聖なる乙女と乗竜奮闘記 (椎倉)
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プロローグ
引っ越し日のドタバタ劇


休日じゃないとまともに考える気が起きない作者を怒りください。

遅くなってまことに申し訳かとです


春の心地よい風がカーテンを揺らす昼頃、上級過程の女子寮のエポナ寮では一室では一人の少女が基礎課程の寮からの引っ越しを終えようとしていた。

 

「えいしょ…、ルシアー。もうお姉ちゃん一人で大丈夫だからもう帰っていいよー」

上級過程(ユニオス)の寮の一室に引っ越してきたのはミステル・ガナリア。みんなからはミストと呼ばれている。

 

「えっー、折角お姉ちゃんの部屋の引っ越しの手伝いしにきたんだから最後までやるー。」

と少しわがままを言ってるのはミストの妹、ルシア・ガナリア。ミストの一つ年下の普通過程(シニオス)3年の生徒である。

 

「ちゃんと最初に約束したよね? お姉ちゃんがもういいって言ったら帰るって」

 

「お姉ちゃんがここに引っ越してきてお姉ちゃんが少しかっこいいから上級過程(ユニオス)の人たちが寄ってこないか監視しないと…」

 

「なんか言った?」

 

「いや、何も!」

 

はぁと溜息をつきながら

 

「しょうがないから晩御飯食べたらね…」

 

「わぁーい、やったー」

 

とそんな会話をしながら引っ越しを終えた。

そして新しい寮を少し観察しながら歩いていると

 

「やぁ、ミスト。今日から君もここに住むことなったかい」

 

「どうも、こんにちわ。レベッカ生徒会長」

「こんにちわ」

 

「おや、妹さんも一緒か、流石モテる姉の監視かな?」

とルシアに意地悪そうな会話を仕掛けてきたのがレベッカ・ランドール生徒会長だ。

生徒会長とは委員会活動で何度もお世話になっていて私が働いてる竜牙亭にもよく来ている。

 

「ぷぅー、もう生徒会長からかわないでくださいよー」

 

「すまん、すまん。でもその容姿だと男性にも女性にもモテるのだから羨ましいね。」

 

「生徒会長は私にはやはり女性っぽくないと言いたいのですか…」

 

「人を惹きつけるものがあるのは良いと言ってるんだよ。それに生徒会長という呼び方は固苦しいので止めてくれと何度か言っているはずだが」

 

「すいません、しかし、気品のあるお方に名前呼びするのがどうにも苦手で…」

 

「生徒会長で聖天竜騎士(アークドラグナー)だとやっぱり気品あるお方になるのかい」

 

「皆様から一目置かれる存在なのでそんな方をお名前で呼ぶのが抵抗あるというだけです」

 

「そうやって君はよく知らぬ間に人々を魅了をしていくのだよ」

 

「むぅー、やっぱり生徒会長も虜にしているー」

とそんな会話を終わらせるきっかけを作ってくれたのはやはりルシアだった。

 

「ははは、姉思いのいい妹さんじゃないか。ではまた会おう」と生徒会長は別れを告げお互いに離れていった。

 

「ルシア…、お姉ちゃんがレベッカ生徒会長を落としたみたいなことを言わないで、結構気にしているんだから」

 

 

「だって事実だもん」プイ

 

とルシアは拗ねたが実際その通りで私の容姿はどっちかというと男の子受けするほうではなく女の子受けする綺麗な蒼髪と注目を惹きつけるような紅色の目だ。

どっちかでいうと男の子に生まれた方がモテてたんじゃないかと同級生からもよく言われる。

私だって普通の女の子の恋に憧れるよ…

 

としばらく散策していると、

 

「あら、これはこれは庶民でほとんど毎日働いているミストさんとその妹さん方ではないですか」と明らかな高笑いの口調で喋りかけてきたのは同じ学年のジェシカ・ヴァレンタインだ。

 

「どうも、今日もジェシカさんの口は絶好調ですね」

 

「なぁ、何を言いますか、あなた方は…」

 

「レベッカさんから話は聞いていますよ。あなた、ホントはランド…」

 

「わわわ、それ以上は言ってはいけません(汗」

 

「これは失礼しました。少々口が滑ってしましましたね。」

 

「お姉ちゃん、意地が悪いねー。とっとと本当のこと言えばいいのに」

 

「こういうのは隠していた方がメリットに働くの」

 

「出来るのは勉強だけでなく駆け引きもできるみたいですわね…、いい、いいでしょう、今日はこの辺で勘弁してあげててますわ」

そういうながら去って行ったがすぐにこけてしまい、かなりの動揺があると見えました。やはりこのことはかなり応えるみたいです。

 

「お姉ちゃんってホントに考えているときはキレているけど何も考えてないと全然だよね」

 

「成り行きに任せているから何も考えてないと思われちゃうのだけどな…」

そういいながら最上階の部屋まで来てしまっていた。

 

ここはロートレアモン騎士国第4王女のシルヴィア姫方のお部屋がある。

 

「あら? 今日はどうしました? ガナリア姉妹方♪」

と挨拶してくれたのはメイドのコゼットさんだ。

 

「コゼットさん、こんにちわ」

「どうも、御機嫌ようです」

 

「あらあら、今日もべったりで微笑ましいですことで」

 

「そうでしょうー、今日もずっとこのまますg…、イったー、お姉ちゃん」

 

「晩御飯までと言ったでしょ! べったりされたら勉強できないから」

 

「ちぇ…」

 

「ふふ、今日もガナリア姉妹は通常運転ですね」

 

「姫様のご加減は今日はよろしいので?」

 

「おかげさまでですよ、これもミステル様の看護のおかげですわね」

 

「ちょっとお姉ちゃん、どういうこと!?」

 

「ちょっとコゼットさん、誤解を招くような…、ルシアも人の言葉を鵜呑みにしないのー、ちょっと相談に乗ってあげただけですよ」

 

「コゼット、冗談はそれくらいにしろ、ルシアも姉のことになるとすぐ自分を見失うのはやめろ。ミストの言ってることは本当だ」

と話しに入ってきたのはシルヴィア姫方だ。

「大変な身内がいるのはお互い様だな、また問題が出てきたら相談の相手頼むぞ」

 

「はい、またご機会があれば」

シルヴィア姫方は性格と身分のおかげで周囲は敵ばかりだが私はそのことを気にせず話しかけて今ではお互いに頻繁とは言えないがよくまではいかないが話し相手によくなっている。

 

その後太陽が沈みかけているが保健委員長のため、あるものを求めて姉妹は基礎課程の寮に来ていた

 

「ルッカいる?、ちょっと薬草を何種類か頂きたいんだけど」

としばらくして扉が開いた

 

「ふわぁ…、こんにちは、今日もお疲れさまです…」

エくブラッド人のルッカにはいつも薬草関連で何度も貰っていてよく会ってる。

 

「いやぁ…、今日は流石に演習とかなくて怪我をした人はほとんどいなかったから予備用に薬草を少しばかりもらえないかなと思ったのだが」

 

「ミスト姉さんの頼みなら…」

 

「ルッカこらー、お姉ちゃん呼びを許されるのはこのルシアただ一人だけなんだから―!」

 

「ルシア、変なところに対抗心出さないの。じゃあ、これくらいで大丈夫かな」

 

「ミスト姉さん、このあとご飯?」

 

「そうだよ、ルッカもご一緒する?」

 

「するー」

 

「うううっ」

 

「じゃあ、ルッカついてきて」

 

「うんー」といい(ミスト)の腕に抱き付いてきた

 

「よしよし、ルッカは甘えん坊だね」

 

「えへへ…//」

 

「ルッカァァァ…」

とルシアがやきもちを焼きながらつい数時間前に引っ越しを終えたばかりの部屋に戻ってきた。

 

「残りものでなんか作るから、二人ともゆっくりしてていいよ」

 

「お姉ちゃん、ルシアも手伝…」

 

「また料理器具を壊すつもり?」

 

「ううっ」

ルシアは女子力は高いんだけど料理だけ極端にダメなのである。

 

「出来たよー、野菜ばっかだけどお魚も少しあったからあんかけ風にしたよ」

 

「えー、ルシアお魚苦手ー」

 

「文句があるなら食べなくて結構」

 

「ミストお姉さん、美味しい…」

 

「ホント? よかった」

 

「ルッカ、少しお魚苦手だったけどミストお姉さんのなら…」

 

「ルッカはこう言ってるよ」

 

「分かったよ…、パクぅ…、モグモグ 意外といける…」

 

「ほらね、何もかもチャレンジだよ 食べ終わったらルッカと一緒にちゃんと戻ることいいね」

 

「ここまで来たら明日からの登校も…」

 

「ダメ!」

 

「あうぅぅ…」と嫌々言いながらルッカと一緒にルシアを帰らせることに成功した。

 

「今日は魚料理のレシピが一つ増えたと」

 

片づけを終えて勉強を始めてふとある写真に目が留まった

 

それは私とパルのレチーニが出会って少し経ってからの写真だった。

 

「そういえば、あの頃のレチーニはよく言うことは聞いてくれないかったな…、ここに来てからもあんまりだったけど…」

 

彼のおかげでだいぶ打ち解けたと思う

 

と写真を見ながら思い出すのだった。




とりあえず女性陣との関係はできたっと…、

あれ、アッシュ君の出番は…、そんなものはなかった←

というのは冗談で次のパルのレチーニとの出会いにばっちし書くつもりなので心配しないでください

あと最近原作買ったのでできればアニメ後の展開も書いていきたいと思ってます

(改行多すぎて見辛いかも…


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過去も今も未来も決まっていない

主にレチーニを授かる過程でのギクシャク

基礎課程でアッシュと会う直前までの出来事です。

もう少し書きたかったのですがあまりにも遅くしてしまうのも人としてなので…


私とレチーニの出会いは私が7歳になって少し経ってからになる。

 

元々領地的にロートレアモン騎士国の国境に近いところに祖母が居るが私たち姉妹を育てることが出来ないと言って騎士国にある父方の知り合いに育てられてきた。

なので一応オーファンの儀を受ける義務があった。

しかし、両親が亡くなった出来事に竜達が関係していることもあって恨んでいるわけじゃないがあまり気が進まないままアルビオンの森まで来た。

 

このままアルビオンの森でしばらく居て適当な時間ででていけば竜を授からずに済むと考えていながら歩いてたらアルビオンの森の詳しいことを全く知らないことに気が付いた、いや思い知らされた。

 

「迷っちゃた…、これじゃあこの森から出ていこうにもでていけない…」

 

闇雲に動いて誰かと遭遇、もしくは出口を探す… ダメ…、だからといってここで待って誰かの助けを…、最悪ここで死んでお父様とお母様と同じ場所に行くのもいいかな…

 

そんなこと考えながらどれだけ時間が経ったのか、10分かもしれない、1時間かもしれない とたった時間も分からないぐらいじっとしてたら

 

