ある少年の延長戦。 (匿名希望)
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おわりとはじまり

処女作な上に文才の無い身でありますが、書いてしまいました。
チラシの裏でひっそりと、好きなように書いていきたいと思います。




深い闇の中をさ迷う。言葉にすればあっけないものだが実際にするとその辛さが分かる

 

もう既に何時間歩いているのだろうか。

 

この空間の中に時間を示す物や方角を調べる物がない

 

景色なんて無い上にこの空間の始まりの場所も分からない。

 

(正に無い無い尽くし、どうしたものかね)

 

なんでこんなところにいるのかやどうやって来たのか、もしかしたら連れてこられたのかも知れないが、今の自分にはそれを調べることは出来ない。

 

(それでも、何も分からないのなら分かるまで進むしかないか)

 

足元から素足独特ペタペタという足音がする。目から入る情報が少ない分、聴覚は鋭敏になっているらしい。

 

大丈夫、まだいける。そう自分に言い続ける

足元のペタペタと一緒に歩く

 

何時もの風景を取り戻したら、写真でもとってみようと自分に言う。

まだペタペタも元気だ

 

次に食べるご飯は肉じゃがにしよう、黒い食べ物はしばらく要らない。次の献立を決める。

ペタペタペタ

 

ジャージを洗わないと。忘れていた。

ペタペタ

 

今、友人は何をしているのだろうか

ペタ・・・ペタ・・・

 

自分の事を思っていてくれているのだろうか

ペタ・・・

 

自分は無事に帰れるのだろうか

 

 

見渡す限り黒の空間をつらつらと歩いているとつい思考が負の方向に転がっていく

 

 

ここを歩き続けていたら何時か死んでしまうのではないか?

 

むしろもうここは死の世界で、歩くことすら無駄なのではないか?

 

 

歩き始めこそ曖昧な、なんとかなるだろうという心で歩いてきていたが、ぐちゃぐちゃになった方向感覚や時間の感覚、何故か疲れが来ない身体は確実に心を蝕んで来ていた。

 

(もう・・・止めてしまおうか?)

 

ふとそう思った。

 

そうするとどうだろう、身体はあっという間に動かなくなり、猛烈な眠気が襲ってくる。

 

膝から崩れ落ちる、手が出ずに顔から地面に落ちていく。

 

パシャッ

 

「・・・水?」

 

いつの間にか足元は生温い水溜まりのようになっていたらしい、気がつかなかった。

 

温かくも冷たくもない、そんな微妙な温度の水。

例えるならこれは…

 

「血、みたいだなぁ・・・」

 

色は黒いが、水じゃないトロトロ感がそんな気を加速させる。

 

「そう言えば」

 

自分が妙に饒舌になっている。あまり喋らない方の人間だったはずなのに

 

「なんでだろ・・・」

 

ああ、まただ、足は動かないのに口はよく動く。

 

でも、もうどうでもいいや。

この血の様な液体に浸かっていると、溶け込んでいってしまいそうで…

 

そこで自分の意識は一旦途切れた。

 

願わくば、この闇から出られていますように・・・




プロットも作らず、ただただ1000文字を埋めるのに必死でした。
文字での感覚の表現や、心境の表現は難しいですね…

どれだけ自分が身ぶり手振りのボディーランゲージを使っているかを痛感させられました…

書き方がコロコロ変わっていくと思います。
何が見易いか、どうすれば伝わりやすいのか、色々さがしていきます。


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