オーバーロードともう一人 (riukazu)
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1話
オリ主 竹田一(たけだはじめ)プレイヤー名(タケ)
性格マイペース、天然
至高の41人の一人アインズ・ウール・ゴウンのメンバー
アインズ・ウール・ゴウンに入ったのはギルド結成中盤
辺り
種族 完全混合体(ハイキメラ)
もうすぐユグドラシルのサービスが終了する数日前のこと。
竹内一(タケ)のメールボックスに一通のメールが届いていた。
≪御忙しい所すみません、モモンガです。もうすぐユグドラシルのサービスが
終了するということで最後を皆で会って話したりしませんか?≫
それは昔の仲間であり、アインズ・ウール・ゴウンのギルド長からのメールだった。
かつてのお世話になった仲間がまだ覚えていてくれたことと、続けていてくれたこと
をとても嬉しく思えた。
私は他のメンバーが少しづつ辞めていく中、寂しい気持ちを感じながらも
現実のことを考え仕方ないのかなと思いそれを見てきた。
メンバーが少なくなっていくにつれて、自分もログインするものの昔程長くは
プレイせず、数時間程雑談したりして、一日のプレイ時間も減っていた。
そんな中いつも話しかけてくれたのがギルド長であるモモンガさんである。
このギルドは全員が社会人ということもあり、ギルド内最年少である自分をとても
良く面倒みてくれていた。しかしそれも後数日後には終わるのである。
「皆が去っていっても、モモンガさんは凄く皆のことを考えていてくれたな・・」
昔のことを考えながら最終日に皆に会えることを信じて一(はじめ)は意識を落とした。
ユグドラシルサービス最終日、当日
僕はなるべく急いで帰宅している途中だった。時刻は23時45分、いつもどおりならば
もう家に着いていて、30~40分は皆で最後の雑談等を楽しめるはずだったのだが・・
「もう!なんで今日に限って遅延するんだよ~・・・」
そう偶然にも一が帰宅のために乗っていた電車が接触不良でしばらく止まったのである
そして不幸にも大幅に待たされることになったのである。そんなこともあり一が帰宅できたのは、23時55分、残り五分しかないが一人はいるだろうと最後の希望をもってスーツのままPCを起動させユグドラシルにログインするのであった。
≪タケがログインしました≫
タケがログインした場所はかつてアインズ・ウール・ゴウンのメンバーが集まって雑談等をしていた、巨大な円卓があり41人分の椅子がある大きな部屋だった。しかしその部屋にはタケ以外のプレイヤーは居なく、とても静かであった。
プレイヤー画面で時刻を見ると23時58分、サービス終了まで残り2分になろうとしていた。
「もう皆さん解散しちゃったよね・・・モモンガさんは最後まで残りそうだと思ったけど入れ違いになっちゃったか・・・・最後に皆さんと話したかったな・・」
タケはとても残念で悔しい気持ちで一人椅子に座っていた。本当なら他の部屋にいる可能性もあるので探しに行きたいのだが、時間が残り僅かしかなかったので保々あきらめてこのまま強制ログアウトまでいようとかんがえていた。そして終了時間が迫ってきた
23:59:55・・・23:59:57・・・23:59:59・・・
≪0:00:00≫・・・0:00:03・・・
「あれ?ログアウトしない?なんで?」
運営のミス?バグ?なのだろうか、普通ならサービスが終わり、強制ログアウトして自分の部屋の風景になるはずなのだがそれが無かった・・コンソールも浮かび上がらない・・
あれこれ考えていたりしながら数十分悩んでいると頭の中でなにやら電話が掛かってきたような感覚になりとっさに出る。
「はい・・もしもし・・・」
「・・!繋がった?その声はもしかして・・・タケさん??」
「え・・?モモンガさんですか?!」
メッセージの相手はアインズ・ウール・ゴウンのギルド長であるモモンガだった。この声を聞いてタケはやはりログインしてくれていたのだという嬉しさと安心感を感じた。
「説明は私がしますので、とりあえず玉座の所まで転移で来てもらっても良いですか?」
「あ!・・はい分かりました玉座ですね」
ひとまずモモンガとの連絡を切ると、タケは指にはめている指輪、転移のマジックアイテム≪リング・オブ・アインズ・ウール・オウン≫を使って転移しようとした
いつもどおり視界が一瞬真っ暗になり視界が開くとそこにはオーバーロードでありエルダー・リッチのギルド長モモンガがそこにいた。見た目は骸骨で敵のラスボスにしか見えないような風格である。
「お久しぶりですタケさん」
「モモンガさんお久しぶりです」
お互いにひさしぶりに会うことができたのでテンションが上がっている。程ほどに挨拶を交わしてモモンガがしゃべりだす。
「タケさん再開できて早々なんですけどこのユグドラシルで不思議なことが起きてるのには気がつきましたか?」
「はい・・とりあえず僕が気がついたことは、ログアウトもできずGMコールも繋がらないことでしょうか?他にはなにかあるんですか?」
タケがたずねるとモモンガは信じられないような表情で(表情は変わらないのだが)ログアウトできないことや、NPCが自分で意思をもっていることを説明した。
「それはほんとうですか?!それってこのナザリックの全てのNPCがということでしょうか?」
「まだ全員の確認はできていませんが、プレアデス、セバス、アルべドが意思を持っていたので、恐らくはそうかと・・」
そしてこれから守護者の忠義等を確認するために守護者たちを第6階層のアンフィテアトルムに集合するように伝えてあるとモモンガが言っていたのでタケも一緒に同行することになった。
6階層コロッセウム
二人は転移すると格闘場の中央まで歩みながらとても綺麗な夜空を眺めた。
「やはりここの空はすばらしいですねタケさん」
「そうですねモモンガさん改めて見るとすばらしいです」
この空を見ているとかつての仲間を思いだしそのこだわりがどれ程のものだったかを感じていた。
二人が思い出にしたっていると、何かの気配を感じた。
「とお!」
声のするほうを見ると6階建てほどの高さから影が飛び降りこちらに向かってきた。
そして二人の近くまで来るととても可愛らしい笑顔をこちらに向けてきた。
「アウラだったか。」
モモンガが名前を呼ぶ。今駆け寄ってきたのはダークエルフといわれる人種の6階層守護者で、双子の姉のアウラ・ベラ・フィオーラだった。
「ようこそあたしの守護階層までいらっしゃいました、モモンガ様・タケ様!」
「悪いね、少しばかりお邪魔させてもらうよ」
「何を言いますか!タケ様! モモンガ様とタケ様は至高の方々その方々が邪魔者扱いされることなどあってはなりませんよ!」
「そ・・それはなによりだ・・」
あまりのアウラの変わりようにタケは若干苦笑いでごまかした。
「あれ?そういえばアウラはここにいるけど・・マーレはどうしたんだい?」
その質問と同時に先程アウラが居た場所から気配をかんじるそこから。
「無理だよぉ・・・お姉ちゃん・・」
「モモンガ様とタケ様が来てるんだよ!早く降りて来なさいよ!」
アウラがせかしているが中々マーレは降りてこようとしない。段々アウラの怒りが大きくなってきている。
≪モモンガさんここは僕が飛んでつれてきます!≫ *二人にか聞こえない会話です。
≪え?タケさんがですか?≫
≪はい、ちょっとこの翼で飛べるのかがきになりまして!」
タケはそういうと背中にある3対の翼に視線を移す。タケはキメラという異形種で皆さんがしっているとおり色々な動物を混ぜたようなすがたをしていることおおい。タケはその種の頂点に君臨しているキメラなのだが、今は説明は省略しよう。
タケの翼は3対になっていて、さらにその一つ一つが異なる翼で作られている。上から悪魔の翼、真ん中にアンデットの骨の翼、そして天使の翼である。人間だった時は翼など無く、またこんなに異なる翼で果たして飛べるのかが不安だったが、タケは感覚でいけると確信する。
≪お!なんとか飛べるみたいだね≫
そして目にもとまらぬ速さでマーレの場所までたどり着く。
「タ・タケ様!何故こちらに!!」
「ん?マーレが降りてくるの時間が掛かりそうだったから迎えにきたんだよ。」
本当は飛べるかの確認をしたかっただけなのだが、それは言わないでいい。
「わ・わざわざタケ様がそんな・・申し訳ありませんでした!」
すぐさまマーレは目に涙を溜めながら頭を下げる。
「え・・ま・マーレ別にきにしてないから大丈夫だぞ。」
「し・・・しかし・・」
「僕・・わ・・私が気にする必要はないと言っているんだ、もうこれで問題はないぞ。さてモモンガさんとアウラを待たせるのもいけないからゆくぞ、私につかまりなさい」
「は!はい!!」
とりあえずマーレを抱っこし再び飛んでモモンガさんとアウラの居る場所にもどってきた。アウラがマーレをいつもとは違う目で睨んでいたがきにしないことにしよう。
僕がマーレを連れてくると同時にゲートが開き・・
「おや?わたしが一番でありんすか?」
そこには銀髪で綺麗な真紅の瞳をした14歳ほどの美少女が姿を表した。
シャルティア・ブラッドフォールンである。
そして二人はいつものことのように口喧嘩をはじめた。
≪タケさんこの光景あの二人を思い出しますね≫
≪そうですねモモンガさん二人は彼女たちの製作者ですもんね。≫
二人が和んでいると次に第5階層、守護者コキュートスが現れ、そして最後に7階層守護者デミウルゴスと守護者統括のアルベドが現れた。
そして守護者が集まったところでアルベドが一言
「では皆、至高の御方々に忠誠の儀を」
守護者各員が一列になり階層ごとに深く頭を下げていく。そして最後にアルベドが深く頭をさげ跪く。
≪モモンガさんこれって・・!?≫
≪は・・はいこれは・・とりあえずこの後どうしましょうかタケさん≫
≪とりあえずモモンガさんがここの主として威厳をみせるしかないですよ!なんかあったら僕も助けに入りますので、お願いします!≫
≪はぁ・・分かりました。何かあったらお願いしますね・・≫
だいたいの確認とセバスから外の状況を確認し、最後にモモンガ忠誠を確かめるためにこんな質問をした。
「ふむ、では最後に各階層者守護者に聞きたいことがある。お前たちにとっての私とタケさんはどのような人物だ。シャルティアから順に答えよ」
「美の結晶。まさにこの世で最も美しいお方であります。その白きお体と比べれば、宝石すらも見劣りしてしまいます。そしてタケ様は、様々な生物達の美合わせもったモモンガさまと同等の美しさを持ったそんざいであります。」
《俺、骨なんだけど・・》
《そしたら僕なんて合成生物ですよ~・・》
「オフタリトモ守護者各員ヨリモ強者デアリ、マサニナザリック地下大墳墓ノ絶対ナル支配者ニ相応シキカタカト」
「慈悲深く、深い配慮に優れたお方です。タケ様は優しくて、とても仲間おもいなお方です。」
「す、すごく優しい方々だと思います。」
《アウラとマーレくらいならまだ気が楽で良いですね》
《そうですね!最初の二人のは重くてつらかったですからね。・・・》
「賢明な判断力と、瞬時に実行される行動力も有されたお方。まさに端倪すべからざる、という言葉が相応しきお方です。タケ様は冷静であり、仲間の為を思い行動し、時には前線で道を切り開いてくださる偉大なるお方です。」