ふと声がし始めた

 

「…………ト、……スト」

その声ですこし気を取り戻した。あるいはもうおかしくなっちゃているのかな…と思いつつも暗い森の中、その声がする方向に気力を振り絞って歩き始める。

 

「ミスト…、ミスト」

はっきりと聞こえる…、お母様の声だ…

 

「お母様…、どこ?」とその時に森の暗闇が晴れた。

 

「ようやく来たわね、ここまで頑張ったわね」

お母様ではない、それはわかったけど誰かと分かるまでしばらく時間がかかった

 

「あら、あなたもオーファンの儀を受けてる子じゃないの?」

 

「私、お母様の声が聞こえてここに…」

 

「そう。ならあなたのお母様がここに導いたのね。まだ私のことが分かってないみたいだけど私はマザードラゴン、人間に幼竜を授ける存在」

 

「あなたが…」

 

「あなたには幼竜を授かる権利がある。けれど、あなたはそれを望んでない。むしろ竜なんか持つことを拒んでいる。違う?」

 

「私のお父様とお母様は私が赤ちゃんの時に妹を産んですぐなくなった、そしてそれには竜が関わっていると聞きました。だから私は竜なんか持たない。ルシアにも持たせない。そう決めているのです。」

と話すとしばらくの沈黙が流れました。

 

いくらマザードラゴンに遭っても受けなければ…と思い進路をマザードラゴンと正反対の方向をとり立ち上がった

「では失礼しま…、うっ…」と立ち去ろうと思ったがすぐ倒れてしまった。

 

「あらあら、じっとしていて衰弱していたのね」

 

「そんなこ…と…」動こうと思ったがまったく足が立たない。そして、マザードラゴンが近づいてきて意外なことを言った

 

「あなた、幼竜を授からない?」

 

「へっ…?」

 

「あなたとこうして出会えたことも運命でしょ?」

 

「私は望んでいません…、出会えたことも不幸としか…」

 

「出会いは偶然にて必然、その出会いもたった一つの出来事からとよく言うでしょ?、それにあなたは母親の声を聞いてここまで来たでしょ? ということはあなたに授かってほしいということじゃないの?」

 

「……」母親のことを出されると何も言えなくなった。

お母様は私に何を望んでいたのか…

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「ミスト、あなたには誰にでも優しくて助けられる子になってほしいの…」

 

「……??」

 

「だから、妹を産んでお母さんがいなくなってもお父さんみたいにちゃんと竜騎士(ドラグナー)|になるのよ…、そして、お母さんみたいにちゃんと人を助けられる存在になるの…、いいね…?」

 

「はぶぅ…」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

元々、私のお父様は竜騎士(ドラグナー)でお母様は医者であった、

 

しかし、お父様は戦争の後遺症で私が生まれた直後になくなり、お母様もその看護で疲労が蓄積し子を授かることも難しいと言われていた。

 

そんな中、私を授かった時は両親はものすごく喜んだらしい

 

お父様は私の顔を見てしばらくして亡くなってあまり記憶にないがお母様は私にお願いごとをしたことも関係あるのかたまに夢に問いかけてきて声は覚えていた。

 

なのでお母様のお言葉なら…とつい思ってしまった。

 

いやいや、ダメ。そんなことで心が折れたら弱い人間て言われてしまう。

 

それに竜を授かろうとも出来る仕事は山ほどあるはず、それでやっていけばちゃんと人助けできるはず…

 

「いいえ、やっぱり私はご遠慮させてもらいます」えぃ…、と立とうと思ったら体力がほとんどなかったことを思い出した。

 

「やっぱり体力がないのね、じゃあ、ここから出ていけるように体力を回復させてあげるから一つ条件を飲んでくれない?」

とマザードラゴンが言ってきた。両親もいなくなり物心がついて姉までいなくなったら流石にルシアが…

 

「その条件、聞かせてもらえますか」

 

「あなた、幼竜を授かりなさい」

懲りないなっと思いながら理由を聞こうとしたら向こうから語ってくれた

 

「私の力を授かるからには星刻を携わないとね、それに生まれてくる子もあなたにとって運命を変える子と思ってるから」

 

「私の手に扱える子なんですか」

 

「それはあなた次第ね、それに勝手に授かった子を殺そうとしないこと。それは人殺しと同じ罪になるから、あなたの両親に深手を負わせて人と同じことになるからね!」

そう聞くとやはり一つの命は重い、いや亡くなっていい命なんてないと感じた。

 

「分かりました。その条件飲みます。」

 

「いいでしょう。ではあなたに幼竜を授かる儀を始めます。」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

と言って今のパル、レチーニを授かったなと思い出す

 

けれど実際はここの学院入るまで生まれなかったのと手の平の星刻は疼いても竜が生まれる事はなかった

 

生まれたのは基礎課程(シニオス)1年の一回目の定期試験が始まる2週間ほど前だった、元々幼少期から貧しい方の出だったので本などは自分の中では珍しく、図書館などに頻繁に通っていて同学年の子が普通に読みなさそうな書物もたくさん読んでいて

1回目の定期の筆記の時には基礎課程で学ぶ知識をほとんど吸収していた。ただ幼竜が生まれていなかったので実技試験をどうしようか路頭に迷っていた。

そんな時になんとか生まれてきたのだ。

 

しかし竜も生き物、言うことを聞かないことは当然というべきことだった。

 

「こら、レチーニ。そこは右じゃな…、きゃあ…」

と初歩的なところから言うこと聞かなかったおまけに…

 

「もうだいぶ大きくなって飛竜なのに飛べないってどういうことなの?」

 

「くぅ…」弱く鳴いた後、私と距離を取るように暴れ始めて他の人に迷惑をかけて

 

「こら、ちゃんと躾けているのか!それでも竜飼い人(ブリーダー)|か」

 

「すいません…」

とこんな感じで怒られてはレチーニに怒りをぶつけて自分の気持ちを無理やり落ち着かせていた。

 

当然、実技試験は一番下の成績だった

 

そんなある日に、星刻が少し薄くなったことに気づいていた。

 

自分は勉強熱心で授業も真面目だったのでどういう事情に陥っているかはすぐ理解できた。

 

自分とレチーニの間の星精路のつながりが弱まっているということということを

 

「こればっかりはしょうがない…、パルが悪いの…、こんな竜を授けたマザードラゴンが…」とそんな言葉を吐いていました。

 

この日を期に身体が重く感じるようになっていくようになりました。

 

「ううっ、一向に体調がよくならない…」

 

「ミスト、どうしたの?」

 

「あっ、アシュリー?実は最近何もかものやる気が起きないの…」

私の友達で勉強を教えている、アシュリー・プメル。成績は筆記では自分が教えているので心配なく、実技もそこそこできるいわゆるちょっとできる友達だ。

 

「なるほどね、それでパルのレチーニに強く当たっちゃって話すこともまともにしてくれないというわけね」

 

「そうなの…、つながりを強くすれば多分私の体調も次第によくなると思いたいけどキッカケがなくて…」

 

「うーん…、あまりおススメしないけど方法は一つあるよ」

 

「ホント…?」

 

「この学園一の問題児の人を知っている?」

 

「小耳にはさんでそういう人がいるというのは風の噂で…」

 

「そいつがどんなドラゴンにも乗れるっていうのよ」

 

「ウソだ…、普通パルはその星刻を託した飼い主にしか自分の背を許さないはず…」

 

「だから、学園一の問題児と言われているのよ」

 

「それでその人にどうしろというのよ…」

 

「その人にレチーニを乗ってもらって気持ちを聞くのよ!」

 

「でもそんなことしたらあの人のパルは…」

そのことを聞こうとしたら少し周りを見て、小声で声を出し始めた

 

「そいつね、未だにパルが生まれてないんだって…」

 

「それは気の毒なことに…」

 

「いやいや、もう1年の三分の二は終わっていて生まれてない人なんてあいつだけだよ」

 

「どうせならその人にレチーニを引き取ってもらえれば…」

 

「あんたね…、それじゃずっと体調戻らないよ」

 

「そうだった…」

 

「でどうするの?」

 

「他に方法があったら試したね…」

 

「ということはそいつに頼むのね」

 

「止む無しだよ」

 

というわけでその日の授業をなんとかこなし、重い足取りを引きづりながら学園一の問題児を探し始めた。

と言っても噂は結構広く伝わっており、名もすぐわかった。

 

アッシュ・ブレイク どんな竜でも乗りこなせる人か…

 

「じゃあ、その人に頼んでレチーニの気持ち聞いてもらいなよ」

 

「アシュリーは?」

 

「私はこれから街で他のクラスメイトと待ち合わせしているの。だから一人で行きなよ」

 

「ええっ…、一緒じゃないんだ…」

 

「私はあくまで相談に乗ってあげただけで最終的に自分で解決しないと自分のためにならないよ」

 

「分かった…」

 

性別が違うのですぐに会うというわけには行かずに置手紙をしてきた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「おっ、アッシュ。その隠した手紙みたいなのはなんだ?」

 

「ちがうんだよ、これはだな…」

 

「だけど、その手紙の模様などは女の子が使うようなものと見られるが」

 

「なんか用事があるから会いたいと書いてるんだよ」

 

「それは ま・さ・か」

 

「告白かもしれないな」

 

「そんなばかな…、とりあえず明日の放課後に約束したから会って話をしてくっからあまり覗くなよ」

 

その夜

 

「とりあえず、彼の机に置手紙してきた…」

 

「何々? ミスト、誰に告白するの?」

 

「キュリ、ミストが今、どういう状況か理解して言ってる?」

 

「冗談だよ~♪」

 

キュリ・クブラエル、前回のテストも赤点ギリギリ、ただ頭より体動く教科はよくできる。私と正反対と言っても過言ではない。

 

基礎課程(シニオス)の寮は三人部屋で私、アシュリー、キュリの三人でルームシェアしている。

 

しかし、基本家事は私がしている。

 

なぜなら、二人とも貴族の出で家事のことは全くだったからである。

 

そんな二人と仲良くできているのは二人の性格と人当たりの良さに助けられて庶民の出の自分に隔たりなく接してくれている。

 

かくしてアッシュと出会う約束を取り付けた。




ホントはアッシュと出会ってレチーニに対する感情の違いまで書きたかったのですがリアルが(いろんな意味で)やばくなったのでキリがいいかなと思ったところで一旦終えました。

あと原作読み始めましたがアニメだけじゃわからないこともちらほら載っていて結構使えそうです。

まだ5巻までしか買ってないのですがいずれ全巻(もうすぐ最終と聞いており)揃え読み切りたいです

(今まで劣等生読んでたなんて言えない


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キッカケはふとしたことから

まず一つ言っときます

ごめんなさい(+_+)

