姉と百合と吸血姫 (ほうとう)
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Why did you say that? What am I feeling?

初めての投稿です。
タグのとおり、最初はシリアス多めですが、段々ラブコメディぬしていくつもりです!!
百合の甘甘大好きですから!
では第一話始まるよ☆


ここは・・・夢の中だ。

だって私の目の前には、あの人がいるんだもん。私をおいていったあの人が。

 

「ユキちゃん、私はこれから、あなたと数年間離れ離れになります。でも大丈夫ですよね?ユキちゃんはいい子ですから、アキくんをまもってあげられますね?」

 

「嫌だ!行かないでよお姉ちゃん!!私、アメリカでも、お姉ちゃんのお世話するから!! 洗濯も、料理も、掃除も、全部私がやるから!行ってもいい、でも私のことは置いていかないで!」

 

「あなたのそういう気持ちが重すぎるんです、すこしは私以外にも気持ちを分けてあげなさい。」

 

あの人の言いたいことはわかる。でも私は・・・

 

「私はお姉ちゃんのために今まで頑張ってきたんだよ!?なんで嫌がるの?アキお兄ちゃんだけしかこの家にいないんだったら、私は何もしない!!お姉ちゃんに喜んでもらうためにやってきたのに、私のことは連れて行ってくれないの?そんなの酷すぎるよ!!」

 

どうしても私はあの人と一緒にいたかった。離れたくなかった。それでもあの人は私にあの言葉を告げるんだ。

 

「・・・だから、その気持ちが重いっていってるんです。正直に言うと、私がアメリカに行く理由は、あなたと離れるためです。」

 

やめて、言わないで、私にその言葉を向けないで

 

「今までは、これを言うのが怖くて言えませんでしたが、いい機会です言っておきましょう。  目障りなんです。毎日毎日お姉ちゃん、お姉ちゃんって・・・」

 

嫌だ、聞きたくない、言わないで。謝るから、今までのこと全部謝るから。少しでも好きになってもらえるように一から頑張るから。だからそんなこと言わないで

 

「いいですか?私はあなたみたいに、人に媚を売るような人が・・・」

 

媚なんて売ってない、ただあなたに喜んでほしかっただけなのに・・・

「大嫌いなんです。だから今度もし会うような機会があったら・・・その性格を少しでも直してくださいね?」

 

その言葉が私の心と体を貫いた。

 

はっとして目を覚ますと、涙がでていた。

 

「泣いちゃったんだ・・・」

 

もう何百回も見た夢なのに、なんで泣いてしまうんだろう?なんで、慣れてしまえないんだろう?なんで・・・なんであの人を嫌いになれないんだろう?

 




はい、重ーーーーーーーーーーーーーーい!!
まあ、シリアスなんてこんなもんですよね?さあ、どうなることやら・・・・

感想お待ちしてます!!


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レッツスタート二年生!

さあ、二話目始まるよ!!
玲さんがでるまでは、シリアスは無いかな?


「おっはよ~!」

朝、機嫌最悪になりながらも、目を覚ましたあと、私はクリーニングにだしたばっかりの制服を着た後、顔を洗いアキ兄さんの作った料理を食べる。朝起きて、着替えた後に洗顔をした後、朝ごはんを食べて歯を磨き、髪をセットしたら家を出る。これが私の毎日の習慣だ。(作者も同じ)

 

「おはよ。今朝うなされてたけど大丈夫?」

 

アキ兄さんが返事をしながら心配してくれる。やっぱやさしいなあ~、あの人の実の弟とは思えないよ。

 

「問題なし!いただきまーす」

 

あの人が行った後から、兄さんがすべての家事をしてくれるようになった。おかげで今は一流のホテルですべてを任せても大丈夫なほどである。まあ、全盛期の私ほどではないけどね~

 

「モグモグゴックン、また腕を上げたね、これからも精進ずるように!!」

 

「お褒めいただいき、ありがとうございます。師匠」

 

私がふざけたように言うと、彼もそれに悪ノリする。これが私たちの日常だ。

 

「さあ、そろそろ出ようか、初日から遅刻はヤバイっしょ。」

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

四月、新しい出会いの季節に、私たち兄妹は満開の桜に目を向ける余裕もなく走っていた。

 

「この馬鹿兄!!何であんたは、私の中学のころの制服を着ちゃうかな!?しかも、それに気づくのが、半分以上の歩いた後とか、てかあんたそれどこで見つけたんだよ!」

 

「なんかおかしいとは思ったんだよな~、クリーニングの人には最初に変な顔されたし、服を返してもらったあと、一緒に女物のウィッグがついてきたからさ~まさか僕のが洗えてないとは・・・」

「はあ・・・来週にもクリーニングに出しなさいよ」

 

あぁもう遅刻決定だなこれは・・・、もう疲れたし歩こう。

 

「ちょっと、雪菜!なに歩いてんの!!遅刻するよ!」

 

「もう遅刻だよ、アキ兄さん・・・」

 

 

校門についた後、一人の人間タンクローリーが仁王立ちで待ち構えていた。

 

「吉井兄妹、遅刻だぞ」

 

「おはようございます、てつ・・・鉄人先生」

 

「おはよう!てっちゃん!!!」

 

「もう鉄人でいいから、最低限、敬語と先生を言え。その点で言えば、吉井兄より下だぞ」

 

なん・・・だと・・・? マジかよオイ・・・それはつまり、この学園では死そのものじゃないか。

 

「そんな顔するな。大丈夫、お前だったら何とか社会復帰もできるさ。未来を捨てるなよ!!」

 

「はい!てっちゃん!!!」

 

てっちゃんは今にも怒り爆発しそうになった顔になったが、なんとか踏みとどまったようだ。

 

「まったく、お前らは・・・まあいい、これがお前たちのクラスだ。」

 

「うっわカッタ!見なくて良いやどうせわかってるし。」

 

「すまんな吉井妹、おれがふがいないばかりに、お前をFクラスにしてしまって・・・お前だったら、Aクラスも楽勝だったろうに。」

 

「てっちゃんのせいじゃないって。あれは、私が私の意思でやったものなんだから。てか、アキ兄さん、なにやってんの?」

 

この人は本当に何をしてるんだろう?クラスなんてわかりきってるのに・・・

 

「吉井、俺はお前が実は馬鹿なんじゃないかと思っていた」

 

「それは間違いですね。なんたって僕、振り分け試験の10問中1問のペースで答えられましたから!!」

 

やっぱりBAKAだなあ~しょうがない、武士の情けでバッサリ逝かして(真実を教えて)あげよう

 

「ああ、吉井、俺が間違えてたよ。」

バリッ

アキ兄さんが紙を破る音が聞こえた

 

「兄さん」「吉井」

 

「「あなた(お前)は馬鹿だ」」

 

吉井明久Fクラス

 

そんなバカなーーー!!!!!

 

こうして私の高校二年生の生活が始まった。




まあ、こうやって原作に突入するわけですよね


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What's upみんな!

じゃんじゃんいきますよ、三話め!!


「ここは本当に教室か!?」

アキ兄さんが驚愕している。まあ、確かにそうだろう、目の前にはホテルのロビーみたいな教室があるのだから。

 

「今年Aクラスを担任することになった、高橋です、あなたたちには~~~」

 

あの先生が言っていることは、生徒たちにはリクライニングシート、ドリンクなどが無償でもらえて、ほかに足りない物があったら言ってくれということである。なんかあるのかな?足りない物って・・・ 振り向けばアキ兄さんも同じようなことを考えていたようだ。

 

「ちょっとどいてくれる?」

 

振り返ると、見知った顔がいた

 

「あっ!優子!やっぱりAだったんだね!」

「えっ!?ひ、秀吉!?」

 

その彼女は少し不機嫌な顔をして、

 

「違うわよ、雪菜のお兄さん。アタシは秀吉の双子の姉の優子、よろしくね?」

「秀吉に聞いたことがあるな~よろしくね、木下さん、」

「優子でいいわよ、アタシも明久君って呼ぶから。」

「わかった、よろしく優子さん。」

 

なんか、私置いてきぼりで仲良くなっているみたいだ。二人ともすぐに人と仲良くなれるからなあ~いい人達だもんね。

 

「って、雪菜!あんたなんで、Aクラスじゃないのよ!せっかく頑張ったのに!!」

「あ~ごめんね優子~色々あってね~」

 

優子様はお怒りのようだ

 

「はぁ、まああんたのことだから、試験中に人助けして、そのまま試験抜け出したとかでしょ?まったく、本当にお人好しなんだから」

そうかな?アキ兄さんには負けると思うけど・・・

そんなこと言う優子はどこか誇らしげだった。

 

キーンコーンカーンコーン

 

まずい、本当に遅刻しちゃう。

 

「じゃね、優子また今度!行くよ、アキ兄さん!!」

「うん、じゃあね優子さん!」

「またね二人とも」

 

そして私たちのクラスに向かうのであった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「ここって、教室じゃないよね?」

 

アキ兄さんがそんなことを言っている。まあ、確かに今ここで百人にアンケートとったら、全員が廃屋と言うであろう所だもんね。

 

「兄さん、掃除してよ」

「そんな問題じゃないと思うよ?お小遣い一年分で手をうつけど」

 

やるんかい!!そう思いながら、新しいクラスへの期待と不安を背負って、ドアを開いた。

 

「遅刻だぞ!このクソ蛆虫野郎!!」

 

それを聞いた瞬間に殴った私は悪くない。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「いってぇ、明久だと思って叫んだのによう」

 

どうもこのゴリラは反省してないようだ。私が殴った後、美少女を侮辱した罪として、剣山のうえに、紐無しバンジーされたのに。頭皮から血がバーーー!って流れてたのに、なんで生きてるのかな?

「雄二、君には反省という字が無いのかい?」

 

アキ兄さんが雄二を馬鹿にしたように言うと、彼は落ち込んでしまった。まあ、BAKAにBAKAにされたらうつ病になってもおかしくないからね、気持ちはわかるよ。

 

「うるせーバカ久、お前は黙ってろ」

 

この二人の悪友同士で言い合っているうちに、先生が入ってきた。

 

「こんにちは、私は担任の福原 慎です。」

 

福原先生が名前を黒板に名前を書こうとした時、彼の時間は止まった。

 

「どしたの?あの先生」

「あ~、さっき見たらチョークの粉しかなかった。」

 

マジで?どうやって勉強しろって言うんですか、あのお婆ちゃんは

 

なんか、みんなが設備について不満を言ってるみたいだけど、先生いわく自分で調達しろとのこと。いいね!サバイバルだね!

 

「では、自己紹介をお願いします。」

 

「ワシは木下秀吉じゃ、こう見えても男じゃからな!」

 

周りの人は「そんなの関係ない、秀吉は俺の嫁」「馬鹿か、俺のだ」「馬鹿おr・・・」と言い争っている。秀吉は秀吉で

 

「婿じゃろう!?」

 

と言っている始末。婿だったらいいのかな?隣でアキ兄さんが、「こっちが性転換でもして婿にしようか?いややっぱり、秀吉に嫁になって欲しいし・・・」と、さすがに妹として聞き捨てなら無いことを言っている。犯罪はしないでね?

 

「・・・土屋・・康太・・趣味は・・盗s・・なんでもない、盗ty・・今のは幻聴」

 

等と怪しいことを言っている。私?私は恥ずかしくないよ?撮られたらカメラ壊すし、もし私の写真をも言っていつ男がいたら、一生見れないように目をつぶすし。目には目をってホント真理ついてるよね

 

おや、彼女は

 

「島田美波です。帰国子女なので、日本語は苦手です。趣味は・・・」

 

ミナだったら、趣味は一つだろう

 

「吉井明久を殴ることです☆」

 

すごくいい顔をしてた。やっぱり、女の子って笑顔が似合うよね。アキ兄さんは一人ですごく怯えてるんだけど(笑)おや、次は私のようだ。

 

「吉井雪菜です、明兄さんの妹です。よろしくお願いします」

まあ、こんなモノでいいだろう。兄さんがかましてくれると思った矢先、

「「「「アルビノ少女キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」」」」

うるさい野郎共が叫びまくりやがった。

「嫌いなものは、私を不快にさせるものと、アキ兄さんを物理的に怪我させる人達です。ある程度までならOKですが、家事ができなくなると迷惑かかるのでやめて下さい☆」

「Yes, ma'am!! 」なんとも良い返事だ。

 

「吉井明久です。気軽にダーリンって呼んでください☆」

「「「「ダァーーーーーーーリーーーーーーーーーーン!!」」」」

なんてノリの良いクラスだろう。うるさいと思ってたけど・・・・・このクラス最高☆☆

 

ミナ?私は気づいてるよ?静かに「ダーリン」ってつぶやいてたのを。かわいいなぁ~

 

そしたら突然、ドアが開いて

「すっ、すいません、遅刻しました・・・」

気づいて見たらいた人は

「事情は聞いてます、このまま自己紹介してください。」

「はっ、はい、姫路瑞希といいます。一年間よろしくお願いします。」

礼儀正しくお辞儀をした私の幼馴染がいた




あと何話かあるので、投稿しようかなと思います

感想よろしくおねがいしま~す!


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私の二つ名 あの人へのふさわしい呼び名


☆登場☆


「はい、はーい!!」

どこかの男子生徒Aが手を上げて瑞希に質問をしようとしている。まあ、大体質問の内容はわかるんだけどね

 

「な、なんでしょうか?」

「なんでここにいるんですか?」

「そういや、吉井妹もいるな、なんでだ?」

 

一見すると、いじめのような質問だろう、しかし何気に彼らの質問は至極真っ当だ。私は、学年主席レベルの実力はあるし、瑞樹だって、うちの学年のトップ5には入る。

 

「ええっと、試験中に熱が出て倒れてしまって、」

遠慮がちに私のほうを見る、こっちが勝手にやったことだから、何も負い目は感じなくていいのに。

「私は、瑞希をそのまま保健室に連れて行ったから、」

みんなが、なるほど~っと言っている。理解が早いで助かります。

 

あっら、瑞希が来たよ

 

「すいません、雪菜ちゃん、試験中にあんなことが・・・」

 

「気にしないの、瑞希。私はあの時、瑞希を見捨てることもできた、でも私は自分の意思で助けたんだ。何も謝ることはないよ。」

 

「姫「おい、姫路」」

アキ兄さんが声をかけようとしたら雄二に邪魔された。ドンマイ兄さん、次があるさ。

 

「は、はいい。ええっと、」

「クラス代表の坂本だ。よろしくな。ところで、体調はもう大丈夫なのか?」「あっ、それ僕もきになる~」

おお、今度は成功したよアキ兄さん、学習したんだね。私はうれしくて泣きそうだよ。

 

「はい、もう大丈夫です。ケホケホ」

瑞希にはこの廃屋のような環境は向かないらしい。まあここに向いている人がいるとしたら、UMAぐらいだろう。すると、アキ兄さんが雄二に話しかけて、外に出て行った。

 

「吉井君達は何をしに行ったんでしょう?」

瑞希が質問してきた。

「多分、試験召喚戦争のことだと思うよ?ほら、こんな環境だし・・・」

「ねえ、姫路さん、私は島田美波、よろしくね?」

 

おやミナが話しかけてきたようだ。三人しか女子いないんだし、当然かな?

「はい、よろしくお願いします島田さ「美波」・・・え?」

「美波でいいわ。わたしも」

 

な~んかまた私抜きで仲良くなってますよ~、ナニこれ、デジャヴ?

「ねえお二人さん?」

「なによ?「なんですか?」」

「先に言っとくけど、アキ兄さんは・・・・手強いよ?」

「そんなの知ってるわよ!!「知ってます!!」」・・・・「「って、ええええええ!!!!!!」」

 

まあ、これで二人が、晴れて恋のライバルになったということだ。はてさてどうなることやら。

 

そうこうしているうちに、二人がはいってきた。先生が雄二に自己紹介をすすめると、自己紹介のついでに演説をし始めた。旧ナチスで働いてたら、何万人殺してたのかな?彼は

 

そうこうしているうちに、不意に私の名前が呼ばれた。

 

「いいか、こいつは白銀の魔女だ!!」

みんながざわ・・・ざわ・・・し始めた。私この二つ名嫌いなんだよなぁ~てか誰ですかぁ高1にもなって、こんな厨2見たいなあだ名勝手につけた奴は。

 

まあ、このおかげで戦争への士気も高まったんだけどね。

 

「よし、明久、Dクラスのへ宣戦布告に逝ってきてくれ。」

 

なんか、アキ兄さんが今日の晩御飯を作れなくなる気配がするので、代わりに行こうとすると、

 

「おいちょ待てよ」

なんか、某大人気アイドル風に雄二が止めてきた。正直気持ち悪い。

 

「え~だって、私のほうが喧嘩強いし?兄さんが怪我したら大変ジャン!」

「いや、お前はうちの秘密兵器だから、今回は隠しておきたいんだ。」

「そんなの無理だって。今日の戦争で私がばれなくても、私がAクラスにいない時点でなんかの理由で最下層のFクラスに行ったってのはすぐばれると思うよ?こんな学校だから、どんなに成績優秀でもなんかのミスで最下位になるなんて簡単に推測できるし」

「くっ・・・まあ、いい。行ってこい。」

「ラジャー!」

 

とても素敵な笑顔でドアを開けたら、あの人がいた。

 

「ユキちゃん、会いたかった。今姉さんはとても最高の気分ですよ」

 

嘘だ、あの人が・・・いや、この人がここにいるわけがない。あの、私に酷いことを言って、無理やり私から離れた人がいるわけない

 

「おや?うれしくないんですか?ユキちゃん、姉さんが帰ってきましたよ」

 

嫌だ、意味がわからない。アキ兄さんの方を向くと、彼も状況が理解できてないらしい。

 

今、なんて言えば良い?わからない、なんて伝えればいい?寂しかった?苦しかった?憎んでいる?大嫌い?偽善者?恐怖で体が震える。また、この人に置いていかれるという恐怖が私に口を開かさせない。そうだ、あの言葉があった。今度もし会うことがあれば言おうと思っていた言葉が。

 

「ユキちゃん、長かったですね、やっと会えました。これからはずっと一緒にいられますよ。」

 

なんでこんな平気な顔でこうな戯言ばかり言えるんだ。どうせ、またあの言葉を言って、私の心を抉るのに。   もう、限界だ言ってしまおう。もう我慢できない。

 

「なんで・・・」「はい?どうしました?ユキちゃん?」

 

「どうしてアンタがここにいるんだ!!この裏切り者!!!」




・・・・なんで、わたしこんなに瑞希って書いたのかな?
別に、三人称でよかったんじゃね?彼女とか、この子とか。
まあいいや、
今度からシリアスが続いちゃいます。甘甘になるのはいつの日か!!


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Where you are is where I am

このタイトル、知らない人にいきなり言われたらまじで鳥肌ですよね
さあ、シリアスの始まりだ!!


周りのクラスメート全員が驚愕の色を顔に出している。それもそうだろう。今までの雪菜に対する彼らのイメージは明るくて、コミュニケーション能力が高く、軽口はたたくものの、本当に嫌なことは絶対に口に出さないで、尚且つ容姿端麗頭脳明晰という、男子、女子両方にとってもとても高いモノだったのだから。そんな彼女が今年上の女性に対して今まで見たことのない彼女の本気の怒りを表している。

 

YUKINA SIDE

「酷いです・・・ユキちゃん、せっかく頑張ってあなた専属の先生になれたというのに・・・」

「ウルサイ!黙れ!!あんたなんか・・・って専属ってどういうこと!!?」

 

そのことに気づくと、担任の教師が口を挟んできた

 

「そういうことです。雪菜さんは少し特殊な体質をしていらっしゃるので、多くの名門大学に通っていた、この吉井玲先生に専属としてついてもらうことになりました。義理とはいえ、姉妹ですから気も楽でしょうし。」

「というわけです。だから、さっきも言ったように、これからはずっと一緒ですよ、ユキちゃん」

 

なにが「というわけです」だ、意味わからない。そうやって混乱している内に、我らの代表が手を上げて質問してきた。

 

「雪菜のクラスはどうなるんですか?」

確かに、戦争をする予定のクラス代表としては、一番気になるところだろう。まがりなりにも、私の成績は学年でもトップクラスなわけだし

「ユキちゃん・・・いえ、吉井雪菜のクラスは変わりません。ただ、先ほどの様に、彼女に体質は少し変わっているので、彼女を良く知っていて、自分で言うのもなんですが、学業面で秀でている私が彼女の専属教師になったわけです。専属教師がわかりづらかったら、学校でのお世話係りとでも考えていただければ大丈夫です。」

「でも、姉さん、雪菜は今二年生だよ?何で、去年はいなかったのさ?」

アキ兄さんがまともな発言をしてきた

「アキ君、学校では先生と呼びなさい。そのことに関してですが、あっちの大学との契約上、としか言えません。本当は私だってできる限り早く日本に戻りたかったのですが・・・」

 

そう言って、この人はみんなの方をむき、

「あらためまして、このたび吉井雪菜の専属となった、吉井玲です。もし、私の愛しい、愛しい、妹に手を出したりしたら、殺しますので、覚悟してくださいね?」

 

という爆弾を投下して、自己紹介を終えるといきなり、私に抱きついてきた

 

「やめて!!私に触らないで!あんたなんかに触れて欲しくない、なんでいつもいつも私を・・・」

息が苦しい、呼吸ができない。だんだん息を吸う頻度が高くなる

「ッ!!ユキちゃん!!!」

最後に聞こえたのは、やっぱりあの人の声だった。

 

AKIRA SIDE

この学園に来て一時間もしない内にユキちゃんが倒れてしまうのは予想外でしたね・・・

「先生、私は彼女を保健室に送りに行きます。あと、代表の・・・坂本君ですね?雪菜さんはそういうわけで、今日の試験召喚戦争には参加しません。良いですね」

口答えをしたらわかりますね?という視線で彼らを見た

「わ・・・わかりました。」

少し怖がらせてしまったようですね、でも良いんです。私はもう誰に嫌われようともユキちゃんを守ると決めたんですから・・・たとえユキちゃんに嫌われようとも

 

「姉さん!!」

アキ君が、私を呼んでいます、学校では先生と呼ぶようにと言いましたのに・・・

「雪菜が一番姉さんのことを憎んでるから、僕は何も言わないよ!ただ、姉さんには、さっき言ったようなことをする権利なんて微塵もない!!」専属教師なんて、雪菜の精神をずっと傷つけるようなもんだ!!

 

アキ君の言っていることはよくわかりませんが、早くユキちゃんを連れて行くことにしましょう。もちろん、お姫様抱っこで☆

 

YUKINA SIDE

 

「う~ん・・・」

目を開くと一番最初に見えたのは、知らない天井・・・

「あっ、起きましたか?ユキちゃん、もう、四時間以上寝てたんですよ?よく寝れましたか?」

・・・ではなくて、何百回も夢の中で見た、あの美しくてどこか可愛さが残るが、今の私には殺意さえ抱いてしまうようなあの人の顔だった。

「そんな顔しないでください・・・好きな人に嫌な顔をされるって、本当に傷つくんですよ?」

 

心底本当に悲しそうな顔をしながら、こんなことを言っている。この人は何回私を夢の中で言葉で傷つけたんだろう?

 

「なにが好きな人だよ。目障りなやつとしか思ってないくせに!!」

 

「そんなこと思ってません。いつ私がそんなことをあなたに言いましたか?」

 

この人はそうやってとぼけるつもりだ。だったら、そのままでいい。どうせこの人には口では勝てないんだから。

 

「もういいよ、ここから出てって。あんたの顔なんて見たくない。見ただけでまた倒れそうになるんだ。てか、なんでか教師なんだから、召還戦争に呼び出されてるんじゃないの?」

「・・・私は、あなたの専属教師ですから、あなたの近くにいることが一番の仕事です。もし本当に私の顔を見たくないのなら、カーテンでしきりましょうか?」

「そうしてよ。あんたの顔なんて一生見たくないんだ。」

 

「・・・・わかりました。」

 

シャーッという音と同時にあの人の声が聞こえた。

 

「・・・ほんとに・・・ついてない・・・なんで・・こんなやつに・・・・・なんで、なんで・・・」

ふと、思いが口に出てしまったようだ。あの人に聞こえてなければいいけれど。

 

「・・・・ユキちゃん、あなた達が言っていることは本当にわかりません。私をあなたが憎んでいることはなんとなくわかります。私があなたを傷つけてしまったことも・・・ただ、私はあなたにどんなに憎まれようと、蔑ろにされようと、迷惑に思われても、この命がなくなるまであなたを守り抜きます。」

 

そんなのどうでもいい。わたしがあなたにしてほしかったのは・・・・

 

「だって、私はあなたを・・・」

「・・・・として・・・・・から・・・・」

「だって」の後を聞く前に私の意識は費えてしまった。




みなさん気づきましたか?この小説、原作でみんなが知ってるような部分は書いてないんだぜ~ワイルドだろぉ~!?
はい、すいません、ただ単にタイピングが遅くて面倒なだけです・・・

こんな作者ですが、感想などがありましたら、ぜひお願いします!


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なぜ彼女は彼女を好きなのか なぜ彼女は彼女を憎むのか

めずらしく主人公も玲さんも話さない回みたいな!!
ではどうぞ


なぜ彼女は彼女を好きなのか なぜ彼女は彼女を憎むのか

 

AKIHISA SIDE

「・・・じゃ、話してもらおうか、明久?」

 

あの一件が終わった後、姉さんが雪菜をお姫様抱っこしながら、Dクラスに向かい、宣戦布告をした後、(姉さんが、「彼女を騒いで起こしたら、戦争する前にこのクラスを消しますよ?」と脅した)あと、僕、雄二、ムッツリーニと秀吉そして姫路さんと島田さんが、屋上で昼食をとることにした。

 

「・・・・・・・何をさ?」

一応質問してみる。まあ、聞きたいことなんてわかってるんだけどね。

 

「しらばっくれんじゃねぇ、雪菜のことだよ。アイツがあそこまで殺気むきだしにしたり、過呼吸で倒れるなんて今までなかったしゃねーか。」

 ・・・・・・・やっぱりそのことか、でもやっぱり

「それは、雪菜と姉さんの事情だよ。僕が誰かに勝手に教えたりしていいもんじゃない。」

 

そうだ。このことは僕が言っちゃいけない。それに、姉さんにはあんなことを言っちゃったけど、あの時何も言えなかった僕は何も言う資格なんてないんだから。

 

「わ、私も気になります。雪菜ちゃんと幼馴染なのに何も知らないのはいやなんです。友達として助けてあげたいんです!。」

「ウチも!」「ワシもじゃ」「・・・俺も」とみんなが言ってくれる。確かにみんな、本当に秘密にすることは黙っておいてくれる人達だ。

 

「わっかたよ。ありがとうみんな。でも一つだけ約束して欲しいことは、絶対に二人に直接口を出さないことなんだ。多分、これはあの二人自身で解決しなくちゃいけない問題だから。」

「「「「「OK」」」」」

 

「ありがとう、みんな。えーっと、これは雪菜が僕の家に来た時から話さなくちゃいけないんだけど・・・・」

そうやって、僕はみんなに話し始めた。

 

「・・・・・雪菜は、とある事情でうちの養子になったんだ。その事情は絶対に言えないけど。それで、うちに来た初めの雪菜は酷かったよ。精神ボロボロ、早く死にたいばっかり言ったり、ご飯も何も食べようとしなかったんだ。」

「でもね、あの子には一人だけ心を許せる人がいたんだ。それが僕の姉さんなんだよ。」

みんなが、それだけで僕がこれから言うコトがわかってきたようだ。

 

「姉さんがね、雪菜をうちに来ないかって誘ったんだ。その場所で。姉さんが言うにはその時の雪菜の髪はべたべたで、洋服はほとんど破れきっている状態で、この世に絶望している様な目をしていたんだって。」

 

隣から、「・・・雪菜のほとんど全裸、幼女ver!!」と叫びながら、大量の鼻血を噴射した。

こんな話をしている時でも性的に興奮できるムッツリーニは本当にすごいと思う。まあ、女子の二人はまるでゲテモノを見るような目つきで彼を見ているけど。

 

「・・・・続けるよ?・・・そういうことが何日もあったあと、いきなり雪菜が「お姉ちゃんのお手伝いする!」って言い出したんだ。その後の雪菜はすごかったよ。僕が今やっている家事を全部雪菜一人でやり始めたんだから。勉強だって姉さんと一緒にやったから頭がすごく良くなったし、スポーツもできるようになった。中でもやっぱり家事は群を抜いていたよ。僕の家事の目標は雪菜なんだから。やっぱり、お手伝いといえばこれ、って思ったんだろうね。」

 

「えっ!じゃあ雪菜ちゃんのお弁当はこれよりおいしいんですか!!?」

・・・と姫路さんが驚いている。

「そうだね。別に手を抜いたわけじゃないけど、全盛期の雪菜に比べたらまったく太刀打ちできないと思うよ」

「「そ、そんな~」」

姫路さんだけでなく、島田さんもorzの体勢になっている。

 

「ええっと、続けていいかな?・・・・・・でね、それから一年ぐらいかな?して雪菜は僕に言ってきたんだ。それまで僕に対しても一回も話しかけてこなかったからビックリしたもんだよ。それで、「私、お姉ちゃんが好きです!!恋してます!!」って言ってきたんだ。」

 

みんなさすがに驚いたようだ。まあ、女の子が女の子に対してだから確かに驚くのも無理はないだろう。

 

「それはね、ほとんど家族全員、姉さん以外気づいてたんだ。それに、姉さんが雪菜に恋してるってことも。」

「なんだ、二人は両思いだったのか?」

雄二が意外そうに言った。

「うん、教室の姉さんを見たでしょ?もうべた惚れだよ。でね、僕たち家族はこの二人がくっつけば良いと思ってたんだ。たしかに女同士だけど、どっちも賢くてなにより強かったからね、体もだけどそれよりなによりも心が。この二人ならやっていけると思ったんだよ。それに雪菜はほとんど依存って言えるぐらいず~~~~っと姉さんのそばにいたしね。」

 

「ただ、それでもあの二人だけは、お互いの気持ちを知らなかったんだと思う。雪菜はけっこう積極的に「好きです」って言ってたんだけど、姉さんはいつも少し寂しそうな顔で「私もですよ。」て言ってたよ。多分、姉としてか、好きといってもそれは自分を救ってくれた人への感謝を勘違いしてるモノだと思ってたんだと思う。」

 

雄二はどこかバツの悪い顔をした。このゴリラにもどこか思うところがあるのかもしれない。

 

「そうやって何年か過ぎた後、姉さんが突然アメリカに留学するって言ってきたんだ。しかもその日が出国の当日でね、僕たち兄妹には何も言われてなかった。」

 

そして僕はあの日のことを話し始めた~~~

 

 

「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」

「これが、今までにあったことだよ。悪く言えば、ただの「痴話げんか」なのかも知れない。ただ、あの日から雪菜がやってきた家事を一切しなくなったり、一日中「お姉ちゃん・・・お姉ちゃん・・・・」って泣いていたり、さっきみたいに過呼吸で倒れたりなんて何回もあったのは本当なんだ。」

 

「さっき雪菜が「裏切り者!!」って叫んでたのは、ホントは両思いだったって気づいてたからだと思う。それなのにあんなコト言われたのは、確かにショックだっただろうね。」

 

「・・・・・お前は助けようとはしなかったのか?」

雄二が当然の質問をしてきた。

 

「したに決まってるだろ?でもね、無理なんだよ、僕じゃ。あの雪菜を元通りにできるのはこの世で姉さんしかいないんだ。そんだけ大好きな人だからこそ、雪菜は今でも姉さんを憎んでる。姉さんを今でも大好きなのど同じくらい、その気持ちを裏切って踏みにじった姉さんを憎んでるんだ。」

 

こうして今回のランチタイムは終わった。試験召喚戦争の作戦は教室でいっせいにするらしい。




・・・・明久の言動が真面目すぎないか?大丈夫かな???
ご意見がありましたらお知らせ下さい!!


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もっとあなたに「好き」と言えばよかった

とあるバンドの名曲のサビに似ていますが何かの間違いです


AKIRA SIDE

 

ユキちゃんが再び目を覚ました後、私たちは家に帰ろうとしていました。

 

「・・・・・ねぇ、本当にうちで暮らすの?」

明らかに不満げな顔をしながら、私に尋ねてきました。

 

「もちろんです。いつユキちゃんの体調が悪くなったとしても、すぐに私が解決できるように、あなたのそばに一日中二十四時間いなくてはなりません。」

あくまでも笑顔で明るく返事する私。

「あんたがいるだけで精神的にも苦痛になるし、アキ兄さんのほうが看病も上手いから、あんたの存在なんて不要なんだけど。」

・・・・・あからさまに私への嫌悪を表すユキちゃん。それでも私は・・・・

「大丈夫です、いついかなる時でもあなたのメディカル、メンタルケアは私にまかせてください。」

・・・・笑って、やさしい声で返事をする。どうですかユキちゃん?私はちゃんと笑えていますか?あなたの放ったその言葉に心が負けて、涙が出ていませんか?

 

 

 

AT HOME

「・・・・・・ただいま、そしておやすみなさい。」

 

家に着いて十秒もたたない内にユキちゃんがそのようなことを言ってきました。これは不味いですね。私の「一緒にご飯食べてラブラブ☆作戦~ツンデレっ子を陥落せよ~」がなぜかオープニングの曲すら流れていないのに、最終話をむかえようとしています。

 

「ユキちゃん、夕飯は食べないと健康と美容にも悪いですよ。」

我ながらすばらしい判断です。わざと私に焦点を当てるのではなく、自分自身のことについて云うことによって、食事する大切さを簡潔に伝えました。

 

「誰かさんのせいで食欲がわかないんだよ。その人がこの世から微塵も残らずに消えてくれれば今すぐバイキングでおなかいっぱい食べてくるけど?」

・・・・もう何も言えませんでした。いまだに私の名前すら呼んでくれません。どうしてこんなことになってしまったんでしょうか?

 

「雪菜、姉さん、ご飯だよ~」

「さっき言ったように食欲無いからもう寝る。おやすみなさい、アキ兄さん。」

「そう?おやすみ、雪菜。姉さんは?」

「え?ええ・・・いただきます・・・」

そうやって、帰国してからはじめての夕食が始まりましたが、私の愛しい人はいませんでした。

 

~NOW EATING~

なんで今私は弟と食事しているのでしょう?予定ではユキちゃんとあ~んってしながら食べていたはずなのに。

 

「どうしたの、姉さん?なんか味付け悪かったかな?」

「いえ、そうではないのですアキ君・・・ただ、なぜこんなにもユキちゃんとの間に壁ができてしまったのかと思いまして・・・・

 

それを言った瞬間、アキ君の動きがピタッと止まり、徐々に怒りを表してきました。

 

「ねえ、朝も教室でそんなこと言ってたけど、本当にわからないの?」

何をアキ君は言っているのでしょう、一応首を横に振ってみました

 

「はぁ~、わからないんだったら僕が教えてあげるよ。

そう言って、アキ君は「あの日」のことを私に教えてくれました。

 

 

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 

ガタッ、パリン!

私のせいでまだ食べかけのお皿が落ちて割れてしまった。でも、そんなことなんて気にすることができないほどに、信じられない話・・・・いや、信じたくない話だった。

「う・・・嘘ですよね?私がユキちゃんにたいしてそんなことを言ったなんて・・・」

「残念ながら本当だよ、姉さん。てかなんで覚えてないのさ?」

長年見てきた実の弟の目が私に対して「真実だ」と言っている。なぜ私は覚えてないのでしょう?確かに私はあの日留学当日にそのことを言うのが怖くて気が動転していました。それを気づかれることなく伝えるために、わざとひどい言葉で彼女を突き放してしまったのかもしれません。ではなぜ覚えていないのか?

・・・・・・なるほど、非常に認めたくない話ですがこれしか無いようですね。

つまりは、私は拒絶したのでしょう、あのような酷い事を言った事実を、言われた時のあの彼女の顔を、そして、なにより、その様なことを言って、最愛の人を傷つけた自分自身を。そして、そのショックを忘れるために私の脳がその記憶ごと消去してそまってもおかしくありません。

「・・・・・・で?どうするのさ、姉さん?多分、姉さんが思ってるよりも、雪菜の傷は大きいよ?」

どうするか?そんなの決まってます。伝えに行く。私の気持ちを。今すぐに、一分一秒ともむだにはできません。もうすでに、5年以上の月日を費やしてしまったのですから。

「・・・・・良いよ、早くしなよ、躊躇する時間なんてないんだから。片付けはしとくからさ」

その声が聞こえるよりも早く、私はユキちゃんの部屋に向かいました。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

「ユキちゃん・・・起きてますか?」

返事が返ってきません、大丈夫です予想していたことなのですから。

 

「入っても良いですか?」

やはり返事は来ません。それが許可を表しているのか、それともやはり寝ているだけなのかはわかりませんが・・・

彼女と向き合うために足を進めました。

~IN YUKINA‘S ROOM~

ユキちゃんは毛布に身をくるませながら震えていました。・・・・・今まで泣いていたのでしょうか?

「許可してないんだけど・・・・・?」

 

顔も見せずに「出て行け」と伝えられました。でもここで逃げたらいけません。どんなに後悔しようとも、私の謝罪と気持ちを伝えると決めたのですから。

「ユキちゃん、本当にごめんなさい。今さっき、アキ君に伝えられてやっと思い出しました。あの日、どれだけあなたを傷つけてしまったのかを・・・・・」

「・・・・・それが何?どうしろって言うの?これからは気をつけます、だから昔のような可愛くて、都合の良い妹になりなさいってこと?」

布団から身を出して、ユキちゃんが言葉を返してくれました。でも、あのころのユキちゃんがこんなことを私に言うなんて、本当に私はどれだけ彼女を傷つけたのでしょうか?

「違います。私はただ自分の気持ちを伝えたいだけなんです、ユキちゃん。私は・・・・・」

「あなたを愛しています。もちろん恋愛的な意味で」

・・・・伝えた。この私の何十、何百、何千、何万、何億、何京年たったとしても、彼女にしか伝えない気持ちを。ただ彼女にこの想いは届かない。

「何言ってるの?意味がわからない。そんな言葉で私の気持ちが揺らぐとでも?」

「そうではありません、ユキちゃん。本当に私はあなたを・・・」

「そうじゃねえんだよ!!そんな言葉いらねえんだよ!!何が「愛しています」だ、調子に乗るんじゃねえ!!そういう言葉はな、相手を幸せにする覚悟を持って言うモノだろうが。てめえにはそんな覚悟なんてねえだろうが!!」

 

この娘の気持ちが痛いほど伝わってきます。私にはこの娘を愛する資格すら無いのでしょうか?この子は私に愛されることすらも苦痛なのでしょうか?

 

「愛してるからなんなんだよ!!私に何して欲しいんだよ!!どうせあんたの言う「好き」や「愛してる」になんて大した気持ちはないくせに!!わたしがキスされれば良いのか!?私が裸で抱かれれば良いのか?そうしたいんだったらされてやるよ!!その代わり、もう二度と私に近づかないで!!」

 

・・・・・ユキちゃんが激しく呼吸を繰り返しています。そんな彼女を見たくなくて・・・・・・・

 

私は彼女を抱きしめました。

 

「は、離せよ!!」

 

ユキちゃんが必死に抵抗しています。でもそんなことなんてお構い無しに私は彼女を抱きしめます。

 

「ユキちゃん、私はあなたを見つけた時からあなたに惚れてました。いわゆる一目惚れって言うモノです。あの雨の中、見るのも嫌になるほど無残な姿をしていたあなたになぜか心が惹かれました。それから、うちの養子になることが決まって、私の義妹になって、とても嬉しかった。だって、好きな人と24時間共にいられるんですから。私は、女同士だとしてもずっと根気強く告白していけばきっと気持ちは通じると信じて、「好きです」「愛してます」といい続けてきました。・・・・・最後まで、妹としてしか受け取ってくれませんでしたけど。・・・・・ねえ、ユキちゃん、」

 

「あと何回あなたに「好き」と伝えれば、私の本当の気持ちがあなたに届きますか?」

 

そう言い終るとすぐにユキちゃんは精一杯の力で私を吹き飛ばしました。やはり、どんなに鍛えたとしても、彼女に力だけじゃ勝てないのかもしれませんね・・・・・

 

「やめろよ!!私の欲しい言葉はそんなんじゃない!!私は・・・・あの時・・・・あんたに・・ただ・・・・・・・・」

 

ただ・・・・何ですか?ユキちゃん?私はなにをすればよかったのですか?

 

「なんでわからないんだよ・・・・もうやだ、なんでこんな人を私は・・・・なんでこの気持ちを拭い切れないんだよ・・・・こんなことなら・・・」

 

そう言い掛けて、彼女は私を部屋から追い出しました。

 

「こんなことならあんな人に恋しなければ良かったのに」

 

幻聴か?と思いましたが、私は確かにこの言葉が聞こえました。




玲さんの言葉遣いが一定しない・・・なんか良い案はありませんかね?

意見や感想をお待ちしてます!!


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戦争の前日 衛生兵、衛生兵、至急文月学園に到着せよ

今回はシリアス少な目?みたいな!!
では、どうぞ


「うわぁぁぁぁあぁぁぁぁああああああ!!」

朝、学校に着いて(誠に遺憾だがあの人と一緒に)十分ぐらいたった後、アキ兄さんと船橋先生が鬼ごっこを繰り広げていた(良い子のみんな、廊下を走っちゃダメだぞ☆)

 

「おはよー、ユキ、相変わらずはやいわね」

「おはよ、ミナ、あの二人はどうしたの?」

そうやって、私はバカと野獣(年増)に目を向ける。

 

「あーあれ?あれはね・・・・・・」

 

そうやってミナは昨日のことを話し始めた

 

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MINAMI SIDE

 

「・・・・・・・・というわけよ」

ウチは昨日のコトを話し始めた。あの放送は全校に流されたはずだから、ユキも知ってると思ったんだけど、昨日は保健室で寝込んでたはずだから知らなくてもおかしくないかもれない。わざわざ吉井も言いたくないだろうし・・・・・

 

「ふ~ん、そうなんだ。まあいいや」

ユキはこんな反応だ。将来の義理のお姉さんが船橋先生でも良いのかしら?

 

「ミナが止めてきなよ。そうすればアキ兄さんからの好感度もあがるかもよ?」

 

な、なんですって!!別に私は吉井のコトなんか・・・・いや、確かにいうも笑顔でやさしいし、美春から助けてくれたときの顔は男らしくてかっこよかったし、おもわずドキッとしちゃたけど・・・

 

「ミナ?本当に好きな人がいるとしたら、その人には、自分の気持ちを思い切って伝えた方がいいよ?」

「そ、それは・・・」

 

アンタでしょ?・・・とは言えなかった。

 

「そうやって、自分の気持ちにすら嘘をついちゃうと、いつの間にかその言葉が本当の気持ちだって自分自身で誤解しちゃうんだ。自分の誰かを好きだっていう心を自分の手で殺しちゃうのは、すごく辛いと思うからさ」

 

・・・・そんな悲しそうに笑ってる顔を見せられちゃ何も言えないじゃない・・・

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

四時間目終了後

YUKINA SIDE

 

「今のところは問題無いかい?雪菜?」

 

学園長がそんなことを言ってきた。ちなみにいまは、私と、学園長と・・・あの人しかいない。

 

「問題?そりゃ~やっぱり、この人を専属教師ってのはさすがに問題ありまくりだよ、お婆ちゃん。誰でもいいからはやく代えてくれないかな?」

 

「はあー、なんか嫌な予感はしてたさね。まさか二人がこんな状況だなんて、知ってたらこんなことは頼まなかったのに・・・」

おや?この人も案外私に味方してくれるようだ。

「待って下さい、学園長、それではお話が・・・・・・・・・」

 

「なに?最初っから言えば、アンタがいるせいで私の精神状態が悪化して、健全な学校生活をおくれなくなってるんだよ?これは、この学園で過ごす一生徒としての当然の権利だよ。」

 

あの人はまだ私に言いかえそうとしている。でも、それを学園長が手で遮って、

 

「あんたの言いたいことはわかるよ、雪菜。でもあんた達はもう少しこの状態で続けてみな。確かにこの状況はとてつもなく辛いだろうが、それを抜け出せれば新しいものが見えるだろうさ。」

「私は、そんな新しいものなんていらない。私には時間があるんだ、なんか欲しいものがあれば、何年でもかけて手に入れるよ。」

「あんたの時間は本当にたくさんあるよ、むしろ多すぎるくらいだ。でもね、雪菜、あんたはその時間を一人で過ごしていくのかい?」

 

そんなの当たり前だ。どんだけ一緒にいたいと思っても、最後には自分の都合でみんな私を見捨てるに違いないんだから。それが、どんなに私の好きな人であっても・・・

 

「まあ、良い。雪菜、今は学生らしく友達とランチでも食べてな。吉井先生、あんたには悪いが、もう少し老人と話してくれないかね?」

「・・・・・はい・・・」

 

私は何も言わずに学園長室を出た。

 

 

 

教室に向かってみるといつものメンバーがいないので、須川君に聞いてみる屋上にいるということだ。なので行ってみると・・・・

 

四つの死体と、それを作り上げたであろうピンクの髪をした悪魔(幼馴染)が笑いながらビニール袋の上にのっかっていた。

 

ヤバイ、これはヤヴぁい。とにかくアキ兄さんの方に向かってみる。

 

「兄さん、どうしたのさ、そんな自分の死期を知ってしまったような顔して、」

「ゆ・・・雪菜・・・・僕はもうダメだ。どうか、姫路さんの作ったものを食べないで・・・もしそんなのが姉さんに見つかったら・・・」バカッ

 

ちくしょう!!最期の効果音がバカだなんて・・・ひどい、ひどすぎるよこの世界は・・・

 

「あっ!!雪菜ちゃん!お一ついかがですか?今日は自信作なんです」

 

笑ったまま、私のほうに鬼(my幼馴染)が金棒(手作り料理キャッ★)を持ってきている。何が自信を彼女に与えているだろう。あの死体×4をつくったのは予想通りなのだろうか?そう思ってみると、四人とも死にそうな顔でサムズアップしている。おいしかったと言いたいのだろうか

 

「お願いします、雪菜ちゃん、みんなおいしいって言ってくれたんですよ?」

まずい、これはまずい(いや、不味いともかかってるかもだけど)これは、人間、いや、命をもっているものすべてが口にしてはいけないものだ。・・・・私ならいけるか?いや、これは死亡フラグ、この私でも一発で身体の損傷が起きるだろう。どうする?どうすんのよ私、どうすんのよ!!

 

「あら、そうなのですか?ではまず先生が食べても良いですか」

 

前を見るとあの人がいた。顔はほとんど無表情だ、正直かなり怖い。

 

「あ、吉井先生、どうぞ」

瑞希が彼女に渡し、それを口に入れたか入れなかったか私にはわらないほど速く吐き出した。

 

・・・・まるで不良が唾を道路に吐き捨てるようなかんじだ。いつもは無駄に優雅な立ち振る舞いをするあの人が、かなり切羽詰ったような表情をしている。瑞希も、せっかく作ったものがあのような扱いを受けてかなりショックのようだ

 

「姫路さん?」

「はっはい!!」

あの人の声に震えながらも返事をする瑞希。

 

「0.1秒で口の中で何か毒物が入っているか調べましたが、塩酸が入ってますね?こんなものをうちのユキちゃんに食べさせようとしたのですか?」

「さ、酸味が欲しいと思ったので・・・」

「私が聞いているのは、ユキちゃんに食べさせようとしたかどうかです、したんですね?」

「はい・・・」

 

なんとか私の命は守られたようだ。

 

「ユキちゃん、申し訳ないですが、緑茶をこれでできるかぎり買ってきてくれますか?気休めにしかなりませんが少しは効くはずです。」

 

渡されたのは10万円。学校のお茶を全部買えるかもしれない。

 

「いいけど・・・・アンタは何すんの?」

「一応教師なので、この子にお仕置きをしなくてはなりません。」

「・・・・・内容は?」

「あなたの友達が一人いなくなってしまうかもしれません」

「た、助けてください雪菜ちゃ~ん」

「行きますよ、姫路さん。ふふっ料理をしなければいいわけですから、つまり・・・・・」

 

「料理をする指がなければいいってことですよね☆」

「い、いやーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

止める間も無く行ってしまった。残されたのは私だけで、「ただいまー、お茶買って来たわよー!」っと何も知らないように元気に走ってきたミナと交代で私もお茶を買いに行った。

 

みんなが復活したあと、瑞希がこの世の地獄を見たような顔でお戻ってきて土下座しながら謝ってきた。みんなが許したものの、私の隣で「もう、料理なんて二度とやりません・・・」

「雪菜ちゃん、私の指、ちゃんとありますよね?千切れてたりとか、実は二本足りないとか無いですよね?」など、物騒なことを質問してくる。

 

・・・・・・・・・ホントに、どんな説教したんだろ?ちなみに、ちゃんと指はくっついてるよ

 

で、そんなこんなで、明日のための作戦会議も終わり、じゃんけんでアキ兄さんが宣戦布告に逝くことになった。




雪菜の、「そうやって~」からの台詞は、私個人の意見ですね。このごろニュースで取り上げられているイジメとかも、似たような真理があると思うんです。べつに、いじめられている人自身を嫌いなわけではなかったのに、みんなにアイツは嫌な奴だと聞かされていくうちに、その人を嫌いになっていく・・・みなさんはそういう経験はありませんか?まあ、イジメの場合は、集団心理も入ってくるから、なお面倒くさいんですけどね。

・・・とまあ、あとがきを使って、ちょっと真面目なことを言っちゃったわけです。まあ、私が言いたいのは、みんなで早く素直になって、ラブラブしやがれ!!ってことですね


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戦争の始まり 白銀の魔女を捕まえた卑怯な茨

お気に入りにしてくれた方、閲覧してくれた方有難うございました!まさか一週間もしないで、UAの人だけで千人を超えるとは思っていませんでした、これからも頑張ります!

試験召喚戦争編で一番のシリアス回です。

では、どうぞ


「さあ、戦争のはじまりだ、みんな殺る気は十分か?」

「「「「おおおおおおおおおおおおお!!!」」」」

 

雄二の掛け声に応じて、クラス全員が叫ぶ!!いいねぇ~、青春だね~、お姉ちゃんはこういうノリは大好きだよ。でも、めんどうだなぁ~私は戦争の前に例の身体検査しなきゃいけないし、その後にかなりの体力を消費する戦争って・・・まあ、良い設備を手に入れるためにもガンバルけどね!!

