家庭教師ヒットマンREBORN!星の守護者 (akisame)
しおりを挟む

プロローグ

この作品が初めてなので色々とダメなところがあると思いますが、どうか温かい目で見守ってください。


「は~、なんか面白いことないかな~」

この言葉がもう口癖になるくらい言っている人物、この小説のオリ主こと星野洸希(ほしのこうき)である。

この少年は、現在高校2年生であり今は夏休みの真っただ中、自分の部屋でゴロゴロしているところである。

 

「暇だし、リボーンの漫画でも1から読み返そうっと」

そうつぶやくなり、部屋の本棚から家庭教師ヒットマンREBORN!の漫画を1巻から読み始めた。

 

数時間後、

「う~ん、やっと読み終わった~」

洸希は伸びをしながら漫画最後の42巻を読み終えた本の山の上に置いた。

 

「やっぱり、俺は京子ちゃんよりハルのほうがすきだな~、ふう、流石に一気読みは疲れたな。少し寝るか。」

そう言いながら、布団に横になった。

------------------------------------------------------------------

 

「ふわぁ~ああ、うん、よく寝た~あれ?ここどこだ?」

洸希はいつの間にか真っ白な世界にいた。

 

「ふむ、辺り一面真っ白なとこで周りに何もないか。なんかこういう展開を小説で読んだことあるな。たしか、小説だとここは転生の間とか、天国と地獄の狭間とかだよな~」

洸希は意外と冷静状況を判断していた。

 

「ここは転生の間であっていますよ。」

ふと、どこからか男性の声が聞こえてきたと思ったら、目の前に金髪のイケメンが現れた。

 

「うわ」

いきなり現れたイケメンに驚きの声を上げたが、冷静に自分が気になることを聞き出した。

 

「ここが転生の間ということは、あなたは神様かな?というか、俺死んだの?小説とかだと死んでからここに来るよね?」

 

「その通りです。私はあなた方がいう神です。そして、私のミスにより星野洸希さん、あなたを死なせてしましました。本当にごめんなさい。」

その言葉とともに、神様は頭を下げ始めた。

 

「ちょっと待ってください。いきなり頭を下げられても自分がどうして死んだのかわからないですし、死んだ実感なんてないんですからいきなり謝られても困ります。とりあえず、どんなミスをしたのか、そして俺がどんな死に方をしたのか教えてくれませんか?」

いきなりの神様の行動にビックリしながらも神様に質問をしていく。

 

「そうですね、いきなり言われてもこまりますよね。しっかり質問に答えさせてもらいます。まず、私がしたミスというのは洸希さんの寿命など書かれている書類に謝って紅茶をこぼしてしまい、慌てて拭こうとしたら破けてしまいまして。」

 

「また、何とも小説道理なミスですね。」

 

「う、申し訳ありません。そして、死因ですが寿命死です。」

 

「はい?寿命死ですか?寿命が書かれている書類が破れたのに?」

 

「はい、寿命が書かれている書類が破れてしまったので、あなたの寿命が今まで生きていた分だけになってしまったためです。その時に洸希さんは寝ていたので眠るような死だったというわけです。」

 

「そういう死に方だったんだ、小説とかだと隕石がピンポイントで当たったとか、自分の身の回りにあるものが倒れてきて下敷きになったとか見ていたからな~。なんか安らかに逝けてよかったな。」

 

「よかったって、確かに洸希さんが上げたような死に方よりマシだと思いますが、私のせいで死んでしまっているんですよ!」

洸希のよかった発言に神が驚きの声を上げる。

 

「そういわれてもね~、いまだに死んだ実感なんてないから何とも言えないし、だったら前々から苦しまないで死にたいな~って考えていたことが分かったんだからよかったと思って。」

 

「洸希さんって変わっていますね。今更ですが、ここに来て目を覚ました時の冷静さといい、私が神だということもすぐに認めてくれていましたし。」

神様が呆れながら言ってきた。

 

「まあ、自分でもなんでこんなに冷静なんだ?ってくらい冷静ですね。普通なら神様なんて信じませんけど今いる場所が場所ですし変に取り乱しても疲れるだけですし、その方が神様も楽でしょ?」

洸希が最後の方は若干おどけながら喋っていく

 

「たしかに、冷静でいてくれるので楽ですが、なんか調子が狂いますね。まあ、私の調子がどうのこうのより、まず洸希さんのことですね。」

そういうと、神様は姿勢を正してから改めて謝罪をしてきた。

「この度は、本当にごめんなさい。洸希さんが死んでしまった経緯はさっきお話した通りです。こちらのミスで死んでしまったので第二の人生として転生してほしいのですがいいでしょうか?」

 

「転生ですか?いいですよ。もともと面白いことないかと日頃思っていましたし。両親も交通事故でいないですからね。そして、私も既に死んでしまっているんですから選択しなんてないようなものじゃないですか。それで、俺はどこに転生するんですか?」

 

「たしかにそうですね。まず転生する世界ですが洸希さんが死ぬ前に読んでいた家庭教師ヒットマンREBORN!の世界です。ただ、この世界は原作の世界と限りなく近いだけで全く違う世界です。違いは大空の属性の炎が原作だと7属性に対して、星の属性が増えた8属性だと言うことです。」

 

「へ~、家庭教師ヒットマンREBORN!か、もともと好きだから全然いいけど属性の炎が増えているのか、ただそれ以外は基本原作と同じなんだろ?」

 

「はい、その通りです。ですから、原作崩壊でもなんでもしていいですよ。ただ、原作とほぼ同じなんですが、原作などに重大的にかかわる星のアルコバレーノのおしゃぶり、ボンゴレリング、マーレリングの守護者が初代しかいないのです。他の大空の属性同様に星の炎を出せる人はいるのですが、どうやらその3つの守護者になれる人物が初代しか現れなかったのです。そして、その初代も一人で3つを守護していました。そこで、この度転生する洸希さんにこの3つの守護者になってほしいのです。」

 

「ちょっと待ってくれ、ボンゴレリング、マーレリングはいいとしよう。だが、アルコバレーノのおしゃぶりは俺に呪われろということか?」

 

「いいえ、その呪いに関しては問題ありませんよ。既に一度死んでいるのですから呪われて死んだと強引に解釈すれば同じですし、そのほかの洸希さんに害になるものは私が何とかしますので、実質的にリスクはありませんので。」

 

「ああ、それなら問題ないぞ。さすがに転生してすぐに呪われるなんて嫌だからな。ただ、これで原作介入は決定になったか。まあある程度好きに過ごさせてもらうよ。」

 

「ありがとうございます。それでは、転生特典を決めましょうか。3つまでならいいですよ。」

 

「3つか、ちょっと考える時間をくれないか?」

 

「もちろんそのくらい問題ないです。ゆっくりと考えてください」

 

それから2時間後

「おし、決まったぞ神様!

・鍛えれば鍛えるほど強くなる体

・完全記憶能力(オン、オフ可能)

・ONEPIECEのゾロが使ってた名刀‘秋水‘

この三つで頼むよ。」

 

「本当にその3つでいいのですか?もっと強い能力だってあげれますし、鍛えれば強くなる体だって初めから最強の肉体を願えばいいじゃないですか?」

神様は不思議そうな顔をしながら聞いてきた。

 

「いいんだよ、あんまり強い能力もらってもその世界のバランスが崩れちゃうし、自分で鍛えてない力で威張りたくなんてないからね。ただ、それ以外に何個かお願いがあるんだけどいいかな?」

 

「わかりました。私が叶えられることならいいでしょう。それで願い事とは?」

 

「ありがとうございます。まず1つ目が特典をもらった後に俺を鍛えてください。そして2つ目が俺と友達になってくれませんか?」

 

そう言うと、神様は目を真ん丸にし、驚いたようだったが、笑いながら質問を投げかけてきた。

「ハハハ、修行はなんとなくわかるけど私と友達になってくれとは、君は本当に面白いね。その願いを叶える前にどうしてそう思ったのか聞いてもいいかな?」

 

「まず、鍛えてもらうのはアルコバレーノになるんだからそれ相応の実力がないとダメでしょ?また、守りたいものができたときにリボーンの世界だと力がないんじゃ話にならないから。そして、神様と友達になりたいのは何となくかな?」

洸希は普通にそう答えた。

 

そうするとまた神様はまた笑い始めた。

「ハハハ、何となくだって、ハハハ何となくで神様の友達になりたいって、やっぱり君は変わっているよ、ハハハ。」

 

洸希は不思議そうに、

「そんなに可笑しいことかな?せっかくこうして会えたんだから友達になりたいと思っても不思議じゃないと思うんだけど。」

 

「いや~、ごめんごめん、今までこんなこと言う人なんていなかったからね。うん、こちらこそ君みたいに面白い子ならぜひ、友達になりたいよ。これから宜しくね。それと修行の件ももちろんOKだよ。」

神様は笑いすぎたのか目に少し涙を浮かべながらもお願いを受け入れてくれた。

 

「それじゃあこれから宜しくな、俺のことは洸希って呼び捨てでいいからさ。そういえば神様の名前はなんていうの?」

 

「ああ、そういえば名前を言ってなかったね、私の名前はゼウスっていうよ。」

 

洸希はその名前を聞くと驚いた。

「ゼウスってあのゼウスか?またすごい神と友達になったもんだな。」

 

「君が思っているゼウスであっていると思うよ。まあそんなことより、さっそく特典と修行を開始しようか。」

そういうと、ゼウスは俺の頭に手をかざしだと思ったら光が体を包み出した。

 

「これで特典はあと刀だけだね。その刀も修行中に渡すから。まずは基礎を作らないといけませんからね。」

 

「はい、これから宜しくお願いします。」

こうして、洸希は修行を開始し始めた。

 




やっぱり小説書くってものすごく大変ですね。
設定やらなんやらを考えて、文章考えてと、ほかの皆さんを本当に尊敬しますよ。
自分も頑張って完結までやり遂げたいと思います。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

設定

既にお気に入り登録をしてくれている人がいてビックリしてます。
これから楽しんでもらえるように頑張っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。そしてありがとうございます。


オリ主

星野洸希(ほしのこうき)

 

容姿 FAIRY TAILのグレイ・フルバスター(脱ぎ癖などはないです)

 

性格 気分屋で、面倒くさいことはできるだけしたがらないが、モラルはしっかり持っているため問題行動はそんなにしない。基本的に冷静で人には優しいが自分が大切にしている人に危害が及ぶと激怒する。また、気を許している人には甘くなる。

 

大空の属性炎 星の炎

 

リング(今後の予定)

・星のボンゴレリング

・星のマーレリング

・星のおしゃぶり

 

転生特典

・鍛えれば鍛えるほど強くなる体

・完全記憶能力(オン、オフ可能)

・ONE PIECEのゾロが使っていた名刀‘秋水‘

 

この小説の主人公。幼い時に両親を交通事故で亡くしてから施設で生活していたが高校に進学するとともに一人暮らしを始めた。高校2年になり刺激がない生活に飽きていた時に神様のミスにより家庭教師ヒットマンREBORN!の世界に転生することになった少年。

特典をもらったあと神様に修行をつけてもらい強くなった。その成果で、素の身体能力でテイルズシリーズの剣技をほとんど使えるようになった。ものすごく修行をしたため炎の力を使わずともほとんど勝ててしまうようになった。初代に次いで初めてのアルコバレーノのおしゃぶりとボンゴレリング、マーレリングの守護者になる。また、神様のおかげでアルコバレーノの呪いが無い。

 

神様 ゼウス

 

容姿 金髪のイケメン

 

ギリシャ神話の主神で全知全能の存在。全宇宙や天候を支配し、人類と神々双方の秩序を守護する天空神とも呼ばれている。ミスをして洸希を死なせてしまった本人。お詫びとして転生させようとしていた時に洸希を気に入り友達になる。今後も作者のご都合主義のために登場予定。つまり、困ったことがあったら神様に解決してもらいますwww

 

世界感

基本的に家庭教師ヒットマンREBORN!の原作世界と一緒だが、大空の7属性に星の属性が加わった8属性になっている。その為、アルコバレーノのおしゃぶり、ボンゴレリング、マーレリングに星属性が一つ追加されている。しかし、星属性のおしゃぶりとボンゴレリング、マーレリングの守護者は初代のみしかおらず、また一人ですべての守護者になったとされている。

 

星の炎

炎の色は黒橡(くろつるばみ)色

炎の特性は爆発

オリ主が転生した世界のオリジナルの炎、星が輝いて見えるのは星の中心で核融合反応により爆発しているようなもので、その爆発が星を作っている巨大な量のガスの表面に伝わって輝いている。また、星が一生を終えるときに超新星爆発という爆発が起こることから、星の炎の特性は爆発になった。

 




次から本編に入りたいな・・・


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

転生しました

観覧数が着々と増えていることにものすごくビクビクしている作者です。
誤字脱字などありましたら教えてもらえると嬉しいです。


転生の間

 

「今までの修行お疲れ様でした。かれこれ20年ですか、よく耐え抜きましたね。これなら大抵の相手なら問題なく勝てますね。アルコバレーノの強さとしても相当の強さですからね。」

ゼウスはにっこりと笑っていた。

 

「これもお願いを聞いてゼウスがおれに修行をつけてくれたからだよ。本当にありがとうございました。」

それに対し洸希も笑いながら喋っていたが、最後には頭を下げ感謝していた。

 

「いえいえ、ここまで強くなったのは洸希自信が頑張ったからで私は強くなるきっかけを与えてきたにすぎませんよ。さて、そろそろ転生しましょうか。転生したら原作開始の少し前になります。そうですね、ちょうど並盛中に入学するくらいにしましょうか。入学してからツナ君と仲良くなっていた方が原作にも関わりやすいでしょ?」

 

「うん、確かに早めにツナと友達になっておいた方がいいかな?それでよろしくお願いします。」

 

「わかったよ、それじゃあ準備するね。」

そう言うと、ゼウスは腕を振るった。

腕を振るった先にどこからともなく光り輝く扉が現れた。

「この扉を抜ければ転生が完了するよ。」

 

「わかったよ。本当にありがとう!また、会おうなゼウス。」

洸希はゼウスに手を振りながら扉をくぐっていった。

 

「またね、僕の初めての人間の友達。」

ゼウスは微笑みながら洸希を見送っていた。

 

------------------------------------------------------------------

 

「う、ううん。ここは?」

洸希は光り輝く扉を抜けたと思ったらいつの間にか意識を失っていた。目を覚ますといつの間にかどこかの部屋のベットの上に寝ていた。

 

「俺は転生したんだよな?うん?」

ベットから起き上がりながら部屋を見渡してみると、机の上に手紙があることに気が付いた。

 

「何々、この手紙を見ているということは無事に転生できたみたいだね。その部屋は君のためにマンションの一室を買ったものだよ。部屋にあるもと金も机の上に通帳があるから好きに使っていいからね。お金は月々に30万振り込まれるから気にしなくていいよ。そうそう、並盛中の入学式は3日後だよ。制服や鞄などはすでにクローゼットの中に入っていからね。入学式までに町でも散策してきなよ。それと、君の刀の秋水だけどそのまま持っていると銃刀法違反になっちゃうからネックレスになるようにしといたよ。念じればいつでも元の大きさに戻るからね。それで、ボンゴレリングはリング争奪戦の時に手に入るけどマーレリングは封印されているみたいで今のところいつ手に入るかわかりません。おしゃぶりに関してはこの手紙を読んでいる時点ですでに飛んできていると思いますよ。うん?飛んできている?」

洸希は飛んできているという文に疑問を持ち、窓の方に顔を向ける。そこには窓を開けてくれるのを待っているように黒橡色したおしゃぶりが光ながら浮いていた。

 

「おお、本当に飛んできていたみたいだな。とりあえず、窓を開けておしゃぶりを持つか。」

そう言いながら窓を開け、おしゃぶりを手に持つ。

 

「う~ん、アルコバレーノっておしゃぶりを首に下げているんだよな、それって俺もやらなきゃいけないのか?まあ考えるのは後にして手紙の続きを読むか。」

 

「おしゃぶりだけど特に首に下げなくてもいいからね。おしゃぶり下げたままだとすぐにアルコバレーノってばれちゃうからね。普段は肌身離さず持っていてくれればいいよ。それと他のアルコバレーノが近づくだけで共鳴しちゃうからマモンチェーンの能力がある袋も送っておくよ、帳と一緒に確認しておいてね。後は転生の説明をした時と同じで原作崩壊してもいいからね。なんだったら転生したことも話してしまってもいいよ。取り合えず、第2の人生を楽しんでね。 君の友達のゼウスより」

 

「おお、心配していたおしゃぶりの件も問題なくなったな、それにしてもいろんなことをしてくれたな。またゼウスにお礼を言わないとな。さてと、それじゃあ通帳とおしゃぶりを入れる袋を確認してから、部屋を見て町の探索でもするか。」

そう言うと、机の上にある通帳などを確認するために動き出したのだった。

 

通帳の中身は5億程入っていた、またゼウスが買ったマンションの一室だが2LDKで一人暮らしには大きすぎるほどだった。そして並盛中までの通学路を確認してみたが、その途中でなんか見慣れた家があると思ったら沢田綱吉の家が通学途中にあることには驚いたな。

 

------------------------------------------------------------------

 

一方その頃イタリア、ジッリョネロファミリー

 

私は今、長年守護者がいなかった星のアルコバレーノのおしゃぶりが飛んで行くのを見ていた。これは星のアルコバレーノが現れたということだ。そしてそのアルコバレーノが現れたということは初代のように星のボンゴレリングと私たちが守っている星のマーレリングの守護者が現れたと考えてもいい。これは、早く星の守護者を探さないといけないわね。

「γ、γはいる?」

 

「どうしたボス?」

γと呼ばれた男が急いで女性に近づいていく。

 

「世界を回るわよ。新たな守護者を探しに」

 

「新たな守護者ってまさか!?星の守護者ですか?」

 

「ええ、急いで準備をして」

 

「わかった、ボス」

γは返事とともに走り去っていった。

 

「他のアルコバレーノ達にも知らせなくては、新たな星が出たと」

ボスと呼ばれた女性はそうつぶやきながらおしゃぶりが飛んで行った方角を見ながらつぶやいていた。

 




今度こそ、次は原作に行きたい。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

原作開始?

