浮遊城でも俺の青春ラブコメはまちがっている。 (空奏葉)
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〜SAO アインクラッド編 〜
1話 〜死の遊戯の始まりの〜


どうも空奏葉です。
初めての作品で、誤字や原作設定とそれてるなどのミスもあると思いますが。どうか温かく見守ってください。

それでは本文どうぞ


真新しいくピカピカのナーヴギアを頭にかぶる。

高校生には高価であるこの本体を買えたのも、スカラシップという名の錬金術のおかげだ。

 

SAOが公式に始まるまでの間に設定を決めておいた。これも、始まったらすぐにしたいという期待からなるものだろう。

ちなみに、俺のプレイヤーネームは『ハチマン』だ。

正直、本名はどうなの?っと思ったがこの方人生にて同じ名前に遭遇したことないため、まあかぶらんだろと判断した。

 

そろそろはじめるとするか...

 

「リンク スタート」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

視界が真っ白になり、思わずビクッとなってしまった。

僅かすると視界が広がる。西洋風の街並みで、すでに多くのプレイヤーがそこら中を歩いている。ほとんどのプレイヤーやすでに、フレンドリーに周りの人たちと会話に交流を深めていっている。

SAO持ってるやつは皆んなオタクでコミュ障だと思っていた俺の心は早くも砕かれた。

 

落ち着け比企谷八幡、俺は孤高エリートぼっちだ全く気にする必要なんてないだろう....だろ?

 

心の整理をつけ、もう一度周りを見渡す。

ゲームとは思えない再現度に興奮するのは必然だろう。

 

さっさと武器を買いに行くか。

 

緊張して他のプレイヤーに話しかけれないので、それっぽい店をしらみつぶしに巡っていくしかないのだ。

 

武器どーしようかな? 正直、両手剣とか両手斧のような超アタックタイプというのは、あまり好まない俺としては、やはり隙の少ない奴がいいだろう。ここは無難に片手剣を選択した。危険からのリターン精神を重んじる俺としては盾は必須だろうと判断し、残り少ないコルを使い盾を購入した。

 

せっかくのSAOだ、はやくモンスターと戦ってみたい。

そう思うといてもたってもいられなくなり。近くの広場に走っていった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

広場には数十名のプレイヤーが狩りをしていた。近くにいは、二人のプレイヤーがなにやらしている。やや赤毛の方が、股間を抑えてうずくまっている。ご苦労様です。

 

そんな事をおもっていると目の前に青いイノシシが現れた。Mobだ。

突進してきたので慌てて躱し説明書を思い出す。

確かソードスキル発動は初動のモーションが大切だったよな。

右手で剣を持ち軽く構える。肘を上げ剣の先を相手に向ける。すると....

 

シュゥイィーーン!!

 

剣が光出した。そのまま体が操られているかのように、Mobに向かって剣を突き出し突進していく。

 

パァンリィーンという、音を立て消滅していくMob

 

なるほど、これは楽しいな。

 

初めてする、狩りの感覚にはまってしまっていた。

気づけばもう、夜の夕飯時だ。レベルは4にまで上がった。

 

さて、ログアウトするか。 あれ?

 

ログアウトするためにウィンドを出したが、どーいう訳かログアウトボタンがないのだ。

周りを見ると先ほどのバンダナさんも慌てている。

初日からミスは会社からしたら痛いだろうな...

 

時間もそこまでない訳ではないから焦る事はないが少し心配になる。すると、今度は自らの体が光出した。

 

えっ?えっ?なんだよこれ?

 

どうやら転送されたらしく、最初にいた、始まりの街におそらくプレイヤー全員が集合している。

 

なにが起こっているんだ?

 

この時はまだ、これからデスゲームが始まるとは思いもしなかった。

 

 

 

 




1話は短くなってしまいました。
次回からはもっと長くしたいと心のがけます...

感想等もお待ちしています。


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設定

どうも空奏葉です。
今回は、設定を書きたいと思います。


ハチマン 使用武器:片手剣 盾

 

現在のレベル:4

スキルスロット:隠蔽、索敵

 

群がることを好きとしない孤高のソロプレイヤー

現実世界の妹小町と同じ部活に所属している雪ノ下と由比ヶ浜の所に早く帰りたいと決心し攻略を目指す。

元中二病患者ということもあり、プレイヤーの中ではやめに心の世界をつけ行動に移ったステータスは俊敏と反応速度を重点的に振っている

 

キリト 使用武器:片手剣

 

現在のレベル:5

 

スキルスロット:索敵 武器防御

 

元βテスターでその中でも有数のプレイヤースキルを持っている。基本的にはステータスは筋力と反応速度に振っている。現実では、pcの操作技術が高い

 

アスナ 使用武器:細剣

現実のレベル:3

 

スキルスロット:不明

 

現実にいる兄が持っているSAOを使いこの世界に入った。

クリアできないの自暴自棄になりフィールドで何日もMobと戦い気絶しかけたところをフードを被ったプレイヤーに助けられた。ステータスは俊敏と命中率に振っている。

 

アルゴ 使用武器: 短剣

 

現在のレベル:不明

 

スキルスロット:軽業 聞き耳

 

元βテスターで非常に信頼性の高い情報屋。頬に鼠のようなペイントがあることから「鼠のアルゴ」と呼ばれている。ことあるごとにハチマンたちに優良な情報をチラつかせて情報料を貰っていく。

秘密を知れば口止め料もいただく。

 

ユキノ 使用武器: 曲刀

 

現在のレベル:4

 

スキルスロット: 早業 ???

 

奉仕部の一員、姉の陽乃に勧められてSAOをし閉じこれられる。彼女の持つ類稀なる才能によって、βテスター顔負けのプレイヤースキルを持つ。

八幡のに対して罵倒するが、信頼している。

八幡がSAOにいることはまだ知らない

 

クライン 使用武器: 曲刀

 

現在のレベル:3

 

スキルスロット:不明

 

兄貴肌な性格でソロで行動するキリトやハチマンを心配する。現実でのフレンドと、ともに行動する。

 

 

とまあ、設定はこんな感じです。基本的にはアニメ沿いで進めていきたいですが、オリジナル展開もいくつか入れたいと思っています。設定でアスナがフードのプレイヤーに助けられたと書いていますが、このシーンはカットしています。すいません。

ハチマンの八幡らしさを出していきたいなと思っていますが、やはり難しいですね、ヒロインは未定ですが、キリトとアスナはくっつきません、はい

だからといってハチマンとアスナがくっつくとも限りません。そこらへんはまだあやふやで今後もっとかためていきたいと思います。

それでは、ここらへんで。




早く次作を書きたいと思います

感想等待ってます


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2話 〜森の中でも、まちがっている〜

2話になります。
キリトと始めて共に行動します。
プログレッシブの話もします。


ふと何か気配を感じだ空を見上げると、空は真っ赤に染まっていた、そこにはフードを被った巨大な人?がいる。

 

「私の世界へようこそ、私は茅場明彦このゲームのゲームマスターだ」

 

そして、茅場は続けてこの世界のルールを説明していく。

どうやらこの世界でHPが全損したら現実の身体に高圧電流が流れるらしい。そしてこのアインクラッドの最上階の100層まで行くとクリアだと言う。

この場にいる全員の顔が絶望に染まる。

多くの人達が茅場に批判の言葉を浴びせたり、悲鳴をあげて泣いている人もいた。

 

「それでは最後に私からのプレゼントだ」

 

確認するとどうやらアイテムストレージに手鏡が収納されている。オブジェクト化すると自分の顔が映る他のプレイヤーも同じようにしている。............!?

 

そこには俺の顔が映っている。正確にはアバターの顔ではなく、現実世界での俺の顔だ。

 

「それでは健闘を祈る」

 

その言葉を最後に茅場は消える。

誰もまだ頭の整理がつかないのか言葉を発しない。

しかし、すぐに皆んな泣き出し喚き叫びだす。

 

こんな状態でどうすればいいんだよ。

 

βテスターでない俺は正直土地勘がほとんどないため動き出せない。

ふと、視界の端に何かが通るのを見た。この状況のなかで動ける奴が存在するのだ。俺は彼らをこっそりとつける。

路地裏のような所に中性的な顔立ちの奴とバンダナを付けた奴いる。さっきのバンダナさんか?

どうやら中性的な方が説得させようとはなしているようだ。しばらくして、中性的な奴は申し訳なさそうな顔をしながら走っていく。

 

あいつβテスターか?

 

仮にβテスターなら都合がいい。ついていけば高確率で次の村やらうまいクエストとかに巡り会えるだろう。

少し姑息かもしれんが、尾行させてもらおう。

俺は隠蔽を使用し後ろから後を追うのだった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

しばらくすると村に着いたどうやらここが目的地らしい。するといきなりβテスターさんは振り向いた。

俺はとっさに隠れる 気づかれたか?

βテスターは険しい顔をしながら話はじめる

 

「さっきからついてきてるのは分かっている。どうゆうつもりかわからないが早くでてこいよ」

 

バレてたのかよ、うそ〜俺の隠蔽が見破られたのかよ。

常時かかってると思っていたのに。

意を決して物陰から出てき弁明をする。

 

「悪かった決してやましい気持ちがあったわけではないんだ。ほらあれだ、俺さ初心者だから...そのお前元βテスターだろ多分 だからさほら色々と教えてもらいたいなーとかなんとか」

 

OK完璧な言い訳だ超やましい気持ちがありましたごめんなさい。だが仕方がないだろう、ここで、ついていったらうまいクエストとさガッポガッポだしMobが出てきたら任せれるしとは、言えないのは当然である。

 

「そうか、ならちょうど今からクエストを受けようと思っているんだ。結構使える片手剣がGETできるんだよ。

あぁ、俺の名前は『キリト』よろしくな。」

 

爽やかだすごく爽やかだこの人。こいつぼっちかもという、俺のぼっちセンサーはあてにならんな。こいつ絶対友達沢山いるだろ。かっこいいし。 ッチ

 

「あぁ、よろしくお願いします俺はハチマンだ。」

 

「敬語はやめてくれよ、そっちの方が多分歳上だろ?

じゃあさっそくいこうか、そこの民家でクエスト受けれるから」

 

こうして俺たち2人はクエストを受けた後共に森に入っていった。

今回のクエストは森にいる花付きのリトルペネントを倒してドロップするリトルペネントの胚珠をGETすることだ。

しかしまあこれが出ない出ない全然出る気配がしない。

途中でコペルというβテスターも参加したがそれでも見つからない。

それから30分ほどするとようやく花付きが出た、その頃俺はレベル7になっていた。

同時に実付きも出ていたのでコペルに相手をしてもらう。

 

「ごめん」

 

振り返るとそこには実付きにソードスキルを放つコペルの姿があった...

 

バァァーーン!!

 

実が割れ視界が煙によって失われる。

視界が晴れた時すでに遅かった。周りには30体以上のリトルペネントが俺たちを囲っていた。コペルの姿はない...

 

クソッ もっと警戒するべきだった。このデスゲームでは、こんなやつが出てきてもおかしくないはずだ。

 

「ハチマン、今は倒すことに集中しよう。半分任せてもいいか。」

 

「あぁ....分かった。」

 

俺は突き技の レイジスパイク を放ち。怯ませた後、

すぐさま シャープネイル の三連撃で一体倒す。

気が付けば後ろから一体が酸を飛ばしてきた。スキルの反動で動けなかったので、そのまま背中に被弾する。

「クッ...」

ソードスキルの少ない俺はこの2つで戦うしかない。

一回目と同じ要領で2体3体と倒していく。

酸に気をつけながら戦っているので、なかなか終わらない。

そんな俺の気を知らずに3体同時に酸を吐いてきた。

盾で防げたがそろそろ耐久値がきつくなってきた。防護服も耐久値がやばい。

もっと早く倒すんだ!!

 

5体6体7体、同時にスキルを当てていき数を減らしていく。

リトルペネントのつるによって飛ばされ木に衝突する。

その反動でスタンしてしまう。

やべーなこれは動けねぇ....

残りのリトルペネントが近づいてくる僅かな時間が俺の寿命か...

「させるかぁーウォーー」

キリトが走りながら レイジスパイク を発動しダメージを与え自らにターゲットを向けさせる。

馬鹿野郎それじゃ、お前が...

俺は重い体を立たせ、背中を向けているMobの急所を抉る。

「ウオァーーーーー!!」

 

パァンリィーンパァンリィーンパァンリィーン

 

はあ、はあ、あと、5体...

 

「ハチマン!!残りも終わらせるぞ。」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

はあぁ〜ぁ、やっと終わった。

大量に出てきたリトルペネントは、20分ほどで全て始末に成功した。

 

「ハチマン......これ」

 

そこには、ポーチが落ちていた。おそらくコペルのものだろう。きっと、隠れたつもりだったんだろうが見つかって殺されてしまったのだろう。

自業自得といえばそうなのだが、少しでも一緒にいた奴の死というのは、なんともいえない気分だった...

 

クエストは終わり アニールブレード という片手剣を手にする。さっきの戦いで消耗していたのですぐに取り替えステータスも振り分ける。

 

「キリト...俺はもう疲れた、近くに宿屋があるなら教えてくれ、ここでお別れだ。」

 

「そうか...分かった。ここでお別れだな宿屋はこの道をまっすぐ進めてば確かいい部屋のある宿屋があるはずだ....なあ、ハチマン フレンド登録しとこうぜ。俺はまた、ハチマンに会いたいんだ。」

 

「分かった。」

 

フレンド登録を終わらせ、俺は宿屋を目指して歩き始める。

 

やはり俺はゲームの中でもまちがっているのだろう。

 

 

 




やっと、書けました。
これからも、頑張ります。

感想等待ってます。


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3話 〜第1層攻略会議に参加することに意義がある〜

どうも、空奏葉です。
話の中で出てくる街の名前やスキルの名前は原作と同じのもあれば、オリジナルの名前もあります。統一性が、なくてすいません。

本文どうぞー


目が覚めるとそこには知らない天井がある。

やっぱり夢じゃないのか...

デスゲーム開始から約1ヶ月が経った。

現在まだ一層だ、死者は2000人ほどに達している。

あれ以来、キリトとも連絡を取っていない。

 

宿屋から出ると仮想世界とは思えない太陽の眩しさに目を細める。

 

あ〜最近、パサパサしたパンしか食ってないな。

定食屋的なところに行っても正直微妙だ。

 

すると目の前が急に暗転する。

 

ふぇ〜なにも見えないよ〜

 

「ニャハハ、だーれダ?」

 

はい、暗転の理由が分かりました。

 

「おい、アルゴ全然クイズじゃないから、お前以外そんなことしないから。」

 

バレたかっと手を離し一歩下がるのは、情報屋のアルゴだ。顔には鼠を思わすペイントがされている。こいつとはまあ訳あって知り合ってしまったのだ。

 

「なあ、毎度毎度楽しいのこの行為?」

 

「楽しいヨ、だって、くっつく度に頬染めてるハチは本当に見てておもしろいしネ。」

 

本当に性悪猫 いや 性悪鼠だ。毎度毎度背中に柔らかい感触が伝わる俺の気持ちにもなってほしい。

当の本人は全く気にしてなさそうだが。

 

「はあ〜、まあいい、今日は何の用だ?」

 

アルゴは思い出したかのように話しだす。

なんで、わすれてるんだよ。

 

「実はナ、近頃、攻略会議が行われるらしいんだヨ。もちろん参加するよナ。」

 

う〜ん、正直参加しなくてもいいのではないだろうか。

 

「まあ、参加しなかった秘密ばらしちゃうけどナ。」

「もちろん参加するぜ。当たり前だろう?

参加することに意義があるんだぜ」

 

「そーかそれは良かっタ、場所は迷宮区に接するトローラルっていう町だ正午にあるから遅れるなヨ。」

 

本当にこいつは・・・

 

俺の秘密というのは、まだアルゴと知り合ったばかりの頃、ちょうどSAO開始から1週間。俺は小町のことを考えすぎて、つい涙を流してしまったのだ。そこを見事に記録結晶で抑えられた。ハチマンミステイク

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜〜トローラル〜〜

 

攻略会議場は、石の階段と中心には演説場のようなステージがある。会議場にはすでに30人ほどのプレイヤーが座っていた。

 

へぇ〜こんな危険な事に自らに参加する奴が結構いるんだな。

ステージに一人の髪の青い男が上がる。

 

「それじゃあ、今から攻略会議を始める。俺の名前は ディアベル 気持ち的に騎士(ナイト)やってます。」

 

客席から談笑が聞こえる。確かSAOにジョブシステムはないよな?

 

「俺たちは昨日、迷宮区でボスの部屋を見つけた。ここまでくるのに結構かかったが、まず一層をクリアして始まりの街にいる人たちにいつかはこのデスゲームからクリアできると希望を持たせる。それがトッププレイヤーの義務だと思う。そうだろう?」

 

周りはウオァーと叫ぶ

 

「それじゃあはじめに6人でパーティを組んでく....」

「ちょい待たんかー」

 

ん?声の方を見るとそこには、モヤっとボールな頭した男が階段を二段飛ばしで降りてくる。

 

「わいは キバオウ っていうもんや、パーティ組む前にや、この中にここにおるもんに侘びいれなあかんもんがおるやろ!!」

 

「それは元βテスターのことかい?」

ディアベルはやはりかというように言う。

 

「そーや、ベーターどもはこのゲームが始まったらすぐにうまい狩場やクエストやらに行って初心者たちを放ったらかしや、ここでアイテムと金を剥がな命預けれへんし、預かれん」

 

 

 

はあ? なにこいつ? 自らの醜態をこんなステージの真ん中で晒しにきたのか?

こいつ用は、ベーターに手取り足取り手伝ってくれなきゃなんにもできません。って公開的に言ってるだけだ。だが...

 

そうだよな...そーだそーだ....

 

客席からはチラホラと賛同の声が聞こえる。

こいつらもきっと、始まったばかりの時はベーターに置いて行かれたと恨んだのだろう。

 

これはまずいな...仮にここにいるベーターが身包みを剥いだとしたら、確実にこなボス攻略は失敗する。それほどまでにベーターの腕と情報は大切なのだ。なら俺はどうする必要がある........

 

「発言いいか?俺はとあるソロプレイヤーだ、キバオウお前の発言は明らかにおかしい。このデスゲームで周りに気を配れるやつはどれだけいると思う?自分の命よりも他人の命を大切にするやつが何人いると思う?お前はベーターに自分自身のことより私の命を助けてくださいと懇願しているのと同じだ。仮にベーターが初心者の面倒を見るとしたらどうなるかわかるか?大体1人9人ほど面倒を見なければならない。それでもお前はもう一度ここで身包みを剥げと言えるのか?」

 

キバオウが俺に怒りの眼差しを向けてくる

 

「まあまあ、キバオウさんも落ち着いて。βテスターの情報屋はおれたちにβテストのときの情報から作られたガイドブックをあちこちにおいてくれていた。βテスターも色々かんがえてくれてるさ。」

ディアベルが諭すようにキバオウを説得する。

キバオウは分かったわと席に帰る。

 

「それじゃあもう一度6人でパーティを組んでくれ。」

 

詰んでしまった......俺ぼっちじゃん。

 

周りをみて、同じような余りを探すが見当たらない。

すると後ろから肩を叩かれた。

 

「よう、ハチマン。パーティ組もうぜ。」

 

キリト....お前なんていいやつなんだ...。

 

「おう、サンキュー。2人かもう少し欲しいな。」

 

「それならそこにいるフード被ったやつにも声をかけるか」

 

「おう、頼んだ」

 

フードの奴近付いて気がついたがこいつは女だった。

キリトが声をかけ、無事にパーティメンバーとなった。

 

名前は.....アスナか。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

会議が終わり前夜祭のようなパーティが始まる。

俺は少し離れた所で他の奴らをみている。

 

こいつら、明日死ぬかもしれないのに、のんきだな。

いや、だからか....

最後になるかもしれないからだろう。

 

「隣いい?」

 

「んあ?」

 

アスナが近付いてきて返事を待たずに隣に座った。

 

「参加しないの?」

アスナがきょとんと首を傾けて聞いてくる。

その仕草がかわいいと思い慌てて目をそらす。

 

「いいんだよ俺は、どうせ飯もあんまりうまくないし」

 

ふーんと納得したのか、アスナは人ごみに入っていったと思ったらすぐに帰ってきた。

 

「これ、おいしかったけど食べてみる?」

 

「えっ?あ、あぁサンキューな..............!? んあ、うまい。なんだこの肉は?」

 

「ここゲームの中だけど美味しいの結構あるから。それだけ。」

そう言ってまた、どこかへ消えていく。きっと彼女も一度この世界な料理の微妙さに苦しんだのだろう。

同じ苦悩を持っている俺に少しでも希望を持たせようとしたのかもしれない。

 

その後、アスナが風呂に入りたいだの、俺の宿屋に風呂あるから、貸してくれとか色々トラブルがあった。

アスナ、キリト、アルゴが部屋から出て行きようやく落ち着いける。ふぅ....

 

ついに、明日だ...

 

その日の夜はなかなか寝付けなかった。

 

負けたら終わりだ。もう一度あの場所に戻るために...やるんだ。必ず。

 




書き上げ疲れたー
次回は、いよいよボス攻略戦です。

感想等お願いいたします。


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4話 〜ボス攻略には、犠牲がつく〜

ボス戦が始まります。

ヒロイン本当にどうしよう?

アスナ?アルゴ?リズ?シリカ?ユキノ?それ以外?


朝、いつもより早く目が覚める。脳内でアラームがピピピッとなり続けるのを止め。ベッドから起き上がり朝食を食べる。

 

これが、最後の晩餐になるかもしれないと思うと。なんとも貧相なパンだ。

 

 

ホットミルクをすすりながらそんな事を考えてしまう。

昨日全員に配られた迷宮区のマップを見る。

集合場所はボスの扉の前だ。

 

少し早いが、そろそろ行くか。

 

集合時間までまだ時間があったが。特にやることがないので、さっさと宿屋からでて迷宮区に向かおうとする。

 

「あぁ、おはようハチマン。一緒に行こうか。」

 

「おはよう」

 

宿屋から出るとキリトとアスナが立っていた。

 

「あぁ、そうだな。うん、一緒に行くか.........。」

 

まあ、パーティメンバーだしいいか......。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜〜〜〜〜〜迷宮区内〜〜〜〜〜〜

 

「ハゥアァァーー」

「ハァーーー」

「ウォーリャーー」

 

ボスの部屋に近付いくごとにMobのレベルも上がってくる。キリトがスイッチについて教えてくれたので。練習がてらに狩っているのだが.......

 

シュゥイィーーン

 

パァンリィーン

 

以外だったのが、アスナの実力だ。

彼女の放つ細剣の基本技 リニアー の速さと正確性が本当にやばい。敵も防ぐことができずに喉元を貫かれている。

 

ギィヤァァーーと叫びながら消えていくMobには少し同情してしまう。

 

しばらく歩くと、人集りが見えてくる。どうやらあそこがボス部屋前のようだ。

 

今回戦うボスは インファング・ザ・コボルド・ロードとその取り巻きのセンチネルだ。

俺たちは3人ということもあり、取り巻きの相手をする。

正直、取り巻き一体に対して3人もいらないが人数の問題だ。

アスナがなにやら不満をたれていたが、まあ、危険じゃないのに越したことはない。

 

「皆んなのおかげで全員集まった。これよいボス戦を行う。

俺から言えるのは一つ。皆んな勝とうぜ!!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ボス部屋に入ると一気に部屋が明るくなる。

 

ボスのロードが俺たちに気がついたのかこちらにセンチネルを連れて走ってくる。

 

「皆んないくぞーー!!」

 

ディアベルの号令で皆んなが動き出す。俺たちも仕事を真っ当するか.....

 

センチネルの一匹がこちらに向かってくる。キリトが前にでてソードスキルで相手のハンマーを弾く。

 

「ハチマン!!スイッチ!!」

 

俺は怯んでいるセンチネルの横に回りそのまま反っているセンチネルの首を狙ってスキルを放つ。

 

鎧な付いてない首への攻撃はクリティカルとなりそのままセンチネルの首は落ち。光の粒子となって消滅する。

 

「「ねげつないな」」

 

2人が引きながら呟く。まあ、流石に首を落とすのは、俺も戸惑ったが、仕方がないよね。

 

その後も特に問題もなく、センチネルを倒していく。

ちょうど5体目を倒した頃だろう。ロードのHPが赤くなるのを確認する。確かここでロードが武器を曲刀に変えるんだよな。..................................ん?あれが曲刀か?

 

ディアベルが皆んなを下がらせて1人で突っ込んでいく。

どうゆうことだ?ここは全員で攻めた方が.....

嫌な予感がする。

 

「ディアベルーー!!下がれーー!!あれは曲刀じゃない。 .... 刀だ」

 

キリトが叫ぶが、ディアベルは止まらずにスキルのモーションに入る。

 

シュゥイィーーン

 

だが、ディアベルのスキルはジャンプしたロードに当たらずに空気を斬る。

そのまま反動で動けないディアベルにロードは曲刀スキルとは違う連撃をディアベルにぶちかます。

 

ズシャズシャズギシャー

 

ディアベルは大きな弧を描きながら飛び地面に叩きつけられる。キリトは急いで回復ポーションを持って行ったが、程なくしてディアベルは消滅した。周り連中はリーダーが死んだことにビビり動き出せない。

 

キリトは決心したかのようにロードを睨む。

 

「私もいく。」

「俺もいく、キリトお前が止めをさしてくれ。」

 

「分かった。いくぞ」

 

俺たち3人はロードに向かって走り出す。あちらもこっちに気がついたのだろう。こちらに向かって刀を振りかざす。

 

キリトがそれを受け止めロードに隙を作らせる。

俺とアスナは両サイドからスキルを叩きつける。

ロードの体には赤いエフェクトがかかる。HPは後少しだ。

 

ロードはいきなり叫んだとおもうと。ロードを中心に円状に斬るスキルを放つ。

キリトは知っているスキルだったのだろう。素早く後ろに下がり躱す。キリトも咄嗟のことで俺たちに指示が出せなかったのだろう。俺とアスナは初見だ。

俺は反応速度を上げていたためなんとか、盾で防ぐが、アスナは腹部にくらってしまい、そのまま飛ばされる。

ロードはそのまま追撃のために高くジャンプしアスナに止めを刺そうする。俺は咄嗟にアスナ抱きかかえ後退しようとするが、剣の範囲から離れられない。

 

「とどけーー!!」

 

キリトが ソニックリープ でロードを地面に叩きつける。

着地と同時にキリトはバーチカル・アークでトドメを刺した。

 

はあはあ、終わった。キリトは報酬の他にもウィンドが出ている。聞けばLAB(ラストアタックボーナス)というのをGETしたようだ。

 

「今回の勝利はお前たちのおかげだ。あぁ俺はエギルだ。」

 

黒人の大男が話しかけてくる。

 

周りの連中も勝利の喜びを分かち合っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんでや!!なんでディアベルはんを見殺しにしたんや!!」

 

キバオウが部屋全体に聞こえるぐらいの大きさで叫ぶ。

 

見殺し?

 

「お前は、あのボスの使うスキル知ってたやないか!!その情報を提示しとったらディアベルはんは死なずにすんだんや。」

 

「βテストの時と変更があるかもしれないってガイドブックに書いていただろ?俺は先の層で刀スキルの奴と戦ったことがあるから.................。」

「どうせあの本も嘘やったんや。ほんまはにベーターどもは、姑息なやつやなぁ!!」

 

俺はキバオウにとんでもなく怒りをおぼえた。

 

なんだこいつは?本当に馬鹿なのか?

キリトはこの場を救った英雄だ。そしてこれからもきっと、必要となる。攻略の鍵となる。

 

あなたのやり方は嫌いだわ........

 

ふと、あの時のことを思い出す。

 

だが、いまこの場を収めるにはこの手以外見つからない。

ベーターへの敵意を全て俺に集めるしかない。

 

俺はキバオウにゆっくりと近づいた。

 

「なんやわれ!!」

 

ガゥァン!!

 

俺はキバオウの顔を殴る。ダメージ判定がほとんどないため。カーソルはオレンジにならなかった。

 

キバオウはそのまま地面に倒れ俺を睨みつける。

俺は蔑むような目をしてはきすてる。

 

「あんまり、調子に乗ってんじゃねぇよ。ディアベルが死んだのは自業自得だ。自らの実力を知らずにLABを取りにいったんだよ。なぜ、それを棚に上げてこいつを責める。βテストと変更があってもおかしくないだろ。こんな世界なんだから。気に入らないからって勝手な私利私欲で俺らを巻き込むなよ!!」

 

これはキバオウだけに向けた言葉ではない、俺の今までの気持ちを吐いた台詞だった。

 

そして最後に完全に俺を悪役にする。

 

「ビビって動けない雑魚は引っ込んでろよーー!!!」

 

全く俺らしくない。こんな台詞をまさか人生で言うとは思わなかった。だがこれでいい。これで俺だけに敵意が向く。きっとこいつらももっとレベルを上げようと努力するだろう。

ベーターへの敵意もきっと和らぐだろう。

 

「やんだよこいつ!!」「調子に乗ってるのはテメェだろこら」「お前まじで殺すぞ!!」「ディアベルさんに謝れ!!」

 

ディアベルと同じパーティのやつが騒ぎ出す。

 

俺はそいつらから視線を外し二層への階段に向け歩き出す。

 

階段を登りきる寸前、後ろから声がかかる。

 

「待って」

 

アスナが息をきらしながら登ってくる。

 

「あなたのやり方はおかしいと思う・・・・。」

 

俺は何も言わずにアスナの顔を見る。

 

「これはキリトくんからの伝言。ありがとう、またパーティを組もうって。」

 

こんな状況でそんなことが言えるんなら俺も役に立ったな。

 

「これは私から。助けてくれてありがとう。また会えたらよろしくね。」

 

俺はあぁとだけ告げ階段を登りきり二層への扉を開く。

 

 

 

 

まだ、デスゲームは始まったばかりだ。

 




書き上げました〜これは書きごたえありましたわ。
疲れた.....。
次回は、2層飛ばしてオリジナルに入ります。多分

感想等もお願いいたします。


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5話 〜現実世界の話と追加設定〜

今回は短いです。

オリキャラも出ます。

本文どうぞー


比企谷小町は全速力で病院の中を走っている。

ひとつの部屋を目指して。

 

ダッダッダッダッダッダッダッダッダッダッ

ガチャ!!

 

「お兄ちゃん!!」

 

返事は返ってこない。比企谷八幡の頭にはナーヴギアが取り付けられている。

 

しばらく動くことができなかった。

 

お兄ちゃん.................ポイント低いよ。

 

しばらくすると結衣さんと平塚先生が入ってくる。結衣さんが言うには雪乃さんもこのゲームに閉じ込められたらしい。

 

「ヒッキー、あっちでゆきのんに会ってるかな?」

 

「どうだろうな.............。ック、私の責任だ。」

 

「そんなことはありませんよ。お兄ちゃんなら、きっとあっちでもお兄ちゃんらしくのんびり生きてますよ。・・・ウゥ・・・グスッ・・・」

 

結衣さんはそっと小町を抱き寄せる。

 

「そうだよね、きっと帰ってくるよ。」

 

結衣さんはニカっと笑う。苦しそうだ。

 

「小町・・・彼女たちは?」

 

両親が病室に入ってくる。お父さんは平塚先生と結衣さんゆ会釈したあとお兄ちゃんに近づく。

 

「ったく、このバカ息子は、こんなにも優しい人達に迷惑をかけて........................。」

 

お父さんの泣いている姿は小町の心に突き刺さる。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

最近は授業を聞いている時も友達と話している時もお兄ちゃんのことが心配で上の空だ。

 

「小町ちゃん大丈夫?最近ずっと調子悪そうだけど。」

 

彼女の名前は松山真奈私の一番の親友。私のことを気遣ってくれる。

 

「うん、大丈夫。ありがとう。」

 

あんまり小町もぼーっとしてお兄ちゃんと同じ高校に行けなかったら、お兄ちゃんも落ち込んじゃうよね。

頑張らないと!!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

今回の話はここまでです。

 

ここからは追加の設定を書きたいと思います。

 

比企谷小町

 

知らない人は少ないと思いますが、一応書いておきます。

 

比企谷八幡の妹で中学3年で今年受験をします。

シスコンの八幡と親バカのお父さんに育てられたので。八幡みたいに捻くれていません。

ブラコンですね。

 

松山真奈

 

オリキャラです。今後もしかしたらALO編とかででるかもしれません。

 

小町と同級生です。

容姿は結構かわいいです。性格も優しいですが、おっちょこちょいなところもあります。

髪の色は茶色でウェーブのかかったセミロングヘアです。

小町と同じで総武高校を目指しています。

 

小町のことを大切に思っています。八幡とは会ったことがありませんが。小町からは何度か聞いたことがあるため、何度か会いたいなと思っています。

 




ありがとうございました。

次回こそはオリジナル展開を書きたいと思います。


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6話 〜第8層 彼は珈琲のために対峙する〜

どうも、空奏葉です。

今回はオリジナル回となります。


それでは、本文どうぞ。


SAOが始まって大体3ヶ月程度経っただろう。

現在8層まで進んでいる。俺の完璧な演技によって団結した攻略陣はまだ元βテスターとのいざこざは少しあるが順調とも言えるだろう。俺とキリトはあのキバオウたちのいるパーティは未だに犬猿の仲だ・・・。

 

しかし、今日の俺はそんなブラックな気持ちを吹き飛ばす予定があるのだ。アルゴから聞いた話によると、なんとこの8層の西にある森《奇虫の森》にコーヒー豆が実っているのだ。という情報を1500コルで俺は買った。

 

今までは、ホットミルクに砂糖を入れることで我慢してきた俺だがもうその必要はない。今日俺は覚醒するのだ。

フッハハハハ。はあ〜行くか。

 

 

武器のメンテOK、回復ポーションOK、アイテムストレージの空きOK、よし完璧だ。

 

 

俺は勢いよく宿屋から飛び出して西へ向かう。

俺の泊まっている宿屋は東にあるので一度中央街を通ってから森へ向かう最短距離の道を進む。

中央街をダッシュで駆け抜ける。もう少しでMAXコーヒーが飲めると思うとつい顔がにやけてしまう。ニヤニヤ

 

 

「あれ?ハチくん?そんなに笑ってどうしたの?」

 

 

しまったやってしまった。中央街には知り合いがいることを忘れていた...............。

 

うわーしかもアスナじゃん。攻略に付き合えとか言われたらどうしよう.................

 

 

「ねぇ、ハチくんこのあと暇?よかったら一緒に攻略し」

「ごめん今日忙しいからじゃあな」

 

誘いを断り再度走り出そうとしたがフードを掴まれてそのまま尻もちをついてしまう。

 

振り返ると笑顔のままこちらを見るアスナがいる。

 

こえーよ、いやほんと怖い。

 

「いや、アスナ決して俺は攻略をサボっている訳ではないんだ。そう決して違う。これから西の森にレベリングしたかったんだようんうん。」

 

これでアスナも見逃してくれるはずだ。

 

「へぇそうなんだ。じゃあいこっか。」

「あぁそうだなじゃあな.................ってなんでフード離してくれないんですか?」

 

「もーハチくんは本当に人の話を聞かないなー。いこっかだよ?私も行くんだよ。」

 

「え〜やだよ、俺は単独プレイが好きなんだよ。」

「この前ハチくんさぁ、私とキリトくんに嘘ついて攻略会議サボったよね?あのとき、ハチくん今度埋め合わせするからって言ったよね。」

 

 

言ったわ完全言いましたわ俺。

 

「わかった、一時的なパーティだからな。」

 

「よろしい。じゃあいこっか。」

 

こうして俺たち二人は西に向かって歩きだした。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

《奇虫の森》には、昆虫系のMobが大量に出てくる。

俺は一人で出てきた三体の蜘蛛を蹴散らしていく。

 

えっ?なんで一人でだって?

 

アスナは現在震えています。

やはりどんなに乱暴でも女の子なのだろう。虫が出てきた途端に俺の背後に回って震えている。

 

ほんとなんで帰んないんだよ。

 

アスナは大問題だがまあ問題なく進んでいくと、一人の女の子が困った風な顔をしている。俺は華麗にスルーしようとしたが。アスナがそれを制して女の子に近づいていく。

 

「あの、大丈夫ですか?困っているなら手伝いますよ。」

 

女の子は助かったぁとアスナの手を握りだす。

 

「ありがとうー実はさぁこの先にコーヒー豆が実る木があるらしいんだけど、エリアボスがいて困ってたの。私レベル低いから。」

 

「ハチくん連れていってもいいでしょ?」

 

 

正直あんまりメンバーが増えるのはいただけないがまあ、コーヒー好きな奴に悪い奴はいないしぃ

まあ、結局エリアボス倒すのは同じだし。

別に助けたい訳じゃないんだからねっ!!

きもいなすまん。

 

ちなみにエリアボスというのは、フロアボスとは、違いそのエリアにレアアイテムとかあるときにそれを守るMobのことだ。一般のMobより強くレイドほどの数はいらないが割と人数がいる。

 

「あぁ、分かったじゃあ行くか。そこの女の人は、エリアボスのとこに着いたら逃げる準備しとけよ。」

 

「私の名前言ってなかったね。私はリズベット気軽にリズって呼んで。よろしくね。」

 

「あぁ、よろしくリズベット。」

 

あだ名とかで呼ぶとかマジ無理。

 

三人はワープホールに入る。

 

 

エリアにはボスどころかMobもいなかった。

 

あれっおかしいな。索敵スキルを使い敵を探すと反応がある。

 

「上にいるぞ!!」

 

アスナとリズベットは上を向いて顔を青くする。

 

上には蜘蛛の巣が作られておりそこにはさっきの何倍の大きさの蜘蛛がいた。名前は《キラースパイダム》

 

うぇー、正直見てていい気はしない。

 

しかし結構高い所にいて、めんどくさい。

 

アスナが俺を踏み台にしてジャンプすればいけんことはないかもしれんが、アスナはすでに戦意喪失だ。

リズベットはレベル不足か.................。

 

あれ?戦えるの俺だけ?エリアボスに一人で挑むとかまじ勇者でしょ。

 

そんな考えをしていると、蜘蛛が口から糸を形成しているのがわかる。

 

ビュン!!

 

蜘蛛はその糸を槍のような形にして飛ばしてきた。俺は咄嗟にかわす。後ろの二人には撃ってないようだ。

 

糸でできた槍は地面に突き刺さる。

 

怖い・・・・・・・・。

 

かわしてなかったら今頃俺の頭は貫かれていたでしょう。

 

とりあえず、あんな高い所にいたら勝てるはずがない。

 

俺は二層で手に入れた《体術》スキルの一つ跳蹴で木を垂直に登りジャンプする。ようやく蜘蛛と同じで目線の高さになる。

 

「ウオォーー」

 

シャープネイルで蜘蛛の周りの糸を切る。

 

すると重さに耐えられなくなったのか、蜘蛛は地面に落下する。

 

俺の着地点にいる蜘蛛に剣を向け空中で

ストライクダイブを繰り出した。このスキルは相手より高いところにいるほど威力が上がるスキルだ。

 

グシャ

 

蜘蛛の頭部に炸裂する。蜘蛛からは血のようなエフェクトが出る。俺はそのまま蜘蛛の背中に乗り背中を刺す。

 

痛みに耐えられなくなったのか体を回転させて俺を振り払う。

 

もうHPは半分ほどしかない。この調子ならいける。

 

俺はレイジスパイクを放ち追撃を狙ったが以外と速く、かわされてしまった。反動で動けない俺に向かって槍をとばしてくる。

 

グサッ

 

槍は俺の体の真ん中に刺さる。

 

「ぐぅあぁぁぁーー!!」

 

いくら神経が繋がっているとはいえゲームだからそこまで痛くないが、それでも叫んでしまうような感覚だった。

 

HPが4割も削られる。そしてなかなか立ち上がれない。

 

蜘蛛は俺にトドメをささずにアスナたちの方に近づく。

 

アスナはひぃっと怖がったがリズベットを守るために決心したのか。レイピアを構える。

 

アスナは細剣スキルのスティンガーを繰り出し蜘蛛の顔を刺すがいつもキレがない。恐怖心から無自覚に力をセーブしているのだろう。

 

蜘蛛は粘着性のある糸でアスナを捕らえそのまま俺の方に捨てる。狙いはリズベットなようだ。このままでは、リズベットがやられる。

 

《投擲》スキルを使い釘を飛ばす。

蜘蛛の尻に命中したがダメージは少ない。

 

だが、蜘蛛はリズベットから再びターゲットを俺に向ける。

 

俺は無理やり体を起こし構える。

 

蜘蛛が槍を3本飛ばしてくる。俺は慎重にその槍を盾で防ぎ間合いを詰めバーチカル・アークで、切り裂く。

 

あと、三割ほどHPが残っている。

 

蜘蛛が槍を飛ばそうとしてきたが、先に反動が解けまた防ぐ。

 

蜘蛛を下から上に斬りそのまま高くジャンプする。

 

これで決まれ。ストライクダイブ。

 

蜘蛛の頭部を狙いスキルを放つ。

同時に蜘蛛も槍を撃ってくる。

 

槍は足に刺さったがスキルは中断されない。

そのまま、頭部を叩きつけ敵は消滅した。

 

 

 

 

 

ふぅ、ギリギリだった。LABも出るようだ。GETしたのは、一回しか使えない捕獲玉のようだ。

 

回復ポーションを飲みHPを復活させ。糸に絡まったアスナを助ける。

 

アスナは腰がぬけたようで力なく座りこんでいる。

怖かったよ〜の泣きながら、言ってるのでそっとお兄ちゃんスキルで頭を撫でてやる。

 

「ちょっと何してるのよ変態!!」っと顔を赤くしながら俺の手をパッと払い立ち上がる。

 

なんだよ立てるのかよ。

 

俺は払われた手を見ながら呟く。

 

 

 

「ほら、さっさと行くよ。」とさっきまでビビっていたリズベットが俺たちを促す。

 

次のワープホールに入るとそこにはコーヒー豆が沢山実っている。どデカイ木があった。

3人で豆を大量に採集した後、俺がコーヒーが楽しみで買ったコーヒーの製造機がにあると言ってしまったので。

仕方がなく、俺の泊まっている宿屋に招待する。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜宿屋の中〜〜〜

 

コーヒー製造機があれば作るのは簡単だ。豆と水をセットしたら簡単に作ることができる。

 

俺たち3人はコーヒーで乾杯をする。

 

「コーヒー豆の入手を祝ってカンパーイ」

 

リズベットが高くコップをかかげる。

 

俺はカンパーイっと小さく言いコーヒーに砂糖をかけまくる。あと、練乳。

 

 

 

おぉ、MAXコーヒーにかなり近いぞ。

これだけで俺は希望が持てる。

 

「ハチくん、甘くし過ぎだよ。病気になるよ。」

 

「ゲームの中だからならねぇって。」

 

心配しているアスナの言葉を流し興奮しながら飲む。

アスナも呆れているようだ。

 

「それにしても本当にハチマンは強いよね。今レベルなんぼよ。」

 

リズベットがふと疑問に思ったのだろう。聞いてきた。

 

「23」

 

俺はそっけなく返す。

 

「うそ、ハチくん高い。私まだ19なのに」

 

「私なんか13なんだけど」

 

 

 

リズベットお前なんで8層にいるんだよ。

 

 

30分ほど話をしたらお開きとなった。

 

「じゃあ先に帰るねバイバイ」

 

リズベットがさっさと帰っていった。いつの間にかアスナとフレンド登録していたらしい。

 

「じゃあ、ハチくん私も帰るね。そうだ、また一緒にこうやってレベリングとか連れてってくれる?」

 

アスナが上目遣いで言ってくる。俺は目をそらしながら。

「えっ?あぁうんまたいけたらなうんいつか。」と答えを若干濁す。

 

すると、アスナはいきなり両手で俺の顔を掴んで自分の方に向けさせる。痛いです。

 

「もう一度ちゃんと言って。」

 

ほんと笑顔って怖い。

 

「あぁ、分かったまた誘うよ。」と答えたその時。

 

「ごめーん忘れ物しちゃった。ってあれ間が悪かったかな。じゃあまたでいいや じゃあねー」

 

リズベットが急にドアを開けて入ってきたと思ったら直ぐにまた帰っていった。

アスナは違うのぉーと叫びながらリズベットを追っていった。

 

俺はそっと扉の鍵をしめソファに座る。

 

本当に今日は疲れた.................。

 

 

 

 

 

 

 

その日、部屋を探したがリズベットの忘れ物らしき物は一切なかった。

 

 

 

 




いやー、リズベット出てきましたね。

オリジナル回どうでした?