 

「じゃ、戦争は30分後だ、みんな飯を食って英気を養うように!!」

 

「では私たちも行きますよ、ユキちゃん、」

この人はアキ兄さんには自分のことを「先生」って呼ばすのに、本人自身は私を普段どおりに呼んでいる。まあ、私は一回も名前すら呼んでいないからお互い様だけど。

「ハイハイ、わかってますよ~」

 

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今、私は補給試験の真っ最中だ。え?なに?身体検査?もちろん終わったよ?内容なんて教えるわけないでしょ?乙女の秘密だよ

 

「しかし、専属教師ってのはすげぇな。こんなことまで許されてるなんて・・・」

 

雄二がこんなことを言っている。まあそれもそうだろう。今私の採点をしているのはあの人だけで、他のクラスメート達のは違う先生がしているのだから。

 

「ふふ、代表さん、私の持つ特権はこれだけではありませんよ?」

「へぇすごいな・・・・できればこの後の戦争のために教えていただきたいのですが?」

 

雄二が珍しく敬語で物を頼んでいる。明日にはアキ兄さんが全国模試で、下から千番目ぐらいになるのでなないだろうか?ちなみに今はもちろんワースト10に入ってる。

そんなことを考えてたら

 

「企業秘密です☆」

と、某女子高生の難しい漢字のキャラクターの真似をしながら言ってきた。無駄に似合っているところが腹立たしい。

・・・・とんなこんなで問題を解いていくと、男子があせった様子で教室に戻ってきた。

「大変だ!島田が人質になっちまった!」

あちゃ~ミナやっちゃったね。まあ、あの子なら何か理由があったんだろうけど。

 

「わかった、雄二、私はもう行くよ。人質は今どうなってるの?」

「今は吉井兄が向かってる、でもあいつのことだからどんな判断をするか・・・」

「早く行くよ、連れてって」

 

言うやいなや私たちは教室を出た。

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

「おい、お前ら!!島田さんを放せ!!」

「吉井!ウチのことは気にしないで早くこの二人を倒して!」

 

・・・・急いで来てみたら、なんかどっかのサスペンス劇場が広がっていた。

 

「てか、ミナはなんでつかまっちゃったの?」

そしたらBクラスのA君が丁寧に教えてくれた。

 

「はっ!こいつはなあ、俺たちが「吉井兄が階段から落ちて、出血がひどいから今Bクラスで保護してる」って言ったらそっこくついてきて、あっさりつかまったんだよ!!」

 

なるほど・・・つまり・・・

 

「ミナの・・・女の子の優しい気持ちに付け込んで騙したんだね?確かに良い戦略だ。ほめてあげるよ。だから、ここで死ね。ねえ、あんたの力で私とクズ、を一対一にして、そこの先生でアキ兄さんともう一人のクズを同じようにできるよね?」

「はい、もちろん。」

「じゃあ、覚悟しろ?このゲス野郎、お前を徹底的に虐めてやるよ。サモン!!」

「畜生!サモン!!」

 

そうやって魔方陣の中から現れたのは、制服をきてデフォルメされた小さい私。

 

「ハッ!なんだその装備は!ただの雑魚じゃねえか!!」

このクズからの評価なんてどうでもいい、はやく終わらせよう。

 

吉井雪菜・・・・総合得点3865点

 

やっぱりな・・・途中で終わんなかったから、点数も低い。まあ、あいつを虐めるのにはもってこいの点数だけど。

 

「なんだよその点数は!!お前、チートしただろ!」

聞かなくていいや、こんなノイズ。

そして、私は彼の召喚獣の顔だけを殴って戦死させた。アキ兄さんの方をみたが、相手の点数がもともと削れてたので、簡単に勝てたようだ。

 

このあと、ミナと兄さんが甘~い雰囲気を醸しだしたので、私たちは一回教室に戻ることにした。

 

「あ~りゃりゃこりゃりゃ~、これじゃダメだね。」

「そうですね、補給試験もできませんし・・・ユキちゃんは必要ありますか?もし必要なら私の特権でほかの空いている教室でできますが?」

「私は大丈夫だけど・・・・他のみんなの試験はできないの?」

「すいません、ユキちゃん以外の生徒に対しては使えないんです。」

 

まあ、この人は私の(残念ながら)専任なので当然といえば当然かな。

そんな矢先、我らの代表が戻ってきた。

 

「こりゃひでぇなおい、誰か早くペンや消しゴムを調達してくれ。一刻も早く体制を持ち直すぞ。」

 

雄二は、Bクラスの代表と交渉にいってたらしい。明日も戦争を長引かせるようだ。

では、その間にあの根本が何か策を練るとは考えられないだろうか?例えばCクラスの代表で、彼女でもある小山さんととか・・・・それを口に出すと、雄二の顔色が激変し、アキ兄さん等の護衛を連れて、Cクラスに向かった。

 

「ねえ、私はテストを受けるための筆記用具が必要で、かなりの時間を使うから、ペンや消しゴムが多ければ多いほうが良いんだけど・・・・」

「ふふ、持ってきますよ。あなたはそこで休んでていなさい。」

 

好都合だ。今のうちに「アレ」を確認しとこう。下手したらとんでもないことになる。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・無い。かばんの中、机の下、ロッカーの中、黒板の裏、すべてを探したがどこにも見当たらない。最悪の状況が目の前に広がったことを実感した瞬間、かばんが倒れた音が聞こえた。恐る恐る振り向いてみると、その中から一枚の手紙が出てきた。

 

差出人は・・・・・・・・・・根本

 

吉井雪菜

お前の身体検査の結果を俺が所持している。この内容を社会に公表されたくないのであれば、この戦争には参加しないことと、一生俺の奴隷になることを誓え。

 

なんとも厨2的な内容だが、この手紙は私を絶望させるに十分すぎる内容だった。

 

ガラッとドアが開く。

あの人が筆記用具を持ってきたようだ・・・・・ダンボールで。そんなことで心が安らぐ自分をいましめ、これからのことを考えなくてはいけないとは・・・・本当に私の人生はついてない。

 

「?大丈夫ですか?ユキちゃん、顔色が悪いですよ?」

「大丈夫、こんなコト(絶望)には慣れてるから・・・・」

「???」

 

この人に相談すれば何とかなるのかもしれない。でも大丈夫なの?一度私を見捨てた人に、まかせられるの?わからない、わからないよ・・・・誰か教えてください。

 

私は明日起きるであろうことに苦悩して一睡もできなかった。

 

神様、もしあなたが本当に存在するのなら、教えてください。この私の人生には希望はありますか?これまでの絶望に見返りがあるほどの結末をあなたは与えてくれますか?もしこのままの人生で、それがあなたに定められた運命ならば、いつか私が死ぬその時にあなたを八つ裂きにして差し上げましょう。




これがキッカケで二人の距離もかわるかな?

コメントや評価をお待ちしております


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あなたを信じたい~雪を癒し茨を焼き尽くす愛の炎~

アンチ根本の回です
根本ファンは帰ってください
ではどぞ!


眠い、ここで寝てしまい、永久に目が覚めないでほしい。もう本当に私の人生はついてない。どうすれば良いんだろう?誰が私を救ってくれるんだろう?本当に、これから一生あの根暗野郎の奴隷にされてしまうのだろうか?でも、あの書類が表に出回ったあとの生活を考えてみれば・・・・・いや、どっちにしろ死ぬよりつらい最悪の結末を迎えることには変わりは無い。

 

「・・・・・・・ってことで、これから秀吉にはC組へ木下優子として挑発に行ってもらう。」

 

どうやら、もう少しでまた戦争が始まるらしい、もうそんなのはどうでも良いから、誰か私を助けてください。ねえ、私はどうすれば良いの?誰か教えてください、お願いだから・・・

 

そうやって始まった二日目の戦争で、私は瑞希と一緒に最前線にいた。どうしたのだろう、瑞希の動きが悪い。いくら他のメンバーと比べて操作の回数が少ないからと言っても、これはないだろう。・・・・・!!まさかアイツが?と思ったら、あの毒キノコが目の前に現れて私の資料と、アレは・・・ラブレター?あれか、瑞希の動きの理由は。どうする?もう、力技でいこうか?いや、ダメだ。アイツ一人ならなんとかなるだろうが、集団で取り囲まれているうちに、あの内容がネットとかに流出すれば、実験動物として一生を終える。どうする?どうすれば良い?誰に頼めば、私をここから救ってくれるの?どこにあの資料を見せても私のことを売らないでくれる?

 

「大丈夫ですユキちゃん、私があなたに立ちはだかる敵すべてから守り抜くと言ったでしょう?」

 

そんな優しい声が私の後ろから聞こえた。

 

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AKIRA SIDE

 

・・・・・・・朝からずっとユキちゃんを見てきましたが、どう見ても今日の彼女はおかしいのです。まるで、何かに怯えて、救いを求めているような・・・・召喚獣の動きを見ても昨日より確実に遅いですし・・・・そう思って辺りを見回すと、Bクラスの代表が例のファイルを持ってユキちゃんに見せ付けて、彼女はそれに怯えている・・・・なるほど、なら私の行動は一つですね。

 

「大丈夫ですユキちゃん、私があなたに立ちはだかる敵すべてから守り抜くと言ったでしょう?」

私は彼女を少しでも安心させるように言葉を放ちました。

 

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YUKINA SIDE

 

「・・・・・え?」

あの人が言った言葉が信じられなかった。こんな私を助けてくれるの?必死で謝ってくれたのにこんな態度しか取れないわたしを?

 

「たす・・・けて・・・くれる・・・の?」

「もちろんです、ユキちゃん。私はそのためにこの学園に来たのですから。」

「でも、私は何も」

あなたに、優しくなんて出来ていない。そんな言葉が出そうになった瞬間、

 

「何も言わないでください。どんなにあなたに嫌われようと、あなたが他の人と結ばれようと、私はあなたを愛し、守り続けます。」

「ただ・・・・」

「ただ?」

「欲を言うと、あなたに私を信じて欲しいです。こんな覚悟を持っても、その人自身に信用されていないのはとても・・・・辛いですから。」

 

寂しげに笑いながらこんなことを言う

私はこの人を信じられるの?一度は必死な状況だったとはいえ、私の気持ちを酷い言葉で裏切ったこの人を?これからの人生に関わるこの場面で信用できるの?このことを利用して、私にあのクズのようなことを言ってこないと言い切れるの?

 

でも・・・・

 

私は・・・・・・・

 

この人を信じたい・・・・・・・・・

もし、私のこの人に対する気持ちがあの頃のまま残っているのなら、それを大事にしたい。だから、この人に伝えるべき言葉は一つ

 

「お願い・・・お姉ちゃん・・・私、お姉ちゃんのこと信じるよ。だから、お願い、たすけて、たすけてよ・・・・お姉ちゃん・・・・・」

 

私はあの頃の気持ちを胸に大事に抱えながら、声を出した・・・・涙を流しながらでも良い、泣いてるせいで、声がしゃがれてても良い、ただ、私の想いが全て届くようにと祈りながら・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

雪菜が声を出して、玲がどこかに電話をかけた数分後、玲が雪菜をなだめている時にいきなり校内放送が流れた。

 

「2年B組根本恭二君、2年B組根本恭二君、大至急学園長室に来てください、試験召喚戦争の場合でもこの件は優先されます。大至急、近くの先生と一緒に来てください。繰り返します・・・・・・・」

 

「あらあら、大変ですね。では、根本君一緒に行きましょうか。」

 

玲がそう言うと、根本は大きく首を振り、学園長室へと向かった。ここから彼の人生の中で最悪な出来事が起きるとも知らずに・・・・・

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

AKIRA SIDE

 

「いや、いきなりで悪いね~しかし、お前はいったい何をした?米軍から、お前の家をこれから爆破し、家族全員を処刑する、と伝達がきたんだがねぇ?」

 

あの憎憎しい顔が一瞬で凍りつきました。なんでなのかがまったく判らないで、そんなことを言われたらまあ、当然の反応でしょうね。

 

「ハ、ハァ!?意味が分かりません。何で僕の家がそんなことに?何かの冗談ですか!?」

「冗談なんて言わないさね、こっちもこっちで山のように仕事があるんだ。ねえ、吉井先生、これはあんたの仕業かい?」

 

さすが、と言うべきところでしょうか。

 

「そうです、私が米軍の上層部にお友達がたくさんいましてね?その人達にお願いしました。満場一致で可決されたらしいですよ?」

 

私が笑顔で答えると、学園長は嘆息し、根本君はこれ以上ないほど顔を真っ青にしました。

 

「ば、ばかな!!そ、そんなことが一教師に出来るわけが・・・」

 

まあ、普通に考えたらそのとおりなのですが・・・・・

 

「色々がんばったんですよ。それと、さっき「なぜ?」と聞きましたよね?その質問に答えてあげましょう。あなたは、この学園で一番してはいけないことをしたのですよ。」

「ま・・・・まさか・・・・・」

 

そう、そうです。そのファイルですよ、根本君。今もどうせ、制服の脇腹の所に隠してるのでしょう?まあ、ナイフを投げてみればわかるので早速やってみましょうか。

 

「う、うわァあああぁぁああぁぁぁああぁぁぁああああああぁあぁああああああああ!!こ、こここの人正気か!?せ、生徒にナイフ投げたぞ!!しかも脇腹だ!!下手したら致命傷だぞ!!う、うううううぅぅうぅう訴えてやる!!」

そんな戯言には興味がないので無視し、私は素早く落ちたファイルを拾い上げました。

 

「訴えると言われましても・・・・さっきの話しっかり聞いてましたか?今日、あなたたち家族は全員死ぬのですから、まったく問題無いと思われますが・・・・・」

 

「な、そそうだ!俺の部屋のPCには、このファイルのデータが保存してある。それをネット上にばら撒くぞ!!」

 

あら、ラッキーでした。もし何もしていなかったら、家に家族全員を集まらせてあげて、みんなで仲良く死んでもらおうと思ってたのですが、今ここで殺すべきらしいです。

 

「わかりました、情報をありがとうございます。では、ここで殺しておきましょう。」

「っひ!や、やめろおおおおおぉぉぉぉぉぉぉおおおおおぉぉおお!!!!!!!!お、おい!学園長、あんた、こいつの上司だろ!!なんとかしろよ!!」

「安心してください、私にはこの学園で働く時に交わした契約がありましてね?その一つに「吉井雪菜が他の生徒に試験召喚戦争以外でなんらかの被害を被った時、私自身の独断で、その生徒を罰することが出来る」という権限が与えられているのですよ。そして今回の罰は死刑です。何か質問は?」

 

「な、なんなんだよ、そんなのは!!ほ、ほらこのファイルも、データの削除パスワードも教えるからさ!助けてくれよ!!」

「どんなにそれらを抹消したとしても、あなたの頭の中には記憶されているでしょう?だから、手っ取り早く殺してしまうのが一番なんですよ。」

「お。お前!!!このファイルがどんだけ価値があるものなのか判るだろ!?これがあれば、世界を手に入れるのだって不可能じゃない!!なんでこれを消そうと思うんだよ!!」

 

なかなかに良い質問をしますね。冥土の土産に教えてあげましょう。

 

「私は世界なんていりません。私の愛するユキちゃんが未来永劫ずっと幸せにくらしていければそれで良いのです。」

 

そう言って私は彼を秘密の部屋に連れて行きました

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

 

再び彼を学園長室に向かわせると、部屋にいた全員がほっとしたような顔つきをしていました。

 

「吉井先生・・・・・・今回は本当にやりすぎです。今回は本当に殺してしまうと思いましたよ?」

 

西村先生がそうおっしゃっています。確かに殺してしまおうとも本気で思いましたが・・・・

 

「殺す覚悟はありました、でも・・・・・・・ユキちゃんが悲しんでしまいますから、あの子はやさしい子です。どんなに酷いことをされても、どこかにその人へのやさしさを持っているんです。それに・・・・・・あの子は、私が人を殺したということに対しても悲しんで泣いてしまうと思いましたから・・・・・」

「そのとおりです。吉井先生。吉井妹は優しい子だ。あの子のためにも、決して人を殺めることなく、彼女を永遠に守れる人になってください。」

 

・・・・・・・・・・この言葉を胸に刻みましょう、今までは人を殺めたことはないものの、本当に彼女の笑顔を守れるのなら、それもやむをえないと覚悟していました。でも・・・・・あなたは、そんなことでは喜んではくれまでんよね、ユキちゃん?あなたを守りながら、笑顔にすることもできなければ、あのときあなたを突き放した意味がありませんよね?

 

「・・・・・・・・ちなみに。根本の奴はどんな状態ですか?」

おや、そういえば説明していませんでしたね。

 

「今の彼にはごうも・・・・・ちょっとキツイ押し置きをしたので、精神が不安定になってはいます、眠らせれば元に戻りますが・・・・・ただ、あの1件のことはおぼえていませんし、思い出そうとすると脳に負担がかかり、最悪意識を自己防衛のためにシャットダウンし、おきたらまた同じ状態、というようなかんじです。」

 

・・・・・・・妙に関心したような西村先生と学園長、とまあ、そんなことより、私には知りたいことがありましてね?

 

「戦争はどうなりましたか?あの後続いて、勝敗はついたのでしょうか?」

 

「ああ、そのことだけどね、吉井先生。Bクラスは副代表が代りにリーダーになって頑張ったんだが、アンタの妹がすこぶる活躍してすぐに終わったよ。」

 

そうですか、嬉しいですよユキちゃん、できれば活躍を見たかったですが・・・・

 

「そういえば、あの子から伝言があるよ。用事が全て片付いたら、教室に来てください。何時になっても待つから、だとさ。行ってあげたら・・・・・・」

 

「失礼します!!」

 

全部聞き終わる前に学園長室を出ました。愛しいあの子を迎えに行くために。

 

 

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ちなみに、この後根本の一家は米軍にとらえられ、その工場で日夜働くことになったとか




根本終了宣言☆

これからのことを考えたら、あれ、根本いらなくね?という判断をしたわけです。

感想と評価待ってまーす


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私が欲したものとあなたが求めたもの

詳しくはあとがきで!

楽しんでいただけたら幸いです!


・・・・・・・・・・・・・ガラッ

扉の開く音が聞こえた。

何年も待ち焦がれた人にようやく会えたときの気持ちはこんな感じなにかな、とふと思う。

まあ、実際5年以上待っていたものかもしれないんだけど・・・・

 

「ユキちゃん、全部キレイに解決できましたよ。ごめんなさいね、少しお待たせさせてしまったようです。根本君はご家族と一緒に米軍で強制労働、といっても、自由時間、睡眠、娯楽が保障されている所なのでこれから会うことも無いでしょう。・・・・・まあ、あのファイルに関することを思い出そうとすると、脳に大きなダメージが起きるという点では、いささか不便かもしれませんが。」

 

「・・・・・ねえ、」

「なんですか?ユキちゃん?」

 

「・・・・なんで、わ、私を置いて行ったの?」

こんな言葉しか出ない自分が情けないと思う。なんで私の気持ちを素直に言えないの?いや、これも本当の気持ちなんだと思う。ただ、この場面で言うべきことじゃなかっただけで。

 

「ユキちゃん・・・・・」

「お、教えてよ・・・・・今だったら、何を言っても信じるからさ・・・」

 

もう、言ってしまったのならしょうがない。彼女の言葉に向きあおう、そろそろこの壁を壊したいのは私も同じなんだから。

 

「わかりました・・・・・・伝えます。私は・・・・・・」

決心したような顔つきをして言葉をつむいだ。

 

「私は、ユキちゃん、あなたから私への依存を解消できれば、と思ったのですよ。そして、身も心も、そしてもちろん頭も良くして帰ってこようと思ったんです。」

 

「・・・・・・・・・へ?」

ど、どういうこと?何を言ってるのかがさっぱりだよ・・・・

 

「ユキちゃん、あなたはこれからずっと長い時を生きていきます。その時に、本当にあなたは今日のようなことが二度と起きないと言い切れますか?私はその問題をいつでも、本当の意味でどんな状況でも解決できるように人脈作りをしていました。・・・・・そしてもっと大切なことは・・・・・・そんな長い時の中で、あの時のままのユキちゃんが、私がいなくなった後、どうなってしまうのかがとても不安だったのです。」

 

そ、そんな・・・・・なら、あの時も全てわたしのことを想って言ってたの?

 

「あの時は・・・・・この前も伝えたとおり、自分でも混乱して、冷静な対応ができなかったんです。いくらユキちゃんのため、といっても、あんなに泣きじゃくるあなたを見てしまっては、自分の気持ちを殺さない限り、あなたを連れて行ってしまうと思ったのです。」

 

じゃ、じゃあ本当にこの人は私のために全てをささげてくれたの?

 

「まあ、結果として、これで良かったのかもしれませんね?今ならあなたは私がいなくても、あのころのような依存はなくなって・・・・・・・」

 

「違う!!!」

 

驚いたような顔でこっちを見てる。でもそんなのは関係ない。この人は何もわかってない。

 

「違うんだよ!!お姉ちゃん!!!!私はそんな人脈作りとか、強くなることとか、そんなことをして欲しかったんじゃない!!あの時・・・・・私があなたに一番してもらいたかったのは・・・・・・・」

 

そう、あの時一番伝えたかったコトは・・・・

 

「あなた・・・・に、そばにいて欲しかった・・・・・ただ、それだけなんだよ・・・・お姉ちゃん・・・・」

 

いつの間にか目から涙が流れていた。ぼやけてあの人の顔が見えない。でもここまで言ったんだ、全部言ってやる

 

「そりゃ、これからアンタがいない世界で生きるのは辛いよ!!でも!だからこそ!!私は一緒にいたかったんだ!あと60年もしないうちにアンタは死んじゃって、それからも生きなくちゃいけないけど、それでも、それまでの思い出を糧にして生きていけると思えてたんだ!!」

「もし本当に私のことを想ってくれるんだったら、そばにいてよ!!勝手に自分で決めて、いきなり置いてったりしないで!!」

 

「ユキちゃん・・・・・・・」

 

あっちも泣きそうな顔をしている。今までの行動が当事者に全部否定されたのだから、仕方が無いかもしれない。それでも、私は・・・・・・・と思ってると、いきなり抱きついてきた。

 

「ごめんなさい、ユキちゃん。私は・・・・・独善的すぎたのですね、それで・・・・長い間あなたを傷つけてばっかりで・・・・バカみたいですね、どれだけ強い力を手に入れても、最愛の人を悲しませたら何の意味も無いのに・・・・・・」

 

大丈夫、まだやり直しはできる。ちょっと長すぎたかもしれないけれど、後何十年かはあるんだ。そこで、私たちで思い出を作っていけば・・・・私は・・・・・

 

「でもね、ユキちゃん?」

 

な、なんだろう?なんかすごく楽しそうに笑ってるんだけど・・・・・?

 

「まだ、もう一つの手はあるんですよ?それではダメなのですか?」

 

アレか・・・・・アレは・・・・・

 

「アレは・・・・ごめん、まだ覚悟はできない。」

 

そう、アレはやってはいけないコトなんだと思う。やれば必ずどちらかが傷つくだろうから・・・・・

 

「どうですか、わかりました。ただ・・・・・」

「ただ?」

「もし、あなたの気持ちが固まったときのために、あなたの隣を予約しても良いですか?」

「そ、それは・・・・・・・・」

 

なんで言葉が言えないのだろう・・・・答えは決まってるのに

 

「まあ、その覚悟も出来れば早くしてくださいね?のろのろと引きずってしまうと、私がお婆ちゃんになっちゃいますから。」

 

・・・・・・・・そうやら、彼女の中ではもう決定らしい、こっちはこんなに悩んでいるのに・・・・

 

「それと・・・・」

 

それと?まだあるのか?もうそろそろ頭がパンクしそうなんだけど・・・・・

 

「いつになったら、またさっきや昔みたいに「お姉ちゃん」って呼んでくれるんですか?」

 

・・・・・・・・・いや、それは、その・・・・・なんというか・・・・

 

「アンタとか、悪い時はお前だとか・・・・そろそろ、あの頃みたく、可愛く「おね~ちゃ~ん」って言って欲しいんですけどね?」

 

「っ~~~~~~~~~~~~~!!////////////////////////う、うるさい!バカ姉!!!」

 

恥ずかしすぎて、本当に呼びたいコトは口に出せなかった。

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

AKIRA SIDE

 

In吉井家

 

「も、もう寝る!!」

と言ってユキちゃんは部屋の中に入っていってしまいました。アキ君によりますと、学校で夜ご飯の分も食べたということなので、先日のようなコトも言えませんし・・・・・と考えていると、

 

「姉さん、ご飯の用意できたよ。食べちゃって。」

では、しかたがないので、弟の手料理をいただくことにしましょう。

 

 

 

 

「姉さん、雪菜とは仲直りできた?」

「ええ、なんとか。これもアキ君のおかげですね、ありがとうございます。」

 

これは心からの気持ちです。私がいない間に大人になったのですね・・・・・見たところ、勉強と恋愛においては異常に的外れらしいですが・・・・

 

「僕は何もしてないよ、ただ前に起きたことを教えただけさ。それよりも、姉さん」

 

「??????何ですか?アキ君、」

 

「留学してたとき、どんなことをしてたの?」

 

なるほそ、確かに聞きたいことかもしれません。でもこれは、ユキちゃんには教えられません、これを聞いてしまったらあの娘は・・・・

 

「教えても良いですが、ユキちゃんには内緒ですよ?約束は守れますか?」

 

「大丈夫、絶対話さないよ。」

 

その返事の後、私は口を動かしだしました・・・・・・・・

 

「・・・・・アメリカ、いや他のたくさんの国には軍人を養成する学校がたくさんあるんです、私はそことハーバードに通っていて、そこで多数の軍関係の人々とコネクションができた、というわけですよ。」

「いや、おかしいよ姉さん、何で軍人を育てるところに外国人が入れるのさ?」

 

・・・・・・驚きました、アキ君がかなりまともな質問をしています。

 

「スカウトされたんですよ、ぜひ教官として入ってくれとね。だから初日に言いましたよね?「あっちとの契約のせいで一年遅れてしまった」って。」

 

「そんなことが普通の人にできるわけが無いじゃないか、確かに姉さんは頭が良くて、知ってることが多くても、。並大抵の努力でそんなことが・・・・・・」

 

「ふふ、私も頑張ったんですよ?アキ君。一週間の内寝たのは水曜日の六時間だけ、他は勉強と鍛錬ばっかりでした。」

あのころは、本当に頑張りましたね。たくさん辛いこともありましたが、そのおかげで

今の人脈や権限を持つことが出来たので、良しとしましょうか。

 

「なんで、そんなに頑張れたのさ?やっぱり・・・」

「ええ、ユキちゃんがいたからですよ。今がどれだけ辛い状況でも、世界で一番愛しているあの子の一生を守ることが出来ると自分で信じていたからあんなことができたのです。」

 

「ねえ、姉さん、その一生っていうのはやっぱり・・・・・」

 

「ええ、私はユキちゃんを本当の意味で一生守って、一緒にいたいと思っています。・・・ただ、彼女には彼女の悩みがあるので無理強いはしませんが」

 

そうつぶやくと、アキ君は

 

「そんなの、姉さんがあっちでどんだけ雪菜のために頑張ったか教えればいいじゃないか!そしたら、雪菜だって・・・・・」

 

それは、違うのです、アキ君

 

「アキ君、私はあの娘を愛して、守るためにやってきたのです。それを、彼女から愛されるための口実にするのは、あの5年間の自分自身を裏切ることになるんですよ。」

 

「でも、姉さんはそれだけやったじゃないか・・・・少しは報われたって・・・・・」

 

良いでしょう、アキ君に一つだけ教えておきましょう、これが彼の人生に良い影響を与えると信じて

 

「アキ君、」

 

「愛というものは、見返りを求めないものなのですよ。」

 

:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

YUKINA SIDE

 

ふと目が覚めて水を飲もうとしたら、なんか二人ともまじめに話してる・・・・気まずくて台所に行けないよ・・・・

「そんなの、姉さんがあっちでどんだけ雪菜のために頑張ったか教えればいいじゃないか!そしたら、雪菜だって・・・・・」

 

・・・え?私の話?いったいなにを・・・・

 

「アキ君、私はあの娘を愛して、守るためにやってきたのです。それを、彼女から愛されるための口実にするのは、あの5年間の自分自身を裏切ることになるんですよ。」

 

「でも、姉さんはそれだけやったじゃないか・・・・少しは報われたって・・・・・」

 

「アキ君、」

 

「愛というものは、見返りを求めないものなのですよ。」

 

やめてよ・・・・これ以上、私をあなたのことを好きにさせないでよ・・・・

決心がにぶっちゃうじゃん・・・・




・・・・・・真面目な文になってしまいました・・・・

この回で言いたかったことは、自分のエゴと言うものは、時にある人を不幸にさせてしまうモノなんだ、ということなんです。その人のためと思ってやったことがその人自身にとっては苦痛でしかない、ってことはこの世にはよくありませんかね?そして、自分にとってその人が愛しければ愛しいほど、相手を傷つけてしまうとか・・・親が子供に勉強ばっかりさせるとかも、そういうものなんだと思います。まあ、もちろん勉強は大切ですから、そのバランスが大切であるんですけどね・・・・

まあ、これから雪菜のツンデレモードが始まるので、一歩イチャラブに近づきましたかね?

ではでは、評価とコメント、おまちしてま~す!


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俺と翔子と時々戦争~明かされる明久の性癖~

ツンデレモードの雪菜ですが、前と比べてどうかな?変化あるかな?

私個人としては、雪菜のハーレムも良かったんですけどね?それじゃ、なんかバランスがとれないかなぁ~と思い明久にハーレムになってもらいました。といっても二人ですけど・・・・

では、お楽しみください!


「みんな、戦争ごくろうだった、」

「ど、どうしたのさ雄二、いつもらしくないよ?」

 

アキ兄さんが割りと素直な雄二に対して戸惑っている、確かにここまで素直な雄二はちょっと気持ち悪いかもしれない。

 

「ああ、俺もそう思ってる、ただこれが俺の今の気持ちなんだ。もう一回みんなに礼を言いたい、本当にありがとう。」

 

あらら、この一言でみんなの士気がMAXになっちゃったよ、隣でバカ姉(はずかしいからこれで定着、本人は「やった!とうとう姉に昇格ですよ、アキ君!!」・・・・・と喜んでいた・・・・・兄さんは少し憐れみを持った目で、彼女を見てたけど・・・・・)が「上手に士気を上げましたね、」と褒めてるし・・・・

 

「諸君、ここまで来たからにはぜひともAクラスを倒したい!そこで、今回は俺と翔子との一対一で決着をつけたいと思う!」

 

おやおや、随分自信がおありですね、代表様?

 

「でもさ、雄二がいくら元神童だからといって、本当にあの霧島さんには勝てるの?」

 

ま、当然の質問だよね、そしたら

 

「ああ、大丈夫だ。俺はアイツになら絶対に勝てる」ドヤァァァァァァアアアアアアア!!

 

なるほど、随分余裕そうだね、何か秘策でもあるのかな?

 

「俺はアイツが絶対に間違える問題を知ってるんだ、それは・・・・・大化の改新!俺はその問題にかけて、小学校レベルの社会で戦争をしようと思う!」

 

「????なんで、学年主席の霧島さんが間違えるのさ?」

 

確かに、そのとおりだ・・・・・でも、兄さん、ちゃんと大化の改新はしってたのかな?質問でごまかしてるけど、顔に「僕は知りましぇ~~~~~~ん!!」って書いてあるよ?

 

「ああ、アイツは絶対に間違える。アイツは絶対記憶能力を持っててな?俺が昔教えちまった年号をそのまま記憶してるんだ、小学生レベルだったら年号か出来事の名前だから必ず勝てる!!」

 

なるほど・・・・・・良い考えだね・・・・・・・でも・・・・・・・・

 

 

 

気に入らないな

 

 

 

バカ姉も同じようなことを思ったようだ

 

「ねえ、雄二、私は反対だよ。」

 

「なっ、なんでだよ!絶対に勝って、Aクラスの設備が手に入るんだぞ!!」

 

なんで?そんなの決まってるじゃん、

 

「霧島さんはアンタに教えてもらったことも、ちょっと教科書を見れば覚えられるはずだよ?それをしないで、いまだに覚えてるってことは、それだけ雄二に教えてもらったっていう思い出をなくしたくなかったからじゃないの?」

 

そう、これが一番むかつくことだ。女の子の気持ちをあのクソゴリラは自分が勝つための駒にしようとしやがった・・・・

 

そうしていると、急に真面目な顔をして・・・・

 

「・・・・・・多分、アイツに一対一の決闘を申し込んだら、「敗者は勝者の言うことを聞く」みたいなコトを言ってくると思う。だから、今回の決闘で何が何でも勝って、自分の気持ちを伝えたいんだ。」

 

・・・・・・・なるほど、コイツにも色々考えがあるのか・・・・・なら、私が口を挟むことはしない。願わくば、彼の気持ちが彼女を幸せにするものであらんことを。

「あ、あの~」

 

ふと、瑞希が手を上げた。こういう場面で発言をするのは珍しい。

 

「何だ?」

「坂本君って、霧島さんと仲が良いんですか?」

「ああ、アイツとは幼馴染だ。」

 

 

「総員、狙えーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

 

あっらま~~~~~須川君の掛け声と共にクラスメートのみんながいろんな凶器を投げようとしてるよ、馬鹿だね~~~、多分雄二と霧島さんの仲がうらやましいんだろう、

 

「ねえ、ねえ、こいつ等、少し黙らせてくれない?」

「わかりました、見ててください?」

 

そう言ってゆびぱっちんをした瞬間、みんなの立っている場所の畳からナイフが垂直に飛び出してきた・・・・・・

 

「「「「「「「「ウォォォッォォォォオォオオオオオオオオオオオオオイ!!!!!」」」」」」」」

 

まるでマジックだ・・・・・・まあ、みんな死んではいないし(ここ重要)良しとしようか、

 

しかし、アキ兄さんのところだけには飛んでいない、血のつながった弟だし、手加減したのかな?と思ったら・・・・・

 

「吉井君は、霧島さんみたいな人が好みなんですか・・・・・?」

「いや、そうじゃないけど・・・・・でもキレイな人だよね~~~って、わあ!!!な、ななななんで、姫路さんも美波まで、机を持って、僕に迫ってくるの!?」

 

な、なるほど・・・・・そういうわけかい!!まあ、しかたがない、こうやってバカと乙女達の修羅場を見るのも良いけれど、今晩ご飯を作ってもらうためにもフォローしてあげよう、

 

「大丈夫だよ、二人とも・・・・なんたって・・・・」

「そうですね、アキ君の性癖はなんたって・・・・・」

「スポーティーでスレンダーのポニーテールをした女の子と」

「その逆の、ゆるふわで、グラマーな女の子ですから。」

 

「やめてぇぇッぇッぇぇっぇえぇぇぇえええええええええええええ!!!!!」

 

どうしたんだろう?バカ姉と二人で完璧なフォローをしてみせたのに、本人はお気に召さなかったらしい。これらの情報はアキ兄さんが買ってくるお宝本によるものだ。

 

「何してるんだよ、二人とも!!これじゃ、また二人に嫌われちゃ・・・・って、美波に、姫路さん!!どうして気絶してるの!!??顔真っ赤だよ!!!???大丈夫!!!!?????」

 

そんなこんなで、この決起集会はカオスなままで終わった。後で雄二が何人かを引き連れて宣戦布告に行くようだ。

 

「ユキちゃん、ユキちゃん、」

 

ちょいちょい、と私の裾をつかんでくる、何でこの人は私より六歳も上なのにこういう動作は可愛いと思ってしまうんだろう?

 

「私の好みはユキちゃんだけですから、私の部屋にあるのはあなたの写真だけですからね?」

 

「今すぐ焼却しやがれ、この変態クソ姉野郎」




あなたは、どっち派ですか?
私は断然スレンダー、スポーティー、ポニーテールな女の子です!一番は玲さんですけど!!

では、評価とコメントをお待ちしてます


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秀吉を生贄に捧げ明久を召喚 ~ムッツリーニはゲームから除外(保健室行き)~

UA2000人突破!!まじ嬉しいです!これからもよろしくお願いします!!

では、Aクラス戦スタートです、どぞ!


「それでは、AクラスvsFクラスの試合を始めます」

 

高橋先生の合図により、試験召喚戦争は始まった。今回の試合形式は交渉の末、五対五の個人戦になった。

 

「じゃ、一回戦目はアタシがいくわ」

 

おや、最初っから優子が出るらしい。Aクラスとしては、一番最初に勝って、景気づけしたいってことかな?優子が相手なら、こっちはやっぱり・・・

 

「それでは、ワシが行こうかの、」

 

やっぱり、双子の弟(?????????????)の秀吉でしょ、長年一緒に住んでいることで、彼女の考えていることも少なからず分かるだろうし・・・・・

 

「ところで秀吉、アンタ、Cクラスの小山さんは知ってるかしら?」

 

そういえば、前の日に秀吉ってばCクラスに優子の振りをして挑発しに行ったよね?私は見てないけど、どんなかんじだったのかな?

 

「あ、姉上?そ、それはの?いろいろとこちらにも事情というものが・・・・」

「あらあら、アタシの愛らしい弟の秀吉君?お姉ちゃんにその事情とやらを教えてくれるかしら?ついでに、なんであんな挑発だったのかもキッチリね?」

 

おや、挑発の理由を聞かれた瞬間、彼に余裕ができたようだ。おかしい、なんで秀吉はあそこまで余裕を保っていられるの?さっきまで自慢のポーカーフェイスがズタボロだったのに・・・・・しかも、あれは演技じゃない・・・・

 

「ああ、あれはの?姉上・・・・・」

 

ま、まずい!あの娘(本音でちゃった☆)もしかして本気で説得できると思ってるの?いや、そこまでバカなはずは・・・・・あ、バカ(Fクラス)だったわ

 

「ひ、秀吉!言っちゃだm・・・・・」

「普段の姉上の姿を演じたのじゃ、我ながらなかなかの演技だったぞ★」

 

その瞬間この双子は教室から退出し、戻ってきた後はうちのクラスメートが軟体動物と化していた。

 

「ダメって言ったじゃん!!リプレイ、してみる?」

 

どうやら、彼の命はコンティニューやリセットも出来なかったようだ。まあ、これが現実なのでしょうがない。あきらめよう

 

「しょうがねえ、明久行ってこい」

「え!?ぼ、僕?」

 

おや、アキ兄さんが出るのか。まあ、それも妥当かな?もともとのメンバーに入ってなくて、まともに相手できそうなのは兄さんぐらいだろしね

 

「やれやれ・・・・しょうがないな、僕もやっと本気だす時がきたのか・・・・」

「あら、明久君?なにか奥の手があるのかしら?」

「そうか、優子さんは知らなかったんだね。実は僕・・・・・」

 

 

「左利きなんだ」

 

 

木下優子・・・・・・369点

 

吉井明久・・・・・・105点

 

おお、すごいねアキ兄さん。ただ利き手に戻すだけで点数30点ぐらい上がったよ

 

「アキ君の回復試験を見ていましたが、問題を解くスピードがとても速かったです。多分、下手な豆鉄砲数打ちゃあたる戦法でいったんでしょうね」

 

隣からバカ姉が教えてくれた。なるほど・・・・記述だけじゃなく、記号で答える問題もあるから、それに賭けたのかな?少しは頭を使うことに慣れたのかな?現に今、あの優子と互角の戦いをしてるし・・・・・

優子・・・・65点

 

明久・・・・11点

 

「ハアハア、」

「ふふ、明久君しぶといわねー、フィードバックも辛いだろうから今すぐ楽にしてあげるわ!!」

「ま、まだ負けないよ!!」

 

アキ兄さんが特攻を仕掛けた瞬間、それを待ってましたと言わんばかりに、優子の召還獣がギリギリのところで体を翻し、その勢いでアキ兄さんの召還獣の頭を切り捨てた。フィードバックとしては、最も脳と直結してるところのはずなので、かなり痛いはずだけど・・・・そう思って見てみると、優子の召還獣も一緒に消えている。・・・・・いったい、どういうことだろう?

 

「ふふ、アキ君を見直しちゃいましたね。」

「え?どういうこと?」

 

このバカ姉には何か見えたのだろうか?

 

「アキ君はですね、急所で、尚且つ体の中で最も柔らかい部分、つまりは喉を狙ったのですよ。木下さんの召還獣が体を翻した瞬間、勝てないと悟ったのでしょう、本当の意味で体を犠牲にして、攻撃をよけない代わりに木刀を逆手で持つようにして、先っぽを相手の召還獣の喉に当てるようにしたのです。後は簡単です。木下さんの召還獣が頭を真っ二つにしようとする同時に、喉元に突き刺したんです。実践では素人には無理な技ですが、操作する方は全体を見て戦えるので、あんなこともできたのでしょう。」

 

・・・・・・とても誇らしげだ、確かにさぁ~アキ兄さんはすごいと思うけど~なんでかなぁ~このバカ姉が誰かをああいう眼差しで見てるのはな~んかいらいらするんですけど~

 

 

「みんな、ごめん!!勝てなかった・・・・・」

「いや、気にするな。Aクラス相手に引き分けなんて誰も予想してなかったぞ?それに、お前の活躍のおかげで、クラス全員の士気が上がってるぜ?」

 

そう雄二が言った瞬間、みんなからねぎらいの言葉が兄さんに向けられる。うん、なんだかんだで良いクラスだよね、愚姉も珍しく褒めてるし。

 

「そうか・・・・でも、ごめん。少し休ませてもらうね・・・・」

そう言ったら足元からくずれるように、兄さんの体が倒れた。そうとう無理してたんだね

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

アキ兄さんが再び目を覚ました後、二回戦が始まった。相手は・・・・

 

「Aクラスの工藤愛子です☆スリーサイズは・・・・」

 

おやおや、随分オープンな子だね~こういう自分をさらけ出せるところは見習うべきなのかな?と思っていると・・・・・・

 

「ユキちゃん、大丈夫ですよ。あなたが私に教えたいことだけを教えてください、全部私が受け入れますから。できれば、あなたの全てを受け止めたいですが・・・・」

「べ、別にアンタには関係ないよ・・・・・」

 

なんで、こんなピンポイントなことを言ってくるんだろう?しかも、どれだけ恥ずかしいコトを言ってるのか分かってるのかな?この人は・・・・・そして、自分の言葉でどんだけ私がドキドキしてるのかを・・・・・

 

「まあ、ユキちゃんのスリーサイズなんて、私に言わせれば常識ですけどね☆」

・・・・・・・ストーカーって、殺しても罪になるのかな?

 

「吉井君も、ボクと一緒に体育しないかい?そこの女の子二人も一緒に」

 

おや、そういえば工藤さんはなんの話をしてるんだろう?ちなみに、さっきまでアキ兄さんが寝てる間、アキ兄さんの頭は瑞希の膝の上(★膝☆マ★ク☆ラ★)においてあった。ミナとかなりもめた後、じゃんけんで勝利した。「奇跡です!奇跡のチョキです!!」ってはしゃいでた。

 

「もちろん、実技でね☆」

 

・・・・・・・本当にオープンな娘だね・・・・・どんな反応するかな?アキ兄さんは・・・・

 

「「吉井君(アキ)には私たち二人が相手するから、事足りてます(るわよ)!!!」」

 

ちょっとーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!

どぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおしましたかお二人さぁぁぁぁっぁぁぁああん!!

ほら、見なよ!!あのFFF団すら、あまりの衝撃に身動きがとれてないじゃん!!アキ兄さんにいたっては、うつろな目で「え・・・・・?何?何が起こってるの?ぼ、僕どうすれば良いんだろう???あははははこれは夢だぁぁっぁあ」って現実逃避してるし!!あと、隣で「あらあら~弟と新しい義妹のために一夫多妻制の国の上官とはなさなくてはなりませんね~、どこが良いでしょうか」って、なに大きくなっなもんだな~この子も、みたいな目をして将来のコト考えてるんだよ!

 

ブシュゥゥゥゥゥゥゥゥウッゥゥウゥゥウゥウウウウウウウウウウ!!!!!!!!!!

 

ヤバイ、忘れてた。こんな話題にあのムッツリが反応しないわけがない。

 

「女3で4P・・・・・・・」

 

なんか、こうやってみると話題が古い感じがハンパない。てか、あんなに血を出しちゃって、大丈夫かな?完全に致死量超えてると思うんだけど・・・・・

「このまま選手が倒れたままだと、Fクラスは失格となりますがよろしいですか?」

 

「あ、ああ・・・・・それでかまわない・・・・・」

 

・・・・・生徒が致死量の血を出しているのに、この対応は教育者というか、人としてどうなんだろ?このごろ、私の周りの頭が良い人って、頭のネジが数千個抜けてるんじゃないかと真面目に思っちゃったりする

 

「ボクが保健室に連れて行くよ・・・・・大体の原因はボクにあるんだし・・・・・」

 

そう言って、二人は保健室に向かった。あの子は、このなかではかなり常識的な子かもしれない。

 

こうして、Aクラス戦、第二回戦は終了した。




戦闘シーンが書けない?いや、書きたくない?さあ、どっちだ!

評価とコメントお願いします!!


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勝利への片道切符

吸血姫登場☆

てか、マジで雪菜チートじゃないですか?


「第三回戦始めます!」

 

次は私の番、ええっと・・・相手は誰かな?

 

「佐藤美穂です、よろしくお願いしますね?雪菜ちゃん。」

 

みほりんだ!優子と同じで、去年の同級生の一人。Aクラスらしく、どの教科もかなり高いオールラウンダーのはず・・・・やっぱり今回はちょっとだけ本気出さなきゃだめかも・・・・

 

「しょうがないな、勝つか!!というわけで愚姉と兄さん、みんなへのフォローよろしくね~」

 

「・・・・・・良いのですか?ユキちゃん・・・・・それでは今後・・・」

「そうだよ、雪菜。家族以外には誰にも教えないって言ってたじゃん!」

 

二人とも予想と同じ反応をしてる。まあ、前はそう思ってたんだけどね?

 

「ねえ、バカ姉はさ、私のことをどんなことからも守ってくれるんでしょ?じゃあ、これからの私の生活も守ってよ。」

 

「おやおや、まさかユキちゃんからプロポーズをもらえるとは思ってもいませんでした。ではこの戦いが終わったらすぐにアメリカにでも行って、婚姻届の提出を・・・・」

 

「勘違いすんなよ、このクソ変態姉野朗☆」

 

まったく、少し油断したらすぐこれなんだから・・・・でも、結婚か~良いな~将来もし、本当に全てがうまくいったら、その時は・・・・・・

 

「・・・・・・仲がよろしいのですね?」

 

うわっ、ヤベェみほりんに聞かれちゃったよ。すごく恥ずかしいんですけど・・・・

 

「そ、そんなことないよ。あっちが勝手に言ってるだけで・・・・・」

「ふふふ、良いじゃないですか。吉井先生なら、雪菜ちゃんのことを幸せにしてくださると思いますよ?」

 

な、なんなんだよ~まるで今まで恋愛の「れ」の字も無かった我が子が、いきなり恋愛沙汰も持ってきたのをほほえましく見ている母親みたいな目をしやがってー!!

 

「う、うるさい!さっさと勝って、終わりにするんだから!サモン!!」

「あらら、ですが、私にもAクラスの意地があります。負けるわけにはいきません!!」

 

佐藤愛穂・・・・・389点

 

うん、予想通り高い点数だ、だけど・・・・・

 

「ごめんね?みほりん、悪いけどこの勝負は絶対勝つよ。」

「おや、随分と気合が入ってますね。一年生のころは、実験以外で使いたくない~とか言って、試験召喚戦争にも消極的だったのに」

 

確かに、そうだった。あの頃は別に戦争だって、教室だって別にどうでも良いって思った・・・

でも今は・・・・

 

「いや、それでも私は勝つよ。いや、勝ちたいんだ。だって今は・・・・・・」

 

そう、今の私のそばには・・・・

 

 

 

「私の勝った姿を見せたい人がいるから」

 

 

 

吉井雪菜・・・・・・450点

 

「「「「「なんだてっぇぇぇぇえっェえっぇええっぇえええええええええ!!!」」」」」

 

全体から、特にAクラスから声が聞こえてくる。まあ、確かにFクラス在籍だけど、もともとは主席レベルなんだからそんなに驚かなくても・・・・・・

 

「あら、本当に本気を出したんですね?これじゃ、かなり勝てる確立は低くなりましたね・・・・・」

「違うよ、みほりん。低くなったんじゃない、ゼロになったんだ。・・・・・Mode Vampire level Second」

 

そうつぶやくと、私の召還獣の衣装が真っ赤なドレスに変わり、爪がまるで刃物のように鋭くなり、目は赤くなった。そして何よりも一番特徴的なのは歯、犬歯が人間のより幾らか長くなって、鋭くなっている。

 

「悪いけど、最初っからクライマックスだからね。覚悟しなよ?」

 

私の召還獣がみほりんの召喚獣に攻撃をしたが、とっさの判断でガードされる。しかし、扱いづらい鎖鎌のせいで、自分の足に傷ができてしまったようだ・・・・これで決着はついた。

 

「みほりん、これで終わりだよ。」

「意味が分かりませんよ、まだ3点しか減ってないのに・・・・」

「傷がついた瞬間、君の負けなんだよ。腕輪発動、Bloody Cross(血の十字架) 」

 

発動した瞬間、みほりんの召喚獣がまるでイエス・キリストの十字架のように立ち、その両手、頭と股から血が噴射し、そのまま消滅した。

 

「・・・・・・え?」

どうやら、あまりに突然のことすぎて何も言えないようだ。しょうがない、タネを教えてあげよう。

 

「いい?吸血鬼の能力の一つにね?血を操る能力があるんだ。だから相手の召喚獣の血が流れた瞬間、それを目視して相手の体内の血を操って、噴射させたんだよ。」

 

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AKIRA SIDE

 

「・・・・・・おい、あれは何なんだ?ヴァンパイアの召喚獣なんて聞いたことないぞ?」

 

あらあら、代表の坂本君があっけにとられていますね、ユキちゃんからフォローしといてと言われたので、教えてあげましょうか

「坂本君、問題です。この召喚獣はどんなふうに出来上がったでしょうか?」

「それは、科学と偶然とオカルト、ですよね?この学園の基本事項だ。」

「その通りです、では、それらの一部が異様に高い数値が出たとしら、どうなるでしょうか?」

「それは・・・・・・本来のバランスが崩れて・・・・・ってまさか!!??」

 

おや、はやくも気づいたようですね、流石です。

 

「そのとおり、あの娘の召喚獣みたいになるわけです。そして、その原因は・・・・・」

「・・・・・雪菜がヴァンパイアだってことか?」

「そうだよ雄二、雪菜はこの世で只一人の吸血鬼なんだ。」

 

「「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」」」」

 

みなさん言葉も出ないみたいですね、まあ、誰でも知っているような妖怪がクラスメートにいるということが分かったら当然の反応でしょうけど、

 

「まあ、そういうことです。私が彼女の専任としてここに勤めているというのもこれが理由なんですよ、もちろん彼女といっしょにいることが第一の理由ですが、」

 

「確かに・・・・・アイツの正体が全世界に広まったらエライことになるな・・・・・」

 

「その通りです。実はこの前のBクラス戦にもそのことで一つの事件があったのですよ?代表は知らなかったようですが」

 

坂本君はとても居心地の悪そうな顔をしています。まあ、すでに過ぎたことですし、ここら辺で彼を攻めるのはやめましょう。

 

「根本がこの学園から消えたのも、先生が原因ですか?」

「ええ、そうです。私のもつ権限を全て使い、ここから皆さんの知らないところへ旅立っていただきました。あ、殺してはいませんよ?ギリギリで踏みとどまりましたから。」

 

笑顔でそう言うと、どうも彼の顔は引きつっているように見えますね・・・

 

「も、もしですよ?雪菜にこの学園全員が敵になったとしたらどうしますか?」

 

そんなの決まってるじゃないですか。

 

「徹底的に潰します。世界中を敵にしても、彼女を守り抜きます。」

 

そう、これが私の答え。家族がたとえ敵になったとしてもそれは変わりません。ですが大丈夫でしょう、なぜなら・・・・・・

 

「ユキちゃんは、あの召喚獣をあなた方に見せました。それはつまり、彼女自身があなたたちを信頼してるからなのですよ、それを知っても、あなた方はユキちゃんを社会の的にしようとしますか?」

 

「「「「「「んなわけ、ねぇだろおぉぉぉぉおおおおがぁぁぁああぁあああああ!!!」」」」」」」

 

Fクラス全員から、そんな声が聞こえてきます。とても良いクラスメートに恵まれましたね、ユキちゃんは。彼らは成績は悪いですが、それを補うには十分すぎるほどの「心」がある。

 

「みんなただいま~勝って来たよ~!!」

 

どうやら、本人が帰ってきたようですね

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

YUKINA SIDE

 

「雪菜ちゃん、お疲れ様でした。私も勝ってきますね。」

「うん頑張って、瑞希」

 

そうやって、幼馴染の私たち二人はハイタッチをして交代する。そして、私を待ち構えてたのは・・・・・・・

 

「「「「おつとめご苦労様です、お嬢!!!!」」」」」

 

実に見事なお辞儀だった。完璧だ、もうその言葉しか出てこない。

 

「かっこよかったですよ、ユキちゃん。」

そういうと、いきなりこのバカ姉は私のことを抱きしめてきた。ふぅ、やっぱりこの人の温かさと匂いは落ち着く・・・・・・っておい!!私はなにしてんだ!!!