毎回駄文なのは承知なのですが今回ばかりはそれが際立っています…


それよりも原作はいいのにアニメになると評価ガタ下がりは…っと思うことがしばしばで…

そんな愚痴はいらないだろうなのでどうぞ


次の日の放課後、アッシュ・ブレイクは待っていた。昨日、置手紙をしていった人物が指定した場所に

 

「流石に放課後って言っててレイモンとかそれラブレターじゃねえ? 俺にもその女の子拝ませろ!、って言ってたからすぐ撒いたのはいいけど早く来すぎちゃったかな…」

 

基礎課程の授業と言ってもその後に委員会とかあるのでその可能性も存在するので少し時間を置いて来てもよかったかもしれないと思った。

 

「それにしても直接話したいことって何なんだ、ここは竜舎に近いからパルについてかな」

と考えていたら

 

「あのぅ、すいません…」

 

「はい?」

 

「アッシュ・ブレイク様でよろしいでしょうか?」

 

「そう…だ……よ?」

と声をした方をアッシュが振り返ると蒼髪のまさしく凛としたという言葉が似合う女の子がいた

その姿を見たアッシュは一瞬ドキッとしてしまった

 

「あのぅ、大丈夫です…?」

 

「大丈夫、大丈夫(汗 それよりその様付けはなんとかならないの?」

 

「いいえ、これから私の問題に携わって解決してもらえる人に敬語を使わないなんて滅相もありません。あっ、私はミステル・ガナリア、ミストとお呼びください」

 

「はぁ、なんか毎回言いそうだから好きにして…」

 

「ありがとうございます」

 

とこんな感じに初対面が済んだところで本題に入った。

 

「というと俺に君のパルに乗ってほしいと?」

 

「はい、噂によるとあなた様はどんなパルでも乗りこなせるとうかがってます。」

 

「まぁ、間違っちゃいないな…、そんでなんで自分で気持ちを聞こうとしないの?」

 

「それは…、昔にとある出来事がありましてあまり喋りたくないので省略しますがその出来事を思い出すとレチーニに強く当たっちゃって私では言葉を聞いてもらえないからです…」

 

「なるほどね、それで第三者の俺に気持ちを聞いてもらうということだね」

 

「はい…」

 

そんなことを話しながら二人は並んで歩き始めた。後ろから見たら手をつないでしまえば完全にカップルに見えてしまう程お似合いである。

 

「アッシュ様は随分と大きな星刻をお持ちなのですね…」

 

「うん?、ああっ、見えてた?」

 

「いいえ、感じたのです。その左手の星刻からの力を…」

 

「まさか、今まで知らなかった?」

 

「はい…。私、今まで本に没頭する日々だったので噂とかもあまり…」

 

「これ、あまりにも大きくて気持ち悪いから嫌いなんだよ…」

 

「そうなんですか…、その…、恨まないのですか?」

 

「恨むって誰に?」

 

「マザードラゴンにです…」

 

「いや、恨まないよ。生まれないなんてことはない……はずだから」

 

そんなことを話しているとレチーニがいる竜舎に辿り着いた

 

一応、竜に乗るので二人とも騎竜服に着替えた

 

「君は乗らないかもしれないから別に着替えなくても…」

 

「パルが私の竜だから私が着替えないとおかしく思うでしょ?」

 

「それもそうか…」と思いながらアッシュはジロジロとミストの騎竜服(ドラグスーツ)を見てしまった、可憐な体に標準的な女子の体でもドラグスーツはそのスタイルを引き立てる感じであった。

いかんいかんとアッシュは首を振って我を思い出した。

 

「レチーニのブリーダー、ミステル・ガナリアです。こちらは同行人のアッシュ様です。訪問内容は事前に説明した通りです」

とレチーニがいる竜舎の入場が認められた。

 

あらかじめ、同行人がいても通せる理由を言っておいたのですんなり入れた。

 

レチーニのいる場所はちょうど竜舎の建物内での真ん中あたりである。

その手前でミストは足を止めた。

 

「す…すいません…。私、これ以上は……」

 

「大丈夫、もうすぐだから。ほら」

と何気なくアッシュは右手を差し伸べた。

 

そして自然にミストは左手を差し出した。

傍から見たら完全にプロポーズだが二人にそんな気持ちの余裕はなかった。

 

「さぁ、いこうか」

 

「…はい…」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

竜舎の中に羽を折りたたんだ全身がグレーの色をした翼竜がずっしりと佇んでいた

 

「あれか…」

 

「はい……」

 

見たところだいぶ衰弱しておりそれほど動けるようには感じなかった

 

アッシュはそれを確認してレチーニに近づいた

 

「ぐるるぅ…」

 

レチーニは警戒して威嚇をしたが衰弱しているのであまり抵抗はしなかった

 

「大丈夫、俺は君の敵じゃないから…、そんなに警戒しないでくれ…」

 

しかし、レチーニは逆にアッシュから離れていくように引き下がる

 

「レチーニ…、お願い、彼の言うことを聞いて…」

 

「ちょっと無理やりだけど乗らせてもらうぞ」

 

抵抗として尻尾を振り回したが全然力が入らず土を蹴るだけにしかならなかったのでアッシュは簡単に近づけて背中に乗ろうとした

すると翼を立てて背中に乗るのを拒めた

 

「レチーニ、あなたはそこまでする理由はなんなの…」

 

「参ったな、これだと乗るのは厳しいな」

 

「ぐるるぅ…」

 

その後、何回か試そうとしたがアッシュがレチーニの背中に乗ることはできなくてアッシュ自身も体力をかなり消費して走り回ることも中々できなくなってしまった。

 

「くっ、中々頑固な奴だな…、そこまでして乗られたくないなら余計その理由が知りたいぜ…」

 

「アッシュ様…、大丈夫です…?」

 

「平気平気、これくらい…ぅ…」

 

「わぁ、すごい熱…、早く医務室に…」

 

「大丈夫…だって……」

 

「ダメです、今の状態だと歩くことすらままならないんですから」

 

「そ…うなの……」

その言葉を最後にアッシュは気を失った。

 

「アッシュ様、アッシュ様!、早く医務室に連れて行かないと…」

ミストは明らかに重いアッシュの肩を上にして動き始めた。

 

その道を妨害するように一匹の竜が立ちはだかった

 

「レチーニ、今はあなたに構ってられないの、早くアッシュ様を医務室に連れて行かないと…」

 

「ぐるるる…」

そこにはさっきまで弱弱しかった姿はなく、翼竜として威厳がありたたずんでいた。

 

「確かに私は竜を嫌い、そして生まれてきたあなたを嫌った。そして今、あなたが目の前で道を私たちの道を塞ぐならはあなたを乗り越えてみせる、あなたを乗りこなして見せてお母様が望んだ竜騎士になってみせる!」

 

そう言い放つと今まで輝きを失っていたミストの左手の平の星刻が輝き始めた

 

「レチーニ…、まさか私があなたに試されていたの…?」

 

「ぐる…」

そういいレチーニは近づいてきた

そしていつもは拒絶していたミストだったが今日は違っていた

 

「これからはあなたも家族同然だよ…、あなたが聖竜になるのに私は努力を惜しまない…。あなたが奮わなくて私がいつか克服させてみせる…」

そういうとレチーニの目から涙らしきものが見えた気がした

 

そしてあるものが出てきた

それはものすごく微量のものだったが

 

「レチーニ…、これって竜碕華晶?」

 

「ぐる…」そうらしくうなづいた

 

「そう…、私も竜飼い人として自覚をもたないとね…、あなたが生成した竜碕華晶、本来私が持たないとダメだけど今回はそうじゃなくてもいい?」

そういうとレチーニは横たわり、私をほんの少し見た。

 

しばらくして

「ぐるる…」

 

「いいんだね」

そう確認を取ったあと私は持ち合わせのものだがホンの微量の竜碕華晶を更に分けて、治癒魔法を唱えた。ちなみに治癒魔法の多くはお母様が残した書物を見て理解した

 

するとアッシュの熱はみるみるのうちに下がっていった

「うぅ…、ここは…?、うわぁ??」

 

アッシュが驚くのも無理はない、レチーニはアッシュのすぐ目の前に顔を持ってきていて頭に柔らかい感触を覚えたのだから

 

「気づきました?、もうある程度大丈夫なはずですよ」

 

「ミステルさん…、うまくいったみたいだね…痛たたた…えっ!?」

 

「あっ、痛みの方はここにある分じゃ足りないので医務室に…」

 

「いやいや、もう大丈夫だから…///」

 

「よくありません、私のせいでこんなことになったので最後まで責任を取らせてください」

 

「気持ちだけでいいか…いたた…」

 

「まだ痛みはあるんですから素直に医務室に行きますよ」

 

とアッシュは泣く泣くミストと一緒に医務室に向かった

 

「これで大丈夫ですが今晩は絶対安静でお願いしますね」

 

「分かったよ…、ってそれ何?」

 

ミストは竜碕華昌をブレスレットみたいなものに埋め込んでいた

 

「これです?、レチーニが初めて竜碕華昌を出したので記念に…、これ差し上げますので!」

 

「いいのか?こういうのはパルと竜飼い人の間での絆みたいなものだから君が…」

 

「アッシュ様のおかげで私はレチーニと過去との決別をしたので。せめてものお礼です」

 

「そう…? じゃあ…遠慮なく」

 

「今はほとんど効果がなくお守りみたいなものになってしまいましたが受け取ってくださって嬉しい限りです、今日は治るまで近くに居ときますのでなんなりと申し付けください」

 

「いやいやいいよ、君も寮に戻らないと寮長さんに…」

 

「もう事情は言っておりますので心配ありません」

 

「なら、構わないけど…」

この夜、アッシュは近くで添い寝されて心臓バクバクで全く寝られず翌日は眠気にずっと悩まされたのであった

 

かくゆうミストも一晩殿方と過ごしたので翌日、アシュリーとキュリに質問攻めにあったのだった

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「アッシュ様のおかげで今の私があり、今のレチーニがいる…、彼には感謝してもしきれない思いでいっぱい…、今の私は保健委員の委員長、そして科学者として研究にも手を付け始めている。

勿論竜騎士(ドラグナー)になる夢を忘れたわけじゃない。この二つの夢は決して両方かなえられるわけないけどできるだけやってみるつもりだ…」

 

そして勉強も終え、いつもの習慣につこうとすると…

 

「ミスト先輩、けが人です。診てもらえませんか?」

基礎課程の女子生徒が私の部屋に入ってきた

 

「いいよ、医務室に運んでおいて」

 

「はい!」

彼女が立ち去った後、呟いた

 

「そういえば、春だね…、白羊宮の騎竜祭の練習で怪我したのかな…」

毎年、アンサリヴァンで春の恒例行事、白羊宮の騎竜祭、俗にレースみたいなものだ。そのコースを走行中にケガしたのだろうと思った

 

保健委員が発足したのは去年の聖騎武闘祭後のこと、合宿後ミストが武闘祭の看護を承りたいと志願しそこから人が少しずつだが集まり今の保健委員が成り立った。

 

今年は春の行事からこうして活動を許されていることが生徒会長のレベッカさんから許しを得られたのだ。

 

「そういえば、アッシュ様のあの星刻……、いいや、今は病人の看護が最優先だね」

ふと何か思ったが今は考えないことにした。

 

ミストの上級過程の日々が始まろうとしていた




まず今回は立ち直るきっかけとしてもろパクリですいません(T_T)

作者の創造力が足りなくて…


それとは別の話ですが今、行事事や専門用語は漢字でほとんどかいていますがこれを原作とかでよく言われる言葉に変えた方がよろしいでしょうか?

