ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~ (畜生ペンギン)
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改変版 登場キャラ紹介

この度はソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~にアクセス頂き誠にありがとうございます

まずこの作品には以下の注意点があります

・文の統一性の無さ

・誤字脱字

・一定を過ぎてからの過度ないちゃつき

・なんちゃってシリアス

これらが無理とゆう方は速やかにブラウザのバックを

それでも良かったらお付き合いくださいませ

ここでは登場キャラの紹介をしていきたいと思います

ですがネタバレ注意です!

ネタバレ?死ね!と言う方はあまり見ることはオススメしないかも・・・

ではどうぞ!

※この作品自分で言うのも何ですが尻上がり式に作品が仕上がっていってるかと思います なので前半部分は少々見ずらかったりするかと思いますがどうか御理解の程よろしくお願いします


登場オリジナルキャラクター

本名 荒波哲也 SAOプレイヤーネーム テツヤ 年齢14~16 身長は177(16時点で)

 

この作品の主人公となるキャラ

 

βテストには当選されてはいないがセンスと直感が抜群に優れており そのセンスと直感でソードアート・オンラインの世界観を飲み込んだ 幼少期から野球をしていて両親とは野球に本格的に専念したいが為に別居している SAOをプレイできるのはクリスマス兼プレゼントとしてもらったナーヴギアとソフトのおかげ

 

使用武器は片手剣 序盤ではそれこそ少々の戸惑いを食らったが持ち前のセンスでどんどん成長して行った レベルとしても 人としても 二つの意味で成長をする事ができた

 

そして、第5層でテツヤの相棒となる斬月を手にする事になる そして卍解する事でなる第二形態 天鎖斬月

これが彼の異名 死神の決定打となった 斬月についてはまた後程

ちなみに恋愛に関しては興味が皆無 だったがこの作品のヒロインであるユウキに出会ってから少しづつ考えを変えていく 2人は無事くっつく事は出来るのだろうか? ちなみに興味は無いのだが哲也自身結構モテる為良くアタックされているが鈍すぎるため気づかない まぁ哲也にとってはそれが功を奏しているが・・・ でもバレンタインとかでは結構な量貰ってる模様

 

頭脳はお世辞にも成績優秀とは言えない 中の下くらい

 

人としてはとても熱く正義感が強く 物語序盤ではユウキ1人を守る事を誓っていたが中盤からはユウキだけでなく SAOプレイヤー全員を守る事を誓う

 

どうやら哲也にも斬月にも何か裏があるようだがどんな裏があるのだろうか・・・?

 

哲也は無事 この世界から脱出し ユウキを救う事は出来るのだろうか・・・・・・・・・

 

《補足》

名前はプロ野球球団 横浜Denaベイスターズの《荒波》翔選手 読売ジャイアンツの内海《哲也》選手から 理由は荒波はもう本当に良い苗字が思い浮かばなく 何か良い苗字は・・・と思っていた所TVに荒波選手が出ていて珍しい苗字だしこれでいいかな? と言うわけで荒波に 哲也は自分は内海を個人的に応援している為 そこから取らしていただきました 野球をしてるとゆう設定もそこから どっかしらで翔と野球やらせるつもりだけどもいつになるかは不明

 

正義感が強いとゆうのは自分の好きなDBの未来悟飯を理想にしています 命を呈してでも他人を守れるその精神 そんな人に哲也にはなってもらいたいです

 

 

 

2人目

本名前田翔 SAOプレイヤーネーム ショウ 年齢14~16 身長は174(16時点で)

 

テツヤの相方となるキャラ

 

翔はβテストに当選したためある程度の知識は備わっている キリトとβの時に出会っていてSAOが始まった後も会っては話し合いをしたりしていた 使用武器は片手剣

 

翔も哲也と同じく幼少期から野球をしている 翔も両親と別居中 理由は哲也と同じく野球に専念する為

 

翔も色恋沙汰に興味が無い そんな翔も哲也程では無いがモテる ユウキの哲也に対する気持ちに一早く気づいた本人でもある だからユウキにちょくちょく哲也の事を教えたりする事も

 

ウイークポイントとしたらどうやら空気を読むのは苦手らしい よくテツヤにKYと呼ばれてしまう 毒舌ではないけどKYだけあって良く胸に刺さる言葉を使う

序盤では哲也とユウキと共に行動をしていたがエギルに買われ後に店員となる でも攻略会議にも勿論参加している

哲也とは相対的にとてもクール でも哲也とは仲良くやれている いわゆる親友だ 頭もトップレベルの為良く哲也に勉強を教えている

 

周りが熱い奴らで固められているこの物語でとても重要な役割の人物 それが前田翔だ

 

《補足》

名前は広島東洋カープのマエケンこと《前田》健太選手

千葉ロッテマリーンズの大松《尚》逸選手から

翔のKY設定は大松から取りました

 

 

 

※この作品では一発屋のキャラクターも多く存在しておりますがそのキャラクター達は紹介しません 登場した際をお楽しみにしてください

 

 

 

 

原作キャラ設定

 

本名桐ヶ谷 和人 SAOプレイヤーネーム キリト 年齢14~16 身長は163

 

ご存知黒の剣士 βテストにも当選して翔とは一応の顔見知り テツヤとは第一層の攻略会議で出会う 第一層攻略後ビーターとゆう立場に置かれてしまい しばしソロで活動している しばらくしてから攻略会議に参加する その後テツヤと共に行動する事が多くなる

 

アスナとは良くいがみ合う仲だが後に大事な人になる事に

 

ユニークスキル 《二刀流》から繰り出されるスキルはとても強力 彼無くしてはゲーム攻略は難しくなるだろう

 

この作品では原作と同じく活躍したり不幸な目にあったりもする立場 でも勿論原作主人公ですし下手な事はさせませんのでご安心を

 

 

2人目

本名結城明日奈 SAOプレイヤーネーム アスナ 年齢15~17 身長は160前後

 

原作のヒロイン もちろんこの作品でもキリトと結婚する

 

SAO開始当初は1に攻略2に攻略と常に攻略の事を考えていたが 再びキリトと出会い この世界を楽しむようになる

 

テツヤ達とは第一層ボス攻略の時知り合う テツヤの事は馬鹿だけどこの世界には必要な人だと思っている

 

良くショウと攻略会議前に他に使える作戦はあるかと考え 作戦を練ったりしている ユウキに料理も教えたりしてる

 

アスナは頻繁に出るキャラクターの1人 良くユウキをからかっては怒られたりしている

 

でもそんな彼女もキリトの事が大好きなのだ 色恋沙汰の話で暴走すると止められなくなるのが難点

 

 

 

3人目

本名紺野木綿季 SAOプレイヤーネーム ユウキ 年齢13~15身長は不明

 

この作品のヒロイン 哲也とは始まりの街で出会いそれ以来共に行動している

戦闘の時はとても素早い攻撃と重い攻撃でボスを翻弄する

 

現実での彼女の周りで起こった事は非常に悲しい出来事

祖母からSAOを貰いSAOの世界に来ることになる

素早く力強い剣技は無敗の強さをほこっておりそれからついた異名が絶剣だ

 

ショウには良くテツヤの事を教えてもらったりしている

テツヤの事を思い良くアプローチをかけたりしてるが鈍いテツヤにその思いは通じるのか?

 

とても元気な彼女だけど甘えん坊で照れ屋さんな一面も アスナに良く哲也の事でからかわれたりすることも

 

 

 

※この作品のユウキは病気なんて持ってない健康体です

 

 

4人目

本名アンドリュー・ギルバート・ミルズ SAOプレイヤーネーム エギル 年齢 不明 身長不明

「安く仕入れて安く提供するのがうちのモットーなんでね」が売り文句の店主 攻略会議にも参加するが50層到達してからは店主もつとめる そこでショウを雇い始める 使用武器は斧

 

キリト達からの信頼性も高い テツヤ達とは第一層ボス戦で知り合う 店はよく皆のたまり場になる

 

スキンヘッドで色黒の為 恐ろしい外見だが中身はとても優しいお兄さんタイプ

 

 

 

5人目 本名綾野珪子SAOプレイヤーネーム シリカ 年齢12~14 身長不明(140半ば?)

この世界では非常に珍しいビーストテイマー 運良くテイムモンスターをテイムしてピナとなずける 名の由来は飼っているペットの猫から 使用武器は短剣

 

 

とある事情でピナが死んでしまうがそこをテツヤ達に助けてもらう 35層にいたためそこまでレベルは高くは無く原作ではSAOでは1回の出番だったが今作では度々出て来てはピナと共に頑張っている

 

キリトに想いを寄せていたりもする テツヤの事は優しいお兄さんみたいな人と思っている ショウとは話すことは少ないが仲が悪い訳では無い ユウキの事を応援していたりもする

 

6人目 本名 壺井遼太郎 SAOプレイヤーネーム クライン

年齢 24 身長 不明

 

ネットゲームが好きな社会人 VRゲームはSAOが初めてで第一層でキリトに色々とレクチャーしてもらった

 

ギルド《風林火山》のリーダーでもありリーダーシップは高い 風林火山を攻略組として育て上げた手腕は確かだ 使用武器は刀

 

彼女募集中であって脈ありのキリト、テツヤを羨ましがっている

 

この話では良くテツヤ達に色々と言われてしまう可哀想な役割 でもなんだかんだ必要不可欠な存在

 

お笑い担当も務めている 出てくると高確率で変な事を口走るがご勘弁を・・・

 

7人目 本名 篠崎里香 SAOプレイヤーネーム リズベット(皆からはリズと呼ばれている)年齢14~16 身長不明(160弱?)

 

そばかすがチャームポイントの女の子 マスターメイサーでもある 47層のリンダースに店を構えている テツヤとはテツヤが家を買った時に知り合った お店の中には昔の仲間との写真も飾ってある

 

テツヤの恋の相談をよく受け持つ 鈍いテツヤには必要な人でもある

 

武器は自分の想いなどによって強さが変わると思っている

その結果がキリトのダークリパルサーだ

 

キリトに想いを寄せるがアスナとキリトの仲の良さから想いを捨てようとするがテツヤの決意を聞きその想いを保つようになる

 

皆の姉貴分でもある為容赦なくツッコミを入れられる時もしばしば 使用武器は片手斧

 

この作品ではその姉貴分を充分に発揮させる予定だ

 

テツヤとは友達以上の仲だ それにユウキはどう思うのか・・・?

 

 

 

※ここから先は第2章に登場するキャラクター達の紹介です ここからはpart36をご覧になってからご閲覧くださいませ

 

 

オリキャラ3人目 本名 荒波渚 ALOプレイヤーネーム リナ 年齢18

 

ALO編で登場した哲也の実の姉

 

女の子ながらとても男っぽい性格をしていて哲也とよく喧嘩してるけど2人の仲はとても良い

 

外見は簡単に言えばボーイッシュ系 自分が想像してるのがシャイニングブレイドと言うゲームのカノンとゆうキャラの黒髪バージョン

 

種族はシルフで使用武器は片手剣

 

渚は姉さんなのでかなり面倒見は良い けれどそれが素直に実行に移せない ちょっとしたツンデレタイプ

 

渚と哲也は上手くやっていけるのだろうか・・・?

 

《補足》

 

名前はこれまたプロ野球選手 元ソフトバンクホークス所属の新垣渚さんから取らして頂きました

 

他に理由はあるけどそれは後で書く美咲の方でご紹介します

 

ちなみにALOプレイヤーネームのリナは最後まで悩みました

 

決定までの家庭がこちら

 

渚だからこの名前の何から使いた→荒波のミと渚のナでナミは?→あのキャラと被るからボツ→渚のナギは?→なんか嫌でボツ→新垣のキを取ってキナは?でもそれだと変だからキーナにしよう!→よく良く考えたらダサすぎたのでボツ→キーナ・・・・・・キー キ き い り リ (ここは完璧に宛字的な感じで決めました)リ・・・・・・ナ・・・・・・・・・よし!!リナ!!リナで決定!!!

 

と 作者の足りない脳をフル回転させた結果です 変な感じで決まってごめんね渚・・・・・・

 

オリキャラ4人目 荒波一輝 年齢30代後半

 

荒波家の大黒柱 2人を美咲と共に育てた父親

 

哲也と渚からは手荒く扱われるがなんだかんだ言っていいお父さん

 

ちなみに自分が想像としてるのがBLEACHの一護のお父さんの一心

 

あそこまでダンディーではないけどあんな感じだと思ってください

 

ちなみにゲームには出ません あしからず

 

《補足》

 

一輝の名前は数ある候補から振り絞って決めました 完璧ランダムです

 

もしかしたら一馬とかになってたし 守とかになってた可能性もありました

 

オリキャラ5人目 荒波美咲 年齢30代後半

 

荒波家を影で纏める哲也と渚の母親

 

美咲と一輝は未だ中睦まじい夫婦でたまにイチャイチャしてる

 

でもそんな美咲は照れ屋さん 木綿季に通ずるところはあるかも

 

《補足》

 

美咲が美咲となったのは荒波家の女性陣は海に因んだ名前が良いかな

 

と思い 渚は 渚 美咲は 岬 として名前を決定しました 完璧ランダムのは一輝のみです

 

ちなみに美咲もゲームには出ません

 

通常キャラ8人目 本名 桐ヶ谷直葉 ALOプレイヤーネーム リーファ

 

ALO編でやっと出せた主要キャラ SAO編が長引いた為彼女の出番も長引いてしまいました ごめんね

 

使用武器は片手剣 でも主にサポートに専念することが多いかも

 

姉を持つ哲也 妹を持つ和人 話が合いそう

 

リーファの出番もどうぞお楽しみに!




今後も追加していったりはしますので随時チェックしてみてください

後読んでてここの設定とちげぇぞ!!とかがありましたらお気軽にお申し付けを 作者はアホなのでそういった事が起こってしまいます すみません・・・

次は武器の紹介です!


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リンクスタート!

前回言ったように今回から本編です
ミスが1番怖いです・・・


「999!1000!」

 

 

そう言って素振りを終わらしてバットを置いたのは荒波哲也

 

 

哲也「ふぃ~ 1セット目終了! 素振り2000本まで後2セット!張り切っていくか!」

 

 

そう、哲也は野球をしており今年の夏大会は哲也の三振で試合が終わってしまいもう悲しい思いはしたくないと次の大会まで厳しいトレーニングを積んでいる

 

 

「あんまり気を詰めないようにしなさいよね~」そう言ってきたのは哲也の母だ

 

 

哲也「あれ?なんでこんな所にいんの?」そう、今哲也と母と父は別居しているのだ

理由としては哲也がもっと野球に打ち込みたい、家だと甘えが出る と言って家の近くにある格安アパートに住んでいる

 

 

哲也母「いつも頑張ってるあんたにプレゼントを渡しに来たのよ クリスマス兼だけどね」そう言って母が渡したのはクリスマス用のラッピングをされた箱のような物とDVDのような物だ

 

 

哲也「・・・まだ11月の初日だよ?」哲也はビックリしたのと呆れたような顔で母に言った

 

 

哲也母「これすっごく高いんだからね! だから、クリスマス兼用! 手に入れるのも大変だったんだからね!」そう哲也に言った

 

 

哲也(すっごく高いってどんなのだよ・・・プレ〇テの新作か?)2022年の現在 ゲームもかなり変わり今ではゲームの中に入れる物も少なくは無い 哲也はゲームと言ったらパワ〇ロしかやったことないがゲームの中に入るとゆうものは気になっている

 

 

哲也「わぁったよ んじゃあ一旦戻るよ こんな所で開けてゴミ散らかしたら管理人に悪いし」そう言ってアパートの階段を上って言った

 

 

哲也母「んじゃあね また今度来るかんね」そう言って母は戻って言った

 

哲也「さて、開けてみるかな・・・まずカセットみたいなやつからにしようかな」そうゆうとハサミで包装紙を切っていく そしてそこに包まれていたのは・・・

 

 

哲也「ソードアート・オンライン・・・?」哲也には何のゲームかわからなかったがソードアート・オンラインといえば初の本格的VRMMORPGとして茅場晶彦が作り出したゲームだ 最近までβテストとして 抽選に当選した人のみに与えられていた

 

 

哲也(何だろこのゲーム・・・ 対応機種は?)パッケージの裏面を見た そこに書いてあったのは ナーヴギアと書いてあった

 

 

哲也(ナーヴギア・・・どっかで聞いたような・・・とりあえずこのでかい箱がナーヴギアってやつかな?)四角い箱の方に手を伸ばし先ほど同様に包装紙を開けていった すると出てきたのは

 

 

哲也「やっぱり・・・」そう、ナーヴギアだった ナーヴギアとは大手電機メーカーのアーガス社が作ったものだ これを使えばゲームの中へ・・・すなわち仮想世界へと行けるのだ 世間ではこれを《フルダイブシステム》と呼ぶ

 

 

哲也「ナーヴギア・・・ソードアート・オンライン・・・ んー」思い出せないようで思い出せないむず痒いのが哲也を襲った

 

 

哲也「なんだっけ・・・?確か数日前まで良く聴いてたはずなんだけど・・・ あ!そうだ!確かあいつがβテストって奴に受かったって言ってたな!」そうゆうと哲也は携帯で友人に電話をかけた

 

 

「もしもし?」哲也「あ、翔か?俺だよ」翔『なんだお前か、何のようだ?』前田翔・・・哲也の友人で哲也と同じく野球をしている βテストに受かったとよく哲也に自慢していたのを哲也が思い出したのだ

 

 

哲也「俺もついに買ったぞ!ソードアート・オンライン!」翔『へぇ~お前もついにSAOデビューか まぁ俺はβテスターの権限で無料でゲット出来るんだけどな』哲也「βテスターってそんな有利な条件あんのか まぁテストに参加した礼ってとこなのかな」 そう、βテストに当選したものは馬鹿みたいな長蛇の列に並ばずに入手することができるのだ βテストお疲れ様みたいな感じの謝礼だろうか

 

 

哲也「それよりこれ今からでもできんのか?」翔『いや、正式なスタートは11月の6日の午後1時からだ』哲也「6日・・・午前練習だけか・・・それなら早く出来るな」翔『じゃあ6日家に帰ったら先に入っとけ 多分初期設定面倒いから 』哲也「了解だ」翔『んじゃまた明日の練習でも詳しく教えるわ』哲也「了解 んじゃあ切るわ また明日な」そう翔に言って哲也は通話を切った

 

5日後の11月6日12時59分

 

哲也「シャワーも浴びた、服も着替えた 、ログアウトした後すぐ飯食ってログインできるようにおにぎりも買っといたし・・・準備万端!」そう言って勢いよくベッドに倒れこんだ そしてナーヴギアを被りフルダイブするための台詞を言った

 

哲也「リンクスタート!」

 

しかしこの時哲也を初めとしたソードアート・オンラインプレイヤーの皆はまだ知らなかった・・・このVRMMORPGがあんな最悪なゲームになるなんて・・・




とゆうわけで今回はプロローグ的な感じでした
次回!ヒロインの彼女が登場!
乞うご期待!


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第一章 ソードアート・オンライン~アインクラッド編~
part1 2人の出会い~死のゲームの開幕~


今回から原作沿いになっていきます
台詞は変えていきますが内容は同じようにします
それではどうぞ!


哲也「リンクスタート!」

 

 

哲也がそうゆうとすぐさま仮想世界へ いわゆるフルダイブに入った そして哲也の前に最初に出てきたのは白い背景と《Welcome to sword art online!》の文字だった その後名前入力の画面が現れた

 

 

哲也「プレイヤーネームねぇ・・・ そうゆうの考えんのめんどくせぇからテツヤでいいや」 そう言って名前入力欄にテツヤと入力した

その後出てきたのは顔のパーツ、輪郭、髪型、肌などを決定するものだった

 

 

哲也「うへぇ~長そうなの来ちゃったよ~」いつもなら適当にすます所だがこのゲームではそうはいかない、なにしろ選択したパーツのキャラが自分になるのだから変に決めたら大変な事になる

 

 

哲也「目はこんなんで・・・髪もちょい短め、鼻と耳は普通でいいかな 顔の形もこんなもんで・・・」哲也は一つ一つ丁寧に選択している

いつもがさつな哲也からは珍しい事だ

 

 

哲也「んじゃ決定!」決定を押すと次に現れたのはゲームスタートするかどうかの画面だった

 

 

哲也「ゲームスタート!」スタートのボタンを勢いよく押す、すると哲也は光に包まれて白い背景の場所からはいなくなっていた・・・

 

 

そして哲也・・・もといテツヤが転送された場所は 始まりの街だった

 

 

テツヤ「うはぁ~!すげぇ!これがゲームかよ!」テツヤは未知の領域に踏み込んだような感じではしゃいでる なにしろテツヤはこれがフルダイブ初体験なのだから興奮するなとゆう方が難しい

 

 

テツヤ「え~っと、確か翔がゲームスタートしたらそこで待っとけって言ってたっけか」 そう、今日はテツヤは翔に色々とレクチャーしてもらう日、テツヤは翔が来るのをまだまだかと待ちわびていた

 

そして5分後

 

「おっす、テツヤ」声が聞こえたので後ろを振り返ってみると1人の男がいた、プレイヤーネームは《ショウ》 どうやらあの翔で間違いないようだ

 

 

テツヤ「おせぇよ~ 何やってたんだよ」

 

ショウ「シャワー浴びてた 練習後は汗落とさなきゃきたねぇからな」

 

テツヤ「はぁ・・・ まぁいいや!それより早く俺に戦い方教えてくれよ!」

ショウ「その前に武器調達だ お前今何も持ってねぇだろ?」

 

テツヤ「武器?どうやって見んの?」

 

ショウ「こうして見るんだよ」そう言って右手人差し指をフリックした

 

テツヤ「こうか?」テツヤもショウと同じようにやった するとメニュー画面が出てきた

 

テツヤ「うお!出てきた!すげぇ!」 こんな些細なことでもテツヤにとっては初めての事だ

 

ショウ「うるせぇぞ んで、体みたいなマークがあるからそこタッチして見てくれ」

 

テツヤはショウに言われた通りやった テツヤ「何もねぇぞ?」

 

ショウ「やっぱりか、金は多分あるはずだから この編の安い武器なら買えるだろう」

 

テツヤ「このコルってやつが金か?それなら所持数1000って書いてあるぞ」コルはこの世界の金の単位 1コル=1円の換算だ

つまり、テツヤが支給された1000コルはリアルでは1000円の価値がある

 

ショウ「上出来だよ んじゃあ行くか」

 

テツヤ「おう!」 そうゆうとショウとテツヤは始まりの街の商店街のようなところに向かった

 

 

~始まりの街 主街区~

現在、テツヤたちは主街区の武器やに来ていた

 

テツヤ「武器ってどんなのがあるの?」

 

ショウ「沢山あるぞ~片手剣に短剣に両手剣に槍、斧とかとにかく色々とある」

 

テツヤ「へぇ~そんなにあるのか~ お前はなに使ってるの? 」

 

ショウ「俺は片手剣だな 動きやすいしな お前もそうしたら?」

 

テツヤ「じゃあそうすっか~おっちゃん!これいくら?」テツヤが指を指したのはスチールブレードとゆう物で ごく普通の片手剣だ

 

NPC「そいつは500コルってとこかな?」

 

テツヤ「んじゃあそいつ1本頼む!」テツヤはそう言ってNPCに500コルを渡した

 

NPC「あいよ!毎度あり!また来てくれよな!」そう言ってNPCの店主はスチールブレードをテツヤに渡した

 

テツヤ「片手剣 getだぜ!」

 

ショウ「んなことやってねぇで 買ったならさっさとフィールドに出て戦闘について教えるぞ」

 

テツヤ「お!ついに戦闘か! んじゃあ速いとこフィールドに出ようぜ!」

 

そう言って歩こうとした時テツヤたちは後ろから声をかけられた

 

「あの~すみません」

 

テツヤ「はい?」

 

テツヤが後ろを振り向くとそこにいたのは女の子 おそらく身長は150後半程度で 特徴として上げるとしたら紫色のロングヘアーで額を出さないためか赤いカチューシャをつけている

 

「今からフィールドに出るならボクも連れて行ってもらえないかな? 初めてログインしたからよくこの世界の事がわからなくて戦闘とかを教えてくれる人を探してたんだ!」

 

どうやら彼女もβテスト経験者ではないらしい 後、ボクって言ってるけど女の子だからね?

 

テツヤ「俺は大歓迎だ! お前も良いよな?ショウ」

 

テツヤはショウに尋ねる

 

ショウ「まぁパーティを組むなら大勢の方が楽しいしな 俺も歓迎するよ」

 

「ありがとう!2人とも!」

 

そうゆうと彼女は握手を求めてきた

 

テツヤ「俺の名前はテツヤだ!よろしくな! んで、こいつの名前はショウだ!」テ

 

ツヤは握手に応答して自己紹介をした

 

「テツヤとショウだね?わかった!ボクの名前はユウキ!よろしくね!」

 

3人の自己紹介が終わると すぐにフィールドに向かって行った

 

 

~始まりの街 ・西フィールド~

テツヤ達は今、敵が出る場所にいる

 

ショウ「いいか、この世界での戦闘は360度のフルで戦える事が凄みだ だから前の敵だけを倒してると後から攻撃されるってゆうのは良くあるから気をつけろよ 2人とも 」

 

テツヤ・ユウキ「おう!(うん!)」

 

ショウ「んじゃあ手始めにあの猪を倒してみてくれ」そういってショウが指を指したのはフレンジーボアと呼ばれる雑魚モンスター

 

テツヤ「猪か・・・突進攻撃がメインってとこか?」

 

ショウ「その通りだ 突進さえ気をつけてれば楽に倒せるぞ」

 

ユウキ「よーし!頑張るぞ!」

 

テツヤ「腕がなるぜ!」

 

ショウ「じゃあまずユウキからあいつを倒してみてくれ 万が一でも危なくなったらすぐ俺がカバーに入るから安心してくれ」

 

ユウキ「わかった!その時はよろしくね!・・・よーし!勝負だ!」

 

~5分後~

 

ユウキ「やった!やった!倒せたよ!ショウ!テツヤ!」ユウキは嬉しそうに2人に報告して3人でハイタッチをした

 

ショウ「少し手こずると思ったけどユウキの戦闘センスは抜群だな、これなら問題ないかな」

 

テツヤ「ユウキは凄い強いんだな~俺も頑張らなきゃな!」

 

ユウキ「えへへ♪ 褒めてくれてありがとう! テツヤも頑張ってね!」

 

ショウ「んじゃあまた現れた事だし次はテツヤの番だな 頑張れよ」

 

テツヤ「おうよ! んじゃあやるか! 来いや猪!」

 

~10分後~

 

テツヤ「まぁざっとこんなもんかな♪」

 

ショウ「どんな殺し方してんだよ・・・」

 

ユウキ「でもテツヤもすごいね! ボクもテツヤを見習わなきゃ!」

 

ショウ「いや、やめとけ、あんな事できんのあのアホだけだ」

 

テツヤ「えぇ~!?ダメだっか!?俺?」

 

ショウ「どこの世界に猪の突進を飛んで避けてから追いかけ回して疲れさした挙句に剣をゆっくり刺してじわじわと殺すやつがいるんだよ!? この世界は敵を倒した爽快感も魅力なのにあんなの単なる敵に対する嫌がらせじゃねぇかよ! 」

 

テツヤ「なにぉ!本当はもっとびしっと決めたかったけどあいつが逃げ回るから追いかけ回してたら勝手に止まったから殺したまでだ!」

 

ユウキ「まぁまぁ・・・2人とも落ち着いて」

 

ショウ「まぁこのバカには後でもう1回教えるとして、今からソードスキルの発動方法を教えるぞ」

 

ユウキ「この世界の醍醐味の一つだね、魔法の代わりにあるんでしょ?」

 

ショウ「その通りだ このようにモーションを取ってから・・・」そうゆうとショウの片手剣が光出した

 

ショウ「そら!」そうゆうとショウは片手剣で猪を斜めに切った するとユウキたちが5分10分かかった猪は一瞬にして結晶帯となり砕け散った

 

ショウ「今のは片手剣ソードスキルのスラントってゆうんだ 俺は引継ぎである程度熟練度が引き継がれてたからあの威力が出せるけど 2人はまだ熟練度が0に等しいから強いスラントは出せないな、熟練度を上げてけば威力も上がる上にもっと強い技も使えるようになるぜ!」

 

テツヤ「あれ鍛えればもう追っかけないで済むのか!?」

 

ショウ「だからあれはお前がバカなだけだ!」

 

ユウキ「でも、速く複数のソードスキルを覚えていけば戦闘にもバリエーションが広がるね!」」

 

ショウ 「その通りだ、でも熟練度上げるのにも苦労はかかるぞ」

 

テツヤ「それがあってこそのゲームだろ~」

 

ユウキ「やり込み要素があるのは嬉しいね!」

 

テツヤ「よっしゃー!頑張るぞぉ!」

 

ショウ「じゃあ次に移るぞ!」

 

テツヤ・ユウキ「はい!」

 

2時間後

 

ショウ「さて、ある程度教えたし授業は終了だ!」

 

テツヤ「やっと終わったー!」

 

ショウ「もうとくに教えることもないしな」

 

ユウキ「それじゃあテツヤ!今からどっちが敵を多く倒せるか勝負しない?」

 

テツヤ「臨むところだ!」

 

ショウ「お前ら盛り上がるのも良いが時間を見てみろ」

 

テツヤ「時間?・・・もうすぐ六時前か」

 

ユウキ「それなら一旦ログアウトしてから来ようかな~」

 

テツヤ「んじゃあここで一旦お別れだな」

 

ショウ「だな」3人はログアウトボタンを探した・・・

 

テツヤ「・・・あり?」テツヤは目を疑った

 

ユウキ「どうしたの?テツヤ」

 

テツヤ「ログアウトボタンが・・・ねぇ・・・」

 

ショウ・ユウキ「!?」2人はすぐにログアウトボタンを探した でもやはりログアウトボタンは見つからない

 

テツヤ「なんだこれ?バグ?」

 

ショウ「いや、そんな事はないはずだが・・・そんなバグあったら大変なことになるぞ」

 

ユウキ「うーん・・・リリース当初で人数が多すぎて処理落ちが起きてバグが起きたとか?」

 

ショウ「でもアーガス社がそんな事起こすわけないと思うんだけどな・・・」

 

テツヤ「・・・まぁ悩んでてもしゃあない 後で運営から謝罪のメールでも来るだろ」そう言ってテツヤは剣を手に取った

 

ユウキ「テツヤ、どうするの?」

 

テツヤ「バグってんならしゃあない、今の内にレベル上げとこうかなって」

 

ユウキ「だったらボクも!」

 

ショウ「お前らのんきだな・・・」

 

テツヤ「んじゃ行こうぜ!ユウキ!」

 

ユウキ「うん!」

 

数分後

 

テツヤ「お!あそこにいるぞ!」

 

ユウキ「よーし!テツヤより先に倒すぞ!」

 

テツヤ「させるかぁ!」

 

テツヤとユウキが敵を見つけた時、3人は眩い光に包まれた

 

テツヤ「なんだ!? 強制転移か!?」

 

ショウ「2人とも!大丈夫か!」

 

ユウキ「一体どうなってるのぉ~!? 」そうこうしているうちに3人は転移された

 

~始まりの街・主街区~

 

3人は一斉に強制的にここに戻された

 

テツヤ「ここは・・・?」

 

ショウ「どうやら主街区のようだな」

 

ユウキ「どうしたのかな?さっきのバグの不具合報告かな?」

 

そうこうしているうちに色々なやつが強制転移されてきている

 

テツヤ「皆集まってるからユウキの言った通り不具合報告何かな?」そう言っているといきなり主街区は曇がかかったように暗くなった

 

ショウ「なんだ・・・あいつは・・・?」ショウが見ている先には赤いローブに包まれている馬鹿でかい人がいる

 

テツヤ「巨人?」

 

ユウキ「いや、違うんじゃない・・・?」

 

「皆さん・・・こんにちは・・・」赤いローブは話し始めた

 

「私の名前は茅場晶彦、このゲームを作ったものだ」

 

ショウ「茅場・・・晶彦・・・!?」

 

ユウキ「なんで開発者が・・・?」

 

テツヤ「茅場・・・晶彦・・・」

 

茅場「いま現在、ゲームからログアウト出来ない現象が起こっているが・・・」次に放たれた一言で俺達は絶望に落とされた・・・

 

茅場「バグではない 繰り返す これはバグではない これはゲームの仕様である」

 

テツヤ「・・・・・・は?」

 

「バグじゃないの?」「仕様であるってどうゆうことだよ!」「理由を説明しろ!」

 

各々から罵倒が聞こえる

 

茅場「このゲームではログアウトするためにはアインクラッド第100層をクリアするしかない 繰り返す、ログアウトするためにはアインクラッド第100層をクリアするしかない」

 

ショウ「・・・どうゆうことだ・・・?」

 

茅場「ちなみに・・・このゲームでHPが0になったとき・・・」また、次のセリフで俺達は絶望をした・・・

 

茅場「現実での死となる 繰り返す HPが0になったら現実でも死ぬことになる 各自クリア目指して頑張って欲しい」

 

テツヤ「・・・・・・は・・・・・・?」俺は驚きと動揺を隠せなかった

 

茅場「ちなみに外部の人間が無理やりナーヴギアを外そうとしても死ぬことになるので・・・」

 

ナーヴギアを外されたら死ぬ!?どうゆうことだよ!?

 

「おい!だったら停電とかになったらどうなんだよ!」「そうだそうだ!」「どうするんだよ!」

 

茅場「ナーヴギアの電源が落ちてからしばらくは大丈夫だが・・・ そのしばらくがすぎると死ぬことになる」

 

茅場「ちなみに死ぬとゆうのはナーヴギアで脳を焼き切って死ぬことになる 」

 

停電で死ぬ・・・?脳を焼き切られる・・・? もう何がなんだかわからない・・・

 

茅場「最後にプレイヤーの皆にはプレゼントがある 受け取ってくれ」

 

茅場がそう言うと皆は一斉にアイテム欄を開いた

 

テツヤ「これは・・・手鏡?」

 

テツヤがそう言うとところどころで光り始めていた

 

ユウキ「うわぁ!?」

 

ショウ「なんだ!?これは!?」

 

テツヤ「ショウ!ユウキ!」気づいたら俺達も光り始めていた

 

光が収まると皆は一斉に驚いた それもそのはず ゲームで設定した顔ではなくリアルの顔になっているのだから

 

ショウ「テツヤ!どうゆうことだよ!」

 

テツヤ「知らねぇよ!それよりユウキは!?」すると俺はいつの間にか防具を掴まれていたことに気がついた 掴んでいたのは少女・・・

 

テツヤ「もしかして・・・ユウキか?」防具を掴んでいる少女は小さくうなづいた

 

ユウキ「テツヤ・・・」ユウキはわずかながらに震えている 身体は先ほどと変わらないがやはり顔つきはだいぶ変わっている

 

テツヤ「ユウキ、大丈夫だ 今はこうしてて良いから一旦落ち着こう 」

 

ユウキ「ありがとう・・・テツヤ・・・」今俺ができるのはこのくらいだ、とにかく焦っていてはいけない、 落ち着かせるのが最優先だ

 

茅場「私からの行きな計らいだ リアルの顔でゲームができるなんて最高だろ?」

 

テツヤ「ふざけやがって・・・」

 

茅場「それではプレイヤーの皆 ゲームクリアを目指して頑張ってくれたまえ」そうゆうと茅場晶彦は消えていった

 

茅場晶彦が消えた後はしばらくは静寂がこだましていただかその静寂もすぐ終わることになる

 

「・・・・・・いやぁぁぁぁ!!」「ふざけんなぁ!!」「こっからだしてくれぇぇ!!」

 

そういった声がどんどん増えていく

 

ここにいたら俺もダメになりそうになる

 

ユウキ「あ、あ・・・」ユウキも今に崩れそうになっていた

 

ショウ「2人とも!一旦こっちに来るんだ!」俺とユウキはショウについて行った

 

 

 

 

 

ショウ「ここまでくれば平気だろう」

 

俺はユウキを見た

 

テツヤ「ユウキ落ち着けたか?」

 

ユウキ「うん・・・ ごめんね迷惑かけて・・・」

 

ショウ「あんな事あったら誰でもそうなるさ」

 

テツヤ「それで・・・どうすんだよ・・・」

 

ショウ「アインクラッド第100層・・・そこまで行くのに何年かかると思ってんだよ!」いつもクールなショウが荒れている、これはよっぽどの事じゃないと起こらない事だから事の重大性は俺でもわかった

 

ユウキ「テツヤ、ショウ、ボク達・・・本当に死んじゃうの?」

 

テツヤ「ユウキ・・・」俺はユウキをとても心配に思った、恐らく俺より年下の女の子がこんな状況に耐えられるとは思えない そして次にとった行動は

 

テツヤ「ユウキ、安心しろ お前のことは俺とショウが必ず守ってやるから!」これで少しでもいい、ユウキが立ち直れば良かった

 

ユウキ「テツヤ・・・ありがとう・・・! テツヤは優しいね!」どうやらさっきの元気のあるユウキに戻ったようだ

 

ショウ「とにかく今は前に進んでいこう そうすれば少しでも希望が開かれる」

 

テツヤ「そうだな! まず目指すは第1層!」

 

ユウキ「2人とも!頑張ろうね!」

 

俺達3人はこれからも一緒に進むことを決めた

 

そしてこの日は俺達3人の出会い、そしてデスゲーム開幕の日にもなったのだ・・・

 




とまぁこんな感じで1話は終わりです
6000文字書くのはなかなか骨が折れますね・・・

次回は第一層のボス攻略を予定しています! お楽しみに!


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part2 第一層攻略~痛感される死~

暇になるとついつい書いてしまいます、考えるのがなかなか楽しいもんです

今回は予定通り第一層攻略です

やっとあの3人が出せます

それではどうぞ


この前起こったSAOのログアウト事件から約1ヶ月がたった 約1ヶ月の間に戦闘で死ぬ者もいれば興味本位で自殺したものもいるとゆう そして俺達3人はショウのおかげもありレベルは第1層攻略には充分役立つ程になっていた・・・

 

 

〜トールバーナ〜

 

テツヤ「いよいよ攻略会議が始まるって本当か?」

 

ショウ「あれから約1ヶ月だからな、そろそろ動くらしいぞ」

 

ユウキ「βテストの時はどんなボスだったの?」

 

ショウ「確かイルファングなんならってゆう少しでかい牛っぽい感じだったな」

 

テツヤ「まぁ俺達の他にいろんなやつまで来るんだ、きっと大丈夫だろ」

 

ショウ「でも肝にめいじろよ、死ぬんだからな HPが無くなると」

 

ユウキ「テツヤはすぐ突っ込むんだから ボス戦ではそんな事ないようにね!!」

 

テツヤ「了解〜」

 

ショウ「とにかく攻略会議が行われるまでの日時は戦闘はなるべくしないでアイテムの確保とかに使おう ボス戦でポーションが無いとか言ったら話にならないしな」

 

3人は各自でアイテムの確保のため道具屋、

 

武器の最終チェックの為 武具屋 などボス戦に備えた

 

 

〜数日後〜

 

ついにここ、トールバーナで攻略会議が開かれるようだ

 

「はーい!皆注目してくれ!」どうやら青い髪をした男が仕切るようだ

 

「俺の名前はディアベル!気持ち的にナイトやってます!」

 

テツヤ「ナイトなんかあったっけ?」

 

ショウ「気持ち的 って言ってただろうが」

 

ディアベル「今回は俺の呼びかけに応じてくれてありがとう、皆」

 

ディアベル「俺達がこの世界に来て約1ヵ月 まだ俺達は第1層すらクリア出来ていない状態だ」

 

ディアベル「でも、いつまでもこんな所にはいられない 俺達で第1層を攻略してまだ始まりの街にいるみんなにいい知らせを聞かせてやろうぜ!」

 

ディアベル「作戦何だが まずは配られている攻略本を見てくれ」

 

攻略本とはβテスターの人たちで作った物だ、このおかげで俺達はだいぶ楽に情報を確認するとこができた

 

ディアベル「敵は斧を使ってくる、そして周りにはザコモンスターも湧くようだ だから皆で一斉にボスを狙うのではなくレイドを組んで貰ってそのレイド毎の班でザコの撤去、回復、防御などをしてもらおうと思う、レイドは後で組んでくれ 今は話しを続けさせてもらう」レイドとはいわゆるパーティのようなものだ

 

ディアベル「そしてボスはHPが少なくなった時に斧から曲刀に変えてくるそうだ そこの所を注意してくれればいい 後は各自レイドでどのような役割にするかを決めてくれ 後の話はレイドを組んだ後に話すから今から組んでくれ」

 

ユウキ「だってさテツヤ、頑張ろうね!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤ?」

 

テツヤ「・・・・・・ZZZ」

 

ショウ「寝るなバカタレ!」ショウはテツヤを思いっきし殴った

 

テツヤ「いってえぇぇぇ!なにすんだよショウ!」

 

ショウ「お前が寝てるのが悪い!」

 

テツヤ「お前知ってるだろ!?俺が長い話は苦手だって!」

 

ユウキ「まぁまぁ・・・テツヤ、後で言ってた事教えてあげるね」

 

ショウ「とにかくレイドを作らなきゃならないんだが・・・ ん?あいつは・・・ もしかして!」ショウはいきなり1人の男の元に走り出した それに俺達も続いた

 

ショウ「すいません」「はい?」ショウが声をかけると男はこちらを向いた

 

ショウ「やっぱりそうだ!キリト!」

 

キリト「ショウか!?お前もこの攻略に参加するのか!」どうやら男はキリトとゆうそうだ ショウのβテストのときの知り合いだろうか

 

ショウ「あぁ、そうなんだ そこでなんだが俺達とレイドを組まないか?」

 

キリト「あぁ!もちろんいいぜ!」そうゆうとキリトは握手をもとめてきた

 

キリト「俺の名前はキリトだ これから宜しくな それで君が噂のテツヤ君だね?」

 

テツヤ「こちらこそ宜しく! 俺の事はテツヤでいいぞ!って何で俺の事を?」

 

キリト「俺とショウはこの一ヶ月の間ちょくちょく会っていたんだよ、そこでよくテツヤの話を聞かされてね」

 

ショウ「まぁお前はいい話のネタになるんだ 許してくれ」

 

テツヤ「別にいいけどよ・・・ あ、こっちはユウキってゆうんだ 仲良くしてやってくれ」

 

ユウキ「宜しくね!キリトさん! ボクの事は呼び捨てで良いよ!」

 

キリト「なら俺の事も呼び捨てで頼む これから宜しく」

 

ショウ「さて、後1人欲しい所だが・・・」ショウがあたりを見渡していると1人の少女が映った

 

ショウ「すいません、俺達レイド組んでるんですが一緒にどうですか?」

 

「・・・・・・いいわよ」

 

ショウ「それなら良かった、俺の名前はショウ、宜しくな」

 

テツヤ「オレはテツヤ!宜しくな!」

 

ユウキ「ボクはユウキ!」

 

キリト「キリトだ 」

 

「そう・・・私の名前はアスナ、呼び捨てで構わないわ」

 

そして各自レイドを作り終わり・・・

 

ディアベル「皆、準備は万端か?良いなら後は明日に備えて各自休みを・・・」「ちょっと待てや!」

 

そう言ってディアベルの後ろから現れたのはツンツンウニ頭

 

「ワイはキバオウっちゅうもんや! この中にβテスターの奴はおるか?」

 

キバオウと名乗った男はβテスターを探してるようだ

キリトとショウは嫌な顔をしているが

 

テツヤ「どうしたんだ二人共?」

 

ショウ「キバオウ・・・βテスターを酷く嫌う輩だよ」

 

キリト「少し面倒臭い男でな βテスターは敵だと思ってるらしい」

 

キバオウ「βテスターははよ出て込んかい!」

 

そうゆうと黒い巨体の男が出てきた

 

「βテスターをそんな嫌う必要はないだろ」

 

キバオウ「βテスターは情報を隠して自分だけええ思いを使用としてる集団の集まりや! そんな集団許しておけん!」キバオウがそうゆうと黒い男は言った

 

「あの攻略本・・・βテスターが作ってるって知ってるか?」

 

キバオウ「な、なんやて・・・?」

 

「βテスターだってゲームクリアの為に協力してくれてるんだ、そんな言い草ねぇだろ」

男がそうゆうとキバオウは舌打ちをしてどこかに言ってしまった

 

ショウ「あいつ、俺達のフォローしてくれたな」

 

キリト「あぁ、後でお礼を言わなきゃな」

 

ディアベル「・・・とにかく明日はボス戦だ、引き締めていこう!」

 

一同「おう!」

 

こうして攻略会議が終わった そして翌日・・・

 

俺達はトールバーナから行ける森のフィールドを抜け

現在は第1層のボス部屋の前にいる

 

テツヤ「いよいよか・・・」

 

ショウ「良いか、作戦どおりデュアベルが指示したら動けよ、突っ込むんじゃねぇぞ」

 

テツヤ「わかっとるわ!」

 

ディアベル「皆、俺から一言言わせてくれ・・・」

 

ディアベル「勝とうぜ! 誰の犠牲も出さずに!」

 

ディアベルがそう言うと皆はよりいっそう気合が入った感じがした

 

ディアベル「じゃあ、開けるぞ」

 

そうゆうとディベルはボス部屋の扉を開けた 皆は一斉に入っていった

 

テツヤ「あれ?いなくね?」

 

キリト「ボスは突如上から来るのもいる、今回は上から飛んでくる感じだろう」キリトがそう言うとすぐさま上から馬鹿でかい赤い牛のようなやつが来た、名前はイルファング・ザ・コボルト・ロード HPは普通の敵と違い4本ものゲージがある

 

ユウキ「でっかいね・・・手強そう・・・」

 

ショウ「周りのザコもてできたようだな」 イルファングの周りにいるのはルイン・コボルド・センチネル、数はそんなにいないが何度もリポップする厄介な相手だ

 

デュアベル「皆!戦闘開始!」

 

一同「おぉー!」

 

 

~~~~~~~~~~

ボスのHPは二本目の半分まで削られていた

 

ディアベル「C班、前線の皆の援護を、B班は一旦戻ってD班と交代だ」

 

B班 A「頼んだ、D班」

 

テツヤ「よっしゃぁ!いくぜぇ!」

 

D班は湧いてくるセンチネルを狩るのとボスを攻撃するのに別れて戦闘に入った

 

テツヤ「おらぁ!」テツヤはソードスキルレイジスパイクを発動しセンチネルを倒した

 

ユウキ「こっちも終わったよ!」

 

ショウ「ならボスの方に加勢頼む!またセンチネルが湧いたらそっちに言ってくれ!」

 

キリト「テツヤ!スイッチ頼む!」スイッチとはそのパーティーの前衛と後衛をすぐさま変えられる便利な機能、これにより体力回復などが楽にできて、ボス戦では非常に役立つシステムだ

 

ショウ「ユウキ!こっちもスイッチ頼む!」

 

テツヤ「了解だ!」

 

ユウキ「うん!わかった!」

 

ショウ「アスナも一旦下がっておけ、体力がだいぶ減ってるぞ」

 

アスナ「わかったわ」

 

テツヤ・ユウキ「これでも喰らえ!」2人は同時にレイジスパイクを発動した、レイジスパイク自体の威力はそこまで高くはないが

2人同時ともなると大分違ってくる

 

イルファング「うがぁぁ!」

 

テツヤ「よっしゃあ!今ので三本目まで減ったぞ!」

 

ユウキ「テツヤ!息ピッタリだったね!」

 

ショウ「2人とも、またセンチネルが湧いた、こっちは大丈夫だからセンチネルを頼む!」

 

テツヤ・ユウキ「了解!」

~~~~~~

ボスのHPもだいぶ減り残り1本とゆうところだ

 

キリト「後少しだ!」

 

ユウキ「これからは曲刀にいつ変えるかわからないから気をつけようね」

 

テツヤ「でもなんかボスの様子がおかしくないか?」ボスはプルプル震えている、怒りを感じてるように

 

するとイルファングが叫び出した

 

アスナ「きゃっ!な、何なの?」

 

ショウ「攻撃手段が曲刀に変わるのか・・・?」

 

皆が動揺を見せた中、1人の男が言い放った

 

ディアベル「皆!下がっていろ!」そうゆうとデュアベルはボスまで走っていった

 

テツヤ「あ、おい!気をつけろよ!」

 

デュアベルが攻撃しようとした・・・だがその時イルファングは腰に刺していた曲刀を取り出したと思った だが・・・

 

キリト「そんな馬鹿な!」

 

ショウ「んな・・・!」

 

テツヤ「刀!?」そう、イルファングが取り出したのは曲刀ではなく刀だった、この自体にβテスト経験者の2人も驚いた

 

テツヤ「ディアベル!あぶねぇ!」しかし時既に遅し

ディアベルはイルファングのソードスキル浮船をもろに食らってしまった

 

ディアベル「うわぁぁぁぁ!」ディアベルは吹き飛ばされた

 

テツヤ・キリト「ディアベル!」テツヤとキリトはすぐさまディアベルの元に向かった

 

キリト「ディアベル!」

 

テツヤ「おい!しっかりしろよ!そもそも何で1人で突っ込んでいったんだ!皆で行けば良かっただろうが!」

 

ディアベル「そうか・・・君はβテスト経験者ではないのか・・・ 最後に攻撃するとラストアタックボーナスと言ってレアなアイテムが手に入るんだよ・・・」

 

キリト「お前もβテスターだったのか・・・」

 

テツヤ「そんな事・・・!んなことより早くこれを!」テツヤはポーションをデュアベルに飲ませようとしたがディアベルはそのポーションを持った手をどけた

 

ディアベル「これは君が使うべきだ・・・ オレはどうせ死ぬんだから・・・」

 

テツヤ「おい!そんな事言ってんじゃねぇ!犠牲者は出さねぇんだろ!?言い出したお前が死ぬんじゃねえ!皆で生きて帰るんだろ!?」

 

キリト「テツヤ・・・」

 

ディアベル「二人共・・・頑張ってこの世界を救ってくれ・・・」そう言ってディアベルは目を閉じた、その瞬間光の欠片になって消えていった

 

テツヤ「・・・・くっそおぉぉぉぉ!!!」

 

キリト「テツヤ!落ち着け!焦っていたらお前まで死ぬぞ!」

 

そうだ俺がこんな所で焦って死んだらユウキとの約束が果たせなくなる そう思い俺は一旦息を吐いた

 

テツヤ「ディアベル・・・仇はとってやる・・・!」

 

〜〜〜〜〜〜

その後テツヤ達はディアベルがいなくなってからは各自の班で作戦を考え戦闘している

D班はイルファングの相手をしている

 

テツヤ「こいつ!刀になった瞬間攻撃力が強くなったぞ!」

 

ユウキ「うわぁ!?」ユウキは相手の攻撃を直撃ではないにしろ食らってしまった その時ユウキはよろけて転んでしまった イルファングはユウキに向かって刀を振り下ろそうとしていた

 

テツヤ「ユウキ! んな事させっかよ!」

テツヤはユウキの前に入り片手剣で攻撃を受け止めた

 

テツヤ「早く体制を立て直せ!ユウキ!」

 

ユウキ「う、うん!ありがとう!テツヤ!」

 

テツヤ「この・・・ユウキに攻撃はさせねぇよ!」

 

テツヤ「くっそ・・・もう・・・!」テツヤは防いでた剣もろとも吹き飛ばされた

 

キリト「テツヤ!大丈夫か!?」

 

テツヤ「あぁ、なんとかな」

 

ショウ「テツヤ!前に奴がいるぞ!早いとこ体制を立て直せ!」

 

テツヤ「んな事言っても・・・足が言うこと聞かねぇ・・・!」

 

ユウキ「そんな!?テツヤ!」

 

テツヤがイルファングのソードスキル緋扇で攻撃される瞬間、あの男がその攻撃を斧のソードスキルワールウインドで迎撃した

 

「ここは俺達の班が食い止めるからお前は体制を早く直せ!」

 

テツヤ「すまねぇ!」

 

ユウキ「テツヤ!大丈夫!?」

 

テツヤ「とりあえず大丈夫だ あの人のおかげで助かったよ」テツヤはポーションを飲んだ

 

テツヤ「よし!もういける!行くぞ!ユウキ!」

 

ユウキ「うん!」

 

 

 

 

 

イルファングのHPはもう1本の半分を切っている しかしその時から少し暴れ気味になっていて攻撃がろくにできない状態になっていた

 

ショウ「くそ、このままじゃ攻撃できねぇぞ!」

 

キリト「隙ができれば・・・」

 

アスナ「でもどうやって・・・?」

 

テツヤ「隙が無いなら作れば良いんだよ!」

そうゆうとテツヤはいきなりイルファングの前に立った

 

ユウキ「ちょっと!?テツヤ!?」

 

テツヤ「来いよ、イルファング」

 

イルファングはテツヤめがけて思い切り刀を振り下ろした

 

テツヤ「よっと!」テツヤはバク宙で後ろに下がり攻撃を避けた その時イルファングが思い切り振り下ろした刀が抜けなくなっていた

 

テツヤ「今だ!皆攻撃しろ!」

 

ショウ「そら!」ショウはスラントをイルファングにたいして撃った

 

アスナ「てやぁぁ!」アスナは目にも止まらぬ速さで攻撃を繰り出す

 

テツヤ・ユウキ「これで!「どうだ!」」ユウキはバーチカルを、テツヤはホリゾンタルをそれぞれイルファングにはなった

 

各々で攻撃してイルファングのHPはほぼ無い状態になっていた

 

キリト「はぁぁぁぁ!」キリトはバーチカルアークを放ち

相手のHPを完全に減らしイルファングは光の結晶となり消えていった

 

一同「・・・やったぁぁぁ!」各々喜びを分かちあった

 

ユウキ「テツヤ〜!」そうゆうとユウキは俺に飛びついてきた

 

テツヤ「うおっ!? 」俺は思わず倒れてしまった

 

ユウキ「あんな危ないことして!もしテツヤがあの時避けられて無かったら死んでたかもしれないんだよ!」ユウキは少し怒り気味だ

 

テツヤ「へへ、俺がそう簡単に死ぬわけないだろ、それに流れも変えるためにも必要だったんだよ」

 

ユウキ「もう!・・・でもテツヤが無事で良かった♪」

 

ユウキはそうゆうと笑顔になった、どうやらもう怒ってはいないようだ

 

 

〜〜〜〜〜

 

キバオウ「なんでや!何でディアベルはんを見殺しにしたんや!」

 

テツヤ「あいつは・・・」

 

「やっぱりβテスターが情報を隠してたんだ!」「そうだそうだ!」キバオウの周りにある奴らが言い出した

 

ショウ「あいつら・・・!」

 

「やめねぇか!お前ら! 」またあの男が止めた

 

キバオウ「だってディアベルはんが死んだんやぞ! しかも情報の違いで!やっぱりβテスターが良いところを取りたくて言わなかったんや!」

 

テツヤ「好き放題言いやがってあのウニ頭・・・!キリトとショウだって刀を使うなんて初めて知ったんだぞ・・・!」テツヤがそうゆうとキリトが突然笑い出した

 

キバオウ「な、なんや・・・何がおかしいんや・・・」

 

キリト「くっくっくっ・・・情報を伝えなかったのは俺だよ・・・」

 

テツヤ「んな・・・!?」

 

ショウ「おい!キリト!」

 

キバオウ「な、なんやて?」

 

キリト「俺があえて言わなかったんだよ、お前の言う良いところを取るためにな・・・」

 

キリト「俺はこのゲームのβテストの時誰よりも進んでいるんだよ・・・だから色々な情報を持っている・・・情報屋なんていらないくらいになぁ!」

 

キバオウ「んな・・・!チートや!チーターや!そんなん!」

 

キリト「チーターか・・・ そうだな・・・俺の事はビーターとでも呼んでもらおうか・・・」

 

そうゆうとキリトは黒い服に着替えた 恐らく先ほどのラストアタックで手に入れた物だろう

 

テツヤ「おい!キリト!」

 

キリト「テツヤ・・・ お前も何か言おうとしたんだろうがここは俺が泥を被って終わらせる 」

 

ショウ「キリト・・・俺達βテスターの事全部背負いやがって・・・」

 

アスナ「ねぇ、君」 アスナがそうゆうとキリトは止まった

 

アスナ「本当は刀が出てくるなんてわからなかったのに何であんな事言ったの?」

 

キリト「・・・・・・その場を静めるためだよ、それに他のβテスターの事も考えてあんな事言ったんだよ 泥を被るのは俺だけで充分だよ」

 

テツヤ「キリト・・・」そうしてキリトは俺達とのパーティを解消し第2層へと歩み出した

 

ショウ「俺達も行こう いつまでも引きずってはいられない 」

 

こうして俺達の最初の攻略は終わった

そして俺達は痛感された 《死》とゆうものを・・・

 

〜〜〜〜〜〜

その晩

テツヤは寝付けずにいた

 

テツヤ「ディアベル・・・・・・・・・本当に死んじまったのか・・・」

 

テツヤはずっと頭に残っていた 消えていったディアベルが

 

テツヤ「・・・はぁ」するとノックが聞こえてきた

 

「テツヤ?おきてる?」どうやらユウキのようだ

 

テツヤ「あぁ、おきてるぞ」

 

ユウキ「中に入っても良いかな?」

 

テツヤ「ああ、構わないぞ」

 

ユウキ「おじゃまするね」そう言ってユウキは入ってきた

いつもの防具と違い可愛らしい寝巻き姿だ

 

テツヤ「どうした?こんな夜に」

 

ユウキ「いや〜なかなか寝付け無くてね・・・」

 

テツヤ「何だユウキもか、実は俺も寝付けないんだよ」

 

ユウキ「そうだったんだ・・・あ、今日は助けてくれてありがとうねテツヤ」

 

テツヤ「どういたしまして 困った時はお互い様だろ?」

 

ユウキ「でもボクが攻撃食らっちゃったから・・・」

 

テツヤ「誰だってミスはするんだ、仕方無いよ」

 

ユウキ「でも・・・」

 

テツヤ「そう気を詰めるなよ、俺とユウキはこうして無事だから」

 

ユウキ「なら、今度何かお礼さしてよ! ボクが料理を作ってあげるよ! こう見えても料理は得意なんだよ!」

 

テツヤ「そうか?それなら期待して待ってるよ」俺はユウキの頭にそっと手を置いて撫でてやった

 

ユウキ「えへへ♪楽しみに待っててね!」

 

テツヤ「あぁ、そうさしてもらうよ」

 

ユウキ「ふぁぁ〜・・・なんだか眠くなってきちゃった、そろそろ戻るね」

 

テツヤ「そうか、わかった また明日な」

 

ユウキ「うん!またね!」そう言ってユウキは部屋から出ていった

 

テツヤ「さて、俺もそろそろ寝るか・・・」

 

そして俺は布団に入り眠りについた

 




第一層を攻略したテツヤ達、テツヤはユウキに料理を作ってもらう約束をしたが果たして・・・!?

次回はあの武器について!こうご期待!


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part3 3人の時間~新たな武器とユウキの手作り料理

今回は前回書いた通りあの武器がでます って言っても本当に登場するだけで後半は各キャラのシーンが多くなっております

それではどうぞ!


第一層攻略から約2ヶ月がたった 軍と呼ばれるギルドの活躍もあり現在の最前線は第8層 そして現在俺達は第5層に来ている

 

 

〜第5層 とある宿屋〜

 

テツヤ「・・・・・・Zzz・・・」

 

ユウキ「おっはよー!テツヤ!」そう言ってユウキは俺の寝ているベッドへ飛び込んでくる

 

テツヤ「ぐふっ!?」ほぼ毎日このおこされ方だ もうちょい優しくおこして欲しいけどこのおこされ方を気に入ってる自分もいる

 

ユウキ「早くおきて朝ご飯食べよ!ショウも待ってるよ!」

 

テツヤ「あぁそうか、毎日悪いな ユウキ」そう言って俺はユウキを撫でてやる

 

ユウキ「えへへ♪」ユウキも嬉しそうな顔をしてる それにこの嬉しそうな顔は見ていて和んでくる

 

テツヤ「さっ、早く朝飯食べようぜ」

 

ユウキ「えぇ〜もうちょっとこのままが良い〜」今はユウキが俺の上に寝っ転がってる感じだ

 

テツヤ「おこしに来たやつが何言ってんだよ、ほら 早くしないと ショウが待ってるんだろ?」

 

ユウキ「あ、そうだったね じゃあ行こっか!」そうゆうとユウキは勢いよく立ち上がり部屋から出た 俺も後に続き部屋を出た

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ショウ「おう、遅かったな」

 

テツヤ「あぁ、おこされてなかったら危うく朝飯が食えなくなるところだったよ」

 

ユウキ「テツヤはお寝坊さんだね でもボクはテツヤを毎日おこすのは好きだから寝坊しても大丈夫だよ♪」

 

テツヤ「ははは・・・」苦笑いしながら俺は朝食を口に運ぶ この世界でも食事は必要だ 食材は決して不味くはなくむしろ美味い このゲームがデスゲームで無かったら食事目当てでダイブするやつも多いだろうな

 

ショウ「今日は各自フリーにしようと思ってるけどそれで良いか?」

 

ユウキ「賛成!」

 

テツヤ「同じく」

 

ショウ「んじゃあ決定だな 俺は今日この宿屋でやりたい事があるから何かあったら俺に言ってくれ 」

 

テツヤ「ういー」

 

ユウキ「テツヤは今日何をするの?」

 

テツヤ「俺は道具でも買いに行くよ」

 

ユウキ「ならボクはあの時のお詫びの料理を作ってあげるね! ねぇショウ、キッチンって借りれるの?」

 

ショウ「まぁ宿泊代より値段は少し上がるが」

 

ユウキ「じゃあ決まり!ショウの分も作っとくから楽しみにしててね!」

 

テツヤ「ユウキ、美味いのを頼んだぞ!」

 

ユウキ「待かせて!」ユウキの顔は自信に満ちた表情だ これなら安心かな

 

テツヤ「さて、食い終わったし行ってくるかな」

 

ユウキ「行ってらっしゃい!」

 

ショウ「・・・それで、どんな料理を作りたいんだ?」

 

ユウキ「そこでなんだけどね、ショウ」

 

ショウ「ん?どうした?」

 

ユウキ「テツヤの好きな料理を教えて欲しいんだ!」

 

〜〜〜〜〜〜

 

side テツヤ

 

第5層はある程度の道具なら揃えられるほど店の種類は豊富だ ポーション 武具 そして日用品もある程度は揃っていてわざわざここまで来て買っていくやつも少なくはない

 

テツヤ「さて、ある程度道具は買ったし 武器でも見るか」このゲームが始まって約3ヶ月 俺はまだスチールブレードで戦っている

いくら強化して使い続けても所詮は始まりの街で買える武器 やはりそろそろきつくなってくる

 

テツヤ「うーん・・・ なんかこれと言ってピンと来るもんがねぇなぁ・・・」第五層でも始まりの街とさほど変わらないラインナップ 第八層でも似たような並びだったからまだしばらくはこいつで戦わなきゃなぁって思っていた時

 

「そこの若者よ ちょっと来なさい」俺は恐らくNPCであろう路地裏にいる爺さんに話しかけられた

 

テツヤ「ん?何ですか?」

 

爺さん「おぬしは新たな武器が欲しいのか?」

 

テツヤ「ま、まぁ一応・・・」

 

爺さん「そうか おぬしには守りたい人はおるか?」

 

そう言われると俺は自ずとユウキの事を考えていた

あの誓いもあるがそれだけでは終われない何かが俺の中にはあった

 

テツヤ「・・・はい、います」

 

爺さん「そうか、ならおぬしにはこいつを与えよう」そうゆうと爺さんはでかい剣を出した

 

テツヤ「これを・・・?」

 

爺さん「きっとおぬしなら使いこなせるであろう 」

 

爺さんから俺はその武器を受け取り ストレージに入れた

 

テツヤ「あ、ありがとうございます」

 

爺さん「次におぬしに会うときはおぬしがさらなる力を求めた時であろう・・・」

 

テツヤ「は、はぁ・・・」

 

爺さん「それではさらばだ 若者よ 」そうゆうと爺さんは歩いてどこかに消えていった

 

テツヤ「何だったんだ・・・ んな事よりあの武器は何なんだ?」俺はストレージからその武器を取り出した

 

テツヤ「ざん・・・げつ? 良くわからないけど片手剣なのか、 スチールブレードなんかよりずっと性能も良いし・・・ 特別なイベントか何かだったのか?」そして俺は斬月を装備した すると効果音のような物が聞こえた

 

テツヤ「 何だ?新しいソードスキルか何かか?」気になった俺はソードスキル一覧を見てみた するとそこには今まで無かった名前のソードスキルがあった

 

テツヤ「月牙天衝・・・?他の武器でも使えんのか?」一旦斬月をしまいスチールブレードに変えてみた しかしソードスキルには月牙天衝の名は無い

 

テツヤ「無いか・・・ 斬月の時だけのソードスキルか・・・」

 

テツヤ「・・・後でショウに聞いてみるか・・・」

 

俺はその場を後にし歩きだした

 

テツヤ side out

 

~~~~~~~

 

side ユウキ

 

あの後ボクはショウにテツヤの好きな料理を教えて貰った

テツヤは力が着くような料理が好きらしい お肉を焼いてやれば何でも喜ぶって言ってたから・・・

 

ユウキ「野菜炒めかな? お肉だけじゃバランス悪いからね テツヤには健康でいてもらわなきゃ!あ、でもこの世界じゃ健康も何も無いか 」ボクはいつからこんなにテツヤの事を大切に思い始めたんだろう 始まりの街のとき?第一層ボス攻略の時? そんなの良くわからない でも分かるのはテツヤといると楽しいって事かな

 

ユウキ「そうと決まったら材料を買ってこなくちゃ!」

 

第五層 主街区

 

ユウキ「こんなところで大丈夫かな?」 このゲームでは実際の食材もあるため現実の食べ物もちゃんと作れる 欠点は醤油とかマヨネーズとかの調味料が無いってとこかな

 

ユウキ「さて、そろそろ戻ろうかな」 ボクが戻ろうとした時とある人が路地裏に行っていた

 

ユウキ「? 誰かな?」見てみるとそこにはテツヤがいた

 

ユウキ「て、テツヤ!?」ボクは思わず隠れてしまった なにも隠れる必要なんて無いのに

 

ユウキ「何をしてるんだろ・・・?」ボクは耳を研ぎ澄ました

 

爺さん「そうか、おぬしには守りたい人はおるか?」

 

テツヤ「・・・はい、います」

 

テツヤはそう言っていた テツヤが守りたい人って誰なのかな ボクかな?ショウかな?それとも違う人?

 

ユウキ「・・・ボクだったら嬉しいな・・・」ボクはそう言ってその場を離れた テツヤはボクの事ちゃんと最後まで守ってくれるのかな・・・

テツヤならきっと守ってくれるよね?

 

ユウキ side out

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

あれから数時間後・・・

 

テツヤ「ただいま〜」

 

ショウ「お、テツヤか お疲れさん」

 

テツヤ「お前は何をやってたんだ?」

 

ショウ「まぁこいつを見てみな」そう言ってショウは俺にボールのような物を渡してきた

 

テツヤ「お、なんだこれ? ボールか?」

 

ショウ「あぁ、しかも野球ボールだ」

 

テツヤ「なに!? お前どこで手に入れたんだよ!」

 

ショウ「作ったんだよ 俺もある程度の生産スキルはあるから 試しに作ってみたんだよ ちゃんとキャッチボールもできるぞ」

 

テツヤ「へぇ〜 SAOってそんな事もできんのかよ グローブは?」

 

ショウ「素材がないからまた今度だな まぁこれだけでも今は充分だろ」

 

テツヤ「くぅ〜!野球ボール触ったの三ヶ月ぶりだぁ〜!野球してぇ〜!」

 

ショウ「何なら外でやるか?キャッチボールだけどな」

 

テツヤ「お!そう来なくっちゃな!・・・と行きたいところだが俺からお前に質問がある」

 

ショウ「ん?なんだ?」

 

テツヤ「この武器見たことあるか?」俺はそう言ってショウに斬月を渡した

 

ショウ「ん・・・?何だこの武器は 見たところ両手剣っぽいが」

 

テツヤ「ところがどっこい片手剣なんだよなそいつ でもお前にはわかんねぇか」

 

ショウ「すまねぇな、今度知り合いにでも聞いてみるよ」

 

テツヤ「おう、頼んだわ ・・・それともう一つだが」

 

ショウ「んだよ まだあんのかよ」

 

テツヤ「さっき生産スキルがどうのこうのって言ってたけど・・・まさか料理スキルまであるとか言わねぇよな?」

 

ショウ「あるが・・・何か問題でも?」

 

テツヤ「・・・熟練度が0に等しいとどんな料理になるんだ?」

 

ショウ「そりゃあ不味くなるが・・・ ってまさか・・・」

 

テツヤ「ユウキのやつ・・・今まで料理作った事無かったよな 俺達とずっと一緒にいて料理する時間も無かったと思うし・・・」

 

テツヤ・ショウ「「・・・・・・・・・」」俺とショウは身の凍るような感じがした

 

テツヤ「・・・・・・とにかくキャッチボールでもしようぜ!腹減らしとかねぇとな!」

 

ショウ「あ、あぁそうだな・・・早く行くぞ・・・」

 

テツヤ「ユウキには言っとくから先出とけ」

 

ショウ「わかった」

 

テツヤ「ユウキー!ちょっと出かけるから料理ができたらメッセ飛ばしてくれー!」

 

「わかったー!」キッチンの奥からするユウキの声 頼むから変な料理が出て来ないで欲しいと願いながら俺は外に出た

 

〜〜〜〜〜〜

 

テツヤ「んで・・・どうすんだ?」

 

ショウ「何がだ・・・?」

 

テツヤ「何って・・・料理だよ 大丈夫なんかな・・・」

 

ショウ「・・・天に祈るしかあるまい・・・」俺達はキャッチボールをしながら会話を交わす 俺もショウも少し焦り気味だ

 

テツヤ「ユウキのやつはりきってたからなぁ・・・不味いなんか言ったら大変な事になりそうだ・・・」

 

ショウ「不味い時は不味いって言えば言いだろう 嘘はいけないぞ」

 

テツヤ「女の子がはりきって作った料理を不味いなんか言えるか!てめぇ空気読んでちゃんと上手いっていえよな!」

 

ショウ「そうか?まぁその時によるだろうな」こいつは本当に空気を読むのが苦手だ すぐにムードをぶち壊しにしたりする それがなけりゃいいヤツなのになぁ・・・

 

そんな事考えてた俺にメッセージの着信音が鳴り響いた

 

テツヤ「メッセージ・・・って事は」そう、メッセージの送り主はユウキだ

 

ユウキ『できたよ! 早く戻ってきてね!』

 

テツヤ「・・・だそうだ」

 

ショウ「じゃあ戻るか・・・」俺達は宿屋に戻った

 

〜〜〜〜〜

宿屋に戻った俺達を待っていたのはにっこり笑顔のユウキだった

 

ユウキ「今回はテツヤの好きなお肉を使った料理にしてみたよ!」

 

テツヤ「そ、そうか!それは嬉しいな!」

 

ユウキ「?どうしたのテツヤ?何だか具合が悪そう・・・」

 

テツヤ「い、いや、何でもないぞ!元気いっぱいだ!それより早く食べたいな!ユウキの料理!」

 

ユウキ「じゃあ今から持ってくるね!」そう言ってユウキはキッチンに向かった

 

ショウ「腹くくるか・・・」

 

テツヤ「ぜってぇ不味いなんか言うなよ・・・!」

 

ユウキ「お待たせー!はい!」ユウキがテーブルに置いたのは

 

テツヤ「野菜炒めか?」

 

ユウキ「そうだよ!バランス良くするためにそうしたんだ!」

 

ショウ「・・・・・・」ショウは無言で俺の服の裾を引っ張った

 

テツヤ「んだよ!(小声)」

 

ショウ「見てみろよ・・・凄く美味そうじゃないか?(小声)」ユウキの作った野菜炒めは色とりどりでとてもきれいで美味しそうだ

 

テツヤ「本当だ・・・ 俺達の余計な心配だったようだな・・・(小声)」

 

ユウキ「?どうしたの2人とも?」

 

テツヤ「い、いやぁ!美味そうだなぁってさ!」

 

ショウ「そうそう!」

 

ユウキ「そう?じゃあ2人ともめしあがれ♪」

 

テツヤ・ショウ「「いただきまーす!」」俺は野菜と肉を同時にほおばった

 

なんだろう この口に広がる感じは 草地の岩ってゆうか 牧場の独特な匂いって言うか でもこれだけは確かに言えるとゆうことはあった

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・不味い・・・・・・!

野菜と肉は生っぽくて 野菜に関しては芯のような固いところもあるし肉はなんとも言えない味だ

 

ユウキ「どう?美味しい・・・かな?」ユウキがそう聞いてきた 男友達や親が作ったものならすぐさま不味いと言えるが相手はユウキだ そんな事言えるはずも無く

 

テツヤ「あ、あぁ!めっちゃくちゃ美味いぞ!」

 

ユウキ「本当!? 良かったぁ〜 自信なかったけどテツヤに喜んで貰って良かった♪」ユウキはごきげんそうだ 後はショウが美味いと言えば・・・!

 

ショウ「・・・これはお世辞にも美味しいとは言えないぞ・・・」やっぱり言いやがったよこの超KY野郎 うんゆうと思ったよ

 

ユウキ「・・・・・・へ?」

 

ショウ「野菜も肉もまだ生っぽいし野菜は固いところもあるし肉は変な味するし・・・」うんそうだよ、そうだけどね空気読んでくれないかな

 

ユウキ「・・・・・・そ、そうだったんだ・・・ごめんね・・・不味い料理食べさしちゃって・・・」さっきまで笑顔だったユウキは次第に笑顔を無くし今では泣き出しそうな目だった

 

テツヤ「ユウキ!ちょっとショウ連れて出る! 3分で戻るからそこに料理を置いて待っててくれ!」

 

ショウ「え?な、何?」

 

テツヤ「いいから来いこのアホ!」俺はショウを引きずる感じで外に出た

 

〜〜〜〜〜

 

 

 

テツヤ「言うとは思ったけど何で言っちゃうかねぇお前は!ユウキの顔見た!? 今にも泣き出しそうだったよ!?」

 

ショウ「いや、不味いから不味いと言っただけなのに何で怒られなきゃならんのだ・・・」

 

テツヤ「場の空気ってあんだろ!?何でそれを読めないかなぁお前は! 」

 

ショウ「空気が読めないんじゃない!真実を言ったんだ!」

 

テツヤ 「それで場の空気が落ちる事を空気読めないってゆうんだよ!」

 

ショウ「じゃあどうすりゃ良かったんだよ!」

 

テツヤ「さっきから言ってただろうが美味いって言っとけば良いって!」

 

ショウ「それだと成長できないだろ!」

 

テツヤ「んなもん美味いって言った後にアドバイスとかでもどうにでもなっただろうが! とにかくお前はここにいろ!俺は食ってくる!」

 

ショウ「あ!おい!・・・腹壊しても知らねぇぞ・・・」

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜

 

 

テツヤ「ユウキ!」俺はショウを置いてすぐさま戻った

 

ユウキ「テツヤぁ・・・」ユウキの声は小さく今にも泣き出しそうな顔をしていた

 

ユウキ「ごめんね・・・ボクが不味い料理作ったから・・・テツヤにはもうこんなの食べさせられないよ・・・」ユウキの頬に涙が一滴流れ落ちた

 

テツヤ「そんな事無い!ユウキの料理は美味しい!俺が保証する!」

 

ユウキ「でもショウが・・・」

 

テツヤ「あいつの味覚が狂ってるんだよ! だからユウキの料理を不味いって言ったんだよ! ユウキ!箸貸して!」俺はユウキから箸を受け取った

 

テツヤ「いただきます!」俺は流し込むようにユウキの野菜炒めをほおばった やっぱり不味い でもこんなところで弱音は吐けない

 

テツヤ「ユウキ! まだ残ってるならそれ全部持ってきて! 腹ペコだからいくらでも食えるぞ!」

 

ユウキ「う、うん わかった」

 

ユウキ「お待たせ はい、これで全部だよ」ユウキが持ってきたのは皿に溢れんばかりに盛られた野菜炒め

 

ユウキ「テツヤなら沢山食べると思って作ったんだ・・・ 不味いなら食べなくてもいいよ? 」

 

テツヤ「まさか!こんな美味しい料理粗末にできるか!」

俺は先ほどと同じようにほおばった 途中やばくなった事は何度かあったけどなんとか完食した

 

テツヤ「・・・ごちそうさまでした!」

 

ユウキ「テツヤ・・・大丈夫?あんなにいっぱいあったの食べたけど・・・」

 

テツヤ「なぁに!こんぐらい朝飯前よ! それにこんなごちそう食べたの久しぶりだったからな!」

 

ユウキ「本当に無理してない?」ユウキは心配そうにこちらを見る

 

テツヤ「無理もなにもあんなにいっぱい食べられて俺は幸せだよ!」ユウキの頭を撫でてあげた

 

ユウキ「・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「また作ってくれるかな? ユウキ」

 

ユウキ「・・・・・・うん!」そう言うとユウキは笑顔になった

やっぱりユウキは笑顔が一番似合う 顔が暗いユウキはユウキじゃない

 

ユウキ「テツヤ!」ユウキは俺に飛び付いてきた

 

テツヤ「どうした?ユウキ」俺はユウキを優しく抱きしめてあげた

 

ユウキ「ん〜♪」そう言ってユウキは俺の服に顔を押し付けた

 

ユウキ「えへへ・・・テツヤの匂いだ・・・」

 

テツヤ「ユウキ?」

 

ユウキ「・・・Zzz・・・」

 

テツヤ「・・・疲れて寝ちゃったか」ユウキは俺の腕の中で凄い安心そうな顔で寝ている

 

テツヤ「よいしょっと」俺はユウキを背中におぶってユウキの布団まで運んであげた

 

ユウキ「・・・ん・・・テツヤ・・・」

 

テツヤ「俺はここにいるぞ」俺はユウキの頬を撫でてやった

 

ユウキ「テツヤ・・・・」

 

テツヤ「また明日な・・・」俺はユウキに布団をかけてやった

 

テツヤ「お休み、ユウキ」

 

〜〜〜〜〜〜〜

その晩

 

テツヤ「くそ・・・腹が・・・」

 

ショウ「言ったろ?壊すって 」

 

テツヤ「うるせぇ・・・てめぇのおかげで料理をたっぷり味わえたよ・・・」

 

ショウ「そりゃ悪かったな それに、お前は飯と共に他の物も頂いたようだしな・・・」

 

テツヤ「? 何のことだ?」

 

ショウ「はぁ・・・お前本当に鈍いのな」

 

テツヤ「???」

 

ショウ「まぁそのうちわかるさ」

 

テツヤ「まぁいいや・・・俺は腹が痛いから寝る・・・ 」

 

ショウ「だったらユウキと寝てやれば?」

 

テツヤ「ん?何で?」

 

ショウ「その方がユウキは喜ぶと思うぞ」

 

テツヤ「そうか?じゃあそうするわ」

 

ショウ「ごゆっくり〜」

 

テツヤ「??」俺は首をかしげながらユウキの布団に入った

 

ショウ「・・・このバカ(テツヤ)の事を好きになっちまったら大変だぞ・・・ユウキ」ショウにはわかっていた ユウキの行動からユウキのテツヤに対する想いを

 

 

テツヤ「・・・Zzz」

 

ユウキ「テツヤ・・・好きぃ・・・Zzz」

 

ショウ「まぁ応援してやるから頑張れよ 」

 

翌日 ユウキがテツヤに変な勘違いしたのはまた別の話

 

ユウキ「テツヤのエッチ!変態!」

 

テツヤ「どうしてこうなったぁぁぁぁ!!?」

 

 




変な勘違いを受けたテツヤだがユウキの信頼は取り戻せるのか!?

次回!あの竜使いが登場予定!乞うご期待!


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part4 小さな竜使い〜復活させたい仲間〜

今回は予定通りあの竜使いが出てきます 今回は原作ベースです それではどうぞ!


アインクラッドに閉じ込められて約1年が経とうとしていた

 

俺達は常に最前線で戦い続け レベルは俺は75 ユウキが74 ショウが70と言った所だ

 

この1年で俺達は大きく変わった

 

ユウキはアインクラッド内の情報誌で美少女女戦士と言われそれからデュエルに勝ったら付き合って欲しいとゆう者達を次々と打ち倒していった そんな中着いた異名が《絶剣》 ちなみに俺もその本は愛読していて俺の扱いはユウキの付き添いみたいな感じだ

 

ショウは50層であの第一層ボス攻略にもいた男、エギルの開く店の手伝いをしたりしている ボス攻略は参戦するが最近は店の方が忙しいらしい

 

そして何より大きいのはユウキの料理スキルの上達だ あれからユウキは毎日少しでも料理を作っていて最近はカンストに近いアスナに料理を教えて貰ってるそうだ ちなみにアスナとは良くボス攻略で出会う

 

そして今回俺とユウキはとある理由で35層へと来ていた

 

 

テツヤ「ったく・・・迷いの森にある食材取ってこいなんてめんどくさいこと言いやがって、ショウのやつ」

 

ユウキ「まぁまぁ その食材も取れたんだし 戻ったら料理も作って貰えるんだから文句言わないの」

 

テツヤ「はーい さて、転移結晶使って戻るか・・・」この迷いの森はその名の通り迷いやすく1度入ったらなかなか抜け出せない為手っ取り早く転移結晶を使って抜け出そうとした

 

ユウキ「ちょっと待ってテツヤ! ・・・声が聞こえない・・・?」俺は耳を研ぎ澄ました すると確かに少女らしき声が聞こえた

 

テツヤ「・・・本当だな、行ってみるか ユウキ」

 

ユウキ「うん!」俺達は声のした方へ向かった

 

~~~~~~~~~

 

少し進むとその声の持ち主が見えてきた どうやら戦闘中らしいが・・・

 

「・・・ピナ!・・・ピナ!」少女は小さな竜を抱きかかえている その後ろにはドランクエイプと呼ばれる猿人型のモンスターが3体いた

俺達のレベルなら問題は無いが少女のレベルは到底高そうには見えない

 

テツヤ「ユウキ!片方頼んだ!」

 

ユウキ「OK!」俺とユウキはエイプを一体ずつ倒したが 残り一体が少女の方へと武器を振り下ろそうとしていた

 

テツヤ「しまった!」 しかしエイプは攻撃する間もなく1人のプレイヤーによって倒された

 

テツヤ「すみません、大丈夫ですか・・・ってお前は!」

 

「いや、そんな心配するより・・・って君は!」

 

テツヤ「キリトか!?」「テツヤなのか!?」

 

テツヤ「こんな所で会うなんてな 驚いたよ」

 

キリト「あぁ、会えて嬉しいよ でも今はそんなことより・・・」

 

少女「ピナ・・・私を1人にしないでよ・・・」少女はピナと言う名前をいって泣いている 青い羽のような物を持ちながら

 

テツヤ「その羽は・・・?」

 

少女「ピナです・・・」

 

キリト「君はビーストテイマーなんだね・・・ 」

 

少女「はい・・・助けてくれてありがとございます」

 

テツヤ「・・・その羽にアイテム名って設定されてるかな?」少女は調べてみた すると《ピナの心》とゆうアイテム名のなっていた

 

少女「う・・・ピナぁ・・・」

テツヤ「泣かないで その心があれば復活させる事ができると思う」

 

少女「・・・本当ですか?」

 

キリト「あぁ、47層に思いでの丘って場所があってそこにある使い魔の蘇生用アイテムさえあれば蘇生されることができる」

 

少女「そうなんですか・・・でも47層・・・情報だけでもありがたいです ありがとうございます 今度もっとレベルを上げてから行ってみようと思います」

 

テツヤ「・・・蘇生できるのは倒されてから3日じゃないと駄目なんだ・・・」

 

少女「そんな!? ピナにもう会えないの・・・」

 

ユウキ「ねぇ、テツヤ」

 

テツヤ「考えは一緒か ユウキ」

 

ユウキ「ねぇ!その思いでの丘に一緒に行こうよ!」

 

少女「そんな・・・良いんですか? 私レベルも低いし・・・」

 

キリト「それなら・・・」そう言ってキリトは少女に装備アイテムを渡していく

 

キリト「これだけあれば5、6レベルは底上げできるはずだ」

 

少女「・・・ありがとうございます ・・・どうして私をそこまでして助けてくれるんですか?」

 

テツヤ「困ってる人を見つけたら助けたい 俺はこの世界でそうやって生きてくって決めたんだ」

 

キリト「俺は・・・君が妹に似ていたから・・・」

 

少女「ありがとうございます あなた達に会えて私は嬉しいです 自己紹介がまだでしたね 私の名前はシリカと言います 」

 

テツヤ「俺の名前はテツヤだ」

 

ユウキ「ボクはユウキ!」

 

キリト「俺の名前はキリトだ しばらくの間よろしくな」俺達は握手を交わした

 

~~~~~~~

 

第35層 ミーシェ・主街区

 

「お!シリカちゃん発見!」そう言って近づいてきたのは二人の男

 

男A「ずいぶん遅かったんだね 心配したよ」

 

男B「ねぇ!今度パーティー組もうよ!好きなとこつれてってあげるからさ!」

 

シリカ「えぇっと・・・」

 

シリカ「すみません 今この人とパーティー組んでるんです」そう言ってシリカはキリトの片腕に抱きついた

 

男A、B「「ん?」」キリトは2人に睨まれていた

 

シリカ「行きましょ キリトさん」キリト達は歩き出した

 

ユウキ「・・・ねぇテツヤ」

 

テツヤ「ん?どうしたんだ?」

 

ユウキ「ボクもああして歩きたいんだけど・・・ダメかな?」

 

テツヤ「別に良いけど・・・歩きづらくないか?」

 

ユウキ「いいの!」そうゆうとユウキは俺の片腕に抱きついた

 

テツヤ「じゃあ行くか」

 

ユウキ「うん♪」俺達はキリト達の方へと歩いた

 

 

 

 

シリカ「皆さんのホームタウンってどこなんですか?」

 

キリト「俺は50層だけど今日はここに泊まっていくよ」

 

テツヤ「俺とユウキも一応50層かな 俺達も泊まっていくよ」

 

シリカ「そうなんですか ここのチーズケーキが結構美味しいんですよ?」

 

「あーらシリカじゃない」その声の方へ顔をやると女がたっていた

 

女「あの森を抜け出せたのね あら あのトカゲはどうしたの?」

 

シリカ「・・・ピナは死にました でも必ず生き返らして見せます」

 

女「て事は思い出の丘に行くのね でもあんたのレベルで大丈夫なの?」

 

テツヤ「まぁ大丈夫さ さほど難易度も高くねぇしな あそこは」

 

女「ふーん あんたら2人はたらしこまれたのね シリカはお得意ね そうゆうの」

 

シリカ「・・・・・・」

 

キリト「さぁ行こう」俺達はその女を後にし宿屋に入った

 

~~~~~~~~~~~

その晩

 

俺の部屋にノックが響いた

 

「テツヤ おきてるか?話しておきたい事があるんだ」

 

テツヤ「キリトか 入ってくれ」

 

キリト「夜分遅くにすまないな さっき変な事がおきてな 」

 

テツヤ「変な事?」

 

キリト「あぁ、シリカに思い出の丘に関する説明をしていた時外に人がいてな 盗み聞きされた可能性がある」

 

テツヤ「・・・あの女にか?」

 

キリト「俺もそう思うんだ それであの人なんだが 俺が今探しているオレンジギルドのリーダーにそっくりなんだ」

 

オレンジギルド・・・盗み、窃盗 などを繰り返し行う集団 時には殺人も行う残酷非道なやつらだ

 

テツヤ「オレンジギルド?どうしてそんな奴らを?」

 

キリト「他のギルドの連中が奴らのギルドにリーダー以外が殺されてしまってそのギルドのリーダーが転移門前でずっと頼み込んでたんだよ 『奴らを牢獄に入れてくれって』な」

 

テツヤ「・・・ふむ・・・ んで奴らをどうやって牢獄に?」

 

キリト「依頼主が買った回廊結晶がある 牢獄に行くようにセットしてあるから後はあいつらを捕まえるだけさ」

 

テツヤ「そうか じゃあ俺らもそれ手伝うよ シリカの手助けをし終わったら そいつらを牢獄にぶち込んでやろう」

 

キリト「悪いな とにかく明日はシリカの為に頑張らなくちゃな」

 

テツヤ「・・・だな!」

 

 

 

その頃ユウキとシリカは・・・

 

ユウキ「そっか・・・シリカは大変だね・・」

 

シリカ「皆私をたらい回しにパーティーに誘うんですよ? もううんざりしちゃって・・・ ユウキさんはそうゆうのないの?」

 

ユウキ「ボクも良く付き合って欲しいなんて言われるけどその度にデュエルして追い返してるよ!」

 

シリカ「自分で解決できるなんて羨ましいです・・・」

 

ユウキ「・・・ボクにはテツヤがいるしね・・・」

 

シリカ「ユウキさんはテツヤさんが好きなんですね 」

 

ユウキ「うん!大好きだよ! でもテツヤったら鈍くてボクの想いに全然気づいてくれないんだよ・・・」

 

シリカ「テツヤさんそうゆうの鈍そうですもんね・・・ 」

 

ユウキ「この前なんかね!―――」

 

ガールズトークに花を咲かしていた・・・

 

~~~~~~~~~~~

 

第47層・フローリア

 

 

シリカ・ユウキ「「うわぁ~!」」ユウキとシリカは転移するなり周りの花に近づいた

 

キリト「ここは別名フラワーガーデンとも呼ばれているんだ」

 

テツヤ「・・・にしてもカップルが多いいな ここ」見渡す限りで5組みのカップルがいる どうやらデートの名所でもあるらしい

 

シリカ「ねぇユウキさん(小声)」

 

ユウキ「ん?どうしたの?(小声)」

 

シリカ「いっその事ここでアタックしてみたらどうですか?当たって砕けろ!です!(小声)」

 

ユウキ「ふぇぇ!? ボクにそんな勇気ないよぉ・・・それに砕けてもやだし・・・(小声)」

 

テツヤ「? どうしたんだユウキ 顔が赤くなってるぞ」

 

ユウキ「ななな、何でもないよ!」

 

キリト「皆そろそろ行くぞ~」

 

 

 

~第47層・思い出の丘~

 

 

テツヤ「ん~!何だが和む道だな~!」

 

キリト「そうだな のんびりしていたい気分だよ」

 

シリカ「そうですね、でも早く行きましょう!」シリカがそう言って足を踏み出した するとシリカの足は触手のようなもので捉えられていた シリカはそのまま宙ぶらりんになってしまった 触手の持ち主は植物型モンスター

 

シリカ「きゃぁぁぁ!」シリカは手に持っている短剣をぶんぶん振り回す

 

キリト「落ち着いて!そいつ凄く弱いぞ!」

 

シリカ「キリトさん!テツヤさん!助けて!見ないで助けて!」 シリカはスカートを履いていたため少しまずい状況になっていた

 

キリト「それでは助けられないのだが・・・」

 

テツヤ「それはちょっと無理があるぞ・・・」俺は手で目を隠した だがやはり少し気になる・・・ 俺は指の間からちょっと見ようとした

 

ユウキ「テ~ツ~ヤ~?」・・・俺の後ろからすさまじい殺気を感じる 恐らく いや確実にユウキだろう

 

テツヤ「は、はい?」

 

ユウキ「指の間から見ようとしないの!!!」ユウキは俺の頭を掴みおもいっきり横にした

 

テツヤ「あがぁぁ!?」この世界で骨が折れる心配はない だが俺は確実に聞いた 俺の首がバキッとゆう鈍い音を鳴らしたのを

 

シリカ「この!いい加減にしろぉ!」俺が悶絶している合間にシリカはモンスターを倒していた

 

シリカ「・・・み、見ました・・・?」

 

キリト「見てないぞ・・・」

 

テツヤ「た、助けて・・・首が・・・」

ユウキ「ふん!テツヤのバカ!」ユウキはそう言うと先に進んでしまった

 

キリト「・・・大丈夫か?」

 

シリカ「肩、貸しましょうか?」俺はキリトとシリカの肩を借りた

 

テツヤ「すまない・・・しばらくしたら首が元に戻ると思うからしばらくこのままでいさしてくれ・・・」

 

キリト「じゃあ行こうか」

シリカ「はい!」

 

 

~~~~~~~~~~~

 

道中 シリカのレベルが上がったり またシリカが敵に捕まったり色々とあった

 

キリト「だいぶ歩いたな・・・ そろそろあるはずなんだが・・・」

 

ユウキ「あの台座みたいなのがあるところじゃない?」

 

シリカ「行ってみましょう!」俺達は早足に台座へ向かった ちなみに今俺に肩を貸してくれてるのはユウキだ 首はだいぶ楽になったけどまだ痛い

 

テツヤ「もっとゆっくり歩いて・・・ユウキ・・・」

 

ユウキ「テツヤが悪いんだから文句言わない!」

 

キリト「台座に花が咲いてる きっとあれだよ」

 

キリトがそう言うとシリカはすぐさま台座へ向かった そこに咲いていたのは《プネウマの花》使い魔蘇生用アイテムだ

 

テツヤ「良かったね シリカ」

 

シリカ「はい!ありがとうこざいます!」

 

キリト「ここは強い敵も出るから主街区に戻ってから蘇生させてあげよう その方がピナも喜ぶと思うぞ」

 

シリカ「はい!わかりました」

 

テツヤ「じゃあ戻ろうか 」

 

 

 

 

 

台座を離れ少し歩いているとキリトが立ち止まった

 

キリト「・・・そこにいる奴ら出てこいよ」そして出てきたのは

 

女「私の事を見破るなんてなかなか高い索敵スキルね 剣士さん」

 

テツヤ「こいつは・・・好都合ってやつか」

 

キリト「まぁどうってことないよ・・・オレンジギルドタイタンズハンドのリーダー ロザリアさん」

 

ロザリア「へぇ・・・私の事知ってるんだ 」

 

キリト「10日前 あんたらシルバーフラグスってギルド襲っただろ」

 

ロザリア「あぁ~あの貧乏ギルドね 」

 

キリト「あんたらはリーダー以外の人を全て殺した そうだろ?」

 

シリカ「え?でもロザリアさんのプレイヤーマーカーは緑に・・・」プレイヤーマーカーとはプレイヤーの上にある矢印であって緑だと普通の人 オレンジだとプレイヤーへのアタックや強奪行為 殺害をした者 レッドだと多重殺人をした者になる

 

テツヤ「簡単なこった あいつは緑のまま他のギルドに入りしばらくしてからギルドメンバーの奴らにそいつらを殺してもらう そうすればあいつは緑のままでいられるし次の犯行もしやすくなる」

 

ロザリア「あんたもなかなか冴えてるわね そうよ私は手を汚さない 代わりに私の忠実なしもべどもが殺してくれる こんな楽な仕事はないわ」

 

キリト「あんたらのその活動も今日で終わりだ」

 

ロザリア「はっ そんな簡単に行くかな?」ロザリアがそう言うと周りの木から他のメンバーが出てきた

 

キリト「・・・7人か」

 

ロザリア「いくらあんたでもこの人数を相手にしたらまずいんじゃない?」

 

キリト「そうか なら・・・」キリトが歩きだそうとした

 

テツヤ「ちょっと待ちな キリトここは俺が行くぜ」

 

キリト「・・・そうか じゃあ頼んだ」

 

ユウキ「そんな!?そんな事したらテツヤが!」

 

テツヤ「・・・心配すんなユウキ 首ももう大丈夫だし安心して待っててくれ」俺はユウキの髪を少し荒っぽくなでた

 

俺はロザリア達の方に歩き出し背中にある斬月を取り出した

 

タイタンズA「テツヤ・・・?でかい片手剣・・・もしかしてあいつ攻略組の・・・!」

 

タイタンズB「俺も聞いた事ある・・・絶剣の付き添いだけどあいつも結構やるって噂だぜ・・・!」

 

ロザリア「はっ!こんな所に攻略組なんかいるかよ!そら!さっさと殺して!身ぐるみ剥いじゃいな!」ロザリアがそう言うと7人は攻撃モーションに入った

 

タイタンズA「死ねぇ!」俺は7人に一斉攻撃された

 

 

ユウキ「テツヤ!!!」ユウキは止めに入ろうとした だがそれはキリトの手によって阻まれた

 

ユウキ「何で止めるの!このままじゃテツヤが!」

 

キリト「・・・HPを見てみろ」

 

ユウキ「HP・・へ・・・!?」

 

シリカ「減ってない・・・」俺のHPはいくら攻撃されようとも一定量以上は減らなかった

 

タイタンズA「はぁはぁ・・・」

 

テツヤ「・・・10秒あたり400ねぇ・・・あんたらが俺に与えるダメージの総量だ それでオレの事殺ろうとしたの?」

 

タイタンズB「くっそ・・・何で一向にHPが減らねぇんだよ・・・」

 

テツヤ「簡単だよ 俺のレベルは75 HPは13000 バトルヒーリングの自動回復が10秒で500ある それであんたらが俺のこと殺せると思う?」

 

タイタンズC「くっそ・・・そんなのありかよ・・・」

 

キリト「ありなんだよ 」キリトは後ろから話す

 

テツヤ「少しでもレベルの差がつくと無茶な能力値違いになる・・・これがレベル性MMOってやつなんだよ・・・」

 

ロザリア「はっ!そいつらがダメでもまだ私が・・・」言い終える前に俺は一瞬でロザリアの元へ行き首元に斬月を向けた

 

テツヤ「・・・別にこのまま攻撃してもいいんだぜ? 2、3日オレンジになろうが俺は構わねぇからな」

 

俺がそう言うとロザリアは崩れ落ちたように座った

 

キリト「これは依頼主が全財産をはたいて買った回廊結晶だ 牢獄に行くようにインプットされてる これで皆牢に入ってもらう」

 

俺達はタイタンズハンドの奴らを牢獄に送った

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

第35層 ミーシェ・宿屋

 

シリカ「皆さん本当にありがとうこざいます おかげでピナにもう一度会えることができます」

 

テツヤ「なぁにいいって事よ!」

 

シリカ「皆さんが攻略組だなんてビックリしました・・・」

 

キリト「隠していてすまなかったな」

 

シリカ「あの・・・やっぱり皆さん攻略に戻っちゃんうんですか?」

 

テツヤ「まぁ何日もさぼってらんねぇしな・・・申し訳ないがここまでだな」

 

シリカ「そうですか・・・」

 

キリト「でもここで生きていたら必ずまたどこかで会えるさ 今度は現実世界で会おう」

 

テツヤ「現実で会っても俺達なら上手くやっていけるさ!」

 

シリカ「・・・はい!」

 

キリト「さぁ、早くピナを生き返らせてあげようここならもう邪魔者はいないだろうしな」

 

ユウキ「ボクも早くピナ見てみたい!」

 

シリカ「わかりました」シリカはストレージにあるピナの心をオブジェクト化してさらにプネウマの花もオブジェクト化した

 

シリカ(ピナ・・・またいっぱい冒険に出かけようね)

 

シリカ(それで・・・いっぱい話してあげるね)

 

シリカ(私の・・・今日だけの2人のお兄さんとお姉ちゃんの話を・・・!)

 

 

 

~~~~~~~~~~~

 

 

 

第50層 アルゲート・エギルの店

 

テツヤ「ピナ凄く可愛かったな!」

 

ユウキ「そうだね・・・」

 

テツヤ「ユウキどうしたんだ?さっきから元気がないけど・・・」

 

ユウキ「何でも無い・・・」

 

テツヤ「そうか・・・何かあったら言えよ」俺はそう言って扉を開いた

 

ショウ「いらっしゃい!・・・ってお前はどこほっつき歩いてたんだよ!」

 

テツヤ「いやぁちょっとやらなきゃならない事ができてな・・・」

 

ショウ「だったらメッセージくらい飛ばせよ!」

 

テツヤ「ははは・・・忘れてました・・・」

 

ショウ「ったくこのバカは!」

 

エギル「まぁまぁ2人とも喧嘩しなさんな おかえり テツヤ、ユウキちゃん」

 

テツヤ「ただいま!」

 

ユウキ「ただいま・・・」

 

ショウ「・・・なんかあったのか?」

 

テツヤ「さぁ・・・」

 

エギル「まぁそのうち治るだろう ほらハーブティーだ」

 

テツヤ「お、サンキュー」

 

ユウキ「ありがと・・・ エギル 後で上の部屋借りていい?」

 

エギル「別に構わないが・・・」

 

ユウキ「ありがとう テツヤ 後で一緒に来て」

 

テツヤ「へ?別にいいけど・・・」

 

ショウ「はーん・・・そうゆうことか」

 

テツヤ「?」

 

ショウ「鈍いてめぇにはわかんねえこった」

 

テツヤ「なんだよ 教えてくれたっていいだろ?」

 

ショウ「すぐにわかるさ ユウキが落ち込んでる理由も」

 

テツヤ「そうか?なら良いけど・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数分後~

 

テツヤ「なぁ・・・どうしたんだ?」

 

ユウキ「・・・・・・」

 

テツヤ「・・・はぁ・・・」俺はドアノブに手をかけて部屋を開けた

 

テツヤ「・・・それで一体何のご用事で?」

 

ユウキ「・・・テツヤ後ろ向いて」

 

テツヤ「後ろ? 良いけど・・・」俺は後ろを向いたそこには涙目のユウキがいた

 

ユウキ「・・・・・・」ユウキは無言で俺を押し倒した 幸いにも押し倒された先にはベットがあり痛みは感じなかった

 

テツヤ「うぉ! なにすんだ・・・よ・・・」俺がそう言おうとするとユウキは涙をポロポロとこぼし始めた

 

ユウキ「・・・テツヤのバカバカバカ!何であんな無茶な事したの!? ボク 心配で心配で・・・!」

 

テツヤ「ユウキ・・・もしかしてそんな事でずっと落ち込んでたのか?」

 

ユウキ「そんな事!?もしあの7人がすっごく強かったらテツヤは今頃死んじゃってるんだよ!?」

 

ユウキ「・・・テツヤが死んじゃったら・・・ボク・・・」

 

テツヤ「ユウキ すまなかったな」俺はユウキを抱きしめた

 

ユウキ「テツヤ・・・!」ユウキは俺に抱きしめられたら今まで貯めていた涙を出すように泣き出した

 

ユウキ「バカ!テツヤのバカ!ボクの気持ちも知らないで!」ユウキは俺の事を何度も叩く

 

テツヤ「ユウキ・・・心配かけてすまなかったな・・・」俺はユウキの事を優しくも強く抱きしめた 俺が今ユウキにできる事はこのくらいだ

 

ユウキ「ひぐっ・・・ テツヤ・・」

 

テツヤ「・・・今度一緒にどこかに出かけよう ユウキ それで許してくれないかな」

 

ユウキ「・・・良いよ・・・絶対だからね?後・・・」

 

テツヤ「ん?」

 

ユウキ「・・・しばらくこのままでいさして・・・」ユウキは俺の事をおもいっきり抱きしめてきた

 

テツヤ「あぁ・・・良いぞ・・・」

 

ユウキ「・・・あの時はごめんね 首痛かったでしょ?」

 

テツヤ「あれは俺も悪いんだ 謝る必要は無いよ」

 

ユウキ「でもその後もきつい口調になっちゃったし・・・」

 

テツヤ「もう過ぎた事なんだ 今ユウキと俺はこうしているんだ 忘れちまえそんな事」

 

ユウキ「・・・テツヤは本当に優しいんだね・・・ やっぱりボクテツヤの事・・・」

 

テツヤ「ん?」

 

ユウキ「ううん なんでも無いよ」

 

テツヤ「そうか なら良かった」

 

ユウキ(ボクの気持ちがいつ伝わるかなんて事はわからない もしかしたらずっと伝わらないままかもしれない それでも・・・)

 

 

 

ユウキ(大好きだよ・・・!テツヤ・・・!)

 

 

 

後日

 

ユウキに効果音が響いた

 

ユウキ「ん?メールかな?」

 

メールの送り主はシリカだった

 

シリカ『先日はありがとうございました 私も早くレベルを上げて上層へ行きたいです 後テツヤさんの事諦めないでください!私応援しますよ! 今度会うときは付き合ってると良いですね それでは』

 

ユウキ(ボクとテツヤが・・・)

 

ユウキは自然と考えていた テツヤと付き合っている光景を

 

~~~~~~~~~

 

ユウキ「テツヤ 今日の夕陽は綺麗だね♪」

 

テツヤ「あぁそうだな でも・・・」

 

ユウキ「でも?」

 

テツヤ「今1番綺麗なのはユウキだよ」

 

ユウキ「・・・もう!テツヤのバカ!」

 

テツヤ「ふふ、本当の事を言っただけだよ」

 

ユウキ「むぅ・・・ありがとう・・・」

 

テツヤ「ユウキ」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

ボクとテツヤはそのまま・・・

 

~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ(・・・ってボクのバカバカバカ!何考えてるの!)

 

ユウキ(でも・・・テツヤとこんなことできたらなぁ・・・) ユウキの顔はとろけたようになっている

 

テツヤ「お!何してんだユウキ」

 

ユウキ「ふぇ!?ててててテチュヤ!?」ユウキは先程まで考えていた事を思い出してしまいつい噛んでしまった

 

テツヤ「・・・どうしたんだ?」

 

ユウキ「あ、えっと、その・・・ボク出かけてくるぅ!」ユウキは逃げるようにその場を走り出した

 

テツヤ「え?い、行ってらっしゃい・・・」

 

 

ユウキがテツヤに想いを届けられるのはいつになることやら・・・

 

 




とゆうわけで竜使い・シリカの登場会でした 原作ではSAOではもうメインで出ることはないですが 今作では今後とも出すつもりです

次回!ついに斬月での戦闘シーン!乞うご期待!



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part5 ユウキの憂鬱~申し込まれる決闘《デュエル》~

今回は斬月での戦闘そしてデュエルシーンです

今回はオリジナル展開です

ではどうぞ!


シリカとピナを助けてから約3ヶ月がたった

 

ユウキ「いっけない!待ち合わせに遅刻する!」ユウキは今日エギルの店で行われるアスナ、ショウ、キリト、そしてテツヤがいるミニボス攻略会議に参加するが受け持ってたクエストに時間を食ってしまい予定よりだいぶ遅れている 無論ユウキは急ごうとしたが

 

「んぎゃぁぁ!」

 

ユウキ「!?誰かがまずい状況みたいだね・・・助けなきゃ・・・!」

 

「ひぃぃ!お助けおぉ!」声の持ち主は少年だった レベルはなかなか高いように見えるが・・・

 

ユウキ「そりゃ!」ユウキはモンスターを倒し少年を助けた

 

少年「・・・た、助けてくれてありがとうございます・・・」

 

ユウキ「大丈夫?あ、ボク急いでるからごめんね!」

 

少年「あの!せめてお名前だけでも・・・」

 

ユウキ「ボクの名前はユウキだよ! それじゃあね!」

 

少年「ユウキ・・・さん・・・」

 

 

~第50層・アルゲート エギルの店~

 

ユウキ「ごめん!遅れちゃった!」

 

アスナ「ユウキ!大丈夫 今から始めるから テツヤ君が待ってやろうって」

 

ユウキ「そうなんだ・・・ごめんね皆」

 

テツヤ「良いって事よ!・・・それより次の階層のボスはどんなやつなんだ?」

 

ショウ「ええっと・・・植物型のモンスターで触手での攻撃はスタンや出血状態になるらしい」

 

テツヤ「ふむ・・・」

 

アスナ「だから基本的には触手に気をつけて危なくなったらスイッチでいけると思うんだ」

 

テツヤ「なるほど・・・」

 

ショウ「そこのバカ ちゃんと情報は頭に埋め込んどけよ 」

 

テツヤ「わかっとるわ!」

 

ショウ「このミニボス会議は話を聞いていないであろうお前のためにやってるんだからな それにボスの特徴も言ってただろうが」

 

アスナ「後テツヤ君の突っ込みグセは助かるけど作戦が台無しになる時もあるし・・・今まで死人が出なかったのが奇跡だわ・・・」

 

ユウキ「テツヤ 次突っ込んでいったら夜ご飯しばらく抜きだよ!」

 

テツヤ「えぇ!?」

 

ショウ「お前にはそのくらいのお灸が必要だよ たまには作戦通り動け」

 

エギル「全くだな」

 

テツヤ「んだよ~!皆して~!」

 

キリト「とにかくここで再度情報も確認できるしな テツヤにも情報を伝えられるし 有意義に使おう」

 

ショウ「そのつもりだ それで他にはだな・・・」

 

~数分後~

 

アスナ「とにかく次回のボス攻略は1週間後 そして気をつけるのは触手での攻撃 危なくなったらスイッチ そして作戦は絶対厳守!わかった?テツヤ君 」

 

テツヤ「はぁ~い」

 

ショウ「いいか 今回も死人は出さずに行くぞ 」

 

一同「おう!(うん!)」

 

アスナ「それじゃあ・・・解散にするけど皆この後どうするの?」

 

ショウ「俺は久々にフィールドにエギルと行ってくる なまってたらボス攻略が大変だからな」

 

キリト「俺は家に戻るつもり」

 

ユウキ「ボクは買い物に行くよ!」

 

アスナ「ユウキも?それなら一緒に行こうよ!」

 

ユウキ「うん!アスナとなら大歓迎だよ!」

 

テツヤ「なら俺はショウについていこうかな」

 

キリト「え、それなら俺も行かしてくれないか?」

 

エギル「キリトは長い間ソロだったからな たまにはこうしてパーティー組まないとな 」

 

ショウ「キリトよろしく頼むぜ」

 

アスナ「じゃあ私とユウキは行ってくるね」

 

ユウキ「テツヤ!また後でね!」

 

テツヤ「おう!気をつけろよ!」

 

ショウ「じゃあ俺達も行きますか」

 

 

sideユウキ&アスナ

 

ユウキ「すいませんこれ3つください」

 

NPC「あいよ!1200コルね!まいどあり!」

 

アスナ「大きいお肉だけどそんなに使うの?」

 

ユウキ「うん テツヤはたくさん食べるからね このくらいストックしとかなきゃ」

 

アスナ「ふふっすっかりユウキはテツヤ君のお嫁さんね」

 

ユウキ「!?ちょちょちょっとアスナ!!//」

 

アスナ「冗談よ 早くテツヤ君と付き合えると良いね」

 

ユウキ「もう・・・アスナったら・・・」

 

「がさ・・・ごそ・・」

 

ユウキ「!」

 

アスナ「どうしたの?」

 

ユウキ「いやぁ何か目線のようなもの感じてさ・・・」

 

アスナ「あらもしかしてストーカー?だったら私が・・・」

 

ユウキ「ストーカーでは無いと思うんだけど・・・勘違いかな?」

 

アスナ「ストーカーだったら私何かよりテツヤ君に守ってもらわなきゃね(くすくす)」

 

ユウキ「もう!アスナぁ!」

 

 

 

「・・・ユウキさん・・・」

 

 

 

side 男達

 

~第50層・フィールド~

 

テツヤ「せりゃあ!」

 

キリト「あいかわらずすごい威力だな 月牙天衝だっけ?」

 

ショウ「本当 大半の敵は1発だもんな」

 

テツヤ「これでも使いこなすのに何ヶ月もかかったんだぜ」

 

エギル「そら、またおいでなすった」

 

キリト「今度は俺が!」キリトはソードスキル バーチカルスクエアで敵を攻撃し 敵を一撃で倒した

 

テツヤ「流石はソロプレイヤーだな ところでなんでソロなんだ?」

 

キリト「それは・・・」

 

ショウ「言いたくないなら良いさ でもこれからはたまにはこうして俺達とパーティー組まないか? 」

 

エギル「あぁ キリトなら大歓迎だぜ」

 

テツヤ「それに、何事も1人じゃ厳しいからな 仲間がいた方が安心できるだろ?」

 

キリト「皆・・・ありがとう よろしくな」

 

テツヤ「よろしく!んじゃあキリト 親睦もかねて今から俺と勝負しねぇか?」

 

キリト「勝負?」

 

テツヤ「30分の間にどっちが多く敵を倒せるか どうだ?ショウとエギルのレベルも上がるしここなら安全だろ」

 

キリト「へぇ~面白いじゃないか」

 

エギル「なら負けたら1日ただ働きしてもらうぞ」

 

ショウ「そうだな 負けた方には罰ゲームだな」

 

テツヤ「・・・・・・」

 

キリト「・・・・・・」

 

テツヤ・キリト((ぜってぇ負けねぇ・・・!))

