よかろう・・・やってみろ・・・・このDIOに対してッ! (ふれんちとーすと)
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序章 転生完了ッ!最高にハイッてヤツだァッ!
第1話 転生ですか・・・・・え?


作者は学習しない。


目が醒めると私は見知らぬ場所にいた。

言い表すとするなら、面接室のような所に箱が一つ置いてある。

箱は所謂くじ引きの箱だ。

 

「これは一体・・・・」

 

ふと箱の横に紙切れが置いてあるのに気が付いた。

 

そこには、

 

"4回だけ引け"

 

とだけ書いてあった。

 

 

このような言葉足らずの紙切れなど無視しても良かった。

 

しかし、私は纏めて四枚引いた。

謎の使命感のような、そんな物が私を動かした。

 

一枚目 DIOの容姿 & CV:千葉一伸

 

二枚目 スタンド:ザ・ワールド

 

三枚目 スタンド:ゴールドエクスペリエンス

 

四枚目 スタンド:ホワイトスネイク

 

なんだこれは?

 

「一体これは・・・・!?」

 

まさか・・・

 

「どれ・・・手合わせ願おうかッ!」

 

やはり・・・

 

「声がこのクジの通りになっている・・・」

 

ありえない。なんだこれは?夢か?

そして、足元から体が少しずつ消えていっているのに気付いた。

 

「な!?なんだこれは!?」

 

そして、あの箱浮かび上がった文字を見て悟った。

 

 

 

転生完了。良き来世を。

 

 

 

そして、俺の意識は眠りについた・・・

 

神様side

 

随分落ち着いている良い子だった。

 

時には、理不尽に虐められていた友達を守る為に立ち向かい

 

時には、ボールを木に引っ掛けて取れなくなった子供の為にボールを取ったり

 

最後は、車に轢かれそうになった親子を助ける為に自ら犠牲になった。

 

申し訳ないとは思うけど、仕方ないんだよね。

 

 

君に幸あれ。DIO。

 

 

 

sideout

 

目覚めると見知らぬ土地にいる。

そんな話を聞いた事はないだろうか?

 

そう!本作の主人公もまた同じ境遇に会っているのだ!

 

「ここは・・・公園?」

 

気がつくと見知らぬ公園のベンチに座っていた。

 

ん?声が幼い?

 

まさか!?

 

私は急いで公園の噴水に駆け寄った。

 

幼児DIOとか誰得だよ・・・・

 

ふと見渡すと、少し近くにのベンチで座って泣いてる女の子を発見した。

 

私は声をかける事にした。

 

「何故泣いてる・・・?」

 

「ふぇ?」

 

少女というよりも幼い彼女は此方に顔向けた。

不思議そうに此方を見つめている。

 

「何故泣いてるのか?と聞いている・・・話せば楽になるかもしれんぞ?」

 

「え・・・聞いて・・・・・くれるの?」

 

彼女の目には驚きが入り混じる。

 

「ああ・・・聞いてやるとも」

 

彼女は、ポツポツと自分の事を語り出した。

 

父が事故に合った事。

 

家族がバラバラになりそうな事。

 

自分が迷惑をかけてはいけない事。

 

本当はみんなと一緒にいたい事。

 

 

彼女は、静かに涙を流しながら語ってくれた。

 

 

「そうか・・・・辛いだろう・・・・・」

 

「うん・・・でもみんなが幸せになるなら・・・・・」

 

そう言った彼女の目からは光が消えかけていた。

 

 

「少女よ・・・ひとつ聞いてもいいかな?」

 

「うん・・・何?」

 

私は彼女の心に切り込んだ。

 

「君は家族が一人で苦しんでいたら嫌かね?」

 

「うん・・・!!そんなのいやなの!」

 

彼女は声を荒げる。

 

「ならば君は家族と"話し合い"をしなければならない」

 

「え?」

 

彼女は不思議そうに声を上げる。

 

「君は一人で苦しんでいる・・・・君が家族を苦しめたくないように・・・君の家族もまた君に一人で苦しんで欲しくない・・・そう望んでいるのだ」

 

「でも・・・・」

 

「君が家族を苦しめたくない・・・・そういう風に思えるいい家族なのだろう?ならば・・・今こそ家族の為に立ち上がるべきではないかね?」

 

彼女は暫く俯いてから

 

「うん!分かった!話し合ってみる!」

 

覚悟を決めた目をして顔上げた。

 

「そうか・・・頑張ってこい」

 

「ありがとう!じゃあね!」

 

彼女はすごい勢いで駆け出していった。

 

なのはside

 

私は今日・・・衝撃を受けた。

 

私が家族には一人で抱え込んで苦しんで欲しくないように、みんなも私に一人で抱え込んで欲しくない。そう思っているのではないか?

 

そう考えたらみんなと話がしたくなった。

話し合えば、きっと何かが変えられる!

 

そう思えて仕方ないの!

 

ありがとう金髪の子!

 

そういえば名前を聞いてなかったなぁ・・・

 

また会えるよね!

 

「ただいま!お兄ちゃん!お姉ちゃん!お母さん!」

 

そう言って私みんなを集めた。

 

私は話があると切り出した。

 

みんな嫌そうな顔ひとつしなかった。

 

私は、自分がお父さんが事故に遭ってからの事。

 

そして、今日合った金髪の子との会話をみんなに話した。

 

お兄ちゃんは「すまない・・・」と涙を流していた。

 

お姉ちゃんとお母さんは「ごめんね」と泣きながら抱きしめてくれた。

 

私も一緒になって泣いてしまった。

 

みんな、話し合えば分かり合えるんだ。

そう思えた。

 

因みにみんなと相談して、今度金髪の子を連れてきてお礼するつもりだ。

 

ありがとう金髪の子!

 

なのはsideout

 



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第2話 価値あるものとは


また少し改変しますた。


 

 

私はそれから一週間、町外れにある廃工場にて生活をしていた。

 

 

 

食事は、野生のトカゲなどを調理することもあればスーパーの試食品を食べたこともある。

 

 

服に関しては、紺のスーツを着ていたのだが

 

どうやら、私の成長に合わせてスーツの大きさは変化するようだ。

 

ポケットに紙切れが書かれており、そう記されていた。

 

なお、三部DIOの服も似た仕様のようでトランクには入っていた。

このトランクは、私が廃工場にて生活を始めようとした時気が付いたら手に持っていた。

 

おそらく、私を転生させた者が私に渡したのだろう。

 

中には、他にと救急箱や非常食、そして何も書かれていない手記があった。

 

さて、話を変えよう。

私は、幼児だ。

このままでは、生き残れない。

いずれ、死ぬ。

 

ならばどうするか?

 

そこで、例のクジの内容だ。

 

スタンド。

 

発現しているかは謎だった。

 

しかし!

 

「ザ・ワールド」

 

そう、イメージだ。

スタンド名前を口にし、イメージした時だ。

 

後ろから、すっと出て来たのだ。

 

しかも、あの長身の巨漢だ。

 

それから私は色々試した。

 

現在、時を止められるのはおよそ2秒。

 

射程距離は2メートルほど。

 

ホワイトスネイクもゴールドエクスペリエンスも同じ射程距離だった。

 

 

使いこなさなければならない。

 

 

私はそう認識した。

此処がどういった世界かも分からん。

どんな理不尽が待ち受けてるいるかも分からん。

 

そして私はこの一週間で運動をしながら体を鍛えた。

だが、やはり子供だ。

高々一週間では微々たるものだ。

 

だがッ!

 

スタンド能力。

これに関しては話が別だッ!

 

使えば使うほどしっくり馴染むッ!

 

 

ザ・ワールドの時間停止が8秒に変わりッ!

ホワイトスネイクの射程が8メートルに増えッ!

ゴールドエクスペリエンスが石ころから木が生やせる程にッ!

 

 

最高に馴染むッ!実に馴染むッ!

 

最高にハイッてやつだッ!

 

 

 

すまない。少し興奮してしまった。

 

 

それで、私は疲れたのでそのまま眠ったのだが・・・

 

 

「起きて!?大丈夫!?」

 

「む?」

 

見知らぬ少女が二人ロープで縛られていた。

何故か俺もだ。

 

は?

 

「なんだこの状況は・・・」

 

「良かった!アリサちゃん!この子目を覚ましたよ!」

 

「ちょっと大丈夫あんた!?あんたもあいつらに捕まったの?」

 

どういう状況か理解できなかった為話を聞くと

 

誘拐されたっぽい。

この一言に尽きる。

 

扉の付近にはライフル持った男が二人。

俺一人だったら楽に脱出出来たのだが・・・・

置いていく訳にもいかんな。

 

 

暫くしていると、

 

「ごめんね・・・私達のせいで・・・・」

 

「すずかは何も悪くないじゃない・・・もしかすると私のパパを脅して身代金をって可能性もあるわ・・・」

 

つまり、この子達は良いとこのご令嬢さん達か。

 

すると、扉の方にいた男が

 

「おい見ろよ・・・化け物が人間の真似してるぞ」

 

下卑た笑顔でそう告げた。

 

「何言ってんの?」

 

金髪の少女は、何を言ってるかわからないという表情なのに対して

 

紫髪の少女は顔が青ざめていた。

 

すると、

 

「ガハッ!?」

 

化け物と言った男が銃で撃たれた。

片方の男は、恐怖で震えていた。

 

少女二人は、怯えて目を伏せた。

 

扉が開いており、一人の男がいた。

 

「化け物などと不愉快だが・・・それは我々夜の一族の事だよ」

 

男からは、気持ちの悪い雰囲気を身に纏っていた。

横には無表情で人間とは思えないメイドを連れており、彼の後からは同じような格好の男達とメイドがゾロゾロと入ってきた。

 

その数、およそ20人。

 

「氷村の・・・叔父様?」

 

知り合いのようだ。

ここで、アリサと呼ばれた少女がキレた。

 

「何よ!夜の一族って!」

 

氷村と呼ばれた男は下卑た表情で告げ始めた。

 

「それはなぁ・・・・」

 

「やめて!叔父様やめて!」

 

すずかと呼ばれた少女は必死に叫ぶ。

それでも、男は止まらない。

 

「其処の月村すずかはなぁ!」

 

「やめて!」

 

苦痛の叫びがこだまする。

 

「我々夜の一族!つまり吸血鬼なのだよ!正に人間の上位種!選ばれし存在!世界の頂点に立つべき生命体!」

 

「あ・・・いやぁ・・・・」

 

すずかは涙を流して悲しんでいる。

 

「大方・・・黙っていればバレないとでも思っていたのだろう・・・友達ごっこは楽しかったか?全く・・・これだから甘い・・・・・一族の頂点に立つべきはこの僕なのにさ・・・・・」

 

 

すずかと呼ばれた少女は、わなわな震えていた。

涙が止まらず、まさしく絶望という表情だった。

 

 

ここでアリサがプッツーンした。

 

 

「ふざけてんじゃないわよ!」

 

その姿に氷村と呼ばれた男ですら後ずさりした。

 

「すずかが化け物?人の親友を馬鹿にするのもいい加減にしなさい!このヘタレ!」

 

「なに!?」

 

氷村はあり得ないという表情で彼女に怒りを向けていた。

 

「すずかがどんな存在だろうが関係ないわよ・・・・私の親友だもの!」

 

「アリサちゃん・・・」

 

すずかは凄く驚いた顔をしたのち、笑顔に代わる。

 

すると、後ろの扉が吹き飛んだ。

 

「すずか!アリサちゃん!無事!?」

 

「氷村貴様!」

 

二人の男女が突貫してきた。

 

「お姉ちゃん!恭也さん!」

 

「恭也さん!忍さん!」

 

どうやら助けにきた人たちらしい。

 

「ようやく僕のものに成りに来たかい・・・忍」

 

「誰がなるもんですか!」

 

すると奴は俺に銃を向けた。

 

「動くなよ・・・貴様らが動けばこの関係ない少年の命が断たれる事になるぞ・・・」

 

「この外道・・・」

 

「氷村・・・・このクズが!」

 

奴は俺に銃を向けて俺に言った。

 

「ところで少年・・・・君に聞いてみよう・・・・」

 

周りが静かになる。

 

「君は横の少女が化け物か否か・・・・答えてくれるかい?」

 

奴は銃で俺を脅して、すずかと呼ばれた少女を化け物と言わせたいようだ。

 

 

俺は静かに笑い始める。

 

 

「ククク・・・・」

 

奴は俺を見ていた。

 

「ククククク・・・・クハハハ・・・・・」

 

「貴様!何を笑っている!」

 

隣の二人は俺がおかしくなったのか心配した表情で俺を見る。

 

 

「其処の金髪の少女よ・・・」

 

「え?わ・・私?」

 

「友の為に己が意思を貫き通す・・・・素晴らしい」

 

周りが俺を注目する。

 

「私が思うに・・・この世で最も価値あるものは良き友だ」

 

氷村は怒り心頭で俺を睨む。

 

「そして・・・こんなにも友に大事に思って貰える少女が化け物の筈がないだろう?偽りの信頼などでそのような関係が築けるか?」

 

すると、入ってきた忍と呼ばれた女性は嬉しそうに恭弥と呼ばれた青年はその通りといった表情をしていた。

 

アリサ嬢は当たり前といった表情で、すずか嬢は驚き喜びの混じる表情をしていた。

 

「黙れこのクソガキガァァァア!」

 

銃声が響く。

 

「いやぁぁあ!」

 

すずか嬢が絶叫を上げる。

 

「氷村貴様ぁ!」

 

そして、

 

 

「な・・・」

 

氷村の声で皆こっちを見る。俺の眼前で銃弾が止まっている。

 

ぶっつけだが成功したな。

 

 

我がスタンドザ・ワールドはスタープラチナの様に弾丸を摘み止めた。

 

それにこっそり氷村とその私兵?かどうか知らんが奴らはホワイトスネイクの射程範囲内だ。

 

全員のナイフをすっておいた。

 

 

そして、それらで俺と少女の縄を掻っ切った。

 

「ナイフがひとりでに!?」

 

「これは一体・・・」

 

私は静かに口を開く。

 

「氷村と言ったか・・・・」

 

「なんなんだ貴様!?」

 

怯えた目をして私を見つめる。

私に恐怖している。

世界の頂点にふさわしい生命体ねぇ?

 

「こちらが質問に答えたんだ・・・・・次はそちらの番だろう・・・」

 

奴は恐怖に顔を引きつらせている。

 

「世界の頂点に立つという事はどういう事だと思う?」

 

「何?」

 

この場の全員が私に注目している。

 

「俺は・・・恐怖を克服する事だと思う・・・・」

 

全員がこちらを見つめる。

 

「世界の頂点に立つ者はッ!ほんのちっぽけな恐怖をも持たぬ者ッ!」

 

氷村達は怯えながら此方を見やる。

 

私はさらに続ける。

 

「今私に恐怖している貴様は頂点に立つ事さえない」

 

そして、と続け

 

「お前はこの子達に消えない傷を付けようとした・・・許される事ではないし許す気もない・・・」

 

 

「ひ!?」

 

氷村とその私兵?達は恐怖で動けないようだ。

 

ザ・ワールドが弾丸をすっと離す。

 

止まっていた銃弾が静かに地面に落ちていく。

 

 

 

「だから・・・・私が裁く」

 

 

「撃ち殺せぇ!」

 

奴等は銃を構えようする。

だが、残念だったな。

 

 

「ザ・ワールド」

 

 

時よ止まれ。

 

ザ・ワールドで奴等の銃を全て跳ね飛ばしながら奴らに近づく。

 

一秒経過ッ!

