四葉達也は優等生 (さすおに)
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介入者編
彼は介入者


思いついたので衝動書きしました。


2062年4月 少年少女魔法師交流会に出席していた四葉真夜は、崑崙方院に攫われてしまった。

そして人体実験をされ生殖能力を失い、精神構造干渉魔法によって経験を知識に変えられた。

そして四葉真夜の復讐心により捻じ曲げられた精神を、今度は四葉深夜によって暴走しないように改造された。

それが司波達也だ。残されたのは兄弟愛のみ。12歳で女性の幸せを奪われ、経験を知識に変えられた四葉真夜も可哀想だが、情動を消された司波達也も可哀想だ。

私がこの世界で成し遂げることがある。

原作で精神を弄られた四葉真夜と四葉深夜の仲違いを阻止する。司波達也の情動を消させないことだ。

 

原作が壊れる。

世界観が壊れる。

 

「それでも私は救済する」

「異論は認めん」

「断じて認めん」

「私が法だ」

「黙して従え」

 

変態があの場で言った場合は威厳は全くと言ってないが、今回はその言葉を自分に言い聞かせた。

男は転生者である。数多の武術、魔法、魔術、異能を極め異世界の技術や道具を所持している。

IQと肉体は人を超え、魂は超越されている。

しかしどこか人間臭さを残していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

四葉真夜は深い絶望を味わっていたが、恐怖を感じていなかった。

きっと誰かが助けに来てくれると信じていた。信じるしかないというのが正しいかもしれない。

魔法を使おうとしても使えなかった。

男達を見る限り、軍服を着ていて言葉が日本語ではなかったので大陸の人間と判断できた。

彼女が来ていた服は全部脱がされて、手足を拘束されて生まれたころの状態を見知らぬ男達に見られているのだ。

真夜はこれから何をされるのか分かっていた。

男達は次々とズボンを降ろし始めた。男達は真夜に下品な笑いを浮かべながら近づいてくる。

 

「やめて! 近寄らないで! 嫌っ!」

真夜が必死に暴れるが拘束は解けない。真夜は神を信じていなかったが、この時だけは神に心の底から願った。

誰でもいいから助けてほしいと。こんな理不尽や不条理を壊してくれる絶対的存在を。

 

目の前の男が真夜の細くて綺麗な脚を両手で鷲掴み犯そうとした時、男の身体が目の前でバラバラになった。

男の鮮血が真夜を赤く染め上げた。

男達は悲鳴を上げるが、次から次へとバラバラの死体となっていった。

部屋中が血で赤く染まっていた。

真夜は何が起きたのか分からなかった。

突然目の前で起きた惨劇を目の当たりにしても、真夜は不思議と恐怖を感じることが無かった。

すると突然男が目の前に現れた。容姿は黒い髪で黒い服を身にまとった身長185cmぐらいの若い男だった。

 

「大丈夫ですか? すぐに拘束具を外しますね」

男はそう言うと真夜の拘束具を外して、懐からタオルと服を取り出し、真夜に渡した。

男は気遣ってくれたのか、後ろを向いていた。

真夜は身体を拭き、着替え終わると男の話し掛けた。

 

「貴方、日本人ですよね? 日本語で喋りかけてくれたから。それとなんで私を助けたのですか? 父に頼まれたのですか? どうやってあの軍人たちをバラバラにしたのですか?」

真夜は絶望を味わったが、思考停止したわけでは無かった。真夜は男に質問攻めした。

男は首を横に振って、口を開いた。

 

「違います。私の意思で助けに来ました。それは今はお話しすることができません」

「まぁいいわ。それで何が狙いなの。四葉からの報酬目当て? 」

「いいえ違います。私は四葉真夜を助ける為に来ました。助けた理由ですが正直に言いますと、私の自己満足です。助けたという達成感が欲しいのです」

男は自分の事を軽く語り始めた。

私を助けるためなら人殺しだってするのだと。人助けをするのに、人を殺す人格破綻者と自虐していた。

 

「一通り説明したのでいいでしょうか。私は貴方の味方です。それだけは信じていただきたい」

男が真夜に向かって手を差し伸べた。真夜は数秒思考した末に男の手を握ったのだった。

 

「今は貴方を信じてみます」

 

 

真夜と男は部屋を出た。男と真夜は手を繋いで通路を歩いていた。

男が半歩早く、真夜が付いて行っている。

曲がり角にさしかかった時に2人組の軍人と遭遇してしまった。

相手も気付いたのか魔法を発動しようと構えるが、男が言葉を発すると相手は魔法を発動するのを止めた。

 

「私に従え」

男の両眼には、赤い鳥が羽ばたくような紋様が浮きあがっていた。

皆が幸せに暮らせる世界を作ろうとした男が使っていた絶対尊守の異能。

その能力は、目を合わせた相手に命令を下しそれを必ず実行させる。

 

「エレベーターはどこですか」

男は男達に訪ねた。

「こちらを曲がって、奥に進めばエレベーターがあります」

真夜は驚いていた。さっきまで敵意のある者達から意思を奪い取った力を。

自分の姉である四葉深夜と目の前で使われた力が似ているものだと感じた。

真夜には大陸の言葉は分からなかったが、男は言葉を理解したようだった。

 

「さぁ行きますよ」

真夜は男に手を引っ張られ、付いて行った。

ふと真夜が男達の方を見ると、その眼には光が無くただ立っているだけだった。

 

 

 

 

 

 

結果を言うと無事エレベーターに乗れた。

途中、監視カメラがあったりしたが気付かれなかった。

2人は屋上に来ていた。

 

「失礼します」

男はそう言うと、真夜の華奢な身体を抱え上げたのだ。お姫様抱っこと呼ばれるものだ。

 

「えっ、ちょっと!」

突然、抱きかかえられて可愛い悲鳴を漏らしてしまった。

真夜は先程、醜い大人達に穢されそうになり男という存在に嫌悪感を出していたが、この男にだけは嫌悪感という感情が湧き上がらなかった。

 

「夜空の散歩と行きましょうか」

真夜は男の言葉を信じていなかった。人が空を飛ぶなんて幻想にもほどがあると。

しかし男の身体がゆっくりと浮いた。真夜は怖くて男に思いっきり抱き着いた。

そう真夜は"高所恐怖症"だったのだ。その可憐な瞳には涙が溜まっていた。

 

 

 

 

この日の夜空は、雲は一切なく星々が輝いていて満月だった。

真夜はしっかりと男に抱き着いて、夜景を楽しみながら四葉本亭へと帰宅したのだった。

 

 

 

 



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四葉元造と介入者

1話で使われた能力

コードギアス反逆のルルーシュの絶対遵守のギアス





キング・クリムゾンとメイド・イン・ヘブン的な感じで話を進めていきます。


四葉元造は真夜の帰宅を聞いてすぐに会いに行った。

真夜の姉である深夜はすぐに向かったようだ。

元造は真夜の帰宅時に一緒にいた、男を応接室に通していた。

真夜が恩人と言っていたからだ。

 

応接室には手前に元造と深夜。奥に男と真夜が座っていた。現在4人しかいない。

元造はすぐに真夜の元に駆け寄った。

 

「真夜、無事だったか! 危ない目に遭わせてすまなかった...」

元造が真夜を抱きしめようとした。

 

「お父様、近づかないで...」

真夜は男にしがみついて元造を拒否した。

 

「どうしたんだ真夜。何故父である私はダメなのか...」

「四葉元造さん。彼女の身に起こったことを説明しましょう」

男はゆっくりと語り始めた。

 

四葉真夜を攫ったのは、大亜細亜連合を共通の敵とする軍事的な協力関係にあった大漢であること。

四葉真夜が男共に穢される直前に男が助けに入ったこと。

 

「そうか、君が私の愛娘の真夜を助けてくれたのか。

礼を言わせてくれ、ありがとう。そして君の名前を伺いたい」

男は迷っていた。何故なら男には名前が無いのだ。

数多の世界を巡り、名前なんて捨て去ってしまっていたからだ。

 

男は考え込んだ。

「良いものも悪いものも一緒くたに混ぜて全て台無しにしてしまう」学生とは程遠いが悪いこと全般は全て台無しにしたい。

ある女教皇や流浪人や人間台風のように、別に不殺を貫いきたいわけでもない。

ただ原作の人達を助けるためなら躊躇なく人殺しもする。

そこにあるのはただの自己満足。

 

誰にどんな名前で呼ばれても気にしない。だから男はこう答えた。

 

「苗字はありません。名前は野良と申します。年齢は18です。趣味は人助けです」

野良猫は色々な人達から勝手に名前を付けられる。だから野良を選んだ。

男の肉体の年齢は止まっていた。だから18。

精神年齢は人の寿命をとっくに超えていた。

 