感想コメントで返信した通りプロローグを少し修正させていただきました。

そして、応援コメントを直接いただけたことにものすごく感動しております。
本当にありがとうございます。


転生してから3日後、

 

今俺は並盛中の入学式に向かって歩いている途中である。すると目の前に誰かが歩いているのが見えた。着ている服からして俺と同じ並盛中の生徒で入学式に向かっているようだった。

 

「ねえ、君。もしかしてこれから並盛中の入学式?」

洸希が前に歩いていた人に追いつき声をかける。

 

「え?そうだけど、君も?」

声をかけた少年が反応をする。

 

「おう、俺は星野洸希っていうんだ、よろしくな。」

あれ?この声どっかで聞いたことあるような~

 

「うん、俺の名前は沢田綱吉だよ。みんなからはツナって呼ばれているからそう呼んでよ。」

 

「ツナな、俺は洸希でもなんでも好きに読んでくれ。いや~同じ制服着ているやつがいたから友達になろうと思ってな、ツナみたいなやつでよかったよ。さて、早く学校に行こうぜ」

あ~、どうりで聞いたことある声だと思ったらツナだったのか。

 

通学路の途中でツナの家があったからまさかとは思ったがこんなに早く会えるとは思わなかったな。だけど、これでツナと知り合いになれたな。おっと、考えてないで学校行かなきゃな。

 

------------------------------------------------------------------

 

入学式後

 

「さて、次はクラスに移動か、え~っと俺のクラスは1年A組か。たしか原作だとツナ達もA組だったはずだな、直接聞いてみるか。」

入学式が終わり、クラスに移動する前にツナを探しに動き出した。

 

「お~い、いたいた。ツナ探したぞ、どこのクラスだった?」

ツナを見つけるなり話しかける。

 

「あ、洸希。俺はA組だよ。そっちは?」

 

「俺も同じクラスだよ。これから1年よろしくな!」

やっぱり、ツナと同じクラスだったか。原作前にはある程度仲良くなっときたいからうれしいな。けど、うまくいきすぎているような気が、もしかしてゼウスがなんか動いてくれたのかな?

 

「何考えているの?早く教室行こうよ。」

 

「ごめん、ごめん今行くよ。」

おっと、ちょっと考えすぎたかな?ゼウスが何かしてくれたかどうかは、今はいいか。とりあえず、原作開始までのんびりしますか。

 

------------------------------------------------------------------

 

入学式から数か月後

 

今は体育の時間でバスケをしている。

あれからツナとつるむようになりいつの間にかツナから俺のことを洸と呼ぶくらいには仲良くなれた。

 

「ツナ、パスいったぞ。」

今までのことを思い出しているとそんな声が聞こえた。

 

「ぶっ」

そんな声とともにボールがツナの顔面に当たっているのが見えた。

 

「ツナ!大丈夫か?」

そう言いながら、慌ててツナに駆け寄る。

 

「こ、洸。心配してくれてありがとう。大丈夫だよ。」

ツナはボールが当たった場所をさすりながら立ち上がる。

 

「大丈夫ならいいんだが、気をつけろよ?お、もう授業も終わりみたいだな。ほら先生のところに集まろうぜ」

話している間にチャイムが鳴ったために先生のもとに集まって終わりの挨拶をしに向かった。

 

------------------------------------------------------------------

 

放課後

 

「お前のせいで負けたんだからな」

先ほど、ツナと同じチームだったメンバーがツナを囲んで責めている。

 

「ご、ごめん」

ツナは申し訳なさそうに謝る。

 

「というわけで、掃除頼める?俺たち貴重な放課後は遊びたいからさ。」

 

「え!?」

流石のツナもこれには驚きの声を上げる。

 

「んじゃ、頼んだぜ。ファイトだダメツナ」

そう言うとツナの驚きを無視し、掃除道具をツナに押し付けてさっさと帰ってしまった。

 

「へいへい、どうせ俺は馬鹿で運動音痴ですよ。」

やけになりながら掃除道具を持ち、掃除を始めようとする。

 

「なんだツナ、掃除押し付けられたのか?そういうのはしっかり断らないとあいつら調子に乗るぞ。」

 

「え?あ、洸どうしたの?」

いきなり聞こえた声に振り向くとそこには洸希が呆れた顔をしながらいた。

 

「どうした?ってツナと一緒に帰ろうかと思ってな。ほら早く掃除終わらそうぜ、手伝うから。」

そう言いながら、掃除を始める。

 

「ありがとう。けど、なんで洸は俺にそんなにしてくれるんだ?俺みんなからダメツナって呼ばれているし、実際に運動音痴でテストも赤点ばっかりなのに。」

 

「うん?そんなの関係ないだろ?人間なんて得意不得意があるんだから。それに俺とツナは友達だろ?困っているなら助けるのが普通だろ?」

洸希は当たり前のように言う。

 

「あ、ありがとう。俺、洸と友達になれてよかったよ。」

目に少しの涙をためながらツナはお礼を言った。

 

「な、泣くなよ。それより早く掃除終わらそうぜ。」

洸希は照れるように背を向け掃除を始める。

 

しばらく掃除をしてもう少しで終わりそうなときにツナが窓の外を見ているのに気が付いた。

 

「な~に見ているんだよ?お、笹川京子と黒川花じゃないか。さてはお前、笹川のことが好きなのか?」

ツナが見ている人を見てニヤニヤしながら聞くと

 

「な、そんなんじゃないよ。」

真っ赤な顔の前で両手ブンブン振りながら否定する。

 

「お前、そんな反応していたら丸判りだぞ。安心しろよ誰にも言わないから」

ツナの反応に呆れながらそう言う。

 

「う、ありがと」

そう言うなり、俯いてしまうツナ。

 

「ほら、もう掃除も終わるからそんな顔してないで帰ろうぜ。」

空気を換えるためにできるだけ明るく話しながら掃除を進めていき後はもう掃除道具を片付けるだけになった。

 

「ありがとう、洸が手伝ってくれなきゃこんなに早く終わらなかったよ。」

 

「気にするなよ。勝手に手伝っただけだからさ。おし、道具も片付けたし早く帰るか」

そう言うなり鞄を持ち二人で下駄箱に向かって行った。

 

------------------------------------------------------------------

 

その夜、

 

「たしか今日の出来事は原作の一番初めだったよな。ていうことは、原作開始か。リボーンとはどう接するべきかな?リボーンは鋭いからな、変なことして警戒されても困るし、さてどうしたものか・・・」

こうして、洸希はブツブツとつぶやきながら夜が更けていくのも気にせず考えたのであった。

そして当然、次の日は寝不足になったことは言うまでもない。

 




やっと原作に入ったぞ!ほんのちょっとだけww
そして、最後の洸希のつぶやきは作者自身もどうしようかと頭を悩ませています。
もしかしたら強引に進めるかも・・・


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

接触

自分で書いていて内容にものすごく不安を覚えている今日この頃です。
なので、なにかおかしな部分がありました報告してもらえると嬉しいです。


「ふわ~あ、昨日考えすぎたな。おかげでいつもより登校時間が遅いや。」

あくびをしながら教室に向かっていく。

 

「おはよ~って、あれ?なんで教室に誰もいないんだ?」

教室に入ったはいいが誰も教室にいなくて軽く混乱する。

 

「あ、そうか。原作が始まったから持田先輩との剣道勝負か。ということは皆は剣道場か。」

教室に誰もいない理由がわかりすっきりしたような表情で洸希は剣道場に向かって歩き始める。

 

---------------------------------------

 

剣道場

 

「お、まだ始まってないのかタイミングが良かった。俺も周りに紛れて観戦しますかね。」

そう言うなり、観客の合間に入りツナが来るのを待つ。

 

少し待つと遠くから雄叫びが聞こえてくる

 

「いざ、勝負!」

その言葉とともにツナがパンツ一枚で登場した。その姿に周りの人達は驚きの声や悲鳴を上げる。だが、ツナは周りの声が聞こえていないのか、まっすぐ対戦相手である持田先輩のもとに走っていく。

 

ツナが走っていくのとともに持田先輩は竹刀を構え、振り下ろす。しかし、ツナはそんな竹刀を受けてもびくともせず、あろうことかそのまま頭突きを食らわし、持田先輩を倒してしまった。倒したと同時にマウントポジションを取り、右腕を高く掲げる。

 

「手刀だ、面を打つ気だ。」

周りの観客から声が聞こえる。次の瞬間、「べりっ」という音とともに持田先輩の短い悲鳴が聞こえた。

 

「100本!とった―」

その言葉の通り、ツナの右手には髪の毛が握られていた。

 

「うわ~、原作で知っていたけどリアルに見るとものすごく痛そうだな。本人は痛いどころじゃないだろうけど。」

洸希がつぶやいている間にも勝ちの判定が出ないためツナは髪の毛をどんどん毟っている。そして、持田先輩の髪の毛が全部なくなりやっと、ツナの勝ちが決まったのだった。

 

「これ、持田先輩はトラウマだろうな。そのトラウマを植え付けた本人は皆に囲まれてぐちゃぐちゃにされているけど。」

苦笑いを浮かべながらもみくちゃにされているツナを見るのであった。

 

その時、洸希を見ている人物がいた。

「あいつの動き、只者じゃないな。少し調べてみるか。」

 

 

帰宅途中

 

(あ~、誰かにつけられているな。この時期に俺をつけるとしたらリボーンか?だとしたらどうするかな、いっそのこと素直に話してしまおうか?)

普通に歩きながら考え始める。

 

「ちゃおっス」

考えていると後ろから声が聞こえた。

 

「うん?どうしてこんなところに赤ん坊が?」

(まさかリボーンから声をかけてくるとは)

後ろを振り向くと赤ん坊が大きなおしゃぶりとスーツを着て立っていた。

 

「俺はリボーンって言うんだ。お前は星野洸希だな。単刀直入に聞く、お前は何者だ?」

そう言うなり、リボーンの鋭い眼光が洸希を捕える。

 

「何者って、いきなりなんなんだ?」

(やばいな、すでに警戒されているみたいだ)

 

「とぼけんな、ツナの友達ってことで調べてみたがお前の身のこなしは只者じゃない。」

 

「は~、どうしたものか。そこまでわかっているならしょうがない。俺はお前とある意味、似たような存在だよ。」

観念したように話をしていく。

 

「似たような存在?どういう意味だ?」

洸希の言葉にリボーンは興味を示す。

 

「う~ん、そうだな見てもらった方が早いか。」

そう言うなりポケットの中に入っている袋を取り出し、中身を見せる。そうすると洸希が持っているおしゃぶりとリボーンが着けているおしゃぶりが輝きだした。

 

「な、そのおしゃぶりは、どうしてお前がそのおしゃぶりを持っている。」

おしゃぶりを見た瞬間にリボーンは驚きの声を上げる。

 

「どうしてといわれても、ある日いきなり飛んで来たんだよな。そしてこのおしゃぶりを手にした瞬間に、おしゃぶりのことそして俺が守護しなければいけないリングのことなどが頭に流れてきたんだ。お前のことも知ってるぜ、世界最強の殺し屋リボーン。」

嘘と本当の事を混ぜながら話していく。嘘だけだとリボーンにばれてしまうかもしれないためだ。

 

「やっと見つけたわよ、星を守護する者を」

リボーンと話していると女性に声をかけられる。

 

「あなたは?」

洸希は突然現れた女性にそう質問する。

 

「初めまして、私はアリア。ジッリョネロファミリーの者よ。あなたと同じアルコバレーノでもあるわ。リボーンも久しぶりね。」

 

「ちゃおっス!アリアは星を探していたのか?」

 

「ええ、おしゃぶりが飛んで行くのが見えたから探しに来たのよ。星の守護者は初代しかいなかったから、おしゃぶりを継いだ人がマーレリングの守護者だと思ってね。私のおしゃぶりが光ったから近くにいると思ったのよ。」

そう言いながら、アリアは上着の内ポケットから小さいが星の模様が描かれている箱を取り出した。

 

「あなたが守護する者ならこの箱の封印が解けるはずよ。」

 

「わかりました。貸してもらっていいですか?」

(リボーンにつけられるだけじゃなくアリアにも会うとは、今日はどうなっているんだ?)

内心で愚痴をこぼしながら箱を受け取る。

 

洸希が箱を受け取ると同時に持っていたおしゃぶりと箱が光始める。

光が収まると箱は自然に開きはじめた。

 

「やっぱり封印が解けたわね。そのリングはあなたが持っていてちょうだい。」

アリアは納得したようにうなずきそう言った。

 

「そんな簡単に渡していいのか?今日初めて会った相手だぞ?」

すかさず、リボーンが聞く。

 

「たしかに、それは俺も気になるな。いきなり信用なんてできないだろ?」

洸希もリボーンの言葉に同意の旨を伝える。

 

「いいのよ。見た感じ、悪そうな子には見えないし。何より封印を解いたんだから守護者の資格は十分よ。」

最後は茶目っ気ある笑顔で答えた。

 

「は~、わかりました。何かあれば呼んでください。しっかりと守護者として働きますよ。ただ、俺はアルコバレーノであり、マーレリング、ボンゴレリングの守護者でもあります。もし、マーレとボンゴレの守護者が争うことになったら俺は自分の意思で動きます。これはリボーンにも言っておくぞ。」

 

「ええ、それで問題ないわ。後で、他のマーレリングの守護者とも顔合わせしましょう。」

アリアは特に問題無いようにいい、他の守護者との顔合わせを考えている。

 

「俺もそれで問題ないぞ、本来の目的の洸希が何者かもわかったからな。ついでにツナの守護者が見つかってラッキーだぜ。」

リボーンも特に問題ないようだった。

 

「あれ?リボーンも俺のこと認めてくれるんだ?」

洸希は不思議そうにリボーンに尋ねる。

 

「アリアの言うことももっともだしな。初代星の守護者が3つを守護していたのは知っているし、その2つが今目の前にあるんだ。信じないわけにはいかないだろ。それに、俺も話をしていて悪いやつじゃねぇって感じていたからな。」

初めは諦めたように話していたが、最後はニヤリという言葉が似合う笑いを浮かべるのだった。

 

この話し合いの後、アリアを追ってきたγと会いそのまま他の守護者と顔合わせをするのであった。

 




うん、やっぱり無理やり感があるな
作者に文才がないので修正はできないだろうけど・・・


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

右腕登場

皆様、この小説を読んでいただきありがとうございます。
正直、ほぼ毎日更新していますがこれがどのくらいもつか心配です。
なので、今のうちに言っておきます。
更新する期間が空いても完結までやりきるつもりなんで、期間が空いても許してください。


俺がリボーンと話をした次の日

 

「イタリアに留学していた転入生の獄寺隼人君だ」

先生の紹介とともに銀髪のタコヘッド?ヘア―の目つきの悪い少年が入ってきた。

 

(お、もう獄寺が来るのか。ということはこれからツナのやつは獄寺のおかげで苦労するのか。)

若干、憐みがこもった視線をツナに向ける。

 

(あ、ツナが獄寺に机蹴られた。ああ、周りはびっくりしているよ、けど女子はあんな感じのが好きってどうかしているんじゃないのか?)

洸希が思っているように、ツナの机を蹴った獄寺の態度を見て女子が騒いでいる。

 

(あれじゃただの不良だな、けどマフィアだから問題ないのか?)

そんなことを考えていると、いつの間にか休み時間になっていた。

 

「やべ、早いとこ行かなきゃツナが全部終わらしちゃう。」

このあとのツナVS獄寺を見逃さないように急いで教室を出るのだった。

 

 

「復活!死ぬ気で消火活動!!!」

(お、ちょうど死ぬ気になったところか、ギリギリ間に合ったな。)

そこには、ツナがパンツ一枚でダイナマイトの火を素手で消していた。

 

「おお、死ぬ気ってのはすごいな。普段ダメツナって呼ばれているのに、あんなに早く動けるなんて。」

ツナの消火活動の速さに思わず、声が出る。

 

「ん、なんだ洸希も来たのか。」

俺の声にリボーンが気づき話しかけてきた。

 

「ああ、イタリアから来たって言っていたからもしかしたらと思ってな。心配はいらなかったみたいだが。」

洸希が見ている先には、死ぬ気が解けたツナに獄寺が土下座している姿だった。

 

「御見それしました!あなたこそボスにふさわしい!!10代目!あなたについていきます。」

獄寺はすでにツナをボスと認め、心酔しているようだった。

 

「はぁ!?」

それに対し、ツナは獄寺の態度に驚きの声を上げる。

 

「負けた奴が勝った奴の下につくのがファミリーの掟だ。」

ツナの驚きの声に対し、リボーンが説明しに行く。

 

「まあ、ツナがボスでふさわしいっていうのは同感だけどな。」

そう言いながら、俺もリボーンと一緒にツナの元に行く。

 

「てめぇ、なにもんだ!」

突然の俺の登場に獄寺は警戒心をむき出しにしている。

 

「ああ、俺は星野洸希っていうんだ。お前と同じツナのファミリーの一員だよ。」

獄寺の警戒を受け、軽く自己紹介をすると

 

「えー!洸がなんでここにいるの?というかファミリーの一員って、どういうこと!?」

今度はツナが混乱したようだった。

 

「ん?なんだリボーン、俺のこと伝えてなかったのか?」

ツナの反応を不思議に思いリボーンに確認する。

 

「ああ、まだ言ってねぇぞ。その方がツナが驚くと思ってな」

さも、当たり前のように言い放つ。

 

「そんな理由かよ、まあ昨日リボーンに会ってな。そこでツナのファミリーに入ることになったんだよ。」

リボーンが伝えていなかった理由に呆れながら、ツナに説明する。

 

「てことで、二人ともよろしくな。」

笑いながら近づく。

 

「け、こんなやつ俺は認めねぇ」

獄寺は横を向きながら否定してくる。

 

「別にお前が決めることじゃないだろ?ツナとはお前より先に知り合っているし、それに一日とはいえお前より先にファミリーに入ったんだから俺の方が先輩だろ?」

意地が悪そうに笑いながら洸希がそう答える。

 

「う、そ、それは」

俺の言葉に獄寺はつまってしまう。

 

「まぁそんなことより仲良くしようぜ、これから同じファミリーなんだから。」

さっきのことをなかったことのようにして改めて言うと

 

「けっ、しょうがね~な」

獄寺はしぶしぶだが認めてくれたようだった。

 

「って、俺の意見は無視なの?普通にクラスメイトや友達でいいんだけど・・・」

今まで黙っていたツナはファミリーというのは嫌みたいだったが

 

「そーはいきません!」

獄寺の視線と言葉に何も言えなかったのであった。

 

------------------------------------------------------------------

 

ある日の授業

 

(今は理科のテスト返しの時間だ。ということは根津のやつの学歴詐称でクビになる日か。俺もあいつのことは好きじゃないからな~)

そう考えていると獄寺が遅れて教室に入ってきた。

 

「おはようございます!10代目!!」

獄寺がきれいな斜め45度で腰を折り、ツナに挨拶をする。

 

(おお、きれいなお辞儀だ。けど獄寺のやつ、初日と今のツナに対しての態度が180度反転しているな。)

そんなこと思っていると、周りはツナと獄寺の関係を気にしてざわつきだした。

 

「あくまで仮定の話をしよう。平気で遅刻してくる生徒がいるとしよう、そいつは間違いなく落ちこぼれのクズとつるんでいる。」

 

(ああ、根津はなんでああいうこと言うのかね)

 

「おっさんよく覚えとけ、10代目沢田さんへの侮辱はゆるさねえ!」

根津の言葉に獄寺が反応し、詰め寄る。

 

(まあ、あんなこと言えば獄寺は怒るよな、俺もちょっとむかついたし。けど今回は原作道理にツナと獄寺に任せるか。ツナの着替えだけ用意しといてやるか。)

これからのことを考えているとツナと獄寺は根津に連れられて教室を出て行っていた。

 

しばらくして校庭から爆発音が聞こえてきた。

学校中にいる生徒も爆発音に気づき、窓から校庭を見る。

 

(さて、今のうちにツナの着替えを持って校庭に行くか。というか、こんなに派手にやっているのに何で雲雀は動かないんだ?これが原作の力なのか?)

