Assassin's Creed -アインクラッド- (朱槍)
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Sequence1
MEMORY1【デズモンド・マイルズ】


あけましておめでとうございます。
今年からよろしくお願いします。


闇に生き、光に奉仕する、そは我らなり

 

真実はなく、許されぬことなどない

 

 

 

 

 

2012年

今から10年前この世界は滅亡の危機を迎えていた。

太陽の異常現象。

人類は大した対策も立てられず滅亡するその日に怯えるだけだった。

だがその裏で二つの組織が激しい戦いを繰り広げていた。

一つは世界の到る所に根を張り巡らし漫画の様な話だが裏で世界の大半を牛耳る巨大組織。

【テンプル騎士団】

対するは嘗ては均衡するだけの力を持っていたが時が経つに連れ弱体化した組織。

【アサシン教団】

この二つの勢力は【エデンの果実】という超古代文明の遺産を巡って長き時を争っていた。

そして2012年の9月。

伝説のアサシン達の末裔【デズモンド・マイルズ】がテンプル騎士団に拉致され大きな転機が発生した。

テンプル騎士団の末裔アブスターゴ社に拉致されたデズモンドは遺伝子記憶を辿る機械【アニムス】にかけられる。

そこで彼は先祖であり伝説のアサシンと呼ばれる【アルタイル・イブン・ラ・アハド】の記憶を追体験する事になる。

アブスターゴの目的はアルタイルが所持してたであろうエデンの果実の在り処だった。

アルタイルの記憶を辿りエデンの果実が見つかった事で用済みとなった彼を救ったのは【ルーシー・スティルマン】という女性だった。

ルーシーはアブスターゴ社遺伝子研究部門責任者【ウォーレン・ヴィディック】の助手だった。

だが、その正体はアサシン教団がテンプル騎士団に送り込んだスパイだったのだ。

後にデズモンドは彼女に連れられアブスターゴを脱出しアサシンの隠れ家へと向かう。

しかし、複数存在するエデンの果実の殆どを回収され最後の果実も手に入れられるのは時間の問題であった。

戦力差が絶望的な中ある対抗策を立てる。

それはデズモンドのアサシンとしての覚醒。

デズモンドはアルタイルの記憶を何度も体験した影響で流入現象が起き一流のアサシンが持つ特殊能力【鷹の目】を習得していた。

この現象を利用し今度は一流の技術を習得させるという考えに至ったのだ。

こうして彼は脱出したのも束の間、アジトに設置している新型アニムスで再び先祖の記憶を追体験する事になる。

ルーシーの他に合流したアサシン【ショーン・ヘイスティングス】【レベッカ・クレイン】のバックアップの元追体験を開始する。

今回彼が体験するのは最強のアサシン【エツィオ・アウディトーレ・ダ・フィレンツェ】だ。

デズモンドは彼の生誕から追体験することでその技能を確実に吸収していった。

しかし、記憶終盤に飛んでもない事態が発生する。

エツィオは仇敵【ロドリゴ・ボルジア】をバチカンで打ち倒すがそこで【ある者】と出会う。

【古き者】と名乗る【ミネルヴァ】という女性だ。

何と彼女はエツィオではなく追体験してるデズモンドに話しかけてきたのだ。

そして、彼女は世界の危機をデズモンドに警告したのだった。

彼がアニムスから出ると隠れ家の存在がバレたらしく仲間達は脱出の準備をする。

デズモンドとルーシーは脱出の時間を稼ぐためウォーレン率いるアブスターゴ警備スタッフ達と対峙した。

だが、デズモンドはそこで洗練されたアサシンとしての片鱗を見せ時間を稼ぐどころかスタッフ達を全滅させてみせた。

こうしてデズモンドの活躍もあり隠れ家を無事脱出したのだった。

彼らは脱出した車内の中ラジオである報告を聞く。

太陽の異常活発と各地でのオーロラ観測

それは、ミネルヴァの警告を裏付ける様であった。

ここで、初めて彼等は世界の危機を知る事となる。

次に彼らが身を隠したのは嘗てのエツィオの根城モンテリジョーニに身を隠す。

そこで彼は滅亡回避の鍵の一つエツィオのエデンの果実【エデンのリンゴ】の行方を追うことにした。

デズモンドは再びアニムスでバチカンでの死闘を終えたエツィオの記憶を追体験した。

記憶終盤宿敵【チェーザレ・ボルジア】を暗殺したエツィオはリンゴの強力な力の悪用を避けるため封印場所を探す旅に出る。

そして、彼はコロッセオの何処かにリンゴを封印した。

デズモンド達はすぐさまコロッセオへと向かった。

探索を続け遂に彼らは地下の神殿を見つけリンゴを手にする。

しかし、リンゴを手にしたデズモンドは【かつて来たりし者・ジュノー】に操られルーシーをアサシンブレードで刺してしまう。

ルーシーを刺したことでショックを受けたデズモンドはそのまま昏睡状態に陥ってしまう。