感想等送ってねー。


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7話 〜第8層 やはり俺と牙王は仲良くないので戦う〜

前回の続きです。

ちなみになんでリズベットが忘れ物したっていったか分かりますか?


本文どうぞー


ソファで目が覚める。

 

そういえばあのまま寝たんだっけ・・・。

 

昨日俺はアスナ、リズベットとコーヒー豆を採集しに行き、その後コーヒーで乾杯をしたのだ。

 

ふぅあぁ〜、 まだ眠い。 確か昨日ボス部屋が見つかったとか連絡がきて今日は攻略会議をするとのことだ。

 

正直だるい。なにがだるいってキバオウが毎度本当にしつこいぐらい俺につっこんでくる。

前回7層でLABをGETしたから今回はうるさいだろうな。

 

宿屋を出て、中央街に向かって歩きだす。会議までは時間があるのでゆっくり行っても間に合うだろう。

 

突然目の前に猿型のMobが現れる。

 

こいつと戦うのもいったい何度目だろう。

 

俺は慣れた手つき猿の攻撃をさらしていき、隙を見つけて、ソードスキルをぶつける。一撃で消滅した。

 

ここら辺のMobは大体狩りつくしたな。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

今回の会議は中央街の中のとある大広間で行われた。

 

「あぁーーごほん、えぇーじゃあこれより攻略会議を行う。今回のリーダーはわいや。」

 

うげぇ、今回のリーダーはキバオウかよ、本当に最悪だ。

 

リーダーはその層のボス部屋を発見したギルドのリーダーがすることが多い。ここ最近の層は聖騎士団というリンドが隊長を務めるギルドが見つけることが多く、あまり元βテスターとか気にしないやつでちゃんと実力にあったところに人を配置していく。

 

対してキバオウがリーダーを務めた時は最悪だった。

LABを取りそうな俺やキリト、アスナに取り巻きに押し付け、自分たちは大人数ボスを狙うスタイルだ。

今までもキバオウのパーティの中から死人が出そうになることも多々あった。

 

「えー今回の陣地配列はもう決めとる。わいらのギルド、アインクラッド解放軍と聖騎士団から何人かを入れたメンバーがボスの相手をする。他はこの紙の通りや、皆んな確認しときーや。」

 

大体分かっているが、一応確認する。

 

キリト・・・取り巻きの退治

アスナ・・・取り巻きの退治

ハチマン・・・倒し損ねた取り巻きの退治

 

はあ?なんだよこの役目俺はいらない子だって言いたいのかよ。

 

 

攻略会議は最後に明日の集合場所だけを伝え解散する。

アスナ怒った顔をしながらキバオウに話しかける。

 

「ちょっとこれどうゆうこと?なんでハチくんが取り巻きの退治でもなくて、おこぼれの処理なの?」

 

「リーダーのわいが決めたんや。従ってもらわんと困るなぁ。それに危険の少ない役目にしたってるんや感謝して欲しいくらいやわ。」

 

 

「そうゆうことがいいたいんじゃない。いつまでハチマンに対してムキになってるんだよ。」

 

「βテスターは黙っとれ!!」

 

俺をイジメのようにのけ者にするキバオウに怒ったのかアスナとキリトがキバオウを説得をするがまるで、聞いていない。

 

俺のためにそこまでしてくれる。二人のためにも俺も少し挑発をかける。

 

「まあそりゃ俺を外したくもなるよな。なんてったって俺が対ボスに参加したら、お前らは弱くて俺にLAB取られるしな。」

 

「なんやと!!ちょっと運がいいからって調子に乗るなや!!」

 

よしよし乗ってきた。

 

「じゃあさ、決闘.................やろうぜ。そっちのパーティからなら誰でもいい。」

 

「おう分かったは、やったるは。じゃあ・・・アルバン!!お前がやったれ!!」

 

そういって出てきたのは、鎧を纏った大男だった。本当に2mぐらいありそうだ。

 

「分かった。おうお前ちょいと広場まで行こうぜ。」

 

ひぃこえー。なんだよキバオウより強そうじゃん。

 

「アルバンはな、レアドロップでGETした硬い鎧と限界まで強化された両手剣を使う攻防完璧な剣士や。伊達にうちのギルドの副団長を名乗ってないでぇ」

 

 

いや、だからキバオウより強いだろこいつ。なんでらお前が団長してんだよ。

 

 

 

広場に着く。人が多くいるためこんなとこで決闘なんかすると、確実に目立つだろう。

 

目の前にウィンドがでてくる。決闘の申し込みだ。

ルールはHP半分決着モードだ。ようはHPが半分になったら負けだ。

俺は決闘を承諾する。すると俺とアルバンの真ん中に60秒のカウントがでてくる。

 

アルバンは両手剣をこちらに向けて構えてくる。

俺も剣を抜き盾を腕に付け構える。

 

10・9・8・7・6・5・4・3・2・1・スタート!!

 

アルバンはいきなり両手剣スキルアバランシュで突っ込んでくる。重装備の割には速い。素材が軽くて硬いやつか?

俺は盾で受け止めて反撃しようとしたが思いのほか攻撃が重く防いだが少し飛ばされてしまう。

 

なんつー威力なんだよ。

 

今度はこっちから攻めていく。相手も少し速いが俊敏に振ってる俺にはついてこれまい。

俺はフェイントをかけてアルバンの背後に回り鎧の隙間を狙おうとするが.................隙間が本当に僅かしかない!?

 

俺はとりあえずシャープネイルで3連撃当てるがあまりダメージを与えられない。アルバンはそのままサイクロンで剣を振り回す。盾で防ぐがまた、飛ばされてしまう。

 

やばいぐらい硬いな・・・。もっと威力の高いスキルで押していくしかないな。

 

アルバンがまたアバランシュで突進してくる。俺は今度は受け止めずにかわして首あたりにバーチカル・アークを放つ。さっきよりダメージが通る。

 

首あたりは、すこし薄いな・・・。

 

離れようとすると足を踏まれ動けなくなる。そのまま腹に一発突きをされ3mほど飛ばされる。スキルじゃないのにHPが減っているのを結構感じる。

 

相手は一気に間合いを詰めてサイクロンをしようとモーションにはいる。

 

ッチ、俺は体術スキルの突脚で足を蹴り転けさせる。

スキルは中断される。うつ伏せになっているアルバンの首の隙間を狙って剣を振るう。

剣は吸い込まれるように僅かな隙間を通りアルバンの首を切り裂く。

 

「グゥアァァー」

 

アルバンが小さな悲鳴を上げる。HPが著しく減っているのを確認し再び剣を刺そうとするが、両手剣で防がれる。

アルバンは素早く立ち上がり、両手剣を構える。

 

HPは後俺が42%、アルバンは35%だそれを削られたら負けが決まる。

 

 

隙間を狙うのは、難しいが不可能ではないとみた。

 

 

俺はスキルを使わずに敵の攻撃をかわしながら隙間を狙う。 敵も動いているのでなかなか入らない。

 

敵はしびれをきらしたのか。両手剣でなく肩でタックルしてくる。

 

ダメージ判定はないが飛ばされてしまい尻もちをつく。

立ち上がろうとしたその時。

 

アルバンは間合いを素早く詰めて両手剣スキル

ヴァイズ・ブレイクをしてくる。両手剣をバットをように持ち。そのまま思い切り振り抜く。初動モーションから展開が速いためかわすことができない。

俺も再度盾で防ぐが。

 

 

パァンリィーン!!

 

 

最近メンテナンスできてないのもあるのだろう。

盾は攻撃に耐え切れずに消滅する。

 

 

クソッ!!

 

 

「どうやら勝負あったみたいだな。」

 

アルバンが勝利を確認したような声でそう告げ、もう一度ヴァイズ・ブレイクを放つ。

 

 

 

カキィーン!!

 

 

フッこれで勝ったと思っているなら詰めが甘い。

 

 

《レイディアント・アーク》俺が前のエリアボス戦の後に手にした片手剣スキル。

 

下から上へ強烈に斬り上げをする。

 

俺は本来モンスターに対して行うスイッチと同じことをアルバンにした。つまり今アルバンは剣を弾かれて両手を上に上げている状態だ。

 

無論俺もスキルの反動動けない。だが、スイッチをされた反動はスキルの反動よりも長いため。俺が先に動ける。

 

俺はホリゾンタル・スクエアで4連撃をお見舞いする。

 

全て鎧の薄い首を狙う。一発は鎧の間に入り大きくダメージが入る。

 

 

あと1割・・・・。

 

 

俺はアルバンの方にジャンプしストライクダイブを放つ。

 

アルバンもサイクロンで応戦する。

 

剣と剣が交差する。スキルのレベルが高い俺の技が勝りアルバンを飛ばすがダメージはない。

 

一気に間合いを詰めホリゾンタル・スクエアを放つ。

 

アルバンはそのまま抵抗が出来ずにHPが半分になり....

 

決闘終了のホイッスルがなる。

 

 

勝負は俺の勝ちとなった。

 

 

キバオウは、「そんなわけあらへん.................。アルバンが負けるなんてありえへん。」と呆然としている。

 

 

アルバンが鎧の装備を外し近づいてくる。

 

「俺の負けだ。あんたはつえーよ。キバオウにも配置を再度検討しとくように話しといてやるよ。」

 

と俺に言いながら肩をバンバンと叩く。痛いっす。

 

 

 

「盾壊して悪かったな....このあと、うちのギルドにある。一番いいやつ持ってくるからそれでゆるしてくれや。」

 

 

いい奴じゃんアルバン.................。

 

 

その後アルバンから盾を受け取り解散する。

もらった盾をレアドロップしたやつだそうで、俺の持っていたやつよりも優れていた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

宿屋への帰宅途中キリトが話しかけてくる。

 

「結構危なかったけど、流石だなハチマンは。」

 

「いや、今回はマジでやばかった。まあ、盾も貰えたわけだしラッキーだけどな。」

 

 

「なあ、ハチマン.................俺と決闘しないか?」

 

 

突然キリトがそんなことをいいだす。いや結構言ってくるのだが。今回はやけにマジだ。

 

 

「なんだよいきなり、今日は疲れたし寝たい。」

 

 

「ははっ、そうだよないきなりなに言ってるんだろうな。悪い忘れてくれ。」

 

そう言うとそそくさと自分の宿屋に帰っていく。

 

 

キリトは重度のゲーマーだ。きっと今回の戦いを見て嫉妬をしたのだろう。いや、実際戦えばキリトの方が強いかもしれないが。

 

決闘経験の少ないあいつから見たら。俺とアルバンの戦いは眩しかったのだろう。

 

明日はボス戦もある。余計な考えは捨ててもう寝よう。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

今回はここまでです。今回登場したアルバンについて書きたいとおもいます。

 

 

アルバン 使用武器 : 両手剣

現在のレベル : 21

 

かなりの努力家で他のプレイヤーからの信頼もあつい。

8層で竜型のMobを狩った際、軽重量で硬い鎧がドロップする。

剣道の経験がありキバオウよりも強いが、自分は柄じゃないからと団長の座を譲り。副団長を務めている。

 

仲間からは尊敬の印として、

《鎧の大騎士》という二つ名が付けられている。




次回はボス戦します。

早く書き上げるぜ。

感想等もお願いいたします。


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8話 〜8層 ボス戦でも八幡は自分のやり方を貫く〜

今回はボス戦になります。


八幡らしさってなんだ...............?捻くれた感情を書くのは難しいと苦しんでいます。

本文どうぞー







8度目のボス戦だ。最近はボス戦で死者は出ないが油断はできない。

 

俺はメンテナンスをしっかりした愛剣の《シャドーブレード》を眺め昨日手に入れた盾を軽く当てる。

 

カンカンッと音を立てる。

 

 

机に置かれている。MAXコーヒーの美味しさに浸りった後、集合場所のボス部屋前に向かって歩きだした。

 

歩きながら、アルゴの今回のボス情報を思い出す。

 

そーいえば、最近アルゴに直接会うことが少ない気がする。

キリトはそんなことはないと言っているがなぜなんだろうか。

 

最後に会ったのは7層が開いた日の夜だった。

家に押しかけてきたので、特別に入れてやって攻略について話しただけで帰っていった。

 

その時のことを思い出す。

 

〜回想〜

 

「ニャハハ、ハチは本当にドジだなア。」

 

「うるせぇ、用が済んだんならとっとと帰れ。」

 

「いいじゃねえカ、俺とお姉さんの仲だろ?」

 

「情報のやり取りで以外喋ったことねぇだろ。じゃなきゃお前となんか話はしない。もう神に誓うレベル。」

 

「..................はぁ、分かったよ。じゃあな。」

 

〜回想終了〜

 

あぁーこれだな多分。あいつフレンドリーだからつい思いもしないことを言ってしまう。

 

今度会ったら謝っておくか。

 

 

 

 

まあ、とにかく今回のボスは蜂型のボスで尻と他に4つの針を持っているらしく、尻の針は飛ばしてくるらしい。

しかも、すぐに再生する。

その他にも、噛んできたり、毒を吐いたりと多彩な攻撃をしてきて厄介らしい。

 

そういえば、俺の配置どうなったんだろうか............。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ボス部屋前に着くとアルバンが手を振ってくる。

 

「お〜い、こっちこっち。お前の配置決まったぜ。」

 

 

アルバンのところに行き紙を見る。そこには俺の配置が書かれていた。

 

ハチマン・・・前衛のサポート

 

 

正直驚いた。キバオウのことだから精々、取り巻きの相手になるぐらいだと、思っていたが。まさかの前衛のサポートになるとは。

 

前衛のサポートというのは、基本5人ほど存在する。

役目は前衛が傷ついたりして、回復に専念する際にその抜けた穴を埋めるために入ることだ。

しかしまあこの役目は疲れる。5人じゃ足りないぐらいに。

 

だが、その分LABの取れる可能性がグッと上がる。

 

 

キバオウはバツの悪そうに顔をそらす。

アルバンは俺に肩を組んできて、ガハハと笑う。

最近知ったのだが。アルバンは以外と若く26歳とのことだった。

 

 

「ハチくん良かったね。」

 

アスナが自分の事ように喜びながら俺の手を握る。

 

俺はあぁ、そうだなと顔を赤くしながら言う。

 

だって、仕方がないじゃん顔が赤くなるのは。

 

「じゃあ、ボスの部屋に入るぞー!!皆んなちゃんと頑張るんやで!!」

 

キバオウはそう言って扉を開ける。

 

 

 

 

ボス戦が始まる。ボスは情報通り大型の蜂のようだ。

 

てか、アスナ虫苦手なんだろ?取り巻きも虫だったよな。大丈夫かよ。

 

 

アスナに目をやると以外なことにしっかりと取り巻きを見据えてスキルを放っていた。

 

やるじゃねぇか。

 

でも俺は見逃さなかった。アスナの目に涙が映っていたことを。

 

 

俺はボスと戦っている前衛から少し離れたところで。待機する。アルバンはもちろん前衛だ。

 

ボスの名前は《デススピア》取り巻きの名前は《キラービー》

 

デススピアは、気性が荒くそこらへんを飛び回り、プレイヤーに襲いかかる。

 

俺は回復をするやつとバトンタッチして、蜂と対峙する。

 

デススピアは俺に気づくと尻の針を飛ばしてくる。落ち着いて盾で防ぎ、レイディアント・アークで腹部を切り裂く。

 

デススピアは若干怯んだ後、今度は両手の針で何度も付いてくる。盾で守るが速い連撃からなかなか抜け出せない。

 

「ウオオォォーー!!!」

 

アルバンが横から現れてヴァイズ・ブレイクを打ち込む。

 

グシャ という音をたてて後ろに飛んでいく。

 

 

アルバンさん。まじかっけぇっすわ。

 

 

ここで回復を終えた先ほどのプレイヤーと入れ替わる。

 

 

なかなか順調と思う。今回はいけるんじゃないだろうか。

 

 

 

それから何度か入れ替わりちゃくちゃくとデススピアのHPを削っていく。ちょうどHPゲージがあと1本に差し掛かった頃。デススピアに異変がおきる。

 

今ままでは基本低空飛行だったが。高空飛行になり針を5本同時に飛ばしてくる。前衛組は一度下がり体制を組み直す。

 

投擲スキルを持っているものが、デススピアに釘を飛ばすがまるで聞いていない。俺も投擲スキルを結構上げているので、釘のワンランク上のナイフを扱うことができる。

 

俺は投擲スキル《トライショット》で3本のナイフを飛ばす。

 

ナイフは羽に刺さりデススピアは地面に倒れる。

 

今だ!!という、キバオウの掛け声で前衛どもが再びデススピアに襲いかかる。

 

デススピアの羽の再生は遅くゲージが赤色になるまでくらっている。

 

再び高く舞い上がる。デススピアは怒ったように叫ぶと。

腕の全てに針ができ、額からも針が形成されている。

 

合計8本だ。

 

 

そこからの勝負はまさに地獄のようだった。

 

 

高空飛行しているときは、速く移動しながら針と毒を飛ばしてプレイヤーを殺していく。

 

下がってきたと思ったら今度は全ての針を利用して、プレイヤーたちを串刺しにしていく。犠牲者はすでに6人に達している。

 

もはや陣形なんて関係ない。ほとんどのプレイヤーが逃げようとしている。

 

何人かのプレイヤーは投擲スキルを飛ばすが速い動きに惑わされ当てられない。それどころか、デススピアにターゲットにされて襲われる始末だ。

 

このままでは、負けてしまう。

 

 

チャンスはある。それは俺の持っている。一つのアイテム。

 

《捕獲玉》だ、俺がエリアボスと戦った際にLABしたものだ。

 

俺はキリトに近づいて作戦を説明し捕獲玉を渡す。

 

キリトは分かったと告げて。最後にこう言う。

 

「絶対に死ぬなよ。」

 

「当たり前だ。妹を残して死ねるかよ。」

 

キリトはふっと笑い、シスコンと言って。配置につく。

 

 

俺はナイフを投げてデススピアを俺に注目させる。

 

デススピアはこちらを向き針を飛ばしてくるが俺はそれを難なくかわしたり、防いだりする。

 

デススピアは直接手を下すためにこちらに突っ込んでくる。

ここからが俺の役目だ。デススピアの動きを止めさせて。キリトに捕獲させる。それが、俺の作戦だ。

 

俺は剣と盾を構えてどうやって行動を止めさせるかを考える。この蜂は手足を針にしてるご普通に歩くこともできるため、羽を潰しても意味がないだろう。

 

とにかく速いこいつに一発しかないない捕獲玉を当てる。外したら終わりだ。

 

となったら、手足を切り落とすことが一番だがそれができるなら苦労はしない。この8つの針の怒涛の連続攻撃を防ぎつつ動きを止めさせることができるのか?

 

 

そのためにはもう一人手助けがいる。

 

 

 

 

 

 

「アルバン、頼らしてもらっていいか?」

 

俺は早口でアルバンに作戦を伝える。アルバンは危ないだろと制止するが、ハチマンの真剣な態度に承諾する。

 

 

敵はもうきている。迷っている余裕はない。

 

 

 

 

俺はデススピアに向かって走る。デススピアは針を飛ばしてきたが、盾で防ぐ。

 

 

 

ホリゾンタル・スクエアの四連撃を放ち針を弾きその勢いで離れる。デススピアは残りの手足の針2本で突いてくるが。盾と剣で防ぐ。

 

 

 

今だ!!

 

 

俺はしゃがみ、アルバンがヴァイズ・ブレイクを炸裂させる。顔面にヒットしたデススピアはHPが後全体の5%ほどになる。

 

怯んで動けない所をキリトがすかさず捕獲玉を投げる。

 

 

デススピアに当たった捕獲玉はデススピアを糸で巻きつけ動きが止まる。

 

 

これで終わりだ。

 

 

俺は俊敏と筋力のステータスをフル活用し高くジャンプする。

 

 

ストライクダイブ!!

 

 

 

全体重を込めて放ったストライクダイブはデススピアを確実に捉える。

剣はデススピアの頭部に深く突き刺さり、そのまま切り捨てる。

 

 

 

シュウィィーンパァンリィーン!!

 

 

 

デススピアは青白く光出し粒子となって姿を消す。

粒子はそのまま天井まで上がっていきようやく見えなくなる。

 

 

終わった・・・・。

 

 

 

頭上にボス戦終了を示す文字が出てきてようやく緊張が解ける。

 

LABは強力なレイピアだった。

 

あんまり必要ないな..............。

 

 

皆んなまだ恐怖に飲み込まれているのか、立ち上がらない。

 

 

俺も正直超怖かったよぉ〜

 

 

 

俺はキリトに最高の投球だったぜとだけ告げ、誰よりも速く9層に向かって階段を登り出す。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

俺は9層に着くと。そっとウィンドを出し、メッセージを送る。近況報告とやらだ。

 

to アルゴ

 

ーーーーーーーーーーーー

 

フロアボスは無事に倒した。犠牲者は6人だ。

 

後、

まあなんだ、今度聞きたい情報があるから。8層の《メイズカフェ》に明日来て欲しい。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

と送る。こうでもしないと会えないだろう。

 

 

 

俺は柄にもなく、アルゴに謝る言葉を真剣に考えた。

 

 

 

 

 

その後、アルゴとは、おそらく俺たちは仲直りしたのだろう。

 

かなりの頻度で俺の部屋にやってくるのは言うまでもない。

 

 




今回はこれで終わりです。

次回はあの子がついに登場するかも。

感想等もお願いいたします。

それでは。


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9話 〜17層 こうして彼と彼女は再会する〜

どうも、空奏葉です。

今回はあの子が出てきます。

ちなみにキリトはすでに月夜の黒猫団に入って。
サチが逃げ出すイベントまでいってます。

時間軸が微妙にズレてますが、ご理解した上で読んでもらえると嬉しいです。


現在16層まで攻略されて17層を絶賛攻略している。

 

 

俺は今日は攻略を休憩して是非とも部屋でゴロゴロしたいと思います。

 

 

 

ピロンッ♪

 

 

 

ん?なんだよこんな朝にメッセージなんて。

 

俺はメッセージを見ないでウィンドを閉じる。

 

これで完璧だ。これで後からごめ〜ん寝てた〜。とか、迷宮区に入っていて〜とか、適当に送っとけばいい。

 

〜10分後〜

 

 

ピロンッ♪ピロンッ♪ピロンッ♪ピロンッ♪

 

 

こえーよ、ほんと。

 

誰だよ。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

from : アスナ

 

ハチくん?アスナです。

今日ちょっと付き合って欲しいところが。

あるんだけど、予定あるかな?

 

返信待ってます。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

10分前に来てた一通目を確認するとこんな内容だった。

 

 

二通目と、三通目は催促のメッセージだった。

 

 

5通目を確認する。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

from : アスナ

 

ねえ、ハチくん起きてるよね?

 

見てて無視してるでしょ。

 

 

 

ハチくんの泊まっている宿屋って15層の西部だよね。

 

向かうね。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

えーー向かってくるのかよ、部屋に居れないじゃん。

 

メッセージきたのが、今さっきだからまだこないだろう。

早めに逃げるとするか。

 

 

俺は机の上のMAXコーヒーを飲み干し、急ぎ足で宿屋から出る。

 

 

ガチャ!!

 

 

宿屋を出るとそこには、髪の茶色い女の子がいた。

ていうか、アスナだった。

 

「あれ〜ハチくんから出迎えてくれるなんて珍しい〜。ところでさなんで返事ないの?」

 

アスナがニコニコと笑いながら話してくる。

 

 

目が笑ってないですよ。怖いですよ。

 

 

「あぁ、そうなんだよ・・・・今さっきメッセージ見てさ、もう時期くるかな〜って、あははっ・・・。」

 

 

誤魔化せれるかな。

 

 

「で、本当は?」とアスナがレイピアを俺に向けてくる。

 

 

 

それ、俺がLABでGETしたからあげたやつじゃん。やっと使えるだけのステータスになったのか。

 

てか、そんなもの向けないでくださいよ〜

ほんと超怖い。

 

 

「いや、悪かったって。ちゃんと今日付き合うから許して、ほんと、殺すのだけは勘弁。」

 

 

「別に殺したりはしないよ。ちょっと付き合って欲しいって思っただけ。嫌なら無理しなくてもいいんだよ。」

 

 

果たして諸君ここで俺はどう言えばいいだろうか。

 

そーかじゃあバイバイ。NO!! NO!!

 

これはダメだな小町もポイント低い〜って怒ることだろう。

 

まあ、別に暇だったからいいか。

 

「いや構わん、今日は特に用事がないしな。」

 

 

パアァーと目を輝かせるアスナはたいそう嬉しそうな顔をする。

 

 

何がそんなに嬉しいのかね。万年お誘いのない俺には予測が立たない。

ほんとなんで誰も俺を誘わないんだろう。まあ、俺も別に誘われたいわけじゃないんだけどね。

 

 

「どーしたのハチくん?目が腐ってるよ。」

 

「うるせぇ、この目はデフォだ。んで、どこに行くの?宿屋?」

 

俺はちゃっかり帰るといのを提案するが。

 

「えぇ!!宿屋!!ハチくんいきなり女の子を部屋に連れ込むとか。ほんとに変態さんだったの?」//

 

 

頬染めんな頬。

 

なんか俺が本当に変態さんみたいじゃねぇか。

 

 

「はぁ、帰っていい?」

 

 

アスナはダメ!!っと言い俺を掴んで17層の中央街に引っ張っていく。

 

「おい離せって。歩けるから逃げないから。」

 

今日は迷宮区に攻略に行っとけばよかったかもな...........。

 

 

 

「そういえば、お前、ギルドに入ったんだっけ?」

 

「うん。《血盟騎士団》ってとこ。結構平均レベル上がってきてるから、そろそろ攻略組に仲間入りするかも。」

 

「へぇー、そういえばキリトもギルドに入ったとか言ってたな。名前は確か《月夜の黒猫団》だったかな。あんまり聞かないギルドだな。」

 

「キリトくんもなんだー。ハチくんもどこか入ればいいのに。私、副団長なんだけどさ。よかったら、その私の補佐って役目で入らない?ほらっハチくん結構真面目な所あるし仕事とか忙しいときあって手伝ってほしいかも、なんて。」

 

 

アスナがどう?っと聞いてくる俺は考えといてやるよとだけ告げる。

 

 

無論、入るつもりはない。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

俺はアスナに連れられて装飾品売り場に連れてこられる。

 

「ねぇ、ハチくんこれかわいいと思うんだけど、似合うかな?」

 

「んあ? あぁ、世界一かわいいよ。」

 

「うわ〜適当だね。」

 

俺はアスナから目を逸らして別の装飾品を見る。

 

 

おぉこれ防御値が+10もされるのかよ。いいねぇ買おう。

 

 

アスナは鏡の前に立ちなんだか悩んでるようだ。

 

俺はその装飾品だけ買い、店から出る。

 

店から出るときにプレイヤーとぶつかってしまい。よろめく。俺はすいませんと、いい離れようとしたが、その顔を見て目を見開く。

 

 

そこには、容姿端麗、眉目秀麗、そんな四字熟語が飛び出すような美少女がいた。

その長い黒髪にはもちろん見覚えがある。

 

 

 

奉仕部部長.................雪ノ下雪乃。

 

 

 

「雪ノ下.................。なんでここに..............。」

 

 

「比企谷くん?.................。」

 

奇跡のような再会に俺は泣きそうになる。

 

 

SAOがクリアされるまで会えないと思っていたから。

 

 

「どうしたのかしらそんな顔をして?ゲームの中なのに目が相変わらず腐っているわよ。」

 

 

 

俺はいつもの罵倒だぁとなぜかホッとする。

 

 

いや、別にMじゃ、ないけどな。

 

 

雪ノ下も笑顔のようでなによりだ。

 

 

すると雪ノ下の後ろからズズッと剣を背負ったおじさん?おにいさん?みたいな歳の奴が出てきて、俺を睨みつける。

 

「だれだ!!貴様!!」

 

俺は雪ノ下に聞きたいことがあったが、この状況は良くないと察し、

 

「いえ、人違いのようでした。すいません。」とお辞儀をし逃げるように離れる。

 

 

 

 

雪ノ下がまさかSAOに居るとはな。

 

 

まあ、生きてるならそれでいい。

 

 

 

また、帰ったら奉仕部のメンバーで話せたら。

 

 

side アスナ

 

鏡の前で似合ってるかなぁ、自問自答を繰り返す。

 

 

うん、気に入った。

 

 

レジを済ませ、店の外で待っていると思うハチくんの所に向かう。

 

ガラス張りになっているため外から中が見える。

 

 

あっ、ハチくんいた。 ん?もう一人誰かいる?

 

 

そこには、まるで本物のお姫様のような美少女がいる。

というか、ユキノさんだった。

 

ユキノさんは、血盟騎士団に所属している。団長の秘書をしている。

 

 

二人は知り合いだったの?なんで、二人とも笑っているの?

 

二人とも普段あまり笑わないからどうしても気になる。

 

ガラス越しなので声は聞こえない。

 

 

ねぇ、なんの話をしているの?

 

 

side out

 

side ハチマン

 

 

まさか、こんな所で雪ノ下に出会うとは思いもしなかった。相変わらずの毒舌だが今はそれが心地いいのは俺がおかしいのだろうか。

 

そういえば雪ノ下、アスナと同じコスチュームのようなものをしていた。もしかしたら、血盟騎士団に入っているのか?

 

 

 

しばらくすると、アスナがこっちにトボトボくる。

 

 

俺はどうした?と声をかけるが、なんでもないと首を振る。

 

 

話しかけづらい雰囲気だが、気になったので聞いてみる。

 

 

「なあアスナ、血盟騎士団にさ、こう、雪?って文字が名前に入ってる女の子いるか?」

 

 

「ユキノさん。」と一言言う。

 

「あー多分その人。なんとかして会わしてもらえんだろうか。」

 

「なんで?」

 

下手に現実世界の話を持ち出すのは良くない。ここは無難に。

 

「ちょっと、気になってな..........。」

 

 

アスナはすごく嫌そうな顔をした後、アスナも同伴することを条件に許可をくれた。

 

「じゃあ、明日の午後に15層の本部に私の名前を出して入ってきてね。」

 

「あぁ、分かった。感謝する。」

 

そのまま、アスナは帰っていく。

 

俺はこの後、キリトと晩飯を食う約束をしているため。予約している店に向かう。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

店には、すでにキリトがいた。

 

「おーい、こっちだハチマン。」

 

 

俺はキリトの向かえに座る。

 

 

「いや、悪いな最近攻略に参加できなくて。結構ギルドのレベル上がってきてるけどまだ14層レベルさ。」

 

 

「へぇー、結構上がってきてるな。まあ、お前がレクチャーしてるんだ。当たり前か。」

 

 

「実はさ、ちょっとこう、悩みがあってさ。ほらハチマン高校生だろ?やっぱり大人に相談した方がいいかなって。」

 

 

キリトが照れ臭そうに笑う。

 

 

悩みね〜。絶賛俺も悩んでるんだけど。

 

 

キリトは真剣な顔で俺の方を向き、

指で鼻を掻きながら照れ臭そうに・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺、好きな人できたんだ。」

 

 

 

 

え?

 

 

 

 




どうでしたか?

キリトの悩みの相手は、まあ分かりますね。

ハチマンの悩みも解決するのか。


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10話 〜 俺と剣士の悩み 〜

どうも、空奏葉です。

最近アスナがヤンデレのように書いてしまう。

勝手にそうなってしまう。

それでは本文どうぞ。


えーごほんっ

 

現在俺はキリトにある相談をされました。

 

その相談とは、まさかの恋の悩み。

 

 

振られ続けた俺から一体なにを感じて俺に話したのか、全く意味が分からない。

 

 

「おいハチマン。聞いているのか?」

 

「あぁ聞いてる聞いてる。んで、なんで俺なの?そーいうのは、もっとモテそうなやつに聞けよ。」

 

 

 

例えばアスナとか.............。

 

 

 

「いや、アスナはあれだろ...........。あいつも色々と悩んでるだろうしさ。」

 

 

 

 

アスナが悩むねぇ。

 

 

「まあ、知識がないわけではない。本とか超読んでたしな。」

 

 

おぉ、とキリトが感嘆とする。

 

 

「ていうか、誰が好きなの?」

 

 

正直、キリトの交友関係は精々アスナとアルゴぐらいしかわからん。

 

 

 

「あぁ、うちのギルドのサチって子なんだけどさ。」

 

 

話を聞くと、まあ色々とあったみたいだが。

 

一緒の布団に入ったってなにそのエロゲー。

 

 

「あぁ〜あ、これだから、イケメンは。」

 

 

「いきなりなんだよ、っでなんかこう、仲良くなれる方法とかないかな?」

 

 

 

サチって子が、どうゆう子かは、知らないが恐らくキリトのことが好きなんだろう。

 

 

 

嫌いな奴、どうでもいい奴、都合のいい奴の布団になんて普通入らない。

 

 

正直もう告白してもいけるレベルだろう。

 

 

しょうがない、背中を押してやるか。

 

 

「キリト。悩むことなんかねぇよ、聞いただけでも分かるっつうの。あとは時と状況だ。」

 

 

 

「時と状況か...........。よし、決めた!!俺サチに告白するよ。」

 

 

「あぁ、きっとうまくいくよ。」

 

 

「じゃあさ、ちょっと頼まれてくれないか?うちのギルドのメンバーサチと俺を抜いたら後4人いるんだけどさ。なんとか俺とサチの二人きりになるように誘導してほしいんだ。」

 

 

「あぁ、肝心の日程は?」

 

 

「今から一週間後ぐらいかな、それまでに何回かうちのギルドに遊びにきて顔馴染みぐらいになっといてほしい。」

 

 

 

本物に用意周到な奴だな。

 

 

「分かった、どっかで行くわ。」

 

 

 

 

これで話は終わったのだろう。じゃあなと告げ、金を俺に渡して店を出て行く。

 

 

 

ほんと忙しい奴だ。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

〜次の日〜

 

 

 

俺は支度を済ませて15層に向かう。

 

このあと雪ノ下とちゃんと話すことができる。

 

別に告白する訳ではないが、謎の緊張が走る。

 

 

 

 

血盟騎士団の本部前に着くと二人の鎧男に止められる。

 

「誰だ貴様!!」

 

 

「アスナさんに招待を受けてきました。」

 

本当にこれでいいのかよ。すげー見定めるような目で見られてるんだけど。

 

 

 

しばらく待っていろと言われ、待機する。

 

 

すると、扉が開きアスナが出てくる。

 

 

「ハチマンくん、入ってきて。」

 

 

なんだ?なんか、機嫌悪そうだな。

 

俺は本部に入り会議室に入れられる。

 

アスナは部屋から出て行く。

 

 

 

 

 

 

しばらくすると、会議室の扉が開く。

アスナは一人の女の子を連れてきた。

 

「雪ノ下..............。」

 

 

雪ノ下は一瞬驚いたような表情をしたが、すぐに戻る。

 

「比企・・ごめんなさい。ここでは、リアルの名前を出すのはタブーよね。えっと、ヒキガエルくんかしら名前は?」

 

「ちげーよ、ハチマンだ。お前はユキ・・・ノだったな、」

 

 

 

下の名前で呼ぶとか無理です。ごめんなさい。

 

 

「そう、ハチ、、ハチ・・マンくんね。」

 

 

あちらも、言いずらそうだ。

 

 

すると、アスナがいきなり大声でえぇーー!!と叫ぶ。

 

「二人はそのリアルで知り合いなの?」

 

俺はあぁと言う。

 

「もしかして、その、つ、付き合ってるの?」

 

「アスナさん、冗談にしては、タチが悪いわ。」

 

「おい・・・。いや、間違ってねぇけど。」

 

 

 

あらかた説明して俺は雪ノ下に質問をする。

 

 

 

「ユキ、、ノはなんで、ここにきたんだよ。お前はあんまりゲームとかしねぇだろ。」

 

「姉さんにやらされたのよ。それにしても私も驚いたは、まさか、あなたが攻略組にいるなんて。」

 

「まあな、色々と心情の変化とかあるんだよ、小町に会いたいとか、戸塚に会いたいとか。」

 

 

「相変わらずシスコンね。」

 

 

 

はぁ?なに言ってんの?千葉の兄妹なら当然だろ?

 

 

「なあ、ユキノ。こんなところで言うのもあれだが、あの時はその悪かった。選挙とか色々と・・・・。」

 

 

「もういいわ、それに私だけに謝るのは見当違いではないかしら。」と雪ノ下は笑う。

 

「あぁ、分かってる。」

 

 

 

俺と雪ノ下はしばらく見つめあう。

 

俺は恥ずかしくなり、目線を逸らす。

 

目線の先でアスナが、ぷくぅーと頬を膨らませ可愛らしく唸っている。

 

 

 

 

そういやこいつ、空気だったね。

 

 

 

少し沈黙が続き、雪ノ下が口を開く。

 

 

「ねぇ、ハ、ハチマンくん。フレンド登録しときましょ。別に貴方と友達になりたい訳ではないの。これから血盟騎士団は攻略組に入るのだからソロの攻略組の貴方に連絡ができなかったら困ることになるわ。そんな自体を未然に防ぐのは、当然のことであって他意はないわ。」

 

 

「そんなに、否定するなよ死にたくなるだろ。あぁ登録しとくか。」

 

 

 

こうして、フレンド登録して俺は帰ろうとしたが、アスナがそれを制す。

 

「ハチくん、このあと、夕食一緒に食べない?おいしいレストラン見つけたの。」

 

「えぇーなんで?帰ろうぜ。」

 

 

「はいはい、行こっか。」

 

そう言って俺を会議室から追い出す。

 

 

side アスナ

 

 

私は分かってしまった。

 

ユキノさんがハチくんに特別な感情を抱いていることを。

 

だって、いつもはそんなに笑わないもの。ハチくんもそう、すごく楽しそうだった。

 

 

私は我慢できなかった。だから、怪しまれると分かっていながら、まるで牽制をするかのようにハチくんを夕食に誘う。

 

 

私もハチくんの、あとを追うように会議室を出る。

 

 

「あっ、ユキノさんお時間いただけてありがとうございます。じゃあ、私はこのあと、ハチくんと出掛けるので、失礼します。」

 

 

 

きっと今の私の顔はすごく意地悪だろう。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

ハチくんと夕食を食べている。

 

ハチくんはうまいなぁと、食事に夢中のようだ。

 

 

 

もちろん、今はユキノさんとハチくんの絆には勝てないだろうけど、

 

 

 

きっと、追い抜く。

 

side out

 

 

 

side ハチマン

 

 

 

 

さっきから、アスナさんがニコニコしてらっしゃる。

 

 

ほんとなに?こえーよ、あと、こえー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回は短くてすいません。

次回の案がなくて困るー。


感想等も待っています。


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11話 〜彼と彼は罪を意識する 〜

皆さん。見てくれて、お気に入りしてくれて、感想をくれて、ありがとうございます。

これからも頑張ります。

本文どうぞ。


翌日俺は月夜の黒猫団のホームに向かう。ホームといっても常連の宿屋だ。

 

キリトと共に12層の中央街から少し外れた所へ向かうとそこに宿屋が存在している。

 

 

俺とキリトは宿屋の中に入る。

中には5人のプレイヤーが談話している。

 

一人の女の子がキリトに気がつくとおーいと手をふる。

 

 

あの子が、サチか。

 

 

 

女の子にしては、やや短めの黒髪に白い衣服を纏っている。ギルドコスチュームはないようだ。

 

 

 

「そのひと、だあれ?」とサチが問う。

 

 

「こいつ俺と同じ攻略組のハチマンっていうんだ。」

 

 

キリトは以前まで攻略組ということを隠していたようだが。サチの件を機会に皆に公表したようだ。

 

 

 

ケイタという、ギルドリーダーが俺によろしくと握手をしてくる。

 

 

「よろしくハチマン僕はケイタ。」

 

 

 

Oh....。なんてアメリカンなんだ............。

 

 

「あぁ、よろしく、あぁ。」

 

 

 

「なあなあ、攻略組が2人もいるんだしさ。一個上の層に行こうぜ。」

 

 

月夜の黒猫団のメンバーの一人がやけに楽観的に言う。

 

 

「いや、いくら2人の居るからって危ない。まだこの14層に慣れたばかりだろ?」

 

キリトが慌てて止めるがサチ以外は聞く耳を持たない。

 

 

男4人は15層に行くか!!と熱くなっている。

 

 

俺とキリトはアイコンタクトをし、厳重注意をはらいながらと伝えあう。

 

 

こんな芸当は俺とキリト、あと小町ぐらいだろう。

 

 

「わかった。でも無茶はだめだ。今までより注意するぞ。」

 

キリトが注意するが、男4人はOKOKと適当に流す。

 

 

 

なにも無ければいいがな。

 

 

 

〜15層 秘宝の洞窟内 〜

 

ここは、宝箱が多く攻略組のように余裕のあるプレイヤーにはかなり良い場所だが、一転、トラップが多く、レベル不足している人間には少し厳しい。

 

実際彼らのレベルでは不安要素が多い。

 

 

「「ウォリャーー!!」」

 

 

ササマルとダッカーがソードスキルを放ちMobを仕留める。

 

「なんだよ、結構いけるもんだな。」

 

ササマルは楽観的に言うが、俺は知っている。

 

ここのモンスターはそこまで強くないが、強力なトラップがあることを

 

 

まあ、さっき言ったけどスルーされたがな。

 

 

するとさっきのMobがキーモンスターだったのだろう。

 

 

ガララララッ

 

 

部屋が一つ新しく開く。

 

 

そこには、青色の宝箱がある。

 

 

宝箱の色でなかに入っているアイテムのレベルが分かる。

 

ちなみに、木の宝箱→緑→黄→青→赤→白→黒→銅→銀→金 の順番でレア度があがる。

 

現在17層まで攻略されているが、青の宝箱は結構レアだ。

 

 

たまに黄色の宝箱を見る程度で青は貴重だ。

 

 

 

ただし、トラップの可能性もある。

 

 

 

「やった!!青色の宝箱じゃん!!これで俺らはもっと強くなれるぜ!!」

 

 

「待て、この層に青色の宝箱があるのはおかしい。ここは、引くべきだ。」

 

 

俺は一応注意するが....

