魔法少女リリカルなのは Destiny (天江 つばさ)
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プロローグ
この作品はもしも魔法少女リリカルなのはの世界に魔法先生ネギま!のネギが存在していたら?
というコンセプトで作られた作品です。
こういった二次創作作品は初なのでいろいろあるとは思いますが、どうか暖かい目で見守っていただけると幸いです。
個人的には週一くらいのペースで投稿できればと考えています。
それでは魔法少女リリカルなのは Destiny スタートです。
彼女と彼の物語?
そんなに面白いものじゃないよ。
ちょっと普通じゃない劇的な出会いというか邂逅だったのかもしれないけど、二人は普通に過ごして、普通に恋に落ちて、普通に結婚して一緒になった。
強いていうなら、その間に挟まってくる物語のほうがよっぽど劇的だったんじゃないかな?
それに未だにいくつかの事象は謎のままだし、僕だって物語の大概のことは知っているけれど、物語のすべてを知っているわけではないよ。
そんなに気になるのかい?
それなら話してもいいけど、少し長い話になるから覚悟しておいてね。
えーっと、どこから語ったものかな。
あぁ、物語を語るなら、まずはあの日のことから話さないとね。いや、この物語の始まりを語る上であの日ほどふさわしい日は他にないといっても過言ではないかもしれないね。
一人の少女と一人の少年。
決して出会うはずのなかった二人の出会い。
けれど幾度輪廻が廻っても決して離れることはない、そんな定められた運命の二人。
そんな二人の普通だけど普通じゃない一つの恋の物語。
恋物語が紡がれ始めた日。
第97管理外世界、地球、日本の町、海鳴市
物語は、僕、ユーノ・スクライアが次元航行事故によって第一種指定次元遺失物、ロストロギア、ジュエルシードを紛失、その探索を一人で始めたところからはじまった。
あのときの僕はジュエルシードを紛失したのが自分だけの責任だと感じて、はじめは僕一人でジュエルシードを封印、回収しようとしていたんだ。
けれど僕だけの力ではジュエルシードを回収することはおろか、封印することすらできなくてね。ジュエルシード回収のために魔力を使いきった僕は、現地で助けをもとめたんだ。
そしてあの日、僕に力を貸してくれたのがなのはとネギだった。
今思えば、あの日あのときに僕となのは、ネギが出会ったときが歴史の分岐点、千雨さんの言葉を借りるならポイントオブノーリターンだったのかもしれないね。
けれど、僕にはあのときになのはとネギの力を借りるという選択肢しか残されていなかった。
もしあのときに、なのはかネギしか近くにいなかったとしても協力をもとめていただろうね。そして語られるはずだった物語も大きく違うものになっていたんだろう。
それじゃあ聞いていただきましょうか。
物語のはじまりの舞台は20年前の海鳴市。普通の小学生だった少女、高町なのはと異世界からの探索者ユーノ・スクライア、そして世界を救った英雄、ネギ・スプリングフィールドが出会った日のことを。
いかがだったでしょうか
これから週一更新めざして頑張ります
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第一話 かくして物語は語られはじめる
一週間かけてこれだけしか書けてないのは情けないですが、徐々に文字数を増やしていければいいかと思っております。
それでは第一話 かくして物語は語られはじめる スタートです❗
第97管理外世界、地球、日本、海鳴市
海とビル群、住宅街。自然と人工物という相反するふたつの構造が共存する町。ビル群といっても、なかには森、池なども存在する公園もある。いうなれば都会と自然が共存している町、それがここ海鳴市である。
そんな町でひとりの少年、魔法使いであり、教師であり、魔法世界を救った英雄でもある少年、ネギ・スプリングフィールドは目を覚ました。
「……ん、ん、ここは、いったい?」
ネギは周囲を見渡した。
近くに自分の父親、ナギ・スプリングフィールドから渡されて以来使用している杖が落ちているのを見つけて拾い上げる。
自分の周囲の木々が広がっている風景は、ネギのどの記憶にもあてはまるものはなかった。
しいていうならば、麻帆良の近くにあった森に似ているような気したが、木の密度があきらかに違っていた。
「僕はどうしてここに?」
ネギは自分の置かれた状況を整理しようと自分に問いかける。
これまで、学園祭での時間移動や魔法世界に着いて早々仲間たちと離ればなれになった経験から、ネギはちょっとやそっとのことでは狼狽えることはなくなっていた。
