艦これ ~水上の陸戦型ガンダム~ (はりゅー)
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蒼き世界で

どうも!はりゅーです!
え?東方の小説は?
(そっと遠い所を見る)

いやーガンダムオンラインの方でガーベラテトラに参ってしまってですね...
なんですかねあの極太ビーム砲は

まあ不定期の更新になると思いますがそこはよろしくお願いします



___輝く星が幾千に煌めき幻想的な夜空を作りだす。

砂浜の海岸。同じリズムを繰り返している波の音はまさに海と言う雰囲気を醸し出している。

だがその中に無機質で人口的な物が一つだけ混ざっていた___

 

「う...あ...」

体中が痛い、熱い。

力を振り絞り体を仰向けにしようとする。

だが何かが当たって仰向けにできない。

なら取ってしまおう。

「ガシャン!」

機械的な音と共に背中の何かが外れる。

「くっ...っあ!はぁ...はぁ...はぁ...」

やっとの思いで体を動かし目を開ける。

 

そこには満面の夜空が広がっていた。

耳を澄ませば波の音も聞こえてくる。

きっとここは海なのだろう。首を動かす気力もないので見えないが。

 

だが、そのうちに別の音も聞こえてきた。

「バチィ、バチバチ」

何か火花のような音だった。そこで気が付く。

 

ここは...どこだ?

そして同時に

 

何故自分が喋っている?

 

二つの疑問が浮かんだ

もちろん誰も答えてくれる者はいない___

 

 

___水平線から日が昇ってきた。

朝だ。

 

気力も戻ってきたので取りあえず自分の置かれた状況を考え直す。

まずは自分の事。

何故自我を持っているのか、声が出るのかは結局わからなかった。

MSに口どころか声帯なんてないのであるとしてもスピーカーぐらいであるがこの声は全く人と同じ声である。

わからないことばかり考えていても仕方ないので別の事を考えることにした。

 

次に体が人と同じサイズになっていること。

本来ならゆうに18mを超える巨体であるはずなのだが今は人と同じ1.8mくらいか...

この砂浜などで動く分にはむしろこちらの方がいいだろう。

 

そして体の損傷、これが解決すべき問題の一位だ。

重大な破損こそないものの一部回路の切断、装甲の破損など細かなところが目立つ。

おそらくここに来る前にゲリラかもしくは旧式のザクにでもやられたのであろう。

下手にスカート付や青いザクのような機体と戦ってはこの程度では済まない。

 

さらに武装もあるらしく足の二つのラックにはビームサーベルが二本。

背中のコンテナに180mmキャノンと弾薬。

腰には100mmマシンガンと予備マガジンが二つ。

更に最初握っていたのだろう陸戦用ビームライフルが1つ。

腕に付いている陸戦用シールドが1つ。

装備は十分だ。戦える。

 

しかしここはどこだ?

見渡す限り海岸と海、内陸はジャングルが広がっている。

ジャングルはとても深く入ったら迷ってしまいそうだ。

こちらに行くのは懸命ではないな...

 

となると海か...

一応腰までは水に浸かっても大丈夫なので入ってみるか。

 

だが、足は沈まなかった。

水に浮いたのだ。




少し今回は急いでいたので短くなってしまい艦これ要素もなかったですが次はみっちり書く予定なのでそれでは!


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遭遇

どうも、はりゅーです
いやぁ不定期とはいえこれはさすがに書かなきゃあれかなと思い...
WoTとかやってると時間を忘れますね(白目


___浮いた?

慣れない感覚で一瞬頭が混乱する。

しかしバランスを崩したのだろうか、体は後ろに倒れる。

「うぉっと」

無意識に背中に水面が当たると思ったのだろうか、背中に意識が集中したらしい。

 

ゴォォォォォッ

 

「うあっ!?」

背中のバーニアが点火し体が元の体性に戻る。

 

「はー...びっくりした...」

バランスを取り戻し意識が足元に戻ると不思議と背中のバーニアの炎は消えていた。

 

もしかすると体の部位に意識を集中させるとそれに対応した部位の装備が発動するようになっているのだろうか?

試しに右ふくらはぎに意識を集中させてみた。

 

ガシュッ

 

機械音と共にふくらはぎのビームサーベルを収納する部位からサーベルが出てきた。

それを手に持ち同様に意識を集中させる。

するとサーベルの持ち手の先の部分からピンク色のビームが伸び、高温をまとう。

どうやら装備の使い方はこれでいいようだ。使い方さえわかればどうにかできる。

尚、射撃武器は引き金が付いておりこれは引き金さえ引けば発射できるようだ。

弾薬は重要なので温存するため確認はしていないが。

 

しかし、これからどうしたものか...