 

「ば、ばばばばばバカ!!なにやってんの!!??」

「あら、ユキちゃんがあまりにも魅力的だったので、無意識に・・・・・・」

 

「ほら、そこのお二人さん、のろけるのも良いが、もう試合終わったぞ?」

 

なにがのろけか!!ってなに!?もう終わったの?相手は久保君だからかなりの強敵だと思うけど・・・

 

と、思っていたら瑞希は総合得点で4000点以上を取っていた。彼女いわく、好きな人、友達がいるこのクラスのために頑張ったということ。

 

「な、なんだよ雪菜、その意味ありげな顔は?」

「べっつに~?なんでも~?ミナ、あんたのライバルは手強いねぇ~」

「な、ななななな何言ってんのよ!!」

 

はてさて、この三角関係はどうなるのでしょうかね?出来ることなら、全員が幸せの答えを導き出せることを

 

 

こうやって、残りの試合はあと一つになった。




ええっとですね?まあ、こういう設定っていうか?まあ、吸血鬼だし?これくらいいかなきゃ、最強にできなくね?みたいな?

ところで、私は大好きな小説家、漫画の原作者が大好きで、台詞の内容とかもけっこう意識して書いてるんですけど、誰か気づきましたかね?知っていたら、コメントで書いて欲しいんですけどね?

てことで、コメントと評価お待ちしてます!


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You don’t have to kill yourself you hate, but get over!!

では、どぞ!


「第五回戦をはじめます、選手は前に来てください。」

 

これが最終戦だ。いまの戦況は二勝一敗一引き分け、ということは、ここで雄二が勝てばそのまま勝利して負ければ・・・・・何だろう?サドンデスかな、それとも交渉でもするのかな?

 

「みんな、今までありがとう。ここまで来られたのは、お前たちみんなのおかげだ。だからこそ、俺はここで勝ってくる!さあ、楽しみにしておけよ、野朗ども?この戦争が終わったら、俺たちの設備は・・・・・」

 

「「「「「リクライニングシートだ!!」」」」」

 

みんなで一斉に掛け声を合わせると、雄二が私の方に向かってきた

 

「雪菜、お前には一番世話をかけたな。秘密をさらけ出してまで勝ってくれて感謝するぞ、」

「別に、気にしなくて大丈夫だよ。どうせ近いうちに教えておこうと思ってただけなんだから。」

 

そう、このクラスメートには教えても問題は無いと思っていた。それに、これから一年だけだけど、同じクラスで苦楽を共にする仲間たちだ。私の永い一生の中で、ありのままの自分でいられた思い出を作っておきたいと思ってたし・・・・

 

「だから、アンタは気にすることはないんだよ。それに、私個人としては、設備とかは正直どうでも良いんだ、ただ・・・・」

「ただ?」

「多分、この試験のなかで、アンタには大きな悩みが降りかかってくる。その時、自分にとって一番後悔が残らない選択をしなよ?」

「・・・・・・ああ、分かった。肝に銘じておくよ。」

 

そう言って、雄二は前へと歩き出した。

 

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YUJI SIDE

「戦争の形式はどうしますか?」

 

そんなの決まってる、この戦争で確実に勝つための布石

 

「百点満点のテスト形式、内容は小学生レベルの社会だ!!」

「わかりました、では用意を始めますので、パネルの前で待機しておいてください。」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

試験が始まった、問題は全て小学生レベル、この時のためにDクラス戦から準備してきた俺には一切の死角もない、これならば勝てる!!

 

~年号問題~

 

本能寺の変は?

関が原の戦いは?

ペリー来航は?

日露戦争は?

平安京の出来た年は?

随分と、年号がバラバラで出ているな・・・・一番最初に本能寺の変がでて、(最初から戦国時代!?)と思ったが、何とか目的の問題が出そうだ

大化の改新は?

 

出た!これで勝てる!!これで翔子の奴にも・・・・・・

 

でも・・・・・

 

本当に?

 

本当に後悔しないのか?

 

アイツが俺のことを想ってくれているのは間違いないのに、こんな卑怯な手でアイツのきもちを蔑ろにして本当に良いのか?

 

でもここで負けたら、あいつ等になんて言えば良い?

 

今まで本当に頑張ってくれたんだぞ?今回だって、雪菜は自分の正体をバラして、姫路は自分の自己ベストを更新するような点数を取って、あの明久だって、何倍も差がある相手にフィードバックを無視して捨て身の攻撃で引き分けにしてくれたっていうのに・・・・・・

 

でも・・・・・・・・

 

それでも・・・・・・・

 

俺は、アイツに・・・・・・・・

 

、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

 

YUKINA SIDE

 

テストが終わった、雄二はどんな答えを出したのかな?

 

霧島翔子・・・・・97点

 

やっぱりね・・・・こんな、負けちゃいけない場面でも霧島さんは雄二との思い出を大事にするんだね。ほんと、なんていうか一途な人だね~

 

坂本雄二・・・・・94点

 

「「「「「なにぃぃっぃぃっぃぃぃぃいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!」」」」」

 

なるほど、これが彼の答えか・・・・・って、ん!?94!!??何しやがった、あのゴリラは!

 

「本当にすまない、みんな!!翔子の奴には正々堂々と勝ちたいと思っちまったんだ!」

 

なるほど・・・・それは良い、ただ・・・・・

 

「なんで94点なのさ?何の問題で間違えたんだ?まさかとは思うけど・・・・・」

「ああ、あの問題を手放したら、もう勝てないと思って潔くヴィヴォウェ!!??」

 

雄二の股間を蹴り上げた。って、何か白目向いてない?そんなに痛いのかな?

 

「っち、このへたれ野朗!!なにが潔くだ、そんなに正々堂々戦って勝ちたいなら今勝てよ!なに勝手に逃げてんですかぁ?潔くって時はな死ぬときで十分なんだよ!!それとも今ここで殺してやろうか?」

 

「ユキちゃん・・・・」

 

バカ姉が止めてくる、珍しいな・・・・いつも私がすることは全部許容してくれるのに・・・・

 

「彼は・・・もう死んでいます。主に・・・・男性的な面で」

 

見回してみると、クラスの男子全員が私に、「それは酷い」みたい顔をしながら、股間を手で抑えていた。

 

」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

「・・・・・雄二、戦後交渉」

「あ、ああだがどうする?このままサドンデスでも続けるか?」

 

そうだよね、なら私が出て、すぐに終わらせ・・・・・・「ちょいっと待ったさね!!」どうしたのかな、お婆ちゃんは・・・・そんなに大声だすと体に響くよ?ただでさえ毎日徹夜で研究してるのに・・・・

 

「悪いがこの交渉には、アタシも混ぜてもらうさね」

「なんだよ、ババァ、何か良い提案でもあるか?」

「相変わらず礼儀がなってないねぇ~、まぁ良い。それより、この勝負はFクラスの設備をBクラス並みにすることで決着をつけないかい?たしかにこのままサドンデスをしたら、雪菜の召喚獣で一発だろうが、一番大切な代表戦で負けているんだから、このままAクラスの設備がFクラス並みになったとしてもかなりの反発が来るはずだよ?」

 

あっらま~、すごい破格だね、でもそんなことして大丈夫かな?

 

「そりゃあ、願っても無い話だが、本当に良いのか?」

「ああ、問題ないさね。もうすでに学校の職員全員の署名をもらってるからねぇ~FクラスがAクラスをここまで追い詰めたのは本校始まって以来の快挙だからねぇ、これは頑張ったお前たちへのご褒美さ」

 

裏で手を回したの?と隣のバカ姉に聞いても、笑顔で首を横にふった。私には絶対に嘘を言わないから本当なんだろう。

 

「わかった、ありがたく承諾する。翔子、お前もそれで良いか?」

「・・・・・・問題ない、こちらとしてもその提案はありがたいから・・・・」

「よし、というわけだお前ら!!今回は俺が原因で勝つことができなかった、しかし、また今度俺たちは戦争をしかける!!それまでに英気を養っておいてくれ!!!」

 

「「「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」」」」」

 

こうやって、私たちの戦争はおわ・・・・・・「やあ、我がFクラスの諸君、」って、てっちゃん!?

 

「これから、お前たちの担任になった西村だ。お前たちは良く頑張った、そのおかげでBクラス並みの設備も手に入ったそれは誇って良い、しかし、勉強は社会で必要なものなのは間違いないし、なにより今回手に入れた設備を守るための力を蓄えなくてはならないだろう?そのためにも、これから放課後の二時間は補習とする!!吉井兄と坂本はもっと厳しくするぞ!なんせ本校初の観察処分者とA級戦犯なんだからな!!ちなみに吉井妹と姫路は補修抜きだ、まあしたければ構わないが・・・」

 

まあ、もっともなんだけどFクラス全員からはもう反対だね、なんせBAKAたちはみんな正論って言葉が大嫌いなんだから、

 

「・・・・・・雄二、約束私と付き合って」

 

「「「「「はぁぁぁっぁあぁぁぁああああああああああああ!!!!」」」」」

 

なんだ~やっぱりそうか、ていうか、みんな気がついてなかったのかな?霧島さんの雄二を見る目は恋をする少女そのままなのに、

 

「やっぱりな・・・・でも翔子、その答えは少し待ってくれ。自分の中で気持ちを整理する時間をくれないか?そこまで長い時間はかけないから、」

「・・・・・私が原因じゃないの・・・・?」

「ああ、これは俺の問題だ。だから少し時間をくれ」

「・・・・・わかった、でも今日はデートに行く。」

「わかったよ、それで良い」

 

な~んか、良い感じじゃない?まあ、また雄二のHETAREスキルEXが発動したけど、今回は大目にみてあげよう。

 

「「アキ(明久君)!!ウチ(私)達も行くわよ(行きますよ)!!」」

「ええ!!ちょっと待ってよ二人とも!!今僕ぜんぜんお金が・・・・・」

「はい、どうぞアキ君。これで三人で遊びに行きなさい、泊まるってもお金は足りるとおもいますよ?」

 

このバカ姉が渡したのは10万円。この愚姉はどこに泊まらせようとしてるんだろ?

 

「吉井先生・・・・・できれば、吉井妹以外への過度なひいきは・・・・」

「良いではありませんか西村先生、今日ぐらいは補習なしでも。それに、これは弟の恋愛を応援する姉としての行いです」

「はぁ~、ほどほどにしてくださいね?」

 

てっちゃんお疲れ様、こんど何か手伝うよ。そんなことを考えていたら・・・・

 

「さぁユキちゃん、私たちもデートにいきますよ!!」

 

「ふぇ!!??」

 

そんなことを言ってきやがった。自分の仕事は平気なのかな?・・・・・・てかデートに誘われて、一番最初に考えるのが相手の事情って・・・・・

 

「問題ありません、アキ君おユキちゃん以外の試合にもう全て終わらしておきましたから!」

 

なるほど・・・・・つまりあれだ、私の外堀は全て埋まってしまったらしい。

 

「べ、別に一緒に出かけるのは良いけど、こ、これはデートなんかじゃないんだからね!!こ、ここここれはつまり、その~し、姉妹だから一緒にどこか行くのも当たり前ってことなんだからね!好きな人同士で行くデートじゃないからね!!」

 

「わかりましたユキちゃん、じゃあ行きますよ。」

 

そうやってバカ姉はさりげなく私の手を絡ませて握ってきた、こ、これじゃまるで本当のデートみたいじゃん!!




これからも、読んでいってください!

評価とコメントお待ちしております!!


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雪菜プロジェクト~ツンデレ紀行~

かなり遅くなってしまいました!申し訳ございません・・・・・・

以前、ある読者の方から、「原作の展開より好き」という言葉を頂きました。とても嬉しいです、これからも頑張ります!!

ではどうぞ!



「はい、日傘に入ってください、ユキちゃん」

 

そう言うとこの誘拐犯(義姉)は手をつないだまま日傘をさした。・・・・・やっぱり準備が良いな、ヴァンパイアの私でも普段の登校時間とかは日があまり出てないから全く問題ないんだけど、こんな真昼間に出歩くと日光が私の体調に幾らか影響を及ぼすわけで・・・・・でも、

 

「い、いやいやいやいやいやいや!!何でアンタも入るんだよ!別にちょっとだるくなるだけだし、確かにアルビノみたいな外見だけど、そこまで皮膚が弱くないのも知ってるでしょ?」

 

そう、私が傘に入るのは問題ない。何でこの愚姉は手を握ったまま、一緒に入るのさ!

 

「ユキちゃんと相合傘をしたいからです、なにか問題でも?」

 

フォーーーーーーーー!!そうだね、なんとなく分かってたんだ、分かってたんだよお姉さま?でもさ、問題?色々あるじゃん?まず第一に、私が恥ずかしい

 

「むぅ~~ユキちゃんは、私と相合傘したくないのですね?分かりました、良いでしょう」

 

まあ、べ別にしたくないわけじゃないけど・・・・いや、やっぱり恥ずかしい。はずかしすぎて多分倒れちゃう

 

「無理やりでも傘に入ってもらいましょう、えい☆」

 

むぎゅ、っていう音がしたかと思うと、この人特有の良い香りと暖かさと柔らかさが一面に感じられた。ふぅ、やっぱり落ち着くな~お姉ちゃんの・・・・・・って

 

「え?ちょっと、何?何してるの?な、何で愚姉に抱かれてるの?私」

「ユキちゃんが恥ずかしがって、一緒に入ってくれないので、お姉さんがエスコートしてあげようと思いまして、どうですか?ユキちゃん、私はこのまま外に出ても良いんですよ?いや、むしろ出たいです。」

「わわわわわわわわわ分かったから!!相合傘もするし、手もつなぐから!てか、こんな小さい傘選んだのわざとでしょ!!」

「ふふふ、ではデートにいきましょうか」

「だからデートじゃなくて、ただの姉妹としてのお出かけって言ってるでしょ!!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ここはDクラスの清水さん一家が経営してるお店で、文月学園の生徒からも評判が良い。

 

「いらっしゃいませ、ご注文は?」

 

清水さんのお父さんであろうおじさんが尋ねてきた、ええと私は・・・・

 

「紅茶とショートケーキで」

「では、私はブラックコーヒーとモンブランをいただきます。」

そうすると、「失礼します」と言って店長は厨房に向かった。

 

「そういえばさ、よくここ知ってたよね、まだ日本に戻ってきて二週間もたってないのに、」

 

そう、この愚姉が戻ってきてからまだぜんぜん日がたってないのに、どうやって知ったんだろう?

 

「帰宅するときに、Aクラスの木下さんがお友達と一緒に違う道で帰ろうとするのを見て、彼女のような優等生が珍しいと思ったのでその翌日聞いてみたんですよ、」

「いや、別に家がそっち方面にあるからかもじゃん、なんで寄り道になるの?」

「一教師として、全校生徒のプロフィールは大体暗記しています。なにかの役に立つかもしれませんから」

 

なんの役に立つんだろう・・・・人の詳細を知ったところで、できることと言ったら脅迫かな?でも、学校の書類に書いてあるコトなんて、たいしたものでもないし・・・・

 

「これは、とある有名企業のCEOの言葉なのですが、「点と点を結ぶこと」が重要なんです。どこかで手に入れた知識を、ある場面で活用する、例えば今回の木下さんの件は良い例です。前に彼女の住所を把握していたから、あの場面で彼女に質問できてこのお店を知ることができたのですよ」

 

そう言い終るかぐらいのときに店長が私たちの注文したものを持ってきてくれた。

 

「ふ~ん、でもよくそんなの覚えられたよね、」

「アメリカでは全て覚えることが英語で、その覚えるべきことが大量にありましたからね。おかげで記憶力は誰にも負けない自信もありますし、母国語の日本語でなら、覚えるスピードは段違いだと思いますよ。」

 

そうか、そういえばこの愚姉はあっちであんな過酷な状況にいたんだっけ。そうしたら自然と脳がその状況に適応されてもおかしくないか・・・・・

 

「ねえ、あっちではどんなことしてたの?教えてよ」

一応知ってるんだけど、やっぱり彼女自身から聞きたいと思うこの気持ちは何でだろう?

「やっぱりハーバードですからね、先ほども言った通り覚えることが多くて多くて大変でしたよ。」

 

やっぱりごまかそうとするんだね、でもやっぱり嫌だ。ちゃんとアキ兄さんに伝えたことと同じことを伝えて欲しい。

 

「じゃあ、軍の学校って何?一週間のうち六時間しか寝なかったって本当?」

「・・・・・あの会話を聞いていたのですか?」

 

コクンと頭を落とす。

 

「・・・・・・ユキちゃん、あれは私がしたかったからしたんです。別にユキちゃんが心配とかをする必要は全く無いのですよ」

「でも・・・・・・」

 

私はあなたに何も言えてない、ただ「私の為にがんばってくれてありがとう」って言うことも・・・・

 

「それに、ユキちゃん」

 

そっと手を私の顔に近づけてる、え?なに?ももももももしかして、このまま私の顔を抑えてききききききキスとととととか?いやいやいやいや、ここ一応お店の中だし!だからと言って、家の中だったらってわけじゃ無いんだけど・・・とか思ってたら、私の頬から何かを拭うようにとって、

 

「お顔にクリームをつけたままでは、真面目な雰囲気も台無しですよ?あら、随分とおいしいですねこのクリーム、今度はこれを注文しましょうか。」

口にGO IN TO THE WORLD、てか、この人は何でこんなに恥ずかしいことできるんだろう、今私の顔絶対に真っ赤になってる、無駄に肌も白いから多分他のお客さんにも丸分かりだ。

 

「では、次の場所へ行きましょうか、ユキちゃん」

 

 

それから私たちはいろんな場所を歩いた。映画には予約していたみたいですんなりと入れたし、時間も完璧で少しも待たなかった。本屋とお花屋さん、ゲームセンターerc・・・・多分、前から準備してくれたんだと思う。でもこの人はそういうことに喜んでもらうとか、褒めてもらいたいとか思ってなくて、ただ私に楽しい思い出を作って欲しいだけで。だから私も「ありがとう」とは言えなくて・・・・でもこのままじゃ私の気持ちが収まらなくて・・・・・

 

「ちょっとスーパーで買い物に行くよ」

 

隣でこの人は驚いている。たしかに今まで全く料理はしてないけれど、まだできるはずだ

 

「ユキちゃん・・・・・」

「あ、味は大丈夫だからね!!今回のデ・・・・お、お出かけのついでだし、アキ兄さんも帰ってくるの遅いだろうから・・・・・・それとも、なにか問題あった?」

 

少し不安になる、それが顔に出てしまったのか、この姉は優しく笑い

 

「全然問題ありません。楽しみですよ、ユキちゃんの手料理。」

そう言って私たちは食材を買いにいった後、家に戻った。

 

 

AKIRA SIDE

 

ユキちゃんが作ってくれたのは、チーズINハンバーグでした。私の小さい頃からの大好物で、ユキちゃんがそのことを覚えてくれていたことが何よりも嬉しい。そんな私のお姫様は・・・・・・

「スゥ、スゥ」

テレビを見ているうちに、いきなり倒れるように寝始めました。疲れがたまっていたのでしょう。私に寄りかかるかたちで寝ていたので、今は膝枕をしてあげています。

 

「かわいいですね・・・・」

そう言いながら頭をなでる、このひと時とこんなにも私の気持ちを暖めてくれるこの子がどれだけ愛しいか、そんな気持ちでいると・・・・・

 

「ただいま!!ごめん、今すぐご飯つく・・・・・うわぁぁっぁあああ!!」

 

弟に愛の包丁を投げてあげました。

 

「大声出さないでください、アキ君。ユキちゃんが起きてしまいます。それと、ご飯は大丈夫ですよ。ユキちゃんが作ってくれましたから。」

 

そう言うと、アキ君はとても驚いた表情で・・・・・

 

「そっか、よかったじゃん姉さん。それに雪菜ともかなり距離が縮まったんじゃない?無防備に寝ちゃって。ずっと一緒にいる僕にでさえ、寝てるとこを見たことないのに」

 

そう、この子が直面したあの惨劇は今も彼女の心に残っていて、基本的に彼女は自分の無防備なところを見せようとはしません。ただ今この状況下では私に全面的に信頼を置いてくれている。どうか彼女の心の傷が全て癒され、自分の命を真正面から受け入れて、そのパートナーとして私を選んでくれることを、そして私は彼女とその永い一生を幸せに暮らしていけることを。私にあなたを幸せにさせてください、ユキちゃん。




やっぱり少ないですかね?けっこう展開は考えたのですが、どれもしっくりこないなぁ~と思い、割愛させていただきました。

では、評価とコメントをお待ちしております!!


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手紙のために買ったきれいなインクのボールペン140円、厳選して選んだ便箋110円、緊張しないために買ったお茶120円、彼に渡すときのこの気持ちプライスレス

リアルが忙しすぎてつらい・・・・

毎日が疲労との戦いで、この休日がなんとありがたいことか!

では、どぞ


Aクラス戦が終わった数日後、この事件は起こった。

 

ポトッ

 

アキ兄さんの下駄箱の中から落ちた二つの紙は・・・・・ラブレター!!??いや、差出人は分かりきってるから別段に驚かないけど、そうかあぁ~あの二人もとうとう勇気を出したんだね、応援しないとな~

 

「ゆ、雪菜に姉さん、これって・・・・・」

「兄さん、これで君の未来も安定だね、いやむしろ二人ってことは、波乱に満ちてるって言った方が良いのかな?」

「あらあら、二人を養うのでしたら、かなり稼がなくてはなりませんね。自宅でも補習を実施しましょうか?」

 

なんて、二人でからかっていると、

 

「どうした、明久?朝からそんな不細工な顔して」

 

雄二が現れた。女装が似合いそうな男子一位に選ばれたアキ兄さんに不細工の言葉はどうなんだろう?え?秀吉?あの子なら、男装が似合いそうな女子一位に選ばれたよ?優子がため息ついてたけど、うちの弟にお嫁さんはくるのかしらって。

 

「Good morning, Yuji. I have no problem to make you worry.」

「どんだけ動揺してんだよ・・・・」

 

雄二にはばれないほうが良いな、多分ばれてるけど。そう思って私とバカ姉は話をそらせながら、新しいFクラスへ向かって行った。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「坂本」

「明久がラブレターをもらったようだ。」

「「「「「コロセーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」」」」」

 

てっちゃんが出欠席を取っていると、雄二がこんな爆弾を投下した。やっぱり気づいてたんだね、さすがは神童ってとこかな?

 

でも、こんな事態を私が見逃す訳がない、

 

「静かにせんか!!では、出席を確認するぞ、吉井妹」

「さあ、1対30のリアル鬼ごっこスタート☆ルールは簡単、誰かがアキ兄さんを捕まえたら、その嫉妬を彼にぶつけることができます。もちろん、吸血鬼の私とその専属教師の愚姉は参加しません、体力の限り追いかけるのも良し、兄さんの動きを予測して待ち伏せするのも良し。では、スタート!☆!☆!」

「ちょっと待ってよ雪菜、なんでそんなことばかりしきるのさ!!??」

 

なんだって?そりゃ・・・・・

 

「オモシロそうだから」

「ですよねぇ~、ってか、姉さん、可愛い弟のピンチだよ!?助けてよ!!」

 

まあ、確かに言ってることは尤もだね

 

「勘違いしないでください、アキ君」

「可愛いのはユキちゃんです。」

「そんなことだろうと思ったよ、チクショウ!!」

 

そんなやり取りがあって、抜け出そうとしたので、兄さんには一つの武器を渡した。

 

「兄さん、私も鬼じゃないからさ。この武器をあげるよ、本当のピンチになったらつかってね?」

「・・・・・・これ随分小さいけど?」

「折りたたみ式なんだよ、そんな堂々と女子高生が危ないものを持つ訳ないでしょ?」

 

そう言うとアキ兄さんはお礼を言ってすばやく窓から教室を抜け出した。・・・・・・しかし、私も酷いな・・・・・あんなもの渡しておいて、鬼じゃないだなんて・・・・・あれ?そういえば、私吸血鬼←(鬼)だったじゃん、ならいいか。

 

そう思った矢先、私とバカ姉、女の子二人そして元凶の雄二は屋上に向かった。

 

 

何で屋上にいるかって?そんなの、馬鹿と煙は高いところが好きっていうじゃん、あれ?逆だっけ?と思いながら見ていると、

 

「ユキちゃん、アキ君と土屋君が会いましたよ」

 

とバカ姉が伝えてくれたので、無線で動画が見れるテレビmade by ムッツリーニで様子を見ることにした。

 

「康太からの武器は何かな?」

「恐らく、身を守るためのものでしょう。彼はユキちゃんが渡した物を知っているはずですから」

「そういえば、お前は何を渡したんだ?」

 

その問いには答えられないな・・・・戦隊ヒーロー物でもなんでも、秘密兵器っていうのは最後の最後に出てくるものなんだよ

 

「ムッツリーニ!!君も倒さなくちゃいけないみただね!!」

「・・・・・明久、俺は今回敵じゃない。・・・・・雪菜との交渉でお前のサポートをしている。」

 

兄さん驚いてるな~やっぱり、FFF団の一人がこのイベントで仲間になるとは思ってなかったんだろう。でも、やっぱり何でサポート役になったのかがすごく気になるわけで、

 

「その報酬は?」

報酬って言葉、知ってたんだね兄さん

「・・・・・新ジャンルのアイドル写真、これは絶対に売れる」

 

兄さんが「・・・・・・ロリの姉さんか・・・・・・」とかふざけたことを言っている。自分へのサポートは何かしら自分が支払わなくちゃいけないのに・・・・

 

「まぁいいや、ありがとう。で?そのサポートは?」

「・・・・・これをお前に渡す。」

スッと渡したのは小さい小包、本当に小さいな・・・・一体、何を渡したんだろう?

 

「・・・・・折りたたみ式、高校生が堂々と危険物を持ってると怪しいから」

 

なんかデジャヴを感じるけど、まあ気にしないでおこう。

 

ちなみに私からの報酬は、兄さんの幼い頃の女装写真。どれだけ稼げるか今から楽しみだ。

 

 

「よ~し~い~」

 

すごいね、画面の中からも伝わってくるこの殺気、後ろの瑞希とミナなんて震えちゃってるよ。男の嫉妬って、時々女のそれより何十倍も醜くならないかな?

 

「っく、そろそろ奥の手を使わなくちゃいけないらしいね」

「な、なんだと!!?」

 

これまで隠していたものがついにベールを脱ぐ!

 

「雪菜!ボクに力を!!」

 

折りたたんであったソレを開放して現れたのは・・・・・

 

「爪切りじゃないかーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

 

 

爪切りだった。

 

 

「くそ!!これじゃ、相手に深爪を負わすことしかできない!!」

 

何気に怖いことを言ってくるアキ兄さん、確か深爪ってかなり痛いんだよね?

 

「そうだ、ムッツリーニのは・・・・・」

 

そうだ、まだ康太のが残っている。

 

「さあ、みんな覚悟しなよ・・・・・僕の最弱は少しばかり響くぞ」

 

そうやってシュルリと紐を解く。そこから現れたのは・・・・・・

 

 

爪切りだった。

 

 

「「「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」」」

 

どうしよう、FFF団のみんなも哀れんでいる。これじゃおもしろいことになりそうにもない。

 

「うあえるhふぃえfhリオンfrfg。イfヘrgフエhgfrンgfr:@イj@r;イアjfrヘウgヘルgヒfhジfhンvンフィrングgいら;gんh;h愚b食い;sgジョイ:g利所;イrghるいrjh;rh;えkj!!!!!!!!!」

 

・・・・・・・その時彼は風だった。いや、風が彼だったのかもしれない。一陣の風がある男子の横を過ぎたように見えた瞬間、その学生の頭に十円禿げができ、血が噴射した。スーパースローで見てみると、彼は両手に爪切りを持ち、絶妙な力加減で髪をできるだけはさみ、一気に引き抜く!!手でやると、どうしても引き抜けきれないほどつかんでタイムロスをしてしまうのでそうしたのだろう。そこからは彼の独壇場だった。ある者は鎌を振り落としたが、ソレは爪切りにガードされ、その隙に鳩尾にけりを入れられる等の暴行を加えられた後、十数名のFFF団は一人の男子高校生+二本の爪切りによって成敗されたのであった。

 

 

「待ちくたびれたぜ、明久。」

 

とうとう屋上にたどり着いた。私が言うのもなんだけど、何でわざわざココに来たんだろう?男子トイレの個室とかに入ればまだ安全だったかもしれないのに。あんなに気が狂っていたから、バカの本能が一番高いところへと誘導したのかな?

 

「俺はまどろっこしいことは嫌いなんでね、単純な殴り合いといこうぜ」

 

そう言って雄二がブレザーを脱ぐと、アキ兄さんもつられて脱ぐ。ああ、本当に

「「「バカだろ(でしょ)(ですね)」」」

 

「・・・・・・・え?」

 

気づいてからじゃもう遅い、すでにミナと瑞希は兄さんのブレザーから二枚の手紙を抜き出している。

差出人を確認してみると・・・・・・・・

 

「「イヤぁぁッぁッぁッぁぁぁあぁあああああああああああああああああ!!!!!!!!」」

 

という、大絶叫のあと、紙はバラバラにされ、その紙と葉っぱで焼き芋を焼いた。とてもおいしかったです。

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

「ねえ須川君、あのまま二人が告白してたらFFF団はどうしてたの?」

「そんなの決まってるさ、」

 

一体どうなるのだろうか?あの二人の恋路さえこいつ等には妨害されるのかな?それなら、申し訳ないけど数週間病院に・・・・・・

 

「成功するかどうかを見届けるよ。絶対に人として間違ったことはしないさ。」

「そっか分かった、なら私もそっちは妨害しないよ」

 

どうやら、鎌を持ちながら相手を追いかけて生死の境を行き来させるようなリンチは人として間違ったことではないらしい。




次のお話からやっと一番書きたくて、重要な場面、学園祭編の始まりです!

やっと書ける・・・・お待ちください!!


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遊ぶ準備はできたか?マップの確認は?お小遣いの残りは?ワクワクしすぎて、明日のことを想像しながら寝れなくなる準備はOK?

清涼祭編スタート!やっと書けて嬉しいです。
さてさて、今回はタグにもあった、竹原教頭先生の性格改変が行われています、どんなキャラなのかはお楽しみ。

話は変わりますが、私の小説って、実際みなさんにどう思われているのですかね?百合を表にだしていますから、それが苦手な人でも読んでいただけるようなモノを書いていきたいんですけどね

ってことではじまり、はじまり~


あと少しで清涼祭、私たち2年Fクラスも何か出店しなくちゃいけないはずなんだけど・・・

 

「いくよ、須川君!」

「お前の球なんて、場外ホームランにしてやるぜ!!」

 

・・・・・サボって、校庭で野球をしていた。

 

「アキー、一回もボールなしで三振にしちゃいなさーい、」

「明久くーん、ファイトですよー!」

 

いつもは真面目な女の子二人もこんな感じにアキ兄さんへの応援に夢中だし、一応教師であるはずのバカ姉は・・・・・

 

「スゥスゥ」

 

・・・・・・心地よい日差しの下、昼寝をしている。しかも一番の問題は勝手にどこかで寝てくれているのなら何も言わないけど

 

「なんで膝枕なのさ・・・・・」

 

いきなり、「・・・・・・眠いです、お休みなさい。」と言って、倒れるように私の太ももに頭を落としてきた。どうやらアメリカで相当なムリをしたせいで、今になって体が現地での睡眠を少しでも取り戻そうとしているみたい。今はみんな野球に夢中だからいいけど、こんなところを見られたら恥ずかしすぎるよ・・・・・・

 

「まったく・・・・・みんなそろいにそろってからに・・・・・準備する気はないのかの?」

「まぁ、良いんじゃない?計画通りに準備を始めるFクラスなんて怖すぎるよ」

「それもそうじゃな」

 

と、冷静にみんなを見守っている秀吉と一緒に話しながら観戦していると・・・・・

 

「コラぁぁぁっぁっぁぁああああああああ!!!!!お前等―――――!!!!!何をのほほんと野球なんてしとるんだ!!もう清涼祭まで時間がないんだぞ!!」

 

てっちゃんが二階の窓から降りて(落ちて?)きた。多分、清涼祭の準備を確認しに来たら誰もいなかったから、探して見つけたのだろう。

 

「吉井先生、あなたも先生でしょう。手伝ってもらえますか?」

「あ~てっちゃん、ムリムリ。この人、私が緊急事態にならない限りおきないから。その代わり、何か問題があったらこのボタンを押してって。すぐに起きるらしいよ?」

「・・・・・それか?分かった、多少不安だが押してみてくれ。」

 

 

ポチっとな、押した瞬間に校庭が爆発した。

 

 

「大丈夫ですか!?ユキちゃん、どこかの集団が攻め込んできたりしましたか!?」

 

さすがのバカ姉も起きたらしい。つまり、あれか。このボタンは敵を封殺するためのもので、生徒たちへのお仕置き作動装置ではなかったってことか

 

「吉井先生!!あなたは何を作っているんですか!?」

「西村先生、どうしましたか?誰も侵入したりしてないでこんな所にいたら、サボりだと思われてしまいますよ?」

 

アンタはどうなんねん、みたいな顔をしているてっちゃん。まぁ、実際私もそんな顔をしてるんだろうけど。

 

「吉井先生、あのバカ共を運ぶの手伝ってください。爆発のせいでみんな気絶している。」

「しょうがないですね。ではユキちゃん、一緒に戻りましょうか。」

 

そうやって、てっちゃんとバカ姉は半分ずつ担ぎながらFクラスに戻っていった。

 

 

AKIHISA SIDE

 

Bクラス並みの設備の教室で清涼祭の出し物を決める時、雄二がやる気をなくして雪菜に任せようとしたら姉さんのナイフが耳をかすったから美波に任せていたら、突然放送で僕と雄二が呼び出されたので学園長室にむかうと、

 

「なぜですか!!こんなにも彼女は苦しんでいるというのに、貴女はなぜ手助けをしようとしない!それでも貴女は本当に教育者の一人ですか!!??」

「教育者であるからこそ、アタシは手をださないんだ。この問題はあの子が一生懸命考えて、苦しんで解決するべき問題さね」

「あの子とあの人の間には少しの時間さえ惜しいのです!!はやく私たちが手を差し出して、普通の人間としての生活をおくらしてあげるべきだ!」

「あんたの考えは立派さ。ただね、それが本当の本当にあの子が望んでいる未来かね?」

 

どうやら、誰かと取り込み中のようだ。それに、男の人の声も聞いたことがある。

 

「どうする?なんか問題発生してるみたいだけど?」

「別にかまわねえだろ、こっちはわざわざ呼び出されて来てるんだし。」

 

そう言って、雄二はノックもしないで部屋に入った。

 

「失礼しま~す、Fクラス代表の坂本と、」

「吉井・・・「明久君じゃないか!」・・・・竹原教頭先生、お久しぶりです。」

 

「いや~明久君、昔のように「おじちゃん」って呼んでくれて構わないんだよ?」

「なんだ明久、お前教頭なんかと知り合いなのか?」

「・・・・雄二、ババァには良いけど、この人に「なんか」って使っちゃだめだよ?とても良い人なんだから。」

 

そう、この人はうちの父さんの親友で、少し前までは孤児院を経営していた人だ。雪菜がうちに養子に来る時も手続きとかを手伝ってくれた人で、雪菜のことも自分の子供のように思ってくれている。ちなみにこの学園を薦めてくれたのもこの人で、教頭先生として働いている給料はほとんど全額孤児院のために使って、自分自身も前と同じようにそこにすんでいる。

 

「雪菜ちゃんの様子はどうだい?玲さんが専属になってから、私は心配でね・・・・・」

「何回か問題がありましたけど、今は良くなってきてますよ。昔のようではないですけど・・・・・」

「そうかい、今度私も一回会ってみようかね」

「雪菜も喜ぶと思いますよ。清涼祭のときにでも、クラスに来たらどうですか?」

 

こんなふうに、親しい人と話していると

 

「ちょっとお前たち!いい加減にしないかい、教頭、アンタとのおしゃべりはこれで終わりだ。早く出てってくれないかね?」

「分かりました、学園長。ですが覚えて置いてください。もし、このまま彼女がくるしむのであれば、私はこの学園に牙を向きますよ。」

 

そうやって、竹原教頭先生が部屋を出た後、学園長との話が始まった。

 

 

YUKINA SIDE

 

兄さんたちが呼び出されて教室を離れているうちに出し物を決めようってなったのは良いんだけど・・・・・・

 

「なぜですか、ユキちゃん?なんでメイド喫茶ではいけないのですか?」

「だから、Aクラスが先に決めたからって言ってるでしょう!?」

「では心苦しいですが、中華喫茶に妥協してあげるので、チャイナ服を着てください。」

「だ~か~ら~、それは原案者の須川君が否定してるじゃん!」

 

そう言うと、彼がかなりバツの悪い顔をした。「やっぱり、本音を言ってチャイナ服有りにしてもらおうかな・・・・・」とか言ってる。ただ単に恥ずかしかっただけかい!

 

「ではユキちゃん、もしメイド喫茶が承認されれば、あなたは着てくれるのですね?」

「なに?ただ私がコスプレすれば良いの?」

「ええ、あなたのメイド姿絶対可愛いですから」

「~~~~~~~~~~~~ッ//////////////」

 

だ、だめだ自分で恥ずかしすぎて顔が真っ赤だと分かる。た、たしかにこの人に可愛いって言われるのはう、うれしいけど・・・・・・もうちょっと人の目をさぁ・・・・・・

 

「い、いいよ!本当にもしメイド喫茶が承認されたら、ちゃんと着るよ!」

「私だけにご奉仕サービスもですよ?」

「やってやるよ・・・・・・・ってええ!!??」

 

そう言ったことに気づいた頃にはもう遅かった。バカ姉は目にも留まらぬ速さでAクラスと交渉しにいったし、クラス中からは「バカップル」「吉井姉妹は早く吉井婦妻(ふさい)になるべき」とか好き勝手に言ってるし・・・・・・

「ユキ・・・・」

「雪菜ちゃん・・・・・」

 

ミナと瑞希だけだよ私に優しくしてくれるのは・・・・・・・

 

「「結婚式はアメリカなの(ですか)?」」

「一夫多妻制の国でも検索してろ!!」

 

もうやだ、恥ずかしすぎてもう死にたい・・・・・・

 

 

ちなみに、Aクラスと合同でメイド喫茶をすることに決定した。店名は「ご主人様とお呼び!!」、誰だ?こんな趣味全快で、逆に失敗しちゃいました☆みたいな名前をつけたのは・・・・・




どうでした?変わってたでしょ?それと、みなさん気づいたと思いますが、今回はとっても時系列が原作とはちがいます。私が書きたいことを書くにはこうするのがベストなものでして・・・

ちなみに、瑞希の事情はとくにありません。Bクラス以上の設備と雪菜の存在で、両親も何も言わないということです。

ではでは、評価とコメントをお待ちしております!!


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なんだかんだ言って、働いてる時が一番楽しい

お待たせ(?)しました!

今回も原作の時系列は無視で進みます

ではどうぞ!


「いらっしゃいませ~!」

 

中から聞こえてくるのはAクラスとFクラスのメイドたちの甘い声。私も一員としてメイド服を着て働いているんだけど、結構おもしろいんだよね、こういうのも。お客さんの態度もなかなかに丁寧だし、もともとのお店のコンセプトとして、優雅かつ落ち着いた雰囲気を出すことに成功したから、自然に店員とお客さん、どちらともが居心地のいいお店にしあがっている。

 

「しっかし、楽しいのは良いんだけど、さすがにちょっと客多くない?もはや文化祭のレベルじゃないでしょ、これ?」

「そうよね~ウチのバカ共が女子目当てに働きまくらなかったら、もうお客さんが並ぶの我慢できなくて帰っちゃってるわよ」

 

っと返事してくれるのはミナ、いつものポニーテールにスカートの丈を短めに穿いているところが彼女自身のスポーティーな一面とスレンダーの魅力を最大限に引き出していてベリーグッド。

 

「明久君達は今、試験召喚の試合中ですからね。あのお二人がいないだけでも随分と仕事のスピードが違うと思います。」

 

そうやって私たちの会話に入ってきたのは瑞希。ミナとは対照的に髪はいつも通りおろしてふわふわなかんじで、服の丈は正統派メイドのように長めだ。全体的に落ち着いた雰囲気を出しておきながらも、少女特有のあどけなさが残るところがめっちゃプリティー。

 

「あの二人はFクラスの中でも一番の行動力があるからね、やっぱり少しでも離れちゃうのはちょっと痛いかな・・・・・」

「そういえば、なんであの二人はあんなに頑張ってくれてるのよ?最初はトーナメントがあるからめんどくさいって言ってたのに。」

「アキ兄さんは簡単だったよ。ミナと瑞希のメイド服見たくないの?って聞いたら即刻メニューとサンプル作ってくれたし」

「「//////」」ボンッ

 

あらあら~お二人さんまだまだ初心だね~顔真っ赤にしちゃってかわいいなぁ~

 

「どうせなら、アキ兄さんが戻ってきたら、おかえりなさいませ旦那様って言ってみれば?気絶するぐらいに喜ぶとおもうよ?」

「そ、そそそそんなことできないわよ!!」

「そ、そうです!それよりも、坂本君はどうやって説得したんですか?」

「私の力使って、結婚届に血印を押させるって言ったら喜んで引き受けてくれた」

 

あのあと、「よくよく考えてみれば、俺が血を出さなけりゃ良いだけじゃねぇか!」とか言ってきたから、ヴァンパイアの能力を使って、彼の指の毛穴から血を一摘流したら土下座された。あまいね、雄二。本物は、相手の体の穴という穴から血を噴射させられるんだよ。召喚獣でもできるんだけど、それじゃチートすぎて使わないし。

 

「ねえ、そういえば吉井先生はどうしたのよ?アンタのメイド姿なんて死んでも見たいはずでしょ?」

 

そうミナが聞いてきたので、私は教室のトーナメントを写しているディスプレイに手をむけた。

 

「・・・・・・なんですか、アレは?」

 

瑞希が変なモノをみた、みたいな顔をしている。それはそうだろう、そこに写っていたのは数十台の大型テレビと、それら全てを見ているあのバカ姉だったから。

 

「あの愚姉、なにかと理由をつけて全部の一回戦を自分ひとりで審査する代わりに、他の教師としての仕事を無しにしやがった・・・・・」

「・・・・本当にアンタのお姉さんってハイスペックよね。アンタも、先生が戻ってきたらお疲れ様でした、旦那様って言いなさいよ」

「なっ///////何で私が言わなきゃなんないんだよ!!ミナと瑞希がアキ兄さんに言うんだったら私も言ってあげるよ!」

「な、で、できるわけないじゃないですか!」

 

「いいかげんにしろーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

優子が周りの目も気にしないで大声を上げるまで私たちのなすり合いは続いた。

 

 

アキ兄さんペアとバカ姉が帰ってきた。ミナと瑞希が普通に仕事どおり「お帰りなさいませ、ご主人様」って言ったせいで私もバカ姉に言うハメに・・・・・案の定、瑞希とミナの二人は顔を真っ赤にしてお店に逃げ込むし、アキ兄さんは本当に気絶して扉の前でぶったおれた。邪魔だから学園長室にいれておいた。ほら、保健室だとさ、他の人が体調崩した時に迷惑じゃない?

 

そんなことより、今直面してる問題は・・・・・

 

「ユキちゃん、この前言いましたよね?もし本当にメイド喫茶をすることができたら私専用のメイドになってくれると」

「それはアンタが勝手に言ったことでしょ!それにちょっと盛ってるよ!」

 

こんなことだ。まったく、この愚姉は私を自分専用のメイドにしたいとかほざいてる。そんなのできるわけが無いのに

 

「・・・・・ストップ、ここで痴話げんかされると他のご主人様方にご迷惑がかかるから」

 

ショコ(下の名前で呼んで良いって言われてあだ名を考えた)に話をさえぎられた。てか誰が痴話げんかだ!!他の人達も私たちの方見てるし

 

「あら、Aクラスの代表さん。私はユキちゃんに用があるのですが?」

 

え?なんでこの人が怒ってるの?メイドを独り占めしたい人が一番迷惑かけてるんだけど?

 

「・・・・・雪菜はうちのメイド、そしてオーナーは私です」

 

その通りだよ、ショコ!!さすがAクラス代表、そのまま私に心の平穏を授けてください、割と切実に

 

「・・・・・でも、お店の目的は利益を出すこと。・・・・・そちらの条件次第では貸し出し可能」

 

ちょっとーーーーー!!それじゃだめーーーーー!!私の文化祭がカオスになっちゃう・・・・・・

 

「いくらですか?」

「・・・・・一時間一万円」

 

高いなオイ、つまりあれか、ショコは暗に「貸し出せないから早く帰れ」と言いたいんだね?さすがだよ!

 

「はい、では10万円です。残りの10時間お借りしますね?」

「・・・・・!!!」

 

ですよねぇー、期待した私がバカでした。てかこの人10万円好きだな。お茶の時やアキ兄さんのデートの時も10万円渡してたよね?

 

「・・・・・分かりました、では専用の個室へどうぞ。」

「彼女と一緒に外出は可能ですか?」

「・・・・・問題ありません、しかし校内からは出ないようにお願いいたします。」

 

あれ?私の人権は?どこ?

 

 

「二人っきりになれましたね、ユキちゃん」

「べ、別に私は嬉しくないって言ってるでしょ!」

「ユキちゃん、貴女は今私のメイドさんなのですよ?ご主人様と呼んでください?」

「~~~~~~ッ//////ご、ご主人様・・・・・」

 

だ、だめ恥ずかしすぎる!他の人には全然こんな気持ちを感じないで働けるのに、どうしてもこの人に言うのは緊張というか、なんか色々な勘定が混ざり合っちゃう・・・・・

 

「かわいいですよ、ユキちゃん。本当に、その姿が見れて良かった・・・・」

 

そしたらいきなり私に抱きついてきた。

 

「な、ななななにをするんだ・・・・なさるのですか?メイドに手を出すのはそ、その規則といいますか・・・・そ、そういうものに禁止されて・・・」

「ここは個室ですし、ユキちゃんが何も言わなければ問題ありませんよ?それとも嫌ですか?」

 

自信たっぷりに聞いてくる。この人は本当にズルイ、こんなことされて私が嫌な訳・・・・

ああ、暖かいなこの人は、良い香りもするし、柔らかい。もう、考えるのもめんどくさいかも・・・・このまま身をゆだねちゃっても良いかもしれない・・・・

 

「あらあら、これではどちらがご奉仕する方か分かりませんね。」

「こうしてきたのはご主人様です・・・・それとも、何かしましょうか?」

 

少し離れると、この人はちょっと考えて、

 

「オムライスとショートケーキ、あとブラックコーヒーを作ってください。」

「・・・・・オムライスの字はどうしますか?」

「ユキちゃんにお任せします」

 

・・・・・・それが一番面倒ってわからないかな?たとえば、息子にご飯なにが良い?って聞かれたときに、何でもいい!って言われたときの母親の心境だ。

 

「・・・・・どうしよう・・・・・」

 

本当にどうしよう、何を書けば良いんだろう?何を書けば喜んでくれるかな?いや、それはなんとなくわかるんだけど、でも恥ずかしいし・・・・・

 

うん、でも少しは気持ちを出さなきゃいけないかもしれない。どうせあの人の前では「定番だから」とか、「別に本気じゃない」とかって誤魔化しちゃうんだろうけど、少しはこの気持ちを表に出したい。そうやって、私はケチャップで文字を書き始めた

 

 

・・・・・・オムライスを食べた後、いきなり私に抱きついて、そのままソファーで膝枕をしてきた。「疲れていますね?」と聞いてきたのを覚えている。あなたも疲れてるはずなのに、10万円も出してくれたのに、それで良いの?

 

「まだまだ時間はありますよ、今は昔みたいに少し休んであとで学園祭を楽しみましょ?」

 

そう言って二人して一緒に目を閉じた。この人の膝で寝るときに見る夢はいつも暖かくて優しい、できれば同じ夢を見れたらいいな




いかがでしたでしょうか?雪菜のデレ度を上げてみたのですが・・・・お楽しみいただけましたか?