《これもしかしてゲームの時のこと言ってます?種族的に攻撃・耐久・速さがあったから前線で戦ってただけなのに・・・》
《でも実際私達後方組みは凄く助かってましたよ!》
《モモンガさん!そう言ってくださるなんて優しすぎます!かんどうして泣きそうです》
モモンガはタケがギルドに入ってから弟のように面倒をみていたのでタケからは兄貴的存在となっています。
「次にセバス」
「至高の方々の総括に就任されていた方。そして最後まで私達を見放さずに残っていただけた慈悲深き方です。タケ様も私達を見放さずに残ってくだり私達にもお声かけてくださったとても優しいお方です。」
《この話をきくと俺とタケさんは可能な限りログインしていたからこのような印象になっているみたいですね。》
《そうみたいですね、もしかしたら辞めてしまったメンバーは見捨てられたとNPCは思っているのでしょうかね。》
最後にアルベドの番になる。
「モモンガ様は至高の方々の最高責任者であり私どもの最高の主人でありますそして私の愛しいおかたです。タケ様は同じく偉大なる至高のお方の一人であり、ナザリックの者たちを優しく見守っていてくださった慈悲深きお方です。」
《モモンガさん、なんかアルベドの性格違いませんか?何か心当たりあります?》
《あ!!本当にすみません、サービス終了で最後だと思って、ビッチの所をモモンガを愛しているにへんこうしてしまいました!!》
《え?!まじですか・・・それは流石に・・でも僕のことを面倒みてくださったモモンガさんを僕はどうこう言えませんのでもしタブラさんが見つかった時に謝るしかないですね、僕からはなにもいいませんよ!》
《タケさん泣ありがとう!ほんとにタケさんみたいな弟欲しくなってきた!》
普通の人間のならそのようなことを言われてもかまわないが今の骸骨の姿だとギャップが激しすぎて苦笑いである。
「・・なるほど各員の考えは十分に理解した。それでは私の仲間達が担当していた執務の一部までお前達を信頼しゆだねるとしよう今後とも忠義に励め!」
「では先に私とモモンガさんは失礼させてもらう」
守護者達が頭を下げるのを確認すると二人は転移し移動した。
《疲れた・・・》
《はい・・・》
《あいつら・・・・何あの高評価》
《流石はモモンガさんといったところでしたね》
《いやいや、タケさんあなたのも相当でしたよ・・》
タケはモモンガをとても尊敬しているので自分のことにはそこまで印象が薄いみたいだ。
《でもこれだけの高評価だと期待を崩すところなんて見せられませんよね・・》
《そうですね・・とにかくあいつらの前では支配者たる演技をしなければなりませんね・・タケさん何かあったら支えてくれますか?》
《もちろんですモモンガさん僕がここまでユグドラシルを楽しめたのはアインズ・ウール・ゴウンの皆さん、そしてモモンガさんのおかげなんですからいくらでも力になりますよ!》
《タケさん・・・ありがとう》
モモンガはタケのこの一言で肩に乗っていた重みが少し軽くなるのを感じた。
そしてこの後は各自部屋に戻って休息をとることにした。モモンガもタケも肉体的疲労を感じることは無いのだが、精神的に少し疲れたためである。
とりあえずここで区切ります。
1話書いてみて無駄な所があったり矛盾点があったりオリ主を上手く混ぜ込めてないのでこれから少しずつ慣れて行きたいと思います。
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2話
オリ主のNPCを一人出してみました。
*せっかく半分まで書いてたのに消えてしまう事故は辛かったです・・・
あの後一旦モモンガと別れ自分の部屋の前にやってきたタケ。部屋の中に転移しなかったのは、ある理由のためである。
《恐らくデフォルトの設定通りなら僕の部屋にいるはずなんだけど、ちゃんと忠誠は誓ってくれてるのかどうか・・・》
そう実はこの部屋の中には、タケが設定を考えて作ったNPCが一人いるのである。最初は元々なんとなくで始めたユグドラシルだったのでタケにはデザインのセンスや設定の考え方等は分かるはずも無く、それでもかつてのメンバーにアドバイスやら手助けをしてもらいなんとか作り上げた一体だった。そのNPCがこの部屋の中にいるのである。
《いきなり襲ってくる・・・なんてことはないと思うけど・・やっぱり不安だよ・・》
そんなことをグダグダ悩んでいてもしかたがないので思い切ってタケは部屋のドアを開ける。
「おかえりなさいませタケ様」
声のする方を向くとそこには上下黒のスーツ?執事服?をピシッと着ており、髪は漆黒で肩につくかつかないか、肌は白く目はルビーのような赤色をしている。しかしそれでいてとても優しそうな雰囲気を持つ美女が深く頭を下げていた。
「あぁ、見張りご苦労様だねリン。」
名前はリン タケがアインズ・ウール・ゴウンのメンバーからの多大なる協力を得て完成させた、タケ直属の護衛NPCである。
《うわぁ!ユグドラシルで見ていた時にも感じてたけどこう改めて見るとナザリックのメンバーに負けないくらいの美女なんだな・・。絶対僕だけだったらこんなに完璧なNPCは作れ無かったよな。自分のNPCなのに容姿と性格と服装、名前を考えてリクエストしただけだし・・・それでここまでの者を完成させてくれた皆さんの偉大さをまた一つ感じましたよ。》
タケがリンを観察しながらしばらく昔を思い出していると。
「タケ様無事に帰ってきてくださり本当になによりです!!タケ様の命令通りこの部屋の見張りは完璧でございます!」
「そのことに関してはとても感謝しているよリン、私も久しぶりにリンに会えてとても嬉しく思っている。」
そう言いタケはリンのそばにいくとリンの頭を優しく撫でた。不快にならないように優しく。
リンはとても嬉しそうにそしてこの時間をじっくり楽しむように撫でられている。
「さて、ところで現在ナザリックは非常事態に陥っているのだが、そのことについてはすでに連絡を受けているか?」
「はいその件にいたしましてはすでにアルベド様とデミウルゴス様からの連絡網で知らされております。」
「うむ。現在ナザリックは各階層の警備レベルを一段階上げている、これからは情報収集のためにナザリック外に出るということもあるかもしれない。そのような時はおまえの力を借りることもある。協力してくれるか?」
「は!私の使命は至高の方々ナザリックそして私の大切な創造主タケ様を守ることです、この命どうかご自由に御使いください!」
「うむ。期待しているよ、ではお前はプレアデス達と合流し任務をこなすんだ。だが無茶だけはしないようにな」
「畏まりました。」
《さて、僕はどうするかなー》
第6階層 モモンガ・タケ転移後
話を少し戻して、モモンガとタケが忠誠を確認して転移し少したった時
二人から発生していた凄まじい重圧が消える。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
守護者達が立ち上がり語り合う。
「す・凄かったね、お姉ちゃん」
「ほんと、あたし押しつぶされるかと思ったよ。」
「流石は至高の方々これほどの力とは・・・」
「我々ヨリ強イトハ知ッテイタガ、コレホドトハ」
口々に二人の印象を言い合う。
二人の絶望のオーラと混沌のオーラによって守護者達には好印象を与えたようだ。
「あたし達といた時は全然オーラなんて感じなかったよね、タケ様と話すモモンガ様とても楽しいそうだったもん」
「いつもよりもモモンガ様嬉しそうだったよね、それにタケ様は僕のこと抱っこして運んできてくださったし」
マーレがそう言うと各階層の守護者からピリピリとした気配が立ちこめる。恐らくはマーレに対する嫉妬だろう。
するとアルベドが
「全くそのとおりよ、私達の気持ちにこたえて絶対者の振る舞いを取っていただけるとは流石は我らの創造主様達、慈悲深き方々」
アルベドの言葉に合わせて守護者達がうなずく。自らの頂点に立つ至高なる41人に尽くすことが彼らの何よりの喜びなのである。
とここでセバスが口を開いた。
「では私は先に戻ります、モモンガ様とタケ様がどちらに行かれたのか分かりませんがお傍につかえるべきでしょう。」
アルベドが返す。
「分かりました、セバスモモンガ様失礼のないように仕えなさい。それと何かあった場合はすぐにご報告をお願いね、ほかのなにを置いてもすぐ駆けつけます!!!」
「・・・畏まりました、ではこれで」
セバスはそういうと去って行く。
「ところでいつもよりも静かですねどうしました?シャルティア」
デミウルゴスの言葉で皆がシャルティアの方へ視線を向ける。
「ドウシタシャルティア」
シャルティアは跪いたまま、プルプルと体を震わせていた。
「御二人方の凄い気配を受けまして、少し下着がまずいことになってるでありんすの」
静まり返る一同、するとアルベドが口を開く。
「チッ、このビッチが」
「はぁ?!お二人のあれだけの力を受けて、濡れんしん方がおかしいわ。ハッこれだから清純に作られた大口ゴリラは・・」
「このヤツメウナギが!!・・」
二人が睨みあってるのをみて、しょうがないという表情でデミウルゴスとコキューとスが止めに入る。
「お二人ともそのような表情をモモンガ様とタケ様に見せるつもりですか?お二人の明るい綺麗な表情の方が好印象ですよ」
「至高ノカタガタニ失礼ダゾ」
ふたりに正論を言われたのが効いたのか、睨みあいは無くなる、それをホットした様子でマーレは見ていた。
「そういえばさー 昔、至高の方達がモモンガ様とタケ様は兄弟ですねって言ってたんだけどあれどういうことなのかな?」
アウラの疑問に皆が返す。
「え?お二人は兄弟なのお姉ちゃん」
「私とちびすけの創造主であるぶくぶく茶釜様とペロロンチーノ様も姉弟でしたからそうなのでありんすかね・・」
「ウム、確カニアリウルナ」
「確か、モモンガ様の御作りになられたパンドラズ・アクターとタケ様が御作りになられたリンも仲が良かったですよね、これは本当に兄弟なのでしょうか?今度リンにでも聞いてみましょうかね・・・アルベドは何か知っていないのですか?」
「そうねもし仮にモモンガ様とタケ様が兄弟なのだとしたら・・・・・・くふふふ・・私がモモンガ様の妻になることでタケ様は義弟・・・いいわね・・」
「・・・・これは・・聞いてませんね・・」
何か知ってるかを聞きたかったデミウルゴスだったが、アルベドが一人の世界に入ってしまった為にこの件はあきらめる事にしたのだった。
こうして守護者達は各自の仕事にとりかかるのであった。
《クシュ!!なんで骨なのにくしゃみが出るんだよ・・噂されてるのか?》
モモンガもまた知らないところで被害をうけていた。
タケの部屋
《もしかしたらモモンガさんはまだ部屋で何かやってるかもしれないし外に出なければ一応は自由にしていいって言ってたけど、どうしよう、、とりあえず何かあったらメッセージで連絡が来るだろうから、僕はナザリック宝物殿の様子でも見てこようかな、パンドラにも会いたいし、そしたらやっぱリンも連れて行く方がいいか》
「リン先程プレアデス達と合流しろと言ったのだが変更だ、私はこれから宝物殿に行くつもりなんだが着いてくるかい?」
「タケ様が宜しいのでしたら、是非お供させてください」
「うむ、なら早速行こうか」
そういうとタケはリンの手を引きリング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを発動させ宝物殿前まで転移した。
