

レッドのラプラスは先手必勝と言わんばかりに「ハイドロポンプ」を放ったがナツのリザードンはかわしてから「にほんばれ」をすることで自分を強化して相手を弱体化させた。

 

『考えてるじゃねーか、ナツ!』

「余裕でいるのも今のうちだ、「かえんほうしゃ」、そして「ソーラービーム」!!」

 

リザードンの強化された「かえんほうしゃ」とラプラスに効果がバツグンの「ソーラービーム」は余り速いとはいえないラプラスに直撃し、爆発が上がった。ナツはこれで決まったと思ったが爆発が晴れると、そこにはいびきをかいて寝ているリザードンとボロボロのラプラスがいた。

 

「リザードン!?」

『ぎりぎり決まったな、「うたう」。でも「かえんほうしゃ」でやけど状態にまでなって、辛いな…「ねむる」!!』

 

と、レッドはラプラスにしばらく眠る代わりにすべての体力と状態異常を回復させる「ねむる」を使用させたが

すぐにラプラスは起きたのだ。

 

『「ねむる」はしばらく寝てしまうけど眠りから回復させる「カゴのみ」を持たせておけば全快で復活。基本的に一回きりだけどこんな使い方もあるんだ。』

「なんだそれずりぃぞ!」

『体力を犠牲にしてまで威力を上げる「いのちのたま」を持たせてるお前には言われたくないね。さて、寝てる間に厄介な晴れを消す、「あまごい」!!』

「雨!?」

『そう!雨になるとみず技が強化される!「なみのり」!!』

 

ラプラスの強化「なみのり」は寝ているリザードンを押し流し、リザードンは戦闘不能になった。ナツはリザードンを戻し、次に繰り出したポケモンはガブリアスだった。

 

『また相性最悪だね。「れいとうビーム」!!』

「させるかよ、「ドラゴンダイブ」!!」

『怯ませて阻止したね。さらに持ち物は「ヤチェのみ」……予想を遥かに超えた策士だな、意外と。』

「まだまだ!「ドラゴンクロー」、「じしん」、「いわなだれ」!反撃の隙を与えるな、ガブリアス!!」

 

ガブリアスは「ドラゴンダイブ」でラプラスを怯ませてから反撃のできないようなラッシュで畳み掛けた。ラプラスは辛うじで「こおりのつぶて」の反撃と奇妙な歌を歌うのがやっとで、ついには戦闘不能となってしまった。

 

「これでまたイーブンだ。どうするんだ、レッド?」

『……フッ、まだまだ甘いね。行くよ、カビゴン!!』

 

レッドの次に出したポケモンはカビゴンだった。その成りからしぶといポケモンだと判断したナツは能力強化を狙った。それがミスとは知らずに。

 

「「つるぎのまい」だ、ガブリアス!!」

『「はらだいこ」!!これでカビゴンのパワー最大だ!!』

「体力減ってちゃいくらきのみ食べても変わらないぜ!ガブリアス!!」

 

と、ナツが呼びかけた瞬間、ガブリアスは何の前触れもなく倒れこんでしまった。マスターがみたところガブリアスは戦闘不能になっていた。

 

「何があったんだ?」

「ガブリアスに何の変化もなかったよ?」

 

と、ギャラリーがざわめくなか、レッドが種明かしをした。

 

『ラプラスの最後にした奇妙な歌、あれは「ほろびのうた」って技でそれを聞いたポケモンはしばらく、交代もせずに留まっていると戦闘不能になってしまう技だ。本当は余り使いたくないけどこのように次に繋げるために自分を犠牲にする技や戦法もあるんだ。さて、最後の一体は?』

「いくぞ、ボーマンダ!「だいもんじ」!!」

『カビゴンの特性は「あついしぼう」、ほのおとこおりの技は半減されるから効かないよ!!』

「!ならば「ドラゴンダイブ」!!」

『読み通り、接近戦にしてくれたね。カビゴン、パワー最大の「れいとうパンチ」!!』

「しまった!!」

 

待ち構えていたカビゴンは自分目当てに突っ込んでくるボーマンダを氷の拳で正面から殴った。ボーマンダの「いかく」で下がっているとはいえ「はらだいこ」で最大にしたパワーからすれば微々たるもの、さらにボーマンダの一番苦手なこおり技でボーマンダは押しきられ吹っ飛ばされたのだが辛うじて踏みとどまった。

 

『本当に初バトル?「きあいのタスキ」までフル活用じゃねーかよ。でもこれでとどめだ。カビゴン、「のしかかり」!!』

 

カビゴンはその体格からは考えられないほどのジャンプをし、そのままボーマンダの真上から直下してのしかかった。元より限界の体力だったボーマンダはたまらず押し潰され戦闘不能となった。同時にマスターの、レッドへの勝利が言い渡された。

 

「ボーマンダ戦闘不能、よって勝者、レッド!!」

「くそぉっ、負けた!!」

『でも初バトルでここまでやれるなら相当素質あるよ。正直ラプラス一体で終わらせるつもりだったからね。ただ状態異常や「リフレクター」、「みがわり」なんかされた瞬間崩れるから「ラムのみ」を持たせるとか逆に状態異常を仕掛けることもいいかな。』

「そうか、ありかとな。でも次は絶対勝つ!」

『これは俺も鍛え直して鈍った勘を取り戻さないと足元掬われるな。あ、いい忘れていたけど回復はあそこの機械にボールをセットすればすぐに回復できるよ。あと、模擬戦はこの中でならいつでもしていいし、俺に挑んだ時やバトルを見ていた時はなんかのアドバイスはするよ。じゃあ次にだれかバトルする?』

 

その日、レッドは皆のポケモンバトルをみていたりグレイ、エルザ、ウェンディなどの挑戦者の相手をして一日を過ごしたのだった。

 

To be continued…▼

 




あとはメガシンカをどうするかな~

感想ありがとうございます!なるべく要望に答えるように頑張ります!ではまた次回!!


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report46 大会前日

少しばかり時間を飛ばし、大会前日に向かいます。


『さて、明日がいよいよポケモンバトル大会本番です。いろいろ見てきて大分様になってきたというか自分のスタイルが確立されてきて面白くなったなと思ったけど、皆準備できてるか?』

「「「「「あいさーー!!」」」」」

『よし、ならば今回の大会、まず名前は"ポケモンリーグ・マグノリア大会"です。ポケモンリーグとは俺の国のポケモントレーナーなら誰もが目指すポケモンバトルの頂点となる大会だ。ルールは予選、本選とも同じで、使用ポケモン三体のシングルバトルで入れ換えは自由。道具はひとつだけ持たせる道具以外使用禁止で、さらに複数のポケモンが同じどうぐを持たせることも禁止します。ここまではいいですか?』

 

レッドの問いに全員から肯定の言葉が帰ってきたのでレッドは続けた。

 

『ならこれからの流れを説明します。まずは予選、これは8つのグループに別れてリーグ戦をします。リーグ戦でグループの中で勝ち点の高い二人、計16人が決勝に上がります。決勝はトーナメント戦で、組合せは決勝の直前にくじで決めます。そして最後まで勝ち上がった人が優勝して、景品を渡します。そして……』

「あれ?優勝したら終わりじゃないの?」

『いや、おわりじゃないね。本来のポケモンリーグは勝者には四天王と呼ばれる四人の凄腕トレーナーと対戦する権利を得る。そして四天王との四連戦を勝ち上がった者はさらに上のレベルのトレーナー、チャンピオントレーナーとの戦いに挑めます。そしてそのチャンピオンに勝ったものが"殿堂入り"を果たしその名前が大会に残ると共に、新しいチャンピオンの称号を手に入れるのだ。』

「ちょっと待てよレッド。四天王とチャンピオンって誰がやるんだ?」

『残念ながら四天王はいない。その代わり、優勝者はチャンピオンの俺と勝負してもらうよ。』

 

と、レッドはチャンピオントレーナーの証であるレジェンドリボン(どのソフトか忘れたけどリーグクリアしたらついてるやつ。)を取りだし、帽子の、ウェンディからもらった白いグラシデアの花を模したバッジの横に付け、チャンピオンのマントを羽織った。

 

『チャンピオン戦のルールは挑戦者である、大会の優勝者に決めてもらう。シングルバトルのままでも、この前教えたダブルバトルでもトリプルバトルでもいいし、使用ポケモンも最大六体まで設定できるようになる。俺に勝ったらもうひとつ、優勝景品の他にその人の要望に答えるよ。ただし俺は本場のチャンピオンとして無様な勝負はするつもりはないし、模擬戦を見ててチャンピオン以前に一人のポケモントレーナーとして燃えてきたから誰が相手でも手は抜かないよ…!!』

 

と、いつもの落ち着いたレッドとはうって変わって、好戦的な目をしていたのを見て、皆は"こいつもナツほどじゃないけどバトルジャンキーだった"ことを思い出していた。そして彼はバッグから小さいが綺麗な石を出し、それに似た石のついた腕輪を左腕から見せた。

 

『最後の最後に、本選出場者にはこれを貸す。この道具は「メガストーン」と「メガリング」。これの効果は実際に見せるよ。おいで、ラティオス!!』

 

レッドの呼び掛けに飛んできたのはむげんポケモン、ラティオスだった。そして飛んできたラティオスはレッドから投げられた例の石をキャッチして空へ再び上昇した。そしてレッドは左腕を掲げてラティオスに叫んだ。

 

『ラティオス、メガシンカだ!!』

 

すると腕輪の石が虹色に光だし、ラティオスの体も同じ色の光に包まれた。そしてその光が消えたとき、その姿は一回り大きくなり、体の青かった部分は紫に変わり、ラティオスからメガラティオスにメガシンカしていた。

 

『まだ判明されていないことばかりのものだけど、一部のポケモンはこのように進化を超えた進化、メガシンカと呼ばれる現象が確認されている。発動条件は3つで、ひとつはトレーナーがこのメガリングなどについてるメガストーンを持っていること、ポケモンに対応したメガストーンを持っていること、そしてトレーナーとポケモンの間に一定以上の絆があること。あとの制限としては、一試合に一体しかメガシンカはできないのも覚えてください。まぁみた感じ皆3つ目は短期間ながらクリアしてるみたいだけど、これには数にどうしても限りがあるから貸すのは本選に出たトレーナーに限らせてもらうよ。メガシンカできるポケモンは覚えているからそこら辺はいつでも聞いて。さて、明日がいよいよ予選、チームで最終確認するも、模擬戦でひとつでも感覚を覚えるもよし、さっさと寝て明日に備えるもよしです。あしたからのバトル、楽しみにしてます。では解散!!』

 

レッドの解散コールのあと、それぞれのメンバーはレッドに自分のパートナーがメガシンカできるかなどを聞いたり自分達での確認をしたり、ナツ、グレイ、エルザなどのバトルジャンキー組にに再戦を申し込まれていたりしていた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『勝負ありだね。でもこっちも危なかったよ。』

「ピカチュウに私のポケモンが全員倒されるとはな……さすがレッドの相棒、強さが桁違いだな。」

『でも、ピカチュウも無敵じゃない。いろいろ危ないところがあったよ。全くみんな油断ならないほどの成長で怖い怖い。』

「ふっ、みんな楽しんでるからいいではないか。それにより頭を使った戦いを学べてよかったよ。あと、ちゃんと景品は用意してあるんだろうな。マラソン大会みたいなイカサマではないだろうな?」

『当たり前だ。優勝者の欲しい景品ならケーキ一年分くらいなら用意できるぞ。』

「なっ…!本当に本当なんだろうな!」

『勝ち上がらないとどうしょうもないけどね。では、明日の予選頑張ってね。』

「ケーキ、ケーキ…………」

『あ、ダメだこの人、頭の中ケーキしかねぇや……ならば俺も最後の特訓にいきますか。』

 

と、景品のケーキが楽しみすぎてそれどころではないエルザをあとにレッドは自分の家に戻り、レッドは最後のチャンピオン戦のために六体のポケモンと特訓しに本番使用予定であるバトルフィールド(庭にいるローブシン一家作成、計8コート)へ向かった。六体用意したのはチャンピオン戦で六体でバトルを申し込まれても大丈夫なようにするためだ。するとバトルフィールドには先客がいた。その人物はウェンディで、殆どのメンバーが三体のポケモンを用意していたのに対して、彼女は六体いた。さらにそのポケモンたちはすべて探しにいったわけではなくいつのまにか集まってきたポケモンであった。本当に何かそういう特殊な力でもあるのかと疑うとともに少しばかり羨ましがっていたりするレッドは(今でこそすぐにポケモンはなついてくれているが当初ピカチュウでさえなつくのに10日はかかっていた。)邪魔にならないように別のコートに向かったときに、ウェンディが彼女のパートナーに話しかけているのが聞こえた。

 

「いよいよ明日だね。私はナツさんやエルザさんみたいにガンガン攻めるような指示もできなければレビィさんやフリードさんみたいに凄い作戦もたてられない。でも私たちは私たちのできる全部使って戦うよ。だから皆で頑張ろう!」

 

ウェンディの言葉にウェンディのパートナーポケモンは一斉に声をあげた。そこからレッドは彼女のチームの士気の高さを感じ取ったとともにもうひとつあることを感じ取った。

 

『(確かに力も作戦も必要なポケモンバトルだけどなにより大事なのはチームワークにつながる、ポケモンとトレーナーの絆。シロガネ山で負けたあのトレーナーもそれが俺を上回っていたから負けたし、あのようなトレーナーが一番化ける。それに一番近いのは彼女だ。一瞬でも気が抜けたら負ける、全く気が抜けない、だからこそ燃えてくるな……!)よし、俺たちもやるぞ!』

 

と、レッドもポケモンたちと特訓を始めた。他のメンバーもそれぞれの過ごし方をパートナーポケモンと過ごし、大会前最後の夜を過ごした。

 

そしていよいよ大会当日となった……

 

To be continued…▼




次回からフェアリーテイルメンバーによるポケモンバトル大会、"ポケモンリーグ・マグノリア大会"が始まります。

予選はダイジェスト形式みたいに駆け足で参ります。

そして本選前に本選出場者のポケモンなどの説明回とします。

ではまた次回!


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report47 予選

前回のあとがき通り、予選は早めに終わらせます。その代わり本選は気合入れていきますので楽しみにしていただけたらうれしいです。


「さーて始まりました、フェアリーテイルメンバーによるポケモンバトル大会、"ポケモンリーグ・マグノリア大会"!!実況はオイラ、ハッピーと」

「シャルル」

「そしてパンサーリリーだ。そして解説者にレッドとピカチュウを呼んだはずなのだが……」

"待機連中にバトル申し込まれた。早めに帰るようにします。"

「何なのよこれー!それにレッドもレッドだけどピカチュウも止めなさいよー!!」

「まっ、仕方ない。戦いを前に燃えてくる気持ちは俺にもわかる。」

「普段落ち着いてるのにナツみたいに熱くなってるレッドは珍しいね。あ、帰ってきたよ。」

『いやーごめん、ちょっと"準備運動"してた。あ、いい忘れてました、解説を務めます、レッドです。始めに言いますが先程のように勝負を仕掛けられて実況席から離脱する可能性があるのでそのときはピカチュウに代理を頼みますのでよろしく。』

「あんたこんな性格だっけ?」

「さて、解説者のレッドに聞いてみましょう、ズバリ、まず予選突破しそうなメンバーは誰でしょう?」

『うーん、基本的にはポケモンバトルの本質をしっかり理解してるやつが強いんだよな…まずはいかにダメージをうまく与えているか。』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ーーAグループ、ナツvsドロイーー

 

「リザードン、止めの"火竜の鉄拳"!!」

「ああっ、キノガッサ!!」

「よっしゃあ、俺たちの勝ちだ!よくやった、リザードン!!」

「草で炎は相性が悪すぎたか……」

 

ーーBグループ、グレイvsマックスーー

 

「こおり技が来ると思ってほのおタイプのバクーダか、でも甘いな、グレイシア、"みずのはどう"!!」

「バクーダ!?……俺の負けだ。」

 

ーーDグループ、エルザvsワカバーー

 

「"せいなるつるぎ"だ、ギルガルド。」

「なっ、コータス!?ポケモンバトルでも圧倒的だな。」

 

ーーGグループ、ギルダーツvsウォーレンーー

 

「ドサイドン、"つのドリル"!!」

「なっ、ネイティオ!?」

「かーっはっはっはっ、やっぱ決まると気持ちいいもんだな!」

「くそおっ、弱点チクチク突いていいところまでいったのにな……」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『ポケモンバトルにおいて相性は大事だからね。ナツやグレイ、エルザなどはやはり敵を寄せ付ける隙も与えず攻めきるのが得意だな。ギルダーツについては、デメリットが多い代わりに一撃必殺の大技を叩き込んで終わらせる、あの人らしい大胆な戦法だ。』

「ポケモンバトルはやはりパワーがものを言うのか?」

『そうでもないね。パワーでも押しきれないほどの防御や策があればそれはそれ。徹底的な持久戦も時には大事だからね。』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ーーFグループ、フリードvsジェットーー

 

「俺の勝ちだ。よくやった、エアームド。」

「ちくしょう、とにかくトラップ地獄で何もできなかったぜ……」

「当たり前だ。自分に有利な場を作るのが勝利への一歩だ。」

 

ーーHブロック、ミラvsマカオーー

 

「ゲンガーだと思った?残念、ゾロアークよ。私の勝ちね。」

「えげつねぇ…ほんとえげつねぇ……」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『雷神衆全員が自身の魔法の特性上、相手の動きを制限したり、自分の場を整える戦いかたが得意みたいだね。ミラさんはやはりというかさらっとえげつないですね。あとはガジルみたいなカウンター型だったりレビィの道具や能力上昇系の技のフル活用だったり、いろんなバトルが見れてたのしいねー!』

「ここで突然ですが解説者のレッド&ピカチュウに質問!正直どういった戦法でこられるのが苦手ですか?」

「やっぱり策ではめてこようとする人たちかしら?」

『いや、そういうのはそれを防ぐ策で押し返せる。』

「ならば力圧し戦法か?」

『それも違うね。正面から当たらなければ意外と大したことはない。』

「ならば何だって言うのよ?」

『ひとつは何が飛び出して来るのか分からないようなやつだ。』

【ピカチュウ。】

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ーーCグループ、ルーシィvsレビィーー

 

「どうしよう…ジラーチ寝ちゃったし"はめつのねがい"も何も起こらないし……どうしよう…!!」

「寝てる今がチャンスだよ、フーディン!"サイコキネシス"……えぇっ、いきなり何!?」

「あれ?フーディンが倒れた、つまり私の勝ち…?でも何で?」

"ここで突然ですが何が起こったのかがよく分かってない皆さんのために解説者のレッドからの説明が有ります。どうぞ、レッド。"

 

突然倒れたレビィのフーディン、その理由についてレッドからの解説が入った。

 

"ありがとう、ハッピー。では俺から説明させて頂きます。ルーシィのジラーチが失敗したと思われた「はめつのねがい」というジラーチ専用技、これは時間差で強力な技が発動するという変わった技です。似た効果の技では「みらいよち」が有ります。あと、ルーシィは試合中「なんでずっと寝てるの」と言ってましたが、ジラーチは本来1000年のうち7日しか起きていないポケモンです。なのでその子は起きている方です。"

「あら、そうなのね…でも勝てて良かったわ。」

「負けちゃった…でもグループ2位だから本選には私もでられるわね。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ということは、ルーシィの意外性が一番怖いというこたか?」

『確かにルーシィも怖いけどもっと怖いのはあいつだな。』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ーーEグループ、ウェンディvsガジルーー

 

「くそっ、イーブイ相手にメタグロスが倒されたと…!?ならばサザンドラ、"りゅうのはどう"!!」

「ブイちゃん、戻って!頑張って、アンシー!!」

「しまった!フェアリータイプはドラゴン技が効かない!!」

「アンシー、"ムーンフォース"!!」

「サザンドラ!!くっ、俺の負けだ。(あそこまで一心同体でできるなんてな……)」

「やったー!よくやってくれたね、ブイちゃん、アンシー!!」

「ブイ!!」

"次も頑張ろー、ウェンディ!!"

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「ウェンディがトレーナーとして一番怖いだと?」

「何よ、ウェンディにケチつけるの?」

「いや、そういうわけではないのだが……」

『ウェンディが一番怖い理由、それは彼女がポケモンとの信頼度を短期間ではありえないレベルであげているからだ。トレーナーとの絆ひとつで時として戦局がひっくり返るほど、ポケモンバトルに信頼は必要なんだ。他のメンバーも信頼度は高いけど、ウェンディのは正直言って異常だ。さて、全試合終わったし結果発表に移りますか。』

「あいさー!」

「そうね。」

「了解した。」

【ピッカチュウ!】

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「「「結果発表ー!!!」」」

 

すべての予選の試合が終わったあと、エクシード3人の掛け声と共にメンバーの歓声があがった。そしてレッドが本選出場者を発表した。

 

『さて本選に出場する選手は各グループ上位2名、合計16名がトーナメント戦をして、その中から勝者を決めてもらいます。その人たちとはこちらです!!』

 

と、レッドは本選出場者の書かれた紙がだされた。

 

A:ナツ、エルフマン

B:グレイ、リサーナ

C:ルーシィ、レビィ

D:エルザ、カナ

E:ウェンディ、ガジル

F:フリード、ジュビア

G:ギルダーツ、ロキ

H:ミラ、マカロフ

 

出場者の名前にものを申したのは安定のツッコミ役、ルーシィだった。

 

「ちょっとロキ!!いつのまに!?」

「君のポケモン、クレッフィに門(ゲート)を開けてもらったんだ。そしたら面白そうなことをしてたから参加したって訳。」

「どうしてあんたたちはそんなに勝手なの……」

『…まぁいろいろあるだろうけど次からが本選だ。トーナメントの対戦表はくじで決めてもらいます。そして本選出場者のなかでメガシンカ希望者はくじを引いたあとに俺に申請してください。では皆さん、くじを引いてください。』

 

と、彼の用意したくじ引きを16人が引いていった。その結果、一回戦の対戦表が決まった。

 

第一試合:ナツvsレビィ

第二試合:グレイvsリサーナ

第三試合:ルーシィvsジュビア

第四試合:エルザvsガジル

第五試合:ギルダーツvsフリード

第六試合:ミラvsカナ

第七試合:エルフマンvsロキ

第八試合:ウェンディvsマカロフ

 

と、なった。そしてしばらくすると、第一試合のナツvsレビィの試合が始まろうとしていた。そして今度は審判として上がったレッドが試合開始の合図をだした。

 

『ただいまより第一回戦、第一試合を始める。始めっ!!』

 

試合はここからが本番である……

 

To be continued…▼




次は本選に入る前に本選出場者のポケモン紹介のみとさせていただきます。


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report48 出場者紹介

使用ポケモンと道具の説明です。

アンケートや活動報告はこれをもって締め切らせて頂きます。


・ナツ

 

使用ポケモン:

リザードン(リザードナイトX、Y時々で入れ換え)

ガブリアス(ラムのみ)

ボーマンダ(いのちのたま)

 

・グレイ

 

使用ポケモン:

マニューラ(きあいのタスキ)

グレイシア(つめたいいわ)

オニゴーリ(オニゴーリナイト)

 

 

・ルーシィ

 

使用ポケモン:

クレッフィ(たべのこし)

スターミー(いのちのたま)

ジラーチ(カゴのみ)

 

・エルザ

 

使用ポケモン:

ギルガルド(じゃくてんほけん)

エルレイド(エルレイドナイト)

ケルディオ(こだわりメガネ)

 

・ガジル

 

使用ポケモン:

メタグロス(メタグロスナイト)

サザンドラ(ゴツゴツメット)

ボスゴドラ(オボンのみ)

 

・ジュビア

 

使用ポケモン:

シャワーズ(ゴツゴツメット)

スイクン(カゴのみ)

ミロカロス(たべのこし)

 

・ミラ

 

使用ポケモン:

ゾロアーク(きあいのタスキ)

ハピナス(たべのこし)

ゲンガー(ゲンガナイト)

 

・エルフマン

 

使用ポケモン:

カイリキー(かえんだま)

へラクロス(へラクロスナイト)

ラムパルド(こだわりスカーフ)

 

・リサーナ

 

使用ポケモン:

ニンフィア(いのちのたま)

ブースター(こだわりスカーフ)

ブラッキー(たべのこし)

 

・ロキ

 

使用ポケモン:

エンテイ(いのちのたま)

レントラー(オボンのみ)

デンリュウ(デンリュウナイト)

 

・フリード

 

使用ポケモン:

ニャオニクス♂(ひかりのねんど)

エアームド(たべのこし)

エレキブル(たつじんのおび)

 

・レビィ

 

使用ポケモン:

フーディン(フーディンナイト)

ポリゴン2(しんかのきせき)

メタモン(オボンのみ)

 

・ギルダーツ

 

使用ポケモン:

ドサイドン(じゃくてんほけん)

レジギガス(たべのこし)

マリルリ(オボンのみ)

 

・カナ

 

使用ポケモン:

ケッキング(こだわりハチマキ)

ヌケニン(きあいのタスキ)

ソーナンス(オボンのみ)

 

・マカロフ(マスター)

 

使用ポケモン:

ゼルネアス(パワフルハーブ)

ドダイトス(こだわりスカーフ)

アバゴーラ(オボンのみ)

 

・ウェンディ

 

使用ポケモン:

イーブイ(NNブイちゃん・しんかのきせき)

ディアンシー(NNアンシー・ディアンシナイト)

トゲキッス(NNキッス・ラムのみ)

ラティアス(NNカノン・こころのしずく)

ルギア(たべのこし)

カイリュー(NNリュースケ・たつじんのおび)

 

(ポケモンは六体の中からそれぞれの試合ごとに三体選出する。ルギアはニックネームをいやがったため。)

 

・レッド

 

使用ポケモン:

ピカチュウ(でんきだま)

???

???

???

???

???

 

(レッドはピカチュウ以外見せていないので他のメンバーは不明である。この中から三〜六体のポケモンを選んで大会優勝者にチャンピオンとして立ちはだかる。)




以上、本選出場者16人+レッドの使用ポケモンです(レッドはピカチュウ以外不明だが)。

次からは本選一回戦に入ります。次回もお楽しみに!!


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report49 一回戦①

久しぶりです。

FAIRY TAIL要素がZEROなのですがお楽しみ下さい。


『一回戦第一試合、ナツvsレビィ、始めっ!!』

「行けぇっ、リザードン!!」

「行って、メタモン!!」

 

ナツはリザードンを、レビィはメタモンを繰り出した。するとメタモンの姿がいきなり変わり、ナツと全く同じリザードンとなった。

 

「何だぁ!?姿が変わったぞ!?」

「ふふーん、メタモンの特性「かわりもの」、相手のポケモンに変身する特性、つまり相手が強いほど強くなる特性だよ!」

「へぇ~っ、でも詰めが甘いなレビィ。そこから"次の変身"はできねぇだろ?行くぜリザードン、メガシンカ!!」

 

と、ナツがメガリングを掲げるとリザードンはメガリザードンXへと変わった。

 

「今だリザードン、"いわなだれ"!!」

「ああっ、メタモン!!」

 

ナツのリザードンの"いわなだれ"はリザードンに変身したメタモンには効果絶大、持ち物の「オボンのみ」も意味を為さずに倒れてしまった。

 

「うそっ……ならばポリゴン2!!」

「リザードン、こんどは"火竜の鉄拳"!!」

 

リザードンはナツから教わった滅竜の炎の正拳を繰り出したがポリゴン2の元の耐久、そして持ち物の「しんかのきせき」によりポリゴン2にはあまり効いてはいないようだった。

 

「そんな攻撃じゃ崩せないよ!"トライアタック!!"」

「!…受け止めてから"りゅうのまい"!!」

「チャンス!"イカサマ"!!」

「リザードン!!」

 

敵の防御を崩す為に"りゅうのまい"をしたナツ。そこを突かれ相手の攻撃力で攻撃する"イカサマ"と"トライアタック"でリザードンの体力は大分減っていた。

 

「とどめよポリゴン2、"トライアタック"!!」

「…すまん、リザードン!一気に突っ込め!"フレアドライブ"!!」

 

ナツのリザードンはポリゴン2の"トライアタック"を突っ切り"りゅうのまい"と特性「かたいツメ」で攻撃力を大幅に上げたリザードンはポリゴン2に激突、そのまま倒したが反動により共倒れした。

 

「ありがとよ、リザードン。行くぞ、ガブリアス、"すなあらし"!!」

「フーディン、メガシンカ!!そして"こころのめ"!!」

「くっ!してやられたか!」

「そう!「トレース」と"こころのめ"で私のデメリットをメリットに、そしてナツには足枷にさせてもらったよ!」

「……ハハッ。」

「??どうしたのよ、いきなり?」

「足枷が何だってんだ!そんなもんしらねーよ!ガブリアス、"りゅうせいぐん"!!」

「"サイコカッター"で斬り払って!!」

「今だ、"げきりん"!!」

「うそっ!目標変更、ガブリアスに"サイコキネシス"!!」

「突っ切ってやれ!!」

「そんな、"サイコキネシス"が!?フーディン!!」

『そこまでのようだね。フーディン戦闘不能!勝者、ナツ!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『第二試合、グレイvsリサーナ、始め!!』

 

「グレイシア、"あられ"!!」

「ブラッキー、"のろい"!!」

「"れいとうビーム"!!」

「"しっぺがえし"!!」

 

ブイズ対決は最初から激戦となり、お互い一歩も譲らなかった。このまま拮抗するかと思ったら先に動いたのはグレイだった。

 

「グレイシア、"アイスメイク・槍騎兵(ランス)!!"」

「ブラッキー、逃げて!!」

 

ブラッキーは必死に逃げたが"のろい"で素早さが下がったことが仇となり、逃げ切れずに氷の槍に閉じ込められてしまった。

 

「今だ、グレイシア!"ふぶき"!!」

「ブラッキー!!なら、ニンフィア!!"ハイパーボイス"!!」

「くっ、"あられ"関係なく当てて来るか!もう一度"ふぶき"で防げ!!」

「「フェアリースキン」で底上げした"ハイパーボイス"には勝てないかな?とどめよ、"ムーンフォース"!!」

「くっ、グレイシア!!ならマニューラ、"ねこだまし"からの"つるぎのまい"!!」

「あっ、ニンフィア!!」

「今だ、"れいとうパンチ"、そして"氷欠泉(アイスゲイザー)"!!」

「ニンフィア、"マジカルシャイン"!!」

 

マニューラの氷とニンフィアの光がぶつかり、その反射でしばらく眩しくて見えなくなった。そして見えるようになったとき、倒れていたのはニンフィアだった。マニューラは「きあいのタスキ」でギリギリ耐えていたのだ。

 

「でも最後のこの子はどうかな?ブースター、"フレアドライブ!!"」

「"アイスメイク・盾(シールド)"からの"こおりのつぶて"!!」

「無駄だよ!行っちゃえブースター!!」

「マニューラ!…よくやった、戻れ。行くぞ、オニゴーリ!メガシンカ!!」

「氷じゃ炎には勝てないよ!"フレアドライブ!!"」

「オニゴーリ!勝たなくてもいい、勢いを止めろ、「フリーズスキン」の"ロケットずつき"!!」

 

ブースターの"フレアドライブ"をオニゴーリがメガシンカしたときの特性「フリーズスキン」で底上げした"ロケットずつき"で対向し、ダメージを負いながらもブースターの勢いを止めた。

 

「!ブースター、もう一回!」

「させるかよ、オニゴーリ、"かみつく"!!」

「"フレアドライブ"で振りほどいて!!」

「炎でも凍らせてやるよ。オニゴーリ!0距離の"ぜったいれいど"!!」

 

すべてを凍らせる氷はブースターの炎をも凍らせ、果てにはステージも氷にしてしまったのだ。

 

『勝負あり!勝者グレイ!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「なんで氷のステージなの〜…しかも雨降ってるし……」

「容赦はしないですよ、恋敵〜…」

「もうやだ……誤解だし………」

『第三試合、ルーシィvsジュビア、雨ふる氷のステージでのバトルスタート!!』

「クレッフィ!"ひかりのかべ"、そして"でんじは"!!」

「シャワーズ!"ねっとう"!!」

 

ルーシィとジュビア、二人の試合は一言でいえば「泥沼」である。クレッフィとシャワーズ、そして次にそれぞれ出したスターミーとミロカロスも耐久の高いポケモンで、さらに氷という動きにくいステージも手伝って勝負は一時間半、ターン数換算すれば100ターンも越えるものであった。そして長い勝負の末に残りはお互い一体ずつ、ルーシィはジラーチを、ジュビアはスイクンを出していた。

 

「ジラーチ、"アイアンヘッド"!!」

「スイクン!?ひるんでしまいましたか…」

「その調子よジラーチ……て、なんであんた寝てるのよ!!」

「チャンスね……"ハイドロポンプ"!!」

「ジラーチ!!起きてよー!!」

「私の勝ちのようね……止めの………え、スイクン!?」

「よ、良かったぁ〜!」

「何をしたの、ルーシィさん?」

「"はめつのねがい"に"みらいよち"……間に合って良かった……」

『スイクン戦闘不能、ルーシィの勝ち!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『始めの合図を前に始めてんじゃねーよ!!』

 

次のエルザvsガジルの試合はレッドが試合開始の合図の前に始めてしまった。序盤からの激しいぶつかり合いで氷のステージも粉々に壊れ、白熱した試合になった。

 

「エルレイド、メガシンカ!!」

「メタグロス、メガシンカ!!」

「"かわらわり"!!」

「"バレットパンチ"!!」

「このままでは私の方が不利だな…一旦戻れ、エルレイド!行け、ギルガルド!!」

「何だろうと関係ねぇ、押し切れ、メタグロス!"コメットパンチ"!!」

「"キングシールド"!!」

「ちっ、攻撃力を下げられたか…ならば交代、ボスゴドラ"てっぺき"だ!!」

「ならば"つるぎのまい"だ!!」

「もう一度"てっぺき"だ。」

「ふっ、無駄なあがきを…防御をいくら上げても関係ない技もあるんだ。ギルガルド、"せいなるつるぎ"!!」

「ギヒッ、引っ掛かったのはどっちかな?「がんじょう」で耐えてから"メタルバースト"!!」

「なっ、ギルガルド…戦闘不能か。だが体力はもうないはずだ、ケルディオ!"アクアジェット"!!」

「よくやった、ボスゴドラ。もう一回だ、メタグロス!!」

「"ハイドロポンプ"!!」

「かわして"しねんのずつき"だ!!」

「こちらは"きあいだま"!!」

「距離を取ったか。なら"サイコキネシス"で動きを止めてやれ!そしてもう一回"しねんのずつき"!!」

「必殺、"しんぴのつるぎ"で迎え撃て!!」

 

ケルディオの斬撃とメタグロスの頭突きはしばらくの間せめぎ合いをしていたが、相性のため、ケルディオの方が押され始め、ついには破られてしまった。

 