ネギはどうにか自分の記憶と今の状況をつなげようとするが、自分が今、どうしてここにいるのか、どうやってここにやってきたのかなどの前後の記憶が曖昧であった。
ネギの記憶力は決して低いものではない。むしろ10歳にして魔法先生となるほど、記憶力はとても高いものである。加えて最近は、火星緑化計画(マーズテラフォーミング計画)のために様々なことを学んできていたため、その記憶力は折り紙つきであった。
しかし、こと今にいたるまでの前後の記憶に関してはいくら思い出そうとしても思い出すことはできなかった。
「よし!」
けれども、ネギは前向きであった。
この程度のことはネギが今まで経験してきたことに比べたら大したことはなかった。むしろ今までに比べたら、自分ひとりの問題であるのだから、まだましなほうである。
そう考えるとネギはまず自分の現在位置を確認しようと杖にまたがり空へと舞い上がった。
まずはじめにネギは自分がどこの国にいるのかを調べることにした。
看板や広告などの文字、他の人が喋る言語から自分が地球、日本にいることがわかった。
ネギは自分が地球にいることを知りほっとした。
自分が火星にある魔法世界にいるのか、地球にいるのかでは今後の対応も大きく変化してくる。地球にいるならば比較的問題なく麻帆良へと帰ることができるからである。
次にネギは書店へと向かった。そこでネギは地図を購入し、そこでもらった領収書の住所から自分の現在地が海鳴市という場所であることを知った。
書店から移動して、海浜公園へとやってきたネギは購入した地図を使い海鳴市が日本のいったいどこにあるのかを調べた。
その時点でネギはひとつの仮説へと辿り着いていた。
それはネギにとってある意味最悪の仮説であった。
それを確かめるためにネギは再び空へと舞い上がった。
読んでいただいてありがとうございます
先週投稿したプロローグですが、実はとあるゲーム作品の冒頭を参考に書かせていただきました。
なんだかわかった方がいらっしゃったら感想等で答えていただければ幸いです。
それではまた来週お会いしましょう。
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第二話 仮説は証明される
そしてすみません!
またがんばって投稿したいとおもいます!
夕方、ネギは昼に地図を見ていた海浜公園へと戻ってきていた。
ネギが目を覚ましたのが朝であったことから、海鳴市に来てほぼ半日が経過したことになる。
「これはいったい、どういうことなんでしょう?」
ネギが昼に同じ場所で抱いた仮説はネギのなかでほぼ確信した事実になっていた。
ネギが立てた仮説。それはこの世界はネギが元々いた世界ではないというものだった。
この仮説は、ネギが地図で海鳴市の位置を調べたときにわかったことから立てられたものであった。
まず、この世界には麻帆良という場所は存在していない。これは地図で麻帆良の位置を調べるとすぐにわかった。ネギが知る地図では本来、麻帆良があるべき位置には他の都市の名前が書かれていた。
麻帆良の代わりにか書かれていた都市名は「海鳴市」。
それはまさにネギが麻帆良を調べる以前に調べた都市の名前であった。
ネギは午後の時間を使いこの海鳴市の周囲の地形を確認してきた。
この海鳴市の地形は、細かな差違はあったがほぼネギが知っている麻帆良の周囲の地形と一致した。一致してしまった。
「地図にない麻帆良、重なった海鳴市、一致する地形」
ネギはわかった事実を頭のなかで改めて整理する。
「ここは麻帆良であるけど麻帆良じゃない」
地図での位置的には完全に麻帆良と一致するが麻帆良という地名ではなかった。
「一致する周囲の地形」
けれども周囲の地形は誤差はあったがほぼ麻帆良の周囲の地形と一致した。
つまり、ここ海鳴市というのは……
「……平行世界の麻帆良」
であるという結論にネギは至った。
普通ならば、なかなか平行世界であるということを受け入れることはできないだろう。しかしネギは、学園祭のときに、クラスの生徒の何人かといっしょに時を渡り、未来を変えたことがある。
そのときも一度、平行世界である魔法が公になった世界へ行ったあと、過去へ戻って未来を変えた。
今回、平行世界であるという結論を受け入れやすかったのはそのためである。
けれど決して動揺していないわけではない。
以前、平行世界を旅したときには原因がはっきりしていたため対処のしようがあった。
しかし今回はそうではない。
自分がなぜ平行世界にいるのか、どうやって平行世界へ来たのかなどわからないことが多すぎるのだ。
「いったいどういうことなんでしょう?」
ネギは自問するようにつぶやいた。
「助けて!」
ネギが悩んでいると頭の中に声が響いた。
「念話?