宝物殿前に二人は転移しそこからパスワードを解き、部屋の奥へと進んでいく、するとそこには何やら人の影が見えてくる。そいつはこちらに気がつくと口を開く。
「これは、これは至高の四十一人が一人タケ様よくぞここまでいらしてくださいました!」
ナチス親衛隊制服に酷似した軍服を身に纏っているハニワのような男、これがモモンガが作製したNPCであり黒歴史である領域守護者パンドラズ・アクターである。
「忙しい所すまないね、少し時間ができたから久しぶりにパンドラに会いに行こうと思ってね、それとせっかくだから僕の部下も紹介しにきたよ。ほらリン自己紹介して。」
「はい!初めまして、私リンと申します。至高の一人タケ様に創造された者です。モモンガ様より創造されたパンドラさんのお姿を一度見てみたくご一緒させて頂きました、どうぞよろしくお願いします。」
「これはご丁寧にリン殿でありますね、どうぞよろしくお願いします」
領域守護者のパンドラとタケ直属護衛のリンの立場は保々同じ、特に仲が悪い等の設定も無いから、上手くやっていけるだろう。それにモモンガさんのNPCという認識はあるから尊敬しているようにも感じるな。
《僕としては二人が仲良くしている所を見るととても癒されるね》
こころのなかではそうつぶやいているタケだった。
「まぁとにかくパンドラは元気そうだし特に以上もないみたいだから問題はなさそうだね、モモンガさんにもしっかりやってることを伝えておくよ。」
「おお!ありがとうございますタケ様!このパンドラァこれからも至高の方々の宝物をどんなことがあろうとも守ってまいりますぅ!!!!」
「こ・・これからも頼むよ」
「では、パンドラさんまた時間があるときに」
「リン殿もお元気で!」
《モモンガさんが見たらまた黒歴史だとか言ってしょぼくれそうだな・・僕は普通にかっこいとは思ってるけどね》
そう考えながら宝物殿をあとにするにであった。
部屋に戻ってくるやいなや、モモンガからのメッセージが届く。
《タケさん今大丈夫ですか?》
《はい、大丈夫ですよ、どうなさいました?》
《実は今遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモート・ビューイング)を使ってるんですが、宜しければこちらに来ませんか?》
《全然かまいませんよ、では今そちらに行きますね、一応リンもつれ来ても良いですか?》
《リンですか、かまいませんよ元々タケさんの直属の護衛でもありますから》
《ありです。じゃぁそちらに向かいますね》
《ハーイ》
そういいメッセージを切ると二人はモモンガの場所へ転移した。
「来ましたよ、モモンガさんそれでどうですか遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモート・ビューイング)は」
「今いいところまできてるんですよね、もうすこしで・・こんな感じ・お」
すると鏡に写ってるものが変化してある村の様子を映し出す。
「おめでとうございますモモンガ様」
近くで待機していたセバスが拍手を送る。
「うむ。しかし何やら騒がしいな祭りでもやっているのか」
「でもなんか、祭りにしては荒くないですか?」
「これは祭りでは無いかと」
モモンガが鏡に手をかざし他の場面を映すするとそこでは騎士たちが村人に剣を振るっており、殺戮がおこなわれていた。
「いかがなさいますか?」
「・・見捨てる、助ける価値は無い」
モモンガがそう言う、隣で眺めていたタケもまた、殺されていく村人を見ても何も感じることは無かった、これは自分が人間で無くなってしまった証拠なのだろうか。そしたら今のモモンガさんの発言もそうなのだろう。
しかし、セバスを一瞬見たモモンガは何やら驚いていたようにように見えた、骸骨だから表情は変わらないがそんな感じがした。気が変わったのかな?
「私は少しこの村に行ってくる、セバスナザリックの警備レベルを最大まで引き上げろそして、アルベドを完全武装で来るように伝えろ。
タケさんどうですか?いっしょにいきませんか?」
「もちろんです、モモンガさんに同行します、ではこちらの護衛はリンで」
「では、先に私達は向かいましょう、なにやらまずい空気のようなのでね」
すぐにゲートを開きモモンガとタケは消えていった。
とりあえず、カルネ村に入る手前まで話全然進まなくてすみません
まだまだ進め方が分からない素人です。
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キャラ設定
これから設定はこのページで更新していきます。
なるべく定期的にかつ遅すぎないペースでやっていこうと思っています。ストックを作る程の頭と知識はもっていないので、温かい目で見守ってくださると幸いです。
設定
*一応大百科を参考にしています。
名前 タケ
通称 ユグドラシルでは混沌といわれていた タブラさん(厨二病)からの好感度は高かった、 ダークマター
性別 男
身長 人間体168 半キメラ形態185
種族 究極キメラ、カオスブレイカー
クラス カオス、魔王
所属 ナザリック地下大墳墓
ギルド:アインズ・ウール・ゴウン
役職 至高の四十一人
ナザリックのムードーメーカー(メンバーからの印象)
社会人メンバーの中で最年少
住居 ナザリック地下大墳墓第9階層にある自室
属性 極悪(カルマ値:-500)
外見
人間時は割りとスリムな20代前半の雰囲気、黒髪、瞳の色は白、眼球と周りの色が反転
人間時でも翼を出し入れ可能、翼は3対3種類(悪魔、骨、天使)でできている。
人型のときは、2割ステータスが減少する。
強さ
「上位物理無効化?」と「上位魔法無効化?」持ち?なのでアインズと違い30~60レベル以下の攻撃をレベルランダムで無効化する。
混沌のオーラLV5持ち
キメラは魔法スキルは使うことができず(ドラゴン・ライトニング/龍電等)そのかわりに魔法(魔力)を使わないスキルとキメラ専用の魔法のみ使うことができる。(メッセージなどは課金アイテムで補ってる)
・メンバーとも仲が良く特にモモンガにはとても好印象を持っていて、本人もモモンガを兄のような雰囲気で接していた。(後にメンバーからは兄弟と言われる)
*ここら辺は修正やら追加やらがされると思います*
キメラの基本特殊能力
クリティカルヒット無効
精神作用無効
毒・病気・睡眠・麻痺・即死無効
死霊魔法に耐性
酸素不要
能力値ダメージ無効
エナジードレイン無効
ダークヴィジョン/闇視
弱点
光・正・神聖攻撃脆弱Ⅲ
神聖・正属性エリアでの能力値ペナルティⅡ
使用魔法(キメラ専用魔法)
混沌の穴<カオス・ホール>・・・第5位階 元々、キメラ専用の転移魔法キメラ、ユグドラシルの時は、移動魔法だったが、現在は敵対者を消滅させる類に近い魔法にもなっていた。
使用スキル
混沌の者、召還・・・1日に使える回数が決まっている召還スキル
名前 リン
通称
性別 女
身長168
種族 武器
所属 ナザリック地下大墳墓
役職 タケ直属護衛 人型武器
住居 ナザリック地下大墳墓第9階層にある自室
属性 ???(カルマ値:??? 武器なので
制作者 タケ(ギルドメンバーの協力あり)
至高の41人、ナザリック、タケに忠誠を誓っている。
アインズとタケの創造主同士、兄弟のように仲が良いので、リンとパンドラも仲が良い。
強さ
LV100 攻撃と耐久に特化されている
基本は人型でも戦闘可能、武器化してタケと共にに戦う事も出来るがそれはめったになく、最後に武器化して共に戦ったのはユグドラシル時、ナザリックに1500人のプレイヤーが攻めてきたときのみ。
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3話
場面が変わり、二人の少女達がひっしになって走っていた。二人の見た目的に姉妹なのだろう、何かに追われているかのか恐怖に震えながら森の中を走っていた。
二人のことを追っているのは鎧を身に着けた何処かの騎士だった。やがて少女達は騎士に追いつかれ恐怖によって動けなくなってしまった。
「チッ、ちょこまかと逃げやがって観念して殺されな」
そういうとまず騎士は二人の内幼い妹と思われる方に向かって剣を少女達に振りかざした。
「やめて!!」
しかし、騎士が剣を振るった瞬間、姉と思われる少女が妹を抱きしめ庇い、背中で騎士の剣を受けたのである。幸いにも庇ったことで剣の軌道がずれたのか即死にはいたらなかったが誰がどうみても重症と思われる傷を姉は負ってしまう。
「うぅ・・・!!」
「お姉ちゃん!!」
妹は涙を流しながら姉にしがみつき、心の中で必死に助けを祈った。
《お願いします!誰か私達を、お姉ちゃんを助けて!》
そして騎士が再び剣を少女達に振りかざそうとしたその時である。
少女達と騎士にすぐ近くの空間が歪みだし黒い闇を感じさせる空間が出現する。そしてその中から何かが出てこようとしていた。
「転移門(ゲート)」
男の声がその中から響いたかと思うと、そこから見ただけでも神器級と呼ばれそうな程豪華なマントや上着、装飾品を身につけ、奇妙な仮面を被った魔法使いにも見える男が現れた。
「心臓掌握<グラスブ・ハート>」
モモンガは相手の強さの確認もかねて1~10位階あるところの9位階の自分が得意とする死霊系魔法を唱えた。この呪文を選んだ理由は即死魔法であり例え耐えたとしても朦朧状態に出来る為である。
呪文が発動した瞬間、騎士の身体の中から破裂音が聞こえ騎士はその場で倒れ即死した。
騎士が死んだことでモモンガの警戒レベルは少し下がった。何故なら最初の一撃でどうにもならなければ少女達をつれて撤退しようと考えていたからだ。
「化・・化け物・・!!!」
先程殺した騎士の後ろから別の騎士が恐怖で身体を震わして倒れこんでいた。前の騎士が簡単に殺されたのを目撃し逃げ出そうとしたのだが腰が砕けて座り込んでしまったのだろう。
「女子供は追い回せるのに、毛色が変わった相手は無理か?」
モモンガがそう言った瞬間、座りこんでいた騎士の足元から人間なのか動物なのかアンデットなのか分からない、全てが混ざり合い見ているだけで気持ちが悪くなるような穴が現れ、騎士の身体はその穴に引きずりこまれようとしていた。
混沌の穴<カオス・ホール>
「な・・なんだこれは・・・!!ひっ!た・・たすけて・・・」
騎士の言葉も虚しく、騎士はそのまま引きずり込まれ、変わりに中からこれまた謎の仮面を被った20代くらいの人間の青年が現れた。そうこちらはタケである。モモンガと違い普段の姿は人間とそう変わらないので、一応仮面とオーラを抑える指輪のマジックアイテムをつけて出てきていた、服装は一応戦闘用執事服のデータを着ている。
《モモンガさん遅れてすみません、少し様子を伺っていました》
《いや大丈夫ですよ、良いタイミングでした、しかし何故仮面を?キメラのタケさんなら容姿はある程度自由に変えられるので付ける必要はなかったのでは?》
《うーん・・なんかしてた方がかっこいいかな?なんて。ほら・・・情報が漏れても嫌ですし・・》
《・・・・・確実に前者だよねタケ君》
《・・・う・・・・はい・・・ごめんなさい》
《いやいや別に怒ってないから大丈夫だよ、気にしないでね》
時々にモモンガがタメ口で話すのはタケを面倒見がいのある弟のようだと感じてるからなのだろうか?