 

ナイフを氷村以外の奴の太ももに刺さるようにする。

 

二秒経過ッ!

 

氷村の前にすっと立つ。

 

三秒経過ッ!

 

「これが世界の頂点に立とうとした者が持っていた力だ・・・お前が至ることのない領域だ」

 

四秒経過ッ!

 

「俺は貴様にこれっぽっちの罪悪感も感じない」

 

五秒経過ッ!

 

「無駄なんだ無駄無駄・・・」

 

六秒経過ッ!

 

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」

 

七秒経過ッ!

 

「時は動き出す」

 

八秒経過ッ!

 

「ふげらぁああ!?」

 

氷村は吹き飛び

 

『ギャアアアアアアアアアア』

 

私兵は痛みのあまり気絶する者を出しながら地に倒れる。

 

側にいたメイドは無表情のまま固まっており、他のメイド達も似た様に固まっていた。

ナイフは刺さってすらいなかった様だ。

 

二人の少女と青年と女性は驚きの顔をしてこちらを見やる。

 

「アリサと言ったか?」

 

「え?あうん」

 

彼女は名前を呼ばれて驚いていた。

 

「良いモノを見せて貰った・・・これは礼だ・・・・その友情を大事にすると良い・・・・」

 

そう言って立ち去ろうした。

 

 

「ごめん・・・ちょっと待って貰ってもいい?」

 

女性そう話しかけてきた。

 

どうやら一筋縄では終わらないようだ。

彼女の目は覚悟している目だった。

 

 

 

 

 



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第3話 友とは

一部改変しますた。
誤字修正しますた


月村すずかside

 

 

私は、今日大事な友達を失くしそうになった。

 

誰にも言えない秘密。バレたら一緒に居られない。

 

そう思ってた。

 

でも、その友達は私を受け入れてくれた。

 

それが堪らなく嬉しくて。

 

そして、私はある人と出会った。

 

「世界の頂点に立つ者はッ!ほんのちっぽけな恐怖をも持たぬ者ッ!」

 

その姿は凄く綺麗だった。

 

そして、私の友達を肯定してくれた。

信頼・・・その言葉で私もアリサちゃんも照れていた。

なのはちゃんも居たら多分照れて倒れてたね。

 

 

ありがとうDIO君。

私は貴方に心も命も救われた。

 

 

ありがとう。

 

 

アリサside

 

 

私は、堂々とした彼の態度に憧れた。

前に進む。そんな力を秘めている。

私は彼にそういう印象を受けた。

 

 

「良いモノを見せて貰った礼だその友情を大事にな」

 

 

彼は堂々と私に告げた。

気が付いたら、彼の事を考える。

 

あの力は何なのか?貴方は一体何者なのか?貴方は何故助けてくれたのか?

 

それでも一つだけ言える。

 

ありがとう。私の親友を助けてくれて。

 

ありがとう。

 

sideout

 

 

 

私は月村さんの家の客室に連れて行かれた。

 

 

「質問してもいいかな?」

 

忍さんは、真っ直ぐに俺を見つめる。

 

「私の答えられる範囲の中でなら・・・・」

 

私はそう答える。

 

この場には忍さんの他に恭弥さん、アリサ嬢、すずか嬢、メイドがいる。

 

 

「単刀直入に言うわね?貴方は一体何者なのか?」

 

彼女は少し汗を流していた。

 

「私はDIOだ それ以上でもそれ以下でもない」

 

「そう・・・私は月村 忍 月村家当主です」

 

彼女の自己紹介を皮切りに、その場にいた全員が自己紹介を始めた。

 

「俺は高町 恭也 だ。大学生をやっている」

 

「私は月村 すずか 忍お姉ちゃんの妹だよ」

 

「私はアリサ・バニングス よ」

 

「月村家のメイドをしております ノエル・エーリッヒカイトと申します」

 

「そうか・・・」

 

すると忍さんは切り出した。

 

「DIO君・・・君のその力は一体何?」

 

やはり切り出してきたか。

嘘をつくのは簡単だが・・・つく気にならん。

 

 

「私は超能力者という奴だ」

 

すると

 

「超能力というとHGS患者?」

 

私はHGS患者というモノの存在を知らない。

故に詳しく聞くと

能力を使うと羽が生えたりするらしい。

 

「それとは違うな」

 

「因みにどういった力なの?」

 

「そうだな・・・・あんたらを吸血鬼から人間に変える事ができる」

 

「「「「!?」」」」

 

彼女達は驚き後ろにのけぞる。

 

嘘は言っていない。

ホワイトスネイクの能力を使えば、彼女達の性質をDISCとして抜き出せる。

そう確信している。

確信出来る辺り、ホワイトスネイクも馴染んできている。

そう実感する。

 

「因みに記憶を抜き出す事も可能だ」

 

「・・・・そういう事」

 

「そうだ・・・・争う気はない」

 

せっかく彼女達を助けたのに、攻撃されたくもないし敵対もしたくない。

 

「分かったわ・・・それと夜の一族には掟があるの」

 

「掟?」

 

詳しく聞くと、正体がバレたら眷属として盟約を交わすという盟約を交わさないなら記憶消すといった感じだ。

 

それとは別のような奴がいるな。

おそらく高町さんと月村 忍さんはできているな。

 

高町さんを見る月村 忍さんの目が熱っぽいからすぐ分かった。

 

さてと、

 

「盟約を交わす気はないが記憶をなくす事は不可能だ」

 

「そうなっちゃうかぁ・・・理由を聞いてもいいかな?」

 

「至極単純だ」

 

みんなが此方に耳を傾ける。

 

「俺が浮浪者で孤児であるからだ」

 

「「「「!?」」」」

 

それぞれが驚愕する。

 

「えっと・・・両親は?」

 

前世の両親を思い浮かべる。だがこの世界では関係ないし覚えてすらいない。

それに目覚めた時、公園に一人。

おそらく、その場に突如として生み出されなのだろう。

だから俺はこう答える。

 

「いない」

 

「寂しくないの?」

 

すずか嬢が悲しげに私に尋ねる。

 

「最初からいないので気にしてないが・・・」

 

みんなが静かに此方の話を聞いている。

 

「少し思う所はあるかもしれんな・・・」

 

すると、

 

「ならウチに来る?」

 

アリサが私にウチ来るかを聞いてきた。

 

「ならウチに来るのもアリだよね?お姉ちゃん!」

 

「ええ 大丈夫よ」

 

月村姉妹も私を家に住まわす気なのか?

 

「ウチは家族に相談しなければわからんな」

 

何故貴方まで。

 

「何故だ?」

 

「え?」

 

「ん?」

 

「どうかした?」

 

「大丈夫?」

 

何故なんだ?

 

「明らかに怪しい私を君達は何故・・?」

 

するとアリサとすずかが前に歩いてくる。

 

「恩は返さないとバニングス家の名折れよ!変な勘違いはしないでよね?」

 

「私はお礼がしたいの 助けてくれて凄く嬉しかったもん」

 

「「それにもう友達でしょ?」」

 

友達か。

 

ー○○○!ありがと・・・でもなんで?ー

 

ー友人を助けたに過ぎないから気するなー

 

ーそっか・・・友達か・・・!!ー

 

成る程、彼奴もこんなに晴れやかな気持ちだったのか。

暖かいな。

 

「ちょっと・・・しっかりしなさいよ!」

 

どうやらぼーっとしてしまったようた。

 

「あの・・・嫌だった・・・?」

 

すずかが泣きそうな顔をしている。

 

「安心しろ・・・安心しろよすずか・・・」

 

そっとすずかの肩に触れる。

 

「え・・・」

 

「友達になろう・・・」

 

すると嬉しそうに彼女達は笑い出す。

 

「ねぇ?」

 

アリサが私に尋ねる。

 

「なんだ・・・アリサ」

 

「何で名前で呼んだの?」

 

その目は信じたいと言った風だった。

 

「私は君達の家と友達になった訳ではない 君達自身と友人になったのだ・・・だから私は友を名前で呼ぶ」

 

 

「そっか・・・よろしくねDIO」

 

「嗚呼・・・よろしく頼むぞアリサ」

 

その後、暫く俺が何処の家に住むかの争奪戦が行われていた。

 

 



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第4話 日常の中で

 

この手記に書き記す内容は他者に見せるつもりはない。

 

だが、書き残す。

 

我が命の生きた証とするために。

 

 

この世界についての考察

まず、この世界にはスピードワゴン財団はない。

更にジョースター家も存在しない。

つまり、此処はジョジョの世界とはあまり関係ないと思われるがヴァレンタインが現れたら即座に始末すべきだろうと思う。

 

 

次にスタンドについての考察だ

スタンドの成長がめざましい。

恐るべき早さだ。

 

ザ・ワールドの時止めが15秒を経過した。

 

かつてのDIOは、ジョナサン・ジョースターの肉体が馴染む事によって時止めが一気に3秒ほど増えていたが、私は本来の肉体で発現している。

おそらく、その差である。

 

他のスタンドもじっくり馴染んできている。

 

今後も考察をこの手記に記していこうと思う

 

 

 

 

 

あれから、話し合いの結果私は月村家に住まう事になった。

因みに最終的にはジャンケンで決まり、部屋は空いている客室を一つあてがわれた。

因みに、部屋は書斎のような感じを想像して貰えるとありがたい。

なお、別に私は本家のように侵略する気などさらさら無い。

素直に感謝する。

しかしだなら・・・・・

 

 

「すずか」

 

「何?DIO君」

 

「くっつき過ぎではないか?本が読みにくい」

 

日曜日。

私は、月村家にて読んでも良い本をノエルさんに聞いたところ大体読んでも良いものらしいのでそのまま読んでいた。

だが、何故かすずかが背中から張り付いて本を覗いてきている。

しかも、ピタリとひっつく様にだ。

別にバステト女神に触れたわけではないんだがなぁ。

 

「そんな事ないよ・・・うん」

 

此方を嬉しそうに見やる。

 

「・・・・この後アリサとお茶会をするのではないのか?」

 

「準備万端だよ」

 

何時の間にしたんだ。

 

「ノエルさんと一緒にクッキー焼いたし後で食べよ?」

 

「・・・・分かった」

 

もう気にしない事にしよう。

 

 

「あんたら何でイチャついてんのよ!」

 

 

アリサが扉を開けて言い放つ。

 

「アリサちゃんいらっしゃい」

 

「アリサ・・・部屋を開ける時はノックをする事をおすすめるぞ?」

 

「なんであんたらそんな自然体みたいな感じで落ち着いてのよ!?」

 

アリサはもう少し落ち着きを・・・・いや止めておこう。

言ったら、ロクでもない事になるのは目に見えている。

 

 

その後はいたってシンプルだった。

 

クッキーを、食べながら他愛ないお喋りをする。

 

だが、やはりお嬢様だな。

アリサの後ろには執事で、すずかにはメイド。

会話の内容は、アクセサリーや学校の話。

だが、こういうのは久しぶりだ。

もうサバイバルは懲り懲りだ。

 

 

すると、アリサは話を切り出した。

 

「ねぇDIO?」

 

「どうした?アリサ」

 

「今度うちに一度来てもらっても良い?パパが私を助けてくれたお礼がしたいらしくて・・・」

 

「構わないが・・・」

 

「よし!なら今度うちですずかや忍さんも一緒に会食とかどう?」

 

目がキラキラしているな。

すずか「いいね!」と喜んでいるし、忍さんにいたっては恭弥さん連れてく気満々だし。

恭弥さん・・・ご愁傷様だな。

何時の間に忍さん来たんだ?

 

俺が少し考えていた時だ。

 

「すずかお嬢様〜〜ケーキをお持ちしましたよ〜」

 

メイドのファリンさんがショコラを持って入ってきた。

ファリンさんはノエルさんの妹らしい。

 

ただ厄介な事に

 

「今お持ちしまぁ!?」

 

ドジっ娘だ。

 

ケーキと紅茶が宙を舞う。

このままでは、此方が怪我をしかねんな。

 

「ザ・ワールド」

 

時を止める。

 

ザ・ワールドでファリンさんを支え、私は宙のケーキと紅茶をそっと机に置き、自分の分の紅茶を飲みながら時止めを解除する。

 

「そして時は動き出す」

 

「あ!?あれ?」

 

ファリンさんは少し慌てていたがザ・ワールドで態勢を立て直す。

 

全員こっちを見ているが気にしない。

 

「アールグレイか・・・美味いな・・・すまないすずかミルクを取ってもらえるか?」

 

「あ・・・うん」

 

「本当あなた自然体よね・・・」

 

何を呆れているんだアリサ?すずかもすずかでさっきより引っ付いてくるし。

 

因みに、ファリンさんはノエルさんにお叱りを食らってしょんぼりしていた。

 

 

 

 

一方その頃恭也さんは

 

「もしかしてなのはの言っていた金髪の子は・・・」

 

何気に考え込んでいた。

 

 

 

 



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第5話 学校・・・精神年齢的にキツイな


少し改変しますた


スタンドの考察

普通の人間にも見えるスタンドと見えないスタンドの違いは何か?

実体が見えるスタンドとしては、例として

 

(ストレングス)」「女教皇(ハイプリエステス)」「黄の節制(イエローテンパランス)」「運命の車輪(ホイルオブフォーチュン)」「愚者(ザ・フール)」「ゲブ神」「トト神」「クヌム神」

 

他にもあるが此処までにしておく。

 

彼らが実体を保てる条件とは何か?

私は考えるに、物質を起点としてスタンドを発現する事によってスタンドは実体化できるのではないか?

 

しかし、実体化する元となる物質が無ければスタンドは実体化する事ができない。

 

特に人型のスタンドなど大半がそうだろう。

 

ならば、"何か代用できるもの"があればスタンドを実体化させる事が出来るのではないか?

 

実体化する事によって、スタンドはより現実に対して干渉出来るようになり影響を受け易くなると、私は考えている。

 

もしも成功したなら

 

スタンドはより成長する。

 

そう確信していた。

 

 

 

 

 

「ねぇDIO君・・・学校へ行ってみない?」

 

 

午後の3時、丁度ティータイムでチーズケーキを頂いている時だった。

 

すずかはアリサと共にまだ学校である。

そんな時に忍さんから提案された。

どうにも学校へ行き交友関係を広めるのも悪くないのでは?