では、評価とコメントをお願いします!


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お祭りボンバー!!

今までの話を見直して、誤字脱字を直しました。一回指摘をもらったのですが、時間と環境の関係上今まで直せなかったのです。お待たせして申し訳ございません。

ではどぞ!


目が覚めたのは一時間ぐらいたってからだった。起きるとすぐ近くにこの人の顔があるので、ちょっとびっくりしてしまう。

 

「早かったですね、ユキちゃん。」

「・・・・・起きてたの?」

 

このバカ姉は私より先に目が覚めてたらしい。やっぱり、膝枕されるのと、する方では違うのかな?それなら、ちょっと申し訳ない気がするけど・・・・・

 

「ユキちゃんのかわいい寝顔が見られたから大満足です、できれば今度は私がして欲しいのですが・・・・・」

「・・・・・・か、考えておく・・・・」

 

よ、よし!なんとか「するわけないでしょ、ばか!」とかは言わないですんだ!!

 

「それよりも外がちょっと騒がしいみたいだけど、どうしたのかな?」

「私も気になっていたところです、一回出てみましょうか」

 

そうして二人そろって個室からでると・・・・

 

「あ!真っ白なお姉ちゃん!」

「あれ、雪菜もウチの葉月の知り合いだったの?」

 

アキ兄さんとぬいぐるみやさんで知り合った葉月ちゃんがいた。

 

「お!久しぶりだね~葉月ちゃん、あの子は大事にしてくれてる?」

「ハイです!毎日一緒に寝てます!」

「そっかぁ~ありがと、」

 

相変わらず、可愛い笑顔だなぁ~。あれ?ミナが言ってた「ウチの」ってことは、ミナの妹ってことかな?確かに、改めて見るといろいろなところが似てる・・・・

 

「葉月ちゃん、アキ兄さんには会った?」

「ハイです!でもまたすぐに試合のほうに行っちゃって・・・・・、それとお隣のキレイなお姉さんは誰ですか?」

 

そう言って、バカ姉のほうを指差した

 

「あらあら、私はユキちゃんの義姉の吉井玲と言います。」

「葉月は島田葉月です!はじめましてです!!」

 

よかった・・・・この愚姉に純真な子によこしまなことを言う趣味は無いみたいだ・・・・

 

「ところで葉月ちゃん、もしお一人で来られたのでしたら、今から一緒に学園祭を回りませんか?お姉さんのほうも仕事で大変そうですし?」

「ふぇ!?でも真っ白なお姉ちゃんは良いんですか?」

「ええ、彼女は私が一日借りているのです。問題ありませんね、ユキちゃん?」

「え?う、うん」

 

やっぱりこの人はいつまでたっても優しい、誰かが寂しそうにしていると手を差し伸べる。初めて出会った日からこの人は変わらない。そんな人だからこそ私はアナタを・・・・

 

「では行きましょうか、迷子になると危ないですから葉月さんは片方ずつ手を握ってください」

 

そうやって、私たちは店を出た。

 

 

「ねえ、真っ白なお姉ちゃん、」

「ん?どうしたの、葉月ちゃん?」

 

どうしたのだろう?なにか嫌な予感がするんだけど・・・・・葉月ちゃんみたいな純粋な子が目をきらきらさせて質問してくるときは、大抵何かめんどくさいコトが起きるってことを私は知っている

 

「お姉ちゃんと玲お姉さんは恋人さん同士なのですか?」

「・・・・・・え?」

 

こ、これは想像以上のモノをぶっこんできたな・・・・・こ、ここはスッパリと否定しなきゃ・・・・

 

「ち、違うよ葉月ちゃん。さっきこの人も言ってたでしょ?私はこの人の義妹で・・・・・」

「でもでも、恋人さんって、好きな人同士のことですよね?お姉ちゃんが言ってました」

「す、好き!!??」

「ハイです、玲お姉さんも真っ白なお姉ちゃんのこと大好きですし、真っ白なお姉ちゃんも玲お姉さんのこと大好きですよね?」

 

「違う」とは言えなかった。その「好き」っていう言葉を一時の焦りに任せて否定しちゃうのはどうしてもできなかった。

 

「玲お姉さんはどうですか?真っ白なお姉ちゃんの恋人さんなのですか?」

「残念ながら、今は違いますが・・・・・そうですね、将来は恋人になれる日が来ることを心から願っていますよ。」

 

何回も似たようなことを聞いたことがあるから分かる、この言葉のどれにも嘘が無いってことを。でもいつか本当にアナタと一緒の未来を歩けるとしたら・・・・・

 

「ふふ、もし私たちが恋人同士なら、葉月さんは私たちの子供ということになりますね」

「なっ///////」

「ハイです!でもどっちがお母さんですか?」

「もちろんユキちゃんです。彼女のことは永遠に私が養っていきたいですから」

「ば、バカ・・・・・・」

「あ~!お母さんが真っ赤に照れちゃってます!かわいいです!」

「ふふ、可愛いでしょ?私のお嫁さんは、」

 

・・・・・・こんな幸せな日々を描いても良いですか?

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

「あら、射的ですね・・・・・葉月さん、なにか欲しい物はありますか?」

「じゃあ、あの大きいクマさんが欲しいです」

 

随分大きいな・・・・・これ、只打つだけじゃ重すぎて落ちないんじゃないかな?

 

「分かりました、ちょっと待っててください」

 

そう言うと、店員さんに声をかけて射的を始めた

 

バンッバンッバンッバンッバンッ

 

・・・・・・おかしい、技がチートすぎる。一番バランスに影響がありそうな額の部分を、最初当てた所と同じところに残りの五発あてた。もちろん景品ゲットだ。お店の人たちは「ちくしょう、あんなのありかよ・・・・・」「吉井先生、チートはほどほどにしてくれ・・・・・」「なにか、なにか他に目を引く物はないか!」等等散々な結果だ。

 

「私にこのぬいぐるみを落としてほしくなかったら、50メートル離れて、単発のハンドガンを渡すべきでしたね」

 

これがバカ姉が残した言葉だった。

 

さてさて、あの後色々な場所に行きましたよ。わたあめを買ってみんなで一緒に食べたり、ロシアンルーレットたこ焼きを食べてバカ姉の料理にも負けない味のせいで悶絶したり、アイスクリームを分け合って食べてたら葉月ちゃんのほっぺについちゃったからそれをとってあげたりと、本当の家族みたいに学園祭を回った。

 

「そろそろアキ君も戻っている頃でしょうし一旦戻りましょうか。」

 

その一言で戻ってきたのは良いんだけど・・・・

 

「おいこらぁ!こっちは客だぞ!!早く料理もってこい!」

「なんだなんだぁ~?俺のコップはもう水が空っぽなのにまだメイドは水持ってきてくんねぇのかよ?教育がなってないんじゃねぇか?」

 

・・・・・こんなことを平気で大声で叫んでる禿げとモヒカンがいた。ある意味対称なコンビだよね

 

「ショコ、なにあれ?」

「・・・・・わからない、さっきからずっと居座ってる」

 

ふ~ん、なにか良い手はないかな?バカ姉に頼るのも良いけど、それじゃ後処理とかのせいで随分時間削っちゃうし・・・・

 

「ただいま~うっわ、どうしたのあれ?」

 

振り返ってみるとアキ兄さんがいた。

 

「お帰り、面倒なコンビがいてさ~どうしようかな?」

「俺が一回、プロレス技を使った交渉術でお引取りねがおうか?」

「馬鹿、多分あの二人、三年生だから交渉の後いろんな所でそのこと言いふらしてウチの評判崩しちゃうじゃん」

 

どうしようかな~あいつらをココに二度と戻らせないようにしながら、この店の評判を下げない方法・・・・・あれ、そういえばココメイド喫茶じゃん・・・・ということは

 

「・・・・・・・・」

「え?な、なに雪菜?君のその顔は大体僕にとって悪いことを計画してる顔だよ?」

 

勘がするどいな・・・・・それぐらい恋愛沙汰にも鋭ければ今頃青春を謳歌できてるのに

 

「バカ姉、化粧品の用意。久しぶりにヤルよ」

「おまかせください、アキ君行きますよ」

「や、ちょちょっと待とうよ二人とも・・・・いやマジ助けてくださいアレは嫌だ・・・・美波に姫路さーん!!お願い僕をたすけてー!!もしむりでもこの後の僕を嫌いにならないでー!!」

 

~二十分後~

「完成!!」

 

すばらしい、完璧だよこれは!私たち二人ならアキ兄さんの女装を120%の魅力を出してつくりあげられる!!

 

「お、お前本当に明久か・・・・?」

「男でもメイクだけで随分変わるものじゃの~」

「・・・・・・イイ!!」パシャパシャ

 

このごろ出番の無かった男(一人?)が感嘆の声を上げている。

 

「じゃ、いってらっしゃいアキちゃん!」

 

アキちゃんはあの禿げに向かいそのままバックドロップをキメた。そのまま「痴漢されました!」と叫んで雄二たちが大義名分を得てコンビを追い払う作戦、ザマァwww

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

あの大体一時間後、ちょっとトイレにいってから帰ってきた後・・・・

 

「やぁ、雪菜ちゃん」

「竹おじちゃん!どうしたの?」

 

今は教頭先生をしている竹おじちゃんがメイド喫茶にいた。

 

「いや、君と話がしたくてね・・・・・」

「それはうれしいけどさ、孤児院の子達も連れてくれば良かったのに。さすがに、竹おじちゃんが生徒に人気るからって、一人でメイド喫茶はないでしょ?」

「う・・・・し、しかし真面目な話なんだ。他の誰にも聞かれたくなかったのだよ。一回外にでて話せるかい?」

「分かった、あのバカ姉にはおじちゃんのコトを言えば大丈夫だし今から行こう」

 

この会話が私の一生を決めることになるとは、その時何も私は知らなかった。

 




これから、この小説最大のターニングポイントが始まります。多分2~3話だと思いますが、楽しみにしていてください!

引き続きコメントと評価を(割と切実に)お願いします


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君が信じるモノは何ですか?

最新話です!

次の話でとうとう・・・・・・?

ではどうぞ!


AKIRASIDE

 

・・・・・どういうことでしょう、明らかにユキちゃんの帰りが遅いです。確かに今日は文化祭ですからおトイレの帰りとかにお友達とおしゃべりをするなんてことはありますでしょうし、そこは構わないのですが・・・・・いくらなんでも遅すぎではありませんか?一回外に出て探したほうが・・・・・「姉さん大変だ!!!雪菜が誘拐された!!!!!」

 

・・・・・・どういうことです?誰に?どうやって?いつ?なぜ?なぜ彼女の能力を使って逃げられない?脅された?まさか科学の力がヴァンパイアに近づいたとでも?いや、それもありえません。もしその様なことがあったら、瞬時に私の方に情報が来るはず・・・・では、宗教?いえ、それでしたらバチカンから・・・・・

 

「どういうことですか?これで冗談なら弟だとしても屈辱を味わってもらいますよ?」

「冗談なんて言うわけないだろ!!??いいから、早く来て!」

 

そう言われると、私たちは喫茶店の厨房にある一室に集まりました。いわゆる食料庫で、ココなら関係者以外立ち入りができないということです。

 

「・・・・・・で?土屋君、あなたが何か見つけたのですか?」

 

学校中に盗撮カメラを仕掛けている彼なら何か知っているのかもしれません、ただユキちゃんはカメラに写らないはずですが・・・・・

 

「・・・・・・・コクッ・・・・・メイド達の話によると、喫茶店で雪菜は竹原教頭と会った後、そのままどこかに言った模様。三十分以上たっても戻って来ないから俺たちに連絡してくれた。」

 

なるほど・・・・ではなぜあの竹原のおじさまが?彼も私たちと同じように彼女を実の家族のように可愛がってくれていたはずですが・・・・・

 

「姉さん、きょうt・・・・おじさんは、この前ババァと何か言い争いしてたよ?」

「ああ、何か「救いの手」とか何とかいってたな」

 

坂本君が話しに入ってきました

 

となるとこれは悪意のものではない?あの方は私の中でもかなり尊敬と信頼をしている人です。彼女に危害を加えることは無いはずですが・・・・

 

そう思っていると木下君が

 

「では、雪菜はどこに連れて行かれたのじゃ?カメラに写らなかったとしても、あの容姿じゃ、かなり目立つと思うがの」

 

その通りです、雪のように白く美しい長い髪と世界で最も整っていて可愛い顔、尚且つ少し幼い体型ながらもそこが可愛さを引き立てている要因になっているような容姿をしているあの子が、誰にも見られていないのは・・・・・

 

「・・・・・・!!!!竹原教頭を見つけた、屋上に向かっている」

 

・・・・・・つまりは、今までわざわざ色々なところで時間を潰してカモフラージュしていたということですか。ならば・・・・・

 

「屋上に向かいましょう、今日は何人かの外国からの来賓が来ることで、ヘリコプターの使用が許可されています。」

「そ、それじゃもう間に合わないよ!!」

 

アキ君が珍しくこのような場面で泣き言を言ってますね、それも当然かもしれませんが。

 

「大丈夫です、このようなときのために私は力を溜めてきたのですから。坂本君、あなたは彼らに指示をお願いします」

「お、おう!秀吉は女子たちに何も心配は無いと伝えてくれ、他の二人は俺と共に屋上へ向かう、」

 

「「(・・・・・)了解!!」」

「ワシだけ行けないのはいささか不満じゃが、こっちも重要な仕事じゃからな、なんとしても説得してみせよう」

 

良かった、後は彼らが私の呼びかけに答えてくれさえすれば・・・・・「Hello, Akira. Do you have a serious problem?」「What can we do for you?」

「Thank you, sir. I have a big problem to ask you two.・・・・・・・・・・」

 

 

今私たちは屋上へ続く階段を上っています。するといきなり扉が開いて現れたのは・・・・・

 

「おじさま・・・・・」

「「と、常夏コンビ!?」」

 

そう、竹原のおじさまとあの、喫茶店で迷惑をかけていた二人組み(夏川君と常村君)でした。なぜあの人がこの二人と?

 

「彼らはうちの孤児院出身でね、今回の計画のためにわざわざ手伝ってもらったんだよ。」

「まあ、ちょっと汚れ役だったが、親父さんの願いといっちゃしょうがねえよな」

「ああ、それにやっぱり親父さんだ。あの子を救いたいと本気で言われたら俺たちも手を貸さ無いわけにはいかねえよ」

「・・・・・・すまない・・・・・」

 

どうやら、あれは演技だったようですね。人は見た目では判断できないと言いますが・・・・

 

「おじさん!何で雪菜を誘拐したんだよ!てか、「救いの手」って何だよ!!??」

「明久君、まず最初に言っておくがこれは誘拐ではない。ましては彼女の気持ちを無視したものでも無いのだよ。」

「ど、どういう意味・・・・」

「彼女は今本当に悩んでいる。それを解決するモノこそが「救いの手」なんだ」

 

そうですか・・・・・彼女はやはりこの未来を望むのでしょうか?あなたはそれで良いのですか?ユキちゃん・・・・・それにあなたの選択した答えの裏には・・・・

 

「いいかい?明久君、彼女は言ったんだ。これ以上、最愛の人と違う人生を歩みたくないと。普通の人間になって彼女と共に生きて、共に死ぬ未来を手に入れたいとね、」

「なら、それが本当にヴァンパイアとして生まれた雪菜の本当の気持ちなのかよ!?それなら、なんで雪菜はもっと早く誰かに言わなかった!?まだあの子は悩んでるはずだ!」

 

ええ、そうですアキ君。あなたの考えは間違っていません。そしておじさまの考えもまた・・・

そう、これは言うなれば自分の正義のぶつかり合い。だからこのことに関しては最低限この中には悪はいない。ならば最善の策は一刻も早く彼女の本音を聞くこと。

 

「おじさま、それでも私はユキちゃんを止めなければなりません。あの子が本当に欲しい物を与えるために」

「もうすぐそれが手に入るんだ、何も問題はないじゃないか?」

 

時間が惜しい。もう前に進まないとなりませんね。

 

「アキ君、坂本君、土屋君。申し訳ありませんが、彼らを止めておいてください。どうも私がこの状態でやると手加減ができそうにないので」

「は~あ、あとでお小遣いちょうだいよ?」

「俺は学食を一週間で」

「・・・・・いつか雪菜のウェディングドレスと一緒に写真を!!」

 

さすが、みなさん頼りになります。あの子にこんなお友達がいて本当に良かった。そう思って階段を駆け上がると・・・・・

 

「悪いが行かせられないんですよ、吉井先生」

常村君が道をさえぎってきました

「ここは俺のプロレス技による交渉術でもうちょっと語り合おうじゃねぇか?」

 

・・・・・坂本君のアシストでなんとか時間を食わずにすみました。他のところでも・・・・・

 

「さっきはバックドロップされちまったが、あんなのは演技だぜ?」

「・・・・・・別にアンタを倒す必要はない」

土屋君は夏村君を・・・・・

 

「孤児院を守るために、体と武芸を鍛えてきたのは君も知っていると思うが?」

「そんなこと関係ありませんよ!ただ、雪菜には姉さんが必要なんだ!!これからどんな人生を選ぶことになっても、それを選ぶときには雪菜の隣には姉さんがいなきゃダメなんだ!!!」

 

・・・・・皆さんありがとうございます。こんなにユキちゃんを想ってくれて。だからこそ私はあの子を迎えに行きます、隠された罠から救うために。

 

 

~玲回想~

あの日、あなたに初めて出会った日、あなたは雨に濡れて身を震わせていたのにもかかわらず、捨て猫のために自分の体から出ている血で傘代わりにしてあげていましたね。自分の体も雨から守ればよかったのに、そうしなかったのは体力が残っていなかったからでしょうか。突然、捨てた飼い主が戻ってきてあの猫を抱っこして戻っていったときのあなたの顔は私の心に今も残っています。傷だらけで、体は震えていて髪は見てもいられないような状態だったのに、その時あなたはこの世で一番幸せなコトを目撃した時ような笑顔をしていましたね。その顔を見た瞬間から、私はあなたの虜になってしまったのかもしれません。そのあと、声をかけても何もしゃべらず何も口にしなかったあなたがようやく私に心を許してくれた時、どのくらい嬉しかったでしょうか。初めて「お姉ちゃん」と言ってくれたとき、思わずあなたを抱きしめてしまいましたね。自分の好きな人に声をかけられるだけで、こんなに心が弾むものだとはあの時まで知りませんでした。

ユキちゃん、私はあなたを心から愛しています。あなたを守りたい、あなたの笑顔が見たい、どんな時もどんなあなたも受け止めたい。あなたと共に最高の人生を歩んでいきたいのです。あなたが思うことは何ですか?

 

 

~雪菜回想~

私が吉井家の養子になったのは彼女に出会ってから三日後のことだった。あの事件が起きてからどこに行けば分からず、飲まず食わずで道を歩いていた時に捨て猫が雨に濡れているところをどうしても見ていられず、自分の精一杯の力で傘を作ってその後に飼い主さんが来たのに満足してそのまま倒れてしまったのをあなたに助けてもらった。養子になってからも私は只の抜け殻のようで、未来に希望なんて持つことができなかった。それでもあなたは私のことをずっと見守ってくれていた。ご飯を食べさせてくれた、一緒にお風呂にはいってくれた。そして、何よりも私を誰よりも愛してくれた。このことは最初っから気付いてたのかもしれない。ただ、私たちの関係が変わったら、今までの幸せな時間も変わっちゃうんじゃないかと思って・・・・・そんなことがあったからこそ、あなたがあの日私を置いてアメリカに行ったことが許せなかった。本気で恨んだ。あなたを、そして私の運命を。両親、お婆ちゃんお爺ちゃん、周りのみんなが死んで、一人ぼっちになった私を救ってくれたあなたが私を捨てたと思ったらこの世に生きる意味が分からなくなった。それでもこの身体は死ねない。首を吊っても、毒を飲んでも、身体中から血を流しても死ぬことはできなかった。そんな時、あなたはまた戻って来てくれた。そして私をどんだけ想って行動してくれていたのかを知った。あなたのその自分勝手な優しさに傷ついた日もあったけれどあなたはその全てを癒してくれた。

だからこそ、私は怖い。これからまたあなたといつか離れてしまうことが、あなたが寿命で死んじゃって、私の周りに誰もいなくなってしまったとき、まともな精神で生きていく自信がない。あなたと離れるなら、こんな力なんていらない。私はあなたが好き。どれだけ傷つけられても、待たされても、あなたへの想いは変えられなかった。この気持ちは永遠に私が生きている間永遠に変わらない。たとえ何京年たったとしても、あなたへのこの感情は忘れることができない。もし、あなたが永遠に私といてくれるとしても、いつか私の言いなりになってしまう。だから私はこんな未来は望まない。私が愛してるのはいつも私を笑って支え、守って、そして導いてくれるあなただから。もしこんな未来が手に入らないのなら、60年ぐらいしか残りの時間はないけれど、普通の人間として一生を共に歩みたい。ねぇ、お姉ちゃん、私もあなたのことが大好きなんだよ?この気持ちが導き出したこの選択は間違ってないんだよね?あなたが一番幸せと信じる未来は何ですか?




お楽しみいただけたでしょうか?

評価と感想をお待ちしております!


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Curtain fall, Curtain up

やっと、このときが来ました!!

これからは二人の関係がすごく変わり、甘甘になっていくとおもいます!
ではどうぞ!


「ユキちゃん!!」

 

この世で一番愛しい人の声が聞こえた。何でそんなに切羽詰ったような声を出しているの?ちょっと待っててね、そうすればきれいな身体で戻ってきてあなたにこの気持ちを伝えるから。

 

「・・・・・・なんで来たの?そんなにアンタは私に吸血鬼のままでいて欲しいの?」

 

あくまでも冷たい態度で彼女と話さなくちゃいけない、そうやって自分の心を冷たくしないとすぐにでもこの人に甘えちゃうから。

 

「いいえ、私はあなたの望む未来を第一に考えます。ただ残念ながら、今回の一軒に関してはあなたにその未来を与えることはできないのですよ」

「へ・・・・・?」

 

私の隣にいる神父たちが明らかにうろたえている。・・・・・どういうこと?私はこの人達について行けば普通の人間になれるんじゃないの?

 

「先ほどバチカン市国の教祖様に連絡を取りました。明らかに吸血鬼を人間にするという術は完成していない、ということですよね?そしてもう一つ、彼はすでにその様な術の研究を一切禁止したはずです、未来永劫ずっとね」

 

そ、そんな・・・・なら、私はずっとこのままなの?誰にも殺されないで、自分でも死ねなくて一人で生きてくの?

 

「き、貴様ァァァァァァッぁぁっぁあああああああああ!!!!!!!!」

 

明らかに動揺したのか、神父の一人が彼女に襲い掛かる、だけど・・・・・

 

「グワァァァあっァァアアアアああ!!!!!」

 

鳩尾、金的、水月、人体のありとあらゆる急所に蹴りを入れて彼を気絶させた。

 

「心からあなたたちへの殺意が沸きますが、あなたを裁くのは教祖様です。あ、今更そのヘリコプターで逃げようとしても無駄ですよ?すでに空軍に連絡を取って文月学園から飛んできたヘリコプターは打ち落とすようにお願いしてありますから」

 

・・・・・・そんなことは私にとってはどうでもいい、どうすればこの人と一緒に生きていける?一緒に笑い合える?一緒に暮らしていける?一緒に満足してあの世へ行ける?わからない、わからないよお姉ちゃん・・・・・・ねえ、ねえねえねえねえねえねえねえ・・・・・・・

 

「うわわぁぁぁぁぁァllッァァッァアアアアアアアアアアアアアアっぁあああああああああわあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

助けてよ、お姉ちゃん・・・・・・

 

 

~AKIRASIDE~

 

ユキちゃんを血の壁が360°全てを彼女から隠している状態で、その壁には他者が近づくことを許さない血の針が無数に張り巡らされています。一本焼く15メートルといったところでしょうか?

 

ユキちゃんがこの晴天の空の下で吸血鬼の力を解放したということは、明らかな絶望と後悔などの様々な不の感情のせいで自分自身をコントロールできないということでしょう。待っていてください、ユキちゃん。どんなに深い闇に捕らわれていても必ずあなたを救い出しみせますから

 

「ユキちゃん・・・・・・」

「来ないで!!」

 

今あなたは泣いているのでしょう。どんなに声を荒げようと、あなたのその声にはあなたの有り余るほどの悲しみがにじみ出ています。

 

「ユキちゃん、あなたの血には触覚があるはずですよね?なら、今から私がすることもわかりますね?」

「ッ!!やめて!私はアンタを・・・・

 

今はあなたの言葉を全て無視していきましょう。その先にあるあなたの笑顔を取り戻すために。

 

「・・・・・・・なかなかに痛いですね、これは・・・・・・」

「やめて・・・・・・お願いだから・・・・・・」

 

今私がしていることは単純、只単に自分の身体に針を刺し、それに従いユキちゃんの下へと辿って行くだけ。私の足、両腕、脇腹、あらゆる箇所にユキちゃんの針が刺さっていますが私は止まるわけにはいきません。

 

「待っていてください、ユキちゃん・・・・・今すぐあなたの所へ行きますから・・・・・・」

「やめてよ・・・・私はアンタを・・・・・お姉ちゃんを傷つけたくない・・・・」

 

やっとお姉ちゃんと言ってくれましたね、ユキちゃん・・・・・そんなことを思っていると、彼女の針が身体から抜けていきました。・・・・・本当にこの子は優しい、その優しさのせいで今までどれくらい傷ついてきたのでしょうか・・・・・私に自分と同じ苦しみを味わって欲しくないという想いのために、彼女の心はどれだけ磨り減ってきたのでしょう・・・・ですが、今はこの優しさを裏手にとって一刻も早くあの子の元へ向かいましょう。

 

「ユキちゃん、分かりますか?今私はあなたの近くにいるのですよ?」

 

そう言って、血の壁に触ると、中から反応がありました。ただ、何も言葉は返ってきません。なら私がするべきことは唯一つです。

 

「ユキちゃん、今まで私は心の壁をあなたの手で壊していって欲しかった・・・・・・もし私が無理やり開こうとしても、それはあなたが望むことではないと思っていたからです。でも・・・ごめんなさい、やっぱり私があなたとの心の壁を取り壊したいのです・・・・だから・・・・」

 

私とあなたの間にあるその壁を今こそ壊しましょう。そうして私はこの壁に向かい思いっきり、力と愛をこめてこぶしを振りました。共に笑い合える未来を信じて。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

パリンッと、ガラスの割れた音が聞こえた。まるで、私の中途半端な覚悟も一緒に砕け散ったような音だった。中途半端なのは当たり前、永遠に一緒にいたいと思っているのはまぎれもなく私自身なんだから。でも・・・・・・・

 

「ユキちゃん、これであなたに近づけましたね」

「やだ・・・・・見ないで・・・・・」

 

今の私は正真正銘のヴァンパイアの姿、つめは伸びて犬歯も鋭く、目は吊り目で赤い、こんな姿をあなたには見せたくない・・・・

 

「お願い・・・・・見ないでよ・・・・こんな姿お姉ちゃんだけには見せたくないの・・・・・お願い見ないで・・・・・・」

 

本当に、こんな姿をあなたには見せたくなかった、これを見てしまえば、嫌でも私はあなたとは全く違う化け物だと分かっちゃうから・・・・・・でも、下を向いて隠していた私の顔を両手で優しく包みそのまま彼女のほうに持ち上げて

 

「・・・・・キレイです・・・・・」

「・・・・・・え?」

「すごく、キレイですよ、ユキちゃん。いつもの可愛いユキちゃんもとても良いですが、本当の姿になってくれた時はこんなに美しいのですね、ユキちゃん。本当に私はあなたを好きになれてよかった、普段の姿はしょうがないとしても、この姿は私以外の誰にも見せたくありませんね」

 

・・・・・・・なんで、そんなことを言ってくれるの?あなたはこんな私を見ても好きと言ってくれるの?今にでもその首筋にこの犬歯を刺してあなたの身体にある全ての血を飲み干してしまいたいと思っている私を?

 

「やめて!そんな甘い言葉を言わないで!!私はもう嫌なんだよ!!この世に生きることが!あなたと一緒に生きられないことが、何で私だけこんな目にあわなくちゃいけないの!!??家族は全員死んで、一番好きな人とは同じ時を過ごすことすらも許されないなんて!!お姉ちゃんに会ってから私は希望を見つけた!あの絶望から抜け出させてくれたんだ!あの時私がどんな気持ちだったかわかる!?そんなあなたといられないんだったら、本当にもうこれ以上生きたくない!!ねえ、お姉ちゃん・・・・もし本当に私のことだけを考えてくれるなら・・・・・」

 

そう、こんな最低な私の最悪のお願いを聞いてくれるなら・・・・・・

 

「・・・・・私と心中して・・・・?」

 

ヴァンパイアは一回その人の血を飲み始めると、それからはその血を毎日一回必ず飲まないと死んでしまう。そう、だから言い伝えとかにあるヴァンパイアの長寿や不老不死は実は完璧なものではなく、あくまでも「条件付」。でもその「条件」をほぼ100パーセントにするためにほとんど麻薬に近いような催眠が吸血と同時に発動してしまう、私の意思に関係なく。

 

「お姉ちゃん・・・・私はね、あなたが大好き。この世で無限の時間をこれから過ごすことになっても、あなたしか好きにならないって確信できるほど愛してる。でもね、お姉ちゃん、私が好きなのは、催眠でずっと私を狂ったように求めるあなたじゃないんだよ・・・・・だから、もし本当に私が人間になれないなら・・・・・・あなたと一緒に死にたいっていうお願いは聞いてよ、ダメかな?お姉ちゃん?」

「ダメです」

 

やっぱりそうだよね・・・・・こんな馬鹿げたお願いなんて誰からしても願い下げなのは分かってる・・・・・・でも、本当にこれは心からの願いなんだ 永い時を過ごす私たちにとって、愛しい人が健常なまま一緒に死ねることは求めてやまないものだから・・・・

 

「そうだよね・・・・・分かってる・・・・・なら、私はこれからもずっと一人で・・・・・」

 

すると、突然この人が彼女の胸に私の顔をうずめて・・・・・

 

「ユキちゃん、私が言ったのは、今すぐ死ぬことがダメといったのです。確かにあなたとの心中はロマンチックで私にも心が惹かれるモノがありますが、それはもうちょっと後でも良いでしょ?それとも、あなたは今までの人生だけで十分ですか?」

 

分からないよ・・・・・お姉ちゃん・・・・・さっき私が言ったことと全然関係ないじゃ・・・・

 

「ユキちゃん、どうやらあなたは何か勘違いしているようですね・・・・」

 

そう言うといきなり、右手を私の頭の後ろに置いて・・・・・

 

「~~~~~~~//////////!!」

 

いきなりキスをされた・・・・・だめ、これじゃすぐにでもお姉ちゃんの唇を噛んで血を飲みたく・・・・・

 

「チュ、パハァ、ン!!チュレロピチャレロ、や・・・・やめ・・・・ン!ハァレロチュプッレロ・・・ゴク、ンハァレロチェロハァ・・・・・」

 

まるで、口の中をどんどんお姉ちゃんのものにされていく感覚・・・・・抵抗してもすぐに抑えつけられてまたお姉ちゃんの舌が私の中に入ってくる。唇をなめられて、舌と舌が触れ合う時に出る卑猥な音が、私とお姉ちゃんから発されていると気付くと、もっと口と身体がお姉ちゃんを求めて、血のこともなにも気にしていられないくらい、私と彼女の求め合いに夢中になってしまう。お姉ちゃんの口から唾液が伝わってきた・・・・彼女の味が口いっぱいに広がって、それにお返しするように私も自分のを送る。もっとこの人に私を食べて欲しい、唇、歯、舌、唾液、ありとあらゆるところを舐めて味わって欲しい・・・・・・もうだめ・・・・・舌から伝わる快感が脳と身体にも影響してきて、何も考えられなくて動けない・・・もう、動けない私をいいことに、お姉ちゃんは舌を上下左右に蹂躙していく。また、あの卑猥な音が加速していって、耳さえも彼女に犯されていると錯覚してしまうほど、この強い快感におぼれていちゃう・・・・・

 

「レロ、チュプピチャハァ・・・・・」

 

最後に残ったのは二人の間にある透明な糸、もう自分が何をしているのかもハッキリしていない状態で、彼女は私を強く抱きしめた。

 

「分かりましたか、ユキちゃん?私はすでにこんなにもあなたを求めているのですよ?それに、あの時言いましたよね?私を信じてくださいと、私は絶対に正気を失ったりしません。むしろあなたから血を飲ませてと言わせてみせましょう、それに私は独占欲が強いんです。予約しておいたあなたの隣を誰にも渡すつもりもありません。だから、私の血を吸いなさい、そうすればあなたは何も迷うことはありません、ただ、私を信じてください。そうすれば私は絶対に正気を失わずにあなたの隣で笑っていましょう、たとえそれがもう自分たちがどれくらい生きたのかも分からないくらい永い年月を過ごした時にでも、今と全く変わらない私でいましょう。もしこんな私をあなたが大好きで愛してると想ってくれるのなら。」

 

この言葉のどれ一つにも根拠が無いのに何で私は全てを信じられるのだろう、何で信じたいと想ってしまうのだろう・・・・・答えはもう分かってる。私はこの言葉を聴きたかったんだ。お姉ちゃんを好きになった日から、もういつから好きになっていたのかは分からないけど・・・・・もしかしたら初めて吉井家のベッドで目が覚めたとき、あの笑顔を見た瞬間から、私の恋は始まっていたのかもしれない。ただ、私はこの言葉を聴きたかったんだ「あなたを求めている」ってことを

 

「ユキちゃん、悲劇はこれで閉幕にしましょう、そして楽しい喜劇を開演しましょう。二人で劇の役をこなして、時々他のキャラクター達と一緒に笑い合っていく喜劇を二人で創っていきましょう。この永い日々の中で、二人でシナリオを書いていきましょう。どんな危機があろうと、世界で戦争が起きたとしても、もし世界が崩壊したとしても、私はあなたの隣で世界の誰よりもあなたに笑顔を与え幸せにしてみせます。」

 

あの壁が壊れる音がした。私の中途半端な覚悟がこなごなに砕け散った、こうなったらもう口が止まらなくなっちゃう・・・・

 

「お姉ちゃん・・・・・」

「何ですか?ユキちゃん、」

 

そうだ、もう全部言ってしまおう。この人になら、私の全てを任せられる。どれだけこの地球に人や生き物がいるとしても、ここまで私が好きで、愛していて、信頼して、何より私にとって一番大切な人はこの人だけだから。

 

「毎日「好き」って言って、朝と夜には絶対キスして、絶対に毎日私が作る料理を食べて、一週間に一回はデートに行かなきゃだめ、絶対に浮気なんてダメ、毎日甘えさせて、私がキスしたいときは絶対にキスして、お姉ちゃんがしたくなったら、すぐに私にキスして、毎日一緒にベッドで寝て、でもなにより・・・・・・・」

 

そう、一番大事なことは・・・・・

 

「一生私の隣にいて・・・・私の右も左も上も下も全部あげるから。だからずっと私と一緒にいてよ、お姉ちゃん・・・・・」

 

ギュっと私をお姉ちゃんが優しく包む。気付かないうちに泣いていた。ちゃんと伝えられたかな?声がかすれてたりしなかったかな?

 

「ユキちゃん、その全ては今心中したら一つもかなえられませんよ?大丈夫です、絶対に約束を守ります。ただ、私がキスをしたいときは年がら年中なのでちょっと自重しないといけませんかね?あなたを絶対に二度と死にたいとは言わせません。むしろまだ生きたいと思えるストーリーを二人で描いていきましょう、二人で幸せになりましょう。アキ君も、両親も、クラスメートの人達も、もしかしたらいるかもしれない神様さえもうらやましいと思えるような生活をしていきましょう。大好きです、愛してますよ、ユキちゃん。」

 

彼女は優しく口付けをしてくれた、唇が離れたのが少し寂しくて私からもう一回キスをした。自分からキスできたとき、10年以上の関係を変えて恋人同士になれた気がした。

 

「もう、一生はなさないでね?」

「ええ、ずっと一緒ですよ、ユキちゃん」

 

覚悟してね?これからは子供の時よりもず~~~~~~~~~っと甘えてあげるんだから、お姉ちゃん☆




いかがでしたでしょうか?

これで一旦、この小説の大まかなシリアス部分が終わりました。まだ少し考えていることがあるので、そこはシリアスだと思いますが、1、2話で終わるので、これからは玲さんも言ったように、喜劇を書いていきたいと思います

評価とコメントをかなり熱望してます、。よろしくお願いします


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あなたと最高の思い出を

今回は少し雪菜の出番が少ないように感じますが、その分糖分は多目です!

楽しんでいただけたら幸いです

ではどぞ


~AKIRASIDE~

 

「本当に申し訳ない!!」

 

竹原教頭が私たちに向かい土下座してきましてた。ちなみにユキちゃんは日光の下でヴァンパイアの力を解放したことによる急激な疲労により寝てしまい、今は私が膝枕をしてあげている状態です。

 

「いえ、教頭先生、この件で悪いのはあの信者たちです。何もあなたが私たちに謝ることはありませんよ。」

 

その通りです、彼が謝罪することは一つもありません。彼は彼女のことを第一位に考えた結果、彼らに騙されてしまっただけです。しかし正義感と責任感が人一倍強い彼は考えを曲げません

 

「学園長、今回は全て私に責任があります。彼女自身のためとはいえ、私は雪名さんを犠牲にしてしまうところでした。しかし、この二人と他の今孤児院にいる子達の面倒は見てもらえないでしょうか?教師としてあってはならないことをした私の身勝手な要求ですがどうかお願いします。それと明久君、坂本君、そして土屋君、君たちに手を上げたことをココで謝罪させてくれ。本当にすまなかった!」

 

集まったメンバー全員に彼は頭を下げました、子供たちがみんなで反論をしようとしたとき・・・・・

 

「竹原先生、アンタは何も悪くないさね。むしろアタシはアンタを誇りに思うよ、生徒の幸せを第一に考えてその良心をクズに利用されちまっただけじゃないか。今回はちょっと順調にいかなかったが、最後は最高の結末だったじゃないか。それで良いのさ、アンタの代りはいないしまたバシバシ働いてもらうよ!」

「そうだぜ親父さん、それにな責任って言ったら俺たちにもめっちゃあるんだよ。かわいい後輩を殴ったりしちまったしな」

「ああそうさ、店で妨害とか迷惑すっげぇかけたしな。明日にも謝りに行かねぇとな」

 

このあともアキ君たちも竹原教頭をかばっていきました。やはりこういう場面でこそ、その人が地道に作り上げた信頼の力が表れてきますね

 

「学園長・・・・・みんな・・・・・ありがとう、これからも私の力が続く限り精一杯働きましょう。それと玲さん、」

「はい」

「これから君と雪菜ちゃんは永い永い時を暮らしていく。その中で私たち全員は死んでいくだろう、そしてあの世でずっと君たちを見守っていく。気をつけたまえ、もし彼女を悲しませることがあれば、私たちが幽霊にでもなって君を呪うかもしれないよ?」

 

愚問ですね、そんなこと絶対起こさないのに・・・・・

 

「ええ、約束します。ユキちゃんは私が未来永劫この手で守り、幸せにしてみせます。どんなに辛いことがあっても、二人で手をつなぎ笑ってこの道を友井に歩み続けます。」

 

そしたら彼は静かに微笑み「よろしい」と答えてまだ今日中に終わらせなければいけない仕事があるので、と教頭室に戻っていきました。

 

「学園長?竹原おじさまにはそんなに仕事を任しているのですか?」

「た、確かに私が実験のせいで滞っている仕事を任せるときもあるが、そんなには無いはずさね。いつも一週間ごとにノルマを渡しているから、明日孤児院にいる子供たちと文化祭を回るために今日中に終わらそうとしているんじゃないかい?」

 

・・・・・そういうことですか、もし学園長のせいで一日中働きづめになっているとしたら洗脳でも施してでも実験をやめさせようと思いましたが、その必要が無さそうで良かったです。

 

「・・・・・なにか、アタシの科学者生命終了のお知らせが頭をよぎったんだが気のせいかね?」

「危機回避能力って、生きていくために必要不可欠ですよね」

 

そんなことありませんよ★といわないのがミソです。隣で「自分の仕事は自分でしないとね・・・・」っとつぶやいています、作戦成功ですね。これで少しでもおじさまと子供たちが一緒にいられる時間が増えればよいのですが・・・・・・

 

「ねえ雄二、明日決勝戦だしウチで勉強しない?」

「バカ久、お前の姉妹がやっとはれてカップルになれたんだぞ?勉強するなら俺ん家でだ、」

 

あら、坂本君は私たちに気を使ってくれるのですか、でも・・・・・

 

「お二人とも、ユキちゃんは一回寝たらすぐには起きませんし、今回に関しては力の使いすぎで朝まで起きないでしょう。私もあなたたちに教えられますし、今日はウチに泊まってはいかがですか?」

 

こうして彼らは今日家で勉強することに決定しました。すると・・・・

 

「おう、お前たちが明日の決勝の相手だったのか」

「A級戦犯に、観察処分者か。楽しみにしてるぜ」

 

常村君と夏川君が彼らに話しかけて来ました。

 

「なんだ、Fクラスだからって舐めてくれないのか?」

「当たり前だろ?確かに、前に試験召喚戦争で惨敗してたらそりゃあ思いっきり見下してたかもしれねぇが、ほとんど勝ちだったらしいじゃねえか、それに今回お前等と喧嘩してなかなか骨があって、良い奴らだってことが分かったからな。明日は全力で正々堂々闘わせてもらうぜ、吉井もフィードバックがあるからって手加減しねえからな。覚悟しろよ?」

「こちらこそ、明日を楽しみにしてますよ、先輩。」

 

そうして彼らは握手をして帰っていきました。さて、これからは地獄の補習at吉井家です★

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

「ガタガタガタガタガタガタガタ・・・・・・」

「や、やめてくれ・・・・・頭が、頭が割れちまう・・・・」

 

おやおや、どうしたのでしょう?二人とも顔が真っ青で生きているかどうかも分からないのですが・・・・

 

「やめてよ・・・・・姉さん・・・・・もう間違わないから・・・・その針はやめ・・・・」

「は・・・・・針が・・・・・・俺の目の前に・・・・・もういっそのこと俺の目をさしてくれ・・・・・」

 

さあ、まだまだ始まったばっかりです。今度はどんな教え方(イジメ方で)逝きましょうか

 

「まだですよ・・・・二人とも、ユキちゃんのご飯を食べるために空腹を紛らわさなくてはならないのですから・・・・・」

「や、やめて、そんな理由で実の弟を殺さないで・・・・・ぎゃああああああああ!!」

「雪菜が起きちまっても・・・・・ガクッ」

 

まあ、明日も早いことですし早々に切り上げましょうか。その代わり、もっとハードになりますけどね★

 

 

~YUKINASIDE~

 

「んぅ~ん!」

 

朝起きてすぐに、ノビーっと身体を伸ばす。そうすると

 

「あら、おはようございますユキちゃん、」

 

そうするといきなりキスをされた・・・・・ああそうか、私たちはやっと

 

「どうしました?ユキちゃん、おはようのキスは嫌でした?」

 

悲しそうに俯くお姉ちゃん、ハァ~なんでこんなに可愛いと思っちゃうんだろ、私より6歳も年上なのに

 

「ううん、すごく嬉しい。でもちょっとぼんやりしてたから、もう一回してくれる?」

 

そう言うと、彼女は私の顎を上に上げて、そのまま唇をくっつけた。長いようで短く、短いようで長い時間の間隔が体内を駆け巡ってきている。真正面には彼女の顔があり、凛凛しい目で私を見つめてくれているのがよく分かる

 

「ふふ、ユキちゃんの顔、真っ赤でカワイイですよ」

「ふぁ/////」

 

カワイイって言われただけで顔が真っ赤になっちゃう・・・・・・でも、お姉ちゃん、気付いてる?あなたの顔も真っ赤ですごくカワイイんだよ?本当に恋人になれたんだと思うと嬉しすぎて泣いちゃいそうになっちゃうよ・・・・

 

「さて、ユキちゃん、早く朝ごはんを作ってくれますか?姉さんはお腹がすきすぎて倒れそうなのですが・・・・」

「うん!!絶対に美味しいのを作るからちょっとだけ待っててね!!」

 

そうやって台所へ足を進めると、アキ兄さんと雄二が白めを向いて横たわっていた。どうしたんだろう?つついてみても何も反応が無いんだけど?

 

「昨日、私と決勝戦のために勉強したのですよ。私のオリジナルかつ、勉強慣れしていない二人にはきつかったのでしょう。すぐに直ると思いますよ。」

「うん、分かった。じゃあそこで座ってて。」

 

朝ごはんもできて準備は万全!じゃあ、二日目の文化祭に行こうか!

 

「あ、それとユキちゃん、」

「ん?何、お姉ちゃん?」

「ちょっとお願いがあるのですがよろしいですか?」

「当たり前でしょ?わ、私たちはそのぉ~こ、恋人なんだから・・・・」

「え、ええ!そうですね。それでお願いというのは・・・・・・」

 

 

「えへへ、お姉ちゃ~ん」

「どうしました?ユキちゃん、」

「呼んでみただけ~」

「アンタ達変わりすぎでしょ・・・・・」

 

今、私がお姉ちゃんの右腕に抱きついている。ハァ~暖かいな~って、ミナ、どうしたの?そんなに呆れた顔して・・・・・あっ!もしかしてアキ兄さんの鈍感について?そうだよねぇ~義父さんも相当だから、やっぱり吉井家はみんな鈍感なのかな?

 

「そうじゃなくて、ねえ、アキ・・・・・ああ。もういいわ、恥ずかしくて声にだせないし」

「いや、美波・・・・僕としては、昔みたいに二人の関係が良くなってるのはすごく嬉しいわけでね?まあ、確かに通学中や学校でもこうなのはどうかと思うけど・・・・」

「ユキちゃんがあんなに人に甘えてるところ初めて見ました・・・・」

 

なんかアキ兄さん達がなにか言ってるけどきにしな~い!今はお姉ちゃんと文化祭をどうやって楽しむかを考えて・・・・

 

と思っていた時期が私にもありました。

 

「いらっしゃいませ、ご主人様」

 

笑顔でこう言う私、ああもう!私のご主人様はお姉ちゃんだけなのに!確かに、昨日はずっとお姉ちゃん専用だったからしょうがないと思うし、アキ兄さん達が決勝戦のために屋上で寝たり、今は試合中だから、その埋め合わせってのも分かるけどさ・・・・・まあ、昼からはお姉ちゃんとデートできるし、メイド服ももらえるから文句は言えないかな。でも、やっぱりあの時、ショコに向かって

「ユキちゃんにご主人様って言ってもらうのは私だけです!!」

って言ってくれたのは嬉しかったなぁ~本当、惚れ直したっていうか、いやもうすでに100パーセント惚れちゃってるから、惚れ直すっていう表現は間違ってるかもだけど・・・・まあ、とりあえずそういうかんじなんだよ!

 

「ねえ、優子~アキ兄さん達の試合、どうなった?」

「点数も、試合の動きも五分五分ってかんじね、なんか三年生の方は教科にびっくりしてたけどどうしたのかしら?明久君たちの点数も普段より格段にアップしてるし、これなら勝てるかもしれないわね」

 

そっかぁ~二人とも白目を向いてまで頑張ってたらしいからなぁ、と思ってると試合はアキ兄さんたちの勝利で終わり、その後に校内放送で私の名前が呼ばれた。

 

「あら、何か用があるの?」

「まあね~これが終われば、お姉ちゃんとデートできるし、頑張ってくるよ!」

「?????」

 

優子の頭上にハテナマークがいっぱい見えるけど、そんなの気にしない、あっそうだ忘れてた!

 

「優子、決勝が終わったからって、他の番組写したりしないでね!もうちょっとで結構おもしろいのが始まるから!」

 

そう言って、私は喫茶店を抜け出してトーナメント会場に向けて歩き出した,まだ文化祭の時間は残ってる!終わったらすぐにデートして楽しい思い出いっぱい作ろうね!お姉ちゃん




いかがでしたでしょうか?甘く書けてたかな?

甘めに書くコツみたいなものがあれば教えてください~!

コメントと評価絶賛応募中です


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初めの一歩と~~~んっだ!!

最新話です!

玲さんとの絡みが少ない?一応、後半はそれしか無いので大丈夫だと思います

ではどぞ!!


~AKIHISASIDE~

やった!!なんとか夏川先

輩と常村先輩のコンビに勝てた!確かに、もう腕輪を取るために苦しい思いまでして勝つ必要は無かったんだけど、頑張って勉強してとうとう優勝できた!!そうやって雄二と二人で余韻に浸っていると・・・・

 

「おめでとう、二人とも。アンタ等が今回の優勝者さね」

 

ババァが僕たちを褒めに来た。・・・・明日は地球が滅びるんじゃないかな?すると・・・・

 

「お前等すごかったな、完敗だぜ」

「ああ、今まで戦った中で、一番強いコンビだった。俺たちもコンビネーションだったらこの学園でも一番だと思ってたのにな」

 

どうやら、聞いてみると二人ともおじさんの孤児院出身だそうで、昔は名前を呼び合っていたとか。それが別々の家族に引き取られるなかで、自分たちがその家族の一員になったことをお互いに認識させるために苗字を呼び合ってるとかなんとか・・・・・・

 

「コラコラ、若い奴ら同士で友情を作るのはよいが、ちょっと待ってくれないかね?」

「どうしたんだ?ババァ、まるで自分がココで一番偉い人みたいな言い方だな?」

「アタシは学園長さね!!そうじゃなくてね、アンタ達はこのトーナメントの優勝者と準優勝者だ。つまりはこの学園で一番強いコンビだということさね」

 

何を当たり前のことを言ってるんだろう?とうとうぼけたのかな?

 

「でもね、アンタ等はこの学園で一番強い生徒を知ってるだろう?そいつと戦いたくないかね?」

 

そう言った瞬間、現れたのは・・・・・

 

「ど~も、お姉ちゃんの恋人兼妹の吉井雪菜です、」

 

雪菜だった。マイク入ってなくてよかったよ。他の人に聞かれたら大惨事だったからね?主に学園のうわさが

 

 

~YUKINASIDE~

 

ど~も~お姉ちゃんの恋人兼妹(←ココ重要!雪菜検定5級にでるよ)です、まあさっきお婆ちゃんが言ってた通り、私が最後に戦うてきなやつなわけですよ。まあ簡単に言えば、某ポケット怪物のラスボスみたいな?