そんなことは考えるのをやめモモンガは少女達に近づく。
「・・・・怪我をしているようだな」
そういうと懐から赤のポーションを突き出す。ユグドラシルでは最初にお世話になる下級治療薬だ。
「飲め」
「の、飲みます!だから妹には!」
「お姉ちゃん!」
今度は妹が姉を抱きしめ泣きながら庇おうとする。
《あれ~・・これじゃあ俺も悪者みたいになっちゃってるんですけど・・・》
このまま飲んでくれなければ姉の方の傷は広がり最悪死んでしまうかもしれない、どうするべきか・・・・
すると、モモンガ達の元に近づいてきたタケが言った。
「大丈夫それはポーションというもので治療薬なんだよ、この方は君を助けようとしているんだよ。」
タケの言葉を聞き姉は赤いポーションを受け取りそれを恐る恐る飲み干した。すると重症と思われていた背中の傷が綺麗に消え痛みも無くなったのである。
「うそ・・・・・あ、ありがとうございます!」
「お姉ちゃんを助けてくれてありがとうございます!!」
姉妹は涙を流しながら感謝する。
「痛みは無くなったな?」
「は、はい」
あの程度の傷ならこれで十分回復できると納得したモモンガは質問をする。
「お前達は魔法をしっているか?」
「は、はい、村に時々来る薬師の友人が魔法を使えます」
「そうか、なら話は早いな。私はマジック・キャスターなのだ」
するとモモンガは彼女達に守りの魔法を唱えた。姉妹の周りに光のドームが作られる。
「生物を通さない守りの魔法をかけてやった、それとこれをくれてやる」
モモンガはみすぼらしい角笛を放り投げた。
「それを吹けば、ゴブリン等の小さなモンスターの軍勢が現れお前の指示にしたがうはずだ、それを使って身を守るが良い」
一通り説明終わると同時にまた黒いゲートが現れそこから2人の女性が現れた。
「準備に時間がかり、申し訳ありませんでした」
「すぐさま、駆けつけることができず、申し訳ありません」
そう言うと黒いクローズド・ヘルムを身につけたアルベドとタケに似たような仮面と執事服を着たリンが頭を下げモモンガとタケの前で跪いていた。
「いや、実にいいタイミングだ二人とも」
《モモンガさんでは、さっきも言った通り僕も外ではモモンガさんの部下ということで対応していきますね》
《・・・分かりました、でもそれはあくまで表向きだけで実際は対等ですからね》
《了解です》
モモンガとタケの立場設定は上司と部下という関係ということを先程決めていた。
「それで・・・モ・・ご主人様、そこにいる下等生物はどうなさるのですか?」
とりあえず、どのような敵が潜んでいるかも分からない状況なのでここにいるメンバーにはまだ名前を伏せておくように伝えてある。
「うむ、傷を負っていたので治療を施したのだ、こいつらに手をだすことはするなよ」
「畏まりました」
「畏まりました」
アルベドとリンは返事をする。
「さて、では残りのやつらを片付けにいくとするか」
「では主様、ここは私にまかせてくれませんか?」
「ふむ、いいだろう」
《なにかあるんですかタケさん》
《はい、召還系スキル使ってみたくて良いですか?》
《それならかまいませんよ、ただし最高でも中位モンスターLVでお願いしますね》
《分かりました》
「混沌の者、召還」
タケがそうつぶやくとタケの足元の影が伸びて、やがてモンスターの形になっていくそこには190m程の黒いマントとシルクハットを被り、両手にはとても切れ味の良さそうな大型のナイフをもったノーフェイスのマネキンモンスターが現れた。
名前は混沌人形<カオス・ドール>、上位キメラ以上が使える召還系スキルで、LV40程のモンスターである。特に能力は無いが、すばやい動きとトリッキーな攻撃不気味な見た目で初見プレイヤーに恐怖を与えることが出来る割と優秀なモンスターである。
「カオス・ドールそこにある死体と同じ姿をした者を殺せ」
「ヒシシシシ・・・」
タケの言葉に頷くと、村に向かっていった。
《多分あれで余裕でしょうね》
《とりあえずは、ですね タケさん我々も村の方に向かいましょう、私がフライの呪文使うので空から見物しましょう》
《はーい、お願いします》
「では、我々も向かうとするか」
「待ってください!あの・・・助けてくださって本当にありがとうございました」
「ありがとうございます」
「気にするな」
「ありがとうございます・・・あの・・お名前は?」
《モモンガさん打ち合わせどおり!決めちゃってください》
《え・・・ええ・・》
やけにタケが機嫌が良かったが、気にせずに口を開く。
「・・・・我が名を知るがいい。我こそはアインズ・ウール・ゴウン」
「はい!アインズ様!そ・・そちらの方のお名前は?」
《ええええ考えてないよー・・モモンガさん助けてー》
《キメラだからキメとかで良いんじゃないですか?》
《・・・まぁモモンガさんがそう言うんなら・・了解です》
「私はキメという」
「はい!キメ様もありがとうございました!」
「構わない」
「さて用は済んだし行くぞフライ!」
4人はモモンガのフライの呪文で浮かび上がると村に向かって動き出した。
現在村に飛行呪文で向かっている途中。
「あとでナザリックのメンバーにも言うが、お前達二人には先に言っておくぞ、私はモモンガから名前を変え、アインズ・ウール・ゴウンと名乗ることにした、私を呼ぶときはアインズと呼ぶがいい、それとタケさんとの関係だがナザリック外では私の次の地位の部下ということにしている、そしてタケのことは外ではキメと呼べ。いいな」
「畏まりました、アインズ様、キメ様」
「畏まりました」
「了解です、アインズさん」
「シシシシシシシシシ」
気味の悪い笑い声と共に、村を襲っていた一人の騎士の胴体が横に真っ二つにされて絶命した。その他にも首を跳ねられて死んだ者、心臓を鎧ごと一突きされ死んだもの等まさに騎士達にとって地獄絵図と化していた。
混沌人形<カオス・ドール>はなんの躊躇いも感情も無く騎士たちを次々に殺していく。 顔が無く、人間ではない動き、気味の悪い笑い声の混沌人形をみて騎士たちのほとんどは殺される側になった恐怖と絶望でその場に力なく座り込んでしまっている。
「た・・たすけて・・・死にたくな・・ぐはぁ・・・」
「助けてください・・・ごめんなさい」
「許してください・・・・・・」
それぞれが最後のあがきで命乞いをする。すると。
「きさまら!あ・・・あの化け物を抑えよ!!」
この重々しい空気のなか割と大きな声を出した者がいた。彼の名はべリュースこの騎士達の隊長である。
「俺はこんな所で死んでいい人間じゃない!お前ら時間を稼げ!俺の盾になるんだぁ!!」
しかし、いくら待っても動く者などいなかった。そうこうしている内に、声に反応したのか混沌人形がベリュースに近づいていく。
「ひぃいいい!!」
「かね、かねをやる!金貨200枚、いや500枚だ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
それでも動く者など誰もいなかった。
「シィシシシシシシ」
混沌人形がまるで待ってましたといわんばかりに笑うと、ベリュースの右腕と左脚を大型ナイフで切断した。
「ぎゃああああああああ!!」
ベリュースの絶叫が周囲に響く。ベリュースは苦痛に耐えながらも残っている腕と脚を使い這いずりながら逃げようとした。
しかし混沌人形がそれを逃すはずも無く、今度は腹に向かってナイフを突き立てる。
「ぐふぅうううううう!!」
ベリュースの絶叫はさらに響く。
「たじゅ、たじゅけて・・・くだじゃい・・お願いじます・・なんでもします・・・」
混沌人形はその言葉も無視し何回も腹にナイフを突き刺し、最後のとどめにナイフを強くベリュースの心臓に突き立てた。
「ぐぅふうう・・」
やがてベリュースは力が抜け動かなくなり絶命したことが周りにも感じられた。
その時。
「そこまでだよ混沌人形停止しろ」
落ち着いた若い青年の声が響く、そのとたんさっきまで殺戮を行っていたモンスターがピタリと動きを止めたのである。
助かったのか?そんな期待をしながら生き残った騎士が固まっていると、上空から4人の人が降りてきた、恐らくは飛行呪文を使っていたのだろう。騎士たちは考えた。
すると騎士の中の一人が茂みの中から動き出した、どうやらモンスターを操っている4人の内の一人をしとめれば助かる可能性があるのではないか?と判断したらしい、隠れていた騎士は4人に向かって剣を振りかぶろうとした。・・・・・しかし騎士が振りかぶるよりも早く4人の内の仮面を着けた執事服の女が動いていた。一瞬だった、どこから出したのかも分からないがそこには黒い色をした剣を持っており騎士の身体を両断してしまったのだ。
そんな・・・ありえない、どこぞの貴族にでも使えていそうな女が鎧を身に着けた男の騎士を一撃で両断してしまったのであるから。それにあの黒い剣は彼女の腕の袖から出ているようにも見える。服の中に隠し持っていたとでも言うのか・・・・?