陸地は複雑な地形でレーダーが効きそうにない。

かといって海は見渡す限り海。

地平線の彼方まで陸地はありそうにない。

となるとこの陸地を一周した方がいいだろう。

港があればそこで事情を聴くのが一番だろうが…もし島なら無人島の可能性もあるわけだ。

かといって大陸の一部だといつまでたっても人がいる場所にたどり着けない可能性だってある。

だが悩んでいても仕方がない。運が良ければたどり着けるはずだ。

 

よし、行動に移そう。

そう思った矢先熱源レーダーに多数の反応が引っかかる。

方角は海の方、北へ約15kmの場所だ。

ミノフスキー粒子がないのかレーダーが広範囲に効くため今までレーダー網を張っていたのだが…

メインカメラを最大倍率にしてその方角を見る。

するとそこにはこの世の物とは思えない物。

いや、人だろうか。

ぼやけてこそいるものの人型の何かが水上を滑走していたのだ___

 

___後2つ!

目標から目を離さずに無線で僚艦に連絡する。

「損傷の激しい初雪は援護に回って!白雪と叢雲で回り込み正面は私と深雪で押し込む!」

「「「「了解」」」」

速度を最大船速まで引き上げ目標に突撃する。

前に出て艦砲射撃を行っているのは重巡クラス、だが多数に被弾した後があり主砲の発射速度は低下している。

そして後方には軽空母クラス、こちらは大破炎上しており艦載機も飛ばすことができないらしくもうじき沈むだろう。

 

敵の砲弾を避けながら肉薄していく。重巡クラスには駆逐艦の砲では攻撃が通らない。

ならば魚雷を使って沈めるしかない。

「軽空母クラスが沈んだわ!今よ!」

無線から空母の撃沈報告が入る。

「全艦魚雷斉射!てぇええええっ!」

両足に付けられた4連装酸素魚雷が発射され、残った重巡クラスに合わせて32本の魚雷が一斉に襲い掛かる。

前後から16本ずつ魚雷が来るのだ、手負いの重巡洋艦が挟撃を避けられるわけもなく、高い水飛沫と共に海底へ沈んでゆく。

 

「よし、当海域の目標の殲滅を確認。これより帰投します」

無線の出力を上げ鎮守府に繋ぐ。

「了解、ご苦労様だった。しかし気は抜くなよ、突然現れて奇襲で全滅などと最悪の事になりかねないからな」

司令官の労いと慢心を注意させる声が聞こえ、一安心。

鎮守府への仮の報告を終え、全艦揃っている事を確認する。

「よし…全員揃ってるよね?」

「全員…揃ってる…」

「あー疲れたぜー」

「でも、気は抜かないでね?」

「まったくよ。一人でもいなくなったら困るのはみんななんだから」

それぞれ初雪、深雪、白雪、叢雲とそれぞれの反応を見せる。

しかし、この編成で戦い始めてもう数ヶ月が経過していた。

 

特Ⅰ型駆逐艦で構成されたこの水雷戦隊、個々の練度は高かったり低かったりするがそれでも連携を強化し今まで強敵を撃破してきた。

しかし、深海棲艦はどんどんと強くなっていき最近では「鬼」や「姫」クラスを見かけたという話も聞いている。

やはり駆逐艦5隻だけだと火力不足が目立ち、制空権も取れない。

索敵機も飛ばせないと少々苦しい。

これには鎮守府が存在する位置的にも問題があり、最前線のラバウルやタウイタウイなどは勿論のこと本土防衛の要となる横須賀、呉、佐世保などに主力が振り分けられておりその中継地点である場所のさらに支部と言う微妙な立場の鎮守府であることから戦力が振り分けられることは少ない。

しかしそれでも最前線の警戒網を潜り抜けてくる敵艦隊が存在するのも事実。

それを迎撃し中継地点に近づけないようにするのが我が鎮守府に課せられた任務だが、どうやら最前線も戦いが激化しているようでよく今回のような準打撃艦隊まで抜けてくるのだ。

 

「うーん…やっぱり火力が欲しいなぁ」

心の中で言ったつもりなのだったが口に出ていたらしいく

「そうだよなー、今回も少し厳しかったし」

深雪が同意するように話しかけてくる。

「まあ、戦果を挙げれば配備してくれるんじゃない?ヨーロッパの方も掃討作戦が完了したらしいしそこら辺の戦力が日本に来るそうよ。まあ主力から外れた巡洋艦ぐらいなら来るかもしれないわね」

「そうすれば…楽になる…」

そこに叢雲や初雪も話に入ってきた。

「みんなもそう思う?やっぱり軽空母か巡洋艦ぐらいは欲しいよねぇ」

帰ったら司令官に進言してみようか、そんな事を考えていた時突然

 

