東方ビーストウォーズ(再編集版) (赤バンブル)
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第一話「リターン・コンボイ」
<セイバートロン星>
トランスフォーマーの故郷であるセイバートロン星。
ここである決着が着こうとしていた。一方は故郷に有機体を復活させ、同胞たちを救うため戦うサイバトロンの司令官コンボイ、もう一方はセイバートロン星を支配し、自分の理想を実現させようとするデストロンの破壊大帝メガトロン。二人の戦いにもいよいよ終止符が打たれようとしていた。
コンボイ「やめるんだ、メガトロン!セイバートロン星を破壊するなど断じて許さん!」
コンボイはメガトロンに向かって言う。メガトロンの目的はセイバートロン星を完全な機械の星にすること。それがいま実現しようとしていた。
メガトロン「何を言っている?作り変えるだけだ。俺様の理想の姿にな。ベクターシグマのキーにアクセスせよ!」
メガトロンが言うと同時にベクターシグマのキーから一点の光がセイバートロンのコアに注がれる。黄緑色に輝いていたコアは徐々に無機物の金属の塊へと変化していく。
コ「やめろ!」
コンボイは悲痛の叫びをあげる。
メ「ははは!さあて、有機物に別れを言うんだな、コンボイ。」
メガトロンは自分の完全な勝利に喜んでいた。惑星エネルゴア(太古の地球)での初代コンボイ暗殺の失敗、戦艦ネメシスの破壊、思い出せば数え切れないほど失敗に終わった出来事もこれで忘れることができる。その元凶であるコンボイの敗北によって。
オラクル「コンボイよ………。」
ふと、オラクルの声がコンボイに聞こえた。彼はこの星にもう一度有機体を復活させようと自分達を導いた。それをムダにすることはできない。
コ「誰が別れなどいうものか………。」
コンボイは自分の拳を握りしめる。
コ「そう、生きている限り!」
コンボイは渾身の力を込めてエネルギーをメガトロンに放った。しかし、メガトロンに当てることできず、後ろのタワーの先端部分に当たる。
コ「はあはあ。」
コンボイに残されたのは疲労だけだった。
メ「おいおい、無駄な抵抗するな。疲れるだけだ。この星は無機物によって完全に支配され、その忌々しいボディも機械に変わり、貴様のスパークは俺様が頂くというわけだ。」
メガトロンは冗談臭く言う。だが、コンボイは気づいていた。自分のエネルギーを当たった部分が有機物との融合体になりメガトロンに迫っていた。触手がメガトロンの腕を押さえる。
メ「!な、なんだ!?」
メガトロンはいきなりの出来事に混乱する。そのおかげでベクターシグマの浸食が止まる。コンボイはバーニアを全開にしてメガトロンを押し上げタワーの端にまで追い上げられる。そして、光弾を放ち、片方の触手を切断する。
メ「な、何をする気だ!」
コ「植えるのだよ、そう未来の種を!この星に必要なのはバランスだ!有機物と機械との間に限ったことだけではない。永遠の敵同士の間にも、そうお前と私のように!」
コンボイの気迫にメガトロンは焦った。このままでは星のコアに落とされる。そのとき、自分の右腕が自由になっていることに気がつき、コンボイを捕まえる。このまま握り潰してしまえば終わりだ。だが、その前にコンボイは全エネルギーをまとめて飛ばしメガトロンの人差し指を吹き飛ばした。そして、左の触手を切断され二人は星のコアに向かって落下していく。
メ「あ、あれ~~~!」
コ「素晴らしい変化がお前を待ってるぞメガトロン。もうすぐやってくる。リフォーマットの時が………。」
メ「お疲れさ~ん。」
二人は星のコアに衝突し体が光に包まれ消えていく。
メ「打ち上げは八時からだよ~~。」
こうして、セイバートロンで二人の戦士が消え、サイバトロンとデストロンの決着が着いた。この戦いの後にコンボイはセイバートロン星を救った英雄の一人としてセイバートロン星の住民の称えられ、初代コンボイの像の隣に彼の像が造られたのであった。更に、彼と共に戦ったチータスとラットルは復興リーダーとして活動した後に彼の名をとった「グレートコンボイ評議会」を設立、そこの初代代表メンバーとなった。彼の歴史はその後のその代の戦士たちに語り継がれ、伝説となった。
これはそんな彼のその後の物語。
『東方ビーストウォーズ』
第一話「リターン・コンボイ」
<幻想郷魔法の森>
幻想郷の森の一つである魔法の森。その森の中でコンボイは目を覚ました。景色を見るなり彼は混乱した。
コ「ここは?私は確かメガトロンと一緒に……!こ、これは。」
コンボイは自分の体を見つめて驚く。自分は確かオラクルによってリフォーマットされたはずだ。それなのにもかかわらず今自分の体は一見普通のゴリラにしか見えない。しかし、リフォーマット以前にあったセンサーなどの機能がついていた。
コ「以前のボディに戻っている。それにここは地球なのか?」
そのとき、後ろで気配を感じた。
コ「誰だ!」
コンボイは後ろを向く。そこには羽が付いたの少女達がいて、三人そろって何か話していた。
コ「に、人間?」
コンボイは困惑する。人間には羽がないはずだし、無論飛べるはずがない。そんなコンボイのことはほっておいて妖精たちは話を続ける。
妖精A「あのサル、私たちが人間に見えるみたいよ。」
妖精B「しゃべるから面白そうだけど、あんな下等な人間たちと一緒にされるとね~。」
妖精C「いっそのことやっつけちゃお!」
そして、三人は弾幕を放つ。
コ「!」
コンボイは慌てて躱す。
コ「待ってくれ!私は戦う気はない。」
妖A「何か言っているよ?」
妖C「無視すれば、どうせ新入りの妖怪だろうし。」
三人は攻撃をなおも続ける。話が通じないことがわかりコンボイはやむを得ずそこから逃げることにした。
<魔法の森 上空>
魔法の森の上空を一人の少女が飛んでいた。彼女の名はアリス・マーガトロイド、この魔法の森に棲む人形使いの魔法使いである。
ア「今日も里の子供たちが喜んでくれたわ。今度はどんな劇にしようかしら。」
彼女は、自立人形の研究をしながら人里で子供たちに人形劇をして喜ばせるのが趣味だった。今日もその帰りである。
ア「ん?」
アリスはしたを見るとあることに気づいた。妖精三人が何かを追い掛け回していた。
ア「あの妖精たち、また人間を追い掛け回しているのかしら?全く凝りもしないのね。しょうがないから助けよう・・・・・ん!?」
アリスは自分の目を疑った。三人が追い掛け回しているのはゴリラだったのだ。
ア「ゴリラを追い掛け回すなんておかしくなったのかしら。いや、そもそもこの森にゴリラなんていないし、そうだとしたらあの隙間妖怪が面白半分に捕まえて逃げられたもの?でも気になるわね。」
アリスは密かに三人を追いかけることにした。
<逃げるコンボイ>
コンボイは弾幕を避けながら逃げ続けた。
コ「こんなところでも追い掛けられるとはなあ。」
かつてセイバートロンでビーコン軍団に追いかけられたこともあり、こういうことには慣れていた。
妖C「こら~いつまでもにげるなあ~。」
妖精たちは無我夢中になりながら弾幕を打ち続ける。避けることを集中するあまりにコンボイは、木の根っこに躓いてしまった。
コ「しまった!」
コンボイが起き上がった時にはすでに三人が目の前に迫っていた。
妖B「もう、逃げられないわよ~。」
これでは逃げようがない。戦うしかないのかとコンボイはため息をつく。
ア(あのゴリラ、何か変ね……。)
アリスは林に隠れながら様子を見る。普通のゴリラならこんな態度はとらずドラミングをして威嚇するはずだ。
コ「何者だが知らないが戦いたいのなら仕方ない。コンボイ、変身!うおおおおおお!」
コンボイが叫ぶと同時にビーストモードからロボットモードに変形する。この光景を見た三人とアリスは、驚きを隠せなかった。無理もない、さっきまではどう見ても普通のゴリラだったのがロボットに変形したのだから。
妖A「な、何アイツ!」
妖C「変身した!?」
妖B「・・・って、なに言ってんの。攻撃開始!」
三人は弾幕を一斉に放つ。しかしコンボイはコンボイジェットを使い上空を飛び、避ける。
三人「と、飛んだ!」
三人がそんな事を言ってる中、コンボイの肩のキャノンを展開し、そこからミサイルを発射する。三人は一瞬で消し飛んでいってしまった。戦闘が終わるとコンボイはゆっくりと着陸し考える。
コ「一体何だったんだ。あの三人はとにかくここはかなり危険なようだ……ん!誰だ、そこにいるのは!」
コンボイはアリスが隠れている林に指を指した。
ア(な、なんでわかるのよ!)
アリスは完璧に見えなかったはずの自分を見つけられたことに驚く。
コ「誰なんだ。出てきてくれ、こちらも攻撃したくはない。」
アリスは大人しく林から出てくる。
コ「君は一体……」
ア「そこから動かないほうがいいわよ。」
コ「!」
コンボイは振り返えようとした瞬間、驚く。自分の首元にさっきまでいなかった上海人形が剣を持って自分を狙っていたのだ。
ア「それ以上動くと、その子の剣があなたの首を突き刺すわよ。」
コ「待ってくれ。私は戦う気はない。」
コンボイは自分の武装をしまい、両手を挙げる。それを見るとアリスは上海人形を自分の手元に戻す。
ア「最初に聞くわ。あなたは何者?」
コ「私はコンボイ。サイバトロンだ。」
ア「サイバトロン?聞いたことがないわ。」
コ「こっちからも聞いてもいいか?」
ア「……いいわよ。」
コ「ここは地球にように見えるが一体ここはどこなんだ?それにさっき私を襲ったあの三人は何者だったんだ?」
ア「ずいぶんな質問ね。」
コ「無理は承知している。」
ア「ここは幻想郷。地球ではあるけど忘れられた者たちが集う場所、つまり妖怪たちの理想郷よ。それとさっきあなたを襲ったのは妖精よ。」
コ「幻想郷?聞いたことがない地名だ。それに妖精は確か人間の空想の産物のはずだが。」
ア「ここで話すのもなんだから私の家にいきましょう。言っておくけどあなたのことを信用しているわけじゃないからね。」
コ「わかった。とりあえずビーストモードに戻ろう。」
コンボイはビーストモードに戻ろうとするがアリスがそれを止める。
ア「その必要はないわ。これから飛ぶのだから。」
二人はその場から飛んで離れて行った。
コ「そう言えばまだ君の名前を聞いていなかったな 。」
ア「アリス・マーガトロイド。アリスでいいわ。」
コ「よろしく頼む、アリス。」
ここから、伝説になった総司令官と人形使いとの交流が始まるのであった。
思い返せばオリジナルの方は初めてからもう既に半年以上が経っています。でも読みづらい方式をいきなり変えるとすごい違和感だな・・・と思い、編集し直したのがこの作品です。これからも再編集終わり次第投稿します。
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第二話「破壊大帝復活!元航空参謀が死神代行に!?」
と言う訳で第二話修正版です。
<三途の川>
コンボイがアリスと出会った頃の三途の川。その河原の近くで一人の少女が鎌を持ちながら何か言っていた。
?「あ~。また映姫様に怒られたよ。」
死神少女、小野塚小町は三途の川で死者の魂を運ぶことが仕事なのだが怠け癖がありいつもさぼってばかりいる。これに対して彼女の上司である閻魔の四季映姫は何度も叱っていた。しかし、当の本人は懲りていない。今日もそのお説教が終わった後だった。
小「流石に今回ばかりはしばらくまじめにやらないとまずいな・・・・・・。しょうがないからやるか。」
彼女はそう言いながら魂を船に乗せ始める。そのとき彼女は妙なことに気づく。
小「ん?この魂だけはなんか変だね。」
小町は疑問に思うのも無理はなかった。多くある死者の魂の中で一つだけだけ他の魂とは明らかに違う悪のオーラが感じられたからだ。
小「こんなにすごい悪意に満ちた魂は初めて見たよ。まあ、このレベルじゃどのみち地獄いきか。ほらあんたもさっさと乗って・・・・・・・!」
そう言いかけたとき、小町は驚いた。その魂は大人しく船に乗ると思いきや進路を変え自分の胸に向かって飛び込んできたのだ。
小「こ、こら、さっさと離れろ!」
小町は抵抗してその魂を突き放そうとする。しかしその魂は小町の体の中へと入って行く。
小「そ、そんな!アタイの体の中に!だ、誰か・・・・・映姫様・・・・・!」
魂が完全に体に入り込んだ後小町はしばらく黙り込む。そして
小?「来た来た来た来た!ボ~ナスゲ~~ット!」
小町?は両腕を揚げ、突然笑い始める。
小?「何とかボディを手に入れることができたな。しかし、女の姿は気に入らないな(特にこの邪魔な胸は無駄にデカい)。まあ仕方ない。とりあえずこの魂を連れて地獄に向かうとするか。」
小町?は魂を乗せ終えると船をゆっくりと出す。
<地獄>
映「小町は相変わらず遅いですね・・・・・・。」
映姫はため息をついていた。彼女は魂を裁くという重要な仕事をしているのだが部下の小町はサボっているためまともにはかどらないのだ。それゆえに彼女はストレスを溜めていた。
映「今度は本当にクビにでもして・・・・・・・」
映姫はとうとう彼女のクビを考え始める。その直後
小?「映姫様!お待たせしました!」
小町?が笑顔で仕事部屋に入ってきた。映姫はその笑顔に何となくムカついた。
映「今までどこへ行っていたのですか?」
小?「いやあ、今までためてしまっていた魂を全部運搬したもんですから~。」
映「え?」
映姫は驚いた。あの怠けて災厄な場合は魂を一つしか持ってこない小町がそんなことをするわけがない。
映「はったりはそのぐらいにしておかないと・・・・・・。」
?「あの、映姫様。」
映姫が話そうとした直後、部下の鬼Aが入ってきた。
映「何事ですか?」
鬼A「今、裁きを待っている魂が多数お待ちしております。」
鬼Aはリストを映姫に見せる。その瞬間、映姫は両目が飛び出しそうになった。
映「こ、こんなに!?」
鬼A「はい。今まで小町さんがサボっていた分ずいぶん溜まっていたので・・・・・」
映姫は頭を抱えた。
映「しばらくは眠ることもできそうにありませんね・・・・・・・・。」
小?「ところで映姫様。」
映「小町、あなたはもう下がっていいです。」
そう言われると小町?は部屋から去る。
小?「せいぜいしばらく裁判でもしてるんだな。その間に俺様は好きなことをやらせてもらうぞ。この破壊大帝メガトロンがな。」
メガトロンは不吉な笑みを浮かべ目的地へと移動する。
<地獄魂収容所>
ここには更生する気がない魂たち(主に重罪を犯した者の物)が収納されている。特に危険と判断された魂はレベルごとに厳重に保管されている。そこに小町に成りすましたメガトロンが訪れた。
メ「やあやあ、ずいぶんはかどっているね~。」
メガトロンは看守である鬼Gに気軽に声をかける。
鬼G「これは小町さん。ここに何の用で?」
普段こんなところに来ることがないので鬼Gは珍しそうに言う。
メ「なあに、仕事がひと段落ついたからあんたたちと一杯やろうと思ってね。」
メガトロンは酒を見せる。見た感じでは少し高級な日本酒だった。
鬼G「い、いけませんよ。俺の仕事は重要なんですから。」
鬼Gは一瞬誘惑されそうになるが慌てて我に帰る。
メ「いいじゃないかい。長くこんなことしていたら体が持たないよ。一杯飲んでリラックスしなきゃあ。それにしばらく飲んでいないんだろ?」
メガトロンの誘惑の言葉に鬼Gは悩んだ。自分の仕事は重要であり、そのためここん所酒を飲んでいない。寝てるときも酒が恋しくなって仕方ない。それが余計欲求を刺激させる。
鬼G「い、一杯だけですよ。」
鬼Gは心が折れたようだ。
メ「そうこなくちゃ。」
メガトロンは鬼Gに酒を注ぐ。鬼Gは勢いよく飲みその直後に眠ってしまった。
メ「単純な奴だ。じゃあ、欲しいものは頂いていくからな。」
メガトロンは彼に机に置かれている魂のリストに目を通す。
メ「あったあった。」
レベル5。そこにはテラザウラー、クイックストライク、インフェルノ、タランスと書いてあった。
メ「スコルポスの奴が入っていないなあ。まあ仕方ない、いる奴だけにするか。」
メガトロンはレベル5に向かい、魂をごっそり頂いて行った。更に寝ている鬼Gを始末し、収容所の警備システムをすべて破壊していった。無論、三途の川を抜けるときもうまくおびき寄せて一気に警備兵を一掃した。
それから一週間
<映姫の部屋>
映「小町はどこに行ったのですか!」
映姫はイライラしていた。仕事がやっと終わったと思いきやここ数日間、小町はどこかに姿を消してしまっていたのだ。
鬼一同「我々も探しているのですがどこにもいないのです。」
映「全く一体どこへ………。」
鬼Z「映姫様大変です!」
鬼Zが慌ただしく入ってきた。顔には冷や汗でいっぱいだった。
映「何事ですか?」
映姫は一回冷静になり聞く。
鬼Z「収容所の鬼Gが何者かに殺されています!」
映「なんですって!」
鬼Zの一言で映姫は愕然とする。
鬼Z「さらに収容されていた魂の内の何名かが盗まれていました!」
映「警備システムは?」
鬼Z「全部破壊されていました。」
悪い知らせばかりに映姫は頭を抱えた。こんなときに・・・・・・。
鬼D「大変です!映姫様!」
映「今度は何事ですか。」
鬼D「三途の川を警備していた鬼たちが殺されていました!」
映「!」
鬼A「映姫様、まさか小町さんが……。」
鬼Aは疑う。ここ最近に行方がわからないのは小町だけで他に犯人は浮かび上がらない。
映「そ、そんなはずは・・・・・・・。」
鬼A「しかし、ほかにやる者がいますか。」
映「・・・・・・・。」
鬼Aの話に映姫は何も言えなくなった。
鬼Y「A、君がそのようなことを言いたいこともわかるが、今は三途の川で放置されている魂を一早くここに運搬することがだ。小町さんがいない今、誰かが代わりに船頭をしなければ・・・・・・。」
鬼B「でもさ、今仕事場空いている奴誰もいないよ。」
鬼Bは困った顔で言う。
鬼J「こまりましたねえ。他の地獄から人手を頼むにもこの状態だと映姫様に責任が問われるし・・・・」
鬼Jは考える人のような構えて考える。
映「私に考えがあります。」
今まで黙っていた映姫はそう言うと椅子から立ち上がり仕事場を後にする。
鬼A「映姫様、どこに行かれるのですか?」
鬼Aは心配そうについて行く。
映「収容所レベル6・・・・・。」
鬼Y「アイツを出すのですか!」
映姫の一言を聞くなり鬼Yは驚く。
映「今はほかの地獄からの人手を借りることができませんからね。」
鬼Y「私は反対です!あんな奴を出したら何をしでかすか分かりません。」
映「取引をすれば彼も素直に答えてくれます。」
鬼Y「しかし・・・・・。」
映「小町が消息を絶った件も私の責任です。もし、彼が反逆したら私が責任を取ります。」
映姫は真剣な目で言う。これには鬼たちも何も言えなかった。
鬼Y「わかりました。しかし、もしものことがあったら私達が止めます。」
映「いいでしょう。」
一同は収容所に向かう。
<収容所レベル6>
ここにはある者が監禁されていた。かつては惑星調査員として、またある時は戦士として戦い、リーダーに成り上がろうとしたが目の前で見捨てた上司に処刑にされた男(ニューリーダー【笑】)が。
鬼I「ここです。」
鬼Iは部屋の鍵を外す。中には光の弾、スパークが浮いていた。
?「誰だよ。俺様になんかようか?」
スパークはいやらしい言い方で言う。
映「ここからは私と二人きりにしてくれませんか?話をしやすくした方がいいので。」
一同「わかりました。」
映姫に言われ、鬼一同は部屋から下がった。
?「誰かと思ったら、俺をこんなところにぶち込んた閻魔様じゃねえか。」
映「あなたと取引をしに来ました。」
?「この俺に?何冗談言ってんだ?」
スパークは本気で言っている映姫に対して面白半分で言う。
映「小町が姿を消しました。」
?「あの死神が?言いざまだぜ!アイツもお前の容赦のない態度に嫌になったんだよ。」
スパークが言う言葉に流されることなく映姫は話を続ける。
映「しばらく三途の川の船頭がいません。そこであなたにも手伝ってほしいのです。」
?「この俺に手伝えだ?冗談ぬかすんじゃね。そんなのフレンジーやランブルがお似合いだぜ。」
映「何が代償でも欲しいのですか?」
?「この俺に生身のボディをよこせ!そうしたら考えてやってもいいぜ。」
映「いいでしょ。」
?「何!?本当に言っているのか?」
スパークは冗談で言ったのだが意外な答えに動揺した。
映「ただし、しばらく新しい人手が来るまではやってもらいますよ。それと反逆したらボディは没収させてもらいます。それでいいですね。」
?「そこまで言われちゃあな。働くのはめんどくせえがしょうがねえ。その要件飲んだ!じゃあ、すぐにボディをくれるんだな。」
スパークはいやらしい言い方ではあるが取引に応じる。
映「ええ、いいですよ。」
映姫は鬼たちにある物をを持って来させた。それはロボットのようなものだった。それにスパークは入って行った。
?「やった!俺様は生き返ったんだ!」
トリコロールカラーのロボット、スタースクリームは久しぶりにボディのせいか非常に喜んでいた。
映「やることはきっちりやってもらいますよ。スタースクリーム。」
ス「わかった。やることはやってやるぜ。あのメガトロンにこき使われるよりはましだからな。あ、後エネルゴンキューブは一日ごとによこせよ。」
映「わかっていますよ。」
その後スタースクリームは面倒臭がりながら務めていたが仕事が慣れるにつれ、特に文句は言わなくなっていった。その様子を見て鬼たちも彼に対する考えを変え、一カ月もすると飲み仲間に加わってともに酒を飲むほどにまでなった。ニューリーダーになりたいという性格は相変わらずだが映姫との仲はメガトロンほど悪くなくむしろ良好な方だった。
そして、今日も
ス「さあて、今日の分もこれで終わりだぜ。」
映「お疲れ様です。」
ス「そういえばよ。お前さ、仕事休みの日とかないのか?」
映「え?ありますよ。」
ス「じゃあ、今度どっかに連れてってやるよ。」
映「いいのですか?」
ス「いいってことよ。こっちも世話になってるしな。」
映「そうですね、では今度あった時は・・・。」
二人はいつの間にか結構仲が良くなっていた。
最近スパロボがひどすぎる。あと何年もつかな。と言う訳でまた次回。
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第三話「バカと恐竜と妖精」
これ苦労するな。(´・ω・`)
でも前よりは読みやすく・・・・なっているはず。
<夜のアリス宅>
コンボイはアリスの家に来てから幻想郷についての話を聞いていた。元々長い話でもあるので外はもう既に日が沈んでいた。人間の時からの習慣でアリスは夕飯の支度をしていた。
コ「つまり今までの話を整理するとここは外の世界から隔離された理想郷ということか。」
コンボイは椅子に座ってアリスに言う。
ア「簡単に言えばそういうことになるわ。」
アリスは夕食を上海たち人形に手伝わせながら、調理する。ちなみにリフォーマットされたときの名残なのかコンボイはロボットモードままでも何ともない。
コ「しかし今でも信じられないな。君が人間でないというのは・・・・・・・。」
コンボイは今自分の目の前にいる少女が人間でないということがどうしても信じられなかった。
ア「普通の人間が空を飛べるわけがないでしょ。」
アリスは平然として言う。この幻想郷では外の世界では非常識なことでさえも常識になってしまっているのだ。受け入れられないのも無理はない。そこへいきなりやって来たのだから。
コ「君の言う通り、ここでは私の常識が効かないということがよく分かったよ。」
コンボイはまだ納得いかなかったものの取り敢えず落ち着く。どの道元の世界では死んでいるので考えても仕方ない。
ア「さあ、できたわ。」
アリスは出来上がったばかりのシチューを皿に丁寧に盛り付ける。無論、自分の分だけではなくコンボイの分も。
コ「私の分も作ってくれたのか?」
コンボイは意外そうに言う。
ア「ロボットだから食べられないの?」
アリスは質問する。ゴリラに変形するのだから一様消化器官もあるのかと思っていたので作ったのだが。
コ「いや、こういう風に料理を食べるのは初めてなんでなあ。」
コンボイは料理を口に運ぶ。はっきり言って料理を食すというのは生まれて初めてだった(ビーストウォーズ時代は悪までエネルゴン摂取が目的だったため味わうということはなかった)。
コ「美味しい・・・・・・。」
コンボイは人間なら普通にいう言葉を初めてかのように言う(バナナは除く)。
ア「味がわかるの?」
感想が聞けたのは良かったが意外に今まで食べたことがないというような言い方だったのでアリスは気になり聞く。
コ「本来なら、私が食物を摂取するのはエネルゴンに変換するためだったんだ。しかし、今は味がしっかりわかる。」
コンボイはそう言いながらシチューを口に運ぶ。
ア「不思議なものね。」
ロボットが食事をする。そんな光景を自分以外見たものはいるだろうか(ラットルたちは除外)と思いながらアリスはコンボイを見つめる。
コ「アリス、一つ聞いてもいいか?」
コンボイは食事を一回中断しアリスに顔を合わせる。
ア「何?」
コ「君の話が正しければ、私は、死んで幻想入りしたということになるんだな?」
ア「そうなるけど、それがどうかしたの?」
コ「いや、もしかしたら、死んだ仲間の何人かが同じようになっていないかと思ってな。」
コンボイが気になるのは無理もなかった。彼は太古の地球で仲間を失い、心にかなりの傷を負っていたからだ。自分も死んで来たのなら当然他にも来ているはずだ。
ア「・・・・・・・・。」
アリスは真剣な顔になり何も言えなくなった。幻想入りするのは悪までも偶然であり、全部がそうなるわけではない。だから答えることができなかった。
コ「済まない。気分を悪くさせてしまったようだな。私は先に失礼するよ。」
コンボイは食器を片付ける。その姿は何かさみしげに見えた。そんなコンボイをアリスは見つめていた。
ア(とても、ロボットとは思えないわ。あんな悲しい目をするなんて・・・・・。)
彼女は、その夜どうしてもそのことが気になりなかなか眠れなかった。
<霧の湖付近の森>
こんな夜更けに森の中で二人の人影があった。一人は水色の髪をし、氷の結晶のような羽を持った少女。もう一人は明るい緑色の髪に別の羽を持っていた。
?「誰もいないよ。チルノちゃん。」
大妖精はあたりを見回しながら言う。
?「オッケー、大ちゃん。じゃあ、行こうか。」
そう言うとチルノは大妖精と共に森の奥へ歩いて行く。
大「ねえ、チルノちゃん。あの子まだあそこにいるのかな?」
大妖精は心配そうに言う。
チ「いるに決まっているよ。だって、アイツ怪我していたし、それに今まで世話してあげたんだから逃げたりはしてないよ。」
二人は森の奥地に付いた。
チ「確かこの辺かな。」
大「いるといいんだけど・・・・・。」
チルノが近くの茂みに声をかける。
チ「お~い、ダーダーご飯持ってきたぞ。」
チルノはそう呼びかける。すると茂みから物音がした。
チ「ほ~ら、ちゃんとそこに・・・・・。」
チルノはそう言いながら茂みに近づくが
?「お腹がすいたのだ~。」
それはチルノの言うダーダーというものではなく夜の妖怪ルーミアだった。
大「ルーミアちゃん!?」
大妖精はルーミアの様子を見て少し驚いていた。ルーミアは何故か知らないがお腹に両手を合わせながら言い続ける。
ル「お腹が・・・・・」
ルーミアはその場に倒れてしまった。
≪十五分後≫
ル「ぷはあ、生き返ったのだ~。」
チルノたちが持って来た木の実や弁当のおかげでルーミアは正常になった。
大「私たちが持ってきた食べ物全部食べちゃうなんて、そんなに最近何も食べてなかったの?」
ル「ここんところ、外来人がまともに来ないからね。お金もないし危うく飢え死にするところだったのだ~。」
チ「ところでルーミア、この辺でダーダー見なかった?」
チルノはルーミアの顔を見て言う。
ル「ダーダー?」
大「あ、そう言えばルーミアちゃんにはまだ話していなかったね。話せば長くなるんだけど。」
<二日前 霧の湖付近の森>
チ「大ちゃん、今日は何して遊ぼうか?」
チルノはその日もいつものように大妖精と一緒にいた。
大「そうだね。今日はかくれんぼでもする?」
チ「うん!そうしよ!じゃあ、鬼を決めようか。」
二人はジャンケンをする。チョキとパー、チルノの勝ちである。
大「え~、私の負け。」
大妖精は少し残念そうな顔をして言う。一方のチルノは大喜びしていた。
チ「やった!さすがアタイ、ジャンケンでも最強ね!」
いつものことながらチルノの最強台詞が出る。
大「じゃあ、私が数えているからチルノちゃんは隠れてね。」
チ「オッケー、大ちゃんに見せてあげる。アタイの最強隠れ術を!」
大妖精は数え始めた。そしてチルノは茂みに駆け出す。そして数え終えた後大妖精はチルノを探し始める。しかし、探し始めた直後チルノが茂みから飛び出してきた。
大「もう、チルノちゃん。隠れてないとかくれんぼには・・・・・。」
大妖精はいつものように呆れながら言うが今日のチルノは少し変だった。何か慌てていたようだった。
チ「大ちゃん、早くこっちに来て!」
大「え?」
チ「早く早く!」
大妖精はチルノに手を引っ張られながら連れてかれる。そこには・・・・
大「こ、これって・・・・・・。」
大妖精は目を疑った。そこには今まで見たこともないオオトカゲが倒れていた。いやそもそも自分達よりも大きいトカゲがいるというのにかなり驚いていた。
?「ダー、ダー・・・・・・。」
オオトカゲはかなり苦しそうだった。
チ「早く助けてあげようよ!」
チルノは真剣な眼差しで大妖精に訴える。
大「でも私医者じゃないよ。」
大妖精はいきなりの出来事に混乱していて状況を整理をしようと必死だった。
チ「そうじゃないよ。お腹がすいているんだよ。」
大「え!?」
大妖精はもう一度オオトカゲをよく見た。確かに傷だらけではあったが、ほとんど、かすり傷でそれよりも腹の音の方が大きかった。傷で苦しがっているのではなく空腹で苦しんでいるのだ。
大「と、とりあえず木の実でもとってこようか・・・・・・。」
これがダーダーと言うトカゲとの出会いである。
<霧の湖付近の森 現在>
大「っというわけなの。」
大妖精はそこで一通りの説明を終える。
ル「でも、なんでダーダーって名前なの?」
ルーミアは不思議そうに聞く。
大「チルノちゃんがダーダー言っていたからってつけたの。」
チ「それで見なかった?」
チルノは心配そうな顔で聞く。
ル「見ていないのだ。」
チ「う~あの恩知らず~。」
大「しょうがないよ。もともと、動物なんだし。」
チ「今度見つけたら凍らせてやる~!」
チルノはそう言いながら夜空の星を見ていたがその晩疲れてその場で眠ってしまった。その次の日に災難が訪れるとも知らずに。
<霧の湖付近の森 翌朝>
?「ふう、最近異変がなくて暇ね。」
博麗の巫女博麗霊夢は朝から珍しく暇そうに空を飛んでいた。
霊「しかし、その反対に嫌なこと続きで気分が災厄だわ。昨日の夜なんか楽しみにしていた夕食を不意打ちあの⑨に奪われるし・・・・・・。」
実は昨日チルノたちは博麗神社を襲って食糧(夕食)を持ち去ったのだ。そのおかげで今日は朝から機嫌が悪く、居候である伊吹萃香でさえ顔を合わせないようにしたほどである。
霊「今度見つけたら退治してやるわ。」
不機嫌な状態で空を飛ぶ霊夢。しかし、彼女は森である者を見つけた。チルノと大妖精である。
霊「いい時に見つかったわね。早速退治してやるわ。」
上空から不気味な笑みを浮かべる霊夢が迫る。
一方のチルノと大妖精。
大「うぅん・・・・・そうかあのままここで寝ちゃったんだ・・・・・!」
大妖精は気づいた。上空から霊夢が鬼の形相で接近してきているのだ。
大「まずい!チルノちゃん!早く起きて!」
大妖精は必死にチルノを起こすがチルノは寝ぼけて動こうとしない。
チ「う~ん、あと五分・・・・・」
大「それどころじゃないよ。霊夢さんがこっちに来るよ!きっと昨日の事で怒っているんだよ!」
それを聞くとチルノは慌てて起きる。
チ「ゲッ!ヤバ、早く逃げよう!」
二人は急いで飛んで逃げ出す。
霊「逃げられると思っているのか!」
霊夢は弾幕を乱射する。二人は避けまくるがそこは流石博麗の巫女、徐々に狙いを定めていく。そして、とうとう二人は撃ち落とされてしまった。
チ「うわあ!」
大「きゃあ!」
二人は地面に落ち、その目の前に霊夢が降り立つ。
霊「さあて、昨日の夕飯はどうしてくれるのかしら?」
霊夢は殺気を放ちながら二人に迫る。
大「あ、あのすみません。これには深いわけがあって・・・・・。」
大妖精は涙目になりながらなんとか理由を言おうとするがそこは流石は霊夢、許すはずがなかった。
霊「問答無用!でもお賽銭いれるんなら許してあげてもいいわよ?」
大「お、お金今持ってません。」
霊「じゃあ、無理ね。あなたたちはここで消えてもらうわ。まあ、妖精を消し飛ばしても腹の足しにはならないけど気分はすっきりするだろうし。」
大「あ、あわわ!」
大妖精はチルノと抱き合いながら震える。
チ「やめろ!大ちゃんにやるならアタイをやれ!」
チルノは体中震えているにもかかわらず大妖精を自分の背後に寄せる。
霊「言われなくても二人まとめて消してやるわよ!」
霊夢は霊力を高める。二人はどっかの王子が言った「もうだめだ、お終いだ・・・」と感じた。
霊「二人まとめてここから・・・・・!」
そのとき霊夢の背後を何かが押し蹴りした。いきなりの出来事に霊夢は体勢を立て直せず転んだ。
霊「誰よ!」
?「俺だ。」
そこには縞模様のオオトカゲがいた。
チ「あ、ダーダー!」
大「ダーダーちゃん!」
トカゲを見るなりチルノたちはかなり驚いていた。それはそのはずこのトカゲが彼女たちが探していたダーダーなのだ。
霊「何よあんた、新入りの妖怪?それなら後で退治してあげるからそこで待ってなさい。」
霊夢は起き上がると威嚇するかのようにダーダーに言う。
?「そいつはできねえな。こいつらは俺を助けてくれたからな。それにそこの青いやつ、チルノは俺の事を必死に世話してくれたしな!」
どこからこんな威勢が出てくるのか、霊夢は呆れながら向きを変える。
霊「そんなら先にあんたを退治してあげる。」
?「いいとも、退治できるんならな。」
チ「やめろ、ダーダー!そいつはあんたを消す気だ!」
大「ダーダーちゃん逃げて!」
二人は必死に呼びかける。しかし、ダーダーは逃げる気がさらさらない。
霊「こんな死にたがり屋がいるなんてね。あんたなんかすぐ退治してやるわ。」
?「どうかな。ダイノボット!変身!ダアアアアアアア!」
叫ぶと同時にダイノボットはビーストモードからロボットモードにトランスフォームした。
霊「何アレ!?」
いきなり変形したことに霊夢は驚く。
チ「え!」
大「ダーダーちゃんが変身した!?」
ダ「おい!チルノ!大妖精!」
ダイノボットは二人に声をかけた。
ダ「俺はダーダーじゃねえ!ダイノボットだ!」
ダイノボットはそう言うと剣とシールドを持って霊夢に向かって突き進む。
ダイノボットと霊夢の戦闘が開始した。
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第四話「仲間との再会」
せめて「ザンボット」や「ダイターン」があればいいのに。
<アリス宅>
朝コンボイはアリスと朝食をとっていた。
コ「・・・・・・・。」
コンボイは昨日の夕食以降から黙りっぱなしだった。アリスも声をかけづらかったが何とかこの空気を変えようと話しかける。
ア「・・・・・・ねえ、コンボイ。」
コ「何だい、アリス?」
今まで黙っていたコンボイは顔をあげてアリスの顔を見る。
ア「せっかくだから今日はどこかに行かない?ほら、コンボイまだ幻想郷に来たばかりなんだし、私が案内するわ。」
アリスは少し気分転換にと思い外出を勧めた。
コ「いいのかい?君は私の事をまだ信用しているわけでもないし……。」
コンボイは戸惑うがアリスはこれも自分の責任と思い何とか言い聞かせようとする。
ア「あ、でも昨日は私からばかり質問していたでしょ!そのせいでなんか苦しい過去を思い出させちゃったようだし、それに少し気分転換をした方がいいわよ。」
コ「そうか。それじゃあ、案内してもらおうかな。」
二人は後片付けをした後出かける準備を整えた。
ア「最初はどこに行く?」
コ「人里も考えたんだが少し目立つからな。そこで最初は博麗神社に行くことにするよ。この世界の結界を管理している博麗霊夢という者にも挨拶をした方がいいからな。」
コンボイの一言にアリスは少し驚いた。リクエストがなかったら人里に行こうかと考えていたからだ。
ア「いいけどあそこの巫女けちくさいわよ。行ったら行ったで賽銭を要求してくるし。」
コ「そうなのか?困ったな、私はこの世界のお金は持っていないし……。」
コンボイは困った顔で言う。
ア「大丈夫。お賽銭なら私が出すから。」
アリスは笑顔で言う。
コ「すまない。」
ア「いいのよ。じゃあ、行きましょう。」
二人は博麗神社を目指して飛んで行った。
<霧の湖周辺の森>
ダ「ダアアアアアアア!」
霊夢とダイノボットの戦いは予想以上に長引いていた。ダイノボットは剣を高速で回転させ、勢いよく霊夢にとびかかる。
霊「威勢が良ければいいってわけじゃないのよ!」
霊夢がダイノボットに向かって弾幕を発射する。ダイノボットは当たることを恐れず回転シールドを高速で回転させ受け止める。回転している剣の先を霊夢に突きつける。霊夢は危ないところで避ける。この繰り返しが何度も続いた。
霊「思っていたよりもやるわね。ならこれはどお!」
これ以上の長期戦は不利と考えた霊夢は懐からお札を数枚取り出し、そしてそれをダイノボットに向かって飛ばす。ダイノボットはいきなりの戦法の変更に戸惑いながらもシールドで受け止めるが何枚かが体のあちこちに付着した。とたん電流のような痛みが全身に走る。
ダ「ぐああああああああ!」
ダイノボットはその場に倒れた。体を何とか動かそうとするが痛みが増し動けない。
ダ「か、体が動かねえ!」
痛みに耐えながらダイノボットは何度も起き上がろうとするが手足が思うように動かない。
霊「流石のあんたでもこれじゃ動けないようね。」
霊夢は矛先を再びチルノたちに向き直す。
ダ「ま、待て!まだ決着が着いていねえ!とどめをさせ!殺せ!」
霊「何言ってるのよ。あんた。」
霊夢はダイノボットのところに戻る。
霊「いい、この幻想郷では殺すという決闘は禁止しているの。だから、あんたが動けなくなった時点で私の勝ちなの。わかった?」
勝ったも同然だと思っている霊夢はわざわざダイノボットの近くにきて言う。
ダ「ずいぶんご立派なことだな。だがな、そんなのクソくらえだ!」
うまく至近距離まで来させることに成功したダイノボットは目のレーザーを最大出力にして霊夢に発射した。
霊「へ?」
霊夢は閃光も中に消えていった。
<博麗神社に向かっていくコンボイ達>
飛行中のコンボイ達からでも、霧の湖近くの森の方から突然の爆発音が聞こえていた。
コ「なんだ?今の音は!?」
コンボイは不思議そうに音がしたほうの方角を見る。
ア「誰かが弾幕ごっこでもしているんだと思うけど・・・・・。」
アリスは普通に言う。このレベルだとまた魔理沙だろうと思ったからだ。しかし、魔理沙の場合ならもっと派手なはずだが・・・。
コ「いや、しかし昨日君に聞いた話ではあんなにすごいとは聞いていないぞ。」
ア「気になるなら行ってみる?」
コ「ああ、あの音だと誰かが怪我をしているかもしれないからな。」
二人は一旦爆発音がした方向を目指した。
<森にいるチルノたち>
チ「やったー!ダイちゃんがあの博麗の巫女をやっつけた!」
チルノは飛び跳ねながら喜ぶ。大妖精は倒れているダイノボットに駆け寄る。
大「大丈夫ですか?」
ダ「ダア、こ、これを取ってくれ・・・・。」
ダイノボットは力ない声で言う。二人はダイノボットについているお札を剥がした。
ダ「ダー、やっと動けるようになったぜ。」
ダイノボットは体のあちこちを確認するように動く。
チ「あのさ。」
チルノは急に真面目な顔になってダイノボットに近寄る。
ダ「なんだ?」
チ「しゃべれるんならさ、なんで今まで黙っていたの?」
チルノは質問した。大妖精はおそらく今まで普通の動物として偽っていたことについて怒っているのだと考え、止めようとする。
大「チルノちゃん!」
チ「大ちゃんはだまってて!」
チルノは今までないような真剣な眼差しをしていた。
ダ「・・・・・・・・。」
ダイノボットは黙ったままだった。
チ「ねえ、どうして?」
ダ「本当は最初っから話したかったがあの時は全システムが衰弱していて発声回路もうまく働かなかったんだ。それで話すことができなかった。」
ダイノボットは真面目に話しだす。
チ「・・・・・・・。」
チルノは黙って聞いていた。
ダ「そのあとお前たちが世話をしてくれたおかげで動けるようになったんだ。それと・・・・・・勝手にいなくなって・・・・・・わるかったな。」
不器用ではあるが彼は彼なりに二人に謝罪する。
大「ダイノボットさん・・・・・」
大妖精は言う言葉が思いつかず困っていたがチルノは彼の顔を見てあることを聞く。
チ「また、友達になってくれる?」
ダ「?」
チ「アタイと大ちゃんとまた友達になってくれる?」
チルノは心配そうな顔で言う。彼女があんな顔をしていたのはダイノボットがもう友達ではなくなってしまうんじゃないかと心配していたからだった。ダイノボットは少し驚いていたようだったが
ダ「・・・・・ああ、友達だ。」
そう言うとチルノは笑顔に戻った。
チ「じゃ、またよろしくね!ダイちゃん!」
そう言うとチルノは左手を出す。
ダ「ああ、よろしくな。」
ダイノボットはチルノと握手する。
チ「ほら、大ちゃんも!」
大「え!あ、よろしくお願いします。」
三人は手を合わせて、笑う。そして、黒こげになって気絶している霊夢に目を向ける。勝ったのは良かったのだが後始末については考えていなかった。
チ「これどうする?」
三人は困った顔で考えた。このまま放置するのはまずそうだし、かといってどこへ連れて行こうにもこの辺で近いのは紅魔館か魔理沙の家、アリスの家ぐらいしかない。そこに黒い球体が接近してくる。そして、球体の状態からルーミアが姿を現す。
ル「焼けたいい匂いがしたからきてみたらよく焼けた巫女がいるのだ~。食べていい?」
ルーミアは唾をのみながら言う。
大「どうします?」
大妖精は困った顔でダイノボットを見る。当然ダイノボットでもどうすることもできない。
ダ「俺に聞かれてもなあ?」
一同は悩んだ。その間でもルーミアはよだれを垂らしながら霊夢を見る。そこへコンボイとアリスが下りてきた。
コ「音がしたのはこの辺だが・・・・・。」
ダ「!コンボイ!?」
ダイノボットはコンボイの姿を見て動揺した。彼は確かメタルスの体のはずだ。なのになぜ元のボディに?そしてなぜここにいるのか分からなかった。当然彼の声に気づいたコンボイも驚いた。
コ「ダ、ダイノボット!お前は確か死んだはずじゃ・・・・・。」
本人の亡骸まで確認したコンボイにとって彼が目の前で生きている方が驚きだった。
ア「コンボイの知り合い?あそこの倒れているのはまさか霊夢!?それにあれは妖精たち・・・・まさか霊夢を?」
アリスは倒れてる霊夢を見るとチルノたちの方を見る。一同は微妙な空気に包まれた。ところが
ル「これ食べちゃだめ?」
ルーミアの一言で緊張感がなくなってしまった。
一同『だめ。』
当然、誰もがそう言った。
ル「う~~」
ルーミアは残念そうに手を引くのであった。
<博麗神社>
あの後、コンボイ達は霊夢を運んで博麗神社に来た。幸い霊夢は軽い火傷(焦げていたのは大半が服だったため)済んだのでアリスでも手当てができた。しかし、その後は三人の説教であった。
ア「つまり、話をまとめるとこういうことになったのはあなたたちというわけね。」
チ・大『はーい。』
二人は正座しながら言う。
ア「わかったけど、盗むのはよくないことよ。」
ダ「ダー、俺のためにやったんだ。もう言わなくていいだろ。」
ア「そうことじゃないの。大した怪我じゃなかったからいいけど、霊夢が結界で防御してなかったら今頃幻想郷は
崩壊していたかもしれないのよ。」
チ・大・ダ『すみませんでした。』
正座するのに三人になった。
萃「やれやれ、また、面白いのが幻想入りしたようだね。」
アリスが説教している傍ら、博麗神社に居候している鬼伊吹萃香は呑気に言いながら酒を飲む。
一方、コンボイは霊夢の目の前で賽銭を入れていた。
コ「仲間が怪我をさせてしまって申し訳ない。」
霊「分かればいいのよ。」
コ「ところで霊夢。」
霊「何?」
コ「アリスからも聞いたのだがこの世界の創造に関わった八雲紫とはどういう人物なのだ?」
コンボイがここに来た理由は彼女の情報を知ることにもあった。しかし、霊夢は困った顔で答えた。
霊「簡単に言えば気まぐれニートよ。」
コ「そんなになのか?」
霊「まあね。もっというと決まった時期を除いてはよく寝てるわ、それでも暇なときは隙間を使ってあちこちに現れるわ。ここもそのうちの一つ。」
コ「そうなのか。」
<三途の川>
そこに隙間を使って八雲紫はあくびをしながら現れた。
紫「最近寝てばかりだから体がなまってしょうがないわ。でも、寝てばかりいると藍に怒られるし、しょうがないから昼寝でもしている死神にちょっかいでも出そうかしら。閻魔様にばれない程度にね。」
そして忍び足で歩いているとどっかしからかレーザーが発射され、紫は慌てて避ける。打ち主はスタースクリームである。
紫「な、何よ!?」
紫はいきなりの攻撃に怒りながら言う。
ス「おい!ここは死んだ奴だけがくるところだぞ!なんで生きてる妖怪がここに来るんだよ!とっとと消えやがれ!」
スタースクリームはどうやら紫を怪しいと感じて攻撃してきたようだ。紫は船頭が変わっているのに驚いた。
紫「あら、今日はいつもの死神じゃないのね。」
ス「悪いかよ。てめえは誰だよ。」
スタースクリームは不愛想に言う。
紫「私?私は八雲紫。どこにでもいるかわいい乙女よ~。あなたは?」
「どう見ても嘘だな」とスタースクリームは思った。どうやらこの女が映姫が言っていた八雲紫らしい。
ス「俺か?今はここの船頭をやっているデストロン軍団の航空参謀スタースクリームだ。」
紫「そう、スタースクリームさんね。まあ、これから会うかもしれないからよろしくね~。」
そう言いながら紫は隙間に戻って消えていった。
ス「全くとんだ邪魔が入ったぜ。さっさと残りの魂も運ぶか。映姫の奴を怒らせたらたまったもんじゃねえからなあ。」
スタースクリームは呆れながら作業に戻る。
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第五話「妖怪の山のライノックス」
まあ、一様読みやすくしましょう。
そんなわけで再編五話。
<アリス宅>
ダイノボットと再会してから一週間が経過した。コンボイは霊夢からの情報を得て妖怪の山を訪れることにした。妖怪の山にはコンボイのようなロボットを作れる河童という妖怪がいると聞いたからである。
ア「私の案内がなくてもいいの?」
アリスは心配そうに聞く。今回は家の掃除でコンボイ一人で行くことになったからだ。
コ「ああ、夕方までには帰る予定にはしているから心配しないでくれ。」
コンボイは安心させるために言う。
ア「新しい情報が手に入るといいわね。」
コ「では行ってくるよ。」
コンボイは飛んでいく。アリスはその後姿を見つめる。
ア(どうしてなのかしら?一人になるのは慣れているのに・・・。彼と離れるとなんか寂しいというかなんか心細いというか、もしかしてこれって・・・・。)
アリスは何故か胸の奥が熱くなっていた。この熱くなるものは一体何なのか?この時の彼女はする由もなかった。
<妖怪の山のにとりの家>
妖怪の山に住む河童は技術力が高く、時々驚くような物を作り出す。そして今日も何かを作ろうとする者がいた。
?「よ~しこれで材料は全部そろったかな。」
彼女の名は河城にとり、その河童のうちの一人だ。そして、その隣には彼女よりも大きいロボットが立って、共に何かの準備をしていた。
?「これで準備が整ったんだな。」
に「でもさ、これで本当にできるのライノックス?」
にとりは好奇心に見た目でライノックスに聞く。
ラ「僕のデータバンクにクォンタムサージの記録が残っているんだなあ。それとあの早苗って子が言っていた何とかメモリというものの応用すれば、自由にメタルスになれるはずなんだな。」
ちなみにこの研究のきっかけは妖怪の山にある守矢神社の巫女、東風谷早苗の言葉がきっかけらしい。鹿野城の登場はまだ先ではあるが。
に「ライノックスが更に機械っぽくなるんでしょ。でも、なんでなれなかったの?ほかの仲間はなれたんでしょ?」
にとりは興味本位で聞くがライノックスは急に言いづらそうな表情になった。
ラ「それはその・・・・・僕は怪我をしていて再生カプセルに入っていたからメタルスになれなかったんだな・・・・・。」
に「ごめん、いけないこと聞いちゃったね。」
気分を悪くしてしまったと思いにとりは申し訳なさそうに謝った。
ラ「気にしなくてもいいんだな。でも、悔いが残っているのはそのせいで敵に捕まって仲間を傷つけてしまったことなんだな・・・・・。」
ライノックスはふと思い出していた。故郷セイバートロン星で仲間を傷つけたことを・・・・・。
≪セイバートロン星≫
地球での戦いを終えたコンボイ達がセイバートロン星に帰還したとき、既に星はメガトロンのばらまいたウィルスにより汚染され、ライノックスはシルバーボルトと共に洗脳されジェネラルドローン「タンカー」として立ちはだかった。この戦いの最中ラットルが獲得したコンピュータのハッキング能力で記憶を取り戻したが人格を持たないマシンによる統一された平和が正しいと考えラットルたちに再び襲い掛かった。チータスはブラックウィードー、ナイトスクリームの三人でタンカーを取り押さえラットルにビースト戦士時代のライノックスに戻るよう操作するように指示した。洗脳前の状態にまで書き換えれば本来の彼に戻ると判断したからだ。
チータス「ラットル、もう一回コンピュータにアクセスしてライノックスを正気に戻すんだ!」
ラットル「で、でも・・・・・。」
ラットルは戸惑っていた。コンピュータを書き換えるのは彼の人格を無視することになる。本当にこれでいいのか。
タ「ダナ、ダナ!」
暴れるタンカーは邪魔な三人を振りほどこうと必死に抵抗していた。元々巨体のタンクタイプであるため三人が押さえられる時間もそれほど長くない。
ブラックウィードー「何やってるシャ!こっちはいつまでも持たないッシャ!」
ラ「・・・・・・ああ。」
チ「ライノックスに戻ってきて欲しくないのか?」
チータスの言葉がラットルの胸に響く。戻ってきてほしい。地球の時みたいにまた仲間として一緒に行動したいと
思っていた。
ラ「わ、分かったよ・・・・・・。」
ラットルはタンカーのコンピュータにアクセスしようとした。そのとき
コ「やめろ、ラットル!」
コンボイが飛行してその場にかけつけた。
チ「コンボイ、どうして・・・・・」
チータスは疑問に思いながらコンボイに聞く。
コ「ライノックスは自分で進むべき道を決めたんだ。もしそれをむやみに変えたら我々はメガトロンと同じだ。さあ、離してやれ。」
一同は不本意に思いながらもタンカーから離れる。タンカーは立ち上がりコンボイを見る。
タ「・・・・・・・」
タンカーは黙ってコンボイ達を見る。
コ「いつか本当のことに気づいてまた一緒に戦える日が訪れることを祈っているよ。」
タンカーは後ろを向き去っていく。五人はその後姿をただ見ていた。
チ「本当にいいのかよ。俺たちは仲間じゃん。」
ラ「ラ、ライノックス・・・・・・。」
しばらく進んでタンカーはコンボイ達の方を振り向いた。
タ「今度会うときは仲間としてではなく敵同士なんだなあ。コンボイ。」
<にとりの家>
ラ(その後、僕はメガトロン野望を自分の物にしようと策略し仲間を次々打って故郷を滅ぼす事態を招いてしまった。僕は消えてしまってよかったはずなのにこの幻想郷に流れ着いてにとりと出会った………。)
過去の過ちを思い出しているライノックス対しにとりは気になり声をかけた。
に「ちょっと、ライノックス?」
ライノックスは声をかけてきたにとりに気がつく。
ラ「あ、ごめん。ぼーっとしていて聞いていなかったんだな。」