考えごとをしながら校庭に向かって行く。

 

「ねぇ君、この騒ぎは何か知ってる?」

ふと、後ろから声を掛けられ振り向いた。

 

振り向いた先には黒い髪、制服姿に学ランを肩に羽織り、学ランには風紀委員の腕章をつけた少年、雲雀恭弥がいた。

 

「え、え~なんでしょうね?この騒ぎ。俺は何も知りませんよ?」

(あれ~、なんでこのタイミング?原作だとまだ先だよね?俺もしかしてフラグ建てちゃった?)

雲雀の登場に内心驚きながらも冷静を保とうとする。

 

「ふ~ん、シラを切るんだ。なら噛み殺してから聞くよ。」

そう言うと、どこからともなくトンファーを取り出し構える。

 

「あ~やっぱりそうなります?でも、噛み殺されるのは勘弁なんで逃げさせてもらいますね。」

洸気はそう言うなり雲雀から逃げようと行動に移す。

 

「逃がさないよ」

だが、雲雀もただで逃がしてくれるわけもなくトンファーで攻撃を仕掛けてきた。

 

「あぶな」

そう言いながらも雲雀の攻撃を体を横に逸らしたり、後ろに下がることですべてかわしていく。

 

「わお、君なかなかだね。」

雲雀は新しい玩具を見つけたように笑う。

 

「いや~、あんたに気に入れられても嬉しくないんだけど。それにそろそろ時間みたいだからこれで失礼するよ。荷物を届けないといけないからね。」

そう言うと洸希は廊下の窓から外に出る。

 

「ふ~、まさかいきなり雲雀と会うとは思わなかったぜ。それよりも早くツナ達と合流するか。」

雲雀との出会いを思い出しながら校庭に急ぐ。

 

「なんでエリートコースのお前のテストが平凡なうちの中学のタイムカプセルに入っているんだ?しかも、この点数」

校庭につくと獄寺が紙を持って根津と話しているところだった。持っている紙は根津のテスト用紙で国語0点、数学2点など酷い点数ばかりだった。

 

「お~いツナ、着替え持ってきたぞ、今のうちに着替えとけ。」

俺はその話を聞きながらもツナの着替えを渡しに行く。

 

「あ、洸。ありがと。」

ツナは俺に気づくと同時に持ってきた着替えを見てお礼を言ってきた。

 

「いいから着替えろよ、いつまでパンツ一枚のつもりだ?」

そう言うとツナは自分の恰好を思い出し赤くなりながら着替えはじめるのだった。

 

場所は変わり、校長室

 

「よかった~退学にならなくて。」

ツナは安心した顔をしている。

 

「よかったな、ツナ」

俺もその声に反応して声を掛ける。

 

「あ、そーだこの学校のテストってちょろいですね。」

獄寺が思い出したように自分のテスト用紙を見せる。

 

「おお、獄寺は頭いいんだな。」

俺が満点のテスト用紙を見てそういうと獄寺が

 

「そういうお前はどうだったんだよ?」

と聞いてきた。

 

「俺?俺もお前と同じ点数だぞ。」

(俺は完全記憶能力もらっているからな。一時期、なんでも覚えられるから楽しくて勉強しまくったんだよな~)

 

「え~、洸が頭いいのは知っていたけど獄寺君まで!?」

ツナは自分の友達がそろって満点ということに落ち込んでいた。

 

「ツナも見習え」

リボーンの言葉がツナに突き刺さったのだった。

 




山本の登場シーンどうしよう・・・
原作見るとオリ主を絡ませる案が浮かばない・・・
ま、なんとかします。・・・多分


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

野球少年登場

遅くなり申し訳ないです。
出来立てほやほやです。


今、体育の授業でやるチーム決めをしている。

 

「ツナはお前たちのチームにくれてやるって」

 

「やだね!負けたくねーもん。」

 

(なんでこうも勝ち負けにこだわるのかね、授業なんだから楽しめばいいのに)

チーム決めで、ツナが最後の一人になり両チームでどちらのチームに入れるかもめている。

 

「いーんじゃねーの?こっち入れば」

黒髪、短髪のいかにもスポーツが得意そうな少年、山本武がそう言う。

 

「そうだぜ、楽しくやれればいいじゃん」

山本と同じチームである俺も続けて言う。

 

「そうそう、俺が打たせなきゃいいんだろ?」

まだ渋っているチームメイトを山本が説得している。

 

「山本や星野がそう言うなら」

しぶしぶだがツナも同じチームになったのだった。

 

試合終了後

 

「おめーのせいだぞ、ダメツナ」

 

「トンボ掛けは一人でやれよな。」

 

「しっかりやんだぞ~負け男~」

そう言ってほとんどのチームメイトが帰ってしまった。

 

「あいつらただ単に、トンボ掛けしたくないからツナのせいにしているだけじゃねえか」

帰っていく様子を見ながら俺は怒る。

 

「しょうがないから二人でやろうぜ」

そう言うなり、トンボを持つ。

 

「助っ人とーじょー」

後ろからそんな声が聞こえてくる。

 

「「山本」」

俺とツナの声がかぶる。

 

「ごめん、俺のせいで・・・せっかくチームに入れてくれたのに」

ツナは申し訳なさそうに言う。

 

「気にするなよ、ツナ」

 

「そうそう、たかだか体育じゃないか頼むぜ俺の注目株達!」

山本は楽しそうにそう言った。

 

「注目株?」

ツナが不思議そうに聞く。そういう俺も気になり話に耳を向ける。

 

「星野は勉強できるし、運動神経いいからな。ツナは最近スゲーだろ?剣道の試合だったり、この間の球技大会とかな」

 

「それに引き替え俺なんてバカの一つ覚えみたいに野球しかやってねーや」

 

「何言ってんだよ、山本はその野球がすごいんだろ?」

 

「そうだよ、一年でレギュラー入りしているなんてすごいことじゃないか」

ツナの言葉に同意しながら言う。

 

「それがどーもうまくなくってさ、ここんとこいくら練習しても打率落ちっぱなしの守備乱れっぱなし。このままじゃ野球始めて以来初のスタメン落ちだ。俺どうすりゃいい?」

山本は思いつめたようにそう話した。

 

「な~んてな、ツナ達が頼もしいからついな・・・」

さっきまでの雰囲気がなかったように明るく言う。

 

「やっぱ・・・努力・・・しかないんじゃないかな~」

ツナが後ろめたそうに言葉を出す。

 

「俺は努力も大事だと思うけど、壁に当たったら違うことして気分を変えることも大事だと思うぞ。好きだからやっているんだろ?あんまり思いつめると楽しめなくなるぞ。」

俺は自分の考えを話す。

 

「なるほどな、やっぱ努力は大事だよな。星野の話も参考にさせてもらうわ。けど、今日は居残りで練習しようと思うわ」

山本は嬉しそうにそう言う。

 

「おう、無理しないように練習しろよ」

俺は山本の言葉にそう返す。

 

(俺のアドバイスで山本が怪我しないようにしたかったがこれは難しいか?)

心の中でこの後のことを考えながらトンボ掛けを終えるのであった。

 

次の日の朝

 

「大変だー山本が屋上から飛び降りようとしている!」

クラスメイトが教室に慌てて入ってきた。

 

「あいつ、昨日一人で居残って練習していて、無茶して腕骨折しちまったらしいんだ。」

クラスの皆が信じないため訳を話始める。

 

「とにかく屋上に行こうぜ」

この言葉で皆で屋上に行くことになった。

 

「ツナ君、星野君、いこ」

笹川がそう声を掛ける。

 

「う、うんすぐに行くから先に行ってて。」

ツナが焦りながら笹川につげる。

 

「おう、先に行っててくれ。」

俺もそれに続いて声を掛ける。

 

「早く来てね」

笹川はそう言うと屋上に向かった。

 

「山本のやつ、だから無理の無いようにって行ったのに。」

昨日のことを思い出しながら言う。

 

「ツナ、早く行って山本を説得しよう。」

 

「けど、俺が昨日努力しかないって言ったから・・・」

ツナは昨日の自分の言葉を後悔しているようだった。

 

「だったらそのままでいいのか?このままだと山本が本当に自殺するかもしれないんだぞ?」

 

「え、けど・・・」

 

「お前は友達の山本を助けたくないのか?」

俺の問いかけにツナの表情が変わる。

 

「助けたい」

短い言葉だが決意を持った力強い言葉だった。

 

「じゃあ、早く屋上に行かなきゃな」

 

「うん、行こう」

そう言うなり、ツナは屋上に向かい走り始めた。

 

「リボーン、なんかあった時は死ぬ気弾を頼むぞ」

だれもいない教室でそうつぶやくと

 

「ああ、山本はファミリーに必要なやつだからな、任せとけ。」

そう言葉が返ってきた。

 

俺はその言葉を聞くなりツナを追いかけて教室を出るのだった。

 

学校の屋上

 

「「山本」」

屋上につくなり山本を呼ぶ

 

「止めに来たんなら無駄だぜ、ツナなら俺の気持ちがわかるはずだ。」

山本はフェンスの向こう側から言葉を返す。

 

「ダメツナって呼ばれるお前なら、何やってもうまくいかなくて死んだ方がマシだって気持ちわかるだろ?」

 

「え、いや、山本と俺は違うから・・・」

 

「流石最近活躍が目覚ましいツナ様だぜ、俺とは違って優等生ってわけだ」

ツナの言葉に山本が反応した

 

「ち、違うんだ!ダメなやつだからだよ!!俺、山本みたいに何かに一生懸命打ち込んだことないんだ・・・[努力]とか調子いいこと言ったけど本当は何もしてないんだ。ごめん!だから俺は山本と違って死ぬまで悔しいとか挫折して死にたいとか、そんなすごいこと思ったことなくて・・・むしろ死ぬときになって後悔しちまうような情けないやつなんだ。どうせ死ぬんだったら死ぬ気になってやっておけばよかったって。こんなことで死ぬのもったいないなって。だからお前の気持ちはわからない・・・ごめん。じゃ!」

話終わりツナは山本の前から去ろうとした。

 

「待てよツナ」

しかし、山本がツナの袖をつかんで引き留めようとする。

 

いきなりのことでツナが足を滑らせ後ろに傾きフェンスに当たる。その衝撃で、もともと錆びていたフェンスが壊れ、山本と一緒に落ちてしまった。

 

「うわああああ」

 

「ぎゃああああ」

山本とツナの悲鳴が聞こえる。

 

「ツナ!!」

俺も慌ててフェンスの下を確認する。

 

確認するとすでにツナが死ぬ気になって山本を助けた後だった。

周りの皆は山本のジョークだったんだと思い込み帰っていく。

 

「は~、いくら原作で助かるって知っていてもこれは流石に心臓に悪いな。けど、無事でよかった~」

皆が帰った後に一人つぶやくのだった。

 




まさか山本の登場場面でここまで文字数が行くとは・・・
ほんとはもう一つくらい入れるつもりだったのに・・・


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

牛柄登場

また、長くなってしまった。
できれば文字数を調節2500位で統一したかった。


俺は今ツナの家に来ている。

実は、ツナがテストの為に勉強していると聞いて様子を見に来たのだ。

 

ピンポーン

「はーい」

インターホンを鳴らすとすぐに女性の声が聞こえた。

 

「あら、あなたはツナのお友達?」

ドアを開けるなり若いく可愛らしい女性が聞いてきた。

 

「はい、星野洸希といいます。よろしくお願いします。あ、これつまらないものですがどうぞ」

挨拶とともに来る途中で買ってきた茶菓子を渡す。

 

「ご丁寧にどうも私ツナの母です。ツナなら部屋にいるからどうぞ上がって。」

やわらかい笑顔で家の中に招き入れてくれる。

 

「それじゃあ、お邪魔しますね」

その言葉とともに家に入る。

 

「ツナの部屋は2階だからどうぞ、後でお茶持ってくわね。」

 

「いえいえ、お構いなく。」

そう返事をしながら2階に上がっていく。

その途中で「ドカーン」という爆発音が聞こえた。

 

(あ~この爆発はリボーンかな?)

「ツナ、爆発音したが大丈夫か?」

爆発音の原因が誰であるか考えながら部屋に入る。

 

「ちゃおっス」

「こ、洸。どうしてここに?」

俺の登場にツナがビックリしている。

 

「ああ、ツナが勉強頑張っているって聞いてなどんな感じか様子を見に来たんだよ。とこでさっきの爆発はリボーンか?」

ツナに理由を説明しながら、爆発の原因を聞く。

 

「ああ、ツナが問題を間違えたからな」

俺の問いにはリボーン自身が答えてくれた。

 

「やっぱりか、こんなことやるのはお前くらいだ。それより外にいる牛柄の子供は知り合いか?」

話していると牛柄の服を着て、もじゃもじゃの頭にツノをつけている子供が拳銃をこちらに向けているのに気が付いた。

 

「死ねリボーン!」

どうやら狙いはリボーンのようだ。

 

「おい、リボーン。牛っぽい格好した変なやつが、こっち向けて!!」

ツナは窓の外にいる子供に気が付いて慌てているが狙われているリボーンは

 

「んじゃ今のおさらいするぞ、ターゲットとなるのはこの数字だ」

子供のことなど眼中に無いように無視していた。

 

「それ!!」カチン、カチン

話しているうちに引き金を引こうとしたが、弾が出ない。どうやら弾が入っていないようだった。

 

「メシッ」と子供が乗っている木から音が聞こえたと思った瞬間、木の枝が折れ子供が落ちて行った。

 

「あ、落ちた。大丈夫か?あの子」

その様子を見ていた俺はそんな言葉を漏らしていた。

 

「ピンポーンピンポーンピンポーン」連続でチャイムが鳴る音が聞こえる。

音がやんだと思ったらさっきの子供が部屋に入ってきた。

 

「久しぶりだなリボーン!!おれっちだよ、ランボだよ!!!」

どうやらこの子供の名前はランボというらしい。

 

「うわ、入ってきた。リボーンの知り合いかよ」

ツナが驚く。

 

「この公式は覚えとけよ」

しかし、リボーンは無視したままだった。

 

「無視してんじゃねーいてまうぞコラー」

普通の子供が言わない言葉を言いながらリボーンに突っ込んでく。

 

リボーンは突っ込んできたランボを右腕一本でぶっ飛ばし、ランボは壁にぶつかる。

その様子にツナの顔は青ざめている。

 

「おーいて、何かにつまずいちまったみたいだ。イタリアから来たボヴィーノファミリーのヒットマン、ランボさん5歳はつまずいちまった。大好物はブドウと飴玉で、リボーンとバーで出会ったランボさんはつまずいちまった!」

リボーンぶっ飛ばされたことをなかったように自己紹介しながら叫ぶ。

 

しかし、リボーンはランボの自己紹介も無視をし、ツナに勉強を教えていく。ランボはその様子を見て物で興味を引こうと鞄の中身を出そうとしていたが、さらに無視され流石にくるものがあったようで、部屋の隅で泣き出したのであった。

 

(リボーンはよく無視するし、ランボもよく諦めずにここまでやったよ。だが、なんでリボーンと会った場所がバーなんだ?ランボは5歳だろ?普通は入れないんじゃないのか?)