「深夜。真夜を部屋に連れて行って、一緒にいてあげなさい」

元造がそう言うと、深夜は頷いて真夜と一緒に応接室を出た。

真夜は野良の腕をずって掴んでいて、離れるのを嫌がっていたが渋々姉に付いていった。

 

応接室には元造と野良の二人だけになった。

先に口を開いたのは元造だった。

 

「野良君かなるほど。一人で大漢に潜入して、真夜を救出した手腕は素晴らしいと思っている。

しかし君は一体何者だ? それほどの実力を持ちながら無名なわけがないはずだ。野良君、目的は何だね? 」

 

「単刀直入に言います。私を四葉に加えてくれませんか? 」

四葉真夜を助けるのは簡単だ。只の人間に遅れを取るわけがなかった。

ここからが本題。介入者の真骨頂。

原作キャラの立ち位置を奪う。俺が狙う立ち位置は七草弘一と司波龍郎の場所だ。

 

「ほう。四葉に入りたいのか。それは四葉にとって有益になることなのかね」

元造は野良を信用しているわけではなかった。

彼は利用できるものは利用する人間だった。話を聞くぐらいなら構わなかった。

もし変な動作をすれば元造の魔法、精神干渉系で系統外魔法の死神の刃で殺してしまえばいいだけなのだから。

 

「私はサイオン保有量を世界一と自負しています。そしてありとあらゆる系統の魔法も使えます。そして私は世界最強の魔法師だと思っています」

野良は正面から啖呵を切った。

彼に怖いものない。だからこんなセリフを吐ける。

普通の魔法師だったら、十師族でありその七草と並び最有力と呼ばれている四葉の当主に正面からこんな物言いはできない。

 

「若造...調子に乗るなよ。その度胸は認めよう。仮にも本当だったら四葉に加えても構わん。世界最強の魔法師の実力、それを証明してみろ」

野良は心では笑っていた。

罠にかかったなと。そう四葉の魔法師は実力が備わっている。

目の前で最強と豪語されたからには、それなりの敵意を向けてくると思っていたのだ。

そう野良が今回やることは、四葉の連中に変わって大漢を滅ぼすことだ。

成功率は100%。万に一つもありえなかった。

 

「いいでしょう。私が望むのは四葉真夜の専属の執事。私は貴方達、四葉に変わって1日で大漢を滅ぼしてきましょう」

元造は声に出して笑っていた。ありえないと。

そう普通ならありえない。しかし野良は人外だ。人の見た目をしたバケモノだ。

 

「ではやってみるがいい。1日で憎き大漢を滅ぼせたならば、加えてやらんこともないぞ。

期限は今日の朝7時から明日の夜の7時まで。四葉はスパイ衛星で監視しておくから嘘は通じないぞ」

 

「わかりました。しかしもう夜も遅いので今日は休ませてもらえないでしょうか?」

時刻は丁度12時を回ったところだ。

元造はそれを了承し、空き部屋を用意させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫よ。真夜、私が付いているから。安心して寝ていいのよ」

四葉真夜の姉である、四葉深夜は妹である真夜を安心させようとずっと側についていた。

しかし、真夜が寝る様子はなかった。

 

「姉さん、一緒にいてくれるのはとても嬉しい。でも姉さんじゃあ、私寝れないの...」

深夜は妹の言葉が胸に刺さった。

力不足と言われているようで、悲しかった。

 

「私じゃダメなの? じゃあどうすれば? 」

深夜は思いっきり真夜に抱きついた。

ゆっくりと真夜の頭を撫でていた。

 

「あの人が私の側にいないと安心できないの...姉さんが悪いわけじゃないの。気に触ったならごめんなさい」

真夜が深夜に抱き返す。

その様子は第三者が全員観ていたら、微笑ましい姉妹愛と断言できる雰囲気だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

野良は体内時計が7時にセットされているため、毎朝どんなに遅く寝ても朝7時に目が覚める。

身体を起こそうとすると寝る時には自分しかいなかったはずなのだが左腕に誰かが、しがみついているのを感じた。

 

左腕の方を見ると、真夜が寝ていた。

可愛い寝息をスゥスゥと立てていて、口から涎を垂らしていた。

野良は真夜のその表情に心を奪われていた。

 

野良の性格は壊れている。ドSでもありドMでもある。

捻くれて.正直者で.神経質で.無口で.気さくで.明るくて.温厚で.親切で.無知で.人畜無害で.浅ましくて.人当たりがよくて.豪快で.冷静で.呑気で.鈍感で.余裕があって.

欲張りで.変態.無神経で.好奇心が強くて.頭が硬くて.素直で.紳士で.キザで.ピュアで.惚れやすくて.優しくて.気分屋で.自己中心的で.荒々しくて.食い意地があって.照れ屋で.無邪気で.抜け目がなくて.無感動で.頼りがいがあって.自分が好きで.傲慢で.前向きで.愚直で.利己的で.執念深くて.大胆で.無垢な性格だ。

 

要するに人格破綻者だ。

野良の今の気分は、真夜にイタズラがしたかった。

 

真夜の耳に息を吹きかけたり、耳をくすぐったり、耳たぶを触り回したり、頬を引っ張ったり、触ったり、頭を撫でたり、猫のように顎をくすぐったりもした。

真夜の反応は全てが可愛かった。可愛い声を上げるから、理性が飛びそうになった。

 

 

野良は四葉深夜が部屋に来るまで、真夜をずっと愛でていた。

 



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大漢と介入者

どんどんメイド・イン・ヘブン。
そして、D4C


「真夜ちゃんの可愛い寝顔やイタズラされた反応も、全部写真と映像に収めたから行きますか」

真夜が起きたあとに、元造や真夜と深夜の4人で朝食を取った。

食べ終えた後は野良は四葉本邸から福岡に来ていた。

理由は本邸で朝食をとっている最中に、何故か豚骨ラーメンを食べたくなったからだ。

基本、移動は異能を使ってどうにでもなるからだ。本邸を出た時間は10時過ぎだった。

私が出ていこうとすると、真夜ちゃんが「どこにも行かないで」と上目遣いで言われた。

すぐに帰ってくると言って福岡に来ていた。

本音を言うと頬ずりしたくてたまらなかった。抱き締めたかった。安心させてあげたかった。

 

金には問題ない。異世界.平行世界.別の惑星の通貨を全て所持しているからだ。

 

「この濃ゆい味。最高ですね」

駅前で清楚系の美人の女性に声をかけて、一緒にラーメンを食べに行った。

博多のラーメン店でラーメン10杯を10分以内で完食した。ちゃんとスープも飲み干した。

運ばれてきたラーメンは具がチャーシュー.ネギ.卵.キクラゲをトッピングして麺はバリカタにした。

スープが濃厚な豚骨スープ。コッテリで香りがとても良かった。

女性に連絡先を聞かれたが、丁重にお断りした。私の心は真夜にメロメロなのだ。

 

ラーメンを食べ終わると、今度は新鮮な刺し身を食べたくなったので北海道に行った。時刻は10時15分過ぎ。

北海道の札幌で綺麗な女性に片っ端に聴き込みをして、有名店で1時間ぐらい刺し身や魚介類の料理をを味わっていた。

蟹.エビ.ウニ.ホタテ.アワビ.カキ上げればきりがない。

今朝、捕れたての魚介類を一通り堪能した後は、高級な肉を食べたくなったので東京に向かった。時刻は11時20分過ぎ。

 

品川で二人組の可愛い女性に声をかけて、彼女達がオススメする高級の焼肉店に行った。

昼前で行列ができていたが、並んでいる客を精神を掌握して先頭に並んだので並ばずに済んだ。

まさに能力の無駄遣い。

最高級の黒毛和牛を注文を次々として楽しくお喋りしながら昼食を食べた。支払いは10万を超えた。

もちろん全部私の奢りだ。店にいた時間は1時間半ほど。

彼女達に今夜ディナーのお誘いがあったが、大漢を滅ぼさないといけないのでお断りさせてもらった。

連絡先を渡されたが、こちらから連絡することはないだろう。

 

時刻は約14時を回った頃。

野良は大漢に居た。彼はホテルで休憩していた。大漢の天候は曇が一切ない晴れ模様だった。

本来の歴史ならば四葉の魔法師30人が死亡し、大漢が崩壊するはずだが今回はその役割を野良が略奪する。

野良が大漢を崩壊させても、四葉が『触れてはならない者たち』と呼ばれる様になる。野良が四葉に入ればいいだけなのだ。

しかし、崩壊させる方法がぜんぜん違う。

原作の大漢崩壊は研究所を襲撃したり、関わった人物.施設へ組織的な殺人および破壊活動を行ったが...