ライノックスはそう言いながら準備に戻ろうとする。
に「たまには散歩でもしない?引きこもっているのもなんだし。」
にとりは少し気分転換をさせようと思い、散歩することを勧めた。ライノックスもせっかくの誘いなので行くことにした。
ラ「そうなんだな。じゃあ、ちょっといこうかな。ビーストモード!」
ライノックスは自分のビーストモードであるサイの姿に変形する。
ラ「さあ、乗ってなんだな。」
に「あいよ。」
にとりはライノックスに跨り、外に出ていった。
<妖怪の山の小道>
コンボイはビーストモードで移動していた。本当は飛んでいった方がはやいのだが霊夢の話によればこの山を管理している天狗の一族は警戒心が以上に高いので刺激しないようにあえてビーストモードで移動することにした。
コ「しかし、ここの自然は美しいな。確かに理想郷と言っても過言じゃない。さて、霊夢からの情報によれば河童に住処は・・・・・。」
目的地を目指して進みながらもコンボイは道中山の自然に感動していた。そのとき、背後から殺気を感じた。
コ「!(この殺気は!?)」
?「そこの者止まりなさい。」
コンボイは後ろを振り向いた。そこには頭に犬耳を生やした白髪の少女が立っていた。さっきの殺気はこの少女の者らしい。
椛「私はこの山を見回りしている犬走椛です。名を名乗りなさい侵入者。」
椛と名乗る少女は剣を抜きコンボイに近づく。どうやら自分を侵入者をみたらしい。ここは戦うべきではないと思いコンボイは抵抗の意志はないと示すため両手を上にあげ、自分の名乗る。
コ「私の名はコンボイ。勝手に侵入したことについては謝る。私は、ただここの河童に尋ねたいことがあってきたんだ。」
椛はコンボイを見つめる。そして、目を鋭くして剣を構え直す。
椛「では、その偽りの姿は何ですか?」
コ「!こ、これは・・・・・」
コンボイは驚いた。彼女は自分のビーストモードが本当の姿ではないことを見抜いたのだ。
椛「私の目を誤魔化そうとしてもそうはいきません。侵入者には消えてもらいます!覚悟はいいですか。」
椛は剣をコンボイに向ける。どうやら戦いは避けられないようだ。
コ「どうやら話を聞いてくれそうにもないか・・・・・。仕方ない。コンボイ、変身!うおおおおお!」
コンボイはロボットモードになり、双剣サイバーブレードを出す。
椛「覚悟してもらいます!」
<妖怪の山の道中>
にとりとライノックスは外の空気を吸ってリラックスしていた。
に「いやあ、外の空気を吸うとほっとするね。」
ラ「ほんと、なんか今までの靄がすっきりした気分だな。」
気分転換をしながら二人はそういう会話をしながら道を歩いていた。そのとき、わずかだが物音がした。
に「ん?なんか向うから物音がしない?」
二人は耳を澄ましながら聞く。音は剣の斬りあいのようだった。
ラ「これは・・・・・戦いの音?いったい誰が?」
ライノックスは疑問になった。こんな山で戦闘をする者がいるのだろうか。
に「とりあえず行ってみない?」
にとりはライノックスに言う。
ラ「わかったんだな。じゃあ、しっかりつかまってて。」
ライノックスは勢いよく音のした方角へ駆け出す。
<コンボイ対椛>
コンボイと椛の戦いは互角のように見えた。二人の剣の打ち合いははげしいものだった。両者ともに真剣な目で向き合っていた。
椛(この人、思っていたよりずっと強い………。)
椛は焦っていた。長年この山の警備に励んでいたがここまで強い者を相手にしたことはほとんどない(霊夢などはランクが違うため除外)。さっきの斬り合いでも避けるのが精一杯だった。そして、一瞬の焦りが隙をつくった。
コ「そこだ!」
コンボイはサイバーブレードで椛の剣を勢いよく弾き飛ばす。
椛「し、しまった!」
椛の剣は飛ばされ上に目の前ではコンボイのサイバーブレードが迫っていた。
椛「ま、負けた・・・。」
かなりショックだったようだ。コンボイは剣を戻す。
コ「別にここに戦いに来たわけじゃない。私の話を信じてくれるか?」
コンボイは椛に近づく。
椛「・・・・・・私が失礼なことをしました。申し訳ございません。」
椛は落ち着いた言葉で答えた。どうやら誤解は解けたらしい。
コ「分かってくれればいいんだ。」
コンボイは安心開いた顔で言う。
椛「ところでさっきの要件なのですがよろしければ私が道案内を・・・・・」
そのとき、林から二つの影が飛び出してきた。にとりとライノックスだ。
に「あれ?終わっちゃったようだね。」
にとりはきょとんとした顔で辺りを見回す。
ラ「どうやらそのようなんだな。・・・・・・って、コンボイ!?どうしてここに!?」
ライノックスは驚いた。自分はともかくセイバートロンにいるはずのコンボイがここにいるはずがないと思ったからだ。しかし、コンボイの反応も意外だった。
コ「お前はライノックス!お前もここに来ていたのか?」
ラ「そうだけど、どうしてなんだな?コンボイは確か・・・・」
疑問がさらに増えた。自分も?ということは自分の他にも誰かが来ているというのか?そう思った矢先、椛が声をかけてきた。
椛「あのう、お話し中に失礼なのですが・・・・・・ここで話すのはなんなので場所を変えた方が・・・・・・。」
その言葉に賛同したのかにとりも言いだした。
に「そうだね。どうせなら、私の家に来ないかい。お茶くらいは出すよ。椛もどうだい?」
椛「じゃ、じゃあ私も。」
取り敢えず四人はその場を後にした。
<にとりの家>
ラ「そういうことだったのか。」
コ「ああ、それで私も幻想郷に来たんだ。あと、一週間前にダイノボットにあったよ。」
一行はにとりの家でひと段落していた。
椛「では、コンボイさんもライノックスさんも同じ世界から来た外来人だったんですか。」
椛はコンボイに聞く。椛はこれまで何度か外来人を見てきたがこういう例は初めてだった。
コ「ああ、それとさっき話したダイノボットも私の世界では死んでいたんだ。」
ラ「っと言うことになると僕たち以外でも来てる者もいるかもしれないんだな。」
ライノックスは曖昧ではあるが言う。少なくともこれまでトランスフォーマーが三人も幻想入りしているのだから。
コ「そう言うことになるな。」
に「じゃあ、これからコンボイはどうするんだい?」
にとりはコンボイの顔を見ながら気にするように言う。
コ「私はしばらく幻想郷を回ってみるよ。もしかしたら、メガトロンたちが来ている可能性も否定できない。奴らはきっと何か悪いことを企むはずだ。それだけは阻止しなくては。」
ラ「僕はにとりの所で研究を続けるんだな。もしかしたら他の仲間を見つけるきっかけになるかもしれないし。」
ライノックスの意見にコンボイはふと思った。まだあの時の事を気にしているのかと。
コ「わかったよ、ライノックス。このことはダイノボットにも伝えとくよ。」
に「あんまりいいところじゃないけどいつでもおいでよ。」
にとりは自分でも認めているのか皮肉そうに言った。
コ「ああ、じゃあまた来るよ。」
コンボイは背部に収納されているコンボイジェットを展開する。
椛「私が見送りましょうか?」
椛はコンボイに言った。どうやらさっきの無礼に対してのお詫びとして見送ろうと思ったからだ。
コ「いや、大丈夫だ。その気持ちには感謝するよ、椛。」
に「じゃあ、気をつけてね。」
コンボイは夕暮れの空を飛んで妖怪の山を後にした。
<アリス宅>
ア「もう、いったいいつまで帰ってこないのよ・・・。」
アリスは不満そうに窓を眺めていた。空はすでに日が沈んでおり真っ暗になっていた。
ア「こんなんだったら私もついて行くべきだったわ。」
そう考えた矢先、玄関からコンボイが入ってきた。
コ「やあ、ただい・・・」
ア「遅い!」
コンボイが声がアリスの怒鳴り声によって遮られた。
ア「この時間までどこに行っていたの!」
コ「いや、にとりの家で・・・」
ア「ちゃんと全部説明してもらうからね!」
その晩、アリスを納得させるまでにかなり時間がかかった。そのときのアリスの顔は怒っているのにもかかわらず何故か少し赤くなっていた。
<霧の湖近くにある紅魔館付近の森>
?「しく・・・・しく・・・」
真夜中の森で一人蝙蝠の翼を生やした少女が泣きながら歩いていた。彼女は小悪魔、霧の湖近くに立つ紅魔館のパチュリーの使い魔的存在である。
小「ひどいですよ。最近のパチュリー様は。なんか少しの事でもすぐ怒るし、紅茶を入れろと言われて入れたらまずいと言われて顔の前で噴き出されたうえにかけられるし、もう帰りたくない・・・・・・」
実はパチュリーはここ最近新しく考えた魔法がうまくいかずイライラしておりその苛立ちを彼女にぶつけていたのだ。そんな彼女が嘆いているとき声が聞こえた。
?「いやあ、お嬢ちゃん随分ひどい目にあっているみたいだね~~。」
小「だ、誰!?」
小悪魔は後ろを振り向いた。そこには小町ことメガトロンと如何にも怪しい四体のロボットが立っていた。小悪魔は姿は見たことがないが死神についてはいろいろと知らされていた。
小「死神が私に何か用!」
メ「用って程じゃないけどそんな悲しい声と聴くとね~~。」
メガトロンは勿体ぶって話す。
小「用がないならさっさと帰って!」
小悪魔は涙をふきながらも言う。こんな時にからかわれるのは嫌だった。
メ「まあまあ落ち着いて。ここに来たのはもう行く当てがないから来たのだろ?」
小「!」
小悪魔は自分の本心を見抜かれ驚きを隠せなかった。それに付けこむかのようにメガトロンは話を続ける。
メ「こっちも最近上司にクビにされちまってねえ~。」
小「・・・・・・」
メガトロンの言葉に小悪魔は黙る。
メ「お互い嫌われ者同士、一緒に仲良くやって行こうじゃござあせんか。」
小悪魔はメガトロンは自分と一緒に来ないかと言っているらしいと理解した。
小「でも、私は力が弱いし・・・・」
小悪魔は自分が弱いということをよく知っていた。それゆえに迷惑をかけると思い誘いを断ろうとした。
メ「そんなことは中曽根さん。お前にはやろうという気力があるじゃないか。それにこっちに来れば新しい力をくれてやってもいい。」
小悪魔はその言葉に引っかかった。新しい力をもらえる?もしそうだとしたら今の自分を変えられるのかもしれない。
小「ホントに?」
メ「ええ、もちのロンパールームだ。但し、このメガトロンに忠誠を誓うのならばな。」
小悪魔は一瞬ためらった。しかし、このまま帰ってもまたパチュリーにいろいろとこき扱われるのが落ちだと考えた。
小「あんなパチュリー様の所に戻るならこっちに付いた方がましね。」
小悪魔はメガトロンについて行くと決断した。
メ「ようこそ、我がデストロンへ。」
その夜小悪魔はメガトロンたちと共にどこかへ消えていった・・・・・。
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第六話「新しい図書館秘書、その名はスコルポス」
<紅魔館>
小悪魔が紅魔館から姿を消して三日が過ぎた。最初はすぐに戻ってくると思っていたパチュリーであったがこうも帰ってこないとなると心配になって行った。
パ「言いすぎたかしら・・・・・」
パチュリーは紅茶を啜りながら思った。小悪魔はこれまでドジを踏みながらも自分に尽くしてきた。それを自分で手放してしまったようでしょうがなかった。はっきり言っていつも自分のそばにいた彼女がいないとどうも落ち着かない。
パ「それにこの三日間、魔理沙にどれだけの魔導書を盗まれたのやら・・・・」
実はこの三日間で霧雨魔理沙に盗まれた本の冊数が急増しているのだ。これまでは小悪魔が警備をしていたこともあり、最小限に抑えられていたのだが小悪魔がいなくなったことで隙が大きくなった。
パ「レミィに相談でもしようかしら。」
パチュリーは面倒臭がりながらも図書館からレミリアの部屋へ向かう。
<アリス宅>
コ「別に着いて来なくてもいいんだが……。」
コンボイはアリスに言うが
ア「だめ。この間は時間をオーバーしていたんだから、今回は私がついていくわ。」
この間の事を根に思っているのか絶対について行く姿勢を見せた。二人は空を飛んで行く。
ア「ところで今日はどこに行くの?」
アリスは気にするように聞く。今日はどこに行くかはまだ聞いていなかったからだ。
コ「今日は紅魔館を訪ねようと思う。」
ア「あそこね。丁度いいわ。私も友人に挨拶しようと思ったし。」
コ「友人?」
ア「魔法使いのね。引きこもりだけど。」
友人とは勿論パチュリーの事である。二人がそんな会話しながら飛んでいると後ろから声が聞こえた。
?「おお、どこのだれかと思ったらアリスじゃないか。」
二人は後ろを向いた。そこには箒に跨った金髪の少女がいた。
ア「あら、魔理沙じゃない。」
アリスは意外そうな顔で言う。
コ「知り合いか?」
コンボイはアリスに聞く。思えば魔理沙のことについては霊夢からもアリスからも聞いていなかったからだ。
ア「ああ、まだ紹介していなかったわね。彼女は霧雨魔理沙、人間でありながら魔法使いよ。」
コ「初めまして魔理沙。」
コンボイは魔理沙に挨拶をする。魔理沙はコンボイを見るや目を丸くした。
魔「アリス、そこのごっつい人形はお前とにとりの合作か?」
魔理沙はコンボイを人形の新作と誤解していた。
ア「違うわ、彼はコンボイ。外来人で今一緒に住んでいるの。」
魔「え!お、お前そんなロボットみたいなのが好みだったのか!?」
二人は唖然とした。魔理沙はアリスとコンボイが付き合っていたと誤解しているらしい。しかし、すごく反応したのはアリスの方だった。アリスの顔は真っ赤になっていた。
ア「ち、違うわよ!わ、私はただ・・・・」
言いづらいのかアリスはなかなか話せない。
魔「ただ?」
魔理沙はニヤリと笑いながら聞く。
ア「その・・・・えっと・・・・・・・えっと・・・・・・」
そんなアリスを見ながら魔理沙は楽しんでいた。何が恥ずかしいのか顔を赤くしたアリスは何も言えないようなのでコンボイは助け舟を出すことにした。
コ「ところで魔理沙。君はどこへ行くんだい?」
コンボイの質問に魔理沙は平然とした態度で言う。
魔「私か?パチュリーの所へ本を借りに行くところだぜ。」
ア「あなたの場合は盗むでしょ。」
やっと冷静になったのかアリスは答えた。
コ「丁度我々も紅魔館に行こうと思っていたんだがよかったら一緒に行かないか?」
魔「別にいいぜ。でも私の邪魔はするなよ。」
三人は紅魔館へ向かう。
<紅魔館>
パ「レミィ、いる?」
パチュリーはドアをノックしながら言う。普段の彼女ならこの時間はこの部屋で紅茶を飲みながらくつろいでいるはずだ。
レ「パチェね、入っていいわよ。」
パチュリーはドアを開ける。部屋には紅茶を優雅に飲んでいる紅魔館の主であるレミリア・スカーレットと彼女のそばで待機しているメイド長十六夜咲夜がいた。
レ「私に何か用かしらパチェ。」
パ「あなたと相談したいことがあるの。」
パチュリーは席に着く。咲夜は紅茶を入れ、彼女の前に出す。
レ「それで相談って?」
パ「こあ(小悪魔)がいなくなってから盗まれる本が増えてしょうがないのよ。部屋に結界を張るということも考えたんだけど結構大変だし何かいい手はないかしら?」
レミリアはしばらく黙ると何か面白いことを考えたのか笑みを浮かべた。
レ「丁度いいのがあるわ。」
パ「何が?」
パチュリーが質問する。
レ「フランの遊び相手をしてもらっているあのサソリを警備に付けさせればいいわ。」
パ「あのバカでかいサソリを?レミィ、あなた大丈夫?」
からかっているのかとパチュリーは思った。いくら彼女でも冗談すぎるのではないかと思ったからだ。
レ「いいから、彼の運命を覗いてみたんだけど結構面白いのよ。」
パ「まあ、あなたの事だから何か考えていると思うけど・・・・・。」
レ「咲夜、スコルポスをここに呼んできて。」
咲「かしこまりました。お嬢様。」
その瞬間、咲夜は一瞬にして部屋から姿を消した。
<地下図書館>
地下ではフランが人間よりも巨大なサソリと一緒に本を読んでいた。普段の彼女なら地下室にこもっているのだが最近この時間はよく図書館に来ている。
フ「ねえ、スコッポ今度はこれ読んで。」
フランは本をサソリに渡す。
ス「ん?ああ、いいよ。」
スコルポスはフランを上に乗せて本を読みだす。彼がこの紅魔館に住み着いたのは二カ月前の事であった。地下室でフランが暇に思っていた時何故か知らないがベットのしたに巨大なサソリがいたのだ。
フ「うわ、大きなサソリ。面白そうだから壊してみよう!」
フランは破壊の能力を持っており、目を破壊されたらその者は跡形もなく消し飛んでしまうのだ。暇で退屈だった彼女は早速目を掴んで壊そうとしたが目はビクともしなかった。
フ「あれ?おっかしいなあ?」
彼女の力は本気を出せば人間を余裕で越えている。現にこの技から逃れた者はいない。なのに破壊できなかった。しょうがないのでフランは目を離すことにした。
?「オラ、オラオラ・・・・・・・・・」
サソリは何か震えているようだった。
フ「あなた、怖がってるの?」
?「怖い、壊さないで殺さないで・・・・・ぶたないで・・・・・」
サソリは震えながら答えた。何かに怯えているようだった。(何に怯えているのかは検討がついているが)
フ「ねえ、あなた名前はなんていうの?」
フランは気になったのか名前を聞く。
?「ス、スコルポス・・・・・」
フ「それがあなたの名前?」
ス「う、うん・・・・・・」
フ「私、フランドールっていうの。あなたさみしいの?」
ス「べ、別にさみしくなんかねえし!」
スコルポスは震えながら強がって平気そうに答えたがそれが嘘だとフランでもわかるほど明確であった。
フ「ねえ、私と遊ばない?」
ス「遊ぶ?」
スコルポスはベットの下から出てきた。
フ「フランね。いつも暗いところいるからさみしいの。お人形とかもすぐ壊しちゃうし、友達も能力で危ないからあまり遊べないし・・・・・でも、あなたは壊れなかった。私と遊んでくれる?」
ス「でも、さっき俺の事ぶっ壊すって・・・・・・・・・」
スコルポスはさっきのセリフに気にしているようだった。流石にフランもあれはまずかったと思った。
フ「あ、ゴメン・・・・」
フランは悲しそうな顔で謝った。それは何故かはわからないがどこかに寂しさを感じさせる。
ス「お前もさみしがり屋なんだな。」
フ「うん。」
二人はしばらく黙り込むがスコルポスの方から動いた。
ス「・・・・・・・スコルポス、変身!オラオラオラオラ!」
スコルポスはロボットモードに変形し、本来の姿になる。フランは驚いたがすぐに落ち着いて彼を見る。
ス「・・・・遊ぼうか。」
フ「え、いいの?」
ス「俺でいいなら。」
フ「ありがとう。」
それからスコルポスはフランの遊び相手になった。レミリアたちにはフランから紹介され住む許可をもらいそれからはいつも一緒にいる。さらには遊びに来た(盗みに来た)魔理沙にも紹介した。後に聞いた話によると彼自身もいつの間にかあそこにいたのだという。スコッポと言うのはフランが名前が長いから考えたあだ名だ。
フ「ねえ、スコッポは私のこと友達だと思ってる?」
フランがスコルポスに聞く。
ス「どうした急に。」
フ「スコッポが私のこと友達だと思っていなかったらどうしようかと思って・・・・」
ス「俺は友達だと思ってるし、今までの中でフランが一番の親友だと思うけど。」
フ「本当!なんかうれしいな。」
フランは嬉しそうに笑う。そこへいつの間にか咲夜が現れた。
咲「フラン様、少しの間スコルポスをお貸しいただけませんか?」
フ「え、スコッポ何も悪いことしてないよ?」
フランはスコルポスが何か悪い事でもしたのかと思った。
咲「いえ、お嬢様が呼んでおられるので。」
フ「お姉さまが?私も一緒に行ってもいい?」
咲「別にかまいませんよ。」
フ「じゃあ、行こうかスコッポ。」
ス「おう、オラオラ。」
三人?はレミリアの部屋に向かう。
<レミリアの部屋>
咲「お嬢様、スコルポスをお連れしました。」
咲夜が二人を連れて部屋に入る。
レ「ありがとう。咲夜。」
ス「俺に用事ってなんスか?」
フ「まさかスコッポは危なそうだから追い出すって事はないよね?そんな事だったら許さないよ。」
フランは心配そうに言う。魔理沙と違ってスコルポスはいつもそばにいてくれるのでいなくなったらさみしくなるからだ。
レ「あなたの遊び相手を追い出すわけがないでしょ。頼みたいことがあるのよ。」
パチュリーがレミリアに変わって話す。
パ「私の図書館に泥棒が頻繁に出入りするようになってね。こあがいない今あなたに代わり警備を務めてもらいたいのよ。」
ス「別にいいスけど、こあさんまだ見つからないんスか?」
パ「生憎にね、こっちもメイド妖精を導入して探しているんだけど・・・・」
パチュリーは寂しそうな顔で言う。
フ「え~、それじゃあスコッポ遊ぶ時間が減っちゃうよ~。」
フランは不満そうに言う。
レ「休憩時間とかは与えるわ。それに自由時間はフランの時間帯に合わせておくから大丈夫よ。」
レミリアは落ち着いて説明をする。
ス「よかったな、フラン。遊ぶ時間は減らねえみだいだし。」
フ「うん!」
フランは満足そうだった。
レ「話が早くまとまってよかったわ。あと、悪いんだけどフランは席をはずしてもらえないかしら?すぐに済む話だから。」
フ「わかったわ、お姉さま。じゃあ、スコッポ先に戻ってるね。」
ス「おう。」
フランが部屋を出て部屋には四人が残った。
ス「って、お話ってなんスか?レミリアさん。」
スコルポスはレミリアに聞く。レミリアは笑みを浮かべて言う。
レ「やってみてくれないかしら?」
ス「?何を?」
レ「トランスフォーム。」
ス「!」
パ「トランスフォーム?」
スコルポスは驚いた。自分がトランスフォーマーだということはフランにしか教えていない。それにフランはレミリアたちには話していないと言っていた。
ス「な、なんでそのことを・・・・」
レミリアは微笑む。
レ「私は相手の運命を見ることができるの。それであなたの過去を見せてもらったわ。デストロン砂漠戦闘指揮官スコルポス。」
そこまで言われるとは思わなかった。まさか自分がデストロンメンバーだったことまで分かってしまうとは。スコルポスの顔が真っ青になる。
ス「・・・・やっぱり、出ていった方がいいスかね・・・・」
レ「そんなことは言っていないわ。あなたの行動を見せてもらったけど何かかわいそうになってきたし。」
ス「うう・・・・・俺の黒歴史ッス。」
スコルポスはショックを受けているようだ。
レ「別にそのことはどうでもいいわ。でもなんで隠しておいたの?」
レミリアが聞く。
ス「なんか、公にしたら迷惑かなって思って・・・・」
これにはスコルポスなりに考えていた。ただでさえ化け物サソリと言われてもおかしくないし更に変形するなんて
言ったらどうなるかと不安だったからだ。
レ「そんなことわないわよ。で、やってみてくれる?」
レミリアは改めてスコルポスに聞く。
ス「わかりました。スコルポス、変身!オラオラオラオラ!」
たちまちスコルポスは変形した。
パ「これがトランスフォーム・・・・・」
レ「これでわかったでしょ、パチェ。」
レミリアはパチュリーに言う。
ス「元デストロン砂漠戦闘指揮官スコルポス、これより図書館護衛の任務に就きます。これからもよろしくお願いします!オラオラ!」
レ「あ、ちなみに正確には図書館秘書よ。」
ス「え、あっ、わかりました。」
ここからスコルポスの図書館生活が始まるのだった。
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第七話「コンボイ対スコルポス」
昔、太陽系で枠に暴れまわっていたって言うぜ
今も世の中荒れ放題、ボヤボヤしていると後ろからバッサリだ!
どっちもどっちも・・・・どっちもどっちも!
(銀河烈風バクシンガーより)
J9シリーズ、動画で興味持ったけどTSUTAYAにもゲオにもなかった・・・・・。
<三人移動中>
コンボイたち一行は紅魔館を目指して飛んでいた。
コ「なあ、アリス。一応聞いておくが紅魔館にはどういう住民が住んでいるんだ?」
コンボイは紅魔館のことについてはあまり知らなかったのでアリスに尋ねる。
ア「簡単に言えば吸血鬼姉妹とメイド、居眠り門番、魔法使いっと言ったところかしら。」
コ「この世界には本当に驚かされるよ。しかし、吸血鬼とは人間の血を吸って生きてるのではないのか?」
コンボイは疑問になりながら聞く。彼に知っている吸血鬼は人間の血を吸う悪魔のような存在だというぐらいだった。
ア「時々、メイドの血を吸っているの。でもそれでたまに貧血になるそうだけど。」
コ「共存していくとは大変なものだな。」
コンボイはまだ合わぬメイドに称賛する。
魔「お~い、お二人さん。そうと言ってるうちにもう見えてきたぜ。」
魔理沙が指さす先には真紅に染められた古城のような建物が建っていた。
魔「じゃあ、私はここで別れるぜ。じゃあな、仲のいいお二人さん。プププ・・・・。」
魔理沙はアリスをまたからかい別れていった。
ア「だ、だからそんなわけじゃ!」
アリスの顔が再び赤くなった。
コ「アリス、本当に大丈夫なのか?また顔が赤くなっているぞ。」
ア「ほ、ほっといて!」
二人は紅魔館の前に着地した。
コ「ん?」
コンボイは門の前で誰かが立っているのに気付いた。よく見るとそれは中国風の服装をした女性であった。しかし、彼女は動いている様子がない。
コ「彼女はなんでこちらを見ようとしないんだ?」
ア「近くで見ればよくわかるわ。」
近づいて行くといびきが聞こえてきた。
?「ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZZ・・・・・・」
コ「寝ているのか。」
ア「彼女の名前は紅美鈴。ここで門番をしているんだけどこのザマ。だからメイドによく制裁をくらうの。」
アリスは呆れながら美鈴の紹介をする。
コ「もうすでに職場放棄をしているというわけか・・・・。」
コンボイは珍しく美鈴を皮肉そうに見る。
ア「やるときはやるんだけどね。」
寝ている美鈴をほっといて一行は門を通り中庭に入った。庭は手入れがされており綺麗になっている。
コ「綺麗な庭だ。手入れがよくしてある。」
?「お褒め頂き光栄です。」
コ「!」
コンボイは後ろから声がしたのに驚き、振り向いた。そこにはさっきまでいなかったメイドが突然の如く立っていた。
コ「こ、これは・・・・」
突然に出来事にコンボイは理解できず、混乱した。
ア「あ、咲夜。ごめんなさいね、勝手に上がり込んで。」
アリスは申し訳なさそうに咲夜に謝罪する。
咲「全く、美鈴ったらまたサボって・・・・・またお仕置きをしないといけないわね。」
咲夜はため息をつきながら言う。
ア「紹介するわ、コンボイ。この人は十六夜咲夜。この紅魔館のメイド長をしているわ。」
咲「咲夜と申します。」
咲夜は丁寧にお辞儀しながら挨拶をする。
コ「コンボイだ。見ての通り外来人だがよろしく頼む。」
咲(スコルポスと同じような感じがするけど・・・・・気のせいかしら。)
咲夜はコンボイを見ながら考えるがエンブレムが違うのでおそらくそんなことはないだろうと思い直した。
ア「ところで咲夜、パチュリーの所の行くところなんだけどやっぱりいつも通り図書館?」
咲「ええ、パチュリー様なら今の時間、本の整理をしていると思うわ。」
ア「そう、じゃあお邪魔するわね。」
咲「あとで紅茶を持っていくから。」
二人は咲夜を後にして紅魔館の中に入っていった。
<地下図書館>
魔「へへ、うまく侵入できたぜ。」
魔理沙はパチュリーに気づかれないよう欲しい魔導書を探す準備をしていた。これまで何度もつかまったりした経験もあり今のところ察知されたいない。それを知らないパチュリーは何かを思い出したのか図書館を後にした。
魔「さあてとさっさと欲しいもんを借りていくとするか。」
魔理沙は梯子を使い欲しい魔導書を探し出す。
魔「これこれ、じゃあさっさと引き上げるか。」
魔理沙は魔導書を本棚から抜き取ろうとする。そのとき
?「悪いけどそうはいかねえし。」
下から声がしたため魔理沙は、一瞬ビビって梯子から落ちそうになった。梯子の下を覗くとスコルポスがいた。
魔「な、なんだ。誰かと思ったらいつもフランと一緒にいるサソリじゃないか。驚かすんじゃないぜ。」
魔理沙は安心したのか安堵の息をする。コイツなら見逃してくれるだろうし万が一捕まえると言ってもすぐに撃退できる。
ス「驚かせてねえし、それに今俺は仕事中だし。」
スコルポスは不良のような言葉を混ぜながら言う。
魔「なんだ?まさか私を捕まえろってパチュリーに言われたのか?無理無理、サソリが私を捕まえるなんて十年早いぜ。」
魔理沙は笑う。サソリに何ができるのだと。
ス「やってみなくちゃわかんねんだよ。スコルポス、変身!オラオラオラオラ!」
スコルポスはロボットモードに変形した。これにはさすがの魔理沙も唖然とした。スコルポスが変形しようなどとはとんだ予想外である。
魔「こ、こんなのありかよ。」
ス「オラ!」
スコルポスはミサイルを発射する。魔理沙はすかさず避ける。ミサイルが当たった本棚は倒れてしまった。
ス「んあ!避けんなよ!後で直すの大変なんだぞ!」
スコルポスは慌てて本棚を立て直す。
魔「うるせえ!あんなもんに当たるほど私はお人よしじゃないぜ!」
魔理沙は弾幕を打ちながらスコルポスの動きを探っていた。弾幕を打ちながら相手の動きを探るのも戦術の一つだ。
魔(あの感じだとアリスと一緒にいたコンボイって奴みたいに飛べるようじゃなさそうだな。早くしないとパチュリーが戻ってきて厄介になるし、一気に接近してゼロ距離マスパを喰らわせてやるぜ。)
そう考えると魔理沙は懐からミニ八卦炉を取り出しスコルポスの動きをうかがって接近を試みようとしたが。
ス「だったら、コイツはどうだ!オラ!」
スコルポスは素手の鋏からサイバー・ビーを発射した。サイバー・ビーは魔理沙の胸に飛びついた。
魔「な、なんだこの虫!と、取れねえ・・・・・!」
魔理沙は急いで虫を取り外そうとする。すると虫からガスが出てきて魔理沙を覆う。そして、床に墜落した。
魔「どうなっていやがるんだ・・・・・・体が動かない・・・・・・」
魔理沙はもだえ苦しむように動けなかった。
ス「どうよ!パチュリー様特製の痺れガスの味は。どんなコソ泥でも一撃だぜ!」
スコルポスは嬉しそうにガッツポーズをする。そのときパチュリーが戻ってきた。
パ「どうしたの?随分騒がしかったようだけど。」
パチュリーは気にするようにスコルポスに聞く。
ス「パチュリー様!今こそ泥を捕まえた所ッスよ。」
スコルポスは床に倒れている魔理沙に指を指す(指ではなく鋏であるが)。
パ「あら、魔理沙。しばらくぶりね。ここ最近は随分と本を盗んでくれたわね。」
魔「盗んだんじゃないぜ。ただ借りただけだぜ。」
魔理沙は意地を張るように言うがもはや負け犬の遠吠えにしか聞こえない。
ス「コイツどうしますか?」
パ「その辺につるしておいて。後でこあ・・・・・じゃなくて、妖精メイドたちにお仕置きさせておくから。」
ス「了解ッス。」
その後、魔理沙はアリスたちが来るまで吊るされるのであった。
<紅魔館内>
コ「思っていたより随分と広いな。」
コンボイは感心しながら部屋を見渡す。
ア「こう見えても部屋の数も半端ないからね。」
コ「これだと迷ってしまいそうだ。」
ア「私から離れなければ大丈夫よ。」
そう言いながら二人は地下への階段を降りた。
ア「ここが図書館よ。」
アリスは目の前の扉に指を指す。
コ「随分深いところにあるんだな。」
ア「まあね。パチュリーいる?私よ、アリスよ。」
二人はドアを開け、部屋の中に入った。しかしそこで見たのは逆さに吊るされていた魔理沙だった。
魔「誰か助けてくれ~。」
魔理沙は半泣きで助けを求めた。
ア「魔理沙!いつもはつかまらずにあっさり帰ってるのに。」
アリスは意外そうな顔で言う。無理もない魔理沙の泥棒としての腕は本物なのだから。
コ「誰にやられたんだ?」
魔「スコッポっていう化け物サソリにやられたんだ。」
コ「サソリ?まさか・・・・・!」
コンボイが言おうとしたとき
ス「オラ!」
スコルポスは容赦なく攻撃をしてきた。二人は避ける。
ス「今度は誰だ!って、お前はサイバトロン!」
スコルポスは驚く。なぜエネルゴアにいるはずコンボイがここにいるのかと。
コ「スコルポス!やはり、デストロンもこの世界に来ていたか!」
コンボイはバトルフェイスを展開し、サイバーブレードを出す。
ス「く、くそお!せっかく手に入れた幸せをお前なんかに奪われてたまるか!」
スコルポスはコンボイに向かってミサイルを乱射する。
コンボイはコンボイジェットで飛行しうまくミサイルを避けていく・・・・・。
ス「うわあ!だから避けるなって!」
≪一時間後の紅魔館の広間≫
ス「いててて・・・・・」
咲夜に包帯を巻かれながらスコルポスは傷の痛みに嘆いていた。
結局、戦いはスコルポスが図書館の本棚を倒さないように慎重になりすぎてしまいコンボイにゼロ距離でプラズマキャノンで撃たれ身動きが取れなくなってしまいとどめを刺されそうになったとき駆けつけたフランによって止められた。
フ「やめて!スコッポいじめないで!」
フランは慌ててスコルポスを構うようにコンボイの前に立ちはだかる。
コ「いじめる?君はわかっているのか?彼はデストロン、この世界は愚か全宇宙を支配しようとする悪の集団の仲間なんだぞ。」
コンボイはメガトロンでの一件もあるのでかなり警戒していた。
フ「スコッポは何もしてないよ!パチェの手伝いしただけだよ。大事な友達なの。お願い、いじめないで。」
フランは泣きかけらがらコンボイに訴えた。流石のコンボイもまだ幼い(精神的に)少女の前では手を出すこともできず、この時ばかりは攻撃をやめた。。
コ「・・・・・・・・・」
咲夜に入れられた紅茶を飲みながらコンボイは考えていた。
何もしてない。
フランは確かにそう言っていた。ではスコルポスはメガトロンとは接触していない可能性が高いと考えられた。
ア「コンボイの話だと彼はデストロンなのは確かだけど見ている感じそんなに悪い奴には見えないけど。」
アリスはスコルポスを見ながら言う。コンボイの話ではかなり悪い性格をした連中と言うイメージがあったがこれはどう見てもかなりドジる人物にしか見えない。
コ「私が太古の地球でのビーストウォーズにおいては彼はメガトロンに一番忠誠を誓っていたように見えていた。しかし、彼らはメガトロンの捨て駒にすぎなかったんだ。」
魔「そんなこと平気でする奴がいるなんてな。」
魔理沙は真剣そうな顔で言う。
パ「いつも平気で盗むあなたが言うこと?」
魔「うう・・・・・・・(・_・;)」
このことに関しては流石に帰せる言葉がなかった。
コ「スコルポス。」
コンボイは黙っているスコルポスに声をかける。
コ「君に一つ聞きたい。ここに来てからメガトロンとは会ったか?」
ス「・・・・い、いや、メガトロン様とは会ってない。でも、会ったところでまたいつ捨てられるのかを怯えるのが落ちで戻りたくない・・・・・・」
スコルポスは震えながら言う。
コ「一つ言っておく。仲間になる気はないか?」
ス「え!?」
スコルポスは驚いた。
コ「我々がこの世界に来た以上メガトロンもここに来てないとは限らない。しかし、立ち向かうには仲間が必要だ。今のところ私たち以外にダイノボットとライノックスがいる。君もこの世界を守りたいという意志があるならサイバトロンのメンバーとして君を受け入れる。どうかな?」
スコルポスはしばらく考えた。そして、フランに目をやり閉じていた口を開いた。
ス「こんな俺でもいいのか?デストロンだった俺に・・・」
コ「君がその気があるのなら歓迎するよ。」
ス「・・・・・・ありがとう。」
スコルポスは感謝の言葉を述べる。その後一通りの会話を終え、コンボイ、アリス、魔理沙の三人は紅魔館を後にした。ちなみに当然のことながら魔理沙は何の収穫もなくトボトボ引き上げていった。
夕日の中フランを肩車しながらスコルポスは声をかけた。
ス「フラン。」
フ「何?」
ス「ありがとな。友達になってくれて。」
フ「うん!これからも友達だよ!」
二人は笑いながら紅魔館へと戻っていった。
最近のロボットアニメって手抜きが多いような気がする。
リメイクが駄作になる奴もあるし。やる気ねえのかな?制作陣。
J9シリーズの新作「銀河神風ジンライガー」の主役メカのデザインが実写版メガトロンに見えるのは俺だろうか?
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第八話「伝説との出会い」
星から星になく人の涙を背負って宇宙の始末!
銀河旋風ブライガー!
お呼びとあらば即、参上!!
(銀河旋風ブライガーより)
J9シリーズ、ロボットはカッコ悪いけど歌は好きです。
<これまでの経過>
コンボイが幻想郷に来てから半年が経過して、初めての春が訪れた。得られた情報はいくつか分かった。最も驚いたことは人里でタイガトロンとエアラザーが生きていたことだ。元々相愛の中だった二人は夫婦として人里で商売をして生活をしていたのだ。(原語版ではエアラザーは女性であったため)流石にコンボイも驚きを隠せなかった。二人は普段は行動できないがいざというときは協力を惜しまないと言ってくれた。しかし、メガトロンに関する情報は未だに掴めなかった・・・・・・・・。
<白玉楼>
西行寺幽々子は中庭である人物と桜を見ていた。その紫色の金属の体は一見にしてトランスフォーマーに見える。
幽「何を考えてらっしゃるの?」
幽々子が来て本人に聞く。
?「なあに昔の事を思い出しておったのだ。はるか昔、四百万年前からまだ戦いに明け暮れていた日々の頃を・・・・・」
幽「私も随分長生きしてるけどそれでもあなたの方が先輩だものね。」
?「あの頃、儂は自分の理想を実現しようと日々戦い続けていた。しかしその戦いの中で傷つき、ある者に服従させられていつの間にか周りを見ぬようになってしまった。そのために多くの部下たちを失望させてしまった。今でもそれを後悔してるんじゃよ。あのとき、よく破壊大帝と名乗っていたものだ。」
そのトランスフォーマーは言う。
幽「あら?私余計なことを言ってしまったかしら?」
幽々子は悪いことをしたのかと思い、謝罪する。
?「いや、そんなことはない。ただ今頃ワシの部下たちが今頃どうしているかと思ってな・・・・・」
そのとき、後ろから声が聞こえる。
?「・・・・・様、幽々子様お食事の準備が整いました。」
声をかけてきたのもやはりロボットだった。しかし、彼の場合は顔が単眼で右手は銃の形になっていた。
幽「ほら、今考えてもしょうがないんだから今は食事でもとりましょ。」
?「それもそうだな。」
二人は部屋の中へ入る。
幽「それにしても妖夢どこにいったのかしら?すぐ戻るって言っていたのに・・・・・・」
?「なあに、心配することはない。あやつは強いしな。」
幽「だといいんだけど。」
幽々子は外を心配そうに見る。
<ある場所>
ここは妖怪の山付近に造ったメガトロンのアジトである。そこに小悪魔が連れてこられていた。
小「あの、メガトロン様。本当に私は生まれ変われるんですか?小悪魔としてではなく別の存在として・・・・・」
小悪魔は心配そうにメガトロンを見ながら聞く。
メ「ああ、もちろんだ。今にお前にふさわしい姿に変えられられる。」
一行がたどり着いた先には液体金属を溜めたようなプールのようなものがあった。
小「こ、これは?」
メ「これはあらゆる生命体を超ロボット生命体に変える変換プールだ。その名もトランスプールだ。そこにいる四人もここで再精錬されてボディを手に入れたのだ。」
小「ロ、ロボット生命体?」
小悪魔は少し驚いた。そんな言葉を聞くのは初めてだったからだ。
メ「とはいってもベースは元のままで中身は生身のままとそれほど変わらないけどな。つまりパワーとトランスフォームができるようになるだけだ。」
小「・・・・・・」
小悪魔は不安な顔でトランスプールを見る。そんな小悪魔を後ろにいるタランスがからかった。
タ「あれ?どうしたんだスかお嬢ちゃん?もしかして帰りたくなったんスか、うひゃひゃひゃひゃひゃ。」
小「そ、そんなことありません!メガトロン様、早速あのプールに私を入れて下さい。」
メ「わかったわかった。タランス、さっさと始めろ。」
タ「了解。でも服は脱いで入ってもらうスよ。うひゃひゃひゃ!」
小悪魔は身に付けていた衣服を脱ぐと早速プールに浸かり作業は始まった。
≪五時間後≫
タ「トランス終了ス。」
タランスはパネルの操作を終えメガトロンに伝える。
メ「よし、小悪魔を引き上げろ。」
プールの液体金属を抜くとそこには手ごろなサイズのラジカセが置いてあり、デストロンのエンブレムがあった。
メ「小悪魔、トランスフォームをしてみろ。」
ラジカセは見る見るのうちに巨大化し一人の女性になった。体のライン、頭髪は小悪魔の面影はあるが悪魔の翼はなくなり顔は上半分をマスクで隠していた。
メ「気に行ったぞ。お前を見ているとデストロンの歴史に残るあの情報参謀の事を思い出すわい。」
メガトロンは誇らしげに言う。
小「・・・・・・・」
小悪魔は生まれ変わった自分の体をゆっくり眺める。
メ「よおし!その参謀の名を取り今日からお前は情報参謀サウンドウェーブだ。」
メガトロンは小悪魔に新たな名前を与える。情報参謀サウンドウェーブ、それはかつて初代メガトロンに仕えていたデストロンの誇る三大参謀の一人の名前だ。
サ「私ハサウンドウェーブ。デストロンノメンバー。」
小悪魔だったサウンドウェーブは自分の名を名乗った。
メ「そして、この俺様メガトロンに忠誠を誓って全力を尽くすのだ。」
サ「オール・ハイル、メガトロン!」
サウンドウェーブはメガトロンに向かって敬礼する。
タ「うひひひひ。成功スね。それにボディもナイスバディに。」
タランスはいやらしい目でサウンドウェーブを見つめる。
メ「ああ、他の者もやっておけよ。」
タ「了解!」
<博麗神社>
コンボイはダイノボット、ライノックス、スコルポスの三人を集めて情報を整理していた。
コ「つまり、整理すると我々が行ってないエリアはこれらの場所になる。」
コンボイはこれまでに集めた幻想郷の地形データをまとめ、まだ足を踏み込んでいないポイントに指を指す。
ラ「地底、白玉楼、そして八雲紫の自宅なんだな。」
ライノックスは地図から割り出す。しかし肝心の八雲紫の自宅は未だにわかっていない。
コ「彼女は我々の行動もこの世界のこともあちこちから見ているはずだ。しかし、接触しようにも彼女の居場所が特定できない限りどうにもできない。」
ス「となると地底か白玉楼に絞られるって事スかね。」
ダ「んで、行く場所は?」
ダイノボットが聞く。
コ「地底はかなり時間がかかる。今回は白玉楼に向かう。ところでダイノボット、スコルポスその子たちは一体どうしてここにいるんだ?」
コンボイは少し呆れた顔で二人の後ろを見る。ここには主の霊夢を覗いて四人だけしか集まらないはずだったが何故かチルノ、大妖精、フランまで来ているのだ。
チ「アタイらも一緒に連れていけ~!」
チルノは頬を膨れさせながら言う。
大「すみません、私が止めたんですけどチルノちゃんがどうしても行きたいって・・・・・」
大妖精は申し訳なさそうに謝罪する。
フ「私もついて行っちゃダメ?」
フランは日傘をさしながらねだる。
大妖精を覗いては目を輝かせながらコンボイに訴えていた。
ダ「しょうがねえだろ。ついて行くって言っていうこと聞かねえんだからよ。」
ダイノボットは頭を掻きながら言う。
ス「友達の頼みは断れねえス。」
スコルポスは本音を言う。
コ「はあ。」
霊「白玉楼には以前私が異変を解決したときの行き方で行けばいいけどあんたたち飛べないでしょ。コンボイはともかく後の三人は。」
霊夢が言いだすと三人は自分から名乗り出る。
フ「だからスコッポは私が運んでいく!」
チ「じゃあ、アタイはダイちゃんを運ぶ!」
大「え、となると私は・・・・・・・重そうなライノックスさん?」
重そうと言われてライノックスはショックを受けた。(本人は自覚しているが。)
ラ「重そうと言われたのはショックなんだな。でも心配いらないんだな。こんな時のためにジェットパックを人数分作っておいたから、これを装備すれば飛ぶことができるんだな。」
ライノックスは二人にジェットパックを見せる。
コ「ということだから、君たちを同行させるわけにはいかない。」
コンボイはチルノたちの目の前ではっきり言う。
チ「ケチ!」
コ「これは子供の遠足じゃないんだ。」
チ「ケチケチケチ!」
チルノのわがままに流石のコンボイも怒りはじめた。
コ「いい加減に~~~~~」
?「私が保護者というわけで連れて行っちゃあだめかしら。」
その場にアリスが飛んできた。
コ「アリス、これは・・・・・」
ア「分かってるわ。調査でしょ、だから邪魔しないように私が見ているから。」
コ「・・・・・」
ア「いいでしょう?」
アリスはコンボイの目を見ながら言う。
コ「わかった、君の事だから心配はいらないと思うから任せるよ。でも、危ないと思ったときはすぐに引き上げてくれ。それでいいな。」
チ・フ「わかった!」
二人は喜びながら言った。
ラ「じゃあ、出発するんだな。」
一行は飛び白玉楼を目指した。
<紅魔館の近くの森>
魔理沙は紅魔館にこっそり忍び込もうとしていた。
魔「この間は失敗したが今回はそうならないよう慎重に忍び込むぜ。」
気を引き締めながら忍び込む準備を始める。この間のことも忘れているのかまだ懲りないようである。
魔「今回は一晩かけて透明になる薬の製造に成功したからうまくあのサソリの目を誤魔化せるはずだぜ。さあてこれを飲んで・・・・・ん?何だあれ?」
魔理沙は空から何かが飛んで接近していることに気づいた。彼女は急いで近くの林に隠れた。着陸した女性はところどころに鎧のようなものを付けていて顔半分を隠していた。
魔「あれは・・・・・小悪魔?なんであんな格好しているんだ?それになんでこんなところに?」
サ「コンドル、フレンジー、イジェクト!」
サウンドウェーブは胸のカバーから(中身のことは考えないようにしましょう(*´ω`*))カセットが飛び出し、鳥と人型のロボットに変形した。魔理沙は奇妙に思った。
魔「アイツ、いつの間に使い魔なんて作ったんだ?」
サ「紅魔館ニ忍ビ込ミ調査開始セヨ。」
フ「了解。」
フレンジーはコンドルにつかまり紅魔館へ向かった。
<幻想郷上空>
コ「霊夢、ここが入り口なのか?」
霊「ええ、そうよ。」
コンボイは空にある時空の歪みのようなものを見る。
コ「この歪みが白玉楼につながっているのか。入ったときは衝撃のようなものはないのか?」
霊「その心配はないわ。」
コ「そうか。みんな、ここからは調査だから慎重に動くんだぞ。」
チ・フ「はーい!」
チルノとフランは笑顔で言う。
コ(本当に分かってるのか・・・・・・あの二人(´・ω・`)。)
一行は歪みへ入って行った。
<白玉楼>
何故かロボットの集団が白玉楼の入り口に集まっていた。
?「これよりガードロボットの防衛訓練を行う。」
一番前に立っている単眼のロボットはそう言うとコントロ-ルパネルを操作する。
?「シュミレーション・ホログラム展開、威嚇射撃始め!」
ガードロボットは一斉にホログラムに射撃を始める。そのとき、パネルのセンサーに反応があった。
?「この冥界に生体反応?それにトランスフォーマー?まさかこの白玉楼に侵略しに来たというのか?全員に次ぐ!これは訓練ではない、我が白玉楼に侵入者が現れた。直ちに撃破せよ!」
指示を受けるとガードロボットは入口を目指して歩き始めた。
≪コンボイ達≫
コ「まさか、こんなところがあるとはなあ。」
コンボイはあたりを見回しながら言う。
ラ「今でも信じられないんだな。」
霊「まあ、ここはあの世と同じようなもんだからね。」
一行は階段を昇る。
霊「まずはここの幽霊のお嬢様に挨拶しなくちゃいけないわね。」
コ「どんな人物なんだ?」
コンボイは聞く。
霊「簡単に言えば頭のネジが五、六本抜けている感じで大食いね。」
コ「そうなのか・・・・・・・・・?なあ、霊夢ここにはあんなものもいるのか?」
霊「え?」
一行の目の前には無数のロボット集団が迫っていた。
霊「おかしいわね?前はあんな奴らいなかったのに。」
ア「というよりはこっちを狙ってるみたいなようだけど・・・・・」
そう思っている間にロボット軍団は射撃を始めた。
コ「みんな別れろ!」
全員がバラバラに別れ避ける。あちこちに隠れながらコンボイたちは反撃する。
ア「一体何よ!あいつら。」
霊「それはこっちが聞きたいわ!」
その間にも射撃の雨の中から声が聞こえた。
?「侵入者どもに次ぐ!大人しく武器を捨て降伏せよ!」
コ「今のは君の言っていた魂魄妖夢って子かい?霊夢。」
霊「百パーセント妖夢じゃないわ。」
チ「みんな隠れてどうすんの?弾幕ならアタイが最強なのに。」
チルノが物陰から出ようとする。
大「あ、チルノちゃん!出ちゃだめだよ。コンボイさんに勝手なことはしないようにっていわれたでしょ。」
チ「大丈夫だって、弾幕ならアタイが最強なんだから!」
チルノは物陰から出て威張る。
チ「やい、お前ら全員アタイが相手だ!」
コ「おい!出てはだめだとあれほど言って・・・・・」
チ「喰らえ!」
チルノは弾幕を打ち返す。レーザーはチルノの弾幕に反射され、ロボット軍団に戻って大爆発を起こした。
コ「こ、これは一体?」
霊「そうか、アイツの弾幕は氷でできているから反射することができるというわけね。」
ラ「それなら話が合うんだな。」
チ「なに、何が起こったの?アタイが弾幕を打ったら皆勝手にやられちゃった。」
その中で一つの人影が起き上がった。
?「く、まさか打ったレーザーにやられるとは・・・・・・・」
霊「さあ、大人しく幽々子の所に案内しなさい。」
?「何を言うか!妖夢殿が戻るまでこの白玉楼には誰一人侵入者を入れるわけにはいかん!」
影は銃のような姿に変わりレーザーを打ってきた。
しかし今度は霊夢が結界を張り防いだ。
霊「二度も同じ手は通じないわ。」
?「うう、さっきのダメージでうまくトランスフォームができない・・・・・くっ。」
ロボットはその場に倒れた。
コ「!こ、これは!」
ロボットの姿を見てコンボイは驚いた。
ア「どうしたのコンボイ?」
コ「私はコイツを知っている。」
霊「え、どういうことよ。」
一同は動揺する。
コ「コイツの名前はレーザーウェーブ、旧デストロンの防衛参謀だ・・・・。」
ア「じゃあ、ここはすでにメガトロンに制圧されているってこと?」
アリスは深刻な顔で聞く。
ラ「それは違うんだな。彼は僕らの前の世代に起こったグレート・ウォー、つまり旧サイバトロンとデストロンの戦いにおいて戦死してるはずでここには本来いないはずのトランスフォーマーなんだな。」
霊「ということはあんたたちの先祖の敵!?」
?「なんだか騒がしいぞ、レーザーウェーブ。訓練はよいがもう少し静かにやらんか。」
上の方で声が聞こえた。一行は見るとそこには別のロボットが立っていた。
ス「オ、オラ。俺たち夢でも見ているのか?」
ダ「でもアイツは行方不明になったはずだろ!?」
スコルポスとダイノボットは唖然としていた。
ア「み、みんなどうしたの?そんなに怯えて・・・・・」
アリスはこの状況が理解できなかった。一方、紫色の体に右腕にカノン砲を付けたトランスフォーマーはコンボイ達を見るなり笑った。
?「ほう、儂ら以外のトランスフォーマーを見るのは久しぶりだわい。」
霊「コンボイ、結論を言ってもらうわ。アイツは何者なの?」
真剣な顔をしているコンボイに霊夢は聞く。
コ「奴の名は破壊大帝ガルバトロン。旧デストロンのリーダーだ。」
ラ「つまり初代メガトロン本人なんだな。」
<紅魔館付近>
しばらくしてフレンジーとコンドルが戻ってきた。
フ「サウンドウェーブ、偵察は終わったぜ。」
サ「ゴクロウ。」
フレンジーたちはカセットに戻りサウンドウェーブの胸の中に戻って行った。
魔「いったいなにやってるんだ。」
サウンドウェーブはしばらく動かないでいた。
サ「やはり私はその程度の存在か・・・・・」
そして、飛び去って行った。
魔「どこ行くんだアイツ。何で紅魔館に戻らねんだ。?」
疑問に思っていたが・・・・・
魔「あ、あいつで本当に見えないのか試しておくべきだった。」
魔理沙は今更ながら実験をする機会を逃した。
最近、ビーストネタ考えるとつい新キャラの追加が要求されてしまうんですよ。
ただでさえ多いのに。(;´・ω・)
このままだと数がG1並みになってしまう!