騎士が崩れ落ちた後、ローブを纏った男がしゃべりだした。
「はじめまして、諸君。私はアインズ・ウール・ゴウンという。投稿すれば命は保障しよう。しかしまだ刃向かうか、先程のようなことをしようと・・・・・」
即座に次々と剣が地面に投げ出された。
「ふっ、よほどお疲れの様子だな、しかし、この者達の主人たる私を前に図が高いな」
騎士達は、そのまま跪き、頭を垂れる。
「ふむ。では諸君には生きて帰ってもらう。そして諸君の飼い主に伝えろ」
「この辺りで騒ぎを起こすな!騒ぐなら今度は貴様らの国まで死を伝えに行くとな」
「行け!」
顎で促すと、騎士たちは一目散に走り出していった。
騎士がいなくなったのを確認すると、アインズは優しい口調で村人に話かけた。
「さて、君達はもう安全だ、安心して欲しい」
村長らしき人物が口を開いた。
「あ、あなた様は?・・・・」
「この村が襲われているのが見えてな、助けにきたのだ」
「おおお・・・」
あの後アインズさんは、村長に情報を提供してもらうことで、それを対価とし詳しく話を聞いているみたいだった。僕は見張りという形でリンと村の様子を見ている。アルベドは周囲を警戒しているようだ。
「そういえば、さっきはありがとねリン、騎士から守ってくれて」
「何を言いますかキメ様、私がキメ様を護衛することは当然のこと、感謝など勿体無いお言葉です」
「それでも、私は嬉しかったぞリン」
そういうと、リンの頭を優しく撫でる。リンの髪はとてもサラサラで撫でている僕も心地がよかった。
「うぅぅぅ」
「ん?どうしたリン」
「な、なんでもないです!はい!」
「そ、そうか、ならいいけど」
「うふふ」
よく分からないけど嫌がってないし、まぁいいだろう。
そう自己完結にまたリンのさわり心地の良い髪の毛をなでるのであった。
ガセフさんが来るとこまで行きたかったのですが、力尽きました。
のんびり行きます笑
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4話
*ルビ機能を使い振り仮名修正しました。
あの後アインズさんは村長から国のこと流通貨幣の事を詳しく聞きある程度の情報を得ることには成功したみたいだった。そして今後の為にこの村と友好関係を築いていくみたいだった。自分としてはそういう頭を使うのは苦手だし得意ではないので、アインズさんい対して文句は無かった、あまり力にはなれないかもしれないが、何かあった時はしっかり協力使用と思う。
「お疲れ様です、アインズさん」
「ああ、キメさん、大分待たせてしまいすみません」
「いえいえ、大丈夫です。それよりも何か良い情報はありましたか?」
「ええ、一応はこの世界について知る事ができました。ただこの世界にはまだ我々よりも強い存在がいないとも言えません、なのであまり悪く目立つことは避けたいですね」
「なるほど、了解です」
アインズさんと会話をしていると葬儀が始まるそうだ。村人達は亡くなった者を埋葬するとその者達に祈りを捧げていた。その中には助けた姉妹の姿もあった。
アインズ達は村人から少し離れた所で様子を見ている。
《恐らくはアインズさんが持ってる蘇生の短杖があれば死者を蘇らせることも可能なのだけれどアインズさんは動く気配はない。まぁこれで生き返らせてしまったら厄介ごとに巻き込まれるのは確実だしね》
リンの様子を見る。リンは村人達を見ているのだが、その目にはなんの感情も宿っていなかった。人間が何人死んだところでリンにとってはどうでもよいことなのだろう。
《はぁ・・この考えは中々治せないよね・・》
アインズさんも人間についてアルベドに聞いていたが同じような答えが返ってきていた。
「さて、我々はそろそろナザリックに帰るとするか」
「了解です」
葬儀が終わりアインズ達が帰ろうとした時、村長と村人が集まりなにやらひそひそと話をしている。
《なんか、あったっぽいな》
アインズが聞いてみるとこの村に馬に乗った戦士風の者達が近づいてきているらしい。
その話を聞いたアインズさんは自分に任せるように伝えていた。
《ここはアインズさんに任せますかね》
近づいてきている者たちはアインズさんに任せて、自分は傍で様子を見ている事にした。
少し待っていると、数人の騎兵がやってきた。
そしてアインズさんは騎士達のリーダー名前はガセフというらしい と話をするために一軒の家の中に入っていった。
しばらくするとアインズさんが出てきて、話を聞くとなにやらガセフの命を狙っている者達が来ているらしい、少し離れた所に複数の気配を感じたのはそいつらだったのか。
「近づいてきている奴らはガセフ戦士長が引き付けてその間に村人を安全な所に避難させるという作戦になりました。私は戦死長達の戦いを暫く観察し頃合を見て入れ替わり敵と戦おうと思います」
「了解です、僕もついていった方が良いですかね?」
「うーん、どちらでも構いませんよ、アルベドは一応連れて行くつもりです」
「なら、面白そうなんで着いていきます、一応村はリンに任せておきますね」
「分かりました」
とりあえず僕はアインズさんに着いて行くことになった。そして作戦通りガセフ達は馬に乗り、敵のいる場所に向かって走って行った。別れ際でアインズさんが戦士長にアイテムを渡していたが恐らく自分と場所を入れ替える転移アイテムだろう。
村人達を大き目の家屋に集め結界魔法をはり安全を確保した。あとはアインズさんのタイミングで入れ替わるだけだ。
「そろそろ交代だな」
「タケさん行きましょうか」
「分かりました」
アインズさんは戦士長と交代すると言って、先に転移していった。
アインズさんが消えた場所には傷だらけの戦士長が転移してきた。
「こ・・ここは?」
「戦士長殿、交代です、今からアインズさんと私達が奴らの相手をしてきましょう。あなたはここで休んでいてください」
そう言い残し僕はアインズさんの場所に転移した。
僕が転移に成功すると、敵側の方から天使2体がアインズさんに攻撃しようとする瞬間だった。
《必要ないと思うけど、守らないとだめだよな。表側ではアインズさんの部下なのだから。
タケは瞬時にアインズの前に移動し突進してきた天使2体の首の部分を片腕ずつで掴みそのまま天使を地面に叩きつける。天使は叩きつけられた衝撃でそのまま光の粒子になり消滅にた。
「アインズ様、お怪我はありませんか?」
「ああ、ありがうキメ」
《態々守ってくれなかくても平気だったんですよ》
《はは、一応アインズさんの部下ですから》
「馬鹿な・・天使2体を叩き潰しただと・・」
「貴様何者だ」
「あなた達が戦士長と戦っていた者達だったか。俺の名はキメだここにいるアインズ様の部下だよ」
「チッ、仲間が他にもいたのか・・・」
タケが天使を軽く捻り潰したことに動揺したのか、相手側ニグン達の部下達は、それぞれの得意とする攻撃魔法を撃ってくる。
「キメ私の後ろに下がれ」
「了解です」
タケはアインズに言われたとおり、アインズの後ろに下がった。本来なら部下が主人を盾にするなどありえないことなのだが、アインズとタケの関係をしっている者達はなにも文句を言う理由など無い。
迫ってきた攻撃魔法の弾幕は、アインズのパッシブスキルにより無効化されダメージを与えることなく消えていく。
魔法が効いていないと判断したニグンは部下達に天使達全員で突撃させるよう命令した。命令された天使達がアインズ達に突撃してきた。
「キメ、アルベド下がれ」
「ハッ」
アインズが魔法を発動する。
大気が振るえ、黒い波動が天使を襲い40対を超える天使達が瞬時に消滅した。
「あり・・・・ありえない・・・先程の男もそうだが・・化け物か・・・」
《アインズさん、今の天使ってユグドラシルの天使ですよね?》
《ですね。何故この世界でユグドラシルのモンスターがいるのか気になりますね、まだまだ情報を集めないといけないですね》
アインズが一瞬で天使40対を消し去ったことに敵は動揺し、再び、攻撃魔法を連打してくる。 しかしアインズのスキルで先程同じく無効化されかき消されていく。
「やはり、知っている魔法ばかりだ。・・・だれがその魔法を教えた?」
「ひぃぃぃぃいいい」
部下の一人が魔法が効かないことに狂乱状態になりスリングを取り出し、礫をはなった。しかしそれはアインズとタケに届く事は無く、逆に礫が撃った本人に返され騎士の頭を吹き飛ばした。
「アルベド、あの程度の飛び道具で私とキメが傷つかないのは承知のはずだぞ」
「アルベド俺らなら、平気だよ」
「お待ちください、アインズ様、キメ様、至高の方々が戦うのであれば、最低限の攻撃というものがございます」
「はっはっ。それを言ったらあいつら自体がしっかくではないか。なぁ?」
「
ニグンの超えにより動かなかった天使がメイスで攻撃してきた。
「アルベド下がれ、私がやる」
天使の攻撃をアインズは腕で受け止める。
「やれやれ、反撃といこうか」
<
アインズの指から放たれた小さな炎により監視の権天使は瞬く間に炎に包まれ一撃で燃え去った。
「ば・・・ばかな」
「一撃・・・・・・・」
「ありえるかあああああああ」
なにやら二グンと呼ばれていた男が怒鳴っている。まぁ監視の権天使は僕らにとっては大した敵ではないからね。もうちょっと期待してたけどこの程度か・・・・今の考えは身体が変わったからそう感じてるのか。こりゃますます人間やめちゃってるなー。
考え事をしている内にニグンとアインズさんが会話していたみたいだが、なにも聞いていなかった。まぁ特に問題ないだろう。
「最高位天使を召還する」
む?あれは魔法封じの水晶?ユグドラシルのアイテムも持ってたのか。
「アインズさんあれは」
「うむ、少しばかりまずいな、アルベド防御の準備を」
「ハッ」
「見よ!最高位天使の姿を!
え?・・・・・・あれが切り札なのか??
アインズさんの方を見てみると笑いを堪えているのかふるふる震えていた。
「ハハハ、本当に下らんな」
「は?」
「この程度の幼稚なお遊びに警戒していたとは、アルベド態々すまないな」
「とんでもありません、想定以上の物が現れる可能性を考えれば、警戒しておくにこしたことはございません」
「たしかに、アルベドの言うとおりだね。アルベド、アインズさんの為にありがとね」
「勿体無きお言葉でございますキメ様」
「き、、貴様ら最高位天使を目の前に何故そのような態度がとれる!!」
「それはここにいる、アインズ様が最高位天使を凌駕する力をもっているからでしょう。それにその程度の天使俺でもどうにかなるよ」
「そんな・・・いや・・ありえん!ありえん!ありえん!最高位天使に勝てる存在などいるはずがない!はったりだ!」
「
「アインズ様俺が相殺しますね」《アインズさん僕がやります》
「うむ、頼むぞ」《タケくんお願いしますね》
魔法が使うことの出来ない、キメラ種であるが、救済なのかキメラ種のみ使う事が出来る魔法は結構あったりするその半分は消滅魔法である。
僕の種族はLV上げが他の職より大変だしそのくせ最初は職上中最低ステータスだからほんと大変だったんだよ・・こんなの選ぶプレイヤーはほとんどいなかったな。
掲示板をみても職業ワーストランキングトップ3に入ってたしなー。
<
タケの腕から放たれた、半透明の波動が真上から降り注いできた光の閃光を飲み込みそのまま消え去った。
「・・・な・・・なに!・・・」
「うむ、流石だキメよ」
「ありがとうございます」
「流石です。キメ様」
「ありえん・・・・ありえんぞ!最高位天使の一撃を魔法で防いだというのか!」
ニグン達はこいつらは化け物だと、とんでもないやつに喧嘩を売ってしまったと今更気がついた。
「さて、次の攻撃が来る前に消し去るか。<ブラック・ホール>」
虚空の穴は最高位天使を吸い込み消え去った。
ニグン達は呆気にとられている。