 

「やっほ~!アキ兄さんに雄二、優勝おめでとう!!」

「雪菜!なんで教えてくれなかったのさ!!」

 

なんでって?そりゃ~

 

「サプライズにならないでしょ?それにお姉ちゃんとお婆ちゃんにも秘密にしといてって言われたし。」

 

そういうこと、ホントにたいした意味はない。なにか理由があるとしたらお祭りだし、なんかおもしろいコトしようってことで。

 

「さあ、四人ともかかってきなさい!!これが終わったら、やっとお姉ちゃんとデートできるんだから!」

 

あっちで雄二が「キャラ変わり過ぎだろ・・・・・」とか呟いてるけど無視の方向で!

 

「四人同時で良いの?負けた時何も言い訳しないでよ?」

「バカ兄さん、恋人のお姉ちゃんが審査員っていう特等席で私の勇姿を見てくれるのに、負けるっていう選択肢なんてあるわけないじゃん。言っとくけど、点数も腕輪の力も制限して戦うんだから、そっちこそ負けた後のバツゲームでも考えといてよ?」

 

「「「「サモン!!」」」」

 

夏川・・・・3845点

常村・・・・3860点

坂本・・・・2900点

吉井・・・・1850点

 

お~みんな高いな~常夏先輩(呼んでみたら案外気に入ってくれた)は二人ともほとんど腕輪レベルだし、雄二と兄さんだって前より段違いにハイスコアだ

 

「お~みんなすごいね~」

 

吉井雪菜・・・・4000点

 

「・・・・・雪菜にしては、随分と低いんだね?」

「だから言ったでしょ?制限してあげるって。ではでは~腕輪の力、大公開!!Mode Vampire Level First」

 

そう呟やいても、私の召喚獣にあまり変化は無い。大きな変化といえば、服装が変わっただけだ。

 

「じゃあ、魅せてあげるよ。強さだけじゃなく、美しさを兼ね備えた吸血姫の本当の戦いを!!」

 

 

まずは常夏先輩二人が両脇から私を潰しにかかった。しかし、それを私は力いっぱい跳び、回避しながら、鋭いつめで首の皮を切る。

 

常村・・・・3700点

夏川・・・・3680点

 

やっぱり、レベル1じゃ普通の攻撃は弱すぎるか・・・・・でもこれで相手の血が出始めた

 

「さあ、とくとごらんアレ!ヴァンパイアの能力を、てね☆」

 

私の手に現れたのは一対の双剣、これが私の能力。相手が減らした分の点数分の力を持つ武器やモノを生成するという、いわばチートだ。

 

「ずるいよ・・・・・なんで雪菜ばかりこんなチートなのさ・・・・・僕なんて木刀なのに・・・・」

 

まあ、確かに私もそう思うけどね~でも、私なんて腕輪が使えなかったらただの制服着た召喚獣だよ?そう思うとあるいみフェア・・・・・いや、それは無いか

 

ごめんね四人とも、これで勝負は終わりだよ。

 

「Long,long,long, long, long, long, long, long, long!!」

 

そう叫ぶと、剣はどんどん伸びていき、私はそれを召喚獣の首の高さに合わせて、素早く横に振った。二百点ちょいの剣を伸ばしていくことによって、剣の鋭さが増していき、また人間の身体の構造が基本なので、スパッと四個の頭が飛ぶ・・・・・・・ハズだった。

 

「あらら~兄さん、よく避けたね」

「ゴメン、雄二、常夏先輩。タイミングを言う余裕が無かった!!」

 

そう、よけたのだ。4000点を持つ召喚獣で剣を一振りするだけに全部の力を入れてほとんど不可避のスピードで剣を振ったのに、兄さんは下に避けた。ふふ、本当にこの姉弟は私の心を潤してくれる。まあ、私の心はお姉ちゃんだけのモノだけどね!!

 

「ちぇ、これでかっこよく決めようと思ったのに、台無しだよ兄さん!!」

「うわぁ、お前、雪菜が恋人さんにかっこいいところ見せたいの分かっててわざとよけたのか?最悪だな」

「ああ、全くだぜ。まあ俺は全然反応できなかったから何も言えねぇが・・・・」

「ハッ!常村、俺なんて剣のスピードも見えてたし、タイミングも分かりきってたが雪菜ちゃんの気持ちを察してわざと切られてやったぜ」

(((それは無い)))

「ねえちょっとみんなぁ!何で僕責められてるの!?てか、お客さんもそんな「このカス野朗」っていう目をやめて!」

 

もお、これじゃ場がシラケちゃうな・・・・しょうがない、ちょっと無茶してみるか

 

「みなさん、では私がこの愚兄でうさばらしをしましょう。忍法影分身の術★」

 

そう、現れたのは100点の力をもつ私の召喚獣達。常夏先輩と雄二の点数の合計だから、かなり多い

 

「え!?おy、ちょ、ちょっと待ってって!!お願いだから、ほら僕フィードバックあるし、かなり痛いんだよ!?そこんところ分かってる!!??」

「うん、分かってるよ★では、Welcome to the Hell」

これで、今年のトーナメントは終了した。

 

 

「お姉ちゃん、やっと二人になれたね」

「ええ、そうですね。どこに行きたいですか?」

 

試合が終わったあと、すぐにお姉ちゃんと一緒に会場を出て、そのまま喫茶店に行き私をお姉ちゃん専用のメイドにする支払いを済ませて、いまは二人でデート中。昨日、葉月ちゃんと周ったときと全く同じなのに、全然同じようには見えない。いや、葉月ちゃんが悪いとかじゃなくて、昨日と今日じゃ私たちの関係が違うから、何か世界の色が違ってみえるというかなんと言うか・・・・・つまりは、今私はすごく幸せってことだよ!

 

「あ!射的やりたい!」

「どうしたのです?昨日なにかほしい物でもありましたか?」

「ううん、ただちょっとやってみたくなって」

 

そうして、昨日と同じ射的屋についたのは良いんだけど・・・・・

 

「お願いします、吉井先生、これ以上ウチの目玉商品を取っていくのはやめてください!!」

 

店員一同に土下座されてしまった。隣でお姉ちゃんが「なんで文化祭なのにこんなにも土下座を見るのでしょう・・・・」と呟いている。

 

「いや、今回は私がやるだけだし、そんなに欲しい物もないから。ただ遊びでやるだけだから、良いでしょ?」

 

・・・・と言うと、店員さんはすぐに土下座を解いて私たちを案内してくれた。五発の弾をもらって撃ってみると・・・・・

 

「う~当たらないよ・・・・・衝撃で上や下に外れるのはまだ分かるけど、何で左右にも外れちゃうのぉ~」

 

そう言うと、隣からお姉ちゃんが

 

「ユキちゃん、あなたは撃つ時左目を閉じていましたね?」

「うん、両目を開いたままじゃ打ちづらいから・・・・」

「では、一回銃を置いてどちらか手の親指と人差し指で輪を作り、その手をできる限り前に出しましょう」

 

よく分からないけど、お姉ちゃんの指示通りにやってみる

 

「その後にそのワッカの前にもう片方の人差し指を当てて、片目ずつ閉じてみてください。」

「あ!左目を閉じたら、人差し指がワッカからはなれた!」

「そう、ということはユキちゃんの利き目は左目ということです。では、つぎは右目を閉じて撃ってみましょう」

 

そうして、最後の四回目に何とか一つのキーホルダーをゲットした。その後も私たちはいろんな所で時間の許す限り遊んでいると・・・・・

 

「ユキちゃん、ちょっと屋上に行きましょう。」

 

この一言で、私たちは屋上へ向かった。そう、この一生の中でもっとも大切な決断をした所へ。

 

 

「もうちょっとで花火が上がりますね、知ってますか?ユキちゃん、文化祭の日ココで告白すると、そのカップルは永遠に幸せになれるらしいですよ?」

 

もうお姉ちゃんの言いたいことはわかってる。だから・・・・・・

 

「お姉ちゃん、大丈夫だよ。もう私は迷わない。お姉ちゃんと、あなたを好きだっていう私自身を信じて、永遠にお姉ちゃんと一緒にいたい。まあ、本当に永遠なのかは分からないんだけどね、私の周りにいる人はみんな殺されちゃったし、寿命も一応あるかもしれないしね」

「そうですか・・・・・なら、今ココで私の血を吸ってくれますか?」

「もう、いいの?」

「ええ、善は急げって言うでしょう?私としては昨日あのまま吸ってもらうはずでしたが、あなたが寝てしまったので」

 

・・・・・そうだ、これが私たちの物語の第一幕目、やっと長い長いエピローグが終わって、本当のストーリーが始まるんだ。

「お姉ちゃん、愛してるよ・・・・・」

「ええ、私もあなたを愛してます。ずっと一緒にいましょう、ユキちゃん」

 

カプッ、そんな音とともに流れてきた彼女の血・・・・・美味しい、これが本当のお姉ちゃんの味・・・・・この人を想えば想うほど、血の味は深くなっていって、もっと飲みたいという衝動に耐え切れないで、何分もずっと飲み続けてしまう。

 

これじゃ、お姉ちゃんの血を全部飲みきちゃうと思って首から歯を抜いて、彼女の顔を見てみると・・・・

 

「ユキちゃん・・・・・」

 

真っ赤に顔が火照っているお姉ちゃんがいた。何だろう・・・・・いつもより大人っぽいというか・・・・何というか・・・・・色っぽい?そう、それが一番適した言い方だと思う。

 

「お姉ちゃん?ング!!??」

 

「ちゅぱレロンウゥンピチュレロチュアちゅぱ」

一方的にされる深いキス。すごく私を求めてきてくれているから、私もそれに答えて・・・・

「ン・・・チュるレロあ・・・・・ピチャレロチュチュるレロチュパ・・・・・」

 

・・・・・・何分たったのだろう、まだ呼吸していないのにキスしていられるのだからそんなにたっていないのかもしれない、そう考えてると

 

「・・・・・・プハッ・・・・・すごい強烈な媚薬のような催眠ですね・・・・確かにこれは抗うのが難しいのかもしれません・・・・・」

「お姉ちゃん・・・・・・」

「でも・・・・・この火照りをあなたは静めてくれるのでしょう?さっきのキスのように」

「う、うん!当たり前だよ!だから間違っても絶対に私以外の人としたりしないでね!!」

「ええもちろん、だからもう少しキスさせてくれますか?」

「うん、お願い私にキスして?私の唇、全部あげる」

 

そうやって私たちはずっと屋上でキスをした。花火の音も気にならい、二人の口から聞こえる音のほうがずっと気持ちい、花火の色なんて知らない、すぐ近くにある最愛の人の顔のほうが何倍も美しい。




どうでしたか?毎回キスシーンの効果音は自分なりに考えて書いているのですが、あまり上手くいきませんね、どうしたらよろしいでしょうか?

ではではこれで、清涼祭編は終了です。これからは何話か閑話を書いて、そしたら合宿編に入ります

ではでは、コメントと評価をお待ちしてます!


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ねえ、みんなは一回で「如月」って読めた?これムズくない?

投稿です!短いです!

私、ニートじゃありませんよ?高校が二月はずっと休みなので、時間があるだけです

ではどぞ!


「あ、あのね?お、お姉ちゃん・・・・・」

「???どうしましたか?ユキちゃん、」

 

い、今私はお姉ちゃんにデートに誘おうとしているところなんでけれど・・・・・・

 

「あ、あああああのね?清涼祭の時にもらった、カップル専用の如月グランドパークのパスポートがあるんだけど、い、いいい一緒に行かない?」

 

な、なんでこんなに恥ずかしいんだろう?私たちはもうキスもしたし、そ、そのう・・・・・永遠に一緒にいるっていう、言うなればこ、婚約!?もしたのに、何でデートに誘うだけでこんなに顔が熱くなっちゃうの!?絶対、顔が真っ赤なのお姉ちゃんに見られちゃってるよ・・・・・

 

「それは嬉しいのですが・・・・・」

「ふぇ!?な、何か問題ある・・・・?」

「いえ、カップル専用とユキちゃんはさっき言ってましたよね?一応、私たちは女同士なので、そこは大丈夫なのかと思いまして・・・・・」

 

あ、ああ!そういうことか、なら・・・・

 

「それなら大丈夫だよ、お婆ちゃんが話を通してくれてるし、ウェディングイベントの方も雄二達がやるらしいから」

「あら、そうですか?なら問題なさそうですね。しかし、坂本君と霧島さんはまだお付き合いをしていないはずでしたよね?どうしたのでしょうか・・・・」

「あ~、なんかアキ兄さんに聞いたところだと、トーナメントでショコとあたった時、雄二の方から一緒に行こうって伝えたらしいよ?」

「あらあら、彼も男を出したのでしょうか?まあ良いです、早速行きましょうか」

「うん!」

 

こうして、私たちの如月グランドパークでの一日が始まった。

 

||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||

 

「ふぁ~大きいね~」

「そうですね、ここなら一日中楽しめそうです」

 

今私たちは腕と手を絡ませた、一番の恋人つなぎをしている。え?周りの目?そんなの気にしてる暇があったら、お姉ちゃんの体温を感じてるよ!!

 

「おお!?雪菜達も来てたのか」

「・・・・・こんにちは、吉井先生、雪菜」

 

そんなことを考えてると、雄二とショコの二人組みが現れた

 

「あら、こんにちは。お二人も今日デートですか?」

「まだ付き合ってないからデートじゃないんだが・・・・・・まあ、そういうところですかね」

「・・・・・雄二、これはデート・・・・・いいかげん認める」

 

どうやら、雄二はあまり認めたくないらしい。しかし、いつも思うけど、男のツンデレほど酷いものはないと思う。やっぱり男ならドカンッ!!と一発ぶち込むぐらいの度胸をね、持つべきだと思うのですよ、わたしは。

 

「ユキちゃん、私もあなたに同意しますけど、そんな下品な言葉を使ってはいけませんよ?」

「な、ななななんでわかったの!?」

 

こ、これじゃお姉ちゃんに隠し事できないじゃん・・・・・いや、別にするはずもないし、心を読まれてもお姉ちゃんへの愛が見破られるだけだから問題0なんだけどね?

 

「まあ、そろそろ入りましょうか。坂本君、では入ったら別行動ということで」

 

そんなこんなで入場ゲートで私たちを待っていたのは・・・・・

 

「いらっしゃいマセ!如月グランドパークへようこソ!」

 

・・・・・・とんでもなく胡散臭いエセ外国人だった。

 

「このチケットで入場したいのですが・・・・」

 

そうやってチケットを見せるお姉ちゃん、なんというか順応性抜群だね・・・・・私だったら一回ツッコミを入れるところだったよ・・・

 

「Oh!あなたたちが、学園長様からご連絡があったお二人デスネ?どうぞごゆっくりお過ごしくだサイ!」

「ありがとうございます、それでちょっと確認をしたいのですが・・・・・」

「ええ、モチロン!あなた方さまはプレミアムチケットですカラ、特別なサービスをご提供させていただきマ~ス!」

 

このエセ外国人、無駄に日本語上手だな・・・・・と思っていると、二人でなにか話し始めた。なんの話をしてるんだろう?

 

「ユキちゃん、外でしたら写真に映れますよね?」

「へ?う、うん大丈夫だけど・・・・」

 

そう、私は吸血鬼だから普段は写真に姿が映れない、但し、外で日光を浴びて力が激減することによって、写真に映れるようになるのだ!!でも、それがどうしたんだろ・・・・?

 

「・・・・・ではこのプランでよろしくお願いします。迷惑をかけてしまうと思いますが・・・・・」

「イエイエ、今回は特別サービスです。ぜひお楽しみくだサイ!」

 

こんな感じでゲートを抜けると・・・・・

 

「デハ、ココで写真を撮りマ~ス!」

 

おおう、これがさっきお姉ちゃんが聞いてきた理由かな?それならそうと、普通に言ってくれれば良いのに・・・・・

 

「ユキちゃん、もうちょっとこっちに来てください」

「うぇ?ふぁ・・・・・・・」

 

お姉ちゃんに腕を引っ張られて、そのまま抱きついている体勢で写真を撮られた。

 

「ハイ、OKデ~ス。では、この写真を印刷してクダサイ、」

 

そう言うとこのエセ外国人は小柄な人にカメラを渡すとその人は人とは思えないようなスピードでどっかに行って、数分後に戻って来た。

 

「・・・・・会心の出来!!」

 

そう言って渡されたのは、顔を真っ赤にしてる私と、その私を抱いているお姉ちゃん、そ、そして・・・・・・

 

「ななな、なななな何なのこれーーーーーーーーー!!!!」

「あら、すばらしい出来ですね。アメリカならかなりのチップを渡しているところです」

 

その周りに「私たち結婚します」という文字と私たちを祝福するような天使たちが描かれている写真だった。いや、その・・・・すごく嬉しいけど・・・・やっぱりこうやって形するとすごく恥ずかしいっていうか・・・・・

 

「も、もしかしてお姉ちゃんこの事知ってたの!?」

「ええ、さっきお話してましたから。・・・・・もしかして・・・・・・嫌でした?」

「そ、そんなこと無い・・・・・というより寧ろ嬉しいし・・・・ええとその・・・・・」

「ふふ、私もユキちゃんに喜んでもらえて嬉しいです。何枚もらいましょうか?」

「そ、その・・・・できる限りお願いします・・・・・も、もし本当に結婚する時、親しい人に渡すのも良いと思うので・・・・・」

 

こうやって、写真撮影は終わった。ちなみに写真は後日配送してくれるらしい。本当にさっきの言葉が現実になりますように・・・・・




いえね?本当だったらもっと長くなる予定だったんですよ?ただ、感想の時も書いたのですが、私の題名は大体フィーリングで、その題名に合う無いようじゃないと書く気が無くなってしまうのですよ。小説書いたことのある人は共感してくれる部分があるのではないせしょうか?
次回は、題名に合った無いようが書けると思うので、ご期待下さい

では、コメントと評価をわらにもすがる思いでお願いします!!


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Will you marry me?~私は何も間違ってなかった~

今回は長めです!といってもこの土日投稿しなかったし、前回が短かったのであまり誇れませんが・・・・・・それに何か表現能力が落ちたような気がします。気のせいかな?気のせいだと嬉しいんだけどなぁ~

ではどぞ!


 

写真を撮り終わった後、私たちは手をつないで歩いていた。この遊園地はただアトラクションがおもしろいだけじゃなく、歩いているだけでも楽しめるようになっている。一日中飽きないでいられるなぁ~と思っていると・・・・・・

 

「ねえ、そこのキレイなカップルさん、今ならあのお化け屋敷がオススメだよ?」

 

聞き覚えのある声が聞こえたと思って振り返ると、リボンを着けた気ぐるみが話しかけてきた。リボンを着けてない方もいたから、こっちはメスなんだろう。でも、本当に聞いたことある声だな・・・・しかも、なんかピンクの髪が見え隠れしてるし・・・・・・

 

「あの~瑞希?アルバイトなんてしてたんだ?」

「ち、違いますよ!?私は姫路瑞希ではありませんよ!?」

 

すごいねこの子は・・・・・私は下の名前しか言ってないのに、何で自分で正体ばらしちゃうのかな?隣でお姉ちゃんも「将来詐欺に引っかからないように教育しないと・・・・」とか言ってるしね、私もその通りだと思うよ。

 

「まあいいや。それより、さっきアキ兄さんが幼い女の子の・・・・」

「ど、どうしたんですか!!??明久君がなにかしたんですか!?」

 

おおう・・・・瑞希よ、あのおとなしい私の幼馴染はどこに行ってしまったんだい!?今なら「ミズキ怒りの愛憎劇」をオープニングを飛ばして上映できるような顔をしてるんだけど?というより、早く二人っきりになりたいからお引取りいただこうかな?

 

「その女の子が風船を放しちゃって、それを取るために建物の中からジャンプしたら足くじいちゃった。」

ピポパポ「美波ちゃん!?{どうしたのよ、瑞希?}明久君が~~~{ああ、アイツならやりそうね。急いで向かうわよ、包帯とかはウチが持っていくから}ハイ!!」

 

おお、瑞希の運動神経が限界を超えたようなスピードで走って行っちゃったよ。しかし、二人とも随分と献身的になったな~早く一夫多妻制でも良いから、結婚すれば良いのに・・・・てか、あの二人アキ兄さんの場所知らないはずだけど大丈夫かな?まあ、足をくじいたコト自体ウソだからどうでも良いと言えばどうでも良いんだけどねぇ

 

「ユキちゃん、せっかくですしお化け屋敷に行きますか?」

「うん、でも私たちどっちも怖がらないでしょ?」

 

そう、私をヴァンパイアでほとんど幽霊?というか妖怪だし、お姉ちゃんが怖がるなんて想像できないな・・・・

 

「でもですね、ここのはかなり怖いとニュースで見ましたよ?長さもすごくて、富○急を超えるらしいです」

「ええ!富士○超えるの!?それは確かに行ってみたいね・・・・・」

 

それはすごいね、では行ってみよう!

 

 

「で、やってきたわけですが・・・・・・」

「イラッシャイマセ~」

「なんであなたがいるんですかねぇ?」

 

そう、あのエセ外国人が受付をやっていた。最初は入場ゲート、次は写真でそのあとはお化け屋敷って・・・・この如月グランドパークは人員不足かなにかですか・・・・?

 

「イエイエ、先ほどピンクの髪の人がアナタ方はお化け屋敷に行くとおっしゃっていたので、次のサービスのために来まシタ」

 

・・・・・次のサービスって何だろ?さっきの写真撮影だけじゃないのかな?てか、やっぱりこの人発音はところどころおかしいけど、ほとんど完璧に日本語話してない?

 

「まあ問題ないしいっか、じゃあ行こうか、お姉ちゃん。」

「はい、ユキちゃん。」

 

中は確かに怖かった。長い長い道を歩いていくといきなり・・・・・・

 

「やっぱり瑞希のほうが良いなぁ~なんて言ったって若いし」

 

ピキッと音が聞こえたようなきがした。お姉ちゃんの方を見てみると・・・・・

 

「ほう?私たちの仲を壊そうとする輩はどこのどいつでしょうかね・・・・・・?」

こ、怖いぃっぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!

お姉ちゃん、怖いよその目はぁぁっぁあああああああ戻って、いつもの優しいお姉ちゃんに戻ってぇぇぇっぇぇえええええええ!!

 

「お、おねえty・・・・」

「ユキちゃん?ちょっと一足早くココから出て行ってくれますか?私はちょっと生徒指導をしなくてはならないので・・・・・・」

「うぇ!?い、いや私も一緒に行くよ!さ、さすがに一人でここを抜けるには怖いし・・・・」

 

ごめんなさい!ただ、ちょっとお姉ちゃんがどこまで殺っちゃうのかが不安なだけです。こういうことで怒ってくれるのは私も嬉しいし、仲を壊すようなまねをした人は許せないけど、やっぱり殺りすぎは良くないと思うの・・・・・

 

「そうですか、では行きましょうか」

 

そうやって行った先にいたのは・・・・・・

 

ガクガク「「・・・・・・・」」ブルブル・・・・・

 

完璧な土下座をしながらも器用に震えている木下姉弟だった。

 

「あの~お二人さん?」

「「出来心だったんです(のじゃ)!!」」

 

すごい、初めてこの言葉をリアルで聞けたよ。私はこれだけで二人を許してもいいと思ったね、正直。ただ、やっぱりココで引かないのが私の恋人なわけで・・・・

 

「お二人とも?あなた方は何をしたかわかっているのですか?」

「吉井先生!わ、ワシが悪いのじゃ!!」

「先生、違います!私が、秀吉の声帯模写の実力を見たくて、ちょっとやってみてと唆したのが原因なんです!」

 

おお、お互いがお互いを庇いあっているよ・・・・これが姉弟愛か!!でも、一つだけ疑問があるんだよね・・・・・

 

「あのさ、なんでわざわざあんな台詞にしたの?この後どうなるかなんて秀吉でもさすがに想像できるでしょ?」

「そ、そうじゃが・・・・・・」

「しょ、しょうがなかったのよ・・・・・」

「あら、もしかして何か理由があったのですか?もしかして、誰かに強要されたとか?」

 

ま、まさか!?それならその犯人を見つけないと!!でも、二人は首を横に振った、じゃあ何なんだろう?

 

「「おもしろそうだったから」」

「お姉ちゃん、今すぐに秀吉を素っ裸で男性の温泉にいれよう」

「ちょ、ちょっと待ちなさい!!」

「あ、姉上!?なぜそこで怒るのじゃぁ!?」

「木下君、ではすぐに行きましょうか。早くデートを再開したいのでヘリを呼んでその後は操縦士の人にまかせます。」

 

さすがはお姉ちゃん!その素早い決断と行動力は本当にカッコいいよ!

 

「せ、先生!それだけはやめてください!!もし本当にその罰を受けないといけないのなら、私が受けます!」

「あ、姉上!?ワシは男じゃ!!全然問題はないぞ?」

「いいのよ、秀吉・・・・・あなたは清い身体でいなさい?汚れるのは私で十分よ・・・・・」

 

ああ、美しい・・・・・まるでサスペンス劇場の最終場面。ドラマではありきたりなシーンでも、現実で、しかも麗しい顔つきの二人がするとここまで美しくなるものなんだ・・・・・あれ?いつのまにか涙が出てる・・・・・お姉ちゃんからも涙が・・・・・・?そうか、本当に心を打つモノを見ると言葉じゃなくて涙が出るのか・・・・・・

 

「グスッ・・・・・もういいよ、二人とも・・・・・・」

「ええ、あなた達の愛に感動しました。もう二度と同じことをしてはいけませんよ?」

「雪菜・・・・吉井先生・・・・・あ、ありがとうございます!!」

 

こうして私たちはお化け屋敷を出た。後ろから秀吉の「な、なんでワシが男湯に入るだけでこんな大事になるのじゃ?」とか言ってるけど気にしない、秀吉・・・・アンタはいい影減自分の容姿を自覚した方が良いよ?

 

 

お化け屋敷をでたあと、私たちはあのエセ外国人に連れられてある建物に入って行った。そこには・・・・・・

 

「デハ、ドウゾ!この中から好きなものを選ンデくだサイ!」

 

部屋一面にウエディングドレスがずらりと並んでいた。

 

「え、ええ?これは?」

「これが私たちのできるサービスデス!結婚式はパートナーの方がこんど一緒に相談してやりたい、と強く希望していたノデ、今回はウエディングドレスを着て写真を撮ることにしまシタ」

 

け、結婚式!?って、一緒に相談ってことは、ほ、本当に将来するってこと?い、いつが良いかなぁ~やっぱり高校卒業してからのほうが良いよね?それだったらまだ時間はあるし、今のうちに考えておかないと・・・・・

 

「あらあら、恋人さんとの将来にトリップするのも良いですけど、今は彼女を迎えるためにもキレイにならなくてはなりませんよ?」

「は、ハイ!よろしくお願いします!!」

 

あ、あぶなかった~コーディネーターの人に言われるまで何も気付かなかったよ・・・・・

 

「何か希望はありますか?」

「ええっと・・・・・白のドレスが着たいんですけど、やっぱりこの体じゃ似合いませんよね?」

「いえいえ、寧ろ似合うと思いますよ。あなたの肌は本当の雪みたいですし、ドレスにレースなどを使って季節はずれの雪を表現しましょうか、とてもキレイだと思いますよ」

「そ、そうですか?じゃあ、お願いします」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「うわぁ・・・・・」

 

す、すごい・・・・・本当に今私ウエディングドレスを着てるんだ・・・・・本当に嬉しい、あの頃はまさか本当にこんなモノを着れるとは思ってなかったのに・・・・・

 

「想像以上にすばらしい出来です!私があなたをコーディネートすることができて本当に嬉しい!さあ、行ってらっしゃい。パートナーの人に早く見せてあげないと」

「あ、ありがとうございした。」

「お礼なんていりません。、あなたをコーディネートしたことを誇りに思いますよ!あ、そうだ・・・・これ私の名刺です、本当の結婚式をすることになったらここに電話してください、アメリカでもどこにでも飛んで行きますから」

「絶対に電話します!そのときはよろしくお願いします!」

 

深く頭を下げて撮影する外に出ると・・・・

 

「お、お姉ちゃん・・・・・」

 

すごい美人がいた・・・・黒の短めのドレスを着て、体のラインがくっきり見えるようなデザインですごくセクシーに見える・・・

 

「ユキちゃん・・・・本当にキレイですね、思わず声が出ませんでした・・・・・」

「お姉ちゃん・・・・・うん、私もそうだよ、お姉ちゃんもすごくキレイ・・・・・」

 

二人でしばらく見詰め合っていると・・・・・

 

「スイマセーン!撮影開始してもよろしいデスカ?」

 

ッハ!またトリップしちゃってたよ、もうお姉ちゃんがきれい過ぎるのがいけないんだ

 

「大丈夫です、ではお願いします」

 

お姉ちゃんが最初に撮ったときと同じように私を抱いてポーズをとったので、私も同じようにポーズすると

 

「デハいきマ~ス3、2、1・・・・・」

「ング!」

 

いきなりキスをされて、そのままパシャッという音が聞こえた。や、やばい・・・・・・すごく恥ずかしい顔になってるよ・・・・・・お姉ちゃんに聞いてみたら「ユキちゃんが可愛すぎて我慢できませんでした」って・・・・・もう一回はなんとか普通に撮ってもらったけど、お姉ちゃんはキスした写真のほうを多く注文していた。ああ、もう、大好きなんだからね!!

 

 

~YUJISIDE~

 

「ひ、ひぃぃぃぃいいいいいいいい!!ゆ、許して・・・・・・・」

 

翔子の夢を馬鹿にしたクソ共が傷だらけで俺に懇願してきやがっているがもういい、早くアイツの元に向かわねぇと・・・・・・

 

「寝てろ」

「ギャハ、」

踵落としを決めて、クソ共はごみになった。

 

 

・・・・・・やっと見つけた、ホントこいつは世話がかかるな

 

「おい翔子、帰るぞ」

「・・・・・・雄二・・・・」

 

久しぶりに見るなコイツがここまで泣きそうになっている顔は・・・・いや、泣いていたんだな。情けねえ、5年前からちっとも変わってねえじゃねえか・・・・

 

「・・・・・・私の夢は変なの・・・・・?」

 

ちっとも俺は変わってないが、そろそろハッキリ言う時間になったみたいだ

 

「まあ、普通じゃないな」

「・・・・・!!」

「ただな、」

 

そう、確かに普通じゃないさ。小学生のころの初恋を今でも持ち続けて、そいつのお嫁さんになりたいなんて夢はほとんどの奴が持っていないようなモノだろうさ。ただ、それだから何だ?別に普通じゃないコトが悪いって誰が言った?もし、さっきのクズ共みたいにそれを馬鹿にしたり、悪く言う奴がいたとしても

 

「俺はお前の夢を笑わない。」

「・・・・・・え?」

 

翔子と俺の間には深い溝があると思っていた。あいつに近づこうとすればその溝にそのまま落っこちてしまうような恐怖があった。でもコイツはそれでも何回も俺に近づいてきた。ただ俺が翔子との溝を作っていただけなんだ。なら俺もいい加減踏みださねえとただのヘタレだよな?

 

「翔子、五年間待たせて悪かった。だからその十倍以上の年月でお前を幸せにしてやる!確かに雪菜達みたいに永遠にいることはできねえが、その分残りの一生を使ってあいつ等以上に幸せにしてやる!だから俺と付き合え、翔子。」

 

そう言うと翔子は振り返った、俺はその溝に橋をかけた。五年もかけてやっと出来上がった橋、あとはこれを翔子が渡るのを待つだけ

 

「・・・・・・雄二」

「ウソじゃねえぞ?ならこのままお前んちに行って報告するか?霧島グループの総裁になるのは元神童の俺でも結構厳しそうだからな」

「・・・・・雄二!!」

 

驚いた・・・・今までも長い間コイツと一緒にいたがこんな大声をきいたことはない

 

「・・・・・私何も間違えてなかった!」

 

翔子が俺に抱きついてそのままお互いの唇がふれた




いかがでしたでしょうか?
私、なんと言っても翔子の「私何も間違ってなかった」の台詞が大好きなんですよ、もうこれだけで普段の行動全部許せちゃう!みたいな
皆さんはバカテスの中で好きな台詞とかありますか?あったら教えてください、ぜひ使わせていただきますので

では、評価とコメントを清水の舞台からお待ちしております


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FoolPoolFoolPool!!

おまたせしました!
やばいよ~ほとんど一週間更新しなかったよ~ごめんなさい!どうしてもやらなくちゃいけないこととかが多くて・・・・・・

ではどぞ!


「あ~つ~い~」

 

どうも、ここ最近地球温暖化に悩まされているお姉ちゃんの恋人兼妹の吉井雪菜で~す。ていうかさ、なんでこんなに暑いの!?まだ七月にも入ってないのに!これで真夏が到来したら私の体どうなっちゃうんですか?みたいなかんじだよ

 

「なによ雪菜、これぐらいまだ暑すぎるってまではいかないでしょ?それにこの教室だって冷房効いてるんだし、全然大丈夫じゃない」

 

ミナがそんなこと言ってくる、ハァ~わかってないな・・・・

 

「私は吸血鬼だよ?それがどんなコトを意味してるのかを知らないね?」

「????昔読んだ絵本でも暑さに弱いとは書いてなかったわよ?それに、雪菜は太陽浴びても大丈夫なんだから問題ないじゃない」

「あ~それがねえ、どうも私の体質的にその日光を体に吸収しちゃうみたいで、こんな日差しの強い日とかだと太陽の暑さが体を蝕んでるかんじなんだよね・・・・・」

 

お姉ちゃんはさっきまで私の体を案じて氷とかをこまめに持ってきてくれてたんだけど、絶対に出なきゃいけない職員会議があって、最後に大きい氷を置いていってくれたんだけど・・・・・さすがにちょっとキツイな・・・・・・

 

「大変ね・・・・・でも、それじゃ毎年かなりキツイでしょ?しかも夏ってまだまだこれからだし、アンタどうするのよ?」

「うん、一週間ぐらいすれば体が順応してくれるから、それまでの辛抱かな」

 

う~ん、でもやっぱりこのままは辛いな・・・・・できればどこかでプールにでも入って体を落ち着かせたいんだけど・・・・・

 

「オーバーヒートしたパソコンを氷で冷やすみたいな?」

「うん、そう。お姉ちゃんの水着姿きれいなんだろうなぁ~」

 

今までプールに行ったのは昔だけだからね、お姉ちゃんの水着見たいな~

 

「アンタね・・・・惚気るのは良いけど、話の本筋がずれてるわよ?」

「あ、あれ?そういえば・・・・・・」

 

そうするといきなりクラスのドアが開いて・・・・

 

「ユキちゃん、今度の休日はプールに行きますよ!」

 

最高の情報が舞い降りてきた。さすが私の恋人さん、仕事が速くてしかもタイミングバッチシだよ!

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

「というわけでアキ君、今度の土曜はプール掃除をしてください。」

「何がというわけなの!?納得できる説明を頂戴よ!!」

「観察処分者の仕事です、ではお願いします。あ、それとこれからが本題なのですが、掃除が終わったら自由にプールを使って良いですよ?これでどうですか?」

 

なるほどね、これなら確かに兄さんにとってもフェアだし納得もできる。さて後は誘うメンバーだけど・・・・

 

「雄二、かくかくしかじかでプール掃除があるんだけど、一緒にやらない?」

「あ?バカ久の手伝いか?まあ、でもプールに入れるならまあ良いか・・・・どうせ他のメンバーも誘うんだろ?なら、雪菜が女子を誘ってくれるか?」

「良いけど、ちゃんとショコには自分で誘いなよ?」

「あ~わかってるよ、てかそうじゃねぇと恐ろしいことになるぜ・・・・」

 

なんか雄二によると告白されたことによってショコのお仕置きが厳しくなったらしい、まあ正式にカップルになったんだから厳しくても文句は言えないよねぇ~え?私たち?するわけないじゃん

 

「ねえ~ミナち瑞希~今度の週末プール行かない?」

「え、プールですか・・・?」

「プールか・・・・」

 

おやおやお二人さんも体型気にしてるんですね~まあ、二人ともかわいいし体型もきれいだから全然大丈夫だとおもうけどね~

 

「大丈夫だよ、二人とも。兄さんを誘惑するために飛びっきりかわいいの選び

な、なんなら兄さんの好みリサーチしてあげようか?」

「「大きなお世話です(よ)!!」」

 

あらあら、目が燃えてますよ・・・・・これはなかなかにおもしろい女と女の戦いが見られそうですね・・・・・

 

「ユキちゃん、」

「ん?どうしたの、お姉ちゃん?」

「ユキちゃんの水着姿、楽しみにしてますからね。」

「う、うん////そ、その・・・・・私もお姉ちゃんの楽しみにしてるから・・・・・」

 

そ、そうか・・・・お姉ちゃんの水着が見られるってことは必然的に私のがお姉ちゃんにも見られるってことで・・・・・これはなにがなんでも最高の水着を買わないと!!

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

さあやってきましたプール本番!日差し良好、風は無し!完璧なプール日和です

 

「あら、アキ達もそろったのね」

「バカなお兄ちゃんとお姉さん達、久しぶりです!」

 

お!葉月ちゃんも来てたんだね、とアキ兄さんが呟くかいなや葉月ちゃんは兄さんの鳩尾にラグビー選手かおまけのタックルをおみまいした。おそろしいな、これが島田家の血筋なのか?

 

「真っ白なお姉ちゃんとキレイなお姉さんも久しぶりです!」

「こんにちは、葉月ちゃん」

「お久しぶりです、葉月ちゃん」

 

三人で挨拶を交わしてると・・・・

 

「ジ~~~~~~~~~~~~」

「ど、どうしたの?葉月ちゃん?」

「お姉さん達は恋人さんになったですか?」

「「!!」」

 

お、おうこの子は本当にすごいね、久しぶりに会った二人の関係の変化をこんなに早く見抜けるなんて・・・・

 

「す、すごいね葉月ちゃん・・・・・どうやって分かったの?」

「二人ともずっと手を繋いでるです、前は真っ白なお姉ちゃんが少し嫌がってたのに・・・・」

 

ああなるほどね・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

さて、水着に着替えてレッツスイミング!といきたいんだけど・・・・・・

 

「可愛いです、ユキちゃん・・・・・・もっとこっちよってください」

「お、おねお姉ちゃん・・・みんな見てるしそれに、その・・・・・」

「その・・・・なんです?」

 

あ、当たってるんだよ!私にはない二つの大きな球体が!しかも水着だからいつもギュってしてもらってる時よりもそ、その・・・身近に感じるというか、強く感じるっていうか・・・・・ああでも柔らかいな・・・・・なんか気持ちいい・・・・・

 

「お、お姉ちゃん!せっかくなんだし一緒に入ろうよ!今だったらアイが更衣室にいるのを覗こうとしてたバカが出てるから広く使えるよ?」

「そうですね、では水中で抱きしめてあげましょう」

 

あ、あれ?おかしいな・・・・プールって水遊びとか泳いだりするところじゃなかったっけ?ちなみに、覗こうと「してた」は間違ってないよ?水泳部があると思って来たアイ(下の名前で呼んでと言われたのでそのままあだ名決定)覗こうとしたアキ兄さんはお仕置き×3と、ムッツリーニの興奮による血が「出てる」だけだから

 

「さあユキちゃん、そうと決まったら早くプールに行って抱きしめあいましょう!ちなみに水中だと肌が柔らかくなってくっつきやすくなるのでお互いの肌がもっと近くかんじられますよ?」

「わ、わあ~~い、どうしよ~~~」

 

この後、水着越しにお互いの肌が密着してた後、ミナの「小学生のいる場所で教育的に悪いところを見せられるのはちょっと・・・・」という一声で恥ずかしい時間は終わった。・・・・・もう少し一緒にいたかったなっていう気持ちは秘密

 

それでなんやかんやで清水さんが来て女と女の死闘が始まったのを高みの見物で眺めてたら彼女がスーパーサーブを連発してるのを見てお姉ちゃんがプロの団体の人に連絡を取った後、葉月ちゃんの

 

「この中で一番誰が泳ぐの速いんですか?」

 

という一言でまた一つの戦いが始まった

 

「ねえ兄さん、負けた人への罰ゲーム化か、勝った人の為の景品、どっちが良い?」

「どっちもにしてくれるかな?僕が勝って景品をもらって、雄二が最下位になって罰ゲームをうけてもらえば最高でしょ?」

「おいバカ久、それは真逆のけっかになるに決まってるだろ?なんといっても雪菜だからな・・・・・景品と罰ゲーム、どちらにせよとんでもないことになるぜ・・・・・」

 

む、なんだよ雄二は・・・・・そこまで大したモノは用意できないよ

 

「まあ、せいぜい賞品はあの例のお店のシュークリームかな?」

「おお!あの例のお店かの?あのみせはワシも気になってたのじゃ!!」

「さすが秀吉、今日始めての台詞をこんな女の子っぽい内容でありがとう。あと罰ゲームは・・・・・」

「・・・・・・ゴクリ」

 

そうだね、ここは学校で家庭科室もあるから・・・・・

 

「お姉ちゃんの手作り料理を食べてもらおうかな?」

「絶対一位になってやる!」

「ユキちゃん、アキ君ひどいです・・・・・・」

 

いやね?お姉ちゃん、私お姉ちゃのこと大好きだけど、あの料理はだめだよ・・・・・胃と味覚をゼロにしなきゃ乗り越えられない物体じゃん、あれは・・・・・まあでもだからこそ私が一生お姉ちゃんに手作り料理を食べさせてあげられるんだけどね?やっぱり最愛の人が自分の料理で笑顔になってくれるって最高だよね、

 

「というわけで、四人とも頑張ってね~」

 

この後、秀吉の上の水着を脱がしてしまったことによるムッツリーニの鼻血ブーでこのプールは終わった。髪がギシギシなので、シャンプーとリンスをするのが待ち遠しい




いかがでしたでしょうか?なんか原作の部分を飛ばしすぎた感があるけど・・・・え?いつもどおりだって?ならいいか!

では、感想と評価をジャンピング土下座しながらお待ちしてます!


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そうだ、合宿に行こう

今回はそんな空けないで投稿できたかな?

ちょっと早いけど合宿編スタート!

ではどぞ!


 

「ねえお姉ちゃん、今度の合宿っていつだったけ?」

「そういえばもうすぐでしたね、今日西村先生から連絡があるとおもいますよ?」

「そっか、楽しみだね。そういえば、姉さんと雪菜はいつもみたいに合宿先でも一緒にねるの?」

 

・・・・・あれ?そういえばどうなんだろう?確かにいつも一緒に寝てるし、これからもずっと一緒に寝たいと思ってるけど・・・・・一応学習機関だし、生徒と先生が同じ部屋で寝るのはダメのような気もするね・・・・・

 

「私が学園長に言えばなんとでもなりますが・・・・・せっかくですし、ユキちゃんも皆さんと同じ部屋ですごしてみるのはいかがですか?私とはいつでも一緒にいられますが、あまりお友達とのこういう機会も多くないでしょうし」

「うん、そうだね。ただ、血を吸う時はどこか人のいない場所で二人になるからね。それは忘れちゃだめだよ?」

「ええ、わかってますよユキちゃん」

 

こうして私たち家族が文月学園門を通って下駄箱についたら・・・・・

 

パサッ

 

兄さんの下駄箱から一枚の手紙が落ちてきた。ラブレターかな?まったく、兄さんもモテモテだねコノコノ~

 

「あらアキ君、脅迫状ですか?」

「ははは姉さん、何でラブレターとかの発想が無いのかな?全く・・・・どの世の中に脅迫状なんて送る高校生が・・・・・」

 

いや、悲しいけれどいるよ?特にこの学校には案外たくさん・・・・・

 

「あなたの秘密を握ってます」

「ウソだーーーーーーーーー!!」

 

ほらね?やっぱり

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「

 

「姉さん、犯人捜すの手伝ってくれない?」

「????????????????????」

「な、なんでそんな「え?何で私がアキ君を助けなくてはいけないのですか?」みたいな顔はやめて!!かわいい弟のためだと思ってさ!」

 

兄さん必死だね、でもやっぱりこういうのはさ、家族とかに頼むよりも友達と一緒に頑張ったほうが後々良い結果になるんじゃないかな?ほら、これぐらいのことで私たちの力借りるってゲームで最初っからプロアク使うようなもんじゃん?それに・・・・

 

「兄さん、仮にも女装したのは兄さん自身なんだから、その後始末は自分でしないと」

「ねえ、雪菜・・・・・・自分の日本語がおかしいの気付いてる?僕無理やり君たちにさせられたんだけど?」

「アキ君、そんな細かいことを気にしているのですか?それではいつまでたっても大人になれませんよ?」

 

ほんとお姉ちゃんの言うとおりだよ。まったく・・・・・

 

「ねえ、なんで雪菜も「ヤレヤレ・・・・・」みたいな顔してるの?これ全部僕が悪いの?だんだんわからなくなってきたよ・・・・・」

 

とにかく、兄さんは後でムッツリーニにお願いするらしい。ちなみに瑞希とミナに聞いたところ、兄さんの女装写真があったらまずスキャナーを買ってそのあとホームページを立ち上げて全世界にアキちゃんのすばらしさを広めるらしい。随分と二人も献身的になったものだ、同じ吉井家の妻の一人として嬉しいよ

 

今度の勉強合宿は自由に目的地に行くらしい。私たちはいつものFクラスのメンバーとAクラスのショコと優子と一緒に行くことになった

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

ガタンゴトンガタンゴトン、電車の中は案外暇するよね。お姉ちゃんは今私の膝枕で就寝中だし・・・・・普段は私がこうやって暇なときは起きてなにかお話したりじゃれあったりできるんだけど、電車のなかでじゃれあうのはうるさくて他の人達に迷惑だし、お姉ちゃんは結構寝たがりだからこのままでいいかな、と思ってると・・・・

「美波、なに読んでるの?」

「ああ、これ?100円ショップで買ったんだけど結構おもしろくて」

 

ほう?心理テストの本か・・・・・・確かに良い暇つぶしになりそうだね・・・・・

 

「ねえミナ、その問題私たちに出してよ」

「いいわよ、それじゃ・・・・」

「あ!美波ちゃん、これなんてどうですか?」

「あ、ああこれね・・・・・」

 

ゴクリッと二人がつばを飲んで熱い視線をアキ兄さんに向けた、なるほど・・・そういう奴ですか・・・・・ドンと来いや!!

 

「ええっと・・・・次の色でイメージする異性を挙げてください、緑 オレンジ 青」

「なあ、島田これって同じ色に複数あるのはOKなのか?」

「ええ、大丈夫よ。ただできるかぎり全部の色を言いなさいよ?」

「わかった、わかった。ということだ、明久」

「なんで僕に言ったのかは分からないけどまあいいよ」

 

イメージね・・・・・どんなかんじだろ?

 

「そうだなぁ 緑が雄二オレンジが兄さん・・・・青はいないなぁ~」

「俺は緑が島田と雪菜オレンジが姫路、青が翔子だな」

「ワシも緑が島田と雪菜でオレンジが姫路、青はいないの~」

「アタシは緑が明久君でオレンジはお父さん、青は・・・・・アタシもいないわね」

「・・・・・私は緑が久保、オレンジが吉井、青が雄二」

 

私、雄二、秀吉、優子、ショコの順で答えていった。まあ、なんとなくこれだけでも何色が何を象徴するのかはなんとなく分かるけど・・・・・さ~て重要な兄さんは?

 

「僕は緑が優子さんでオレンジが葉月ちゃん、雪菜、姉さんで青は姫路さんと美波かな」

 

「ふぇ!?」

 

うっわ、かっわいいな今のミナ、顔が真っ赤で本当に恋する乙女が相手に告白されたときみたいな顔してるよ、あらあらとなりを見てみたら瑞希を顔真っ赤だし

 

「ええっと・・・・理由聞いてもいい?」

 

「う~ん、優子さんは目がきれいなエメラルドグリーンでオレンジはなんとなく、美波は名前に波の文字があって、姫路さんは空の雰囲気があるからかな?」

 

なるほどね、さて結果は・・・・

 

「へ~緑は一番の友達で、オレンジは元気の源、青は・・・・・」

 

あ~やっぱりこれか。イメージの異性が浮かんでこないはずだわ・・・・・

 

「ちょ、ちょっと雪菜!恥ずかしいから言わないで!」

「そ、そうですよ!」

「おめでとさん、二人とも☆」

「え、ええ?なんなの?僕の二人に対してのイメージってどういうのなの!?」

「「まだ知らなくていいんです(のよ)!!」」

 

さてさて、つぎは1~10の数字の中から思い描いた数字を二つ順番に挙げていく心理テスト!これはあまり結果を想像できないな・・・・・

 

「私は1と8かな」

「俺は5,6だな」

「ワシは2と7じゃ」

「僕は1,4かな」

「私は3、9です」

「・・・・私は4と3」

「アタシは5と10かしら」

 

さてさて、これの結果は?

 

「えっとね・・・最初に思い浮かべた数字はいつも周りに見せているあなたの顔をあらわしていますだって・・・・・順番に」

 

私 明るくて社交性抜群

雄二 クールでシニカル

秀吉 落ち着いた常識人

兄さん 私と同じ

瑞希 温厚で慎重

ショコ 上品なお嬢様

優子 真面目な優等生

 

結果はこんなかんじ、明るくて社交性抜群か~自分ではよくわかんないけど、兄さんと同じならそうなのかも

 

「それで、次に思い浮かべた数字はあなたがあまり見せない本当の顔だって。ちなみに前の数字の内容とは違うらしいわよ?」

 

私 寂しがりやで甘えん坊

雄二 公平で優しい人

秀吉 色香の強い人

瑞希 意思の強い人

ショコ 努力家

優子 ズボラ

 

・・・・・なるほどね、否定できないところがかなり恥ずかしいかな?優子がズボラって・・・・

 

「優子って本当にズボラなの?」

「本当じゃぞ?服や下着なんてそこらじゅうに散らばっ・・・・・痛いのじゃ姉上!!」

「ひ~で~よ~し~く~ん!?そんなお姉ちゃんのプライベートを勝手に暴いちゃだめでしょう?」

「ほらほら、二人ともじゃれあってないで。そういえばさ、なんで二人は色の心理テストのときお互いことを言わなかったの?」

 

多分オレンジになるんだろ~な~と思いながら聞いてたんだけど、特に言わなかったしねと思ってたら

 

「そうじゃのぉ~姉上はなんかもっと混ざり合ったような色じゃな」

「ああ、私もそうなのよ。何種類かの色が合わさった色だから区別できなかったわ」

 

ふ~ん、そんなものかな?まあ姉弟で双子だからもうそういう大雑把な感情は無いのかもね

 

とか何とか思ってたら電車を降りる時間ですよ。合宿では何が起きるかな?いまから楽しみだね




いかがでしょうか?
この合宿編が終わった後の閑話で何か書いて欲しいお話があれば感想欄に書いていただけるととても嬉しいです

では、世界の中心でコメントと評価が欲しいと叫びます


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When you about to fall down, we stand by you

もうちょっと早く更新していきたいな~
卒業もしたし、結構時間ができるはずなんだけど・・・・・・いかんせんリアルの時間が忙しくて・・・・・

ではどぞ!