 

 

「なんでだよ。ここは秘宝の洞窟って名前ぐらいだし、あってもおかしくないだろ。」と否定される。

 

 

結局、俺とキリトの注意は流され部屋に入っていく。

 

俺とキリトは神経を尖らせて部屋に入る。

 

 

「へへっ、中身はなんだろうな。」

 

 

ビビビビビビビビィーーーー

 

 

 

大きなアラーム音がし、部屋の扉が閉じる。

 

 

すると別の扉が開きそこから、どんどんMobが新出してくる。

 

 

 

やばいな。

 

 

ウワァーーと他のメンバーが叫びMobから離れ壁に倒れこむ。

 

 

「ったく、キリト。宝箱を壊すぞ。」

 

 

この手のトラップはちょいちょい掛かるが基本的にその原因を壊せば止まる。

 

 

分かったとキリトが頷き5人に言う。

 

「俺たちが、宝箱を壊す間なんとか耐えるんだ!!いいか戦うんじゃない。守りに徹するんだ!!」

 

5人の分かったぁーという声が聞こえる。

 

 

長くは持たないだろう。早く済まさないといけない。

 

 

 

 

俺とキリトは剣でMobをなぎ倒し宝箱を目指す。

 

ウワァーー パァンリィーン!!

 

 

くそっ一人やられた。

 

 

パァンリィーン!!

 

 

再び、プレイヤーが消滅した音がする。

 

 

悲鳴はまるでタイムリミットのように俺とキリトを焦らす。

 

Mobの攻撃は結構高く。俺らも苦戦する。

 

 

 

こいつらさっきのMobより強いな。

 

 

まだ、宝箱は見えない。

 

 

俺はキリトに反動の時の援護を頼むと告げ。

ホリゾンタル・スクエアでMobを消滅させる。

 

 

 

宝箱が見えた。

 

 

パァンリィーン!!

 

急げ、急げ!!

 

キリトが宝箱を壊そうとするが、目の前にゴーレム型のMobが現れる。

 

キリトは冷静さを、失ってホリゾンタルスクエアを放つがゴーレム型はHPが多く硬い。

 

パァンリィーン!!

 

あと一人。

 

 

ゴーレムはキリトに任せるぞ。

 

俺は《体術》スキルの 疾脚 で加速し宝箱の前まで着く。

 

 

壊れろ!!

 

 

俺のソードスキルによって宝箱は破壊され消滅する。

 

その瞬間周りにいたMobも、一気に消える。

 

 

最悪の事態が起きてしまった。もっと強く止めていればよかった。

 

 

ササマルたちがいた方向を見ると一人うずくまっている女の子がいる。

 

 

サチだけか生き残ったのは、

 

 

「ううっ、うっ、うわぁーー!!」

 

 

サチはキリトの胸に顔を埋め泣き出す。

 

 

俺とキリトはただ、サチが泣き止むのを待つしかできなかった。

 

 

少しでも触れれば壊れてしまう。そんな気がした。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

〜宿屋内〜

 

サチは部屋から出てこない。

 

当然だ、目の前で仲間が死んだのだから。

 

自分だけが生きているという罪悪感もあるだろう。

 

 

俺とキリトは、ソファーに座ってサチが出てくるのを待つ。

 

互いに一言も、発さない。

長い沈黙が続く。

 

先にこの沈黙を破ったのは、キリトだった。

 

 

「俺さ、どこかで、こいつらなら大丈夫。守ってやれる実力が俺にはあると過信していたんだ。」

 

「あぁ。」

 

「でもさ、、違ったんだ。俺は弱かった。俺が皆んなを殺してしまったんだ。全部、、俺の、責任なんだ、、」

 

 

キリトは、そっと涙を流す。

 

 

「お前は悪くない。この世界が悪いんだ。」

 

 

そう、いつだって自分が悪いわけではない。周りが、環境が、世界が悪いときだってある。

 

正しい事をして、周りのために努力しても、報われない時はある。

 

 

 

 

「キリトくんも、ハチマンくんも悪くないよ。」

 

「「!!」」

 

サチが部屋から出てきたようだ。

 

「二人とも悪くないよ。これは、、違うよ。」

 

 

「でも、、、」

 

 

 

「これは、俺らの罪ではない。人の注意を無視し、俺ら攻略組の言うことを聞かなかった。あいつらの罪だと言えばそうかもしれないが、攻略組として攻略組でない人を守るという義務を放棄してるとも言える。

 

 

結局誰もが悪く、誰も悪くないんだよ。」

 

 

俺は伝えたいことだけを告げ、宿屋から出て行く。

 

 

あとは、二人で話すことだろう。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

俺は部屋に帰りベッドに倒れこむ。

 

 

 

 

その日俺は長い夢を見た、、、

 

 

 

「もうヒッキーもゆきのんもふいんき悪い〜。」

 

「由比ヶ浜さんふいんきではなく、雰囲気よ。」

 

「ほんと由比ヶ浜はアホの子だな。」

 

「アホって言うなし!!」

 

 

 

 

 

奉仕部での日常を

 

 




これで、アニメの3話に達しました。

シリアス展開は難しいです。


感想等もお願いいたします。



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12話 〜35層 森の中で彼は女の子を救う 〜

どうも、空奏葉です。

今回はあのビーストテイマーが登場します。


本文はじめます。


現在最前線は55層。SAOが始まって1年と4ヶ月。俺は35層のお洒落なカッフェにて、とある人を待っている。

 

「 おーいハチ、待たせたナ。」

 

 

俺の待っている人とは、アルゴのことだ。

 

昨日メッセージで依頼があると連絡が入った。

 

アルゴはおちゃらけた顔から真剣な顔になる。

 

仕事の顔だ・・・・・。

 

「ハチ、最近オレンジギルドが活発になってるのは知っているカ?」

 

オレンジギルドというのは、《PK(プレイヤーキル)》を好んで行う、プレイヤーのギルド。

 

 

前は数が少なく、対処も難しくなかったが現在その数は、攻略組よりも多いと言われている。

 

「あぁ、知ってる。」

 

 

「一週間後前に、タイタンズハントというギルドに中堅ギルドが1人を残して殺された。」

 

 

「それをやったのは誰かは、わかっているのか?」

 

「あぁ、ロザリアといウ、グリーンアイコンのプレイヤーが率いていル。恐らく後ろ盾があるんだろうナ。」

 

「poHか。」

 

俺はpohというプレイヤーを知っている。

 

全レッドプレイヤーのリーダー的な存在だ俺は一度だけ会ったことがある。黒いローブを深くかぶっている。

 

殺人だけに関していえば、全プレイヤーの頂点に立つだろう。

 

「俺ハ、その生き延びたプレイヤーにこの回廊結晶を預かっている。これは、1層の監獄に繋がっていル。ハチ、ロザリアの討伐頼んでいいカ。」

 

 

ふぅ、正直これは俺のやる仕事じゃない、俺が断ってもきっとキリトに頼むだろう。

 

 

だが、俺はロザリアをレッドプレイヤーを見逃さない。例え俺がレッドプレイヤーになろうとも。

 

 

「その依頼は受ける。ロザリアのいる場所とロザリアの今のターゲットを教えてくれ。」

 

 

アルゴは分かったと告げ、詳細を説明する。

 

 

 

 

作戦開始だ。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

俺は今、35層の代名詞ともいえる。《迷いの森》にいる。

 

この森はなんとも厄介で1日ごとに、その姿を変えプレイヤーを困らせることだ。

 

ひどいやつは3日も迷うこともある。

 

 

そして次のワープホールに入る。

 

 

ブウォン!!

 

 

視界が光に包まれまた見える頃。1人の女の子が3匹のゴリラ型Mobと対峙しているのが見える。

 

 

あの子は・・・。

 

 

 

女の子は短剣を使いスキルで戦うが。敵の連携で苦戦している。

 

 

 

Mobが棍棒で女の子を叩こうとした時、一匹の小さなドラゴンがそれを阻止する。

 

 

小型ドラゴンはそのままHPを失い消滅する。

 

 

俺は女の子がトドメを刺される前に急いでゴリラをソードスキルで消滅させる。

 

 

ピナァーーーー!!と女の子は泣いている。かけてあげる言葉が見つからない。

 

すると女の子の方からお礼を言ってきた。

 

「あの、助けていただいてありがとうございます。」

 

 

「あぁ、でも、、その、ドラゴンを助けられなくて悪かった・・・。」

 

 

 

「いいんです。私、1人じゃなにもできないのに思い上がって・・・。」

 

 

 

そう言って軽い笑みを浮かべる彼女の顔はひどく悲しい表情だった。

 

 

「そのドラゴン、生き返らせれる。」

 

 

「本当ですか!!」

 

 

「あぁ、だが47層だし、3日以内しか時間がないんだ。」

 

 

「3日ですか・・・。」

 

 

目に見えて落ち込む。

 

 

「俺が手伝う。俺が無事に連れて行ってやる。」

 

 

「本当ですか!!、、、でも、どーしてですか?」

 

 

 

あれれ〜? なんで、助けているのに疑われるの?

 

これが、イケメンとそれ以外の差ですか?そーですか。

 

 

 

女の子は両手で胸を隠すように重ねて身を捩り、ジト目でこちらを見てくる。

 

 

「えっ、いや、ほら、やっぱり困ってる人とかほっとけない体質だし、、俺は優しいんだよ。 うん。」

 

 

 

なんだよその目、俺の見た目そんなに気にくわない?誘拐とかしないよ?

 

キリトの方が向いてる仕事とは思っていたけど、まさかこんな場面でそれを自覚させられるとは、、、

 

 

「分かりましか。信じます。私はシリカですよろしくお願いします。」

 

 

 

 

よかった、これで変態ーとか言われたら死ねるレベル。

 

 

 

「俺はハチマンだ。とりあえず、中央街に戻るか。」

 

 

 

 

こうして、俺たちは、迷いの森を後にする。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「あの〜普段はどこで休んでいるんですか?」

 

シリカが俺に話しかけてくる。小さい頃の小町のようでなんとも可愛い。

 

「特に決めてない。適当に宿屋を転々としている。」

 

 

そうなんですかぁ、と言い、一つ提案をしてくる。

 

「この層においしいチーズケーキの食べられる。宿屋があるんですけど、どうですか?」

 

 

正直どこでも構わないが、本人の希望というならそれでいいだろう。

俺はあぁと言いそれを承諾する。

 

 

 

宿屋に入ると、赤髪の女プレイヤーがいた、

 

ロザリアだ。

 

 

「あら、あんた生きて出てこれたんだ。、、、あれ?あと青いトカゲはどうしたの?もしかして、、」

 

「死にました。でも、生き返らします。」

 

「へぇーじゃあ、思い出の丘に行くんだ。でも、あんたのレベルでいけるのかしら?」

 

 

「いける、、、思い出の丘は47層のなかでも、観光地のような場所だ。今のレベルでも充分だと思うけどな。」

 

「なに?あんただれ?あんたもこの女にたらしこまれた感じ?なんなら私がもっといい褒美あげるから、私のパーティーに入りなさいよ。」

 

 

 

「やめとくよ・・・・・おばさん。」

 

 

なによあのロリコン!!と後ろで猿の如くキィーキィー言っているのを放っておき、俺とシリカは上の階に上がる。

 

もちろん部屋は別だ。

 

 

シリカはなにか言いたそうにこっちを見ているので、なんだ?と聞いた。

 

 

「ハチマンさんは、本当にロリ、ロリコンだったんですか?」

 

 

グハァー

 

幼女にロリコンって言われるとかマジか。

 

「いや、俺は普通だから。小学生に興味ないから。」

 

「私、中学生です。」( *`ω´)

 

 

失礼ですね、とプンプンしている。

 

 

それもまた、可愛い。

 

 

「じゃあ、明日までは自由行動で、朝の10時頃に出発するから。じゃあな、、、」

 

「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。47層初めてなので色々教えてもらいたいんですが?」

 

 

「えぇ、いいじゃん、どうせ1本道だし。」

 

「んもぉー、そこをなんとかお願いします!!」

 

 

なんでちょっと怒ってるんだよ。」

 

 

「分かった分かった。じゃあそーだな、お前の部屋に行くぞ。あんまり聞かれてもあれだから。」

 

「はい、分かりました。それでは行きましょう。」

 

っと言って部屋に入っていった。俺も後を続く。

 

 

 

部屋はベットと机が置かれているだけのシンプルな感じだ。

 

俺はそこの机に立体的にマップを映すアイテムでシリカに説明する。

 

 

「いいか、ここが明日行く。思い出の丘だ。その安全エリアには、リア充どもがうじゃうじゃといるからそれをMobと間違えて斬らないように注意しろ。」

 

「斬りませんよ。普通。」

 

 

幼女につっこまれてしまった。

 

 

「んで、ここを進んだら1本道があるからそこを進むというわけだ。途中Mobが出てくるが、まあ弱いから安心しろ。んでその先に蘇生の花が咲いてくる所に着いたら完了だ。OK?分かった?」

 

 

シリカは分かりました。と言う。

 

 

扉から誰かがこちらに聞き耳を立てているのが分かる。俺はあえてスルーする。

 

 

 

これで、まんまと釣れたらいいがな。

 

 

「じゃあ俺は部屋に帰るから。なんか用があったらノックしてくれ。」

 

 

 

 

俺は部屋に帰り、作戦をもう一度頭で復習する。

 

 

 

 

 

作戦は、始まったばっかりだしな・・・。

 




次回、ハチマンVSオレンジプレイヤー


ハチマンの二つ名なににしようかな、、、


感想等待っています。


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番外編 〜 25層 彼と黒ローブ男は出会う 〜

今回は番外編です。25層の時の話です。

シリカ編を書きたかったんですが、頭にこの案が出てきたので、先にこっちを出します。

本文いきます。


現在25層まで進んでいる攻略線はクウォーターポイントと言われる言わば、4分の1とまあキリのいい層で今まで以上の難易度を誇るボスがいると言われている。

 

俺は、そんなボス戦に若干ながら怯えつつ25層北部に存在する、《冷酷の山》にきている。この山には自然と言える草木が一切なく、崖、谷、岩など、殺風景な景色ばかりだ。

 

なんで俺がこんな所にきているかと言うととある噂を耳にしたのだ、

どうやらこの層になってきてレッドプレイヤーの存在が確認されてきた。数が少ないため知らない奴が多いが、今日俺はアルゴに調査を頼まれここにきている。

 

 

勿論、俺一人で行きたかったのだが。

 

 

「比企谷くん、そろそろ休まないかしら?もう10分も歩いているわ。」

 

 

そうこの女、雪ノ下だ。

 

「お前休憩何度目か分かってる?5回目だよ。普通のプレイヤーは登りきるのに1回ぐらいしか休憩しないからな。あと、比企谷じゃなくてハチマンな、この世界ではリアルの名前だしたらダメだからな、ユキノさん。」

 

「ごめんなさい。でもそのユキノさんって言うのやめてもらえるかしら。気持ち悪い。」

 

「はいはい分かったよユキノ。」

 

 

 

本当になんでついてきたんだよ。

 

 

本来この依頼はアルゴが俺だけにしてきたものだったのだが、それを聞いていたアスナが「一人は危ないよハチくん。私も行く。」と言ってきたのだが。あとから来た雪ノ下が「あなたは、今日の迷宮区攻略メンバーに入ってるはずよ。しっかりマッピングしてきてちょうだい。」と言って代わりに雪ノ下が俺と共に依頼を受けた。

 

 

「はあ、なあユキノ。嫌だったら帰ってもいいぞ。」

 

「いいえ、大丈夫よ。 ハアハア、、、」

 

はあ、ほんと頑固な奴だ。

 

 

この時の俺のレベルは47でユキノが45だ攻略組の中では、かなり上の方だろう。

 

 

そこから歩く間はなにも互いに話す事はなかった。

 

それでも俺はこの沈黙すらも幸せに感じた。

 

〜冷酷の山 頂上 〜

 

「よし、ここらへんでいったん別れて行動するか。なんかあったら叫ぶなりしてくれ。」

 

「分かったわ。」

 

こうして俺と雪ノ下は一旦別れる。俺は山にある、洞窟や小さな穴とかを探してみるが見つからない。

 

本当にいたとしても、もしかしたら気づいてどっかに行ったかもしれないしな。

 

やっぱそう簡単には、見つからないよな。

 

 

俺は心の中で諦めをつけ雪ノ下にメッセージを送ろうとした時だった。

 

 

ガキィン!!ガキィン!!

 

 

不意に剣と剣が交わる音が聞こえた。

 

 

まさかな・・・・。

 

 

不安になりパーティメンバーの体力が映っている。視界の端を見た。

 

 

ユキノのHPが削られているのが分かる。

 

 

もしかしたら、武器を所持している型のMobかもしれないと思ったが心配になって音がする方に全力で走る。

 

 

 

音がする所に着くと衝撃的な場面を見た。

 

 

ユキノのHPがイエロー状態になりながら、黒いローブの装備をした男の前で膝をついて倒れていた。

 

 

 

そんな、、あの雪ノ下が負ける?そんな馬鹿なことが。

 

 

実際、雪ノ下はレベル、プレイヤースキル、どちらも高く、レッドプレイヤーに負けるはずがないと思っていた。

 

 

「おいテメェ、やめろよ!!」

 

俺は黒ローブの男に叫ぶ。

 

黒ローブのHPはまだ8割ほど残っている。

 

「あぁ?誰だお前、邪魔するなよ。今からショウタイムが始まるっていうのによ。」

 

 

黒ローブは高く片手斧を上げ、雪ノ下に振りかざす。

 

 

やばいっ!! キィン!!

 

 

雪ノ下は咄嗟に刀で防ぎ、黒ローブに素早く斬りかかる。

 

 

雪ノ下の取っているスキル。《早業》は納刀している武器を出すのが速かったり、剣を振る速度を速くするスキルだ。

 

 

「ハアァァァー!!」

 

 

雪ノ下が鋭い剣さばきをするが、黒ローブはそれを防いでいる。

 

 

黒ローブは雪ノ下の刀を上に弾き次に雪ノ下の手を抑える。

 

人並み以上に強いとはいえ、筋力にあまり降っていない、雪ノ下は抵抗ができない。

 

黒ローブはそのまま体術スキルで雪ノ下を蹴り飛ばす。

 

 

なんて威力だ・・・。

 

 

体術スキルは本来、剣を落とした時に拾うまでの護身やたまに不意打ちで使う程度で威力は高く設定されていない。

 

だが、やつの蹴りは圧倒的に俺の使う体術の威力を超えている。

 

おそらく、スキル熟練度と筋力値を上げてると思う。

 

 

俺は雪ノ下と黒ローブの間に入り、追撃を阻止する。

 

「残念だが、ここからは俺が相手をする。」

 

「ほー、いい目してるじゃん。お前みたいなやつはレッドプレイヤーになるのをお勧めするぜ!!」

 

 

そういって黒ローブは走ってくる。

 

 

やってやる!!敵のアイコンはオレンジ攻撃しても俺のアイコンは変わらんし、こいつはおそらく人を殺しているレッドプレイヤーだ。

 

 

躊躇うな!!

 

 

 

 

黒ローブは片手斧で横切りをしてくる。俺は盾でそれを防ぐ。隙だらけの敵の左側にソードスキル、レイジスパイクを放つ。

 

 

 

黒ローブの顔がチラリと見える。そいつは笑みを浮かべていた。その瞬間黒ローブは身をくるりと回しスキルを躱す。

 

 

レイジスパイクは外れ反動だけが残る。

 

黒ローブは片手斧を構えスキルを放つ。

 

片手斧スキル 《Vジャドシス》敵の体をVの字に切り裂くこのスキルは2連撃と少ない割に威力が高い。

 

俺は飛ばされ岩に背中を打ち付ける。

 

HPの3割を削られた。

 

 

黒ローブは追撃のため走ってくる。

 

同じように横切りをしてくる、同じ手には掛からない。

 

 

俺は盾で防がずに剣を滑らせて防ぎながら敵を刺しにいく。

 

グサッ!!

 

剣はみぞおちに刺さる。

 

「グゥッ!!」

 

 

黒ローブは小さく唸る。

 

 

剣を抜き、体術スキル閃打で敵の前頭部に衝撃を与える。

 

黒ローブは一瞬怯む。

 

俺はその間に距離を取る。

 

「ふっ、なんだよ、そんなもんか?」

 

俺は挑発する。

 

 

「フー、やるじゃねぇか。いくぜ!!」

 

 

俺は崖を滑り降りる。黒ローブも付いてくるのを確認する。

 

 

ホリゾンタル・スクエア!!

 

 

この急で足場の悪い坂でかわせないだろ黒ローブやろぉー!!

 

 

 

しかし、相手は狙っていたかのように片手斧を構えている。

 

 

 

アース・ジャック!!

 

 

片手斧、上位スキル。刃の部分を相手に向け。スキルアシストによって俊敏が倍になり、凄まじい速さで突進する。

 

 

さらに、一度発動すれば、ダメージを与えても中断されない。

 

 

ズジャキンッ!!!

 

 

「ガァーー!!、、、、、ははっ、やべぇな。」

 

 

俺のスキルは黒ローブに当たったがそのまま突進され盾を持つ左腕が切り落とされる。

 

 

 

ハッ、、本格的にやばくなってきた。

 

ここから巻き返すための策を考えるが、崖以外何もないため、試行錯誤のしようにも案がない。

 

 

 

単純なPKスキルでは勝てない・・・・。

 

 

 

絶望的な状況に置かれていることを改めて自覚する。

 

足元にある俺の左腕は耐久値がきれたのか、パァンリィーンと消滅する。

 

 

再び腕が再生するには、何分かかかる。

 

 

 

死ぬ?ゲームオーバーなのか?俺はこのまま死ぬのか?

 

 

 

はぁーーー

 

 

深呼吸をし再び考える。この崖という状況を利用し逆転が出来るのか?

 

 

どのスキルを使えば倒せる?

 

ストライクダイブ?

 

レイディアント・アーク?

 

ヴォーパル・ストライク?

 

どれも一撃で仕留めるには乏しい。

 

仮にこの崖を利用しストライクダイブをぶつけたとしてもおそらクリティカルして一撃という感じだろう。

 

クリティカルするには急所に剣で防がれずに当てる必要がある。

 

それにそんな高さから行い、落下してる最中にバレて防がれたら仕留められず、かわされたら俺は死ぬ。

 

 

「おいおい、作戦はもう尽きたか?」

 

 

あぁ、分かった。俺はプレイヤーを殺すことに戸惑っていたのか。躊躇うなって決めたけど、恐れていたんだ。

 

鎧も来ていない人間の首を斬ることも心臓を貫くことも。

 

もう殺ろう・・・・。

 

 

「いやぁー。やっぱどこかでプレイヤーを殺すことに躊躇してたみたいだ。次は本気で殺しにいってやるよ。」

 

 

黒ローブは、ほぅと笑う。

 

 

「It's show time !!」

 

 

黒ローブは首に斬りかかってくる。

 

 

俺の反応速度はそれを捉えることができ、しゃがんで躱す。

 

 

レイディアント・アーク!!

 

 

俺の切り上げは直撃し黒ローブの腰から肩にかけて赤いエフェクトがかかる。

 

まだだ、黒ローブ。

 

俺は反動がとけるとすぐに次のスキルを構える。

 

 

ヴォーパル・ストライク!!

 

 

レイジスパイクの強化版であるこのスキルは距離を調節でき、威力は高い。

 

俺は黒ローブの心臓を狙って突進する。

 

 

黒ローブもやっと立て直したが時すでに遅く、急所は外させたが、肩を抉る。

 

 

「フゥ〜、やるじゃねぇか。油断させようとしてたのか?」

 

 

俺のHPはあと、2割。黒ローブも同じぐらいだ。

 

互いにHPがレッドゾーンに入る。

 

 

 

「フゥ!これはまずいな。こんな痺れる戦いは久しぶりだが、こっちもまだ死にたくねぇからな、ここらで消えさせてもらうぜ。一応名乗っといてやる。俺はPoHだ。」

 

そう言って、崖から降りていく。

 

 

 

逃がすかよ。

 

 

 

俺は投擲スキルで、トライショットを放つ。

 

3本のナイフは、片手斧で弾かれそのまま崖を降りていき姿を消した。

 

 

 

クソッ!!

 

 

俺は悔しいと感じた。レッドプレイヤーと同じように殺しにいかなければ、いとも容易く殺されていた。

 

 

俺はこのゲームで本気で人を殺そうとしたことが悔しくてたまらない。

 

 

 

黒ローブ、、いやpohは俺にこうなるように仕向けたのかもしれない・・・。

 

 

 

俺は雪ノ下の所に帰るべく崖を再び上がっていく。

 

 

「比企谷くん!!大丈夫だったのね。良かった。」

 

 

そう言って雪ノ下は抱きついてくる。

 

 

ちょ、えっ?、雪ノ下さん大丈夫ですか?

 

 

すぐに自分のしていることに気づいた雪ノ下は俺からパッと離れる。

 

 

「今のはその、お化け屋敷のようなもので、さっきまで殺されそうになっていた恐怖が、比企谷くんの目をきっかけに思い出してしまい、咄嗟に近くのものに抱きついただけだから。本当によ。」

 

 

雪ノ下は頬を赤く染めながら早口で言う。

 

 

 

まあ、さっきまで死にそうだっなしそんなもんか。

 

 

 

俺は頭で納得する。

 

「じゃあ、俺らも山降りるか。」

 

「えぇ。」

 

 

こうして俺たちは冷酷な山を降りていく。

 

 

アルゴにはメッセージで状況を詳しく説明しておいたから、きっと直ぐに対処するだろう。

 

 

 

 

だが、俺はまだその時、レッドプレイヤーの存在が今後の攻略に及ぼす影響をまだ知らなかった。




pohでましたね。

彼の存在は今後どうなるのか考えつつ。

シリカ編も書きます。

感想等待ってます。


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13話 〜黒の剣士と戦慄の支配者〜

ハチマンのユニークスキル登場します。

オリジナルで考えました。


本文どうぞ。


朝目が覚めると知らない天井が見える・・・。

 

デジャブやわこの展開。

 

そーいや今日シリカを思い出の丘に連れて行くんだったな。

 

 

少し寝坊したが大丈夫だな。と二度寝しようとすると。

 

 

ドンドンドンッドンドンドン

 

 

うるせー。

 

 

「ハチマンさ〜ん、朝ですよー。朝食ハチマンさんの分も頼みましたから〜。早く降りてきてくださいね。」

 

 

どうやらノックの犯人はシリカのようだ。

 

 

あー眠い〜。 もう布団から離れたくないんだ!!

 

 

まあ、流石に頼んでくれたシリカに申し訳ないので、俺の意思は早くも崩れ布団とさよならする。

 

 

じゃあな、布団・・・。

 

 

下に降りると、シリカが手を振っている。

 

可愛いな、おい。

 

「遅いですよハチマンさん。もうお腹ペコペコです。」

 

「先に食べても良かったのに。」

 

すると、シリカは頬を膨らませ、んもぉ!!と怒る。

 

 

ハハハッ 可愛いやつめ。

 

朝食をすまし47層に向かう。

 

「ハチマンさん私町の名前わからないです。」

 

「あぁ、俺が言うよ。」

 

 

町の名前を言い俺とシリカは光に包まれる。

 

 

〜47層 思い出の丘 〜

 

思い出の丘、ここは今までの中で最もデートスポットとして有名な場所だ。やれ好きだの愛してるだのの言葉がちょいちょい聞こえてきて、やかましいことこの上ない。

 

ご覧ください右手に見えますのはリア充が手を繋いで笑いあっています。全く目障りですね?左手に見えますのは、まだ初々しいカップルでしょうか?互いにチラチラと目を合わせては照れています。本当に全くですね。」

 

 

「ハチマンさん。大丈夫ですか?」

 

 

あれ聞かれてたの・・・。

 

「あれ?声に出てた?」

 

「はい、大体やれ好きだの愛してる・・・とかあたりからです。」

 

 

はいはい、ほとんどじゃねぇか。

 

 

「まぁいい、そうだシリカ。お前まだレベル低いだろうからこの装備で少しでもステータスUPしとけ。」

 

 

そう言っておれは、赤と白を基調とした服を渡す。

 

 

シリカは直ぐにそれを装備する。

 

「ちょっとこれ恥ずかしいです。似合ってますか?」

 

 

おぉぉ、シリカが俺のあげた装備でコスプレしてると思うと、なんだかいけない気分になる。

 

 

「おおー。可愛いぞシリカ。」

 

なんか餌付けしたくなる。

 

「ほら、この短剣とかどうだ?俺使わんからやるよ。」

 

そう言って結構使える短剣を差し出すとすぐに装備しどうですかぁーと、短剣を振り回す。

 

 

 

あぁーほんと和むはこれ。

 

 

「よし、シリカ。そろそろMobが、出てくるから少しは注意しろよ。」

 

 

シリカは、はぁ〜いと返事する。

 

 

ほんとに大丈夫か?

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「ハァァーー!!」

 

 

俺のソードスキルはMobの首を捉える。

 

 

パァンリィーン!!

 

 

 

ふぅ、これで5体目か・・・。

 

 

蘇生の花までの道は一本だがなんといってもその長さが本当にやばい。

 

シリカもMobを慎重に倒していき、疲れたのか休憩したいーとかおんぶしてーとか言ってくる。

 

 

 

蘇生の花が咲く石積みを発見した。

 

 

「ハチマンさん、ここから咲くんですか?」

 

「あぁ、近づいたらな。」

 

 

この石積みにビーストテイマーが近づくここで、花が咲き。それをアイテムストレージに収納することができる。

 

 

シリカが石積みに近づくと中心部分がキラリと光り、白い花が一本咲く。

 

「ここで蘇生したら危ないから、宿屋に一旦帰るか。」

 

「そうですね。」

 

 

嬉しそうな顔をして笑うシリカを見て俺の頬も緩む。

 

「ハチマンさん、目が犯罪者さんですよ?」

 

「いや別になんも考えてないから。本当に。」

 

 

本当ですかぁーと疑いの眼差しを受ける。

 

 

 

俺は早く帰るぞと催促し来た道を引き返す。

 

 

セーフティエリア、、まあMobの出ない安全区域に着いたあたりで、シリカは完全に安心したのか。走りだす。

 

 

「ハチマンさ〜ん、早く帰りましょうよ〜。」

 

 

「まあ待てよ。なあ、そろそろ出てこいよ。さっきからストーカーしてきて、気づいてないと思ったか?」

 

 

すると草陰から7人ぐらいのプレイヤーがでてくる。

 

その中には・・・

 

「ロザリアさん!?」

 

 

赤髪の女プレイヤー、ロザリアもいた。

 

「あら、私の隠蔽を見破るなんて、なかなかやるわね。」

 

 

「そりゃどーも。」

 

 

「そこまで分かってるなら、私たちの狙いも分かってるわよね?」

 

 

「蘇生の花の略奪、、、いや、シリカを殺すことか?」

 

 

「正解〜。そうよシリカ、あんたが憎くてたまらないのよ。ちょっと幼いからってちやほやされていい気になってんじゃないわよ!!」

 

 

「お前らはプレイヤーを殺しても何も感じないのか?」

 

俺はそっと聞く。

 

「当たり前じゃない、大体この世界で死んだって死ぬとは限らないじゃない。むしろこのデスゲームから出してあげたんだから感謝されたいわ。」

 

クズが。

 

 

 

「ふふっ、助けがきても困るし。あんたたちあいつらをさっさと皆殺しよ。」

 

 

「待ってください。ロザリアさん。あいつのあの目と特徴的なアホ毛。あいつ攻略組じゃないですか?」

 

「そんなのただの似ているだけか真似事でもしてるのよ。」

 

 

「もし本当なら、あいつの正体は、、、非道のプレイヤー、《戦慄の支配者》ハチマン。」

 

 

その二つ名あんまり好きじゃないんだけど。

てか、非道なオレンジプレイヤーに非道って言われる俺どうよ・・・。

 

「もしそうだったとしても、この人数に勝てるわけがないでしょ!!早くいきなさい!!」

 

 

 

ウオォーー!!と叫びながら突っ込んでくる。6人のプレイヤーは全員ソードスキルをしてくる。

 

 

 

俺は敵全員を一度に鋭く睨む。

 

目が一瞬黄色く光る。

 

 

ピタッ!!

 

 

 

敵全員は動きを止める。

 

 

「どうゆうことだよ!!」

 

敵の一人が叫ぶ。誰もこの状況を理解できていない。

 

 

 

 

ククッ

 

 

 

つい笑ってしまう。

 

なぜなら、この現象は俺が意図的に起こしたものなのだ。

 

 

なぜ俺が《戦慄の支配者》と言われているかというと、

前線がピンチになった時に指示をリーダーの代わりに出したり、俺が前線をかき乱してるからだ。

 

 

俺はそう呼ばれた時ビビったよ、まさか俺がもつ《ユニークスキル》を見破られたと思った。

 

 

まあ、違ったが。

 

 

そう俺はヒースクリフのもつ《神聖剣》のように、ユニークスキルを手に入れた。条件は知らない。

 

 

 

《操者》 これが俺のユニークスキル。

 

 

俺の視界に入る人間の行動を操るスキル。人数は問われないが数が増えるごとに拘束力は下がる。

目と目を合わせた状態で使うと効果は上がる。

対象の相手よりレベルが高いほど拘束力は上がり、操る時間も増える。

 

これを使っている時はソードスキルは使えないが、剣を振ることは出来るからダメージを与えられる。

 

 

使用後は、頭痛が走り、一瞬視界がぼやけるのがリスクだ。

 

 

この《操者》スキルには、ソードスキルのような種類はない。ただ、操るだけだが多様性はある。

 

いや、正確には2種類あるが今は言わないでおこう。

 

 

 

俺は止まっている6人をスルーしロザリアの前までくる。

 

 

「どおしたロザリア、俺に攻撃してみろよ。」

 

 

もちろん動くことはできない。

 

「グッ、もしあんたが私に攻撃したら、オレンジになるよ。」

 

確かにロザリアのカーソルはグリーンだ。

 

ククッ 本当にこいつはこのスキルの多様性をわかっていない。

 

 

俺は再びロザリアを見る。

 

 

ロザリアは自分の槍を取り出し。

 

 

自らの体に刺す。

 

 

「うぅーー、いやぁーーー!!」

 

 

そう、行動を操るのだ。自殺させることも出来る。

 

 

ロザリアのHPがイエローに入る。

 

 

「お願い、許して。許して下さい。」

 

 

ロザリアはプライドを捨てて懇願する。

 

 

「なあ、ロザリア。お前はプレイヤーを殺すとき、こんな感じで助けを願うプレイヤーを無慈悲にも殺したんだよな?」

 

うぅと唸りながらロザリアは泣く。

 

 

最高の景色だ。人を殺しているプレイヤーを殺す。

 

 

 

俺は操者を解く前にロザリアに槍で俺の足を刺させる。これでロザリアはオレンジプレイヤーだ。そして解く、ロザリアはぺたんと地面に倒れこむ。

 

俺は頭痛とめまいが起こったが。レベル差もあったおかげであまり頭痛は大きくない。

 

 

後ろの6人にも解くが勿論助けにこない。

当たり前だそんなことしたら、自分が死ぬと理解しているのだ。

 

 

トドメは俺がさしてやる。

 

 

俺は剣をロザリアに振りかざす。

 

 

キィン!!

 

 

誰かが俺の剣を止める。誰だかは分かっている。

 

 

「おいキリト。止めるなよ。」

 

恐らくこうなることをキリトは分かって、急いで俺を探しにここまできたのだろう。

 

操者は見られてないか・・・。

 

 

「ハチマン。やめるんだ。こいつらは牢獄に入れて反省させよう。」

 

 

はあ?反省?する訳がない。こいつらは反省なんてしない。どうせSAOがクリアされたらのうのうと生きていくだけだ。

 

 

殺人をしたプレイヤーを処罰するだけだ。俺は。

 

 

だが、キリトに逆らうのは、色々とめんどくさい。

 

 

ここは従っておくか。

 

「分かったよ。あとはお前に任せる《黒の剣士》さん。俺はシリカを町に帰すまでが仕事だ。」

 

 

キリトはそっと頷く。

 

 

「シリカ、行くぞ。」

 

「・・・・はい。」

 

 

 

 

俺とシリカは町に向かって歩きだす。

 

「ハチマンさんは攻略組だったんですね。」

 

「あぁ、悪かったな怖い思いさせて。」

 

「いえ、それよりさっきのは?」

 

「あれはその、俺だけのスキルっていうか。ある特別な条件を満たした者に与えられるスキルだ。」

 

 

「そう、だったんですね・・・。」

 

「頼む、このことは内緒で。」

 

「分かりまし、、いえ、条件をつけます。」

 

 

ん?条件?

 

「フレンド登録をお願いします。」

 

 

ふっ、本当に可愛い奴だ。

 

「あぁ、いいよ。」

 

 

シリカはやったーと小さく跳ねる。

 

 

心が浄化されて目が綺麗になりそうだなぁ〜。

 

 

そうこうしてる内に宿屋につく。

 

 

シリカは《ピナの心》と《蘇生の花》を出す。

 

蘇生の花からでた蜜のようなもなは、ピナの心と記されてしる羽に当たり。羽は輝き出す。

 

 

 

ピィー!!

 

 

 

「ピナァーーーー!!」

 

 

シリカは泣きながらピナに抱きつく。俺も目頭が熱くなるのを感じ我慢しながら、、、

 

「もう、失わないようにしろよ。」

 

「はい!!」

 

 

俺は宿屋から出て行く。なんだか分からないが攻略を進めたくなったから。

 

 

 

はやく、クリアしてやらないとな。

 

 

そう俺は誓いをし最前線の迷宮区に進む。

 




ハチマンのユニークスキルを知っているのは、アルゴとシリカだけになります。

レベルの低い奴に対しては、チートレベルですね。

同レベルぐらいに対してするなら1秒動きを止めるぐらいで、目と目を合わしても、3秒ぐらい動きを止めさせる程度ですね。まあそこらへんは時と場合です。

長くなりました。

感想等待ってます。


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14話 〜彼の心は揺れ、それを認める〜

八幡は周りの気持ちに触れなにを感じるのか。


八幡、自らの心の変化を感じます。


現在最前線は60層、もう半分を超え多くのプレイヤーが希望を感じ始めるころ、俺は選択肢を突きつけられていた。

 

俺の目の前では、アスナとユキノがジッとこちらを見つめている。

 

 

どうしてこうなった?

 

 

 

それは遡ること3時間前。

 

 

 

俺が朝起きると。2通のメッセージが来ていた。

 

アスナとユキノからだ。

 

二人からはほぼ同じ内容が書かれていた。

どうやら迷宮区で一緒に攻略してほしいとのことだ。

 

 

まあ、どうせ同じ内容だしな・・・。

 

 

俺は二人に分かったと告げ集合場所を二人に言っておいた。

 

 

ちなみにキリトは、サチと今日は思い出の丘に行っているらしい。

 

本人曰く。まだ、告白なんて出来ないよ。(照

 

だそうだ。

 

 

キリトももう少し積極的になればいいのに。

 

俺は集合場所に早めに行っておく。後から行って遅いとか言われたら面倒だ。

 

集合場所はオムライスの美味しいレストランだ。

 

 

アスナたちがくるまでに昼飯をすませておくか・・・。

 

昼食はここで取るつもりだ。

 

オムライスが店員によって運ばれ食べようとしたら、アスナがやってきた。

 

 

集合時間までまだ20分あるんですけど、どんだけ攻略好きなんだよ。

 

 

「あれ?ハチくん早いね。昼食まだ食べてないんだ。」

 

アスナは俺の隣に座る。

 

「おいアスナ、こーゆーのは普通、前に座るんじゃないの?」

 

「ハチくんそんなこと気にしないの。じゃあはい、あ〜ん♪」

 

 

俺はご飯が乗せられたスプーンをもっているアスナを見る。

 

「あの、アスナさん。これは、、、一体?」

 

「もうっ、分かるでしょあ〜ん♪」///

 

アスナは顔を赤くしながらスプーンを突き出す。

 

 

まさか、人生でこんな美少女にあーんをしてもらう日がくるとは・・・。

 

いや、まて、落ち着け八幡。これはトラップではないだろうか?