「…よくやった、ケルディオ。あとは任せたぞ、エルレイド!"かげうち"、そして"つじぎり"!!」

「なっ、メタグロス!!"バレットパンチ"そして"コメットパンチ"!!」

「"みきり"からの"ドレインパンチ"!!」

「メタグロス!…戻れ。頼むぜ、サザンドラ!"りゅうのはどう"!!」

「かわして"かわらわり"!!」

「とにかく近づかせるな!"あくのはどう"!!」

「構わずに突っ込め!"インファイト"!!」

「正気かっ、あいつ!サザンドラ、"りゅうせいぐん"!!」

 

攻撃を構わずに突っ込むエルザのエルレイドに予想外だったガジルの指示が遅れ、"りゅうせいぐん"が完全に放たれなかった。それを見逃すことなく、"りゅうせいぐん"を避けたエルレイドはそのままサザンドラに"インファイト"をお見舞いし、サザンドラは倒れた。

 

『サザンドラ戦闘不能、勝者エルザ!!』

 

To be continued…▼




次回は一回戦の残りをします。


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report50 一回戦②

続きます

ポケモンバトルの試合展開がうまく思い付かずこっちをほったらかしにしてました、すみません。




一回戦第五試合、フリードvsギルダーツはまさに守りのフリードvs攻めのギルダーツの構図になっていた。

 

「ニャオニクス、"リフレクター"!!」

「呑気だなフリード!マリルリ、"はらだいこ"!!」

「"チャームボイス"!!」

「そんなんじゃマリルリは倒せないぜ、"じゃれつく"!!」

「ニャオニクス!ならばエアームド、"てっぺき"、そして"ステルスロック"!!」

「蹴散らせ!"たきのぼり"!!」

「防御を上げてもこのダメージ……"ふきとばし"!!」

「ちっ、攻撃力を元に戻されちまうな…でも代わりにお前が出てきたか、レジギガス。」

「特性「スロースタート」でしばらく攻撃と素早さが下がってるはず、そのうちに決めるぞエアームド、"はがねのつばさ"!!」

「その程度じゃ落ちねぇよ。"こごえるかぜ"で吹き飛ばして寄せ付けるな!!」

「"ふきとばし"で打ち消せ!!」

 

お互いの風は拮抗し、一歩も引かなかった。しかし拮抗するということはつまりただ時間が経つということである。つまり…

 

「頃合いだな。「スロースタート」解除、"ほのおのパンチ"だ!!」

「!!エアームド!!"はねやすめ"で回復を……」

「させねぇよ、"かみなりパンチ"!!……"ゴツゴツメット"で多少のダメージがあるが問題はねぇ。最後の一体はどいつだ?」

「…行くぞ、エレキブル!!」

「ふーん、ラクサス意識かそりゃ?まぁいい、調子のもどったレジギガスなら問題はねぇな、"じしん"!!」

「"でんじふゆう"からの"かみなりパンチ"!!」

「ちっ、ミスか…」

「"じゅうでん"からの"ほうでん"!!」

「マジかーマヒしちまった!」

「止めの"ワイルドボルト"!!」

「一か八かだレジギガス、"ギガインパクト"!!」

「…まさかの相討ちか。つまり一体残ってるギルダーツの勝ちか。」

『攻めのギルダーツの勝利か。勝負あり、ギルダーツの勝利!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『開始早々遊ばれてんな、カナは。』

「ケッキング、"シャドークロー"!!」

「残念、ゴースト技の余り効かない、ゲンガーに化けたゾロアークよ。ゾロアーク、"ナイトバースト"!!」

 

第六試合のミラvsカナ戦、勝負はミラのペースになっていた。交代を駆使したりゾロアークで攪乱するミラに対してカナはケッキングのようなギャンブル性の高いポケモンや技を得意とするのだ。そのようなトレーナーは以外なところで戦局を180°変えてしまう怖さがあるのだ。

 

「特性「なまけ」で動けないようね…パワーは凄まじいから動けないうちに決めちゃうわよ、"つじぎり"!!」

「ケッキング!!…なんとか耐えてくれたね、ありがとう。"だましうち"…」

「あら、あくタイプも効果いまひとつよ。ゾロアーク、受け止めてから"きあいだま"で決めちゃって!!」

「と見せかけて"アームハンマー"!!」

「え!?うそ、ゾロアーク!!」

 

ケッキングの"だましうち"と見せかけた"アームハンマー"と当たる寸前にゾロアークから放たれた"きあいだま"は同時に炸裂し、残りの体力の少なかったケッキングと防御の低いゾロアークは同時に倒れた。

 

「倒されちゃったね。お疲れさま。それにしてもなんでわざわざ"だましうち"を最初に言ってから技を変えたのかしら?」

「簡単だよ、さっきのタイミングでゲンガーに出て来て欲しくなかったからだよ。」

「あら、今は良いってことかしら?出番よ、ゲンガー!!」

「頼むぞ、ソーナンス!!」

「あら、結局ゴーストに弱いエスパーじゃない。ゲンガー、メガシンカ!!そして"さいみんじゅつ"!!」

「させないよ、"しんぴのまもり"!!」

「あらら、防がれちゃったわね。なら一気に行くわよ、ゲンガー、"シャドーボール"!!」

「ソーナンス"ミラーコート"!!」

 

メガゲンガーの圧倒的な一撃で大ダメージを負ったソーナンスだがそれを倍にして返す"ミラーコート"でゲンガーを倒した。

 

「ゲンガー、お疲れ。お願い、ハピナス!!"ちきゅうなげ"!!」

「"みちづれ"……間に合わなかったか。ありがとう。最後ね、ヌケニン!!」

「ハピナス、"れいとうビーム"……あら?」

「効かないよ、ヌケニンには!!特性「ふしぎなまもり」のある限りね!!」

「「ふしぎなまもり」ね……たしか厄介な特性だけど、これならお構い無しよね、"どくどく"!!」

「避けて、ヌケニン!!」

 

ヌケニンはいくら特性「ふしぎなまもり」に守られていても「どく」状態になれば話は別。なぜならヌケニンの体力は皆無、本来ならかすり傷でも戦闘不能になるのだ。そしてバトルフィールドはたちまち毒一面となってしまった。ヌケニンはその毒をかいくぐって攻勢に出た。

 

「いけぇヌケニン、"シザークロス"!!」

「ハピナス、受け止めて"てんしのキッス"!!」

「ヌケニン!?しっかりしろ!!」

「残念ね。"シャドーボール"。」

 

ハピナスの"シャドーボール"はヌケニンに当たり、ヌケニンは持ち物の"きあいのタスキ"で耐えたが反撃の際に"てんしのキッス"による「こんらん」で自滅してしまい、ミラの勝ちとなった。

 

『勝者、ミラ!!………フィールドがどくまみれになっちまったな………』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

試合を公平に進めるためにどくの片付けをしたあとに行われたエルフマンvsロキ戦、これはまさに小細工無しのぶつかり合いとなった。

 

「レントラー、"ほうでん"!!」

「カイリキー、"ドレインパンチ"!!」

「特性「こんじょう」であがった攻撃力もこっちの「いかく」で下げさせてもらったしね。「やけど」でも体力減ってるみたいだし、これで決めるよ、"スパーク"!!」

「カイリキー!?なら次はラムパルド、"もろはのずつき"だ!!」

「な、なんて攻撃力だ…戻れ、レントラー。行くぞデンリュウ、メガシンカ!!」

「メガシンカしたところで変わらんぞ!!"もろはのずつき"!!」

「デンリュウ、"フラッシュ"!!」

 

デンリュウは元々灯台の代わりとなるほどの光を放つことが出来るポケモン。そのポケモンの放つ目眩まし用の光となればその威力は推して知るべきだ。それにいわタイプの技は威力の高い代わりに命中率はあまり高くないのだ。それはラムパルドの"もろはのずつき"も例外ではなく、ラムパルドは当て外れの方向へ突進していってしまった。

 

「今だデンリュウ、"かみなり"!!」

「ラムパルド!!最後だ、行くぞヘラクロス、メガシンカ、そして"メガホーン"!!」

「"りゅうのはどう"で牽制しつつ"でんじほう"の準備!!」

「"ミサイルばり"に変えて阻止しろ!」

「デンリュウ!?大丈夫かい!?」

「今だ、"インファイト"で決めろ!!」

「……お疲れさま。でもこれは僕の勝ちだね。」

「なんだと!?」

「エンテイ、"せいなるほのお"」

 

ロキの出したポケモンはジョウト地方の伝説のポケモン、エンテイだった。そしてエンテイの放った"せいなるほのお"はヘラクロスを一瞬にして飲み込み、一撃で倒してしまった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「がんばろうね、みんな。」

 

ウェンディは試合の直前、モンスターボール越しに皆に声をかけた。それをボールをカタカタ鳴らすことで返事をもらったあと、彼女はバトルフィールドにあがった。

 

『一回戦最終、第八試合、マスターvsウェンディ、はじめっ!!』

「いくのじゃ、アバゴーラ!!」

「お願い、カノン!!」

 

マスターのアバゴーラに対してウェンディはホウエン地方の伝説のポケモン、ラティアスのカノンをくりだした。

 

「"いわなだれ"!!」

「"サイコキネシス"で跳ね返して!!」

「なんと!!"たきのぼり"で岩ごと突っ切れ!!」

「岩に気をとられている間に"ミストボール"、そして"りゅうせいぐん"!!」

 

"たきのぼり"で跳ね返された"いわなだれ"を砕いたアバゴーラ、しかしそれをラティアスの"ミストボール"によって阻害され、持ち物の「こころのしずく」で強化された"りゅうせいぐん"によりアバゴーラは何もできずに倒れてしまった。

 

「ふむ、いつも側で"チャンピオン"の動きを見ていたからか、無駄が全くない。行くぞ、ドダイトス!!」

「カノン、交代!頑張って、ブイちゃん!!」

「ドダイトス、"やどりぎのたね"じゃ!!」

「"でんこうせっか"と"かげぶんしん"で避けて、そして"ハイパーボイス"!!」

「"じしん"じゃ!!」

「ブイちゃん、ジャンプして避けて!!」

 

ドダイトスの範囲攻撃をジャンプでかわそうとしたブイちゃんだが、間に合わずに"じしん"を食らってしまった。だが、それと同時にドダイトスも突然崩れ落ちた。

 

「ドダイトス!?……寝ておるのか?」

「"あくび"で眠らせました。いまだよブイちゃん、"ふるいたてる"!そして"おんがえし"!!」

 

"ふるいたてる"と特性「てきおうりょく」で強化した"おんがえし"。さらに"おんがえし"はポケモンがなついているほど強くなる技。なついてるどころの話ではないウェンディとブイちゃんの場合なら、

 

「ドダイトス……倒されてしまったか。ならば最後を頼んだぞ、ゼルネアス!!」

 

いくら防御の高いドダイトスでも倒れた。だが次にマスターの出したポケモンはカロスの伝説のポケモンで、生命を司るポケモン、ゼルネアスだ。さすがにダメージの大きいブイちゃんでは太刀打ちできないと察したウェンディはブイちゃんを戻した。

 

「お願い、ルギア!!」

『(ちょっと待てぇぇ!なんで伝説vs伝説になってんの!?)』

 

レッドの疑問もごもっともだ。なぜなら普通なら絶対お目にかけられない伝説の組合わせだからだ。 そんなこと御構い無し戦いは続行した。

 

「"ジオコントロール"!!」

「"めいそう"!!」

 

ゼルネアスは持ち物の「パワフルハーブ」で、ルギアもそれに対抗するが如く互いの能力を上げていった。

 

「"ひかりのかべ"、そして"メガホーン"!!」

「"みらいよち"、そして"ハイドロポンプ"!!」

「さて、これで終わりじゃ、"ムーンフォース"!!」

「ルギア、"エアロブラスト"!!」

 

伝説同士の必殺技のぶつかり合い、それはとんでもない爆風をおこし、砂煙がごうと舞った。そしてその後、フィールドが確認出来るようになるとぶつかり合いの結果が見えてきた。そこに最後までたっていたのは、ウェンディのルギアだった。

 

『"エアロブラスト"が急所に当たったことで上げていた特防が無視されたことでゼルネアスの方がダメージがでかかったみたいだね。一回戦最終戦、マスターvsウェンディ、勝者ウェンディ!!そして十分休憩のあと、第二回戦を始めます!!』

 

第一回戦は終わり、次の第二回戦の対戦カードは次の通りだ。

 

ナツvsグレイ

ルーシィvsエルザ

ギルダーツvsミラ

ロキvsウェンディ

 

となった。勝負はこれからである……

 

To be continued…▼




あと数回フェアリーテイル要素ゼロの話が続きますがご了承下さい。

ではまた次回


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report51 第二回戦

大変お久しぶりです!!

色々忙しかったので3ヶ月も空いてしまいました、申し訳ございません!!

数話前から続くオリジナル編、あと3話ほどお付き合いください。

それではどうぞ!!


一回戦が終わった、フェアリーテイルメンバーによるポケモンバトル大会、その名も"ポケモンリーグ・マグノリア大会"。いよいよ二回戦となった。

 

「お前か、グレイ。」

「お前には負けねぇよ、ナツ。」

「こっちのセリフだ、グレイ。」

「あとはポケモンバトルでってか?」

「燃えてきたぞ……!!」

『それではお待たせしました、第二回戦第一試合、ナツvsグレイ始め!!』

「行くぜ、ボーマンダ!!」

「マニューラ!!」

「"だいもんじ"!!」

「マニューラ、"アイスメイク・盾"!そっから"アイスメイク・槍騎兵"!!」

「空へ飛んでかわしながら"りゅうのはどう"で反撃だ!!」

 

竜の咆哮と氷の槍が飛び交うこのバトル、氷が天敵なボーマンダには非常に不利な状況だがボーマンダは制空権があるという大きい利点を得ていることでなんとか均衡を保っていた。

 

「マニューラ、"こおりのつぶて"!!」

「ボーマンダ、"いわなだれ"!!」

「……!!まずい、マニューラ下がれ!!」

「今だボーマンダ、"げきりん"!!」

 

ボーマンダの特性「いかく」で攻撃力を下げられたマニューラの"こおりのつぶて"は相性の悪い"いわなだれ"に弾かれた。マニューラを回避させたグレイ、その隙を見てナツがボーマンダに大技、"げきりん"を食らわせてマニューラを倒した。

 

「くっ!グレイシア、"あられ"そして"ふぶき"!!」

「ボーマンダ!!やるじゃねぇか。」

 

しかしそのすぐにグレイシアが"あられ"により必中となった"ふぶき"でボーマンダを倒した。そしてナツが次に出したポケモンは、

 

「ガブリアス!!」

「はっ、また氷の苦手なやつが来たな!!」

「そいつはどうかな?ガブリアス、"すなあらし"!!」

「なっ!?ならグレイシア、もう一回"あられ"!!」

 

ガブリアスの"すなあらし"、そしてグレイシアの"あられ"でまたもやフィールドは砂と霰の舞い散るカオスとなった。さらにガブリアスの特性「すながくれ」、グレイシアの特性「ゆきがくれ」はそれぞれ砂嵐と霰の舞う時に回避率のあがるもので、技の当たらないこと当たらないこと。

 

「グレイシア、"こごえるかぜ"!!」

「"すなじごく"!!」

「すばやさを下げたな、今だ、"れいとうビーム"!!」

「ガブリアス、"すなじごく"で閉じ込めた今のうちに"じしん"!!」

『…………これは、相打ち、両者戦闘不能だね。』

「そうか。ありがとな、ガブリアス。最後だ、行くぜ、リザードン!!」

「相性最悪だが決めるぞ、オニゴーリ!!」

「「メガシンカ!!」」

 

双方は最後のポケモン同士をメガシンカさせた。ナツはリザードンをメガリザードンYに、グレイはメガオニゴーリにした。そしてメガリザードンYの特性「ひでり」により砂嵐と霰吹くフィールドを一転、雲一つ無い晴れに変えた。

 

「オニゴーリ、"こおりのキバ"!!」

「空へ飛んでかわしてから"火竜の翼撃"!!」

「"氷欠泉(アイスゲイザー)"!!」

「"エアスラッシュ"!!」

「"ロケットずつき"!!」

「"かえんほうしゃ"!!」

「(くそっ、相性に加えて晴れの天気…!!このままじゃ負ける!!一か八か、やるしかねぇ!!)オニゴーリ、一撃必殺、"ぜったいれいど"!!」

「なっ!!リザードン、"ブラストバーン"!!」

氷の一撃必殺、そして炎の奥義のぶつかりはフィールドに大きな穴を作り上げた。そして倒れていたのは……

 

『オニゴーリ、戦闘不能!!勝者ナツ!!…グレイの一発逆転の策も良かったけど"ぜったいれいど"みたいな技は命中に難ありだから惜しかったね。』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「お願い、クレッフィ!!」

「行くぞ、ギルガルド!!」

 

続いて第二試合、ルーシィvsエルザはそれぞれはがねタイプのクレッフィとギルガルドを出してきた。

 

「"リフレクター"!!」

「"アイアンヘッド"!!」

「距離をとって"シャドーボール"!!」

「"ひかりのかべ"を張ってから"イカサマ"で反撃よ!!」

「"キングシールド"で防げ!!」

「今のうちに"みがわり"……ってあれ?鍵がない!!」

 

ルーシィの言う鍵はもちろん自宅の鍵ではない。そしてクレッフィは鍵を集める趣味のある、鍵の妖精のポケモンである。そこから導き出される答えは………

 

「私をみがわり扱いとはいい度胸だな、鍵野郎。そして小娘、常々鍵の管理をしておけと言っただろうが、ああん!?」

「す、すみません………」

 

クレッフィがいつの間にかルーシィの鍵を持っていて門を開けてしまったのだ。よりによって一番強力で怒らせてはいけない"宝瓶宮のアクエリアス"をだ。そのアクエリアスは怒りに任せて思いっきり持っている水瓶を振り、一面を波で押し流した。レッドがとっさに"ワイドガード"で観客まで水の被害をいかないようにしたが、味方まで巻き込む渦潮は強力で、ギルガルドは一撃KO、クレッフィ(とルーシィ)は"ひかりのかべ"により威力は軽減されたはずなのだが、クレッフィとルーシィは目を回していた。アクエリアスはその後不機嫌のまま星霊界へと帰っていった。

 

『Oh……とりあえずギルガルド、クレッフィ両者戦闘不能。』

「ちょっとまて、これありかよ!?」

『うーん…あり!!みんなも自分の魔法教えてるしありで!!その代わりにクレッフィに道具を持たせるのは次があればなしでね。では両者次のポケモンを!!』

「ケルディオ!!」

「お、お願いスターミー、"サイコキネシス"!!」

「ケルディオ、"アクアジェット"でかわしながら接近!!」

「"ハイドロポンプ"!!」

「はねのけて"インファイト"!!」

「"10まんボルト"で距離をとって!!」

 

クレッフィの置き土産の"リフレクター"と"ひかりのかべ"で守られているスターミーにケルディオは最初から威力の高い技で接近戦を仕掛けた。

 

「スターミー、一旦"じこさいせい"!!」

「そのうちに"かわらわり"で壁を割れ!!」

「あっ!!しまった!!」

「すきありっ!ケルディオ、必殺、"しんぴのつるぎ"!!」

 

エルザは邪魔な壁を割り、ケルディオの必殺技の"しんぴのつるぎ"を繰り出したが、ルーシィはニヤリとした。

 

「こうなったら奥の手よ、スターミー、"ミラーコート"!!」

「ケルディオ!?」

 

"しんぴのつるぎ"は直接攻撃だが特殊技に分類される珍しい技、それゆえに受けた特殊技を2倍にして返す"ミラーコート"で跳ね返した。自分の必殺技の倍の威力を食らったケルディオは倒れてしまった。しかしこのミラーコート、自分のダメージが無効化するわけではないのでルーシィはスターミーに「じこさいせい」の指示をしようとしていた。しかしエルザの次の行動はそれよりも速かった。

 

「回復をさせるな、エルレイド!!"かげうち"で妨害!そして"リーフブレード"!!」

「スターミー!!………お疲れさま、行くよ、ジラーチ!!」

「エルレイド、メガシンカ!!」

「ジラーチ、"はめつのねがい"!!」

「"つじぎり"!!」

「"アイアンヘッド"で受け止めて!!」

 

エルレイドの"つじぎり"を"アイアンヘッド"で受け止めたジラーチ。それによりエルレイドは怯んでしまった。

 

「今よ、ジラーチ、"サイコキネシス"!!」

 

"サイコキネシス"を決めたルーシィは止めの追撃を与えようとしたその時、エルレイドが目にも止まらない速さでジラーチまで距離を詰めていた。

 

「うそっ、なんで急に!?」

「エルレイドの特性「ふくつのこころ」。怯むほどすばやさが上がるものだ。エルレイド、"インファイト"!!」

 

ジラーチに大ダメージを与えたエルレイド。しかしどちらも体力は少なくなっていた。その時、上空から"はめつのねがい"が飛んで来た。しかしすばやさの上がったエルレイドには当たらなかった。その隙に一気にジラーチまで接近したエルレイドだったが、ジラーチの数歩手前でいきなり倒れた。

 

「なっ……!?」

「やったーっ!!勝ったよジラーチ……てもう寝てるし。」

「一体何をしたのだ?」

「"はめつのねがい"の後にこっそり"みらいよち"をかけていたの。」

「なるほど。それでとくぼうの下がっていたエルレイドは倒れた訳か。完敗だ。」

『ここはルーシィの策が上手だったみたいだね。という訳で第二試合、ルーシィの勝ち!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「行くぜ、レジギガス!!」

「行くのよ、ゲンガー!!」

 

パワー型のギルダーツとトリッキーなミラ。対極的な戦いをする二人の勝負の行方は……

 

「レジギガス、"かみなりパンチ"!!」

「"まもる"で防いで、ゲンガー!!」

 

最初の攻撃を防いだゲンガーだがギルダーツは何故かニヤリとして、普通ならしない指示を出した。

 

「レジギガス、"にぎりつぶす"!!」

 

ノーマル技はゴーストはすり抜けるのが相場、しかしゲンガーは見事に握りつぶされた。そしてゲンガーはみるみるうちにゾロアークになった。

 

「…いつ気づいたのかしら?」

「最初に殴った時に当たり方に違和感があったからな。"きあいのタスキ"がなけりゃ一発だったけどな。」

「そうね。せめて一矢報いましょ、"ナイトバースト"!!」

 

ゾロアークの"ナイトバースト"を耐えたレジギガスはそのまま反撃をし、ゾロアークは倒れた。

 

「なら今度は本物よ、ゲンガー!メガシンカ!!」

「レジギガス、"ほのおのパンチ"!!」

「かわして"どくどく"!!」

「ちいっ、レジギガス、"じしん"!!」

「"まもる"!!」

 

調子が戻らず攻撃に雑味が残るレジギガスの攻撃をかわしながらゲンガーはどくを活かしつつ翻弄していた。

 

「止めの"ヘドロばくだん"よ、ゲンガー!!」

「どくのダメージが痛かったな。戻れレジギガス、行くぞマリルリ!!」

「もう一回"ヘドロばくだん"!!」

 

ゲンガーの"ヘドロばくだん"はマリルリに命中し、効果バツグンのダメージを与えたが体力の高いマリルリの体力を半分ほど削るにとどめた。

 

「マリルリ、「オボンの実」を食べてから"はらだいこ"!!」

 

マリルリの技、"はらだいこ"は体力を削る代わりに攻撃力を限界まで上げる技。さらに特性「ちからもち」によりマリルリの攻撃力は凄まじいものになり、足踏みで地面が割れた。しかしミラは至って冷静だった。

 

「攻撃力が上がっても体力は残り僅かのはず。それにゲンガーの方がすばやさでは上よ。ゲンガー、"ヘドロ………」

「"アクアジェット"!!」

「!ゲンガー、"まもる"に変更!!」

 

すばやさで勝っていることで安心していたミラだったがギルダーツがマリルリに指示をしたのは先制技の"アクアジェット"。ゲンガーは慌てて守りに入ることで事なきを得たが、

 

「とどめの"たきのぼり"だ!!」

 

追撃の"たきのぼり"で戦闘不能となった。

 

「ありがとう、ゲンガー。がんばって、ハピナス!"ちいさくなる"そして避けながらさらに"ちいさくなる"!!」

「マリルリ、"じゃれつく"!!」

 

ミラの最後の一体のハピナスは出るや否やちいさくなることで回避率があがりマリルリの攻撃をかわしながらさらにちいさくなった。

 

「これで決めて、"チャージビーム"!!」

「おっと、戻れマリルリ、いくぞドサイドン!!」

「あら、無効化されちゃったわね。でも小さくなったハピナスに当たるかしら?」

「そいつはどうかな?ドサイドン、"じしん"からの"いわなだれ"!!」

 

しかしハピナスはそれをヒラヒラとかわしていた。"じしん"はともかくいわ技は総じて命中が低めなので当たらなかった。

 

「どれだけ固くてもこれなら関係ないわ、"ちきゅうなげ"!!」

 

反転攻勢にでたミラはハピナスに必ず相手に一定ダメージを与える"ちきゅうなげ"を繰り出しそのままドサイドンの巨体を投げ飛ばした。しかし、

 

「ドサイドン、そこで"ふみつけ"!!」

「しまった!!」

 

投げ飛ばされたことでハピナスの居場所を見つけたドサイドンにギルダーツは小さくなったポケモンに効果的な"ふみつけ"を指示した。大ダメージの上に怯んだハピナスにギルダーツは止めの一撃を指示した。

 

「動けないやつになら当たるだろう、"じわれ"!!」

 

どれだけ体力があっても戦闘不能になる攻撃でハピナスは倒れた。

 

『ハピナス戦闘不能、よって勝者、ギルダーツ!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『第二回戦最終試合、ロキvsウェンディ、始め!!』

「行くよ、レントラー!!」

「お願い、リュースケ!!」

 

ロキはレントラーを、ウェンディはカイリューのリュースケを繰り出した。先に仕掛けたのはロキだった。

 

「レントラー、"こおりのキバ"!!」

 

ドラゴン・ひこうタイプのリュースケに効果バツグンの攻撃だったのだがリュースケは噛みつかれたままあまり効いていないという顔をしていた。そして噛みついてきたレントラーごと空へ飛び上がった。

 

「リュースケ、そのまま"ドラゴンダイブ"!!」

 

そこから急降下して叩きつけられたレントラーは特性「いかく」で攻撃を下げていたとはいえ少なくないダメージを受け、さらに怯んでいた。効果バツグンの氷技を受けたにも関わらず余りダメージを受けていないことに違和感を感じていたロキに対してウェンディはその理由を述べた。

 

「特性「マルチスケイル」。無傷の時に受けるダメージを大幅に軽減することで大の苦手の氷技もあまり受けません。そして今のうちに"はねやすめ"。」

 

すぐに羽を休めたリュースケの傷はみるみるうちに無くなった。それと同時にレントラーも復活した。

 

「レントラー、"じゅうでん"だ!!」

「させません!リュースケ、"しんそく"!!」

「ならば"ほうでん"!!」

「"じしん"!!」

 

レントラーの"ほうでん"はリュースケにあたり、さらにまひにまでさせたがリュースケの"じしん"によりレントラーは戦闘不能となった。

 

「くっ、なら行くよデンリュウ、メガシンカ!!」

「リュースケ、大丈夫?」

 

ロキの出したデンリュウがメガシンカしたのを前に、ウェンディはまひで苦い顔をしているリュースケを気遣ったがリュースケは問題ないと鳴き声で答えた。

 

「デンリュウ、"パワージェム"!!」

「リュースケ、"じしん"!!」

 

「マルチスケイル」の発動しないリュースケに効果バツグンの"パワージェム"は大きなダメージとなり、さらにまひで反撃ができなかった。

 

「よし、デンリュウ、止めの"りゅうのはどう"!!」

「リュースケ、"りゅうせいぐん"!!」

 

まひの体を推して出した"りゅうせいぐん"は無傷だったデンリュウにとって軽視できるものではないがやはりまひの副作用により狙いが定まらずに半分ほどしか当たらなかった。そして反撃の"りゅうのはどう"によりリュースケは地に倒れた。

 

「お疲れ様、リュースケ。がんばって、キッス!!"エアスラッシュ"!!」

 

ウェンディのだしたポケモンはトゲキッスのキッス。すぐにはなった"エアスラッシュ"はデンリュウにはこうかいまひとつなのであまり効いていないが、追加効果で怯んでしまった。

 

「デンリュウ、"10まんボルト"!!」

「させません、キッス、もう一度"エアスラッシュ"!!」

 

キッスの特性は「てんのめぐみ」、追加効果発動確率が2倍になるものだ。それによりデンリュウは何回も怯み無抵抗でダメージを食らっているのだ。そして体力が僅かになったところでウェンディは指示を出した。

 

「これで終わりです、"マジカルシャイン"!!」

 

竜を滅する妖精の光はデンリュウを包み込み、その光が消えるとデンリュウが戦闘不能で倒れていた。しかし残り一体のロキの顔に焦りはなかった。そして彼は最後のポケモンを出した。

 

「行くよ、エンテイ!!」

 

エンテイは出てくるや否やその咆哮が辺りに轟いた。そしてすぐに"ふんか"を繰り出してきたのだ。キッスはなんとかそれをダメージを負いながらも凌いでエンテイの苦手な"みずのはどう"で反撃したが、エンテイの高温の炎により蒸発してしまった。

 

「これで決めるよ、エンテイ!"だいもんじ"!!」

 

エンテイの業火に呑まれたキッスはそのあとふらふらと空から落ち戦闘不能となった。

 

「ありがとね、キッス。あとはお願い、アンシー!!」

 

ウェンディが最後に出したポケモンは最近レッドが引き取り、ウェンディに懐いたポケモン、ディアンシーのアンシーだった。ディアンシーは相性の面ではエンテイに強いいわタイプではあるがアンシーは産まれたばかりの幼い個体のようだと聞かされていたギルドのメンバーは果たして本当に闘えるのかと若干心配していたがその心配は無用のものであった。

 

「アンシー、"がんせきふうじ"と"いわなだれ"!!」

 

いきなりコンビネーション技を使い、大量の岩石でエンテイに効果バツグンのダメージを与えた上に動きを制限したウェンディとアンシーだったのだがいかんせん火力が足りなく、倒すまでには至らなかった。それによりロキとエンテイの反撃を許してしまった。

 

「エンテイ、"じならし"で周りの岩石を壊してから"だいもんじ"!!」

「"ムーンフォース"で応戦して!!」

「そのうちに"ほのおのうず"で相手を閉じ込めろ!それから"せいなるほのお"!!」

 

前の攻撃で相手を牽制してから大技の"せいなるほのお"を繰り出したエンテイ。"ほのおのうず"に閉じ込められたアンシーに当たりそうになったとき、ウェンディがあるものを掲げ大声で指示を出した。

 

「アンシー、メガシンカ!!」

 

掲げられたもの、それはメガストーンであった。その瞬間炎の渦の中から虹色の光が漏れ出していた。そして光が消えると同時に剣の型どられた桃色のダイアモンドを生み出し一薙ぎで炎をかき消した。

 

「アンシー、"ダイアストーム"!!」

「ぐっ、エンテイ"せいなるほのお"!!」

「"ダイアストーム"でぼうぎょの上がったアンシーには効きません!これで終わりです、"ストーンエッジ"!!」

 

必殺技"ダイアストーム"により大ダメージを与えた上にぼうぎょが上がったことで物理技の"せいなるほのお"の反撃を凌ぎ、"ストーンエッジ"の急所の一撃でエンテイを倒し、ウェンディがロキを下し準決勝へと駒を進めた。そして次の準決勝の対戦表は次のようになった。

 

ナツvsルーシィ

ギルダーツvsウェンディ

 

残り試合僅か、この大会を勝利し、その先に待つ最強ポケモントレーナー・レッドと対戦するのは誰だろうか……

 

To be continued…▼




これからも忙しくなりそうなのでこれからも投稿頻度は少ないと思いますが暖かい目で見守ってくださると幸いです。

それではよいお年を、そしてこれからも宜しくお願いします!!


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report52 準決勝と決勝

ポケモン完全新作キタァァァ!!!