彼は現アサシン教団の幹部【W・M】の指示により再びアニムスへ。

昏睡状態の彼は深層意識のみがアニムスの島に飛ばされる。

そこで彼は自身の実験体前任者【クレイ・カズマレク】と出会う。

クレイに導かれ彼は先祖の記憶の追体験を開始する。

その記憶で彼は熟年のエツィオ更にはアルタイルの生涯の記憶を追うことなる。

また、記憶を追うごとに彼は自身の過去とも向き合い始める。

記憶終盤に彼はエツィオから助言をもらい自分自身の過去や自分の役割と向き合う決意をする。

記憶の再生が終わり崩壊するアニムスの島で彼はクレイに助けられ脱出し現実へと帰還を果たした。

記憶を巡る旅路の果てに突き止めたかつて来たりし者達の神殿内部に侵入したデズモンド達。

彼らは神殿の内部の遺跡を動かす鍵の在り処を求めて再び記憶の旅へと向かう。

今回彼は裏切りのアサシン【へイザム・ケンウェイ】。

そして、その息子英雄のアサシン【ラドンハゲードン(コナー・ケンウェイ)】の記憶を辿る事となる。

その過程で彼らはジュノーからかつて来たりし者達の過去を聞かされる。

更にはW・Mこと父親の【ウィリアム・マイルズ】が遺跡の稼働エネルギー奪取でアブスターゴに捕まる事態も起こった。

その時、彼はアブスターゴ本社に単身で突入という無茶な作戦を決行する。

だが、彼はアルタイル・エツィオ・コナーの戦闘技術を身に付けアブスターゴ社実働部隊を相手に一歩も引かなかった。

そして、ウィリアムを無事救出し堂々と正面玄関から脱出してみせたのだった。

記憶終盤コナーが隠した鍵の在り処を発見しダベンポートへ回収に向かう。

遂に神殿を動かしジュノーの導きで滅亡回避の装置の前に立つ。

しかし、そこでデズモンド達を止める者が現れる。

それは滅亡を警告したミネルヴァであった。

彼女はジュノーの真の目的を語りだした。

ジュノーの目的は自身の肉体的復活を果たし今の人類の統治であった。

最早、選択は二つの内一だけだ。

 

一つ目

人類の大半が滅亡を迎えるがデズモンド達が生き残った者達を導き再世の道を歩む

 

二つ目

滅亡を回避し代わりにジュノーにより支配された世界

 

選択を迫られたデズモンドは世界の存続を選んだ。

だがそれは選ばされたのではなく紛れもなく彼自身で選んだ道だった。

装置に触れた途端凄まじい衝撃が彼を襲った。

彼の意識は暗き闇へと沈んっでいった。

だが、完全に意識を失う寸前先祖達の姿を見た気がした。

 

 

 

 

 

彼が再び目を覚ましたのはそれから1年後の事だった。




(あとがき)
どうも、初めまして。
或いは、お久し振りです。
作者の朱槍です。
まずは、この作品を読んで頂き誠にありがとうございます。
さて、今回の話を読んで正直拍子抜けした方がいらっしゃると思います。
今回はアサシンクリード(以降アサクリ)を知らない方への簡単な説明回にさせて頂きました。
私はこの作品を見て少しでも多くの方にアサクリに興味を持って頂きたいと思っております。
原作をSAOにしたのもそれが狙いです。
さて、次回は明日にでも投稿さて頂きます。
では、またお会いしましょう。

※沢山の感想お待ちしております(`・ω・´)ゞ


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MEMORY2【分岐した世界】

直正さん
ささみの天ぷらさん
早速の感想ありがとうございました


「まったく・・・。

 冗談じゃない・・・・・。」

 

俺は誰もいない店内で酒やグラスを仕舞いながら呟いた。

ふっとこの言葉を何処かで呟いたような気がした。

いや・・・よそう。

12年前のあの日以来この言葉を呟かなかった時期があっただろうか。

そう思っているとある物体が目に入る。

同時にあのクソ忌々しい出来事を思い出す。

俺はデズモンド・マイルズ。

これは俺が再び厄介事に巻き込まれる物語だ。

 

 

 

 

 

11年前

 

俺は人類の存続の道を選び装置に触れた。

装置から流れる圧倒的な力は俺の全身を余すことなく焼いた。

そして俺の中の決定的な何かを焼く寸前俺の手に何かが触れた。

点滅する視界の中、俺は確かに見た。

かつての先祖達が俺を支えなが手を重ねてくれているのを。

やがて力尽きた俺は気を失った。

目が覚めた時俺がいたのは遺跡ではなかった。

窓がないことから何処かの地下だと察した。

扉の開く音が聞こえ振り向くとそこにはお袋が立っていた。

お袋は俺の名を叫ぶと此方に走り寄り強く抱きしめて来た。

お袋の声を聞いて親父達もやって来た。

俺は訳も分からず暫く呆然としていた。

お袋が落ち着くのを見計らい俺は気絶してからの事を聞いた。

 