「お前達はなにものなんだ・・・」
「最高位天使の一撃を軽く消し去ったり、一撃で消し去ったり、その力は魔神すらも遥かに超えるもの・・・・お前たちはいったい・・・・」
「アインズ・ウール・ゴウンだよ。この名はかつて知らぬ者が居ないほど轟いていたのだがね・・・・・む?」
「どうしました、アインズさん?」
《情報系魔法で監視していた者が居たみたいだね》
《なるほど、それで少し驚いたんですね》
「やれやれ、どうやら情報系魔法でお前を監視していた者がいたみたいだな。対情報系魔法の功性防壁が起動したから、大しては覗かれていないがな。では・・・・遊びはこれくらいにするか」
「ま・待て・・ちょっと待って欲しい。アインズ・ウール・ゴウン殿・・いや様、命を助けてくださるなら望む物を用意します」
アルベドが口を開く。
「貴方がアインズ様とキメ様からの慈悲深きご提案を拒絶したのでは無いかしら?」
「そ、それは・・」
「言いたいことは分かるわ。ご提案を受けいれても殺される、自分は生き残りたい。でしょ?」
「そこが間違っているは、ナザリックにおける生殺与奪の権を持つアインズ様がそうおっしゃったのだから、人間という下等生物である貴方達は頭を下げ、命を奪われる時を感謝しながら待つべきだったの」
「確か・・・こうだったか。無駄な足掻きを止め、そこで大人しく横になれ。せめてもの情けに苦痛なく殺してやる」
そういいながらアインズさんは付けていた仮面を取った。骸骨の顔が露になる。あれ初見でみたらトラウマになりそうだな・・・。
その流れでアインズさんが目で合図してきたので、僕も仮面を取り、背中の翼を出現させて、異型種であるアピールをする。
その後は実にあっけ無かった。ニグン達は殺さずに、ナザリックに転移させた。後で情報を聞きだすみたいだ。そして村に戻りガセフ戦士長には撃退したと言い、安全であると伝えた。しっかりと命令を聞いてくれていたリンの頭を撫で、アインズさんには先に帰ってますねと伝えて、ナザリックに帰ってきた。
色々見学したかったので3階層に転移し、そこから自分の部屋まで降りていこうと思った。
3階層から下に降りようとすると、シャルティアの部下達に頭を下げられ帰還を歓迎された。元いた世界では、自分は下っ端だったのでこうして頭を下げられると、なんとも申し訳ない気持ちになってしまう。これも慣れないといけないのか・・・
「おかえりなさいませ、タケ様」
「リン様もおかえりなさいませ」
「あぁ、お前達ご苦労様、ありがとうな」
そういうとさらに深く頭を下げられた。辛い・・・するとしもべの一人が質問してくる。
「あの、何故タケ様はこの3階層へお越しに?失礼ながら転移魔法で部屋に行かれた方が早いのでは?」
「あぁ、それはだな」
気まぐれだよ、なんて言えないしなー。
「すぐに自分の部屋に戻るのも悪くないのだが、まだアイン・・・モモンガさんが帰ってきていないのでな、それまで各階層に顔を出そうと思っていたんだよ」
まだナザリックにいる者はモモンガさんがアインズという名に改名したことを知らないからモモンガさんにしといた。
「なんと!帰還し、お疲れになっているにも関わらず、私達のことを考えてくださるなんて、なんと素晴らしい」
「感激です!」
3階層のしもべ達はそれぞれ涙を流し感激している。この階層はシャルテイアの監視下だから、女性の僕が多い。女性に泣かれることになれていないタケにとっては少々気まずかった。
「私が好きでやっているのだ、特に問題はない、しかし私も少し疲労してしまったみたいだ、他の階層をまわるのはまた今度にしよう。では失礼させてもらうぞ」
タケがそういうと、今まで泣いていた者達が皆、跪き頭を下げた。
凄い、切り替えだよなー、俺も見習おう。そういいタケとリンは自室に転移していった。
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5話
自己満なんですはいw
それと恐らく筆者の力不足でアニメ沿いにアレンジを加えるという方向性になりそうです。
あれから数日が経った。
モモンガさんは、アルベドから報告のまとめを聞いているだろうし・・・・・・・・・・・・・暇だ。。
基本僕が一人でナザリックの外にでて何処かの町へ行くことは、モモンガさんに禁止されている。もし行くならば、モモンガさん同伴でなければいけないとのことらしい。
「心配性なんだよなモモンガさんは・・・」
「リンいるかい?」
「はい、タケ様お呼びでしょうか?」
僕が声をかけるとすぐに部屋の外からリンが来てくれた。少し前に部屋の中にいて良いのだと言ったのだが、中々首を立てには振ってくれない。
「リン別に部屋の中にいても良いのだぞ」
「いえ、例えタケ様の護衛約であったとしてもプライベートな空間を侵すわけにはいきません!」
「う~ん。別にかまわないのだけどなー。それよりもリン私は今からアインズ様の所に行って来る。お前を来るか?」
「私はタケ様にどこまでも着いていきます!」
「ははは・・じゃあ行こうか」
僕達がアインズさんのいる場所に到着しようとした時何やら、大きな声が聞こえてきた。
「・・・・・食品ディスプレイは大量に盛り上げているみたいだけど、実際は・・・ねぇ」
「・・殺すぞ、てめぇ!」
「誰が賞味期限だゴラァ!」
え?なにこれ?なにが起きてんの・・・?
「アインズ様部屋に入っても宜しいでしょうか?」
普段よりも恐る恐る声をかける。
「・・む・タケさんか入ってきても構わないぞ」
許可を頂いたので部屋に入る・・・するとそこには凄い表情でお互いを睨みつけているアルベドとシャルティアがいた。
さっきの声はこの二人かよ・・てかめちゃくちゃオーラ出てるし・・・・モモンガさんもはやただ突っ立っちゃってるし!・・しかたないここは僕が・・
「お前達何をしている、アインズ様の前だぞ。」
「「ハッ!」」
すると二人は割れにかえりすかさず謝ってきた。
「「はい!タケ様、アインズ様申し訳ありませんでした!」」
「落ち着いたのなら構わない、さてそれでシャルティアどうしたのだ?」
「はい!アインズ様、これから君命にしたがいまして出立し先に出たセバスと合流しようと思っているでありんす。今後少しばかりナザリックに帰還しがたくなると思われんすから、そのご挨拶に舞いりんした」
「ふむそうだったのかシャルティアよその気持ち私はとても嬉しいぞ。お前ならば素晴らしい結果を出してくれるだろう」
どうやら、これからシャルティアはアインズ様の命令でナザリック外に行くみたいだ。
僕も何か言っておいた方が良いか。
「シャルティアなら大丈夫だとは思うが、無理はするなよ」
「了解しましたわ、タケ様、それでは失礼するでありんす」
そういいシャルティアは部屋の外に出て行った。
「ところでタケさんどのようできたのだ?」
「はい、アインズさんの様子が見たくて来ました」
《暇だったので、遊びに来ました~》
「なるほどな」
《おい、こら!こっちは暇ではないんですよ~》
「さて、そろそろ私もナザリックの外にでようかなと思っているのだが・・・」
「お待ちください、アインズ様!そのような下等生物達がいる所に態々アインズ様が行く必要等無いのでは?」
アルベドは人間が相当嫌いだからな・・・
「うむ、お前の言いたい事は分かるぞアルベドよ、しかしこの世界の情報が少しでも欲しいのだ、それに資金も溜めておきたい、もちろんこの姿がばれぬように変装もするつもりだ」
「そこまで考えていらっしゃったのですね、反論してしまい申し訳ありませんでした」
「構わぬよ」
「私が留守の間はナザリックはアルベドにまかせるぞ。そして共には・・うむ・・ナーべを連れて行くとしよう」
「畏まりました、アインズ様」
《タケさんも一緒に行きませんか?ここしばらく外に出てないでしょう?》
《本当ですか!行きます!》
《了解です。では私、タケさん、ナーべラルの三人で行きましょう》
「よし、では私とナーベラルそしてタケさんの三人で行くことにする。アルベドよナーベラルに連絡してもらえるか?」
「畏まりました」
《では、僕も少し準備してから行きますね》
《分かりました。ではまた後で》
一旦自室に戻ってきた。リンは連れて行けないか。しょうがない今回は我慢してもらおう。リンにアインズさんと共に冒険者になることを伝え、自分もある程度変装をして、準備を整えた。
「よし、これで大丈夫だな。リン後はまかせたぞ」
「ご一緒できないのはとても残念です。ここはおまかせください!」
「うむ」
《モモンガさんオッケーですよ~》
《了解です。こちらも大丈夫なので行きましょう》
<城塞都市 エ・ランテル>
さっそく冒険者登録をし、宿までやってきた。宿はお世辞にも豪華とは言えないが、今は資金があまりないので贅沢は言えない。それにリアルの世界では、一般の社会人だった自分にとっては、全然気にならないし、むしろ雰囲気がでていてとても良い。
中に入ると割りと広い受付があり、他の冒険者達が、雑談をしたり、酒を飲んだりしていた。
モモンガさんは、骸骨なのでフルプレートで顔も隠している、僕とナーベラルは見た目なら人と同じなので、魔法使い、この世界ではマジックキャスターが着ているようなローブを羽織っているだけである。
僕達が扉を開けて中に入ると、中にいた何人かの冒険者が視線をこちらに向けてきていた。
モモンガさん身体でかいし目立つんだよな~
《モモンガさん受付僕が行きますか?》
《タケ君大丈夫です。私が行きますよ》
こういうのは部下がいくものなんじゃないのかな?でもこういう細かい気遣いをしてくれるのがモモンガさんなんだよな。
宿の店主は結構いかつい雰囲気をした男性だった。
「宿だな、相部屋で一日5銅貨、飯は・・」
「三人部屋を希望したい、食事は不要だ」
「うん・・?お前さんカッパーのプレートだろ?だったらここは相部屋にするべ・・」
「先程組合で登録してきたばかりなんだ」
すると店主はモモンガさんの前で机を強く叩く。初心者であるカッパーにアドバイスをしたのにそれを断られたことに少しカチンときたのだろう。
「あいにくうちは三人部屋がないんだ、二人部屋の料金である一日7銅貨で構わないが一人分のベットはないぞ、それでも構わないか?」
「それでかまわん」
モモンガさんが懐から7銅貨を渡す。別に僕らは睡眠を必要としないから問題ないだろう。
「フン!部屋は二階の奥だ」
三人が部屋に向かおうとすると、冒険者の一人がモモンガさんの前に脚を突き出していた。
「んぅ?」
周りの仲間達もニヤニヤした顔でこちらを見てくる。
「やれやれ」
歩き出したモモンガさんと冒険者の足がぶつかった。
「おいおい、いてーじゃねーか、どうしてくれんだようぅおい!」
男はガンを飛ばしてきたが、後ろにいるナーベラルとタケをみると厭らしい物をみる目つきに変わった。
チッ、この姿だと分かっていたが僕までそういう目で見られんのかよ、課金アバターを中性的なのにしなきゃよかった・・・・ちなみに僕の姿、つまりアバターは黒髪ロングの赤目である、キメラの能力で見た目に制限はないのだがこの姿が一番使っていたものである・・・・当時はこれが美しいと思っていた何て言えない・・
「こりゃぁ、そっちの女共に優しく介抱してもらうしかね~な~」
「チッ、私だけならまだしもタケ様までもそのように見るとは・・」
ナーベラルが何かボソボソ言いながら男を睨みつけていた。
「フ・・フフフフ・・いやいや許してくれ、あまりにも雑魚にふさわしい台詞に笑いを堪え切れなかった」
「あぁぁああ!」
モモンガさんは男の胸倉をつかみそのまま持ち上げそのまま投げ飛ばした。はたからみたらかなりの腕力だよなこれ。
その後は色々あった。投げ飛ばされた男が運悪く別の席にいた女冒険者のポーションを巻き込みそれを壊してしまい、モモンガさんが弁償をしてことなきをえた。