楽しみにしながらピカチュウ版のピカチュウの反応にいちいち可愛いなと思い、今のポケモンとの仕様の違いに戸惑いながらピカチュウ版やってる作者です。


早くも準決勝となった、フェアリーテイルのメンバーによるポケモンバトル大会、名も"ポケモンリーグ・マグノリア大会"。準決勝の第一試合、ナツvsルーシィが始まろうとしていた。自信満々のナツと緊張気味なルーシィ、対極な二人をよそに審判台に上がったレッドによる試合の号令が出された。

 

『ただいまより準決勝第一試合、ナツ対ルーシィ、始めっ!!』

「行けっ、ボーマンダ!!」

「ジラーチ!!」

「「"しねんのずつき"!!」」

 

出るや否や"しねんのずつき"をぶつけた二匹。パワーこそはボーマンダが上で、かつ「いかく」でジラーチの攻撃力が下がっていたが相性としては圧倒的にジラーチが有利だった。すると今度は距離をとった攻撃を始めた。

 

「"だいもんじ"!!」

「"スピードスター"で炎を散らしてから"サイコキネシス"で炎をお返しして!!」

 

ボーマンダの炎はジラーチにより分散された火の粉が次々とボーマンダに帰って来た。トレーナーであるナツみたいに炎を食べることの出来ないボーマンダはそのままくらい、やけど状態になってしまった。

 

「今のうちに"アイアンヘッド"!!」

「"ドラゴンクロー"で防げ!!」

 

"ドラゴンクロー"で"アイアンヘッド"に向かったボーマンダ、しかしやけどのパワーダウンに加え、怯みが出てしまったのでバランスが崩れた。

 

「とどめの"ラスターカノン"!!」

「クソォッ!!………よくやったボーマンダ、行くぞガブリアス!!」

 

戦闘不能となったボーマンダに代わり出てきたのはガブリアスであった。だが先手を撃ったのはルーシィのジラーチだった。

 

「"サイコキネシス"よ、ジラーチ!!」

「振り切って"じしん"!!」

 

ジラーチの"サイコキネシス"を振り切ったガブリアス。効果バツグンのジラーチには絶大なダメージだった。とっさに"ねむる"をし、回復してから「カゴの実」で眠りから復活したのだが受けるダメージを考えるとこれ以上の持久戦は無理だとルーシィにも分かっていた。

 

「だったら一か八かよジラーチ、"りゅうせいぐん"!!」

「!こっちも"りゅうせいぐん"だ、ガブリアス!!」

 

二体の"りゅうせいぐん"は空から無数に降り注ぎフィールドごと大穴を空けた。そこから二体とも出てきたがダメージこそは効果バツグンだったガブリアスの方が大きかったが、ジラーチのダメージが小さいということではなかった。そして耐えきったガブリアスの反撃の"じしん"でジラーチは倒れた。

 

「ありがとうジラーチ。お願いスターミー!"なみのり"!!」

 

スターミーをだしたと同時に"なみのり"で凸凹なフィールドの穴が大きな水たまりとなった。ガブリアスは飛んでかわしたがスターミーはより速くガブリアスに迫った。

 

「"れいとうビーム"!!」

「"だいもんじ"で防御!!そこから"かみくだく"!!」

「"ほごしょく"と"コスモパワー"で凌いで!!」

 

"れいとうビーム"を防いだガブリアスは逆に効果バツグンな"かみくだく"をしたが、スターミーは"ほごしょく"でタイプを変えて"コスモパワー"で防御・特防を上げてしのいだ。先の"りゅうせいぐん"で穴ぼこになり、さらに"なみのり"をした結果元のフィールドの草むらに岩場、土、水辺と様々な地形を生み出したことでさまざまなタイプ変化をして、ガブリアスを翻弄した。ガブリアスには疲れが見えてきたのを隙にルーシィはとどめの一発を命じた。

 

「これで決めるわ、スターミー、"れいとうビーム"!!」

 

今度の氷のビームはガブリアスに当たり、一瞬で戦闘不能に追い込んだ。

 

「こいつで逆転だ、行くぞリザードン、メガシンカ、Y!!まずはみずたまりを無くす、"ねっぷう"!!」

 

みずたまりはメガリザードンYの特性「ひでり」で強化された"ねっぷう"で蒸発し、かつスターミーの逃げ場を減らしダメージを与えた。

 

「スターミー、"ハイドロポンプ"よ!!」

「"ソーラービーム"で対向、そして"れんごく"だ!!」

 

"ハイドロポンプ"で対向するも晴れで威力を抑えられ、"ソーラービーム"に押し負けしたところに"れんごく"を食らったスターミーはやけどのダメージを込めてダウンした。

 

「くっ…最後行くわよクレッフィ!!」

 

クレッフィの鍵には1つ、金色の黄道十二門の鍵が1つついていた。その鍵とは…

 

「人馬宮の扉"サジタリウス"開門!!」

「であるからして~もしもし!」

 

馬の被り物を付け弓を構える人馬宮サジタリウスであった。

 

「構わねぇ、リザードン"かえんほうしゃ"!!」

「岩の陰に隠れて!クレッフィは"ひかりのかべ"と"リフレクター"!!」

 

"かえんほうしゃ"を岩陰で凌いだ隙にクレッフィがサジタリウスにダメージ軽減の壁をはった。そしてクレッフィの援護の下、サジタリウスは岩場から穴ぼこへと移動を繰り返しては矢を次々と放った。リザードンは一部は跳ね返せても一部は命中し、ダメージを受けた。しかしナツという男、普段は頭は良いとは言えないが戦闘などの時には頭が回る男である。

 

「ちっ、うっとうしいな…!リザードン、"じならし"!!」

 

リザードンの"じならし"はクレッフィとサジタリウスの動きを遅くしたではなく凸凹な地形を技の通りならしてしまったのだ。それにより慌てる相手を見逃すナツではなかった。

 

「決めるぞリザードン、"ブラストバーン"!!」

『壁もお構い無しの業火……クレッフィ戦闘不能、ナツの勝ち!!』

「よっしゃあ!!」

「負けちゃったか~いいとこまでいったんだけどな~……」

『にしても何回目だ、ぐちゃぐちゃになったフィールド直すの。めんどくさいから次の試合このままで行こう…』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「行くぜ、マリルリ!!」

「行くよ、リュースケ!!」

 

次の第二試合のギルダーツ対ウェンディ、ギルダーツはマリルリを、ウェンディはカイリューのリュースケを繰り出した。

 

「マリルリ、"はらだいこ"!!」

「"りゅうのまい"!!」

「"アクアジェット"!!」

「させない、"しんそく"!!」

 

マリルリの"アクアジェット"の前に"しんそく"を決めたリュースケ。その後再度"アクアジェット"で突進して来たが特性「マルチスケイル」によりダメージをほぼ無効にした上で掴み、"たたきつける"で止めをさした。

 

「次たのんだぜ、ドサイドン!!」

「リュースケ、"はねやすめ"で一旦回復!!」

「隙あり、"ストーンエッジ"!!」

 

"ストーンエッジ"は確かにリュースケに命中したが、リュースケは「マルチスケイル」が発動した上に知らない方も割りと多いのだが"はねやすめ"をしたターンは地上に降り立つため「ひこう」タイプが消えるのだ。実はウェンディもこの事は後から知ったのだが結果から言えば大ダメージを回避したのだ。

 

「リュースケ、"ドラゴンダイブ"!!」

「"れいとうパンチ"で迎え撃て!!」

「うっ……ごめんねリュースケ、そのまま全力でぶつかって!!」

 

あえてリスクを省みずにドサイドンにぶつかることで上からの攻撃というメリットを活かしドサイドンを押し返すことでダメージを減らしたリュースケ。しかしドサイドンの防御力と苦手な氷の拳には堪らず、徐々に押し返された。

 

「今だドサイドン、"ストーンエッジ"!!」

「リュースケ!!」

 

ついにリュースケは倒れた。ウェンディはボールに戻し一言「お疲れ様」と声をかけた後、次のポケモン、ラティアスのカノンを出した。

 

「一撃で落とすぞドサイドン、"がんせきほう"!!」

「させません、カノン"ミストボール"!!」

 

ドサイドンの岩石が放たれる前にカノンからの"ミストボール"による霧で視界が遮られ"がんせきほう"は空へと逸れた。そのうちにカノンは自慢のスピードを活かして後ろに回り込んでいた。

 

「"サイコキネシス"で決めて、カノン!!」

 

持ち物「こころのしずく」で威力を底上げされた強力な念力で特防が高いとはお世辞にも言えないドサイドンはたちまち戦闘不能になった。しかしギルダーツの顔には敗北など考えていないようだった。

 

「こいつで逆転してやる、レジギガス!!」

「カノン、"りゅうのはどう"からの"サイコキネシス"!!」

 

カノンは持てる強力な技を続けざまに繰り出した。しかし白い巨人は動かざること山の如し、まるで効いてないかのように直立不動だった。その事でウェンディには焦りが生じ始めた。それによりウェンディはカノンの異変に気づかなかった。取り返しのつかないところまで……

 

「え……?カノン、どうしたの!?」

『ラティアスのカノン、戦闘不能!!……なるほど、ギルダーツにしては珍しい。』

「そうだろレッド?ウェンディに気づかないように"こごえるかぜ"で体力を削るの、いい作戦だろ?それにこいつの調子も上がってきたみたいだしな。」

「っ……!!でもダメージは溜まってるはず、決めて、キッス!!」

 

ウェンディが最後に繰り出したポケモン、それはトゲキッスのキッスだった。キッスの体力に対してレジギガスの体力は少なくなっているが「スロースタート」が解除されたレジギガスのパワーを考えると戦局なぞ一瞬でひっくり返る、どちらが勝ってもおかしくない状況である。そんな中、先に動いたのはギルダーツだった。

 

「一気に行くぞ、"にぎりつぶす"!!」

「近づけないで、"はどうだん"!!」

 

先程から一転猛スピードで駆け抜けてくるレジギガスを"はどうだん"で迎え撃つキッス。しかし効果バツグンにも関わらず突撃してくるのを見てウェンディはキッスに"はどうだん"の指示を止めた。それを良しとして更にキッスに迫り、握り潰そうとした時、

 

「今だよキッス、手と顔に"エアスラッシュ"!!」

 

レジギガスの、前に出していた手と顔に風の刃が炸裂した。油断したところの不意討ちな上キッスの特性「てんのめぐみ」でレジギガスは怯んだ。

 

「カノンの時と合わせたらダメージはかなりあるはず!これで決めるよ、"マジカルシャイン"!!」

 

妖精の光はレジギガスを飲み込んだ。そして光が晴れるとレジギガスは前のめりにズシンと音を立てて崩れ落ちた。

 

『レジギガス戦闘不能、よって勝者ウェンディ!!』

「やったぁ!!皆お疲れ様!!」

「あらあら、俺もここまでかい。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『さて、いよいよ決勝戦、ナツvsウェンディ、始め!!』

「行くぜ、ボーマンダ!!」

「行くよ、ルギア!!」

 

残すは決勝のみとなったポケモンリーグ・マグノリア大会。決勝の選手であるナツとウェンディは同時にボールを投げた。出てきたポケモンはそれぞれボーマンダとルギア。出てくるや2体の飛行ポケモンは空へ飛び上がった。

 

「先手必勝、ボーマンダ"だいもんじ"!!」

「"あまごい"で威力を抑えてから"かぜおこし"で吹き飛ばして!!」

 

ルギアはジョウト地方では水の神として奉られているポケモン、"あまごい"の雨はすぐさまどしゃ降りに変わった。それにより弱まった"だいもんじ"は"かぜおこし"により「大」文字が「中」文字、「小」文字となり雨空の彼方へと消えた。

 

「"ハイドロポンプ"!!」

「こっちも"ハイドロポンプ"!!」

 

ルギアのハイドロポンプに負けじとボーマンダもハイドロポンプを放つが水の神のそれはボーマンダのものとは比べ物にならなかった。そして押し返されたボーマンダには、雨により強化された"ハイドロポンプ"を、効果いまひとつでも少なくないダメージを負った。

 

「これで決めるよ、ルギア"エアロブラスト"!!」

 

ルギアの必殺技である空気の砲弾はボーマンダの急所に当たり、空から撃ち落とした。

 

「よくやった、ボーマンダ!行くぞガブリアス!!」

「一気に行くよルギア、"サイコキネシス"!!」

「"きりさく"!!」

 

次に出てきたガブリアスはなんとルギアの念力を切り裂いた。そしてガブリアスはジャンプをしてルギアに急接近した。

 

「"かみくだく"!!」

「"れいとうビーム"!!」

「かわしてルギアを踏み台にさらにジャンプ!そっから"ドラゴンダイブ"!!」

 

"れいとうビーム"でガブリアスを倒そうとしたルギアだが溜めている隙に上をとられ反撃の"ドラゴンダイブ"でルギアは倒されてしまった。

 

「ありがとう、ルギア。頑張れアンシー!!」

「いわタイプだったな、そいつ。なら"じしん"!!」

「"マジカルシャイン"で目眩まし!そしてメガシンカ!!」

 

ウェンディの次のポケモンはディアンシーのアンシー。"じしん"を放たれる前に"マジカルシャイン"で目眩ましを含めた攻撃をし、相手に隙のできたタイミングでメガシンカをし、メガディアンシーへと進化した。

 

「"ダイアストーム"で身を固めながら攻撃、ガブリアスを寄せ付けないで!!」

「"きりさく"で飛んでくる岩を弾け、ガブリアス!そっから"すなじごく"!!」

 

"ダイアストーム"で防御を高めながらガブリアスとの距離を保とうとしたアンシー。それをガブリアスは"きりさく"でどかしてから"すなじごく"でアンシーを砂塵の中に閉じ込めた。

 

「アンシー!?」

「チャンスだ、ガブリアス!"アイアンヘッド"!!」

 

アンシーが砂塵に捕らわれている間にガブリアスはアンシーに絶大な効果のある鋼のように頭を硬くして、アンシーに向かって行った。そして攻撃が決まる直前、

 

「今だよアンシー、"ムーンフォース"!!」

「なっ、ガブリアス!?」

 

アンシーが0距離からガブリアスに効果バツグンな"ムーンフォース"を土手っ腹に撃ち込み、その場が爆発を起こした。そして爆発が収まるとその場には倒れている2体のポケモンがいた。どちらもの技が決まり、互いに戦闘不能となったのだ。ナツとウェンディは健闘した自分の手持ちを戻し、最後の一体を繰り出した。

 

「行くぞリザードン、メガシンカ!!」

「これで最後だよ、行くよブイちゃん!!」

 

決勝戦の行方はナツのメガリザードンXとウェンディのイーブイのブイちゃんにかかった。先に仕掛けたのはブイちゃんだ。

 

「先手必勝、ブイちゃん、"でんこうせっか"!!」

「"メガトンパンチ"で押し返せ!!」

 

ブイちゃんの"でんこうせっか"を"メガトンパンチ"で応戦したリザードン。体格にもパワーにも負けているブイちゃんでは押しきれず押し返された。

 

「"シャドーボール"!!」

「"かえんほうしゃ"!!」

 

次の"シャドーボール"は"かえんほうしゃ"により相殺されたのだがその後の行動が速かったのがリザードンだった。

 

「"ほのおのパンチ"の連打……"紅蓮火竜拳"!!」

 

炎を纏ったラッシュはウェンディが咄嗟に指示をしたブイちゃんの"すてみタックル"も無効化しその勢いで大ダメージを与え、さらに止めの追撃を決めた。

 

「とどめの"ちきゅうなげ"!!」

 

リザードンは軽々とブイちゃんをつかみ、空中で回転をかけてから地面に投げつけた。それを見てナツは勝利を確信したがそう簡単にはいかなかった。

 

「…まだ私も、ブイちゃんも諦めてはいませんよナツさん。」

「そうこなくっちゃな、ウェンディ。でも勝つのは俺だ!リザードン、"だいもんじ"!!」

「ブイちゃん!!」

 

するとブイちゃんが不意に光り始めた。進化の光だ。イーブイの進化は見つかっているだけで8通りあるが、進化条件の都合であり得るのは3通りである、筈だったのだが……

 

『えっ?』

 

審判台の上からレッドが見たのは特性「もらいび」で"だいもんじ"を無効にしたブースターになってるブイちゃんだった。ナツは"だいもんじ"が無効化された上にいつの間にか指示をされていた"ねがいごと"で回復されていることに舌打ちをしたが横で見てるレッドは違うことで頭を悩ませていた。それはブースターに進化した理由だ。イーブイの進化方法は大きく分けて三種類だ。道具進化、地形進化、信頼度による進化の3つだ。しかしこの場はイーブイが進化する条件に合っていない上に進化するための道具も持っていなかった。しかしブイちゃんは道具進化のブースターになった。その理由はこれから分かることになる。

 

「ほのお技がダメなら、"ドラゴンクロー"!!」

「ブイちゃん!!」

 

と、ブイちゃんがさらに光り始めた。すると今度はドラゴン技が効かないフェアリータイプのニンフィアに進化したのだ。

 

「"ドレインキッス"からの"ムーンフォース"!!」

 

無効化した隙に体力吸収技の"ドレインキッス"と強力な"ムーンフォース"を命中させたところからウェンディとブイちゃんの反撃が始まった。

 

「サンダースになって"でんじは"!!」

「くそっ、リザードン、"からげんき"!!」

「シャワーズに変化、"とける"で防いでから"ハイドロポンプ"!!」

 

先程と一転、多彩な攻め口によりリザードンを翻弄するブイちゃん。そして勝負がつこうとしていた。

 

「行けぇぇブイちゃん!!"おんがえし"!!」

 

ウェンディとのなつき具合が最高になっていたブイちゃんの"おんがえし"はリザードンを一気に戦闘不能にした。ウェンディの大逆転勝利だ。

 

『試合終了!ポケモンリーグ・マグノリア大会優勝、ウェンディ!!……にしてもまさか本当にいたとは………』

「レッド君、どうしたの?」

 

レッドの独り言が聞こえたウェンディは試合直後レッドに聞いていた。

 

『いや、イーブイは遺伝子が不安定だからその環境により違った進化をして、その後は安定するんだ。でもごく稀にイーブイの時から遺伝子が安定して進化しない個体や更に少ない確立で不安定すぎる遺伝子の影響でどの進化系にも自由に変わることができる個体がいるらしいとは聞いたことがあるんだけどそういった個体はその不安定さで病気になりやすかったりするとは聞いたことがあったから至って健康体なブイちゃんにはまさかそんな事があるとは……ウェンディ、ブイちゃんのこと、いつ気がついた?』

「一回戦が終わったあとにブイちゃんがなんかおかしいって言われた直後に出来るようになって……」

『見つかったのがここで良かった。場所が違ったら研究と称して何をされたか…何はともあれ、優勝おめでとう!!』

 

と、レッドは優勝者のウェンディに優勝トロフィーを渡した。渡した後にレッドは帽子を深くかぶりなおしウェンディに聞いた。

 

『さて、優勝者にはさらなる景品と"殿堂入り"をかけてチャンピオンの俺と勝負してもらうけど…ルールはどうしたい?』

「…6対6のシングルバトルでお願いします。」

『りょーかい。なら…』

 

と、レッドは持っていたモンスターボール6個を一斉に投げた。するとその中からレッドの選んだ6体が出てきた。

 

『俺がウェンディの手持ちを知った上でウェンディが俺の手持ちをしらないんじゃ不公平だからね。さらにハンデとしてポケモン交代は一部例外を除き挑戦者のみ、さらに挑戦者にのみこの道具を使うことを許可する。』

 

と、ウェンディに渡したのは"かいふくのくすり"と"げんきのかたまり"一つずつだ。

 

『さて、ならウェンディのポケモンの回復及び準備ができしだい最終試合、挑戦者ウェンディ対チャンピオンの俺、レッドのチャンピオン戦を開始する。』

 

他のフェアリーテイルのメンバーに打ち勝ちポケモンバトル大会に優勝したウェンディ。彼女の最後の相手は最強のポケモントレーナー、レッド。勝負の行方は如何に………?

 

 

To be continued…▼




レッドの手持ちです。

ピカチュウ(でんきだま)
ゴウカザル(きあいのタスキ)
ナットレイ(たべのこし)
ラプラス(カゴの実)
ラティオス(こころのしずく)
ガルーラ(ガルーラナイト)

時期は違えども嘗ての手持ちにいたポケモンたちなので扱いは熟知している。

ポケモンリーグ・マグノリア大会に優勝し、遂にチャンピオン・レッドと対戦するウェンディ。最強のポケモントレーナー相手にウェンディは勝てるのか!?

次回、「vsチャンピオン・レッド」お楽しみに!!


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report53 vsチャンピオン・レッド

この回の試合はこのBGMを脳内再生しながらお楽しみください。

BGM:vsチャンピオン
(金・銀・クリスタルorHG・SS)

そしてチャンピオン戦の二人の手持ちです。

・ウェンディ
イーブイ(NNブイちゃん、いのちのたま【持ち物変更】)
ディアンシー(NNアンシー、ディアンシナイト)
トゲキッス(NNキッス、ラムの実)
カイリュー(NNリュースケ、たつじんのおび)
ラティアス(NNカノン、こころのしずく)
ルギア(NNなし、たべのこし)

・レッド
ピカチュウ(でんきだま)
ゴウカザル(きあいのタスキ)
ナットレイ(たべのこし)
ラプラス(カゴの実)
ラティオス(こころのしずく)
ガルーラ(ガルーラナイト)




決勝戦も終わり、残るは大会優勝者、ウェンディvsチャンピオン、レッドのチャンピオン戦のみとなった。ウェンディは隣に来て応援にいるシャルルと、相手を前に真剣な目をしていた。一方相手のレッドは久し振りのポケモンバトルに楽しみなのか口角こそ上がっているがトレードマークの赤い帽子から覗く目は鷹のように"するどいめ"をしていた。試合の前にレッドはウェンディに一言だけ、自分の帽子のつばを後ろに回して言葉を発した。この後ろに回す動作、これは昔からの癖でナツの言葉を借りたら「燃えてきた」ときにするものだ。それだけこのバトルが楽しみだということだ。

 

『相手が誰であろうと手を抜かない……互いのベストをつくそう。』

「………はい!!」

「準備はいいかの?それでは最終、チャンピオン戦、開始!!」

『ピカチュウ、君に決めた!!』

「お願い、ブイちゃん!!」

『「"でんこうせっか"!!」』

 

始まりと同時にそれぞれの先鋒、ピカチュウとブイちゃんは"でんこうせっか"で激突した。すぐにピカチュウは電撃の溜めを開始したがブイちゃんはでんきにつよいくさのリーフィアに進化し、防いだ。

 

『"エレキボール"!!』

「"たたきつける"で弾いて!!」

『続けざまに"スピードスター"!!』

「"はっぱカッター"で相殺して!!」

『"アイアンテール"!!』

「こっちも"アイアンテール"!!」

 

尻尾の鍔迫り合いとなったピカチュウとブイちゃん。それを見たレッドはある奇策に出た。

 

『(思ったより迎撃に隙がない…なら!)ピカチュウ!!』

 

と、ピカチュウを呼ぶとレッドは無言で帽子のつばに手をかけ、足踏みを数回してから空いている手で忍者の印のようにした。それを見てシャルルは慌ててウェンディに声をかけた。

 

「まずいわウェンディ、レッドはジェスチャーでピカチュウに指示をしたわ!!」

「え!?ブイちゃん、距離を取って"まもる"!!」

『…読み通り。』

 

と、ピカチュウは距離を取り防御体制に入ったブイちゃんに防御貫通の"フェイント"の裏拳を叩き込み、続けて"ほっぺすりすり"でまひ状態にしてから"かみなりパンチ"をかましたが、これはウェンディの咄嗟の指示の"リーフブレード"で防がれた。

 

『…一見さんにしか通用しないし、ピカチュウでしかできないからここで倒しきる予定だったんだけどな。』

「(つ、強い…これがレッド君の本気…?)ありがとうブイちゃん、行って、ルギア!!」

 

まひ状態ではピカチュウに敵わないと思いウェンディはルギアに交代した。相性こそ悪いが伝説の中でも耐久力の優れたルギアで勝負に出た。

 

「ルギア、"サイコキネシス"でダメージを与えつつ動きを止めて!!」

『"じゅうでん"でその場をしのげ!!』

「"げんしのちから"!!」

『"雷造形(サンダーメイク)・投撃槍(スレンドスピア)!!"』

 

動きを制限されたピカチュウだが"じゅうでん"で充電した電気をすべて造形魔法の槍に籠め、"げんしのちから"ごと貫きルギアをひんし寸前まで持っていった。

 

『止めに"ボルトチェンジ"。次はゴウカザル、"ステルスロック"』

 

そして止めの"ボルトチェンジ"でルギアを倒し、追加効果による交代で出したゴウカザルに"ステルスロック"を命じた。レッドは声色を低くしてウェンディを挑発するように言った。

 

『…さてウェンディ、ただの力の張り合いじゃ俺には勝てないぞ。それとも俺がお前を買いかぶり過ぎたか?』

「む…!行くよアンシー、メガシンカ!そしてこっちも"ステルスロック"!!」

『なるほど、目には目ってことね。』

「アンシー、"リフレクター""ひかりのかべ"、そして"ストーンエッジ"!!」

『ゴウカザル、"ふるいたてる"で火力を上げて"アクロバット"で岩と"みらいよち"をよけろ!!』

 

防御を上げ、"ストーンエッジ"で距離を保ったアンシー。ゴウカザルは"ふるいたてる"で火力を上げてから身軽な動きで"ストーンエッジ"とルギアの置き土産の"みらいよち"をすり抜けてアンシーに距離を詰めた。

 

『今だ、"インファイト"、そして"かわらわり"!!』

「至近距離で"ムーンフォース"!!」

『ちっ、"フレアドライブ"でガード!!』

 

ゴウカザルが防御壁を壊すラッシュの中、アンシーは至近距離から"ムーンフォース"を放つがゴウカザルは攻撃技の"フレアドライブ"をあえて防御に使いダメージを軽減した。しかし互いのダメージは決して小さくはない。

 

「今がチャンス、必殺"ダイヤストーム"!!」

『ほのお技の奥義、覚悟しろ、"ブラストバーン"!!』

 

2体のポケモンの必殺技は拮抗したがゴウカザルの特性「もうか」が技の相性をひっくり返しアンシーを戦闘不能に持っていった。しかしゴウカザルは反動で動けずに、すぐ後に出てきたトゲキッスのキッスの"しんそく"で倒れた。

 

「(ようやく一体……でも頑張ってくれてる皆のため、負けたくない!)ここから巻き返そう、キッス!!」

『勝負はこれからだ!行くぞナットレイ、"こうそくスピン"で辺りの岩をどかせ!!』

「こっちは"きりばらい"で岩の除去をして!!」

『ふっ…邪魔な岩がなくなったところで仕切り直しか…』

「"エアスラッシュ"!!」

『"ねをはる"そして"のろい"で踏ん張れ!!』

「ナットレイはたしかくさ・はがね…ならほのお!"かえんほうしゃ"!!」

『弱点ついただけで勝負が決まるなら最初から苦労はしない!"ストーンエッジ"で防御壁!!防いだら"いわなだれ"にして反撃!!』

「"はどうだん"!!」

「ウェンディ落ち着いて、がむしゃらになっても勝てる相手じゃないってあなたが一番わかってるでしょ?」

「う、うん。ありがとう、シャルル。」

 

先程の2体と違い、突然防戦に回ったレッドに対応しきれずウェンディは攻めあぐねていた。

 

『攻めないのならこちらから行くぞ、ナットレイ"パワーウィップ"、そして"アイアンヘッド"!!』

「うっ、キッス!!一旦回復するよ!」

 

と、ウェンディはハンデとしてレッドから受け取った"かいふくのくすり"で回復したものの戦況は良くなった訳ではなかった。だがここで余裕が少しできたウェンディは反転攻勢に出た。

 

「キッス、相手は素早いポケモンじゃないから落ち着けばあたる!"エアスラッシュ"連射!!」

『怯むなナットレイ、"まもる"!!』

 

"まもる"を発動したもののキッスによる風の刃の嵐すべては防ぎきれずダメージを受け、キッスの特性「てんのめぐみ」もあり追加効果の怯みで動きも止まった。

 

「動きが止まった!"はどうだん"!!」

『"ミラーショット"で応戦!!』

「とくこうはこっちが上、おしかえせる!!行けえっ!!」

『巻き返されて来たな……だったらここで打って出るぞ、準備はいいな、ナットレイ!!』

「これで決まりだよ、"かえんほうしゃ"!!」

 

ダメージがたまったところの"かえんほうしゃ"、ナットレイには絶望的な状況だ。しかしトレーナーのレッドはそんな状況数えきれないほど経験している。ただでは転ばない。

 

『一か八かだナットレイ、"ジャイロボール"で炎を取り込め!"合体魔法(ユニゾンレイド)・ブーストファイアー!!"』

「えっ、炎を取り込んだ!?」

 

なんと"ジャイロボール"で"かえんほうしゃ"の炎を纏い、加速する合体魔法を土壇場で作り上げキッスに一直線に向かった。こうげきも上がっていて、キッスに効果バツグンな"ジャイロボール"に炎のダメージが追加されキッスは一撃で倒れてしまった。だがナットレイも炎を無理に纏ったため反動ダメージが多く入りさらにやけどもつき、そのダメージに流石に頑丈なナットレイも共倒れとなった。

 

『………………』

「………………」

『……そうこなくっちゃ。』

「えっ?どういうこと、レッド君?」

『一方的な試合は燃えて来ないってことだ!行くぞラティオス、君に決めた!!』

 

「だったらこっちは、カノン!!」

 

ラティオスvsラティアスのカノン。次のポケモンはほぼ同種対決となった。

 

「カノン、"ミストボール"!!」

『なんの、"ラスターパージ"で押し返せ!!』

『「"りゅうの…はどう"!!」』

「"ねがいごと"!!」

『させてたまるか、"かいふくふうじ"!さらに"りゅうのまい"からの"しねんのずつき"!!』

「"あまえる"から"でんじは"!!」

『"サイコシフト"でそっくりそのままお返しだ!!』

「なら"リフレッシュ"!!」

 

互いに一歩たりとも譲らない熾烈な攻防戦。だがこういう時ほど終わりは案外あっけなくなるのだ。

 

『ラティオス、フルパワーで決めてやれ!"りゅうせいぐん"!!』

「カノン!!」

 

ラティオスの全力を込めた"りゅうせいぐん"はウェンディの咄嗟の機転で指示をした"ひかりのかべ"により戦闘不能こそならなかったもののその一歩手前まで減らされてしまい、カノンはフラフラだった。そして体がかすかに光ったあと、戦闘不能になって倒れた。しかしレッドは気づいてしまった。

 

『しまった!"いやしのねがい"か!!』

「気づいても遅いよ、レッド君!行っけえブイちゃん!!」

『完全回復されたか…ラティオス、もう少し頑張れるか?』

 

カノンの"いやしのねがい"により体力もまひも回復したブイちゃん。対してラティオスは反動で自慢のとくこうががくっと下がっていて、非常に不利だがラティオスはまだやる気だと返事した。

 

『ラティオス、"めいそう"!!』

「ブラッキーに変化、"よこどり"そして"あくのはどう"!!」

『にゃろう、"りゅうのはどう"で押し返せ!!』

 

しかし、とくこうが下がっているラティオスの"りゅうのはどう"より、"よこどり"でとくこうが逆に上がっているブイちゃんの"あくのはどう"の方が上回り、"りゅうのはどう"は掻き消されラティオスに命中した。

 

『ラティオス!!……最後の手段か。あまり使いたくなかったけど……悪いラティオス、"おきみやげ"!!』

 

ラティオスでは太刀打ちできないと察知したレッドは次に繋げるために、ブイちゃんに火力低下という"おきみやげ"を残し倒れた。一方のウェンディも火力低下を治すために一旦ブイちゃんをボールに納めた。

 

『ラプラス、君に決めた!!』

「お願い、リュースケ、"かみなりパンチ"!!」

『ギリギリまで引き寄せてから"うたう"そして"れいとうビーム"!!』

「!!耳を塞いで回避して!!」

 

回避行動をとったことで直撃を避けたリュースケだが"れいとうビーム"はかすってしまった。

 

『「マルチスケイル」の発動しない今がチャンス、"ふぶき"!!』

「"はねやすめ"で回復!!」

『くそっ、「マルチスケイル」で埒があかないな………ならラプラス、"しろいきり"!!』

 

リュースケの特性「マルチスケイル」により効果的ダメージの与えられないレッドはある策を実行するために"しろいきり"でラプラスが身を隠すようにした。

 

「落ち着いて霧を払って!!」

『そのうちに"こころのめ"!!』

「よし、霧が晴れた!"かみなりパンチ"に"つばめがえし"のスピードを上乗せして!!」

『少し遅かったね…ラプラス、"ぜったいれいど"。』

 

レッドの策、それはダメージを減らされるなら一撃必殺で決めるという方法だ。しかし一撃技は総じて命中に難ありなので"しろいきり"で時間稼ぎをして"こころのめ"で狙いを定めたのだ。そして「マルチスケイル」の関係なく一撃で倒す"ぜったいれいど"でフィニッシュだ。ウェンディはリュースケを戻し、持っていた「げんきのかたまり」をあるポケモンに使い、そのポケモンを出して来た。

 

「もう一度お願い、アンシー!!」

『なるほど、アンシーを復活させたか…メガシンカもご丁寧にした状態で。』

「アンシー、"すなあらし"!!」

『させないよ、ラプラス"あまごい"!!』

 

砂嵐と雨は混ざり合い、砂と水が同時に降るという、外にはいたくないような天気になったが二人はお構いなしにバトルに集中した。

 

『ラプラス、"なみのり"で押し流せ!!』

「"がんせきふうじ"で水をせき止めて!!」

『"こごえるかぜ"!!』

「"ようせいのかぜ"で相殺してから"ストーンエッジ"!!」

『受け止めてから"ねむる"で回復、"ハイドロポンプ"で反撃!!』

「"まもる"で攻撃を防いで!!」

『(くそっ、砂が目に入って痛いな…おまけにいわタイプは砂嵐でとくぼうが上がるから雨の恩恵もあまり意味なくなる。おまけにラプラスは砂嵐でダメージもはいる…さっさと決めたいが焦ったらダメだ!ウェンディの戦い方見てたら分かる、隙を見せたらダメだ!!なら……!!)ラプラス、"うずしお"で閉じ込めろ!そしてみずびたしとなったところに"フリーズドライ"!!』

「(目が痛いけど目を背けたら負ける…!)アンシー、持ちこたえて!!」

 

ラプラスの猛攻に耐えているアンシー。すると砂がラプラスの目に入ったのか目を瞑って痛そうにしていた。

 

「そこだよアンシー、"ダイヤストーム"!!」

 

"ダイヤストーム"は一瞬目を背けたラプラスの隙をつき、急所に当たってラプラスを戦闘不能に持ち込んだ。それと同時に砂混じりの雨も上がった。

 

『頼んだぜ、ガルーラ!!メガシンカだ!!』

 

レッドの次のポケモン、ガルーラは出てくるやメガシンカをし、お腹の子供が前に出てくるメガガルーラへとなった。

 

『まずは"グロウパンチ"!!』

「受け止めて!!」

『へっ、甘いね。』

「!?アンシー!?」

 

ガルーラの一撃を受け止めたアンシー、しかし横から謎のもう一撃が入りアンシーはバランスを崩した。その隙にガルーラの一撃も入ってしまった。

 

「まさか…子供からの攻撃?」

『ご名答。親の攻撃の後に子供の追撃が入る特性「おやこあい」……こいつらしい特性だろ?』

「うっ……アンシー、"マジカルシャイン"で目眩ましからの"がんせきふうじ"で動きを止め、"てっぺき"で守りを固めて!!」

『"グロウパンチ"でこうげきを上げてから"なしくずし"と"いわくだき"!!』

 

アンシーの攻撃はガルーラにも多少効いていて、かつ守りを固めて攻撃に備える作戦に出たがガルーラは次々防御を崩す攻撃を続ける上に「おやこあい」による手数の多さで確実に押されていた。

 

『止めだガルーラ、"すてみタックル"!!』

「引き付けてから"ストーンエッジ"!!」

 

アンシーの"ストーンエッジ"はガルーラの急所に当たったものの倒しきれず、親子の"すてみタックル"に吹き飛ばされ戦闘不能になった。

 

「お疲れ様、アンシー。」

『さてウェンディ、君の残りのポケモンはブイちゃん一体……どうするかな?』

「…諦めない!私を信じて戦ってくれた皆のためにも私は絶対諦めない!!」

「その意気込みよ、ウェンディ!!」

『そう言うと思ってたよ!でもそれは俺だって同じさ!行くぞガルーラ、ここで決めるぞ!"れんぞくパンチ"!!』

「サンダースになって"ミサイルばり"そしてブラッキーになって"イカサマ"!!」

『させるな、"ふいうち"!!』

「シャワーズになって"アクアリング"と"とける"で体制を立て直してから"ねがいごと"!!」

『溶けても震動は伝わるはず、"じならし"!!』

「リーフィアになって"くさぶえ"!!」

『不味いっ、ガルーラ!!』

 

レッドの叫びも空しくガルーラは"くさぶえ"の音色を聞き眠ってしまった。

 