「あの後結局どうなったんだ?」

 

「その前にデズモンド。

 アナタどの位寝てたと思う?」

 

「どの位って・・・」

 

レベッカに聞かれ自分の体の変化に気付いた。

異様なまでに体が重い。

というよりかなり筋肉が落ちてる気がする。

 

「・・・・半年くらいか?」

 

「1年よ。」

 

「1年だって!??」

 

「そっ。

 で、騎士団にアナタの事を気づかれる前に別の隠れ家に移動させたの。」

 

どうりで体が重いわけだ。

まぁ、その事も驚くがまずは続きを聞こう。

 

「それで、世界はどうなったんだ?」

 

「お前のおかげで太陽フレアは消滅。

 世界の破滅は回避できた。」

 

「てことは・・・今はジュノーの支配した世界ってことか・・・・。」

 

破滅か支配か

あの時は存続の為自分で選んだつもりだったが・・・。

結果的に全人類に支配を受け入れさせてしまったんだな。

自由による平和

それがアサシン教団の目指したものだった。

支配を受け入れた以上アサシン教団は敗北したのも同義か・・・。

だが、次に親父が発した言葉に耳を疑った。

 

「いや、どうもジュノーは復活出来なかった様だ。」

 

「はっ?

 何だって!??」

 

「どうやら想定外の事が起きたらしい。」

 

「一体何が起こったんだ?」

 

そう訊ねると今度はショーンが首を振りながら応える。

 

「さぁね。

 向こうはこっちのことはお構いなしだったし。

 ミネルヴァも人間を侮った結果だとか言ってどっか行ちゃうしね。」

 

俺はショーンのミネルヴァの言葉を聞いてハッとした。

 

「そうか・・・。

 アレは幻なんかじゃなかったのか・・・・。」

 

俺の呟きに親父が反応する。

 

「どういう事だ、デズ?

 何か思い当たる事でもあるのか?」

 

「実は気を失う寸前にご先祖達に助けられたんだ。」

 

「先祖って・・・まさかアルタイル達に!?」

 

信じがたい出来事にレベッカは驚きの声を上げる。

 

「ああ。」

 

「そんなバカな。

 おとぎ話じゃあるまい。」

 

「いや。

 有り得ない事じゃないだろう。

 現にデズはエツィオとアニムス内で会話したことがある。」

 

「そっちの方がよっぽどおとぎ話か。

 それにアルタイルもエツィオ、コナーも。

 皆、エデンの果実に人生を狂わされたんだもんね。

 その大元の野望を阻止したくもなるってことか。」

 

皆が納得すると俺はもう一つの気になってることを聞いた。

 

「で、ジュノーは?」

 

「まだ、諦めぬだとさ。」

 

「捨て台詞・・・な訳ないか。」

 

「でしょうね。

 滅ぶその瞬間まで抗い。

 滅んでからも幾万の時を耐えたんだもの。

 たった一度策が失敗したくらいじゃ諦めないでしょうね。」

 

「逆に幾万も待った策が失敗して色々と諦めちゃった可能性もあるけどね。」

 

話が一区切りつくとお袋が親父達に話しかける。

 

「ウィリアム。

 今日はもうこれぐらいで。

 デズも目が覚めたばかりだし。」

 

「そうだな。

 デズ今日はもう休め。」

 

「ああ。

 わかった。」

 

親父達は部屋から出て行く。

すると、親父は扉の前で止まる。

 

「まだ、言ってなかったな。

 おかえりデズ。」

 

「・・・・・。

 ああ、ただいま。」

 

親父は出て行き扉を閉めた。

それからも大変な日々だった。

まず、1年間で衰えた筋肉を回復させるためリハビリの毎日。

更に「先祖達の遺伝子に胡座をかくのは良くない」との親父のお達しで再びアサシンの訓練の日々へ。

まぁ、ガキの頃と違って必要な事と理解してる分必死になったが。

けどよぉ、いくらコナーの技術を錆び付かせない為だからって刃物だけで密林地帯放り込むか?

知ってるか?