野良はその程度で終わらせるつもりはなかった。

 

 

 

 

野良は善であり.悪でもあった。男でもあり女でもあった。

 

また彼はある時は、王.愚王.墓王.冥王.拳王.賢王.剣王.覇王.帝王.太陽王.英雄王.騎士王.

征服王.略奪王.遊戯王.借金王.海賊王.盗賊王.精霊王.法王.竜王.竜神王.聖王.魔王.大魔王.

魔神王.勇者王.女王.女帝.天帝.皇帝.神帝.赤龍帝.赤龍神帝.魔神皇帝.魔帝.聖帝.霊帝.

白龍皇.天皇.新皇.教皇.法皇.大統領.大総統.首相.大臣.宰相.元帥.大将.将軍.大将軍.

提督.教師.結界師.滅却師.魔法師.魔術師.陰陽師.占い師.祈祷師.聖職者.能力者.勇者.超越者.

執行者.復讐者.代行者.勝利者.勝者.医者.敗者.敗北者.攻略者.犯罪者.暗殺者.支配者.

旧支配者.生者.聖者.死者.屍者.強者.契約者.信奉者.狂者.王者.神.邪神.覇道神.求道神.至高神.

創造神.破壊神.維持神.地母神.偽神.善神.悪神.旧神.戦神.軍神.男神.女神.魔神.鋼鉄神.超重神.

超獣機神.機械神.武神.鬼神.修羅神.人造神.鬼械神.聖機神.魔装機神.銃機神.外なる神.落とし神.

伝説巨神.獣神.死神.巨神.虚神.凶神.狂神.戦国魔神.戦士.武士.騎士.剣士.拳士.聖闘士.魔女.天女.

仙女.聖女.皇女.王女.悪女.悪魔.天使.機械天使.狼男.英雄.悪役.魔導書.神父.シスター.巫女.精霊.エルフ.

人造人間.使い魔.吸血鬼.鬼.殺人鬼.吸魂鬼.超人.亞人.仙人.魔人.狂人.軍人.凡人.

動物.昆虫.植物.無機物.有機物.炭素生命体.ケイ素生命体.

主人公.ヒロイン.モブ.踏み台.幼女.少年.青年.美少女.老人.

父.兄.弟.母.姉.妹.孫.夢.希望.理想.絶望.混沌.理不尽.時間.空間.生.死.無.魂.宇宙.真理...

 

本来は支離滅裂で矛盾で、ありとあらゆる側面と概念と可能性をもったナニカだ。

誰にでもなれるし、誰でもない。どこにでもいるし、どこにでもいない。

全てを知っているし、全てを知らない。

今現在は人の姿をした人外。

 

野良はシャワーを浴び、身だしなみを整えてホテルを出た。時刻は15時。

 

 

 

 

野良は大漢にある、全ての研究所から中華大陸における現代魔法の成果を渡してもらっていた。

政府からの命令なので、研究所の奴らは逆らえなかったようだ。資金援助を打ち切ると言われたら誰だって協力するだろう。

これで四葉に渡せば元造が私に対する好感度は上がるだろう。

原作ではこのデータ類は破壊されたので、回収しておきたかった。時刻は16時。

 

 

同時刻、役人や政府の高官や軍部を洗脳して、店、会社、政府の金を一箇所に徴収させていた。

反論する者は即射殺という命令を出している。この金も四葉に渡すものだ。時刻は17時丁度。

 

 

 

残り時間は二時間。

 

「やることは全部やりましたし、これで最後のお仕事ですね」

大漢中のあちこちで、政府と市民が衝突している。

反論する市民は一方的に政府軍によって虐殺されている。

観ていて、とても楽しい。

泣き喚く市民。無慈悲な政府軍。世も末だ。

 

 

 

野良は歌う。無慈悲に。その声は少女の声だった。

 

「生と死の選択を己に課す命題として自ら問う

されば嘲笑の歓喜する渦に喜劇の幕よいざ上がれ

嵐の夜に吠え立てる犬は愚かな盗賊と果敢に戦う

暖かい巣で親鳥を待つ雛は蛇の腹を寝床に安らぐ

木漏れ日の下で生まれた獅子は幾千の鹿を飽食し

せせらぎを聞く蛙の卵は子供が拾って踏みつぶす

生の意味を信じる者よ道化の真摯な詭弁を聞け

死の恐怖に震える者よ悪魔の仮面は黒塗りの鏡

生命に問いを向けるなら道化と悪魔は匙を持ち

生命を信じ沈溺するなら道化と悪魔は冠を脱ぐ

獣よ踊れ野を馳せよ唄い騒いで猛り駆け巡れ

いまや如何なる鎖も檻も汝の前には朽ちた土塊

 

奇跡を行う聖人は衆生を救い神を呪って嘔吐する

黄金の兜の覇王は万里を征し愛馬とともに川底へ沈む

湖の微姫は国を捨て愛を選び糞尿に溺れて刑死する

狐赤児は虫丘虫引の血を母の乳とし三夜して腹より腐る

生命よこの賛歌を聴け怒りおののく喜びを枕に

百年の生は炎と剣の連環が幾重にも飾り立てよう

七日の生は闇と静寂に守られ無垢に光り輝くだろう

獣よ踊れ野を馳せよ唄い騒いで猛り駆け巡れ

いまや如何なる鎖も檻も汝の前には朽ちた土塊

生と死の狭間に己を笑い恍惚として自ら忘るる

されば夜明けの嘆きを鐘に神曲の幕よいざ上がれ

生命よこの賛歌を聞け笑い疲れた怨嗟を重ねて

生命よこの祈りを聞け怒りおののく喜びを枕に

百年の生は炎と剣の連環が幾重にも飾り立てよう

七日の生は闇と静寂に守られ無垢に光り輝くだろう

獣よ踊れ野を馳せよ唄い騒いで猛り駆け巡れ

いまや如何なる鎖も檻も汝の前には朽ちた土塊」

 

ある世界で辰気汚染(くるわし)と呼ばれる精神汚染波だ。

 

範囲は大漢限定。範囲を調節しなければ全世界に広がるため。

汚染された最後、殆どの人間が理性を失い殺しあう獣のようになってしまう。

まさに永久的発狂状態だ。

 

 

「私は四葉ほど甘くない。老若男女問わず、皆殺しだ」

野良は人殺しは好きだし、嫌いでもある。

後悔するし、後悔しない。

 

しかし、この世界線.この場所.この時間は無慈悲で傲慢な殺戮者だった。

 

大漢中の人間が殺しあっている。

家族を。愛する者を。隣人を。

 

 

 

野良は腕時計を見る。時刻は18時だった。

1時間を立った頃、大漢に静寂が生まれた。

たった何時間で何百万人死んだのだ。

大漢は血に染まり、死体だけが転がっていた。

何もない。大漢は1時間で滅んだ。あっけないものだ。

 

野良は腹が減っていた。

彼は地上に降り、食事を開始した。

 

大漢中の血液が野良に向かって集まっていく。

血とは魂の通貨、命の貨幣。命の取引の媒介物に過ぎない。

血を吸う事は命の全存在を自らのものとする。

この行為はとある世界の吸血鬼がしていたことだ。

数百万の命が野良と同化する。野良はそれを1分経たないうちに平らげた。

それによって、建物と死体だけが取り残された。

 

 

宴はまだ終わらない。

 

野良はバビロニアの宝物庫から、不死の軍団を数百万体召喚した。

宝物庫自体は、とある少女たちが歌って戦う作品の物で別の兵器が入っている。

しかし野良のは、どこかの青狸や金ピカの様な仕様になっている。

そして先程挙げた者が持っているものも使うことができる。

 

不死の軍団は、ある錬金術の世界で作られた人形。

人形に賢者の石のエネルギーを流して動く人造人間。

姿は成人男性のような体つき、体と顔に基板の様な模様があり、額に1つ眼球がある。

頭などを失っても動け、不死に近い。しかし再生能力は持っていない。

そして欠点は知能が低いことだ。原作では魂を注入することでその欠点を補おうとした。

 

野良は一切の躊躇なく、吸収した魂達を人形に移した。

絶対服従の不死の軍団。自由意志を持つことを禁止された人形たち。

 

残された死体の中には、損傷が激しい物があるがそれを治す。

その異能は念と呼ばれるん物で、とある蟻の獣耳の猫が使っていたものだ。

 

玩具修理者(ドクターブライス)

特質系の念能力。外科医姿の念人形を使い対象者の生死を問わず肉体を修復ができる。

範囲は、野良が人外でオーラ量も桁違いなため、大漢全域を覆っており国中の死体を修復した。

 

そして次も同一人物が使っていた能力。

死体を操る能力。正式名称が不明なため、死体操作(マリオネット)と呼んでいる。

傀儡師姿の念人形が死体に取り付けて操作する。自動操作型で楽だ。範囲は大漢全域。

武装は宝物庫から取り出した銃火器を装備させる。

 

 

 

 

今、手元にある戦力は死体操作で操っている数百万の死体。

その死体の魂を入れた不死の軍団数百万。

これを使って大亜連合と遊ぼうと思う。

原作でも戦っているので問題ないはずだ。

 

 

 

「早く、真夜ちゃんに会いたいですね」

中華大陸における現代魔法のデータと大漢の中の金を持って、四葉本邸に帰宅した。

 

 




無双なのかな?