「今のうちに"つるぎのまい"、そしてブースターになって"フレアドライブ"!!」

『くっ、ガルーラ!!……お疲れ様、ゆっくり休んでくれ。にしても残り一体ずつ、しかもどっちも無傷じゃないと来た…まさかここまで追い詰められるとはな、ピカチュウ。』

【ピィーカッ、ピカチュウ!!】

『当たり前だ、ピカチュウ。挑戦者ウェンディ、これが小細工なしの、最後のバトルだ!!』

「……!!」

『最後は頼んだぞ、ピカチュウ!!』

 

レッドの最後のポケモン、それはレッドがオーキド博士よりポケモン図鑑の完成のために受け取って以来レッドと常に共に過ごし、数々の強敵と立ち向かった、パートナーのピカチュウ。その強さもレッドとの絆も他のポケモンとは桁違いである。

 

「気をつけなさいよ、ウェンディ。」

「わかってるよシャルル。レッド君とピカチュウとの絆の深さはいつも見てるからわかってるよ。だからこそこの勝負は勝ってみせる、ここまで頑張ってくれた皆のために!!」

「ウェンディ、いつも弱気なあなたが……私は応援してる、だから勝ちなさい!!」

「うん!!レッド君、行くよ……」

『どっからでも来い!!』

「行くよブイちゃん、ブースターのまま、"かえんほうしゃ"!!」

『"なみのり"で押し返せ!!』

「ジャンプしてかわして!!」

『"かみなり"で撃ち落とせ!!』

「エーフィになって"サイコキネシス"でピカチュウに跳ね返して!!」

『「ひらいしん」で受け止めてパワーアップだ!!』

「なら"めいそう"から"サイコショック"!!」

『"こうそくいどう"で避けまくれ!そっから"エレキボール"!!』

「踏んばってブイちゃん、そのダメージ、グレイシアになって"ミラーコート"で跳ね返して!!」

『ピカチュウ、まだいけるな?だったら"10まんボルト"!!』

「"れいとうビーム"!!」

『蓄積したダメージを一旦回復、"ドレインパンチ"!!』

「こっちもだよ、ニンフィアになって"ドレインキッス"!!」

 

このバトル、否この大会のなかでも一番熾烈な戦いに観客は見惚れていた。度重なるぶつかりでピカチュウとブイちゃん、両方の体力は限界ながらそれぞれのポケモンとトレーナーは最後まで諦めていなかった。いつまでも見ていたい、観客のギルドのメンバーだったがそれも遂に終わりの時がやって来た。

 

「はぁ…はぁ…強いな、レッド君もピカチュウも。」

『何言ってんだ、俺をここまで追い詰めてきてんのは。いつ以来だろな、ポケモンバトルでここまでギリギリになったのは…それに分かって来ただろ、ポケモンバトルは強いだけじゃ勝てないのは。』

「……うん。」

『ピカチュウは一般的にはペットとしては人気だが実はバトルが主なトレーナーは余り使おうとしないポケモンなんだ。』

「え、うそ!?」

『進化後のライチュウに比べたら能力は見劣りするし他のポケモンと比べて気難しく育てにくいからね。それでも俺のピカチュウは数々の強敵に立ち向かい、勝ってきた。ポケモンバトルを制するのは強いだけの者ではない。状況にあった作戦、負けないという強い信念、そして何よりポケモンとの絆、ポケモンを信じ抜く者が勝つんだ!!』

「なら期間こそ短くても私はブイちゃんを、みんなを信じてる!だから私は負けない、レッド君にだって勝つんだ!!」

『言ってくれるね!!行くぞピカチュウ!!』

「行くよブイちゃん……」

 

そして二人はそれぞれのポケモンに決め技の準備をさせた。ピカチュウはありったけの電気を溜め込み、ブイちゃんはイーブイになり突撃の構えをした。そして……

 

『"ボルテッカー"!!』

「"とっておき"!!」

 

2体の持つ、最高威力の技で真正面からぶつかりあった。しばらくぶつかり、張り合った状態をレッドもウェンディもシャルルも審判のマスターも観客のギルドメンバーも固唾を飲んで見ていた。そしてしばらくして、勝負は決した。そして審判のマスターによるコールが出された……

 

 

 

 

「ピカチュウ戦闘不能、よって強者、ウェンディ!!」

 

最後までの踏ん張りの末、倒れたのはなんとピカチュウだった。そのことを最初は理解しきれなかったウェンディだが分かると同時に大喜びで最後まで踏ん張ったブイちゃんに駆け寄った。

 

「やったよブイちゃん、勝ったよ、私たち勝ったんだよ!!」

「ブィーッ、ブーッ!!」

 

それを見つつ帽子を前に戻したレッドは倒れたピカチュウの健闘を称えて抱えあげた。そしてその時フィールドにあるものを見つけ、それを拾いウェンディのところへ向かった。

 

『まさかいつの間にかアンシーが"ステルスロック"を撒いていたとはね……策、信念、信頼、すべてにおいてウェンディが上回っていた……ぐうの音も出ない完敗だよ。おめでとう、ウェンディの勝ちだ。』

 

その後、ウェンディには優勝トロフィーとチャンピオンの証のリボンが与えられ、殿堂入りの代わりに写真を残した。そして閉会式の後、フェアリーテイルのギルドメンバーによるポケモンバトル大会、ポケモンリーグ・マグノリア大会は幕を下ろした。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

大会が終わった後、レッドはポケモンたちのごはんを出したりブラッシングをしたりしていた。元々はポケモンたちの運動不足解消を目的としたもののために開いたものだったので目的は達成され、特に動くのが好きなポケモンは大喜びだった。

 

『よかったなーボーマンダ、久しぶりにあんなに暴れたの、進化してから出来なかったもんな。……さて、これで終わりだ、ピカチュウ。』

【ピッカァ!】

『にしても負けたなーあんな大口叩いて。』

【ピカッピカチュウ。】

『確かに昔は負けばっかだったな。その度にまだなついてなかったお前と無理矢理反省会を開いては大喧嘩で終わってたもんな。』

【ピカーチュウ。】

『んでもってピカチュウ。』

【ピカ?】

『あのときのウェンディの目、見覚えないか?』

【ピカー?……ピ、ピッカァ!】

『そうそう、シロガネ山で戦って負けた、あのトレーナーみたいだ。あのときの負け方もこんなんだったな。ははっ、成長してねーな、俺。同じ負け方しないってあのとき誓ったのにな。』

 

レッドがピカチュウと思い出に浸っているとウェンディとシャルルがやって来た。

 

「何の話してるの、レッド君?」

『おーウェンディか。昔の話だよ、昔の。』

「昔の?」

『そう。昔は負けばっかだったとか、ウェンディの時と同じ負け方をした話とかだよ。』

「あんたたちにも負けばかりの時があったのね。それにしてもウェンディの時と同じ負け方って何よ?」

『確かに経験とかの実力は俺の方が上だったかもしれない。実際諦めない気持ちとかポケモンとの信頼で俺達も格上に勝利したこともあるしそういう気持ちを忘れたことはない。ただウェンディの方がそういった気持ちが上回っていたってことさ。』

【ピカーチュウ。】

「…でも今日は楽しかったし羨ましいな。だってレッド君はああやってみんなとトモダチになって、冒険していたんでしょ?私にはシャルルがいてくれるけど冒険に行く勇気も余りないし……」

『冒険だけがすべてじゃないんだしシャルルがパートナーなのも変わらないだろ?』

「当たり前じゃない。何年いっしょだと思ってるの?」

『シャルルは生まれてからずっとだもんな。ところでウェンディ、優勝者にはトロフィーとリボンの他に優勝者の欲しいものを考えているんだけど何が欲しい?』

「うーん……いらないよ。」

『いらない?』

「うん。だってああやって新しいトモダチと一緒に考えて共に戦って勝とうと頑張る…こんなに楽しかったんだもん、これ以上望んだら罰当たりだよ!」

『ポケモンを"トモダチ"ね…あいつと似たようなこと言うな…』

「?あいつ?」

『いや、こっちの話さ……ってピカチュウ、どうした?』

【ピカチュウ、ピカピ、ピッチュー!!】

『俺としたことが、忘れてた!!ちょっと待っててくれ!!』

「?い、いいよ…それにしても凄い勢いで家の中に入っていったけど……」

「何なのかしら……あ、戻ってきたわ。」

『ほれ、何も景品要らないってならこれを受け取ってくれ。』

 

と、ウェンディに渡したもの、それはひとつのモンスターボールだった。しかもウェンディに見覚えのあるものだった。彼女はすぐに確認のためにボールを投げた。すると予想していたのが出てきた。

 

「ブィーッ!!」

「ブイちゃん!?レッド君、これって!?」

『見ての通りだ。ブイちゃんをウェンディに託す。』

【ピッピカチュウ。】

「え?でも……」

『ブイちゃんは悔しいけど俺よりもウェンディの方がなついてる。ブイちゃんにも了承を得た。今日からブイちゃんの主は君だよ、ウェンディ。』

「そうなの、ブイちゃん?私の方がいいの?」

「ブイブィーッ!!」

『それに、ウェンディなら間違えないからね……』

「間違える?」

『ああ。そのブイちゃんがイーブイの中でも特殊な個体だって行ったよね?』

「確か、すべての進化を自由に変化できるイーブイは珍しいって言ってたわね?遺伝子が特に不安定だから起こることも、それによって短命でありがちってことも……」

『幸い、短命にはならなさそうだからシャルルの心配はいらないけどね。ただ進化系を自由に変えられるのはバトルで活躍できる。だからそういうイーブイを研究材料として不当な扱いを受けたり、そういうイーブイを作るために何匹ものイーブイに非道な実験をしていたところを俺は知っている……』

「ひ、酷い……」

『でもウェンディ、君ならそんなことはしないしさせないことはよく知ってる。それに君の方がブイちゃんを幸せにできる……俺の勝手な考えもあるのは重々承知だ、でもこいつのためにも、ブイちゃんを頼めないか……?』

「……うん、分かった。ブイちゃんは任せて!これからよろしくね、ブイちゃん!!」

「よろしく。」

「ブッブィーッ!!」

『それにポケモントレーナー就任おめでとう!ブイちゃんを頼んだぞ!!』

「うん!!」

『あともうひとつ、これはマスターからだけど。ウェンディは今年はまだだけど来年なら多分"あれ"に選ばれるかもだって。』

「あれ?」

「あれって何よ?」

「ブイ?」

『そのうち分かるよ。ところでウェンディにシャルル、ポケモンたちは飯は食べさせたんだけど俺はまだなんだ。家で飯食ってくか?』

「うん!!」

「お願いするわ。」

『飯食ったらピカチュウ、反省会を兼ねて特訓するぞ!!』

【ピカチュウ!!】

「ふふっ、飽きないね。二人とも。」

「本当ね。トレーニングバカだわ。」

「ブーイッ!」

 

 

ポケモンバトルを通じてウェンディだけではなく、ギルドのメンバーも何より仲間と協力して勝利を目指すことを再認識した。またウェンディには新しい相棒ができた。そしてレッドの言う"あれ"とは………?

 

 

To be continued…▼




これにてオリジナル編は終了します。次回から天狼島編に入ります。

ではまた次回!!


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report54 遺跡調査

一応天狼島編入りますが今回は導入を含めたオリジナルです。


「おおーレッド、ちょうど良かった。ちょっといいか?」

『どーせこの時期だ、始末書溜まってるんですよね?』

「な、何のことかのう……」

『とぼけないでください。今年の"S級魔導士昇格試験"に選ばれるために張り切って物損起こしてるメンバーの始末書提出ですよね?』

 

ポケモンバトル大会の終わったフェアリーテイルのメンバー、この時期になると皆が張り切り、ルーシィやウェンディのような新入り以外は単独で次々とクエストを受けるのだ。その理由はひとつ、S級魔導士昇格試験の候補者に選ばれるためだ。S級になればより報酬の多いクエストに行け、知名度も上がるようになる。それに選ばれるために、それぞれのメンバーが選ばれるために張り切り、いつも以上の物損をするのだ。毎年レッドはその始末書提出という名のパシりに使われるのだがそれだけではなかった。

 

「まぁひとつはそれじゃ。あと3つ言いたいことがある。」

『ひとつ目は?』

「遺跡調査だ。」

『前に評議院の手伝いで行って以来多いですね、そーゆーの。割りと楽しいからいいのですけど。でも俺に回ってきたってことは何かしら問題があるからですよね?』

「評議院からの一番の理由としてはトラップの多さじゃ。なにより遺跡の内部で突然無数の方向からビームで撃退されるようじゃからな。それに複数の読解不能な文字と仕掛けも多いらしい。詳しくは評議院で聞いてくれ。」

『分かりました、パシりのついでにこなしておきます。あとのふたつは何かありますか?』

「ああ。ひとつは今年の試験、毎年レッドには衛生兵を頼んでおったが今年は候補者を多めにとろうと思ってな、お主にも試験官を頼みたい。」

『分かりました。発表はたしか明日でしたね、それまでにできるだけ帰るようにします。もうひとつは?』

「最後のは大したことないんじゃ。あのポケモンバトルをしてから思い出したんじゃ。」

『何をですか?』

「以前お主と同じ、ポケモントレーナーを名乗る男に会ったことがあるんじゃ。たしか3、40年前だったはずじゃ。そいつの名前も聞いたんじゃがわしも年じゃ、忘れてしもうたが…」

『なるほど、つまり前に俺の国からフィオーレに来た人が前にいると……3、40年前って言ったらこのモンスターボールの量産が始まったかどうかくらいだな……』

「ポケモンやらモンスターボールやら、どこかで聞いた覚えがあるなと引っ掛かっておったのだが最近思い出してな。いや悪いなこんな話で。」

『いや、大変面白いことを聞かせて貰いました。では行ってきます。』

「気をつけて行くんじゃぞー!」

 

レッドはサラッと衝撃的なことを聞いたなと内心穏やかではなかった。自分の出身を遠い外国とごまかしていたが自分は特殊な方法で異世界へ来た者だ。それの前例がいるということは自分と同じ、あるいは別の方法でここに来たということだ。そう考え事をしているとギルドを出てすぐの出会い頭で人と衝突した。ふと我に返りぶつかった人を見るとウェンディだった。そしてその後ろにはシャルルと、ウェンディの特訓に付き合っていたピカチュウと先日ウェンディにあげたイーブイのブイちゃんだ。

 

『ご、ごめんウェンディ!!大丈夫か!?』

「うん、大丈夫…それよりレッド君聞いて!私さっきついに"りゅうせいぐん"を習得できたんだよ!!」

『本当か、それ!?』

【ピカチュウ!!】

「あれが"りゅうせいぐん"ならとんでもないわね。」

「ブイブイ!!」

『ドラゴン技の奥義だから威力は保証できるね。そのかわり"りゅうのはどう"とか"エアスラッシュ"とは訳が違うからもう少し時間かかるかなと思ったけどすごいじゃん!!』

「えへへ……!!」

 

ウェンディはレッドから攻撃魔法のレパートリーを増やすためポケモンの技の中からドラゴン技やひこう技を教えてもらっていた。しかし"りゅうせいぐん"には習得に苦労していたがついに習得したというのだ。レッドはおめでとうの意味を込めてウェンディの頭を撫でた。それにウェンディは満更でもない顔をしていたがシャルルの言葉で切り替えた。

 

「公衆の面前でイチャイチャするのはここまでにして、レッドはどこへ行くのよ?」

『評議院へのパシりと遺跡調査の依頼。別にS級でもないしナツとか皆単独行動してるし、来る?』

「行く!!」

「私もついていこうかしら。」

【ピカチュピー……】

「ブイ!?ブー、ブィー……」

『ピカチュウは評議院あまり好きじゃないからな…それでブイちゃん怖がってるし。』

「何かあったの?」

『行く度に女性評議院議員からぬいぐるみのように撫で回されて、放電こらえて毎回ぼろ雑巾になって帰るから。』

「ああ………」

『じゃあピカチュウはブイちゃんと留守番してくれないか?依頼は俺とウェンディとシャルルで行くから。』

【ピカチュウ!!】

「ブイブー!!」

『よし、ならお二方、行きますか!!本部には行かず、近くの支部までだから自転車で飛ばすよ!!』

「はーい!!」

「分かったわ。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

その後、マッハ自転車で評議院の最寄りの支部に行き、始末書と依頼を受理してから評議院の出してくれた馬車に乗り目的地へと向かった。その目的地はワーズ樹海。ウェンディとシャルルの古巣、ケットシェルター跡にほど近いので帰りに少し寄ることを約束したのだがこのワーズ樹海、先日見つかってギルド連合で破壊したニルビット族の遺跡の他にも遺跡が点在していて、今回の遺跡もその一つとして最初は見つかったが他の遺跡と違いすぎて不気味なことから当初は手付かずだったようだ。そしていざ調べるとき謎の文字や現象が多発したため断念したという。評議院が脱出前にとった映像ラクリマを見て、レッドは溜め息をついた。

 

「どうしたのよレッド?」

『いやーやけに見覚えあるなーってね。やな予感しかしねぇ。』

「?私からすれば遺跡の細かい違いは分からないけど。それにしてもウェンディ大丈夫?あまり気分が優れないようだけど……」

「だ、大丈夫だよシャルル…でもおかしいな、別に風邪でも熱あるわけでもないのに馬車に乗ってるとだんだんクラクラしてきた……」

『………もしかして乗り物酔い?』

「何でまた?」

『前までは乗り物酔いしなかったよな?』

「うん…むしろ乗り物からの景色好きだよ。」

『いや、ナツも最初は乗り物酔いあんな酷くなかったんだよ。でも年を重ねてどんどん強くなったにつれて酷くなったんだ。』

「つまり、ウェンディはドラゴンスレイヤーとして成長したから乗り物酔いを起こすようになったってこと?」

『偶然かも知れないから断定できないけどね。』

「うう……強くなるのは嬉しいけど乗り物からの景色いつも楽しめなくなるのはなぁ……」

『どうなんだろうね。ポケモンによっては乗ってもナツでも酔わないしハッピーであいつは大丈夫だからシャルルなら運ばれても問題はないと思うよ。』

「本当かな……」

 

レッドたちは馬車の中の換気をこまめにしつつもうしばらく揺られていると目的地の遺跡についた。まずレッドは軽く遺跡の辺りと入口を見て回った。

 

「何か見つけた、レッド君?」

『うーん…どことなくジョウトのアルフの遺跡に似てるけどホウエンのめざめのほこらのような雰囲気もある…他にもカントー、シンオウ、イッシュ、カロス、その他もろもろの地方のがごった煮だな……』

「レッド、あんたは何を行ってるのかしら……」

『ただ、突然のビームは説明つくかもな…もしかしたら解読不可能な文字のことも…!とりあえず行ってみよう。』

「うん。レッド君がそう判断したなら大丈夫そうだね。」

 

そうしてレッドたちは遺跡の中へと入っていった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

しばらく遺跡の中の通路を歩きつつ天井をライトで照らしていると幾種類の壁画が見つかったがレッドには見覚えのあるものだった。

 

『やっぱりホウエン地方特有の壁画だ…でもそのとなりはカントー寄り…オレンジ諸島かデコロラ諸島あたりっぽい画だな……わけわからん。』

「あ、レッド君!大きな部屋にでたよ!!はやく……」

『待って!!』

「!?」

『その部屋で評議院の人たちは謎のビームを食らったんだ!ウェンディもシャルルも俺の後ろに下がって!!』

 

と、二人を下がらせた後、レッドは片手にポケモン図鑑をなぜか出して部屋の中へと入った。そしてその部屋の壁面をライトで照らすと、ポケモン図鑑が反応すると同時にビームがレッドに飛んできた。レッドは直ぐ様きのこポケモンのキノガッサに変身して"まもる"で後ろの二人を守った。すると壁面の不思議な文字が突然壁から剥がれ浮いているではないか。

 

『ビンゴじゃねーか全く!ウェンディとシャルルはこれをつけてくれ!!』

「これは何よ、レッド?」

『それは「ぼうじんゴーグル」!文字通りの防塵用ゴーグルだ、早くつけてくれ!!』

「分かったわ!!」

「大丈夫だよ、レッド君!!」

『よし!恨みはないけどごめんね、"きのこのほうし"!!』

 

レッドがばらまいたほうしを浴びた謎の文字はそそくさと壁に戻り、寝息をたてて寝始めた。

 

「もしかしてこの文字……ポケモン?」

『正解。このポケモンはアンノーン。ビームの正体は"めざめるパワー"だ。そしてウェンディの言う通り、このポケモンは文字のような姿形がある。それを一部地方ではそのまま規則性をもった文字として活用した。それが「アンノーン文字」。さて、この奥のアンノーン文字は何を表しているのかなと……』

 

ウェンディとシャルルがアンノーンの種類を図鑑で見て感心している間にレッドは部屋の奥に書いてあるアンノーン文字を読み取っていた。

 

『ええと、これがW、つぎがAって読むと………《私たちの住むここより遠い世界にはポケモンと呼ばれる、魔法では説明できない生き物がいる。この遺跡はそのポケモンの世界を繋ぐものである》……はあぁぁっ!?』

「い、いきなりとんでもないカミングアウトね……」

「レッド君は違う方法で来たんでしょ……?」

『ああ。ここは初めてだ。』

 

因みにウェンディはレッドの来た経緯を一から十まで知っているがシャルルは大体でしか知らない。

 

「でもここを使えばレッドの故郷に程近い所に行けるってこと?」

『そうかも知れないがまだ続きがある…《だが互いの世界のバランスを崩す恐れがあるので、ここと、向こうの洞窟にはいくつかの仕掛けを施した。奥へ進みたい者はこの仕掛けを解いてみせよ》……ほう、で、この壁に書いてあるのが仕掛けのヒントか。』

「簡単には通してくれないね……」

『さて、ヒントは……《この石板を組み換えて画を完成させてみよ》か……アルフの遺跡にこんな仕掛け、あったな…時間はあるんだ、ゆっくり考えて解いて見よう。』

 

三人は最初の仕掛けである石板パズルを、相談しあいあーでもないと試行錯誤しながらひとつずつ組み立てていった。そして完成した石板を見てみた。

 

「これは魔導士と…ポケモントレーナーの絵?」

『まだモンスターボールはおろかぼんぐりボールより前の時代のポケモントレーナーの前身たるポケモン使いと呼ばれた頃の絵……大体400年弱ほど前のことを描かれているな。』

 

完成した絵は古代の魔導士とポケモンらしき動物を従えた、ポケモン使いの絵のようだった。その完成した石板パズルを指定の位置にはめ込むと、ゴゴゴという音がして壁面が開き、その先に通路ができた。ウェンディとシャルルが進んだ後、レッドが進もうとすると通路の壁の一部に新たなアンノーン文字が記されていた。

 

『ん……?この文字は割りと最近のだ。《ポケモンと魔法…私はこのふたつが共存できると思った。しかしふたつは互いを滅ぼし、世界のバランスが崩れかねないことが分かった。だからこの道を向こうの者と共に封印した。だが封印は長続きせずポケモンの一部はこちらの世界へとやって来た。せめて悪しき心を持つ者が封印を解き二つの世界を滅ぼしてしまわぬように……》……ここで途切れているがおいおい、話がでかすぎて頭が混乱しそうだ……』

 

レッドが自分のしようとしていることに不安を感じているのを知らずにウェンディとシャルルはどんどん先へ進んでいってしまった。

 

「レッドー!なにやってんのよ!!」

「早くしないと置いてくよーー!!」

『おいおい待てよ!!』

 

レッドが二人を追いかけた先には大きな部屋があったが、先ほどの部屋とは違い、部屋というよりは洞窟ではないかと思うほどゴツゴツした岩しかなく、飾り気のない部屋だ。

 

「何もないよ……?」

「まさかこの部屋全体が罠だったり……」

「ええ!?どうなっちゃうの私たち!?」

『いや、この感じどこかで……ホウエンの海底から入るおふれの石室に似てる?』

「何か分かったの?」

『だったらもしや……あった、点字だ!!』

「点字?」

「点字ってあれよね、たしか目の不自由な人でも文字が読めるようにって……」

『そう。岩や紙の上に規則的な凸凹をつけて、その組み合わせで文字を生成する点字。不自由な人にも読めるようにって古代の人が編み出したものだ。えーと確かここに…………』

 

と、レッドは彼の手帳からある紙切れを出した。そこには点字がどの文字を表すかをまとめてあるものだった。その点字を指でなぞり解読していったレッドはウェンディにあることを頼んだ。

 

『ウェンディ、俺の後ろに来て、俺の向いてる方を正面に向いて?』

「?……うん、できたよ。」

『よし、そこから右に向いて大股5歩、歩いて?』

「1,2,3,4,5……うん!」

『そこからさらに右に向いて、今度は大股9歩!』

「……7,8,9!次は?」

『このスコップを使って目の前を掘り返してみて?』

「分かった………あ、何かスイッチが出た!」

『ビンゴ!そのスイッチを押して!!』

「分かった!えいっ!!」

 

ウェンディがスイッチを押すと、レッドの目の前の壁に的の形をした岩の出っ張りが、ウェンディの前から新たな点字の書いてある石板が出てきた。

 

「レッドはそこで待機してて!私が次の暗号を解いてみるわ。」

 

と、今度はシャルルがレッドの紙切れをもってウェンディの元へ向かった。そしてレッドほどの早さではないが一つ一つ正確に読み取り、レッドに伝えた。

 

「もう少しそのままでいて!しばらく目の前で待っているとその的が光りだす!そこに炎をまとったパンチをぶつければ扉は開かれる!!」

『炎をまとったパンチ、ね……あれ、一度やってみたかったんだよな…!!』

 

しばらく待つとシャルルの言う通り、出っ張った的の岩がキラキラと光り始めた。そこにレッドは右手に炎を集めた。すると炎が鳥の形に変化し、それを見てレッドはパンチを繰り出した。

 

『"ファルコン・パァァーンチ"!!………ふぅ、なんかスカッとした。お、開き始めた!』

 

先ほどの部屋のように岩が開き始め、次の道への廊下へと進み、天井を見ると一つの大きな壁画がかかれていた。

 

『シンオウ神話の壁画だな…』

「シンオウ神話?」

『ああ。シンオウ地方というところでの神話で、これは宇宙の始まりを書いたものがメインだな。』

「宇宙の始まり……」

「スケールでかいわね。」

『シンオウ地方では宇宙はアルセウスというポケモンが作ったとされる。そのアルセウスが時間・空間・反物質の竜の神を作り、さらに意思・感情・記憶の"心"を司る神を作った。そして千の腕で他の宇宙を作り眠りについた…そんな感じだ。他には人とポケモンが同じ存在だったとか宇宙を作った際の副産物で産まれたポケモンのこととか、かな。』

「へぇ………」

『でもその神であるポケモンとフィオーレの神のケンカするのが怖くてここを封印したそうだ。』

「ええっ!?」

「どこにそんなことが……」

『ここに点字があったんだ。《私はポケモンという、我らの神の管轄外の存在が流入したとき、私たちの神が怒り、この世がどうなるかが分からないのが怖い。それは向こうの者も同じだ。魔法という彼らの神の作らなかったものが向こうに何を及ぼすのかがそれが怖かった……》…書いた人の名前が記された跡があったけど消されてる……』

「でも、ポケモンたちは結果的にフィオーレ中にいるよね?ただの思い過ごしじゃないの?」

『そうかも知れないけど今より"神"への信仰が強かった時代だ、いまでは些細な現象、たとえば日蝕とかが神の怒りとして現れ世界を滅ぼすって思っていたんだ。仕方ないよ。それに……良いことばかりではない。』

 

と、レッドが別の所にライトを向けるとスプレー缶のようなもので乱雑な字で書かれた落書きへ向けた。そこには

 

《ロケット団参上!!》

 

と書かれていた。

 

『どうにもならんクズがいるわけだ。こういうのが点字を書いた人の考えてる"神の怒りに触れるもの"で、こいつらが入ってこないための封印だったんだろうけどね。』

「ロケット団って……!!」

『ああ。あのときのバカどもだ。ここから入ってきてたのか……!!』

「そいつらはいつか倒す時が来るわ。今は進みましょ。」

「そうだね、シャルル。レッド君も……」

『ああ。だがその前にこの落書きだけは消させてくれ。』

「うん。」

 

レッドたちは落書きを消してから次へと進んだ。次の部屋は前二つとは違い、規則正しく綺麗に敷き詰めた石の部屋だった。

 

『ここはまるでイッシュ地方のサザナミ遺跡みたいだ。ならば…やはりこれか。』

「これも知ってるの?」

『知ってる。これはイッシュ地方というところの古代の王族が使ってた文字だ。これの訳はこの紙に』

 

と、先ほどの紙とは違う、イッシュの古代文字の訳が書かれた紙を参考に読み解いていた。

 

『えーと……うわっ、くそ面倒なの来たな…』

「どうしたのよ、レッド?」

『まずは"かいりき"で目の前の石を押す。すると祭壇が五つ出てくる。その祭壇にそれぞれラクリマがはめ込まれているからそれをまず"フラッシュ"で起動する。そして起動したラクリマに対応した炎・水・草・雷・竜の奥義をラクリマに当てる。全てに当てると最後の扉が開くらしい。まずは後ろに下がってて。』

 

と、レッドが二人を下がらせると"かいりき"で奥に押し込んだ。すると予想通り五つの祭壇が出てきた。それを"フラッシュ"で照らすと五つのラクリマの色が左から緑・赤・青・黄・紺の順番に光った。

 

『さて、大変なのはこっからだ。』

「レッド君、奥義って…?」

『左から"ハードプラント""ブラストバーン""ハイドロカノン""ボルテッカー""りゅうせいぐん"だ。』

「……なら"りゅうせいぐん"は私がやる。」

「ウェンディ!!習得したばかりの技をいきなりするなんて無茶よ!!」

「大丈夫、きっと成功させてみせる。だからお願い。」

『…分かった。頼んだぜ。』

 

と、レッドはピカチュウに変身して、ウェンディは紺の、レッドは黄のラクリマをめがけてわざを放った。

 

「"りゅうせいぐん"!!」

『"ボルテッカー"!!』

 

二人の技は見事にそれぞれのラクリマにあたった。す、りとその祭壇全体がその色に輝き始めた。多分成功だろう。

 

『ありがとうウェンディ!あとは俺の仕事だ。』

 

と、今度はフシギバナに変身し、くさタイプの奥義、"ハードプラント"を放ち、祭壇の色を変えた。しかし元の姿に戻り、次の祭壇に攻撃を与えようとする際に攻撃の反動でレッドは膝をついていた。

 

「レッド君、大丈夫!?」

『問題ない、ただの技の反動だ。しばらくこうしてりゃ治る。こんな感じにね。』

 

と、今度はリザードンに変身をしたレッドは"ブラストバーン"を放ち、祭壇の色を変え、最後のひとつを前にレッドはカメックスになった。

 

『これで最後だ、"ハイドロカノン"!!』

 

最後の奥義が決まり、すべての祭壇のラクリマに力を入れたら五つの祭壇の輝きが増し、目の前が見えなくなるまでとなった。そしてその輝きが消えるとレッドたちの目の前に新たな部屋ができていた。その部屋の壁には様々な言語の落書き、というよりはメモ書きのような物が書かれていた。

 

「いろいろな言葉で書かれているのかな…」

『うん。それに書かれてた年代も昔のから最近のまで色々ある。たとえばこの文字、さっきのイッシュの古代文字だ……ほとんどかすれてるけど"ハルモニア"…古代イッシュの王族の名前だ。』

「点字もあるわよ、ここに」

『えーと、何だ……ホウエンの流星の民、か……大分昔からフィオーレとは繋がってたみたいだな。』

「レッド君、あれ!!」

 

ウェンディが指した先には石の扉のような物が7つあった。その扉には何やら言葉が書かれていた。

 

『これは普通に読めるな、フィオーレで使われる文字だし。最近のものだな。』

「ええと、"イワヤマトンネル"?」

「その隣は"スリバチ山"ってかかれているわ。」

『そっから"海底洞窟"、"テンガン山"、"電気石の洞窟"、"写し身の洞窟"、最後は……文字がかすれて見えねぇが、なるほど。この石の扉はそこに繋がってるって訳だ。(んで、ロケット団もここから来た、と……)』

「それって、ここからレッド君の故郷に行けるってこと?」

「そうでしょうけど、今は無理みたいね。」

「どうして?」

「ここに書いてあるもの。《ここと向こうの時間の流れはの早さは常に変化している。向こうが早かったりその逆であったり…それを無理して越えると何かを失う……時間か、感情か、記憶か、はたまた別のものか……通るのであれば時間の安定するときを狙うがいい》……ですって。」

『だからか、こっちに来たときに年が若返ったのは。思えば今くらいの年でフィオーレ入りしたはずだ。』

「そうなんだ…レッド君の旅した世界も気にはなるけどそれで皆との思いでまで消したくはないから今はやめておく。」

「それが賢明ね。だったら遺跡調査はここまでみたいね。ここが一番奥のようだもの。」

『そうだな。それに分かれ道や隠し通路も見当たらなかった。よし、皆ここから出ようか。』

「そうだね。それとちょっとだけ息苦しいかな……。」

『外の空気が入りにくいからね。向こう側も見事に洞窟だらけだし。出るか。あとは評議院にどう説明しようかな。ばか正直には説明するわけにはいかないしな…』

「うん、ごめんね……あれ?」

 

ウェンディが見つけたもの、それは土埃の被った一冊の本だった。少し年季が入った、ピカチュウの書かれた分厚い表紙を開くとそれは誰かの日記のようで、ウェンディが適当に開いたページを少し読んでみた。

 

「《今日より私はマカロフという男に連れられて"フェアリーテイル"と呼ばれるギルドというものに居候させてもらった。"妖精に尻尾はあるのか?永遠の謎だから永遠の冒険"というのが由来だそうで、研究者に加え、同じく永遠の冒険であるポケモントレーナーである私にはその由来に共感を持てた。居候の理由はこの世界にいるポケモンは私たちの世界にいるポケモンとどう違うのか、その調査のための所謂拠点としてだ。私と私のポケモンはそのギルドの騒がしさにびっくりしたがすぐに慣れた。そして私は居候、しばらくしたら出ていくというのにギルドの皆はマカロフ、マスタープレヒトを含め皆よそ者の私をまるで家族のように接してくれた。なぜこうも親しくしてくれるのかと、マカロフに聞いたらこんな答えが帰って来た、"ギルドの仲間は家族と同じだ。家族と親しくするのは当たり前だろう?"と。私はポケモンたちとは大分信頼関係が築けたと思っていたが彼らの関係には正直勝てないと思った。このフィオーレ王国での調査と冒険は楽しめそうだ。》……フェアリーテイルは昔から変わらなかったんだね。」