 

食べた瞬間近くからキリトとかアルゴとか湧いてきて、なんてことが・・・。

 

「もうハチくん、遅いよ。私も恥ずかしいんだから・・・。」

 

ここは例え罠でも乗ろう。

 

「あ〜ん・・・うん、普通にうまい。」

 

「もっといい言葉ないの?」

 

「うるせぇ、ぼっちにそんなん求めるな。」

 

「じゃあ、残りもしようか。はいあ〜ん♪」

 

俺の顔は今どうなっているだろうか。きっと赤くなっいるだろう。

 

「え、じゃあ、、あー、、」

 

「なにをしているのかしら?」

 

 

ビシッ

 

 

俺の世界が止まるのを感じる。

 

アスナも笑顔のまま固まっている。

 

「ユキノさんどうしてここに・・・?」

 

「そこにいる、腐った目の人と攻略をするためよ。」

 

「ハチくん?どうゆうこと?」

 

 

そーいや、言ってなかったな。

 

「いや、どーせ同じ目的だし、、3人の方がいいだろ?」

 

 

アスナは黙ったまま動かない。

 

「おーい、アスナさん?おーい。」

 

 

「はぁー、ハチくんは、人の気持ち分かってるの?分からないの?分かってて無視してるの?」

 

「落ち着けよ、俺は人の気持ちは理解しているつもりだ。」

 

 

「もういい!!ユキノさん攻略行きましょう。」

 

 

「・・・・えぇ。」

 

 

 

俺は急いでオムライスを食べ後を追いかけた。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

迷宮区で一通り攻略をした後、再び俺たちはさっきのレストランに来ている。

 

 

そこでアスナとユキノは血盟騎士団ならではの悩みを愚痴っていた。

 

「本当に最近護衛が面倒くさいのよねぇ、なんかストーカーみたいに、追てくるなって言っているのに、これは義務ですって、本当に嫌。」

 

「 そうね、用心深いのはいいことだけど、家の前で待たれるのは本当に嫌だわ。」

 

 

 

なんだそりゃ、完全にストーカーじゃねぇか。

 

俺はまだ見ぬ護衛さんに苛立ちを覚える。

 

「お前らも大変だな、まあ、手伝えることあったら言ってくれ。適当に。」

 

本当!!と、アスナが顔を近づけてくる。

 

近いです。アスナさん。

 

俺は顔の近さに耐え切れずスッと後ろに下がる。

 

「あぁ、本当、本当。」

 

「ハチマンくん。それは私に対してもかしら?」

 

「まあ、そーだな。」

 

「じゃあハチマンくん。私の補佐と護衛してくれないかな?」

 

「ハチマンくん。血盟騎士団に入って私の護衛してくれないかしら?」

 

 

え?

 

 

「なにを固まっているのかしら?私の護衛係になると言えばいいだけでしょ。」

 

 

「ちょユキノさん!!・・・ハチくん、私の護衛してくれない?いいでしょ?」

 

アスナが上目遣いをしてくる。

 

可愛いと思ってしまう。

 

俺は2人の美少女に迫られる。

 

はたから見れば羨ましい光景だろうが、実際は違う。

 

こいつらどんだけ今の護衛嫌いなんだよ。

 

 

「いや、、護衛というより、今更ギルドに入るのは、ちょっとな、、、。」

 

 

今更ギルドに入るとかまじ無理だ。だが、彼女らをこのまま放置もなぁ・・・・。

 

 

「じゃあさ、ハチくん。ギルドにいきなり入るのはあれだから、明日、護衛してくれない。」

 

「え?あぁ、まあ、別にいいが。」

 

 

「じゃあ、よろしくね。」

 

 

「ちょっと待ちなさい。なぜ、アスナさんだけのお願いが通るのかしら。明日、私も行くわ。2人の護衛は荷が重いかしら?」

 

 

「ユキノさんは、これから一週間、西の《巫女山》のMobの調査とエリアボスの討伐ですよね?」

 

「ッ!!・・・・そうだったわね。ハチマンくんがアスナさんを襲うのが怖いから延期にしてもらおうかしら。」

 

「いや、しねぇよ。」

 

「だってあなた、いつも私とアスナさんのこと見てるじゃない。 やらしぃ。」

 

「!!、、はあ?別に見てねぇし。おいおいユキノ、いくら自分が可愛いからってそれは自意識過剰だせ。」

 

 

「ハチくん焦ってる。見てるんだ・・・・。」

 

 

 

いや、だってなあ、、、、

 

 

「まあ、別にいいけど。明日60層の転送門に12時にきてね。じゃあ私これから用事あるから。」

 

そう言ってアスナは出て行く。

 

「全くユキノ。あんまりああいう発言するなよ。アスナが信じたらどうするんだ。」

 

 

「だって本当のことだもの。奉仕部でも、いつも私と由比ヶ浜さんをチラチラ見てたじゃない。」

 

 

「ッ、、とりあえずあんまり妄言いうなよ。」

 

「妄言?事実でしょ?」

 

ユキノはかわいらしく首をかしげる。

 

不覚にも可愛いと思ってしまう俺がいた。

 

「はあ、俺ももう行くから。じゃあな。」

 

「えぇ、さようなら。」

 

 

ユキノは小さく手を振る。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

〜ハチマンの家〜

 

 

あぁ今日は疲れた。俺の心はずっとドキドキしていた。

 

最近俺はどうかしてるな。ほんとなんでだろうな。

 

 

いや、分かっているんだ、ただ、、、

 

認めるのが怖いから・・・。

 

今の関係が壊れるのが怖いから・・・。

 

 

中学の時にもう捨てたと思っていた感情がまた、蘇ってきた。

 

俺は好きになったのだろう。

 

 

じゃあ、アスナとユキノをどっちをだ?

 

 

いや、自問自答はやめとこう。こんな茶番はいらない。

 

なぜなら答えはもう、心で出ているのだから。

 

 

 

俺はあいつが好きで、、、これは勘違いじゃないはずだから。

 

 

拒まれたら元には戻れないから。

 

進む勇気が出てこない。

 

 

 

考えるのはよそう。どうせ変化を恐れてなにも出来ないのだから。

 

 

 

今は一緒にいれたらそれでいい。




《あいつ》って誰?

いや、僕は知ってるんですけど、なんだかドキドキします。


感想等待ってます。


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15話 〜自分の居場所を・・・。〜

どうも空奏葉です。

UA増えて嬉しいです。


それでは本文どうぞーーー。


60層転送門にて、俺はとある女の子を待っている。

 

まあ、アスナなんだが。

 

今回は護衛兼攻略をする予定だ。てか、昨日アスナが約束をしてきた。

 

集合10分前に来てたんだが、全然来る気配がない。現在集合時間を10分過ぎてきてる。

 

 

あれ?もしかして、俺騙された?

 

ふと、中学の甘酸っぱい記憶が蘇る。

 

クラスの明るい女子に今日の放課後駅前の塔に来て欲しいのっと言われ、夜中の7時まで待ったが誰も来ないという・・・。

しかも、次の日待っている姿を誰かに見られて笑い者に合う始末。

 

 

クソッ・・・目から汗が出てくるぜ。

 

 

それにしても本当に来ない。

 

俺はもう帰ろうかなと転送門の方を見ると。光出しているのが分かる。

 

 

するとそこからアスナが出てくる。

 

 

ちょ、あれ、なんで全力で走ってきてるの?

 

 

ドドォン

 

 

「おい、アスナ・・・全力で突っ込んで来るって・・・っあ・・・。」//

 

 

俺はその時やってしまったと感じた。今思えば、アスナが出てきた時に全力でかわしていれば良かった。

 

 

「ごめんねハチく・・・ん、、、え?ちょ、、」//

 

 

アスナも気づいたようだ、俺の手がアスナのその、胸に当たっていることに。

 

 

「ちょ//キャァーーー!!」

 

 

バァンシィーン!!

 

 

「ぐぉ・・・」

 

 

アスナが放ったビンタは俺の顔を捉える。

 

俺はビンタでそんだけ飛ぶの?って思うぐらい飛び、オブジェクトに頭から突っ込む。

 

「いたい、、ちょー痛い。」

 

実際ゲームの中だから不快な感じがするだけだがそんな言

葉がもれてくる。

 

 

「ごめんねハチくん、でも、、、、あっ!!」

 

謝ったと思ったら今度は俺の後ろに隠れ始めた。

 

理由はすぐに分かった。

 

「アスナ様。お一人で動かれたら困ります。・・・むっ?貴様!!誰だ!!」

 

 

あぁー、これが前に言ってたストーカー護衛か。

 

「今日はこの人に護衛してもらうから、ついてこないで!!」

 

 

「アスナ様、、そんな勝手は許されません。こんな目の腐った貧弱プレイヤーなんて、、、」

 

「彼は強いわ。クラディールあなたよりレベル10以上うえよ。」

 

「アスナ様、わたくしアスナ様には劣りますが、次回から攻略組としてボス戦に参加します。こんなやつが私より強いはずがありません。さあ、行きますよ。」

 

「ちょ待てよお前。本人嫌がってるんだから、、。」

 

「貴様には関係ないことだ!!貴様ごときがアスナ様の護衛は任せられん!!」

 

 

あんまりナルシみたいで言いたくないが・・・。

 

 

「てめぇより強いぜ、、、俺。」

 

クラディールは完全にきれたようで、俺に近づいてくる。

 

「なら、私とデュエルしろ!!」

 

 

まあ、こうなるよな。

 

 

「あぁ、分かった。」

 

こうして俺は決闘を受けた。

ルールは初撃決着モードだ。

 

カウントが始まる。クラディールは両手剣を使うプレイヤーらしくアバランシュをするためのモーションの準備をしている。

 

おそらく、始まった瞬間するつもりだろう。

 

さて、どうするか、正直レベル差もあるだろうし《操者》を使えば瞬殺だろうが、多くのプレイヤーが見てるのであんまり使いたくない。

 

俺はいつもと装備が違う。

右手に片手剣は当然だが、左手には投擲用のナイフを持っている。投げずに斬ってもダメージは与えることができる。大体普通の剣の半分ぐらいだ。

剣を二本持つのと違い投擲用なので片手剣スキルも投擲スキルもどちらも使える。

普通、剣を二本持ったら《武器技不能》状態になりスキルは使えないので、これを見つけたときは自分を神と崇めたものだ。

 

10

 

だからといって力勝負もな・・・

 

9

 

8

 

ここはあいつの心を折る方がいいな。

 

7

 

6

 

心を折るためには・・・・

 

5

 

4

 

どうやって心を折るかな・・・・

 

3

 

2

 

1

 

剣でも折るか・・・・

 

 

 

決闘が始まった瞬間アバランシュを仕掛けてくるクラディール。俺は出遅れたような態度をとる。

 

クラディールは勝利を確信したようにニヤリと笑う。

 

俺は紙一重でアバランシュをかわすとクラディールの剣は地面に刺さる。俺はその状態で剣の真ん中にスキルを落とす。

 

パァキィーン!!

 

クラディールの剣は弾け砕ける。

 

「なっ!!」

 

 

「はっ、どうする?続けるか?」

 

「当たり前だ!!」

 

クラディールは武器を変え再び突っ込んでくる。

 

今度は学習したのだろうスキルを使わずに斬ってくる。

 

 

ここがレベルの差だ。

 

 

俺はクラディールの両手剣を投擲用ナイフで受け止める。ナイフで両手剣の刃を下に向けさせ俺はクラディールにぶつかるぐらいまで近づき、、、

 

グサッ

 

ナイフはクラディールの鎧の間を通りクラディールに刺さる。

 

 

winnerハチマン

 

 

俺は一歩しか歩いていない。その事実がクラディールに突き刺さる。

 

「グググッ!!調子に乗るなーー!!」

 

クラディールは俺に突っ込んでくる。

 

 

めんどくせ。こいつ

 

 

俺とクラディールの間にアスナが入る。

 

「そこまでです。クラディールこれは副団長命令です。あなたは一時謹慎処分を命じます。団長には私がメッセージを送っておきますのでこのまま帰りなさい。」

 

 

「・・・・・・・はい。」

 

 

クラディールは剣をしまい転送門に歩いていく。

途中俺を親の仇のように睨んでいるのを俺は見逃さない。

 

 

「ごめんねハチくん。」

 

アスナは本当に申し訳なさそうに謝る。

 

「いいよ別に。あいつこれで懲りたらいいがな、、、。」

 

 

「そう、、だね。じゃあ行こっか。」

 

「別に気に悩まなくていい、リアルじゃいつもこんなもんだ。」

 

「ふふっ、ハチくんありがとう。」

 

そう言って笑うアスナの笑顔は美しかった。

 

「あっ、今日は護衛なんだから前衛してね♪」

 

 

やっぱ鬼だ・・・。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「ウォォーー!!アスナスイッチ!!」

 

「ハアァァー!!」

 

 

パァンリィーン!!

 

 

はあ、、はあ、、アスナのやろう、本当に前衛全部俺に任せやがった。

 

「お疲れだね、ハチくん。お昼にする?」

 

「はは、ははは、お前マジで鬼だよ。」

 

まさかあれから3時間も前衛するとは、もう笑えるレベルだ。

 

「疲れてるでしょ?お弁当作ってきたの♪」

 

聞いてねぇし、まあいいけど。

 

「へーそれは助かるな。何と言っても俺は今朝の朝食は乾パンだぞ、非常食だぞ、10コルだぞ。」

 

「なんで、乾パンなのよ・・・。」

 

「いや、アイテムストレージにそれしかなくて。」

 

 

 

「じゃあ楽しみにしてね。」

 

 

安全区域に入り一息つく。

 

「はい、どうぞ。」

 

「あぁりがと。いただきます、、、」

 

俺は無難に卵焼きを食べる。

 

「どう?」

 

アスナはなんか涙目で聞いてくる。

 

ゴクリッ・・・・・・おっと。

 

なんか今・・・。

 

「ハチくん?」

 

「えっ、あぁ、上手いよ。ほんと上手い。」

 

「ほんとに!!」

 

「あぁほんとだよ。」

 

アスナは本当に喜んでいるようだ。

 

「ねぇハチくんこのあと、50層の《夕の丘》行かない?」

 

 

夕の丘は夕方頃に夕焼けが一番綺麗に見れる場所だ。

 

「いいけど・・・・行こうか。」

 

俺とアスナは夕の丘に向かう。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜夕の丘〜

 

 

「ほんとに綺麗。」

 

まさに絶景といったところか。さすがアインクラッドの絶景スポットといったところか。

 

俺も初めて来たがなかなかいい。

俺のベストプレイスに認定してもいいだろう。

 

アスナは言葉を続ける。

 

「本当はね、今日のつもりじゃなかったんだ。」

 

「なにをだよ?」

 

アスナは優しい笑顔をしている。

 

ドクンッ

 

「ア、、、ス、、、ナ」

 

「あのね、ハチくん。」

 

 

アスナ・・・今は、、、。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私、ハチくんの事好き。」




なんか、そろそろ終わるフラグ建ててるけど、まだまだ終わらないですよ。

むしろこれから始まります。


感想等待ってます。


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16話 〜 きっと必ず、、、〜

お気に入り数100超えたーーやったぁーー!!
今後とも、よろしくお願いします。


今回は短いです。なので、できるだけはやく次を投稿したいと思っています。


本文どうぞーー!!


「私、ハチくんの事好き。」

 

 

「ア、、、スナ、、、、」

 

 

早く、、返事しないと、、、

 

 

アスナが俺の事を好きと告げた。

 

俺は鈍感なんかじゃない。いつだって敏感で過剰だ。

 

その故、簡単に勘違いして、フられフられフられる。

 

だから俺は封印した。自分を戒めることで心の平穏を保っていた。

 

 

今あいつと会ってあいつが頬を染めた。それはきっと、こと前の俺のラッキースケベしてしまったのを思い出しての羞恥だろう。

 

あいつがいきなり攻略に誘ってきた。きっとキリトに、用事があったのだろう。じゃなきゃ俺を誘わない。

 

二人きりで出掛けようと言われた。待ち合わせに行くと私服のあいつが顔を赤くして手を振ってきた。きっと、俺をからかいたかったのだろう。顔が赤いのはこの暑さにやられたのだ。

 

 

 

アスナが俺に好きと言ってきた。

 

 

これは、、、、、、きっと、、

 

 

 

 

 

「ハチくん?」

 

「えっ!あぁ、悪い、、返事する、、、から。」

 

 

アスナが首を横に振る。

 

「実はね、返事はすぐに貰おうって思ってないの。」

 

 

えっ?

 

 

「だって卑怯でしょ?」

 

 

誰に?なにが?

 

 

「返事はまた、、改めて言って欲しい、、ハチくんきっとこれは勘違いだって結論から逃げると思うの。でも、私本気だから。ハチくんの事、好きだからね・・・。ハチくんにもちゃんと考えて欲しいの。」

 

 

ははっ、俺に詳しいな、、、全部見極められてるな。

 

 

「あぁ、ちゃんと考える。だから、、、だからさ、、、ちゃんと返事するから。、、、絶対に。」

 

 

「うん。 嬉しい。」

 

 

アスナはとびきりの笑顔をする。

 

 

こんな美少女が俺を、、、

 

 

「よし!!じゃあ明日からまた攻略がんばります。ハチくんも頑張ってよね。」

 

 

 

あぁ、当たり前だ。はやくクリアしねぇとな。

 

 

「そうだな、まあ俺はソロだからちょいちょいサボるけどな。これぞぼっちの特権だ。」

 

 

 

「本当にハチくんはぼっちぼっちってもう違うと思うんだけど。」

 

「いーや、俺は永遠のソロプレイヤーさ。」

 

 

ふふっとアスナは笑い歩き出す。

 

俺も後ろからついていく。

 

 

 

俺はアスナから告白された、決して勘違いではない。

返事は一時的に保留だ、いつ返事できるかは分からない。もしかしたらあと5層、10層攻略したらかもしれない、SAO攻略してからかもしれない。でも俺は絶対にアスナに返事は返す。忘れたりはしない。

 

 

「なあ、アスナ、晩飯。用があるならいいけど、どっか食いにいかねぇか?」

 

 

「えっ?ハチくんからお誘い? 嘘!!」

 

「いや、ほんとだから。んでどう?暇?やめとく?」

 

どれだけ保留してもアスナは待っててくれるだろう。

 

でも、、、

 

「ううん。一緒に食べよ。」

 

 

 

 

きっと、その時は近いだろう。

 

 

 

 

 

 




ほんと、短くてすいません。

次の投稿はやくするぞ。

番外編も考えるぞ。

次回は5層攻略して65層が最前線でスタートします。


感想等待ってます。


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17話 〜仮想世界で本物を〜

やっと書けたぜ。

今回は前より長いです。

結構頑張りました。


それでは、どうぞ。


現在65層を攻略している。最近レッドプレイヤーの集まりのギルドが活発化しているため、それを鎮圧する会議が行われている。

 

正直参加したくないが、キリトとか皆んな参加するのに俺だけ参加しないのはまあ、ダメだろう。

 

「今回集まってくれた諸君には感謝する。・・・よし、それでは、殺人ギルド討伐会議を行う。」

 

号令をかけたのは血盟騎士団 団長《ヒースクリフ》だ、鉄壁な守りと攻めを両立するユニークスキル《神聖剣》をもつ最強のプレイヤーと言われている。

 

「団長、討伐にあたって、敵の本拠地、数は分かっているんですか?」

 

血盟騎士団の1人がヒースクリフに質問を投げかける。

 

まあ、俺も気になってたがな、、、

 

「それは私から説明します。敵は、55層の《結晶の洞窟》の安全地域を拠点にしていると情報屋から聞きました。恐らく間違いはないかと、数はおよそ50人、我々攻略組の数の半分ほどでしょう。」

 

ユキノが質問に返答する。

 

なるほどな、実際この会議に参加しているのは60人ほどだがな、

 

 

「うむ、それではパーティを組んでくれ。やはり敵は本気で殺しにくる連中だ、あまり単独行動はよしたいところだ。」

 

 

ヒースクリフの言葉で皆が動き出す。

 

俺はキリトを目だけで探していると、後ろから肩を叩かれた。

 

「よぉ、ハチマン。パーティ組もうぜ。」

 

「あぁ、あと3人ぐらいは欲しいな。」

 

「そうだな、、、じゃあ、アスナと、ユキノ、あとは・・・・。」

 

「俺もパーティに入れてくれないか?」

 

声をかけてきたのは大きな男だった。

 

「おぉエギルじゃないか、いいぜ、じゃあこの5人でいくか。」

 

「あぁ、俺もいいと思う。」

 

 

俺とキリトはアスナとユキノの、所へ駆けつける。

 

勿論二人の美少女だ、我こそはとパーティのお誘いをする連中が沢山いて、なかなか近づけない。

 

「おい、アスナ、ユキノ、組もうぜ。」

 

やっとの思いで近づき話しかける。

 

周りの連中はハアと怒りの眼差しを向けてくる。

 

「ごめんなさい、私達彼らと組むから。」

 

ユキノは周りに一応断りをいれ、俺たちの方に近づく。

 

「キリトくんにハチくんもごめんね。本当はすぐに声かけたかったんだけど。」

 

アスナは申し訳なさそうに謝る。

 

「いや、、別にいい。ちゃんとパーティ組めたしな。」

 

 

俺は一度アスナから告白を受けた。まだ、返事はできていない。まだ心になにかが残っているのだ。

 

告白を受けた当初はまさに挙動不振だった。

元からコミュ障だが、その時の言動は周りもおかしいとは思っているだろう。

 

「それでは、皆パーティを組めただろうか。討伐は、3日後の朝の11時に55層の転送門集合だ。ここにいる皆んなが集まることを願っているぞ。」

 

 

こうして会議は終わる。明日はレッドギルドとの抗戦が始まるだろう。

 

恐らく、何人ものプレイヤーを殺すことになる。

 

pohもいるだろうな、、、あいつとの決着をつけてやる。

 

 

「なあ、ハチマン、今日エギルの店で飯食わね?」

 

「別にいいけど、」

 

「あ!!私も行きたーい!!」

 

アスナが俺の背中に飛び乗ってくる。

 

 

ちょ、アスナさん。背中に当たってますよ。俺の心はブレブレですよ。

 

「もちろん、アスナとユキノにも声をかけるつもりだったんだけどな。」

 

「それにしても、なんでエギルの店なんだ?微妙だろ?」

 

「おいおいそれはねぇだろ・・・」

 

エギルが反論するが、、、なあ

 

 

「実はさ皆んなに言わなきゃいけないことが・・・。」

 

 

キリトが俺らに伝えること?珍しい。

 

 

「じゃあ晩頃にな。」

 

じゃあ俺はそれまで家で寝ときますか。

 

「ハチくん。晩まで時間あるしさ、一緒に攻略、、んーー、ちょっとフィールドぶらぶらしない?」

 

 

「別にいいけど攻略じゃねえなんて珍しいな。」

 

「いいの別に。」

 

まあ、アスナがいいんなら俺もいいのだが、なにが問題かというと、そのなんだ。自分に好意を示している人と二人きりというのがなんというか・・・。

 

するとユキノが静かに告げる。

 

「それなら私もいいかしら?ちょうどこのフィールドのもので採集したいものがあるのよ。」

 

「えっ、まあ俺はどっ、、ちでも。」

 

「うん、、いいですよ。ユキノさん。」

 

 

「ありがとうアスナさん。」

 

「ううん。本当に気にしてないから・・・ね。」

 

 

「あぁ、俺も気にしてないぞ。てか、そんなこと気にするなんてユキノらしくないな。」

 

「えぇ、それでは、行きましょうか。」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

〜65層 フィールド〜

 

 

「で、なにするんだ?レベリングか?」

 

 

「う、、うーん本当はレベリングのつもりじゃなかったんだけどね。」

 

 

あっ・・・・

 

 

「そ、そうか。まあ、今日はレベリングでもするか?」

 

 

やはりまだ、慣れないな。

 

 

「ねえ。」

 

 

突然ユキノが声を出す。俺とアスナはビクッとなってしまった。

 

「どうした?」

 

「あなたたちの間になにかあったよね?」

 

「は、、そんなことねぇよ。」

 

 

「嘘ついても無駄よ、バレバレだから。」

 

「だからなんのことだ、、、」

「ハチくん、、、隠さなくていいよ。私から言うから。」

 

「アスナ・・・」

 

アスナは決心したのか言葉を続ける。

 

 

「あのね、ユキノさん。私、ハチくんに告白したの。」

 

ユキノはたいそう驚いているだろうと思ったが思いのほかいつも通りだ。

 

「そう、、だったのね。返事は貰ったのかしら?」

 

 

「まだ、です。ハチくんきっとまだ、心の整理ついてないと思っているので、待ち続けるつもりです。」

 

 

「そう、別に私には関係のないことだけれどね。」

 

なんかその言い方は微妙に傷つくな、いやいいけど。

 

「じゃあ私がここにいるのは、場違いかしら?」

 

「別にいいですよ。返事、まだなので。」

 

「そう、なら居させてもらおうかしら。」

 

そこから俺たちはレベリングを続けた。

 

いつも通りのようでどこか違う雰囲気。コミュニケーションはとっているがどこかギスギスしているのを感じる。

 

まるで、修学旅行の後。あの時のようだった。

 

「じゃあ、このへんで終わってエギルのとこ行くか。」

 

「そうね、」

 

「あっ、私家に忘れ物したから、先にいってて。ごめんね。 ユキノさん。私卑怯だから、これっきりだからね。」

 

最後、ユキノになにを言ったんだ?

 

アスナは急いで走っていく。

 

しばらくの沈黙が続く。正直結構気まずい、俺はこの沈黙を崩すべく声をだす。

 

 

「んじゃいくか。」

 

「そうね。」

 

俺とユキノは転送門に向かって歩き出す。

 

「ハチマンくん・・・」

 

ユキノがやけに寂しそうなトーンで話してくる。

 

「どおした?」

 

 

「アスナさんへの返事どうするか決めているの?」

 

 

「え?え、どうだろ、、わからん。」

 

「ハチマンくん、もし、まだ決めていないなら考えて欲しいの。」

 

 

考える?なにをだ?

 

「なにを考えるんだ?」

 

 

「だから、その・・・」

 

 

なんでもズバズバ言うユキノにしては歯切れが悪い。

心なしか顔も赤く見える。

 

「雪ノ下?」

 

つい、リアルネームを出してしまう。

 

 

「だから、比企谷くんにもし、迷う気持ちがあるなら、、、わ、わたしのことも考えて欲しいの。」

 

 

雪ノ下を考える?

 

 

それって。

 

 

「だ、だから、わたしは、ひ、比企谷くんのことが、、男性として、好きなの。」

 

 

雪ノ下は嘘をつかない。これは雪ノ下の本当の気持ちなのだろう。

 

「私、こうゆう性格だから、上手く言えるかわからないけど、私を本当の意味で理解してくれた、比企谷くんは私にとって、《本当》だったと思うの。」

 

 

俺はこの言葉の重みを知っている。

 

「あぁ、俺も雪ノ下は俺にとって本物だと思う。」

 

 

俺にとって雪ノ下は本物なのは間違いないだろう。

 

 

でも、それでも俺は・・・

 

 

「比企谷くん・・・?」

 

 

 

 

 

 

雪ノ下を選ぶことができなかった。

 

 

「雪ノ下、、俺、、おまえの事が、本当に大切だと思っている、、でも「分かっているの比企谷くん」、、?」

 

 

雪ノ下が俺の言葉を遮る。

 

 

「分かっているの、ただ、あなたにこの思いを、、あなたたちが付き合う前に伝えたかった。それだけなの。」

 

 

 

そう言っている雪ノ下の目からは涙が溢れる。

 

 

「いつまでジロジロ見てるのかしら?あなたはもう、心の整理はついているはずよ。わたしに構うより先にしなければならない事があるでしょう?」

 

「あぁ、雪ノ下。 ありがとう。」

 

 

俺はアスナの後を追い走り出す。

 

 

 

 

「わたしなんかを大切に思ってくれてありがとう。比企谷くん。」

 

 

雪ノ下は誰にも聞こえない声でそっと呟く。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

アスナはどこにいるんだ?

 

焦りから思考が上手く回らない。

 

今伝えるんだ。今なんだ。

 

 

アスナは家に帰るといっていたが違うのは分かる。

 

じゃあどこだ。

 

 

俺の頭にふとあの光景が浮かび上がる。

 

 

《夕の丘》か?

 

 

俺は急いで転送門に向かい。夕の丘を目指す。

 

 

ちょうど夕日がさしかかり思わず目を細める。

 

 

そこに、一人の女の子が立っているのがわかる。

 

 

「アスナぁぁ!!」

 

 

「ハチくん?」

 

 

やっと見つけた。

 

 

「どうしたのハチくん?先に行っててって言ったのに。」

 

 

乾いた笑顔をするアスナの目には涙の後が見える。

 

 

 

よしっ

 

 

「アスナ、、あの日の返事。 ここでしていいか?」

 

 

アスナは一瞬ビクッとし目をそらすが、再び俺の顔を見つめる。

 

 

「・・・・うん。」

 

俺は伝える。嘘偽りのない。

 

自分の言葉で。

 

 

 

 

 

 

「俺も、アスナの事が好きだ。付き合って欲しい。」

 

 

僅かな静寂が起きる。

 

 

アスナは手を顔に当て涙を流す。

 

 

「・・・・嬉しい。よろしくお願いします。ハチくん。」

 

 

 

「よろしく、アスナ・・・。」

 

 

 

 

 

こうして俺に可愛い彼女ができた。

 

 

 

 

 

俺はこの《仮想世界》で多くの本物を得た・・・。

 

 

 

 

 

 




ハチマンおめでとう、

メインヒロインはアスナになりました。

まあ、ハーレムも若干あるので、いろいろあるのですが。今後も頑張って書いていきます。GGOまでいきたいと願ってます。

感想等待ってます。


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18話 〜彼らは殺人軍と対峙する。

レッドギルドとの戦いが始まります。


本文どうぞ。


俺とアスナは急いでエギルの店に向かう。

もうそろそろ皆んな店に入る頃だろう。

 

 

キリトの発案によって俺たちはエギルの店で晩飯を頂くことになっている。どうやらキリトは俺たちに伝えることがあるそうだ。

 

「ハチくん、エギルさんの店ってどこにあるの?」

 

 

そういえばアスナは行っとことがないんだった。

 

 

「40層、なんか中層プレイヤーも立ち入れるようにしてるらしい。」

 

 

エギルの店は物の売買から料理の提供をしている。

 

売っている物はたいてい買い取った物とエギルがドロップしたもの。だから日によっては、レアなアイテムが安値で売っている。

 

 

まあ、大抵は微妙だがな

 

料理はそこそこでエギルの知り合い?が小さな喫茶店のようなものを店の奥で営んでいる。

 

 

「急ぐか。あんまり他の奴待たすのもあれだし。」

 

「そうだね。」

 

 

エギルの店を目指して俺たちは走っていった。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜40層 エギルの店内〜

 

 

「あれ?ハチマンたち遅かったな。いつもは速攻座っているのに。」

 

「ちょっとレベリングしてたんだよ。」

 

店にはすでに他のメンバーがいた、キリトとエギル、ユキノにクライン、あと、サチもいて、7人集まった。

 

 

「じゃあ、なに?先に晩飯食べる?」

 

キリトが俺の案を却下し

 

「いや、先に皆んなに言わせてくれ。、、えーゴホンッ、、皆さん足元の悪いなか来てくださっ」

「そんなのいいから早く言えよキリトー腹減ってしょうがねぇ。」

 

 

クラインがキリトの言葉を遮って促す。

 

 

「はあ、わかったよ。えーわたくしキリトは正式にそこにいる、サチさんとお付き合いしました。」

 

 

キリトの告白に皆んなが笑う。

 

「なんだよ、そんなの大体分かってるっつーの。ックソーキリトもついに彼女持ちかー。」

 

 

クラインは嬉しさ半分悔しさ半分で笑いながら愚痴る。

 

 

サチの方を見ると顔を赤らめて俯いている。

 

「キリト、いつ頃から付き合ってたんだ?」

 

 

サチは攻略組でなく裁縫士だ。キリトの着ている耐久値の高い服はサチが直々に作ったものだ。

 

「実は60層辺りから同棲してたんだ。黙ってて悪かった。」

 

 

ほう、いつの間にあの思い出の丘でかな?

 

 

「クゥーー羨ましいね。アスナさーん俺と付き合ってくれよーー。」

 

 

 

クラインがアスナに涙目で懇願する。

 

 

「ダメです。だって私ハチくんと付き合ってますから♪」

 

「「えーーーーー!!」」

 

 

クラインとキリトが騒ぎ出す。

 

「おい、ハチマンどーいう事だよ。お前だけは俺の同志だと約束したのによ〜〜!!」

 

 

いや、してないから。なんだよ同志って。

 

 

「へぇーハチマン、いつから付き合ってたんだ?」

 

 

キリトがニヤニヤしながら聞いてくる。

 

「えっと、今日・・・・・。」

 

 

「今日!!ハチマン、、、お前なにしたんだ?」

 

なにってなんだよ・・・。

 

 

「別になんにもしてねぇよ。、、、いや、本当だから。」

 

 

「あぁ〜あ、俺だけかよ、いや、エギルは同志か?」

 

「はは悪い、俺もリアルでは嫁さんがいるから。」

 

 

「コンチキショー!!こうなったらもう飲むぞ!!」

 

 

クラインはそう叫び酒をガバガバ飲み始める。

 

 

なんとも言えねー。

 

そうこう思っているとユキノが近づいてくる。

 

 

「あなたの判断は間違っていないと思うわ。・・・おめでとうハチマンくん。」

 

「おぅ、さんきゅー。」

 

俺は照れ臭くなり頬をかく。

 

俺とユキノが会話しているのを見たのかアスナが走ってくる。

 

「ちょ、ユキノさん!!ハチくんはもう私の彼氏なんだからね。あんまりその、奪うような事しないでくださいよ。」

 

「あら、アスナさんは独占欲が強いのね、あんまり束縛していたら逃げられるわよ。」

 

 

「いや、逃げねぇから、俺は束縛されても愛さえあれば関係ないんだよ。」

 

 

「ハチくん・・・。もう恥ずかしいよ」//

 

「はあ、そんな状態なら大丈夫そうね。」

 

 

「まあな、」

 

まるでドラマのような雰囲気を出していたらクラインが突然入ってきた。

 

「おう彼女持ち!!そんな美女二人と話さずにこっちで飲めや!!」

 

 

どうやらキリトも捕まっているようだ。

 

まあ、今日は飲むか、、、

※未成年なので酒は飲めません。

 

 

 

 

こうして、俺とキリトの告白は無事?終わり飲み会はつつがなく終了した。

 

 

 

3日後、レッドギルドとの戦争が始まる。死ぬ訳にはいかない理由が増えた。

 

 

 

アスナを残して死ね訳にはいかない、アスナは俺が守る。

 

 

 

俺は決意を固め、その日から3日後まで、全力でレベリングをし2Levelほど上げた。

 

 

 

 

〜3日後〜

 

 

3日たち、俺たちレッドギルド討伐隊は55層で敵の本拠地である、《結晶の洞窟》の入り口に来ている。

 

 

「ハチマン、索敵に引っかかる奴はいないか?」

 

「あぁ、今のところはな、てか、キリトも取ってるだろ?」

 

「ハチマンみたいにコンプリートしてないよ。ハチマンの索敵と隠蔽スキルのコンプリートの速さは本当に尋常じゃないからな。」

 

 

まあ俺は常時だけどな。 悲しいな......

 

 

俺の装備は前回クラディールと戦ったときと同じで、片手剣と投擲用ナイフだ。

 

実は最近盾を装備してないのは、少し訳がある。

 

 

しばらく歩くと大広間のような場所がある。

 

 

たしかここを抜けたら敵の本拠地だったはずだ。

 

 

 

な!!

 

 

 

俺の索敵スキルに突然の反応が見られた。

 

 

ぐわぁー!!

 

 

次の瞬間、一番後方にいたプレイヤーの首が飛んでいき消滅する。

 

 

全員が後ろを振り向くとそのには、50人ほどのプレイヤーがいる。

 

無論全員のアイコンはオレンジだ。

 

 

「全員戦いの用意をするんだ!!」

 

 

ヒースクリフの号令で周りは怯みから回復する。

 

 

『よし、いくぞーー!!』

 

 

皆がレッドに挑みはじめる。

 

 

俺も今回は本気なので《操者》を使うつもりだ。

 

リスクもあるから、気をつけて使用するか。それに、

 

こいつらは殺すつもりだから遠慮もいらない

 

 

 

敵の一人が俺に襲いかかる。敵は片手剣のスキルを使ってきた。

 

 

俺はナイフで受け止める。

 

これは敵も驚いているだろう。ソードスキルを投擲用ナイフで受け止める。

 

 

かなりのレベルの差によって生まれる圧倒的実力の差。

 

反動で動けない敵の足を剣で切り落とす。

 

「安心しろ、部位損傷は数分で治る。」

 

 

俺は倒れた敵を見下ろす。

 

俺も流石に雑魚は殺さない。

 

狙うのは幹部とpohだ。

 

 

「よぅ

、あんたがハチマンか?俺は《赤目のザザ》ってよばれてるもんだ。ヘッドがあんたと戦ったときに痺れたらしいからな俺もしてみたいってわけだ。」

 

 

「ベラベラ喋るな、やってやるよ。」

 

「ヒャハッー!!」

 

敵はナイフを持っている。恐らく麻痺毒が塗られているだろう。

 

近づくのは厄介だ。

 

 

”操者”

 

 

ザザは俺に刺しかかる瞬間を狙いスキルを使いナイフを自分に刺させる。

 

 

「な!!なん、、だと!?」

 

 

 

ザザはそのまま、なすすべなく崩れ落ちる。

 

頭痛がはしり、めまいがしたが、ザザは抵抗できないので問題ない。

 

 

こいつも雑魚か......殺さなくていいか。

 

 

しばらく、動けないであろうザザを縄で縛り、俺はpohを探す。

 

 

「ハッ!!俺を探してくれてるなんて光栄だなぁ。《戦慄の支配者》さんよぉー!!」

 

 

見つけた。 今度こそ殺す。

 

「いい目してるじゃねぇか。イッツ ショウタイム!!」

 

 

俺とpohの剣は交差する。互いの剣はぶつかり火花を散らす。

 

 

キンッ!!

 

 

やはりこいつのPK(プレイヤーキル)の能力は高い。

さっきから、片手剣とナイフの連続攻撃を容易く止めてくる。

 

 

「さあ、いくぜー!!」

 

 

pohは片手斧スキル、Vジャドシスを放つ。前に俺が食らったスキルだ。

 

俺は冷静にそれをかわし片手剣で頭部、ナイフで心臓を狙って突くが、ギリギリのところをかわされる。

 

「ほー、ちゃんと殺しにきてくれてくれしいぜー俺も本気でいくか!!」

 

 

なにが今から本気だ、それはこっちの台詞だ。

 

 

俺は剣とナイフを構えpohに向かって走り出す。

 

 

ドォンッ!!

 

 

次の瞬間、俺は地面に倒れていた。

 

 

なにが起きた?

 

俺は冷静に分析する。俺は奴の斧に注目してたためソードスキルではないだろう。

 

体術か。

 

そーいや、あいつの体術超やばかったなあ、、

 

 

ったく、めんどくせぇやろーだな。

 

 

「さあ、メインデイッシュだ!!」

 

 

pohはソードスキルのモーションをとり斧が赤く光出す。

 

 

今だ。

 

 

俺は投擲用ナイフを投擲スキルで投げる。

 

ナイフは一直線にpohの斧にあたり、ナイフと斧のエフェクトが消える。

 

これも一種のスタンだ。

 

スキルを中断されたpohは一瞬動けなくなる。

 

だが、俺にとってはそれだけでいい。

 

 

ヴォーパル・ストライク!!

 

俺の放ったソードスキルは狂いなくpohの心臓を貫く。

 

クリティカルは見事に炸裂しpohのHPは残り僅かになる。

 

「はあ、はあ、やるじゃねえか。まさか、投擲用ナイフでスキルを封じてくるとはな。あの時より強くなってるじゃねえか。」

 

 

「あぁ、俺にも守るものがあるからな。じゃあなpoh、最後は楽に終わらせてやる。」

 

 

俺は操者を使う。

 

このスキルは敵のHPが少なくても拘束力は上がる。

 

pohは俺のスキルにかかり、俺の前で膝をつき顔を下に下げる。

 

「じゃあなpoh、お前とは別の所で会いたかった。」

 

「ハッ!!てめぇもレッドプレイヤーらしくなってきたな。」

 

「俺はいつも、こんなもんだ。誰も変えられない。」

 

「いーや、変わってるさ、段々と着実にな。」

 

 

最後まで迷惑なことを言うやつだ。

 

「じゃあな、、、。」

 

 

バァシュ!!

 

 

俺は剣をpohの首に落とす。

 

pohのHPはここで尽き、消滅する。

 

 

これにより、この戦争は終止符を打たれた。

 

攻略組の被害は3人に対し、レッドギルドは22人。

 

残りの28人は全員、牢獄行きとなった。

 

レッドギルド《ラフィンコフィン》以外にもまだ、オレンジギルドやらあるし、残党もいるだろうが、pohの死によって、おそらくしばらか動かないだろう。

 

気になるのは、ラフィンコフィンの次に大きかったレッドギルドのボス《シャド》の動きだけだ。

 

 

なぜ気になるかというと、噂で聞いたのだが、そいつはグリーンアイコンらしく、レベルは俺やキリト並みらしいのだ、他のオレンジプレイヤーからは《光の剣王》と呼ばれているらしい。

(アルゴ調べ)

 

 

いずれ戦うことになるだろう。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

side シャド

 

 

ついにpohが死んだか。

 

 

このままいけば、オレンジギルドは消滅する。

 

 

 

それにしても、本当にあの《戦慄の支配者》がハチマンだとは、思わなかったがこの目で確認してようやく理解した。

 

 

 

比企谷君、君は本当に凄いな。僕なんかよりずっと凄い。

 

 

 

 

 

 

《葉山隼人》は心で彼に嫉妬した。

 




あわわ、葉山君ーー!!