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四葉と介入者

作品名、装甲悪鬼村正
銀星号(勢洲右衛門尉村正二世)
陰義 辰気操作とは別に辰気汚染があり、
周囲の人間と仕手の精神を同調させる能力。
原作と同じ使い方をした。
光の詩というBGM

作品名 HxH
ネフェルピトー (猫型の蟻)
特質系能力者。
玩具修理者 ドクターブライス
外科医姿の念人形を使い、対象者の生死を問わず肉体を修復できる。
ただし死人は腐敗しないように作り直すだけで、生き返らせることは出来ない。
そして、改造することもできる。
原作と同じ使い方をした。

死体を操る能力(仮称)
本編で名前が出てないため、正式名称不明。
傀儡師姿の念人形を死体に取り付け、操作する。
自動操作型。精度はあまり良く無い。
ピトーよりも精度が高く、複雑や動きが可能。

ボツ案。ソウルイーターの鬼神の阿修羅のように狂気を伝染させようと思ったが、範囲が世界なのでボツに。



彼が四葉本邸に帰ってくると、真夜が抱きついてきたのでお姫様抱っこをしてあげたらとても喜んでくれたが、元造と四葉深夜ちゃんには殺気を向けられてしまった。

 

 

野良は四葉の一族会議に呼び出され、話し合いに参加していた。

その話とは大漢のことだ。たった数時間で滅んだという。

そのことはまだ、どの国にもバレていない。

 

そして四葉の当主達が耳を疑ったのが、大漢の国民全体の精神を発狂させ殺しあわせたということだ。

スパイ衛星で監視していて、目立った魔法の使用がなかったのはこれが原因と元造は思っていた。

元造は今まで四葉が精神干渉魔法を得意と思っていたが、野良の特異性が目立っていた。

 

大漢で起こったことはこれだけではなかった。

野良は意気揚々と彼等に語った。

死体を操作して操っていると。そんな馬鹿な話があるわけがない。

しかし実際に、大漢のありとあらゆる財を四葉に持って帰ってきており、その金額は億を超えて数十兆円に換算できるほど。

そして、中華大陸の現代魔法の研究データが詰め込まれた機材も野良から渡された。

大漢が国として機能してないことは明白だった。

 

十師族と呼ばれ、その頂点とも言える四葉。

この日を持って四葉は、大国を凌ぐ程の財が入ってきた。

そして中華大陸における現代魔法の研究データを入手した四葉は、他の十師族とは圧倒的な魔法技術の差がでた。

その恩恵は、ただ一人の魔法師によってもたらされたものだ。

 

国一つ。下手したら大陸一つの人間を洗脳できるほどの実力。まさに戦略級魔法師。

その力が四葉のものになる。四葉に得しかなった。

幸いにも野良が四葉に敵意を抱いていない点と、娘である真夜が男性恐怖症になっているが彼には対しては好意を抱いているようなので真夜の側においてやりたかった。

それに他の十師族に彼が取られるぐらいなら、四葉がもらった方がいいと元造は思っていた。

 

一族会議では野良が四葉入りするのを概ね賛成で閉会した。

 

 

野良は個室を使わせてもらって、シャワーを浴びて寝間着に着替えて大漢に異能を使って転移した。

 

 

玩具修理者で数百万に及ぶ死体を腐敗しない様に作り直し、そして人工的に吸血鬼に改造した。

大英帝国の王立国教騎士団や、第九次空中機動十字軍と激闘を繰り広げた、ミレニアムの最後の大隊を作り出していた。

そして死体操作で、数百万に及ぶ死体人形に、100発のドラムマガジンAK12を持たせて武装させていた。

不死の軍団も肉体を改造し頑丈にした。武装も死体人形と同じ。

 

そしてクローンの大量生産場を作って、男女のクローンを増やしていた。大人と子供、男女で4タイプのクローンだ。

クローンのオリジナルは体格が良い大漢の軍兵。クローンは寿命が短いので人工吸血鬼に改造した。

それぞれ、精神干渉魔法でこの国のトップに絶対服従の忠誠を刷り込んでいるので逆らえないようにしている。

 

あとは石油が出るように土地を改造して、アンティナイトも産出できるようにする。核弾頭も開発して準備完了だ。

本来ならありえないが、私にとっては朝飯前だ。

 

この国はもう大漢では無い。新たな国へと生まれ変わる。

すでに名前は決めてある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日の朝。野良は四葉本邸の地下室に連れて来られていた。

「野良君。君の使える魔法を見せてほしい」

 

元造達、四葉の当主会議の面々は野良の魔法師としての才能を図ろうとしていた。

もちろんそこには真夜ちゃんと深夜ちゃんもいた。頑張らないといけない。

 

この世界の魔法は超能力を多様化したものだ。

本来ならCADへサイオンを流し込み、サイオン波をデータに従って起動式を信号化し、魔法師に返す。

魔法師はサイオン信号で送られた起動式から

精神領域にある魔法演算領域で魔法式を構築して発動している。

ゼロの使い魔やDQやネギま伝勇伝の魔法とは大違いだ。

似たようなものでは、とある禁書目録の超能力と似ている。

自分だけの現実とAIM拡散力場が必要だが、脳で演算を行い発動する。

精神で演算して発動するのと、脳で演算して発動という点が似ている。

それまでのプロセルは違うが。

 

CADを渡されたが、使わずに魔法を使うことにした。

原作で使われた魔法を長時間使えば評価は上がるはずだ。

 

「まずはムスプルヘイム」

気体分子をプラズマ分解し、更に陽イオンと電子を強制分離させ、高エネルギーの電磁波を生み出す領域魔法。

 

地下の部屋の空気が灼熱の地獄に変わる。

私の周りは灼熱の炎に包まれていた。

真夜ちゃんと深夜ちゃんがいる方を見る。

真夜ちゃんが泣き叫んで、窓ガラスを叩きながらこっちに向かって叫んでいた。深夜ちゃんは妹を落ち着かせようとしていた。

真夜ちゃんが何を言っているのかは口の動きでわかる。「死んじゃダメ!」と言っている。

こんな私を心配してくれるなんて、天使すぎて泣けてくる。

 

「次はニブルヘイム」

振動、原則の系統魔法だ。

大量の空気を冷却し、それを移動させることで広範囲を凍結させる領域魔法だ。

私の周りの灼熱の炎が消え、今度は部屋中が一瞬で凍りついた。

私はそれを繰り返すことにした。

 

 

 

「そろそろ飽きたので、ファランクス」

4系統8種の系統魔法だ。全ての系統種類を不規則な順番で切り替えながら絶え間なく出し、防壁を幾重にも作る防御魔法だ。欠点は射程が短いこと。

しかし私がするとこうなる。大きな部屋の端から端までスイスイと移動させ縦方向、横方向へと移動させて遊んでいた。

 

次は懐からペットボトルを出し、部屋の真ん中においた。

ある程度の距離を取り、魔法を行使した。

「爆裂」

 

ペットボトルが破裂した。

発散系の系統魔法。対象内部の液体を瞬時に気化させる魔法。

人に使わないと地味すぎて、あまり使いたくはない。

 

 

 

 

 

魔法力測定が終わり、真夜ちゃん達の所に行くと思いっきり抱きつかれた。他の人達は私達2人を皆、見守っていた。

「心配したんだからね! 何で魔法をあんな危ない使い方するの! 死んじゃうでしょ!」

私を叱りながら、泣いている真夜ちゃん。可愛い顔が台無しだが泣いている真夜ちゃんも可愛い。

後で脳の記憶領域からデータを取り出して現像しないと。その後に脳内の真夜ちゃんフォルダに分けないと。

私は真夜ちゃんを抱き上げた。

「私は絶対に死にません。私の死ぬ時は貴方と一緒がいいです」

真夜ちゃんをまっすぐ見据えて答えた。真夜ちゃんは口を開け驚いていた。その表情はどこか嬉しそうだった。

しかし、その2人だけの空気が壊れた。

 

