Fate/Stay Night VS Fate/EXTRA (ホワイトさん)
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【第1話】腹ペコ王

第1話

 

衛宮亭にて

 

この家を切り盛りしている青年が金髪の少女に『最近、物価はもちろん食料に関するものの値上がりが深刻だ』と、どうしようもない事実を言い放った。少女は言葉を失った。

 

『シロウ!お腹いっぱい食べなくては戦に出れません!空腹の中一体どうやって剣を取れというのですか?!』

少女は必死に訴える。

 

『分かってる…分かってるけどセイバー。毎日3食…ご飯は必ず4合以上…それに加えて間食に食後のデザート…これ以上燃費の悪い自宅警備員を存分に養っている余裕はないんだ!分かってくれセイバー!』

正義の味方であるシロウでもこればかりはどうにもならない。かくゆう腹ペコ王はこの世の終わりかという顔で打ちひしがれる。

 

そんな中、読書に勤しんでいたライダーが、

『そもそも魔力の供給はきちんとされているのですから食事を取らなくても問題ないはずですが?』

とセイバーに指摘するが、そんなことで納得する腹ペコ王ではなく、

『何を言っているのですかライダー!人間の三大欲求である食事を取らなくても問題ないとはどうゆうことですか!美味しいご飯を食べなければ戦えません!やる気が出ません!』

 

『これだからニートは(小声)』

『今、ニートと聞こえた気がしましたが気のせいでしょうかライダー?』

『ええ、違いないでしょう?』

『………私はこの家の安全を護るため日々自宅警備員としての責務をですね……聞いているんですかライダー!』

 

『と、とにかくセイバー。これからは少し量をだな…味はもちろんセイバーが満足出来るものを作るつもりだ。そうだ!今日はご飯を2合にする代わりにセイバーの好きなものを一品足すことにしよう!』

と、シロウがセイバーをなんとか説得して今日の晩御飯を乗り越えた。

 

食事を終えてシロウが食器を片付けているときセイバーが、

『そろそろ聖杯戦争の開始が近いようです。シロウ』

 

『あぁ、そうみたいだな。今回の聖杯戦争は二つの陣営に分かれてるんだろ?』

 

『はい。そのようです。聖杯から最低限の知識はサーヴァントに与えられていますが、細かいルールまでは分かりません。

我々と同程度の数のマスターとサーヴァントがいるとみて良いでしょう。』

 

『そうか。なるべく無駄な争いはしたくないけど…。そういえば、遠坂とはまだ連絡取れないんだ。時計塔での生活も忙しいだろうし、仕方ないけど聖杯戦争までに間に合うか心配だな』

 

『リンのことならば心配ないでしょう。シロウは人の心配よりもまず自分の心配です』

 

『シロウは目を離した隙に戦場の真っただ中ですからね。セイバーも大変でしょう。桜のことは私に任せてください。』

 

『なんでさ…

あぁ、よろしく頼むライダー』



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【第2話】サクラ迷宮隠し通路

第2話 隠し通路

 

『いや〜まさかサクラ迷宮にこんな隠し通路があったとは驚きました』

そう言ったのはレオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ。とある時代のとある世界の六割を統べると言われるハーウェイ財団の御曹司である。

 

『しかし、本当に行くのですか?月の聖杯戦争を休止してまで出向く必要はあるのですか』答えたのは彼のサーヴァント。円卓の騎士の一人とされる太陽の騎士。ガウェイン卿

 

『休止も何も、月の聖杯と冬木とやらの聖杯の合同戦争なのであろう?ならば行かない理由はないではないか』スケスケスカートの赤セイバーである。

 

『まあぶっちゃけご主人様さえ居れば聖杯なんてどうでもいいんですけどね♡』と、ピンク狐

 

『うるさいぞ駄狐。今日は狐鍋でも食すか』

 

『おやまぁ、こんな早々にわたくしの一夫多妻去勢拳の出番が来るとはおもいませんでしたねぇ?』

 