今後の展開を考えていきます。


感想等待っています。


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19話 〜彼は彼女の為に戦う〜

どうも、今回はバトル回になっております。


本文どうぞ


俺は今最前線の70層を探索している。

 

来ているのは《渓の森》ここは比較的に安全でそんなに強いMobはいないのだが、ここには、キークエストがあったため仕方がなく来ている。

 

 

早く家に帰りたいなーと思いながら歩いていると、ふと気配を感じる。

 

 

ガサガサッ

 

 

視線の先の草が揺れているのが分かる。

 

 

野生のなにもんだよ。

 

 

俺は索敵スキルを発動し敵の正体を突き止める

 

 

あれは、、Mob?だな、小さいな、ウサギ?

 

 

あぁ、あれはラグーラビット。

 

 

ラグーラビットは、S級食材で滅多に出現しない超レアMobだ。

 

 

さあさあ、いただこうかな。

 

 

俺は投擲用ナイフを構える。

 

ラグーラビットも俺の気配に気づいたのか背を向け走り出す。

 

 

貰った!!

 

 

スパンッ!!

 

 

ナイフはラグーラビットの背中に刺さり消滅する。

 

ストレージを見ると《ラグーラビットの肉》が収納されていた。

 

 

この肉どうしようかな。

 

 

 

アスナになんか作ってもらうのもいいんだが。

 

なんか、彼女になったからってこんなお願いをいきなりするのはなんとなく、気が引ける。

 

 

俺はエギルの店に行っていくらで売れるか商談してみることにする。

 

 

 

 

「うーす、相変わらず空いてるな。」

 

実際中にはエギル以外いない。

 

「今日は少ないんだよ。ところでどうした?なんか買うのか?」

 

 

「いや、今日は売る方だな、これいくらだ?」

 

 

そう言っておれはラグーラビットの肉を見せる。

 

 

「おい、お前。本当にいいのか?これ高級食材だぞ。」

 

「まあ、食べたいけどな、、、」

 

 

すると、後ろから突然声がかけられる。

 

 

「ハチく〜ん、何してるの?」

 

アスナが俺に近づいて俺のアイテムストレージを見る。

 

「えぇ、これ超高級食材じゃない!!こんなの売るなんて勿体無いよハチくん。」

 

「いや、、でもなぁ。」

 

「じゃあ私が料理してあげるよ?彼女なんだから。」//

 

ちょっとアスナさん、こんなとこで頬染めないでくださいますか?俺まで恥ずかしくなるでしょ。

 

 

「あぁ、そうだな、じゃあ頼るわ、エギル悪いこの話は無しで。」

 

 

「おい待てよ。せめて俺にも一口頼むよ。」

 

 

エギルは焦った顔で懇願する。

 

俺はニヤリと笑い

 

 

「食後感想文、書いてきてやるよ。」

 

 

エギルはこの世の終わりのような顔をしていた。

 

 

まあ、一口やらんでもないがな。

 

 

 

「ところでアスナ、どこで調理するんだ?」

 

 

俺の家には調理道具がないし、厨房を借りるにしても、アポとらなきゃ使わして貰えないだろう。

 

 

「それなら私の家に来る?」

 

 

なん......だと!?

 

 

「ちょアスナさんそれ、、本当にいいんですか?」

 

 

「べつ、別に誰でも入れるんじゃないよ、男の子はハチくんしか入れないんだから。」

 

 

「おっ、おう。」

 

なんでそんな恥ずかしい台詞を・・・

 

 

「じゃあ、いこっか。」

 

 

小町、俺、女の子の部屋に誘われたよ。

 

 

こうして、俺はアスナに連れられ家に向かう。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜アスナの家内〜

 

「お、おじゃまします。」

 

「はい、ハチくんいらっしゃい。」

 

アスナの家は2LDKとなかなか広い。俺はそわそわして落ち着かない。

 

「ハチくんどうしたのそわそわして、シチュー作るから、それまで、待っててね。」

 

 

はあ、

 

俺は装備を外してソファにに座る。ソファはフワフワしていて人をダメにさせるタイプだ。

 

 

はあ、なんか眠たくなってきた。

 

少し寝るか。

 

 

あぁ、俺寝てたのか、今何時だ?

 

 

目を開けるとそこには、目を瞑っているアスナの顔が間近にある。

 

「うわぁ!!」

 

 

「あ、ハチくん目が覚めた?もう、本当すぐに寝ちゃって、シチュー食べようか。」

 

 

アスナは眠たそうな瞼をあげ話かける。

 

 

正直俺は今幸せというものを感じている。

 

もう、俺の理性は吹き飛んでしまうかと思った。

 

 

「あぁ、食べようか。」

 

 

アスナは俺の頭の上に乗していた手を退ける。

俺はアスナの膝から頭をどける。

 

「じゃあ食べよっか?」

 

「あぁ、」

 

 

その後、俺とアスナはシチューを食べ始める。

 

「あ!!本当に美味しい!!」

 

「まじでうまいな!!また、ラグーラビット捕まえたらアスナに言うわ。」

 

 

うん!!とアスナは笑い俺も頬を緩める。

 

こうゆう些細なことで'本物'になったんだなと感じてしまう。

 

たとえ、ここが仮想世界だとしても。

 

 

「そうだ、ハチくん。実はどうしてもお願い事があるの。」

 

アスナは上目遣いで俺を見る。

 

「アスナの頼みは絶対に断らない。」

 

本当!!とアスナは喜ぶ。

 

心がぴょんぴょんします、和みます。

 

「で、頼みってなんだ?」

 

「実はね・・・・」

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜次の日〜

 

 

 

どうしてこうなったんだ?

 

俺は今闘技場の控え室のような場所にいる。

 

 

 

ほんとなんで?

 

 

「ハチくん頑張ってね。」

 

 

あぁー、思い出したわ。

 

 

俺はアスナの頼みのせいでここにいる。

 

アスナの頼みというのは、血盟騎士団団長ヒースクリフとの決闘だった。

 

 

もちろんこれにはメリット、デメリットがある。

 

メリットは、この決闘にかったら、アスナをしばらくギルドから休息を貰えるということだ。

 

アスナともう少し会いたい俺からすると、このメリットはなかなか良い。

 

だが逆にデメリットもある。それは、血盟騎士団に入ること、それが負けたときのデメリットだ。

 

 

「まあ、アスナの頼みだ。ちゃんと勝ってくるよ。」

 

 

「まあ、私からしてらどっちでもハチくんと一緒にいられるからいいんだけどね。」

 

 

うーん、なかなか厳しいのねアスナさん。

 

 

「それでは、入ってきて下さい。」

 

 

血盟騎士団の騎士?的なやつが俺に声をかける。

 

 

よし行くか。

 

 

 

 

ルールは初撃決着モード。先に攻撃を当てたら勝ちだ。

 

 

俺は今回もスキル中断スタン狙いで、片手剣と投擲用ナイフの装備でいく。

 

 

ヒースクリフの装備は赤いラインの入ったでかい盾と片手剣だ。

 

 

もちろん、神聖剣にも注意を計らうべきだ。

 

5

 

4

 

3

 

ふと、アスナの顔が脳裏に映る。

 

頑張るしかないか。

 

2

 

1

 

0!!

 

 

決闘が始まる音が鳴る。

 

 

俺はヒースクリフに向かって走り出す。

 

くらえ!!

 

俺は投擲用ナイフをヒースクリフの足先に向かって投げる。

 

 

カキン!!

 

盾でそれを弾く。

 

 

俺は剥き出しになった顔を狙って剣を振るがヒースクリフはそれを紙一重でかわす。

 

俺は一旦距離をとり作戦を考える。

 

 

やはりあいつの盾の硬さが問題だ。

 

俺は腰のポーチから投擲用ナイフをもう一度取り出す。

 

 

「ハアァーー!!」

 

 

俺は片手剣とナイフの二刀流で攻め続けるが盾と剣で防がれて直接当てる事ができない。

 

 

しばらく剣と剣と盾とナイフのぶつかる音だけが流れる。

 

キィン!! キィン!!

 

キィン!! キィン!!

 

 

これだ!!

 

俺は片手剣でヒースクリフ斬りかかる。

 

勿論、ヒースクリフは盾で防ぐ。

 

今しかない。

 

俺は片手剣を離し盾の上部を掴んで体を持ち上げる。ヒースクリフとは目と鼻の先だ、

 

 

” 操者 ”

 

 

俺は直接ヒースクリフの目を見て操者を使う。

 

 

「なっ!?」

 

ヒースクリフもここでこんな秘策があるとは思っていなかっただろう。

 

 

チェックメイトだ。

 

 

レベル差がほとんどないため、少ししか動きを止める事ができないが十分だ。

 

 

俺はナイフをヒースクリフの顔を狙って突く。

 

 

 

グワァーン

 

 

僅かに目の前が紫色に染まる。

 

 

な!?

 

 

 

 

 

 

カキン!!

 

 

ナイフはヒースクリフの剣によって防がれる。

 

 

俺はそのままなす術なく背中をヒースクリフに向けることになりそのまま背中を斬られてしまう。

 

 

winnerヒースクリフ

 

 

 

ワアァァーー!!

 

 

 

観客共が雄叫びを上げ、俺は空を見上げる。

 

 

 

あの感覚はなんだったんだ?

 

 

「素晴らしい戦いだった。これからはその力を我がギルドの為にも使ってくれたまえ。期待している。」

 

ったく、ヒースクリフめ

 

 

 

介して俺は血盟騎士団の一員となってしまった。




八幡、ギルドの入ってしまいまいましたね。

ちなみにこの決闘はキリトも見てましたよ。


感想等もお願いいたします。


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20話 〜葉山隼人は動き始める〜

前回は八幡は血盟騎士団に入りました。

バトルシーンは少ないです。てかないかな?


本文どうぞ。


今日は最悪な目覚めの悪さだ。

朝目が覚め重たい体を起こし、MAXコーヒーをぐっと飲み干す。

 

こんなに最悪な朝でもMAXコーヒーは最高。

 

 

しばらくの間MAXコーヒーの余韻に浸り、昨日の事を思い出す。

 

 

はあ、なんでこうなるのかなぁ。

 

 

俺は出掛けるために私服から装備に帰る。

 

いつもは、灰色のフードが付いている、紺色のパーカーと黒色のスボンだ。これらは全てボスドロップでGETしてなかなかの防御力だ。

 

 

それに引き換えて今日の装備は白と赤を基調とした装備で簡単に表すならアスナの服の男性版だ。

防御力も前のに比べて若干弱い。

 

 

え?なんでこんな装備してるかって?そんなの決まっているだろ。

 

 

俺が血盟騎士団入ってるからだよ!!

 

はあ、この後も血盟騎士団の本部に出頭だ。

 

 

俺はさっさと覚悟を決めて家を出る。

 

ガチャ!!

 

「おはようハチくん。」

 

家から出るとアスナが待っていたようだ。これが彼女という関係がなすものなのか・・・

 

「ちゃんと、本部に行こうね♪」

 

いや、監視されていたのか。

 

「分かってるよ。」

 

俺も観念し本部に向かって歩きだす。

 

 

 

ちょっとアスナさん?別に腕組まなくても逃げませんよ。

 

 

俺はニコニコしているアスナに何も言えるわけもなく、そのまま本部に向かうのだった。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

現在俺は血盟騎士団の本部に来ている。

 

率直な感想を述べさせてもらおう。

 

本部でかい・・・

 

いや、前にも来たことあるけど。

 

本当にデカい。どっかのお屋敷かってぐらい。

 

「なあアスナ、なんでこんなにデカいんだよ。どっからそんな金が湧いてきてるんだよ。」

 

 

「この本部はね、ギルドメンバーがお金を出し合って買ったの。」

 

 

「いくらしたんだよ。」

 

 

俺の疑問は儚くスルーされ本部に入る。

 

前にあった鎧騎士2人には警戒されたが、俺の服装を見て容易く通してくれた。

 

「なあ、アスナ。この服装を着ていたら入れるんだろ?」

 

「そうだよ、ハチくんは若干警戒されたけどね。」

 

うるせぇ。

 

「じゃあ、ギルドメンバー以外がこの服装を真似て作ったり、血盟騎士団やめたやつが来たら分からなくないか?」

 

「うーん、その心配なないんじゃないかな?ギルド辞める人にはその服を返してもらうように徹底してもらっているし、この服プレイヤーメイドだから、真似るのも難しいんじゃないかな。」

 

 

ふぅーんと俺は軽く流し、団長室へ入っていく。

 

 

「よくきてくれた。」

 

「そりゃまあ、本意ではないですけどね。」

 

「はははっまあ、アスナ君と一緒にいられる時間を多くしておくとしよう。」

 

 

ヒースクリフさんまじ紳士っす。

 

 

「それでね、ハチくん。今日はあってほしい人がいるの。」

 

ガチャっと扉が開きとある男が入ってくる。

 

「失礼します。」

 

俺はこの男を知っている。なにを隠そう、こいつとは一度決闘をしたことがある。

 

 

クラディールだったか。

 

 

「ハチマンさん、前回お会いした時は大変申し訳ありませんでした。」

 

「え、いや、全然気にしてないです。」

 

「うむ、ハチマンくん本当に申し訳なかった、彼もこうして反省しているので、どうか許してほしい。」

 

「いや、ほんと、もう気にしてないので。」

 

てか、ほんともう忘れていたレベル。

 

「今日はいきなりの任せるのも悪いんだが。クラディール君とハチマン君それにアスナ君とゴドフリー君の四人に《天河谷》の付辺調査に行ってきてもらいたい。まだ、クラディールに対して思う事もあるかもしれないが頼んだぞ。」

 

 

「分かりました。」

 

 

こうして、俺の血盟騎士団での初めての任務が始まる。

正直クラディールのあの変態っぷりからして、そう簡単に懲りたとは思えないが。

 

 

 

 

〜天河谷〜

 

 

このフィールドでは主にゴーレム型のMobが出てくる。

 

硬くHPが高いためあんまりバッサバッサできない。

 

 

「ここら辺で休憩しよう。」

 

ゴドフリーの号令により、俺たちは安全地帯にて昼食をとる。

 

 

クラディールは一人一人に食事と飲み物を渡して自分のを食べ始める。

 

 

「じゃあハチくん、私達も食べよっか。」

 

「あぁ。」

 

 

モグ モグ ゴクンッ

 

皆んな食事を取り始めたその時、

 

ドクンッ

 

な!?

 

俺は自分の体が動かない事を理解する。

 

目だけを動かすとアスナとゴドフリーも麻痺したようで、地面に倒れている。

 

クラディールを見ると顔を抑えて震えていた。

 

「クッ、、ククッ、、クハハハハ!!」

 

やはりこいつか、、、

 

 

「クラディール、、どういうことだ!?」

 

 

ゴドフリーはまだ理解できていないようだ。

 

 

「クククッ、こうゆうことだ。」

 

 

そう言ってクラディールは袖を上げる。

 

腕にはラフィンコフィンの紋章が付いている。

 

 

クラディールはそのままゴドフリーに近づき剣を背中に突き刺す。

 

 

グサッ

 

「グゥア!!」

 

ゴドルフは小さな悲鳴を上げる。

 

 

ここで、俺は違和感に気づく。

 

 

体が動く・・・・・・・!?

 

 

アスナとゴドフリーは動けないようだが、俺は動くことができる。

 

 

まあいい・・・

 

 

俺は再び剣を刺そうとするクラディールの手を握る。

 

 

「ふぁ!?なんでなんだよ!?なんで動けるんだよ?シャドさんはこれを飲ませたら上手くいくって言っていたのに。」

 

 

シャド?こいつシャドと繋がりがあるのか?

 

 

俺は剣でクラディールの剣を弾き、クラディールは跪く。

 

 

とりあえずは一件落着だ。

 

 

しかし一つだけ腑に落ちないことがある。

 

 

シャドの真意だ。

 

シャドは犯罪ギルドのボスなのは、明確な事実だ。やつがクラディールに麻痺毒を預けたのだが、その麻痺レベルが俺のだけ低かったことだ。

 

 

ここで一つの仮定を立てる。

 

・シャドはクラディール又は犯罪プレイヤーを消そうとしている。

・攻略組に実は犯罪ギルドの情報を漏らしているため、グリーンアイコン。

 

 

あくまでこれは希望的推測に過ぎない。

 

もしかしたら、攻略組の情報を漏らしているのかもしれない。

 

 

ピコンッ!!

 

 

メッセージが届いたようだ。

 

どうやらアルゴからのメッセージのようだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ハチ、この前噂されていタ、シャドについての情報を探していたんだガ、ほとんど分からなかっタ。

だが、シャドの顔をとあるオレンジプレイヤーに交渉を仕掛けて写真をもらった。送っておク。

 

このメッセージは、ハチとキー坊、あーちゃんにユキノっちにしか送っていなイ。確信があるわけじゃねぇから。あんまり広めんなヨ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

俺は添付されている写真を見て目を見開く。

 

そこには、爽やかなイケメンがいた。

 

そしてこの男を俺は知っている。

 

 

《葉山隼人》なんでお前が。

 

 

 

 

もしかしたら、俺の希望的推測は当たっているのかもしれない。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

sideシャド

 

〜62層 恩恵の林〜

 

はあ、今ごろ比企谷くんはクラディールに制裁を与えている頃だろうな。

 

俺こと葉山隼人のアバターネームはシャドだ。

 

名前に意味はない。

 

 

実は、僕は今重大な事を行っている。

 

それは、オレンジギルドに潜入しその情報を攻略組に密かに流していた。

 

無論、この行動は誰にも相談せず、単独行動でしている。

バレたらオレンジギルドに居られなくなり、この役目を達成できなくなる。

 

 

今回はクラディールに麻痺レベルの低い毒を一つ渡しておき。これを比企谷くんに渡すように言っておいた。

 

 

全く、本来はこういう役目は僕じゃなくて君なのにね。

 

 

 

 

僕は次の行動をおこすために移動をしようとした時、今まで感じていなかった気配を感じる。

 

「そこにいるのは誰かな?」

 

 

木の影から一人の黒づくめの剣士が姿を現す。

 

手には2本の剣を握っている。

 

「お前、グリーンアイコンの犯罪者《シャド》だよな。」

 

「!?・・・なんのことかな?」

 

 

まさか、僕の顔を知ってるやつが!?

 

「嘘はいい!!俺はお前がシャドだと知っている。お前にはここで死んでもらう。」

 

 

クッ!!こんなところで攻略組に顔がバレるとは思わなかった。

 

それにまさかこんな所で戦うことになるとはな、言い訳も聞いてもらえないだろう。

 

 

 

 

 

それに相手が《黒の剣士》キリトとは運が悪いな。




次回!!

《光の剣王》葉山 vs《黒の剣士》キリト


勝つのはどっちなのか・・・?


感想等待っています。


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21話 〜黒の剣士は奮闘し、彼は走る〜

今回は短くてすいません。


今回は葉山vsキリトのバトル前編ってところです。





sideシャド

 

まさかキリト君と戦うとは、、、

 

勿論、殺せば攻略に支障が起きてしまうが、殺される訳にはいかない。

 

なんとかして逃げ出したいものだな。

 

 

 

 

sideキリト

 

〜恩恵の林〜

 

まさかこんな所で《シャド》に出会うとは思わなかった。

 

顔はさっき飛んできたアルゴからのメッセージで確認したから間違いないだろう。

 

こいつは何人ものプレイヤーを殺してきた。

そう思うと許せなくなる。

 

なぜこんなデスゲームの中でそんな感性を持つことができるんだ?こうゆうやつのせいで悲しむプレイヤーが・・・

 

 

「うあぁーー!!」

 

俺はシャドに向かって走りだす。

二本の剣を使い連撃をするが思っていたよりも強い。

 

 

ちなみに俺はユニークスキルを60層で手に入れた。

 

《二刀流》それが俺のユニークスキル。

 

二本の剣を持ちスキルを放つことができる。

 

種類は2つ

 

片手剣スキルを片方で行いスキルが終わるタイミングでもう片方の剣でスキルを放つ”剣舞連携”

 

もう一つは、”二刀流”という同時に二つの剣を使うスキル。

 

このユニークスキルによって攻撃力は単純計算で倍になる。そして、剣舞連携は隙が少ない。

 

超攻撃的スキルだ。

 

 

くらえぇ!!

 

 

俺はホリゾンタル・スクエアを右と左で交互に発動し合計8連撃の剣技をするがシャドは冷静に捌いていき、一発掠っただけだった。

 

 

「キリト君、君がユニークスキル持ちだったとは知らなかったね。次はこっちからいかしてもらう。」

 

 

シャドは腰のポーチから投擲用の杭を投げてくる。

 

 

シュウン!!

 

杭は赤いエフェクトに包まれ徐々に形が丸くなっている。

 

 

形が変わった!?

 

 

俺は剣を盾代わりにし謎の球体を防ぐが・・・

 

 

ドォカァーン!!

 

 

その球体は爆発し俺は飛ばされ木に背中を打ち付ける。

 

 

どうゆうことだ?

 

 

シャドは続けて3つの杭を投擲してくるが再び球体へと形を変え飛んでくる。

 

俺は急いで回避をするが再び爆風で飛ばされる。

 

 

「なんのスキルだ?、、、お前もユニークスキルを持っているのか?」

 

 

「・・・・あぁ、そうだよ。」

 

 

 

一体何のスキルなんだ?

 

爆弾製作か?

 

 

考えられるものは少ない。

 

俺はシャドに向かって走る。シャドは杭を投げるが今度は変化をしない。

 

今だ!!

 

 

俺は《体術》スキル ”飛脚” で一気に間合いを詰めて二刀流スキル ”シグナス・オンスロート”を放つが・・・

 

 

カキン!!、、、パァンリィーン!!

 

 

俺はさっきまでなかったはずの盾によってスキルを防がれていた。盾は消滅したが俺はスキルの反動で動けない。

 

 

なんでだよ!?

 

俺はなす術なくソニックリープで斬られる。

 

 

「カアァハッ!!」

 

 

これのHPは残り5割。ちょうど半分。

 

 

「はは、なんのスキルか教えてくれないのか?」

 

本当に強いスキルだ、未知が故に対策が練れない。

 

「教えてもいいけど、キリト君。君のも教えてほしいな。」

 

 

「・・・・はあ、二刀流。それが俺のユニークスキルだ。」

 

 

「僕のユニークスキルは《錬金術》。大体の想像はつくだろう。」

 

 

 

錬金術!?それで、杭から爆弾を作ったりしていたのか。

 

 

「さっきの盾は?」

 

 

「そうなんでも言うわけがないだろ。」

 

 

 

やはりそう簡単に言わないか。

 

 

 

盾のトリックと錬金術の対策を考えながら少しでも聞き出せれるように話を続ける。

 

 

 

sideハチマン

 

 

俺は今焦っている、どこだ?どこにいるんだ?

 

葉山隼人はどこにいるんだ?

 

俺はアルゴから送られたメッセージに添付されていた葉山の写真を再び見る。

 

 

どう見ても葉山だ。

 

ユキノも葉山が来ていることを知らなかったのか?

 

 

ピコンッ!!

 

 

再びメッセージが届く。アルゴからだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

シャドの居場所が分かっタ。

 

どうやら62層の恩恵の林らしい。

 

それで今のキー坊の場所をフレンド追跡で見たら同じ恩恵の林にいるんダ。

 

もしかしたら、戦う可能性もあル。

 

ハチ、お前もそこに行っテきてくレ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

なに!?

 

キリトと葉山が同じ場所に・・・

 

もしキリトがさっきのアルゴのメッセージを見ていたら戦うのは避けられない。

 

 

俺もフレンド追跡を見てみるとキリトが、恩恵の林にいるのが分かる。

 

 

「アスナ、クラディールの処罰は任せる。俺は62層に行く。あとは頼んだ!!」

 

 

「ちょ、ハチくん?」

 

 

俺はアスナの呼び止めをスルーし全速力で恩恵の林に向かって走り出す。

 

 

 

 

頼む、間に合ってくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




始まってしまった、葉山vsキリト。

止めなければいけないもののために八幡は走る。

間に合うのかー!!

てか、葉山のユニークスキルは強いわー!!


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22話 〜俺と葉山は似ているのかもしれない〜

葉山vsキリトは一体どうなるのか。

八幡は葉山の真意を暴けるのか。


それぞれの思いが・・・


sideキリト

 

敵のユニークスキルは錬金術、爆弾を作ったり、盾をいきなり生成してきたりとしてくる。

 

他にも恐らくあるのだろう。

 

敵の盾はどうゆうわけか耐久値が低いため、スキル一つで破壊できる。

 

 

なら連撃数を増やして攻めるか、、、

 

 

スターバースト・ストリーム!!

 

 

二刀流スキル《スターバースト・ストリーム》

 

二つの剣を使ったこのスキルは16連撃という凄まじい連撃を放つ二刀流上位ソードスキル。

 

 

「ハアァァーーー!!」

 

 

シャドの周りに盾が5つ現れる。

 

 

いける!!

 

 

カァン!!カァン!!パァンリィーン!!カァン!!カァン!!パァンリィーン!!

 

 

俺のスキルで盾がどんどん消滅していく。

 

 

カァン!!カァン!!パァンリィーン!!カァン!!カァン!!パァンリィーン!!

 

 

あと一つだ。

 

 

パァンリィーン!!

 

 

これでシャドを防ぐものはやつの持っている剣だけだ。

 

 

二刀流を防いでみやがれ!!

 

 

ブシュ!!ブシュ!!ブシュ!!ブシュ!!

ブシュ!!ブシュ!!

 

 

「ぐぅあぁー!!」

 

 

6発シャドに当たる。シャドは後ろに退く。

 

 

まだだ!!

 

 

ヴォーパル・ストライク!!

 

 

俺の放つ突進技はギリギリの所をシャドはかわすが横腹を僅かに切り裂く。

 

 

「すごい連続技だ、僕も負けてられないな。」

 

 

そうシャドは言うとアイテムストレージを開き装備用の鎧、上下を出現させる。

 

 

シャドは出現させた鎧に触れると鎧同士はくっつきあい騎士のような形を作る。

 

 

「僕の錬金術は材料さえあれば、僕の意思で動くMobも作れるんだ。」

 

 

シャドはできたMobにまた出現させた剣をもたせる。

 

「さあ、いくよ。」

 

 

シャドと騎士型Mobは俺に向かって走ってくる。

 

 

俺は二つの斬撃をかわす。今度は二つの青いエフェクトが見える。

 

 

同時にソードスキル!?

 

 

くっ!!

 

 

俺はスキルコネクトでなんとか隙を見せないようにしつつ敵のスキルを弾き続ける。

 

 

 

反撃ができない。

 

 

 

スキルコネクトもそう何度も上手くいかない。賭けに出るしかない。

 

 

ジ・イクリプス!!

 

 

27連撃だ。これで防ぎながら攻撃に持ち込む。

 

 

「うおぉーーーー!!」

 

 

敵のスキルが終わるまで弾き、敵が反動で動けなくなる所を狙う!!

 

 

 

キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!

 

 

ここで敵の攻撃の巧みさに気づく。

 

 

敵は交互にスキルを発動することで全くの隙をださないのだ。

 

 

 

そんな・・・・!?

 

 

 

キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!キィン!!

 

 

 

 

くっそ!!スキルの反動で動けない・・・・・。

 

 

騎士型Mobがスキルを構える。

 

 

負けるのか・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!?

 

 

騎士型Mobが動きを止める。

 

そしてそのソードスキルをシャドに放つ。

シャドは突然の事態に驚きそのままくらい飛ばされる。

 

 

助かったのか?

 

 

シャドが大きなダメージを受けためユキノスキルが解け騎士型Mobの鎧は崩れ消滅する。

 

 

 

「なぜ僕の意思通りに動かなかったんだ。」

 

シャドもやはりこの事態に困惑しているようだ。

 

そこで俺の隣に一人の男が立つ。

 

 

お前は・・・ハチマン!?

 

 

 

 

「よぉ、葉山・・・・いや、シャド。」

 

 

 

 

sideハチマン

 

 

 

なんとか間に合ったみたいだな。

 

俺はギリギリの所でキリトに襲おうとしていた騎士型Mobを”操者”で止めることができた。

 

 

そこでシャドの姿を確認する。

 

 

どう見ても葉山だな・・・・・。

 

 

 

葉山がこちらを見て驚いたような表現を一瞬する。

 

 

「よぉ、葉山・・・・いや、シャド。」

 

 

 

「はは、リアルネームを言うなんてマナー違反だな。ヒキタニ君。」

 

 

「いや、そこは間違えるなよ。正直もう俺の名前分かってるだろ。」

 

 

 

あははと葉山は笑う。

 

「この際お前がSAOに居る理由はどっちでもいい・・・・・なんでオレンジギルドになんかいるんだ?」

 

 

「君ならもうすでに分かってるんじゃないかな?」

 

 

「確信がもてないんだ。ちゃんと話してもらう。話せないなら俺とキリトの二人がかりでお前を殺す。」

 

 

「ふぅー、分かったよ。じゃあ二人で少し話そうか。」

 

 

「分かった。」

 

 

俺と葉山が別の場所に移動しようとしているところをキリトが止める。

 

 

「待つんだハチマン。あまりに危険だ、こいつは強い。不意を突かれたら本当に殺されるぞ。」

 

 

 

「大丈夫だ、キリト。」

 

 

 

「・・・・・・ハチマン。」

 

 

俺は葉山を行くぞと促し少し先の所まで歩いていく。

 

 

「さて、なにから話そうか?」

 

「・・・」

 

 

「そうだね、まずは僕の目的から話すよ。僕の目的はもちろんSAOのクリア。でも、その障害となり始めたオレンジ、レッドプレイヤー。僕はクリアのためにオレンジギルドに入った。君も今日の一件で分かったんじゃないか?」

 

 

「あぁ、レッド討伐の時の情報はアルゴからのものじゃなかった。あれはお前だったんだろ?」

 

 

「あぁ、俺は結構早い内からオレンジの存在が気になっていたからレベルを上げてpohに近づいたんだ。おかげで今となっては、オレンジギルドのトップを務めされてもらっているよ。」

 

 

「俺の存在は気づいていたのか?いや、俺だけじゃないユキノも、、雪ノ下も。」

 

 

「名前は何度も聞いたことがある。ギルドで暗殺する計画が出た時は驚いてなんとか中止させるのに努力したよ。」

 

 

「はっ、まさかお前に助けられるとはな最悪の気分だ。俺たちに声をかけなかったのは、バレたら全部チャラになってしまうと考えたとかか?」

 

 

「本当に君は勘が鋭いな。」

 

 

やはり葉山のような存在は悪が向いていないな。

 

 

「これからどうするんだ?」

 

 

「残党の事をなんとかしたいと思っている。皆んな僕の事を信じているだろうからなんとかなるはずと思うけどね。」

 

こいつ性格やっぱ悪いな。

 

 

「まあ、バレないようにな。手伝いはしない、今までみたいにこっそり行動しとけ。」

 

 

「はは、厳しいな。勿論そう何度も君たちにあったらバレる恐れがあるからね。行動は慎むよ。」

 

 

 

「まあなんだ、、お前ぐらいの実力なら攻略組になれると思うし、お前の顔知ってるやつ少ないから誤解も直ぐに解ける。」

 

 

 

「・・・・あれ、僕を仲間にしてくれるのかい?」

 

 

なにニヤニヤしてるんだこいつ、察してる感じの顔しやがって。

 

「勘違いするなよ。攻略のためだ。」

 

 

「そうだね、全て片付いたらそうしようかな。」

 

 

俺と葉山の初めての約束はこんなもんだ。

 

 

「じゃあな、キリトが心配するからそろそろ行く。」

 

 

「あぁ、雪ノ下さんによろしく。」

 

 

「分かってる。」

 

 

俺は頬を掻きながら答える。なんか恥ずかしい。

 

 

俺はキリトの方に歩く。途中後ろを見たが葉山の姿は消えていた。

 

 

 

あいつがあんな隠密行動をするとはな。

 

 

俺と葉山は似ていない。その考えは間違っていたのかもしれない。

 

 

全く分からんやつだ。

 

 

 

キリトが俺が帰ってくるのを待っていたようだ。

 

「ハチマン大丈夫だったのか?HPは減ってないみたいだけど。」

 

 

「大丈夫だ、これから帰りながら話しがある。ちゃんと聞いてくれ。」

 

「?、、、あぁ、」

 

 

俺はその後、今日の出来事を話した。このまま誤解したまま次会った時にまた戦われても困る。

後、あんまり言い広めないように頼んでおいた。俺のせいであいつの努力を消すのは嫌だしな。

 

 

「分かった。誰にも言わないようにする。」

 

「助かる。所でキリト、オレンジアイコンになってるけどあれか?シャドに先に攻撃当てたのか?」

 

 

「あー、掠った感じだな。」

 

 

「その程度なら、まあ大丈夫だろ、この後アイコンを戻す、償いクエストでも受けとくか。」

 

 

「そうするよ。」

 

 

 

 

俺はキリトのクエストについていく。

全てではないが解決し俺の心もまあ少しは晴れる。

これから、あいつがどうなるかは分からないが、リアルの知り合いとあうよしみで助けてやらんでもない。

 

 

 

 

 

俺が葉山を助けるとかまじウケる。

 

いや、ウケねぇな。

 

 

俺は頭でくだらん事を考えながら歩き続ける。




バトル書くの楽しいけど疲れたー。


ユニークスキル同士の対決は熱いぜ。


感想等待ってます。


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23話 〜バレンタインは甘くて苦い〜

今回は日常編になります。

本文〜どうぞ〜!!


現在74層を攻略中の攻略組。

 

リアルの日にちは2月14日。

 

そう今日はバレンタインなのだ。

 

毎年妹からしかもらえなかった俺からすれば、

本当は今日1日中今日という日を呪い続けるのだが、今年は違う。いや

 

 

今年は期待してもいいんじゃないだろうか?

 

 

 

別に自意識過剰とかナルシストとかではない。

 

 

彼女がいるのだから気にしてもいいだろ?

 

 

・・・・・いいだろ?

 

 

「ハチマン、ぼぉーとしてどうしたんだ?」

 

 

「あぁ、いや、少し考え事をしていた。」

 

 

「なんだ、、早くエギルのとこ行こうぜ。パーティープレゼント用意してるのか?」

 

 

「あぁ、とびきりいいの用意した。」

 

今日この後俺たちはバレンタインパーティーをする。

 

 

といっても、プレゼント交換して皆んなでチョコ食って適当に話すだけだ。

 

 

「ところでキリト、パーティーで話したい事ってなんだよ。」

 

 

前にも似たような事があったがキリトはまた俺たちに言う事があるらしい。

 

 

「まあ、もうじき分かるさ。」

 

 

焦らすなよ。いや、大体予想はできるけど。

 

 

そうこう話しながら俺とキリトはエギルの店に着く。

もう皆んな集まっているようだ。

 

「ハチマンさん遅いですよー。」

 

そこには小さな可愛らしい女の子がいる。

 

「あれ?シリカじゃん。」

 

 

「あれ?じゃないですよハチマンさん。思い出の丘以来メッセージでしか話してないじゃないですかぁー!!」

 

「クルァー!!」

 

ピナも怒んなよ。

 

 

まあ実際ピナの一件以来メッセージはちょいちょいしていたが会う事はほとんどなかった。

 

 

「ひどいです。あの日の夜は一緒のベッドの上であーだこーだしてたのに。」( *`ω´)

 

 

「すげー誤解招く言い方するなよ。ちょっとアスナさんとりあえずレイピアしまってリニアーしないでぇーうぎぁー!!」

 

 

アスナの放つレイピアは俺の額に当たり俺は回転しながら机やらを巻き込み飛んでいく。

 

ダメージはないが不快な感じが残る。

 

 

「ハチくーん、どうゆうことかな?」

 

アスナさん怒ってますね。

 

「いや、誤解だって。シリカもう本当のこと言ってくれ。」

 

「そんな言い方ひどいです。私初めてだったのに。」

 

シリカは泣き真似をする。

 

 

「もういい俺が説明する、、だからアスナさんレイピアしまってくれーぎゃぁーー!!」

 

 

俺は再度スキルをくらう。

 

「アスナ、、ちゃんと説明するから聞こうな。な?な?」

 

 

俺の長きにわたる説明のおかげでアスナもようやく理解してくれたようだ。

 

周りの皆んなも哀れむような目で俺を見る。

 

 

「むぅー分かった信じる。ごめんねハチくん。」

 

 

やっと信じてくれたか。

 

それにしても膨れるアスナまじでかわいい。

 

 

気がつけば俺はアスナの頬を触っていた。

 

 

「ちょっとハチくん!こんな所でなにする気!」//

 

「あぁ悪いなんか手が。」

 

 

「はいはい終了ー」

 

リズベッドが俺とアスナの間に入って制する。

 

「ちょリズ!!私とハチくんの間に入らないでよ!」

 

 

「あんましイチャイチャしてる所見せてくんな。」

 

「そうですよ、私なんて前までは一緒に思い出の丘に行ったーて思ってたのに、彼女できましたーっていきなりメッセージきて。もぉーー!!。」

 

 

なんか俺の彼女と幼女が修羅場ってる。

 

 

「幼女じゃないです。今年で14です。」

 

心読むなよ。

 

 

「そーかそーかよーしよし。」

 

 

俺はシリカの頭を撫でてやる。シリカはうにゃーと表情をとろけさせ俺の体に抱きついてくる。

 

 

かわいいなー。は!!俺には小町が、

いかんいかん。

 

 

「おい早くパーティー始めようぜ腹減ってきたってよ。」

 

「じゃあ、そうするか。」

 

 

クラインが案を出す。俺はなんとかこの状況から逃げることができた。

 

 

ナイスだクライン。

 

 

そんなこんなもありながらプレゼント交換を始める。

 

集まった9個のプレゼントを一旦集め再び配る。

 

俺には少し大きめの長方形の箱がきた。

 

中にはなにがあるのかな?

 

 

「なんだこれ?」

 

 

中には黒い剣のような形をしたサビだらけの物がある。

 

 

するとキリトが話しかけてくる。

 

「おぉ、ハチマンラッキーじゃん。それ俺が、この前LABでGETしたやつなんだぜ。片手剣か刀かレイピアか全く分からないけどきっと強いと思う。是非鑑定してくれ。」

 

 

これ片手剣じゃなかったら俺使えないじゃん。

 

 

「あぁ、サンキュー。片手剣なのを祈っとくよ。」

 

 

「ちなみにハチマンはなにをプレゼントに出したんだ?」

 

 

「ふふふ、直ぐに分かるさ。」

 

 

「きゃーうそー!!」

 

 

おっどうやら俺のプレゼントはアスナがGETしたようだ。

 

「これって超S級食材、ラビットシリーズのフライド・ラビットー!!」

 

 

「おいハチマンまさかこれか?」

 

「その通りだ。」

 

「ハチくんすごーい。」

 

「アスナ、これでこのパーティーの一品頼むわ。」

 

 

分かったぁーとアスナは厨房の方に走っていく。

 

 

パーティーこうして楽しく過ぎていく。

 

フライド・ラビットの美味しさはラグー・ラビットに負けない美味しさだった。デザートには女子陣が前日から準備していたチョコを食べた。

 

わーい今年は5人からだ。はは、まじぃウメぇなんで自分で作るとではこうも味が変わるのだろうか。

 

 

クラインはというと。

 

「俺初めてチョコ貰ったぜ、くぅー俺は生きてるー!!」

 

喜びすぎだろ。

 

 

そーいや、キリトが言う事があるとか言ってたな。

 

 

「皆さん、わたくしキリトから重大な報告がございます。」

 

 

なんかデジャブだな。てかなんでキリトこうゆう場になると分かっているのか分からんが丁寧語やら使うんだ?

 

 

「わたくしキリトは、、、結婚しました。」

 

 

「「「「おぉー」」」」

 

 

なんか、おぉー!!という感じではないのは、周りも若干感づいてたのだろう。

 

俺もまあなんとなく分かっていた。だって二人とも指輪してたし。

 

 

「あれ?皆んな反応薄くない?」

 

 

キリトはバレてないと思ってたのか?

 

 

「あぁーー♪」

 

 

アスナはサチの指輪を見て目を輝かせている。

 

 

やっぱり女子はこういうのに憧れるのか・・・

 

 

「おめぇもちゃんとしろよ!!」

 

 

クラインが俺の肩をバン!!と叩く。

 

 

 

 

 

いてぇよ。本当に痛い。

 

 

 

なんでここまできても一歩越えられないんだろ。俺は一体何を恐れているのかはまだ分からない。

 

 

まあ、結婚っていったら重く感じるのは、平塚先生のせいじゃないですか?洗脳レベルだ。

 

 

 

皆んなでワイワイ盛り上がったところでお開きとなる。

 

俺は今日の夜はアスナの家にお邪魔することになっている。アスナは先に家に帰って行ったのは何故だろう。

 

「お邪魔します。」

 

「お帰りなさいあなた♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おっとついフリーズしてしまった。

 

おいおい八幡冷静さは俺の特徴だろ。慌てるなそしてしっかりと今の状況を捉えるんだ。

 

えっと・・・アスナの家にお邪魔すると、そこにはエプロン姿のアスナがおたまを持って立っている。一応言っておくが裸エプロンではない。別に見てみたい訳じゃねえし。、、、嘘見てみたいです。とはいえこの状況は、

 

 

 

全くわかんねぇよ。

 

 

 

「ハチくん?なにか言ってくれないと恥ずかしいよ。」

 

 

アスナがかぁぁと顔が赤くなっていく。

 

「あぁ、すごく似合ってる。かわいい。」

 

 

俺も本当に恥ずかしい。なんか今日のアスナは少しこうアグレッシブだな。

 

 

「えへへ、サチさんの聞いて少しこうゆうのしてみたくなっちゃった。」

 

 

「いいんじゃねぇの。ほら、俺たち付き合ってるんだし、こうゆうのもたまにしてくれたら俺も嬉しい。」

 

 

ははは、

 

 

俺とアスナは互いに見つめ合い笑う。

 

 

俺もなんだかアグレッシブになっちまいそうだぜ。これはもういってもいいんじゃないか?俺ウルフになってもOKですか?