と、そういう意味合いを含んでいるのは分かった。

 

しかし、死ぬ直前の年齢は二十歳付近だ。

 

少しばかりキツイものがあるな。

 

「すまないが遠慮させてもらいたい」

 

 

学校帰りと丁度一緒にお茶でもと考えていたのだろうな。

 

 

「えー!一緒に通おうよDIO君!」

 

「せっかくの好意なんだから受け取れば良いじゃないの?ねぇDIO?」

 

アリサとすずかが乱入してきた。

 

タイミングが良過ぎるッ!

その時、忍さんの顔を見た。

満面の笑み・・・・・

 

嵌めたな!このDIOをッ!

 

諦めんッ!まだ

 

「だが・・・学費などで迷惑が・・・」

 

「大丈夫よ!徹底サポートする準備は出来てるわッ!」

 

「しかし元浮浪児の身の上・・・これ以上迷惑は・・・」

 

「子供が遠慮なんかしちゃダメよ」

 

ヤバいどうにか・・・!!

 

「ねぇDIO君・・・一緒に学校行こうよ?ね?」

 

「そうよ!折角すずかが誘ってるんだし!それとも私達は行けないわけ?」

 

まだ足掻ける・・・はず

 

「・・・・分かった行こう・・・・・・だが戸籍はどうするんだ?」

 

「もう準備済みよ?」

 

 

終わったわ。

 

戸籍上、月村家の養子になるかと思っていたんだが

 

「「ジャンケンポン!あいこでしょ!あいこでしょ!」」

 

何故私の事で毎回争うんだ・・・・アリサよ・・・すずかよ

 

 

 

 

結局、どうにもならなかったのでディオ・ブランドーで戸籍を作ってもらった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一週間後

 

 

「呼ばれたら入ってきてね」

 

「はい よろしくお願いします」

 

私は教室の前に立っている。

 

クラスは3ーA

 

「はーい皆さんおはようございまーす」

 

『先生おはようございます!』

 

「今日は転校生が来てますよー」

 

途端に騒がしくなるな。

 

因みに抗いまくってランドセルは避ける事が出来た。

格好は用意してもらった制服に、持ち運びやすい鞄。

正直、若干緊張しているが問題はない。

 

「はーい それじゃあ入ってきてもらいますよー」

 

 

私は教室に入る。

途端に全員静かになる。

 

窓際の席のすずかと隣のアリサが此方を嬉しそうに見てくる。

 

「今日からお世話になります ディオ・ブランドーです よろしくお願いします」

 

 

すると

 

すずかの後ろの席の少女が立ち上がった。

 

「あーーーー!!!!金髪の子!!!」

 

 

「そういう君は公園の・・・・」

 

 

公園にいた少女と再会した。

 

 

 



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第6話 VS高町 恭也 DIOの挑戦

たまに、前の話とか書き変えてるので見てみると話の印象が変わるかもです。

*一部修正及び改変しますた


 

高町家道場にて

 

 

「DIO君・・・勝負だ!」

 

「どれ・・・手合わせ願おうかッ!」

 

 

どうしてこうなったかと言うと

 

それは、午前にまで時は遡る。

 

 

 

 

 

 

 

「ということはお兄ちゃんが言ってた子ってDIO君のことだったんだね!」

 

「そういう君はアリサやすずかが言っていた高町なのは・・・」

 

まさか、此処で再会するとは思わなかった。

彼女はあれから私を探すために、あの公園に何度も行ったがいなかったと、怒り気味だった。

仕方ないとはいえ、少し申し訳なかった。

 

 

「へぇ・・・DIO君ってすずかちゃんの家に泊まってるんだ!」

 

「あぁ・・・居候させて貰えるとは露にも思わなかったがね」

 

話が中々に弾む。

すると、すずかが立ち上がり

 

「なら今日DIO君も一緒に翠屋に行こうよ!」

 

「良いわねそれ!」

 

気づけばアリサが便乗するほどテンションが上がっていた。

 

詳しく聞くと、なのはの実家は翠屋という海鳴市でも有名なお菓子屋らしい。

なお、そこのシュークリームは絶品らしい。

 

という訳で

 

「お母さんただいま〜!」

 

「あら?おかえりなさい なのは ・・・・あら其方の男の子は?」

 

若!?石仮面でも使ってるんじゃ・・・ないよな?

まあそれは一度置いておこう。

 

「初めまして ディオ・ブランドーです 」

 

「お母さん!この子なの!私が言ってた金髪の子!」

 

「あら!ちょっと待って今士郎さんと美由希を呼んでくるわ!」

 

俺がその反応に戸惑っていると、

 

「へぇ〜なのはが言ってたのって君の事なんだね」

 

「初めまして ディオ・ブランドーです よろしくお願いします」

 

「お母さん!この子凄い紳士!」

 

その後、自己紹介にて彼女は高町美由希さんとの事でなのはの姉らしい。

そして、士郎さんが出て来た時だった

 

「初めまして ディオ・ブランドーです」

 

「初めまして 高町士郎です 娘から話は聞いているよ 僕の家族を守ってくれて本当にありがとう」

 

と彼は深々にお辞儀をする。

 

「いえ 私が守った訳ではありません 守ったとするなら・・・・彼女が なのはが家族を守ったのです」

 

「それでもさ 君がウチの子の後押しをしてくれた ウチの子の笑顔を取り戻してくれた ありがとう」

 

誇り高い人だ。

ここで引くのは彼に対して失礼だ。

 

「ではありがたく頂戴します」

 

「うん よろしくDIO君」

 

と、話してる最中に後ろではなのはが俺との出会いについて話していた。

なんか、こうこっちを全員生暖かい目で見てくるのはある意味ホラーだ。

 

すると恭也さんが切り出した。

 

「DIO君もし良ければ・・・僕と一度戦って貰えないだろうか?」

 

なのはだけ、状況が乗り込めずわたわたしてたのは笑えたがね。

 

 

 

で冒頭に手前に戻る。

 

 

「本当にそれで良いのかい?」

 

「はい・・・別になめてるわけじゃあないんです」

 

彼は木の小太刀二本。

私は、無手。

 

これに関しては私からお願いした。

 

スタンドは確かに強い。

だが、俺も強くならなければこの先スタンドに依存していくだろう。

スタンドにのみ依存するべきではない。

 

そのために

 

 

「DIO君・・・勝負だ!」

 

「どれ・・・手合わせ願おうかッ!」

 

 

 

私が今回使うと決めているスタンドはザ・ワールドのみだ。

だが直ぐには使わない。

 

「ふん!」

 

「はっ!」

 

足下を狙い腕を振るう。

 

軽く躱され狭込まれる。

 

小太刀の動きを見る。

なんとかギリギリでさける。

 

飛んでくる斬撃をザ・ワールドの拳でいなしながら接近する。

恭也さんは接近されまいと斬撃を放ちながら後ろに下がろうとするので、そっとその背後に回り込もうとする。

 

だが、気付かれる。

 

「やりますね・・・!流石です」

 

「君は本当に小学生か疑うほど強いな!」

 

その様子を見ていた士郎さん曰く

 

「彼は間違いなく強者だ どういう事をして強くなったかわからないが強い 」

 

だそうだ。

 

 

息が荒くなる。

体力的にもスタミナ的にもそろそろ危険だ。

 

体が子供なのが恨めしい。

 

ふと、私の中にある記憶を思い出す。

 

「中々に続いたが終わらせるぞDIO君」

 

彼は私に仕掛ける気だ。

 

チャンスは一度きり。

 

「はぁ!」

 

彼はそのまま突っ込んできた。

 

最後の力を振り絞りザ・ワールドで地面を少し蹴りギリギリの位置まで下がる。

 

彼は止まらない。

 

「喰らえや!」

 

私は手を手刀のようにしながら腹を狙う。

綺麗に鳩尾に直撃する。

 

「フハハハハ!」

 

そのまま回転しながら蹴りを入れる。

 

恭也はそのまま小太刀を落とした。

 

「予想以上だ・・・参った」

 

勝った、その事実にテンションが上がる。

 

「ん?どうしたDIO君」

 

「WRYYYYY!」

 

と軽く叫んでしまった。

 

 

 

みんなが生暖かい目で見てくる。

やめろ・・・こっちを見るな。

 

 

気のせいか ザ・ワールド右手には歯車が見えていた。

 

 

WIN DIO

 

 

 

 



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第7話 食い違う世界

 

 

 

スタンドについての考察

 

 

高町恭也との戦いにて、私自身も戦う事を意識してスタンドを使用した。

その時、ザ・ワールドと一瞬"ズレ"を感じた。

一瞬だったが大きく確実なズレだ。

 

歯車が噛み合っていない そんなイメージだ。

 

そして、私はいや"俺"は気付いた。

自身のあり方が前世と大幅に変化している。

 

前世では"私"という一人称は一度も使った事がない。

 

自分の口調が変化し、自分が望んだ物が変化している。

 

 

そうだよ。俺はDIO様じゃない。

俺は本人になる気なんてない!

 

どうなっているんだ・・・・

 

そうだ・・・そうだよ!

スタンドって精神エネルギーの塊じゃねぇか!

 

俺がザ・ワールドの本来の持ち主に・・・・DIOの精神に近づいているのではないか?

 

俺にあんな精神力はない。

他人を平気でナイフを投げるなんて出来るわけがない!

 

スタンドによる支配を受けている・・・・

 

 

本当に掌握しなきゃ・・・・でなきゃ自分が完全に消える!

 

絶対に嫌だ!

 

俺の名前・・・・

 

これは流石に前世と違っていても仕方がない。

もはや、取り繕えない状況だ。

だが、覚えておく。

 

この考察は、俺が俺である為に書き残す。

 

取り敢えず名前はメモっとこう。

 

〜〜DIOの手記→田城 條矢によるDIOの手記〜〜

 

 

 

 

「このシュークリーム美味いな・・・」

 

「でしょでしょ!ママが作るシュークリーム最高なの!」

 

なのはがスゲーはしゃいどるな・・・

 

「おい?鼻にカスタードが付いてるぞ?」

 

「え?本当!?」

 

「嘘」

 

「にゃあああ!?」

 

からかい甲斐があっていいわ〜

 

「DIO・・・あなたそんな顔も出来るのね」

 

「え?」

 

アリサの言葉で少し驚いた。

 

「そうだよDIO君・・・何時もそこまで"笑顔"じゃないもん・・・・・でも私はこっちのDIO君方がずっと良いよ?」

 

「まあそっちの方が自然でいいわよ?」

 

アリサとすずかの言葉は正直嬉しい。

最近はスタンドを使った後はあまり気が抜けない。

 

ちょっとでも気を抜けば精神を持っていかれるような・・・・

 

そんな錯覚する覚える。

 

そんな中で自分を保った状態でそういう風に言われるのは心地が良い。

 

「ありがとう・・・実はこっちのが気が楽なんだ」

 

「だったらずっとそのままでいなさいよ?」

 

「そうなの!無理に気を張らないの!」

 

「そうだよ 無理しちゃダメだよ?」

 

だからこそ、俺は率直に礼を述べる。

 

「三人ともありがとう」

 

 

 

 

その日の夜

 

明日はアリサの家に挨拶に行く事になっている。

 

決して娘さんを僕に!とかいうのではない。

 

だから、早めに眠る事にする。

 

 

 

瞼を閉じた瞬間だった。

意識が闇に飲まれた。

 

 

 

眼が覚めると

 

 

「ここは・・・船の中?」

 

 

 

「気付かなければ・・・出会う事もなかっただろうに・・・・」

 

 

 

其処には、強烈な悪のオーラを纏い、背後にザ・ワールドを従えた男。

 

「嘘だろ・・・DIOだと!?」

 

「人の名前を・・・随分気安く読んでくれるじゃあないか?」

 

奴は静かに此方を見据えている。

 

「まあいい 合格ラインにはたてたのだ」

 

「合格ライン?」

 

「このDIOのスタンドッ!ザ・ワールドの真の所有権得るためのな・・・」

 

奴は不敵に笑いながら近づいてくる。

 

「貴様には3つの選択肢がある

 

一つ、その身を私に捧げ その身体の所有権を私がもらうか

 

二つ、貴様が私を完全に屈伏させるか

 

三つ、貴様が私からスタンドのみを奪い取るか

 

以上だ」

 

「ちょっと待てよ!」

 

「なんだ?」

 

「他のスタンドもそういう試練的なのがあんのか?」

 

奴は不機嫌そうに答える。

 

「私だけだな・・・お前が私と同じ容姿であるが故にだからな」

 

「屈伏とかってどうすんだ?」

 

奴はチッと舌打ちをしながら答える。

 

「私とお前が戦う・・・それだけだ ただし お前はザ・ワールドを使用できないッ!当然だよなぁ?私のスタンドなのだから」

 

「因みにやらずに逃げるのは?」

 

「私がそれを許すような優しい性格だとでも?」

 

既に奴はスタンドを構えていた。

 

「やらなきゃやられるなら!やらざるを得ないぞ!?チクショウガッ!」

 

「やる気か?フフフ・・・よかろう・・・・やってみろ・・・・」

 

このDIOに対してッ!

 

 

不条理との戦いが始まった。

 

 

 



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第8話 俺の名前は

今回長めですよ。


誤字修正した。


 

「ザ・ワールドッ!」

 

「ゴールドエクスペリエンスッ!」

 

二つのスタンドのラッシュがぶつかり合う。

 

「「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」」

 

「グハッ!?」

 

ラッシュで負けた?

 

「ザ・ワールドの力が俺が扱ってたより強い・・・?」

 

「当然だ・・・ザ・ワールドの所有権は私にある・・・・本来のザ・ワールドの力を随分無様に扱ってくれてたじゃあないか?」

 

奴は手を交差して構えた。

まずい!?あれは

 

「ゴールドエクス「遅いわッ!ザ・ワールド」」

 

『時よ止まれッ!』

 

止まった時の世界。

認識出来ているのに動けない。

 

「だが一つ感謝しているぞ?ザ・ワールドの時を止める時間の飛躍・・・・素晴らしいではないかッ!」

 

そういうと奴はザ・ワールドで俺を殴り飛ばす。

 

 

『そして時は動き出す』

 

 

「ガァ!?」

 

船の壁に叩きつけられ吹き飛ばされる。

 

「喰らえィッ!」

 

奴は目から体液を飛ばしてくる。

 

「ゴールドエクスペリエンスッ!」

 

ゴールドエクスペリエンスに自分を殴り飛ばしてもらい避ける。

 

「くっ!?奴はどこに・・・!?」

 

背後にザ・ワールドッ!?

 

「ここだぁッ!」

 

殴り飛ばされる自分の身体意識する。

 

「グワァ!?」

 

「トドメだァッ!」

 

所謂ダンデムやデムデムが俺の身体を傷だらけにしていく。

 

なんとか耐え起き上がると、

 

「喰らえァッ!」

 

奴は俺の身体に月を放つと

 

「フハハハッ!」

 

と笑いながら俺を反対方向に蹴り飛ばした。

痛みを感じ怒りを感じる。

 

「貴様ッ!よくもこの俺に向かってッ!・・・・・!?」

 

俺の口調が・・・変わってきている?