熊って執念深いだぜ。

だから、攻撃仕掛けたら確実に殺さないと後が怖いんだ。

そんなこんなで6年の時が過ぎた。

まぁ、なんだ・・・。

あれだけ危険な目にあっておきながらやっぱり都会の生活は恋しかった。

そんな訳で両親を説得。

当然のごとく反対されたがめげずに説得を続けた。

さすがにまた家出なんて学習能力がなさすぎる。

根気よく説得を続けた結果アサシンの訓練を怠らない事と定期的に連絡をする事を条件に許可をもらった。

そして俺は移住先に日本を選んだ。

理由はテンプル騎士団が入り込ん出ないのが大きい。

もちろん潜伏はしてるだろうが裏でどうこうは出来ないだろう。

何でも東と西にYAKUZAの巨大組織があるらしく手出しが出来ないらしい。

話がそれたな。

家を出てから再びバーテンダーとして働き今では有楽町に店を出してる。

表は【CAFE&BARアウディトーレ】のマスター

裏はアサシン教団の【マスターアサシン】

それが今の俺デズモンド・マイルズの現状だ。

 

 

 

 

 

「デズさん。

 何黄昏てんすか?」

 

過去に浸ってると声がかかる。

 

「いや別に。

 何でもないさ。」

 

俺は目の前の黒人【アンドリュー・ギルバート・ミルズ】に答える。

アンドリューとはバーテンダーの修行時代からの付き合いのある後輩だ。

偶にこうして暇を見つけるうちに貢献しに来てくれる訳だ。

だが・・・

 

「ところで、アンドリュー。

 いいのか店開けてきて?

 今が稼ぎ時だろ。」

 

「心配ご無用。

 今夜は嫁さんに任せてますから。」

 

「こいつ・・・」

 

この男1年前に【喫茶店ダイシー・カフェ】を御徒町に出店。

おまけについ最近結婚した新婚さんだ。

・・・消し飛べ既婚者。

 

「まぁ、今夜は長くはいませんよ。

 明日は色々と大変ですから。」

 

「何かあるのか?」

 

「あれ?

 デズさん知らないんすか?

 最近話題のVRMMO。」

 

「VRMMO・・・?

 ああ、そういえばニュースとかでやってたな。

 何だっけ・・・ソードなんちゃら。」

 

「ソードアート・オンライン!

 略してSAO!!

 あれがいよいよ明日発売なんすよ!!!」

 

「けど、あれは手に入りにくいって話だが・・・」

 

「ちょっとツテでこっちに回してもらえるよう頼んどいたんですよ。

 明日の昼過ぎにこっちに届く手はずになってます。」

 

「ちなみに明日は?」

 

「ばっちり休業です!」

 

こいつ店潰す気か?

 

「しかし、奥さんも大変だな。

 お前みたいな中毒者相手にすんのは。」

 

「いや~、そりゃ説得すんのは大変でしたよ。

 でも、ちゃんと貸してあげるって言ったら納得してくれましたよ。」

 

「そういやお前ら知り合ったのってゲームだったけ。」

 

「ええ。」

 

夫婦そろってゲーム中毒者。

もとい廃人。

本格的に店が心配になってきた。

 

「一般発売されたらデズさんもやりませんか?

 ナーヴギアは持ってんでしょ?」

 

「まぁな。

 埃かぶってけどな。」

 

発売当初かなり話題になってたから気になって買ってみたが・・・。

ぶっちゃけ期待外れだった。

使用用途からして違うから比べるべきでは無いんだろうが。

やはりアニムスと比べるとかなり劣っていたのだ。

で、結局お蔵入り。

アレに10万以上使った事には今だに後悔している。

その後、アンドリューは軽く雑談して店を出て行った。

店を閉店しグラスとかを片付けていると携帯が鳴った。

着信相手を見て嫌な予感を感じながら電話に出た。

 

「もしもし?

 どうしたレベッカ?」

 

『はぁ~い、デズモンド。

 今大丈夫?』

 

「ああ、もう閉店した。」

 

『そう。

 それじゃ、簡単に用件を伝えるわね。

 明日なんだけどこっちに来れない?』

 

「・・・・仕事か?」

 

『あ~、そんな感じかな。』

 

「ハッキリしないな・・・。」

 

『とにかく明日来てくれればそこで説明するから。』

 

「わかった。

 昼ぐらいにそっちに向かう。」

 

『それじゃ、よろしく。

 おやすみなさい。』

 

通話を切る。

正直あんな事になるって分かっていたなら断っていたと何度も思った。




(あとがき)
どうも皆様。
朱槍です。
第2話を読んで頂きありがとうございます。
今回は本編開始までのデズモンドの過去を書かせて頂きました。
ACⅢをクリアした方はご存知の通り現在のデズさんはどうなっているか不明です。
なのでサブタイ通りこの作品はACⅢからのIFの物語と考えてください。
故に今後ACⅣなどが出ても設定に加わる事は無いと思いますのでご了承ください。
では、またお会いしましょう。

※沢山の感想お待ちしております


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MEMORY3【旅の始まり】

yockさん
カナリアさん
感想ありがとうございました


山手線を降り秋葉原の改札を抜ける。

電気街を横に抜けて目的の廃ビルの前に立つ。

そして扉横のタイルを一枚抜き取る。

そこに現れた鍵穴に鍵を差し込み回す。

すると防弾性の堅牢な扉はゆっくりと開いた。

 

 

 

 

 