さてさて着きましたよ合宿所!しっかしなかなかキレイな所だねぇ~普通、学校行事とかの場所ってもっと質素な所が多いイメージなんだけどね?それに部屋の方もかなり広くて。Fクラスの女子三人だけじゃ広すぎるという理由で、優子とショコ、そしてアイの三人と一緒にこれから三日間すごすんだ。

 

「ねえ、アイ~なんで合宿所まで一緒に来なかったの~私たち呼んだはずなんだけど~?」

「アハハハハハ・・・・・ゴメンね~雪菜ちゃんが誘ってくれた日ボク学校休んじゃってて・・・・その後優子からメールもらったんだけど今日寝坊しちゃってネ・・・・・」

「愛子ったら、今日の朝何回メールしたのに起きなかったのよ。その後携帯で「寝坊したなんて理由恥ずかしいからみんなに言わないでおいて!!」とかいうメール送ってきたからアタシは何も言わなかったのよ」

 

なるほどね、よかった~別に嫌われてるわけじゃなくて

 

「愛子も遅刻ってするのね、Aクラスだからみんな時間は完璧に守るひとばっかりだと思ってたわ」

 

これから一緒に同じ部屋ですごすってことで、みんなお互いの名前を呼び合うことにしたので、ミナがアイの下の名前を呼んで言った

 

「いや~いつもはこんなこと無いんだけど、やっぱり楽しみにしている前の日ってやっぱり眠れなくなっちゃうじゃん?」

「ふふふ、なんか愛子ちゃんって遠足の日を楽しみにしている男の子みたいですね」

 

たしかにそうかも~アイって自分のことボクって言うし、ボーイッシュな格好とか似合いそうだもんね

 

「ま、まあ自覚はあるし治さなくちゃとは思ってるんだけどね・・・・・・ね、ねえ!そういえばさここの温泉ってスゴイらしいよ?一回見に行かない?今日はもう自由行動だし」

 

アイ、それはちょっと誤魔化すにはちょっと苦しいかな?まあでも私たちも興味あるし行ってみますか!

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

ガヤガヤガヤ・・・・・・

 

どうしたんだろ?女湯のところがかなり騒がしいんだけど?

 

「ねえ、どうしたの?」

 

他のクラスの子に聞いてみると・・・・

 

「た、大変なのよ!さっき女風呂の更衣室で隠しカメラが見つかったの!」

 

おおう・・・・これはなんともまあおもしろい事がおきそうな予感だね・・・・

 

「それで今さっきCクラスの小山さんとDクラスの清水さんが先頭に立ってFクラスのA級戦犯と観察処分者、隠し撮りのお店をやってる奴らがいる部屋に行ったわ」

 

・・・・・・ハイ?なんでそうなるんですか?後ろのショコ、ミナ、瑞希もそんな顔してるよ。

 

「ねえ、なんでそんな結果になったの?」

「あいつ等一年生のときからいつもまともなことしてないじゃない!このごろ動きを落ち着かせてたのもこの日のためだったのよ!!」

 

・・・・・・ッチなんだかさ本当の意味で馬鹿だよね、この子は・・・・・いや、この子だけじゃないのか。後何人自分で物事を考えられない馬鹿がここにはいるんだろう?

 

「・・・・雄二がそんなことするわけない」

「そうです!明久君たちは本当にやってはいけない事は絶対にしません!!」

「そうよ!ただあいつ等の表面しか見てないような人がアキたちをバカにしないで!」

「私も大切な友達があそこにはいるし、なにより弟がいるから危害を加えられるのは困るのよ」

「ボクは四人みたいにみんなのこと知らないから何も言えないけど、決め付けるのは早すぎるんじゃないカナ?」

 

ヤバイな・・・・・アイ以外が結構感情的になって今からでも手を出しちゃいそうだ・・・・とくにショコとミナなんていまからでも殺る気まんまんだよ・・・・・

 

「四人とも、今はこんなトコロで時間潰すわけにはいかないよ、早くアキ兄さん達の部屋に行かなきゃ」

「ま、待ちなさいよ!あいつ等が犯人なんだから意味無いでしょ!」

 

ハァ~騙されてる、又は先導されてることにも気付いてないこの子に何を言えば良いのかな?

 

「あのね・・・・・・ちゃんと自分で考えた?小山さんの言葉に従っただけにならなかった?清水さんに反論しようとした?彼女たちになにも疑問は無かった?他の人がそう思ってるからって、自分も勝手にそう思い込んでなかった?人はね、そんな状態が続いてる限り自分の生き方はできないんだよ」

 

言いたいことは言った、この子から聞こえる声なんて聞く必要も無い。私たちは走ってアキ兄さん達の部屋に向かった。(廊下等は走っちゃダメだぞ☆)

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「ユキちゃん、どうしましたか?」

「あ!お姉ちゃん、ちょうどよかった・・・・・」

 

兄さんの元へ向かう途中にお姉ちゃんと会った。私の恋人で兄さんの実のおねえさんなら絶対に助けてくれるだろう

 

「・・・・・なるほど、分かりましたアレでも私の実の弟です。無実の罪で虐げられるのは心苦しいですからね」

「ありがとう!お姉ちゃん」

 

そうやってようやく目的地についた時に見たのは・・・・・・

 

「あんた等しかこんなことするクズはいないじゃない!」

「だから俺たちがやるわけないだろ?」

「そうだよ!もし僕たちが女子たちのは、裸なんて見ようとして隠しカメラなんて使って最悪姉さんなんかに見つかったら・・・・・・」

 

「(・・・・・)吉井家と坂本家と木下家と土屋家のお墓にまた一つの名前が彫られる(のじゃ)!!」

 

言い争ってるのは分かるんだけど、何かすごく助ける気が萎えたんですけど・・・・・まあ良いや、ここまできたんだし、やることはしっかりとやりましょう

 

「ねえ小山さん、うちの兄さんが何かしたのかな?」

「よ、吉井雪菜!?それに吉井先生まで・・・・・」

 

他の後ろの五人は「私たちもいるんですけど・・・・・」みたいな顔してるけど今はすぐにこのことを収めるために無視していきましょう!

 

「はい、吉井雪菜で~す。それでね?Fクラスの四人組が隠しカメラなんて設置したんだって?」

「そ、そうよ!だからわt・・・・・「馬鹿だね~そんなわけあるはず無いのに」・・・・・え?」

「だってそうでしょ?知ってた?ついさっきまで兄さん達は先生の手伝いをしてたんだよ?そうだよね、お姉ちゃん?」

「ええ、西村先生にも聞けばすぐにわかると思いますよ」

 

そう、実は私たちが電車から降りた後すぐにてっちゃんがアキ兄さんを呼んで観察処分者としての仕事を要求、他の三人は面倒がっていたが仕事を終えた後すぐにお風呂に入って自由にして良い、という条件で手伝っていたのだった。これで一件落着チャンチャン、

 

「そ、そんなことに騙されてはいけません、小山さん!この豚野朗達の姉妹であるメス豚達はウソをついて無罪にするきです!」

 

・・・・・・・この人はDクラスの清水さんだっけ?なんなのかな?人のことを豚呼ばわりとか・・・・体中の血液を抜かれてそのまま土に埋めようかな?そんなことを割りと真面目に思っていたとき、目の前にいるアキ兄さん達がガタガタ震えていた、どうしたんだろ?

 

「・・・・・清水さん、今なんとおっしゃりましたか?ユキちゃんが豚?目の視力がマイナスにでもなっているのですか?ああ、それともあなたの見る物が美しければ美しいほど豚に見えてしまうということでしょうか?それならいたしかがありませんね、それではあなたの愛してやまない島田さんなどあなたにとっては本当に醜い豚になっていると、ということは実はあなたは豚に恋してしまうという存在だったのですね?「な、何を言ってr・・・・」あなたの声は必要ありません、清水さん。それともなんですか?ユキちゃんが本当に豚とでも?なら、これからは豚をこの地球上で最上位の動物にしなくてはならないようですね?まあ、豚が最上位ならゴキブリ以下のあなたはどのような部類に属するのでしょうか?「ご、ゴキブリ以下って・・・・・」やめてください、耳障りです。そんな人の言語を発生できる声帯はゴキブリ以下のあなたには不要です、なんなら今すぐその喉をかきむしって生の声帯をあなたに見せてさしあげましょうか?まあ、生きてるかどうかは保障できませんが・・・・・・「お姉ちゃん!」・・・・・ユキちゃん?どうしましたか?」

「お姉ちゃん、もういいよ。清水さんあまりに怖がりすぎて気絶してるし・・・・・」

 

もう、こんなに怒って怖いお姉ちゃんは見たくない、私のことで怒ってくれるのは嬉しいけど、もういいよ・・・・・と言いながらギュッとするといつもの優しい顔に戻ってくれた。

 

「ありがとうございます、ユキちゃん。少し感情的になりすぎてしまいましたね。ところで小山さん、」

「は、ハイ!」

「こういうことなのでアキ君たちは無実です、これで良いですね?」

 

おっと、そうだ本題を忘れてたよと思ってると小山さんの顔がまた急に険しくなった

 

「・・・・・あんなことを生徒に対して言う先生なんて信用できません、それにあなたは以前、義妹にとって目障りだという理由だけで私の彼氏だった恭二を退学にしたんでしょう?私には個人的な恨みもあります、だから絶対に引きません」

 

驚いた・・・・・何に驚いたってお姉ちゃんに反論しただけじゃなくて、あの根本に彼女がいて、まだその彼女自身は彼のことを引きずっているという事実にビックリだよ。そうするとお姉ちゃんが・・・・・

 

「まず第一に、私の生徒は一生を共にするユキちゃんだけです。それと根本君のことですが、あなたにこれを見せるのは少しばかり酷だと思いますが実際に見てもらうほうが手っ取り早いのでこれを見てください」

 

そう言ってお姉ちゃんが小山さんに見せたスマホの画面にはあの脅迫文が写されていた。・・・・随分画質が良いな・・・・特注なのかな?お姉ちゃんに頼んだら私もおそろいのもらえるかな?

 

「・・・・・・こ、これは恭二の字・・・・・・いつのやつですか?」

「試験召喚戦争の時です、信じていただけましたか?」

「は、はい・・・・・お騒がせして申し訳ありませんでした」

「いえ、こちらこそすいません、説得のためとはいえ、あなたを傷つけてしまいました」

「大丈夫です、私もスッキリしましたから」

 

そうやって一礼して小山さんは出て行った。実は良い人なのかもしれないな・・・・

 

「さてユキちゃん、用事も終わったことですし秘密の場所に行きますよ。」

「う、うん/////そのみんなは部屋に戻っててね!絶対についてきちゃダメだからね!!」

 

う~血を飲んで自分の恋人とキスするだけなのになんで毎回こんなに緊張しちゃうんだろ・・・・・・毎回お姉ちゃんからキスされちゃうし、今度は思い切って私からしてあげたいな




いかがでしたでしょうか?
あのですね、個人的に大多数の意見とかそれになにも考えずに同意しちゃう人たちが嫌いなんですよ。以前とあるJR駅の前で演説している大物政治家にすごく人が集まっていて、彼の一言一言に熱心に耳を傾けて時には拍手をする光景を見ました。しかもその政治家が言っていたことは別に自分がこれからやることではなく、他の党では過去こんなことをして失敗したし、新しい政党は力不足だとかそんなほかの党への悪口ばっかり言っていたのです。私から見れば、あの大衆の人たちのうち何人が作中の彼女みたいに見事な話術にだまされているのでしょうか?そんな風に政治家にだまされて自分では何も考えずに投票した政治家が何か悪事をした時にすぐ2chとかでたたくのも彼らではないでしょうか、私はそんな人たちが本物の馬鹿だと思うのです。
さてさて、真面目な話になってしまいましたが私は喜劇が好きなのでこれからも楽しく書いていきますよ!

マイページで活動報告を少しずつ書いていくつもりです。コメントをお願いします!
ではでは、コメント、評価、そして閑話のアイディアを夢の中でも熱望しています


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GTO~Girls, Talk Off~

最新話です!
今回は女の子しかでてきません

あと後書きに報告があります

ではどぞ!


「・・・・・・プハッお姉ちゃん・・・・」

 

毎日吸血後にお姉ちゃんが衝動的にする濃厚なキスが終わった後、私たちは二人でずっと何回も難解もキスを繰り返していた。・・・・・今日だけで何回目だろう?ああ、だめだ・・・・そんなこと考えてたらまたお姉ちゃんの唇に目がいっちゃうよ・・・・・

 

「・・・・・ン、どうしましたか?ユキちゃん、今日は随分と積極的ですね?まあそういうところもとても可愛くて素敵ですけど」

「ハゥ//////」

 

う~恥ずかしいな・・・・なんでお姉ちゃんはこんな事ずっと言ってられるんだろう?それともお姉ちゃんもそう言うこと言って欲しいのかな?そ、それなら私も勇気を出して言わないと!!

 

「え、ええっとね?これから三日間は一緒に寝ないでしょ?だからその・・・・・い、いつも一緒に寝てるから・・・・その、ちょっと寂しいかなって・・・・・・」

 

そう、お姉ちゃんは私と恋人になる約束をしたあの日の約束をちゃんと守ってくれて、毎日私と寝てくれている。でも今回の合宿では別々の部屋で寝ることになったから、ちょっと・・・・・いや、正直すごく寂しい・・・・

 

「ふふ、そうですか、私も寂しいですよ?でも大丈夫です帰ってきたら今よりも断然二人っきりになれる時間が長くなりますから」

 

??????どういうことだろう?家に帰ったとしても兄さんがいるから別に二人っきりってわけじゃないと思うけど・・・・・・いや別に兄さんがいて迷惑とかはまったく思ってないよ?大事な家族だし、大事な友達だもん。いて欲しくないとか思うわけが無い

 

「秘密です、さあ今日はもう少しで消灯時間ですからすぐに部屋に戻りましょうか」

「え?う、うん。お休みなさい、お姉ちゃん」

「ええ、お休みなさい大好きですよ、ユキちゃん」

「//////わ、私も大好きだよ、お姉ちゃん!!」

 

そうやって私たちはお互いの部屋に戻って行った。

 

「あ、おっかえり~!」

「お帰りなさい、ユキちゃん」

「随分遅かったじゃない、吉井先生とずっとイチャイチャしてたの?」

「・・・・・お帰り、雪菜」

「ほら、外はまだ寒かったでしょ?早く布団に入りなさい」

 

う~ミナ~別に特別いちゃついてたわけじゃないよ~普通だよ~と思いながら優子が勧めた通りにちょっと寒かったのでそのまま布団に入った。え?お風呂?さっき入りましたよ?お姉ちゃんと一緒じゃなかったけど・・・・・

 

「ただいま~どうしたのさ、みんなまだ電気ついてて・・・・先生にばれたら怒られちゃうよ?」

「いいのよ、ウチらがアンタのことを高橋先生に話したら雪菜が帰ってくるまでの間はつけたままで良いって許可をくれたの」

 

なるほどね~でもそれじゃ先生にまた迷惑かけることになっちゃうから明日からは少しお姉ちゃんとの時間を短くしないと・・・・

 

「ねえねえ、そんなことよりさぁ~さっきまでずっと先生と二人でナニシてたの?」

「ええ!?/////」

 

や、やばいアイがいるんだったらその質問に対しての答えを用意しとけば良かった!!もう絶対にこういうこと聞いてくるって分かってたのに!!

 

「わ、私も気になります!!」

「・・・・・私も」

「アタシも先生と雪菜がどこまでいったのかは気になるわね」

「そうよ、言っちゃいなさい」

 

え~~~、他の4人も興味深々じゃん・・・・・女三人寄れば姦しいっていうけど、いまはその二倍だからな~やばいよ~

 

「ええっとね?そ、その・・・・・いつも毎日血を飲ませてもらって・・・・・」

「「「「「(・・・・・・)うんうん」」」」」

「そのままいっぱいキスし合って・・・・・///////」

「「「「「(・・・・・・)ほうほう」」」」」

「そのあと一緒に寝てる/////」

「「「「「(・・・・・・)え・・・・・・・?」」」」」

 

あああああああああ!!!!もう恥ずかしいな!で、でも普通だよね?私たち恋人だもん!誰でも同じことしてるよね!?

 

「ゆ、雪菜ちゃ~ん、」

「な、なに!!もう話すことは無いよ!?」

「ええっと・・・・・それだけなの?」

 

な、ななななななんなの!!??もしかしてこれだけじゃないって?も、もしかして

 

「うん、先生と二人でエッチなことはシてないのカナ?」

「お、お姉ちゃんとエッチって・・・・・」

「そうそう、想像してる通り、裸で・・・・・「わアアアアアアあーーーーーやめてやめてやめて!!!」・・・・・・すごい拒否だね・・・・・」

 

お姉ちゃんとそんなことって・・・・・うわぁ・・・・その・・・・・・なんというか・・・・・

 

「でも意外よね、吉井先生も雪菜を誘わないなんて。」

「そ、それは・・・・・・」

 

お姉ちゃんはいつも私のことを一番に考えて抱きついたりキスしたりしてくれるから・・・・・そういうことは私が恥ずかしすぎてまだできないと思ってるんだと思う・・・・

 

「・・・・・・でも雪菜も先生のこと好き・・・・・ならするべき」

「そ、そうです!吉井先生も内心すごくしたいと思ってるんじゃありませんか?」

 

ええ!?本当!?ってゆうか瑞希ってやっぱりこういう話すきだよね~見た目がおとなしいからあまり普段は思わないけど、やっぱりムッツリなのかな?

 

「恥ずかしいならボクで一回試しとく」

「嫌!絶対に嫌!!」

 

そんなこと絶対にするわけないでしょ!もうすでに私の体と心両方全部お姉ちゃんのものなんだから、誰にも触らせたく無い!!

 

「じゃあ先生とならどうなのよ?」

「お、お姉ちゃんと・・・・・・」

 

そ、その胸とか大事なトコロとかも全部お姉ちゃんに触れてもらえるの・・・・?お姉ちゃんにならもうどこで何をしてもらっていいな~や、やっぱり初めてのときはお風呂に入ってからだよね?シャンプーとリンス、ボディーソープでしっかりとキレイにして・・・・香水とかもつけたほうが良いかな?お姉ちゃんってミントの香りとか好きだからな~それとも今度二人で好みの香水交互に買って、す、する時につけてねって言えば・・・・・ああ、でもそれじゃお姉ちゃんに淫乱って思われちゃうかな?それに兄さんがいるから、そんな怪しいそぶりもできないし、なんかすごく声が出ちゃうって聞いたことあるからおねえちゃん以外の誰にも絶対に聞かれないためにもどこかホテルに行ったほうが!?ああ、もうわけが分からなくなってきた・・・・・

 

「へ、へぅ・・・・・」ボンッ、バタン

 

「あ~あ、愛子のせいで雪菜倒れちゃったじゃない」

「優子だって興味あったでしょ~」

「全く、みんなこういうことに関してはどんどん聞くんだから・・・・・・」

「・・・・・・でも実際美波が一番聞いてた」

「そ、そんなことないわよ!!」

「美波ちゃんずっと何も言わないでみんなの話を聞いてたじゃないですか?」

 

 

「ねえ、今度みんなで男子の部屋に夜這いしに行かない?」

「・・・・・・賛成、そろそろ雄二にも男を見せてもらわないと」

「わ、私も明久君に・・・・・」

「ず、ずるいわよ、瑞希!ウチも・・・・・・」

「ちょ、ちょっと!代表以外は正式に付き合ってないでしょ!!?」

「優子、ボクはムッツリーニ君に鼻血を出させるために行くんだよ?」

「わ、私だって明久君の鼻血を見たいんです!」

「う、ウチはそのアキを介護するために行くのよ!」

「美波ちゃんズルイです!?」

「・・・・・・優子は行かないの?・・・・・・弟は自分には誰も夜這いに来なくて悲しいと思う」

「双子の実の姉に夜這いされる方がずっとショックだと思います!」

「え~じゃあ、弟君を女の子として好きな男の子でも誘っちゃおうかな~?」

「ひ、卑怯よ愛子!分かったわよ行けばいいんでしょ、行けば!」

「OK!じゃあ、明日の深夜決行だネ★」

「「「(・・・・・・)オオー!」」」

「はあ~先生たちにばれないと良いけど・・・・・」




それで、活動報告には昨日書いたのですが、合宿編が終わったかその後のテスト編が終わった後に私がゲストの座談会を書こうと思います。この作品、私、キャラクターに対しての質問があったら書いて下さい!

では、コメント、評価、アイディア、質問等等宜しくマントルからお願いします


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愛の告白よりも恥ずかしい告白

おまたせしました!
このごろ更新が早くできてうれしいです

ではどぞ!


さてと、合宿が始まりましたよ、いや~しかしあれだね、いつも私がご飯を作ってあげてるから、他の人のご飯をこれからお姉ちゃんが食べるんだと思うと・・・・・・イライラする☆

・・・・と自分勝手に嫉妬してる自分もかつてはいました

 

「「「「「「いっただきまーす」」」」」」

「「は、はい、いただだきます・・・・・・」」

 

朝食堂についたらいきなり、お姉ちゃんに引っ張られてそのまま厨房へ・・・・・お姉ちゃんだけの分を作ろうかと思ってたらそのまま他のみんなが食べたいって言うんでまあ4,5人だったらいいかな?と思って作ったら他のみんなも食べたいって言ってきたので見かねたアキ兄さんと一緒に学年全員分に朝ごはんを作った。ご飯がすでに炊いてあったのが救いだ

 

「ごめんなさい、ユキちゃん・・・・・まさかこんなことになるなんて・・・・・」

「大丈夫だよお姉ちゃん、私もお姉ちゃんが他の人の料理を三食食べないってことに安心したし・・・・・」

 

まあそうなんだよね、モチロン美味しいお店があるのを聞いたらデートで行くこともあるし、学校の帰りに一緒にケーキとかアイスを買って食べることもあるけど、やっぱりあの日約束した毎日私のご飯を食べるっていうのはやっぱり守ってもらいたいし・・・・・

 

「そうですか、ありがとうございますユキちゃん」

「う、うわ!い、いきなり抱きつかないで・・・・・ちょっと恥ずかしい・・・・・」

「・・・・・・え?」

 

な、なんか夜あんな話しちゃったから必要以上にお姉ちゃんのことを気にしちゃう・・・・ほら、それにみんなもそばにいるし抱きついてくれるのは嬉しいけど、やっぱりはずかしいし・・・・・

 

「でも雪菜達、僕がいえにいてもずっといちゃついてるじゃないか」

「う!そ、それは・・・・・兄さんは家族だからまだいいの!」

「・・・・・・私、ユキちゃんに嫌われましたか・・・・・・・?」

 

う~~お姉ちゃんそんな顔しないで・・・・・これは私の問題で何も悪くないから、何もお姉ちゃんは悪くないから・・・・・

 

「だ、大丈夫だよお姉ちゃん!!私はずっとお姉ちゃんのことす、好きだよ?」

「・・・・・・本当ですか?」

「う、うん!だから今はもう食べよ?」

「はい、わかりました」

 

良かった~なんとか誤魔化せたみたい、そうやって私たちはご飯を食べ始めた

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

今は自習の時間、Aクラスと合同で勉強をしてるんだけど・・・・・

 

「お、お姉ちゃん・・・・・だからさっきも言ったでしょ?恥ずかしいから止めて・・・・・・」

「・・・・・・では空き教室に行きましょう、そこで私が勉強を教えます、それで良いでしょう?」

「そ、それは・・・・・」

 

やっぱり、お姉ちゃんがちょっと機嫌斜めだ・・・・・私も確かにお姉ちゃんに抱きついて欲しいけど・・・・・だ、だめだ・・・・やっぱりいつもよりお姉ちゃんの暖かさとか香りとか感じちゃうよ・・・・・・・そ、それに背中に当たってる二つの柔らかいモノが・・・・・・

 

「・・・・・・雄二、何だか雪菜達が困惑中、・・・・・・今ならみんなに私たちの仲を見せ付けられる」

「い、いやちょっと待て翔子!?こっちもかなり恥ずかしいんだ!しかもFクラスのやつらがナイフを投げようとして・・・・・てマジで投げるんじゃねぇ!(翔子が)怪我したらどうすんだ!」

 

雄二の方を見てあっちも大変だな~と思っていると・・・・・・

 

「す、すいません!」

 

昨日アキ兄さん達の部屋を襲撃した小山さんたちが入ってきた、どうしたんだろう?昨日のことは終わったはずなのに、それに違うクラスなんだけど・・・・・

 

「どうしました、小山さん?昨日の一件は終わったはずですが?それに私はいまからユキちゃんと大切なお話があるのですが?」

「ど、どうしたの!?小山さん!何か大切な用事でもあるのかな??」

 

あっぶなーーい!理由はなんとなくわかるんだけど、お姉ちゃんの機嫌が急降下してるし、ここはちょっとでも話をそらすためにも小山さんの話を聞こう

 

「ええっと・・・・今日は昨日の謝罪とお願いがあってきました」

「?????お願い?何かな?」

「その前に一回謝らせて、昨日は弟さんたちに迷惑をかけてしまい本当に申し訳ございませんでした」

 

小山さんの一言でみんなが一斉に土下座をし始めた、とってもキレイでみんなが誠心誠意謝ってるのがよくわかる。

 

「小山さん、私たちに謝ることないよ、その前に兄さん達に謝らないと」

「そ、そうよね!ごめんなさい・・・・・・すぐ行って来るわ」

「ではユキちゃん、今のうちにお話を・・・・・」

「小山さん!お願いってなにかな!?せっかくだし今のうちに片付けておこうよ!」

「え、ええ・・・・・・」

「ユキちゃん・・・・・」

 

ごめんね、お姉ちゃん・・・・・でもそのお話をしたら、すぐには真面目なテンションで話すことができなくなっちゃうと思うから、今は小山さんとお話させて?

 

「それで?お願いっていうのは?」

「それが・・・・・」

 

どうやら、Fクラスだけじゃない他のクラスの生徒たちあ覗きを計画しているらしい。今はまだ少ないけれど、この期間内に増える可能性もあるので、女子たちの入浴中にお姉ちゃんや私のような強力な召喚獣を持ってる人に見張りをして欲しいということ

 

「なるほど、分かりました。引き受けましょう」

「本当ですか!」

「ええ、ただユキちゃんは普通に入浴してもらいます。ユキちゃんは昨日一人で入って、皆さんと入浴できるのを楽しみにしてましたので。それと、ユキちゃん目的で除きをする輩がでてきたら私と戦わせてください。」

「わ、わかりました・・・・・・その・・・・・できるだけ優しく・・・・・」

「それは気分しだいです★」

 

話が終わった瞬間、お姉ちゃんに腕を捕まれて抵抗する暇もなく、昨日の例の場所に進んでいった。

 

「ユキちゃん、私の血を飲んでください」

「・・・・・うん・・・・・」

 

お姉ちゃんの気持ちは多分わかってる。何でこんなに焦っているのかも、大丈夫お姉ちゃんが悪いことなんて何もない

 

「・・・・・・ふぅ、ユキちゃん口をあけて」

「ん・・・・・」

 

いつものより深くて熱いキス、いやなにか激しいというよりもやっぱりこのキスには焦りとか必死なものを感じる。いつものキスはお姉ちゃんがどんなに催眠にかかっていたとしても私のことを考えて気持ちよくさせてくれるようなキスなのに、今のキスにはそれが無い。多分自分も全然嬉しくもないし気持ちよくも無いんだと思う。ただ、それでも私はお姉ちゃんを受け入れたくて、そのキスに身を預けた。

 

「・・・・・抵抗しないのですね、それなのに何であの時は恥ずかしがったりしたのですか?いつもは最初は恥ずかしくてもすぐに受け入れてくれるのに・・・・・」

「そ、それは・・・・・・」

 

いや、頭ではわかってるんだよ?自分の気持ちは別にお姉ちゃんを不快にするものではないということも、早くこの気持ちを伝えた方が良いことも・・・・・たださ、やっぱり気恥ずかしいよね・・・・・・

 

「それは・・・・・?」

「そ、その・・・・・」

「・・・・・本当に私のことが嫌いになったのですか・・・・・・?」

「違う!!!」

 

そんな泣きそうな顔しないで、私が好きなのはお姉ちゃんだけだよ?いつもそう言ってるじゃない。

「じゃあ、なぜですか?」

 

ああもう、恥ずかしいな!でも言わないと!!

 

「お姉ちゃんに抱きつかれたりするとエッチな気持ちになっちゃうの!!」

「っえ・・・・・・・・・・?」

 

うわ~あのお姉ちゃんが混乱してるところなんて初めてみたよ~カメラあったら今すぐに写真を撮るににな~

 

「夜ね?アイに言われたんだ、お姉ちゃんとエッチなことはしたのかって、お姉ちゃんはしたいと思うよって・・・・・そのことに気付いたらいきなりその~お姉ちゃんの体が気になりだしちゃって・・・・・・」

「ユキちゃん・・・・・・」

 

ああっ本当に恥ずかしい!自分の恋人を傷つけちゃった理由がその恋人にたいしては、発情したとかなんて!!こ、このことは誰にも教えられないよ!

 

「だから全然お姉ちゃんのことを嫌いになってないよ!むしろ、お姉ちゃんに障ったほしいと思う自分に気付いてお姉ちゃんのことがもっと知りたいって思ったっていうか・・・・・・ンウ!?」

 

突然キスをされた、さっきのキスより断然激しくて・・・・・気持ちいい、もう私の恋人はなんでこんなに上手なんだろ?信じてるけど以前に誰かとしたことがあるとか思っちゃうよ

 

「っぷは、お姉ちゃん・・・・・」

 

目が自分でもトローンってしてるのがわかる。今日はそれぐらい気持ちよかった、それにさっきの必死なキスもそうだけど、どれくらいお姉ちゃんが私のことを好きでいてくれているのが良くわかってとても嬉しい。

 

「ユキちゃん?もうそれはOKサインということで良いのですね?」

「え?う、うん・・・・・/////」

 

ああ!恥ずかしすぎる・・・・・これじゃ本当に誘ってるような台詞ばっかりじゃん!た、確かにお姉ちゃんとだったらし、したいけど・・・・・すごく・・・・・

 

「ふふっ、良かった。これでまたあれをしておいて・・・・・」

「そ、そのさ、昨日も言ってたけど「あれ」って何?」

「秘密です☆ユキちゃん、帰ったら早速しましょうか。お姉さんが優しくリードしてあげますよ、それとも今すぐココでの方がよろしいですか?」

「だだだだだっだダメ!ちゃんとしたムードの方が・・・・・・それにリードって、もしかして他の人と・・・・・」

「そんなわけありませんよ、ただ単にアメリカの時からずっとユキちゃんとするときの妄想をしてその実践をと・・・・・・」

「な、ななななななな」ボンっ

「あらあら、本当に可愛いんですからこの子は。しかし、これで絶対に覗きをさせない理由ができましたね。この子の裸を見ることができるのは私だけで十分ですから。では教室に戻りましょうか」




いかがでしたでしょうか?玲さんは雪菜至上主義なので彼女に少しでも嫌われたと思ってしまうととたんに態度が急変してしまいます。ただ、雪菜が玲を嫌いになることはまずありえないので無駄な心配なんですけどね、でも特別大切な人にって、必要以上に敏感になったりとかしませんか?どうでしょうか

ではコメント、評価、座談会の質問を宜しくお願いしますと地元で叫びます


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我等の眼前に聳える神々しい光を放つシャングリラを共に掌握せん(訳 Let’s go to の☆ぞ☆き)

ほとんど一週間遅れての投稿ですよ!?あんなに早く投稿できるかもとか言ってたのに??
なんなの、バカなの私は!?あ、割とバカでした><
こんな私ですが、どうか見捨てないでください・・・・・・

ではどぞ!


お姉ちゃんとの一件が終わった後、アキ兄さんが私たちのところにやってきた。

 

「姉さん、雪菜・・・・・・お願いがあるんだ」

 

どうしたんだろう?兄さんがこんなに真剣な顔で私たちに話しかけてくるなんて、よっぽど重要なことなのかな?姉さんもやっぱり実の弟からだからかかなり真剣に聞く体勢に入っている。

 

「どうしたのさ、兄さん?」

「僕に・・・・・女湯をのぞかせてくれ!」

 

ザクッ、兄さんの頭にお姉ちゃんのクナイが刺さりゲームオーバー、はい、次の挑戦者(死刑受刑者)来て下さ~い

 

「すまない、このバカだったものが生前迷惑をかけた。俺たちが言いたいのは・・・・・」

 

雄二の言葉を要約すると、生前、兄さんがあの日脅迫状をもらって、その差出人を探していた時にお尻に焼けどがある女子というのが候補者に現れたらしい、同じ時に雄二の結婚宣言が届けられて、ショコとは正式に付き合うことになったからまだマシなんだけど、FFF団の奴らから追われるような学園生活は送りたくないという切実な思いから、女湯を覗きに行く許可が欲しいというわけだ。

 

「なるほど・・・・・難しい問題だね、お姉ちゃん」

「そうですね、私としてはユキちゃんが入って泣ければ別に守る必要も無いので他の時間だったら構わないのですが・・・・・最低限クラスだけでも分かれば対処できるのですが・・・・」

 

(でもさ、お姉ちゃんだったらすぐにでも犯人分かるんじゃないかな?)

(ふふふ、その通りですユキちゃん、ただかわいい子には旅をさせろと言うではありませんか。私はアキ君にお友達と一緒にこの困難を越えて欲しいのですよ。)

 

お姉ちゃんと私の間の愛と血の関係で成立するアイコンタクトすら凌駕するコミュニケーション方法、テレパシーでお互いの考えを二人だけで伝えあった。

 

(お姉ちゃん、さっきクナイ頭に刺さったからもうだめじゃない?)

(この程度で死んでしまったら、後々何もできなくなりますよ?まあユキちゃんは私が守りますので問題ありませんが)

 

どうやら吉井家の教育方針は百獣の王のソレよりもきつかったらしい。

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

~AKIRASIDE~

 

ユキちゃんとお互いの愛の確かめをして、アキ君がおじい様と面会して戻ってきた後とうとう入浴の時間になりました。あの後アキ君がおじい様から「知り合いの友達に確認してもらえば良いじゃろ」というなんとも至極真っ当な答えにより、覗きをすることはやめたようです。しかし、その前にFクラスの皆さんを鼓舞しすぎてしまったようで、今はその後始末(Fクラスの覗き犯を試験召喚戦争で倒して自分も戦死扱い)をしている最中なのですが・・・・・

 

「まさかこんなにも集まるとは思いませんでしたね・・・・・・」

 

恋人の私が言うことでは無いですが、まさかユキちゃん専用の浴室(笑)を作っただけでユキちゃん狙いの覗き犯が約三十名も集まるとは・・・・・普通の学校だったら大体一クラスができてしまいます

 

「恋人としては光栄なことなのかもしれませんが個人的には最悪の気分です」

 

 

「や、やっぱり吉井先生がいるぞ!」

「みんなあきらめるな!俺たちは何でココに来た!?」

「何で明日他の女子から侮蔑の目で見られることを覚悟してでもココを求めたんだ!?」

「全てはこの目に吉井さんの裸体を焼き付けるために!!」

「そのためには吉井先生と戦い!」

「勝ち!」

「誇り!」

「この足を!」

「「「「「「「あのアルカディアへ一歩踏み出すのみ!」」」」」」」

 

なるほど、その根性だけは認めてもよろしいのかも知れません。しかし私がその様な行為を許すと思っているのでしょうか?ありえないでしょう。そのことを認めるなら私の存在意義に関わります。あの子が勇気をだしてあんな事を言ってくれたのです、私以外の誰にもあの子の体を見せないようにしないと(今回のような温泉などは除く)

 

「サモン」

 

「み、みんな吉井先生が召喚獣を出したぞ!サモン!!」

「ど、どんな召喚獣なんだ!!??サモン」

「「「「「「「「サモン!!」」」」」」」」

 

私の召喚獣ですか?まあ見たら絶望するでしょうね、特に彼らの場合はなぜなら・・・・・

 

吉井玲・・・・・・

 

「さ、裁判官???」

「そ、それより点数は何点だ!?」

 

10000点

 

「さて終わりを始めましょうか」

 

もし学園生活も終わってしまったら・・・・・・頑張ってください★

 

「い、一万点・・・・・」

「ひ、怯んじゃだめだ!こっちは三十人もいるんだぞ!点数だったらこっちの方が断然有利だ!」

 

いえ、これで終わりですよ皆さん、さすがに不幸すぎるので彼らには私のユキちゃん並に強力な能力を教えて差し上げましょう

 

「良いですか、皆さん?先ほどその子が言っていた裁判官というのうは本当です、ではこの本に書かれていることは何でしょうか?」

「ほ、法律ですか・・・・・?」

「その通りです、では早速能力をお見せしましょう・・・・・Judgement」

 

この法典に書かれているのは私の私によるユキちゃんのための法律、ちなみに全ての刑罰は

 

「被告この場にいる生徒全員、判決死刑」

 

三十匹の召喚獣の体にギロチンがセットされました。後はこれが執行されるだけです。

 

「なにが何でもチートすぎるでしょう!?」

「いえ、この死刑判決はユキちゃんに不快な気持ちを与えた場合のみ発動するのですよ?もちろん彼女が戦争に参加した場合も効果はありません。ただ、社会的に彼女を不快にした時だけこの判決が許されるのです」

 

私が手を上げた瞬間が執行の合図です、では早速

 

「えいっ」

 

ギロチンの刃が勢いよく・・・・・

 

「ぎ、ギロチンが遅い・・・・・?」

 

とってもゆっくりに落ちていきました。

 

「この刃は召喚獣の点数と首を静かに静かに削っていき、最後の点数が消えるのと同時に首も落ちます。本当ならフィードバックの効果もつけて痛みも共有して欲しかったのですが・・・・・今回は初犯なので、自分の分身が死ぬところを呆然と眺めた後、西村先生の補修で反省しなさい。」

 

これで私の仕事は終わりです、ユキちゃんは皆さんと楽しくお風呂に入れたでしょうか?

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

~YUKINASIDE~

 

お姉ちゃん達が頑張ってくれたおかげで私たちは温泉を安心して楽しんで今はもう就寝の時間。お姉ちゃんへのお礼なにが良いかな?うわさだと三十人を一人で相手して圧勝したって話だから・・・・・き、キスとかだったらよろこんでくれるかな?でもそれはいつもしてるし・・・・・なにが良いのかなと思いながら布団に入っていると

 

「じゃあ、ボクたちは男子の部屋に夜這いしに行ってくるヨ」

 

こんな事をアイがぶっこんできたので・・・・・・

 

「うわ~みんなお盛んだね・・・・・アイはムッツリーニでショコは雄二、ミナと瑞希は兄さんなのは分かるけど、優子はもしかして・・・・・・ひ、秀吉?」

 

な、なるほど・・・・・・なかなかディープな問題になってきたね。姉弟で結婚できるところってあったっけ?それでも私たちはアメリカかどこか、兄さん達は一夫多妻制の国なのに近親で結婚できる国って・・・・・・

 

「な、何言ってるのよ!私は誰からも夜這いの相手にされない弟を慰めに行ってあげて、この部屋に戻ってくるのよ!」

「「そ、それより何でウチ(私)」たちがアキ(明久君)を襲うのよ(んですか)!!」

「え?違うの???」

 

まあ、ミナと瑞希のことは置いておいて、秀吉はどうするんだろう・・・・・・慰められた後もあの部屋にいるのかな?

 

「そうだ、優子、秀吉をこの部屋に連れてくれば?」

「え?いいの?吉井先生に見つかったら何をされるかわからないんだけど・・・・・」

「それは私から伝えておくからさ」

 

私が直接伝えたらお姉ちゃんも分かってくれるだろうし、秀吉が私を襲うとも思えない。万が一そんなことになったら真夜中だし、吸血鬼の力で徹底的に潰せば良いしね

 

「わかったわ、ありがとう雪菜」

「じゃ、みんな行ってらっしゃ~い」

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

「う~寝付けない・・・・・」

 

眠いんだけどなぁ~いつもはお姉ちゃんが一緒に寝てくれて、昨日はみんながいたからすぐに眠れたんだけど、こうやって一人になるとやっぱり寂しいな・・・・・行く間にやった心理テストの結果もかなりあってるのかもしれない

 

「あら、ユキちゃん?どうして一人なのですか?」

「お姉ちゃん・・・・・」

 

そんな時、愛しい恋人のお姉ちゃんが私の部屋に見回りにきた。本当に貴女はタイミングがいつも最高だよな~それは計算してしてるのかな?いやそんなわけないか。そんなことができるなら私に寂しい思いなんて少しもさせないもんね

 

「いや~みんな男子の夜這いに行っちゃってさ~」

「・・・・・夜這いですか?」

 

ってヤバイ!!いくらお姉ちゃんだからって、一応教育者だしこんな事言ったら優子達のほう行っちゃう!

 

「随分今の日本の女の子達は活動的ですね、まあユキちゃんと一緒に話すこととアキ君たちの貞操を秤にかければ差は一目瞭然なので、お話しましょうかユキちゃん」

 

これが私の恋人のクオリティーらしい。この人はもしかして一目瞭然の意味をどこかで頭を打って覚えたのだろうか?まあ私もお姉ちゃんと一緒にいたいからそのままで良いけど

 

「そうだ、お姉ちゃんさっきのお礼だけど・・・・・」

「ああ、先ほどのですか?別にいいですよ、私が私以外の人にユキちゃんの裸をいやらしい目で見られるのが嫌でしたことですから。」

「そ、そう?」

 

お姉ちゃんっていつもこうなんだから・・・・・・お姉ちゃんは私のことを助けたいっていう気持ちが強すぎて、私に甘えられないトコロが多いようなきがする、もっと私がお姉ちゃんを甘えさせられたら良いのに・・・・・・・

 

「でもせっかくですから、自習時間のときにできなかったことをしても良いですか?」

「え?う、うんもちろん!」

 

そうやってお姉ちゃんは私のことを膝に乗せて後ろから抱き着いてきた。

 

「柔らかくて温かいです」

「お姉ちゃんもだよ、すごく気持ちいい」

 

ふあ・・・・・・なんかもう頭が働かなくなっちゃった・・・・お姉ちゃんの匂いって安心できてあったかくて、柔らかくて・・・・・このまま寝ちゃいそう・・・・・やだな・・・・・さっきまであんなに・・・・・寝たかったのに・・・・・お姉ちゃんがすぐ近くにいる今なら・・・もっとお話したい・・・・・今日だけでもまだお姉ちゃんに伝えてないことも多いのに・・・・

 

「ユキちゃん、」

「・・・なに?おねえちゃん・・・・」

 

チュッ

 

「お休みのキスです。私たちにはまだまだ時間がたくさんあるんです、今日話しきれてなかったこともまだまだあると思いますけど、それは何百年後にでも教えてください。」

「うん・・・・・おぼえてたら・・・・・ぜったいに・・・・おしえる・・・からね・・・・・おやすみなさい・・・・・」

 

 

 

「あら、吉井先生・・・・・雪菜は寝ましたか?」

「ええ、こんなにぐっすり・・・・・・寝顔も可愛いでしょう?」

「おお見事なものじゃのう」

「秀吉君?変な気でも起こしたら即刻退学処分にしますよ?」

「い、いやじゃ・・・・・ただでさえ留年が危ういのに・・・・・」

「ふふ、本当に雪菜のことが好きなのですね」

「ええ、もちろん。この世で一番愛していますから、これからも永遠に。お二人は好きな方とかはいらっしゃらないのですか?」

「別にいないの~」

「アタシは自分のことより、秀吉のほうが心配です。こんな女顔で本当に女性にモテルのか・・・・・」

「ひ、酷いのじゃ!」

「そんなことを軽く言えるのもお二人がお互いのことを信頼し合っているからですよ、お二人も末永く仲良くして下さいね?」

「「モチロンです(じゃ)」」

「では、ユキちゃんをお願いします。私も誠に遺憾ながら自分の部屋に戻らなくてはならないので」

「そのことじゃがの・・・・・本当に大丈夫かの?仮にもワシは男で雪菜は女じゃぞ?」

「大丈夫ですよ、秀吉君はそんなことしないし、アキ君達みたいに手を出せないでしょう?」

「ああ、確かに・・・・あれだったらどんなにみんなが頑張っても明久君、坂本君、土屋君全員手をだせないでしょうね」

「そうじゃの、まあワシはもともと出す気が無いので安心してくだされ」

「ええ、ではお休みなさい」

「「お休みなさい(なのじゃ)」」




いかがでしたでしょうか?

まあ吉井婦妻(ふさい)←結構気に入ってます。)はやっぱりチートでGOGO見たいな感じが私の中ではありますね、チートすぎな感じもなかなかですが。まあそれは気にしたら負け

ではでは、私に卒業証書の代わりにコメント、評価、そして座談会の質問などをどしどし下さい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


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文月学園×女湯×隠しカメラ=???

今回短い!!
自分自身でびっくりですよ~
多分次は長めでシリアスなお話、でも結構重要ですので楽しみにして待っててください

ではどぞ!


「た、たえた・・・・・僕は耐えたんだ・・・・・・」

「ああ、明久、俺たちは頑張ったよ・・・・・康太はあの世に逝っちまったが・・・・・・」

「・・・・・・無念」

 

朝起きて食堂に向かっていると兄さんと雄二がやり遂げた、でもどこか後悔のある面持ちで廊下を歩いていた。ムッツリーニは全身が血まみれになって顔が見えなくなっている、早く顔を洗いに行けば良いのに

 

「おはよ、三人とも。その様子だとまだシなかったみたいだね、あんなにショコたちは楽しみにしてたのに」

「お、お前!できるわけがねえだろうが!」

「そ、そうだよ!正式に霧島さんと付き合っている雄二ならともかく、別に姫路さんもミナも僕のこと好きなわけじゃないんだから!!」

「おい!バカ久!そんな大声出すな!!FFF団の奴らに聞かれたらどうすんだ!」

「・・・・・てか兄さん、そのこと本気で言ってるの?」

 

どうやら本当に兄さんの恋愛に対するベクトルはねじり曲がっているらしい、どれだけこれから二人は苦労するんだろう?夜這いしても気持ちに気付いてもらえないなんて・・・・・・いっそのこと私が代りに言ってあげたほうがみんなのために良いんじゃないかな?

 

「アキ君は後で西村先生と補習です」

「な、なんでさ!」

「儚い女の子の願いを弄んだ罰です、みなさんも反対しませんよね?」

「「「(・・・・・・)異議なし」」」

 

いや、さすがにこれは酷すぎるでしょ。贔屓目を無視してもお姉ちゃんの判断は間違ってないと思うよ?寧ろ甘すぎるぐらいだし・・・・・人の恋路を邪魔をするのはモチロン悪い事だけど、気持ちに気付いてあげられないのもかなりダメだと思うんだ、私は。

 

「まあ、いいや。早く朝ごはん食べに行こう、おなかすいたよ」

「そうですね、西村先生への報告はその後で良いでしょうし」

「「(・・・・・・)賛成」」

「・・・・・・・・へ?みんなバカなの?それとも僕が悪いの?夜這いに来た女子二人から必死で貞操を守って、その報酬が補習なの?」

 

報酬が補習か、ちょっと笑っちゃったよ(笑)

 

 

 

「・・・・・・・・・あの豚野朗・・・・・・!!」

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

「でも実際誰が犯人なんだろう?」

 

確か脅迫状にはFクラスの女子には近づくなって書いてあったんだっけ?ということは、犯人はFクラスの女子の誰かに好意を抱いていて、尚且つムッツリーニ並みのカメラ技術のある人・・・・・・

 

「・・・・・・誰だろうね?」

「しかも俺にも脅迫してるってことは、あまり俺たちの関係は知らないってことだな」

「・・・・・・ごめんなさい・・・・雄二・・・・」

「いいや、お前が気にすることじゃないぞ翔子、悪いのは全部このバカ共だ」

「「・・・・・・フイッ」」

 

あはははは、兄さん達は結構気まずいみたいだね。え?兄さんが脅迫をされる原因を作った私はって?するわけないじゃん、みんなも可愛いって言ってくれてたし何も負に思うところはありません

 

「ヤッホー!みんなどうしたの?そんな真面目な顔しちゃって」

「ああ、アイ、そういえば伝えてなかったね・・・・・」

 

こうやって私たちはアイに今までの件を伝え始めた・・・・・

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

「なるほどね・・・・・でもそれかなり簡単じゃない?」

「え!?ほ、本当?」

 

どういうことだろう?私たちがずーっと考えても分からなかったのにアイには一発で分かったなんて・・・・・(お姉ちゃんも最初から分かっていたみたいだけど教えてくれなかった。)

 

「まずね、カメラを隠したのが男子だって事が間違ってるんだよ。今さっき言おうと思ってたんだけど、ボクさっきねまた別のカメラを見つけたんだ」

「「「「「ええっ!!」」」」」

 

オーマイガーそれじゃ犯人は女子!?確かに、今はこの前のカメラ事件と除き未遂で男子に対しての目線は厳しくなってて忍び込むのはまずムリだから信頼性はかなり高いね・・・・・でも誰が?

 

「女の子が好きな女の子?」

「脅迫状?」

「隠しカメラ?」

 

・・・・・・・・・・あ!分かったかも、ていうか私の知ってる人でもうこんな事する女の子は一人しかいない

 

「ねえ、僕分かったかも」

「ああ、俺もだ」

「うん、ちゃんとした証拠が無いのに決め付けるのは好きじゃないけどあの人だよね」

 

なるほどね、ではこれは最終日までに残しておこうか。今日は勉強してお風呂で確認、確信したら明日に作戦会議で作戦の準備、最終日に決行だ!

いいねぇやるべき事が明確になればなるほどモチベーションが上がってくるよ!!




2000文字にとどかない・・・だと・・・?
びっくりしました・・・こんなに少ないとは・・・・
まあ、今度のためのに力を溜めてますということで
また自分でハードルあげちゃったぜ・・・・・

ではでは、ずっとコメント、評価、座談会の質問、アイディアをpleasw give me!


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What is that we call “ Truth”? It must be the most expedient thing for us.