『ご主人様はわたくしがお守りしますから、スケスケの赤バカはさっさと月に帰ってくれます?』

 

『たわけたことを…この芸術的センスがわからんというのか!これだから駄狐は!このスケスケのデザイン、真っ赤に染まった情熱的ドレス。このセンスがわからぬ時点で奏者に近づくことさえおこがましいぞキャス狐!』

 

『知ってました〜?月ではともかく冬木という街では露出が過ぎる者はブタ箱行きみたいですよ〜?スケスケセイバーさんにはもってこいな場所ですね。ブタ箱行き特急でチケット取ってあげましたよー』

 

『露出が過ぎる…?それはまさに露出強の貴様にこそふさわしい言葉ではないかキャス狐!?よかったではないか、ようやく貴様にも似合う居場所が見つかって。では早々に狐小屋にでも行ってくるがいい。』

 

『はぃ?!何言っちゃってるんですかこの赤いのは。わたくしの居場所はご主人様の膝の上と相場は決まっているのです。』

 

『帰りたい…』

岸波白野(男)。エクストラの主人公で彼女らのマスター。赤嫁とピンク狐と同時契約している。

 

『レオ、俺は一足先に冬木の街を調査してくる。アサシン行くぞ』

CCCでは一番の常識者?の暗殺者ユリウス・ベルギスク・ハーウェイ

 

『うむ。相変わらず働き者よのぅ。たまには羽目を外してみたらどうだ?』

ユリウスのサーヴァント。アサシン先生

 

『貴様は羽目を外すなよ。戦いを楽しむ暇があったらすぐに殺せ。それより他の連中はどうした?』

 

『あとから来るみたいですよ。すぐに戦闘、とはならないでしょうから問題ないでしょう。それではよろしく頼みますよ兄さん』

 

『了解した』




エクストラとCCC通算して、赤嫁だけ使ったことがないということに書き始めて気がついた…各キャラのしゃべり口調に違和感があるかもしれませんが、なるべく頑張ります。


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【第3話】円満夫婦+燕と友達剣士

柳洞寺にて

 

『全く…また聖杯戦争ですか。懲りないものね。私たちにはそんなもの必要ないというのに』

魔女であり主婦のキャスターがぼやく。

 

『敵がいるのなら仕留めるまでだ。もとより殺すことしか能が無いのでな。』

そんな主婦の旦那様が言う。

 

『ほう…月の聖杯戦争…これはまた良い好敵手と出会えそうだ。良い良い!いいかげん年中イチャイチャしている阿呆な夫婦漫才は見飽きていたところだ。』

律儀に毎日山門に立ち続ける侍

 

『あなたは大好きなツバメとでも遊んでいなさいアサシン。』

 

『どうせなら絶世の美女と遊びたいものよ。』

 

『あの…すみません』

長い階段を登ってきた紫色の髪の毛をした女子高生

 

『おや?これはこれは桜嬢。このようなところでお会いするとは。歳のいったBBA(ババア)しか居なくてな。いやはや目の保養になる』

 

『………そんなに死にたいのかしら?アサシン』

 

『アサシンさんにキャスターさん、こんにちは。わ、わたしなんて見たところで何にもなりませんよ(汗) 』

 

『謙遜する必要はない。美しい花は堂々と咲いていれば良い。ところでどのような用件かな?桜嬢』

 

『あ、はい。葛木先生に出されていた課題を渡し忘れちゃいまして…』

 

『ん?明日でも良かったのだが…わざわざすまないな間洞』

 

『いえ、早めに渡しておかないと葛木先生も大変かと思いまして…』

 

『しっかりしている娘ね。この、剣しか能のないバカ侍も少しは見習ってほしいものね。』

 

『年増女狐に言われたくはないものだな』

 

『………』

『………』

 

『ところで桜さん?今回の聖杯戦争にはあなたは参加するのかしら?』

 

『はい…先輩やライダーにも相談して決めました。今回は私も…戦います。』

 

『そう…戦うというなら覚悟だけはしておきなさい。』

 