 

 

俺がアスナに手を伸ばしたところでアスナはひょいとそれをかわす。

 

 

あれれ?おかしいなぁ?

 

 

「それはそうとハチくん。シリカちゃんとの誤解は聞いたけど、なんでリズと仲良いの私知ってないんだろうねぇ?」

 

 

ふぇ〜、二人きりで素材取りにいったの言いづらかったんだもん。

 

 

「覚悟ーー!!」

 

 

 

 

 

 

拝啓 小町

 

レイピアで突きまくってくる女の子どう思いますか?




次回は74層攻略しますよー。


感想等お願いします。


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24話 〜彼らは悪魔に挑む〜

どうも遅くなりました。

最近忙しいです。とほほ


本文どうぞ。


俺は今アスナに連れられて最前線の迷宮区にいる。

 

シュゥイィーーン!!

 

「くらえ!!」

 

シュゥイィーーン!!

 

「はぁぁーー!!」

 

 

パァンリィーン!!パァンリィーン!!

 

 

はあ、はあ、しんどい

 

 

「最近Mobが強くなってきてるね。」

 

 

その通りだ。最近のMobは今まで以上に動きのパターンが増えてきた。

 

頭が良くなってきてるのか、作戦をたててくる奴もいる。

 

 

「あぁ、そろそろボス部屋見つかる感じだな。」

 

 

「そうだね。」

 

 

マッピングが大分終わっていたのでそろそろ見つかるはずだ。

 

そんな話をしながら歩いていたら、どデカイ部屋の扉が目の前に広がる。

 

見てるだけで退きそうになる。

 

「どうする?少し見てみるか。」

 

「う、うん少しだけね。」

 

 

情報が少しでも有りたい俺たちは姿だけでも見ようと扉を開けることにした。

 

ギイィィィィ

 

 

重たい扉をゆっくりと開け中を確認する。

 

ボォ!

 

部屋の光がつき中心にいるボスの姿が見える。

 

まさに悪魔というべきだろう。

どデカイ剣を持ち立っている姿に呆気をとられる。

 

「グゥワァァァーー!!」

 

 

名前を確認する。

 

ザ・グリーム・アイズ.....か。

 

 

「きゃあぁーー!!」

 

「....え!?」

 

グイッとアスナにフードを捕まれ引きずられていく。

 

どんな攻撃するか見たかったのに。

 

アスナに言おうとしたがあまりに必死に走っているため恐らく話を聞かないだろう。

 

 

俺は力を抜き、アスナにただ引きずられていくのだった。

 

迷宮区の入り口にきた辺りでアスナはようやく落ち着く。

 

「アスナ、ちょっとビビりすぎ。」

 

「だって怖いんだもん。」

 

 

だもんって可愛いな。

 

「あれ?ハチマンじゃないか。」

 

俺とアスナのもとにキリトが近づいてくる。

 

どうやらキリトとクライン率いる風林火山というギルドで共に攻略しようとしていたらしい。

 

俺はさっき会ったことを話し、マップを二人にも送る。

 

「アスナのこのビビり様だ、対策はしっかりしないとな。」

 

俺とキリトは攻略に必要な人数や作戦を少し話合う。

 

 

すると後ろから集団で歩いている連中がくる。

 

あれは、アインクラッド解放軍か。

 

その中の隊長らしき奴が俺たちの所へくる。

 

「我々はボス部屋を探している。マッピングが済んでいるなら是非分けて欲しい。」

 

こいつら挑むつもりか?

 

「ボスに挑もうとしているならよしとけ。

全滅するぞ。」

 

「我々に敗北はない!!」

 

 

おぉう、どこからくるんだその自信。

 

まあ渡すのもまた一興か。

 

「いいぜ。渡してやるよ。」

 

「おい、いいのか?苦労したんだろ?」

 

クラインが反論するが構わない。

 

「別にいい、こいつらも自分の実力ぐらい分かってるだろ。」

 

「なんだと貴様。それは我々に対する挑発か?」

 

「はいはい、渡してやったんだから、どっか行け。」

 

 

一応貰った側なので、特に文句は言えないのか舌打ちをして迷宮区に入っていく。

 

 

「ハチくん、やっぱり心配だよ。あの人たちきっとボス部屋に入るよ。」

 

 

まあ俺は別にいいけどな。

 

アスナが心配そうな顔をしているのを見てられない。

 

「分かったよ、ついていくか。こっそり。」

 

 

はあ、マップ渡すんじゃなかったな。

 

 

後ろからついていく。気づかれないように遠くからだ。

 

 

うわぁーー!!

 

 

悲鳴が聞こえた。

 

「まさか、部屋に入ったのか?皆んな急ぐぞ。」

 

キリトは先に走っていく。

 

 

俺たちも後を追いかける。

 

 

扉が閉まっているのを開け中に入るとその光景は映る。

 

軍の一人がこちらに飛んでくる。

 

さっきの隊長さんだ。

 

「そんな、、、馬鹿な。」

 

パァンリィーン!!

 

 

目の前で消滅した。

 

以外だったのがこいつが消滅しても全く動じなかったことだ。

 

 

俺はいつからなにも感じなくなったんだろうか。

 

 

「いやぁーー、!」

 

アスナが走ってボスに突っ込んでいく。

 

 

「ア、アスナぁ!!待て。」

 

俺も後を追いかける。続いてキリト、クラインもボスに挑む。風林火山は援護を呼びに行く。

 

「キリト、援護頼むぞ。」

 

ノヴァ・アセンション!!

 

片手剣のなかでもトップクラスのスキル。

 

怒涛の10連撃を放つ。

 

が、敵は怯む様子を見せずに逆に敵の一振りで蹴散らされる。

 

つえーな。

 

 

その後10分間死闘を続けせるが。

 

段々とこちら側がおされていく。

 

 

俺も疲れてきたせいで集中力が・・・

 

「きゃあ!!」

 

アスナ!?

 

アスナが

 

倒れこんでおりグリームアイズがスキルを構えている。

 

 

はあはあ、させない。お前なんかに俺の本物を奪わせわさせない。

 

”操者”

 

俺はボスと離れている分、力を込めて操者を使う。

 

止まれぇ!!

 

グリームアイズは僅かに止まる。

 

さすがに行動を止めることは出来ても。操るのは出来ないか。

 

アスナは止まった間にボスから離れる。

 

「ありがとうハチくん。」

 

「気にするな。・・・・っぐ。」

 

激しい頭痛と目眩がする。

 

これはなかなかキツイな。

 

「ハチくん大丈夫?」

 

 

大丈夫だ。アスナだけは守る。

 

まあ、言わないが。

 

 

「大丈夫だ・・・多分。」

 

「ハチマン、少し耐えてくれ。」

 

「あれするのか?」

 

「あぁ、」

 

「あれってなんだよ?」

 

そーいや、クラインとアスナはまだ知らなかったな。

 

今は答える時間がない

 

「時間稼ぎをするぞ、10秒でいいか?」

 

「あぁ、頼む。」

 

10秒というのは短く感じるが。その間、キリトという大きな穴ができ、たった3人でボスの相手をするのだ。これは結構キツイ。

 

俺は攻撃はせずに敵の大剣を弾くことに専念する。

 

アスナにターゲットを向けようとしたら攻撃をしこっちに向けさせる。クラインも同様にな。

 

 

「ハチマン、助かった。行くぞ。」

 

キリトがようやく準備ができたようだ。

 

手には二本の剣を握っている。

 

キリトのユニークスキル《二刀流》だ。

 

「はあぁ、!!」

 

キリトの超連撃で目に見て分かるようにボスのHPが減っていく。

 

 

やるなキリト。なかなかの火力だな。

 

 

「スターバースト・ストリーム!!」

 

 

キリトは16連撃のスキルを放つ。

 

最後に強く刺す。

 

しかし、ボスのHPは全体の5%ほど残っている。

 

キリトは反動で動けない。

 

 

まずい!!

 

 

グリームアイズはスキルを放つ準備をしている。

 

 

あれを使うか・・・。

 

 

 

 

 

”操者”スキル《自己支配》




ハチマンの使う自己支配とは!?

皆んなを守れるのか!?

感想等待ってます。


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25話 〜死闘の果てに〜

どうもー今回はグリームアイズとの決着がつきます。


自己支配についても書かれています。


それではどうぞ。


”操者”スキル《自己支配》

 

強化《俊敏》Level.6

 

 

キリトぉーー!!

 

 

俺は全速力でグリームアイズに突っ込む。

 

 

「速い!!」

 

アスナは俺のスピードに驚いているようだ。

 

 

俺はグリームアイズがスキルを発動する前にキリトとボスの間に入る。

 

 

「ハ、ハチマン・・・・。」

 

 

「安心しろ。」

 

強化《筋力》Level.7

 

強化《反応速度》Level.5

 

 

 

どれだけもつかな......

 

 

俺はグリームアイズのスキルを投擲スキルで弾く。

 

 

「すごい!!」

 

 

これで終わらせてもらう。

 

ノヴァ・アセンション!!

 

 

バァシュ!!バァシュ!!バァシュ!!バァシュ!!バァシュ!!バァシュ!!バァシュ!!バァシュ!!バァシュ!!バァシュ!!

 

 

「グゥアァァ!!」

 

 

 

パァンリィーン!!

 

 

 

よかったなんとか

 

 

 

 

バタッ!!

 

 

「ハチくん!!ハチくん!!」

 

 

アスナの声が聞こえる。ちゃんと大丈夫って言ってやらねぇと、、、ダメだ頭が痛くて、しんどくて目を開けられない。

 

 

アス、、、ナ、、

 

 

 

 

「ハチくーーーん!!!!」

 

 

はっ!!

 

 

「アスナ、、、大丈夫だから。そんな泣くなよ。」

 

 

実際俺の体力はレッドゾーンに達していた。

 

 

今回は無茶し過ぎたな。

 

 

「ハチマン、、助かった。」

 

「気にするな。」

 

 

「それはそうと二人のアレなんだよ。キリトのもだけど、ハチマンのあの強くなりようは。」

 

 

クラインは知らなかったなてか、自己支配は誰にも言ってないな。

 

 

「俺のはユニークスキル《二刀流》だよ。条件はわからない。ハチマンのは?」

 

 

「俺の”操者”は知ってるだろ?それのまあ操る以外のスキルで自分を操るっていうのかな?自己暗示的感じだ。スキルの名前は自己支配って書いてある。」

 

 

操者スキルの中にこのスキルがあることにはユニークスキルをGETした時から気づいていた。

 

この自己支配は自分のステータスを一時的に爆発的に上げるスキルだ。

 

筋力や反応速度、俊敏や耐久値、様々なステータスを選択して上げることができる。リスクは操る時と同じで目眩と頭痛。

 

このスキルは熟練度を上げるとLevelが解禁される。

高いLevelになるほど上がる率が増えるがその分、頭痛、目眩がすごく痛い。今の所はLevel.7まで解禁している。

 

 

「いーなー二人ともユニークスキルあってよ、俺もなんか欲しいもんだよ。」

 

「私も欲しいな。」

 

 

二人とも羨まがっている。

 

 

「その内GETできるさ。」

 

キリトは答える。

 

今確認されているユニークスキルは、

 

二刀流、操者、神聖剣、錬金術

 

確かSAO内で存在するのは10個だと、ヒースクリフが一度言ってたな。

 

 

 

なんで知ってるんだろうか。

 

 

まあいい。

 

 

「俺はしんどいからエリア解禁はクラインに頼むわ。」

 

 

「お、おう。」

 

 

「じゃあ私はハチくんを家まで送るね。」

 

 

「俺も今日は家に帰るよ。」

 

 

「キリトはさっさと帰らんと嫁が心配してるぞ。」

 

 

「ハチマンもそんなこと言ってると刺されるぞ。」

 

 

こえーよゲーム内だからありそうで。

 

 

「私そんなことしないよ。」

 

 

反応しちゃうあたり怖い。

 

 

俺はキリトに近づき小声で言う。

 

 

「ははー、キリト君も冗談きついな。この前キリトファンクラブに囲まれてデレデレしてたの嫁に言うぞ。」

 

「やめてくれそれだけは。それならハチマンも、、」

 

「ははは、俺がどうした?」シャキッ

 

「ハチマン、ナイフ片手に笑うなよ。本当怖い。」

 

 

「俺もオレンジに、いやレッドプレイヤーになりたくないしな。」

 

 

「殺す気かよ、、勘弁してくれ。」

 

 

「二人でなにコソコソしてるの?」

 

アスナが気になり始めたのか近づいてくる。

 

「なんでもない。アスナ帰るぞ。」

 

 

「うん。」

 

 

 

はあ、別に隠すつもりはないんだがアスナには言いたくないことがある。

 

なんか知らんが最近よく女の子に囲まれる。

 

集団いじめ?俺とアスナを別れさせるという一種の嫌がらせか?

 

 

 

「ねぇ、ハチくん。」

 

 

「どうした?」

 

 

 

 

 

「ハチくん浮気しないよね?」

 

 

 

本当にどうした?

 

 

「だって最近ハチくんが攻略組っていうのと顔があの決闘以来知れ渡ってるんだけど。ハチくんのファンクラブができているらしいの。」

 

 

「そ、そんなの気のせいだよ。俺だぞ、ぼっちで目が腐ってるぞ。」

 

 

「ううん、ハチくんカッコイイもん。私ハチくんのことが心配。」

 

 

「安心しろ、俺が好きなのは、、、その、、アスナだけだから、、」

 

恥ずかしい、恥ずかし過ぎる。

 

 

「うん!」

 

 

やはりアスナは笑ってる方が良い。

 

 

そうこうしてる内に家に着く。

 

 

「どうする?家でコーヒーでも飲んでくか?」

 

 

「うん、、いや、今日は泊まることにする。」

 

 

!?ちょっアスナさん!?

 

 

「おじゃましまーす。」

 

 

「アスナさん、本当に泊まるの?」

 

「泊まっちゃだめ?」

 

 

はい上目遣いもらいました。

 

「いえ、どうぞお入り下さい。」

 

「わーい」

 

アスナ分かっててしてたらまじこえー。

 

 

はあ、今日は寝れないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、緊張してだよ?深い夜的な意味じゃないんだからね。




自己支配強い!!すごいぜ!!

八幡一応カッコイイし頭良いし強いからモテそうだもんな。

アスナが心配しちゃいますのも当然か。

感想等待ってまーす。


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26話 〜彼女のために彼は狂う〜

今回は基本、オリジナル敵キャラです。

原作にはいないキャラですけど理解を願います。


チュンチュン♪

 

鳥のさえずりが聞こえてくる。ゲームの中なのにこうゆう些細な事が表現されていて、まるで本当に現実世界みたいだ。

 

俺は目の前にいる美少女がすぅすぅ眠っているのを見ながらそう考えている。

 

 

 

 

 

 

はあ、こんなに気持ち良さそうな顔で寝やがって。

 

こっちは緊張して一睡もできなかった。寝ようとも思ったが隣から寝息が聞こえてきて、目が冴えてしまう。危うく一線を越えてしまうところだった。

 

あぁ、眠い、まじ眠い。

 

 

そうこうしていると隣がモゾモゾと動きだす。

 

「あ、ハチくんおはよう・・・。」

 

「あぁ、おはよう。よく眠れたみたいでなによりだ。」

 

 

こっちは葛藤していたのに・・・・。

 

「あれ、ハチくんなんだかいつもより目が腐ってるよ?」

 

「うるせぇ。ちょっと眠れなかったんだよ。誰かさんのせいで。」

 

「え、もしかしてハチくん私の体になにかしたの?」//

 

 

アスナは顔を赤くして胸を隠すように腕を組む。

 

 

「いやいやいや、してないしてない。ほんとまじで。」

 

 

「ふーん、まあ付き合ってるんだから少しは許してあげるけど・・・・ね。」

 

 

「お、おぉ。か、考えてとく。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なにこの沈黙?まじ恥ずかしい。

 

 

「じゃあ、75層に行くか?俺たちまだ見てないだろ。」

 

「そうだね。行こっか。」

 

 

こうして俺たちは昨日解禁したばかりの75層に向かう。もう大半の攻略組は入っている事だろう。

 

 

「じゃあ行くか。」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

〜75層〜

 

75層の中央街は多くの人でにぎわっている。

クウォーターポイントであるこの層の攻略は非常に困難となるだろう。てか人多い。

 

人混みに酔いそうだ。

 

 

ドンッ!!

 

「「あ、すいません。」」

 

つい人にぶつかってしまう。相手も申し訳なさそうな顔をして通り過ぎていく。彼女持ちなのだろうか、フードを被った女の子の手を引っ張り人混みを通り過ぎていく。

 

っち、リア充め。

 

あぁ、人のこと言えねぇ。

 

「ハチくんどうする?攻略してみる?」

 

 

本当に攻略バカだなアスナは、、、

 

「そうだな、少し見てみるか。」

 

俺たちは少しだけ迷宮区を覗くことになった。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

sideケイト

 

「もう75層まで攻略しちゃったな。」

 

俺は幼馴染のアカリにゆっくりと告げる。

 

「・・・・・・うん。」

 

彼女は悲しそうな表現をして頷く。

 

彼女の名前は《市野 灯》俺の幼馴染だ。

 

俺と彼女は小学校の頃に知り合い、高校までずっと一緒にいる。ちなみに俺の名前は《宮 圭都》。

 

俺はこのSAOが攻略されていくのを好ましく思っていない。理由は色々とある。

 

結構のゲーマーである俺はリアルよりこっちの方が居心地が良いし、レベルを上げてるためお金にも困っていない。

 

レベルはあるが攻略組じゃないため死の恐れはない。

 

そうしもう一つの理由、、、それは幼馴染のアカリのことだ。

 

 

 

彼女は家で虐待を受けている。

 

 

家庭では酒癖の悪い親のせいで暴力を受け。母親からの救いはなく、高校に入ってから暗い顔ばかり見ていた。

 

俺はそんなこいつを救いたくて、SAOを勧めた。

だが後悔はしていない。俺は彼女と父親を離すことに成功したのだから。

 

しかし今SAOはクリアに近くなってきている。

 

自己中かもしれないけど、俺はSAOをクリアして欲しくない。アカリをまたあの家庭に帰すのは嫌だ。

 

俺は狂ってるのかもしれない。

 

だって俺は何千というプレイヤーよりもアカリの方を大切にしてしまう。

 

 

「アカリ、俺この後ギルドの方行くから、先に家に帰っててくれ。最高の晩飯期待しとくよ。」

 

 

「うん!!」

 

彼女の笑顔は眩しくいつも俺の心を癒してくれる。

 

だから、、、、

 

 

 

 

 

 

俺は70層にある、ギルドに向かう。ギルドリーダーは俺だ。アカリはギルドに入っていない。

 

自慢ではないが俺のレベルは攻略組に負けていないと思う。それに秘密技もある。

アカリのレベルはまだ60層レベルだ。

 

小さな家に入る。ここがギルドホームだ。

 

 

「皆んな今日は急な呼び出しに応じてくれてありがとう。」

 

 

机の周りに俺を含め12人のプレイヤーが集まる。

皆んな腕利きの戦友たちだ。

 

「今攻略は75層まで進んでいる。クウォーターポイントに入るこの層で俺たちの作戦を決行したいと思っている。たとえそれが、他の人からして最悪のことでもだ。」

 

「おう、わかってるぜケイト。今更引けないよな。」

 

ここにいる皆んな、このSAOを攻略したくない連中だ。皆んなリアルに絶望している。

 

 

俺たちの作戦は簡単だこのクウォーターポイントにて、攻略組の核となるプレイヤーの抹殺。それを繰り返して、攻略を遅くさせることだ。

 

クウォーターポイントのボスは強いため核が死んでしまえばうかつにボス戦はしない。

 

「それで、ケイト。俺たちのターゲットは何人なんだ?」

 

「もう、調査している。俺たちは人数が少ないから一人一人と言いたいところだが、一度逃がせば情報は流れ俺たちは捕まる。だから四人のプレイヤーに絞り敵の強さによって人数割り当てを変える。」

 

 

俺はあらかじめ調査しておいた情報を元にめぼしいターゲットを決めていた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

〜PKリスト〜

 

・ハチマン、、、 4人

 

・キリト、、、4人

 

・ユキノ、、、2人

 

・アルゴ、、、2人

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

「これらのプレイヤーをPKする。情報屋のアルゴは俺らと強さは変わらんから本来なら1人でいいがまあ、用心にいく。」

 

 

「決行は作戦をもっと確実なものにしてからにする。じゃあまたメッセージを送る。」

 

 

 

 

アカリを一人にはしない。




今まで潜んでいたギルドが動き出す。

攻略組の運命はいかに!?

ハチマンが肩をぶつけたのはケイトです。

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追加設定とあとがきなど

前のオリキャラの設定とかなどなどです。


どうも空奏葉です。今回は前回でたオリキャラについての追加設定を書きたいと思います。

 

ケイト

 

盾持ち片手剣

 

SAO開始時の年齢15歳の高校1年。

そこそこのゲーマーでアニメ好き。

幼馴染のアカリと共にこの世界に来てゲーム内でも共に行動する。アカリの家庭内事情を知っている唯一の友達でアカリに好意を寄せているがアカリは気づいていない。

攻略組抹殺計画は25層の時から考えていて、メンバーを探しながらレベリングを続けている。そのため実力は高く攻略組に負けない力を持つがアカリと一緒にいるため攻略組には入らない。

性格は優しいがリアルでは積極性がなく、SAOではレベルが高いことを自負しているのですこし積極的になる。

容姿はあまり特徴的な所はなく黒髪で長さも普通。まさに平凡な高校生。

 

実はユニークスキルを持っているが隠している。

 

 

アカリ

 

細剣

 

ケイトとは同級生で15歳。

小学校の時から父親の虐待を受けており我慢していた。高校に入ってからさらに悪化し、友人であるケイトに相談を初めてする。その後SAOを勧められ母親に頼んで父親に内緒でコッソリ買ってもらう。ゲームはバレないようにケイトの家でログインする。

SAO内ではケイトに頼りつつも自分のレベリングも頑張っている。ケイトの足手まといにならないために日々精進している。

ケイトの事は親友と思っているが恋愛感情は特にない。

容姿は清楚で可愛くやや紫のかかった黒髪で肩にかかるくらいの長さで髪留めを前髪につけている。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

メインの二人はこんなもんです。

なぜ今回わざわざ敵キャラに設定をつけたかといいますと。いきなり攻略組を潰しにくる敵になんの理由もなく名前もないのはおかしいかなと思い少しシリアスな設定をつけました。

そもそもなぜ敵キャラを作ったかといいますと。ユニークスキルをもう少し出したかったからです。

 

SAO編が終わるのも近くなりALO編に入るのにSAO内のユニークスキルを半分以上も紹介しないのはどうかと思いました。計画ミスです。すいません。

 

 

一応ALOの世界でもユニークスキルは存在します。

 

今回は今まで登場したユニークスキルを紹介したいと思います。

 

 

神聖剣

 

このスキルを取得するとストレージにどデカイ盾が追加される。さらに強力な攻撃スキルも手にし攻防のバランスがとれたユニークスキル。

所持者はヒースクリフ。

 

 

二刀流

 

このスキルを取得すると本来はシステム的に不可能であるメインウエポンの二本持ちのスキル発動が可能となり二刀流スキルも追加される超攻撃的スキル。

弱点は遠距離攻撃ができないことと遠距離に弱い。

所持者はキリト。

 

 

操者

 

このスキルを取得するとMobやプレイヤーを操る事ができる。敵とのレベル差によって拘束力が変わり、直接を目を合わせてスキルを使うと拘束力が上がる。スキルに力を込めることでも拘束力を上げることができる。自身に暗示をかける自己支配というスキルもある。

スキルを使うとリスクとして頭痛と目眩が起きる。

所持者はハチマン。

 

 

 

錬金術

 

このスキルを取得するとアイテムストレージにあるアイテムを自分の想像する物に変換することができる。ただし制限はある。基本同じ重さの物にしか変換できない。

Mobを生成することもできる。

リスクは疲労。

所持者はシャド(葉山隼人)。

 

 




こんな感じになります。

次回のネタがありません。考えて中....


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27話 〜俺にも幼馴染み?はいる〜

久しぶりになります空奏葉です。

い、忙しいです。もう本当に

この話の評価が最近下がってきていゃーー!!


本文どうぞ。


シュウィーン!!バシュ!バシュ!

 

パァンリィーン!!

 

「そろそろ町に帰るかアスナ。」

 

「うん、そうだね。」

 

 

俺とアスナは現在75層の迷宮区にて攻略をしている。昨日解禁されたばかりの迷宮区にはプレイヤーが少なく周りを見渡しても俺とアスナ以外見当たらない。

 

「結構強かったね。」

 

その通りだった。前々から思っていたが敵のレベルが高くなってきていると同時にスペックも高くなっている。例えばレア度の高い剣を持ってたり上位スキルを使ってきたりする。それに攻撃パターンも豊富になりつつある。

 

攻略難易度もぐっと上がるだろう。

犠牲者も出るかもしれない。

 

俺とアスナは迷宮区から出るべく入り口に向かう。あまり深い所にいってないため直ぐに出ることができた。

 

アスナとはここで一度解散する。

どうやら血盟騎士団本部で召集がかかったようだ。ちなみに俺はクラディールの一件以来血盟騎士団から抜ける許可を貰ったため血盟騎士団を抜けた。

 

 

俺は再び中央街に入る。クウォーターポイントのためキークエストとかレアなアイテムがもらえるクエストがあるかもしれないため色々巡ることにした。

 

 

民家の中や路地裏、人気の少ない所も多く周り情報を集めた。

 

アルゴに一応送っとくか、、、

 

 

アルゴに今日手に入れた情報を送り一息つく。

 

俺もそろそろ帰ろうかなぁ。

 

ドンっ!!

 

再び人とぶつかる。今日で二度目だ。

 

「あぁ、すいません。」

 

「いえ、大丈夫です。」

 

フードを外し頭を下げる女の子の姿が目に映る。

 

紫がかかったさらっとした髪、小動物を連想させるその顔に俺は見覚えがある。

 

とっさのことに驚いたが徐々に思い出していく。

 

 

たしか....こいつの名前は、、

 

 

 

「比企谷くん.......?」

 

 

「市野......!?」

 

 

 

お互いに相手を認識する。

 

こいつの名前は市野灯だったかな?

 

小学3年まで、、まあ、仲良くしていた女の子だ。

途中で転校したことを聞いたときは俺らしくないことについ泣いてしまった。

 

俺も若かったということか。

 

 

「懐かしいな市野、ここでのネームは、、、」

 

 

「アカリって呼んで、そっちは?」

 

 

「ハチマンだ。」

 

 

「うん、じゃあハチマン、久しぶりだね。」

 

まさかの呼び捨て。さっき比企谷くんとか言ってたのにハチマンくんではなくハチマン.......まあいいけど。

 

 

「久しぶりだな。7年ぶりか、こんなこと聞くのマナー違反かもしれんが、家の方は大丈夫なのか?」

 

 

俺は一度こいつの家に尋ねたことがある。

 

幸せな家庭とは思えない雰囲気だった。酒の缶は捨てられずに置かれていて障子は所々破れていた。飲み物を持ってきてくれた母親は顔色が悪く。小学生ながら俺は分かってしまった。

 

本人に聞くのはアレだと思い言わずにいたが俺は後悔していた。ちゃんと話を聞くべきだったのではないかと。

 

俺はこいつに会ったとき初めにそれが浮かんでしまった。

 

 

「え、知ってたんだ。........うん、普通だよ今まで通り。」

 

「なんか、あるんだな、」

 

 

あまり深入りするのは良くない。俺と彼女の距離は昔よりも離れてしまっているのだから。

 

「私ね、ハチマンに謝りたかったの。小学3年まで一緒にいてくれたのに、さよなら言えずに転校しちゃって。でも、ハチマンには言うのが辛かったの、、、。」

 

「別にいい、てか一緒に居てやったわけじゃない。むしろ友達いない俺と仲良くしてくれて感謝してるぐらいだ。」

 

 

「そう、、なのかな?えへへ、会えて嬉しい。」

 

 

そうやって笑う顔を見て安心する。ちゃんと転校先でも上手くやれているんだな。

 

 

「なんか安心したわ、俺の数少ない友達が元気そうで、男でも出来たりしたのか?」

 

 

「いや、いないよ。でも、仲のいい男の子はできたかな。」

 

 

「へーお前がなぁ、まあ、良かったんじゃねぇの。人見知りのお前に友達ができたんだ。SAOにいるのか?」

 

 

「うん、強いよ。攻略組にはいないけど。」

 

 

なんでいないんだろ。

 

一つ気になることがある。

 

「なあ、アカリ。お前はこのSAOから帰りたいと思うか?」

 

彼女の家庭はいいものとは言えない。別にこいつの答え次第でクリアすることには変わりないんだが。どうしても聞きたいと思った。

 

 

「うん、帰りたいよ。確かに家からは離れたいと思ってるけど。それでも私は帰ってまた日常を取り戻したい。」

 

 

良かった。この言葉に嘘はなさそうだ。

 

 

「そうか、なんかあったら俺にも相談してくれ。こう見えても俺、高校の部活では、人助けしてるからな。」

 

 

「以外。絶対帰宅部かと思った。ふふ、じゃあフレンド登録しようか。」

 

 

あぁ、懐かしいな。昔を思い出す。

 

 

 

フレンド登録をすまし俺とアカリはここで別れる。

 

また会う約束をして。

 

さあて、俺も家に帰って寝るかもう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あっ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浮気じゃないよ、ほんとだよ。




動き始める物語。

アカリのために戦うケイト。本当はクリアして帰りたいと思うアカリ。それを聞いたハチマン。

それぞれの思いのなか進んでいく。


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28話 〜決戦前、各自の会議〜

前より長めに頑張りました。

それでは本文をどうぞご覧ください。


sideアカリ

 

「あ、おかえりケイト。」

 

「あぁ、ただいま。」

 

ケイトが家に帰ってきた。今日もギルドの人たちと攻略の話をしていたのかな?

 

私と、ケイトは同じ家に住んでいる。別に結婚はしていないけど、ケイトが心配だからって言ってた。

 

 

はあ、

 

 

私はケイトのギルドには入っていない。一度入らせてもらえるように頼んだけど、危ないからって断られた。

 

 

夕食を私は用意し机に並べる。今日の夕食はカレーだ。

 

 

「あ、嬉しいな、俺カレー好きなんだよね。」

 

「良かった。」

 

いつもと同じように夕食を食べ、風呂に入り、少し話をし、私は寝室に入る。

 

「じゃあおやすみ、また明日。」

 

私はケイトが作業をしているから先に寝ることにした。

 

寝室にはベットが2つある。右が私で左がケイトのベットだ。

 

今日はハチマンにも会えたしいつもより有意義だったきがする。

 

また、ハチマンにあえるかな?

 

 

そんなことを考えなていると、徐々に瞼が重くなってきて、私は意識を離す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うぅ、嫌な夢のせいで目が覚めちゃった。今は何時だろう?ケイトはもう寝ているのかな?

 

私はケイトのベットの方を見るとケイトはもう横になっていた。

 

手にはメモのようなものが握ってある。これを見ている途中で寝てしまったのだろうか?

 

 

私は罪悪感もあったがそのメモの内容を見ようとベットを立ち上がる。

 

 

なんて書いてあるんだろう。

 

PKリスト.................?

 

PKってプレイヤーキルだったよね。

 

どういうこと?

 

視線を下に下げ他に書かれている内容を見る。

 

ハチマン、、、4人......................?

 

 

ハチマンを4人がかりで殺すってこと?

 

 

これって、まさか!?そのリストってこと?

 

 

 

私はそのメモを覚えて再びベットに入る。

 

 

 

 

ど、どうしよう。

 

 

起きたらケイトにバレないようにハチマンに送っておいた方がいいかな?

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

sideハチマン

 

 

ふぁ〜〜

あー眠れなかたった。3時ぐらいまで

 

色々と考えていたら3時まで眠れなかった。結局そのせいで起きたのは正午だ。

 

今日はもうこのまま部屋に閉じこもっとこっかなぁ。

 

 

俺はそこでメッセージが来ていることに気がつく。

 

アカリから?なんでまた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

fromアカリ

 

 

どうもおはようございます。アカリです。

 

今日、お話したいことがあります。

 

12:30に1層の始まりの町に来てもらっていいですか?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

やけに他人行儀だな。別に知らない仲なのに。

 

 

えっと12時30分だったな。今は12時10分。

 

 

おぅ、やばいじゃん。

 

 

俺はアカリに了解と送り急いで転送門を目指して走り出す。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

〜1層 始まりの町〜

 

 

ギリギリ間に合った俺を待っていたのは、やけに真剣な顔をしているアカリの姿だった。

 

「悪い、待たしたな。で、なんの用だ?」

 

 

「うん、実は昨日私の友達のケイトが持っていたメモがあるんだけど、その内容がね。」

 

 

その内容は簡単に言えば、攻略組を崩壊させる計画だ。

今や攻略組の核と言えるキリト、それにまあ俺、ユキノ、アスナ、ヒースクリフ。そして攻略組に有力な情報を教えてくれるアルゴ。この計画は俺、キリト、ユキノ、アルゴの4人をPKするというものだ。

 

 

 

「なるほどな、ありがとなアカリ。この情報がなかったら俺らはまんまと死ぬところだったよ。まあ、人数も少ないし護衛とかつけたら大丈夫だろ。」

 

 

「うん、、、死なないでね。でも、ケイトのことも殺さないで、、ください。きっと今回のことも訳があると思うの。だってケイトは優しくて本当に優しく・・て。」

 

 

そう言いながらアカリは泣き出す。

 

 

「あぁ、決して殺さない。お前の友達だろ。まあ、あんまり期待しすぎないようにしとけよ。俺も敵の強さとかわからんしな。」

 

 

「うん。」

 

 

「あと、お前はいつもどうりそのケイトってやつと接しろよ、間違ってもこの計画を知ったことを言うんじゃない。わかったか?」

 

 

もしそれでアカリが殺されてもしたら大事なことこの上ない。

 

だが、ケイト。お前の考えていることは分かっている。

 

お前はアカリをリアルに返すことを恐れているんだろ。お前の考えが間違っていることを俺が直接教えてやる。

 

 

俺はキリト、アスナ、アルゴ、ユキノに連絡をいれ。このあと、会う約束を入れる。

 

 

「じゃあな、アカリ、このあと用があるから。またな。」

 

 

「うん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは、他のメンバーにも教えて対策を考えるしかないか。

 

俺は集合場所の喫茶店に向かう。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

俺は来てもらったメンバーに今回のことを全て話す。

 

 

「ハチマン、その話が本当なら今すぐにでも対策を立てるべきだ。」

 

「そうね、敵の強さがわからない以上、護衛の数も惜しまない方がいいと思うは。」

 

 

「あぁ、だが数を増やしすぎたら、計画を延期にされるだけだ。また、護衛がいなくなったらやられるだけだ。」

 

 

「じゃあそれぞれに二人ぐないノ護衛をつけるのデどうダ?その護衛も強いやつを用意しておいて、返り討ちにするんダ。」

 

「まあ、そうだな、俺らをPKしようとしてる連中は俺ら以外のことは調べてないだろう。腕利きの護衛を少なめで用意していたら、まんまと引っかかるかもしれんしな。」

 

「でもハチくん。証拠がない話だし、忙しいギルドとかは手伝ってくれないんじゃないかな?」

 

そこが問題の一つでもある。強い人を護衛にするということはそのギルドの攻略を遅らせることにもなる。悪名の高い俺やキリトの護衛をしてくれるやつなんて少ないに決まっている。

 

「んじゃ、俺はクラインに頼んでみるよ。」

 

キリトはそう発言する。まあクラインなら一役かってくれそうだな。

 

「それでは私は血盟騎士団から腕利きの護衛を選ぶわ。」

 

ユキノは血盟騎士団に入っているからな、きっとちゃんとした護衛がつくだろう。

 

「じゃあ俺は、、、、俺は、、ど、どうしよ」

 

まさかこんなところでもぼっちの不憫さが出るとは思わなかった。

 

しかも、聞くところによると俺とキリトには4人も割り当てられてるらしい。

 

「じゃあハチくんの護衛は私がしようか?」

 

「だめだ。お前を危険にあわすわけにはいかない。」

 

当然である。運良く実力者でありながらターゲットにされなかったのだ。ここはお家にこもってるべきだ。

 

「俺はエギルに頼むことにするわ。」

 

エギルは一応攻略組の一員だからきっと大丈夫のはずだ。

 

「オレッチはそうだな、うーん。」

 

「いや、お前は一人でもなんとかなるだろ。」

 

「あれー、ハチなんか厳しくないカ?」

 

こいつは普段情報屋だから強そうに感じない奴が多いと思う。そのおかげで割り当てが2人ということになったのだが。

 

こいつの強さは攻略組レベルだということを俺とキリト以外は知らない。

 

「そうだよハチくん。厳しいよ。アルゴさん。私がその護衛をします。」

 

「え!?、ん、まあ、アルゴがいるなら安心か。敵2人だし。」

 

「じゃあしばらくは護衛をつけて行動することだ。全員生きてクリアするためにもな。」

 

こうして、各自護衛をつけ行動する。

 

 

 

 

 

ここだけの話なのだが、この後エギルに護衛を頼んだのだが、店が忙しいらしく断られた。

 

俺はアスナに心配をかけないようにちゃんと護衛してくれる人見つけたよと言っておいた。

 

 

 

大丈夫だ、アスナを残して、俺が死ぬ訳がない。

 

たとえ、4人相手でもやってやる。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

sideケイト

 

計画はだいぶ固まり再び俺はギルドに召集をかける。

 

「みんな今日はここいる12人が誰をPKするかを提示する。ちゃんと覚えて始末するんだ。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ハチマン : ダリ、ケンイチ、トーダム、ナイク

 

 

キリト : サコン、アムロ、アサ、ミスト

 

 

ユキノ : ケイト、チナミ

 

 

アルゴ : マナカ、タダクニ

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「あれ?ケイトはハチマンかキリトにいかないっすか?」

 

「あぁ、4人いれば流石に勝てると思ってのことだ。逆にユキノは2人では足りない思う。だがこのギルドの人数上仕方がない故に、俺がユキノを直接始末することにした。」

 

 

別に焦ることなんてない。俺以外にも強い奴はこのギルドにはいくらでもいる。いくら敵がユニークスキル持ちでも、4人がかりで勝てる訳がない。

 

 

 

くくく、くはははは

 

 

 

 

あぁ、アカリ。

 

 

もうすぐで、お前のための世界ができる。

 

 

「決行は二日後だ。」

 

 

 

お前の理解者は俺だけだ。




ケイトのギルドととの決戦も近くなってきております。

さて、ケイトのユニークスキルとは!?


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29話 〜決戦 ハチマン編 前編〜

今回は短いです。すいません。

本文いきます。


護衛をつけてから2日目の朝

 

今のところ他の奴らも襲われたという話は聞いていない。

 

まあ俺は護衛つけてないんだけどな。

 

部屋にこもっておく事も出来ないので今日もレベリングに出かける。

 

何かあったときに助けにいけるようターゲットとされているメンバーは全員同じ層でレベリングをする。不自然にならないように最前層の中でもバラバラの散らばる事にする。

 

「じゃあ、ハチくん。気をつけてね。」

 

「あぁ、そっちも気をつけろよな。」

 

 

俺は中央街で別れを告げそれぞれのフィールドに行く。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

今日俺は《光景の林》にいる。見渡しが森よりは良く。襲われた時に対処できるようにしておく。

 

それにしてもこの場所にしてよかった。昨日は森だったから不意打ちされたやばいと思っていたが今日で良かった。

 

 

何故今日って分かったかというと俺の索敵スキルのおかげだと言えるだろう。

 

 

 

敵はやはり4人か、、、

 

 

「おいおい、そんなバレバレの尾行でバレてないと思ってたのか?」

 

俺の言葉で観念したのかゾロゾロと出てくる。

 

「俺になにか用か?ってまあ知ってるけどな。」

 

 

4人の中で忍者のように口を隠しているやつが他の3人に命令する。

 

「やるぞ。」

 

 

その途端4人の内2人がこちらに攻撃を仕掛けてくる。

 

2人の武器は両手剣と片手剣だ。

 

 

敵の数が多い分ユニークスキルを使って目眩頭痛なんかしてる暇はない。

 

が、殺されては元も子もない。

 

 

 

”操者”

 

 

スキルを発動している両手剣の方に操者をし、そのスキルを片手剣の方に当てさせる。

片手剣の奴は不意をつかれたのか思いっきり飛ばされ頭から木に突っ込む。

 

 

ドカァ!!

 

 

 

敵のレベルが高かったせいで操れはしたがリスクが少し大きい。

 

 

 

くらっ

 

 

目眩と頭痛で頭を抑える。

 

「うらぁー!!」

 

操り終わった両手剣の奴は今度こそ俺に斬りかかってくる。

 

「く、、うぅ、、」

 

目眩のせいで剣を受け止めずにかわすことに専念するが、体勢が崩れ地面にこける。

 

 

「今だぁ!!」

 

 

待機していた2人の内のリーダー格じゃない方が走ってくる。

 

武器は片手棍だ。

 

 

 

うぅ、よし、治ってきた。

 

 

体術スキルで片方の足を払う。

 

よし、

 

レイディアント・アーク!!

 

片手棍を持っているプレイヤーの腰から肩にかけて切り上げる。

 

 

切り上げられたプレイヤーは軽く宙に浮く。

 

俺は続けてバーチカル・アークを放つ。

 

 

「ぐぁー!!」

 

片手棍の奴のHPはレッドゾーンに入り降参したのか剣を置き膝をつく。

 

 

ヴォーカル・ストライク!!