例えば、騎竜服がドラグスーツなんてまぁ、読めないですよね

そこらに対してコメントして下されれば編集し直しますのでアンケートみたいなものなので一言もらえれば

次から原作1話(アニメ1話)に入っていきますのでお盆前に一つは投下できると思いますので


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出会い
良き出会いと悪き出会い


何とかお盆までにできました。

そしてオリキャラを登場させるのはよいですが増やしすぎて原作(設定&容姿等)と被らないようになるべく1話だけ登場にならないようにします

特に蒼髪なんかあの子にry(原作読んでいる人ならわかりますよねw




騎竜祭が明日に控えた日、ミストは非常に頭を悩ませていた

 

「姫様とアッシュ様が言い争っていたとはね…」

 

それは少し前の話であるが実技の授業でアッシュとシルヴィアが揉めたらしい

元々ほとんどの人に心を開かなく王室生まれのシルヴィアに学園一の問題児で未だパルが生まれていないアッシュ

 

その二人が喧嘩だとそりゃ嫌にでも耳に入る

 

なんとか相談に乗ってあげようかと機会を待っていたが都合が悪く、騎竜祭前日になってしまった

 

ミストはアッシュとシルヴィアのいわばつながりある人物として仲介しようかとしたが付き添いのコゼットさんが

 

「姫様がミスト様には皆さんの鏡であられるように時が満ちるまではこのことは内密お願いしますということです」

と言われてしまって心のモヤモヤが出来てしまった。

 

しかし、いい方法が思いつかずに明日の治療のための薬草や包帯など必要でありそうなものいくつもの分けていく

 

何故分けていくのかというとコースはとても広い、とてもじゃないが治療する場所が1ヶ所や2ヶ所じゃ足りないのである一定の距離に一つの診療所を置くことにした

 

勿論、その場所に数人ずつ配置しある程度の事態に対応できるようにはとしているが

怪我した人が多いと対応できなくなるから危険個所は多めに動員させる予定である

 

足りないこともあるけどそこは竜碕華昌で補ってもらうように言っている

 

「ルシアにもちゃんと指示しているしレースに危害あるようなことは警備員の方に一任しているし大丈夫と思いたいけどこのざわつき…、いいや、早く寝ないと…」

 

 

 

「お姉ちゃん、どうしたの? 目にくまが出来ているよ?」

 

「あぁれ…、早く寝たつもりなのに… 今、何じぃ?」

 

「もう集合時間15分前だよ。委員長が遅れたらみなに示しがつかないよ」

 

「ごめん、ちょっと考え事を… 着替えるから先に行ってて…」

 

「じゃあ、治療道具とか持っていっとくね」

 

「ありがとう…」

騎竜祭に出るわけではないが竜には皆騎乗するので騎竜服の着用を義務付けている。

 

移動に翼竜や地竜を使う子もいるしね

 

急いで着替えて何とか集合場所に行って委員の子はみんながいた。時間も間に合った感じ

ていうより委員長が間に合ったなんて言うべきことじゃないよね…

 

「皆さん、おはようございます」

 

「「「おはようございます」」」

 

みんなはじっくり睡眠とれたみたいでいい返事だった

委員の子は全員女の子だ、というより看護を男の子がやりたがるとは思えないしね

 

「去年度からこの保健委員が発足しこの年から春の行事の白羊宮の騎竜祭に赴けます。皆さん、誠心誠意業務に励んでください。

 くれぐれも慌てないように。忙しいかもしれませんが聖女ロサ・マリアさんも見ているでしょう。皆さんに神のご加護がありますよう願っております

 長話をしていてもしょうがないですし、各自持ち場についてください。以上です」

 

「「「はい」」」

 

集まっていた委員の子は二人、三人のペアになり各所の治療所に赴いた。

 

事前にペアは発表していたのでみんなの苦情なども起きないように総合した経験の差が出ないようにしている

 

経験の少ない子は勉強の機会にしてほしいというのも今回の組み合わせの意図だ

 

そして私のペアは

 

「ミストおねえさま…、私なんかでいいのです…?? セテナ、今年入学したばっかで二人きりなんて迷惑ばかりかけしまいますよ…」

と言い寄ってきたのは基礎課程1年のセテナ・クノノ 

紫の肩にかかるぐらいのウェーブがかかった髪に幼い子にありありのオドオドさが母性本能をくすぐる子だ

 

基礎課程1年であるためパルもまだ生まれていない

入学して怪我したらしくその時に私が手当を担当していて憧れを示したらしい

なので今回のペアに私が指名した。

 

勿論、彼女が特別なわけでなく私は行事でのペアでいつも経験が浅い子を指名して治療方法をレクチャーしている

これは私が卒業しても知識と技術を後輩に託すためでもある

その度にルシアがかなり言いたそうに迫ってくるが無視している

 

今回はアンサリヴァンの行事もほとんど知らない子だから周りはほとんど知らない先輩たちばっかり

そんな子がこんな大型行事に知らない子を組ませたらどうなることか知ったことじゃない

 

なので委員長の私が組むことにした。

 

今回は初めてというわけで騎竜祭のスタートが見える場所に陣取りどういうものか感じとってもらおうかという

勿論、スタート位置にずっと居座るわけでなく途中で他の場所の子と合流する予定である

 

「もうじきスタートの合図みたいだよ、おそらく今は生徒代表の選手が宣誓をしているはずだね」

 

「はぁい…」

 

「セテナちゃんは自分のパルを持つようになったら騎竜祭とかにでるの?」

 

「いいえ、私なんかに…。怖くてそんなの…できません…」

 

こういう返事を聞くと竜飼い人としても育てがいがある子だと感じた

まぁそちらの方面は教師さんらに任せる

 

と話していると会場から轟音が轟いた。

 

「はわぁ…あわ」

 

「今のは生徒会長のさんの竜媒魔法だね、相変わらずレベッカ生徒会長は…、セテナちゃんもお勉強していけばあんなのも使えるようになるよ」

 

「セテナがですか…、はぁぁぁ…//」

 

どうやら想像したらしいが相当の妄想癖もありそうと理解した

 

「ほら来るよ…、選手とそのパル達が」

 

地を蹴っている地竜(アーシア)、空を飛んでいる翼竜(ストラーダ)聖竜(マエストロ)、川を渡っている水竜(ハイドロ)それぞれがそれぞれの特徴を使い駆け抜けてゆく

 

「そういえばミストお姉さまのパルは…?」

 

「あぁ…、そういえばセテナは初めてなのかな、出てきていいよ、レチーニ」

そういうと白と黒が鮮やかに混ざったグレーの翼竜がのっしりと出てきた

 

「これがミストお姉さまの…」

 

「まだまだ幼竜だよ、レチーニ 挨拶して」

 

「ぐるる…」

 

「はぅぅ…」

 

「あははぁ…、これでも随分大人しいのよ。さぁ、治療する場所まで行きましょう」

といい私たちは歩き始めた

 

「あれ? ミストお姉さま、乗らないのです?」

 

「竜達は基本自分の飼い主にしか背に乗せたくないからね、一人だけでたどり着けないでしょ?」

 

「ミストお姉さま…☆」

 

ホントは飛べないからなんて言えないのよね…と心の中で思った後、レチーニと眼が合った

お互いにニコッと笑った どうやら同じことを考えたらしい

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「さぁ、ずっと日差しに浴びてても辛いでしょ?、少しテントの中で休んでいなさい」

 

「ミストお姉さまは?」

 

「うん? 私は大丈夫。セテナは体が強くないみたいだから今のうちに体力を吸い取られちゃきついからね」

 

ここは私とセテナだけである。

ルシアが断固阻止しようとしたが委員長権限には逆らえなかったようだ。

しばらくして少しずつだがケガ人が続々と運ばれてくるようになった。

 

軽いけがの人はセテナにレクチャーして一緒に看護して、捻ったやちょっと大きい衝突での捻挫や打撲は私が見ていく

 

たまにセテナはミスしてしまうが小動物的な存在のセテナを皆怒ることが出来ず逆に夢中になってしまいそうな人たちが大半だった。

そしてしばらくして3人組の女子達が運ばれてきた

全員そんなに大きいけがもしてないようだがどこかギクシャクしていた

 

「あのアッシュ・ブレイクめぇ~、やっぱあんな問題児なんかレースに出る資格なんてなくてよかったのにー」

 

「あのまま行けば王女の悔しい顔見れたのにー」

 

「いやいや、あんたがあの問題児の幅寄せなんかに過剰に反応しなかったらー」

 

 

と聞く限りシルヴィア姫様に何らかの妨害行為してたらアッシュ様がそれを対処して悔しがっている様子であった

 

「はいはい、全員大人しくしてくださいね。じゃないと治療できないから」

 

「何よ、あんたは黙ってて!」

 

「そう悔しがる気持ちがあれば立ち上がれるね」

 

「へぇ…?」

 

「でも出来る限り悪い道に入り込まないようにね」

 

「あんた、何言ってるの」

 

「あなた方にまたチャンスがあるということを言っただけです。はい、今日一日は激しい運動は控えてくださいね」

 

そして3人は軽く礼をして立ち去った

 

「ミストお姉さまは不思議ですね」

 

「何が?」

 

「誰一人としてお姉さまは励ましの言葉をしていく。何故そんなに言葉を仰るのです?」

 

「私は出会う人全員に対してなんとなくだけどどういう気持ちが一番強いか感じられるの、だからそれに対してアドバイスをして元気を持ってもらいたいの」

もう二度と戦争や大災害で多くの人が亡くなってほしくないからと自分の心の中で呟いて

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「もうだいぶ来たかな?」

 

「お姉ちゃーん!!」

 

「あら、ルシア。もう約束の時?」

 

「そうだよ」とちょっとふくれっ面で言いながら

 

「セテナ、紹介するね。私の妹のルシア、でパルのスクードだよ。」

 

「きゅう…」

とスクードはセテナに敬意を払ったように見えた。

 

「この子をゴールに連れていけばいいのね?」

 

「そうだよ、できれば最後の時も見せてあげておきたいからね」

 

「お姉ちゃんの頼みなら…」

 

「さぁ、セテナ。ルシアと一緒にゴールに先に行っておきなさい」

 