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第九話「冥界のガルバトロン」
<白玉楼 幽々子の屋敷>
一行は幽々子の屋敷にいた。わざわざガルバトロンが案内してくれたのだ。しかし、コンボイ達は混乱が治まらなかった。
ガ「どうした、何を戸惑っている?」
ガルバトロンは不思議そうに聞く。一行が戸惑っているのにも理由がある。今のガルバトロンは明らかにデストロンに見えないからだ。
霊「どういうことよ。あんたたちの話だと狂暴だったんじゃないの?」
コ「そのはずなんだが・・・・・。」
ラ「歴史書が正しければ、彼の精神回路はユニクロンの呪縛と当時の総司令官ロディマスコンボイとの戦いで異常をきたしていたはずなんだな。」
ライノックスが言うのは確かなことだった。彼は溶岩惑星スラルから救出されたとき「溶岩風呂を楽しんでた」と言って逆切れするほどキチガイになっていた。
ス「それで敵でも味方でも容赦しない狂暴な上官として恐れらていた筈ッス。」
ダ「こいつ、また回路がおかしくなっているに違いねえ。」
ダイノボットはガルバトロンを見ながら断言する。
レ「ガルバトロン様は、正常だ。」
後ろから包帯を巻いているレーザーウェーブが茶菓子を持ってきた。
ガ「やはり、儂は予想以上に部下からそんな目で見られておったのだな・・・・・(;´・ω・)。」
ガルバトロンは頭を抱えながら申し訳なさそうに言う。
コ「まず教えて頂きたい。あなたがどうしてここにおられるのかを。」
ガ「よかろう。しかし、話はお主らの歴史とはかなり違いがあるぞ。なにしろお前らの知っておるコンボイは死ん
でいて、セイバートロンは儂の後釜を狙った部下が破壊してしまったからな。」
コンボイ達は驚くしかなかった。
コ「死んだ!?あの初代コンボイが?そんなはずは・・・・」
ガルバトロンは語り始めた。2011年、マスター星からフォートレス率いるヘッドマスターが来訪したこと、初代コンボイがベクターシグマの暴走を止めるために死んだこと。そして、自分の配下でセイバートロン爆破を決行したヘッドマスタースコルポノックことメガザラックの存在。
コ「フォートレス、クロームドーム、ほとんど聞いたことのない戦士の名前だ。」
ラ「しかもヘッドマスターという名称は聞いたことがあるけど僕たちの知っているのとは全然違うんだな。」
コ「ここまで歴史が違うとはこれは一体・・・・・・」
ガ「パラレルワールドという物を知っておるか?」
ラ「知ってはいるけどもしそれが本当なら今この現状はすごい事なんだな。」
ガ「話は戻すがその戦いの中儂はサイバトロン共を壊滅させるために地球を丸ごと自分のボディにする『グランドガルバトロン計画』を考えた。今思うと本当にばかばかしい計画だと恥ずかしい限りだ。しかしその後の戦闘が儂の最後となった・・・・・・」
ガルバトロンは空しそうな顔で外を見る。
[ザ・ヘッドマスターズ]
<南極>
クロームドーム「よし!もう一度ヘッドフォーメーションだ!」
クロームドームと他の三人のサイバトロンヘッドマスターは四方に腕を組み、そこから強力なエネルギー衝撃波が発生する。ガルバトロンはその衝撃波によって砕けた氷の塊にみるみる押しつぶされていく。
ガ「わ、儂がこんなところで・・・・・・・だ、誰か助けてくれ~!」
ガルバトロンは悲鳴を上げながら氷の中へ消えていった。
メガザラック「遅かったか・・・・。仕方ない、デストロンヘッドマスター引き上げるぞ!」
遅れて駆けつけたメガザラックは、デストロンヘッドマスターたちを引き連れその場を去って行った。
<白玉楼>
ガ「その後の事は儂にもよくわからず気がついたときはこの白玉楼の前で倒れていた。ここからはレーザーウェーブ、お前が説明してやってくれ。」
レ「わかりました。ガルバトロン様。」
ガルバトロンに代わってレーザーウェーブはお茶を出しながら語り始める。
レ「これはかなり前の話になるのですが・・・・・」
<ザ・ムービー>
2005年
セイバートロン星は事実上デストロンの支配下にあり、レーザーウェーブは防衛参謀として活動していた。しかし
このとき恐ろしい事態が起きた。巨大トランスフォーマーユニクロンの攻撃である。ガルバトロンは新たな部下サイクロナス、スカージ率いるスウィープス部隊でシティコマンダーウルトラマグナスから奪い取ったマトリクスを利用しユニクロンを従わせ、奴隷にしようとしたがマトリクスは開かずユニクロンを逆に怒らせてしまった。
ユ「お前の星、セイバートロンには手を付けぬつもりでいたが目には目を、裏切りの罰として破壊する!」
ガ「やめてくれ~!」
ガルバトロンの叫びも空しくユニクロンはセイバートロンに侵攻し破壊活動を始める。
レ「デ、デストロン軍団!敵襲だ!」
レーザーウェーブはすぐにも防衛部隊を出撃させた。しかし、巨大なユニクロンには歯が立たず出撃したジェットロン部隊は次々と握り潰されていった。他のデストロン部隊はあまりの恐怖に混乱し、逃げ出すものもいた。
レ「全員怯むな!火力を集中させろ!そうすれば・・・・・・!」
そのとき、レーザーウェーブの上に巨大な瓦礫が落ちてきた。
レ「メ、メガトロン様~!」
彼は瞬く間に瓦礫に押しつぶされた。
これが彼の最後の姿でその後、デストロン軍団で彼の姿を見た者はいなかった。
<白玉楼 過去>
妖夢は見回りをしていた。そんな彼女の前にロボットが倒れていた。
妖「こんなものいつの間に・・・・・・!」
そのとき、ロボットの目が光った。妖夢は自分の持っている刀に手を添える。しかし
レ「ここは・・・・・・どこだ?私は誰なんだ?」
ロボットは困った顔をして言う。いきなりの言葉で妖夢は一気に緊張感がなくなった。
妖「何も覚えてないんですか?」
レ「ああ。」
妖「名前は?」
レ「レーザーウェーブと呼ばれた気がする。」
妖「レーザーウェーブ・・・・・・光波さんと言うのですかね。」
レ「光波?」
妖「とりあえず幽々子様に見てもらいましょう。」
妖夢はレーザーウェーブを連れて屋敷の方へと戻る。
レ「君の名前は?」
妖「魂魄妖夢と言います。よろしく光波さん。」
レ「よ、よろしく。」
これが交流の始まりでレーザーウェーブは白玉楼で働くようになった。
<白玉楼 現在>
レ「それから、妖夢殿に紹介されこの白玉楼の手伝いをするようになり、ガルバトロン様を発見するまで記憶が戻らなかったのです。」
コ「それで、君がガルバトロンの修理をして今のようになったというのか。」
レ「あの時のガルバトロン様はかなりの重傷でしたからあちこちの回路がショートしていて危険な状態でした。しかし、あなた方が言っていた修復不可能だった精神回路は治っていたんです。」
ラ「そして今は過去の自分の行いからあきれ果て今の隠遁生活を送っているということなんだな。」
ガ「そう言うことだ。」
レーザーウェーブの話を終え一同は静まり返る。
コ「では、あなたはこのままここで過ごすつもりなのですか?」
ガ「無論だ。ここは静かで心地よいからな。それになにより幽々子殿という話し相手もおるしな。」
幽「あら、ガルちゃんにそういうことを言われるなんて驚いたわ。」
ガルバトロンに言われて幽々子は嬉しそうに笑う。
ガ「だからガルちゃんって呼ぶな。」
そんな雑談をして時間は過ぎ一行は引き上げることにした。
ガ「また、会う時が来るとよいな。」
コ「今度は落ち着いたときに来ますよ。」
霊「でも、あのロボットたちの護衛は程々にして欲しいわ。」
レ「し、失礼しました。」
レーザーウェーブは申し訳なさそうに頭を下げる。一行は白玉楼を後にした。
その三十分後
妖「幽々子様、ただいま戻りました。」
妖夢は買い物袋を持って屋敷に中に入ってくる。
幽「妖夢~!今までどこに行っていたのよ~!私、心配していたのよ。」
レ「心配して食事の量が増えていましたがね。」
ガ「それは言ってはいかんぞ、レーザーウェーブ。」
妖「実は幻想郷で怪しい者を見つけまして、追跡していたのですが見失ってしまって。」
ガ「怪しい者だと?」
ガルバトロンは言う。
妖「それが謎の少女があちこちを偵察していたです、それも誰にも悟られず。」
幽「それでどんな子?紫の所の新しい式神じゃなくて?」
妖「いえ、奴の姿は所々が機械のようで・・・・・・・・」
ガルバトロンは妖夢の言葉が気になりさらに質問した。
ガ「・・・・・・妖夢、そいつの特徴は?」
妖「色は藍色でいくつかの式神らしきものを出していました。」
ガ(サウンドブラスターのやり方と似ているがまさかそれがコンボイの言っていた奴か・・・・・。)
妖「どうかなされましたか?」
妖夢は気になり聞く。
ガ「いや、何でもない。ところで妖夢その怪しい奴の偵察を終えた後で悪いが食事を作ってやってはくれぬか?幽々子が腹がすいたというのでな。」
幽「あら、気づいていたなんて流石ガルちゃん!」
幽々子は顔を赤くしながら言う。
ガ「だから・・・・・もういいわ。」
流石にガルバトロンもあきれたようだ。
妖「分かりました。すぐに支度を始めますので。光波さん、手伝ってくれますか?」
レ「ああ、了解した妖夢殿。」
二人は台所に向かうのであった。
現在、「東方ロボット戦記」投稿中。今までのジャンルをずらして制作中。
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第十話「狂気のトリプルチェンジャー」
俺はOPで知ったんですけどどこにもDVDがありませんでした。どなたか知っている人いないんですかね。後、ロボットアニメにしては活躍が少ないという「六神合体ゴッドマーズ」も。
<コンボイ達が白玉楼を訪れていたころのメガトロンのアジトのタランスの研究室>
クイックストライクとインフェルノは人が入りそうな袋を担ぎこんでタランスの研究室に入ってきた。
タ「おお、新しい素体を連れてきたスか。」
タランスは待っていましたかと言うように近づきながら言った。
ク「ギッチョン!もちろん連れてきたでギッチョン!」
イ「でも、コイツを捕まえるのは苦労したでごっつんこ。」
テンションの高いクイックストライクとは対照的にインフェルノは疲れているようだった。それだけすごい獲物なのだろうか?
タ「当たり前ッス。コイツは臆病とはいえ元は月の軍人だったんスからね~。」
タランスは嬉しそうに言う。
?「ちょっと出してよ!」
袋の中から無理やり少女が顔を出した。少女にはウサギの耳が生えていた。
サ「鈴仙・優曇華院・イナバ。元月ノ防衛部隊所属、性格臆病。シカシ、強力ナパワーノ持チ主ダ。」
サウンドウェーブは気にせず鈴仙についての解説をする。
鈴「あんたは紅魔館の・・・・・・一体どうなっているのよ!まさかこれもあの吸血鬼の仕業!?」
鈴仙は以前吸血鬼によって起きた紅霧異変の事を思い出す。外見はかなり異なるものの紅魔館にいた小悪魔と同一人物だということはだいたい検討着く。
タ「うひひ。それは違うスよ~。これからあんたはアタチの実験材料になるんスよ~。」
タランスは眼を光らせながら鈴仙に向かって言う。その姿に鈴仙は思わず震える。
鈴「実験!?よしてよ!ただでさえ、師匠にやられてるのに。」
鈴仙はいつも師である永琳に新薬の実験台にされているのだ。だから実験と言う言葉にはトラウマを感じる。
タ「そうはいかないス。それじゃ、お二人さん早速このかわいいウサギさんの服を脱がすッスよ。」
ク「了解したギッチョ~ン!」
イ「オラ!とっとと脱ぎやがれ、ごっつんこ!」
鈴「いや!はなして!」
二人はさっさと鈴仙の身ぐるみを剥がす。鈴仙はその後無理やりトランスプールに入れられる。
鈴「出して!」
鈴仙は必死になって叫ぶ。
タ「これより、トランス改造を実施するッス。」
プールに液体金属が入っていく。
鈴「助けて!師匠!姫様・・・・・・・・」
鈴仙は師と主に助けを求めるが空しくも改造は始まった。
≪六時間後≫
タ「そろそろ出来上がった頃ッス。」
タランスはプールの液体金属を抜く。その中にはさっきまで鈴仙だった少女が沈黙していた。体にあちこちにアーマーのような物が装着され、ウサギの耳はなくなっていた。
タ「うひゃひゃひゃ。アタチの大成功!さあ~てお前の名は・・・・・」
少女は目を開いた。目はすでに狂気の赤に染まっていた。
鈴?「・・・・・・・ふふふふふ。あははははははははは!」
鈴仙?は突然笑い出す。その態度にタランスはキョトンとした。
タ「あれ?おかしいスね。こんな風になるとは。」
鈴?「私はもう鈴仙じゃない!あの臆病な鈴仙じゃないんだ!あははははっはは!」
ク「こいつ、頭大丈夫なのかギッチョン?」
鈴仙?の変貌にタランスどころかクイックストライクさえも呆れていた。すると彼女はクイックストライクの方を睨みつけた。
鈴?「おい!そこの蛇サソリ、今私の事を笑ったよね?」
ク「ギッチョン?」
最初に言葉にクイックストライクは理解できなかった。
鈴?「笑ったよな?」
鈴仙?はクイックストライクに迫る。その殺意に満ちた顔に彼は恐怖を感じた。
ク「い、いやその~すみませんでした。」
クイックストライクは土下座しながら言う。しかし、彼女は許すはずはなかった。
鈴?「謝って許せるか!」
鈴仙?は戦車に変形する。
ク「ゆ、許してください、ギッチョ~ン!」
クイックストライクは脱兎の如く逃げる。
鈴?「くたばりやがれ!」
鈴仙?は容赦なく発砲する。
ク「ギッチョ~~~ン!」
クイックストライクは吹き飛ばされ研究室の床に叩き付けられた。
イ「コイツ!」
インフェルノは自分の拳銃を構えて狙いを定める。
鈴?「させるか!」
鈴仙?は戦車からジェット機にトランスフォームする。
イ「へ?」
鈴?「消えろ!」
インフェルノは発砲する前に体当たりされ壁に激突する。
イ「あべし!」
インフェルノは力なく床に倒れた。
タ「こ、コイツはヤバイッス!」
ちなみに後ろを振り向いたときはすでにサウンドウェーブが現場から消えていた。
鈴?「こんなところ、ぶち壊してやる!」
鈴仙?はまた戦車に変形しあちこちに連射しながら破壊活動を開始する。
鈴?「あはははははははは!」
彼女は笑いながら破壊を楽しんでいた。
タ「ひ~~~!恐ろしい奴を造ってしまったッス!」
タランスは物陰からひたすら震えていた。
そして、急に砲撃は止んだ。
タ「あへ?」
タランスはゆっくり鈴仙?の方を見る。
鈴?「そうだ、アイツらも吹き飛ばしてやる・・・・・・・。今まで私を散々こき使ってきて・・・・・・・。今こそアイツらに復讐してやる!」
鈴仙?は何かを思い出したのかジェット機に変形しどこかへ飛び去って行った。それと同時に寝間着姿のメガトロン(小町)が眠たそうな顔をして研究室に入ってきた。
メ「さっきからうるさいぞ。俺様が寝てるんだからもう少し静かに・・・・・・・・・・・・・・・あれ?」
研究室には大きな穴が開いていた。眠気がまだあった彼女も流石に目が覚める。
タ「あ、グットモーニング・・・・・・・」
タランスは誤魔化そうと言った。
メ「何をしている~!バカちんが!」
<人里>
ここは虎屋。タイガトロンとエアラザー(オカマではない。正真正銘の女性である)が商売しているそば屋だ。なぜそば屋なのかというとタイガトロンがこの世界に来た時最初に学んだのがそばの作り方なのだという。それにはまっているうちに商売するほどに至った。最初は外見から抵抗があったが次第に馴れしたまれていき今では人里で名前を知らぬ者がいないほど人気だった。
村人J「虎ちゃん、勘定ここに置いとくよ。」
食事を終えた村人の一人が代金をテーブルの上に置いて行く。
タ「毎度ありがとうでござる。」
タイガトロンは作業をしながら言う。
エ「またいらしてくださいね。」
エアラザーは代金を取り、後片付けに入る。
藤原妹紅「虎さん、相変わらず大変だね。」
そんなところへ暖簾をくぐって妹紅が友人の慧音と一緒に入ってきた。
タ「お、妹紅殿、慧音殿いらっしゃいでござる。」
タイガトロンは嬉しそうに言う。
妹「いつものそばでね。」
慧「私も同じので頼む。」
妹紅と慧音は適当な席に座る。
エ「はいはい。妹紅さんも慧音さんもよく来てくれますからね。」
いなくなって少し経つとまた次の客がくるので休む暇がない。コンボイに同行できない理由はこれが主な原因である。
そんな虎屋に意外な人物がやってきた。四季映姫とスタースクリームである。
ス「おい、映姫ここで昼飯にしようぜ。」
スタースクリームは虎屋の暖簾に指を指す。
映「まだ、少し早いと思いますが・・・・・」
ス「構うことはねえよ。せっかくの休暇なんだから骨はずせよ。俺がおごってやるからさ。」
スタースクリームは機嫌よく言う。ちなみにかつての彼なら絶対にこんなことは言わない。
映「あなたって、そんなにお人好しでしたか?」
映姫は怪しいと思いながら言う。無理もない。スタースクリームは上司のメガトロンを何度もリーダーの座から引きずり下ろそうとしたのだから(そのたび失敗する)。
ス「メガトロンと違ってあんたはちゃんと評価してくれるからな。」
スタースクリームはあっさり答えた。
映「そうですか。ではお言葉に甘えさせてもらいます。」
二人は店に入る。
タ「いらっ・・・・・・お、お主はスタースクリーム!」
エ「なんでこんなところに。」
現れたスタースクリームを目の前に突然タイガトロンとエアラザーの態度が急変する。
妹「どうした、虎さん・・・・・・ってげ。」
妹紅たち二人も驚く。地獄の閻魔として、または説教が長いので恐れられている四季映姫とタイガトロンたちとは全く違うロボットが目の前にいたからだ。二人はさっさとそばを食べ終える。
妹「じゃ、じゃあ虎さん。お代はここに置いとくぞ。」
慧「では失礼する。」
二人の他の客もさっさと食事を終えると代金を置いて逃げるように店を後にした。四人だけになった店は緊張感に包まれた。
タ「お、お主ここに何しに来たでござるか!」
タイガトロンはライフルを構えながら警戒する。以前、エネルゴアの時、彼によって一時的にサイバトロンは壊滅の危機に陥ったことがあるからである(そのときの姿はワスピーターで分からないはずだが)。
ス「何って飯食いに来たに決まっているだろ。」
スタースクリームは平然と本音を言うが
エ「その人は人質?それとも・・・・・」
余程信用がないのかエアラザーからも言われてしまう(確かに信用度はゼロだが)。
ス「おいおい、確かにエネルゴアではあんなことはしたがこんな場所で人質連れてきてどうすんだよ。コイツは俺の上司だよ。」
映「上司をコイツとは言ってはいけません。私は四季映姫と言います。これでも地獄で閻魔を務めています。」
指を指された映姫は不機嫌そうに言う。
エ「そ、そうですか。初めまして映姫さん、私はエアラザー、こっちがうちの亭主のタイガトロンです。」
エアラザーは失礼な態度を取ったと思い改めて挨拶をする。
タ「それならいいでござるが・・・・・・でご注文は?」
タイガトロンはメニュー表をスタースクリームに渡す。彼は一通りメニューを見ると注文するのを決める。
ス「んじゃ、俺はこれで。映姫はどうする?」
映「あなたにお任せします。」
スタースクリームは映姫に合いそうなものを選び注文する。
≪閻魔と元航空参謀食事中・・・・・≫
一時間後二人は食事を終えた。
ス「思った以上うまかったぜ。」
スタースクリームは満足そうに言う。
タ「それは何よりでござる。映姫殿は?」
映「大変おいしかったです。」
タ「そうでござるか。」
そのとき、上空でものすごい音がした。一瞬ではあるが何かが店の上をものすごい勢いで通り過ぎたようだ。
エ「今のは何?」
エアラザーはタイガトロンに言う。
タ「拙者にも分からんでござる。」
ス「さっき一瞬だけ姿が見えたがもしかして・・・・・」
スタースクリームはそう言うとジェット機に変形する。
映「スタースクリーム!どこに行くのですか。」
映姫はスタースクリームに言う。
ス「どこって、アイツを追いかけるのさ。」
映「私の目の前で勝手の行動は許さないと言ったはずですよ。」
ス「でもよ、アイツにはなんか見覚えがあるんだ。」
映「見覚えがある?」
ス「ああ。」
映姫は一旦考えてから決断する。
映「・・・・あなたが勝手なことをすると困りますからね。しょうがないから私もついて行きます。」
ス「そうかよ。じゃあ乗りな。」
スタースクリームは映姫を上に乗せ虎屋を後にする。
エ「どうする、タイガトロン?」
エアラザーは困りながらタイガトロンに言う。
タ「これはコンボイに知らせるべきでござるかな?」
実物は見ていないので二人はその場で頭を抱えた。
<迷いの竹林 上空>
人里からスタースクリームたちは飛行している物体を追っていた。
ス「俺の記憶が正しければアイツはブリッツウィングだ。」
スタースクリームは見たわずかな形状から正体を予測する。ブリッツウィングとは旧デストロンの空陸参謀でやられ役としてあまりにも影が薄い存在だ(まともな活躍がほとんどない)。
映「でも彼は確か収容所の最下層レベル7に入ってるはずですよ。」
映姫の言っていることは正しい。旧デストロンのメンバーは彼より(ある意味)も厳重に閉じ込められているのだ。
ス「でも、ジェット機の形態がアイツとほとんど同じだ。」
間近で見ていたから見間違えるとは思えない。そう考えているうちにスタースクリームは目標に近づいた。
ス「おい、お前ブリッツウィングなのか?」
スタースクリームは言う。
?「ブリッツウィング?」
声に反応して飛行物体は一旦上空に泊まる。
ス「俺だ、スタースクリームだ。デストロンのニューリーダーのことをもう忘れたのか?」
スタースクリームのニューリーダー病はまだ治っていないようである。
?「・・・・・」
ジェット機は少女に変形した。その姿を見た瞬間、二人は唖然とする。
ス「ブ、ブリッツウィングじゃねえ!」
鈴?「私の名前はブリッツウィングというの?」
鈴仙?は問う。
映「あなたは、永遠亭の・・・・・・しかし、なんでその姿に。」
そんな映姫の反応を無視して彼女は笑い出した。
鈴?「そうか!私はブリッツウィング!あはははははは!」
そして二人に矛先を向ける。
ス「アイツ、あんな性格なのか?」
スタースクリームは気味が悪いのか映姫に聞く。
映「いえ、彼女はあんな狂ってるはずはありません。一体何が・・・・・」
ブ「名前を教えてくれてありがとね~!でも私の姿を見たのだから消えてもらうわ~。」
ス「なんだかやばそうだから逃げるぜ。」
スタースクリームは反転して引き上げようとする。
ブ「逃げられると思っているの?」
ブリッツウィングはジェット機に変形し先頭部分のみを砲台に変形させる。
ブ「ターゲット、ロックオン!それじゃあばいば~い!」
ブリッツウィングが発射した弾頭はスタースクリームの左翼を破壊した。
ス「左翼をやられた!墜落する!」
高度がどんどん下がっていく。
映「きゃあああ~~~!」
二人は竹林へ落ちていった。
<迷いの竹林 地上>
永「そういうことがあったのね。」
迷いの竹林の道中、永琳と妹紅は話しながら歩いていた。
妹「そのおかげでそばの味が全然しなかったよ。」
妹紅は残念そうに言う。
永「それで腹いせに姫様に弾幕勝負をしようってこと。」
妹「そういうこと。ところであんたの弟子は見つかったのかい?」
妹紅が聞くと永琳は首を横に振る。
妹「そうか・・・・。」
永「あれから随分探しているんだけど手がかりすら見つからないのよ。てゐはかなり責任を感じているようだったけど。」
永琳は悲しい目をして言う。
妹「あの悪戯ウサギ、よく押し付けたりしていたからな・・・・・!」
そのとき、上空から何かが二人の目の前に落ちてきた。落下物はすぐにも人型に変形する。
ス「うう、映姫大丈夫か?」
スタースクリームは映姫を抱きかかえる。
映「あ、足が・・・・・」
よく見ると映姫の右足が赤く腫れていた。
ス「それじゃ、歩けそうにないな。とは言ってもこれじゃあ、飛べねえしな・・・・・。」
スタースクリームは破壊された左翼を見る。
妹「・・・・・お前たち、なんでここにいるんだ?」
妹紅は二人に唐突に聞く。
ス「うるせえな、お前には関係ねえだろこの赤モンペ。」
スタースクリームは不機嫌そうに言う。
妹「誰が赤モンペだ!私には藤原妹紅って名前があるんだ!」
妹紅は頭にきた。
ス「わかったわかった。ところで妹紅、この近くに医者みたいなやつはいるか?」
永「それなら私の家に来なさい。」
永琳は言う。
ス「お前は?」
永「八意永琳、これでも医者をやっているわ。」
妹「そう言えばお前はまだ名乗ってないよな。」
ス「俺はスタースクリーム。まあ、見ての通り今ここにいる映姫の部下だ。」
妹「長いからスタスクでいいな。」
妹紅はさっきの赤モンペと言ったお返しに言う。
ス「まあそれでいいから永琳、早くお前の家に案内してくれ。」
永「いいわよ。ついてきなさい。」
一行は永遠亭向かうことになった。
ス「そう言えば妹紅、お前は何しに行くんだ?」
妹「ちょっと喧嘩をしに。」
ス「・・・・・そうか。」
東方Projectのキャラって意外に年齢分からないけど世代交代と化する可能性ってあるのかな?ガンダムAGE的な。
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第十一話「師と弟子」
私はアグモンが一番好きです。次はモチモンとトコモン。
皆さんは?
<永遠亭>
永遠亭の主である蓬莱山輝夜はタオルと水の入った桶を持ってある部屋に入った。
輝「てゐ、入るわよ。」
部屋ではウサギの耳を付けた少女、因幡てゐが布団で寝ていた。わきには輝夜が作ってくれたのかお粥が置いてあった。
輝「まだ食べてなかったの?早く食べないと冷めちゃうわよ。」
輝夜はてゐの体を布団から起こす。
て「・・・・食べたくないんです。」
てゐは元気ない声で答える。
輝「こういう時だからこそ食べるの。全く昨日も冷え込んだ中でも探しに行くから風邪を引くのよ。」
輝夜はそんなことを言いながらてゐにお粥を食べさせ、冷やしのタオルを取り換える。
て「姫様。」
てゐは何気に輝夜に声をかけた。
輝「何?」
て「鈴仙はもう戻ってこないんでしょうか?」
てゐが言った一言を輝夜は理解できなかった。
輝「な、何を言っているのよ!?貴方らしくないわよ。」
て「私、鈴仙にいろいろ押し付けたしそれ以外でも悪戯をしていたからもう嫌になったんじゃないかなって思って・・・・」
てゐの言っていることは正しかった。彼女はこれまで数々の悪戯や仕事を鈴仙に押しつけをしてきた。
輝「悪い方に考えるのはやめなさい。あの子の事だもの、きっと帰ってくるわよ。早く治さないと帰って来た時に笑われるわよ。」
輝夜はてゐを元気付けるように言った。
て「はい。」
てゐが食事を終えると輝夜は後片付けをし、自分の部屋に向かった。
輝「あ~あ、鈴仙がいなくなってから私まで動かなくちゃいけないから大変だわ。早く帰ってきてくれないかしら~。・・・・・!」
そのとき玄関で爆発音が響いた。輝夜が急いできてみるとそこには戦車が玄関を壊して侵入してきていた。
輝「な、何この戦車は!?まさか月から・・・・・」
一瞬、月の軍隊が自分を連れ戻しに来たのではと一瞬驚いたが輝夜が答える前に戦車がしゃべった。
ブ「ブリッツウィング、トランスフォ~ム!」
戦車は突然人型に変形し、輝夜の知っている人物の姿に変わる。
輝「れ、鈴仙!あなた今までどこに・・・・」
輝夜は驚きを隠せなかった。つい数日行方が分からなかった鈴仙が今変なコスプレ?をして突然現れたのだ。
ブ「消し飛べ~!」
輝夜の事は無視してブリッツウィングは銃を発砲する。輝夜はギリギリのところで回避した。
輝「鈴仙!あなた、何てことをするのよ!」
輝夜は怒鳴るが鈴仙?は意外な言葉を放った。
ブ「ノンノン、私は鈴仙じゃありません!私の名前はブ・リッ・ツ・ウィ・ン・グ。」
輝「そんな事を聞いてるんじゃ・・・・・」
て「姫様、一体何が・・・・!」
爆音を気にしたのかてゐが玄関に来た。
て「鈴仙!?よかった帰ってきて・・・・・」
てゐは嬉しそうに言うが
ブ「自己紹介も終わったところなのでここでおしゃべりはおしま~い!」
ブリッツウィングは再び戦車に変わり発射態勢に入る。
て「あれ?鈴仙?」
輝「てゐ!伏せなさい!」
輝夜はてゐを庇う。
ブ「ファイヤ~!」
永遠亭は光の中に消えていった。
<迷いの竹林>
爆音は移動中の一行にも聞こえていた。
妹「なんだ!?今のは。」
妹紅は驚く。
永「まさか永遠亭の方から?」
永琳は永遠亭のある方角を見る。
映「八意永琳、あなたに言わなければならないことがあります。」
スタースクリームに背負われた映姫が永琳に声をかける。
永「何かしら?」
映「実は私たちを襲ったのはあなたの弟子鈴仙・優曇華院・イナバなのです。」
映姫の言葉に永琳は驚きを隠せなかった。自分の弟子は臆病だからそんなことをするはずがないそれは何より自分が一番よく知っていることだ。
永「ウドンゲが!?そんなことは・・・・・」
ス「言いてえのはわかるけど事実なんだ。現にアイツの特徴だというウサギの耳も見たしな。」
永「!」
妹「取り敢えず急ぐぞ!」
一行は永遠亭に急ぐ。
<永遠亭跡地>
ブ「あ~~~~!さっぱりした~!」
ブリッツウィングのゼロ距離砲撃によって永遠亭は瓦礫の山になってしまった。その中でてゐと輝夜は気を失っていた。
ブ「あれ?気絶しちゃった?折角これからが本番なのに~。まあ、姫様は後で遊ぶとしててゐはここでリタイアね~~。」
ブリッツウィングは笑いながら銃をてゐに向ける。
ブ「今までアンタにこき扱われたけどこれで終わりね。じゃあ~!」
ブリッツウィングの銃は弾幕で弾き飛ばされた。
ブ「誰よ~。私の邪魔をするのは~」
ようやく一行は永遠亭(跡地)に到着した。
妹「これがあの永遠亭かよ・・・・(;´・ω・)」
妹紅は瓦礫の山と化した永遠亭を見て言葉を失った。
永「ウドンゲ、あなた一体どうしたっていうの!」
永琳は目の前にいるブリッツウィングに言う。
ブ「あら、師匠随分お久しぶりです~。」
永琳の言葉に答える気がないのかブリッツウィングは笑いながら挨拶をする。
永「質問に答えなさい!」
ブ「何って復讐ですよ?」
永「復讐?」
永琳はその言葉に驚いた。
ブ「そうですよ!私の中に残っている鈴仙としての恨みをね!」
永「恨み・・・・」
ブ「というわけだから消えてね~!トランスフォ~ム!」
ブリッツウィングは戦車に変形し一行に向かって砲撃を開始する。一行は放撃を避け林に隠れる。
妹「どうする?アイツをどうにかして正常に戻さないとまずいんじゃないのか?」
妹紅は状況が理解しきれず混乱していた。
映「しかし、どうやって止めるつもりですか?」
永「一つだけ方法があるわ。これを使うのよ。」
永琳は懐から薬瓶を取り出す。
永「これは特殊な麻酔薬の試作品なの。強力すぎて普通の人間は原液一本で即死するから実用化は見送っていたけどウドンゲを止めるにはこれしかないわ。」
妹「アンタまた変な薬を・・・・。それでも問題はどうやって近づくかということか・・・・」
妹紅は砲撃の先を見る。
ス「それならいい作戦があるぜ。」
スタースクリームはこそこそと二人に作戦を説明する。もし、二人が旧デストロンメンバーだったら信じなかったろうが今回はそれどころではなかった。
永「それなら今のあの子を油断させられるわ。」
ス「よ~し、まずは三人が分かれて攻撃するんだ。」
三人は三手に別れ攻撃を開始する。
ブ「やっと戦う気になったようだけどその程度の攻撃で私を倒せると思ってるの?」
ブリッツウィングはさらに砲撃の威力を強化する。
ス「うるせえ!」
スタースクリームは接近しながらナルビームを発射する。しかし、ブリッツウィングにはほとんど効いていないようだった。ブリッツウィングは変形しスタースクリームの首を絞めて少女とは思えぬ怪力で持ち上げる。
ス「うああ。」
ブ「なんなんだ~。今のは?」
ブリッツウィングは笑いながらスタースクリームを殴り飛ばそうとするがそこに妹紅が割って入ってきた。
妹「ところがどっこい!」
妹紅は薬瓶をブリッツウィングに投げつける。薬瓶は割れ麻酔薬はブリッツウィングの体全体にかかる。
ブ「な、何これ!?う、目が・・・・」
ブリッツウィングは怯む。その隙にスタースクリームはブリッツウィングから距離を置く。
ス「よし!今のうちに集中攻撃だ!」
一行はブリッツウィングに向かって総攻撃を仕掛けた。
ブ「え?そ、そんな・・・・・きゃあああああ~~~~~~~!」
ブリッツウィングは弾幕の嵐の中、爆炎の中へ消えていく。
≪一時間後≫
永「もうそのぐらいでいいわ!」
永琳の掛け声とともに一行は攻撃をやめた。
ス「これで少しは堪えるといいんだが。」
妹「もう、ヘロヘロだ。今日は本当に災難が続く一日だ・・・・・!」
妹紅が地面にしゃがんだ瞬間、爆風の中からブリッツウィングが姿を現した。しかし、左腕がもげており、もげた部分からバチバチと電流が流れていた。
永「ウドンゲ、あなたもしかしてサイボーグに・・・・・・」
姿を見た永琳は思わず言う。
ブ「ううう~~~~~!」
ブリッツウィングの目が今まで以上に赤く発光していた。
妹「なんか相当頭に来ているようだぜ。」
ス「俺の悪運もここまでか。」
三人はある意味覚悟した。ところが
ブ「ううう、あんまりだ~。」
突然目は赤から青に変わった。
永「え?」
永琳は思わず驚くが続いては目から涙が出てくる。
ブ「ああああああ!ああ~~~~~んま~り~~~だ~~~~~!」
突然ブリッツウィングが泣きだした。三人はただ茫然とした。
ス「コイツ、一体どうしたんだ?」
妹「そんなの私が聞きたいよ。」
ブ「あああ~~~ん~~!私の腕が~~~!」
そのとき、林に残しておいた映姫が竹を松葉つえ代わりにして歩いてきた。
映「とにかく今のうちに取り押さえるべきです。」
ス「そ、そうだな。」
一行はブリッツウィングに近づく。しかしその直後ブリッツウィングが泣き止んだ。
永・妹・ス「!」
ブ「・・・・・・・・ふう、あ~すっきりした。」
ブリッツウィングはとれた腕を拾う。
ブ「ああ、とれちゃった。」
残念そうな顔をしてとれた腕を見ると戦闘機に変形する。
永「ウドンゲ!ちょっと待ち・・・・・・」
ブ「じゃあね~師匠。腕取れちゃったからまた今度ね~!」
ブリッツウィングはどこかへ飛んで行ってしまった。
ス「一体何なんだよアイツ。」
その後、ブリッツウィングがメガトロンのアジトに戻ってきたときタランスが真青になったのは無理もなかった。
ビーストウォーズキャラがデジモンをスキャニングしたらどんなキャラになるんですかね?
こんな感じかな?
メガトロン⇒ダークティラノモン
コンボイ⇒ゴリモン、エテモン?
デジモンネタとトランスフォーマーって意外にないな・・・・。
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第十二話「地底の異変」
セイバースのアグモンもⅩ抗体らしいけど大違いですね。
それでは本編どうぞ。
ブリッツウィングの事件から三日後・・・・・・・
<メガトロンのアジトのタランスの研究室>
タ「ブリッツウィング、早くプログラムの書き換えを開始するスよ。」
ブ「は~い!」
ブリッツウィングは明るい声でコンピュータパネルの操作を開始する。
タ「全く、最初の時と比べて大違いッス・・・・・。」
タランスは彼女の姿を見て呆れる。最初のころと比べるとずっとマシではあるが。
≪三日前≫
タ「な、なんスか!?」
突然研究室の天井が崩れ、そこからブリッツウィングが下りてくる。
ブ「ただいま~!」
タ「で、出た~~~~!」
悪魔が帰ってきたとばかりタランスはビビる。そんなこともお構いなしにブリッツウィングはとれた腕をタランスに突き出す。
ブ「直して。」
タ「はあ?」
タランスは状況をすぐに理解できなかった。
ブ「腕、とれちゃったからくっつけ直して。」
ブリッツウィングはもう一度頼む。
タ「は・・・・そうですか・・・・。」
その後腕をくっつけ直したブリッツウィングはコントロール回路を付けていないにもかかわらずタランスに忠実になった。最初はビビっていたタランスであったが三日も経てばさすがに慣れ、今では助手にしている。
タ「改造終了、もうプールの液体金属を抜いていいスよ。」
ブ「了~解!」
プールの液体金属を抜くとそこには一体のティラノサウルスがいた。
タ「お、今回はうまくいったみたいスね。メガトロン様。」
タランスは何気に言う。しかし、メガトロンはご機嫌斜めだった。
メ「うまくいっただと?メガトロン、変身!ぶらららああああ!」
メガトロンは変形しロボットモードになるが姿はベースである小野塚小町のままだった。
ブ「あちゃ~、また失敗だ。」
ブリッツウィングは手で顔を隠す。
メ「これのどこがうまくいっただ!この娘の姿のままじゃないか!」
メガトロンは怒りに任せてタランスに言う。
タ「そんなこと言われても困るスよ。」
タランスは困ったように言う。実はと言うとこれが最初ではないからだ。ここ数日、何度もメガトロンのボディを以前の物に修正しようとしているのだができるのはビーストモードとの切り替えだけで姿は未だに改善されていない。
メ「その言葉も何回聞いていると思っているんだ!1985回もの実験を行ってなぜこの娘のままでロボットモードになっているんだ!」
タ「仕方ない事なんスよ!その娘の体からスパークを抜き出すにもメガトロン様のスパークが完全に一体化してい
てできないし、プログラムを書き換えるにもロボットモードのデータが完全にその小町って娘の姿に固定されて変
えられないんスよ!これだけやって変わらないんすから当然スよ!」
あまりにも言われ頭にきたのかタランスは堂々と本音を言う。いくら我儘のメガトロンでも流石に考える。
メ「ムムム・・・・・(´・ω・`)」
そのとき、研究室にクイックストライクが入ってきた。
ク「ギッチョ~~~ン!朝飯ができたギッチョーン!」
ブ「わーい!」
ブリッツウィングは聞くなりすぐに部屋を後にした。
タ「ここで行ってもしょうがないスから飯にでもしましょうぜ。」
メ「むう、そうするか・・・・(´・ω・)」
一同が食堂に向かおうとした時だ。
サ「メガトロン様。」
後ろからサウンドウェーブが呼びかけた。
メ「おおう、実験準備が整ったか。」
機嫌を直したかのようにメガトロンが言う。
サ「ハイ、例ノウィルスミサイルハ地底ニセット。準備ガ完了シマシタ。」
メ「んで、今のところ誰にも見つからないんだな?」
サ「フレンジー、ランブル、コンドル、ジャガーヲ見張ラセテイマス。」
メ「よし!飯がすんだら全員で地底に向かうぞ!地底の妖怪どもの憐れな顔が目に浮かぶわい・・・・・・ふあはははははははははっはあ~~か~~~っぺ!」
<アリス宅>
アリスの家では朝早くからサイバトロン戦士たちの会議が行われていた。会議にはタイガトロン、エアラザーそして、事の発端となった八意永琳も参加していた。
コ「つまり君の弟子がサイボーグに改造されたというわけだね永琳。」
コンボイは永琳の証言を聞き、理解したうえで聞く。
永「ええ、それもほとんど人間に近い構造で・・・・」
永琳は自分が見た確かな情報を伝える。
ダ「黒幕はどう見てもメガトロン、デストロンに決まっているだろ!」
ダイノボットは話が終わっていないにもかかわらず断言する。
コ「いや、まだメガトロンが犯人だという証拠が一つもない。しかし、我々とは違う何かが動き出しているということは確かだ。」
ラ「とにかく敵が本格的に動く前に僕たちが先手を打たなきゃいけないんだな。」
コンボイの意見にライノックスは賛同していた。
タ「しかし具体的にはどうするのでござるか?」
タイガトロンが質問する。
コ「敵はどのくらいの戦力なのかは未知数だ。しかし、永琳の弟子のような犠牲者が次々と出てくる危険性がある。そこで我々も戦力の強化を行おうと思う。」
ラ「たとえばこのメタルスメモリなんだな。」
ライノックスはコンピュータの端末のようなものを取り出す。
ラ「これはクウォンタムサージの記憶が記録されていてこれをボディに取り付けてあるコネクトに挿入するとク
ウォンタムサージを大量に浴びたときと同じ状態になるんだな。」
メモリをコンボイに渡す。
コ「試しに私が挿入してみよう。」
コンボイは自分に取り付けてあるコネクトにメモリを挿入する。するとコンボイの体は光に包まれしばらくたつとメタルスの状態になっていた。
ダ「何!?」
ダイノボットは驚きのあまりに顎が外れそうになった。
タ「これは驚いたでござる。」
しかし一番驚いていたのはアリスだった。
ア「あ、あなた本当にコンボイ!?」
アリスはまるで別人になったようなコンボイを見ながら言う。
コ「ああ、私だが?」
コンボイはコネクトからメモリを抜くと一瞬で元の姿に戻った。
ア「メタルスとかいうものになるとみんなあんな風になるの!?」
アリスはライノックスたちを見て聞く。しかし、答えは曖昧なものだった。
ラ「コンボイ以外はみんななったことがないから全然わからないんだな。」
ライノックスは困ったように言う。
エ「チータスにラットルもこっちに来てないしね。」
エアラザーはかつての仲間の名前を挙げる。
コ「しかし、このメモリを挿入してから内部でのボディの組換え中に攻撃されると強制的に解除されてしまうのが欠点なんだ。」
ラ「しかもメタルス化の間の時間ロスの短縮も課題なんだな。」
ライノックスは証言する。
エ「でもそれだけじゃ、心細いんじゃない?」
エアラザーから手厳しい言葉が出た。
ラ「それも手を打ってあるんだな、今にとりが霊夢たちでも簡易的にトランスフォームできるトランスアーマーを開発していてもうすぐ試作機が数機ロールアウトするんだな。」
ライノックスの言葉にスコルポスは聞く。
ス「つまり霊夢さんやアリスさんでもトランスフォームができるようになるんスか?」
コ「そう言うことだ。今は自分でできることに取り組んでくれ。」
一行は会議を終わらせた。
<地底>
メ「フレンジー、発射角度は合わせたか?」
メガトロンがフレンジーに聞く。
フ「了解です、メガトロン様。」
フレンジーはパネルを操作して角度を合わせる。
ブ「そういえば、このミサイルってどんな効力があるんだっけ?」
ブリッツウィングはタランスに聞く。
タ「もう忘れたんスか!あれほど言ったのに、このウィルスはどんな妖怪でも感染した瞬間能力が封じられ、力を
奪っていき次第には完全に動けなくなるという代物スよ!」
タランスは誇らしげに言う。ところが
フ「それでも能力を使用中の妖怪や強いのには二、三時間以上はかかるけどね。」
フレンジーが欠点を言ってしまった。これにはさすがのタランスもマジ切れした。
タ「チビは黙ってるス!」
タランスはフレンジーに銃を向ける。
フ「サ、サウンドウェ~ブ!」
フレンジーは怖がりながらサウンドウェーブの陰に隠れる。
サ「ヤメロ。」
サウンドウェーブは銃を降ろさせる。
メ「まあ、万が一我々以外にトランスフォーマーがいたとしても以前使ったウィルスも配合しておいたから問題はない。テラザウラー、直ちに打ち上げろ!」
メガトロンはテラザウラーに指示を出す。
テ「了解したザンス。」
テラザウラーは発射ボタンを押す。ミサイルは発射され地底旧都ではこれまでにない光が輝いた。
≪三時間後≫
ウィルス爆弾が打ち上げられたことを知らず地底に入ってきた妖怪がいた。地霊殿の主古明地さとりの妹古明地こいしだ。
こ「あ~楽しかった!家に帰るのも久しぶりだな。お姉ちゃんまた心配してるかな~。」
こいしはかつて姉のさとり同様相手の心を読む能力を持っていたが本人はそれを嫌い封印し、代わりとして自分の存在を無意識にする能力を獲得したのだ。そのためいつも外出しているためさとりを困らせている。
こ「今日はどんな風にして驚かせようかな~!突然目を隠して『だ~れだ?』っていう風にしようかな?お姉ちゃん、びっくりするだろうな!」
最初は楽しく考え事をしていたこいしであったが町に着いた途端異変を感じた。街には人の気配がなかった。
こ「あれ?みんなどこにいっちゃったんだろ?いつもは賑やかなのに?」
こいしは不思議そうに街を歩くが進むたびに疑問が不安に変わっていった。
こ(どうして誰もいないの?もしかして地霊殿も・・・・・)
こいしは怖くなり地霊殿に急いだ。
地霊殿に付いた後こいしは急いでさとりの部屋に向かった。
こ「お姉ちゃん!」
こいしは部屋の戸を開けるが思わぬ光景に驚いた。そこにはこの地霊殿には似合わない未来的な機械が密集したところになっていた。あまりの光景にこいしに不安はさらに加速させた。
こ「お姉ちゃん!どこ!お姉・・・・・」
こいしがさとりを呼ぼうとしたとき
?「いや~お嬢ちゃん、かわいいね~~!今夜はもんじゃだ。」
上から声がした。
こ「誰!?」
こいしは上を見上げる。
メ「さあ~て、お嬢ちゃん。俺様はお姉ちゃんじゃないのよ~。グラビアアイドルでもないのよ~。死神であって
死神でもない。果たしてその実態は!二日酔いで~」
こいしはクイズなのかと思い
こ「目がトロン?」
メ「ピンポーン!」
メガトロンは移動用の椅子でこいしの目の前に現れる。
こ「ここでなにしてるの?ここは私のお家だよ!」
メ「ふん、もうお前のお家ではない。ここはすでに俺様のものになったのだ!いや、旧都全体がな!そして妖怪共もみんな消してやったしな!もうすぐ『頂いちゃった音頭』も発売予定!」
その言葉がこいしにとっては衝撃的だった。
こ「消した!?お姉ちゃんは?お燐は?お空は?」
こいしは聞くがメガトロンは笑いながら答えた。
メ「家族を心配する前に自分を心配したらどうだ?ばっきゅ~ん!」
メガトロンはティラノサウルスの頭部を展開し、こいしに発砲する。こいしは避ける。
こ「弾幕勝負でもするの!」
メ「何を言っている、お前は敵陣のど真ん中にいるんだぞ?どんなに足掻こうが逃げられんわい!」
そのとき入口からフレンジーとランブルが入ってきた。
フ「覚悟しな、侵入者!俺たちのハンマーアームを受けてみやがれ!」
二人はハンマーアームを展開し地震を起こした。しかしそのおかげで部屋が揺れ機材が倒れそうになった。
メ「バ、バカ者!ここを壊す気か!」
フ「す、すみませんでした!」
メガトロンの怒った顔にビビったのかフレンジーは怯えた。
ラン「あれ?あのガキは?」
気がついたらこいしはいなくなっていた。こいしは能力を展開して部屋を後にした。
こ(早く霊夢に知らせないと・・・・・・)
フ「ど、どうしましょう?」
フレンジーはまた怒られると思いながらもメガトロンに聞く。
メ「構うな、どうせ後で動けなくなったところを捕まえれば終わりだ。」
メガトロンはタッチパネルを展開し通信をする。
メ「インフェルノ、クイックストライクこちらメガトロン。応答せよ。」
パネルにインフェルノとクイックストライクが写る。
イ「はい、出ましたごっつんこ!」
ク「旧都改造計画、順調だギッチョーン!」
クイックストライクの後ろではロボット軍団が工事を行っていた。
メ「そちらに小娘が一人逃げ込んだ、タンク軍団を引き連れ捕まえろ。」
イ「了解しましたメガトロン様!」
インフェルノは答えた。
ク「ギッチョ~ン、すぐにでも捕まえてやるでギッチョン!」
二人はタンク軍団を連れ二手に分かれてこいしの捜索を行う。
一番覚えていることで自分が最初に遊んでいた玩具はビーストメガトロンでした(笑)。でも、テレビと違いがありすぎてすごく違和感がありました。ダイノボットはもはや別人でしたし。メタルスは両親が気にいらないという理由で一個も買ってもらえませんでした(自分のブームがトランスフォーマーからポケモンに移行したというのも大きな原因でしたが)。せめてパワードコンボイかドラゴンメガトロンは駄々をこねても買ってもらえばよかった(;´Д`)。そんな苦い思い出のビーストウォーズメタルスです。
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第十三話「地底からの脱出」
第二部の構想を最近考えていたけど外伝でも考えようかな。
<地底の通路>
地上と地底をつなげる迷路のような洞窟の中で激しい戦いを繰り広げているものがいた。彼女の額には☆マークの付いた角が生えていた。
?・?・?「ダナダナダナダナダナダナ・・・・。」
タンク軍団が容赦なく彼女に近づいていく。
?「ハアハア、いい加減しつこいね。」
彼女星熊勇儀は疲れていた。謎のタンク軍団は容赦なしに彼女に迫る。
勇(おかしい・・・・力が入らない・・・・それにここにはヤマメやパルスィがいるはずなのになんでアイツらがいないんだ・・・・くそう。)
そのときタンク軍団の砲撃の一撃が彼女の頬をかすった。かすったところから血が流れる。
勇「ふん、元妖怪の山四天王の実力をなめるなよ!」
彼女は頬から流れる血を拭った後、タンク軍団に勇敢に立ち向かう。
≪旧都から地上をつなぐ道の途中≫
こいしは無我夢中に走っていた。そして、泣いていた。
こ「お姉ちゃん、お燐、お空みんな待っててね。今霊夢を連れてきてあのへんな奴らから助け出してもらうから。」
こいしはとにかく走り続けてどうにか旧都から抜け出すことができた。
こ「とりあえず、ここまでくれば大丈夫だよね・・・・・・。」
こいしは一息ついてる中それを監視していたものがいた。コンドルだ。コンドルはその場を飛び去り主の待つ地霊殿に戻る。
<地霊殿>
サ「コンドルガ戻ッテキタ。」
サウンドウェーブはコンドルをカセットテープに戻し彼女自身もカセットプレーヤーに変形しコンドルが見た映像をパネルに移した。
メ「アイツめ、いつの間にあそこまで逃げておったか・・・・・。インフェルノ、お前の部隊が近い。直ちに捕獲しろ!」
メガトロンは通信でインフェルノに言う。
イ「仰せのままに女王様。」
インフェルノは敬礼すると通信を切る。
メ「ふふふふふふ、この俺様から逃げられると思うなよ・・・・・ここの現状を知ったからにはな。」
メガトロンは不気味な笑みを浮かべて笑っていた。
≪十分後≫
こいしは休憩を終え地上に向けてまた歩き出した。しかし、ウィルスが体を蝕み始めたのを彼女が知るはずもなかった。そこへインフェルノが率いるタンク軍団が迫ってきた。こいしは急いで自分の能力を発動させ存在を消した。
イ「ごっつんこ、メガトロン様の話が正しければここで間違いないはずだごっつんこ。」
インフェルノはあたりを見回すがそこには誰もいなかった。タンク軍団のセンサーも反応してなかった。
イ「困ったごっつんこ。これじゃあ、メガトロン様に怒られる。」
インフェルノは頭を抱える。
こ(早くこいつらから離れないと・・・・・・)
こいしはできるだけ距離を取ろうと走り出した。そのときタンク軍団のセンサーが一斉にこいしの反応をキャッチした。そして一斉に砲撃を開始した。
タ「シズメルシズメル。」
タンク軍団は小石に接近し始める。
こ「そんな、どうして私の居場所がわかるの!?存在を無意識にしたはずなのに。」
こいしにはわからなかった。それでもタンク軍団は容赦なく砲撃してくる。
イ「ごおつごつごっつんこ!ようやく見つけたぞごっつんこ!」
インフェルノも自分の銃を取り出し攻撃を開始する。こいしはとにかく当たらぬように必死に走る。それでも体から力が抜けていき地上への入り口を目前にしてとうとう倒れてしまった。
こ「う、動けないよ・・・・・・」
こいしは四つん這いの状態になりながらも動こうとした。
イ「やっと観念したか、さっさとこっちに来るんだごっつんこ。」
インフェルノはタンク軍団を発射態勢にしたままにしてこいしに近づく。
こ「ゴメンお姉ちゃん、助け呼べなかった・・・・・」
こいしは申し訳なさそうに涙を浮かべた。そのときこいしの後ろから大量のタンクロボの残骸が転がってきた。
イ「な、なんだ!?」
インフェルノは驚く間もなくタンク軍団もろうとも残骸に激突し来た方向に落下していってしまった。
イ「ごっつんこーーーーー!!」
こ「さっきのは一体?」
こいしが驚いていると
?「ふう、何とか蹴散らせたか。」
後ろから声が聞こえた。振り向くとそこには勇儀があちこち血を流しながら立っていた。
こ「あなたは鬼の・・・・・」
勇「ん?あんた確か地霊殿のさとり妖怪の妹じゃないかい。あんたもまさか・・・・・・」
こ「う、うわああああああ~~~~~~ん!」
こいしは勇儀に抱き付くと突然泣き出した。
勇「!?い、一体どうしたんだい?急に泣き出して。」
勇儀は混乱しながらもこいしを泣き止ませようとする。
こ「み、みんないなくなっていて必死で逃げてきたけど能力が使えなくなっていてもうどうなるかと思って・・・・・」
勇儀はこいしの言葉にひかっかった。
勇「能力?もしかしてあんたも能力が使えなくなったのかい?」
こ「うん・・・・・・。」
すると勇儀は頭を抱える。
勇「困ったね。あたしも使えなくなっていたからどうしようかと思っていたけど・・・・・・あんた立てるかい?」
勇儀は倒れていたこいしを起こす。
こ「動けないよ・・・・・」
勇「しょうがないね。あたしの背中に乗りな。」
こいしはすっかりなくなってしまった残りの力を振り絞って勇儀の背中に乗った。
勇「とりあえず博麗神社に向かうか・・・・・・でも、それだけの力が残ってるといいけど・・・・・」
勇儀は疲れ切った体に鞭を打って歩き出した。
<博麗神社 夕方>
霊「はあ、今日もまた参拝客が来なかった・・・・・」
霊夢は空っぽの賽銭箱を見ながら落ち込んでいる。
萃「まあ、気楽にやっていけばいいんじゃないかい?」
そんな霊夢のわきで萃香は気楽に酒を飲む。
霊「あんたね、このままだと私が飢え死にしちゃうでしょ!そのくらいの緊迫感を持って・・・・・・ってあら?」
そのとき神社の鳥居の所に人影が見えた。
萃「おや?こんな時間にお客かい?」
萃香は珍しそうに言う。
霊「どう見てもそんな雰囲気ではないと思うけど・・・・・」
二人は歩いて近づいてみるとそこにはこいしを背負った勇儀が力なくしゃがみこんでいた。
萃「誰かと思ったら勇儀じゃないかい。いやあ、ずいぶん久しぶりだねえ~。」
萃香は嬉しそうに言う。
勇「萃香か。悪いけど今すぐ医者を・・・・・・・」
言いかけようとしたところで勇儀は気絶してしまった。
このとき霊夢たちは、初めてデストロンの存在を知ることになった。
トランスフォーマーってマシンロボと見比べるようになったけど最近のトランスフォーマーを見ると「G1の頃みたいな作画に戻ってくれないのかな~(作画ミスを減らしてで)」と思うこともしばしば。ロボット感がなくなってきている。
バイカンフー(クロノスの大逆襲)を見るとマスターフォースの源流はここからかな?(ゴットマスターの設定の一部が)。
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第十四話「更なる犠牲者」
<博麗神社 夜>
霊夢は二人の手当てをするために永琳を呼び出した。彼女が来て手当てを初めてから三時間が経とうとしていた。永琳は治療を行っている部屋から出てくる。
霊「二人の容態はどう?」
霊夢は永琳に聞く。永琳は奇妙そうな顔をして答える。
永「外傷はそれほどひどくなかったわ。でも二人の血液検査をしていたら今まで見たことがない未知のウィルスが
見つかったの。」
永琳は疑問に感じているのは二人の体から採取したウィルスらしい。
霊「それでどんな症状を起こすのよ?私も萃香もあの場で立ち会っていたけどなんともなかったわよ。」
霊夢はあの時点で感染しているなら自分と萃香にも異変が起こるはずだ。すると永琳は頭を抱えて答える。
永「そこが気になるところなのよ。ただ検出したときはウィルス自体かなり衰弱していたから一体どんな症状を起こすのか分からないけど二人とも共通で体が急激に衰弱していたっていうのが現時点で分かった特徴ね。」
とにかく永琳はこのウィルスがどんな効力があるのか調べるためにひとまず博麗神社を後にした。
≪二日後≫
<博麗神社 朝>
霊夢はいつも通り暇つぶしでもするかのように箒で神社の掃除をしていた。
霊「ふああ、今日こそは誰か来てくれればいいけど・・・・・」
そのとき階段の方から複数の人影が現れた。コンボイ達だ。
霊「あら、今日はどうかしたの?」
霊夢は不思議そうに聞く。今日は調査の話などはなかったはずだったので来ないと思っていた。
コ「霊夢、地底から来た二人が来ているって本当かい?」
コンボイの質問に霊夢は驚いた。
霊「あれ?なんでそのことを。」
霊夢は理解できないようだったのでアリスが補足するように言った。
ア「昨日の昼、永琳が急に私の家に来て例のウィルスの検査結果が教えたのよ。」
ラ「それが実は僕とコンボイが一度体験したウィルスに酷似していたことが分かったんだな。」
ライノックスは気難しい顔で言う。
霊「えっと、確かあんたたちが変身できなくなるヤツだったけ?」
霊夢は以前コンボイからセイバートロンの事についてと幻想郷に来るまでの経緯を聞いたときウィルスの事についても触れていた。
ダ「ダ~~、それもよりによって俺たちにも効くらしいんだとよ。」
ダイノボットは嫌な顔をしながら言う。
霊「でも、どうしてコンボイを苦しませたウィルスがあの二人から見つかるのよ?」
霊夢は疑問に思った。ウィルスはコンボイのいた世界の物でここには存在しないはずだし、トランスフォーマーに
効くものがどうして妖怪に効くのかが疑問だった。それも地底で見つかるなんて。
コ「それを知るためにも彼女たちと話をさせてもらいたいんだ。」
霊「生憎二人とも寝ていてできないのよ。それにあんたたちに感染させちゃうでしょ。」
霊夢はコンボイ達の事を考えて今は合わせないほうがいいと考えた。
ス「その心配はないっス。検査によればウィルスは日中だと活動が弱くなってやがて死滅してしまうってことがわかったスから今頃はもう大丈夫。」
スコルポスは冷静に言う。
霊「それはわかったけど、二人が起きてなきゃしょうがないでしょ?どっちもまだ寝ているし。」
そう言うと
?「それなら心配いらないよ。」
一行の所に勇儀がふらふらしながら歩いてきた。傷は浅いとはいえ、こいしよりは重傷だったので体には包帯が巻いてある。
霊「あんたもう動けるようになったの?」
霊夢は珍しく気にして言う。
勇「なんとかね、そっちの強そうな連中は?」
勇儀はコンボイ達の方を見る(アリスは除く)。
コ「初めまして、私の名はコンボイ。サイバトロンの司令官をしている者だ。」
勇「星熊勇儀だ。あんた、面白そうだから勝負っていいたいところだけど生憎まだ力が入らなくてね。」
勇儀は残念そうに言う。
コ「ところで勇儀、君の知っていることを話してもらえないか?何か手がかりがつかめるかもしれないから。」
勇儀は首を横に振る。
勇「あたしもそれほど詳しくないんだ。言えることは突然旧都の上空があるはずもない眩しい光に包まれそこから仲間が次々倒れ、生き残った奴らは逃げている間にみんな変なロボットの集団に捕まっちまったんだ・・・一緒にいたこいしは逃げている最中に運よく見つけたんだ。」
勇儀は自分が体験したことをそのまま話した。
コ「・・・・。」
コンボイは勇儀の話が終わると黙っていた。
勇「悪かったね、あんまり詳しい事じゃなくて・・・・」
コ「いや、似ているんだ。かつて私の仲間が体験したことに。それも私自身の故郷で・・・・・・」
コンボイは自分の仲間であったナイトスクリームの事を思い出しながら言った。
霊「でも、犯人がそのメガトンマンって奴だとは限らないでしょ?」
霊夢は名前を間違えながら言う。
ス「メガトンマンじゃなくてメガトロンッス。」
スコルポスが言い直す。
ラ「でも、話が本当だとしたら可能性は非常に高いんだな。」
ライノックスは考えながら言った。
勇「あとの事はこいしの方が詳しいのかもしれないね。」
コ「彼女の方は?」
勇「もうすぐ目が覚めると思うけど・・・・・。」
霊「ここで話すのもなんだし、家の中に入って話しましょう。」
霊夢のすすめで一行は家の入ることにした。
勇「ところで霊夢、酒ないかい?飲まないと気分がすぐれなくてね。」
酒が恋しいのか勇儀は霊夢に言う。
霊「そういうことは萃香に言いなさい。ていうか怪我人がそんなこと言わないの。」
<人里近辺>
サウンドウェーブは人里の近くにやってきていた。
サ「コンドル、イジェクト!」
コンドルを早速コンドルを偵察に出す。しかしその様子を伺う者がいた。八雲紫の式神八雲藍である。ここ数日サウンドウェーブがあちこちを偵察している所を見張っていたのだ。
藍「紫様の言う通り、やはり何かが起ころうとしているな。」
実は地底の異変を紫は薄々と感づいていた。それと白玉楼の幽々子の所に行ったとき妖夢が見たという怪しい者と特徴が一致していたことからサウンドウェーブをマークするように言われたのだ。
コンドルが戻ってくるとサウンドウェーブはメガトロンと通信をする。
サ「コチラサウンドウェーブ、メガトロン様応答願イマス。」
メ「もう終わったか。偵察の報告をせよ。」
サウンドウェーブは丁寧に伝える。
サ「人里ニオイテサイバトロンヲ二名確認。他ノ所二潜伏シテイル可能性ガアリマス。」
メ「報告ご苦労、すぐに基地に戻ってこい。」
メガトロンは満足そうに言う。
サ「了解。ツイデニ面白イ手土産ヲ持ッテ帰リマス。」
サウンドウェーブは通信を切ると同時に藍が弾幕を発射する。すかさず避ける。
サ「・・・・・」
サウンドウェーブは黙っていた。
藍「そこを動くな!」
藍はサウンドウェーブに近づく。
サ「・・・・・フフフフフフ。」
サウンドウェーブは突然笑い出す。
藍「何がそんなにおかしい?」
サ「オ前ガ自分カラ出テクルノヲ待ッテイタ。」
サウンドウェーブの一言に藍は驚いた。
藍「ふん、何の事だか知らないが私に捕まってもらうぞ!」
藍は弾幕をさらに展開しサウンドウェーブに追撃をかける。サウンドウェーブはレーザーガンと弾幕で反撃するが徐々に追い詰められていく。やがて格闘戦に持ち込まれ倒れる。
藍「実力はかなりのようだがここまでのようだな。」
藍はサウンドウェーブに近づく。それでもサウンドウェーブは余裕な態度だった。
藍「何故余裕な態度をとる?お前は追いつめられているのだぞ?」
藍は不思議そうに言う。
サ「人間ヤ妖怪ハヤハリ傲慢ナモノダ。私ガワザト負ケテイルコトモ知ラズニ。」
藍「何?」
そのとき後ろから何かが藍に飛びかかった。フレンジーである。
藍「!?なんだお前!?」
藍は自分ミスに気づいた。妖夢の情報によれば相手は式神らしきものを複数持ち合わせていると聞いていた。相手は偵察に基本一体しか出していないと見てきたが密かに別の式神がいるという考えを怠っていた。フレンジーは容赦なく藍に襲い掛かる。
フ「こ~のこのこのこのこんにゃろー!」
フレンジーは藍を勢いよく殴りつける。藍は冷静になってフレンジーを取り押さえようとしたが背後からさらに何かに打たれ倒れてしまった。打ったのはランブルだ。
サ「オ前タチヨクヤッタ。」
サウンドウェーブは二人を褒めた。
フ「やった!ざまあみやがれ!」
ラン「これでメガトロン様にいい手土産ができたぜ!」
二人は笑顔で喜んでいた。サウンドウェーブは二人に戻るように命令した。しかし、意外な返答がかえってきた。
フ「俺たちが持っていくよ。」
サ「何故ダ?」
サウンドウェーブは聞く。
ラン「だって姉ちゃん一人じゃ重そうじゃん。」
サ「・・・・・ソウカ。トコロデナンデ姉チャンナンダ?」
サウンドウェーブの質問に二人は固まった。
サ「?」
ラン「その・・・・俺たちはサウンドウェーブのために造られたし・・・・俺たちも尊敬してるし・・・・なんか言いたくなったから。」
ランブルは赤くなりながら正直に言った。
フ「いや、ダメならいいんだけど・・・・・」
フレンジーの顔の赤くなっていた。いつからなのか呼びたくなったらしい。二人はサウンドウェーブの事を見つめる。
サ「・・・・・・イイゾ。」
二人の顔は明るい笑顔になった。
フ・ラン「やった!」
サ「但シメガトロン様ノ前デハ普通ニ言ウヨウニ。」
フ「わかったよ、姉ちゃん。」
ラン「今すぐ運ぶね!」
二人は笑いながら藍を運んでいくのであった。
<旧地霊殿(現在はメガトロンのアジト)>
暗闇の中藍は意識を取り戻した。周囲を見渡すとどうやら敵の本拠地らしい。ふと、自分の真下を見ると何者かがコンピュータパネルを操作していた。見たところ一人しかいないため本来の藍であれば蹴散らしてここから脱出できるはずだった。しかし、体がどうしても動かせない。
藍(何故だ・・・・どうして体が動かせない。)
そう思った矢先操作をしていた者が藍に気がついた。よく見ると見覚えのある顔だった。
ブ「あれ?もう気がついちゃいましたか~?」
操作をしていたのはブリッツウィングだった。
藍「お前は鈴仙・イナバ!どうしてお前がこんなところに!?」
藍は不思議としか思えなかった。
ブ「ふふふ、今はブリッツウィングって名前なの~!」
ブリッツウィングは嬉しそうに答える。
藍「貴様、一体何を企んでいるんだ?」
?「うひひひひひ!それはアタチから説明するッスよ~!」
部屋に不気味なクモの姿をしたタランスが入ってくる。
藍「お前は何者だ!」
タ「タランスッス、これからお前を改造する者ッス。」
藍「改造!?」
藍はその言葉に引っかかった。
タ「アタチは何よりも強い実験体を求めるんスよ。それで今度はこの世界を結界で隔離した妖怪の式神であるアンタに決めたというわけッス。」
藍「くう!」
藍は拘束具を外そうともがく。
タ「動いても無駄スよ!ここでは外への通信は愚かアンタたち妖怪はただの人形にすぎないんスから。」
藍「それではお前のそばにいる奴はどうして動ける?彼女も妖怪のはずだぞ。」
藍は目の前にいるブリッツウィングを見つめる。
タ「妖怪!?とんでもない、彼女はその領域を超えたんスよ。」
藍「超えた?」
タ「そう、より強く強靭な体を持つ超ロボット生命体に生まれ変わったんス!」
藍「そんな事が・・・・」
タ「疑ってもお前もすぐに同じ存在にしてやるだスよ。お前はどんな奴になるんスかね~~うひゃひゃひゃひゃひゃ!まあ、美人な戦士になることは間違いないッスけど!」
藍はトランスプールに入れられていく。
藍「たとえ体が改造されても私の心までも奪うことはできないぞ!」
藍は最後の抵抗で言う。
タ「そう言っていられるのも今だけッス。」
ブ「改造開始~!」
藍の改造が開始された。
<人里近辺 夕方>
藍とサウンドウェーブが交戦した現場で一人の少女が歩き回っていた。藍の式神橙である。
橙「藍様~!どこですか~!」
橙は紫が最後に藍気の気配を確認したという場所を確認して探しに来ていたのだ。
橙「こんなに探してもいないなんてまさか・・・・・」
橙は不安で心が痛んでいた。
?「私の事を呼んだか?」
後ろから声が聞こえた。振り向くとそこには藍が立っていた。
橙「藍様~~~!」
橙が抱き付いて泣き始めた。
藍「どうした?急に泣き出して。」
橙「だって藍様の気配が急になくなったって紫様が言ったから怖くなって~~」
藍「敵が予想以上に手強くてな、残念ながら取り逃がしてしまった。」
藍は申し訳なさそうに言う。
橙「そんな事いいですよ~。それより早く帰りましょうよ。紫様、心配していますよ。」
藍「そうだな。」
二人はその場を後にした。しかしその背後の茂みでブリッツウィングが様子を見ていた。
ブ「こちらブリッツウィング!タラちゃんどうぞ!」
ブリッツウィングは高いテンションで茂みから通信をする。
タ「こちらタラちゃんで~~す!報告するッス。」
ブ「式神は別に主を怪しまなかったで~す!」
二人はノリノリだった。
タ「上出来ッス。後はどっちが勝つか楽しみッス。八雲紫かそれとも八雲藍・・・・・いやアタシの最高傑作が勝つか楽しみッス!うひゃひゃひゃひゃひゃ!」
<博麗神社 夜>
こいしは夕方に目を覚まし訪ねてきたコンボイ達に事の全貌を話した。そして何もできずに逃げてきたことで泣いていた。
コ「やはり、メガトロンもこの世界に来ていたのか。」
コンボイは険しい顔で言う。
こ「私、何もできなくて・・・・」
こいしはかなり落ち込んでいた。霊夢にとってもこれ程落ち込んだこいしを見るのは初めてだった。
コ「しかし、気になることが多いな。メガトロンは男性のはずだが。こいし、本当にメガトロンと名乗ったのは女性なのかい?」
コンボイは不思議そうに言う。確かにメガトロンはこれまで何回か自分のボディを変えたことがあるが基本的には性別は変わらなかった。
こ「本当だもん。それと変なアリや途中で蜘蛛や尻尾が蛇のサソリもいたの。」
こいしは更にいう。変な奴らとはおそらく部下だろう。
ラ「おそらく自分のボディを失っていたという可能性があるんだな。」
ライノックスは考えたうえで推測する。
ダ「ダ~~~!だったら今すぐぶったたきに行こうぜ!」
ダイノボットはやる気満々だった。
ス「それは無謀すぎるっスよ!」
スコルポスが突っ込む。
コ「待て、今すぐ行ったとしてもこいしと勇儀の話を考えれば返り討ちにされるのが落ちだ。」
ダ「じゃあ、どうすんだよ!」
ラ「とにかく一刻も早くトランスアーマーの開発を急ぐしかない。永琳にもウィルスのワクチンの製作を頼むんだな。」
こ「コンボイのおじさん・・・・・・」
こいしはコンボイを見ながら言う。
コ「なんだい?」
こ「必ずお姉ちゃんたちを助けて。」
コ「ああ、約束する。」
コンボイは真剣な目で答えた。
一行は博麗神社を後にしてそれぞれの場所に戻っていった。
アドベンチャーよりもテイマーズの続編作ってほしいと思ったのは私だけだろうか?