 

「気付いたか?そうだッ!お前がこの場にて傷付けば傷つくほどにッ!私は貴様の体を支配できるッ!」

 

つまり、攻撃され続ければいずれ

 

「そうだ・・・貴様の魂は破壊され完全に私の支配下に落ちる・・・」

 

嫌だ。俺は死にたくない。

 

「んっ〜ん・・・良いぞ・・・・かつてジョセフ・ジョースターの血を吸い取った時並に良い気分だ・・・・・晴れ晴れとした良い気分だッ!」

 

奴は、自分のこめかみに指を突っ込みグリグリと回す。

 

「最高にハイッて奴だァッ!」

 

怖い。すぐにでもこの場から逃げたしたい。

怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い。

 

 

走馬灯のように前世の記憶が駆け巡る。

 

幼い頃、父に憧れていた。

母に優しく、力強い父に憧れていた。

 

父は駐在警官だった。

いつも、近所のおばさんや八百屋のお兄さんや街の色んな人達に感謝されていた。

真面目な父だった。

何時だって全力で。

強くかっこいい父に憧れていた。

 

そんな父に私は憧れていた。

 

 

父のようになりたかった。

 

だから、俺はその憧れを追った。

 

ただ、強くなれるように。

 

けど、空回りする事も多かった。

色んな人達を助けようと頑張った。

 

時には、いじめられた事もあった。

それでも、俺は前に進み続けた。

 

そして、ある日

 

車に轢かれそうになった小さな子を助けるために、道路に飛び出した。

 

俺がその子を顔を見た時、その子は俺を見て泣いていた。

 

そしてその時俺は思った。

 

そうか・・・父はやはり凄い・・・・誰かを助けて尚、笑顔に出来る。

 

みんなを笑顔に変えられる父。

 

そんな父に憧れていたんだなぁ。

 

 

そういえば父が言っていたな・・・・・

 

『いいか條矢?本当に強いって事は力がある事じゃないんだぞ?」

 

『え?何お父さん?』

 

『本当に強いって事はな どれだけ諦めずに自分を貫けるかだ』

 

『どういうことお父さん?』

 

『何時かわかるさ・・・なんたって私の息子なんだから』

 

 

諦め・・・たくないッ・・・・・

 

まだ、父のようになれてない。

 

俺はこの憧れをッ!夢を諦めたくないッ!

 

 

 

意識がハッキリしてくる。

 

DIOが俺に迫ってくる。

 

「私は不死を手に入る・・・今度こそッ!世界の頂点に立つッ!勝って支配するッ!このDIOあるのはそのシンプルな思想のみよッ!」

 

俺は勝つための道筋を思案する。

 

狙うとするなら・・・ホワイトスネイクを使うしかない。

ホワイトスネイクで奴のザ・ワールドを奪い取るしかない。

どうする?

 

その時

 

「そういえば・・・あの時公園にいた少女から強い生命力を感じたなぁ・・・・お前の魂を私で上書きした後は"吸い取って"置くとするか」

 

頭の中が熱くなる。

 

「そういえば・・・金持ちの少女ともパイプが出来ていたなぁ・・・肉の芽を植えて操るには申し分ないなぁ・・・」

 

頭の中で何かが燃え上がる。

 

「貴様の精神を誘導し関わらせたのは間違いではなかった様だ・・・・最ももう聞こえてないか・・・」

 

なるほど、と思った。

承太郎の気持ちが少しは理解出来たと思う。

 

怒りたりねぇ・・・・

こいつだけは・・・・・・

 

絶対にブチのめすッ!

 

例え、こいつの仕業だったとしても

 

俺は彼女達の友人となった。

 

 

守りたい・・・・

 

 

心の底からそう思った。

 

もう絶対に負けられねぇ・・・・

 

勝つ。勝って守り抜く。シンプルにそれだけ考える。

 

次に奴を見た瞬間に・・・・

 

俺はプッツーンすると理解した。

 

 

 

 

「フフフ・・・こいつの魂を吸い取って置くか・・・・」

 

奴が俺の頭を掴み持ち上げる。

 

 

俺は奴の頭目掛けて右手を伸ばす。

 

 

「甘いわぁッ!このDIOがそんなものも予想してないと思ったかマヌケがぁッ!」

 

右手をそのままへし折られる・・・

 

 

かかった。

 

 

 

「グワァ!?何ぃイイ!?」

 

俺の"腹"からホワイトスネイクの腕がDIOの顔面に突き刺さる。

 

 

「コイツッ!?自分の身体を囮にッ!?」

 

俺はそのままザ・ワールドのスタンドDISCを奪い取り頭に入れる。

 

 

「このDIOがッ!先程まで怯えていたガキにッ!高々転生しただけのただのガキにッ!」

 

『ザ・ワールド・・・時よ止まれ』

 

そして世界が止まる。

 

「!?」

 

DIOが目を見開いて固まる。

 

1秒経過ッ!

 

静かに立ち上がり、ザ・ワールドを構えながら奴のもとに進む。

 

2秒経過ッ!

 

身体がボロボロで歩くのも辛い。

 

3秒経過ッ!

 

「無駄ァッ!」

 

4秒経過ッ!

 

ザ・ワールドを奴の腹に叩き込む。

 

まだだ。

 

5秒経過ッ!

 

まだ

 

「まだ・・・殴りたりねぇぜッ!」

 

ザ・ワールドと声が重なる。

 

「『無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!』」

 

 

奴の身体が穴だらけになる。

 

6秒経過ッ!

 

『そして時は動き出すッ!』

 

奴はそのまま地面に弾き飛ばされ倒れている。

 

俺はホワイトスネイクを出す。

 

「聞こえてるんだろうな・・・・そう仮定して言わせてもらう・・・」

 

俺は決心を語る。

 

 

「お前の所為だったとしも俺はあの子達と友達になれて良かった・・・誰かを思い遣る心を見て・・・・・かつて父に憧れていた自分をを思い出せた」

 

奴は苦しそうに顔を上げる。

 

 

「だから俺はみんな守り抜いてみせる・・・・だからお前を完全に倒す」

 

奴の頭に指を突っ込む。

 

奴の記憶を全て抜き出そうとした。

 

すると、ホワイトスネイクは奴をそのままDISCに変えた。

 

「これは一体!?・・・・そうか・・・奴は最早記憶だけの存在だったって事か」

 

そうでもなければ説明はつかない状況だと思った。

最早奴の魂を構成していたのは奴自身の記憶だけであったのだ。

 

俺はDISCを叩き割る。

 

DIOは最後まで己自身を貫いた。

そして承太郎にやられたが、最後まで己の意思を貫くDIOを俺はかっこいいと思う。

 

 

叩き割ったDISCが青い炎を立ち上がらせながら消えていく。

 

 

「DIO・・・最後まで己の意思を貫くその姿勢と数々の技・・・その部分だけ引き継がせてもらう・・・だが俺は俺の人生を行く」

 

奴との戦いで見た技を俺は思い出しながら呟いた。

 

「俺はDIOではない 俺の名前はディオだ・・・ディオ・ブランドーとして生きる」

 

俺は静かに現実へ帰る。

 

 

 

 

 

決着ゥッ!

DIO 再起不能ッ!

 

 



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第9話 そして歯車は噛み合った


サブタイトルが思い浮かばんッ!

まあ、だらっとやってこうか。

誤字修正しますた


 

 

 

朝日が差し込む。

 

ふと目を開けると

 

 

「ディ・・・オ・・・君?」

 

「え?ディオ・・・?ディオ!」

 

二人が抱きついてきた。

 

よく自分の身体を見ると、病院などで見かける医療機器が付けられていた。

 

 

「なんだこの状況は・・・」

 

「なんだじゃないわよ!あんた1週間も衰弱状態で目を覚まさなかったのよ!?なのはなんてお見舞いに来るごとに涙目になってたわよ!?」

 

「ふえぇ・・・良かったよ・・・!!良かったよぉ・・・!!」

 

それから、忍さんや恭也さんも来てくれた。

忍さんが言うに、"原因不明"の衰弱状態で1週間程目を覚まさなかったらしい。

なんでも、医者がCTスキャンやらレントゲンやら色々と駆使しても

 

『点滴を打つ以外手の施しようが』

 

と言ってたらしい。

 

因みになのはは、

 

「ふぇぇえええええん!ディオくーーーーん!」

 

と俺に飛びつこうとして

 

「なのは!その年でそれはまだはやいッ!」

 

とよく分からない理由でなのはを止めていた。

 

 

 

それから、しばらく検査しながら生活する事になった。

 

原因は理解している。

DIOとの決戦に間違いないだろう。

魂の消滅がかかっていたのだ。

アトゥム神やオシリス神のように、魂に干渉するのだ。

おかしな事でもない。

 

そして、俺は早速試してみた。

 

「ザ・ワールド」

 

普段通りザ・ワールドが出てくる。

精神が引き込まれるような錯覚は感じなかった。

だがふと部屋の鏡を覗くと、

 

「何ィッ!?」

 

そこに映った俺の目は紅くなっていた。

 

「・・・・なるほど・・・・・・これが"証明書"といったところか」

 

DIOから".ザ・ワールド"を奪い取り己がモノとした。

 

これがおそらく証明だろう。

 

DIOと同じ赤い瞳。

 

 

そして、圧倒的な力を"ザ・ワールド"から感じるッ!

なるほど、こういう事か。

 

これが

 

「歯車が噛み合った感覚・・・・」

 

俺とザ・ワールドとの歯車が

 

ザ・ワールドと時の歯車ががガッチリ噛み合ったのが

 

 

「認識出来るッ!今まで以上のパワーを感じるッ!」

 

 

なるほどこれがザ・ワールドの真の力。

 

「WRY・・・確かに良い気分だな」

 

 

 

その時気付いた。

 

「うん?足音か?」

 

ドドドド、と遠くから徐々にこの部屋に近づいて来る足音がする。

全力で走っている様だ。

 

 

「面倒な事になりそうだ」

 

俺はザ・ワールドの脚力を使い飛び上がり、天井の隅にザ・ワールドを使って張り付いた。

 

 

そして、足音が止まり

 

 

「ディーーーオーーーーーーくーーーーーんッ!」

 

なんだ、猛牛か。

なんであんなに全力で走り回っているんだ。

 

なのは

 

 

「アリサちゃんと婚約するってほんとなの!?」

 

「覚えはないッ!?」

 

前回言っただろ。そっちの挨拶ではないと。

 

「メメタァなの!」

 

「心の声にまで反応するんじゃあない」

 

 

この後、アリサとすずかとなのはと俺でお茶会した。

 

三人の笑顔は何処か安心していた様に見えた。

 

 

 






さあ皆さんアンケートだッ!アンケートをやるっ!
なので活動報告を見てアンケートに
ご協力をお願いしたい。

詳しくは活動報告にて。


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第10話 バニングス邸にて1



*少し修正しますた

さてルートが決まりましたよ。

時たまシリアルのハーレムルートです。

実はヒロインアリサのみとか考えてたりしてたんですよね。

なのは→恩人
すずか→恩人で弟?的な存在

とかね。

まあルート決まったしやってきましょうか。


 

 

 

とりあえずスタンドやこの世界の考察は続けていくことにする。

 

いざとなったら見直せるしな。

 

さてスタンドについてと行きたい所だが

 

どうもザ・ワールドを使用してる時に俺の身体に変化が発生するようになったようだ。

 

まず、ザ・ワールドの性能が上昇してるのは間違いなくDIOになんとか勝利したからだろう。

 

おそらく、スタープラチナレベルだろう。

 

そして、ザ・ワールドを使用してる間だけ目が赤くなり身体能力が向上する。

 

おそらく、DIOの力の一端だろう。

ただ、試してみたが目から体液を出すことも出来なければ、気化冷凍法も使用出来ない。

 

ただ、ダンデムやデムデムがし易い上にナイフなどを投げた時の射程が伸びるのは実に便利で嬉しい。

 

DIOとの戦いの時に守ると決めたのだ。

力を磨き、心を強く持つ。

大事なモノを守る為に戦うのだと。

 

 

あの笑顔を曇らせないように。

 

 

湿っぽくなった。話題を変えよう。

他のスタンドも成長してきている。

どうも、元のスタンドの性能に近づいていってるようだ。

ただ、ゴールドエクスペリエンスが少し気掛かりである。

 

本家に近づいていると考えると、レクイエムが出てきてもおかしくないんじゃと不安になる。

 

今の所そんな気配はないが、気をつけてはおこう。

流石に弓と矢もないし、石仮面だってないのだから。

 

考え過ぎたろうか?

 

あのスタンドは危険すぎる。

流石に、第二第三のディアボロを作るのは気がひけるので出来れば発現しないでもらいたい。

 

 

さて、明日こそバニングス邸に向かうのでここまでにしておこう。

 

 

〜ディオ・ブランドーの手記〜

 

 

眠ってる時にそれは起こった。

 

 

「!?」

 

ここは、あの面接室!?

 

だいぶ懐かしく感じるが、今はそれどころではない。

 

「また他の世界に送られるのか?」

 

そう思い、箱を見ると

 

 

「何々・・・DIO討伐クリアサービスクジ?・・・・舐めてんのか」

 

何がサービスだ。

この箱で引いたクジの所為でDIOに支配されかけたというのに。

 

背後を振り返ってみる。

 

「扉がない・・・引かなきゃ返してもらえない・・・と」

 

俺は覚悟する。

 

「畜生・・・・やってやるッ!」

 

箱に手を突っ込み神を一枚引き抜いた。

 

 

「・・・・・・《≪特殊技能:吸収≫発動条件:相手に触れる事 気や魔力や生命力などを指定し吸い取る事ができる》・・・・・」

 

いらねぇよ・・・・益々DIOじゃねぇか。

復活したらどうするんだよ。

 

「ん?」

 

背後から音が・・・背後に扉が出来ている。

 

ホント何でもありだな。

 

扉を開けてそのまま出る。

出る直前、

 

「これ以上は不要だ・・・」

 

そう言って俺は帰った。

 

 

 

目をさますと、

 

「でぃおー・・・・くー・・・・・」

 

すずかに抱き枕代わりにされていた。

クッ!?こいつ馬鹿みたいに力を込めてやがるッ!?

 

「すずかッ!起きろッ!」

 

「むぅ・・・・・ギュッ!」

 

「グワァッ!?やめろッ!お・・・れ・・・・るッ!?」

 

こうなったら、

 

「ゴールドエクスペリエンスッ!育てッ!生命よッ!」

 

俺はゴールドエクスペリエンスで落ちていたすずかの髪の毛をある生物にした。

 

「鶏だ・・グッ!鳴けッ!」

 

俺はゴールドエクスペリエンスに鶏を抱かせて振らせる。

 

コケエエエエエエッ!