「ミストお姉さまは?」

 

「私は他の場所を見てくるから、委員長としての責務を果たさないといけないしね」

 

「必ず戻ってきてくださいね…」

 

「分かってますって、じゃあ、お先に帰ってなさい」

 

「行くよー」

とルシアがスクードを操り、セテナを乗せて先に会場に戻った。

 

「さて…、そろそろ委員のみんなが戻り始めるころ合いかな」と思い

と最短ルートを通るためにフィアナの森を突き進むことにした

 

「………   」

 

嫌な感覚が脳裏を過ったため周りを警戒する

 

「ほう、私の存在に気付くことができるとは中々のものと見える」

 

見たところ男はマントに仮面という異色の恰好をしていた

帝国製の武器を持っているところをみると帝国の軍人と思った

 

「それで私みたいな存在に何の様子で話しかけてきたのです?」

 

「いや、君みたいな存在がいるんだなという思っただけだよ」

 

「ホントそれだけですか」

 

「私としたら君みたいな頭脳も欲しいというのが実のところだね、君みたいな知識を持ち合わせたみたいな人は是非帝国が迎え入れてくるだろう」

 

「お断りすると言ったら?」

 

「私が誘ったことだし、特になんら影響はないだろうね。今は」

 

つまり、彼が私のことを帝国側にリークしたら私を半ば無理矢理にでも連れていき国力の発展と言い軍事開発に携えさせるだろうという予測がついた

 

「そうですか、では私はこれで失礼します」

 

「おや、私が誰か模索しないのかね」

 

「あなたとはいずれまたぶつかる時があると思って今は聞かないで置くことにします」

 

「君も懸命な人だね。まぁ、またどこかで出会うとしよう」

 

とお互いに名前も明かさず別れたが互いに思っていたことはどこかで次会ってその時に嫌でも相手のことが分かるということだった。

 

「レチーニ出てきていいよ」

 

「ぐぅ?」

 

「大丈夫、あなたから離れたりしないよ…」

レチーニにさっきの話が聞こえてて心配ないように言ったら

 

「きゅぅぅ…」

と鳴いた。おそらく聞こえていたのだろう。お互いに安心したので目的地まで行くことにした。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

あの後、無事レースも終え救護班の保健委員の子は全員帰還した

 

「今日は皆さん、ご苦労様でした。重傷な方がいなかったのは幸いです。これからも大変だと思われますが何故気を抜かずに頑張ってください!」

 

「「「はい!」」」

 

「それでは今日の活動を終えます。お疲れ様です」

 

といい、解散した。

そして私はあの二人がいる所に足を進めた。

 

「セテナ、ルシア、今日はお疲れ様。初めてで大変だった?」

 

「あっ、はい…、けどミストお姉さまがついてくれたので…」

 

「頑張ったね。今日はもうゆっくりしなさい」といいセテナの頭を撫でてあげた

 

「えへへへ…////」

 

「お姉ちゃんお姉ちゃん、ルシアはルシアは?」

 

「ルシアはいずれこの保健委員を引っ張てもらいたいからもっとしっかりしないとね」

 

「はぁい…」

 

「さてとそろそろもどr…」

と寮に戻ろうかと言おうとしたら学院生が一人入ってきた

 

「すいません、こちらにミステル・ガナリア委員長はいらっしゃいます?」

 

「はい、私ですがなんでしょうか」

 

「保安官が一人遭難者が存在したというので万が一の時のために捜索隊に加わっていただけませんか?」

 

「分かりました。すぐ準備します」

後ろにいた二人はすこし悲しい顔をした。

 

「大丈夫、後でまた時間を作ってあげるからと」

といい、私は捜索隊に加わった。

 

自分も向かおうとレチーニのところに行くとある人に出会った

 

「やぁ、ミスト。君も仕事とだからと言って大変だね」

と生徒会長のレベッカさんがいた。相棒のクー・フリンも一緒だった

 

「レベッカ生徒会長、私は怪我をしている人を放っておけないだけです」

 

「そうかい、今回はフィアナの森で地竜ブリキットが見つかり、騎乗者のアッシュ・ブレイクが未だに見つかっていない。

 フィアナの森には一応それなりの注意をしていたのだが仕方がない。

 万が一の時は君の力を借りるよ、ミスト」

 

「フィアナの森…」

そこで私は仮面の男と出会った。あの人は常識では計り知れない人だったからパルがいないアッシュ様は…

 

「どうした?何か浮かない顔をしているが」

 

「いいえ、何でもないです」

このことは本当は言うべきなんだろうが何故か言う気にはなれなかった。

 

「すでに学院生が何人も出ている。我々も行くぞ」

 

「はい」

といい、レベッカ生徒会長はのクー・フリンと共に飛び立った

 

自分も出発しようとしてレチーニの方を向くと悲しそうな顔をしていた。

「大丈夫、あなたはあなたなりの時間のかけ方で成長していけばいいのよ。

 あなたを否定しようとする人は私が許さないから」

 

「ぐるぅ…」

そういい私たちは下道を通り、再びフィアナの森を目指して歩みだした。

 

まもなくして、遭難者のアッシュ・ブレイクが見つかったという報告が入った。

そして、その両腕に可愛らしい少女が抱えられていてまた新たな波乱が呼ぶのであった。




実は1話書くたびに文字が千字ずつ増えていますw

これからの展開だとオリジナルになるのでなるべく原作通りに進めたいのですが改変が発生しそうなのでここで詫びとして先に言っておきます

最終的な設定も考えないとぶっこわry

休みがあるのでお盆に1話出せたらと考えてます(というわけで書き始めてます

今回もこのような駄文を読んでいただきありがとうございました


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研究心は堪えないもの

期日を破る作者で申し訳ありません(泣)

ではアニメ1話の裏話的な話をお楽しみ下さい


白羊宮の騎竜祭が終了して数日が経った

 

その間に学院ではものすごい驚嘆の声で駆け巡った

 

上級過程1年のアッシュ・ブレイクが遂に相棒を授かった

しかし、その相棒は人間の少女の姿をしていた。

 

そしてその少女はどこで過ごすかで議論になり結論が出ないまましばらくアッシュと同室という形になった。

そのおかげでアッシュは男子からは羨ましげに女子からは卑猥な目で更に見られるようになった

 

しかし、そんなにひどい態度をとらないような人もいた

 

ミステル・ガナリアもまたその一人であった

 

何故なら彼女は心理士の資格も若干16歳で取得していた

 

「心の傷も」というからである

 

その他にも彼女は薬草学や物理学、生態学などの分野も得意であった。

 

実はあのエスパーダ聖法大学院にも入学できるのではないかと言われているが彼女は否という回答をした

 

その理由として

 

「この子がいるから」と答えた。それは竜が好きだからではなくレチーニを家族のように思っているから。そして母親の遺言を達成するためだからである

 

 

少し話が逸れたが彼女はどんなに患者が心を閉ざそうとも自分の命をも顧みずその人を献身するという心の持ち主だった

 

しかし、研究フェチなところもありアッシュの相棒がものすごい気になっていた。

 

そう頭を悩ませながら歩いていると

 

「やぁ、ミスト。難しい顔をしているがどうしたんだ?」

とレベッカ生徒会長が現れた。書記のマクシミリアン・ラッセルも一緒だった。

 

「いえ、レベッカ生徒会長、ラッセル書記さん、おはようございます」

 

「今日は休みだろ?君はまたバイトを入れているのか?」

 

「そうですね。夕方からなので少しレチーニのところに…」

 

「君も相棒思いだね。そういえば君も研究好きだから少し喋っておこうか、」

 

「生徒会長、それは極秘情報では…」

 

「いいんだ。彼女も口は堅いから安心したまえ」

 

「は、はぁ…」とマックスはため息をついた

 

「実はドラゴンの最高研究権威のアンジェラ・コーンウェル氏がアッシュの相棒エーコについて調べたいから近日このアンサリヴァンを訪れるだ」

 

「アンジェラ博士がですか?」

研究のそれも最高権威となれば研究フェチなら興奮せざるもいられないがミストはいつも冷静であるため割と興味もないように答えたがこれでもいつもより心は高ぶっている

 

「まぁ、日時も分からないしアンジェラ博士は研究熱心で一人だから立ち会えただけ光栄だろう」

 

「会長、そろそろ時間が…」とマックスが話を切り上げさせた

 

「君にはいい情報だったろ、ではまたな」と二人は去って行った

 

とその後レチーニにご飯をあげて一緒の時間を過ごし、いつもの習慣をした後、あるお方に出会った。

 

「シルヴィア姫君?」

 

「わぁ!? なんだミストか、相棒とのひと時を過ごした後か?」

 

「そうですね、シルヴィア姫君こそどうしてこちらに?」

ここは女子寮から結構離れていて学院の外に出る門が近かった

 

「姫様がお外に出られるのは珍しいことだと私の中では記憶してますが何故です?」

 

「うふぅ、姫様は最近気になった殿方にお探しているのですよ」

 

「こら、コゼット。余計なことは言わんでいい/」

 

「遅らせながらシルヴィア姫君、白宮羊の騎竜祭、優勝おめでとうございます」

 

「あぁ、お前も委員の仕事でご苦労であったな。おかげで大事には至らずに済んだと聞いているぞ」

 

「いいえ、私は私ができる事をしただけです」

 

「お前は謙遜しすぎだ、優しすぎる。だがその優しさが人を傷つけることだってあることを忘れるな」

 

「存じ上げております…、では失礼します」

といい、その場から立ち去る

 

「私が言うのもあれですがミスト様はホントに優しすぎます。時に見も知らない内戦で傷ついたタンタロス族が反抗意識を持っていても手を差し伸べていたりしているそうです。

 その時帰ってきたときは体はボロボロだったそうです。その時に医務と学園の関係者から強く念押しされたそうですが…」

 

「なんだと…、あいつは恐れを知らないのか。それとも…」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

姫様とコゼットさんと別れた後、バイト先までやってきた。

 

「今日もよろしくね、ミストちゃん」

 

「はい!」

 

「て言ってもあなた働きすぎよ、いくら人手が足りないからって言って真っ先に名乗りを上げるなんて」

 

「1日休みで時間があったんで」

 

「それでも学園ある日でも来てもらっちゃって少しは自分を労わることも大事よ」

 

「これでも考えてきてますから」

 

「はぁ、若いっていいわね…。今日は客周りをお願いできる?」

 

「分かりました」

といい私はメガネをかける。勿論オシャレのためではなく自分の苦手意識がある紅目を隠すためにフレームに竜碕華昌を埋め込んで目の色を変えるためである。

 

最初はメガネをかけずに仕事をしていたのだが周りの視線がちょっと気になったので自分で研究して上手いこと色が変わったのである。

 

おかげでそれを着用した日から周りの目を気にしなくていいようになった気がする

 