 

 

一気に体を後ろに向け、立ち上がったばかりの両手剣の奴の心臓の位置を貫く。

 

HPは一気にレッドゾーンに入る。

 

「くそっ、ま、参った。」

 

こちらも勝てないと悟ったのか降参する。

 

 

ふぅ、後リーダー格のやつとさっきの奴は、、、、、、どうやら木にぶつかった時に気絶したようだ。

 

俺は3人を一箇所に集め、監獄行きの転移結晶で、転送する。

 

 

「さあ、さっきから全然動いてないけど、後はお前だけだぞ。降参するか?」

 

 

「するわけがないだろ。それにしてもお前は強いな。3人の猛襲を受けて全くダメージがないとはな。」

 

 

「はっ、ぼっちは観察力が高いんだよ。お前らの攻撃は威力はあっても単純すぎる。お前らPKに慣れてないだろ?」

 

 

 

「そんな事も分かるとは、ぼっちも侮れんな。」

 

 

「まあそんなとこだ。お前、名前は?」

 

 

ケイトだったら説得してみるか。

 

 

「??、、ナイクだ。」

 

 

違ったか。

 

 

「じゃあ、行くぞナイクとやら。」

 

 

「一度本物の前線のプレイヤーと戦ってみたかった。」

 

そういってナイクは剣を出す。

 

彼は短剣を使うようだ。見た目通り忍者のような剣だ。

 

 

 

な!?

 

彼は短剣を二本出す。ユニークスキルの二刀流を持っていないからスキルを使えないのに一体なぜ?

 

遊びのつもりか?

 

「これが俺のスタイルだ。」

 

 

 

 

だが、、、油断はできんな。




もっとバトルシーンを迫力のあるものにしたいと思います。

ハチマンっぽくするのが難しい。


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30話 〜決戦 ハチマン編 中編〜

本当にお久しぶりです。すいません。


久々の投稿です。見てください。


俺の目の前には二つの短剣を握っているプレイヤーがいる。

 

 

口は布で隠していて表情は読みにくい。

 

 

こいつはなにを考えているんだ?

 

レベルは俺が勝っているはずだ。じゃあ何故こいつはここまで余裕があるんだ?

 

 

わかんねぇ、、、

 

 

「っく、、、」

 

 

「うらぁーー!!」

 

ナイクがこちらに飛び込んでくる。

 

 

「!?、、うあ!!」

 

 

俊敏寄りというわけか、速さは俺を同格だ。

 

 

ナイクは短剣を地面に刺し滑るのを止める。

 

 

続けてこちらに一気に間合いを詰め怒涛の連続斬りをしてくる。

 

 

シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!

 

 

俺はなんとか避け後ろに大きく下がる。

 

 

ふぅ、落ち着け。よく敵を観察するんだ。

 

いくら二つの剣を使うとはいえ、ユニークスキル《二刀流》を持っていないこいつにソードスキルを使うことはできない。

 

こいつは明らかにスピード型でそのスピードは俺とそこまで変わらない。プレイヤースキルでもレベルでも勝っている俺が負けることはない。

 

 

それに俺も片手剣とナイフの二刀流をしているがナイフはサブウエポンだからソードスキルを使える。

 

明らかにこちらが有利。

 

 

「今度はこっちからいくぞ。」

 

 

俺はナイクに近づく。その距離は目測で25m。

 

俺はまず投擲スキルで心臓を狙う。

 

 

シュウィーン!! ビシュ!!

 

 

俺の投げたナイフは一直線に心臓を目指して進む。

 

 

さあ、どうする?

 

 

弾くか? かわすか?

 

 

どちらにしろ俺はその僅かな隙をヴォーパル・ストライクで貫く。

 

 

シュウィーン!!

 

 

俺は剣を構えスキルを発動する。

 

今で距離は15m、、届く!!

 

 

カキン!!

 

 

だが俺の予想は大きく外れる。

 

ナイクはナイフを弾いたのだが、その手段が俺の予想と違った。

 

こいつは自分のスタイルである二刀流のうちの一本の剣を投げたのだ。

 

 

弾かれた剣は高く上がる。

 

 

俺はそのままシステムに従うがままにヴォーパル・ストライクを放つ。

 

 

まあ、どうせこれに対して反撃はこないはずだ。また次の策を考えるか。

 

 

 

 

!?

 

 

 

俺はここで気づく、だがすぐに遅いと感じた。

 

 

ナイクは短剣スキルを発動していたのだ。

 

 

理由もすぐに分かった。

 

こいつは剣を投げるとさことで本来はシステム的に禁止だった武器の複数持ちによってソードスキルが出来ないという状況を覆したのだ。

 

つまり今、ナイクは一本は短剣も所持しもう一本は捨てている状況。ソードスキルの発動は可能となる。

 

 

 

シュウィーン!!

 

 

ナイクはソードスキルを構える。俺にはかわすことは出来ない。

 

 

ヴォーパル・ストライクは突進技で威力は高いが隙が多くカウンターを受ける事がある。

 

 

 

短剣スキル《アクセル・レイジ》

 

 

敵のスキルは鮮やかに決まる。

 

 

全部で8連撃のこのスキルによって俺の体に7箇所の赤いエフェクトがかかる。

 

1箇所は俺の頬を掠めた。

 

 

はあ、きつい。敵の筋力はそこまで高くないとはいえ、上位スキルをもろにくらったのだ。

 

満タンだったHPは3割ほど削られる。

 

 

何故こいつは俺が他の4人と戦っている時に応戦してこなかったのか。答えは簡単だった。

 

こいつは敵を欺く事が得意だ。そのためには自分に集中させる必要がある。

 

 

 

俺はこいつがソードスキルを使えないと思っていた。そしてそれが俺の勝つための素材の一つと思っていた。

 

 

だがナイクはそれすらも作戦だったということか。

 

 

 

「ナイク、、もうお前の作戦は分かった。もう見逃さないつもりだ。ここからはこっちの番だ。」

 

 

「いや、まだこっちのターンだ。」

 

 

ナイクはさっき弾かれた短剣を持ち再び二刀流になるとこちらに走ってくる。

 

 

 

はっ、なにがまだお前のターンだ。分かっている攻撃にはもう引っかかる訳がない。

 

 

俺は剣を構える。今度は下手にスキルは使わない。

 

 

 

シュウィーン!!

 

 

相手が先にスキルを使う。

 

 

 

使う??

 

 

俺はこの矛盾にいち早く気づいた。

 

二本の剣を持っているこいつがソードスキルを発動できる訳がないと。

 

 

ナイクはニヤリと笑う。正確には口が見えないが、こいつが笑っていると俺は感じた。

 

 

まるで、また引っかかったなと言っているようだ。

 

 

敵はもう目の前にいる。かわすことができない。

 

 

 

 

 

オリジナル・ソードスキル

 

《イレブン・リニアー》

 

 

 

 

ナイクは二本の短剣を細剣のように突いてくる。

 

 

まるでそれはアスナが使うリニアーのように速く鋭い。

 

 

1発目、2発目と高速に飛んでくる突きをなんとか弾きつつ、体勢を立て直そうとするが敵のラッシュに防戦一方となってしまう。

 

 

そしてついに5発目が俺の腹部に刺さる。

 

 

「ぐぁ!!」

 

 

ゲームなのに体に刺さる音がする。

 

左手で刺されたところを押さえたいがそんな暇はないと悟る。

 

 

それでもなんとか6発目、7発目はかわすなり弾くなりしダメージを避ける。

 

 

「ぐぅあ!?」

 

 

頭部に突きが飛んでくる。

 

こいつ本気で殺す気だ。

 

それにかわせるか分からない。

 

間に合え。

 

 

”操者”

 

目を合わせて効力を上げようとしたが。明らかに逸らされる。こいつはこの能力を知っているようだ。

 

だが、操者のおかげで本当に一瞬だが、動きが止まる。

僅かな時間だったためスキルを中断させることはできなかったが、、、

 

頭部に飛んできた突きをかわすことができた。

 

 

まだ次がある。

 

 

俺は目眩で弾き損ね。肩に刺さる。

 

 

そして、太ももにも一発もらい、

 

 

最後の突きをもろに体の真ん中にくらう。

 

 

俺は大きく飛び地面に倒れる。

 

 

11発の連続の内4発だけで済んだのは幸いだった。

 

 

だが、左上のHPを見て。悪寒が走る。

 

 

たった4発だけなのにまた3割削られている。

 

 

もし全てくらっていたら俺は間違いなく死んでいただろう。

 

俺のHPはあと4割、相手は満タン。

 

なんとか考えるんだ、余裕はない。

 

 

 

 

 

 

っく!?

 

 

 

立ち上がろうとした時に右足が震えるのを感じる。

 

さっき右の太ももにくらった影響だろう。

 

くそっ!!部位切傷か。部位損失ほどではないが影響がでるのは間違いない。

 

 

はあ、はあ、、、、

 

 

 

 

 

左足も震えるを

 

 

 

 

震えが止まらない。

 

 

 

 

この震えは死の恐怖からなのか?

 

 

 

 

 

 

 

アスナ、、、、会いたい。




八幡ピンチ!!


そして、ナイクが強い。


ちなみにオリジナル・ソードスキルを二本の剣で登録していれば二刀流スキルを持ってない人も二本の剣でスキルを使えるという設定にしました。
まあオリジナル・ソードスキルについてはまた詳しく書きたいと思います。


感想等待っています。


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31話 〜決戦 ハチマン編 後編〜

ハチマン対ナイクついに決着。



それではどうぞ!


HPは残り少なく、右足は部位切傷という状態で俺は勝つための術を考える。

 

奴の策略にはまってはダメだ、ユニークスキルでも、だめだ、これ以上くらう可能性を作ることになる。

 

確実に決める必要がある。

 

 

だが、チャンスはある。

 

 

 

「トドメだ!」

 

 

ナイクは再び突進してくる。

 

 

おそらくオリジナル・ソードスキルを使ってくるだろう。

 

 

だが俺はそれを今回は利用さしてもらう。

 

 

シュウィーン!!

 

 

 

敵は11連撃の突きをしてくる。

 

 

一度見たことのあるスキルだ、まだかわすことはできない訳ではない。

 

 

鋭い突きを紙一重でかわしていく。

 

シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!シュン!!

 

 

そしてラストの一撃が飛んでくる。

 

 

俺はこのチャンスを狙う。

 

 

ナイクの使うオリジナル・ソードスキル《イレブン・リニアー》のラストの一撃は最も威力が高く速い。

 

だがその分かわされた時のリスクも大きいのが分かる。

 

ナイクの全体重を乗せた一撃は俺の腹を軽く擦り空を切る。

 

さあ、ここからは俺のターンだ。

 

 

俺は剣をナイクの横腹に刺す。 グサッ

 

「ぐうぁ!」

 

俺はそのままナイフを出しナイクの右目切り裂く。

 

これで一時的に敵の遠近感を失わすことができる。

 

 

これでナイクは俺の攻撃をかわすことが難しくなる。

 

 

決めてやるよ。

 

”操者”《自己支配》

 

筋力 Level.7

 

 

オリジナル・ソードスキル!!

 

 

 

まあ、剣技だけじゃないがな。

 

 

 

《ナイフ・オブ・ギルティ》

 

 

俺は右目を抑えているナイクのアゴを体術スキル《剛脚》で蹴り上げる。

 

 

ナイクは高く上がる。

 

 

次に腰のナイフを落ちてくる限界まで投げ続ける。

 

自己支配で筋力を大幅に上げてるため威力は投擲スキルに負けない、そしてスキルじゃないためスキルによる反動を受けないため何度も投げ続ける。

 

 

グサッ!!グサッ!!グサッ!!グサッ!!グサッ!!グサッ!!グサッ!!グサッ!!グサッ!!グサッ!!グサッ!!グサッ!!グサッ!!

 

 

剣を鞘にしまい両手で投げる。

 

13連撃のナイフの雨はナイクというプレイヤーに被弾し痛々しい音がする。

 

 

 

 

 

「・・・くっ、」

 

 

 

弱々しく悲鳴をあげながら墜落してくるナイクに最後の一撃を放つ。

 

 

「これで終わらす。おまえが死んでも俺に罪はない」

 

 

最後に放つヴォーパル・ストライクを含めて俺のオリジナル・ソードスキルは終わる。

 

これで心臓を貫けばナイクは確実にHPが削られるだろうが俺は完全に殺す気だ。

 

 

ズキッ!!

 

 

僅かに右足に痛みが走る。

 

 

 

俺はヴォーパル・ストライクを止めずにそのまま貫く。

 

 

ズウアァー!!

 

 

右足に感じた痛みのせいで少し狙いが外れるが肩を貫きナイクは二度回転をし地面を転がる。

 

 

「はあ、はあ、、、。もうお前は左手を使えない。降伏しろお前の負けだ。」

 

 

 

俺は自己支配の反動の頭痛と目眩で頭を抑えつつ転がっているナイクに言い放つ。

 

 

ナイクのHPは肩を貫いたとはいえ、その連撃で残り1割のレッドゾーンにまて達している。

 

 

「・・・・・・参った。」

 

 

やはり死の恐怖によるものだろうかナイクは左手を押さえ膝を着いて俯いている。

 

 

流石に負けを認めているプレイヤーを殺すほど残忍ではない。

 

こいつは今までプレイヤーキルをしてないためまあ罪は軽いだろう。

 

「んあぁ、もういい、さっさと牢獄に行ってもらうがその前に一つ聞いておきたいことがある。」

 

 

「・・・・」

 

 

「お前らのリーダー、、、ケイトというプレイヤーはどこにいるんだ?」

 

 

「言うことはできない。」

 

 

「言わなきゃお前もケイトも殺すと言ってもか?」

 

 

 

「・・・・ケイトは優秀なユニークスキルを持っている。負けることはあり得ない。」

 

 

 

「ったく、、、」

 

 

 

口を割らないと踏んだ俺は転移結晶でナイクを牢獄に転送する。

 

 

 

ナイクはどこにいるんだ?

 

 

キリトか?ユキノか?アルゴか?

 

 

まあ俺以外の奴には護衛がいるから大丈夫だと思うが。

 

 

 

 

”全員無事でいてくれよ”

 

 

 

 

柄にもなくハチマンはそう呟く。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

sideユキノ

 

 

護衛をつけフィールドにいると2人のプレイヤーに止められる。

 

「貴方たちは誰かしら?」

 

 

 

「ケイト、私一人で十分よ。」

 

 

「チナミ、負けそうになったら迷わずに下がるといい。」

 

 

 

「あら、貴方たちは質問に答えることもできないのかしら。やはりプレイヤーキルを行おうとしているお馬鹿さんには難しい質問だったかしら?」

 

 

 

「この女!!舐めないでもらえるかしら!!」

 

 

チナミというプレイヤーは細剣を持ち突進してくる。

 

 

本当に愚かね。

 

 

ビシュ!!ビシュ!!

 

チナミは足と腕を切られる。

 

「あれ?立てない。それに足が寒い。」

 

 

ユキノに切られたチナミというプレイヤーは転び立ち上がらない。

 

 

「どう?立ち上がれないでしょ?」

 

 

「どうゆうことだ?毒か?」

 

 

 

「ふふっ、チナミさんどうしたのかしら、私に一発もなにも出来てないわよ?」

 

 

「っく!」

 

 

「種明かししてあげるわ。」

 

 

「私のユニークスキルを教えてあげるわ。

 

私のユニークスキルは《凍結》。切った部位を一時的に動けなくする。ケイトさん、貴方のユニークスキルも教えてもらえないかしら?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「すぐに分かるさ。」

 

 

ケイトは肩をすくめ答える。

 

 

「貴方には降伏してもらうわ。」

 

ユキノは刀をケイトに向ける。

 

ケイトは左手に金属の盾を右手には片手剣を握る。

 

 

 

 

「理想の世界を失わせさせない。」

 

 

ケイトは小さく”アカリ”と言う。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

今回の本編はここまでになります。

 

 

今からはオリジナル・ソードスキル(OSS)について説明したいと思います。

 

以後、OSSと略します。

 

えーまず、OSSの取得条件は70層にある、修行の館にてクエストを全てクリアすることでOSSを使えます。

 

所持数は1人ひとつで他者のプレイヤーからもらう際は自分のOSSを捨てる必要があります。

 

 

OSSは一定の時間の剣技を記録し威力を増大させてスキルとして使用できます。

 

まあつまり普通の攻撃よりは威力が高くなります大体ソードスキルぐらいの威力。

 

 

また、一度記録し登録すると録り直しができないです。

 

 

本編のナイクというプレイヤーがそれを利用し二刀流をしましたが、あれはまあ、ひとつしか登録できないという意味ではキリトの二刀流の劣化版のようになります。

 

 

記録時間は限られてるため頑張っても剣を使った攻撃は12連撃ほどしか録れません。

 

そうゆう面で差別化しています。

 

さらに言うなら、威力も二刀流のほうが高いです。

 

 

スキルコネクトも二刀流スキルにしか出来ません。

 

 

 

 

こんな感じでどうでしょうか?

 

 

ちょいちょい説明はしたいと思います。




ユキノの凍結のスキルの能力をついに宣言!!


そしてケイトのユニークスキルは一体!?


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32話 〜決戦 ユキノ編 ユキノ対ケイト

前回はユキノの凍結スキルが登場!

ケイトのユニークスキルは一体!?


本文どうぞー


俺は一度フィールドから出て中央街まで走っていく。

 

 

くそっ、ケイトは誰の所にいるんだ?

 

ケイトはユニークスキルを持っているとナイクが言っていた。キリトが負けるとは思えないが、、、

 

 

アスナの所か!?、、、、いや、アルゴに対してリーダーを出してくるとは思えない。

 

ということは、キリトかユキノか、、、、。

 

 

 

 

「ん、、おーい、ハチマンーー!」

 

 

声のかけられた方を見ると、。そこにはキリトがいるどうやら無事のようだ。

 

後ろの方ではクラインが刀を杖のように着き、体を任せている。

 

「おぉ、キリトにクラインじゃねぇか。どうやら無事だったみたいだな。」

 

「あぁ、ハチマンの方にケイトはいたのか?」

 

 

ということは、キリトの所にもいないって事か。

 

 

「いや、多分だがユキノの所にいると思う。俺はこれからユキノの所に行くつもりだ。キリトはどうする?」

 

 

「アスナの方はいいのか?」

 

 

「、、、っ、、正直すげー心配だ。だが、命がかかってるんだ。ケイトがユキノの所にいるのは確実だろうしな。」

 

 

 

「、、分かった。なら俺が一応確認のためにアルゴの方を先に見ておく。そのあと、直ぐに俺も行くよ。」

 

 

良かった、もしアスナたちがピンチでもキリトとクラインなら安心だ。

 

まあ本当は俺が行くべきなんだろうがな。

 

 

「助かる、じゃあ俺はもう行く。後でな。」

 

 

「あぁ、頑張れよ!!」

 

 

俺とキリトは拳をぶつけ合う。

 

 

 

「ふぅ、じゃあな。」

 

俺はキリトにそうとだけ告げ走り出す。ユキノの居場所は確認済みだ。そう時間はかからんはずだ。

 

嫌な気がする感情を振り払いただ走り続ける。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

sideユキノ

 

 

「ぐわぁーー!!」

 

 

私の目の前で1人の男が大きく倒れる。

 

 

彼は私の護衛

 

 

腕利きの彼がまさか負けるなんて、、、

 

 

それに私の攻撃も、、、、

 

 

「ケイトー、この男とどめ私が刺していい?」

 

 

気だらけな声の彼女は細剣を私の護衛に刺す。

 

 

「やめなさいっ!!早くその剣を抜きなさい!」

 

 

私の声は彼女に届いているのかどうか、彼女はそれを止めることはない。

 

 

私は重い体を起こしチナミというプレイヤーに向かって走る。

 

 

はあ、ゲームなのに体が重い。スタミナが、、、

 

 

刀スキル ”緋扇”

 

 

私はソードスキル三連撃を放つが、、

 

 

「残念だが、そうはさせない。」

 

 

目の前にケイトが現れ私の剣を止める。

 

 

「《ガードスキル》”カウンター・レイジ”」

 

 

 

「きゃあ!」

 

私の放ったスキルは一撃目で弾かれる。

 

私はスイッチを受けたかのように動けない。

 

 

「はあぁ!!」

 

 

動けない私を容赦なくケイトは斬りかかる。

 

 

太ももを斬られた私は力が入らず力無く地面に崩れる。

 

 

パァンリィーン!!

 

 

 

はっ!

 

 

 

そこで、私は護衛のHPがついに底尽きたと理解する。

 

 

そんなっ、、、

 

 

「ごめんなさい、ごめんなさい。」

 

 

私は彼らを甘くみていた。

 

ユニークスキルを持っているからと自らを過信し、自惚れていた。

 

 

そのせいで護衛も、、、

 

 

 

 

左上を確認し自分のHPの少なさを感じる。

 

 

あと、2割、、、

 

 

希望が全くないわけではない。

 

 

もうしばらくすれば援護がくるはず、それまでもつかどうか。

 

 

 

落ち着くのよ。

 

相手のユニークスキルをちゃんと考える、そう、考えるの。

 

 

相手のユニークスキルの名前はわからないけれどスキル内容は予測がついている。

 

 

まず、盾を使ったスキルを使うこと。

 

本来ソードスキルは存在するけど、盾のスキルは見たことも聞いたこともなかった。

 

ヒースクリフ団長の神聖剣でさえ大きな盾がストレージに突然現れたと言っていた。

 

 

”ガード・スキル”

 

 

彼はそう呟いていた。実際のそのスキルのせいで私の攻撃は全然通ることはなかった。

 

スキルは確か、、、

 

・剣を受け止めたらスイッチを行うカウンター。どんな連撃も盾に当たるだけで剣が大きく弾かれるため、一撃目で終わってしまう。

 

・盾を持ちながらの突進。至近距離からいきなりされるため防げずに飛ばされてしまう。

 

 

・スキル封印。ぶつけたスキルを一時的に使えなくする。それで一度刀スキルを3つ封印されてしまった。

恐らく時間内であれば無制限に封印できると予想。ユニークスキルも封印できると思う。

 

 

 

今のところ確認できているのはこの3つ。

 

特にカウンターと封印は厄介。

 

 

「はやく、こいよー時間稼ぎか?」

 

 

女のプレイヤーが煽りをしてくる。

 

先になんとかチナミさんだけでも止める必要がある。

 

 

「はあぁー!」

 

チナミさんが細剣を構え走ってくる。

ケイトは動こうとしていないわね。

 

 

私の周りから冷気が出、足元が霧がかる。

 

 

上位《凍結》スキル

 

 

”アイス・インパルス”

 

 

私は刀の先をチナミさんに向ける。

 

 

その距離は5m

 

 

剣先から放たれた冷気を纏ったビームはチナミさんを貫きその後1mほとで消える。

 

 

チナミのHPは5割から1割にまで大きく減る。

 

仰向けに倒れピクリとも動かない。

 

このスキルにはもちろん凍結効果もある。

 

 

「さあ、あとは貴方だけよ。」

 

 

「俺のHPは1も減っていない。お前の負けだ。」

 

 

「それは、、、どうかしらね。」

 

 

時間稼ぎも長くは続かない。

 

 

 

 

 

最大《凍結》スキルなら勝てるかもしれない。

 

 

敵のガードスキルをも圧倒する力があるはず、、。

 

 

 

 

それしかない。

 

 

 

最大凍結スキル

 

 

 

”ザ・プリンセス・アイス”

 

 

 

 

シュワァーー!!

 

 

 

私の剣に冷気が纏わりつきその冷気は徐々に凝固し剣に氷が付き始める。

 

 

僅か5秒ほどで巨大な《氷の剣》が作られる。

 

不思議と剣を持っているプレイヤーには大きく重さが増えたように感じない。

 

 

剣の長さは両手剣を超え2mは越えているだろう。

 

 

形は刀のように鋭く切れ味は寧ろ上がっているようだ。無論その攻撃力も倍増どころではない。

 

 

「驚いた。でかいな。」

 

 

 

「貴方の盾ごと消し飛ばしてあげるわ。」

 

 

 

 

そして私は凍えるような笑顔を向ける。




ケイトのユニークスキルは防御関係です。


結構攻撃系が多いのでたまには防御系も良いかな?と思いました。


感想等待っています。


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33話 〜戦いは終わりへ向かう〜

どうも、本当にお久しぶりです。空奏葉です。

いやー最近は全然投稿できてませんでしたね。

すいませんでした。
これからもゆっくりと投稿していく形になりますがどうか応援お願いします。


sideユキノ

 

私の全力をケイトさんにぶつける。

いかにガードスキルが強力とはいえ、盾の耐久値は無限とはいえないわ、それならば厄介なガードスキルの原因ではなく盾を破壊する方が得策。

 

最高の威力をもって敵の盾を、、、

 

 

グゥワ!!

 

私は剣を目の前にいる男に向け構える。

このスキルはまだ、pvpでもボス戦でも使ったことがないため、慣れてはいないけれど、その威力はmobで何度も試した。

 

 

私はまだ死ぬわけにはいかない、まだ、やり残したこともある。変えなくてはいけない場所がある。

 

 

はあぁぁー!

 

 

大きく詰め横切りをする。

 

 

「カウンター・レイ....ぐわぁ!」

 

 

盾で直接的ダメージは防いだもののその威力にケイトは大きく飛ばされる。

 

 

「なんて力だ、恐ろしいスキルだな。」

 

 

淡々と台詞を言うケイトには余裕が見られる。

 

 

「まだ、終わらないわ。」

 

 

私は人が恐れる場所を知っている。それは顔を狙われること。私はケイトさんの顔をめがけて突きをする。

 

 

「くっ!」

 

 

勿論かわされることは想定済み、私はケイトさんに近づく。

 

ケイトさんは攻撃に備えて盾を構える。

 

あの時と似ている。

 

そう、ハチマンくんと団長のデュエルと同じ

 

私はケイトさんの盾を手で掴み自らの方に寄せる。

 

「っな!」

 

突然の行動に驚いたはずよ、

 

ケイトは体勢を崩し盾が下に下がる。

 

「はぁぁぁ!」

 

 

私はケイトさんの足を内でかけ柔道の一本背負いでケイトさんを地面に叩きつける。

 

「ぐあっ!!」

 

背中を強打したケイトは呻き声を出す。

 

 

私の目的はただ柔道技をしたかった訳ではない。

 

その目的は盾を持つ左手を狙いやすくするため。

 

 

グシャ!!

 

 

「ぐあぁぁぁ!!」

 

 

ケイトは大きく悲鳴をあげる。

 

ケイトは直ぐに立ち上がりユキノから距離を取る。

 

「くそっ!このやろう!邪魔されてたまるか!俺は彼女を守る必要があるんだ!」

 

「もう、諦めなさい。あなたに勝ち目はないわ。」

 

実際ケイトには余裕がなかった。さっきの一撃で受けたダメージはHPの減りだけではない。

 

ケイトは盾を持っていた左手を切り落とされていた。

 

「あなたの最大の強みはそのガード・スキル。それを失えばもう戦えない。腕の回復には5分はかかるわ。」

 

「私がその時間で仕留められないと思うかしら?」

 

 

「、、っ!、なんで邪魔をするんだ。この世界には何人もこの世界に留まりたい奴がいる。俺はそれを代行しているだけなんだ。この世界で幸せを掴んだ奴もいるはずだ、お前もわかるだろ?皆んなこの世界を受け入れはじめている。」

 

ユキノは小さく頷く。

 

「えぇ、確かに受け入れはじめている人は多くいるわ。それでも・・・・この世界は・・・・本物ではない。」

 

ケイトは憎むようにユキノを睨みつける。

 

「アカリ、、、お前の望む世界を俺は、、、。」

 

 

「それは違う。お前はアカリの事を分かっていない。」

 

ユキノは突然聞こえた声に驚き直ぐに安堵する。

 

声の主は、ハチマンだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

sideハチマン

 

「ケイト、よく聞け。お前は間違っている。」

 

「戦慄の支配者のお出ましか。」

 

「お前はアカリの事を理解しているつもりで分かっていないみたいだな。」

 

 

「はあ?お前はアカリを知っているのか?俺よりも?アカリと知り合いだったかどうかは知らないが調子に乗ったことは言わないで欲しいな。俺は誰よりも理解している。アカリの事も腐った現実も。誰も守ってくれない世界だだからアカリは傷つき泣くんだ。だから俺はこの世界でアカリにとっての幸せを与えたいんだ。」

 

「永遠には続かないのは分かっているのか?」

 

「少しでも長ければそれでいい。」

 

全くアカリもとんだヤンデレに好かれたものだな。

 

でも、彼女を守りたいという気持ちは本物なんだろう。ただ、少し形を変えてしまっただけなのだろう。

 

 

まあ、こいつと話すのは俺ではない。

 

 

アカリ自身だ。

 

 

「ケイト!」

 

「!!、、アカリ!なんでここに.....。」

 

アカリは今にも泣きそうな声でケイトに話す。

 

 

「ケイトあのね、聞いて。私ねリアルでも全然苦しくなかったの。」

 

「な、なんでだ、あんなにも、、、」

 

「だってね、そばにはケイトがいてくれたから。一緒に登校して、昼ごはんを食べて、一緒に帰るの。たまにケイトの家にいって勉強をして、ゲームをしたりして、、、そういう日常が楽しくて、、家で悲しい事があっても明日には笑って話しかけてくれるケイトにまた救われるの。私はそんな毎日が嬉しいの。」

 

アカリの目からは涙が流れている。

 

ケイト、お前は守るはずの女の子を泣かしたんだ。心が動かないはずがないよな?

 

「ア、アカリは、、、それでいいのか?」

 

「また、一緒に学校いこうよ。」

 

ケイトは膝を着き静かに目を閉じる。

 

「アカリ、、、俺、、許されない事をした、、。」

 

「ちゃんと牢獄いって反省してこい。お前はPKしていないわけだし、釈放は早いだろ。そして、ボス戦で役に立ってもらう。寧ろそれが償いになるだろう。」

 

「あぁ、俺が出れるまでアカリを守ってくれ。」

 

「まあ、期待しない程度に任せてくれ、、。」

 

こうして、俺らと反攻略組の小さな戦争は終わりを迎える。ケイト率いる反攻略組は全員牢獄に収容されることになった。アスナの安否を確認できた時の俺の感情はわざわざ表記する必要はなあだろう。

 

そして今、俺たちはケイトを送るために第一層の始まりの町にいる。

 

「ハチマン、アカリの事は頼んだが、変なちょっかいを出すなよ。」

 

やはり、心配なのだろうかこれで3度目だそろそろめんどくさい。

 

「はいはい、心配するな、てか、さっさと牢獄に入れ。」

 

 

「分かってる、あと、アカリ。」

 

「どうしたの?」

 

「俺といると嬉しいっていってたよな?それってそうゆうことでいいのか?」

 

「うん?嬉しいよ。これからもずっと親友でいてね。」

 

「・・・・」

 

うん、分かるよケイト君よその気持ち。新たな黒歴史を作るのはいつだって突然だ。

 

「あ、あぁ、うん親友だな。じゃあ俺もう行くよあんまりもたもたしてるとオレンジアイコンにして警備NPCに捕まるからな。またな。」

 

 

ケイトは刑務所へ歩いていく、徐々に暗闇の中に入っていきその姿は見えなくなる。

 

「いったか。、、なあアスナ。」

 

「どうしたのハチくん?」

 

「こんな形の気持ちってやっぱりおかしいよな。」

 

「うーん、そうなのかな?でも、思いは本物だから。」

 

 

俺と同じ事を考えていることに少々嬉しく思う。

 

あと、25層。俺はアスナを守ると再び誓う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえ、ところでハチマン。私今日泊まるとこないの。泊めてくれないかな?」

 

 

「えっ!、、、いや、でも、、。」

 

 

「だめー!!ハチくんもなに動揺してるの!!」




対ケイトシリーズが終わりましたね。

そろそろ75層のボス戦がきますかね?


感想、評価お願いします。


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34話 〜俺は居候娘をどうにもできない。〜

どうも、そこそこ早く投稿できました。

内容は薄く短いです今回は。

それではどうぞ。


ケイトが投獄されてからやや10日経ち、徐々にあと死闘の数々がもう懐かしいと思えるほどに俺たちの心からは薄れていった。

俺はあと戦い以来ろくに迷宮区にもぐっていない。

 

なんとなく気分ではないということだ。

俺のこの10日間の生活はだらけているのが明確と言えるだろう。

 

朝、目がさめる

昼、ベッドに寝転ぶorレベリング

夜、寝る

 

 

本当に俺は攻略組か!?と疑うほどにこんなもんだ。

 

ただ、いつもと違うことが1つだけある。

 

それは大きな事で無視はできない事だ。

 

 

 

本当、なんでこうなったかなぁ.....

 

 

「あっ、ハチマン起きた?朝食もうできてるよ。」

 

 

「お、おう、、、。」

 

 

まるで妻のように朝ご飯を作ってくれているのは、俺の幼馴染ことアカリである。

以前、俺の家に泊めて泊めてとは言っていたが俺とアスナによって拒否していたがつい一週間前に家に入れてからというもの、まるで家族のように住みつきやがった。

 

俺は俺でなんかほっとけなくて放置できねぇし、アスナには言ってるけど......。

 

 

あ、これ詰みだわ。

 

 

「なあ、アカリ。俺たちさ、と、友達だとは思うんだけど、さすがに家に泊まるのはどうかと、、、。」

 

「私は平気だよ。」

 

 

違いますよ。問題はそこじゃないん。

 

 

俺の心の衛生上、刺激を与えすぎないで頂きたい。

 

 

と言ってもこんな会話ももう数回目というわけで、実際はもう諦めている。

 

アスナがいるから過ちを犯すこともない。

 

なんといっても俺は不屈で鋼のように硬い心を持っている。献身的な彼女をほっとくほどダメ男ではない。

 

基本俺の行動パターンは部屋でゴロゴロかアスナとレベリングだ。

 

アスナの機嫌を損ねる可能性もあるためアカリには部屋で大人しく待機するか、はやく部屋を買うなり借りるなりしてほしいものだと思う。

 

 

「はあ、アカリー。今日は出かけるから。お前もどっかに行くなら家の鍵閉めててくれよ。」

 

台所で朝食の皿洗いをしているアカリに向かって話しかける。

 

 

エプロン姿が似合っているとは死んでも言えない。特に本人とアスナには。

 

「えー、2日前も行ってたよね。今日はゆっくりしようよ。」

 

「っぐ、、。」

 

 

こいつ、、、ケイトに出会って何があったか知らないが、甘え上手になってやがる。

 

 

俺は一度修行僧のように心を落ち着ける。

 

 

落ち着け、落ち着け。

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅーー、よし、落ち着いた。」

 

「??」

 

「駄目だ出かけると決めたんだ。あんまりサボりすぎるのは俺的にもあまり好ましくないからな。お前もボチボチ自分の家なり部屋を買ったらどうだ?金あるだろ?」

 

 

「お金はあるけど、、、。1人はちょっと。」

 

 

なんだこいつ?

 

まさか寂しいとかか?

 

 

「まあ、ボチボチな。」

 

 

俺もMAXコーヒーほどにはないにしろ、少しは甘いらしい。

 

「あーあれだ。出かけるけど、付いてくるのはやめとけよ。75層のフィールドでレベリングするから死なれても困る。」

 

 

「分かった。私は別の層でレベリングするね。」

 

 

なんか、心配だな、、。

 

仕方がないか。

 

俺は慣れた手つきでメールを開きシリカにメッセージを送る。

 

 

返信は直ぐに飛んできた。

 

 

「おい、アカリ レベリングするなら65層のフィールドにしとけ。そこにシリカ呼んでおいたから危険がないようにだけ頼むぞ。」

 

 

「本当にそういうところがハチマンは....。」

 

 

「なんか言ったか?」

 

 

「なんでもないです。」

 

 

本当になんなんだ?

 

 

 

 

部屋を片付け装備を外し戦闘用の防御の高い防具に着替える。

俺の防具は黒いパーカーみたいな物に下はキリトとほぼ同じの黒いズボンだ。基本の色がキリトと被っているが特に気にしたことはない。

 

以外とこのパーカーが万能で防御がかなり上がると同時にフードを被ると隠蔽率が大きく上がる。これに隠蔽スキルを使えば街中でも誰にも気づかれない。

 

 

あぁ、はい、いつものことでしたね。

 

 

さて、アスナのとこにいくか。




今回はアカリとの日常ですね。

次は久しぶり?のアスナさんの登場です。


感想等待っています。


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35話 〜世界は終わりに向かって〜

ついにSAO編も最終章にきました。ここまでくるのに35話かぁ、結構長いなと感じます。

ALO編も引き続き投稿していきたいと思っています。


それでは本文どうぞ。


75層の転送門の前で俺はアスナを待っている。

俺はこんな時間が嫌いではない。ゆっくりと目を開き多くのプレイヤーを観察する。勿論何を話しているかわ分からないがアテレコして楽しむ。

ふと目に入った男女を見ているとなにやら女の子が怒っているようにも見える。

『ちょっとなに遅刻してるのよ!!』

 

『ごめんよ、でも待っててくれて嬉しいよ。』

 

『べ、別に。来てくれたからもういいよ』//

 

『もう、かわいいなぁ。』

 

 

っち、、こんな感じの会話してると思うと気分が悪くなる。まあ根拠はないが。

 

 

 

 

あっ、男がビンタされて逃げられてるわ。

 

 

「ごめーん、ハチくん待った?」

 

突然背後からかけられた言葉に驚いたが直ぐに声の主が誰か気づき俺は振り返る。

 

「いや、割とさっき来たところ。」

 

まさにカップルのセリフを吐いている自分の姿を想像に軽く顔が赤くなる。

俺もついにリア充の仲間入りということか。

 

フハハ、カップルの諸君。お前は勝手に爆発していろ。俺はしないが。

 

「どうしたの?顔、赤いよ。」

 

「いや、気にするな。これは過去のトラウマから脱することができた証でこれからの希望を表しているのだ。」

 

 

やべ、自分でもなに言ってるかよく分からなくなっちまったじゃねぇか。

 

 

「うーん、とりあえずいこっか?」

 

「お、おぅ。」

 

軽く流さないでください。すげー恥ずいです。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

75層 迷宮区

 

 

「っく!、うあああぁぁあ!!」カキンッ!!

 

「はあ、はあ、はああぁ!!ハチくんスイッチ!」キィン!!

 

「了解!!ふああぁぁ!!」バァシュ!!バァシュ!!

 

 

パァンリィーン!!

 

 

はあ、、、、はあ、、、

 

 

「、、、はあ、、ナイススイッチだアスナ。サンキュ。」

 

 

「ううん。それにしても、今のmobかなり強かったね。」

 

 

「あぁ、まさかただのmobであそこまで苦戦するとは思いもしなかったな。本当にただのmobか?」

 

 

「うーん、普通にポップするmobよりは強かったよね?もしかするとドロップしたこのネックレスが関係してるのかも。」

 

 

まあ確かに今日戦った中でも抜群に強かった。何らかのクエストが絡んでいる可能性もあるかもしれない。

 

「なんかのクエストか?今度アルゴにあったら聞いてみるよ。」

 

 

そう言って俺はそのネックレスをストレージに収納する。

 

 

それにしても最近敵に与える攻撃数が増えた気がする。

もともと筋力よりも俊敏振りだが、急所を狙っても耐えてくるあたりがなんだか不安になる。

 

 

そういえばこの武器もう20層分ぐらい頑張ってるんだったな。

 

 

この剣はちょうど55層のLABで結構長く使ってきたがそろそろ限界だろと思う。キリトが50層のLABでGETした片手剣はクォーターポイントというのもあり攻撃力が俺のよりもかなり高くまだ使えるだろうが、、、

 

 

俺は適当にストレージを探り剣をGETしていないか探してみるが見つからない。

 

 

「ハチくんどうしたの?」

 

 

「いやさ、そろそろ俺の武器、限界かなって思ってさ。」

 

 

「あっでもそうかもしれないね。私のレイピアも65層のLABだけどやっぱり当初に比べたら敵が強くなってるのが分かるし。」

 

 

「いやほんと、そーなんだよなぁ。」

 

 

「そーいえば、バレンタインの時にキリト君から錆びた剣を貰わなかったっけ?確か73層のLABって言ってたけど。」

 

 

あーそういえばそんなことがあったな。

 

 

ストレージを確認すると確かに存在していた。

 

 

「いやでもこれ片手剣か?」

 

錆びすぎでよく分からん。

 

「とりあえず鑑定してきたらどうかな?」

 

 

ここは、アスナの提案に乗ることにした。

 

「んじゃそうするわ。とりあえずリズのとこ行ってくるわ。」

 

 

「あっ私も行く。」

 

 

というわけでリズの開いている武具店へ行くこととなった。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「いらっしゃいませ、、ってハチマン!!それにアスナも!!どうしたのいきなり?連絡入れてけれたら他の客こないように店閉めておいたのに。」

 

 

「いや、今回は客として来た。」

 

 

「ちょっと見てほしい物があるの。」

 

そう言ったアスナにつづき俺は鑑定してもらうためにリズの前に錆びた剣を出す。

 

「これ、頼むわ。」

 

リズは了解と言ってハンマーで叩き始める。

 

飛び散ったサビは下に落下するとパリンッと音を立て消滅していく。徐々に剣の姿が現れてきたようだ。

 

最後に青白い光を放ち完全に剣の姿となる。

 

剣はキリトの黒い剣エリュシデータと異なり白をベースに赤いラインが入っている。

 

「これは片手剣っぽいな。」

 

「そうね。名前は《エンド・ワールド》」

 

「世界を終わらす剣か、、、」

 

 

まさに俺の目的にあった剣だな。

 

 

この世界を終わらすための剣

 

 

俺は剣を持ちパラメーターを見る。

そのには攻撃力や耐久値が書かれているのだが。

 

 

「かなりの攻撃力に耐久値だな。前のと比べ物にならない。」

 

 

「よかったねハチくん。」

 

 

「あぁ、終わらしてみせてやる。アスナの為にもな。」

 

 

「嬉しい、、」

 

 

俺とアスナがしばらく見つめ合う。

 

リズがなにか言おうとしたその時・・・

 

 

 

ピコンッ!!