「若造。ちょっとこっちにこい」

そのまま、上に連れて行かれた。

 

 

 

 

 

 

 

連れて来られた所は、元造の部屋だった。行くなら真夜ちゃんの部屋が良かった。

「貴様、真夜のことをどう思っている。先程の発言を父親として見過ごすわけにはいかん」

私は正直に答えた。

 

「私は四葉真夜ちゃんが大好きです。愛しています。あの助けた時から一目惚れしました。お義父さん、真夜ちゃんを私にください」

 

「貴様! 巫山戯おって。私が直々に手を下してやる」

多分、元造の得意魔法の死神の刃だろう。しかし私のほうが絶対に早かった。

一瞬で旧大漢に移動した。

 

 

私が強すぎて怖いのだろう。娘が得体のしれない男に取られるのが嫌なのだろう。

気持ちはわかる。神を見た時、魔王を見た時、創造主を見た時。

大好きなあの子が他人に取られるとき。兄弟が婿に行くとき。姉妹が嫁に行くとき。

考えただけで、殺戮を起こしそうに何度もなった。

 

「そうするのはまだ早いですよ。これを見てください」

私はお義父さんを抱えて、空に浮いていた。

 

「空だと! それにここはどこだ!」

お義父さん、焦ってるな。効いてる効いてる。

 

「大漢だったところです。今から面白いショーが始まりますよ」

私は大漢の首都官邸に行った。今から何が始まるのかというと...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

首都官邸前で大勢の軍人が集まっていた。

半分以上が死体だ。残りはクローンたちだ。

 

「全世界の人民に告ぐ。我々は本日を持って大漢を改め、神聖ソヴィエト中華人民社会民主主義連邦共和帝国とする。

神に選ばれた、皇帝に指導される中華人民である。すべての民族に夢と希望を与えることを国家的使命とする。

そして我々、神聖ソヴィエト中華人民社会民主主義連邦共和帝国は本日をを持って、国連から脱退し、大東亜連合に宣戦布告する。

我らが横暴で圧政を引いている大亜細連合を滅ぼし、中華大陸に真の平穏と安寧が訪れるよう最大限努力する。

これが実現された暁には世界平和への道が近づくだろう」

 

 

 

この国の政治体制は代議制。

法制度は主従制。労働制度はカースト制。経済制度は国有化。宗教制度は神権政。

夢と希望の国だ。

 

この制度は国連によって、強制変更される可能性があったため国連を脱退した。

劣等生の世界が変わる。この中華帝国が仕掛けた戦争は後に大陸統一戦争と呼ばれた。

 

 

「大漢を滅ぼしましたよ? 見てください。この人達を」

元造は先程、演説していた男を見た。その瞳は一切の光がなく死んだ魚の眼をしていた。

 

「精神を弄ったのか!? これは深夜以上だ。どこで覚えた!」

元造は野良に詰め寄った。

 

「何を勘違いしているのですか? 彼等は死んでいるんですよ? それを操っているだけに過ぎません。証拠にほら、触ってみてください冷たすぎますから」

元造は恐る恐る、男を触った。男からは人の温もりを一切感じなかった。

 

「約束通り、大漢を滅ぼしましたよ? 私の四葉入りを認めてください。そして真夜ちゃんと正式に交際を申し込みたい」

 

「それほどの力があるのに、なぜそこまで四葉に執着する! その理由は何だ! 答えろ!」

 

「私は四葉を助けたい。だから大漢の金を持ち帰った。

中華大陸における魔法技術も持ち帰った。全ては四葉のため。そして真夜ちゃんと添い遂げたい!! 」

 




イチャイチャ無しですいません。
次回からが真夜ちゃん回が始まると思います

23日から1ヶ月、夏休みを利用して海外旅行に行くので暫く更新できません。
でも、wifiがあるところなら更新できるかもしれません。


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人外との契約

今回は短いです。


元造は野良に連れられて新国家を回っていた。

元造はそこで見た。

奇跡を。神の如き所業を。

 

荒地には石油が溢れ出し、ただの野山からはアンティナイトが産出されたのだ。

 

野良は何かを唱えただけだった。

CADを使ってはいなかった。

 

「ありえない」

元造は目の前で起きた事が信じられなかった。

 

次に案内されたのは工場だった。

そこでは男女のクローンを量産していた。非人道という言葉が生ぬるい。

 

試験管ベビーの状態から一気に成人まで成長させ、装置で詰め込み教育を行い、それを繰り返す。

 

もう一つの工場で作っていたのは兵器ということは分かったが、あまりに大きすぎた。元造には知らないものだった。それもそのはず。

 

この機械は、ある傭兵が主役の世界の兵器を量産していた。

今日、生産を始めたばかりだ。

 

魔法という概念が一切存在しない国

武力を限界まで追求した国家。

クローン達は洗脳され、死者が動き

化物共が蠢く国家。

 

 

 

場所を移し、会議室に来ていた。

「簡単に言いますと、大漢の国民全員に精神干渉をし、殺しあわせて国を乗っ取りました。そして今の状態ですね」

 

野良は笑っていた。

冗談に聞こえるようなことを言っているが、事実だった。

 

元造は恐怖を抱いていた。

人を殺すことに躊躇いもなく、死者を弄ぶ外道な所業。非人道な実験の数々。

 

「お前は一体なんなのだ」

その言葉しか出てこなかった。

迂闊に手を出すのもやめた。

周りに、兵士がいたからだ。

それに得体の知れない恐怖があったからだ。

 

「元造さん。貴方が恐怖を抱くのは無理もありません。私は人では無いのです」

 

 

「私は貴方達が世界と呼ぶ存在。

あるいは宇宙、あるいは神、あるいは真理。あるいは全、あるいは一」

 

「そして、私は貴方だ」

元造は言葉の意味を理解することは到底不可能だった。

 

しかし他家の秘匿魔法を使用できるのもこれなら説明がつく。

使用した魔法は一条の爆裂、十文字のファランクス。本来なら秘匿と呼ばれるだけあって知り得ない魔法。

それもCADを使わずに魔法を発動していた。あの発動速度は私が今まで見てきた中で最速だった。

 

処理速度、演算規模、干渉力、サイオン量がどれも規格外。

 

国を滅ぼし、傀儡国家を作り上げ、世界に戦いを挑む身の程知らず。

 

「何故、そこまで真夜に執着する?!」

 

「これを読んでください」

元造に渡されたのは一冊の薄い本。

表紙に題名が書いていた。アンタチャッブル 西暦二○六二年の悪夢と。

 

そこには2日前の四葉の状況と似たようなことが書いてあり、その後も書かれていた。

 

「とても似ていませんか? そこに書いてあるのが、この世界の本当のシナリオです」

 

信じ難いが説得力があった。

もし仮に、目の前にいる男が真夜を助けず大漢が攫ったのが分かったらこの本に書いてあることを実行しただろう。

 

真夜がこの男に懐いているのも事実。最強の存在。

四葉にはメリットしかない。

しかし不気味だ。

 

「七草弘一は真夜ちゃんを助けられなかった。正確には助けられないような役回りになっている。何故、助けたか教えてあげましょう。私の人格はありとあらゆる人物の人格から成り立っています。その人格の中に女の子を守りたいと思う方達がいたのです」

 

全能になったロリコン神父や

魔道書を愛した貧乏探偵や

根の国の王になったある世界の日本神話の英雄神など。

 

混沌している人格達の中に個性的な人物のも含まれている。

 

「意味が分からない」

そう呟くのが精一杯だった。

 

 

「今なら世界を滅ぼせる存在と神聖中華連邦が付いてきますよ?四葉が最強ということを世界に知らしめることが可能です。UNSAなんて目ではありません。それと娘の幸せを考えてみてください」

 

これは取引。契約。

悪魔の囁き。

 

誰もが一度は憧れたことがある最強。

そして傀儡国家。元造には、この死者と機械の国が戦争で負けるとは到底思えなかった。

 

対価は娘。

 

報酬は最強。

 

この男は四葉にメリットしかない。

七草弘一とは比べ物にならないほど規格外の魔法師。そして目の前で見せてもらった奇跡の数々。

 

四葉が大陸の魔法技術を入手できたのもこの男のおかげ。

男は娘の真夜に執着していた。

真夜もこの男の事は嫌いではなかったようだ。

 

そして元造は人外と契約を結んだ。

この日から統一戦争が始まった。

 