監督とかについてはそんなに詳しくないけどtriの監督、02までちゃんと見て作ってんのかな?太一のキャラなんか変わっているし、デジモンも技名言わなくなったし(トゲモンは言ったけど)。次回でもっと悪化しないことを願いたいです。
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第十五話「対決!?紫対藍!」
<紫の屋敷>
紫はここ数日妙に警戒していた。藍からの報告がずっと気になっていたのだ。報告によれば敵は予想していたのよりも強力でやり合ううちに取り逃がしてしまったと言っていたがそれほど手ごわい相手に対して藍はなぜたいして負傷していなかったのか。それに気配が消えてからやられたと思っていたのが急に戻ってくるというのでも気になる。そう考えると今自分のそばにいるのが本物の藍なのかと疑ってしまいそうになるのだ。しかし、藍自身にそれらしい態度はなくいつも通りに自分に尽くしていた。
藍「橙、そこの調味料を取ってくれ。」
橙「はい、藍様!」
今台所で橙と一緒に朝食を作っている声が聞こえる。紫はふと気がついた。藍は確か九尾の狐の妖怪で油揚げが入っている料理を何よりも好んでいた。紫がいやと言っても言い訳して必ず入れていた油揚げ。しかし、最近の食事に入っていただろうか?そんなことを考えていると藍と橙が食事を持ってきた。
藍「紫様、お食事ができましたよ。」
藍は目の前で食事を並べる。
紫「・・・・・・」
藍「紫様?」
藍は不思議そうに紫の顔を覗く。
紫「あ、ごめんなさいね~。ちょっと考え事をしていたから聞いていなかったわ。」
紫は申し訳なさそうに藍に言う。
橙「紫様でも悩むことがあるのですか?」
橙は気になり紫に聞く。
藍「失礼だぞ、橙。」
藍は橙を叱った。
橙「すみません・・・・。」
紫「いいのよ、橙。それより食事にしましょう。」
橙「はい!」
三人は食事をする。紫は朝食をよく見るがやはり藍の好物であるはずの油揚げは入っていない。紫は警戒し食事に手が付けられなかった。
藍「紫様、どこかお体の具合でも悪いのですか?」
藍は心配そうに言う。
紫「藍、あなた最近どうしたの?」
藍「何がです?」
橙は美味しいと言い食事をしているのに対して藍と紫は箸をおいていた。
紫「あなた、油揚げはどうしたの?」
藍「え?」
藍は不思議そうな顔をして反応する。
紫「あれほど好きだったあなたが急に油揚げを入れなくなるなんておかしいんじゃない?」
藍「それは紫様がよく思わないと考えたからですよ。」
藍の言っていることは確かに正しかった。毎日油揚げを見ているとどんな人物でも嫌になる。
紫「確かに毎日入っていれば嫌になるわ。でも、それでも抜かなかったあなたなのに突然入れなくなるとは思えないわ。」
藍「・・・・・・」
藍は答えなかった。
橙「う!?」
そのとき橙が突然苦しみ倒れた。
紫「橙!」
紫は倒れた橙を抱きかかえる。橙は腹部を手で押さえて苦しんでいた。
藍「気づかれてしまいましたか。折角今日までいつも通りに振舞ってきたのに。」
藍は残念そうに言う。
紫「藍、あなた自分の式神になんてことを・・・・・」
藍「あなたはとにかく橙は仲間に引き入れるつもりでしたが残念です。」
藍は質問に答えようとしない。
紫「藍!主である私の質問に答えなさい!」
藍「あなたは私の主じゃありません。」
紫「え?」
藍の答えに紫は驚いた。
藍「私の主人はこれからの幻想郷を束ねるメガトロン様です。」
藍は殺意を込めた弾幕を紫に放つ。紫はすぐによけ屋敷の庭に出る。
藍「あなたには死んでもらわなければなりません。」
藍がゆっくりと庭に出てくる。
紫「藍、あなた一体どうしたというの?」
藍「いえ別に、気づいただけですよ。自分のやるべきことに。」
紫「やるべきこと?」
藍「はい、この幻想郷を我らデストロンの拠点として手始めに地球を征服することです。それにはあなたが障害になるのです。」
紫「もはや、何を言っても無駄のようね。」
紫の目つきが鋭くなる。どうやら本気になったようである。しかし、藍は平常を保ったままでいる。
紫「他人に洗脳されるとはあなたも地に落ちたものね。」
藍「地に落ちたかどうかはやってみればわかります。」
紫「いいわ。すぐに正気に戻してあげるわ!」
紫と藍の激しい格闘戦が始まる。
<博麗神社>
コンボイ達は試作トランスアーマーのテストのために演習を行うことになった。試作機は四機有り装着者は霊夢、魔理沙、咲夜、早苗というメンバーであった。アリスは自分がメンバーに入れなかったのに腹を立てていた。
ア「どうして私は入れてくれなかったのよ!」
アリスはかなり不機嫌でいた。
コ「今回はあくまでもテストだからどのくらいの性能があるか確認するだけだから四人に絞ったんだ。正式版には君を選んでいるよ。」
コンボイは困りながら答える。
ア「ふーん、どうだか?」
アリスの態度にコンボイは困っていた。実はこの数日間アリスはしつこくトランスアーマーのテストに参加させてほしいと何度もお願いされていたのだ。しかし、テストで事故があったら大変だと思いメンバーから外しておいたのだ。これはいつも世話になっているからだというコンボイの配慮である。
コ(外したのは悪いと思ったがなぜあそこまでやりたかっていたんだ?)
そんな悩みを考えている中、ライノックスは四人にブレスレットのようなものを渡す。
魔「これがアーマーなのか?」
魔理沙は不思議そうに見る。
咲「もっと重そうなイメージだと思いましたが。」
ラ「そのブレスレットにはスキャニングシステムを組み込んであるんだな。まず最初は自分がなりたい物をスキャンすることから始めるんだな。」
霊「じゃあ、動物や乗り物をスキャンすることから始めるの?探すのが面倒ね。」
嫌な顔をする霊夢ににとりは目を光らせながら答える。
に「それには心配いらないよ。ここにデータベースがあるから変形したい物があったらここから選ぶといいよ。」
霊夢たちは早速データの中から選ぶ。
魔「私は戦闘機にするぜ!」
霊「私はスポーツカーにしようかしら?」
咲「では私はバイクで。」
早「私はドリル戦車にします!」
それぞれのブレスレットにデータを送信する。
ラ「それじゃあ、ブレスレットにコマンドボードがあるからそれてアーマーを展開してみてなんだな。」
四人はコマンドボードを入力する。するとブレスレットに原子分解されて収納されていたアーマーが展開されていく。
に「第一段階クリヤだね。」
コ「では次にトランスフォームしてみてくれ。音声入力にされているからすぐにできるはずだ。」
霊「トランスフォーム!」
魔「トランスフォーム!」
咲「トランスフォーム!」
早「トランスフォーム!」
四人は一斉に言い一瞬で乗り物に変形した。
に「第二段階成功!」
ラ「やったんだな!」
二人はテストの成功に喜んでいた。
コ「よし、ここからは演習だ。四人のチームで行う。こちらはダイノボット、ライノックス、エアラザー、タイガトロンの四人だ。」
コンボイが言うとメンバーはそれぞれの配置に着いた。
早「ワクワクしますね!」
霊「あんたははしゃぎすぎ。」
魔「腕がなるぜ!」
一同は演習を開始した。
<紫の屋敷>
紫と藍の戦いは互角のように見えた。紫は自身の境界を操る能力を使って藍を拘束し、藍は一瞬でその拘束を破る。その繰り返しの中、紫は少しずつ焦り感じているのに対して藍は全く無表情だった。
藍「どうしました?まだ、ほんの腕試しですよ。」
藍はまるで疲れてないように言う。
紫(おかしい・・・・さっきからダメージを与えているはずなのに平然としていられるなんて・・・・・・。)
この紫が考えていた一瞬が隙になった。
藍「隙ができてきましたよ。」
藍は紫の脇腹に強烈な一撃を加える。
紫「くう!」
これで形勢は藍が優勢になった。この後も反撃は続き紫は徐々にダメージを受けていく。
紫「はあはあ。」
紫は自分が予想以上に追い詰められているのを恐ろしく感じた。
藍「どうやら地に落ちたのはあなたのようですね。」
藍は冷酷に言う。
紫「・・・・・。」
紫には返す言葉がなかった。
藍「では冥途の土産に私の真の姿をお見せしましょう。」
紫「真の姿?」
藍の周りの黒いオーラが現れ、一度藍を隠したと思いきや今度は漆黒のタンクローリーが現れた。
紫「タンクローリー?」
紫には状況が理解できなかった。
藍「ブラックコンボイ、トランスフォーム!」
タンクローリーは見る間に黒い戦士に姿を変えた。そこにはもう藍の面影はなかった。
紫「ら、藍・・・・あなたは・・・・・」
紫はあまりのショックで動けなくなった。ブラックコンボイは自分の剣であるブラックソードを出し紫に近づく。
ブラ「さらばだ、かつての主よ。」
ブラックコンボイは紫に向かって剣を振り下ろそうとする。
橙「紫様!」
咄嗟に橙の声が聞こえ紫は攻撃を避ける。その勢いで距離を取った。
紫「ありがとね、橙。」
紫は動けない橙を抱え隙間の中へ消えていった。
ブラ「逃げられたか。」
ブラックコンボイはその場でタランスに通信する。
ブラ「こちらブラックコンボイ、タランス応答せよ。」
タ「こちらタランスッス。どうだっスか?」
ブラ「隙間を使われ逃げられた。場所を割り出してグランドブリッチを展開してくれ。直接向かう。」
タ「了解。しばらく待つッスよ。」
通信を終える。ブラックコンボイは藍の姿に戻り落ちていた橙の帽子を拾う。
ブラ「橙、お前は一緒に連れていきたかったが・・・・・」
ブラックコンボイはタランスの通信が来るまでしばらくその場にとどまった。
今更だけどビーストウォーズの玩具売っている見せないかな~。ヨドバシでもイボンコしか売っていない。
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第十六話「ブラックコンボイの復活」
プライムぐらいのクオリティなら受けると思うんですけど。
そしたら日本版はまた吹き替えを千葉さんたちにやってもらいたいです。
<博麗神社>
演習は予想よりも長く続いていた。アリスにとってはとても腹ただしいものでしかなかった。
ア(いつまで続くのよ・・・・・(´・ω・`)。)
演習ではサイバトロンと霊夢たち四人が互角の戦いをしていた。早苗はドリル戦車に変形し突っ込み、それをライノックスが受け止め投げ飛ばす。咲夜がレーザーナイフを飛ばしタイガトロン、エアラザーが的確に落としていく。更に弾き飛ばしたナイフは魔理沙にあたりダウン。そして、霊夢はエナジーブレードを展開してダイノボットと格闘戦を展開していた。
ア「はあ、こんなことになるんなら家にいればよかった・・・( ˘•ω•˘ )」
アリスはしょんぼりしながら演習を見ているのに対してにとりは目を輝かせてばかりいた。
に「これは予想以上の性能だね~!これなら正式版はかなりの完成度になるよ!」
そんな事もお構いなしに霊夢とダイノボットの戦いは熾烈を極めていた。
ダ「今日は紙切れみたいなのは使わないのか?」
ダイノボットは霊夢を挑発する。
霊「今日はね。あんたこそこの間みたいにレーザーを出さないのね?」
霊夢は言い返す。
ダ「今度は実力で決着をつけたいからな!」
ダイノボットは剣を構える。
霊「いいわ!その喧嘩買ったわ!」
お互い本気でぶつかり合おうとしている。
ダ「いくぜ!」
霊「かかってきなさい!」
ダ「ダアアアアアアアアアア!」
ダイノボットは剣の回転率を上げて全力で突っ込み、霊夢が応戦しようとする。しかし、そのときダイノボットの目の前に隙間が現れた。
ダ「はあ?」
ダイノボットはそのまま隙間の中に入ってしまった。
霊夢「紫の奴、一体何邪魔してくれるのよ!」
ダイノボットの反応が突然いなくなったことからコンボイ達も慌てた。
コ「一体何があったんだ!?」
に「私にも全然わからないよ!」
コンボイ達は一旦演習を中断した。
魔「おいおい!私はまだ何も活躍していないぜ!」
今頃になって目を覚ます魔理沙。
そしてしばらくすると隙間からダイノボットが紫、橙と一緒に出てきた。
コ「ダイノボット、大丈夫だったか?」
コンボイは心配そうに言う。
ダ「俺は何ともねえ。」
そんな事はお構いなしに紫は霊夢に陽気に挨拶する。
紫「霊夢、お久しぶり~~。」
これにはさすがの霊夢も腹が立った。
霊「久しぶりじゃないわよ!人の勝負を邪魔して一体今度は・・・・・!」
霊夢は紫の様子に気がついた。よく見ると紫はひどくボロボロだった。いつものようにふざけたような態度を取っているがそれは真っ赤な嘘でかなり堪えているようだった。横にいる橙はかなり顔が青くなっていた。
霊「あんた一体どうしたの?」
紫「やっぱり、誤魔化せないわね。」
紫は態度を変える。
霊「あんたにしてはいつもに比べて服がやけにボロボロだからね。」
コ「霊夢、彼女は一体何者なんだ?」
コンボイは霊夢に聞く。
霊「以前も言ったと思うけど彼女が紫よ。そして隣にいるのが彼女の式神の式神橙よ。」
霊夢は二人に指を指しながら説明する。
コ「初めまして、コンボイだ。以前からあなたにお会いしたいと思っていた。」
紫「よろしくねコンボイさん。」
そのとき霊夢はいつもいるはずの藍がいないことに気づく。
霊「ところで藍はどうしたの?いつも一緒についてきてるはずなのに。」
紫「それは・・・・」
紫が言いかけようとしていた時、一行の目の前に光り輝くゲートが出現した。
霊「今度は一体何よ!」
ゲートの中から一台のタンクローリーが現れた。
紫「もう追ってきたのね・・・・。」
横にいる橙は怯えて震えだした。
霊「何者よあんた!人の神社に上がり込んできて。」
ロンクローリーは変形しコンボイに似た姿のトランスフォーマーになった。
ブラ「もう逃がしはせんぞ。」
これには紫と橙を除く全員が驚いた。
コ「初代コンボイ!?」
ラ「なんでご先祖様が!?一体全体どうなっているんだな!?」
ア「コンボイが二人!?」
魔「あっちには口がないぞ!」
霊「どういうことよ!コンボイに似ている!?」
さらににとりは目を丸くしながら指を指す。
に「見て見なよあのマーク!」
よく見ると肩のアーマーにデストロンのエンブレムがあった。霊夢が言ったこととこれまでの異変を考えたうえでコンボイはブラックコンボイの正体に感づいた。
コ「つまり、あなたの式神もメガトロンに改造されたということか。」
紫「・・・・・」
紫は何も言わない。
橙「か、改造!?」
橙はコンボイを見る。
橙「嘘だ、嘘だ!そんなことがあるわけない!藍様に限ってそんなことは!」
橙がコンボイに飛びかかろうとするのを紫に抑えられる。
紫「やめなさい!橙!」
橙「だって、だって~~~~!」
橙は泣き始める。そんな橙を無視してブラックコンボイはコンボイに視線を向ける。
ブラ「お前がコンボイだな?メガトロン様から聞いている。」
コ「そうだ、君は何者だ?」
ブラ「私の名はブラックコンボイ。メガトロン様が生み出した最高のデストロン戦士だ。」
コ「ここに何をしに来た?」
コンボイの質問にブラックコンボイは簡単に答える。
ブラ「単純なこと、そこの隙間妖怪の命をいただきに来た。」
コ「そんなことはさせんぞ!」
コンボイは立ちはだかる。
ブラ「貴様が邪魔をするのなら貴様の首をメガトロン様への手土産にしよう。」
ブラックコンボイはブラックソードを取り出す。コンボイもサイバーブレードを出し構える。
ア「コンボイ!」
アリスはコンボイに近づこうとする。
コ「手出し無用だ!君たちをこんな無駄な戦いに巻き込むわけにはいかない。」
ダ(どっかで聞いたことがあるようなセリフだな・・・・・。)
コンボイ達はまず距離を保った後激しい戦闘が展開された。
<タランスの研究室>
タ「全く、注文が多いっスね。ブラックコンボイは。」
タランスは何か準備をしていた。
ブ「タラちゃん、プロトフォームに準備完了だよ~!」
タ「よし。」
プロトフォーム、それはトランスフォーマーの生まれる前の状態を言う。タランスはそれを五体も用意した。メガトロンは不本意だったがプロトフォームをいくつか生産しているのだ。
タ「もし、ブラックコンボイの言うことが本当ならこれでコンバットロンという戦士たちが誕生する筈っス。」
これは藍を改造したときの出来事である。
≪藍改造終了直後≫
タランスは本来藍をメインにした合体戦士に造る予定で過去のデストロンの記録に残っていた「スタントロン」、「アニマトロン」などのスクランブル合体戦士のデータを挿入していた。
ブ「改造完了!」
ブリッツウィングはレバーを引く。
タ「うひゃひゃひゃ!さあて、どんなべっぴんさんになったんスかね~~~。楽しみっス。」
早速プールの液体金属を抜くがそこには設計では五台だったはずがタンクローリーが一台だけあった。
タ「あれ?おかしいスね?」
タランスは頭をかしげる。
ブ「私ちゃんと操作したよ。」
そのとき、機動シークエンスも行っていないにもかかわらずタンクローリーは変形し始めた。
ブ「およ!?」
タ「あり?」
ブラ「ブラックコンボイ、トランスフォーム!」
ブラックコンボイは変形し、あたりを見回す。
ブラ(私は確かデビルギガトロンによって再プログラミングされたはずだが・・・・それにここは?)
ブラックコンボイは不思議に思っていた。
タ「おい、狐の姉ちゃん。一体どうしたというんスか?」
ブラックコンボイはタランスとブリッツウィングの存在に気づく。
ブラ(どうやら、ここはデストロンガーの基地らしいな。だったら、ギガトロンに気づかれる前にこいつらを蹴散らして脱出したほうがいいな。)
タ「おい!聞いているんスか?」
タランスは苛立ちながら言う。
ブラ「ああ、聞こえているさ。」
タ「おお、で?」
ブラ「お前らには消えてもらう。」
ブ・タ「はあ?」
ブラ「デッドミサイル!」
ブラックコンボイは肩のミサイルを発射してタランスとブリッツウィングに攻撃した。不意打ちでもあったため二人は吹き飛ばされてしまった。
タ「あ~~れ~~~!」
ブ「いや~~~~ん!」
ブラ「とにかくここから出なくては。」
ブラックコンボイは急いで研究室を出た。
<メガトロンのアジト>
ブラックコンボイはあちこちを回り出口を探した。しかし、出口らしいところはなかなか見つからない。
ブラ「くそう、ここは本当にデストロンガーの基地なのか?それにしては規模がやけに大きい。ギガトロンの奴は
いつこんな大規模な基地をつくったというのだ。」
そのとき一つの部屋に気がついた。
ブラ「ここなら、何かあるかもしれん。」
ブラックコンボイは部屋の中にそっと忍び込んだ。中では誰かが会話をしているようだった。
?「ん~それで存在がわかったサイバトロンのメンバーは?」
?「コチラデス。」
パネルに移しているらしい。ブラックコンボイは会話をしている人物の方を見る。会話をしているのは二人の人間の女性のようであった。しかし、人間にしては明らかに違う恰好をしていた。
?「なるほどなるほど、やはりゴリラの奴も来ていたか。」
一人の女性はパネルを見ながら言う。
ブラ(あれがコンボイだと!?)
ブラックコンボイは自分の目を疑った。自分の敵であるファイヤーコンボイは消防車に変形するはずだ。しかしパネルに移っているのはゴリラに変形するトランスフォーマーだった。しかも自分の知っているサイバトロンのエンブレムとかなり異なる。他にも見たことのない戦士たちが映し出され混乱していく一方だった。そんな中一人の戦士を映し出すと女性は怒り出した。
?「くそう!スコルポスの奴、サイバトロンに寝返りよったか!」
?「コノデータヲ踏マエレバ敵ノ数ハ六人ニナル。」
?「ふん!だが所詮は少人数、我がデストロンの敵ではないわ!」
ブラ(話から考えると私は異世界に来てしまったのか?)
ブラックコンボイの頭は混乱する一方だった。そのとき一人の女性がこっちを見た。ブラックコンボイは身を隠しているが女性はこっちを見続けている。
?「どうした、サウンドウェーブ?」
サ「アソコニ何者カガ我々ノ会話ヲ盗ミ聞キシテイル。」
?「なあに、例の実験の脱走者だろ。」
ブラ(!?)
ブラックコンボイは驚いた。この女性たちはすでに自分の存在に気づいていたということに。
?「さあて、そこのコンボイもどき。大人しくそこを出たらどうだ?」
ブラ「・・・・・」
ブラックコンボイは大人しく出てくる。
?「ふ~~~む。見る限り初代コンボイによく似ているな。」
女性(メガトロン)は言う。
ブラ「私の名はブラックコンボイ。ギガトロン率いるデストロンガーのコンバットロンのリーダーを務めていたも
のだ。」
?「デストロンガー?ギガトロン?聞いたこともないしそもそもお前は八雲藍ではないのか?」
ブラ「八雲藍?誰だそれは?」
彼女メガトロンは語る。自分の知っているセイバートロンとは全く異なる歴史を歩んだ世界のことを。そして本来
自分は妖怪八雲藍をベースに改造されたはずのトランスフォーマーであるということを。
メ「つまり、お前は異世界でそのファイヤーコンボイごとスキャンして誕生したというわけか。」
ブラ「そう言うことだ。」
メ「ふ~ん、謀反を起こして再プログラミングされるとは無様なものだなあ~。」
ブラ「・・・・・」
メ「ふん、まあいい。しかし俺様はそのギガトロンほど優しくはないぞ。」
ブラ「それにしてもお前、本当にトランスフォーマーなのか?どう見ても地球人の女にしか見えないが。」
ブラックコンボイはメガトロンを見つめる。
メ「前のボディがなくなってしまってな。これは代用というわけだ。」
ブラ「それで私をどうするというのだ?」
メ「心配することはない。お前を俺様の部下として迎えてやる。それにやらなければいけないことがある。」
ブラ「と言うと?」
メ「我々はこの幻想郷を手始めに押さえようと思っている。だがそれには邪魔なものが三つある。」
ブラ「三つ?」
メ「さっき見せたサイバトロン、この博麗大結界を管理している博麗霊夢、妖怪の賢者と言われている八雲紫だ。我々はまず手始めに八雲紫を抹殺するために奴の式神である八雲藍、お前の素体を改造し送り込もうとした。だがそれもできなくなったがな。」
メガトロンはがっかりした顔で言う。
ブラ「それは大丈夫だ。私は彼女に記憶も行動を記録されているから忍び込むことなんてたやすいことだ。」
メ「そんな姿でか?」
ブラ「これならどうだ。」
ブラックコンボイの周りに黒いオーラが出現し包まれて一瞬にして藍の姿になった。
メ「ほう。」
藍「あとは紫の目を欺かせるだけだ。」
メ「はははは、これは面白そうなやつが入ってきたわい。」
メガトロンは大笑いする。
藍「メガトロン様、実は頼みたいことがある。」
ブラックコンボイは言う。
メ「何が望みだ?」
藍「私の配下も同じような状態になっている可能性がある。だから、私のデータバンクをコピーして私みたいにできるかどうかをやってもらいたい。」
メ「よかろう、タランスに研究を行わせる。」
そのとき丁度タランスが部屋に入ってきて聞いたので
タ「え~~!マジスか。いきなり攻撃してきた奴のために!?」
藍「あともう一つ、この体の持ち主だった八雲藍が大切にしていた式神がいる。彼女を我が軍団に引き入れたいのですがよろしいですかな?」
メ「説得ができれば入れてやる。」
藍「ありがとうございます。」
メ「では行ってくるがいい。」
タランスはパネルを操作し、グランドブリッチを展開する。
タ「グランドブリッチの準備は整ったス。早く行くっスよ。」
藍「ブラックコンボイ、これより任務を開始する!」
ブラックコンボイこと黒いタンクローリーはゲートの中を進んでいく。
最近の玩具?
ほとんど同じものの再利用です。
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第十七話「別れ」
まあ、再編集していると言っても内容がほとんど変わっていないというものだから仕方ない。
第一部からの別部を考えるか。
<博麗神社>
コンボイとブラックコンボイの戦いは互角に繰り広げていた。
ア「大丈夫かしら、コンボイ。」
アリスは心配そうに見ていた。
ラ「僕に言われてもどうすることもできないんだな。」
隣にいたライノックスは困った顔をして言う。
紫(私でさえも追い詰めらていたのに。彼の力は一体どこから引き出されているというの?)
紫は思いながらも二人は剣の打ち合いを続けていた。
ブラ「ほう、思っていた以上にできるじゃないか?」
ブラックコンボイは嬉しそうに言う。
コ「ブラックコンボイ、いや八雲藍。君は完全にメガトロンに取り込まれてしまったのか?」
コンボイは問う。ブラックコンボイの中に眠っている藍の心を目覚めさせようとしているのだ。
ブラ「言っても無駄だ。この体の元は確かに八雲藍だが今はこの私の体だ。」
ブラックコンボイは距離を取り、デットミサイルを発射する。コンボイは肩のキャノンを展開して撃ち落とす。
コ「答えてくれ!君の中にはかつての自分が残っているはずだ!」
コンボイは再度呼びかけを続ける。
ブラ「無駄だと言っているだろ!」
一瞬のスキを突きブラックコンボイはブラックソードでコンボイの胸を切り裂き、すかさずデットレーザーを乱射した。コンボイは倒れた。
コ「ぐわあ!」
コンボイは起き上がれない。
ア「コンボイ!」
アリスは戦闘中にかまわずコンボイに近づく。ブラックコンボイはコンボイに迫る。
コ「アリス、私にかまうな!早く離れるんだ!」
コンボイはダメージで動けない中アリスに言う。
ア「いや!」
アリスはコンボイを庇おうとする。
霊「コンボイを助けるわよ!」
早「今こそ私のドリル戦車の性能を発揮するときです!」
魔「今度こそ私を活躍させろ!」
三人が助けに行こうとしたとき目の前に再び例のゲートが現れた。そこから、戦車やスペースシャトル、装甲車といった物が五機ほど現れた。
タ「今度はなんでござるか!?」
タイガトロンが言う矢先に戦車たちは変形を始める。
ド「ドルレイラー、トランスフォーム!」
グ「グリジバー、トランスフォーム!」
ダン「ダンガー、トランスフォーム!」
シャ「シャトラー、トランスフォーム!」
ヘ「ヘプター、トランスフォーム!」
五体のトランスフォーマーが現れた。
ド「またせたな、ブラックコンボイ。」
五台のリーダーらしきトランスフォーマーが言う。
ブラ「おお、どうやらうまくいったようだな。」
ブラックコンボイは満足そうに言う。
コ「ど、どういうことだ・・・・・」
ブラ「奴らは私の部下だ。」
コ「何!?」
ブラ「コンバットロン!五体合体!」
ド・グ・ダン・シャ・へ「イエッサー!」
ブラックコンボイの指示と同時にコンバットロンは合体し始める。
コ「あれはまさか・・・・ブルーティガス?」
コンボイはかつてセイバートロン星の歴史資料で見たコンバットロンのことを思い出す。
ブラ「ブルーティガス?違うな、奴の名は戦闘スペシャリストバルティガスだ。」
バル「五体合体、バルティガス!フライトミッション!」
バルティガスは巨体をいかして霊夢たちを一歩たりとも近づけようとしなかった。魔理沙は飛行能力で振り切ろうとしたが予想以上に速いため撃ち落とされてしまった。
霊「何よあれ!反則じゃない!」
霊夢は言う。
魔「デカい上に速いんじゃ手が付けられないぜ。」
早「ドリルの突撃もビクともしません。」
に「いや、まだ方法があるよ!」
にとりが言う。
咲「それはどういうことですか?」
に「データバンクにある合体戦士なれるような乗り物のデータを送信して合体するんだよ!」
早「え~~~!書き換えるんですか!(せっかく選んだのに・・・・。)」
早苗だけ残念そうに言う。
霊「とにかくやるしかないわね!」
魔「にとり、合体しやすそうな乗り物にスキャンし直してくれ。」
に「わかったよ~!」
にとりはデータからすぐに検索を始める。
バル「そんなことさせるか!」
バルティガスが近づく。
ラ「お前の相手は僕たちなんだな!」
ライノックスたちが立ち向かっていく。
咲「私も時間を稼ぎます。」
咲夜はバイクに変形して参戦する。
早「にとりさん、早くしてください!」
に「わかってるよ!」
にとりはコンピュータの検索を急ぐ。。
に「見つかった!三人とも一旦アーマーを収納して!データを転送し直すから。」
三人はアーマーを収納する。その間にもブラックコンボイはコンボイにデットレーザーを向けて今にも打とうとし
ていた。
ブラ「どのみち連中は助けに来れないようだな。」
ブラックコンボイは皮肉そうに言う。
コ「くっ。」
ア「待って!コンボイを打つなら私を打って!」
アリスがコンボイの前に立つ。
コ「やめるんだ!アリス!君がこんなことをすることはない!」
コンボイは言うがアリスはやめるつもりはない。
ア「でもコンボイがいなくなったらメガトロンの思うがままになって幻想郷は滅ぼされてしまうわ!それに・・・・」
ブラ「ふん、女がいようと死ぬ相手が一人増えるだけだ。だったら、まとめてやってやる。」
ブラックコンボイはトリガーを引こうとする。そのとき橙がブラックコンボイの足に掴まる。
ブラ「何?」
ブラックコンボイは橙に視線を向ける。
橙「やめてください、藍様!元の藍様に戻ってください!」
ブラ「何を言っている?お前の主はもういない。今いるのはこの私ブラックコンボイだ。」
橙「藍様~!」
橙はしつこく言う。
ブラ「しつこい奴だ。」
ブラックコンボイは橙を蹴り飛ばし標準を橙に変える。
ブラ「今のコンボイなら後で始末できる。だがその前にお前を消してやる。」
橙の眉間にデットレーザーを向ける。
橙「ら、藍様・・・・。」
コ「やめろ!ブラックコンボイ!その子に手を出すな!」
コンボイは無理に動こうとする。
ブラ「心配するな、後でお前も同じようにしてやる。」
ブラックコンボイはトリガーを引く。橙は頭を抱える。しかし、何も起こらなかった。橙は顔を上げるとブラックコンボイはトリガーを引いていなかった。
ブラ「どういうことだ?どうして引けん?」
ブラックコンボイは人差し指に力を入れるがどうしても引くことができなかった。
ブラ「何故だ!?この体はもはや私のものだ。なのになぜ引けん!」
<バルティガス戦>
一方でバルティガスを相手にしているライノックスたちは限界を迎えようとしていた。
ラ「もう、限界なんだな・・・・・。」
普段からタフなライノックスでもさすがに自分の数倍もあるバルティガスには歯が立たなかった。
バル「ハハハハハハハハハ!よく頑張ったが限界のようだな。」
バルティガスは笑う。
咲「霊夢、魔理沙、早苗まだなんですか?」
咲夜はレーザーナイフとプラズマガンで攻撃しながら言う。
霊「そんなこと言われても・・・・・」
に「「お待たせ!ようやくデータ転送が終わったよ!」
早「じゃあ、早速装着ましょう!」
三人は再びアーマーを展開する。今度は三人とも戦闘車になっていた。
に「三人同時に『合体!』って言えば合体できるはずだよ。」
にとりは言う。
霊「わかったわ。」
魔「派手に行かせてもらうぜ!」
霊・魔・早「合体!」
三人が同時に言った瞬間三人のパーツが別れあちこちが変形し魔理沙と早苗が足に霊夢がメインになり頭部にマスクが装着された。
ロ「合体!ロードシーザー!」
魔「・・・・ってなんで私が足なんだよ!」
早「私はメインをやりたかったです・・・・。」
二人は予想よりがっかりしていた。
霊「そんなこと言ってもしょうがないわよ!取り敢えずアイツをやっつけるわよ!」
ロードシーザーはバルティガスにタックルをかけた。
バル「おお!」
バルティガスは思わぬ攻撃を受けるが浮遊して避け態勢を整える。
ロ「今度はこっちから行かせてもらうわよ!」
ロードシーザーは剣を装備して挑む。
<ブラックコンボイ>
橙を打つことができずブラックコンボイは戸惑っていた。なぜこの少女を打てないのか?かつてとはいえこの少女が自分の式神だからなのか?それとも自分にまだ八雲藍の感情が残っているというのか?考えれば考えるほど謎が大きくなる一方だった。紫はチャンスだと思い自分の力を弾幕に結集させブラックコンボイにはなった。ブラックコンボイは不意打ちでダウンしてしまった。
紫「さあ、早く今のうちに!」
アリスは負傷したコンボイを担ぎその場を離れた。
ブラ「しまった!」
それと同時にバルティガスもロードシーザーの一撃で地面に叩き付けられ分離してしまった。
ロ「これで形勢逆転のようね。」
ブラ「おのれ!」
ブラックコンボイはまだ戦闘を継続しようとする。
ド「待て、ブラックコンボイ!ここはひとまず撤退するのが一番だ。」
ドルレイラーはブラックコンボイを押さえる。
ブラ「くう!引き上げだ!」
全員変形し、撤退していった。ロードシーザーは三人に分離する。
霊「なんとか退けられたわね。」
魔「今度はマスパを喰らわせてやるぜ。」
早「メインをやりたかったなあ。」
早苗だけ残念そうに言う。アリスはライノックスと一緒にコンボイの治療を行う。気がついたときはコンボイは気を失っていた。
ア「大丈夫なの?」
アリスは心配そうにしていた。
ラ「傷は思っていたよりも浅いからしばらくすれば直るんだな。」
ア「そう。」
アリスは安心する。一方橙はかなり落ち込んでいた。
紫「橙、いつまでも落ち込んでいたら疲れるだけよ。」
橙「藍様・・・・・。」
そのとき橙は気づいた。ブラックコンボイが立っていた場所に屋敷で落としたはずの帽子が落ちていたのだ。
橙「どうしてこんなところに・・・・」
橙は気づいた。藍が持ってきてくれたんだと。
橙「藍様、きっとまだ大丈夫ですよね・・・・。」
橙は自分の帽子を抱きしめた。
<メガトロンのアジト タランスの研究室>
ブラ「本当にどこも異常がないんだな?」
ブラックコンボイはブリッツウィングに詰め寄るように聞く。
ブ「検査したけどどこにも異常は見られなかったわよ。」
ブラ「そうか。」
ブラックコンボイは部屋を後にする。
タ「どうしたんスか?」
タランスが聞く。
ブ「彼がどこか異常がないかって聞いてきたの。」
タ「へ?」
タランスにとっては理解できなかった。
ブラックコンボイは自分の部屋に戻る途中藍の姿を合わせた中間体に変わった。
ブラ(まただ・・・なぜかこの方が落ち着く。)
ド「おい、ブラックコンボイ。」
後ろからドルレイラーが声をかけてきた。
藍「どうした?」
ブラックコンボイは言う。
ド「いや、今後の計画について話し合いがしたいんだが後で打ち合わせできるか?」
藍「ああ、わかった。一回部屋に戻ったらそっちに行く。」
ブラックコンボイはすぐに自分の姿に戻るのであったが何度も中間体と切り替わりながら部屋に戻るのであった。
トランスフォーマーの玩具を買おうとしたらアドベンチャー系しかない。
マスターピースは高いし、旧玩具売っている店ないかな?
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第十八話「告白」
こっちでは第一部が終わったらパラレルを書こうかな?
<アリス宅 夜>
ブラックコンボイの攻撃から二日がたった。コンボイはなかなか目を覚まさなかった。ライノックスからは一日で
もすれば目が覚めるから特に心配することはないと言われていたがアリスは心配していた。そして
コ「う・・うう。」
二日ぶりにコンボイは目を覚ました。
ア「コンボイ!」
アリスは心配そうな顔で見ていた。
コ「私は確か・・・・」
ア「あれから二日も寝続けていたのよ。」
アリスはあの後の出来事について説明した。
コ「そうか・・・そしてそのままブラックコンボイは姿を消したということか・・。」
ア「あれから、にとりたちは『急いで正式版を完成させないとね!』って急いで帰っていったわ。」
コ「いろいろ大変だったんだな。」
ア「もう!こっちは心配していたんだからね!コンボイが目を覚まさなかったらどうしようかと思うと心配で・・・」
アリスはしゃべっているうちにコンボイが唖然としていたことに気づき顔を赤くして話すのをやめた。
ア「ご・・・ごめんなさい・・・。」
コ「い、いやいいんだ。気にしなくても・・・。心配をかけたな。」
二人はしばらく静まり返るとアリスから話し出した。
ア「ねえ、コンボイ。あなたに話したいことがあるの。」
アリスは顔が赤いままだったが声をかける。その目はいつもと比べるとかなり真面目だった。
コ「なんだい?」
ア「半年前、どうしてあなたを私の家に連れ来たか分かる?」
コンボイは何となく見当がついていた。アリスは自分の製作している人形を複雑な命令でも的確に動く自立人形にすることを目標としていることを知っていた。おそらくロボットでもある自分を参考にしようと考えたのだろうと思い答える。
コ「たぶん自立人形の改良に私が役に立つかもしれないと思ったからかな?私は超ロボット生命体だからな。」
アリスは黙ってしまった。自分の予測が当たってしまったのだろうか?コンボイはちょっと悪いことを言ってしまったと少し後悔した。アリスはしばらく黙った後また話し出す。
ア「正直に言うと確かにその通りよ。あなたを観察していれば今研究している自立人形の完成度が高くなると思って・・・・・でも、そう考えていたのはわずかな間でどうでもよくなったの。」
アリスの表情が真剣になる。(但し顔は赤いまま)
コ「・・・・・」
ア「あなたを見ているうちに私は段々あなたの人間性に惹かれていった。魔理沙にバカにされたときは何にも考えられずにあんなことを言ったけど本当は言われたのがうれしかったの。トランスアーマーのテストの時も早くあなたの役に立ちたくて装着者になりたかったの。」
コンボイはアリスの話を聞いているうちになぜ彼女がそこまで必死だったのか何となく見当がついた。
コ「・・・・アリス、君は・・・」
ア「今なら言える。私、あなたの事が・・・・好きなの。」
コンボイは彼女の気持ちを理解していた。しかし、人外とはいえ彼女は人間と変わりない。自分は機械でもある。
コ「気持ちはわかるが私はロボット生命体。君とは根本的に違いすぎる。」
ア「そんな事は関係ないわ。それとも私が見た目で判断すると思っているの?」
コ「・・・・。」
ア「あなたは私のことどう思っているの?」
アリスはコンボイを見つめ続ける。
コ「はっきりと言ってもいいか?」
ア「・・・ええ。」
アリスは不安になりながらも言う。
コ「これが答えだ。」
コンボイはアリスは抱きしめた。アリスは少し驚いた。断られるのかと心配していたから。
コ「種族は関係ない。昔サイバトロンの中にもそんな人物がいたのを思い出すよ。」
コンボイはアリスに向かって笑顔を見せる。
ア「コンボイ。」
コ「ん?」
ア「これからもよろしくね。」
アリスはコンボイにキスした。外の月は二人を祝福するかのように光を照らしていた。
<メガトロンのアジト タランスの研究室>
研究室ではタランスは笑いながらなんかの作業をしていた。
タ「うひゃひゃひゃひゃひゃ!これはとんでもないお宝を見つけたッス!」
実は今日の夕方偵察に出ていたブリッツウィングが未確認ポイントでトランスフォーマーらしきものを発見したと言うので回収したら予想以上のものだと分かったのだ。
ブ「でもこれすごいよね~!トリプルチェンジャーでしかもシュミレーションでもすごい戦闘能力だしこれって相
当な優れものじゃない?」
ブリッツウィングははしゃぎながら言う。
タ「これをメガトロン様の体にしたらさぞ喜ばれるけどスパークは取り出せないスから他の方法を考えないといけないスね。」
二人はその物体を見る。それは確かに破壊大帝と言ってもおかしくない風貌をしたトランスフォーマーに見えた。
<博麗神社>
こいしはなかなか眠れなかった。あの日は勇儀に連れられ人里に行っていたから分からなかったが霊夢から話を聞き不安でいっぱいだった。妖怪の賢者の式神でさえ改造されたと聞いてしまったので自分の姉やぺットももう改造されてしまったのではないかと心配になってしまったからだ。
こ「お姉ちゃん・・・・」
こいしは心配そうに夜空を眺める。
?「あんたまだ寝てなかったの?」
こいしが振り向くと寝間着姿の霊夢が立っていた。
こ「うん・・・・。」
こいしはしょんぼりしながらも頷く。
霊「いい加減に寝とかないと体が持たないわよ。」
霊夢はまるで説教でもするように言う。
こ「霊夢。」
霊「何よ?」
こ「お姉ちゃんもお空もお燐もみんなあんな風に改造されちゃたのかな?」
こいしは泣いていた。
こ「もしそうだったら私・・・一人になっちゃうよ・・・。」
こいしは怖がっていた。一人になることを。
霊「泣くんじゃないの。そんなことをしていたらさとりに笑われるわよ。」
霊夢は慰まるように言う。
こ「でも・・・」
霊「とにかく一緒に助けに行くんならちゃんと寝て、寝不足にならないこと!向こうだとろくに眠れないかもしれないわよ?」
こ「うん、わかった。」
霊「それでいいわ。」
安心したのか霊夢は部屋を出る。
こ「霊夢、ありがとね。」
霊「いいわよ別に。私も寝るから、おやすみ。」
こ「おやすみ。」
こいしは布団の中で目を閉じた。
<にとりの家>
に「どうだい?この正式版は?」
にとりは自慢そうに言う。ライノックスはブレスレッドとデータを見比べる。
ラ「試作機よりも性能がかなり上がっているんだな。」
に「これなら地底でもなんとかなるね。」
ラ「ん?あれは?」
ライノックスは机に置いてあるブレスレットに指を指す。このブレスレッドだけどういうわけか他のとは違い赤かった。
に「あれは失敗作なんだ。出力や性能は正式版の二倍近く高いけど何か未知数なところが多くて危険だと判断して
廃棄する予定にしているんだ。」
にとりは残念そうに言う。
ラ「そんなに危ないのかい?」
に「そういうわけじゃないけど何かあったら大変だろ?」
ラ「それもそうなんだな。今日はもう遅いから寝るんだな。」
に「そうだね。」
二人はブレスレットを入れた箱を付けの上に置いて寝た。
しかし次の日寝坊したとあわてたにとりが箱をひっくり返してしまいひとつが失敗作と入れ替わっているとも知らずに箱に入れて持っていってしまった。
メガトロンの拳銃版、いつの日か海外でも作ってくれないかな?