 

ショウ「それじゃあ・・・スタート!」

 

~30分後~

 

テツヤ「はぁはぁ・・・キリト何体だ?」

 

キリト「はぁはぁ・・・50かな・・・」

 

テツヤ「なに!?くっそぉ!49だぁ!」

 

エギル「それじゃあ罰ゲームはテツヤだな」

 

ショウ「しっかり働いてもらうぞ」

 

テツヤ「くっそ・・・負けは負けだやればいいんだろ キリトお前も何か食いに来いよ 俺の奢りだ」

 

キリト「そうか?ならいかしてもらうよ」

 

エギル「じゃあそろそろ戻るか」

 

 

 

~~~~~~~~

 

~数日後~

 

ユウキ「・・・何なんだろ・・・この背筋が凍るような感じ・・・」

 

「・・・」

 

ユウキ「・・・!」ユウキは試しに素早く走ってみた

 

「・・・!しまっ・・・!」すると後ろから追いかけてくる者が

 

ユウキ「・・・やっぱりか・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~エギルの店~

 

テツヤ「いらっしゃいませ! ってキリトとアスナじゃないか」

 

アスナ「こんにちは テツヤ君 」

 

キリト「よぉテツヤ ウエイトレス姿も似合ってるぞ」

 

テツヤ「こんにちはアスナ 褒めてくれてありがとなキリト こちらの席にどうぞ」

 

ショウ「すごいはかどってるな」

 

エギル「あぁ、普通に店員として欲しいくらいだ」

 

テツヤ「メニューお決まりになりましたらお呼びください あ、そうだユウキ見てないか?二人とも」

 

アスナ「ユウキは見てないけど・・・」

 

キリト「俺も・・・」

 

テツヤ「そうか・・・邪魔したな」

 

「兄ちゃん!水おかわり!」

 

テツヤ「はい!ただいま!」

 

キリト「・・・大変そうだな」

 

アスナ「ユウキもいれば良かったのにね~」

 

キリト「何で?」

 

アスナ「喜びそうじゃない ユウキ ウエイトレス姿のテツヤ君」

 

キリト「そうか?」

 

 

カランカラン ドアの開く音がした

 

テツヤ「いらっしゃいま・・・」ユウキ「テツヤ!助けて!」ユウキが入っきたと思うといきなりユウキは俺の腕に捕まってきた

 

テツヤ「ちょっ!?ユウキ!?どこいってたんだよ!」

 

ユウキ「そんな事より店の前にいる人追い払って!」

 

エギル「店の?誰だ?」

 

テツヤ「とにかく見てみよう」

 

店の前には俺より小さな男の子がたっていた

 

テツヤ「あの・・・何のごようで・・・」

 

少年「・・・ユウキさんを・・・」

 

テツヤ「?ユウキを?」

 

少年「・・・ユウキさんを僕にください!お願いします!」

 

アスナ「へぇ!?どうゆうことユウキ!?」

 

ユウキ「ボクも訳がわからなくて・・・テツヤ どうにかして!」

 

テツヤ「俺かよ! ・・・んでユウキが欲しいってどうゆうことだ?」

 

少年「はい・・・僕はあの時死ぬと思っていました しかしそこをユウキさんに助けられてそれから僕はユウキさんに一目惚れしてしまい日々追いかけていました」

 

テツヤ「・・・へぇ・・・さらっとストーカー宣言ね・・・」俺は何故か怒りが沸いたためストレージから斬月を取り出そうとした

 

キリト「ちょ!テツヤ!1回話を聞こう!」

 

少年「僕にはもうユウキさん以外ありえないのです!だから彼氏さん!僕にユウキさんをください!」

 

ユウキ「・・・テツヤがボクの・・・彼氏・・・」ユウキは何故か顔を真っ赤にしていた

 

テツヤ「まず彼氏じゃねぇわ それに彼氏だったらてめぇなんかにユウキをやるか」

 

少年「!ならユウキさんを・・・!」

 

テツヤ「だが俺にユウキを欲しいって言ったってユウキが承諾しなくちゃ駄目だろ?」

 

少年「・・・!確かに・・・ならユウキさん!僕と付き合ってください!」

 

ユウキ「テツヤが・・・ボクの・・・やるかだって・・・えへへ・・・」

 

アスナ「・・・駄目だわ・・・ 完全に自分の世界に入ってる・・・」

 

テツヤ「ユウキ?大丈夫か?」

 

ユウキ「・・・はっ!ボクは何をしてたんだっけ・・・」

 

少年「ユウキさん!僕と結婚を前提としたお付き合いをしてください!」

 

ユウキ「・・・ふぇぇぇぇ!?結婚!?そんなのボクは・・・ボクはテツヤとしか・・・」次第に小声になりまたユウキの顔が真っ赤になった

 

アスナ「・・・また壊れちゃった・・・」

 

テツヤ「ユウキ~?」

 

ユウキ「は! ・・・ボクは君とは付き合えないよ!」

 

少年「そんな!何故ですか!?」

 

ユウキ「だってボクの好きな人は・・・」そう言ってユウキは少しテツヤを見る

 

少年「そうですか・・・それならデュエルで決着つけましょうよ!負けたら僕は潔くユウキさんを諦めますが勝ったら付き合ってもらいますよ!」

 

ユウキ「デュエル・・・ボクと・・・?」

 

少年「いいえ!僕がデュエルするのはあなたです!」そう言って指を指したのは俺だった

 

テツヤ「・・・へ?俺?」

 

少年「そうです!あなたです!」

 

テツヤ「なして?」

 

少年「それはユウキさんがあなたの事を・・・」

 

ユウキ「!!言ったら勝っても付き合わないよ!」

 

少年「!・・・それは嫌ですね・・・とにかく僕はあなたにデュエルを申込みます!」

 

テツヤ「はぁ・・・今日明日は忙しいから3日後でいいか?」

 

少年「はい!構いません!」

 

テツヤ「じゃあ場所はここの前で 君の名前は?」

 

少年「僕の名前はルークです!」

 

テツヤ「ルーク君ね・・・俺の名前はテツヤ よろしくな」

 

ルーク「3日後ユウキさんは僕の物になりますからね・・・!今の内に話しておくと良いです・・・!」

 

テツヤ「はぁ・・・」

 

ルーク「じゃあ3日後会いましょう ユウキさん」そう言ってルークは店を出ていった

 

テツヤ「・・・なんだったんだ・・・あいつ・・・気持ちわり・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・負けないよね・・・?」

 

テツヤ「俺があんなのに負けると思うか?」

 

ユウキ「・・・思わないけど・・・」

 

テツヤ「なら安心して見守ってくれ」

 

ユウキ「・・・うん!」

 

キリト「なんか大変な事になったな・・・」

 

エギル「・・・まぁ3日後のデュエルは見物だな」

 

テツヤ「あ、ユウキ 2日間の間俺がずっとユウキと一緒にいてあいつの事見張ってやるよ」

 

ユウキ「う、うん ありがとう・・・」

 

テツヤ「・・・とりあえず俺の腕から離れてもらえないかな ユウキ ずっとくっついてると腕が痺れてくる・・・」

 

ユウキ「へ?・・・あわわ!ごめんね!テツヤ!」

 

「ヒューヒュー!」「熱いね!お二人さん!」「ちゃんとストーカーから守ってやれよぉ!」

 

 

テツヤ「あらら・・・こりゃ何が何でも負けられないな」

 

ユウキ「テツヤ!頼んだよ!」

 

テツヤ「おう!まかしとけ!」

 

エギル「厄介な事になったなテツヤ さ、そろそろ仕事に戻ろう 」

 

テツヤ「あぁ、そうだったな」

 

ユウキ「テツヤ!ボクケーキ食べたい!」

 

テツヤ「はいはい キリト達の席が1つ空いてるから一緒に座りな」

 

ユウキ「はーい!」

 

テツヤ「さて、ご注文はお決まりでしょうか?」

 

アスナ「えぇっとミートスパゲッティ1つ」

 

キリト「あ、俺もそれで」

 

テツヤ「かしこまりました エギル!ミートスパゲッティ2つとケーキ1つ! 」

 

エギル「あいよぉ!」

 

テツヤ「それではごゆっくり」

 

アスナ「ユウキ 良かったね テツヤ君に守ってもらえて」

 

ユウキ「あはは・・・まさかテツヤに申し込む人がいるなんてびっくりしたよ・・・」

 

キリト「テツヤならきっと大丈夫さ 負けるはずがない」

 

ユウキ「当たり前でしょ!テツヤには絶対勝ってもらうんだから!」

 

アスナ「ふふっテツヤ君も大変ね」

 

 

 

~2日後~

 

テツヤ「いよいよか・・・」

 

ユウキ「テツヤ!」

 

テツヤ「まかしとけって!」

 

カランカラン 扉の音がなった

 

ルーク「たのもぉ!」

 

エギル「おっおいでなすった」

 

テツヤ「んじゃあ外行こうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「ルールは初撃決着モードだ 初撃は俺がわざと外すからそっからスタートだ」

 

ルーク「ふふっどっからでもかかってこいや!です!」

 

「なんだなんだ」「何でも女を掛けたデュエルだってよ」「その女が絶剣って噂だぜ」「まじかよ!そりゃすげぇ!」

 

アスナ「ギャラリーがどんどん増えてきたわね」

 

ユウキ「うぅ・・・恥ずかしい・・・」

 

テツヤ「んじゃあ申請すっから受けろよ」

 

ルーク「目に浮かびますよ あなたが僕の前にひざまずくさまがねぇ・・・」

 

テツヤ「・・・かってに言ってろ」

 

俺とルークの間にデュエル開始のマークが着いた デュエル開始まで数秒のインターバルがある ルークは片手剣を使うようだ

 

ルーク「ふふっ最後のお別れはすましたのですか?」

 

テツヤ「・・・んなもんいるかよ・・・」背中にある斬月を取り出しルークに向ける

 

テツヤ「こんなストーカー野郎に負けるかよ」

 

「言うじゃねえか!兄ちゃん!」「負けたらはずかしいぞぉ!」開始まで5秒

 

ルーク「ふっ まぁ見てなさい」4・・・

 

ルーク「あなたに勝ってユウキさんは頂きます!」3・・・

 

テツヤ「好き勝手ゆうのは構わないが・・・」2・・・

 

テツヤ「この勝負・・・」1・・・

 

テツヤ「俺が勝つ・・・!」俺は開始と同時にわざと攻撃を外した

 

ルーク「そりゃ!」

 

テツヤ「ふっ!」ルークの横切りを交わす

 

ルーク「ほらほらほらほらほら!」ルークは素早く俺を切りつける

 

テツヤ「っ!」

 

ユウキ「テツヤ!」

 

テツヤ「心配すんな・・・黙ってみてな!」俺は斬月で攻撃を防いだ なかなか早い攻撃だが脅威ではない

 

ルーク「ふっ・・・どうしたんです 早く攻撃してきなさいよ」

 

テツヤ「なぁに 俺には奥の手があってな それ使ったら一瞬で終わっちまうんだよお前のレベルだと そしたらてめぇの強さがわからねぇからな 万が一にも負けたらてめぇにユウキをあずけなくちゃならねぇんだよ そいつが弱いなんて言ったら話にならねぇからね」

 

ルーク「そんな余裕があるのですかあなたには!」

 

テツヤ「まぁさっさと攻撃してこいよ」

 

ルーク「・・・もう怒りましたよぉ!あなたがユウキさんに対する気持ちはそんなものですか! それなら僕が倒してユウキさんをもらいます!あなたの言う強さって物を 見してあげます!」

 

ルークがそう言うとソードスキルバーチカルを撃ってきた

 

テツヤ「ちっ・・・!」

 

ユウキ「テツヤ・・・本当に大丈夫なの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルーク「ふふっあなたのHPもあと少しで半分 その瞬間あなたは負ける・・・それがどうゆうことかわかりますか?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

ルーク「・・・言葉も出ませんか それではこれでおしまいです」ルークがテツヤに対し剣を振り下ろした

 

ユウキ「テツヤぁ!」

 

テツヤ「そろそろかな・・・やっぱお前にはユウキは任せられねぇ・・・」俺はその攻撃を防いだ

 

ルーク「ふふっ無駄な事を あなたはもう・・・負けるのですからね!」

 

テツヤ「それはてめぇだこのストーカー野郎!」俺はルークをおもいきり蹴飛ばした

 

ルーク「なにっ!?」

 

テツヤ「おらぁ!」俺はホリゾンタル・スクエアを放つ

水平に移動し切りつける4連撃 俺はこの攻撃を愛用している

 

ルーク「はっ!僕のHPが減りましたがあなたは硬直に入っ」テツヤ「誰が硬直があるって言った・・・」

 

ルーク「なにっ!?どうゆうことだ!」

 

テツヤ「いくぜ・・・」俺は斬月を握りしめた

 

テツヤ「月牙天衝!!!」月牙天衝・・・三日月型の高威力の衝撃波がルークを襲う

 

ルーク「うわぁぁぁぁ!」

 

ルークのHPは半分以下になりデュエルは決着 winnerテツヤと出た

 

ルーク「馬鹿な・・・なんでだ!」

 

テツヤ「あらかじめ月牙天衝が撃てるようにしておいてから他のソードスキルを撃ちその直後に月牙天衝を放つことにより硬直が無くなる・・・この武器専用の戦い方だ まぁこのシステムに気づくのに何ヶ月もかかったけどな」

 

ルーク「そんなバカな!」

 

テツヤ「それに、これはある程度の敏捷性と筋力パラメーターがいる この武器を使いこなすのにも度かなさる練習が必要だ」

 

ルーク「くっそぉ・・・!」

 

テツヤ「いいか・・・2度とユウキに近づくんじゃねぇぞ・・・次ユウキにちょっかい出したら・・・」

 

テツヤ「殺すぞ・・・!」

 

ルーク「ひっ!命だけはお助けぉぉ!」ルークはそう言ってどこかに行ってしまった

 

テツヤ「ふぅ・・・」

 

ユウキ「テツヤぁぁ!」そう言ってユウキは飛びついてきた

 

テツヤ「言ったろ?絶対勝つって」

 

ユウキ「もう!負けるのかと心配したんだからね!」

 

テツヤ「ユウキがかかってるんだ負けるはずねぇだろ?」俺はユウキを撫でてやった

 

ユウキ「もう!・・・でもかっこよかったよテツヤ♪」

 

「よっ!似合ってるよぉ!」「お似合いカップルだ!」「絶剣と付き合えるなんて羨ましいぞ!」

 

テツヤ「へ?俺とユウキが?」ユウキの方を見てみると

 

ユウキ「」ユウキは顔が真っ赤になっていて頭から湯気が出ていた

 

テツヤ「ちょ!?ユウキ!?」

 

アスナ「あらら・・・ユウキも照れ屋さんね・・・」

 

エギル「とにかく勝って良かったじゃねぇか 」

 

テツヤ「でもさっさとエギルの店に戻ろう ユウキがヤバイ」

 

ユウキ「にゃう・・・テツ・・・ ボクと・・・」

 

アスナ「目がうずまきみたいになってる・・・こんなの初めて見たわ・・・」

 

 

 

 

 

 

~エギルの店~

 

ユウキ「・・・ん・・・あれ・・・ボクなにを・・・」

 

テツヤ「お、おきたかユウキ」

 

ユウキ「テツヤ・・・ボク何してたんだっけ・・・」

 

テツヤ「俺とルークのデュエルを見ていてその後に気絶したんだよ」

 

ユウキ「そうだっけ?でもとにかくテツヤが勝ってよかった♪」

 

テツヤ「下でエギル達が飯作ってくれてるから早く行こうぜ 腹ペコだよ〜」

 

ユウキ「そうなの?じゃあ行こ!」

 

 

 

 

 

 

 

エギル「とにかくテツヤが勝って一安心だ 各量は少ないがアスナも作ってくれたから味は保証するぜ」

 

一同「いただきまーす!」

 

テツヤ「ショウ これは?」

 

ショウ「確か酒に漬け込んだ肉だと思うぞ なかなかいけるから食ってみろ」

 

テツヤ「まぁこの世界じゃ酒も未成年でも飲めるし問題はねぇか ・・・うん!なかなかいける!」

 

ショウ「だろ?」

 

キリト「どれ?・・・お!結構いける!」

 

アスナ「こういった料理も作れるからこの世界の料理は楽しいわ 少し単純化されすぎだけどね」

 

エギル「さぁ皆どんどん食ってけよ!」

 

 

 

 

 

ユウキとアスナを除く俺達は酒を少し飲んだ この世界では未成年でも酒を楽しめて少し大人気分を味わえる 酒に強い弱いは人それぞれだ

 

 

 

テツヤ「キリト お前顔赤いけどそんなに酒飲んだか?」

キリト「あぁ・・・少し調子に乗ったらこれだよ・・・」

 

ショウ「お前は酒弱いタイプか まぁ水でも飲んで一旦休んでな」

 

テツヤ「・・・にしてもさっきからユウキ見ねぇな・・・どこ行ったんだ?」

 

「だーれだ!」俺の視界は何かによって阻まれた

 

テツヤ「おわ!なんだ!?アスナか!?」

 

アスナ「私じゃないよ?」

 

テツヤ「ならユウキか・・・?」

 

ユウキ「ピンポンピンポーン!テツヤせいかーい!」

 

エギル「・・・何かユウキの様子が変じゃねえか?」

 

テツヤ「顔も変に赤いし・・・こいつも酒か?」

 

ユウキ「ボクはお酒なんて飲んでらいよ〜テツヤが飲んれたのを少しもらっはらけ〜」

 

テツヤ「・・・それ酒だよ!てか何飲んでんだよ!言語変だし!」

 

ユウキ「へぇ〜しょうなの〜?まぁ細かいことは気にしなーい!」

 

アスナ「キリト君は私が見てるからユウキの事見てあげて テツヤ君」

テツヤ「へいへい〜さてどうしたもんか・・・」

 

ユウキ「にゃはは〜テツヤ〜!」ユウキは俺の頬をつついてくる

 

テツヤ「こいつ酔うとめんどくせぇ!」

 

ユウキ「むぅ!しょんな事言うテツヤにはお仕置きだよ!」ユウキは俺の指を口に加え噛んできた

 

テツヤ「いっ!痛い痛い!やめんか!」

 

ユウキ「えへへ〜♪やーめない♪」

 

ショウ「大変そうだな・・・」

 

テツヤ「しばらく格闘しそう・・・」

 

 

 

 

〜30分後〜

 

ユウキ「テツヤ〜♪」あれからユウキは俺からずっと離れようとしない

 

ユウキ「んん〜♪」ユウキはさっきからずっと頬ずりをしてくる 小動物のようだ

 

テツヤ「はぁ・・・」悪い気はしないけども少し面倒だ

 

アスナ「キリト君はだいぶ落ち着いて家に戻って行ったけどそっちは?」

 

テツヤ「見ての通りさ・・・一向に離れようとしない・・・」

 

ユウキ「あぁ〜アスナだぁ〜」

 

アスナ「ほら テツヤ君も困ってるよ?離れてあげなきゃ・・・」

 

ユウキ「や!」ユウキは俺の首に抱きついてきた

 

テツヤ「うお!」

 

ユウキ「テツヤと離れたくない!今夜は一緒に寝るの!」ユウキの力が強まっていく

 

アスナ「・・・テツヤ君良いの?」

 

テツヤ「・・・多分離れたら大泣きし出すと思うからユウキに従うよ」

 

エギル「上、使っていいからな」

 

テツヤ「サンキューエギル ほらユウキ上行こ?」

 

ユウキ「お姫様抱っこしてくれたら良いよぉ〜」

 

テツヤ「ったくしょうがねぇなぁ・・・」

 

ユウキ「えへへ♪」

 

ショウ「アスナも早く戻りな 夜も遅いし」

アスナ「じゃあそろそろ戻るね テツヤ君頑張ってね」

 

テツヤ「へいへい」

 

ユウキ「じゃあねぇ〜アスナ〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキ「テツヤと一緒♪テツヤと一緒♪」

 

テツヤ「ったく 電気消すぞ」

 

ユウキ「はーい♪」

 

テツヤ「・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・」

 

 

 

~数分後~

 

ユウキ「・・・Zzz・・・」

 

テツヤ「はぁ・・・寝てくれたか さて・・・」ユウキから離れようとしたがユウキは手を離さない

 

ユウキ「・・・テツヤ・・・」ユウキは俺の腕を掴み決して離そうとしない

 

テツヤ「・・・大人しく寝るしかねぇか・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・どこにも行かないでね・・・」

 

テツヤ「ここにいるからな 安心しろ」

 

ユウキ「Zzz・・・」

 

テツヤ「・・・お休み ユウキ・・・」

 

 

 

 

翌日

 

テツヤ「んん・・・ もう朝か・・・」

 

ユウキ「Zzz・・・」

 

テツヤ「ほら ユウキ 朝だぞ 」

 

ユウキ「・・・んん・・・」

 

テツヤ「おはよ ユウキ」

 

ユウキ「おはよ〜・・・ってなんでテツヤがいるの!?」

 

テツヤ「ええっと〜その〜ユウキは酒を飲んでだな」

 

ユウキ「ボクなにしてた!?」

 

テツヤ「えぇっと・・・俺の指噛んだり 頬ずりしてきたり」

 

ユウキ「!? ボクそんな事・・・!」

 

テツヤ「まぁその酒の勢いってやつだよ心配すんな 誰れにも言わないから」

 

ユウキ「・・・れて・・・」

 

テツヤ「・・・へ?」

 

ユウキ「忘れてぇ!!!」俺はユウキにおもいっきり殴られた

 

テツヤ「ぐはっ!!?」

 

 

 

 

 

 

 

エギル「おい 2人ともそろそろ・・・んなっ・・・」

 

エギルが見たのは顔を赤くしたユウキと床に倒れているテツヤだった

 

エギル「・・・・・・」エギルは何も無かったかのように扉を閉めた・・・

 

 

 

 




今回出たルーク君の登場は1回きりの予定 今後何度かこうゆう人出すかもしれません

デュエルシーンはまだまだ書き方がよくわかりません これから何度かこういったシーンは出していくので成長を期待してください

次回もお楽しみに!


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part6 テツヤの想いとユウキの想い~繋がる想い~

俺は最近悩んでいる

 

ぼーっとしているとだいたいユウキが脳に浮かんで出てくる

 

ユウキの笑った顔 泣いた顔 怒った顔 困った顔

 

そしてそれを思い出すと心がズキズキするってゆうかほんわかするってゆうか謎の感情が湧いてくる

 

今まで感じた事が無い気持ち 一体何なのだろう でも他言はしたくない気持ち それが悩みの種だ

 

ユウキと一緒にいるとそんな気持ちは一気に振り払われる 本当に何なのだろうか ユウキが悩みのトリガーなのは解る 俺はいつこの悩みから解き放たれるのだろうか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第50層 アルゲート とある店

 

キリト「・・・テツヤ?どうしたんだ?ぼーっとして?」

 

テツヤ「・・・あ、すまない 少し考え事・・・」

 

「まぁテツヤもいい歳なんだ 悩みの一つや二つはあるよな」

 

今話しているこいつの名前はクライン ギルド風林火山のリーダーで俺達の仲間でもある 俺はキリトからクラインを紹介してもらった バカだけど憎めないやつだ

 

ショウ「珍しいな バカなお前が考え事なんて」

 

テツヤ「うっせ」

 

エギル「まぁまぁ 今日は俺達男だけの食事会なんだ 仲良くしようぜ」今日俺達はクラインの提案でとある場所に食事に来ている ユウキはアスナにシリカを紹介すると言ってた

 

クライン「おっしゃ!んじゃあ!乾杯!」

 

一同「「「「乾杯!」」」」

 

ショウ「所でエギル 俺達普通に来てるけど店は大丈夫なのか?」

 

エギル「あぁ NPCに任してある」

 

ショウ「そうか それなら良かった」

 

クライン「んじゃあ・・・食べようぜ!」

 

 

 

 

 

 

クライン「ところでお前らリアルじゃ何かスポーツとかやってんのか?」

 

テツヤ「リアルの事を聞くのは御法度だぞ でもこの際だ 俺とショウは野球をやってるぞ」

 

クライン「野球か~良く仕事帰りに見てたもんだぜ」

 

ショウ「キリトは?」

 

キリト「俺は剣道をやってたけど・・・リタイアしちゃって・・・」

 

クライン「そういや妹さんもいるんだよな キリト 妹さんは何やってんだ?」

 

キリト「妹も剣道をやってるよ 俺が辞めるとき親が俺にすごい怒ったんだけど私がお兄ちゃんの分も頑張るからお兄ちゃんをいじめないでって言ってさ 妹はそれで剣道の全国にでているんだ 情けない兄だよ俺は・・・」

 

テツヤ「へぇ~妹さん結構やるんだな」

 

キリト「いまじゃとてもかなわないよ」

 

クライン「こっちにいるなら是非お手合わせ願いたいもんだぜ」

 

エギル「お前の場合はナンパが目的だろうが」

 

クライン「ひっでぇ!俺の事そんなふうに思ってんのかよ!」

 

キリト「言っとくが・・・妹に手出したらいくらクラインでもただじゃおかないからな・・・」

 

クライン「なんだよなんだよ 俺はそんな風に見られてんのかよ」

 

テツヤ「日頃の行いってやつだ お前いつも女に声をかけてるじゃねぇか まずそっから考え直したら?」

 

ショウ「全くだな」

 

クライン「皆ひでぇ言い草だな 良いよ 俺はどうせそんな男だよ」

 

エギル「まぁまぁ お前にも春は来るさ」

 

キリト「そういやエギルは何やってんだ?」

 

エギル「俺か?俺はバーを営んでんだ嫁さんと一緒にな」

 

テツヤ「よ・・・嫁さん!?」

 

クライン「えぇぇぇ!お前結婚してたのかよ!」

 

エギル「そうだが・・・何か変か?」

 

クライン「まさかエギルに負けてるとは思わなかったぜ・・・人は見かけによらねぇな・・・」

 

エギル「お前こそひでぇ言い草だな 今頃嫁さん1人で頑張ってるから早いとこクリアして戻らねぇとな」

 

キリト「そうだな・・・俺もたくさんやり残したことがあるしこんなところでは死ねないよ」

 

クライン「ところでキリト お前この前アスナさんと2人きりで寝てたけど・・・お前らそうゆう関係なのか?(ニヤニヤ)」

 

キリト「ば!違う!あれは昼寝してたら隣でアスナも寝ていてだな!」

 

テツヤ「おーおームキになっちゃって」

 

キリト「そうゆうテツヤだってそう言うのはないのか?」

 

ショウ「ありまくりだ な?ユウキ」

 

テツヤ「なっ!アホ!ユウキとはそんなんじゃ・・・!」何故だろう ユウキのワードが出たらまたモヤモヤし始めた 心が痛い そんな感じがする

 

キリト「ムキになっちゃって テツヤもウブだな」

 

テツヤ「うっせ!シリカにくっつかれた時ニヤニヤしやがって!」

 

クライン「どうゆうことだ?詳しく教えろテツヤ!」

 

キリト「あれは違うだろ!ニヤニヤなんてしてない!そうゆうテツヤだってユウキにくっつかれた時顔真っ赤だぞ!」

 

エギル「はっはっはっ!お前ら青春してんな!」

 

テツヤ「ショウ~どうにかしてくれよ~」

 

ショウ「本当の事だ 我慢しろ」

 

テツヤ「なにぃ!」

 

クライン「かぁ~お前ら羨ましいね!」

 

テツヤ・キリト「「だからそんなんじゃない!」」

 

 

テツヤ「てゆうかクラインは仕事って言ってたから仕事にはついてんのか だったら合コンの一つや二つ誘われねぇの?」

 

クライン「合コンも勿論行ったさ!行ったけどだいたい金持ってる上司にかっさらわれるんだよ・・・んで残ってる!って思うとひでぇ女ばっかし・・・」

 

キリト「可哀想なやつだな・・・」

 

ショウ「世の中金ってこった おぉ怖え」

 

エギル「てかお前の言い方考えてやれよ ひでぇ女って お前こそそう思われてるかもしれねぇぞ」

 

クライン「うっ・・・そう言われると反論できねぇ・・・」

 

キリト「まぁまぁ俺はクラインは黙っていればモテると思うぞ 黙っていれば」

 

テツヤ「喋っちゃうからダメなんだよ」

 

クライン「言ったな?じゃあ今度は黙ってみる!」

 

ショウ「まぁこの世界じゃなかなか合コンなんて開けねぇけどな」

 

クライン「それ言ったらおしまいだぜ・・・ショウ・・・」

 

キリト「大人は大変そうだな」

 

テツヤ「そうだな」

 

クライン「あーあー良いよなー!キリトには血盟騎士団副団長様!テツヤには絶剣!エギルには嫁さん!こんなのってありかよ!」

 

テツヤ「だーかーらー!」

 

キリト「そんなんじゃ!」

 

クライン「わかってるよ 冗談だ 」

 

ショウ「ムキになる所が怪しいんだよなぁ・・・」

 

キリト「誰だってムキになるだろ!」

 

テツヤ「そーだ!」

 

クライン「あ、あそこでアスナさんが買い物してる」

 

キリト「ふっ、騙そうたって無駄だぞ」

 

ショウ「あ、あそこでユウキがナンパされてる」

 

テツヤ「なんだと!?」ナンパ!?・・・誰だ・・・そんな事してるやつは・・・

 

ショウ「・・・冗談だ」

 

キリト「テツヤ・・・お前・・・」

 

テツヤ「・・・てめぇ俺の焦りを返しやがれ!店ん中で斬月取り出そうとしちまったじゃねぇか!」俺は何故本当に焦っているんだ それにさっき湧いた怒りはなんだったんだ

 

ショウ「ぷぷ・・・ユウキがそこまで大事か・・・ぷぷ・・・」

 

テツヤ「てめぇ!表でろ!」

 

ショウ「お!やるか!」

 

キリト「やめないか二人とも!」

 

クライン「あ!アスナさんもナンパされ・・・」

 

キリト「何!?」

 

クライン「嘘だよ~引っかかりやがったな!」

 

キリト「ク~ラ~イ~ン~!」

 

そんな事言っていたら俺とキリトの効果音が響いた

 

 

エギル「どうした?」

 

キリト「メッセージのようだな」

 

テツヤ「ええっとなになに?」

 

キリト・テツヤ「「・・・・・・・・・」」

 

クライン「おいどうし・・・」

 

キリト「テツヤ!」

 

テツヤ「行くぞ!キリト!」

 

ショウ「おい!二人とも!」

 

エギル「クライン!代金頼んだ!」

 

クライン「げっ!俺かよ!」

 

俺とキリトに届いたメッセージは恐らく同じ 内容は・・・

 

シリカ『アスナさんとユウキさんが大変なんです!私じゃどうしようも出来なくて・・・早く来てください!』

 

 

 

 

 

 

 

第35層・ミーシェ

 

テツヤ「くそ!シリカはどこだ!」

 

シリカ「あ!二人とも!こっちです!」

 

キリト「どうゆうことだ!2人が危ないって!」

 

シリカ「はい・・・何だか怖い男の人達に声をかけられて・・・」

 

テツヤ「早くその場に案内してくれ!」

 

シリカ「はい!」

 

・・・どこの誰だか知らねぇが・・・ユウキには手出しさせねぇぞ・・・

 

 

 

 

 

 

シリカ「あそこです!」シリカが指を指した所にはユウキとアスナの周りに男が5人いる 男のマーカーはオレンジになっている 余計に心配だ

テツヤ「てめぇら!その場から離れろ!」

 

男「あぁん?誰だてめぇ 邪魔してると殺すぞ」

 

テツヤ「それはこっちのセリフだ・・・ユウキに指1本触れてみろ・・・ぶち殺すぞ・・・」今までにない怒りが俺を襲う 今なら本当に奴らを殺してしまいそうだ

 

ユウキ「テツヤ!」

 

アスナ「キリト君!」

 

キリト「アスナ!お前ら早く離れろ!」

 

男2「いいの?俺らにそんな口聞いて」

 

テツヤ「誰だか知らねぇがさっさと離れろって言ってんだよ 雑魚ども」

 

男3「言うねぇ君」そう言って1人の男が近づいてきた

 

男3「俺さぁ・・・君みたいな奴が大ッ嫌いでね」

 

テツヤ「・・・・・・だからどうした」

 

男3「だからさぁ・・・俺が殺すことにしたよ!!」男はそう言って武器を俺に振り下ろした

 

テツヤ「バカかお前は 圏内だとノーダメだし そんな攻撃楽に防げんだよ」俺は武器を握っている男の手を掴んだ

 

男3「何ぃ?」

 

テツヤ「おらぁ!」俺は背負い投げで男を吹っ飛ばした 俺の筋力パラメーターなら余裕だ

 

男3「うおっ!?」

 

テツヤ「どうする・・・これ以上やるってんなら・・・」俺は背中の斬月を取り出し男達に向けた

 

男1「ちっ・・・お前ら行くぞ」男達はどこかに去っていった

 

キリト「・・・なんだったんだあいつら」

 

テツヤ「さぁな・・・それより2人が心配だ」俺はユウキに駆け寄った

 

テツヤ「ユウキ?大丈夫か?」

 

ユウキ「テツヤ・・・怖かったよ・・・」ユウキはそう言って抱きついてきた

 

キリト「アスナ、大丈夫か?何もされてないか?」

 

アスナ「キリト君・・・」

 

シリカ「大丈夫ですか?皆さん」

 

テツヤ「俺とキリトは大丈夫だけどユウキとアスナが心配だ 一旦どこかに移動しよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第50層 アルゲート・エギルの店

 

テツヤ「・・・って事があった」

 

エギル「そんな奴らがいるなんてな・・・」

 

キリト「あぁ 幸い二人とも何もされてなかったから良いけど・・・」

 

ショウ「しばらくは二人とも誰かと一緒にいた方がいいかもな」

 

クライン「にしてもそんな奴らがうろついてるって思うと怖いよな」

 

エギル「とにかくシリカとアスナとユウキは今晩泊まらせてやることにした 」

 

キリト「俺達も早いとこ帰って休もう」

 

テツヤ「そうだな じゃあ皆今日は解散だ あ、クライン 会計ありがとな」

 

クライン「なぁにいいって事よ!それより二人とも女の子はちゃんと守ってやれよ」

 

テツヤ「当たり前だ 女1人守れないで何が男だ」

 

エギル「そのいきだ テツヤ さ、そろそろ俺も寝たい 皆帰ろうぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~その晩~

 

俺は寝れずにいた モヤモヤもあるしずっとユウキのあのおびえていた顔が頭から離れない

 

それに俺はあの連中がどうも気になる 近いうちにまた会いそうな予感がする

 

今すぐユウキにあってこのモヤモヤを取り払いたい でもそんな事今は出来ない いつもなら多分素振りでもするがここはバットではなく代わりにあるのは武器 武器を振り回すなんて危ない事出来ない

 

無理やり眠ろうとするとユウキの顔が浮かんでくる その顔を見てると心がわしずかみされた気分になって余計眠れない

テツヤ「・・・はぁ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数日後~

 

俺は今日ユウキと出かける為転移門前にいた

 

 

テツヤ「・・・・・・しっかし遅いなぁ」かれこれ30分は経つがユウキは一向に姿を表さない

 

テツヤ「・・・もしかしてドタキャン・・・?」何だか凄い悲しみが俺を襲った

 

しばらくしてると15人位の集団が俺に近づいてきた カーソルはオレンジ 前のあいつらの仲間と見て良いだろう

 

テツヤ「・・・・・・誰だお前ら・・・」

 

「くくく・・・ちょいとついて来てもらおうか?」

 

テツヤ「・・・・・・断る・・・と言ったら・・・?」

 

「なぁに・・・人質がどうなってもいいってなら来なくてもいいんだぜ?」

 

テツヤ「人質・・・?誰だ」

 

「くくく・・・聞かれて言うアホがいるかよ」

 

テツヤ「・・・どうすれば良いんだ?」

 

「言っただろ?一緒に来てもらおうと」

 

テツヤ「・・・どこに行くんだ?」

 

「じゃあちょいとついてきてもらおうかな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第19層ラーベルグ

 

俺がついて行った先は第19層 別名ゴーストタウンとも呼ばれる街、フィールドと共に不気味な場所だ

 

時刻は午後8時を回っていて余計に不気味だ

 

 

テツヤ「・・・おい、いつまで歩かせるつもりだ」

 

「なぁに もう到着だ 」

 

テツヤ「・・・それで人質ってのは誰なんだ」

 

「・・・もうじきわかるさ・・・くくく」

 

テツヤ「ちっ・・・」

 

俺はでかい木の前に立ち止まったすると今まで雲に隠れていた月が見えてきた 月は次第に木を照らしていき人がいるのがわかった

 

テツヤ「・・・てめぇはあん時の・・・」

 

男「ほぉ・・・本当に来たのか・・・」

 

テツヤ「要件はなんだ 俺は来たんだ 誰だか知らねぇが人質を開放しろ!」

 

男「そう吠えるな・・・そら、ロープがあるのはわかるか?」よく見ると月の太い枝にロープが結んである

 

テツヤ「・・・誰がいるんだ 早く教えろ」

 

男「そんなに見てぇか・・・そら見してやるぜ・・・」男はその場から立ち退いた すると月は木を完全に照らし始めた そして次第に1人の人物像が見えてきた その人物は・・・

 

 

 

テツヤ「ユ・・・ウキ・・・?」ユウキは手をロープに縛られ釣らされていた

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

男「どうだ?お前の大切な女が人質になっているザマはよぉ」

 

テツヤ「っ!さっさとそのロープを切れ!さもねぇと・・・!」

 

男「吠えるなってんだよ お前らこいつを抑えろ」

 

俺はその場にいた男達に身柄を抑えられ地面に這いつくばらされた

 

テツヤ「くそ!てめぇら何が目的だ!」

 

男「目的・・・?調子に乗っているお前に世間の残酷さってやつを教えてやろうと思ってよぉ」

 

テツヤ「なんでユウキを巻き込んだんだ!俺だけ連れてくれば良かっただろうが!」

 

男「なぁに・・・これからやるのはてめぇもいなきゃ駄目なんだよ・・・」

 

テツヤ「んだと!?何するつもりだてめぇら!返答次第じゃぶち殺すぞ!」

 

男「何をするかって?・・・こうするんだよ!」男はユウキの身体に剣を入れた ユウキの身体には赤い傷跡が入った

 

テツヤ「!!!てめぇ!何してんだ!」

 

男「そうだ・・・その声と顔が見たかったんだ・・・人が怒りに震える顔・・・最高じゃねぇかよ・・・」

 

テツヤ「このクズ野郎・・・!」

 

ユウキ「テツヤ・・・!」

 

男「せいぜいそっから見とくんだな・・・この女が死んでいくさまをよぉ」

 

テツヤ「・・・何言ってんだてめぇ・・・」

 

男「言っただろ?死んでいくさまをってなぁ・・・くくく・・・じわじわと減っていくHPをお前は黙って見てりゃいいんだよ・・・」

 

テツヤ「くそ・・・ユウキ・・・!」

 

男「良いね良いね~その顔最高だよ やっぱり人が苦しむさまは見ていてスーッとするぜ・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・怖いよ・・・ボク・・・」

 

テツヤ「待ってろ!ぜってぇ助けてやる!」

 

男「その抑えられた身体でか・・・?・・・諦めるこったぁ そこで黙って這いつくばってなぁ・・・」

 

テツヤ「!だったら俺を殺れ!ユウキは開放しろ!」

 

男「・・・おめぇも殺るつもりだから安心しろ・・・こいつを殺ってからなぁ!」

 

ユウキのHPは減っていきついにイエローに入った

 

テツヤ「ユウキ・・・!くそ!くそ!くそ!なんで動かねぇんだよ!俺の身体!早く動け!離れろてめぇら!」

 

男「くくく・・・焦り始めたか・・・俺は人を苦しませるのが得意なのかもしれねぇなぁ・・・」

 

テツヤ「得意とか言ってるけど今までもこんな事やってたのかよ・・・!」

 

男「あぁそうだ・・・お前らみたいな男と女 お互いを支え合う男女そういった奴らで俺にはむかってきた奴らは全員殺した・・・」

 

ユウキ「そんな・・・!何て事を!」

 

男「死んでいく奴を見ている人の顔を見るのは最高に楽しくてなぁ・・・やめられねぇぜ・・・」

 

テツヤ「このクズが・・・!」

 

男「そら・・・次第にHPが半分をきってるじゃあねぇか・・・」

 

ユウキ「・・・!」

 

テツヤ「・・・ユウキ・・・!」

 

男「冥土の土産だぁ・・・これでも見なぁ!」男はそう言ってユウキの片腕を切った その片腕は俺の前まで来てそこで耐久地を無くし消えていった

 

テツヤ「っ!!!このクズ野郎ぉぉぉ!!!殺す!ぜってぇ殺してやる!!!」

 

男「はっはっはっ!最高じゃねぇか!もっと喚け!泣け!叫べ!そして俺をたのしませな!」

 

ユウキ「テツヤ・・・!」ユウキは涙を流し始めていた

 

テツヤ「ユウキ・・・!」

 

テツヤ「テツヤ・・・!テツヤ・・・!」

 

 

 

 

 

 

ユウキ「・・・・・・助けて!テツヤ・・・!」ユウキの涙が地面に落ちた 地面にはその跡が残っては消えていった

 

 

 

 

テツヤ「待ってろ!今助けてやる!さっさとどけてめぇら!」

 

男「無駄無駄・・・15人いっせいにおめぇを抑えかけてんだ・・・ 動けるはずがねぇ・・・黙って死ぬところを見てなぁ! 」

 

もう駄目なのか・・・ユウキはここで死ぬのか・・・ ちくしょお・・・俺が・・・俺に・・・もっと力があれば・・・!

 

誰でも良い・・・!天使でも悪魔でも死神でも閻魔様でも誰でもいい! 寿命が減ろうが ユウキを助けたら死のうが構わない・・・!

 

 

 

 

 

 

俺に・・・

 

俺に・・・

 

 

 

 

 

俺に・・・・・・ユウキを助ける・・・・・・力を・・・・・・!

 

 

 

 

 

 

力が欲しいか・・・

 

 

 

誰だ

 

 

 

力が欲しいか・・・若者よ・・・

 

 

 

聞いたことがある声だ・・・でも思い出せない・・・

 

 

 

・・・ここじゃよ・・・顔をあげらんか・・・

 

俺が顔を上げるとそこはユウキでもない あの男でもない 別人が立っていた

 

 

「久しぶりじゃのお 若者よ」

 

テツヤ「あんた・・・斬月をくれた爺さん・・・なのか」

 

爺さん「そうとも」

 

テツヤ「どうしたんだ いきなりあらわれて それに今は時間がねぇんだ早いとこ要件を言ってくれねぇか」

 

爺さん「そう早まるな・・・おぬしに次に会うときはどうゆう時だと言った?」

 

テツヤ「・・・更なる・・・力を望む時・・・」

 

爺さん「そうじゃ そしておぬしは更なる力を望んだ 違うか?」

 

テツヤ「・・・違くない!俺に力を貸してくれ!ユウキがやばいんだ!」

 

爺さん「ユウキ・・・おぬしが守りたいと言っていた者か」

 

テツヤ「どうしてそれを!?」

 

爺さん「ふっ、ワシにはわかるんじゃよ 人の気持ちが そして今おぬしが悩んでる悩み事の答えも・・・」

 

テツヤ「なに!?」

 

爺さん「・・・おぬしは今まで沢山の人を救ってきた その皆の礼を今ワシが力として与える」

 

俺の目の前にメッセージウインドウがでた そこには見たことのない言葉があった

 

テツヤ「これは・・・?」

 

爺さん「こいつを叫べばおぬしは更なる力が手に入る おぬしなら使いこなせるがしばらくは長く使う事はできんだろう」

 

テツヤ「そうか・・・」

 

爺さん「そしておぬしの悩みの種 それは・・・」

 

テツヤ「それは・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

爺さん「それではさらばじゃ若者よ おぬしにはもう会わないかもしれない」

 

テツヤ「・・・ありがとう・・・爺さん・・・」

 

爺さん「あの娘を・・・この世界を・・・必ず救うのじゃぞ・・・勇者よ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

ありがとう・・・爺さん・・・感謝するぜ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男「どうした?さっきの威勢は・・・?」

 

ユウキ「テツヤ・・・今まで・・・ありがとね・・・ ボクね・・・テツヤの事・・・」

 

テツヤ「演技でも悪いこと言うんじゃねぇぞ・・・ユウキ・・・」

 

男「あぁん?」

 

テツヤ「・・・助けるって言ったろ? だから・・・そんな事言うんじゃねぇ・・・!」

 

男「無駄だって言ったろうが・・・そら・・・後少しだ・・・」

 

テツヤ「無駄だって?・・・あきらめなきゃ・・・」

 

テツヤ「できねぇことなんてねぇんだよ!」俺は周りに黒いオーラを纏った

 

男「何ぃ・・・」

 

テツヤ「うぉぉぉぉぉぉ!」俺はその黒いオーラと共に身体を抑えている15人を吹き飛ばした

 

男「・・・」男はユウキの身体から剣を抜いた HPはギリギリ残っている

 

ユウキ「テツヤ!」

 

テツヤ「ユウキ・・・すぐ助けてやるからな・・・ 」

 

爺さん『そしてお主の悩みの種 それは・・・』

 

俺はやっとわかった 今まで抱いていた悩みの理由を

 

男「何をするって言うんだ・・・」

 

ユウキ・・・これが終わったらユウキに言うよ

 

テツヤ「何を?決まってんだろうが・・・」

 

ユウキが傷つけられたりした時に疼いた感情・・・

 

テツヤ「てめぇから・・・ユウキを助けんだよ!」

 

俺の抱いていた気持ちを・・・

 

テツヤ「はぁぁぁ・・・」

 

ユウキ「テツヤに・・・黒いなにかが・・・」

俺が今までに抱いたことのない気持ち・・・

 

テツヤ「卍・・・解・・・!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ユウキへの・・・恋心を・・・―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

ユウキ「テツヤ・・・一体どうなっちゃったの?」

 

男「・・・なんだ・・・ありゃあ・・・」

 

俺が叫んだ言葉 卍解 これが新しい俺の力だ

 

防具がなにやら動きやすそうな黒い物にかわり武器の名前も変わった

 

テツヤ「天鎖斬月・・・」

 

男「なんだ・・・そのちっこいのは・・・バカにしてんのか・・・」

 

天鎖斬月 その武器は斬月とはうって変わって小さな剣になっているデザインは全体的に黒いイメージだ

 

テツヤ「・・・・・・」

 

男「なんだか知らねぇがプラン変更だぁ!死ねぇ!」男が俺に突っ込んでくる だがかえって好都合だ ユウキが開いた

 

テツヤ「・・・!」俺はユウキの場所に移動した

 

男「んな・・・んだよ・・・そのスピードはよぉ・・・」

 

ユウキ「テ・・・ツヤ・・・なの?」

 

テツヤ「あぁ ヒール!」俺ロープを切り回復結晶でユウキの体力を全開まで回復した

 

ユウキ「テツヤ・・・ボク・・・ボク・・・!」

 

テツヤ「泣くのは後だユウキ 今は」

 

テツヤ「あいつを殺す・・・!」

 

男「あぁん?俺を殺すだぁ?そんなの無理なこった!」

 

テツヤ「ユウキに与えた苦しみ・・・」

 

テツヤ「てめぇにそっくり返してやる・・・!」

 

男「はっ!やってみるこったな!」

 

テツヤ「なら・・・遠慮なくいかしてもらうぜ!」俺は超高速移動を始めた この武器での戦い方だ 目にも止まらぬ速さで攻撃し相手のHPを減らしていくのが戦法だ

 

ユウキ「消えた・・・!?」

 

男「結局怯えて消えたか・・・」テツヤ「誰が怯えて消えたって?」

 

男「なに・・・?」テツヤ「後ろだ・・・」

 

男「!」

 

テツヤ「ふっ!」俺はまず一太刀男の身体に入れてやった

 

男「ちっ!」

 

テツヤ「どうした?俺を見つけてみろよ 」

 

男「ちっ・・・!めんどくせぇ事しやがる・・・」

 

テツヤ「そら!」

 

男「んな!」

 

テツヤ「どうした?俺からしたらお前は止まって見えるぞ?」

 

ユウキ「すごい・・・テツヤが消えたり現れたりする・・・」

 

男「くっ!」

 

テツヤ「ほら・・・じわりと減っていくぞ・・・HPが・・・最も俺は攻撃を何度もしてるんだがな」

 

男「この野郎・・・そんな事しねぇで堂々とやりやがれ!」

 

テツヤ「戯言言ってんじゃねぇよ」

 

男「この・・・!」

 

テツヤ「そら!てめぇにも同じことやってやるよ!」俺は男の腕を切った

 

男「んな・・・!」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

 

「そんな・・・」「なんだよ・・・あいつ・・・ボスが・・・負けそうだ・・・」

 

「き、消えたり現れたりしてなんてやつだ・・・ボスが死にかけだ・・・」「黒い服・・・消えて現れてそして殺す・・・まるで・・・死神・・・!」

 

 

 

テツヤ「死神ねぇ・・・ちょっと怖い異名だな・・・」

 

男「ひぃっ!」

 

テツヤ「てめぇは何をおびえているんだ・・・ユウキの苦しみはまだまだこんなもんじゃねぇぞ・・・」

 

男「す、すまなかった・・・!俺が悪かった!」

 

テツヤ「とんだクズ野郎だな・・・自分が同じ待遇になったら命乞いか・・・それに言ったよな・・・殺すってな」

 

男「頼む何でもするから!」

 

テツヤ「何でも・・・?」

 

男「あぁ!何でもやる!何なら有り金全部渡してもいい!」

 

テツヤ「じゃあ死ね」俺は月牙天衝を撃つ準備をした

 

男「ひっ!」

 

テツヤ「月牙天」ユウキ「テツヤ!もうやめて!」

 

テツヤ「!ユウキ・・・」

 

ユウキ「今のテツヤ・・・すごく恐いよ・・・いつもの優しいテツヤに戻ってよ・・・」

 

テツヤ「・・・・・・行け・・」

 

男「へ?」

 

テツヤ「行けって言ったんだ!とっとと失せろ!」

 

男「・・・・・・」男は去っていった

 

テツヤ「ユウキ・・・悪かったな・・・怖がらせちゃって・・・ 」

 

ユウキ「テツヤ・・・ボク!」ユウキは泣きながら飛びついてきた 無理もない さっきまで生と死の境目にいたんだから

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「本当に良かった・・・テツヤがいなかったらボクは今頃・・・」

 

テツヤ「俺が弱いばっかしにすまなかったな・・・」

 

ユウキ「ううん・・・テツヤはボクの命の恩人だよ・・・」

 

テツヤ「とにかくユウキが無事で良かったよ」

 

テツヤ「さ・・・早く戻ろう」

 

ユウキ「うん・・・」

 

テツヤ「それでな 戻ったら言いたい事が・・・」「死ねぇ!」

 

ユウキ「!!!テツヤ!後ろ!」

 

テツヤ「んな!?」俺は不意を突かれ背中に切れ込みを入れられた HPバーはイエローを示している

 

テツヤ「この・・・」

 

男「俺を傷つけてただですむと思うんじゃねぇぞ!」

 

テツヤ「・・・どうしようもねぇクズが・・・」

 

ユウキ「・・・許さない・・・」

 

テツヤ「ユウキ・・・?」

 

ユウキ「ボクだけじゃなくて・・・テツヤまで・・・ 絶対に許さない・・・!」

 

テツヤ「ユウキ・・・俺なら大丈夫だ・・・そんなやつほうっておけ・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

ユウキ「・・・ボクもね・・・テツヤに言いたい事があるんだ 早く終わらせるからそこで休んでてね」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

男「はっ!てめぇなんかこわか・・・」男が言い終える前にユウキは攻撃をしていた

 

男「んな・・・!」

 

テツヤ「・・・ユウキを甘く見てたようだな・・・」

 

ユウキ「はぁぁ!!」ユウキはホリゾンタル・スクエアを撃った

 

男「うわぁぁぁ!」 男のHPはほんの数ミリを残すのみだった

 

ユウキ「2度とボク達の前に姿を現せないで!」

 

男「すいませんでしたぁぁぁ!!」男は走ってどこかに行った

 

テツヤ「ははは・・・ユウキはやっぱ・・・強いな・・・」俺は疲れからか倒れてしまった 卍解状態を維持するのにも今日の出来事でもすごく疲れた 今は寝ていたい そんな気分だ

 

ユウキ「! テツヤ?テツヤ!」

 

 

 

~~~~~~~~~~~

 

 

 

テツヤ「ん・・・ここは?俺は一体・・・」

 

ユウキ「テツヤ!」ユウキは俺に飛びついてきた そうだ俺はあの後ぶっ倒れて・・・

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「ボクテツヤがいきなり倒れたから心配で・・・!」

 

テツヤ「・・・ユウキにはいつも心配かけてるな・・・ごめんな・・・」

 

ユウキ「大丈夫?どこも悪くない?」

 

テツヤ「あぁ 大丈夫だ 」

 

ユウキ「そっか・・・良かった・・・」

 

テツヤ「・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・」

 

テツヤ・ユウキ「「あ、あの!」」

 

テツヤ「あ・・・ユウキから言っていいよ」

 

ユウキ「ありがとテツヤ ・・・・・・少し時間もらえるかな?」

 

テツヤ「良いぞ いくらでもやる」

 

ユウキは深呼吸などをし始めた 何を言いたいかはまだわからないが余程の事なのだろうか

 

ユウキ「よし・・・あのね テツヤ ボク言いたい事があるって言ってたでしょ?」

 

テツヤ「あぁ」

 

ユウキ「今・・・この場で言っていいかな?」

 

テツヤ「・・・良いぞ 言ってくれ」

 

ユウキ「あのね!ボク・・・!ボク・・・!」

 

ユウキ「テツヤの事前から!その・・・!」

 

俺はなんとなく勘づいた いくら鈍いと言われてる俺でもそれくらいはわかる

 

ユウキ「す・・・」俺はユウキが言い終える前にユウキの唇を指で抑えた

 

テツヤ「・・・そっから先は俺に言わしてくれないかな・・・?」

 

ユウキ「テツヤ・・・」ユウキの顔はきょとんとしているが 次第にその顔は涙混じりの笑顔に変わっていった

 

ユウキ「・・・うん!ボクテツヤから言って欲しいな!」

 

テツヤ「ありがとな ユウキ 」

 

テツヤ「・・・ユウキ」

 

ユウキ「はい・・・」

 

テツヤ「俺も・・・その・・・なんて言うんだ・・・」

 

焦るな 落ち着け 素直に気持ちを伝えれば良いんだ

 

ユウキ「テツヤ・・・」俺はユウキに抱きしめられてた

 

テツヤ「ユウキ・・・?」

 

ユウキ「慣れてないんだよね?こうゆうこと ショウからも聞いたよ?あいつに好きなやつなんかできた事が無いって」

 

テツヤ「ったく・・・余計な事をペラペラしゃべりやがって・・・ショウのやつ・・・」

 

ユウキ「ボクも・・・いくらでも待ってあげる・・・だから・・・テツヤの気持ちをボクにぶつけて欲しいな・・・」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

そうだ ユウキだって勇気を振り絞ったんだ 俺がここで緊張してどうする 言うんだ・・・!ユウキに・・・!好きだって・・・!

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

テツヤ「・・・俺は・・・俺は・・・」

 

テツヤ「俺は!ユウキの事が!!・・・・・・好きだ!!!!!」俺は思わず叫んでしまった

 

ユウキ「テツヤ・・・!」

 

テツヤ「バカでドジでこれからもユウキに迷惑をかけるかもしれない・・・!それでも俺は!お前とずっと一緒にいたいんだ!」

 

テツヤ「だから・・・!だから・・・!」

 

 

 

 

 

 

テツヤ「俺と付き合ってくれ! ユウキ!!!」

 

俺はユウキに気持ちを伝えた ユウキは満面の笑みで返答をしてくれた

 

 

ユウキ「・・・・・・・・・はい!喜んで!」

 

 

夜の月明かりが俺達を照らしていた 俺達はそんな中晴れて恋人同士になった

 

 

 

~数日後~

 

アインクラッドの情報誌には 『絶剣 付き添いの男と交際か!? 』とゆう記事ができた しかしその付き添いと言うのもほんの少しの間で俺は次第に《死神》と呼ばれ始めた

 

 

 

 

「おい 絶剣と死神だぜ」「付き合ってんだってな」「ちぇ・・・俺も絶剣と付き合いたかったな・・・」

 

 

 

 

ユウキ「ははは・・・なんだか恥ずかしいね・・・」

 

テツヤ「まぁユウキが付き合い始めたら誰だってびっくりするさ でもこれでデュエルしてくる相手もいなくなったんじゃないか?」

 

ユウキ「うん!デュエルの申し込みはめっきり減ったよ!」

 

テツヤ「そうか なら良かったな」

 

ユウキ「ねぇテツヤ」

 

テツヤ「ん?」

 

ユウキ「手!繋ご?」そうゆうとユウキは手を差し出してきた

 

テツヤ「良いぞ ほら」俺はそのユウキの手を握ってやった 小さくも暖かい手だ

 

ユウキ「えへへ・・・テツヤの手大きくてあったかい・・・」

 

テツヤ「そうか?ほら行くぞユウキ」

 

ユウキ「うん!」

 

テツヤ「なぁユウキ」

 

ユウキ「何?テツヤ」

 

テツヤ「これからも宜しくな 」

 

ユウキ「うん!こちらこそ!」

 

 

俺は心に誓った ユウキを この笑顔を必ず守ると その為に俺はもっともっと強くなってみせる そして早くこのゲームからユウキを救ってみせる だからユウキ 俺とずっと一緒にいて支えてくれよな




今回 遂にテツヤの死神の所以と2人の告白シーンを書けました

自分に文才があればもっと良い感じで付き合えただろうに・・・ごめんね2人とも

死神って違くね?って思う方もいると思いますが そこはツッコミなしでお願いします

次回はあのマスターメイサーが登場の予定!

次回もお楽しみに!


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part7 鍛治職人の少女~伝えたい気持ち~

今回は予定通りマスターメイサーの彼女が登場!

今回ユウキの出番は少なめです

今回からしばらく原作ベースの予定です

それではどうぞ!


俺とユウキが付き合い始めてから数週間がたった

あの後俺とユウキは未だ宿屋を転々としてるのをどうにかしようと思い 俺はとある場所に家を買った ちなみにまだユウキには内緒

 

 

 

その場所は・・・

 

 

 

第48層 リンダース

 

テツヤ「さて、さっさと終わらせますかな 予定もある事だし」ここリンダースはとても穏やかな場所でその雰囲気が気に入って家の購入を決意した 場所はちょっとした丘の上で川が近くで流れていて眺めも良い 少し歩けば頼れる鍛冶屋もある とても開放的でユウキも気に入るに違いない

 

購入した時の値段は400万コル 理由は家の地下に少しでもスキル上げができるようなスペースが欲しい と言ったら広い場所を作ってもらえたは良いがこんな値段になった ちなみに内装込み いつもクエストなどをこなしてる為どうにかなったが今はちょっと苦しい ユウキが料理を作ってくれるのが幸いだ

 

まだ追加で買った家具が完璧に配置し終えて無いためユウキには内緒にしてある ユウキの驚く顔を見るのが楽しみだ・・・と言ってもユウキと別行動する時がなかなか無いためしばらくは厳しいかもしれない

 

 

テツヤ「これはここ・・・んでもってこれがここ・・・」

 

テツヤ「家具の配置ってセンスも問われるからな・・・ユウキにセンス悪いと思われたくないし・・・」

 

テツヤ「とにかくさっさと終わらせてユウキを驚かせてやるか!」

 

 

~数分後~

 

 

テツヤ「・・・さて今日はこのくらいにして 待ち合わせの場所に行くか」

 

 

 

 

 

キリト「おーいテツヤ~」

 

テツヤ「お、いたいた」

 

キリト「すまないな わざわざ案内してもらっちゃって」

 

テツヤ「なぁに俺も用事があるんだ そのついでさ アスナの紹介だろ?」

 

キリト「あぁ 腕は確からしいな」

 

テツヤ「俺も鍛冶目的で行くのは初めてだ さ、行こうぜ」

 

 

 

 

第48層 リンダース・リズベット武具店

 

テツヤ「リズー?いるかー?」

 

「はいはい!今行くから待ってなさい!」

 

テツヤ「はーい」

 

キリト「どんな人なんだ?」

 

テツヤ「俺達と同年代で面白いやつだよ 」

 

「リズベット武具店へようこそ! あら?知り合い?」

 

今話してるこいつの名前はリズベット 家の近くとゆうこともあり良く話している事もある 大概家の家具の設置の事だけど

 

テツヤ「あぁ アスナからの紹介で俺も用事があるから連れてきたんだよ」

 

リズベット(以下リズ)「へぇ アスナがねぇ ええっと何のご用事で?」

 

キリト「テツヤ 先いいかな?」

 

テツヤ「あぁ 良いぞ」

 

キリト「ありがとう ええっとオーダーメイド品を頼みたいのだが・・・」

 

リズ「・・・オーダーメイドですと結構かかりますが大丈夫ですか?」

 

キリト「金の事は心配しないで良い それで作ってもらえないかな?」

 

リズ「具体的な武器の目標値を言ってもらいたいのですが・・・」

 

キリト「それならこれと同等かそれ以上で頼む」そう言ってキリトが差し出したのはエリュシデータ モンスタードロップの中なら最上位の魔剣クラスらしい とても重いようでリズもびっくりしている

 

リズ「それならこれなんてどお?私が打った最高傑作よ!」

 

キリト「随分と軽いな・・・」

 

リズ「スピード系の結晶で打ったからね」

 

キリト「試してみてもいいかな?」

 

リズ「何を?」

 

キリト「この武器の耐久値」そう言ってキリトはエリュシデータで武器を叩こうとした

 

リズ「ちょっ!そんな事したらあんたの武器が!」

 

キリト「そん時はそん時さ!」キリトが武器を叩いた するとリズが渡した武器の刃先が折れてしまった

 

リズ「・・・あぁぁぁぁ!」リズはムン〇の叫びのような感じでいる よほどの最高傑作だったんだろうな・・・

 

リズ「ちょっと!・・・修復・・・不可能・・・ 」武器は刃先と共に消えていった

 

リズ「・・・ちょっと!なんて事してくれのよ!」

 

キリト「いや、まさか折れるなんて・・・」

 

リズ「もぉ~!こうなったら材料取りに行くの手伝ってもらうわよ!」

 

キリト「そのあては?」

 

リズ「第55層に結晶を食べているドラゴンがいてその中でできる結晶がレアって話よ」

 

キリト「55層・・・足でまといになるなよ・・・」

 

リズ「な・・・これでもマスターメイサーなんですからね!バカにしないでよ!」

 

キリト「・・・わかったよ 俺の名前はキリトだ」

 

リズ「よろしくキリト!」

 

キリト「いきなり呼び捨てか・・・まぁいいけどな 宜しくリズベット」

 

テツヤ「・・・んじゃあキリト!頑張ってくれよ!俺は帰るから・・・」

 

リズ「待ちなさい!テツヤ!」

 

テツヤ「・・・何でしょうか・・・」

 

リズ「あんたがこの人連れてきたからこうなったんでしょ! だったらあんたもついて来なさい!」

 

テツヤ「えぇ!?元はと言えばアスナが・・・」

 

リズ「言い訳無用!」

 

テツヤ「はい・・・」

 

リズ「それじゃあ行くわよ!」

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~

 

 

第55層 フィールド

 

リズ「へっへっ・・・へっくしょん!」

 

テツヤ「おいおい 防寒対策してないのかよ」

 

リズ「仕方ないでしょ!55層が氷のフィールドなんて知らなかったのよ!」

 

キリト「なら・・・ 」そう言ってキリトはなんとも暖かそうな上着をリズに渡した

 

リズ「あんたらは平気なの?」

 

キリト「鍛え方が違うからな・・・」

 

テツヤ「俺はインナーに暖かくなるの着てるから大丈夫」

 

リズ「そう・・・ 」

 

リズ「・・・変なの・・・テツヤだけでなくこんな変なのと一緒に冒険に出るなんて・・・」

 

テツヤ「何か言ったか?」

 

リズ「何でもないわよ! ほら!さっさと行かなきゃ置いてかれるわよ!」

 

テツヤ「へいへい」

 

 

 

 

 

 

 

 

キリト「そろそろか・・・」

 

リズ「うわぁ~綺麗!」リズは周りの水晶に見とれている

 

テツヤ「あ、転移結晶の準備忘れんなよリズ」

 

リズ「わかってるわよ!」

 

キリト「それとリズはそこに隠れていてくれ」

 

リズ「んな・・・だから私だって!」

 

テツヤ「リズ ここは危険な場所だ 俺とキリトが戦闘している間は隠れててくれないか?」

 

リズ「・・・わかったわよ・・・」

 

リズが隠れた矢先大きな咆哮が聞こえた

 

テツヤ「キリト!」

 

キリト「テツヤ いくぞ!」

 

白竜が咆哮を飛ばす それと同時に攻撃を仕掛けた

 

テツヤ「そりゃあぁぁ!!!」

 

リズ「ブレスよ!気をつけて!」キリトはそのブレスを片手剣1本で防いだ キリトのレベルだからこそできる技だ

 

リズ「凄い・・・あんな小さな剣1本で・・・」

 

テツヤ「月牙天衝!!!」月牙天衝である程度ライフを減らす事ができた

 

リズ「凄い!あと少しで!」リズは隠れていた場所から出てきてしまった

 

キリト「バカ!出てくるな!」

 

リズを見つけたドラゴンは咆哮を放った リズはドラゴンの咆哮に吹き飛ばされてしまった

 

リズ「きゃぁぁぁ!」

 

キリト「リズ!」

 

リズは深い谷のような場所に落ちてしまった キリトはそれを追う形で落ちていった

 

テツヤ「二人共!・・・くそ!ためらってる暇はねぇ!」

 

俺は二人を追い谷に入っていった

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~

 

リズ「いてて・・・」

 

キリト「何とか生きてたようだな」

 

テツヤ「あぁ 死ぬかと思ったぜ・・・」

 

キリト「これ飲んどけよ」キリトがリズに渡したのはポーション さっきの落下で随分とHPが減ってしまった

 

テツヤ「・・・しっかしどうすんだよ・・・こんな場所に落ちて・・・」

 

リズ「どうするって、転移すれば良いじゃない」リズは転移結晶を取り出した

 

リズ「転移!リンダース!」・・・クリスタルに反応はない

 

テツヤ「クリスタル無効エリアって訳ね・・・」

 

リズ「もしかしてここに落ちたら抜け出せないようになってるとか・・・」

 

キリト「まぁあり得るかもな」

 

リズ「ちょっと!少しは人を安心させようとは思わないの!?」

 

テツヤ「抜け出す方法なんて流石にあるだろ」

 

リズ「どうやって?」

 

キリト「・・・壁を走るとか・・・」

 

テツヤ「それだ!」

 

リズ「・・・・・・・・・」リズはあんたらバカ?とでも言いたそうだ

 

キリト「試してみる!」キリトは壁を走って登っていった しかしそれも途中で止まってしまった

 

キリト「・・・うわぁぁぁぁぁ!!!」キリトは落っこちてきた 幸い下には雪があったから大ダメージにはならなかった

 

テツヤ「今度は俺が!」

 

俺は助走をつけて走った しかしやはり途中で止まる

 

テツヤ「・・・おわぁぁぁぁ!!?」俺も落下した 下が雪で本当に良かった

 

リズ「あんたらバカ?」

 

キリト「・・・助走が足りなかった・・・」

 

リズ「はいはい・・・見苦しい言い訳をしないの」

 

テツヤ「とりあえず壁は無理だな」

 

リズ「じゃあどうすんのよ!」

 

キリト「とにかく明日になってから探索しよう 木集めて火を起こして 寝袋出してくれ 防寒対策はがっちりしないとそれこそアウトだ」

 

 

 

 

 

 

~夜~

 

 

リズ「・・・普通ならありえないわよね・・・見知らぬ奴と1夜過ごすなんて・・・」

 

キリト「俺もびっくりさ」

 

リズ「・・・ねぇ 何で私の事助けてくれたの?」

 

キリト「・・・誰かを見殺しにするなら一緒に死んだ方がましさ・・・」

 

リズ「・・・キリトは優しいのね・・・」

 

キリト「そうか?」

 

リズ「ねぇ・・・寒いから手繋ご?」

 

キリト「ほら」

 

リズ「暖かい・・・私とキリトもただのデータなのに・・・」

 

キリト「リズ・・・」

 

リズ「・・・とにかく明日に備えて早く寝ましょ!」

 

キリト「・・・そうだな・・・」

 

 

 

テツヤ「・・・・・・空気になっていても別に寂しくなんてないさ・・・」

 

 

 

~~~~~~~~~~~

~翌日~

 

リズ「ふわぁぁぁ~」

 

テツヤ「やっとおきたか」

 

リズ「あれ?あんたら何やってんの?」

 

テツヤ「何って・・・キリト!出てきたか?」

 

キリト「んんっと・・・お!予想通りあったぞ ほら」キリトは結晶をリズに投げる

 

リズ「クリスタライト・インゴット・・・」

 

キリト「ここはどうやらドラゴンの巣のようだな」

 

リズ「どうしてそれが?」

 

テツヤ「そのクリスタルはあのドラゴンの中でできたものだよ・・・つまりは・・・」

 

キリト「んこだよ」

 

リズ「・・・・・・・・・・・・ひぃっ!」リズは慌ててキリトにインゴットを投げる

 

キリト「さて、どうやって抜け出そうか・・・」

 

テツヤ「そういやドラゴンって夜行性だよな?」

 

リズ「確か・・・」

 

そんな事言っていたら咆哮が聞こえてきた あの白竜だ ドラゴンは俺達の所へ近づいてる

 

キリト「よしっ!行くぞテツヤ!」キリトはリズを抱える

 

リズ「え!?ちょ、ちょっと!!」

 

テツヤ「おうよ!」俺とキリトは壁を走りその勢いで飛びドラゴンに剣を突き刺した

 

ドラゴンは痛そうにして空に飛び出した

 

テツヤ「うお!振り下ろされそうだ!」

 

キリト「もうすぐ地上だ!」

 

ドラゴンが地上に出ると俺とキリトとリズは空に放り投げられた 空は朝日と雪の影響ですごくキレイだ

 

テツヤ「おわぁ!?」

 

キリト「リズ!」キリトはリズへと手を伸ばす リズはその手に捕まった

 

リズ「キリト!私ねぇ!」

 

キリト「なぁに?」

 

リズ「私ねぇ!キリトの事!好きぃ!」

 

キリト「何だって?聞こえないよ!」

 

リズ「何でもなーい!」リズはそう言ってキリトに抱きついた

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~

第48層 リンダース・リズベット武具店

 

テツヤ「さ、そろそろいいんじゃないか?」

 

リズ「・・・じゃあ・・・行くわよ!」

 

リズ(この武器が納得行くようなら・・・キリトに告白しよう・・・)

 

リズ(想いを伝えるんだ!キリトに・・・!)

 

リズは想いを込めて打った そしてできたのは・・・

 

 

リズ「名前はダークリパルサー 情報屋に乗ってないから 凄い装備のはずよ 試してみて」

 

キリトはダークリパルサーを試しに降ってみた

 

キリト「・・・うん!凄くいいよ!重さも丁度いい」

 

リズ「やった!」

 

テツヤ「すごいなリズは 改めて感心したよ」

 

リズ「ねぇ・・・キリト?」

 

キリト「ん?」

 

リズ「あの・・・私を専属のメイサーにさして!」

 

リズ「クエストから帰ってきたら毎回ここでメンテナンスさして!」

 

キリト「リズ・・・」

 

リズ「私ね・・・キリトの事・・・」

 

リズが想いを告げようとした時 ドアの音が鳴る

 

「リズ!」声の持ち主はアスナだった

 

アスナ「もう!心配したんだからね!メッセージも届かないしマップでも追えないし・・・」

 

リズ「あはは・・・ちょっとフィールドで足止め食らって・・・」

 

アスナ「でも無事で良かったわ・・・ってキリト君とテツヤ君じゃない!」

 

テツヤ「おっす!アスナ!」

 

キリト「よぉ」

 

アスナ「テツヤ君 ユウキが凄い心配してたんだよ?死んじゃってたらどうしようって 」

 

テツヤ「あらら・・・後で謝らなきゃな・・・」

 

アスナ「でもキリト君も一緒にいたなんて以外ね」

 

キリト「別にいたって構わないだろ?」

 

アスナ「別に良いですけど リズに変な事してないでしょうね?」

 

キリト「してないよ!」

 

アスナ「本当?大丈夫だった?リズ」

 

リズ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「リズ?」

 

リズ「・・・・・・変な事も何もいきなり私の最高傑作をへし折ってくれたわよ!

 

アスナ「へぇ!?ごめんねリズ・・・」

 

リズ「良いの良いの!・・・でも悪い人じゃなさそうね 応援するからね!」リズはアスナにしか聞こえないように言った

 

アスナ「もう!そんなんじゃないわよ!」

 

リズ「・・・それじゃあちょっと出るね!」

 

テツヤ「どこ行くんだ?」

 

リズ「ちょっと仕入れの約束あったの忘れてたわ 待ってて!」

 

テツヤ「店は?」

 

リズ「2人で留守番よろしく!テツヤは運ぶの手伝って!」

 

テツヤ「へ?」

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

 

テツヤ「おい、一体どうしたんだよ?」

 

リズ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「リズ?」

 

リズ「・・・好きな人がもう既に両想いなんて悲しい話よね・・・」リズは泣きそうになっていた

 

テツヤ「リズ・・・」

 

リズ「・・・応援するからって言ったのに・・・こんなの駄目だよね・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

リズ「テツヤ あんたならどうする? 好きな人がもう既に付き合っていたら・・・」

 

テツヤ「・・・俺なら諦めない」

 

リズ「テツヤ・・・」

 

テツヤ「例えその人が他の人を好きになろうとも俺の想いが変わらない内は諦めない そしてチャンスができたらアタックのみさ」

 

リズ「・・・・・・」

 

テツヤ「あの2人のガードは相当硬いだろうな でもお前の気持ちが本当なら諦めないだろ?」

 

テツヤ「だから・・・もう少しキリトにアタックしてみな・・・そしたら気持ちが変わるかもしれないだろ?」

 

リズ「テツヤ・・・あんたに励まされるなんて私もまだまだ駄目ね・・・」

 

テツヤ「・・・頑張れよ・・・あの2人がラブラブだってゆうのは見ていてわかる けど俺はお前も応援してやるからな」俺はリズの頭に手を置き撫でてやった

 

リズ「・・・テツヤァ・・・」リズは泣き出した 俺はそれを頭を撫でて落ち着かせる事しかできなかった

 

テツヤ「多分あいつの事だ・・・もうそろそろ探しに来るだろう・・・遠まわしでもいい ちゃんと自分の心境を伝えられるなら伝えて 無理ならまた会おうでも良いから約束立てておけ わかったか?」

 

リズ「・・・わかった・・・あんたに励まされて落ち着いたわ ありがとね」

 

テツヤ「いいって事よ」

 

リズ「全く・・・あんたがモテるわけだ・・・」

 

テツヤ「へ?」

 

リズ「何でもないわよ この鈍感男」

 

テツヤ「またその呼び名かよ・・・俺そんなに鈍いか?」

 

リズ「かなり あんたの彼女のユウキ?すっごく苦労したんでしょうね」

 

テツヤ「まぁ・・・ユウキには悪いことしたな・・・ユウキの想いをスルーし続けてたなんてな・・・」

 

リズ「私も諦めない だからあんたもちゃんと彼女くらい守ってやりなよ?」

 

テツヤ「当たり前だ お互い頑張ろうな アスナに負けんなよ」

 

リズ「わかってるわよ!・・・・・・これからもリズベット武具店をごひいきにね!」

 

 

 

 

 

 

 

~その晩~

 

宿屋inテツヤ&ユウキ

 

 

ユウキ「ねえ・・・あの人・・・誰?」どうやらユウキはあの現場付近にいたらしく俺は今問い詰められている ユウキが今までにない程に怒ってる気がする

 

テツヤ「えぇっと・・・ただの友達です・・・」

 

ユウキ「へぇ・・・友達なら頭撫でて良いんだ・・・」

 

テツヤ「いや、まて、あれは落ち着かせる為であって・・・」

 

ユウキ「ねぇテツヤ・・・浮気は許さないよ・・・?」

 

テツヤ「誤解だ!俺は浮気なんてして無い!」

 

ユウキ「・・・でも何であの人と良い感じのムードになってたの・・・?」

 

テツヤ「いや、だからね?」俺は説得に走った

 

いくら説明しようともなかなか納得しようとしないユウキを落ち着かせるのには骨が折れた

 

~30分後~

 

ユウキ「なーんだそうゆうことなら早く言えば良かったのに!」

 

テツヤ「話し聞かなかったのはお前だろうが」俺はユウキにデコピンをした

 

ユウキ「ひゃっ!?」

 

テツヤ「とにかくだ 俺が好きなのはユウキお前だけだ 今もこれからも だから浮気なんてしないさ」

 

ユウキ「うぅ・・・痛い・・・」

 

テツヤ「あ、強くやりすぎた?」

 

ユウキ「罰として今夜一緒に寝ること!後ボクに心配かけさせたのと誤解させた件も合わせて!」

 

テツヤ「誤解は勝手にしたんでしょうが てかまたか?甘えん坊だなユウキは」

 

ユウキ「テツヤだからだよ!」

 

テツヤ「まぁ別に良いけどよ」

 

ユウキ「わーい♪テツヤ大好き!」ユウキは飛びついてきた いつもの事だからもう慣れたがやっぱりこうしているユウキは無邪気で可愛い

 

テツヤ「おーよしよし」俺は頬を撫でてやった

 

ユウキ「んー♪」ユウキは目を瞑り気持ちよさそうにしている 犬か猫か そんな想像してると尻尾が見えてくる気がする

 

テツヤ「ほら、早く寝るぞ 昨日今日で疲れた」俺は撫でるのを止め電気を消そうとした

 

ユウキ「もう終わり・・・?」ユウキが上目遣いでこっちを見てくる もっとやってと言わんばかりに

 

テツヤ「・・・いつも腕抱きしめて寝てるでしょうが あれで我慢」

 

ユウキ「ちぇ~」電気を消すとユウキの顔も見えづらくなる でもユウキがずっとくっついてるからなんとなくわかる

 

テツヤ「全く・・・お前の甘えん坊にも困ったもんだよ」

 

ユウキ「むぅ・・・ダメ?」

 

テツヤ「まぁ別に良いけどよ ほら、腕貸してやるから 」

 

ユウキ「はーい♪」ユウキは俺の腕を抱きしめる ユウキはこれでよく寝ている 腕枕?ってやつかな

 

テツヤ「じゃあ寝るからな」

 

ユウキ「お休み!テツヤ!」

 

 

とにかく疑いが晴れて良かったがユウキに変な勘違いをされると少し大変なことになるってゆう事が学べた一晩だった・・・

 

 

 

~数日後~

 

48層リンダース・リズベット武具店

 

テツヤ「おーい リズ?いるかー?」

 

リズ「はいはい また家の事?」

 

テツヤ「いや、今回はこいつのメンテだ」俺は斬月をリズに渡した

 

リズ「はいはい ・・・ってこれもなかなか重いわね・・・ちょっと待ってなさい」

 

テツヤ「ほーい」

 

リズ「・・・・・・特に悪いところはなさそうよ はい」

 

テツヤ「そうか なら良かった 後1個気になる事があるんだ」

 

リズ「気になる事?」

 

テツヤ「うん、この武器ちょっと特殊でさ とある事すれば武器が変わるんだよ・・・」

 

リズ「へぇ・・・珍しい武器ね とある事って何?」

 

テツヤ「ちょっと待って・・・うんできそうだな リズちょっと待ってくれ」

 

リズ「わかった・・・」

 

テツヤ「・・・卍解!」俺はあの時と同じように叫んだ 俺の周りに黒いオーラが纏い それが消えると俺は別の防具と武器に変わっていた

 

リズ「うわっ!凄いねその武器 まさか防具まで変わるなんて・・・真っ黒な防具ね・・・死神って言われるだけあるわ・・・」

 

テツヤ「まぁもう1個言われる所以はあるけどな んで今度はこいつを見て欲しいんだ」俺は斬月から変わった天鎖斬月を渡した

 

リズ「・・・・・・ちょっと何よこれ・・・この前のキリトのエリュシデータかそれ以上の能力よ!」

 

テツヤ「へぇ~そんな凄かったんだ・・・ 」

 

リズ「特殊効果も・・・敏捷性カンスト・・・あんたの防具重さは感じる?」

 

テツヤ「いや、全くだ 凄く動きやすい」

 

リズ「・・・超高速移動が可能ってとこかしらね・・・高速移動することで敵が見失ってそのうちに倒されてる・・・これも死神たる所以?」

 

テツヤ「ご名答 だけどこの状態になれてなくってさ なんか凄く疲れちゃうんだよこの状態 前もぶっ倒れちゃってさ」

 

リズ「あんたそんなので大丈夫なの?」

 

テツヤ「ま・・・習うより慣れろってね 家にある地下で修行かな」

 

リズ「まぁ頑張りなさいよ あんたは彼女がいるんだから 女の子残して死んだら大変よ?」

 

テツヤ「そう簡単に死ぬかよ お前も頑張れよな」

 

リズ「とにかく気を詰めすぎないようにね 頑張んなさいよ!」

 

テツヤ「おう ありがとな じゃあな リズ」

 

リズ「またね テツヤ」

 

俺はリズの武具店を後にした

 

 

テツヤ「さて・・・めんどくせぇけどあそこまで行くか・・・」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

第55層 グランザム・血盟騎士団本部

 

ここグランザムは血盟騎士団の本部がある アスナも入っている血盟騎士団とはボス攻略の時最前線で戦うギルドであってその人数は数え切れない 何故ここにいるかと言うと・・・

 

「すまないね テツヤ君 わざわざ呼んでしまって」

 

テツヤ「いえ、団長の招集ですからね 何事かと思いましてね」

 

今俺が団長と呼んだ男の名前はヒースクリフ 団長の通りこの血盟騎士団のトップを務めている

 

ヒースクリフ「別にたいした事では無いんだ」

 

テツヤ「なら何で自分を?」

 

ヒースクリフ「それでは本題に入ろうじゃないか 単刀直入に言おう 我がギルド 血盟騎士団に入らないか?」

 

テツヤ「・・・へ?俺が?」

 

ヒースクリフ「君以外に誰がいるとゆうんだ」

 

テツヤ「えぇぇ!?俺が血盟騎士団に!?」

 

ヒースクリフ「そうだ 君には二つ名があったね 確か・・・」

 

テツヤ「・・・死神・・・です・・・」

 

ヒースクリフ「そうだったね その二つ名の理由 聞かせてもらったよ」

 

テツヤ「はぁ・・・」

 

ヒースクリフ「目では追えない超速力の戦闘で敵を倒す これからの攻略にはとても君の力が必要だと私は思ったんだ」

 

テツヤ「でも素早さで言ったらアスナだってありますよね?《閃光》ってやつ」そう、アスナも二つ名で閃光と呼ばれている その目にも止まらぬ速さがそうアスナを呼び始めていた 多分俺の方が速いと思うけどね

 

ヒースクリフ「ふむ・・・アスナ君とテツヤ君の2人が前衛でボスを翻弄してくれたら攻撃のチャンスも広がりボスも倒しやすくなると思ってね」

 

テツヤ「・・・でも俺の場合まだ卍解使いこなせて無いですし・・・」

 

ヒースクリフ「その為のスペースはこちらで用意する そこで少しでも使いこなせるようになって欲しいと思ってね」

 

テツヤ「はぁ・・・」

 

ヒースクリフ「どうかな 悪い条件では無いと思うのだが・・・」

 

テツヤ「・・・・・・お言葉はありがたいのですが・・・俺はやっぱり入ることはできません・・・」

 

ヒースクリフ「ふむ・・・」

 

テツヤ「俺にはたくさんの仲間がいます そいつらでバカやりながら攻略していった方が俺のスタンスに会うんでね」

 

ヒースクリフ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「それに、アスナ見て大変そうだなって思いますし 会いたいやつに会いたい時に会えないってのも嫌だなって思いましてね」

 

ヒースクリフ「そうか・・・私は無理強いはしないからこれ以上の誘い込みはやめておこう しかし 君の気持ちが変わった時は快く入団を受け入れるぞ」

 

テツヤ「はぁ・・・」

 

ヒースクリフ「それじゃあテツヤ君 次のボス攻略で会おう」

 

テツヤ「はい それでは失礼します」俺は団長の部屋から出た

 

 

 

 

 

ヒースクリフ「・・・・・・いずれは君もキリト君も入るであろう・・・この血盟騎士団に・・・」

 




鍛治職人の少女 リズはキリトに想いを伝えられるのか?

そして最後の団長の一言は一体!?

次回もお楽しみに!


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part8 命の重み~守りたい者の為に~

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・」

 

俺は今ユウキと別行動していて家の特訓スペースで卍解の練習中 今ではようやく長く使っても疲れない程度にはなった

 

テツヤ「おらぁぁ!!」

 

全力の月牙天衝も今は3連発までは耐えられる それ以上は体が持たなくなり勝手に卍解が解けるようになっている

 

テツヤ「ふぅ・・・そろそろ実戦でも充分に使えるかな?」

 

一息つこうとした所に1通のメッセージが届く

 

テツヤ「誰だ?」送り主はキリトだった

 

キリト『今から迷宮区に入るんだが一緒に行かないか?』

 

テツヤ「迷宮区か 丁度いいな」今最前線は74層 まだボス攻略会議も開いてはいない

 

テツヤ「あぁ いかしてもらう 74層集合で良いか?っと」

 

キリト『あぁ 俺も今から行くから待っててくれ』

 

テツヤ「了解っと さて行くか〜!」

 

 

 

 

 

 

〜74層迷宮区〜

 

テツヤ「キリト!スイッチ頼む!」

 

キリト「了解だ!」

 

キリトはリザードマンロードに対しソードスキルを放とうとするが 敵の不可解な行動により止められてしまう

 

キリト「何!?」

 

テツヤ「キリト!だったらこいつで!」月牙天衝でリザードマンロードを攻撃しリザードマンロードは光の結晶となり消えていった

 

キリト「すまなかった・・・まさかあんな行動をとるなんて・・・」

 

テツヤ「あぁ、ここ最近はどうやら敵さんも成長してるのか知らんがイレギュラーが増えたな」

 

キリト「そのようだな これからはもっと気をつけなくちゃな」

 

テツヤ「さて、そろそろ戻らねぇか?だいぶ進んだしな」

 

キリト「そうだな じゃあ戻ろうか」

 

テツヤ「んじゃ・・・っ!」俺は唐突なめまいに襲われた その時卍解状態が解けてしまった

 

キリト「テツヤ?どうしたんだ?卍解が解けてるけど・・・」

 

テツヤ「いや、何でもない 速く行こう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「ったくこのゲームはせこいよな 俺達の行動を読むなんてな」

 

キリト「まぁこの世界ならありそうな事だ 俺達ももっと成長していかなきゃな」

 

テツヤ「そうだな 頑張らなきゃな」

 

ガサ!

 

テツヤ「敵か?」

 

キリト「あぁ、でも草に隠れてわからないな・・・」

 

テツヤ「なら・・・」

 

キリト「それは?」

 

テツヤ「野球ボールさ!ショウに大量生産してもらったからな これで木にぶつけて敵をおびき出す キリトはその隙に何かで攻撃してくれ」

 

キリト「了解だ 頼んだぞ」

 

テツヤ「こんくらいの距離わけないぜ!」俺は木にボールをぶつけた すると出てきたのは

 

テツヤ「うさぎ?」

 

キリト「せりゃ!」キリトは投擲スキルで敵を倒した

 

テツヤ「ナイスキリト アイテムドロップがあるな えぇっと・・・」

 

キリト「どれどれ?」

 

テツヤ・キリト「「こ、これは!!!」」

 

 

 

 

50層 エギルの店

 

エギル「ラグーラビットの肉!?S級のレアアイテムじゃねぇか!」

 

ショウ「凄いな 実物を見るのは初めてだ」

 

キリト「そうなんだよ 運良くドロップしてさ」

 

テツヤ「くそ・・・ジャンケンで勝っていれば・・・」

 

エギル「でも何で売るんだよ?料理すれば?」

 

キリト「俺が作ったところで炭になるだけだ そこでだお前に作ってもらえないかなって思って・・・もちろんタダとは言わない 少しやるよ」

 

カランカラン! 扉の音が鳴った

 

アスナ「あら、キリト君じゃない!」

 

キリト「・・・シェフ発見!!」キリトはアスナの肩に手を置いた ちなみにアスナはユウキに料理を教えるほどの腕を持っている

 

アスナ「シェフ?」

 

キリト「あぁ、これ料理できる人を探してたんだ」

 

アスナ「どれどれ?・・・ら、ラグーラビットの!?」

 

キリト「そう、ところで料理スキル今どのくらい?」

 

アスナ「フッフッフッ・・・先週コンプリートしたわよ!」

 

テツヤ「何!?すげぇ・・・!」料理スキルカンスト そこまでいくのにどれほどの料理を作ったのか とにかく凄いことだ

 

キリト「本当か?それならどうだ?」

 

アスナ「うぅ〜ん・・・」

 

キリト「どうだ?料理してくれたら1口食わしてやる」

 

アスナ「半分・・・」

 

キリト「へ?」

 

アスナ「・・・は ん ぶ ん!!!」

 

キリト「わ・・・わかったよ・・・」

 

アスナ「やったぁ!」

 

キリト「・・・てゆうわけで エギル 交渉決裂だ」

 

エギル「お、おいキリト・・・俺達・・・ダチだよな?」

 

キリト「感想文書何枚か書いてきてやるから待ってな」

 

エギル「ちょ・・・そりゃねぇだろ・・・」

 

テツヤ「あーらら 可哀想に」

 

ショウ「まぁ料理スキルカンストって言われたらそっちを取るだろうな」

 

エギル「でも俺達は結局食えなかったんだ 俺達は仲良くやろうな・・・」

 

テツヤ「別に俺は食いたかったわけでは・・・」

 

ショウ「俺は食いたかったけどな~」

 

カランカラン!また店の扉の音が鳴った

 

ユウキ「あ!テツヤみーっけ!」

 

テツヤ「お、ユウキか どうしたんだ?」

 

ユウキ「いやぁさっき欲しい素材があって1人でクエストに行ってたら帰りに思わぬ物に出会わしてね?」

 

テツヤ「思わぬ物?なんだよそれ」

 

ユウキ「フッフッフッ・・・じゃーん!」ユウキが見せてきたのは先程まで3人で見ていたものだった

 

テツヤ「ら、ラグーラビット!?」

 

ショウ「何!?」

 

エギル「嘘だろ・・・」

 

ユウキ「すっごいレアなんだってね!テツヤ!今日はこれで料理作ってあげるね!」

 

エギル「・・・ユ、ユウキ 料理スキル今どのくらいだ?」

 

ユウキ「料理?確か昨日MAXになったはずだよ?」

 

ショウ「え!?あのユウキが!?」

 

テツヤ「あのは余計だあのは てゆうか本当か!?ユウキ!」

 

ユウキ「う、うん」

 

テツヤ「・・・ユウキが彼女で俺は幸せだぁ!!」俺は思わずユウキを抱きしめてしまった

 

ユウキ「ふぇ!?テツヤ!?嬉しいけど は、恥ずかしいよ・・・」

 

テツヤ「あ、悪かったなユウキ」

 

ユウキ「とにかく今日の晩御飯はラグーラビットのお肉だよ! 速く行こ?」

 

テツヤ「そうだな 行こう!」

 

エギル「お、おい!テツヤ!お前仲良くやるってのは!?」

 

ショウ「そうだ!戻ってこい!」

 

テツヤ「・・・・・俺は感想文書けないから口で伝えてやるよ じゃあ俺は幸せと味を堪能してくるよ」

 

エギル「テツヤァァァァ!!!」

 

ショウ「貴様ぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

すまない二人共・・・

 

 

 

 

 

〜宿屋〜

 

ユウキ「さてテツヤ!何が食べたい?」

 

テツヤ「ユウキのおまかせコースで頼む!」

 

ユウキ「はーい♪ じゃあ楽しみに待っててね!」

 

テツヤ「おう!」

 

ユウキ「~♪~♪」

 

鼻歌を歌いながら料理をするユウキ あの頃ではこんな事になるとは思わなかったな~

 

ユウキ「この世界の料理って単純されすぎてつまらないんだよね~」

 

テツヤ「つまらない?」

 

ユウキ「もっと火がばぁぁっと出たり茹でたりしたいなぁって最近思ってね?」

 

テツヤ「まぁしょうがないさ その為にも早くこのゲームを終わらせなきゃな」

 

ユウキ「だね!でもボクとしてはもっとテツヤとここにいたいな~」

 

テツヤ「どうして?」

ユウキ「ボク達はこの世界があったからこそ出会えたでしょ? だからその世界をもっと楽しみたいな~って」

 

テツヤ「確かに、ある意味このゲームには感謝だな」

 

ユウキ「そうだね!さぁテツヤ!できたよ!」

 

テツヤ「もう?相変わらず出来上がるの早いな~」

 

ユウキ「早くできるのは良いかもしれないけど早く出来すぎると作ってる側としてはつまらないからね~」

 

テツヤ「まぁ早くできた事にこしたことはないさ それで今日のメニューは?」

 

ユウキ「今日のメニューはロールキャベツだよ!トマトスープと一緒に煮込んでみたよ!」ユウキが作ったロールキャベツはとても綺麗な形でいてそしてトマトスープを吸い込んでキャベツは赤くなっている 中の肉がS級食材とゆうのもあるがユウキの手料理とゆうのがよりいっそう俺の食欲を引き立てた

 

テツヤ「うはぁ~!うまそぉ~!」

 

ユウキ「さ!召し上がれ!テツヤ!」

 

テツヤ「いただきまーす!・・・・・・うん!美味しい!」

 

ユウキ「本当!?どれどれ・・・うん!我ながら上出来!」

 

テツヤ「流石だなユウキ!もうあの頃とは比べ物にならないな!」

 

ユウキ「あれからすっごい頑張ったんだもん!もうテツヤに不味い料理は食べさせないよ!」

 

テツヤ「ユウキの努力の結晶だな じゃあ改めまして・・・」

 

テツヤ・ユウキ「「いただきまーす!」」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「ふぅ・・・ご馳走様でした!」

 

ユウキ「お粗末さまでした!すっごい美味しかったね!」

 

テツヤ「あぁ、S級ってだけであんなになるなんてな」

 

ユウキ「うん!今度は別の料理で食べてみたいね!」

 

テツヤ「そうだな」話をしているとメッセージが飛んできた

 

ユウキ「ボクみたいだね えぇっと・・・アスナが明日74層の迷宮区に行かない?だって!キリトもいるよ!」

 

テツヤ「そうか?なら行こうかな」

 

ユウキ「OK!アスナに伝えとくね!集合場所は74層転移門前だって!」

 

テツヤ「了解だ」

 

ユウキ「楽しみだな~久しぶりだもんね~!迷宮区に挑むのも!」

 

テツヤ「そうだな じゃあ明日の為に早く寝るか」

 

ユウキ「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

~翌日~

 

74層 カームデット・転移門前

 

 

テツヤ「ふわぁ~・・・」

 

キリト「どうして2人ともいないんだ?」

 

テツヤ「さぁ・・・起きたらユウキがいないからもう行ったのかと思ってここに来たんだが・・・」そう言ったら転移門が光り1人の女の子が飛び出してきた

 

アスナ「ひやぁ!避けてぇ!」

 

キリト「のわぁ!?」

 

どすんとゆう音を立てて2人は倒れた

 

アスナ「いやぁぁ!!」

 

キリト「ごべぇ!?」キリトは何故か吹っ飛ばされていた 破壊不能オブジェクトにキリトはぶつかり止まった アスナの顔が赤いけど何かあったのかな?

 

テツヤ「・・・にしてもユウキ遅いな・・・」そうこうしてるうちにまた転移門が光だした

 

ユウキ「ほわぁ!?テツヤ避けてぇ!」

 

テツヤ「何!?ちょ、おわぁ!?」

 

俺はいきなり飛び出してきたユウキに押し倒されてしまった ユウキが上にいる状態でどうなってるのか良くわからない

 

テツヤ「いてて・・・ん?なんだこれ?」手にはなにやら柔らかい物がある 試しに揉んでみた

 

ユウキ「ふぇ!?」

 

テツヤ「なんだろこれ・・・水風船みたいな感じだけど触ってると癒されるってゆうか・・・」もう1回揉んでみた

 

ユウキ「ひゃ・・・もう・・・テツヤのエッチ・・・ 」エッチ?・・・柔らかいもの・・・エッチ・・・って事はまさかこれってユウキのおっ・・・

 

テツヤ「す、すいませんでしたぁぁぁ!」俺はすぐさまユウキに土下座をした

 

ユウキ「・・・テツヤのバカ・・・どさくさ紛れに・・・」

 

テツヤ「わ、悪かったよ 謝る!この通り!」多分キリトもアスナの胸を揉んだんだな 揉んじゃったのがユウキで良かった・・・ でも小さくても柔らかいもんなんだな・・・って何言ってんだろ俺

 

ユウキ「・・・テツヤだから許してあげる・・・ってそんな事してる場合じゃなかったんだ!」

 

ユウキは俺の後ろに隠れた アスナもキリトの後ろに隠れている

 

テツヤ「え?どうしたの?」

 

また転移門が光った すると1人の男が出てきた 装備を見るからに血盟騎士団っぽいが・・・

 

男「アスナ様勝手な事されては困ります」

 

アスナ「なんであんたは朝から家の前いるのよ!」

 

テツヤ「え?それってストーカーじゃ?」

 

ユウキ「でしょ?気持ち悪い・・・」

 

男「聞き捨てなりませんね 私はアスナ様の護衛任務についているのですよ」

 

アスナ「護衛?団長の命令じゃないでしょ!?」

 

男「私の任務なのです そして護衛、監視とゆうので家の前に張り込んでも」

 

アスナ「いいわけないでしょ!」

 

男「とにかく速く本部に戻りましょう」男はアスナの手を掴み移動しようとした

 

キリト「ちょっと待てよ」

 

テツヤ「今日副団長は俺らの貸切だ あんたは帰ってもらえねぇか」

 

男「何だと!?貴様らのようなカスにアスナ様の護衛が務まると思うのか!」

 

テツヤ「少なくともあんたよりはな」

 

ユウキ「とにかくあなたはアスナに迷惑をかけてるの!やめてあげて!」

 

男「くっそ・・・よってたかって言いやがって・・・そこまで言うならそれを証明する覚悟はあるんだろうな?」男はキリトにデュエル申請を送った 男の名前はクラディールと言うそうだ

 

キリト「・・・良いのか?アスナ」

 

アスナ「団長には私が伝えておくから 大丈夫」

 

テツヤ「キリト 負けんなよ?」

 

キリト「当たり前だ まぁ見てなって」

 

数秒のインターバルに入り2人は戦闘のモーションに入った

 

ユウキ「キリト!あんなやつこてんぱんにやっつけちゃえ!」

 

インターバルが終わりデュエルが始まった

 

キリト「っ!」

 

クラディール「そらぁ!」

 

2人の剣が交わると思ったその時 クラディールの剣は真っ二つに折れてしまった キリトが得意とする武器破壊(アームブラスト)だ 武器の耐久値を一瞬で減らしその武器を破壊する キリトが前にリズの店でやったやつを狙ってやった物だ

 

クラディール「・・・何だと・・・」

 

キリト「武器変えるってゆうならやってやっても良いけど もう勝負はあったようだな 」

 

クラディール「ちっ・・・!」クラディールはストレージから短剣を出しキリトに切りかかろうとした

 

テツヤ「往生際がわりぃな全く・・・!」俺はキリトへの攻撃を斬月で防いだ

 

クラディール「何をするんだ!」

 

テツヤ「あんた もう決着着いただろ?これ以上やっても無駄無駄」

 

クラディール「くそ・・・!死神め・・・!」

 

テツヤ「わかったらさっさと・・・っ!」俺はまためまいに襲われた 今度は前よりも倍のめまいだ

 

テツヤ「くっ・・・目が・・・!」目を手で覆い止まるのを待った

 

クラディール「なんだか良くわからねぇがだったらてめぇを!」

 

ユウキ「そうはさせない!」ユウキはクラディールの短剣を弾いて吹き飛ばした

 

クラディール「何!?」

 

アスナ「クラディール 血盟騎士団副団長として命じます 今日で護衛任務は解任 あなたは本部で指示を待ちなさい」

 

アスナがそう言うとクラディールは転移門前に行き グランザムへと去った

 

テツヤ「くっ・・・くそ・・・何なんだよ・・・」

 

ユウキ「テツヤ!大丈夫!?」

 

テツヤ「めまいが・・・止まらねぇ・・・顔見ようとするとピントがあわなくなる・・・」

 

キリト「何か最近無理した事は無いか?」

 

テツヤ「・・・あるにはある・・・卍解の練習でずっと卍解の状態でいたからそのツケが回ってきたのかもしれねぇ・・・」

 

アスナ「無理しちゃいけないよ? 今日は私たちで行くからテツヤ君は休みな?」

 

テツヤ「なぁに・・・そのうち治るさ・・・だから気にしないでくれ・・・」

 

ユウキ「ダメ!テツヤは今日絶対安静! 守れないなら引きずってでも休ませるよ!」

 

テツヤ「・・・・・・わかったよ ユウキに従おう」

 

キリト「ユウキは俺達がちゃんと守るから安心してくれ」

 

テツヤ「任したぜ ・・・危なくなったら ゛アレ ゛は遠慮なく使えよ」

 

キリト「・・・あぁ」

 

テツヤ「じゃあ俺は戻るよ 3人で頑張ってくれ」

 

ユウキ「あ!ちょっと待って!」ユウキはアイテムストレージから何かを取り出した

 

ユウキ「テツヤ これは今日のお昼ご飯にするつもりだったんだ お腹空いたら食べてね?」

 

テツヤ「わかった ありがとなユウキ」

 

ユウキ「絶対休んでるんだよ?約束だよ?」

 

テツヤ「大丈夫だよ じゃあ俺はそろそろ行くよ」

 

キリト「じゃあなテツヤ さっきはありがとな」

 

テツヤ「おう ちゃんとマッピングしとけよ? 転移!アルゲート!」

 

 

俺はアルゲートで休む事にした あそこならエギルの店もあってタダで休めるしな

 

でも俺の中には何か妙な感じがあった その引っかかる感じを残して74層を後にした

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

side ユウキ

 

テツヤと別れた後 ボク達は迷宮区に入った

 

キリトがアスナもたまには楽しな と言う事なのでボクもその言葉に甘えさせてもらい キリトが前衛 ボクとアスナが後衛の陣形でいる

 

キリト「ユウキ!スイッチ頼む!」

 

ユウキ「了解!」ボクはホリゾンタル・スクエアで敵を倒した この技はテツヤも良く使うけどやっぱり威力はテツヤの方が断然上

ボクも見習わなくっちゃね

 

アスナ「ナイス連携!」

 

キリト「やっぱり手練がいるとなると大分楽になるな」

 

ユウキ「でも気を抜かずに行こうね!」

 

アスナ「そうだね さ、先に進もうか!テツヤ君から頼まれたものね」

 

キリト「そうだな マッピングの為にも速く行こうか」

 

ユウキ「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリト「ふぅ・・・この先がボス部屋かな?」

 

ユウキ「随分大きな扉だね・・・」

 

アスナ「一回確認してみましょ 転移結晶の準備はいい?」

 

キリト「あぁ」

 

ユウキ「うん!」

 

アスナ「じゃあ・・・開けるわよ・・・」

 

ぎぃ・・・ 扉が開いた

 

ユウキ「真っ暗だね・・・」

 

キリト「もう少し進んでみるか」

 

アスナ「危ないからやめときなよ!」

 

しばらくするとボスの部屋にいきなり明かりが着いた そこには青い羊と悪魔の混合種の様なボスが存在した

 

悪魔の咆哮はボク達を驚かせた

 

3人「「「うわぁぁぁ!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキ「はぁ・・・はぁ・・・びっくりした・・・」

 

アスナ「随分手強そうな敵ね・・・」

 

キリト「あぁ・・・一見武装は大型の剣だけに見えるけど特殊攻撃もあるだろうな・・・」

 

ユウキ「うん・・・前衛に盾持ちも10人は欲しいね・・・」

 

アスナ「盾・・・ねぇキリト君・・・ちょっと気になる事があるんだけど・・・」

 

キリト「ん?どうしたんだ?」

 

アスナ「前から思ってたんだけど何でキリト君って片手剣なのに盾を装備してないの?片手剣の長所って言ったら盾を装備できる事でしょ?私の場合は素早さが落ちるからだけど・・・」

 

キリト「それは・・・・・・」

 

アスナ「キリト君ってテツヤ君と組んでる時以外は大概ソロよね?リズの作った武器も使ってないみたいだし・・・後テツヤ君の言ってたアレって何?」

 

キリト「ええっとそれはだな・・・」

 

アスナ「怪しい・・・」

 

キリトはアスナに問い詰められてちょっと焦ってる ボク自身 テツヤの言ってたアレの正体は気になる

 

アスナ「・・・まぁ良いわ スキル詮索はマナー違反ですものね 」

 

キリト「ふぅ・・・助かった・・・」

 

ユウキ「ねぇアスナ そろそろお昼にしない?ボクお腹ペコペコだよ~」

 

アスナ「そうね 少し遅れたけどそうしましょ」

 

ユウキ「わーい!」

 

アスナ「キリト君 はいどうぞ 」アスナがキリトに渡したのはサンドウィッチだった ボクも今日はサンドウィッチだ

 

キリト「ありがとうアスナ いただきます!・・・うん!美味しい!」

 

アスナ「良かった ちゃんとリアルの味を再現できてるか心配だったけど一安心ね」

 

キリト「アスナのこの味はどうやって引き出してるのか・・・気になるな・・・」

 

ユウキ「さて、ボクも・・・ってしまった~!」

 

アスナ「どうしたの?」

 

ユウキ「・・・テツヤに渡したお昼ご飯ボクの分抜くの忘れてた・・・」

 

キリト「あらら・・・」

 

アスナ「それなら私の半分あげようか?お腹空いてると支障が出るかもしれないしね」

 

ユウキ「本当に?ありがとうアスナ!」

 

アスナ「ふふっどういたしまして あ、2人とも これパンに使ってみて!」アスナはキリトに小さな容器を渡した

 

キリト「これを?」容器の蓋を開けてボクとキリトはパンにかけてみた

 

ユウキ「・・・これはマヨネーズだね!」

 

キリト「本当だ・・・すごいな!」

 

アスナ「ふふっこの世界の物で現実の調味料を作ったわよ!」

 

ユウキ「ボクも作れるよ~!」

 

キリト「すごいな・・・売ったら儲かるんじゃ?」

 

アスナ「大量生産にはすごい時間がかかるからそれは難しいわね・・・」

 

ユウキ「ボクはテツヤだけに味わって欲しいな~」

 

アスナ「あらあら テツヤ君も喜ぶわよ」

 

ユウキ「えへへ~」そんな事を話していたら向こうから数人の男の人達が歩いてきた

 

「あぁ疲れた・・・ってキリト!しばらくだな!」

 

キリト「クライン!生きてたのか!」

 

クライン「相変わらず愛想のねぇ野郎だな・・・ってお前がテツヤ以外といるなんて意外だな・・・って!」

 

ユウキ「キリト この人テツヤの知り合い?」

 

クライン「なんだよ・・・アスナさんにユウキちゃんじゃねぇか・・・」

 

キリト「クライン?」

 

クライン「お前も隅におけねぇなキリト アスナさんはともかくユウキちゃんにも手を出すなんて・・・」

 

キリト「言っとくがユウキはテツヤの彼女だ アスナも別にそう言うわけじゃない」

 

クライン「ええええ!!!テツヤの奴結局付き合っちまったのかよ!」

 

ユウキ「アスナ この人怖い」

 

キリト「まぁまぁ・・・悪い奴じゃないんだ 単にバカなんだ 」

 

クライン「ひっでぇ言い草だな・・・」

 

アスナ「とにかくこの人は悪い人じゃなさそうね こんにちは 血盟騎士団副団長のアスナです ほら ユウキもちゃんと挨拶しな?」

 

ユウキ「ボクの名前はユウキ!あ、テツヤと付き合ってるからナンパならお断りだよ!」

 

クライン「おいおい・・・ナンパなんてする気ねぇよ・・・友人の彼女取るほど落ちぶれてねぇよ・・・」

 

キリト「ユウキにしょっぱなから悪い印象持たれたな」

 

そんな他愛の無い話をしていたら今度は大勢の人数がこっちに歩いて来た

 

「・・・よし!一旦休憩だ!休め!」

 

隊長のような男の人がそう言うと皆は座りこんだ 皆ヘロヘロに見える 隊長がこっちまでやって来た

 

「私はアイクラッド解放軍 コーバッツ中佐だ」

 

アイクラッド解放軍・・・序盤のボス攻略では積極的にボス攻略に参加してたけど25層の時たくさんの犠牲者がでてそれ以来ボス攻略には参加して無かったギルド でもどうしてこんなタイミングで・・・?

 

キリト「キリト ソロだ」

 

コーバッツ「君たちはもうボス部屋までマッピングは終わらしているのか」

 

キリト「一応」

 

コーバッツ「ふむ、ならそのマッピングデータを提供してもらいたい」

 

クライン「はぁ!?お前、マッピングデータをってマッピングの苦労知ってんのかよ!」

 

ユウキ「キリト どうするの?」

 

キリト「・・・俺は別に構わないが・・・」

 

キリトはコーバッツさんにマップデータを渡した

 

コーバッツ「協力 感謝する」

 

ユウキ「ねぇ、まさかボス部屋に行くの?」

 

コーバッツ「そうだが」

 

アスナ「そうだがってあなた達でどうこうできるボスじゃないのよ!?それに皆疲れ果ててるみたいだし・・・」

 

コーバッツ「我々はアインクラッドから全プレイヤーを救うために戦っているのだ!そんな事でボス攻略をやめることはできない!」

 

そうゆうと軍の人達はコーバッツさんの号令一つで立ち上がりボス部屋まで向かっていった

 

キリト「・・・様子だけでも見に行くか・・・」

 

ユウキ「そうだね 危なっかしいもん・・・」

 

クライン「あぁ~ええっとアスナさん?」

 

アスナ「はい?」

 

クライン「こいつ 口下手でバカな戦闘マニアですが・・・どうぞ宜しく頼んます!」クラインさんはそう言ってアスナに頭を下ろした

 

キリト「何言ってんだよクライン!」

 

クライン「なぁに 気にしなさんな」

 

アスナ「あはは・・・とにかく行こうか!」

 

一同「「「おう!」」」

 

ユウキ sideout

~~~~~~~~~~

 

テツヤside

 

俺は今エギルの店で休ませてもらってる ユウキにあんだけ念押しされたら俺も休まないわけにはいかないしな

 

テツヤ「あ~・・・何でこんな世界でめまいすんだよ・・・もう良いや・・・腹減った・・・メシ食お・・・」俺はアイテムストレージからユウキの作ってくれた昼飯を取り出した 出来る事ならユウキと一緒に食べたかったな・・・

 

ユウキ『テツヤ!あ~ん♪』

 

テツヤ「あーん・・・って俺は何やってんだ!!」俺は首を横にぶんぶん振った

 

テツヤ「今日はサンドイッチか~でもこんなでかいのに2つも?あいつ自分の分抜くの忘れたな・・・」

 

テツヤ「はむ!・・・ん~!ユウキの作ったサンドイッチ美味しい~!!」

 

テツヤ「でも・・・何なんだ・・・この妙な胸騒ぎ・・・」

 

テツヤ「気にしてても仕方ねぇ・・・・・・水でも飲むか・・・」アイテムストレージから水を取り出し飲もうとした時 俺は水をこぼしてしまった その時グラスを落としてしまいグラスが壊れてしまった

 

テツヤ「・・・・・・やっぱり妙だ・・・いきなり耐久値がきれるなんて・・・」

 

俺がそう思った時何かが頭をよぎった

 

―――さよなら テツヤ―――

 

テツヤ「っ!!!ユウキ!?」

 

その声はユウキの声だった なんだよ・・・さよならって・・・冗談言ってんじゃねぇぞ・・・

 

テツヤ「嫌な予感はこれだったのか・・・こんな事してる場合じゃ・・・くっ!」立ち上がろうとした時 まためまいが俺を襲う

 

テツヤ「くそ・・・待ってろよ・・・ユウキ・・・!」

 

テツヤ sideout

~~~~~~~~~~~~~~

ユウキ side

 

キリト「はぁ・・・はぁ・・・!」

 

ユウキ「扉の前についたよ!」

 

アスナ「速く中に!」

 

中に入るとそこにはアイクラッド解放軍の人達が青い悪魔・・・もとい《ザ グリーム・アイズ》と戦っていた

 

キリト「速く転移結晶を使え!」

 

解放軍「くっ・・・ダメだ!使えない!」

 

アスナ「結晶無効エリア!?今までボス部屋にそんな事無かったのに・・・!」

 

「ひぃぃ!!」「な、なんてやつだ!!」「助けてくれぇぇ!!」

 

コーバッツ「怯むな!立ち向かうのだ!我々に敗北の文字は無い!」

 

コーバッツ「全員突撃!!!!」

 

「「「おおおお!!!」」」

 

キリト「バカ!無闇に突っ込むな!!」

 

コーバッツさんの合図と共に解放軍の人達は敵に向かっていった けどボスの咆哮にひるみボスが攻撃をするとその攻撃はコーバッツさんに直撃した

 

ユウキ「コーバッツさん!」

 

コーバッツ「わ・・・私は・・・」コーバッツさんの付けていたサングラスの様なものが壊れ 目があらわになった その目には涙がありコーバッツさんはHPが0になり結晶となり消えていった

 

キリト「くそ!なんてやつだ!」

 

コーバッツさんが死んでしまった事により軍の人達はどうすれば良いのか解らず混乱している そこをボスは狙おうとしていた

 

アスナ「・・・・・・だめぇぇぇぇ!!!!」アスナはボスに不意打ちを食らわした でもその不意打ちも全く攻撃は入らず無傷当然だった

 

キリト「アスナ!くそ!どうにでもなれ!」

 

ユウキ「二人とも!クラインさん!行くよ!」

 

クライン「おうよ!」

 

ボク達はボスとの戦闘に入った ボスの一撃はとても重く防いでもHPはじわりと減っていく そして防御力もすごい固くて一撃が決まっても本当に減っているかわからないくらい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリト(ダメだ・・・このままじゃ・・・やっぱり゛アレ゛を使うしか・・・!)

 

キリト「3人とも!30秒時間を稼いでくれないか!」

 

アスナ「了解!ユウキ!クラインさん!ソードスキルお願い!」

 

ユウキ「はぁぁぁ!」

 

クライン「これでも喰らいなぁ!」ボクはバーチカル・スクエアを クラインさんは幻月をボスに対して撃って少しだけど怯ませる事ができた

 

キリト「よし!スイッチ!」

 

アスナ「了解!」

 

キリト「うぉぉぉぉ!!」キリトは敵の攻撃を受け流しながら背中からもう1本の片手剣を取り出した 良くはわからないけどテツヤの言ってたアレの正体かな

 

キリト「はぁぁぁぁ!!!!!」キリトは目にも止まらぬ速さで連撃を繰り出していく 敵のHPがレッドゾーンに入りボク達は勝利を確信した でもその確信はすぐに打ち消されることになった

 

ボスはキリトの連撃を途中で止めるかのようにブレスを吐いた

 

キリト「何!?」キリトは攻撃を少し受けたけどすぐに後退したおかげで致命傷にはならなかった

 

クライン「キリト!速く回復を!」

 

キリト「くそ・・・」

 

キリトは回復薬を飲みHPをすぐさま回復した でもその直後にはボスの攻撃がボク達に容赦なく襲いかかった

 

ユウキ「くぅ・・・!強い・・・!」攻撃を受け流したボクのHPバーはイエローゾーンに入っていた

 

アスナ「ユウキ!速く回復を!」

 

ユウキ「く・・・でも・・・うわぁ!!!」ボクはボスの攻撃によって吹き飛ばれた

 

アスナ「ユウキ!!!」

 

ボクのHPは今の一撃でレッドゾーンにまで陥った でも回復しようにも上手く立てない 恐らくさっきの一撃でノックバックが発生して一時的に行動が出来ない状態になってるんだと思う

 

ボスはボクに狙いを定めていた ボスは剣を振り下ろそうとしていた

 

キリト「くそ・・・!さっきのブレスで思うように動けない・・・!」

 

クライン「ユウキちゃん!!」

 

アスナ「ユウキ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――ボクはここで死んじゃうのかな 前テツヤに助けてもらったのにボクは死んじゃうのか・・・

 

――――テツヤ・・・・・・ごめんね?ボク・・・・・・先にゲームからログアウトしちゃうね・・・・・・多分もう2度と会えないと思う・・・

 

―――――こんな事になるんだったらテツヤもいてくれたら良かったな・・・そうすれば最後に大好きって言えたのに・・・

 

――――――テツヤ・・・ボク・・・テツヤの事死んでも忘れない・・・・・・大好きだよ・・・・・・テツヤ・・・・・・最後まで生き残ってね・・

 

 

 

 

 

 

―――さよなら テツヤ ―――

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・ボクは死んじゃったのかな・・・でも不思議と痛みは感じなかった 死ぬってこうゆうことなのかな? でもボクのその考えはボクの聞きなれた・・・ボクの大好きな声によってかき消された

 

 

「大丈夫か!?ユウキ!!!」

 

ユウキ「・・・テ・・・ツ・・・ヤ・・・?」

 

ボクの目の前には敵の攻撃受け止めてるテツヤがいた テツヤの身体はこちらを向いてる でも何で?テツヤは休んでるはずなのに・・・

 

ユウキ「どうして・・・ここに・・・?」

 

テツヤ「どうもこうもねぇ!ずっと変な胸騒ぎがしてたんだ!したら俺の頭にお前の声がよぎったんだ!さよならだぁ!?んなもん勝手に決めんじゃねぇ!!俺がいる限りお前は死なねぇ!!俺が死んででも守ってやる!!」

 

ユウキ「でも・・50層からここまでかなりかかるんじゃ・・・」

 

テツヤ「何だか知らねぇがお前の事を考えてたらどんどん素早くなっていったんだ! だからここまでこれた!」

 

ユウキ「テツヤ・・・疲れてるんじゃ・・・」

 

テツヤ「俺の事気にするより自分の事気にしろ!速くこれを!」ボクはテツヤからポーションを受け取った

 

ユウキ「あ、ありがと・・・!」ボクはポーションを飲みHPを回復した

 

テツヤ「すまねぇな・・・俺が不甲斐ないばかりに・・・ちゃんと休んどけばこんなめに・・・でもこっからはもう大丈夫だ・・・俺がやる・・・!!」

 

ユウキ「テツヤ・・・ここまで来てくれたのは凄く嬉しいけど・・・ボクとの約束破ったら・・・ダメじゃないか・・・」

 

テツヤ「説教なら後だ!アスナ!ユウキ連れて後退してくれ!クラインはキリトの状態異常を!そこのあんたらも下がれ!」

 

アスナ「了解!」

 

クライン「わかった!」

 

軍「皆!後退しろ!!」

 

テツヤ「さて・・・グリームアイズだかブルーアイズだか何だか知らねぇが・・・」

 

テツヤ「゛俺のユウキ゛を傷つけた奴は・・・ぶち殺す・・・!!」

 

《俺のユウキ》ボクはその言葉を聞いてポロポロと涙をこぼしてしまった

 

ユウキ「テツヤ・・・!テツヤ・・・!!」

 

テツヤ「心配すんな まぁそこで見てな!!」テツヤは受け止めてた攻撃を流して距離を置いた

 

テツヤ「さて・・・いこうか・・・敵さんよぉ・・・」テツヤは青白い光に包まれた そして右手の斬月を敵に向けて左手を右腕に添えた

 

キリト「お、おい!もう使って平気なのかよ!」

 

テツヤ「四の五の言ってる場合じゃねぇだろうが!!ここで皆犬死するよりずっとましだ!!!」

 

アスナ「テツヤ君・・・」

 

テツヤ「卍・・・解!!!!」

 

 

テツヤ・・・勝ってね・・・勝って・・・ボクは言わなくちゃいけないんだから・・・約束破っちゃダメって・・・ボクのお説教は厳しいよ・・・?頑張ってね・・・テツヤ・・・!!!

 

ユウキ sideout

 

~~~~~~~~~~~~~~~

side テツヤ

 

ユウキを助ける事が出来て一安心といきたいとこだがそうはいかないのが世の中ってもんだ 目の前にいる青い悪魔を倒さねぇと俺は一息つけないらしい でも相手がユウキを殺そうとしたヤツなら別だ ぶち殺す・・・俺のこの手で・・・!!

 

テツヤ「天鎖斬月!!!!」

 

クライン「テツヤ!あいつはブレスを吐いてくる!そのブレスに当たったらキリトみたいになるから気をつけろ!」

 

テツヤ「わかった 奴のHPも4本目のレッドゾーンだ さっさと決めさして貰うぜ・・・!」

 

ボスは俺めがけて剣を振り下ろしてきた こんな鈍い攻撃したところで俺にとっては無駄・・・だけど今回俺が背負ってるハンデはでかい

 

テツヤ「っ!ちっ!」

 

ユウキ「テツヤが攻撃をかわさないで防いだ・・・あの状態のテツヤならかわしてそのまま攻撃に繋げられるのに・・・」

 

キリト「あいつ・・・休憩なんてほぼ取らずに来たんだ・・・!だからまだ疲労とめまいがテツヤを・・・卍解なんか使って良い状態なんかじゃないのに・・・!」

 

クライン「何!?あの野郎無理しやがって!」

 

キリト「テツヤ!俺も加勢する!」

 

テツヤ「へっ!いなもんいるかよ!休んでた分ここで働かしてもらうぜ!」

 

ユウキ「そんな!そんな事言ってる場合じゃ!」

 

テツヤ「見てなって言ったろ? こっからが本番だ!」俺はいつもの高速移動を繰り出した ボスは俺を見失ってるようだ このチャンス活かさしてもらうぜ

 

テツヤ「こっちだ!ウスノロ!」

 

ユウキ「テツヤがボスの真後ろに・・・いつの間に・・・!」

 

テツヤ「全力で飛ばす!」

 

クライン「やれ!!テツヤ!!!」

 

テツヤ「月牙・・・っ!!」でもその時今までとは比にならないめまいと共に頭痛が俺を襲った

 

テツヤ「ぐっ!?ああぁぁぁぁぁっ!!!!!ちくしょぉ・・・!こんな時に・・・!!」頭と目を同時に抑える その時俺は膝から崩れ落ちた

 

ユウキ「テツヤ!!!」

 

ボスは俺の声に反応した様で俺は気づかれた このまま攻撃を食らったら致命傷は確実だろう

 

テツヤ「くそっ・・・めまいがなんだ・・・!頭痛がなんだ・・・!俺は・・・・・・こんな所で死んでたまるか!!!」俺は気合で何とか体制を立て直した

 

ユウキ「テツヤ!!ボクが今!」

 

テツヤ「来んな!ユウキ!!黙ってそこにいろ!!!」

 

ユウキ「そんな・・・テツヤ・・・」

 

テツヤ「見てろって言ったろうが!!!俺の言うことが聞けねぇのか!!!!」

 

アスナ「ユウキ ここはテツヤ君を信じましょう」

 

ユウキ「そんな!アスナまで!!」

 

アスナ「私にはなんとなくわかる・・・テツヤ君ならこの逆境を跳ね返すって」

 

ユウキ「・・・わかった・・・ボクも見守ってみるよ・・・」

 

テツヤ「そうだ・・・それでいい・・・」

 

今は頭痛は止まったがめまいがまだ続く そんな状況下だ

 

ボスの攻撃は俺を容赦なく襲う

 

テツヤ「ちっ!今度こそは!」その攻撃はなんとか避けられた

 

でもどうする・・・ろくな移動すらままならない今、頼みの月牙天衝もさっきので無駄になっちまった・・・もう1回溜めて撃つとなると相当きつい・・・・・・

 

・・・・・・撃つ?・・・・・・・・・・・・そうか!溜めてわざわざ撃つことはねぇ!そのまま月牙天衝を天鎖斬月に残して置けば・・・

 

テツヤ「・・・よしっ!」俺は月牙天衝を再度撃つ準備をした

 

クライン「またアレをやるつもりか!?」

 

キリト「・・・!いや!違う!」

 

月牙天衝を撃つのではなく 天鎖斬月にそのまま威力を移行する 恐らくこれで一時的にかなりの攻撃力になるはずだ・・・!

 

テツヤ「これでどうだぁぁぁ!!!」俺は敵にホリゾンタル・スクエアを放った 思った通りに一撃が凄い威力になっている

 

テツヤ「うおぉぉぉぉぉ!!!!!」1撃 2撃 3撃 4撃と確実に当ててボスのHPを完全に減らしきった

 

敵は光の結晶となり消えていった 俺達の目の前にはダンジョン攻略完了のお知らせが現れた

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・くっ・・・どうだ・・・ざまぁみやがれ・・・・」もう肩で息をしている状態だ 正直ここで倒せなかったら俺は死んでただろうな・・・

 

ユウキ「テツヤ!」

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・もう・・・良いよな・・・休んで・・・」今までの疲労がどっと湧いて俺はそのままぶっ倒れた ボスも死んだんだ 少し休んだって誰も怒らないよな・・・

 

ユウキ「!!!テツヤ!?テツヤ!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

何だ・・・何だか声がする・・・それに無性に苦しい・・・何が起こったんだ・・・

 

・・・ヤ!・・・ツヤ!

 

俺を呼ぶ声がする・・・聞きなれた声だ・・・誰だろう・・・

 

・・・起きてテツヤ!テツヤ!!

 

そうだ・・・この声はユウキだ・・・ユウキが俺を呼んでる・・・応えなきゃ・・・

 

テツヤ「・・・ユ・・・ウキ・・・」

 

ユウキ「テツヤ!!!」俺は横になっていて涙ぐんでいるユウキに抱きしめられていた 苦しかったのはその影響だろう

 

テツヤ「ぐっ・・・!」起きようとするが起きれない もう疲労がピークに達してるようだ

 

ユウキ「無理しないで!今は横になってて!」

 

テツヤ「わかった・・・他の皆は?」

 

ユウキ「キリト達はそこに クラインさんと軍の人達はもうダンジョンから抜けて行ったよ」

 

キリト「気がついたか 大丈夫か?」

 

テツヤ「まぁな・・・アスナ あん時はありがとな ユウキを止めてくれて」

 

アスナ「あの時のテツヤ君ならやれるって信じてたからね でももうこれ以上は無理しちゃダメだよ?あんなわがままも1回きりだよ?」

 

テツヤ「わかった・・・とにかくありがとな」

 

キリト「テツヤ 二刀流の事はもう皆に言っといたよ」

 

二刀流・・・半年くらい前にキリトのスキル欄にあったユニークスキル 高い敏捷性が必要であってキリトの様に素で早い奴に与えられるスキルの様だ 俺はもう数週間前から知っていた キリトいわくあまり口外にはされたくは無いようだ 目立ちたくないからだそうだ

 

テツヤ「そうか・・・」

 

アスナ「私ね しばらくキリト君と一緒に行動しようと思うんだ だからしばらくギルドは休むから今度またどこかに行きましょ?今度会うときは万全の状態のテツヤ君を期待してるね」

 

テツヤ「あぁ、今度は足を引っ張らないように頑張るよ」

 

キリト「それじゃあ俺達は先に出るよ テツヤはそこで動けるようになるまで休んでおけよ」

 

テツヤ「あぁ わかった じゃあな二人共 また会おう」俺とキリトは拳を合わせ別れた

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキ「ねぇ・・・テツヤ・・・」

 

テツヤ「ん?どうし・・・」

 

言い終える前に俺はユウキにビンタされていた バチンとゆう鈍い音がその場に響いた

 

テツヤ「いっ!?なにすんだよ!」

 

ユウキ「・・・・・・なにすんだよ!?それはボクのセリフだよ!!!あんな疲労困憊の中何で1人で相手しようとしたの!?1歩間違えればテツヤは死んでたのかもしれないんだよ!?」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「ボクの事助けてくれたのは本当に嬉しかった!!!でもあんな中なのに何が来るなだよ!!!何が黙ってみてろだよ!!!ボクがどれだけ心配してたか知らないで!!!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

ユウキ「いつもいつも無茶して!!!前だってあんな人数相手に1人で相手して!!!」

 

ユウキ「何で・・・!!何で・・・!!何でテツヤはボクが絡むと無茶ばかりしてボクを安心さしてくれないの!!!黙ってみててテツヤが死んだらボク気が狂ってた!!!それなのに!!!」ユウキは次第に大粒の涙を流し始めてた

 

テツヤ「・・・・・・・・・あの時 俺だって気が狂うほどイライラしてたんだ・・・それでつい強い口調になっちまったんだ・・・すまねぇな・・・」

 

テツヤ「それに あれは無茶なんかじゃない ボスのHPが少なかったから言えたんだ ボスのHPが大半残ってるなら俺だってスイッチとか頼むさ」

 

ユウキ「・・・でも何で・・・」

 

テツヤ「言ったろ 俺のユウキを傷つけたやつはゆるさねぇって だからあのボスは俺が殺したかったんだ・・・俺のこの手で・・・」

 

ユウキ「・・・やっぱりテツヤはバカだよ・・・大が10個くらいついても文句無いくらいの・・・」

 

ユウキ「でも・・・それ以上に・・・テツヤは優しくて・・・テツヤはいつもボクの窮地を救ってくれて・・・」

 

テツヤ「ユウキ・・・悪かったな 心配ばかりかけて・・・ダメなやつだよな俺も・・・彼女1人安心させられないで・・・」

 

ユウキ「・・・テツヤはダメなんかじゃないよ・・・」

 

ユウキ「テツヤはバカで無茶ばかりする危なっかしい男の子 たまにエッチな事をする時もある困った男の子でもあるけど・・・」

 

ユウキ「・・・でもそれ以上にテツヤは優しくてかっこいいボクのこの世界で1番大切な人だもん!!!」そう言ってくれたユウキは涙を捨て去り笑顔になっていた

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「だから・・・これからもボクの事よろしくね!」

 

テツヤ「・・・あぁ こちらこそよろしくな」

 

テツヤ「さ・・・そろそろ行こうか ユウキ」

 

ユウキ「うん!行こ!」

 

テツヤ「あぁ疲れた~にしてもビンタ痛かったな~」

 

ユウキ「ごめんね・・・つい・・・」

 

テツヤ「まぁ俺だって怒鳴り散らしたんだ それでおあいこだ」

 

ユウキ「ねぇ・・・テツヤ」

 

テツヤ「ん?」

 

ユウキ「あの時の言葉・・・もう1回言って欲しいな・・・」ユウキは頬を赤らめてもじもじしてる

 

テツヤ「あの時?いつの?」

 

ユウキ「ボクを助けてくれた時の・・・」

 

テツヤ「・・・俺のユウキ?」

 

ユウキ「もっとちゃんと気持ちを込めて言って~!!」

 

テツヤ「ん~・・・そう言われてもな~・・・」

 

ユウキ「・・・・・・そう言えばこの前ボク男の人に声かけられてね?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「一緒に食事でもって言われたんだ!その人すっごいかっこよかったよ~!!」

 

ユウキ(このくらい言っとけば言ってくれるかな・・・?)

 

テツヤ「・・・・・・殺す・・・・・・」

 

ユウキ「へ?」

 

テツヤ「・・・俺のユウキに手ぇ出しやがって・・・その上食事だぁ~?・・・その男・・・殺す・・・!!」

 

ユウキ「テツヤ 嘘だよ?」

 

テツヤ「は!?んだよ!!びっくりさせんな!!」

 

ユウキ「でもテツヤ 今度は気持ちを込めて言ってくれたね 俺のユウキって!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・・」そう考えたらなんだか恥ずかしくなってきた

 

ユウキ「あれ~?テツヤ顔真っ赤~」

 

テツヤ「っ!うっせ!」

 

ユウキ「もしかして~照れてるの~?」

 

テツヤ「俺だって人間だ!恥ずかしいと思う事の1つや2つはある!」

 

ユウキ「も~可愛い所もあるなんて卑怯だなテツヤは~♪」俺はユウキに撫でられていた

 

テツヤ「っ~!速く行くぞ!」

 

ユウキ「手繋いでくれたら行ってあげる!」

 

テツヤ「・・・ほら」俺はユウキの目の前に手を出す

 

ユウキ「スキあり~!!!」ユウキは俺の手ではなく腕に抱きついてきた

 

テツヤ「んなっ!」

 

ユウキ「えへへ~速く行こ?」

 

テツヤ「・・・わかったよ このまま行こう」

 

ユウキ「わーい♪」

 

テツヤ「ったく さっきまでのイライラはどこいったんだか・・・」

 

ユウキ「テツヤと一緒にいればそんなの無いもん♪」

 

テツヤ「全く・・・ 行くぞユウキ」

 

ユウキ「おー♪」

 

 

かくして俺達は74層を攻略した しかし遂に久しぶりの犠牲者が出てしまった 俺達はその犠牲を無駄には出来ない

このゲームはHPが0になると死ぬ このゲームから脱出するには第100層のクリア 俺はその事を再度深く頭に叩き込んで74層を後にした

 




今回新たな発想によりまた戦い方のレパートリーが増えたテツヤ 土壇場で力を発揮する彼の成長は計り知れません

次回 誰でもいつかは死ぬ 遅かれ早かれ必ず その死は誰にどんな影響を与えるか・・・そして大切な人がそんな時あなたならどうすることができますか?

次回もお楽しみに!