部屋の中
ナーベラルが不満を漏らす。
「ですが、このような場所に至高の御身方が滞在されるなど・・」
モモンガさんはヘルムを消し返事をする。
「そう言うなナーべ、しかしあれが冒険者か・・組合という組織に管理され依頼はモンスター退治ばかり予想以上に夢の無い仕事だ」
「たしかにもう少し楽しめると思っていたんだけどね」
資金も稼がないといけないし、まぁ僕はこの世界を色々と見れるから良いんだけどね。
「あの不快な女はどういたしますか?」
「彼女は我々より各上のアイアンのプレートだ、後輩たるもの多少は顔を立ててやろうじゃないか」
モモンガさんの言葉でナーべも納得したみたいだ。
「ときに質問なのだが、人間をどう思うか?」
「ゴミです。」
《こいつもかー・・・》
《モモンガさんしょうがないですナザリックでは人間の価値は低いですから、それに僕達悪役ですし・・》
《そういわれてしまうとそうなんですけどね・・》
「ナーべよ、その考えを捨てようとは言わぬが、敵対的行動を誘発する考えは出来る限り慎め」
「私からもそう言っておくよ」
「畏まりました。アインズ様、タケ様」
「この町にいる間は私をモモンとタケさんをキメと呼べと言っただろう」
「はい、モモン様、キメ様」
モモンだそしてお前はナーベラルガンマではなく、モモンの冒険者仲間のナーベだ」
「申し訳ありません。モモンさ~~ん」
「少し違和感があるけど問題ないでしょう。ね?モモンさん」
「うむ、しかたがないか、とりあえずはこれからの行動方針だ」
「ハッ!」
そういうとナーベはその場で跪いた。
「あのな・・・」
「ハハハ・・これは時間が掛かりそうですね」
それからこれからの計画を考え、身体を休めることにした。
時間も大分遅く多くの者が寝ようとするであろう時間。
僕達3人も身体を休めようとしていた、人間ではない僕らは基本睡眠はとらなくても大丈夫なのだが精神的に疲れたから休むのである。しかしここは元は2人部屋なので一人分のベットがない。僕は床に座って休もうとした。
「キメ様、お待ちください!至高の御方である方がそのような汚い床で寝るなど!ベットも相応しくない質なのですが出来ればこちらを御使いください!」
「ハハハ、私はモモンさんと同じで睡眠を必要としないから平気だよ、ベットはリーダーであるモモンさんとナーベで使うと良い」
「そういう訳にはいきません」
「うーん、別に気にしないんだけどなー」
僕が困っている所にモモンガさんが助け船を出してくれた。
「なら私とキメはベットは使わないからナーベだけ使うと良い」
「至高の御身方をさしおいて私だけベットを使うなど、なおさら受け入れられません!」
そのような攻防が数十分続いた。そして・・・
結果的には僕達も横になるからナーベも横になってもよいという半分命令で了承してくれたのだが・・・
「なぜ、モモンさんと同じベットで寝てるんですかね?」
「キメ君すまない、3人で寝る場合誰かが一つのベットを二人で使わなくてはいけない。
どちらを選ぶなどナーベには出来ないので、いっその事、私とキメ君で寝ることになったんだ」
「ああ、そうでしたね・・・」
「モモン様、キメ様安心してください!モモン様はとてもたくましく、キメ様はとても美しいので仮に第三者に見られたとしても不振に思われたしりしません。もし思われても私がその者を始末いたします」
「ああ、ありがとうナーベ」
アインズはともかくタケは見た目は女にも間違えられるので確かにむさくるしくはないのだが・・・・・男である・・・
二人は暫くはこのようなことが続くのかと、思いながら身体をやすめるのであった。
久しぶりですみません、モチべが中々上がらなくて。
結構短いですが今回はこれでw
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6話
書籍の方は現在3巻を読んでいます。
キメ=タケです。呼び名ちょくちょく変わって分からなくなってしまいすみません。
翌日、アインズ達3人は仕事を探すべく、エ・ランテル冒険者組合に来ていた。
「おい、すげーフルプレートだな笑」
「いくらすんだよ」
「カッパーのくせに、どうせどっかのボンボンだろう?」
「パパのプレゼントか?」
組合の掲示板で仕事の依頼の紙をみていると、まわりの連中がモモンの立派過ぎる装備をみて馬鹿にしていた。しかし3人は全く気にした様子もなく依頼の貼ってある掲示板をじっと眺めていた。
「モモンさん、どうやら私ではこの世界の文字は分からないようです」
「うむ、キメさんもか・・・困ったな」
仕事をしたいのだが文字が読めなくては、先に進めない、モモンとキメは暫く考えていた。するとモモンが見た感じで難しそうだと思った依頼の紙を手に取り受付に持っていく。
「これを受けたい」
受付嬢は少し驚いた顔をしたが、すぐに表情を戻し丁寧に対応をしてきた。
「申し訳ありません、こちらはミスリルプレートの方々への依頼でして、」
モモンさんどうするつもりなんだ?キメはモモン達のやりとりを静かに見守っていた。
「知っている。だから持ってきた」
周りにいる冒険者達もいまの言葉を聞いて皆驚いた声を上げている。
「ですが、規則ですので。」
「くだらん規則だ」
「仕事に失敗した場合、多くの方の命が失われる可能性があります」
「私の連れ二人は第三位階魔法の使い手、そしてもう一人は魔法だけでなく戦士としも戦うことが出来る」
モモンの言葉を聞いた周りの冒険者が驚愕の声を上げる。
「そして私もこの二人に匹敵するだけの戦士、私達は実力に見合った高いレベルの仕事を望んでいる」
「申し訳ありませんが規則ですのでそれはできません」
モモンの意見をしっかりと聞いていた受付嬢は、困った顔をしながらも受け入れてはくれなかった。
「そうか、それでは仕方が無いな我侭を言ったようで悪かった、ならばカッパーのプレートで最も難しい仕事を見繕ってくれ」
「はい、畏まりました。」
モモンが丁寧に謝ったのをみて感じの悪い冒険者ではないと判断した受付嬢は、嫌な顔を全くせずに言われた依頼を探しに席を離れていった。
《よし、誘導成功です》
《なるほど、そういうことだったんですね、さすがモモンガさん!》
なんとか仕事が見つかって喜んでいた二人のところに声が掛かる。
「でしたら、私達の仕事を手伝いませんか?」
「うん?」
そこには4人のパーティと思われる男達がいた。
所変わり、上の階にある作戦会議室のような場所
受付嬢には理由を話し先にこちらの話を聞いてからどうするか考えるということに落ち着いた。
「それでは改めまして、私が漆黒の剣のリーダー、ペテル・モークです。そしてあちらの私と同い年くらいの方が、レンジャーのルクルット・ボルグ、そして治癒魔法などを使うドルイドのダイン・ウッドワンダー、そして最後にマジックキャスターでありチームの頭脳ニニャ・ザ・スペルキャスター」
「よろしく。しかしぺテルその恥ずかしい二つ名やめません?」
「え?いいじゃないですか」
ぺテルがまんざらでもない顔で返事をする。
話を聞いていると二ニャはタレント持ちらしい。この世界でいう特殊能力みたいなものである。
漆黒の剣の自己紹介が終わったのでモモンさんは自分達の自己紹介を始めた。
「こちらは、ナーベそしてこちらがキメ、最後に私がモモンです。よろしくお願いします」
よろしくお願いします」
モモンとキメが頭を下げると、ナーベが身を乗り出そうとしたが、空気をよんで思いとどまった。
話は進んでいき、仕事内容はここから南下した所にある、森の周辺でモンスターを倒し報酬金を貰うということだった。特に断る理由はないので快く協力することになった。
「では、共に仕事を行うのですし顔を見せておきましょう」
そういうとモモンさんは骸骨の顔を幻覚で隠しヘルムをはずした。
モモンの姿を目にしたぺテルは苦笑いしながらも話し出す。
「南方にモモンさんのような顔立ちが一般をされる国があると聞いたことがありますが」
「3人とも異邦人だと知られるとやっかい事に巻き込まれるかもしれませんから、それにキメの目の色は赤なので何かと面倒ごとが付きまとうのです。なのでこうやって隠しているのですよ」
モモンが適当な理由をつけて誤魔化すと、ルクルットが手を挙げて質問をしてくる。
「ところで御三人方はどのような関係なんでしょうか?」
ぺテル達3人は申し訳なさそうに頭を下げている。
「・・・・・仲間です」
モモンの言葉でチャンスがあると判断したのかルクルットはさらに暴走する。
「惚れました!一目ぼれです!付き合ってください!」
ルクルットは、ナーベとキメの真ん中で跪き手を差し出す。
おい・・・ナーベだけじゃなく俺も対象なのかよ・・・・
「いや・・・あの・・・」
「だまれナメクジ、身の程をしりなさい、そしてキメさ~~んに対してあまりに釣り合っていません、今すぐ謝罪しなさい」
キメが返事に困っていると、ナーベからの罵倒がルクルットに飛んでいく。
「おお!厳しいお断りの言葉ありがとうございました!では御二人方お友達から始めてください」
「蛆虫が目玉おスプーンでくり貫かれたいの」
「そのつめたいまなざしがまた・・」
「仲間がご迷惑を・・」
これ以上は迷惑だろうということでぺテルが止めに入った。
「いえ、こちらこそ・・・それと私はこんな見た目をしていますが男ですので・・」
「「「「なんと!」」」」
これに関しては漆黒の剣全員が驚きの声を上げた。
「それでも構いません是非御つきあい」
「まだ言うか!」
再びルクルットが暴走する前にぺテルが止める。
見た目のことについては自分でも分かっていることなのでキメは特に気にしていなかった。
それからお互い用意も揃っているようだったのですぐに出発することになったのだが、途中モモンさんが受付嬢に呼び止められた。
「モモンさん!ご指名の依頼が入っております」
「一体何方が?」
「ンフィーレア・バレアレさんです」
受付嬢がそう言うと、金髪で目が前髪で隠れている少年が出てきた。ナーベが突然少年に向かって攻撃しようとした、しかしモモンさんの光速ともいえるチョップでナーベと止める。
モモンさんナーベとわいえ少し痛そうでしたよ・・・
「初めまして、僕が依頼させて頂きました」
「大変申し訳ない、私はすでに別の仕事の契約を交わした身、光栄なお話だとは思いますが」
「モモンさん!名指しの依頼ですよ?」
ぺテルが口を挟む。
「そうかもしれませんが、それでも先に依頼を受けた方を優先するのは当然でしょう」
モモンの立派とも言える台詞に周りにいる人達から歓声が起こる。
「しかし、せっかくの指名を」
「モモンさんでしたらバレアレさんの依頼を聞いてから決めになるのはどうですか?」
キメがモモンに提案をする。
「キメ。うむ、そうだなそうするとしよう」
結果バレアレの依頼内容を聞いてからどちらの仕事をするのか決めることになった。
ンフィーレアの自己紹介そして仕事内容を聞き最終的には、ンフィーレアの依頼をモモンが受けモモンがぺテル達を雇うという形で収まった。
話の中で何故モモンを選んだのか?という疑問には宿屋の一件を噂に聞いたらしい。
確かに他にも冒険者は何人かいたし噂にはなるだろうと思うけど、本当にそれが理由なのか?まぁ面倒ごとはモモンさんに任せて僕はそれに従うか。
キメはバレアレの理由に少し疑問を持っていたが、あまり考えるのは得意ではないためすぐに考えるのをあきらめた。
「では、早速出発しましょう」
場面が切り替わり エ・ランテル共同墓地
共同墓地にある建物のさらに地下
「ちわー。かじっちゃんに会いに着たんだけど」
黒いマントを着ていてオレンジ色に近いような髪の色をした女が言う。
「その挨拶はやめないか、ここにあるズーラーノーンの名が泣くわ。それで何のようじゃ?」