 

 

 

 




次回からイチャイチャ。
自信はありませんが、精一杯頑張ります。


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晩餐会にて

本当は追記だけのつもりが字数増えたので投稿しました。
前話でのあとがきを守れなかった。


元造と野良が帰ってきたのは夕方を過ぎた頃だった。四葉家にいた連中は会議室に篭っていると思っているため中華連邦に行ったの気付かれていなかった。

 

 

帰宅から1時間後に分家の当主達を含んだ晩餐会が開かれた。もちろん深夜と真夜も居た。

 

「夕食を楽しんでいるところを邪魔して済まないが、この私から本題を喋らせてもらう。突然の話になるが私の娘の四葉真夜と七草家の七草弘一との婚約を取り消すことに決めた。これは私の独断だ」

 

元造は立ち上がり、話し出した。

それまで雑談していた分家の当主達は黙り込んだ。

 

「理由は真夜の婚約者でありながら、真夜を助けられなかったことに

非常に頭にきている。要するに、婚約者一人助けられない軟弱者に娘は渡さん。確かに真夜に護衛を付けてない我々四葉にも非がある。しかしそれを頭で理解しても、私の感情が許さないのだ」

 

元造自身、ただの八つ当たりと理解しわている。しかし七草家に八つ当たりをした程度で神の力と傀儡国家が手に入るなら考えていた。

 

 

「そして私は考えた。真夜を助けたこの男こそ、真夜の婚約者に相応しいと。皆の者が実際見たように、彼の魔法師としての才能は規格外と言ってもいい。私は彼を四葉家に婿養子で迎えたいと思っている」

 

分家の当主達は誰も異議を唱えなかった。ここに居る全員が納得していた。それを聞いた真夜は胸の鼓動が早くなった。何故かはわからなかったが。深夜も婚約に異議はなかった。

 

「最後に今ニュースで取り上げられている大漢崩壊の事で話がある。今、報道されている事は軍部がクーデターを起こし、政権を奪取したとされているがそれは違う。何故、急にこんな話をしたかと言うと四葉が関係しているからだ」

 

分家の当主や子供達は、突然の婚約解消から再度婚約の発表で驚いている中、大漢崩壊が四葉が関係していると聞いて、そちらに意識を向けた。

 

 

 

「真実はこうだ。私が彼に、真夜に手を出した大漢に報復を頼んだのだ。手段は問わないと。結果は精神干渉魔法で軍部を掌握し、大漢を滅ぼし国を乗っ取ったのだ。 彼は真夜を救出してくれた恩人で部外者。しかし本来、我々が行う報復を彼一人で行ってくれた。四葉の為に働いてくれた彼を、迎えないわけにはいかないだろう」

 

この話を聞いた分家の当主達の一部が、元造が精神干渉されている可能性を考えたが、直接口に出さなかった。

 

「私は彼を真夜の護衛として常時行動を共にさせる。真夜、構わないか?」

 

「構いません」

真夜は不満などなかった。

 

「では、食事を再開だ」

その後は、世間話や政治の事について盛り上がり、晩餐会は閉会した。

 

 

 

 

-------

 

 

 

「真夜さん。入りますよ」

3回ノックをして、中からどうぞと聞こえたので部屋に入る。しかし期待してような部屋ではなかった。

野良は可愛いぬいぐるみ等、女の子の趣味が溢れ出ていると思っていたが現実は甘くはなかった。

でも真夜は黒をメインとしたパジャマを着ていた。野良はしっかりとその姿を脳内に焼き付けた。

 

「野良さん、どうしました?」

真夜は突然の訪問に、取り乱す様子もなく冷静に対応した。

 

「突然すいません。心配になって真夜さんの様子を見に来ました」

彼の善性から来る他人を心配する良心と悪性の可愛い女の子を見たい気持ち半々でこの部屋に来た。

 

しかしこの部屋に沈黙が訪れてしまった。野良は終始笑顔のままで気まずい雰囲気が流れていた。その沈黙も破ったのは、真夜だった。

 

「貴方は一体何者なんですか?」

元造は真夜に何も伝えていないようだった。後は真夜の信頼を得て、仲が進展すればこちらの物。

ここで嘘偽りなく語ることにした。

 

「私は真理。貴方達が世界、宇宙、神と呼ぶもの。貴方を助けにこの世界に来た人外です」

 

この世界に来た目的。

何故、大漢を滅ぼしたか。

彼の口から語られた。そして最後に。

 

「私は一生、真夜さんを護り続けます。この命に代えても。真夜さんは私の事嫌いですか?」

 

「嫌いではありません。命の恩人として感謝しています。これからは真理と呼べばいいのでしょうか?」

 

彼は迷った。真理という名は彼の両親や兄弟達にも当てはまる。今回の彼は少なくとも正義として、この劣等生の世界に干渉したのだが、別世界では黒幕を上回る絶対悪として干渉したこともあった。

 

よって名前が必要だと判断した。

彼自身がもっとも憧れを抱いている人物の名前にすることに決めた。

 

「本名は真理なのですが、それは私以外の同族も同じ名なので偽名ですけど九郎、大十字九郎でお願いします」

 

彼は野良猫では無くなった。

そしてすぐに元造が四葉の総力を上げて戸籍を作成。日本国籍は取得できた。

 

 

 

 

 

 

 

西暦2062年、翌日に魔法協会を通じて十師族、師補十八家、百家数字付きなどの有力魔法師に対し通知がされた。

 

四葉真夜は無事、救出されたこと。

場所は旧大漢だったこと。

 

旧大漢の軍部の魔法師部隊に人体実験及び暴行を行われかけた為、軽度の男性恐怖症になり、救出した男と四葉の一族以外に心を開かないので、七草弘一との婚約を破棄すること。

 

そして、救出してくれた男。

大十字九郎を新たな婚約者にすること。

 

有力魔法師達は魔法協会にある私書箱宛に祝電を送ったが、その多くは娘の救出の事だった。

 

七草家は異議を申し立てたが、四葉は一方的に無視した。

七草弘一は真夜に会いたがっていたがそれは叶わず、電話すら繋がらなかった。多くの家が大十字九郎の経歴を調べたが何も出てこなかった。

 

それとは別に、四葉が他の十師族に大十字九郎の魔法行使する映像を送った。家ごとに違う反応があった。

CAD無しで魔法発動、強度、規模、サイオン量が規格外と言うのが共通認識だが一条と十文字は四葉に大十字九郎に面会を要請したが全て拒否された。

 

 

日本の有力な魔法師一族や政治家達は軍事同盟を結んだ大漢が滅んだのは四葉に手を出したからと口を揃えて言う。

 

この話には続きがある。誰が言い出したことだが現在の神聖ソヴィエト中華人民社会民主主義連邦共和帝国、別名中華連邦が、回りくどい言い方をすれば四葉と繋がっていると。ストレートな表現をすれば四葉に乗っ取られたと。十師族の四葉家の得意系統は精神干渉。辻褄が合い、魔法師や政治家達の間でそういった噂が絶えなかった。

 

日本の魔法師一族が同盟国を滅ぼしたのは国の体裁に関わる為、国を上げて制裁を加えようとしたが、中華連邦の大総統閣下が首相に直接電話を繋ぎ圧力をかけ、四葉家に対する制裁を阻止した。首相曰く、国の存亡がかかっていたらしい。

 

噂が真実となり有力な政治家達は自らの保身の為、四葉家に媚を売るようになった。それは間接的に日本が四葉に支配されることを意味していた。

 

 




次話は一気に大越紛争まで飛ばします。
理由は真夜が好意を抱く過程が思いつかないので、デレからなら何とか書くことができると思ったからです。
早く、達也を登場させたい。


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蠢く悪意。四葉による支配。

衝動書き

相変わらずの駄文


「お父様! 野良さんと私が子供を作るなんて、可笑しいです!」

 

四葉 元造は野良の能力を高く評価していた。真夜との仲は認めているが、四葉の為に深夜と野良との間に子を作らせようとしていた。

 

「四葉の為と言っているだろう? 優秀な血を残して欲しいのもあるが、野良君程の男は早々居ないぞ? 」

 

元造は欲を出し過ぎていた。否。悪魔に魂を売ったのだ。

 

大漢を個人で滅ぼし、独自の国家を作る手腕と技術。人権を意図もたやすく踏み躙り、日本国の実質的な支配者になった男。

 

その男が四葉に尽くす理由は、真夜。即ち、真夜の姉である深夜との中をも深めることによって、更に四葉家に尽くし、発展に繋がると考えていた。

 

しかし誤算だったのは、その思考すら野良という男による植え付けられた物であることだ。元造は気が付いていなかった。

 