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part9 sideA ボクの大切な人~次のステージへ~

ボクのお母さんとお父さんはボクが小さな頃に病気で死んでしまった

 

《HIV》によって起こる《AIDS》その病気はボクを除く皆がかかってしまった

 

HIVはボクを絶望させた そして遂にお姉ちゃんまでもがAIDSに侵食されようとしていた ボクの大切な人 それはボクの前からどんどん消えていってしまう

 

ボクは健康でいられたのだけど両親の事を知るとたまにボクの事を凄い嫌い関わりたくないと言ってくる人も出てきた ボクはとても悲しかった 何でボクだけこんなめに合うの?ずっと思ってた

 

そんな中ボクはSAOにログインし掛け替えのない人と2年間を過ごしてきた その人の名前はテツヤ

 

テツヤはボクが人生で初めて恋愛感情を抱いた男の子

 

とっても優しくてかっこいい時には無茶をする人 お姉ちゃんにも紹介したいな

 

テツヤだけは失いたくない これ以上大切な人が死んじゃったらボクは・・・

~~~~~~~~~~~

 

 

 

50層 エギルの店

 

テツヤ「ユウキ?さっきから黙り込んでどうしたんだ?」

 

ユウキ「あ・・・ごめんね・・・少し考え事・・・」

 

テツヤ「そうか?なんかあったら言えよ」

 

ユウキ「うん・・・」

 

エギル「軍が苦労した相手を一人で倒した二刀流使いの16連撃! でかでかと報道されてるなキリト」

 

キリト「あぁ・・・やめて欲しいんだけどな・・・」

 

ショウ「ま、でも光栄な事じゃねぇか」

 

テツヤ「俺はー?」

 

エギル「お前?載ってねぇぞ?」

 

ショウ「あれま本当だ」

 

テツヤ「んな!?バカな!俺がアイツ倒したんだぞ!!」

 

エギル「んな事言っても・・・ほら ここ見ろよ」

 

テツヤ「なになに・・・『ボス グリーム・アイズはとても強く恐ろしかったが黒の剣士の新たなスキル《二刀流》を使うと形勢逆転 見事黒の剣士はボスを倒してみせた!黒の剣士がいなかったら74層攻略は不可能であっただろう!我々は黒の剣士に感謝をしなければならない!!』・・・ねぇ!?俺は!?ちゃんと倒したの俺だよ!なんで!?黒の剣士と死神は別人だよ!?」

 

リズ「誰かの勘違いでしょうね~まぁ諦めなさい あんたがいくら熱弁しても無駄だと思うし」

 

テツヤ「ちっくしょお・・・初めてキリトより目立てるって思ったのに・・・」

 

ショウ「どんまいだな」

 

ユウキ「あはは・・・まぁまぁ・・・次があるよ・・・」

 

テツヤ「あぁもう!エギル!酒1杯くれ!やってられるかぁぁ!!」

 

ユウキ「駄目!テツヤは未成年でしょ!」

 

エギル「・・・だそうだ」

 

テツヤ「うぅ~・・・」

 

リズ「てゆうか私とあなたが会うのは初めてね 私の名前はリズベット 良くテツヤの相談相手になってるわ リズでいいわよ?」

 

ユウキ「ボクの名前はユウキ!いつもテツヤがお世話になってます」ユウキは頭をぺこりと下げた

 

リズ「はぁ~礼儀正しいわね~テツヤとは大違いね」

 

ショウ「全くだ ユウキはなんでこんなヤツ選んだのかわからない」

 

テツヤ「うっせ!」

 

そんな事を言ってたら1人の来訪者が慌ててここまで来た

 

「キリト君!大変なの!」

 

キリト「アスナ?どうしたんだよ」

 

アスナ「とにかく来て!」

 

キリト「わ、わかった 皆またな」

 

ユウキ「じゃあね~」

 

テツヤ「アスナかなり慌ててたな」

 

リズ「何かあったのかしら?」

 

~数十分後~

 

テツヤ「お、メッセか えっと・・・キリトからだな」

 

エギル「なんて書いてあるんだ?」

 

テツヤ「ええっと『俺は訳あってヒースクリフ団長と明日デュエルすることになった 団長がテツヤも見に来いって言ってるぞ チケットはとっておくってさ 場所は75層のコリニアだ 』だってよ 何でデュエル?」

 

ユウキ「テツヤ 行くの?」

 

テツヤ「まぁ団長が見に来いってんだからな 行かなきゃな 」

 

ユウキ「わーい!テツヤとデートだ!」

 

テツヤ「そんなんじゃないと思うけどな・・・」

 

エギル「とにかくお前らもコリニアに行ってみたらどうだ?」

 

テツヤ「そうさしてもらうよ 行くぞユウキ」

 

ユウキ「またね!エギル!」

 

エギル「行ってらっしゃい!気を付けろよ!」

 

~~~~~~~~~~~

 

75層 コリニア

 

テツヤ「ふぅ・・・キリト達はどこだ?」

 

ユウキ「あそこで言い争いしてる人は?」

 

アスナ「なんであんなの承諾したの!?」

 

キリト「いやぁつい・・・売り言葉に買い言葉ってやつ?」

 

テツヤ「何やってんだ?2人とも」

 

アスナ「テツヤ君!実はね・・・」

 

 

アスナ説明中・・・ 簡単に言うと団長がアスナを連れ出すの許さん デュエルして勝ったら良いよ と言われたからキリトはそのデュエルを買ってしまった 負けたら血盟騎士団にキリトは入らなくてはならないとゆう条件だ

 

アスナ「ってゆう事があったの」

 

キリト「テツヤ ヒースクリフ団長の前にお前と1戦やらしてくれないか?」

 

テツヤ「ん?何でだ?」

 

キリト「テツヤのスピードに慣れておきたいんだ そうすれば勝てるチャンスも広がるかもしれないし」

 

テツヤ「おもしれぇ!やろうぜ!」

 

ユウキ「頑張ってねテツヤ!」

 

アスナ「キリト君!ファイトだよ!」

 

テツヤ「んで?俺はあれになんなきゃか?」

 

キリト「あぁ 昨日今日で申し訳ないが頼む」

 

テツヤ「お前の頼みだ 任せろ・・・・・・・・・卍解!」

 

ユウキ「へ!?まだ昨日の疲れとれてないんじゃ!?」

 

テツヤ「天鎖斬月!」

 

アスナ「テツヤ君 大丈夫なの?」

 

テツヤ「なぁに ユウキの元気見て回復したさ じゃあやろうぜ!圏内ならノーダメだ!張り切っていかしてもらうぜ!」

 

キリト「望むところ!」

 

ユウキ「もう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・」

 

キリト「まだだ・・・お前のスピードはそんなもんじゃないはずだ・・・」

 

テツヤ「くっ・・・俺の全力についてこれる奴なんかいねぇと思ってたけど・・・二刀流のお前となると話は別だ!だったらフルパワーに近い力でいかしてもらう!」

 

キリト「こっちも限界まで速度をあげさしてもらう!この勝負もらった!!」

 

ユウキ「テツヤあれでまだ限界を温存してたなんて・・・やっぱり凄いな・・・」

 

アスナ「全く 2人とも目をキラキラさして バカみたい」

 

ユウキ「そうだね でもこの勝負テツヤがもらったよ!」

 

アスナ「キリト君よ!二刀流の彼が負けるはずないわ!」

 

テツヤ「・・・互いの彼女が応援してんだ もう負けるわけにはいかねぇ・・・」

 

キリト「団長に勝ちお前にも勝ってアインクラッド最強剣士をなのらしてもらうぞ!」

 

テツヤ「そうはいくかよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリト「これで!」キリトの2本の剣が同時に輝く

 

テツヤ「スターバースト・ストリームか!?させっかよ!」俺の下から黒いオーラが出てくる

 

キリト「月牙天衝!?向かい撃つつもりか!?」

 

テツヤ「いや!ちげぇ!」その黒いオーラを天鎖斬月に纏った

 

キリト「あの時の!くっ!」

 

テツヤ「これでラストだ!」

 

キリト「でも横ががら空きだぞ!もらった!!」

 

テツヤ「甘い!」

 

キリト「んな!?消えた!?まだそんな余力を残してたのか・・・!」

 

テツヤ「後ろだ!!」

 

キリト「しまっ!?」

 

俺はキリトに一太刀入れる前に剣を止めた 何も攻撃する必要なんて無いしな

 

テツヤ「この勝負・・・俺の勝ちだな!」

 

キリト「くそ!・・・まだあんな速度が出せるなんて・・・ 」

 

アスナ「キリト君!大丈夫!?」

 

キリト「あぁ・・・完敗だ・・・」

 

テツヤ「何言ってんだ 俺に敵用のスピード出さしたんだ 完敗なんかじゃねぇよ 」

 

キリト「いや、どっからどう見ても完敗だ 次はこうはいかないぞ」

 

テツヤ「再戦ならいつでも待ってるぜ 俺も次は最初からとばさしてもらうぞ」俺とキリトは小さく拳を合わした

 

ユウキ「テツヤー!!」ユウキは走って飛びついてきた

 

テツヤ「おわ!?どうしたんだ?」

 

ユウキ「もう!無茶しちゃダメって昨日言ったのに!」

 

テツヤ「ここは圏内なんだ なら良いだろ?」

 

ユウキ「とにかくテツヤはしばらくの間卍解禁止!」

 

テツヤ「はーい・・・」

 

キリト「いくらテツヤでもやっぱりユウキには勝てないようだな」

 

アスナ「でももうこんな遅くなっちゃったね」周りは真っ暗 時刻は8時を回っている

 

テツヤ「んー俺はユウキと宿屋に行くけどやっぱり家にもどんの?」

 

キリト「俺はここに泊まってく 寝坊したら大変だしな」

 

アスナ「それなら私もそうしようかな?」

 

ユウキ「アスナ!一緒の部屋にしよ!」

 

アスナ「ユウキさえ良かったら良いよ~」

 

ユウキ「わーい!」

 

テツヤ「んじゃあ行こうか」

~~~~~~~~~~~~

宿屋

 

男の部屋

 

テツヤ「んで?明日の勝算は?」

 

キリト「正直言って自信はない 負けるつもりも無いけどな」

 

テツヤ「団長の・・・神聖剣はチート級だからな・・・気をつけろよ」

 

そう 団長の持つユニークスキル《神聖剣》は盾と片手剣で戦うものであってそのおかげかしらないが団長のHPバーがイエローまで下がったところを見た人は誰もいないとゆう

 

キリト「その為の今日のお前との1戦だ まぁ見ていてくれよ」

 

テツヤ「あぁ そうさしてもらうよ じゃあそろそろ寝っか 明日の為にも体は休めねぇとな」

 

キリト「そうだな じゃあお休み テツヤ」

 

テツヤ「おう・・・Zzz・・・」

 

女の場合

 

アスナ「ユウキはテツヤ君とどこまでいったの?」

 

ユウキ「あまり特には・・・アスナはどうなのさ?」

 

アスナ「わ、私も・・・そこまで・・・」

 

ユウキ「てゆうかキリトの場合あんま自分からやらなそうだもんね そうゆうアプローチ」

 

アスナ「そうなのよね~テツヤ君はどうなの?」

 

ユウキ「テツヤ?・・・うーん・・・」ユウキは考えてみた

~~~~~~~~~~

 

テツヤ『ユウキ・・・俺・・・お前が欲しい!』ボクはいきなり肩を掴まれた

 

ユウキ『ふぇ!?どうしたのテツヤ!?』

 

テツヤ『俺・・・もう我慢できない!!!!』テツヤはボクのことをそのまま押し倒してきた

 

テツヤはボクの事を・・・・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「あっ!ダメだよ・・・!ボク達まだそんな事・・・!」

 

アスナ「・・・・・・・・・あの~ユウキ?」

 

ユウキ「にへへ~・・・♪」

 

アスナ「自分の世界に入っちゃった・・・」

 

ユウキ「もう・・・テツヤったら・・・」

 

アスナ「ユウキ!!」

 

ユウキ「うわぁ!?びっくりしたぁ!」

 

アスナ「もう、何考えてたの?」

 

ユウキ「何考えてたの?って・・・・・・」

 

アスナ「?」

 

ユウキ「・・・・・・・・・あう~・・・・・・」

 

アスナ「へ!?ユウキ!?何で倒れたの!?」

 

ユウキ「ふにゃ~・・・」

 

アスナ「・・・完全にのびちゃってる・・・自分の考えでこんなになるなんて・・・ユウキったら本当に照れ屋さんね~ テツヤ君も大変だろうな・・・」

 

 

 

 

 

テツヤ「へっくし!」

 

~~~~~~~~~~~

 

翌日

 

俺はヒースクリフ団長にチケットを2枚もらいユウキと一緒にデュエルスタジアムに入った

 

物凄い見やすい場所で野球で例えるならバックネット裏ぐらいだ ここなら存分に2人のデュエルを味わえる・・・てか2人のデュエルの為にこんな場所用意するなんて凄いもんだな

 

ユウキ「テツヤは今回のデュエルどう見る?」

 

テツヤ「そうだな・・・俺の本気のスピードにはかなわなかったけど5割近いスピードなら追いついてたし キリトの勝利に1票かな?」

 

ユウキ「あ!出てきたよ!」

 

2人が左右反対の場所から同時に出てくる

 

「おおお!団長だ!!」「団長!!!!」「黒の剣士も頑張れよ!!!」「二刀流を見してくれ!!」

 

テツヤ「やっぱすげぇ歓声だな・・・・・・キリト!勝てよ!!」

 

キリトは俺の方を見るとそっと拳を上げた

 

ユウキ「頑張ってね!!」

 

テツヤ「お!デュエル開始前のインターバルに入ったな!

 

そしてデュエルが始まった

 

キリト「はぁぁ!!」

 

キリトは素早く攻撃を何度も繰り出す それでもやはり団長の神聖剣の力によって弾かれてしまう

 

ヒースクリフ「凄まじい反応速度だ 素晴らしいよ」

 

キリト「はぁ・・・そっちこそ硬すぎるぜ・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤ?」

 

テツヤ「ん?どうしたんだ?」

 

ユウキ「いや、黙ってから気になっちゃって」

 

テツヤ「何でもないよ それよりデュエルに集中しよう」

 

キリトは先程より早く攻撃を繰り出していった

 

キリト(もっと早くなれる・・・!思い出せ!テツヤとの対決を!!)

 

キリト「うおおおお!!!」キリトはスターバースト・ストリームを繰り出した

 

ヒースクリフ「!!!」団長はその攻撃を防いでいたがついに体制を崩した

 

テツヤ「よし!!いけるぞ!!」

 

キリト「抜ける!!!」

 

だけど体制を崩していたはずの団長はそのキリトの攻撃を防いだ 何故だ?あんなの普通ありえない

 

テツヤ「!?」

 

キリト「んな!?」

 

キリトは団長の攻撃をくらい負けてしまった

 

「うおおおお!!!」「やっぱり団長強え!!!」「でも二刀流の方もかっこよかったぞ!!!」

 

ユウキ「うわぁ~!すっごいね!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・ユウキ・・・・・・」

 

ユウキ「ん?どうしたの?」

 

テツヤ「・・・もしかしたらしばらくお前の相手してやれねぇかもしれない・・・悪いな・・・」

 

ユウキ「へ?」

 

テツヤ「んじゃあ行ってくるな」

 

ユウキ「ちょっとテツヤ!?」

 

テツヤ「ちょっと待ちな!」

 

ユウキの目線には座席から立ちキリト達がいる方へ飛ぶテツヤがいた ユウキはとどきそうでとどかないその背中を見て感じた

 

ユウキ(またなの・・・?もしかしてテツヤまでボクの前から・・・)

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「待ちな!」

 

ヒースクリフ「ん?・・・テツヤ君じゃないか どうしたんだ」

 

テツヤ「団長・・・今から俺とデュエルしてくれねぇか?」

 

キリト「んな!?」

 

「おい・・・今なんて言ったんだよ・・・」「デュエル・・・って言ってたな・・・」「まさか今度は団長と死神のデュエルか!?」

 

ヒースクリフ「ふむ・・・私はあまりデュエルはしたくないのだが・・・今回はやむを得ず行ったデュエルだから・・・」

 

テツヤ「だったらよ 俺が勝ったらキリトとアスナを開放してやってくれ」

 

ヒースクリフ「ふむ・・・君が負けた場合はどうするんだね?」

 

テツヤ「そん時は俺も血盟騎士団に入ります 前言いましたよね?入団するのは大歓迎だって」

 

キリト「テツヤ!!何言ってんだ!!」

 

テツヤ「まぁ・・・黙ってみてなって」

 

ヒースクリフ「・・・ふむ、良いだろう テツヤ君が勝ったら2人はしばらくギルドは休む テツヤ君が負けたらキリト君と共にわが血盟騎士団に入ってもらう」

 

テツヤ「あぁ、上等だよ」

 

俺は団長からデュエル申請を受け 初撃決着モードを選んだ

 

「おお!!デュエルの合図だ!」「二刀流の次は死神か!?」「少しは楽しませてくれよ!!」

 

テツヤ「ま、楽しむか楽しめないかは人それぞれなんだがな」俺は背中の斬月を取り出した

 

ヒースクリフ「ふむ・・・まぁ、君の腕前を見れるチャンスだ 我々も楽しもうではないか」

 

テツヤ(この勝負・・・俺は恐らく負けるだろう・・・でも簡単には負けねぇ・・・何か大きな尻尾をつかんでみせる・・・!)

 

デュエル開始の音が鳴り響いた

 

テツヤ「そら!」地面を踏み込み素早く移動し団長に最初の一太刀を入れる

 

ヒースクリフ「ふむ・・・」俺の攻撃はいともたやすく防がれてしまった

 

テツヤ「ちぃ!」

 

俺の攻撃を防ぎながら片手剣で攻撃を仕掛けてくる なかなか厄介な相手だ

 

テツヤ「っ!」

 

ヒースクリフ「君も随分と素晴らしい速さを持っているね やはり前線に欲しい」

 

テツヤ「そりゃどうも!」俺は再度攻撃を仕掛ける しかしやはり防がれる

 

テツヤ「こいつも防ぎきれるか!!!」俺は速度を上げキリトまでとは行かないが連撃を繰り出す

 

ヒースクリフ「!」

 

テツヤ「へ!顔ががら空きだぜ!」俺は団長の顔に傷をつけた HPバーは少しだが減った

 

ヒースクリフ「ほう・・・やるな・・・キリト君と一緒かそれ以上だ・・・」

 

テツヤ「あん?俺がキリトと?お世辞はよせ」

 

ヒースクリフ「お世辞は言わないのが私の主義でね・・・でも君には更なる力があるだろ?」

 

テツヤ「・・・あるならどうした・・・」

 

ヒースクリフ「なに・・・それを使ってくれたら君の真価が試される それだけだ」

 

テツヤ「おもしれぇじゃねぇか・・・ユウキ!!早速で悪いが約束破らしてもらうぜ!」

 

ユウキ「へ!?まさか!!」

 

テツヤ「卍解!!!」

 

ヒースクリフ「ほう・・・それが君の卍解とやらか・・・武器から防具まで変わる・・・ユニークスキルと言っても過言でないな」

 

テツヤ「まぁな・・・時間がねぇんだ・・・早いとこカタつけようぜ・・・」

 

ヒースクリフ「無論私もそのつもりさ」

 

テツヤ「んじゃあ・・・第2ラウンドと行きますか!!!」

 

天鎖斬月の状態で攻撃を繰り返すもなかなか攻撃は入らない 団長のチート級の神聖剣 でもどこか裏があるはずだ・・・!

 

テツヤ(キリトのあの攻撃・・・恐らく俺との決着つく前の攻撃より素早かった・・・それに追いつくあの盾・・・やっぱりおかしいぜ・・・)

 

テツヤ「ふぅ・・・」

 

ヒースクリフ「どうしたのかね?君の力はその程度かな?」

 

テツヤ「バーカ こっからだよ!!」ギアを上げ さらに速く そして重く斬りつけた

 

キリト「あのスピード・・・昨日より格段と違うぞ・・・!」

 

ヒースクリフ「やはり面白い・・・だが単調な攻撃は隙を生むぞ!」団長は俺の脇腹を攻撃しようとした

 

テツヤ「あめぇ!!」俺はそれを昨日と同じ容量で避けた

 

ヒースクリフ「何!?」

 

キリト「昨日と同じだ!!」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

テツヤ(この攻撃・・・防げるか・・・!!)

 

テツヤ「こっちだ!!」

 

ヒースクリフ「!!!」俺と団長のあいだは数十メートルは空いてる

 

キリト「バカ!何でわざわざ!!」

 

テツヤ「へっ!こいつを見てから言ってもらおうかな!!」俺は月牙天衝を撃つ準備をした

 

ヒースクリフ「ほう・・・あれが噂の・・・」団長は身構えた 今がチャンス!!

 

テツヤ「月牙天衝!!!!」

 

ヒースクリフ「っ!!!」団長は俺の攻撃を防いだ だがその時相当な砂埃が周りを舞った

 

キリト「ごほっ!くそ!前が見えない!!」

 

ヒースクリフ「・・・どこだ・・・」

 

テツヤ「こっちだ!!!」

 

ユウキ「ヒースクリフ団長の後を!!」

 

テツヤ「もらったぁぁ!!」

 

確実に勝ったと思ったその時 団長の盾はまた不可解な位置から俺の攻撃を防いだ その瞬間だけ団長が時間を止めたようにも感じた

 

テツヤ「んな!?」

 

ヒースクリフ「ふっ!!」

 

テツヤ「ぐはっ・・・!!」俺は団長の一撃を受けHPが半分まで減りデュエルに負けた

 

「・・・・・・すんげぇ!!」「あんなのありかよ!!!」「我らが団長に万歳!!!」「死神!!!良かったぞ!!!」

 

テツヤ「・・・・・・負けか・・・・・・」

 

ヒースクリフ「入団手続きは後でしてもらうよ 二人共 それじゃあ私は用事があるので失礼さしてもらうよ」

 

キリト「テツヤ!!大丈夫か!!」

 

テツヤ「まぁな・・・くっそぉぉ!!負けたぁぁぁ!!」

 

アスナ「テツヤ君!!何であんな事を!?血盟騎士団に入ったらもうしばらくユウキには会えないかもしれないんだよ!?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

アスナ「テツヤ君?」

 

テツヤ「・・・いや、何でもないさ さ、俺ら敗者は裏に引こう」

 

テツヤ(あの野郎・・・でも俺の考えすぎか・・・?)

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

50層 エギルの店

 

ユウキ「テツヤのバカ!!また無茶して!!」

 

テツヤ「いやぁ~それほどでも~」

 

ユウキ「褒めてない!!!」

 

テツヤ「はい・・・すみません・・・」

 

アスナ「とにかく二人共 入団してからは自由がなかなか効かないからね?」

 

テツヤ「ユウキに会いたい時に会えないって辛いな・・・」

 

ショウ「まぁ負けたてめぇのせいだ けどお前の卍解なら勝てたんじゃねぇのか?速度めいっぱいまで上げたら勝機はいくらでもあったろ」

 

テツヤ「いいや そうとも限らねぇ 俺の予想が当たってれば・・・」

 

エギル「予想?何かあんのか?」

 

テツヤ「いや、いまはよそう んじゃあ俺は帰るわ キリト 入団してから会おうぜ」

 

キリト「あぁ・・・不本意な出会いになるな・・・」

 

テツヤ「行くぞ ユウキ」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ユウキ?」

 

ユウキ「テツヤが・・・テツヤが・・・」

 

テツヤ「俺が?」

 

ユウキ「あ・・・あ・・・」ユウキの様子が変だ どうしたんだ?

 

テツヤ「?おい!ユウキ!?」俺はユウキの肩を揺さぶった

 

ユウキ「はっ!! 」

 

テツヤ「どうしたんだ!?」

 

ユウキ「大丈夫・・・なんでもない・・・」

 

テツヤ「なんでもなくないだろ!?何があったか言ってみろ!」

 

ユウキ「本当に何でもないから・・・早く行こ!」俺はユウキに腕を掴まれ外に引きずり出された

 

テツヤ「ちょ!?と、とにかくまたな皆!」

 

エギル「頑張れよ 応援してるぜ」

 

~~~~~~~~~

 

ユウキ『はぁ・・・はぁ・・・!ここはどこなの・・・!?』

 

ボクは見たこともない場所にいた 今どこかに出られないか必死に探してる

 

『木綿季・・・』

 

ユウキ『誰!?』

 

『木綿季・・・』ボクを呼ぶ声の正体 それは・・・

 

ユウキ『お父さんと・・・お母さん・・・?』

 

ユウキ母『久しぶりね!』

 

ユウキ父『元気にしてたか?』

 

ユウキ『あ・・・そんな・・・なんで・・・2人が・・・』

 

ユウキ『・・・会いたかったよ!!2人とも!!』ボクは2人に向かって走っていって飛びつこうとした いつもテツヤにしているように でもその2人はボクが飛びつく前に消えて行ってしまった

 

ユウキ『!?そんな!?お母さん!!お父さん!!』

 

ユウキ『・・・・・・なんで・・・なんで・・・死んじゃったの・・・2人とも・・・』ボクは涙が止まらなかった

 

ユウキ『うっ・・・ひぐ・・・どうして・・・』

 

『ユウキ!』

 

ユウキ『・・・今度は誰?』

 

『ユウキ!早く行こうぜ!!』ボクの事を呼ぶのはボクのこの世界での恋人だった

 

ユウキ『テツヤ!!』

 

テツヤ『どうしたんだ?早く行こうぜ!』

 

ユウキ『テツヤ・・・うん!行こ!』

 

テツヤ『・・・・・・・・・』

 

ユウキ『どうしたの?テツ・・・』ボクが言い終える前にテツヤは光の結晶になって消えていった

 

ユウキ『・・・・・・へ・・・・・・?』

 

ユウキ『テツヤ・・・・・・嘘・・・でしょ・・・・・・なんで・・・・・・なんで!!!』

 

ユウキ母『木綿季!』ユウキ父『木綿季!』テツヤ『ユウキ!!!』

 

ユウキ『あ・・・あ・・・あ・・・』

 

ユウキ『いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』

 

何で?どうして?ボクの大切な人は死んでしまうの?ボクの前からいなくなっちゃうの? ボクには大切な人が必要ないって言うの? ねぇどうしてなの?教えてよ神様・・・

 

ユウキ『嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ テツヤが死ぬわけない・・・ボクのテツヤは・・・今もこうして・・・隣に・・・』

 

テツヤ『行ってくるな』

 

ユウキ『ねぇ・・・帰ってきてよ・・・ボクの・・・約束破ったんだから・・・帰ってきて・・・叱らしてよ・・・テツヤ・・・』

 

ユウキ『お母さんも・・・お父さんも死んじゃって・・・お姉ちゃんもこの先長くないって言われて・・・』

 

ユウキ『それなのに・・・それなのに・・・テツヤまで・・・死んじゃうなんて・・・・・・』

 

ユウキ『・・・・・・あははは・・・きっと・・・皆嘘ついてるんだよね・・・テツヤもきっと生きてるんだ・・・こんなの・・・悪い夢に違いない・・・』

 

 

 

 

夢なら早く覚めてよ 誰でもいいからボクを起こして

 

 

 

 

 

ユウキ!!!ユウキ!!!

 

ボクを呼んでる 今度はお姉ちゃんかな? それでお姉ちゃんも消えていっちゃうんだ・・・

 

ユウキ!!!起きろ!!!どうしたんだ!?うなされて!!!

 

ユウキ!!!返事しろよ!!!起きてくれ!!!!

 

・・・・・・・・・違う・・・この声は・・・・・・・・・

 

ユウキ「・・・・・・ん・・・」

 

テツヤ「ユウキ!!やっと起きたか!!」

 

ユウキ「・・・テツヤ・・・?」

 

テツヤ「そうだ!!俺だ!!わからねぇならなんべんでも呼べ!!」

 

ユウキ「・・・夢・・・だったんだ・・・・・・良かった・・・・・・テツヤが生きてる・・・・・・」

 

テツヤ「何があったか知らねぇがお前ずっと苦しそうにしてたんだぞ?涙は流し始めるわで」

 

ユウキ「へ?」ボクは目を拭いた 確に涙があった

 

テツヤ「なぁユウキ お前最近ちょっとおかしいぞ? 何があったんだ?俺のせいなら遠慮なく言ってくれ 改善してやるから」

 

ユウキ「・・・大丈夫・・・本当になんでもないから・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」ボクはテツヤに抱きしめられた

 

ユウキ「テツヤ・・・?」

 

テツヤ「・・・今日から俺は血盟騎士団の団員として働かなけりゃなんねぇ・・・その前にお前の嫌な気持ちはぶっ飛ばしておきたいんだ・・・なにもないなら良いんだ・・・今はこうさしてくれ・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・」ボクもテツヤを抱きしめた

 

テツヤ「・・・・・・よしっ!エネルギー満タン!行ってくるな!」

 

ユウキ「待って!テツヤどこで任務するの?」

 

テツヤ「ええっと・・・55層だったかな?」

 

ユウキ「そう・・・わかった・・・」

 

テツヤ「じゃあ行ってくるな 帰ったら上手い飯 期待してんぞ!」ボクはテツヤに撫でられた

 

ユウキ「うん!期待して待っててね!行ってらっしゃいテツヤ!!」

 

~~~~~~~~~~~~~

55層 グランザム・血盟騎士団本部

 

テツヤ「うげ・・・これきんのかよ・・・」

 

キリト「・・・俺達には地味なやつって頼まなかった?」

 

アスナ「ごめんね?一番地味なのがそれなんだ」

 

いつもは黒と赤をベースにした装備だけあって白い服を着るのに少し抵抗はある まぁそれが血盟騎士団の装備だから仕方ないか・・・

 

テツヤ「はぁ・・・まぁ仕方ねぇか・・・」

 

キリト「そうだな・・・」

 

その後・・・

ごつい男が入ってきて俺らの今日やることを伝えてきた

 

「今日は私たちと共に55層の迷宮区を突破してもらうぞ!2人とも!」

 

アスナ「ちょっとコドフリー!この2人にそんな事させるの!?」男の名前はコドフリーとゆうそうだ

 

温厚的な性格そうですぐ馴染めそうな人だ こんな人がまだこのゲームにいるって思うとなんだか安心感がでる

 

コドフリー「いくら副団長と言えど規律を乱すような事は・・・それに一応フォワード指揮を預かる私に実力を見してもらわねば」

 

アスナ「それでも2人は!!」

 

コドフリー「じゃあ30分後に街の西門に集合!!」そう言うとコドフリーは部屋から出ていった

 

アスナ「はぁ・・・2人なら大丈夫なのに・・・」

 

テツヤ「まぁまぁ 初任務ってんだから仕方ないさ」

 

キリト「まぁ55層ならレベル的に楽だろうしな」

 

アスナ「とにかく気をつけてね!2人とも!」

 

 

 

 

 

~30分後~

 

テツヤ「にしても派手だよな~この装備」

 

キリト「本当だよ・・・黒いの着てるから余計白く感じる・・・でも卍解したらどうなるんだ?」

 

テツヤ「そういやそうだな 後で試してみるか」

 

コドフリー「おーい!こっちこっち!!」

 

フィールドに出る前の門には2人の男がいた 1人の方はコドフリー そしてもうひとりは・・・

 

テツヤ「んな・・・!?こいつは・・・!」

 

キリト「クラディール!?」

 

コドフリー「これからは同じギルドの仲間なんだ ここで過去の争いは水に流したらどうだ?」

 

クラディール「先日はご無礼を・・・今後はそういった事はしないので許して頂きたい・・・」

 

テツヤ「・・・まぁ良いけどよ・・・」

 

コドフリー「今回は諸君らの事を色々と知りたいので結晶系アイテムは預からしてもらうぞ!」

 

キリト「転移結晶もか?」

 

コドフリー「あぁ!」

 

クラディールは結晶を渡した

 

テツヤ「しゃぁねぇか・・・ほらよ」

 

コドフリー「よしっ!それじゃあ出発!!」

 

3人「「「おぉ・・・」」」

~~~~~~~~~~~~~

 

コドフリー「それじゃあここいらで休憩とする!食料を配布するぞ!」

 

今俺達は周りが岩で囲まれている所にいる

 

テツヤ「おっと!」俺は投げられた食料と水が入った袋をキャッチした

 

袋を開くとそこにはユウキの作ったサンドイッチが・・・

 

ユウキ『テツヤ!あーん♪』

 

・・・・・・・・・ある訳もなくそこには食料と水があった

 

テツヤ・キリト「「はぁ・・・」」俺とキリトは落胆した 多分同じ事がおこったんだろうな

 

水を飲んでる時 ふとクラディールの方向を見るとクラディールは水を飲まずに不適切な笑みを浮かべていた

 

テツヤ・キリト「「!!!」」俺とキリトは飲んでいた水を投げ捨てた コドフリーのおっさんも倒れている HPバーを見ると麻痺の状態異常がおこっていた

 

クラディール「くっくっくっ・・・・・・・・・ひゃーはっはっはっ!!!!!」

 

コドフリー「どうゆう事だ・・・この水を用意したのは・・・クラディール・・・!!」

 

テツヤ「くそ・・・おっさん!解毒結晶を!!」

 

コドフリーが結晶を出そうとするとクラディールはその結晶を蹴ってどこかにやった

 

クラディール「コドフリーさんよ・・・あんた脳筋のバカだと思ってたが・・・本当にバカだったようだな・・・」

 

コドフリー「何をするんだ・・・!」

 

クラディール「こうするんだよ!!」クラディールはコドフリーを剣で斬った その瞬間コドフリーのマーカーはイエローマーカーにかわった

 

コドフリー「な!?」

 

テツヤ「!!てめぇ!!何してんだよ!!」

 

クラディール「くっく・・・俺らはこの荒野でオレンジプレイヤーの集団に襲われて!!勇戦むなしく三人死亡!!俺は見事撃退して1人生還!!こう報告すれば良いんだよ・・・!!」

 

コドフリー「やっやめろぉ!!」コドフリーのHPはレッドゾーンに入っていた

 

キリト「この・・・!!」

 

テツヤ「おっさん!!!」

 

麻痺のせいで抵抗できずコドフリーは光の結晶となり消えていった

 

クラディール「・・・はぁ・・・てめぇら餓鬼二人殺すのに余計なやつまで巻き込んじまったよ・・・」

 

キリト「何でお前みたいなやつが血盟騎士団に・・・!!」

 

テツヤ「オレンジギルドの方がよっぽどお似合いだぜ・・・!!」

 

クラディール「面白ぇ事言うじゃねぇか・・・特別に見してやるぜ・・・」クラディールは腕の防具を外した

 

テツヤ「んな!?そのマーカーは笑う棺桶(ラフィン・コフィン)の・・・!!」

 

ラフィン・コフィン・・・最恐最悪のギルドで昔攻略組の端くれとして俺もその討伐に出た事がある その殺し合いは双方に大きな犠牲を出したがなんとか俺達は勝利して生き残りを牢屋にぶち込むことができた・・・まさかまだ存続してたなんて・・・

 

クラディール「俺はラフコフでこの殺し方を習ったんだ・・・おっと・・・ぐだぐだ言ってたら麻痺がきれちまう・・・まずはてめぇからだ・・・死神よぉ・・・」

 

テツヤ「この・・・!!まだ麻痺はとけねぇのかよ・・・!!」

 

クラディール「まずは足だ!!」クラディールは俺の右足に剣を刺した

 

テツヤ「ぐっ!」

 

キリト「テツヤ!!」

 

クラディール「ほら・・・どうしたよ・・・反抗してみろよ・・・」

 

テツヤ「ちっ・・・クズ野郎が・・・」

 

クラディール「死にかけてるってどんな気持ちだ?教えてくれよぉ・・・死神よぉ・・・」クラディールは俺の腕と足に切れ込みを入れると胴体に剣を刺してきた

 

テツヤ「くっ・・・この!!」なんとか気合で剣を握り 体から引き抜こうとした

 

ざけんな・・・・・・こんなところで・・・・・・無様に死んでたまるか・・・・・・俺には・・・・・・ユウキが・・・・・・

 

クラディール「はっ・・・やっぱり死ぬのは怖いか?」

 

じわじわと減っていくHP ついに俺のHPはレッドゾーンに入っていた

 

テツヤ「く・・・くそ・・・キリト・・・お前なら途中で麻痺は消えるはずだ・・・ユウキの事・・・俺の代わりに守ってやってくれ・・・頼んだ・・・」

 

キリト「んな!?何言ってんだよ!!!諦めるな!!!いつものお前らしくないぞ!!!」

 

クラディール「死ね!死ね!!死ねぇぇ!!!!」

 

 

 

 

俺はゆっくりと目を閉じた

 

 

俺にはもうクラディールの剣を握る気力も残っていなかった

 

 

ユウキ・・・すまねえ・・・さよならなんて許さねぇって言った俺が先にあの世に行くなんてよ・・・

 

ショウ・・・キリト・・・アスナ・・・ユウキの事・・・頼んだぜ・・・

 

 

 

 

 

 

 

だけど俺は一向に死ぬ気配がしなかった 目を開けるとそこには・・・

 

ユウキ「テツヤ!!!!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・なのか・・・?」俺はユウキに回復結晶で全快してもらった キリトもアスナに助けられていた

 

キリト「アスナ・・・すまない・・・助かった・・・」

 

テツヤ「でもどうして・・・?」

 

アスナ「ユウキと2人の事モニタリングしてたら・・・コドフリーの反応が消えたから・・・」

 

ユウキ「良かった・・・間に合って本当に良かった・・・」アスナとユウキは涙ぐんでいた

 

アスナ「・・・3人とも 少し待っててね すぐ片付けるからね」アスナはクラディールの元へ歩こうとしていた 先程ユウキの攻撃で吹っ飛ばされたのか少し遠くにいた

 

ユウキ「アスナ どいて」

 

アスナ「へ?でも」

 

ユウキ「良いからどいて!!!どかないって言うならアスナでも容赦しないよ!!!」

 

アスナ「!!・・・わかった・・・」

 

テツヤ「あいつ・・・何があったんだ・・・あんなにキレたユウキ初めて見たぞ・・・」

 

クラディール「その・・・そう!これは訓練なんだよ!あんたには分からないだろうが!」

 

ユウキ「・・・・・・・・・キミ・・・命乞いはそれだけ・・・・・・?」

 

クラディール「へ・・・?」

 

ユウキ「・・・・・・ボクは今・・・・・・怒ってるんだ!!!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「両親も死んで・・・!!お姉ちゃんもこの先長くない・・・!!!そんな中テツヤはボクの心の支えだった・・・!!!それなのに・・・キミはテツヤを殺そうとした!!!!ボクの・・・・・・大切な人を殺そうと・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「んな・・・ユウキ・・・お前・・・!!」

 

ユウキ「ボクは・・・・・・もうこれ以上大切な人を失いたくない!!!!!!」

 

クラディール「ひぃ・・・!」

 

ユウキ「さぁ・・・覚悟は出来てるよね・・・?・・・・・・キミにはもうこの世界から消えてもらうよ!!!!」

 

テツヤ「ちっ・・・やばいな・・・歯止めが効かなくなってる・・・あんなのユウキが使う言葉じゃねぇ・・・!!」

 

ユウキは凄まじい連撃でクラディールを斬りまくった

 

クラディール「う・・・!ひ・・・!」

 

ユウキ「テツヤの!!痛みを!!思いしれ!!!」クラディールのHPはレッドまで落ちていた

 

クラディール「わ、悪かった!!!俺が悪かった・・・!!もうギルドから抜けるしあんたらともかかわらねぇ!!それで勘弁してくれぇ!!!」

 

ユウキ「うるさい!!!!!」ユウキはクラディールに止めを刺した

 

この世界での止めを刺す=殺害をするとゆう事だ あの優しいユウキが人を・・・オレンジプレイヤーキルだからユウキはオレンジにはならないがそれ以上にユウキの怒りように俺は驚きを隠せなかった

 

クラディール「くっ・・・この・・・人殺しが・・・」クラディールは光の結晶となり消えていった

 

テツヤ「ユウキ!落ち着け!!!俺はここにいる!!!!もう大丈夫だから!!!!」

 

ユウキ「・・・お母さん・・・・・・お父さん・・・・・・お姉ちゃん・・・・・・」

 

テツヤ「ユウキ・・・?」

 

ユウキ「う・・・あ・・・・・・テツヤ・・・・ああああああああ!!!!テツヤァァァァ!!!!!」

 

アスナ「ユウキ!?」

 

キリト「どうしたんだ!?ユウキ!!」

 

ユウキ「ボクの!!!!ボクの!!!!」

 

テツヤ「くっ!ユウキ!!俺はここにいるんだ!!無事だ!!!だから剣を振り回すな!!!」

 

ユウキ「うわああああああああああ!!!!!」

 

ユウキは俺に向かって攻撃してきた

 

テツヤ「っ!?くそ!」単なる横払いだからよけられたが・・・ それ以上に人に手を挙げることすら珍しいユウキが俺に対して攻撃してきた さっきのクラディールと言いどうやらユウキは少し狂い始めているようだ・・・

 

アスナ「テツヤ君!?」

 

キリト「どうなってるんだ!?ユウキがテツヤに攻撃するなんて・・・!」

 

テツヤ「多分今あいつの精神が狂ってる・・・・・・だからあんな事しだしたんだよ・・・」

 

ユウキ「テツヤァァァァ!テツヤァァァァ!!!!」

 

アスナ「・・・・・・まるでテツヤ君を探してるかのように叫んでる・・・・・・・・・」

 

テツヤ「精神が参ってる今多分家族含め俺までいなくなってると思ってるんだ・・・周りが見えなくなってるんだろうな・・・さっきの行動もその為だろうな・・・」

 

アスナ「何か止める方法は・・・?」

 

テツヤ「・・・・・・少し危険だけど試してみる価値はあるな・・・・・・」

 

キリト「どうするんだ?」

 

テツヤ「まぁ見とけ 必ず元に戻して見せっからよ」

 

ユウキ「もう失いたくない!!!!ボクの大切な人を!!!!」

 

テツヤ「ったく・・・・・・やっぱ俺はお前の為に無茶しなきゃいけねぇみたいだな・・・」

 

ユウキ「ボクの・・・大切な人を殺す人は・・・・・・・・・ボクが殺す!!!」ユウキの目はいつもの目ではなく殺気を帯びた目だった

 

テツヤ(あいつの精神が参ってる今 俺が危険を顧みないでなんになる・・・!)

 

テツヤ「ユウキ!!!来い!!」俺はユウキの前で手を広げた

 

アスナ「テツヤ君!?そんな事したら!」

 

ユウキ「うわぁぁぁぁ!!!!!」ユウキは俺に剣を向け突っ込んできた

 

テツヤ「くっ・・・!!」ユウキの向けた剣は俺の胴体に突き刺さった

 

キリト「テツヤ!!!」

 

テツヤ「心配すんな・・・・・・ユウキ・・・・・・そのままでいい・・・・・・落ち着いて聞いてくれ・・・・・・」

 

ユウキ「ぐっ・・・!!!」

 

テツヤ「俺はお前が生きてる限り死なない 俺はいつでも一緒にいてやる お前が笑うなら俺も笑ってやる お前が怒るなら俺も怒ってやる お前が泣いてる時は俺も泣いてやる お前が何か考えてるなら一緒に考えてやる お前の苦しむ時には俺が救いの手を差し伸べてやる」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「お前の大切な人なら目の前にいる・・・・・・だからいつもの優しくて元気なユウキに戻ってくれ・・・・・・」俺はユウキをおもいっきり抱きしめてやった 剣が身体に刺さっていようが関係ない 俺は力強く抱きしめた

 

ユウキ「テ・・・ツ・・・ヤ・・・」

 

テツヤ「・・・戻ってくれたか・・・」

 

ユウキ「ボクは・・・なんでテツヤに・・・?」

 

テツヤ「俺なら大丈夫だ・・・だから安心しろ」

 

ユウキ「あ・・・ボク・・・なんで・・・こんな事を・・・」ユウキは剣を身体から抜き 自分の手を見ている

 

テツヤ「お前を落ち着かせるためだ 気にすんな お互い生きてんだ それで良しだ」

 

ユウキ「・・・テツヤ・・・うっ・・・テツヤァァ!!!」ユウキは大きな声で泣き出した

 

テツヤ「よしよし・・・良く頑張ったな・・・お前は俺より小さいのに辛い人生を歩んでたんだな・・・」

 

ユウキ「うわぁぁぁ!!!テツヤ!!!テツヤ!!!ボク・・・!ボク・・・!」

 

テツヤ「今は泣け・・・どんどん泣いて気持ち全部吐き出しちまえ・・・」

 

アスナ「良かった・・・元に戻って・・・」

 

キリト「クラディールを殺した時はどうなるかと思ったが・・・テツヤのおかげだな・・・」

 

テツヤ「こいつの最近の様子のおかしさはこれだったのかな・・・夢でもその光景が出てたりしたんだろうな・・・」

 

ユウキ「ひぐっ・・・!ぐす・・・!テツヤ・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「落ち着いたか?」

 

ユウキ「うん・・・ありがとう・・・」

 

アスナ「とにかく皆無事で本当に良かった・・・」

 

ユウキ「・・・テツヤ・・・」

 

テツヤ「ん?どうしたんだ?」

 

ユウキ「ボク達・・・別れよ・・・?」

 

アスナ「へ!?」

 

ユウキ「もう・・・テツヤに迷惑ばかりかけて・・・挙句の果てにはテツヤの事攻撃しちゃって・・・ボクもうテツヤに合わせる顔が無い・・・」

 

テツヤ「んなもん気にすんじゃ!」

ユウキ「・・・・・・今までありがとね・・・楽しかったよ・・・さよなら!!」ユウキはどこかに駆け出していった

 

キリト「ユウキ!?おいテツヤ!!止めなくていいのかよ!!」

 

テツヤ「・・・あの馬鹿野郎・・・!・・・・・・アスナ 頼み事があんだ 言っていいか?」

 

アスナ「へ?別に良いけど・・・何を?」

 

テツヤ「じゃあ言うぞ・・・・・・」

 

ユウキの突然の宣告・・・・・・そしてテツヤは何をアスナに頼むのか? 物語は後半へと続く・・・・・・




今回初めて前後半に分けてみました

sideBではユウキの真意とテツヤの新たな誓いについて書こうと思っています

ユウキの真意とは!?そしてテツヤはどうするのか!?

sideBは近日投稿予定!遅れたらすみません!


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part9 sideB 俺の決意と誓い~次のステージへ~

今回は予告通りsideBです!

ではどうぞ!


幼稚園、小学校、中学校と俺は人生を14年過ごしてきたがいつもいつも思っていた 恋愛なんて何が楽しいのかと

 

バレンタインデーにはチョコ欲しいと叫ぶやつもいればクリスマスにはリア充爆発しろと言うやつもいた

 

正直言って全部面倒臭いだろう チョコ貰ったところで何になる?リア充が消えたところで世界は急激に衰えていくだけだ

それにチョコなんか貰ったら返しまで考えなくちゃならない それが本当にだるかった 今まで何度もチョコは貰ってたがその度に思った 面倒臭いと

 

それに、俺には野球があった そんな色恋沙汰に時間を使ってなんか入られない 時間があれば走り込み 時間があれば投げ込み 時間があれば素振り・・・・時間があればとにかく練習・・・それが当たり前だと思ってた

 

でも俺はSAOに入ってから何が楽しいと言ってた恋愛を始めた その相手の名前はユウキ

 

ユウキは俺がこの世界に入ってショウ以外の初めての仲間だった 俺はそこで言った ユウキは俺が守ると

自分でも思わなかった、まさか正義の英雄(ヒーロー)みたいな台詞を使うなんて・・・でもそのおかげで俺はSAOの世界で腐らずにすんだ

 

ユウキはいつもいつも元気で明るくて甘えん坊で可愛くて、デスゲームの中での俺の支えだった その支えのおかげで俺は強くなり気づいたら攻略組の中でも有名になっていた

 

死神なんて二つ名もつけられて俺はこの世界を終わらせるキーマンとも言われもし始めた

 

こんな絶望的な世界でも俺の中には確かな希望もあった ユウキと生還するとゆう希望が

 

でもそんなユウキが突然言い出した言葉 《別れよう》 その言葉に俺は冷静を演じていたが本心は今にも追いかけたいくらいだ

 

一時の焦りからか それとも本心なのか 俺はそれを確かめる為にユウキに会わなくちゃならない 俺はユウキと別れたくなんかない

ずっと一緒にいたい 生還しても会いたい そして言いたい 愛してるって

 

恋愛って不思議なもんだ・・・・・・人をこうも成長さしてくれんだからな・・・・・・前の俺だったら『あっそ』の一言で終わってんだろうな・・・

 

とにかく俺はユウキを追いかける為 アスナにある願いをしていた

 

~~~~~~~~~~

 

55層 グランザム・迷宮区前

 

 

アスナ「わかった・・・」

 

テツヤ「じゃあ頼む」

 

アスナ「・・・・・・テツヤ君 血盟騎士団副団長として任務を命じます 貴方は先程逃走した1人のプレイヤーを追いかけ連れ戻すこと 達成するまで本部に戻る事は許しません 現在の任務は放棄して構いません」

 

そう・・・頼みとは俺にこの任務を放棄さしてユウキを追いかける許可をもらことだった 一応任務中の身だったからな

 

テツヤ「了解した・・・・・・ありがとなアスナ 頼み聞いてくれて これで心置き無くこの任務を捨てられる」

 

キリト「でもどうやってユウキを?」

 

テツヤ「問題はそこなんだよ・・・・・・あいつが行くところの目星がつければいいんだけどな・・・」

 

アスナ「テツヤ君 ユウキとフレンド登録してないの? フレンドなら居場所がわかるはずだよ!」

 

テツヤ「そうだ!その手があった!!助かったぜ!ええっと・・・フレンドフレンド・・・・・・」

 

フレンドシステムからユウキの名前を探した・・・・・・でもその名前は消え去っていた・・・・・・

 

テツヤ「くそ!!!あの野郎消しやがったな!!!」

 

キリト「アスナ!」

 

アスナ「わかってる!・・・・・・・・・テツヤ君!ユウキは第19層のどこかにいるよ!!」

 

テツヤ「本当か!?」

 

キリト「・・・・・・でも何で19層なんかに・・・・・・?」

 

他の奴から考えたら確かにそう思うだろう でも俺にはわかる あいつが19層にいる意味が・・・

 

テツヤ「んなこた今はどうでもいい!!早く行かねぇと!」

 

アスナ「テツヤ君!ユウキの事ちゃんと連れ戻すんだよ!」

 

テツヤ「了解だ!んじゃあ行ってくる!!!」

 

~~~~~~~~

 

第19層 ラーベルグ

 

ユウキを必死に探したけど見つからない どうやらフィールドに出ているようだ

 

19層のレベルだから敵はユウキの相手ではないがそれでも心配だ

 

俺はすぐさまフィールドに出て俺が思いつく場所に向かった・・・・・・俺らが付き合い始めたあの大木の元に・・・・・・

 

 

 

 

テツヤ「・・・・・・見つけたぞ・・・・・・ユウキ・・・・・・!!」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキは木の前で突っ立っていた まるでもう何も心残りはないかのような感じで

 

テツヤ「てめぇ・・・・・・俺の事フレンドから消すなんてざけた事しやがって・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「あの程度で別れるなんてほざいてんじゃねぇぞ!お前にとって俺は大切な人だったんじゃねぇのかよ!!」

 

ユウキ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「おい・・・・・・なんか言ったらどうだ・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・貴方は・・・・・・誰を探しているの・・・?」

 

テツヤ「は・・・?いきなり何言い出してんだよ・・・」

 

ユウキ「ここにはボク以外誰もいないから・・・他を探してみたら・・・?」

 

テツヤ「・・・残念ながら俺が探してるのはそのボクなんでね・・・他を当たるも何もねぇんだよ・・・」

 

ユウキ「何を言ってるの?ボクは貴方の事なんか知らないよ?」

 

テツヤ「っ!!てめぇ!!」俺は木の方を向いてるユウキを無理矢理こっちを向かせた

 

ユウキ「いきなり怖いな・・・早く離してよ・・・」

 

テツヤ「離さねぇよ!!お前は何言ってんだよ!!」

 

ユウキ「何言ってるも何も・・・さっきから言ってるでしょ・・・?ボクは貴方のこと知らないって・・・・・・」

 

テツヤ「っ!!!!この!!!!!!」

 

バチン!! その音は俺がユウキに対しビンタをした音だった

 

テツヤ「いい加減にしろ!!!!!さっきからなにふざけた事言ってんだお前は!!!!!」

 

ユウキ「ふざけたも何も・・・・・・今の事は許してあげるから早くどこか行ってよ・・・・・・」

 

テツヤ「っ!!!!・・・そうかよ・・・そうやって俺の事知らねぇふりすんのかよ・・・別れるってのはそうゆうことかよ・・・お前の気持ちはそんな程度だったのかよ・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「あぁそうかよ!!!!!お前の好きってゆうのは薄っぺらい紙切れ並べただけの感情だったのかよ!!!!!つまんねぇ事で破れる物だったのかよ!!!!リズと親しげに話してたのを見て嫉妬してたのも演技だった訳かよ!!!!!大好きって言ってたのもなにもかも偽りの愛だったのかよ!!!!!」

 

ユウキ「っ!!!!」

 

テツヤ「お前がそれでも良いってなら良いさ・・・・・・ラーベルグで付き合い初めてラーベルグで終わるってのも良いな・・・・・・今日限りで俺達はお終り・・・お別れだ・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・じゃあな赤の他人 いや、絶剣って言った方が良いか?有名人に会えて光栄だったよ いや、またすぐ攻略会議で会えるか?まぁ俺はもう攻略になんか出ねぇがな 俺にはもうこの世界でやる事が無くなったからな 守る奴が消えちまったからよ いつも隣にいると思ってた奴がよ」

 

ユウキ「っ・・・・・・!!」

 

テツヤ「まぁ・・・精々ゲームクリアまで生き延びるこったな」

 

 

ユウキが俺を知らない どこかに行け そんなこと言うなら俺は大人しく現実を受け止めよう

 

これからは勝手に生きて 勝手に笑って 勝手に泣いて 勝手にゲームクリアまで生き延びてれば良いさ

 

 

 

・・・・・・・・・本当にユウキがそれを望むなら・・・・・・・・・

 

 

テツヤ「じゃあな・・・・・・・・・絶剣・・・・・・・・・」

 

ユウキ「っ!!待って!!!!!!」

 

テツヤ「んだよ・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・・違う・・・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「ボクは・・・・・・・・・・・・そんな生半可な気持ちで付き合ってたんじゃ無い!!!!!!!!」

 

ユウキ「ボクは!!!!心の底からテツヤが好きで!!!!!本当に本当に大好きで!!!!!!テツヤが女の人と話してたら胸がズキズキして!!!!!テツヤがボクを抱きしめてくれたら本当に嬉しくって!!!!!!!」

 

 

 

 

そうだ・・・・・・叫べ・・・・・・

 

 

 

 

ユウキ「ボクは・・・!!!!テツヤのこと知らない訳がない!!!!!SAOにログインした頃からずっと一緒にいて気づいたら好きになってて!!!!!テツヤと付き合い始めた数ヶ月間が本当に楽しかった!!!!!!幸せだった!!!!!テツヤと一緒にいれたら笑顔になれた!!!!!!」

 

ユウキ「ぐすっ・・・・・・ボクは・・・!!!ボクは・・・!!!」

 

ユウキ「テツヤと離れたくなんかない!!!!!ずっとずっと一緒にいたい!!!!!死ぬまでずっと一緒に!!!!!」

 

 

 

もっともっと叫べ・・・!

 

 

 

 

ユウキ「・・・さっきまでの事は謝る・・・だからボクの事見捨てないで・・・・・・見捨てないでよ・・・・・・!!!!!赤の他人なんて・・・・・・絶剣なんて言わないでもう一回ボクを名前で呼んでよ・・・!!!いつもみたいにユウキって呼んでよ!!!!優しくボクを抱きしめてよ・・・!!!ボクのこと撫でてよ・・・・・・!!!!お別れなんて言わないで

よ・・・・・・!!終わりなんて言わないでよ!!!!」

 

ユウキ「ボクは・・・!!!!ボクは・・・!!!」ユウキは泣きながら膝から崩れ落ちた

 

 

 

言え!!叫べ!!!お前の本当の想いを!!!!!

 

 

 

 

ユウキ「テツヤと別れたくなんかない!!!!!!!!」

 

 

 

《別れたくない》やっと言ってくれたな・・・ユウキ・・・

 

 

 

テツヤ「ったく・・・・・・・・・やっと素直になりやがって・・・・・・」

 

ユウキ「ぐすっ・・・ひぐっ・・・テ・・・ツヤ・・・」

 

テツヤ「赤の他人なんて言って悪ったな ユウキ」

 

ユウキ「っ!!」

 

テツヤ「別れるなんて言い出すし俺の事知らないとかゆうからちょっと方法が荒かったけどお前の本当の気持ち 聞かしてもらったぜ」

 

テツヤ「ったく・・・別れたく無いなら最初っからそういえば良かったのによ・・・・・別に攻撃したのはお前の本心じゃねぇんだから良いだろうがよ・・・」俺はユウキの前に座り込んだ

 

ユウキ「だって・・・・・・だって・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・おいで ユウキ」俺は手を広げユウキが飛びつくのを待った

 

ユウキ「!!!テツヤ!!!!!」思惑通りユウキは飛びついてきた

 

テツヤ「よしよし・・・」

 

ユウキ「ボク・・・テツヤに嫌われたと思った・・・知らない間に人を殺しててテツヤにまで攻撃してて・・・幻滅されたと思った・・・」

 

テツヤ「ったく・・・そんなんで嫌いになるかよ・・・言っとくがユウキ以外に好きになった奴は今までいないんだぜ?」

 

テツヤ「俺はユウキ一筋だ 俺がお前を嫌うことは無い」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

テツヤ「お前が何をしようと関係ねぇ・・・・・・大好きだからな・・・・・・ユウキ・・・・・・」俺はユウキを抱きしめ撫でてやった ユウキが望むことを

 

ユウキ「あ・・・・・・ぐすっ・・・!ひぐっ・・・!うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」ユウキは俺の腕の中で泣き出した とびきりの大きな声で

 

テツヤ「ずっと一緒にいような・・・・・・ユウキ・・・・・・」

 

ユウキ「ボクは・・・・・・!!!ボクは!!!!」

 

ユウキは泣き続けた 延々と 俺が優しく声をかけてやる度にさらに涙を流した

 

ユウキは次第に泣きつかれて寝てしまった

 

俺の腕の中で笑みを浮かべながら閉じたまぶたからは涙が流れていた

 

そんな中寝ていたユウキの寝顔はとても幸せそうだった

 

 

~数時間後~

 

ユウキ「・・・・・・あれ・・・・・・ここは・・・」

 

テツヤ 「俺の腕の中だよ ユウキ」

 

ユウキ「そっか・・・ボク寝ちゃってたのか・・・」

 

テツヤ「それも何時間もな おかげで辺りは不気味な雰囲気に包まれちまってるよ」

 

ユウキ「・・・月が出てきたら・・・・・・前みたいだね・・・・・・」

 

テツヤ「そうだな・・・・・・」

 

ユウキ「ねぇ ボクの事好き?」

 

テツヤ「当たり前の事聞くな 好きさ 好き通り越して大好きだ」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・」ユウキは俺の胸に顔をうずめてきた

 

テツヤ「ユウキ 今後勝手な行動とったら許さねぇからな? 良いな?」

 

ユウキ「うん・・・・・・ごめんね・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・いや・・・・・・そうさせないようにしちまえばいいのかもな・・・・・・」

 

ユウキ「何か言った?」

 

テツヤ「言ったけど内緒 ・・・・・・・・・なぁユウキ」

 

ユウキ「なに?」

 

テツヤ「明日行きたい場所があるんだ 一緒に行こうぜ」

~~~~~~~~~~

 

翌日

 

47層 フローリア とある場所

 

ユウキ「テツヤ・・・まだ目開けちゃダメ?」

 

テツヤ「駄目」

 

ユウキ「むぅ・・・」

 

テツヤ「もう少しだから・・・」

 

ユウキ「どのくらい?」

 

テツヤ「・・・ついたぞ 目開けていいぞ」

 

ユウキ「わかった・・・うわぁ~!!!」

 

俺とユウキの周りには辺一面に咲いた満開の桜があった

 

ここは散歩がてらフローリアに来たら見つけた俺のこの世界で一、二を争うくらいのお気に入りの場所だ

 

俺がユウキを連れてきた理由は・・・・・・

 

ユウキ「すっごい綺麗・・・」

 

テツヤ「だろ?」

 

ユウキ「そういえばここで何がしたいの?」

 

テツヤ「何って・・・・・・勝負に・・・・・・かな・・・・・・」

 

ユウキ「勝負?デュエルするの?」

 

テツヤ「そんなんじゃねぇ・・・・・・俺の勝負は世間で言う一世一代の大勝負だ」

 

ユウキ「?」

 

テツヤ「なぁユウキ ここで俺らの恋人ってゆう関係 終わらせようぜ」

 

ユウキ「へ!?なんで!!テツヤと別れたくないって昨日言ったのに!!!!」

 

テツヤ「別れないさ・・・・・・だってこれから俺らは・・・・・・」

 

テツヤ「《家族》になるんだからよ」

 

ユウキ「へ・・・・・・?・・・・・・家族って・・・・・・どうゆうこと・・・・・・」

 

テツヤ「ここまで来てわからねぇか・・・・・・回りくどいことは辞めだ!んじゃあもう単刀直入に言うぞ!」

 

 

 

テツヤ「ユウキ 俺と結婚してくれ!!!!」

 

 

ユウキ「!!!!!!」

 

 

そう 俺がユウキを連れてきたのは《結婚》するためだった 別にこの世界ならどこでも結婚はできるけどどうせプロポーズすんなら綺麗な場所でと思って

 

 

この決断に踏み切ったのは昨日のユウキの言葉からだった どうやら両親は既にいなく お姉さんも何かしらでこの先は長くないらしい

 

 

それで心が傷んだ結果が昨日のユウキの荒れようだ 大切な人を失いたくないと嘆いていたユウキ

 

 

誰だっていつかは死ぬんだ しかも悲しいことに人生、そのいつかっての本当にいつになるかわからない

《死》ってのは少なくとも必ず誰か1人には大きな影響が出る 精神が参ったり、追いかけて自殺しちまったり、ショックがでかすぎて寝たきりになっちまう人もいるだろう

 

 

 

ユウキの場合幼い頃に両親を失い お姉さんも長くはない命 まだ幼いユウキにとっては重すぎる3人の結果をずっと心に貯めていたんだろう そして俺の死にかけた姿を見て今までの悲しみが爆発してクラディールを殺し そして精神が狂い始めた・・・・・・

 

 

『家族が死んでいく もう大切な人は失いたくない』 なんて聞いてしまったら黙ってはいられない だったら俺が代わりにとは言わない 新しい家族になってユウキを支える 俺はユウキを守る起動要塞にでもなんにでもなってやる

 

 

俺はこの世界での全てをユウキに注ぐことを決めた

 

 

ユウキの事は無茶以上の事してでも守る

 

例え俺とユウキ以外の全プレイヤーが俺らに襲いかかろうと俺はユウキを守り抜く 両腕失っても構わない 両足失っても構わない 視力、聴力その他器官がぶち壊れてでも俺はユウキの全てを必ず守る

 

 

俺がユウキの大切な人である様、ユウキは俺の大切な人だから・・・・・・

 

 

ユウキ「テツヤ・・・ボクの家族に・・・・・・なってくれるの・・・?」

 

テツヤ「ったりめぇだ!!俺は死んででもユウキを「それは駄目!!!!!」」

 

ユウキ「死んでもなんて言わないで・・・・・・・・・テツヤが死んじゃったら・・・・・・ボクは・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・悪かった・・・・・・死んだら元も子もねぇしな・・・・・・」

 

ユウキ「とにかく・・・さっき言った事は本当なんだよね・・・?もう取り返しはつかないよ・・・?」

 

テツヤ「けっ!俺は決めた事は曲げないタイプでな!お前と結婚するって言ったらするんだよ!!・・・・・・・・・まぁお前さえ良かったらだけど・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

少し待ってると俺の前にウインドウが現れた そこに書いてあったのは結婚についての事だった

 

テツヤ「へ?」

 

ユウキ「テツヤ ボク達 どうやって付き合い始めたか 覚えるよね?」

 

テツヤ「鮮明にな ユウキがやばくなって 俺が助けて その後相手追っ払った後 俺とお前で告白した だろ?」

 

ユウキ「その時 ボクから言おうとした時 テツヤ止めたでしょ?」

 

テツヤ「そうだな 俺から言いたかったからな」

 

ユウキ「だったら・・・・・・次はボクから言わしてよ・・・・・・もう言われちゃったけどボクからも言う!」

 

 

ユウキ「テツヤ!!こんなボクで良かったら・・・ボクと結婚して!!ボクとずっとずっと一緒にいて!!!」

 

おかしいな 俺がユウキにプロポーズしたはずなのに

ユウキが俺にプロポーズしてる・・・・・・

 

でもそれも良いのかも知れない 互いのプロポーズからの再スタートも悪くない

 

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・返答は・・・そこのボタンを押して欲しいな・・・・・・」

 

結婚システムは双方同意の上で初めて成立する物だ お互いの気持ちがしれた今 もう止めるものは何もない

 

俺はウインドウの承諾ボタンを押して ユウキとシステム上の結婚をした

 

テツヤ「これで・・・OKなんかな?」

 

ユウキ「ちょっと待ってね・・・・・・うん!確かにテツヤのステータスがあるよ!!」

 

結婚すると以下の事ができるようになる

 

まずステータスリンク リンクと言っても相手のステータスが見えるだけだが見えるだけで大分安心感は出るだろう

 

二つ目はアイテムストレージ共有 ユウキと俺のアイテムが共有され ユウキが俺のを 俺がユウキのを好きに使えるようになる 無論使う使わない、処分も自由にできるようになる

 

三つ目はお金の共有 って言ってもこれは対して役にはたたない気がするけど・・・

 

テツヤ「よっしゃ!これで本当に結婚成立だ!やったなユウキ!」

 

ユウキ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ん?どうしたんだ?黙り込んで」

 

ユウキ「あう・・・・・・えっと・・・・・・その・・・・・・あの・・・・・・」ユウキは縮こまってもじもじしてる

 

テツヤ「?」

 

ユウキ「結婚したからさ・・・・・・・・・・・・ボクと・・・・・・その・・・・・・誓いの・・・・・・・ちゅう・・・・・・・・して欲しいな・・・・・・/////」

 

すごい顔を真っ赤にしてそう言ったユウキ なんだこいつは すごい可愛い 今までもそうだったけど今回のは格段に可愛い

 

テツヤ「キス?お安い御用さ んじゃあ目瞑ってくれ」

 

ユウキ「ん・・・・・・」

 

俺はユウキを優しく目の前に立たせた

 

テツヤ「ユウキ 俺の誓い しっかり受け取れよ・・・」

 

俺はそう言ってユウキにキスをした キスした時 桜の花びらがすごい勢いで舞い上がった まるで俺らを祝福してるみたいだった

 

ユウキ「ありがとね・・・・・・ボクとっても嬉しい・・・・・・!」

 

テツヤ「俺もさ ユウキとこんなことできたんだからな」

 

ユウキ「よぉ~し!結婚したから早速ボクらの家を買いに行こテツヤ!どこにする?」

 

テツヤ「家?家ならもうあるけど?」

 

ユウキ「えぇ!?初耳だよ!?」

 

テツヤ「内緒にしてたら当然だ 早速行くか?」

 

ユウキ「うん!」

 

テツヤ「んじゃあ転移結晶で・・・「待って!!」」

 

ユウキ「せっかく結婚したんだから・・・・・・歩いていこ・・・・・・?」

 

テツヤ「・・・・・・そうだな・・・・・・よし!行くか!」

 

ユウキ「うん!行こ!」

 

手を繋ぎ歩き出す 結婚したての俺らの第1歩 大きな大きな第1歩 今後の楽しみ、期待、不安など全てを踏みしめユウキと共にこの桜の道を歩む

 

道中ユウキが何度もステータス共有画面を見てはにっこりしてたのを見てこっちまで嬉しくなった

 

家に着いたらどんな反応するだろうな そんな事を思いながら48層の我が家へと向かった

~~~~~~~~~~

48層 リンダース

 

テツヤ「ここだ ユウキ」

 

ユウキ「うわぁ~!家だ~!」ユウキの目はキラキラと輝いている

 

テツヤ「リズとかにも手伝ってもらってさ やっと中のセットが終わったんだ なかなか広いぞ~」

 

ユウキ「早く入ろ!入ろ!」

 

テツヤ「急かすなよ んじゃあ開けるぞ」

 

家を開けるとそこには当然俺の家があるはずだった

 

だけど今家はすごく輝いて見える まるで家すら俺らを祝ってくれてるようだ

 

ユウキ「うわぁ~!」ユウキは家に入るなり駆け出した まるで小さな子供だな

 

テツヤ「家具やら何まで全部完璧だぞ~」

 

ユウキ「あれ?ここの階段は?」

 

テツヤ「ん?あぁそれは下に繋がってんだ」

 

ユウキ「下?」

 

テツヤ「別名特訓スペース!なかなか広くて戦闘系スキルの熟練度上げとかができるぞ!ちなみにいくら傷つこうが数分後には元通りっちゅう優れもん!!」

 

ユウキ「何だか凄いねこの家!」

 

テツヤ「そこまで喜んでもらえるとこっちまで嬉しくなるよ」

 

ユウキ「でも本当にテツヤと結婚したんだね・・・・・・何だか信じられない・・・・・・」

 

テツヤ「何言ってんだよ 今日からお前と俺は家族だ!もうお前に悲しみは背負わせねぇぞ!」

 

ユウキ「期待してるよ!テツヤ!」

 

テツヤ「んでもってこれからはこの家が俺らの拠点だ!これからも張り切っていくぞぉ!」

 

ユウキ「おー!!」俺とユウキはハイタッチを交わした

 

テツヤ「さて・・・・・・緊張しっぱなしだったから何だか腹減ったな・・・・・・」

 

ユウキ「それならボクにお任せあれ!何が食べたい?」

 

テツヤ「んー・・・・・・・・・」

 

特に食べたい物は無いけど・・・・・・けど言ってみたいことがあったから試しに言ってみた 早い気もするけど新婚ならではのあの台詞を

 

テツヤ「・・・・・・ユウキ・・・・・・かな?」

 

ユウキ「!?な、何言ってるの!!!/////」

 

テツヤ「俺は本気だ!」

 

ユウキ「!?」

 

・・・・・・どうしよ・・・・・・めっちゃ空気が重くなった気がした・・・・・・

 

早くこの場面をどうにかしなければ・・・!

 

テツヤ「えっと今のは「良いよ・・・」じょうだ・・・・・ゑ?」

 

ユウキ「テツヤが・・・・・・ボクを・・・・・・食べたいって言うなら・・・・・・ボクは抵抗しないよ・・・・・・好きにして良いよ・・・・・・?/////」

 

 

ええっと・・・・・・どうゆう事だ・・・・・・冗談で言ったつもりがユウキが本気にしてしまった・・・・・・

 

 

いや、俺も勿論男だ しかもお年頃の いくら恋愛に興味無かったと言っててもそういった事は自然と興味を持ち始めるもんだ・・・

 

 

でもかと言ってこの年齢で俺はそんな事をしてしまっていいのか?

俺は過ちを犯してしまうのではないのか?

 

 

ユウキ「でも・・・・・・それは夜まで待っててね・・・・・・?」

 

テツヤ「え?いや、だから・・・」

 

ユウキ「と!とにかくご飯作っちゃうね!!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

夜までって・・・・・・どうしよう・・・・・・夜になって嘘なんて言ったら確実に俺は殺される・・・・・・

 

 

今の俺には『言っちまったんだ もう行く所まで行け!』

とゆう自分と『やっぱり駄目だ ユウキを汚しかねない』

とゆう自分がいる

 

 

俺はどっちを選択すれば良いのか・・・・・・ある意味結婚の決断よりも迫られている・・・・・・

 

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「ごちそうさま~♪」

 

 

あのまま刻一刻と時間は過ぎていき ついに夜になってしまった 夕食を口に運ぶがなかなか飲み込めずにいた

 

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

 

どうすれば良いんだ・・・・・・!流れに身を任すのか自制を保つのか・・・!

 

 

ユウキ「ふぅ・・・・・・・・・よしっ!!」ユウキは勢いよく立ち上がると部屋の電気を消した

 

テツヤ「へ?」

 

 

そしてウインドウを開き何かをいじるユウキ・・・・・・そして少しするとユウキは何故か装備を外し・・・・・・下着だけになっていた・・・・・・

 

 

月明かりがユウキを照らしていていつも綺麗なユウキがその倍以上に綺麗に見えた

 

 

テツヤ「えっ!?ちょっ!?」

 

ユウキ「あ・・・あんまり見ないでよ・・・・・・テツヤのエッチ・・・/////」

 

テツヤ「いや・・・・・・その・・・・・・」

 

 

いつも可憐で元気なユウキ でも今だけは1人の少女・・・否、女になっていた

 

 

ユウキ「・・・テツヤも・・・・・・速く・・・・・・脱いでよ・・・・・・/////」

 

テツヤ「・・・・・・あのですね・・・・・・ユウキさん・・・・・・」

 

ユウキ「?」

 

テツヤ「さっきのは・・・・・・冗談・・・・・・です・・・・・・」

 

 

そう 冗談 それで良いんだ 俺は何もしない方を選んだ 惜しい気もするがこれで良いんだ これで

 

 

ユウキ「へ?」

 

 

一瞬の静寂が俺らを襲う 次第にユウキの手が光出した

 

 

手の光 すなわち体術系スキルの発動合図だ

 

 

テツヤ「やべっ!?」

 

ユウキ「テツヤの馬鹿ぁぁぁぁぁ!!!!」

 

テツヤ「ごふっ!?」

 

 

ユウキの一撃は俺の腹に直撃した 椅子に座ってた俺はそのまま倒れてしまった ユウキは俺の上に乗り何度も殴ってくる

 

 

ユウキ「この!テツヤの!エッチ!変態!」

 

テツヤ「ご!?ぐは!?」顔面やら身体やら色々と殴られる でも今の姿の事覚えてんのかな・・・

 

ユウキ「ボクの気持ち返せぇぇぇ!!!」

 

テツヤ「ぐっ・・・!この!」ユウキの連打をなんとか防ぐ

 

ユウキ「ぐぬぬ・・・!」

 

テツヤ「ユウキ・・・そろそろ服着ない・・・?目の保養にはなるけど・・・・・・」

 

ユウキ「服・・・?・・・・・・!!?//////////」

 

 

俺の上から急いで離れるとユウキはすぐさま服を着た

 

残念な気持もするがこれで良いんだ・・・・・・

 

 

でも今はそんな事気にしてる場合ではない 殺気を立てているユウキをどうにかしなければ・・・

 

 

ユウキ「・・・・・・・・・」ユウキは片手剣を取り出した

 

テツヤ「へ?」

 

ユウキ「乙女心を弄んだ・・・・・・罪を思い知れぇぇぇ!!!」ユウキは俺めがけて剣を振り下ろした

 

テツヤ「のぁ!?」

 

ユウキ「この!避けるな!」

 

テツヤ「避けるなって言われて避けないやつがいますか!!」

 

ユウキ「天誅!」

 

テツヤ「でぇい!家で暴れんな!!」俺はユウキを抑えようとした

 

ユウキ「ふぇ!?ちょ・・・!」

 

テツヤ「のわぁぁ!?」

 

 

ユウキを止められたはいいが勢い余ってユウキを押し倒してしまった・・・・・・

 

 

ユウキ「・・・・・・・・・/////」

 

テツヤ「すすすすまねぇ!!」すぐさまユウキから離れる

 

ユウキ「もう・・・テツヤの馬鹿・・・やっぱりその気あるんじゃん・・・/////」

 

テツヤ「ん?何か言ったか?」

 

ユウキ「っ!?な!なんでもないよ!!!」俺はユウキに殴られた

 

テツヤ「はうっ!?」

 

ユウキ「もう!許してあげるから早く寝るよ!」

 

テツヤ「はいはい・・・・・・もう疲れるやっちゃなお前は・・・・・・」

 

ユウキ「何か言った?」

 

 

俺の頬の横にはユウキの片手剣の先っぽが見える・・・・・・

俺の髪がパラパラと落ちているのも見える・・・・・・

 

 

テツヤ「な・・・・・・何でもない・・・・・・です・・・・・・」

 

ユウキ「ならよろしい!テツヤは早く横になって!」

 

テツヤ「はいはい」

 

ユウキ「ぎゅー!!!」

 

 

ユウキは俺をおもいきり抱きしめてくる 筋力パラメーターが高いユウキの抱きつきは割と痛い さっきの拳もかなり痛かった・・・ まぁ全部可愛いもんだけどさ

 

 

テツヤ「んじゃ寝るぞ俺は・・・・」

 

ユウキ「あ!待って!」

 

そうゆうとユウキは俺の頬にキスしてきた

 

テツヤ「へ?」

 

ユウキ「ボクからの気持ち♪大好きだよ♪テツヤ♪」

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・ありがとな・・・・・・」

 

ユウキ「どういたしまして♪」

 

テツヤ「・・・・・・ユウキ・・・・・・」

 

ユウキ「何?」

 

テツヤ「今日は寝ないで・・・・・・朝まで話そうか!」

 

ユウキ「本当!?やったぁ!」

 

テツヤ「んじゃあ何から話す?」

 

ユウキ「んーとね!」

 

 

 

俺らは一晩中会話を繰り返した 俺らの出会い 戦闘の時のこと 皆のこと 沢山の事を話した

 

 

俺を知らないなんて言うユウキはそこにはいないで底抜けの笑顔で好きと言ってくれるユウキがそこにはいた

 

 

そして俺とユウキは恋人同士とゆう関係に終わりを告げ結婚して夫婦とゆう新たなステージに1歩足を踏み入れた これからも俺らに色々な物が襲いかかるだろう それでもユウキと一緒なら乗り越えられる・・・そんな気がする・・・

 

 

そして新たな誓いが俺にはできた

 

 

ユウキをこのゲームが終わるまで必ず守り抜く 生きて必ずあっち(現実)に返してみせる・・・

 

 

俺の誓いは果てしなく重いもの なにしろ人の命守ろうってんだからな それでも俺は命懸けで守ってせる 何故ならその人は俺の大切な・・・・・・大切な・・・・・・

 

 

 

 

 

――――ユウキは俺の大切な最愛の妻だから――――

 

 

 

 

 

 

 




とゆうわけで前後半に分けたpart9 いかがでしたでしょうか?

ユウキの過去とか上手く伝わってれば良いなと思います

皆さんも大切な人に何かが起きたら優しく声をかけてあげて下さい

相手もあなたの言葉を待ってるはずですよ 気持ちってのは繋がってるはずですから

次回!結婚した2人の新生活! 次回もお楽しみに!


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part10 新たな生活~つかんだ幸せ~

今回少しイチャコラが多いかも?

後今回はオリジナル展開です!

ではとうぞ!


俺とユウキが結婚した その事を皆に伝えたらそれはもう皆驚いた

 

しかもその日はキリト達も結婚したとゆうまさかのW結婚に俺も驚いた

 

そして俺らはその結婚生活を満喫するため ヒースクリフ団長にとあるお願いをしていた

 

 

55層 グランザム・血盟騎士団本部

 

テツヤ「――――と言うことがありました」俺はこの前あった事を全て団長に話した

 

ヒースクリフ「ふむ・・・それは大変すまない事をしてしまったな・・・ユウキ君はもう大丈夫なのかね?」

 

テツヤ「えぇ もう大丈夫です」

 

ヒースクリフ「そうか・・・それなら良かった」

 

アスナ「それで・・・」

 

キリト「俺達・・・一時脱退しても大丈夫ですか・・・?」

 

そう 俺らの願いは一時脱退することだ さっきのように結婚生活を満喫するためだ それにしばらくは危険なめにはあいたくないしな

 

ヒースクリフ「私の人選ミスが君達をあんな目に合わしてしまったんだ それなりの代償は払わしてもらう 良いだろう 君ら3人の一時脱退を認める」

 

テツヤ「本当ですか!?ありがとうございます!!」

 

ヒースクリフ「テツヤ君 本当に申し訳なかったな」団長は俺に頭を下げた

 

テツヤ「もう過ぎた事です 謝らないでください 団長はでっかく構えていてください」

 

アスナ「団長 ありがとうございます」

 

ヒースクリフ「・・・君たちはすぐに戻るかもしれないがな・・・」

 

テツヤ「何か言いました?」

 

ヒースクリフ「いや、こちらの話だ 君らの幸せを私も祈ってるよ それではな」

 

テツヤ「それでは 失礼します」俺達は団長の部屋を出た

 

ユウキ「テツヤ!どうだった!?」

 

テツヤ「喜べ!一時脱退できたぞ!」

 

ユウキ「本当!?やったぁ!!」

 

アスナ「でもまさか連れ戻す!なんて言ってたのにその翌日に結婚してたなんて・・・ユウキも幸せだね 大好きなテツヤ君と結婚できて おめでとうユウキ!」

 

ユウキ「えへへ~・・・♪」ユウキは照れくさそうに自分の頭に手を置く

 

テツヤ「でもこっちだって驚いたよ お前らも結婚してたなんてな しかも同じ日に」

 

キリト「じつはその日の晩にな?・・・」

 

アスナ「!?それは言っちゃダメぇぇぇ!!」アスナの拳が容赦なくキリトを襲う

 

キリト「ぐはっ!?」キリトは吹っ飛ばされていった

 

テツヤ「あらら・・・」

 

ユウキ「・・・・・・・・・/////」

 

テツヤ「ん?どうしたんだ?」

 

ユウキ「なんでもない!馬鹿!」

 

テツヤ「何で!?」

 

アスナ「ユウキ顔が真っ赤だよ? 昨日何かあったの?」

 

テツヤ「それがさ~?」

 

ユウキ「!?言っちゃ駄目ぇぇぇぇ!!!」ユウキの拳が俺を襲う 昨日の晩のように

 

テツヤ「おふっ!?」

 

アスナ「あはは・・・・・・」

 

キリト「いつつ・・・とにかくおめでとう2人とも これからもお幸せにな」

 

テツヤ「そりゃこっちの台詞でもあるさ そっちこそ幸せにな」

 

ユウキ「ねぇね 早く帰ろ? ボクテツヤと二人っきりになりたい!」

 

アスナ「あらあら~大胆ね~」

 

キリト「でも確かにいつまでもこんな所にいたら迷惑にもなるだろうしな」

 

テツヤ「んじゃあそうすっか 行こうぜ!」

~~~~~~~~~~

あの後二人と別れ 俺とユウキは家に戻った

 

テツヤ&ユウキの家

 

テツヤ「ん~!家ってやっぱいいな~!」

 

ユウキ「ぼーんぼーん!」ユウキはベッドで跳ねている

 

テツヤ「跳ねて良いけど耐久値きらすんじゃねぇぞ?」

 

ユウキ「はーい!」

 

テツヤ「さてと・・・」俺はソファーに寝転がった その時メッセージの着信音が響いた

 

テツヤ「だーれっかな?」見てみるとショウ、エギル、シリカ、クライン、リズからメッセージが届いていた

 

ショウ『テツヤ 結婚おめでとう まさかお前らがそこまで行くなんてな 少ないけど祝儀も送らしてもらった 幸せにな 結婚したからって戦闘訓練なまるんじゃねぇぞ?んじゃあな』同封されだアイテムを見ると袋がありそこから3万コルが出てきた

 

テツヤ「別に気使わなくていいのに・・・まぁありがたくいただくぞ ショウ」

 

シリカ『テツヤさん ご結婚おめでとうございます 私からはたいした物では無いですがプネウマの花を取りに行った時の写真を送らしていただきます 2人に何かあった時はこれを見て初心に戻ってみてください 2人の仲は永遠の物だと思ってます! 本当におめでとうございます シリカより』

 

テツヤ「懐かしいな・・・プネウマの花取り行った時は彼女ですらなかったな~」写真を見ると俺、ユウキ、キリト、シリカ、ピナが写っていた プネウマの花で復活させた後是非とゆうことで撮らしてもらった

 

テツヤ「首 痛かったな~ 今じゃいい思い出だな~」

 

エギル『結婚おめでとう テツヤ お前にも遂に嫁さんができたな これからはお前の身だけじゃなくてちゃんとユウキの分も守ってやれよ? アイテムも送ったから見といてくれよな これからも俺の店も忘れずによろしくな』

 

テツヤ「エギルの店は皆の集いだ 忘れたくても忘れられねぇよ さて、アイテムってなんだろ?」見てみると小さな首飾りだった

そこには俺とユウキの使ってる武器が交差されプリントされていてその横には《tetuya&yuuki》と彫られていた

 

テツヤ「オーダーメイド品なんかな?ってこれ写真も入ってるじゃねぇか 見てみよっと」見てみるとそこには俺とユウキが木の下でくっついて寝ている写真だった

 

テツヤ「これ・・・いつ撮ったんだよ・・・ストーカーじゃねぇんだから・・・まぁエギルには感謝しなくちゃな、早速付けとこ~♪」

 

リズ『テツヤ 結婚おめでとう 急な事でなんにも用意できてないけど武器のメンテナンスとかはしばらくタダで受け持つわよ 相談も引き続きOKよ とにかくおめでとう! PS キリトの事はまだ諦めないからね!』

 

テツヤ「ははは・・・リズらしいや・・・まぁキリトも大変なこって リズ相手にすんのは大変だぞ~」

 

クライン『結婚おめでとうだテツヤ!まさかお前とキリトに先こされるなんてびっくりしたぜ!でも俺も負けねぇぜ?早く可愛い彼女見つけてみせるぜ! 後贈り物として酒送らせてもらった まぁ何かあった時飲みな 2人の幸せを祈ってるぜ! 』

 

テツヤ「クライン・・・これをほかの人に見せたら普通にいい人だと思われるのに・・・残念やつだ・・・とりあえず酒を見てみようストレージから出してと・・・」

 

テツヤ「うお!これ結構上等なやつじゃねぇか!買ったら数万コルはするのに・・・クラインの野郎・・・良いとこちゃんとあんじゃねぇかよ・・・他人にこんな物送れる奴そうそういねぇぜ・・・」

 

ユウキ「テツヤー?それなぁに?」

 

テツヤ「クラインから貰ったお酒だよ さて、ストレージに閉まって・・・」

 

ユウキ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ユウキ?どうし・・・・・・!!!」

この時俺は後悔した 何故ストレージに締まったのかと・・・

 

ユウキ「削除完了!!」

 

テツヤ「ちょ!?まさか!!」見てみると先程手に入れた酒が消え去っていた

 

テツヤ「なにしてんのぉぉぉぉ!!??」

 

ユウキ「お酒は20歳から!テツヤはまだそんな歳じゃないでしょ!!」

 

テツヤ「そりゃねぇぜ・・・・・・(泣)」

 

ユウキ「コーヒーなら飲ましてあげるよ♪」ユウキは俺にマグカップを渡してきた

 

テツヤ「はぁ・・・しゃあねぇか・・・」俺はユウキからマグカップを受け取った すまないクライン・・・俺の嫁ができすぎるばっかりに・・・

ユウキ「ねぇテツヤ 今日これからどうするの?」

 

テツヤ「んー・・・特に何もねぇしな・・・家にずっといようかな・・・」

 

ユウキ「ならテツヤは寝ること!」

 

テツヤ「えぇ!?」

 

ユウキ「日頃の疲れをとるの!無茶ばっかりするんだもん!テツヤは!」

 

テツヤ「あぁ~・・・わかった・・・今日は寝よう・・・」

 

ユウキ「ボクも家にいるから安心して♪」

 

テツヤ「わかったよ」

 

ユウキ「じゃあちゃんと寝るんだよ?」ユウキは部屋から出た

 

テツヤ「はぁ・・・しゃねぇ 寝るか・・・」ユウキに言われたら仕方ない 俺はベッドに入った

 

テツヤ「お休み・・・・・・・・・」

 

~数時間後~

 

テツヤ「・・・・・ふぁ~・・・・・・・」

 

テツヤ「うーん・・・寝すぎたかな・・・さてと・・・ん?」起き上がろうとした時右腕が異様に重く感じた 俺は右腕に視線をずらした そこには・・・

 

ユウキ「Zzz・・・・・・」天使のような寝顔のユウキがそこにはいた 俺の右腕を離すまいと抱きしめている

 

テツヤ「ったく 俺の腕はそんなに心地いいか?」俺はユウキをそっと撫でてやった

 

ユウキ「ん・・・テツヤ・・・」

 

テツヤ「可愛いなぁ~♪癒される~♪」

 

ユウキ「Zzz・・・・・・」

 

テツヤ「この寝顔独り占めできるなんて俺って罪な男だな~♪」

 

ユウキ「むにゃ・・・ボクのソフトクリーム・・・」ユウキはいきなり俺の顔を舐めてきた

 

テツヤ「へっ!?」

 

ユウキ「ん・・・美味しい♪」

 

テツヤ「ちょ!ユウキ!くすぐったい!」

 

ユウキ「はーむ♪」今度は耳を甘噛みしてきた

 

テツヤ「んな!?」

 

ユウキ「はむ・・・はむ・・・」

 

テツヤ「はぁ・・・まぁ可愛らしいから許してやるか・・・」

 

ユウキ「えへへ・・・♪」

 

~~~~~~~~~~

 

ユウキ「うーん!よく寝た~!」

 

テツヤ「おはよ・・・ユウキ・・・」あの後30分近くやられて少し疲れてしまった 疲れをとるための睡眠だったのに・・・まぁ少し違った一面も見れたし良いかな

 

ユウキ「どうしたの?疲れ果てた顔しちゃって」

 

テツヤ「なんでもないさ あ、俺はちょっと下でトレーニングしてくるな」

 

ユウキ「あ!それならボクも!」

 

テツヤ「んじゃあ行くか」

 

ユウキ「うん!」

 

~地下 特訓場~

 

ユウキ「はぁぁぁ!!!」

 

テツヤ「相変わらず凄い威力だな ユウキ」

 

ユウキ「えへへ~♪テツヤがいるからこそだもんね♪」

 

テツヤ「ま、俺は普通の状態でもっと動けるようにしとかねぇとな まずは月牙天衝を・・・」

 

ユウキ「ねぇね 月牙天衝ってどんな感じで撃てるの?」

 

テツヤ「へ?んーとだな、まず撃つ!って思った時は腕に力を込める」

 

ユウキ「うん」

 

テツヤ「その時にどれだけ強く入れるかがポイントだ 軽く入れたら最小限 普通なら普通 強く入れたら威力は格段に上がる 敵に使う時はだいたい普通の威力かな」

 

ユウキ「へ?じゃあ1番強くするのはどんな時?」

 

テツヤ「前ユウキが死にかけた時あったろ?あんときは全力で撃とうとしたよ めまいやらで撃てなかったけどな」

 

ユウキ「つまり大切な時にしか使わないってこと?」

 

テツヤ「その通り」

 

ユウキ「へぇ~ でもボクのために使ってくれるなんて嬉しいな♪」

 

テツヤ「まぁ全力で撃った後ほんの少し通常とは違う硬直があるけどな そこが考えもんだ 硬直がなけりゃあな~・・・」

 

ユウキ「ねぇ!テツヤ!」

 

テツヤ「ん?どうしたんだ?」

 

ユウキ「ボクも月牙天衝撃ってみたい!」

 

テツヤ「別にいいけど 結構大変だぞ?」

 

ユウキ「いいのいいの♪」

 

テツヤ「わかった んじゃあ送るぞ」俺はユウキに斬月を送った

 

ユウキ「やった!早速装備してと・・・うわ!結構重いんだね!」

 

テツヤ「まぁな すぐなれると思うけどな」

 

ユウキ「ええっと・・・腕に力を・・・うわ!斬月が光り始めた!」

 

テツヤ「そのまま振り下ろしてみな」

 

ユウキ「わかった!・・・月牙天衝!!」ユウキの放った月牙天衝は俺の最小限の威力にも満たない可愛らしい小さなものだった

 

テツヤ「ぷっ!ちっちぇ~!」

 

ユウキ「むぅ!もう1回!」

 

テツヤ「はいはい 見ていてやるから何度でもやってみな」

 

ユウキ「とりゃぁあ!」

 

~数分後~

 

テツヤ「ユウキ もうそろそろいいんじゃないか?」

 

ユウキ「はぁ・・・はぁ・・・10回撃っただけで疲れちゃうなんて・・・」

 

テツヤ「まぁ慣れれば何度でも撃てるさ」

 

ユウキ「今度また撃たしてね!」ユウキから斬月が返却された

 

テツヤ「おう」

 

ユウキ「テツヤはどのくらい撃てるの?」

 

テツヤ「まぁそれなりには撃てるさ」

 

ユウキ「沢山撃てるの?」

 

テツヤ「じゃあこれを見てみな!」俺は月牙天衝を10連発で撃った 斬月だけあって威力は物足りないが雑魚を一掃するには充分すぎるほど通用する

 

ユウキ「うわぁ~!テツヤ凄ーい!!」ユウキは拍手をしてくれた 純粋で可愛いらしい拍手だ

 

テツヤ「まぁざっとこんなもんさ にしても久しぶりにこんなに撃ったな」

 

ユウキ「やっぱりテツヤは強いな~!ボクも見習わなきゃ!」

 

テツヤ「何言ってんだよ お前の方が強いさ 《絶対無敵の剣技》 略して絶剣なんて勝てそうにないよ」

 

ユウキの異名 絶剣 それはユウキがデュエルに何連勝かした後につけられた異名 あまりにも強く速い、そして無敗のユウキはその剣技を絶対無敵と言わしめた それを略したのが絶剣 にしても上手いこと考えるもんだな

 

俺の死神もそんぐらいかっこよくつけて欲しかったな~・・・まぁあん時は必死だったし仕方ねぇか・・・・・・

 

ユウキ「強さを評してくれてるのは嬉しいけど少し恥ずかしいんだよね・・・」

 

テツヤ「まぁ誇らしいじゃねぇか 異名持ちなんて」

 

ユウキ「そういえばテツヤが死神って言われ始めたのっていつだっけ?」

 

テツヤ「一番最初の卍解の時だな お前を助けた」

 

ユウキ「あの時か~ あの時からボク達の関係はスタートしたんだよね♪」

 

テツヤ「だな そっからユウキが沢山甘え始めて慣れるまで大変だったよ」

 

ユウキ「だってずっと好きだったのに気づいてくれないんだもん テツヤったら」

 

テツヤ「・・・・・・・・・もしかしてシリカの時首やったのそれの?」

 

ユウキ「もっと前から好きだった!!!第8層あたりから!!」

 

テツヤ「えぇ!?嘘だ!?」

 

ユウキ「本当です!!何度も華麗にスルーしてくれたよね!!!料理作ってあげたり一緒に寝たりしたのに!!」

 

テツヤ「あはは・・・・・・まぁ良いじゃないか 今はこうしていられんだからさ」

 

ユウキ「・・・・・・うん!そうだね!」

 

テツヤ「さて、そろそろ戻るか 腹減った~」

 

ユウキ「うん!晩御飯にしよ!」

 

 

~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「ご馳走様~♪」

 

ユウキ「お粗末さまでした」

 

テツヤ「相変わらずユウキの作る飯は最高だな~♪」

 

ユウキ「えへへ♪そう言ってもらえるとすっごく嬉しいな♪」

 

テツヤ「可愛いししっかりしてるし料理も上手い!俺がこんな嫁さん貰って良いのかよ~♪」

 

ユウキ「もう・・・恥ずかしいでしょ・・・テツヤの馬鹿・・・」

 

テツヤ「率直な感想を述べたまでさ」ユウキの事をそっと撫でてやった

 

ユウキ「むぅ・・・ありがと・・・」

 

テツヤ「どういたしまして さて、俺は風呂入ってきちゃうな」

 

ユウキ「お湯湧いてるからね~!ごゆっくり!」

~風呂場~

 

テツヤ「はぁ・・・♪いい湯だ・・・♪」

 

「テツヤー?お湯加減どう?」

 

テツヤ「最高だよ・・・気持ちいい・・・」

 

「それなら良かった! ごゆっくり~♪」

 

テツヤ「おう・・・」

 

この世界では一応風呂に入らずとも良い けども俺は絶対に入る 何より気持ちいいし 風呂は1日の疲れを癒してくれる このデスゲームの中ではちょっとした憩いの場だ

 

テツヤ「シャンプーシャンプー・・・ってねぇ!」

 

テツヤ「ユウキー?シャンプー無いかー?」

 

「ごめーん!ボクも持ってなーい!」

 

テツヤ「まじか・・・しゃあねぇ・・・身体だけで我慢するか・・・」

 

ごしごし ごしごし

 

テツヤ「さて、身体も洗ったしもう一回湯船につかりますかね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「あぁ~いい湯だった♪」

 

ユウキ「テツヤ!」俺が出てくるなりユウキは飛びついてきた

 

テツヤ「お前は犬みたいだな 尻尾があったら馬鹿みたいにふってんだろうな」

 

ユウキ「いい匂い~♪」ユウキは俺の匂いを嗅いでくる

 

テツヤ「本当に犬かってのお前は お手」

 

ユウキ「わん!」

 

テツヤ「おかわり」

 

ユウキ「わん!」

 

テツヤ「おまわり」

 

ユウキ「わん!」

 

テツヤ「よーしよし」

 

ユウキ「くぅーん♪・・・・・・ってなにやらすの!」

 

テツヤ「いやぁついな でも可愛かったぞ?」

 

ユウキ「もう!じゃあボクも入ってきちゃうね」

 

テツヤ「おう ごゆっくりな」

 

ユウキ「うん!」

 

テツヤ「さてと・・・ちょっと情報誌でも見ますかな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「《黒の剣士と閃光、そして死神と絶剣 なんと結婚か!?2組の間になにが!?そして周りの人の反応は!?》・・・もう出回ってんのかよ・・・誰だよ言ったやつ・・・」

 

「テツヤー?お湯もう抜いて大丈夫ー?」

 

テツヤ「大丈夫ー」

 

「わかったー」

 

テツヤ「にしても結婚ユーザーってわりとすくねぇんだな~まぁこの世界に女が少ないってゆうのもあるだろうけど・・・」

 

ユウキ「はぁ~さっぱりした~♪」

 

テツヤ「戻って来たか おいで~ユウキ~」

 

ユウキ「わーい!」俺が手を広げるとすぐさま走って飛びついてきた

 

テツヤ「おっと」

 

ユウキ「テツヤ!」

 

テツヤ「ん~?」

 

ユウキ「大好きだよ!」

 

テツヤ「そりゃこっちも同じさ ほら、膝の上においで」

 

ユウキ「失礼しまーす♪」ユウキは俺の膝の上に座った 軽くて乗っても気づかないくらい さっきの犬ってのを合わせるとチワワとかそのへんが似合うのかな?

 

テツヤ「やっぱ軽いな ユウキは」

 

ユウキ「テツヤー♪」ユウキはこちらを向いて頬をつついてくる

 

テツヤ「どうしたんだ?」

 

ユウキ「いたずら♪」

 

テツヤ「それなら俺もしちゃおうかな~」俺はユウキの横腹をちょんと触った

 

ユウキ「ひやっ!?」

 

テツヤ「ほれほれ~」

 

ユウキ「もう!女の子にそんな事しちゃいけないんだよ!」

 

テツヤ「の割には反抗しないんだな」

 

ユウキ「むぅ~!それならボクだって!」ユウキは俺の服の中に入ってきた

 

テツヤ「ちょ!おいユウキ!」

 

ユウキ「こちょこちょ~♪」ユウキは俺の脇腹をくすぐってくる

 

テツヤ「おま!ユウキ!やめ!あははは!!」

 

ユウキ「どうだ!参ったか!」ユウキは服の中から出てきた

 

テツヤ「参ったよ・・・」

 

ユウキ「勝利~♪」ユウキはニッコリした笑顔でVサインを作った

 

テツヤ「はぁ・・・本当に元気だなお前は・・・」

 

ユウキ「それがボクだもんね♪」

 

テツヤ「まぁ元気も無い笑顔も無いユウキなんて俺は嫌いだがな」

 

ユウキ「嫌い!?」

 

テツヤ「元気がないへこんでるユウキはって話だ」

 

ユウキ「それならボクはずっ~~~~と元気でいるもん!!テツヤに嫌われたくないもん!!」

 

テツヤ「ユウキ 俺はお前の事ずっと愛していてやるからな」俺はユウキを抱きしめた

 

ユウキ「テツヤ・・・ボクも大好きだよ・・・」ユウキも抱きついてきた

 

テツヤ「ユウキ・・・お前は本当に可愛いな・・・」ユウキの頭を撫でてやった

 

ユウキ「テツヤこそ・・・かっこいいよ・・・」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

俺らは延々とこんなやりとりを繰り返した 多分クラインがいたら『テツヤなんか死んじまえぇぇぇ!!』とか言い出すだろうな・・・

他人から見たらバカップルって思われるくらいイチャイチャした ユウキとこんなことできて物凄い幸せだ

~~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「テツヤ そろそろ寝よ?」

 

テツヤ「そうすっか~」俺はベッドに倒れ込んだ

 

ユウキ「とぉー!」ユウキは俺の腹めがけてダイブしてきた

 

テツヤ「ごふっ!?」

 

ユウキ「着地成功~!」

 

テツヤ「いてて・・・ったく朝から晩まで元気なやつだな」

 

ユウキ「えへへ~♪」

 

テツヤ「まぁそこがお前の良いところだけどさ 電気消すから一旦どいて」

 

ユウキ「うん!」

 

テツヤ「消してと・・・んじゃあお休み~」

 

ユウキ「お休み!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・」ぷにぷに

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・」ぷにぷに

 

テツヤ「えぇい!ほっぺつんつんすんの止めんか!」

 

ユウキ「えぇ~」ユウキは膨れっ面になった

 

テツヤ「寝るんだろ?」

 

ユウキ「寝るよ~」ぷにぷに

 

テツヤ「だから何で触るのかな?寝付こうにも寝付けないだろうが」

 

ユウキ「良いからテツヤは寝て寝て♪」

 

テツヤ「だぁーもう!やめなさい!」

 

ユウキ「・・・・・・テツヤはボクの事嫌いなの・・・・・・?」ユウキの目はうるうるしている

 

テツヤ「うぐっ・・・・・・好きだから泣くのはやめてくれ・・・・・・」

 

ユウキ「じゃあボクと遊ぶか寝るかどっちを取るかだよ!」

 

テツヤ「じゃあ遊びながら寝る」俺はユウキを抱き寄せそのまま寝込んだ

 

ユウキ「ふぇぇ!?ちょちょちょっとテツヤ!?」

 

テツヤ「俺は頑張って寝るからユウキは俺の顔で遊ぶなりしてくれ・・・まぁできればだけどな♪」今ユウキの両腕ごと抱きしめているからユウキは身動きがとれない状態になっている

 

ユウキ「もう!だったらボクにだって考えはあるよ!」

 

テツヤ「はいはい・・・お休みなさいユウキ・・・・・・」

 

ユウキ「寝るなぁ!」

 

テツヤ「じゃあ現状で何が出来るの?頬ずりぐらいじゃ?そんなん何度もやられてなれましたよ~」

 

ユウキ「結婚したんだからもうボクは恥ずかしがらないよ!こうだ!」ユウキは俺にキスしてきた

 

テツヤ「ん!?」

 

ユウキ「はむ・・・ひぇふや・・・」

 

テツヤ「お!おい!ユウキ!」俺は口を離そうとしないユウキを無理やり離した

 

ユウキ「やっと腕を離したな~!」

 

テツヤ「!しまっ!」

 

ユウキ「ここからはボクのターンだよ!」ユウキはさっきの俺のような感じで抱きついてきた

 

テツヤ「っな!」

 

ユウキ「ふっふっふっ・・・」

 

テツヤ「な、何するつもりだ!」

 

ユウキ「テツヤ 愛してるよ♪」ユウキは俺の顔を胸に押し付けた

 

テツヤ「んーー!?」

 

ユウキ「手の使えない今ならテツヤもエッチな事はできないもんね♪」

 

テツヤ「ぶはっ!元々そんな事する気ねぇよ!」

 

ユウキ「前ボクの胸触ったくせに~?」

 

テツヤ「あ、あれは仕方ないだろ!前が暗くてよく見えなかったんだから!」

 

ユウキ「それに!昨日の夜!本当に恥ずかしかったんだよ!!ボクだけ変に行動しちゃって!!」

 

テツヤ「あれは・・・・・・申し訳無かった・・・・・・」

 

ユウキ「それで・・・・・・?」

 

テツヤ「それでとは・・・?」

 

ユウキ「本心は・・・・・・?」

 

テツヤ「ん?・・・・・・脱いだら結構胸あるんだな~って」

 

ユウキ「へぇ・・・・・・・・・ボクの事貧乳って言いたいのかな・・・・・・?」

 

テツヤ「え?いや、そうゆう訳では無いけど・・・気にしてるの?」

 

ユウキ「だって・・・・・・男の人って大きいのが好きなんでしょ・・・・・・?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・ぷっ!」

 

ユウキ「なんで笑うの!!ボク真剣なのに!」

 

テツヤ「ははははは!!!んな事どうでもいいさ!俺はユウキが好きなんだ!別に胸なんか関係無いさ!」

 

ユウキ「だって・・・・・・シリカも大きい方が有利だって・・・・・・」

 

テツヤ「人間それぞれさ!ユウキはユウキ!シリカはシリカ!リズはリズ!アスナはアスナ!俺はユウキの胸が好きだぞ!」

 

ユウキ「!?いいいいきなり何言い出すの!!!/////」

 

テツヤ「あ、言葉が足りなかったな とにかく胸なんて気にしなさんな 胸なんて所詮飾りだ 俺はありのままのお前が好きなんだ」

 

ユウキ「でも・・・」

 

テツヤ「それに大きい方が何かと不便だぜ?年食ったときたれないよう何か色々としなきゃいけないらしいし運動する時とかも邪魔らしいし」

 

ユウキ「なんか詳しいね・・・・・・まさか調べたの・・・・・・?」

 

テツヤ「い!いや!クラスの女子がそう言ってたんだ!!」

 

ユウキ「なら良いけど・・・・・・」

 

テツヤ「とにかく胸なんて気にすんなって事だ!ユウキはユウキだ!」

 

ユウキ「テツヤ・・・!」

 

テツヤ「さ、そろそろ寝ようぜ 眠くなっちまった」

 

ユウキ「腕!」

 

テツヤ「わぁったよ ほれ」俺はユウキの前に腕をだす

 

ユウキ「わーい♪」ユウキは腕を抱きしめた

 

テツヤ「よし んじゃあ寝るぞ」

 

ユウキ「うん!」

 

 

 

 

 

人はそれぞれ何かを掴むには自分から行動しなければならない 希望も絶望も選択するのは自分の行動だ

 

そして俺がユウキと共に掴み取ったのは《幸せ》だ

俺はデスゲームとゆう絶望の中で幸せとゆう希望を手に入れる事ができた その幸せを今後はゲーム攻略に役立てようと思う ユウキと共に




結婚して夫婦円満の2人!

このバカップルを止られる者はいるのか!?

次回!なんと2人に゙アレ゙ができる!?

次回もお楽しみに!


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番外編 クリスマス限定イベント~ハチャメチャクリスマス!?~

今日は例のイベント・・・と言うわけでそれにちなんだ話です

ユウキのキャラがほんの少し違うかも?

ではどうぞ!


12月25日・・・・・・そう!今日は皆大好き(?)クリスマス!

 

プレゼントもらえたり彼女とイチャイチャしたり人1人で過ごしたりとそれぞれのクリスマス

 

勿論、この世界の2組のカップルもこのイベントに黙っているわけが無かった・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~

~数日前~

 

ユウキ「もうそろそろクリスマスだよ!」

 

テツヤ「そうだな~」

 

ユウキ「むぅ・・・反応が薄いよ!」

 

テツヤ「そうか~?」

 

ユウキ「そうだよ!ボクとっても楽しみなのに!」

 

テツヤ「俺も楽しみだから安心してくれ」そう言ってテツヤはユウキをなでた

 

ユウキ「良かった~♪」

 

テツヤ「そうそう、これ見てくれ」テツヤはユウキの前にウインドウを出した

 

ユウキ「なになに・・・クリスマス限定クエスト?」

 

テツヤ「そう、カップル限定でクリアするとレアなアイテムがゲット出来るらしい」

 

ユウキ「カップル限定か~♪テツヤと受けたいな~♪」

 

テツヤ「もちろんやんぞ!キリト達も行くらしいしな」

 

ユウキ「わーい!アスナにも会える~!」

 

テツヤ「本番は頑張ろうな♪」

 

ユウキ「うん!」

 

クリスマス当日は彼女彼氏と過ごす彼ら 一方あのヒゲをはやした侍達は・・・・・・

 

~アルゲート・エギルの店~

 

クライン「ちくしょぉ・・・結局今年も彼女は出来ず・・・・・・」

 

リズ「元気だしなさいよ!なんかいい事あるわよ!きっと!私だって悲しいんだからね!」

 

ショウ「テツヤはユウキと キリトはアスナと だってさ」

 

クライン「はぁ・・・羨ましいぜ・・・」

 

シリカ「アスナさんいいなぁ~・・・」

 

ピナ「きゅる・・・」

 

エギル「まぁまぁ 人それぞれさ クリスマスなんざ」

 

ショウ「まぁ嫁さんいるお前がゆうのもなんだけどな」

 

クライン「けっ!リア充爆発しろ!!!」

 

リズ「しょうがないわねぇ!私が一肌脱いであげるわ!クリスマスのカップル限定クエストやるわよ!クライン!」

 

クライン「え?俺なんかで良いのか?」

 

ショウ「お言葉に甘えろクライン 逃したらもうチャンスはねぇかもよ?」

 

リズ「そうゆうこと! シリカもショウと受けたら?」

 

シリカ「ショウさんが良いなら・・・」

 

ショウ「俺なら歓迎するよ 独り身は一応辛いからな」

 

リズ「そうと決まったらあいつらに引けを取らないわよ!!リア充に負けてなるもんですか!!!」

 

エギル「結果報告楽しみに待ってるからな 皆」

 

彼女彼氏の無い4人も予定ができたクリスマス 当日はどうなるのやら・・・・・・

 

~当日~

 

ユウキ「おきろーテツヤー!」ユウキはテツヤにダイブした

 

テツヤ「ごふっ!?」

 

ユウキ「クリスマスだよ!テツヤ!」

 

テツヤ「いつつ・・・そうだな クエスト開始は昼からだからそれまでどうしようか?」

 

ユウキ「エギルの所は?」

 

テツヤ「そうだな 皆に今日のこと言ってやろ~♪」

 

ユウキ「悪い顔になってるよ・・・」

 

テツヤ「にしし~♪」

 

~エギルの店~

 

テツヤ「おっす!皆!元気してるか!?」

 

リズ「来たわねバカップル1号」

 

ユウキ「1号?」

 

ショウ「2号はその後だ」

 

テツヤ「後ろ?」

 

キリト「よぉ 皆」

 

アスナ「こんにちは~♪」

 

エギル「皆集合したな」

 

ショウ「バカ1号の男 本日のご予定は?」

 

テツヤ「決まってんだろ?ユウキとクエスト受けた後は2人で過ごすんだよ♪」テツヤはユウキを撫でた

 

ユウキ「夜はボクからのプレゼントもあるよ♪」

 

テツヤ「ま これが勝ち組ってやつかな?なぁクライン君?」

 

クライン「馬鹿にすんな!俺にだって今日は相手がちゃんといるんだよ!」

 

キリト「え!?お前に!?何かの間違いだろ!?」

 

リズ「変な風に言わないの あんたは今日一緒にクエスト受けるのが私ってだけでしょうが」

 

アスナ「そうゆうことだったのね・・・私もびっくりしちゃった・・・」

 

ユウキ「ボクも・・・」

 

ショウ「俺も今日はシリカと受ける」

 

テツヤ「ってことは皆受けんのかよ 俺1人受けられないやつざまぁとか思ってて馬鹿みたいじゃねぇかよ」

 

ショウ「元から馬鹿だろうがお前は」

 

テツヤ「んだとぉ!?」

 

エギル「まぁまぁ・・・喧嘩すんなよ・・・」

 

ユウキ「でも皆で受けるってゆうのも面白いかもね!」

 

テツヤ「ちぇ・・・2人きりのクエストだと思ったのに・・・」

 

ショウ「なんだ?お前はそこでユウキを襲おうとしたのか?」

 

ユウキ「!?もう!テツヤのエッチ!」

 

テツヤ「んなわけあるか!襲うか!!襲うくらいなら堂々とやるわ!!」

 

アスナ「きゃ~!テツヤ君大胆~!どうするのユウキ!テツヤ君がユウキを求めてるよ!!」

リズ「アスナの目がキラキラしてわね・・・」

 

ユウキ「えぇ~・・・・・・でもテツヤがそう言うなら・・・・・・」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

ショウ「はいはい 自分らの世界に入るなこのどスケベ男」

 

クライン「いっぺん死ね!」

 

テツヤ「べ、別にいいだろうが」

 

ショウ「目の前でカップルのやるやらないとか聞きたかねぇんだよ」

 

ユウキ「//////////」ユウキはもじもじしている

 

テツヤ「はぁ・・・キリト達はそうゆうことあったの?」

 

キリト・アスナ「「どきん!!」」

 

リズ「~?」

 

テツヤ「おやおや~?キリト君~汗かいてますよ~?この寒い時期に汗~?」

 

ショウ「なんと」

 

クライン「キリト君も大人の仲間入りってか?」

 

アスナ「皆の馬鹿ぁぁぁぁ!!!!」アスナの拳がテツヤ、ショウ、クラインに襲いかかる

 

テツヤ「なんべ!?」

 

ショウ「いつっ!?」

 

クライン「のわぁ!?」

 

アスナ「この場でコロス!!!!」

 

ユウキ「アスナ!?落ち着いて!!クラインさんは良いけどテツヤだけは絶対駄目!!」

 

クライン「がぁぁぁぁん!!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・言葉は選ぼうな・・・」

 

ユウキ「?あれ?なんでクラインさんorzみたいになってるの?」

シリカ「本能のままに言ってたみたいですね・・・」

 

テツヤ「まぁまぁ・・・本心じゃねぇさ・・・そう気ぃ落とすな・・・・・・」

 

クライン「やりすぎて枯れはてて死ね・・・・・・」

 

テツヤ「てめぇが死ね!!」テツヤはクラインの頭を床におもいっきり叩きつけた

 

クライン「!?」

 

テツヤ「思いやりを持った俺が馬鹿だった!!ユウキの言ってる事は正解だ!!」

 

ユウキ「なんだがテツヤが怖い・・・・・・」

 

リズ「自業自得ね」

 

エギル「テツヤはキレると恐ろしいな・・・」

 

ショウ「そんな時はこれよ ユウキ テツヤがこの前エロ本読んでたよ」

 

テツヤ「ゑ?」

 

ユウキ「・・・・・・へぇ~・・・・・・テツヤはボクがいるのにあろう事かエッチな本を・・・・・・」

 

テツヤ「待て待て待て!!読んでない!」

 

ショウ「そうそう 胸がおっきい人の写真みてニヤニヤしてたぞこいつ」

 

ユウキ「へぇ~・・・・・・テツヤはそうゆう趣味があったんだね~・・・・・・そうゆうのはボク、いけないと思うんだけどなぁ・・・」

 

テツヤ「誤解だ!!俺はそんな本読んで無い!!それに俺は巨乳には興味無い!!!」

 

ショウ「ユウキもこんくらいあればな~って言ってたのはどこのどいつかな?」

 

テツヤ「でっち上げだ!!信じんなユウキ!!!」

 

ユウキ「・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・なんでしょうか・・・・・・」

 

ユウキ「クエスト開始まで・・・・・・上の部屋でたっっっっっっっぷりと!!!お仕置きしてあげるね・・・・・・」

 

テツヤ「ダニィ!?」

 

ショウ「・・・とまぁ本当にキレて恐ろしいのはユウキだ テツヤは恐らく無残な目に合うだろう」

 

リズ「でも本当にそんなこと言ってたの?テツヤは」

 

ショウ「でたらめだよ 巨乳どうこうはしらんが」

 

ユウキ「さぁ・・・・・・変態・スケベ・おっぱいが大きい人が好きでエッチなテツヤ君・・・・・・ボクがテツヤを制裁してあげるからね・・・・・・上に行こうか・・・・・・」ユウキはテツヤの首根っこを掴んだ

 

テツヤ「いぃ!?やめろ!!頼む!!!リズ!!!助けて!!!」

 

ユウキ「リズ・・・・・・?テツヤは浮気までしてたんだ・・・・・・それについても怒らなきゃ・・・・・・」

 

テツヤ「しまったぁぁぁぁ!!墓穴ほったぁぁぁぁ!!!」

 

リズ「あはは・・・・・・」

 

ユウキ「さぁ・・・・・・行こうか・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「やだぁぁぁ!!!死にたくなぁぁぁい!!!助けてぇぇぇぇ――――」バタン!!

 

ショウ「・・・・・・あそこまでなるとは思わなかった・・・・・・」

 

シリカ「ユウキさんの目が病んでました・・・」

 

アスナ「流行りのヤンデレってやつかな?ユウキは本当にテツヤ君が好きなんだね~♪」

 

リズ「ちょっと違うと思うけど・・・」

 

キリト「でもお仕置きって何を・・・・・・」

 

テツヤァァァァァァ!!!! イヤダァァァァァ!!!!

 

ツカマエタ・・・・・・ ヤ、ヤメロ・・・ナニスルンダ・・・

 

マズハコレデミウゴキヲトレナイヨウニシナキャ・・・ テジョウ!? シカモ4コ!?

 

デキタァ♪ ノォォォォォォォ!!!!

 

サァ・・・・・・テツヤニハボクノアイヲウケトメテモラワナキャ・・・・・・

 

マッテ!!アイナラモッテルカラ!!!ジュウブンアイシテルカラ!!!

 

イイワケムヨウ!! ボクニオトナシクタベラレロ!!!

 

イィィィィヤァァァァァ!!!

 

 

一同「「「・・・・・・・・・・・・」」」

 

エギル「・・・・・・テツヤは犠牲になったのだ・・・・・・」

 

キリト「くそ・・・テツヤ・・・お前のことは・・・忘れないぞ・・・!」

 

ショウ「あの世に行くまでに寄り道すんなよ・・・ぐす・・・」

 

アスナ「テツヤ君・・・君のことは英雄として称えてあげるからね・・・ぐす・・・」

 

リズ「・・・なによこのお通夜ムード・・・・・・」

 

マダマダ!!!コンナモンジャオワンナイヨ!! ネ!?ユルシテ!?アイシテルカラサ!!

 

コトバダケジャツタワラナイ!!!テツヤニハボクノスベテヲウケトメテモラウヨ!!!

 

ウケトメテルカラァァァァ!!!

 

サァ・・・ダイニラウンドダヨ!!! シヌゥゥゥゥゥ!!!

 

リズ「・・・・・・さよなら・・・・・・テツヤ・・・忘れないよ・・・あんたのこと・・・」

 

シリカ「リズさんまで!?」

 

ピナ「きゅる・・・」

 

シリカ「ピナ 一旦お店から出て上がどうなってるか見てきてくれる?」

 

ピナ「きゅる!」

 

ピナは外に出てテツヤが死にかけてる部屋を見た・・・・・・なんとそこには・・・・・・

 

腕と足をベッドに固定されたテツヤと なにやら満足げなユウキがいた

 

ユウキ「テツヤ・・・大好き・・・ずっと一緒だよ・・・♡」

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・くっ・・・もう無理・・・死ぬ・・・」

 

ユウキ「まだだよ・・・?浮気とエッチな本を読んだ罪は大きいよ?」

 

テツヤ「これ以上!?本当に死ぬから!!どっちもして無いし!!」

 

ユウキ「駄目だよ・・・・・・ボクの愛を完璧に受け止めてもらわなきゃ・・・・・・そうじゃなきゃテツヤは駄目なの・・・・・・」

 

テツヤ「本気で無理ぃぃぃぃ!!!これ以上この状態でキス(60秒間)続けたら俺の息は続かない!!無駄にがっついてくるし!!」

 

え?食べられろだから゙アレ゙じゃないのかって?

 

その気になっていたお前らの姿はお笑いだったぜ 腐☆腐

 

ユウキ「全くだよ」

 

テツヤ「何の事?」

 

ユウキ「なーんでも♪さぁ!第3ラウンド行ってみよう♪はむ!」

 

テツヤ「んっ!?」

 

ピナ「・・・・・・・・・・・・」

 

~店の中~

 

シリカ「どうだった?」

 

ピナ「きゅる!」

 

シリカ「へ!?『テツヤさん死んだ!!』ってどうゆうこと!?」

 

ショウ「勇者は短命であったのだ・・・・・・」

 

~数時間後~

 

がちゃ・・・

 

一同「「「!?」」」

 

とん・・・とん・・・1歩1歩階段を降りる音が聞こえてくる

 

各々はつばきを飲み込み恐る恐る待つ・・・

 

そして・・・現れたのは・・・

 

ユウキ「ふにゃ~・・・/////」顔を真っ赤にし目を渦巻きにしたユウキと疲れ果てたテツヤだった

 

ショウ「え?」

 

テツヤ「ぜぇ・・・ぜぇ・・・死ぬかと思った・・・・・・」

 

リズ「どうなってんの?」

 

テツヤ「実は・・・」

 

~回送~

 

ユウキ『・・・っぷは!』

 

テツヤ『はぁ・・・はぁ・・・』

 

ユウキ『これで・・・テツヤは・・・ボクの・・・物・・・♪』

 

テツヤ『頼む・・・もう無理だ・・・』

 

ユウキ『今外すね♪』ユウキは手錠を外した

 

テツヤ『助かった・・・』

 

ユウキ『さ 戻ろっか♪』

 

テツヤ『ちょいと待ちな・・・』

 

ユウキ『へ?』

 

テツヤ『次はお前だぁ!!』テツヤはユウキを押し倒した

 

ユウキ『わぁ!?』

 

テツヤ『さぁて・・・反撃開始だ!』

 

テツヤは先程と同じことをした

 

ユウキ『!』

 

テツヤ(まだだ・・・次はこっちだ!!)テツヤはユウキの耳をこねくりまわした

 

ユウキ『っ!?/////』

 

テツヤ(俺はお前が大好きなんだ!!こうなったら行くとこまで行ってやらぁ!!後悔しやがれ!!!嫉妬深いお前に俺からのお仕置きだ!!!)