ビルに入りエレベーターに乗り7階を選択する。

7階に着くと一番奥の部屋の扉を開ける。

 

「来たぞ。」

 

「いらっしゃい、デズモンド。」

 

中に入るとレベッカが出迎えてくれた。

部屋に入るともう一人作業をしていた。

 

「よう、ショーン。

 3カ月振りか?」

 

「正確には3カ月と57時間振りだ。

 君も相変わらずみたいだな。」

 

相変わらず細かく素っ気無い返事だ。

まぁ、かれこれ10年の付き合いだ。

いまさら気にすることなどない。

レベッカは亀戸に住んでるがショーンは教団の隠れ家を転々としている。

仕事関係ならショーンとは別の場所で合流する手はずになっている。

つまり・・・

 

「お前が此処にいるってことは教団関係の仕事じゃないのか?」

 

「そうだとも言えるしそうでもないとも言える。」

 

「どういうことだ?」

 

「僕が調査の必要性を伝えウィリアムが許可を出した。」

 

「その時点でもう教団の仕事だろ。」

 

ツッコまずにはいられなかった。

教団の大幹部の親父が承認してる時点でそれは教団からの仕事と大差ないからだ。

 

「いや、少し違う。

 何せこの仕事内容を知ってるのはいつものメンバーだけだからね。」

 

「何?」

 

「他の幹部が現最強のアサシンの君をこんな仕事に使わせるのを許可しないだろうからね。」

 

そう言ってショーンは物体を投げ渡してくる。

受け取るとそれは俺もよく知っている物だった。

 

「こいつは・・・ナーヴギアか。」

 

「そう。

 で、仕事内容は・・・こいつをプレイして調査してほしい。」

 

放り投げられる物体をキャッチする。

こいつは投げ渡ししか出来ないのか?

渡された物体を見て驚いた。

 

「ん・・・。

 ソードアート・オンライン!?

 噂のVRMMOか!!」

 

「ああ。」

 

「よく手に入ったな・・・。」

 

「色々と根回ししたからね。」

 

「何だ。

 お前さんもゲーマーか?」

 

「本気で言ってるのかい?」

 

「まさか。

 何か理由があるんだろ?」

 

「それが初のフルダイブMMORPGなのは知ってるな。」

 

「ああ。

 最近、よく耳にするしな。」

 

「仮想世界と意識のシンクロ。

 何か思い当たるだろ。」

 

「・・・・アニムスか。」

 

「そうだ。

 僕は茅場晶彦。

 彼が騎士団と関係してる気がしてならないんだ。」

 

「ただのゲームデザイナーがか?」

 

「同時に量子物理学者でもある。

 研究者なら騎士団が絡んでいても不思議じゃない。」

 

「まぁ、確かに。

 だが、このゲームに何の思惑があるんだ?」

 

「もし仮にアニムスの技術を流用されてたとしよう。

 その場合、流動現象や遺伝子覚醒が起こる可能性がある。

 そして、覚醒したプレイヤー達。

 特に思春期の少年少女はどうする?」

 

「現実世界に力の発散場所を求めるだろうな。

 そういうことか。

 覚醒後の彼らに騎士団が場所を提供するってことか。」

 

「そうだ。

 君が世界を救ってから10年。

 あの後も騎士団との戦いは続いたが。

 鍛え直した君に奴等は次々と支部を潰されてる。」

 

「もし仮定が事実なら戦力の再編成が目的ってことか。」

 

そうなると調査担当にショーンが態々俺を選んだ理由にも見当がつく。

 

「俺が選ばれたのはアニムス経験者だからか。」

 

「その通りだ。

 アニムス経験者の君なら感覚的に既視感を感じ取れるはずだ。

 まぁ、無理にとは言わないよ。

 その時は、レベッカに行ってもらうから。」

 

「私が行くの!?」

 

コーヒーを運んで来たレベッカはいきなりの振りに驚愕の声を上げる。

 

「当然だろ。

 君は実働担当でもあるんだから。」

 

「ゲームなんでしょ?

 なら別にショーンがやっても問題ないでしょ。」

 

「君は話を聞いてなかったのかい?

 こいつはVRMMOでフルダイブシステムがあるんだぞ。

 多かれ少なかれプレイヤーの身体能力が関わってくるに決まってるだろ。」

 

また始まったか。

かれこれ10年この二人はずっとこんな調子だ。

この国には【喧嘩するほど仲がいい】という言葉があるがこの二人を見てると疑いたくなる。

さて、この二人はほっとくと1時間は口論しっぱなしだからいい加減に止めないと。

 

「ストップだ。

 SAOは俺がやる。」

 

「いいの?」

 

「ああ。

 どうせ俺は二人の代わりは出来ないしな。

 それに友人から一般発売した時に一緒にやるか誘われてたんだ。

 丁度いい。」

 