すると奥から赤いローブを着ていて髪の毛が無く、人間なのだがアンデットに間違われそうな男が現れた。
「これ持ってきてあげたんだよー」
女は懐からネックレスのような髪飾りのようなものを取り出す、おそらく何らかのマジックアイテムなのだろう。
「それは叡者の額冠!」
「そうだよー、それでねこいつを使って面白いことしてみない?」
「面白いことか、、しかしそのアイテム適合するのは100万人に一人使える者がいなければ只のガラクタにすぎない・・」
「そうなんだけど、実はこの町にはどんなマジックアイテムでも使えるっていうタレント持ちがいるんだってー、そいつならこのアイテムもつかえるんじゃない?」
「なるほど、そして大事件を起こしどさくさに紛れて逃げるという事か」
「そゆこと、それでかじっちゃんの儀式に協力もしようと思う。どう悪くないんじゃない?」
「いいだろう、協力させてもらうぞ、クレマンティーヌ」
なにやらまた面倒事が起きようとしていた・・・
「ん?」
《どうしましたタケ君?》
《いえ、僕は探知系は得意では無いのですが、なにやらそれほど遠くない所から負の感情を感じ取りました。でもあまりよく分からない能力でもあるので気にしなくいいかもしれません》
《タケ君がそういうならいいが・・・・一応頭には入れておこう》
《了解です。それとモモンガさん流石に君つけは僕も中々なれないのですが》
《メッセージを使っているから他の者に聞かれることはないよ》
《確かにそうなのですが・・・》
《ん?なんだというんですか?》
《いえ、やはりモモンガさんからしたら僕はまだまだ子供なんだなって感じがするので》
《ハハハ、ギルド内最年少でしたからね、それはしょうがないですよ。恐らく私ではなく他のメンバーだとしてもこのようになってますよ。》
《はぁ、僕もそんなに気にしてないからいいですが、いつかボロがでそうでこわいですよ。》
《その時はその時でしょうね、ハハハ》
アインズ・ウール・ゴウンのメンバーが相当タケに対して過保護、そして面倒見が良かったか分かった瞬間であった。
中々話が進みませんね、アニメ沿いって結構大変ですね・・・・
気ままにやってきまーす
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7話
こちらの投稿はゆっくりやっていきます。
町を出発してから数時間、ンフィーレアの馬車を守りながらぺテル達とモモン達は目的の場所を目指していた。今いる場所は草原のため見晴らしがよくのどかである。
「ぺテルさん。あの辺りで休憩しませんか?」
ンフィーレアが休憩を提案する。目配りした所には川が流れていて木陰もあり、休憩するにはとても良い場所である。
「そうですね。 モモンさん!」
提案を聞きぺテルがモモンさんに声をかける。
「分かりました」
モモン達は少しこの場所で休憩を取ることになった。
辺りを見回してからぺテルが言う
「モモンさんこの辺りからちょっと危険地帯になってきます」
「了解しました、注意します」
《モモンガさん気を引き締めていきましょうね!》
《タケ君そうだね、それに私はこの鎧を纏ったままではほとんど魔法が使えない、前衛としてどれだけ通じるかだね。いざという時はナーベラルが第5位階の魔法を唱える手筈になっている、それでかたが着けばよしだし無理であればタケ君にも少し本気を出してもらうよ?》
《了解ですよ。モモンガさん》
ルクルットがおちゃらげにさらにニヤついた顔でナーベに話しかけてくる。
「なぁ~ナーベちゃんそんなに心配することはね~って、俺が耳であり目である限りは問題ナッシング!ど~よ!俺ってすごくない?」
「この薮蚊は・・・」
「ナーベ」
「叩き潰す許可を頂けますか?モモンさん」
「あちゃ~ナーベちゃん相変わらず厳しい~」
この男全然懲りていなかった。周りの一同も苦笑いである。
「ハハハ・・・ナーベ、君は美人なんだからそんな乱暴な言葉はあまり言ってはいけないよ、それにルクルットさんだって傷付くよ」
あまりに残念な感じにルクルットがなっているので冗談ついでにキメはルクルットを庇う。
「キメちゃん君だけは俺の味方なんだね!どうだい例え君が男だと分かっていても、俺と依頼が終わったら食事に行かないかい?」
「え・・・・と・・・・それは・・・」
「蛆虫が・・キメさんが貴方などと食事にいくはずがないでしょ身の程を知りなさい」
「ちぇ~キメちゃんのことも駄目か~割とマジなんだぜ?」
再び一同に苦笑いが起こった。話を変えるためなのか二ニャが話し出した。
「たしか、この辺りは森の賢王のテリトリーなんですよね?」
「森の賢王ですか。」
モモンが反応しンフィーレアが続く。
「数百年の時を生きている、強大な魔獣で蛇の尻尾を持つ白銀の四足獣と伝えられています。英知に溢れ魔法も使えるそうですよ」
「それは、会ってみたいものですね」
「ですね、どのくらい強大なのかこの眼で見てみたいですね」
モモンとキメは空を向き呟いた。
しばらく休憩しそろそろ出発ことになった。一同が川辺から段差を上がり出発の準備をしている。キメは特に手伝うこともなさそうだったので景色をみていた。
やはり、こうして外に出るのは気持ちが良いな。ナザリックの中ももちろん楽しいけどこの世界を見ることも良いよな。モモンさんに着いてきて良かった。
周りを見ると他メンバーはすでに準備をしこれから出発しようとする所だった。
おっと、置いてかれないようしないとな。
一同の所に着くとモモンさんと二ニャがなにやら話していたようだ。
「魔法でそんなことが」
「はい、生産魔法と言って塩や砂糖を作ったりそのほかにもアラームという危険が近づくと教えてくれる魔法とか」
「では、伺いたいのですが」
「ナーベちゃんってさ~いつも超余裕の態度だよな~キメさんはなんか癒される感じがするよね~」
モモンさんが何かを聞こうとしていたのだが、ルクルットが話し出した為流されてしまった。
「やっぱ俺の耳と目を信じてるから?」
「貴方じゃありません、モモンさんとキメさんがいるからです」
ナーベがルクルットに睨みをきかせ言う、それをモモンがナーベの肩を叩き止める。
その光景をみたルクルットは残念そうな雰囲気で言う
「なぁ~やっぱりナーベちゃんとモモンさんは恋人関係なの?」
「こ、恋人!? 何を言うのですか!?私なぞではなくアルベドさまという」
「おい、待て!!」
動揺したナーベがついアルベドの名を口走ってしまった、モモンさんが途中でとめたが。どうなることやら・・
「ルクルットさん詮索はやめていただきませんか」
「あぁ~失敬、モモンさんにはもう決まった相手がいるんですか」
「モモンさん仲間が申し訳ない。他人の詮索はご法度だというのに」
ぺテルが謝罪をする。
「いえいえ、今後気をつけて頂けるのなら水に流しますとも」
とりあえず一安心かな。まぁもし何か振りになるようなことが起きそうならモモンさんが何かするよな。
「ルクルット!お前も少しは反省」
「動いたな!」
ルクルットが敵を感知したのかニヤついていた眼が急に鋭くなった。指をさした方角を見ると、ゴブリンやオーガの集団が出てきていた。
「モモンさん分担はどういたしますか?」
「皆さんはンフィーレアさんを守って頂けますか?、やつ等を容易く屠る所を見て頂きましょう」
「了解しました、とわ言え出来る限りの戦闘支援はさせて頂きますよ」
お互い頷く。
戦闘が始まった。
最初にぺテル達パーティーのチームワークで小さなゴブリン達を数体倒す。モモン達はオーガを相手にすることになった。
一体のオーガがモモンに向かって攻撃しようとしたが、それよりも早くモモンは剣を抜き一撃でオーガを両断する。オーガは何が起きたのか分からないまま身体を半分にされた。
モモンさんやるな~。俺も少しは攻撃するか!
続けざまにモモンの後ろからキメが飛び出し、マントで隠しておいた身体の半分程の大きさの刀を回転しながら抜きさらに後ろのオーガを真っ二つにする。
「すげー!!」
「ミスリルどころかオリハルコン?いやまさかアダマンタイト?」
流れるような連携そして、オーガを一撃で葬りさる圧倒的な力を目にして、ぺテルとルクルットは驚愕の声を上げる。
ぺテル達も互いに協力し合い連携し有利そして自分達に出来る可能なだけの先頭を行っていた。
《良いパーティーだな、互いの能力を知り連携が取れている。まぁかつての仲間程ではないがな》
《皆さんそれぞれ恐ろしいほど強かったですからね》
《ハハハ、タケ君、君だってその一人なんだよ、君の前衛はとても頼もしかったよ》
《モモンガさん照れますよ・》
モモンとキメは昔仲間と戦っていた時の事を思い出しながらちゃくちゃくと敵の数を減らしていく。逃げようとする敵にはナーベが魔法で倒していく。
的確に判断し倒していたのでそれ程時間が掛からずに戦闘が終わった。
「凄いですねモモンさんキメさん!まさかあれ程とは思ってもみませんでした」
「あの剣はどこぞの一品?」
「噂に名高いかの王国戦士長に匹敵する強さであるな~」
皆、モモンとキメの戦いを見て称賛する。
「ほんと、上には上がいると納得しましたよ」
「いえいえ、皆さんでしたらこの程度、軽くこなせるようになります」
「ええ、モモンの言うとおりですよ」
キメもモモンの言葉を後押しする。ぺテル達は苦笑いだった。それはモモンがどれだけ凄いかを分からせた瞬間だった。
その日の夜、目的地にはまだ到着しそうに無いので、焚き火をして皆で食事をとっていた、だがここで問題が発生した。
ドッペルゲンガーであるナーベや姿を変えられるキメなら普通の人間と同じように食事を取れるのだが、アンデットであるアインズは身体の構造上食事をすることが出来ない。
ナーベはモモンさんが食べてないから自分も食べないみたいだしな・・どうするだろうかモモンさん・・・
「その・・宗教的な理由でしてね、命を奪った日の食事は4人以上で食べてはいけないというものがありまして・・」
「変わった教えを信じておられるのだなモモン氏は」
ぺテル達はモモンさんの言葉に信じ納得したみたいだ。ナイスモモンさん!
話が変わりなぜぺテル達が漆黒の剣という名なのかを聞いたりしていた。その中で二ニャがかつての仲間に匹敵する仲間ができる日が来ると言ったのだが。
「そんな日は来ませんよ」
モモンさんはニニャの言葉に冷たく答えた。皆のことを思い出してしまったのだろう。
「失礼、ナーベ、キメ、私はあちらで食べる」
「では、私もご一緒します」
「私も共に」
モモンとナーベが少し離れた場所に行く。自分も着いていこうとしたが先にニニャに一言いっておいた。
「ニニャさん、悪気がないのはモモンさんだって分かってますから、あまり気にしないでくさいね」
「え・えぇ・・・」
そう言うとキメはモモンの後を追った。
《モモンガさん》
《タケ君、先程のはすまない、ついかっとなってしまって・・》
《いえ、それほどアインズ・ウール・ゴウンの皆との思い出が深いってことですよ・・僕もなんか悲しくなりました》
《そうだね・・・それとニニャさんには気まずい事をしてしまいましたね、依頼に影響がでないといいのですが》
《もし、なにかありましたら僕も協力しますよ》
《タケ君ありがとう、そうしてくれると助かるよ》
モモンさんも結構きにしていたみたいだ。
ふとぺテル達の方を見るとなにやら笑い声が聞こえてくる、向こうも気分をかえて他の話で盛り上がっているみたいだ。
ギルドメンバーは皆いなくなってしまったけれど、僕は必ず傍にいますよ。モモンガさん。タケは硬く決心するのであった。
今回かなりめちゃくちゃで文も短いです。
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