 

モニュ

 

ユウキ『んーー!!!!??//////////』

 

これを繰り返した その結果は先程に戻る

 

テツヤ「とゆうわけだぁ」

 

アスナ「なんでそれでユウキが・・・?」

 

テツヤ「俺は今まで事故以外で揉んだことはないからな 多分初なユウキはこのままもしかしてボクはテツヤに・・・って勝手に考えた結果じゃねぇか?」

 

リズ「にしてもヤンデレを良く撃退したわね・・・」

 

テツヤ「ヤンデレ?」

 

リズ「知らないなら良いのよ・・・知らないなら・・・」

 

テツヤ「それよりだ 本題のクエストの開始時間はとっくに過ぎてんだ 早く行こうぜ!」

 

エギル「俺は待ってるからな 行ってらっしゃい!」

 

~~~~~~~~~~

 

~クエスト現場・30層~

 

クエスト内容はこうだ この層のどこかにいるサンタさんを倒すとクリア でも見つけるのには2人の愛が確かめられるとゆう物だ でもパーティならどれか1組がすればいいらしい

ちなみに現地では雪が降っている ホワイトクリスマスってやつだ そして木もクリスマスツリー仕様 なかなか乙なものだ

 

テツヤ「さて、クエスト開始だ!」

 

リズ「待ちなさいよ!ユウキどうにかしなさいよ!!」

 

ユウキ「てちゅや・・・・・・」

 

アスナ「起こさないと先進めないよ~?」

 

テツヤ「つってもなぁ・・・」

 

ショウ「エロ本の出番か?」

 

テツヤ「やめろ!!」

 

キリト「ならさ シリカ 試しにこういってみてくれないか?」

 

シリカ「へ?」

 

 

 

シリカ「それじゃあ・・・・・・・・・テツヤさん!!このままじゃ死んじゃいます!!!」

 

ユウキ「テツヤ!?」

 

キリト「作戦成功だな これで誰も悲しまずにすむはずだ」

 

テツヤ「助かったぜキリト」

 

ユウキ「テツヤ!?大丈夫なの!?」

 

テツヤ「俺なら大丈夫だよ」

 

ユウキ「どこも痛くない!?本当に平気!?」

 

テツヤ「大丈夫大丈夫 心配してくれてありがとなユウキ♪」テツヤはユウキを撫でた

 

ユウキ「良かった・・・無事で・・・・・・」

 

クライン「何はともあれだ!はやく行こうぜ!」

 

かくしてこのメンバーでのクエストが開始された

 

~第1関門~

 

テツヤ「なんかでかい壁だな」

 

『汝らに問う・・・・・汝らは本当に互いの事を愛しておるのか・・・?』

 

アスナ「へ?」

 

『答えは行動で表すのだ・・・』

 

ショウ「ってことは・・・」

 

ユウキ「テツヤー!!」ユウキはテツヤに飛びついた

 

テツヤ「のわっ!?」

 

ユウキ「ん~♪テツヤ~♪」ユウキはテツヤに頬ずりしている

 

テツヤ「ったく・・・甘えやがって・・・」テツヤもユウキを撫でる

 

『そなたらの愛 しかと受け取ったぞ・・・ 次じゃ・・・』

 

リズ「次ってことはここは絶対やんなきゃいけないわけね・・・」

 

アスナ「キリト君!」アスナはキリトに抱きついた

 

キリト「へ?」

 

アスナ「もう!キリト君も!」

 

キリト「わ、わかったよ・・・」

 

『次・・・』

 

ショウ「うーん・・・どうすんだ?」

 

ピナ「きゅる!」ピナはショウにくっついた

 

ショウ「どうしたんだ?」

 

シリカ「ピナが『僕でやってみよ!』って言ってます 良いのかな・・・」

 

『愛は形が変われどある物・・・そなたらの愛 受け取ったぞ 最後じゃ・・・』

 

クライン「どうすんだ?」

 

リズ「どうしよう・・・こんなおっさんと愛なんか確かめたくない・・・」

 

クライン「うぐ・・・おっさんとはなんだ!!まだ20代前半だ!!」

 

ショウ「愛は変われどだ!いけ!クライン!」ショウはクラインをリズの元へ押した

 

クライン「おわぁっ!?」クラインはリズとくっついてしまった

 

リズ「きゃぁぁぁ!?」リズはクラインを殴った

 

クライン「ごはっ!?」

 

『喧嘩するほどなんとやら・・・そなたらの愛も受け取ったぞ・・・マップに次の場所を指した・・・行くがよい・・・』

 

そうゆうと目の前の壁は消え去った

 

テツヤ「これで完了だな!」

 

クライン「いってぇ・・・」

 

リズ「何くっついてんのよ!!」

 

ショウ「いやぁすまないな やっぱ行動しなきゃ駄目だろ?」

 

ユウキ「テツヤ~♪」ユウキはテツヤにくっついてる

 

テツヤ「はいはい 後でな」

 

ユウキ「むぅ・・・」

 

リズ「次行くわよ!!」

 

~第2関門~

 

リズ「今度は小さい壁ね」

 

キリト「何か書いてあるな」

 

テツヤ「なになに・・・《汝らの嫉妬心を試さしてもらう・・・》!?」

 

アスナ「なんて書いてあるの?」アスナがテツヤに近づいてきた

 

テツヤ「!やめろ!!近づくな!!頼む!!!」

 

時既に遅し アスナは雪に隠れてた木の根っこに引っかかり転んでしまった

 

アスナ「きゃっ!」

 

テツヤ「危ない!」

 

その時 ついテツヤはアスナを抱きしめてしまった

 

テツヤ「あ・・・すまない・・・」

 

アスナ「大丈夫だよ~ 助けてくれてありがとね♪」

 

ユウキ・キリト「「テ~ツ~ヤ~・・・!!!」」

 

テツヤ「待て!!落ち着け!嫉妬心を抱くな!!俺は別にアスナといちゃついたわけではなぁぁぁい!!!」

 

ユウキ・キリト「「テツヤァァァァ!!」」ユウキとキリトは片手剣を取り出しテツヤを追いかけた

 

テツヤ「こ、ここは圏外だぁぁぁぁぁ!!!!」

 

ショウ「お、壁になんか出たぜ 次の目的地みたいだな メモメモ~」

 

アスナ「どうしよう・・・私のせいでテツヤ君が・・・」

 

リズ「あればっかりは嫉妬だから仕方ないんじゃない?」

 

シリカ「走ってどこかに行ってしまいましたが目的地に向かってますね」

 

クライン「よっしゃあ!次行くぞ次!」

 

~第3関門~

 

テツヤ「」ちーん

 

ショウ「おいおい・・・大丈夫かよ・・・」

 

テツヤ「なわけねぇだろうが・・・」

 

キリト「次やったらただじゃおかないからな!!!」

 

ユウキ「次やったら・・・・・・監禁しちゃおっかな~・・・」

 

テツヤ「え!?」

 

アスナ「きゃ~!ヤンデレよヤンデレ!テツヤ君!ユウキが病むほどテツヤ君を愛してくれてるよ!!良かったね!!」

 

テツヤ「目を輝かせるな・・・愛してくれてるのは嬉しいが恐ろしいんだぞこいつ・・・本当になにしでかすかわからん・・・」

 

ショウ「クリスマスなのにろくな目にあってねぇな」

 

テツヤ「全くだ・・・」

 

クライン「次は~?」

 

リズ「なになに《包容力も必要なのが恋愛だ》ですって 包容力ってどうすんの?」

 

シリカ「うーん・・・例えばこうするとか?」シリカはピナを抱きしめた

 

ピナ「きゅる?」

 

シリカ「ピナ 我慢してね?」

 

ピナ「きゅる!」

 

しーん・・・・・・

 

ショウ「人間同士じゃなきゃいけないみたいだな」

 

クライン「てことはここは我らが2組のカップルだな」

 

リズ「ですってよ」

 

テツヤ「俺はパス・・・」

 

ユウキ「えっ!?」

 

テツヤ「もう疲れた・・・今は何もしたくない・・・包容力なんざどうでもいいくらいだ・・・」

 

ユウキ「そんな・・・ボクから抱きしめるチャンスだったのに・・・」

 

アスナ「へ?何か言った?」

 

ユウキ「いや・・・何でもない・・・」

 

ショウ「珍しいな ピナに癒してもらったどうだ?」

 

ピナ「きゅる~」ピナはテツヤの肩に乗った

 

テツヤ「ありがとなピナ・・・」テツヤはピナを撫でた

 

ピナ「きゅるる~♪」

 

ユウキ「・・・・・・・・・」

 

クライン「てゆうわけだ キリト頼んだぜ」

 

キリト「まぁ仕方ないか・・・皆のためだ・・・」

 

アスナ「でもいざってなると恥ずかしいね・・・」

 

キリト「よし 準備OKだ」

 

アスナ「キリト君 私がいるから大丈夫だよ・・・」アスナはキリトを抱きしめた

 

その時2人の体に鎖が巻きついて離れなくなってしまった

 

キリト・アスナ「「へ!?」」

 

ショウ「ん?なんか落ちてる なになに・・・《5分間そのままでいると次の道は開かれるであろう》だってよ」

 

キリト「5分!?このままで!?」

 

アスナ「うぅ~・・・恥ずかしいよ~・・・」

 

リズ「まぁ仕方ないわね 待ちましょ」

 

テツヤ「よしよし 毛並みがふっさふさだなピナは」

 

ピナ「きゅる~!」

 

シリカ「ピナが喜んでます 皆には本当懐いてるねピナは 私も嬉しくなってきます♪」

 

ピナ「きゅるる!」

 

テツヤ「はははは!くすぐったいよ!」

 

ユウキ「むぅ・・・・・・なんでボクの相手はしてくれないで・・・」

 

ショウ「どうした?ピナに嫉妬か?」

 

ユウキ「別にそんなんじゃないもん・・・」

 

ショウ「まぁまぁ 後で相手してもらえ 今は照れくさいだけだよあいつも そう怒るな」

 

ユウキ「・・・ありがと・・・」

 

ショウ「どういたしまして さ、5分待とうか」

 

~5分後~

 

キリト「ふぅ・・・やっと取れた・・・」

 

テツヤ「次の場所が現れたぜ~」

 

リズ「お疲れ様2人とも」

 

アスナ「でもキリト君やっぱりかっこいいな・・・」

 

キリト「アスナ・・・・・・」

 

クライン「はいはい 自分らの世界に入るな」

 

テツヤ「次でサンタの場所がわかるんだ!張り切っていこう!」

 

一同「「「「おう!!」」」」

 

~第4関門~

 

シリカ「ええっと次は《真の愛とは浮気も許すことができることだ》です」

 

テツヤ「おい!なんでさっきから俺が怒られることばっかりなんだよ!!絶対運営はめてんだろ!!!」

 

クライン「大丈夫だ!ショウか俺がすればいいんだ!!」

 

リズ「真の愛よ?私達即席が持ってる分けないでしょ?」

 

アスナ「うーん・・・どうするの?」

 

ショウ「決まってんだろ?」

 

クライン「もちろん」

 

ショウ・クライン「「あいつがするんだよ」」2人が指さしたのはテツヤ

 

テツヤ「にゃめろん!!監禁予告されてんだよ!?ぜってぇやだ!!」

 

キリト「まぁまぁ 汚れ役はお前にふさわしいぞ」キリトはテツヤの肩にぽんと手を置いた

 

テツヤ「てめぇがやれ!!」

 

キリト「お前!!」

 

テツヤ「お前が!!」

 

ユウキ「どうすればいいんだろう・・・」

 

ピナ「きゅる~」ピナは再びテツヤの肩に乗った

 

テツヤ「おっ ピナか」

 

ピナ「きゅる!」

 

テツヤ「よしよし♪」

 

ピナ「きゅる~♪きゅるる~♪」

 

この時 ユウキは勝手に変な方程式を作った

 

ピナ=シリカのテイムモンスター

 

ピナ=シリカ

 

テツヤの肩の上にはピナ

 

それを撫でるテツヤ

 

ピナを撫でる=シリカを撫でる

 

結論 テツヤとシリカはいちゃついている

 

ユウキ「ぐぐぐ・・・・・・・・・!!!!」

 

リズ「え?いつ嫉妬心抱くとこが?」

 

ショウ「なんだか知らんが好都合だ 抑えろユウキ 耐えるんだ」

 

ピナ「きゅる~」

 

テツヤ「お前は良いご主人様にあえて良かったな♪」

 

ピナ「きゅるる!」

 

ユウキ「はぁ・・・・・・」

 

クライン「あ、壁が光りだしたぜ?」

 

ショウ「どれどれ・・・《全ての試練は終わった 次の場所にはサンタクロースがいる 汝らの健闘を祈る》だってよ~」

 

アスナ「でも良かったねテツヤ君 また変な誤解されないで」

 

テツヤ「ほんとだよ 俺をハメようとしやがって」

 

クライン「ちぇ 面白くねぇな」

 

テツヤ「お前らからしたら面白いかもしれんが俺からしたら地獄なんだよ!そろそろ理解してくれ!!」

 

ショウ「まぁ次の餌食はキリトだ 安心してくれ」

 

テツヤ「なら良し」

 

キリト「俺かよ!」

 

クライン「よっしゃあ!次はボスだ!ぶっ倒してレアアイテム貰っちまおうぜ!」

 

テツヤ「だな!よし行くぞ!!」

 

ユウキ「はぁ・・・・・・」

 

アスナ「どうしたのユウキ?さっきから元気が無いけど・・・」

 

ユウキ「今日テツヤが冷たいの・・・まだ面と向かって相手してもらってない・・・」

 

アスナ「へ?」

 

ユウキ「いつもなら沢山相手してくれるのに・・・やっぱりボクやりすぎちゃったのかな・・・反省・・・」

 

アスナ「きっとテツヤ君も照れくさいんだよ!そのうち相手してもらえるよ!」

 

ユウキ「アスナ・・・」

 

アスナ「さ!皆に置いていかれちゃうよ!早く行こ!」

 

~~~~~~~~~~

 

テツヤ「さて、この辺りにいるはずなんだが・・・」

 

クライン「あれ?なんだこの箱」

 

クラインのすぐ側にはラッピングされた箱がある

 

シリカ「クリスマスプレゼント・・・なのでしょうか?」

 

リズ「開けてみたら?」

 

クライン「そうだな!よし!開けよう!」

 

クラインは箱を勢いよく開けた するとその中には・・・

 

クライン「げほっ!ごほっ!なんだこの煙!!」

 

テツヤ「玉手箱か?クラインは爺さんになっちまうわけだ」

 

クライン「んなアホなこと!」

 

アスナ「っ!皆!煙が変わっていくよ!」

 

その煙は空高く上がると合体していき何かに変わっていった

 

キリト「どうやらこれがボス出現の合図らしいな・・・」

 

姿を変えた煙はサンタクロースになっていた このクエストのボスだ

 

ユウキ「よぉ~し!頑張るぞ~!」

 

テツヤ「おっしゃ!行くぞ!」

 

 

 

 

 

クライン「テツヤ!スイッチ!」

 

テツヤ「りょうかってのわぁ!?」テツヤは雪に足を取られ滑ってしまった

 

キリト「大丈夫か!?」

 

テツヤ「いてて・・・って前にボスぅ!?」

 

サンタクロースの武器は恐らくプレゼント袋の形をした斧 下位層だとしてもボスとだけあってなかなか強い

 

ショウ「ったく!このマヌケは!」ショウは振り下ろされた斧を武器で防いだ

 

テツヤ「いやぁすまんすまん・・・よいしょっと!」

 

キリト「でも雪で視界も悪くなってきたし・・・飛び道具があれば・・・」

 

シリカ「それならテツヤさんのソードスキルが適任だと思います!威力もなかなか高いですし!」

 

テツヤ「俺を頼ってくれるとは嬉しいな ほんの数秒俺をヤツの視界から外してくれ!」

 

ユウキ「それならボクが!」ユウキは雪の中とは思えない速度で敵を攻撃し敵の注目をユウキに集めた

 

テツヤ「良いぞ!どいてくれ!」

 

ユウキ「わかった!・・・ってうわぁぁ!!?」

 

ユウキは敵の斬り上げた斧に当たってしまいダメージを受けた ソードスキルでもないただの攻撃だった為大きなダメージにならなかったのが幸いだ

 

テツヤ「ユウキ!!!!っ!くそ!!」テツヤは持ち場を離れ敵へと向かっていった

 

リズ「へ?あんたどうすんのよ!」

 

テツヤ「あの野郎!!ユウキに手ぇ出しやがって!!!」

 

キリト「馬鹿!!感情的になるな!!危ないぞ!!」

 

テツヤ「るせぇ!!月牙天衝!!!」テツヤは走りながら月牙天衝を放ち敵の斧を持つ方の腕を切り落とした

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

テツヤ「無事か!?早く立て!!」

 

ユウキ「う、うん!ありがと!」

 

テツヤ「礼言うのは後回しだ!!相手が武器使えない今のうちに体制立て直せ!」

 

ユウキ「わ、わかった!」

 

ショウ「よし!皆ソードスキル準備!」

 

皆の武器が一斉に光り出した 敵はまだ武器が使えない状態だ

 

アスナ「今よ!攻撃開始!」

 

アスナの合図を元に各々は自身の慣れ親しんだソードスキルをサンタへ向けて放つ 敵のHPはもう空になる寸前だ

 

キリト「ラストは」テツヤ「俺が」

 

テツヤ・キリト「「貰ったぁぁ!」」キリトはスターバースト・ストリームを テツヤはホリゾンタル・スクエアを敵に向かって放つ

 

キリト・テツヤ「「いけぇぇぇぇぇ!!!」」

 

どっちが止めを指すのか!? でも止めを指したのはそんな2人ではなく意外な者でした

 

ピナ「きゅる!」 ピナは敵に小さなブレスを放ち敵のHPを完全に減らしきった

 

テツヤ・キリト「「なにぃ!?」」

 

ショウ「忘れてたのか?あいつは《フェザーリドラ》だ」

 

シリカ「やったね!ピナ!」

 

ピナ「きゅる♪」

 

テツヤ「まさかピナに負けるとは・・・一本取られた!」

 

キリト「今回のヒーローはピナだな」

 

ピナ「きゅるる~♪」

 

シリカ「『もっと褒めても良いんだよ~♪』って言ってます」

 

クライン「まぁこれでクエスト完了だ!何が貰えんのか?」

 

アスナ「うーんとね・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・さっきはごめんね・・・足引っ張っちゃって・・・」

 

テツヤ「気にすんな お前が無事で何よりだ」

 

ショウ「ユウキ 今ならフリーだぞ?こいつは」

 

テツヤ「フリー?何のことだ?」

 

ユウキ「あ・・・あのね・・・」

 

テツヤ「?」

 

ユウキ「・・・ぎゅーって・・・して欲しい・・・」

 

テツヤ「なんだそんなことか 良いぞ」テツヤはユウキを抱きしめた

 

ユウキ「やっと抱きしめてくれた・・・」ユウキはテツヤの胸に顔を埋め幸せに浸る

 

テツヤ「悪かったな なかなか相手してやれなくって」テツヤはユウキを撫でる

 

クライン「ひゅ~!お熱いね~!」

 

ショウ「今はからかうな ユウキの顔見ろ あんな幸せそうにしてんぞ」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

アスナ「良かったね!ユウキ!」

 

テツヤ「後でたっくさん遊ぼうな♪」

 

ユウキ「うん・・・!」

 

テツヤら8人のパーティー クリスマス限定イベントクリア!!!

 

報酬アイテムは・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~

~エギルの店~

 

エギル「お疲れさん!どうだった?」

 

ショウ「とりあえずテツヤが不幸だったな」

 

テツヤ「本当だよ 運営は絶対これ楽しんで作ってる デスゲーム考えた野郎が変なもん作ってんじゃねぇよ・・・」

 

エギル「まぁまぁ んで?報酬のレアアイテムってのは?」

 

テツヤ「ええっと・・・あったこれだ」テツヤはアイテムストレージから報酬を取り出した それは皆も見覚えのある物だった

 

クライン「ケーキなんだよな~ クリスマスだから仕方ないにしろ・・・」

 

エギル「へぇ~ 誰か食ったのか?」

 

ショウ「さっきユウキがつまみ食いしてたぞ」

 

ユウキ「ぎくっ!」

 

テツヤ「おいおい・・・本当食いしん坊だなお前は・・・」

 

ユウキ「だって美味しそうだったんだもん!」

 

エギル「感想は?」

 

ユウキ「とっても美味しいよ!皆も食べてみたら?」

 

テツヤ「俺は後で食お」

 

ショウ「俺も」

 

シリカ「ピナ 後で食べようね?」

 

ピナ「きゅる♪」

 

リズ「私も後で1人泣きながら食べますかね~」

 

クライン「惨めだな・・・俺達・・・」

 

テツヤ「ざまぁ」

 

クライン「んだとぉ!?」

 

エギル「まぁまぁ・・・」

 

アスナ「はーい!ここで男性陣ご注目ー!!!」

 

男「「「「?」」」」

 

アスナ「実は!女性だけにもう1個アイテムが手に入ってるんです!」

 

テツヤ「へぇ~ どんなの?」

 

アスナ「エギルさん 上借りていいですか?」

 

エギル「構わねぇぞ 散らかしても構わねぇくらいだ」

 

アスナ「よぉし!じゃあ女性陣は上に行きますよ!」

 

そうゆうと女性陣は上にと向かっていった

 

テツヤ「なんだろうな」

 

ショウ「さぁ?」

 

クライン「エロいコスチュームだったりして!」

 

キリト「なわけあるか このゲーム全年齢対象なんだぞ」

 

エギル「まぁエロ本はあるらしいしな な?テツヤ」

 

テツヤ「だから読んでない!!」

 

ショウ「まぁ気長に待とうや トランプでもしてよう」

 

~数分後~

 

テツヤ「ドロー!!」

 

ショウ「お前が引いたのはババ!へっ!俺の勝ちだ!!」

 

テツヤ「だぁぁくそぉ!負けた!!」

 

キリト「ショウはババ抜き強いな これで5連勝か」

 

ショウ「こいつが単に弱いんだ 弱いとこ投げりゃ楽に打ち取れる奴だ」

 

テツヤ「んだと~!?」

 

エギル「おっ そろそろ準備が終わったみたいだ メッセージが飛んできた」

 

テツヤ「へぇ なんて?」

 

エギル「順番に呼べだってさ まずは・・・シリカだ」

 

キリト「シリカー?良いぞー!」

 

「はーい!今行きます!」

 

階段を降りてくるシリカ そして現れたシリカの姿は・・・

 

シリカ「じゃーん!」

 

テツヤ「と・・・トナカイ?」

 

耳とトナカイの色をした服を着たシリカ まんまトナカイだ

 

シリカ「どう?似合いますか皆さん?」

 

キリト「あぁ 可愛いと思うぞ」

 

シリカ「か!可愛いだなんて・・・そんな・・・」

 

テツヤ「でたよ誤解を生ませる発言」

 

キリト「何のことだ?」

ショウ「アスナに報告だな」

 

キリト「え!?」

 

エギル「とにかくシリカはトナカイの衣装を手に入れたんだな」

 

シリカ「はい でもトナカイは私だけで後は皆さん同じ物です 次はリズさんです!」

 

「はいはい!」

 

階段を降りるリズ 今度はどんな衣装でしょう

 

リズ「じゃーん!どぉ?似合ってる?」頭には赤い帽子

髪にはクリスマス様の髪飾り

そして羽織っている暖かそうな物は赤で塗られていてリズの格好は完璧にサンタコスチュームだった

 

エギル「ほぉ~普通にサンタか」

 

リズ「テツヤ キリト どうかな?」

 

テツヤ「似合ってんぞ 可愛いサンタだ」

 

キリト「右に同じ」

 

クライン「結構様になってんな」

 

ショウ「本当」

 

リズ「まぁ褒めてくれてありがとね 次と次は破壊力抜群よ!アスナー!キリトを悩殺しちゃいなさい!!」

 

「いまいきまーす!」

 

クライン「悩殺だってよ 羨ましいなキリト君は!」

 

キリト「うるさいな・・・黙ってみてろよ・・・」

 

アスナ「お待たせ~♪」

 

キリト「おぉ・・・!」

 

アスナもリズと同じく全体的に赤で統一されている

赤いリボン 胸の辺りには黒いリボン 羽織っている物はリズと似ているもの

 

でも何より特徴的なのが胸辺の布の面積が普通より少し少なく胸が強調されているのだ これにはキリトもびっくり

 

 

アスナ「どぉ?似合ってるかな?」

 

キリト「似合ってる・・・とっても可愛い・・・惚れ直したよ・・・」

 

アスナ「キリト君・・・良かった・・・褒めてくて・・・」

 

ショウ「でも普通に似合ってるよ なぁクライン」

 

クライン「似合ってますよ~アスナさん~」

 

テツヤ「エロい目で見てるぞ キリト」

 

キリト「手出したら殺すからな!」

 

クライン「俺をたまには信用してくれぇ!」

 

リズ「日頃の行いよ 馬鹿イン」

 

シリカ「あはは・・・」

 

アスナ「トリはユウキだよ!私以上に悩殺できるかもよ!」

 

「やだぁ!こんなので出れない!!」

 

テツヤ「?」

 

アスナ「全く・・・恥ずかしがって・・・テツヤ君も見たがってるよ~?」

 

「それでもや!こんなのボクが着るのじゃない!!」

 

リズ「仕方ないわね アスナ 手伝いなさい」

 

アスナ「わかったわ ちょっと待っててねテツヤ君 可愛いユウキの姿見してあげるからね♪」

 

テツヤ「え?あ、おう」

 

「こら!待ちなさい!」

 

「やだやだ!テツヤに見られたくない!!」

 

「こぉらぁ!観念しなさい!」

 

「ひやぁ!触らないでよぉ!」

 

「アスナ!そっち持ちなさい!」

 

「ごめんね?ユウキ テツヤ君も楽しみにしてるよ?」

 

「しょれでもいやぁ~!」

 

テツヤ「・・・どんな格好なんだよ・・・」

 

ショウ「と言いつつ内心喜んでるテツヤ君」

 

テツヤ「るせぇ!」

 

アスナ「ほら!」

 

リズ「さっさと!」

 

アスナ・リズ「「テツヤ(君)に見せなさい!」」

 

ユウキ「ほわぁ!?」

 

テツヤ「おっと!大丈夫か・・・・・・・・・って!?」押し出されたユウキを支えたテツヤ しかしそのユウキの姿にテツヤは目を見開いた

 

まずかなり際どいミニスカート下手したら見えそう そして服装はへそ出し ユウキの綺麗な肌が丸見え状態 肩の辺りも布は少なく 羽織っている物も無し もうまるでこれから露出コンテストにでも出るの?とでも言いたくなる服装だった なんてエロいサンタだ・・・

 

アスナ「どう?テツヤ君 かなり際どいユウキだよ!」

 

テツヤ「これは・・・・・・ありだな・・・・・・まず何よりユウキの綺麗な足が丸見え状態・・・かがめばあれも見えそう・・・へそもかなりエロい ・・・・・・多分フェチの奴がいれば悩殺だろうな・・・・・・今のユウキは凄くエロい・・・いや、エロ可愛い・・・・・・・・・・・・」

 

リズ「うわぁ~あんた見る所まで見るわね~」

 

テツヤ「いや、これは見るって マジで この破壊力は多分惑星1個ぶち壊すレベル ある意味破壊神だよこれ」

 

ユウキ「~~~~っ!/////」

 

テツヤ「くそぉ!こんな可愛いユウキ手放したくねぇぇぇぇぇ!!!!」テツヤはユウキを抱きしめた

 

クライン「やっぱエロコスチュームだったな なぁ?キリの字」

 

キリト「いや、俺に聞くなよ・・・」

 

テツヤ「お前らユウキ見たらぶち殺すぞ!今のユウキは俺の物だぁぁぁ!!」

 

エギル「おいおい・・・」

 

ユウキ「みゅぅ・・・嬉しいけど恥ずかしいよ・・・/////」

 

テツヤ「っ!?やばい!可愛い可愛い可愛い可愛い!!!!」

 

ショウ「ぶち壊れたな 今のヤツにはユウキしか見えないだろ」

 

アスナ「あらあら・・・でもユウキも満更じゃないみたいね♪」

 

ユウキ「ふみゅぅ・・・/////」

 

テツヤ「やめろぉ!それ以上俺を萌えさすな!声から何まで全部可愛いんだよぉぉ!!」

 

リズ「とりあえずこの馬鹿夫はほっといて 私達が手に入れたのはそれぞれ違うサンタコスチュームよ!」

 

エギル「なかなか面白いもんだな 特にテツヤの壊れ様には驚いたよ」

 

クライン「テツヤも結局は《男》って訳さ」

 

テツヤ「大好きだぁぁぁぁぁ!!ユウキィィィィ!!」テツヤは相変わらずユウキを抱きしめている

 

ユウキ「にゃ~・・・/////」

 

テツヤ「にゃ!?・・・・・・もう駄目だ・・・可愛すぎる・・・俺はここで死んでもいいや・・・神様ありがとう・・・」 テツヤはそうゆうとぶっ倒れた

 

アスナ「へ!?」

 

ショウ「変態が死んだな 見ろよこの面 思い残すことはないかのようにぶっ倒れてらぁ」

 

ユウキ「テツヤ~!起きてよ~!」ユウキはテツヤを揺さぶる

 

テツヤ「わ・・・我が生涯に一片の悔いなし・・・・・・愛してるぜ・・・ユウキ・・・ガクッ」

 

ユウキ「え!?テツヤ!?テツヤ!!テツヤァァァ!!」

 

リズ「あらら・・・」

 

シリカ「本当にこうゆうので死んじゃう人がいるなんて・・・」

 

キリト「え?これ死んだの?」

 

ユウキ「そう簡単にテツヤは死なないもん!!」

 

クライン「いや、こりゃ簡単な問題じゃねぇぜ?テツヤの気持ちもわかる!可愛い彼女がこんなエロい格好で出てきてふみゅぅとかにゃ~とか言われたらそりゃ萌えるよな・・・今は安らかに寝てくれ・・・テツヤ・・・ついでに爆発しろ・・・」

 

ユウキ「だから殺さないの!!」ユウキはクラインをしばいた

 

クライン「あいたぁ!?」

 

ショウ「まぁその内起きるだろ それまで待ってやろう」

 

~3時間後~

 

クライン「まっっっったく起きねぇ!」

 

ユウキ「ねぇ!テツヤ!起きてよ!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

エギル「起きねぇな・・・」

 

ショウ「だな~・・・・・・・・・って・・・・・・」

 

ショウは見た ユウキの姿を目をちらっと開けて見ている変態(テツヤ)

 

リズ「どうかしたの?」

 

ショウ「ユウキ 今すぐ着替えてこい」

 

ユウキ「へ?う、うん わかった」

 

アスナ「どうしたの?急にユウキを着替えさして」

 

ショウ「あ~ クラインがユウキのところに行こうとしてんな~」

 

テツヤ「あぁん!?」テツヤは飛び起きた

 

クライン「待て待て待て!んなことしてな・・・・・・ってかお前なんで起きてんだ?」

 

テツヤ「え?いや、今ので・・・」

 

シリカ「でも、起きた瞬間ってそんな俊敏な動きはできないような・・・」

 

テツヤ(やっべぇ~・・・言えない・・・ずっと前から起きてたけどユウキの姿ずっと見てたなんて・・・)

 

ショウ「さて、ここで問題 ユウキはどこへ?」

 

テツヤ「どこって・・・着替えに行ったんじゃねぇの?」

 

アスナ「へ?」

 

リズ「今起きたあんたがなんで知ってんのよ?」

 

テツヤ「あ・・・・・・」

 

ショウ「こいつ、ずっと目をちょこっと開けてユウキの事「わぁーわぁーわぁー!!!!」むぐっ・・・」テツヤはショウの口を抑えた

 

テツヤ「頼む!言わないでくれ!!(小声)」

 

ショウ「・・・あ~なんだか腹が減ってきたな~?(小声)」

 

テツヤ「・・・・・・わかった・・・・・・なんか奢れば良いんだろ・・・・・・(小声)」

 

ショウ「分かれば宜しい・・・(小声)」

 

テツヤ「ほっ・・・・・・」

 

ショウ「でも言う!」

 

テツヤ「何ぃ!?」

 

ユウキ「お待たせ~♪」

 

ショウ「ユウキ こいつな?」

 

テツヤ「辞めろって!!」

 

アスナ「なになに?聞きたい聞きたい!」

 

リズ「そうよ!あんたらだけの秘密ってわけ?」

 

キリト「勿体ぶらずに言えよ ショウ」

 

ショウ「だから こいつが「わぁー!!!」」

 

クライン「黙ってろお前は!!」クラインはテツヤを押さえ付けた

 

テツヤ「辞めて!!お願いだから!!」

 

ショウ「辞めて欲しい?」

 

テツヤ「うん!」

 

ショウ「やだ♪」

 

テツヤ「このクズやろぉぉぉぉ!!!」

 

ショウ 説明中・・・・・・

 

クライン「うわぁ・・・・・・引くわぁ・・・」

 

キリト「そんなやつとは・・・思ってなかった・・・」

 

テツヤ「だから言われたくなかったんだ・・・」

 

ユウキ「・・・もう・・・して欲しいならそう言えばいいのに・・・」

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「だから・・・テツヤが・・・あの格好して欲しいって言うなら・・・ボクはいつでもするよ?」

 

アスナ「あらあら!結局ユウキもテツヤ君のためなら何でもするのね!」

 

リズ「テツヤ 感謝しなさい 普通の人だったら引かれて別れてるわよ?」

 

テツヤ「すまないユウキ・・・俺が馬鹿なばっかしに・・・」

 

ユウキ「良いんだよ・・・?ボクはテツヤが大好きだから・・・」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

リズ「はいストップ!アンタらの時間は後で作れ!!」

 

シリカ「見ていてほんわかしてきますね テツヤさんとユウキさんは」

 

ピナ「きゅる!」

 

ショウ「良かったなテツヤ 引かれずにすんで」

 

テツヤ「半分お前のせいだけどな・・・」

 

ショウ「だってよぉ 考えてみろ?クラインがあんなことしてみろ?どうなるかわかるか?」

 

アスナ「殺す」

 

リズ「右に同じ」

 

ユウキ「ボクも」

 

シリカ「殺しはしませんが・・・ボコボコですね♪」

 

ピナ「きゅる♪」

 

ショウ「ってわけよ」

 

テツヤ「良かった・・・俺がクラインじゃなくて・・・」

 

クライン「ド畜生ぉぉぉぉ!!!結局世の中イケメンかよぉぉぉぉぉ!!!!キリトとテツヤは死ねぇぇぇぇ!!!」クラインは泣きながら走り、店を出ていった

 

エギル「またのご来店をお待ちしてるぞ」

 

キリト「俺ってそんなイケメン?」

 

アスナ「とっても!」

 

リズ「自信持ちなさい!!」

 

シリカ「そうですよ!」

 

ショウ「支持されておりますね キリト氏」

 

ユウキ「ボクにとってはテツヤが一番だからね♪」ユウキはテツヤに抱きついた

 

テツヤ「ありがとな~♪」テツヤもユウキを抱きしめ返す

 

エギル「こっちではあっつあつの展開が広がってんぞ」

 

ショウ「そうゆうのは家でやって欲しいもんです」

ユウキ「じゃあ・・・家に帰る・・・?」

 

テツヤ「そうしよっか♪」

 

リズ「あんたらどんだけ仲いいのよ・・・ 本当バカップルね」

 

テツヤ「違う ユウキが甘えるだけだ」

 

ユウキ「えへへ~♪」

 

アスナ「ユウキ 夜は頑張ってね!」

 

テツヤ・ユウキ「「ぶっ!?」」

 

ユウキ「何言ってるのアスナは!!!/////」

 

アスナ「いや、テツヤ君に襲われないよう気をつけてね~って思って」

 

テツヤ「なんでそうゆう発想に至ったのかね!?」

 

アスナ「さっきのユウキの格好を見たテツヤ君の顔 凄かったんだもん だから夜テツヤ君はユウキを襲うのかな~ってね?」

 

テツヤ「襲うか!!!」

 

ユウキ「襲わないの?」

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「ボクは襲われても良いよ・・・・・・/////」

 

テツヤ「あ、いや、その・・・・・・」

 

リズ「さぁ焦っております テツヤ君」

 

ショウ「どうするのか 獣になるのか 男を保つか」

 

テツヤ「とにかく家に戻ろうかユウキ!!」テツヤはユウキの腕を掴み店の外に出ようとした

 

ユウキ「ふぇ!?」

 

テツヤ「あ、そうだ 皆!」

 

一同「「「?」」」

 

テツヤ「メリークリスマス!!皆に幸せあれ!!それじゃあな!」

 

ユウキ「ばいばーい!またね!」

 

そうゆうとテツヤとユウキは去っていった

 

キリト「メリークリスマス またなテツヤ」

 

アスナ「ねぇキリト君 私達も戻ろうか?」

 

キリト「そうだな 俺らも行くよ エギル」

 

エギル「おう、お前らもお幸せにな」

 

キリト、アスナもご帰宅

 

リズ「そして・・・」

 

ショウ「残ったのは・・・」

 

シリカ「独り身の私達・・・」

 

ピナ「きゅる・・・」

 

エギル「・・・・・・酒なら俺が奢るぞ」

 

リズ「早速1杯貰おうじゃない!!今日は愚痴に付き合ってもらうわよ男共!!」

 

ショウ「って事は俺もか まぁ良いか 面白そうだし」

 

シリカ「私も飲みます! やってられません!」

 

エギル「程々にな 俺らのクリスマスはこっからだな 色んな愚痴 聞かしてもらうぞ 」

 

かくして、独り身の彼らはエギルの店で愚痴会に それも楽しいクリスマスかしれませんね

 

一方 我らがテツヤ君は・・・

 

テツヤ「さて、唐突だけど腹減った!」

 

ユウキ「本当に唐突だね・・・」

 

テツヤ「今日の晩飯は?」

 

ユウキ「今日は豪勢にいくよ!なにしろクリスマスだからね!」

 

テツヤ「やっふぅ♪楽しみに待ってるぞ♪」

 

ユウキ「しばらくお待ちを~♪」

 

~数十分後~

 

ユウキ「テツヤ!晩御飯だよ!」

 

テツヤ「待ってました!・・・・・・おぉ~!」

 

テーブルの上にはクリスマスの醍醐味とも言える七面鳥 しかも丸焼きで 、ローストビーフ、チキン、小さなピザ、その他もろもろ、そして先程のケーキ2つ(1つは少し無くなってる)が乗ってあった

 

ユウキ「今日は腕によりをかけて作ったよ! 」

 

テツヤ「すげぇな・・・改めて感心するぜ・・・ にしてもこんな沢山食えんのかな・・・」

 

ユウキ「ボクは沢山食べれるから平気だよ~!」

 

テツヤ「まぁつまみ食いのプロだからな お前は」

 

ユウキ「むぅ!そんな言い方無いでしょ!テツヤの馬鹿馬鹿馬鹿!」ユウキはテツヤをポコポコと殴った

 

テツヤ「痛い痛い!」

 

ユウキ「全く!デリカシー無いんだから!テツヤは!」

 

テツヤ「ごめんなさい・・・」

 

ユウキ「うーん・・・それじゃあボクに料理食べさしてくれたら良いよ♪」

 

テツヤ「え~?自分で食えばいいのに・・・」

 

ユウキ「良いから!!」

 

テツヤ「わぁったよ ほれ」テツヤは料理を手に取りユウキの前に出した

 

ユウキ「はーむ♪・・・・・・うん!美味しい!」

 

テツヤ「そりゃ良かったな じゃあ俺も~」

 

ユウキ「あーん♪」ユウキはテツヤの前に料理を出す

 

テツヤ「あーん・・・・・・うめぇ~!」

 

ユウキ「良かった~♪上手く出来てて♪」

 

テツヤ「ユウキの飯は天下一品だな!」

 

ユウキ「えへへ~!褒めてくれてありがとう!」

 

テツヤ「おっしゃあ~!食うぞ~!」

 

~数十分後~

 

ユウキ「っぷは~!美味しかった~!」

 

テツヤ「食いすぎたかも・・・」

 

ユウキ「えぇ~?ボクはまだまだ食べられるよ~!」

 

テツヤ「お前の胃はブラックホールかっつうの・・・」

 

ユウキ「でも原八分目って言うしね ケーキは後でに取っておこうか」

 

テツヤ「お前の八分目はどこだよ・・・(でもユウキの飯食ってる時も可愛かったな~特に頬張る姿がたまんなく可愛い!ハムスター見たいだったな~♪)」

 

ユウキ「テツヤ?顔上げてどうしたの?」

 

テツヤ「え!?い!いや!なんでもねぇぞ!」

 

ユウキ「そう? さて!次はお待ちかねプレゼントだよ!」

 

テツヤ「待ってました~!」

 

ユウキ「テツヤ 少し目瞑って?」

 

テツヤ「へ? わかった・・・」

 

ユウキ「~~~♪」

 

テツヤ(なんだろうな~装備アイテムとかかな?早く見たいな~)

 

ユウキ「・・・目・・・開けていいよ・・・」

 

テツヤ「わかっ・・・・・・!?」

 

テツヤは目を開いた瞬間 目の前の光景に驚いた

 

先程の格好をしたユウキ いわゆるエロユウキ 頭には少し大きめの赤いリボンが着いている

 

テツヤ「えぇっと・・・?これは・・・」

 

ユウキ「プ・・・プレゼントは・・・・・・その・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・ボク・・・・・だよ?」

 

テツヤ「はうっ!?」

 

テツヤの心は撃ち抜かれた ユウキはテツヤの心のストライクゾーンに直球ド真ん中を投げ込んできたのだ

 

ユウキ「・・・・・・どうかな・・・・・・?」

 

テツヤ「どうって・・・・・・」

 

ユウキ「う・・・・・・嬉しい・・・・・・?」

 

テツヤ「う・・・嬉しいに決まってんだろうがぁぁぁぁぁ!!!!!」テツヤはユウキを抱きしめた

 

ユウキ「ふにゃ・・・」

 

テツヤ「全く!お前は可愛いやっちゃな!」

 

ユウキ「恥ずかしいよ~・・・」

 

テツヤ「でも俺の為にその格好してくれたんだな 嬉しいよ♪」

 

ユウキ「だって・・・テツヤが喜ぶ姿はボクも嬉しくなってくるもん・・・」

 

テツヤ「うぅ~!可愛すぎだ!腕にすっぽり包み込まれる感じがもうたまらない!」テツヤはユウキを撫でた

 

ユウキ「こうされるの好き・・・もっとして・・・」

 

テツヤ「いくらでもやってやる!なんせお前は俺の嫁だからな!!」

 

ユウキ「俺の・・・嫁・・・/////」かぁ~

 

テツヤ「顔真っ赤にして本当に可愛いヤツだな♪今日は離さねぇぞ~!」

 

ユウキ「ボクも離れたくない・・・」

 

テツヤ「今日は寝かすつもりはねぇからな!覚悟しとけよ!」

 

ユウキ「でも・・・エッチな事は・・・駄目だよ・・・?」

 

テツヤ「そいつはできねぇ約束だな」

 

ユウキ「えぇ~?」

 

テツヤ「さっきも言ったろ?エロ可愛いユウキとずっと一緒にいたら俺はもしかしたら理性の壁が破壊されるかもしれん」

 

ユウキ「・・・なら着替えちゃおうかな・・・」

 

テツヤ「させねぇぞ~!」テツヤはユウキの腕を掴む

 

ユウキ「離して~!」

 

テツヤ「やだね~!」

 

ユウキ「むぅ・・・まぁ良いか・・・今日くらい・・・」

 

テツヤ「やりぃ!」テツヤは指をパチンと鳴らした

 

ユウキ「でも本当に過度なとこまで行ったら殴り飛ばすからね!?」

 

テツヤ「へいへい 善処します」

 

ユウキ「エッチな事以外なら今日なら何してもいいから・・・」

 

テツヤ「可愛いなぁ~♪髪もさらっさら♪いい匂いもするし俺は今世界で一番幸せかもしれない♪」

 

ユウキ「テツヤ以外がしてたら八つ裂きなんだからね!」

 

テツヤ「わかってるよ そんな怖い言葉使わないの♪」

 

ユウキ「テツヤ・・・もっとぎゅってして・・・?」

 

テツヤ「了解」

 

ユウキ「えへへ・・・♪ボクも今とっても幸せ・・・テツヤの次くらいに・・・♪」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

もうこの雰囲気を止める邪魔者はいない

2人はそのまま顔を合わせると お互いにそっと口づけをした

 

テツヤ「へへ・・・照れくさいな・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・大好きだよ・・・」

 

テツヤ「俺もだ 愛してるぞ」

 

ユウキ「もっと沢山言って・・・?」

 

テツヤ「好きだ!大好きだ!愛してる!」

 

ユウキ「えへへ・・・♪ボク幸せ・・・♡」

 

テツヤ「俺もさ こんな幸せな気分今までに味わったことねぇよ」

 

ユウキ「まだまだ時間は沢山あるからね・・・いっぱいイチャイチャしようね♪」

 

テツヤ「勿論だ! 離さねぇからな!」

 

ユウキ「ボクも離されたくない!」

 

テツヤ「俺らのクリスマスはこれからだ!」

 

その晩 2人は死ぬほどイチャイチャしたようです なんでもその日は家の周りにハートマークが沢山出てたとか・・・

 

その光景はどんなに美味しいケーキよりも甘かったようです

 

皆にも テツヤとユウキのような幸せが訪れますように・・・

 

そして 皆さんの幸せを祈り・・・

 

一同「「「「「merry Christmas!」」」」」




クリスマスにちなんだ今回の話 いかがでしたでしょうか

皆さんにもこんな甘いクリスマスが来ることを願ってます・・・

happy merry Christmas!!



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part11 謎の少女~2人の子供~

新年 明けましておめでとうございます!!

今年が皆さんにとって良い年になりますように・・・

さて、今回 オリジナル8割 原作ベース2割と言った形で進まして頂きます

それではどうぞ!


あれから数日が経ち 俺とユウキは幸せな時間を堪能していた もうこれ以上ないってほどに

 

写真も沢山撮ったりした てゆうか俺の寝顔もいつの間にか撮れられてたりした 犯人はもちろんユウキ

 

死と隣り合わせだった前線とはかけ離れた生活に俺は満足以上の気持ちがあった

 

そして今俺はエギルの店へと足を運んでいた

 

 

55層 アルゲート・エギルの店

 

エギル「そのネックレス付けてくれてんのか」

 

テツヤ「おうよ!こんな良い贈りもんねぇぜ!」

 

ショウ「本当は写真みたいだけなんじゃねぇのか?」

 

テツヤ「んなわけあるか!ユウキなら毎日充分すぎるほど見てるわ!!」

 

エギル「お前は新婚生活を楽しんでるようだな 顔に出てるぞ」

 

テツヤ「えぇ~そうかな~」

 

ショウ「ニヤニヤして気持ち悪いぞ」

 

テツヤ「うるせぇな この気持ちはお前にはわからねぇだろうよ 朝起きたら朝食が出てるとか ユウキがおこしにくるとか もう毎日が最高だよ」

 

エギル「はっはっはっ!その気持ち俺もわかるぞ~!」

 

ショウ「昔あんだけリア充の何が良いとか言ってたくせに 今の腑抜け顔を昔の皆に見してやりたいぜ」

 

テツヤ「リア充最高だ!てゆうかユウキが最高だ!手放したくないぜ!!」

 

ショウ「おうおうさいですか 頑張ってくだせぇ」

 

テツヤ「ショウも何かいい出会いとかねぇのか~?」

 

ショウ「俺はそんな事興味無いんでね」

 

テツヤ「いやいや、1回付き合ってみな? もう病みつきになるぜ?もう彼女が可愛すぎて可愛すぎて・・・・・・」

 

エギル「彼女でこんなになるんならテツヤに子供ができたら確実に親馬鹿・・・・・・いや、馬鹿親になるな」

 

テツヤ「子供・・・・・・か・・・・・・」

 

ショウ「作れねぇからな?」

 

テツヤ「知っとるわ!」

 

エギル「ま、チートでも使わねぇと無理だろうな」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

この前の晩を思い出してしまった・・・・・・下着姿のユウキが目にちらつく・・・・・・実際あのままやっても良かったんじゃ・・・・・・

 

・・・・・・いやいやいや!!!俺はまだそんな年じゃねぇ!そもそも責任取れるかどうかだ・・・・・・!

 

・・・・・・でもユウキとの子供か・・・・・・きっとユウキと同じで可愛んだろうな・・・・・・親子揃って俺に甘えてきたりして・・・・・・くぅ~!んな事になったら俺は幸せで幸せでたまらねぇぞ!!

 

 

ショウ「・・・なに顔上げながらニヤニヤしてんだよ・・・・・・ガチで気持ち悪いぞ・・・」

 

テツヤ「へっ!?俺ニヤニヤしてた!?」

 

ショウ「もうヤバイ 警察に捕まるレベル」

 

テツヤ「嘘!?」

 

ショウ「てゆうかお前そろそろ出るってさっき言ってなかったか?ユウキが待ってるってってニヤニヤしながら言ってたぞ」

 

テツヤ「どんだけニヤニヤしてんだよ俺は・・・・・・とりあえずそうだな そろそろ行くよ この前のメッセ ありがとな2人共」

 

エギル「おう 末永くお幸せにな」

 

ショウ「犯罪は起こすなよ~」

 

テツヤ「てめぇはどんな目で俺を見てんだよ! とにかくありがとう じゃな」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「さて・・・・・・さっさと帰るか・・・・・・」

 

帰ろうとした時 何やら人だかりが出来ている場所があった 何が起こったのかな?とりあえず訪ねてみた

 

テツヤ「すいません なにかあったんですか?」

 

「ん?あぁ この記事見てみなよ」そう言って指を指した先には新聞のような物があった 情報誌とはまた違う物だ

 

テツヤ「なになに・・・・・・『アインクラッド内に幽霊現る!? 一人のプレイヤーが25層の森の中を歩いていると白い服を着た少女が中に浮かんでるのを見たらしい アストラル系モンスターでないとなると幽霊とゆう説が1番有力的だ!そして何故こんな事が?非常に気になる物だ!』へぇ~幽霊か 面白そうだな」

 

「あんたも探してみたらどうだ?もう何人か探しに行ってるみたいだぞ」

 

テツヤ「そうだな・・・探してみるかな・・・教えて頂きありがとうございます」

 

その場を後にしユウキの元へ向かおうとした時 聞きなれた馬鹿の声が聞こえた

 

「お!テツヤじゃねぇか!丁度いい所に!」

 

テツヤ「クラインじゃねぇか どうした?」

 

クライン「幽霊さ!見たろ?お前も!」

 

テツヤ「まぁ・・・・・・」

 

クライン「なぁ!一緒に探さねぇか!?」

 

テツヤ「えぇ~」

 

クライン「いいじゃねぇか!ダチだろ?俺達!」

 

テツヤ「そうだけどよ・・・風林火山のメンバーは?」

 

クライン「今日はそれぞれ別行動中!呼び出すのもなんだからどうしようか迷ってた所お前が来たってわけよ!」

 

テツヤ「うーん・・・・・・まぁ良いかな」

 

クライン「おっしゃあ!」

 

テツヤ「ユウキにメッセージ送るから待っとけよ」

 

俺はユウキに『すまない 急用ができた 少し帰るの遅くなる 』と送った

 

ユウキからの返信は『わかった!気をつけてね!』との事

こんなメッセージ見ると改めて結婚したんだな~って思う

 

テツヤ「おっしゃ!行くか!」

 

クライン「おう!」

 

~~~~~~~~

25層 森の中

 

テツヤ「で?お前が幽霊探す理由は?」

 

クライン「そりゃ決まってんだろ!情報提供でなにか貰うためだ!」

 

テツヤ「だろうと思ったよ・・・」

 

クライン「あ、でもお前に分け前はねぇぞ?」

 

テツヤ「え!?」

 

クライン「あの酒で勘弁してくれ~ それに毎日ユウキちゃんとイチャイチャしてんだろ~?」

 

テツヤ「・・・・・・まぁ・・・・・・そうだけど・・・・・・」

 

クライン「酒はどうだった?」

 

テツヤ「捨てられました!」

 

クライン「なにぃ!?どうゆう事だ!!」

 

テツヤ「いやぁ~・・・ユウキが俺の事心配してくれてよ~お酒は駄目!って言われちった♪」

 

クライン「ん~だ~と~!?」

 

テツヤ「まぁお前もさっさといい嫁さん見つけろよ!人間春はいつか来るさ!」

 

クライン「てめぇ!人事だと思いやがって!金返せ!ついでに彼女よこせ!」

 

テツヤ「金は払うがユウキはぜってぇやらん!!!てめぇなんかに渡す女はいねぇ!!」

 

クライン「えーえー 良いですねテツヤ君は 毎日毎日イチャイチャしやがってよ 終いには何か?セ《ピー》でもやってんのか?その歳で俺と同じ土俵に立ったちゃった訳か?」

 

テツヤ「ぶっ!?何言い出してんだよ!!!」

 

クライン「ここにいるのは俺とお前の野郎2人だ 別に良いだろうが・・・・・・んで?」

 

テツヤ「あ?」

 

クライン「どうだったんだ?ユウキちゃん 割と積極的?それとも・・・」

 

テツヤ「くたばれ!!!!」俺はクラインをおもいきり殴った

 

クライン「いでっ!?」

 

テツヤ「んな目線で女見てるからてめぇには彼女のかの字も出来ねぇんだよ!!俺はそんな事当分やらん!!」

 

クライン「何も殴るこたねぇだろうが!! でもよぉ 自然な事じゃねぇのか?リアルだったらそれで俺らは生まれてんだからよ」

 

テツヤ「うぐっ・・・・・・まぁそうだけどよ・・・・・・」

 

クライン「だろ?子供欲しい!なんて言うユウキちゃんをお前はしばくのか?」

 

テツヤ「それとこれとは別だろうが!てか真昼間からする話じゃねぇだろうがよ!!何なんだこのエロトーク!!」

 

クライン「それもそうだな 今は早く幽霊をだ・・・」

 

がさっ!

 

テツヤ「ん?なんだ?またラグーラビットか?」

 

クライン「こんな下層でか? 多分奥に幽霊がいるんだぜ!」

 

テツヤ「幽霊が物音たてるか?」

 

クライン「とにかく見ようぜ!」

 

テツヤ「わぁったよ んじゃあ1 2 3で見るぞ」

 

クライン「おう!1・・・」

 

テツヤ「2・・・」

 

テツヤ・クライン「「3!!!」」

 

草むらをかき分け見てみると何もいなかった 少し奥に木があるくらいだ

 

クライン「ちぇ 誰もいねぇな」

 

テツヤ「そうだな~」

 

奥の木に目を凝らしてみる すると木のすぐそばで白い服を着た小さな女の子が横たわっているのが見えた

 

そのすぐ側に敵がいるのも見えた

 

 

テツヤ「っ!?」

 

クライン「どした?」

 

テツヤ「ちっ!間に合わねぇ!だったらこいつで!!」

背中の斬月を取り出しざまに月牙天衝を撃ち近づこうとしていた敵を倒した

 

クライン「おいおい 何がどうしたんだ?」

 

テツヤ「木の所見ろ!」

 

クライン「どれどれ・・・・・・おわ!」

 

テツヤ「見てくる!」俺は女の子に近寄った

 

テツヤ「どうしてこんな子が・・・ん?」

 

女の子を抱き上げ無事かどうか確認しようとしたところ

普通現れるであろうプレイヤーマーカーが現れなかった

NPCか?とも思ったけどそしたら俺が抱き上げた時ハラスメント警告が現れるはずだ 何かのバグか?

 

クライン「大丈夫なのか!?」

 

テツヤ「大丈夫だと思うけど・・・・・・妙なんだよ・・・・・・」

 

クライン「妙?」

 

テツヤ「プレイヤーマーカーが出ないんだよ クエストの合図でも無さそうだし・・・」

 

クライン「え?バグかなんかか?」

 

テツヤ「だろうな お前は近くに親がいねぇか探して来てくれ」

 

クライン「おうよ!」

 

テツヤ「こんな小さな子までこのゲームに・・・・・・親も君の事きっと探してるぞ・・・」

 

~数分後~

 

クライン「テツヤ それらしき人はいなかったぜ」

 

テツヤ「そうか・・・・・・どうすりゃ良いんだよ・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・ここは・・・・・・?」

 

クライン「お!気がついたか!」

 

テツヤ「そいつは良かった 大丈夫かい?」

 

「・・・・・・・・・・・・」女の子は首を小さく縦に降る

 

テツヤ「良かった 君の名前は?」

 

「名前・・・・・・私の・・・・・・」

 

「私は・・・・・・ユキ・・・・・・」

 

テツヤ「ユキちゃんか 俺の名前はテツヤ 宜しくね」

 

ユキ「テツヤ・・・・・・・・・?」

 

テツヤ「そう テツヤ ねぇ、君の親ってどこにいるのかな?」

 

ユキ「・・・・・・・・・・・・ここ」そう言ってユキちゃんが指を指したのは俺だった

 

テツヤ「へ!?俺が!?」

 

ユキ「うん・・・・・・テツヤお父さん・・・・・・」

 

いやいやいや・・・何かがおかしい・・・まずこの世界で子供はできないはず・・・・・・それに俺はユウキとそんな事してない筈だ・・・・・・

 

まさか俺は知らぬ間に夜中にユウキを・・・・・・?いやいやいや!それこそ無い!

 

クライン「お・・・お・・・お前・・・!やっぱしユウキちゃんとぉぉぉぉ!!!」

 

テツヤ「黙ってろてめぇは!!・・・・・・とにかく君の・・・・・・いや、ユキの親は俺・・・・・・何だよね?」

 

ユキ「うん お母さんはどこにいるの?」

 

テツヤ「お母さんは今家で俺らの帰りを待ってるんだ さ!んじゃあ帰ろっか!ユキ!」

 

ユキ「うん!」

 

とにかく焦ってても仕方ない 臨機応変に対応するためここは俺は親 この子は俺とユウキの子供と言うことにしておこうじゃないか

・・・・・・ぶっちゃけ今朝のユウキとの子供って夢が叶った気がするし・・・・・・

 

クライン「え!? お前誘拐するのか!?(小声)」

 

テツヤ「仕方ねぇだろうが!この子がそう言ってんだからよ!それとも何か!?この子ここに置いてくつもりか!?(小声)」

 

ユキ「ねぇお父さん このおじさんはだれ?」

 

クライン「おじさん・・・・・・」

 

テツヤ「この人はクラインさん とっても面白い人だよ 一応おじさんじゃなくてお兄さんって言ってあげて」

 

クライン「ナイスフォローだテツヤ!とにかく宜しくね ユキちゃん」

 

ユキ「いつもお父さんがお世話になってます クラインお兄さん」ユキは頭をぺこりと下げた

 

テツヤ「おわ!礼儀正しい!まるでユウキ!」

 

クライン「やっぱお前らしたんだろ!」

 

テツヤ「だからしてねぇって!!!くどい!!」

 

ユキ「何をするの?遊び?」

 

テツヤ「何でもないよ~?」

 

ユキ「?」

 

テツヤ「とにかく街に戻ろう ここだと色々と危険がある」

 

クライン「そうだな じゃあ戻ろうぜ」

 

~~~~~~~~~

 

 

48層 リンダース・リズベット武具店

 

あの後街に戻りどうしようか迷ってたのにクラインがやったやらないを散々聞いてきて話にならない為、今俺の頼れる相談相手の元へ来ている

 

テツヤ「リズー?いるかー?」

 

「はいはい!ちょっと待ってなさい!」

 

テツヤ「へーい」

 

ユキ「リズさんって言う人もお父さんの友達?」

 

テツヤ「そうだぞ~とっても優しいお姉さんだ!」

 

リズ「リズベット武具店へようこ・・・・・・・・・!?」リズはユキの事を見ると目を見開いた 当然のリアクションを取った

 

テツヤ「ええっと・・・・・・おっす・・・・・・」

 

リズ「あ・・・あんた・・・・・・まさか・・・・・・」

 

テツヤ「あはは・・・・・・実は・・・・・・」

 

ユキ「こんにちは リズさん いつもお父さんがお世話になってます」ユキはリズに頭を下げた 本当に仕草がユウキそっくりだ

 

リズ「おと!?」

 

テツヤ「・・・・・・って訳で何故か俺は父親になっちまった・・・・・・」

 

リズ「ちょっとあんたこっちきなさい!」

 

テツヤ「へ?」

 

ユキ「何するの?」

 

リズ「ちょっとお父さん借りるね~?」

 

ユキ「はーい!」

 

~店の外~

 

リズ「どうゆうことよ!?あんたがお父さんって!」

 

テツヤ「ええっとだな・・・・・・」

 

俺は先程あったことを全てリズに話した

 

リズ「なるほどね・・・・・・って納得できるか!!」

 

テツヤ「こっちだって驚いてんだよ!!なんでいきなり父親になってんだよ俺は!」

 

リズ「・・・・・・って事はユウキがお母さんって訳?」

 

テツヤ「だろうな・・・・・・」

 

リズ「まさか・・・・・・あんた・・・・・・しちゃったわけ?」

 

テツヤ「何で皆そうゆう話に持ってくかね!?まだ純粋潔白だよ!」

 

リズ「そこまで聞いてないわよ・・・・・・とにかくあんたどうすんのよ」

 

テツヤ「・・・・・・まぁ・・・・・・父親になるのも悪くねぇかなって」

 

リズ「引き取るってこと?」

 

テツヤ「まぁそうなるね てかそうしないと話がややこしくなりそうだし」

 

リズ「ふぅ~ん 本音は?」

 

テツヤ「せっかくなら親の体験してみたいな~って」

 

リズ「だろうと思ったわ・・・とにかく中に戻ってユキちゃんに色々と聞いてみましょ!」

 

テツヤ「おう!」

 

~店の中~

 

ユキ「お帰りなさい お父さん!」

 

テツヤ「ただいま ユキ」俺は出迎えてくれたユキを撫でてやった

 

ユキ「えへへ♪嬉しいな♪」ニッコリした笑顔 まるでユウキだ

 

テツヤ「チビユウキだな・・・・・・」

 

リズ「ユキちゃん 貴女のお父さんはこの人?」リズは俺を指さした

 

ユキ「うん!テツヤお父さん!」

 

リズ「・・・・・・どうやら本当らしいわね・・・・・・」

 

テツヤ「あぁ こっちも未だ戸惑ってる」

 

ユキ「ねぇね!早くお母さんに会いたい!」ユキは俺の服の裾を引っ張ってくる

 

リズ「だそうよ 一旦家に帰ったら?ユウキにも伝えてあげなさい」

 

テツヤ「そうすっか 後でまた来るよ」

 

リズ「そうしなさい 私も色々と気になる事があるしね」

 

ユキ「行こ!行こ!」

 

テツヤ「はいはい んじゃあ行こうか!」

 

ユキ「うん!またねリズさん!」

 

リズ「ばいばーい!」ユキが手を振るとリズは優しく手を振替した 保育士とか似合いそうな感じだな リズは

 

~~~~~~~~~~~~

 

ユキ「お母さんってどんな人?」

 

テツヤ「とっても優しくて、甘えん坊で、ユキと同じでとっても可愛い人だぞ~!」

 

ユキ「早く会いたいな~!」

 

テツヤ「家はもうそろそろさ 楽しみに待ってな!」

 

ユキ「うん!」

 

 

 

 

 

テツヤ「ただい「おかえりー!!!」のわっ!?」家の扉を開くとユウキは俺に飛びついて俺は押し倒された

 

ユウキ「テツヤ~♪会いたかったよ~♪」ユウキは俺に頬ずりしてくる

 

テツヤ「ったく・・・びっくりするから辞めてくれ・・・・・・」俺はユウキを撫でてやった

 

ユウキ「えへへ~♪」

 

ユキ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「あ、ユキ 紹介するよ この人がユウキ ユキのお母さんだ」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・へ?」

 

ユキ「お母さんだー!」ユキは目をキラキラと輝かしている

 

ユウキ「ど・・・どうゆうこと・・・・・・?」

 

テツヤ「説明は後だ とにかく今は離れてくれ」

 

ユウキ「わかった・・・」

 

ユキ「わーい!お母さんー!」ユキはユウキに抱きついた

 

ユウキ「テツヤ! 本当にどうゆうこと!?(小声)」

 

テツヤ「今は臨機応変に対応してくれ!お前はユキのお母さんだ!(小声)」

 

ユキ「何話してるのー?」

 

ユウキ「な、何でもないよー?それよりお帰りなさいユキ!お父さんとお出かけ楽しかった?」

 

ユキ「うん!」

 

テツヤ「玄関先じゃなんだ 家に入ろうか」

 

~家の中~

 

ユウキ「それで・・・」

 

テツヤ「どうなってんの・・・?」

 

ユウキ「それはボクのセリフだよ!いきなりお母さん何て言われてビックリしたよ!」

 

テツヤ「いや、俺もビックリしたさ お父さんなんて言われて 側にいたクラインも茶々入れてくるし」

 

ユウキ「茶々?」

 

テツヤ「そう 俺らがセ《ピー》したとかなんやら」

 

ユウキ「!?いきなりなに言い出すの!!テツヤのエッチ!!!」俺はユウキに殴られた

 

テツヤ「ひでぶっ!?」

 

ユキ「お母さん お父さんをいじめないであげて!」

 

ユウキ「ユキ 今のはいじめたんじゃないんだよ?」

 

ユキ「じゃあなんでお父さんを?」

 

ユウキ「ボクたちはこうやってラブラブしてるんだよ♪」

ユウキは座ってる俺の上に乗っかり首に手をかけた

 

今の状態は言うならばお姫様抱っこ状態だ さらっとやったけど俺的には相当恥ずかしい

 

ユキ「そうなの?2人ともラブラブだね!」

 

テツヤ「あはは・・・・・・ユキも来るか?」

 

ユキ「うん!」ユキは俺のすぐ横に来て俺の腕に抱きついた

 

ユウキ「ユキもお父さんのこと好き?」

 

ユキ「うん!お母さんも大好き!」

 

テツヤ「じゃあどっちの方が好き?」

 

ユキ「えぇ~!そんなの選べないよ~!」

 

3人「「「ははははは!」」」

 

~~~~~~~~

 

夕飯前にまたリズの所へ向かった

 

テツヤ「・・・・・・んでだ」

 

リズ「ユウキの反応は?」

 

テツヤ「そりゃビックリしてた」

 

リズ「でしょうね~誰だっていきなりお母さんだなんて驚くわよ」

 

テツヤ「本当 最近結婚したと思ってたら急に親父になるなんてな」

 

リズ「うーん・・・・・・本当に謎ね・・・・・・」

 

テツヤ「ユキの本当の保護者はいんのかな?」

 

リズ「そういえば確か始まりの街にそうゆう小さな子を保護してる所があるみたいよ 行ってみたら?」

 

テツヤ「本当か?それなら行ってみようかな」

 

リズ「そうしなさい もしそこでユキちゃんの親が見つかれば良しだし いなくてもそのままあんたらが親になればいいんだし」

 

テツヤ「そうだな そうすっか」

 

リズ「でもあんたそうなったら大変よ~?守るもんが2つになるんだからね?そこんとこ理解してるでしょうね?」

 

テツヤ「何言ってんだよ 今更1人増えた所で俺がする事は変わらないさ」

 

リズ「へぇ~言うわね~」

 

テツヤ「ユウキを助けるため手に入れた力 それが卍解だ それが今後はユキ1人増えただけだ 今まで以上の力を出せば良いさ」

 

リズ「あんたの力 私は知ってるからね ちゃんと守ってあげんのよ?」

 

テツヤ「わかってるさ」

 

リズ「良い? 夫ってのは妻と子供を最後まで守る守護神なんだからね?頑張んなさいよ!」

 

テツヤ「あぁ ユウキの期待には応えてみせるさ」

 

リズ「親の力 皆に見せつけてやんのよ!」

 

テツヤ「おう!」

 

リズ「ふふっ ユウキもあんた選んで正解ね こんな良い人なかなかいないわよ」

 

テツヤ「何か今日はえらく褒めてくれるな・・・何も出ねぇぞ?」

リズ「何よ!私が褒めたらいけないってわけ!?」

 

テツヤ「い、いやそうとは・・・」

 

リズ「とにかく ユキちゃんとユウキ 2人の命はあんたが預かってんだからね?」

 

リズ「あんたは命を刈る死神じゃない 人を・・・命を守る死神よ 私達は信じてるわよ あんたの活躍を」

 

テツヤ「リズ・・・・・・ ありがとな なんだか勇気が湧いてきたよ」

 

リズ「それなら良かったわ ほら!もうこんな時間よ?早くかえんなきゃあんたのお嫁さんの温かい料理が食べられないわよ!」

 

テツヤ「もうそんな時間か 今日は色々とありがとな リズ」

 

リズ「またなんかあったら来なさいよ 私があんたに喝入れてあげるわよ!」

 

テツヤ「ははは・・・・・・んじゃあまたな」

 

リズ「またね!いつでもいらっしゃい!」

 

 

~~~~~~~~~~

 

テツヤ達の家

 

テツヤ「ただい「シャキーン!」ま・・・・・・?」

 

家の扉を開いた瞬間 何故かユウキが俺に剣を向けてきた

 

ユウキ「・・・・・・なぁにリズとイチャイチャしてたのかな~?」

 

テツヤ「い!?イチャイチャ!?どうゆうことだ!!」

 

ユウキ「ボク見たんだ・・・夕食の買い物に出た時にリズと楽しそーに話してたテツヤを・・・・・・」

 

あぁ・・・また誤解をしてるよ しかも今回結構ガチなトーンだ

 

ユキ「お母さん?何してるの?」

 

テツヤ「た、助けて・・・ユキ・・・」

 

ユウキ「ユキは見ちゃ駄目だよ~?少し離れててね~?」

 

ユキ「は~い!私は遊んでるねお父さん!」ユキは別の部屋に入っていった

 

テツヤ「ユキィィィ!!!行かないでぇぇ!!」

 

ユウキ「ねぇテツヤ・・・・・・また浮気・・・・・・?」

 

テツヤ「また!?そもそも浮気してないから!!」

ユウキ「ねぇ・・・・・・世の中にはやっちゃいけない事があるんだよ・・・?」

 

テツヤ「おおお落ち着けぇ!!リズとは単に話事してただけだぁ!」

 

ユウキ「あはは~?言い訳無用だよ~?」

 

テツヤ「言い訳じゃなーい!!!」

 

この時思いだした 嫉妬したユウキは落ち着くのに30分はかかる・・・・・・しかし何故毎回リズと話す時だけ?

 

ユウキ「結婚したのに・・・・・・テツヤ・・・・・・許さない・・・・・・!!!」ユウキは剣を両手で持ち直した

少なからず死を覚悟した自分がいた

 

テツヤ「やぁぁぁぁめぇぇぇぇてぇぇぇぇ!!!!」

 

~数分後~

 

テツヤ「」ちーん ユウキに数分間の間にボッコボコにされた どうしてこうなった?

 

ユウキ「ふんっ!浮気は許さないよ!!!テツヤはボクだけのテツヤだもん!!」

 

テツヤ「こにょ・・・・・・おへはうはきなんへ・・・(この・・・俺は浮気なんて・・・)」

 

ユキ「お・・・お父さんが・・・・・・」ユキが俺を恐ろしそうな目で見て震えている そりゃ小さな子がこんな目に痣、呂律すらろくに回らない状態見たらそうなるわな

 

ユウキ「ユキ お父さんとでかけた時 女の人と仲良さそうにしてたら言ってね?ボクがすぐ行くからね?」

 

ユキ「へ? う、うん わかった」

 

テツヤ「わ・・・わはらないへ・・・(わ・・・わからないで・・・)」

 

こんこん 家にノックの音が響く

 

ユキ「はーい!誰ですかー?」ユキは扉を開いた

 

ショウ「おっす テツヤいる・・・・・・・・・か・・・・・・・・・?」ショウは傷だらけの俺を見て目を見開いた 何故ユキには気づかない?

 

テツヤ「お・・・・・・おっひゅ・・・・・・ひょう・・・・・・(お・・・・・・おっす・・・・・・ショウ・・・・・・)」

 

ショウ「どうしたぁぁぁぁ!?」いつも冷めた感じのショウが流石に驚いた

 

ユウキ「浮気の罰だよ♪」

 

ショウ「浮気!?お前が!?」

 

テツヤ「ひゃう・・・・・・ひゃんちがい・・・・・・(ちゃう・・・・・・勘違い・・・・・・)」

 

ユキ「お母さん この人は?」

 

ショウ「おか!?」

 

ユウキ「この人はショウさん ボクとお父さんの昔からの友達だよ」

 

ショウ「おと!?」

 

ユキ「ショウさん いつもお父さん達がお世話になってます」ユキは頭を下げた

 

ショウ「・・・・・・テツヤ!ちょっと来い!!」

 

テツヤ「へ?へかまは?(てかまた?)」

 

ユウキ「あ、ショウ これからご飯にするけどショウも食べてく?」

 

ショウ「んーじゃあそうさしてもらおうかな」

 

ユウキ「わかった!楽しみに待っててね二人共!」

 

ショウ「おう んじゃあ行くぞテツヤ」

 

~家の近くの丘~

 

ショウ「とりあえず大丈夫かよ・・・」

 

テツヤ「まぁ・・・・・・なんとか・・・・・・」

 

ショウ「さて・・・・・・あの子は誰だ!?」

 

テツヤ「誰って 俺らの子供」

 

ショウ「こ!?お前らチートでも使ったか!?てかお前まさかユウキと!?」

 

テツヤ「予想通りのリアクションだな 実はな・・・」

 

説明中・・・・・・・・・

 

ショウ「ほぉ・・・・・・んで 今度始まりの街に行ってみると」

 

テツヤ「おう」

 

ショウ「ユキちゃんね・・・・・・まぁ親の経験積むのもありなんじゃねぇか?」

 

テツヤ「まぁね 実際少し楽しい」

 

ショウ「まぁこれからも頑張ってくれや んでだ」

 

テツヤ「あん?」

 

ショウ「浮気って何がどうして?」

 

テツヤ「あー・・・・・・それはだな・・・・・・」

 

説明中・・・・・・

 

ショウ「勘違いって訳か お前も飛んだとばっちりを受けたな」

 

テツヤ「まぁそんだけ俺の事想ってくれてるって受け止めると別にどうでもいいかなって」

 

ショウ「ポジティブなやつだな」

 

テツヤ「まぁな んで?本題は?」

 

ショウ「クラインがお前のこと店で言ってたんだよ 『あいつらついにやりやがったぜ!死神はやっぱ夜に力出すんだな!!』ってな もしかしたらお前に変な噂がたつかもしれないと思ってな」

 

テツヤ「あぁん!?あの野郎!!!」

 

ショウ「でも無理ねぇよ あの馬鹿がお前らの子供なんか見たらそう思うに違いねぇ」

 

テツヤ「ったく・・・今度あった時覚えとけよ・・・!」

 

ショウ「んで?」

 

テツヤ「ん?」

 

ショウ「結局したの?」

 

テツヤ「死ね!!!」

 

ユウキ「2人ともー?ご飯の時間だよー!」

 

テツヤ「やっふぅ!飯だ!!」

 

ショウ「おい!誤魔化すな!」

 

テツヤ「してねぇって!!!いい加減にしろ!!」

 

ショウ「本当か~?一足先に大人になってんじゃねぇのか~?」

 

テツヤ「だぁもう!何なんだ今日は昼間っからこんな話になるし!とにかく飯食うぞ!」

 

~家の中~

 

今日の飯はユウキ特製オムライスだ 卵がふんわりしていてとっても美味しい もうこれレストラン開けんじゃね?ってレベル

 

ショウ「・・・・・・・・・」ショウは震えている

 

テツヤ「ん?どした?」

 

ショウ「・・・・・・お前毎日こんな美味いもん食ってんのかよ!ずるいぞ!」

 

テツヤ「良いだろ~!ユキ 美味しいか?」

 

ユキ「うん!とっても美味しい!」

 

ユウキ「おかわりもあるよ~!」

 

ショウ「人って成長すんだな・・・・・・あんなに不味かったのが今ではこんなパーフェクトな料理になってるなんて・・・」

 

テツヤ「ユウキはそんだけ頑張ったんだもんな♪」ユウキの髪をくしゃくしゃと撫でてやった

 

ユウキ「えへへ~♪」

 

ショウ「人前で見せつけてくれるな」

 

ユキ「2人はラブラブなんだよ~!」

 

テツヤ「あはは・・・・・・」

 

ユウキ「ショウ おかわりいる?」

 

ショウ「んじゃあ頼もうかな」

 

ユウキ「少しお待ちを~♪」

 

テツヤ「んでだ・・・・・・」

 

ショウ「ん?」

 

テツヤ「いつ行こうかな・・・」

 

ショウ「始まりの街にか? まぁ時間が空いた時でいいんじゃねぇか?」

 

テツヤ「そうだな お前も来るか?」

 

ショウ「家族の中に赤の他人が入る訳にゃ行かねぇだろうが」

 

テツヤ「へぇ~ 少しだけど空気読めるようになったじゃねぇか」

 

ショウ「うっせ」

 

ユウキ「何の話?はいショウ」

 

ショウ「ありがとな 多分後でテツヤから聴けるさ」

 

ユウキ「そう?あ!また女の人の事だったら今度こそ殺すからね!」

 

テツヤ「殺!?」

 

ユウキ「嘘だよ♪大好きなテツヤを殺すわけないじゃん♪」ユウキはそう言って俺の膝の上に寝転んだ

 

テツヤ「驚くから冗談でもやめちくれ・・・」俺はユウキを撫でてやった

 

ユウキ「ん~♪」目を瞑り気持ちよさそうにしている 手を丸めて俺の腹の辺を触ってくる

 

ショウ「まるで猫・・・だな」

 

テツヤ「だな 猫耳似合いそうだな」

 

ユウキ「にゃ~ん♪」今度は腹に顔をつけてすりすりしてる てか声が可愛い

 

ユキ「甘えん坊って本当だったんだね!」

 

テツヤ「そうなんだよ~そのくせ良く照れるんだよ~」

 

ショウ「てゆうか傍から見てるとお前はユウキとイチャイチャしすぎだ」

 

ユウキ「テツヤ~もっと撫でて~♪」

 

テツヤ「はいはい」

 

ユウキ「えへへ~♪」

 

ショウ「ユキちゃん こうゆうのをバカップルってゆうんだよ?」

 

ユキ「ばかっぷる?」

 

ショウ「そう 馬鹿なカップル 略してバカップル」

 

テツヤ「おい、変なこと教えてんじゃねぇぞ」

 

ユウキ「もっと~♪」

 

テツヤ「はいはい・・・」

 

ユウキ「~♪」

 

ショウ「テツヤ 甘やかすのはNGだぞ 腑抜けになっちまうぞ いや、もうお前は腑抜けか?」

 

テツヤ「しゃあねぇだろうが 断ると泣きそうになるんだからこいつは」

 

ショウ「そこは断ってこそだろうが」

 

テツヤ「そう思って断りすぎてしばらく大泣きされた俺の経験もあるんだよ・・・・・・」

 

ショウ「あらら・・・」

 

ユキ「ショウさん あぁすると人は喜ぶの?」

 

ショウ「あの2人が特別なだけだよ~」

 

テツヤ「よーしよし」俺はユウキのあごをくすぐってやった

 

ユウキ「~♪気持ちいい~♪」

 

ショウ「駄目だこりゃ・・・」

 

~~~~~~~~~~~

 

お食事の後はお風呂 とゆうことで今ユウキとユキが風呂に入ってる

 

俺とショウは食後のコーヒーを楽しんでいる

 

ショウ「さて、テツヤ ユキちゃんの事だが1つ良いかな?」

 

テツヤ「ん?どした?」

 

ショウ「なんかひっかかるんだよ もし本当に親がいなくて何かの拍子にお前らが親だって思い込んでもあそこまで溶け込めるもんかな?」

 

テツヤ「うーん・・・・・・どうだろうな・・・・・・記憶喪失かもしれんしあるいは・・・・・・」

 

ショウ「とにかくユキちゃんのこと詳しくしれたら教えてくれよ 俺も気になる」

 

テツヤ「わかった 気にかけてくれてありがとな」

 

ショウ「おう」

 

「お母さんの少し小さいけど柔らかいね!!」

 

「ふぇ!?ちょっとユキ・・・ひゃ!!」

 

風呂場の何気ないやり取りが聞こえてくる でも何してんだよ・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ショウ「本当 普通の親子みたいだな やり取りは変だが」

 

テツヤ「だな~」

 

「ねぇね!お父さんも触ったのー?」

 

テツヤ「ぶっ!」

 

ショウ「きたねぇな 吹いてんじゃねぇよ」

 

「!?何言ってるの!!!/////」

 

「良いじゃん!教えてよ!」

 

「・・・・・・まぁ少しは・・・・・・/////」

 

テツヤ「へあっ!?」

 

ショウ「へぇ~」ショウが俺を冷たい目で見てくる

 

テツヤ「いや、その・・・事情が事情でよ・・・」

 

ショウ「はいはい、夜楽しんだんだねテツヤ君は」

 

テツヤ「だからぁ!!!」

 

ショウ「冗談だ ムキになるなよ」

 

「気持ちよかったの~?」

 

「何聞いてるの!!!/////」

 

テツヤ「・・・餓鬼のする話か?」

 

ショウ「小悪魔ってやつだ 多分」

 

テツヤ「慣れてユキの本当の姿が出たか まぁその方が良いな」

 

「ねぇ!お父さんも入ろー!」

 

「!?だだだ駄目だからねテツヤ!?」

 

テツヤ「わかっとるわ!!」

 

ショウ「入ればいいのに」

 

テツヤ「アホかお前は!」

 

「わーい♪柔らかーい♪」モニュモニュ

 

「ひゃ・・・・・・んんっ・・・・・・らめっ・・・・・/////」

 

テツヤ「!?らめ!?ユキィィィ!辞めろぉぉぉ!!!それ以上やったらぁぁぁ!」

 

ショウ「俺の理性が壊れちゃうよ~」

 

テツヤ「死ね!!!とにかく止めなければ・・・!!」

 

ショウ「え?お前今風呂場行ったら・・・」

 

「ユキ!!!」

 

「ひゃぁぁぁ!?もう!!!テツヤのエッチ!!!!」

 

「ごべぇっ!?」

 

「ストライク!!」

 

「早くでてってよ!!!!/////」

 

「わかったからもう風呂の物投げんな!って言ってるそばから桶投げようとすんな!」

 

「馬鹿ぁぁぁぁぁ!!」

 

「ちょ!?・・・・・・ぐはっ・・・・・・」ドサッ

 

「バッターアウト~!!」

 

ショウ「あーらら・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

ショウ「んじゃそろそろ帰るな」

 

ユキ「ばいばーい!」

 

ショウ「またね ユキちゃん んじゃなユウキ お前も早く起きろよ スケベ野郎」

 

ユウキ「うん!またね!」

 

テツヤ「スケベなんかじゃ・・・・・・ねぇ・・・・・・」今少し寝込んで休んでる 桶投げられてそれが割と頭に響いてる

 

ユキ「お父さんー!おきてよー!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

ユウキ「全く!テツヤったら本当にエッチなんだから!!テツヤじゃなかったら許してないよ!!」

 

テツヤ「・・・・・・カンジテタクセニ・・・・・・」

 

ユウキ「!?それは忘れてぇぇぇ!!!/////」ユウキは俺の顔面に鉄拳を食らわした

 

テツヤ「っ!?」

 

ユキ「あーあ お父さんまた伸びちゃった」

 

ユウキ「ユキ!今後お母さんの胸は触っちゃ駄目!!」

 

ユキ「えぇ~?何で~?」

 

ユウキ「なんでも!!」

 

ユキ「あ~!さてはお父さんだけに触らそうとしてるな~?」

 

ユウキ「!?/////」

 

ユキ「あ~図星だな~!顔真っ赤っか~!」

 

テツヤ「うーん・・・・・・何がどうしたんだっけ・・・・・・」

 

ユキ「あのねお父さん!お母さんがね!」

 

ユウキ「ちがぁぁぁう!!!/////」ユウキはまた俺めがけて拳を振り下ろした

 

テツヤ「だからなんで俺を殴ろうとすんだよお前は!!」

 

ユウキ「~~~~!/////」

 

テツヤ「どうしてそんなに顔真っ赤にしてんだよ また何か?ユキに揉まれたか?」

 

ユキ「違うんだよ~?お母さんったらね~?」

 

ユウキ「テツヤ 聞いたら明日の朝ご飯抜きね」

 

テツヤ「え!?」

 

ユキ「あのね!」

 

テツヤ「まぁいい いってみろ」

 

ユキ「お母さんがお父さんだけにむn「さぁテツヤ!!ボクとデートと言う散歩にでも行こうか!!」」

 

テツヤ「え?良いけどユキは?」

 

ユキ「私はお留守番してるよ~ごゆっくり~♪」

 

ユウキ「早く行くよ!!!」

 

~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「はぁ・・・疲れちゃった・・・ユキの相手・・・」

 

テツヤ「ははは・・・・・・」

 

ユウキ「全く 誰に似たのかな」

 

テツヤ「ユウキそっくりじゃない?」

 

ユウキ「えぇ~!?」

 

テツヤ「あの言動といい まるで俺に甘えてくるユウキだよ」

 

ユウキ「てゆうことはテツヤもボクに甘えられると大変なの!?」

 

テツヤ「なわけあるか どんどん甘えて来ていいぞ」

 

ユウキ「本当!?良かった~ 」

 

テツヤ「にしてもユキは凄いな あの歳でユウキを手玉にとるなんてな」

 

ユウキ「むぅ・・・屈辱的だよ・・・」

 

テツヤ「まぁ子供がやってるってなると可愛いもんだな」

 

ユウキ「ボクなんて・・・・・・テツヤに裸見られちゃったし・・・・・・」

 

テツヤ「あれは・・・・・・悪かったな・・・・・・」

 

まぁ俺はラッキーだけどね ナイスだユキ

 

ユウキ「本当にそう思ってる~?内心ラッキーとか思ってるんじゃないの~?」

 

テツヤ「ぎくっ・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・・・・」ユウキはじーっと俺の方を見てくる

 

テツヤ「・・・・・・すみません 思いました・・・・・・」

 

ユウキ「やっぱり!」

 

テツヤ「いや~・・・ほら、俺も男だしさ?」

 

ユウキ「裸見ても良いと?」

 

テツヤ「うっ・・・・・・すいません・・・」

 

ユウキ「全く!本当に困った人だよテツヤは!」

 

テツヤ「許してくれよユウキ!な?この通り!」

 

ユウキ「ん~・・・じゃあちゅうしてよ!」

 

テツヤ「はいはい わかったよ」 俺はユウキの頬にキスした

 

ユウキ「唇~!」

 

テツヤ「そっちはまた別の日にね」

 

ユウキ「むぅ~!」ユウキは頬を膨らました

 

テツヤ「そう膨れるな 可愛い顔が台無しだぞ」ユウキの頭にそっと手を置いた

 

ユウキ「ならせめてぎゅ~ってして!」

 

テツヤ「はいはい 注文が多いなお前は」俺はユウキを抱きしめた

 

ユウキ「そのまま撫でて~♪」

 

テツヤ「へいへい」

 

ユウキ「~♪」ユウキも抱きついてくる

 

テツヤ「ったく ユキにも言われてたじゃねぇか 甘えん坊だねって」

 

ユウキ「ボクはテツヤだけにだもんね~♪」

 

テツヤ「本当か~?」

 

ユウキ「本当だもん!!!嘘じゃないもん!!!」

 

テツヤ「ならいいさ よしよし」ユウキの頭を撫でてやった

 

ユウキ「~♪」

 

~数分後~

 

テツヤ「さて、そろそろ戻ろうぜ」

 

ユウキ「え~もっとテツヤと2人でいたい~」

 

テツヤ「ユキがいるでしょうが 夜中ユキが寝た後相手してやっから」

 

ユウキ「本当!?わーい!」

 

テツヤ「じゃあ戻るぞ」

 

 

 

 

 

テツヤ「ただいま~」

 

ユウキ「ユキ~帰ってきたよ~!」

 

ユキ「わーい!」ユキはユウキに抱きついた

 

ユウキ「いい子にお留守番できた?」

 

ユキ「うん!それより・・・」

 

ユウキ「?」

 

ユキ「どんな風にイチャイチャしたの?」

 

テツヤ・ユウキ「「い!?」」

 

テツヤ「子供が聞いていい話じゃありません!」

 

ユウキ「そうそう!」

 

ユキ「へぇ~まさかそんな事まで・・・・・・後何人産むの?」

 

テツヤ「!?」

 

ユウキ「ううう産む!?/////」

 

ユキ「うん 私、妹欲しいな~頑張ってね二人共!!」

 

テツヤ「なんでお前はそうゆう情報を知ってんだよ!!」

 

ユウキ「頑張ってね・・・なんて・・・/////」ぷしゅ~

 

テツヤ「ちょ!?ユウキ!?こら!大人をからかっちゃいけません!」

 

ユキ「だって~・・・」ユキはしょんぼりした

 

テツヤ「あ、ごめんな 怒鳴り過ぎたよ」

 

ユキ「嘘だよ~!ひっかかった~!」

 

テツヤ「なに!?お前俺まで手玉に!」

 

ユキ「にしし~♪」ユキの八重歯が光る笑顔 本当に小悪魔のようだ

 

テツヤ「こりゃ大変な子になるぞ~・・・」

 

ユウキ「・・・・・・・・・」ユウキが服の裾を引っ張ってきた

 

テツヤ「ん?」

 

ユウキ「・・・やっぱり・・・テツヤは・・・・・・エッチな事・・・・・・したいの・・・・・・?」

 

テツヤ「は!?どうしたんだユウキ!?」

 

ユウキ「テツヤさえ良かったら・・・・・・今夜・・・・・・」

 

テツヤ「ユウキィィィィィ!?正気に戻れぇぇぇぇぇ!!!」

 

ユキ「大変そうだねお父さん」

 

テツヤ「あぁ お前のおかげでな」

 

ユキ「私やっぱり2人とも大好き!」

 

テツヤ「いきなりどうしたんだ?」

 

ユキ「別に~?」

 

ユウキ「テツヤ・・・/////」ユウキはもじもじしてる こうなったユウキを元に戻すのは大変だぞ~・・・

 

テツヤ「ユウキ!ほら!落ち着こうぜ!この世界で子供はできないんだぞ!?」

 

ユキ「え?それじゃあ私はどうやって?」

 

テツヤ「え・・・・・・うーん・・・・・・」

 

やばい・・・どう言えばいいんだ・・・・・・流石にアレなんて言えねぇし・・・・・・

 

ユウキ「ユキはボクとテツヤが・・・・・・その・・・・・・/////」

 

テツヤ「ユウキ!?違うからね!?」

 

ユキ「ねぇ~!なんで~!」

 

テツヤ「お前は・・・・・・そう!鸛さんが運んできたんだ!」

 

ユキ「へぇ~!そうなんだ~!・・・・・・って騙されるか!!」

 

テツヤ「なにぃ!?お前子供のくせになんでそうゆうのを信じないんだよ!!」

 

ユキ「私はエリートですから(キリッ」

 

テツヤ「はいはい 凄いですね~(棒)」

 

ユキ「むぅ・・・!お母さん!お父さんがお母さんの事愛してるだって!!今日の夜は「やめい!!!!」」

 

テツヤ「愛してるけど夜にはなんもしません!!」

 

ユキ「えぇ~?夜は普通寝るんでしょ?」

 

テツヤ「え?」

 

ユキ「うわぁ~!お父さんエッチなこと考えてる~!」

 

テツヤ「でぇい!この小悪魔が!!!」

 

ユキ「きゃはは~♪」

 

テツヤ「ったく・・・・・・困った子だな・・・・・・」

 

ユキ「あ、ねぇね お母さんがさっきから黙り込んでるよ?」

 

テツヤ「へ?」

 

ユウキ「ボクは・・・・・・ボクは・・・・・・テツヤと・・・・・・/////」

 

テツヤ「しょうがない 正気に戻すか あれー?あんなところにユウキの大好きなケーキが・・・」

 

ユウキ「ケーキ!?」

 

ユキ「あ 復活した」

 

テツヤ「良かった 元に戻って」

 

ユウキ「あれ・・・ボクは・・・!!!テツヤのエッチ!!!/////」ユウキは俺を殴った

 

テツヤ「なんでっ!?」

 

ユキ「ふぁ~ 眠くなっちゃった・・・ねぇ~寝ようよ~」

 

テツヤ「いつつ・・・まぁ確に良い子は寝る時間だな んじゃ寝るか」

 

ユキ「私が寝た後はお楽しみですか~?旦那~?」

 

テツヤ「どこでそんな台詞覚えてきたんだよ・・・」

 

ユキ「なーいしょ!」

 

テツヤ「ったくこの子は・・・」

 

ユウキ「・・・・・・/////」

 

テツヤ「全く・・・またユウキがおかしくなっちまった・・・」

 

ユキ「誰のせいで?」

 

テツヤ「主にお前の!」

 

ユキ「えへへ~♪」

 

テツヤ「褒めてない!」

 

ユキ「まぁまぁ いざベッドへ!」

 

~~~~~~~~~~~~

 

いざベッドへ! で行ってユキが寝てくれたのは良いけどユウキが俺から離れない

 

ユウキ「・・・・・・・・・」ぎゅっ

 

テツヤ「ええっと・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・何だか本当に家族になったみたい・・・」

 

テツヤ「へ?」

 

ユウキ「ボクがいて お姉ちゃんがいて お母さんとお父さんがいる もうそんな日常には戻れないと思ってた」

 

ユウキ「でも今はお姉ちゃんの変わりにユキが お父さんとお母さんの変わりにテツヤがいる」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「だから何だか今日はとっても嬉しいんだ・・・その分疲れちゃったけどね」

 

テツヤ「ふふっ これからはユウキだけじゃなくてユキの事も考えなきゃな」

 

ユウキ「大変だったら言ってね ボク甘えるのは控えるよ?」

 

テツヤ「何言ってんだ 二人から甘えられるなんて幸せの極みじゃねぇかよ お前もどんどん甘えてこい」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

テツヤ「それに、妻と子供のわがままに答えんのが夫ってもんだ!」

 

ユウキ「夫・・・いい響きだな・・・♪」

 

テツヤ「さ!明日もユキと沢山遊ぼうぜ!そのために寝なきゃ!」

 

ユウキ「うん!・・・・・・あ、あのさ・・・・・・」

 

テツヤ「ん?」

 

ユウキ「テツヤは・・・・・・ボクと・・・・・・エッチな事・・・・・・したいの・・・・・・?」ユウキは上目遣いで聞いてくる

 

テツヤ「え!?お前まだ正気に戻って無かったのかよ!!」

 

ユウキ「・・・・・・ボクはもう正気だもん・・・・・・」

 

テツヤ「なんか言った?」

 

ユウキ「なんでもない!馬鹿テツヤ!」

 

テツヤ「酷い!」

 

ユウキ「早く寝るよ!あ、どうせならテツヤにはボクが寝付くまでずっと撫でて貰おうかな~♪」

 

テツヤ「へ?別にいいけど・・・」俺はユウキの頬を撫でた

 

ユウキ「えへへ・・・♪大好きだよ・・・♪」

 

テツヤ「ん?」

 

ユウキ「お休みって言ったの! お休み♪あなた♪」

 

テツヤ「おう お休みなさい ユウキ」

 

 

 

 

 

ユキ「くすくす・・・本当に仲良しだね・・・二人とも・・・」




突如2人の間に産まれた(?)ユキ ユウキとテツヤはユキに翻弄されっぱなしですが彼女の正体は一体・・・?

次回もお楽しみに!


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part12 4人の親~始まりの街へ~

超どうでもいい話ですがショウの苗字を取らして頂いた日本球界のエース 前田健太投手がメジャーへ挑戦しましたね
(誰だよそいつって方はお時間があれば是非調べてみて下さい)
肘ぶっ壊れかけていてそれを踏まえドジャースでの格安契約 そんでもってメジャー行く人は大概肘ぶっ壊すからあんまりメジャーへ行って欲しくは無いのですが・・・日本球界のレベルが少し落ちるし・・・・・・
それでも応援するのみですね 頑張れマエケン!! でもWBCのエース誰にすんだろな・・・


さて、こんなどうでもいい話はさておき、今回は前回と逆でオリジナル2割 原作ベース8割で行かして頂きます

ではどうぞ!


テツヤ「Zzz・・・・・・」

 

ユキ「お父さん!おきて!」

 

テツヤ「Zzz・・・・・・」

 

ユキ「お母さんが朝ごはんだってさ!ねぇね!!」

 

テツヤ「うーん・・・・・・もう朝か・・・・・・」

 

ユキ「そうだよ~!お母さんが呼んでるよ!!」

 

テツヤ「はいはい 起こしてくれてありがとな ユキ」

 

つい先日までユウキと俺の2人だけだったのが嘘みたいだ

ユキが来てからはすっかり俺らは父親母親だ

俺自身子供に起こされる父親ってのも味わえるし良いかも

 

ユキ「早く行こ行こ!」

 

テツヤ「良し!んじゃあ行こっか!」

 

~~~~~~~~~~

 

テツヤ「何ニヤニヤしてんの?」

 

ユキ「別に~?」ユキはそう言うが絶対何か企んでる顔だなこれは

 

テツヤ「まぁいいや ユウキー?今日の朝飯何ー?」

 

「テツヤ!?もう起きたの!?」リビングからユウキの声が聞こえてくる

 

ユキ「くすくす・・・本当にしたんだ・・・お母さんったら・・・」

 

テツヤ「ん?何か言ったか?」

 

ユキ「なーんにも!さぁ!リビングの扉を開けて椅子に座って朝ごはんを食べましょう!」

 

テツヤ「妙にハイテンションだな まぁそうだな 食べよっか」

 

「ちょっと!?ユキ!?まさかお父さんのこと起こしたの!?」

 

ユキ「1名様ごあんなーい♪」

 

ユキがリビングの扉を開くとそこには朝食が置いてあり 目の前にはユウキがいた・・・・・・ユウキがいたんだけど・・・・・・

 

テツヤ「は!?」

 

ユウキ「あぅ・・・」

 

ユキ「なんと!お母さん今日は裸エプロンなんです!この格好でお料理をしていました~!」

 

な・・・何だってぇぇぇ!?裸エプロンだって!?あの伝説の!?しかもユウキが!?良くわからんがありがとう神様!!!俺をここまで生かしてくれて!!

 

テツヤ「ここここいつは一体どうゆうことだ!?なんでユウキが!?」

 

ユキ「私がお母さんにそうしたら男の人は喜ぶって教えてあげたの♪」

 

テツヤ「何教えてんだよ!!」

 

ユウキ「うぅ~・・・・・心の準備ができてないのに・・・・・・/////」

 

ユキ「ま、お父さん これ見てよ」ユキは俺に何かを渡してきた

 

テツヤ「何これ?」

 

ユキ「裸エプロンのお母さんを前から撮った姿」

 

テツヤ「本気!?」

 

ユウキ「!?見ちゃ駄目ぇ!!」ユウキは俺に飛びついてきた

 

テツヤ「いぃ!?今飛びついたら!!」

 

まぁ予想通り 俺とユウキは倒れた 俺が下でユウキが上の状態 あれ?前にもこんな事無かったっけ?

 

テツヤ「いつつ・・・・・・前が見えねぇ・・・・・・てか無性に柔らかい感触が・・・・・・」

 

いや、もう既にこの感覚は味わってるから正体は知っている ユウキのアレだ でもこれは事故なんだ 事故なら仕方ないよね うん

 

ユウキ「ひゃっ!?」

 

ユキ「2人とも早速イチャイチャしてる~♪」

 

テツヤ「いや、これは事故・・・」

 

ユキ「お父さんは朝ごはんの前にお母さんの事を食べちゃうの?狼さんになるの?」

 

ユウキ「ふえぇ!?まさかテツヤは・・・・・・ボクで・・・・・・/////」

 

テツヤ「違う違う!!俺が食いたいのは朝飯であってユウキではない!!ってゆうかなんでユキはそんな言葉知ってんだよ!!」

 

ユキ「言ったでしょ?エリートだって 」

 

テツヤ「どんなエリートだ!!そんなエリートいるか!!」

 

ユキ「早くどっち食べるか選びなよ~♪お母さんなら今無防備だよ~♪襲っちゃえ~!」

 

ユウキ「・・・・・・どっちに・・・・・・するの・・・・・・?」

 

テツヤ「ユウキ!?俺が食べるのは朝飯だって!!ほら!早くどいて!!」

 

ユキ「きゃはは~♪やっぱり2人とも面白ーい♪」

 

 

ったく この小悪魔は ユキが来てからユウキが振り回っされぱなしだ 他人から見たら面白いだろうが俺からしたら少し疲れちまう いや、だってあのユウキがボクを食べる?とか聞いてくるんだよ?もう耐えるのに精一杯だ

 

~~~~~~~~~~

 

飯の後は少しユウキにお説教タイム 流石にユキに流され過ぎだと思うから・・・

 

テツヤ「ユウキ・・・お前もそろそろユキに負けないようにしなきゃ・・・」

 

ユウキ「だってテツヤが喜ぶならって思ったから・・・」

 

テツヤ「確かに喜んださ あんなエロい格好したユウキ見て喜ばない奴なんかいんのかよ」

 

ユウキ「う!うるさい!あんまり言わないで!」

 

テツヤ「後照れた時すぐ自分を売らないの 俺以外だったらとっくにユウキは食われてんぞ」

 

ユウキ「・・・・・・・・・テツヤだけにだもん・・・・・・/// 」

 

テツヤ「ん?」

 

ユウキ「な、なんでもない!」

 

テツヤ「とにかくだ ユウキはユキからからかわれてもあんまり飲み込まれないこと じゃないとユキは喜んでもっとやってくるぞ?」

 

ユウキ「はーい・・・」

 

テツヤ「なら良し」

 

ユウキ「はぁ・・・起きたなら起きたって言って欲しかったな・・・そしたら心の準備ができたのに・・・」

 

テツヤ「準備ができたらどうするつもりだったの?」

 

ユウキ「『おはようあなた!今日の朝ごはんは卵焼きにお味噌汁だよ!ボクの愛情込めたから沢山食べてね♪』って・・・」

 

テツヤ「うわっ!めっちゃ家庭的!聞きたかった!」

 

ユウキ「だから心の準備したかったんだ・・・」

 

テツヤ「てゆうか味噌汁なんてよく作れたな そのまま飲んでたけど俺すごいもん食ってたんだな」

 

ユウキ「アスナに負けないためにお味噌を作ってみたんだ!どうだった?」

 

テツヤ「家庭的な味って言うのかな?懐かしい感じがしたよ」

 

ユウキ「本当?良かった~味の再現に成功して」

 

ユキ「うんうん、美味しかったよ~♪」ユキはテーブルに顔を乗っけて話す

 

テツヤ「うお!いつのまに!」

 

ユキ「さっきから聞いてたよ~♪それよりも私に勝てるのかな~お母さんは~♪」

 

ユウキ「ボクは進化したんだ!もう良いようにはさせないよ!」

 

テツヤ「てゆうわけだ ユキもあんまちょっかい出すなよ でも裸エプロンはグッジョブ」

 

ユキ「見たかったらいつでも言ってね♪」俺とユキは互いに親指を立てた

 

ユウキ「もうやりません!」

 

ユキ「お父さんがお母さんの裸エプロン見なきゃ死んじゃうよ~って言っても?」

 

ユウキ「それならする!」

 

テツヤ「おいおい・・・そんなんで大丈夫かよ・・・」

 

そんな普通?な会話をしてたらメッセージが届いた

 

差出人はあいつ キリトだ

 

『テツヤ 今日俺らの家に来てもらえないか?相談したいことが・・・』

 

ユウキ「どうしたのかな?」

 

テツヤ「さぁ?アスナと喧嘩したか?」

 

ユウキ「それはないんじゃ・・・」

 

ユキ「その人達もお母さんたちのお友達?」

 

ユウキ「そうだよ~」

 

ユキ「へぇ~!それで行くの?」

 

テツヤ「まぁな 何だかんだあいつの家はまだ行ってないからな」

 

ユキ「わーい♪お出かけだ~♪」

 

ユウキ「あんまり迷惑かけちゃ駄目だよ?」

 

ユキ「その位分かってるよ~♪」

 

テツヤ「じゃあとにかくキリトにメッセージを飛ばしてから行くぞ~」

 

『OKだ 行かしてもらう すぐ行くから待っとけよ』

 

『わかった アスナにもそう伝えとく』

 

~~~~~~~~~~~

俺らはあの後 すぐさまキリトの家に向かった ユキの事見して驚かそうとしたがなんと俺も驚かされた

 

何故かと言うと・・・・・・・・・

 

22層・キリト&アスナの家

 

 

テツヤ「いい眺めだな ここ」2人の家のベランダに出ると広い湖が広がっていた 凄く綺麗な湖で眺めも良い まぁ俺ん家も負けず劣らずって感じだけどね

 

キリト「だろ? でもおかげで今はすっからかんさ お前はどうなんだ?」

 

テツヤ「金銭面は最近ようやく黒字 買った直後は色々と大変だったよ」

 

キリト「それは良かったな」

 

テツヤ「ユウキに内緒で家を買って1人で負担したらもう酷いことになったぜ・・・400万が一気に飛んだ・・・」

 

キリト「あらら・・・」

 

テツヤ「でも400万であいつの笑顔買ったって思うと安いどころかお釣りが出てくるぜ」

 

キリト「でも48層も割と高いんだな リズの店も300万はしたって言ってなかったか?」

 

テツヤ「ところがどっこい ちょいと俺んちには細工が仕掛けてあってね」

 

キリト「細工?」

 

テツヤ「少し無理言ってさ 家の地下に広いスペースを作ってもらったんだよ おかげで代金は400万まで跳ね上がったけどな」

 

キリト「へぇ~そんな事できるんだ」

 

テツヤ「俺も駄目元だったから驚いたよ デスゲームでさえ無けりゃあなぁ・・・・・・」

 

ユキ「お父さーん!」

 

テツヤ「おっ ユキじゃないか どうした?」

 

ユキ「あのね!ユイがお父さんに挨拶したいって!」

 

ユキが今話した名前《ユイ》それは昨日 キリト達がこの層の森で横たわっていた所保護したユキと同年代くらいの女の子

 

なんと、ユイちゃんもユキと同じ症状でキリト達の事をパパ、ママと言うらしい

 

相談もそのことらしい 驚いたのもその事だった にしてもバグならさっさと直して欲しいもんだ・・・こんな小さな子が2人も森の中に1人でいるなんて危なっかしくて・・・

そんな2人は会ってすぐに意気投合出来て今仲良く遊んでいた

テツヤ「そっか ユイちゃん 初めまして」

 

ユイ「初めまして ユイです いつもパパ達がお世話になってます」そうゆうとユイちゃんは頭を下げた

 

テツヤ「すごい礼儀正しいね こいつは将来偉くなるぞ~」俺はユイちゃんを撫でてやった

 

ユイ「ありがとうございます♪」

 

キリト「ユキちゃん 俺も宜しくね」

 

ユキ「宜しくお願いします!いつもお父さんは厄介かけてませんか?」

 

テツヤ「お前は俺の親かっつうの 俺が親だろうが」

 

ユキ「てへ♪」

 

テツヤ「こいつの小悪魔っぷりには困ったもんだよ・・・」

 

キリト「へぇ~でも可愛いもんじゃないか」

 

アスナ「あらあら みんな揃って何やってるの?」

 

ユウキ「ボクも混ぜてよ~!」

 

ユキ・ユイ「お母さん!「ママ!」」2人は2人の母親に抱きついた

 

ユウキ「ユキ キリトさんに挨拶した?」

 

ユキ「うん!」

 

ユイ「テツヤさんになでなでしてもらいました!」

 

アスナ「良かったね~♪」

 

テツヤ「さてと そろそろ話に移ろうぜ」

 

キリト「そうだな 2人とも 少し別の部屋で遊んでてもらえないかな?」

 

ユキ・ユイ「「はーい!」」そうゆうと2人は別の部屋へと歩いていった

 

テツヤ「んじゃあ本題だ――――」

 

~~~~~~~~~~

 

アスナ「そっか・・・ユキちゃんも・・・」

 

テツヤ「まさか2人とも森に倒れてたなんてな・・・」

 

キリト「ユイを見た限り まるで赤ん坊のようになってるし・・・」

 

ユウキ「2人に共通する所があるとすると・・・」

 

キリト「俺らを親だと思っている事・・・」

 

アスナ「ねぇ2人とも 私達この後始まりの街に行ってユイちゃんの知り合いを探そうと思うんだけど2人もユキちゃんの事で一緒に行かない?」

 

テツヤ「奇遇だな 俺らも行こうとしてたんだ 行こう」

 

キリト「あそこは軍の支配下だ 一応武装はしといた方が良いな」

 

テツヤ「そうだな 危険な目に遭うかもしれないしな」

 

ユウキ「それじゃあボクは今から2人を連れてくるね」ユウキはそうゆうとユキたちがいる部屋へと歩いていった

 

テツヤ「頼んだ」

 

アスナ「・・・・・・見つかるといいね・・・・・・ユイちゃん達の知り合い・・・・・・」

 

キリト「きっと見つかるさ 今頃必死になって探してる筈さ」

 

テツヤ「もしそういった知り合いがいなかったらどうすんだ?」

 

キリト「保護・・・って訳じゃないけど俺らで面倒を見るさ」

 

アスナ「でも私達が前線に戻った時どうすれば・・・引き続き色んな所に行って聞かなくちゃいけないし・・・」

 

テツヤ「・・・・・・悩みは尽きねぇな・・・・・・」

 

ユウキ「お待たせ、皆」

 

ユイ「ママ!」ユイちゃんはアスナに飛びついた

 

アスナ「ユイちゃんは元気だね~♪」

 

ユキ「ねぇ!アスナさん!」

 

アスナ「どうしたの?ユキちゃん」

 

ユキ「アスナさんもキリトさんに胸揉まれたの?」

 

ユキがそう言うと、場は一気に凍りついた

 

テツヤ「こ!こら!変な事聞くな!!」

 

ユウキ「ユキ! ごめんね2人とも・・・」

 

キリト「ははは・・・仕方ないさ・・・まだ小さいんだから・・・」

 

アスナ「そうそう・・・」

 

ユキ「お父さん達はね~?今日朝からイチャイチャしてたんだよ!」

 

テツヤ「お前なぁ!」

 

ユウキ「あれは違うでしょ!?」

 

ユキ「え~?エッチな事しようとしたのに?野獣と化したお父さんに成す術なく襲われてしまうお母さん・・・」

 

テツヤ・ユウキ「「!?」」

 

キリト「テツヤ・・・お前・・・そうゆう奴だったのか・・・」

 

テツヤ「違う!!勘違いだ!!」

 

アスナ「ユウキも大人の仲間入りね~♪」

 

ユウキ「何言ってるの!!/////」

 

ユイ「ユキ・・・皆が困ってるよ?」

 

ユキ「それが面白いんじゃん~♪」

 

テツヤ「勝手に捏造するでない!!」俺はユキの頭を軽く叩いた

 

ユキ「ひゃ!?」

 

テツヤ「お灸を据えるのも必要だ そろそろ反省しなさい!」

 

ユキ「はーい・・・」ユキは少ししょんぼりとした

 

ユウキ「ユキ お父さんの言うとおり 変な事言っちゃ駄目だよ?」

 

ユキ「はーい・・・」

 

キリト「すっかり親が板に付いてるな」

 

テツヤ「そうか?」

 

ユウキ「あ、そうだ、ユキ これからまたお出かけするよ?」

 

ユキ「本当!?わーい♪またお出かけだ~♪」

 

ユイ「パパ ママ 私達もですか?」

 

アスナ「うん!皆でお出かけだよ?」

 

キリト「なるべく早く出た方が良いかな?」

 

テツヤ「だな、1時間後には出ようぜ それと、それまで少し休憩貰えないか?朝からどったんばったんしてたから少しゆっくりしたい・・・」

 

ユウキ「賛成・・・」

 

キリト「了解だ 今は休んでくれ 2人とも」

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「Zzz・・・」

 

ユウキ「Zzz・・・」

 

ユキ「Zzz・・・」

 

アスナ「ふふふっ テツヤ君ったら大変そうね ユウキとユキちゃんに抱きつかれて 」

 

キリト「でもさ、2人の寝顔見てみろよ」

 

ユウキ「えへへ・・・テツヤ・・・」

 

ユキ「お父・・・さん・・・」

 

アスナ「とっても幸せそうだね♪見ているこっちも嬉しくなって来ちゃうな♪」

 

ユイ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

キリト「ユイ?どうしたんだ?」

 

ユイ「へ?い、いや、何でもないです・・・」

 

キリト「そうか ならいいんだ」

 

アスナ「3人は時間までゆっくり寝かしてあげようね キリト君」

 

キリト「そうだな な?ユイ」

 

ユイ「はい!」

 

~数十分後~

 

テツヤ「んー・・・」

 

キリト「起きたか おはよう」

 

テツヤ「おはよ・・・んでなんでこいつらは俺にくっ付いて寝てんだ?」

 

アスナ「それほどテツヤ君の事が好きなんだよ~♪」

 

テツヤ「はぁ・・・ほら、ユウキ 早く起きろ ユキも」

 

ユウキ「もうそんな時間なの・・・?」

 

ユキ「ふぁ~・・・まだ眠いよ~・・・」

 

テツヤ「ユキは俺がおぶってやっから そこで寝ていいぞ?」

 

ユウキ「えぇ~ユキずるい~!」

 

テツヤ「お前は餓鬼か ほら、早く起きて、出かける支度すんぞ」

 

ユウキ「やだ~」

 

ユキ「もっと~」2人は更にくっついてくる

 

テツヤ「だぁもう!離れろ!!アスナ!どうにかしてくれ!」

 

アスナ「ほら、ユウキ そろそろ離れないとテツヤ君も困ってるよ?」

 

ユウキ「ぎゅ~ってしてくれたら起きれる・・・」

 

テツヤ「はぁ・・・困ったやつだな本当・・・」俺はユウキを抱きしめた

 

ユウキ「~♪」

 

ユキ「お父さん!おんぶ!」

 

テツヤ「ちょいと待ってくれ 今この甘えん坊母さんの相手してっから」

 

ユキ「むぅ~!」

 

キリト「大変だな テツヤ」

 

テツヤ「ユイちゃんが大人しそうで羨ましいよ・・・」

 

ユイ「ママ 私も抱っこして欲しいです!」

 

アスナ「良いよ~ よいしょ」アスナはユイちゃんを抱っこした

 

ユイ「~♪」

 

テツヤ「ほら、お前もそろそろ良いだろ?」

 

ユウキ「よーし!元気満たん!」ユウキは俺から離れた

 

テツヤ「現金な奴だ・・・」

 

ユキ「お父さん!!!」

 

テツヤ「良しっ、もういいぞ?ほれ」

 

ユキ「わーい!!」ユキの前でしゃがむとユキはすぐさま俺の背中に飛びついた 困った奴だけどこんな所はやっぱり可愛いもんだ

 

アスナ「それじゃあもう出る?」

 

テツヤ「そうしよう またひっつかれて寝られても困るし」

 

キリト「んじゃあ出発だ!」

 

~~~~~~~~~

 

第1層・始まりの街

 

テツヤ「うひゃ~ひっさしぶりにきたな~」

 

ユウキ「そうだね~」

 

始まりの街・・・・・・俺とユウキの出会い、そしてデスゲーム開始が告げられた場所でもある

 

良くも悪くも思い出がある場所だ ここでユキとユイちゃんの知り合いがいれば良いんだけど・・・

 

ユキ「お母さん ここはどこなの?」

 

ユウキ「ここはね?ボクとお父さんが初めてあった場所なの」

 

ユキ「運命の場所ってこと?」

 

テツヤ「まぁ数あるプレイヤーの中で俺とショウを選んだんだからある意味運命だったのかもな」

 

ユウキ「あそこで2人を選んでなかったらテツヤとは知り合えてなかったかもしれないしね」

 

アスナ「2人とも 思い出話に花を咲かせるのはいいとして・・・」

 

テツヤ「分かってるさ ユキ、ユイちゃん ここに見覚えはあるか?」

 

ユイ「・・・私には・・・」

 

ユキ「私も・・・」

 

ユウキ「うーん・・・知らないか・・・」

 

キリト「でもここは馬鹿みたいに広いんだ 沢山探す場所はある」

 

アスナ「それじゃあ別の場所に行ってみよ?」

 

テツヤ「手始めに中央市場に行くか」

 

 

 

 

 

 

 

ユウキ「ねぇテツヤ ここって何人くらいの人がいるの?」

 

テツヤ「うーん・・・・・・生き残ってるのが6000人余り、んでもって軍含め3割のプレイヤーがここにいるから・・・2000人弱ってとこか?」

 

ユウキ「でもその割にはあまり人を見ないね・・・」

 

始まった当初 スチールブレードを買った時この場所は相当盛んになっていたが今ではハエの飛ぶ音すら聞こえるくらい静かだ

2年間の月日があってもこの盛り下がり様は妙な感じがする・・・・・・

 

アスナ「皆どこにいるのかしら・・・」

 

俺らが街の中を進んでいると 曲がり角の方から声がするのが聞こえた

 

「子供たちを返して!!」

 

4人「「「「っ!」」」」

 

「おっ!お姉さんのお出ましか?」

 

「よっ!待てました!」

 

俺らはすぐさま声のする方へ向かった

 

聞いたところ 軍の奴らが小さな子供3人を恐喝し 納税と称しアイテムや金を巻き上げようとしているらしい

 

そこを辞めさせようと1人の女の人が軍に立ち向かったようだ だったら女の人にそこは加勢するのが俺らだ

 

俺らは軍の前にいる女の人を飛び越え子供たちの前に着地した

 

ユウキ「大丈夫?皆」ユウキとアスナはすぐさま3人の子供の方へ まだ子供たちには手を出していなかったようで無事のようだ

 

テツヤ「おいあんたら 何やってんだよ」

 

「あぁん・・・誰だ貴様ら・・・」

 

「邪魔してるとタダじゃ置かねぇぞ?」

 

「まぁ待て・・・見ての通りさ・・・滞納した税金を払わないこの子供たちに社会のお勉強中だ」

 

テツヤ「けっ!なぁにが滞納した税だ!あんたらが勝手に言ってるだけだろうが!寝言は寝て言えってんだ!」

 

「ほぉう・・・我々に立てつこうと言うのか・・・面白い・・・軍には向かった事・・・後悔さしてやる!!」

 

「我々の力思い知るが良い!!」2人のプレイヤーが前に立つと鞘から剣を抜き戦闘態勢を取った

 

ユウキ「・・・・・・・・・テツヤ ユキをお願いね?」

 

テツヤ「任しとけ 気ぃつけろよ」

 

アスナ「キリト君も」

 

キリト「あぁ」

 

2人は歩きながら片手剣とレイピアを取り出す

 

「けっ・・・女か・・・」

 

女だと思い甘く見た2人のプレイヤー けど2人の顔はすぐに青ざめることになる

 

ユウキとアスナはモーションを取るとそれぞれに対し2激 攻撃を入れた

 

「んなっ!?」

アスナ「安心して 圏内ならいくら攻撃を受けようとHPは減らない・・・軽いノックバックが発生するくらい・・・」

 

ユウキ「でもね・・・・・・圏内戦闘は・・・・・・恐怖を刻み込むんだよ・・・・・・!!」

 

2人は再度攻撃を入れた 先程まであんなに威勢の良かった2人も今では怯え顔だ

 

「ひっ!ひぃぃぃぃ!!!」「化物だぁぁぁぁ!!!!」

 

1人のプレイヤーが逃げるのを筆頭に他のプレイヤーも一斉に逃げて行った

 

ユウキ「全く!でかい口叩きたいならもっと強くなってからにしなよ!!」その通りだ と心の中でうなづいた

 

「・・・・・・すっげぇ~!」

 

「あんなの見たことねぇよ!」

 

「お姉さん達凄~い!!」

 

「本当にありがとうございます!」4人はユウキとアスナに近づき子供は目を輝かせ、お姉さんは感謝を述べている 2人も満更じゃないみたいだ

 

テツヤ「どうだユキ?お母さん強いだろ~」

 

ユキ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ユキ?」

 

ユキ「・・・皆の・・・心が・・・」

 

テツヤ「へ?」

 

ユキ「皆の心が・・・皆の・・・」ユキは空に手を伸ばし何かを呟いている

 

テツヤ「おい?ユキ?どうしたんだ!おい!」

 

ユキの様子が変だ キリトの方を見るとユイちゃんもユキと同じような症状になっていた 2人に何が起こったんだ?

 

ユウキ「ユキ?何か思い出した?」

 

ユキ「私は・・・私は・・・」ユキは俺の洋服を力強く握りしめている

 

ユキ「ここには・・・いなかった・・・ずっと・・・暗い場所に・・・」

 

テツヤ「ユキ・・・・・・?」

 

ユキ「うっ・・・・・・あぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

ユキが叫ぶといきなり周りにノイズが発生した 耳を抑えようとして少し腕の力を緩めてしまいその拍子にユキが背中から落ちようとしていた

 

テツヤ「しまっ!」

 

ユウキ「ユキ!!」ユウキはユキを慌てて抱き抱えた キリトの方も同じ状況だ

 

キリト「何だったんだ・・・今の・・・」

 

テツヤ「ユキ!大丈夫か!?」

 

ユキ「・・・・・・・・・」ユキは少し目を見開くと気絶してしまった

 

ユウキ「ユキ・・・・・・」

 

テツヤ「何がどうなってんだ・・・・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

ユキとユイちゃんが気絶した後 子供達を助けようとした女の人 サーシャさんが私が子供達を保護している教会があるのでそこで一日休んで行って行ったらどうですか? と言うことなのでお言葉に甘え休ませてもらった

 

おかげでユキもユイちゃんもすっかり元通りだ

 

 

第1層 始まりの街・教会

 

テツヤ「すっごい盛り上がり様ですね・・・」ここには沢山の小さな子供達がいる サーシャさんはそんな小さな子供達を保護してここで皆と暮らしているそうだ

沢山の子供がいるだけあって教会はすごい盛り上がりだ

 

サーシャ「毎日こうなんですよ?・・・・・・2人の具合は大丈夫ですか?」

 

テツヤ「おかげさまですっかり元気になりましたよ」

 

アスナ「ユイちゃんももう大丈夫です」

 

サーシャ「今までにもこんな事があったんですか?」

 

ユウキ「それが・・・テツヤが25層の森の中でこの娘が倒れてた所保護したので・・・」

 

アスナ「私達も・・・22層の中で・・・」

テツヤ「どうやら・・・2人とも記憶を失ってるみたいで・・・」

 

サーシャ「まぁ・・・」

 

ユウキ「それで始まりの街にこの子達を知っている人はいるのかなって思って・・・」

 

キリト「何か心当たりはありませんか?」

 

サーシャ「・・・・・・多分始まりの街で暮らしてた子では無いと思います・・・」

 

サーシャ「デスゲームが始まり 皆が心に大きな傷を負いました 私はそんな小さな子供達を保護してここで一緒に暮らしてるんです 毎日困ってる子はいないか探してるんですが2人の様な子は見た事が・・・・・・」

 

テツヤ「そうですか・・・」

 

こんこん 教会にノックの音が響いた

 

サーシャ「あら 誰かしら」

 

扉を開けてみるとそこには軍であろう女の人が立っていた

 

「初めまして ユリエールです」女の人はユリエールと名乗った

 

ユウキ「軍の人・・・だよね・・・」

 

アスナ「昨日の件で抗議に来たって事ですか?」

 

ユリエール「とんでもない その逆です お礼を言いたいくらいです」

 

俺達は疑問に思い顔を合わせた

 

ユリエール「今日は皆さんにお願いがあってきたのです」

 

ユウキ「お願い・・・・・・?」

 

突如訪問した軍のプレイヤー ユリエール お願いしたいと言っているが一体何を・・・?

 

とにかく俺達はユリエールさんの話を聞いてみることにした・・・・・・・・・

 

 

 




少し中途半端な所で終わってしまい申し訳ありません

次回 2人の正体が明らかになる!2人は一体!?

次回もお楽しみに!


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part13 ユキとユイ~2人の願い~

この度は遅れてしまいすみません!!!!!

風邪ひくは骨折るはで通院やら寝込むやらでなかなか時間が作れずかなり遅れてしまいました・・・・・・

楽しみに待っていただいた皆さん 本当に申し訳ございません!!!!!

では本編をどうぞ!


前回 突如訪問してきたユリエール 彼女のお願いとは・・・?