「私では不服なのでしょうか? 」

 

野良は尋ねる。自分の何処が気に入らないのか理解不能だったからだ。

 

「貴方には真夜が居る。私が入り込むなんてあり得ない」

 

「これからお互いの事を知れば、問題無いと思います。変な話ですが、真夜様と深夜様は、はっきり申し上げると私の好みです...」

 

深夜は彼の事は、怪しいと思っていたが妹の真夜を連れ戻した時から、妹に尽くす彼を見て、羨ましいと思っていた。

 

顔も声も悪くは無い。お互いの事を信頼しあっている姿を見て、彼みたいな男性が私にも居たらと、考えた事もあった。

 

無意識の内に魅力されているのを、彼女は気がつかなかった。

 

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

 

 

全てがこの男の計算の通りとは気が付く人間は存在しなかった。存在する訳が無い。

 

その性質は正に邪悪。自分が正しいと心の底から信じている人外。自分の思い通りに事を進めるのが好き。人の心に漬け込み、人心掌握なんて朝飯前。

 

そして全能にも等しい力を持っている為、尚更たちが悪かった。

 

その人外は今、日本国における主要官僚と密会していた。

 

「全て順調。計画通りだ。今後の我が国の方針として、売国奴で過激な人間主義者共を粛清する為に、独立治安維持部隊を創設し、治安維持法を再び施行する。情報統制は勿論のことだが、法律の改正をしなければならない」

 

「魔法師は確かに非魔法師からすれば恐怖の対象でしか無いだろう。しかし、その力を国の為に活かすことが重要だ。その為に魔法師の人権を保障する。魔法師を差別する者は強制収容所送りにする。私利私欲の為に魔法を行使するのは原則禁止。破った者は強制収容所送りにする。しかし特例として自衛の為や救助活動等に魔法を使用する事は許可する」

 

「そして積極的に魔法師適性検査を実施する。魔法師は数が不足しているからだ。更に全ての国民に魔法師の正しい知識を教える。そして最後に国立魔法大学付属高校の教師が不足している為、国防軍より優先的に人員を派遣する。税金泥棒で無能な軍より、この国の為に人材を育てる事は優先事項だ」

 

この場にいる官僚達は、全員賛同してくれた。当たり前である。全員が無意識の内に、野良に魅力されているからである。

 

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

 

日本に新たな法律と、警察の権限を凌駕する部隊が発足された。

 

・魔法師人権保護法

我が日本国は魔法師の基本的人権を保障するものとする。魔法師は兵器では無い。

 

魔法師に対して、差別的または侮辱的発言をした者を人権侵害として拘束する事が出来る。

 

 

・特別魔法禁止法

日本国内で私利私欲の為に、魔法を使用する事禁止する。

 

特例として、自衛、救助活動、警察活動等に協力する場合は魔法の使用を許可する。

 

 

・魔法師教育推進法

魔法大学付属高校の教師をする者に、任期に応じて援助金を支給する。

 

 

・魔法師適性検査法

満15歳の男女に魔法師としての才能があるか確認する検査を毎年行うものとする。

 

 

以上が野良が望んでいた法律だ。しかし野良の悪意は止まらない。

 

 

・独立治安維持部隊

政府直轄の特殊部隊。

国防軍とは指揮系統が異なり、優先度は警察や国防軍を上回る。

 

銃の携行を許可。身柄拘束・尋問・処刑が許可された超法規的機関。

 

主な任務は過激な人間主義のデモの弾圧や人間主義者の拘束。公にされていないが収容所に連行することが出来る。そして四葉の敵を暗殺する事。

 

部隊員の構成は帝国から集めたクローン部隊。その数5000人。部隊に所属している全員にメタルギアシリーズに登場したヴァンプのナノマシンを投与している。見た目は白の覆面に右肩が真っ赤に染められた黒の軍服。不死身で幾らでも補充が効く軍隊。

 

 

 

国防軍陸軍第1師団は九島家の派閥に属し、千葉家の影響力は警察及び陸軍の歩兵部隊の約半数が門下生。

 

独立治安維持部隊は、四葉の為の四葉による四葉による部隊。

 

この独立治安維持部隊創設や新しい法律に反対した人間は皆殺しにしている。原作に関わらない人物限定だったが。

 

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

 

「寂しかったんだから! 」

 

真夜は不安でしょうがなかった。野良が父と仕事に出掛けているのを知っているが、朝昼夜構わず常に一緒にいると、居なくなった時に心に穴が空く感じがしていた。

 

野良はただ抱き締めた。二人に言葉は要らない。行動で示すだけで伝わる。

 

しかし、真夜だけが寂しがっている訳ではなかった。

 

「真夜。次は私の番よ? 野良を譲りなさい。私だって寂しかったんだから」

 

そうして野良を巡る乙女の戦いが始まる。それが彼女達の日常だった。

 

 

 




独立治安維持部隊の元ネタはガンダムOOに登場したアロウズです。
それにボトムズのレッドショルダーを混ぜた感じです。

メタルギアでもヴァンプのナノマシンは反則だと思います。

次話は第三次世界大戦を少しだけ描写して、大越紛争に飛び、子供達が登場します!


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何が始まるんです? 第三次世界大戦だ。

西暦2078年。

大漢崩壊から数16年が経った。

濃密で色々な出来事が沢山あった。

俺は真夜ちゃんと深夜ちゃんと仲良くなるように励んだ。

 

真夜ちゃんと深夜ちゃんとは順調に仲良くなっていった。以前、真夜ちゃんが寝る時は扉の前で不眠不休で護衛していたが葉山さんに見つかってしまい、真夜ちゃんに告げ口されて部屋の中で壁に寄り掛かり、寝たふりをするようになって、いつの間にか、一緒に寝るようになった。まぁそれだけではないが。今ではもっと深く愛し合う仲になった。深夜ちゃんが婚約者になってから3人で寝る様になり、毎回俺の取り合いになる。

 

 

第三次世界大戦。

これは寒冷化による資源不足により、大亜連合がロシアの地に眠る資源を狙って、昔から大亜の得意な戦術である、領土主張からの国民派遣という事をしたが、ロシアは彼等を拘束し、シベリア送りにした。

 

その対応に大亜連合がイチャモンを付けて、第三次世界大戦が始まった。最初は大亜連合とロシアだけだったが、寒冷化による資源不足に食糧難が、世界各国で起こった事により、ロシア.大亜連合.インド.EUが中東を征服しようとした。

 

一方でアメリカは、この情勢化で周辺国家を次々と併合していった。恐らく、ロシアを牽制する為と思われる。

 

しかし中東でも資源不足で、石油は殆どが枯渇していた。そして全世界は食糧難に陥り、同盟国同士で殺しあう様になった。

 

大亜連合は東西南北に侵攻を始めた。神聖ソヴィエト中華人民社会民主主義連邦共和帝国...以降、神聖帝国と呼ぶ。神聖帝国は侵攻されたが、返り討ちにしていた。

 

神聖帝国の地上部隊はメタルギアシリーズの兵器達、ピューパ.コクーン.クリサリス.ピースウォーカー.ZEEK.サヘラントロプス.月光.ラプター.RAX.RAY達で構成された、特殊機構師団。ボトムズでも良かったが、確実に劣等生でなくなり達也が異能生存体擬きになるので、渋々却下した。

 

空は宇宙要塞マクロスで登場したVF-1を航空機として採用している。言っておくが、変形出来る点も素晴らしいが、動力が熱核反応タービンエンジンFF-2001は、VF計画の全領域性能の根幹となる新技術であり、取り込んだ大気を高熱圧縮して推進剤として噴射するため、大気圏内ではほぼ無限の航続性能を可能にする。

 

初期案ではコジマはまずいので自重した結果、マクロスになった。

 

海軍は本来なら、アルペジオの霧の艦隊にしたかったが、達也達が生まれる前に劣等生世界が征服可能な為に、自重した結果が、アーセナルギアに無人のRAYを大量に搭載することにした。

 

スターウォーズの様に、魔法に優れ体格も優れた男女をクローンで量産し、HELLSINGの最後の大隊の様に改造し、体内にメタルギアシリーズのヴァンプのナノマシンを注入し、不死生を強化した。

 

勿論、死者を蘇生させて部隊に編入はしている。分かりやすく言うならば、ゼロの使い魔のレコンキスタの連中と思ってくれて構わない。

 

神聖帝国の存在により、大亜連合はアラスカに向かうことはできなかった。何故なら、アーセナルギア達が海上封鎖をしていたからだ。

 