「そう。

 ならすぐに始めましょう。

 デズモンドはナーヴギア被ってそこに横になって。」

 

レベッカに指定された場所にナーヴギアを被り横になる。

しかし・・・

 

「まさか寝る場所がベッドじゃなくてアニムスとはな・・・・」

 

俺が現在横になってるのは慣れ親しんだアニムスの上だ。

といってもあれから随分改造されて今の正式名は【アニムス5.5】だ。

何で此処に持ち込まれてるかというと当然俺の訓練のためだ。

何だかんだで現在も週4日でお世話になっている。

 

「でも、落ち着くでしょ?」

 

「・・・・・。

 言い返せないのが堪らなく悔しいな。」

 

「無駄話してないでさっさと始めるぞ。」

 

ショーンの注意で各々の持ち場に着く。

俺はナーヴギアの電源を入れ目をつむる。

そして・・・

 

「リンクスタート!」

 

意識が遠のいていく。

ゲームの始まりだ。

 

 

 

 

 

かと思いきやRPG特有のキャラメイクが先のようだ。

アニムスの感覚を探るため出来るだけ体格を似せるように作る。

ただ、やっぱりゲームなんだし何か遊びを入れたいな・・・・。

そう考えて顔のパーツを探っていく。

すると・・・

 

「お、これは・・・」

 

昔大人気だった潜入系のゲームの主人公の顔とそっくりだ。

これにバンダナを付ければ・・・

 

「おお。

 良いのが出来たぞ!」

 

将来はこんなナイスミドルになりたいもんだ。

キャラクターの設定を済ますと次に名前の設定画面になった。

 

「名前・・・何にするか・・・・。」

 

さすがに実名を使う訳にはいかないし・・・・

だが、これだっていう名前も思いつかない。

そうこう悩んでいると設定時間が20秒切っていた。

 

「ヤバッ!?

 ええぃ!

 もうこれで良い!!」

 

設定が終わるとついにゲームの始まりのようだ。

同時にこれが・・・

 

 

 

 

 

〈Altair〉としての長い旅の始まりでもあった。




(あとがき)
どうも、ヘッポコ作者の朱槍です。
第3話を読んで頂きありがとうございます。
いよいよSAOの世界に旅立ったデズモンド。
今回でSequence1は終了し次回からSequence2に突入します。
では、またお会いしましょう。

※沢山の感想お待ちしております


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Sequence2
MEMORY1【幻想世界】


シヘイ-mk2さん・brawnyさん・狙撃屋さん・yockさん・ささみの天ぷらさん・jack pawさん・百人目さん・bokusyouさん・有部理生さん・モーリーさん・あるせすとさん・直正さん・connorさん・DASSASSINさん・πナポーさん・雷霆さん・gikkuriJr.さん

皆様沢山の感想ありがとうございました。

今こそ更新の時!!


視界が晴れる。

感覚がハッキリしてくると周りを見渡す。

 

「こいつは…凄いな。」

 

そこには異世界が広がっていた。

 

 

 

「こうして歩いてるとエツィオの記憶を思い出すな。」

 

暫く街を歩いてそんなことを呟く。

この世界は中世ヨーロッパをモチーフにしたのだろうか。

さて、そろそろ軽く動いてみるか。

 

「ふっ!」

 

俺はフリーランで街を駆ける。

人を縫うように走り。

建物の壁を上り。

屋根を疾走する。

さすがフルダイブと言うだけあって自分の思うように体が動く。

街の出口付近に来てある事に気づいた。

 

「そういえば、装備買ってないな。」

 

ウインドウを開いて所持金を確認する。

当然、初期所持金なので持ち金は雀の涙だ。

さて、出来れば安く仕入れたいところだな。

商売人だけあってやはり意識がそこにいってしまう。

とりあえず、来た道を引き返そうと振り返る。

すると…

 

「お~い、そこの屋根の上のアンタ!!」

 

「ん?」

 

話しかけられ下を見る。

そこには銀色の髪の男が立っていた。

とりあえず屋根から降りる。

 

「何か用か?」

 

「いや、何も装備せずに走っていくアンタを見かけてな。

 アンタもしかしてベータテスターか?」

 

「ベータテスター?

 名前から察するに体験版経験者ってことか?」

 

「なんだアンタ違うのか?」

 

「ああ。

 俺はその…まぁ成り行きで始めてな。

 このゲームの事もよく知らないんだ。」

 

「そ、そうか……。」

 

男は肩を落としガッカリした。

しかし、これはゲームの情報を得るチャンスだ。

 

「あ~、落ち込んでるとこ悪いんだけど。

 俺このゲームの事よく知らないんだ。

 出来れば基本的なことを簡単に教えてくれないか?」

 

それを聞くと男は少し困ったような顔をする。

 

「そうしてやりたいんだが…。

 俺も今忙しくてな…。」

 

「さっきのベータテスターてのと関係あるのか?」

 

「まぁな。

 ベータテスターは体験期間徹底的にやりこんだ奴らだ。

 当然、格安な店やフィールドの穴場スポットも知ってる。

 何とか情報を貰えないかと思ってな。」

 

「なるほど。

 けど、その場合誰かしら情報屋とかやってるんじゃないか?」

 

「ああ。

 実際何人かいたんだが……。

 装備の全体で幾らになるのか?