 

ユリエール「今日は皆さんにお願いがあってきたのです」

 

ユウキ「お願い・・・・・・?」

 

 

 

 

 

始まりの街 教会

 

ユリエール「元々私達ギルドの管理者 シンカーは今のような独善的組織を作ろうとしたわけでは無いんです ただ、情報や食料をなるべく多くのプレイヤー達で分かち合おうとしただけで・・・」

 

キリト「だけど、軍は巨大になり過ぎた・・・」

 

ユリエール「はい、内部分裂が続く中、台頭してきたのがキバオウと言う男です」

 

テツヤ「っ!」

 

 

『ワイはキバオウっちゅうもんや!』

 

『何でディアベルはんを見殺しにしたんや!!』

 

 

キバオウ・・・久しく聞く名だ・・・・・・

 

 

ユリエール「キバオウ一派は権力を強め、効率の良い狩場の独占をしたり、調子に乗って徴税と称した恐喝紛いのことすら始めたのです」

 

ユリエール「でも、ゲーム攻略を蔑ろにするキバオウを批判する声が大きくなり、それをどうにかしようとキバオウは配下の中で最もハイレベルなプレイヤー達を最前線に送り出したのです」

 

ユウキ「コーバッツさん・・・・・・」

 

テツヤ「俺があの時来る前に死んでしまった・・・?」

 

ユウキ「うん・・・・・・」

 

ユリエール「結局作戦も犠牲が出て、キバオウは大きく批判の声を受け もう少しでギルド追放まで追い込めたのですが・・・・・・追い詰められたキバオウはシンカーを罠にかけるとゆう強行作に出たのです」

 

テツヤ「強行作って・・・」

 

ユリエール「はい・・・・・・シンカーを・・・・・・ダンジョン奥深くに置き去りにしたのです・・・・・・」

 

一同「「「「っ・・・・・・!!」」」」

 

キリト「転移結晶は・・・?」

 

アスナ「まさか手ぶらで!?」

 

ユリエール「彼は良い人過ぎたのです キバオウの丸腰で話し合おうと言う言葉を信じ・・・3日前に・・・」

 

テツヤ「3日!?あのウニ頭野郎・・・!!!」

 

ユウキ「それで、シンカーさんは?」

 

ユリエール「やはりハイレベルなダンジョンの奥深くなので・・・身動きが取れないみたいで・・・全ては副官である私の責任です・・・ですが・・・とても私のレベルでは突破できませんし、キバオウが睨みをきかせる中 軍なんて宛には・・・・・・」

 

ユリエール「そんな中です、恐ろしく強い4人組が街に現れたとゆう話を聞きつけお願いに来た次第です」

 

ユリエール「キリトさん、アスナさん、テツヤさん、ユウキさんどうか・・・・・・私と一緒に・・・シンカーを救出に行ってくれませんか?」ユリエールさんは立ち上がると俺らに頭を下げた

 

アスナ「・・・私達に出来る事なら 力を貸して差し上げたい と思いますでもこちらであなたの話の裏付けをしないと・・・」

 

ユリエール「無理なお願いだって言うのは分かっています・・・!!でも・・・今彼がどうしているかと思うと・・・・・・もう・・・おかしくなりそうで・・・・・・!!」ユリエールさんは涙ながらに話す

 

テツヤ「アスナ 裏付けどうこうなんざ関係ねぇ 俺はユリエールさんに力を貸すぜ」

 

ユリエール「テツヤさん・・・」

 

テツヤ「ユリエールさんの気持ち 俺にはわかります 大事な人が今 無事かどうかすら分からない・・・そんなの辛いですよね・・・」

 

ユキ「お父さん! 私も力を貸すに1票だよ!!」

 

アスナ「2人とも・・・・・・」

 

ユキ「それにね 私には分かるの その人の言っていることは本当だって ね ユイ」

 

ユイ「はい、その人の言っていることは本当です パパ ママ」

 

テツヤ「へ?お前らそんな事分かんのか?」

 

ユキ「うん!上手くは伝えられないけど・・・分かるの!」

 

キリト「・・・・・・疑って後悔するよりは 信じて後悔しようぜ アスナ 行こうぜ 俺らだけでなくテツヤ達もいるんだ 何とかなるさ」

 

アスナ「相変わらず呑気な人ね・・・・・・分かりました 私達で良ければ力をおかしいたします」

 

ユウキ「ボク達も力になります!」

 

ユリエール「ありがとうございます・・・!」

 

キリト「ちょっとお留守番しててない ユイ」そう言ってキリトはユイちゃんを撫でる

 

テツヤ「ユキ お前もユイちゃんといい子に待ってるんだぞ?」

俺もユキを撫でた

 

ユイ「や!ユイもいく!」

 

ユキ「ユキも!置いてかないで!」

 

サーシャ「2人とも 私と一緒にお留守番しましょ?」

 

ユキ・ユイ「「いや!」」2人は同時に首を横に降る

 

テツヤ「おぉ・・・これが反抗期ってやつか・・・」

 

ユウキ「テツヤ!何言ってるの!!ユキ 今から行くところは危ないから・・・」

 

ユキ「むぅ~」ユキは俺の腕にしがみついた

 

ユキ「ユキも行く!!」

 

ユイちゃんもキリトにしがみついて行きたい!と言っている 連れてきたいけど危ないしな・・・ 反抗期の子供を持った親ってこんな気持ちなのか・・・

 

ユウキ「ユキ・・・・・・」

 

テツヤ「こうなった子供には適わないのが親だ・・・しゃあねぇ・・・連れてってやる」

 

ユウキ「テツヤ!?」

 

テツヤ「たーだーし これを付けてくれよ」

俺は首に掛けていたエギルから貰ったネックレスをユキに掛けてやった

 

ユキ「何これ?」

 

テツヤ「それはな?お父さんとお母さんの気持ちがこもったお守り お前をきっちり守ってくれるぞ 行く代わりにそれは絶対に付けること!じゃないと連れてかないぞ?」

 

ユキ「連れてってくれるの!?わーい♪」

 

ユウキ「テツヤ!!!」

 

テツヤ「心配すんな 絶対守りきるからさ お前もユキも」

 

ユリエール「では、準備が整ったら言ってください 私がその場まで案内します」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

第一層 始まりの街 黒鉄宮

 

ユキ「~♪」ユキは今俺が肩車してやってる

 

テツヤ「大人しくしとけよ~?髪引っ張んじゃねぇぞ」

 

ユキ「はーい♪」

 

アスナ「でもまさか始まりの街にこんな場所があったなんて・・・」

 

キリト「βテストの時にはこんな場所無かったぞ?」

 

テツヤ「へぇ~キリトですら知らないんか」

 

ユリエール「上層攻略の進み具合によって開放されるタイプのダンジョンなんでしょうね キバオウはダンジョンを独占しようと計画していました」

 

キリト「専用の狩場があれば儲かるからな」

 

ユリエール「それが 60層クラスの強力なモンスターが出るので殆ど狩りは出来なかったようです」

 

テツヤ「けっ、ざまぁみろってんだ」

 

少し歩くとダンジョンの入口についた

 

ユキ「うわぁ~」ユキは俺から降りてダンジョンの入口を眺めている ユイちゃんもユキの隣で眺めている

 

ユイ「ユイ怖くないよ!」

 

ユキ「私も!」

 

ユリエール「へ?」

 

アスナ「大丈夫です この子見た目よりずっとしっかりしてますから」

 

ユウキ「ね?ユキ」

 

ユキ「うん!」

 

キリト「臆せずにいられるその勇士・・・きっと将来はいい剣士になるぞ!」

 

テツヤ「ユキも 俺の斬月の後継者になって 死神の名前を引き継ぐか? あ、その前に卍解教えなきゃな」

 

ユキ「死神~?だったら女神の方が良いな!」

 

テツヤ「女神か~」

 

キリト「だったらそれは」

 

テツヤ・キリト「「ユキ(ユイ)に1番似合・・・・・・・・・む?」」

 

テツヤ「おいおいキリト君・・・・・・女神の名を名乗るのはユキだぞ・・・・・・?」

 

キリト「何を・・・・・・女神はユイにこそだ!」

 

テツヤ「ユキ!!」

 

キリト「ユイ!!」

 

テツヤ「てめぇ!これだけは譲れねぇぞ!第一俺の斬月を引き継ぐのはユキだ!!」

 

キリト「斬月を引き継ごうが引き継が無かろうが関係無いだろ!!真の女神はユイだ!!こっちだって引けない!!」

 

テツヤ・キリト「「ぐぬぬ・・・・・・!!!やるか!?」」俺は斬月に キリトはダークリパルサーとエリシュデータに手を伸ばした

 

ユウキ「止めなさいこの馬鹿!!!」

 

アスナ「やるんなら後でにしなさい!!」俺はユウキに

キリトはアスナにそれぞれしばかれた

 

テツヤ「ぐぼっ!?」

 

ユウキ「親馬鹿になるにはまだ早いでしょうが!!!何考えてんの!!!」

 

アスナ「2人ともユリエールさんの前で恥ずかしいと思わないの!?」

 

ユキ「あーあ 可哀想に」ユキはそう言うと俺の頭に手を置いてくれた

 

テツヤ「ユキ・・・慰めくれんのか・・・お前は優しいな・・・」

 

ユキ「へっ、無様なもんだぁ・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ガーン!!!!!」

 

結構ガチな方で言われた あぁ・・・これが子供に貶される悲しさって奴か・・・頭で何度もリピートされてる・・・もう親に絶体暴言言わないでおこ・・・そう固く決めた

 

ユウキ「そんな言葉どこで!?」

 

ユキ「ふっふっふっ~」

 

ユイ「テツヤさん可愛そうです・・・・・・」

 

テツヤ「はう・・・ユキがこんな子に育つなんて・・・俺は悲しいぞ・・・しくしく・・・・・・」

 

ユキ「もー嘘だからシャキッとしなさい!!体育座りしない!!」

 

キリト「・・・・・・もう親に反抗的態度は取れないな・・・・・・」

 

アスナ「ごめんなさいユリエールさん 馬鹿な2人に付き合わせちゃって・・・・・・」

 

ユウキ「ほーら!!シャキッとして!!いつものテツヤらしくないよ!!!」

 

テツヤ「ダメージが思ったよりでかかった・・・」

 

ユリエール「あはは・・・・・・それじゃぁ先に進みましょう」

 

~~~~~~~~~

 

テツヤ「あー辛かった・・・」

 

キリト「いい加減に歩けよ!肩貸すのも疲れるんだよ!!」

 

テツヤ「うるせぇな 元はと言えばお前が悪いんだろうが」

 

キリト「いいや!あれはお前が悪い!!」

 

テツヤ「んだとぉ!?」

 

ユウキ「!2人とも!前!!」

 

テツヤ・キリト「「!!!」」

 

前に目を凝らすとモンスターが大量にいるのがわかる

 

そのモンスターの正体は・・・・・・

 

テツヤ「か、カエル?」

 

そう、無数のカエルだった ゲコゲコと鳴き声をあげている

 

ユウキ「!?い、いやぁぁぁ!!!!」ユウキは俺の後ろに隠れると俺に抱きついてきた

 

テツヤ「へ?」

 

ユウキ「・・・・・・ボクね・・・・・・あぁゆうの苦手なの・・・・・・」

 

テツヤ「っ!?か、可愛い・・・!」

 

ユウキは上目遣いで俺に言ってきてしかも涙ぐんでる

そんないつもと違うか弱いユウキの姿に再度心を射抜かれた俺

今すぐユウキを抱きしめ包み込んでやりたい でもユリエールさん達がいる前でそんなこと出来ない

とにかくやっぱりユウキは可愛い 改めて実感させられた

 

 

テツヤ「うっしゃ!俺が全員ぶっ飛ばしてやる!!見とけよユウキ!!」

 

キリト「行くぞテツヤ!」

 

テツヤ「あ、ちょいと待った キリト ここで一つ勝負しねぇか?」

 

キリト「は?」

 

テツヤ「過去戦って2戦1勝1敗 んでもってさっきの件合わせてここで決着付けようじゃねぇかよ」

 

キリト「・・・・・・面白い・・・・・・!!」

 

テツヤ「前はこのタイプで戦って負けたからな 次こそは勝つ!!」

 

キリト「望むところだ!!かかって来い!!テツヤ!!」

 

テツヤ「ルールは簡単!!どっちが多くあのカエル殺るかだぁ!!スタート!!!」

 

キリト「んなっ!?卑怯だぞ!!」

 

アスナ「はぁ・・・また始まった・・・」

 

ユリエール「いつもあれなんですか?」

 

ユウキ「いえ、今日はたまたまでして・・・」

 

アスナ「子供の事になると意地になっちゃって・・・負けず嫌いと言うか単純に馬鹿と言いますか・・・」

 

ユキ「ねぇね、お父さんとキリトさんってどっちが強いの?2人とも」

 

ユウキ「それはもちろん~!」

 

アスナ「ね~?」

 

ユウキ・アスナ「「テツヤ(キリト君)だよ~!」」

 

ユウキ「へ?」

 

アスナ「あら?」

 

ユリエール「・・・・・・皆さん仲がよろしいんですね」ユリエールはそう言ってクスっと微笑んだ

 

ユキ「あ~!お姉さん初めて笑った~!」

 

ユリエール「へ?」

 

ユイ「何だか嬉しいです!!ね?ユキ」

 

ユキ「うんうん!人間笑顔が一番だよ~!」

 

アスナ「2人は本当に人思いの優しい子だね ユリエールさんも喜んでるよ?」

 

ユリエール「ふふっ ありがとうね2人とも お姉さん心配で少し緊張してたんだ」

 

ユキ「それならもう大丈夫!私のお父さんがみーんなを助けてくれるよ!だからお姉さんも笑顔でいてね?」

 

ユリエール「本当にありがとうね ユキちゃん 頼もしい子を待ちましたね ユウキさん 羨ましい限りです」

 

ユウキ「テツヤに似て優しい人になってくれると嬉しいな♪」ユウキはそう言ってユキの事を撫でた

 

ユキ「えへへ♪任しといてよ♪」

 

~数分後~

 

キリト「せりゃあ!!」

 

テツヤ「月牙天衝!!!!」

 

ユリエール「・・・・・・それにしても何だかすみません・・・任せっぱなしで・・・」

 

アスナ「いえいえ、私達が入ったら多分凄い怒ると思いますし・・・」

 

ユウキ「子供達も喜んでる事ですしね」

 

ユキ「良いぞ~!やれやれ~!」

 

ユイ「すごーい♪」

 

アスナ「大分奥に来たけどもうすぐかしら?」

 

ユリエール「シンカーは一定の場所でずっと止まっています 恐らく安全エリアにいるとおもいます そこまで行けば転移結晶が使えますから」

 

テツヤ「いやぁ~狩った狩った~♪」

 

ユウキ「お疲れ テツヤ」

 

テツヤ「おう! んで?」

 

キリト「何匹だ!?」

 

テツヤ「んんっと・・・120ってとこかな?」

 

キリト「何っ!?負けただと!?」

 

テツヤ「本気!?よっしゃあ!!!俺の勝ちだぁ!!!!これで勝ち越しぃ!!!」

 

キリト「お前ずるいぞ!!月牙天衝使うなんて聞いてないぞ!!あれ使われたらどうしようもないだろ!」

 

テツヤ「武器の持ち味を最大限に活かしただけです~!大人しく負け認めろ!男らしくねぇぞ?」

 

キリト「くそ!!・・・・・・けどいいアイテムも手に入れたし良いか」

 

アスナ「?どんなアイテムなの?」

 

キリト「ふっふっふ・・・これを見ろ!!」キリトはそう言ってアイテムストレージから何かを取り出した

 

ユウキ「!?ひぃぃぃぃ!!!!」ユウキはそれを見るなりまた俺に抱きついてきた

 

アスナ「な!なによそれ!!」

 

キリト「スカベンジトードの肉」その肉はなんかもうグチョグチョ動いてキモかった

 

テツヤ「あ~そういやドロップしたわ アレ」

 

アスナ「あのカエルの肉よね!?」

 

キリト「ゲテモノ程上手いってゆうじゃないか~♪ 後で料理してくれよ!!」

 

アスナ「っ!!絶!対!!嫌ぁぁ!!!」アスナはキリトから肉を奪い取ると投げ捨てた

 

キリト「あぁ・・・なにするんだよ!」

 

アスナ「ふんっ!」

 

キリト「くっそ!それなら・・・・・・これでどうだ!!」キリトは恐らくさっきドロップした肉を全部オブジェクト化した

 

アスナ「ひぃ!!いやぁ!!嫌!!嫌!!いやぁぁぁ!!!!」次々と肉を掴んでは投げ捨てるアスナ

 

キリト「ちょ!アスナ!!やめ!!!」

 

アスナ「いい加減にしてよも~!」

 

キリト「貴重な食料がぁぁぁぁ!!せ、せめて一つだけでも!」キリトはラストとなる肉を口に含んだ

 

アスナ「意地汚い!止めなさい!!」

 

キリト「ふぁへふぁい!!!(止めない!)」

 

テツヤ「ははは・・・・・・仲のよろしいことで・・・・・・」

 

ユウキ「うぅ・・・・・・怖いよぉ・・・・・・」ユウキが抱きつく力はどんどん強まっていく

 

テツヤ「おいおい・・・ユキに笑われんぞ?」

 

ユウキ「それでも嫌なものはやなの!!!あ!そう言えばドロップしたって言ってたよね!?」

 

テツヤ「カエルの肉?」

 

ユウキ「そう!!今すぐ捨てて!!!じゃないと!!」

 

テツヤ「わ、わかったよ・・・」

 

アスナ「や!め!な!な!さ!い!!!!!」

 

キリト「あぁ!?ラストの肉が!!」

 

テツヤ「さぁて、捨てるかな~」

 

キリト「待てテツヤ!捨てるくらいなら俺に!!アスナが駄目なら後でエギルの所に・・・」

 

ユウキ「~~~!!!」

 

ユウキは俺から離れるとメニューを開き何かをいじる

 

少し待つと大量の肉がユウキの手元にあった

 

ユウキの顔は今にも泣き出しそうな顔だった

 

多分火事場の馬鹿力で肉を持ってるんだろうな・・・

 

テツヤ「え!?」

 

ユウキ「欲しいなら・・・・・・全部上げる!!!!」ユウキはキリトに向け肉を投げた

 

キリト「へ!?ちょ待っ!」キリトは大量の肉の下敷きになった

 

テツヤ「あちゃ~・・・・・・」

 

アスナ「自業自得ね!!」

 

ユウキ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ユウキ?」

 

ユウキ「・・・・・・やっぱり気持ち悪い~!!!!!」ユウキはそう言うとまた俺に抱きついてきた

 

テツヤ「はぁ・・・・・・困ったやっちゃなぁ・・・・・・」

 

ユウキ「うぅ~寒気がしてきた!!」

 

テツヤ「全く・・・今日はか弱い乙女だなお前は」

 

ユウキ「だってぇ・・・」ユウキはうるうるしながら話す

目で俺に何かを訴えているのが分かる

 

テツヤ「はいはい よく我慢したな」

 

ユリエール「もうそろそろでシンカーの元につきます 急ぎましょう」

 

~~~~~~~~~~

 

テツヤ「大分進んだな・・・・・・」

 

アスナ「あ!あれって安全エリアじゃない?」俺らの進んでる道の先に光っているエリアがあった そこが安全エリア 何も無ければあそこにシンカーさんがいるはずだ

 

キリト「・・・・・・奥にプレイヤーが一人いるな・・・・・・」

 

ユリエール「っ!!!シンカー!!!!」ユリエールさんは安全エリアへと一心不乱に走り出した

 

キリト「お、おい!」

 

テツヤ「俺らも行こう!」

 

ユリエール「っ・・・!はぁ・・・!はぁ・・・!」

 

「ユリエール!!!!!」まだ安全エリアには遠いから人物像はよく分からないがとにかく一人のプレイヤーが叫んでるのが見えた

 

ユリエール「っ!シンカー!!!!」

 

キリト「どうやらあれがシンカーさんのようだな」

 

テツヤ「やったな 無事に発見だ」

 

シンカー「来ちゃ駄目だ!!!!」

 

4人「「「「っ!!!」」」」

 

シンカー「その通路は!!!!」

 

ユリエールさんが手を振りながらシンカーさんの元へと行こうとしてる時 俺の視界にトラップ警戒の文字が現れた

 

テツヤ「っ!くそ!!!」俺はユリエールさんを助ける為 スピードを上げて走った

 

キリト「まずい!!」キリトも俺の後を追って走ってきた

 

アスナ「駄目!!!ユリエールさん!!!!戻って!!!」

 

ユリエールさんが進もうとしてる右の柱からでかい鎌のような物が出てきた

 

テツヤ「間に合えよ!!!」

 

俺はユリエールさんを抱え、鎌に当たらない様、走っていたスピードを落とすため斬月を地面に突き刺した

 

少しすると黒かった周りの壁には宇宙の様な物が広がり、鎌の持ち主の敵が現れた

 

キリト「大丈夫か!?」

 

テツヤ「あぁ!ユリエールさんはここにいてください!」俺はユリエールさんを安全とは言えないがまだ安全そうな柱の近くに連れていき俺は敵の元へと駆けた

 

ユウキ「すみません!この子お願いします!」

 

アスナ「2人と一緒に安全エリアに行ってください!」ユウキとアスナはユキとユイをユリエールさんにあずけた

ユリエール「は、はい!」

 

ユキ「お母さん・・・」

 

ユリエール「さ、こっちへ」

 

ユリエールさんが安全エリアに向かったのを確認するとユウキとアスナはこっちに来た

 

あのでかい鎌の持ち主 それは俺の異名をそのまま使ったような奴だった

 

テツヤ「死神・・・か・・・?」

 

黒いローブを着て、鎌を持った骸骨 死神そのまんまだった

 

ユウキ「強敵そうだね・・・・・・」

 

テツヤ「いや、ユウキ お前は戻れ」

 

ユウキ「へ!?」

 

テツヤ「今すぐユリエールさんと合流して、ユキ達連れて転移結晶で脱出しろ!!」

 

テツヤ「識別スキルは優先的に上げてるつもりなんだがな・・・データが見えねぇんだ・・・多分80・・・いや、90層クラスのバケモンだ そんなバケモン女に戦わせるわけにゃいかねぇ・・・」

 

通常、敵の名前の横にはレベルが書いてあるはずなのだがあいつには書いてなかった それは余程今のレベルでは適わないような強敵だと言うことだ

 

キリト「俺とテツヤで時間を稼ぐ!2人は早く逃げろ!!!」

 

テツヤ「早く行け!!もたもたしてる暇はねぇ!!!」

 

ユウキ「っ・・・・・・」ユウキはユキの方を振り向いた

 

ユキ「お母さん・・・・・・」

 

ユウキ「アスナ」

 

アスナ「ユウキも同じみたいね」

 

ユウキ「2人をお願いします!!!皆で脱出を!」

 

テツヤ「っ!?ユウキ!!!!」

 

ユリエール「いけない・・・!そんな「早く!!!」っ!」

 

ユウキとアスナの目線で2人に合図を送り、ユリエールさんとシンカーさんは転移の準備をし、ユウキとアスナはこちらに来た

 

 

テツヤ「馬鹿野郎!!!何で脱出しなかったんだ!!!」

 

ユウキ「ボクだってやれる!!!それにテツヤを見離しに何か出来ない!!!!!」

 

テツヤ「っ・・・!ユウキ・・・」

 

ユウキ「ボク達ならきっと大丈夫 ね?」

 

テツヤ「・・・・・・そうだな・・・・・・よしっ!ちゃんと付いてこいよユウキ!」

 

ユウキ「うん!」

キリト「っ!!来るぞ!!!」

 

死神が鎌を振りかぶった時、俺は斬月で自分の身とユウキを守り、ユウキも斬月の前に剣を出してくれて2重のガード体制になった 恐らく生半可な攻撃じゃ破れないはずだ

 

しかし、思った以上に奴の攻撃は大きく、俺らは吹っ飛ばされた

 

テツヤ「のわぁっ!?」

 

俺は天井にぶつかりそのまま落下した、少し体に振動が残りながらも何とか立ち上がり、パーティーのHPを見る

 

俺とキリトは辛うじてHPバーのグリーンを保っていたけどアスナとユウキがイエローになっていた

 

テツヤ「っ!!!」

 

キリト「ぐっ・・・なんて威力だ・・・!」

 

俺らは最前線で常に戦いを続けた攻略組 レベルも自慢じゃないが恐らく最上位のクラスだろう その俺らですら満タンだったHPがかなりの勢いで減った その攻撃力は並大抵のプレイヤーなら恐らく一撃で死んでしまうような威力を持っていた

まさに死神の名にふさわしいかも知れない

 

テツヤ「!!ユウキは!!!!」

 

アスナ「っ!敵の前に!!」

 

テツヤ「何っ!?」

 

前を向いてユウキを見る でもユウキは何故か立ち上がってはいなく 倒れたまんまだった 指1本と動かず倒れたまんまだ

 

テツヤ「は・・・?おい・・・!ユウキ!!!どうしたんだ!!!!」

 

この時思い浮かんだのは二つ あの威力でスタンを食らったか重いノックバックが発生したかの二つだった

 

テツヤ「こんな時に・・・!!!!!」

 

敵はユウキに向け鎌を振り下ろそうとした

 

テツヤ「っ!!させるかぁぁぁぁ!!!!!」

 

ユウキのHPはイエローだ・・・・・・あんな攻撃食らったら一溜りもねぇ!!

 

俺はすぐさまユウキの元へ行き、敵の攻撃を単身で防いだ

 

でもやはり俺の体は吹っ飛ばされ宙に浮いた

 

その拍子に俺のHPバーが一気にレッドに落ちた

 

テツヤ「ぐっ・・・・・・!だったらこいつだ・・・・・・」

 

 

奴が命を刈る死神なら俺は命を守る死神だ・・・・・・!!!

 

 

こんな所でユウキを失ってたまるか!!!!

 

 

テツヤ「卍解!!!!!」

 

誰が来ようと守ってみせる!この力で・・・・・・!!

 

テツヤ「くそ・・・!!まだ起きねぇのかよ・・・!!!!」

 

ユウキは未だ倒れたまんまだった そしてまた、敵の攻撃がユウキに襲いかかろうとしていた

 

テツヤ「っ!やらせるかよ!!!!」

 

俺は月牙天衝を放った 敵に有効かどうかは分からないけど撃った

 

テツヤ「うぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

2度、3度、4度と放ち俺の手は次第に力が強まっていく

 

テツヤ「ユウキに手ぇ出すなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

気づいた時には全力で月牙天衝を何発も放っていた

 

俺の体は何発かで悲鳴を上げ 卍解は解けた

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・これなら・・・あいつも・・・くたばったろ・・・」

 

でも、俺が目にした光景は絶望そのままだった

 

全力の月牙天衝も放ったのに敵のHPはイエローに入るかどうかとゆう所だった ケロッとしていた

 

テツヤ「嘘・・・・・・だろ・・・・・・」

 

絶望してる場合じゃない・・・!早くユウキを・・・!

 

そう思い動こうとするが動かない 微動だにしない

 

テツヤ「くそ!!何で体が動か・・・・・・・・・っ!!!!!!」

 

『通常とは違う硬直があるんだよ それさえ無けりゃあなぁ・・・・・・』

 

そうだ・・・・・・全力の月牙天衝は俺の一番強力な技だけど大きな欠点があったんだ・・・・・・!!!

 

俺は何発撃った・・・!そんな数秒も待ってたらユウキは・・・

 

 

そして奴はまた、ユウキに鎌を振り下ろそうとしてい

 

 

テツヤ「起きろ!!ユウキ!!!!起きてくれ!!!!!!頼む!!!!!このままじゃ・・・・・・!!!!」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

止めろ・・・止めてくれ・・・ユウキに攻撃するな・・・!!

 

ユウキを殺さないでくれ・・・・・・!!!

 

頼むから・・・!!!止めてくれ・・・・・・!!!

 

ユウキ『テツヤ!』

 

あの笑顔を失いたくない・・・・・・!!!!だから止めてくれ・・・!!!!!

 

 

 

テツヤ「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!」

 

 

 

奇跡でも何でも良い・・・!!頼むからユウキを助けてくれ・・・!!!!

 

 

 

ユリエール「ユキちゃん!?ユイちゃん!?」

 

シンカー「そっちに行ったら危な・・・・・・」

 

敵は何かに反応すると ユウキへの攻撃を止めた

 

テツヤ「ユキ・・・・・・!?」

 

そう、反応したのはユキとユイちゃんだった

 

2人はユウキの前に立ち攻撃を止めるように割って入った

 

アスナ「何で・・・2人が・・・!?」

 

テツヤ「っ!!しまっ!!!」

 

今度はユキ達に向かって攻撃を仕掛けようとした死神

 

あいつはどれだけ俺の周りの魂を刈れば良いんだ・・・!

 

ユキ「大丈夫だよ お父さん」

 

奴はユキに向け、鎌を振り下ろした

 

テツヤ「ユキ!!!!!!!」もう見てられねぇ・・・!俺は思わず顔を背けた

 

けどユキへの攻撃は通らず防御壁のようなもので守られ、死神は後退した

 

 

そしてユキの上に現れたのは《Immortal Object》の文字

 

テツヤ「破壊不能オブジェクト・・・!?」

 

ユキとユイちゃんは敵に向かうと少しずつ浮かんでいき

2人はそれぞれ手を前に出すとユイちゃんの周りには灼熱の炎が、ユキの周りには氷結の氷が出てきて、ユイちゃんは炎を纏った剣 ユキは氷を纏った剣を取り出した

 

 

2人が死神に攻撃を仕掛けると死神の鎌はいとも簡単に折れ、2人の剣で斬られると炎と氷の2つが混ざった丸い玉に包まれた、そしてその玉は次第に消えていき、最後は花火のように散っていった

 

ユウキ「あ・・・れ・・・?ここは・・・?」

 

テツヤ「ユウキ!!!!気がついたのか!!!!!」

 

ユウキ「何がどうして・・・ってユキ!?何でここに!?」

 

テツヤ「もう戦いは終わったんだ・・・・・・それよりもだ・・・・・・・・・ユキ・・・・・・」

 

さっきのあれは一体何だったんだ?破壊不能オブジェクトと現れたと思ったら今度はあの死神を消し去っていったし・・・

 

ユキ「お父さん お母さん 私ね? 全部・・・・・・思い出したんだ」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

俺達は 2人の話を聞くため 安全エリアまで移動した

 

 

テツヤ「ユキ・・・ユイちゃん・・・思い出したんだな・・・昔の事・・・」

 

ユキ「うん・・・テツヤさん、ユウキさん」

 

テツヤ・ユウキ「「っ!」」

 

ユイ「ソードアート・オンラインと言う名のこの世界は一つの巨大なシステムによって支配されています」

 

ユキ「その名前は《カーディナル》 人間のメンテナンスが必要無いこのシステムがSAO この世界のバランスを保っていて、自らの判断によって色々なものが制御されているの」

 

ユイ「モンスターやNPCのAI アイテムや通貨まで、出現バランス、何もかもがカーディナル指揮下のプログラム軍に操作されています プレイヤーのメンタル的なケアも」

ユイ「メンタルヘルスカウンセリングプログラム 試作1号 コードネーム ユイ」

 

ユキ「同じく 試作2号 コードネーム ユキ それが私達なの 皆」

 

テツヤ「っ!」

 

カウンセリングプログラム・・・・・・通りで俺がユキを保護した時プレイヤーマーカーも何も出なかった訳だ・・・・・・

 

ユウキ「プロ・・・・・・グラム・・・・・・?ユキ達はAIだってゆうの・・・?」

 

ユキ「プレイヤーの皆に違和感を与えないよう、私達には感情無法昨日が取り組まれているの」

 

ユキ「つまり私達はニセモノ 何もかもが・・・この涙も・・・」

 

ユキの頬を涙が伝う 何度も何度も 俺達からしたら涙は悲しい時流れるものだ でも本当にユキ達に感情が無いとしたらこの涙は何だ?

 

ユキ「ごめんね・・・テツヤさん・・・ユウキさん・・・」

 

ユウキ「ユキ・・・・・・」

 

アスナ「でも、記憶が無かったのは・・・AIにそんな事起きるの・・・?」

 

ユイ「二年前 正式サービスが始まった日 カーディナルは何故か私達にはプレイヤーに関する一切の干渉の禁止を言い渡しました 私達はやむ無く プレイヤーのメンタル状態のモニタリングだけを続けたんです」

 

ユイ「状態は・・・最悪と言ってもいい物でした、恐怖 絶望 怒りと言った負の感情に支配された人々 時として 狂気に陥る人もいました」

 

ユイ「本来であれば すぐにでもそのプレイヤーの元は赴かなければ行きません、でも 人に接触する事が許されない 私は徐々にエラーを蓄積させ、崩壊していきました」

 

ユキ「でもね?他の人達とは大きく異なるメンタルパラメーターを持った4人のプレイヤーに気づいたの 喜び 安らぎ でもそれだけじゃない そんなテツヤさん達に会いに行きたくて 私とユイは それぞれ別れ 皆さんの元に行くため、フィールドをさまよいました」

 

アスナ「それでユキちゃんは25層の杜の中に、ユイちゃんは22層の森の中に・・・」

 

ユキ「はい、テツヤさん、ユウキさん 私ずっと 2人に会いたかったんだ・・・おかしいでしょ? そんな事思えるはず無いのに・・・私は・・・ただのプログラムなのに・・・」

 

ユウキ「ユキ・・・ユキは本物の知性を持ってるんだね・・・」

 

ユウキがそう言うとユキは横に首を振る

 

ユキ「私には分からない・・・私がどうなったのか・・・」

 

悲しそうに涙を流す2人の前に行き、話しかけた

 

テツヤ「ユキ ユイちゃん お前達はシステムに操られるプログラムなんかじゃない だからさ 望むことを話せるはずだ 2人の望みは何かな?」

 

ユキ「私は・・・私は・・・ずっと・・・一緒にいたいよ・・・!お父さん・・・!お母さん・・・!」

 

涙を流しながら俺らの方に手を伸ばすユキ でも言えたね ユキが願ってることを

 

ユウキ「っ・・・!・・・・・・・・・ユキ!!!」

 

ユウキはユキの元へ走ると、そのまま抱きしめた

 

ユウキ「ずっと・・・ずっと一緒だよ・・・!!!!ユキ・・・!!」

 

テツヤ「ユキは俺達の自慢の子供だ・・・離れる事なんかねぇ・・・!」俺は2人の元へ行き、2人をそっと抱きしめた

 

3人でずっと 永遠に過ごしていこう そう固く誓った

 

でも、その誓いは すぐさま破られるものとなった

 

ユキ「・・・ごめんね・・・もう・・・遅かったみたい・・・」

 

ユウキ「へ・・・?」

 

テツヤ「遅いって・・・」

 

ユキ「今私が座ってるこれはね GMに緊急アクセスするために設置されたコンソールなの これを使って あのモンスターを消去したんだけど・・・それと同時に 今、私達のプログラムがチェックされているの カーディナルの命令に違反した私は システムにとっての異物 すぐにでも消されるかも・・・」

 

ユウキ「そんな・・・!」

 

テツヤ「嘘だろ・・・!?何とかならねぇのかよ!!」

 

ユキ「・・・お父さん お母さん 今までありがとうね これでお別れだよ?」ユキはそう言うと微笑んだ

 

ユキ「お父さん この首飾り ありがとね これがあったおかげで全く怖くなかったよ 今返すね?」

 

テツヤ「馬鹿!返すな!お前はこれからもずっと一緒にいるんだろ!?なら返さなくていいじゃねぇかよ・・・!!」

 

ユキ「そうはいかないもん・・・いずれはこうなる運命だったのかもしれない・・・」

 

ユキ「お父さん 手 出して?」

 

俺は静かに右手を差し出した ユキがその手に手を乗せると少しばかしの輝きを放った

 

テツヤ「何が起こってんだ!?」

 

ユキ「ふふふ お父さん これからはこの首飾りに ユキがいることも忘れないでね?」

 

手のひらに置いてあるネックレスを見ると 今までは俺とユウキの武器が交差されたプリントだったはずの物が

3人の親子の物になっていた 左に髪の長い女の人 真ん中に小さな子供 そして右には俺と体型が似ている人がプリントされていて シークレットになってるから表情は見えないが皆で仲良く手を繋いでるのが分かる

恐らくユウキ ユキ 俺をイメージした物だろう

 

テツヤ「まさかこの一瞬で・・・?」

 

ユキ「ふっふっふっ・・・エリートに出来ないものは無いよ!!」ユキはそう言うと笑顔になった きっとユキは最後までありのままの自分を俺達に見せたいんだな

 

ユキ「あ、それとね?質問があるんだ」

 

テツヤ「質問?」

 

ユキ「うん、お父さんの斬月なんだけどね・・・本来この武器はこの世界に無いはずなの・・・お父さんはどこでどうやって手に入れたの?」

 

テツヤ「へ・・・?・・・本来・・・無いって・・・?」

 

どうゆう事だ? 本来無いって斬月の存在がイレギュラーだって言うのか?

 

テツヤ「・・・第5層で・・・結構年寄りの人から・・・イベントかなにかだったんじゃねぇのか?」

 

ユキ「ううん そんなイベント無い筈だよ」

 

なら何で俺は斬月を? 多分ユキが言ってることは正しいだろう でもそれなら何故俺は今もこうして斬月を持つことが出来てんだ?

 

ユキ「ごめんね 変なこと聞いて 別に斬月を使っても問題は無いから心配しないでね・・・あーあ・・・お父さんの斬月・・・引き継ぎたかったな・・・それで・・・女神って言われたかったな・・・」

 

テツヤ「ユキ・・・本当に行っちまうのかよ・・・!」

 

ユキ「私もこればっかしには逆らえないんだ ごめんね 2人とも」

 

ユウキ「嫌だよ・・・!嫌だよ!!!そんなのやだ!!!!!」ユウキはそう言いながらユキを抱きしめた

 

ユウキ「皆で楽しく暮らして・・・!またユキがイタズラしてそれにボクとテツヤは困って・・・!でもそんな生活が楽しくって・・・!!!だからボク達はずっと一緒に!!」

 

ユウキの涙ながらの叫びも システムとゆう強大なものには叶わず ユキは次第に薄くなっていった

 

テツヤ「ユキ!!!!」俺はユキの右腕を掴んだ

 

テツヤ「馬鹿野郎!!!!親の言うこと聞くのが子供だろうが!!!!ずっと一緒にいろ!!!!んでもってもっと俺とユウキにお前の最高の笑顔を届けてくれよ!!!!!」

 

俺の瞼からも涙がこぼれ落ちてるのが分かる 大事な1人娘なんだ システム何かにユキを消されてたまるか!

 

ユキ「お母さんとお父さんのそばにいるとね?皆が笑顔になるの だから2人はこれからもずっ~と私の変わりに 皆を助けて 喜びを分けてあげて?」

 

ユウキ「やだよ!!嫌だよ!!ユキがいないと・・・ボクは笑顔になれないよ!!!!!」

 

ユキ「お母さん 笑って?お母さんが泣いてると・・・私まで泣きたくなっちゃうよ・・・」

 

テツヤ「ユキ!!!!!」

 

 

 

 

ユキ「ばいばい・・・!お父さん!お母さん!」

 

 

ユキはそう言うと ユウキが抱きしめている腕から消え去ってしまった

 

最後にユウキの頬に触れていたユキの手だけが残り その手も次第に消え去ってしまった

 

ユウキ「っ!!・・・・・・そんな・・・また・・・ボクの・・・大切な・・・人が・・・」

 

ユウキ「うっ・・・・・あぁぁぁ・・・・・・!!!何で・・・何で!!!」ユウキがその場で座ると涙が次々と流れ落ちる

『またボクの大切な人が』 俺はその言葉で今まで溜めていた感情が爆発した

 

 

テツヤ「カーディナル!!!!!!いや!茅場!!!!!そう毎回毎回・・・・・・お前らの思い通りになると思うんじゃねぇぞ!!!!!!!!」

 

キリト「やるぞ!!テツヤ!!!」

 

テツヤ「しくじんじゃねぇぞ!!!!!」

 

俺とキリトは先程までユキ達が座っていたコンソールシステムに手をつけた

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・何を・・・・・・」

 

テツヤ「あいつが消えてまだそう経って無い!!!その今ならここのGMアカウントでシステムに割り込める筈だ・・・!!」

 

俺とキリトがキーボードを打ち込み 着実とシステムの奥深くまで行けた

 

そしてロードゲージの様なものが満タンになると同時に

その場が光だし 俺とキリトは吹っ飛ばされた

 

テツヤ「ぐっ・・・!」

 

ユウキ「テツヤ!!!!」ユウキは俺の側まで来てくれた

 

ユウキ「大丈夫?」

 

テツヤ「へへ・・・・・・こいつを見ろ・・・・・・」俺はユウキにある物を手渡した それは雪の結晶 でも触っても絶対に崩れない雪の結晶だ

 

ユウキ「これは・・・?」

 

テツヤ「ユキ達が起動した管理者権限が切れる前に ユキのプログラムの本体を切り離し、オブジェクト化したものだ キリト そっちも成功したんだろうな?」

 

キリト「あぁ・・・何とかなったよ・・・」

 

ユウキ「じゃあ・・・これは・・・」

 

テツヤ「ユキの心だ」

 

ユウキ「っ!」

 

ユウキ「・・・・・・ユキィ・・・・・・ユ・・・・・・キ・・・・・・」

涙をポロポロとこぼすユウキ

 

テツヤ「大切な人は俺が守るって言ったろ? 少し変わったがユキはユキだ またお前の元にいてくれるんだ それに 俺のネックレスにも ユキはいる」

 

ユウキ「テツヤ・・・ユキ・・・2人とも大好きだよ・・・」ユウキはユキの心を握りしめ 俺に抱きついてきた

 

俺はユウキを優しく撫でてやり しばらくしてからダンジョンを抜けた

 

 

俺達はその後 教会まで行き、ユリエールさん、シンカーさん、サーシャさんの元へ行き 一通りのことを伝え 第1層 始まりの街を後にした

 

ユウキ「ねぇ テツヤ」

 

テツヤ「ん?どうしたんだ?」

 

ユウキ「もしボク達がこの世界をクリアすることが出来たら・・・ユキはどうなっちゃうの・・・?」

 

テツヤ「ユキのデータは俺のナーヴギアのローカルメモリーに保存してあんだ 向こうでユキとして展開すんのはちと厳しいかもしれんが・・・きっと 俺らなら何とかなるさ」

 

ユウキ「それじゃあ 向こうでまたユキに会えるんだね ボク達の・・・初めての子供に・・・」

 

テツヤ「きっと 必ずな」

 

ユウキ「頑張ってゲームをクリアして!ユキに会おうね!テツヤ!」

 

テツヤ「そうだな あいつがいなくても頑張んなきゃな!!」

 

ユウキ「うん!また2人に戻ったけど これからはユキの分も!みーんなを笑顔にさしてあげなきゃね!」

 

テツヤ「その通りさ! でも今は笑顔より飯だ・・・腹減ったぁ~・・・」

 

ユウキ「もぉ~しょうがない人だな~テツヤは~」

 

テツヤ「早く行こうぜ!ユウキ!!」

 

ユウキ「うん!!」

 

ユキ またいつか きっとお前とあって見せるよ だってお前は俺達の大切な家族なんだからな!

 

~~~~~~~~~

 

48層 テツヤ家近くの丘

 

現在時刻は夜1時 風も吹かず目を閉じれば広がるのは闇 そのまま何もしてなければ体が闇と同化するかもしれない その位静かだ

 

けどその闇はあの光景を思い出させた・・・・・・目をつぶればあの時の光景が何度もフラッシュバックされた・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ『ユウキに手ぇ出すなぁぁぁぁぁ!!!!』

 

何が手を出すなだ・・・・・・俺の焦りがユウキを殺しかけたんだぞ・・・・・・ユキがいなかったら今頃ユウキは・・・・・・

 

俺は・・・・・・゛また゛大事な仲間を失いかけた・・・・・・

 

それも俺のミスのせいだ・・・俺が月牙天衝を連発して撃っていなければあんな事にならずに済んだ筈だ・・・・・・

 

何が手を出すなだ 何が止めてくれだ 全部俺のせいじゃねぇか・・・・・・

 

冷静に判断していればあんな事には・・・・・・

 

――――俺は・・・・・・弱い・・・・・・――――

 

そう考えた時 俺の脳裏に言葉が入ってきた

 

そうだ・・・・・・てめぇは弱ぇ・・・

 

テツヤ「っ!誰だ!!」

 

斬月使ってるのになんちゅうざまだ・・・それであの女守るだぁ?笑わせんじゃねぇよ・・・

 

テツヤ「ちっ!知った口利きやがって!!誰だって聞いてんだよ!!」

 

俺か・・・・・・俺はなぁ・・・・・・

 

 

 

 

お前を殺す者だ・・・・・・

 

 

 

 

そうゆうと俺の体は眩い光に包まれた 転移する時に起こる光だ

 

テツヤ「っ!?何が起こってんだよ!!」

 

さぁ・・・来てもらおうか・・・王よ・・・

 

テツヤ「っ!?王って・・・・・・」

 

俺は少し経つと転移された 一体何が起こるって言うんだ?

 

くくく・・・・・・真の恐怖ってもんを教えてやるぜ・・・・・・




カーディナルのメンタルカウンセリングプログラムだったユキとユイ 体は消えてしまったけど心として今両家族の元にいます きっと皆を見守ってくれるはずです

そしていきなりテツヤの脳裏に話しかける者が!一体誰なんだ!?

次回もお楽しみに!!



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part14 表と裏~2人の哲也~

今回オリジナル展開となっていますが元ネタはBLEACHから取らして貰ってます

後今回テツヤ以外全く出ません ご了承頂けたら幸いです

ではどうぞ!


前回 突如俺はお前を殺す者だと言うものが哲也の脳裏に話しかける

その後転移された哲也 一体何が起こっているのか・・・・・・?

 

謎の場所

 

哲也「うっ・・・・・・ここは・・・・・・?」

 

そこは何の変哲も無い青い空が広がる場所 ただ少しおかしいのは俺が足場にしているのがビルとゆう事だ

 

哲也「一体何が・・・・・・」

 

わけも分からず少し歩いていると目の前に白い服を着た男が立っていた いや・・・・・・その男は服を着ていたのでなく俺とは少し違う《死覇装》を纏っていた そしてその後顔を見て俺は驚愕した

 

哲也「んな!?・・・・・・なんで・・・・・・俺が・・・・・・!?」

 

そう そいつは俺と瓜二つだった 髪型 目 鼻 口など全てのパーツが俺の物と同じだった ただ少し違うのは肌が真っ白と言うところと目の眼球が黄色く、その周りは黒で覆われている 人が持つとは思えない目をしていた

 

「くくく・・・・・・ようやく来たか・・・・・・」

 

哲也「っ!誰なんだお前は!!名を名乗れ!」

 

「俺か・・・・・・?俺はなぁ・・・・・・」

 

「《荒波哲也》だ・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・は?」

 

《荒波哲也》 これを聞いてさらに驚愕した 何しろこの名は俺の本名だからだ この事を知っているのはこの世界じゃショウしかいない なのにコイツは俺の本名を名乗った 同姓同名と言う訳でも無さそうだし・・・一体どうゆう事だ?夢でも見ているのか?

 

哲也「ふざけんな!!!荒波哲也は俺の本名だ!!何故お前がこの名を!!!」

 

テツヤ「何故かって?それはなぁ・・・」

 

テツヤ「俺はお前であり・・・・・・そして・・・・・・」

 

テツヤ「《斬月》でもあるんだぜ!!」

 

哲也「斬・・・月・・・?」

 

テツヤ「そうだ・・・斬月だ・・・お前の背中にあるそいつだよ・・・」

 

哲也「なんでお前が斬月を知ってんだよ!!てかお前は一体誰なんだよ!!俺って言ったり斬月って言ったり!!」

 

テツヤ「くくく・・・・・・」

 

どうゆう事なんだ 目の前には俺にそっくりの男 そして荒波哲也と言う名を名乗っていて斬月すら知っている

急展開過ぎて頭がパンクしそうだ

 

テツヤ「馬鹿なお前にも分かるように教えてやるよ・・・」

 

テツヤ「俺はなぁ お前の裏の人格だ 表と裏 黒と白と言ったところだ まぁこの服見たらわかるか?」

 

哲也「俺の・・・裏の・・・?」

 

テツヤ「お前があのアインクラッドだとか言う場所に行ってからずっと裏から見してもらったぜ そしたら何だ?あの不甲斐ない戦い方は お前が俺の王かと思うと情けねぇぜ・・・」

 

哲也「っ!さっきから知った口を!!俺の裏って言うなら今まで起こったこと言ってみやがれ!!」

 

テツヤ「あん?お望み通りにしてやるよ

お前の名前は荒波哲也 2年前母親にプレゼントとしてSAOとナーヴギアを貰いSAOにログイン そこであの女に出会う

その数カ月後 お前は爺さんから斬月を貰う それがお前の武器だ そしてその後 お前は卍解を習得してあの女と付き合い始め終いには結婚する そして最近だとお前には餓鬼ができたがその餓鬼が実はプログラムだった その餓鬼も今は姿は無いがお前のナーヴギアにデータとして残っている そして今 お前は俺の目の前にいる ざっくりしてるがこんな所か?」

 

哲也「っ!」

 

何故だ こいつの回答はほぼ正当だ 何でこんなにも詳しいんだよ・・・

 

テツヤ「どうした?そんな驚いた様な顔しやがって」

 

哲也「たりめぇだろうが!!例え合ってたとしても俺の裏なんて信じられる訳ねぇだろうが!!」

 

テツヤ「物覚えが悪い野郎だ・・・・・・人間には表と裏 それぞれの人格が必ず兼ね備えてあんだよ」

 

テツヤ「前にお前は見たはずだ 裏の人格が出た奴をな」

 

哲也「前に・・・?一体いつの話だよ!!」

 

テツヤ「最近だよ お前がクラディールだとか言う野郎に殺されかけた時 あの女 どうなった?」

 

哲也「っ!」

 

ユウキ『テツヤァァァァァ!!!!!』

 

テツヤ『落ち着けユウキ!!!!!』

 

そうだ・・・・・・あの時ユウキは・・・・・・自分を見失っていた・・・・・・まさかあれが裏の人格だって言うのかよ・・・・・・

 

テツヤ「あれがあの女の裏の人格だ お前も身を持って体感したはずだぜ? お前 あの女に攻撃されたよな?」

 

確かにあの時普通のユウキとは思えない行動に出ていた・・・表と裏・・・現実離れし過ぎだけどこいつの言ってることはあってるみたいだな・・・

 

哲也「・・・裏の人格っつうのがあるってのはどうやら本当の事らしいな・・・」

 

テツヤ「やっと理解したかよ」

 

哲也「急展開過ぎて訳が分からねぇがな・・・・・・」

 

テツヤ「くくく・・・俺がお前をここに呼んだ理由 分かるよな?」

 

哲也「・・・俺を殺す為か・・・」

 

テツヤ「ビンゴだ さっきも言ったがずっと裏から見ていたが何なんだお前の戦い方はよぉ・・・だからあのヒースクリフとか言う野郎にも勝てねぇんだよ・・・」

 

哲也「・・・まるでお前なら勝てるみたいな言い方だな・・・」

 

テツヤ「当たり前だ・・・あんな雑魚俺の敵じゃあねぇ・・・」

 

団長を雑魚呼ばわり・・・自信あり気な言い方だ・・・

裏の俺はこんな性格してんのか・・・・・・

 

テツヤ「だからよぉ・・・決めたんだよ・・・」

 

哲也「何をだ」

 

テツヤ「お前を殺して・・・俺が表に出てやるぜ」

 

哲也「お前が表・・・?」

 

テツヤ「あんな砂糖が大量に入ったような生活してっからお前は弱いんだ・・・だから俺がお前を乗っ取り手始めにあの女を殺すんだよ」

 

哲也「っ!?てめぇどうゆう事だ!!舐めた口利いてるとぶち殺すぞ!!」

 

テツヤ「まただ・・・あの女の事となるとお前は突然強い口調になる・・・それもてめぇの弱さだ・・・」

 

哲也「っ・・・・・・・・・」

 

テツヤ「斬月もろくに使えねぇお前が強い扱いされてるあの世界・・・温すぎるぜ・・・」

 

哲也「さっきから聞いてりゃ自分が強いみたいな言い方だな・・・余程の自信だな・・・」

 

テツヤ「当たり前だ・・・俺はお前みたいに甘い奴じゃねぇ・・・冷えきった世界の中たった1人で生きてきたんだからなぁ・・・」

 

哲也「斬月をろくに使えないって言うがお前は使えんのかよ そもそも斬月は俺だけの武器のはずだ」

 

テツヤ「やっぱり馬鹿だなお前は・・・俺はお前でもあり・・・斬月でもあると言った筈だぜ・・・」そうゆうとあいつは背中の武器を取り出した 『斬月でもある』 この事から大方予想は付いていたが奴が取り出した斬月は俺のとは少し違った

 

哲也「白い・・・斬月・・・?」

 

そう、俺の斬月とは違い 奴の斬月は白くなっている 俺のは黒く あいつのは白い さしずめあいつが持っているのは裏の斬月と言ったところだろうな

 

テツヤ「そうだ・・・お前の武器でもあるこいつでてめぇをあの世に送ってやるぜぇ・・・」

 

哲也「・・・全損デュエルでもすんのかよ・・・」

 

テツヤ「・・・そういやお前の世界じゃデュエルとか言ってたな・・・ここではそんな甘いルールじゃねぇ・・・HPとかではなくどれだけ相手を切り刻み傷を付けるか・・・それこそがここのルールであり本当の殺し合いだ・・・」

 

哲也「血が・・・?デュエルが無いってここはSAOの世界じゃねぇのかよ!」

 

テツヤ「そうだ・・・あんな温い殺し合いじゃねぇ本当の殺し合いが楽しめるぜ?血生臭ぇ殺し合いだ・・・」

 

本当の殺し合い・・・血がどうこうとか言ってたがここは一体どこなんだ?でも斬月はあるし・・・

 

哲也「おい!ここは一体どこなんだよ!!!説明しろ!!!」

 

テツヤ「そう焦るな・・・ここに兎がいる・・・お前の世界のラグーなんたらとは違うぜ・・・?本物だ・・・」奴は兎の両耳を持ちその兎はちゅうぶらりんになっている

 

哲也「何をしようってゆうんだ・・・」

 

テツヤ「まぁ見てな!!」

 

奴が兎を空高く放りあげると斬月で兎を斬った SAOならば兎は光の結晶となり消える けどここでは違った

 

斬られたと思うと兎の胴体が真っ二つになり辺りには血が飛び散り奴の顔にも血が付いた

 

俺の目の前には凄まじい光景が広がっている・・・

 

哲也「なっ!!?」

 

テツヤ「ここはなぁ・・・現実でも仮想現実でもない・・・その間にある世界と言って良い・・・ここではリアルが物を言う・・・」

 

哲也「本当の殺し合いってのはこう言うことなのかよ・・・!!!」

 

テツヤ「そうだ・・・俺がここでお前を殺して・・・体を乗っ取り・・・王となる!!!!」

 

哲也「この野郎・・・!」

 

テツヤ「弱いお前に変わって俺があの世界を終わらしてやるぜ!!感謝しなぁ!!あの世から俺の事を指しゃぶって見てろ!!お前にはそれがお似合いだぜ!」

 

哲也「てめぇ・・・さっきから言いたい放題言いやがって・・・いくら分かっててもお前に弱い呼ばわりされる筋合いはねぇ!!!!」

 

テツヤ「弱い野郎を弱いって言って何が悪い 事実だろうがよぉ」

 

哲也「てめぇ・・・言ってくれるじゃねぇかよ・・・!」俺は背中の斬月に手を伸ばした

 

テツヤ「殺し合いといこうぜ・・・こいつをてめぇの帰り血で真っ赤に染め上げやるぜ!!」

 

哲也「そう簡単にやれるかよ!!!」俺は奴に斬月を振り下ろす 奴は斬月でそれを防いだ

 

テツヤ「そうかっかすんなよ・・・楽しくやろうぜ!!」

 

哲也「くっ!このっ!!」

 

テツヤ「そらぁっ!!」

 

哲也「っ!」奴は斬月を横に振り払い俺は吹き飛ばされた

 

ビルにぶつかり俺は止まった、けどそこで俺は味わった

 

――痛い―― 久しい感情だ それに腕からは少し血が出ている どうやら本当にここでは痛みがあり血が出るようだな・・・

 

テツヤ「おいおい・・・もっと楽しませてくれよ・・・」

 

哲也「ちっ・・・舐めやがって・・・・・・」

 

テツヤ「そうだ・・・1つ教えてやる・・・斬月の能力を・・・」

 

哲也「斬月の・・・?」

 

テツヤ「お前の餓鬼が言ってたろ?斬月は本来あの世界には無い武器だ」

 

ユキ『お父さんの斬月なんだけどね・・・本来この武器はこの世界には無いはずなの・・・お父さんはどこでどうやって手に入れたの?』

 

ユキの言っていた事を思い出した 本来ない武器・・・どうゆうことだったんだ・・・

 

テツヤ「教えてやる 斬月は俺がわざわざお前に渡してやった武器だ・・・この意味分かるか?」

 

哲也「・・・まさかあの爺さんの正体は・・・!」

 

テツヤ「そう・・・俺だよ・・・!」

 

俺に斬月を渡してくれた爺さん 斬月に幾度となく救われた俺は爺さんに感謝していた・・・・・・なのに・・・・・・コイツが爺さんだったなんて・・・・・・

 

テツヤ「あの世界に本来存在しない斬月を送り込んでさっさとゲームをクリアしてもおうと思ったんだがな・・・お前に死なれちゃ俺も困るかるからなぁ・・・だが変に武器の能力だとか言うもん付けられて本来の能力を使えなくなっちまった・・・・・」

 

哲也「本来の能力だと?今で充分強いのにまだあったのかよ・・・」

 

テツヤ「そうだ・・・あんな硬直がどうこうなんて普通無ぇ 月牙天衝で固まるなんてなんてザマだ まぁそれ程斬月が強いのかもしんねぇがな・・・・・・」

 

月牙天衝で硬直が起こらないなんて・・・・・・

もし斬月の能力なんて無かったら団長の神聖剣すら破れたんじゃ・・・・・・そう考えると俺は斬月に少し恐怖を感じた

 

テツヤ「それとだ、少しジャンプしてみろ」

 

哲也「ジャンプ?」

 

テツヤ「やってみろ」

 

哲也「分かったよ・・・」

 

俺は言われた通りその場でジャンプした すると俺の体は地上に降りずそのまま空中に留まっていた

 

哲也「んなっ!?なんで・・・俺は・・・空中に・・・!?」

 

テツヤ「それも斬月を使う者が手にする能力だ なのにあの世界じゃこの能力は全く使えない・・・こいつが最大限に引き出せないなんてな・・・俺は悲しかったぜ・・・斬月が腐ってくのを見てなぁ・・・」

 

哲也「何なんだよ・・・斬月って・・・」

 

テツヤ「言ってんだろ?俺がお前に渡してやったあの世界には無い武器だってな 随分と弱くなったがな」

 

テツヤ「ま、それでも充分通用すると思ってたんだがなぁ・・・使う奴がザルだとやっぱ駄目だな・・・あんな下手くそな戦い方で良く生き延びたもんだぜ・・・」

 

哲也「くっ・・・」

 

テツヤ「ヒースクリフだってそうだ あの時の死神だって普通ならなんの問題もなく対応出来ていた なのにお前はことごとく負けた・・・・・・勝てる筈の闘いになぁ・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「だからお前は゛あの女゛も助けられず終わったんだよ!!」

 

哲也「っ!!!その話はするなぁぁぁぁぁ!!!」俺は会話を止めるように奴に斬りかかった

 

テツヤ「事実だろうが!!お前の弱さがあいつを殺したんだよ!!」

 

哲也「るせぇ!!!!」

 

テツヤ「何が死神だ!!!お前は弱い!!!持ち上げられ過ぎなんだよてめぇは!!!!」

 

哲也「っ!!!!黙れ!!!!」

 

何度も鍔迫り合いが起こる その度に金属の音が高く鳴り響く あの世界じゃありえない事が今俺の前で何度も起こっている

 

テツヤ「おらぁ!!」

 

哲也「っ!!!」少しの隙を突かれ俺の顔は斬られた

避けたから致命傷は逃れたが横にすっぱり切れてるから顔からは血が流れ出てくる

 

テツヤ「くくく・・・久しぶりの血の感触はどうだぁ・・・?」

 

哲也「ちっ・・・くそったれが・・・」

 

テツヤ「やっぱりお前に俺は殺せねぇ・・・諦めて死ぬこったなぁ・・・安心しろ・・・あの女もすぐあの世に送ってやるからよ・・・仲良くあの世で暮らしてな・・・・・・」

 

ここで勝たなきゃ俺は死ぬ・・・そしたらユウキまで・・・そんな事させねぇ!!絶対勝ってユウキの所に戻る!!

 

哲也「1つ聞くぞ・・・勝ったら俺は戻れんだろうな・・・」

 

テツヤ「勿論だ・・・まぁお前には無理な話だろうがな」

 

哲也「そうか・・・・・・そいつは良かったぜ・・・・・・でもな・・・・・・無理かどうかは・・・・・・こいつ見てから言いやがれ!!!!」

 

テツヤ「解んねぇ奴だな・・・・・・無駄だって言ってんだよ!!!」

 

哲也「っ!」

 

俺と奴はほぼ同じタイミングであのモーションに入った

俺らの周りには黒と白のオーラが出ている

 

そして俺らは同時に叫んだ

 

哲也・テツヤ「「卍解!!!!」」

 

俺達が卍解すると周りのビルは卍解の時巻き起こる黒い風によって破壊された

 

俺は黒い天鎖斬月と死覇装 奴は白い天鎖斬月と死覇装になっていた

表と裏 それぞれの切り札が今相見える

 

互いにそれぞれを見合わせ、俺と奴は同時に斬りかかった

 

哲也「何でてめぇまで卍解を!!!」

 

テツヤ「たりめぇだろうが・・・卍解を教えたのは・・・俺なんだぜ・・・哲也!!!」

 

哲也「ぐっ!」

 

一旦離れ再度攻撃を入れる けどこれも守られる

 

あいつに斬りかかっても攻撃は入らない

逆に言えば俺も奴の攻撃を通さない

俺達の間で一進一退のハイスピードな空中での攻防が繰り広げられていた

 

哲也「このっ!!俺は・・・負けない!!勝ってユウキの元に戻るんだ!!!」

 

テツヤ「無理だなぁ!!お前はここで死ぬ運命なんだよ!!!」

 

哲也「そんなざけた運命なんざこいつで切り開いてやる!!!」

 

テツヤ「やれるもんならやってみろ!!」

 

哲也「言われなくても・・・・・・やってやらぁ!!!!」

鍔迫り合いを起こしていたから奴の斬月諸共吹き飛ばしビルに叩きつけた

 

哲也「月牙天衝!!!!!」

本来硬直はない だったら躊躇いもない 俺は全力で撃った これで決まった筈だ・・・・・・!!!

 

テツヤ「無駄だってんだよぉ!!!」

 

奴は片手1本で俺の全力の月牙天衝をかき消した

 

哲也「なっ・・・」

 

驚く間も無く 俺は一瞬で間合いを詰められた

 

哲也「っ!!」

 

テツヤ「・・・月牙天衝・・・」

 

小さな声でそうゆうと奴の白い天鎖斬月から馬鹿でかい白い月牙天衝が出てきて俺はその月牙天衝をゼロ距離で食らった

 

月牙天衝・・・何て威力なんだ・・・痛い・・・今までに味わったことの無い痛みだ・・・それに無性に左腕が痛い・・・いや、痛いなんてもんじゃねぇ・・・一体何が・・・

 

左腕に視線をずらすと俺の腕は肘も肩も残さず綺麗さっぱり消え去り血がドバドバと流れ出ていた

 

それに俺の身体もぱっくりと傷口が開いていてそこからも無数の血が流れ出ている

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・ぐっ・・・」腕からも身体からも血が滝のように溢れ出てくる 出血多量にならないのが不思議なくらいだ

 

テツヤ「あんな弱っちぃ月牙天衝が俺に効くかよ・・・言ったろ・・・お前には斬月は使いこなせぇってなぁ・・・」

 

哲也「この・・・」

 

テツヤ「諦めな・・・・・・」

 

奴は間合いを詰めると俺の天鎖斬月を掴んだ

 

テツヤ「てめぇにこいつは使えねぇ・・・」

 

奴がそう言うと俺の天鎖斬月は白くなりそのまま消え去っていった

 

まるで奴の白いオーラが俺の黒い斬月を消したような感じがした

 

哲也「な・・・・・・俺の・・・・・・斬月が・・・・・・」

 

テツヤ「俺の・・・?なら勘違いだな・・・斬月は元々俺のもんだ・・・」

 

哲也「てめぇ・・・」

 

斬月が・・・俺の頼れる相棒が・・・消えた・・・

 

テツヤ「馬鹿かってんだよお前は!!」

 

奴がそうゆうと俺は顔を握られそのままビルに投げつけられた

 

哲也「っ!!!」

 

テツヤ「呆れるくらい脳ミソの緩い野郎だ・・・武器無くして何をボーッとしてやがる・・・」

 

確かに間抜けかも知れない・・・でも痛い 今はそれ以外脳が信号を送らない とにかく痛い 死んだ方がマシかもしれないくらいだ

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・ぐっ・・・がはっ・・・」喉から何かがこみ上げてくる 吐き出すとそれは血混じりの唾 いわゆる血反吐だった まさか本当に吐くことになるなんて・・・

 

テツヤ「哲也・・・言っとくが俺とお前・・・実力は同じなんだぜ・・・・・・?」

 

哲也「俺と・・・お前が・・・?」

 

テツヤ「そうだ・・・何が勝負を分けたと思うか?」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「姿も能力も!そして力も!!全く同じ2つの存在があったとして!!そのどちらが王となり戦いを支配して残りのどっちかが指加えてその勝者を裏から見る!!その戦いに勝つべくして必要なもんは何だって聞いてんだよ!!!」

 

テツヤ「教えてやる・・・・・・答えは1つ・・・・・・それはなぁ・・・・・・《殺意》ってやつだ!!!」

 

哲也「!」

 

テツヤ「同じ力がより大きな力を発する為に必要なもの 王となる者に必要なのはなぁ!!」

 

テツヤ「ただひたすらに戦いを求め!力を求め!敵を容赦なく叩き潰し!引きちぎり!斬り刻む!!それに必要なのは何ものでもねぇ!!目の前の敵をぶち殺す本能的な殺意だ!!!」

 

テツヤ「俺達の皮を剥ぎ!肉を抉り!骨を砕いた神経のその奥!!原初の階層に刻まれた 研ぎ澄まされた殺戮反応だ!!!!」

 

テツヤ「てめぇにはそれがねぇ!!!お前が殺意が湧くのはいつだ!?あの女がピンチの時だけか!?んな生温い事で生きていけると思ってるのかよ!!!」

 

テツヤ「おめぇはただあの女を守る為戦ってるんだよ!!!殺意もなんにもねぇ理性で戦ってやがるんだよ!!!お前とあの女が生きてりゃ良いっつう甘ったれた考えしてんだよ!!!目の前の敵を殺す気で殺らねぇで何が出来るってんだ!?今のお前は鞘付けたまんま戦ってる間抜けそのもんだ!!戦うなら殺す気でやりやがれ!!!」

 

テツヤ「焦って殺意出したところで遅ぇんだよ!!だったら始めっから殺意剥き出しで戦いやがれってんだよ!!!だからお前はあの時あの女を殺されかけたんだろうがよ!!!」

 

哲也「っ!」

 

テツヤ「何もかも含めてもお前は俺より弱い!そんな事でこの世界から出られると思ってんのかよ!!!哲也!!!」奴がそう言うと俺の腹部に斬月を突き刺してきた

 

哲也「がはっ・・・!」

 

テツヤ「俺はそんな生温い戦いを裏から観戦するなんて御免だぜ・・・・・・」

 

テツヤ「お前をここで殺し・・・俺が王となる!!!」

体からゆっくり剣を抜かれそこから血が少量であるが出てくる 痛みが絶え間なく襲ってくる俺の体はもうズタボロだ

 

多分もう俺の血は体からほとんど出ていってる・・・・・・生きていられんのが不思議だ・・・・・・いや・・・・・・もうすぐ死ぬのかな・・・・・・

 

どんどん目の前が薄くなっていく・・・・・・俺は・・・・・・このまま死ぬのか・・・・・・でもあんな世界で死ぬよかずっといいのかもしれないな・・・・・・

 

・・・・・殺意・・・・・・か・・・・・・それがあれば・・・・・・俺もアイツに勝てたのかな・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・ごめんな・・・・・・・・・ユウキ・・・・・・・・・俺が・・・・・・情けないばかりに・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おい 起きろ 哲也

 

誰だよ・・・・・・今は体が痛いんだ・・・・・・ほっといてくれ・・・・・・

 

・・・・・・・・・起きろってんだよ!!

 

哲也『のわぁっ!?』俺の顔の横に剣が突き刺さっている

 

『やっと起きたか アホが』

 

哲也『ってお前はショウじゃねぇかよ!!なんでお前が!!』

 

ショウ『あん?今俺とお前でデュエル中だろうが』

 

哲也『デュエル・・・?』

 

何を言ってんだコイツは 多分死ぬ間際の幻想でも見てんだろうな 通りで腕もあるし傷もねぇわけだ

 

ショウ『そうだ・・・しかも・・・』

 

ショウ『ユウキの生死をかけただ』

 

哲也『んなっ!?どうゆう事だよ!!』

 

ショウ『俺が勝ったらユウキは殺す そうゆう話だろ?』

 

哲也『はぁ!?何言ってやがんだお前は!!』

 

どんな幻想見てんだよ・・・ユウキを殺すなんてショウが言うわけねぇのに・・・

 

ショウ『さっさと立て やんぞ』

 

哲也『ふざけんな!!!例えユウキがかかっても俺はお前なんか斬れねぇ!!』

 

ショウ『ふぅん・・・ユウキが死ぬかもしれないってのにお前は何もしねぇのか・・・』

 

哲也『!!』

 

ショウ『所詮それまでか・・・お前がユウキに対する想いは・・・』

 

ショウ『まぁそれもそうか いつまでも人に甘えてるやつが女守るなんて到底無理な話だ』

 

哲也『てめぇ・・・それ以上言ってみやがれ!!』

 

ショウ『事実だろう お前は甘えてる 時にはどんな奴でも斬らなきゃなんねぇ時がある それなのに何が俺には斬れないだ 甘ったれんのも大概にしろ 馬鹿野郎が』

 

哲也『この・・・』

 

ショウ『悔しかったらかかって来いよ 俺を殺す気でな お前がやらねぇってならユウキが死ぬぞ?勿論お前もな』

 

哲也『っ!!!!!』

 

 

 

―テツヤー!―

 

 

 

――テツヤの馬鹿!!エッチ!!!――

 

 

 

―――大好きだよ♪―――

 

 

 

俺が死ぬ・・・?ユウキを失う・・・?ふざけんな・・・俺は・・・ユウキを守るんだ・・・ユウキがピンチであろうがどうであろうが関係ない・・・

 

誓いってのはそれを突き通す為に決めもんなんだ・・・!!

その誓いを邪魔しようとする奴は誰であろうが関係ねぇ・・・!!!

例えショウでもキリトでもアスナでも俺とユウキに襲いかかる奴は・・・

 

 

 

 

俺が殺す!!!!

 

 

 

 

 

テツヤ「さて・・・そろそろ死んだか・・・?」

 

哲也「っ!」

 

俺は誓ったんだ ユウキに悲しみは背負わせないって 俺が死んだらユウキが悲しむに決まってんだろうが ならこんな所で死ぬわけにはいかねぇ・・・

哲也「誰が・・・死ぬかよ・・・!!!」

 

俺は奴が握っている天鎖斬月を逆に握りしめた

 

すると白かった天鎖斬月は握った所から見る見ると黒くなっていく 奴はその黒い部分から逃げるように空高くに間合いを置いた

 

哲也「うらぁぁぁぁ!!!!」

 

痛みなんかもう限界に経ってしている もう気にすることは無い 俺は身体から天鎖斬月を引き抜き握り直した

 

そして奴の方を向き俺は睨みつけた 今からすることはたった一つだ・・・

 

――――殺す――――

 

テツヤ「っ!!」

 

哲也「はぁぁぁぁぁ!!!!」

 

空高くにいる奴に突進して逆に斬月を突き刺してやった

 

突き刺した斬月から黒いオーラが出てきて奴を少しづつ包み込んでいく

 

テツヤ「けっ・・・やっと殺意つうもんを覚えやがったか・・・」

 

哲也「お陰様でな・・・」

 

テツヤ「・・・おめぇの勝ちだ 潔く引き下がってやらぁ・・・」

 

哲也「けっ・・・ふざけやがって・・・殺意覚えたはいいが腕が無くなっちまったじゃねぇかよ・・・ユウキが悲しむだけじゃねぇか・・・」

 

テツヤ「へっ ここで影響がおこるのは死だけだ 腕なら安心しやがれ あっちに行けば元通りだ」

 

哲也「そうか・・・なら良かった・・・」

 

テツヤ「甘く見ていたぜ・・・お前にもまだそんな力あったなんてな・・・」

 

哲也「俺はもう負けない 誰が来ようと俺の目の前には立ちはだかる奴は俺が斬る」

 

テツヤ「けっ・・・その粋だ・・・それとだ・・・1つ言っとくことがある・・・」

 

哲也「あん?まだあんのかよ・・・腕が無いって違和感しか感じねぇんだ・・・さっさと済ませてくれ・・・体中が痛ぇし・・・」

 

テツヤ「その腕と痛みが大きく関係してんだよ」

 

哲也「はぁ?」

 

テツヤ「今からお前をあっちに戻す けど腕を治すためと痛みを無くすため少しの間目覚められないと思え」

 

哲也「・・・・・・・・・はぁぁぁぁ!?何言ってんだよ!!!」

 

テツヤ「感謝して欲しいな 俺が戻さなきゃお前はあっちに戻れねぇし腕も無いまんまだぞ?」

 

哲也「ぐっ・・・・・・んだよそれ・・・・・・」

 

テツヤ「No pain No gain 痛みなくして得るものなしだ 腕1本でこれからの戦い方覚えられただけ良しとしやがれ」

 

哲也「はぁ・・・まぁ仕方ねぇ・・・何日くらい目覚められねぇんだ?」

 

テツヤ「まぁ5日ってとこか?」

 

哲也「5日か・・・その間俺はどうなってんだ?」

 

テツヤ「んな事知るか 5日後にあの女に聞いとけ」

 

哲也「随分と他人任せな野郎だな・・・・・・」

 

テツヤ「ほら 転移さしてやる」

 

そう言うと俺の体は眩い光に包まれた

 

哲也「っ!」

 

テツヤ「お前はさっき来たより面構えが凛々しくなってやがる 人として1つ成長した証だ この事肝に銘じろよ」

 

哲也「・・・・・・あぁ・・・・・・」

 

テツヤ「だがなぁ!お前がまた殺意無しの甘ったれた戦いを演じてたら俺は容赦なくお前の頭蓋を砕き!!乗っ取ってやるからなぁ!!!」

 

テツヤ「せいぜい頑張るこったなぁ!!王よ!!!」

 

哲也「っ!!!おま・・・・・・」

 

まだ質問したい事もあったが俺は言うまもなく転移された

 

テツヤ「・・・・・・けっ・・・・・・餓鬼が・・・・・・ユウキユウキ言ってる前に自分の事をきっちり理解しとけってんだ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・頑張れよ・・・・・・俺・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~

 

哲也「・・・・・・ぐっ・・・・・・ここは・・・・・・?」

 

目を覚ますと見覚えのある天井が広がっていた

 

哲也「ここって・・・・・・俺んちの地下・・・・・・?」

 

そう、そこは俺の家の地下 特訓スペースだった

 

哲也「何でこんな場所に・・・・・・って腕!!!」左腕に視線を移すときっちりと腕はあった バックり開いていた俺の体も無傷になっている

 

哲也「ふぅ・・・・・・良かった・・・・・・さてと、肝心な日時だけど・・・・・・」メインメニューを開いて確認すると確かにあの晩から5日後の日時になっていた

 

哲也「こっちもあいつの言ったとおりか 時間は・・・夕方か」

 

哲也「なら料理でも作ってるかな? 5日ぶりのユウキに会いに行こっと」

 

ひとまずユウキに会うため階段を登り上まで上がる

 

哲也「ユウキー?いるかー?」

 

シーン・・・・・・・・・・・・・・・

 

哲也「あり?おーい!!!ユウキー!!!!いたら返事してくれー!!!!」

 

シーン・・・・・・・・・・・・・・・

 

哲也「いないか・・・・・・ならフレンドリストで~」

 

確認するとユウキどころかキリト、アスナ、ショウ、その他含めた全員の名前が消え去っていた

 

哲也「は?何で?あ!そうか!俺は実質1回この世界から消えてんだ!!だからか!」

 

哲也「めんどくせぇことしやがってあの野郎・・・・・・まぁどうせエギルん所にいんだろうな 行ってみっか」

 

そう思い家の扉を開く すると心地よい風が俺を出迎えてくれた 風が先程までの戦いの緊張感を癒してくれた気がした

 

哲也「・・・清々しい気分だ・・・」

 

哲也「・・・戦う時は常に殺意を・・・・・・か・・・・・・確にそうだったかもな・・・ユウキがピンチになってからじゃ遅い・・・ユウキをピンチさせないようにしなくちゃな・・・・・・それに気づかせてくれてありがとな・・・・・・」

 

テツヤ『俺は容赦なくお前の頭蓋を砕き!!乗っ取ってやるからなぁ!!!』

 

・・・・・・礼は言うさ・・・・・・けど悪いな・・・・・・させねぇよ・・・・・・俺は俺でいたいんだ・・・・・・お前は黙って俺の戦いを観戦してな・・・

 

ユウキ 少しばっかし成長した俺 見してやるからな もう絶対にお前を泣かせはしない

 

 

 

・・・・・・お前もそっちで見守ってくれよな・・・・・・

 

このゲーム絶対クリアしてみせるからな・・・・・・皆の夢の為にも・・・・・・゛アスカ゛の為にも・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

この時 俺は知る由も無かった 俺のいない5日間 俺の扱いがあんな事になってるなんて・・・・・・

 




今回はわかりづらいと思い表の人格を哲也 裏の人格をテツヤと表しました

今回出てきた裏の人格のテツヤはもう一度 重要な場面での再登場を予定しています

後斬月の空中浮遊能力も後に使う予定です(違うかもしれませんが伏線回収ってやつかな?)

そしてテツヤが最後につぶやいた名前 アスカとは!?

次回!テツヤの過去編!次回もお楽しみに!


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part15 テツヤの過去~1人の少女との出会いと別れ~

覚醒剤駄目 絶対 でもそんなあなたの球界復帰 俺は待ってるぞ だから更生してください 頼むから

さて、こんな私の嘆きはさておき今回は前回言った通りテツヤの過去編となっています

ではどうぞ!


――――アスカの為にも・・・・・・・・・――――

 

 

 

 

俺はユウキと付き合い始めて少しの間会わなかった期間があった 別に喧嘩って訳では無い ユウキなりの理由があり会わなかったんだ

 

そして俺はその間アイツに出会ったんだ 少し過去の話だ それはまだ俺がリンダースに家も買ってなくユウキと付き合いたての頃だった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

~過去~

 

 

 

 

テツヤ「ふぁ~・・・うぅ~ん・・・朝か~・・・」

 

テツヤ「さてと、ユウキの所に行くか~」

 

 

 

 

テツヤ「ユウキ おはよ・・・っていない・・・どっか行ったのかな?」辺りを見回してみるとテーブルの上に置き手紙があるのを見つけた

 

テツヤ「?なんぞこれ」見てみるとそれはユウキが残したものだった

 

ユウキ『親愛なるテツヤへ ボクはしばらくアスナの元に修行に行ってきます! アスナにもっと料理を教えて貰って今度はテツヤのハートじゃなくて胃袋も掴んじゃうよ! 1週間位で戻るから少しの間待っててね♡ テツヤの事が大好きなユウキより』

 

手紙を読むと俺はしばらく悶絶してた 可愛すぎんだろうが!俺はこんな奴と約2年間を共にして今は恋人同士なのかと思うと笑みがこぼれる

 

テツヤ「ユウキ・・・頑張れよ・・・楽しみに待ってんぞ~!・・・・・・と思ったが1週間どフリーになっちまったなぁ~・・・迷宮区攻略も1人じゃなんだしな~・・・」

 

テツヤ「・・・・・・まぁなるようになるか!どっか気ままに歩いてよう!」

 

 

 

 

 

50層 アルゲート 主街区

 

テツヤ「結局・・・ここに来ちまう訳だ・・・」

 

何かあるとアルゲート これが当たり前になっていた俺はまぁ当然のようにアルゲートに来ていた

 

テツヤ「仕方ねぇ・・・1週間エギルんとこでバイトすっかな・・・」

 

思い立ったが吉日 俺はエギルとショウの元に行こうとしたその時 向こうから1人の少女が歩いて来た

 

テツヤ「?どうしたんだあの人?随分と足を引きずってるみたいだけど・・・」

 

そう思ってたら少女は看板に寄りかかるとぶっ倒れてしまった

 

テツヤ「!?お、おい!!あんた大丈夫かよ!!」俺はすぐさま駆け寄った

 

少し短めの赤い髪の毛の女の子 俺の第一印象はこんな所だった

 

「うぅ・・・」 顔が青ざめていてお腹を抱えている

 

テツヤ「おい!しっかりしろ!毒でも食らったか!!」

 

「・・・・・・腹減ったぁ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・は?・・・・・・」

 

「た・・・頼む・・・一生のお願いだ・・・何か食べ物持ってきてくれないか・・・ 」

 

テツヤ「え?わ、分かった すぐ戻るからそこにいろよ!!」

 

「おう・・・」

 

何でも良いよな と思いとりあえずクレープを1つ買った

 

テツヤ「ほい 買ってきたぞ」

 

「おぉ・・・久しぶりの飯だぁ!」少女は目をキラキラと輝かせ俺からクレープを奪うとむしゃぶりつく

 

「もぐもぐ・・・」

 

テツヤ「ゆっくり食えよ・・・」

 

「仕方ねぇだろ・・・1週間ぶりの飯なんだからよ」

 

テツヤ「い!?1週間!?」

 

「そうなんだよ・・・訳があってさ・・・」

 

テツヤ「はぁ・・・・・・少し待ってろ・・・・・・」

 

「へ?」

 

クレープ1個で余裕だと思ったが1週間ぶりの食事 それにあの食いっぷりからしたら絶対足りない だから俺はパンなどそういった物を多めに買った

 

テツヤ「ほらよ これ全部食っていいぞ」

 

「なに!?良いのか!?」

 

テツヤ「おう たんと食ってくれ」

 

「お、恩に着るぜ!!いただきまーす!!」相当腹が減っていたのか少し多すぎたかなと思ったパンなとが見る見るうちに無くなっていく

 

~数分後~

 

「ぷはぁ~っ!」

 

テツヤ「腹一杯になったか?」

 

「おう!感謝するぜ!」

 

テツヤ「そりゃ良かった んで何で1週間ぶりの飯なんだ?金がないとか?」

 

「いやぁ~それがよぉ~この前他のプレイヤーから装備買おうとした時ボラれちゃってよぉ~」

 

テツヤ「おいおい・・・」

 

「装備は買えた!だが残った財産は100コル!こんなのじゃ宿も入れねぇし飯も食えない!と 言う訳で私は少し下層の迷宮区に1人潜り込んだわけだ!」

 

テツヤ「ほうほう」

 

「そしたらさ?迷っちゃってさぁ~!」少女は笑いながら話す

 

テツヤ「はぁ!?マップは!?」

 

「初めて入ったダンジョンだったからさ・・・まぁ色々とあって1週間ずっと迷い込んじゃってさ」

 

テツヤ「んで・・・あの状態に陥ったと・・・」

 

「その通り!本当にありがとうな!ええっと・・・そういや名前聞いてなかったな あんたの名前は?」

 

テツヤ「俺の名前はテツヤ 君は?」

 

「私はアスカ!宜しくな!」

 

テツヤ「こちらこそ宜しく」俺とアスカは握手を交わした

 

アスカ「さて・・・何かお礼をしなくちゃならないな・・・」

 

テツヤ「え?別に何もしなくていいぞ?」

 

アスカ「それじゃぁ私の気が収まらないの!・・・・・・そうだ!抱きしめてやろうか!」

 

テツヤ「いぃ!?何で!?」

 

アスカ「冗談冗談~ それにしても本当にどうしようかな・・・渡せるお金もほぼねぇしなぁ・・・」

 

テツヤ「別に無理しなくても・・・」

 

アスカ「おっし!決めた!!」

 

テツヤ「?」

 

アスカ「私があんたとパーティ組んでやる!あんた、見たところ1人だろ?」

 

テツヤ「へ!?いや、1人だけどさ・・・」

 

アスカ「ならいいだろ?うちはこう見えてなかなか強いんだぞ?」

 

テツヤ「だけどよぉ・・・」

 

アスカ「なんだ?こんな美少女と組めないって?いい事言ってくれるじゃねぇか~!」

 

テツヤ「言ってねぇ!・・・・・・・・・分かったよ しばらく宜しくな アスカ」

 

アスカ「交渉成立!宜しく!」

 

テツヤ「んで?どうすればいいんだ?」

 

アスカ「何もやることないならさどっかレベル上げにでもいこうぜ!」

 

テツヤ「レベル上げか 最近してなかったし良いかな」

 

アスカ「目指せ攻略組だ!いつまでも他の奴らに任せておけねぇしな!」

 

テツヤ「そうだな お互い頑張ろうぜ」

 

アスカ「そうと決まれば早速行くぞ!テツヤ!」アスカは俺の首根っこを掴み歩き出した

 

テツヤ「のわぁ!?ひっぱるなよ!!」

 

こうして 俺とアスカは出会った

 

アスカは両手剣使いだった レベルもなかなか高く攻略組でも通用する位 ソードスキルなども使いこなせていて俺はアスカが入れば少しは攻略も楽になるかもと思った

 

とりあえず2日間はレベル上げを行い俺のレベルも3くらい上がった

 

2日間でとりあえず分かった事はアスカは男勝りの女の子って言うのかな?そんな感じだった ご飯も沢山食べるし俺もアスカは男友達って感じで話せた

 

そしてレベル上げの次にした事は・・・・・・

 

テツヤ「さて 今日は何するんだ?」

 

アスカ「う~ん・・・あ!なら敵を倒すクエストやろうぜ!」

 

テツヤ「クエスト?」

 

アスカ「そう!確か50層位に手頃なクエストがあったんだよ テツヤと一緒ならいけると思ってさ」

 

テツヤ「50か まぁ俺とお前ならやれるかな んじゃあ早速いこうぜ」

 

アスカ「おう!」

 

クエストの内容は植物系のモンスターを倒す物

敵のレベルは高いがレベル上げを行なったおかげで俺達は難無く倒して行った

 

テツヤ「そらぁ!!」

 

アスカ「やるなぁ~お前 攻略組でもやれんじゃねぇか?」

 

テツヤ「ははは・・・(一応攻略組なんだけどね)」

 

俺はアスカに自分が攻略組とは伝えてなかった

何故かって? 俺が攻略組だって知ったら流石のアスカも接しにくいかな~と思い少しレベルが高い一般プレイヤーってことにしておいてる

 

アスカ「私も負けてらんないな!次行くぞぉ!」アスカは走って次の場所へと行ってしまった

 

テツヤ「お!おい!あんま先行くなよ!」

 

追いかけようと歩き出した時 アスカの叫び声が聞こえた

 

テツヤ「!?アスカ!?くそ!間に合えよ!!」俺はすぐさまアスカの元へ向かった

 

テツヤ「アスカ!!!」

 

アスカ「くそ・・・すまない・・・どじった・・・」アスカのHPバーは半分を切っていた アスカの目の前には中ボスレベルの敵が2体いた

 

アスカ「くそ・・・このままじゃ・・・!」アスカは2体の攻撃を集中的に食らっていた このままじゃアスカが危ない・・・!

 

テツヤ「アスカ!っ!この野郎!!!」俺は片方の敵に月牙天衝を撃ちHPを削りきった

 

アスカ「へ・・・?」

 

テツヤ「次!!てめぇはこいつで!!!」もう片っぽにはホリゾンタル・スクエアで攻撃 HPは少しを残すのみ

 

テツヤ「アスカ!!ラスト一撃決めろ!!」

 

アスカ「お、おう!!そらぁぁぁ!!!」アスカはソードスキル アバランシュで敵を攻撃しもう片方の敵も倒した

 

テツヤ「ふぅ・・・良かった~お前が無事で」

 

アスカ「な・・・なぁ・・・お、お前・・・まさか・・・」

 

テツヤ「ん?どうした?」

 

アスカ「少し待て!!」

 

テツヤ「へ?」

 

アスカはメインメニューを開くと何かを探している

 

アスカ「これでもねぇ・・・あれでもねぇ・・・」

 

テツヤ「何探してんだよ?」

 

アスカ「待てっつってんだろうが!!!少し待っとけ!!」

 

テツヤ「はい・・・・・・」

 

アスカ「・・・・・・・・・あった!」

 

テツヤ「見つかった?」

 

アスカ「おう!・・・・・・やっぱそうだ!!お前攻略組だろ!!!」

 

テツヤ「え?」

 

アスカ「ほら!これ!」アスカは本の一部分を指した

そこには《攻略組のメンバーでありあの絶剣のパートナー!『死神・テツヤ』今日はこの人に迫ります!!》と書いてあった

 

テツヤ「へ!?俺こんなの知らねぇぞ!?」

 

アスカ「たりめぇだろうが これはその人には内緒で勝手に書いてるんだからな」

 

テツヤ「著作権はどうなってんだ!!!」

 

アスカ「んな事置いといてだ これ!この写真!!」

アスカが指指した写真には確かに俺が写っていた それは俺が月牙天衝を撃っている所だった

 

テツヤ「げっ・・・」

 

アスカ「さっきの月牙なんたらだよな!?私は見たぞ!?」

 

テツヤ「ええっと・・・・・・」

 

アスカ「それと!これはお前と絶剣が写ってるぞ!!何だこの写真は!!」

 

テツヤ「え?どれどれ・・・」

 

写真を見るとそこには俺に飛びつき頬ずりしているユウキとそれに抵抗している俺がいた

 

テツヤ「いっ!?何でこの写真が!!」

 

アスカ「お~ま~え~・・・!!!」アスカは怒り気味の声だ

テツヤ「へ?いや・・・その・・・あのね?」

 

アスカ「・・・・・・何で攻略組だって言わなかったんだよ!!」

 

テツヤ「・・・・・・え?」

 

アスカ「まさか私があの攻略組とパーティー組んでるなんて・・・・・・くぅ~!夢みたいだ!!!」

 

テツヤ「あの・・・」

 

アスカ「私は幸せだぁぁ!!」アスカは俺に飛びついてきた

 

テツヤ「いぃ!?おま!」ユウキとは違い背が女子の中では大きいアスカに飛びつかれた俺はそのまま倒れてしまった

 

アスカ「夢だったんだよ!!私!攻略組とパーティー組むのが!!しかもまさかあの死神だったなんて・・・!!」

 

テツヤ「ぐむ・・・」後、アスカは結構スタイルが良い 俺は今アスカの豊満な胸に顔を押しつぶされていた 悪い気もしないけどユウキが見たらなんて言うだろうな・・・

 

アスカ「いやぁ~あんたが攻略組か!そうかそうか!」

 

テツヤ「ん゛ーーー!!!!」

アスカ「へ?どうしたんだよ」

 

テツヤ「ん゛ーー!!(お!も!い!!!)」俺はアスカの肩を叩いた

 

アスカ「んだよ 喋れば良いのに・・・・・・ってうちの胸があったのか!わりぃわりぃ!」アスカは俺から離れてやっと俺の顔は開放された

 

テツヤ「ぶはぁ!!!死ぬかと思った・・・!!」

 

アスカ「・・・・・・あ、あのさ・・・・・・」

 

テツヤ「ん?どうしたんだよ そんな小さい声で」

 

アスカ「・・・・・・さ、サイン下さい!!!」アスカは俺に顔を下げてきた

 

テツヤ「は!?サイン!?」

 

アスカ「そう・・・私はお前のこの写真を一目見た時から目標にしてたんだ!」

 

テツヤ「俺を?」

 

アスカ「私はお前に憧れたんだ!!コイツみたいに強くなりたいって!!そんでコイツの横で戦ってみたいって!!!」

 

テツヤ「でも強さならキリトの方が・・・」

 

アスカ「黒の剣士の事か?なんかあいつはヒョロっちぃからやだ それよかお前の方が断然男らしくてかっこいいぞ!」

 

テツヤ「そ、そうか?ありがとな 褒めてくれて」

 

アスカ「ばっ!べ!別に褒めたわけじゃねぇよ!!勘違いすんな!!馬鹿野郎!!」

 

テツヤ「酷ぇ!!」

 

アスカ「そんなことよりさ!サインくれよ!」

 

テツヤ「サインって・・・良いけどこの世界にそんな概念無いんじゃねぇか?」

 

アスカ「うぐっ・・・確かに・・・」

 

テツヤ「はぁ・・・ちょっと待ってろ・・・」

 

アスカ「へ?」

 

俺はショウから貰った大量にある野球ボールを1つ手に取り そこにサインとは違うけど名前を彫った

 

テツヤ「ほらよ サインボールだ」俺はアスカにボールを投げ渡した

 

アスカ「マジで!?良いのか!?」

 

テツヤ「欲しいって言ったのはお前だろうが」

 

アスカ「いや、でもまさか貰えるとは・・・」

 

テツヤ「俺のファン第1号だ 大切にしなきゃな」俺はアスカに微笑みながら言った

 

アスカ「っ!・・・・・・ありがと・・・・・・」

 

テツヤ 「どういたしまして でも何で最初あった時に俺だって気づかなかったんだ?」

 

アスカ「いやぁ~まさか本当にアンタとは思わなかったんだよ 同じ名前なだけだよなって」

 

テツヤ「この世界って確か同じ名前のプレイヤーは存在しないはずだぞ?」

 

アスカ「え?そうなの?」

テツヤ「うん」

 

アスカ「そうだったのか~でもまさか本当に死神とパーティー組んでるなんて・・・・・・夢みたいだ!!」

 

テツヤ「別に俺はそんなお前が思うほど凄いプレイヤーではないぞ?」

 

アスカ「それでも憧れの人が私の前にいるんだぞ!?凄い事だぞ!!」

 

テツヤ「そこまで言われっと照れるな・・・」

 

アスカ「気分最高だ!」

 

テツヤ「ははは・・・・・・さ、クエスト進めようぜ 体力ももう大丈夫だよな?」

 

アスカ「おう!」

 

テツヤ「うっし なら行こうか 攻略組の実力見してやんぞ~!」

 

アスカ「負けねぇかんな!!私の実力も見てもらうぞ!!」

 

俺は結局 攻略組だってバレてしまった けどまさかアスカが俺を目標にして憧れてたなんて・・・なんか嬉しい気分だ

その後も 俺とアスカはクエストをこなして行った 着々と俺らの息は合わさっていった

 

 

そして4日目の夜・・・・・・

 

テツヤ「さてと そろそろ寝っかな」

 

こんこん 「テツヤ?起きてっか?」

 

テツヤ「アスカか 起きてんぞ」

 

「入っていいか?」

 

テツヤ「どうぞ~」

 

アスカ「んじゃあ失礼しまーす」

 

テツヤ「おう 何のご要件で?」

 

アスカ「色々と聞きたいとがあってさ まずは――――」

 

どうやって戦ってきたのかだとか今まではどうしてきたのとか 色んなことを話した

 

アスカ「へぇ~初期メンバーだったのか~」

 

テツヤ「今まで幾度となく戦ってきたけど・・・やっぱり攻略組とあって皆のレベルはトップクラスだ それなのに・・・やっぱりたまに死んじまう奴がいるんだ・・・俺はもうそんな所見たくない・・・」

 

アスカ「テツヤ・・・」

 

テツヤ「・・・悪ぃな 辛気臭ぇ話になって」

 

アスカ「大丈夫 私だって見てきたさ 死んでいく人達を・・・」

 

アスカ「初期メンバーでも噂は聞いたことあるだろ?興味本位で自殺した奴がいるって」

 

テツヤ「・・・あぁ・・・」

 

アスカ「私の友達もさ 大丈夫大丈夫とか言って飛び降りたんだ・・・そしたら・・・」

 

テツヤ「帰らぬ人に・・・か・・・」

 

アスカ「だからさ 決めたんだ 強くなるって 強くなって早くここから抜け出すんだ!ってね」

 

テツヤ「・・・さっさとクリアしたいな・・・」

 

アスカ「だな・・・・・・って私にこんなムード無理だ!!重い!!!」

 

テツヤ「んー・・・まぁ確かにそうかもな」

 

アスカ「だろ?話変えんぞ!!」

 

テツヤ「どんな話?」

 

アスカ「あ、そうだ!気になってたんだけどさ お前と絶剣ってどうゆう関係なんだ!?教えてくれよ!」

 

テツヤ「何って 恋人」

 

アスカ「・・・・・・・・・へ?・・・・・・・・・」

 

テツヤ「だから 恋人」

 

アスカ「こ・・・・・・恋人って・・・・・・あの?」

 

テツヤ「あの つってもまだ付き合って1週間ちょいだけどな」

 

アスカ「ならお前こんな所で私といて良いのかよ!?」

 

テツヤ「今あいつはアスナの所にいるんだ んでしばらく暇になりそうなとこ街を散歩してたらぶっ倒れた女がいた訳よ」

 

アスカ「はぁ~そう言うことか 何で付き合い始めたの?」

 

テツヤ「何でって・・・まぁ説明するとだな――――」

 

~数分後~

 

テツヤ「って訳 そのクズ共がいなかったらまだ付き合ってなかったかもね」

 

アスカ「最低だなそいつら!!乙女を捕まえて殺そうとするなんてまさにクズだな!! 」

 

テツヤ「まぁ追っ払ったから良いさ」

 

アスカ「そりゃ良かったな・・・・・・でもな・・・・・・ちぇ・・・・・・もう付き合ってたのか・・・」

 

テツヤ「ん?どうした?」

 

アスカ「何でもねぇよ!!馬鹿ヤ!」俺はアスカに殴られた

 

テツヤ「痛いっ!?」

 

アスカ「あ、さっき1週間って言ってたけどて言うことは絶剣が戻ったらパーティー解消?」

 

テツヤ「ん~・・・一時的にはそうなるな 心配すんな また組んでやるさ」

 

アスカ「そうか・・・残念だな・・・」

 

テツヤ「アスカ?どうしたんだ?さっきから元気無さそうだけど・・・」

 

アスカ「うるせぇい!私は元気だ!!これでも喰らえ!!!!」アスカはそうゆうと俺にヘッドロックをかましてきた

 

テツヤ「んなっ!?」

 

アスカ「生意気な口聞くテツヤには仕置してやる!!」

 

アスカはどんどん締め付ける 痛いかもしれんがんな事より俺の顔の横に凄い柔らかいのが・・・

 

テツヤ「ーーー!!!」

 

アスカ「まだまだ~!!」

 

テツヤ「ぎっ!キブ!参った!!お前は元気だ!!だから離してぇぇ!!」

 

アスカ「ちっ つまんねぇ奴だな」

 

テツヤ「死ぬかと思ったぜ・・・」別の意味でも

 

アスカ「んな顔真っ赤にしてそんな苦しかったかのかよ~!」

 

テツヤ「るせぇい んな事よりもうこんな時間だぞ さっさと寝て体休ませねぇといけねぇだろ?明日もクエスト行くんだから」

 

アスカ「もうそんな? なら戻るわ またな~」そういってアスカは出ていった

 

テツヤ「ふぅ・・・疲れた・・・にしても本当にどうしたんだ?話変えた時から元気無さそうに見えたが・・・気のせいかな?」

 

俺の心配もこの夜だけで翌日になるといつもの少しうるさい元気なアスカに戻っていた

 

そして6日目の夕方・・・・・・

 

アスカ「なぁ」

 

テツヤ「?」

 

アスカ「行きたい場所があるんだけど・・・一緒に行ってくれないか?」

 

テツヤ「俺で良かったら付いてくぞ」

 

アスカ「ホントか!?よぉ~し!早速出発だ!!」アスカは俺の首根っこを掴んだ

 

テツヤ「だから引っ張るなっての!!」

 

~第30層・湖~

 

テツヤ「うわぁ~!」

 

そこはとても綺麗な湖が広がる場所だった 夕方とあって夕陽も登っていてとても綺麗な景色が広がっていた

 

アスカ「ここはさ 私のお気に入りの場所なんだ」

 

テツヤ「お前の?」

 

アスカ「何かあった時はここに来て自分に言い聞かせてんだ 私ならやれる!ってね」

 

テツヤ「そうか・・・でも何でそんな場所を俺に?」

 

アスカ「・・・・・・お前だから・・・・・・だよ・・・・・・」

 

テツヤ「へ?」

 

アスカ「何でもない ほら ここ座れよ」アスカはそう言ってアスカの座る横の場所を指さす

 

テツヤ「んじゃ 失礼して・・・」

 

アスカ「なぁ、お前さ 夢ってある?」

 

テツヤ「夢?唐突だな」

 

アスカ「私さ 保育士になりたいんだ」

 

テツヤ「保育士?」

 

アスカ「そう んでさ 今頑張って勉強してんだ」

 

テツヤ「お前が勉強って・・・何か似合わねぇな」

 

アスカ「こう見えて私はレベルが高い所の高校で良い成績取ってんだからな? 専門学校行かなくちゃいけないんだからな」

 

テツヤ「へぇ~お前がね~」

 

アスカ「そんだけ私にとって保育士になるのは夢なんだ 小さな子供たちを見守って それでその子達に人生の何たるかを教えたりしてさ・・・」

 

テツヤ「アスカが教えてると子供も真面目に聞きそうだしな」

 

アスカ「それはどうゆう意味だぁ!?」アスカは俺にぐりぐりしてきた

 

テツヤ「いだいいだい!!!ほら!お前みたいに優しい先生が教えてると子供達も必然となつくだろ!?」

 

アスカ「そう言うことなら良し!」

 

テツヤ「いってぇ~・・・怒らせたら怖いな~アスカ先生は・・・」

 

アスカ「お前だけにだ アホ」

 

テツヤ「んだよそれ・・・」

 

アスカ「でもさ 勉強の息抜きに始めたこのゲームがまさかこんな事になるなんてさ・・・」

 

テツヤ「本当 茅場は何考えてんだかな こんな世界作って」

 

アスカ「とにかくさ さっさと戻ってまた1から勉強し直さなきゃな!その為にも早くクリアしなきゃな!!」

 

テツヤ「そうだな・・・皆の為にもな」

 

アスカ「テツヤには何か夢あんのか?」

 

テツヤ「俺か?俺は・・・そうだな・・・やっぱし野球選手かな~」

 

アスカ「へぇ~お前野球やってんだ」

 

テツヤ「そ、この前渡したサインボールこの世界で少しでも練習する為に友達に作ってもらったんだよ 作りすぎて在庫処分みたいな形で大量に持ってるがな・・・」

 

アスカ「へぇ~」

 

テツヤ「プロっつう数少ない枠を競い合うのがどんだけ厳しい事かは分かってる それでも高校行って 甲子園目指して そこでドラフト指名されなかったら大学行って 神宮目指して それでも駄目なら社会人 こんな事を小さかった俺は思ってたんだ」

 

テツヤ「けど、いざ蓋を開ければあら不思議 今頃高校野球児真っ只中なのに今俺はこんなわけの分からん世界に来て 手に持ってるのはグラブとバットでなく片手剣 現実離れし過ぎだよな」

 

テツヤ「最初はこんな世界さっさと抜け出したいっておもってた けどさ、この世界に来て良かったって思ってんだ 俺」

 

アスカ「へ?」

 

テツヤ「この世界通じていろんな奴に出会えたんだ それこそ ユウキだとかキリトだとかお前だとかさ」

 

テツヤ「あのままSAO手に入れること無く過ごしてたらこんな思いしないで済んだと思う それでも俺はこの世界に来て正解だって思ってるんだ」

 

テツヤ「命の重み 人との繋がり 時には下される残酷な選択肢を迫られる事 色んなことをこの世界に来て学んだんだ それこそ、俺が恋愛してるのが嘘見てぇだ」

 

アスカ「それって・・・どうゆう事だ?」

 

テツヤ「俺さ こっち来る前はリア充なんか何が楽しいんだってずっと思ってたんだ バレンタインデーとかにチョコくれ~なんて言うけどあんなもん単にだるいだけだろうが チョコ15個近くも貰って返しどうしようか悩むこの気持ち分かるか?」

 

アスカ「お前割とモテるんだな・・・」

 

テツヤ「そうか? けどさ ユウキに出会って見方が変わったんだ」

 

テツヤ「あいつさ?すんげぇ甘えん坊でさ 最初あった時はだるくて仕方なかったんだけどさ、日に日にユウキに甘えられるのを待つ俺もいたんだよ」

 

テツヤ「んでさ、2年近くを一緒に過ごして 好きだって気づいたのはつい最近 馬鹿みてぇだよな もっと速く気づけっての」

 

アスカ「はぁ~何かすげぇなお前 こんな世界で成長するなんて」

 

テツヤ「そうか?お前も学べたところはあるだろ?」

 

アスカ「う~ん・・・まぁ・・・」

 

テツヤ「だろ?こっちの世界でも充分楽しめる事はあるさ」

 

テツヤ「それにこんな綺麗な場所も あっちじゃなかなか拝めねぇしさ」

 

テツヤ「草地で寝転んでも誰も怒らない 静かに昼寝ができる これもいいとこだな」俺はそういって寝転んだ

 

テツヤ「目瞑るとさ 色んな考えが浮かぶんだよ 明日もまた死と隣り合わせかだとかあそこは経験値効率がいいだとかさ これを天気が良くて寝心地が良い所でやってるとさ気づいたら寝てるんだよね」

 

アスカ「へぇ~なら、私もしてみようかな」アスカも俺の隣に寝転んだ

 

テツヤ「そのまま 目瞑って 何か楽しい事とか考えみな」

 

アスカ「分かった・・・」

 

~2分後~

 

テツヤ「どうだ?」

 

アスカ「なんか・・・不思議な感じになった・・・でも心地が良くて・・・」

 

テツヤ「だろ?俺もその感じが好きでさ 良くやってんだ ユウキに怒られるけどな そんな所で寝るなぁ!ってさ」

 

アスカ「ぷっ!なんだそりゃ!」

 

テツヤ「ユウキも割と心配性でさ けど怒られても不思議と嫌は気持ちにはならないんだよ」

 

アスカ「そんだけ お前と絶剣は仲が良いんだよ 好きな人に怒られると嫌な気にはならないんだぜ?」

 

テツヤ「へぇ~そうなんだ」

 

アスカ「そ あ、そういや絶剣って言えば明日でラストだっけ?」

 

テツヤ「まぁそうだな」

 

アスカ「それじゃぁさ!明日軽く迷宮区に行こうぜ!!」

 

テツヤ「はぁ!?」

 

アスカ「最前線のじゃねぇぞ? 強くて 私達でも行けそうなそんな場所」

 

テツヤ「う~ん・・・それなら52層とかかな?」

 

アスカ「決まり!じゃあ明日は迷宮区攻略な!」

 

テツヤ「OK」

 

アスカ「でも・・・明日で最後か・・・」

 

テツヤ「アスカ?」

 

アスカ「・・・なぁ テツヤ」

 

テツヤ「ん?」

 

アスカ「・・・少し・・・くっ付いて・・・良いかな?」

 

テツヤ「へ?まぁ良いけど・・・」

 

アスカ「ありがと・・・」アスカはそう言うと俺の腕に抱きついた

 

アスカ「テツヤ・・・」

 

テツヤ「ん?」

 

アスカ「何でもない・・・」アスカが俺の腕を抱きしめる力が強まってく

 

テツヤ「そうか ならいいんだ」俺はいつもユウキにやってる頭を撫でる動作を不意にアスカにしていた

 

アスカ「あ・・・」

 

テツヤ「ん?どうしたんだ?」

 

アスカ「何でもない・・・・・・馬鹿・・・・・・」

 

テツヤ「アスカ?」

 

アスカ「・・・・・・Zzz・・・・・・」

 

テツヤ「あらら・・・寝ちまったか・・・」

 

アスカ「すぅー・・・・・・Zzz・・・」

 

テツヤ「明日も頑張ろうな アスカ」

 

 

この時 裏で暗躍する者の存在を俺はまだ知らなかった

 

 

 

 

~翌日~

 

52層・迷宮区

 

アスカ「うっしゃあ!頑張んぞ!テツヤ!」

 

テツヤ「今日で立ち回りとか大分できてたら今度の攻略の時 アスナに頼んでやるよ アスカも今回の攻略会議に参加さしてやってくれって」

 

アスカ「本当か!?」

 

テツヤ「ただし 無茶だけはすんなよ 俺の言う事は聞くこと」

 

アスカ「はーい」

 

テツヤ「さて、アイテムとかは大丈夫だな?不備はねぇな?」

 

アスカ「もち!」

 

テツヤ「良し!んじゃあ行こうか!」

 

アスカ「おう!!」

 

 

 

「くくく・・・・・・見つけだぜ・・・・・・死神・・・・・・・・・!!!」

 

 

 

 

 

テツヤ「大分奥に進んだな」

 

アスカ「だな~(ぐぅ~」

 

テツヤ「へ?」

 

アスカ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・飯にすっか?」

 

アスカ「賛成!!腹減った~!」

 

テツヤ「料理スキルさえありゃ良いもんが作れんだがな~・・・ほら、パンだ」

 

アスカ「おっあんがと ・・・・・・うん!やっぱり上手い!!」

 

テツヤ「この後は少しめんどくせぇ仕組みになってから、今まで以上に気持ち引き締めてけよ?」

 

アスカ「おう!任しとけ!!」

 

テツヤ「なら安心だな さーてと・・・・・・ん?」

 

メニューを開きマップを確認する すると俺らの後ろから数人のプレイヤーが近づいてくるのが確認できた

 

こんな層に来てるの多分俺らだけの筈・・・・・・一体誰だ・・・

 

テツヤ「アスカ 俺の後ろに隠れろ」

 

アスカ「へ?」

 

テツヤ「良いからさっさと隠れろ!!!!」

 

アスカ「わ、分かったよ・・・・・・」アスカは俺の後ろに下がった

 

誰なんだ・・・・・・一体・・・・・・

 

少しするとぞろぞろと数人のプレイヤーがここまで来た

 

そいつらは俺の見覚えのある奴らだった

 

テツヤ「なっ・・・・・・お前は!!」

 

「くくく・・・・・・久しぶりだなぁ・・・・・死神・・・・・・!!!」

 

そう、そいつはユウキを捕まえたあの男だった

 

ユウキが2度と目の前に現れるなって言ったのに・・・!

 

テツヤ「おい、何のようだ 俺はてめぇみたいなクズにようはねぇ」

 

男「何のよう・・・・・・?決まってんだろうが・・・・・・お前を殺しに来たんだよ!!!!」

 

テツヤ「俺を殺しにだぁ?無理なこったな 諦めな」

 

男「てめぇらがどんだけ俺のプライドを傷つけたか分かねぇだろうな!!!俺はあれから1日たりともてめぇらを忘れた事はねぇ!!!!」

 

アスカ「テ、テツヤ?誰なの?オレンジマーカーだぞ?あいつ・・・・・・」

 

テツヤ「この前話した例のクズ野郎だよ 安心しろアスカ あいつは口だけのハッタリ野郎だ 人質取ったり不意打ち使わなきゃろくに戦えもしないビビリな可愛いオレンジだ」

 

男「ボロクソに言いやがって・・・・・・ハッタリかどうか・・・・・・こいつら見てから言いやがれ!!!来い!てめぇら!!!!」

 

男がそう言うと後ろから次々とオレンジプレイヤーが出てくる その数ざっと10と言ったところか

 

男「こんだけの人数いればてめぇも抵抗できねぇだろうぜ!!!!」

 

アスカ「テツヤ!」

 

テツヤ「安心しろ あんな数だけの奴らに負けっかよ これでも幾多の修羅場を乗り越えてきたんぜ?俺は」

 

男「絶剣がいねぇのが残念だがな・・・・・・まぁ良い お前ら!!!!やっちまいな!!!!!」

 

テツヤ「アスカ!ぜってぇ俺の後ろから離れんじゃねぇぞ!!!!」

 

アスカ「お、おう!!!」

 

テツヤ「かかって来いやおらぁ!!!」

 

俺は10人のプレイヤーと交戦した アスカを守りながらの厳しい戦いだったけど奴らのレベルの低さのおかげで何とかHPが安全圏のまんまですんでいた

 

1人で来たら斬り払い 数人まとめて来たら回し蹴りからの斬撃の対処で何とかやれていた

 

テツヤ「おいおい どうしたよ ずいぶんと弱っちぃな」

 

男「くくく・・・・・・そいつらは前座だ・・・・・・おいてめぇら!!来い!!!」

 

テツヤ「前座って・・・・・・っ!?」

 

奴がそう言うとまたぞろぞろとオレンジの大群が入ってきた しかも数はさっきと合わせて有に30は超えていた

 

テツヤ「こいつは・・・・・流石にやべぇな・・・・・・」

 

男「ひゃーはっはっは!!!!こんだけいりゃお前ももう終わりだなぁ!!!!」

 

アスカ「テツヤ・・・大丈夫なの・・・?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・アスカ、俺がエスコートするから安全圏まで行って転移結晶で逃げろ」

 

アスカ「へ!?」

 

テツヤ「もうお前を守りながらは厳しい・・・・・・だから安全圏まで行って逃げるんだ!!!」

 

アスカ「でも私だって戦える!!!テツヤの手助けを「馬鹿言うな!!!!!」」

 

テツヤ「いくらお前でもこの人数は無理だ!!!そんな事言ってないで早く安全圏まで行くんだ!!!」

 

アスカ「でも・・・・・・お前は・・・・・・」

 

テツヤ「大丈夫だ 俺はお前の憧れた死神だろ? あんな奴ら前は不意打ちを食らったけどもう大丈夫さ だからお前は逃げるんだ 良いな?」

 

アスカ「テツヤ・・・・・・うん!わかった!!!」

 

テツヤ「良し!なら安全圏まで完璧に守るからお前は行け!!」

 

アスカ「わかった!頼んだぜ!!!」

 

男「逃げられると思うなぁ!!やれぇ!!てめぇら!!!」

 

テツヤ「アスカには指1本足りとも触れさせねぇ!!!」

 

今度は30人余りの大人数のプレイヤーと交戦した 今度来た20人はなかなか強く苦戦を強いられたけどアスカはあと少しで安全圏 もう大丈夫 そう思った時だった

 

男「おい!あの女止めろ!!」

 

男がそう言うと数人のプレイヤーがアスカを捕まえた

 

アスカ「くそ!!!お前ら離しやがれ!!!」

 

テツヤ「っ!!アスカ!!!!!」

 

男「くくく・・・・・・絶剣の次はこの女に乗り換えか?おい、どうなんだ?このアマ」

 

アスカ「くっ・・・この・・・!!」

 

テツヤ「っ!くそったれ!!!」

 

「おいおい!お前の相手は俺らだぜ!?」

 

「逃げんじゃねぇぞ!」

 

テツヤ「ぐっ!!どきやがれ!!!!てめぇら!!!」

 

男「お前ら!!!よーくみてろ!!!この女の・・・・・・死に様をよぉ!!!」

 

アスカ「っ!?」

 

テツヤ「っ!!止めろ!!!!!アスカに手を出すな!!!!殺るんなら俺にしやがれ!!!!」

 

男「前にも言ったろ?お前は後だってな!!!!」

 

テツヤ「っ!!!!退けぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

俺は俺の前にいるオレンジプレイヤーを吹っ飛ばし アスカの元へ駆けようとした

 

死なせない!!!アスカは!!!絶対!!!

 

男「やれ てめぇら」

 

テツヤ「止めろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」

 

俺の願いも虚しく 男の周りにいるプレイヤーは次々とアスカに攻撃を入れていった アスカのHPが見る見ると減っていく・・・

 

テツヤ「止めろっつてんだろうがぁぁぁ!!!!!!」

 

男「止めだぁ!!死になぁ!!!!!」

 

ザクッ・・・・・・・・・

 

HPバーがレッドに入っていたアスカに入った攻撃

これによってアスカのHPは尽きた

 

テツヤ「っ!!!!!!!アスカ!!!!!!!」

 

 

 

 

アスカ「テツヤ・・・・・・今までありがとう・・・・・・さよなら・・・・・・私ね・・・・・・テツヤの事が・・・・・・」

 

 

 

アスカ「―――――――」

 

テツヤ「っ!!!」

 

そう言い残すと アスカは光の結晶となり消え去った

 

ガラスの割れた様な音がその場で響き渡った

 

その瞬間 俺の脳裏にアスカと出会ったこの数週間の思い出が全部フラッシュバックされた

 

アスカ『腹減った・・・』

 

アスカ『宜しくな!!』

 

アスカ『サイン下さい!!!』

 

アスカ『夢ってある?』

 

 

 

アスカ『今までありがとう さよなら』

 

 

 

 

テツヤ「あ・・・うっ・・・・・・ぐっ・・・・・・あぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」俺はその場で崩れ落ちた

 

嘘だ アスカが死んだなんて・・・・・・嘘だろ?なぁ!アスカ!

 

男「ひゃーはっはっは!!!!最高だぜ!!!テメェのその面!!!それによぉ!!俺のマーカーが遂にレッドになったぜ!!!!」

 

テツヤ「!!!!」男の方を向くと確かに今までオレンジだったマーカーは多重殺人の証でもあるレッドへと変わっていた

 

男「今は無きラフコフ!だがなぁ!!ここから再スタートだぜ!!!おめぇら!!そうだろ!?」

 

「おおおおお!!!!!」「ついていきまっせ!!!」

 

テツヤ「ラフコフって・・・・・・てめぇらまさか!!」

 

男「俺はなぁ ラフコフに入るため入団テストを控えていたんだよ だがなぁ お前ら攻略組にラフコフは潰されちまった・・・・・・」

 

テツヤ「この・・・・・・」

 

男「だから!俺がレッドプレイヤーになった時!ラフコフ再建を誓ったんだ!!そして今!それが叶った!!!」

 

男「ラフコフ再建に従ってだ・・・・・・まずはこの男 死神を殺そうと思うんだがなぁ・・・・・・誰か殺りたい奴はいるか?」

 

「アニキ!俺に殺らせてよ!!!俺最近殺してねぇよ!!」

 

男「そうか?ならお前が殺れ しくじんなよ?」

 

「ありがとうございます!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・」

 

俺の・・・・・・せいで・・・・・・アスカが・・・・・・

 

生還したら保育士になりたいって・・・・・・言ってたのに・・・・・・

 

その夢を・・・・・・俺は・・・・・・壊した・・・・・・!!!

 

「恐怖で何にも言えねぇか まぁいいや」

 

「さっさと殺れぇ!!」「ラフコフ再建万歳!!!」

 

「ラフコフ再建記念だ!!死にな!!」

 

アスカ『決めたんだ!絶対抜け出すんだって!』

 

アスカ『私の夢はね?』

 

アスカ『私にとって憧れの人だったんだ!テツヤは!!』

 

その・・・・・・憧れの人のせいで・・・・・・・・アスカは・・・・・・アスカは!!!!

 

全部俺のせいだ・・・・・・!!俺が・・・・・・もっと強ければ・・・・・・!!!!

 

俺に・・・・・・俺に力があれば!!!!!

 

 

 

 

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

俺は斬りかかろうとした男の首元を素早く見向きもせず斬りつけた

 

その男の首はとれ、満タンだったHPは一瞬で無くなり 消えていった

 

「!?」

 

男「んな・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・卍・・・・・・解!!!!!!」

 

使いこなせてないからって・・・・・・卍解を出し惜しみをして無ければ・・・・・・アスカは!!!!!

 

ちくしょう・・・・・・ちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょう!!!!!!

 

男「けっ!今更それを使おうが関係ねぇぜ!!!この人数だぜ!?」

 

何で!!!何で!!!何でこんな俺の為にアスカが巻き込まれたんだ!!!!

 

テツヤ「殺す・・・・・・・・・・・・」

 

男「あん?」

 

 

 

殺す 殺す 殺す 殺す 殺す・・・・・・・・・!!!!

 

 

 

 

 

――――コロス――――

 

 

 

男「っ!!!!」

 

 

 

俺はその時 殺意の二文字しか脳に浮かばなく 卍解した時から赤く、黒いオーラがずっと俺の周りに渦巻いていた

 

そして、初めて人を殺した その後の事は全くもって覚えていない

 

気がついた時には俺の前には誰1人いなく 周りには数え切れない程の武器が落ちていた 多分全員俺が殺したんだろう 30人近いオレンジプレイヤーを・・・いや、人間を・・・

 

そして、1人のプレイヤーが地面に這いつくばってるのが見えた アスカを殺した時 レッドになったあいつだ

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

男「ひぃ・・・!」

 

テツヤ「てめぇが・・・・・・てめぇが・・・・・・お前がいなければ!!!!!!!」

 

男「たっ!助けてくれぇぇぇ!!!」

 

テツヤ「逃がさねぇよ」俺は逃げようとする奴の目の前に素早く回り込んだ

 

男「ひぃぃ!!」

 

テツヤ「お前が・・・・・・お前みたいなクズがいなければ・・・・・・アスカは!!!!!」目から涙がどんどん溢れ出てくるのがわかる ユウキじゃなくてもアスカは俺の大切な仲間だったんだ その大切な仲間をこの世界で初めて失ってもう悲しみしか俺に襲ってこない

 

男「あ・・・あ・・・・・・」

 

テツヤ「覚悟は良いだろうな・・・・・・」

 

男「たっ頼む!見逃して「ざけた事ほざいてんじゃねぇ!!!!!!」ひぃ!」

 

テツヤ「だったら何で俺が止めろって言った時止めなかった!!!アスカはなぁ・・・・・・!!!アスカはなぁ!!!!」

 

テツヤ「立派な夢を持ってたんだぞ!!!それなのに・・・・・・お前らがその夢を邪魔し・・・・・・壊した!!!!!」

 

テツヤ「てめぇの命一個あってもたんねぇ!!!アスカはそんだけ立派な奴だったんだ!!!!」

 

男「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「覚悟は良いか!!!!!」

 

男「ま!まっ待て・・・」

 

テツヤ「月牙天衝!!!!!!」

 

全力の月牙天衝は奴の体に当たるとすぐさまHPは消え去り 死んでいった

 

でも・・・・・あいつが死んだ所でアスカは帰ってこない・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・ちく・・・・・・しょぅ・・・・・・!!!!」

 

 

 

 

 

テツヤ「くそったれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

歯を食いしばり、拳を握りしめ何度も何度もやり場のない怒りを地面に叩きつけた

 

そして吠えた 何度も何度も吠えた 己の未熟さ 弱さ 甘さ 全部恨んだ 憎んだ そして・・・ユウキでなくて良かったとほっとする自分に更に怒りを覚えた

 

 

 

 

数時間経ち 俺は迷宮区から出た

 

辺りは真っ暗 俺は長い時間あそこにいたようだ

 

そして、俺は無意識に あの場所に向かっていた

 

 

50層 アルゲート

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

アスカ『腹減ったぁ・・・・・』

 

あの看板を俺はずっと眺めていた もしも・・・・・・あそこでアスカに出会っていなければ・・・・・・アスカは死ぬことには・・・・・・

 

いや、もう悔やむのは良そう・・・・・・いくら悔やんだ所でアスカは帰ってこないんだ・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

~61層 セルムブルグ~

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

今日はユウキと合流の日 と言う訳でアスナの家のあるセルムブルグまで来ていた

 

「あっ!いた!!!」

 

俺を見つけるとすぐさま走ってくる奴が来る

 

「テツヤー!!!」正体は紛れもない、ユウキだ

 

ユウキ「久しぶり!テツヤ!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤ?どうしたの?」

 

テツヤ「へ?い、いや、何でもねぇぞ・・・」

 

ユウキ「そう?ならいいんだ テツヤはこの1週間何してたの?」

 

テツヤ「っ!!」

 

止めろ・・・今はその話に触れないでくれ・・・

 

テツヤ「・・・特に何も・・・」

 

ユウキ「?本当にどうしたの?いつものテツヤらしくないよ?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・悪いな・・・・・・」

 

ユウキ「???」

 

その日の夜 ユウキは俺に手料理を振舞ってくれたが その料理を全く飲み込めずに、そして食べられずいた そしたらユウキがカンカンに怒って『食べ物は粗末にしたら駄目!!』って言われた

 

少し怒りを抱いたけどこんな所でユウキに当たってどうすんだ 悪いのは俺なんだ いつまでも昨日の事引っ張ってたら何も始まらねぇのに・・・

 

そしてその後 それぞれの部屋へと移動した

 

テツヤ「はぁ・・・・・・」

 

ずっと あの後継が眼球に焼き付いている もう気が気で無い

 

窓から街の景色を眺め 少しでも気分を逸らそうとしてる時 アイテム獲得の効果音が流れた

 

テツヤ「?誰だよこんな時に・・・・・・」

 

取り出してみるとそれは記録結晶だった 録音機能のあるこの結晶はちょっとした連絡手段に使われている

 

手に取り再生してみた 結晶は明かりを灯し 中に浮いた

 

『よっ!テツヤ!元気か?』

 

テツヤ「アス・・・・・・カ・・・・・・?」

 

そう、その声の持ち主はアスカその物だった でも何で?アスカは・・・昨日・・・

 

アスカ『こんな事私らしくないと思うけどさ ちょっと言いたいことがあってさ!あ、ちなみにこれは迷宮区に挑む前日の夜に撮ってるぞ!』

 

前日の夜 それなら辻褄が合う 俺は黙って録音された物を聞いた

 

アスカ『あのさ・・・テツヤ・・・私ね・・・お前に出会って本当に嬉しかった・・・変な出会いになったけどそれを助けてくれたのがテツヤで本当に良かったって思ってるんだ』

 

アスカ『それでね?私はお前を目標にって言ってたけど・・・・・・いつの間にか・・・・・・目標じゃなくて・・・・・・憧れでもなくて・・・・・・1人の・・・・・・男の子として見てたんだ・・・・・・』

 

アスカ『お前には彼女がいるからこんな感情抱いちゃいけないって分かってるのに・・・・・・もう言っちゃうな』

 

 

 

アスカ『私ね テツヤの事が好きだ』

 

テツヤ「っ!!!!!」

 

『私ね・・・・・・テツヤの事が・・・・・・』

 

『好きだったんだ』

 

そう、それはアスカが死に際、俺に残した最後の言葉だった

 

アスカ『ファン1号って言ってくれた時 何だか凄くドキンとしたんだ それが日に日に増していってさ 気づいたんだ お前に恋してるって』

 

アスカ『今日お前が私の事撫でてくれたろ?それだけで凄く嬉しかったんだ』

 

アスカ『この恋が実らないってのは分かってるんだ 私は絶剣みたく可愛げもねぇし素直じゃ無いし・・・・・・』

 

アスカ『でもね!それでもテツヤが好きだ!優しくて強い、そんなお前が大好きだ!!』

 

アスカ『いつかさ、現実に戻った時 会お?勿論絶剣がいるのは分かってる それでもあっちで会いたいんだ』

 

テツヤ「っ!!!!!」

 

アスカ『現実で会うときはあれかな?私は保育園の先生であんたはプロ野球会のスター選手か? そんな未来歩めたら良いな あ!でもそしたらお前は週刊誌に取り上げられるかもな!不倫ってさ!そしたらごめんな?』

アスカ『とにかくさ!また会おうぜ!そんでパーティー組もう!絶剣にも会わせてくれよな!!』

 

アスカ『もう時間が無いから最後にするね?私の気持ちをテツヤに伝えるよ!』

 

 

 

アスカ『大好きです!テツヤ君!!!゛また会おうね゛!!!』

 

 

 

 

そう言い残すと 記録結晶は暗くなり テーブルに落ちた

 

テツヤ「・・・・・・馬鹿・・・・・・やろぉ・・・・・・最後まで・・・・・・自分の言い方・・・・・・貫き通せよ・・・・・・テツヤ君何てお前らしくねぇよ・・・・・・」

 

ポタポタと涙がこぼれ落ちる 現実で会おう また会おう もうそんな事出来なくなっちまった・・・・・・あいつが保育園の先生である事も・・・・・・全てが・・・・・・

 

テツヤ「うっ・・・・・・少し・・・・・・夜風に・・・・・・当たろう・・・・・・」

 

そう思い部屋から出ようとすると 俺は1人の少女とぶつかった

 

「ほわぁ!?」

 

テツヤ「あっ・・・・・・すまな・・・・・・ってお前は・・・・・・」

 

「いてて・・・・・・こんばんは!テツヤ!」

 

そう ユウキだった

 

こんな時に・・・今一番会いたくない奴だった・・・

 

何故かって?こんな泣きそうな面コイツに見せられないからだ

 

テツヤ「・・・・・・どうしたんだ・・・・・・?」

 

ユウキ「ねぇテツヤ 何があったか言って」

 

テツヤ「は・・・・・・?」

 

ユウキ「今のテツヤはテツヤじゃない そんな気がするんだ 深い悲しみを背負ってるって言うか・・・ボクで良かったら相談に乗るよ?」

 

今の俺は俺じゃないか・・・確かにそうかもな・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・何でも・・・ないさ・・・・・・心配・・・してくれて・・・ありが・・・とな・・・」こみ上げてくる涙を堪えながら ユウキを撫でる もうこんな所にいたくない 俺は走ってその場から逃げ出そうとした

 

ユウキ「待って!!!」

 

ユウキは俺の腕を掴むと引っ張り 俺の事を抱きしめた

 

テツヤ「へ・・・?」

 

ユウキ「ボクね・・・・・・自慢じゃないけどテツヤとはこの世界で1番いる時間が長い自信があるんだ」

 

ユウキ「そんな中色んなテツヤを見てきた 笑ってるテツヤ 怒ってるテツヤ 喜んでるテツヤ 沢山の姿を見てきた・・・・・・けどね?1つだけ見たことないテツヤがいるんだ」

 

ユウキ「それはね? 泣いてるテツヤ」

 

テツヤ「っ!!!」

 

ユウキ「ボクね、思うにテツヤは無理してるんだと思う 泣いたら駄目になるから それをずっと堪えてる そんな気がする」

 

ユウキ「テツヤ・・・ボクの胸で良かったら貸すよ・・・?だから・・・・・・今、ここで思いっきり 先週起った出来事の悲しみをぶつけて欲しいな・・・・・・」

 

テツヤ「っ!!」

 

我慢・・・・・・か・・・・・・確かに俺はこの世界に来て大声で泣いた事は1回も無かったな・・・・・・

 

もう・・・・・・我慢しなくて良いんだな・・・・・・

 

テツヤ「うっ・・・・・・あっ・・・・・・あ゛ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」俺はユウキの胸の中で思い切り泣いた 現実でも出した事の無いような声で泣いた

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・いつもはボクがテツヤに慰められてるけど・・・今はボクがテツヤになってあげるからね・・・・・・遠慮しないでどんどん泣いていいからね・・・」ユウキはそう言うと思い切り抱きしめてくれ、俺の頭をそっと撫でてくれた

 

テツヤ「ぢぐしよぉ・・・・・・!!!ぢぎしょぉぉぉぉぉ!!!!俺は・・・・・・!!!俺は!!!!」

 

テツヤ「守れなかった・・・!!!大事な仲間を・・・!!!!俺のせいで・・・・・・あいつは!!!!!」

 

テツヤ「くそぉぉぉぉ・・・・・・!!!!」

 

ユウキ「そんな事があったんだね・・・だから様子がおかしかったんだね・・・」

 

テツヤ「何もかもかが俺のせいで!!!あいつの夢も・・・!希望も・・・!」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「うっ・・・・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!ユウキ!!!ユウキ

!!!!!」

 

ユウキ「ボクならここにいてあげるからね 安心してね」

 

その後も泣いて泣いて泣きまくった 泣きじゃくった ユウキはその涙と声を全部受け止めて優しく声をかけてくれた

 

もしもユウキがいなかったら・・・俺は大勢を立て直せず崩れてたかもしれない

 

 

 

~数日後~

 

第30層・湖

 

 

テツヤ「よいしょっと」

 

湖の近くの木に花を添える 墓の無いこの世界での俺が考えた墓参りだ

 

テツヤ「それと・・・・・・これこれ」

 

花の隣にパンなども添える お前の事だ いっぱい食って天国の人達困らせてんだろ?

 

テツヤ「それと・・・・・・これだ」

 

アイテムストレージから1本の両手剣を取り出す これはアスカの使っていた両手剣で俺があの後取っておいた物だ

 

両手剣を木の目の前に少し斜めにして刺す

 

テツヤ「アスカ たまにしか来れないと思うけど 俺これからも来るからさ 寂しい思いはしないと思うぜ?」

 

テツヤ「・・・・・・やっぱ・・・・・・俺みたいな奴・・・・・・来ない方が良いか・・・・・・」

 

お前の事守るって言ったくせに 守れなかった・・・・・・そんな野郎に様はねぇよな そう思い歩きだそうとした時だった

 

『また来いよ!馬鹿テツヤ!!!』

 

テツヤ「っ!!アスカ!?」

 

振り返り木の方を向く けどそこには当然ながら誰もいなかった でも俺には分かった 木の横で微笑んでるアスカがいる事を

 

テツヤ「・・・・・へへ・・・・・分かったよ また来るさ」

 

今天国から来てんだろ?んで、また俺に来いって言ってくれてんだろ?俺には分かるよ アスカ

 

テツヤ「また来るぜ アスカ 今度はクレープとか持ってきてやるよ 大食いだからな お前は」

 

そんな事ゆうと今にもあいつが俺にヘッドロックをかましそうな感じがする

 

そんな事ありえないけどお前ならやりそうだな

 

テツヤ「じゃあな 今度は会いたがってたユウキと来るよ」

 

俺はそう言い残し その場を去った

 

 

 

 

 

なぁ アスカ 今から伝えたい事があるからさ 聞いてくれないか?

 

 

俺さ・・・・・・決めたよ・・・・・・

 

アスカ・・・・・・俺は・・・・・・お前の分も・・・そしてこの世界で死んでいった人達の分も・・・絶対生きる!!!

 

そんで生還して・・・・・・もしもプロ野球選手になったらさ

 

SAOで死んでいったプレイヤー達の為にでっかい大記録作ってみせる だから俺の事応援しててくれよ

 

そっちの小さい子供たちと 俺の事をさ! そんで保育士の知恵を行かして そっちの子供をいっぱいいっぱい楽しませてやれ!

 

・・・・・・もうお前に会うことは出来ない けど、忘れないよ アスカの事

 

好きだって想いに応えることも出来ない 俺にはユウキがいるから それでも伝えたい事があるんだ

 

 

 

――――こんな俺を目標として 好きでいてくれて ありがとう アスカ――――

 

 

 

 

――――頑張れよ! テツヤ!――――




今回の過去編 いかがでしたでしょうか

人間は出会いと別れを繰り返し その度に悲しみ そして強くなる

今回テツヤに起こった出会いと別れは余りにも唐突で 速い物だった けどその分テツヤはまた新たな目標を胸に 強くなれた

その目標を胸に そしてユウキを守るため テツヤは今後も戦います

次回!前回と今回で出番のあまり無かった彼らの出番!
一体テツヤが目覚められなかった五日の間彼の身に何があったのか!?

次回もお楽しみに!


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part16 隣にいてくれる人~ずっと君と~

つい先日はバレンタインデーでしたね 自分は周りが受験の為に0 まぁしゃあないね

さて、今回は前回前々回と違いテツヤの出番が控えめの回となっています

ではどうぞ!




お母さん!お父さん!

 

木綿季・・・・・・お姉ちゃんと・・・・・・仲良く・・・・・・暮らすんだよ・・・・・・

 

お母さん達は天国で見守ってるからね・・・・・・

 

そんな事言わないでよ!!死んじゃやだぁ!!!

 

藍子・・・・・・木綿季の事・・・・・・頼んだよ・・・・・・

 

――――ピー・・・・・・・・・・・・

 

へ・・・・・・?お父さん・・・・・・?お母さん・・・・・・?

 

ねぇ・・・・・・起きてよ・・・・・・起きてよ!!2人共!!

 

木綿季・・・・・・もう・・・・・・2人は・・・・・・

 

そんなの嘘だ!!まだ2人は生きてるんだ!!ねぇ!?そうなんでしょ!?

 

木綿季・・・・・・目の前の現実から逃げちゃ駄目って・・・母さんから言われてたでしょ・・・・・・?

 

うっ・・・・・・あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

へ・・・・・・?お姉・・・・・・ちゃんも・・・・・・?

 

残念ですが・・・・・・ご家族と同じウイルスが発見されました・・・・・・

 

・・・・・・嘘だ・・・・・・嘘だ・・・・・・嘘だ!!!!

 

お姉ちゃんは元気だもん!!!そんな訳ない!!!嘘言わないでよ!!!

 

・・・・・・残念ですが・・・・・・

 

木綿季・・・ごめんね・・・・・・お姉ちゃん・・・・・・病気になっちゃった・・・・・・

 

うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

 

 

こうして、ボクの家族はどんどんいなくなっていた

 

お姉ちゃんはまだ生きているけど長くないとお医者さんに宣告されているから・・・・・・

 

でもね、ボク もう悲しくないよ

 

だって、今は皆と同じくらい 大事な人が隣にいてくれるんだもん

 

その人は絶対死なないって約束してくれたんだ だからずっと一緒にいられるの

 

それでも・・・・・・もし・・・・・・君まで・・・・・・死んじゃったら・・・・・・

ボクは何を頼りに生きていけば良いんだろう・・・・・・

 

~~~~~~~~~~

ユウキ side

 

ユウキ「むにゃむにゃ・・・・・・Zzz・・・・・・」

 

ユキ『お父さんをもっと好きにさせたいならね?』

 

ユウキ『うんうん』

 

ユキ『色仕掛けだよ~!!胸を寄せて~お父さんを誘惑しちゃうのだぁ~!!』

 

ユウキ「そんなことできないよ!!!!」

 

ユウキ「・・・ってあれ?ユキは・・・・・・」

 

ユウキ「そうだ・・・ユキは昨日・・・」

 

ユウキ「! 駄目だよボク!!ユキに言われたでしょ!常に笑顔でって!!」

 

ユキ ボク頑張るからね 応援しててね ユキの分も皆を笑顔にしてみせるからね

 

さて、今日もお寝坊さんな君を起こさなきゃね

 

ユウキ「ほーら テツヤおき・・・・・・あれ?」横で寝てる君を起こすため布団に手を伸ばす でもそこには人のいる気配はなく布団の布の感触しか感じられなかった

 

ユウキ「?もう起きてるのかな?」

 

ユウキ「テツヤー?いるのー?」

 

シーン・・・・・・・・・・・

 

ユウキ「聞こえないって事は特訓スペースにいるのかな?頑張り屋さんだな~テツヤは ボクも見習わなくっちゃね!」

 

ユウキ「ふぁ~・・・眠気覚ましにシャワーでも浴びよっと・・・・・・」

 

~風呂場~

 

ユウキ「~~~♪」

 

ユキ『色仕掛けだよ~!』

 

うーん・・・色仕掛けって言っても・・・ボクがそんな事しても効果あるのかな・・・・・・

 

でもでも・・・もしそれで効果覿面だったら・・・・・・

 

テツヤ『ユウキ・・・・・・』

 

ユウキ『あぅ・・・・・・まだ心の準備が出来て・・・・・・』

 

テツヤ『そんな事関係ねぇ!』

 

ユウキ『っ!?』

 

テツヤ『今日は寝かせねぇぞ!覚悟しとけよユウキ!!』

 

って事になるのかな~♪・・・・・・・・・きゃー!テツヤ大胆ー!