今までのことを見ていて洸希はそんな疑問を持っていた。

 

「あららのら、これ何かしら?」

そんなことを考えていたらランボが手榴弾を手に持っていた。

 

「げ、手榴弾!?」

ツナがランボの持っているものに気づき驚く。

 

「大当たり、死にさらせ、リボーン」

ランボはその手榴弾をリボーンめがけて投げつける。

 

リボーンはその手榴弾を見ることなく左腕で弾き返す。その弾き返された手榴弾がランボに当たり、ランボと一緒になんでか空いていた窓から出る。

 

「ドカーン!!」

その音はさっきランボと一緒に外に出た手榴弾が爆発した音だった。

 

「な、なにもあそこまで・・・知り合いなんだろ?」

流石にツナも不憫に思ったのかリボーンに聞く。

 

「別にあんなやつ知らねーぞ。どっち道、ボヴィーノファミリーって言ったら中小ファミリーだ。俺は格下は相手にしねーんだ。」

リボーンは本当にさっきのことを気にしていないようだった。

 

「ツナー、お茶持ってきたわよ~それとこの子リボーン君のお友達なんでしょ?喧嘩しちゃったらしっかり間に入って仲裁してあげて。」

ツナのお母さんがお茶を持って来てくれたようだったがその足元にランボがツナのお母さんのズボンを涙目でつかんでいた。

 

「お母さんごはんつくるからよろしくね。それと星野君も食べって」

 

「あ、はい、ありがとうございます。」

ツナの母さんが去り際に行ったことにビックリし、ついそう返事をしてしまった。

 

「あ~ツナ、ご飯御馳走になるな」

俺はなんとも言えない感じで、そういうのだった。

 

「え、うんそれはいいんだけどその子どうするの?洸の脚にくっついてるけど。」

ツナの言葉道理、ツナのお母さんがいなくなってから、ランボが俺の脚にくっついていたのだった。

 

「そうだな、このままだと落ち着かないし。流石にあんなことがあった後、リボーンを見たくないだろうから少し外に連れていくよ。ランボが落ち着いたら戻ってくるから、その間にツナは勉強していてくれ。」

 

「わかった、よろしく頼むよ。」

ツナも俺の案には賛成なようだ。

 

「じゃ、行ってくる。ほら行くぞ、ランボ」

ツナにそう言い、ランボを連れて外に出るのだった。

 

河川敷

 

「ほらランボ、飴玉あげるから泣きやみなよ。」

泣いているランボにお茶菓子を買った時に合わせて買っていた飴玉をランボに差し出す。

 

「ラ、ランボさんの夢はボヴィーノファミリーのボスになって・・・グス、全人類をひざまずかせること・・・」

ランボは俺が上げた飴を舐めながら自分の夢を語ってきた。

 

(ランボって5歳にしては何ともすごい夢持っているよな。やっぱり育った場所がマフィアだったからか・・・)

そう考えているとランボの話は終わっていた。

 

「さて、ランボも泣き止んだからそろそろツナの家に戻るか。ランボ、帰るぞ~」

こうしてツナの家に戻ったのだった。

 

また、ツナの家

 

ツナの家に着くとちょうどご飯の準備が終わったところだった。

 

「母さんお隣に回覧板持っていくから仲良くね」

そう言うなり、ツナのお母さんが出て行ってしまった。

 

「おい、リボーン。何とかしろよ、俺じゃ手におえないよ。」

ツナが小声でリボーンに話しかけるが、リボーンは反応しなかった。

 

「シカトかよ」

反応がないことにツナはそうつぶやく。

 

そんなことをしているとランボが懲りずにナイフをリボーンに飛ばす。

しかし、リボーンも変わらずナイフを見ないでランボに弾き返す。

弾き返されたナイフはそのままランボの頭に刺さり、ランボは血を流していた。

 

「うわああああああああん」

たまらずランボが泣きはじめる。そして泣きながらバズーカを取り出し、自分に向けて放った。

 

「ドーン」

 

「やれやれ、どうやら10年バズーカで10年前に呼び出されちまったみてーだな。」

煙が晴れるとそこには、黒髪天然パーマのイケメンが現れた。

 

「お久しぶりです、若きボンゴレ10代目と星野さん。10年前の自分が世話になってます。泣き虫だったランボです。」

いきなり現れたイケメンは10年後のランボだった。

 

「な、なんだってー!」

 

「おお、でかくなったな」

ツナは驚き俺はランボの成長速度に関心していた。

 

「よおリボーン、、見違えちゃっただろ?俺がお前にシカトされ続けたランボだよ」

ここで、ランボはリボーンに話しかける。が、大きくなってもシカトはされるようだった。

 

「やれやれ、こうなりゃ実力行使しかねーな。10年間で俺がどれだけ変わったか見せてやる。」

そう言うなり今までつけていなかったツノをつけ始める。

 

「おいランボ、リボーンに向かうならやめろ。今のお前でも返り討ちに遭うだけだぞ。」

俺がこれからランボがしそうなことに予想がついて注意する。

 

「しかし、星野さん」

俺に注意されて少し戸惑うランボ

 

「10年たってどれだけ変わったか見してくれるんだろ?俺は力よりお前の成長が見たいんだが?」

 

「う、星野さんがそういうのなら仕方ない。あなたにはお世話になっていますからね。」

俺の言葉にどうやら思いとどまってくれたようだった。

 

「ありがとうランボ、どうやら成長していてくれて嬉しいよ。ところで10年後の俺たちはどんな感じだ?」

俺は笑いながらそう問いかける。

 

「10年後はいろいろと大変ですよ・・・あ、でもその中でも星野さんは幸せそうですね。」

初めは苦い顔をしていたが、俺のことを話すときには笑顔で話している。

 

「うん?幸せそうってどういうこと「ボフン」ああ、時間切れか。」

(大変というのは白蘭のせいだとして、最後の幸せそうだったというのはどういうことだ?)

最後にランボが言っていたことに疑問が残ったのだった。

 

 




今回は、ランボ君の話でした。
そして、やっと一巻分が終わった~
もう少し話を飛ばしてもよかったかな?とも思ってるんでこれからはもうちょっと展開早くなるかな?ならない可能性が高いですが・・・


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

入門試験

作者の力じゃ2500文字くらいに収めることなんてできなかった・・・
まあいいかw



ランボが来た次の日の放課後

俺は獄寺に呼び出されていた。

 

「おい、今から山本のファミリー入門試験をやるぞ」

獄寺が来たと思ったらそんなことを言い始めた。

 

「山本のファミリー入門試験ね~その案はリボーンが?」

(原作同様、獄寺が渋ったからそう言ったんだろうな~)

 

「ああ、だからお前もその試験にくるんだよ」

 

「わかった、今からなのか?」

 

「校庭でやる、山本もすでに呼び出してある。」

そう言うなり、校庭に向かって歩きはじめるのだった。

 

(は~入門試験ね~やる気がしないな~あれって山本やツナにダイナマイトや拳銃で撃ちまくるからな)

あんまり乗り気じゃなさそうに校庭に向かうのだった。

 

校庭についてすぐに目に入ったのは山本に獄寺がガン垂れている姿だった。

 

「おいおい獄寺、呼び出しといてだんまり睨めっこはねーんじゃねーの?」

山本も流石に獄寺の反応には苦笑いを浮かべるのだった。

 

「おーい」

そこにツナがやってきた。

 

「10代目」「よお」

獄寺と山本がツナに挨拶する。

 

(さて、俺もそろそろ顔出すか)

「よう、ツナに獄寺、山本。それにリボーンも」

 

「あ、洸も来たんだ。それにリボーン?げ、どうりで重いわけだ」

 

「ちゃおっス」

ツナの腰に紐をつけ、スケボーに乗っていたリボーンも挨拶する。

 

「なにそいつ、ツナの弟?」

リボーンを初めて見た山本が聞く。

 

「弟じゃねーぞ俺はマフィア、ボンゴレファミリーの殺し屋リボーンだ。」

リボーンは素直にそう話す。

 

「ハハハ、そっか、そりゃ失礼した。こんなちっせーうちから殺し屋たぁ大変だな」

山本は笑いながらリボーンに謝った。

 

「そーでもねーぞ、お前もボンゴレファミリーに入るんだぞ」

リボーンはさも当たり前のように言う。

 

「ちょっおいリボーン」

ツナはリボーンの言葉に慌てる。

 

「まーまー、相手は子供じゃねーか。俺らもガキん時やったろ?○○ごっこってさ」

山本の話からしてどうやら子供のお遊びと勘違いしているようだった。

 

「ファミリーの10代目ボスはツナなんだ」

リボーンは勘違いしていても気にしていないようだった。

 

「ほーそりゃまたグットな人選だな。よーしわかった、俺も入れてくれよ。そのボンゴレファミリーってのに」

山本のその言葉を聞き、リボーンが「ニカ」っと笑った。

 

「え~、山本何言ってるの?」

ツナはツナで山本の言葉に驚いている。

 

「まず、入ファミリー試験に合格しないとファミリーには入れないからな。」

ツナの驚きを無視してリボーンが話始める。

 

「へー試験があるのか、本格的じゃねーか。マジで面白いな、気に入ったぜ」

山本は試験があることに関心しているようだった。

 

「試験は簡単だ、とにかく攻撃をかわせ。んじゃ、はじめっぞ。まずはナイフ」

その言葉とともに勢いよくナイフを山本に投げつける。

 

「うお」

山本はいきなりのことに驚いていたがギリギリでよけた。

 

「ま、待てよリボーン!本当に山本を殺す気かよ」

ツナはいきなりのことにビックリしていたがすかさず山本とリボーンの間に入る。

 

「まあまてツナ、俺らもガキん時に木刀で遊んだりしたろ?いーじゃねーか付き合おうぜ。」

山本はまだ子供の遊びだと思っているようだ。

 

(山本、たしかに遊ぶことはあったがナイフを投げたりした遊びはしたことないぞ。それを許容できる山本はある意味、器がでかいのか?)

山本の言葉でそう考えていると、いつの間にか山本と一緒にツナも参加していた。

 

「次の武器はボーガンだ」

そう言うとどこからかボーガンを取り出して構える。

 

「ガハハハハ、リボーン見―っけ。」

今度はいきなりランボが現れる。

 

しかし、リボーン達は無視して試験の続きをし始め、ランボは泣きそうになっている。しかし急に姿が見えなくなったと思ったらランボがミサイルランチャーを持って再び現れミサイルを発射し始めた。

 

(あ~ランボだけでも止めれば、この後の展開で少しは危険が減るか。そうと決まればさっそく行動だな)

「リボーン俺はやることないみたいだからちょっとランボのところに行ってくる。」

俺は返事も聞かずにランボのもとに向かうのだった。

 

「おーいランボ、そんなとこにいないでこっちで飴玉食べないか?今ならブドウ味もあるぞ~」

 

「え?アメ?食べる!」

「じゃあそんな危ないもの持ってないでこっちに降りてこいよ~」

そう言うと、ランボは素直にロケットランチャーを置いてこっちに向かってくるのであった。

 

(こんな時の為にランボが好きな飴玉を持って来ておいてよかったぜ。向こうもそろそろ終わるころだからランボを連れて戻るか)

そう考えながら、ランボを待つのであった。

 

「おーいツナ、どうやら終わったみたいだなお疲れさま」

戻ってくると、獄寺と山本が何やら言い争っていたのでツナに声を掛けることにした。

 

「洸、ランボの気を引いてくれて助かったよ。」

ツナは俺に気づくとすぐにお礼を言ってきた。

 

「気にするな、あのままだと危ないと思ったからな。それに山本も無事に獄寺にファミリー入りを認められたみたいだしな。」

そう言いながら、二人を見ているとツナが

 

「なんで、二人して俺の部下の気分なんだ」

そう、言った。

 

「そんなのツナだからボスでいいと俺も含め思ってるからだろ」

俺はツナの言葉にそう返す。

 

「なんで洸までそう言うの~」

ツナは俺の言葉に頭を抱えながら叫んだのだった。

 

------------------------------------------------------------------

 

ファミリー入門試験から数日後

今日、教室に入るといつもより男子がざわついているのに気がついた。

 

「なんでそんなにざわついているんだ?」

俺のすぐ近くにいたクラスメイトに聞くと

 

「なんだ知らないのか?今日は女子が家庭科実習でおにぎりを作るらしく、しかもそれを男子にくれるらしいんだ!」

最後は興奮しながらそう話してくる。

 

「ふーん、だからこんなに騒がしいのか」

ざわつきの理由がわかり納得する。

 

「なんだ、冷めてるな、まあ星野は何もしなくても女子からもらえるだろうからな。いいよなイケメンで運動神経よくて勉強できる完璧人間は」

クラスメイトは俺の態度にそう返し、ひがんできた。

 

「完璧人間って、俺だっていろいろやって今みたいになったんだ、何の努力もしてないわけではなぞ」

すかさずクラスメイトの言葉にそう返す。

 

「わかってるよ、それにお前は性格もいいから敵なんて少なそうだしな。それより俺はどうやっておにぎりもらうか作戦練んなきゃいけないからじゃあな」

俺の言葉にそう返してクラスメイトは離れて行った。

 

(家庭科の実習でおにぎりって完全にビアンキ出てくるよな。ま、今回は俺がすることはないか)

そう考えながら俺は授業の準備をするのだった。

 

しばらく授業を受けて休み時間になった時

「今日の家庭科の実習で作ったおにぎりを男子にくれてやるー」

そういいながら女子が教室に入ってきた。

 

「オーー!!」

女子が入ってくると同時に男子が騒ぎ出す。

 

「あ、あの星野君」

 

「うん?」

男子が騒いでいるのを聞いているとクラスメイトの女子から話しかけられた。

 

「これ、おにぎり作ったんだけど食べてくれない?」

顔を赤くしながらおにぎりが3つ乗った皿を差し出してくる。

 

「お、ありがとな。じゃあ1個もらうな」

そういいおにぎりに手を伸ばそうとしたときツナの声が聞こえた

 

「死ぬ気でおにぎりを食う!!!」

どうやらツナが死ぬ気になったようだった。

 

その声が聞こえた時から次々に教室からおにぎりが無くなっていくのであった。

 

(流石にこんなに顔を真っ赤にして、俺にくれているのに全部ツナにやるのはかわいそうだ、それに俺も少しお腹が減っているんで1個は俺がもらうぞ)

そう思いツナの死ぬ気の速度より早くおにぎりを1個確保する。

 

「あ、ツナが食ってる。こいつ無差別に食いまくる気だ!誰か止めろ!」

おにぎりをもらう直前にツナに盗られ食べることができなかった男子がツナを見つけ騒ぎ出す。

 

「あ、私のおにぎりもなくなってる。」

俺におにぎりを差し出してくれていた女子が空になった皿を見つめつぶやく。

 

「うん、塩加減もいいし中の具も俺の好きな鮭か」

俺はさっき確保したおにぎりを食べていた。

 

「あ、そのおにぎり私の?」

俺のつぶやきに気づき顔を上げた。

 

「そうだよ、ツナに盗られる前に1個確保しといたんだ。御馳走様、おいしかったよありがとう」

笑いながらそう伝えるとまた顔を真っ赤にして俯いてしまうのだった。

 

(それにしてもツナのやつ、死ぬ気だからってよくポイズンクッキングの料理を食べたな、俺なら無理だな)

そんなことを考えながらツナが男子に睨まれているのを見ているのだった。

 

 




最後の話、女の子の好意を無下にするなんて作者にはできなかったためこうしました。
反省も後悔もない、ただすがすがしい


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

ヒロイン登場

今回はサブタイの通りヒロイン登場です。
そして今回は大幅に文字数が多くなりましたw
まさか4500文字行くとは思わなかった。


「行ってきまーす」

俺以外、誰もいない家だが俺はいつも家から出るときにはしっかりとそう言っている。

 

「さて、今日はどんなことがあるのかな?」

今までの原作との流れから次にどんなことがあるのか考えながら学校に向かう。

 

しばらく歩いているとちょうどツナとリボーンが家から出てくるところだった。

 

「おーいツナ、リボーンおはよう」

俺はそう言いながら二人に駆け寄った。

 

「あ、洸おはよ。」

 

「ちゃおっス」

二人とも俺に気づき挨拶を返す。

 

「よお、せっかくタイミングよく会ったんだから一緒に行こうぜ」

俺がそう提案する。

 

「もちろんだよ」

ツナが快く承諾して一緒に行くことになった。

 

そうしてツナとリボーンと話をしながら学校に向かっている(リボーンはなんでか俺の肩に座っている)と向かい側から女の子が来て俺たちの前で止まった。

 

「うん?なんだ?」

俺はそれを見て不思議に思う。

 

「こ、こんにちは」

女の子は俺たちの前で止まり挨拶をしてきた。しかし、その視線はどうもリボーンに向いているようだった。

 

「ちゃおっス」

リボーンも視線に気づいているため挨拶を返す。

 

「私、三浦ハルと申します。」

顔を赤くしながらリボーンに自己紹介する。

 

「知ってるぞ、ここんちのやつだろ?」

どうやらリボーンはこのハルと名乗った女の子のことを知っているようだった。

 

「お友達になってくれませんか?」

ハルは緊張した顔でリボーンに尋ねる。

 

「いいぞ」

リボーンはそんなこと気にしていないように普通に返事をする。

 

「はひー、やったー!」

ハルはリボーンの返事を聞き、ガッツポーズをとる。

 

「あ、あの・・・さそっくなんですが、ギュってさせてもらえませんか?」

喜んでいたのもつかの間、お願いをし始めた。

 

「気安くさわるな、俺は殺し屋だからな」

リボーンはそのお願いを否定した。

 

「俺の肩に座っているのはいいのか?」

俺は疑問に思っていることを聞いたが、どうやら答える気はないようだった。

 

「こらリボーン、白昼堂々そういうことを」

ツナはリボーンの言葉に反応し、怒ろうとするが言葉の途中で「パァン」という音とともに途切れてしまった。

 

「最っ低です!なんてこと教えてるんですか!?」

そう言ってる恰好は右手でツナを引っ叩いたままだった。

 

「赤ちゃんは真っ白なハートを持った天使なんですよ!あなたはそんないたいけな純情を腐ったハートでデストロイですか!?」

ツナの首元をつかみブンブン振り回す。

 

「おいおい、ちょっと落ち着けよ。そんなに振り回したらツナも喋れないだろ」

そう言いながらハルをなだめる。

そう言うとハルは「フー、フー」といいながらなんとか落ち着いてくれたようだった。

 

「な、なんで俺がこんな目に。今リボーンは洸の肩にいるのに、それに俺はリボーンに殺しなんて教えていない。」

ツナは首を抑えながらそう答える。

 

「嘘つきです。あなたリボーンちゃんのお兄さんでしょ?よく一緒にいるの見てるんですから!」

ツナの言葉にまた熱くなりはじめる。

 

「兄弟じゃないんだって!」

ツナは熱くなっているハルに怯えながらも答える。

 

「じゃあなおさら最悪じゃないですか!他人の赤ちゃんをデビル化なんてー!」

ツナの発言に怒り、ハルは叫んでいる。

 

「いいですかあなたはもうリボーンちゃんに会っちゃダメですよ!悪影響です」

ハルはそう言いながら詰め寄る。

 

「そうはいかねーぞ、ツナをマフィアのボスに育てるのが俺の仕事だ。それまでツナから離れられないんだ。」

リボーンがツナから離れられない理由を言う。

 

「ボコ」そんな音が聞こえたと思ったらツナがハルに右ストレートを食らっていた。どうやらリボーンの言葉を聞いて我慢できなかったらしい。そして何か決意をした顔をしていた。

 

「おお、なんと見事な右ストレート」

俺はそんな様子を見て素直に関心してしまった。

 

「ありがとうございます。それとお騒がせしてすいませんでした。今日はこれで失礼します。リボーンちゃんもまたね。」

俺の言葉に反応してお礼と謝罪をしてリボーンにも挨拶をして帰っていった。

 

「ああ、まあなんだ、お疲れ様」

俺はなんとも言えない顔でツナをねぎらうのだった。

 

「なんで俺だけこんな目に・・・」

ツナは肉体的にも精神的にもダメージを受けているようだった。

 

「ほ、ほら早く学校行かないと遅刻するぞ、早く行こうぜ」

俺はそんなツナの意識を切り替えさせるためにそう話を振り、学校に向かうのだった。

 

次の日の朝

 

登校中にツナの後ろ姿が見えたため駆け寄る。

 

「おっすツナ!今日はちょっと早いんだな」

追い付くとツナにそう聞く

 