一体誰が?」
「助けて!」
もう1度ネギに念話が届いた。
今のネギは少しでも手がかりを求めてこの念話の主を探す事にした。
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第三話 出会い
3人組の会話にネギを組込むのが難しいです
「確かこっちの方から……」
ネギは公園内の林の中で先ほどの念話の主を探していた。
念話はもう途切れてしまったため、念話が聞こえた方向を頼りに探すほかない。
けれどもネギにとってこの念話は自分がこの世界に来た理由を知る数少ない手がかりであった。少なくとも自分に念話を届けられる人物、つまり魔法に関わりのある人物がいるということはネギに希望を与えていた。
もしかしたら自分と同じ平行世界から来た人間で何か知っているかもしれない。
そう考えると探さずにはいられなかったのだ。
「多分こっちの方から!」
そんな少女の声が聞こえ、ネギはそちらに向かう。
「どうしたのよ、なのは。急に走り出して」
「あ、見て動物。怪我してるみたい」
先ほど聞こえた少女の声とは違う二人の少女の声が聞こえネギも遅れてその場に到着した。
「大丈夫ですか?」
その場にいた三人の少女にネギが話しかける。
少女たちは驚いた様子だったが事情をネギに教えた。
「この子が今ここで倒れてて」
栗色の髪の少女が抱えていたフェレット?をネギに見せる。
ネギがフェレットを見ると、フェレットは怪我をしているようだった。
「怪我をしているみたいですね。
この近くにどこか病院は?」
少女たちは顔を見合わせる。
「この近くに病院ってあったけ?」
「待って家に電話してみる!」
金髪の少女の問に紫の髪の少女が答えた。
少女が携帯電話で連絡をとった結果、さほど遠くない距離に動物病院があることが分かった。
「わかりました。ではそこへ連れていきましょう」
ネギがそう言うと金髪の少女が声を発した。
「なんであんたが仕切ってるのよ!」
「アリサちゃん落ち着いて」
「そうだよアリサちゃん、とりあえずこの子を病院に連れていかないと」
「ぐぬぬ。あとでちゃんとあんたの話は聞かせてもらうからね!