「マカロフってマスターのことよね?」

『ああ。そしてプレヒトというのは先代のマスターだ。』

「ふーん。あ、写真だ。名前まで書いてある」

「こっちの金髪のおじさんはマスターみたいね。もう一人のこの男の人がこれを書いた人かしら?マスターより幾分か若いわね。名前は……ユキナリね。」

『ユキナリ?……ちょっと日記の方を見せて!?』

「え?どうしたのいきなり?」

『まさかとは思うが…おいおいうそだと言ってくれよ。』

「どうしたのよレッド?"オーキド・ユキナリ"?この人を知ってるの?」

『知ってるも何もピカチュウとこのポケモン図鑑はこのひとから貰ってる。研究者としてもかつてのポケモントレーナーとしてもポケモントレーナーなら知らない人がほぼいないレベルの人だよ。まさかこんなところに来てたとは………!!』

「すごい偶然だね……」

『マスターが言ってたのはこのことか。あの人の会ったトレーナーってオーキド博士なんだ…ははっ、なんて偶然だい。今度いつか博士にも聞いてみよ。』

「そのときは私も連れてってね!」

「私も興味あるわ。」

『いいぜ!!そのときは一緒に行こう!!』

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『よし着いたぞー。それにしても俺では酔わないんだな。ナツなら必死にこらえてるけど。』

「レッド君乗り物じゃないじゃん。」

『ナツのハッピーの扱いと同じ事を言ってんな…』

「それにしても懐かしいね…」

「そうね……あれから色々ありすぎたもの、あのときのことが遠い昔のようだわ。」

 

遺跡を出るともう日が大分西に傾いていた。そこでレッドは無理して帰ることをせず、夜になる前にピジョットに変身してウェンディとシャルルを乗せ、近くにあるケットシェルター跡地の残っている家で一晩を明かすことにした。ケットシェルターの皆の墓参りを済ませた彼らはレッドの作ったご飯を食べていた。レッドはユキナリ、つまりはオーキド博士が書いた日記を読みながらウェンディの話を聞いていた。

 

「何か分かったの、レッド君?」

『ああ。こっちのポケモンは向こうのポケモンに比べて魔力が浸透してるってことかな?向こうでは科学でも魔法でもない、訳のわからない力が魔力を使った魔法扱いされていることかな?』

「でも本質的にはあまり変わらないのでしょう?」

『そうみたいだね。突然変異したポケモンは見なかったってあるしね。』

「ところでレッド君、このあとトレーニングするの?」

『まぁね。いつもしてるし新しい魔法の練習中でもあるしね。どうかしたのか?』

「ロケット団って、あのときのだよね?」

「ロケット団?確か遺跡の落書きに……」

『そう。そしてあのとき襲ってきた連中だよ。何で?』

「そのときに私を守ってくれた時に使ってたあの風…私にもできないかなって。」

『風?……ああ、「デルタストリーム」か!!』

「なによそれ?技の名前?」

『技じゃなくて特性だから厄介なんだよな…「デルタストリーム」は伝説のポケモン、レックウザがメガシンカしたときの特性で、謎の乱気流を巻き起こすんだ。その乱気流は他の天候変化の魔法や技を受け付けず、さらにひこうタイプや風・天空属性を守護してくれるものなんだ。教えられるかは分からないけどやってみる?』

「うん!実はね、それを習得できたら合体技できないかなって思ったの!!」

『合体技、つまりはユニゾンレイドだな?詳しく教えてくれ!!』

「うん!まず「デルタストリーム」が……だから…を……にして………」

『……へぇ!それは面白いな!よし、そうとなれば早速特訓だ!!』

「おー!!」

「なんかレッドのトレーニングバカ、ウェンディに移ってないかしら……」

 

レッドの新魔法と、ウェンディとの合体技の特訓は夜通し続いた。そして特訓の末、大まかな形が完成し特訓が終わると日が登り始めた。そして朝になりマグノリアへ送ろうとすると特訓したウェンディとそれを見守っていたシャルルの眠気が凄いことになっていて、揃ってうつらうつらしていた。その為レッドは綿のような翼を持ち、寝心地のよいチルタリスで、ぐっすり寝てしまった二人を落とさぬようにマグノリアまで行き、女子寮、フェアリーヒルズで偶然外にいたエルザにウェンディとシャルルを預け、その足でこんどはよりスピードの出るオオスバメになり、遺跡の探索結果の報告へ向かった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『……以上が遺跡についての報告です。』

「なるほど、今はない太古の部族がその強すぎる力を封印するための遺跡だったのか。」

『はい。侵入者を阻む仕掛けや難解な言語の仕掛けだったため苦労しました。奥には結局何も見つかりませんでしたが大事をとって元に戻しておきました。(ま、本当のことは隠しておくけど。)』

「よくやった。報酬は手配しておく、帰るときに受けとるように。」

『ありがとうございます。(そろそろ帰してくれないかなー。)』

 

レッドがそう思う理由、それは毎度評議院に行くときにあることを聞かされるからだ。

 

「流石はレッド殿だな……是非とも評議院に欲しい人材だ。」

「君は評議院に入ればさらに伸びる人だ、どうかね、評議院に入らないかね?」

『…前からもお伝えしておりますが俺は"フェアリーテイルの"レッドです。他に行くつもりは毛頭ありません。(またか…どんだけフェアリーテイルを辞めさせたいんだよ……)』

 

それはフェアリーテイルを止めて評議院に来ないかと言うものだ。レッドを引き抜けば評議院の戦力は上がり、さらにフェアリーテイルでほぼ唯一物損などの問題を起こさない彼を引き抜けばフェアリーテイルを取り潰しやすくなるからだ。しかしレッドは梃子でも動かないのでこうもしつこくなっているのである。しかしレッドは負けず嫌いでやられてばかりは性に合わない人だ。評議院のしつこい誘いをあしらい、帰り際に一言放った。

 

『あ、俺物覚えいいんで割りと評議院の人たちの顔は大体覚えてるんですよ、だから"評議院のスパイを潜入させても"一発でばれますからね。』

 

その一言でお偉いさん方が軽くざわついたのでレッドは昇格試験のスパイがいることを断定した。

 

『だからとて今すぐはどうにもならん…どこまで泳がせるかだな。さてもうこんな時間だ、急いで帰りますか!』

 

と、レッドは再びオオスバメになり、マグノリアへと急行した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

そのころ、ギルドではついにS級魔導士昇格試験の候補者8名が発表された。結果に喜ぶ者落ち込む者様々だがいちいち相手しては日がくれる。マスター、ミラ、エルザは構わずルール説明に入った。

 

「選ばれた8人のみんなは一週間以内にパートナーを一人選んでください。」

「パートナー選択のルールは二つ、フェアリーテイルのメンバーであることとS級魔導士以外であることだ。」

『つまり、俺、エルザ、ミラ、ギルダーツは選択できないってことだ。』

 

そのときにレッドが帰って来た。

 

「お帰りなさい、レッド。」

『マスター、話はどこまで進んだ?』

「8人の候補者発表と日時が一週間後に天狼島、そしてルール説明の途中じゃ。後で改めて8人は教える。」

『了解!』

「さて、話を戻すか。試験内容は天狼島にての説明じゃが今年もエルザが貴様らの道を塞ぐ。」

 

マスターの一言にギルドから"ええーっ"という声があがったがその次の言葉でさらにギルドがざわついた。

 

「今年は私もみんなの邪魔する係やりまーす!」

『今までは衛生兵及び不正者取り締まりをしてましたが、今年は俺も試験の壁として立ち塞がります!!ピカチュウは引き続き不正の取り締まりをします。』

「まぁ皆通った道だ、ブーブー言うな。」

 

それはいつもより候補者が多いぶん、道を阻むS級魔導士も多いことだ。その後ルール説明が終わり、8人の候補者はパートナー選びや試験の準備で大忙しであった。すべては"S級"という称号の為に

 

そして一週間後、試験本番の日が来た。しかし彼らはまだ知らない、この試験が思わぬ激闘となることを……

 

 

To be continued…▼




一気に試験までのところを詰め込みましたので次回から試験スタートです。

また次回まで、お楽しみに!!


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report55 試験と襲撃

一次試験です。

レッドが試験官として追加したので試験最初の8ルートが次のように変わります。

闘×1組、
激闘×4(レッド、エルザ、ミラ、ギルダーツ)
静×2

となります。闘ルートが一組減り、その他が一つずつふえました。

ではどうぞ。


フェアリーテイルのS級魔導士昇格試験が行われるここは天狼島。初代マスター、メイビス・バーミリオンが眠る地で、フェアリーテイルの聖地とされている、常に真夏の気候の島だ。現役S級魔導士として、一次試験に候補者の壁として立ち塞がる試験官として8あるルートのうちのひとつにいるレッドは、天狼島にすむあるポケモンとおにぎりを食べているところに異常や不正がないかの見回りをしているピカチュウがやってきた。

 

【ピカピ、ピカチュウ!!】

『そうか、試験が始まって皆どれかのルートに入ったか。ありがとうピカチュウ。さて、そろそろ人が来るからお前は隠れておけ、ジガルデ。』

 

レッドの言葉に反応してピョコピョコ跳ねている緑色のポケモン、このポケモンは伝説のポケモン、ちつじょポケモンのジガルデだ。今は小さな緑色の物体だが闘うときには各地に散らばる《セル》というものを集めて闘うと言われている。しかしあまり人に慣れていないのと相手次第ではとんでもないことになりかねないので避難させた。ジガルデが逃げ出したあと、レッドのバッグについている「バトルサーチャー」が反応し始めた。元は戦意のあるトレーナーに反応するこの道具はここでは戦意のあるものに反応するようになっていた。反応があってしばらくし、レッドが持っていたおにぎりを飲み込むと二人の人が入ってきた。

 

『候補者、メスト・グライダーとパートナー、ウェンディ・マーベルか。運悪く二人が入ったルートは「激闘」、相手はこのレッドだ。』

「ある意味最悪なルートに来てしまったな……」

「レ、レッド君……」

『まぁこれは試験だ、試合じゃない。始めから全力を出して潰すような真似はしない。それに合否は俺が決められるから今からその条件を言う。それは俺を変身させてみろ。俺がポケモンに変身せざるを得ないまで追い詰めるもしくは倒せば合格、その前に倒れたら不合格だ。』

 

レッドの発表した、メストとウェンディペアの合格条件、それはレッドの最大の武器である"ポケモンへの変身"を使わない状態のレッドを追い詰めてポケモンに変身させるか倒すこと。最大の武器を自ら封じたレッドにメストは安心した顔をしたがウェンディがそれを注意した。

 

「油断大敵です、メストさん。目の前の相手は手加減はしても手抜きはしない人です。気を抜いたら一瞬です。」

「……分かった。」

『よし、ならば試験開始だ。どこからでもかかってきな。』

 

と、レッドが言った途端、メストが彼の魔法である瞬間移動をし、レッドの真後ろに回り込んで回し蹴りを仕掛けた。しかしレッドにとっては想定内に過ぎず、蹴りを片腕で防いでから反撃に出た。

 

『"あてみなげ"!!』

「ぐあっ!?」

『俺は《かかってきな》、そう言った。つまり迎え撃つ準備は出来てたってことだ。そこにばか正直に突っ込めば反撃がまっているよ。』

「くっ…… 」

「メストさん、一旦こっちに下がってください!"アームズ"、"アーマー"、"バーニア"、"付加(エンチャント)"!!」

『させないよ、"よこどり"そして"ちょうはつ"!!』

 

ウェンディの勧めで下がったメスト。彼に付加魔法をかけようとしたが、レッドはその付加効果を"よこどり"し、"ちょうはつ"で付加魔法及び回復魔法を封じた。

 

『残念だったね。でも、ちょくちょく回復と強化を重ねて上から殴られてはたまったもんじゃないから封じておいたよ。さて、次の手はどうする、チャレンジャー?』

「"天竜の咆哮"!!」

『換装、サンダーソード!"いあいぎり"!!』

 

今度はウェンディが遠距離のブレスで攻撃したが、レッドはサンダーソードでブレスを瞬時に叩き斬った。

 

『うーん、流石にサントアンヌ号の船長のには勝てないな。あの船長やっぱり船に弱いこと以外は化け物だ。』

「相手を前にひとりごとかよ!!」

『"エルサンダー"!!』

「そう簡単にくらってたまるか!!」

「"エアスラッシュ"!!」

『"でんこうせっか"、そして……』

『「つばめがえし!!」』

レッドは一旦遠距離を中心に攻撃するウェンディに迫ったが意外にもウェンディはそれを敢えて真っ向から受け、つばぜり合いへ持ち込んだ。その合間にメストが再び後ろに回り込み、レッド目掛けて渾身の蹴りをしたが、レッドはウェンディを止めながら防御し、サンダーソードに電気を貯めた。

 

『"てっぺき"、そしてサンダーソードからの"パラボラチャージ"!!』

「うわぁっ!!」

「ぐっ!!」

『回復成功。そして動きも制限する、"でんじは"!!』

 

さらにレッドは"でんじは"で来る二人をまひにしようとした。しかし命中したはずの"でんじは"にも関わらず二人はまひした様子もなく、メストがその隙に連続でキックのラッシュをしてきた。

 

『ちっ…あらかじめウェンディが"リレーゼ"してたか。』

「そうだよ、レッド君。"ちょうはつ"をされる前にね。そして"ちょうはつ"の効果は一定時間のみ!メストさん、今度は受け取ってください、"アームズ"×"バーニア"!!」

「もらったぁ!!」

 

ウェンディの補助を受けて、メストはレッドに、作戦の誤算で出来た隙をついて助走をつけて正拳を繰り出した。さらにウェンディからの"おいかぜ"でさらにスピードアップした状態でレッドの鳩尾にヒットした。レッドはそれをくらいぐらりとして、二人はもしやと思ったが、

 

『"カウンター"!!』

 

物理攻撃を倍のダメージに返す"カウンター"の蹴りでメストは吹き飛ばされ、そのまま戦闘不能にした。

 

『いくら"てっぺき"をしても鳩尾みたいな急所に当てられては意味ないな……あと少しダメージが入れば危なかったね。だが結果は結果、ワンダウンだ。なまじコンビネーションが良かったからひとりでどうなるかな、ウェンディ?』

「…勝負は最後まで諦めないこと、レッド君が教えてくれたことです。」

『なるほど。ならこいつはどうかな?』

 

と、取り出したのは何かが詰まったこと以外普通の透明な瓶。しかしウェンディはその中のものをみて顔が蒼白になった。

 

「それって、まさか……!!」

『うん、梅干だよ。ジョウト地方ヒワダタウンのモンスターボール職人ガンテツさん特性の梅干。おいしいだけじゃなく殺菌作用もあるからこんな暑いとこでも弁当は腐らないし、昔は傷に軟膏代わりに塗ることもあった優れものだよ。…食べる?』

「え、いや、うん……えっと………」

『ま、とりあえずいただきます。』

 

と、レッドがその梅干を食べる様を見てウェンディは完全に青ざめていた。彼女は梅干が嫌いだからだ。それを知ってのレッドはさらなるいたずらをした。

 

『"ハートスワップ"。』

「えっ、あっ、何?なんでわたしがレッド君に……きゃあっ、梅干食べてる!酸っぱい!!」

『そのうちに落ちた瓶の梅干を食べてと……』

「や、やめて!!」

『口に入れたところで再度"ハートスワップ"。』

「いやぁぁぁ!!!」

 

"ハートスワップ"で心を入れ換え、レッドはウェンディの体に梅干を口に複数放り込んだ。戻った後のウェンディは嫌いな梅干が口の中にあることであわてふためき、勝負どころでは無くなったのでレッドの勝ち、もしくはメスト、ウェンディペアの脱落となった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

レッドがメスト、ウェンディペアを倒した10分後、ピカチュウから一次試験が終了し、5ペアが突破したとの報告があった。レッドはメストに抱いていたある疑惑を解消しようとしたが、突然彼は身震いをした。これは特性「きけんよち」が発動するときの特有のものなので、レッドはその感じた危険の方向へ、ピカチュウと走っていった。

 

『(メスト、フェアリーテイルじゃないところで見たことあると思ったらやはりな…でもこの嫌な予感はヤバイ!)急ぐぞピカチュウ!!』

【ピカチュウ!!】

 

そしてレッドがその場所にたどり着くとそこにはおかしな風景が広がっていた。それはある部分を除いた周囲の草木が枯れていて、その中心には不気味なオーラを醸し出す黒髪の青年がいた。そして唯一草木の枯れていないところにいたのは一次試験を突破したエルフマン、エバーグリーンペアを抑えているナツ、それを追いかけてきたハッピーとその前に立ちはだかっているのは先程の小さな姿とうってかわって正真正銘の伝説のポケモンとなったジガルデがいた。すると黒髪の青年がうわごとのように喋り始めた。

 

「なぜ、"死の捕食"が止められた…?いままでこんなこと無かったのに…」

『なるほど、なんとなく分かった。そこの男、お前がやったのか?ならそこのポケモン、ジガルデが止めたんだ。』

 

と、レッドはポケモン図鑑を開きながら言った。

 

『この世界は破壊と創造のバランスが常に保たれているって。それがお前みたいな極端な破壊を起こしたり、逆に創造が過ぎたり、そのバランス、言い換えれば"秩序"が乱れた時にその力を発揮するのが目の前の伝説のポケモン、ジガルデだ。さて、その伝説を動かすほどの"破壊"の力を使うお前は何者だ!?』

 

しかし目の前の青年はレッドに構わず今度はナツに向かい話しかけた。

 

「大きくなったね…会いたかったよ、ナツ。」

「誰だお前は!?ここから出ていけ!!」

 

その青年はナツを知っているようなそぶりを見せたがナツは全く面識が無く、唐突に殴りかかった。それを食らった青年は怒ることも痛がる様子もなく、ただ悲しそうに泣いていた。それを不気味と思う前に青年の周りに黒いオーラが纏い始めた。

 

「ナツでもダメなのか…まだ、僕を壊してくれないんだ……」

「さっきの黒い波動だ!」

「しかもさっきより大規模だわ!!」

「ナツ!!」

『ダメだハッピー行くな!!ピカチュウはハッピーを抑えろ!そしてジガルデ、"グランドフォース"で波動を防ぐ壁を作るついでにナツを突き上げろ!!』

 

そしてジガルデが地面を隆起させ、ナツを上に突き上げると同時に黒い波動を防ぐ壁を作ったと同じタイミングで青年の黒い波動が放出された。その波動はナツのマフラーに掠り黒く変色したが"グランドフォース"が間に合い波動を直接食らった人はいなかった。だがその青年はその間に忽然と消えていた。

 

『天狼島に入る手段は限られているはず、どこから…ジガルデはありがとう、お前のお陰で被害は抑えれた。』

「でもあの男、何なのかしら?」

「こうなると試験は中止かな?」

【ピィカ?】

「でも敵には見えなかった。それにここで試験が中止になっては漢が廃る!」

「そうだ、俺はS級魔導士にならなきゃならねーんだ!!」

『うーん、まだこれだけじゃない気もする。というか凄い嫌な予感がする、今年の試験は。』

 

と、レッドは何か異変を感じてルカリオの波導で辺りを察知した。するとレッドの顔色が変わった。

 

『まずい!!ピカチュウ、ここから3時の方向へ直行、ガジルとレビィが敵襲を受けている!!さらに潜伏してる敵数名、海上から謎の飛行物体接近中…なんかの集団が攻めてきた!!』

「なんだって!?」

【ピカァ!?】

『エバーグリーン、この信号弾を打ち上げてくれ!試験は中止、総員戦闘準備だ!!…ったく評議院のスパイで手一杯の時に敵襲かよこんにゃろう!!』

 

そう吐き捨てるように言ってレッドも別の方へ走り出した。

 

「おい、どこ行くんだレッド!?」

『敵とスパイという名のモグラ退治だ!!』

 

レッドはその方向へ風のように走っていった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「やれやれ、このギルドは子供とネコしかいないのかね?」

「(これが闇ギルド最大勢力、バラム同盟のグリモアハートの最強魔導士、"煉獄の七眷属"かっ!!)」

「強いけど…まだ諦めない!!」

 

ウェンディ、メスト改め評議院のスパイのドランバルトは闇ギルド、グリモアハートより天狼島に潜入していた、そのギルド最強魔導士、"煉獄の七眷属"のアズマと遭遇し、戦っていた。しかし、ドランバルトの呼んだ評議院の戦闘艦を爆破され、さらに二人に加えてやって来たシャルルとリリーを圧倒していたアズマを前に、四人はボロボロになっていた。ドランバルトは圧倒的な力の前に意気消沈していた。しかしリリーはウェンディの補助魔法を受けて抵抗し、ウェンディはドランバルトに協力を要請していた。

 

「評議院の俺に協力しろと?」

「はい、フェアリーテイルを守るためです!!」

「そのフェアリーテイルを潰すために来た俺に頼むのか?」

「構いません!絶対に潰されたりなんかしませんから!!」

「ぐっ……分かった。」

 

ウェンディの真剣な表情を前に折れたドランバルトはウェンディを抱え、アズマのすぐ後ろに回り込み、ウェンディは0距離から"天竜の咆哮"を繰り出そうとし、リリーも上空から攻撃をしかけ、決まったかのように見えた。しかし、

 

「つまらんね。"タワーバースト"。」

 

アズマは顔色を変えず、両手を広げると高温の熱が発生し、ウェンディ、ドランバルト、シャルル、リリーは吹き飛ばされてしまった。そしてその後、炎のタワーができ四人を炎の爆発で止めを刺すーーーはずだった。

 

「む?」

 

しかし炎は燻るだけに終わり、技は不発となった。なぜだと首をかしげている隙にアズマの目の前に青い物体が表れた。

 

『ニョロボンの特性「しめりけ」……爆発させるものが湿気っては爆発しないでしょう?……そしてよくもフェアリーテイルにケンカを売ってきたな!"きあいパンチ"!!』

 

レッドがニョロボンの「しめりけ」でアズマの爆発魔法を無効化し、そこでできた時間で力を込めた"きあいパンチ"をアズマの土手っ腹に打ち込んだ。アズマは地面から樹木を出して両手とともになんとか防いだがダメージは受けていて、かれの手は痺れていた。

 

『防がれたか…"はらだいこ"まで積んでからの一撃なんだがな。それより大丈夫か、ウェンディ、シャルル、リリー、それにドランバルトさん?』

「レッド君!…大丈夫、とは言いにくいかな…」

「なぜ俺の名前を…?」

『何回もマスターから評議院にパシられたから嫌でも議院さんの顔と名前は覚えてたんだよね。本当はあんたの処遇を考えたいところだけどそれ以上の訳あり物件が目の前にあるからな……』

「S級魔導士、レッドかね?」

『だったら何だよ、グリモアハート、"煉獄の七眷属"のアズマ!』

「お前は"あいつ"が倒すと言っていたがぜひとも手合わせ願いたいものだね。」

『言われずともやってやるさ…お前たちに本物の"れんごく"ってもんを見せてやる!!』

 

そういいレッドはニョロボンからシャンデラへと姿を変え、紫色の炎をメラメラと燃やした。

 

『それに知ってるか?俺の世界の常識ではお前ら悪魔、つまり「あく」の弱点のひとつは「フェアリー」、言い換えれば俺たち妖精なんだよ!!』

 

 

To be continued…▼




グリモアハート側にレッドの敵としてオリキャラ出します。

期待せずにお待ち下さい。

それではまた次回、グリモアハート戦をお楽しみに!!


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report56 妖精vs悪魔

オリキャラ登場です。


『覚悟しろよ、グリモアハート!!"めいそう"、そして"ニトロチャージ"!!』

 

フェアリーテイルの聖地、天狼島にてS級魔導士昇格試験の最中に闇ギルド最大勢力のグリモアハートの襲撃を受けていたフェアリーテイルの魔導士。試験官としていたレッドもグリモアハート最強魔導士、"煉獄の七眷属"のアズマと対峙していた。レッドは"めいそう"と"ニトロチャージ"で自分を強化しながらアズマへ接近した。アズマはそのレッドに無数の木の根を出し、一斉にレッドにその根を向けて攻撃したが、

 

『"はじけるほのお"!!』

 

シャンデラになったレッドは"はじけるほのお"で対抗した。目の前の炎がひとつの根にあたるとそこから炎が弾け、木の根すべてを焼き尽くした。そうしていたうちにアズマはレッドの後ろに回り込み、今度は木の実のようなものを複数投げつけてきた。

 

『後ろとったくらいで倒せるとは思うなよ!"やきつくす"!!』

「そうでなくてはおもしろくない!!」

『!?』

 

"やきつくす"でアズマの出した木の実を焼いたレッド。するとその実は引火し爆発を起こした。その爆炎により一瞬視界が暗転した間にレッドの身体に木の根が巻き付かれていた。

 

「かなりやる、さすがはフェアリーテイル指折りの魔導士。しかしここは俺の勝ちだ。」

 

と言ったと共に木の根が発火し、レッドもろとも大爆発を起こし真っ赤な炎が舞い上がった。

 

「レッド君!!」

「…ふん、存外あっけないな。」

『…何勝った気でいるんだ?』

「何だと…!?」

 

アズマが勝った気でいて後ろを振り向いたがレッドの声がして再度振り返った。すると真っ赤に燃え上がっていた炎はレッドを中心にシャンデラの紫色の炎へと変わり、先程以上に燃え盛っていた。

 

『ニョロボンと違って湿り気がないから爆発が効くと思っただろう?だがシャンデラの特性のひとつは「もらいび」、爆炎そのものを吸収して自分の力にするのさ!!こっちの番だ、食らえ"れんごく"!!』

 

特性「もらいび」で炎技が強化されたレッド。その状態で炎技トップクラスの威力を誇る「れんごく」を無数の木の根で防御壁を作り対抗するアズマだが煉獄の炎はそれをすり抜けアズマを包み込んだ。

 

「ぐあっ……!!」

『もうひとつの特性「すりぬけ」、そんな壁ごとき何てことはない!!止めだ、「ほのおのジュエル」使用、フルパワーの"オーバーヒート"!!』

 

レッドによる、ポケモンの中でもトップクラスのとくこうを持つシャンデラの追撃の炎は辺り一面の木々を一瞬にして焼け野原となった。しかしその焼け野原の中からアズマの姿はどこにも浮かび上がらなかった。

 

『ちっ、逃げられたか…だが「やけど」にはできたはず、まずはよしとするか……』

「ありがとう、レッド君…助かったよ。」

『間に合ってよかった。とりあえずお前も、シャルルとリリーも回復するよ。この「まんたんのくすり」、しみるけど傷の治りはいいから我慢してくれ。』

「つっ……!!ほ、本当だ!すぐに傷が消えていく……!!」

「助かった、レッド。」

「でも気になることがあるわ。」

「?何、シャルル?」

「あの男の言ったことよ。あいつは"レッドは《あいつの》獲物"と言ってたわ。」

「確かに、そんなこと言っていたな。」

『俺もそこは気になっていたんだ。あのアズマは重度のバトルジャンキーだ。そんな彼が目の前の戦闘より獲物を譲ることを選んだってことは俺に大きな憎しみがあってかつアズマレベルの実力者が俺を狙ってるってことだろ?残念だがゆっくりしてる暇はねぇな。』

「そうだね……」

『…!?まずい!!』

「今度はどうしたんだ、レッド!?」

『マスターの魔力が消えかかってる!!』

「なんですって!?」

『このままはまずい!!乗れ!!』

 

レッドは今度はオンバーンに変身してウェンディ、シャルル、リリーを乗せて飛び立ち、木々の間を、オンバーンの出せる超音波を駆使して縫うように飛んだ。その途中でいつの間にか降り立っていたグリモアハートのしたっぱ魔導士が何人も待ち構えていたが、

 

『したっぱに時間は割かん、"ばくおんぱ"、合わせることの"りゅうせいぐん"!!』

「「「「「ぎゃああっ!!!」」」」」

 

オンバーンお得意の音攻撃にドラゴンタイプの奥義で素早く蹴散らして真っ直ぐマスターのいる方向へと急行した。そしてマスターの元にたどり着くと目の前には黒焦げの地面、そしてマスター以外にも人が倒れていた。

 

『マスター、それにナツまで!!大丈夫か!?』

「今回復します!!しっかりしてください!!」

「まだ息はしてる、今ならまだ間に合うわ!!」

「遠くに倒れている男…おそらくナツはやつにこんな目に……」

「レッド、ウェンディ、ナツとマスターをお願い…!」

『心配するなハッピー、二人とも俺たちが治す!!マスターは俺が治療する、ウェンディはナツを頼む!!』

「はい!!」

『とんでもない重症にやけどだ…「ふっかつそう」と「チーゴの実」を混ぜて「モモンの実」で飲みやすくして飲ませる、あとは止血して包帯を巻いて…』

「レッド君、ナツさんの傷が治らないの…!」

「何かに邪魔されて治癒魔法が効かないみたい。」

「ぐ、ううっ……レッドと、ウェンディか……」

「マスター!!」

『待ってマスター、無理しないで!!』

「ワシのことはいい…それよりもナツの、マフラー…それに染み付いた邪気が、治癒の邪魔をしている……」

『分かったマスター、ありがとう!!あとは安静にしていて!「ふっかつそう」は傷の治りは良いけどそれまで少しかかるから無理はしないで。ウェンディ、ナツのマフラーは頼んだ!!』

「はい!!」

『俺からも、"いやしのはどう"!!』

 

ウェンディがナツの黒ずんだマフラーに治癒魔法をかけると徐々にマフラーが元の色に戻り始めた。そして色が完全に元に戻るとそこからレッドは"いやしのはどう"をナツに撃ち込んだ。するとナツの傷はスゥと消え始めていた。

 

「やった!!」

『成功か……』

「それにしてもナツのマフラーの邪気は…?」

「不気味な黒いやつにやられたんだよ!!」

「不気味な黒いやつ?」

『そこは俺も見ていた。あいつは何だったんだ……?』

「いてて……はっ、じっちゃんは!?」

「ナツ~!!」

「ここにいるぞ。」

「まだなんとも言えない状況だけどね。」

『ナツも起きたし、マフラーも元に戻ったから良かったな。』

 

と、レッドがナツに言っていると急にナツが立ち上がった。

 

「この匂い……覚えがあるぞ!!」

「え?ウェンディ、何か分かるかしら?」

「ううん、匂いの数が多過ぎて何も……」

『……昔戦ったやつか、ナツ?』

「ああ。そしてここから近い!レッドとウェンディのお陰で楽になった、ありがとうな!!」

 

と、ナツは突然走り出した。ハッピーはナツを追いかけ、レッドも彼を止めようとした時、横から何かが彼に飛びかかって来た。レッドにとって不意打ちだったため避ける間も無かったが、別方向からやって来たピカチュウの"アイアンテール"で事なきを得た。そこでレッドたちは飛びかかって来た者の正体が判明したのだが……

 

「ポケモン?たしか…ゴーリキー?」

「でも様子がおかしいわ。目が虚ろだけど血走ってるようにも見える……」

『この目、まさか……!他にもいるんだろ、出てこい!!!』

 

レッドが叫ぶとレッドたちの周りを包囲するように目の前のゴーリキー同様虚ろな目をしたポケモンと黒一色にRの文字が書かれた服の一団が現れた。

 

『こんなところにまで出るのかロケット団!!それにどこでポケモンたちをダーク化させた!?』

【ピィチューウ!!】

「ダーク化?」

『そうだウェンディ。ポケモンを自分達の都合のいい戦闘兵器にするため、無理矢理、喜怒哀楽の心を封じられたポケモンのことだ。』

「そんな、ひどい……なんとかしてあげられないの?」

『…分かってる。苦しくても苦しいって言えず、使い物にならないくらいボロボロになるまでこきつかわれるし向かってくる…すぐに止めてあげないと。それに解決策も無いわけじゃない。』

「本当!?」

『ああ。二つあるんだけど一つは確実だけど時間がかかりすぎる。だから賭けになるけどもうひとつの、すぐに治るやり方で行くよ。』

 

と、レッドはバッグから一つの手のひらサイズの機械と《7》と書かれた腕章を取り出した。

 

『シャルルとリリーはしんどいかもしれないけどマスターを頼む!俺は今から"あれ"をやるからピカチュウ、久しぶりで時間が前よりかかるかもしれないからその間ロケット団したっぱを頼む!そしてウェンディ。』

「どうすればいいの?」

『お前の技でなるべく多くのポケモンを足止めしてほしい。お前の魔法は天を使った風の攻撃だ、足止めにはもってこいだ。頼めるか?』

「任せて!!」

『よし、行くぞ!!』

【ピカッチュウ!!】

 

レッドは《7》と書かれた腕章を右腕に付け、機械を前に構えて号令をかけた。同時にピカチュウは"でんこうせっか"と"ほうでん"でロケット団したっぱとダークポケモンを翻弄及び足止めをした。レッドの前にはダークポケモンたちが一斉に向かってきたが、

 

「"天竜の咆哮"!!」

『でかしたウェンディ、今のうちに行くぞ、"キャプチャ・オン"!!』

 

レッドの声と共に機械からベーゴマのようなものが出され、ウェンディのブレスで足止めをされているエルレイド、ウツボット、ローブシンに真っ直ぐ向かっていった。そしてレッドが機械で円を描き始めるとそれに応じてベーゴマも三匹の回りをグルグル回り始めた。するとベーゴマの軌跡がだんだん三匹を囲み、、最後にはそれが三匹を包み込み白く光りかがやいた。そして輝きが消えると、囲まれていた三匹の目から狂気が消え、普通の目に戻っていた。

 

「囲まれたポケモンが正気に!!でも……」

『まだなんとかなったようだがあいにく説明は後だ!!ウェンディはシャルルとリリーを助けてやってくれ!!』

「う、うん!!」

『行くぜ、エルレイド"サイコカッター"、ウツボット"エナジーボール"、そしてローブシンの力をかりてポケアシスト・かくとう!!』

 

正気になったポケモンの力を借りたレッドは持っている機械、その名も「キャプチャ・スタイラー」を駆使して次々とポケモンをダーク化から解放し、解放したポケモンを使ってさらに多くのポケモンの動きを止めて、そのうちにキャプチャした。そして最後の一匹、暴れ狂うギャラドスのみとなり、

 

『最後はギャラドスか、骨が折れるな…ならピカチュウ!!』

【ピカッ!!】

 

ロケット団したっぱを翻弄し、ほとんどを倒してていたピカチュウがレッドの元に来て、ギャラドスに対峙した。

 

『"はかいこうせん"が来るぞ、"でんこうせっか"でかわして頭に"アイアンテール"!!』

【ピカーッ、ピッカッ!!】

『そして"10まんボルト"!!』

【ピイーカッ、チューッ!!】

『そっからすかさずキャプチャ!!』

 

効果絶大なピカチュウの電気技をくらい、ギャラドスの動きが止まったとこにレッドがキャプチャ・スタイラーでギャラドスを囲み、キャプチャをした。

 

『ふぅ、キャプチャ成功。久しぶりで腕がつりそうになった。』

「さすがは最強のポケモントレーナー、ポケモンレンジャーのテクニックもものとしていましたか。」

 

すべてのダークポケモンをキャプチャし、レッドが一息つくとロケット団したっぱの後ろからリーダー格らしき、長い赤髪のロケット団特有の服を来た女性が現れた。

 

『フィオレ、アルミア、オブリビアで短期間だがレンジャー訓練をしたからな。』

「短期間でレンジャーランク7は行けないでしょうに。」

「ポケモンレンジャー?」

 

レッドとリーダー格らしき女の言葉にでて来たポケモンレンジャーという初耳の単語にウェンディはレッドに聞いていた。

 

『この「キャプチャ・スタイラー」を使って野生のポケモンの力を借りて住民の悩みを解決したら災害時の救助活動、そして悪の組織に無理矢理操られたポケモンを解放したりしてる、ギルドみたいな組織だ。それにしてもロケット団がまさかグリモアハートの傘下だったとはね!!』

「傘下ですって?失礼しちゃう。」

 

と、レッドの言葉に赤髪のロケット団リーダーは鼻で笑った。

 

「知ってた?このグリモアハートのマスター、マスターハデスはあなたたちフェアリーテイルの先代マスター、プレヒト・ゲイボルグなのよ。」

『だから?』

「仕方ないわ、教えてあげる。私たちの目的はポケモントレーナー・レッド、あなたを始末すること!!そのためにグリモアハートを利用してフェアリーテイルに接近し、ぶつかって疲弊したところを我々が乗っ取る!そうすればこのフィオーレは我々ロケット団のものとなるのよ!!」

『…異世界に来てまでまったく懲りねぇなあんたらは。今度こそ俺が完膚なきまで潰してやるよ!!』

「潰れるのはあなたの方よレッド!!ロケット団だけでなく私たち家族までバラバラにしたあなたへの復讐よ!!」

『家族?』

「そうよ。…まだ名乗って無かったわね。私はハナビ、ロケット団ボス、サカキの妻よ!!でもあなたがサカキを倒してからあの人は行方を眩まし、息子には"ロケット団のような弱い集団にはうんざりだ"と見限られ家を出てかれたわ!家族を壊したあなたはここで……」

『黙って聞いていれば……てめえらが"家族"を語るなぁ!!!』

 

レッドの怒りの叫びは周りの者は思わず耳を塞ぎ、木々にはいくつかの亀裂が入るほどだった。

 

『お前らロケット団がどれだけの絆を壊した!?どれだけのトレーナーがお前らに愛する相棒を盗られ悲しんだか、どれだけの親ポケモンが子供を拐われた時、自分を責めたか、親を殺された子供ポケモンがどれだけ一人で泣いたか、それを一回でも気にしたことがあるか!!?』

 

その時レッドの頭の中によぎったものがある。一つは、かつてロケット団に研究材料として過酷な研究を強いられたイーブイ。今ではエーフィに進化しレッドのポケモンの中でも両手の指に入る実力者だがかつては極度の人間恐怖症で、今でも人見知りは激しく、ごく一部の人にしか本心を見せない。もう一つはカントー地方シオンタウンであったカラカラ。カラカラの母のガラガラはカラカラを逃がす代わりにロケット団に殺されてしまった。それにカラカラは悲しみで塞ぎ込み、ガラガラは子供が心配で成仏できずポケモンたちのお墓、ポケモンタワーに亡霊として出てきた。レッドはこれを解決し、カラカラはその後元気を取り戻したのだがレッドはたまにその亡霊が悪夢に出て、うなされて起きたことがあった。レッドはそんなポケモンや人の顔をこれ以上見たくない、そのために何度も悪に立ち向かっていた。

 

『それを何とも思わずお前らはクソッタレな野望でそんな悲しみを積み上げたんだ……』

「私たちの野望成就のためには小さい犠牲だわ。」

『そんな奴等が家族壊されただって!?バカも休み休み言え!!家族を、仲間を奪った奴等がそんな事言う資格なんてない!!そしてそんなやつに俺たちは負けない、行くぞピカチュウ!!』

【ピイーカッ、ピカチュウ!!】

「言ってくれるわね…でもあなたがポケモントレーナーである限り、あなたは私には…」

 

ハナビがその言葉を言い終わる前にレッドとピカチュウは"でんこうせっか"で距離を目の前まで詰め、レッドは"メガトンパンチ"を、ピカチュウは"かみなりパンチ"を命中させていた。

 

『俺はお前には……なんだって?』

【チュウ………!!】

 

レッドは"サンダーソード"を中段に構え、ピカチュウは雷の造形魔法で"雷刀(らいきり)"を八相の構えをとった。

 

「そうこなくては"あなたを倒すための魔法"を使う甲斐がないわ。それとも妖精の尻尾巻いて逃げる?」

『相手を前に逃げる奴なんてポケモントレーナーにもフェアリーテイルにもいない。それに今度こそ俺がロケット団を叩き潰す!!』

【ピカチュウ、ピカピカピ!!】

 

世界征服を今度こそ実現するためにグリモアハートを利用し、フェアリーテイルとレッドを潰しにかかってきたロケット団とそのリーダーにして元ボス、サカキの妻ハナビ。レッドはロケット団との長い因縁を断ち切るためにピカチュウと共に剣を持った。果してハナビの言う"レッドを倒すための魔法"とは?そしてレッドたちに勝ち目はあるのか?