「3番テーブル鴨肉追加です。5番さん、アンサルティーの御代わり入りました」

 

「相変わらず働き者だね」

 

「いえいえ、私はお客さんの笑顔を見たいだけですから」

と事実、見知らぬ人でも笑顔を見たい。それはお母様との約束でもあるのだから…

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「今日もお疲れ様。だけどたまには休みなさいよ。それも自分のためなんだから」

 

「心得てます。店長」

といい竜牙亭を出た。

 

時計も夕刻をすぎていた、少し今日は時間がかかりすぎたと思い、急ぎ足で学院に戻ろうと駆け足していたら人影が見えた。その影はこの時間には不釣り合いな格好に白衣を着た女性であった

 

「すいません、どうかされましたか?」

こんな時でも私は放っておけない精神でしゃべりかけてしまう

 

「いやぁ、研究したいと思ったのだけど直前で研究素材に逃げられちゃってね…」

 

「素材が逃げ出す……です?」

 

「正確には持ち主に拒まれて取り上げられたというのが正確かな、君も見たところ研究好きという感じがするがそういう状況に陥った時、君は研究を続けるかい?」

 

「うーん、私は性格的な問題もありますがしないですかね…」

 

「そうかい」

 

「ただどうしても研究を続けたいならその素材を持っている人のいる近くに入り込んで辛抱強く許可を下りるまで待つって言うぐらいですかね…」

 

「貴重な意見ありがたかったよ」

といいその女性は立ち去った

 

「いったい何を研究したかったのだろう」

と考えながら学院の帰路に着いた

 

後にそれがアンジェラ・コーンウェル博士、のちの先生だと知った。

 

そして保健委員の担当になった。一応免許を持っているという理由で

「まさか君があのときの生徒だったとはね」

 

「研究素材とはアッシュ様の相棒エーコちゃんということですか、それでこの学院にですか」

 

「そうだ、人間の少女の姿をした幼竜とはこれまで例にないから研究心が堪えないよ」

 

「私もエーコちゃんのことは気になってました。竜族の生態系を考えた意味でも」

 

「ほう、どうやら君は細かいことに気になるタイプと見た」

 

「研究とは小さいことからきっかけと始まる。違います?」

 

「ははは、それはそうだったね、エーコちゃんらの周りだけでなく君も気になる存在になったね、それに気になることがもう一つ」

 

「なんでしょう?」

 

「なんでアッシュ君を様付けなんだ?」

 

「それはですね…」

と昔話を始めるのだった




今回はなるべく簡潔にまとめました
おかげで字数が3000を切った!(いや、内容があまり考えられなかっただけだったり汗

次話も早くしないとだけどせっかくの休みが終わってしまったああああ

というわけでまた更新スペース落ちます
申し訳ない…

あとルビタグを生成するために一回大まかに見直して修正しないとですね


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妹の憂鬱な日々

たまには趣向を変えてって感じで

書いていたら、3話を終わらせようとしたらとんでもない字数になりそうだったため、キリがいいところで


どうも、みなさんこんにちわ

 

ミステル・ガナリアの妹のルシアです!

 

私、ミストお姉ちゃんのことがだぁぁいすきなんです!

 

お姉ちゃんは何かと言いつけて冷たくされてますがめげません!

 

そんな今日はお姉ちゃんがバイトの時間が被ると言って代わり私がお仕事を任されました

と言っても保健委員での活動報告書やお薬の請求書などを生徒会に提出するだけなんですが

 

けどお姉ちゃんから言われた仕事はなんだって嬉しいのです。

 

さてさて生徒会室に着きました

誰か生徒会役員さんはいらっしゃるかな…

 

とルシアが扉をノックしようとした時、中から話し声が聞こえてきた

 

「…ッシュ・ブレイク…」

 

「うん?誰かいるようですが何やら入るとまずい予感が…」

 

とルシアがドアの前で耳を澄ませた

 

「君が欲しい…」

 

「聞く限り生徒会長のようですが生徒会長がそのような告白を…」

とルシアは顔を赤らめて会話を聞き入ってしまう。

 

聞くにレベッカ生徒会長ともう一人男子生徒がいるらしく聞く限り男子生徒はタジタジらしい

 

「と…、とりあえずまた出直そう…」

とルシアがドアの前から遠ざかろうとした瞬間

 

「さて、盗み聞きしているのは何の用かな?」

 

「ひいぃ」と何もかもお見通しという生徒会長には敵わず大人しく要件を済まそうとルシアは察した

 

「あのう、保健委員のルシア・ガナリアですが…」

 

「おお、君か。入っていいぞ」

 

ガシャリ

「あのう、すいません。騎竜祭から一週間前までの報告書と予備が少なくなってきている物ので注文してもらいたいものをまとめたリストです…」

 

「騎竜祭があったから結構消費が激しいな。分かった、学院長らに意見しておこう」

 

ソローリとルシアは立ち去ろうとしたが

 

「待て、挨拶もせずに立ち去る気かい?」

 

「いえ…、なんとなく私がいてたら空気が台無しかな…ってあはは…」

 

「そうだな、どちらかと言えば聞いては欲しくない話と言えよう」

 

そう聞いて男の方を見るとかなり悶えていたのでまたレベッカさんが口説いているとルシアは判断して

 

「いえいえ、お二人でどうぞ、ご、ごゆっくりー」とルシアが立ち去ろうとすると

 

ギンギンギンギンと音が鳴った

 

「第二警戒態勢!?」

 

と外を見るとシルヴィア姫君が暴れもだえている翼竜にまたがりかけていた

生まれてまだ間もないと見える

 

とするとルシアはすぐに生徒会を飛び出した

 

「お姉ちゃんに話を聞いていたけどシルヴィア姫君は最近妙におかしいと聞いていたけど…、早く止めないと」

 

といい、目にも止まらない速さで近くの竜舎に来た。

ここはまだ生まれて若い竜達がいて管理している人は今、暴れている翼竜の対応に出て行っているのでいない

そこの青い地竜に呼びかけた

 

「スクード、来なさい」

 

「おうぅ…」

 

地竜にしてはまだ初々しいがごつい。

そんな相棒にルシアは乗った。

 

騒動が起きているのはこの近く

翼竜をあまり傷つけずに気絶させる、普通の竜飼い人だとそんなことはできないがルシアとスクードは力加減や技に長けていた

 

そして向かっている途中で聖騎甲を纏った人を見かけた

 

「もうレベッカさんに相棒のクー・フリン、早すぎー、呼びかけただけで出てくるやっぱ聖竜反則なんですけどー

 スクードもあんな風になれない?」

と愚痴をこぼすと

「ごぉ…」と不機嫌な言葉を言われた

 

しかし、彼女たちにとってこれがいつも通りなのである

 

そして、現場に辿り着くと遂にシルヴィア姫君が背中から投げられた

 

翼竜はレベッカ生徒会長が無力にしていくのが見えたのでルシアはシルヴィアを受け止めにかかった

 

「ととと、スクードもうちょい前前…、ストーップ」と言うとちょうどルシアに倒れ掛かるような感じでシルヴィアが落ちてきた

 

「むにゅううう…、シルヴィア姫ぎみ…」と受け止めたはいいが顔で姫様の豊満な胸を受け止めていた

男性なら夢のようなシチュエーションだが…

 

「むぅ、なんで私よりこんなに大きいの…」と嫉妬するのであった

 

その後、騒動の後処理が行われレベッカ生徒会長はともかくまだ基礎課程で騒動に介入したルシアは注意喚起された

 

「なんで、こんな目に…」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

そのころミストは

 

「ルシア、ちゃんと渡したかな…」

 

「ミストちゃん、お客様2名入ったよー」

 

「はーい、今行きまーす」

 

と今日も竜牙亭は忙しいです

 

「こんな平穏な日々が続いたらいいな…、いらっしゃいま……せ」

 

「やぁ、ミスト。どこが空いてる?」

 

「レベッカ会長に…シルヴィア姫君…とアッシュ様…とエーコちゃん…ですね」

 

「おまえ、どうしてここに!?」

 

「どっかで見たことあるようね…」

 

「誰よ、この女」

 

「とりあえず立ったまま一度に多くの質問を返すのもあれなんで先に席にご案内しますね、こちらです」と一番奥の席に案内した

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「注文は以上だ、あとでこの二人との昔話を聞かせてもらいたいな」

 

「それは店長と相談してみますのでおまちください」

 

そう注文をカウンターにいうと

 

「今、少し空いてるしメニューできるまでならいいよ」

 

「ありがとうございます」

といいレベッカ生徒会長らを案内したテーブルに話をするために戻った

 

「お待ちしました、少々ご注文が来るまでの暇つぶしになればと思いです」

 

「いやいや、私もこういう何らかの問題を抱えている者たちと集まれるのは中々ないから退屈ではないさ」

 

「左様でございますか、それより……」

ミストはマジマジとエーコのまんまるい頭から生えているつのを見た

 

「な…、何よ、誇り高き竜族の角を触らせてあげないから!」

 

「何も私が今、ここでとかどこを触るとか言ってないのにどうしてそのようなことをおっしゃるのです?」

 

「自分の視線を考えなさい!」

 

「あら、これは失礼、ふふっ」

といたずらに微笑むとエーコちゃんは不機嫌そうに横を向いた

 

しかし、ミストの中ではこれは成功だと確信した。

何より、第一接触では印象に残る出会いの方が覚えやすいからである。

 

平凡に挨拶を交わすだけではこれから接触していこうと思ってるのにいささか不具合であるからだ

 

「それはそうとミスト、お前はエーコにいろんな意味で興味を持ってると聞いてるが」

とレベッカが言うとエーコはなぁと嫌そうな顔を再びした

 

「はい、竜族なのでまず皆さんが疑問になっているのは何故人間なのかというところなのでしょうけど

 私はなぜ学院生とほぼ同年代の女の子で生まれてきたのかが気になっているのです」

 

「ミスト、お前の言いたいことはなんなんだ」

とシルヴィアが訪ねてきた

 

「エーコちゃんは幼竜です。ですので幼竜であるなら人間の姿に生まれてくるのなら人間で言う赤ちゃんでもいいわけじゃないですか、それと何故女の子という性別があるかです」

 

「確かに竜族には性別という概念がないはずだな、それなのにエーコはちゃんと女の子という性別で生まれてきているのは不思議だな」

 

「あれ、竜族って性別って存在しなかったんですか?」

 

「こら、アッシュ、つい最近習ったことだぞ。次回の筆記テストでも重要ポイントだと言ってたぞ」

 

「悪い悪い…、最近エーコのことで悩んでたから…」

 

「というのが私の現状思っている疑問です」

 

「なるほど、確かにエーコが人の姿をしているだけで疑問に思うが見返してみると色々と新たな問題点が出てくるもんだな」

 

「そういうこともダメなのか?」

 

「し…仕方ないでしょ、竜種の記憶がアクセスを拒否するんだから…」

 