投稿です!
昨日投稿できるはずだったんですけど・・・・・
どうしてこんなことに!

ではどぞ!


「さてそろそろ来るかな?」

「ええ、そうですね」

「うう・・・・緊張してきたよ・・・・・」

 

まったく、兄さんったらもっと堂々としないとさ~まあ確かに三日前に拷問をかけられそうになった人と言い争いをしなくちゃいけないからちょっと怖いのは分かるけど・・・・・

 

「アキ君、確認しておきますが、ユキちゃんと私が助けるのは彼女を取り押さえるまでですよ?交渉等は自分で頑張ってくださいね」

「取り押さえるって・・・・・でもそうだね、がんばるよ」

 

そうなんだよね~普通、生徒を取り押さえるとかはあまり言わないんだけど彼女の場合嫉妬でパワーアップというか人外に変化する危険性があるからこの処置はまあしょうがない部類に入る、だってこの犯人は・・・・・

 

ガラッ

 

「ここにいるのですか!この豚野朗!!」

「あ、来たみたいだよ?」

 

清水美春さんなんだから

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

 

「な、なんで貴女たちがここにいるのです!つくづく貴女達姉妹はこの豚野朗を殺すのに邪魔をしてくれますね!!」

「やっぱり家族だし当たり前でしょ?」

「清水さん、この前のことをもうすでに忘れたのですか?」

「う、うるさいです!!」

 

その瞬間清水さんの手にあう何本ものボールペン、定規、コンパスが凶器さながらに私たちの方に向かってきた。でもそんなのは効かない、私は血の壁で兄さんと私を守って、お姉ちゃんは手刀で全部の投げられたものを下に落としていく。

 

「・・・・・・清水さん?アキ君にだけならまだしも、ユキちゃんにまで手をあげましたね?ということはここで死んでも良い、ということに受け取って良いのですね?」

「・・・・・ひっ!」

 

どうやらまだあの時の恐怖が残っているようだ、隣で兄さんが「僕だけなら良いのかよ・・・・不平等だよ、もう慣れたけど・・・・・」とか言っている、ドンマイだよ兄さん。そんなことを思っていると

 

「rgりふぉいjんごうrgf食いr愚rghr殺fhsbfn!!!!」

 

おおう・・・・これはなかなかの人外ぶりだね・・・・・でも不思議!こんな化け物見たこと無いよ・・・・なんていう種族なんだろ?てか今はそんな状況じゃないか

 

「hrvdjgヴぃfjbvぃうhぎうgr;がえじうじゅgるgんvrきう!!!」

「もう、うるさいな~静かにしなさい、エイッ」

 

ピタッ、と清水さん?が動きを止めた。今やったことは清水さんの脳からの血を生命維持に最低限の量しか循環させないようにしてからだの動きを強制的にシャットダウンした。これでおとなしく話を聞いてくれればいいんだけど・・・

 

「愚ぎぎぎっぎぎっぎ疑ギ・・・・・・」

「ちゃんと人の話を聞きなさい」

 

ドゴッ!

 

「ガハッ!」

「あらあら、まだ正気に戻っていないようですね?体が丈夫そうでなによりです、でも安心しましたよ。投げられた物の数は最低限あなたの体に傷を作らなくては私の気が収まらないですから」

「ひ、ひいいいいい!や、やめて下さい!」

「お姉ちゃん、もういいから」

 

大丈夫、お姉ちゃんはこの前みたいに感情的になりすぎていない。なっていたら殺すとまではいかないけどいくら人外化してるとはいえ吐血はさせられるはずだ、とここで蚊帳の外にいた兄さんが口を開けた

 

「あのさ、僕は話したいことがあるからここにいるんだけど、話せるかな?」

「美春には何もありません!」

 

これが聞く耳を持たないって奴だね、どうしようか?

 

「美春が話したいのは豚では無く貴女達です!」

「え?私??」

「そうです!女に生まれたのに女性を好きになってしまった気持ちは貴女達カップルだったらわかるのではありませんか!?」

 

なるほどね、確かに私だって小さい頃はそれで悩んだし、この前だって自分が人間じゃない事にすごく死ぬほど悩んでた、でも・・・・・

 

「でも、私たちは絶対に清水さんがやるようなことは絶対にしない。」

「なっ・・・・・!」

 

そうだよね、お姉ちゃん?とお姉ちゃんの方に顔を向けるとお姉ちゃんも笑顔でうなずいてくれた、うん、やっぱり私は間違ってなかった

 

「それは!それは貴女達が最終的にうまくいったからそんなきれいごとを言えるのです!」

「清水さん・・・・・」

「私はどうすれば良いのです!?好きな人はもう他の好きな人がいて!!女の私にはいつも女を好きになれないという理由で拒絶されて!!こんなに好きなのに!美春が性転換でもして男としてお姉さまの前に立てば何か変わりますか!?それだけでお姉さまの気持ちは美春に向いてくれますか!??もうしそうなら今すぐにでもこの合宿を抜け出して親の金を盗んででもやってみせます!でも、そんなわけないじゃないですか!!お姉さまはこの豚野朗に惚れていて、姫路さんも彼に好意を抱いていて!それなのにこの豚野朗はずっとその気持ちをはぐらかして!!何で美春はそんな光景を見せられなくてはならないのですか!!少しでもこの豚野朗に対する目を私に向けてくれれば私の心は癒されるのに!!豚野朗とは違って私は毎回この気持ちをどんなに傷つこうと伝えているのに!!それでも何も変わらないならどうしようもないじゃないですか!!なら、どんなに汚くても私は自分の感情のまま行動します!!!」

 

清水さんの気持ちが痛いほど伝わってくる、この言葉を聞いていると同情も生まれてくる、だけど・・・・・

 

「だけどね、それは間違ってるんだよ」

「な・・・・・!!」

「清水さんはミナの顔と心だけが好きなの?」

「違います!!美春はお姉さまの身も心も愛しています!」

「ならさ、ミナが好きな兄さんを傷つけるのは止めなよ、それにミナを目的で盗撮したんでしょ?なら、それを聞いて一番傷つくのは他ならないミナ自身なんだよ?」

「そ、それは・・・・・」

「私は別に恋愛は自由だと思うよ?年の差でも同姓でも近親でも、全然良いじゃん。でもね、自分の好きな人の心を傷つけるのは絶対にダメなんだ。どんな理由があっても、その人を好きな間は自分の好きな人を傷つけちゃダメなんだよ。」

「じゃ、じゃあ美春はどうすれば良いのですか!?」

「それは自分で考えなよ、私が話したいことは終わったから後は二人で話してて。それともお姉ちゃんは何か言いたいことある?」

「いいえ、ユキちゃんが全部伝えてくれたので何もありませんよ。」

 

こうやって私たち二人は部屋から出て行った

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

~AKIHISASIDE~

 

ふ~これで清水さんと何とか対等に話せるようになったのかな?

 

「・・・・・・清水さん?話したいことがあるんだけどいいかな?」

「・・・・・美春には何もありません。」

 

またこれか・・・・・でも何でここまで対応が酷いんだろう?確かに、美波と僕は中が良いけどそこまで嫉妬するレベルなのかな?

 

「清水さん、君が僕を殺したいのは美波と僕の仲が良いからかな?」

「それもあります!でも一番の理由ではありません!!」

 

じゃあ何なんだろう?

 

「まだ分からないのですか!?では私が言ってあげます!あなたはお姉さまと姫路さん、どっちが好きなのですか!?」

 

なんでその二人が出てくるんだろう?僕がバカだからいけないのかな?みんなが僕言う鈍感ってこういうことなのかな?

 

「お姉さまも姫路さんもどちらもあなたに好意を持っています!あなたはどっちをえらぶのですか!?どちらかの気持ちを裏切る覚悟はあって今までのような態度で彼女たちと接していくのですか?」

 

そうか・・・・・確かに僕は美波と姫路さん、どっちもどんな感情なのかはわからないけど好きだと言えるし、二人も僕と同じような気持ちを僕に持ってくれているのもさすがに僕にでも分かる。そしてあの二人が思ってることも、清水さんよりも・・・・・・

 

「清水さん、本当に一人じゃないとダメなのかな?」

「なんですって!?ならあなたは二人を選ぶというんですか!?なら!あの二人の内どちらかを助けてもう一人は助けられないとしたらどうするんです!?私は迷わずにお姉さまを助けます!お姉さまのためになる、お姉さまに好意を少しでも持ってもらえるのだったらたとえ性転換でもしてみせます!!」

 

なんか姉さんと話してるみたいだな・・・・・確かに姉さんと雪菜は恋人同士で幸せだから良かったけど、もし雪菜がまだ姉さんのことを嫌いなままで、姉さんが暴走したらいまの清水さんと同じ事を言ったかもしれない。でも、そんな状況を感じたことがある僕だから言えることもあるんだ

 

「清水さん、君が好きな美波はそんなことをして欲しいのかな?」

「え・・・・・?」

「僕はね、そうじゃないと思うんだ。美波も姫路さんもとても優しい子だよ、優しすぎるくらいに。多分さっき清水さんが言ったような状況になったらどっちも相手を助けてって言うんじゃないかな?」

「そ、それは・・・・・」

「だからね、僕のさっきの回答はこうだよ。僕は二人を助ける、姉さん、雪菜、雄二、ムッツリーニ、秀吉、霧島さん、優子さん、工藤さん、鉄人、ババァ・・・・・どんなに頭を下げたくない人にだったとしても頭を下げて協力してもらって二人を助けるよ。誰も傷つかない選択をするのも一つの覚悟なんじゃないかな?」

 

僕の気持ちは全部伝えた、告白とかそういうキレイなものじゃない、ただのありのままの本心を伝えただけ。その後何分かして清水さんが口を開いて言った。

 

「美春は・・・・今回とそれまでのことを全てお姉さまにお伝えして謝罪します。」

「いいの?そんなことしたらさすがの美波も・・・・・」

「いいんです!これは美春がしなくてはならないケジメです!!でも・・・・・」

「そうか、でも?」

「でも、もしお姉さまが全部許して下さったら、その時はまたもう一度お姉さまに告白します!本当に、真剣にこの気持ちを伝えます」

「そうか、なら早く行った方がいいね」

「はい、だから後一言だけ言います。吉井明久、これから貴方と美春は恋のライバルです!絶対に負けません!!」

「こ、恋のって!!??そ、それは」

「そうやって臆病になってるから何もこんな状況で発展しないのです!私は早く状況を変えるので邪魔しないでください!」

 

清水さんは僕の話は何も聞かないで出て行ってしまった、なんで僕の周りの女性はここまで我が強いんだろう?




久し振りの明久サイド!いかがでしたか?ちゃんと明久の気持ちは伝え合ったでしょうか?
あと、これを書いているうちに美波×美春もいいかな?って思ってきました。一応タグには明久ハーレムになってますが、皆さんの意見によっては変わるかも知れません。ぜひ感想欄または私へのメッセージにお書き下さい。

では、評価、コメント、座談会の質問、アイディアを日本の裏側でおまちしてます


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New to Old, Old to New

ハローみなさん、最新話ですよ~
バイトも決まったから、これから投稿遅くなるかもDAZE☆
変なテンションはもうやめて、後書きの重大(?)発表もチェックお願いしま~す!

ではどぞ!


 

~MINAMISIDE~

 

アキ達が言ってたとおりこれからアキ達はこの前の隠しカメラ、脅迫状の犯人を捕まえるために他の部屋に行って、ウチはその犯人が来る屋上で待っているんだけど・・・・なんでウチなのかしら?しかも屋上って・・・・・何か告白みたいな雰囲気があるわね。そう思っているといきなりドアが開いて

 

「お姉さま!!」

 

美春がやって来た。ああ、この子だったのね。なら納得だわ。

 

「どうしたの、美春?いつもどおり私に襲い掛からないの?」

 

少し意地悪すぎたかしら?でも今までのことを考えたら多めに見てほし

 

「~~~~ッ!お姉さま、みは・・・・美春は・・・・・」

「冗談よ美春、だから落ち着いて言ってくれる?」

 

大体言いたいことはわかる、でもそれだけじゃダメなんだとも分かる。そのために雪菜達は私たちをここで話せるようにしたんだから。

 

「美春は・・・・今まで・・・・自分のことばかり考えて・・・・・・そのせいでお姉さまやお姉さまの周りの人に迷惑をかけてしまいました・・・・・」

「うん、」

 

キツイかも知れないけど美春の言葉は肯定するべきだ、そうじゃないとこの会話は意味がないから・・・・

 

「ゴメンなさい・・・・・お姉さま・・・美春を嫌いになりましたか・・・・・?」

「そうね・・・・・」

 

当たり前じゃない、そんなの

 

「あのね、ウチを舐めないでちょうだい。今更こんなことで謝られていきなり嫌いになるとかおかしいでしょ?人が人を嫌いになるのは結果じゃなくてそこまでのプロセスが理由なのよ?今までのアンタの行動が本当に嫌なら今頃美春のことを下の名前ですら呼ばないわよ、むしろアンタの全部を無視してたわ」

「え・・・・・それって・・・・・」

 

さっきまで目が虚ろだったのが徐々に光を取り戻している。そこまで私の言葉がうれしいのかしら、それだけ私は彼女の中で大きいものなのかしら・・・・

 

「今回の件だって今までの感情が爆発して起こしちゃった事なんでしょ?ならウチにも責任はあるじゃない、だから聞かせてよ美春の心を」

「お姉さま・・・・・」

 

本当にいっぱい言いたいことはあるんだと思う、それが重なって重なって感情が回らなくなってどこかでネジが外れちゃったのならウチが早く治してあげないと、ウチにはその義務があるんだ

 

「お姉さま・・・・美春は男ではないから・・・・・ダメなのですか?」

「美春・・・・・・」

「お姉さま・・・・・美春が男の方だったらいつもの告白にちゃんと答えて下さいましたか?美春は・・・・振られても良いんです、お姉さまが吉井明久の事を好き・・・・・なのも分かっています、でも・・・・だからといって美春の気持ちを避けるのは止めてください!確かに美春は女です!お姉さまが男性を好きなのも分かっています、それが普通です。でも!もしそれだけで私を振るのでしたらそれは止めてください!!今すぐにでも性転換でも何でもしますから!私はお姉さまが好きです!愛してます!この気持ちに嘘は何一つありません!!お姉さまが美春を好きになってくださるなら私は何でもします、だからお願いです、美春の気持ちを無視しないでください!!美春を、貴女のことが好きな一人の人間としてみてください!吉井明久に向けるような目を向けなくても良いのです、ただ少しは・・・・・お願いですから・・・・・私の方も見てください・・・・・お姉さま・・・・・・」

 

ウチは・・・・・とても今幸せなんだと思う、雪菜達に感化されたかな?美春の言葉がすごく嬉しい、だからこそウチは今どれだけ美春の心を傷つけてきたのかも実感しているんだ。自分のことを真っ直ぐに好きだとか愛してるって言ってくれていたこの子の気持ちをずっと蔑ろにしてきた、それがどれだけ幸福なことなのかも知らないで

 

ギュッ

 

 

「お姉さま・・・・・」

「ゴメンね、美春・・・・・辛かったよね。ありがとう、気持ちはすごく嬉しいわよ、これは本当・・・・」

 

人って自分が誰かを愛している時にその事実から目を背けることが多い、愛されたいけど何を言われるか分からないから自分を無理やり誰も愛そうとしない、それなのにこの子は・・・ウチに何を言われても立ち向かってきてくれた、すごいと思う、この子に好かれて嬉しいって心から思う。だから・・・・・

 

「美春、ウチの答えをいっていい?」

「はい・・・・」

「美春、私はアキが好き」

「はい・・・・・・」

「でもね、美春のことがもっと知りたいって思っちゃったの。」

「・・・・・お、お姉さま?」

「だからね美春?少しだけ待っててください。貴女の気持ちに応えられるかは分からないけど、ちゃんと自分の答えは見つけるから。あと少し時間をくれますか?」

「ハ,ハイ!必ず美春がお姉さまの気持ちをつかんでみせます!覚悟してください!」

 

これで良かったのかはウチも分からない。やっぱりウチはアキのことがこのまま好きで期待させちゃったのに、最後には美春のことを振ってしまい彼女を傷つけるのかもしれない。でも・・・・・

 

「ほら、手つないであげるわよ」

「お、お姉さま!感激です!ではではこうやって手と手を絡めて・・・・」

「調子に乗るんじゃないわよバカ!!」

 

でも今は自分の気持ちのままに行動したい、素直にそう思った。

 

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

~YUKINASIDE~

 

これで一件落着落着~っていうことで、今はお姉ちゃんが運転する大型バスで帰宅途中。モチロン私は助手席だよ?あたりまえじゃん

 

と、なんやかんやでウチのマンションに着きましたよ。え、展開が速いって?しょうがないじゃん、お姉ちゃんがコックリして眠ろうとしてるのをはらはらしながら見守ってたんだよ、私たちなら死なないけど他のみんなはさすがに分からないからね、必死だったよ。

 

エレベーターを上って私たちの部屋がある階に着いて私たちの部屋の前について

 

「「「ただいま~」」」

 

なぜかお姉ちゃんが私の腕をつかんで隣のお部屋にいれた、うわ~やっぱり今まで誰も入居者がいなくても管理人さんがお掃除を毎日してたおかげでキレイだな~って・・・・・

 

「「おいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!」」

 

いやいやいやいや、意味が分からないよ!?なんで他の部屋に入ってお姉ちゃん「ただいま」なんて言ってるの!?

 

「これから私たちはここで住むのですよ、ユキちゃん」

「・・・・・え・・・・・???」

「言い換えれば新居、愛の巣と言ったところでしょうか?」

 

・・・・・・この後あまりの衝撃に一回お姉ちゃんに聞いてみたところ、新居を買ったということ。合宿の期間内に引越し業者とか管理人さんとの契約をすましてたらしい。てか、お金は!?とか思って通帳を見せてもらったら・・・・・もうなんかね、ゼロの数がすごかった。今まで見た中でダントツの多さだったよ。高校の教師が一生貯金しても絶対に貯められないような数字だった。どうやったのか聞いてみると、

 

「この世では情報とお金は比例して増えるのですよ」

 

という言葉でなんとなく納得しちゃった。

 

で、今はお風呂で体を洗ってる途中。お姉ちゃんが先にお風呂に入ってとかカッコいい言葉を言うからいけないんだ、まったく私のドキドキも知らないで・・・・・

 

ガラッ!

 

「お、お姉ちゃん!?」

「考えてみれば、このままだとバスタオルのままユキちゃんをベッドの上で待たせてしまうと思いまして、昔みたいに一緒にはいりませんか?」

 

そ、それは大歓迎・・・・・っていやいや!そんな、お互い裸だし!!その、昔と違って意識しちゃってるからのんびり入れないというか・・・・・子供の時にはない大きい果実に目がいちゃうとか・・・・・

 

「どうです?シャンプーしてあげます、これならそんなに恥ずかしくないでしょう?」

 

た、たしかに。シャンプーなら目をつぶれるし、これなら鏡を見なくても・・・・・

 

むにゅ

 

「ふぇ?」

 

あ、あたってるーーーーーーーー!!!や、やわらかくてなんかすべすべしてるし、も、もしかしてボディーソープ使いながら当ててる!!??

 

「お、お姉ちゃん・・・・・?」

「ハァ・・・・ハァ・・・・ユキちゃァン・・・・」

 

こ、声がエッチだよぉ~なんか艶かしくて、大人の色気みたいのが声から出てるというか・・・・もうお姉ちゃんが好みのどストライクな私にとっては理性の拷問です・・・・・

 

「ユキちゃん・・・・・血を吸ってください・・・・・」

「え?う、うん・・・・」

 

チュー、お姉ちゃんの首筋から血を吸い上げる。血の味はその人の気持ちで味が変わるっていうけど、本当にそうだ。今はショートケーキにハニーをのせたような、甘すぎると思うけど徐々になれて最後にはそれがないとダメになっちゃうような美味しさがある。これを感じられるのはこの世界でも私だけ、そう思うと体の中から嬉しさがこみ上げてくる。

 

「んぅ!!」

 

いつも恒例のキス、でも今回のはもう本能に任せたような熱くて、激しい、それなのに私のして欲しいところに的確に唇と舌を当ててくるようなキス、バスルームからは二人の口からでる卑猥で甘美な音に満たされている。

 

「ユキちゃん・・・・もう我慢できません・・・・・ここで・・・・・」

「だ、ダメ!」

 

お姉ちゃんがショックを受けた顔をしてる、でもこれだけは譲れない。たとえこれからどこでお互いの体を求め合うことになっても構わない、けど今回は初めてなんだ。だからお姉ちゃんとはちゃんとしたムードのなかで、ベッドの上で・・・・・

 

「だ、だからさ・・・・早く・・・・その・・・・体ふいてさ・・・・」

「大丈夫です、ユキちゃん目が覚めました。では早速行きましょうか。」

 

すぐに浴室をでて体を拭かれてお姫様抱っこのままベッドの上に置かれちゃった・・・・い、今更になって恥ずかしさが出てきちゃう、緊張しすぎて心臓がバクバク言ってるのもすぐ分かっちゃう

 

「お、お姉ちゃんは緊張しないの?」

「そんなわけありませんよ、ほら」

 

私の右手をつかんでそのままお姉ちゃんの左胸にあててくれる、あ・・・・・すごい鼓動だ・・・もしかしたら私の鼓動よりもはやいかも・・・・・

 

「私だって始めてなんです、ずっと・・・・ずっと思い描いていたんです。貴女とこうやって触れ合えるトキを・・・・いまその願いが叶って本当は涙が出るほど嬉しいのですよ?」

「お姉ちゃん・・・・・」

「だから・・・・ユキちゃんの全てを私に任せてくれますか?」

「あの時も言ったでしょ?私の全部をあげるって、だから・・・・・幸せにしてね?」

「お任せください。私の、私だけのお姫様」

 

私の体に彼女の舌、指先、体、全てが何の壁も無く触れてくる。お姉ちゃんの全てが私の全てを暖めてくれる。もう我慢できない、彼女以外の誰にも聞かせない声と一緒に涙があふれてきた。




でねでね、重大発表って言うのはですね、お二人の方から美波×美春は反対されたんですよ。でも考えてみれば、こういう二次創作って、自分の妄想を具現化したものですし、それなら自分が一番書きたいカップリングを書くべきだと思うんですよね、だからお二方には申し訳ないのですが、このカップリングを推進していくことに決めました!ですが、これも百パーセント決定なわけではないので、まだわかりません。このことについては、批評はNGでお願いします。
あともう一つ言わせてもらうと、私大学は留学するんですよ。あっちは9月入試だからまだ先ですけど、だからこの作品は私の日本での思い出作りみたいなモノなんです、だから自分の書きたいようにしたいな~と、まあ何が何でも簡潔にはする予定なので安心?してください。

ではでは、今回もコメント、評価、座談会の質問、アイディアを地底人の方といっしょにお待ちしてま~す


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36話

あけましておめでとうございます
そしてあと7週間で新年らしいです。

投稿できずに申し訳ありません
自分でも2年以上過ぎてから最新話を投稿することに驚きを隠せません。

また、投稿しなかった理由であるお話し4話を削除させていただきました。自分が何も考えてないキャラクターを書くのは、こう言ってはなんですが非常にストレスでした。

かなりの不定期更新になるとは思いますが、自分のペースで終わらせていこうと思っています。

ではどぞ!


質問by美波

「ねえ、雪菜って玲さんのどこが好きなの?」

 

とある昼下がり、ミナが唐突に答えに困る質問をしてきた。どこが好きなのと聞かれれば、全てとしか言いようが無いんだけど、たぶんミナが聞きたいところはそこじゃないと思う

 

「え~、一分で終わるのと一日かけて伝えるの、どっちがいい?」

「一分のほうでお願い」

 

当然だね。

 

「やっぱり、一番好きなところは、こんな私を受け入れて愛してくれてるところかな。小さいころから面倒見てくれて、真剣な目で、ずっと私と生きていきたいって言われたら、男女かかわらず惚れちゃうってものですよ」

「のろけか!」

 

いや、のろけに決まってるでしょ!何言ってるのかな、この子は全く。

 

「じゃあちなみに嫌いなところってあったりするの?」

 

あ~まぁこれは無いといいたいけど、私がというより吉田家全員が恐れているものはある。

 

「前にも言ったかもしれないけど、料理だね。あれはすごい」

「アキも言ってたけど、そんなにすごいの?美味しくないってこと?それとも瑞樹と同じかんじ?」

 

流石に私の恋人は料理と詐称した科学実験はしていない。…..と思いたいんだけどどうだろ?あれはあれで一種の実験なのかもしれないけど

 

「美味しくないどころじゃなくて、やばいよあれは。味で人が殺せるレベル」

「こんなにぞっこんな雪菜にそこまで言われるって相当ね…瑞樹もそうだけど味見ってしないのかしら?」

 

失礼な!あのマッドサイエンティストと違って、お姉ちゃんは味見ちゃんとするよ!ただ味見してもあの味だから問題なんだ!!

 

「味見はしてるよ、ただお姉ちゃんの場合は味の許容範囲内が広すぎるんだよね」

「どういう意味よ?」

「例えば、私がお姉ちゃんと初めて会った日って、体がボロボロで、お姉ちゃんに家に連れていかれて、看病させられたのね?」

「すごい過去よね」

「まあそこでお姉ちゃんは私におかゆを作ってくれたわけ」

「いい人じゃない」

「ネットでハイポー○ョンを作ってみたっていう動画を参考にしてなければね」

「」

 

ワオ、女の子がしちゃいけない顔になってるよミナ。まあそれもそうだろう、なんせこのハイ○―ションを作ってみたという動画は一時期中高生をにぎわせた有名な動画で、実際に作って飲んだ動画の作成者はゲロジャしたという幻の動画だ。高校までドイツにいたミナは知らなかったけれど、アキ兄が瑞樹の実験を少しでも緩和させようと反面教師的な意味でミナと一緒に見せてたから記憶にミナにとっては新しいと思う。ちなみにアキ兄の行動は無駄だったといっておく。卵焼きから王水を作るような子が、ハイポーショ○ごときでどうにかなるわけがない

 

「でも、あの動画って最後はひどかったじゃない。玲さんだって最後まで見れば、参考にしちゃいけないってわかるんじゃないの?」

「お姉ちゃんの場合は頭が良すぎるから、あの動画を見て体に害がない分量を計算してその通りに作ったんだよね」

 

ただし味は考慮されませんでしたがね

 

「お姉ちゃんにとっては重要性が味より体への影響のほうが大きいんだよ。味見してみたら、確かに不味いのはわかるけど、許容範囲内。体への影響はすごくいいはずだから大丈夫って当時のお姉ちゃんは思ったらしいよ」

「…ちなみに味はどうだったの?」

「看病の期間が3か月伸びた」

「…ウワァ」

 

これは今でも吉井家やおじちゃんの間で語り継がれていて、もしあのおかゆさえなければ、もっと私の戸籍とかいろいろな手続きが楽になったんじゃないかと言われている。

 

「そのあと玲さんはどうしたのよ?」

「なんかうまみ成分とかの研究しだしたけど、根本的な問題点としてはお姉ちゃんの味覚の問題だからあまり変わってないよ」

 

全く困ったちゃんだ、まあそういうちょっとずれたところも可愛いと思える私はもう手遅れなんだろうけど。

 

「なんかウチの周りって、頭が良ければ良いほど常識から外れていく気がするわ」

「激しく同意でござる」

 

それがある種の天才なのかもしれないけれど

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

明久side

 

「吉井家の嫁たちは大変だな、明久」

 

嫁たちってなんだ!たちって!それじゃまるで雪菜だけじゃなくて瑞樹と美波もお嫁さんみたいじゃないか!何言ってんだこのゴリラは!!これが霧島さんという超絶美人の奥さんを持つ者の余裕か!?

 

「嫁たち発言はおいておくとして、美波の意見には賛成だね」

「頭が良いほど~ってやつか?そうだな、俺もそれには同意する」

 

合宿の一件から美春(恋のライバルとして認められた証としてらしい…)と一緒にご飯を食べる機会ができて、初めて一緒に食べたときの彼女の顔を忘れられない。あそこまで恐怖と畏怖に染まる美春は初めて見た

 

「でも霧島さんって料理もすごく上手だし、よくできたお嫁さんじゃない?」

「誰が嫁だ!まだ結婚してねえ!!」

 

まだっていうことは、いずれはするってことか、くそリア充爆発しろ!!

 

「それにな、明久。常識ってやつは料理だけに適用するってもんじゃねえ」

「霧島さんになんかおかしな行動ってあるの?」

「お前たちと遊ぶ約束をしたメールを見られたあと、「明久と浮気?瑞樹と美波がかなしむ…」って言いながら、普段見せないような笑顔でメイド服を着せようとしてくるあいつをお前はどう思う?」

「すごく…おかしいです…」

 

なんてこった!!霧島さんもそんなだったんなんて!そういえば、小さいころ姉さんも僕に女装させようとしてきたし、瑞樹と美波も僕に女装迫ってきたっけ。ていうか、雄二の女装って誰得さ!?

 

「大丈夫、女装なんて身体的には痛くもかゆくもないんだから、あきらめれば何とか慣れるものだよ」

「俺はお前みてぇに落ちぶれちゃいねえ!…というか、明久一ついいか?」

「何さ」

「いやな、お前の姉さんの行動を振り返ってみるとな

1 当時小3の女の子にひとめぼれ

2 そのまま家にお持ち帰り

3 その女の子をおいてアメリカへ留学

4 帰国後、永い時を生きるのを覚悟のうえで、告白。見事嫁ゲット

ってことになるんだが…」

「やめて!僕たち家族が必至で目をそらしてる現実に向き合わないで!」

 

なんてことを言い出すんだこいつは!もう完全に1、2番なんてただの犯罪じゃないか!

 

「まあお互いが幸せそうだし別にとやかく言うつもりもないけどな」

「まあ、一番自覚してるのは姉さん自身だし、ね。家族としては二人がずっと幸せでいることを願うばかりだよ…」

 

こうして僕たちのいつもの日常は続いていく

 

 




いかがでしたでしょうか?
二年ぶりだというのにまさかの、玲さんno出演、プラス登場人物4人のみというブランク見え見え投稿でした

さて、こんな不定期更新ですが、今回出演のなかった玲さんへの質問コーナーをあとがきでやってみようかなと思います。
小3の女の子に一目ぼれしてお持ち帰りからの週三時間睡眠×4年と吸血姫への告白を成功させるという作者から言わせれば超クレイジーサイコレズの偏見に満ちた答えを書いたら面白そうかなと思いました

ではでは、上記の質問や感想など、お待ちしております!


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人生短し、学べよバカ共

二日続けての投稿です!

昨日お伝えした通り、超不定期更新なのでどうなるかはわかりませんが、投稿し続けようと思います

タイトルはこんな感じですが、勉強しないです

ではどぞ!


 

 

「さて二人とも、もう少しで学期末テストです」

 

家族三人で晩御飯を食べていると、突然お姉ちゃんがこんなことを言ってきた。ちなみに、部屋をもう一つ買ったとは言ってもそこまで私たちの生活は変わってなかったりする。せいぜい寝るときぐらいで、それ以外は大体アキ兄の家でゲームとかして暮らしてる感じだ。

 

「そんなことわかってるよ、お姉ちゃん。ただ実際そこまで問題ないでしょ?」

 

そうなのだ、私は自分でもいうのもなんだけど結構成績は良い、全人類の中でも最低スペックを持つアキ兄さんも最近は瑞樹と美波、そして新たに美春も交えた四人で勉強会を開いているおかげで着実にレベルアップはされてきている。今だったらDクラスレベルは固いはずだ。

 

「雪ちゃんはいつものこととして、アキ君もこの頃は成績を上げてきているので、私としてもあまり問題はないと思っています」

「でしょでしょ!?やっと姉さんも僕の努力をわかってくれたようでうれしいよ!」

「ええ、わかっています。着実に上がっている成績と比例するかのように複雑化されているアキ君の周りの女性関係もばっちりと」

 

ぴしりと、アキ兄さんの体が硬直する。すごい瞬き一つ書かずに額から汗がだらだらと流れ出ている。これが冷や汗っていうやつなのかな?見ているこっちとしてはあまりいいものじゃないのは確かだけど

 

「まず、アキ君が瑞樹さんと美波さんをたらしこんで、美春さんが美波さんのことを好きだということに間違いありませんね?」

「ありませーん」

「大ありだーーーーーー!誰が二人をたらしこんだって言うの!?僕は別に二人のことをそんな下心で仲良くなったわけじゃない!」

 

そう、そこが問題なんだ。ミナと瑞樹が兄さんのことを好きなのも、兄さんのお人よしに惹かれたからであって、兄さん自体には、何の下心もなかったっていうのが現実である。それであんなハーレム形成してるんだから、下心あるよりよっぽどたちが悪い。

 

「そして、聞くところによると、美波さんを好きである美春さんも最近はアキ君に対して異性への好意かどうかは置いておき、ある一定の信頼は寄せているらしいのです」

「そだねー」

「ねえ、なんで雪菜はそんな無関心なの!?もうちょっと兄と友達のことを考えてよ!」

 

そういわれてもなー今までの経験上、こういう男女の間をとやかく言っても、あまり良い結果は生まれないってわかってるんだよねー。こういうのは大体、個人個人の問題であって、相談されたら真剣に答えるぐらいでちょうどいいと思うのですよ、私は

 

「姉としてはこんな正式に付き合ってもいないのに三人の女の子たちを侍らしているアキ君を見過ごすわけにはいきません」

「そうだそうだー」

「なので、今回のこの学期末テスト期間内で勉強会と称したお泊り会を行い、アキ君に気持ちを決めてもらおうと思います。」

「なるほど」

 

仮にも教師なのに円協会と称したとか言っちゃてるよこの人確かにお姉ちゃんの言ってることはもっともなきもする。ただアキ兄さんたちの関係は今のままが一番の気がするんだよなー

 

「別に今すぐに誰か一人に告白しなさいとは言いませんし、だれか一人だけに決めなさいとも言いません。」

「やったね、兄さん。家族公認でハーレムが作れるよ!」

「はあ、もう僕にどうしろっていうのさ……」

「今の関係を続けるのなら、それ相応の覚悟を決めなさいということです。こんな私たちから見てもあなたたちの関係はとても複雑で、それでいてもろいものです。ふとしたきっかけであなたたち全員に悪い影響を及ぼすことがあるかもしれません。だからこそ、これからをどうやって行くのかを決めなさい。それが男の責任というものです。」

 

私が言うのもあれだけど、珍しくお姉ちゃんがまじめなことを言ってる。いつもはアキ兄さんに対して女装するようにぐらいしか言わないのに

 

「……よくわかんないけど、頑張ってみるよ。でもさ……」

「なに?兄さん?」

「美春はまたベクトルが違うから置いておくとして、瑞樹と美波は僕なんかに告白されてうれしいのかな……?」

 

この後滅茶苦茶袋叩きにした

 

「というわけで、どこか良い場所無いのかね、雄二君」

 

そんなやり取りがあった翌日、私はわがクラスの代表である雄二に相談してみた。

 

「いや、ちょっと待ちやがれ、雪菜。明久の女関係を助けるのはまだ良いとして、なぜ俺に場所まで聞くんだ?」

「まあ、確かにメインはアキ兄さん達だけど、一応勉強会って名目だし、もうちょっと人呼べる場所ってないかなって思って」

「まあ、確かにいつものどうせ姫路と島田、清水は来るだろうし広いところのほうがいいだろうな」

「でしょ?それにもしうちでやるとしたら、私とお姉ちゃんも入れたら男子1女子5になるじゃん?さすがに兄さんもかわいそうかなと思って、だったらどっか広い場所でみんなでお泊りしながら楽しくできないかなって」

 

雄二も結構まじめに考えてくれている。なんだかんだでアキ兄さんと雄二は仲がいい、お互い一番大事な場面だとすごいコンビネーションを発揮するし、やっぱりもともとの気質が合うんだろう。だからこそ、そんな二人の薄い本がムッツリーニ商会の裏で大人気なんだろうけど

 

「でもそうするとしたら、俺、秀吉、康太も必要だろう?それだと相当広い場所が必要になるが……」

 

「………うちに来ればいい」

 

突然姿を現したのはショコだ。いきなり目の前に現れて内心びっくりしている私だけど、同じ状況の雄二は何の動揺も見せない、やっぱり年季が違うなと思ったら、そんなことはない、足が生まれたての小鹿みたいになっている

 

「いいの、ショコ?」

「………うん、両親は出張でいないし、私もみんなで勉強会してみたい。それに吉井先生がどんなことを教えてくれるのかも興味がある」

 

まあ、私が行くならお姉ちゃんが行くのは決まり切ってるし、お姉ちゃんも何かしら教えるだろうけど……そういえば、お姉ちゃんって何教えるんだろう?学校でも特定の授業をしてるわけじゃないし、まあ多分なんでも教えられるんだろうけど

 

「なら決定だな、翔子の家ならかなりの人数は入るし。俺は康太、明久、秀吉に伝えてくるから、雪菜と翔子はそれぞれクラスの女子達に声かけておいてくれ」

「りょーかーい」

「………雄二、私に無断で雪菜や他の子とお泊りしようとしたことについて話がある。」

「さらば!」

 

雄二が猛ダッシュを決めようとした瞬間に翔子に捕まった。さっき震えてたのはびっくりしたからじゃなくてこれを予期してたからか

 

「まあまあ、ショコも落ち着いてさ。雄二も私と話し終わったら翔子に話に行こうとしたはずだよ?流石に彼女に無断ってことはないよ」

「………雄二本当?」

「あ、ああ。クラスの点数を底上げするためだからと言って、彼女のお前を無視するわけねえだろ」

「………雄二の彼女……うれしい////」

 

うっわ、修羅場から一気に甘々ゾーンに持って行ったよこのバカップル。でもお仕置き道具が見えないで、メイド服しかないあたり、お仕置きじゃなくて色仕掛けでもするつもりだんだろうな……さすが、恋する乙女、可愛いことするな……いや、あれ明らかにショコにしてはサイズが大きすぎる、お仕置きと称して雄二に女装させるつもりだったんだ、全然可愛くない、てか発想がグロすぎる

 

「てゆーか雄二、まだ試験召喚戦争でショコに勝つつもりだったんだ?」

「当たり前だ!男として負けられるわけねえだろ!!」

 

でも彼女に女装迫られてるような奴が勝てるヴィジョンて浮かばないなーと私は一人でこのクラスの行く先を憂いていた

 




いかがでしたでしょうか?

明久たちが正式に付き合うかはわかりませんが、この章で気持ちは伝えると思います。

では、感想や質問などお待ちしております!


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勉強は始めるまでが大切

今回はすごく短いです

みなさんだったら、早く物語を進めて、自分の書きたいところを書きたいって気持ち、わかると思います……思うよね?(/ω・\)チラッ

ではどぞ!


時間はたって今はショコの家の前にいる。雄二が言う通り、本当に大きくて広かった。これなら確かなに何人いても大丈夫そうだ

 

「………お風呂は男女どっちもあるし、それなりに広いからみんなで入っても大丈夫。………あと、寝室は男子と女子、あ私と雄二で分けるようにするから」

「「「「「「「「はーい」」」」」」」」

「おいお前ら!なに自然と受け入れてやがる!?俺と翔子も別々に寝るに決まってるだろ!?」

 

いや、これがまだ正式に付き合ってないならまだその主張を受け入れてもいいんだろうけど、雄二からすでに告っちゃってるし……正直に言おう、のろけに付き合わされても、お決まりのパターンだし、私たちオーディエンス側としてはすでに飽き始めていると

 

「………ここがリビング」

「うわあ!広いキッチンですね!料理がはかどりそうです!」

「いい?二人とも?絶対に瑞樹をキッチンに入れないようにね!」

「「わかってる(わよ)(ますわ)!!」」

「お姉ちゃんもだからね」ギロッ

「せっかく新しいレシピができたのですが………」

 

ろくなもんじゃねえなこりゃあ

 

「………ここが男子の部屋」

「うっわ広い!僕んちのリビングぐらいあるよこれ!」

「ほう、見事なもんじゃの~」

「………写真処理がはかどる…!」

 

「………ここが女子部屋、今回は女子が多いから、二部屋にしておいた」

「代表の部屋ね、何回か来た事あるわ」

「ボクもあるけど、相変わらずきれいだね~☆」

「これ、翔子の小さいころの写真!?すっごい可愛いわね!」

 

どこの部屋も広いのに、全部きれいに掃除されていてすごい。こんなに広いし、家政婦さんとかがいたりするのかな?

 

「………ここが女装部屋、雄二の以外にも明久たちの分も用意しておいた」

「可愛い~!アキ兄さんならこのセーラーとか似合うんじゃない?」

「玲さん!私はこのメイド服を着てほしいです!」

「お姉さま、やはり明久にはウェイトレスものが似合うかと」

「さすが美春、早速ポテンシャルを発揮し始めたわね」

「さすがユキちゃんですね、私ならそこにカーディガンを着せるのもありかと」

「………雄二にはこのチャイナドレスが似合うと思う」

「じゃあムッツリーニ君にはこのランドセルセットかな~?」

「ふ、うちの秀吉は常時女装しているのと同じだから何もいらな……いや、このビキニなんていいんじゃないかしら」

 

「「「「(………)なんでここでのリアクションが一番大きいんだ!?」」」」

 

これが女の性(サガ)というものである。

 

さて何やかんやあって勉強の時間である。予定通り、アキ兄さんはハーレム三人、そしてアイと優子は秀吉とムッツリーニを教えている。AクラスがFクラスに塩を送るようなものだけど、アイはムッツリーニにセクハラをして楽しんでるし、優子は純粋に秀吉の将来を案じてのことだ。………泣ける!!

 

さて、私、ショコ、雄二はというと、お姉ちゃんの特別講座を受けている。考えてみればお姉ちゃんって全く勉強しなくても高校は毎年学年一とってたから、勉強を教えるのは苦手だった。やっぱり人に教えるのは、生徒と同じ以上の努力をした人に限るよね

 

ではお互いの授業風景を見てみよう

 

国語

「ほら、秀吉。はべりを使って文章を作りなさい」

「お昼に食べたチーズケーキはベリーデリシャスでした」

「…あんたのクローゼットの裏にある本の内容をみんなに教えてもいいのよ?」

「な、なぜ姉上がそれを!?」

 

数学

「なんで点Pは動くんだ!じっとしててよ!」

「さすがは、学年最下位ですわね明久!美春はすでに解き終わりましたわ!」

「あ、それ間違えてますよ、美春ちゃん」

「全く二人とも情けないわねウチなんてもうこんなに「証明の問題を解いてください、美波ちゃん」Scheiße!」

 

英語

「なんで、エッチな単語だけはしっかりできてるのかな~?」

「………誤解だ、体の部位も完璧」

 

現代社会

「日本で緑茶を高く売る方法を考えなさい」

「「「(………)明らかに高校レベルを超えてる!」」」

 

科学

「ドラえ○んの花火を発射した時に発生する現象を化学式を用いてできるだけ多く書きなさい」

「なんとなく何を書けばいいのかはわかるんだが……」

「理科苦手なんだよね……」

「………大丈夫、さっきのよりは簡単」

 

世界史

「アレキサンダー大王だっけ?f○teで見たことある!」

「やはり青セ○バーが最高ですわ!あのお姉さまと通ずるぺったんこかんが……ぐへへへえ」

「美春、あとでお話ししましょ?」

「大きくても疲れるだけですよ?」

 

地学

「A国とB国の地理的状況をもとに、C国が最も必要とする軍備とそれがもたらす各国への影響を答えなさい」

「試験召喚戦争にも通じるものがあるからいいが」

「これ地学じゃないよね」

 

こんな感じで進んでいった、アキ兄さんが一番まじめに勉強していてびっくりしました。

 




まさか2000文字いかないとは思いませんでした。

ちなみに、現代社会、科学、地学の問題は某超有名海外大学のテストで使われている問題をアレンジしました。私的には高校のテストより面白いと思います

ではでは、質問や感想をお待ちしてます!


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大事なコト

ども!

復活して三回目の投稿です、大体週に三回程度できたら上出来かなと意識低い系の私は思ってたりします

ではどぞ!


 

 

「お風呂入ろう!」

 

私がいい加減難題に頭を酷使しすぎて、一休みをしたいがために発した言葉に、みんなが一斉にうなずいた。やっぱりみんな疲れてたんだな、と思ってると、二人だけ目に血柱走ってる輩がいる

 

「……美春とお姉ちゃんは別々ね」

「「なぜです(の)!?」」

 

いや、だって明らかに二人とも目がすでに肉食獣のそれだし、明らかに食ってやろうってのがビンビン伝わってくるんだもの。美波も第一級厳戒態勢に入ってるし、というかお姉ちゃんの場合はいつも私の見てるんだから、今日ぐらいは別にいいと思うんだけど

 

「ユキちゃん……」

「なに?お姉ちゃん?」

 

「お風呂入ろう!」

 

私がいい加減難題に頭を酷使しすぎて、一休みをしたいがために発した言葉に、みんなが一斉にうなずいた。やっぱりみんな疲れてたんだな、と思ってると、二人だけ目に血柱走ってる輩がいる

 

「……美春とお姉ちゃんは別々ね」

「「なぜです(の)!?」」

 

「せめて、お願いだから、ユキちゃんたちの残り湯につからせてください」

「美春からもお願いします!」

 

何この変態たちの固い同盟?すっごくきれいな土下座をかましてやがるんですけど?女子だけでなく、男子達、ましてやムッツリーニさえも冷たい視線を送ってるし、血縁のあるアキ兄さんに関しては、これ以上見てられないのかキッチンで一人洗い物をしてる

 

「あのさ、お姉ちゃんは仮にも教師なんだからさ、いくら何でもそれなんかのために土下座は無いんじゃないの?」

「ユキちゃんの残り湯と世間体なんて、比べる余地もありません」

 

なんかすっごいキリッとした目で見つめられた、やばい言ってる事ただのど変態なのに、ちょっとキュンとしちゃった、こんな私も実はかなりの末期患者

 

「はあ、まあわかったから。じゃあ私たちが先に入ってくるから、二人はそこで待機しておくこと、いいね?ほかの女子もそれでいいかな?」

「まあ、美波と雪菜が良いならアタシは別にいいわよ」

「………構わない」

「ウチは構わないけど、美春?玲さんと一緒に覗きなんてしないわよね?ウチ信じてるから」

「も、もちろんですわお姉さま」汗汁ぷしゃー!

「まあ、みんなが良いならいいか。あと、お姉ちゃんは私のハンドタオルに付けてある超小型防水カメラさっさと処分しておいてね?」

「………くっ…!」

「え?何その反応?ノリで言ってみたけどマジなの?あと美春もその手があったか、みたいな顔しないの」

 

この頃自分の恋人が世界有数の変態になっていくのを間近で見ている私の気持ちがみんなにはわかるだろうか?告白してくれた時はあんなにきれいでかっこよかったのにどうしてこうなった、でも考えてみれば、小3の私に欲情してたらしいから元からの性質だったのかもしれない。ハーレムを築いてるアキ兄さんもそうだけど、吉井姉弟の性は爛れてるなあ

 

「もうお姉ちゃんたちに悩むのは時間と脳の無駄だから、さっさと行こうか。」

「アハハ、いつもはラブラブなのに、今日はちょっと冷たいネ?」

「別に、これで美春をお姉ちゃんに任せられるし、私たちは瑞樹とミナに集中できるでしょ?」

「ああ、じゃあこのやり取りはすでに計画済みだったのね?」

「いや、お姉ちゃんのあれは素」

 

ショコ、アイ、優子の三人はすっごい残念な目を私に向けている。全く持って心外だ、その目を向けられるのはお姉ちゃんだけで十分だろうに

 

…………………………………………………………・・………………

 

Yuji side

 

俺たち男子四人は翔子の家の男子風呂に入っている。相変わらずでっかい風呂だ、何で金持ちってやつはそろいもそろってでっかい家に住みたがるもんかね?しかし、考えてみると今の俺たちの状態は男4人に対して、女子8人という周りから見ればなんともうらやましいものだろう、………まずいな、FFF団などにこんなことが知れたら秀吉を除く俺たち男子組は次の朝日を拝めなくなっちまう。まあいい、みんなそれくらいのことは分かってるだろうし、だれも言いふらしたりしねえだろ、今はそんなことより明久のことだ

 

「おい、明久、お前あの三人のことはどう思ってるんだ?」

 

まあこいつのことだから、ないがしろにする気は全くないとは思うが、あまり深く考えてないような気もするんだよな

 

「…僕も正直、自分でもよくわかってないんだ」

「ほう?つまり明久おぬしは何も考えずに三人ものおなごを侍らしていると」

「………うらやましい!!………憎らしい!!」ドクドク

 

秀吉にしては随分と棘のある言い方だな、あと康太、この広い風呂掃除するの大変なんだから鼻血流すのは止めろ

 

「ち、違うよ!僕だって三人のことは大事にしたいって思ってるし、何だったら将来の責任を果たす覚悟だってできてる!」

「へえ?随分かっけーこと言うじゃねーか、なら何がわかんねぇんだ?」

「………なんでみんなが僕なんかのことを好きになってくれてるのか、かな」

 

なるほどな、さすがに超鈍感な明久もあいつらからの好意を気付いていても、その理由がわからないと

 

「僕はね、姉さんにいいところを全部持っていかれてるんだよ。姉さんは昔からなんでもできた、勉強と運動は全部いつもトップだし、小さいころから男子女子構わず誰からもモテた。家事は全くと言って程できなかったけど……そんな姉さんをずっと見てたら僕なんかのどこが良いのか全然わからない」

「じゃがおぬしにもいいところはたくさんあるじゃろ?料理は誰もが認めるほど美味いし、家事だって完璧じゃ。確かに、玲殿よりできることは少ないかもしれぬが、おぬしだってたくさんの美徳を持ってるはずじゃ」

「………そう、成績だって前より格段に良くなってる」

 

いや、たぶんこの馬鹿が求めてるのはそんなものじゃない

 

「そんな家事とか料理なんてどうでもいいんだよ!今僕が欲しいのは姉さんみたいに何でもできる力なんだ!!確かに勉強だって三人に手伝ってもらって前よりは良くなったけど、あの姉さんと比べると塵にすらならない!どんなに三人のことを大事にしたいと思っても、将来を一緒に過ごしたいと思っていても、僕には彼女たちを幸せにする力なんて何一つ持ってない!」

 

やっぱりな、こいつには全くわかってないんだろう、こいつ自身の魅力、そしてあいつら三人がこの馬鹿のどこが好きなのかを。小さいころから絶対的な壁を見せつけられて自分が全くもって無力なんだと感じているんだろう。そんなこと俺は知らんが今は取り敢えず、あの三人の分を肩代わりしてぶん殴っておこう

 

「だから僕は………いったいな!クソ雄二!何するんだ!」

「うるせえ、馬鹿野郎。お前このことをあの三人に聞かれてたこんなもんじゃ済まねえぞ?」

「あの優しい三人が殴るわけないだろ?」

 

こいつちょっと前に清水に殺されそうになってなかったか?まあこいつの脳内HDじゃ三日前の記憶をとどめておくのが精いっぱいか

 

「そうだ、あの三人は確かに優しい、だがな、だからこそ自分が好きな男が自分自身を卑下してることに怒らねえわけがねえだろうが!」

「な、なに言ってんだよ!じゃあ雄二はなんで彼女たちが僕と一緒にいてくれてるのかを知ってるのかよ!!?」

「大体わかってるが、絶対に教えてやんねえ。教えるのはあいつらの役目だからな。ただな、これだけは言える、あいつらはもしお前が玲さんみたいに何でもできたり、金やコネをたくさん持ってるからと言って、お前のことを好きになったりしねえ。なぜなら今のお前はさっき自分で言った通り何の力も持ってないが、今のお前をあいつらは好きだからだ」

「そ、それは………」

「お前は小さいころから玲さんと雪菜のことを見てたはずだ、雪菜は金や能力を持ってる玲さんのことを好きになったのか?違うだろ?あいつは玲さんの中にある何かを見てあの人のことを好きになったはずだ。今みたいな玲さんになったのだってあの人自身が雪菜に出会って、あいつを幸せにするために地獄みたいな四年間を過ごしたはずだ」

 

まあそのせいでしばらくの間、二人の関係は最悪だったが。全く持ってこの姉弟は世話が焼ける

 

「だ、だけどどうやったら彼女たちを幸せにできるってのさ!」

「うじうじ悩んでねえであいつらのために頑張るしかねえだろうが!幸いお前のすぐ近くには玲さんっていう最高のお手本があるんだ。てかな、俺の知ってる吉井明久っていう大バカ野郎は誰かのためだったらつらいことでも平気でやって抜けるやったぞ!!いい加減目覚ましやがれ!!」ドガッ!