響くような鳴き声が木霊した。

 

その後、すずかは忍さんに説教を食らう事になったのは言うまでもない。

 

 

さて、朝食を食べ終わり俺はすずかと門の前にいる。

 

「そろそろ来るかな?」

 

「そろそろ来るだろう・・・ほら」

 

道の先からリムジンが走って来ている。

リムジンは此方の前に停車すると中からアリサの執事鮫島が現れた。

 

「お待たせ致しました・・・すずか様 ディオ様 」

 

彼は腰低く挨拶してからリムジンの後部座席を開けた。

 

「此方へどうぞ」

 

「ありがとう鮫島さん」

 

「ありがとうございます 失礼します」

 

後部座席に乗り込むと俺たちはそのままバニングス邸まで連れて行かれる。

 

なお、忍さんはやる事があるそうで夜に此方に合流するそうだ。

 

 

 

到着し、降りた瞬間俺は驚愕した。

 

『ようこそいらっしゃいました!すずか様!ディオ様!』

 

メイドやら執事やらが道沿って列になり此方に挨拶していた。

 

「よく来たわね!ディオ!歓迎するわ!」

 

邸宅からアリサが此方に走って来る。

 

 

「お邪魔しますでいいのか?」

 

「あはは・・・」

 

 

元一般人の俺からすれば遠い世界だ。

 

「お父様が挨拶したいそうだから其方行ってて!後で迎えに行くから!・・・何よその目は!」

 

 

とすずかを連れて走り去っていった。

 

 

余談だが彼女の目は悪戯する時の子供の様な目だった。

 

 

 

書斎らしき部屋に案内されノックをして中に入る。

 

「初めまして ディオ・ブランドーです よろしくお願いします」

 

「初めまして デビッド・バニングスだ よろしく頼むよディオ君」

 

挨拶を交わしソファーに腰を下ろす。

 

そして、デビッドさんは話を切り出した。

 

「娘を助けてくれてありがとう・・・本当にありがとう・・・・!!」

 

そう言って彼は頭を下げた。

 

「いえ 偶然です 偶然俺はあの場にいただけです なのでそんなに頭を下げないで下さい」

 

「それでも助けてくれたのは君だ 娘を助けてくれた そんな相手に頭を下げずしていつ下げる?」

 

その姿はまさしく父の姿なのだろう。

強く気高い、アリサはいい父親も持ったな。

 

「わかりました お礼の言葉を受け取るので頭を上げてください お願いします」

 

彼は俺の気不味さに気が付いたのか頭をあげる。

 

「すまない だがありがとう お礼がしたいのだが何か望みはあるかな?」

 

彼のその言葉に俺は一つだけ思いついた事を言った。

 

「では・・・・今晩の夕食を豪勢にお願いします」

 

「・・・それで良いのかい?」

 

彼は少し此方に驚愕の眼差しを向けていた。

 

「元浮浪児の自分としては 是非 豪勢な夕食というのを食べてみたいと思ったのですが・・・?」

 

「フフフ・・・ハハハハハハハハハッ!分かったぞディオ君!今日の夕食は豪勢なものにしよう!鮫島ッ!」

 

「はい旦那様」

 

いつの間に来たんだ鮫島さん。

 

「コック達に伝えろッ!今日の夕食は何時も以上に力を入れてくれッ!とな!」

 

「かしこまりました旦那様」

 

スッと消えたぞ鮫島さん。すげーな。

 

「今晩は楽しみにしていてくれディオ君」

 

彼はそういうと静かに部屋の扉を開けた。

 

すると、

 

「きゃっ!?」

 

「わぁ!?」

 

扉からアリサとすずかが倒れてきた。

 

「アリサ・・・盗み聞きは良くないぞ?」

 

「だってしょうがないじゃないパパ!どのタイミングで入ればいいか分かんなかったんだから!」

 

 

そんなアリサにすずかは少し微笑ましそうな表情をしていた。

 

「パパ 話は終わったの?」

 

「ああ さっき終わったところだ 待たせてしまったな」

 

「じゃあもう連れて行くわね!行くよディオ!」

 

突然手を引かれて走り出した。

 

「ちょ!?落ち着けアリサ!」

 

「待ってよアリサちゃん!」

 

そんな俺たちをデビッドさんは和かに見つめていた。

 

 

 



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第11話 バニングス邸にて2



お久しぶりです。更新です。
まあ、ゆっくりしてってね〜♬


 

 

 

アリサに手を引かれながら走った先には扉があった。

 

 

「アリサ・・・ここは?」

 

「ちょっと待ってて!行くわよすずか!」

 

「アリサちゃん!?ちょっと待ってよ〜!?」

 

そのまま、すずかはアリサに手を引かれ扉の向こうに連れて行かれた。

 

すげーなアリサ。

すずかの身体能力上回ってねぇか?

 

暫くすると扉の向こうから

 

「ディオ!入って良いわよ!」

 

というアリサの声が聞こえたので扉を開ける。

 

そこには、

 

 

ドレスを着たすずかとアリサが待っていた。

 

 

・・・・・え?

 

「二人ともどうした?何かお祝いごとか?」

 

そう言うと少し不機嫌そうに二人は返した。

 

「ディオ!折角ドレス着てるんだから何か言うことあるんじゃない?」

 

「そうだよDIO君!何か言う事あるよね?ね?」

 

すずか。落ち着け。

 

 

「そうだな・・・」

 

そう言うと俺は二人に目をやる。

 

『ゴクッ・・・・』

 

 

何を緊張してるんだ。

 

「二人ともよく似合っている・・・アリサは明るい赤いドレスがアリサの可愛らしさを引き立てているな・・・・・すずか薄紫のドレスが落ち着き気品を感じさせているぞ?」

 

 

「そ そう?ならいいけど・・・えへへ」

 

「ディオ ありがと〜♫」

 

彼女達の笑顔中々に可愛らしい。

まさにあれだな。

 

天使降臨だな。

 

昔はこんな歯の浮くようなセリフなんてとても言えなかったが、今はDIOの影響のせいかスラスラと出てくる。

 

こういった所はDIOに感謝すべきだろうな。

 

下手な事を言って彼女達を傷つけずに済んだ。

 

「それでどうしてドレスを?」

 

私は疑問に感じたのでそう聞いた。

 

「この後の会食の為よ 他にもお客様を呼んでるから:」

 

「お客様?この前の関係者か?」

 

「そうなるわね 詳しくは会食の時に忍さんが話してくれる事になっているわ」

 

そう言われた時、咄嗟にすずかの方に振り向いた。

 

すずかはあの時の事を思い出したせいか、少し俯いていた。

 

「すずか」

 

「何ディオ君?」

 

俺はそのまますずかの手を取る。

 

 

「ど どうしたのディオ君!?」

 

俺は不安そうに此方を見るすずかに

 

「大丈夫だ 俺たちがいるだろ?なあアリサ」

 

「ええ・・・そうね」

 

 

示し合わせたかのように言葉が出てくる。

 

「二人とも?」

 

『俺ら(私達)は友達だろ(でしょ)?』

 

 

すずか此方を驚いたように見つめる。

そして、

 

「うん!」

 

 

すずかは笑顔で答えた。

 

その顔にさっきまでの影は無かった。

 

 

 

 

そして、俺達は会場で驚いた。

 

そこには、知らない女性と

 

奴・・・・氷村の隣に居たメイドが鎮座していた。

 

 

 

そしてそのメイドは此方を見つめると

 

 

「おいガキ!私と勝負して貰おうかッ!」

 

メイドは、そう言って啖呵を切り拳を此方に向けた。

 

 

 



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第12話 バニングス邸にて3



誰か・・・胃薬を・・・・良い胃薬を・・・・


 

 

 

突如、目の前で氷村の隣に居たメイドが戦線布告してきた。

 

主人の敵討ちかと思っていたら

 

 

「こら!いきなりそんな事言っちゃだめでしょ!イレイン!」

 

と後ろにいた女性に怒られていた。

 

 

「・・・・すまんねガキ」

 

「ガキ呼ばわりとは・・・随分と好戦的じゃあないか?」

 

 

俺たちの間で空気がピリピリとし始める。

 

「ちょっとあんた達!」

 

俺とイレインと呼ばれたメイドの間にアリサが躍り出た。

 

「まずは話をしなさいよッ!いいわねッ!?」

 

正論だな。

 

 

 

「まず自己紹介ね」

 

ピンクな髪の少女はそういうと立ち上がった。

 

「綺堂さくらよ・・・氷村の義理の妹よ」

 

彼女はそう告げると酷く疲れた顔をした。

 

 

「あれが兄か・・・・辛いな」

 

「ええ・・・・全くもってその通りよ」

 

 

その表情は、周りに哀愁を漂わせる。

そんな、彼女に俺は早速聞いた。

 

「でだ・・・何故そいつは俺との勝負を望んでいるんだ?」

 

すると、メイドは静かに立ち上がり

 

「あたしはイレイン・・・自動人形さ」

 

そこから彼女は語り出した。

 

あいつの・・・氷村の奴に好き勝手に使われやりたくもない事やらされた事を。

 

そしてあの夜、

 

瞬く間に奴が倒された瞬間にこう思った。

 

此奴に勝てば氷村との因縁を断ち切れるかな・・・と

 

 

「何故俺に勝つと=なんだ?」

 

するとイレインは

 

「あいつを倒したのがお前だからだ・・・あいつを倒したお前を倒してあいつとの因縁を断ち切りたい」

 

此奴・・・

 

「勝つ前提なのか」

 

「ちゃんと動けりゃあテメェみたいなガキに遅れはとんねぇよ」

 

そう言うと奴はニヒルな笑みを浮かべた。

 

 

そして思った。

あいつ・・・俺の力を超スピードかなんかとでも思ってるか?

自分の意思でちゃんと動ける今なら見切れるから、と。

 

そうだとした勘違いしているなこいつ。

 

だが、

 

「アリサ」

 

「ど どうしたのディオ?」

 

何を怯えてるんだ?

 

「広い場所を貸して貰えないだろうか?此奴と戦う」

 

何故イレイン以外が怯えてるんだ・・・

 

 

 

 

アリサの家の庭を借りれる事になったので全員で表にでる。

 

 

「じゃあ始めようかガキ?ルールはいるか?」

 

 

「倒すか倒されるか以外にルールがいるか?」

 

 

互い睨み合う。

 

 

「なんでこういう展開になるのよ・・・」

 

「仕方ないよアリサちゃん 男の子だもん」

 

「で どうするのよ?」

 

「決まってるよ」

 

二人は互いに目を合わせ此方に向く。

 

『頑張れー!ディオー!』

 

 

 

「負けれなくなったなぁ・・・」

 

「あん?勝つ気でいんのか?」

 

 

奴の挑発に対してはそんなに何も感じないが

 

 

これもDIOの影響かな。

 

コケにされんのが

 

我慢ならない。

 

 

 

「ガキ!精々無事を祈りなぁ!」

 

「祈らせてみろよ・・・・このディオを!」

 

イレインがいきなりこっちに向かって飛んでくる。

地面を強く蹴り、勢い良く飛びかかって来たが、

 

 

「喰らえガキ!」

 

「マヌケがァッ!育て生命よッ!」

 

そう言って地面に落ちていた・・・いや落とした糸くずを踏みつける。

 

瞬間、一気に木が生え俺は勢い良く上に打ち上げられる。

 

 

「何!?」

 

驚いた表情で俺を見るイレインに俺は告げる。

 

「改めて・・・どれッ!手合わせ願おうかッ!」

 

 



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第13話 VSイレイン



何ィッ!?テストがあるならテスト勉強をするのが普通ではないのかッ!?

その通りですが更新です。


 

 

空中へ打ち上がりながら戦線布告した。

 

その後、ゴールド・エクスペリエンスで生み出した木を掴みそのまま急降下する。

 

そして、

 

「そんな見え見えの攻撃が当たるかァッ!」

 

バックステップで後ろに下がろうとして、イレインは軽く跳んだ。

 

そうだ。彼女は今空中なのだ。

 

俺は、静かに彼女に向けて握り拳を開いた。

 

「ゴールド・エクスペリエンスッ!」

 

俺の手の中には、先程掴んだ木の破片が握られていた。

 

破片はそれぞれ動き出し、凄い勢いで木が生えイレインへと伸びていく。

 

イレインはその木を踏み台に更に空中へと飛び上がる。

 

そして、そのまま落下してくる。

 

「喰らえガキッ!」

 

そう言って彼女は握り拳を作りながら俺に向かって落下してくる。

 

俺は、静かに手を落下してきた時の彼女の首がくる位置にへと狙いを定め、

 

「何ッ!?ゴハッ!?」

 

思い切り掴む。

 

まだ身体が小さいため、イレインの足は膝ほどから地面に触れている。

 

「ごッの!」

 

彼女が暴れ始めたので俺はさっさと試すことにした。

 

途端にイレインが驚いたように此方を見つめてきた。

そんなイレインにお構いなしに俺はあの言葉を発した。

 

「馴染むッ!実に馴染むぞッ!」

 

そのまま、彼女の体内のエネルギーを吸収使用したのだが

 

 

「グァッ!?」

 

「ガハッ!?」

 

俺たちは二人まとめて吹き飛ばされた。

彼女の動力は電力であった。

そのため、俺が吸収仕切れず尚且つ吸収仕切れなかった電気が俺たちの前で軽く爆ぜたのだ。

 

「やるなガキ・・・だが所詮その程度ッ!」

 

奴はそのまま立ち上がると

 

「これで終いだッ!くたばりなぁッ!」

 

奴はそのまま腕を振り下ろそうした。

 

だが、下ろせない。

 

「何ィッ!?まるで、何かに手を捕まれてかのように腕が振り下ろせないだとッ!?」

 

ザ・ワールドは静かに奴の拳を受け止め静かに立っていた。

 

そして、俺はイレインをザ・ワールドで先程出した木へぶん投げた。

 

イレインは木にぶつかると、木を砕きながら突っ込んだ。

が、すぐさま立ち上がり

 

「やるじゃないかッ!ガキッ!」

 

こいつ・・・もしかして若干戦闘狂か?

まあ、もう関係ないが

 

「イレイン・・・だったな・・・」

 

「・・・・!」

 

奴は静かに此方を見ていた。その瞳はあり得ないものでも見たかのような目であった。

 

「俺の前で堂々と慢心するなんてのはなぁ・・・」

 

奴は俺が何かをしようとしているのに勘付いたようだが・・・もう遅い。

 

俺を止めようと走って来ているが、もう遅い。

 

散らばった木の破片が周りに散乱している。

 

「ゴールド・エクスペリエンスの結界と言ったところか」

 

ゴールド・エクスペリエンスで散らばった木の破片を奴に投げつける。

 

途端に蔦が生え奴を絡めとりながら破片の中に倒れこませた。

 

「てってめぇッ!?」

 

「チェックメイトだ・・・ゴールド・エクスペリエンスッ!」

 

周りの木の破片が一斉に蔓に変わり奴を抑え込む。

 

奴は、それを引きちぎりながら抜け出そうとするが切った側から新しい蔓が奴の身体を押さえつける。

 

そして、奴は顔だけ出した状態の蔦ダルマになっていた。

 

俺はザ・ワールドを出しながら近づいた。

 

「お前の敗因は至極分かりやすいだろう?」

 

「くっ!お前本当に人間かよッ!」

 

「初見の相手に慢心などしてるんじゃあないッ!ザ・ワールドッ!」

 

世界が止まる。

 

「面倒だ・・・無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ!」

 

ザ・ワールドの手刀で蔓を全て叩き斬る。

 

そして、

 

「ふんッ!」

 

奴の頭に拳骨を入れる。

 

「そして、時は動き出す」

 

イレインはそのまま地面に倒れた。

俺は、イレインをそっと抱き上げると

 

「すいません・・・何処に運べば良いですか?」

 

みんなポカーンとしてたのは蔦を一気に切ったからか?