初代に忠実な物ができたら絶対に買う。(MP版はなんか中途半端な感じするし)
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第十九話「地底への出発」
<メガトロンのアジト タランスの研究室>
ブラ「と言うわけなんだ。」
ブラックコンボイはタランスに自分の体の異変を打ち明ける。
タ「なるほど。」
タランスはそう言いながら考える人のようなポーズをとる。
ブラ「それで何か見覚えはないか?私を生み出す前にあの女たち(サウンドウェーブ、ブリッツウィング)との違いとか?」
タ「あると言ったらあれしかないスね。本来あの狐は合体戦士としてつくる予定だったからトランスプールにかけたエネルギーの消費もあの二人に比べて半端ない質量だったんだスよ。」
ブラ「つまりどういうことなんだ?」
ブラックコンボイはタランスを見て言う。
タ「これは予測スけどプールの中で組換え中の八雲藍にブラックコンボイのスパークが入ったことによってプログラムがブラックコンボイの物に上書きされたことによってマインドコントロールによってデストロン戦士になるはずの藍の人格は何も施されなかったからそのまま手付かずというわけス。」
その言葉に引っかかった。
ブラ「まさかこのままだとあの女に体を乗っ取られる恐れがあるというわけか!?」
ブラックコンボイは真剣な顔で言う。ただでさえ気をゆるせば藍の姿になってしまう自分だ。このままほっとけば体の主導権さえも奪われかねない。
タ「否定できないスね。現に奴の式神には攻撃できなかったし、このままの状態が続けば紫を殺すどころか体の主導権を乗っ取られる危険性があるッス。」
いつもふざけているタランスであるが今回は意外にもかなり真面目に言った。
ブラ「何かいい手はないか?」
タ「今の事を考慮すればコンバットロン同様別、別のプロトフォームにブラックコンボイのスパークを移すか彼女の人格を別な器に移して書き換えるくらいスかね。」
二択に一つどちらもかなりハイリスクだ。プロトフォームに移し替えれば能力を失う。別な器に移すとなると自分のバトルベースに移せばいいがあまり刺激しないようにするため戦闘には使用できない。
ブラ「それは難しいことだな・・・・・。」
タ「この両方が嫌なら自力で何とかするしかないスね。」
タランスは真面目に言う。
ブラ「考える時間をくれ。」
タ「やるなら早くしたほうがいいスよ。」
ブラックコンボイは部屋から去る。
ブラ「何かいい手はないのか・・・・。」
ブラックコンボイはまた藍の姿になったりしながら悩んで自室に戻って行った。
<博麗神社>
コ「よし、みんな集まったか。」
博麗神社にはコンボイ率いるサイバトロン戦士たちと霊夢、魔理沙、早苗、勇儀、にとり、永琳、てゐ、こいしというメンバーが集まっていた。いよいよ地底の異変解決へ出発する時が来たのだ。行くメンバーはコンボイ、ダイノボット、ライノックス、霊夢、魔理沙、早苗、アリス、こいし、勇儀の九人である。本来このメンバーの中で咲夜も加えたかったのだが咲夜は「紅魔館を留守にするわけにはいかない」と辞退した。他のメンバーはブラックコンボイの時の事を考えて地上に残ってもらうことにした。例のウィルスは霊夢と魔理沙には効かないということがわかったが早苗、アリス、勇儀、こいしには永琳が作ったワクチンを投与した。
永「一様、ワクチンは完璧に仕上げたけど気をつけるようにね。」
に「これがトランスアーマーの正式版だよ。」
にとりは行くメンバーにブレスレットを渡す。
に「この間は一種類しか入れられないっていう文句があったからね。(早苗のみ)今度は二種類になれるよう改良を加えたよ。ただし、切り替えるのに時間がかかるから気をつけてね。」
早「え!じゃあ、ドリル戦車もOKなんですか!?」
早苗は目を輝かせながら言う。
に「勿論。」
霊「それなら、使いやすくなるわね。」
霊夢たちはロードシーザーのデータと他の物データもスキャンした。
に「あと、時間があるときも考えて書き換え用のメモリはライノックスに渡しておくよ。」
ラ「わかったんだな。」
ア「これでやっと私も互角にやりあえるわね。」
そのときアリスは自分のブレスレットが他のとは違うというのに気がつかなかった。
コ「では、スコルポス、タイガトロン、エアラザー後の事は頼む。」
コンボイは地上に残ってもらう三人に言う。
ス「オラオラ了解ッス!」
タ「心得た!」
エ「以前のポッドみたいにならないようにね。(無印の最終回より)」
コ「ああ、ではみんな出発するか。」
コンボイがそう言い皆行こうとしたとき
?「待ってください!」
一行の目の前に隙間が現れ、中から紫と橙が現れた。
コ「紫に橙じゃないか。どうしたというんだ?」
コンボイは不思議そうに聞く。
紫「ほら、橙自分で言いなさい。」
橙は緊張気味の顔で言う。
橙「あの・・・・その・・・・私も一緒に連れていってください!」
コ「君を?」
橙「勿論ダメだというかもしれませんけど・・・・私、どうしても藍様を取り戻したいんです。お願いします!」
橙は頭を下げてお願いする。
コ「・・・・・ふむ。」
霊「ちょっとあんた、今回の異変は今までの異変とは違うのよ!改造された連中を元に戻せる保障もないし、いつもみたいに簡単に引き上げられるような問題じゃないのよ!」
霊夢が言うのはもっともであった。確かに今回の異変は今までのものとは違う。
橙「でも・・・・・」
ア「それにトランスアーマーも人数分しかないからあなただけが無防備になってしまうわ。」
橙「うう・・・・」
橙は顔をあげられなくなった。しかし、そこににとりの救いの手が差し伸べられた。
に「試作品だけしかないけど使うかい?」
にとりはポケットに入っていた試作のブレスレットを取り出した。
橙「え?」
に「確かに一種類にしかなれないけどないよりはましだろ?」
橙「いいんですか?」
さらに永琳が橙に注射をする。
永「即効性だから副作用で少し体がだるくなるかもしれないけどこれですぐに体内で抗体がつくられるわ。」
橙「あ、ありがとうございます・・・・・・。」
橙は涙目でお礼を言う。
コ「橙。」
コンボイはにとりから試作のトランスアーマーを受け取り橙に渡す。
コ「アップデートは向こうでライノックスがやってくれる。向うでの戦いは厳しいかもしれないし、君の主人である藍さんをブラックコンボイの呪縛から解き放つことができるかどうかもわからない。それでも我々について行くか?」
コンボイは真剣な顔で橙に聞く。
橙「はい!」
橙は答えた。
<にとりの家>
コンボイ達が出発した後、にとりは自分の家に戻った時恐ろしいことを発見した。なんと持っていったはずの正式版のブレスレットが机の下に落ちていて廃棄する予定にしていた失敗作が見当たらないのだ。
に「もしかしてあの時誰かに渡しちゃった?どうしよう~~。」
にとりは自分のせいで誰かが犠牲にならないことを祈った。
<メガトロンのアジト メガトロンの部屋>
メ「ZZZZZZZZZ・・・・・ううん、あ~~もうこんな時間か。」
メガトロンは目を覚ますとベットから起きて顔を洗いに行く。小町の体で生活を送るようになってから苦労することが多くなった。一つは、トランスフォーマーには必要なかった着替えや身だしなみ、もう一つはこの女性の体である。この間も風呂場にふざけて入ってきたクイックストライクに対して制裁をかけたほど今まで気にしなかったところに敏感になっていった。
メ「そもそも、なんで女の体に取り憑いたのかと毎日考えるようになってしまった・・・・。そう言えばあの二人はこんなことに苦労しているのか?改造されてからそんな風なことはなさそうだし・・・・タランスの奴はスパークが取り出せないうえに精錬し直してもこの体のままだし・・・・・はああなんとかならんものかな~~~。」
そんな文句を言いながらもメガトロンはアーマー式の鎧に着替えビーストモードになってみる。
メ「この姿は昔のまんまなのにな~。なんでこうなったのやら。」
そのとき、通信が入る。サウンドウェーブからである。
メ「どうした?」
サ「サイバトロンガ我々ノ領域ニ侵入スルコトガワカリマシタ。」
メ「そうか!いよいよゴリラ共がやってくるか!」
サ「迎撃シマスカ?」
メ「いや、その必要はない。我が根城で迎え撃って実力の差を見せつけるのだ~~~!」
サ「了解。」
メ「ところでお前は生活苦労してないのか?」
サ「!?」
メガトロンの突然の質問にサウンドウェーブは答えられようがなかった。
<地底の入り口>
コ「ここが奴らの本拠地の入り口か。」
コンボイは地底への出入り口を見る。
ラ「ここから入ったら二度と戻れないんだな。メガトロンを倒すまでは。」
ライノックスは真剣な顔で言う。
ダ「上等だ。」
こ「お姉ちゃん・・・・。」
霊「今回ばかりは無事に帰ってこれるかどうかわからないわね。」
魔「面白くなりそうだぜ。」
コンボイは一同の前に立ちこう言った。
コ「諸君、我々は今敵の本拠地の前にいる。ここから先に入ったらおそらくこの戦いを終わらせるまでは戻ってこられないだろう。もし恐ろしくて戻りたい者がいるなら無理には引き止めない。この中に入るか?」
一同の中から名乗り出る者は一人もいなかった。
コ「誰もいないな。」
コンボイは安心したように言う。
霊「当たり前でしょ。」
早「遊び半分ならとっくに辞退してますよ。」
ア「あなたのためならどこまでもついて行くわ。」
魔「あれ?アリス、今のは告白か?」
ア「告白ならもうしたわよ。」
魔「へ!?」
霊「マジで!?」
早「驚きました!」
三人は驚いた顔でアリスを見る。
ア「何よ!その反応は!」
アリスは顔を赤くしていたが堂々と答えた。
魔「いやいや、まさか本当に告白していたとは思わなかったから。」
ア「何よそれ!」
ラ「まあまあ、喧嘩はそこまでなんだな。」
ライノックスがなだめる。
勇「それよりも早く行こうとは思わないかい?こっちは腕がうずうずしているんだ!」
コ「では行こう。」
コンボイ達は入口へと入って行く。
さあ、戦いだ!
この間、ゲオでトランスフォーマー借りようと思ったらガンダムとかラノベ系アニメに棚が占拠されていた。
「オォウ・・・・・ジャズ・・・。」
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第二十話「遭遇」
困った。
いっその事G1シリーズでやり直そうかな・・・・
<地底の通路>
コンボイ達が入り口に入り、旧都を目指して歩いていた。メタルス化してビークルモードで移動するという方法もあったが以前のセイバートロンでロボットモードではビーコン軍団に察知されたということもあったからビーストモードで移動することにしたのだ。地底の通路はまるで迷路のようであった。
こ「こっちはほとんど使われていない通路だから多分見つかりにくいと思うよ。」
こいしは地底と地上を行き来していた経験を活かして敵に発見されにくい通路を選びながら進んでいた。
コ「彼女はやけにこの迷路について詳しいようだな。」
霊「それはそうよ。自分の能力であちこちに遊びに行っていたんだから。」
一行はそんな会話をしながら歩いて行く中それを監視している者がいた。
コンドルである。
コンドルは頭部のカメラで基地にいるメガトロンたちに映像を送っていた。
<デストロン基地>
メ「ふふふふふ、奴らは気づかれていないと思っているだろうがこちらからはお前たちの行動はすべて丸見えなのだ。」
サ「ドウナサレマスカ?」
サウンドウェーブは不敵に笑うメガトロンに聞く。
メ「テラザウラーにエアロドローン部隊を引き連れ攻撃させるよう命令しろ。奴らを我がデストロンシティに入れる前に片付けさせるのだ。」
サ「カシコマリマシタ。」
サウンドウェーブがテラザウラーを呼び出そうとしたとき
?「お待ちください。」
コンバットロンのリーダードルレイラーが指令室に入ってきた。
メ「ドルレイラー、何の用だ?貴様らは待機と言ったはずだぞ?」
メガトロンの質問にドルレイラーは真面目に答える。
ド「この仕事、我がコンバットロンにお任せしていただけないでしょうか?」
メ「ほう、何ゆえだ?」
ド「我々用に造られたドローンコンバットロンのテストも兼ねてです。ぜひ許可を願います。」
メガトロンはタランスに次世代型ドローン兵の開発をするように言っていた。ドローンコンバットロンもその一つだ。
メ「んまあ、それはそれでわかったが貴様らの上司であるブラックコンボイはなぜ来ない?許可を求めるのならリーダーであるアイツが来るもんだろ?」
メガトロンの疑問は確かであった。本来このような頼みごとをするのはリーダーのブラックコンボイのはずである。
ド「彼は訓練中です。」
メ「訓練?」
メガトロンは訓練と言う言葉に疑問を感じた。
ド「はい、九尾の力をコントロールするためにだとタランスにトレーニングルームを造らせそこに閉じこもりっきりなんです。」
ドルレイラーは全部ではないがメガトロンに嘘をついた。流石に途中で何度も女の姿になってしまうということは言えないからだ。
メ「だったら、なおさら奴が出てくるまで待った方が・・・・・」
ド「彼が戻ってきたときに使い物にならないと分かったら手遅れです。それにあのような場所ではエアロドローンは本領を発揮できません。ここは是非我らコンバットロンに。」
ブラックコンボイが本来の姿を維持ようになるまで時間稼ぎをしようとドルレイラーは必死だった。
メ「むむむん。」
メガトロンは悩む。
タ「ヌヒッヒヒ、いいんじゃないスかね。ドローンシリーズのテストにも丁度いいし、たとえ突破されてもデストロンシティに入れば一巻の終わりッス。」
タランスの言葉にメガトロンは妙に思ったが取り敢えず奴には裏切り対策はしているので問題ないだろうと考えた。
メ「よしいいだろう、出撃の許可をする。」
ド「ありがとうございます。」
ドルレイラーは指令室を後にした。
メ「貴様が手助けをするとはどこの風の吹き回しだタランス。」
タ「別に何にもないっスよ。ただ、あのドローンは今までのドローンとは違うところもあるからテストにも丁度いいっス。」
ドルレイラーは自分の部隊と合流する前にトレーニングルームに行った。
ド「ブラックコンボイ、入るぞ。」
ドルレイラーは部屋のドアを開ける。中は作って間もないはずなのにもうあちこち傷だらけになっていた。そこでブラックコンボイは藍との中間体(アーマーを着用したような状態)でしゃがんでいた。
ブラ「ドルレイラーか。」
ブラックコンボイは疲れているように言う。
ド「ドローン部隊のテストをしに行くところだ。調子はどうだ?」
ブラ「かなり厳しいものだ。俺は奴の莫大な力を利用して奴の人格をある特殊な器に幽閉しようとしたんだが抵抗
がすさまじくなかなかうまくいかない。だがしばらく時間をかければ奴の魂をバトルベースに閉じ込め、その戦闘能力不足の所もタランスが制作している強化パーツで補える。」
ブラックコンボイはパネルで強化パーツの図面を見せる。
ド「ゴッドマグナスとファイヤーコンボイをヒントに考えたか。そして八雲藍の魂をバトルベースに移し替える。
その分バトルベースを切り捨てるか。確かにリスクは最小限に抑えられたな。」
ブラックコンボイは苦笑いをする。
ブラ「ああ、奴の人格を完全に封印し能力は私の体に残したままな。」
ド「流石はブラックコンボイだ。それを聞いて安心した。では私はもう行くよ。」
ブラ「ああ、いい成果に期待している。」
ドルレイラーは部屋を後にした。
<地底の迷路>
こ「ここをまっすぐに行けば旧都に着くはずだよ。」
こいしの案内のもとコンボイ達は旧都の目前まで近づいてきていた。幸いここまで敵の姿はなかった。
ア「どうやらここまでは誰にも見つからなかったようね。」
アリスは安心したように言う。
ラ「そうかな?ここは敵の本拠地、僕たちがそこまで運がいいとは思えないけど・・・・!」
ライノックが言ったと同時に一行の目の前に以前博麗神社に現れたゲートが出現した。
コ「やはり簡単にうまくいかないか。」
ゲートからコンバットロンが複数のドローン兵を引き連れて出てきた。コンバットロンのメンバーが変形すると同時にドローン部隊も変形をした。
コ「よく我々の行動を突き止められたものだな。」
ド「当たり前のこと。お前らの行動はコンドルによって筒抜けだったからな。」
早「え~~~!私達監視されていたんですか?」
一行の中で早苗だけ一番びっくりしていた。
霊「どうしてアンタはいつもそんな反応なのよ・・・・・。」
コ「それで今回は貴様らということか。」
橙「藍、いやブラックコンボイはどうしたの!」
橙はメンバーの中にブラックコンボイがいないことを確認するという。
ド「お前らに言う必要はない!ドローンコンバットロン、トランスフォーメーションドローンーティガス!」
ドローン軍団は対組に別れて合体をし始め五体のドローンティガスになった。
ド「目標はサイバトロンだ。殲滅せよ!」
ドロ『ラジャー』
ドローンティガスは一斉にコンボイ達に襲い掛かった。
コ「みんな別れて変身して戦うんだ!」
全員別れてそれぞれのポジションを整えると霊夢たちはアーマーを展開、コンボイ達は変身を開始する。
コ「コンボイ、変身!」
ダ「ダイノボット、変身!」
ラ「ライノックス、変身!」
三人は変身しコンボイは飛行、ライノックスは射撃、ダイノボットはレーザーを発射しながら接近を試みる。一方の霊夢、早苗、魔理沙は巨大ロボということもあるのでロードシーザーに合体して反撃を開始した。
ア「いよいよ私の初陣ね。」
アリスは自分のブレスレットの変身コマンドを入力してアーマーを展開した。そして、トレーラーにトランスフォームし、コンテナの中から複数のアリスと同じ格好をした人形、上海人形たちが現れた。
ア「みんな行くわよ!」
アリスは人形に指令を出すと自分もドローンティガスに射撃をしながら応戦する。勇儀は単騎で挑み、橙とこいしはロードシーザーの後方からの援護射撃だった。
こ「こんなところで止まっていたらいつまでもお姉ちゃんを助けられないよ!」
こいしは足止めされることに苛立ちながら言う。
橙「こいしちゃん、あれ見て!」
橙は指を指す。よく見るとコンバットロンの中でヘプターとシャトラーだけが攻撃をしていなかった。
こ「どうしてあの二人だけ攻撃してないんだろう?」
こいしが疑問に思うのも無理はない。普通なら彼らも合体して攻撃してくるはずだ。それに二人はなんか苦しそう
だった。
橙「もしかしてあの二人が操っているのかも・・・・・。」
こ「じゃあ、早速・・・・・・・。」
橙はスポーツカー、こいしはステルス戦闘機に変形し悟られぬようコンバットロンの後ろに回る。そんなことも気づかずコンバットロンはコンボイ達と互角以上の戦闘を繰り広げていた。
ド「予想以上の成果だ。まさかここまで奴らを追い込めるとは。」
ドルレイラーは感心していた。
へ「隊長・・・・・俺、頭が割れそうです・・・・・。」
ヘプターは頭を押さえながら言う。
シャ「俺も・・・・・。」
ド「我慢しろ、もう少しの辛抱だ。」
二人は文句がありそうだったがしぶしぶ了承した。
橙「こいしちゃん、準備はいい?」
こ「OK。」
二人は聞こえない程度の声でタイミングを合わせ、標準を定めミサイルを発射した。
ヘ「うわああ!」
シャ「な、なんだ~~!」
二人は吹き飛ばされ岩に頭を強く打った。それと同時にドローンティガス全機が動きを止めてしまった。
ド「しまった!いつの間に後ろに回り込まれていたか!」
こ「やった!大成功!」
こいしと橙はすぐさま後ろから逃げていった。
ド「くそう!こうなったら合体して・・・・・」
コ「そうはさせんぞ!」
コンボイは合体態勢になっていたドルレイラーに体当たりをし壁に叩き付けた。更にその上の岩が崩れ下敷きにされてしまった。
コ「これでバルティガスにはなれんぞ!」
シャ「ど、どうしよ~~~!」
シャトラーは慌ただしく言う。
グ「仕方ない、一回出直すぞ!」
ヘプターは岩をどかし気絶したドルレイラーを引き上げるとすぐさまゲートを展開して逃げていった。
霊「なんとかなったようね。」
魔「でもアイツらこのガラクタどうするつもりなんだ?」
一行の目の前には機能を停止したドローンティガスが倒れていた。
コ「このままにしておくと厄介だから破壊してしまったほうがいいかもしれないな。」
魔「じゃあ、私が始末するぜ!」
魔理沙は懐からミニ八卦炉を取り出し、アーマーを展開し右手に装備しているフュージョンカノンに取り付け魔力を集中させ発射した。ドローンは跡形もなくバラバラになった。
コ「二人とも、よくやってくれたな。」
こ「へへへへ!」
橙「ありがとうございます!」
一行は再び旧都を目指して歩き出す。その一行を後ろで様子を見ていたものがいた。
?「ガーイガーン・・・・」
謎のトランスフォーマーは目を光らせ、そのまま奇妙な生物に変形し飛び去って行った。
<メガトロンのアジト>
メ「ふ~ん、それでドローンたちをみんな置き去りにして帰ってきたということか。」
メガトロンは不満そうに五人を見る。
ド・グ・ダ・ヘ・シャ「・・・・・・へ、へい。」
メ「お前ら、俺が一体何を言いたいか分かっているだろうな?」
ド「罰を受ける覚悟はできている。」
ドルレイラーは素直に答えた。
メ「そうかそうか、その心得は感心するな。その心得に負けて電気びりびりの刑だけですませてやる。」
ヘ・シャ「え!?」
メ「何か文句あるか?」
ヘ・シャ「いえ、何でもありません・・・・。」
その後、コンバットロンは数千万ボルトの電撃を喰らうのであった。
?「ただいま戻りました。」
指令室に見たこともない生物が入る。
メ「おう、戻ってきたか。ガイガン・ウェーブ。」
ガ「はい。ガイガン・ウェーブ変身!グワアアアア!」
ガイガン・ウェーブは変形する。
メ「それじゃあ、ゴリラ共がどこまで来ているのか教えてもらおうか?」
ところがガイガン・ウェーブは
ガ「え~っと、どこまで行ったんだっけ?すみません、忘れました。てへ!」
メ「・・・・・・・。」
メガトロンは黙ってしまった。
メ(やっぱり、あのアホ烏(お空)の魂選んだの間違いだったかな~~。はあ。)
メガトロンは頭を押さえる。
次回の投稿は近いかも(まあ、一部改修するだけだから当然だけど)。
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第二十一話「宿敵の再会」
<デストロンシティ>
コ「ここが旧都?」
コンボイ達は驚いていた。
ラ「どこから見てもセイバートロンポリスにしか見えないんだな。」
霊「うそでしょ?」
早「うわあ、あの薄暗い旧都が未来都市になってます!」
勇「こんなに変わっちゃうなんてね・・・・・」
一行は驚くばかりであった。
こ「地霊殿がどこなのか分からなくなっちゃてるよ。」
こいしが言うのも無理もない。旧都は完全に面影もなくなっており未来都市のようになってしまっているのだ。
コ「いや、そこらしいと思う場所はある。」
ア「え?どういうこと?」
コ「あれを見るんだ。」
コンボイが指を指す方向、そこは巨大な建物が経っている間でドームのようなものがあった。
コ「我々の星をモデルにしているとすればあそこは評議会のあたり、つまり敵の本拠地ということになる。」
早「確かに他の所に比べてデストロンのマークが大きく出ていますね。」
コ「おそらく奴らもそこにいるはずだ。」
こ「じゃあ、早く行こうよ!」
こいしは急ぐように言う。
<ドーム前>
一行はドームの目の前まで近づいていた。ここまで敵の姿は見えなかったが既に近くにいると考えたうえで警戒を続けていた。
こ「早く早く!」
こいしは子供のようにはしゃぎながら言う。
コ「待つんだこいし!敵の本拠地というものは警備が厳重だ。どんな罠があるのか・・・・・」
一足遅かった。ドームの入り口が開きそこから、テラザウラーとクイックストライクがドローン軍団を引き連れて現れた。
こ「もう少し早く言ってよ(汗)」
ク「ギッチョ~ン!ここから先はもう進めないギッチョ~~~ン!」
テ「大人しく捕まるザンス!」
二人は武器を構えてコンボイ達に迫る。コンボイ達は変身して態勢を整える。
コ「私は中に入る。他の奴らの気を引き付けておいてくれ。」
ラ「わかったんだな。」
ライノックスはガドリングガンを構える。
ア「私もついて行くわ。」
コ「認める。」
こ「私も行っちゃダメ?」
コンボイはこいしに向かって首を横に振る。
コ「こいしは悪いが橙と組んでひきつけておいてくれ。」
こ「でも・・・・」
コ「君のお姉さんの情報が掴めたら連絡をするからいいね?」
こ「・・・・・分かったよ。」
こいしはしょんぼりしながらも認める。
ダ「ダ~~~それじゃあ問答無用に・・・・・」
勇「殴りこんでやろうかね~~~。」
ダイノボットと勇儀はやる気満々だった。
テ「全機かかるザンス!」
全員が突撃し交戦状態になる中コンボイとアリスは中に入って行く。
ラ「どうやらうまく入ったようなんだな。みんな一回ドームから離れるんだな!」
ライノックスは全員に指示する。
霊「わかってるわよ!」
魔「や~い、うすのろサソリここまで来られないだろ!」
魔理沙は変形してクイックストライクをバカにする。
ク「ギッチョン!頭に来たギッチョ~~~~ン!」
二人ともバカだったおかげでまんまとライノックスの作戦は成功したのだった。
ラ「本当にこれでいいのかな・・・・」
<メガトロンのアジト>
ア「ここが地霊殿だとしてもとてもそうだとは信じられないわ。」
コ「中に入ったのはいいが、ここまで迷路のようだとどう行けばいいかどうか・・・・・」
コンボイが言うのは最もだった。このアジトは地霊殿の原型はすでになく紅魔館よりも迷路のようだった。
ア「二手に分かれない?そうしたほうがいいと思うけど。」
コ「あまり気が進まないがそうするしかないかもしれないな。お互い何かがあったら連絡するようにしよう。この時間になったらここで落ち合おう。」
ア「わかったわ。」
コンボイとアリスは分かれて調査をすることにした。
<アリスside>
ア「ここは研究施設かしら?」
アリスは自分の入った部屋を見渡す。あちこちに実験にでも使いそうなものがあり、カプセルのようなものにはトランスフォーマーらしき影がいくつか確認できた。その中でアリスは実験記録のようなものを見つけた。
ア「これって・・・・・」
アリスは唖然とした。データには行方が分からなくなった小悪魔、永琳の目の前現れて消えたという鈴仙の生体実験記録が入っていた。
ア「アイツらまさかここで改造されたの?」
?「ソノ通リダ。」
後ろからの声にアリスは緊張が走った。振り向くとそこにはサウンドウェーブが立っていた。アリスは腕部のエナジーブレードを展開して身構える。
ア「アンタがまさかパチュリーを裏切ってこんなところに来るなんてね。正直言って失望したわ。あんなに真面目だったアンタがそこまで落ちぶれるなんて。」
サ「失望?何ヲ言テイル?私ハアノ女ニヒドイ扱イヲ受ケテイタ。私ハアノ女ニ尽クシテイタ。シカシ、彼女ハ感謝モシヨウトシナイ。私ハ日々泣イテイタ。ナゼ認メテクレヌノダト。メガトロン様ハソンナ私ヲ救ッテクダサッタノダ。メガトロン様コソガ私ノスベテダ。」
サウンドウェーブは言うことは正論のように聞こえる。しかし、おそらく洗脳されていると思いアリスはさらに言う。
ア「確かにパチュリーのやり方には問題はあると思うわ。でもここはあなたの本当の居場所じゃない。あなたもそう思っているはずよ!正気に戻りなさい!小悪魔!」
アリスの言葉が響いたのかサウンドウェーブは黙った。しかしその後無表情だった彼女の顔が怒りに満ちた顔に変わっていた。
サ「正気に戻れだと?ふざけるな!お前に私の何がわかる!」
サウンドウェーブは口調を変えて言う。
ア「え?」
サ「あの女は私の事を何にも思ってない!いつもめんどくさいことを私に押し付け、いらだつと私にぶつけ、私は傷ついていくのも知らずに自分の事ばかり。私の居場所はメガトロン様の所だけだ!」
アリスは見た。サウンドウェーブが泣いている。目を隠しているマスクの下から涙が流れていた。
サ「私は許さない。あの女の事を、絶対に復讐する!メガトロン様の手によって!」
ア「小悪魔・・・・」
?「そうだ!姉ちゃんの居場所はここだけなんだ!」
ア「え!?」
不意に聞き覚えのない声がサウンドウェーブの胸から聞こえた。
ア「もしかしてできちゃった系!?」
アリスが混乱する中、サウンドウェーブの胸のカセットが開き、フレンジー、ランブル、ジャガー、コンドルが出てきた。
ア「お子様ロボット!?しかも今時カセット?」
フ「よくも姉ちゃんを泣かせやがったな!」
フレンジーは切れながら言う。
ラン「今度は俺たちが相手になってやる!覚悟しな!このぼっちめ!」
ランブルは言ってはいけないことを言ってしまった。
ア「誰がぼっちよ!」
アリスは密かに待機させておいた人形たちを呼びフレンジーたちを攻撃させ自分は研究室を後にした。
フ「あ!待ちやがれこの野郎!」
フレンジーは後を追おうとしたが大量の人形が攻撃をしてくる。
ラン「フレンジー!後ろにもいるぞ!」
カセットロンたちは人形を全部撃ち落とすのにかなり時間がかかった。
<コンボイside>
コンボイは一つ一つの部屋を丁寧に調べていた。部屋には倉庫、メディカルルームなどがあったが行方がわからなくなった妖怪たちの手掛かりは見つからなかった。
コ「次はこの部屋か。」
コンボイは部屋の戸を開ける。他のとは違い女性の部屋のようになっていた。
コ「ここに誰か監禁されているのか?」
コンボイは隅々を調べてみたがそれらしい人物は見つからなかった。
コ「ここにいないということはもう既に・・・・・」
コンボイはため息をしたそのとき
?「いやあ~人の部屋を覗きに来るとはいい趣味してるね~コンちゃん。」
鍵がかかっていた手前のドアから声が聞こえた。
コ「!?」
?「ところでゴリラ君、俺様は今何をしているでしょうか?食事?トイレ?昼寝?いやいや、その実態は・・・・・」
扉がゆっくり開く。
メ「入浴中でした~~~!いや~ん!ちょっとだけよ~ん!」
泡風呂に入っていたメガトロンだった。
コ「・・・・・・」
コンボイはインパクトが強すぎたのか黙ってしまった。
メ「おい!人が風呂に入っているんだからすみませんの一言ぐらい言え!」
自分で見せているくせにメガトロンは逆切れする。
コ「・・・・・まさかメガトロン?」
メ「ピンポ~~~~ン!大正解!さすがだね~コンちゃん!」
コ「こいしの言っていたことは本当だったのか。」
メ「まあいろいろ事情があって今は女になってしまったメガちゃんというわけだ。」
メガトロンは残念そうに言う。
コ「ここはこいしの家である地霊殿のはずだ。」
メ「ふん、最早この地は旧都ではない。ここは既に我がデストロンが支配するデストロンシティに代わり、妖怪共はすべて消してやったからな。」
コ「消した・・・・例のウィルスか。」
コンボイは冷静に言う。
メ「どうやら見当がついてるようだな。あのウィルスは以前俺様がセイバートロンで使った奴の改良品だ。まだ試作で地上では死滅してしまうがその内新しいタイプを完成させ手始めにこの幻想郷をいただくのさ。CMもただいま製作中。」
メガトロンは自慢げに言う。
コ「そんな事はさせんぞ!」
メ「威勢はいいが今回強化したビーコン軍団に貴様らはかなわないと思うぞ?今見せてやろう。」
二人の目の前に巨大なパネルが現れる。
メ「今頃お前の仲間たちはほぼ力を使い果たしここにまで助けに来ることは・・・・・・・ってあれ~~~~~!?」
メガトロンは顎が外れそうになりしゃべられなかった。スクリーンではメタルス化したライノックスたちが蹴散らした後だった。
テ「カアア~~~~~。やられたザンス・・・・・」
ク「ギッチョン、ブラブラ~~~~~。メタルスなんて反則ギッチョ~ン・・・。」
メガトロンは目を丸くして唖然としていた。
コ「どうやら貴様は私の仲間たちを甘く見すぎていたようだな。」
メ「な、何が言いたい。」
コ「彼女らの力はまだまだ底知れない。貴様がなんらかの手でデータを取ったとしてもデータ通りにいかないということだ。失敗したな、貴様の姿と同じように。」
コンボイはビシッと決め台詞を言ってしまう。
メ「黙れ!ゴリラ!こうなったら、貴様を最初に蹴散らしてくれる!」
風呂中からティラノサウルスの頭部を出し発砲する体制になる。しかし、そのとき後ろから突然こいしが現れ湯船をひっくり返した。
メ「あれ~~~~~~!」
メガトロンは湯船に閉じ込められた。
こ「どう?うまくいった?」
こいしは自慢しながら言う。
コ「あれほど組むようにって言ったのに。」
コンボイは呆れるように言う。
ア「あら?二人ともここで何をしているの?」
アリスが部屋にやってきた。
コ「あ、アリス実は・・・・・」
メ「おのれ~~~!ゴリラも小娘ももう容赦せんぞ!」
メガトロンは湯船をひっくり返して現れた。(但し、全裸で。)
ア「きゃあああああああ!」
アリスは慌てて手で目を隠す。
コ「うわあ!メガトロン!まずは服を着ろ!」
メ「何だと・・・・・・あっ。」
メガトロンは服も着ないで全裸だったということを今頃思い出して湯船に隠れ直した。
メ「お、お前ら今回だけは見逃してやるからとっとと出てけ~~~~!」
メガトロンが言うことは今の状況では命令しているというより頼んでいるようにしか聞こえなかった。
コ「言われなくてもそうする!」
コンボイはアリスとこいしを両手で持ちその場を後にし、入り口でライノック達と合流した後基地になりそうな場所を見つけて隠れた。一方のメガトロンはサウンドウェーブが服を持ってくるまで湯船から出られなかった。
かくしてサイバトロンとデストロンの対決は火蓋を切って落とされたのだった。
ビーストウォーズ新シリーズできるといいな。
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第二十二話「新たな影と思わぬ再会」
<これまでの出来事>
コンボイとメガトロンが衝撃の再会(ある意味で)をしてから数週間。コンボイ達はその後メガトロンたちが保有している工場をいくつも破壊しては情報を探してみるが未だに妖怪たちの行方の手かがりになる情報は未だに掴めなかった。一方のメガトロンはコンボイ達にどんどん自分たちの戦力を削られていくことに苛立ちを募らせていた。
<メガトロンのアジト>
メ「揃いに揃って貴様らは何をやっているのだ!」
メガトロンは怒りながらテラザウラー、インフェルノ、クイックストライクの三人に電流を流し、電撃ビリビリの刑に合わせている。
テ「カアアア!勘弁してほしいザンス!」
イ「アア・・・・痺れる・・・・・」
ク「ギッギギギギ、ギッチョ~~~ン!」
三人それぞれ反応に違いがあるがかなり堪えているようである。テラザウラーなんかはすでに根を上げている。そんな中、タランスが指令室に入ってくる。
タ「また、いつものお仕置きスか。全くいつもやっているのに飽きないんスね。」
タランスは呆れるようお仕置きを見ながら言う。
メ「すべては真面目にやらないこいつ等が悪いのだ!ガイガン・ウェーブは偵察には向いていないから同行させたら防衛する工場を丸ごと吹き飛ばすし、ブラックコンボイは引きこもり。これ以上にバカげたことがあるか!」
メガトロンの言う通り確かのここんところ作戦は失敗続きである。本来の予定なら新型ウィルスもすでに完成する
予定だったのだがコンボイ達によって研究していた施設が破壊されてしまい、一からやり直す始末になった。
タ「そんなことを言ってもしょうがないスよ。あのゴリラはともかく、連中は予想以上に手ごわいんスから。これまでで破壊されたドローン兵は最悪推定1万は超える被害っスよ。」
タランスは頭を抱えながら棒グラフで被害について言う。
メ「じゃ、どうしろというのだ?このままでは損害が増すばかりだ。例の物は完成までしばらくかかるし、俺様にとって素晴らしい物と言うのはいつになったら公開するつもりなんだ!新商品紹介するのとは違うんだぞ?」
タランスは奇妙な笑みで言う。
タ「例の『ネメシスⅡ建造計画』はドローン兵が足りなくなってきてるスからこれ以上の兵の増員は出来ないっス。丁度、その三人が使えないならそっちに回ってもらうッス。」
メ「しかし、誰がゴリラ共を相手にするんだ?」
タ「それも手は打ってあるッス。お前たち、入ってくるッス。」
タランスが言うと指令室に異形の姿をした三人の戦士が入ってきた。
メガ「メガーラ、只今参りました。」
レギ「レギオルファ、参りました。」
イル「イルドラ、参りました。」
三人は礼儀正しくお辞儀をする。
メ「なんだこの不細工三兄弟は?」
メガトロンは目を丸くしながら言う。どれもこれも化け物をモチーフにしたようにしか見えない戦士だったからだ。
タ「不細工は失礼だと思うっスけど・・・・・この間の脳足りん怪獣は妖怪の魂をそのまんま入れたから失敗したスけど今回はメガトロン様に忠誠を誓わせるように一から調整して作り直したッス。その名もモンストロン。」
メガトロンは納得したように言う。
メ「ほう、たいそうな名前だな。しかし、本当に使えるのかこの不細工三兄弟は?」
そのとき、三人の内の一人レギオルファは複雑な顔をしながらも言い始める。
レギ「ご無礼かもしれませんがメガトロン様。我々モンストロンの実力をなめてもらっては困ります。」
メ「どういうことだ?体中が刺々しい奴が俺様に指図するのか?」
メガ「滅相もない。我々三人はあらゆる状況下でも戦闘を優位にさせる力を持っております。」
メ「ふ~ん。んで、どんなものだ?」
メガトロンは感心なさそうに言う。
イル「例えばこんなものはどうですかな?ちょっと失礼、チクッとしますよ?」
イルドラは自分の持つ触手をメガトロンの脇腹に突き刺した。
メ「なっ!?」
イル「心配には及びません。命を取るようなことはしませんから。ほんの一瞬です、ほんの一瞬。」
しばらくするとイルドラはメガトロンから触手を抜く。
メ「貴様、一体何をした?まさか俺様を毒殺しようというのか?昼ドラじゃないんだぞ?」
メガトロンは不満そうに言う。
イル「あなたの記憶の一部を拝借させてもらいました。」
メ「記憶だと?」
イル「私は自分の体の一部をその記憶にあるものに変化させる能力があります。例えば・・・チチンプイプイ・・・」
イルドラは自分の右腕を変化させる。右腕はメガトロンに見覚えのあるものに変化する。
メ「あ、あら、びっくり!?」
イル「新商品を紹介します。メタルスボディ時代のあなたの右腕の複製品です。ついでにあなたの武器も再現させていただきました。」
メ「おおう!これはびっくらこいた。」
メガトロンは驚愕しながら見る。
イル「このように私は頭部を覗く部分でしたらあらゆるものにコピーすることができるのです。すごいでしょ?」
メガ「いかがですかな?我等怪物戦隊の能力は?」
三人は威圧のある言葉をメガトロンに放つ。
メ「はははははははっは!こいつは驚いた!いいだろ、あの忌まわしきゴリラ共の相手はお前ら怪物戦隊モンストロンに任せる!」
メガ・レギ・イル「はは!」
タ「戦隊と言うよりは敵の幹部っスよ・・・・・これ。」
三人は部屋を後にした。
メ「ところでサウンドウェーブはいつになったら帰ってくるんだ?」
タ「地上に行ったからもうそろそろスよ。」
<紅魔館 地下図書館 夜>
パチュリーは珍しく夜の図書館にいた。普段は警備をスコルポスに任せて自室に戻るのだが今日はいいと言い部屋に戻らせ本を読んでいた。
パ「あの子(小悪魔)がいなくなってもう半年か・・・・。」
元々自分でまいた種ではあるがまさか本当に帰ってこないとなるとかなり堪える。パチュリーは、落ち込みながら咲夜が入れた紅茶を飲む。そして、ある奥の本棚の方を見る。そこは、かつて小悪魔が自分の棚として使用していたところでそこには彼女の日記とかがしまわれている。
パ(あの子がもしこのまま帰ってこなかったらあの本棚はどうなるのかしら?・・・・・・!)
そのとき、彼女は気づいた。その本棚に何か小さな人影が見えたのだ。図書館は広くパチュリーが今いるところ以外は暗く普通なら何も見えないはずなのだが確かに小さな人影が二つ動いている。
パ(あの姿からにしてどう見ても妖精メイドには見えないわね。じゃあ、一体・・・・)
彼女はこっそりと本棚の方に近づく。よく見ると同じ形をした機械人形二人が本棚をあさっていた。
パ(何アレ?)
どこからみても、妖怪の山の河童で言うロボットにしか見えない。そのロボットたちは何かを言っていた。
ラン「おい、フレンジー。まだ見つからないのか?」
ランブルは小さな声で言う。
フ「もう少し待てよ。多分見つかると思うから。」
ラン「でもさ、姉ちゃんはサイバトロンを偵察して来いって言ったんだぜ。」
フ「大丈夫だって。あいつ普通に寝てたんだからさ。それに姉ちゃんのあれを持って帰ればきっと喜ぶだろうし。」
そんなことを言いながらフレンジーは本棚から何かを探す。
パ(泥棒にしては妙だけど。なんでこあの棚なんて・・・。まあ、どう見ても魔理沙の仲間じゃなさそうね。)
これは悪までこの図書館を知り尽くしているパチュリーだからこそ言えることで他の者には言える事ではない(大半の犯人が魔理沙であるため)。
フ「あった!」
フレンジーは嬉しそうに言う。それは小悪魔の日記だった。
ラン「やっと見つかったか・・・。」
フ「じゃあ、さっさと姉ちゃんの所へ戻ろうぜ。」
フレンジーは日記をもって図書館を出ようとする。しかし、パチュリーがほっとくわけがない。
パ「どこにいくのかしら?小さな泥棒さんたち?」
二人はパチュリーの方を向く。二人はあっと口を開いて驚く。
\\デデーン!!//
ラン「やば!見つかった!」
フ「逃げろ!」
二人は急いで図書館から逃げていく。
<紅魔館 外>
フレンジーとランブルは走りながら逃げる。本来なら空を飛んで逃げた方が速いのだが迫りくるパチュリーから逃れようと必死になっているためそのことを忘れていた。ちなみに美鈴はやはり居眠りをしていた。
ラン「フレンジー急げ!捕まったら檻の中にぶち込まれるぞ!」
ランブルは走りながら言う。
フ「わかってるやい!」
フレンジーは日記を持ちながら言う。そんな二人をパチュリーは飛んで追い掛ける。
パ「こんな時間に運動なんかしたくないんだけど・・・」
森の手前で必死に走ってる中フレンジーは転んでしまった。
フ「いて!」
それと同時に日記を手放してしまう。
フ「しまった!」
急いで日記を拾おうとしたときパチュリーが拘束用魔方陣を展開する。フレンジーは拘束陣にはまってしまう。
フ「うわあ!」
フレンジーは捕まってしまう。
ラン「フレンジー!」
ランブルは助けようとするがそこにパチュリーが立ちはだかる。
ラン「う!」
パ「観念しなさい。」
パチュリーはランブルにも拘束魔法をかける。
ラン「くそ!」
ランブルは解こうと必死に動く。
パ「無駄よ。それはスコルポスを基準にしてトランスフォーマー用に調整しているから、チビのあなたたちには解けないわ。」
それどもフレンジーは日記に手を伸ばそうとする。
パ「あきらめが悪いわね。」
パチュリーは日記を拾う。
フ「か、返せ・・・!」
フレンジーは言う。
パ「人の日記を盗もうとするなんてどうかしているわ。」
フ「うるせえやい!それは姉ちゃんの物だ!返せ!」
フレンジーは必死にもがく。
パ「さっきから姉ちゃん、姉ちゃんって。これはあなたのお姉さんの物じゃ・・・(やっぱり魔理沙の仲間?)」
フ「返せ!返せ!返せええええええええ!」
そのとき、銃撃が聞こえた。パチュリーの手から日記が弾き飛ばされる。更にフレンジーたちを拘束していた魔方陣を消した。
パ「!新手!?」
パチュリーは森の方を見る。そこから一人の人影が近づいてくる。そして、ついにその全貌が見える。
パ「!あ、あなた・・・」
パチュリーは驚いていた。確かに姿は変わり果てていたが見覚えのある姿だった。かつていつも自分のそばにいてくれた存在。
パ「小悪魔!」
パチュリーは近寄ろうとするがサウンドウェーブは射撃をして近寄らせない。
サ「・・・・・。」
フ「ね、姉ちゃ~~ん!」
フレンジーはサウンドウェーブに抱き付く。サウンドウェーブは黙ったままだった。
ラン「やっぱり、怒ってるよね?命令無視したから・・・・。」
ランブルは申し訳なさそうに言う。しかし、彼女はにっこり笑うと二人の頭をなでた。
サ「心配シテイタゾ。」
サウンドウェーブは二人を抱きかかえその場を後にしようとする。
パ「待ちなさい、こあ!どこに行くの!」
パチュリーは引き止めようとする。
サ「モウ小悪魔デハナイ。」
サウンドウェーブは言う。パチュリーは彼女の目を見て気がつく。サングラスを超して映る彼女の目にはもう、自分の知っている小悪魔ではなくなっていることを・・・。
パ「では、今のあなたは何?」
サ「サウンドウェーブ。デストロンノメンバー、情報参謀。」
彼女はそう言い残し飛び去って行った。パチュリーはただそれを見ることしかできなかった。
<メガトロンのアジト>
サウンドウェーブは帰還後、地上の状況をメガトロンに報告して自分の部屋に戻っていった。フレンジーとランブルがした事は一切話さなかった。サウンドウェーブが部屋に戻ると、部屋でいきなりクラッカーの爆発音が響いた。
フ・ラン「姉ちゃん、誕生日おめでとう!」
フレンジーは笑いながら言う。サウンドウェーブは首を傾げた。誕生日なんて教えたっけ?
ラン「姉ちゃん、これ。」
ランブルはサウンドウェーブに日記を渡す。それは紅魔館から持ち帰ったものだった。
フ「なんかちょっと前、地上を偵察していた時に人間どもが誕生日ってものをお祝いしている所を見たから姉ちゃんにもやったら喜ぶだろうなっ思って・・・。」
ラン「でも、姉ちゃんが生まれた日が分からないからなんか手かがりないかなって思って紅魔館に入ったついでに調べたんだ。」
サウンドウェーブは黙った。
フ(怒っちゃったかな?)