 

・・・・・・・・・って何考えてんのボクは!!!!!馬鹿馬鹿馬鹿!!!!

 

・・・・・・それでも・・・・・・やっぱりテツヤはボクとそうゆうのしたいのかな・・・・・・

 

ユウキ「~~~!!/////ボクの馬鹿ぁぁぁぁ!!!!!」

 

ユウキ「ぜぇ・・・ぜぇ・・・何1人でやってんだろ・・・もう上がろう・・・いつまでもシャワー浴びてないで朝ごはん作ってあげなきゃね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキ「・・・・・・遅いなぁ・・・・・・」

 

ユウキ「とっくに朝ごはんは出来てるのに・・・シャワーを浴びて朝ごはんを作って、もうとっくに30分近く経ってるのに・・・・・・」

 

ユウキ「見に行ってみよっと」

 

~地下 特訓スペース~

 

ユウキ「テツヤ!」

 

勢いよく扉を開ける そして辺りを見回す けどもテツヤはどこにいもいなかった

 

ユウキ「??? どこ行っちゃったんだろ・・・・・・全く どこかに行くなら置き手紙でも残しておいて欲しいな!」

 

ユウキ「・・・・・・って1人で言っても仕方ないか・・・・・・ひとまずご飯をたべちゃお・・・・・・」

 

~数分後~

 

ユウキ「ご馳走さまでした」

 

この世界に来て初めて1人でご飯を食べた様な気がする

だっていつも隣には君がいてくれたもんね

 

『ユウキ 今日の飯も美味いな♪』

 

ユウキ「はぁ・・・・・・本当・・・どこほっつき歩いてんだろ・・・」

 

ユウキ「見つけたらお説教だからね!!」

 

ユウキ「・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~

 

どこに行ったか分からないからとりあえず近場から探して見ることにした 最初は・・・・・・

 

48層 リンダース・リズベット武具店

 

こんこん ユウキ「リズー?いるー?」

 

「その声はユウキ? こんな朝早くにどうしたの?」

 

ユウキ「少し上がらしてもらっていい?」

 

「良いわよ どうぞ入って」

 

ユウキ「それじゃあ お邪魔します」

 

リズ「リズベット武具店へようこそ!って鍛治目的じゃないよね」

 

ユウキ「うん、ごめんね・・・・・・テツヤの事見てない?」

 

リズ「テツヤ?」

 

ユウキ「うん、朝起きたらいなくって・・・・・・だから、誰かテツヤの事知らないかなーって思って まずは1番寄りやすいリズに聞いてみたんだ」

 

リズ「うーん・・・・・・・・・申し訳ないけど見てないわ・・・・・・」

 

ユウキ「そっか・・・」

 

リズ「以前もこう言うことは?」

 

ユウキ「ううん 1回も無かったよ」

 

リズ「ここに行ってくるみたいなのは無かったの?」

 

ユウキ「それも・・・・・・」

 

リズ「うーん・・・行方不明って訳ね・・・」

 

ユウキ「すっごく心配なんだ・・・テツヤ何するか分からない人だし・・・」

 

リズ「確かに・・・あ、そう言えばショウってテツヤとリアルでも知り合いなんでしょ? ならあいつの事良くわかるんじゃない?」

 

ユウキ「そうだったね それじゃあ今からショウの所に行ってみようかな」

 

リズ「見つけたら連絡頂戴 私も気になるし」

 

ユウキ「心配してくれてありがとうね リズ」

 

リズ「良いわよ お礼なんて 早く見つけて あいつの事思いっきり叱ってやんなさい!」

 

ユウキ「うん!それじゃあねリズ!またね!」

 

リズ「またいつでもおいで!」

 

テツヤ・・・・・・一体どこにいるの・・・・・・?

 

 

 

50層 アルゲート・エギルの店

 

ユウキ「ショウ!いる!?」

 

ショウ「いるぞー どうしたんだ?そんな慌てて」

 

ユウキ「はぁ・・・はぁ・・・あ、あのね・・・その・・・」

 

ショウ「まぁとりあえず一呼吸入れて入れて」

 

ユウキ「すぅー・・・・・・」

 

ショウ「落ち着けたか?」

 

ユウキ「うん ごめんね こんな早くに」

 

ショウ「今日は店の定休日だ 俺も暇してたから大丈夫だよ」

 

エギル「おっ ユウキじゃねぇか どうしたんだ?」

 

ユウキ「うん、それがね・・・・・・」

 

ユウキ説明中・・・・・・・・・

 

ユウキ「って訳なんだ」

 

ショウ「あいつのやりそうな事って・・・・・・ランニングくらいしか浮かばねぇな・・・・・・でもランニングだったら1時間ちょいで戻るはずだしな・・・・・・てかこの世界でやるかって話だけど・・・・・・」

 

エギル「うーん・・・あいつの行きそうな所か・・・」

 

ユウキ「ショウ 何か他に情報はある?」

 

ショウ「・・・・・・すまん 俺も朝のあいつはあんま見ねぇから・・・・・・」

 

ユウキ「そっか・・・・・・」

 

エギル「どこほっつき歩いてんだろうな」

 

ショウ「キリトの所に行ってるとかは?可能性はありそうだろ?」

 

ユウキ「キリトの所・・・・・・うん、確かにいるかもしれない」

 

ショウ「だろ?今から行ってみたらどうだ?」

 

ユウキ「そうするね テツヤの事見つけたらまた来るね!」

 

ショウ「そうしてくれ 俺も気になる」

 

エギル「見つかるといいな」

 

ユウキ「うん!それじゃあまたね!」

 

 

ショウの所にもいないなんて・・・・・・本当にどこにいるの・・・・・・?

 

 

 

 

 

 

22層 キリト&アスナの家

 

こんこん ユウキ「ごめんくださーい!」

 

「はいはい!今行きます!」

 

がちゃ アスナ「どちらさまで・・・ってユウキ!どうしたの?」

 

ユウキ「あのね!テツヤ来てない!?」

 

アスナ「テツヤ君?来てないけど・・・・・・」

 

ユウキ「そんな・・・・・・キリトの所にも来てないなんて・・・・・・」

 

キリト「ユウキじゃないか テツヤがどうしたんだ?」

 

ユウキ「あのね・・・・・・・・・」

 

ユウキ説明中・・・・・・・・・

 

ユウキ「って言う訳なの・・・・・・」

 

キリト「朝起きたらいないか・・・あいつどこ行ってんだよ」

 

アスナ「ユウキ そんなの時の結婚とフレンドシステムだよ!!」

 

ユウキ「それが・・・・・・フレンドからテツヤの名前が消えてて・・・・・・」

 

ボクだってそうやって探そうとしてフレンドリストを見たけど何故かテツヤの名前がリストからいなくなっていた アスナやキリトはきちんとフレンドとしているんだけど・・・・・・

 

キリト「へ?ちょっと待て・・・・・・本当だ・・・あいつの名前が無い・・・・・・」

 

アスナ「私の所にもない・・・」

 

ユウキ「・・・テツヤ・・・」

 

アスナ「テツヤ君ならきっと無事だよ!!どこかで困ってる人の手助けをしてるんだよ!!」

 

キリト「あいつがそう簡単に死ぬわけないさ 安心しろユウキ 俺も保証する」

 

ユウキ「2人とも・・・・・・」

 

キリト「シリカの所には行ってみたか?」

 

ユウキ「まだ・・・」

 

アスナ「一応行ってみたら? もしかしたらピナと遊んでたりしてね テツヤ君」

 

ユウキ「それなら良いんだけど・・・・・・」

 

キリト「もしシリカの所にもいなかったらもう一度家に来てくれ」

 

ユウキ「わかった じゃあ行ってくるね!!」

 

・・・ボク心配だよ・・・早く・・・見つけたいよ・・・

 

 

 

 

 

 

35層 ミーシェ・主街区

 

ユウキ「ええっとシリカはどこにいるのかな・・・」

 

「あれ?ユウキさん?」

 

ユウキ「あ!シリカ!」

 

シリカ「お久しぶりです!ほら、ピナもご挨拶」

 

ピナ「きゅるる!!」

 

ユウキ「こんにちはピナ あのねシリカ テツヤの事・・・・・・見てない?」

 

シリカ「テツヤさん?いえ、見てませんが・・・」

 

ユウキ「そっか・・・・・・」

 

シリカ「どうしたんですか?何かあったんですか?」

 

ユウキ「それが――――」

 

シリカ「朝起きたらいなかった・・・」

 

ユウキ「それでテツヤを探してるんだけど・・・見つからなくって・・・」

 

シリカ「そうなんですか・・・・・・すみません・・・お力になれなくて・・・」

 

ユウキ「大丈夫だよ ごめんね 急に訪ねちゃって」

 

シリカ「いえ!そんな事よりテツヤさんが早く見つかると良いですね!」

 

ピナ「きゅるる~!!!きゅるー!!」

 

シリカ「ピナもテツヤさんなら大丈夫って言ってます!」

 

ユウキ「シリカ・・・ピナ・・・ありがとね ボク少し元気が出てきたよ!」

 

シリカ「それなら良かったです!」

 

ユウキ「うん!それじゃあボクは行くね!」

 

シリカ「見つけたら連絡下さい!私も気になります!」

 

ユウキ「うん!じゃあね!シリカ!ピナ!」

 

~~~~~~~~~~

 

22層 キリト&アスナの家

 

あの後 数時間は探してみたけどテツヤはいなかった

 

ユウキ「結局見つからなかった・・・」

 

アスナ「うーん・・・どこ行っちゃったんだろう・・・」

 

キリト「・・・フレンドから名前が消えてるって事は・・・・・・まさかとは思うがあいつ・・・・・・」

 

ユウキ「まさかって・・・・・・?」

 

キリト「・・・確信は出来ないが・・・゛死んでる゛可能性が・・・」

 

ユウキ「!?」

 

キリト「フレンドリストから名前が消えるなんて見たことないんだ・・・今までフレンドの中で死んでる奴なんていなかったし・・・本当に分からないが最悪・・・・・・」

 

ユウキ「そんな訳ない!!!!!」

 

アスナ「ユウキ・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤは言ってくれたもん!!!ボクが生きてる限り俺は死なないって!!!だからテツヤが死ぬ訳ない!!!そんな事言わないでよ!!!!」

 

そうだ テツヤは言ってくれたもん 死なないって 俺がユウキを守るって だから死ぬ訳ない テツヤが死ぬ訳・・・

 

キリト「ユウキ・・・すまない・・・軽率過ぎた・・・」

 

ユウキ「良いの・・・ボクも言い過ぎた・・・」

 

アスナ「・・・それにしても本当にどこ行っちゃったんだろうね・・・・・・」

 

キリト「・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・」

 

キリト「・・・・・・ユウキ・・・・・・1つだけ、あいつの安否を確認できる方法がある」

 

ユウキ「へ!?本当!?」

 

アスナ「キリト君 その方法って!?」

 

キリト「昨日ユリエールさんが連れてってくれた黒鉄宮ってあったろ?」

 

ユウキ「うん」

 

キリト「実はそこには《蘇生者の間》って場所があって βテストの時は死んだらそこで生き返る筈だったんだ」

 

アスナ「そんな場所があったんだ・・・・・・」

 

ユウキ「それで、確認の方法は?」

 

キリト「実は噂によるとそこには《生命の碑》って言う馬鹿でかい石碑があるらしくてそこにはSAOプレイヤー1万人分の名前が刻んであるらしい」

 

キリト「それで、死んだプレイヤーが出たりすると 名前の所に棒線が引かれ 横に死亡原因が書いてあるらしい」

 

ユウキ「っ!」

 

キリト「テツヤが行方不明ならこれでしか安否確認が出来ないんだ・・・でも俺は余りこの方法はオススメしたくないんだ・・・」

 

アスナ「どうして?」

 

キリト「・・・・・・仲間が死んでるなんて分かったら・・・・・・それこそテツヤはユウキと固い絆で結ばれてるんだ・・・もしテツヤが死んでるなんて分かったら・・・」

 

『俺はお前が生きてる限り死なない』

 

テツヤ・・・生きてるんだよね・・・きっとどこかで休んでるだけだよね・・・

 

ユウキ「・・・ボク行くよ」

 

アスナ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「テツヤが無事かどうか分からなくてボクはさっきからいても経ってもいられなかったんだ!だったら見に行ってテツヤの事を確かめたい!!」

 

キリト「わかった 案内しよう アスナも付いてきてくれないか?」

 

アスナ「勿論よ テツヤ君の事心配してるのは何も2人だけじゃないんだよ?」

 

ユウキ「アスナ・・・・・・」

 

アスナ「きっと大丈夫だよ!ね?」

 

キリト「よし 早速・・・」

 

ユウキ「あ、その前にエギルの所に寄らせてもらえないかな?」

 

キリト「エギル?良いけどどうするんだ?」

 

ユウキ「ショウにも伝えなきゃ この事」

 

アスナ「そう言えばリアルでも知り合いって言ってたね 2人は」

 

キリト「わかった 行く前にエギルの所に寄ろう」

 

 

 

 

50層 アルゲート・エギルの店

 

ユウキ「ショウー?いるー?」

 

ショウ「おう、見つかったのか?」

 

ユウキ「ううん、まだなの・・・」

 

ショウ「は!?あいつ本当どこほっつき歩いてんだよ!!」

 

ユウキ「それがねショウ 今からゆう事を落ち着いて聞いてね?」

 

ショウ「へ?」

 

ボクはショウにさっきの事を伝えた

 

ショウ「生命の碑・・・・・・死んでる可能性か・・・・・・」

 

ユウキ「ショウも来るよね?」

 

ショウ「当たり前だ!!あの馬鹿の安否確認した後あの野郎ぶっ潰してやる!!!」

 

アスナ「ショウ君・・・何だかんだ言って心配してるんだね」

 

ショウ「当たり前だ!!俺とあいつはお前らより長い付き合いだ!!心配じゃないわけねぇだろうが!!!!」

 

いつもは静かなショウが少し興奮気味に話してる それほど2人は長い付き合いで固い友情で結ばれてるんだね

 

エギル「俺はすまないがやる事があるから行けない だからお前らで確認してきてくれ」

 

キリト「了解だ」

 

ショウ「そうと決まったら早速行くぞ!!案内してくれユウキ!!!」

 

ユウキ「う、うん!」

 

テツヤ テツヤは皆から信頼されてるんだね

そんな君と付き合えていてボクは本当に嬉しいよ

 

 

だから・・・・・・無事でいてね・・・・・・

 

 

~~~~~~~~~~

 

第1層 始まりの街・黒鉄宮

 

ユウキ「ひとまず黒鉄宮まではここまで、ここからはキリトに案内をスイッチするよ」

 

キリト「任せろ こっちだ」

 

ショウ「くそ・・・無事だろうなあの野郎・・・!!」

 

アスナ「きっと大丈夫 生きてるよ!」

 

ユウキ「それでも・・・もし・・・テツヤがいなくなってたら・・・・・・」

 

アスナ「ユウキ・・・・・・」

 

キリト「・・・・・・安心しろ ユウキ ショウ あいつが死ぬ訳ないさ」

 

ユウキ「キリト・・・・・・」

 

キリト「攻略組の中でも5本指に入る実力の持ち主なんだ そんな奴が変なとこで死んだりするわけない」

 

ショウ「・・・祈るのみだな・・・」

 

キリト「さぁ 蘇生者の間までは後少しだ 行こう」

 

 

 

 

 

キリト「ここがそうだ」

 

キリトが止まるとそこには大きな扉が目の前にあった

 

ユウキ「ここに・・・生命の碑が・・・」

 

ショウ「早速入ろう!」

 

キリト「わかった じゃあ入るぞ!」

 

扉を開けるとすごく広い空間に出た そしてその奥にとてもでかい何かがあった

 

アスナ「あれが・・・」

 

キリト「恐らく生命の碑だろうな」

 

ユウキ「っ!!」

 

ボクとショウはほぼ同じタイミングで石碑まで走り出した

 

ショウ「これが・・・・・・えっとテツヤだから・・・・・・Tか!この量探すとなると骨が折れるな・・・」

 

ユウキ「その前に・・・・・・うん、これが生命の碑で合ってるみたいだね」

 

Aの所を見ると《Asuna》の名前が掘ってあった その周りにも名前があるけどたまに棒線が引いてあってその横に死因が書いてあったりした

 

キリト「皆!手分けしてあいつの名前を探すんだ!!」

 

テツヤ・・・!きっと探し出してみせる・・・

 

だって・・・約束したでしょ・・・死なないって・・・

 

アスナ「っ!あったよ!Tの行!!」

 

ユウキ「本当!?」

 

ショウ「良し!次はTeを探せ!そっから絞り込め!!」

 

ユウキ「Te・・・Te・・・」

 

キリト「っ!会ったぞ!Te!」

 

アスナ「そこからは簡単な筈だよ!!」

 

ショウ「テツヤ・・・どこだ・・・!」

 

テツヤ・・・!テツヤ・・・!!!

 

目を凝らして一心不乱になって探した するとボクは見つけた

《Tetuya》の名前を でもそこにはあって欲しくないあの棒線が引いてあった・・・・・・

 

ユウキ「・・・・・・へ・・・・・・?」

 

ショウ「見つけたか!?」

 

ユウキ「・・・嘘・・・だ・・・・・・」

 

アスナ「嘘・・・・・・って・・・・・・」

 

ユウキ「っ!!!」

 

見間違いだ そう思ってもう一度テツヤの名前を見る 2度、3度、4度と見た けどそこにはどう足掻いても変わらない現実が待っていた

 

ユウキ「そんな・・・・・・嘘だ・・・嘘だ・・・嘘だ・・・」

 

ショウ「おい・・・嘘って・・・まさか・・・!」

 

キリト「・・・・・・っ!!!」

 

アスナ「そんな・・・・・・テツヤ君の名前に・・・・・・!!」

 

ショウ「・・・・・・嘘・・・・・・だろ・・・・・・?」

 

ユウキ「あっ・・・あっ・・・嫌・・・・・・嫌・・・・・・!!」

 

ユウキ「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

何で・・・何で・・・何で死んじゃったの・・・!!!

 

ユウキ「嘘だ!!テツヤが死ぬ訳ない!!!!こんな石碑嘘だ!!!!嘘なんだ!!!」

 

ショウ「・・・・・・くそ・・・・・・!!!」

 

キリト「2人とも・・・・・・」

 

ショウ「ちきしょぉぉぉぉぉ!!!!」

 

ショウは床を何度も殴ってる 目から涙が何度もこぼれ落ちてるのが見える

 

ユウキ「アスナ!!嘘なんでしょ!?これは皆で仕掛けたドッキリなんでしょ!?そうって言ってよ!!!ねぇ!!!!!」

 

アスナ「・・・・・・・・・・・・」

 

キリト「ユウキ・・・・・・これが・・・・・・現実だ・・・・・・!!」

 

そんな、アスナ、キリト、ボクから顔をそらさないでよ ねぇ 生きてるんでしょ?テツヤ それでいつもみたいに横にいてくれるんでしょ?

 

ユウキ「いや・・・・・・そんなのやだ・・・・・・テツヤが死ぬ訳・・・・・・テツヤ・・・・・・が」

 

アスナ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「・・・・・・テツヤが・・・・・・死ぬ・・・・・・訳・・・・・・」

 

『ユウキー!』

 

『甘えん坊だなお前は・・・』

 

『はぁ・・・困ったやっちゃなぁ・・・』

 

『大好きだ ユウキ』

 

 

 

 

『ずっと一緒だ』

 

 

 

 

ユウキ「・・・・・・うっ・・・・・・ぐっ・・・・・・やだぁぁぁ・・・・・・!!!!!」

 

とめどなく涙が溢れ出てくる ボクにはそれをどうする事も出来なかった

 

ねぇ、何で嘘ついたの?何でボクの前からいなくなっちゃったの?何で死んじゃったの?

 

ずっと一緒って言ったのは?何で?死ぬまで一緒だったんじゃないの?

 

あぁ・・・これがボクの運命なんだね・・・・・・どんなにその人を大切で・・・愛していようと・・・絶対にボクの前からいなくなるんだね・・・・・・神様はそれを見て笑ってるんだねきっと・・・・・・

 

テツヤでさえ裏切ったんだ・・・ボクは誰を信用すれば良いの・・・?

 

 

――――もう誰も信じたくない・・・――――

 

~~~~~~~~~~~~

 

キリト&アスナの家

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・テツヤが死んじゃってから・・・・・・もう5日も経ったよ・・・・・・」

 

ユウキ「へ?まだたった5日だろうって?何言ってるの・・・ボクにとって・・・テツヤがいないこの5日が・・・・・・どれだけ・・・・・・苦痛に満ち溢れた事か・・・・・・」

 

アスナ「ユウキ・・・・・・」

 

ユウキ「この5日・・・ご飯食べてても嬉しくないし・・・お風呂入っても嬉しくないし・・・何やってもつまらなかった・・・・・・」

 

ユウキ「それにね?全く眠れなかったんだよ?寝ようとするとテツヤの事を思い出しちゃって眠れないんだ・・・それで頑張って寝ようとしても少ししか眠れない・・・もう嫌だよ・・・こんな生活・・・」

 

ユウキ「もう一度・・・生き返ってよ・・・浮気しても良い・・・・・・ボクを嫌いになっても良いから・・・もう一度だけで良い・・・会いたいよ・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

キリト「ユウキ・・・」

 

ユウキ「・・・ごめんね・・・5日もお邪魔しちゃって・・・・・・」

 

アスナ「ううん、大丈夫だよ?それよりユウキの方が心配だよ・・・5日間で全く眠れてないんでしょ?」

 

ユウキ「ボクなら大丈夫だよ・・・心配しないで良いよ」

 

アスナ「でも・・・」

 

ユウキ「・・・そろそろおいたまするね・・・いつまでもここにいちゃ悪いもんね・・・」

 

キリト「ユウキ・・・本当に大丈夫なのか?」

 

ユウキ「・・・うん・・・それじゃあね・・・2人とも・・・お邪魔しました・・・・・・」

 

キリト「大丈夫かな・・・ユウキ・・・」

 

アスナ「うっ・・・キリト君・・・!」

 

アスナはキリトに抱きついた

 

キリト「アスナ・・・?」

 

アスナ「テツヤ君が死んじゃって悲しいのはユウキだけじゃない・・・!私だって・・・!ユウキだってずっとあんな調子だし・・・!!もう見てられないよ・・・!」

 

キリト「アスナ・・・・・・」

 

「ええっと・・・俺が死んでるって一体全体どうなってんの?」

 

アスナ「へ・・・・・・!?」

 

キリト「お、お前は!!」

 

 

50層 アルゲート・エギルの店

 

ユウキ「お邪魔します・・・・・・」

 

ショウ「ユウキか・・・・・・どうしたんだ・・・・・・」

 

ユウキ「あのね、これ、テツヤが持ってたある程度のアイテム ショウが持っておいた方が良いかなって思ってさ」

 

ショウ「そうか・・・でも・・・だったら尚更お前が持ってた方が・・・・・・」

 

ユウキ「良いの 持ってるだけ悲しくなるだけだから」

 

エギル「ユウキ・・・・・・」

 

ユウキ「それじゃあね・・・・・・来て早々だけどボクはもう出るね・・・・・・」

 

ショウ「わかった・・・・・・またな・・・・・・ユウキ・・・・・・」

 

ユウキ「じゃあね・・・・・・2人とも・・・・・・」

 

エギル「・・・・・・テツヤが死んじまって・・・皆あんな調子だな・・・・・・」

 

ショウ「だな・・・・・・あの糞野郎・・・・・・勝手に死にやがって・・・・・・!!」

 

エギル「・・・・・・大切な仲間が死んじまうと・・・・・・こうも悲しいもんなんだな・・・・・・」

 

カランカラン!

 

エギル「わりぃな・・・・・・今店はやってねぇんだ・・・・・・また別の日に来てくれ・・・・・・」

 

「おいおい ダチにすら何も出せねぇのか?この店は 随分と落ちぶれたんじゃねぇか?」

 

ショウ「んな!?」

 

エギル「その声はまさか!!!」

 

 

 

 

 

 

 

ねぇ・・・・・・テツヤ・・・・・・ボクはどうしたら良いのかな・・・・・・

 

何もやる気が起きないよ・・・・・・テツヤがいないって言うだけで・・・・・・

 

ねぇ・・・・・・もし・・・・・・自殺なんかしたら・・・・・・テツヤは怒る?怒るよね・・・

 

でもね・・・・・・ボクもう耐えられない・・・・・・耐えられないよ・・・・・・!!

 

テツヤに抱きしめてもらいたい・・・!!テツヤに撫でてもらいたい・・・!!ボクの横にいてボクを支えて欲しい・・・!!

 

テツヤが望むならなんでもさしてあげる・・・・・・だから生き返ってよ・・・・・・!!

 

でも・・・・・・ボクが死んだ方が・・・・・・効率は良いかもね・・・・・・だって、そしたらお母さん達にも会えて、テツヤにだって会えるんだもん

 

・・・・・・でも・・・・・・自殺したら・・・・・・怒るに決まってるよね・・・・・・

 

そんな事をずっと思いながらトボトボと歩いていた時だった

 

ドンッ!ボクは誰かとぶつかった

 

ユウキ「あっ・・・すみません・・・」

 

「痛ぇじゃねぇか!?あぁん!?」

 

顔を上げると怖そうな男の人が2人いた

 

ボクがぶつかってしまった人はいかにも怖そうな大きい人でボクの髪の毛を引っ張ってきた

 

ユウキ「痛っ・・・」

 

「んだよ!?なめてんのかてめぇ!!!」

 

「おいおい待てよ 良く見ろよ 可愛い女じゃねぇかよ」

 

「んだよ・・・また゛お持ち帰り゛か?」

 

ユウキ「へ・・・!?お持ち帰りって・・・・・・?」

 

「聞いての通りさ 君は今から俺達と遊ぶのさ」

 

「けっ 女には甘い奴だな」

 

ユウキ「遊ぶって・・・・・・どうゆう・・・・・・こと・・・・・・?」

 

「どう言うことって んなもん決まってんだろうがよ 男と女の楽しい楽しい遊びだ」

 

ユウキ「っ!?」

 

どうしよう・・・厄介な人に捕まっちゃった・・・・・・逃げなきゃ・・・逃げなきゃ!!

 

ユウキ「離して!!この!!!」

 

「無駄な抵抗はよせ やるだけ無駄さ」

 

「にしてもこいつどっかで見た事あるような・・・・・・どこでだっけか・・・・・・」

 

「俺も見たことあんな・・・あ、こいつあれじゃねぇか?絶剣って奴」

 

「あ!それだ!でもそれなら死神もオマケで付いてるはずだぜ?」

 

「知るかよ 捨てられたんじゃねぇか?」

 

「ヤリ捨てってか?か~こんな奴捨てるなんて馬鹿だね~」

 

ユウキ「っ!違う!!テツヤがそんな事するわけ・・・!」

 

「おいおい・・・男っつうのは所詮その程度なの 女何か本気で愛さないっての」

 

ユウキ「っ!?」

 

そんな訳ない・・・本気で愛してないなんて・・・絶対違う・・・

 

ユウキ「でたらめ言わないで!!良いから離して!!さもないと!!」

 

「ハラスメントってか?無駄無駄 押させねぇよ 」

 

「何でもいいから早くしろよ こいつどうすんのか」

 

「んじゃあとっとと安い宿見つけて連れてくぞ ちゃんと手を抑えとけよ?逃がすには上玉過ぎる まぁヤッた後はポイだけどな」

 

宿って・・・まさかこの人達・・・!それにポイって・・・!

 

ユウキ「嫌だ!!離して!!!」

 

「無駄な抵抗は止めろって言ってんだろうが!!!ぶち殺されてぇか!!」そう言うと巨漢のプレイヤーがボクのお腹を殴ってきた

 

ユウキ「ぐはっ・・・!」

 

「人目につかれっと面倒だ さっさと連れてくぞ」

 

 

いやだ・・・こんな人達が・・・ボクの初めてなんて・・・!!

 

 

助けて・・・・・・助けてよ・・・・・・テツヤ・・・!!

 

 

『俺が守ってやるから安心しろ』

 

 

 

 

これっきりで良い!!だから助けて!!!!テツヤ!!!!!

 

 

 

 

 

 

「ちょいと失礼」

 

「あぁん!?んだてめぇ!?」

 

「そのお遊びにさ 俺も入れてくれよ」

 

へ?また・・・誰か来たの・・・?もうやだよ・・・怖いよ・・・誰でもいいから助けてよ・・・!

 

「おいおい・・・何を言い出すかとおもったら・・・この子は俺らのもんだ てめぇは別の奴でも誘ってな」

 

「俺らの・・・?そいつは間違いだな・・・」

 

「んだとぉ?」

 

「何故ならなぁ!!!!!」

 

「ぐはっ!」

 

ボクの髪を掴んでた巨漢のプレイヤーは吹っ飛ばされていた

 

何が起こったか分からない 下を向いていた顔を恐る恐る上げる

 

右腕がボクの頭上にあった そしてその人の顔を見る

 

そこには・・・2度と会えないはずの君がいた

 

「こいつは俺のもんだからだよ 汚ねぇ手でユウキの事触ってんじゃねぇぞデカイの 後勝手に俺がユウキ捨てたとかほざいてんじゃねぇぞタコ野郎 てめぇこそ殺されてぇか」

 

ユウキ「テ・・・・・・ツ・・・・・・ヤ・・・・・・なの・・・・・・?」

 

「あぁ 久しぶりだな、5日間留守にして悪かったなユウキ」

 

姿 顔 声 体型 身長 髪型 何もかもがテツヤの物だった

 

でも何で?テツヤは死んじゃったのに・・・・・・

 

テツヤ「おいデカイの さっきユウキに腹パン入れてたな?その後なんつった?」

 

「痛ってぇな・・・・・・てめぇ!!俺にこんな事してどうなるかわかってんの「それはこっちの台詞だ!!!!」っ!?」

 

巨漢のプレイヤーが言おうとすると テツヤはすぐさまそのプレイヤーの元へ行き、首元を掴み 持ち上げた

 

「んなっ!?あいつの重さは半端じゃねぇんだぞ!?それを片手で!?」

 

テツヤ「答えろ 何て言ったんだ?」

 

「がはっ・・・し、知らねぇよ・・・」

 

テツヤ「知らばっくれんなこの野郎!!!!殺すって言ったよな!!!あぁ!?てめぇこそ殺されてぇみてぇだな!!!!」

 

「ぐっ・・・や、やめろ・・・離してくれ・・・苦し・・・」

 

テツヤ「たりめぇだ!!!殺す気で握りしめてんだ!!!!口答えすんじゃねぇこの口先だけの雑魚が!!!」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・」

 

確かにテツヤ 絶対にテツヤ 見間違える訳ない でも・・・何だかいつものテツヤとは違う どこか少し逞しくなったと言うか・・・顔が凛々しくなったとゆうか・・・・・・雰囲気が全然違う

 

テツヤ「てめぇ如きがユウキを殺すとかほざいてんじゃねぇ!!!!!」

 

「ぐっ・・・いい加減・・・離しやがれ・・・てめぇ・・・」

 

テツヤ「なら離してやる ほらよ!!!」

 

テツヤはそう言うともう1人のプレイヤーの方へ投げ飛ばした

 

「のわぁっ!?」

 

「っ!?嘘だろ!?」

 

テツヤ「ユウキ・・・悪ぃな・・・俺がいないばっかしにこんな目に合わせちまって・・・」

 

ユウキ「本当に・・・テツヤなの・・・?」

 

テツヤ「へ?そうだけど?」

 

顔をキョトンとさせそう言うテツヤ

 

その顔は何だかいつもの優しいテツヤそのまんまだった

 

きっとボクの願いが通じてテツヤが天国から来てくれたんだね ボクのために そうとしか思えない

 

「おいてめぇ!剣を抜きやがれ!!!」

 

「俺らの邪魔しやがって!!ズタズタにしてやる!!!」

 

テツヤ「・・・・・・ちょいと待っててくれよな ユウキ」

 

ユウキ「う、うん!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・っ!!!」

 

テツヤはそう言うと2人のプレイヤーを睨みつけた

その時 ボクに話しかけてたテツヤからは感じ取れない程の威圧感の様な物が感じられた

 

「「っ・・・・・・!」」

 

テツヤ「どうした ビビって何も出来ねぇか? そんな奴らに斬月使う必要性もねぇな・・・・・・」

 

テツヤはそう言うとメインメニューを開いて何かを取り出した

 

テツヤ「てめぇらなんかコイツで充分だ」

 

「なっ!?スチールブレードだと!?」

 

「てめぇ・・・・・・舐めやがって・・・・・・」

 

テツヤ「・・・お前達が第1号だぜ・・・ありがたく思いな」

 

「な!何がだ!」

 

テツヤ「今から俺がレクチャーしてやる・・・・・・敵を殺す気でやる戦いってやつをなぁ!!!!」

 

「「っ・・・・・・!!」」

 

テツヤはそう言うと 物の数秒で2人のプレイヤーに攻撃を数十発は入れていた 足、腕、体 様々な場所に次々とテツヤは攻撃を入れていった 斬月でもないのにあんな速さ出せるなんてボクでも知らなかったし 2人のプレイヤーは歴然とした力の差に顔が青ざめていた

 

 

テツヤ「まだだ!!!てめぇにはもう2度と無い恐怖っつうもんを刻み込んでやる!!!!!」テツヤはさっきみたいに巨漢のプレイヤーの胸ぐらを掴み持ち上げる

 

「やっ・・・止めてくれ・・・謝るから・・・・・・」

 

テツヤ「黙れ てめぇに拒否権は無ぇ」

 

一撃 二激 三激と次々と攻撃を入れていくテツヤ その顔は眉を潜め目付きが怖い殺意剥き出しの顔だった でも何故だろう ボクからしたら怖くは無い 逆に安心できる感じがした

 

テツヤ「おい 1つ忠告をくれてやる」

 

「あっ・・・う・・・」

 

テツヤ「ユウキに手出すんじゃねぇぞ・・・・・・!!!!次ユウキに手を出したら5体ズタズタに切り裂いて貼り付にすんぞこの野郎!!!!!」

 

「も、もうしないから・・・・・・助けて・・・・・・くれ・・・・・・」

 

テツヤ「おい、そこのてめぇもだ」

 

「は!はい!」

 

テツヤ「ヤリてぇなら現実戻って好きなだけやってろこの猿野郎 こんな世界来てまで盛ってんじゃねぇよ 俺らがこの世界終わらせるからそれまでてめぇらは牢獄で今までの事反省してろ」

 

「なっ!?牢獄って!それだけは勘弁してくれ!!」

 

テツヤ「ここに回廊結晶がある 前に念のため買っといてよぉ、値は張ったけどこいつには牢獄がセットしてあんだ」

 

「「!!!」」

 

テツヤ「てめぇらはそれで牢獄行きだ」テツヤは2人からしたら凄く憎たらしく見える笑顔でそう話す

 

「た!頼む!あんたの女に手を出したのは謝る!!だから勘弁してくれ!!!」

 

テツヤ「やなこった てめぇらみてぇなクズがいるから世の中は荒んでくんだ 少しはここで反省しろ 安心しろ 殺さねぇでやるからよ」

 

テツヤがそうゆうと回廊結晶の準備を始めた

 

テツヤ「おら さっさと入れよ これの中入れば楽しい楽しい牢獄生活だ 例えマーカーがグリーンでもユウキのハラスメント警告を押させないようにしたので充分な罪になんだよ」

 

そう言うとテツヤは胸ぐらを掴んでた巨漢のプレイヤーを牢獄へと投げ込んだ

 

テツヤ「次はてめぇだ」

 

「たっ!頼む!!止めてくれ!!!頼むから!!!」

 

テツヤ「そんな事で俺の怒りが収まると思ってんのか!?本来なら殺してやりたいとこだが我慢して牢獄行きにしたんだ!!ありがたく思いやがれ!!」

 

「やだぁぁぁ!!!行きたくねぇぇぇ!!!」

 

テツヤ「冥土の土産だ いいこと教えてやる 牢獄にもお前らと同じような屑女はいるからそっちでその女誘って犯ってろ!!!てめぇら見てぇな屑が居ていい場所じゃねぇんだよここは!!!!分かったらさっさと行きやがれこのゴミ虫野郎!!!」

 

テツヤがそう言うともう1人のプレイヤーの服の背中の所にスチールブレードを入れ、それで牢獄の方へ投げ込んだ

 

すると牢獄への道は閉ざされ、回廊結晶はその役目を終えた

 

テツヤ「ふぅ・・・・・・ユウキ」

 

ユウキ「っ!!」

 

テツヤ「?何そんなびくついてんだ?」

 

ユウキ「だって・・・」

 

テツヤ「大丈夫 もう俺はいつもの俺だ ユウキの事が好きな一人の男だ あんな奴の言葉間にうけんじゃねぇぞ?俺はお前を捨てないからさ」

 

笑顔ながらにそう言うとテツヤはボクのことを撫でてくれた

 

5日ぶり・・・だな、テツヤに撫でてもらえるのは・・・

 

でも、死んでるんだもんね・・・テツヤは・・・今は一時的に来れてるだけなんでしょ?

 

ユウキ「テツヤ!!!!」

 

テツヤ「おわぁっ!?」

 

ボクはテツヤに飛びついた

大好きで大好きで愛おしくて仕方が無かったテツヤに

 

テツヤ「いつつ・・・本当 甘えん坊だな お前は」テツヤはそう言うと抱きしめてくれた

 

あぁ・・・・・・何だか温かいな・・・・・・それでいて・・・・・・心地よい感じがする・・・・・・これがテツヤの温もりなんだね・・・・・・ボクはこれにずっと守られてたんだね・・・・・・

 

・・・・・・しばらく寝てなかったから眠くなって来ちゃった・・・・・・最後に・・・・・・テツヤの胸の中で・・・寝かして欲しいな・・・・・・

 

ユウキ「大好きだよ・・・・・・テツヤ・・・・・・ありがとう・・・・・・」

 

ボクはそう言って目を閉じ 深い眠りに入った

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「・・・・・・ん・・・・・・」

 

目が覚めるとそこはテツヤと2人で築き上げた思い出の場所だった

 

ユウキ「あれ・・・・・・ここってボクの家・・・・・・?・・・・・・!!!テツヤは!!!」

 

辺りを見渡すけど当然のようにテツヤはいない

 

ボクが見たテツヤは本物だったのか 幻だったのか

でもそんな事どうでも良かった 最後にテツヤに会えて本当に嬉しかった

 

ユウキ「そっか・・・・・・きっとここまでテツヤが運んでくれたんだね そうだよね テツヤ」

 

ボクはもう甘ったれない ボク1人でも生き抜いてみせる

テツヤが最後にボクに残したんだ

 

甘えるな お前1人で生きろって

 

ユウキ「きっと生き抜いてみせるよ 応援しててね テツヤ」

 

今日から1人で頑張んなきゃ 何もかもを

 

ユウキ「もう夜の7時・・・・・・晩御飯の支度しなきゃ・・・・・・」

 

 

 

 

 

ユウキ「よぉーし!出来た!」

 

ユウキ「今日は原点に戻って野菜炒め!さぁ食べるぞ~!」

 

ユウキ「・・・・・・って・・・・・・1人分多く作っちゃった・・・・・・もうこの家にはボク1人しかいないのに・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・やっぱり忘れられないよ・・・・・・1人でなんか生きていけないよ・・・・・・テツヤにいて欲しいよ・・・・・・ボクとずっとずっと一緒にいて欲しかったよ・・・・・・」

 

『うん!美味い! やっぱユウキの料理が世界で一番だ!!』

 

ユウキ「・・・・・・あ゛ぁぁぁぁぁ・・・・・・!!!!テツヤァァァァァ・・・・・・!!!!」

 

目頭がどんどん熱くなっていく 涙がどんどん溢れ出る

悲しいよ 寂しいよ 胸がズキズキするよ ボクの気持ちを満たしてよ テツヤ

 

ユウキ「うわぁぁぁぁん!!!!!!テツヤァァァァァ!!!!!」

 

「おいおい、そう泣くなよ 俺ならここにいんぞ?」

 

ユウキ「へ・・・・・・・・・・・・?」

 

声のした方へ向く そこには幻でも何者でもない ちゃんとした君が立っていた

 

「ただいま ユウキ」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・?」

 

テツヤ「腹減った~今日の晩飯は? おっ!野菜炒めじゃん!あん時以来だな・・・・・・ってどした?そんな怖そうな顔して」

 

ユウキ「・・・何で・・・・・・?何で!?テツヤがいるの!?」

 

テツヤ「え?いたら悪かったか?」

 

ユウキ「い!いや!逆にずっといて欲しいくらいだけど!!!」

 

死んだ筈のテツヤがなんでここに?だってボクは確かに見た

テツヤの名前の所に棒線が引いてあったのを

 

テツヤ「・・・・・・俺が死んでたって話か?」

 

ユウキ「どうしてそれを!?」

 

テツヤ「キリト達から聞いたんだよ 迷惑な話だよな~!勝手に殺すなっつの!!!少し気絶してただけだっつの!!」

 

殺すなっつのって事は・・・・・・テツヤは・・・・・・死んでないの?

 

ユウキ「・・・・・・テツヤは・・・・・・生きて・・・・・・るの・・・?」

 

テツヤ「おう、たりめぇだ、生きてるさ」

 

ユウキ「これからも・・・ずっと一緒にいてくれるの・・・?」

 

テツヤ「勿論だ お前が望むならずっと一緒にいてやる」

 

ユウキ「もう・・・・・・離れ離れにならない・・・・・・?」

 

テツヤ「・・・・・・ユウキ・・・・・・」

 

テツヤはボクの方まで歩むとボクの事を思いっきり抱きしめてくれた

 

今までに無いくらい強く強く抱きしめてくれた

 

だけど苦しくない 逆にテツヤの暖かさが全身で感じられた

 

テツヤ「もう俺はどこにも行かない・・・・・・お前の事も絶対に離さない・・・・・・!!!!」

 

テツヤはそう言うと更にもっと強く抱きしめてくれる

まるで本当にボクを離さないかのように

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・ひぐっ・・・・・・うっ・・・・・テツヤ・・・・・・!テツヤ・・・!!!」ボクはまた泣いてしまったけど、今度の涙は悲しい涙じゃない 嬉しい喜びの涙だった

 

テツヤ「ユウキ・・・絶対離さねぇからな・・・・・・!!!」テツヤは再度力強く抱きしめてくれた ギュッと言う音が聞こえるくらいの強さで抱きしめてくれた

 

ユウキ「うん・・・!うん・・・!離れたくない・・・!!離されたくない・・・!!ずっとこのままで良い・・・!!!大好き・・・テツヤ・・・!!!」

 

テツヤ「悲しませて悪かったな・・・寂しい思いさして悪かったな・・・」

 

ユウキ「もう良いの・・・・・・だってね?」

 

テツヤ「ん?」

 

ユウキ「今世界で1番幸せな人はボクだもん!!!! !悲しくも寂しくもない!!幸せで胸いっぱいだもん!!!」

 

涙を拭いボクはテツヤにそう言うとテツヤは満面の笑みになってくれた

 

テツヤ「そうか、それは良かった」

 

ユウキ「テツヤ!」

 

テツヤ「ん?何だ?」

 

ユウキ「ちゅ!」

 

テツヤ「ん!?」

 

ボクはテツヤにキスをした 5日間悲しかったのを唇に込めた テツヤはそれを優しく受け止めてくれた

 

テツヤ「・・・随分と長かったな・・・」

 

ユウキ「嫌だった?」

 

テツヤ「嫌って訳では・・・」

 

ユウキ「ねぇ!」

 

テツヤ「ん?またか?」

 

ユウキ「ううん!」

 

テツヤ「じゃあ何だ?」

 

ユウキ「すきありだよ!!」

 

ボクは無防備のテツヤのお腹目掛けて飛び付いた

 

テツヤ「おべぇっ!?」テツヤはその拍子に倒れてしまった

 

ユウキ「えへへ♪」

 

テツヤ「いつつ・・・」

 

ユウキ「テツヤ!」

 

テツヤ「今度は何だ?」

 

ユウキ「だーいすき!!!!!!」

 

ボクがテツヤの首元に抱きつくとテツヤは優しく抱きしめ返してくれてなでなでもしてくれた

 

テツヤが死んだなんて思った5日間が馬鹿みたいに思える

 

でもその5日のおかげで、ボクは今まで以上の幸せと愛を感じられる

 

何でテツヤが死んでしまった事になったかは分からない

けどきっと今度は神様がボクにこれまで以上にテツヤと仲良くしろって言ってくれたんだね

 

お母さん お父さん ボクの大事な人が戻って来てくれたよ?だからもう寂しくないよ

 

2人はボク達の結婚認めてくれるかな? きっと認めてくれるよね

 

こんなに優しくて他の人の事を思ってくれる人他にはいないもん!

 

だからボクはこの人と現実に戻っても結婚するんだ!!

 

お母さん!お父さん!まだまだ会う時は来ないけどいつか、そっちに行ったらいっぱいいっぱい話してあげるね!!

 

それはね?ボクとテツヤの事!!!

 

ユウキ sideout

~~~~~~~~~~~

 

~数時間後~

 

テツヤside

 

 

今 俺は窮地に追いやられてる

 

物凄く不味い状況だ・・・・・・

 

え?お前はユウキといちゃついてただろって?

 

勿論今でもイチャイチャしてるさ でも・・・そのイチャ付き方に問題があるんだよ・・・・・・

 

 

ユウキ「テーツヤ♪♪♪」

 

ユウキは今超ごきげんだ ユウキの頭からハートマークが消えては現れてるような気もする よっぽど俺に会えて嬉しかったんだな それもあってかあれからユウキは微動だに俺の側から動こうとしない そのお陰で俺はぶっ倒れたままユウキの相手をさせられていた まぁ俺もユウキとくっついていたかったからそれでも良かった 俺もユウキと同じく幸せを感じていたかったんだ

 

でもね・・・でもねユウキ・・・・・・

 

ユウキ「だいしゅき~♡」

 

人の頬舐めてくるってどうなのよ・・・・・・!!!愛情表現だろうけど犬かっての!

 

いや、嫌ではないよ? むしろ嬉しい でもね?俺も男さ こんな可愛い彼女にこんな事されたら溜まったもんじゃねぇ

 

テツヤ「あ、あのさ・・・ユウキ」

 

ユウキ「なぁに?テツヤ!」ユウキはすっごいニッコリした笑顔で俺の顔を見る 輝いて見えるその笑顔を見ると・・・

 

テツヤ「な、何でもねぇぞ?」

 

ユウキ「それなら良かった♪」

 

言えないんだよね・・・・・・止めてくれって・・・・・・

 

もうこのユウキを止める事は出来ないんじゃねぇか?

 

俺に甘えることによって限界を超え覚醒したユウキ・・・・・・さしずめ《(スーパー)甘えんぼ人・ユウキ》って所か?

 

戦闘力がやばいだろうな・・・・・・多分どっかの宇宙の帝王ですらやられるよ

 

・・・・・・何てふざけてる場合じゃない・・・・・・!!何かしら策を練らなければ・・・!

 

てなわけで 今 俺の前には3つの選択肢がある

 

・いっそ襲う ・止めるように言う ・奥の手

 

 

まず襲うは可能性的には1番低い つか使いたくない

 

さっきあんな目に会おうとしてたユウキに何すんだって話になる でもこれ以上ユウキがそれ相応の行為をするなら・・・・・・俺は恐らく人の革をかぶった狼になるであろうな・・・・・・それは避けたいもんだ・・・・・・

 

 

二つ目の止めるように言う これだろと思う人も多いいだろう

 

だがしかし 試しに脳内で仮説を建ててみた

 

~仮説~

 

テツヤ『なぁユウキ?そろそろ止めないか?』

 

ユウキ『へ?』

 

テツヤ『ほら?腹も減ったしさ?ね?』

 

ユウキ『・・・・・・ぐすん・・・・・・』

 

テツヤ『え?』

 

ユウキ『ボクは・・・テツヤに会えてとっても嬉しいのに・・・テツヤは嬉しくないの・・・?』

 

テツヤ『え!?いや!嬉しいぞ!?だけど限度っちゅうもんが・・・』

 

ユウキ『ふえぇぇぇぇぇん!!!!!!』

 

~仮説終了~

 

今のユウキの場合9割9分9厘っつうイチローもビックリのほぼ100%に近い確率でこうなるだろう・・・こうなると泣き止ますのに更に時間を食う 駄目だ

 

てなるとやっぱり奥の手しか無いようだな・・・・・・ユウキにはすまないが使わしてもらうぞ・・・!!

 

テツヤ「ユウキ!!」

 

ユウキ「?」

 

テツヤ「俺風呂入ってくるな!相手はまた後でしてやる!!」

 

そう、奥の手 それは《風呂入ってくる》だ

 

これを使えば恥ずかしがり屋のユウキは絶対付いてこない 後は恐らくえぇ~と言うだろうからそれをどうにかすれば・・・

 

ユウキ「OK!お風呂湧いてるからね~♪」

 

あり?難なく難所をクリア出来た

 

まぁ良い これにて(スーパー)甘えんぼ人・ユウキの俺の理性への侵略を回避する事ができた 正直あのまま舐められ続けてたら俺はユウキを汚してたかも・・・・・・っていかんいかん・・・そんな事考えるな・・・・・・

 

そんな事はさておき風呂風呂~♪

 

ユウキ「ニヤリ・・・・・・」

 

~風呂場~

 

テツヤ「くぅ~!あったけぇ~!」

 

テツヤ「・・・・・・にしても何で死んだ扱いになったんかな・・・・・・まぁいっか ユウキもごきげんだし」

 

テツヤ「ふぁ~・・・・・・あの戦いも俺の精神的には昨日の出来事だから疲れて眠くなっちまったな・・・・・・ユウキには悪いけど少しここで寝るか・・・・・・溺死何かねぇしなこの世界に・・・・・・足まで伸ばせる風呂にしといて良かったぜ・・・」

 

テツヤ「お休み・・・・・・Zzz・・・・・・」

 

 

 

 

 

ぽちゃん ぽちゃん

 

テツヤ「あ・・・ん・・・?」

 

ユウキ「おはよ!テツヤ!」

 

テツヤ「あー・・・俺寝てたんだっけか・・・・・・」

 

ユウキ「うん!そうだよ!」

 

テツヤ「そうか、風呂場から運んでくれてありがとな」

 

ユウキ「?何言ってるの?」

 

テツヤ「へ?」

 

ユウキ「ぎゅ~!」

 

ユウキは俺に抱きついてくる すると俺の体に無性に柔らかい感触が感じられた あれ?この感触・・・・・・

 

まさか・・・・・・そう思いユウキの方を見る すると驚くべき光景が広がった

 

テツヤ「ゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑゑ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」

 

俺の膝の上に座りこちらを向いて抱きついてるユウキ そのユウキに大いに問題があった

 

バスタオル1枚も付けずに・・・いわば裸で風呂に入っているのだ ここで確認しよう 俺は風呂に入っている ユウキも風呂に入っている 俺達は裸 つまりは非常にヤバい状況になっているのだ

 

テツヤ「待て待て待て!!!何でいんだよ!!!!」

 

ユウキ「?お風呂はいりたかったからだけど?」

 

テツヤ「そうゆう意味じゃねぇよ!!何でバスタオルも付けてねぇんだって聞いてんだ!!!」

 

ユウキ「テツヤも付けてないでしょ?」

 

テツヤ「いや、俺は先に入ってたんだし・・・」

 

ユウキ「それに言うでしょ?裸の付き合いって!」

 

テツヤ「意味が違ぁぁぁう!!!」

 

ユウキ「にゃははは~♪」

 

テツヤ「そもそも何で!?前裸見られた時凄い怒ってたのに!!」

 

ユウキ「細かい事は良いでしょ?テツヤだってボクの裸見て喜んでたんでしょ?」

 

テツヤ「うぐっ・・・それは・・・」

 

ユウキ「気にしない気にしない~♪ん~♪」

 

ユウキはそう言って俺の体に密着してくる ユウキは気にしないだろうが俺の体はずっと柔らかい感覚に包まれている 他の奴より小さかろうがそれでも柔けぇもんは柔けぇんだ・・・それにそういつまでも耐えられる自信はねぇ・・・

 

いつもならやりそうにねぇのに・・・もはやこいつに羞恥心は無いのか・・・!!恥ずかしさの限界を超えた甘えん坊はこんなにも恐ろしい物なのか・・・!!

このままではさっき耐えた理性が崩壊しかねん・・・!!俺の鉄壁のハートが崩壊寸前だ・・・・・・!!

 

無心になれ!俺!俺ならできる!死線越えてきたんだろ!!!

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤ?」

 

良いぞ・・・そのままだ・・・耐えてろ・・・そしたらいつか道は開く・・・

 

ユウキ「テツヤってば!!!!」

 

南無阿弥陀仏・・・南無妙法蓮華経・・・胸は柔らかい・・・じゃない!!!

 

アカン!!!ユウキが離れてくんない!!!

 

俺が悪いのか!?甘やかし過ぎた!?

 

ユウキ「むぅ~!!無視するなぁ~!!無視するならこうだ!!!!」

 

むにゅ

 

テツヤ「!?!?!?」

 

何が起こったの!?顔がめっさ柔けぇ!!

 

まるでマシュマロに包まれてるようなそんな感じがするよ!?

 

ユウキ「テツヤ!!起きて!!!」

 

テツヤ「起きとるわ!!!だから顔から胸をどけろ!!!」

 

ユウキ「なら何で無視するの!!」

 

テツヤ「馬鹿野郎!!理性を保つので精一杯だ!!お前に構ってられん!!!お前は気にしないだろうが俺は年頃の男だ!!!!!」

 

ユウキ「いつもエッチな事ボクにしてくるくせに今更何言ってるの!!!ボクを構え!!」

 

テツヤ「俺がいつした!!」

 

ユウキ「いつもしてる!!!!胸何回揉んだのさ!!」

 

テツヤ「事故だって!!あれは!!」

 

ユウキ「構え構え構え~!!!」

 

テツヤ「馬鹿!暴れるなって!!構ってやるから!!落ち着け!?な!?」

 

ユウキ「わーい♪やったね♪」満面の笑みになりピースサインを作るユウキ 俺は多分一生ユウキに勝てないんだろうな・・・

 

テツヤ「はぁ・・・ほら、膝の上乗れ」

 

ユウキ「失礼しまーす♪」

 

テツヤ「そのまま絶対にこっち向くんじゃねぇぞ」

 

ユウキ「何でー?」

 

テツヤ「何でもだ!!」俺はそう言ってユウキの腹の辺りに手を伸ばし抱きしめた

 

ユウキ「まぁこうしてくれるなら良いかな~♪」

 

テツヤ「ほっ・・・助かっ・・・・・・てんのか?」

 

ユウキ「ねぇ テツヤ」

 

テツヤ「ん?どした?」

 

ユウキ「あの時助けてくれて本当にありがとね!ボクテツヤがいなかったら今頃大変な事になってたよ!」

 

テツヤ「おう、本当 殺しとけば良かったかなあの野郎共 俺のユウキに手出してタダで済むと思うんじゃねぇっつの!」

 

ユウキ「~♪テツヤのボク~♪」

 

テツヤ「お前も変な奴に付いてくんじゃねぇぞ?」

 

ユウキ「付いてかないもん!!」

 

テツヤ「お前ならやりそうで怖いわ」

 

ユウキ「むぅ~!馬鹿!ボクはテツヤの物なんでしょ!」

 

テツヤ「違うって言ったら?」

 

ユウキ「殺すって言ったら?」

 

テツヤ「へ!?」

 

ユウキ「嘘嘘♪だったらテツヤをボクにメロメロにさせるだけだもん♪」

 

テツヤ「はぁ・・・恐ろしい奴だな・・・」

 

ユウキ「テツヤ!」

 

テツヤ「?」

 

ユウキ「これからも宜しくね♪ボクの大事な旦那様♪」

 

テツヤ「こちらこそ 宜しくな 俺の可愛いお嫁さん」

 

ユウキ「んー!テツヤ!」ユウキはこっちを向いて抱きついてきた

 

テツヤ「はぁ・・・結婚したらいつかこうなるとは思ったけど・・・・・・仕方ねぇ、許してやるか・・・」

 

ユウキ「大好き♪優しくて他人思いなそんなテツヤが!!」

 

 

俺のいない5日 その間俺は死んでいた

 

ユウキはその間ずっと悲しみを背負ってたんだな

 

でもさ、これからはもっとお前に俺の気持ちを伝えてやる

 

だからもう悲しまないでくれよ 離さないからよ

 

テツヤ「俺も大好きだ!!!!!ユウキ!!!!」

 

ユウキ「ふふふ~♪ボク幸せ~♪」

 

こんな甘えん坊 構ってられんの俺だけだしな

 

早く生還して いい感じに歳食って あっちでも結婚したいな ユウキ

 

練習積んで プロ行って 1億円プレイヤーになってお前を絶対に幸せにしてみせる

 

だからこれからも愛し合っていこうな ユウキ

 




あの5日はゲームのバグか何かでテツヤが死んだ扱いになっていましたが無事 テツヤは生きています これからも2人は側に居られるようです

ユウキも幸せに浸れたし一件落着!

次回もお楽しみに!


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part17 願う道~決意の傷跡~

俺が死んで(?)その後ユウキとイチャイチャして翌日 ユウキが皆に謝ってこいと言ってきたので皆の所へ行く事に 別に好きで死んだわけじゃないのに・・・

 

と言うわけで手始めに家近くから回ってく事に

 

48層 リンダース・リズベット武具店

 

テツヤ「リz「びしゅ!」はぶっ!?」

 

扉を開いた瞬間に 何故か知らんがリズの鍛治用ハンマーが飛んできてそれは俺の顔面に当たった

 

リズ「あんたね~・・・!!私がどんだけ心配したと思ってんのよ!!!!」

 

テツヤ「いつつ・・・すまんすまん・・・ちっと訳があってさ 死んでた」

 

リズ「どんな訳か聞かしてもらおうじゃない!!!」

 

テツヤ「・・・・・・すまん、訳は言えないんだ・・・」

 

リズ「なんですってぇ!?私がどんだけあんたのお悩み相談に乗ってあげてると思ってんのよ!!!私は占い師じゃなくて鍛冶屋なんだからね!!!!」そう言うとリズは早足でこちらまで歩み 俺の首を両手で握りしめてぐわんぐわんしてきた

 

テツヤ「ぐっ・・・やっ・・・やめて・・・リズ・・・グルジィ・・・」

 

リズ「なら言う!?」

 

テツヤ「ユウ・・・カラ・・・」

 

リズ「なら良し!!!」リズはそう言って首を話してくれた

 

テツヤ「げほっ!ごほっ!!んな首絞めなくても・・・」

 

リズ「うるさい!!またやられたいの!?」

 

テツヤ「嫌です!!」

 

リズ「はぁ・・・ほら、理由を説明して」

 

テツヤ「分かったよ 事実だからな 笑うんじゃねぇぞ」

 

リズ「?」

 

俺はひとまずこの前起こったことを話した リズは終始きちんと1語1句全部聞いてくれた

 

リズ「裏のあんたがいて 裏のあんたに殺されかけて その後勝ったはいいけど5日寝たきりと言う名の死んでたねぇ・・・」

 

テツヤ「・・・信じてくれる・・・?」

 

リズ「・・・本当なら信じたくないけどあんたは下手な嘘つけないしね・・・良いわ 信じてあげる」

 

テツヤ「ほっ・・・良かった・・・」

 

リズ「全く・・・心配して損したじゃない・・・」

 

テツヤ「リズ・・・」

 

リズ「死んだって聞いて・・・泣きたくなったのはユウキだけじゃないんだからね・・・あんたは何だかんだ言われながらも皆から信頼持ってんだから」

 

テツヤ「・・・悪かったな・・・心配かけて・・・」

 

リズ「もういいわよ こうして無事でいる訳だし あんたも自分の弱いところ見直せたんでしょ?」

 

テツヤ「まぁ・・・」

 

リズ「ならこれから一層テツヤの強さに磨きがかかったって事でしょ? それならそれで良しとするわ」

 

テツヤ「裏の俺に殺されない為にも張りきるさ」

 

リズ「頑張んなさいよ 壁にぶち当たったらまたその壁ぶち壊すのがあんたでしょ 斬月がこの世界にあろうが無かろうがあんたの相棒なんだからね 斬月と天鎖斬月は 今まで通りやってけば問題なしよ」

 

テツヤ「・・・・・・そうだな 頑張るさ またお前に励まされたな」

 

リズ「そろそろお金とってもいいくらいよ 全く」

 

テツヤ「ははは・・・あ、そうだ リズ ちょっと頼まれてくれねぇか?」

 

リズ「?武器でも作って欲しいの?」

 

テツヤ「いや、武器じゃなくてさ――――――――」

 

 

 

 

リズ「分かったわ 任せなさい」

 

テツヤ「料金は後払いで頼むわ いつ出来る?」

 

リズ「今日中にはできそうよ その時にお金渡して頂戴」

 

テツヤ「りょうか~い んじゃ俺は別の所行ってくるわ」

 

リズ「じゃあ後でまた来なさいよ」

 

テツヤ「分かった また後でな」俺はリズの店を出た

 

テツヤ「さて、次はあいつらだな」

 

 

 

50層 アルゲート・エギルの店

 

テツヤ「うぃーす」

 

ショウ「死人が来たか 何の用だタコスケ」

 

テツヤ「そうキレんなよ・・・別に俺だって好きで死んだわけじゃねぇんだよ・・・」

 

ショウ「じゃああの時の涙と心配返しやがれ!!ガチで死んだと思ったんだぞ!!」

 

テツヤ「いやはや・・・システムのミスと言いますかなんと言いますかね・・・てか心配してくれたんか 泣いてたお前見れなかったのは惜しかったな~」

 

ショウ「殺されてぇかてめぇ!!」

 

テツヤ「まぁまぁ とにかく少しの間くたばってたんだ 今は地獄の底から這い上がってきたけどな」

 

エギル「じゃあ何であの時死んでた扱いになってたんだ?何かアイテムでも使ったのか?」

 

テツヤ「え?んー・・・・・・わりぃがそれは企業秘密って奴だ」

 

エギル「ユウキにもか?」

 

テツヤ「んー・・・多分な」

 

と言うかこいつらの場合絶対に信じてくん無さそうだし 裏の俺がいて その俺に還付無きまでに殺されかけて その傷のせいで5日間死んでたなんて・・・逆に笑われて精神科勧められたりして・・・・・・

 

ショウ「はぁ・・・本当、お前って皆に心配かけさせるヤツだよな・・・昔っから変わんねぇヤツだ・・・」

 

テツヤ「でもよ とにかく悪かったな 心配かけさせて 今度店手伝うからそれで手を打ってくれ」

 

エギル「何言ってんだよ お前が無事で何よりだ 店の事は最近2人でも余裕が出てきたから大丈夫だ せっかくの休暇こんな所で潰すのは持ったいねぇだろ?」

 

ショウ「それに、お前には嫁さんがいんだろ?」

 

テツヤ「2人とも・・・すまん・・・」

 

ショウ「変わりに、これからも家の店使ってくれよな」

 

エギル「サービスはしねぇけどな」

 

テツヤ「ははは・・・とにかく本気で悪かった」俺は2人に頭を下げた

 

エギル「いいって事よ お前がいなかった5日に比べると大分ショウの元気も出てきたしな」

 

ショウ「うるせぇな・・・あんま余計なこと言うんじゃねぇ」

 

テツヤ「ショウにもそんなとこあるんだな~見直したぜ」

 

ショウ「お前は俺をなんだと思ってやがる!!」

 

テツヤ「冷酷な鬼畜人間」

 

ショウ「あぁん!?」

 

エギル「まぁまぁ・・・」

 

テツヤ「あ、そうだ お前ユウキから俺のアイテム何個か受け取ってんだろ? 今渡してくれよ」

 

ショウ「そういやそうだったな ちっと待ってくれ・・・・・・・・・よし、これがそうだ」俺はショウから俺の日用品が入った袋を受け取った

 

テツヤ「サンキュー」

 

ショウ「にしてもユウキの凹み具合も酷かったんだぜ?もういつものユウキとは比べ物にならないくらいに」

 

テツヤ「ユウキの俺依存はヤバイからな・・・何とかしなきゃな・・・」

 

エギル「今は存分に甘えさしてやりな 悲しんでた分愛を貰いてぇはずだぜ?」

 

テツヤ「お前が言うと気持ちわりぃな・・・」

 

エギル「おいおい・・・ひでぇやつだな・・・」

 

テツヤ「ははは・・・んじゃそろそろ次に行くわ 謝罪周りしなきゃ行けねぇからな」

 

ショウ「またいつでも来いよ」

 

エギル「ユウキの飯に飽きたらうちに来てもいいんだぜ?」

 

テツヤ「なわけあるか でもまた寄らしてもらうよ またな」俺は店を出た

 

 

 

テツヤ「さーて・・・次は・・・」

 

 

35層 ミーシェ・主街区

 

テツヤ「さて、どこにいるのかな~」

 

「あ!テツヤさん!!」

 

テツヤ「おっ シリカ発見 良かった見つかって」

 

シリカ「死んでしまったと聞いてビックリしましたが・・・無事で何よりです!」

 

テツヤ「心配かけて悪かったな もう大丈夫だよ」

 

ピナ「きゅる~♪」ピナは俺の肩に乗った

 

テツヤ「ピナも悪かったな 心配してくれたんだろ?」

 

ピナ「きゅる♪」ピナは嬉しそうに頷く

 

シリカ「ピナも凄い落ち込んでたんですよ? でも生きてるって言ったらピナも元気になってくれて そのおかげで今朝から元気いっぱいなんですよ」

 

テツヤ「ご主人様以外のためにも悲しんでくれるなんていい子だな お前は」俺はピナをそっと撫でた

 

ピナ「きゅる~」

 

テツヤ「良い仲間に出会えて良かったな シリカ 俺もピナのおかげで元気になれるよ」

 

シリカ「はい!ピナは自慢の仲間です!」

 

ピナ「きゅるる~!」ピナは元気よく羽ばたいてシリカの肩に止まった

 

テツヤ「やっぱそこがお前の特等席だもんな ご主人様をちゃんと守るんだぞ?」

 

ピナ「きゅる!」

 

シリカ「『任せてよ!』って言ってくれています やっぱりピナは元気な方が似合うよ」

 

テツヤ「だな とにもかくにも悪かったな色々と 例と言っちゃ何だが今度行きたい所があったら遠慮なく呼んでくれ」

 

シリカ「ではお言葉に甘えさして貰いますね!本当に無事良かったです!」

 

テツヤ「んじゃあ俺はそろそろ別の所に行くね バイバイピナ また遊びに来るね シリカもまた別件で今度クエストとか行こうぜ キリト達も誘ってさ」

 

シリカ「はい!大歓迎です!」

 

ピナ「きゅるる~!」

 

テツヤ「んじゃな また今度!」

 

シリカ「はい!さようなら!また今度会いましょう!」

 

 

テツヤ「さーて、お次はあやつらだ」

 

 

 

22層 キリト&アスナの家

 

テツヤ「はぁ・・・もうあっちこっち行ったりきたりして大変だ・・・」俺はそう言いながらキリトん家のインターホンを押した

 

「今行きまーす!」

 

テツヤ「へいへい~」

 

ガチャ アスナ「どちら様でってテツヤ君!どうしたの?立ち話も何だから上がって上がって!」

 

テツヤ「んじゃおじゃましまーす」

 

アスナ「キリト君はリビングにいるわよ 今日はどんな用事?」

 

テツヤ「いや、今日は2人に用事があってさ」

 

アスナ「へ?そうなの?」

 

テツヤ「そ、ちょっとね」

 

 

 

キリト「それで一体どんな用事なんだ?」

 

テツヤ「・・・・・・すまん!!!!」俺は2人に土下座した

 

キリト・アスナ「「え!?」」

 

テツヤ「あの5日間心配かけさしてすまん!!!それにユウキも世話になったみてぇだし・・・・・・!!!」

 

キリト「テツヤ・・・」

 

アスナ「・・・・・・テツヤ君 顔を上げて?」

 

テツヤ「・・・・・・」俺は顔を上げた するとアスナは笑みを浮かべていた

 

アスナ「確かにあの間は凄い悲しかった ユウキ程じゃないにしろ私も悲しかった でもね?あの時テツヤ君が来てくれて 生きてるってわかった瞬間その悲しみは一気に吹き飛んだんだ」

 

テツヤ「アスナ・・・」

 

アスナ「あなたが生きていてくれてるのが今は何よりの安心 だからそんなに頭を下げないで?」

 

テツヤ「だけど・・・」

 

アスナ「はぁ・・・血盟騎士団副団長からの命令です!私達に今後この件で謝るのは禁止!この命を破った際はあなたのお嫁さんをしばらく家で預からして頂きます!この命は団長の権限と思っても構いません!!」

 

テツヤ「えぇ!?」

 

キリト「団長命令となったらお前も謝れないな それに謝ったらユウキを取られちゃうぞ?」

 

テツヤ「はぁ・・・了解 その命令承ります」

 

アスナ「宜しい!後は・・・」

 

テツヤ「え?まだあんの?」

 

アスナ「ユイちゃんとユキちゃんの為 皆を笑顔にさせることを忘れずにね!」

 

テツヤ「・・・・・・だな アスナこそ忘れんじゃねぇぞ?」

 

アスナ「もっちろん!キリト君も忘れちゃダメだからね!」

 

キリト「当たり前さ 2人の願い事・・・すなわちそれは俺達にとって子供の親に対してのお願いだ そんな物忘れられる訳ないだろ?」

 

テツヤ「その通り 子供の為 張り切るのが親父ってもんよ」

 

キリト「俺達も親父か なんか一気に老けた気分だな」

 

アスナ「ふふ 頑張ろうね! 2人とも!」

 

テツヤ「おう!」

 

アスナ「あ!ねぇねぇ!聞きたいことがあるんだ!」

 

テツヤ「俺で良かったら何でも答えんぞ」

 

アスナ「ユウキとはどこまで行ったの?」

 

テツヤ「どこまでって・・・結婚まで行ったけど・・・」

 

アスナ「そうゆう事じゃないよ~ 夫婦の営みはしたの?」

 

テツヤ「ぶっ!?」

 

アスナ「教えてよ~!」アスナは目を輝かしている

 

キリト「すまん、アスナはこうなったら止まらないんだ・・・・・・」

 

テツヤ「あのねぇ・・・・・・してないから・・・・・・」

 

アスナ「ちぇ~つまんないな~」

 

そう言うお前らは と言いたいが何か聞けない感じがした為聞けなかった

 

アスナ「あ、そうだ!これはもう一つのお願い!あなたはユウキの相手をちゃんとして上げること!ちゃんとユウキに愛を伝えてあげる事! これが私からのお願い!」

 

テツヤ「言われなくても存分に愛を伝えてやってるさ これ以上無いってくらいな そっちもきちんと互いの愛を確かめあってけよな」

 

アスナ「任せなさい!きちんとキリト君を愛し通してみせるわ!」

 

キリト「俺もずっとアスナを愛していてやるぞ ずっと一緒だからな」

 

アスナ「キリト君・・・」

 

キリト「アスナ・・・」

 

テツヤ「ええっと・・・これは本気にお邪魔みたいっすな・・・そんじゃまた!」俺はそそくさと2人の家を出た

 

 

テツヤ「ふぅ・・・焦ったぜ・・・さて、頼みの品も出来たかな?」

 

 

 

48層 リンダース・リズベット武具店

 

テツヤ「リズー?出来たかー?」

 

リズ「丁度完成したところよ ほら」俺はリズから頼んでた例のブツを受け取った

 

テツヤ「どれどれ・・・うん、悪くねぇな」

 

リズ「それで悪いなんて言ったらぶっ飛ばしてるわよ」

 

テツヤ「ごもっともで んで 代金は?」

 

リズ「そうね・・・それとこれとあれをあれで引いて・・・・・・5万ね!」

 

テツヤ「ご!?5万だァ!?一体何でこれ一つで5万になるんだよ!」

 

リズ「それの本体代は知り合いってことで5000コルにしてあるわ それに+して今までの相談代と私を心配させた料金があるけど私の寛大な心から少し引いてあげて それで5万 お値打ち価格でしょ?」

 

テツヤ「待て待て待て!!それでも5万は高い!」

 

リズ「じゃあそれ返して」リズは俺の顔を睨みつける

 

テツヤ「うぐっ・・・わあったよ・・・払えばいいんだろ払えば・・・」

 

リズ「毎度ありー♪」俺はリズに5万コルを渡した

 

テツヤ「悪徳過ぎるぜ・・・最近になってようやく金が増えたと思ったのによぉ・・・」

 

リズ「本来10万は貰うべきとこ5万にしたんだから感謝するべきよ リズベット様にね」

 

テツヤ「何様だこんちきしょぉ・・・」

 

リズ「ほら!こんな所で嘆いてないで!それ渡す為に頼んだんでしょ!さっさと行ってきなさい!」

 

テツヤ「そうするわ・・・ありがとなリズ・・・その代わり今度斬月のメンテはタダでやってくれよな・・・」

 

リズ「分かった分かった 早く行きなさい!」

 

テツヤ「おう・・・」俺は重い足取りを動かしリズの店から出た

 

テツヤ「はぁ・・・こんな事ならエギルに頼んどきゃ良かったぜ・・・まぁいいや その分質は良好だ」

 

テツヤ「さーて、謝罪周りも終わった事だし 戻るか!」

 

 

 

同エリア テツヤ&ユウキの家

 

テツヤ「ただいまー」

 

ユウキ「おかえりー!!」ユウキは俺が帰ってくるとすぐさま走って笑顔で俺に飛びついてくる 本当ユウキは可愛いなぁ でもこんな可愛い1面も俺しか知らない あぁ、何て罪な奴だろう 俺って その内天罰でも食らうんじゃないかな俺

 

テツヤ「いい子にしてたか?」

 

ユウキ「むぅ!そんな子供扱いしないでよ!ボク達は夫婦でしょ!」

 

テツヤ「まぁそう怒らずに ほら お土産だ」俺はさっきリズに作ってもらった物をユウキに渡した

 

ユウキ「これって・・・首飾り・・・?」

 

テツヤ「そ 付いてるもの見てみな」

 

ユウキ「・・・っ!これって!!」

 

テツヤ「そう・・・《ユキの心》さ」

 

この前ユキが俺のネックレスに改良を施し俺達家族のシルエットのネックレスになった そのお陰で俺は写真のユウキだけでなくシルエットだけどユキもこのネックレスで見ることが出来る

 

でも俺だけそんな家族のもん付けてて良いのか? そう思いリズにユキの心を首飾りとして付けられるようにしてくれと頼んだんだ

まぁその分値は貼ったけど・・・

 

ユウキ「どうして!?」

 

テツヤ「俺だけユキがいるネックレス付けんのも悪いと思ってさ お前にはユキの心を首飾りとしてもっといてもらおうと思ったんだ そうすりゃ肌身離さず俺達はユキといられんだろ?」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

テツヤ「付けてみてくれよ ユウキ」

 

ユウキ「うん!」

 

ユウキがそう言うとアイテムストレージにしまい 装備品としてオブジェクト化し 首につけた

 

ユキの心の首飾りをつけたユウキはとても大人びて見えなおかつとても似合っていた

 

テツヤ「うん!似合ってんな!良かった良かった!」

 

ユウキ「ありがとね!ボク今まで貰ったプレゼントの中で何よりも嬉しいよ!!」

 

テツヤ「そう言ってもらえると俺まで嬉しくなってくるよ やっぱ作って正解だったな これからは俺はこのネックレス お前はその首飾り それでユキの事を感じていけるはずだ」

 

ユウキ「うん!このユキの心も喜んでる気がするよ! 本当にありがとね!!」

 

テツヤ「ユキ お母さんの首元はどうだ?」俺は首飾りにそっと触れる

ユウキ「ユキ!ボク達の事ずっと見守っててね!お母さんからのお願いだよ!」

 

テツヤ「さぁて やるべき事は終わったし 何すっかな~」

 

ユウキ「あ!この事゛あの人゛にも伝えようよ!きっと喜んでくれるよ!」

 

テツヤ「あいつにか?そうだな そうすっか!」

 

ユウキ「じゃあ早速行こ!」

 

 

~~~~~~~~~

 

 

30層 湖

 

テツヤ「おっす 久しぶりだな アスカ」

 

ユウキ「アスカさん こんにちは」

 

俺とユウキは今 アスカの墓参りへと来ている あれから時間の合間を縫ってはユウキと共にここに来ている

 

ユウキにはアスカの事はある程度話した あの記録結晶も聞かせた そこでユウキはボクも会いたい!と言うことで墓参りにちょくちょく来ている

 

ユウキ「アスカさん テツヤがこんな物作ってくれたんですよ? やっぱりテツヤは凄い優しい人ですよね!」ユウキはそう言いながら首元にあるユキの心を見せる

 

ユウキはアスカの俺の優しい所が好きとゆうところに凄い共感を持ち ユウキは最近俺がした優しいことを全てアスカに話している きっとあっちのアスカも喜んでるだろう

 

ユウキが話してる間に俺は花と食べ物を添える そして手を合わせ アスカがあっちで幸せであることを祈る

 

テツヤ「アスカ 調子はどうだ? 俺はばっちしだ! ユキは俺達の子供なんだ って言っても別にやましい事はしてねぇぞ? ちょっとした事でユキは俺らの子供になったんだ 子供って言えばそっちの子達はどうだ? お前の明るさで皆を楽しませてるか?」

 

ユウキ「それでね?テツヤったら酷いんですよ?ボクの裸見たんですよ?どう思います?」

 

テツヤ「おいおい・・・昨日の風呂の1件は何だったんだ?自分から裸見せに行ったようなもんじゃねぇかよ」

 

ユウキ「エッチなテツヤ君のご期待に応えてあげたんだよ♪ボクの裸見て喜べたでしょ♪」

 

テツヤ「照れ屋なのか重度の甘えん坊なのかハッキリしろよな・・・後俺は変態じゃねぇわ 期待・・・・・・はほんの少ししたけど要望はしてねぇわ」

 

ユウキ「えぇ~?」

 

テツヤ「まず変態だったら今頃ユウキは何度も俺に食されてるぞ まだ耐えてる俺に感謝して欲しいもんだ」

 

ユウキ「ほら!やっぱりそうゆうこと考えてる!エッチ!!」

 

テツヤ「そのエッチな奴を大好きなのは誰かな?」

 

ユウキ「うぐっ・・・」

 

テツヤ「ったく まぁいいや 俺はその辺散歩してんな アスカ すぐ戻っから待っとけよ」

 

ユウキ「了解!念のため気をつけるんだよ!」

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

俺は今 あの時アスカと共に語り合った場所で寝転がりながら湖を眺めている

 

アスカ 俺さ ほんの少しだけど あの時より強くなれたぜ?

レベルって意味じゃない 戦い方を学べたんだ

 

んでさ 俺の弱点 分かったよ

 

それはさ 最初っから殺意が出せないって事だ 戦う上で1番忘れちゃなんねぇもんを俺は忘れてたみてぇだ

 

あの時もアスカが死んでから殺意が沸いてさ もしも、あの時弱点を克服出来てたら・・・・・

 

・・・その弱さ 忘れない為に 少し今からやりたい事があるんだ

 

俺はメインメニューを開き 顔の所を選択する

 

そしてある所に傷をつけた そこは俺があの時 裏の俺に斬月で斬られた時にあの世界で出来た傷の所だった この世界に来て傷は全部癒えたがこの傷だけは忘れずにいたかった

 

この傷はその弱さを忘れない為でもあるし 絶対に生きて帰るって言う決意の表しでもある

 

もう俺は目の前で死人を出したくない だから目の前にいる敵は俺が斬る ユウキを守るため そして 皆を守るため

 

だから この傷をもう一度つけた この決意はこの傷がある限り絶対に揺らがない 俺の絶対的な固い決意だ

 

皆を生還さして またその皆が夢の為に日々生きていけるように そんな道を願う為にも この傷は皆のために付ける傷だ

 

テツヤ「っしゃ!これからも張り切ってくぞ!!」俺はそう言って飛び起き ユウキの元へ向かった

 

 

 

 

ユウキ「あ!テツヤ!お帰り!」

 

テツヤ「おう!」

 

ユウキ「あれ?その傷どうしたの?今までそんな所に傷なんて無かったよね?」

 

テツヤ「ふふ この傷はさ」

 

ユウキ「傷は?」

 

テツヤ「ある事を忘れない為の傷跡さ」

 

ユウキ「?」

 

テツヤ「ユウキ アスカに報告はすんだか?」

 

テツヤ「うん!もう充分なほど!」

 

テツヤ「分かった じゃあ戻るぞ またなアスカ また来るぜ」

 

ユウキ「また来るね アスカさん」

 

テツヤ「さぁて!帰ったら飯にしようぜ!今日の晩飯は?」

 

ユウキ「今日はテツヤの大好きなボクの愛情たっぷりこもったオムライスだよ!」

 

テツヤ「本気!?やった!」

 

ユウキ「アスカさんにも今度食べさしてあげるからね!楽しみに待っててね!」

 

テツヤ「ユウキの飯は天下一品だ! お前のほっぺなんか溶けちまうかも知んねぇぞ~!」

 

ユウキ「それじゃあ戻ろうか! それじゃあね!アスカさん!」

 

 

 

俺はこの世界に来て一体いくつもの 誓いと決意をしてきただろうか 俺には多すぎて分からない

 

でもこの決意と誓いはずっと俺の強さを支えてくれてるんだ この新たに出来た傷跡もきっと俺を支えてくれる筈だ

 

人を1人守るってのがどんだけ大変かも分かってる それでも守らなきゃなんねぇもんが俺にはあるんだ

 

大きな口叩いてるけど俺は孫悟空とかウルトラマンとは違い、ヒーローだとか、英雄なんて大それたもんじゃねぇ それでも俺はこの両手で救える奴ならそいつが悪人じゃ無けりゃあ誰でも守ってやりてぇんだ 例えそれが一人でも、何百人だろうと俺は守ってみせる

 

頼れる相棒達、そして斬月と共に俺はそれを守り抜く

 

この傷跡を胸に 俺は また新たな1歩を踏み出す

 

この世界の荒波に呑まれないように 今日もまた歩き出す この世界の皆と生還するとゆう幸せな道を信じ、願いながら

 

俺に出来た人生のパートナー(ユウキ)と共に・・・・・・




新たなる決意として、傷を付け 更なる高みを目指すテツヤ 例えユウキで無かろうと人を守りたいと言う気持ちはきっと彼の力になってくれる筈です

さて、今回でひとまずシリアスな感じは一旦終了し、次回からはSAO内での日常を描くつもりです 恐らくすぐ原作ルートに戻ると思いますが・・・

とゆう訳で次回もお楽しみに!


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part18 SAOでスポーツ!!~実は2人は~

本日は読売ジャイアンツ対東京ヤクルトスワローズのオープン戦が行われています 巨人ファンの自分としたら気になるばかりです

と 言う訳で今回はそんな《野球》に関するお話です!

ではどうぞ!!


今、 俺 ショウ キリト そしてクラインで我が家のトレーニングルームへと来ている でもトレーニングするって訳じゃ無いんだ

 

じゃあ何でいるかって?それは少し前に遡る・・・

 

 

~少し前・エギルの店~

 

クライン「あぁぁぁ~暇だぁぁぁぁ~」

 

テツヤ「攻略会議もまだ結構先だっけ?」

 

キリト「あぁ まぁその間血盟騎士団の仕事もしなくていい訳だしな」

 

テツヤ「だな」

 

ショウ「お前らなぁ・・・店がまだやってないからって店でだべんなよ・・・」

 

エギル「まぁまぁ いいじゃねぇか こうして皆で集まんのも結構久しぶりだろ?」

 

クライン「なーんかやる事ねぇのかよ~」

 

テツヤ「レベル上げとかは?」

 

クライン「この前風林火山でやったばっか~何かこう燃えるような熱くなれるイベントは無いのかよ~」

 

ショウ「あ、そういやお前まだ野球ボール持ってるか?ねぇなら今渡すけど」

 

テツヤ「大丈夫 まだ大量に余ってる スタンドインした後片付けなくても良いくらい」

 

クライン「それだぁぁぁ!!!!」

 

キリト「どうしたんだ?いきなり騒ぎ出して」

 

クライン「野球だ!野球!この世界に来てスポーツなんざ何もやってねぇ!やってたのは攻略とレベル上げとナンパだ!」

 

エギル「ナンパは余計なんじゃねぇか?」

 

ショウ「まぁ確かに俺らも本格的にはまだやってねぇしな・・・・・・つっても場所は?」

 

クライン「あ・・・・・・」

 

テツヤ「何なら家の地下貸そうか?結構広いからフルスイングしても大丈夫だぞ」

 

クライン「ナイスだテツヤ!ついでにユウキちゃんにもご挨拶だ!」

 

テツヤ「手出したらこの世にいれないと思えよこのヒゲ」

 

クライン「出さねぇよ!流石にダチの嫁さんに手出すか!」

 

エギル「ショウも行ってこいよ 今日は俺1人でも大丈夫だ」

 

ショウ「そうか?じゃあお言葉に甘えて」

 

キリト「でもボールだけあっても他の道具は?」

 

ショウ「全部作った ファースト用からオールラウンド用まで もちろんバットも」

 

クライン「お前そんなことできたのかよ!すげぇな!」

 

テツヤ「んじゃあ移動すっか すまんなエギル ショウ借りてくぞ」

 

エギル「おう 俺の分も楽しんでくれ」

 

 

てなわけで今に至る でも俺も野球を随分してないからクラインの提案には大賛成だ

 

テツヤ「んじゃー手始めにキャッチボールやんぞー そっからゲームだー」

 

クライン「キリト!やんぞ!」

 

キリト「お、おう・・・」

 

クライン「?元気無さそうだな?何かあった?」

 

キリト「い、いや、何でもないさ それより早くやろう」

 

 

 

テツヤ「いつぶりだ?お前とキャッチボールすんのも」

 

ショウ「あの恐ろしく不味かったユウキの飯以来かな あれ以降何だかんだあってできなかったしな」

 

キャッチボールを交わしながら会話をし キリト達の方にも目を向ける すると何か酷いことになってた

 

キリト「あぁ!?」キリトはクラインが放ったボールに何故かキャッチボールなのにバンザイしてた

 

クライン「おいおい!そんくらいとれよ!」

 

キリト「仕方ないだろ・・・あまりスポーツはやったことないんだ・・・ふん!」

 

キリトが投げたボールはへろへろ~とクラインまで届かずに落ちた しかも投げた方も相当変だし 俗に言う女の子投方だ

 

テツヤ「こりゃひでぇな・・・見てらんねぇ・・・」

 

ショウ「アスナの方が出来んじゃねぇか?」

 

クライン「だろうな これは酷い」

 

キリト「くそ・・・この世界でも俺はスポーツが出来ないのか・・・!!」

 

テツヤ「まぁまぁ そう落ち込むな 誰だって最初は下手くそなんだ」

 

ショウ「しゃあねぇ みっちりしごいてやる 簡単な事だけ短時間で教え込むから死ぬ気で覚えろ」

 

キリト「た!頼む!このままじゃアスナに笑われる!それだけは避けたい!幻滅されたくない!!」キリトはショウに土下座までして頼み込んでいる

 

クライン「珍しいな キリトがここまで他の奴に縋るなんて」

 

テツヤ「それほどアスナにかっこ悪いとこ見せたかないんだろうな」

 

「何の話?テツヤ」

 

テツヤ「ん?あぁ、ユウキか ちょっとね」

 

ユウキ「ふーん あ、お客さんが来てるよ!」

 

テツヤ「お客?誰?」

 

ユウキ「入って~!アスナ~!」

 

キリト「あ!?アスナ!?」

 

アスナ「こんにちは 皆」

 

テツヤ「噂をすればなんとやら・・・」

 

アスナ「?何の事」

 

クライン「実はですね~「言うな!クライン!頼む!」」

 

ショウ「どの道バレることなんだ 言っていいじゃねぇか」

 

キリト「だけど・・・!」

 

アスナ「一体何のこと?まさかキリト君の弱み?教えて教えて~!」

 

ユウキ「ボクも知りたいな~!キリトの弱み!」

 

テツヤ「・・・・・・って訳だ 腹くくれ」

 

キリト「そんなぁ!?」

 

ショウ「じつはさ」

 

かくかくしかじか

 

アスナ「へぇ~キリト君運動苦手なんだ~ 意外だな~キリト君って何でも出来るのかと思ってたのに」

 

テツヤ「最強の剣士も実は運動音痴って訳よ 世の中何があるか分からんなぁ~」

 

キリト「もう言わないでくれ・・・俺のHPは0だ・・・」

 

ショウ「さぁ、少しでもアスナに良いとこ見せんだろ?練習すんぞ練習」

 

キリト「頼む!今はお前が頼りだショウ!」

 

ショウ「βからの仲だって俺は緩くしねぇからな 覚悟しろよ」

 

クライン「俺も付いてこ 楽しそうだしな」

 

そう言って3人は少し離れていった

 

ユウキ「ねぇねぇ テツヤ」

 

テツヤ「ん?どうした?」

 

ユウキ「ボクあまり野球が分からないから教えて欲しいな!テツヤがやってるスポーツの事なら知っておきたい!」

 

テツヤ「お安いご用さ いくらでも教えてやる」

 

アスナ「あ、私にも教えて欲しいな 何となくでしか分からないから」

 

テツヤ「了解 んじゃあまずは基本的なルールとかから・・・」

 

~数十分後~

 

テツヤ「とりあえずある程度はこんな所だな なかなか奥が深いぞ?野球は」

 

ユウキ「へぇ~こうなってたんだ~ボク野球選手しか知らなかったからな~」

 

アスナ「私も有名な選手くらいしか・・・でも今度見る時はルールもある程度わかったからここはこうでしょ!みたいにできるかもね」

 

ユウキ「あれ1度やってみたかったんだ~お父さんが生きてる時は良く『何で代打出さないんだよ!!』とか『ゲッツー!注文通・・・なぁぁ!!!エラー!?』とか言ってたな~」

 

アスナ「私の家はあまりテレビ自体見てなかったし・・・でもそんなお父さん見てみたいかも」

 

テツヤ「さて、あやつらはどうなって・・・・・・わーお・・・」

 

俺は少し離れたショウ達の方へと目を向けたするとそこでは鬼コーチ ショウがキリトをしごいていた

 

ショウ「たてぇ!!まだノックは終わんねぇぞぉ!!」

 

キリト「き・・・きつい・・・こんな練習してるのかよお前達・・・」

 

クライン「頑張れキリト!アスナさんにカッコイイとこ見せんだろ!?」

 

ショウ「てめぇはボール拾ってこいや!!!そこらじゅうにあるから取ってこい!!」

 

クライン「はい・・・・・・」

 

ショウ「それもお前が取れないからだ!!今からもっと厳しい球行くぞ!!!」

 

キリト「え!?今より!?」

 

ショウ「おらぁ!!いくぞぉ!!!」

 

キリト「ひぃぃぃ!!!!」

 

テツヤ「何でアイツはコーチやる時だけは熱血になんだよ・・・」

 

ユウキ「ショウが怖いよ・・・テツヤ・・・」ユウキは俺の服を握りしめ恐ろしそうな顔を浮かべていた

 

テツヤ「大丈夫だよ そうビビるな」俺はユウキを優しく撫でた

 

アスナ「でもたまにはあぁゆうキリト君も良いかもね♪いつもは強いキリト君だけど弱いキリト君も見ていて何だか楽しいわ♪」

 

テツヤ「確かにね 」

 

ショウ「そんな球も取れねぇでアスナに褒められると思うのかぁぁ!!!」カキンカキン!!

 

キリト「ぜぇ・・・ぜぇ・・・お前キャラ変わり過ぎだろ・・・」

 

ショウ「喋るならノック終わってからだおらぁぁぁ!!!」

 

キリト「ご!?ぶっ!?おふっ!?」ショウの打った打球は次々とキリトの顔に当たってく

 

ショウ「とどめぇ!!!」旨趣が変わり何故かキリトに次々と球を打ち込むショウ ノックとは何だったのか・・・

 

キリト「も・・・もうだめ・・・」ドサッ

 

ショウ「たてぇ!!立つんだジ〇ォー!!!」

 

テツヤ「ボクサーかっての・・・」

 

アスナ「あらら・・・」

 

ユウキ「助けに行かなくて良いの?」

 

アスナ「あれくらいでへこたれる様じゃ私が好きになったキリト君じゃないもの 大丈夫よ」

 

テツヤ「流石にキリトが死んじまう おまえらー!そろそろ戻れー!!」

 

 

 

 

 

キリト「」ちーん キリトは燃え尽きたように座っている

 

テツヤ「南無・・・」

 

ショウ「もうちょいしごきたかったがな・・・しゃあない 許してやろう」

 

クライン「そろそろゲームやろうぜ!!俺打ちてぇ!」

 

テツヤ「良いぞ んじゃあ俺はメインポジションで守ろっと」

 

ショウ「俺もそうさしてもらおう」

 

クライン「所でお前らのポジションってどこなんだ?聞いたことねぇが」

 

テツヤ「んー・・・ヒントはショウが俺の女房って所かな」

 

ユウキ「ガーン!!!!!!」

 

クライン「分かった!テツヤがピッチャーでショウはキャッチャーだ!!」

 

テツヤ「当たり!!・・・・・・ってユウキは何で凹んでんだ?」

 

ユウキ「・・・まさか・・・ショウにまで手を出してるなんて・・・しかも女房なんて・・・ボクの事は捨てちゃうの・・・?」

ユウキは今にも泣き出しそうな顔をしていた

 

テツヤ「へ!?いや!ちがくてだな!!」

 

※投手のボールを取る捕手のことを女房と呼ぶことがありますがガチの女房ではありませんので 例えてるだけなので ユウキの様な勘違いは無いようにね!

 

テツヤ「って訳」

 

ユウキ「もう!ビックリさせないでよ!!」

 

テツヤ「第一 俺はお前を捨てないって ずっと一緒だ こんな可愛い嫁さん捨てるか」俺はユウキを抱きしめた

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・」

 

クライン「・・・・・・ごほん!」

 

アスナ「あらあら~♪」

 

テツヤ「さ、俺は今からこのヒゲ侍を抑えてくるからさ 応援しててくれ♪」

 

ユウキ「うん!任してよ♪」

 

クライン「畜生・・・・・・リア充・・・・・・打ち砕く・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「んじゃあ投球練習ね~」

 

~練習終了~

 

ショウ「んじゃあ今から開始ね」

 

クライン「打つ・・・打つ・・・打つ・・・!!!」クラインの背後から炎が見える気がする 可哀想なヤツめ 俺の幸せ分けてやりたいぜ

 

テツヤ「んじゃあ行くぞ!!」

 

ユウキ「頑張れ頑張れテーツーヤー♪」ユウキは可愛らしく俺の事を応援してくれている 俄然やる気が出た

 

俺は俗にゆう先発完投型の投手だ 先発として俺は中学で投げていた そして俺の持ち球は

 

テツヤ「うらっ!」ビシュッ!

 

クライン「のわぁっ!?」ズバン!

 

ショウ「入ってんぞ」

 

最速128kmのストレート 中学野球では速い部類に入る そしてどうやらノビも良いらしく思った以上に速く感じるようだ

 

クライン「おいおい!随分と速く感じたぞ!!130は出たんじゃねぇか!?」

 

テツヤ「まさか、最速128だぞ?」

 

ショウ「筋力補正で余計に速くなったんじゃねぇか?ノビのおかげでもあるだろうがな」

 

テツヤ「それならそれで結果オーライだけどさ」

 

クライン「くそ!次は打つ!!」

 

ユウキ「凄い!凄いよアスナ!」

 

アスナ「やっぱり何かに全力になってる人はカッコイイな~♪」

 

キリト「はぐっ・・・」

 

そして俺の二個目の持ち球は

 

テツヤ「そら!」ビシュッ!

 

ククッ!ズバン!

 

タイミングを外すため覚えたカーブだ そこそこ変化するから相手の打者は良く空振りしてくれる

 

クライン「入ったか!?」

 

ショウ「ギリギリボールだな」

 

テツヤ「チッ やっぱカーブは制球がムズイな・・・」

 

ユウキ「何だかソワソワしちゃうな~!ボクも打席に立ちたい!」

 

テツヤ「後で打っていいからな~」

 

ユウキ「わーい♪」

 

そして1球ストレートを挟みカウントは1-2

 

クライン「次で決めるぜ!!」

 

テツヤ「ふぅ・・・よしっ!」一呼吸を入れ ショウの構えるミットを睨む

 

ユウキ・アスナ「「ごくっ・・・」」

 

そして俺は決め球の1球を投じた

 

クライン「ストレート!!!貰ったぁぁ!!」

 

カクン! 俺の投げた球はストレートと同じような球速だけどクラインの手元で落ちた

 

クライン「え?」

 

ズバン! そしてショウの構えてるミットへと決まる

 

ショウ「ナイスボール♪」

 

テツヤ「ふぅ・・・久しぶりだけど変化してくれたな 良かった良かった」

 

クライン「い、今のスプリットじゃねぇか!?」

 

SFF(スプリット・フィンガー・ファストボール)ストレートと同じ様な速度で打者の手元で落ちる20世紀の魔球だ 日本球界では俺がこの世界に来る年に恐らく(ニュースで楽天に戻るとか言ってたけど結局俺はこっちに来たから結果は知らない)日本球界に戻った楽天のマー君こと田中将大投手、そして2019年頃 メジャーの球団からクビを宣告されてしまいその後巨人に出戻りしてこちらも俺がこっち来る年には守護神として最多セーブを挙げる活躍をした上原浩二投手の決め球だ 確かに俺の球はストレートと同じような速度で落ちる しかし 俺の球はスプリットではない

 

テツヤ「残念あれはフォークです」

 

クライン「で、でもストレートと同じ球速で!」

 

テツヤ「俺の憧れの投手の決め球を俺が真似て習得したんだ 相当苦労したがな」

 

そう、俺の憧れたとある沢村賞投手は全盛期の年に化け物じみた成績を残した その選手の決め球こそ最速約145kmの高速フォークボールだ クラインがスプリットと勘違いするのも仕方ない

 

テツヤ「これで夏の区大会準優勝まで導いたんだ!俺の球そう簡単に打たせっか!!」

 

ユウキ(夏の区大会・・・?そう言えば・・・)

 

アスナ「?どうしたの?」

 

ユウキ「え?い、いや 何でもないよ?」

 

テツヤ「でもやっぱ三振取るのは気持ちいいなぁ~♪」

 

ユウキ「テツヤ!次ボクが打ちたい!」

 

テツヤ「良いぞ!軽く投げてやるぞ!」

 

クライン「はい 頑張ってねユウキちゃん!」クラインはユウキにバットを渡した

 

ユウキ「うん!頑張る!」

 

テツヤ「んじゃあ投げるぞ~」

 

俺は軽くストレートを投げた

 

ユウキ「そりゃ!」カキン!

 

テツヤ「え!?」

 

ユウキの打った打球は俺の顔面目掛け飛んでくるライナー性の打球 すぐさまグラブを出して取ったけどあんな綺麗に打たれるとは・・・ ユウキはセンス抜群だな

 

ユウキ「はわわ!!大丈夫!?」ユウキはすぐさま駆け寄って俺の心配をしてくれた

 

テツヤ「お、おう 大丈夫だ それよりもナイスバッティング!!こりゃ俺も軽くなんて投げてらんねぇな!」

 

キリト「すごいな2人は・・・」

 

アスナ「将来子供が出来たら運動神経抜群だろうな~♪見てみたいな~テツヤ君とユウキの子供♪」

 

ユウキ「!?ちょっとアスナ!!!!/////」

 

アスナ「照れない照れない♪」

 

テツヤ「でもユキみたいに可愛い子が産まれてくるのは確かだな こんな可愛い人のDNA受け継いでんだからな」

 

ユウキ「それだったら男の子が産まれたらすっごくカッコよくなるね♪だってテツヤの血を引き継いでるもんね♪」

 

テツヤ「ねーユウキー♪」

 

ユウキ「ねーテツヤー♪」

 

テツヤ・ユウキ「「あははは~♪♪♪」」

 

ショウ「バカップルモードに突入しちまったか・・・こりゃしばらく元には戻らねぇな・・・」

 

クライン「不細工な奴らのバカップルなら笑いもんだけど美男美女のバカップルは馬鹿に出来ん・・・」

 

アスナ「キリト君もそろそろ回復したかな?」

 

キリト「とっくのとうに 2人は本当仲いいな この世界No1カップルじゃないか?」

 

アスナ「私達もあれには勝てないかな・・・」

 

テツヤ「ユウキ♪」

 

ユウキ「テツヤ♪」

 

テツヤ「可愛いな~♪ユウキは~♪」

 

ユウキ「好きぃ~♪テツヤ~♪」

 

クライン「爆発しろ・・・」

 

ショウ「本当腑抜けになったなテツヤは・・・昔のお前に見してやりたいぜ・・・」

 

テツヤ「昔の俺でもユウキは可愛いって言うに決まってんだろ~♪こんな可愛らしく甘えてくる奴可愛くないわけないだろ~♪」

 

ユウキ「ん~♪♪♪」ユウキは俺に何度もほっぺをすりすりしてくる もう可愛くてたまんない 何でこいつはこんなに可愛いんだろうか

 

ショウ「野球かユウキ どっち取るんだ? お前は」

 

テツヤ「野球やる時は野球 いちゃつく時はユウキだ!」

 

ユウキ「野球してるテツヤもカッコイイから野球も頑張ってね♪」

 

テツヤ「おう♪お前の応援があれば完封どころか完全試合だ♪」

 

ショウ「駄目だこりゃ・・・」

 

アスナ「キリト君もあれくらい接してくれたらな~?」アスナはキリトをじっ~と見つめる

 

キリト「俺にアレをしろと・・・?」

 

アスナ「別に無理にとは言わないけど~」

 

クライン「要は あんくらい仲良くなりたいねって事だ 察しろキリト」

 

アスナ「うんうん♪クラインさんも気配りとかは出来るから変な目線で女の子見るのを止めたら良いのにな~ そこを治せばきっと彼女もできますよ!」

 

クライン「はい・・・以後気をつけます・・・」

 

テツヤ「さぁ♪これからまた投げるから一旦どいて♪」

 

ユウキ「うん♪頑張ってねあなた♪」

 

テツヤ「まかしんしゃ~い♪」

 

ショウ「クライン」

 

クライン「ん?どした?」

 

ショウ「今からあいつに投げさせるけど甘いコース投げさせるからそこを打て そうすりゃ絶対ピッチャーライナーになる」

 

クライン「そりゃいいこと聞いたぜ」

 

ショウ「さすがの俺もイライラしてきた お灸据えてやる」

 

テツヤ「おーい 投げていいかー?」

 

ショウ「良いぞー(上手くやれよクライン)」

 

クライン(任せろ リア充抹殺だ)

 

テツヤ「おら!!」ビシュッ!!

 

ズバン!!!

 

クライン・ショウ「「ゑ?」」

 

テツヤ「絶好調!」

 

ショウ(今の球140近くは出てたんじゃねぇか!?)

 

クライン(アイツに何があった!?)

 

ショウ(・・・・・・物は試しだ・・・)「ユウキ テツヤを嫌いって言ってみて」

 

ユウキ「え!?やだよ!!」

 

ショウ「1回でいいから その後存分にいちゃついて構わん」

 

ユウキ「それなら・・・・・・テツヤー!」

 

テツヤ「んー?」

 

ユウキ「テツヤなんか嫌いだー!!!」

 

テツヤ「ガーン!!!!!!!!!」

 

クライン「どうさせようとしてんだ?」

 

ショウ「またあのコースにストレート投げさせる 今回は見逃してくれ」

 

テツヤ「もう駄目だ・・・嫌われた・・・」ビシュッ・・・

 

ぼすん

 

クライン「今度はくそ遅い球に・・・フォームもなってねぇし・・・」

 

ショウ「ユウキ 数秒いちゃついてきて」

 

ユウキ「へ?う、うん」

 

テツヤ「もう駄目だ・・・気力が抜けてく・・・」

 

ユウキ「テツヤー♪」

 

テツヤ「ん・・・?」

 

ユウキ「さっきのは嘘♪大好きだよ♪」ユウキはそう言うと俺に抱きついてきた

 

テツヤ「ユウキ・・・不安にさせないでくれよ・・・」

 

ユウキ「ボクが嫌いになるわけ無いでしょ~?傷つきやすいんだからテツヤは~♪」ユウキは俺の頭を撫でてきた

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・」

 

ユウキ「ほら、ボクからの応援♪」ユウキは俺の頬にキスしてくれた

 

テツヤ「ユウキ・・・俺も♪」俺もユウキの頬にキスした ぷにっとしてとても柔らかかった

 

ユウキ「頑張ってね♪」ユウキはそう言うと早足に戻って行った

 

テツヤ「っしゃあ!!!やってやるぜ!!!」

 

ショウ「さて、今回も見逃してくれ」

 

クライン「お、おう」

 

テツヤ「うらぁ!!!」ビシュッ!!!!

 

ズバン!!!!

 

ショウ「また速い球に・・・」

 

クライン「どうなってんだあいつのメカリズムは・・・」

 

ショウ「恐らくユウキに応援されるとピッチングにキレが増してユウキに貶されるともう幼稚園生並の球しか投げられなくなるんだろうな」

 

クライン「でもユウキちゃんがテツヤを貶すことってほぼ無いから・・・」

 

ショウ「試合前いちゃついたらもう止められんだろうな奴は」

 

テツヤ「次行くぞー♪見てろよユウキー♪」

 

ユウキ「うんー♪」

 

ショウ「良いのか悪いのか・・・ドーピングだろあんなん・・・」

 

クライン「つぎこそは・・・!」

 

ビシュッ!!

 

ストン!!

 

ズバン!!!

 

クライン「・・・・・・今の落差と球速・・・・・・バケモンだろ・・・なんかダルビッシュ相手にしてるみてぇだ・・・」

 

ショウ「ユウキ1人であんなになるとはな・・・恐ろしいやつだ・・・・・・テツヤにとってユウキはステロイドより強い薬かも知れねぇな・・・ 」

 

テツヤ「なーはっはっはっ!!!!打てるもんなら打ってみやがれ非リアのクライン君!!今の俺は山田でも柳田でもイチローでも松井でも止められねぇぜぇ!!!」

 

アスナ「凄いな~テツヤ君~」

キリト「俺もあれくらい出来たらなぁ・・・そうゆう意味も込めて剣道やってれば良かったかなぁ・・・」

 

ユウキ「やっぱりかっこいいな~♪自慢の旦那様だよ~♪」

 

 

 

その後 皆で交代交代で打っては投げを繰り返しあっとゆう間に時間は過ぎてった

 

そしてその日の夜・・・・・・

 

テツヤ「さってと 久しぶりに投げ込んで疲れたぜ そろそろ寝るか ユウキ」

 

ユウキ「うん、あ、それとね聞いて欲しい話があるんだ」

 

テツヤ「何だ?言ってみろ」

 

ユウキ「うん、ボク実はSAOにログインする前の最後の夏に友達のお兄ちゃんの野球の試合を見に行ったんだ 友達に誘われたから行ってみようって思ったの」

 

テツヤ「へぇ~ それでそれで?」

 

ユウキ「実はその試合ね・・・もしかしたらテツヤとショウがいたのかもしれないの」

 

テツヤ「え!?俺とショウが!?」

 

ユウキ「昼間 夏の区大会準優勝って言ってたでしょ? ボクが見に行ったのはその区大会優勝決定戦なの」

 

テツヤ「・・・・・・でもそれだけじゃ俺とショウがいたって言う革新は・・・」

 

ユウキ「その時友達がこう言ってたの 『あの敵の投手のフォーク厄介ね~ ストレートと似たような球速で落ちてるわ』って テツヤが投げたフォークって言う変化球もストレートと同じような速度で落ちたって言ってたでしょ?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

区大会にユウキが来てたとしたら・・・・・・多分最後どうなったか知ってるはずだよな・・・・・・聞いてみる価値ありだな・・・・・・

 

テツヤ「ユウキ その時どうやって試合終わった?」

 

ユウキ「へ?んーと・・・・・・確かエラーが続いて・・・・・・最終的にはそのピッチャーは悪くなかったんだけど最後の最後でまたエラーが出ちゃって最終期にはサヨナラ勝ち・・・・・・だったかな?」

 

テツヤ「っ!」

 

確かにあの時の試合・・・先輩達もエラーしちゃってその結果俺に実績点付くこと無く負けたっけ・・・・・・ んでその後確か・・・・・・

 

テツヤ「じゃあこれで最後 その投手その後どうなった?」

 

ユウキ「えーと・・・うろ覚えだけど投げるところでうずくまって立てなくなってた気がする・・・・・・」

 

テツヤ「っ・・・!」

 

そうだ・・・負けた瞬間俺に襲ったあの感覚で俺しばらくマウンドにうずくまって泣いてたんだ・・・・・・その後皆のお陰で立ち上がれたけど

 

ユウキの言ってる事は俺のあの区大会の試合そっくりの運びだ こんなの偶然じゃありえない

 

テツヤ「・・・・・・ユウキ」

 

ユウキ「どうしたの?」

 

テツヤ「お前は俺がお前を知るよりもっと速く俺の事知ってたんだな」

 

ユウキ「て言うことはやっぱり!!」

 

テツヤ「あぁ その時の投手は俺さ」

 

ユウキ「うわぁ~!何か運命感じちゃうな~!!まさかあの時の投手が本当にテツヤだったなんて~!!」

 

テツヤ「俺達の出会いは偶然じゃなくて必然だったのかもな」

 

ユウキ「うん!きっとそうだね!!」

 

テツヤ「ふふ さぁ そろそろ寝よっか」

 

ユウキ「うん!」

 

ユウキ(きっと必然だよ・・・だって・・・ボクはあの時・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

『あの人大丈夫だったのかな・・・・・・立ち上がれてなかったけど・・・・・・』

 

『そりゃあ9回10奪三振の好投してたのに味方のエラーに潰されちゃあねぇ~』

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

『木綿季?どうしたの?』

 

『ボク・・・・・・あの人に会ってみたいかも』

 

『へ!?そりゃああのバッテリーなかなかかっこよかったけど・・・・・・あんた一目惚れー?木綿季も隅に置けないわね~』

 

『ちょ!そんなんじゃないよ!!』

 

『クラスの皆に言ってやろー!』

 

『こらー!!待てー!!!』

 

 

 

 

『ここがソードアート・オンラインか~・・・・・・ワクワクするな~!!』

 

『でも基本的な操作とか分からないし・・・・・・誰かに聞こうかな~ってあれは!?』

 

 

getだぜ!!

 

んなことやってねぇで――――――――

 

 

『あの人達・・・・・・絶対そうだよね!!』

 

『・・・・・・これも何かの縁!話しかけてみよ!!』

 

 

 

『あの~すみません』

 

『はい?』

 

『今からフィールドに出るならボクも連れてって欲しいな!!』

 

 

出会いの裏にはきっと何かがあるのがこの世の中 ボクにとってテツヤとの出会いはあの試合から始まってたんだね

 

 

この出会いの事 いつか話してあげるね だからこれからもボクのこと宜しくね! テツヤ!




今回野球だけでなく 実はユウキはテツヤの事をSAOに来る前に1度見た事があると言う話の内容でした いかがでしたでしょうか?

皆さんも出会いの奇跡 信じますか? 自分はそんな物今だに訪れたこと無いから信じるも信じないも無いです(泣)
あるなら信じたいですけどね

次回もお楽しみに!


~追記~

死神と呼ばれた剣士のプロローグ『リンクスタート!』で哲也は夏の大会三振して負けたとありました しかしこの回では味方のエラーでの敗戦と説明しました

大変申し訳ありませんが正史は味方のエラー敗戦と言うことにします 今後はこのような事が無いよう気をつけていきます

今後もこんなアホでマヌケな作者の作品で良かったらお付き合いくださいませ

この度は誠に申し訳ありませんでした


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part19 sideA 新たな出会い~虚ろな世界の少女~

祝!お気に入り登録者100人突破! これもいつも見て下さる皆さんのおかげです!

これを記念して今回から3回にわたり特別ゲストをお迎えして行きたいと思います!

ではどうぞ!!


テツヤ「くそったれ・・・・・・リズの奴俺のスイートタイム邪魔しやがって・・・・・・」

 

今 リズに無理矢理使われ以前キリト達と来た55層の雪山エリアに来ていた

 

今日はテコでも動きたくなかったんだ・・・・・・何せ今日はたまにある゛あの日゛なのだから・・・・・・

 

~今朝~

 

テツヤ「ユーウキ♪」

 

ユウキ「テーツヤ♪」

 

テツヤ・ユウキ「「えへへ~♪♪♪」」

 

今日は俺とユウキにとって大事な日だった どんな日かって?

 

そう、今日は2週間に1度訪れる《イチャイチャデー》だ

 

イチャイチャデーとは俺とユウキの互いを好きと言う気持ちが最高潮に高ぶりなおかつ一緒にいたいと言う気持ちが合致すると成立する特別な日

 

その日は普段ユウキしかしない頬ずりを俺からしたりユウキが極限まで甘えて来たりするこれ以上にない最高の日なのだ

 

ユウキ「だーいすきー♪」ユウキはそう言ってほっぺをすりすりしてくる

 

テツヤ「俺もー♪」俺も負けじとやり返す

 

多分周りから見たら何あのバカップルキモイと言われるだろうがんなこたぁどうでもいい ユウキと思う存分にイチャつけるこの日は俺にとってこの世界で1番大切な時間だ

 

ユウキ「あ!そうだ!!」

 

テツヤ「ん?どした?」

 

ユウキ「あ!あのね!」

 

ユウキ「えと・・・その!」

 

テツヤ「?」

 

ユウキ「・・・・・・その・・・・・・あの・・・・・・うぅ~・・・・・・/////」

ユウキは手をもじもじさせながら頬を赤らめている 何があったのだろうか

 

テツヤ「どうしたんだ?恥ずかしがらず言ってみろ」

 

ユウキ「あ・・・あの・・・しょの・・・・・・ぼきゅね・・・・・・あの・・・・・・お、おと、おとおとおとおと・・・・・・/////」

 

本気でどうしたんだコイツ 甘え過ぎておかしくなった?でもそんなたじたじなユウキも可愛いけどね

 

ユウキ「お・・・・・・が・・・・・・したい・・・・・・/////」

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「だから・・・・・・おと・・・・・・が・・・・・・したいの・・・・・・/////」ユウキはさっきから小声で何言ってるか全く分からん 何かがしたいのは伝わるけど

 

テツヤ「?もう一回言ってくんねぇか?何言ってっか分からん」

 

ユウキ「っ!!!!だから!!!!《大人のちゅー》がしたいの!!!!!何度も言わせないで!!!!!/////」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・・え?」

 

ユウキ「・・・・・・駄目・・・・・・かな・・・・・・?」

 

待て待て待て・・・・・・大人のちゅーってもしかしてあれか?あの舌入れちゃうアレ? 本気で言ってるの?ユウキの舌が俺の口に入るの?そんなご褒美貰っていいの?

 

テツヤ「いや・・・・・・こっちが聞きたいよ・・・・・・やっていいのかって・・・・・・」

 

ユウキ「ボクなら良いよ・・・・・・だから・・・・・・」そう言うとユウキは俺の体制を崩した

 

テツヤ「のわぁ!?」

 

ユウキ「・・・・・・テツヤから・・・・・・ちゅーして欲しいな・・・・・・/////」

 

今、俺は軽く押し倒され半ば襲われた様な状態だ 過去のイチャイチャデーでもこんな事は無かった・・・今日のユウキはガチだ・・・

いけないってことは分かってるさ・・・・・・だけど・・・・・・だけど・・・・・・!!!・・・・・・嫁に押し倒されて我慢できるかぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!

 

テツヤ「ユウキ!!!俺!!」俺はユウキの腰に手を回し今度は逆にユウキの体制を崩した

 

ユウキ「っ!」

 

テツヤ「・・・・・・良いん・・・・・・だな・・・・・・」

 

ユウキ「・・・うん・・・/////」

 

ユウキはこくんとうなずくと目を閉じた するとユウキは腰に回してた手に身を任せた

 

もう俺は止まらん・・・!!理性なんか知ったこっちゃねぇ!!

 

テツヤ「・・・・・・ユウキ」ひとまず俺はユウキにキスした

いつも思うけどユウキの唇ってぷるぷるしててキスしたらめちゃくちゃ柔らかい 潤いがある感じだ

 

ユウキ「ん・・・」

 

少し今まで通りのキスをした後 ユウキご希望の舌を入れる

 

ユウキ「んっ・・・・・・!!」

 

俺が舌を入れるとユウキも俺と同じように舌を入れてくる

 

テツヤ「・・・ゆ・・・うき・・・・・・」

 

ユウキ「はみゅ・・・・・・て・・・・・・ちゅや・・・・・・好きぃ・・・・・・す・・・・・・きぃ・・・・・・」

 

互いの舌が交互に絡み合う そしていやらしい音がその場に鳴り響く

 

ユウキは俺の舌を我が物にしようと言うような勢いで舌を絡めてくる ユウキがこんなやらしい子だとは思わなかった

 

そして一旦唇を離す すると俺とユウキの唇の間から恐らく唾液であろう液体が下に流れ落ちた

 

ユウキ「はぁ・・・はぁ・・・激しぃよぉ・・・エッチなんだからぁ・・・////」唇を離したユウキは目がとろーんとしていて何だか可愛くも色っぽくもエロくも感じた

 

てかこれヤバイ 予想異常に良かった 気持ちいいと言うかなんと言うか・・・ とにかく癖になるかもしれん もっとしたい でも流石にヤバイよな・・・・・・

 

ユウキ「・・・・・・テツヤ・・・」

 

テツヤ「ん?」

 

ユウキ「・・・・・・もう一回・・・・・・しよ・・・・・・?」少し首をかしげながら人差し指を唇に置き 可愛らしくそして、セクシーに言ってきたユウキ

 

テツヤ「はうっ!?」そんなユウキに俺のハートはぶち壊された

 

何なんだコイツはよぉぉぉぉぉ!!!!!可愛いぃぃぃぃぃぃ!可愛いぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!

何故俺の嫁はこんなにも可愛いんだよぉぉぉぉぉぉ!!!!!!俺だけの物にしてぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!

 

テツヤ「・・・・・・だったらさ」俺はユウキをお姫様だっこした

 

ユウキ「ふえぇ!?」

 

テツヤ「このまんまでしようぜ?な?ユウキお嬢様」

 

ユウキ「~~~~!!!!おっ・・・お嬢様だなんて・・・しょんな・・・・・・/////」

 

テツヤ「どうなさいますか?お嬢様」

 

ユウキ「・・・・・・して・・・・・・ボクからの命令・・・・・・」

 

テツヤ「承知しました♪」

 

ユウキ「後ね・・・・・・」

 

テツヤ「ん?」

 

ユウキ「・・・・・・ボクの事・・・・・・好きにしていいよ・・・・・・めちゃくちゃにして・・・・・・良いからね・・・・・・?ボクを・・・・・・その・・・・・・テツヤの・・・・・・で・・・・・・今日なら許してあげるね・・・・・・エッチな事しても・・・・・・・・・ユキを作る練習しちゃお・・・・・・?/////」

 

 

テツヤ「っ!?!?!?!?!?」

 

理性の壁 〇三三三 ポーヒー ???「破壊し尽くすだけだぁ!!」

 

デデーン☆

 

 

ここここ・・・・・・こんにゃろぉぉぉ!!!!遂に言いやがってぇぇぇぇ!!!!おかげで理性の壁がどっかのサイヤ人にデデーンされたよ!!!!

とりあえず今日のユウキは積極的だ!!!そのユウキの期待に応えられずどうする!?お望み通りメチャクチャのグチョグチョに犯してやる!!!!ユキどころかユキお望みの妹も作ってやらぁ!!!

 

 

テツヤ「ほぉ・・・お嬢様もそんなエッチな子だったなんて私にとっては心外ですね・・・・・・」

 

ユウキ「うるさい!!今日はそんな気分なの!!」

 

くくく・・・・・・壁が破壊された以上もう邪魔者もいねぇ・・・・・・

 

この作品がR―15だろうが関係ねぇぜ!!!!

 

クライン・・・残念だったなぁ・・・・・・前お前が言ったようにてめぇと同じ土俵に立ってやるぜ・・・・・・ユウキと共になぁ!!!

 

テツヤ「でもまずはキスから だろ?」

 

ユウキ「・・・こくん・・・」ユウキは再度目を瞑った

 

母さん・・・親父・・・俺・・・今日から大人になるよ!!

 

そう思った時だった

 

ピンポーン! 誰かが家を訪ねてきた 誰だよ!!空気読めやこのくそ!!ぶち殺されてぇか!!!

 

テツヤ「・・・・・・誰だ・・・・・・」

 

ユウキ「行かないでいいの・・・?」

 

テツヤ「キスしてからだ」俺はユウキの顎をくいっと持ち上げた

 

ユウキ「もう・・・テツヤったら・・・・・・でもエッチなテツヤも大好き・・・♡♡♡ボクをテツヤの虜にして・・・♡♡♡」

 

テツヤ「言われなくてもわかってらぁ・・・俺無しじゃ生きていけなくなる程愛してやる・・・♪覚悟しろよユウキ・・・・・・♪」

 

さて、気を取り直して・・・・・・いざ!!

 

ピンポーン!

 

テツヤ「だぁもう!空気読めよ!!」

 

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン!!!!

何度も連打され家がインターホンの音だらけになる

 

ユウキ「・・・行って来たら?」

 

テツヤ「そうするわ・・・ぶん殴る・・・!!」

 

ソファーにユウキを座らせ玄関までイライラした為ドスドス歩く そして扉に手をかけた いや、手で開けないでいいやもう

 

テツヤ「誰だ空気読めねぇクソッタレはぁぁぁぁ!!!!!!!」家の扉を蹴り開けると目の前にはリズが立っていた

 

リズ「私よ!空気読め無いクソッタレで悪かったわね!!」

 

テツヤ「んだよお前か 悪いが今からお楽しみタイムなんだ 帰れ帰れ」

 

リズ「残念ながらそのお楽しみも終わりよ」

 

テツヤ「あぁん?」

 

リズ「あんたには今から55層にあのクリスタルを取りに行ってもらうわよ!!」

 

テツヤ「・・・・・・あ゛?」怒りがどっと湧いた気がした

 

リズ「どうしても必要になっちゃってねぇ~・・・お願い!私は今日予定があって行けいないの!だから変わりに行ってもらえない?」

 

テツヤ「キリトに頼め」

 

リズ「邪魔しちゃ悪いじゃない」

 

テツヤ「俺らの邪魔者ですよあなたは!?分かってる!?」

 

リズ「この作品はR―15よ!それを阻止するためにも行ってもらうわ!!」

 

テツヤ「何言ってんだお前・・・」

 

リズ「良いから取りに行ってよぉ~お願い!正義の死神でしょ!」

 

テツヤ「正義の味方もいちゃつくときは必要なんで ではこれにて」俺は扉を閉めようとしたがリズが扉の間に足を入れて来た

 

リズ「さもなきゃあんたの全財産奪い取って破綻に追い込んでやりましょおかぁ?そしたらどうなると思う~?」

 

テツヤ「ど・・・どうなんだよ・・・」

 

リズ「ユウキが愛想尽かして逃げてくかも♪」

 

テツヤ「!?」

 

リズ「やだったらさっさと行く!!!」

 

テツヤ「で、でも俺にはユウキが「行け」・・・・・・はい・・・・・・」

 

リズ「ふふふ~それじゃあ宜しくー♪」そう言って元気そうにリズは出て行った

 

テツヤ「・・・・・・・・・俺の脱童貞がぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

ユウキ「どうしたの!?頭抱えて!?」

 

テツヤ「実は・・・・・・」

 

説明中・・・・・・・・・

 

ユウキ「あらら・・・それは災難だね・・・・・・」

 

テツヤ「折角のイチャイチャデーが・・・・・・」

 

ユウキ「家に帰ったらまたイチャイチャデーを再開しよ?そしたら・・・」

 

テツヤ「そしたら・・・?」

 

ユウキ「・・・さっき言ってたこと・・・しようね・・・♪」ユウキは自分の唇に人差し指を置くとその人差し指を俺の唇に当ててきた

 

テツヤ「っ!?」

 

今日はどうしたんだユウキよ!!!こんな積極的な事すんだね!?新たなユウキ発見だよ!!!

 

ユウキ「あ!少し待ってて!」

 

テツヤ「へ?」

 

~数分後~

 

ユウキ「お待たせ♪はい!」ユウキは俺に袋に包まれた何かを渡してきた

 

テツヤ「?何コレ?」

 

ユウキ「お昼のサンドイッチだよ♪お腹空いたら食べてね?」

 

テツヤ「ホントか!?そりゃ助かるぜ!」

 

ユウキ「早く行って戻ってきてね?」

 

テツヤ「もち!待っとけよ!」

 

ユウキ「うん!それとコレ!」そう言うとユウキはキスしてきた

 

テツヤ「っ!」

 

ユウキ「ふふふ♪行ってらっしゃいのちゅーだよ♪大人のちゅーじゃないけど我慢してね?」

 

テツヤ「おう!ありがとな!張り切っていってくるぜ!!」

 

ユウキ「行ってらっしゃい!あなた!」

 

~~~~~~~~~~

 

てなわけで今にいたる

 

テツヤ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・憂鬱でしかねぇ・・・・・・でも・・・・・・・・・今日戻ったらそこには・・・・・・」

 

ユウキ『えへへ・・・♪ボクね・・・・・・テツヤの為にエッチぃ下着買っちゃったんだ・・・♪』

 

テツヤ『ユウキ・・・お前・・・』

 

ユウキ『テツヤ・・・ボクを食べて・・・?それで・・・エッチなボクにお仕置きして・・・?いっぱいいっぱい・・・ボクを骨抜きにして・・・?』

 

テツヤ『っ!!!・・・・・・い・・・・・・言われなくても食ってやらぁぁぁぁぁ!!!!今日の晩飯はユウキ!!お前だぁぁぁぁぁぁ!!!!たっぷりお仕置きしてやる!!!!立てなくなっても知らねぇぞぉぉぉぉぉ!!!!』

 

ユウキ『やぁん!テツヤの獣~!!でも好きぃ~♡』

 

テツヤ「つう事に・・・・・・かぁぁ!!!たまんねぇぇぇぇ!!!!速く帰りてぇぇぇぇ!!!!」俺は興奮のあまり周りにあった水晶に頭を何度もガンガンとぶつけた

 

テツヤ「あ・・・・・・やり過ぎた・・・・・・頭いてぇ・・・・・・」俺はフラフラとなりながらもさっさと家に帰るため歩き出した

 

少し歩くと足元が崩れた

 

テツヤ「・・・・・・え・・・・・・?」

 

そのまま俺は真っ逆さまに落ちた

 

テツヤ「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?」

 

俺はかなりの速度で落下している 多分俺はこのまま死ぬんだろう・・・・・・エロい妄想したのが死ぬ前最後にした事って情ねぇ・・・・・・

 

こんな事なら行く前にユウキをもっと愛しとけば良かった・・・・・

 

 

さよなら・・・・・・皆・・・・・・そしてユウキ・・・・・・すまん・・・・・・こんな馬鹿な死に方した俺を許してくれ・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

side ???