 そもそもその情報自体が真実なのか?

 それが解らない状態で貴重な資金を渡すのはな……。」

 

「なるほど……。」

 

事情を聞き少し思考する。

そうなるとベータテスターを探さなきゃならない。

方法は……

 

 

 

 

 

あるな

 

 

 

 

 

と言っても上手くいくかは判らないが。

試すにはちょうど良い機会だ。

それに此処で恩を売っといた方が知ってる情報をすんなり貰えそうだ。

 

「少し待ってもらえるか?

 もしかしたら格安の店見つけられるかもしれない。」

 

「なんだって!?」

 

男にそう言って再び屋根の上に上る。

そこから高めの建物に飛び乗り上っていく。

この辺で良いだろう。

意識を視界に集中させる。

すると世界が一変した。

どうやら上手くいったようだ。

 

 

 

 

 

鷹の目

 

 

 

 

 

俺が持つ特殊能力。

本来はかつて来たりし者が有していた能力だがその末裔である俺も使うことが出来る。

あらゆる感覚を視覚化する超直感能力。

やはり脳に直接リンクしてるだけあってこの世界でも使える様だ。

辺りを見渡し気がかりな場所を見つけ出す。

よく見ると何人かのプレイヤーが駆け込む様に出入りしている。

当たりの様だ。

 

「見つけた。」

 

「ベータテスターをか!?」

 

「と言うよりそいつ等が出入りしてる店だな。」

 

「マジか!?」

 

「案内するからついて来てくれ。

 えっと…」

 

そこまで言ってある事を思い出す。

 

「どうした?」

 

「そういえば名前聞いてなかったな。

 俺はデズ…じゃなかったアルタイル。

 アンタは?」

 

「俺はエギルだ。

 よろしくな。」

 

自己紹介を終え俺達は店に向かった。

 

 

 

 

 

流石、ベータテスター御用達だけあって装備一式を安く手に入れることが出来た。

今はエギルから発売前に公開されていた基本情報やネットに転がっていた情報を聞きながらフィールドに向かっている。

 

「近距離戦闘特化のRPGねぇ。

 本当変わってるなこのゲーム。」

 

「ああ、世界初のVRMMOと言うのもそうだが。

 【ソードスキル】。

 名の通り剣技を主体とし魔法等の遠距離攻撃を排除した異作なのも話題の理由だ。」

 

「なるほどな。」

 

「しかしアンタ本当に何も知らないんだな。」

 

「まぁ、もともと興味なかったからな。」

 

「なら何でプレイを?」

 

「色々と縁や事情が重なってな……。」

 

「プレイ出来なかったゲーマー達が血涙流しながら嫉妬しそうな理由だな……。」

 

雑談をしながらモンスターのいるエリアまで歩いていく。

そして…

 

「ほぉ…これは…」

 

「凄いな……」

 

そこには幻想的な風景が広がっていた。

エツィオやコナーの記憶の中の風景も幻想的ではあったが。

こんな非現実的な風景を見たのは始めてだ。

 

「この光景を見れただけでもやった甲斐はあったかもな……。」

 

「だな。

 さすがは天才・茅場晶彦が作り上げたゲームだ。」

 

「ん?」

 

話していると幾つもの気配が突然現れた。

そこにはイノシシの様な生き物がいた。

 

「お、モンスターか!」

 

「アレが…。」

 

「早速試してみるか!」

 

エギルは先ほど購入した両手剣を構える。

が、俺は疑問を一つ口にした。

 

「なぁ、エギル。

 ソードスキルってやっぱりコマンドが出てそれを選択して使う感じなのか?」

 

「……。」

 

「エギル?」

 

「そういえばどうやって発動するんだ……?」

 

「おい。」

 

脂汗を垂らしなが困惑するエギル。

だが、イノシシは既に此方に気付き戦闘態勢に入っている。

そして完全に視線を外してるエギル目掛けて突っ込んできた。

 

「ちっ!」

 

「のわ!?」

 

エギルを押し退け片手剣で攻撃を受け流す。

 

「俺が時間を稼ぐ。

 その間に発動方法を確認してくれ。」

 

「わ、わかった!」

 

エギルはメニュー画面を開いてチュートリアルを呼び出す。

イノシシは此方を標的にし向き直る。

俺は片手剣と一緒に購入した短剣を装備する。

 

「さて…始めるか。」

 

ご先祖様の技術と俺の10年の経験。

どの程度通用するか確かめるとするか。

短剣をアサシンブレードの替わりにし突っ込んできたイノシシの攻撃を逸らす。

 

「しっ!」

 

すれ違いざまに短剣を横っ腹に突き刺す。

それを2・3回繰り返していると…

 

「避けろ!