 

To be continued…▼




オリキャラ、ハナビの説明です。

真っ赤な長い赤髪を持つ、三十代後半の女性。現フィオーレのロケット団リーダー。夫は元ロケット団リーダー、サカキ。サカキの息子(ググれば出てきます。公式設定ですがネタバレのため細かいことは書きません。登場予定もないですし。)の赤髪は母であるハナビからである。

目的のためなら手段は選ばない性格で、昔から世界征服の野望を持っていた。サカキをそそのかしてロケット団を設立させたのも彼女によるものだ。そのためロケット団を壊滅させ数年再起不能にしたレッドを目の敵にし、彼を必ず殺すと息巻いている。グリモアハートに協力したのも上述の通りレッドに近づくチャンスが多そうだったからで、表面上は服従しているがそのつもりはなく、むしろフェアリーテイルとの潰し合いに乗じて二人とも潰そうとしている。

彼女の魔法は不明だが、"対ポケモン"に自信があるようだ……

次回はこのハナビとの闘いになります。


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report57 ピンチ

レッドに最大のピンチが……!!

ところで全く関係ないしアニメ、ろくに見てないからあれだけどサトシゲッコウガってカッコいいと思う。


『行くぞピカチュウ、ロケット団はここで完全に潰すぞ!!』

【ピカチュウ!!】

「ふふっ、かかってきなさい。」

 

レッドとピカチュウはそれぞれ「サンダーソード」と雷の刀を持ち、ロケット団のリーダー、ハナビへと向かっていった。それにハナビは不敵な笑みをして一つの大盾を取り出した。

 

『盾がなんだ!!ピカチュウ、"フェイント"からの"いあいぎり"!!』

 

ピカチュウに指示したと同時に「サンダーソード」を前に投げたレッド。それをキャッチするために彼がジャンプしてる時、ピカチュウはステップで撹乱してから防御貫通の雷の刀が居合の要領で一閃、のはずだった。

 

「ふふっ。"吸収"」

【ピカァ!?】

 

なんと、盾に雷刀が斬ったかと思ったら雷刀そのものが消えてしまったのだ。直ちに離れたピカチュウ、それと変わってレッドが攻撃のモーションに入った。

 

『ピカチュウは離れろ!今度は俺だ、"じゅうりょく"!!』

 

"じゅうりょく"により剣を持ったまま一回転してから急降下したレッド。ハナビの盾に帯電した剣を急降下の力を使った一撃で謎の盾の破壊を試みた。

 

『うおおっ、"天空・重雷"!!』

「"じゅうりょく"で威力を上げる考え方、なかなかね。でも残念。"吸収"。」

『なっ、雷が無くなっただと…!?』

「"放出・10まんボルト"。」

『ぐううっっ!!』

 

レッドの渾身の一撃も盾に吸収され、放たれた"10まんボルト"で飛ばされてしまった。くらいつつも着地したレッドは「サンダーソード」をしまい、立ち向かえるタイプの多いかくとうタイプのコジョンドになり、"はっけい"を繰り出したが、

 

『かくとうもダメか!!ならクリムガンに変身、「ちからずく」の"ドラゴンクロー"でどうだ!!?』

「無駄よ、"吸収"、そして"放出・マジカルシャイン"。」

『うわああっ!!』

「レッド君!!」

「ふふっ。言ったはずよ、私はポケモンを使うあなたは私には勝てないと。」

『……ちっ、なるほど、そういうことか。なら!!』

 

と、彼はドグロッグになり向かっていった。それを見たハナビは一瞬止まったがまたもや不敵な笑みをしてレッドに言った。

 

「あなただけじゃないのよ、「シルフスコープ」を持ってるのは。バレバレよ、"放出・むしのさざめき"。」

『がはぁっ!!』

【ピカピ!!】

 

"むしのさざめき"はどく・かくとうタイプのドグロッグには効果いまひとつのはずだがレッドは大ダメージを受けていた。その理由は彼は本当はむし技が効果バツグンのあくタイプのゾロアークになり、特性「イリュージョン」で化けていたのをバレたからだ。だがレッドはこれで一つ確信を持った。

 

『くそっ…でもこれでお前の魔法の正体を見破ったぞ。』

「あら、聞かせてもらおうかしら。」

『お前のその盾は一定の属性の魔法を吸収、無効化し、吸収した魔法を利用して攻撃する「賢者の大盾(ソロモン・ガード)」ーー2年前クロッカスにある王家の宝物庫から盗まれた物だ。そして特定の属性吸収にラクリマを使う代わりにプレートを使ってポケモンの技を吸収できるようにしてるな?』

「…文句無しの答えね。さすがの洞察力と判断力。でもいくら私の魔法の正体を見破ってもあなたはポケモン関連の魔法しか使えない、私を破ることはできないわ。」

『どうかな?ピカチュウ、ウェンディ!!』

 

レッドは隣のピカチュウと後ろでマスターを守っているウェンディの名前を呼ぶと相手に見えないようにしてハンドサインを高速で見せた。するとピカチュウはマスターのところまで下がり、レッドは今度はメタモンになり、そこからナツに変身して突っ込んだ。

 

『技借りるぜナツ、"火竜の鉄拳"!!』

「ぐっ……!?」

『よし、今だ!ウェンディ!!』

「"天竜の咆哮"!!」

「ぐああっ!?」

 

二つの滅竜魔法を繰り出したレッドと、後ろから回り込んでいたウェンディに、ハナビは守りきれずに後退りをした。

 

「やったぁ!!」

『やっぱりね!あいつの盾で無効化できるのはポケモンの技だけ、炎以外の属性が若干混ざってる滅竜魔法は効く!!』

「でもレッド君、前"へんしん"の魔力消費は馬鹿にならないって…」

『大丈夫、作戦がある。その前にピカチュウはマスターをテントへつれていってくれ!!そして行くぜ俺の新魔法、"デルタチェンジ"!!』

 

そう言うとピカチュウはシャルル、リリーとマスターをテントへ運びに行き、レッドはいつものように変身し、一見ただのリザードンになった。そしてレッドは性懲りもなくダッシュして距離を詰めてからブレスの体勢をとった。

 

「(何をするかと思えばただの突撃、興醒めね。ほのお技を吸収して"ストーンエッジ"あたりで終了ね。)…ほのお技を"吸収"……」

『読みが甘いね、"ラスターカノン"!!』

「!?がああっ!!」

『からの"コメットパンチ"!!』

 

ほのお技が来るとたかをくくっていたハナビだが予想に反して"ラスターカノン"、"コメットパンチ"と普段リザードンの覚えないはがね技を繰り出し、防ぐことのできなかったハナビは大幅に吹き飛んだ。

 

『追撃のハッサムからの"バレットパンチ"………とみせかけての"アクアジェット"そして"れいとうパンチ"!!』

「そこに"エアスラッシュ"」

 

またもや予想外の技に対応できず、さらにウェンディの援護攻撃をまともにくらったハナビはついに「賢者の大盾」を手放し、吹き飛ばされた。

 

「な、なぜ……!?」

『なぜ覚えるはずのない技で攻撃されるかって?仕方ないから種明かし、の前に……』

 

とレッドは種明かしを始めた。

 

『ホウエン地方とは名ばかりの最果ての孤島に"ホロン"という島がある。人も数年前まで居なかったところだがあるものが見つかったことでごく一部の研究家の注目を浴びた。ひとつは幻のポケモン、ミュウがいるという噂。もうひとつは「δ(デルタ)種」と分類されたその島固有のポケモンだ。δ種のポケモンは外見こそ普通のポケモンと何ら変わりはないけど違うもの、それがタイプだ。ホロンの特殊な磁場によりそこに生息するポケモンはタイプが普通のとは全く異なるものになるんだ。例えばピカチュウが火を噴いたりオコリザルが念力を使ったりな。さっきも言った通り外見は普通のポケモンと変わらないから見分けはできないだろうね。さてと、こいつで決めるよ!!』

 

と、レッドは飛び上がり、決めの攻撃に入った。ハナビはそれを迎え撃とうにも肝心の盾を失い攻撃手段がなくなっている上にレッドはどの技で来るのかが全く予想がつかなくなっている。さらに相手にはウェンディもいるために打つ手無し、レッドにとってはチェックメイトになる、はずだった。

 

『ぐっ、嘘だろ……!?』

「レッド、君……?」

 

飛び上がったはずのレッドは突然崩れ落ち、レッドを心配するウェンディも膝から崩れ落ちてしまった。最初はレッドとウェンディ、ハナビ双方分からなかったが最初にハナビが気づいた。

 

「ふ、ふふっ、形勢逆転ね。期待してなかったけどグリモアハート、すくなくともあのアズマは役立つじゃない。」

『ちくしょう、天狼樹が倒されてる……あのアズマ、あのとき倒してればっ………!!』

「れ、レッド君、魔力が無くなっていく……これは、何?」

『天狼樹の力だ。マスターに昔教えて貰ったんだ、あの大樹はここにいる間フェアリーテイルの紋章を刻む者の魔力を上げ、さらに死なないようになる加護を与えるそうだ。その天狼樹が倒れたってことはその加護が無くなったってことだ…………!!』

 

その間に体勢を立て直したハナビは大盾を立て直し先程と一転余裕の笑みを浮かべていた。

 

「さて、これまでやられた分は返させてもらうわ。徹底的に痛め付けて絶望の淵へ叩き落としてから殺してやるわ、二人とも。まずはあなたからよ。"放出・れいとうビーム"。」

「きゃあああっ!!」

『ウェンディ!!』

「どうやらあなたが天空のドラゴンスレイヤーね。ならこおり技は効くでしょう?もう一発くらいなさいな。」

『させるかよ、バッフロンに変身、ウェンディから離れろ!"アフロブレイク"!!』

「あらら、さっきの勢いはどこへいったのかしら?」

 

天狼樹の加護が消えた中、レッドも魔力がどんどんなくなっていき"デルタチェンジ"をする余裕もなくバッフロンの特性「そうしょく」で辺りの草を食べ、文字通り食い繋いでいる状態だった。しかし元々あまり魔力量の高くないレッドの変身を保つことも精一杯となっていた。

 

「ほらほらほらぁ!!ロケット団を潰した男はこの程度かしらぁ!?」

『ぐっ、かはっ、ぐあっ!!』

「きゃあっ、うわあっ!!」

 

魔法をろくに使えない二人はハナビの攻撃をほぼ無抵抗に受けていた。しかし彼らはそれでも立ち上がっては攻撃を受けていた。しかしそれでも二人は諦めずに立ち上がった。

 

『「はぁ、はぁ、はぁ………」』

「……ふーん、まだ立ち上がるのね。でもいい加減倒れてくれないかしらぁ?」

『絶対……』

「倒れる、もんですか……!!」

 

レッドとウェンディの心は一つ、絶対に倒れないの一言だった。ここで二人の心が同じになると二人の右腕に付けた腕輪が微かに光った。この腕輪、昔にウェンディが自分とレッドに買ったもので、自分と思い人とペアで付けるとその恋が成就するということ以外特に変わったもののない腕輪のはずだ が今微かに光ったのだ。もちろん不審に思わない訳もなく、

 

「(あの光、嫌な予感がするわね。なら、)もう少し遊んでいたかったけどここで終わりよ、"放出、はかいこうせん"!!」

 

"はかいこうせん"は一直線にレッドとウェンディを巻き込み、その直線上の地面は深く抉れていた。そして抉れていた地面にはレッドとウェンディが"はかいこうせん"を受けてボロボロで倒れていた。二人とも起き上がるのがやっとのダメージで、しゃべるのもやっとだ。

 

『ぐっ…だ、大丈夫か、ウェンディ……?』

「うぅ……ちょっと、大丈夫じゃ、ないかも……絶体絶命、だね……」

『ははっ、さすがに、そういう言葉しか、でないな……』

 

絶望的なこの状況、あと一撃くらえば命に関わるほどのダメージを受けているはずだがレッドは不思議と笑っていた。そしてそれにつられてウェンディも不敵な笑みをうかべるようになった。なぜこの状況で笑っていられるのか、その理由は一つである。

 

『確かに、絶体絶命だな。…でも、万事休すでは、ない!』

「そう、だね……最後の最後まで、諦めない、だよね!」

『ああ。それに、ここや、ギルドのメンバーをメチャクチャにしてくれた奴ら全員に一発入れるまで、俺は、俺達は…』

「私達は、絶対に、」

『「こんなところで負けない!!」』

 

そしてフラフラと立ち上がったレッドとウェンディ、二人の言葉、そして心が一つになった瞬間、先程微かに光っていた二人の右腕の腕輪の光が強く輝き始めた。

 

『俺はもっと上を目指す!!』

「私はもっと上を目指す!!」

『「俺達は(私達)はもっともっと強くなる!!」』

 

この言葉が引き金となり、輝く二つの腕輪から光の筋が伸び、二つの筋が一つに結び付いた。それと同時に二人は完全にシンクロ状態となった。さらにそれだけではない。

 

『「うおおおっ!!」』

 

すると目の前が見えなくなるほどの眩い光に包まれた。そしてようやく光が収まると目の前に信じられない光景が広がっていた。レッドはゲッコウガに変身していたのだがその外見が普通とは違っていた。ゲッコウガの頭部の模様がレッドの帽子に酷似した柄になっていた。さらにレッドとウェンディの体には激流と突風を身に纏い、手足からはうっすらと竜の鱗が生えていた。そしてその激流と突風は二人の右手の腕輪を結びつける光の筋に沿って結び付き流れていた。

 

『「さぁ、行くよ!!!」』

 

 

To be continued…▼




という訳で無理矢理サトシゲッコウガ出しましたー(笑)!

そのためにはレッド(ゲッコウガ状態)と誰かをいわばシンクロさせる必要があったのでウェンディとシンクロさせて、ウェンディ(天空のドラゴンスレイヤー)ぽい要素を加えて出しましたー

ちなみにレッドとウェンディのシンクロはテニプリのシンクロを想像しました。

そして本文に出たδ種はルビサファ時代のポケモンカードに出てきたやつで、タイプが普通と違います。良かったら調べてみてください。

まぁそんなところで次回はレッド・ウェンディペアのシンクロの猛反撃回、「synchronize」となります。

では次回、お楽しみに!!


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report58 synchronize

とうとつのポケモーニング!!
(今は昼だからポケんちは、とか知らないw)

今回はレッドとウェンディの新しい力、シンクロに
刮目せよ!!


「な、何よこれ……聞いてないわよこんなの……!!」

 

フィオーレのロケット団リーダー、ハナビは驚愕していた。なぜなら今まで追い詰めていて、満身創痍だった相手、復讐したくてやまなかった男レッドとその彼女、ウェンディがシンクロしてるかのような謎の力を激流と突風という形で身に纏い、とうに切れていたはずの魔力が圧倒的な量を溢れ出していた。

 

『「さあ、行くよ!!!」』

 

二人の一矢乱れぬタイミングでこの言葉を発した瞬間、まずメガシンカとは異なる変化をしたゲッコウガの状態のレッドが目の前から消えるようにみえる速さで動き、後ろをウェンディが続いた。

 

「(速いっ、間に合わない!!)」

『"いあいぎり"!!』

「がぁっ!?」

「"激天竜の咆哮"!!」

 

レッドが神速の動きからの神速の抜刀術で防御される前に斬り込み、バランスが崩れたところを狙ってウェンディがシンクロで纏った激流を付加した烈風のブレスで吹き飛ばした。そしてハナビが体勢を立て直す前に二人は並んで次の攻撃に移った。

 

『「"みずしゅりけん"!!」』

 

二人の次の攻撃は本来の"みずしゅりけん"に風の力が追加され鋭さと回転数が増え、威力、スピードともに大幅の増加になった。さらに水だけでなく風の力やドラゴンスレイヤーの竜の力など様々な属性が複雑に絡み合っているのでハナビの「賢者の大盾」でも防ぎきれず、少しずつ盾に手裏剣の刺さったところからヒビが入り始めていた。

 

「くっ、な、なめるなぁ!!」

 

先程と一転、再び劣勢に立たされていたハナビは盾の力を使い炎、雷、氷など様々な属性の攻撃を二人に放ったがレッドはゲッコウガのスピードで狙いを定めさせなかった。そしてスピードでは劣るウェンディも風に揺れる木の葉のようにヒラヒラと避け、避けきれないものも最小限の魔法で防御していた。そして反撃としてレッドとウェンディはアイコンタクトも無しにいつもの何倍ものの息の合いで波状攻撃や時間差攻撃を絶え間なく仕掛け、先の"みずしゅりけん"で作ったハナビの盾のヒビを広げていった。そして二人の攻撃も止めのモーションに入った。まず前に出たのはウェンディだった。

 

「"激天竜の翼撃"!!」

「ぐっ、ぐううっ……でも、慣れたら防げるわ。あなたの魔法も見破った今なら無効化できるから残念ね。」

「別に問題ないですよ。これは囮ですから。」

「なにっ!?」

 

驚く暇も与えずにレッドが出てきた場所、それはすぐ後ろの木陰からだった。ウェンディが囮になってる間にレッドが"かげうち"で背後の木陰に移動した。そして距離をハナビの真下の地面を叩いた。

 

『"たたみがえし"。』

 

すると地面が畳のように反り上がった。するとシーソーが上がるようにハナビは上に打ち上げられた。

 

『「これで、決める!!」』

 

レッドとウェンディは同時に飛び上がると空中に打ち上げられたハナビに無数の連撃を与えた。

 

『「"双竜・月光乱舞!!"」』

無数の連撃の後のフィニッシングムーブである止めの一撃にすべてを籠めて上げた手を思いっきり降り下ろした。その一撃はハナビがとっさに出した大盾を粉々に砕き割った。それでも二人の攻撃の勢いは止まらずハナビを偶然見えたグリモアハートの母艦へと吹き飛ばした。それを空中から見届けるとレッドの、自分の帽子の模様のゲッコウガからの変身が解け、二人を包んでいた激流と突風、そして手足からうっすら生えていた竜の鱗が消えた。そして右腕に付けた腕輪の光の筋が繋がったまま二人は地面に着地とは言い難い、尻餅をつくように地面に落ちた。

 

『「ってて………!!」』

「な、何とか倒せた……!!」

『ああ。ありがとうな、ウェンディ。』

「うん。でもこれ、何だろう……?」

『う~ん、分からねぇ。』

「えっ?」

『正直今の状態もさっきの俺の変身したゲッコウガの形態も分からない。見たことも聞いたこともないんだ。ゲッコウガがメガシンカしたなんて事例もないし。』

「そうなんだ、レッド君にも分からないんだ…それにしてもこれってシンクロってやつじゃないかな?」

『シンクロ?』

「うん。だって戦ってるときも互いの動きが分かったし、今もレッド君の考えてることも大体分かるようになってる。」

『それは俺もだな。それにこの状態なら不思議となんでもできる気がする。』

「?…………!!」

 

ウェンディはレッドの言葉に一瞬疑問を感じたがシンクロしてることでレッドの心を読み、何がしたいのかを察した。そしてウェンディは肯定の意味で思いっきり首を縦に振ると二人はヨロヨロと立ち上がった。それも当然、シンクロしたからといって体力や傷が治るわけではないからだ。そこをおして立ち上がったレッドはバッグから翡翠色の宝玉と桜色の石板を取りだし、そのうちの翡翠色の宝玉を同じように立ち上がったウェンディに渡し、桜色の石板を自分が手に持った。そして右手を握手すると今まで右腕の腕輪から出ていた光の筋が二人の右手に収束し、二人を包むほどの大きな光となった。それを確認してからレッドとウェンディは魔法の詠唱を始めた。

 

『「我等は"天"を駆ける"狼"を呼び覚ます者。」』

 

その言葉と共に翡翠色の宝玉が淡く輝き、同時に辺りを強風ができ始めた。しかしこの風はひこう技の"ぼうふう"のような人を傷つける風ではなく、"デルタストリーム"という、ひこうタイプを守る風に酷似している。この風は本来伝説のポケモン、レックウザがメガシンカしたときのみ発生する風だが二人はレックウザを呼び覚ますために使われた翡翠色の宝玉、「もえぎいろのたま」を持つことでレックウザの力の一片を借りて風を起こした。

 

『「天狼の風は妖精を仇なす者から護り、その者を討つ力を与えん。」』

 

そして作った風を、フェアリータイプの力が宿る「せいれいプレート」で風の質を替えてから風の威力を高めていた。しかし二人とも激闘の後で、本来なら起き上がるのも難しいほどのダメージを負っていた上に魔力もどんどん奪われているので実際のところ、体は限界なのだ。シンクロ状態でレッドの心だけではなく残りの体力や魔力までも分かってしまったウェンディは元の魔力はあまり高くないレッドが命に関わるほどの無茶をしていたことを心配した。

 

「レッド君…?」

『言いたいことは分かってる。でもこの魔法は止めないよ。止める訳にはいかない。』

「でもこのままじゃ…」

『でもも何もないだろ!この魔法でフェアリーテイルの皆は助かる!それにあと少しで完成だ、それまでの辛抱だ!!』

 

そう空元気をするレッドだがもう限界というところで急に二人の魔力が少し戻ったのだ。これは別のところでエルザが天狼樹を倒しフェアリーテイルの皆の魔力を奪ったアズマを倒したことでレッドとウェンディだけでなく他の皆も少しずつ魔力が回復したのだがそれを今の二人が知る由もない。だが魔力が回復したことで二人の合体魔法が完成できるようになった。

 

『よし、今だウェンディ!!』

「はい!!」

『「吹き荒れろ、妖精の大嵐!ユニゾンレイド、

"妖精乱気流(フェアリー・ストリーム)!!"」』

 

すると最初は二人の周りのみ流れていた風が一気に範囲が広がり、二人の作り上げた乱気流は天狼島を包み込んだ。

 

「うわあっ!?」

「大丈夫かルーシィ?……何だこの風、グリモアハートの技か?」

「よく分からないけど違うみたいだよナツ。」

「うん。確かによく分からないけどこの風、まるで私達を守ってくれてるように流れてるみたい。魔力も回復してきてるような……」

「でも天狼樹は倒れたままだよ。」

「じゃあ誰が……?」

 

いち早く気づいたナツ、ルーシィ、ハッピーに続きグレイやエルザ、そしてグリモアハートとの激戦で傷ついたガジルやミラなどの看病をしていたリサーナやフリードなどのテント待機組も同じように突然吹き始めた不思議な風が魔力を回復してるのを感じた。しかしなぜ、となると誰も分からなかったが魔力だけでなく体力まで回復したことで元気だけでなく士気も上がってきた。そしてナツ、ルーシィ、ハッピー、シャルル、リリーは敵本丸であるグリモアハートの母船へと向かった。一方、風を起こした本人はと言うとレッドは大の字で倒れていて、ウェンディも座り込んでいた。疲労はまだ多いが徐々に回復してきたので楽にはなり、倒れていたレッドも座り込むほどの余裕は出た。そうしてるとレッドの前にウェンディがやって来た。そして何かなとレッドが聞こうとする前に大粒の涙を流しながら顔への平手打ちをした。

 

『痛っ…いきなり何を……?』

「とぼけないで!!なんでレッド君はあんなことを!?」

『………』

「あのときから魔力も体力もギリギリで倒れそうになってたのにさらに私の受けたダメージまで肩代わりするなんてなんで?下手したら死んでたんだよ!?」

『でもあそこで無茶したことで俺達も、恐らく他の皆も魔力と体力を取り戻してるはず、結果的にはこれ以上死ぬ奴は出てこないだろ?』

「そういうことを言ってるんじゃない!!」

『………!』

「たしかにこの魔法は成功した、これで皆の魔力は戻って戦えるようになる。でもそれでレッド君が死んじゃったらたとえグリモアハートに勝っても誰も喜べないよ!!皆悲しむし誰よりもレッド君と一緒にいてくれたピカチュウはレッド君が死んじゃったら寂しいよ!!!」

『っ…………』

「それに、私だってもう昔の弱虫の、誰かに守られてばかりの私じゃない。レッド君のおかげで誰かを守れる私になれたの。私ももっと頑張るから、たまには私も頼ってね?」

『………分かった。ありがとうウェンディ。』

「ううん。一緒に頑張って、二人で強くなろう。」

『そうだな。一緒に、頑張ろう。そして、まずはハデスを、倒そう。』

 

と言い、レッドは立ち上がった。しかしまだ体はふらつき、再び倒れそうになったがウェンディが支えたことで倒れずに済んだ。

 

『すまない、ウェンディ。』

「今までレッド君は私や皆が倒れそうな時に必ず、何度でも手を差しのべて支えてくれた。だから今度は私がレッド君を支える。」 『ありがとう。ならもうひとつ、俺がさっきみたいに度を越えた無理をしていたら、止めてくれる?』

「任せて!じゃあそんな無理をしないために回復魔法をかけるよ。」

『それで俺に魔力を回し過ぎて自分が無理をするはめになるなよ。』

「分かってるよ、加減の分からないレッド君とは違うんだから。」

『…言い返す言葉がないな。』

 

そんな軽口叩きながら歩いているとグリモアハートの母船の少し手前でナツ、ルーシィ、ハッピー、ピカチュウ、シャルル、リリーと合流し、そのすぐあとにグレイとエルザとも合流した。

 

『皆無事だったか!?』

「おう!魔力もぐんぐん回復してきたしな!!」

「そうだな。この風のおかげのようだがこれが止む前にハデスを倒すぞ、みんな!!」

『…止みませんよ、この風は。』

「?どういうことだ、レッド?」

『この風、"妖精乱気流"は俺達がくたばらない限り止まない風だよ。』

「だから焦らずに、確実にハデスを倒しましょう。」

「そうか、お前たちが……」

「そーいや、二人の腕に光が結び付いてるのは何だ?そんな技あったか?」

『いや、俺達にもさっぱりだ。』

「それよりも俺はハデスをぶん殴りてぇ。マスターや皆にした仕打ち、許さねぇ!!」

『俺も、100万倍返ししないと気がすまない!!』

【ピカチュウ!!】

 

すると、母船の上からグリモアハートのマスター、ハデスがやって来た。

 

「まさか七眷属に加えブルーノートとロケット団とやらすべてが倒され、儂がマカロフの兵を相手することになるとはな…どれ、遊んでやろうか、三代目フェアリーテイル。」

 

その言葉と共にハデスは闇の濃い魔力の波動を目の前のフェアリーテイルの者に放った。フェアリーテイルの者は一瞬怯んだがすぐに踏みとどまった。

 

「上から偉そうに……」

「だーっ、お前が降りてこい!!」

「あいつを倒せばすべてが終わる…!!」

「出し惜しみは無用だ。全力で行くぞ!!」

『行くぞピカチュウ、ウェンディ。ここで終わらせるぞ。』

【ピカピカ、チュウ……!!】

「うん!!あと、ナツさんにはトロイアかけておきますね。」

「トロイアで思い出した!ハッピーたちに頼みがある!」

「なーに、ナツ?」

「動力源みたいなのを破壊しておいてくれ。」

「動いたら大変だもんね~。」

「分かったわ。」

「了解した。」

「よし、皆準備はいいな?」

 

グレイは言葉と共に造形魔法で母船まで階段

を作り上げた。そして一斉に突撃し、エクシードたちは動力源を探しに別方向へ行き、他の皆は真っ直ぐハデスへ向かっていった。いよいよグリモアハートとの戦いも佳境入り、勝つのはどちらか……

 

 

To be continued…▼




次はハデスとの決戦です。

また次回!