 

俺はそう思っていた。

 

 

忍side

 

あの蔦を瞬きもしない一瞬で切る・・・そんな芸当をこんな子供が出来るわけが・・・・・

 

ふと、彼女は夕食までの時間が気になり時計を見た。

 

 

時計・・・・時・・・・?

 

まさか・・・・DIO君の能力って・・・・ッ!!

 

 



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第14話 バニングス邸にて4



最近、寝ても覚めても体が痛い。

それでも、更新するのを、やめない。


 

 

 

その後、暫くすると鮫島さんが夕食の用意が出来たと呼びに来た。

 

そして、暫くしてから全員が会場に到着し食事が始まった。

 

パーティ会場です。デビッドさんすげぇ。

 

 

「ディオ君」

 

不意に、デビッドさんが話しかけてきた。

 

「どうかしましたか?」

 

「いや・・・君は一体何処で食事の作法を教えて貰ったのかと気になってね」

 

え?・・・あぁ・・・またDIOの影響か

 

それとデビッドさん。ごめん。

嘘つきます。

 

「すいません よくわからなかったので適当にやってたんです」

 

「そうなのかい?これは驚いた あまりにも完璧だったからつい」

 

そう言うと彼は軽く笑って見せた。

場の空気は中々に明るかった。

 

すると、会場の扉が開きイレインが入ってきた。

 

「さくら!あ…ありのまま今起こった事を話すぜ!

『俺は奴に蔦達磨にされたと思ったら、いつの間にか気絶していた』

な…何を言っているのかわからねーと思うが、

私も何をされたのかわからなかった…

頭がどうにかなりそうだった…催眠術だとか超スピードだとか、

そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。

もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」

 

なんでポルナレフ状態になって・・・俺のせいか。

だが、まさか此処でこれが聞けるとは

 

「ディオ!」

 

感慨にふけっていると、後ろからアリサに呼ばれたので振り返ると

 

「これ美味しいからあげるわ!ほら!口を開けなさい!」

 

なるほど。これが所謂 あーん か。

何処かから「にゃ〜〜〜〜〜!?ズルいのッ!イカサマなのなッ!」と聞こえた気がしたが気のせいだろう。

 

「ほらはやく!」

 

「そう急かすんじゃあない・・・貰おうか」

 

そう言ってそのまま食べた。

中々に美味い。

前世ではあまりこういった高級な料理は食べた事がなかったな。

基本的には自炊だ。

 

「で・・・おいしい?」

 

「美味いぞ・・・ありがとうアリサ」

 

「ふ ふん!それなら良かったわ」

 

なんか、前世にて友人二人が ツンデレこそ至上だろ!とか 貴様にクーデレの素晴しさを教えてやろうッ!とか言ってたのを思い出した。

 

「ディーオッ!」

 

また、後ろからだ。

 

「なんだすずか?」

 

「ディオの取った料理美味しそうだから ちょっとちょうだい?」

 

可愛らしく首を傾げる。

そういえば、デレデレやヤンデレの素晴しさが何故わからないッ!とか言ってた友人もいたな。

ちなみに彼はこの後、天然のほほんもありだよなッ!とか言ってた。

 

「良いぞ?何が良い?」

 

「じゃあ・・・それちょうだい」

 

そう言って、箸で摘んで持ち上げつつすずかの方に向き直ると

 

「あむ!」

 

そのまま、俺の料理に箸ごと食いついていた。

 

「すずか!?恐ろしい子ッ!」

 

忍・・・なんだその顔は

 

「あむあむ・・・ぷはっ・・・・美味しかったよ?ディオ♫」

 

「いきなり箸に食いつくんじゃあない」

 

そういって軽くデコピンをした。

すずかはてへっと可愛らしくしていた。

それに、忍とアリサが「恐ろしい子ッ!」していた。

一緒になって何をしているんだか。

 

 

 

その日の夕食はとても楽しかった。

 

 

 

 



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第1章 〜哀れな少女に手向けの花を〜
第15話 フェイトとの邂逅


どーも。更新でっす。
まあ、だらっとどうぞ。

*修正致しました


落下していく種達は一つの街に落ちていく

 

災厄の種が芽吹く瞬間を待っている

 

その中で唯一、怪しげに輝く種が一つ

 

その種は静かにXXIという数字を輝かせながら落ちていく

 

ただ一点を目指して落ちていく

 

それはまるで惹かれ合う運命の様に

 

その数字こそが刻まれし運命の証

 

魂に刻まれた闘争の跡

 

種から芽吹くは邪悪か黄金か

 

さあ、はじめよう・・・・物語は動き出す

 

 

 

 

第1章

Flowers for the hand to poor girl

〜哀れな少女に手向けの花を〜

 

 

 

 

バニングス邸での会食から数日

 

 

 

 

「ディオォォォオオオオオ!今日こそはぶっ飛ばして「そして時は動き出す」ヤッダッバーッ!?」

 

イレインが襲ってきたり

 

「ねぇディオ・・・多重婚って養えるなら有りって国があるんだって」

 

「それがどうかしたのか・・・すずか」

 

すずかが何故か結婚の話題を振ってきたり

 

「ディオ!えい!」

 

「アリサ・・・いきなり抱きつくのは止めろ」

 

「「「朝の学校で口から砂糖が止まらない件」」」

 

アリサがよりアクティブになったり

 

「ディオ〜!ケーキ切るの手伝って!」

 

「構わんがやった事がないのだが・・・」

 

「じゃあ教えてあげるね♫」

 

「馬鹿な!?ケーキ入刀!?初めての共同作業!?ですって!?」

 

美由希が過剰反応したり

 

色々あった。

 

 

そして、今日俺はというと

 

 

「たまには一人でのんびりと公園も悪くないな」

 

俺は公園のベンチでのんびりしていた。

今日はすずかは塾で、アリサは習い事、なのははお店の手伝いと見事に用事が立て込んでいた。

 

俺か?俺は興味が湧かなかった上に前世大学生だったし・・・

 

さてと、

 

そろそろ行こうかとした時だった。

 

足元に何か落ちているのを発見した。

 

「宝石・・・Ⅱか?」

 

菱形の宝石だ。

見た目が綺麗で何かを感じる。

 

「それを渡して貰えないでしょうか?」

 

声に反応し、背後を振り返る。

そこには金髪の少女が大きな狼?を従えて立っていた。

狼は唸りながら此方を睨む。

気がつくと周りの景色が一変していた。

 

「随分と物騒じゃあないか・・・これは君の物なのか?」

 

宝石を彼女にちらつかせる。

 

「私のではありません・・・ですが母さんが必要としているので・・・」

 

母さんという単語に反応して狼がより唸る。

今にも吠えかかりそうだ。

 

「自分の物でない宝石を娘に探しに行かせる?親としてどうかしてるんじゃあないのか?」

 

「母さんを悪く言わないで下さい!」

 

彼女はハルバートの様なものを此方に向ける。

 

「すまなかったな・・・何も知らない私が言う事ではなかったな」

 

「え・・・あっはい・・・」

 

すると彼女は落ち着いた様にハルバート?を下ろした。

 

「ところで・・・俺の見間違えじゃなけりゃそれは武器なのではないかね?」

 

「え・・・あ す!すみません!感情的になってしまって・・・」

 

慌てて彼女が謝罪を入れる。

 

「いや 私も君に失礼な事を言った それでおあいこって事でどうだ?」

 

「フフ・・・はい」

 

なんか空気が和やかに

 

「ガルルルルル!フェイトに色目使ってんじゃないよ!」

 

狼?が喋った?

 

「ア アルフ!喋っちゃダメだよ!」

 

「ご ごめんよフェイト!でも」

 

「ちょっと待て」

 

二人?一人と1匹がこっちを向く。

 

「どうかしましたか?」「なんだい?」

 

「君達当初の目的を忘れてはいないか?」

 

すると一人と1匹は驚いた感じになり

 

「えっと!?えっと・・・も 貰ってもいいれすか?」

 

若干涙目でオドオドしている。

 

すると、

 

クゥーーーー

 

 

「「「・・・・」」」

 

交渉開始ッ!

 

「これから喫茶店で軽く何か食べるか?」

 

「えっと・・・でもお金・・・」

 

「俺が払う」

 

「いやでも・・・」

 

「来たら石を渡そう・・・どうだ?」

 

「う・・・うぅ・・・はい」

 

交渉終了ッ!

頭を縦に振らせた。

 

「あんた思ってたよりは良いやつ?みたいじゃないか」

 

「人を見た目で判断するんじゃあない」

 

狼になんか良いやつ認定された。

 

その後、喫茶店にて。

なお、翠屋ではない。

 

 

「えっと・・・どれにしよう」

 

「そうだね・・・これなんてどうだい?」

 

「その前になんで人間の姿になれるんだ」

 

喫茶店に入ったのは良い。

だが、狼が人間になれるなんて・・・

 

「細かい事いいんだよ!」

 

「細くはない」

 

因みに、この後パンケーキを食べた。

 

お金?翠屋でお手伝いしたり、忍さんの書類仕事を手伝ったりして貰ったお小遣いだ。

 

「いやぁあんがとね!この子 まともに食事も取らないから!」

 

「ア アルフ!・・・うぅ・・・」

 

見ていて微笑ましいな。

 

 

「さて 約束だ」

 

「あ はい!」

 

俺は宝石を手渡した。

 

「体を大事にしろよ?でないと動きたい時に動けないしそいつだって心配するだろ?」

 

「あたしはアルフだ!今更だけど」

 

「私はフェイトです・・・今更ですけど」

 

少し可笑しくなってみんな軽く笑っている。

 

「俺はディオだ・・・二人とも」

 

「「うん?」」

 

「またな 体は大事にしろよ」

 

ディオ・ブランドーはクールに去るぜ。

 

「応!またなディオ!」

 

「うん!またねディオ君!」

 

俺たちはそのまま別れた。

 

 

帰宅後

 

「ディオから知らない人の臭いがする!」

 

すずか・・・お前はどこに向かってるんだ・・・

 

 

 



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第16話 運命の数字

皆様、ただいま戻りました。
お待たせいたしました。
と、いうわけでスタートです。

修正しますた。


「ディオ君・・・その背後の大っきな人は誰なの?」

 

なのはは、ザ・ワールドを見つめながらそう呟いた。

 

さて、まずどうしてこなったかを思い出すところから始めよう。

 

私は、学校にて授業を受けながら別の事に思考を向けていた。

 

昨日出会った少女の事である。

 

まず、昨日の状況を思い出す。

黒い服装の少女は、なのは同じくらいの年齢で武器を構えて私に石を要求した。

しかも、石を求めているのは母であると言い、彼女は寂しげな表情を映し出していた。

 

そして、狼?に変身出来る女性は、明らかに年上の女性であり石を見ていたが、その表情は忌々しいといった負の感情を全面に出していた。

 

更に、この二人は黒い服がフェイト 狼?な女性がアルフと私の前で名前を呼び合っていた。

 

そして、おそらくこれは本名である。

理由としてはフェイトと呼ばれた少女が名前を呼ばれた瞬間に明らかな動揺を見せた事だ。

演技とは思えないほどビクついていたので、そう判断した。

 

次に武器を構えた時は、滑らかに慣れた動きをこなす様に構えていた。

この少女は、おそらく実戦経験が少ないが訓練はしてきている。

何故なら、彼女の年齢がなのはと同じくらいであると仮定した際、この歳になるまで一体どのくらい事が出来るかは高が知れている。

 

この事から、

 

おそらくフェイトと呼ばれた少女は狼?な女性から慕われている。

 

今より幼い頃から、戦闘の訓練を受けている。

しかし、実戦経験はそこまで多い訳ではなさそうである。

 

フェイトは母と呼んでいる人物を絶対視しているが、寂しげな表情とあの石を拾いに行かされている事から、母と呼ばれている人物はフェイトを軽視しているか、そうせざるを得ない状況である。

 

アルフについては、あの石を見て負の感情を剥き出しにしていた事からあの石かもしくは、集めに行かせている母に対しての感情であると考えられる。

 

そして、あの石に振られた番号はⅡ。

よって、他にも石は存在している様だ。

それから、あの石と彼女が持っていたハルバートの様な武器を見て"何か"を感じた。

まるで、無造作に力が目の前に転がっている様な感覚だ。

 

まるで、兵士が武器を見て試しに使ってみたいと思う感覚だ。

 

間違いなく、彼女が持っていた武器やあの石は俺の今後の進化に関わってくる。

 

新たな力が直ぐそこなのだと改めて実感する。

 

そして、何かが起ころうとしている事も何となくだが感じる。

 

俺はこれからどうするべきなのだろうか?

 

そこまで考えた時、チャイムが鳴り響き俺の考えは中断された。

続きはまた後で考えよう。

 

その時、ふと思った。

何故俺は狼に変身する女性に違和感を感じなかったのだろう。

 

 

 

その後、

 

「ディオ!後でうちに来ない?」

 

「アリサちゃん?ディオを私の家に住んでるんだよ?私の家に来れば良いんじゃないかな?」

 

「うちで出来たてのシュークリームを食べるのもアリだと思うの!」

 

帰り道はいつもこれだ。考える暇などない。

 

 

すると、

 

「声が聞こえるの!こっちで誰かが助けを求めてるの!」

 

と、なのはが走り出してしまった。

 

「ちょっと!?なのはどうしたのよ!?」

 

「待ってよなのはちゃん!」

 

と2人もそのまま走って行ってしまった。

 

俺も後を追うと、なのはが傷ついたフェレット?を抱いていた。

 

すぐに動物病院に連れて行くと、走り出してしまい少々疲れてしまった。

 

フェレットは病院にて、入院する事となったとだけ伝えておく。

 

その夜、俺は公園に散歩に来ていた。

この公園はなのはがフェレットを見つけた公園である。

何故この公園に来たかと言うとだ。

 

何か引き寄せられたような感じで、自分でも理解出来ない。

 

だが一つ言える事がある。

 

目の前にいるこの黒い靄の様な化け物を前にして

 

俺はこいつの引かれたのだ確信した。

 

「ザ・ワールド」

 

私の行動にこいつは反応しない。

 

ザ・ワールドは静かに腕を構える。

 

奴は自らの命を差し出すかの様に頭と思われる部分を此方に向ける。

 

ザ・ワールドはその腕で奴の脳天を貫いた。

 

それと、同時にザ・ワールドに何かが混ざるのを感じた。

 

化け物が消滅すると、そこにはXXIと数字が入っているものの、最早力など欠片も感じない黒ずんだ石ころが落ちているだけだった。

 

『これは一体・・・!?』

 

頭の中に誰とも知れない声が聞こえる。

 

「何でディオくんがここにいるの!?」

 

声のする方向へ振り向くと、そこにはコスプレの様な格好をしたなのはが立っていた。

 

そして次の瞬間、俺は言葉を失った、

 

「ディオ君・・・その背後の大っきな人はなんなの?」

 

 

 

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第17話 会話

お久しぶりでございますです。
中々進め方を決めかねてまして、漸く方向を決めました。
どうぞごゆるりとお楽しみ下さい。

※修正しました
更に修正しました


彼女から・・・・なのはからザ・ワールドを視認できると取れる発言が聞こえた直後から物語は始まるッ!