「うん、昨日あんなことがあったからね。しかし今日は暑いね」

ツナは苦笑いしながらいい、昨日のことを思い出さないようにか話を変え始めたのだった。

 

そして話をしながら登校していて橋にさしかかると「ガシャ、ガシャ」という音が聞こえる。

 

「うん?お前は昨日の」

音の正体を探し後ろ振り返るとそこには甲冑などを着こみ、アイスホッケーのスティックとフルフェイスのヘルメットを持ったハルの姿があった。

 

「おまえ何その格好?」「あんた何―!?」

俺とツナがそれぞれ声を出す。

 

「昨夜、頭がぐるぐるしちゃって眠れなかったハルですよ。」

その言葉の通り目の下に隈を作り、顔色も優れていないようだった。

 

「寝不足だとそういう格好しちゃうわけ!?」

ツナがそんなことをいう。

 

「違いますーそれじゃあ私おバカですよ。リボーンちゃんが本物の殺し屋なら、本物のマフィアのボスになるツナさんはとーってもストロングだと思うわけです。ツナさんが強かったらリボーンちゃんの言ったことも信じますし、リボーンちゃんの生き方に文句は言いません」

格好の理由を話、ヘルメットをかぶる。

 

「おっと、うちのボスであるツナを狙うなら俺が相手になるぞ。俺もツナのファミリーの一員なんでな」

そう言いながらツナとハルの間に割って入る。

 

「な、洸さんもマフィアだったなんて。私を騙してたんですか!?」

俺が間に入ってことでハルが驚いているようだった。

 

「騙すも何も聞かれなかったからな、それに一緒にいてマフィアとか言っている時に疑問に思わなかった時点である程度予想がつくだろ」

俺が若干呆れながらそう答えると

 

「う、うるさいです、こうなったら洸さんも一緒に試します。」

指摘をうけ、言葉に詰まりそれを誤魔化すように攻撃してきた。

 

「っよ、っほ、ツナ少し下がっとけよ」

俺は縦に振り下ろしたり、横に払ったりと単調な攻撃を最低限の動きで避けながらツナにそういうと

 

「10代目!大丈夫ですか!?」

獄寺がどこからか見ていたのか走ってきた。

 

「あの野郎、10代目を狙うとは星野下がれ、そして果てろ」

獄寺はそう言いながら、ダイナマイトをハルに向けて投げた。

 

「獄寺!?ちょっと待て」

俺はいきなり現れダイナマイトを投げてきた獄寺に驚き動きが遅れてしまった。

 

「あれ?ドカーンてやつですよねー」

ハルはダイナマイトを見ながらそんなことを言っている。

 

「くそ、間に合え」

俺は急いでダイナマイトをなんとかしようとしたが、すでに遅く爆発してしまう。

 

「ドカーン」

爆発と同時に橋の外に投げ出される。

 

「こ、洸!」

ツナが心配して声を出す。

 

「くそ、ハルはどこだ?」

橋から投げ出された空中で爆発に巻き込まれたハルを探す。

 

「はひ~」

すると、すぐ近くにヘルメットがとれた姿のハルがいることに気が付いた。

 

「おい、しっかりしろ!頭を丸めて俺にしっかり抱きついていろ!」

空中で体制を整えハルを抱き寄せる。

 

「はひっ、どういうことですか?」

状況を呑み込めていないのかそんな質問が来る。

 

「いいから黙って衝撃に備えろ」

無理やり黙らせるために頭を自分の胸元に押し付けこれから来るであろう衝撃に備える。

 

「ドボーン」

そんな音が辺りに響き渡る。

 

「ぷは~おい大丈夫か?」

水面から出るとすぐにハルの心配をする。

 

「ブハッ、鎧が重くて、バシャ、泳げな、バシャ」

顔を出したはいいが、鎧の重さで泳げなく溺れてしまいそうだった。

 

「安心しろ、俺が絶対助けてやるから。ほら落ち着いて俺に掴まれ」

そう言い、ハルが溺れ無いように支え始める。

 

「はう」

支えながら陸に向かって泳いでいく途中でそんな声が聞こえる

 

「うん?なんかあったか?」

泳いでいる途中で何かあったのか気になり声を掛ける。

 

「い、いえ。なんでもないです。」

そう答えるなり、顔を隠してしまう。その時に耳が赤くなっているのに気がづいたが見なかったことにした。

 

「洸!大丈夫?」

陸に上がるとツナ達が来た。

 

「おう、特に怪我もないぞ。ハルも怪我ないか?」

自分の体を確認しながらそう返し、ハルを心配する。

 

「はい、ありがとうございました。」

流石に寝不足とダイナマイトのおかげで元気がないが、そう声を出したと思ったら

 

「ぷ、『俺にしっかり抱きついていろ!』『安心しろ、俺が絶対助けてやるから』すごく素敵でした。ハルは洸さんに惚れてしまいました。」

いきなり噴出したかと思うとそう言いながら抱きついてきた。

 

「はぁ?あのな~リボーンのことはどうなったんだよ?それに俺たちはマフィアだ、お前のような一般人が入っていい世界じゃないんだぞ」

突然のことに驚いたがそう言葉を返す。

 

「リボーンちゃんのことは洸さんの強さとダイナマイトで本物だとわかったんでもういいんです。それに私のこと絶対に助けてくれるんですよね?」

俺の返答にハルはそう返してきた。

 

「なっ、お前それは」

俺が最後の言葉に反論しようとすると

 

「だ、ダメですか?」

上目使いでそう聞いてくる。

 

「う」

(ここで上目使いは卑怯だろ)

ハルの上目使いに言葉が詰まってしまう。

 

「いいじゃねぇか、守ってやれよ」

俺がどうしようか考えているとリボーンからそう言われた。

 

「リボーン!?おまえなに言っているのかわかっているのか?俺とお前は似たような存在なんだぞ?」

リボーンの言葉に驚きそう返す。

 

「だからこそじゃねーのか?似たような存在だからこそ大事なもんがしっかりわかるだろ?」

リボーンはそう言う。

 

「う」

(たしかに原作でも未来編で巻き込まれるし、もともとハルのことは好きだったから守るつもりだったけど、告白されるとは思ってなかったぞ。しかも俺が知っているのは原作のハルであってこの世界のハルのことを知っているわけじゃないだがしょうがないか。)

リボーンの言葉に詰り考えた、そして心の中で諦めたように、しかし決心を固めた。

 

「わかった、だが、その、告白の返事はまた今度だ。理由は俺がお前をよく知らないのとお前も俺のことを知っているわけじゃないからだ。」

俺は途中歯切れが悪そうにしかし、しっかりと決意したことを話す。

 

「わかりました!それじゃあハルはこれから洸さんに私のことをしっかり知ってもらうことと、洸さん自身のことを知るために頑張りますね!」

俺の話を聞き、ハルは笑顔でそう言うのだった。

 

「獄寺君、なんか俺たち置いてけぼり食らったね」

ツナが俺たちの様子を離れて見ながらつぶやいた。

 

「そーっすね。」

獄寺もこの空気に何とも言えなくなり、そう返すのだった。

 

「そう言えば、洸が言ってたリボーンと似たような存在ってどういう意味だろ?」

ツナが先ほど言っていた洸の言葉を疑問に思う。

 

「お前たちはまだ知らなくていいんだ」

ツナの疑問にリボーンがそう答えたのだった。

 




こんな感じでよかったかな?って思ってます。
これからもっとハルと洸希を絡ませなければっと思ってますので応援お願いします。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

問7の問題

前書きですがここで連絡をさせていただきます。
誠に申し訳ないのですが、私用で1週間近く家を空けることになってしまいその間更新をすることができません。
できるだけ早く投稿しようと思っていますがしばらく更新できないことをご了承お願いします。
それでは本編にどうぞ


今は学校に入学して初めての夏休みのある日

 

俺は今日なにも予定が入っていないので部屋で読書でもしようと思ったが、部屋にある本はすべて読んでしまっているため新しく本を買いに出て戻ってきたとこだった。そうすると、扉の前で誰かがうろうろしていた。

 

「あれは、ハルか?」

そう、俺の部屋の前でうろうろしているのはハルだった。

 

「う~、洸さんはいないんでしょうか?どうしましょう」

どうやら訪ねて来たはいいが、俺がいなかったためどうしようか悩んでいたらしい。

 

「よっ、うろうろしてどうしたんだ?」

このまま見ているのもどうかと思い、声を掛けた。

 

「はひ、洸さん!どうしてここに!?」

俺がいきなり声を掛けたから驚いてしまったようだ。

 

「どうしてってここ俺の部屋だから、ハルはどうして俺の家を知っているんだ?」

俺はどこに住んでいるか知らないはずのハルに聞く。

 

「え、それはリボーンちゃんに教えてもらいました。」

俺の質問にそう答える。

 

「ああ、リボーンかそれなら納得だな、ところでいつまでそこにいるつもりだ?ほら部屋に入れよ。」

ハルのリボーンからという言葉で納得し部屋に入ろうとする。

 

「え、いいんですか?」

俺の言葉にそう聞いてくる。

 

「うん?いいも悪いも俺を訪ねてきたんだろ?あ、それとも男の部屋に上がるのは嫌か?」

ハルの疑問に答えるときに、ふとそんな疑問が出たので聞いてみた。

 

「いえいえ、そんなもったいないこと、入ります、いえ、入らせてください!」

俺の問いかけにハルは首をブンブン振って否定し、食い気味にそう答えた。

 

「お、おう。ま、入れよ。」

俺はそんな様子に気おされながらハルを部屋に招き入れる。

 

「はい、お邪魔します!ほえ~、大きいお部屋です~」

ハルは部屋に入るなりそう声を漏らす。

 

「やっぱりそう思うか?流石に2LDKは一人暮らしには広いよな~」

ハルの言葉に俺も再度部屋の大きさを実感する。

 

「洸さんは一人暮らしなんですか?」

ハルは俺の言葉に反応した。

 

「ああ、両親は幼い時に交通事故でなくしているからずっと一人で暮らしてきたんだ」

俺は転生前のことを思い出しながら答える。

 

「あ、すいません。辛いこと思い出させちゃいましたね。」

俺の言葉にハルはバツが悪そうに言う。

 

「気にするな、もう昔のことだ。昔はつらかったが今は割り切っているし、何より今は楽しいからな」

俺はできるだけ笑顔でそう言う。

 

「わかりました。けど、これからはハルができるだけ一緒にいますからね!」

初めは暗そうに喋っていたが、最後には元気に抱きつき笑顔でそう言ってくる。

 

「・・・」

俺はその笑顔に見惚れてしまった。

 

「洸さん?」

反応がなく不思議に思ったハルが名前を呼ぶ。

 

「あ、ああ、ありがとうな」

見惚れてしまった恥ずかしさを誤魔化すようにハルの頭を撫でながらそう答える。

 

「ハフ~、気持ちいいです~」

ハルは頭を撫でてもらうのが気持ちよかったらしくふやけた顔をしていた。

 

(つい照れ隠しで頭撫でちゃったけど嫌がるどころか気持ちよさそうだな。けどこの格好はどうしようか?俺今抱きつかれているんだよな、それにしても女の子っていい匂いするよな、髪もサラサラで撫でていて気持ちいし。ってそんなこと考えているんじゃなくてこの状況どうしよう・・・)

そんなことを考えながら撫でている腕はずっと動いたままだった。

 

「あ~、そろそろ離れてくれないか?」

しばらくして名残惜しそうに撫でている腕を止め、そう話す。

 

「は、はい」

ハルも自分が抱きついたままなのを思い出したのか、顔を赤くして離れた。

 

「・・・」

 

「・・・」

 

二人の間になんとも言えない雰囲気が流れ、両方とも話さない。そんなとき、洸希の携帯電話が鳴り始めた。

 

「はい、もしもし?」

なんとも言えない空気から脱するために誰からの着信か見ずに電話に出る。

 

{もしもし、洸?実は今日、補習で宿題が出てその宿題の問題に全問正解しなくちゃ落第になっちゃうんだけど最後の問題がわからなくて・・・できれば教えて欲しいんだけど・・・}

電話の相手はツナだった。

 

「ああ、そういうことね。わかった、ツナの家に行くよ。それと俺以外にもう一人行くからよろしく」

そういい、電話を切る。

 

「もしかして、予定入っちゃいましたか?」

俺の電話内容から予想してか、悲しそうに聞いてくる。

 

「ああ、なんでも補習の宿題を全部正解しないと落第になるから勉強教えてくれないかってツナから言われてな」

俺がそう答えると

 

「そうですか、わかりました。それではハルはこれで失礼しますね。」

俺の答えを聞くと悲しそうに帰り支度をする。

 

「なんか勘違いしてそうだから言うが、ハルにも来てもらうぞ。ちょっと厚かましいんだがツナの家にはリボーン以外にも子供がいるんだよ。勉強教えている間その子、ランボって言うんだがその子の相手をしてほしいんだ。」

俺がハルにそう説明する。

 

「あ、そうなんですか。わかりました、ハルに任せてください!」

俺の説明で自分が勘違いしていたことに気づいたのか元気になりながらそう答えた。

 

「まあ、今日来てくれたのにこんなことになって申し訳ないからいつでも好きな時に来てくれよ。それと、出かけていたら悪いからな連絡先交換しとくか」

流石に訪ねて来てくれたのにこんな事態になってしまって申し訳なくそう言った。

 

「はひ、それはホントですか!?」

俺の言葉に嬉しそうに聞いてきた。

 

「ああ、本当だ」

微笑みながら返事をする。

 

「やった~約束ですよ!男に二言は無しですからね!」

ハルは喜びを表すように万歳をしながら言ってきた。

 

「わかった、約束だ。ほら、喜ぶのはいいがそろそろツナの家に向かうぞ」

ハルの様子を見ながらそういい、玄関に向かう。

 

「あっ、待ってくださいよ~、洸さ~ん」

俺を追いかけてハルが玄関に向かうのだった。

 

 

ツナの家

 

「ピンポーン」

ツナの家に着き、インターホンを鳴らすと、家の中から音が聞こえてくる。

 

「洸、急にゴメ・・・本当にゴメン!」

扉を開けながら謝っていたツナだが俺とハルの姿を見た瞬間止まり、動いたと思ったらきれいなお辞儀をしながら謝ってきた。

 

「お、おい、なんで姿勢を正してから謝っているんだ?」

俺はそんなツナを見て疑問をぶつける。

 

「え、だってハルと一緒にいたんじゃないの?」

ツナがそう聞いてくる。

 

「う、まあたしかに一緒にいたが」

(なんでこういうことは鋭いんだよ、その閃きを違うとこに使ってくれよ)

図星をつかれて心の中で愚痴ってしまう。

 

「ハルは気にしてませんよ、それどころかツナさんのおかげで約束もしてくれたからハルにとってはラッキーです!」

ツナの謝罪にハルは気にするどころか嬉しそうだった。

 

「ハハハ、それよりツナ勉強見なくていいのか?」

乾いた笑いをしながら本題を話始める。

 

「あ、そうだった。とりあえず俺の部屋に来てよ。」

ツナは俺の言葉で本題を思い出したようで部屋に案内する。

 

「おっす星野と、誰だ?」

部屋に入ると山本がそう言ってきた。

 

「おう、山本この子は三浦ハルっていうんだ。それとなんで獄寺は寝ているんだ?」

ハルの紹介と獄寺が寝ている訳を聞く。

 

「三浦ハルって言います。よろしくお願いしますね。」

ハルが山本に挨拶をする。

 

「よろしくな!獄寺はビアンキって人を見たら倒れた。」

山本が簡単に獄寺が寝ている訳を答える。

 

「ああ、そういうことか。訳がわかったわけだしそろそろ何の問題が解けないのか教えてくれるか?それと、ハルは扉のとこにいるのがランボだからちょっと頼むよ。」

俺は獄寺の寝ている理由がわかり、本題に移った。ハルにはちょうど扉の近くにいたランボのことを教えて相手をしてもらう。

 

「この問7の問題なんだけど、洸はわかる?」

ツナが宿題のプリントを見せながら聞いてくる。

 

「あ~、なんでこんな問題が出ているんだ?これ大学レベルだぞ。答えは4だが説明してもわからないと思うぞ」

(これは原作であったネコジャラシの公式を使うやつだな。勉強が楽しかった時に教えられるように覚えていてよかった~)

 

「え~なんでそんな問題が宿題にあるの!?しかもそれを解ける洸ってどれだけ頭がいいの!?」

俺の話を聞きツナが驚く。

 

「正解だぞ。洸希は強いだけじゃなく頭もいいからな、ツナも見習え。」

リボーンが俺の答えがあっていると教えてくれる。

 

「お、リボーンが正解だっていうんなら正解だな。途中式書いてやるからしっかり写せよ?聞きたい問題はこれだけか?」

俺はそう言いながら途中式を書いていく。

 

「うん、他のは獄寺君が教えてくれたから助かったよ、洸もありがとね。」

ツナが俺の問いかけにそう答える。

 

「落第が掛かっているなら仕方ないだろ。ハル、もう終わったぞ。ランボの相手ありがとな。」

ツナに答え、ハルに勉強が終わったことを伝える。

 

「洸も一緒に遊ぶんだもんね!」

俺がハルに話しかけたことによりランボがそう言ってきた。

 

「わかったよランボ、なにして遊ぶんだ?」

ランボの言葉を聞きランボに近づいていく。

 

「ランボちゃん、なにして遊びましょうか?」

俺に同意するようにハルもランボに問いかける。

 

そんな様子を見ていたツナと山本が

「なんか子供に付き合って遊ぶ夫婦に見えるんだけど・・・」

 

「そうだな、あの2人って付き合ってんのか?」

 

「この間、知り合ったばっかりだと思うけど付き合ってなくても時間の問題でしょ、あの光景を見れば」

 

ツナと山本の視線の先には洸希とハルとランボが楽しそうに笑っている姿があったのだった。

 




今回はサブタイ詐欺っぽいと思いましたがあえてこのようにさせていただきました。
洸希とハルのデート話でも書きたいと思ってます。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

デートします 1

皆様お待たせしました。研修が終わり帰って来たので更新させていただきます。
ただ、これから忙しくなりますので今までのように毎日更新できないと思います。
できるだけ早く更新していきたいと思ってますのでよろしくお願いします。


ツナの補習の宿題を手伝った数日後の午前中

 

「そう言えばこの間、ハルが来た時にいきなりツナから連絡来てそっちを優先しちゃったんだよね、流石に申し訳ないから俺から誘ってみようかな?」

この前のことを思い出し、そう思うのだった。

 