 

やっべえ、ついかっとなって顔面殴りつけちまった、明久のやつ倒れて頭ぶつけて気絶しちまってる………やっちまった、目覚まさせるつもりが眠りにつかせちまった。おい止めろそこのムッツリと常時女装男子、そんな目で俺を見るな

 

「おい、どうするのじゃ雄二よ、明久のやつ全裸で気絶しておるぞ」

「………見事な正拳上段突き」

「しゃあねえ、二人ともこいつ運ぶの手伝ってくれ。着替えるところに置いとけばあとは何とかするだろう」

 

まあ一応風邪ひかないように体は拭いといてやるか、あとは俺が殴ったことをばれねえようにしねえとな、あの三人に殺されちまう

 




いかがでしたでしょうか?

こんな作品を書いている私ですが、明るい話より暗い話を書くほうが好きだったりします。この前、序盤が重いという感想をいただいたんですが、しょうがないですね、重い話かくの大好きなんですもん。できることなら、シリアスばっかり書いていたいんですが、やっぱりハッピーエンドがあってこそのシリアスだと思うんですよね。序盤の雪菜とかどうせシリアス過ぎたらコメディしかやらないのに、何このシリアスモード、マジウケルーwwwって思いながら書いてましたし

まあそんな私個人の趣味は置いときまして、感想や質問コーナーの質問などお待ちしてまーす!


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ボクのコト、キミのコト

最新話です!

この四人のことは次でひと段落つく予定です

ではどぞ!


「瑞樹とミナはアキ兄さんののことどう思ってるの?」

 

てへ、お風呂に入って早々みんなのききたい事聞いちゃったぜ~やっぱり恋っていうのは当事者と相談される方どっちも直球勝負が一番だよね~

 

「ゆ、雪菜ちゃん!?そんな、明久君のことどう思ってるかだなんてそんな………」

「そ、そうよ!ユキ!!恥ずかしいじゃない!」

 

あ、はーい。ごちそうさまでーす。全く、少しスイッチ入っただけで暴走するような恋する乙女1000%なのに、アキ兄さんがいないとなんでこんなに恥ずかしがっちゃうかな、まあ素直になんないよりかはずっとましなんだろうけど

 

「まあ、でもそうよね。美波たちはお互いのことどう思ってるのかしら?」

「ボクも知りたいな~仲のいい三人が一人の男の子を好きな状態なんてドラマやアニメでしか見たことないよ?」

「……きになる」

 

さて、女三人で姦しいといいますが、六人集まるとどうなるでしょう?正解は、やかましい、です

 

「ウチとしては仲良くこのまま4人で一緒にいたいと思ってるんだけど……」

「私だってそうです!明久君は私たちのことをみんな大切にしてくれますし、私も美波ちゃんと美春ちゃんとは一緒にいたいです!」

「でもさ、アキ兄さんに一番に好かれたいとか兄さんのことを独り占めしたいとは思わないの?」

 

私だったら、お姉ちゃんと一緒にいるときに誰かが隣でお姉ちゃんと仲良く話してるのなんて想像するだけでも絶対にやだ。やっぱりお姉ちゃんには私のことしか見てほしくないし、私のことを一番愛してほしい。

 

「それは、確かに思ってたわよ、ただアキの場合は、ウチ達をちゃんと平等に思ってくれてるってわかってるから」

「私はみんなを笑顔にできる明久君を好きになったんです、それに明久君と同じぐらい、美波ちゃんと美春ちゃんのことも大好きなんです」

 

……よくわからない。これは私の考えが子供だからなんだろうか、お姉ちゃんだったらどう思うだろう。たぶんお姉ちゃんだったら、泣きながら「ユキちゃんが良いならいいですよ」と言って私がほかの人も好きになるのを許してくれるだろう。でも絶対にお姉ちゃんの心の中では許容できないと確信できる。これはうぬぼれとかじゃなくて、お姉ちゃんの今までの行動を見てきた私だからこそわかることだ。お姉ちゃんは私に対してはすごく甘い、ほかに対して厳しいのに比例して、尋常じゃないほど私を甘やかしてくれる。お姉ちゃんは自分い一番厳しいから、私の言うことだったら自分が嫌でも私のためだったら何でも受け入れちゃう。

………そうか、お姉ちゃんとこの四人は似てるんだ。みんながみんな自分の気持ちとお互いの気持ちを妥協しあってるんだ。たぶんお姉ちゃんとみんなの違いは周りにほかの人がいるか、一人だけかってこと。周り同じぐらい大切な人がいるから、お互いの気持ちを理解して尊重できてるんだ。そう見ると私たちの関係はほとんど依存みたいなものなんだろう、お互いが一番愛してる人たちで、お互いのことしか見てない、二人の間だけで完結しようとしてる状態なんだ。まあ、それでも良いのかもしれない。だってそれを自覚してるかしてないかだけで、全く違うだろうから

 

「でもね、また違う子が明久君のことを好きになったらどうするの?」

「そうだねー一年ちょっとで三人の女の子をこんなに惚れさせちゃってるんだもん、まだまだこれ先もっとモテるようになっちゃうかも」

「………雄二ももっとモテモテに……心配」

 

ショコ、大丈夫。雄二のことを好きになるのは未来永劫ショコだけだから

 

「ウチ達にその子の気持ちを止める権利はないけれど……」

「明久君には私たち三人の気持ちを受け止めた責任は取ってほしいですね……」

 

あ、ちょっと二人の目のハイライトが消えかかってきた。この一件はもうこれでお開きにしよう、大丈夫、なんとなくだけどこの四人だったらうまくやっていける気がする。私とお姉ちゃんだったらなんでも力になるし

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

 

Akira side

 

ユキちゃんとお風呂入れませんでした……確かに毎晩お互いの裸は見ていますが、こういう違う場面や場所だとまた違う趣があるものですのに……皆さんに見られるのが恥ずかしかったのでしょうか?夏休みになったらどこか良い旅館でも探してみましょうか

さて、ひとまずそのことは置いといて隣にいる美春さんのことですね。あの合宿での一件以来、私を見るたび少し怯えているところが見受けられるので、未来の義姉としてはやはりそれを払拭したいものです

 

「ねえ美春さん?」

「はっはい!なんでしょう!?」

「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。それよりもアキ君のことは好きですか」

「………は?」

 

やはり、少し唐突過ぎたでしょうか。やっぱり年齢が離れているとどうしても気持ちがわからなくなってしまうときがありますね、小さいころはアキ君に女装させようとすると本気で嫌がっていましたし。すごく可愛いいと思って良かれと思ってやったのですが

 

「いえ、あんなに敵視してたアキ君と、今はこんなに仲良くしてくれているので何かきっかけでもあったのかと思いまして」

「……嫌では無いですの?」

「何がですか?」

「あなたの最愛の方である雪菜さんにあんなことを言った挙句、弟である明久を傷つけようとし、今はその明久と仲良くさせてもらっている美春をです」

「そうですね、確かにあの時は私も感情的にはなり過ぎたと思っていますが、」

「……」

「私個人としてはあなたのことをとても好ましく思っています」

「え?」

 

確かに、あんな罵詈雑言を言われた人に好ましく思っていると言われても信じられないとは思いますが、事実です

 

「私とあなたはとても似ているのですよ」

「美春と先生がですの?」

「玲で構いませんよ。おそらく、私と美春さんの最大の違いといえば、こういっては何ですが、思いが届いたかまだ届いてないかだけだと思います」

「……でも美春はDクラスで、頭もよくありませんし」

「そういうことではありません、そこらへんはアキ君と似てますね。私たちのような人間は、まず人の話を聞きません。自分の決めたことを誰の意見も聞かずに自分勝手に進めてしまいます」

「うっ……」

「そして大体空回りしてしまいます。大抵のことは要領よくこなせたりするのに、一番大事なことはうまくいきません」

「……はい…」

「そして、少し視野を広げてみると私たちがやってしまったことを突き付けられます。どうしてこうしなかったんだと、もっとうまくできたはずだと自問自答します」

「……」

「今あなたが置かれている状況はそのようなものでしょう。そして私がユキちゃんと恋人になれたのは、めぐりあわせが奇跡的にうまくいったからとしか言いようがありません。先ほどのあなたへの答えになりますが、私があなたを好ましく思っているのは私に似ているからです。こんなこと言っていますが、今は結構自分のことは好きなんですよ?ユキちゃんが私のことを好きと言ってくれましたら」

「美春が……玲さんと似ている…」

 

さて、美春さんの質問に答えたので次は私の番です

 

「では改めて聞きます、あなたはアキ君のどこが好きですか?」

「……底抜けに優しくて、明るいところです」

 

ずばりと私の求める答えを言ってくれました。やはり、この子と私は似ていますね

 

「でも、あなたにはまだためらいか何かがありますね?」

「……」

「教えてもらえますか?」

「み、美春は……」

「美春さんは?」

 

「美春はお姉さまのことを本当に好きだったのでしょうか?」

 

 

「……少なくとも私からは本気で好きのように見えましたが?」

「では、今の美春の気持ちはなんですの!?何で美春はお姉さまと明久に対して同じ気持ちを持ってるんですの!?」

 

つまりは、美春さんは美波さんとアキ君に対しての気持ちがわからなくなってきていると。そんなの、答えは決まっています

 

「それは、あなたが二人のことを同じくらい好きだからです」

「美春は!ずっと女性が恋愛の対象でした!それで良いと思ってました!それなのに!明久と仲良くなってからは明久に対してもこんな感情を持ってしまっています!これじゃあまるで美春の今までの気持ちは全部ただの思い込みみたいじゃないですか!」

 

間違えました。この子は自分の気持ちをわからないわけではなかった、ただ認めたくないのです。自分の美波さん、そしてアキ君に対する気持ちが偽物だってことを。………そんなことあるはずないのに

 

「大丈夫です、あなたの気持ちは本物です」

「……え?」

「あなたはただ、美波さんとアキ君をどっちも大好きなだけなんです」

「で、でも!そんなの」

「アキ君なんて、あなたと瑞樹さん、美波さんの三人の子たちのことを平等に大好きなんですよ?そんな節操なしに比べたら、女性は美波さん、男性はアキ君を好きと分けられるあなたのほうがずっと健全だと私は思います」

 

アキ君にも同じことを言ってあげましょう、そして四人目からはさすがに許しませんよと

 

「それにね、美春さん。私はあなたがアキ君を一番支えてあげられると思うのです」

「ど、どういう意味ですか?」

「アキ君は確かにあなたが言った通り明るくて皆さんのことを笑顔にできる子です。しかし、あの子の内心には昔からの私に対するコンプレックスがあります。先ほどあなたが言ったみたいに。アキ君は小さいころからよく私と比べられてきました。おそらく今も自分には三人のことを幸せにする力が無いと思っているし、そんな自分のことを好きになってくれるわけがないと心の底では思っているはずです」

「……そんなこと!」

「だからこそ、私はあなたにアキ君のことを前に押してほしいのですよ。最初から彼のことを好きだった二人と違って、一度は本気でアキ君のことを嫌ったあなただからこそ、あの子に伝えられるはずですから」

「………はいっ!頑張りますの!」

 

これからこの四人にはたくさん大変なことが起きるでしょう、でも私は必ず助けます。未来のこの子たちはユキちゃんと同じ、私の義妹なんですから

 




いかがでしたでしょうか?

やっぱり、あれですね。男女の恋愛を書くのって筆が重いです。もともとこの作品を書きだす前は明久×秀吉が好きだったんですよね………男の娘、大好物です
なんか真逆なものを書いてる感じもしますが、別に現実で男女の恋愛なんていつでも見かけるのに、何でわざわざ書くんじゃーってことです。だからこそこの四人もこんなにめんどくさい設定なんですけど

ではでは、感想や各キャラクターや、私自身に対する質問などをお待ちしてます!


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We=(I+I+I+I+I)e

最新話です!

一応、勉強会の最終話なので、数式っぽいタイトルにしてみました。ちなみに、とあるグループのとある局からヒントをもらっています。作者はこのグループが大好きなので、もしこのグループかな?と思った方がいたら、ぜひ感想などでお伝えください!

では前回の後書きで書いた通り明久のハーレムが出来上がります!

ではどぞ!


「言うの忘れてたが、さっき明久が風呂でのぼせてな、運んで脱衣所のところに放置してある。誰か行ってやってくれねぇか?」

 

アキ兄さんが服を着ているのかも分からないのに、それは無いでしょ……そう言うのは男子の役目だと思うけど、と思ったら瑞樹、ミナ、美春の参院が一斉に男子の浴室に向かっていった。たぶんアキ兄さんのことが心配で行ったんだろうけど、少しは考えて行動しませんかね?裸のままのアキ兄さんを見たら三人とも顔真っ赤にして倒れちゃう気がするけど大丈夫かな?

 

「一応タオルはかけておいたから大丈夫だろ」

「いや、あのアキ兄さんのフラグ回収能力を持ってしたら簡単にToLoveる発生しちゃうよ?」

「まあいいんじゃねえか?いい加減俺もこんなじれったい恋愛ストーリー見るのに飽きてきたしな、簡単なきっかけですぐにでもくっつくだろ」

 

何年間もすれ違いまくってたバカップル(ブーメラン)が何を言ってるんだか、全く、これだから自分のことを棚に上げて物言う奴は……(超絶ブーメラン)

 

「本当に俺たちの周りにはろくな恋愛がねぇ……「「「きゃああああああ!!」」」何か起きたな、面白そうだし覗いてみるか」

「………雄二、やめて。四人ともかわいそう」

「ヘイヘイ、じゃあゆっくりと軽い夜食でも作って待ちますかねえ」

 

ショコのナイスセーブで夜食を作ることにした。幸い瑞樹がいないし、最低限死人が出るようなものはできないだろう

 

・………………………………・

Akihisa side

 

いててて、雄二の奴、本気で僕のコト殴りやがったな……でも、あいつには今回大切なコト教えてもらったし、許してやるか……風邪ひかないように体も拭いてくれてることだし…そこまで来たら下着ぐらいはかせてくれてもよかったのに……いや、秀吉ならともかく僕が雄二の下着をはかせるなんて想像したら……ヴゥエやっぱりこのままで良かったか。しょうがない、早く着替えてみんなのところにもどr……「アキ!大丈夫!?のぼせて倒れたって坂本が言ってたんだけ…ど…?」

 

「………」ダラダラ

「「「………////」」」

 

あ、やばい、逆ToLoveる発生しちゃった。社会的に僕終わっちゃった……

 

「「「きゃああああああ!!」」」

「お願いだからドアしめてええええ!?」

 

前言撤回、今後一生雄二は許さない。

 

 

 

 

「……落ち着いた?」

「「「はい……」」」

 

どうやら三人とも落ち着いてくれたようだ、僕自身も今さっき落ち着いたばっかりだけど、見た方と見られた方、どっちのほうがダメージが大きいだろう?やっぱり女の子の方が見られた場合でも見た場合でもどっちでも大きいかも

 

「そ、そのアキ、もう大丈夫なの?坂本からのぼせて倒れたって聞いたけど」

「のぼせた?別にのぼせてはいないけど……」

「でもあのゴリラは……あ、明久!顔痣になってるじゃないですか!?まさか殴られたんですの!?」

 

ぐっ……好きな女の子たちに殴られて気絶したなんて言えない……情けなさすぎる…

 

「あの野郎!金○ひねりつぶしてやりますわ!」

「体全体の関節外してやるわよ!」

「坂本君の夕食だけ私が作ります!」

(やだ……三人ともかっこいい)きゅん

 

僕の周りの女性陣はみんな頼りがいがありすぎる……というか瑞樹、自分の料理の腕(と言っていいのかわからない何か)をやっと自覚してくれたんだね……僕たちの説得がやっと実を結んだことに涙が止まらないよ

 

「いや、良いよ。僕が情けなさ過ぎたことが原因だし、雄二は大事な事を教えてくれたから」

「大事な事ですか?」

 

そうだ、男として僕が言わなきゃいけないんだ。三人の女の子を好きになっちゃった情けないこの僕が唯一できることを

 

「瑞樹、美波、美春、僕はあなた達のことが好きです。誰が一番とかじゃなくて、三人のことを一番愛してます。こんな僕でも、一緒にいてくれるなら、一生幸せにするので付き合ってください」

「「「………」」」

 

沈黙が長い。こんなに長く感じるのは姉さんが雪菜をおいて出て行ったあとの二人しかいない空間にいたとき以来かも。やっぱりひどい男だと思われてるかな?それでも三人と一緒にいたい。この三人のうちだれか一人が誰かと仲良くしてたり手をつないだりしてるところを想像するだけでも苦しくなる。一人だけでも僕にはもったいないってことは分かってる。それでも、どんなに情けない奴だと言われても、僕は三人と一緒にいたい

 

「……ウチ達を幸せにしたら、アキの幸せはどうなるのよ?」

「三人と一緒にいることが僕の幸せだよ」

「私たちを幸せにするなんて、すっごい疲れちゃいますよ?私、すっごいわがままです、いつか二人に嫉妬しちゃうかもしれません」

「……なんでもするさ、三人を幸せにするなら。僕にできることなんてたかが知れてるけど」

「違います!明久は何もわかってません!」

 

突然美春が叫ぶ。何でこの子はこんなに怒ってくれるんだろう、三人を好きになった僕が悪いのに

 

「明久はそのままでいいんです!美春達が好きになった明久は、ただのバカで優しくて明るい、いつもの明久なんです!無理して美春達を幸せにしようとしなくていいんです!美春達を幸せにする方法なんて、ただ明久と一緒にご飯食べて、学校に通って、おしゃべりして、たまにどこかにお出かけするだけで十分なんです!坂本雄二みたいに頭がキレたり、霧島さんみたいに学年一位を取ったり、ましてや玲さんみたいな完璧超人になったりしなくていいんです!」

「そうです!それに、私たち三人のことを好きだからって何ですか!不誠実でもなんでもありません!だって私たち三人と明久君のことを好きです!みんなのことを好きなあなたのことが好きなんです!いい加減気付いてください!!これからも一生そのままのあなたでいてください!私たち全員を幸せにするのに無理な努力はいりません!」

「二人の言う通りよ!生活だってウチ達がいるじゃない!アキだけが頑張る必要ないの!みんなが協力していけば少し頑張るだけでなんとかなるわよ!だから一人で抱え込まないで!ウチ達を頼ってよ!ウチ達三人が幸せになっても、アキの楽しそうないつもの明るい顔が見れないなら何の意味もない!」

 

三人とも、この僕を好きだって言ってくれる。ずっと姉さんと比べられてた。姉さんがいなくなったらすぐ隣には雪菜がいた。二人ともなんでもできて、こんな人たちが周りにいるのに何で僕はこんなんなんだろうってずっと思ってきた。そんな僕でも好きでいてくれて、一生隣にいてくれて、一緒に頑張ってくれるなら、僕が言うことはただ一つ

 

「三人とも、ありがとう。四人で幸せになろう。一生隣にいてください!!」

 

難しいことなんて何も言えない。僕にできるのは、素直に自分の気持ちを彼女たちに伝えることだけ

 

「もちろんです!やっと気持ちが通じたんですから、今まで以上に甘えますからね!」

「これ以上ないくらい幸せにしてやるんだから、覚悟しなさい!!」

「明久のダメなところいいところも全部受け止めます!」

 

僕たちの関係はこれまでとあまり変わらないだろう。だってお互いが今のみんなのことを好きなんだから。幸せになろう、みんなと一緒に世界で一番に幸せになろう。こんなかわいい彼女が三人もいて幸せなわけがないんだから、誰かに幸せを分けられるぐらい幸せになってやる

 

「…それはともかく、ファーストキスは誰とするのよ?」

「…・・・へ?」

「そうですよね、やっぱり初めてって大事だと思います」

 

そ、そんなの全く考えてなかった!どうしよう、いろいろと疲れちゃって頭が働かない。あ、いつものことか

 

「いきなりいうのもアキにはきついだろうし、ここはほっぺにみんなでキスでいいんじゃない?」

「仕方ありませんわね、美春はお姉さまの案に賛成ですの」

「わ、わかりました!」

 

どうしよう、僕の意見はなんもなしに決まっちゃった。でもこんな状態も僕が起こしたことだし、受け入れよう。あとでみんなが納得できる答えを探さないと

 

「じゃあ、いくわよ。いっせいの・・・・・・」

 

・・・・・・なんで美春の顔がこんなに近いんだろう

 

チュッ

 

ほっぺの両側にやわらかいものを感じたのと同時に、自分の唇に同じ感触を感じた。も、もしかして・・・!!

 

「み、美春――――!あんたやりやがったわね!?」

「早い者勝ちですわお姉さま!どうですか?今美春とキスすれば、明久との関節ファーストキスもできますわよ?」

「う~美春ちゃんずるいですー」

「あ、あはははは・・・・・」

 

どうしよう、今さっき世界で一番幸せになるって決めたけど、今の瞬間より幸せになれる自信がない

 




明久はヒロイン(確信)

いかがでしたでしょうか?次からはまた雪菜と玲さんがメインの話になります。今回なんて玲さんのセリフゼロでしたからね、もう限界です

皆さんが作品を書くときってどうしてるんでしょうかね?私はすっごい寝つきが悪い体質なので、ベッドで横になって眠りに入るまでの間に妄想して、文字を打ってるときに付け加えていく感じなんですが、みなさんの書き方も聞いてみたいものです

ではでは、後書きが長くなりましたが、感想や各キャラクターまたは作者自身への質問などお待ちしております!!


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If it could be….

一週間ぶりです

これから三話、シリアスになります

もっとも書きたかったパートベスト3の一つです!

ではどぞ!


「あ、玲さん!」

「………」

 

初めてお姉ちゃんのことを名前で呼んでみた、やばい、すっごい恥ずかしい。一瞬で顔が赤くなるのがわかる。人のことを名前で呼ぶだけでこんなに緊張するなんて生まれて初めてだ

 

「ど、どうしたんですか?ユキちゃん、そんないきなり私のことを名前で呼んだりして」

「あ、あまり深い意味はないけど、その……こ、恋人になったんだし、お姉ちゃんじゃなくて、下の名前で呼んでみたいと思って……」

「なるほど……確かにそうですね。でも玲さんだとちょっと他人行儀な気もするし、ほかのユキちゃんのお友達も玲さんと呼んでいるので、いっそのこと呼び捨てなんてどうでしょう?」

「ふぇ!?」

 

よ、呼び捨てだと……?さっきまでさん付けでも恥ずかしすぎたのに、いきなりのレベルアップはきつすぎるんじゃないでしょうかね……?

 

「呼んでもらえませんか?」

「あ、玲?」

「~~~~~!!!」

 

名前を呼んだ瞬間に抱きしめられた。毎晩抱かれてるからいつものことだけど、いつになっても慣れない、けれどいつまでたっても慣れたくないとも思える

 

「うれしすぎて思わず抱きしめちゃいました、良いものですね、恋人に名前呼ばれるって」

「そ、そう?喜んでもらえるなら良かったかな」

「では私もあなたのことを呼び捨てにしてもよろしいですか?」

 

ま、まあそうなりますよねーまあ、私は?アキ兄さんとかミナとかからも下の名前で呼び捨てだし?全然平気だけど?

 

「もちろんいいよ、うれしい」

「では……雪菜」

「~~~////」

 

無理でした、全然耐えられませんでした。具体的に言うと今ちょっと視界がおぼつかないぐらいに頭が沸騰中です。そんないきなりキメ顔で凛々しく言われたら、もう足に力が入りません。本当こんな些細なことに玲に惚れてるんだなって自覚しちゃう

 

「ゆ、雪菜!?大丈夫ですか?」

「う、うん、大丈夫……少し動揺しちゃっただけだから」

 

そんなこんなで日々は続いて行っています

 

…………………………

 

「そういえば、そろそろあの日ですよね?」

「うん……そうだね……今年はお父さんとお母さんたちに報告することたくさんできちゃった」

 

あの日というのは私一人を残した吸血鬼がこの世から消された日、真昼間、私たちの能力が限定される唯一の時間を使って、一人の神父が村にやってきて、みんなを殺した日。今でも思う、もしあの日あいつが来なくて、私たち全員が無事であのまま暮らせていたらどうなっていたのかと、もしかしたら今私の隣にいる玲と全く出会うことなく生きてきたかもしれないし、やっぱり運命か何かで、どこかで出会えてるのかもしれないって。最低限言えるのはお父さんたちが生きていた方が確実に幸せだってことだけ

 

「雪菜、震えてますよ、大丈夫ですか」

「うん、ちょっとあの時のコト思い出しちゃっただけ」

「大丈夫です、あいつは今とある教会の地下牢に幽閉されています。もう一生会うことはありません」

 

そう、その犯人はすぐに捕まえられた。最高司教が吸血鬼に対する宣言を行う直前の犯行で、その宣言を行った瞬間にあいつへの罪と刑罰は決定されて、今は終身刑のはずだ。玲が密にその最高司教と連絡を取り合っているおかげで私は安心して生活できている

 

「そうだね、一回二人で行こうか。お義父さんたちはまだアメリカから帰れなさそうだし。二人が帰ってきたころにまた家族で行こう」

「ええ、では明日にでも」

 

…………………………………

 

そんなこんなで次の日、私たちはかつて村のあった山奥へと来ていた。あのころ住んでいた人たちは私を含めて約100人程度、とても小さい村でみんなが家族みたいなものだった。まあ全世界に百人しかいない吸血鬼だったしね、村全体が一つの家と言ってよかったのかもしれない

 

「あれ、今年はお花置いてないんだね」

「そうですね、毎年この時期に来るとちょうど人数分が飾られていますが。今年は早めに来ましたし、もしかしたら今度来るときにはあるかもしれませんよ?しかし本当に知り合いなどはいなかったんですか?」

「うん、いなかったよ。基本的に私たちは能力ある分、弱点も相当多いから人間と同じ生活をするのは難しいから、人の都会に行くことなんてないし、食料だって基本パートナーの血があれば十二分だし、何か特別なものを食べたければ山の中の野菜や川の魚とかで良かったから」

「だから、はじめて会って一緒に暮らし始めたときに漫画やドラマみたいにタイムスリップしたい人のようなリアクション取ってましたよね」

「や、やめてよ今更……恥ずかしい」

 

そう、実は私みたいのは特別なのだ。あの時いた最高齢のおじいちゃんは日にちょっと当たったら、たちまち片腕が灰になったし、川に落ちたらすぐに死んじゃうと言ってた。そんなんだから、人間とは一切交流もせず、電気などはなかった。長い人だと1000年以上生きてる人もたくさんいたし、別に今更便利にする必要性も感じなかったらしい。だから、玲と出会うまでテレビや車の存在なんて知らなかった。ちなみに子供が生まれるごとにそういう弱点に態勢はついてきて、私の場合は能力が半分以下ぐらいに抑えられるようになったけど、お母さんたちは使えなくなったから、あの日みんな殺されてしまった

 

「ねえ、みんな、やっと私たち結ばれたよ?女同士だけどウェディングドレスも着れたんだ、みんなにも見せたかったな。お父さんは絶対に嫁に行かせないとか言ってたけど、ごめんね。やっぱり玲のことが好きなんだ。お父さんもお母さんに出会った時も、私みたいにいろいろ悩んで、すれ違いもあって結ばれたのかな?お母さんの結婚した時の姿もきれいだろうな……そういえばね、アキ兄さん3人も彼女いるんだよ?おかしいでしょ?吉井家の血を引く人って、男女問わず女の子にモテちゃうみたい。………会いたいなぁ……会いたいよ、もっとみんなで暮らしたかった、お母さんのご飯食べたかった、玲のことみんなに紹介したかった、吉井家の人たちに会ってほしかった、みんなで一緒にご飯食べたりしたかったのに…どうしてこうなっちゃったのかな?私たち何も悪いことしてないのにね、ただ吸血鬼だからって理由だけでみんな殺されちゃったのかな?」

 

Prrrr.prrr

 

突然場違いな電話の音が聞こえる、おかしいな、こんな山奥電波が通ってるわけがないのに、そう思ってると玲が普通のよりちょっと大きめの携帯を取り出した。スマホでもないみたいだ

 

「……緊急用の電話です、世界のどこにいてもつながる特別性なんですが……ごめんなさい、雪菜、ちょっと外します。……司教様からですね」

「話聞いてもいい?」

「構いませんが……Hello?」

「アキラ大変だ!あいつが地下牢から脱獄した」

「あいつ?もしかして、あの人ですか?」

「そうだ!いつもと同じように厳重に警備していたのだが、突然牢から消えたのだ!約束は守ったという手紙を残して!」

「約束?何のことでしょう?」

「わからん!だが気を付けろ!あいつの目的は必ず君たちだ!」

 

玲が電話を切ると、森の中から音が聞こえる、そうあの時もこんな音だった。みんなの足音とは違う、初めて聞いたこの音、違和感しかない音だったけど、今はそれと一緒にあの時のトラウマも蘇らせられる

 

「久しぶりだなぁ化け物、やっと貴様をあいつらのもとに連れて行ってやれる」

 

そう、この男だ。こいつが私の家族を皆殺しにした。私なんかよりよっぽど悪魔に近い聖職者

 

「なんで今になって現れた!このクソ神父!」

 




いかがでしたでしょうか?
ちなみに、神父ですが声、口調、容姿すべてHELLSINGのアンデルセン神父だと思っていただければいいかと、思います

あと、雪菜ですが、Fateのアイリスフィールとイリヤスフィールを合わせたものと思ってください、別にロリではないんです、おっぱいだってBはあります。美波より大きいんです。でも大きいわけではないんです、そこが良い

では、いつもと同じように、評価や各キャラクターもしくは作者への質問などお待ちしてます!


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合理的矛盾

最新話です!

本当に戦闘描写とかって難しいですよね!これを書くのが好きな人とかっているのでしょうか?

ではどぞ!


ある日その男は現れた。人間がどんなに探そうと見つからないはずの山奥に突如異様な神父服を着て現れた。突然の来訪に皆驚いたが、最高齢の村長が日よけのための傘を持ちながらその男のもとへ行った。

 

「何用だ、人間?ここはお主らが簡単に入れる場所では無い」

「貴様らが吸血鬼だな?」

「ああ、そうだ。君たちとは違うただの生き物だよ」

「それを聞いて安心した。化け物を殺すなとは聖典も書かれていないからな」

 

言葉を言い切るや否や、男は突然村長の傘を奪い、村長は灰と消えた。その光景を見たほかの吸血鬼達も一斉に神父を叩き潰そうと襲い掛かる。しかし、今は雲一つない青空が広がる真昼間。彼らの能力が使えるはずもなく、恐ろしいほどの力を持ったその神父にただ灰にされるだけ

 

彼らの腕が飛んでいく。彼らの頭がつぶれていく。足がちぎれていく。目が、内臓が、骨が、心臓が、忌々しい光を浴びて消えていく。

 

彼ら一人一人のための墓などない、全て灰となり消えたのだから

 

・……………………………

 

「なんでお前がここにいるんだクソ神父!!」

 

5年ぶりに見たその顔、あの時と何も変わってない。こいつの顔を見ただけであの時の光景が目に浮かんでくる。そして、全てが終わって目を開けたとき何もかもが消えたときの喪失感と孤独感に襲われる。体が震えて力が入らなくなると同時にいつも感じている暖かさに包まれた

 

「大丈夫です、雪菜。落ち着いて」

「……ありがとう、玲」

 

あんなに震えていたのに、もう治っちゃった。やっぱり玲はすごい、玲さえいれば私は生きていける。だからお願い、貴女だけは私の前から消えないで

 

「女のパートナーをみつけたか……同性同士とは、やはり俺に殺されたいと見える」

「ならあの時私のことも殺しておけばよかったでしょ!」

「ふん……確かにその通りだがな、子供を殺すのは心が痛むと言えばいいか?」

「あんなに殺しておいて何をほざいてるのよ!この殺人鬼が!」

 

私があいつのことを殴りに行こうと力を込めると、玲が道をふさぐ

 

「雪菜、貴女では分が悪すぎます。私に任せてください」

「玲!でももし玲が負けちゃったら私耐えられないよ」

「大丈夫です、あの時も言ったでしょ?私を信じてと。悪者が私が倒してあげます」

 

彼女が私に首元を近づける。そして私はその首に牙を突き立てる。これは儀式だ。日々彼女の血を吸い続け私の命を保ち、彼女を私と同じ存在にさせていく儀式。まだ十分の一しか吸血鬼化はしないけれど、遠い未来に玲も完全な吸血鬼になるだろう

 

「けがわらしい物を見せおって、いい加減殺させてくれないかね?」

「雪菜の敵は徹底的に叩き潰します」

 

神父が玲に向かってくるのと同時に玲が口を開けた

 

「あなたはすでに負けているのですよ」

「………なに?」

「文月学園の教師には一つの特権があります。それは、試験召喚をするためのフィールドを各担当の教科に応じて発生させるためのものです。ちなみに、以前までは出現させる場所は学園内にのみ制限されていたのですが、学園長の努力により、どこでもできる様になりました」

「貴様、何が言いたい?」

「言ったでしょ?すでに負けていると。アウェイクン」

 

一面に不可視のドーム状のものが展開される、学校で見慣れた試験召喚フィールドだ。そして玲は担当科目は無く、召喚できるのは総合得点の召喚獣

 

吉井玲 10000点

 

相変わらずおかしな数字だ、そしてあの召喚獣の能力は

 

「生徒でもなく、正式な教師でもない私にはもともと戦争に参加する資格は例外を除きありません。この召喚獣の目的はほかにあります」

「……なんだ?」

「雪菜に害を与える者への制裁です。能力の名はJudgement、この私の私による雪菜のための法典に従い、あなたへの罰を執行します。もちろん今回は死刑です」

「ふん……俺も文月学園については調べたが、その召喚獣にしか攻撃できんのだろう?生身の俺に何かすることなど……ウグッ!?」

 

突然現れたギロチンに拘束され、神父が初めて苦しそうな顔をする

 

「私たち教職員は雑用を効率的にこなすため、召喚獣が物体や第三者へ触れることができるようになっています。そして、私の召喚獣は能力を生身の人間へと使うこともできるのですよ」

「こ、この悪魔に魂を売ったあばずれが!」

「言うことかいてあばずれとは、体を許したのは雪菜だけなのですが。あと悪魔に魂なんて売ってはいません。ただ心と身体を雪菜にささげているだけです」

 

多分この神父が言いたいことはそうじゃない。

 

「さて、あなたは竹下教頭のように孤児院を経営していますね?子供たちの数は約600だとか。大したものです。今は投獄中なので、直属の部下に経営を任せているはずですが。ああ、嘘は意味ないですよ?明確な資料もありますし、何より雪菜に血を吸ってもらったおかげで体内の血の動きで嘘をついているかどうかわかりますから」

「あいつらに何をするつもりだ」

「そうですね、あなたの目の前でその子たちを殺しましょう」

 

……え?

 

「なっ……」

「何を驚いているのです?当然でしょう、雪菜は目の前で家族をあなたに殺されているのです、同じ苦しみを味わってもらうのは当然でしょう?もちろん6年の利子付きで返していただかないと。そうですね、600人すべて違う方法で殺していきましょう。一人目は右目をくりぬいて、次は左目、次の子は片耳を引きちぎり、一人は内臓を、足を、骨を、脳を、体のありとあらゆるモノをちぎり、切り裂き、抜き、600のパーツがそろったら一つの人間の形にしてあなたにプレゼントしましょう。もちろんすべての解体ショーはあなたに見てもらいますよ?」

「ふざけるな!この悪魔め!!あいつらには全く罪はないだろう!」

「雪菜の家族にも罪などなかったのですよ」

 

そういうと、玲は私のほうに向かって歩き、私を軽く抱きしめた。その顔は今さっきあんなことを言ったとは思えないほどやさしくて、体はいつもと同じように温かかった

 

「あ、玲……さっきの本気?」

「さっき言ったのは最悪のケースです。私だって600人もましてや子供なんて殺したくありません、ただね、雪菜、私はあなたの意志に従います」

「……え?」

「雪菜が望めば、どんな人材、食物、武器、動物、薬品なんでも世界から取り揃えます。必要なものはすべて私が持ってきます。ただそれを使うのはあなたなんです。いいですか、雪菜。残念ながら私はこのことについては当事者ではありません。このことを清算できるのは私でも、罪を犯したあの人でもなく、被害者の中で唯一生き残った貴女しかいないのです。」

「どうすればいいの?どうすれば後悔しないの?教えてよ!」

「このような大きな決断は必ず後悔します、彼を殺すなら、殺さなければよかった、殺さ中たら、やっぱり殺しておけばよかったと思うときが必ず来ます。多分許せないでしょうし、許してもいけないのです。貴女が決めなさい。どんなことだとしても私は貴女の意志を尊重し、貴女と共にあり続けます」

 

そういうと玲は私から離れた。私が決めなきゃいけない、何が最善で正しいのかなんて何一つわからないけど、それでも私が決めなくちゃいけない。でも、決める前に聞きたいことがある

 

「ねえ」

「……何だ?」

「なんで、私の家族を殺したの?」

「貴様らが吸血鬼だからだ」

 

それだけ?それだけで私の家族はこいつに殺されたの?

 

「お前たちには人を一瞬のうちに全滅させられる力が一人ひとりにある。それだけで殺す理由になりえるだろう」

「私たちがそんなことするはずない!私たちはこんな力誰一人いらなかった!普通の人間になって、みんなと同じように日光や流水を怖がらずに生きていきたかった!こんな長すぎる寿命なんていらない!誰一人簡単に人を殺せる力なんて欲しくなかった!使う気なんてひとかけらもなかったんだ!」

「黙れ!!」

 

思わず彼の大声にひるんでしまう、こんな一つ間違えばすぐに死ぬ場面でも何の恐怖のそぶりも見せない

 

「口では何とでもいえる、しかし貴様ら百人のうち一人でもふと人間を滅ぼそうと思ったらどうなる?貴様にはわからないだろうな、俺たちが寝ている間に次々と人が死んでいき、二度と自分も目を開けなくなるかもしれないという恐怖!ああ、確かに貴様らは善良な生き物なのだろう、誰も傷つけることはしないだろう。しかし!お前たちは世界を滅ぼす力を生まれながらに持っているのだ!どんなに優しくても、どんなに謙虚でも、どんなに人間が好きでも!お前らはその力を持っている!言うなれば存在が罪であり、人類の敵なのだ!そいつらを殺さない理由を探す方が難しい!!」

 

こいつの言っていることが正しいなんて思わない、ただ、こいつにも明確な自分の意志があって、誰にも命令されることなく、ただ自分の正義に基づいて行動したんだ。なら私だって自分の気持ちを伝える。これが正しいとか、後悔しないなんて全然わからない。だけどここで何もしないわけにはいかない。なら、私の答えは―――

 




戦闘描写あると思った?ほうとうが苦手な戦闘描写書くと思った?ねぇねぇ?

ということで、いつもと同じように、感想や評価、その他各キャラクター又は作者への質問など募集中です!


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To be proud of myself

最新話です!

これでこのパートは終わりですね、たぶん!後日談があるかどうかです

ではどぞ!


-六年前-

「あ~くっそいてー!死ねよこのクソ神父、死んで地獄に落ちて、お前の信じてる神様とやらに会うこともなく消えて無くなれ、この屑が」

「お前たちの様な化け物にも痛覚があるのだな、こんな長く生きてるとそんなもの麻痺してるものだと思ったが」

「長らくケガなんてしてなかったから、100年ぶりか?てかその化け物を殺しまくってるお前はいったい何なんだ?英雄にでもなったつもりかよ」

「そんなものになれるわけないだろ。いいところがただの殺人鬼だ。しかし、よくそこまで冷静に話せるものだな、お前以外、妻を含めた全員を俺が殺したのに」

「あいつが死んだら、俺もあと少しでお前が手を下さずとも死んじまうからかな、怒りを通り越したっていうのか?なんかふと冷静になっちまった。それにまだ全員殺してないぞ、俺たちの娘がいるからな」

「全くだ、殺し損ねた。まああの程度いつでも殺せるが」

「けっ、ならあいつが寿命で死ねるまで待っていてやくれませんかねぇ?」

「できぬ相談だ、ここで見逃してはお前たちを殺した理由が見つからないではないか」

「……なら、頼む、あいつが最愛の人を見つけるまでは待ってくれないか?」

「……なんだと?」

「俺もどれくらい生きてるのか忘れるくらいは十分生きたし、妻も見つけられた。正直ここで死んでも特に嫌だとは思わねえんだ。そりゃあ、やっとできた娘だし?あいつの成長をずっと見守ってやりたかったっていう気持ちはあるが、こんな状態じゃそれもかなわないからな。だから、頼むあいつに人生を全うしてくれるというような奴が現れるまであいつを殺さないでくれ、誰かに愛され、愛することがどれだけ素晴らしいのかをちゃんとあいつが知れるまで殺すな!」

「ふん、それを知った後すぐ殺してもいいとは、お前も酷い奴だな」

「俺たちの、この村の子供をなめるなよ、まだ50も生きていない小僧が。あいつは必ずお前の想像を抜くような子に育つ、必ずお前に打ち勝つさ」

「……いいだろう、俺とて子供を殺したいとは思わないからな。だが、あの子が俺に牙を向けたときは俺がこの手で殺す」

「はっ!やれるもんならやってみろ、大量殺人者、俺たちの娘はお前みてぇな奴に負けねえよ」

(生き残れよ、雪菜。頼むから生きてくれ。昔の俺みたいにどっかで好きな人に出会って、恋をして、結ばれるんだ。俺たちみたいにたくさん苦しむだろう、悩むだろうさ。ただちょっと時間が過ぎればそれもまた良かったと思えるから。だから生きるんだ、雪菜。お前だったらあの大馬鹿野郎にだって勝てるし、俺たちがいなくても幸せになれる。……ああ、だけど、お前を嫁にするとかいう奴出てきたらあの世からでも呪っちまうかも、そこは許してくれよな)

 

とある神父の目の前で一人の吸血鬼が灰となって消えた。もはやこの村には誰もいない、あるのはただむなしく揺れる草の音だけだった

 

 

「ねえ、クソ神父」

「なんだ、化け物」

「あんた、もともと殺されるつもりで来たんでしょ?」

 

彼は何も答えない、ただ私の考えは間違ってないと思う。だってそうじゃないと私と玲が一緒にいるところなんて狙わない、玲がいたら、対人間戦を極めた玲のほうが勝つに決まってるから、こいつはオカルト専門のはずだし。

 

「まあ殺されてもいいとは思っていた。お前を殺せればこの世から化け物を絶滅させられるし、俺が殺されれば全世界からお前らは敵とみなされいつか殺されるだろうからな」

「本当に性根が腐ってるんだね、歪んでるよ」

「ふん、歪んでなければこんなに殺して正気でいれるわけがないだろう」

 

なんだ、自覚あったのか。なら話が簡単で助かる

 

「私はあんたを殺さない」

「……」

「殺してやらない、絶対に人間たちの敵になってあげない、お前の言う化け物なんかに絶対になってやるもんか!私が、お前に殺された家族やみんなが化け物なんかじゃなくて、人間と同じ、優しくて誰かを愛することができて、誰かを傷つけることをしないってことを証明し続けてやる。そして、お前は一生苦しむんだ。お前がやってきたのはただの殺人だったんだって、人類を救うとかそんな大それたことじゃなく、ただ自分はたくさんの人を殺した殺人犯なんだってことを自覚して、一生苦しむんだ。」

 

何の言葉を発さない男を無視して私は話し続ける

 

「そしてあんたはこのお墓の前で土下座して謝るんだ!自分がしたことは間違いなんだって!誰一人救えず、ただただ人を殺し続けていただけだって心の底から私たちに謝罪するんだ!私は絶対にお前を許さない!だからこそお前の望むことなんて一切してやらない!」

「お前は……殺したくないのか?」

 

何を言ってるの、そんなわけ……

 

「そんなわけないでしょ!できることならこの手で、みんなにしたようにお前の体を引きちぎって、殺してやりたいよ!!そうすれば、少しはすっきりして、堂々と人間たちの敵になれて、私たちの好きな人しか生きていない世界が作れるかもしれない!お前たちみたいに、私に死んでほしいと思ってる私の敵がいなくなって、もっと幸せに生きられるかもしれない!でもそれじゃダメなんだ!誰もがみんな家族とかがいて、大切な人がいて、それをお前に目の前で奪われた私がお前と一緒のことをしちゃダメなんだよ!!そして、お前は経営してる孤児院の子たちを育てて、幸せにするんだ!みんなが立派に育ったとき、自分のやってきたことを思い返してみろ!その後は自分で償い方を見つけるんだ!お前が殺してきた数より何倍も、何十倍も、何百倍もの人を幸せにしていくんだ!こんなに人を不幸にできて、誰一人幸せにできませんとか言わせねえからな!!!」

 

一息で言い切ると、過呼吸気味になり、頭に酸素が行かなくなって、ふらつきそうになるのを玲が受け止めてくれる

 

「ありがとう、玲」

「よく頑張りました、雪菜。よくその決断をしてくれました、私は貴女のことを誇りに思います」

 

玲がこんなことを言ってくれる、でも本当にこれで良かったのかな、もしかしたらもっといい方法があったんじゃないかな、そう思ってしまう

 

「大丈夫です、雪菜。そうですね……もしこれが何か裏目に出て後悔したら」

「……したら?」

「その時は、私がこうやってギューっと抱きしめて雪菜が泣き止むまでずっと一緒にいてあげます。」

「な、泣いてないもん!」

 

そ、そりゃあ確かに今玲の服はちょっとぬれちゃってるけど、それは別に私が泣いてたからとかじゃないし!全然違うし!

 

「おい、いい加減そんな見苦しいものを私に見せるな。同性同士の絡みを見せられるなんて何という拷問だ」

「よくそんなギロチンに拘束された滑稽な格好で軽口をたたけますね、私なら羞恥で死んでしまいそうですが」

 

いや、たぶん玲に羞恥心の概念は存在しない、言わないけど

 

「しかし、これはいったいなんだ?どんだけ力を込めてもびくともしないのだが」

「もともと、最低でもゴリラ以上の力を持つ召喚獣を拘束するためのものですし、私の点数なら、おそらくは地球上の人間すべてで外そうとしてもできないでしょうね」

「いつから文月学園は、学校の皮をかぶった兵器開発施設になったのだ?」

 

それは私も思う、FFF団とか下手な軍隊よりも利統率力あるし、どっかの精鋭部隊と武器の開発所みたいにはなってるかも

 

「そういえば、去年まで定期的にあった花はあなたが送ったものではないですか?」

「は?そんなわけないでしょ」

「ああ、まあ俺の代理だがな」

 

な、なんで?こいつが少しでも罪悪感を感じてるっていうの?

 

「罪悪感などは無い、ただ死んだものにはなんでもある程度敬意を表すだけだ」

「それ、殺した本人が言うことじゃないよ」

「それを言われると何も言えないがな、それに約束のこともある」

 

そういえば、最高司教が言ってたっけ、手紙で約束は守ったって言ってたと

 

「お前の父親との約束だ。お前とその愛するものが結ばれるまでは殺すなと、人と恋して愛し愛される喜びを知るまでは殺してやるなと死ぬ間際に言われてはな」

「お父さんが」

「自分の娘は必ず俺に打ち勝つとも言ってたな、全くこんなことを言ってくるとは、何も打つ手は無くなった、完全に俺の負けだ。しかも結ばれた相手が女とは、全くもって忌々しい、やはりあの時殺しておくべきだった」

「残念でした、お前を少しでもイラつかせられただけでも十分だよ」

「ああ、本当に俺に喧嘩を売ってくる、子供とは本当に忌々しい」

「孤児院なんてやってるのに?」

「元々は司教からの命令だったのだ、しかし…そうだな、お前を切ろうとしたとき、あいつらの顔が浮かんで、一瞬手を止めてしまった。こんな大罪人の俺に無邪気な顔を向けてくるあいつらが浮かんで来たら、殺すことなどできなかった………」

 

これまで代理の人が持ってきてくれた花をこの神父が持ってきていない理由はただ一つ。懺悔や粛罪の意味を持つ花は何一つない、なぜならそれらは直接言葉で伝えなくてはいけないから、ただそれだけ

 




時折、雪菜の口が悪いのはお父さんの影響です、いや、まあ今回の雪菜はずっと口悪いし、結構内心で毒づいてますけど、そこはご愛敬で

今回のお花のシーン、当初は
お墓に添えられていた花の名は○○、花言葉は粛罪
みたいな感じにやりたかったのですが、調べてみたら本文に書いてあるように無いんですね、初めて知りました

ではでは、いつものように、感想、評価、作者やキャラクターへの感想などをお待ちしてます!


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