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

辺りに広がるのはよく分からない場所 私はもうここに二週間近く入り浸っている

 

迂闊だった アイテム探しに夢中で足元が崩れてしまうなんて馬鹿みたいな話だ

 

何故私はあんな所に来てしまったのか そもそもレアアイテムがあるからって1人で来たのが間違いだった

 

でも、生憎私には仲間がいない この世界でずっと1人で生きてきた だからこんな私を助けてくれる人もいない

 

もう空腹で目の前がかすれてる 今にも倒れてしまいそうだ

 

 

――――――――あぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・

 

何だろう 声が聞こえる こんな所に人は私しかいないはずなのに・・・・・・きっと幻聴か何かかな

 

――――あぁぁぁぁぁ・・・・・・

 

さっきよりも声が大きくなってきた 幻聴だってゆうのに

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

「!?上!?」私はそう思って上を見た

 

「退いてぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」上空から降ってきたのは1人の男の子だった

 

「え!?ちょっと!待っ・・・!!!」

 

ドサー!!! 私は避けようとしたけど結局避けきれず男の子と重なりあってしまった

 

これが私の彼との出会いだった この出会いが私の考えを大きく変えることになった・・・

 

??? sideout

 

~~~~~~~~~~~

テツヤ side

 

死んだと思った 確実に もうユウキに会えないかと思った

 

けど生きてた 俺は数百mはあったであろう落差から見事生還した・・・・・・オレンジ色の髪をした少女とぶつかりながら

 

テツヤ「いつつ・・・・・・ん?何だこれ?」

 

むにゅ

 

「へ!?」

 

触った事ある感覚 ユウキとは違い少し大きいが・・・・・・うん、やっぱ・・・・・・あれだよね?

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・まさか・・・・・・・・・これって・・・・・・君の・・・・・・?」

 

「・・・・・・・・・」女の子は涙目になりながら目で怒りを訴えてくる

 

テツヤ「だぁぁぁよねぇぇぇ!?す!すまん!!!!」

 

「こ・・・・・・殺す!!!!!」女の子はそう言って自分の武器であろう短剣を取り出した

 

テツヤ「い!?ちっと待てって!!!」

 

「言い訳無用!!!!!!」

 

テツヤ「ごめんって謝ってるじゃないか!!」

 

「女の子の胸揉んでそれだけなの!?私はねぇ・・・・・・生まれて初めて男の人に揉まれたのよ!!!!しかも見ず知らずのあんたに!!!!!」

 

テツヤ「え・・・それは済まなかったってだから剣をしまえって!!!」

 

「この!!すばしっこいわね!!大人しくお縄につきなさい!!!」

 

テツヤ「だから!待て!って!」

 

女の子の短剣捌きはなかなか上手く俺も避けるのがやっとだった

 

このままじゃこの子はオレンジプレイヤーになっちまう・・・!

 

テツヤ「あぁもう!」

 

「っ!」

 

俺は斬月で女の子による短剣の攻撃を止めた これで多分大丈夫だと思う

 

「へぇ・・・あんた、痴漢のわりになかなかやるじゃない」

 

テツヤ「痴漢じゃねぇわい!」

 

「じゃあさっきのは何よ!!事故だってゆうの!?」

 

テツヤ「事故だ!!!」

 

「故意よ!!!」

 

テツヤ「事故!!!」

 

俺らはこんなやり取りをしばらく続けたが何とか誤解を解くことが出来た

 

「はぁ・・・・もういいわよ 事故ってことで」

 

テツヤ「ふぅ・・・何でいつも俺は女にこうやってやられなきゃならんのだ・・・」

 

「あんた、見たところ55層の雪山エリアから来たみたいね あんたもレアアイテム狙いだったの?」

 

テツヤ「え?いや、55層から来たのは確かだが俺は鍛冶用のクリスタルを取りに来ただけで・・・・・・」

 

「へ?あんた鍛冶屋なの?」

 

テツヤ「いいや、俺は友達からこき使われただけ んでちょっと訳あってフラフラしてたら足場が崩れて下に急降下 んでもって君にぶつかったんだよ」

 

「へぇ 後、生憎だけど私君って名前じゃないから」

 

テツヤ「あ、悪かったな 君の名前は?」

 

「自分の名を名乗る時は自分からでしょ 第一胸揉んできた奴に私から自己紹介する筋合いは無いわ」

 

テツヤ「うぐっ・・・・・・はぁ・・・わあったよ 俺の名前はテツヤ 一応攻略組のメンバーやってる 皆からは死神って言われる事が多いかな? さっきは悪かったな」

 

「へぇ・・・あんたみたいなスケベでも攻略組って入れんだ・・・」

 

テツヤ「だからー!!!」

 

「くすっ 冗談だよ 私の名前はフィリア 宜しくねテツヤ」

 

テツヤ「おう よろしくなフィリア」俺はフィリアと握手を交わした

 

テツヤ「ところでフィリアは何でここに?」

 

フィリア「私は55層でレアなお宝が手に入るって聞いたから1人で探索してた所 あんたと同じく足場が崩れてここに落ちたの もうかれこれ二週間になるわ」

 

テツヤ「に!?二週間!?」

 

フィリア「どう足掻こうと出口が見つからないのよ・・・」

 

テツヤ「転移結晶は?」

 

フィリア「試してないと思う?」

 

テツヤ「駄目か・・・・・・」

 

フィリア「一生ここにいなきゃいけないのかな・・・・・・私達・・・・・・」

 

テツヤ「なぁに!心配しなさんな!!こうゆう時は決まってなにかギミックがあるはずさ!!例えば・・・・・・ここの壁殴ったら何かあるとか!」ガンッ!! 俺は壁を試しにぶん殴った

 

テツヤ「いでぇぇぇぇ!!!!!か!かてぇぇぇぇ!!!」

 

フィリア「大丈夫!?何やってるのよ!!!」

 

テツヤ「い、いやぁ物は試しだと思ってさ・・・・・・」

 

フィリア「はぁ・・・・・・馬鹿ねあんた」

 

テツヤ「良く言われるさ さて、こんな所でだべっても仕方ねぇ 行こうか フィリア」

 

フィリア「そうしまし「ぐぅ~」っ!?/////」

 

テツヤ「・・・・・・腹減ってんの?」

 

フィリア「恥ずかしい・・・・・・」

 

テツヤ「待ってろ 今飯だしてやる」

 

俺はアイテムストレージからユウキの特製サンドイッチを1つ取り出した

 

テツヤ「ほら、食べな 腹が減っては戦は出来ぬだ 大丈夫 味は保証してやる」

 

フィリア「・・・・・・ありがと・・・・・・はむっ・・・・・・・・・っ!?」

 

テツヤ「どうだ?」

 

フィリア「すっごく美味しい・・・!こんなの食べたことないよ!!ありがとねテツヤ!!」フィリアはもぐもぐと食べ続ける

 

テツヤ「おう 笑顔になってくれて何よりだよ」

 

フィリア「ご馳走様!」

 

テツヤ「早!」

 

フィリア「よぉし!回復回復!じゃあいこっか!」

 

テツヤ「おう、探索しながら簡単にここの状態教えてくれ」

 

 

 

 

 

テツヤ「とにかくここは恐らくダンジョンであるってことね って事はどっかしらに必ず抜け道はあるはずなんだが・・・・・・全部の道試したんだろ?」

 

フィリア「えぇ なのに全然よ こんなんじゃトレジャーハンターの名が泣くわ・・・・・・」

 

テツヤ「へぇ~フィリアってトレジャーハンターやってんだ」

 

フィリア「あのお宝に対面する瞬間と来たら止められないんだ!なんてゆうか・・・・・・もう興奮しちゃうの!!」フィリアは手をぶんぶんさせ興奮しながら俺にトレジャーハンターの良さを問いかける

 

テツヤ「そ、そっか それじゃあハンター仲間もいるの?」

 

フィリア「・・・・・・仲間はいない・・・・・・」

 

テツヤ「え!?」

 

フィリア「この世界ではずっと1人 天涯孤独よ」

 

テツヤ「じゃ、じゃあ今までずっと1人で!?」

 

フィリア「何か悪い?」

 

テツヤ「い、いや悪いってこたぁねぇけどよぉ・・・」

 

フィリア「・・・・・・私1人でも生きていけるのよ 仲間なんか・・・友達なんて真っ平ごめんよ」

 

テツヤ「・・・・・・昔なんかあったのか・・・?」

 

フィリア「あったけど話さないわよ」

 

テツヤ「別に無理に聞こうとはしてねぇさ 安心しろ」

 

フィリア「どうだか・・・」

 

テツヤ「さて・・・・・・ん?ありゃ何だ?」

 

天井を見上げるとスイッチのようなものが見えた アレを押せば何か起きそうだが・・・

 

フィリア「!あんな所にスイッチが・・・!でもあんな所届きそうに無いし・・・・・・」

 

テツヤ「へっ 任せな」俺は右腕に力を込めた

 

テツヤ「月牙天衝!!!」

 

放たれた月牙天衝はスイッチに当たり 見事スイッチを押すことが出来た

 

テツヤ「やりぃ!」

 

フィリア「凄いソードスキルだね ヒースクリフって人みたいなユニークスキルか何か?」

 

テツヤ「んー・・・・・・いや、これはそう言うんじゃねぇんだ 強いていえば・・・・・・俺にのみ与えられたこの世界唯一の武器・・・・・・かな?」

 

フィリア「?・・・・・・とにかくその武器が凄いってことは分かったわ」

 

ゴゴゴ・・・・・・!!!! スイッチを押した影響か地面が揺れ始めた

 

テツヤ「のわぁっ!?」

 

フィリア「地震!?」

 

俺も地震かと思ったがその揺れもすぐに収まった すると俺達の目の前に扉が現れた その扉は下へと続く物だった

 

テツヤ「どうやらダンジョンの奥に進める合図だったらしいな 行こうぜフィリア」

 

フィリア「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「?どした?」

 

フィリア「私が頑張って二週間使ったのにあんた1人でここまで来たなんて・・・・・・何か納得出来ないわ」

 

テツヤ「そう言われてもなぁ・・・どうしろと?」

 

フィリア「別に ただ戦闘で足引っ張んないでね」

 

テツヤ「へいへい んじゃあ行くぞ!」

 

フィリア「うん!」

 

こうして、俺とフィリアは未知のダンジョンへと足を踏み入れた

 

~~~~~~~~~~

 

テツヤ「フィリア!スイッチ!!」

 

フィリア「了解!」

 

フィリアは相手にソードスキル アーマー・ピアースを叩き込み敵を倒した

 

テツヤ「ナイス連携!いい調子だな!」

 

フィリア「あんたの強さにビックリよ 伊達に攻略組やってる訳じゃないのね」

 

テツヤ「そりゃどうも さて、大分進んだな」

 

フィリア「そうね、そろそろ何か次に通ずる場所があってもいい気がするけど・・・・・・」

 

そう思い周りを見渡すと1人のNPCが立ってるのが見えた

 

テツヤ「あのNPCに話しかけるとなんかが進む・・・・・・みたいな感じかな?」

 

フィリア「とにかく話を聞いてみましょ?」

 

テツヤ「そうすっか」俺とフィリアはNPCに近づいた

 

フィリア「すみません 何かお困りですか?」

 

「ん?あぁ ちょっとね」

 

テツヤ「お話できないような内容何ですか?」

 

「いや、そんなもんじゃないよ 本来この先は奥に続く場所だったんだけどなんかよく分からん奴が居座ってからこの場所が閉ざされたんだ 俺も困り果ててね こうなったら女房にも息子達にも会えないよ」

 

フィリア「どうやらそのよく分かんない奴を倒せば道は開くみたいね 当然受けるよね?」

 

テツヤ「もち 俺達が何とかしましょうか?」

 

「本当かい!? それは助かる! そのよく分からないやつはここから西に進んだ場所にいる 恐らく強いと思うから用心してかかるんだよ!」

 

テツヤ「良し んじゃあ行こうか」

 

フィリア「うん!頑張ろうね!」

 

 

 

 

 

 

テツヤ「西に進んで随分経ったが・・・一向に出てくる気配がねぇな」

 

フィリア「そうね 何かさっきみたいなスイッチでもあるのかしら」

 

カサカサ・・・・・・!!!

 

フィリア「っ!?」フィリアは何かに気づいたのか驚いたように後ろを向いた

 

テツヤ「どうした?敵か?」

 

フィリア「いや、気のせいだったみたい 早く行きましょ?」

 

テツヤ「おう んじゃあ「きゃー!?」っ!?フィリア!?」

 

俺は悲鳴を挙げたフィリアの方を向いた するとそこには巨大な蜘蛛のモンスターがいた

 

フィリアはその巨大なモンスターの吐いた糸に絡まれ拘束されてしまったようだ

 

フィリア「しまった!こんなミス・・・!!」

 

テツヤ「フィリア!!!!ぐっ!この野郎!!」

 

俺はすぐにフィリアを助けようとしたが俺も蜘蛛が吐いた糸にやられた

 

テツヤ「っ!!くそっ!!!」

 

フィリア「テツヤ!!」

 

テツヤ「だぁ!粘っこくて取れん!!!どうなってんだよ!!!」

 

フィリアの方へ向くと巨大な蜘蛛がフィリアを襲おうとしていた

 

フィリア「っ!!」

 

『お前なんかいらないんだよ!!!』『死ねばいいんだ!!!』

 

『消えろ!!気持ちわりぃんだよお前は!!!』『うわぁ!逃げろ~!!!』

 

フィリア「いや・・・いやいやいやいやいいや・・・・・・!!!!死にたくない・・・・・・死にたくない・・・・・・!!!!」フィリアは恐ろしさから身震いしてるように見えるがあれは恐ろしさなんかじゃない 何かを思い出して震えている様に見える

 

テツヤ「くそったれ・・・・・・卍解!!!!」

 

俺は卍解して糸を無理やり解き その直後に月牙天衝で蜘蛛を攻撃し、蜘蛛のフィリアへの進行を止めた

 

テツヤ「フィリア!!!大丈夫か!?」

 

フィリア「テ・・・ツヤ・・・私は・・・もう嫌だ・・・嫌なの・・・!!!」

 

何の事かは分からないがフィリアは何かに怯えている これだけは確かだった

 

テツヤ「糸解くのは悪いが後だ!今はあのムシケラ駆除してくるから待っててくれ!」

 

俺は蜘蛛に月牙天衝をもう1発お見舞いし その後すぐに素早く単なる四連撃を食らわせる それでもまだイエロー中盤位にしか減らせてなかった

 

テツヤ「くそ・・・粘るな・・・だけどお生憎様 俺は粘る野郎は・・・・・・でぇっ嫌いなんでなぁ!!」

 

俺は休ませる間も無く再度攻撃をしかけた 縦に斬り、横に斬る 敵はそれに怯んだ そして最後にはルークにも使ったホリゾンタル・スクエアからの全力月牙天衝で敵を倒した

 

テツヤ「フィリア!!大丈夫か!?」俺はすぐさまフィリアに近づき糸を斬ってやった

 

フィリア「怖い・・・皆が・・・私を・・・・・・嫌だよ・・・・・・死にたくないよ・・・・・・怖いよ・・・・・・」

 

テツヤ「フィリア・・・・・・」

 

フィリア「・・・テツヤは・・・私の側にいてくれる・・・?裏切らない・・・?」

 

テツヤ「何言ってんだよ 1度共闘した奴の事は仲間だと思ってるからよ 裏切るもなにもねぇさ いつまでも側にって訳にゃあ行かねぇが脱出するまでは側にいてやる 安心しろ」

 

フィリア「・・・ありが・・・とう・・・」

 

テツヤ「どういたしまして さて、あのムシケラも死んだことだし道は開けた筈だ 確かめに行こうぜ」

 

フィリア「う、うん!」

 

 

 

 

 

フィリア「所でいつの間に武器と防具を変えてたの?今度のは随分とスマートだけど・・・」

 

テツヤ「ん?いや、これが俺の武器の特徴 卍解だよ」

 

フィリア「ばん・・・・・・かい・・・・・・?」

 

テツヤ「んー・・・やっぱしこれは簡単に言うとユニークスキルなんかな~?もはやこの武器は俺だけの為にあると言っても過言ではないしな・・・・・・」

 

フィリア「なんて言う名前なの?この武器は」

 

テツヤ「さっきのでかい状態が斬月 んでもって卍解したこの武器が天鎖斬月 自慢じゃねぇがこの状態になったら俺を凌ぐ早さを持つ奴はいないんじゃねぇかな?」

 

フィリア「へぇ~」

 

テツヤ「何しろコイツは・・・・・・存在がイレギュラーだからな・・・」

 

フィリア「イレギュラー?どう言うこと?」

 

テツヤ「・・・・・・良いよ 教えてやる 他言無用だ」

 

フィリア「う、うん」

 

テツヤ「こいつはさ――――――――」

 

テツヤ「って訳」

 

フィリア「へ~!そんな事ってありえるんだね!もう1人の自分に会うなんて!」

 

テツヤ「まぁね 俺だって最初は頭がこんがらがったよ とにかくさ コイツにユニークスキルも何もねぇんだ 卍解も本来無いスキル だからもしコレを使いたいって言って俺を殺して奪ったとしてコイツを使いこなせる奴はいないさ 本当に俺専用のオリジナルの武器だ」

 

フィリア「ゲームと現実の世界を超越するなんて何だか凄い武器だね 斬月って」

 

テツヤ「まぁね 俺だってまだコイツの正体の7割近くは判明できてないんだ それでも分かるのはコイツは俺専用の相棒だってことだ」

 

フィリア「それじゃあ私が卍解って言っても駄目なのかな?」

 

テツヤ「だろうね 防具も変わるわけだしね この死霸装も俺は気に入ってんだ ロングコートみたいでなかなか格好良いだろ?赤黒で俺のテーマカラーでもあるしな」

 

フィリア「うん、格好良いと思うよ」

 

テツヤ「だろ?ともかくコイツがある限り 俺は誰の事も死なせはしないさ 必ず守り抜いてみせる」

 

フィリア「何だか言うセリフがヒーローみたいだね テツヤって」

 

テツヤ「そうか?まぁ俺自身そう言う誓いをある奴にしちまってるからな」

 

フィリア「・・・・・・私にもそう言う人がいてくれたら・・・・・・」

 

テツヤ「ん?」

 

フィリア「い、いや 何でもないよ?」

 

テツヤ「そうか、ならいいんだ さて、そろそろさっきの場所に着くな」

 

フィリア「そうだね あっ!見てよテツヤ!!道が!!」

 

フィリアが指さした先には大きな穴が空いた道があった そしてその側には先程のNPCもいた

 

「おぉ!君達!良くやった!!これはお礼と言っちゃ何だが宝石をあげるよ!拾いもんだけどね じゃあ俺はもう行くね 本当にありがとう!」

 

俺はNPCの人から紅くキラキラと輝く宝石を受け取った そしてNPCの人は穴の中へと進んでいった

 

テツヤ「やったな それに宝もゲットだ」

 

フィリア「良いなぁ~・・・」

 

テツヤ「欲しい?」

 

フィリア「良いの!?」

 

テツヤ「おう 俺が持ってるよかトレジャーハンターのお前が持ってた方が良いかもね」

 

俺はフィリアにさっき貰った宝石を送った

 

フィリア「うわぁ~!ありがとう!!」フィリアは凄い笑顔で受け取ってくれた

 

テツヤ「どういたしまして そうやって笑顔でいてくれてる方が可愛いよ」

 

フィリア「っ!?可愛い!?」

 

テツヤ「そう思うよ?自信持ちなよ」

 

フィリア「・・・・・・本当に?」

 

テツヤ「本当に」

 

フィリア「私が?」

 

テツヤ「うん」

 

フィリア「・・・・・・・・・変わってるのね テツヤって」

 

テツヤ「え!?酷い!!」

 

フィリア「・・・・・・ありがとね・・・・・・嬉しいよ・・・・・・♪」

 

テツヤ「ん?なんつった?」

 

フィリア「なーんでも♪さ♪行こ♪」フィリアは俺の手を引っ張ってきた

 

テツヤ「お!おい!引っ張るなよ!!」

 

~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「はぁ・・・もうこんな時間か・・・」

 

先に進んで数時間探索を進め、先程の蜘蛛討伐含め相当の時間を使ってしまって現在時刻は夜8時だ

 

フィリア「そうね でももうちょっと頑張りましょ?」

 

テツヤ「そうだな・・・・・・ってあぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

フィリア「どうしたの!?叫びだして!?」

 

テツヤ「大事な予定あったんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

俺の・・・俺の・・・!!!!俺の奪童貞Timeがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!

 

テツヤ「やっちまったぁぁぁぁ!!!どうしよぉぉぉぉ!!!」俺は今朝みたいに頭をガンガンぶつけた

 

フィリア「えぇ!?ちょっと!?落ち着いてよ!!」

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・落ち着けた・・・」

 

フィリア「そんなに大事な予定だったの!?」

 

テツヤ「・・・・・・うん・・・・・・」俺の目からは多分涙が出てると思う

 

フィリア「それは災難だね・・・でも涙は拭いて?テツヤのそんな姿見たくないよ?」フィリアは俺の涙を拭いてくれた

 

テツヤ「ぐすっ・・・ありがと・・・」

 

フィリア「どういたしまして♪あ、予定があったならその人に連絡しないでいいの?」

 

テツヤ「あっ!そうだ!!連絡してない!!やっべぇ・・・・・・多分今頃怒ってんだろうな・・・・・・連絡入れなきゃな・・・」

 

『すまん!!!!訳あって今日家に戻る事は厳しくなった!!!いつ家に戻ることになるかは分からんがなるべく早く戻る!!心配しないで待っててくれ!!』

 

と、送っといた ひとまずこれで安心だろう

 

フィリア「送れた?」

 

テツヤ「おう、ありがとなフィリア」

 

フィリア「困った時はお互い様でしょ?」

 

テツヤ「そうだな さてと! んじゃあ行くか!」

 

フィリア「うん!」

 

 

 

 

 

フィリア「ねぇテツヤ この壁少し変じゃない?」

 

テツヤ「ん?」フィリアの指さした壁を見ると確かに周りの壁と比べたら少し色褪せてる感じがした

 

フィリア「これって、忍者物とかだととんとんって叩くと壁がくるくるって回る奴だよね」

 

テツヤ「んじゃあ殴ってみる?」

 

フィリア「お願いしていい?」

 

テツヤ「任せろ んじゃあ」俺はもしもが起こらない為にフィリアを抱き寄せ近づかせた

 

フィリア「へっ!?/////」

 

テツヤ「いくぞ!!」ガンッ!!

 

朝方壁をぶん殴った時は俺の拳が痛んだだけだったが今回はフィリアが言ったように忍者物の映画のように壁が回り、俺とフィリアは壁の向こう側へと行くことが出来た

 

テツヤ「お!予想通り!流石トレジャーハンターだな!」

 

フィリア「あぅぅ・・・/////」

 

テツヤ「ん?どした・・・って!?す!すまん!!!これはやましい思いをした訳じゃなくて・・・離れないように近づかせようとしたんだが・・・!!」

 

フィリア「い!良いから離して!!」

 

テツヤ「悪い!!」

 

フィリア「もう・・・大胆なんだから・・・/////」

 

テツヤ「ん?なんか言った?」

 

フィリア「な、なななななんでもない!!!」

 

テツヤ「そ、そうか? とりあえず悪かった!!」

 

フィリア「良いよ・・・私の為を思ってくれた訳だし・・・」

 

テツヤ「ほっ・・・ユウキがいなくて良かった・・・」

 

フィリア「ユウキ?ユウキって誰?」

 

テツヤ「ん?あぁ、言ってなかったな さっき予定があるって言ったのもそのユウキなんだ」

 

フィリア「へぇ~ 友達なの?」

 

テツヤ「友達ってか・・・夫婦?」

 

フィリア「へ!?夫婦!?」

 

テツヤ「そ、そうだけど・・・あ、あのサンドイッチもユウキが作ってくれたんだよ 美味かったろ?」

 

フィリア「あのサンドイッチは本当に美味しかったよ!!あんなのこの世界で初めて食べたよ!!」

 

テツヤ「そうだろ~なんたって料理スキルカンストだからな」

 

フィリア「へぇ~!凄いんだねユウキさんって!!テツヤも良いお嫁さんを持てたね!」

 

テツヤ「だろ?俺には持ったいねぇくらいだよ」

 

フィリア「あんな美味しいご飯毎日食べられるなんて良いなぁ~・・・」

 

テツヤ「また今度食べさしてやるさ」

 

フィリア「本当に!?じゃあ指切りしよ!!」

 

テツヤ「ん?良いぞ?」俺はフィリアと小指を繋いだ

 

テツヤ・フィリア「「ゆーびきーりげーんまーん嘘ついたら針千本のーます ゆーびきった!」」

 

フィリア「ふふふ♪約束だからね?」

 

テツヤ「おう、約束は破らねぇから安心しろ」

 

フィリア「なら良かった♪」

 

テツヤ「さて、今日はもう10時近いし探索はまた明日にでもするか?」

 

フィリア「私も眠いしそうしよ? あ、でもここって一応ダンジョン内だし・・・・・・」

 

テツヤ「じゃあ良いよ 俺が見守ってるから時間交代で寝よう」

 

フィリア「良いの?」

 

テツヤ「おう 男に二言はねぇさ」

 

フィリア「じゃあ甘えさしてもらうね?先に寝てもいいかな?」

 

テツヤ「良いぞ 夜更しはお肌の敵 なんだろ?」

 

フィリア「その通り♪それじゃあお休み♪テツヤ♪」フィリアは布団を一枚取り出し それに包み 寝始めた

 

フィリア「Zzz・・・・・」

 

テツヤ「さてと 護衛任務と行きますか」

 

~数時間後~

 

テツヤ「ふぁ~・・・もう2時か・・・そろそろタッチしてもらうか・・・フィリア 起きて」

 

フィリア「Zzz・・・」

 

テツヤ「おーい フィリアー?」

 

フィリア「むにゃ・・・おばぁちゃん・・・」フィリアはそう言うと何故か俺に抱きついてきた

 

テツヤ「ふぇ!?」

 

フィリア「・・・私ね・・・もうやなの・・・学校が怖いの・・・」

 

テツヤ「へ・・・?」

 

フィリア「Zzz・・・・・・」

 

テツヤ「?・・・・・・まぁ詮索すんのも悪いしな・・・この事は忘れるか って言うか離れてくれないかな~?フィリア~?」

 

フィリア「えへへ・・・♪暖かいね・・・♪」フィリアはすんごい笑顔になっている 今まで見せたことない笑顔だ

 

テツヤ「はぁ・・・ユウキと同じか・・・お前も甘えん坊じゃないにしろそうゆうのが好きなのか?」俺はフィリアをそっと撫でた

 

フィリア「~♪」

 

テツヤ「まぁ良いさ ゆっくり寝ろよ フィリア」

 

~はたまた数時間後~

 

フィリア「ふぁ~・・・はっ!いっけない!!テツヤと交代しなきゃ!!」

 

テツヤ「お 起きた?」

 

フィリア「ごめんね 今替わるから・・・・・・・・・って!?何よこれ!!!」フィリアは今の状況に驚いた表情になっている

 

テツヤ「いや・・・これは俺がしたんではなくフィリアが・・・・・・」

 

フィリア「離れてぇぇぇぇぇ!!!!」フィリアはビンタしてきた

 

テツヤ「なんべっ!?」俺はかなり遠くまで吹っ飛ばされた いつも思うんだけど何で女の子のビンタって強いのだろうか 永遠の謎だなこれは

 

フィリア「はぁ・・・はぁ・・・」

 

テツヤ「いつつ・・・あの~大丈夫・・・じゃないよな・・・」

 

フィリア「・・・・・・良いよ・・・・・・許してあげる・・・・・・特別なんだからね?テツヤ以外だったらあの世に送ってるんだから!!!!」

 

テツヤ「は、はい・・・・・・」

 

フィリア「でも・・・・・・もう少し味わってたかったかな・・・/////」

 

テツヤ「へ?」

 

フィリア「寝るかって聞いたのよ!どうするの?」

 

テツヤ「んー・・・・・・現在時刻は6時か・・・なら9時まで寝かしてくれ 頼む」

 

フィリア「了解 はい この布団使っていいからね」

 

テツヤ「おっ センキュー んじゃぁおやすみ~!」

 

フィリア「おやすみなさい」

 

テツヤ「Zzz・・・・・・」

 

フィリア「全く・・・馬鹿で駄目なら大馬鹿ね あんたは」

 

フィリア「でも不思議と憎めない・・・・・・なんて言うのかな・・・・・・包容力って言うか・・・・・・安心感って言うか・・・・・・」

 

フィリア「・・・・・・もしもテツヤと昔から知り合えていたら・・・・・・少しは私の生き方も変わってたかな・・・・・・」

 

フィリアはテツヤの顔にそっと手を置く フィリアの瞳からは気づかない内に涙が出ていた

 

フィリア「テツヤ・・・・・・助けてよ・・・・・・もう皆から・・・・・・゛いじめられたくないよ゛・・・・・・!!!!テツヤなら・・・・・・助けてくれるよね・・・・・・!!ぐすっ・・・・・・ひぐっ・・・・・・!!」

 

テツヤ「・・・大・・・・・・丈夫・・・・・・俺が・・・・・・皆を・・・・・・守る・・・・・・から・・・・・・」

 

フィリア「っ!!」

 

テツヤ「Zzz・・・・・・」

 

フィリア「なんだ・・・・・・寝言か・・・・・・驚かさないでよね・・・・・・」

 

フィリア「でも・・・・・・君なら・・・・・・私の事も救ってくれるかな?」

 




と言うわけで特別ゲストはPSVITA用ソフト ソードアート・オンライン ホロウフラグメントからフィリアでした!

ゲストにお迎えした理由は私はユウキの次にフィリアが好きなのでどっかで出したいと思いましたがフィリアは原作では出ないので今回ゲストとして登場さして頂きました

さて、フィリアのいじめられたくない これにはどんな意味があったのでしょうか?

次回!フィリアの過去が明かされる! 一体どんな過去なのだろうか!?

次回もお楽しみに!


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part19 sideB 過去の恐怖との別れ~信頼できる友達~

本日3月11日の五年前 忘れられない東日本大震災でしたね

何人もの人が死んでしまい地震の事を詳しく聞いた時は驚きました

私達に大きな事が出来るかと言ったら難しくなりますが小さい事を少しづつでも皆でやっていけば きっとそれは大きな事になると思います

とにかく御冥福をお祈りしています

一日も早く行方不明者が見つかりますように・・・・・・・・・

雰囲気は変わりますが本編です ではどうぞ!


前回の簡単なあらすじ!

 

テツヤ ユウキといちゃつく→リズに無理やり使わされて55層に→落下→ゲストのフィリアと出会い頭に胸を揉む→なんとか誤解を解きダンジョン進める→フィリアに異変が起こる→また探索開始→フィリア 寝る その間にテツヤは抱きつかれる→フィリアが起きた時吹っ飛ばされたが許してもらいその後テツヤも睡眠 そこでフィリアは寝てるテツヤにいじめられたくないと言う←今ここ!

 

 

簡単なあらすじ終わり!!

 

 

 

 

フィリア「でも・・・・・・君なら・・・・・・私の事も救ってくれるかな?」

 

 

 

 

 

~3時間後~

 

テツヤ「ふぁ~・・・寝た寝た・・・・・・おはよフィリア」

 

フィリア「おはよ テツヤ 良く眠れた?」

 

テツヤ「ばっちし この布団良く眠れた気がするよ てゆうのも久しぶりに全身がフリーになれたからってのもあるだろうけどさ」

 

フィリア「全身フリー?どう言うこと?」

 

テツヤ「ユウキってすんげぇ甘えん坊でさ 8割型で俺にくっついて寝てくるんだよ 腕だとか胸の中とかにね だから俺はいつも寝付くのが遅いんだよ まぁ夫婦だし嫌な訳ではなくむしろ嬉しいけどね」

 

フィリア「へぇ~ テツヤも苦労してるんだね」

 

テツヤ「んな苦労無さそう見てぇに言うなよ 俺だって毎日苦労の連続だよ」

 

フィリア「どんな事があるの?」

 

テツヤ「ん? 例えば鍛冶屋の女にコキ使われたり どっかの店の店員は俺に無茶言ってくるし どっかの副団長と元ソロコンビが突然家に押し掛けたり あるギルドのリーダーは女に手ぇ出しまくるし」

 

リ・シ・ア・キ・ク「「「「「へくしょん!!!」」」」」

 

フィリア「へぇ~ でも楽しそうだね 実際楽しいでしょ?」

 

テツヤ「まぁね こんな過ごし方も悪くねぇかなってのもあるさ 大変なのは確かだけどね」

 

フィリア「テツヤが羨ましいな 私は」

 

テツヤ「・・・なぁ お前昔何かあったのか?昨日友達がどうたらって言ってたけど・・・いや、無理なら良いんだ 言わなくても ただ気になるからさ・・・・・・」

 

フィリア「・・・・・・良いよ 今度教えてあげる」

 

テツヤ「え?良いの?」

 

フィリア「特別だよ? テツヤも斬月の秘密教えてくれたでしょ?」

 

テツヤ「まぁ・・・」

 

フィリア「それと交換 私だけ秘密握るのも悪いしね」

 

テツヤ「それなら今度遠慮なく聞かしてもらうぞ それより今はこっから脱出しなきゃな 行こうぜ!フィリア!」

 

フィリア「うん!!行こ!!」

 

 

その後 俺とフィリアは次々とダンジョン内を進み どんどん先へと進んでいった

 

そして今 俺とフィリアは恐らくダンジョンの最深部であろう場所に来ていた

 

 

テツヤ「んー・・・・・・行き止まりかぁ・・・・・・」

 

フィリア「何かあるのかな?探してみよ?」

 

テツヤ「そうすっか」

 

~数分後~

 

テツヤ「ん?何だこの台座・・・・・・小さな穴があいてるが・・・・・・とにかく進展がありそうだな おーい!!!フィリアーー!!!! 」

 

フィリア「なになに?何か見つけた?」

 

テツヤ「おう この台座 怪しいと思わねぇか?」

 

フィリア「へ?あ、本当だ 見るからに怪しいね・・・・・・文字も書いてあるよ 読んでみるね」

 

テツヤ「頼む」

 

フィリア「『この先 己を待つのは試練 これを乗り越えなければお前らに生きて帰る術は無い そしてこの先に行きたければ゛紅の証゛をこの台座にはめよ さすれば道は開かれ 試練が待っている お主らの健闘を祈る』だって!」

 

テツヤ「試練ねぇ・・・どうやらその試練とやらをクリアしなきゃあ生きて帰れねぇってこったな」

 

フィリア「そうみたいだね・・・・・・それよりもこの紅の証って何かな?私そんな物持ってないよ?」

 

テツヤ「うーん・・・・・・お生憎様俺も・・・・・・」

 

テツヤ・フィリア「「うーん・・・・・・・・・」」

 

テツヤ「あ!!俺が昨日お前にあげた宝石じゃねぇか!?あれも紅だったよな!」

 

フィリア「あ!確かに!!えぇっと・・・・・・あった!!これこれ!!!」フィリアはストレージからアイテムを取り出した

 

テツヤ「んじゃあはめてみようぜ」

 

フィリア「うん!!」

 

フィリアは宝石を台座にはめた すると足場が少し揺れ、目の前の壁が開いた

 

テツヤ「良し あってたみたいだな」

 

フィリア「だね あの時のクエストはこの為のフラグだったみたいだね」

 

テツヤ「だな どっちにしろ受けなきゃ行けない訳だったしね」

 

フィリア「でも・・・試練か・・・・・・頑張んなきゃね!!」

 

テツヤ「だな すぅー・・・・・・・・・ うっし!!!!はりきろうぜ!!!フィリア!!!生きて帰るぞ!!!」

 

フィリア「うん!!!!」俺とフィリアはハイタッチを交わし互いに気合を入れた

 

テツヤ「んじゃあ行くぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「内部はなかなか広いな・・・・・・」

 

フィリア「そうだね それより試練ってなんだろうね・・・・・・」

 

《これより 試練を開始します 繰り返す これより 試練を開始します》

 

テツヤ「どうやら始まるみてぇだな」

 

フィリア「っ!テツヤ!!前!!」

 

テツヤ「っ!」

 

前を向くと俺とフィリアの前に大きな暗い霧が現れた 現れて少し待って現れたのは 俺と瓜二つの分身だった

 

テツヤ「あん?俺?」

 

フィリア「テツヤ!テツヤ!私の前にも私が!!」

 

フィリアの方向の前を見ると確かにフィリアもいた しかし、その分身はまるで生気が感じられなかった 目は虚ろになり まるで空っぽの様な感じだ

 

テツヤ「どうやら試練とやらは自分自身と闘うって事なんだな・・・・・・フィリア やれるな?」

 

フィリア「うん!もう1人の私なんかに負けないよ!!」

 

テツヤ「よし じゃあ・・・」俺はフィリアの方を向き 拳を出した

 

フィリア「?」

 

テツヤ「くどいが生きて帰んぞ フィリア」

 

フィリア「・・・・・・勿論!!」フィリアと俺は拳を合わせた

 

テツヤ「よし!行くぞ!!」

 

フィリア「覚悟なさい!!分身の私!!」

 

テツヤ「お前の力見してもらうぞ!!もう1人の俺!!」俺は地面を軽やかに踏み はなっからスピードを上げ 分身の俺に切りかかった その攻撃は難なくではないが少しのダメージを与えながらも防がれた

 

テツヤ「やるじゃねぇか まぁ当然か 俺なんだからな でも俺は1度俺と殺りあってるからな 悪いがオメェの勝ちはねぇよ とっとと消え失せな」

 

「・・・・・・アスカ・・・・・・」

 

テツヤ「っ!?」

 

「俺が助けられなかったから・・・・・・アスカは死んだ・・・・・・即ち・・・・・・お前のせいでもある・・・・・・アスカは・・・・・・お前が殺した!!!!!!」

 

テツヤ「っ!!!・・・・・・や・・・・・・やめろ・・・・・・その事を言うのは・・・・・・やめろ・・・!!!!」

 

「殺した!!!!!!お前の弱さが!!!アスカを!!!!!」

 

テツヤ「ぐっ・・・・・・この野郎・・・・・・トラウマ突いてきやがるじゃねぇか・・・・・・己の試練ってのはこのトラウマ乗り越えろってことか・・・?」

 

「はははははは!!!もがけ!!!苦しめ!!!!そして俺にやられろ!!!!!」

 

テツヤ「クズが・・・・・・でもよぉ・・・・・・もしもそのトラウマ・・・・・・克服してるとしたらどうよ?」

 

「っ!?」

 

テツヤ「この傷を見ろ!!!この顔の傷はよぉ!!もう二度と仲間は殺させないって誓いなんだよ!!!それはアスカにも伝わってるはずだ!!!!もう俺はへこたれない!!!そして負けない!!!誰一人として涙は流させない!!!!」親指で頬の傷を指し 分身に問いかける こんなものが試練だなんて笑わせるな とっくのとうにもっと厳しい試練を乗り越えてるんだ俺は

 

テツヤ「ここまでイライラしたのは久しぶりだ・・・!!!てめぇは完膚無きまでに叩き潰してやる!!!卍!!!解!!!!!!」

 

「ぐっ・・・!なんだ・・・貴様から溢れ出るそのパワーは・・・!!」

 

テツヤ「決まってんだろうが・・・!!!俺の中にある《人を守りたいって言う気持ち》だ!!!!!!お前にそれがあるか!?他人を命はってでも守るっつう気持ちは!!!!」

 

「分からない・・・!!!貴様のパワーの根源が・・・理解出来ない・・・・・・!!!!!!」

 

テツヤ「じゃぁてめぇに分かるように教えてやろう・・・・・・戦いに必要なのは・・・・・そういった気持ちだけじゃ駄目だ・・・・・・・・・もう一つ必要なものがあんだ・・・・・・」

 

「それはなんだと言うんだ!!」

 

テツヤ「それはなぁ・・・・・・敵には優しさを見せんなってことだ・・・」

 

「どうゆう事だ!!まわりくどい事をゆうな!!」

 

テツヤ「じゃあ言ってやるよ・・・優しさ見せんなってのは・・・・・・容赦なく殺れって事だ!!!!!!」

 

「っ!!」

 

俺は会話をやめ 再び攻撃を入れ始める まず腹に蹴りを入れる すると腹を抑えるから必然的に敵の動きは止まる その後すぐさま敵の顎目掛け下から上へと斬り上げ 少し中に浮かす その後はもう至って簡単だ 月牙天衝を数発叩き込みラストとして飛んで空中から地面に叩きつけるようにに斬りつけると 俺の分身はHPが尽き 消え去った

 

テツヤ「良いか 俺を殺したかったら俺以上の剣技引っ下げるか俺以上の想いを持ってきな それと 俺を殺す気でかかるるんだな ま てめぇには2度と縁のねぇ話だがな」

 

テツヤ「さて、フィリアはどうなって・・・・・・っ!?」

 

俺はフィリアの方へ向いた するとフィリアは敵にやられたい放題になっていた

 

フィリア「嫌・・・・・・嫌・・・・・・!!もう言わないで・・・!!!!!」

 

「死ね 消えろ うざい 近寄るな 後何を言われたかしらねぇ?ね?私」

 

フィリア「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

フィリアのHPはイエローの限界値だ このままじゃ・・・!!!!

 

テツヤ「フィリア!!!!!っ!!てめぇ!!!!!」

 

俺は一方的に攻撃してる分身のフィリアの攻撃を防いだ

 

テツヤ「フィリア!!!大丈夫か!?」

 

フィリア「やだ・・・・・・死にたくない・・・・・・私は・・・・・・私は・・・・・・!!!!」

 

「この髪のせいで何度いじめられたかしらねぇ!?死ねなんか100回は言われたんじゃない!?しかも・・・・・・」

 

「信頼してた友達にね!!!!」

 

テツヤ「っ!?」

 

フィリア「っ!!!!!!い・・・・・・いや・・・・・・嫌だ・・・・・・言わないでよ・・・・・・その事は・・・・・・!!!!!」

 

「何度でも言ってやりましょうか!?死ね!!消えろ!!!ウザイ!!!話しかけんな!!!!」

 

フィリア「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!」フィリアは遂に大勢を崩し 耳を塞ぎ始めた

 

このままじゃらちがあかねぇ・・・・・何とかしなきゃフィリアが・・・!!

 

テツヤ「フィリア! フィリア!!!頼む!!話を聞いてくれ!!!」

 

フィリア「やだ・・・・・・もういや・・・皆が・・・・・・私を・・・・・・」

 

テツヤ「フィリア!!お前に何があったかは分からない!!!!だから偉そうな口を言える訳じゃない!!!!けどこれだけは言える!!!!!!」

 

 

 

テツヤ「俺は信じろ!!!!例え何があろうとお前の事は見捨てはしない!!!!!!お前が頼るならいつでも俺が助けてやる!!!!!!!コイツの言うとおり昔信頼してた友達から裏切られたのならそんな奴のこと忘れろ!!!!!所詮そいつはフィリアの事を何とも思っちゃいねぇクズだったって訳だ!!!!!でも少なからず俺は違う!!!!!絶対にお前の事を裏切ったりしない!!!!!!お前の期待に応えてみせる!!!!!」

 

テツヤ「確かに信じてた分裏切られた時の絶望感はハンパないのは分かる!!!!!でも!!!!1度裏切られたら最後!!!!もう二度とそいつとは分かり合えねぇんだ!!!!!!強い口調になるがだったらそんな奴のことは忘れて新しく信頼出来るダチを作れ!!!!!!!!いつまでも昔の事引っ張ってんじゃねぇ!!!!!!!!フィリア!!!!!!!!!」

 

フィリア「!!!!!!!!!」

 

テツヤ「フィリア!!!!頼む!!!!俺からの願いだ!!!!!今だけでいい・・・・・・今だけでいいから・・・・・・!!!!!!」

 

 

 

 

テツヤ「俺を信用しろ!!!!!!!!!!!フィリア!!!!!!!!!!!」

 

フィリア「っ!!!!!!」

 

『バーカ!!友達と思ってたとかくせぇんだよ!!』

 

『死んじまえ!!!てめぇなんかドブに落ちろ!!!』

 

『消えろ!!!!2度と私に話し掛けんな!!!!』

 

フィリア(友達なんていらない・・・・・・いつからそう思い始めたかな・・・・・・テツヤ・・・・・・私・・・・・・信じてみるね・・・・・・あなたの事!!!)

 

フィリア「・・・・・・テツヤ・・・・・・私・・・決めたよ・・・もう昔のことは忘れる・・・・・・!!!!あんな奴こっちから願い下げよ!!!!」

 

テツヤ「フィリア・・・!!!」

 

フィリア「テツヤ!!!私の事見てて!!きっと倒してみせる!!!」

 

テツヤ「分かった!!!見てやる!!!さっさとコイツ倒して新しいお前に会ってこい!!!!!スイッチ!!!!!」

 

フィリア「了解!!!!!」俺とフィリアは入れ替わった

 

「何よ・・・・・・克服したってゆうの!?」

 

フィリア「もうあんな昔の事は忘れてやる!!!あんたも私の前から消えなさい!!!!」

 

テツヤ「いけ!!新しいお前を分身に見せてやれ!!!」

 

フィリア「はぁぁぁぁ!!!!」フィリアはアクセル・レイドを分身にたいし放ち 分身はフィリアの攻撃によって消えていった

 

フィリア「生まれ変わる!!!私は!!!だからもうその事を言っても無駄よ!!!!!」

 

《試練終了 試練終了 これより道が開かれます》

 

テツヤ「やったな!!フィリア!!」

 

フィリア「テツヤ!!!!」フィリアは俺に飛びついてきた

 

テツヤ「おっと!」俺はそれをうまく支えた

 

フィリア「ありがとね・・・・・・テツヤがいなかったら・・・・・・今頃私死んじゃってた・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「どういたしまして それより良かったよ 話が通じてくれて」

 

フィリア「いつまでも昔の事引きずってても駄目!!新しい自分を拓かなきゃ!!!それに気づかせてくれて本当にありがとね!!!!」

 

テツヤ「当然の事をしたまでさ とにかく本当に良かったよ フィリアが無事で」俺はフィリアの髪をくしゃくしゃと撫でた

 

フィリア「えへへ・・・♪嬉しいな・・・♪」

 

テツヤ「・・・・・・なぁ フィリア 教えてもらえないかな お前の・・・・・・過去を・・・・・・」

 

フィリア「・・・・・・うん・・・・・・教えてあげる・・・・・・」

 

フィリア「あのね?実は小学校の頃から私はいじめられてたの このオレンジの髪のせいでね」

 

テツヤ「あん!?酷い話だな!!髪だけでいじめられるなんて!!!」

 

フィリア「それでもね?こんな私と遊んでくれていじめから庇ってくれる友達も1人だけだけどいたの」

 

フィリア「その子は私が泣く度に泣き止ましてくれて そのれでいて遊んでくれたんだ だから小学校のの頃のいじめはさほど怖くはなかったんだ」

 

フィリア「・・・・・・だけど・・・・・・そんな彼女も変わってしまった・・・・・・中学に入ってから・・・・・・」

 

テツヤ「良くある話だな・・・・・・俺のダチもいきなり腰パンにタバコとかやり出してビックリしたっけ・・・・・・」

 

フィリア「中学に入って私以外の友達と遊ぶようになって ね それから少しして私がその子のところに行ったら・・・・・・」

 

テツヤ「死ねだの消えろだの罵声の嵐・・・・・・か・・・・・・」

 

フィリア「周りも便乗して言い始めたの 死ねとか 消えろとか 挙句の果てにはサラリーマンのおっさん達相手に売春してんじゃねぇのかって言われ始めた・・・・・・それで周りの男子からも変な目で見られ始めた・・・」

 

テツヤ「ばっ!?」

 

フィリア「それで・・・・・・遂には飛び降りろとまで言われ始めた・・・・・・」

 

テツヤ「っ!?」

 

フィリア「周りが皆言ってくるの 死ね 死ね 死ね 死ねって 私もうどうすればいいか分からなかった・・・・・・頼れる友達もいないで・・・・・・自殺しろなんて言われて・・・・・・」

 

テツヤ「ひでぇ・・・・・・母さんとかは?何も言えてないのか?」

 

フィリア「お母さん達はいっつも仕事で日中どころか夜もいない事が多いの だから私はおばあちゃんの家によく泊まったんだ」

 

テツヤ「じゃあおばあちゃんには?」

 

フィリア「言ったよ?勿論 そしたらね?『フィリア もうそんな所行かなくて良い あなたが自殺なんかしたらおばあちゃんどころかお母さんもお父さんも皆悲しんじゃうのよ? だから、そんな事言われるくらいなら行かなくていい!』って だからって訳じゃないけど私はしばらくの間不登校が続いたんだ 」

 

フィリア「それで少しして久しぶりにお母さんとお父さんに会ってお土産として貰えたのが・・・・・・SAO つまりこのゲームなの」

 

テツヤ「そんな事が・・・・・・」

 

フィリア「サービスが開始されてすぐログインしてログアウトが出来なくなった でもそれを転機だと思って1人でも友達を作ろうと思ったの でも心のどこかの私はこの世界でもどうせ裏切られる どうせいなくなる そう思っちゃって私はずっと何もかもを1人でこなしてきた レベル上げも クエストも」

 

テツヤ「そうか・・・・・・だから友達なんていらないって言ってたのか・・・・・・」

 

フィリア「お母さん達も皆悲しんでくれたんだ 大丈夫なの?って でも私はそんな自分に嫌気が刺してた 昔の事を引っ張って友達も録に作れないなんてって・・・」

 

フィリア「でも、友達になった人が・・・また裏切ったら・・・!!そう思うと怖くて怖くて仕方が無かった・・・!!!!」

 

フィリア「そうやって二年近くを孤独に過ごしてきた・・・・・・でもね?そんな中 あなたと出会えたの 私は あなたと出会えて本当に良かった」

 

テツヤ「フィリア・・・・・・」

 

フィリア「ねぇ テツヤ テツヤは私の友達になってくれるかな?」

 

テツヤ「もちろんだよ 改めまして宜しくね フィリア」

 

フィリア「うん!!!宜しく!!!」

 

俺とフィリアはそれぞれフレンド登録した 初めてのフレンドにフィリアはとても喜んでいた

 

フィリア「ふふ♪嬉しいな♪新しい友達出来ちゃった♪」

 

テツヤ「にしてもひっでぇよな!こんな可愛い子いじめるなんてどうかしてんぜたくよぉ!!!!自殺とか何考えてんだか!!!!てめぇらが死ねっつうの!!!」

 

フィリア「・・・あ・・・あのさ・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「ん?」

 

フィリア「その可愛いって・・・・・・本心?」

 

テツヤ「へ?本心以外に何があんの?」

 

フィリア「じゃあ私の事可愛いって?」

 

テツヤ「うん これ昨日も言わなかったっけ?」

 

フィリア「・・・・・・・・・・・・////////////////////」フィリアは俺の胸に顔を埋めてきた

 

テツヤ「へ?」

 

フィリア「馬鹿・・・恥ずかしいじゃない・・・/////」

 

テツヤ「そう?」

 

フィリア「そうよ!!馬鹿!!」

 

テツヤ「俺ってなんでいつも馬鹿って言われんのなぁ・・・・・・そんな馬鹿?」

 

フィリア「意味が違うわよ 馬鹿」

 

テツヤ「???意味わからーん!!」

 

フィリア「分かんなくていいわよ♪」フィリアは俺の腰に手を回してきた

 

テツヤ「・・・・・・あのぉ・・・・・・動けないんですが・・・・・・」

 

フィリア「もうちょっと・・・・・・♪」

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「なぁ そろそろ良くね?」

 

フィリア「仕方ないなぁ 許してあげる!」

 

テツヤ「んじゃそりゃ・・・・・・ともかく道が開いたからな 先行こっか「ピローン!!!!」ん?効果音?メールか?」そう思いメッセージを開くが何も届いてない

 

テツヤ「じゃあフィリア?」

 

フィリア「ううん 私でもないよ?」

 

テツヤ「んー・・・・・・ソードスキルかな?」

 

そう思いソードスキル欄を開く すると見たことないスキルがあった

 

 

 

 

《6ツ九》

 

『最sgkrsesたのんうく

あもいのかあまsh.,?!

後あつがじじゅ8756、

むたもくおん/s*・@+*

のd-sto)(:;..!!!

あ4[^;%%#sgjrxvk18

秘shあんかのとふう18951795!!!!

まA*%sitp]*u8-----74250&~

奥まつなはa%%,/.jufuotdg760146??

やあか#・sfjde1485ZKSSS00000?。。。

義kzm5789- #^.~………~~..&!!!??』

 

 

 

 

 

テツヤ「げっ!?なんだこれ!?文字化けにも程があんだろ!!!!」

 

フィリア「どれどれ・・・・・・うわっ!?酷いねこれは・・・・・・」

 

テツヤ「なんかよう分からんのゲットしたなぁ・・・・・・これもお前の技なのか?斬月・・・・・・って、話しかけて応えるかって話だよな」

 

フィリア「なんだか不気味だね バグじゃないよね?」

 

テツヤ「さぁな?ともかく解読しなきゃな って 話が脱線したな 行こうぜ フィリア」

 

フィリア「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「もうそろそろ何かあってもいいのにな・・・」

 

フィリア「そうだね・・・もう少し奥なのかな~?」

 

テツヤ「・・・っ!フィリア!!アレ!!」俺は一筋の光を見つけたからフィリアにそれを伝えた

 

フィリア「っ!アレって脱出の場所かな!?」

 

テツヤ「行ってみよう!!!」

 

俺とフィリアは走ってその場まで行った すると少し大きめの水晶があった

 

テツヤ「なんだこれ?」

 

フィリア「張り紙があるよ?読む?」

 

テツヤ「読んでみてくれ」

 

フィリア「『これを使えばあなたのホームタウンまで戻れます』だって!!!!!やったよテツヤ!!!!!」フィリアは嬉しそうに飛び跳ねる

 

テツヤ「ついに発見か ようやく戻れんな」

 

フィリア「そうだね!!・・・・・・でも・・・・・・これで一旦お別れだね・・・・・・」

 

テツヤ「なぁに 今生の別れじゃねぇんだ そう悲しむな 俺のホームは48層のリンダースだからいつでも遊びに来てくれよな」

 

フィリア「うん!!いつでも行くね!!」

 

テツヤ「さて!!んじゃあ戻るか!!」

 

フィリア「じゃあ最後に・・・・・・私の事撫でて?何だかテツヤに撫でられると落ち着けるんだ 駄目かな?」

 

テツヤ「へ?別に良いけど・・・・・・」俺はフィリアを撫でた

 

フィリア「ありがとね・・・♪」

 

テツヤ「ユウキと似てるな お前って」

 

フィリア「そうなの?」

 

テツヤ「あいつも良く撫でて~ってねだるんだよ しなかったら泣かれるオプション付き」

 

フィリア「それは大変だね・・・」

 

テツヤ「だろ?まぁ可愛いからしちまうけどさ」

 

フィリア「へぇ~ ねぇ!私とユウキさん どっちが可愛い?」

 

テツヤ「えっ!?」

 

フィリア「嘘嘘♪早く戻ろ!私久しぶりにお風呂入りたいんだ!!」

 

テツヤ「んじゃあそうすっか!」俺は水晶に触れスイッチを稼働させた

 

フィリア「あ!テツヤ!!」

 

テツヤ「ん?なんだ?」

 

フィリア「本当にありがとね!!!こんな私と出会ってくれて!!!」

 

テツヤ「こちらこそ!!!ありがとな!!!また会おうな!!!」

 

俺とフィリアは互いにそう言い残し その場を後にした

 

俺の新しい友達となり、俺と出会い変わってくれたフィリア そんな彼女にとって俺は久しぶりの友達となった それよりもフィリアに信頼してもらいそのおかげでフィリアは変わってくれた 俺はそれに喜びを感じていた

 

フィリア 馬鹿な俺だけど友達としてよろしくな これからも あっちに戻ってもさ・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「んん・・・・・・ここって・・・・・・48層の・・・」

 

見慣れた町並みが周りに広がっている もう周りは真っ暗 こんな遅くまで俺はフィリアと探索してたんだな

 

テツヤ「くぁ~!!!疲れたぁ・・・・・・早く帰って寝よ・・・・・・」

 

「あぁぁぁぁ!!テツヤァァァァ!!!」

 

テツヤ「?っげ・・・リズ・・・そうだ・・・俺結局フィリアとずっと探索してたから加治に使えるもの何もゲットしてねぇわ・・・」

 

リズ「あんたサボってなにやってたのよ!!!」リズは走って俺に近づいてくる

 

テツヤ「ええっと・・・・・・人助けしてた!!!!」俺はその場から逃げだした

 

リズ「こらぁぁぁ!!!待てぇぇぇぇ!!!」

 

その後 俺はリズにしばらく追いかけられたが何とか撒けた

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・助かった・・・それに運良く家の近くだ・・・早く帰ろう・・・」

 

~帰宅~

 

テツヤ「ただい・・・・・・まぁ・・・・・・」俺は家に帰るなり倒れた

 

「テツヤ!!!!?」

 

テツヤ「ぜぇ・・・ぜぇ・・・疲れたぁ・・・・・・」

 

ユウキ「大丈夫!?二日の間何があったの!?」

 

テツヤ「はぁ・・・なぁに・・・少し・・・人助け・・・してただけさ・・・」

 

ユウキ「本当に大丈夫なの!?」

 

テツヤ「おう・・・安心・・・しろ・・・」

 

ユウキ「もう!!大丈夫じゃないでしょ!?とにかくお布団に運んであげる!!待ってね!うんしょ!!」ユウキは俺の肩を持ち支えてくれた

 

テツヤ「わりぃな・・・もう疲れちまって動けねぇわ・・・」

 

ユウキ「今はゆっくり休んで? またどうせ無茶したんでしょ!!」

 

テツヤ「へへへ・・・まぁ・・・な・・・」

 

その後 俺は気づかぬ間に布団の中に入って眠っていた

気づかない内に日ずけは変わりもう翌日の朝方だ

 

テツヤ「はぁ・・・起きれねぇ・・・疲れて1歩も動けねぇってあるんだな・・・・・・」

 

テツヤ「・・・ユウキー来てくれー」

 

「はいはい!ちょっと待ってね!」

 

ユウキ「お待たせ!どうした「ぎゅっ!」ふぇ!?」

 

俺は寝ながら片腕でユウキを抱きしめ俺の寝ていたベッドの上に乗せもう片っぽの腕でユウキを撫でた もう疲れて何もできないけどこんくらいは昨日一昨日とほとんど放ったらかしだったんだから相手してやらなきゃね

 

ユウキ「い、いきなりやられると恥ずかしぃよぉ・・・」

 

テツヤ「悪いな でも今はこうしていたいんだ 駄目かな?」

 

ユウキ「別にいいよ? ボクもこうされるの好きだし・・・」ユウキも首元に抱きついてくる

 

ユウキ「全く・・・・・連絡もあれっきりだし心配したんだからね?」

 

テツヤ「いやぁ悪い悪い・・・ドタバタしててさ・・・」

 

ユウキ「そんなんじゃ許さないもん!!」

 

テツヤ「じゃあ何をしろと?」

 

ユウキ「・・・・・・コレ・・・・・・♪」そう言ってユウキは目を瞑り顔を俺の方へ向けてきた

 

テツヤ「はぁ・・・仕方ねぇなぁ・・・・・・」

 

ちゅっ くちゅくちゅ れろれろ ぷはぁ

 

ユウキ「えへへ・・・♪これで許してあげるね・・・♪」ユウキはそう言って俺の胸に顔を埋める

 

テツヤ「疲れてっからこれ以上は厳しいからな・・・・・・」

 

ユウキ「もうやらないよ~♪テツヤがいてくれるだけで嬉しいの~♪」

 

テツヤ「ならいいけどさ・・・・・・・・・なぁ ユウキ」

 

ユウキ「?どうしたの?」

 

テツヤ「お前はいじめになんかあってないよな?」

 

ユウキ「へ?あってないけど・・・・・・いきなりどうしたの?」

 

テツヤ「いや、ただ・・・・・・いじめは許さねぇって事だよ」

 

 

 

一方 その頃フィリアは・・・・・・

 

フィリア「ふんふ~ん♪♪やっぱりシャワーは気持ちいなぁ~♪」

 

『可愛いと思うよ』

 

フィリア「っ!!まただ・・・・・・何でだろう・・・・・・気づいたらいつもテツヤの事考えちゃってる・・・・・・最初は単なるスケベな人だと思ってたのに・・・・・・」

 

フィリア「でも・・・一緒にいるうちに・・・・・・楽しくなって・・・・・・安心感が出てきて・・・・・・今まで湧いたことのない気持ちになってた・・・・・・」

 

フィリア「・・・・・・もう一度・・・・・・会いたいなぁ・・・・・なでなでしてもらうの気持ちよかったなぁ~♪」

 

 

フィリア「・・・・・・テツヤ・・・・・・また・・・・・・会えるよね・・・・・・きっと・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フィリア「・・・・・・゛好き゛って・・・・・・こうゆう事なのかな・・・・・・」

 




いじめられていた過去と決別を交わし 変われたフィリア フィリアにとってテツヤとの出会いはきっと忘れられない事になるでしょう

そして今回で手にした文字化けをしたソードスキル あれは一体!?

そしてフィリアまでテツヤに好意を!?コイツはどこまでモテれば良いのか!?

次回もフィリアは出ます!! 乞うご期待!


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part19の後日談~少女の想い~

今回は私がホロフラで気に入ってるイベントの一つをお送りしたいと思います

本編早く!とゆう方も今回でゲストの回はラストですのでお付き合いくださいませ

ではどうぞ!


テツヤ「ん~アルゲート散歩すんのも久しぶりだな~!!」

 

テツヤ「しかも今日は1人!!ユウキもアスナ達と女子会!!思う存分のんびりできんぞ~!!!!やっぱしたまには1人で休む時も必要だしねぇ~!!」

 

テツヤ「夜の街も綺麗だなぁ~ このまま圏外にでも出て少し夜風に当たろうかな~・・・・・・って・・・・・・あれは・・・・・・」

 

俺は見覚えのある奴を見つけた 何やら物凄い焦ってるように見えるが・・・・・・

 

「あれでもない・・・・・・!!!これでもない・・・・・・!!!」

 

テツヤ「何やってんだ?アイツ まぁ忙しそうにしてるから邪魔しないでおくか・・・・・・」

 

~2分後~

 

「まただ・・・もう時間が押してるのに・・・」

 

テツヤ「また戻って来た・・・気になるな・・・聞いてみるか」俺はその焦ってる人物に近づいた

 

「あ!!テツヤ!!」

 

テツヤ「おっすフィリア 元気してっか?」そう 焦ってた人とはフィリアの事だ

 

フィリア「一昨日会ったばかりでしょ~?元気も何も私はいつも通りだよ!」

 

テツヤ「そっか そりゃ良かった」

 

フィリア「って!!こんな事してる暇無かったんだ!!あぁもうどうしよぉ~!!」

 

テツヤ「あ、そうだ 何焦ってんだ?気になってさ 教えてくれねぇかな?」

 

フィリア「テツヤになら大歓迎だよ!!あのね 今クエストを受けてるんだ」

 

テツヤ「クエスト?」

 

フィリア「うん 時間制限のあるクエストでね?それなのにどこに行ってもたらい回しにされちゃって・・・」

 

テツヤ「それで焦ってた訳か んでどんな内容なんだ?」

 

フィリア「んーとね ケルトナーって言う伯爵家に飾ってある女神の像を盗み出せってクエストで」

 

テツヤ「盗む?そんなクエスト受けてんのか?」

 

フィリア「最後まで聞きなさいって 実はその像は他の屋敷から盗まれた物らしいんだ だからそれを奪還するのがこのクエストの内容なの!」

 

テツヤ「なるほど そう言うことね」

 

フィリア「普段は警備が厳重で入り込めない屋敷だけど今夜はパーティーが開かれるらしくて それを上手い具合に利用して潜り込もうとしてるんだ」

 

テツヤ「なんだか珍しいクエストだな スニーキングミッションって言うのかな? んでどこで詰まってんだよ」

 

フィリア「それが分からないんだ・・・招待状も用意したし時間もまだあるのにね?『お通しできません』ばかりで訳が分からないの・・・」

 

テツヤ「パーティーね・・・・・・一体何が原因なんかな・・・」

 

フィリア「あぁもうこんな時間・・・!!失敗かな・・・」

 

テツヤ「なぁフィリア そのケルなんたらって奴の屋敷って金持ってんのか?」

 

フィリア「ケルトナーだよ? 何でも悪徳稼いでるからお金持ちって言う設定みたいだよ それがどうかしたの?」

 

テツヤ「いやぁさ 昔俺の親父に連れられてお金持ちのパーティーに行ったんだけどさ そん時周りが男と女のペアばっかで少し浮いてた覚えがあんだよ だから もしかしたらフィリアだけでなく誰かもう1人男も一緒に行かなきゃ行けねぇんじゃねぇかなって思ってさ」

 

フィリア「成程・・・・・・確かにそうかもね でも男の人か・・・・・・」

 

テツヤ「何なら俺が行ってやろうか?」

 

フィリア「へ!?良いの!?」

 

テツヤ「良いよ 散歩してただけだし何かそうゆうクエって珍しいし興味が湧いたんだ」

 

フィリア「・・・って言うか 私が知ってる男の子ってテツヤしかいなかったね・・・」フィリアはそう言って微笑んだ

 

テツヤ「あ そういやそうだったな」

 

テツヤ・フィリア「「ははは!!!」」

 

フィリア「って!笑わないでよ!!テツヤの馬鹿馬鹿馬鹿!!!」フィリアは俺の事をポカポカと殴ってきた

 

テツヤ「痛い痛い!!謝るから許してくれ!!」

 

フィリア「全くぅ・・・デリカシーが無いんだから・・・」

 

フィリア「でも・・・それがテツヤだもんね・・・」

 

テツヤ「ん?なんつった?」

 

フィリア「ううん 何でもないよ? それより早く行こうよ!時間が押してるよ!!」

 

テツヤ「了解 っとそれより先に寄りてぇ場所があんだ すぐ済ますから良いかな?」

 

フィリア「良いけど・・・どうするの?」

 

テツヤ「備えあればなんとやらってな んじゃあ行くぞ!」

 

~~~~~~~~~~~~

 

「御二人様で宜しいですね 招待状を確認しました どうぞ中へ」

 

テツヤ「ありがとな 遠慮なく入らしてもらうよ」

 

フィリア「凄い・・・!!テツヤの言うとおりだったね!!!」

 

テツヤ「なぁに これはほんの序盤だろ?本番はこっからさ その女神像があんのはどこなんだ?」

 

フィリア「うん 確か屋敷の客間に飾ってあるって」

 

テツヤ「OK んじゃあとっとと片付けるか!!」

 

 

 

 

 

~屋敷内・客間前~

 

フィリア「テツヤ どう?」

 

テツヤ「少し待て・・・・・・おし 誰もいなさそうだ」

 

フィリア「よぉーし!鍵は任せといて!!」フィリアは慣れた手つきでピッキングをして鍵を開けた

 

テツヤ「流石はトレジャーハンターだな」

 

フィリア「えへへ♪さ 中に入ろ!」

 

俺とフィリアは中へ入り早速捜索を始めた

 

フィリア「うーん・・・・・・」

 

テツヤ「どうだ?ありそうか?」

 

フィリア「あ!!あったよテツヤ!!あの奥にある像がそうだよ!!よ~し!お宝ゲット!!」

 

テツヤ「お!おい!もっと慎重にいかなきゃ!!トラップとか警戒しなきゃ・・・!!」

 

フィリア「へ?」俺が言ったのも遅く フィリアは既に像を台座から取ってしまった

 

リリリリリリリ!!!!! 警報の音が高く鳴り響いた

 

テツヤ「あちゃ~・・・ありきたりなパターンだな・・・」

 

フィリア「まさかトラップが仕掛けてあるなんて・・!!」

 

テツヤ「・・・やべぇな・・・廊下から何人かの足音が聴こえてくる・・・」

 

フィリア「ど どどどどどどうしようテツヤ!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・っ!フィリア!まずは窓開けて!!」

 

フィリア「う、うん!窓から逃げるの?」

 

テツヤ「いや、それじゃあ捕まんのがオチだ その像も一旦台座に戻してこっち来てくれ!」

 

フィリア「は!はい!!」

 

テツヤ「悪いな 少し窮屈だろうが今は我慢してくれ」俺はいい感じで隠れそうな机の下にフィリアと共に隠れた

 

フィリア「ちょ・・・こ これって・・・ほとんど密着・・・/////」

 

テツヤ「しっ! しばらく黙ってるんだ さもなきゃ見つかって2人とも豚箱送りだ」

 

フィリア「う、うん・・・/////」

 

少し経つと数人が部屋に入ってきた

 

「おい!!誰かが侵入したぞ!!」

 

「盗まれた物は・・・・・・無いようだな 盗人め 警報に驚いてブツを持っていけずに逃げたな」

 

「おい!窓が開いてるぞ!!!きっとここら逃げたんだ!!まだそう遠くには逃げてない筈だ!!!皆で追うんだ!!!」

 

「「「「おう!!!!」」」」

 

 

 

 

 

 

テツヤ「・・・・・・どうやら行ったみてぇだな・・・」

 

フィリア「う うん・・・/////」

 

テツヤ「?どした?顔赤くして」

 

フィリア「何でもないよ・・・それより凄いねテツヤは とっさにこんな事思いつくなんて」

 

テツヤ「あくまで一時しのぎだよ」

 

フィリア「そっか これで警備が厳重になるフラグを踏んじゃったんだね」

 

テツヤ「だな さっき買ったコイツが役に立つ時が来たな」

 

フィリア「あのお店で買ってたヤツ・・・・・・なんなの?」

 

テツヤ「ほれ これはフィリアの分だ」

 

俺はアイテムストレージからとあるアイテムを取り出した

 

フィリア「これって・・・・・・ドレスじゃない!!」

 

テツヤ「俺の分もある もしかしたら映画とかで良くあるエスコートが必要かなって思ってさ 入口では何も言われてねぇが今なら役に立つと思ってな」

 

フィリア「そっか!これを着て 他の招待客に紛れるんだね!!」

 

テツヤ「その通り んじゃあ他の兵が来ねぇうちに着替えんぞ」

 

フィリア「うん!!」

 

~~~~~~~~~

 

フィリア「・・・なんだか・・・変な感じ・・・」

 

テツヤ「だな こんな服装滅多にしねぇしな」

 

フィリア「テツヤの場合こんな場所でも私服できて『え!?正装じゃなきゃ駄目なの!?』とか言いそうだもんね」フィリアはそう言ってクスクスと笑う

 

テツヤ「あ!ひっでぇ!俺はそんな奴じゃねぇわい!!」

 

フィリア「冗談だよ そう怒らないで」

 

テツヤ「ったく・・・でも無事に宝も回収できたな」

 

フィリア「うん こんな時にしてストレージにしまえるのはゲームならではだね!」

 

テツヤ「だな 現実ではこうは行かねぇしな」

 

フィリア「・・・ねぇ・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「ん?どした?」

 

フィリア「・・・現実離れついでに・・・・・・踊っていかない? ほら ホールで舞踏会が開かれてるみたいだし」

 

テツヤ「へ?まぁ俺で良いなら付き合うけど・・・」

 

フィリア「テツヤじゃなきゃやなの!ほら 早く行こ?」

フィリアは俺の手を引っ張ってきた ドレス姿だってのに とんだおてんば娘だな

 

テツヤ「引っ張らなくても俺はいなくならねぇよ んじゃあ行くか」

 

フィリア「うん!行こ!」

 

~ホール・舞踏会会場~

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

フィリア「なによぉ 私と踊るのがそんなに気が進まないの?」

 

テツヤ「い、いやぁ・・・そうじゃなくてフィリアの姿が予想以上でさ・・・・・・」

 

今のフィリアは髪型はポニーテールにし、肩や腕が露出してる紺主張のドレスを着ている そして何より特徴的なのがフィリアの胸元だ なんと谷間ができているではありませんか 俺は見慣れてないからそれに気になって目が泳いでしまう 絶対にユウキじゃできないしね 谷間なんか って言ったらユウキに殺されそうだな でもそんなのよりも今のフィリアはとても綺麗だ 一国の王子と踊るのが良いくらい綺麗

 

ちなみに俺は普通のタキシードを着てる

 

フィリア「っ・・・・・・!!!!このドレス選んだのテツヤでしょ!!!エッチ!!!」

 

テツヤ「時間がねぇって言ってたから一番上の奴買ったんだが・・・すまねぇな・・・」

 

フィリア「・・・それで・・・・・・どうなの・・・・・・?」

 

テツヤ「へ?」

 

フィリア「予想以上に・・・・・・どうなの・・・・・・?」

 

テツヤ「うぐっ・・・・・・それ言わせるのか・・・・・・?」

 

フィリア「こんなエッチぃの選んだ罰です!!!・・・ねぇ・・・・・・私・・・・・・セクシー・・・・・・?」

 

テツヤ「セクシーって言うか・・・・・・」

 

フィリア「て言うか・・・?」

 

テツヤ「・・・綺麗で・・・可愛らしいよ・・・」

 

フィリア「っ!!ま 真面目な顔して・・・そんな・・・/////」

 

テツヤ「んだよ・・・そっちが言わしたんだろ?でも確かにセクシーでもあるかもね こりゃ俺も参ったよ 目をどこに合わせたら良いか分かんねぇわ」

 

フィリア「あ!そうやって私の胸見てるんでしょ!!!エッチ!!!」

 

テツヤ「ははは・・・谷間なんか見慣れてねぇからさ・・・」

 

フィリア「もう・・・本当にエッチなんだから・・・女の子の前でそうゆう話は御法度だよ?」

 

テツヤ「はい・・・すみません・・・」

 

フィリア「ふふふ さ 踊ろうよ? 時間はまだあるけど今はこの現実離れした時を楽しも!」

 

テツヤ「そうだな 俺のリードでよけりゃ付き合うよ」

 

フィリア「テツヤのリードじゃなきゃやだよ? ちゃんとリードしてね♪」

 

テツヤ「任せとけ!」

 

その後 俺はきちんとフィリアをリードして現実ではなかなか出来ない舞踏会場で正装をして踊った なかなか楽しくてしばらく俺とフィリアは笑みを浮かべていた

 

そしてそんな楽しい時間はあっとゆう間に過ぎて行った・・・

 

 

 

 

 

 

フィリア「今日はありがとうね!とっても楽しかったし無事にクエストも終わって良かったよ!」

 

テツヤ「俺も楽しかったよ ありがとな連れてってくれて」

 

フィリア「・・・あ、あのさ・・・」

 

テツヤ「ん?どした?」

 

フィリア「・・・今から2人きりで行きたい場所があるんだ・・・一緒に行かない?」

 

テツヤ「なんだ?デートのお誘いか?」

 

フィリア「で!?そそそそんなんじゃないよ!!!!/////それにテツヤにはお嫁さんがいるんでしょ!!!」

 

テツヤ「冗談冗談 とにかく付き合うよ どこに行くんだ?」

 

フィリア「本当!?やったぁ!この階層にあるからすぐ付くと思うよ!!行こ!」

 

テツヤ「そうだな・・・って言うか着替えないでいいの?」

 

フィリア「良いの♪ほら また私をエスコートしなさい」フィリアはそう言って俺の目の前に手を差し出した

 

テツヤ「まぁ良いけど・・・」俺はその手を握った

 

フィリア「えへへ♪」フィリアは笑顔になった

本当思うけど笑顔のフィリアはユウキと負けず劣らず可愛い 2人に攻めよられたらユウキを取るがそれでもフィリアは可愛いと思う 何でこんな子がいじめを受けてたのか 世の中は不思議で仕方ない

 

テツヤ「んじゃあエスコートはするが道を教えてくれよ じゃなきゃよう分からん場所に行くことになるぞ?」

 

フィリア「任せなさいって!それじゃあまずはここを真っ直ぐ行って~」

 

~数分後~

 

フィリア「もう少しだと思うけど・・・あ!あそこだよ!」

 

フィリアが指さした先には一筋のオレンジ色の光が瞬いていた 恐らくあそこだけは永遠に夕方の時間帯なのだろう

 

テツヤ「へぇ~なかなか見渡しが良いな」

 

フィリア「でしょ~?ここは私のお気に入りの場所なんだ!まだテツヤと会う前に悲しくなったりしたらここに来て自分に言い聞かしてんたんだ『1人で生きていけるんだ』ってね でも今はもうテツヤがいてくれるから悲しくもなんとも無いから心配しないでね?」

 

テツヤ「そっか なら良かったよ」

 

フィリア「あそこにベンチがあるから座ろ?突っ立ってる訳にはいかないもんね」

 

俺とフィリアはベンチまで移動しそのベンチに座った 手は繋いだまんまだけどね

 

テツヤ「本当にいい景色の場所だな アルゲートは何度も来たことあるけど始めてきたなここには」

 

フィリア「本当?それじゃあ私が始めてここを教えられたんだね!」

 

テツヤ「そう言うことになるな」

 

フィリア「なんだか嬉しいな♪」

 

テツヤ「そう?」

 

フィリア「あ、そうだ ねぇねぇ テツヤ」

 

テツヤ「ん?」

 

フィリア「テツヤってこの前斬月で皆を救うんだって言ってたでしょ?」

 

テツヤ「うん 言ったな それがどうかしたの?」

 

フィリア「少し気になってね?だって皆を助けるって事は簡単に言い換えれば守るって事になるでしょ? 皆を守るって事は命をかけなきゃいけない訳でしょ?」

 

テツヤ「んー・・・まぁそうなんのかな?」

 

フィリア「命をかけるって事は死ぬこともあるんだよ? テツヤは皆の為に死んでも良いの?怖くはないの? あ、いや 別に変な意味で聞いてるんじゃないよ?単に気になって・・・」

 

テツヤ「んー・・・・・・まぁ確かに怖いさ 内心ビクビクだよ」

 

フィリア「へ!?そうなの!?」

 

テツヤ「たりめぇだよ ここはHPが尽きたら死ぬんだぜ?そんな世界でいつもニコニコいられる訳じゃないだろ? 俺だって何度も死は覚悟したさ」

 

テツヤ「でもさ 守るって決めた以上 そんなの口には出せねぇだろ?」

 

フィリア「でもぶっちゃけそんなの裏切っちゃえばテツヤは少なからずとも助かる可能性は増えるよね?」

 

テツヤ「裏切りは1番やっちゃなんねぇ それにそれは俺のポリシーに反する 一度決めた事はなにがなんでもやり通すのが俺だからよ」

 

テツヤ「命を守るって言ったらそんなのヒーローかって誰かに笑われるかもしれねぇよ 確かに俺だって何度も馬鹿げた事言ってんだってなったよ」

 

フィリア「私は笑わないよ?人の為に尽くせるなんてなかなかできた事じゃないでしょ?」

 

テツヤ「ありがとな・・・なぁ ヒーローって言ったらどんなの思い浮かぶ?」

 

フィリア「へ?・・・んー・・・やっぱり仮面ライダーとかウルトラマンとか・・・アニメで言うとドラゴンボールとか・・・かな?」

 

テツヤ「まぁだろうな そんなヒーロー達の共通点 なんだと思う?」

 

フィリア「共通点?・・・・・・ごめん・・・私には分かんない・・・」

 

テツヤ「まぁいきなりふったしな その3人の共通点はさ《何かを守る為命かけて戦ってる》って事だよ じゃあもう一つ問題 その何かとはなんだと思う?」

 

フィリア「うーん・・・・・・大切な人の為・・・かな?」

 

テツヤ「まぁそれもそうだけどさ 俺が思うにその何かってのは《赤の他人》だよ」

 

フィリア「赤の・・・他人・・・?」

 

テツヤ「簡単にドラゴンボールで例えようか 凄い悪い奴らが地球を襲うだろ? その度に 悟空達はその強大な敵に立ち向かってんだろ? じゃあ何でその悪人に立ち向かうか分かるか?」

 

フィリア「・・・地球を・・・守る為・・・かな?」

 

テツヤ「その通り じゃあその地球 住んでんのは?」

 

フィリア「私達みたいな一般人・・・・・・」

 

テツヤ「そう 悟空達は強さを求めて戦ってるってのが1番だけど 一般市民の為戦ってると言っても過言じゃねぇ その一般市民って言い換えると赤の他人だろ?」

 

フィリア「確かにそうかも・・・!」

 

テツヤ「仮面ライダーだって ウルトラマンだって 皆から英雄と謳われてる人達は 皆自分の身をはってでも 他人を守ろうとしてんだ」

 

テツヤ「俺はそんな奴らになりたい訳じゃないんだ でも 人を守るって決めたなら 少なからずともそんな奴らを目指したいんだよ 英雄と言われなくても構わない ただ皆の心に置いといて欲しいんだ こんな奴がいたって事をね」

 

フィリア「・・・テツヤは凄いね・・・私ならそんな事到底できそうにないよ・・・」

 

テツヤ「俺だって単なる普通のプレイヤーだよ 攻略組入ってるのとイレギュラーの武器使ってるって言う少し特殊なね」

 

フィリア「・・・・・・羨ましいな・・・ユウキさん・・・テツヤに守ってもらえるなんて・・・」

 

テツヤ「ん?お前も守って貰いたいの?」

 

フィリア「へ!?い、いや!そんな訳じゃなくて・・・」

 

テツヤ「・・・・・・」俺はフィリアの肩を掴み 抱き寄せた

 

フィリア「へ!?/////」

 

テツヤ「安心しろ 俺はこの世界のプレイヤー全員を守りたいって思ってるからさ 無論お前もその中の1人だよ だから気を落とすな 助けて欲しけりゃ言え いつでも飛んでいってやる」

 

フィリア「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「死神って聞くと皆マイナスなイメージを持つかもしれない けども俺の死神って名前は死をもたらすんじゃねぇ 俺の死神は皆の敵を死に導く正義の味方だ だから絶対にお前らを守り通してみせる だから信頼しててくれ フィリア」俺は笑顔でフィリアに問いかけた

 

フィリア「テツヤ・・・・・・うん!信頼してるね!」

 

フィリア「あ・・・ねぇ 私からのお願い・・・聞いてもらえるかな?」

 

テツヤ「お願い? 言ってみろ 出来ることならやってやるよ」

 

フィリア「もう一度・・・テツヤの卍解した姿が見たいなぁ~って・・・駄目かな・・・?」

 

テツヤ「お安い御用だよ んじゃあ一旦離れて」

 

フィリア「本当!?ありがとう!!」

 

テツヤ「ちっと待ってろ~」俺はストレージから斬月を取り出し 装備した

 

テツヤ「タキシードから卍解なんて前代未聞だな よし!行くぞ!!」

 

フィリア「うん!」

 

テツヤ「卍!!!解!!!」

 

タキシードからの卍解でも大丈夫なんかなと思っていたのも束の間 無事に天鎖斬月と死覇装になる事ができて一安心だ

 

そして卍解した為煙が立ち込めていたからそれを斬月で払う すると頭に付いていた鎖の音が高く鳴り響いた

 

テツヤ「天鎖斬月」

 

フィリア「うはぁ~!!やっぱり格好良いな~!!!」

 

テツヤ「そう?」

 

フィリア「うん!テツヤ自身は気づいてないかもしれないけど卍解した瞬間のテツヤって目がツンってなってすんごい格好良いんだよ!!まるで本当のヒーローみたいなの!!それにさっきの煙を祓う姿なんて特に見ててグっと来たよ!!なんだか興奮しちゃうの!!!」

 

テツヤ「へぇ~目がツンか~なかなか自分じゃ気づかねぇもんだな~」

 

フィリア「そうだね! それじゃあ目を瞑って!」

 

テツヤ「へ?目を?」

 

フィリア「うん!お願い!」

 

テツヤ「まぁ良いけどよ・・・」

 

フィリア(やっぱりテツヤを見てるといつもと違う感情が出てくる 胸がドキドキして・・・テツヤがいつも以上に格好良く見えて・・・)

 

フィリア「テツヤ・・・♪」フィリアは恐らく俺に抱きついてきた

 

テツヤ「え?フィリア?」

 

フィリア「テツヤ・・・・・・私の事・・・・・・どう思ってる?」

 

テツヤ「フィリアの事? んー・・・最初は少し接しにくいかなと思ってたけど今は少しおてんばな女の子って思ってるよ 接してて楽しいしね フィリアは」

 

フィリア「そうなんだ・・・私はね?」

 

フィリア(私はね・・・・・・多分・・・いや、きっと・・・テツヤの事が・・・・・・)

 

 

 

 

フィリア「好きだよ♪」

 

俺にはフィリアがなんと言ったか分からなかったが頬にキスされたのは感覚的にわかった

 

テツヤ「え!?」

 

フィリア「えへへ♪これは約束のキスだよ?」

 

テツヤ「約束?」

 

フィリア「うん! 現実に戻っても会えますようにって言う気持ちを込めたんだ だから 現実で会えたらね?」

 

テツヤ「会えたら?」

 

フィリア「私のほっぺにもキスして欲しいな♪もちろんテツヤからだよ?」

 

テツヤ「フィリア・・・・・・」

 

フィリア「駄目?」

 

テツヤ「はぁ・・・ユウキの前では勘弁だからな・・・良いぞ してやる」

 

フィリア「本当に!?」

 

テツヤ「おう 本当さ 但しこれはお前だけにだかんな?ユウキにバレたら殺されちまうよ 」

 

フィリア「やったぁ!駄目もとでも言ってみる価値あるんだね~!!」

 

テツヤ「じゃあこれは俺からのお願いだ」

 

フィリア「はい!なんでしょう?」

 

テツヤ「いいか 生きろよ 死ぬな 死んだらキスしてやんねぇかんな」

 

フィリア「っ!・・・うん!!私生き延びてみせる!!!」

 

テツヤ「俺からのお願いはこんだけだ 絶対いきろよ」

 

フィリア「うん!」フィリアはそう言うと再び抱きついてきた

 

テツヤ「おいおい 好きでもなんともねぇ奴にそんなことしていいのか?」

 

フィリア「・・・・・・鈍感・・・・・・馬鹿・・・・・・」

 

テツヤ「へ?」

 

フィリア「なんでもないよ ねぇテツヤ!」

 

テツヤ「ん?なんだ?」

 

フィリア「また・・・私と踊らない?この服着て!」

 

テツヤ「おう 良いぞ 踊りたけりゃいつでも誘え」

 

フィリア「やった!テツヤって優しいんだね!私のお願い全部聞いてくれてる気がするよ!!」

 

テツヤ「まぁ女の子のお願いは聞かなきゃね それが男の定めだよ 男は常に紳士たれってね」

 

フィリア「・・・・・・私テツヤに会えて本当に良かった・・・」

 

テツヤ「俺もお前にあえて良かったよ」

 

フィリア「テツヤ・・・」

 

俺はフィリアの髪を少し荒っぽく撫でた するとフィリアは満面の笑みになってくれた

 

フィリア「ユウキさんに見られたら大変だね♪」

 

テツヤ「全くだ まぁちゃんと説明・・・・・・・・・しても駄目だわ・・・」

 

フィリア「あはは・・・・・・ねぇ もう1回ベンチに座らない?」

 

テツヤ「別にいいけど?」

 

フィリア「ちょっと端にずれて?」

 

テツヤ「良いけど・・・どうすんだ?」

 

フィリア「こうするの♪」フィリアは俺の太ももに頭を乗せ 寝転んだ

 

テツヤ「おいおい・・・」

 

フィリア「このまま撫でて?お願い!」

 

テツヤ「お前はユウキかっての・・・・・・」おれは再度フィリアの頭を撫でた

 

フィリア「~♪♪嬉しいな~♪しばらくこのままでいいかな?」

 

テツヤ「拒否する必要もねぇし別にいいよ なでなでも継続か?」

 

フィリア「もっちろん♪」

 

テツヤ「仕方ねぇなぁ・・・・・・」

 

フィリア「~♪♪♪」

 

~数十分後~

 

フィリア「もうそろそろいいかな?」

 

テツヤ「ふぅ・・・やっとか・・・」

 

フィリア「えへへ♪わがままに付き合ってくれてありがとね♪」

 

テツヤ「慣れてるからいいさ 気にすんな」

 

フィリア「さてと!私もそろそろ行かなくっちゃ!いつまでもテツヤと一緒にいる訳には行かないしね!!」

 

テツヤ「あ、そうか? それじゃあここで一旦お別れだな」

 

フィリア「そうだね!また今度会いに行くからね!!」

 

テツヤ「おう そうしろ そん時はユウキも紹介してやる」

 

フィリア「うん!楽しみにしてるね!!!それじゃあね!!ばいばーい!!!」

 

フィリアは元気よく走り去って行った 俺はその姿を見えなくなるまで手を振って見送った

 

テツヤ「・・・・・・また・・・・・・1個誓いが増えちまったな・・・・・・その為にも生きなきゃな!うっし!!明日からも張り切っていくぞ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フィリア(テツヤ・・・・・・あなたにはもうお嫁さんがいるからこんな気持ち抱いちゃいけないのは分かってる・・・・・・でも私はこの気持ち他の人に抱くまでは大切にしていたい・・・・・・駄目かな? でもきっとテツヤなら許してくれるよね)

 

フィリア(・・・・・・テツヤ・・・・・・私・・・・・・生きるからね?だからあっちで会えたら絶対に約束守ってね?絶対だからね?)

 

フィリア(あなたに会えて変われたから 私はあなたに恩返しがしたい その為にも生き延びてみせるからね? ・・・・・・ねぇテツヤ 今から言う気持ち・・・本当の私の気持ち・・・聞いてね?)

 

 

 

 

 

 

フィリア(大好きだよ・・・!!!テツヤ・・・!!!!きっとまた会おうね・・・!!!)




遂にテツヤに想いを告げたフィリア!それを難聴スキルでスルーしたテツヤ!ご都合良好きだこいつは!!果たして2人は現実で会うことは出来るのだろうか!?

さて、今回のイベント オススメはドレスフィリアが見れるとこ!とっても綺麗で可愛らしいです!

もし気になったらぜひプレイしてその姿をお確かめください! クリア後にはユウキも出るからやるのは超おすすめ!

次回はユウキメインです! なんとユウキが遂にアレに目覚める!?

次回もお楽しみに!


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part20 絶剣VS死神~降臨・ヤンデレユウキ~

今回は題名通り ヤンデレのユウキが登場! そして2人のデュエルです!

テツヤはヤンデレユウキをどう切り抜けるのか!?

ではどうぞ!


皆はこれらのセリフを覚えているだろうか

 

『ねぇ・・・浮気は許さないよ・・・』

 

『ふんっ!浮気は許さないよ!!テツヤはボクだけのテツヤだもん!!』

 

そう、ことある事にテツヤの女の子と話してるのを浮気と勘違いしてきたユウキ

 

その浮気で怒るユウキが最大限に怒ったらどうなってしまうのか・・・・・・・・・今日はそんなお話

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

 

テツヤ『どこだ・・・・・・ここ・・・・・・』

 

ワァー!!!!!

 

凄い大歓声が聞こえる 一体ここはどこなのだろうか

 

『テツヤ 3回表だ 行くぞ』

 

テツヤ『お前は・・・・・・ショウ・・・・・・だよな・・・・・・何で横浜のユニフォームなんか着てんだ?』

 

恐らく俺のいる所はどこかの野球場のベンチだろう 何せショウがキャッチャー用道具を身につけていたからだ

少し変だとしたら 何故か《横浜Dena》のユニフォームを着ていたとゆう所だ

 

ショウ『何言ってんだお前?頭でもうったか?』

 

テツヤ『?・・・・・・って!!俺まで着てんじゃねぇかよ!』

 

ショウ『はぁ?お前なぁ・・・・・・俺達はプロ3年目なんだぞ?んな事言ってんじゃねぇよ』

 

テツヤ『へ?プロ3年目?』

 

ショウ『プロ2年目の去年、最多勝挙げてユウキと結婚したろうが それすら忘れたのか』

 

テツヤ『ええっと・・・様は俺はプロ野球選手・・・なんだよな』

 

ショウ『当たり前の事ゆうな お前入団した時筒香先輩に会いてぇ!とかW荒波でチームを引っ張ってくぜ!とか言ってたじゃねぇか』

 

・・・・・・とりあえずこれは夢だな うん、そうに違いない

 

だってプロ3年目で去年度最多勝を挙げてユウキと結婚なんて いきなり過ぎる 夢やな

 

そして俺が今座ってるこのベンチは俺の憧れた聖地《横浜スタジアム》のベンチであろう さっきの大歓声は誰かのファインプレーが飛び出たのだろう

 

テツヤ『わりぃな 少し酔ってたわ 今日の相手は?』

 

ショウ『広島だよ 次の打者は菊池さんからだ』

 

テツヤ『OK んじゃあさくっと抑えますか!!』

 

夢ならもういいや 存分にプロの世界を楽しもう 多分家ではユウキが応援してるんだろうな

 

そして電光掲示板を見る すると1回裏に1点を取っていて俺は1回2回と無安打に抑えていた

こりゃ俺は大投手になる奴だな うん

 

そして観客席から聞こえる『頑張れ頑張れ荒波』のコール まさにプロの舞台だ 夢であろうとこんな舞台に立てて幸せだ

 

テツヤ『っしゃあ!!いくぞ!!!』

 

 

 

 

 

 

『放送席放送席!ヒーローインタビューです!!今日のヒーローはなんと言ってもこの人!無四球完封勝利を上げ 今期両リーグ5勝最速到達の荒波投手です!!』

 

テツヤ『どうもー!!』

 

ワァー!!!

 

今日の成績はさっきアナウンサーの人が言ったように無四球完封勝利 13奪三振 9回105球の熱投だった

そして今日ヒーローインタビューレポートをしてくれる人は女子アナだ

 

『今日はナイスピッチングでしたね!!』

 

テツヤ『いやぁ、そうですね、チームも連勝の波に乗れてるんで自分も連勝を繋げれて良かったです』

 

今日はまるで憧れの人のようなピッチングでなおかつ俺の理想のピッチングが出来たから多分凄いにっこにこしてると思う

 

『これもやっぱり去年結婚したお嫁さんのおかげなんじゃないですか?』

 

テツヤ『それは勿論そうだし応援してくれるファンの人達の声援あっての自分たちなんで』

 

『では、ファンの皆さん、そして、家で待つお嫁さんに一言お願いします!』

 

テツヤ『ファンの皆さん!いつも我々、横浜ベイスターズを応援して下さりありがとうございます!! 今季は優勝争い、いや!優勝する為戦ってくんでよろしくお願いします!!!そしてユウキ!!!いつもありがとう!!愛してるぞ!!!!』

 

ワァー!!!!ヒューヒュー!!!!

 

『本日のヒーローインタビューは荒波哲也選手でした!!』

 

 

 

 

 

 

テツヤ『ふぅ・・・何か気づいたら帰路にいたけど・・・てかヒーローインタビュー短い気もしたけどそれでもやっぱ緊張したなぁ~ プロ行ったらあんな重圧耐えなきゃ行けないんか・・・・・・こりゃ大変だな でもそんな事でへこたれてらんねぇ!俺はSAOプレイヤーの為プロになるって決めたんだからな!!』

 

テツヤ『ここか・・・・・・俺んちは・・・・・・』

 

一戸建ての三階建て 東京都内とあり相当の金額はしただろうな 俺の年俸いくらだろ?でも今はんな事どうでもいい 家で待つあいつに会わなきゃ

 

テツヤ『た『おかえりー!!!!!!!』だぁぁ!?』

 

家の扉を開けるとただいまも言えずに俺はユウキに抱きつかれ、倒れた

 

ユウキ『今日もお疲れ様♪すっごくかっこよかったよ♪』

 

テツヤ『いつつ・・・・・・出迎えありがとなユウキ』俺はユウキを撫でた

 

ユウキ『えへへ♪さ♪テツヤの為に美味しいご飯を作ってあげたよ♪』

 

テツヤ『そりゃ嬉しい限りだな んじゃあリビング行こっか』

 

ユウキ『うん!』

 

あぁ、リアルで結婚したらこんな幸せが家に帰るたんびに訪れんのか 早くプロ行って結婚したいな~ そしたら毎日でもユウキの為に投げられるのに・・・

 

~リビング~

 

ユウキ『さっ♪召し上がれ♪』

 

テツヤ『おぉ・・・!!』

 

俺の目の前に広がるのは色とりどりの料理だ メインはカレー そしてサラダ等も置いてあり実に健康的そうだ

 

テツヤ『いただ・・・・・・ってあれ?お前髪切った?』

 

そう、何かユウキがおかしいと思ったらいつもより髪が短かった

 

ユウキ『う、うん!ちょっと気分転換にね♪』

 

テツヤ『そっか、今のお前も可愛いぞ♪』

 

ユウキ『ありがとね♪』

 

テツヤ『んじゃ改めまして頂きます!』俺は早速カレーを頬張った そしたら何かは分からないけど細長い物が口の中に残った

 

テツヤ『?んだこ・・・・・・』口からだそうとした時 酷い眠気が俺を襲った

 

テツヤ『あ・・・れ・・・何で・・・夢なのに・・・眠く・・・』ドサッ

 

テツヤ『Zzz・・・・・・』

 

ユウキ『・・・・・・・・・・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

テツヤ『・・・・・・ぁ・・・れ・・・俺は何してたんだっけ・・・・・・』

 

ユウキ『おはよ♪良く眠れた?』

 

テツヤ『ん?あ、あぁ、悪かったな途中で寝て『ガシャッ!!!』・・・え?』手をあげようとしたら何やら手錠のようなもので俺は拘束されていた 左手 右手 右足 左足 全部が少ししか動かせない程度に固定されていた

 

ユウキ『ふふふ・・・・・・ボクの策略に引っかかってくれたね・・・・・・』

 

テツヤ『は・・・?』

 

ユウキ『あのカレーに睡眠薬を盛ったんだ♪こうするためにね♪』

 

テツヤ『・・・・・・・・?・・・・・・・』

 

何を言ってるんだコイツは 睡眠薬盛るって・・・・・・どこのマッドサイエンティストだよ

 

ユウキ『ねぇテツヤ ボクもう許さないよ』

 

テツヤ『え?何が?どうして?』

 

ユウキ『あの女子アナウンサーの人と楽しそうに話してた ・・・・・・決定的浮気だよね?』

 

テツヤ『え!?あの女子アナって単なるヒーローインタビューだろ!!!!?』

 

ユウキ『うるさい・・・!浮気だ・・・!浮気浮気浮気浮気・・・・・・!!!!!!』

 

テツヤ『落ち着けって!!!あのヒーローインタビュー楽しそうにしてたのは俺のピッチングが良かったからであってだな・・・・・・!!!!』

 

ユウキ『もういいよ・・・言い訳は・・・聞きたくない・・・』そうゆうとユウキは包丁を持ち出した

 

テツヤ『っ!?』

 

ユウキ『こうすれば・・・テツヤは永遠にボクのものに・・・♪ははははははは♪♪♪♪♪』ユウキは狂気に満ちた笑みを浮かべている 恍惚の笑みと言ってもいい

 

テツヤ『っ・・・!!』

 

どうしたんだコイツ!?頭うったか!?

 

ユウキ『ねぇね、今日気分転換に髪切ったって言ったでしょ?あれ嘘なんだ』

 

テツヤ『へ・・・?』

 

ユウキ『睡眠薬が効かなかった保険をかけたんだ♪その保健って言うのはね?ボクの髪の毛を食べてもらう事なの!そのためにね?食べてもらうために切った髪の毛ぜーんぶ!カレーの中に入れたの♪』

 

テツヤ『はぁぁぁぁぁ!?髪の毛食べさせるって何考えてんだよ!!!!!!』

 

ユウキ『だって♪ボクのものにさせるためにボクのもの食べさしてこう言いたかったんだ♪』

 

ユウキ『テツヤはボクだけの物ってね♪あんな雌にテツヤは渡さないもん♪雌は大人しく牧場にでもいればいいのにね♪わざわざ出てきてテツヤを奪い取ろうなんて何考えてんだかね まぁそしたらボクが殺すまでだけどね その雌豚をね♪』

 

テツヤ『あ、あのなぁ・・・!!!』

 

さっきから言ってる事がユウキの使う言葉じゃ無い 雌だとかそんなの絶対にユウキは使わないのに・・・・・嫉妬ってここまで人を変えるの・・・?

 

ユウキ『・・・・・・もうテツヤはどこにも行かせない ボク以外の女に会うことも許さない 例えアスナに会いに行っても許さない ずっとボクとここで暮らして一緒に生きてもらうよ テツヤに拒否権なんか無いよ?ボクの命令は絶対なんだから♪』

 

テツヤ『どこもって・・・俺はプロなんだぞ!?そんなことしたら球団が捜索願出してバレたらお前は監禁罪で捕まっちまうぞ!!!それに金も稼げなくなる!!!お前を幸せにしてやれない!!!!』

 

ユウキ『絶対捕まらないもん 家宅捜索しに来たら全員殺してやるんだ♪それに、ボクはテツヤと一緒にいられるのが何よりの幸せ テツヤがお金稼がなくてもボクはそれだけで充分幸せだもん♪』そう言うとユウキはキスしてきた

 

テツヤ『んっ!?』

 

ユウキ『しゅき♪しゅきぃ♪』この前の様に舌を入れてくる ユウキは病んだ笑顔でキスしてくる 単純にキスされるだけなら嬉しいけど今のユウキにキスされるのは少し恐ろしい・・・

 

ユウキ『ぷはぁ・・・♪・・・大好き・・・♪ずっとずっと・・・こうやって生きてこうね・・・♡赤ちゃんが産まれたらもっと幸せになれるね・・・♪赤ちゃんって言ったら何人欲しい?テツヤが欲しいならボクは何度でも赤ちゃんを産むよ?えへへ♪こんな事言うなんて恥ずかしいな♪だって赤ちゃんって事はエッチしなきゃいけないんだもんね♪でも何人産もうとボクの気持ちは変わらないよ♪子供達と一緒に生きていこうね♪あなた♪』

 

ユウキの言葉が一字一句と全部重い もう完璧に俺を監禁させるつもりだ 夢だってのにもう怖くてたまらない いや

夢じゃないのかも・・・?そう考えると俺はこのまま・・・・・・と、とにかくコイツを戻さなきゃ!!!

 

テツヤ『エッチって・・・・・・あのなぁ・・・!!はっきりいって異常だ!!!!』

 

ユウキ『へ・・・?』

 

テツヤ『いつものお前らしくない!!!今のお前は頭の狂った障害者だ!!!!』

 

ユウキ『・・・・・・・・・・・・・・・』

 

テツヤ『この事は忘れてやる だから『もういいよ!!!!』っ!!』ユウキはそう言って俺の右足に包丁を刺してきた

 

テツヤ『がぁぁっ・・・!!』

 

ユウキ『そうやって!!!ボクから!!!!逃げようとするんだ!!!!!テツヤは!!!!!!!そんな事させない!!!!!ずっとこうして監禁してやるんだ!!!!!ボクが味わった心の痛みをこうして倍にして返してやる!!!!』ユウキは包丁を抜いては刺し抜いては刺してくる

 

テツヤ『が・・・や・・・めろ・・・ユウキ・・・!!』

 

ユウキ『うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい!!!!!!!!!!!!!!!!』ユウキは遂に俺の命でもある右腕に包丁を刺してきた

 

テツヤ『っ!!』

 

ユウキ『こうすれば・・・例え逃げられたとしても・・・テツヤは投げられない・・・こうすれば・・・あんな女も来ない・・・!!そうすれば・・・テツヤは永遠にボクだけの物・・・!!!』

 

今のユウキはもうユウキじゃない ユウキの顔を借りた殺人鬼だ

 

テツヤ『この野郎・・・やって・・・くれんじゃねぇか・・・』

 

ユウキ『はぁ・・・!はぁ・・・!』

 

言いたかねぇが・・・・・・止めるためだ、仕方ねぇ・・・

 

テツヤ『さっさと止めねぇと離婚すんぞ!!!!流石の俺も我慢ならん!!!!!!離婚したくなきゃさっさと止めろこの馬鹿野郎!!!!』

 

ユウキ『っ!!!!!!!!』

 

テツヤ『ほら、もう止めようぜ?お前らしくねぇよ・・・明日はOFFだから一緒にデートにでも『死ね・・・』・・・え?』

 

ユウキ『死ね・・・死ね・・・死ね・・・死ね 死ね 死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね・・・・・・・・・!!!!!!!!』

 

ユウキ『死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

ユウキは叫びながら俺の心臓にに包丁を刺した

 

テツヤ『がはっ・・・!?』

 

ユウキ『離婚するなんて言うなら死ね・・・!死んじゃえ!!もうそんなテツヤいらない!!!!!それにテツヤはボクに悪口なんか言わない・・・・・・!!!!君はテツヤなんかじゃない・・・・・・!!!!!』

 

テツヤ『がっ・・・もう・・・や・・・め・・・好き・・・だ・・・から・・・愛して・・・・・る・・・・・・か・・・ら・・・・・・』

 

ユウキ『あは・・・♪あははははははは・・・・・・♪♪♪♪♪♪♪テツヤ・・・・・・♪♪♪♪♪♪♪♪ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと・・・・・・・・・・・・・・・・・・一緒にいられるんだよ・・・・・・♪♪♪♪♪テツヤの子供だって・・・・・・沢山作れるんだ・・・・・・♪♪♪♪♪だからね♪これはボクからの最後のお願い♪♪♪♪♪♪』

 

 

 

『エ イ エ ン ニ ボ ク ダ ケ モ ノ ニ ナ ッ テ ネ ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪』

 

 

 

 

 

テツヤ「なぁぁぁぁぁ!!!!!ってあれ? 夢・・・?」

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・良かった・・・夢・・・・・・だ・・・・・死んだかと・・・・・・思ったぜ・・・・・・」

 

恐ろしい・・・今後浮気と思われる類の事はしないでおこ ガチで殺される 死んでないで良かった・・・

 

テツヤ「さて、肝心なユウキは・・・・・・ってお前はなぁ・・・・・・」

 

ユウキ「Zzz・・・♪」

 

ユウキが寝てる場所は俺の胸だ つっても普通に布団に潜り込んでる訳じゃない

 

俺の着ている服の中に潜りこみ俺の腕を上手く使い離れられないようにして胸の中で寝てるのだ 可愛らしくよだれ垂らしてめちゃくちゃ幸せそうに寝ている それでユウキの長い髪が俺の口の中に入っていた さっきの夢もこっからだろうな・・・でもだったらもっとましな夢見させろよ・・・

 

テツヤ「起きろ ユウキ」

 

ユウキ「Zzz・・・」

 

テツヤ「朝だぞ 起きろ」

 

ユウキ「・・・死・・・ね・・・」

 

テツヤ「っ!?」

 

ユウキ「悪役は・・・死んじゃえ~♪ Zzz・・・・・・♪」

 

テツヤ「んだよ・・・特撮モンの夢でも見てんのかよ・・・ビビらせやがって・・・」

 

ユウキ「Zzz・・・・・・♪」

 

テツヤ「ほぉら 起きろって さもねぇとちゅーしちゃうぞ」

 

ユウキ「していいよ~♪」

 

テツヤ「起きてんじゃねぇかよ!!!だったら離れろ!!!」

 

ユウキ「やっ!離れない!!!ここはボクの特等席だもん!!!」ユウキはそう言って俺の胴体に抱きついてくる

 

テツヤ「でぇい!はなれ」

 

『死ね♪』

 

テツヤ「・・・・・・やっぱ離れないでいい・・・・・・」

 

ユウキ「わーい♪だいしゅきー♪」ユウキは俺の胸にすりすりしてくる 髪の毛がチクチクしてこそばゆいけど可愛いから許してやるとするか

 

にしてもあぁ怖ぇ・・・歯向かえん・・・歯向かってあの状態にでもなったら・・・・・・おぉこえ!!震えが来る!

 

 

テツヤ「好きだぞ ユウキ」俺はユウキを抱きしめた

 

ユウキ「えへへ~♪ボクも~♪大大大大大大好きぃ~♡」

 

今の状態のユウキが1番甘えん坊で可愛らしいのになぁ・・・・・・浮気なんてしないのに勘違いしちゃうんだから・・・・・・まぁそれ程俺が好きなんだよな ユウキ ありがとな 愛してくれて

 

ユウキ「ぺろぺろ~♪」ユウキは嬉しさのあまりか俺の体を舐め始めた こうなるともうコイツは止まんない 甘えるのに飽きるまで徹底的に甘えてくる 今日は用事があるんだがなぁ・・・

 

テツヤ「我が家のペットだなユウキは な?チワワ~♪」

 

ユウキ「むぅー!ボクはチワワじゃなーい!!ボクはユウキだー!!がぶっ!!」ユウキはそうゆうと俺の事を噛んできた

 

テツヤ「いってぇぇぇ!!!!そうゆうとこが犬っぽいんだよ!!」

 

ユウキ「褒め言葉?」

 

テツヤ「そう受け取れ」

 

ユウキ「なら犬になる~♪わんわん♪遊んでご主人様~♪わんわん♪」

 

あ、ヤバイ 今の萌えた キュンキュンする 遊びたい でも予定が・・・はぁ・・・しゃぁねぇ・・・時間めいいっぱいまで構ってやるか

 

テツヤ「ユウキーお前は誰が好きなのかな~?」

 

ユウキ「ご主人様でーす♪」

 

とりあえず今の調子で構ってやったらユウキは満足してくれるだろう あの状態とは遠く離れたはずだ 後は我が家のペットと遊んでやれば大丈夫なはず・・・・・・

 

テツヤ「おーよしよし 可愛いなぁお前は~」

 

ユウキ「くぅーん♪もっとして~♪」

 

~数時間後~

 

テツヤ「ってやべぇ!もう本気で時間ギリギリだ!!」

 

ユウキ「お出かけ?」

 

テツヤ「そうそう!!お前は留守番頼むな!!それかアスナ達と遊びに行ってもいいからな!じゃあ行ってくる!!」

 

ユウキ「いってらっしゃーい♪ばいばーい♪」

 

~~~~~~~~~~~~

 

その後 エギルの店に行く

 

今日はユキと関わってくれた皆にエギルの店で飲もうとゆうことに そんでもってユキに関することを皆に伝えた

 

テツヤ「って訳で今ユキはユウキの首飾りとして 俺らを見守ってくれてる」

 

リズ「だからこの前頼んだのね アレ」

 

クライン「泣かせるじゃねぇかよぉ・・・・・・ユキちゃんにそんな影があったなんて・・・・・・」

 

ショウ「いつかデータ引っ張り出すときゃ俺も手伝ってやるからいつでも呼べよ 俺もユキちゃんにもう一度会いたいし」

 

テツヤ「言っとくが娘はやらんぞ!!!」

 

ショウ「アホか?」

 

リズ「馬鹿親ねぇ~」

 

テツヤ「まぁともかく皆にはその件で世話になったしさ 例といっちゃ何だが今日は俺の奢りで飲ましてやる」

 

ショウ「ゴチになる」

 

クライン「すまねぇな」

 

テツヤ「おめぇに関してはセ《ピー》って言ってただけだろうが まぁあん時お前が誘わなかったらユキとは出会ってないわけだしな」

 

リズ「あのねぇ~・・・ここには乙女もいるのよ!?」

 

テツヤ「誰だそれ?見当たんねぇな~」

 

リズ「何ですってぇ!?」

 

エギル「まぁまぁ 落ち着けよ」

 

テツヤ「てか飲むの久しぶりだな~ユウキに禁止されてからあんま飲めてなかったからな~」

 

クライン「今日は存分に飲もうぜ!」

 

テツヤ「もち!」

 

エギル「あんま飲みすぎても店に支障が出るから止めてくれよな」

 

テツヤ「そこまでは飲まねぇから安心しろ んじゃあ皆グラス持ったか?」

 

3人「「「おう!(うん!)」」」

 

テツヤ「んじゃあ!行くぞ!」

 

4人「「「「乾杯!!!!」」」」

 

その後 俺らは飲みながら色々と語り合った

 

リズ「ったくさぁ・・・あいつは何なのよぉ・・・アスナと結婚しちゃうし・・・」

 

テツヤ「まだ引っ張ってたのかよ・・・」

 

リズ「えぇい!こうなったら寝取られちまぇ~!!色仕掛けだぁい!」

 

テツヤ「酒飲むと貯めてたこと全部話すタイプだなこいつは」

 

クライン「テツヤよぉ・・・俺は一体いつになったらユウキちゃんみたいに可愛い彼女を貰えんだ?」

 

テツヤ「黙ってりゃ貰えると思う」

 

エギル・ショウ「「ごもっとも」」

 

クライン「はぁ・・・男は辛いぜ・・・・・・おりゃあどうすれば黙れるんだ・・・?テツヤよぉ・・・」

 

テツヤ「可哀想な奴め あ、おかわり」

 

エギル「あいよ」

 

ショウ「ユウキにバレても知らねぇからな~」

 

テツヤ「バレねぇバレねぇって!な!エギル!」

 

エギル「まずはその上機嫌さ治さねぇと怪しまれんぞ ほらよ」

 

テツヤ「サンキュー んくっ・・・んくっ・・・・・・ぷはぁ!!」

 

リズ「美味そうに飲んじゃって・・・私もおかわりー」

 

エギル「あいよ」

 

クライン「現実戻ってよぉ SAO生還者って言ったらモテっかなぁ?」

 

テツヤ「おっ?フラグか?こいつ死ぬの?」

 

クライン「死ぬか!『きゃー!クラインさんって凄いですね!!私そうゆう勇敢な人に憧れてるんです!!』ッとかありそうじゃね?」

 

リズ「無い無い!!夢見すぎよぉ!」

 

ショウ「だそうだ 女の子が言ってるからこりゃもう終わったな」

 

クライン「言い過ぎだろ・・・・・・悲しいけどこれが現実か・・・・・・」

 

テツヤ「そうそう 現実とは無情なりってな!」

 

ショウ「お前に関してはユウキがいなかったら一生独身だったじゃねぇかよ」

 

テツヤ「だからこの世界に来て良かったって思ってんだよ~♪ユウキ程可愛い奴この世に誰もいねぇって♪」

 

リズ「女の前でよく言えるわねぇ・・・・・・」

 

テツヤ「まだまだ飲むぞ~!」

 

~数十分後~

 

リズ「気持ち悪い・・・飲み過ぎた・・・」

 

あの後店から出て帰宅ルートに入ろうとしたがリズがダウン そのため今俺とショウが肩を貸して歩いてる状態だ

 

クライン「大丈夫かよ~酒弱いな~お前は」

 

テツヤ「つっても俺らも出来上がってるけどよ」

 

ショウ「だな、しばらく酔いは抜けねぇな」

 

リズ「あぁ~!キリトだぁ~!」

 

テツヤ「え?」

 

リズが指さした先には何やら困ってそうなキリトがいた

 

話を聞くためキリトの元へ

 

テツヤ「おっす どうしたんだ?」

 

キリト「ん?テツヤかって酒臭いぞお前ら!」

 

リズ「どうも~リズベットでーす♪」

 

キリト「その様子じゃ飲んでたみたいだな ユウキにバレないか?」

 

テツヤ「大丈夫大丈夫!バレねぇって!」

 

ショウ「それよりどうしたんだ?困ってるみたいだけど」

 

キリト「あぁ、コレ見てくれ」そう言うとキリトはウインドウを出してきた

 

そこにはクエストの詳細が書いてあったが報酬の所には秘密と書いてあった

 

キリト「受けようか迷ってるんだが報酬が変なものだったらどうしようって思ってさ」

 

テツヤ「それなら俺達も受けようぜ 酒抜かすために運動したかったんだ」

 

キリト「本当か?それは助かる 場所はここから少し離れたところにNPCがいるみたいだ」

 

リズ「私がいれば百人力よぉ~!」

 

キリト「ははは・・・それじゃあ行こうか」

 

~~~~~~~~~~

 

キリト「あの人がそうじゃないかな?」

 

キリトが指を指した先には1人の老人が俯きながらうろうろしてるのが見えた

 

テツヤ「だろうな すいません 何かあったのですか?」

 

「おぉ・・・!話を聞いてくれるかね!実はワシの可愛い可愛い孫娘達が森の奥に入ったきり戻ってこないのじゃ・・・!!ワシは心配で心配で・・・!!」

 

クライン「どうやら人助け系のクエストみてぇだな」

 

「お主ら もしよろしかったら森まで行って様子を見て来てくれんか?」

 

老人がそう言うと俺らの前にクエスト受注のウインドウが出た 俺はyesを押しクエストを受注した

 

テツヤ「任してください」

 

「おぉ!行ってくれるか!!あの森はどうやら強いモンスターもいるみたいだから気をつけるのじゃぞ!」

 

ショウ「って事はボス討伐か まぁ運動には丁度良いな」

 

テツヤ「んじゃあ行こうか 場所はここの層の森だろ?」

 

キリト「あぁ 50層だけど気は抜かずにな」

 

リズ「それじゃあ張り切ってこー!」

 

~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「大分進んだな・・・・・・」

 

クライン「可愛い娘さんはどーこかなー?にっしっしっ!!」

 

ショウ「そう言うとこだ クライン」

 

リズ「だからモテないのよ・・・」

 

キリト「でもそろそろ最深部の筈なんだが・・・・・・」

 

グオオオォォォォォ!!!!