 アルタイル!!」

 

エギルの準備が完了したようだ。

退くのと同時に片手剣で一撃を叩き込む。

 

〈ぴぎっ!?〉

 

斬撃は右目にヒットしイノシシがのけ反る。

完全な隙を作り出した。

 

「どりゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

そこにエギルが大剣を大振りで突撃する。

よく見ると大剣の刀身が赤く輝いている。

エギルの一撃はイノシシを胴体から真っ二つに叩き斬った。

イノシシは断末魔も上げず粒子となって消滅した。

 

「で、発動方法は解ったのか?」

 

「ああ。

 まず武器ごとのスキルの発動する構えでタメを作る。」

 

「タメねぇ…」

 

「それから両手に武器装備してるとスキルは発動しない。」

 

短剣をしまい片手剣を構える。

すると刀身が淡く輝きだす。

そのままポップしたばかりのイノシシ目掛けて不意打ちで突っ込む。

イノシシはこちらに気付いたがもう遅い。

イノシシは顔面から綺麗に真っ二つになり消滅した。

 

「すげぇよな!

 システムアシストのお蔭で狙いも定まるし!

 何より体に馴染んで違和感がない!!」

 

「……そうだな。」

 

肯定した手前だがはっきり言って気持ち悪い。

体に馴染むどころか違和感しかない。

システムアシストの所為で狙いも若干ずらされてる気もする。

 

「俺はやっぱりこっちだな…」

 

そう言ってもう一度短剣を装備する。

こちらに突っ込んできたイノシシの攻撃をかわし横から一閃。

怯んだイノシシの眉間に短剣を叩き込み消滅させた。

 

「よし、この調子でじゃんじゃん狩ってコツを掴もうぜ!」

 

エギルはそう提案してくる。

まぁ、もう少しアクション起こして調査した方がいいか。

 

「ああ、そうだな。」

 

俺達は草原を駆け抜けた。

 

 

現代

 

 

「遅い…アイツはいつまで遊んでいるつもりだ!」

 

ショーンはかなり苛ついていた。

かれこれデズモンドがSAOを始めてから3時間近く経過している。

 

「まぁ、偶には良いんじゃない?

 最近デズモンドも色々忙しかったみたいだし。」

 

「僕達は一応仕事中なんだ。

 リフレッシュがしたければ別の日にやるべきだ。」

 

相変わらず融通の利かない性格してるわ。

 

「ん?」

 

SAOのプログラムを解析していると不審な点に築いた。

本来なきゃいけない基礎プログラムがどこにもないのだ。

 

「どうした?」

 

「それがね…」

 

私がショーンに説明しようとしたと同時に情報局に紛れ込んでる仲間から知らせが来た。

その知らせを聞いた瞬間、私達はどんな顔をしただろうか……

 

「デズモンド!!!」

 

私達は彼にとんでもない事をしてしまった。

 

 

SAO 第1層

 

 

「やばい…」

 

気が付けばもうすぐ17時だ。

これはショーンはかなり怒ってるかもしれない。

 

「悪いエギル。

 俺はそろそろ落ちるわ。」

 

「おう、そうか。

 また会おうぜ!」

 

「ああ。」

 

まぁ調査した感じアニムスの技術が使われている気がしなくもない。

ただ現実に戻って何らかの変化がないと確証を得るのは難しそうだ。

そう思いメニュー画面を開く。

 

 

そこで気付いた

 

 

「なぁ、エギル。」

 

「どうした?」

 

「これってログアウトってどうやるんだ?」

 

「そんなもんメニュー画面の一番上か下にあるんじゃないのか?」

 

「いや…見当たらない…どこにも…」

 

「ウソだろ!?」

 

エギルが慌ててメニュー画面を開き操作する。

 

「……ホントだ…どこにもねぇ。」

 

「これかなり不味くないか?」

 

「ああ、ナーヴギア装着中は現実の俺達は身動き一つ取れないからなぁ。」

 

「……」

 

何だこのどうしようもない位の嫌な予感は?

すると街の方から重厚な鐘の音が鳴り響いた。

次の瞬間。

俺達は青い光に包まれた。

俺は同時にまた厄介事に巻き込まれた事を感じ取っていた。

 

 

 

 

 

そして草原は静寂に包まれた。




(あとがき)
大変遅くなり申し訳ありません。
現在訳あってオリジナルの作品をいくつか書いてるんですがその時にスランプに陥りまともな文が書けなくなってしまいました。
恐らくこんな感じの不意打ち更新が続くと思いますがどうか平にご容赦を…

余談ですがエギルの初期アバターはアクエリオンEVOLのあの人です。


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