ラン(俺らなりに姉ちゃんを喜ばせようと考えたんだけど・・・・)
コンドルもジャガーも心配そうに見ていた。
サ「オ前ラミンナ来イ。」
カセットロン全員が心配そうに近づく。そして彼女は全員を包み込むように抱きしめた。
サ「ありがとね。」
サウンドウェーブは嬉しそうに笑った。このとき、カセットロンはサウンドウェーブを自分達の母親のように感じたのであった。
<メガトロンのアジト 会議室>
イル「コンボイ・・・サイバトロンリーダー。武装はサイバーブレード及び肩のキャノンと両腕のプラズマキャノン。ライノックス、位置的には参謀格・・・・・」
モンストロンたちはコンボイ達のデータを確認しながら映像を見る。
メガ「以上が奴らのデータだ。」
メガーラは冷静に言う。
レギ「ならば、次に奴らが狙うのはここか。」
イル「ふふふふ。彼らと戦うのが楽しみですね~。」
モンストロン三人は笑いながら戦いに備えるのであった。
第二部までやるか現在未定。
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第二十三話「モンストロンの恐怖」
<コンボイ達の臨時基地>
コンボイ達は自分たちの基地を設け、そこからメガトロンの兵器工場や重要施設のようなものを破壊工作を続けていた。
コ「次のポイントはここを攻めようと思っている。」
コンボイはこいしが無意識の能力で盗み取ってきたデータマップに指を指す。
コ「こいし、君が見た限りではここは今までの中でかなり防衛していた兵力が多いんだな?」
コンボイはこいしに問う。
こ「うん、確かに今までの中ではいっぱいいたと思うよ。昨日も見てきたんだけどアリさんや鳥さん(テラザウラー)たちが入るのも見たもん。」
こいしは真剣な目で言う。
ラ「ということはここに何か重要な物が隠されているというのは確かなことなんだな。」
霊「じゃあ、いつもみたいにみんなで攻める?」
霊夢は当たり前そうに言う。
コ「いや、メガトロンの事だ。今までの我々の行動を考えて対策を練っているだろう。今回は二手に分かれて行動するべきだと考えている。私とアリス、霊夢、魔理沙、ダイノボット、勇儀の六人で表で攻撃をする。ライノックスと早苗たちは中を調べてくれ。何か手かがりになるような情報をつかめればその後撤退する。この流れでいいな。」
コンボイはこれまでの動きを考えて作戦を説明する。
霊「そのほうがいいかもしれないわね。」
魔「こっちは派手に暴れまわればいいんだな?」
魔理沙の質問と同時に早苗が質問する。
早「あの私はいいんですか?霊夢さんたち三人でいないとロードシーザーに合体できませんよ。」
コ「今回の作戦は飽くまでも破壊ではなく調査だ。だからそこまでする必要はない。」
コンボイの答えに早苗は納得したようだった。これまでは兵器開発の所ばかりだったから破壊をしてきたが今回は調査である以上むやみに破壊してしまったら何か手かがりがあっても消してしまう危険性がある。
ア「・・・・・・。」
コ「ん?アリス、どうしたんだ?顔色が悪そうだが大丈夫か?」
コンボイは心配そうにアリスの顔を見る。アリスの顔は少しだが青かった。
ア「え?私そんなに具合悪そう?」
アリスは言う。
コ「ここんところ動いてばかりいたからな。少し休んだほうがいい。今回は君抜きで作戦を実行しよう。」
ア「大丈夫よ。体は何ともないんだから。」
アリスは元気そうに振舞うが
コ「だめだ。君にもしもの事があったら大変だ。今回は基地で休んでもらうぞ。」
アリスは納得できなかったがコンボイを心配させるわけにもいかないので今日は休むことにした。コンボイはアリスを寝かせる。
コ「いいかい、もしもここに敵が侵入してきたらブザーが鳴るようにセットしといたからそのときは作戦終了後の
合流ポイントに逃げといてくれ。そうすれば合流できる。」
コンボイは念のための備えをしておく。
ア「コンボイ・・・」
コ「では、私も作戦があるからもう行くぞ。」
コンボイは部屋を後にした。基地には念のため橙を残しておいたので心配ない。
ア「はあ~。」
アリスは深くため息をついた。なんか最近変だと。ここ最近の作戦でアリスは何度もアーマーを装着して戦っていた。そのたび慣れてきたのか段々動きやすくなってきていて戦闘もコンボイ達に劣らない実力を発揮できた。しかし、戦っていくたびに自分の体になんか違和感を感じるようになったのだ。それを気にしていて眠ることができず、今日コンボイに気づかれこのザマである。
ア「次の作戦からしっかり参加できるように今は休んでおくこうかしら・・・。」
アリスは目を閉じ、コンボイの無事を祈った。
<デストロン秘密工場地下>
地下では巨大な建造物がつくられていた。
イ「うんどこしょ!どっこいさ!」
インフェルノは真面目に資材を運んでいるのに対し、テラザウラーとクイックストライクはやる気がないように動いていた。
テ「カアア~~~。やってられないザンス!」
テラザウラーは切れて持っていた資材を床に叩き付ける。
ク「うう~~俺様もめんどくさいギッチョン!こんなのアリがやることだギッチョンブラブラ~!!」
そんな二人の前で
サ「オ前ラ、フザケテイル場合カ?」
サウンドウェーブが注意をしに来る。実はここはサウンドウェーブが指揮を執っていた。
テ「カアア!ミーたちよりも新人のくせに生意気ザンス!」
テラザウラーは怒鳴り散らす。本来前線に出ている筈の自分達がこんな雑用係に回されているということが何よりも腹ただしかった。
サ「オ前タチノ仕事ハサイバトロンヲ殲滅シタ後ダ。この作業ヲ休暇ダト思エバイイ。」
サウンドウェーブはなだめるように言う。テラザウラーは諦めたのか作業に戻った。そのとき通信が入る。
サ「コチラサウンドウェーブ。」
通信主はメガトロンだった。
メ「俺様だ。『ネメシスⅡ』の完成はどこまで進んでいる?」
サ「現在、76%。」
メ「ふむ。ゴリラたちを全滅させる頃までには完成させたいからな。そんで後どのくらいかかる?」
サ「完成後エネルゴンナドノ資材ノ積ミ込ミヲ考エテ後三週間。」
メ「二週間で終わらせろ。」
サ「・・・了解。」
サウンドウェーブは通信を終える。
フ「なんていわれたの?メガトロン様に?」
フレンジーは気になるように言う。
サ「後二週間デ完成サセロダソウダ。」
フ「じゃあ俺も手伝うね。」
フレンジーはカセットロン全員と共に作業場へ駆けていった。
ラン「おらおら、どけどけ!」
ランブルはテラザウラーが運んでニ倍ぐらい量の資材を荷車で引いて運ぶ。
テ「カアア~~!あんなチビに負けてられないザンス!」
テラザウラーは切れながら作業を急ぎ、それにつられるようにクイックストライクも急ぐ羽目になった。
<デストロン兵器工場の一つ>
コンボイ達はこいしが報告した工場の近くまで来ていた。
コ「ここで別れよう。私たちが攻撃しているうちにライノックスは工場の中を調べてくれ。一定時間になったら合流する。」
ラ「わかったんだな。」
一行は二手に分かれて行動を開始する。コンボイは工場から少し離れた所に移動する。
コ「ここで攻撃を始めよう。いいか?悪までも敵の目を引き付けるための行動で・・・・」
コンボイが言いかけたとき
?「おやおや、やっと来てくれましたか・・・。」
上から聞き覚えのない声が聞こえた。五人は上を見上げる。上空には見たことのない生物が三体浮遊していた。
霊「何よあれ!?趣味悪い姿ね・・・・。」
霊夢は驚きの声を上げた。
?「これはこれはお嬢さん。やはりこの姿ではかなりの驚きのようですね。しかし、これはまだ序の序にすぎませんよ。」
一匹が丁寧な口調で言う。
?「イルドラ、さっさと始めようぜ。どうやらアイツらは俺たちの正体を知りたいようだしな。」
リーダーらしき一匹が言う。
?「やれやれ、これだからリーダーは・・・いいでしょ。イルドラ、変身!」
?「レギオルファ、変身!」
?「メガーラ、変身!」
三体は同時に変形した。
コ「あ、新しい戦士だと!?」
コンボイは驚くように言う。
メガ「我々はモンストロン。タランス様がお前たちを早期抹殺を図って生み出されたモンスター戦隊なのだ!!」
レギ「しかし、報告では十人のはずでは?」
レギオルファは数を数えて不思議そうに言う。
イル「おそらくどこかで隠れていられるのでしょ。まあ、いいです。後で見つけて始末すればいいのですから。」
イルドラは上品な言葉で言う。
コ「みんな、気をつけろ!今までの敵とはなんか雰囲気が違う!」
霊夢たちは至急アーマーを展開する。
イル「ほほほほ、随分と美しいドレスを着られているものですね~。そのドレスをもっと美しくして差し上げましょう。あなたの真っ赤な地で。」
イルドラは笑いながら言う。
霊「血の字間違っているわよ。」
イル「細かいことは気にしないでください。」
魔「何をごちゃごちゃ言っているんだ?ならこっちから・・・」
魔理沙が宣言しようとしたとき
メガ「お前はまず最初に砲撃を行い別れた我々を一人一人の戦闘に持ち込もうという作戦か。」
魔「!?」
魔理沙は自分のやろうとしたことがばれているのに驚いた。
魔「そ、そんな!?なんでそのことを・・・・。」
レギ「ははっはははは!リーダーに先を読まれて焦ってるぜ!」
メガ「レギ、まずお前の玩具で遊んでやれよ。」
レギ「玩具とはひでえな。あれども俺は本当に弟のように思っているんだぜ?」
イル「やれやれ、本当のそう思っているのやら・・・」
三人が話しているうちに勇儀とダイノボットが接近する。
ダ「ダアアアア!先手必勝!」
勇「おしゃべりは戦いでするもんじゃないよ!」
二人は攻撃しようとするがあっという間に避けられてしまう。
イル「うるさいですね~。そんなにしたいのならもうすぐして差し上げますよ。」
レギ「これはご挨拶だ。行け!」
レギオルファは肩の装甲を開くとそこから小型のレギオルファが大量に出てきた。
魔「うわあ・・。気持ち悪wwww。」
魔理沙は思わず吐きそうになった。
レギ「気持ち悪い?気持ち悪いだと!気持ち悪いとは何だ!このバナナ女が!弟たちよ、まずはあのバナナ髪の女から相手をしてやれい!!」
ミニオルファは一斉に魔理沙の近づく。
魔「やば、トランスフォーム!」
魔理沙はエイリアンジェットに変形して逃げる。ミニオルファたちはそれでも追いかけてくる。
コ「魔理沙、逃げてもきりがない。一体ずつ破壊するんだ。」
コンボイは追いかけようとするが
イル「おっと、ゴリラ君の相手は私ですよ。」
イルドラが立ちはだかる。
コ「そこをどけ!」
コンボイはサイバーブレードを出し、イルドラに斬りつける。
イル「あらあら、いきなり斬りつけるとはマナーが悪いですね。それでは私はこれにしましょう。」
イルドラは自分の両腕を変化させる。
コ「そ、それは!」
イル「あら、間違えて蟹を出してしまいました!重いですがまあいいでしょ。」
コンボイは驚きを隠せなかった。イルドラの両腕はかつて死んだはずのランページのビーストモードの鋏になって
いるのだ。
コ「貴様、どうしてその腕に・・・」
イル「申し訳ございませんが機密事項ですから、それ以上は言えませんね~。知りたかったらぜひ電話を!」
イルドラはそう言いながらも鋏をいとも軽いようにコンボイと戦闘をする。
<霊夢対メガーラ>
霊夢はメガーラ相手に先を読まれてしまうため苦戦する。
メガ「どうした?速さ上に先を読まれて相手にできないか?」
メガーラは余裕そうに言う。
霊「確かに先を読まれているのは驚いたわ。でもね、私だって伊達に博麗の巫女になったわけじゃないのよ。」
メガ「何?」
霊「先を読むことが戦闘を絶対有利にするわけじゃないことを教えてあげるわ。バトルアップ!」
霊夢は後頭部接続してあったヘルメットを装着フェイスマスクを展開し、本格的な戦闘状態になる。
メガ「なんだ少し変わっただけ・・・・ん!?」
言いかけたときメガーラの右腕が斬り飛ばされる。メガーラは驚きの顔をしていた。
霊「本当に少しだけかしら?」
霊夢は本気の顔で聞く。
メガ「ははははははははは!これはいいぜ!俺も最大速度で相手をしてやるよ!」
二人は視認できない速度で戦闘する。
一方のダイノボットと勇儀はレギオルファと格闘戦を繰り広げていた。
<ライノックス組>
ライノックスたちは工場の中を調査していた。
ラ「今のところ、今まで破壊してきた工場とはそれほど差はなさそうなんだな。」
ライノックスは様子を見ながら言う。
早「それにしても敵さん一人もいませんね。」
早苗は不思議そうに言う。密かに潜入したとはいえ工場の中は不気味なくらい静かだったからだ。
ラ「こいしちゃん、本当にこの工場は敵がたくさんいたのかい?」
こ「本当にいたもん!」
こいしは不機嫌になりながらあたりを見回す。しかし、敵は一人もいなかった。
早「ひょっとして場所を変えてしまったのですかね?」
早苗は考えた末に言う。これ程探してもいないということは敵はこの工場を放棄したと言ってもおかしくない。
こ「ちょっと二人とも、こっちに来て!」
こいしが向うで声をかける。行ってみるとこいしは自分よりも巨大なカプセルをいくつか見つけていた。
こ「これって何?もしかしてメガトン魔の新しい武器?」
こいしはメガトロンに名前を間違えながら言う。
早「これは何ですか?」
ラ「これはプロトフォームなんだな。まさかメガトロンたちはこれを隠していたのか?」
ライノックスは疑問に思いながらもポッドのパネル展開し、操作を始める。
早「どうなんですか?」
ラ「残念ながら行方が分からない妖怪たちの手掛かりにはならないけど新しい味方を作ることはできるんだな。」
こ「それってどういうこと?」
こいしは不思議そうに言う。
ラ「以前、僕たちの仲間が入っていた救命ポッドでデストロンが同じようなことをしたからね。その逆も可能なんだな。」
早「ということは新しい仲間をつくることもできるんですね!」
早苗は嬉しそうに言う。そのとき通信が入った。
こ「こちらこいし、どうぞ。」
魔「こいしか?私だ。」
早「魔理沙さん?」
魔「頼む、助けてくれ~~!!」
魔理沙は慌ただしく言う。
ラ「一体どうしたんだな?」
魔「デストロンの奴らが新しい戦士を造りやがった。それでそのうちの一体が分身みたいなものを大量に私に向かって・・・・うわあ!」
\\ボボ~ン!!//
通信側の方から爆発音がする。
早「大丈夫ですか!」
魔「ああ、さっきの話に戻すけどその分身みたいな奴は当たると自爆するみたいなんだ。このままだとやられる。」
ラ「コンボイ達は?」
魔「他の奴らを相手にしている。早くしてくれ、こっちもあとどれくらい持つか・・・。」
そのとき魔理沙の通信が切れた。
早「魔理沙さん!?」
早苗は呼びかけるが応答がない。
こ「どうしよう。」
こいしは心配そうに言う。
ラ「こうなったらやるしかないんだな。」
ライノックスはパネルの操作を急ぐ。
早「どうするんですか?」
ラ「このプロトフォームのパーソナリティ回路をサイバトロンの物に書き換えるんだな。」
早「でも、何をスキャニングして・・・」
ラ「メモリーチップがあるからそこからスキャンするものを選んで!ゴ〇ラでもウル〇ラマンでもいいから早く!」
早「私も手伝います。」
こ「じゃあ、私は何の動物にするか決める。」
ライノックスたちは操作を急いだ。
トランスフォーマー5いつやるのか楽しみな自分。
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第二十四話「誕生!怪獣戦士」
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「?ここはどこなんだろう?」
僕は奇妙な空間の中で言う。
僕の名前はトランスミューテイト。名前は最初に出会った蟹さんが付けてくれた。僕は状況がわからないままこの変なところに来ていた。憶えている限り僕は確かに死んだ。最初に怖い顔をしたおじさん(メガトロン)に「捨てて来い。」と言われゴリラのおじさんには「危ない」と言われていた。でも、蟹さんや羽が生えた犬?さんは僕を助けようとしてくれた(難しい言葉で言うと「敵同士」と言うらしいけど。)そして僕は二人のけんかを止めようと力を出し切ったら爆発してしまったんです。そして、今に至ります。
ト「どうすればいいんだろう?」
僕は悩んだ。目の前には光に渦が輝いていて明らかにそこへ行きたいという感情があった。僕は行こうと決断した。そのとき
?「きみはまだはやいよ。」
光の渦の先から不思議な声が聞こえた。
ト「だれ?」
?「今は君を必要としている者がいる。だから君はまだ来てはいけないんだ。」
ト「でも、僕死んじゃったし・・・・」
?「心配することはない。あれを見るんだ。」
光の渦からゴリラのおじさんに少し似た顔が現れ、指を指す。そこには別の光の渦があった。
?「あそこは君が行くべき世界につながっている。そこへ行けば君のやるべきことが見える。」
ト「でもそこからどうすればいいの?」
?「それは言ってみればわかる。」
ト「ん~~~よく分かんないけど行って見るよ。」
僕はその光へと進んでいく。
ト「ところでおじさんの名前は何?」
?「私は・・・・サイバトロンの総司令官コ・・・・・・おい!まだ終わっていないのに場面展開をするな!」
そこで僕の意識は途切れた。そして僕はあのサイのおじさんに再会することになる。
<コンボイの臨時基地>
ア「はあ!」
アリスは目を覚ます。彼女の顔は冷や汗で濡れていた。
ア「い、今の夢は・・・・」
アリスの体は身震いをしていた。コンボイが自分の目の前でバラバラにされる夢を見たのだ。
ア「コンボイ・・・。」
アリスは起き上がりアーマーのブレスレットを取り付け、外に出ようとする。そのとき、部屋に入ってきた橙が慌ててアリスを押さえようとする。
橙「ちょっとアリスさん!まだ動いちゃだめですよ!」
ア「離して!何か嫌な予感がするの。」
橙「でも、コンボイさんからは・・・」
ア「どいて!」
アリスは橙の手で突き飛ばし、アーマーを展開して行ってしまった。
ア(コンボイ・・・無事でいてね・・・。)
アリスは急ぐ。
<モンストロンとの対決>
イル「ほほほほ。さっきまでの威勢はどうしましたか?」
イルドラは笑いながら言うコンボイの体はもう既にあちこち傷だらけになっていた。
コ「くっ!」
イル「さあて、とどめは何にしましょうか?お好きなものでどうぞ?」
イルドラは腕と触手を様々なものに変化させる。ランページの銃、タランスのボウガン、ドラゴンメガトロンのビーストヘッド、そして初代メガトロンの融合カノン。一方のメガーラと霊夢は激闘を繰り広げていた。
メガ「はははは!ここまでやるとは俺も驚いたぜ!」
メガーラは笑うが相当スタミナを消費しているのかゼエゼエと息を荒くしている。対する霊夢は落ち着いて行動をしていた。
霊「あんたさ、強い割には欠点が多いのよ。」
メガ「け、欠点だと!?」
霊「アンタは確かに強いけど、早い分、そのスタミナの消耗が激しいし、それにその欠点をカバーするために相手の心を読むようだけどあんたみたいな奴と一度は戦ったことがあるから慣れているのよ。」
メガ「~~~!うるさい!」
メガーラは何とも言えなかった。そして、レギオルファの方は自慢の溶解液でダイノボットと勇儀を近寄らせない。
レギ「どうだ?近寄れないだろ?この俺のごっついボディに?」
レギオルファは嫌味を言いながら自分の体を見せびらかす。
ダ「くそ~~!なめやがって!」
ダイノボットは頭にきていた。
勇「落ち着きな。目の前に出たら終わりだよ。」
勇儀が落ち着かせる。
ダ「でもよ~~。こんなバカみたいに自分の体を自慢する奴にかまっていられるか?」
勇「アタシにいい考えがあるさ。」
勇儀はレギオルファに向かって突っ込む。
レギ「バカめ、わざわざ自滅しに来たか。」
レギオルファは勇儀に容赦なく溶解液をかける。勇儀は怯むことなく突き進む。
レギ「な、なんだアイツ!?あれほどかけたのにまだ動いてやがる!」
レギオルファはさらに溶解液を飛ばすが勇儀は更に近づく。
レギ「はあ?はあ?一体全体・・・」
勇「パージ!」
勇儀は融解しているアーマーを弾き飛ばす。内側からは装備にない別のアーマーが展開されていた。
勇「これが肉を切らせて骨を断つってもんさ。」
勇儀は状況が理解しきれていないレギオルファを殴りつける。
レギ「そ、そんなバカな。こんなことが・・・うお!?」
勇「これは武器はついていないけど、私にはやっぱりこっちの方が性に合うねえ。」
勇儀の猛攻が続く。
<ライノックス組>
ライノックスはコンピュータの操作を早苗の協力もあって、書き換えが完了した。
ラ「後はスキャニングをすれば出来上がりなんだんだな。」
こ「選んだよ!」
こいしはデータを挿入する。
早「こいしちゃん、それは動物じゃなくて怪・・・」
早苗が言う頃には遅くプロトフォームが形状を変化させる。そして光り輝き、三つカプセルが開く。
ラ「こ、これは・・・」
ライノックスは驚いていた。中から出てきたのは動物と言えば動物だが怪獣である。その中の一体はライノックスをじっと見ていた。形状は蛾のようだがそれにしては美しかった。
ラ「ん?ぼ、ぼくに何かついている?」
?「サイのおじさん?」
ラ「はあ?」
?「僕だよ。えっと確か爆発した・・・」
爆発と言う言葉でライノックスはふと思い出した。
ラ「え・・・・・・君はもしかして・・・・・と、トランスミューテイト!?」
ト「そうそう、覚えていてくれた?」
蛾は嬉しそうに言う。
早「ライノックスさん、お知合いですか?」
ラ「彼の名前はトランスミューテイト。以前話していたと思うけど・・・」
言いかけたとき、別の一体が
?「ウガー!俺、戦いたい!」
?「・・・・・俺はどっちでもいいけど。」
と言い始める。
ラ「そうだ、こうしちゃいられないんだな!君たちには今から仲間の援護に回ってもらうよ。」
?「わかった。」
早「急ぎましょう!」
ライノックスたちは工場を後にする。
こ「そういえば三人に名前を付けなくちゃいけないね。」
?「なめこ?」
こ「なめこじゃなくて名前。そうだな~あなたは・・・ゴモロック!」
ゴ「うお!俺、ゴモロック!なんか強そう!」
こ「あなたは・・・・コンボイに顔が似ているからZコンボイ!」
Z「なんかありあわせのような名前だけど・・・ま、いいか。」
こ「あなたは・・・」
こいしはトランスミューテイトの名前に悩む。
ト「僕はトランスミューテイトって名前があるからどこかは残してほしいな。」
ランページが折角つけてくれた名前だからどうしての変えるのが嫌な感じがしたトランスミューテイトである。せめてどこかは残してほしい。
こ「そうだ!綺麗だからフェアリーミューテイト!ミューテイトが残っているからいいでしょ!」
フェ「フェアリーミューテイトか。いいね。僕は今日からフェアリーミューテイト!」
ラ「みんな名前が決まったようだけど急ぐんだな!」
全員「「「「「はーい。」」」」」
五人は急いで目的地に向かう。
ミラーマン探したけど見つからずしょんぼりする自分。
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第二十五話「人形使いの異変」
<モンストロン戦>
モンストロンたちとの戦闘はコンボイは戦闘不能、霊夢は優勢、勇儀・ダイノボットは逆転という事態になっている。しかも魔理沙は未だのミニオルファに追われている。
魔「うわ~~~!もういい加減に勘弁してくれよ~。」
もう既に十回も自爆に巻き込まれている。このままだと自分の見せ場がなくなってしまう。それだけは勘弁してもらいたいところだ。そのとき、トレーラーが来たのを確認した。アリスだ。
ア「コンボ・・・・」
アリスは愕然としていた。コンボイはボロボロになって倒れていた。
イル「おやおや、ようやくもう一人が出てきましたか。待ちくたびれましたよ。」
イルドラは嬉しそうに言う。
ア「あなたがこんなことをしたの・・・。」
イル「ええ、しかし、彼は意外にしぶとかったですよ~。本来なら五分早く始末するつもりでいましたが・・・」
ア「許さない・・・」
イル「ん?」
イルドラはアリスを見つめる。アリスの目は赤く光っていた。それどころかアーマーの青と赤で統一されているファイヤーパターンも発光っていた。
ア「あなただけは絶対に許さない!」
アリスはエナジーブレードを両腕に展開し、イルドラに襲い掛かる。
イル「言っておきますが私には・・・!?」
イルドラが言いかけたとき、アリスは一瞬で触手に一本を切断した。
イル「こ、これは一体・・・・」
イルドラは急いで反撃に移るがアリスは予測できない速さで攻撃を避けていく。
イルドラ「バカな!?動きが読めない・・・」
そんな事を思いながらもアリスは容赦なくイルドラを切り刻んでいく。
イルドラ(このままではまずい!)
イルドラはメガーラ、レギオルファにテレパシーをする。
イル(メガーラ、レギオルファ。このままでは不利です。一旦出直しましょう。)
メガ「はあ!?お前今頃何を言っているんだ!こんな初陣で大敗退してごめんなさい!ってメガトロン様に報告できるか!」
レギ「そうだ!それに我々三人が負けることなど・・・・!」
言う矢先にレギオルファの前に何かが飛んで来た。イルドラの首だ。
イル「ほら、こうならないうちに逃げた方が得策ですよ。グス・・・・・ここまでしなくてもいいじゃないですか・・・・」
イルドラは残念そうに言う。そして、その先にはイルドラをバラバラにしても怒りが収まらないアリスの姿があった。その赤く発光している目に二人は異常な恐怖を感じた。
レギ「そ、そうだな・・・一旦逃げるか。」
メガ「だな・・・。」
イル「首だけにされてしまうとは妬ましいですね・・・・・どこなの某司令官みたいです。」
二人はイルドラの首を持つとビーストモードに変身し飛び去って行った。
レギ「これは責めての手土産だ!受け取れ!」
レギオルファは残りのミニオルファを全部発射した。
ア「待ちなさい!地の果てまで追いかけてやるわああああああ!!!」
アリスは追おうとするが目の前をミニオルファに阻まれる。
ア「くっ!」
アリスはイオンブラスターを展開させ、ミニオルファを撃ち落していくがきりがなかった。その頃になってようやくライノックスたちが駆けつけてきた。
ラ「大丈夫かなんだな?皆々。」
ライノックスは心配そうに言う。
魔「大丈夫に見えないなら早く助けてくれ~!」
魔理沙はミニオルファに追われながら言う。
フェ「それなら僕に任せて下さい。」
フェアリーミューテイトはロボットモードに変形して全身から光を発光する。(これがエターナルショック)ミニオルファたちは次々と機能を停止してしまった。
魔「はあ、助かった。」
魔理沙はやっとのことで地上に降りれた。アリスは急いでコンボイの所へ駆けつける。
ゴ「俺、ゴモロック。ねえ、戦いは?」
ゴモロックは敵がいないか探している。
早「どうやら、一足遅かったみたいですね。」
ライノックスはコンボイの容態を見る。
ア「どうなの?コンボイは?」
アリスは心配そうに見る。
ラ「大丈夫、命には別状はないんだな。」
ア「そう、それはよか・・・・」
アリスは言いかけたとき、倒れてしまった。
魔「アリス!」
魔理沙が駆け寄る。
ラ「大丈夫。気を失っただけなんだな。」
ライノックスはアリスとコンボイを背負う。
霊「ところで工場にはなにかあった?」
早「いえ、その代わりに新しい仲間が増えましたけど。」
魔「仲間ってまさかその三人か?なんか、一体は悪者っぽいけど・・・」
魔理沙はゴモロックに指を指す。
ゴ「俺、ゴモロック!悪者じゃない!俺、正義の味方!」
ゴモロックは怒りながら魔理沙に殴りかかろうとする。
早「ゴモロック、だめですよ!正義の味方と言いながら仲間を殴ろうとしちゃ!」
ゴ「「うっ・・・・俺、ゴモロック。早苗に怒られた・・・・・・しょぼん。」
早苗に怒られゴモロックは落ち込む。
ラ「新しい仲間の紹介は基地でやるんだな。」
一行は基地に戻る。
ラ(アリスの方は念のため詳しい検査をしておいたほうがいいかもしれないんだな・・・・もしかして・・・・)
<メガトロンのアジト>
基地ではモンストロン三人に怒りをぶつけていた。
メ「何がお任せ下さいだ!まんまと負けてきおって!このヘッポコ軍団が!!」
モンストロン三人は何とも言えなかった。
メ「全く、これならあのおバカ三トリオ(テラザウラーたち)の方がまだマシだ。」
イル「あの、メガトロン様。我々の敗北の要因には大きく二つの要因があります。」
メガトロンは首だけのイルドラに視線を向ける。
メ「なんだと?まだ言い訳がいいのか?面白くなかったわお前を活造りにするぞ?」
イル「首だけの活造りなんて勘弁してくださいよ~。大きな要因は博麗の巫女の予想以上の潜在能力、そしてあなたの宿敵ともいえるコンボイのそばにいた魔法使い、アリスと言う女です。」
メガトロンは一瞬不思議そうな顔をした。
メ「アリス?ああ、あの馬鹿ゴリラのそばにいた小娘か?しかし、アイツはそれほどすざまじい能力はないはずだが・・・もしかしてドMだとか・・・・」
イル「下ネタはともかく私ももちろんそのことを存じていましたがコンボイを見るなりいきなり能力が恐るべきほど上がっているのです。」
メ「一体全体この世界はまだ理解できないことが多いな・・・・・・今夜飲みに行くか?あの焼き鳥嫌いの屋台に・・・・・」
メガトロンは頭を押さえながら言う。
<コンボイ達の臨時基地>
アリスは別室で新しい仲間の自己紹介をし終わった時に目を覚ました。目を開けると深刻な顔をしてるライノックスの姿があった。
ア「わ、私って確か・・・」
ラ「そう、あの後安心した途端に倒れたんだよ。」
ア「そう、コンボイは?」
ラ「損傷はひどかったけど、一週間もすれば完治できるんだな。ゴリラは伊達じゃないんだな。」
ア「よかった・・・・・・・・ってゴリラはゴリラでもそこまで強調しなくてもいいわよ。」
アリスは安心し落ち着く。しかし、ライノックスは深刻な顔のままだった。
ア「どうしたの?そんな顔しちゃって?もしかして妊・・・・・」
アリスは不思議そうに聞く。
ラ「そんなわけないでしょ。・・・・・・まあ簡単に言うんだな。アリス、君にひとこと言っておく。これ以上戦ってはダメなんだな。」
ア「え?」
アリスはライノックスの一言を理解できなかった・・・・。
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第二十六話「アリスの決意」
<コンボイ達の臨時基地>
ア「戦っちゃいけないってどういうこと?」
アリスは顔色を変え質問する。これまでの戦いはコンボイを守りたいという気持ちで続けてきた。それをどうしていきなりいけなくなるのか、それがわからなかった。ライノックスは黙ったままだった。
ア「ねえ、どうして?どうしてなの?」
アリスは心配になり再度質問する。
ラ「君もトランスアーマーがどういう構成になっているのかを一度聞いていたよね。」
ア「ええ。」
勿論アリスは覚えている。トランスアーマーは普通の人間でもトランスフォーマーと戦うことができるようにアーマーをただ装着するのではなく人体の組織の数十パーセントをトランスフォーマー特有の特殊金属と融合することによってトランスフォーマーと同じぐらいの力を出せるという代物だ。これはアリスは愚か最後に仲間入りした橙にも説明している。
ア「でもどうして今更そんなことを言うの?」
ラ「まずはこれを見てほしいんだな。」
ライノックスはパネルを操作し、ある映像を見せる。それはアーマー装着時の自分と他のメンバーとの融合率だった。しかし、見た感じそれほど差はないようだった。
ア「なあんだ。そんなに変わっていないじゃない。」
ラ「ところがここからが大きな違いなんだな。」
ライノックスはつい先ほど観測したデータを移す。モンストロンと交戦したときの物だ。最初は霊夢たちとはほとんど変わらないが丁度アリスが怒りはじめた所から激変していた。霊夢たちが融合率が40で安定しているのに対しアリスは60、70、80とどんどん上昇しているのだ。アリスはショックを受けた顔でライノックスを見る。
ア「これってどういう意味?」
ラ「あまりにも融合率が高すぎて体に相当な負担がかかっているんだな。今までこんなことがなかったから気づか
なかったけどこのままだと命の危険性もあるんだな。」
ア「つまり?」
アリスは不安な表情で聞く。
ラ「最悪な場合、死ぬということもあり得るんだな・・・。」
ライノックスの言葉でその場は沈黙した。
<メガトロンのアジト ブラックコンボイトレーニングルーム>
ブラックコンボイは部屋の中で沈黙していた。彼の体はところどころ傷だらけになっていた。
ブラ「やっと・・・解放された。あの女の呪縛から・・・」
彼はこれまでの長い自分の中の戦い(闘病生活?)の末、ようやく藍の魂を自分のバトルベースに封じることに成功したのだ。その安心の束の間タランスとブリッツウィングが部屋に入ってきた。
タ「どうやら見た感じ、やっと成功したようスね。」
ブリッツウィングはボロボロになっている部屋を見て唖然としていた。
ブ「うわあ~。すごいことになっているね~。」
ある意味でブリッツウィングは感心していた。
ブラ「ところでタランス、例の強化パーツは完成したのか?」
ブラックコンボイの問いにタランスは首を縦に振る。
タ「もちろんス。ついてくるッス。アタチのビックリドッキリメカを見せてやるッス~うひゃひゃひゃひゃ~!」
三人は部屋を後にする。
<コンボイの臨時基地>
ア「死ぬって・・・・」
思わぬ言葉でアリス顔は真青になっていた。
ラ「まだ決まったってわけじゃないんだな。癌だとが病気じゃないし、もしかしたらっていうこと。普通の人間だったら手遅れだけど君はまだ間に合うなんだな。」
ライノックスは落ち着かせるように言う。
ア「でも・・・」
ラ「これからはアーマーにプロテクトをかけるんだな。」
ア「プロテクト?筋力でもつけるの?」
ラ「それはプロテインなんだな。要するにこれ以上融合率が上がらぬように追加装備とかを装備して体に対する直接的な負担を軽減させればこれ以上悪化することはないんだな。」
ア「本当に大丈夫なの?」
ラ「もちろん。もしも君に何かが起こるとコンボイも悲しむだろうからね。」
アリスは安心したようであった。
ラ「じゃあ、僕はアーマーのメンテナンスもあるから。」
ライノックスは部屋を後にする。
ア「ねえ、ライノックス?」
ライノックスが部屋を出る前にアリスが聞きとめる。
ラ「何?」
ア「融合率って死と関係あるの?」
アリスの質問にライノックスは一瞬ドキッとした顔になりかけた。
ラ「あ、当たり前なんだな!戻った時ににとりに注意しないといけないね!」
彼は慌ただしく部屋を後にする。部屋はアリス一人になった。
ア「嘘が下手ね、ライノックス。」
アリスが寝ていた土台から一体の人形が出てきた。彼女の作った自立人形の上海だ。
上「シャンハ~イ・・・」
上海はカメラを持っていた。実はアリス自身が事前に持たせておいて自分が気絶とかしている間でもみんなが何をしているのかを確認できるように記録をとってもらっていたのだ。(これは出発前ににとりによって作成されたカメラ)
ア「ありがとね、上海。」
アリスは上海からカメラを受け取ると記録を見始める。見ると自分が気を失っている間にライノックスが検査をして驚いて部屋を出ていく姿が写っていた。
ア「ライノックスったらなんでそんなに慌ててたのかしら?」
アリスは気になりながらも映像を見続ける。するとライノックスはコンボイが治療を受けている部屋に来た。
ア「コンボイに知らせるほど深刻なのかしら?まあ、あの顔なら当然なのだろうけど。」
アリスはその中でコンボイとライノックスの会話を聞き始める。
ラ「コンボイ、実はアリスの事なんだけど・・・」
コ「彼女がどうしたんだ?まさか、予想以上に容態が悪いのか?」
ラ「いや、そういうことじゃないけど・・・・・・」
ライノックスはコンボイに丁寧に説明をする。それをアリスは黙って聞いていた。するとコンボイは
コ「このことはアリスには言わないでおいてくれ。」
ラ「ほんとにいいのかい?」
コ「彼女を私と同じような存在にはしたくない。そんなことをしたら私は彼女にメガトロンと同じようなことをしているようなものだ・・・。」
コンボイは真剣な顔で答えた。
ラ「わかったんだな。彼女にはうまく隠しておくんだな。」
コ「すまない・・・。」
そこで記録が途絶えた。アリスはただ黙っていた。コンボイは自分のために嘘をついてくれたのだ。
上「シャンハーイ?」
上海は心配そうにアリスを見つめる。そんな上海をアリスは抱きしめる。
ア「大丈夫よ、上海。もし本当に体が変わっても私は私だから・・・・・」
アリスはこの秘密を知らなかったことにすると決めた。
<デストロン秘密地下工場>
ブラックコンボイはまだリペアも行っていない体で地下工場まで来ていた。
ブラ「ほう、予定よりも随分早く完成しているんじゃないか?『ネメシスⅡ』。」
タ「それはそうッス。サウンドウェーブのチビたちが頑張っていたもんスからね。」
三人の目の前には完成して間もないネメシスⅡを見つめる。
ブラ「おっと、危うく目的を忘れるところだった。そんなことより強化パーツだ。」
ブラックコンボイは正直すぐにでも再生カプセルに入りたかった。しかし、できれば強化パーツを一目見てからと思いついてきた。そして、一角にある格納庫に着く。
タ「ここッス。」
タランスはブリッツウィングに指示し格納庫を開ける。そこのはトレーラーのようなものが一台あった。
タ「パンパカパンパンパ~ンパ~ンパ~~ン!データから見たゴッドマグナスだけだとスペックがいまいち分からないスから他はアタチがみた何とかマスターが使っていた物を模倣して作ったス。その名もゴッドボンバー。」
ブラ「ゴッドボンバーか。」
ブラックコンボイはゴッドボンバーを見つめる。
ブラ「しかし、本当にゴッドマグナスにそっくりだ。色が黒くなければ危うく本人と間違えてしまうところだ。」
タ「うひひひ、ここまでやってしまうのがこのタランスの特技ッス。」
タランスは自慢そうに言う。そのときブラックコンボイはふらつき危うく倒れそうになった。
ブ「タラちゃん、そろそろ、ブラックコンボイを再生カプセルに入れてあげないとまずいんじゃないの?」
タ「それもそうすね。ほら、肩を貸すから行くっスよ。」
ブラ「すまない。」
三人はその場を後にした。
<コンボイ達の臨時基地>
アリスはコンボイの部屋に来ていた。コンボイは治療のため現在スリープモードに切り替えていた。
ラ「おや、アリス。もういいのかい?」
ライノックスは心配そうに言う。
ア「うん、気分はだいぶマシになったから。」
ラ「そう。」
ア「ところでライノックスは休んでいないようだけど大丈夫なの?」
アリスは気にするように言う。
ラ「いや、僕は別に・・・」
ア「あなたも私に言ったけど無理はよくないわ。それにコンボイの治療は今日は終わったんでしょ?」
ラ「まあね。」
ア「だったら、後は私が見ているから休んできなさい。」
ラ「でも・・」
ア「さっき慰めてくれたお礼よ。」
アリスはそう言いながらライノックスを部屋から追い出し、コンボイを見つめていた。コンボイの体の傷はまだ
残っていたが徐々に修復されているのがわかるほど薄くはなっていた。
ア「あなたは私のためにあんな嘘をついていたけど・・・それでも私は戦うわ。あなたからもうこれ以上大事なものを失わせないためにも。それに・・・・」
アリスはコンボイの顔に近づく。
ア「あなたを守りたいから・・・・。」
そっと眠っている彼に向かって口づけをした。
この作品よく見たら動画ネタもいれるべきだったな。
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第二十七話「紫の救援要請」
<外の世界>
この世界ではかつて二つの勢力が争っていた。一つは炎の総司令官ファイヤーコンボイ率いる正義のサイバトロン。もう一方は闇の破壊神ギガトロン率いる悪のデストロンガー。双方は激突の末サイバトロンの勝利に終わり、ギガトロン率いるデストロンガーはセイバートロン星に連行され世界は平和になった。(ただし、一人だけゲルシャークという例外がいる)
あれから数年の月日が流れ、かつてサイバトロンが活発に活動していた街はデストロンガーとの戦いが嘘のように平和になっていた。そんな街のある一角で一人の学生がある場所に向かっていた。彼の名は大西ユウキ。かつてサイバトロンたちと共に行動していた少年だ。そんな彼も今では高校生になっていた。ちなみに彼は今でもサイバトロンとの交流を続けている。
ユウキ「今日もサイバトロン基地で勉強させてもらおうかな~。」
彼はそんなことをぼやきながら歩いていた。高校に入ってからは部活との両立が難しく勉強に関してはサイバトロン基地のオペレートプログラムである「アイ」に手伝ってもらうぐらいだった。ちなみに母親には部活での付き合いと言っておいてある。ファイヤーコンボイは普段消防車としてレスキューにでているため、最近は顔を見ていない。
ユ「はあ、今思うとデストロンガーたちとの戦いが嘘のようだ。」
今になっては小学生の時いきなり父親がギガトロンに誘拐されたり、ブラックコンボイに捕まりブレイブマキシマスの制御ユニットにされていたことが懐かしいと思えるぐらいだった。
ユ「昔はよく『熱い心には不可能はない!』って言っていたけど流石に最近はきついなあ~。現実は甘くないか・・・」
?「ちょっと、よろしいかしら?」
ユ「ん?」
後ろから声をかけられユウキは後ろを向く。後ろには金髪でこの町では似合わない洋風の服を着た女性が立っていた。こんな自分に何の用かとユウキは気になった。
ユ「ぼくに何か用ですか?」
?「あなた、大西ユウキ君でしょ?大西博士の息子さんの。」
ユ「はい。あなたは?」
?「八雲紫。ちょっと、あなたに聞きたいことがあるんだけどいいかしら?」
この紫という女性をユウキは少し怪しいと思った。父に用事があるのなら普通は自分を訪ねてくるわけがないからだ。ここはさっさと断ったほうがよさそうだと思った。
ユ「言っておきますけど父の用事なら・・・」
紫「あなた、今サイバトロンの基地に向かっているのかしら?」
ユ「え?」
ユウキは驚いていた。サイバトロンは基本的に表向きな活動はしていない。(スピードブレーカーのナンパは除く)それなのに紫はなぜサイバトロンを知っているのだろうか。
ユ「あの・・・サイバトロンのことはどこで?」
紫「テレビでね。それで少し知りたいことがあるのよ~。」
ユ「はあ。」
ユウキは悩んだ。こんな正体がわからない人をサイバトロン基地に連れていってよいのだろうか?しかし、流石にデストロンガーにも見えないので案内することにした。
ユ「いいですよ、では僕について来て下さい。」
<とあるビルの地下駐車場>
二人は歩いてあるポイントについた。
ユ「ここが基地の入り口ですよ。」
ユウキは指を指す。
紫「何もないようだけど?」
ユ「見た目はね。」
しばらくすると床が動き基地の入り口が現れた。紫は「おおう」と言いそうな顔で驚いていた。
ユ「僕も最初に頃は驚いていましたよ。」
紫「ふ~ん。ところでユウキ君はここで何をしているの?」
ユ「ギクッ(゜゜;)?」
紫は興味本位で聞く。ユウキは思わぬ質問に顔を赤くした。
ユ「えっと・・・・勉強を教えてもらっています。」
紫「そうなの。」
紫はおもしろいのか笑っていた。
ユ「ところで紫さんは普段はどういう生活をしているんですか?モデルとかの仕事でも?」
紫「あら、私がそんな風に見える?」
ユ「え?違うんですか?」
紫「そうね~。普段はいつも自分の屋敷で寝ているわ。」
ユ「は、はあ・・・・。」
ユウキは思わず思ってしまった。
この人、一体普段どんな生活しているのだろうかと。
<サイバトロン基地内>
施設の中を歩いて行くと広い場所に来た。
ユ「ここが司令室で主にミーティングとか作戦を考える場所です。」
紫「へええ。でも誰もいないようだけど?」
紫は不思議そうに言う。
ユ「普段は外で活動をしていますからね。すぐ人を呼びますから。アイちゃん、アイちゃんいる?」
すると昔みたいに円盤状の物が出てきてホログラムが・・・・と言う訳でもなく近くのドアから女性が出てきた。
彼女がアイだ。ユウキが小学生の頃はホログラムで姿で出すだけであったがそれだとさすがにやり取りに不便な部分があったのでセイバートロン星から持ってきたアンドロイドボディを使うようになった。
アイ「あら、ユウキ君。今日はずいぶん遅かったじゃない?」
ユ「ああ、この人を案内していたら遅くなちゃって。」
アイ「その人は?」
アイは紫を不思議そうに言う。
ユ「彼女は八雲紫さん。サイバトロンについて知りたいことがあるんだって。」
紫「紫です。」
アイ「この基地のオペレートをしているアイです。知りたいことがあるのならお答えますが。」
サイバトロンの事についてなら大抵のことはアイに聞けばすぐにわかる。ところが
紫「できれば彼に聞きたいのよ。司令官のファイヤーコンボイに。」
アイ「ファイヤーコンボイにですか?」
アイは少し驚いた顔で言う。
紫「できれば司令官本人に聞きたいのよ。」
アイ「はあ。」
アイは仕方なくファイヤーコンボイにエマージェンシーをかける。司令室のモニターにファイヤーコンボイの顔が映し出された。
ファ「どうしたんだ、アイ?」
ファイヤーコンボイは不思議そうな顔で聞く。
アイ「実はファイヤーコンボイにお客人が来ているんです。」
ファ「私に?わかった、今の仕事が片付いたらすぐに行く。」
ファイヤーコンボイは通信を終え、数十分後には基地に戻ってきた。そして、アイから事情を聞き紫に視線を向ける。
ファ「君が紫さんか。私に何の用事かな?」
すると今まで余裕の表情だった紫の顔が真剣になった。
紫「私の聞きたいことは・・・・ブラックコンボイの事よ。」
ファ「ブラックコンボイ!?」
紫の言葉にファイヤーコンボイは愚かアイやユウキまで驚いてしまった。
ファ「一つ聞いてもいいかな?」
紫「どうぞ。」
ファ「君は一体何者なんだ?」
紫「改めて言うわ。私は八雲紫、妖怪よ。」
ユ「妖怪って空想じゃないの?」
ユウキが言うのは無理もない。
紫「ユウキ君、あなたが言うのは無理もないわ。でも、これを見ても空想と言えるかしら?」
紫は自分の背後に隙間を出す。流石にこれでは反論のしようもない。
ファ「君の言うことは正しいようだな。しかし、妖怪であるあなたがどうしてブラックコンボイの事を?彼は既に数年前セイバートロン星に連行されてもういないはずだ。」
紫「殺されかけたのよ。彼に。」
紫は三人に幻想郷のことについて話した。幻想入りしたコンボイ率いるサイバトロン。改造されて生まれたデストロン戦士。そして、自分の式神から復活したブラックコンボイ。そして、メガトロンの手に堕ちた旧都。これらの話を聞きファイヤーコンボイは一つの結論に達した。
ファ「つまり、あなたは幻想郷の危機に我々の力が必要だと言いたいんですね?」
紫「今、コンボイ達が戦っているけど彼らだけでは心配だわ。あなたたちにはあなたたちの仕事があると思うけどどうか力を貸してはくれないかしら?」
紫は無理を承知で頼んだ。流石に自分たちの所まで助けてくれなど都合がよすぎるからだ。
ファ「わかった、引き受けよう。」
紫「え?本当にいいの?」
ファ「いくら自分の知らない世界といえど見捨てるわけにはいかない!アイ!」
アイ「はい!」
ファ「至急、集められるメンバーにエマージェンシーをかけてくれ。それとセイバートロン星に通信を入れゴッド
マグナスとコンタクトをとってくれ。」
アイ「ラジャー!」
アイは早速パネルを操作し招集をかける。
ファ「それで紫、そのウィルスのワクチンは?」
紫「向こうで専門家が用意しているわ。」
ファ「よし。」
紫「でも本当にいいの?もしかしたら戻ってこれないのかもしれないのよ?」
ファ「熱い心に不可能はない!必ずあなたの幻想郷を救って見せますよ。」
ユ「流石ファイヤーコンボイ!ねえ、僕も・・・」
アイ「ユウキ君は勉強でしょ?」
ユ「アイちゃ~ん。」
ファ「はははは!アイ、私が留守の間は基地を頼んだぞ。」
アイ「ラジャー!」
<サイバトロン基地>
基地にはカーロボ三兄弟の他にスパイチェンジャー、チーム新幹線、ビルドマスターが集合していた。ファイヤーコンボイは紫の話を全員にはなし今回の任務について説明をした。全員はそれを聞くなりすぐに納得した。
ファ「以上が今回我々の任務だ。厳しいかもしれないがみんな頑張ってくれ。」
ス「ところでファイヤーコンボイ、今回はマグちゃんは来ないの?」
スピードブレーカーは聞く。マグちゃんとはゴッドマグナスの事だ。
ファ「何しろセイバートロン星からの距離が遠いからな。でも、地球に到着し次第合流すると返信してきたよ。」
ス「そうなんだ。それなら大丈夫そうだなあ。」
ファ「それでは紫。準備はいいか?」
紫「ええ、いつでもどうぞ。」
紫は巨大な隙間を開く。
ファ「サイバトロン戦士、トランスフォーム!」
全員車などに変形し隙間に入って行った。
ファ「アイ、ユウキ君。基地を頼んだぞ。」
アイ「了解。任せておいて、ファイヤーコンボイ。」
ユ「気をつけてね。」
ファ「ああ。」
ファイヤーコンボイも消防車に変形し隙間の中へ入って行った。
「サイバトロン戦士、出動!」
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第二十八話「少女と怪獣の約束(前編)」
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コ「はあはあ・・・。」
コンボイは嵐の中、見知らぬ草原を歩いていた。ただひたすらと。
コ「はあ・・・はあ・・・・!」
彼はふと立ち止まり目の前で恐ろしい光景を見る。それは仲間の死体だった。体をバラバラにされ惨殺された霊夢。血まみれで動かない魔理沙。首がない早苗。そして上半身、下半身を切断されたアリス。コンボイはただ恐怖
を感じた。
コ「あ・・・あ・・・。」
そのとき足を何かが掴んだ。コンボイは恐る恐る下を見る。そこには下半身がないアリスが・・・・。
ア「コン・・・ボ・・・イ。」
コ「ああ・・・・。」
アリスの体はボロボロだったが切断された電流がバチバチを音を立てていた。
ア「酷いわ・・・私の体をこんな風にして・・・」
コ「ああ、あああ・・・。」
ア「助けてよ・・・・痛い・・・・助け・・・・」
アリスは泣きながらコンボイに縋り付く。
コ「うわあああああああ!」
その姿にコンボイは叫び声をあげた。
<コンボイ達の臨時基地>
コ「はあ!?」
ア「コンボイ!」
コンボイは目を覚ます。目の前ではアリスが心配そうな顔で見ていた。
コ「あ、アリス・・・。」
コンボイは周りを見て落ち着く。
ア「大丈夫?なんかスリープモードを解除したら酷くうなされていた様だけど?」
アリスは心配して言う。
コ「だ、大丈夫だ。」
コンボイは落ち着いてアリスを見る。夢とは違いまだ、普通のままだ。
コ(夢だったか・・・・。しかし、あれは本当に起こるかもしれん・・・。)
コンボイはあの恐ろしい夢を思い出していた。
ア「コンボイ?」
アリスは振り返る。
コ「うん?あ、ああすまない。ところでみんなは?」
ア「霊夢たちは基地にいるわ。でも、早苗がこいしとゴモロック、Zコンボイ、フェアリーミューテイトを連れて偵察に出たわ。」
アリスは説明する。
コ「何か嫌なことが起こらなければいいが・・・・」
コンボイは頭を抱えながら思った。
<デストロンのドローン生産工場>
早「きゃあ~~!来ないでください!」
ドロ「デス!デス!デス!デス!」
テ「カアア~~~!待つザンス!」
早苗はテラザウラー率いるエアロドローン部隊に追い掛け回されていた。本来は敵の工場から兵器のデータをとることが目的だったのだがこいしがうっかり警報を押してしまい、テラザウラー、クイックストライク、インフェルノが引き連れたドローン部隊を相手にすることになってしまった。フェアリーミューテイトはクイックストライクをZコンボイはインフェルノを相手にしていた。一方のこいしとゴモロックは兵器のデータを取るべくコンピュータを操作していた。とは言ってもゴモロックはそんな細かい作業はできないのでほとんどはこいしが入力をしていた。
ゴ「うう~俺、ゴモロック。俺も戦いたかった。」
こ「そんなこと言わないでよ。私だって本当は他の事をしたいんだから。」
こいしは自分の失敗の事もあり、ゴモロックの文句を聞きながら作業を急ぐ。そんなことをしている中Zコンボイはインフェルノのタンク軍団に追い込まれていた。
イ「ごおつごつごっつんこ。お前の命もここまでだごっつんこ!」
Z「どうしよう・・・・。」
実はZコンボイは弱いから追い込まれているのではない。武器をまともに使うことができないから追い込まれているのだ。
Z(本来ならビーストモードで火球を使ったりしたいけど威力が強すぎてここを吹き飛ばしてしまうし、僕の武器はみんな火力が強すぎるからここでは使えないし・・・)
いざというときはテレポートをすればよいのだが仲間を見捨てることはできない。そのとき、工場の生産ラインの電磁ゲートが目に映った。うまく利用すれば相手を大量に捕縛することができる。Zコンボイは悟られぬようゲートまで敵を引き寄せる。
ゴ「お!Zコンボイ危ない!俺助ける!」
ゴモロックは様子を見るやビーストモードになり動き出す。
こ「これでデータは・・・・あれ?ゴモロック?」
こいしが作業を終えたときはすでに隣にゴモロックはいなかった。一方のZコンボイはうまく誘導に成功していた。
Z「もうすぐで・・・・」
ゴ「Zコンボイ。俺ゴモロック、今すぐ助ける!」
Z「え?」
次の瞬間Zコンボイはゴモロックに突き飛ばされ自分が電磁ゲートに掛かってしまった。
Z「バビビビビビビ!」
ゴ「グウオオオオオ!」
痺れているZコンボイをよそにゴモロックは超振動破でタンク軍団をインフェルノを含めて吹き飛ばす。
イ「ごっつんこー!嫌な感じ~!」
しかし、そのショックで組み立てるためのシステムが起動してしまいドローン兵の量産を始めてしまった。
こ「た、大変だ!」
こいしは急いでコンピュータを操作し始める。工場内はドローンが急に増えたことにより大混乱になった。なんと敵味方関係なく攻撃を始めたのだ。
早「きゃあ!」
フェ「うわあ!」
ドローンの攻撃をまともに喰らう早苗とフェアリーミューテイト。
テ「カア~!ざまあ、見るザンス!」
ク「ギッチョ~ン!俺様達に掛かれば・・・・え?」
矛先は二人にも容赦なくはなった。
テ「なんでこうなるザンスかー!」
ク「ギッチョ~~~~ン!」
<メガトロンのアジト 司令室>
司令室ではメガトロンがモニターで工場の様子を見ていた。
メ「もういい!アイツらにドローンの指揮権を与えたのが悪かった!ここからは俺様が指揮する。サウンドウェーブ!」
サ「了解。」
サウンドウェーブは操作用のヘッドギアをメガトロンにかぶせる。これはもしもの時の備えてアジトにいるメガトロンでも指揮が取れるようにタランスが作っておいたのだ。
メ「たかが四人さえも片づけられないとは・・・こうなったらあれを早く使えるようにするしかないな・・・。」
<デストロンのドローン生産工場>
こいしは急いでコンピュータをいじっていた。しかし、彼女ができるのはあくまでデータを取るやり方ぐらいで止める方法を知る由もなかった。
こ「えっと・・・これかな?」
こいしはボタンを一つ押す。ドローンの生産が加速した。
こ「間違えちゃった!えええっと~~~」
そんなところへ戦って満足したのかゴモロックが上がってきた。
ゴ「おお!今度はこいし困ってる!俺ゴモロック、今度はこいしを助ける!」
ゴモロックは早速ボタンを適当に押し始める。それが原因で更に生産が8倍加速になってしまった。
ゴ「あれ?俺うっかりしていた。こっちだ!」
今度は右のレバーを引く。今度は分解したと思いきやまた組立はじめ訳の分からないドローンが次々と出来上がってしまう。
ゴ「あれ?これも違う。えっと次は・・・・」
こ「ああ~~~!誰か止めてよ~~~!」
そんなことも知らずにコントロール権がメガトロンに渡ったエアロドローンとモータサイクルドローンが迫ってい
た。
エ「デス!デス!デス!デス!」
モ「バリバリバリバリヨロシク!」
二人は気づく間もなく総攻撃を喰らってしまった。そのせいで二人とも大量の電撃を浴びる羽目になってしまった。
ゴ・こ「バビビビビビビビビビ!」
ところがこの電流がデストロンシティのあちこちに回り次第にはメガトロンのアジト、メガトロンがつけているヘッドギアまで流れてしまった。
メ「ビビンバ、ビバビバ~!」
生身の肉体でもあるメガトロンにとってそれはたまらぬものだった。更に電流は基地中に流れ、メディカルルームで治療中だったブラックコンボイや機器をいじっていたタランスとブリッツウィングなど基地にいた全員があびるはめになった。しかし、これを機に早苗たちは工場から脱出することに成功したのであった。
メ「はあ~~~~ビバビバ。」
その後、唯一機器を触らなかったため軽傷で済んだサウンドウェーブを覗いて全員治療カプセルに入ったのは言うまでもなかった。
<コンボイ達の臨時基地>
基地では早苗が二人に対して説教をしていた。
早「私は敵の情報を集めるだけって言ったのにいったいあなたたち二人は何をしているんですか!」
こ「・・・・・・・」
こいしは黙っていた。
ゴ「俺、ゴモロック。Zコンボイ危なかった。だから助けようとした。」
Z「それで怪我したの僕なんだけど・・・・。」
Zコンボイはさりげなく言った。
こ「ゴモロックをしっかり見ていなかった私のせいだよ・・・・。」
こいしは落ち込みながらも答えた。
こ「だからゴモロックは何も悪くないよ・・・。」
流石にこんな答え方をされたら誰も言い返せなかった。
早「取り敢えずこのことはコンボイさんに伝えておきます。以上!先生はもう怒りましたよ!」
そう言うと一同は解散した。
フェ「こいしちゃん、大丈夫?」
フェアリーミューテイトは心配そうに聞く。
こ「うん。大丈夫だよ。」
こいしは振り返らず答えた。
ゴ「俺・・・こいしに悪いことした・・・」
ゴモロックはそっとこいしの後を追った。
こいしは誰も入ってこない部屋で一人こっそり泣いていた。
こ「お姉ちゃん・・・・うう。」
こいしはしゃがみこんで泣いていた。ゴモロックは後ろから声をかける。
ゴ「姉ちゃんってこいしの大事なものなのか?」
こ「うん。でも、今捕まっているの。」
ゴ「どこにいるんだ?」
こ「たぶんメガトロンのお家・・・。」
ゴ「わかった。」
それを聞いた途端ゴモロックは動き出す。
こ「ちょっと、どうするの?」
ゴ「そのお姉ちゃんという奴助ける。」
こ「え!?だって今捕まっているって。」
ゴ「任せろ!」
<コンボイの治療室>
コンボイは早苗の報告を聞いていた。
コ「それで怒ったということか。」
早「はい・・・。ちょっと言い過ぎたと思います。」
早苗はこいしに申し訳なさそうに思っていた。
コ「まあ、昔私の仲間の中でもそういうことがよくあったものだ。後で謝ればいい。」
早「コンボイさんって本当に仲間思いなんですね。」
コ「ああ、だから一番なくしたくないものだ。」
そのとき霊夢が慌ただしく入ってきた。
霊「早苗、こいしとゴモロック見なかった?」
早「え?いえ。私は怒った後一度も。」
霊「基地中探しても見つからないのよ!」
早「え~~~!」
コ「霊夢、もう一度基地の中をよく探してくれ。」
コンボイは冷静に指示を出す。
霊「わかったわ。」
魔「みんな大変だ!」
今度は魔理沙が慌てて入ってきた。
コ「今度はどうした!?」
魔「これを見てくれ!」
魔理沙は一枚の紙切れを見せる。それには汚いが大きな字で
こいしの姉ちゃん助ける ゴモロック
と書いてあった。
コ「どうやらまずいことになったな・・・。」
コンボイは困りながら言う。
早「私が探してきます!こうなったのも私があんな風に責めたから・・・。」
霊「一人じゃ無理よ。」
魔「私も行くぜ。」
コ「三人とも気をつけてくれ。もしもの時は連絡をくれ。」
霊「わかっているわよ。」
三人は部屋を後にする。
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第二十九話「少女と怪獣の約束(後編)」
<メガトロンのアジト>
基地はメガトロン他大半のメンバーが重症になったためまともに動いているのは軽傷ですんだサウンドウェーブとカセットロンぐらいだった。司令室においてメガトロンは首から下を再生プールに入れられまるで風呂にでも入っているような状態になっていた。彼がこれぐらいで済んだのは死神である小町の体だったというのが幸いした。
サ「テラザウラー、インフェルノ、クイックストライクハ二日三日。ブラックコンボイ他コンバットロンハ一日。タランス、ブリッツウィングハアト八時間ハカカル。モンストロンハ除外。」
サウンドウェーブは的確に説明する。
メ「それで・・・俺様の治療はどれくらいかかるんだ?」
メガトロンは力のない言葉で言う。
サ「少ナクトモ一日ハ休息ガ必要。」
メ「休まなかったらどうなる?」
サ「・・・・アト二、三日延ビル。ユックリオ休ミクダサイ。」
サウンドウェーブはそう言い残し司令室を後にした。
メ「はあ~。」
メガトロンはため息をつく。しかし、その直後司令室の壁が壊れた。その割れ目からこいしを背中に乗せたゴモロックが現れた。
こ「こ、こんにちは・・・・。」
こいしはなんかまずいと思いながらも挨拶した。
メ「お、お前ら!なんでここに・・・・って人の家を壊すな!どれだけかけていると思っているんだ。」
ゴ「俺、ゴモロック。電気ビリビリの時にここの情報が入った。だからここに来た。」
メ「はああ~この世の見納めがこんな物だとはなあ~。ドカーンと派手に行くならまだしもこんな恐竜とガキ一人とは・・・」
メガトロンは自分でもよく分からないがあきらめを感じた。
ゴ「俺、ゴモロック。そんなことどうでもいい。俺、お前と鶏肉しに来た。」
こ「取引だよ。」
メ「何?」
メガトロンは不審な顔をする。
ゴ「お前こいしのお姉ちゃん捕まえてる。だから返せ。」
ゴモロックは言うとメガトロンはプールに入ったまま二人の近くに移動する。
メ「それで見返りは?」
ゴ「お前の仲間、みんな動けないの知ってる。だから治るヤツが出るまで俺がお前を守る。」
メ「それならこっちにも考えがある。今すぐお前たちをスパークと魂だけの状態にしてやる。そこに嬢ちゃんは紅
白組ともおさらばできるし、姉の所にも行ける。一石二鳥だ。」
こ「そんなことをするとゴモロックがあなたにとどめを刺すよ。」
ゴモロックは大剣を握る。
メ「ふん、好きにするがいい。俺様を倒しても妖怪たちの手かがりがなくなるだけなんだからな。ここに来たということはあきらめを感じてきたんだろ?」
こ「うっ。」
メ「右を向いても左を向いても何も見つからない。ようやくコンボイについて行っても無駄だということがようやく分かったか。」
こ「だ、だからといって私は一緒にクイズショーとか漫才やるわけじゃないよ・・・。」
メ「まあいい。一日でいい。俺様をサイバトロンから守ってほしい。一時的な助っ人と言う訳だ。もし、俺様側についてずっとコンボイに反抗をするのならお前の家族を返してやってもいい。どうだ?」
メガトロンの言葉にこいしは思わず目を丸くした。
こ「家族!?お燐もお空も!?本当に!?」
メ「もちのロンパールームだ。但し、俺様がダメージを受けた場合は取引は中止だ。」
ゴ「こいし・・・・。」
こ「・・・・わかった。約束は守るよ。」
こいしは頷いた。
メ(あのネズミと同じで本当に単純な奴だ・・・。)
メガトロンはそう思っていた。
<メガトロンのアジト メディカルルーム>
メディカルルームではここの室長ともいえるタランスも含めて再生カプセルに入っていた。大半のメンバーは意識
はなかったがブラックコンボイとタランスは明確に意識があった。
タ(ブラックコンボイ・・・・。)
タランスは通信でブラックコンボイに話しかける。
ブラ(なんだ?)