(あの以来、ハルから連絡がないから俺から予定を聞く位はいいだろ)

そう思いながら携帯でハルの電話番号を出し、掛け始める。

 

{・・・プルルル、プルル、は、はい、もしもし}

しばらくしてハルが電話に出たようだ。

 

「あ、もしもしハル?いきなりなんだが明日は暇か?」

ハルが電話に出たので明日の予定を聞く。

 

{あ、明日ですか?明日は特に何も予定が無いので暇ですがどうかしたんですか?}

ハルは質問に答えてくれたがどうして予定を聞いてきたか疑問に思ったようだった。

 

「そうか、暇なら明日一緒に出掛けないか?この間は来てくれたのにツナを優先してしまったからそのお詫びも込めてなんだが・・・」

ハルに電話をした理由を話し、ハルの返事を待つ。

 

{え、洸さん、それってもしかしてデートのお誘いですか?}

ハルは俺の電話の理由に驚いているのか、ゆっくりとしかし、しっかりと聞いてきた。

 

「ああ、そういうことになるな」

俺は至って普通のように声に出すが、顔が赤くなっているのが自分でもわかった。

 

{ほ、本当ですか!?ホントのホントにデートのお誘いなんですね!?もう嘘って言ってもダメですからね!}

ハルが興奮しながらそう聞いてくる。

 

「本当だよ、こんな嘘なんてしないよ。それじゃあ明日は駅前に10時に待ち合わせでいいか?」

ハルの興奮している声を聴き、俺はなんだか嬉しくなって微笑みながらそう答え、明日のことについて聞く。

 

{はい!もちろんです!}

俺の問いかけにすぐに答えてくれた。

 

「それじゃあ、また明日な」

俺がそう言う。

 

「わかりました!明日楽しみにしてます。」

ハルは言葉の通り楽しみにしてくれているようだった。

 

「は~、よかった~、けど明日はデートか。今までこんな気持ちになったことなんてなかったけど案外悪いもんじゃないな」

そうつぶやいているときの洸希の顔はどこか幸せそうだった。

 

~ハルside~

 

洸希が電話する少し前のこと

 

「う~ん、洸さんは好きに来ていいと言ってましたがそんなに早くに行くのも失礼ですし、けど洸さんには会いたいし、もうどうすればいいんでしょう?」

私は今、洸さんに会いたいがどうすればいいか自分の部屋の床でゴロゴロ転がりながら考えていた。

 

そんなとき

 

「ピピピッピピ、ピピピッピピ」

床を転がっていると携帯が鳴り始める。

 

「うん?誰からの電話でしょう?えっと、え、洸さんからですか!?」

電話相手を確認し、今まで考えていた洸さんだったため驚いて思わず立ち上がってしまった。

 

「は、はい、もしもし」

私は自分をできるだけ落ち着かせて電話にでる。

 

{あ、もしもしハル?いきなりなんだが明日は暇か?}

私が電話に出るとすぐにそんなことを聞かれた。

 

「あ、明日ですか?明日は特に何も予定が無いので暇ですがどうかしたんですか?」

洸希の質問に咄嗟に予定を思い出し答えることができたが何故そんなことを聞かれるのか疑問に思い聞く。

 

{そうか、暇なら明日一緒に出掛けないか?この間は来てくれたのにツナを優先してしまったからそのお詫びも込めてなんだが・・・}

素直に私が聞くと洸さんは理由を話してくれた。

 

「・・・え、洸さん、それってもしかしてデートのお誘いですか?」

私は洸さんの理由を聞き少し固まってしまったが、自分が考えていることが合っているか恐る恐る確認した。

 

{ああ、そういうことになるな}

確認すると洸さんはいつもの冷静な声ではなく軽く上ずったような声で答えてくれた。

 

「ほ、本当ですか!?ホントのホントにデートのお誘いなんですね!?もう嘘って言ってもダメですからね!」

洸さんがデートの誘いと認めてくれたため、電話が来る前にどうやって洸さんと会おうか考えていた問題が解決したため嬉しくなってしまった。

 

{本当だよ、こんな嘘なんてしないよ。それじゃあ明日は駅前に10時に待ち合わせでいいか?}

私の声を聴いたからかすごく優しい声でそう言われて顔が赤くなってしまったが、すごく安心してしまった。

 

「はい!もちろんです!」

私は洸さんの問いかけにすぐに答えた。

 

{それじゃあ、また明日な。}

洸さんがそう言ってきたので

 

「わかりました!明日楽しみにしてます。」

明日のことを考えながらそう言い、電話を切るのだった。

 

「やった~!明日は洸さんとデートです!それと、あのお願いも洸さんにしてみましょう!あ、そういえば明日の洋服はどうしましょうか?洸さんの好みがわかればいいんですが・・・そうです!リボーンちゃんに聞いてみましょう!住んでいる場所がわかるんですし、もしかしたら知っているかもしれません!」

洸希とのデートが決まり喜びを爆発させクルクルと部屋の中を回っていたが、ふとデートに着ていく服のこと考え初め、リボーンが好みを知っているかもしれないと思い出かける準備をし始めるのだった。

 

 

次の日

 

「ちょっと早く来過ぎたみたいだな、それほど俺も楽しみだっていうことか。仕方ない、大人しく待つか。」

待ち合わせの時間は10時なのにその30分前に駅前に着いた洸希は笑いながらそう呟いた。

 

「洸さんがそれほど私とのデートを楽しみにしてくれてたなんてすごく嬉しいです!」

後ろからそんな声が聞こえた。

 

「え?・・・ハ、ハルさっきの聞いていたのか?」

声に反応して後ろを振り向くとそこには笑顔でいるハルだった。俺は顔が赤くなりながらハルに聞く。

 

「はい!もうバッチリ聞かせてもらっちゃいました!洸さんを見かけて追いかけたかいがありましたよ。」

どうやらハルは俺を見かけて追いついて来たときに呟いてしまったようだった。

 

「そ、そうかまぁ喜んでくれるなら別にいいか。それよりもその格好とっても似合っているよ。」

初めは恥ずかしさから苦笑いで話していたが、ハルに服装の感想を言うときは自然な笑顔になっていたのだった。

 

ハルの服装は白いワンピースでその上に淡い水色のカーディガンを羽織り前を結んでいた、薄茶色のサンダルで手には、かごバックを持ち清潔感あるコーデになっていた。

 

「あ、ありがとうございます。実は昨日リボーンちゃんに洸さんの好きな服装を聞いたんです。流石にわからないって言われた時はどうしようかと思ったんですが洸さんはこういう格好はどう思いますか?」

恥ずかしそうにしながらお礼を言い、その後顔を下げ遠慮がちに俺に質問をしてくる。

 

「ああ、俺はそういう格好は好きだぞ。それにハルにとっても似合っているから余計にな」

ハルがチラチラこちらを伺ってくる姿が可愛く、軽くどもってしまい照れながら正直に思っていることを言った。

 

「うう、そんなこと言うなんて卑怯です~、洸さんの顔をまともに見れないじゃないですか」

俺が素直に言い過ぎたためかハルが顔を真っ赤にさせながら睨んでくる。

 

「そんなに赤くなって睨んできても上目使いになっているから可愛いだけだぞ」

しかし、せっかくなのでもう少し可愛い姿が見たいと思ったのと正直に思ったことを言う。

 

「もう、そうやって私をからかうんですから!」

やりすぎたのかハルはそう言って後ろを向いてしまった。だが、恥ずかしさは残っているのか素肌が見える首筋や耳が赤かった。

 

「ごめんごめん、たしかにからかおうと思ったが全部本当に思ったことだから」

謝っているが、この話を聞いている人がいたらまだからかっていると思うようなことを口にしているが、洸希はそんなことも気づかないくらい動揺していた。

 

「洸さんちゃんと反省してますか?」

俺の言葉を聞いて後ろを向きながら顔を見せないようにして聞いてきた。

 

「はい、反省しています。」

ハルの問いかけに緊張した面持ちで答える。

 

「それじゃあ洸さんは私のお願いをなんでも一個叶えてくれますよね?からかったお詫びにお願い叶えてくれますよね?」

ハルは後ろを向いたままの状態だが有無を言わさないように言ってくる。

 

「わ、わかった。俺にできることなら叶えよう。」

有無を言わさない感じに気おされそう答える。

 

「やった~、これでお願いを言えます!」

すでに願い事を考えていたようでさっきの様子が嘘のようにはしゃいでいる。

 

「あ、あの~ちなみにお願いごとって言うのはどんなことでしょうか?」

あまりの変わりっぷりに驚き固まってしまい目をパチパチさせながら聞いた。

 

「お願いごとですか?気になると思いますが今はまだ内緒ですよ~」

ハルは口元に人差し指を持っていきウインクしながらそう言ってきた。

 

「・・・」

俺はその姿に見惚れてしまった。

 

「こ、洸さんどうかしましたか?」

俺が動かないことを不思議に思い肩を揺すりながら言う。

 

「あ、ああ、すまん。ちょっとボーっとしていた。さあ、少し早いが行こうか」

恥ずかしさを誤魔化すために少し赤くなりながらも歩き出す。しかし、その歩みは遅くハルのことを考えて歩いているのがわかった。

 

「あ、洸さん待ってくださいよ。ところでどこに行くんですか?」

横に来るなりハルが首をかしげながら聞いてくる。

 

「そう言えば言ってなかったな、バスで水族館に行こうと思っていてな。イルカのショーや深海生物のエリアとかあるらしいから楽しめると思うぞ。」

ハルに聞かれ、これから行く場所について話す。

 

「もしかして、その水族館って最近できたところですか?」

俺の説明で思い当たる場所があったらしく聞いてくる。

 

「ああ、そうだよ。結構大きいらしいから一日楽しめるらしいからちょうどいいかと思って」

ハルの質問に答えると

 

「私行ってみたいと思ってたんです!洸さんと行けるだなんて夢のようです~」

俺の答えにハルが嬉しそうにそして想像しているのか目をつぶりながら話す。

 

「楽しみにしてもらえてよかったよ。ほら、もうすぐバスが出るぞ」

ハルの様子に微笑みながら水族館に向かうバスに乗るのだった。

 

 




今回は途中までで次回に続きます。
デートの話って何気に難しい・・・


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

デートします2

今回は詰め込みすぎたと思ってます。
今までで一番文字数が多いです。
後悔はない、しかし反省はある。イチャイチャネタがもう思い浮かばない・・・
そして、女の子の服装とかわかんないよ~


水族館

 

ハルとバスに乗り目的の水族館に着いた。

 

「ほえ~、CMとかで見てましたが本当に大きいです。」

ハルが水族館の入り口を見て驚いている。

 

「ああ、俺もここまででかいとは思わなかったよ。とりあえず、チケット買いに行くこうか。」

俺もハルの言葉に賛同しながらもチケット売り場に向かう。

 

「いらっしゃいませ。カップルのご来場ですね。本日はカップルデーですので料金が少しお安くなっております。また、カップルペアチケットには色違いのストラップも限定でお付けしておりますのでいかがですか?」

チケット売り場に着くと受付の人がそう教えてくれた。

 

「えへへ、洸さん、私たちカップルに見えるんですね。」

受付の人の言葉でハルが顔を赤くし照れながら、しかし嬉しそうにそう言ってきた。

 

「そりゃあデートしているんだからそう見えないとな、チケットはカップルペアでいいか

?」

微笑みながらハルに聞く。

 

「もちろんです。お揃いのストラップなんて嬉しいです。」

俺の問いかけにも嬉しそうに笑いながら話す。

 

「それじゃあ、カップルペアチケットください。」

 

「かしこまりました。それではこちらがチケットとストラップになります。楽しんでいってくださいね。」

 

「このストラップ、イルカになっていて可愛いです。しかも、合わせるとハート型になるんですよ!ピンクが私で、青が洸さんでいいですか?」

ハルは貰ったストラップを両手で持ち合わせたり眺めたりしながら聞いてきた。

 

「ああ、流石に男がピンクはどうかと思うから青がいいな。」

ハルの様子を見ながらそう返事を返す。

 

「わかりました。それと、一緒に携帯につけませんか?」

ハルが恥ずかしそうに聞いてくる。

 

「全然いいぞ、俺の携帯には何も付いてないから何かつけようと思っていたんだ。」

ハルの問いかけに素直にそういい携帯につけ始める。

 

「ふふ、洸さんとお揃いのストラップなんてハルはとっても嬉しいです。これだけでも今日は来てよかったです。」

ハルは俺とお揃いの物を持つことができたことが嬉しいようで、満面の笑みを向けてくる。

 

「はは、まだ来たばかりだろ?ほら、水族館の中に入ろうか。」

ハルの言葉を聞き、笑いながら水族館の入り口にハルを誘う。

 

「そうでした。まだ中に入ってもいないんですよね。中がどうなってるか楽しみです。」

見ていてわかりやすいほどハルはワクワクしていた。

 

中に入ると、薄暗いホールの中に熱帯魚などの小魚がショーケースの中で光に照らされながら泳いでした。

 

「ほえ~、すごいきれいです~」

ハルが熱帯魚を見ながら言葉を漏らす。

 

「これは、すごいな。こんなにすごいとは思わなかった。」

俺もその光景を見て思わず声が漏れてしまう。

 

「洸さん見てください。クマノミですよ!きれいなオレンジと白色です。」

ハルは腰を屈め、手招きしながら水槽を眺めている。

 

「おお、たしかにきれいだな。クマノミって外敵から身を守るためにイソギンチャクを住処にしているんだって。しかも、生まれてくるときは全部オスでその後にメスに性転換するんだって。」

ハルの近くに寄りながら知っている知識を話す。

 

「へ~、イソギンチャクに住んでいるのは知ってましたが生まれてくるのが全員オスなんて初めて知りました。それにしても洸さんってモノ知りなんですね。」

ハルは俺の説明に感心していたようだった。

 

「たまたまテレビとかでやっていてね。それを覚えていただけだよ。」

(本当にたまたまテレビでやっていたのを完全記憶能力で覚えちゃったんだよな~こんなとこで役立つとは思わなかった。)

そんなことを思いながら答える。

 

「そうなんですね、あ、あっちはクリオネがいるみたいですよ。行きましょう。」

そう言うなり、俺の肩腕を引っ張りながら進んでいく。

 

「あ、おい、そんなに引っ張らなくてもしっかりついていくから。」

ハルに引っ張られながらそう言うが

 

「洸さんがゆっくりしてるのが悪いんです。ここは大きいんですから急がないと全部回れませんよ!」

そう言われてこの後もハルに引っ張られながらしばらく水族館の中を回るのだった。

 

しばらくハルに引っ張られながら回っていると12時を過ぎていることに気付き、水族館内にあるレストランに移動していた。

 

「いろいろな種類がありますね、何にしようか迷っちゃいます。」

ハルがメニューを見ながら考えている。

 

「たしかに、メニューが多いな。それにどれもおいしそうだ。」

ハルの言葉に賛同しながら俺もメニューと睨めっこしていた。

 

「よし、決めました!ハルはこのオムライスにしようと思います。洸さんは何にしますか?」

ハルは決めた料理を指さしながらいい、俺に何を頼むか聞いてきた。

 

「そーだな、このチーズハンバーグセットにしようかな」

俺もハルに何にするか指さしながら言う。

 

「あ、それもおいしそうですね。よかったら少し食べさせてくれませんか?」

俺が指さした料理を見てハルが聞いてきた。

 

「いいぞ、それじゃあ頼んじゃおうか。」

そう言うと、店員を呼び頼んだメニューが来るのを待つ間、話をする。

 

「さて、今のうちに次どこに行くか考えておこうか。」

俺が次に回る場所をどうするか聞く。

 

「そうですね、すぐに動けるように決めましょうか。洸さんはどこか見たいものありますか?」

俺の問いにハルが賛同し聞いてくる。

 

「実はパンフレットによるとこの後ちょうどイルカのショーがあるみたいなんだ。ここからそんなに離れていないしそれを見に行かないか?」

俺はパンフレットを見せながらそう伝えると、

 

「イルカのショーですか!?見たいです!行きましょ!」

どうやらハルもイルカショーでいいようだった。

 

「失礼します。こちらオムライスとチーズハンバーグセットにです。ごゆっくりおくつろぎください。」

ハルと話していると注文した料理が届いた。

 

「お、やっぱりおいしそうだな。」

俺が運ばれてきた料理を見ながら感想を言う。

 

「本当ですね。いただきます。・・・うん、おいし~い」

ハルはオムライスを掬い上げ口に頬張ると笑顔でそう声を漏らした。

 

「はは、おいしそうに食べるね。俺もいただきます。・・・うん、おいしい」

ハルの食べっぷりを見て俺も食べ始める。

 

「洸さんのもおいしそうです。ハルにもください。」

ハルが俺の料理を見ながら言ってくる。

 

「ちょっと待ってね、今分けるから。」

俺がハルの言葉を聞き、ハンバーグを切っていると

 

「あ、あ~ん」

ハルは顔を赤くしながら目を閉じ、口を開けて待っている。

 

「え、あ、マジか?」

俺はそんな様子を見て戸惑ってしまい声が出てしまった。

 

「もう、ハルだって恥ずかしいんですから早くくださいよ、あ~ん」

俺の戸惑いの声を聴いてハルが照れながら言ってくる。

 

「すまん、ほら、あ~ん」

その様子に俺も赤くなりながらなんとかハルの口にハンバーグを運ぶ。

 

「もぐもぐ、うんおいしいです。」

ハンバーグを咀嚼し終わり、顔を赤くしながら感想を言ってくる。

 

「そ、そうか、それはよかった。」

先ほどのことが頭に残っていて洸希も赤くなっている。

 

「それじゃあ、ハルもお返ししないとですね。はい、あ~ん」

ハルは先ほどよりも赤くなりながらオムライスを掬って言ってくる。

 

「ああ、あ~ん。」

洸希はハルの恥ずかしそうな感じに何も言えなくなり、素直に従う。

 

「うん、おいしいよ」

恥ずかしがりながらもなんとかそう声を出した。

 

「ふふふ、恥ずかしがっている洸さんって可愛いです。」

俺の様子を見てハルが微笑みながらそんなことを言う。

 

「可愛いって、男に言っても喜ばないぞ」

ハルの言葉にそう返すが、

 

「だって可愛いんですも。」

ハルはそう言い、食事中はずっと笑顔のままだった。

 

その後は昼食を食べ終わり、予定していたイルカのショーを見た。その時に水が掛かってしまいハプニングがあったが二人で笑い合って楽しくショーを見ていた。ショーが終わり、その後も水族館の回れていない深海生物コーナーなどを回って楽しんだ。そしてもう日が傾き帰ろうとしているときだった。