 

 

 

 

「なのは・・・・此奴が見えるのか?」

 

俺は確認の言葉を発しながら、頭の中で状況を整理した。

 

何故俺はあんな得体の知れないものを・・・!?

さも、それが"当たり前"に行われるべき事であるかのように行動したのだ・・・・

考えられる事は二つある。

 

一つはDIOの影響

 

奴の勝利して支配する生き方が、無意識に勝利する為に力を求めた結果。

 

二つはあの箱のある部屋だ。

 

あれの影響で、もしかすると無意識的に行動させられ条件を満たす様に誘導されたのかもしれない。

 

どちらにせよなのは達を伝えることは出来ない。

 

なら、誤魔化すしかない。

やるしかないッ!

 

「うん・・・見えるよ・・・・教えてくれるの?」

 

なのはは、心配そうに此方を見る。

 

「・・・・・・・・いつか伝えなきゃならないとは思っていた」

 

「これが俺の力・・・・THE・WORLD・・・」

 

ザ・ワールドは静かに俺の中に戻っていく。

 

「ザ・ワールド・・・・それがDIO君の・・・・」

 

彼女は知らなかった為か驚いて後ずさる。

 

「此奴は本来 俺以外には誰一人としてみる事が出来なかった代物なんだ・・・・此奴を見たのは俺以外にはなのはが初めてだ」

 

此奴を出して、スーパーの食品コーナーで貰える試しにどうぞのソーセージを食べていた時が懐かしい。

 

こんなのが宙に浮いてるのに誰も気付かないのだから。

 

 

「ディオ君の・・・初めて・・・?」

 

そう言うと、少しずつ顔が赤くなっていった。

マセ過ぎだろ・・・どういう事だってばよ。

 

 

「此奴は俺が物心ついた時から側に居たのでな・・・側に立ってる事からstand by meから取って"スタンド"と呼んでいる・・・そして"スタンド"と呼ぶと総称の様でしっくりこなかったのでザ・ワールドと名付けたんだ・・・」

 

もちろん出まかせである。

 

「そう・・・だったんだ・・・・」

 

なのはすまない・・・嘘が混ざってるんだ。

 

「そして・・・俺以外に初めて見たのがなのは・・・君だ」

 

「・・・」

 

なのはの肩に乗っているフェレット?が、慌てている様に見える。

 

「今までは"見えていなかった"のにだ・・・・その格好と言いその"杖"と言い・・・なのは・・・・教えてもらえるか?」

 

 

そう言うと、彼女はその口を開いてくれた。

 

彼女が手に入れた力は、所謂魔法というものだ。

しかも、先程そのフェレットを助ける為に得たらしい。

因みに、彼女が手に入れた魔法は科学にて解析されたものらしい。

そして、リンカーコアと呼ばれる魔力の源があり、彼女の持つ杖"レイジングハート"を媒介として魔法を行使できるようだ。

 

驚いた事に、彼女は先程初めて魔法を手に入れたばかりにも関わらずいきなり実戦行いあの黒いモヤを追い払ったらしい。

 

そして、黒いモヤの核になっていた石はジュエルシードと呼ばれるもので、フェレットことユーノ・スクライアの一族が発掘したのを事故でこの俺たちが住んでる町に一つ残らず落としてしまったらしい。

 

 

さて、

 

「なのは・・・此れから如何するかは君が決めるんだ」

 

なのはは一瞬驚いた顔をした後、

 

「私はユーノ君を助けたい・・・だからユーノ君を手伝う」

 

覚悟を決めた瞳が此方を射抜く。

成長が早いな。

 

「GOOD」

 

俺はそう呟くと、脳内での会話をイメージしてみた。

 

『では二人とも』

 

「『!?』」

 

一人と一匹は驚いた表情で此方を見やる。

 

「俺も協力させて貰おう」

 

そう言うと、なのはは嬉しそうに「ディオ君がいたら百人力なの!」と言ってくれた。

その後の「頼って良いんだよね?ディオ君!」の笑顔は正直小学生とは思えないレベルだった。

 

『改めて 初めましてユーノ・スクライア君・・・俺はディオ・ブランドー 彼女の友達だ 気軽にディオと呼んでくれ』

 

『うん 初めまして ユーノ・スクライア です ではディオ 僕はユーノで良いよ 君達には迷惑をかける事になってしまって・・・ごめんなさい』

 

彼の印象は正しく誠実そうだった。

 

そして、俺が何故自分からわざわざ巻き込まれに行ったか。

 

一つ、姿を見られた時点で最早手遅れだろう。記憶を抜き取る真似もしたくない。

 

二つ、なのはが友人であり助けてあげたいと素直に感じたからだ。

 

三つ、先程黒いモヤより得た力により発生した影響を考えての事である。

まず、ザ・ワールドの力が明らかに強くなっている。

そして、なんとなくだが 手に入れた力のon off が出来るようだ。

恐らく、見える様にするかどうかが出来る程度だろう。

多分吸収してしまったのだろうな・・・魔力という奴を。

こんな物をばら撒かれているとなれば、間違いなく俺たちは被害を受ける。

 

そんなのを認めるわけにはいかない。

 

ふと、心臓に手を当てる。

感じた事もない熱がそこから出ていた。

この心臓付近の熱が魔力の根源なんだろうと感じた。

 

魔力を吸った影響で出来たのか、それとも元来あったのがショックで動き出したのか。

 

ホント、ままならない。

 

その後、俺達は別れて帰りバレないように部屋に戻って目を閉じた。

 

 

 

 

 

「まただよ・・・・」

 

面接室からの箱だよ。

 

「人で遊んでるのか・・・・チッ」

 

箱には

 

"魔力入手""THE・WORLD21"の条件を満たしました。

 

二枚引いてください。

 

 

「これ以上は不要と言ったのだがな・・・・」

 

少しの苛立ちを彼は感じていた。

しかし、やらなきゃ返してはくれないのだろうな、と考え仕方ないと呟き歩みを進める。

 

そして、私はそっとクジを引いた。

 

1枚目《身体能力向上》身体能力が上昇する。

 

2枚目《魔力の精製》一定の魔力を行使する際に、明確なイメージを持つ事で魔力による物質精製を行える様になる。

 

 

 

うん。あれか?とことんあれか?

身体能力を上げて、物質精製?

つまり、魔力で色々作れると。

 

ロードローラーしろとでも?

 

 

 

「よりDIOじゃねぇかよ・・・・」

 

 

そして俺は、如何にもならないので大人しく退散して眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

朝起きると、

 

 

「・・・・・・・・・」

 

動けんッ!

 

「むにゃ・・・・・・・・でぃお・・・・・・・」

 

すずか!?またお前か!

 

「またか・・・・・」

 

思わず口に出しながら、さて今日は如何するか?と考え始めた。

 

 

因みに、なのはの態度が少しよそよそしくなっていた為、勘違いしたすずかとアリサに問い詰められかけたり、士郎さんと恭也さんに追いかけ回されたのは別のお話という事にしてくれ。

 

頼むから。

 

 

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第18話 ディオの戦い

どもー。皆様いつも読んでいただきありがとうございます。
気が付けばお気に入りがもうすぐ400にいきそうで二度見してしまいましたよ。

さて、今回もごゆるりとお楽しみ下さい。

*修正しました。




あれから、士郎さんと恭也さんに追いかけ回されてクタクタになっていた俺は公園にいた。

 

みんな何でそんな躍起になってんだ・・・・

 

 

さて、少し休憩したし帰ろうとした時だった。

 

 

『ディオ君!神社にてジュエルシードが出たんだ!位置は君の方が近いから向かってほしい!無理はしないで!』

 

緊迫した空気だというのは直ぐに分かった。

 

『分かった こっちも無理せず足止めをするが・・・』

 

『うん?どうしたの?』

 

困惑してるユーノに俺はこう言って念話を切った。

 

『別に終わらせてしまっても構わんのだろう?』

 

本当に無茶しないでよ!?という声が聞こえた気がしたが気のせいだろう。

 

 

さて、此処で改めて説明しておこう。

どうやら、ザ・ワールドが魔力を吸収した事により俺も魔力を運用する事が可能となった。

今のところ出来るのは、念話による会話と魔力感知である。

 

魔力感知とは、魔力発する存在があれば自然と体がそっちに動くというものだ。

それは正に、スタンド使いが惹かれ合うように。

力は力に引き寄せられるのだ。

 

 

暫く、走っていくと神社へと続く石段を発見した。

そこで、ザ・ワールドを出して思い切り地面を蹴り一気に神社までいくと

 

そこには、大きな犬?のような獣が女の人の近くで唸っていた。

 

犬は此方に吠えながら突進する為に構えをとっていた。

 

「ほう・・・?向かってくるのか?ならば来るがいいッ!身の程を教えてくれるッ!」

 

その声に反応したかのように犬は遠吠え上げながら此方向かって突進してくる。

 

今の内に言っておこうッ!

彼は今ッ!この瞬間ッ!彼の服装私立聖祥大附属小学校の制服を着用していたのだッ!

 

此処までで、彼が着用した服はこの制服と紫のスーツ。

そして、すずかの家で貸して貰った寝間着のみであるッ!

 

この場にて初めて彼がこの服を着用したのだッ!

 

なのはとユーノががその場に居合わせた瞬間と同時に彼の服装は別の物へと変わった。

 

犬の突進を軽く流し地面に叩きつけ時には既にその格好へと変わっていたのだッ!

 

 

オレンジを基調とした上着とズボン。

 

ハートをあしらった緑の装飾。

 

黒いタートルネックのノースリーブの下着。

 

真紅のマント。

 

「やはりこの格好の方がしっくりくるな・・・」

 

彼は周りの事など気にも留めずそう告げた。

 

その姿は神々しくも禍々しい雰囲気を纏っていた。

 

その姿に、なのはもユーノも敵である犬ですらも見惚れていたながらも、威圧感を感じていた。

 

「来るがいいッ!このディオに向かってッ!」

 

その瞳は赤く朱く紅く・・・美しく輝いていた。

 

犬はそのまま飛びつくようにディオの首筋目掛けて牙を向けた。

 

「「危ない!?」」

 

犬は首元迫るが黄金の腕がそれを止める。

 

ザ・ワールドを"たった今実体化"させたのだ。

 

彼は最近、ザ・ワールドを魔力による実体化をせずに出し続け持続力を増強していたのだ。

 

何が起きるか分からない故に、ザ・ワールドの強化に努めていたのだ。

 

犬の口を抑えると同時に実体化したザ・ワールドは、そのまま犬の噛み付きをなんともないかのように、犬をその場に留める。

 

犬は空中にて持ち上げられジタバタするも、ザ・ワールドは力を緩める気配もましてや動く気配すらない。

 

圧倒的過ぎるその光景にユーノはこう思ったッ!

 

(絶対的上位者だ・・・数多のレアスキルなんて目じゃないッ!彼は一体何者なんだッ!)

 

すると、ディオはそのまま犬の首に手を当て魔力を根こそぎ吸い始めた。

 

「馴染むッ!実に馴染むぞッ!」

 

彼の声と共に犬はもがきながらは子犬へと変わっていく。

 

そして彼は犬をそっと降ろすと

 

「なのはッ!封印を頼むッ!」

 

そう言って空中に投げた。

 

「ふぇ!?う!うん!」

 

彼女は慌てたように封印した。

ユーノは意図も簡単に終了させた彼は、やはり只者ではないと再認識する事となった。

 

 

 

封印が終わり、女性と子犬を無事に帰した後

二人とも制服へと戻った状態で帰り始めた。

 

「どうだ?これなら助けになるだろ?」

 

彼はそう言うと笑顔でなのはに告げていた。

 

「うん!・・・ありがとうディオ!」

 

此処でなのはは美由希のアドバイスを思い出した。

 

「好きな人がカッコ良かったらほっぺにちゅーすると喜んで貰えるよ!きっと!・・・・私も恭ちゃんにしたかったな・・・・うぅ・・・」

 

と言っていたのを思い出し勇気を出してみた。

 

「ディオ君!」

 

「ん?どうし・・・!?」

 

咄嗟になのはの方へ向くと彼女の顔が迫ってきていた。

 

簡単に言うとだ。

 

ほっぺにちゅーしようとしたら口にというパターンだ。

 

「「!?」」

 

なのはは内心こう思っていた。

 

(勇気出したらやっちゃったの!?)

 

なのはは気恥ずかしそうに

 

「ディオ君・・・カッコ良かったよ?」

 

そう言うと、なのはは顔を赤らめながら自宅に向けて走っていった。

 

因みに「また明日なのー!」とも叫んでいた気がする。

 

ユーノは(最近の小学生って進んでるんだな・・・)と動揺のあまり錯乱していた。

 

 

次の日、二人の朝の挨拶が

 

「お!おはよう!ディオ!」

 

「あ あぁ おはようなのは」

 

と、完全に二人の反応がアレだったためアリサが

「これじゃあ安心して熟睡出来ないじゃない・・・」

と言いつつ迫ってきたり、すずかが

「重婚は良いとしてもやっぱり目指すなら1番が良いよね?」

と、言いながら一緒になって襲ってきたりした。

 

「「ディオ(くん)!!」」

 

「これは逃走ではないッ!戦略的撤退だッ!」

 

因みに逃げる為に全力疾走した時、身体能力向上持っといて良かったと、初めてあの忌々しいの箱に感謝した。

 

ディオの戦いとは、日々襲い来る士郎さんや恭也さんとの戦いの事である。

別の話だから何も言わんからな。

 

何も言わんからな!

 

因みに、ディオは全員の事をそれなりに意識はしてますがそういうのは自分には早いと考えていたりするのも、また別の話である!ヘタr(このコメントは無駄無駄されました)

 

・・・to be continue

 




後書きコーナーに何かやろうかと思うだけど何か案ある?
って感じですので何か案がございましたら、ぜひコメントにどうぞ!
内容によっては採用致したます。



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第19話 ディオの特技


絶賛スランプ中です。

皆様お久しぶりです。サウザーではなく、ふれんちとーすとです。

最近、話の流れ決めてたのにコレジャナイ感で違和感を感じたりとスランプ真っ盛りです。

とりあえず、頑張って上げていきます。


 

突然だが、何コレ。

 

 

戦闘時に自動でお着替え機能が服についた。

 

 

何を言って((ry

 

とりあえず、戦闘体制に入ろうとすると勝手に三部DIOの格好に勝手に変身する不具合(笑)が発生した。

 

いらん機能付やがって。

 

 

さて、では今回の考察の結果をここに書き記そう。

 

魔力による物質の精製・・・これ液体窒素も出せる事が判明した。

 

つまり、あれか。

 

ダイアーさーんッ!しろとでも言う気か。ふざけんな。

 

つまり、晴れて第一部、第三部のDIOと同じ事が出来るようになった。

 

もしも、これでDIOが復活したらキレて良いと思う。

 

そして、これが本題だ。

 

 

 

矢が出た。

 

 

 

ん?聞こえなかったか?矢が出た。

 

物質精製で矢が出せた。

明確なイメージとか、アニメのやつ想像したらまんまのが出てきた。

 

ゴールドエクスペリエンスに刺せと?