 

 

俺とアスナに同時にメッセージが飛んでくる。

 

 

俺は慌ててアスナから目を離しメッセージを読む。

 

「はあ、ついにか。」

 

 

 

 

メールには、明日第75層攻略会議が開かれる事が正式に決まったことを報告する内容だった。

 




75層ボス戦がついに始まります。

ちなみにユイのこと忘れたわけではありません。

ユイはキリトさんの娘さんですので。


感想等どしどしお願いします。


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傾向と設定と意思

今回は設定やあとがきです。


今回は少しこれからの傾向?的なものとキャラの設定の確認を発表させてもらいたいと思います。

 

今私は約40話ほど投稿させていただき75層まで八幡たちは攻略していきました。

 

オリジナル展開をちょびちょび挟んでいます。これからもう少し増やしていきたい感じています。

 

さて、今後の展開といいますかまあアニメと同じにはなるのですが、今しているSAO編が終われば次にALO編に入ります。

 

GGO編にはいるかどうかは特に考えてはいませんができるところまで頑張りたいと思っています。

 

 

それでは次に八幡について明確な設定を書いていきたいと思います。

 

SAOキャラに関してはアニメ通りです。

 

本名、比企谷八幡でゲーム内のネームはハチマンで基本ソロプレイヤーです。

作中でちょいちょい装備が変わっていきますが基本武器は片手剣で腰につけている投擲用ナイフを使い器用に敵を翻弄していく戦い方になります。

キリトと同様にユニークスキルを持っており、

スキル名が《操者》といい、mobやプレイヤーを操る又は動きを止めさせるなどができます。相手と直接目を合わせることで効力を上げることもできます。

全ての相手を操れるわけではなく、自分よりレベルの高い敵に対しては直接目を合わせてもほんの僅かしか動きを止めれなかったり止めれてもスキルに集中するために自分が動けないというのもあります。また操者の発動中は別のスキルを使うことができません。

 

またリスクもありスキルを使えば頭痛と目眩が起こります。強い相手を操るほど反動が大きく、連続で使用した際は気絶の可能性も起こります。

 

ユニークスキルについてはこのようなものです。

 

性格面では、妹がいるため面倒見が良く特に年下に対して甘い面もあります。

 

SAO内でアスナと付き合っており、彼女を生きたまま現実に返すことを重んじています。

素っ気ない態度をすることもあるが内心はアスナのことを大切に思っています。

 

八幡についてはこのようなものです。

スキルや設定について気になることがあれば是非感想でお伝え下さい。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

あとがき

 

どうも空奏葉です。見てくださってありがとうございます。文字が少し足りないということで今後の意思を書きたいと思います。

 

38話とそこそこ長く投稿してきて自らが感じたことといえば文才のなさを感じました。

文才がないが故に独特に考えを持つ八幡を八幡らしく書くことができず、さらに原作とのの矛盾があることもあるかもしれません。

これから八幡らしく書くことをさらに努力していきたいと思っていますのでどうぞ応援よろしくお願いします。

 

またこの作品は私の理想を描きたいコラボSSなためご都合主義な展開があるかもしれませんが温かく見守って下さい。

 

長くなってすみません次回をはやく投稿できるよう精進致します。




感想等待っています。


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36話 〜攻略会議の前日〜

今回はバトル要素はありません。


本文どうぞー。


攻略会議が明日に行われることを確認し'了解”とだけ伝えウィンドを閉じる。

 

「ハチくん....。」

 

アスナの顔を見るとどこか心配そうな顔をしている。

それもそうだ、今回の75層はクォーターポイントにあたる。そのためボスの強さは格段に上がり犠牲者も増えることになるだろう。

 

 

俺も本来ならボス戦サボって部屋に引きこもりたいところだがそういう訳にもいかない。

 

アスナに、危険なことをさせて自分だけ助かろうなんて選択肢は俺にはありえないのだから....。

 

 

「まあ、なんだ、、そんな心配するなよ。アスナは死んでも俺が守るから....。」

 

 

うおおおおーー!!恥ずかしい恥ずかしい

なんでこんなカッコつけた言い方しちゃったんだよ俺!

なにが「死んでもアスナを守る」だ、今すぐ俺が死んでしまいたい・・・

 

 

「ちょ// ハチくん恥ずかしいよー。」

 

 

アスナは赤く頬を染めながら手をバタバタとさせ、焦りながら言う。

 

 

なにその仕草、超かわいい。

 

 

だがアスナはすぐにキリッとした顔をし俺の目を見ながら、、、

 

「ハチくん違うよ、二人で互いを守り合うの。ハチくんだけが死ぬなんて私耐えられないよ。」

 

 

「そうだな、二人で生き残ろう。」

 

ふっ、と俺は軽く笑みを浮かべながら諭すように呟く。

 

僅かな静寂が起きる。俺とアスナは再び見つめ合い、その顔の距離を徐々に近づけ・・・。

 

 

「ちょっとあんた達!私の事忘れてない!?」

 

 

「うお!忘れてたは、そーいや、リズいたんだったな。わりー。」

 

 

いやーほんとに雰囲気にのまれてリズの存在を忘れてたいた。

 

アスナさんはムードを作る神のようだ....。

 

「ご、ごめんねリズ。」

 

「全く、他の客もいること忘れないでね。」

 

 

視線を周りに向けると何人かのプレイヤーと目が合いそして逸らされた。

 

これほんと恥ずかしい。

 

「こほん、まあリズ、剣の件はサンキューだ。あと強化を何度か頼めるか?」

 

「はぁー、はいはい分かったわよ。」

 

再び剣と強化用材料を渡すとリズはすぐに強化用のハンマーを取り出し叩き始める。

 

剣の鑑定の時と同様に光を放ち始める。

 

 

光が収まりリズは剣を持ち満足そうに頷くのを確認し成功したんだなと安堵する。

 

「成功したっぽいな。」

 

「当たり前じゃないの、私マスターメイサーよ。」

 

「そうだったな、」

 

俺は強化されたアイテムをストレージにしまい再び礼を言い店をあとにする。

 

「ハチくん、このあとどうする。今日はもうレベリングもしたし、迷宮区にはいかないよね?」

 

まあ俺も今日は疲れたし迷宮区には行きたくないが・・・

 

 

「あー、ちょっとこの後、アルゴのところに用があるんだよ。」

 

「なんの用事?」

 

ちょ、アスナさん声のトーン下げないでもらえますか?

 

「スキルに関することとだけ言っておこう、なんにも心配することないよ。」

 

「むー、分かった。」

 

 

こんな状況だが、軽く嫉妬をしたような顔がかわいいと思うのは至って普通のことだろう。

 

 

「じゃあ、またな。」

 

「明日、遅刻しちゃダメだよ。」

 

いや、お前は俺の母ちゃんかっての。

 

「分かってる。」

 

俺はそういい転送門に向けて歩き始めた。

 

 

 

 

転送門の近くに着くとアルゴからメッセージが届く。

内容は集合場所の喫茶店に先に入ってるとのことだった。

 

俺は分かったと返信を送り、待ち合わせの喫茶店に向かった。

 

 

 

その喫茶店には人が少なくどちらかといえばバーのような感じだった。

 

俺はアルゴの前の席に座り一週間前に頼んでおいた依頼について聞いた。

 

「例の件、どうだった?」

 

「まあ、一応3つぐらい手に入った。もちろんかなりの大金を払ってやったんだからその分金は払ってもらうぞ。」

 

「分かってる。」

 

例の件というのは、オリジナルソードスキルのことだ。

 

ボス戦を前に控えてるということで今のOSSと他人のOSSを交換しようと考えており、それをアルゴに依頼したのだ。

オリジナルソードスキルは一人のプレイヤーに対して1つしかセットできないため一度自分のOSSを離さなければならないのだ。

 

ちなみに俺のOSSはレッドプレイヤー対策の対人向けスキルだったため次のボス戦では役に立たない。

なので、ボス戦向きのOSSを手に入れようと考えていた。

 

「それにしてもよく3つも貰えたな高かったんじゃないか?」

 

「まあ、3つ合わせたら高い家が買える額には達している。お前には情報料も含めてその倍払ってもらうぞ。」

 

 

「待て待て待て、アルゴさん?それ悪徳過ぎない?信用失いますよ?」

 

 

「実績はNo. 1だからな。さて、どれにする?」

 

「とりあえず色々見してもらえるか?」

 

 

それから、俺はアルゴに頼んでおいた片手剣のOSSを何度も何度も見直し次のボス戦で使えるスキルを探した。

 

 

このスキルが総ダメージ量が多そうだな。

 

「これで頼むわ。」

 

「まあ、3つ分払って貰うぞ、300万コルだ。」

 

「ぐっ、分かったよ。」

 

こうして、俺はOSSを手に入れたのであった。

 

 

 

 

 

 

あっ、アスナからメッセージが10件もきてる...。

 

 

こえーよ

 

 

 

 

 

 

 

 

 




オリジナルソードスキルについて色々と疑問もあるかと思いますが。今後詳しくかきたいなと思っています。



感想等待ってます。


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37話 〜 彼女の心情 〜

久しぶりの投稿となります。
こんな感じで亀さん投稿になりますがこれからもよろしくお願いします。


それでは本文どうぞ。


”75層”

 

3度目のクォーターポイントであるこの層では、フロアボスのレベルが大幅に上がる。

74層でのように俺とキリトだけで勝つなんて事は不可能だろう。

 

 

危険が高い分、攻略会議は難航気味になることは確実だった。

 

 

「ここは一度偵察隊を出してボスの姿だけでも把握するべきだ!」

 

「もし、一度入ったら倒すまで出られないエリアならどうするつもりだよ!偵察隊を見殺しにするつもりか?」

 

「敵が飛ぶことを考慮して投擲スキル者を中列に配置するか?」

 

「取り巻きがいたらどうする?臨機応変に陣形を変えるのか?」

 

「俺は今回タンク役を降りたいんだけど・・・。」

 

「なに、我がまま言ってるんだよ!」

 

 

このように一向に話は纏まらない。

 

それもそうだ、敵の情報が一切ないのだ。

無論今までも何度か同じような状況になったが、その比ではない。なにしろ75層まできたのだ。誰もがこんな所で死んでたまるかと必死になる。

 

 

俺もそうだ、、、死にたくない。

 

 

話は脱線しつつもヒースクリフの力はやはり大きいのか、彼を中心に徐々にまとまり始める。

 

「しかし、あれだな、守りもだが火力不足が歪めないな。もう少し欲しくなる。」

 

俺の呟きにはキリトが返す。

 

「そうだよな、俺やハチマン、アスナにユキノさんを含めてもまだ、20人ほどしかいない。今回は皆んな少しビビって後方役にいく奴が多いらしいな。」

 

「でも今から人材補充は難しいと思うよ。ハチくん、友達少ないしね・・・。」

 

ちょ、アスナさーん。一応あんた俺の彼女なわけでしょ?そこは俺をたてるべきじゃないんですか?

核心突きすぎて反論できなくて、黙るしかできませんよ?

 

「んん、いやまて、落ち着け、一応少人数だが、あてがない訳ではない。」

 

「心当たりでもあるのかしら?」

 

「あぁ、それもとびきり強くてそこそこ信頼できる。攻撃もだが、守りも最高クラスの奴がな。」

 

「ハチマンくん、その薄気味悪い笑みをやめなさい。見ていて悪寒が走るわ。」

 

なに?俺の笑みってそんなに酷いの?

 

爽やか系リア充への道は地平線の先どころではないらしい。

 

「んぐっ、まあいい、そろそろそいつと連絡を取ろうと思っていたからな、今日会えるかもしれん。」

 

 

「ねえ、ハチくん、そろそろ誰か名前教えてよ。」

 

 

「おお、わりー。《ケイト》だ。こいつの防御力は並みのタンクなんかよりも、全然強い。

あれから結構経ったしな、そろそろ釈放されるはずだろ。」

 

俺が名前を出すと何人かが一瞬顔を歪ませる。

 

まあ、当然だわな、殺されかけたし。

 

「ハチマンくん。本気で言っているのかしら?彼は攻略を遅らせるギルドのリーダーだった男よ。」

 

 

「今はもう、、、大丈夫だ。アカリの説得もあったことだしな。まあ、今回は俺に任せてもらう。あともう1人心当たりがあってな。」

 

「まだいるのか!それは誰なんだハチマン?」

 

 

「こいつの強さはキリトも知っているだろ?

 

シャドだ。」

 

 

これは言うべきか悩んだ、特にキリトは一度戦いあったこともあるしな、だが、今回のボス戦は出し惜しみなんかしてられない。

 

 

できる力を尽くす。アスナをリアルに返すために。

 

 

「ふぅー、ハチマンがそう言うってことはちゃんと策があって一番良い方法っておもっているんだろ?じゃあ俺は信じるよ。」

 

 

キリトのその微笑みに俺は少しどもってしまう。

 

 

なん、なんでこんなにキラキラした微笑みができちゃうんだよ。俺が同じことしたらまたユキノに罵倒されちゃうだろ。

 

「お、おぉ、さんきゅー。」

 

「シャドって貴方が以前言っていた....人よね。」

 

俺はユキノの顔に近付き.....

 

「あぁそうだ、《葉山》だ。お前はこの世界で会うのは初めてだろうがな。」

 

ユキノは僅かに頬を染めながら俺から顔を素早く離す。

 

 

ん?なんで勢いよく離れたの?

 

「ひ、比企谷....こほん、ハチマンくん。いきなり顔を近づけないで貰えるかしら。あまり急に来られるとその.....心の....じゃなくて、ゾンビ谷くんの、不快な匂いが漂うから離れてもらいたいのだけど。」

 

 

俺は鈍感系でもなければ難聴系でもない。

 

いつもと違い口下手になっており、赤く染まっているユキノを見ると、ふとあの時の告白がフラッシュバックし、俺も顔を赤らめてしまうのは、当然の事だろう。

 

「ぉぅ、わりー....って俺ゾンビじゃないから、」

 

 

「ハチくーん?なに2人して見つめ合ってるのかな!」

 

グキッ!

 

明日なカカトは見事に俺のつま先を捉え、俺は小さく悲鳴をあげる。

 

 

「いぃ!ちょアスナさん、別に見つめ合っていた訳ではなくてですね、少し話をして.....いや、なんでもないです。すいませんでした。」

 

 

途中でアスナの顔が引き攣ったような笑顔になったため、俺は素早く謝る。

 

 

「アスナさん?どうして私にもそんな表情で見つめるのかしら?」

 

アスナの黒いオーラにユキノも思わずたじろぐ。

 

俺は脱線した話を戻す(逃げる)ために、

 

 

「それじゃあ、ケイトとシャド、この2人をボス攻略に参加させるってことでいいよな。なぁ、ヒークリフ。」

 

「あぁ、構わないが、予想外の裏切りがないように厳重に頼むよ。」

 

 

「りょーかい。んじゃ俺はこれで、ってことでじゃあな。ボス攻略の日程が決まったらメール頼んだぜキリト。」

 

 

俺は颯爽と部屋から出て行く。

 

はぁー、あとでアスナに謝ろう。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

sideアスナ

 

「では、日程は5日後で決定とする。各自、攻略に向けて万全の体制で挑めるように努めること。では、解散。」

 

 

 

 

 

攻略会議が終わり私たちはゾロゾロと会議場を出ていく。

 

 

「ん〜疲れた。」

 

会議はハチくんが飛び出してから一時間ほど続いた。

 

「ユキノさん、久しぶりに2人でどこかに食べに行かない?」

 

「え、えぇいいわよ。お手柔らかに.....」

 

「なにもしないわよ!」

 

もう、本当にいつまで私のことを怖がってるのよ。

 

 

〜 60層 小森喫茶 〜

 

「ご注文は?」

 

「えーと、アイスコーヒー2つ、パンケーチ1つ、いちごパフェ1つで。」

 

「かしこまりました。」

 

 

注文し僅か待っていると品が次々と、机に並ばれていく。

 

 

私はパフェを一口食べ、ユキノさんに質問をする。

 

「リアルの話はタブーなのは知ってるけど、聞いていいかな?ハチくんってリアルではどんなだったの?」

 

「え?あぁそうね、別にリアルの事ぐらいの質問なら。そうね、今よりも、1人でいることが多かったわ。」

 

 

「あはは、やっぱり。ユキノさんは同じ部活なんだよね。」

 

 

「ええ、あともう1人女生徒がいたわ。」

 

「ねぇ、ユキノさん。色々と話聞かして貰ってもいい?私もっと、ハチくんのこと知りたいの。」

 

「ふふっ、本当にハチマンくんのことが好きなのね。」

 

いきなりそんなことを言うもんだから私は顔が赤くなる。

 

 

「ま、まあ、一応彼女ですから.....。」

 

 

私はこの世界のハチくんしか知らない。リアルではどんな人だったのか、友人関係とか。

ハチくん友達いたのかな?

彼女なのに知らないことが多くて、不安で、色々知ってるユキノさんに嫉妬しちゃって、

 

 

だから.....

 

 

私はもっと、ハチくんを知りたい。




そろそろ75層ボス戦くるかなー?


感想等待っています。


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番外編 〜ケイトとアカリの物語〜

久しぶり過ぎて自らの作品を忘れていた空奏葉です。

今回はあのアカリ溺愛で定評のあるケイト視点のお話です。

これはケイトがまだ、あのギルドを作る前の話、ケイトがゲームクリアに向けて切磋琢磨していた時の話です。

というわけで過去編です。


42層 〜紅輝の洞窟〜

 

side ケイト

 

攻略組が45層の攻略に勤しんでる頃、俺とアカリを含むギルド6人で42層の最深部に向かっていた。

メンバーは俺、アカリ、メイト、カナ、ナイク、ドン

 

「もうそろそろ、最深部に着くよな?」

 

不安そうに尋ねてくる大剣担いだ男ドンに対して、そうだな と返す。

 

何故最深部に向かっているのかといえば、レベリングとか色々あるが大きな理由としては宝箱を探していた。

 

メイトが高値で買ってきた宝の地図に書いてあったのだが、どうやらこの洞窟の最深部には、ハイレベルのアイテムが詰まった宝箱が眠っているらしいのだ。

 

ちなみにメイトは好奇心旺盛な16才ぐらいの青年

 

「うーむ、広い、広いわ。見つけられる気がしない。」

 

「おいケイト、弱音吐くなよ、お前が宝の地図見たときに、おぉそれ最高だな行こうか、って言ったんだろ?」

 

メイトはそう俺に言うが勿論反論させて貰う。

 

「あの時はな、夢があって良さそうって思ったんですよ。....まあ、今はもう帰りたいが。」

 

俺の態度にカナはつっかかってくるが疲れている俺を気遣ってかアカリがまあまあとなだめる。

 

「最深部に来てるだろうし、もう着くさ。カナもあんまりかっかするなって。な?」

 

ナイクもアカリに続いてなだめてくれているようだ。

 

「はいはい分かりました。はぁぁなんでケイトがリーダーなんですかね。」

 

「いやいや、俺がリーダーになったのお前らが押し付けてきたからだから、なに俺が自分からなったみたいな感じにしてるの!」

 

俺はカナを睨みつけるがプイっと躱される、、、

 

「おいカナ、こっち向いてなんか言えよカナ、カナ、カナ、おいカナこっち向けよカナ。」

 

「カナカナうるさい!もう分かったからはいはい私たちがケイトをリーダーにしましたね。」

 

「分かればいいんだよ。」

 

「うぜぇ.....」

 

そうこう話ながら進んでる内に小さな抜け穴のような道があるのを確認した。先は真っ暗で見えず行き止まりか先が続いているのかも分からない。

 

「ふむ、俺とナイクで先あるか見てくるからお前らは待ってて。先があったら大声で呼ぶからそっから来て。」

 

「うい。」「りょうかいー。」

 

代表してアカリたメイトが返事する。

 

俺の言葉への反応が薄すぎるこのギルドおかしくない?

 

「ケイト行くぞ。」

 

ナイクに襟を捕まえ連れて行かれる。

俺はナイクに

「皆んなさ、俺についてどう思ってんのかな。やっぱリーダーに相応しくないような奴に指揮されるのはムカつくって思ってんのかな?」

 

そう尋ねた、ナイクは俺とアカリが3層で出会った最初の仲間で付き合いもアカリの次に長い。クールな感じの態度をとるが俺やアカリ、ギルドの皆を大切にしてくれているのがよく分かる。

 

「ケイトとさ、俺は長い付き合いだし親友って思ってるから他のやつとは考えが違うかもしれないけどさ、少なくとも俺はお前がリーダーで良かったって思ってるよ。」

 

「お、おう、さんきゅー」

 

狭い抜け穴に体を斜めにしながら歩き続け、ついに出口に到達する。

 

「んじゃ、他の連中呼ぶか。」

 

俺はさっきの抜け穴に向かっておーいと叫んだ。あっちからアカリの了解という返事が聞こえる。

 

「あ、ナイクさっきの話はアカリにも内緒だぞ。」

 

「はいはい。」

 

しばらく待っていると他のメンバーが抜け穴からそろそろとこっちにやって来る。ドンは体が高いせいで少し困っていたようだ。

 

ちなみにこのギルドを作ったのは30層でだった。俺とアカリとナイクのパーティーに色々な事があってカナ、メイト、ドンの順番にパーティに加入していって30層でギルドを作るという話になったのだ。

 

 

「んで、ケイトなんかあったのか?」

 

「いや、まだ、大広間みたいなだが、特にまだなにも見つけていない。」

 

「んー、しかし特になにもない大広間という訳でななさそうな雰囲気だな。」

 

確かにメイトの言う通りだ、現実世界の洞窟じゃないんだ、何か意図があってこのスペースが作られたに違いない。

 

俺らが大広間の中心まで着いたところでグラッと大きな地震が起きる。

 

アカリとカナとメイトは体勢を崩して倒れてしまった。

俺は剣を地面に刺したなんとか立っていたが、突如、索敵スキルのセンサーに反応を見せる。

ガラガラと地面にヒビが入ったと思ったら大きなサソリが姿を現した。色は黒と赤で大きな尻尾とハサミを持ってこちらを威嚇している

 

「エリアボスだ!!皆んな構えろ!」

 

俺の合図で全員が武器を各自構える。

 

大きなハサミで殴りかかってくる、俺は盾で弾き続けるが長くは持たないだろう。

 

敵が俺に注意を向けているうちにサイドからナイクとドンで斬りかかる。

 

メイトは罠スキルを得意としており罠の設置をしている。カナはアカリをかばう感じの立ち回りしながらたまに敵に斬りかかる。

 

この戦法はいつもの俺たちのギルドの攻め方だ、少し戦闘向きではないアカリは基本怪我したプレイヤーをすぐに回復できるようにポーションを準備させている。

 

「スイッチ!!」

 

俺は片手剣スキルで2つのハサミを斬り上げ敵の隙を作る。すかさずナイクとドンは敵の顔面に上位スキルをぶつけ最大リターンを与える。

 

 

敵のHPが半分に差し掛かったところで敵の姿は大きく変わる。

 

脱皮をしたかのようなエフェクトをしたら全体的にサイズが大きくなった。ハサミはより大きくなっている。

 

「気をつけろ皆んな、特にハサミはやばいぞ。」

 

しかし、強くなったのハサミだけではなかった。太くなった足の影響で素早さは格段に上昇し間合いをすぐに詰めてくる。

 

そして。

 

「ぐぅあ!!」

 

俺はハサミによる横殴りを直に食らってしまい大きく飛ばされ岩に激突する。HPは一気に半分削られたのをみて怖気がする。

 

 

エリアボスってこんなに強いのかよ。

 

 

俺が離れたことによりターゲットがドンに代わる、ドンは両手剣で防ぎきることができずにアッパーをくらい上に高くあがる。背後に回ったナイクはソードスキルをぶつけるが敵は怯むことなく尻尾でナイクを突き飛ばす。

 

 

グサッという音がする。

 

「こっち来いよ!!」

 

どうやら罠を仕掛け終わったメイトが投擲スキルで敵に注意を向けさせたのだ。

 

「グルルアァァ!!」

 

雄叫びを上げながらメイトの方に向かう。

 

 

敵のサソリは罠の上にきたところで異変を感じる。

 

メイトが仕掛けた罠は粘着性抜群の足止めトラップ。

 

複数の脚を持つサソリにはその糸が複雑に絡まりしばらく身動きが取れそうにない。

 

「全員で斬りかかれ!!敵のハサミと尻尾には気をつけろよ!!」

 

 

各々が敵の攻撃が当たりにくいところからスキルを連発する。俺はかなりのリスクながら敵のハサミをかわしながら顔面に狙い続ける。

 

 

敵のHPは赤ゾーンに入る。

よしもう少しだ。

 

しかしあと少しのところで糸がちぎれてしまいサソリは俺たちから離れる。

 

「くそ!逃がすかよ!!」

 

ドンは諦めずに敵に向かって走る。

 

「おい、深く追うな!」

 

俺の注意を無視し両手剣を振り回しながら近づいていくが....

 

サソリは待っていたぞと言わんばかりに逆に近づきそのまま轢いていく。

 

突然の反撃に怯んだドンはそのまま踏まれさらには尻尾で体を締め付けられる。

 

「んんん!!HPがやばい、助けてくれ!」

 

このままでは死んでしまう。俺はさっきドンに注意したばかりだが、気にするかと敵に急接近する。

 

サソリはハサミを上げグルアァ!!と威嚇するが俺は怯まない。

 

体術スキル 飛脚で一気に間合いを詰め....

 

 

ヴォーパルストライク!!

 

 

渾身の突き技はサソリの目を捉える。

 

サソリは青白く輝きそのまま光の粒子となり拡散する。捕まっていたドンをそのまま地面に落下する。

 

「た、助かった。」

 

20歳を超えた大男は弱気になりながらありがとうと感謝の言葉を述べていた。

 

「よしゃ!!アカリやったぞ、どうだ俺!」

 

さりげなくアカリにアピールをした

 

「凄いよケイト、本当にカッコよかったよ!」

 

「そうか!かっこよかったか、ふふふ、ふはは」

 

「ケイト、確かに良かったが、その辺にしとけ。」

 

お、おう.....。

 

敵がいなくなり皆んなホッとしたのか笑顔が戻る。俺もアカリもナイクもカナもメイトもドンも自然と近づきあって笑みを浮かべていた。

 

 

あぁ、これが、ギルド。これが、仲間という奴か。

 

俺は今までで1番こいつらと絆を深めたと感じた。

 

 

「あれ!!」

 

エリアボスが死んだことで今までなかった大きな宝箱が出現する。

箱の色は黒だった、正直驚いた。黒色の宝箱なんて60層を超えないと出ないと思っていたほどにレアだからだ。

 

 

「なあなあ、早く開けようぜ。」

 

メイトが急かすように促す。

 

「おう、なんか緊張するなぁ、よし、開けるぞ!」

 

 

箱の中身は・・・・

 

 

 

そこには、防具や武器、装飾品などのアイテムが詰まっていた、どれもレア度が高そうな逸品だ。

 

 

「おおぉぉぉ!いいね、俺はこの盾貰うわ。」

 

「俺はこの短剣。」

 

「私はこのブレスレットがいい!」

 

各々が欲しいものを取っていく。1人一個取ったところで1つだけアイテムが余る。

 

「おぉ、これもすげーな付けると攻撃と防御、素早さと最大HPが8%上がるぞ!!」

 

「はぁ!?それほんとうに?それは凄すぎるよ。」

 

問題はこれを誰のにするかだ。

 

「今回のメインアタッカーだった俺こそがそれに相応しいだろうが!」

 

「いや、今回は確実にケイトがMVPだ。皆んなもそう思うだろ?ドンだってケイトが助けなかったら死んでいたかもしれないんだぞ?」

 

「そうだよね!これはケイトのだね。」

 

「あー分かったよ。ケイトには今回助けて貰ったしな。」

 

「まじで!よっしゃ!」

 

すげー嬉しい、これで俺はまた強くなれる。

 

「これで俺たち攻略組に近づいたんじゃないか?特にケイトなんかレベル的にも絶対攻略組に行けるよ!」

 

 

メイトに褒められ俺は少々照れ臭くなる。俺はあまり浮かれてないと言うためにこう告げる。

 

「俺たち全員ギルドで攻略組に参戦するんだ、俺だけじゃない。皆んなでだ。」

 

ナイクは笑いながらカッコイイねぇと茶化す。

 

「じゃあ、そろそろこんな薄暗いとこから出ますか。」

 

おう、と皆んなの返事を聞き俺は自惚れながらしっかりとリーダーしているんだなと自覚した。

 

 

 

今日のことはきっと皆んな忘れない。ギルドがいつもよりもギルドしているって何か変な言い方だがそう感じた。

 

 

 

 

俺なら皆んなを守れる。

 

そしてこのゲームを終わらせるだ!

 

アカリをあの家には戻したくない、でもクリアしなくてはいけない。

 

現実に帰ったら俺がアカリを守るんだ。

 

そう誓い俺は洞窟を後にした。

 

 




どうでしたでしょうか?
ケイト視点という新しい感じ?はここからあのケイトになったにはもちろんとある出来事があったわけで、そこらへんをこれから3〜4話ぐらいでしていこうかなと思います。

まあゆっくり亀投稿ですがよろしくお願いします。

感想待ってます。


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番外編〜 ケイトとアカリの物語 2〜

ケイトの話part2

最近俺ガイルの小説やアニメを見返してないため喋り方とか忘れてきたけど、多分大丈夫!

今回は八幡でないけどね。

それでは本編どうぞ


洞窟を離れた俺たちのギルドはギルドホームのある40層に存在するカフェに集まり今後の動きについて話し合っていた。

 

「それにしても本当に強くなったなケイトは。」

 

「チームプレイあってのものだよ。俺1人なんかじゃ、まだまだだよ。」

 

これは嘘なんかではない。心の底から思っていることだ。

実際、俺1人では回らないことだらけだ。

 

「まあでも、この指輪の効果のおかげでかなり前進できたかなって思うよ。本当にこれこの層でゲットできるなんて驚きだわ。」

 

「早く皆んなで攻略組になれたらいいね。」

 

アカリの言葉に皆んなが頷く。

 

「きっとそう遠くないさ。なっケイト!」

 

「ナイクの言う通りだ。今の前線は45層。俺たちのレベルは攻略組と比べても少しの差しかないだろう。それに俺たちは強い武器も手に入れたしな。50層に着くまでには攻略組と合流できるよう頑張ろうな!」

 

「珍しくリーダーみたいなこと言うじゃねぇか。」

 

「ほう、ついにドンも俺をリーダーと認めるようになってきたか。これを機に日頃の俺への態度を改めるんだな。」

 

「はっ、、やだよ。」

 

はっ、と鼻で笑うドンに腹を立てたがアカリとメイトが場をまあまあとなだめる。

 

そろそろ本題に入るとしようかな。

 

「それでまあ今後の方針なんだけど、今回みたいに少しリスクも、生じるけど宝箱を探してレベルと共に防具等も上げていくのも悪くないかなって思うんだけど。どうだろう?」

 

「俺は構わない。」

 

「俺もナイクと同じかなー。変に調子乗って上の層にガンガンいくよりも今回みたくする方が良い気がする。」

 

他のメンバーも特に反論がないことからこの方針で良さそうだな。

 

 

「それじゃあ、メイト君よ宝のマップを探してきて頂戴。」

 

「えー、俺1人でかよ!アカリちゃん一緒にいこーか。」

 

なにアカリ誘ってんだよぉ!

 

「えっと、ごめんなさい。」

 

ふはは、ざまぁー!

 

「ふっ、という事だメイトよなんならドンも連れていってもいいぞ、いや連れてけ。」

 

本当に連れて言って欲しい本当に...

 

「あぁ?」

 

若干キレ気味の声を出すドンをやはりこの頼りになる男ナイクがうまくたしなめる。

 

「まあ、そう怒るなって、こいつもお前らのこと頼りにしてるから色々。」

 

ドンは、はぁと息を吐き、分かったよとメイトを連れてカフェを出る。

 

「あいつら金払ってないよな。俺ら持ちかよ。」

 

「ケイト細かい。」

 

「お金関係は大事なことと思います。」

 

「はいはい、ケイトとカナ落ち着いて。」

 

 

こうやって喧嘩?しながらも過ごしていく日常を俺は退屈と思ったことはない。これからもこいつらとなら、楽しくやっていける気がする。

まあ1年ぐらいだけど、それなりこいつらのことを理解してきてるはずだ。

 

 

 

そうこうしてメイトたちを待つこと30分。

 

「結構早かったな。なんか収穫あったのか?」

 

メイトに尋ねると。親指をグッと立て、

 

「今回のも結構当たりっぽいんだよねー。層は今日行った洞窟の一個上43層。」

 

 

43層かぁ、俺たちのレベルならギリギリなんとかなりそうだな。少し危険もあるだろうが細かく回復していけば問題ないだろう。

 

アカリは俺が守ればいいしね。

 

「それで、場所は?」

 

「〜輝石の砦〜っていう大きなお城の様なダンジョンでさ、通常なら王室まで行ったらゴールなんだけどこのマップによると隠し扉ってのがあるらしいんだ。」

 

「きっと前回みたく裏エリアボス的なmobが潜んでいるんだろうな。」

 

「あんなに強いののまた戦うのかぁ....」

 

心配そうなアカリの肩を叩き大丈夫だよと言う。

 

「まあそう直ぐには行かない。今日から一週間ほどレベリングをしよう。流石にアイテムゲットするために犠牲が出ましたなんてなったら話にならないからな。」

 

皆んなの賛成を得たところで早速レベリングを行うことになった。

 

 

 

 

 

 

〜 1週間後 〜

 

「よしっ!皆んな準備はできたな!」

 

「「「おう!」」」

 

「よし、じゃあ輝石の砦に向かうぞ!皆んな.....死ぬなよ....。」

 

「フラグ立てんなよ....。」

 

 

〜輝石の砦〜

 

流石というべきかこの層のmobたちは数多くの攻撃パターンを有し、また連携を組んでくるやつもいる。一筋縄ではいかない事ばかりである。

 

だが、俺たちも連携に関して中々のものだという自覚がある。

 

 

それに前回手にした武器のおかげもあり順調に王室まで進んで行く。

 

 

「スゥイッチィ!!」

 

「はあぁぁぁああ!!」

 

 

パァンリーン!!

 

 

「はあ、はあ、やっと王室までついたなここでも何かアイテムをゲットできるんじゃないか?」

 

 

王室に入ると宝箱が1つ台座の上に置かれているのを確認する。

 

中には.....

 

「なんだこれ?ネックレスか?」

 

「アイテム説明には最大HPの5%上昇って書いてあるよ。」

 

「うーん、まあ優秀なアイテムだけどな、あの指輪に比べたら微妙だな。」

 

「それじゃあこいつは俺が貰うぜ!」

 

ドンはバッとド派手なネックレスを取り装備する。

 

「へっ、まあ悪くねぇな。」

 

そうかな?宝石沢山ついててあまり他の防具と合ってない気もする。

 

 

「取り敢えずここら辺で全回復して、隠し扉探すか。」

 

「結構高い金出して買ったマップなんだ。これでデマでしたとかやめてくれよー。」

 

メイトは祈るようにマップを読んでいく。

 

「えーと、金の王冠を太陽に捧げよって書いてあるな。」

 

「結構単純だな。」

 

「金の王冠ってこれのことだよね?」

 

「太陽ってこの床の模様じょない?」

 

アカリとカナが呆気なくも鍵となる物を発見したため早速王冠を太陽の模様の中心部に置いてみると。

 

 

ガタガタガタガタガタガタ!!

 

 

王座がガタガタと動きだし下に人が1人入れるほどの幅の階段が現れる。

 

「おぉぉ!いかにもって感じだなぁ。」

 

 

皆んな緊張しながら階段を軽くおり進んで行くと....

 

 

「闘技場についたな。それにしてもデカイ。」

 

「恐らく裏エリアボスがでてくるだろう。皆んな気をつけて。」

 

ナイクの予想はもちろん的中した。

 

闘技場の真ん中には鎧を着た騎士が1人その後ろに王冠を被りマントを羽織った貫禄あるおじさんが1人光に包まれ登場する。

 

 

「ふっ、なんだよ、今回は人型サイズかよ!拍子抜けだぜ!」

 

「お、おい、ドン!まずは俺が様子見を....って全く話を聞いてないか。」

 

ドンはそのあいだも走り込み大剣を振りかざし騎士を一刀両断しようと試みるが....

 

 

狙ったかな様に紙一重で躱し片手剣スキルを発動し見事な4連撃をドンにかます。

 

 

「ぐぅ!」

 

「おい、バカやろう!さっさと後ろに下がれ。俺が出る。」

 

「待てケイト。お前はあの王様の方を頼む。どうもあの杖が怪しい盾を持つお前が行ってくれ。騎士の方は俺とドンでやる。メイト!ケイトの援護を頼む今回は多分罠にかかる様な相手じゃない。」

 

「分かった!」

 

「ナイク、メイト気を付けろよ!」

 

そう言って俺は王様型の方に走り出す。

当然それを騎士型が守ろうとするがナイクがすかさず短剣で急所を狙い自分に狙いをつけさせる。

 

 

俺はそのまま王様型に斬りかかろうとした時

 

 

王様型のもつ杖から青色の球を放射する。

 

俺は咄嗟に盾を構え防ぐが、王様型は連射することでこちらが一切近づけなくなる。ドンも大剣で防ぐが押し切られそうだ。

 

盾で防いでいたが球の1つが、足に着弾する。

 

 

「いぃてぇ!」

 

 

くそっ!このままじゃ防戦一方だ。ここは一度逃げるのが良いか。

 

 

取り敢えず俺とナイク、メイトとドンで足止めをしてる間になんとか女性陣2人を逃したい。

 

だが、王室には大きな時間が空くがmabが出るだめ安心ではない。色々不安だが、先に結晶で街に帰ってもらおう。

 

王室の1つ廊下を抜けた先にある部屋でしか結晶は使えないためそこまでなんとか死なずに行って欲しい。

 

 

そうだ!!

 

あの指輪をアカリに付けさせればなんとかそこまでは逃げれるはずだ。

 

 

俺はあの指輪を外し叫ぼうとする。

 

「アカリ!!これを付け、、、おい!!」

 

「・・・・」

 

ドンが指輪を俺から奪いとる。俺はどうゆうことだと思いつつもドンに言う。

 

「おいドン、その指輪をアカリに渡してくれ。その間に2人には街に逃げてもらうぞ、その後男性陣も取り敢えず繋いで隙を見て逃げるんだ。いいか?」

 

「あぁ、分かった。」

 

「よし、じゃあ伝えてくれ。俺はもう少し足止めする。」

 

俺は再び盾で魔法を防ぎヘイトを集める。

 

 

ふとアカリの方を見るとアカリがドンと抗議している様にも見える。

 

会話の声は大きく俺にも聞こえた。

 

「どういうこと!?」

 

「だから、ケイトとナイクとメイトで時間稼ぐらしいから俺たちは逃げるように言われたんだよ!俺は街に着くまで護衛しろと言われた!」

 

 

おい、、どういうことだよ。俺はそんなことを伝えていない。

 

「おい、ドン!お前.....」

「アカリ!カナ!あいつらの努力を無駄にするな!あいつらの実力なら必ず帰ってくる!」

 

 

俺の声を遮るよう大きな声で説得するドン。

 

アカリとカナは渋々といったところだが、闘技場から出ていく。

 

ドンは少し遅れてだが確実に扉閉めアカリたちには聞こえなくした状態でまさかの言葉を告げる。

 

 

「ふふ、悪りぃなお前ら、俺もよぉ、生きるのに必死なんだよ......。 この指輪と女共は俺が貰っていくわ。」

 

 

メイトは嘘だろっと狼狽している。

 

「裏切るのか!!」

 

珍しくナイクも叫んでいる。

 

 

「くはは!!俺が代わりに攻略組で活躍してやるよ!」

 

 

ガチャ!!

 

 

ドンは扉の先に進みそして扉を閉める。

 

 

 

そんな....嘘だろ!?

 

 

 

なんで!?どうして!?

 

 

 

 

「ケイトぉ!気持ちは分かるが今は目の前の敵をどうにかするぞ!」

 

 

 

どうにかってどうすれば!?

 

 

俺のこの焦る気持ちが僅かな隙を作ってしまった。

 

 

気が付けば目の前には巨大な紅色の球が迫っていた。

 

 

 

だめだ、、間に合わない。

 

 

 

死んでしまう....。

 

 

 

「ケイトぉぉぉ!!」

 

 

メイトが俺に突進をし入れ違いをするように俺は飛ばされる。そして....

 

 

メイトにその巨大な球に直撃する。

 

「っっっん!!」

 

メイトは声にならない叫びをしながら地面を転がる。

 

 

「おい!メイト!お前どうして!?.......!!!」

 

 

そこで俺は気づいてしまった。

 

同じパーティにいることによってメンバーのHPは直ぐに目に見えることができるのだが、メイトはHPは

 

 

 

底を尽きていた。

 

 

「メ、メイトぉ!!どうして俺なんかを....」

 

 

「ケイト.....。お前はさ、必要なんだよ。俺には分かる。例えまだ、攻略組にいなくても絶対にお前は必要になる。だから....かな。」

 

「それだけの理由で、、お前....。」

 

「それだけじゃ、ないって、、、お前を”親友”だと思ってるから庇ったんだよ.....。生きてくれ。」

 

パァンリーン!!

 

 

 

青白い光の粒子はものの数秒で消え去るのを見ながら俺は静かに泣いていた。

 

 

「メイト、、今まで本当にありがとう。お前という親友を俺は絶対に忘れない。」

 

 

 

メイト、すまない守ってやらなくて、 俺は何も守れていないな。

 

このまま死んだらアカリもいやギルドの皆んなを守れないまま死んでいくのか。

 

もう....嫌だ....無力なだけの自分に戻りたくない。

 

この世界で俺がアカリを守るんだ。

 

絶対に守るんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユニークスキル

 

ガードスキル『解除』




見てくれてありがとうございます。

ほんと投稿遅くてすいませんでした。

八幡視点にまたなった時話し方とか変になっていたらごめんなさい。


感想等待っています。


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