「待って!吹雪姉さん。電探に感あり、南方に15km 数1!」

叢雲から報告が入り、咄嗟に指示を出す。

「私と叢雲で確認してくる。他の三人はここで待機しておいて」

前線から敵が抜けてきたという情報はないため遭難した味方と言う可能性が高いだろう。

敵が発見されるとこの周辺海域の鎮守府すべてに情報が伝達されるため、敵と言う可能性は低い。

が、もし敵だと自分一人だと対応しきれないため念を入れて叢雲を連れていく。

叢雲はこの艦隊で練度は高い方であるため、組めば軽巡洋艦クラスでも対応は可能だ。

「了解」

叢雲の返事を聞き南方へ舵を向ける。

「気を付けろよー」「気を付けてね」「がんばって…」

それぞれの声援を背に受け速度を上げる。

なるべく味方であって欲しいが___

 

___うお、こっちに気づいた。

分断して近づいてくるということはこちらを確認しに来たのだろう。二名が向かってくる。

さて、どうするべきか。先ほどの戦いを見る限り普通の女の子のようだ。

いや、水に浮いて武器を扱う時点で普通ではないが…

とりあえず話が分かるような人であってほしいと願う。味方以外即発砲なんて危険なのは御免被りたいものだ。

 

そしてお互い目視で確認できるような距離になった時だった。

急に先ほど使っていた銃?のような物をこちらに向けてきた、まあこうなるのはわかっていたんだが…

まあよくわからない無機質な物が海面に浮かんでいたら誰でも警戒するものだ。

 

急いで手を上げ戦意がないということを伝える。

解ってくれたのだろうか、発砲はせずに話せる距離までに近づいてきてくれた。

「そちらの所属と艦名は?」

黒髪の方の女の子が武器を構えながら訊ねてくる。

「こちらは地球連邦東南方面軍第19MS中隊所属、艦名は…」

一瞬言葉を詰まらせてしまう。艦名とはサラミス級やコロンブス級などの艦名と言うことだろうか?

「艦名は?」

再度女の子が聞き返してくる、ここであまり怪しまれたくない。

いや、既に十分怪しいのだが。

しかし何と答えようか。コードネームでいいか。

「艦名は…ヤマトタケルだ」

ヤマトタケル。部隊長が宗教に興味があり部隊のMS全てにそれぞれの神の名前を付けていた。

確かこの名前は昔ニホンと言う地域にあった神道とか言う宗教の神だったか。

そして神が大量にいるらしい。まあMSに神なんて関係ないのだが。

 

「ヤマトタケル…ですか」

黒髪の少女は白髪の少女と話したかと思うと通信を始めた。

そして数分の間通信をすると少女は

「わかりました、当海域は第07鎮守府の管轄下にありますのでご同行願えますか?」

と訊ねてきた。もちろん拒否する理由もなく、むしろ拒否したら危険な気がしたので

「了解した」とだけ伝える。

黒髪の少女は白髪の少女に「他のみんなに説明してきて、ここから西に10kmの地点Hで合流して。いい?」

と指示を出していた。

そして見送りだすとこちらを振り向き

「それでは私についてきてください」

と言い水面を駆けだした。

置いて行かれるわけにもいかず自分も速度を上げて黒髪の少女に付いていく。

 

「あ、自己紹介まだでしたね。私は特Ⅰ型駆逐艦の吹雪と申します。以後お見知りおきを」

追いつくと吹雪と名乗った少女は自己紹介してきた。

「こんなよくわからない奴に背中を向けて更には自己紹介なんてしていいのか?」

とその場で思ったことを訊ねてみる。

すると吹雪は少し笑顔を作り

「いや、ヤマトタケルさんから敵って言う感じがしないんですよ…オーラって言うんですかね?それがないんですよ」

オーラと言われても全く分からないが敵意がないのは事実だ。それがわかってくれれば少しは安心できる。

しかしこれから先はどうなることか…まったく想像出来なかった。

ただ、一応ではあるが敵意のない者に会えたのは幸運だった。

なるように任せる。全く分からない世界で自分ができるのはそれだけだった___

 




どうでしたかー?
感想などいただけると狂喜乱舞します
まあ次回も不定期なると思いますがよろしくお願いいたします。


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初戦闘

どうも、はりゅーです

初戦闘とは口だけのような気がしますが...
正直言えばもう少し長く書きたかったのですが体育祭やらテストやらで体力が持たないのでこの程度にさせていただきました。



___レーダーに反応!

 