 

無理無理怖い。誰かに間違えてやっちまったらどうすんのよ。

 

俺は直ぐに矢を消した。

 

相当の事が起こらんと使えんな。

 

これもしかして、ザ・ワールドに使え・・・・よそう。深く考えてはならない。

 

そして、ユーノに測って貰った所、俺の魔力はランクBだそうだ。

まあまあ、多い方との事。

 

とりあえず、ナイフには困らないな。

 

そして、金髪繋がりで背中に展開して射出出来ないか?と思ってやってみた所、

 

 

鎧があれば慢心王いけそうだわwww

 

 

それは笑い事ではない(無言の腹パン)

 

まあ、本家DIOよりも避けられにくそうだ。

 

 

そして、なのはからまさか・・・俺がする側じゃないのかよ・・・・

 

思い出すと・・・その・・・うん。気にするな(戒め)

 

こんな所か。

 

とっとと、制御しないと割と真面目に大変な事になりかねない。

 

え?なのはについて?これ以上聞かせるわけないだろ。

止めろ。うん。

 

 

 

パーフェクトスルー

 

 

 

 

今日は、すずかの家でお茶会という事だったのだが

 

 

「ディオ君」

 

「どうしたすずか?」

 

「この前は私とアリサちゃんがディオ君にクッキー焼いたよね?」

 

「そうだな」

 

「じゃあ今度はディオ君が頑張ってね!」

 

「え?」

 

というわけで俺が今日はお菓子を作る事に決定した。

 

何を作ろうか・・・・

 

「フルーツタルトで良いか」

 

フハハハハッ!前世では大学にてスイーツ研究会に所属していた私をなめるなよ!

 

 

 

月村家庭園にて

 

 

「ねぇアリサちゃん」

 

「うん?どうかしたの?なのは」

 

「ディオが見当たらないんだけどどうかしたの?」

 

すると、すずかが戻ってきてそっと席につきながら答えた。

 

「ディオ君は今お菓子を作ってるよ?」

 

「な!?」

 

「「なんだってー!?」」

 

すずかは二人の反応を面白そうに眺めていた。

 

 

暫くするも、奥の扉が開いた。

 

「すまない待たせてしまったな」

 

そこには、イチジクのタルトを持ったディオが立っていた。

 

「嘘・・・」

 

「え・・・」

 

「え・・・」

 

三人とも目を見開いて驚いていた。

 

「どうかしたのか?」

 

『ディオってお菓子作れるの!?』

 

「反応しすぎだろ・・・」

 

「ノエル!ファリン!手伝ったの!?」

 

二人はすずかの勢いに飲まれ、首を横に振り関与を否定した。

 

三人はその後、おそるおそる切り分けられたタルトを口にした。

 

『お・・おいしい・・・』

 

「ならば良かった」

 

三人は、静かに料理を練習しておこうと心に誓った

 

 

 

しかし、その平穏は今にも崩れてしまいそうだった。

 

 

一匹の猫が災厄に手を伸ばした。

 






かぶとむし。


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第20話 大きな猫の上で



どーも皆様。ふれんちとーすとです。

北斗の拳いちご味 は 単品でやってほしかったなぁ。

まあ、それは置いといてのんびりどーぞ。

それと、少し時系列を変えてみました。


 

 

 

 

ただいまお茶会なのだが

 

 

「ま!待ってよユーノくーん!」

 

と、ユーノを追いかけてなのはは外に出て行ってしまった。

 

念話でジュエルシードの反応がする事、先になのはとユーノが見に行き、時間を見計らって違和感がないように後を追う事を定め行動を開始した。

 

『それじゃあ頼んだよ!ディオ!』

 

『分かった』

 

すると

 

「ねぇディオ・・・」

 

「ん?どうしたアリサ?」

 

少し此方に寄りながらアリサが話しかけてきた。

 

 

 

「最近なのはの様子が変なんだけど・・・心あたりはある?」

 

その表情は真剣そのもの。

すずかは少し不安そうにしている。

 

さて、どう返答すべきか。

 

下手に隠して墓穴を掘っては意味はない。

 

かと言って、巻き込んでしまったら怪我をさせてしまうかもしれない。

 

ならば、

 

「ある」

 

「「!!」」

 

彼女達には待っていて貰おう。

 

「だが・・・これはなのはが望んだ事だ・・・言わば彼女が先に進む為に必要な事だ」

 

「つまり手出し無用って言いたいわけ?」

 

アリサは少し怒っているようだ。

 

「ああ・・・今はまだ俺の口からは話せない」

 

「つまりなのはちゃんから聞くべき事なんだよね?」

 

今まで黙っていたすずかが静かに聞いてくる。

 

「ああ・・・だが彼女が自分から話せるようになるまで待っていてあげてもらえないだろうか?」

 

二人は真剣な表情で俺を見た後・・・・頷いてくれた。

 

 

「すまない・・・ありがとう」

 

「良いのよ」

 

「私達はなのはちゃんの事信じてるもん」

 

二人はしょうがないといった感じの顔だった。

 

 

「さて・・・なのはが遅いから様子見てくる」

 

「早く連れ戻してよね?」

 

「お願いディオ君」

 

話の流れで二人は察したのか俺にそう告げた。

 

 

「ああ・・・任せろ」

 

俺は急いで向かった。

 

 

 

 

その頃、なのはは

 

 

「あなたはなんでジュエルシードを集めてるの!?」

 

「あなたに言っても分からない!」

 

「さっさと寄越しな!」

 

二体一の戦いに持ち込まれていた。

 

猫はそれを心配そうに眺めていた。

 

 

なのはは、この戦況をひっくり返すにはあまりに経験が足りていなかった。

 

バリアジャケットは少しボロボロになっており、レイジングハートから危険である事を既に告げられていた。

 

「これで終わり」

 

金髪の少女がそう言いながら此方に向けて杖を構える。

 

「なのは!」

 

ユーノ君叫びが消える。

 

「アークセイバー!」

 

魔力の刃がなのはにめがけて飛んでいく。

 

 

「ディオ君・・・」

 

私は思わずそう呟いた。

 

 

その時、耳元で声が聞こえた。

 

「そして、時は動き出す」

 

そうだ・・・私が傷付いたらみんな悲しむんだったよね。

 

「あまり無茶をするな」

 

「えへへ・・・ごめんディオく・・」

 

そこで私の意識は途切れた。

 

 

 

 

 

「ユーノ・・・なのはを頼む」

 

「うん・・・わかった」

 

俺はなのはを巨大な猫の背中に降ろした?

 

え?なんで猫がこんなになってんの?

ジュエルシード?え?こんな事も出来るの?

 

 

「貴方は!」

 

「そいつあんたの仲間だったのかい?」

 

そこには、前にあったフェイトとアルフがいた。

 

 

「因みに話し合いをする気はなかったのか?」

 

「話しても分かり合えない・・・」

 

寂しそうに呟いたフェイトに俺は

 

 

「なら戦って分かり合ってみるか」

 

喧嘩を売った。

 

二人は目を見開いた。

 

「あんた杖もなしに勝つ気かい!?」

 

「二人まとめて来るといい」

 

「手加減は出来ないですよ?」

 

成る程、侮られてるな。

 

だが、話し合いが出来る状態まで持っていく。

それでどうにか問題を解決してみせる。

 

ならば、此処は引けない。

 

「あんたには悪いけど私らは引けないんだ!」

 

「すいません!でも!私もやらなきゃいけない事があるんです!」

 

彼女達は覚悟を決め

 

「どれ・・・手合わせ願おうかッ!」

 

少年はその覚悟を受け止める。

 

 

今、戦いの火蓋がきって落とされた。

 

 



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第21話 誇り高き魂

どーも皆様、お久しぶりでございます。

ふれんちとーすとでございます。

長らくお待たせしました。ではどうぞ

※ミスを更に修正しました。



「な なんで!?」

 

「あんた本当に何者だい!?」

 

彼此数分、フェイトとアルフは彼に攻撃し続けていた。

 

しかし、

 

「どうした?なまっちょろいぞ?」

 

彼に傷一つ与える事は出来なかったのだ。

 

 

「くっ!フォトンランサー!」

 

光の弾丸が複数発射され、その全てがディオに向かおうとも、

 

「オラァ!」

 

アルフが、隙を突こうと襲い掛かっても、

 

「無駄無駄無駄無駄ァ!」

 

「グァ!?」

 

「アルフ!」

 

全てが撃ち落とされるのだ。

 

そして、彼は一回たりとも己から攻撃していないのである。

 

「アルフ・・・!あれをやるから下がってて!」.

 

「あいよ!」

 

フェイトは呪文を唱え始める。

 

それでも、ディオは動かない。

 

「アルカス・クルタス・エイギアス」

 

少年は動かない。

 

「煌めきたる天神よ いま導きのもと降りきたれ」

 

「ディオ危ない!流石にそれを受けるのは危険だ!」

 

ユーノが叫びを上げても少年は動かない。

 

「バルエル・ザルエル・ブラウゼル 打つは雷 響くは轟雷」

 

「ディオ!」

 

「フェイトォ!いっけぇ!」

 

少年は焦り一つ見せない。

 

「アルカス・クルタス・エイギアス」

 

恐るべき量の球が現れる。

 

「フォトンランサー・ファランクスシフト!」

 

大量星が降り注ぐ。

 

「ディ・・・ディオー!?」

 

悲痛なる叫びがこだまする。

 

「やったね!フェイト!」

 

「うん・・・良い人だったけど仕方ないよね・・・・」

 

「フェイト・・・・」

 

その時、アルフはこう思った。

 

あのクソババア!フェイトにこんな顔させやがってッ!私だってこんな事させたくないってのにッ!ぜってえ土下座させてフェイトに詫びらせてやるッ!

 

そう考えていた。

 

そう考えるほど、安心しきっていた。

 

あの攻撃を喰らって無事でいられる筈がないと。

 

故に彼女らは恐怖を覚えるのだ。

 

「言ったはずだ・・・なまっちょろい とな」

 

その声に思わずその場に居たユーノとアルフ、そしてフェイトがそこを見た。

 

「嘘・・・だろ!?」

 

「ディオ君!・・・君って奴は!」

 

「うそ・・・」

 

其処には先程と変わらない姿でディオが立っていた。

 

「力量差が分かったところで話し合いをしようじゃあないか?」

 

彼女達は察した。

 

絶対に逃げられない。どう足掻いても勝てない。

 

目の前の彼からすれば私達は赤子同然なのだと。

 

 

ディオside

 

今回やってみて分かったのだが、俺の身体能力が上がった事により自然とザ・ワールドの性能も上昇したようだ。

 

ラッシュの速度、そして耐久性などだ。

 

因みに、今時を止められる時間は1分ほどだと認識している。

 

どうやら、戦闘経験をするともれなく上昇するようだ。

 

 

さて、そろそろなのはが目をさますだろうしそしたら話し合いと行こうか?

 

そして、俺は眠るなのはを軽く撫でた。

 



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番外編 聖夜の夜に


はい。初の番外編です。

まあ、あれですよ。ゆっくりしていってね。


 

 

 

これは、あったかどうかですら定かではないお話

 

 

 

 

 

「ん?此処は一体・・・」

 

眼が覚めるとディオは見た事もない場所にいた。

 

そこは空と海の境界をなくしたかのように青く澄み渡っていた。

 

流れる雲は早く、まるで加速しているかのようだった。

 

 

「さて?一体どういうことだ?これは・・・!?」

 

彼がそう呟くのとほぼ同時にそれは起こった。

 

目の前からあの箱が・・・あの忌々しい箱が!

 

「またか!またか!またなのか!」

 

外側に此方はクリスマス故にどうぞお引きください。プレゼントを差し上げますよ?

 

と、書いてあった。いつになく上から目線である。

 

「くそ・・・仕方ないか・・・」

 

彼はそう言うと箱に手を突っ込んだ。

 

そして引いた。

 

「・・・・・《聖夜記念 ランダムバトル》?」

 

そして、突如として前方の水面から赤い衣を纏った人が浮いてきた。

 

「・・・なんだこれは?・・・・!?」

 

彼は慌ててその場を飛びのいた。

 

 

「■■■■■■■■■■■ーーー!!!」

 

赤い衣を纏ったその男は此方にでかい荒削りしたかのような剣を叩きつけていた。

 

そして、その男を見た瞬間逃げ出した。

 

何故なら、

 

 

どう見てもサンタクロースの格好をしているfateのヘラクレスだったからである。

 

 

「ふざけんなーッ!?あんなプレゼント受け取ったら死ぬじゃないかッ!?」

 

その叫びを聞いてまた奴は此方にロックオンする。

 

「・・・・・THE・WORLD!」

 

思わず英語でそう叫び時を止めた。

 

どうにかして奴を撒くか倒さなければならない。

だが、12回も殺すの幾ら何でも無理だ・・・時を止めても奴の狂化で防御上げられたらそもそも刃が通らない。

 

どうする・・・どうす

 

そこまで考えた時にふと思い浮かんだ。

 

逆に考えるんだ。倒さなくても良いさと。

 

ふと、先程引いた紙が目に入って思い付いた。

 

 

そして、時は動き出す

 

 

 

 

 

 

ヘラクレスは気がつくとそこには誰もいなかった。

 

「■■■■■■■■■■■■■ーッ!」

 

辺りを見回しても誰もいなかった。

 

「(´・ω・`)」

 

 

 

 

さて、彼がどうやって戦わずに済ませたかと言うとだ。

 

 

「破ったら眼が覚めた」

 

もらった例の紙を破り捨てていた。

 

そして、理解した。

 

「いらないなら破り捨てれば良いのか」

 

彼がそれに気付いたのは、スタンドを手に入れてから約5年だった。

 

 

「ディオー・・・メリークリスm!?どうしたのディオ!?何かあったの!?」

 

 

そこには orz のポーズを取って何故気付かなかった!何故!と、訴え続けながら少女に慰められる哀れな少年がいたそうな。

 

 

因みに。更にその後判明するのだが破ると微妙にだが全ステータスが上昇するらしい。

 

 

「押し売りしてきてるんじゃあないッ!」

 

「どうしたのディオ!?」

 

 

 






はい。番外編でした。

どういう内容にすれば良いのかわからなくてこうしてみました。

こういう話を書いて欲しいなどがコメント等にご意見お願いします。
内容によっては、反映させていただきます。

それでは、メリークリスマスです。



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