一方で日本は、寒冷化により作物等に壊滅的な打撃を受けたが、神聖帝国から秘密裏に輸入した食物を四葉主導で格安で売ることによって、四葉の評価と財政が潤う様になった。そこから四葉が政府と連携して、農家と連携して品種改良した物を提供することにより、日本の農業を立て直した。

 

エネルギー問題だが、四葉がダンボール戦機のエターナルサイクラーを秘密裏に大量に起動させる事によって、全国に電力を配給した。形としては電力会社が四葉から買い取る形になるので、四葉の財政が潤う。

 

 

第一次大亜侵攻作戦。

作戦名は夜風。それは神聖帝国がUSNAを同等かそれ以上と呼ばれるようになった出来事だ。内容は大亜連合と第三次世界大戦中に新ソビエトとなった旧ロシアに強襲を掛けるだけの内容だ。

 

第一次では機動兵器を投入しなかった。主に死体兵とクローン部隊を投入した。戦闘の内容は奇襲攻撃で殺戮の限りを尽くした。民間人、軍人問わず。

 

自己加速術式よりも速く走り抜け、痛みを感じず、殺戮の限りを尽くす化物。弾薬が切れればナイフで殺す。もし壊れてしまっても素手で殺す。

化物の前に戦車や戦闘機は無意味。当たらないのだ。速すぎて。大亜の魔法師を含む軍隊は蹂躙された。軍勢の勢いは首都に迫る勢いだったが何故か撤退した。理由はこのままでは遊びで大亜細亜連合を滅ぼしかねないからだ。しかし、よく考えてみるとこれから生まれてくる子供達のことを考えると滅ぼすのも悪くないかもしれない。しかし子供達の活躍を見たい気持ちもある。今回は神聖帝国は撤退した。

 

そのことを各国の首脳部及び、軍の上層部は重く受け止めた。

 

そして神聖帝国が核を使おうとしたので、この俺と四葉が阻止した。

 

これが魔法師達の時代の幕開けだった。四葉と俺の評価は鰻登りだった。

これこそが、自作自演だ。

 

 

 

 

__________

 

 

 

 

 

「同じ日に妊娠して、同じ日に出産するなんて、ある意味四つ子よね」

 

「そうね真夜。鉄也さんが姉妹丼という性癖を持っているおかげで、二人同時に双子をお腹に宿すなんてね。鉄也さんのスケベ根性のおかげなのかしらね? 」

 

真夜と深夜は笑う。彼女達のお腹には双子がいる。合計4人。

 

「スケベなんて酷いじゃないか。俺は二人との子供が欲しかったんだ」

 

俺は二人の臨月のお腹を撫でた。するとお腹の中にいる赤ちゃんが動いた気がした。

 

 

「鉄也は子供達の名前は決めているの? 」

 

「そうよ鉄也さん。名前を付けるのは俺の仕事って言っていたよね? 」

 

二人から問い詰められる。俺は答えることにした。

 

 

名前も決まってる。

容姿も決まってる。

能力も決まってる。

思考も決まってる。

 

全てが決まってる。

全ての設定完了。

 

「長女を真華(まどか)。長男を達也。次女を深雪。次男が深也だ」

 

「名前から察するに、姉さんよりも私が早く産むのね? 」

 

「鉄也さんにしてはいいセンスじゃない。真夜が先に産むのが癪だけども」

 

また始まったね。喧嘩するほど仲が良いとは言うけども。

 

 

 

 

_________

 

 

 

 

次の日、二人共無事に出産した。

 

真華(まどか)、達也、深雪、深也の順に生まれた。俺の仕事はまだ終わってない。

大越紛争に介入して大亜連合を虐めないといけないからな。

 




感想くれたら、嬉しいですね(チラっ


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大越紛争と達也について。

独自理論展開。
からの独自設定。

温かい目で見てね!






大越紛争。

それは大亜連合が南下をしたことによりベトナム軍との間に起こった紛争。

日本は表立ってベトナム軍を支援するわけには行かなかった為に、風間玄信を単身送り込んだ。そしてあまりに活躍しすぎたために出世街道からは外される羽目になった。

余談だが新ソ連とUSNAも介入している。

 

それが原作。

 

しかしここは原作に似て非なる世界。

日本国は十師族の四葉に牛耳られ、常に情報統制が置かれる平和な国。

 

魔法師の地位は野良、四葉 鉄也の英雄的活躍により日本国では非常に高いものとなった。

 

そして四葉 鉄也は二人の女性の間に子を作った。

その情報は業界を問わずに世間を賑わせた出来事だった。

 

 

 

 

 

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「風間君。俺が大亜を殲滅するけどいい? このままだとクソッタレの白人共に介入されてしまう。そうなってしまったら君の活躍も無駄になる。そうだろう? 」

 

風間玄信。遠い未来に独立魔装大隊を率いる男。

そんな彼は、日本の裏事情に詳しい者なら知っている日本を支配する男。

魔法師で四葉の英雄と呼ばれる、四葉 鉄也が目の前にいた。

 

「英雄と呼ばれる貴方が来てくれたのは非常に心強いです。しかし、本当にお一人で大丈夫なのですか? 大亜の軍の規模は万を優に超えているんですよ? 」

 

彼は笑った。風間はその笑いが理解できなかった。

 

「実に簡単だよ。問題ないさ。それに君は一人でここまで頑張ったんだ。この俺が一瞬で終わらせよう」

 

 

 

 

 

 

四葉 鉄也はある魔法を使用した。厳密には魔法ではない。

正確にはそれは将来、長男が使用する魔法に似ている技だ。

 

代表的なのは冥王計画のゼオライマーの冥王攻撃や、デモンベインシリーズのデモンベインのレムリア・インパクト。

 

マテリアル・バーストは質量をエネルギーに分解する魔法。

上に上げた2つは平行世界からエネルギーを取り出す。それも無尽蔵に。レムリア・インパクトに限っては無限熱量とか訳の分からない事になっている。

 

 

 

「茶番は終わりだ」

 

 

大亜の位置なんて手に取るように分かる。

何故、分かるのかは簡単だ。分かるもんは分かる。

ただそれだけ。

 

鉄也が両手の拳を合わせると、大亜の軍隊に無慈悲な贈り物が届けられた。

 

 

 

 

 

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原作と違い、風間玄信との飲みに行く程度の仲になった。

このお陰で独立魔装大隊が出来た時に、安心して達也と深也を預けることが出来る。

 

それは置いておくとしてだ...

 

 

「達也の魔法演算領域が『再成』『分解』に占有されてマトモに魔法が使えないの!私のせいだわ。私の魔法演算領域が歪だから達也も...」

 

俺が大越紛争に行っている間に、子供達の魔法演算領域を調べてもらった。

結果は分かりきっているが。しかし、真夜が自分を責めているのは納得がいかない。

 

「真夜が悪いわけじゃない。魔法をマトモに使えないなら、使えるようにしたらいいじゃないか」

 

「どうやって!? 仮想魔法演算領域は性能もイマイチで情動を消さないとダメなのよ!」

 

長女の真華。次女の深夜。次男の深也は魔法演算領域に異常はなかった。

深夜は自分の子供達は異常がなかったため、妹を慰められなかった。

 

「簡単だ。簡単すぎる。ある方法を使えば簡単だ。でもこれは非人道的だ。しかしやらなければならない! 」

 

 

それは精神を植え付ける。

分かりやすく言うならば精神ごと人格を植え付けることだ。

エア・ギアという漫画をご存知だろうか。

 

その登場人物に鰐島亜紀人(わにじま あきと)というキャラが居る。

脳基移植(ブレイン・チャージャー)という技術で多重人格になったキャラだ。正確には多重人格ではないが。どちらかと言うと初代遊戯王の武藤 遊戯とアテムの関係に似ている。

 

多重人格者の精神は同一だろうか。

同一なのかもしれない。同一じゃないかもしれない。

精神という大きな家に、部屋という人格が多数存在しているだけかもしれない。

精神の共有だ。これが解離性同一性障害と思っている。

 

もし肉体という土地に、精神という家があり、それが何件もあったら。

精神が人格によって独立していることに成る。例に上げるなら武藤 遊戯とアテム。

まぁ武藤 遊戯の場合はアテムの精神が乗り移っているから正確に多重人格ではない。

 

結論を言おう。スパロボだったら精神コマンドが別々だから問題ないよね!

 

 

 

 

 

 

 




精神が特定の人格を守るために新たな人格を作るなら、魔法演算領域は共有。

しかし精神そのものを移してやれば、人格と魔法演算領域付き。

即ち達也は2人分の演算領域ゲット。

次は幼少期と一気に沖縄に飛ぶよ!

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