『はい。そのつもりです。』

 

『可憐な花が戦場に赴くのなら、そばに付き添い敵から守る役目が必要であろう。ならばこのわたしが

 

『あなたはこの山門専門よ』

途中で遮るキャスター。

 

『この山門…守る必要が本当にあるのだろうか…』

 

『?!………どうやら月からの来訪者がそろそろ着く頃のようね。サーヴァントの魔力をいくつか感じるけれど、全員揃っているわけではなさそうね。宗一郎様、今晩から柳洞寺周辺の結界を強固のものにします。使い魔を周囲の警戒にあたらせます』

 

『任せた。キャスター』

 

『あ、わたしはこれで失礼しますね。』

 

『ええ、気をつけてお帰りなさい』

 

『仕方ない。お嬢さんを一人で帰らせるわけにはいかん。わたしが家まで

 

『あなたは早く境内の掃除を終わらせないアサシン。桜さんには使い魔をつけておくから安心して頂戴』

 

『ありがとうございます。キャスターさん。失礼します。』

 

 

 

 



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【第4話】 作戦

 

サクラ迷宮の隠し通路を抜け、レオたちは冬木市の外れの森にいた。

 

『さて…着きましたね。ここが冬木市ですか。ずっと月にいたので中々新鮮ですね。ガウェイン、近くにサーヴァントは居ませんね?』

 

『そのようです。レオ、この森は…』

 

霧が濃いこの森は結界のようなもので覆われているようだった。

 

『どうやら結界の外からのものは全て遮断しているようですね。月からの来訪ということもありステージが不利だということで用意された空間…ということでしょうか。どうやらマイルームを出現させることも可能なようです。』

 

『当面ここを拠点にするんですかぁ?ご主人様をこんな辺鄙なところに住まわせるなんてタマモ出来ません!』

 

『珍しく気があったなキャス狐。ここはドーンと超高層マンションの最上階で構えるべきだ。それとも屋上に黄金劇場を展開しても良いぞ?』

 

『おぉ!それは素晴らしい。早速準備に取り掛かりましょう』

レオは関心と言わんばかりの表情で行動に移そうとするがそれを白野に止められる。

 

『他のメンバーはまだ揃っていませんが、早い段階で敵戦力を測っておきたいところです。白野さん、お願いできますか?』

 

『自分にできることはそれくらいしかない。任せて欲しい』

 

『キャーー!!ご主人様ったらイケメン☆謙虚なんてなさらずにどーんといきましょうどーんと!』

 

『うるさいぞキャス狐。奏者にとっては朝飯前よ!』

 

『頼りになるサーヴァントが2人も居て羨ましい限りです。白野さん(満面の笑み)』

 

『ここを拠点にするとはいえ、他の場所にも布陣を敷く必要があるでしょう。白野さん、個々に敵マスターとそのサーヴァントの接触を試みてください。戦闘になるとおもいますが、ある程度敵の情報を引き出せたら引いてくだい。こちらで戦力を分析し終えたら、100%勝てる手段で各個撃破していきます。』

 

『ずいぶん慎重なんだな。』

 

『ええ、地の利は敵にあります。油断はできません。白野さんには二体サーヴァントがいますし、遅れを取ることはないとは思います。敵サーヴァントの宝具の正体を晒すことができればベストです』

 

『魔力から察するにある程度、敵勢力はバラけているようです。あとからサポートに来られても困るのでなるべく孤立しているところが良いですね。』

 

『おや?兄さんからの情報です。相変わらず迅速な仕事ぶりです。ここからそう遠くないところに柳洞寺という寺があるそうです。結界が張ってあり正面から攻めるしかないようです。サーヴァントの気配は2体。一体は侍のような格好をしたサーヴァント。もう一体はキャスターのようです。』

 

『今晩からでもいける。』

 

『わかりました。お願いします白野さん』

 

『ご主人様と地上での初デート!!テンション上がってきました♡』

 

『貴様はここでまきでも割っておれキャス狐』

 



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