 

「は~、すごく楽しかったです。」

ハルが今日のことを思い出しているのか目をつぶりながら満足げに言っている。

 

「そうだな、大きいだけあって見るところが多かった分楽しめたな。」

ハルの言葉に頷きながらそう言う。

 

「もう、夕方ですね。」

ハルは何か考えているように呟いた。

 

「ああ、ずっといたからもう夕方だな。そろそろ帰らないとな」

ハルの呟きを聞いてそう答える。

 

「あ、あの、今日お願いごと叶えてくれる約束覚えてますか?」

ハルは決意した顔で確認してきた。

 

「覚えているよ。駅前での約束だろ?」

俺は今朝のことを思い出しながら答える。

 

「じゃ、じゃあ今日一晩泊めてください!」

ハルが勢いよくお辞儀しながら言ってきた。

 

「え、泊まりたいの?ハルの親は?というか、布団とかないよ?てか、男の家に泊まるって意味わかっているの?」

ハルの言葉に唖然としながらいろいろな疑問が出てきてそのまま言葉にしていた。

 

「はい、泊まりたいです。今日は友達の家に泊まりに行くって親に言ってあるんで問題ないですし、着替えも持って来ています。布団は洸さんと一緒に寝れば問題ないですし、相手が洸さんなら嬉しいです。」

俺の質問に吹っ切れたように答えるが、最後の方は恥ずかしいのか俯いて小声で答えた。

 

「え~と、マジ?」

ハルの答えにさらに唖然としてそんな言葉しか出てこなかった。

 

「マジです!それに前にできるだけ洸さんと一緒にいるって私言いましたから!その言葉を実行です!」

俺の言葉に両腕を前でグっと握り、先ほどの恥ずかしさが残っているのか少し赤い顔で見上げて言ってくる。

 

「家に来たときの言葉か、まさか本当に行動に移してくるとは思わなかったよ。わかったよ、それとあの時の言葉を守ってくれてありがとう。」

ハルの言葉に思い出し、言葉を守ってくれようとしたことに嬉しくなってお願いごとを聞くことにした。

 

「え、それってどういう意味ですか?」

どうやらハルは俺の言った意味が分からないようで聞いてきた。

 

「うん?今日は二人分の食材がないから買って帰らないといけないな~って言っただけだよ、泊らないなら別に問題ないけど?」

俺は素直に言うのが恥ずかしくて笑いながら歩きそう答える。

 

「え、え、嫌です。泊まります~そうだ、今日のお夕飯はハルが作りますね。」

追いかけながら泊ることを伝え、追いついたと思ったら俺の横に来て前かがみになり顔をのぞかせながらそう言った。

 

「お、それは楽しみだな。何を作ってくれるんだ?」

ハルの提案に何を作ってくれるのか気になり聞く。

 

「ふふふ、今日の為にお母さんから肉じゃがを教わっていたのですよ。」

ハルは芝居がかったように笑いながら教えてくれた。

 

「肉じゃがか、それは楽しみだな。それじゃあ早いとこ買い出しに行こうか」

ハルが母さんから教えてもらったという肉じゃがを楽しみにしながら買い物に行くのだった。

 

今は買い出しを終え、洸希の家に戻ってきてハルが夕飯を準備してくれてちょうど食べようと椅子に座っていると

 

「さ、洸さん。出来立てですよ。食べてください。」

ハルが出来立ての肉じゃがの皿をテーブルに置きながら席に着く。

 

「お、おいしそうだな。それじゃあいただきます。・・・うん、味付けも煮込み具合も俺好みですごくおいしいよ。」

ハルが席に着くと肉じゃがを食べ、おいしさのあまり笑顔になりながら感想を伝える。

 

「えへへ、そう言ってもらえると嬉しいです。頑張って練習したかいがありました。」

俺の感想を聞いて、照れながらもそう言ってくれた。

 

「わざわざ練習してくれたのか、ありがとうな。ハルはいいお嫁さんになるよ。」

練習したと聞き俺はそう返事を返した。

 

「お、お嫁さんだなんて・・・なるんなら相手は洸さんがいいです。」

ハルは恥ずかしそうに、しかし真剣に俺の顔を見つめながらそう言ってきた。

 

「・・・そう言ってくれるのは嬉しいが、もう少し時間をくれないか?別にハルのことは嫌いじゃない、どちらかというと好きだから・・・」

(俺は転生者だ、そのことを話してもいいとゼウスは言っていたけどやっぱり言うのには勇気が要るだろ。)

そんなことを考えながらハルに返事を返す。

 

「大丈夫です!ハルはいつまでも待ってますから。川でリボーンちゃんと話していたことと何か関係あるんですよね?それに洸さんから初めて好きって聞けて今はとても満足ですから。」

ハルは俺に変な気を使わせないためか笑みを浮かべながらそう言ってくれた。

 

「すまない。まだ覚悟が足りないんだ。」

そんなハルの様子に謝ってしまう。

 

「だから大丈夫ですって!ほら、ご飯冷めちゃいますよ。食べましょう?」

俺を気遣ってそう声を掛けてくれた。

 

「ああ、そうだね。せっかくの料理が覚めちゃうな」

ハルの気遣いにありがたく思い、そう言いながらご飯を食べ始めるのだった。

 

夕飯を食べ終わり片付けをして、それぞれ風呂に入り終わりテレビを見たりしてゆっくりした後は寝るだけという時間になった。ちなみにハルの寝るときにの姿は花柄プリントの薄いピンク色のワンピースタイプだった。

 

「え~っと、やっぱり一緒に寝るのか?別に俺は床でもいいんだが」

寝る時になりベットが一つしかないためそう言うが

 

「ダメです。この家の主である洸さんが床で寝るなんていけません。それに風邪を引いたらいけませんから。こんなに大きいんですから二人でも問題ないです。」

ハルは俺の言葉に頬を膨らませながら否定してくる。

 

「いや、今夏だから一日くらいどうってことないって。たしかにベットはセミダブルもあるけど一緒に寝ると理性が・・・」

問題ないというが後半が本音であり恥ずかしいためすごく声が小さくなってしまった。

 

「最後なんて言いましたか?それより早く寝ましょうよ、ほら」

どうやら最後の方の言葉は聞こえていなかったようで安心していると、ハルが俺の手を引っ張ってベットに入る。

 

「あ、おい」

「え、きゃ」

 

いきなり引っ張られたことにより体制を崩し、ハルに覆いかぶさる形で倒れてしまい顔がもう少しでキスできるほど近くになってしまった。

 

「す、すまん」

すぐにその状態に気づきハルから離れてベットに座る。

 

「い、いえハルがいきなり引っ張ったのがいけなかったですから」

ハルは倒れたまま顔を覆いながらそう言ってきた。

 

「も、もう寝るか。今日はなんだかんだで疲れたからな」

俺も恥ずかしさを誤魔化すためにベットに横になりながらしかしハルに背を向けるようにしてそう言った。

 

「そうですね、私も疲れちゃったんでもう寝ましょうか。」

ハルも賛成しながらも恥ずかしく俺に背を向けて横になる。

 

「じゃあ、電気消すな。お休み。」

電気を消しながらハルにそう言う。

 

「はい、おやすみなさい。」

真っ暗になった部屋で隣に寝ているハルから返事が返ってきた。

 

「ハル、もう寝たか?」

電気を消してしばらくたち、呼吸する音しか聞こえないためそう聞きながらハルの方に体の向きを変えるが返事は帰ってこなかった。

 

「流石にもう寝たか、それにしてもさっきのは本当に危なかった。もう少しでキスしそうになってしまったからな。やめよう、こんなこと考えているとただでさえ横にハルがいて緊張するのに余計に寝れなくなる。」

ハルが寝ているとわかるとそんな言葉が自然と漏れていてそんなこと考えていると寝れないと思い思考をやめ、目を閉じると洸希も疲れていたのかすぐに眠ってしまった。

 

「さっきあんなことがあってしかも隣に洸さんがいるのにそんなに早く寝れるわけないじゃないですか、洸さん私はいつまでも待ってますからね、・・・お休みなさい、チュ」

洸希が寝て少ししてからハルは洸希の方を向きそう言って頬にキスをして向き合いながら寝るのだった。

 




次からは原作に戻りたいと思います。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

上級生登場

今回は少し戦闘が入ってますが、書き方が全然わかりませんでした。
アドバイスなどありましたら感想にお願いします!


「今日からまた学校か、夏休み明けだからまだ暑いな~」

夏休みが終わり、始業式があり登校中であった。

 

「さて、たしか今日は原作で何かあったと思うがなんだったかな?」

残暑の暑さにまいりながらも何があったか思い出そうとしていると、

 

「うおおおお、死ぬ気で登校するー!!」

後ろの方からツナが死ぬ気で走り抜けていった。

 

「今のは、ツナに誰か捕まっていたな。ああ、笹川の兄貴が登場する場面か。この暑さであの人と一緒にいるのは遠慮したいな。」

ツナが走り抜けるときに見えた人に見覚えがあり原作を思い出し、登場人物の暑苦しさを思い出しげんなりしながら登校すのであった。

 

教室に着くとツナがいかにも困っていますというように頭を抱えながら机に座っているのが見えた。俺は原作知識でどうして困っているのか知っているためにその様子を見て苦笑いしか出なかった。

 

(すまんツナ、この暑い日にあの人とあんまり関わりたくないんだよ。最後の方には顔を出すから頑張れ)

ツナの様子を見ながらも今日の暑さで原作にかかわる気が起きず、心の中で謝るのだった。

 

 

放課後

 

「さて、どのくらいに行けばちょうどいい感じになるかな?」

ツナと笹川兄のスパーリングにどのくらいで行けばいいのか考えていると

 

「ガシャーン」

という、窓ガラスが割れた音が聞こえた。

 

「おい、大丈夫か?」

ガラスが割れる音が聞こえて急いでその場所に向かうと

 

「あ、洸」

そこはボクシング部の部室で割れた窓からオロオロしているツナの姿が見えた。

 

「ガラスが割れる音が聞こえたと思ったらこれはどういうことだ?」

とりあえず、最後の場面に間に合ったようだったので自然に会話に加わろうと思い質問するが、

 

「ますます気に入ったぞ沢田!お前のボクシングセンスはプラチナムだ!!必ず迎えに行くからな!」

割れた窓ガラスで怪我をしたのか頭から血を流しながらもツナを見ている人物に質問を遮られた。

 

「も~お兄ちゃん嬉しそうな顔して―!」

怪我をしている人物に笹川が駆け寄りながらそう言っている。

 

「うん?その人は笹川のお兄さんなのか?」

俺が笹川の言っていたことに反応して聞くと

 

「うん、そうなんだ。こんなに嬉しそうな顔しているお兄ちゃんを見るのは久しぶりだよ。それと笹川だとお兄ちゃんと被るから京子でいいよ。」

笹川もとい京子が笑顔でそう答えた。

 

「ああわかった、俺も好きに呼んでくれ。それと嬉しそうなのはいいがお兄さん血が出ているんだから早く治療したらどうだ?」

京子が笑顔で言ってきていたが事実、了平は頭から血を流していたのでそう言った。

 

「あ、そうだった。お兄ちゃん早く保健室にしかないと血が出てるよ。」

俺の言葉に思い出したのか慌てて了平に駆け寄って行った。

 

「おお、京子。このくらいの怪我などどうってことない。」

しかし、了平は大丈夫と言って動こうとしない。

 

「だ~め、ほら早く行くよ。それじゃあ皆バイバイ」

了平の言葉など関係なしに腕を引っ張って保健室に連れて行こうとし、部室の出口でそう挨拶して出て行ってしまった。

 

「なんか、京子ってどこか抜けいてるよな」

いままでのことや今回の兄の怪我を忘れていたことでそう呟きながら笹川兄妹を見送ったのだった。

 

 

始業式の日から時間がたち季節はすっかり秋になっていた。

 

「もー秋か~夏休みもあっという間に終わってなんか寂しいな~」

昼食を屋上で食べているとツナがそう呟いた。

 

「夏休みは補習ばっかだったしな」

一緒に食べていた山本がツナの言葉にそう答える。

 

「最近アホ牛がブドウ、ブドウってウザくねーすか?」

獄寺は好物が旬の時期になったことではしゃいでいるランボのことについて話す。

 

「栗もうまいぞ」

「いだ!いだだ!!リボーンだな!」

どこからか声が聞こえてきたと思ったらツナに栗の棘つきが飛んで来た。それを受けてツナは犯人に思い当たり名前を呼ぶ。

 

「ちゃおっス、ファミリーのアジトを作るぞ」

栗が飛んで来た方向を見るとリボーンがいてそう話しかけてきた。

 

「へー秘密基地か、面白そうだな」

山本はリボーンの言葉に楽しそうにしている。

 

「子供かおめーは!しかしアジトですか、いーじゃないですか!ファミリーにアジトは絶対に必要っスよ!」

獄寺は山本に突っ込みながらも提案には賛成のようでツナにそう話しかける。

 

「決まりだな、場所は学校の応接室だ。応接室はほとんど使われてねーんだ。家具も見晴らしもいいし立地条件は最高だぞ。」

リボーンが獄寺の言葉に続けてそう説明をする。

 

(これって原作での雲雀の登場だよな。俺前に会っているからもしかしたら目をつけられているかも、いやつけられているんだろうな~)

俺はリボーンの言葉で原作であることに気付きこの前のことを思い出し少し嫌になっていると

 

「洸、置いてっちゃうよ!」

思い出しているうちに皆移動していたようでツナからそう声を掛けられた。

 

「おう、今行くよ」

すぐにツナにそう返事を返してから俺はリボーンを見る。

 

「あいつらに実践経験を積ませる気か?」

リボーンにそう聞くと

 

「なんだ、洸希は誰がいるのか知ってるのか。あいつらはまだまだだからな。最初は手を出すなよ」

俺の問いかけに答え、最後にはクギを刺してきた。

 

「わかったよ、どうせ俺が顔出せばあいつが俺の方に来るしな」

そう言いながら俺はツナ達を追って応接室に向かうのだった。

 

 

応接室

 

応接室に着くとそこには壁際に倒れた獄寺と山本、そしてその二人を心配そうに起こそうとしているツナの姿が目に入った。

 

「ツナ、無理に起こさないでそのままにしといてやれ。お前も怪我してるんだから休んどけ」

俺は応接室に入るとツナにそう声を掛ける。

 

「洸!どこ行ってたのさ。それよりも気を付けて!!」

俺が来たことに気付いたツナが慌てて俺に言ってきた。

 

「やあ、君はあの時の、たしか星野洸希だったね。君も今ここで噛み殺す。」

ツナが焦っていた理由である男がトンファーを両手に持って戦闘態勢をとっていた。

 

「あ~やっぱり覚えていました?雲雀恭弥先輩」

雲雀の方向を向きながらそう確認をとる。

 

「もちろん、あの時は逃げられたけど今回はそうはいかないよ。」

雲雀はそう言いながらトンファーで殴り掛かってきた。

 

「そう慌てるなって、今回は少し相手してやるから。」

そう言いながらも雲雀の右からの振り下ろし攻撃を左に避けることで雲雀の右側に立ち振り下ろしてきた右腕を手で押さえる。

 

「君、学校にいらない装飾品つけて来てるね。それも回収しようか。」

俺に押さえられていた時に見えた秋水が形を変えたネックレスを見てそう言いながら押さえられていない左手のトンファーで首を目がけて攻撃してきた。

 

「おっと、危ないな。それにこのネックレスは大事なものでね、お前に渡すわけにはいかないな。」

掴んでいた手を離し、後ろに跳ぶことで攻撃を避ける。

 

「そんなの君を噛み殺せば関係ないね。」

雲雀は俺の話を聞いてよけにやる気を出し、連続で攻撃を仕掛けてきた。

右からの顔を狙った横払いをしゃがんで避けると左からの振り下ろしをしてきたので左に避ける。そうすると今度は右手のトンファーを持ちかえ射程を延ばして突きをしてくる。

 

「今のお前じゃ俺には勝てないよ。そろそろ反撃させてもらいますか」

突きを右に避けるながらそう言い、雲雀の腹に左ストレートを打ち込みさらに右アッパーを顎に打ち込み体制が崩れた時に左後ろ回し蹴りをあて後ろに下げさせる。

 

「ぐ、やっぱり君面白いね。今の技は?」

後ろに下がり、間ができたため口を腕で拭いながらそう聞いてきた。

 

「今のは三散華って格闘技だな。もう一発食らっとくか?」

雲雀の質問に笑顔で律儀に答えると

 

「まさか、もう食らわないよ。」

そう言いまた雲雀が突っ込んで攻撃をしてくる。

両手のトンファーを回転させながら突っ込んできた勢いを載せて振り下ろしてくる。その攻撃の回転を見切りトンファーを掴むことで雲雀の攻撃を無効化する。

 

「な!?」

流石の雲雀もこれには驚いたのか隙が生まれた。

 

「その隙は命取りだぞ」

雲雀の一瞬の隙を見逃さず攻撃をする。

右ストレートを放つが雲雀が素早く反応して腕で防御をとるがすでに俺は雲雀の前にはおらず、後ろに回り込んでいた。そして隙だらけの首筋に手刀を入れる。

 

「く、今の一瞬で後ろに。やっぱり君はここで殺す。」

俺の攻撃で態勢が崩れ、片膝を着いた状態で睨みながらそう言ってきた。

 

「おお、今のを食らって平気か。手加減しすぎたのかお前が頑丈なのか、いや後者だろうな。ちなみに今のは幻狼斬って言って本当は武器を使う技だ」

俺は今の攻撃で雲雀が倒れなかったことに驚きながらも技の説明を軽くする。

 

「今まで手加減を?そんなことされたこと初めてだよ。やっぱり君は僕が噛み殺す。」

俺の言葉に頭に来たのかまたさっきと同じように突っ込んできた。

 

「やっぱつえ~な、獄寺たちが一発か。流石に洸希は無理だろうがそれでも今の時点では十分だ。」

いきなり俺の前にリボーンが現れ、雲雀の攻撃をレオンが変身した十手で受け止めながらそういう。

 

「ワオ、君も僕の邪魔をするのかい?噛み殺すよ」

雲雀は攻撃を受け止められたことにより驚きそう声を出す。

 

「今日はここでお開きだぞ。」

雲雀の言葉を聞きながらそう言うとどこからか爆弾を取り出した。

 

「ボ~ン」

リボーンが持っていた爆弾が爆発すると応接室には雲雀以外の人が誰もいなくなっていた。

 

 

屋上

 

「なぁ、あいつとわざとあわせたぁ!?」

雲雀から逃げ、屋上でリボーンに話を聞いたツナが驚きの声を上げる。

 

「危険な賭けだったけどな、打撲と擦り傷で済んだのはラッキーだったぞ。それに洸希の力も少し見れたしな。」

リボーンが今回のことで思ったことを口にした。

 

「おいおい、俺の力が見たかったのか?」

俺が冗談めかしてそう言うと

 

「そうだ、洸ってなんであんなに強いの?あの人を軽くあしらってたし」

俺の言葉を聞いてか雲雀との戦いを見ていたツナがそう聞いてきた。

 

「な、この野郎があいつを軽くあしらったって本当ですか!?」

ツナの言葉で獄寺が反応する。

 

「う、うん。それに手加減もしてるって言ってたし。」

獄寺の質問にツナが思い出しながらそう言った。

 

「星野ってスゲーのな、どうしてそんなに強いんだ?」

今まで黙っていた山本がそう聞いてきた。

 

「うん?今まで修行してきたからな。簡単には負けないぜ。それにリボーンは最初に俺には手を出すなって言ってきてたしな。」

山本とツナの質問に笑いながら答える。

 

「洸希が強いのは知ってたからな、お前たちが平和ボケしないための実践トレーニングだぞ。鍛えるには実践が一番だからな。」

俺の言葉を聞いてリボーンがなんで雲雀と会わせたのか理由を話す。

 

「なに言ってんだよ!つーかどうしてくれんだよ!あの人に目をつけられたらどうしてくれるんだよ!!」

理由を聞いたツナは雲雀の怖さを思い出し、そう嘆くのだった。

 




笹川兄の登場の話が雑になってしまって申し訳ないです。
しかし、どうやってオリ主を絡ませよかと考えたのですが思い浮かばなかったのでこんな感じになっちゃいました。
それとやっと、テイルズの技を出せましたよ2つだけですけど。
1つ目は「三散華」です。この技はシリーズやキャラによって違うのですが今回はエクシリアのジュードの技です。
二つ目は「幻狼斬」です。これはヴェスぺリアのユーリが使う技ですね。本来は手刀のところを刀でやりたかったのですが秋水の初陣はもう決めてあるのでこうさせてもらいました。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

体育祭前日

なんか今更だけど文字数がバラバラ過ぎて情けないと思ってます。
本当は1話当たり2500字くらいでやろうと思ってたのに・・・
これからも文字数はバラバラだと思いますがよろしくお願いします!