タ(なんでまだ出る気がないんスか?今の状態でも弱っているメガトロンを倒すのは簡単なはずッス。)
ブラ(やはり私の狙いを察知していたか。)
タ(昔アタチもやったスからね。)
ブラ(確かに今のメガトロンなら簡単に倒せる。しかし、まだゴッドボンバーのテストも終わっていない状態である以上まだ、絶対的な力を手に入れたとは言い切れん。かつての失敗も考え今回は用心しなければならない。)
タ(なるほど。)
ブラ(しかし、これを聞いて何になる?メガトロンに暴露しようというのか?)
タ(いやいやとんでもない。それよりも協力してほしいッス。)
ブラ(協力?)
タ(アタチの頭には爆弾がついているッス。これだけはどうすることもできないッス。そこであんたには腹いせにメガトロンを倒してほしんスよ。そうすれば安心して爆弾を取り外しに掛かれるッス。)
ブラ(ふむう。)
タ(それにあのゴッドボンバーは定期的に特殊なメンテナンスが必要でそれができるのはアタチだけッス。悪くない話だと思うスよ?)
ブラ(・・・・わかった。機会が訪れたときは・・・・・。)
二人は誰にも悟られず取引をするのであった。
<メガトロンのアジト 司令室>
こいしとゴモロックは何故かテレビゲームをしていた。一日限りの護衛といったが特にコンボイたちが来る心配があまりなかったのでやることがなくメガトロンに頼んで出してもらったのだ。
こ「やった!また、私の勝ち!」
ゴ「うう~~~!もう一回!」
こいしたちはやることなかったので夢中になっていた。
メ(あの時はサイバトロンが出てきたけど今度は来そうにないな・・・・)
メガトロンはある意味安心していた。しかし、それがうまくいけば苦労することはない。
?「こいしを返しなさい!メガトロン!」
後ろを向くと力尽きているサウンドウェーブを鷲掴みした霊夢と魔理沙、早苗が立っていた。
早「特警ウイ〇スペクター!」
魔「おい、なんだよそれ?色しかあっていないじゃないか?」
こ「え?霊夢?」
こいしは顔色を変えた。
魔「おい、こいしお前何やっているんだ?ゲームなんてやって?」
こ「え、えええと・・・・っていうか霊夢たちこそ何しに来たの!」
霊「何って助けにきたんでしょ!アンタが迷惑をかけないようにね!」
メ「ふん、何を言っていやがるドけち巫女が。」
メガトロンは再生プールから顔を覗く。
霊「それはともかく兵隊たちが動かないと思ったらメガトロンは随分弱っているようね。今だったら私達だけで倒
せるわ!」
霊夢はアーマーを展開してセイバーブレードを出す。
こ「待って!コンボイおじさんなら、こんな時は敵には手を出さないよ!」
霊「コンボイはここにはいないわ。それに異変を解決するのが博麗の巫女の務めよ。」
霊夢はメガトロンに近づく。
メ「こいし、何をしている?さとりを返してほしくないのか?」
こいしは戸惑う。しかし、手を出したのはゴモロックだった。ゴモロックはビーストモードになり尻尾で霊夢を吹き飛ばした。
霊「きゃ!一体何するのよ!」
ゴ「俺、ゴモロック!こいつに手を出すな!」
ゴモロックは追い返そうとする。
魔「ふざけるなよ!フュージョンスパーク!」
魔理沙はフュージョンキャノンを最大にして放つ。
ゴ「ううううううううう・・・・・。」
ゴモロックは苦しそうに受け止める。
ゴ「ぐわあああああああ!」
超振動破でなんとか中和した。そして収納スペースから何かを取り出した。
早「あれってまさかメタルスメモリ?」
早苗は少し前にコンボイがメタルスメモリをなくしていたことを思い出した。実はゴモロックが拾っていたのだ。
ゴモロックはメモリを挿入しメタルスボディに変貌を遂げる。ビーストモードはあちこちが機械化してた。体のあちこちからミサイルを発射し、三人を追い返していく。
こ「ああ・・・・・。」
こいしは戸惑いながらもゴモロックの背中に乗る。
<メガトロンのアジト 外>
霊夢たちはゴモロックの攻撃で入り口まで戻されていた。
ゴ「コンボイ、今日は攻撃してくるなんて言ってなかった。それなのに霊夢たち来た。これじゃあ駄菓子だ!」
魔「それ言うんじゃ台無しじゃないのか?」
霊「アンタたち二人そろってメガトロンに出も寝返ったって言うの?」
ゴ「違う!取引!お前たちはこいしの気持ち何もわかってない!」
早「気持ち?」
ゴ「こいし寂しがってた。なのにお前たち失敗するとすぐに怒る。こいしの姉ちゃんのこと忘れている。だから俺
が助ける!」
ゴモロックはそう言いながら超振動破と同時にミサイルを発射する。流石の霊夢たちもまともに喰らい跳ね飛ばさ
れてしまった。
魔「霊夢、流石にこれ以上ダメージを喰らうのはまずいぜ。」
魔理沙はフュージョンキャノンを構える。しかし、早苗がそれを制止する。
早「こうなったのもみんな私のせいです。私がしっかり面倒をみていれば・・・・」
<メガトロンのアジト 司令室>
司令室はメガトロン一人であったが治療を終えたタランスとブリッツウィングが入ってきた。
タ「あ~~痛かったス。」
ブ「う~~~~ん。」
メ「やっと終わったか・・・。」
そして操作パネルでは意識を取り戻したサウンドウェーブが操作をしていた。
サ「メガトロン様。パワーガ戻ッテキタ。90、100。」
メ「え?そうなのか?この体だと分かりずらいな。」
メガトロンは実感がわかない中浮遊しているモニターパネルを動かす。
メ「モニター飛ばし!」
モニターパネルは入口の方へ飛んでいく。
<メガトロンのアジト 外>
三人に追い込むゴモロックの目の前にモニターパネルが現れメガトロンの顔が映し出される。
メ『お前たちの仲間の正体がわかったか?所詮はサイバトロンなどフンコロガシのフンにも劣る。あいつらはお前を邪魔者扱いしていたんだぞ、こいし。そうじゃ中曽根さん?』
こいしは霊夢たちを見る。
こ「霊夢、約束したよね。お姉ちゃんを助けるって言ってくれたよね?」
霊「・・・・」
こ「でも、どんどん目的が変わって敵を倒す事ばかりに行っちゃっている・・・・。私の家族なんてどうでもいいと思っているんだ・・・・。」
こいしは落ち込みながら言う。
?「私は・・・最初から覚えていたぞ・・・。」
聞き覚えのある声にこいしは顔をあげる。霊夢たちの後ろの方でコンボイがアリスに肩を貸してもらい来ていた。
コ「どうして・・・仲間を傷つけるんだ・・・。」
こ「え・・・」
こいしが答えるより先にメガトロンが先に答えた。
メ『敵だからさ。ほら見ろこいし。お前をこんなことに巻き込んだ張本人だ。このゴリラは調子のいいことを言ってお前から家族を奪い取り、お前をこんな戦いに巻き込んだんだ。』
ゴモロックはコンボイに矛先を向ける。
コ「待て、自分の心を覗いてみろ。そんなことをしてさとりが喜ぶと思うか?」
こ「お姉ちゃん・・・・」
こいしはゴモロックを静止させる。そこへ治療を終えたメガトロンがサウンドウェーブ含めた三人を引き連れて出てくる。
メ「どうした?何をしている?やっちまいな。」
ゴ「その必要ない。俺約束した。お前の部下が動けるようになるまで守るって。もう動ける奴いる。だから約束
守った。こいしの姉ちゃん返せ!」
サ「契約終了。」
タ「さあてどうするんスかね~。」
タランスとサウンドウェーブは銃を構える。
霊・魔・早「どうする?」
メ「むむむん。」
霊・魔・早「どうよ?」
メガトロンは首を傾げてしばらく考える。そして
メ「いいだろう、約束は約束だ。返してやれ。」
サ「エ!?」
タ・ブ「へ?」
メ「タランス、メディカルルームからメガーラのスパークを抜き取り再精錬させろ。」
タ「は、はあ。」
そう言うとタランスはブリッツウィングを連れその場を後にする。
メ「いい取引だと思ったんだがな。お前がその気なら家族揃えて我が軍団入れてやろうと思ったが・・・。」
メガトロンは残念そうに言う。
こ「私は悪戯好きだけどそこまでやるつもりはないもん。」
ゴ「俺、ゴモロック。確かに戦うの好き。でも、俺のリーダーやっぱりコンボイ。」
メガトロンは司令室に戻り、しばらくするとタランスがさとりを連れて戻ってきた。さとりはこいしを見るなり目を丸くした。
さ「こ、こいし!?」
こ「お姉ちゃ~ん!」
こいしは泣きながら飛びついた。
ゴ「うう、俺ゴモロック。よかったよかった。」
さ「ごめんなさい。心配かけて・・・・」
さとりはこいしを撫でながら霊夢の方を見る。
さ「霊夢・・・」
霊「説明なら後よ。」
一同はその場を後にし、立ち去る。
ブ「だまして返しちゃっていいの?」
タ「いいんスよ。それよりもブリッツウィング、ちょっとお話があるッス。」
ブ「?」
タランスは不気味な笑みを浮かべるのであった。
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第三十話「大決戦!」
<コンボイの臨時基地>
さとりをメンバーに迎え入れてから一週間が立った。ライノックスは念入りに検査を行ったがさとりには何の異常もなかった。
コ「それでメガトロンは宇宙船を・・・。」
さ「はい。」
さとりはなぜだか知らないが洗脳されていた時の記憶が残っていたのだ。一同は不思議に思ったがそのおかげで今まで分からなかった情報を手に入れることができた。
コ「それでメガトロンはいつごろ地上に?」
さ「少なくても私達を全滅させてから行くつもりのようです。ですが。」
コ「ん?」
さ「彼は何かを隠しているようでした。少なくとも何かを。」
ダ「ダア~。とにかく奴らの船があるならさっさと叩き潰そうぜ!飛び立って行っちまう前にな!」
勇「まあ、飛び立ってからじゃ遅いからね。」
ダイノボットと勇儀は似たような意見を言う。
ラ「確かにそのほうがいい。でも、全員で攻めたら先にばれちゃうんだな。今回もニ手に別れて行動するべきなんだな。」
霊「つまり、アジトと船を同時に叩こうってことね。」
ゴ「俺、ゴモロック。船では俺やる!船ぶっ壊すの楽しそう!」
コ「待つんだゴモロック。これは喧嘩に行くのとは違うんだ。ここは慎重に決めなくてはならない。」
ゴ「うう!俺、ゴモロック!喧嘩が一番できるところがいい!」
早「もう、いい加減に静かにしなさい!さもないとお留守番にしますよ!」
早苗が怒るとゴモロックはびっくりした顔になった。
ゴ「お、俺ゴモロック・・・今の早苗怖い。」
コ「取り敢えず組み合わせを考えよう。」
コンボイは一同を集めて作戦を考える。
<幻想郷 妖怪の山 にとりの家前>
妖怪の山では紫の要請でファイヤーコンボイを中心としたサイバトロンがにとりの協力でウィルスワクチンのインストールを終えたところだった。
マ「ファイヤーコンボイ。これで全員インストール完了しました。」
マッハアラートは報告をしに来た。ファイヤーコンボイは紫の連絡を待っている所だった。
ファ「よし、準備が終わっているようだしそろそろ・・・・」
?「ちょっと待った!一人大事な奴を忘れていねえかぁ!?」
それと同時に目の前に隙間が現れ紫と大型のトレーラーが出てくる。
?「俺を置いて行こうとはひでえことをしてくれるじゃねえか、ファイヤーコンボイ。」
ファ「どうやら間に合ったようだな。ゴッドマグナス。」
ゴッ「ゴッドマグナス、トランスフォーム!てりゃ!」
トレーラーはすぐにファイヤーコンボイの兄弟であるゴッドマグナスに変形した。
ス「あ、マグちゃんもやっと来たんだ!」
スピードブレーカーは嬉しそうに言う。ゴッドマグナスの隣では紫がふうと言いながら寄りかかっていた。
紫「こんなに動いたのは久しぶりだから少し休ませてもらえないかしら?それに彼のインストールで時間かかるでしょ?」
紫はにとりを見ながら言う。
に「まあ、早くて30分くらいはかかるかな。その間みんな自分の武器を整えといて。」
ファ「了解した。各チームもゴッドマグナスのインストール終了次第すぐにも動けるようにしておいてくれ。」
ゴッ「全く、早くしてくれよ。こっちは久しぶりに骨のある奴と戦えると思うとウズウズしてしょうがねえんだ!」
に「わかったよ。」
そんなことを言いながらもにとりは作業を進める。
<メガトロンのアジト タランスの研究室>
タランスはブラックコンボイと共にコンバットロンとブリッツウィングに作戦の内容を伝える。
ブ「つまり、今回の作戦がうまくいけばメガトロンは『デデーン!終わり』になるってこと?」
タ「そういう訳ッス。」
ブラ「そして、この私がデストロンの実権を握る。つまり、私の時代が来るということだ。」
ブラックコンボイは誇らしげに言う。
ド「しかし、そんなにうまくいくのか?」
ドルレイラーは心配そうに言う。無理もない、彼はそれで以前失敗したのだから。
タ「ウヒヒヒヒヒ!あのさとり妖怪の記憶を消さずに何もしなかったのも奴らにメガトロンを優先的に消してもらうために仕組んでおいたスからね。」
タランスは得意げに言う。
ブラ「つまり、奴らは少なくとも『ネメシスⅡ』とここを叩くために少なくとも戦力を分散させるはずだ。」
タ「それとあのおバカ三人組は何も知らずに戦ってくれるんスから抜かりはないス。」
グ「ドローン兵も十分にあるから心配ないということか。」
グリジバーは納得するように言う。
ブ「じゃあ、私達は機会を伺って・・・。」
タ「とにかく万が一メガトロンが勝ったとしてもこのスイッチ一つで新しく作った奴もろうとも木端微塵ス!」
ブラ「奴らは正しければ今日中に攻撃をしてくるはずだ。メガトロンの目を十分に欺けよ。」
ド・グ・ダ・へ・シャ・ブ「イエッサー!」
<メガトロンのアジト 司令室>
メ「ほうほう!これが俺様の新しいドレスか!」
メガトロンは自分の目の前にある巨大な物体に抱き付く。
サ「ボディヘハ特殊転送装置デ分解シ搭乗スル。」
サウンドウェーブは物体の胸にある水晶体に指を指す。
メ「このクリスタルに触れれば電子転送されるんだな?」
サ「ハイ。タランスノ話ガ正シケレバ。」
イ「メガトロン様!」
インフェルノが慌ただしく入ってくる。
メ「どうした?」
イ「サイバトロン共が攻めて来ましたんでごっつんこ!」
メ「ほう!いい時に攻めてきたもんだ!」
サ「ドウナサイマスカ?」
メ「お前はタランスたちと一緒に『ネメシスⅡ』の発進準備に掛かれ。丁度いい、このモテモテドレスで奴との因縁に終止符を打たせてやるわ!『ズギュ~ン!』ってな!」
イ「他に地下秘密工場を目指している奴らも。」
メ「ブラックコンボイとコンバットロンを向かわせろ!ガイガン・ウェーブもついでにな。こういう時だからこそ役に立つ。」
イ「了解!すぐに連絡を送りますごっつんこ!」
インフェルノはそう言うとすぐに司令室を後にした。
<デストロン地下秘密工場>
工場は以前ライノックスたちが乗り込んだ工場の地下にあった。そこへ霊夢を中心とした魔理沙、早苗、アリス、こいし、橙、勇儀の七人が来ていた。
霊「どうやらあれが例の船のようね。」
霊夢はドローン兵警備をしている巨大な船を見る。
早「あれがデストロンの宇宙船というわけですか。」
ア「あれに飛ばれたら厄介ね・・・・。」
魔「だったらさっさと消せばいいだけぜ。」
魔理沙は右腕のフュージョンカノンを構える。しかし
?「待っていたぞ。」
霊「!まさか!」
後ろを振り向くとそこにはブラックコンボイとコンバットロンが立っていた。
霊「まさか、もう先へ回りされていたなんてね。」
魔「奇襲は無理だったか~。ここでスクラップにすれば楽だったのに~。」
ブラ「ここに来たことは褒めてやる。しかし、全員で来なかったのは大きなミスだったな。」
ブラックコンボイは笑いながら言う。
早「なんか余裕な態度ですね。」
早苗は怪しむ。
魔「それは相手の方が数が多いからだろう?」
魔理沙はブラックコンボイの横にあるゴッドボンバーに指を指しました。
ブラ「貴様らは運がいい。私の新たなる力の最初の相手になれるのだからな。」
霊「どういう意味よ?」
ブラ「こういうことだ。いでよ!俺のビックリドッキリメカ!ゴッドボンバー!」
ブラックコンボイが言うのと同時に大型トレーラーが現れる。そして、パーツに別れそれに合わせるかのようにブ
ラックコンボイは変形を始める。
魔「なんだよ!?アイツ、一体全体・・・」
早「まさか、合体!?」
ブラ「超神合体、ゴッドブラックコンボイ!」
ブラックコンボイはゴッドボンバーと合体をしより巨大なゴッドブラックコンボイに変形する。それと同時にコン
バットロンはバルティガス ランドミッショッンに合体する。
霊「どうやらかなり苦戦しそうね・・・・。」
魔「・・・・だな。」
早「私達も合体しますか・・・・。」
霊夢、魔理沙、早苗はアーマーを切り替えロードシーザーに合体する。
霊(あのブラックコンボイは神社で見たときとまるで全然違うわ。果たしてどこまで通用するのか・・・)
アリス、こいし、勇儀、橙もアーマーを展開し戦闘に備える。
ア「・・・・・・・。」
アリスは基地でのライノックスの言葉を思い出していた。
<基地での回想>
ラ「アリス、一様アーマーのプロテクトはかけておいたよ。」
ライノックスはそう言いながらブレスレットを渡す。
ラ「全開で戦いない代わりに飛行用ブースターを追加装備したり、コンテナの戦闘用人形の収納数を増やすことに
成功したんだな。他にも打撃装備を追加しておいたから。あまり無理をしないことは絶対だよ。」
そういう説明を受けながらアリスはわかったわかったとブレスレットつけながら言う。
<地下秘密工場>
アリスはアーマーを展開し、エナジーブレードとイオンブラスターを構える。ブラックコンボイは余裕そうに腕組みをしていた。
霊「どうしたのよ?攻撃してこないわけ?」
ブラ「なあに。折角の初陣だ。貴様らに先手をくれてやる。ハンデという奴だ。」
魔「なんか調子狂うけどさっさと片付けた方がよさそうだな。」
魔理沙の言うことは確かだった。ここで足止めを喰らう訳にはいかない。ロードシーザーたちは一斉に攻撃を開始する。
<メガトロンのアジト>
コンボイ達はメガトロンのアジトを攻めていた。入り口ではインフェルノを中心にした部隊になっていたがZコンボイなどの新メンバーの力もありコンボイは一足先にアジトの中に入ることに成功した。中は以前侵入したこともあり大方知っていた。彼は司令室の中に入る。司令室は暗くモニターの映像が映し出されていた。
?「ようやく来たかコンボイ。」
メガトロンは笑みを浮かべながらコンボイを見る。
コ「これまでだメガトロン。貴様を地上へは行かせないぞ。」
メ「ふふふ、負け犬ほどよく吠える。だが、お前たちお笑い劇団の大進撃もここまでだ。」
メガトロンは余裕な態度で言う。
コ「何がおかしい?」
メ「俺様は新しいドレスを手に入れたのさ。今までの中で最高の物をな。お前にちょっとだけ見せてやろう。」
コ「新しいドレス?しかし、お前の姿は変わっていないようだが・・・」
メ「まあ、大方分かっているだろうが俺様は確かにこの女の体に固定されているしかしだなタランスの奴が見つけた技術でスパークを移植する以外の方法を見つけた。それを今から死にゆくお前に見せてやる。」
メガトロンは近くにあった光る水晶体に手を触れる。
≪データ照合確認、コレヨリ転送ヲ開始スル。≫
するとメガトロンの体が光りまるでパズルのピースにように分解されていく。
メ「バラバラバ~ラ~~~!ここからのシナリオはサイバトロンの全滅、幻想郷の制圧、
そして・・・・・」
メガトロンの体が完全になくなると暗闇の中で目が光る。
≪転送完了、ガルバトロン起動。≫
メ「テケテ~ン!俺様の宇宙征服の幕開けだ。」
そのが明るい紫色のボディが明らかになる。
コ「こ、これは!」
コンボイはその姿を見て愕然とした。自分はこの姿を見たことがある。曖昧で夢の出来事だと思っていたが確かに覚えているあの世界の破壊大帝を姿を。
コ「ガル・・・バトロン・・・。」
コンボイの目の前に未来の破壊大帝がそこに立っていた。
今更ながらビーストコンボイMP化万歳。
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第三十一話「橙の決意」
<デストロン地下秘密工場>
霊「はあ、はあ・・・。」
ロードシーザーは跪いていた。装甲は傷だらけになってしまい、それに対してゴッドブラックコンボイは無傷で平然としていた。
ブラ「どうした?貴様らの実力はその程度か?」
ブラックコンボイは面白そうに言う。
魔「れ、霊夢・・・・」
霊「まさか、あんなものまでも使いこなせるとはね・・・。」
ここまでの戦闘でロードシーザーはゴッドブラックコンボイに近づくことさえもできなかったのだ。レーザーガンで射撃をすれば結界で封じられてしまうのだ。更に圧倒的な火力のため結界で防御してもすぐに破れてしまいダメージを一方的に受ける。一方の勇儀とアリスはバルティガスを相手に苦戦していた。ただでさえ巨体なバルティガスにアリスは苦い思いをしていた。
ア(本気を出せば・・・)
しかし、ライノックスの忠告を思い出しとどまってしまう。こいしと橙は防戦しながらゴッドブラックコンボイの様子を伺っていた。
橙(何の未練もない様に戦っている・・・。藍様は完全に取り込まれちゃたのかな・・・。)
ロードシーザー状態の霊夢たちはアーマーの忠告警報が作動していた。
≪損傷レベル5、戦闘継続不可!!≫
このまま戦い続ければ敗北は確実だ。そして飽きたのかブラックコンボイはゴッドレーザーを取り出す。
ブラ「今回の戦闘で私の能力の大方の事を知ることができた。貴様らには感謝するぞ。後はメガトロンを倒す事に専念するだけだ。」
銃口をロードシーザーに向ける。
魔「くそ!分離もできないか!」
早「こっちもダメです!」
霊「ここまでのようね・・・・」
霊夢は自分の最後を覚悟した。
ブラ「ジ・エンドだ。」
ブラックコンボイは引き金を引こうとする。しかし、その直後彼の後ろに隙間が開いた。
?「ところがどっこい!」
霊「紫?」
霊夢がそう思った直後隙間からトレーラーが現れゴッドブラックコンボイを後ろから突き飛ばした。
ブラ「ぐはあ!?」
ブラックコンボイは工場の壁に激突する。
?「お前らが紫の言っていた霊夢たちだな?」
トレーラーはぶっきらぼうに言う。
霊「そうだけどあんた誰よ!?」
ゴッ「ゴッドマグナス、トランスフォーム!てりゃあ!」
トレーラーはすぐさまゴッドマグナスに変形する。
早「新手のトランスフォーマー!?」
魔「コンボイ達以外にもサイバトロンがいたのか?」
早苗と魔理沙の疑問をよそに隙間から更に消防車と車が三台現れすぐに
ファ「ファイヤーコンボイ、トランスフォーム!」
ワ「ワイルドライド、トランスフォーム!」
マッ「マッハアラート、トランスフォーム!」
スピ「スピードブレーカー、トランスフォーム!」
瞬く間に変形した。
早「またコンボイさんですか!?」
霊「一体全体訳がわからないわ。」
魔「まるでコンボイのバーゲンセールだぜ。」
三人は揃いに揃って唖然としていた。そこにゴッドブラックコンボイが起き上がる。
ブラ「貴様ら!なぜここに!?」
ゴッ「それはこっちのセリフだぜ!」
ファ「ブラックコンボイ、お前の勝手にはさせんぞ。」
ブラックコンボイの前に二人が立ちはだかる。
<メガトロンのアジト>
メ「さあて、コンボイ今日でお前の命も最後だ。この新しいピカピカドレスでな。」
ガルバトロンの体でメガトロンはコンボイの目の前に立ちはだかる。
コ「メガトロン、貴様そのボディをどこで!?」
メ「まあ、拾い物をタランスに改造してもらったんだ。所々が錆びついていて綺麗にするのに苦労していたんだぞ。」
メガトロンは少し残念そうに言う。コンボイはプラズマキャノンを展開し構える。
メ「ははははは。随分気合が入っているようだがそれもどこまで持つんだろうな。それに最後なんだ、なんか面白いことを言ってみろよ。多分次回がそんぐらいで最終回だぞ?この作品。」
メガトロンは面白半分に言うのであった。
<デストロン地下秘密工場>
霊夢たちは救援に駆けつけたカーロボ三兄弟に運ばれトランスリべアでアーマーの修復を行っていた。幸い体の方は軽傷で済んでいたのでその間にブラックコンボイの能力を説明していた。
マッ「つまり君たちはあんな化け物になったブラックコンボイとやり合っていたのか?」
マッハアラートは驚いた顔で言う。ブラックコンボイの実力は知ってはいたが目の前の戦闘を見ると以前とは次元が違いすぎる。
霊「それにあれは悪まで元は藍なのできれば破壊はどうしても避けたいと思ってけど・・・・」
霊夢は苦い顔で言う。藍の能力まで取り込んだのなら少なくとも自分一人ではかなわないとは推測はしていたがまさか三人で合体した状態でも歯が立たないというのは衝撃的だった。一方のファイヤーコンボイはゴッドマグナスと合体し、ゴッドファイヤーコンボイになり、ゴッドブラックコンボイと戦いで押され気味だった。
ブラ「ふふふふふ。」
ファ「何がおかしい?」
ブラ「いや、なあに。うれしいのだ。貴様らが来てくれたことにな。」
ファ「なんだと?」
ブラ「お前たちのエネルゴンマトリクスを取り込めば私はさらに強くなる。そうすればこの幻想郷は愚か宇宙の覇者になれる。」
ファ「そんなことはさせん!」
ブラ「そう言ってられるのも今のうちだ。」
二人の格闘戦はさらに激しさを増した。
ワ「取り敢えず、早く俺たちも加勢するぞ!」
ワイルドライドは言いながら向かおうとする。その中、スピードブレーカーは何かを見つめていた。
マッ「スピードブレーカー、何をしている?」
スピ「兄貴、あれを見てくれよ。」
スピードブレーカーは指を指す方向にはブラックコンボイのバトルベースがあった。
ワ「あれはブラックコンボイのバトルベース。」
マッ「そういえば奴はどうして使っていないんだ?」
疑問の思うのは無理もない。あれにはコンバットロン12体分の火力がありやる気になれば勝負を早くつけられるはずであり、元の世界でもよく活用していた。しかし、今は使うしぐさすらない。
スピ「なんか匂うんだよなあ。なんか。」
スピードブレーカーは怪しい様に言う。
橙「あの・・・」
マッ「ん?何かな?」
橙「これ言って間違えだったら悪いんですけどあそこから藍様の気配がするんです。」
魔「アイツはブラックコンボイと同化しちゃったんだろ?そんなわけ・・・・」
霊「あり得るわ。」
魔「え?」
早「確かに藍さんほど強い妖怪の自我がそう簡単になくなるとは考えられません。」
魔「早苗まで言うか?」
霊「あれを壊せば確実とは言えないけど藍の意識がブラックコンボイの中に戻り互いの拒絶反応をする可能性があるわ。そうすれば形勢を逆転できるかもしれない・・・」
魔「でも、あのロボット軍団の中に飛び込むんだぜ?」
バトルベースの周りにはドローン軍団(主にタンクドローン)が警備していた。幸い、バルティガスは後から駆けつけたチーム新幹線が合体したJRXが相手をしているから問題ないがそれでも手負いの霊夢たちには相手が多すぎる。
こ「私の能力を使えばあそこまで行けるよ!」
こいしは言う。
霊「あんた一人じゃ無理よ。」
ア「いえ、そんなことはないわ。」
アリスは右腕に装備していた強化型イオンブラスターを外し、こいしに渡す。
ア「チャージモードで最大出力で撃てば破壊できるはずよ。後は・・・」
勇「アタシも囮になるよ。」
霊「でもあんた、まだ」
勇「あんたたちよりはタフだからね。少しは時間を稼げるよ。」
ワ「俺たちも援護するから安心しろ。」
ワイルドライドは言う。
マッ「では、私とワイルドライド、勇儀、アリスの四人でドローンたちの目をそらす。その間にスピードブレーカー、こいし、橙でバトルベースを破壊。これでいいか?」
ア「わかったわ。」
魔「おいおい、私達は抜きか?」
マッ「君たちはまだ戦闘できる状態じゃない。ここで大人しくしてくれ。」
魔「ちぇ。」
マッ「じゃあ行くぞ!」
7人はそれぞれ別れ、ドローンたちの目を引く。アリスは飛行用ブースターを展開し、射撃を始めマッハアラートは攻撃を始めドローン軍団は四人の方を向き移動を始める。その間を狙ってスピードブレーカーはバトルベースに向かって走る。しかし、ブラックコンボイは戦闘中にもかかわらずそれをほっとくはずがなかった。
ブラ「奴らめ、嗅ぎ付けたか。そうはさせん。バルティガス、破壊を阻止しろ!」
バル「イエッサー!ツインドルバスター!」
バルティガスは戦闘中にもかかわらず三人に向かって発砲してきた。
スピ「うわあ!危ない!」
スピードブレーカーは避けながら移動する。しかし、それもつかの間。バトルベース付近にはまだ十体ぐらいのタンク軍団が残っていた。スピードブレーカーは二人をおろし、変形する。
スピ「ここは俺が何とか食い止めるから二人は急いで!」
橙「すみません。」
二人はバトルベースまで急ぐ。変形した方が速いのだが強化型イオンブラスターの重量が一人では持てないほど重
いため二人で抱えて運ぶことにしたのだ。
タ「殲滅、殲滅!」
スピ「来やがったな。スピードブレーカー、パワーアップ!」
スピードブレーカーの体色が青から赤に変わる。
スピ「行くぞ!」
<橙とこいし>
二人はバトルベースの近くにたどり着くとイオンブラスターをチャージモードに切り替えチャージを開始する。
こ「エネルギー率64%。チャージ完了まであと3分。」
ブラックコンボイは焦りを感じはじめ、その影響で攻撃を受けることが多くなった。
ファ「どうした?さっきよりも動きが鈍くなってきているぞ。」
ブラ「くっ!」
ブラックコンボイは考える。
ブラ(このまま、奴と戦闘をしていたら確実にバトルベースを破壊される。もし、そうなったら奴の魂は自動的に私の体に戻り拒絶反応を示し動きが鈍くなる上、戦闘が困難になる。こうなれば・・・・)
ブラックコンボイは距離が離れている橙に対して大声で言う。
ブラ「おい!小娘!よく聞け!もし、バトルベースを破壊すれば俺は自爆する!」
ファ「何!?」
橙「え?」
ブラ「聞こえなかったか?自爆すると言っているんだ!それがどういう意味か分かっているんだろうな?」
橙「・・・・・・」
橙は考えた。
『自爆』
それはブラックコンボイにとって死を意味するが同時に藍の死ということにもなる。橙の手は震えていた。
ブラ「それでもいいのなら破壊しても構わんぞ?貴様にその勇気があるのならな。」
ファ「ブラックコンボイ、貴様!」
ブラ「黙れ!様は勝てばいいのだ!私の勝利という結果がな!さあ、どうする?」
ブラックコンボイの言葉に橙は恐怖を感じた。もし破壊をすれば藍はブラックコンボイごと消される。しかし、破壊しなければ仲間が危ない。どちらかを犠牲にするしかない。それはあまりにも過酷な選択だった。橙は藍を取り戻すためにこの戦いに身を置いてきた。仲間のみを守ることは目的を放棄することになる。
橙(どうすれば・・・・)
橙は頭を抱える。隣にいるこいしは見守ることしかできなかった。
ブラ(ふふふふ、どうやらうまくいったようだな。)
ブラックコンボイはそう考えると戦闘を再開する。
橙(藍様・・・・)
橙は混乱し何もできなくなってしまっている。そのとき、こいしが口を開く。
こ「橙ちゃん、私が言うのもなんだけど橙ちゃんが本当にいいと思う方を選んでもいいよ。」
橙「え?」
こいしの言葉に橙は驚く。
こ「私もお姉ちゃんたちを助けたくてやってきたし、橙ちゃんだけができないなんて不平等じゃん。それに橙ちゃんにとって藍さんは大事な人だもん。」
こいしはそう言うとイオンブラスターの最終調整に入る。
橙「こいしちゃん・・・・。」
こいしの言葉で橙は冷静になれた。そのとき、声が聞こえた。
?(ちぇ・・・ん・・・)
橙「え?」
?(橙・・・)
それは橙にとって懐かしい声だった。
橙「藍様?」
藍(どうやら・・・聞こえたようだな・・・)
藍の声は弱々しく聞こえた。
こ「どうしたの?私には何も聞こえないけど・・・。」
どうやら橙の心に直接話しているらしい。
藍(橙・・・よく聞け。どの道、私の意識はもうすぐ消えてしまう・・・でもその前にやってほしいことがある。)
橙「な、何を・・。」
藍(私をこの呪縛から解放してほしい。それは私の式であるお前だからこそ頼めることだ。)
橙「でもそんなことをすれば藍様が・・・・」
藍(これ以上紫様の名を汚すわけにはいかない。主としての最後の願いだ・・・・・。)
橙「藍様・・・。」
藍(・・・紫様を頼む・・・。)
橙は手を強く握る。藍にとって紫の敵になっていることは何よりの屈辱でしかない。そして
橙「わかりました・・・。」
橙は充電が終わったイオンブラスターの引き金に手を触れる。
こ「もういいの?」
こいしは心配そうに言う。橙の顔にはもう迷いはなかった。
橙「うん。これが藍様が望んだことだから・・・。」
その一方、タンク軍団が二人の後ろに迫っていた。スピードブレーカーの手から逃れたものだ。
橙「すみません、藍様。」
橙は引き金を引く。イオンブラスターから発射されたエネルギーはバトルベースに命中し、大爆発した。
<ファイヤーコンボイ対ブラックコンボイ>
ゴッドファイヤーコンボイはもう限界だった。
ゴッ(すまねえ、ファイヤーコンボイ。限界だ・・・。)
ファ「私もだ。」
ブラ「ここまでよく頑張ったと褒めてやる。そして、貴様らのエネルゴンマトリクスは私が有効活用してやる。」
ゴッドブラックコンボイはブラックソードの強化型ゴッドブラックソードを取り出し、振り上げる。
ブラ「死ねぃ!」
ファ「ここまでか・・・」
一瞬の沈黙があった。しかし、何も変化がない。
ファ「ん?」
ファイヤーコンボイは顔をあげる。ゴッドブラックコンボイはゴッドブラックソードを振り上げたままだった。
ブラ「き、貴様・・・」
ゴッドブラックコンボイは苦い顔をしていた。
藍(これ以上お前の好きにはさせん!)
ゴッドブラックコンボイの両腕が勝手に動き剣を自分に向ける。
ブラ「な、何をするつもりだ!?」
藍(決まっている、お前と一緒に心中してやるんだ。)
ブラ「何!?」
藍(貴様に乗っ取られたとはいえ私は紫様に手をかけてしまった。もうそのときから死を覚悟していた、だから責めて貴様を道ずれにしてやる。)
藍の言葉にブラックコンボイは唖然とした。この女正気か。
ブラ「待て!貴様、そんなことをすれば貴様の式神がどうなるか分かっているのか!?」
藍(私は紫様の式神だ。つまり橙は私が消えれば自動的に紫様の式神になる。)
ブラ「だが!」
藍(私の屈辱を存分に味わえ!)
ブラックコンボイは自分の剣で自分の胸を貫いた。
ブラ「ぐわああああああああ!」
ブラックコンボイはあまりの苦痛にもがき苦しむ。
藍「ファイヤーコンボイ!」
藍はブラックコンボイの口から言う。
藍「この私に止めを刺せ!」
ファ「何!」
藍「私が剣を刺したところが動力源だ。そこを火力で一点集中すれば爆発する。」
ファ「しかし、そんなことをしたら君が!」
藍「早く!私がこいつを動けなくしているうちに!」
ファ「・・・・」
ゴッ(ファイヤーコンボイ。あいつの言葉には覚悟が込められている。それに敬意を称してやるのが本当の正義って奴じゃないのか?)
ファイヤーコンボイは一瞬迷いを見せるが
ファ「君の覚悟、確かに受け止めた!」
ファイヤーコンボイは攻撃態勢に入る。
ブラ「ま、待て!やめろ、やめてくれ!」
ファ「ゴッドファイヤーバースト!」
ゴッドバルカン、ゴッドレーザーの一斉射撃がブラックコンボイに迫る。
ブラ「ちくしょおおおおおおおおお!」
ブラックコンボイはその光の中へと消えていった・・・・。
次のMPはワスピーターがいいな。
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第三十二話「さよならコンボイ」
<デストロン地下秘密工場>
ブラックコンボイの爆発により地下工場は崩壊し、JRXと交戦していたバルティガスはその爆風に巻き込まれ合体が解けてしまいどこかへ吹き飛ばされてしまった。しかし、霊夢たちは奇跡的に無事だった。
霊「一体全体どうなっているのよ・・・・。」
近くには結界で守られたファイヤーコンボイたちがいた。
ファ「こ、これは?」
そのころ、橙とこいしはスピードブレーカーに乗せてもらいブラックコンボイの爆発したところまで連れてきてもらった。着くなり橙は急いで辺りの瓦礫を掘りはじめた。
こ「橙ちゃん、どうするつもりなの?」
橙は何も言わずに瓦礫をどかす。しばらくして霊夢たちは治療を終え現場に駆け付けた。
霊「この有り様だと船は木端微塵ね。」
早「工場ももう面影すら残っていませんね。」
魔「まあ、これで奴らに戦力を一気に減らせたんじゃないのか?一気に終わらせられるんじゃないのか?」
その矢先
?『ところが残念!すり替えといたのさ~!うひひひ~!』
突然、地震が起こり地面が割れ始めた。そしてその裂け目からネメシスⅡが浮上してきた。
霊「え、嘘・・・。」
突如現れたネメシスⅡに霊夢は言葉を失った。
タ『お前たちが吹き飛ばしたのは偽物スよ~!うひゃひゃひゃひゃ!』
ブ『残念でした~!次は当たるといいね~!あははははは!』
タ『と言う訳でアタチたちは行かせてもらうッス~!』
ネメシスⅡは霊夢たちの真上へ止まると移動を始める。
ファ「全員、逃がすな!撃て!」
ファイヤーコンボイたちは一斉に射撃を初めて撃ち落そうとする。
サ「バリア、展開。」
ネメシスⅡはバリアを張り攻撃を無効化する。
サ「モード、ステルス二移行。光学迷彩展開。」
ネメシスⅡはたちまち消え去ってしまった。
魔「ちくしょう!」
勇「あたしたちはまんまと嵌められたってわけか・・・。」
一行は悔しさでいっぱいになった。そんな中こいしは慌てた顔で言う。
こ「霊夢、霊夢!あれ見て!」
こいしは瓦礫の方を指を指す。一方は橙がおり、その目の前に見覚えのある人物が立っていた。藍だ。
魔「よかったな。あいつ助かって・・・。」
霊「・・・・手遅れよ・・・。」
魔「え?どういうことだ霊夢?」
霊「よく見なさい。」
魔理沙は藍をよく見つめる。藍の体は徐々に薄くなってきている。
魔「あれはどういうことなんだ?」
霊「無理もないわ。力の大半をブラックコンボイに奪われ、更に残った力を倒すために使い切ったんだから。」
魔「だからどういうことだよ!」
魔理沙は霊夢に詰め寄る。霊夢は申し訳なさそうな顔をしてこれ以上何も言わない。
早「消えちゃうんです・・・。」
霊夢の代わりに早苗が答える。
魔「何故だよ?妖力を戻せば何とかなるんだろ?」
早苗「普通ならそうできます。でも、藍さんの場合は手遅れです。もう、力がほとんど残っていなかったんですから・・・。」
魔「じゃあ、あいつは・・・」
三人はその光景を見つめる。
<橙と藍>
橙は泣くのを我慢しながら藍を見つめる。
藍「橙よくやったぞ。」
藍は嬉しそうに言う。でも、橙は笑えなかった。今にも藍は消えかけており、もうどうすることもできないのだから。
橙「藍様・・・。」
藍「何故そんな顔をするんだ?お前は私を奴の呪縛から解放したんだ。」
橙「でもそのせいで藍様が・・・。」
とうとう橙は泣き始めてしまった。そこへ霊夢とファイヤーコンボイが近づく。
霊「藍・・・。」
藍「霊夢か。」
霊「・・・・紫に伝えてほしいこととかある?」
藍「あの時は申し訳ありませんでしたと伝えておいてくれ。あと、昼寝は程々しておくようにとそれと・・・・」
藍は伝えられる限りのことを言う。そして
藍「これから先ついて行くことができず申し訳ございませんと伝えてくれ。」
霊「わかったわ。」
ファ「八雲藍。君の勇気、見事なものだった。」
藍「ファイヤーコンボイ、この幻想郷のことを頼む。」
ファ「ああ。」
藍の体はもうほとんど透明だった。
藍「橙・・・」
藍は橙の顔をあげさせる。橙の顔を涙で濡れていた。藍はそれをふき取った。
藍「ゴメンな、私がこんなことをなってしまって。」
橙「藍様・・・」
藍「橙、これから先は一緒にはいられないが私はお前のことをいつも見守っている。紫様をしっかりお守りするのだぞ。」
橙「でも私は・・・藍様の様には・・・」
藍「私はお前に私の真似をしろと言ったことがあるか?お前はお前のやり方で頑張ればいい。」
橙「・・・。」
藍「私はもうお守りすることはできない。だから、お前に後を託したいんだ。」
橙「藍様。」
藍「なんだ?」
橙「最後に・・・また、頭をなでてくれませんか?いつもやってくれたように・・・」
藍「・・・・」
藍は消えかけている手で橙を撫でた。自分で契約してから褒めるたびによくやっていた。しかし、それも最後だ。
とうとう手も完全に消えてしまった。
藍「橙。」
藍は最後に伝える。
藍「今まで私に仕えてくれてありがと・・・・な・・・・」
これを最後に藍は完全に消滅した。
<メガトロンのアジト>
ライノックスたちは途中から加勢したビルドマスターのおかげで中に入ることができた。しかし、中は一度も入っ
たこともなかったのが災いで迷ってしまっていた。
ラ「こうなるんなら地図をこいしに盗ませてコピーするべきだったんだな。」
ライノックスは冗談を言う。確かにそうすれば楽だがプロテクトが強すぎたためできなかったのだ。
さ「う!」
さとりが突然の頭痛に倒れこむ。
ゴ「俺、ゴモロック。さとり大丈夫か?」
ゴモロックは心配そうに言う。
さ「何かこの奥で恐ろしい殺気を感じました。」
ダ「メガトロンかぁ!?」
さ「そうだと思いますが、異常な執念です。」
ラ「おそらくコンボイへの復讐心だな。」
さ「それもそうですがなんか違うんです。」
フェ「それってどういうことですか?」
さ「なんと言えばいいかたくさんの苦しい感情を感じるのです。」
さとりは深刻な顔で言う。
Z「急がなくては・・・」
ビルボ「だったらこうすればいいんじゃないか?」
ビルドマスターの若頭ビルドボーイはブルドーザーに変形し、壁を壊し始める。
ラ「ちょっと何をする気なんだい?」
ビルボ「つまり邪魔な壁を壊して進めばいいってことだろ?」
ビルタ「流石、若!見事な発想です!」
ビルドタイフーンを含め他のメンバーも褒め称える。
ゴ「俺も手伝う!」
ゴモロックもビーストモードになり壁を壊し始める。
<コンボイ対メガトロン>
コ「はあ、はあ・・・」
コンボイは壁際に隠れていた。彼の体は傷だらけになっており右腕はなくなっていた。
コ(あそこまで強いとは・・・)
最初の対決においてコンボイはメタルス化して挑んだがメガトロンは自分が捉えていた妖怪の魂を取り込み、急激にパワーアップしたのだ。そのため、メタルスは解除され、現在の状況になっている。
メ「おーい、コンちゃん。いないのかー?折角バナナをあげると言っているのに・・・・」
メガトロンは陽気な声で言う。
コンボイは慎重に照準を合わせキャノンを放つ。弾はメガトロンに当たるがまるで効いていなかった。
メ「おお!やっと見つかった!大当たり!」
メガトロンは笑いながら言う。そしてガルバアックスを取り出す。
コ「うおおおおお!」
コンボイはサイバーブレードを取り出し斬り合いを始めるが片手がないためすぎに劣勢に強いられ蹴り飛ばされ
た。
コ「うぐお・・・」
衝突した壁は耐えきれず崩れ、アジトの外へ飛ばされた。
メ「さあて、そろそろ、このお遊びにも飽きたからそろそろ終わりにするか。地上でのお楽しみショーが残っているからな。」
メガトロンはドラゴンモードに切り替わりブレスを吐く。炎は瞬く間にコンボイを覆い尽くす。
コ「ぐうう。」
自分の体をとかしてしまうほどの熱に苦しむ。しかし、この場で諦めるわけにはいかない。
コ「終わらせてなるものか・・・」
コンボイはコンボイジェットを最大出力し、炎を振り払いメガトロンに体当たりする。
メ「うお!」
思いがけない反撃に驚いたのかメガトロンは吹き飛ばされる。コンボイは残っているミサイルを全部メガトロンに
はなった。
コ「うおおおおお!」
メガトロンがいた場所には大きなクレーターができた。そして、煙が晴れると左腕が吹き飛んでいた。
コ「左腕に別れを言ったらどうだ?メガトロン。」
メガトロンはしばらく無口であったがその後コンボイを吹き飛ばし、落ちていた左腕をくっつけ直した。
メ「こっちが手加減をしてやればいい気になりおって。」
メガトロンはミサイルを大量にはなった後、再びドラゴンモードになり、アンゴルモアファイヤーを放った。
コ「う、ぐあああああああ!」
コンボイは叫び声をあげながら炎の中へと消えていった。
<デストロン地下秘密工場跡>
藍が消滅した後しばらく落ち込んだ橙であったが「いつまでも落ち込んでいたら藍様に笑われる」といい、動き始めた。
ファ「私達はしばらく動けそうにない。」
ファイヤーコンボイたちはトランスリベアで治療を行っていた。
霊「いいわよ。向うは私達が行くから。」
ファ「すまないな。向うにはビルドマスターがいるし、スパイチェンジャーも合流するはずだ。」
魔「さて、早いとこメガトンマンを倒そうぜ!」
こ「お姉ちゃんやライノックスも心配だし。」
その中でアリスは黙っていた。
早「アリスさん?」
早苗は心配そうに言う。
ア「・・・・ごめんなさい。私、先に行くわ。」
霊「え?」
ア「何か嫌な予感がするの。」
そう言うとアリスは飛行用ブースターをを展開し、穴が開いた天井から飛んでいった。
魔「アイツ一体どうしたんだ?」
霊「さあ?でも、私達も急いだ方がよさそうね。」
霊夢もアーマーを展開しトランスフォームした後急いで飛んでいった。
魔「なんだよなんだよ、みんな揃いに揃って。」
<ネメシスⅡ>
タ「サウンドウェーブ、アジトの様子は?」
サウンドウェーブはパネルを操作し報告する。
サ「テラザウラー、クイックストライク、インフェルノ確認。モンストロンハ確認デキズ。大破シタ模様。」
タ「しょうがないっスね。ブリッツウィング、回収するッス。」
ブ「了解。」
ブリッツウィングは三人の転送を開始する。
タ(ブラックコンボイの通信がないということはやられた様スね。まあ、メガトロンが倒れればいいけど・・・)
<メガトロンのアジト>
アリスは急いでアジトを目指した。
ア(何か嫌な予感がする・・・・コンボイに何も起こらなければいいけど・・・)
アリスはアジトの上空にたどり着き、あるものに気づく。
ア「あれって・・・・」
それは見たことのないトランスフォーマーがある物を投げ捨てたところだった。それは、黒いボディで右腕、両足
を失い、いつも見ていたマスク顔を持ったものだった。
ア「コ・・・ン・・・ボ・・・イ・・・」
アリスは変わり果てたコンボイの姿を見て愕然とした。
メ「ん?どこのだれかと思ったらコンボイの女か。お前もコンボイの二の舞になりに来たのか?今なら期間限定で葬式を豪勢に・・・・・」
ア「貴様あああああああああああ!」
アリスは飛行用ブースターを分離させメガトロンに向かって飛ばした。メガトロンはミサイルで破壊するがその爆風の中からアリスがエナジーブレードを展開して斬りかかってきた。
ア「殺す!絶対に!」
アリスは怒りに任せて攻撃を仕掛ける。
メ「ハハハハハハ!そんな怒りに任せた攻撃で当たると思っているのか?ぼっちが。」
ア「ぼっちいうな!」
メガトロンは面白がりながら避ける。
ア(もっと・・・もっと速く!)
そのとき、アーマーのプロテクトが自動的に解除された。
ポケモン新作で「何これ?」と言ってしまった自分。
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第三十三話「マトリクス」
<メガトロンのアジト>
一行が進んでいる中、突然ライノックスのメタルスメモリが光りだした。
ラ「こ、これは!」
ライノックスは驚いた顔になった。
ダ「どうしたんだ?」
ラ「急ぐんだな!」
ビルボ「どうしたんだよ?」
ラ「実は僕のメタルスメモリにはいろいろわかるようにいろんな機能を施してあるんだな。」
ダ「だから、それがどうかしたのか?」
ラ「アリスがプロテクトを解除した。このままだと彼女が大変なことになるんだな。」
ビルボ「なんかよく分からないけど急いだほうがいいのか?」
さ「お願いします。」
ゴ「うおー!俺頑張る!」
ゴモロックは勢いよく壊しまくる。
ラ(間に合えばいいが・・・・)
一行は急ぐ。
<メガトロン対アリス>
メガトロンとアリスの交戦は長く続いていた。
メ「な、なんだこれは・・・」
メガトロンは思わぬ抵抗に驚いていた。ガルバトロンボディには相手の強さをガルバトロン基準に割り出すシステムを組み込んでいた。ほとんどのトランスフォーマーは変化することはない(合体戦士は除く)。しかし、アリスの数値が急に上昇をし、同時に彼女のファイヤーパターンが赤く発光したのだ。
ア「あなただけは・・・・あなただけは絶対に!」
アリスは、距離を置いた後武装をイオンブラスターに切り替え射撃を行う。対するメガトロンはミサイルに切り替え迎撃する。
メ「調子に乗りおって小娘が!メガちゃん怒っちゃったもんね~!トランスフォーム!」
メガトロンはドラゴンモードになりアンゴルモアファイヤーを放つ。アリスは避けながら射撃を行いメガトロンとの距離を詰める。
ア(この調子で・・・・・!?)