何度か挑戦してみたらしいが無理だったらしいので話を変更することにした

 

「そういや、レベッカ生徒会長は昔話を望んでいましたよね」

 

「そうだな、この二人とも顔見知りみたい…、片方は覚えてないみたいだが」

といいアッシュを見つめた。

 

「ええっ…」

このまま話を沈黙させるのも困るのでアッシュとの出会いから喋り始めた。

 

「これは私が基礎課程2年の時の話なんですが…(2話で書いているので割愛で、分からない人はプロローグを読んでみてください)」

 

「あっー、あの時の子か、そういえばこの蒼髪、どこかで見覚えあった気が…」

 

「おまえそれ、わざとじゃないだろうな」とシルヴィアの冷たい視線がアッシュに突き刺さる

 

「うぐぐ…」

 

「あはは、この時から君は慕われていたんだな」

 

「あはは…」

 

「ぬっ…」

 

「痛ってー!、何するんだよ!」

 

「他の女にデレちゃって、ふん!」

 

「そういえば、レベッカ生徒会長とはここで知り合いましたね」

 

「私が生徒会に入った直後あたりからだな、私より若い子がいたから誰かなと探っていたら君の方から現れてくれたからね」

 

「私も出会ったとき、きつく言われるかと思いましたが意外でしたね」

 

「常人とは考えが異なっていたからね、面白いから了承したんだよ」

 

「ありがとうございます」

 

「さて、後はシルヴィアだけだな」

 

「私は…その…」

 

「それででしたらw……」

 

話を続けようとした瞬間に

 

「ミストちゃん、料理出来始めたからお願い―」

 

「分かりました~、すいません、このお話はまた後ほどに…」

 

「別にかまわないさ、元々は私から話しかけた節だからね、非は私にある」

 

「では、ごゆっくりくつろぎください」

といい出来た料理を各テーブルに運び始めた





初の妹視点スタート
はい、妹はシスコンです(棒

一日じっくり休んでルビタグ製造して訂正していきたいが忙しい…
(といいつつこれ書いてたら日付変わってたのは秘密

ちなみに原作現在刊行中の19巻まですべて揃えてしまいましたw

読み終わっているのは13巻までなんですがキャラが女の子ばっかで読んでてムフムフ(ゴホン

なんですが現状、最悪に近い状態の話なんであんまり明るいこと言えないですね、

シルバーウィーク早よ来い


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不利はいつも予期せぬ時に

とりあえず再開で一つ投下です

劣等生の方もよろしくお願いします


エーコちゃんらと話してた後、再び仕事に戻った

 

「なぁ…、姫様。やっぱりすべては俺が原因なのか?」

 

「なんのことだ?」

 

と再び、会話を始まったのを横耳にしながら厨房前に戻った

 

「今日もミストちゃんは働き者ね、働き者はありがたいのだけど学業は大丈夫なの?」

 

「私の心配より店長、手が止まってますよ」

 

「おおっと、いけない」

と店長たちは見るからに大きい鴨を丸焼きにし始めた

 

ふと窓を見ると空がどんよりと暗くなり始めるのを見た

 

天候が変わるには異常過ぎると…感じてお客も続々と気にし始めた

 

「あれは良くないモノだわ」

とそれまで食事に夢中だったエーコちゃんも警戒し始めた

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

その後にものすごい轟音が店内に響いた

 

レベッカ生徒会長らは音がした方に出ていった

 

私はお客さんの不安を少しでも取り除くためにレベッカ生徒会長らが出ていった入り口の真逆の方から出るように案内した

なんとなく嫌な予感を覚えたからである

 

「皆さん、こちらからでてください。私はこの周辺の皆さんの避難を行ってきます」

 

「できるだけ無理しないでね」

 

「店長、分かってますよ」

 

と言い私は竜牙亭を出た。しかし、外に出た瞬間に驚愕の事実に言葉を失った。

そこに立ちそびえていたのは間違えなく竜であったがは体は生々しく灰色で腐食しきってる、しかし聖竜をも凌駕する大きさにたたずんでいる人も少なくなかった

 

そして私もその一人だった

しかし、私が感じたのはこの竜が大きいから迫力を感じるのではなく竜が何かを訴えかけたい

 

そういう心が感じた。しかし、何らかの力で無理やり暴れさせられようという感じだった

 

「皆さん、ここは危険です。直ちにこの場から離れてください!」

と叫び、逃げ遅れ始めた人達を先導し始めた

 

とその集団にあの竜の口から魔法陣が展開させられてこちらに向けられているのが見られた

本で読み、授業で習ったことが定かであればあれはブレス…。

このままじゃと思い行動を起こそうとしたが対抗手段が思いつかなかずに立ち止まってしまった

 

そんなことはお構いなしにあの灰色の竜はこちらのブレスを放った

 

もうダメかと思ったが目を開けると聖騎甲を纏ったレベッカさんが相棒のクー・フリンと共に防御魔法陣で守ってくれた

 

「会長~」と空を見ると書記のマクシミリアンが相棒のアリアンロッドに跨ってこちらに向かってきた

とその灰色の竜は新たに表れた存在に反応しアリアンロッドにブレスを放った

「うわあああ…」

寸でのところで防御魔法を展開したがブレスの勢いを強くアリアンロッドごと墜落した

 

「くっ、…ミスト、お前は民衆を早く安全な場所に…」

今は町の人たちの安全が先と考えたレベッカ会長は私にそういった

 

「存じ上げております、レベッカ生徒会長。さぁ皆さん、こちらへ」

 

「すいません、子供が…子供の姿が…」

と若い女性の方が我が子を探すように辺りを見渡していた

 

シルヴィア姫方はあの竜に恐怖を感じ腰が抜けているようだったが

私はその女性を落ち着かせることにするために話しかけた

「分かりました、では…」

と少し悩んだが答えが思いつかなかった。その時

 

「お姉ちゃーーーん」

 

少し離れたところにルシアがいてこちらに駆け寄ってきた

そして考えがひらめいた

「ルシア、この人達を学院を連れてって」

 

「いいけどお姉ちゃんは?」

 

「私は逃げ遅れた人を探してくる」

 

「それなら、一緒の方が効率よくない?」

 

「誰がアンサリヴァン学院まで連れていくの?」

 

「ええと…」

 

「それに私の方が顔は知られているから安心すると思うから、頼んだよ」

 

「その代わりお願い!」

 

「何~?」

 

「ちゃんと帰ってきてね!」

その顔は普段ふざけているルシアの顔とは違い今までで一番真剣な顔であった

 

「約束するよ、だからちゃんと帰りを待っていてね」

 

といい私はお母さんとはぐれた子を捜しに人々が向かう方向と逆の方向に走り出した

 

しかし、捜し始めてすぐ問題点に気付いてしまった

 

「その子がどこではぐれたかも容姿とかも聞くのを忘れちゃった…、今からだと危険が高すぎるし…しょうがない」

しかし、子供からしたらこんな竜を見たら恐ろしくて動けなくなるかもしれないから建物の影とかにいると思い探し始めた

 

あの灰色の竜がいるところを横目で見たら姫様がランスロットに騎乗していた。それにアッシュ様の姿も確認できた

 

「二人はできることをやろうとしている。だから私も私にできる事をしよう」と再び足を運びだした




こっちは比較的長めの文章書いていこうかなと

それで更新頻度は劣等生二つ=竜騎士一つにしようかなと考え中


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始まりの起源

思い出して久々投稿しようと思ったのだが
貯めてた分が3話あり、一番後ろから投稿しようとする人

なにはともあれ投下していきます


それからしばらくが経った

 

まだあの灰色の竜はその存在を象徴するように怒鳴を轟いている

 

それに対しその灰色の竜に対して立ち向かっている一匹の白い竜が立ち向かっている

恐らくシルヴィア姫君のランスロットだ

 

飛べない相棒を危険に晒せない私ははぐれたという一人の子供を探していたが

 

「結構、捜したけど見つからない。あとはあの戦闘が起きてる周りだけ…。お願い、どこにいるの?」

私はその場で手を合わし少し祈った。昔から私はこう祈ると何かが起きるのであった。

しかし、何もないかと思い、祈るのやめようとしたら声が聞こえてきた

 

「おかあさん、どこー」とか弱いながらも声が聞こえてきた

しかし、それは耳ではなく頭に直接響いてきた

 

私はその声を頼りにしながら少しずつ声が大きくなる方向に進んでいった

 

しばらくしたら耳でもはっきりと聞こえるようになってきた

そこはあの灰色の竜の背が向けているところから程なくしている場所だった

 

「僕、大丈夫?」

 

「お姉ちゃん…は誰?」

 

「あなたのお母さんから事情は聞いて…」

とそう話していたら上空でまばゆい光が輝いた

 

「アッシュ様…。あなたに後は任せましたよ…、僕、立てる?」

と聞くと首をよこに振った

 

足を少し捻っていた

看病をしたかったがとりあえず母親と再会させることを優先しておんぶした

 

「もう大丈夫だからね。すぐお母さんと会えるよ」

 

「ホント?」

と軽く首をかしげながら聞いてきたがホントと笑顔で言った

 

運んでいる最中にあの灰色の竜が空に飛び立っていくのが目に見えた

その背中に乗っている人があの人と分かりながら

 

学園に着いたらあの母親がいた

 

「ありがとうございます。なんとお礼を言ったらいいか」

 

「少し足を捻っているのでこのまま手当をしたいのですがよろしいですか?」

 

「そんなぁ助けてもらってケガの治療まで…」

 

「私はこれでも保健委員の委員長なので」

と近くに偶然いたセテナに声をかけた

 

「セテナ?この子、足を怪我してるの。少し湿布と捻挫に効く薬草持ってきてくれる?」

 

「はいいい、少し待っててくださぁい」

と慌てて取りに行った

 

「大丈夫なのです?」

 

「心配は無用ですよ。あの子は私が一目置いてる子なので」

 

すぐにセテナは湿布と捻挫によく効く薬草を持ってきてくれた

 

「ありがとう、いつも助かっているよ」

 

「いえ、そんなぁ…//」

と少し、身体をもじもじさせながら答えた

 

「よいしょっと…、これでよし。もう大丈夫ですよ」

 

「何から何までお世話してもらって…」

 

「いいえ、これも善意なので。一応激しい運動は控えてください」

 

「お姉ちゃん、ありがとー」

 

「どういたしまして」

そうしたらずっと黒かった空が少しずつ青い空に戻ってきつつあった

 

「お姉ちゃん、何ボーっとしてるの?まだケガ人いっぱいいるから手伝ってよー」

 

「ゴメン、ルシア。今行くよ」

まだ分からなかったけどこれから非日常的なことが起きそうなことだけはしていた




あと2話分投下するのです

お待ちください


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来訪
影でもひかりはあたる


2話目

報告することはあまりないので前書きでも書くことがry




金牛宮(タウルス)の月の半ばを迎えたその日に生徒会の新入役員の紹介があった

 