なのは、すずか行くわよ!」
そういうとアリサと呼ばれた少女は先に行ってしまう。
「待ってアリサちゃん!」
「なにしてるのよ行くわよ!」
「えっとねアリサちゃんとっても言いにくいんだけど」
「何よすずか言いたいことがあるなら言いなさいよ!」
「えっと病院、あっち」
そう、すずかと呼ばれた少女が指さした方向はアリサが進もうとしていた方向とは正反対の方向であった。
「〜〜〜っ、わかってるわよ!」
アリサは顔を赤くしてこっちに戻ってくるとネギを鋭い目つきで睨んでからすずかとなのはの手を持って「行くわよ」と言って歩きだした。
「悪いことしちゃったかな」
ネギはそうつぶやくと少女たちのあとを追っていった。
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第四話 ネギとの会話
天江つばさです
久しぶりに創作意欲が湧いてきて久しぶりの投稿です
かなり昔に書いていたのでアイデア帳とか残ってないので何とか思い出しながら書いていきたいと思います
UQホルダーも面白いですね
何とか色々書いてみようと思います
「「「ありがとうございましたー」」」
三人が挨拶をして動物病院をあとにする。
先程保護したフェレットは弱ってはいるが数日もすれば元気になるとのことだった。なので今日のところは動物病院に預けてまた後日様子を見に来るとのことになった。
「とりあえず元気になるみたいでよかったね」
「ほんとよねー怪我もそこまで酷くないみたいだし」
「先生もいい人だしまた明日きてみよう」
「そうね。それにしても」
少女達3人はそんな会話をしていると金髪の少女か突然こちらを振り返った。
「なんであんたまで一緒についてきてるのよ!」
先程恥をかいたことを根に持っているのかややトゲのある言葉で言った。
「アリサちゃん、初対面の人に失礼だよ」
「そうだよ、この人もフェレットを心配してついてきてくれたんだからきっと悪い人じゃないよ」
「けどねーなのは、すずか、あんな薄暗いところに1人で急に現れたのよ。歳も私たちとあまり変わらないみたいだし、それにその服装どこかの制服かと思ったけど近くにそんな制服の学校はないわ。どこからどう見ても怪しいでしょ」
アリサという少女の言葉になのは、すずかのふたりの少女も確かにと納得しかけている。
どうやらこの三人は思っていたよりも賢い少女達のようだ。
「それであんた何者?」
アリサが再び問いかけた。
ネギはなんと返答するか悩んだが、魔法が公になっていない以上昔の設定を使って正直に話しをすることにした。
「僕の名前はネギ・スプリングフィールドと言います。今年で12歳でイギリスのウェールズ出身です。日本には修行で教師をすることになってこっちに来ました」
「「「・・・・・・」」」
三人の顔が驚きに染まる。そして、
「「「教師ーー!!!???」」」
「教師ってことは先生だよね」
「私たちと歳も変わらないのに凄い!」
「そもそもあんたの歳で先生なんかできるの?」
三人は矢継ぎ早に言葉をかけてくる。
「ええ、飛び級でイギリスの学校を卒業したので大丈夫ですよ。けれどこちらに着いたのはよかったんですが道に迷って、声がしたので行ってみるとあなた達がいたんですよ」
ネギは何とか嘘をつかないように事情を説明した。卒業したのが魔法学校であることや日本に着いたのが随分前であったこと、声がしたのは念話だったことなどはぼかしたが決して嘘はついていない。
「ほえーネギくんって凄いんだね飛び級なんて」
「すごく頭が良くないとできないよねー」
「ふん、少し頭がいいだけでしょ。日本にも飛び級の制度があれば私たちにだってできるわよ」
アリサは強がってはいたがその顔には驚きが含まれていた。
「じゃあネギくんはしばらくはこの街にいるの?」
「はい、教師をやるまではもう少しかかりますがしばらくはこの街にいる予定ですよ」
「そうなんだ!じゃあ外国のお話とかいっぱい聞かせてよ」
「あ、私も聞きたい」
戻る手段が不明な今ネギはしばらくこの街に滞在して情報を集めることにした。
「時間があるときには是非、僕もこちらのことも聞きたいですし」
「ふん、なのはとすずかが付き合うなら私も付き合って上げるわよ」
と言って手をさしだしてきた。
「アリサ・バニングスよ。よろしくね、ネギ」
「よろしくお願いします、アリサさん」
ネギはアリサと握手を交わした
それを見た二人も続いて
「私、高町なのは。なのはって呼んで!」
「月村すずかと言います。私もよろしくねネギくん」
手を差し出してきたのでネギは二人とも握手を交わした。
「あ、急がないと塾の時間に遅れちゃう」
「ほんとだ」
「走れば大丈夫だよ」
「それじゃあまたねネギ」
「またねネギくん」
「今度お話聞かせてね!」
「はい、それではまた」
そう言って三人は足早にこの場を後にした。
週一くらいでがんばって投稿します
改めてよろしくお願いします
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