アリスは戦闘中にある違和感を感じた。
ア「何・・・これ?」
目がおかしい。アリスはよく知らなかったが外の世界の人間でいうセンサーのようなものが目に映っていた。武装によるものではない。それで動きを鈍らせたところをメガトロンは逃さずガルバアックスを投げた。アックスは頬を傷つけた。
ア「ちぃ!」
アリスは改めてイオンブラスターを構える。しかし、メガトロンは驚きの表情をしていた。
メ「お前・・・人間ではなくなったのか?」
ア「?何を急に。」
メ「だって、お前に顔から流れているのエネルゴンじゃん?ブルーベリーヨーグルトじゃないよ?エネルゴンだよ。」
アリスは自分の頬から流れる血をふき取ってみる。
ア「!?」
アリスは驚いた。血は赤ではなく、明るい紫色に光る奇妙な液体だった。以前コンボイが重傷を負ったとき同じ色の液体が流れていたのを思い出す。あまりのショックにアリスはその場で動けなくなってしまった。
?「アリスー!」
上空から魔理沙がフュージョンカノンをメガトロンに放つ。思わぬ不意打ちにメガトロンは怯む。霊夢がアリスのそばに駆け寄る。
霊「あんた一体・・・」
ア「なっちゃった・・・。」
霊「はあ?」
アリスの気が抜けたようなセリフに霊夢は違和感を感じたが彼女の顔を見るなり見当がついた。魔理沙は早苗と勇儀と一緒にメガトロンを相手にしていた。
ア「私、本当になっちゃったんだ・・・。覚悟はしていたけど・・・」
霊「・・・そう。」
ア「コンボイも殺された・・・私には・・・もう・・・」
アリスは、あまりのショックに涙が流れてきた。
霊「それでどうするの?」
ア「え?」
霊夢の一言にアリスは顔をあげる。
霊「確かにコンボイが死んだのも悲しいし、あなたが・・・なんて言うかトランスフォーマーっぽい奴になったのはショックだろうけどそれで泣いてどうにかなるの?」
ア「それは・・・」
霊「コンボイは私達の世界を救うために戦った。それを苦労を踏みにじるつもり?」
霊夢の問いにアリスは答えられなかった。
霊「まあ、私が言えるのはこれくらいね。」
そのとき、魔理沙から通信が入る。
魔「霊夢!合体だ。少なくとも今よりはマシになる。」
霊「わかったわ。・・・と言う訳だから私も行くわ。後はあなた次第よ。」
霊夢はアーマーを切り替えその場から去る。
ア「私次第・・・。」
そのとき、アリスは近くに転がっていたコンボイの亡骸を見る。
≪機体照合確認、識別コンボイ。レベル大破。スパーク消滅。コレハモウダメダナ~。≫
ア「・・・・・・。」
アリスは立ち上がりコンボイの亡骸を抱き上げる。コンボイの体はあちこち弾傷でへこんでおりマスクも歪んでいた。
ア「ごめんなさい、コンボイ。私の事を大切に思ってくれたのに・・・。」
アリスはそっとコンボイの口に口づけした。もう一度会いたい。その気持ちで胸がいっぱいだった。最初に会った時、一緒に生活していた時、告白したときを思い出す。
ア「え?」
そのとき、光がアリスを包み込んだ。
<マトリクスゾーン>
コンボイは何もない空間を漂っていた。
コ「私は・・・負けたのか・・・。」
コンボイは恐怖というものはなかった。かつて自分はここへ何度か来たことがある。かつては地球で、かつてはオラクルの導きで。
やがて光が集まるところにたどり着いた。すべてのスパークはここで生まれ、死ねばここへ帰ってくる。
コ「・・・・還る覚悟はできている。」
コンボイは光の中へ進んでいく。
?「本当にそれでいいのか?」
コ「むっ!?誰だ!」
コンボイはあたりを見回す。しかし、誰もいない。
?「ははは、ここだよ、ここ。」
光の渦の中からだ。コンボイは警戒する。
?「そう警戒しなくてもいい。私は君の敵ではない。」
光の中から何かが現れた。
コ「あ、あなたは!」
コンボイは驚く。赤いボディ、旧サイバトロンのエンブレム、そして自分と同じマスク顔。
コ「初代コンボイ!」
その姿はまさに自分の偉大なる先輩でありサイバトロンのリーダー、初代コンボイその人だった。
初コ「君の活躍はここで見させてもらっているよ、コンボイ。私と同じ名を持つものよ。」
コ「さ、先ほどは失礼しました!」
コンボイは頭を下げる。
初コ「気にしなくてもいい。しかし、コンボイ。本当にこのままここへ来てもいいのかい?」
コ「それはどういうことですか?」
初コ「君はまだやり残したことがあるだろ?」
初代コンボイの言葉にコンボイは驚く。
コ「そこまで知っておられるのですか?」
初コ「君の幻想郷での戦いも知っているよ。(ガルバトロンまでいるのは驚いたけど・・・)」
コ「でも私は・・・」
初コ「ああ、君は確かに死んだ。そしてここに来た。でも、もうすぐ迎えが来るよ。」
コ「迎え?」
初コ「君を大切に思っている人だよ。」
初代コンボイの言葉にコンボイは混乱した。アリスは人間ではないがトランスフォーマーでもない。だからここへ来ることはない。それは当たり前の事だ。だが
?「コンボイ!」
聞き覚えのある声が聞こえた。振り向くとそこにはアリスがいた。
コ「アリス!どうして・・・」
コンボイが言い終わる前にアリスは抱き付いた。
ア「もう会えないと思った・・・。」
コ「初代コンボイ、これは一体・・・!」
コンボイはライノックスの言葉を思い出した。
コ「私のせいだ・・・。私のせいで君は・・・」
ア「言わなくていい、私が選んだ道だから。」
アリスはコンボイを責めなかった。それからしばらく落ち着いて訳を話した。
コ「そうだったのか・・・。」
ア「ごめんなさい。あなたの気持ちも考えないで。でも、私は後悔なんてしていないわ。こうして、あなたを連れ戻すことができたんだから。」
アリスは涙をふき取りながら嬉しそうに言う。
初コ「彼女の言う通りだ。もし、彼女がここに来なければ君は帰ることはなかった。」
コ「しかし、私の体は・・・」
初コ「これを開放するんだ。」
初代コンボイは胸の装甲を開けある物を取り出す。
コ「それは!」
初コ「そう、リーダーの証のマトリクスだ。」
初代コンボイは光輝くマトリクスをコンボイに渡す。
ア「綺麗・・・」
初コ「さあ、マトリクスを開放するんだ。」
コ「はい。」
コンボイはマトリクスを開こうとする。しかし、マトリクスはビクともしなかった。
コ「やはり、私にはそんな資格は・・・」
初コ「私は君一人に解放しろとは言っていない。彼女と一緒に解放するんだ。」
ア「私と?」
アリスは恐る恐るマトリクスに振れる。するとマトリクスはこれまでにないほど輝きを増す。
コ「アリス・・・。」
ア「うん。」
二人はマトリクスに力を込める。するとマトリクスは開き始め光が二人を覆いこんだ。
初コ「後は君たち次第だ。頼んだぞ。」
<デストロンシティ>
霊夢たちは戦闘中に合流したスパイチェンジャーと共にメガトロンと交戦したがメガトロンは更に魂を吸収、巨大化し、アンゴルモアファイヤーで焼き払った。
メ「全く、貴様らの抵抗が激しいせいでこのデストロンシティももう見る影もなくなってしまったではないか。立て直すのに苦労したんだぞ~もう!」
メガトロンは残念そうに言う。
魔「つ、強すぎる・・・。」
早「もう、動けません・・・。」
ロードシーザーは強制的に合体が解除され三人は倒れた。
アート「おい、ファイヤーコンボイはまだか!」
スパイチェンジャーのリーダーアートファイヤーは言う。
イーグル「それがブラックコンボイとの戦いでのダメージが予想以上に酷くて・・・」
サブリーダーのイーグルキラーが言う。
アート「彼が来るまで持ちこたえるんだ!」
スパイチェンジャーたちは再び攻撃を始める。
メ「ふん、そんな攻撃が・・・・?」
メガトロンはアリスがいた辺りが光に包まれているのに気がつく。あそこにはコンボイの亡骸もある。
メ「あれは一体なんだ?」
メガトロンは光の方へ向かっていく。
霊「いけない!あそこにはアリスが!」
霊夢は変形し、移動しながら攻撃する。
メ「小賢しい!メガトロン、トランスフォーム!」
メガトロンはドラゴンモードに変形し
メ「アチョー!」
アンゴルモアファイヤーを放った。霊夢は炎に包まれ動けなくなる。
霊「このままじゃ・・・」
メガトロンは光の目の前に来た。
メ「あの子娘め、一体何をしているかわからんが・・・・」
メガトロンは拳を振り上げる。
メ「眩しすぎて何も見えんわー!」
光に向かって拳をつきだした。全員が目を瞑る。それと同時にライノックスたちがたどり着いた。
ラ「みんな大丈夫かなんだな!」
霊「アリス!」
誰もが沈黙した。しかし
メ「あれぇ!?」
メガトロンは驚いていた。光の中から自分よりも一回り大きい拳が自分の拳を受け止めているのだ。光は徐々に晴れその全貌が明らかになっていく。
赤と青でまとまった巨大な体。そして、紅いが見覚えのある顔。しかし、マスクは既に展開されていた。
こ「コンボイおじさん?」
早「コンボイさん?」
メ「コンちゃん!」
一同は目を丸くした。そこには巨大化したコンボイ?が立っていたのだ。
コ「待たせたな、メガトロン。」
コンボイはゆっくり顔をあげる。それには怒りの感情が現れていた。
コ「これからが本当の・・・・」
ア「私たちの・・・・・・」
コ・ア「「戦いだ!」」
デジモンストーリー続編できるのを望む。
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第三十四話「決着?」
<メガトロンのアジト 外>
ラ「あ、あれは・・・・」
ライノックスは唖然としていた。それは今のコンボイの姿にある。あの姿はかつてメタルスの体に初代コンボイのスパークを取り込んだことにより誕生した、強化形態である。以前、メタルスメモリを二本挿入してできるか実験を行ったがメタルス2になるだけで失敗に終わった。しかし、今目の前にいるのはその姿である。それも、体色が初代コンボイに近くなっている。
思わぬ出来事にメガトロンは驚いていたがすぐに冷静になり一歩引きさがった。
メ「これはこれはコンボイ。まさか生き返るとはな、さすがの俺様も予想外だったぞ。おかげで葬式がおじゃんになったな・・・・」
コ「メガトロン、私はお前を倒す。」
コンボイはゆっくり立ち上がる。メガトロンはすかさず、コンボイの今の強さを調べる。数字は自分がパワードボディを使ったときと同じぐらい、今の自分なら勝てる。メガトロンは安心する。しかし、コンボイは攻撃をしてくる様子を見せない。
メ「ん?なぜ反撃してこない?」
コ「いいのか?先に仕掛けても?」
メ「いいも何も倒すと言ったのはお前だろ。」
コ「そうか。なら・・・」
そう言った瞬間コンボイは一瞬で消えた。
メ「あれ!?」
メガトロンはあたりを見回そうとしたとき
メ「ぐえっ!」
メガトロンは驚いていた。目の前にさっきまで消えていたはずのコンボイが自分の腹に拳を打ち付けていたのだ。ボディのダメージはメガトロン本人にダイレクトに影響を与えるため、メガトロンは思わず腹を押さえる。
霊「今の見えた?」
霊夢は思わず隣にいる魔理沙に聞く。
魔「いや、私にも見えなかったぜ。」
早「コンボイさん、すごいです。」
コ「うおおおおおおおお!」
苦しんでいるメガトロンにはお構いなしにコンボイは次々と拳を打ち込む。
メ「ぶぶぶぶぶぶぶぶぶ!」
メガトロンは思わず思った。今目の前にいるコンボイは本当にコンボイなのか?図体はバカみたいにデカくなって
いるから昔みたいに動きがのろいと思ったのに早い上に一撃一撃の威力が強すぎる。このままでは自分が持たな
い。
メ「ええ~い!調子に乗りよって・・・・・・メガちゃん怒っちゃったもんね~!トランスフォーム!」
メガトロンはドリル戦車に変形し、エンジンを全開にし突っ込む。
メ「貴様のそのデカすぎるボディにドーナツのような穴をあけてやるわ!」
コ「来い!」
コンボイはビーストモードになり、構える。
メ「くたばれ、ゴリラ!」
メガトロンは勢いよく衝突した。しかし、ドリルの回転は押さえて止められてしまった。
メ「あれ?あれれ?」
コ「どうしたメガトロン?貴様の実力はそこまでか?」
流石のメガトロンも焦った。パワーが足りなかったのか?いや、そんなはずはない。未だのコンボイの数値は変化
していない。なのになぜ?
メ「ぬうううううう!こうなったら!」
メガトロンはロボットモードに変形してから距離を置き、ありったけの魂を取り込み始める。体はみるみる巨大化していく。妖怪たちの魂はメガトロンのアジトの地下に保管されていたのだ。メガトロンの巨体はコンボイの倍以上になった。
メ「これならどうだ!本日最大アチョ~!」
メガトロンは今までで一番強力なアンゴルモアファイヤーを放った。
<ファイヤーコンボイ達>
ファイヤーコンボイは治療を終えた後現場に急いでいた。その時、遠くで炎のような光景を見た。
ファ「あれは!?」
スピ「うわあ~すげえ燃えているよ。」
マッ「急ぎましょう!」
ファイヤーコンボイ達は急ぐ。
<コンボイ対メガトロン>
メガトロンのアンゴルモアファイヤーにコンボイは直接受けてしまった。
ラ・ダ・霊「コンボイ!」
橙・早「コンボイさ~ん!」
メ「はあはあ、流石に本気出しすぎちゃったなあ~。流石に無茶ゴリラも・・・・ってなんだ?これ?」
メガトロンは炎の中でコンボイの数値がどんどん上昇しているのに目を丸くしていた。やがて測定不能という表示が出た。
メ「はあ~もう手が付けられん。逃げるべ。」
メガトロンは手におえないと判断しドラゴンモードになり飛んでいく。
魔「アイツ逃げていくぜ!」
さ「まだ、お燐やお空の魂が!」
霊「せめて魂だけでも置いて行きなさい!」
メ「やかましい!そんなことしたらこの作品終わっちゃうだろうがぁ!」
炎の中からコンボイが出てくる。
コ「逃がしはしないぞ、メガトロン!」
コンボイはキャノン砲の標準を合わせる。
ア(待って、コンボイ。メガトロンを破壊したらみんなの魂が・・・・)
コ「ああ、だからメガトロンだけを破壊する。」
胸に収納しているマトリクスが輝きだし、光がコンボイを包む。
コ「マトリクスキャノン、発射!」
キャノン砲から、すさまじい光が発射される。その光は瞬く間に逃亡中のメガトロンに迫る。
メ「タランス、すぐにグランドブリッチを・・・・って何!?」
メガトロンは自分の目の前に迫りつつある光線に驚く。
メ「まずいわ~、まずいわ~、早くグランドブリッチ出せ!」
しかし、応答がない。
メ「助けて、シュワちゃ~ン!」
ボ~~~~ン!
マトリクスキャノンがメガトロンに命中した瞬間、ガルバトロンボディは大爆発した。
<デストロンシティ>
マトリクスキャノンを打ってからしばらくして、メガトロンに吸収された魂はコンボイのマトリクスの光を浴びたことにより元の妖怪の姿に戻っていった。その中には、お燐やお空の姿もあり、文屋の文までもいた。文は地底のニュースをまとめようと取材に来たところ事件に巻き込まれたらしい。
こ「お燐、お空!」
こいしは二人を見つけるなり抱き付いた。二人は何が起こっているのか分からないためかなり混乱していた。コンボイは胸からマトリクスを外すと光りだし、アリスと分離し元に戻った。
ア「どうにか片付いたようね。」
アリスは安心した顔で言う。
コ「ああ、しかし犠牲もありこの旧都も荒れ果ててしまった。」
コンボイは改造され破壊されてしまった旧都を見つめる。近代化したこともあり、その光景は残酷に見えた。
こ「大丈夫だよ!」
こいしは笑顔のまま言う。
こ「だって、みんな戻ってきたんだからまた一から直していけばいいよ。」
コンボイは破壊されたガルバトロンボディの落下したところを見る。ボディは完全にバラバラになっており所々から煙が上がっていた。
霊「メガトロンが倒れたのはいいけど小町は気の毒だったわね。」
魔「まあ、墓ぐらいは立ててやろうぜ。映姫の奴も心配していたのにな・・・!」
瓦礫が突然動き出した。
早「まさか、生きて・・・」
ところが三人は呆れた。確かに何か出てきたがそれはボロボロで裸になっていた小町だった。
小「あ、あたいは今まで何やっていたんだ?なんで裸で黒こげになっているんだ?まさか映姫様のお仕置き?訳がわからないよ~(泣)。」
小町は秘所を隠しながら泣き出す。
霊「どうやら、メガトロンはくたばった様ね。」
ラ「その様なんだな。」
ダ「いや、あれを見ろ!」
ダイノボットが指を指す方を見るとまたもや瓦礫が動いていた。
コ「みんな気を抜くな。」
コンボイはサイバーブレードを取り出し、アリスはエナジーブレードを展開する。他のメンバーも武装を展開する。そして、慎重に近づく。
メ「秋葉原~~~。」
メガトロンはドラゴンの姿で現れた。
コ「こ、これは!」
メ「ぬあははははは!偶然とはいえあの爆発のおかげで娘と分離で来たぞ!これで俺様は・・・・あれ?コンちゃん大きくなった?」
メガトロンは違和感を感じた。ひとつは大きさだ。以前のドラゴンの姿は今のコンボイの倍以上の大きさにあったのにもかかわらず今はコンボイと同じか小さいかぐらいの大きさだった。それになんか胸にも違和感が・・・・
メ(まさかな?いや、分離できたんだからそんなことはないはずだ・・・・多分。)
メガトロンは恐る恐る変形する。するとその場にいる全員が目を丸くする。更にさっきまで混乱していた文がカメラのシャッターを押し続けている。小町は恐怖におびえている顔になっている。
小「な、なんであたいが二人いるの?」
二人も?メガトロンは近くにあったガラスから顔を見る。
メ「なんじゃこれ~~~~~~!!!!!」
メガトロンが見たもの。それは小町と瓜二つの自分の姿だった。これにはメガトロンは混乱し、自分の頬を抓って見た。なんで?分離しただろ?こっちは普通の以前のボディに戻るんじゃないのか?なんで?なんで?
チーン!
メガトロンはやる気をなくした。
霊「・・・今のうちにやっつける?」
魔「賛成。」
早「私も。」
ダ「俺も。」
一同は戦意喪失状態のメガトロンに攻撃を仕掛けようとする。
?「メガトロン様!」
思わぬ呼び声にメガトロンは顔をあげる。そこにはサウンドウェーブとカセットロンたちが攻撃しながら駆けつけてきた。霊夢たちはフレンジーとランブルがハンマーアームで起こした地震で身動きができない。そのすきにサウンドウェーブがメガトロンを抱きかかえ、グランドブリッチに入って行った。
フ「終わったぜ!じゃあ、あばよ!次回作に期待。」
そう言いながらフレンジーたちもグランドブリッチに入って行って消えてしまった。
コ「どうやら、戦いはまだまだ続くようだな。」
コンボイは呆れた顔で言う。
ア「そうね、私達は負けない。絶対に。」
アリスはそういいながらコンボイの手を強く握りしめるのであった。
これによって幻想郷の住人とトランスフォーマーを巻き込んだ異変「デストロンの変」は幕を閉じた。
そして、二年の月日が流れる!
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最終回「ありがとうビースト戦士たち」
<妖怪の山付近>
デストロンの地底での異変から二年後。
妖怪の山である物が建造されていた。サイバトロンはデストロンが地上に逃亡したため、地上に拠点を作り防衛することが決定したのだ。立案者であるライノックスはかつてサイバトロンが造られた防衛都市「スクランブルシティ」の建造を決定。現在、妖怪の山の河童とスタースクリームの助言で地獄から仮釈放されたデストロンの工作部隊ビルドロンが中心に建造を進めている。
スクラッパー「おい、グレン。そこの資材をこっちに持ち上げてくれ。」
ビルドロンのリーダースクラッパーは部下のグレンに言う。
グレン「了解。」
グレンはクレーン車に変形し資材を持ち上げる。
スク「しかし、ガルバトロン様も大したもんだぜ。地獄にぶち込められていた俺たちを釈放するように頼んでくれたんだからな。」
ミックスマスター「でもよ、あのガルバトロン様があんなに大人しくなったとはほんとに今でも信じられないぜ。」
ロングハウル「まあな、でもこうしてまたボディが手に入るのも全くいいもんだぜ!」
ボーンクラッシャー「でも、大暴れするなって言うのはちょっとな。」
スク「まあ、仕方ないことだ。それよりも明日は旧都の復興作業をビルドマスターのひよっ子どもとやるから今日の作業はいつものノルマの2倍分やるぞ。」
ビルドロンメンバー「「「「「えええ!そりゃねえよ!」」」」」
メンバーに言われながらもスクラッパーは作業に戻っていく。
<紫の屋敷>
紫の屋敷で一人の女性が屋敷の掃除をしていた。猫耳で二股の尻尾を生やし、頭髪は首元まで伸びているが顔にはまだ少女だった頃の面影がある。
橙「ふう、屋敷の掃除は終わりっと・・・・・・・・あっ、読者のみなさん私のこと誰かと思われていますけど私は橙ですよ。」
この女性は橙である。あれから彼女は紫と式神の契約を再契約したため、外見が変化し体は大人になったが顔にはまだ幼さが残っている。彼女は屋敷の掃除を終えた後、神棚に線香をあげる。神棚には藍の写真が置いてあった。文に生前(消滅前)の藍の写真がないかどうか聞いて、譲ってもらったものだ。彼女は写真に向かって言う。
橙「もう二年が経ってしまいましたね。今日は紫様と白玉楼に行きました。幽々子様は相変わらずの食欲の様で・・・妖夢さんと光波さんが大変そうです。あの二人に比べて私はまだまだ未熟だと感じましたよ・・・・。でも、負けないように頑張るつもりです。」
橙は藍の写真を持ちながら外を見る。
橙「だから、明日も見ててくださいね。藍様。」
風が吹く。橙はまるでそれが藍が返事のようにも感じた。
<アリス宅>
アリス宅ではアリスが上海と一緒に洗濯物を干していた。
シャ「シャンハ~イ!」
ア「あれから二年か・・・。」
アリスはそう言いながら空を眺める。そう考えているとボールがアリスのところに転がってきてた。そこへアリスそっくりの4才ぐらいの女の子がボールを取りに来る。
ア「こら、マリ。洗濯物の近くで遊んじゃ駄目だっていっているでしょう?」
アリスは少女を注意する。
マ「ごめんなさい、ママ。」
マリはそう言いボールを拾う。
マ「ママ、今日はパパはいつ帰ってくるの?」
ア「パパ?そうね・・・・夕方には帰ってくるかしら?」
マ「パパ早く帰ってこないかな~。マリね、パパのお話の続き早く聞きたいんだ!」
マリはそう言いながら胸につけているペンタンドを見る。ペンタンドにはサイバトロンのエンブレムが描かれていた。その光景をアリスは微笑みながらマリの頭を撫でる。
この少女は二年前アリスが生んだ子供である。父親はコンボイだ。異変終結後のしばらくした後アリスは自分が妊娠していたことが発覚し、原因をライノックスや永琳に調べてもらった。二人が検査し考えたことは、恐らく一時的にとはいえコンボイと合体していた時にアリスにまだ誕生して間もない新しいスパークが胎内に宿ってなったものではないかと仮説を立てた。体は有機物と金属の融合体でテクノオーガニック・ボディだという。つまり普段は普通の人間と変わらないという。これを聞いたときはかなり混乱した。結論から言うと自分とコンボイの子供だというのは確かだがこのまま生んでもいいのかと戸惑った。
永「取り敢えず彼に相談してみたら?彼は喜ぶと思うけど。」
永琳は気休めに言う。アリスは戸惑いながらコンボイに打ち明けたがコンボイは素直に喜んだ。それを見たアリスは安心し、その半年後に出産した。それから一年が経ったが人間でないこともあり成長は早く四歳ぐらいの大きさになった。しかし、ここからは成長速度は普通の人間と同じぐらいになった。コンボイは自分は見たからにして他人に見えてしまうと寂しそうに言うがマリはコンボイに懐いていた。それでマリはいつもコンボイの昔の話聞くのが大好きで今日もそれの続きを聞くのを楽しみにしている。
ア「あの日、彼に出会っていなかったらこんな家庭は持つこともなかったかもしれないわね。」
アリスはそう言っていると裏の方からジェットの音が聞こえた。それを聞くなりマリは「パパが帰ってきた!」とはしゃぎながら走っていく。アリスもそれを追うように歩いて行くのだった。
<地獄>
小「・・・・・・・・・」
小町は黙りながら仕事場を歩いていた。メガトロンとの一件があった後小町は船頭として復帰したのだがあれ以降昼寝をしようとするとメガトロンに乗っ取られたことを思い出すので眠れなくなり不眠症になってしまった。
そのため今では睡眠薬を服用しなければ眠れないようになってしまった。そのせいか彼女のした瞼には隈ができている。
鬼S「小町さん、大丈夫ですか?目が逝っているんですけど・・・・・」
かつてはしっかり仕事をやるように言っていた鬼たちだったが流石に心配するようになった。
小「・・・・大丈夫だよ・・・・多分。」
小町は力ない声で答える。
<映姫の仕事部屋>
映姫は机で仕事をしていたが小町の最近の様子を見て心配になり、仕事がはかどらなかった。
?「おい、今日目を通す予定の書類持って来た・・・・って何やってんだ?」
部屋に入ってきたのはスタースクリームだった。小町が戻ってきた後、本来自由になるはずだったのだが映姫の事
をなんとなくほっとけなかったので今は彼女の秘書官を務めるようになっていた。
映「あ、あなたですか。」
ス「どうしたんだよ?そんなに悩んでよ。小町の奴がサボったのか?」
映「逆です。寝不足状態で今にも倒れそうなんですよ。」
映姫はため息を吐きながら言う。
ス「いいんじゃねえのか?日頃からサボってたのが毎日働くようになったんだからよ。」
映「夜は薬がないと眠ることができないって言っているんですよ。」
ス「少し休暇でも出して休ませたらどうだ?」
映「私もそう言ったのですが本人は働いていた方が気が休まると言ってしないんですよ。」
ス「そうかよ・・・。」
映「私は一体どうすれば・・・・」
映姫は頭を抱える。そんな映姫をスタースクリームは肩に手を置いて慰めるのであった。
<霧の湖周辺の森>
森の奥深くで何やら巨大な人影がこそこそ何かをしていた。
?「どうだ?彼の容態は?」
?「今日も意識が戻らない。唯一、生命維持機能が稼働を続けている。」
?「あれから、寄せ集めのパーツで何とか修理したがやはり規模が大きい施設で修理しなければ・・・・」
?「メガトロン様との通信は?」
?「未だに繋がらない。」
?「おい!意識が戻ったぞ!」
五人はある物を見る。体は漆黒でありながら胸のフレームに大きな穴が開いており、マスク顔の一部が吹き飛んでおり右腕はどこで取り寄せたのか大型フュージョンキャノンを代りに移植している。
?「意識が戻ったか、ブラックコンボイ。」
ブラ「・・・ドルレイラーか。」
ブラックコンボイは力がない声で言う。自分の部下たちはみんな装甲のあちこちが凹み、ボロボロになっていた。
ブラ「あれから・・・どうなったのだ?」
ド「あれから、我々はお前の爆発に巻き込まれ、奴らが去った後何とか瀕死状態のお前を見つけることができた。」
ブラ「それでこの体か・・・。」
ブラックコンボイは自分の体を見る。これではトランスフォームのしようがない。
ド「すまない、本来ならオーバーホールするべきなんだが・・・・」
ブラ「気にはしていない。それよりメガトロンとは合流できそうか?」
グリ「それが未だに目途が立たない。」
ブラ「取り敢えず拠点を作ったほうがよさそうだな。」
ブラックコンボイはゆっくり立ち上がる。治療が完全でないため、うまく動くことができない。
ド「俺に乗れ。」
ドルレイラーは装甲車に変形するとブラックコンボイを乗せコンバットロンと共にその場を去っていった。
<アリス宅 夜>
マ「ねえねえ!それでそこからどうなったの?パパ。」
コ「それでな、私の乗ったポッドが細工されていて・・・」
コンボイはマリを膝の上に乗せ、自分の昔話を話す。マリはそれを興味津々に聞く。アリスはそれを見ながら嬉しそうな顔をする。
ア(これが本当の家族か・・・)
二年前の自分では到底考えられなかったことだ。(それまでは一人暮らしのため)
コンボイが話しているうちにマリは膝の上で眠ってしまっていた。
コ「おや、どうやら眠ってしまったようだな。」
ア「夢中になっていたものね。疲れたのよ。」
アリスはコンボイの隣に座る。
ア「コンボイ。」
コ「ん?」
ア「ありがとね、私に家族をくれて。」
コ「え?いや、私自身がやったのでは・・・」
ア「いいの、これからも一緒にいてね。」
そう言いながらアリスはコンボイに寄り添うのであった。
<ネメシスⅡ>
ネメシスⅡの艦内の実験室でタランスはブリッツウィングと共にメガトロンの検査を行っていた。
タ「もうどう見てもテクノオーガニックボディッス。ここまで来たらもうどうにもならないス。」
メ「そうかそうか。つまり俺様はこのままピチピチ死神ギャルの姿ということか。」
タ「お察しの通りッス。」
メ「まあ、どの道俺様の野望はまだ終わらん。いつかは復讐してやるぞ!コンボイ!」
メガトロンはそい言いながら実験室を出ていくのであった。
コ「これで『東方ビーストウォーズ』は終わりだ。ひとまずな。」
ア「ここまで読んでくれて本当にありがとう!」
霊「ちょっとちょっと!最終回なのになんで私の出番がないのよ!」
魔「まあいいじゃないか霊夢。私も出番がないんだからさ。」
早「私も出してほしかったです。」
ダ「最終回にしてはなんか物足りねえんじゃねえのか?」
チ「アタイも出たーい!」
大「チルノちゃんが出たら変な落ちで終わりそう・・・」
ラ「僕なんか名前しか出ていないんだな。」
レミ「私って最初の所しか出ていないじゃない!」
フラ「私も!」
美鈴「私なんか一度もセリフが・・・・」
パ「レミィには悪いけど私の方が出番が多かったわね。」
タイ「拙者たちもほとんど出番がなかったでござるな?」
エ「それもそうね。」
ス「ハハハ!最後の最後でこの俺スタースクリーム様の出番があったってことは次回作があったら俺様が主人公って訳だ!」
ガル「この愚か者めが!」
ス「ぐわあぁぁぁ!お許しください、ガルバトロン様!」
初コ「ガルバトロン、最終回ぐらい静かにしろ!」
ガル「黙れコンボイ!こうなったらここで決着を着けてくれるわ!」
初コ「望むところだ!」
こ「また会えるといいね!」
ゴ「俺、ゴモロック!また会えるって信じてる!」
さ「本当にお世話になりました。」
橙「私もこれから頑張ります!」
ファ「熱い心があればきっと次回作もできる!」
スコ「俺も出番欲しかったんスけど・・・」
勇「今度はいつになるのかね・・・」
フェ「きっといつか会えますよ、きっと!」
Z「そのときまでお別れだな。」
咲「ではここらへんでお別れです。」
紫「それではまたいつか・・・・」
全員『さようなら~~~!!!!』
メ「お~~~~い!俺の最後のセリフはないんかい!」
《THE END?》
一様最終回。
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キャラ紹介
世界設定
幻想郷
東方projectの世界で本作の舞台。博麗結界により隔離されている。なお、本作では描写はないもののビーストウォーズの太古の地球同様、エネルゴンクリスタルが多く存在している。
外の世界
幻想郷の外の世界。本作では「トランスフォーマーカーロボット」の後日談の世界になっている。サイバトロンはまだ活動しており、八雲紫が接触したことにより彼らも幻想郷に訪れるようになる。
セイバートロン星
「ビーストウォーズリターンズ」の舞台。第一話のみ登場。
オリジナル要素
トランスプール
妖怪などを超ロボット生命体に改造するプール。中は特殊な液体金属で満たされている。この中で妖怪などは一度分解され再構築される。開発者はタランス。被験者は小悪魔、鈴仙・イナバ・優曇華院、八雲藍。
トランスアーマー
ブレスレッド上に収納されている対トランスフォーマー用アーマー。スキャニングシステムを搭載しており、人間でもトランスフォームが可能。(但し、ある程度特殊金属と人体が融合するため数値が高すぎるとテクノオーガニックボディになる恐れがある。)
試作は一種類しかできなかったが正式版は二種類になることができるようになった。
開発者は河城にとり。元ネタは「インフィニット・ストラトス」のIS。
メタルスメモリ
ビースト戦士を簡易的にメタルス化するためのアイテム。メモリにはクウォンタムサージ時の記憶があり、これを専用コネクトにセットすればメタルスになることができる。しかし、メタルスボディに組換え中に攻撃されると強制的に解除されてしまい時間がかかってしまうのが問題点。開発者はライノックス。元ネタは仮面ライダーWのガイヤメモリ。
ガードロボット
レーザーウェーブが白玉楼に配備していたロボット。基本はセイバートロンにいたガードロボットと同じ。
ウィルスミサイル
メガトロンが旧都で使用した対妖怪駆除用ウィルスミサイル。ウィルスは「リターンズ」で使用したものの強化型でもあるためトランスフォーマーにも効果がある。主に地底の妖怪を駆逐するために使用した。
ガルバトロンボディ
メガトロンが「ビーストウォーズⅡ」のガルバトロンのボディを自分の制御ユニットとして改造したもの。胸のクリスタル部分がコックピットである。基本武装はガルバトロンと同じだが妖怪の魂を取り込むことによって強化することができる。最終的にはプライマル・プライムのマトリクスキャノンによって破壊された。
ネメシスⅡ
メガトロンが建造させた拠点用戦艦。デザインは「プライム」のネメシス。最終的にはデストロンの拠点として運用されている。
ゴッドボンバー
ブラックコンボイが自分の強化のためにタランスの開発させた疑似トランスフォーマー。基本的外見はゴッドマグナスと同じ。(但し、ロボットモードにはならない。)
ブラックコンボイと合体することによってゴッドブラックコンボイになる。「超神マスターフォース」のゴッドボンバー式の合体。
キャラ紹介
サイバトロン
司令官ビーストコンボイ(ゴリラ)
「ビーストウォーズ」、「メタルス」、「リターンズ」のコンボイであり、この作品の主人公。メガトロンと共にセイバートロン星で消滅した後、幻想郷の魔法の森で目覚め、アリスと出会う。テクノオーガニックボディから初期の姿に戻っている。幻想郷でダイノボットに会ったのをきっかけに幻想郷の捜索を始める。当初はアリスの事を認識していなかったが告白したのを機にパートナーとして大切に思っている。旧都の戦闘においてはメガトロンとの戦いにおいて戦死してしまうがマトリクスゾーンにおいて初代コンボイと遭遇。彼からマトリクスを受け取り、迎えに来たアリスと共に生還する。異変解決後はアリスとの間に生まれた娘と共に生活を送っている。彼にとって「イボンコ」は厳禁。
アリス・マーガトロイド
本作のヒロイン。人形使いで魔法の森に一人住んでいる。コンボイの事を当初警戒していたが徐々に彼の人間性に惹かれ、好意を寄せる。実写版オプティマス・プライムをベースにしたアーマーを装着している。旧都の決戦において、テクノオーガニックボディの体になってしまったがこれがコンボイを救うことにつながった。異変解決後は娘のマリを授かり、魔法の森で家族三人で生活をしている。東方project本編においては上海人形などを使用した戦法をとっており、本編ではトレーラーから展開する。
シャンハイ
アリスの制作した自立人形。あまり出番がない。
真総司令官プライマル・プライム
コンボイとアリスがマトリクスの力一体化した姿。外見はパワードコンボイとほとんど変わらないがG1コンボイカラーで既にマスク顔になっている。総合スペックはパワードコンボイを大きく上回り、本編では未登場であるがアリスのように人形を使った攻撃も可能(その際人形の攻撃も上昇している。)この姿になるのはコンボイとアリスの二人でマトリクスを開放する必要がある。必殺技は「マトリクスキャノン」。
特殊戦闘員ダイノボット(ヴェロキラプトル)
「メタルス」の戦死者。魔法の森で目覚め、チルノと大妖精の看病で回復し以降は友達となる。。霊夢との初対決では不意打ちではあるものの至近距離のレーザーで勝利を収めている。元デストロンということもあり、やや短気。異変解決後は書かれてはいないがチルノたちと一緒に霧の湖付近で生活をしている。
チルノ
霧の湖に住む妖精。自称「最強」。ダイノボットの発見者であり、彼を見つけるなり助けようとした。白玉楼においては彼女の弾幕がレーザーを反射し、レーザーウェーブのガードロボットを全滅させた。その後も霧の湖で生活している。霊夢達には及ばないものの実力は妖精の中ではトップ。初期案ではエイリアンジェットのアーマーを装着させる予定だった。
大妖精
チルノの友人。恥ずかしがりな面があり優しい少女。チルノと共にダイノボットを助けた。
ルーミア
人食い妖怪。本編では二回しか出ていない。初登場の時は幻想入りする人間が少ないためかなり飢えていた。
博麗霊夢
博麗神社の巫女であり、東方projectの主人公。チルノと大妖精との鬱憤晴らしをきっかけにコンボイ達と関わるようになる。金銭価値にうるさく来客が来るたび賽銭を要求するほど。本編においては試作ではホットロディマス、正式版では「V」のスターセイバー、ブラッカーをベースにしたアーマーを装着し、ロードシーザーでは上半身を担当する。異変解決後は博麗神社に戻っている。
陸上防衛戦士ライノックス(サイ)
「リターンズ」でスパーク消滅後、妖怪の山でにとりのもとで生活していた。主に開発するのが中心であるが旧都の際はリペアも担当している。異変解決後はまた妖怪の山に戻っているがスクランブルシティの建造を提案した。
河城にとり
妖怪の山に住む河童。エンジニアでもありライノックスと研究に没頭している。トランスアーマーの開発者。
犬走椛
妖怪の山を警備している天狗。コンボイを侵入者とみて挑むも敗北し、その後は和解する。
霧雨魔理沙
人間でありながら魔法使い。紅魔館で魔導書を盗んでいた(本人曰く借りていく)所をスコルポスに見つかり掴まってしまう。霊夢とアリスとは友人関係。試作では後期ジェットロン、正式版では「プライム」のメガトロン、「V」のラスターをベースしたアーマーを装着している。
砂漠戦闘指揮官スコルポス(サソリ)
かつてコンボイ達と敵対していたデストロンのメンバー。「メタルス」で死亡後、紅魔館のフランの部屋で目覚める。メガトロンにこき扱われたトラウマから気が小さくなっていたが紅魔館の住人と接するうちに明るい性格になる。小悪魔が失踪後パチュリーから図書館の警備を任される。フランとは友達であり、フランの頼みには断れない模様。研究者としての一面も持つ。紅魔館でコンボイと対決後はサイバトロンの一員となる。地上に残ったため、旧都戦には参戦していない。
フランドール・スカーレット
レミリアの妹。スコルポスの第一発見者で仲良くなる。スコルポスの事を「スコッポ」と呼んでおりいつも一緒にいる。破壊の能力を持っており、スコルポスを除いてはこれで破壊できる(スコルポスは何故か効かなかった。)。
レミリア・スカーレット
紅魔館の主でありフランの姉。運命を操る程度の能力を持っており、これでスコルポスの過去を見た。パチュリーにスコルポスを警備に付けさせることを提案した。基本的に昼間は寝ている。
パチュリー・ノーレッジ
紅魔館の図書館に住む魔法使い。小悪魔は彼女の使い魔であるが新しい魔法の研究中うまくいかなかったためその苛立ちを彼女にぶつけてしまい彼女が失踪する理由になる。レミリアとは友人関係。後に変わり果てた小悪魔に再会するがメガトロンに忠誠を誓った彼女を呼び戻すことができなかった。
十六夜咲夜
紅魔館のメイド長。時を操る能力を持ちこれでコンボイ達を驚かせた。試作で「プライム」のアーシーをベースにしたアーマーを装着した。
紅美鈴
紅魔館の門番。居眠りが日常でいつも咲夜にお仕置きされる。本編においてはセリフすらない。
極地偵察員タイガトロン(ホワイトタイガー)
かつてエアラザーと共にエイリアンに拉致されたことがあるコンボイの仲間。現在は人里で食堂「虎屋」を営業している。普段は店を営業しているためコンボイ達とは行動をしていない。
空中偵察員エアラザー(ハヤブサ)
タイガトロンの妻。一緒に「虎屋」を経営している。日本版では男性であったが事情により原語版の女性に戻してある。作者曰く「ホモのままにするには不味い」
古明地こいし
地底の妖怪で地霊殿に住む古明地さとりの妹。無意識の能力を持っていたためメガトロンの追撃から難を逃れた。旧都の戦闘においても無意識の能力を利用して、敵の情報を集めていた。異変解決後は姉のさとりから離れる機会が極端に少なくなっている。「ビーストウォーズⅡ」のBBベースのアーマーを装着している。
星熊勇儀
かつて妖怪の山の四天王の一人だった鬼。旧都で唯一脱出した。その後は元々の力を武器にデストロンシティで奮闘した。「ザ・ヘッドマスターズ」のメガザラックをベースにしたアーマーを装着している。
東風谷早苗
妖怪の山にある守矢神社の巫女。自分の神社の信仰を集めようと日々奮闘している。トランスアーマーは「Z」のダイアトラス、「V」のブレイバーをベースにしたものを装着している。
橙
八雲藍の式神。旧都において藍を取り戻すべくコンボイに同行する。ブラックコンボイの心理作戦で惑わせられるが藍の言葉で振り切る。異変解決後は紫と再契約したことにより大人の女性の姿に変わっている。「プライム」のバンブルビーをベースにしたアーマーを装着している。
新ビースト戦士
デストロンシティの工場にあったプロトフォームをライノックスたちがプラグラムを変えたことによってサイバトロンとして誕生した。スキャン元はこいしが選び、名前も彼女が命名した。
神秘飛行戦士フェアリーミューテイト(モスラ)
オリジナル戦士。かつて死亡したトランスミューテイトが蘇生した姿。ビーストモードはモスラシリーズのエターナルモスラ、ロボットモードは当初トランスミューテイトにする予定でだったが難しいため本来本編に出したかったワスピーターをベースになっている。戦闘に応じて、水中モード、鎧モードへと姿を変えることができる。
暴君戦闘戦士ゴモロック(ゴモラ)
戦闘が好きな戦士。G1グリムロックに似ているが困っているのを見ると見ていられない性格の持ち主。ビーストモードはウルトラ怪獣の古代怪獣ゴモラ、ロボットモードはG1グリムロック。ビーストモードでいることがほとんど。ゴモラの能力も使えるほか、ロボットモード時は尾を大剣に変化させる。
宇宙恐竜指揮官Zコンボイ
コンボイに似ていたと言う訳で付けられた名前。。ビーストモードはウルトラ怪獣の宇宙恐竜ゼットン、ロボットモードはG2バトルコンボイ。司令官としての能力はあるが人見知りであるためうまくできないが最初に会ったこいしたちの目の前では普通に話せる。武器はゼットンと共通でロボットモード時はZソード、ナパームガンが武器。
外の世界のサイバトロン
カーロボットの世界のサイバトロン
炎の総司令官ファイヤーコンボイ
「カーロボット」のコンボイ。ギガトロンたちとの決戦を終え、地球でレスキュー活動をしていたが紫の要請で救援に来た。性格は正義感が強く誠実であるが、やや天然ボケ気味な所もある。口癖は「熱い心に不可能はない!」。
機動隊長ゴッドマグナス
孤高の一匹狼的な性格で、ファイヤーコンボイの双子の兄弟といえる存在。(仲はいまいちだが)どちらが兄かは当人たちも分かっていないが、他のサイバトロンはマグナスが弟だと思っている。ギガトロンとの決戦後、セイバートロン星に帰っていたがファイヤーコンボイ達の幻想郷に行くのを聞き駆けつけた。ファイヤーコンボイと合体することでゴッドファイヤーコンボイになれる。
カーロボ三兄弟
豪腕闘士ワイルドライド
交通機動隊員マッハアラート
爆走銃士スピードブレイカー
「カーロボット」で最後まで主戦力だったメンバー。性格は変わっていない。
その他
スパイチェンジャー
忍者首領アートファイヤー
鳥人忍者イーグルキラー
破壊忍者ウォーズ
引力忍者エックスカー
猛進忍者オックス
狙撃忍者カウンターアロー
チーム新幹線
音速参謀J-5
音速公安官J-7
音速公安官J-(E)4
ビルドマスター
太陽王ビルドボーイ
森林王ビルドハリケーン
砂漠王ビルドタイフーン
火山王ビルドサイクロン
デストロン
破壊大帝ビーストメガトロン/小野塚小町
かつてコンボイと共に消えたメガトロン本人。ボディを失い、三途の川においてスパークの状態で小町の体を強引に乗っ取り肉体を得るが逆に分離ができないという事態になってしまう。地獄でかつての部下たちの魂を回収・蘇生させ、手始めに幻想郷を征服するという野望を抱き行動を開始する。旧都戦においてはガルバトロンボディを使用してコンボイを殺害することに成功。しかし、コンボイとアリスが合体したプライマル・プライムの登場で形勢が逆転。逃亡を図ったがマトリクスキャノンでボディ諸共吹っ飛んだと思われていたがその瞬間に小町と分離することに成功。しかし結果は小町と瓜二つのアリス同様のテクノオーガニックボディになってしまった。異変解決後はネメシスⅡを拠点にし再起の機会をうかがっている。。かつては誰も信用しない冷徹さを持っていたがサウンドウェーブなど忠誠を誓う者にはそれなりに信用するなど部下を考える一面がある。
忍者兵タランス(クモ)
「メタルス」においてメガトロンに反旗を翻したものの思わぬアクシデントで自滅したデストロン兵。(実はユニクロンの眷属)設定では死後、「カーロボット」、「プライム」などの世界を霊体で見て回っており、その技術を自分のものとしている。メガトロンに再プログラミングされたうえ、頭部に裏切り防止の爆弾が付けられている。普段は自分の研究所にこもっている。再プログラミングされたとはいえ性格は以前のタランスとは変わらない。本編でもブラックコンボイを通じて爆弾を解除し、自由になろうとしたが失敗に終わっている。
空中戦闘兵テラザウラー(プテラノドン)
旧ニューリーダー病患者。メガトロンに再プログラミングをかけられているため治っている。本編ではエアロドローンの指揮をとっている。
地上攻撃指揮官インフェルノ(アリ)
「メタルス」の終盤で戦死。メガトロンに復活されたときはその部分だけ消去されている。メガトロンを女王アリと見ているため時々女王様と言う。(今回はある意味で本当に女王になっているが)タンクドローンを指揮している。
砂漠戦指揮官クイックストライク(サソリとコブラ)
二種類の動物の特徴を持ったフューザー戦士。インフェルノ同様「メタルス」で戦死。主にインフェルノと共にタランスの研究材料を集めている。基本的に弱い。
情報参謀サウンドウェーブ/小悪魔
かつては紅魔館のパチュリーの使い魔。パチュリーの扱いに耐えられなくなり、紅魔館を飛び出した。その途中でメガトロンたちと出会う。サウンドウェーブとして生まれ変わり、以前は五月蝿かった性格があったがサウンドウェーブになってからは無言になっていることが多くなり、物静かな性格になる。メガトロンを自分の救世主として崇拝しており絶対的な忠誠を誓っている。パチュリーの事を憎んでおり復讐することに執着しているが部下のカセットロンたちには実の姉のようにやさしく接している。(このときだけは小悪魔時代の優しさがある。)本編の大半は幻想郷を偵察している。外見はG1サウンドウェーブをベースにしながらも擬人化したようなデザインになっている。また、頭部はフルフェイスではなく、顔の下半分は露出していて、後頭部は頭髪が出ている。(いわゆるマスクに近い。)異変解決後もメガトロンのそばにいる。
カセットロン部隊
特殊破壊兵フレンジー
特殊破壊兵ランブル
諜報破壊兵ジャガー
空中攻撃兵コンドル
小悪魔がサウンドウェーブに改造されたときに捨てた感情からタランスが作り上げたサウンドウェーブの部下。性格は「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」のカセットロンベースだが小悪魔のようになんかしらに怖がることがある。サウンドウェーブを上司として尊敬している反面、実の姉のように見ておりプライベートでは姉弟のように甘えている。フレンジーとランブルは後に「姉ちゃん」と呼ぶようになる。
空陸参謀ブリッツウィング/鈴仙・優曇華院・イナバ
鈴仙をタランスが改造して作り出されたデストロン兵。改造当初は性格が極端に狂暴化しておりその場にいたクイックストライク、インフェルノを一撃でノックアウトしたうえタランスの研究室を破壊を尽くした。師である八意永琳に今まで薬物実験の被験体にされたことを復讐するため永遠亭に向かう。感情の爆発が激しく怒らせると目が赤くなり誰にも止められないが逆に目が青くなり大泣きして冷静になろうとする。落ち着いた後は永琳のもとにいたときの経験を活かしてタランスの助手をしている。タランスの事を「タラちゃん」と愛称を付けた。
暗黒司令官ブラックコンボイ
「カーロボット」に登場した悪のコンボイ。デビルギガトロンにより本体は再プログラミングされたが意識だけは幻想の壁を超え、改造中だった藍に憑依し完全復活をする。当初は藍の意識が残っていた影響もあり橙に攻撃ができなかったり藍の姿に戻ってしまっていたりしていた。安定後はゴッドボンバーと合体してゴッドブラックコンボイになれるようになり、霊夢たち及び救援に駆けつけたファイヤーコンボイ達を追い詰めた。しかし、藍の魂を入れたバトルベースを橙達に破壊され、体の主導権を一部奪われたため、ファイヤーコンボイに打たれる。その後死亡したと思われていたが重傷を負いながらも生存している。ゴッドブラックコンボイのスペックは藍の能力にゴッドボンバー付加したことによりゴッドファイヤーコンボイの二倍の強さは誇る。
コンバットロン部隊
鋼鉄将軍ドルレイラー
陸上参謀グリジバー
装甲参謀ダンガー
衛星参謀シャトラー
航空参謀ヘプター
ブラックコンボイの部下。スクランブル合体することによって戦闘スペシャリストバルティガスになる。異変解決後はブラックコンボイの治療を行いながら幻想郷に潜伏している。
モンストロン部隊
本作オリジナルの部隊。製作者はタランス。最終的には全滅。(元の妖怪に戻った)
高速暗殺忍者メガーラ
モンストロンのリーダー。ビーストモードはゴジラシリーズのメガギラス。ロボットモードはラートラータがベース。さとりの魂を入れてあるため相手の心を読み取り先手を打つ。さらにロボットモードでも高速で移動できる。武器は高速針「ドリルニードル」、「ギラスクロー」、羽から発射する「ソニックスラッシュ」。初陣で霊夢の潜在能力を甘く見ていたため、苦戦を強いられた。その後はさとりの魂を摘出してしまったため登場しない。
破壊分身忍者レギオルファ
メンバーの中で攪乱戦を得意としている。チームの中では珍しく魂のベースはない。ビーストモードはガメラシリーズのレギオン、ロボットモードはエルファオルファがベース。武器は自身の分身であるミニオルファを大量に発射し、相手をかく乱される「オルファ・ビット」。更にミニオルファは戦闘継続が不可能になると相手に取り付き自爆する。更に射撃で相手を融解させる「デス・メルト」、接近戦で「レギオンタスク」を使う。描写はないが最後はアジトの防衛戦で大破した。
残忍処刑忍者イルドラ
メンバーの中で上品な言葉遣いをするが相手が苦しむのを何よりも喜ぶ。パルシィの魂を入れているため相手が嫉妬心が多いほど強くなる(設定上は)。ビーストモードはガメラシリーズのイリス、ロボットモードはドランクロンがベース。武器は決まったものがないが、自身の触手を相手に突き刺し、相手の記憶を読み取り自分の体の一部を変化させる。初戦ではコンボイを圧倒したが駆けつけたアリスの怒りに触れ首だけにされてしまった。
隠密暗殺兵ガイガンウェーブ
正確にはモンストロンではないが生み親がタランスのためここで紹介する。ビーストモードのモデルはゴジラシリーズに登場するガイガン(fainal wars)をベースにしロボットモードは実写版ショックウェーブになっている。ロボットモード時の装備はビーストモードのときの鎌、腹部から飛ばすのこぎり「スラッシュカッター」、そして尾から変形し、右腕に装備する「フュージョンブラスター」。なお、ビーストモードはオリジナル同様飛行が可能。お空の魂を使用しているためいまいち頼りない。
その他の登場人物
旧デストロン航空参謀スタースクリーム
「ザ・ムービー」でガルバトロンに処刑にされて以降あちこちの世界を彷徨った後に幻想郷の地獄に落とされるが小町が不在になったのを経緯に小町に代わって三途の川の船頭をするようになる。ニューリーダー病は治っていないが映姫に対してはそれなりに敬意を表している。基本的には、G1スタースクリームであるが映姫のけがを気にしたりするなど「マイクロン伝説」のスタースクリームを思わせる優しい一面がある。異変解決後も映姫の元に残り、秘書官を務めている。
四季映姫
地獄の閻魔。小町が行方不明になったのを機にスタースクリームを船頭として蘇生させる。異変解決後に職場復帰した小町の状態に不安を感じる。
小野塚小町
三途の川の船頭。メガトロンに体を乗っ取られる。異変解決後、職場に復帰して真面目に仕事をするようになったがメガトロンのことがトラウマになり不眠症になってしまう。
八雲紫
幻想郷の創造に関わったとされている隙間妖怪。メガトロンの野望にまだ気づいていない頃は気にもしていなかったが藍が改造されてからは外の世界のファイヤーコンボイに協力を求めたりするようになる。異変解決後は橙と再契約している。
八雲藍
紫の式神で橙の主。紫の命令でサウンドウェーブを追跡していたが罠に堕ち、ブラックコンボイに改造される。最初は自我が残っていたもののブラックコンボイの力でバトルベースに幽閉されてしまう。その後は橙にバトルベースを破壊させ、残りの力でブラックコンボイに致命傷を負わせファイヤーコンボイに止めを刺された。最後に橙を褒め、紫の事を任せ消滅する。
西行寺幽々子
白玉楼の屋敷の主。紫とは長い付き合いである。大食いで何を考えているのか分からない。ガルバトロンを「ガルちゃん」と呼んでいる。異変解決後はガルバトロンの頼みで映姫にビルドロンたちの仮釈放を頼む。
旧デストロン破壊大帝ガルバトロン
「ザ・ヘッドマスターズ」で行方不明になったガルバトロン本人。幻想入りした影響で精神回路が修復されており、かつての初代メガトロンの性格に戻っている。過去の戦いの無駄からあきらめを感じ現在は白玉楼に住んでいる。
異変解決後は幽々子を通じてビルドロンの仮釈放を映姫に懇願した。
旧防衛参謀レーザーウェーブ
かつてのメガトロン(ガルバトロン)の腹心。「ザ・ムービー」で戦死し、白玉楼で記憶をなくした状態で妖夢と出会う。ガルバトロンに再会するまでの生活もあり以前のレーザーウェーブよりも性格が丸くなっている。
魂魄妖夢
白玉楼の幽々子に仕えている半人半妖の庭師。レーザーウェーブを最初に見つけた少女であり、彼を「光波さん」と呼んでいる。
藤原妹紅
不老不死の少女。スタースクリームと映姫に遭遇し、異変に巻き込まれる。
上白沢慧音
妹紅の友人。普段は寺子屋の教師をしている。
八意永琳
医師で鈴仙の師匠。かつては月の住人だった。行方が分からなくなった鈴仙を心配していたが、変わり果てた彼女と再会することになる。その後はウィルス対策のワクチンを作るなどサイバトロンに協力した。
蓬莱山輝夜
永遠亭の主。ブリッツウィングの攻撃をまともに受ける。
因幡てゐ
元は迷いの竹林に住んでいたウサギ妖怪のリーダー格であり永琳の弟子。鈴仙が行方不明になったのは自分のせいだと責めていた。
アイ
「カーロボット」に登場するサイバトロン基地のオペレートプログラム。現在はセイバートロン星製のアンドロイドボディを使用している。(それに合わせて外見も大人の女性に変えている)
大西ユウキ
かつて、ファイヤーコンボイと共に行動していた少年。現在は高校に通っている。紫がはじめて接触した人物。
ビルドロン部隊
二年後、ガルバトロンの要請で映姫がスクランブルシティの建造のため仮釈放した。
輸送兵 ロングハウル
建築兵 スクラッパー
衛生兵 グレン
偽装兵 ミックスマスター
採掘兵 スカベンジャー
破壊兵 ボーンクラッシャー
マリ・マーガトロイド
本編の最後に登場したアリスとコンボイの娘。外見はアリスが小さくなった感じ。トランスフォーマーと人間のハーフ。(テクノオーガニック)元ネタは「アニメイデット」サリー。
旧サイバトロン総司令官コンボイ
「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」に登場したコンボイ。コンボイにマトリクスを渡す。初期案では最終回にガルバトロンと共に登場させる予定だった。
回想のみ
ユニクロン
「ザ・ムービー」に登場した史上最大のトランスフォーマー。その後の作品ではラスボス的存在に。
攻撃指揮官クロームドーム
「ザ・ヘッドマスターズ」の主人公。
恐怖大帝メガザラック
ガルバトロンに変わってデストロンのリーダーになったヘッドマスターリーダー。本名はスコルノポック。
前書き陣営(再編集前の前書き、後書きでしゃべっていたメンバーたち)
赤バンブル
本作の作者本人。怠け癖が強い割には本作の投稿に関しては再編集前の第一部は真面目にやっていた。モデルは一様赤いバンブル(時々、クリフと間違えられる)。最近はアダムスと間違われることが多い。
密林巡視員チータス(チーター)
「リターンズ」でコンボイと共に戦ったサイバトロン。「無印」時代よりも大きく成長しており、コンボイに代わってリーダーを務めたこともある。
諜報員ラットル(ネズミ)
チータス同様かつてのコンボイの仲間。同じネズミキャラにライバル視している。(たとえばピカチュウやハム太郎)
空中攻撃兵ワスピーター(ハチ)
元デストロンメンバー。「リターンズ」においてはメガトロンによって洗脳され「スラスト」というジェネラルドローンになっていたが最後は頭はスラスト、体は生身のハチというカオスな姿で終わってしまったため赤バンブルが元に戻して前書きで時々出る。いつもおいしいところを誰かにとられる。
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