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report59 先代総長の力

フェアリーテイル最強チームvsハデスです。

その前に、ウェンディを結構強化してるようなのでウェンディ強化のタグを追加しました。


「うおおっ、フェアリーテイルの力を食らいやがれ、"火竜の鉄拳"!!」

「フェアリーテイルの、力?」

 

フェアリーテイルvsグリモアハートの戦いも佳境となり、フェアリーテイルはグリモアハートの幹部を次々倒し、残りは大将ハデスだけとなった。そのハデスを倒すためのメンバーの中からナツが先行してハデスに突撃した。それをハデスは何事もないような顔で防いだが、それはフェアリーテイルの攻撃の始まりに過ぎなかった。

 

『"みずしゅりけん"!!』

「む……?」

 

レッドはナツの後ろに隠れ、ハデスの死角からゲッコウガの速さで出て来て"みずしゅりけん"でハデスのローブを地面に縫い付けた。

 

「"黒羽・月閃"!!」

「"氷聖剣(アイス・エクスカリバー)!!"」

『ピカチュウ、"雷造形・光の形、聖王剣(ファルシオン)!!"』

 

レッドが足止めをした間にエルザ、グレイ、ピカチュウが換装および造形魔法の剣で三つの斬撃を与えた。しかしハデスは怯むことなくいなし、エルザに魔法の鎖を巻き付け、グレイにぶつけようとしたが、

 

「"かぜおこし"!!」

『"いあいぎり"!!』

 

ウェンディが風でエルザを止め、レッドが"いあいぎり"で鎖を断ち切った。

 

『行くよウェンディ。』

「うん。」

『メガリザードンXに変化、"ドラゴンクロー"!!』

「"炎天竜の咆哮"!!」

「ほう…おぬしら、「シンクロリング」を持っておるのか…確か心から信頼している二人が身に付けるとシンクロ状態になり二人での力が大幅に強化されるものだったな…だがそのシンクロには弱点がある。」

 

と、ハデスはメガリザードンXのレッドとシンクロし、炎を纏ったウェンディに鎖を巻き付け、持ち上げてから地面に叩きつけた。するとウェンディだけでなくレッドも苦い表情をした。

 

「その状態では食らったダメージをも共有するという弱点がある。一人を潰せば……」

『そんな程度で潰れるかよ、"ブラストバーン"!!』

「"炎天竜の鉤爪"!!」

「ほほう、なかなか。」

『そんな余所見してていいのか?』

「何?」

「"天竜の咆哮"!!」

「スコーピオン!!」

「行けぇナツ!!」

「"火竜の劍角"!!」

 

ウェンディの風のブレスとルーシィの召還した星霊スコーピオンの"サンドバスター"が合体魔法として混じり合い強力な攻撃になり、その後ろからグレイの氷のハンマーで飛ばされたナツの炎の突進でハデスは吹き飛ばされた。しかしやったかと思った時にハデスの声が聞こえた。

 

「人は過ちを"経験"などと語る。だが私にあったという過ちをしたとき、貴様らは経験などと語る前に死ぬのだ。故に本当の過ちをしたときは何も残らないのだ。」

『…!何か来る!!』

「…喝っ!!」

 

ハデスの声と共に、なんとウェンディの姿が服を残して消えてしまったのだ。突然の出来事にフェアリーテイルの皆は狼狽したが、レッドはそうでもなかった。

 

『俺とウェンディのダメージが共有されるなら俺もただじゃすまないだろ。それに、"出てきてる"のを見たしね。』

 

レッドの"出てきてる"のは、ルーシィの星霊のうちの一体、ホロロギウムだった。ウェンディの身の危険を察知し、土壇場だったため本体のみで服も無しにではあるがホロロギウムの体の中に入り避けてもらったので無事だった。そしてウェンディがその説明を皆にし、ホロロギウムから新しい服を貰って着替えるまでの間、レッドはハデスと話をしていた。

 

「冷静でかつ周りを広くみえておる。マカロフもよい駒を持ったものじゃ。」

『ポケモントレーナーならこれくらい見えてなければ勝てなかったからね。』

「ポケモントレーナー?なるほど、道理で昔会ったことのあるユキナリと名乗る小僧に似てると思ったわけだ。」

『やはりオーキド博士のことは知ってましたかハデス、いや、先代フェアリーテイルマスター、プレヒト。なぜあなたほどの人がこのようなことをしているのでしょうね。』

「貴様らには分かるまい。わが大魔法世界への邪魔をするものはすべて消し去るのみ!!」

 

するとハデスはレッドの前に瞬時に強大な魔法陣を展開した。が、展開が完了するコンマ何秒前にレッドがルカリオの状態で同じ魔法陣を展開していた。

 

『"さきどり"!!』

「ほう、面白い。"天照…"」

『「"二十八式魔法陣"!!」』

 

レッドとハデスの魔法のぶつかり合いはあまりにも強大すぎて、母船の天井の一部を消し飛ばし、辺りを瓦礫の山にした。そして土煙が晴れる前にレッドと後ろから来たピカチュウがダッシュした。

 

『"ボーンラッシュ"、そして"インファイト"!!ピカチュウは"かみなりパンチ"!!』

「甘いと言っておる!!」

『のわぁっ!?』

【ピィー…!!】

 

ハデスはレッドとピカチュウの攻撃を受けとめ、魔力を使って吹き飛ばした。そして魔力の塊を発射しようとしていたのでレッドとピカチュウは"まもる"で凌ごうとしたが、

 

「貴様らは狙っておらぬ。」

 

と、レッドとピカチュウ以外に無数の魔力を当てた。さらに読みが外れて二人の動きにラグが生まれた隙に鎖を皆に巻き付け、壁や床に次々と叩きつけられた。

 

『皆っ、大丈夫か!?』

「余所見してはいけないと言ったのは貴様だろう?」

『しまったっ!くそっ、この鎖が…!!』

「そこで見ておれ。パァン!!」

 

ハデスがパァンと言うと、指を向けていたナツがまるで銃弾を受けたかのようにダメージを受けた。さらにハデスはグレイ、エルザ、ルーシィ、ウェンディ、ピカチュウと次々と無数の銃撃のような攻撃をした。それを避けきれずに食らった皆は地面に倒れていた。

 

『こんな鎖…おりゃあっ!!』

 

レッドはその時伝説の鳥ポケモン、ホウオウに変身して鎖を断ち切り、空高く上がった。

 

「わざわざ的を大きくしてくれるとは。」

『簡単に当たるかよ!"ブレイブバード"から"ゴッドバード"!!』

 

そしてひこうタイプ最強の技の速さで飛ばされた複数の鎖をかわして突っ込んだがハデスに片手で止められた。しかしレッドの攻撃はこれだけではなかった。

 

『"だいもんじ"と"オーバーヒート"で燃え尽きろ!!』

 

レッドの炎は辺りの瓦礫や柱をも焼き尽くし灰へと変えたがハデスには効果がなかった。

 

「魔導の深淵に辿り着きし儂がその程度の炎で…!!」

『バーカお前じゃないよ、"ふきとばし"!!』

 

レッドはなんと"ふきとばし"で辺りの灰をハデスではなく倒れている味方に吹き飛ばしたのだ。ハデスは解せない顔をして、ナツやルーシィの味方は灰でむせ混んだ。そしてグレイやエルザ、ウェンディの不平を無視して再度高く飛んだ。

 

『まとめてだ、"せいなるほのお"!!』

 

ホウオウの"せいなるほのお"はハデスを飲み込み、フェアリーテイルの皆は周りの灰によりあろうことか粉塵爆発を起こしたのだ。ハデスは気が狂ったかと思ったがその考えはすぐに訂正することとなった。

 

「"火竜の煌炎"!!」

「"アイスメイク・ハンマー"!!」

【ピーカピカピカ、ピッカァッ!!】

 

爆炎の中からナツ、グレイ、ピカチュウがそれぞれ"火竜の煌炎"、"アイスメイク・ハンマー"、"ボルテッカー"でハデスを後退させた。さらにその三人とルーシィ、エルザ、ウェンディが無傷で出てきた。そしてルーシィたちはレッドに不平を言った。

 

「ちょっとレッド、いきなり灰を被せて来たとおもったら爆発させるなんて、おどろかさないでよ!!」

「殺す気かと思ったぜ…」

『悪いな、ルーシィにグレイ。だが結果はその逆だろ?』

「ああ。だがあれは一体?」

「多分「せいなるはい」ですよ、エルザさん。」

『正解。ホウオウの炎で燃やした灰にはどんな傷でも治す効果があるんだ。それに本物のホウオウはその再生の聖火で死んだポケモンも生き返らせるという伝説があるんだ。問題は"せいなるほのお"そのものは強力な技のはずなのにハデスときたらピンピンしてることだ。』

 

レッドの言う通り、あれほどの魔法や技を食らってもハデスには傷ひとつついていなかった。

 

「ふっふっ………」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「この舟の防音設備はどうなってるんだ?雷の音が聞こえてるじゃないか!?」

「ピカチュウの雷攻撃じゃないの?」

「それよりもハッピー、何でここを通ってるのかしら?」

「うーん、勘?」

 

一方ハッピーたちエクシードチームは舟の動力源を探しに、舟のダクトの中を歩いていた。なぜそんなとこにいるのかはハッピーの勘、としか言えないだろう。シャルルは呆れているが雷の苦手なリリーはそれどころではなく、外の雷に怯えながら進んでいた。

 

「それよりもリリー、置いていくわよ。」

「ぬうっ………」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「その程度か、マカロフの子よ?」

『くっ……』

「うぅ……」

 

レッドの「せいなるはい」で復活したフェアリーテイルのメンバー。しかしハデスの圧倒的魔力でこちらの技は効かず、レッドとウェンディで生み出した"妖精乱気流(フェアリーストリーム)"の回復量を越えたハデスの魔法の威力で、なんとか立ち上がっているのはシンクロ状態で全能力もあがっているレッドとウェンディのみだった。

 

「さすがは「シンクロリング」を使いこなす二人だ、ととりあえずは言っておこうか。これほどの我が魔法を避けるだけではなくおぬしらを補助するこの鬱陶しい風を生み出したのも貴様らだろう。」

『だったらなんだ?』

「…やはり、マカロフはフェアリーテイルを変えすぎた。やつは光を当てすぎた。」

「それが俺達フェアリーテイルだ!おまえと違って死んだまま生きてんじゃねーんだコノヤロウ!変わる気がないなら止まってやがれ!!」

『そうだ!俺達は止まってるお前を倒して前に進む、進み続けてやる!!』

「歩く力もない小鬼がやかましい……」

 

と、ハデスは倒れてるなか挑発するナツに魔法を当てようとした。

 

「させません、"ドラゴンダイブ"!!」

「小娘のかかと落としなど…」

『今だ、"はどうだん"!!』

 

ウェンディが"ドラゴンダイブ"のかかと落としでそれを阻止した。しかしそれをもハデスは左手でウェンディの足首を掴み振り回した。そして叩きつける直前レッドがメガミュウツーYで"はどうだん"によりハデスの左手を狙撃、ウェンディを開放することに成功させた。そして二人はそれぞれの決め技を使った。

 

『"サイコブレイク"!!』

「"りゅうせいぐん"!!」

 

レッドの念力の塊とウェンディの竜の隕石は全弾命中し、ハデスは体制を崩したがそれで終わりだった。すぐに体制を直したハデスは10にも上る数の鎖を出し、レッドをがんじがらめにした。ウェンディはレッドの救出を試みたがその前に膝から崩れ落ちた。

 

「きゃうっ!!」

『こんな鎖……くそっ!!』

「受けたダメージは同じでも体力の少ない小娘が先に倒れるのは道理か……さて、まずは貴様から消してやろう。」

『まずい…ウェンディがっ……!!』

 

ハデスが目の前に強大な魔力の塊を向け、レッドは焦っていた。この一撃、レッドなら耐えられるかもしれない。だがシンクロでダメージがウェンディまで伝わったら彼女はただですまない。脱出も試みたが無駄に終わった。

 

「終わりだ。」

『(野郎、ここまでかよ!ちくしょおおっ!!)』

 

他に動けるものがいなく、そのままレッドにハデスの強大な魔法が撃たれるという瞬間、

 

「それでも俺のライバルかよ。ドジこいてんじゃねーよ。」

 

その声と共に、特大の落雷がハデスの魔力の溜めていた右手に命中し、ハデスは手にあった魔法だけでなくレッドを巻き付けていた鎖も解けた。そして落雷のあとハデスの前に立っているのは誰もが予想しなかった男だった。

 

『…何でいるのかはともかく助かった、ラクサス。』

「ラクサス……!?」

「なぜここに……?」

「この人がラクサスさん……」

「元、フェアリーテイルとして初代の墓参りに来たらこうだ。お前らそろって情けねぇ面してんじゃねーよ、特にレッド。お前がこの様じゃ"ライバル"として俺の立つ瀬がねーぞ。」

『来て早々いつも通りの言いぐさだなお前は。』

「それよりおい、こいつか、ジジィの仇は?」

「…ああ。」

「ありがとよ、ナツ。レッド、まだくたばっちゃいねーよな?」

『まあな。ごめんウェンディ、もう少しだけ無茶する、大丈夫か?』

「…今の状態で何言っても聞かないでしょ?私は大丈夫、気兼ねしないで。」

『了解!!』

「?あいつは?見ねえ顔だが。」

『話しはあと。』

 

レッドとラクサス、二人の会話を見ていたハデスは不意にあることを思い出した。それは40年以上前、まだ彼がフェアリーテイル二代目マスターの頃だった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「強そうだな、こいつは」

「なーに言ってるんだお前は。怖じ気ついたか?」

「まさか。逆に燃えてきたよ。」

「そこだけは気の合うようだな、ユキナリ。」

「無駄口はそこまでにして行くぞ、マカロフ、そしてリザードン。」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「(こやつら、一瞬マカロフとユキナリの小僧に……!)」

 

そしてハデスが他事を考えていた刹那、ラクサスはハデスに頭突きを、レッドは鳩尾に掌底を繰り出した。

 

「ぬおっ!?」

 

不意打ちだったためハデスは少し吹き飛んだ。

 

「こやつら、マカロフの血族とユキナリの弟子かなんかか……!」

「初代の墓参りでまさか二代目に会うとはな。墓でも作ってやるか。」

『なめてかかると痛い目にあうぞ、ラクサス。』

「わーってるよ。相手が強いとかどうとかよりもまず立ち向かうこと、だろ?レッドとナツから嫌というほど教わったよ。」

『にしてもいつ以来だ、おまえと共闘なんて?』

「ギルダーツのおっさんと戦ったとき以来だな。…今度は足引っ張んなよ?」

『雷の扱いは慣れてんだ…援護は任せろ。』

 

ラクサスは体から電気を放出し、レッドは再び"サンダーソード"を取りだし、ハデスと向き合った。

 

「やれやれ、この思い上がったマカロフの血族と懲りないユキナリの教え子に思い知らせないとな。」

『「………!!」』

 

ハデスはレッドとラクサスに濃い魔力を浴びせて来た。そしてそれに目を背けずとにらみ合いを始めた。あまりにも圧倒的な強さでフェアリーテイルのメンバーはボロボロ、そんな中でレッドは、駆けつけたラクサスとどう立ち向かうのか……

 

 

To be continued…▼




次は多分皆さんの思う展開を斜め上に飛ばすよていです。

次回、「贈り雷」

皆もポケモン、ゲットだぜ!!


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report60 贈り雷

「行くぞレッド、サポートは頼んだぞ!!」

『任せろ!!』

「来い、小僧ども。」

 

グリモアハートのマスター、ハデスを相手に戦っていたフェアリーテイル最強チーム。しかしフェアリーテイル先代マスターでもあるハデスの圧倒的な実力を前に苦戦をしていた。そのとき、フェアリーテイルを破門にされ放浪の旅をしていたラクサスがどこからともなくやってきて、フェアリーテイルのメンバーを助けたのだ。そしてラクサスはそのままハデスに向かい、先程まで戦っていた中でまだ動けるレッドは自分の使う魔力の少ない"サンダーソード"でラクサスのサポートに回った。まずはラクサスがハデスに雷の速さで接近してパンチとキックを入れた。そしてさらなる追撃を試みたがハデスはそれをひらりとかわした。

 

「なかなかの身のこなしと魔力……マカロフめ、まだこんな駒を……」

『お前の相手はラクサス一人じゃねぇ!"でんじは"をくらえ!!』

「ぬう…小賢しいわ!!」

「隙ありっ!!」

「ぐおっ!?」

 

そこにレッドが持ち前の身体能力でハデスの先回りをして"でんじは"で動きを止めようとした。生憎ハデスには効果がほぼなく無効化されたがその隙にラクサスが鳩尾に雷の正拳を加えた。

 

『ちえっ、"でんじは"じゃマヒにならなかったか。』

「できてたらもっと楽に戦えてただろ?」

『それもそうだな。』

「そろそろ準備運動はやめにしないか?本気でかかってこい小童!!」

「まだついてこれるかレッド?」

『魔力も少し戻ったしまだ行けるぜ!!』

「なら行くぞ!"雷竜の咆哮"!!」

 

ラクサスはハデスに雷のブレスを放ったがハデスはそれを避けて逆に魔法の鎖をラクサスとレッドに放った。ラクサスはそれを避けレッドは"サンダーソード"で叩き斬ったのだがラクサスに向けられた鎖はそのまま後ろの巨大な地球儀に刺さり、それを二人へ振り回した。

 

『これは任せろ!!』

「頼んだ。」

『この程度、剣を使わなくても!"いわくだき"!!……今だラクサス!!』

 

その地球儀はレッドが"サンダーソード"を持たない左の正拳突きで粉々にした。そして粉々になったことでできた瓦礫や土煙に紛れてラクサスはハデスに殴りかかったがそれを察知されてしまい、ラクサスは逆に吹き飛ばされてしまった。そしてハデスは指を動かすとラクサスの周りに巨大な魔方陣が描かれた。

 

「これは、天照式の…!!」

『避けろラクサス!!』

「散れい。」

 

レッドの呼び掛けも空しく魔方陣はラクサスを巻き込み爆発を起こした。

 

「この魔方を食らえば四肢の自由が奪われまともに動くことすらままならない。」

『ならお前もじっとしてろ!"ものまね"!!』

 

レッドは目の前でみた天照式の魔方陣を"ものまね"してハデスに命中させたが、驚くことに相手はものともしていなかった。

 

「貴様らと一緒にしてもらっては困る。既にバテている貴様とはな。」

「ちっ…(ここにきて体にガタがきてる…)」

「だか俺も動けないと思われたのは心外だ!!」

 

残る魔力少ない上にグリモアハートとの戦いが始まってからずっと全力で走り回ったりダメージを受けていたことで体が言うことを聞かなくなり始めたレッド。一方ハデスの予想に反して動き、雷による攻撃で背中を狙ったラクサスは完全にハデスの不意を突きダメージを与えた。さらに雷の拳をハデスにお見舞いした。さらにラッシュを試みたラクサスだが途中でいきなり体勢を崩し膝をついた。

 

「ぐっ………」

「おやおや、先程まで大口叩いていた割にはどうしたのかね?」

「何があったんだ……」

「まさか、さっきの魔法を…!?」

「じゃがほかの奴に比べたらまだ魔力がある。ならまず貴様から消えよ。」

 

ハデスはそう言って魔力をため、ラクサスに向けた。一方のラクサスは絶対絶命のこのときに及んで笑っていた。

 

「ははっ、参ったぜ。こんな化け物がまだいたとは…俺もまだまだだな。」

「何いってんだラクサス!!」

『しっかりしろよ!!』

「なあ、ナツにレッド。おれはもうフェアリーテイルの人間じゃねーけど……ジジイをやられたら、怒ってもいいよな?」

『「当たり前だ!!」』

「言い残すことはそれだけか、ラクサスとやら。」

「なら、おいお嬢ちゃん。」

「え、私?」

 

ラクサスはウェンディを指差してあることを聞いた。

 

「お前も、ナツと同じドラゴンスレイヤーか?」

「え?あ、はい、そうですけど……」

「じゃあ3人か。」

『3人?……もしや?』

「そーゆーことだ。」

「もうよい。消えよ。」

「レッドォ!頼むぞ!間違えんじゃねーぞ!!」

 

ラクサスがハデスの魔法を受ける瞬間、彼はレッドに向けてありったけの雷を放った。レッドはそれを"サンダーソード"で受けとめた。

 

『間違えるかよ!三方向の"でんげきは"!!』

 

そしてその雷を"でんげきは"の追尾式の雷に乗せて三つ飛ばした。その三つの雷の先にいたのはナツ、ウェンディ、それにピカチュウだった。

 

「俺の奢りだ、受けとれ。」

 

その言葉の直後にラクサスはハデスの魔法をもろにくらい一階下のフロアまで、ボロボロになった状態で落ちた。そしてレッド経由でラクサスからの雷を受けた3人はと言うと、

 

「ごちそう…さま…」

「確かに…うけとりました。」

【ピッカチュウ。】

「ナツとウェンディが帯電?」

「俺の全魔力、渡ったか?」

『ああ。成功だ。』

「全魔力だと!?」

「じゃあ魔力がない状態でハデスの魔法を…?」

「何で?俺はラクサスより弱いのに…」

「強いか弱いかじゃねーだろ?誰の仲間が傷ついたんだ?ギルドの痛みはギルドが返せ……100倍返しでな。」

「……ああ。」

 

そしてナツが力を込めると彼の周りに炎と雷を同時に纏った。

 

『ウェンディ、ピカチュウ、遠慮も心配もするな。俺たちはこうしてればもう少しは俺たちで作った"妖精乱気流"で魔力は回復するから。……存分に暴れてこい。』

「……分かった。」

【ピカチュウ。】

 

さらにウェンディは風と雷を同時に纏い、ピカチュウは今まで以上に強力な電気を帯電していた。

 

「行くぞ、ウェンディにピカチュウ!!」

「はい!!」

【ピカピカ!!】

「「お前は(あなたは)俺たち(私たち)が必ず倒す!!」」

 

そしてラクサスの雷を受け取った3人はハデス一直線に駆けていった。そしてまず仕掛けたのはウェンディ。雷の"速さ"でハデスの目の前まで距離を詰め、雷の"破壊力"と風の"回転"を合わせた力でハデスの体勢を大きく崩した。

 

『ウェンディが作った隙を逃さず叩き込め!ピカチュウ、"雷造形(サンダーメイク)・天雷斧(アルマーズ)!!"』

「ぐおっ!?」

 

ピカチュウは普段とは桁違いの大きさの雷の斧を造りだし、ハデスに叩き込んだ。40cmという小さな体からは想像できない重さの一撃にハデスは防ぎきれずに沈んだ。そこでピカチュウが次の攻撃のために一旦下がり、その間にハデスが起き上がるとナツがさらに追撃をした。

 

「おらぁっ!!」

「ふん、貴様の炎ごとき…」

「炎だけじゃねぇ!!」

「ぐわあっ!!」

「炎の打撃に雷の追加攻撃…!」

「全員のパワーがあがっている!!」

「小癪な……!!」

 

ハデスはナツの雷の追撃で吹き飛ばされたがうまく着地をして、ナツとウェンディを鎖で両手を封じた。

 

「こんなもん…」

「効きません!!」

 

だが、力が上がっているナツとウェンディは力を込めると鎖は容易く砕け散った。

 

「おのれ、ならこれならどうだ?」

 

鎖一本では二人を封じられないと思ったハデスは魔法で複数もの鎖を作り、一斉に二人に飛ばしたが今度はピカチュウが前に出た。

 

『鎖ごとハデスを打ち砕け!!"アルマーズ・猛将の鉄槌(ヘクトールハンマー)!!"』

【ピィカァーピッカァッ!!】

 

ピカチュウの降り下ろした必殺の一撃は雷と衝撃波で無数の鎖を霧散させ、ハデスを大いに吹き飛ばした。

 

「雷炎竜の……」

「天雷竜の……」

「「咆哮!!!」」

 

続けて放たれた雷炎と天雷のブレスは戦艦を破壊し天狼島上空を突き抜ける程の威力だった。そしてそのブレスをまともに食らったハデスは白目をむいて倒れていた。ブレスの反動でナツとウェンディはふらふらと倒れたが、ナツはルーシィが、ウェンディはレッドが受けとめた。

 

「おつかれ、ナツ。」

「へへっ!」

「ありがとうね、レッド君。」

『ウェンディもピカチュウもよくやった。』

【ピーカッ!】

 

しかしハデスを倒して皆が一安心していたその時だった。

 

「ここまでやられたのは何年ぶりかのう。」

 

なんとハデスは再び何事もなかったかのように起き上がった。

 

「なっ!?」

「うそだろ……?」

「そんな……」

『………!』

「ここまで楽しませてくれた礼はせねばな。"悪魔の眼"、開眼。」

 

と、驚愕するフェアリーテイルのメンバーの前でハデスはそう言い、右目の眼帯を取り外した。すると眼帯に隠れていた、禍々しく赤く光る目が現れてさらに尋常ではない魔力が放たれた。さらにハデスは魔法を唱える。

 

「ぜレフ書第4章12説、裏魔法"天罰(ネメシス)"……魔導の深淵に呑まれて死ぬがよい。」

 

ハデスが唱えた魔法により今までの戦いでできた無数の瓦礫から次々と異形の魔物を産み出した。その無数の魔物それぞれが持つ膨大な魔力と未だ膨れ上がるハデスの禍々しい魔力はフェアリーテイルの出鼻を挫くだけではなく、戦意を喪失させるにも十分すぎた。敵との圧倒的な差を見てグレイとエルザは体が動かず、ルーシィとウェンディは恐怖で震えが止まらずそれぞれナツとレッドにしがみついていた。その光景を見たハデスはフェアリーテイルの反撃もここまで、あとは一方的な殲滅で終わりだと思っていた。だからこそ彼は信じられなかった、未だ立ち上がる者がいることを。

 

「なんだ、こんな近くに仲間がいるじゃねーか。」

『本当だ。まったく昔からいい仲間に恵まれてるな、俺は。』

 

様々な魔法をくらいボロボロになっているレッドとナツはゆっくりと立ち上がった。

 

「解せぬな。勝負は見えている。なのになぜ立ち上がろうとする?」

『お前が相当強いやつなのは最初から分かってたんだ。ここで諦めるくらいなら最初から夢を見ないよ。お前を倒すっていう夢をね。』

「"恐怖は悪ではない。それは己の弱さを知ること。弱さを知れば強くも優しくもなれる。"……ここで俺たちは弱さを知ったんだ。じゃあ次はどうするんだ?」

 

ナツはその言葉のあと、深呼吸をしてから叫んだ。

 

「強くなるんだ、皆立ち上がれ!!俺たちはこんなに近くに仲間がいるんだ!!」

『一人じゃどうにもできないことでも仲間や相棒とならどこまでも越えていける!!』

『「俺たちは、一人じゃない!!」』

 

レッドとナツが未だ立ち上がれる理由、それは彼らが一人じゃないからだ。共に苦楽を分かち合った仲間や絶対の信頼をおく相棒となら仲間や相棒、そして守りたい大切な人を守るため、そして格上が相手でも立ち向かえる強力な力があることをレッドとナツはそばにいる仲間と幾度も経験した。そんな二人の言葉は他のフェアリーテイルのメンバーにとっては勇気の湧く、魔法のような言葉だった。それに勇気づけられた皆は次々と立ち上がり、再びハデスと向き合った。

 

「見上げた虚栄心、だがそれもここまで!土塊の悪魔に滅ぼされるがよい!!」

「行くぞ!!」

『「「「「おおっ!!」」」」』

 

残り魔力少なくなったレッドたちだが彼らは一丸となり残る力を振り絞って真の力を解放したハデスに向かっていった。果たしてレッドたちに勝ち目はあるのか?妖精と悪魔の戦いは最終局面へと突入する………

 

 

To be continued…▼




ラクサスの雷はナツだけでなく、ピカチュウとウェンディにも分け与えました。

さて、天狼島編もいよいよクライマックスです。

お楽しみに!!


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report61 暁の天狼島

ポケモン総選挙、アニメで大活躍のゲッコウガが一位でしたか。

自分は推しポケのゴウカザルが70位とトップ10%以内に入ったことで満足です。


「行くぞ!!」

『「「「「おおっ!!」」」」』

 

フェアリーテイルの聖地天狼島にてS級魔導士昇格試験の最中に襲撃してきた、闇ギルド最大勢力グリモアハート。その圧倒的な戦力を前にフェアリーテイルは仲間の絆の力でなんとかそれを退け、ついに敵大将にして2代目フェアリーテイルマスター、ハデスことプレヒト・ゲイボルグのみとなった。そのハデスを相手にレッドやナツたち最強チームが相手をしたがその圧倒的な実力を前にレッドたちは苦戦していた。途中、破門中だった元メンバーのラクサスの援護もありハデスを追い詰めたが彼が奥の手を使用し、フェアリーテイルとの力の差を見せつけた。一旦心が折れたフェアリーテイルだがナツとレッドの言葉により復活し、残り僅かの魔力を振り絞ってハデスに向かっていった。ハデスはそれを彼の魔力で産み出した瓦礫からの悪魔で仕留めようとした。

 

「踊れ、土塊の悪魔たちよ。妖精を残らず撃ち落とせ。」

『させるかよ!!"たたみがえし"!!』

 

悪魔はそれぞれが光線をナツたちに放ったが、レッドはゲッコウガに変身して、複数の味方を守ることができる"たたみがえし"で光線を防いだ。

 

『ピカチュウ、"パラボラチャージ"で回復しながらの攻撃!!』

【ピカァ、チューッ!!】

 

さらにピカチュウは普通は覚えないが、レッドとの特訓で身につけた"パラボラチャージ"で攻撃をして悪魔を一瞬止めただけでなく自身の体力と電気をチャージした。

 

『そして溜めた電気を使え、"雷造形・つのドリル"!!悪魔を貫け、"ドリルライナー"!!』

 

そして吸収した力で産み出した一撃必殺のドリルを造形し、複数の悪魔を貫き消滅させた。しかしハデスはその膨大な魔力で何度でも新しい悪魔を次々と作った。その数は最初よりも何十体も増えていてその数はレッドの"たたみがえし"では防ぎきれなくなっていた。

 

「無駄なことよ。」

 

そして"たたみがえし"の合間に放たれた光線がナツの足下に当たった。その余波でナツはバランスを崩し前に倒れていった。しかしその時ルーシィとウェンディがナツの手を持ち力任せに前に投げた。その反動でルーシィとウェンディは倒れるがナツは前に進んだ。そしてその前にいたグレイとエルザがナツの片足ずつに足を重ね、思いっきり前に蹴った。飛んで行くナツの前にはさらにレッドがバシャーモになって待ち構えていた。

 

『"つるぎのまい"と「かそく」でナツのパワーとスピードをあげる。行くぞナツ!!』

「ああ!!」

『"ブレイズキック"、そして"バトンタッチ"!!』

「おおお"火竜の劍角"!!」

 

レッドから"バトンタッチ"で受け取った力に加え"ブレイズキック"で炎と勢いを受け取ったナツはその炎を纏いハデス真っ直ぐに突っ込んでいった。だがハデスはそのナツに向かって裏魔法を放ち、二つがぶつかって爆発をおこした。しばらくするとその土煙が晴れて、見えてきたのは風に流され飛んで行くナツのマフラー、そして渾身の一撃をハデスに決めたナツだった。

 

「あ、マフラー!」

 

ナツのマフラーは風に乗り戦闘中にできた大穴から出ていきそうになった。それに気づいたルーシィはナツのマフラーをキャッチしたがその場所が悪く船から落ちそうになった。

 

「落ちるー!!」

「ルーシィさん!!」

「ぎゃーーーっ!!」

 

それを間一髪でウェンディがルーシィの足を掴んだがそのことによりルーシィが開脚状態になり、悶絶して暴れ始めた。そこでウェンディまで一緒に落ちそうになったが、

 

『"ねんりき"。そしてお前ら悪魔にはこれだ、"アイアンヘッド"!!』

 

レッドが悪魔をメタグロスの頭突きをしながらルーシィとウェンディを"ねんりき"で浮かせて安全な場所へおろした。一方ナツの、仲間の力を合わせた一撃を受けたハデスは困惑していた。

 

「(なぜ、裏魔法が効いていない!?)」

「おおおっ!!」

 

その困惑は隙として現れ、そこをナツに突かれて次々と攻撃を受けている。そして彼の困惑の元となった異変を感じたのはナツから距離をとった時だった。

 

「(わ、我が右目が……"悪魔の眼"が……!!)」

 

ハデスの右目が禍々しい赤から普通の色にかわり、無数の悪魔も彼の膨大な魔力と共に消え失せた。

 

「(まさか、悪魔の心臓が……!!)」

 

悪魔の心臓、それは彼の膨大な魔力の源となっている大きな心臓なのだが、この時船に入ってから別行動をしていたハッピー、シャルル、リリーのエクシード三人組が船の動力源だと思い破壊をしていた。それにより裏魔法に使う魔力を支えていた器を無くしたハデスは裏魔法が使えなくなり瓦礫の悪魔も消えていった。そしてさらにフェアリーテイルには追い風になる出来事があった。

 

「あれ?魔力の回復量が増えた……?」

「増えたなんてもんじゃねぇ。いきなりほぼ全快だ。」

「あ、あれ!!」

 

なんと倒されたはずの天狼樹が元通りになっていたのだ。そのため、フェアリーテイルの全員の紋章が光りだし、それと共に皆の魔力も元通りに戻った。

 

「魔力が戻った……ならやることはひとつ!!」

「持てる全てで倒すだけだ!!」

「勝つのは、俺たちだぁぁ!!」

「否!!悪魔は眠らない!!」

 

その場の全員が持てる最大の技の構えをし、ナツとウェンディはそれぞれ雷を纏い雷炎竜と天雷竜に、レッドはメガシンカをした。そしていの一番にナツが走り出したがハデスはそのナツを弾き更なる追撃を試みた。しかしそれは復活したラクサスが止めた。

 

「行けぇフェアリーテイル!!」

「小賢しいわ!!」

 

ハデスはラクサスを吹き飛ばしたが、その隙に皆がハデスに接近していた。まず仕掛けたのはルーシィ。

 

「契約はまだだけど、開け、磨羯宮の扉、カプリコーン!!」

「!お主…!!」

「私(メェ)は貴様の知るゾルディオに非ず。私はルーシィ様の星霊、カプリコーン!!」

 

カプリコーンがハデスの顎を蹴りあげると、次は風と雷を両手に纏ったウェンディだった。

 

「天雷の力にレッド君の鋼の力を合わせて見よう見まね、"天雷竜の翼撃"!!」

 

ウェンディの攻撃のあと、ウェンディの背中に捕まっていたピカチュウが飛び出した。

 

『ピカチュウ、全力の"10まんボルト"!!』

【ピィーカチューウ!!】

 

続いてはグレイとエルザがそれぞれ氷の剣と複数の剣を持ち技を繰り出した。

 

「氷魔剣(アイスブリンガー)!!」

「天輪・ペンタグラムソード!!」

 

その間に"でんじふゆう"でハデスの頭上にスタンバイしていたメガメタグロスのレッドが"じゅうりょく"で急速落下をしてきた。

 

『落下速度に加えてウェンディの天雷の力を合わせた鋼の拳!くらえ、"コメットパンチ"!!』

 

そしてさいごにナツが炎と雷を纏い大きな渦を作り始めた。

 

「滅竜奥義・改!!」

「"悪魔の法律(グリモア・ロウ)"!………ま、間に合わぬ!!」

「うおおっ、"紅蓮爆雷刃"!!」

 

ナツ、そして全員の奥義を食らったハデスはそのまま吹き飛ばされたあとに白目をむいて倒れ、起き上がらなかった。それを見たナツは鬨の声を上げた。

 

「見たか、これがフェアリーテイルの力だ……俺たちの、勝ちだぁーーー!!」

「…ついに終わったな。」

「そうだな。」

「ナツ、マフラー。」

「ああ、ありがとな、ルーシィ。」

『あれ、帽子がねぇ、いつの間に?』

「ここだよ、レッド君。」

『わりいな、ウェンディ。ありがとう。』

 

いつの間にか落としていたレッドのトレードマークである赤い帽子を拾ってくれたウェンディから受けとると、今までのシンクロ状態が解け、シンクロ状態で発動していた"妖精乱気流(フェアリーストリーム)"と二人の腕輪の光が消えた。そして二人は同時に地面に転げ落ちた。

 

『やべっ、疲れたーー!!二人分の疲れがお互いに来てるってことか……』

「か、体が動かないよ……」

『まだまだ修行が必要だな。強力だからって毎回この様じゃどうにもね。』

「そうだね……」

【ピカ、チューウ。………ピカ?】

『どうした、ピカチュウ!?』

【ピカァ!!】

 

ピカチュウが指を指した先にいたのは何人ものしたっぱに追われているハッピー、シャルル、リリーのエクシード三人組だった。

 

「たすけてぇぇ!!」

「ここでこの人数か……」

「冗談はよせよ……」

「もう魔力空よ……」

「私は動けません……」

『ピカチュウ、動けるか?』

【ピカチュウ!!】

『なら行くぞピカチュウ、"でんこう……"』

「まてい!!」

 

