転生して武偵になりました (夕凪 琥珀)
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プロローグ

他にも書いてるのに何をやっているのか...。琥珀です。とりあえずプロローグはよくある神様転生のところだけです。転生後は一話からになります。では、どうぞ


気がつくと知らない場所にいた。周囲には何もなく、ただ白っぽい空間が無限に広がっていた。どうしてこんなところにと考えようとしたところでどこからともなく声が聞こえてきた。

 

「来ましたか、×××」

 

女性らしい穏やかな声に目を向ければ、輪郭のはっきりとしない人型の何かが存在していた。それに違和感を感じることもなくとりあえず此処がどこかを聞こうとして声が出ないことに気がついた。そのことに気がついたのか何なのか目の前の何かはまた話し出す。

 

「あなたには今肉体というものが存在しません。そのため声を出したり自由に動くことができません。ある程度の思考はできるはずですのでひとまず私の話に耳を傾けてください」

 

仕方がないので相手の言う通りにおとなしく話を聞こう。おそらく今の状況とかも教えてくれるだろうし。

 

「とりあえずは私が誰かを話しましょうか。簡潔にいうと私は神です。といってもあなた方の信仰するどの神にも当てはまりませんが」

 

そういう神様はどこか自嘲めいた雰囲気を漂わせている。神様にもいろいろあるようだ。

 

「さて、ではあなたが今一番聞きたいであろう事に答えましょう。あなたが此処にいるのはあなたが現世で死を迎えたためです。そして、その死を与えたのが私になります。端的にいうと私があなたを殺しました」

 

なんとなく死んでしまったのは感覚でわかってはいたが、まさか神様自ら人一人殺すとは...なにか事情でもあったのかね?

 

「わかっていないようですから理由を説明します。あなたは前世不幸でした。それも、普段人の生に無関心な神が同情するくらいに。あなたは理解していなかったでしょうが、あなたには力があります。それも元の世界では不幸しか呼ばないような強い力を。私は世界にその力が及ばないようにあなたを犠牲にしたのです。ごめんなさい。私達の所為であなたには辛い思いをさせてしまう。許してほしいとはいわないけれど、どうか理解してほしい」

 

正直、いきなり俺に力があったなんて説明されても実感はわかない。でもこの神様が真剣なことは何となくわかる。だからって訳でもないが自分が死んだということは受け入れようと思った。俺が死んだことを受け入れると見計らった様に神様が話を続けた。

 

「これで簡単にですがあなたの死の理由を説明しました。そして今から話すのはあなたをここに呼んだ理由です。先にも説明したようにあなたは私たち神の都合で理不尽に死を迎えました。しかし、それはあくまでも私たちの都合です。ですのであなたには新たな生を享受できる機会を与えます」

 

どうやら死んでハイお終いという訳ではないらしい。それはありがたいが力がどうのって話を聞く限りじゃ奇天烈な世界なんだろう。元々はただの人間のつもりで生きてきた俺としてはあんまり気乗りしない。まあ、生まれ直せるのなら遠慮なくそうしてもらいますがね。

 

「詳しくはお話できませんがその世界にはあなたのように強大な力を持っているものが多く存在しています。きっと前の世界のようにはならないでしょう」

 

前の世界といわれてもその辺も曖昧なんだよなあ。いったい何があったのやら。

 

「さて、あなたも肯定的なようですし、今からあなたを転生させます。転生の前に一つ、私はあなたを転生させることが出来ますが、それだけです。いつの時代の誰の子として生まれるかはわかりません。お気をつけください。それでは、力を抜いて、そのまま身をゆだねてください」

 

神様がそう言うと自身に何かの力が加わったのが理解できた。この場所から徐々に消えていくような感覚と同時に意識が薄くなっていく。そのまま身をゆだねていると神様がまた話し出した。

 

「私にできることはもうありませんが、最後にひとつだけ。強くなりなさい。そしてそのための努力をしなさい。そうすればあなたはその世界で大切なものを見つけることができるでしょう」

 

その最後の言葉を聞き終えて、俺は新たな世界に転生した。



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一話

始まりはいきなり原作からになります。主人公の生い立ちとかは追々出るでしょう(ただし、断言はしない)。ちなみに、すごく短いです。では、どうぞ


──4月。一般的な学校なら入学式やら始業式などといったイベントがあるだろう。無駄に長いだけの意味もない話を聞くあの行事には一体何の意味があるのかといつも問いたくなる。

それはさておき、一般的ではない我が校、武偵校でもその例に漏れず始業式を行ったわけだが、こちらの行事は中々に意味がある。他のやつはどうかは知らないが俺にとって見ればこれは一種の訓練だ。

まず校長の長い話。他所ならただの長い話だが、うちの校長は普通じゃない。あの覚えられない顔、読みずらい気配、それらを記憶しようと努力するだけでも結構な鍛錬になる。まあ、一向に成果は出ないし、出たら多分殺されるから程々にするが。

もしくは、参列している教職員。ここの教師は全員一癖も二癖もあるやつらばかりだ。だから気配察知による場所の把握、そこから脱出する方法をイメトレするのもいいだろう。

と、まあどうでもいいことをツラツラと並べ立てたのは何も俺が暇人だからとかではなく、目の前にその始業式をフケた奴がいるから説明っぽく述べたわけだ。え?声に出してないから意味がない?いやいや、別に聞かせるつもりはないからいいんだよ。と言うわけで、話しかけてみよう。

 

「よう、キンジ。始業式にはいなかったが何してたんだ?」

「......カルムか。別に、ちょっと爆弾魔に追われてただけだ」

「あー、なるほどね。メールのあれはおまえだったのか」

 

ちなみに、メールのあれとは教務科から届く周知メールのことである。生徒に何らかの被害があった場合、もしくはその可能性があったりすると届いたり届かなかったりする。そんな曖昧なものだから生徒の俺たちは内容は見てもそれに関心を向けることはあまりない。それはおいといて、キンジの奴随分落ち込んだ顔してるな。ここは一親友として発破をかけてやるか。

 

「そんな顔してると白雪の奴がうるさくなるぞ?」

「今は俺の前で女の話をするな」

 

ありゃ、逆効果だったか?不機嫌がプラスされて余計ひどくなっちまった。にしてもあの言いぐさ、さてはあいつなった(・・・)な?いったい今度は誰とフラグをたてたのやら。考察したいがもうすぐホームルームだな。俺は一言キンジに悪かったと謝った後自分の席に戻り、寝た。

 

ずぎゅぎゅ、パパン!!キィン!

 

気がつくと何故か俺は銃をかまえて立っていた。え?あれ?どういう状況?とりあえず周りを見てみよう。周りには唖然としているクラスメート達。うん、分かるぜ。俺も唖然としてる。さらに何故か変なポーズで立ち上がったまま固まっている理子。何やってんだあいつは。あとは涙目の担任。ふむ、高天原先生か。面倒はなさそうで安心だな。その隣にピンクツインテールのチビ。そいつが持つ銃からは煙がでている。ついでにいうと、俺の銃も同じく煙が出ている。つまり、さっきの音はあいつの銃声に反応して俺が銃を無意識に撃ち、それがぶつかった音、か。うん、前から思ってたがつくづく人外だな俺。そりゃ二つ名も付くわ。何だよ、銃声に反応して迎え撃つって。意味分かんねえよ。しかも、俺寝てたからね?かなり無防備な恰好してたからね?どうしてそれで迎え打てるの?なんなの?バカなの?...はあ、もういいや。とりあえず寝よ。



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