私は事前に聞かされていたのであまり驚きはしなかったがその三人(いや正確には二人と相棒(パル)というべきかな)の入会は

そこそこ盛り上がった

 

少々不安はあったがその心配は不要だったようだ。なんで聞かされたからって?私も誘われたからである

少し前には屍灰竜(ネクロマンシア)という呼称が与えられた怪物の襲撃があったのにも関わらずだ

 

そういえばその屍灰竜《ネクロマンシア》に関連した話題が一部で盛り上がっているのだが…

 

「SKFCか…」

 

「なんか急にできたよね。ルシアのクラスでも結構話題になっているよ」

 

「あんな窮地に出てきてこの街を救った英雄だからね、無理もないよ」

だけど、その人の正体はおおよその予想もついてるのは事実だけど

 

「ていうかこの会長のジェシカさんてお姉ちゃんの…」

 

「うん、クラスメイトだよ。まさについてるというのかついてないのか」

とSKFCのポスターを見ながら自分たちの教室まで喋っていた

 

最近までアンサリヴァン騎竜学院もあの屍灰竜《ネクロマンシア》の襲撃の影響で休講していたが本日は生徒会の新入役員の紹介による全校集会があり

ようやく授業再開し始めたのである

 

ただ、

「あれってジェシカさんたちじゃない?」

とルシアが指差す先にはジェシカ・ヴァレンタインのおそらくSKFCの会員と思われる女子生徒が何人も連なっていた

 

「じゃあ、ルシアまたあとで」

 

「うん♪」

と自分の教室前でルシアと別れた。相変わらずである

 

しかし、今でも

「この授業も自習か…」

ため息が出てしまうぐらい職員会議が多いのである

 

しばらくしたのちにジェシカが帰ってきた

 

「なんなのよ、あのアッシュ・ブレイクとかいうの。あんな奴、シルバーナイトさんと比べたらへでもないですわ」

 

 

その日の放課後

今でも竜牙亭はお休み、たまに復興作業する人たちに差し入れを行ったりしている

 

今日は少し前から目星をつけてた場所に行ってみる

 

「お嬢ちゃん、その鐘楼にようかい?」

とご年配の方がいらっしゃた

 

「はい、すこし街が復興してる様子を見てみようかなと」

 

「その寺院はもうかれこれ10年も閉鎖されてるぞ、上るのはやめておきなされ」

 

「そうですか…」

その後ご老人が立ち去ったのを確認したのち寺院を登った

 

確かにこの鐘楼は街を一望でき、この建物よりも高く街を見れる建物はないと

そして

 

「あの日はここ付近は誰も通らなかったからここに誰かいたのか分からないか…」

と少し見まわしてみた

 

「ホコリの濃さが多少違う…、それに…手すり近くに…」

気のせいじゃないよね…っとかなり疑問になったが今日はここら辺にしてレチーニのところに行くことにした

 

 

その夜、私はいつも通り勉強に励んでいたが何かひっかっかていた。

今日、シルヴィア姫の姿をほとんど見ていなかったことだ

 

顔をのぞきに行こうと部屋に近くまで行ってみたがやはり気が引けたので引き返そうとしたその時

 

「お嬢様に何か御用ですか、ミストさん♪」

 

「コゼットさん!? 驚かさないでくださいよ…」

 

「この時間に廊下歩いてるのはミストさんにしては珍しいと思ったので」

といたずら顔で言ってきた。全く喰えない人だな

 

「けど、この先は姫様のお部屋ですよ。何か姫様に御用で?」

 

「今日、朝以外に姿を拝見してないので何かあったかなと思い、少し様子を見に行こうと思ったのです」

 

「そうですか…、やはりミストさんは鋭いお方ですね、長話になると思うので少し場所を変えましょう」

と応接室の方に案内された

この時間に応接室はほとんど使われないというか誰も部屋から出てこないからここなのだろうと察した

 

「さて、早速本題にはいりましょうか」

 

「何かあったのですか」

 

「実は近々、ロートレアモン騎士団団長の元より姫様のお姉さまに当たる第一王女のヴェロニカ様がこのアンサリヴァンに

 屍灰竜の被害とその復興ぐあいをご覧になるために訪れるというわけなのです…」

 

「そういうことですか…、やはりシルヴィア姫君はまだヴェロニカ様に苦手意識が…」

私も姫君と話をしていると度々だしてしまうことがあったが特にヴェロニカ様には拒否反応というよりも恐怖心を

お持ちであることが嫌というぐらいわかった

 

「ですのでそのお話を聞かれた後は気持ちがかなり落ち込んでしまったようで」

 

「そうですか…、けど今回は何か力にはなれないと私は思います…」

 

「あら、カウンセラーのミスト様がそうおっしゃるのは珍しいですね」

 

「あくまでカウンセラーは手助けみたいなお仕事ですし最後はやはり自分の問題です。

 これまで私は何度もその場面に直面してきて一度も克服できませんでした、そうなると何か別のきっかけがないと…」

 

少し途方に暮れたまま、ヴェロニカ第一王女が御来訪する日が訪れるのであった

 




原作で言うと2巻に入ったあたりですかね

一巻7話編成だと20巻あるから終わりまでに140話分書く必要ありますねorz

そこまで続いてたらいいな(白目


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意外な人の来訪は絶対訳あり

前回投稿から見たら一年も空いてしまった()

書く意欲が薄れてしまってたなどの言い訳をしてみる

本編終了してるが気にしない
見てくれる人が少なくても気にしない


自己満でドンドン上げていくぞ(ただ投稿帰期間は頑張って縮めます


魔導艦シルヴァヌスからヴェロニカ第一王女登場しお見えになる早朝、私はアンジェラ先生の元を訪れていた

 

屍灰竜(ネクロマンシア)について聞きたかったからである

屍灰竜(ネクロマンシア)はやはり魔導と工学からなっていると想定されるわ

 しかし、普通の竜媒魔法(オラクル)ではなく特別な竜媒魔法(オラクル)を使用されてると思うわ」

 

「しかし、それではアッシュ様が言っていた意思というものが説明しかねます

 魔導と工学だけならば意思というものは基本生み出せないものです。

 つまり、あの竜に関係する何かを併用させられておぞましい屍灰竜(ネクロマンシア)になってしまったと

 考えるのが妥当だと思います」

 

それを聞いてアンジェラ先生は少し目を上に寄せて

 

「観察力だけでなく考察力まで応用が利くとはミステルはやはりとても頭がいいんだな

 相棒(パル)を授かっていなかったらエスパーダ聖法学園で研究熱心にやってたんじゃないか?」

 

「いえ、私がこんなにも物知りかつ機転が利くようになったのは相棒レチーニのおかげです

 あの子がいなかったら私はこんなにも勉強熱心にならなかったですよ」

 

「そういえば君の相棒(パル)もまた特殊で身体はかなり大人びてるのにまだ飛べないという

 これまた珍しい相棒(パル)だったね。これも何かの因縁かね」

といたずらっぽくアンジェラ先生は呟いた

 

「レチーニの悪口を言うのは止めてください。じゃないと先生といえど…」

 

「冗談だよ、君は相棒のことになると人が変わるね」

とアンジェラ先生は足を組み直して話を続けた

 

「そういえば、君はヴェロニカ王女のお迎えには同行しなかったね。珍しいね」

と意味深のように聞いてきた

 

「私はこの学園の保健委員長なだけであって私がヴェロニカ王女殿下周辺となんら特別な関係を持っていませんし、

 このアンサリヴァンの街で私が特別な位置にいているわけではありませんから。 俗にいう理由がないからです」

 

「そうかな、君は思っているほど自分がこの街に与えている影響がどれほどなものか理解していないようだ」

とアンジェラ先生は一服といった感じにティーカップを啜った

 

「ところでヴェロニカ王女のこのタイミングでの来訪の目的は分かるかい?」

とこちらの様子を伺うように聞いてきた

 

「予定にも言われていますが復興具合を伺う訪問と思いますね。 普通は…」

と私も意味深のように返してきた

 

「やはり研究熱心者の顔だね、確かにこの訪問には筋は通っている。が、本来の目的は何なのかというわけなんだが」

 

「シルヴィア姫君関係というのは…」

と即返してみた

「情報が少ないからはっきりわからないね。ただ、今回の訪問は何か起こるということだけは覚悟しといた方がいいかもしれないよ」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「それでお姉ちゃんはどうするつもりなの?」

とレチーニにご飯とふれあいの時間を過ごした後に部屋の前に居たルシア

「私的にはルシアがこの場所にいるのが不思議なんだよけど」

と私は扉の前にいるルシアに話しかけた

 

「お姉ちゃんの部屋に訪れる妹は何ら不思議はないと思うけど」

と当たり前のように返されて少し釈然とした

 

部屋に入ろうと扉を開けようとすると見慣れない服装した方が上の階から降りてきた

その人はそのまま降りて行った

 

「お姉ちゃん、今の人って?」

とルシアが不思議そうに後ろから声をかけてきた

 

「さぁ…、だけどこの学園の人間じゃない感じ。 それに上から降りてきたということは…」

 

「左様でございます。あれは魔導艦シルヴァヌスの使いの者です

 今宵、姫様をヴェロニカ王女と御会談を希望されてまして…」と突如後ろから声がした

 

「こ、コゼットさん!?」

とルシアは驚いたけど私はいつも通りのことで話返した

 

「けれどお昼頃、姫君とヴェロニカ王女はお会いになったのでは?」

 

「いえ、実は私が変装で姫様の代わりにと思ったのですがヴェロニカ様はすぐに見抜いて

 その後、姫様がすぐいらっしゃたのですがすぐにヴェロニカ王女の剣で男性方がいらっしゃる公共の場で姫様の…」

とコゼットさんは少し辛くなっていたので私は伝えるのは結構ですと肩に手を置き、首を横に振った

 

「でもどうしてそのヴェ…ヴェ…」

とルシアは言いづらそうにしていたので

 

「ヴェロニカ王女だよ」

と言ってあげた

「その王女さんはどうして厳しくしてるのかな」

結局ヴェロニカ王女のことを呼ぶのは諦めたみたいである

 

「それは姫様が騎士王(パラディン)になるためだからだと思います。だから、あんなこと…」

それを聞いて私はなるほどねと軽くうなづいた

 

そして翌日、事件は起きた




アニメを見ながらだと原作とのストーリーというか作画の違いとかちょいちょいあって
読み返す必要があって時間を忘れてry

今回だと会談はアニメだとシルヴァヌス内の大浴場でしたが原作では学院の応接室で行われてましたね

そこらへんは視聴するほうのことも考えてなんでしょうねw

仕事中とかは内容思い浮かぶのにいざPCでやろうとするとやる気がなくなる現象をどうにかしたい


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