それと早いものでこの小説は投稿初めて1カ月です。今のペースって早いのかな?それとも遅いのかな?そして作者自身完結するのにどれくらいかかるのだろうと思っております。
こんな小説を読んでくださりありがとうございます。
そして、これからも長く続くと思いますのでよろしくお願いします。



「極限必勝!!これが明日の体育祭での我々A組のスローガンだ!」

今俺たちは体育祭のために縦割りのチームである1年から3年のA組が集まっている。

そして、言葉の通り今檀上で喋っているのはA組代表の笹川の兄さんである了平だ。

 

「今年も組の勝敗をにぎるのはやはり棒倒しだ。例年組の代表を棒倒しにの総代表にするならわしだが、俺は辞退する!!」

壇上で普通に話していたと思ったらいきなり拳を握り了平は宣言した。

 

「え!?」

了平の言葉に集まっていた人たちが驚きの声を上げる。

 

「だが、心配はいらん。俺より総大将にふさわしい男を用意してある。それは1-Aの沢田綱吉だ!」

了平はそう言いながら俺の横にいるツナを指さしている。

 

「な!?」

またもや、了平の言葉で驚きの声が上がる。

 

「10代目のすごさをわかってんじゃねーかボクシング野郎!」

ツナがあたふたしている横で獄寺がそんなことを言っている。

 

「賛成の者は手を上げてくれ!」

了平が手を上げながら言ってくる。

 

「1年にはムリだろ」

「俺反対~」

「負けたくないもんねぇ」

「つーか、冗談だろ?」

了平が言った言葉に周りの人々は口々に不安を口にする。

 

「手をあげんか!!!」

了平がみんなの反応に命令する。

 

「うちのクラスに反対のやつなんていないよな」

了平の言葉に賛同するように手を上げ、クラスメイトを睨みつけながらそう言う。

 

皆はその勢いに押され、恐る恐る手を上げ始めた。

 

「よし、決定!」

その様子を見て了平が決定してしまった。

 

「さすがっす」

「スゲーなツナ!」

その決定で獄寺はもちろん山本もツナにそう声を掛けるが、ツナ自身は顔を青くしているのだった。

 

「洸希この後、棒倒しの練習するから河原に集合だぞ」

体育祭についての集まりが終わり家に帰っているときにいきなり現れたリボーンからそう言われた。

 

「今からするのか?」

リボーンの登場は気配でわかっていたため驚きもせず、練習の開始時間を聞く。

 

「ああ、今からファミリー集めてやるから河原に向かってくれ。」

俺の問いかけにそう答えリボーンはすぐにどこかに行ってしまった。

 

「は~原作だとこれでツナが熱を出すんだよな。どうにかならないものか。」

リボーンが去って行ったの見て、考えながら河原に向かい歩いていくと

 

「洸さ~ん」

前からハルが手を振ってこちらに駆けてきた。

 

「おう、ハルじゃないか。どうかしたのか?」

ハルが走ってきたので俺も駆け寄りながら合流すると。

 

「はい、明日私の学校休みなんで、体育祭に応援に行きますね!」

そう笑顔で言ってきた。

 

「ああ、そういうことか。まあ変なとこ見せないように頑張るよ。これからツナ達と練習する予定だしな。」

ハルの言葉に体育祭へのモチベーションが上がりそう答えた。

 

「はひ!?これから練習するんですか?体育祭明日なんですよね?」

俺の言葉に驚きの声を出し聞いてくる。

 

「ああ、棒倒しって言う目玉種目の代表がツナに変わってな。その為の練習なんだ。」

俺はなんで練習するのか理由をハルに話す。

 

「そうなんですね。それじゃあハルも何かお手伝いします!」

俺の話した理由に納得したのかそう言ってくれた。

 

「そうだな~、あ!それじゃあ申し訳ないんだが、俺の家からタオルとジャージ上下を持って来てくれないか?今日練習するなんて急に決まったから着替えや汗を拭くもの持って来てないんだよ。」

(ハルには悪いがこれでツナが熱を出さなくなるかもしれないからな。)

そう言いながらハルに家の合鍵を渡す。

 

「へ?これって洸さんのお家の鍵ですか?」

俺が鍵を渡したことによりハルが固まってしまった。

 

「今の流れで何の鍵だと思ったんだ?」

そんなハルに俺はそう声を掛ける。

 

「え、いや、そんなに簡単に渡していいんですか?」

ハルはそう言い鍵を受け取るのに戸惑っているようだった。

 

「うん?別にハルのことを信頼しているからいいよ。それともハルは何か悪いことするつもりなの?」

そんなハルに俺はちょっと意地悪な笑みを浮かべて聞く。

 

「うう~ハルは悪いことなんかしませんよ~・・・多分」

ハルは俺の問いかけに小さくそう答えた。

 

「おい、多分ってなんだよ。まあいいか。この間泊まったし、結構家に来ているからどこに何があるかわかるだろ?」

ハルの発言にジト目になるが、切り替えてそう聞く。

 

「はい!それに関しては大丈夫です!洸さんの好みを知るためにいろいろ探索させてもらいましたから!」

すがすがしい笑顔でそんなことを言ってきた。

 

「おい、ハルはそんなことしていたのか?」

流石にハルの発言を流せなくてジト目でそう聞くと、

 

「へ?あ!なんでもないです。それじゃあ早く洸さんのお家からタオルなどとってきますね。」

ハルは初め何を言われているのかわかっていなかったようだが先ほどの自分の発言を思い出し、顔を真っ赤にして両手を顔の前でブンブン振っていたが、俺の目線に耐えられなくなったのか鍵を受け取り走って去ってしまった。

 

「あ、逃げた。しょうがない、今回は俺の用事を頼んだから大目にみるか。」

ハルが走って行った方向を見ながらそう言い、河原に向かうのだった。

 

 

河原

 

「お~い、もう集まっていたのか」

俺が河原に着くとそこにはすでにツナ達の姿が見えた。

 

「お、なんだ、洸希も練習に間に合ったな。」

俺が来たことに山本が気づきそう声を掛けてきた。

 

「ああ、ここに来る途中でハルに会ってな、来るのが少し遅れちまったみたいだな。」

山本の声掛けに遅れた理由を話す。

 

「へ~、そう言えば気になってたんだが洸希はハルと付き合ってるのか?」

俺が遅れた理由を聞き納得したと思ったら、山本は顔を近づけて来てそんなことを聞いてきた。

 

「あ~、いや、まだ付き合ってはいない」

山本の質問に歯切れが悪いながらもそう返事を返す。

 

「うん?洸希が歯切れが悪いなんて珍しいな。なんかあんのか?」

俺の歯切れの悪さに疑問を持ちそう聞いてきた。

 

「まあ、な・・・俺も覚悟決めないといけないよな・・・」

山本の質問に苦い顔をしながら答え、顔をそらし呟いた。

 

「そうか、なんかあったら言ってくれ。俺で良ければ相談乗るぜ!」

山本はどうやら呟きが聞こえたようで真剣な顔でそう言ってくれた。

 

「わかったよ、その時は頼らせてもうよ。」

山本のその言葉に元気をもらいそう答えた。

 

「そろそろ極限に練習開始だ!」

山本と話しているとそんな声が聞こえた。

 

「さて、俺らも行こうぜ。」

その声を聴いて山本がツナ達に向かて歩いて聞く。

 

「よし、沢田登れ!」

皆がいる場所に行くと了平が棒を支えながらそう言った。

 

「あ、あの俺、木登りできないんですけど・・・」

了平の言葉を聞き、ツナがそう答えると。

 

「甘ったれるんじゃない!気合だ!気合で登るんだ!」

了平がツナにそんな無茶を言っている。

 

「てめーそんな無茶言ってっとぶっ飛ばすぞ芝生メット。」

その言いぐさに獄寺が反応して了平に突っかかる。

 

「やってみるがいい、タコヘッド」

獄寺の言葉をそのまま受け取ってそんなことを言う。

 

「ぶっ殺す!」

言われた獄寺が切れて殴りかかろうとする。

 

「おいおい、自分から挑発したのにお前が挑発に乗るんじゃないよ。」

(やっぱり、原作同様タコヘッドなんだ)

そんなことを思いながら山本、ツナ、俺で獄寺を抑える。

 

「俺は笹川に賛成だぞ」

今まで黙っていたリボーンがそう言いながら銃を構え、ツナに向かって撃った。

 

「死ぬ気で登る!」

銃弾が当たったと思ったらツナが死ぬ気に状態になり、棒に登った。

 

「やはり逸材!」

「やるな~」

「さすがっス」

「死ぬ気になると変わるな~」

死ぬ気のツナを見て了平、山本、獄寺、俺の順番でそんなことを呟きながらもツナが乗っている棒を支える。

 

「わかったか、これが気合いだ」

ツナが登ったのを見て了平が獄寺にそう言う。

 

「はんっ」

獄寺はその言葉が気にくわなかったようで、タバコに火を点ける。

 

「消さんか!お前の煙が俺の健康を損なう恐れがある!!」

獄寺がタバコに火を点けたのを見た了平が素早く火を消しながらそう言った。

 

「まあ普通はこんなに密着しいてる時にタバコなんて吸うもんじゃないな。」

了平の言葉に賛同し獄寺にそう言う。

 

「くっそーこの前の風紀野郎といいどいつもこいつも消しくさりやがって・・・」

タバコの火を消されたことにより獄寺がプルプル震えながらそう呟いたと思ったら、

 

「あーもー我慢できねー!やっぱてめーはぶっ飛ばす!!」

獄寺は了平を睨みながらそう叫び、ダイナマイトを取り出す。

 

「面白い、血が騒ぐぞ」

獄寺の挑発に了平が乗り、ボクシングの構えをとる。

 

「ちょ、お前らちゃんと支えろよ!」

獄寺と了平が喧嘩を始めたことにより棒を支える人が減ったことに山本が焦りそう言うが二人は止まらなかった。

 

「これはやばいな、おーいツナ。急いで降りろ!」

洸希は山本の呼びかけにも答えず喧嘩をする二人を見て危ないと思いツナに声を掛ける。

 

「へ、な、なにこれ~」

死ぬ気が解けたツナが正気に戻り、下から聞こえる爆発音の気付き驚きの声を上げる。

 

「ツナ!早く降りないと危な、うわっ」

ツナの驚きの声が聞こえたので降りるように言おうとしたが獄寺のダイナマイトの風圧に押され洸希も山本も体勢を崩してしまった。

 

「わりーツナ!倒れるぞ!」

体勢が崩れたことにより棒が傾き二人で支えられなくなり山本がそう言う。

 

「ええ!え!?うわ~」

乗っている棒がグラついたことによりツナが驚きそのまま川に落ちてしまった。

 

「ツナ!大丈夫か!」

「10代目!」

川に落ちたツナを心配して駆け寄る。

 

「いてて、なんとか・・・大丈夫・・・だけど・・・」

ツナは川の水の冷たさに震えながらもそう返事を返した。

 

「洸さ~ん、頼まれた物持ってきましたよ~」

ツナを川から引き揚げているとハルが来てくれた。

 

「おお、ナイスタイミングだハル!ありがとう」

ハルがタイミングよく来てくれたので急いで荷物を受け取る。

 

「ツナ!タオルとジャージあるから早く体拭いて着替えろ!じゃないと風邪引くぞ!」

ハルから受け取った荷物を急いでツナに渡しながら言う。

 

「あ、ありがとう。けどなんでハルが?」

俺が渡した物を受け取りながらも疑問を口にする。

 

「洸さんとたまたま会いまして、それで練習で汗かくかもしれないから家からタオルと着替えのジャージを持って来てくれないかって頼まれたんです。」

ツナの疑問にハルが笑顔で答える。

 

「ああ、練習前に言ってたあれか!けど家からって洸希の家に行ったのか?」

山本はハルの話を聞いて思い当たるところがあり納得したが、話の途中で出てきた単語に疑問を持ったようで聞いてきた。

 

「はい!洸さんのお家には何度も行かせてもらってますのである程度何があるかわかってます!」

ハルは山本の質問に何も考えずただ嬉しそうに返事をした。

 

「っけ、ただアホ女が惚気てるだけじゃね~か」

ハルの話を聞いて獄寺がそんな反応をする。

 

「アホはお前だろうが!お前は何をしたかわかっているのか!」

獄寺の言葉に洸希が怒りながら言う。

 

「な、なんだよ」

獄寺は洸希が怒ったことに驚きながらもなんとかそう言葉を返す。

 

「あのな、なんでツナが乗っている棒を支えているときにいきなりタバコなんて吸い始めるんだ。人が密着しているんだから危ないだろ!というより、お前はツナの右腕を名乗ってるのにツナを危険な目に合わせてどうするんだ!喧嘩でダイナマイトなんか使いやがって!ファミリーは家族同然だろうが!仲間を巻き込むような攻撃してんじゃねーよ!今のお前は周りが見えていないただいきがってるチンピラだろうが!」

洸希は獄寺の反応に今までのイライラが爆発したようにキレはじめた。

 

「な、なんか洸希の喋り方が今までと全然違う気がするんだけど・・・」

着替えを終えたツナが洸希の様子に唖然とし、そう声を出した。

 

「ああ、しかも洸希が怒ってるところなんて初めて見たぜ・・・」

ツナの声に賛同し、山本もそう声を出した。

 

「な、俺がいきがってるだけのチンピラだと!」

洸希の言葉に獄寺が反応し、反論しようとするが、

 

「そうだ!お前は周りが見えていないから状況判断ができずに守るはずのボスであるツナを危険にさらしている。お前の戦い方は周りも何も関係なく気に入らない相手を倒すためのチンピラの戦い方なんだよ!武器がダイナマイトな分、余計に質が悪いんだよ!爆発物は周りを巻き込む可能性があるのになんでお前は周りを確認しないでそんなものを使ってるんだ!周りが見えてないからさっきみたいに何か起こった後に慌てるんだろうが!ツナの右腕を名乗るならもっと周りのことを考えて行動しろ!」

獄寺の言葉を遮り、洸希はまくしたてるように喋る。

 

「く、すまねぇ」

流石に思い当たる節があったため獄寺も顔を俯きながら謝る。

 

「たく、これからは気をつけろよ。さて、明日は体育祭だしツナも乾かしたと言っても川に落ちているんだ早く帰って風呂に入って温まったほうがいいし今日は解散しよう。」

獄寺が反省しているのを見て怒るのをやめ、解散するように促した。

 

「そうだね、俺も早く温まりたいよ。」

ツナも俺の意見に賛成のようでそう返事をする。

 

「じゃあ今日は解散な、また明日頑張ろうぜ!」

ツナの賛成もあってか山本もそう言う。

 

「極限に明日は勝―つ!」

解散の流れになり了平は明日への意気込みを叫んでいた。

 

「すまんなハル、せっかく来てくれたのに」

洸希はハルに向き解散してしまうことについて謝った。

 

「そーですね、それじゃあ明日お弁当作っていくので洸さんにはこれから買い物に荷物持ちとして来てください。それで今回は許してあげます!」

洸希の謝りにハルは笑顔で条件を出してきた。

 

「そのくらいならお安い御用だ!それじゃあさっそく行くか。それじゃあまた明日な!」

ハルの条件を快諾し、ツナ達に別れを告げ歩き出した。

 

「洸って怒ると怖いんだね、獄寺君が言い負けるなんて思わなかったよ。」

洸希とハルが去っていく姿を見ながらツナはそんなことを呟いた。

 

「ああ、獄寺なんか言い負かされて凹んでるぞ。こんな獄寺なんて見たことないぞ。」

ツナの言葉に反応して獄寺の様子を見ながら山本が言う。

 

「俺、洸を怒らせないようにしよう。さて、俺たちも帰ろうか」

ツナが洸希を怒らせないことを決意し、家に帰るのだった。

 

 




作者自身このころの獄寺があまり好きじゃないのでこんな形になってしましました。
別に好きなハルと原作でイチャイチャしてるの見てて嫉妬してたからとかじゃないですかね!ホントだよ?


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
一言
0文字 ~500文字
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。