レッドのピカチュウへの指示を遮ったのは復活したマスター・マカロフとベースキャンプに残っていた、重傷者だった人を含めた他のフェアリーテイルのメンバーだった。

 

「あれはマカロフ!?」

「それよりあそこを見ろ!マスター・ハデスが、倒れてる!!」

「今すぐこの島から出て行け!!」

「ひいいっ!!」

「信号弾だ!!」

「「「お邪魔しました!!」」」

 

ハデスが倒されたことで敵わないと悟ったしたっぱは一目散に退却をしていった。勝利したフェアリーテイルは皆で喜び、勝利を分かち合っていた。そのときラクサスは祖父でもあるマスターに怒鳴られていたり、ナツがグレイとガジルで張り合っていると突然ナツが奇声を上げて倒れた。同時にウェンディにも異変が起きた。

 

「はにゃ~………くう。」

『おっと。お前もダメなのね、自分の属性と違うもの食べると。』

【ピーカ。】

「ブーイ、ブイブー?」

『のわあっ、ブイちゃんいつの間に!?』

「嫌な予感がしたからってモンスターボールに入って私の荷物に入れて連れてきたのよ。それでしたっぱをたおしてもらっていたわ。」

『そうか、ブイちゃんの特性は「きけんよち」……それで察知してここに連れてきてもらったのか。』

「ブイ!!」

『そうか。お前もお疲れさま。』

「レッドー?先に行くよー?」

『あ、今行きます!!』

 

レッドは副作用により動けなくなり寝てしまったウェンディをおぶってピカチュウとシャルルとブイちゃんと共に他の皆を追いかけていった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「ん……」

「ようやく起きたのね。」

【ピカピカ!!】

「あれ?あっ……」

 

しばらくするとウェンディはレッドの背中におぶってもらった状態で眼をさました。

 

「(この感じ…懐かしいな……)」

 

ウェンディがそう思った理由、それは彼女が初めてレッドに会った時もおんぶをして帰ったからである。変わったことと言えば帰る場所がケットシェルターからフェアリーテイルになったこと、相棒がシャルルだけでなく、ブイちゃんもいるということ、そしておんぶをしているレッドが、ラクサスと大喧嘩をしていることだ。

 

「全くクソ生意気なのは変わらないな。」

『なんだとこの脳筋バ雷!?』

「脳筋に脳筋言われたかねーよクソチビ!!」

『ここで白黒つけるのか?』

「両手塞がって俺に勝てると思ってるのか?」

『ハンデにしてはこれくらいしないといけないだろ?』

「んだと!?」

『「ぐぬぬ……!!」』

「いい加減やめなさーい!!」

 

レッドとラクサスのにらみ合いはシャルルにハリセンで叩かれるまで続いた。

 

『いてっ、本気でするわけないだろ…』

「全くだ。万全の状態を叩きのめしてこそだろ。それに背中のそいつに傷つけたらレッドの怒りで天狼島が沈むからやめとく。」

『それよりも、ベースキャンプについたし魔力もほぼ回復したから仕事にかかりますか。』

「仕事?仕事って……?」

『起きたのか、ウェンディ。俺は毎年試験の衛生兵でもあるからな、傷ついた皆の治療も俺の仕事だ。』

「なら、私も手伝うよ。」

『寝起きで大丈夫か?』

「調子もいいし、大丈夫!!」

『よっしゃ、なら今回は重傷者も多いし頑張るぞ!!』

「あんたたちも立派な重傷者なのは忘れてるのかしら。」

「ブーイ。」

 

その後、レッドとウェンディは二人で皆の治療を始めた。付き合っている二人の治療ということでカナからからかわれウェンディが顔を赤くしたりラクサスがレッドを見て妙に温かい目線を送りレッドの怒りを買ったりしていたが二人の調子がすこぶる良く半分くらいの人数を回復したときだった。

 

「変わろうか、レッドにウェンディ?」

『変わるってもエルザお前、そーゆー魔法持ってないだろって、なんだそりゃ!?』

 

声をかけてきたエルザはナース服にいつの間にか着替えて、治療の手段を持たないにも関わらず治療する気マンマンで出て来た。

 

「あんた治療できないでしょ!!」

「勝負に必要なのは能力じゃない、心の持ちようだ。」

『勝負なんて一言も言ってないぞ……』

「あわわ……」

 

呆れるレッドと慌てるウェンディをよそにポーズを決めどこからか注射まで取り出している始末。

 

「何が始まったかと思えば……」

「全くだ。」

「イカれてるぜ。」

「…とか言ってサラッと割り込むな!!」

「順番に並べ!!」

【ピーカ……】

 

そしてそのエルザに並ぶ男たち。ピカチュウはアホらしい、と思いつつリンゴをシャリシャリ食べていた。レッドもやれやれとぼやきながら振り向いてみたらウェンディがものすごく落ち込んでいて、心なしか泣きそうである。レビィが慰めるがウェンディの一言で彼女まで落ち込むはめとなった。

 

「やっぱり、おムネの差でしょうか……」

「うっ…!!」

『…………』

「れ、レッド君………?」

『心配はいらないよ、そこのアホ共に処方箋を出すだけだから……』

 

目の笑っていない乾いた笑みを浮かべるレッドはバッグから大量の何かを取りだし、包帯で男をがんじがらめにしているエルザのところへ向かった。そばで見ていたウェンディやレビィは身震いをし、ピカチュウはレッドの手に持つ物を見て格段と苦い顔をした。

 

『そこの看護師と患者共に処方箋だ。』

「「「「「???」」」」」

『"さしおさえ"、そして飲み込め、「ちからのこな」と「ちからのねっこ」を!!』

 

エルザと包帯ぐるぐる巻きの男たちの口に押し込んだもの、それは安価で手にはいる回復道具だがどんなポケモンでもしかめっ面をする漢方薬だ。

 

「「「「「に、苦ーーーっ!!!」」」」」

『"さしおさえ"の効果が切れて漢方薬が効き始めるまでその苦さを噛み締めるんだな。……ウェンディ泣かせた罰だ。』

 

どんな屈強なポケモンでも顔をしかめ、飲ませたトレーナーを嫌いになるくらい苦い漢方薬を口に詰め込まれ悶絶する男とエルザを見たルーシィやレビィは同じ事を思った。

 

「「(やっぱり、レッドは怒らせちゃいけないね………)」」

 

当のレッドはどこ吹く風となに食わぬ顔で戻ってきた。

 

『さて、今のうちに互いを回復しておこう、ウェンディ。』

「あ、うん。じゃあまずレッド君から治すね。」

『頼んだ。』

「……レッド君?またモンスターボールの投球練習してたね?しかも何回も豪速球やきつい変化球を。」

『うげっ!?』

「今"うげっ"って言った!やっぱり右肩と手首の疲れがいつもより溜まってると思ったら…このままだと肩壊すからしばらくしないって約束だよね?」

『でも投げないと体が鈍るからなー。』

「そういう問題じゃないの!!」

『じゃあ帰ったら左投げを拾得してみせる。』

「トレーニングをほどほどにしてって言ってるの!!」

 

トレーニングのしすぎを咎めるウェンディとその言い訳を言うレッドの言い合いはもはやケンカするナツたち同様、フェアリーテイルでは見慣れた光景となっていた。それを見ていたルーシィ、レビィ、ピカチュウ、シャルルは話していた。

 

「すっかりいつものフェアリーテイルね。」

「グリモアハートとの戦いが昔の出来事みたい。」

【ピカチュウ。】

「少しは休むことを覚えないかしら。」

「まぁこれでこそフェアリーテイルだからね。」

 

強敵グリモアハートに勝利したフェアリーテイル。だが彼らはまだ知らない。

 

『?』

「どうしたの、レッド君?」

『いや、なんでもない……』

 

更なる脅威が彼らに迫っていることを………

 

 

To be continued…▼




次回で天狼島編は終わりになります。


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report62 手をつなごう

天狼島編のクライマックスです。


フェアリーテイルとグリモアハートの抗争に決着がつき、平和になった天狼島。その森の中を駆け抜ける一体のポケモンがいた。そのポケモンはちつじょポケモンのジガルデ。普段は数十センチの緑色のフニフニした生物だが世界の"創造"と"破壊"のバランスが崩れたとき、その"秩序"を正すためにその姿を変え力を使うポケモンだ。それ故に危機察知能力は優れていて、今も犬のような姿で森を駆け抜けている。その理由は天狼島に迫る新たな驚異に備えるために…………

 

「ゼドアーッ!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

『………?ジガルデ?』

「どうしたの、レッド君?」

『いや、気のせいだ。』

「?変なの。」

「レッドにピカチュウ、俺と勝負しろ!!」

『いきなり何だよ、説明してくれ。』

 

ナツの説明によると、今回の騒動で試験どころではなかったため、今年のS級魔導士昇格試験は無かったことになったのだ。当然ナツたちはそれに反論するのでマスターはある条件を出した。それはレッドの指示で戦うピカチュウに勝利すること。ピカチュウといえばS級魔導士では無いもののS級魔導士のレッドよりも強い魔導士である上、レッドの指示で動く彼はそうでないときの軽く3倍は強くなる。そんな化け物が相手では無理だとほとんどの受験者が引いたが、ナツだけは大方の予想通り引かなかった。そのためナツとピカチュウの戦いとなったのだ。

 

『めんどくさいなぁ、こっちはもう少し休みたいのにな。』

【ピーカッ。】

「うるせぇ!!今回はお前らに勝つ!!」

『…ならかかってこい!!』

「"火竜の鉄拳"!!」

『ピカチュウ、"アイアンテール"で拳を横に流して!!』

「……えっ?」

『今だ、"たたきつける"からの"ほっぺすりすり"!!』

【ピッカァッ、ピカピカピカァ!!】

「ぎゃあーーーっ!!」

『さて、まだ来るかな?』

「ま、参りました………」

「終了~!!」

『………??』

 

ナツをあっという間に倒したピカチュウ。しかしレッドはしかめっ面をし、ナツの前に「オボンの実」と「クラボの実」を渡してからある方向をじっと見ていた。

 

「本当にどうしたのレッド君、さっきからおかしいよ?」

『ああ。なんかおかしい。』

「どういうことよ、レッド!?」

『嫌な予感がずっとするんだ。なんていうかあれだ、何か迫ってくる感じ?それがさっきからずっと気になってしょうがないんだ。』

「野生の勘、なのかな……。シャルルは何か分かる?予知が来たとか……」

「とくに無いわね。思い違いじゃない?」

『だと、いいんだけどね。』

 

しかし、こう言うときに限って当たってほしくない予感は当たるものである。最初に気づいたのはピカチュウだった。

 

【ピカ!?ピカピ!!】

『…!?何か…こっちに向かってきてる!!』

 

次に気づいたレッドは違和感を探すためにルカリオとなり、波導を使って"何か"を探した。するとレッドが見つける直前、島に何かの鳴き声、否咆哮が轟いた。突然のことで皆が耳を塞ぐ中、レッドとギルダーツがこの咆哮の主をつきとめた。

 

『バカでかい黒龍…?まさかギルダーツの言ってた!!』

「古傷が疼きやがる……間違いねぇ、奴だ!!」

 

そしてその咆哮の主は雲の間から現れた。

 

「ど、ドラゴン?」

「でけぇ……!!」

『こんなでかいのは初めてだ……』

「まさか、黙示録の竜、アクノロギアか!?」

「やはり奴か……」

「おいお前、イグニール知って……」

「止めとけナツ!!あれは人間をゴミか何かと思ってる。俺たちの話を聞くような奴じゃねぇ!!」

「じゃあ戦うのか!?」

「そうじゃねぇよナツ。勝ち負けじゃねぇ。俺たちの誰が生き残るかの問題だ。」

「じゃあ、誰かが死ぬってのかよ!!こんなやつに!!」

 

その時にアクノロギアは雄叫びを上げた。すると雄叫びは衝撃波となり森を破壊しフェアリーテイルを襲った。

 

『"ワイドガード"!!……くそっ、止めるのがギリギリだ!!』

「これが挨拶代わりだな………皆生きてるな!?逃げるぞ!!」

「走れーっ、船まで走れ!!」

 

ギルダーツとエルザの指示で船へと走り出したフェアリーテイル。しかしアクノロギアはいとも容易く羽ばたき、先回りをした。そして一番前を走っていたフリードとビッグスローに襲いかかったと同時にアクノロギアの顎に何かが炸裂した。

 

「「!?」」

『なるほど、助かった。もう一発"りゅうのはどう"だ、ジガルデ!!』

 

それはジガルデの放った"りゅうのはどう"だ。追撃を含めて二発くらったアクノロギアは一瞬怯んだ。

 

『やっぱりドラゴン技は効いてる!んでもって一か八かだ、いけっモンスターボール!!』

 

その隙を狙ったレッドは投げられる最高速度で「モンスターボール」を投げたが、それはアクノロギアに当たったがボールは反応せず、レッドの手元に戻ってきた。そしてアクノロギアは攻撃してきたジガルデを尻尾で吹き飛ばし、再びフェアリーテイルの方へ向いた。

 

『やっぱりポケモンじゃないから入りもしないか!!入りさえすれば2、3秒は稼げたのに!!』

「下がれレッド!!そして皆も走って逃げろ!!」

 

するとマスターが巨大化をしてアクノロギアをつかんだ。そして自分を残して逃げろと、マスターが殿を買って出たのだ。親として、彼の子供を守るために。それでもナツやレッドが食い下がったがマスターの一喝とエルザたちの説得で漸く船の方へ走り出した。

 

「あとは親として子を守るのみ、ここは通さんぞ化け物め。」

 

そしてマスターは巨大化してアクノロギアを掴んで抑えた。しかしアクノロギアの力はマスターの力を越えていて、次第に押されていた。そして最後には地面に倒されたマスター、しかし彼はそんなときに笑っていた。

 

「(最期に、親らしいことができたんじゃ…悔いはない。)」

 

そしてアクノロギアが大きく口を開け、マスターに噛みつこうとした瞬間、何かがアクノロギアに突進したことでマスターの拘束が解けた。そのうちにマスターが抜け出して突進したものの正体をみるとそこにいたのは長い翼と尻尾の生えた人形の生き物だった。その生き物はジガルデが本気で危機を感じ、50%の力の竜の形態で太刀打ちできないと判断したときに発揮される、100%の力のパーフェクトフォルムだ。そのジガルデは突進したあと、空へ飛んでから緑色の光線を、アクノロギアの背中に"Z"を描くように放つ大技、"コアパニッシャー"を繰り出した。ドラゴンタイプの大技をくらい一瞬怯んだアクノロギア、その隙を見てアクノロギアに飛び乗った者がいた。

 

「じっちゃんに手を出すな、"火竜の鉄拳"!!」

「な、ナツ…!?」

「俺たち全員で帰るんだ、俺たちのギルドに!!」

 

ナツの攻撃に続き、他のメンバーも次々と出せる最大威力の魔法をアクノロギアに打ち込んだが、アクノロギアにはあまり効いている様子はなく、逆に口を大きく開けてフェアリーテイルの皆の方向へ向けた。

 

「まさか、ブレスか!?」

「まずい!!」

「防御も間に合わない!!」

 

そして、アクノロギアからブレスが放たれようとした正にその時、

 

『"シャドーダイブ"!!』

 

何もないところから突然現れた、はんこつポケモン、ギラティナに変身したレッドが顔に思いっきりぶつかった。同じ竜でもアクノロギアに比べて大分小さいギラティナだが、何もないところからの奇襲、加えてギラティナはシンオウ地方では神とされる伝説のポケモンの一体、アクノロギアをふらつかせるには十分だった。

 

『その大きな口に撃ち込んでやる、"りゅうせいぐん"!!……さすがに効いただろ!?』

「………ぐおおっ!!」

『効いてはいるけどってやつかよ……参ったな。』

 

そしてアクノロギアは反撃として自らの巨大な尻尾をレッドに叩きつけた。避けると仲間に当たる軌道の攻撃だったので"ドラゴンテール"で真っ向勝負に出たのだが体格の違いとアクノロギアのパワーでレッドは圧されていた。

 

『(くそっ、なんてパワーしてんだ!しかもこいつ俺たちで遊んでやがる、そんな余裕の顔をしてる……だったらこいつが飽きるまで粘ってやる!ギラティナなら凌ぎ切るスタミナがある!!)今のうちに防御魔法を張れるだけ張っておいてくれ!いつまでもつか分からんからな!!』

 

レッドの言葉に反応して、防御魔法の張れるフリードや彼と同系統の魔法のレビィ、付加魔法で防御力を上げることのできるウェンディが動き、他のメンバーはその補助の方法を模索していた。そしてレッドは目の前の怪物の止め方を模索していた。

 

『さっきからドラゴン技は効いているみたいだからな、撃ち込むだけだ!"りゅうのいぶき"、そして"ドラゴンクロー"!!』

 

ドラゴン技を受けて多少は嫌そうな顔をするアクノロギア、さらに"りゅうのいぶき"の追加効果でまひ状態にもなったようだがそのパワーは衰えることなく、さらにレッドを圧していた。

 

『くそっ、「やぶれたせかい」に引きずり込むほどの余裕がない、引きずり込むことができたらもっと時間が稼げたのに…!それに伝説は伝説でも「神」の名を持つポケモンはさすがに長く持たない…せめて変身が解ける前に"りゅうのはどう"!!』

 

"りゅうのはどう"を急所に当てることに成功したレッド、しかしアクノロギアの耐久はレッドの予想以上で、いまだにケロッとしていた。そしてレッドの身体がギラティナで居続けることに耐えきれなくなり変身が解かれてしまった。解かれたことでアクノロギアの尻尾を抑えるものがなくなり、レッドはアクノロギアの尻尾で地面に叩きつけられた。

 

『うわっ!!』

「レッド!!」

「レッド君!!」

【ピカピ!!】

『痛えな……!くそっ、やつめ、あの構えはブレスか!!』

「まさか島ごと消すつもりか!?」

『"ひかりのかべ"、そして"ワイドガード"!!………少しはましになるか!?』

「防御魔法を持つものは引き続き展開しろ!!」

「皆で手を繋いで、防御魔法を張るフリードたちに魔力を回そう!!」

 

そしてフェアリーテイルの皆は手を繋いだ。

 

「俺たちはここで終わらねぇ!!」

「ここは必ず凌ぐぞ!!」

「そして皆で帰るんだ!!」

《俺たちのギルド、フェアリーテイルに!!》

 

そして、アクノロギアからブレスが放たれた。その日、天狼島は地図から消滅した。そこから半年間、評議院や他のギルドによって消えた島とそこにいた人たちの捜索が行われたが、見つかることはなく、半年で捜査は打ちきりとなった。

 

そして7年の歳月がたった、X791年のフィオーレ王国某所……

 

「ここが博士の言ってたフィオーレ地方か…」

「40年ぶりか……何も変わらんなここは。若い頃を思い出すのう。」

「無理するなよじいちゃん、もう若くないんだから。」

 

新たな歯車が回りだそうとしていた……

 

 

To be continued…▼




これにて天狼島編完結です。次回からX791年に飛びます!!

アニメスペシャルである無限時計編は行わず、数話書いた後に大魔闘演武編に行く予定です!!

最後に出て来た三人の正体はそのうちに判明します!もしかしたら今までの話を読むことで分かるかもしれませんが、お楽しみに!!

それではまた次回。ポケモン、ゲットだぜ!!


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report63 X791

7年後突入です。


X791年、フィオーレ王国マグノリア。この街は昔から商業の盛んなことで有名で、今も様々な店が軒を連ね活気に満ちている。そのマグノリアでここ数年の間で非常に話題となり、遠くからの客も絶えない店がある。その店の名前は「きのみ屋」。安価な値段で50種類以上の木の実を売る店なのだがこの木の実、ただ味がおいしいだけでなく木の実によって様々な効能があるのだ。薬草代わりになるもの、どんな毒や火傷でも治すもの、特定の属性の魔法への耐性が上がるものなど、一般の人だけでなく戦闘やそれによる怪我の多い魔導士に人気の店だ。だがこの店が話題になっているのはただ店の品物が良質なものだからだけではない。

 

「いつもおまけまでありがとうね。また来るわね~!」

「ガルガルー!!」

 

それはこの店の店番は人間ではなく、"ポケモン"と呼ばれる生き物だからである。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「今日もご苦労様、ガルーラちゃん。」

「ガルガル。」

「いいのよ気にしなくて。元はおじいさんが亡くなってからこの八百屋を営む人がいなくなったときに代わりに有効活用してもらってるから問題ないしおじいさんも天国で喜んでるわよ。」

 

3年ほど前に始めたきのみ屋、元々は店の大家のおじいさんが八百屋を経営していたのだがそのおじいさんが亡くなり、空いた八百屋を再利用しているのだ。元々ガルーラや他のポケモンでこの店を始めるきっかけとなったのは、

 

「それにしてももう7年になるのかしら、ガルーラちゃんの主人のレッド君やフェアリーテイルの主要メンバーが行方不明になってから。」

「ガル………」

 

ガルーラや他のポケモンの主である、フェアリーテイルの魔導士、レッドが7年前に他の仲間と共に行方不明となったからだ。

 

「あれからフェアリーテイルは小さくなっちゃって、黄昏の鬼(トワイライトオーガ)なんてよく分からないギルドもできちゃったし。フェアリーテイルの皆さんは私たちにも優しくしてくれたのに今はそんなのあまりないし、前の方が過ごしやすかったわ……」

 

7年前に主要メンバーが行方不明になってからフェアリーテイルはメンバーの脱退などで衰退し、代わりにトワイライトオーガなどといった新興ギルドができたもののマグノリア市民はフェアリーテイルより接し方があんまりなこれらのギルドにあまり好意的ではない。

 

「でも私は信じてるわよ、マカロフさんたちが戻ってくるのを。」

「……ガル!!」

「そうよその意気よ!!あの人たちは必ず帰ってくる。まずはそれまで、明日からまた頑張りましょう!!」

 

大家の言葉の後押しを受け、今はレッドのポケモンのリーダーであるガルーラはまだ頑張れることを確かめて主のいない家に帰宅した。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ガルーラが帰宅したレッドの家は今でも残っていて、掃除もされているが、ポケモンたちはレッドの物を決して捨てなかった。それは主がいつ帰ってきてもいいように、そして捨てたら帰ってこないかもしれないという気持ちからだ。レッドの家にいるポケモンたちはレッドが他のメンバーと共に行方不明となってからどこかへいなくなるものは、気まぐれな伝説のポケモンを含めていなく、老齢のポケモンであるドダイトスやアバゴーラも「レッドが帰ってくるまでは死ねん」と踏ん張っていた。それもすべてポケモンたちがレッドが好きで、絶大な信頼を持っているからだ。そしてレッドたちは必ず帰ってくると野生の勘でも感じ取っていた。その考えは7年前、自分達のところに来て自分の主たちが行方不明で死んだかも知れないなんて聞いて血の気の多いポケモンたちが本気で報告に来た者をしばき倒す勢いで反発したところで推して量れる。そんなポケモンたちには今、ある悩みがあった。

 

「おい獣ども!!今日こそ話をつけようじゃないか!!」

 

その高圧的な物言いの声が聞こえた刹那、どのポケモンたちも目付きが変わった。相手はトワイライトオーガのメンバー数人。マグノリアの街にできた新興ギルドで、今ではこの街の最大勢力である。しかしその態度や行いは良くなく、マグノリア市民だけでなくポケモンたちにも悪印象だ。さらに主レッドがいないことをいいことに、トワイライトオーガの土地を広げたいからと立ち退きを要求しているのだ。この土地はレッドが自ら買ったものであり、市長を含めたマグノリア市民もレッドがいない今でもそれを認めているので立ち退きをする必要も筋合いもない。そのため来る度に脅して追い払ったりコテンパンに返り討ちにしているのだが相手を獣と見下しているためか存外しつこくガルーラも途中から来ている回数を数えるのを止めていた。そんな連中を今回はどう追い払おうかと息巻いたガルーラたちだが今回のは質が悪かった。

 

「こいつが分かるかな~?お前らの「きのみ屋」とその大家の持つすべての土地の権利書。お前らが逆らえばお世話になってる大家は家無しになる。それだけじゃあねぇ、俺たちの力でこの大家がマグノリアにいられないようにするのは簡単なんだぜ?まぁお前らがここを譲れば話は変わるけどな!?」

「「「「…………!!!」」」」

 

トワイライトオーガの卑劣なやり方に憤りを感じるポケモンたち。今にも飛び付きそうなのもいるが大家には「きのみ屋」以外でも世話になっているため大家の迷惑はかけたくない。その気持ちでポケモンたちは動くに動けなかった。

 

「沈黙は肯定ととるぜ……野郎ども、まずは家を壊せ!!動いたら、分かるよな?」

 

と、トワイライトオーガのメンバーは次々と手にハンマーなどの破壊道具に魔法を込めてレッドの家を壊しにかかった。脅しにかけられてる以上ポケモンたちも動けず、ただ壊されるのを見ているしかできなかったその時、トワイライトオーガの先頭を走っていた男が急に飛ばされてきた。その男の顔を見ると拳の形がくっきりと出ていた。当然誰が殴り飛ばしたのか、それを確かめるためにポケモンたちもトワイライトオーガも振り向いた。

 

『まったく………』

 

そこにいた、恐らく殴り飛ばした人は少年だった。上は赤を基調としたジャケット、下は青のジーパン、黄色いリュックサック、そして赤い帽子を深く被った少年は帽子のつばをあげて言いはなった。

 

『人ん家に勝手に土足で入るなんていい度胸してるねお前ら。』

【ピカァ………!!】

 

その少年こそポケモンたちが待っていた主、レッドとその相棒ピカチュウだった。

 

「な、なんだこのクソガキ!!」

『俺はここの家主だ。黙って聞いていれば人の土地を勝手に奪い取ろうなんて考えてる上に俺の家族が"お世話に"なったみたいだから、それに見会った"お礼"をしなければな……!!』

 

少年にあるまじき覇気を纏うレッドの前にトワイライトオーガは恐怖で思わず怯み、逃げ出そうとしたがレッドがそれを逃がす訳がなくその道を塞いだ。苦し紛れにトワイライトオーガの一人があるものを見せたが逆効果だった。

 

「お、おいこれが分からんのか?少なくとも獣どもには………」

『獣、だと!?』

「ひっ……」

『こいつらは俺の家族だと言ったはずだ。それにそんな見なくても法外な値段でとった権利書なんて認められないし元は人の土地を勝手に奪い取ろうとしてたんだ、フィオーレの裁判なめんなよ?それとも、俺が代わりに裁こうか?』

 

その言葉を最後まで聞かないうちに襲撃者は韋駄天もビックリの逃げ足で去っていった。

 

『二度とくるな!!………それに皆!!』

 

と、レッドはずっと待ってくれたポケモンたちに向かい合って言った。

 

『ずっと待たせてごめん!ただいま、みんな!!』

【ピカチュウ!!】

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

7年の時を経てレッドはマグノリアに帰って来た。他のメンバーと共に、7年前と全く姿を変えずに。なぜかと言えば、アクノロギアの咆哮でメンバーが塵になる寸前、天狼島に眠っているフェアリーテイル初代マスター、メイビス・バーミリオンの幽霊が現れ、"妖精の法律(フェアリー・ロウ)"に並ぶギルドの誇る妖精三大魔法の一つで絶対の防御魔法である"妖精の球(フェアリー・スフィア)"を発動し守ってくれたものの、それを解除するのに7年かかったという訳だ。それをレッドが説明したあと、彼は夕方になっているにも関わらずモンスターボールを6つ腰につけ、いつものバッグを持ち出掛ける準備をした。出掛ける場所は評議院の本拠地ERA、理由はフェアリーテイルの現状にある。いわゆる天狼組が失踪してからフェアリーテイルは以前の栄華とメンバーの大半、そしてギルドも失い、わずかなメンバーと借金を残して寂れた酒場を使い、レッドの家のポケモンたちの協力もありなんとか活動していたのだ。そのためクエストもろくにない現状を、帰宅する前に見たレッドは今はその称号が残っているのか分からないが聖十大魔導序列9位であった自分が直々に評議院からクエストをもらいにいこうかと仕度していたのだ。そして腰につけた6つのモンスターボール。これは7年間音信不通で心配をかけたからとレッドがこれからかわりばんこでポケモンを持って出掛けることにしたのだ。ちなみに今持っているポケモンは

ケンタロス、オーダイル、サーナイト、ダークライ、ウルガモス、オンバーン

の6体である。ちなみにピカチュウは留守番で、今はイーブイ系統のブイズ兄妹と話をしていた。

 

『久しぶりだがやっぱり腰にモンスターボールがあると、ないよりしっくりくるもんだな。さて、行きますか!!』

 

と、レッドが留守番のポケモンたちに行ってきますと言い、玄関から勢い良く出ると玄関の前に立っていた人物にこれまた勢い良くぶつかった。

 

『いてて大丈夫か…?ってウェンディどうしたんだ?シャルル共々スーツケースなんか持って?』

「……フェアリーヒルズの家賃が払えなくて……」

「10万ジュエル×7年、計840万なんて金額は持ってないわ………」

「ブイ…………」

『……なるほど。ガルーラ、何とかなりそう?』

「ガル!ガルガル。(ウェンディちゃんとシャルルちゃんだけなら大丈夫!他にも来るって話になるときついけどね。)」

『という訳だ。しばらくはここで泊まっていいって。』

「本当に?ありがとう!!」

「お世話になるわ。」

『お礼はポケモンたちに言っておいてくれ。じゃあ俺はちょっと出掛けるからゆっくりしていって。』

「うん、いってらっしゃい!!」

『さて、頼むぜオンバーン、ERAまで"そらをとぶ"!!』

 

レッドはオンバーンに乗って目的地へと飛んでいった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『オーダイル"アクアテール"、サーナイト"ムーンフォース"、ウルガモス"むしのさざめき"!!そして止めは俺から、"サンダーソード・トロン"!!』

「「「「「ぎゃあああっ!!!」」」」」

 

レッドはポケモンたちととある闇ギルドを壊滅させたところであった。クエストに関しては事前にレッドと同じ聖十大魔導の序列5位になっていたラミアスケイルのジュラが根回しをしてくれた結果レッドの予定より多くのクエストを得ることに成功したのだ。さらにレッド個人にはこの闇ギルド討伐クエストやS級クエストを含めた5つのクエストをもらっていたのだ。それはどれも難易度の高いものでこの闇ギルドも他のギルドがてこずっていたものだったのでレッドも少し苦戦していたのだ。そんなレッドは闇ギルドの跡地の適当な瓦礫に座りポケギアで電話をかけた。

 

《もしもし?》

『ウェンディか?』

《そうだよ。レッド君、どうだったの?》

『予定以上にもらえたよ。ただ個人でいくつかクエストもらっちゃったから下手したらしばらくは帰れないかもしれない。明日マスターにそのこと言っておいてくれない?』

《そうなの?…一旦帰って休んだ方がいいって言いたいけど、だめそうだね。無理だけはしないでね。》

『大丈夫。今回はポケモンたちもいるから。』

《それもそうだね。じゃあね。》

『ああ。俺が留守の間の家は頼むぜ!!』

 

ウェンディとの通話を終えたあと、レッドは軽く溜め息をついた。

 

『まだまだだな俺も。7年経って皆強くなってるけど俺はあの時で止まってる。これ以上無理して戦わなくてもよくなるように、もっと強くならなきゃな。一から鍛え直しだ!!』

 

すると別の所で戦っていたケンタロス、ダークライ、オンバーンが闇ギルドのメンバーを全員縄で縛ってやってきた。

 

『皆お疲れ。まだこなさなければいけないクエストが4つあるけどもう夜だ。近くの村に宿屋があったからそこで一晩休んでから行こう!!』

 

レッドの提案にポケモンたちからの異議はなかった。

 

『なら近くの村まで頼むぞケンタロス!!』

 

そしてレッドはケンタロスに乗り、ケンタロスは全速力で村へと向かっていった。

 

そしてレッドはその上で自分のいなかった7年の時の流れをフェアリーテイルの現状、そしてこのクエストを受けて身に感じた。それを見てレッドはその7年間待ってくれたギルドの仲間とポケモンたちをこれ以上悲しませないためにもっと強くなると誓った。

 

 

To be continued…▼




7年後に入りました。

早速ですが次回かその次くらいに新キャラ出します。

前回ちょこっと出てきた人がその正体でありヒントです。

ではまた次回


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report64 世界の広さってほら思う以上にとんでもない

タイトルはアドバンスジェネレーションの「スパート」の中から抜粋

予告通りの新キャラ出します。

……そんなことよりポケモンGOだッ!!


マグノリアに面している湖の反対側、レッドはそこに辿り着いていた。彼は評議院から渡されたS級を含めた5つのクエストをクリアし、さらに評議院からフェアリーテイルにと貰ったクエストと計1000万ジュエルの報酬を持って帰ってきたのだが彼の顔は晴れやかなものではない。その理由は、

 

『ポケモン図鑑が壊れちまった……』

 

5つ目のクエストの途中でレッドは全国版のポケモン図鑑が反応はしたものの認識しなかった新種のポケモンに遭遇、それに驚いた隙にその新種のポケモンに図鑑を壊されてしまったのだ。その後彼の機転と共にいたポケモンの協力でモンスターボールによる捕獲へと結びつけたのだがレッドは考えこみっぱなしであった。

 

『大きさや雰囲気から恐らく伝説のポケモン2体、どちらもダークライの"あくのはどう"やサーナイトの"シャドーボール"が効いてたみたいだから2体ともエスパータイプと断定、そのうちライオンみたいなのがウルガモスの"かえんほうしゃ"以外のほとんどの攻撃があまりだったから多分はがねタイプ、コウモリみたいなのがケンタロスの"すてみタックル"やオンバーンの"ばくおんぱ"が全く効いてなかったとこを見るとゴースト、かな?それはそうとしてこれ直せるかな…?』

 

ポケモン図鑑はその2体のポケモンの"サイコキネシス"に当たったため普通ではありえない壊れ方をしていて、直せる確率は控えめに言って絶望的なものだった。

 

『これは一旦家に置いて、ギルドから帰って来て落ち着いてから気長に直そう……』

 

そう呟いてからレッドはオーダイルを出し、"なみのり"で湖を通ってマグノリアへ帰った。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「あれ?」

「どうしたのよウェンディ?」

「ブイ?」

「あそこの観光客…道に迷ってるのかな?」

 

ウェンディ、シャルル、ブイちゃんは泊めてもらってるレッドの家からギルドに向かう途中困ったように辺りをキョロキョロしている老人、少年、少女の3人組を発見した。

 

「本当にここで合ってるのかじいちゃん?」

「そのはずなんだがな…何分最後に来たのが数十年前だからな、記憶も曖昧になってるんじゃよ…」

「しっかりしてくださいよ博士……」

 

「じいちゃん」や「博士」と呼ばれた老人は白衣を来ていることから何かの研究者かなとウェンディは推測した。その老人を「じいちゃん」と呼んだ少年