それは西へ走り出してから数分後の事だった。

変わらない海の景色に飽き飽きして考え事でもしようかとしていた瞬間頭の中にレーダー音が鳴り響いたのだった。

「距離は15km、数は4...小隊クラスだな」

レーダーから得た情報を確認し、呟いたはずなのだが声に出ていたらしい。

「? どうしました?」

「いや、こちらのレーダーに反応があったのだが近海に味方は?」

「え、いや、今日は輸送船はこの付近のルートを通らないからいないはずですけど...」

と、なると

 

「敵か?」

一番めんどうな事になりそうだ。

「おそらくは...そうですね」

はぁ、こちとら休みたいんだ。

 

「! こちらの電探でもとらえました!」

心の中で愚痴をこぼしていると吹雪が声を上げる。

「じゃあ、倒す必要があるのか?」

心底やる気がないであろうと自分でもわかる声で吹雪に問う。

「えぇ、遭難した味方もいないようですし」

あぁもう最悪だ、さっさとやってしまおう。

足に意識を集中させ速力を上げる。

「え、ちょっとどこ行くんですか!?」

吹雪が前に出て止めに入る。

「もちろんその敵を倒しにだよ、さっきの戦いであんたも含めて今はいないが小隊全員満身創痍だったじゃないか」

「そ、それはそうですけど...」

「じゃあやるしかないだろ」

そう告げるとまた速力を上げる。

「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!」

速度を上げた自分に吹雪も次いで速力を上げる

 

___あれか

レーダーに反応した敵を目視できる位置に捉える。

そしてそれは

「なんだあれ...気持ち悪い」

とても生き物とも何とも言えない禍々しいモノだった。

そこへ息を絶え絶えにしながら追いついてきた吹雪が口にする。

「あれは深海棲艦、いきなり現れてあっという間に制海権を取った化け物です」

言われてみれば確かに化け物と言う表現以外合わない。

 

肌色?は青ざめており黒い艤装のような無骨な物が体中に展開されている。

一見人型のようだがよく見れば小さい魚のようなものもいる。

 

「あんなのと戦ってるのか...心中察するぜ」

しかしこいつらを倒さなければ休むにも休めない。

「しかし...非常に厄介ですね」

「ん?何がだ?」

「あれは厄介な戦艦の中でもさらに上位のタ級、火力・装甲ともに通常とは比べものにならないんですよ」

つまり貧乏くじを引いてしまったということか。

「ここまで抜けてくるなんておそらく腕前も高いと思いますよ...」

あげく手練れときた。幸いにもこちらには気づいてないようだが。

 

「じゃあ、先手必勝と行きますかね...」

「? どうするんですか?」

「まあな、一応下がっておけ」

そう吹雪に忠告をすると左手に持っていたビームライフルを右手に持ちかえ左手でシールドを構え、タ級と呼ばれた怪物をロックオン、標準を絞る。

「背中を見せたが運の尽きと思えよ...」

完全に合わさった標準を見て小さく呟く。

 

そして

 

引き金を引き

 

眩しく輝くビームが虚空を駆け

 

青と黒の混じった化け物を貫く

 

それがこの世界で自分が放った最初の一撃。

ビームはタ級を紙とでも言わんばかりに貫き、雲の混じる青い空に消えていった。

遠くからでもわかる程の大穴がタ級の体に開き、そしてタ級は崩れるようにうつ伏せで倒れ海面とぶつかろうとする瞬間爆発四散する。

 

そして間髪入れずに止まったような時の流れを切り裂き残りの一体と二匹をビームライフルで撃ち抜く。

同じように撃ち抜かれた3体の深海棲艦は爆発四散、その残骸はすべてを呑みこむように海に呑まれた。

 

「レーダーに反応なし...敵の殲滅を確認」

敵がいなくなったことを確認し、一安心する。

だが、近くにいた吹雪はそうもいかないようだった。

「え...あ...」

初めて見るビーム兵器に動揺を隠せていない。

「おい、大丈夫か?」

吹雪の肩に手を置き体を揺さぶる。

「あ...は、はい、大丈夫です...」

流石に大丈夫なようには見えなかったので落ち着かせようと言葉を掛ける。

「大丈夫だ、あんたらと敵対する意思はない」

正直、これくらいしか落ち着かせる言葉は思い浮かばなかった

 

まあ、いきなり別世界の技術に触れたのだ。誰でもこうなる。

まあ別世界に送られたのは自分なのだが。

 

そして数分後落ち着きを取り戻した吹雪と共にH地点へ駆け出し、たどり着く。

その場で待っていたのは質問の嵐だった。




どうでしたか?やっぱり表現不足やら誤字やらなんやらあったかもしれませんがまた次回お会いしましょう。


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