 

テツヤ「今の咆哮は!?」

 

キリト「・・・・・・こっちだ!ついて来い!!」

 

俺達はキリトが走り出した方へ一斉に駆け出した

 

そしてキリトが止まった前にはプラント・ウイップと呼ばれる中ボス位のモンスターが立ちはだかっていた

名の通りムチを巧みに操るモンスターだ

 

テツヤ「どうやらコイツがボスみてぇだな・・・・・・」

 

リズ「っ!あれ!」リズが指さした先には2人の少女がいた 恐らくあの老人が言ってた娘さんたちだろう

 

キリト「戦闘準備は出来てるか?」

 

テツヤ「おう!」

 

キリト「じゃあ行くぞ!皆!!」

 

一同「「「「おう!!」」」」

 

ボスはまぁ俺らのレベルだから余裕ではないにしろ難無くレッドゾーンまで持ってけた

 

リズ「テツヤ!スイッチ!!」

 

テツヤ「了解!」

 

俺はリズと入れ替わり前衛に立った ラストを決めようと思い月牙天衝の準備をしようとした時敵のムチが俺の足を捉えた

 

テツヤ「何っ!?」

 

俺はそのまま宙ぶらりんになり、逆さずりにされぶらんぶらんと揺られた

 

キリト「テツヤ!!大丈夫か!?」

 

テツヤ「あっ・・・これアカンやつだ・・・吐きそう・・・」

 

ぶらんぶらんぶらんと揺られ気持ち悪くなり吐き気が出て来た これはまずい

 

ショウ「酒飲んだ後にあれは・・・」

 

クライン「テツヤ!!待ってろよぉ!」

 

クラインは俺を捉えてるムチを切ろうとするが敵はヒョイっと避け更に俺の吐き気を増さしてくる

 

テツヤ「くそっ・・・・・・いい加減にしやがれ!!!!」

 

俺は月牙天衝でムチごと相手を攻撃しそのまま敵のHPを削りきり倒した

 

キリト「ナイス!」

 

テツヤ「おえ・・・本気気持ちわりぃ・・・」

 

リズ「ったくしょうがないわね・・・」リズは俺の背中を摩ってくれた

 

テツヤ「サンキュ・・・」

 

クライン「お嬢さんたち 大丈夫でしたか?」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

「本当に助かりました!!!」

 

キリト「後はあの人にこの事を報告するだけだな じゃあ戻ろうか」

 

テツヤ「だな」

 

~~~~~~~~~~

 

クライン「爺さん 娘さんたちは無事でしたよ」

 

「おぉ・・・!ワシの可愛い孫娘達よ・・・!」

 

「「おじいちゃん!」」

 

テツヤ「一件落着だな」

 

ショウ「だな」

 

「何とお礼を言ったらいいか・・・・・・本当にありがとう・・・・・・!!」

 

クライン「なぁに 当然の事をしたまでですよ! お礼もいりませんよ!」

 

「じゃが娘達はお礼をしたいそうだ」

 

ショウ「お、報酬ってこれか?」

 

リズ「でしょうね 何かな?」

 

「2人の勇者様!」

 

「本当にありがとうございます!!」

 

そう言うと2人の女の子は俺とキリトに抱きついて頬にキスしてきた

 

テツヤ・キリト「「え!?」」

 

「私達からのお礼です!」

 

「受け取ってください♪」

 

ショウ「こんな報酬もあんのか~βの時には無かったのにな~」

 

「本当にありがとうございました それではこれで 行くよ 2人とも」

 

「「さようなら~!!」」2人の女の子達は元気よく手を振り老人の後を追った

 

クライン「・・・・・・何故だ・・・・・・何故よりによって妻子持ちのお前らばっかりぃぃぃぃぃ!!!!!」

 

テツヤ「・・・何か悪い気はしねぇな なキリト」

 

キリト「・・・まぁ・・・」

 

リズ「ニヤニヤしちゃってこの2人は・・・ユウキとアスナがいたらどうなってた事か・・・」

 

「あ!テツヤだ!」「キリト君!!ここにいたのね!!」

 

テツヤ「・・・・・・今の声って・・・・・・」

 

キリト「・・・・・・まさか・・・・・・」

 

俺とキリトは同時に後ろを向いた そこには俺らの嫁さんが立っていた

 

ユウキ「わーい!会いたかったよ~!」ユウキは抱きついてきた

 

アスナ「こんにちは 皆」

 

テツヤ「よ!よぉ!2人とも!奇遇だな!な、なぁ!キリト!」

 

キリト「お、おう!本当奇遇だ!!」

 

ユウキ「?何を焦ってるの?」

 

アスナ「何かあったの?ねぇ教えてよ~ リズでもクラインさんでもショウ君でもいいから~!」

 

リズ「へ!?い、いや!何でもないわよ!?ねぇ!クライン!」

 

クライン「お、おうよ!何もねぇぞ!?」

 

良いぞ!2人とも!別の女に抱きつかれてなおかつキスされたなんて分かったら・・・・・・今朝の夢が現実でおきかねん!!

 

ユウキ「?何か様子がおかしいなぁ・・・・・・本当に何でもないの?゛ショウ゛」

 

良し・・・ショウも黙れば・・・・・・ん?・・・・・・ショウ・・・・・・・・・?

 

テツヤ「っ!!!!!!待て!!!!ショウ!!!!!」

 

忘れてた・・・!!!こいつは・・・・・・空気を読めん!!!!!!

 

ショウ「いや、さっきクエストいってたんだけどさ その後テツヤとキリトが女に抱きつかれた後キスされてさ それでニヤニヤしてたって訳」

 

~~~~~~~~~~~

 

ショウ「いや、さっきクエストいってたんだけどさ その後テツヤとキリトが女に抱きつかれた後キスされてさ それでニヤニヤしてたって訳」

 

一同「「「「「!?!?!?」」」」」

 

やっぱし言った!!!言ったよコイツ!!!!!!!

 

アスナ「・・・・・・へぇ・・・・・・そんな事がねぇ・・・・・・」

 

キリト「ち!違うんだ!誤解だ!!」

 

アスナ「ごめんね皆 キリト君借りてくね?」そう言うとアスナはキリトの首根っこをつかんだ

 

キリト「い!嫌だ!離してくれ!!」

 

アスナ「じゃあねぇ~♪また会おうね~♪」そう言うとアスナはキリトをズルズル引っ張りだした

 

キリト「恨むぞショウゥゥゥ!!!!」

 

・・・・・・・・・ギャァァァァァ!!!!!

 

テツヤ「あらら・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・!?」

 

俺はキリト達の方へ向けていた顔を恐る恐る俺から離れていたユウキの方へと向ける

 

するとユウキの足から何やら紫色の凄いオーラ見たいのが出ててそれでユウキの髪が逆立っていた 顔も少し病み気味な感じだ

 

ユウキ「ショウ 今日の事詳しく全部教えて」

 

ショウ「え?」

 

ユウキ「教 え て」

 

ショウ「わ、分かった・・・」

 

ショウ説明中・・・・・・

 

ユウキ「へぇ・・・お酒飲んでリズに介抱してもらったんだ・・・」

 

テツヤ「い、いや、これは・・・そのだな・・・」

 

ユウキ「お酒飲んだのは許すとして・・・リズと他の女の子とイチャイチャしてるなんて・・・」

 

テツヤ「NO!!!イチャイチャしてない!!」

 

ユウキ「ねぇ・・・・・・浮気?また浮気?ねぇ 答えてよ テツヤ」

 

テツヤ「う!浮気じゃねぇ!クエスト報酬がそう言うものであってだな!!」

 

ショウ「『悪い気はしねぇな』だっけか?」

 

テツヤ「っ!馬鹿!」

 

ユウキ「へぇ・・・ボクじゃなくて他の子に抱きつかれてちゅーされて・・・悪い気はしないんだ・・・・・・」

 

テツヤ「いや、待ってくれ・・・それは言葉の綾とゆうか・・・」

 

ユウキ「・・・もう良い・・・言い訳は聞きたくない・・・」そう言うとユウキは自身の使う最上位の片手剣を取り出した

いつもは弱っちぃ武器で斬りかかるのに・・・本気だ

てか台詞が今朝の夢と全く持って一緒だ・・・

 

テツヤ「!?」

 

ユウキ「ボクを捨てるんだね・・・・・・そうやって・・・・・・なら良いよ・・・・・・捨てても・・・・・・だけど・・・・・・」

 

 

ユウキ「 こ の 世 に い ら れ る と 思 わ な い で ね ?」

 

テツヤ「っ!!!」

 

ユウキはそう言うとジリジリと距離を詰めてくる このままじゃ確定で俺は・・・・・・

 

後ろに少しづつ後退していくが遂に壁にぶつかった

 

テツヤ「っ!しまっ!!」

 

ユウキ「・・・・・・」ユウキは俺に向け剣を構えてきた

 

テツヤ「っ!」

 

ユウキ「テツヤなんか・・・・・・死んじゃえば良いんだ!!!!」

 

ユウキは横祓いで斬りかかってきた

 

テツヤ「あぶねっ!?」俺はそれを間一髪で避けた

 

でもその時恐るべき事が起こった

 

なんと、俺がぶつかった壁がユウキの剣によってぶっ壊れてるではありませんか 何故これに驚いたかって? 街のものはImmortal Object

つまり破壊不能なんだ なのにそれをぶち壊したんだ・・・嫉妬のパワーがシステムの壁を乗り越えた・・・・・・今のユウキのパワーは計り知れないだろうな・・・

 

ユウキ「死ね!!死ね!!!!死ね!!!!!!ボクを捨てたテツヤなんか死ね!!!!!!!!」

ユウキは次々と恐ろしい台詞を吐きながら俺に斬りかかる

 

テツヤ「っ!ちぃ!!」俺はそれを右に避け、後ろに後退し、最後は避けきれないためあの時以来のバク転で避けた

 

ショウ「・・・・・・何かすまん・・・」

 

テツヤ「良いから止めろ!!!謝ってる暇あるなら!!このままじゃ俺は死ぬ!!」

 

クライン「ユウキちゃん!止m「うるさい!!!!!!引っ込んでて!!!!!!」こぶっ!?」

 

クラインが果敢に止めようとしたがユウキはクラインに肘打ちを顔面に1発おみまいしクラインは倒れた

 

テツヤ「えぇ!?お前悪役じゃねぇんだからもうちょっと耐えろよ!!!!」

 

クライン「・・・こりゃあ・・・74層のボスより・・・つえぇ・・・かも・・・気をつけろよテツヤ・・・」ガクッ

 

テツヤ「ヒゲェェェェェ!!!!!!!噛ませ犬かテメェはぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

ユウキ「そうやって逃げ続けるなら良いよ・・・・・・」

 

そう言うとユウキは何かをいじり出した すると俺にデュエル申請がきた

 

何だデュエルか・・・そう思ったが俺はそのデュエルの内容に度肝を抜いた

 

 

 

《デュエル申請》

Yuukiから『全損決着デュエル』が申し込まれました

 

 

 

テツヤ「!?全損!?お前どうゆうことか分かってんだろ!!!死ぬんだぞ!?これやったら!!!!!」

 

ユウキ「別にいいよ・・・・・・テツヤがボクを捨てたなら生きてる意味なんか無い・・・・・・・・・それに・・・・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤを殺せたら永遠にボクの物に出来るでしょ♪」

テツヤ「っ!?」

 

ユウキは病んだ笑顔でそう話す もう目は虚ろになりいつものユウキじゃない これは・・・・・・・・・噂に聞く《ヤンデレ》って奴だな・・・・・・・・・

 

ユウキ「早く受けてよ♪そしたらボクがすぐにでもテツヤを殺してあげるから♪大丈夫♪痛みなんか感じないで終わるからね♪ボクが優しく殺してあげるからね♪」

 

・・・・・確信した ヤンデレだコイツ

 

ヤンデレ・・・・・・やられてみたいとも思ったがこんなにも恐ろしいのかよ・・・・・・!!!!

と、とにかくこの場を打開しなければ俺に明日は来ない!!!

 

テツヤ「・・・・・・・・・わかった お前がそこまで言うなら受けよう」

 

ショウ「は!?」

 

リズ「あんた正気!?どっちかが死ぬかもしれないんだよ!?」

 

テツヤ「但し 俺が受けるのはいつものデュエルだ じゃないと受けない 俺が負けたらその後煮るなり焼くなり殺すなり好きにしてくれ」

 

ユウキ「・・・良いよ・・・乗ってあげる・・・」

 

テツヤ「良かった・・・・・・」

ユウキ「ふふふ♪テツヤはすぐにでもボクだけの物になるからね♪待っててね♪」

 

~~~~~~~~~~~

 

少し前こんな事が話題になった

 

死神と絶剣 どっちが強いんだ?とゆう事だ

 

みんなそれぞれ意見が食い違ったようで『絶剣に決まってるだろ あの剣技の無敵っぷりはヤバイ』と言う人もいれば『死神のスピードに勝てる奴はいない 絶対死神だ』と言う人もいた

 

そして今 その疑問が解決されようとしていた・・・!!!

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「いいか ルールは初激決着モード この勝負で俺が勝ったらユウキは俺の言うことを聞くこと 俺が負けたらどうとでもしてくれ 無論殺しても構わん お前に殺されるなら俺もそれまでだ」

 

ユウキ「ボクの物にしてあげるからね♪待っててねテツヤ♪あは♪あはははははははは♪♪♪♪♪♪」

 

もう嫌だ・・・こんなユウキ見たかねぇ・・・さっさと終わらせる・・・

 

俺がユウキにデュエル申請するとユウキはそれを承諾し インターバルに入った

 

「お!デュエルじゃねぇか!!誰がやんだ?」

 

「死神と絶剣だってよ 何でも浮気した死神に絶剣がキレたらしい」

 

「はぁ!?あんな可愛い嫁さん貰っといて浮気だと!?負けちまえ死神!!!」

 

「そうだそうだ!!!!」

 

負ーけーろ!!!負ーけーろ!!!負ーけーろ!!!!

 

 

人の気も知らねぇで好き勝手言いやがってモブ共め・・・・・・

 

 

ショウ「悪い・・・今度から気をつける・・・」

 

テツヤ「全くだ!!!!おかげで死ぬかもしんねぇわ!!!そしたら責任とっててめぇがユウキ守れよ!!!」

 

リズ「始まるわよ!!テツヤ!」

 

テツヤ「っ!」

 

ユウキの方へ向き残りの時間が終わるのを待つ

 

そして 俺の生き残りをかけたデュエルがスタートした

 

しかし、始まった瞬間ユウキが消えた

 

テツヤ「っ!どこいったアイツ!!」

 

ユウキ「おーわり♪」

 

テツヤ「っ!ぐっ!」

 

後ろから斬りかかるユウキ 俺はそれを斬月を手に取り振り向きざまに守り事なきを得た

 

ユウキ「へー やっぱしテツヤは強いな~♪ますますボクだけの物にしたくなっちゃった♪」

 

テツヤ「っ!!」なんか知らんが背中がゾクッとした もう怖い 今までのどんな敵よりも強く恐ろしく感じる・・・

 

そしてユウキが一旦離れる

 

ユウキ「さぁ・・・行くよ!!!」

 

テツヤ「来い!!!」

 

チャンスは一瞬・・・・・・ユウキが来た瞬間だ・・・・・・

 

そして、ユウキは俺の思った通り 横から来てくれた

 

ユウキ「そりゃ!!」

 

テツヤ「間に合え!!」俺はユウキの攻撃をかわして後ろに回った

 

ユウキ「っ!」

 

テツヤ「すまん!!!」俺はユウキの首を斬月の頭の部分でおもいっきり殴った 良くあるパターンだがもうなりふり構ってられん

 

ユウキ「ふにゃっ!?」

 

ユウキはその攻撃で目を渦巻きにし倒れた

 

テツヤ「ふぅ・・・決まった・・・これで救わ「れないよ~?」何っ!?」

 

ユウキ「今のは驚いたな~!危うく負けちゃう所だったよ~!!」

 

テツヤ「なん・・・だと・・・?」

 

何故だ!?俺は的確に首を撃ったんだぞ!?なのに何で気絶してねぇんだよ!?これもヤンデレのパワーってやつ!?俺勝ち目あんの!?

 

ユウキ「でももう喰らわないよ♪早くテツヤをボクのものにしなきゃね♪だから・・・・・・・・・」

 

ユウキ「オ ト ナ シ ク ボ ク ノ モ ノ ニ ナ ッ テ ヨ ♪」

 

テツヤ「ひっ・・・!」ユウキはもはや片言で話している

こんな事ならクエスト受けなきゃ良かった・・・!!

 

ユウキ「そりゃあぁ!!」

 

 

 

 

 

ユウキ「ふふ~♪後少しだね♪」

 

俺のHPは後5発喰らえば半分に到達する もう俺にはヤンデレと化したユウキに゛斬月゛ではどうすることも出来なかった

 

「やっぱし絶剣の方が強いんだな~」

 

「可愛いは正義だ 異論は認めないぞ あんな野郎がいなけりゃ俺の物に・・・・・・!!!だぁくそ!!!死ね死神!!!!!!」

 

「死神負けろ~!絶剣取った罪は大きいのにそれ上浮気なんか万死に値すんぞ~!!!!」

 

リズ「さぁ・・・ここでどう巻き返せるか・・・あんたの腕の見せどころよ」

 

テツヤ「はぁ・・・・・・女には使いたく無かったんだがなぁ・・・・・・つくづく自分の力の無さが分かるぜ・・・・・・」俺は斬月をユウキに向け そして左手を右腕に添えた

 

ユウキ「っ!」

 

テツヤ「・・・後で吠え面欠いても知らねぇぞ・・・・!!・・・・・卍・・・・・・解!!!!!!」

 

ショウ「遂に出たか・・・アイツの切り札が・・・」

 

リズ「ここからが正念場ね・・・」

 

テツヤ「天鎖斬月・・・・・・!!」

 

ユウキ「遂に出たね・・・テツヤのとっておきが・・・でも負けないよ?」

 

テツヤ「俺だってそうだ・・・絶対に勝たなきゃなんねぇんだ!!!!!」

 

絶対にだ!!!!俺は過去そうやってヤンデレにやられた奴の末路を知っている!!!

 

~過去~

 

哲也『ふぅ ランニング終了っと ってあれ?先輩達どうしたんすか?皆で集まって』

 

『ん?お、哲也か 見てみろよ あの監督の顔』

 

哲也『監督?・・・・・・っ!?痩せこけちゃってるじゃないっすか!!!何があったんすか!?』

 

『何でもよぉ 監督って新婚ホヤホヤだろ?』

 

哲也『はい、言ってましたね なかなか可愛いお嫁さんでしたよね』

 

『だろ?の癖にうちの監督この前他の先生に誘われてキャバクラ行ったらしくてさぁ』

 

哲也『きゃ!?キャバクラァ!?公務員がどこいってんすか!!』

 

『馬鹿!声デカイ!!物語の進行上そうなってんだ!!』

 

哲也『あ、すいません・・・(進行上ってなんだよ・・・)それでその後どうなったんですか?』

 

『同僚の先生の話盗み聞きしたんだが・・・・・・まずバレた時何発も殴られその後監禁まがいのことされ最後にたっぷり搾り取られたそうだ』

 

哲也『搾り取られたって・・・何をっすか?』

 

『決まってんだろ?監督のあの痩せこけた顔と 搾り取る だいたい察しが付くだろ』

 

哲也『・・・・・・そう言うことですか・・・・・・』

 

『まさか本当にヤンデレがいるなんて思わなかったぜ』

 

『哲也もモテる顔してるから将来付き合うだろうけどヤンデレとだけは止めとけよ?死ぬぜ?お前のピッチングにも支障が出るかもな』

 

哲也『何いってんすか 生涯独身すっよ俺は』

 

『どうだかな』

 

あん時の監督の顔・・・・・・今でも覚えてる・・・・・・まるで生気を失ったような顔してた・・・・・・

 

しかももし俺がこの戦いに負け例え殺されなくても監禁される可能性も十分に出てくる・・・

 

ユウキ『あははははははははは♪♪♪♪さぁ♪今日も沢山愛し合おうよ♪♪♪♪え?もう駄目?・・・・・・・・・・・・じゃあ良いよ・・・・・・・・・殺して・・・・・・2度と反抗出来ないようにしてあげるね♪♪♪♪』

 

やだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!んな死に方したくねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!

 

テツヤ「ぜってぇ勝つ!!!!!!」

 

ユウキ「ふふふ♪カッコイイよ♪テツヤ♪♪♪」

 

テツヤ「そりゃどうも!!!」俺はあまりしたくは無かったがユウキに攻撃を仕掛けた

 

ユウキ「っ!」ユウキは攻撃を防ごうとして剣を前に出すがそれは俺の狙い

 

そのまま攻撃はせずトップスピードのまますぐさま後ろに回り込みユウキに攻撃を入れた

 

ユウキ「ぐぅ・・・!」

 

テツヤ「わりぃな!こっちも命懸けなんだ!!」

 

トップスピードの勢いでそっからユウキに次々と攻撃を入れていく・・・筈だった

 

ユウキ「ふぇぇん・・・テツヤがいじめるよぉ・・・・・・」

 

テツヤ「え!?」

 

ユウキ「ぐすっ・・・えぐっ・・・テツ・・・ヤ・・・が・・・いじめて・・・あぁぁぁぁ・・・・・・」ユウキは泣き出してしまった

 

テツヤ「ぐっ・・・・・・でも騙されねぇぞ!!そうやって攻撃入れる魂胆だろうが!見え見えだぜ!!」

 

ユウキ「ボクは・・・テツヤが大事なだけなのにぃぃぃ!!ふぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!!あぁぁぁぁん!!!!!」

 

「おい・・・こりゃ流石にガチじゃねぇか?」

 

「死神!さっさと助けてやれよ!!何だかんだ言って夫婦だろ!?」

 

テツヤ「あ!あのなぁ!!」

 

ユウキ「あ゛ぁぁぁ・・・・・・ぼ・・・ぐは・・・嫌われたんだァ・・・・・・ぐすっ・・・ひぐっ・・・えぐっ・・・」

 

テツヤ「っ!!・・・・・・・・・・・・だぁもう!!!泣くな!!!!」

 

ユウキ「ぐすっ・・・・・・」

 

テツヤ「俺が悪かったよ!!な!?ほら!ぎゅーってしやるぞ!?」俺はユウキを抱きしめた

 

ユウキ「・・・テツヤァ・・・」

 

テツヤ「ったく 何だかんだ俺がいなきゃ生きてけねぇんじゃねぇかよお前は」

 

ユウキ「ニヤリ・・・・・・」

 

リズ「っ!?テツヤ!!離れて!!!」

 

テツヤ「あん?」

 

ユウキ「すきあり!!!!」

 

ユウキは俺の斬月を俺の太股に突き刺した

 

テツヤ「っ!?」俺はすぐさまユウキから離れ 距離を置いた

 

ユウキ「作戦成功・・・後一撃かな♪テツヤがボクのものになるのも♪」

 

「うわ・・・すんげぇ演技上手かったな・・・」

 

「こりゃ絶剣の方が一枚上手だったみてぇだな」

 

テツヤ「てんめぇ・・・・・・!!!!卑怯な手使いやがって・・・・・・俺の怒りのスイッチに手を触れたなぁ・・・・・・!!!!」俺は斬月を引き抜いた

 

ショウ「あ・・・やべ・・・・・・こりゃガチでキレたかも・・・・・・」

 

リズ「ガチでキレるとどうなるのよ」

 

ショウ「昔そうやってテツヤを馬鹿にしまくった不良3人組が一撃も食らわせられずにテツヤ1人にボコボコにされて1人は病院搬送・・・」

 

リズ「!?それ本当!?」

 

ショウ「本気・・・あいつが歯食いしばってんのはガチでキレた時の証拠だ・・・あぁなると何しでかすか分からんぞ・・・」

 

テツヤ「ぶっとばす!!!!!!2度と嫉妬できねぇ様にしてやる!!!!!」

 

ユウキ「ふふふ♪テツヤったら怖いなぁ♪そんなテツヤも好きだよ♪」

 

テツヤ「1発で終わらしたらぁ!!」俺は後方に飛びそのまま地面に月牙天衝を撃った すると周りには煙が立ち込めた

 

ユウキ「っ!!」

 

ショウ「何も見えねぇぞ!」

 

リズ「どうなってんのよ・・・」

 

ユウキ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「貰った!!!」

 

ユウキ「っ!」

 

俺はユウキの腹を蹴り少し前に飛ばした

 

ユウキ「がはっ・・・!」

 

テツヤ「まだまだぁ!!!」

 

そのまま地面に落とす前に天鎖斬月の短い鎖を上手く使いユウキの腕に絡ませユウキを空中へと放り投げた

 

リズ「っ!!あそこ!!」

 

ショウ「あいつガチの戦いしてやがる・・・ユウキ相手に・・・」

 

テツヤ「ラストォ!!」俺はホリゾンタル・スクエアで攻撃し 四角の光が出た後にすぐさまユウキを下に向けおもいきり斬った

 

するとユウキは一直線で地面に叩きつけられた

 

正直やり過ぎた気もするがヤンデレには力で返さなきゃこっちがやられんだ もう俺はヤンデレと化したユウキには騙されん

 

テツヤ「ふぅ・・・・・・これで終わったか・・・・・・」

 

この勝負 俺の勝ち 誰しもがそう思ったはず だけど俺の中には大きな違和感しか無かった 何かを忘れてるような気もする・・・・・・その何かが思い出せない・・・・・・まぁいいや 勝ちなんだし

 

テツヤ「ほら 立てユウキ 終わったぞ」

 

ショウ「っ!!!馬鹿野郎!!!まだ終わってねぇだろ!!!!!」

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「貰ったよ!!」

 

テツヤ「何っ!?」

 

ユウキは俺に向けホリゾンタルを撃つ 油断しきった俺にはそれをよけられず俺のHPは半分を切りデュエルは終わり、デュエルの勝者はユウキと出た

 

俺の違和感はこれだった デュエルが終わったら何かが出ると思ったがコレだった 久しぶりにデュエルしたから思い出せずにいた結果だ

 

テツヤ「俺・・・負け・・・たの・・・?」

 

ショウ「マヌケェェェェェ!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・やっちまったなぁぁぁ!?!?!?」

 

ユウキ「ふふ♪さ、行こっか♪」ユウキは俺の腕を組んできた

 

テツヤ「っ!」

 

ユウキ「ふふふふふふふふふふ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪」

 

テツヤ「ショウ 今までありがとな あの世で見守ってるわ リズも付き合い短かったけどあんがとな」

 

俺には笑うユウキからもう死しか悟れなかった

 

ショウ・リズ「「テツヤァァァァァァ!!!!!」」

 

ユウキ「さっ♪行こっか♡」

 

テツヤ「あばよ!短い人生だったけど後悔はねぇぜ!キリト達にも宜しく!!」

 

・・・・・・ってやだよぉぉぉぉぉ!!!!!死にたくねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!逃げたいけど逃げたら逃げたで死しか待ってねぇぇぇぇぇぇ!!!!!!

 

 

 

 

 

 

この日を堺にユウキとテツヤにはもう2つの異名が付いた

 

2人では《史上最強の夫婦コンビ》 そしてユウキ1人では《史上最恐の嫁》そしてテツヤは《嫁の尻に敷かれる無様な夫》と・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「♪♪♪♪♪」

 

今俺は布団に寝かされている もう何をされてもいい 負けた俺が悪いんだから

 

テツヤ「さ?家に戻ってきたぞ? もう好きにしてくれ 殺すなり腕もぎ取るなり お前の自由だ」

 

ユウキ「テツヤ♪」ユウキは俺に抱きついてきた

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「まさかボクに本気で攻撃するなんて思わなかったんだ♪あの時のテツヤカッコよくて惚れ直しちゃったよ♪」

 

テツヤ「・・・・・・それじゃあ俺は・・・・・・!!」

 

ユウキ「でもそれとこれとは別」ガチャ!

 

テツヤ「・・・・・・なんぞこれ・・・・・・」

 

ユウキ「見ての通り♪手錠だよ♪」

 

テツヤ「・・・・・・ガチで?」

 

ユウキ「うん♪」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「♪♪♪♪♪」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「さ♪」

 

テツヤ「さって・・・・・・何・・・・・・」

 

ユウキ「ボクと・・・・・・愛し合おうよ・・・・・・♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「ぐっ・・・・・・はぁ・・・はぁ・・・・・・もう・・・・・・駄目だ・・・・・・死ぬ・・・・・・これ以上出せん・・・・・・」

 

ユウキ「だーめ♪ 後100回♪」

 

テツヤ「は!?もう50はしたよ!?」

 

ユウキ「駄目 浮気したくせに何言ってるの 口答えしないで」

 

テツヤ「いや、人間限界が・・・・・・」

 

ユウキ「ボクなら平気だから 速く続きするよ」

 

テツヤ「いぃぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~翌朝~

 

テツヤ「」ちーん

 

ユウキ「よく頑張ったね♪これはボクからのご褒美だよ♪」そう言うとユウキは俺の頬にキスした

 

テツヤ「」

 

ユウキ「よく耐え抜いたね♪《月牙天衝100万回》♪」

 

 

死ねる もう死んだ方がマシかも 月牙天衝そんなに撃てることを知らんかった

 

え?何故そんなに月牙天衝撃ってんのかって?

 

それは昨日のに遡る・・・・・・

 

~昨日~

 

ユウキ『ボクと愛し合おうよ♪』

 

テツヤ『い!いや!それはアカン!!!!』

 

ユウキ『じゃあねぇ・・・・・・あ!そうだ!テツヤにはボクが満足するまで月牙天衝を撃ってもらおうかな♪』

 

テツヤ『え?』

 

ユウキ『出来ないの?こんな事すら・・・・・・それじゃあもう殺すしk『やりますやります!!!!喜んで!!!!!』』

 

ユウキ『それじゃあ地下行こ♪』

 

 

 

 

ユウキ『じゃあまずは1000回を何セットかしてもらおうかな♪』

 

テツヤ『1000!?』

 

ユウキ『死ぬか生きるか どっちがいい?』

 

テツヤ『どちきしょぉぉぉぉ!!!!!やりゃあ良いんだろやればよぉぉぉぉ!!!!!!』

 

 

 

 

てなわけでユウキが気が済むまで撃ったら1万どころか100万を超えてたって訳だ

 

 

もう疲れたよ 何だか眠いんだパト〇ッシュ・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤ?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「寝ちゃったのか・・・しょうがないなぁ・・・」

 

 

 

 

 

ユウキ「うんしょっと・・・」

 

テツヤ「ュ・・・ゥ・・・キ・・・愛して・・・・・・る・・・・・・からな・・・・・・」

 

ユウキ「っ!!」

 

テツヤ「Zzz・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

チュッ

 

ユウキ「えへへ・・・♪ボクからの特別なご褒美だよ♪」

 

ユウキ「ボクも大好きだよ・・・♪ずっと、ずっとずっとず~~~~~~っと 一緒に居ようね・・・・・・♡」

 

 

 

この日以降 テツヤは思った

 

絶対に生還しよう じゃなきゃ・・・・・・俺が死んだ後きっとコイツを抑えられる奴が居なくなるから・・・・・・と・・・・・・




テツヤ 今までの報いとしてボコボコに ざまぁみろ!

ちゃんとユウキをヤンデレとして描けたかな? ユウキの虚ろ目見てみたいな!

皆さんは今回のヤンデレユウキ どうでした? 実際怖いだろうけどそんなユウキも可愛いでしょうね!

次回もお楽しみに!



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part21 本音~真意を伝える為に~

遅れたけどプロ野球開幕!!これで暇がなくなる!!作品はちゃんと投稿して行くのでご安心を

さて、予定している日常編もこの話を含め残り約4話となりました それ以後は原作ベースとして進めて行く予定です

※ATTENTION※

この話の後半に微エロ要素が含まれます 微エロが苦手とされる方はブラウザバックをオススメします

ではどうぞ!


前回 ヤンデレと化したユウキにズタボロにやられたテツヤ その前にテツヤがしてた事 覚えてますか?

 

そう 皆で酒を飲んでましたよね? 今回はそんなお酒が絡むお話だよ!

 

~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「むにゃむにゃ・・・」

 

ユウキ「ふぁ~・・・もう朝か~・・・」

 

ボクは起きるなり横にいるテツヤを見る 普段とは違い力の抜けた顔もかっこいいな

 

テツヤ「Zzz・・・」

 

ユウキ「全く・・・お酒のんじゃ駄目ってあれほど言ったのに・・・そんなにお酒って美味しいの?」ボクはテツヤの顔をツンツンした

 

テツヤ「はぐ・・・ごめんなさい・・・許してぇ・・・Zzz・・・」

 

困った人だよテツヤは・・・ボクとの約束すぐ破っちゃうんだから・・・・・・でも前間違えてお酒飲んじゃったときの事はあまり覚えてないけどあんまり美味しくなかった気がするけどなぁ・・・もしかしてテツヤってボクが思ってるだけで実はもう20歳超えてる!?そしたら歳の差が凄いことになっちゃうよ!?

 

ユウキ「・・・そんなこといっか・・・それでも良い・・・大好きだよ・・・テツヤ・・・♪」ボクは寝てるテツヤに抱きついた

 

テツヤ「ん・・・?どした・・・ユウキ・・・」

 

ユウキ「はれ?起こしちゃった? 」

 

テツヤ「起きちゃった・・・ん~・・・まだねみぃや・・・」

 

ユウキ「もう一眠りする?」

 

テツヤ「いや、止めとくよ 腹減ったしね 今日の朝飯は?」

 

ユウキ「まだ考えてないけど・・・何が食べたい?」

 

テツヤ「それじゃあ・・・ユウキが食べたい・・・」

 

ユウキ「っ!?/////何言ってるの!!!エッチ!!!」

 

テツヤ「だめ~?」

 

ユウキ「だーめ!」

 

テツヤ「いいでしょ~」テツヤはそう言ってボクの事を抱きしめてくる

 

ユウキ「むぅ・・・じゃあちゅーだけだよ?」

 

テツヤ「んじゃあ遠慮なく~♪」

 

テツヤはそう言うとキスしてくれた 前やったみたいに舌も入れられちゃった でも嬉しいな テツヤからしてもらえるなんて♪ボクってきっと世界一幸せな女の子だよね♪

 

テツヤ「ごちそうさま♪美味しかったよ♪」テツヤはそう言うと背中の辺りをさすってくれた

 

ユウキ「言い方がエッチぃよ~?」

 

テツヤ「そうかな?でもありがとな こんだけで腹いっぱいだよ♪」

 

ユウキ「上手いこと言って・・・本当にご飯いらないの?」

 

テツヤ「流石に嘘 喉はユウキの液で潤したけど腹がペコペコ」

 

ユウキ「もう!さっきからエッチぃよ!!!ボクはエッチなテツヤは」

 

テツヤ「エッチな俺は?」

 

ユウキ「・・・エッチな・・・テツヤは・・・」

 

ユウキ「・・・エッチなテツヤも・・・・・・好きだもん・・・/////」

 

テツヤ(可愛いな~ 本当 食べちゃいたいよ いっそ襲う? いや、止めとこ 殺されそう)

 

ユウキ「ご飯作るから待っててね!」

 

テツヤ「おーう」

 

~食事後~

 

テツヤ「ぷはぁ~!食った食った!ごっそさん!」

 

ユウキ「お粗末さま 美味しかった?」

 

テツヤ「もち!美味しくないわけない!」

 

ユウキ「それなら良かった♪」

 

テツヤ「さてと 俺は今から下行ってくるな」

 

ユウキ「地下に?何するの?」

 

テツヤ「ちっとね んじゃあ腹ごなしにとりあえず動いてくるよ またな」テツヤはそう言って地下に降りていった

 

ユウキ「それじゃあボクは写真の整理でもしようかな 溜まっちゃったからいくつか捨てなきゃね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキ「このテツヤもかっこいいな~♪あ こっちのテツヤも良いな~♪」

 

ユウキ「・・・・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

ボクは今朝の一件で悩んでいた ボクだって女の子である上に人間だもん 欲求だってある なのにボクからそれを拒んじゃうんだもん・・・いい加減テツヤもそう言うことしたいだろうし・・・はぁ・・・・・・1度で良いから大胆に攻めてみたいな・・・・・・

 

ユウキ「こんなこと考えてたら一向に作業が進まない・・・一旦この事は忘れたいな・・・そう言えば昔お酒飲むと嫌な事は忘れられるって聞いたような・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・もう一度だけ・・・・・・飲んでみようかな・・・・・・お酒・・・・・・」

 

 

 

 

55層 アルゲート・エギルの店

 

ユウキ「こんにちは~」

 

ショウ「ユウキじゃねぇか どうしたんだ?」

 

ユウキ「うん・・・あのぉ・・・頼みにくいんだけどね・・・」

 

ショウ「?」

 

ユウキ「・・・・・・お酒を・・・・・・1杯だけ・・・・・・ください・・・・・・」

 

~~~~~~~~~

 

48層 リンダース・テツヤ家

 

テツヤ「んー・・・・・・」

 

俺は今 地下であの時手にした謎のソードスキルの解明を急いでいる あんな文字化け見たことねぇし一体何がどうなってるのか ずっと気になっていたんだ

 

テツヤ「何なんだろうな・・・本当・・・まぁものは試しだ 色々とトライしてみよう」

 

トォー!テヤァ! ハァァァ!!

 

~数分後~

 

テツヤ「ぜぇ・・・ぜぇ・・・だぁもう!!!!一体なんだってんだよ!!!!!もう100回は試してんのによぉ!!!」俺はその場に倒れ込んだ

 

テツヤ「くそぉ・・・こんなんじゃ体力浪費してるだけじゃねぇかよ・・・・・・仕方ねぇ・・・・・・これは一旦置いといて体術織り交ぜての戦闘の訓練でもすっか・・・・・・」

 

兼ねてよりセットアップされてた敵を出せるシステムを使い70層前後に出てくる敵を出して戦闘訓練を開始した

 

無数に出てくる敵に対して剣術を使いながらそこに体術を混ぜながら戦う スピードを活かすならばやはりもっとバリエーションを増やさなきゃいけないしな もっともっと強くなってユウキを安心させてやらなきゃな

 

テツヤ「おらぁ!」HPが尽きかけている相手に向け 渾身の右ストレートをかます 敵のHPは綺麗に消え去り結晶となり消えて行った

 

テツヤ「まだまだぁ!!来いよおらぁ!!!」

 

ピロピロ ピロピロ

 

テツヤ「こんな時に着信!? ちっ!中止中止!」

 

俺の声に反応してくれて敵の出現は止まってくれた

 

テツヤ「ったくよぉ・・・毎回毎回良いときに・・・もしもし!!」

 

『あ!テツヤか!?』ストレージの奥には何やら焦ってるショウが見えた

 

テツヤ「んだよショウか どうしたんだ? 通話機能なんか使うなんて メッセージじゃ駄目なのか?」

 

ショウ『それがよぉ・・・『あ~テツヤだ~♪』うお!!』

ショウの頭の上に手を置いて画面を覗いたのはユウキだった

 

ユウキ『早くきてね~♪にゃははは~♪』ユウキはそう言って駆け出していった

 

テツヤ「・・・・・・・・・一体何が?」

 

ショウ『とにかく店に来い!!説明はそっからだ!!』

 

テツヤ「はぁ・・・たくしゃあねぇなぁ・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「おっす きた「テツヤー!!!!!」っ!?」

 

店の扉を開いた瞬間に横からタックル・・・・・・ではなく抱きつかれた やった正体は紛れもないユウキだ

 

ユウキ「テツヤ♪テツヤ~♪」ユウキはそう言って俺の匂いを嗅いでくる 一体どうしたのだろうか 何だかユウキであってユウキじゃない気がする にしてもユウキの顔が赤い気がするけど・・・・・・

 

テツヤ「ショウ 説明してくれ」

 

ショウ「おう 手短に済ますから聞けよ 実はな・・・」

 

~回想~

 

ショウ『酒?どうゆう風の吹き回しだ? お前が酒なんて』

 

ユウキ『少し興味が湧いちゃって・・・・・・1杯だけ!』

 

ショウ『まぁいいけどさ えっと・・・・・・あった ほら これで1杯分だ』

 

ユウキ『ありがと~!!ではさっそく!ごくごく・・・』

 

ショウ『どうだ?』

 

ユウキ『んー・・・♪体がポカポカしてきたよぉ~♪』

 

ショウ『そっか まぁアルコール成分が回ったんだな』

 

ユウキ『もう1杯ちょうらい!』

 

ショウ『え?』

 

ユウキ『駄目?』

 

ショウ『まぁいいけど・・・』

 

ユウキ『わーい♪』

 

~数分後~

 

ユウキ『にゃははは~♪楽しいね~♪ショウ~♪』

 

ショウ『まだ酒3杯めでこれかよ・・・弱過ぎだろ・・・』

 

ユウキ『はぁ・・・・・・』

 

ショウ『ん?どした?』

 

ユウキ『テツヤに会いたいの・・・悲しいの・・・ぎゅってして欲しいの・・・』

 

ショウ『そうか なら帰ったら?』

 

ユウキ『テツヤに会いたい会いたい会いたい会いたい~!!!!!!!!呼んで呼んで呼んで呼んで~!!!!!!!』

 

ショウ『だぁわかったわかった!!!!呼ぶから暴れんな!!!ちょっとまっとれ!!!』

 

ユウキ『わーい♪早く早く~♪テツヤの顔みたいから通話にしてね~♪』

 

ショウ『はぁ・・・』

 

~回想終了~

 

ショウ「って訳よ」

 

テツヤ「なんで飲めもしない酒を?」

 

ショウ「知るか ユウキに聞け」

 

ユウキ「てーちゅーやー♪ボクとちゅーしよー♪」

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「ちゅー!!」

 

テツヤ「ここで?」

 

ユウキ「ここで!!」

 

テツヤ「ショウいるよ?」

 

ユウキ「知らない!!!」

 

ショウ「目瞑ってやっから言うこと聞いてやれ」ショウはそう言って後ろを向いてくれた

 

テツヤ「はぁ・・・仕方ねぇなぁ・・・」

 

ユウキ「ちゅー♪」

 

俺は催促されるようにユウキにキスにした 俺はフレンチで終わらせるつもりだったがユウキは違ったみたいだ

 

唇を離そうとしたらユウキはすぐさま俺の顔を持ち再度キスしてきた するとユウキは当然かのように舌を入れてきた 今朝とは違い大胆なユウキに少し驚いた

 

ユウキ「ぷはぁ~♪テツヤのちゅば冷えてておいひぃ~♪」どうやらユウキの目的は俺の唾液を飲む事だったらしい 酒飲んだユウキがめんどくさいのは知ってたがここまで変わるとは思わなかった

 

ユウキ「もう一回~♪」

 

テツヤ「だーめ!」

 

ユウキ「やら!!」

 

テツヤ「駄目ったら駄目!!!」

 

ユウキ「するったらするの!!!!」

 

テツヤ「ショウー!どうにかしてくれよぉ!」

 

ショウ「まぁ酒飲ましたのは俺だからどうにかさせよう・・・ユウキ ほら 嫌われちゃうぞ? そんなにわがまま言ってたら」

 

ユウキ「っ・・・・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・収まったみてぇだな・・・・・・助かったぜ・・・・・・」

 

ショウ「良かったよ まぁこれで少しは落ち着いたかな?」

 

俺もそう思ってユウキの顔を見た すると何故か大粒の涙をこぼし始めていた

 

テツヤ「なにっ!?」

 

ユウキ「やだぁ・・・・・・嫌いにな・・・んか・・・なっちゃやらァ・・・!!!!もうわがまま言わないから嫌いにならないでよぉ!!!!!」ユウキは俺の胸に顔を埋め大泣きしてしまった

 

テツヤ「だぁぁぁ!?な、泣くな!!!嫌いになんかならないから!!!!好きだから!!!愛してるから!!」

 

ユウキ「ぐすん・・・ほんと・・・?ボクの事好き・・・?」

 

テツヤ「好きだよ!! ほら!キスしてやる!!」俺は無理やりユウキの唇を奪った

 

ユウキ「っ!」

 

ユウキを泣かせないよう長めにキスを交わしてあげた 泣いてるユウキなんか見たくはない ユウキは元気で照れる所が1番良いのにそれを涙で潰すなんてもってのほかだ

 

しばらくして唇を離すと俺とユウキの唇の間から唾液が糸を引いて流れ落ちた

 

そして俺はユウキの肩を掴み 目をしっかりと見て こう言った

 

テツヤ「俺は絶対にお前を嫌いならない 安心しろ 俺は既にお前にぞっこんだからさ♪」俺はそう言ってユウキの事を抱きしめた

 

ユウキ「テツヤ・・・うん・・・!ボクもだーいしゅき♪」

 

テツヤ「はぁ・・・余計疲れた・・・すまんなショウ そろそろ帰らせてもらうぜ このままじゃ店に迷惑だしな」

 

ショウ「そうか わかった また来いよ」

 

テツヤ「ほら 帰るよ ユウキ」

 

ユウキ「やっ!」ユウキはぷいっと横を向いた

 

テツヤ「え~?」

 

ユウキ「お姫様抱っこ♪」

 

テツヤ「たくしゃあねぇ奴だなぁ・・・うんしょ」俺はまた泣かれちゃ困るのでユウキにしたがった

 

ユウキ「~♪ボクだけの王子しゃま~♪」ユウキは俺の首に手を回してきた

 

ショウ「気をつけろよ 特に道中」

 

テツヤ「分かってるさ さ 行くよ?」

 

ユウキ「うん~♪にへへ~♪」ユウキはにやけ顔が止まらない状態になっている

 

テツヤ「駄目だこりゃ・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「テーツーヤー♪テーツーヤー♪ボクの大好きな王子しゃま~♪ボクだけの王子しゃま~♪」ユウキはメロディに口ずさみ嬉しそうに歌ってる 周りに聞かれてるからめっちゃくちゃ恥ずかしいのを耐えてる俺を褒めて欲しい

 

ユウキ「えへへ♪テツヤのほっぺが近いからちゅーしほうだい♪ちゅ♪ちゅ♪ちゅー♪」

 

テツヤ「はぁ・・・飽きねぇ奴だな・・・」

 

ユウキ「テツヤのほっぺはね~ボクだけの物なのれす~!!!にゃははは~♪」

 

キスしながら言ってるがもう既にこのやりとりは10回以上も繰り返してる もうお姫様抱っこ+頬にキス+変な愛の歌を周りの人達に見られたり聞かれたりするのは恥ずかしくてたまらない 周りの人達から白い目で見られるし 男達からは嫉妬の目で見られるし・・・こいつに酒飲ませるとろくな事がねぇ・・・

 

これ以上変なこと言わなきゃいいがな~・・・

 

ユウキ「ねぇテツヤ♪」

 

テツヤ「あん?なんだ?」

 

ユウキ「今日家に戻ったら゛エッチな事゛しよ~♪ボクテツヤを全身で感じたいの~♪」

 

テツヤ「ぶっ!?」

 

何言ってんのコイツ!?俺が白い目で見られるから止めて!!

 

ひそひそがやがやざわざわ

 

ほらぁ!また周りがざわめき出したぁ!ただでさえお姫様抱っこで目立ってるんだから変な事言わないで!!

 

ユウキ「ねぇいいでしょ~?ボクを食べるチャンスだよ~?」

 

「うわぁ・・・死神そんな事言ってたのか・・・」

 

「引くわぁ・・・」

 

テツヤ「え!?ちょ!これは違うんだよ!!!これはユウキが酒に酔っててだな!!」

 

ユウキ「テツヤったらあんなに激しくするんだもん・・・♪ボク疲れちゃうよ・・・♪」

 

テツヤ「っ!?」

 

「なにぃ!?」

 

「もう既に2人は!?」

 

「死神はやはり夜に精を出すのか!?」

 

テツヤ「ちがぁぁぁぁう!!!!!!お前は無いことをベラベラとくっちゃべる・・・な・・・」

 

ユウキ「ぐすん・・・・・・ボクは本当の事を言った迄なのに・・・酷いや酷いや・・・ボクばっかし辱めを受けさせて・・・テツヤがそんな人だったなんて思ってなかった・・・」

 

テツヤ「あ、待って 泣かないで お願い 泣いちゃいや 俺何も悪くない気がするけど泣かないで」

 

ユウキ「ぐすん・・・もういい・・・別の人に相手してもらうもん・・・」そう言って俺の腕から降りようとするユウキ

 

テツヤ「なぁぁぁぁ!!!!!!?行くなぁぁぁぁぁ!!!!!俺が相手するからぁぁぁぁぁ!!!!!」俺はそれを再度お姫様抱っこして引き止めた

 

ユウキ「わーい♪それじゃあよろしくー♪」

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「ボクの名演技でした~♪ぱちぱちぱち~♪」

 

ぱちぱちぱち

 

「よ!流石だねぇ!!」

 

「さすがは我らの絶剣だ!!」

 

「お熱い夜をお楽しみに~!!!」

 

テツヤ「あ・・・えと・・・その・・・/////」

 

ユウキ「ふふふ~♪頑張ってね♪あ・な・た♡」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・もう嫌ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」俺は恥ずかしさに耐えられなくなりその場から走って転移門まで向かい さっさとリンダースへ転移した

 

~~~~~~~~~~~

 

48層 リンダース・テツヤ家

 

テツヤ「ぜぇ・・・ぜぇ・・・もうアカン・・・絶対変な噂流される・・・」

 

ユウキ「今服脱ぐから待ってね~♪」

 

テツヤ「ぬ!ぐ!な!!!!このアホンダラ!!!」

 

ユウキ「なんで~!」

 

テツヤ「酔ってるからそんな事言ってんだよ!ほら!水飲め!水!」俺はストレージから水を取り出しお姫様抱っこしてたユウキを下ろし 水を差し出した

 

ユウキ「や!そんなんじゃ飲まないもん!」

 

テツヤ「駄々こねんなよ!どうすりゃ飲むんだ!?」

 

ユウキ「決まってるでしょ~♪テツヤが水を飲んで~♪ちゅーして~♪それでボクに飲ませるの~♪」

 

テツヤ「どんだけちゅーしたいんだよお前は!!!!やらんぞ俺は!」

 

ユウキ「じゃあ水飲まないもん!」

 

テツヤ「ぐっ・・・はぁ・・・わかった・・・じゃあこうしよう 俺はお前の言うことを1つだけ聞いてやる いいか1つだからな!それ以上は却下だ!」

 

ユウキ「本当!?」

 

テツヤ「ただしエッチは無しだ」

 

ユウキ「えぇ~!?」

 

テツヤ「文句言うな!言うこと聞かねぇぞ!」

 

ユウキ「いやぁ~!エッチしないから言うこときいてぇん~!」

 

テツヤ「はいはい じゃあさっさと決めろ」

 

ユウキ「うーんとね~♪何がいいかな~♪」

 

テツヤ「はぁ・・・酒飲むと本当めんどくせぇなこいつ・・・二度と酒飲ませねぇからな・・・」

 

ユウキ「きーまった!!」

 

テツヤ「決まったか?」

 

ユウキ「ふっふっふ~♪前々からやってみたかったんだ~♪」

 

テツヤ「?何か嫌な予感しかしねぇんだけど・・・」

 

ユウキ「まぁまぁ♪まずは寝室へゴー♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「・・・・・・本当にするの?」

 

ユウキ「速く♪速く♪」

 

テツヤ「はぁ・・・仕方ねぇなぁ・・・」

 

俺は上半身に着ていた服を外し 上裸になった これがユウキのご要望らしい

 

テツヤ「これでいいんだろ?」

 

ユウキ「うん♪じゃあボクも~♪」そう言うと何故かユウキは下着姿になった

 

テツヤ「ぶっ!?おい!服着ろ!!」

 

ユウキ「これがボクがやりたかった事だもん!!この姿ででテツヤと一緒に寝てテツヤの温もりに包まれてぬくぬくするのがボクの夢だったんだもん!!」

 

テツヤ「でも何も下着になるこたぁ・・・」

 

ユウキ「じゃあ裸になれって?エッチだな~テツヤは~♪少し待っててね~♪」

 

テツヤ「っ!?やめぇぇぇぇい!!!わかった!下着でいいです!!ほら!布団に入っておいで!」

 

ユウキ「わーい!じゃあ遠慮なく~♪」そう言ってベッドに飛び込み布団に潜り込み俺の胸に入ってきた

 

テツヤ「たく・・・困った甘えん坊だな・・・」

 

ユウキ「早くぎゅってして~!じゃなきゃ全身でテツヤを感じられない~!!!」

 

テツヤ「わぁったよ ホレ」俺はユウキを全力で抱きしめた

 

ユウキ「ふにゃ~♡しゃいこぉ~♡ボクこのまま死んでもいいや~♡」

 

テツヤ「そしたら俺が困るのだが・・・」

 

ユウキ「えへへ♪だーいすき♪」ユウキはそう言って動きづらい状態だろうけどスリスリしてこようとしてくる あぁ やっぱし可愛いな これやったの正解かもしれないな

 

にしてもやはり目のやり場に困る・・・だって少し目を下ろせばユウキの可愛らしい下着がどちらも見れる事になる 嬉しいがそういった事に消極的なユウキだから多分ずっと見てたらぶっ飛ばされるだろうし・・・

 

ユウキ「ねぇテツヤ♪」

 

テツヤ「ん?どうした?」

 

ユウキ「触りたくなったらボクのお尻でもおっぱいでもどうぞ触ってね~♪何なら揉んでも良いんだよ~♪テツヤも男の子だもんね♪ボクのエッチな姿見て我慢出来なくなるかもしれないもんね♪ボクなら平気だから遠慮なく触ってね~♪」

 

あぁ 何を言ってるのかこいつは きっと酒がそう言わしてんだろうな 普段のユウキなら絶っっっ体にこんな事言わねぇし・・・ いや単純に言われてはいって言いたいのが本音だがやはり駄目だ ここは軽く流そう

 

テツヤ「はいはい 触んねぇから大丈夫だよ」

 

ユウキ「むぅ・・・じゃあエッチもしないの?」

 

テツヤ「しーまーせん」

 

余計な事をまた言われる前にさっさとこいつを寝かせつけよう それが一番手っ取り早い

 

ユウキ「馬鹿ー!!!!!」ユウキはそう言うと俺の顎めがけ頭突きしてきた

 

テツヤ「いってぇぇぇぇぇ!?」

 

何すんだ!! そう思いユウキの方を見るとまたユウキは涙を流していた

 

ユウキ「馬鹿!テツヤの馬鹿!!アホ!間抜け!!アンポンタン!!!どうしてボクがこんなに誘ってるのにテツヤは無視するの!!!!!」

 

テツヤ「へ・・・?」

 

ユウキ「今朝いったじゃん!!ボクを食べたいって!!!それなのに・・・このヘタレテツヤ!!!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・?」

 

ユウキ「ボクだって人間だもん!!!大好きな人とそう言うことしたいって気持ちもある!!!!なのに・・・!!なのに・・・!!!テツヤは口ばっかで一向にボクを襲おうとしない!!!なによ!!!ボクに飽きたってゆうの!?」

 

テツヤ「っ・・・!!」

 

まさか・・・ユウキがそんなこと思ってるだなんて・・・いや、どうせ嘘なんだ 酒が言わしてる嘘だ 乗っかって襲ってみろ しばかれてアウトだ

 

ユウキ「何でいつも勇敢で無茶するのにボクとこうゆう事になると奥手になるの!!!!食べたきゃ食べればいいじゃない!!!!!ボクを食べたいんでしょ!?ボクはこうやって誘ってるんだよ!?下着になって!!テツヤと一緒に布団に入って!!!こうすればきっとテツヤだってその気になると思ったのに・・・・・・!!!馬鹿!!!!!死んじゃえ!!!!!この臆病者!!!!ヘタレ!!!ビビリ!!!!チキン!!!!!!」ユウキはそう言って何発も力の抜けたパンチで殴ってくる

 

テツヤ「・・・ユウキ・・・落ち着けよ・・・やっぱし水飲んだ方が・・・」

 

ユウキ「この馬鹿!!!!!!鈍感!!!!!浮気者!!!!!どうせボク以外の女の子と遊んでるんでしょ!!!!だからボクを襲わないんでしょ!!!!!!ボクがこんなに誘ってるのにしてこないって言うのはそう言うことなんでしょ!!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・・・・ご・・・の・・・ばがぁ・・・!!!!いぐじなしぃ・・・!!!!ぼ・・・ぐの・・・ぎもぢも・・・考えろぉ・・・!!!!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・・・」

 

こんなになってるって事は・・・まさか・・・こいつ・・・本気で・・・

 

ユウキ「ぐすっ・・・もういい・・・叫んで気がすんだ・・・服着ていいよ・・・ボクも服着るから・・・」ユウキはそう言って立ち上がった

 

テツヤ「っ!!待て!!!」

 

俺は立ち上がったユウキの腕を無理やりベッドに引きずり込み 無理矢理寝かせ その勢いを止めないままキスをして そしてユウキの胸へと手を伸ばした

 

ユウキ「っ!」

 

もがくユウキを空いてる左腕で止め 胸に手を伸ばしていた右手を今度はユウキの太ももの辺りに伸ばし人差し指でゆっくりなぞった するとユウキはもがくのを止めた代わりに体が何度か少しはねた

 

ユウキ「んんっ・・・!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・すまなかった・・・俺は口ばっかしでお前の事何も理解出来てなかった・・・」俺はユウキの事を力強く抱きしめた

 

ユウキ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「俺も怖かったんだ・・・!!もし・・・その場の雰囲気に任して・・・お前を傷つけてしまったら・・・そう思うと思考回路が止まって行動には移せなかったんだ・・・!!」

 

テツヤ「けど・・・お前の気持ち・・・ちゃんと届いたよ・・・お前も・・・やっぱし1人の人間なんだよな・・・前も誘ってきた時言ってたもんな・・・そうゆう気分だって・・・・・・」

 

テツヤ「けどユウキ・・・その・・・エッチは・・・もっと先にしよう・・・こんな酒に任せた勢いではなく・・・ちゃんとしたユウキの時にしたいんだ・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「だけど・・・お前の気持ちには答えてやる その為に俺は今からお前の全身を触る 揉む もちろん俺が満足するまでだ お前の静止なんか俺は聞かねぇぞ」

 

ユウキ「っ・・・・・・!!!!!」

 

テツヤ「良いんだろ ユウキ・・・・・・・・・・・・返事は?」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・うん・・・!ボク・・・その言葉ずっと待ってたよ!!!!」

 

テツヤ「わかった・・・・・・じゃあ今から・・・・・・触るからな・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・こくん・・・・・・」

 

今まで口先ばかり達者で・・・俺って情けない奴だ 嫁さんの気持ちも分からずにいたなんてな・・・・・・もしかしてユウキが酒を飲んだのはこれを打ち明ける為・・・・・・?・・・・・・いや、それは無いかな 俺の思いこみすぎかな

 

とにかく 俺はユウキの体を触りに触った 今まで触った事の無い場所も ユウキが満足してくれるよう色々な所を撫でたり 人差し指でなぞったり それこそ揉んだりした その度にユウキは『ひゃん』だとか『ん・・・』だとか色々な色っぽい声をあげ 俺の体に向け可愛いらしい吐息を吐いていた

 

しばらくするとユウキは俺の腕を力強く握り吐いていた息を殺し大きく体が痙攣し始めた 一体俺には何が起こったのかは分からない けれどその後俺の胴体に抱き付き大きく体全体で息をし始めた 少し経つとそれに疲れたのかユウキは寝ついてしまった

 

すーすーとさっきと同じく可愛い吐息はまるで満足感を現してるようだった ユウキが寝たから俺もひとまず触るのを止めた

 

そしてユウキの体温が俺の眠気を誘ってきた 今はとてつもなく眠い だから 俺はユウキを抱きしめ寝ることにした

ユウキの顔を俺の胸に埋ませ 全身を包むように抱きしめ眠りに入った

 

テツヤ「お休み・・・ユウキ・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・・・・大好きぃ・・・・・・・・・」

 

テツヤ「俺もだよ・・・ユウキ・・・馬鹿な俺を好きでいてくれてありがとな・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数時間後~

 

テツヤ「くぁ~・・・結構長い時間寝ちまったなぁ・・・・・・ユウキ起こさなきゃな・・・・・・・・・ほら ユウキ 起きろ」

 

ユウキ「むにゃむにゃ・・・・・・」

 

テツヤ「おーいユウキー?」

 

ユウキ「にへへ・・・♪エッチなんだからぁ・・・♪」

 

テツヤ「はぁ・・・・・・起きろって ほら ユウキ」俺はユウキの肩を揺さぶった

 

ユウキ「・・・あれ・・・?テツヤ・・・?さっきまでの場所は?」

 

テツヤ「知らん 夢でも見てたんじゃねぇか?」

 

ユウキ「そっか・・・夢・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ってなんでこんな格好してんのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?!?!?!?!?!?」

 

テツヤ「え?いや、だってお前が・・・」

 

ユウキ「!?テツヤまで上半身裸!?一体どうなってるの!?」

 

テツヤ「・・・・・・酔いが覚めたか・・・・・・実はだな」

 

俺はさっきあった一連の流れを話した・・・・・・アレを除いて

 

ユウキ「うぅ・・・恥ずかしい・・・/////」

 

テツヤ「まぁまぁ そう気にしなさんな あんま見てないからさ」

 

ユウキ「ボクは良くないの!!はぁ・・・お酒なんて飲むんじゃなかった・・・」

 

まぁそのおかげで俺はいい体験できたけどさ 柔らかかったなぁ~ ユウキの体 それでいてすべすべのもちもちで・・・ もうちょい触っときゃ良かったかな またと無いチャンスだったかも知れないのに・・・

 

ユウキ「何考えてるの!!テツヤのエッチ!!!」

 

テツヤ「え!?バレた!?」

 

ユウキ「顔で分かるもん!!全く!!男の子ってどうしてこうもエッチな事が好きなのかな!!!ボクには理解出来ないよ!!!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「何か言いたいの!?」

 

テツヤ「い!いいえ!無いです!!」

 

さっきの事聞かしてたらどうなってたかな・・・・・・下手したら殺されてたかもな俺

 

ユウキ「ほら!早く服着て! すぐご飯にするよ!!」

 

テツヤ「へーい・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

ユウキ「実は家に着いた時点で酔いが覚めてたって言ったら・・・・・・テツヤはなんて言うのかな・・・・・・・・・♪本音を打ち明けられて良かった・・・・・・♪」




やっと奥手のテツヤが一歩前進!!ユウキも酒の力を借りたけど大胆に攻めよれた!!日本の将来を担うのは君たちだ!!

今回の微エロシーンなのですが正直攻めすぎた感が出てます もしこれR15以上じゃね?って思ったらご指摘ください 多かった場合そのシーンを消してリメイクして再投稿します

まぁあるゲームで主人公とヒロインがそう言うことしてるシーンも暗転ですが出てたし多少は・・・ね・・・? え?何のゲームかだって? ヒント フィリア これにつきます 暗転後の裸でベッドにはファッ!?ってなったなぁ そのシーン友達と大笑いした記憶があるなぁ笑

次回!ユウキが可愛く大変身!!お楽しみに!!


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part22萌えるテツヤ~レアアイテム~

遅れてしまい申し訳ありません 最近買った龍が如くにドハマリしてしまいなかなか執筆する時間を取れずにいました・・・

自分勝手な作者をお許し頂けたら嬉しいです

では本編です! どうぞ!


今日 昼頃にクラインから連絡が来た

 

『ようテツ公 実は良いもん仕入れたんだがよぉ 俺には使いもんになんねぇんだよ だからお前にくれてやる おっと!タダとは言わねぇぞ!!俺が酒飲む代金持ってくれよな!!待ち合わせは70層のバーに5時だ!!じゃあまたな!!』

 

と 良いもんってなんだよ と思いながらも気になったので俺は5時ジャストに70層へと向かった

 

~70層・バー~

 

テツヤ「おっす 来たぞ」

 

クライン「おお!!来たか!まぁ立ってないで座れ座れ!!」

 

テツヤ「言われなくても座るわ んで?良いもんって何だ?本当に良くなきゃ酒の代金払わねぇからな」

 

クライン「まぁそうあわてんなって!!えっと・・・・・・・・・あった!コイツだ!!!」クラインはそう言うと二つのアイテムを取り出した

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・んだこれ・・・・・・・・・」

 

クライン「見ての通り!!猫耳と犬耳さ!!装備すれば尻尾も生えるってゆう優れもんだ!!低確率ドロップ品の激レア品だ!!」

 

テツヤ「いや、見ればわかるよ?何でこれを?」

 

クライン「いやぁよ ことの発端は風林火山のメンツの1人がこれをドロップしたって聞いたんだけど まぁ使い道が無いって聞いてさ そこで!もしかしたらテツヤなら買ってくれるんじゃねぇか!?って思って引き取ってきたんだ!!」

 

テツヤ「俺が買うか!!!!アホか!!!!!んな趣味お持ちでないわい!!!」

 

クライン「えぇ~!?買わねぇのかよぉ~!!!」

 

テツヤ「たりめぇだ!!!あほらしい!!!帰る!!!!酒の代金も持たん!!」

 

やっぱアホだコイツ 俺がこんなもん買うと思ってるのがおかしい さっさと帰ってユウキと遊ぼう

 

クライン「へぇ~テツヤ君は猫耳や犬耳を付けたユウキちゃんを見たくないのかぁ~」

 

テツヤ「ぴくっ・・・」

 

クライン「きっと可愛いだろうぜぇ?それをみすみす見逃すのかぁ・・・そりゃあ残念だなぁ・・・」

 

猫耳と犬耳の・・・ユウキ・・・・・・ 俺は自然とその二つを付けたユウキの事を考えてた

 

猫ユウキ『にゃーん♪にゃーにゃー♪なでなでして欲しいです~ご主人様~♪あごもくすぐって欲しいな~♪にゃーん♪』

 

犬ユウキ『わんわん♪お散歩お散歩♪ボクお散歩行きたいよ~♪大好きなご主人様と一緒に~♪わんわん♪』

 

テツヤ「へへへへ・・・可愛いなぁお前は・・・・・・・・・いくらでも付き合ってあげるさ・・・ぐへへへへ・・・・・・」

 

クライン「何ボソボソ言ってんだお前・・・・・・気持ちわりぃぞ・・・」

 

テツヤ「はっ!!」しまった・・・妄想でも可愛すぎてつい気持ち悪い事口走ってた・・・いや、これは俺が悪いんじゃない 可愛過ぎるユウキが悪いんだ うん きっとそうだ そうにしか違いない

 

クライン「まぁともかくいらねぇんだな ならコイツはもう処分かな~」

 

テツヤ「っ!!!!待て!!!!!」

 

クライン「ん?どうした?」

 

テツヤ「えと・・・・・・その・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

クライン「んだよ!遠慮せず言えよ!!」

 

テツヤ「だぁもう!!!!!!言い値で買おうつってんだよ!!!!!!!!よこせ!!!!!!その耳!!!!!!!」

 

クライン「そう来ると思ってたぜ!!!! でも言い値でって良いのかよ お前酒の代金持つってこと忘れてねぇか?」

 

テツヤ「代金も持つ!!!それに加え言い値で買うって言ってんだよ!!!!とっととよこしやがれ!!!!!さもねぇとてめぇんとこのギルドぶっ潰してでも奪い取るぞゴラァ!!!!!!!」俺はクラインの首根っこを掴み持ち上げた

 

クライン「ぐえっ・・・!!わ・・・わかったわかった!!!!わかったから離してくれ!!」

 

テツヤ「よし!!」俺はすぐさま離した

 

クライン「げほっ!ごほっ!!たくお前はユウキちゃんの事になると血相変えるよな・・・危なっかしい事言うんじゃねぇよ・・・」

 

テツヤ「んで 値段は?」

 

クライン「んー・・・そうだな・・・まぁお得意様料金だ 2万コルで手を打ってやろう!」

 

テツヤ「安い!!!!買ったぁ!!!!」

 

俺はすぐさま2万コルをクラインに送り 二つの耳を手に入れた

 

テツヤ「ふふふ・・・これでユウキが・・・・・・ふふふふふふふ・・・」

 

クライン「あ、それとだ それの犬には面白い要素があるみてぇだ」

 

テツヤ「面白い要素? 何だよ 言ってみろ」

 

クライン「どうやら生える尻尾にはプレイヤーの感情が感じ取れるようになってみるたいでよ 嬉しかったら尻尾は振られ 悲しくなったり寂しくなったりしたら尻尾が垂れるらしいんだ」

 

テツヤ「へ~面白いじゃねぇか 楽しみだな」

 

クライン「やっぱしユウキちゃんに付けさせんのか?」

 

テツヤ「たりめぇだ それ以外に用途があるか」

 

クライン「そっか なら存分に楽しめよ」

 

テツヤ「おう それとだ・・・」俺はクラインに追加で3万コルを送った

 

クライン「え?」

 

テツヤ「申し訳ないが俺は帰る だからこれで好きなだけ呑め 全部やるから返金は無用だ じゃな!」俺はそそくさと店を出た

 

クライン「ま 良い買い物してもらって良かったな さてと!俺は飲むか!!すいませーん!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「たっだいまー!!!」

 

ユウキ「おかえりー!!」ユウキは俺が帰ってくると元気よくお帰りを言ってくれて飛びついてきた

 

テツヤ「寂しくなかったか?」

 

ユウキ「うん!大丈夫だよ!」

 

テツヤ「そっか なら良かった・・・なぁユウキ お土産があるんだけどさ・・・」

 

ユウキ「お土産?なになに?」

 

テツヤ「・・・・・・これです・・・・・・」俺は先ほど買った両耳をユウキに差し出した

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「ねぇテツヤ・・・まさかとは思うけど・・・これをボクに付けろって?」

 

テツヤ「うんうん!!付けて付けて!!」

 

ユウキ「まさかテツヤにそんな趣味があるなんて・・・少し幻滅したかも・・・」

 

テツヤ「ガーン!!!」

 

ユウキ「・・・・・・ほんとに・・・付けて欲しいの・・・?」」

 

テツヤ「駄目なら・・・良いです・・・返品してきます・・・」

 

ユウキ「・・・これ付けたら・・・テツヤは喜んでくれる・・・?」

 

テツヤ「うんうん!!!すんげぇ喜ぶ!!!」

 

ユウキ「・・・・・・・・・はぁ・・・・・・仕方ないなぁ・・・」そう言うとユウキは二つの耳をストレージにしまった

 

テツヤ「付けてくれんの!?」

 

ユウキ「だって・・・テツヤが喜んでくれるなら・・・ボクはテツヤの喜ぶ姿も好きだし・・・」

 

あぁ 何て良い娘なんだろう 俺のために付けてくれるなんて 俺は嬉しくてたまらない

 

ユウキ「犬か猫 どっちがいい?」

 

テツヤ「じゃあまずは猫で!!」

 

ユウキ「はいはい ちょっと待ってね・・・」

 

言われた通り少し待つとユウキの頭から可愛らしい耳とお尻のあたりに尻尾が生えていた

 

テツヤ「おぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

ユウキ「え!?尻尾も生えるの!?」そう言ってビックリしてるユウキ でもそんな中でも尻尾はゆらゆら揺れていてとても可愛らしい

 

テツヤ「すげぇ!!可愛い!!流石レアアイテム!!」

 

ユウキ「むぅ・・・尻尾生えるなんて聞いてないよぉ・・・」

 

テツヤ「まぁまぁ!!いいじゃねぇか!!くぅー!やっぱ買って正解だ!いつもより格段と可愛く見える!!!」

 

ユウキ「どこで売ってたの?こんなもの」

 

テツヤ「いや、クラインから買った 2万で」

 

ユウキ「2万円!?高くない!?」

 

テツヤ「いやぁレアアイテムでなおかつユウキが可愛くなるならと思ったらこんなの安すぎると思ってさ・・・えへへ・・・」

 

ユウキ「褒めてない!!!」

 

テツヤ「はい・・・すみません・・・」

 

ユウキ「全く・・・ボクのためだとしても高い買いものだよ・・・」

 

そう言っててもやはり今のユウキは可愛い アメリカンショートヘアーの様な耳に尻尾 俺を萌え殺す気かな? やっぱしユウキって可愛いわ

 

テツヤ「おいで ユウキ」

 

ユウキ「はぁ・・・調子いいんだからぁ・・・」そういいながらもユウキは俺の膝の上に座ってきた

 

テツヤ「まぁまぁ お前もまんざらじゃないだろ?」

 

ユウキ「・・・まぁ・・・」

 

テツヤ「くぅー!かぁわいいー!」俺はユウキを撫でてやりながら抱きしめた

 

ユウキ「まぁテツヤが喜んでくれるならそれでいいけど・・・」

 

テツヤ「なぁユウキ!!にゃーってやってよ!」

 

ユウキ「えー!?」

 

テツヤ「お願い!!できれば手を丸めて!!」

 

ユウキ「はぁ・・・今日のテツヤには勝てないよ・・・」

 

テツヤ「やりぃ!」

 

ユウキ「・・・にゃ・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ごくり・・・・・・」

 

ユウキ「にゃ・・・・・・にゃー・・・・・・」手を丸め 上目遣いをしながらユウキは猫の鳴き真似をしてくれた

 

テツヤ「っ!!!!」

 

アカン めっちゃくちゃ可愛い 胸が高鳴ってる

 

テツヤ「か・・・・・・か・・・かかかかか・・・・・・・・・」

 

ユウキ「?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・可愛いいぃぃぃぃぃぃ!!!!!!愛してるぞおおおおお!!!!!」俺はおもいっきりユウキを抱きしめた

 

ユウキ「ふにゃぁー・・・・・・」

 

テツヤ「どうしてこんなに可愛いんだお前は!?まどろっこしい言葉はいらねぇ!!!可愛い!!!可愛い可愛い可愛い可愛い!!!!!」

 

ユウキ「そ、そんなに言われると恥ずかしいよぉ・・・/////」

 

テツヤ「しばらくこうしててやる!離さんぞ!!」

 

俺は言葉通り ユウキをいつまでも抱きしめ続け 撫で続け 幸せな時間を堪能した

 

~数時間後~

 

テツヤ「~♪もう一回言ってよ♪」

 

ユウキ「にゃー♪」ユウキも乗ってきたのか今ではノリノリでお願いを聞いてくれる 手を丸め俺の腹辺りを何度もふみふみしてくる まるでガチの猫だ

 

テツヤ「可愛いなぁ~♪」

 

ユウキ「えへへー♪ あ、そうだ ねぇテツヤ 今晩のご飯なんだけど たまには外食しない? てゆうのもちょっと食材切らしちゃって今晩何もおかずが無いんだ いいかな?」

 

テツヤ「そうなん?まぁ食材無いなら仕方ないな 良いぞ」

 

ユウキ「良かったぁ ボクお腹空いちゃったから今から食べに行こ!」

 

テツヤ「おう!んじゃあ行こっか!」

 

ユウキ「うん!」

 

テツヤ「あ、そうだ 1つお願い」

 

ユウキ「また?」

 

テツヤ「まぁまぁ ごにょごにょ・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「~♪」

 

ユウキ「/////」

 

「おい 見ろよアレ」

 

「嘘だろ?あの2人そうゆう趣味?」

 

「でもやっぱし可愛いなぁ 羨ましいぜ・・・」

 

テツヤ「皆ユウキの事見てるな♪」

 

ユウキ「うぅ・・・何で外にまで猫耳を・・・」

 

テツヤ「いいじゃんいいじゃん!」

 

ユウキ「テツヤは良くてもボクは良くないの!!!」

 

「尻尾ふりふりしてて可愛いなぁ 死神の奴羨ましいぜ・・・」

 

「写真とったら駄目かな?」

 

「流石に駄目だろ・・・」

 

テツヤ「どうぞー♪ お好きなだけ写真をお撮りください♪」

 

ユウキ「え!?/////」

 

「おおー!!死神太っ腹ぁ!!」

 

「じゃあ早速!!!」

 

「うひょー!!生きてて良かったぁ!!!!」

 

テツヤ「ふふふ♪撮られまくってんな♪」

 

ユウキ「うぅ/////なんでこんなことに・・・/////」

 

テツヤ「照れちゃってかぁわいい♪」

 

ユウキ「むぅー!!馬鹿にするなぁ!!!は、早く行くよ!!!!」ユウキはそそくさと歩いてしまった

 

テツヤ「お、おい!!待てよ!!!」

 

結局 ユウキは道行く人たちに写真を撮られまくってた でも照れるユウキも可愛かった 食事の時も終始シャッター音が鳴り響き ユウキは恐らく気が気でなかっただろうな

 

食事を済ませた俺達は 少し散歩しながら家に戻った・・・・・・・・・決して首輪は付けてないからね?

 

テツヤ「食ったなぁー 腹いっぱいだ」

 

ユウキ「テツヤ そこに正座しなさい」

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「いいから正座!!!!」

 

テツヤ「はい・・・」俺はユウキの威圧感に負けた為 言うことに従った

 

ユウキ「ねぇテツヤ・・・何であんな事したの?」

 

テツヤ「いやぁ・・・やっぱし可愛いユウキを皆に見せつけてやりたいと思いまして・・・」

 

ユウキ「それで写真も撮らせたって言うの?」

 

テツヤ「すみません・・・反省してます・・・」

 

ユウキ「そんなテツヤに罰を与えます!!」

 

テツヤ「へ?」

 

ユウキ「今からボクの言うことを絶対に聞くこと!聞かなかったら3日間晩御飯抜き!」

 

テツヤ「3日!?そりゃきつい・・・わぁったよ 聞くよ 何だ?」

 

ユウキ「はい 正座崩して良いよ 目も瞑ってて」

 

テツヤ「へ? わかった・・・」

 

ユウキ「絶対に目を開けちゃ駄目だよ!」

 

テツヤ「はいはい わかりましたよ」

 

そこまで何故念を押すのかな? まぁともかく俺は普通にソファーに座り目を瞑った

 

ユウキ「・・・・・・・・・よし できた!」

 

テツヤ「?」

 

ユウキ「よーし!テツヤー!!」ユウキは俺の胴体に勢いよく抱きついてきた

 

テツヤ「おい!どうなってんの!?」

 

ユウキ「目を開けて♪テツヤ♪」

 

テツヤ「ん・・・・・・おぉ!!!」目を開けるとそこには猫耳から犬耳にチェンジしたユウキがいた 尻尾も犬仕様にチェンジしていた

 

ユウキ「今からテツヤはボクが満足するまでたっぷり相手をすること!!!途中で止めたら駄目だよ!!」

 

テツヤ「りょーかい わかったよ」

 

ユウキ「えへへー♪わんわん♪ご主人様~♪なでなでして~♪」ユウキは俺の頬にスリスリしてきた

 

テツヤ「よしよし 甘えん坊だなお前は」俺はユウキの髪をくしゃくしゃと撫でた

 

ユウキ「くぅーん♪」するとユウキの尻尾は大いに振られた 恐らく凄く喜んでいるのだろう 顔も笑顔になってるしね 喜んでもらえて良かった

 

テツヤ「嬉しいのか~♪ユウキ~♪」

 

ユウキ「とっても嬉しいよ~♪わんわん♪」

 

そういや寂しくなったりしたら尻尾が垂れるって言ってたっけか・・・・・・試してみるか

 

テツヤ「あ、そうだ わり 少しだけ席外すな 頼まれごとしてたんだ すぐ戻るから待っててくれ」

 

ユウキ「へ・・・?そうなの・・・わかった・・・待ってるね・・・」

するとユウキの左右にフリフリしてた尻尾は垂れ下がり ユウキの顔も少し悲しそうになった 寂しそうにしてるユウキもやはり可愛いな

 

テツヤ「ユウキ 今のは嘘だ 今日はこの後何の予定も入っちゃいねぇよ♪」俺はユウキを抱きしめた

 

ユウキ「ほんと!?わーい!!!」すると再びユウキの尻尾がフリフリ揺られ ユウキも俺の首元に抱きついてきた

 

テツヤ「よーしよしよしよし♪」俺はユウキの背中をさすった

 

ユウキ「くぅーん♪だーいすきー♪すんすん♪」ユウキは俺の匂いを嗅いできた 本当に犬みたいだな こんなチャーミングな犬いたら毎日でも相手してやれるな シリカみたいにモンスターテイムができたら犬系モンスターをテイムするんだけどなぁ・・・ ま ユウキがいるから良いか

 

テツヤ「ふふふ♪好きなだけ甘えていいからな♪」

 

ユウキ「わーい♪たくさん甘える~♪わんわん♪」

 

テツヤ「お手」

 

ユウキ「わん♪」

 

テツヤ「おかわり」

 

ユウキ「わん♪」

 

テツヤ「おまわり」

 

ユウキ「わん♪」

 

テツヤ「よく出来ました ご褒美をあげなきゃな♪」

俺はユウキの頬にキスした

 

ユウキ「ボクもー♪」するとユウキも俺の頬にキスしてきた

 

テツヤ「大好きだよ ユウキ♪」

 

ユウキ「ボクも♪愛してます♪ご主人様♪」

 

俺は犬ユウキとずっとイチャイチャした 2万ってぶっちゃけぼったくりレベルだけどユウキがこんなに可愛く変身できるなら安いもんだ

ユウキは犬でも猫でもどっちでも可愛いな こんなの独り占めできるなんて最高だ!

 

~数時間後~

 

ユウキ「わんわん♪すんすん♪」

 

テツヤ「なぁユウキ・・・いつまでするつもりなの?」

 

ユウキ「ボクが満足するまでだよ♪」

 

テツヤ「もう深夜2時なのに・・・飽きねぇやつだなぁ・・・」

 

流石にいつまでも甘えていいとは言ったがこんな時間まで甘えられるとは思わなかった・・・正直眠たい・・・

 

ユウキ「テツヤはボクに飽きちゃったの・・・?」ユウキの目はうるうるしていて尻尾も下がっている

 

テツヤ「なわけあるか こうなったら俺も徹底的に相手してやる!!覚悟しろよぉ!!」

 

ユウキ「覚悟するのはテツヤだよ!!ボクの愛に勝てるかな!!!」

 

テツヤ「お前こそ!!泣きごと言っても止めねぇからな!!!」

 

結局 その日は朝方の7時近くまでぶっ通しでいちゃつき その後は2人で死んだように寝付いた

 

テツヤ・ユウキ「「Zzz・・・・・・」」

 

重なり合い眠る2人 今の2人のこの時間は何者の邪魔も許さない そんな甘く幸せな一時だ 例え何が起きようと 2人の仲は今後引き裂かれないだろう

 

~おまけ~

 

『速報!!!絶剣!なんと猫耳を装備して街中を歩く!!!死神もそれを見てニヤニヤ!!2人には実はそんな趣味が!?死ね死神!!』

 

テツヤ「デカデカと報道されてんなぁ てか誰だこれ書いた野郎」

 

ユウキ「プルプル・・・」

 

テツヤ「どした?そんな震えて」

 

ユウキ「テツヤの馬鹿ぁ!!!こんなにでっかく写真載せられて!!!!まるでボクが変な趣味あるみたいに思われてるじゃん!!!!」

 

テツヤ「まぁまぁ 大丈夫さ 多分・・・」

 

ユウキ「多分!?あのねぇ・・・・・・!!!もういい!!!テツヤなんか嫌い!」

 

テツヤ「ゴブッ!?」

 

嫌い!!嫌い!嫌い・・・嫌い・・・キライ・・・ 例え冗談でも俺にとっては衝撃的だったため脳内でこの二文字が永遠とリピートされた

 

ユウキ「ふん!!!テツヤの馬鹿!!!」

 

 

 

 

・・・・・・やっぱし引き裂かれることもあるかもしれない・・・・・・・・・




犬耳と猫耳を購入し 存分に萌え 楽しんだテツヤ そして久しぶりに訪れる有能クライン いつもは無能なのにどうしたんだ!?

今回急ぎ気味で書いたので少々内容が薄いと思います 次回はきちんと時間を取るのでご勘弁を・・・

次回!!テツヤとキリトが喧嘩!!一体なぜ!?

次回お楽しみに!


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part23 馬鹿夫~互いの嫁自慢

3月の終わり頃 プロ野球見に行ってました 結果は負けました
何故だろう 自分が野球観戦に行くと9割型負けてる 勝ち試合見た事一回しかない 辛すぎる 勝ちの喜びを存分に味わいたいのに・・・

ちなみにそれは巨人側で見る場合のみでヤクルト ベイス カープ 阪神側では勝ちました なんでや泣

と、作者のイライラと悲しみををこちらに書いて頂きまして本編です どうぞ!


テツヤ「てめぇ・・・・・・何度言ったらわかんだよ!!!」

 

キリト「こっちのセリフだ!!!理解ができない奴だな!!!!」

 

テツヤ・キリト「「この野郎・・・・・・!!!!」」

 

ユウキ「ショウ!?一体どうしたの!?2人がいがみ合うなんて!!」

 

アスナ「凄い険悪な感じになっちゃってるし・・・仲の良い2人があんなになるなんて・・・・・・」

 

ショウ「店の前で暴れんのは勘弁なんだがなぁ・・・・・・まぁ見てりゃ分かるよ」

 

テツヤ「良いか!!何度も言うが!!あいつがナンバーワンだ!!!!」

 

キリト「いいや!!!あいつこそがナンバーワンだ!!!!」

 

ショウ「2人とも 馬鹿みてぇな話は止めようぜ?」

 

テツヤ「黙ってろ!!!!!」

 

キリト「大人しく見ててくれ!!!!!」

 

ユウキ「テツヤ!どうしたの!?喧嘩は止めようよ!!」

 

アスナ「キリト君も!2人が喧嘩する所は見たくないよ!?」

 

テツヤ「ユウキ・・・アスナ・・・止めないでくれ・・・これは男のプライドを賭けた戦いなんだ・・・!」

 

キリト「その通りだ・・・2人は後ろに下がっててくれ・・・!」

 

ユウキ「喧嘩の理由は!?それくらい教えてよ!」

 

ショウ「良いよ 俺が話そう ほんの少し前にな・・・・・・」

 

~回想~

 

テツヤ『いやぁ~』

 

キリト『それにしてもな~』

 

テツヤ・キリト『『ユウキ(アスナ)はこの世で1番可愛いな~・・・・・・・・・・・・・・・・む?』』

 

テツヤ『おいおい・・・1番はユウキだろ?』

 

キリト『いいや 1番はアスナだ』

 

テツヤ『ユウキ!!!!!』

 

キリト『アスナだ!!!!!』

 

テツヤ『ユウキだって!!!!』

 

キリト『ア!!ス!!ナ!!!!!!』

 

テツヤ『てめぇやるか!?』

 

キリト『望むところだ!!!!』

 

テツヤ『表でろゴラァ!!!!』

 

キリト『上等だ!!!!!直ぐにその間違い正してやる!!!!』

 

テツヤ『ショウも来いや!!!エギルいねぇし店もやってねぇだろうが!!!!』

 

ショウ『え?』

 

キリト『さっさとしろ!!!直ぐにでもこの馬鹿を正してやる!!!』

 

テツヤ『んだとてめぇ!?こっちだってボコボコにしてやらぁ!!!!ショウ!!ぼさっとしてねぇでさっさとしろ!!!!!』

 

ショウ『行く意味ある?俺』

 

テツヤ『立会人だボケ!!!』

 

ショウ『はぁ・・・』

 

~回想終了~

 

ショウ「って訳」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・は?」

 

アスナ「・・・・・馬鹿?」

 

2人は呆れた顔でショウに聞いた ショウ自身も呆れてしまっている

 

ショウ「馬鹿だろ 聞くまでも無い」

 

テツヤ「アスナが可愛いことは認めるさ!!!それでもユウキには及ばねぇ!!!!よってアスナは世界で2位だ!!!!」

 

キリト「そのセリフそのままそっくり返してやる!!!!ユウキが2位だ!!!!」

 

テツヤ「おめぇはユウキの本性知らねぇからそう言ってんだ!!!ユウキの本性知ったら絶っっっつ対に!!!!!1位だってお前もわかるだろうさ!!!!!!」

 

キリト「ならユウキの本性を教えてみろ!!!」

 

テツヤ「良いだろう!!!!萌えて後悔すんじゃねぇぞ!!!!!」

 

ユウキ「え!?ちょっと!?」

 

ショウ「馬鹿の熱弁が始まるな・・・・・」

 

テツヤ「あれは・・・・・そうだな・・・・・まだ付き合って間もない頃だな・・・・・」

 

~回想~

 

テツヤ『んー・・・・・ねみぃ・・・・・そろそろ寝るかぁ・・・・・』

 

こんこん 『テツヤ・・・・・?起きてる・・・・・?』

 

テツヤ『ユウキか 起きてんぞ 入っていいぞ』

 

ユウキ『お邪魔するね・・・・・』

 

テツヤ『おう どうしたんだ?こんな夜中に』

 

ユウキ『あのね・・・・・ボク・・・・・さっきまで寝てたんだけど怖い夢見ちゃったんだ・・・・・』

 

テツヤ『怖い夢?』

 

ユウキ『うん・・・・・それでね・・・・・寝よう寝ようって思うとその夢を思い出しちゃって眠れないの・・・・・』

 

テツヤ『ほうほう』

 

ユウキ『それで・・・・・駄目なら別に良いんだけど・・・・・』

 

テツヤ『?』

 

ユウキ『・・・・・テツヤと一緒に・・・・・寝たいんだ・・・・・そうすれば怖い夢も忘れられると思うんだ・・・・・』

 

テツヤ『なんだ そんな事か 別に良いよ ほら 入れ』

 

ユウキ『良かったぁ・・・・・それじゃあお邪魔するね・・・』ユウキはびくびくしながら俺の布団に入ってきた

 

テツヤ『おう 俺も寝るとこだったしね それじゃあ寝よっか』

 

ユウキ『うん・・・・・あ、あのさ・・・・・』

 

テツヤ『ん?』

 

ユウキ『・・・・・ぎゅーって・・・・・して欲しいな・・・・・やっぱり暗くなると怖くなっちゃって・・・・・駄目?』

 

テツヤ『っ・・・!』俺は元気ではなくびくびく怯えてるユウキの姿に守ってやりたいと言う気持ちと共に萌える気持ちが湧き出た

 

テツヤ『良いぞ 抱きしめてやる』俺はユウキを抱きしめ胸の中に顔を埋ませた

 

ユウキ『ありがと・・・』

 

テツヤ『それじゃあ改めて寝よっか』

 

ユウキ『あ・・・もう一つ良いかな・・・?』

 

テツヤ『良いぞ どうしたんだ?』

 

ユウキ『・・・ボクが寝付くまで・・・なでなでして欲しいの・・・』

 

テツヤ『っ!!』

 

やばい 可愛い ほんとに可愛い 何度も言うけど可愛い ユウキと付き合い始めて本当に良かった

 

テツヤ『仕方ないな 良いぞ』俺はユウキの頭をなでなでした

 

ユウキ『ありがとね・・・ボクのわがままに付き合ってくれて・・・』

 

テツヤ『別に構わないさ それじゃあ寝る?』

 

ユウキ『うん!テツヤと一緒なら怖くないからぐっすり眠れそうだよ!』

 

テツヤ『そりゃ良かった じゃあお休み ユウキ』

 

ユウキ『お休みなさい!テツヤ!』

 

~回想終了~

 

テツヤ「どうだ!!!」

 

キリト「ぐはぁ!?」キリトの体勢は崩れた

 

キリト「あの怖いもの無しのユウキが・・・怖い夢に怯え甘える・・・だと?甘えるのはいつも通りと言う人はいるだろうが怯えた時の女の子の甘えは普段とは違う物なんだ・・・!!!どっちとも普段とのギャップが半端ないじゃないか・・・!!ユウキにそんなパワーがあったなんて・・・!!!」

 

テツヤ「どうだ!!このギャップ萌えを知るのも俺のみだ!!!!なーはっはっはっ!!!!!!」

 

ユウキ「うぅ・・・恥ずかしい・・・顔から火が出そう・・・/////」

 

ショウ「ここぞとばかりに自慢してんなアイツ」

 

アスナ「・・・これって私も言われちゃうパターン・・・?」

 

ショウ「だろうね」

 

アスナ「そんなぁ!?」

 

テツヤ「これで分かったろ!!ユウキが1番可愛いんだよ!!!!!!これは何があろうと揺るがねぇんだよ!!!!!」

 

キリト「くそ・・・破壊力抜群じゃないか・・・・・・だがしかし!!!アスナにだってとっておきの可愛いエピソードがある!!!!」

 

アスナ「もぉ!止めてよぉ!!」

 

テツヤ「良いだろう!!!!教えてみろ!!!まぁユウキに勝てねぇさ!!」

 

キリト「あれは結婚して少し経ってからだ・・・・・・」

 

~回想~

 

キリト『Zzz・・・』

 

アスナ『キーリト君♪おはよ♪』

 

キリト『ん・・・?もう朝か・・・』

 

アスナ『キリト君~♪』

 

キリト『どうしたんだ?そんな猫なで声出して』

 

アスナ『もう・・・私は妻だけど女の子でもあるんだよ?私にだって甘えたい時はあるよ?』

 

キリト『そうなのか? まぁアスナなら大歓迎だけど』

 

アスナ『えへへ♪大好きだよ♪』アスナはそう言って首元に抱きつき やられた事の無い頬ずりをしてきた

 

キリト『っ!!』

 

やばい いつもはクールなアスナが今日はとても甘えん坊の様だ こんなアスナもとても可愛い

 

アスナ『ちゅ♪』アスナは頬にキスして来た

 

キリト『!?』

 

今日のアスナはどうしたんだ!?まるでテツヤに甘えるユウキだぞ!?しかも滅多に甘えないアスナが今日は朝から全開で甘えてきてるぞ!?今日のアスナに言えることはたった一つ!!!いつにもまして可愛いぃぃぃ!!!!

 

キリト『今日のアスナは可愛らしいな よしよし』俺はアスナの事を撫でた

 

アスナ『今日はずっ~~~~とこうしていたいな~♪』

 

キリト『良いよ 何の予定も無いしね』

 

アスナ『やったぁ!』アスナは子供のように喜んでくれた いつもと違うアスナだけどこんなアスナも可愛いな~ 甘えられるのも良いかも

 

キリト『愛してるよ アスナ』

 

アスナ『私もだよ♪キリト君♪』

 

~回想終了~

 

キリト「どうだ!」

 

テツヤ「ぐはぁ!?」俺も思わず体制を崩した

 

テツヤ「いつもは皆のアイドルみたいなアスナが甘えてくるだと・・・?それにアスナまでギャップ萌えが・・・!?それに頬ずりにキスだと・・・!?こっちも破壊力抜群じゃねぇか・・・!!!」

 

キリト「確かにユウキも可愛いさ!!だけどアスナには絶対遠く及ばない!!!アスナはこの世界のアイドルでもあるんだ!!!そのアイドルにユウキは勝てるのか!?」

 

アスナ「恥ずかしい・・・穴があったら入りたい・・・/////」

 

テツヤ「くっ・・・でもユウキだって美少女剣士って言われてんだ!!!!アインクラッドのアイドルだろうがそれには勝てねぇさ!!!!」

 

キリト「ぐっ・・・確かにユウキもそう言われてた・・・不覚!」

 

テツヤ「それによぉ!ユウキは時には大胆な時とあんだぞ!!!」

 

ユウキ「!?まさか!?」

 

キリト「大胆?」

 

テツヤ「そうだ!!!ユウキは甘えん坊の恥ずかしがりやだと思ったら大きな間違いだ!!!」

 

テツヤ「ユウキは時には裸エプロンになり俺の心を鷲掴みにしてきてそしてなんと!!!時には裸で俺に攻めよってくんだよ!!!!!!!裸だぞ!?は!だ!か!!」

 

キリト「ごばぁ!?」キリトは現実であったら吐血してたであろう勢いで倒れた

 

キリト「裸エプロンに裸・・・・・・!?嘘だろ・・・・・・恥ずかしがり屋のユウキがそんな大胆な格好になるなんて・・・・・・!!!!」

 

ざわざわ・・・・・・ざわざわ・・・

 

「聞いたか聞いたか!?絶剣の裸エプロンだってよ!!」

 

「うわぁ~!!見てぇ~!!!!!」

 

「それに裸で攻めるなんて絶剣もやはり女の子なんだな・・・」

 

「にしてもやりそうにないと思った絶剣が裸か 世の中分からないもんだな~」

 

ユウキ「もうやだ・・・・・・死にたい・・・・・・」ユウキは羞恥に耐えられなくなりもう既に涙目だ

 

アスナ「大丈夫?ユウキ?」

 

ユウキ「ぐすん・・・テツヤの馬鹿ぁ・・・人でなしぃ・・・晩御飯抜いてやるんだからぁ・・・」ユウキはアスナに抱きついた

 

テツヤ「それに!!!ユキの協力もあり俺は裸エプロンユウキの写真も手にしているのだ!!!!」

 

ユウキ「っ!?まだ持ってたの!?」

 

テツヤ「たりめぇだ!!!捨てるか!!!どうかね?これに勝てる術はあるのかい?キリト君よ」

 

キリト「くそ・・・・・・破壊力が倍増じゃないか・・・このままでは勝てない・・・!!!!」

 

テツヤ「これでわかったか!!!ユウキがナンバーワンだ!!!!!はっはっはっはっは!!!!!!!!」

 

キリト「・・・っ!!あった!勝てる術が!!!」

 

アスナ「っ!?もう止めようよ!!!!おねがいだから!!!」

 

キリト「いいか!!俺は裸のアスナと寝た事もあるんだ!!!別にやましい事はしてないがな!!!!」

 

テツヤ「ぐふっ!?」俺も思わず倒れた キリトと同じで現実だったら勢いよく吐血してただろう

 

テツヤ「裸で寝ただと・・・!?畜生・・・!!俺は下着までなのに・・・!!羨ましい・・・!!!俺も裸のユウキと寝てみたい・・・!!!」

 

ざわざわ・・・・・・ざわざわ・・・

 

「閃光までもが!?」

 

「リア充爆発四散しろぉぉぉぉぉ!!!!!!!」

 

「羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい・・・・・・!!!!」

 

「俺の中の2人が壊れてくぅぅぅぅ!!!!」

 

ショウ「・・・・・・2人とも平気じゃ・・・・・・っ!?」ショウが見たのは怒りの炎に包まれた2人だった

 

アスナ「キリト君・・・・・・後でたっぷりとお説教してあげるから覚悟しててよね・・・・・・!!!!!」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・晩御飯抜きじゃ済まさないほど怒ってあげるからね~・・・・・・覚悟してよね・・・・・・!!!!!」

 

ショウ「2人とも終わったな・・・」

 

テツヤ「くそぉ・・・・・・このままでは勝ち負けがつかねぇじゃねぇか・・・!!」

 

キリト「どうすれば良いんだ・・・!!!」

 

テツヤ「・・・・・・こうなりゃこれっきゃ無いだろ・・・」俺は身構えた

 

キリト「・・・ほう・・・・・・丁度俺も同じ事を考えたんだ・・・・・・」

 

テツヤ「男の真剣勝負と言ったらぁぁぁ!!!!」

 

キリト「拳の殴り合いだぁぁぁぁぁ!!!!」

 

俺とキリトは同時に殴りかかり 俺はキリトの顔を キリトは俺の顔を殴り互いの腕が交差しクロスカウンター状態になった

 

テツヤ「お前が俺に勝てると思うかぁぁぁ!!!」

 

キリト「それはこっちのセリフだぁぁぁ!!!!」

 

ショウ「おい!!落ち着けよ!!!」

 

ショウの静止も気にせず2人は殴りに殴りあった

 

テツヤ「おらぁ!!」

 

キリト「ぐはぁ!」キリトはエギルの店の外にセットしてあった椅子とテーブルにぶつかった その際にその椅子とテーブルは壊れてしまい耐久値が切れ消えて行った

 

ショウ「あっ!?おいアホ!!!!これエギルが最近セットしたばかりなのに!!!!」

 

テツヤ・キリト「「うおおおおおおお!!!!!!」」

 

ショウ「あの馬鹿共・・・!!エギルが戻ってきたらやばいぞ・・・!!!!」

 

「騒がしいじゃねぇか 何やってんだ?」

 

ショウ「っ!?・・・エギル・・・?」ショウは恐る恐る声のした方を向いた

 

エギル「そうだが・・・・・・って!?おい!!!椅子とテーブルは!?」

 

ユウキ「あそこの馬鹿2人が壊したよ」ユウキは2人を指さしてそういった

 

エギル「・・・・・・・・・」

 

ショウ「俺知らね・・・・・・・・・」

 

~数時間後~~

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・」

 

キリト「はぁ・・・ぐっ・・・」

 

殴り合いに疲れ果てた俺達は互いに倒れ込んでいた 俺達を夕陽が明るく照らしていた

 

テツヤ「てめぇ・・・いい拳持ってんじゃねぇか・・・」

 

キリト「そっちこそ・・・流石と言ったところだな・・・」

 

テツヤ「はぁ・・・何を話してたんだっけか・・・?」

 

キリト「忘れたよ・・・・・・もうその事は水に流そうじゃないか・・・」

 

テツヤ「それもそうだな・・・・・・ユウキもアスナも一番だ・・・」

 

キリト「なんだよ・・・覚えてるんじゃないか・・・」

 

テツヤ「ははは・・・」

 

キリト「ふふふ・・・」

 

テツヤ・キリト「「はっはっはっはっは!!!!!!!!」」

 

俺とキリトは共に高らかに笑いあった 拳を通じて俺達は更に仲を深めることができた やはり喧嘩良いものだ 俺ら男の友情が深まった 俺とキリトは今後もこうやって笑いあって行けるだろう

 

そうやってグッドエンドで終わる・・・・・・筈だった

 

「何笑ってんだテメェら・・・・・・」「「何を笑ってるのかな~?」」

 

テツヤ・キリト「っ!?」

 

俺とキリト影が覆いかぶさった為すぐさま飛び起きた

そこには3人の悪魔がいた

 

エギル「あのセット結構高値だったんだぞ・・・・・・!!!それをあろう事かてめぇらの喧嘩でぶち壊れるなんてな・・・・・・!!!!」

 

ユウキ「ねぇテツヤ?ボクがど~れだけ 怒ってるか解ってるよね?」

 

アスナ「キリト君・・・・・・私が止めてって言ったのに何であんなに馬鹿みたいな事言ったのかな?」

 

ユウキ「ボク達がど!れ!だ!け!!恥ずかしい思いをしてきたか・・・・・・テツヤ達には知ってもらうべきだよね~?」

 

テツヤ・キリト「「あ・・・いや・・・その・・・」」

 

エギル「テメェら歯ぁ食いしばれぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

 

テツヤ・キリト「「いやだぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」」

 

その日 夕陽に向かって2人のアホがズタボロになりながら飛んでいったのを55層の全プレイヤーが見たそうな

 

~後日~

 

俺とキリトは壊した物を弁償するため ある条件を呑み エギルの店でバイトする事に その条件は俺達のプライドをズタズタにするには充分過ぎるものだった

 

テツヤ「いらっしゃいませー!!」

 

キリト「ご注文はお決まりですか?」

 

ユウキ「ふふふ~♪いい気分~♪」

 

アスナ「そうだね~♪」

 

エギル「今日1日しっかりその格好で働いてもらうからな!!」

 

テツヤ「1日!?」

 

キリト「これでか!?」

 

ユウキ「頑張ってね~テツヤ~♪」

 

アスナ「キリト君も 途中で抜け出しちゃ駄目だからね~♪」

 

テツヤ「ふざけんな!!!こんな゛女装してなおかつメイドの格好゛なんてやってられるか!!!!」

 

そう 恥ずかしさを解らせるためとか言われて女用カツラに加えメイドの格好をさせられてるのだ 頭にはフリフリの付いたカチューシャを付けられきちんとスカートまで履かされてる 恥ずかしくてたまらない

 

ユウキ「あ?そう?さもなければお小遣いもっとカットしていいんだよ?」

 

そう、それに加え小遣いまでカットされた しかも万単位で このままじゃ俺とキリトは自由が無くなってしまう

 

テツヤ「すんません!!!!やるんでこれ以上は勘弁してください!!!!」

 

キリト「はぁ・・・クラインとか来なければいいんだがな・・」

 

カランカラン!!! 店の扉が開いた 来客の合図だ

 

テツヤ「いらっしゃいま・・・・・・・・・せ・・・・・・」

 

絶妙にフラグが成立した 来客したのはあのヒゲ野郎だ

 

クライン「・・・・・・嘘・・・・・・だろ・・・・・・?」

 

キリト「っ!?クライン!?」

 

ユウキ「クラインさーん♪テツヤ達は今女の子になりたーいって言ったからこうしてるんですよー♪」

 

アスナ「存分に写真でも撮ってあげて下さーい♪」

 

テツヤ「っ!?おい!!!」

 

クライン「こ・・・・・・こんなのテツヤとキリトじゃねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」クラインは勢いよく飛び出して行った

 

テツヤ「待ってぇぇぇぇ!!!!!」

 

キリト「誤解だぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

ユウキ「楽しいね♪アスナ♪」

 

アスナ「そうだね♪ユウキ♪」

 

 

その後 2人に女装趣味があると誤報されたのは言うまでもない・・・・・・・・・・・・・・・・・・




自慢し過ぎるのも良くない これがよく分かった話でしたね

あんだけ可愛い嫁さんもらえて自慢するなってゆうのも無理があるけど流石にあそこまで言わなくてもねぇ?

皆さんも 例え嬉しいことが起きても 過度に伝えてはいけませんよ? 誰かからの反感を買ってしまうかも・・・!?

次回もお楽しみに!


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part24 ユウキハーレム~分身のユウキ!?~

えー唐突ですが皆さんにお知らせがあります

私、畜生ペンギンは今後 ソードアートオンライン~死神と呼ばれた剣士~の他に もう一つ!作品を投稿しようと考えています!

既にストーリー構成、主人公は誰 ヒロインはこいつかな?など割と考えてあるので直ぐにだそうと思えば出せます

だけど・・・圧倒的に一つのものが足りないのです それは・・・・・・

・・・・・・時間・・・・・・!!!!! 2つ投稿となると片方が中途半端になったりしそうなんでそれは嫌なんですよね・・・・・・

と、言うことでただ今 もう一つ作品を 投稿しようと考えています 投稿し始めたらそちらの方もよろしくお願いします!

それでは本編です!! どうぞ!!!


テツヤ「Zzz・・・むにゃむにゃ・・・」

 

ユウキ「おっはよー!!テッツヤー!!」

 

テツヤ「Zzz・・・」

 

ユウキ「あれ?寝てる?おーい?テツヤー?」

 

テツヤ「Zzz・・・」

 

ユウキ「ねえー!!ねぇってば!!起きろー!!!」

 

テツヤ「るせえなぁ・・・もうちょい寝かしてくれよ・・・」

 

ユウキ「今日はデートの約束でしょ!!!!何言ってるの!!!!!」

 

テツヤ「あー・・・そういやそうだったな・・・忘れてた・・・」

 

ユウキ「えー!?忘れないでよぉ!!!ボク久しぶりのデートだから楽しみにしてたんだよー!!」

 

テツヤ「つってもこの層の森ん中歩くだけだろぉ?」

 

ユウキ「それでもいいの!!!テツヤと2人っきりってゆうのがポイントなの!!!」

 

テツヤ「さいですか・・・んじゃあ起きますかー」

 

ユウキ「朝ご飯出来てるから食べちゃってね!」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

用意された食事を食べながら今日の新聞に目を通す するとなにやら面白そうな記事があった

 

テツヤ「『40層~49層辺りでプレイヤーに化けるモンスター出現!!!皆は充分にご注意を!!!』かぁ・・・面白そうだし会ってみたいなぁ・・・」

 

ユウキ「こら!ご飯食べながら新聞読まないの!!!」

 

テツヤ「はーい・・・」

 

ユウキ「新聞になんて書いてあったの?」

 

テツヤ「ん?あぁ、何だか変身するモンスターが40層辺りにいるらしくてそれが俺らプレイヤーにも化けるんだとよ 充分に注意しろだとさ」

 

ユウキ「ふ~ん どんなモンスターなんだろうね」

 

テツヤ「さぁなぁ~ さってと 食い終わったしもう一眠り・・・」

 

ユウキ「駄目!!!!デート!!!!!」

 

テツヤ「分かってるよ・・・冗談冗談・・・」

 

ユウキ「全く・・・冗談に聞こえないんだからね・・・?」

 

テツヤ「そんなに楽しみなのか~?」

 

ユウキ「うん!!大好きなテツヤと2人でゆっくり歩いて 手をつないで・・・それでそれで・・・いい雰囲気になったら・・・ボクとテツヤは顔を合わせて・・・てへへへ~・・・♪」ユウキは照れくさそうに頭に手を置いた

 

テツヤ「おいおい・・・んなことしねぇからな?」

 

ユウキ「えぇ~!?何でぇ~!?」

 

テツヤ「いつもいつもやってやってんだろ? たまにはそう言うのは無しだ」

 

ユウキ「ちぇ~・・・つまんないの・・・」

 

テツヤ「じゃあ行くのやめるか?」

 

ユウキ「それでも行くの!!!!」

 

テツヤ「へいへい んじゃあ行くか?」

 

ユウキ「うん!!」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「ふんふふーん♪」ユウキは俺の右腕に抱きつき嬉しそうに歩いてる 見てるこっちも嬉しくなってくるような気がする

 

テツヤ「和むな~この場所 この辺に家かって正解だったな」

 

ユウキ「うん!それに、こうやってテツヤと2人っきりで歩けるし~♪」

 

テツヤ「いつも2人っきりなような気がするんだけど?」

 

ユウキ「テツヤの場合浮気する事があるからな~・・・」ユウキはジト目で見てくる

 

テツヤ「浮気じゃないわい お前は勘違いが酷いよなぁ・・・」

 

ユウキ「だって・・・ボクのテツヤが他の女の子とイチャイチャしてる所なんて見たくないもん・・・」

 

テツヤ「はいはい 大丈夫だよ 俺はお前以外とはイチャイチャしないからな」俺はユウキの頭に手を置いた

 

ユウキ「信じてるからね!次浮気してたら・・・・・・・・・本気で殺すよ?」

ユウキの殺すよの声はいつもよりドスの効いた声でとても恐ろしく感じた

 

テツヤ「はい・・・気をつけます・・・」

 

ユウキ「ふふふ♪さ!早く歩こ!!」

 

テツヤ「そうだな 行こっか」

 

俺とユウキがまた歩き出そうとしたら草むらからガサっと揺れる音がした

 

テツヤ「敵か・・・?」

 

ユウキ「どうだろう・・・でもこんな所の敵なら危険は無いんじゃない?」

 

テツヤ「でも一応俺の後ろに下がってろ 絶対にだ」

 

ユウキ「う、うん」ユウキは俺の言うとおりに俺の後ろに下がった

 

テツヤ「さぁて!!お姿拝見させてもらおうか!!!」俺はストレージからボールを取り出し草むらに投げた するとガスっと言うにぶい音がした

 

テツヤ「うっし!命中!!」

 

ユウキ「気をつけてね!出てくるよ!」

 

当たって少しすると再び草むらがガサっと音を鳴らした すると一匹のモンスターが姿を現した

 

「きゅーん・・・・・・」

 

テツヤ「き、狐?」そう、出てきたのは狐そっくりのモンスターだった 頭にでっかいたんこぶが出来てしまっている どうやら俺の投げたボールが命中したのはあの狐の頭らしい

 

ユウキ「あー!可愛いー!!」

 

テツヤ「やっちまった・・・大丈夫か?」俺とユウキは狐に近づき 俺は狐を抱き抱えた

 

「きゅー!!!!」狐は俺の顔をひっかいてきた まぁ当然の行為だろう

 

テツヤ「痛い痛い痛い!!!!!!止めんか!!!」

 

「ぐるるる・・・・・・!!!!!」

 

ユウキ「何だかすごく怒ってるみたいだよ?」

 

テツヤ「はぁ・・・しゃあねぇ あやしてやるか・・・」

 

~数十分後~

 

「きゅーん♪」あれからちょっとばかしあやしたり撫でたりしたら元気になってくれた どうやら人懐っこいようですぐさま元気になってくれた

 

テツヤ「よしよし 元気になって良かったよ♪」

 

「きゅんきゅん!!」狐は俺の頬を舐めてきた

 

テツヤ「はははは!!!くすぐったいくすぐったい!!」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「そぉれ!高い高ーい!!!」

 

「きゅー!!!」

 

テツヤ「ふぅ 良かった良かった 完璧に元気になってきたな」

 

ユウキ「ねぇ!!ボクのこと忘れてない!?」

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「狐さんあやすのはいいけどボクの相手もしてよ!!!悲しいじゃん!!!」

 

テツヤ「はぁ・・・狐にまで嫉妬か? なんか見境無くなってきてねぇか?」

 

ユウキ「嫉妬じゃないもん!!!えっと・・・・・・テツヤを狐さんに取られたくないだけだもん!!!!」

 

テツヤ「そう言うのを嫉妬っつうんだよ わかったよ んじゃあそろそろデートの続きと行こうか」

 

ユウキ「わーい!!」

 

テツヤ「またな また来るから会おうな」

 

「きゅーん・・・」

 

テツヤ「そう悲しそうにすんなよ すぐ来てやるよ」

 

ユウキ「ごめんね狐さん また今度遊ぼうね!」

 

「ぐるる・・・・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「んじゃあ行くか」

 

ユウキ「うん!!」

 

俺とユウキは歩き出そうとした すると狐が俺達の前に移動した

 

テツヤ「?どした?」

 

少しすると狐はなにやら印のような物を唱え始めた すると狐は一気に10対近くに増えた

 

テツヤ「おお!!分身した!!!すげぇ!!!」

 

ユウキ「でもこう増えちゃうと怖いね・・・」

 

そして10対の狐は頭に葉を置き また印を唱えた

 

テツヤ「今度は何すんだ!?」俺は凄いワクワクしていた 生で狐の分身なんて見るの初めてだしね

 

ユウキ「うーん・・・もしかして強いモンスターに化けちゃうとか?」

 

テツヤ「いや、それは無いんじゃ?」

 

ユウキ「でももしかしたらあるかも・・・」

 

ユウキの台詞に気をつけ 固唾を飲んで狐達を見守った

 

「「「きゅーん!!!!!」」」狐が鳴くと一斉に煙が立ち込めた

 

テツヤ「げほっ!!ごほっ!!ひでぇ煙だ!!」

 

ユウキ「前が見えないよ~!!!」

 

煙がどんどんと消え去っていく すると前がうっすらと見えてきた そこにいたのはなんと驚くべき者だった

 

テツヤ「な!?何!?」

 

ユウキ「ぼ、ボクがいっぱいいるよ!?」

 

そう、現れたのはユウキ×10だった 髪型 姿 体型 付けてるバンダナ 全てユウキそっくりに出来ていた どうやらあの狐は今朝読んだ新聞のモンスターらしいな

 

本物合わせると今俺の目の前にはユウキが11人いる計算になる 何だこの可愛い子達は

 

ユウキ「ボクが本物だよ!!」

 

ユウキ「いいや!!!ボク!!!」

 

ユウキ「ボクだよ!!!」

 

ユウキ「ボクったらボク!!!!!」数人のユウキが自分が本物だと主張し始めた

 

ユウキ「こ、怖い・・・・・・」

 

テツヤ「か、カオス・・・・・・」

 

ユウキ「ねぇ!!ボクが本物だよね!!」

 

ユウキ「ボクだよ!!!ねぇテツヤ!!!」

 

ユウキ「ボク!!!!」

 

ユウキ「ボクだー!!!!!」

 

すると本物以外のユウキが俺にひっついてきた

 

ユウキ「!?」

 

テツヤ「な!?なんだぁ!?」

 

ユウキ「ボクが本物だよね? ねぇーテツヤー♪」

 

ユウキ「騙されちゃ駄目だよ!!ボクが本物なんだからね?」

 

ユウキ「ちっちっちっ・・・本物はボクなのだー!!だからこうやってテツヤに抱きついてもいいんだー♪」すると1人のユウキが俺に抱きついてきた

 

ユウキ「「「「あー!!!!!!!抜け駆け反対!!!!!ボクだって!!!」」」」すると他のユウキまで俺に抱きついてきた

 

テツヤ「こ・・・これは・・・・・・!!!」

 

ユウキ「大丈夫!?後本物はボクだからね!?」

 

テツヤ「わかってるさ・・・でもね・・・今の気持ち聞いて・・・?」

 

ユウキ「どうしたの!?ボクで良かったら聞くよ!?」

 

テツヤ「今の状態・・・」

 

ユウキ「じょ、状態が・・・?」

 

テツヤ「し・・・・・・・・・幸せぇ・・・・・・・・・♡」テツヤの顔はまるで美味しいものを食べた時のようなとろけ顔になっていた

 

ユウキ「・・・・・・・・・え?」

 

テツヤ「見渡す限りユウキユウキユウキ・・・・・・猫カフェならぬユウキカフェだよこれ・・・・・・♪」

 

ユウキ「テツヤー♪ボクになでなでして~♪」

 

ユウキ「ずるいー!!!ボクにも!!」

 

ユウキ「じゃあボクにはちゅーしてよ!!!」

 

ユウキ「じゃあボクも!!!!」

 

テツヤ「はいはい♪皆の意見ぜーんぶ叶えてやるからなぁ♪」

 

ユウキ「「「やったぁ!!!!」」」

 

テツヤ「はーもう幸せだぁ・・・♪溶けそうだぁ・・・♪ユウキの甘い匂いと可愛い顔とこの甘えんぼ感を出すおねだりが10人分も・・・・・・♪ 幸せぇ・・・・・・♪」

 

ユウキ「ちょっと!?大丈夫なの!? 」

 

テツヤ「ほらぁ・・・ユウキもおいでぇ・・・♪今ならキスでも何でもしてやるぞぉ・・・♪」

 

ユウキ「本当!?わー・・・・・・いじゃなくて!!!!こらぁ!!!!ボクのテツヤから離れろ!!!!!」

 

ユウキ「や♪」

 

ユウキ「テツヤのぬくもり気持ちいよぉ~♪」

 

ユウキ「君もおいでよぉ~♪皆でテツヤを分けようよ~♪」

 

ユウキ・テツヤ「「「「「さんせー♪」」」」」

 

ユウキ「テツヤまで!?ああもうどうしよう!!!!テツヤが腑抜けになっちゃった!!!!」

 

テツヤ「皆可愛いねぇ~♪1人ずつなでなでしてやるからねぇ~♪」

 

ユウキ「「「「「わーい♪」」」」」

 

ユウキ「ぐぬぬ・・・・・・羨ましい・・・・・・じゃなくて!!! どうしよう・・・何かテツヤを取り戻すいい方法を・・・・・・・・・」

 

ユウキ「は!!そうだ!!これだ!!!」

 

テツヤ「よぉしよし♪」

 

ユウキ「もっと~♪」

 

ユウキ「ボクにもやってよお~♪」

 

テツヤ「はいはい♪」

 

ユウキ「よぉし・・・テツヤー!!!」

 

ユウキは走って1人のユウキを踏み台にするとテツヤの顔めがけ飛びつき 抱きついたと同時にキスした

 

踏み台ユウキ「ふにゃっ!?」

 

ユウキ「「「「「!?!?!?!?」」」」」

 

ユウキ「目を・・・覚まして・・・本物は・・・ボクだけなんだから・・・!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・・・・」

 

2人はそのまましばらくキスを交わし続けた

 

テツヤ「すまない・・・俺が間違ってた・・・やっぱし本物はお前しかいないよ・・・」

 

ユウキ「やっとわかってくれたんだね!!」

 

テツヤ「あぁ!!やっぱしお前が一番だ!!愛してるぞ!!ユウキ!!!!」俺はユウキを強く抱きしめた

 

ユウキ「~♪」

 

ユウキ「「「「「テーツーヤー・・・・・・・・・!!!!!!!!」」」」」

 

テツヤ・ユウキ「「!?」」

 

ユウキ「浮気は許さないよ・・・!!?」

 

ユウキ「そんな偽物に尻尾ふるなんて・・・許さない!!!!」

 

ユウキ「これはお仕置きが必要みたいだねぇ・・・・・・ねぇ!!皆!!!!」

 

ユウキ「「「「その通り!!!!!」」」」

 

テツヤ「こ、これは・・・甘えんぼな所だけでなく嫉妬深い所までトレースされてるだと!?」

 

ユウキ「あわわわ・・・・・・皆怒っちゃってるよ・・・・・・」

 

ユウキ「さぁ!!!」

 

ユウキ「「「「お仕置きだよ!!!!!!!」」」」

 

テツヤ「ノーーーーーーーーーーウ!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「」ちーん

 

ユウキ「だ、大丈夫?」

 

テツヤ「死にそう・・・ポーション頂戴・・・」

 

ユウキ「は、はい!!」

 

テツヤ「サンキュー・・・・・・・・・・・・ぷはぁ!助かったァ・・・」

 

ユウキ「うーん・・・こうも偽物ばかりじゃ困っちゃうなぁ・・・」

 

ユウキ「ほんとほんと!ボクが本物なのに!!」

 

ユウキ「ボクだって!!!」

 

ユウキ「ボク!!!」

 

テツヤ「だぁもうわかったわかった!!!!お前ら1列に並べ!!!」

 

ユウキ「「「「?」」」」

 

~整列完了~

 

テツヤ「よし!!!これからお前らに質問をする!!!これでパーフェクト達成者が本物だ!!!」

 

ユウキ「望むところ!!!」

 

ユウキ「ボクが本物だってわからしてあげるんだから!!!」

 

ユウキ「優勝商品は~?」

 

テツヤ「え?んー・・・じゃあ俺と1日デート券10枚セットやる」

 

ユウキ「本当!?」

 

ユウキ「太っ腹だねぇ!!!!」

 

ユウキ「ボクが勝ってやるんだから!!!!」

 

テツヤ「んじゃあ早速第1問!! 俺とユウキが出会ったのは!」

 

ユウキ「「「「始まりの街!!!」」」」

 

テツヤ「正解 簡単すぎたか んじゃあ次 俺の使う武器は?」

 

ユウキ「「「「斬月!!!」」」」

 

テツヤ「正解 次 俺とユウキが付き合い始めた場所は?」

 

ユウキ「「「「「ラーベルグ!!!」」」」」

 

テツヤ「せ、正解・・・ んじゃあ俺とユウキが結婚した場所は?」

 

ユウキ「「「「「フローリア!!!」」」」」

 

テツヤ「・・・・・・・・・俺とユウキの子供の名前は・・・・・・?」

 

ユウキ「「「「「ユキ!!!!!」」」」」

 

テツヤ「何で全員が全問正解すんだよぉ!!!!!」

 

ユウキ「当たり前のことだもんね」

 

ユウキ「これくらいわからなくちゃ本物じゃないもん!」

 

ユウキ「次の問題はー?」

 

くそ・・・どうする・・・何かいい手は・・・・・・

 

・・・・・・そういや俺が今まで出した問題って結構前の話だな・・・・・・最近の話をしたらどうなる・・・・・・!? 試す価値ありだな・・・・・・

 

テツヤ「よし!!!俺はこの前ユウキの体をエロく触ったがその時どこをどのように触ったか!?」

 

ユウキ「「「「「!?//////////」」」」」この質問をしたら一斉の顔が赤くなった

 

さぁ・・・どうなる・・・!!!・・・ってゆうか確かあん時酒に酔ってたよな・・・?アカン!!この質問駄目だ!!!別のにしなきゃ!!!

 

テツヤ「あーえっと今のは・・・「はい・・・・・・/////」え!?」すると1人のユウキが手を挙げた

 

ユウキ「て・・・・・・テツヤは・・・・・・あの時・・・・・・ぼ、ボクのむ、胸を揉んだり・・・・・・お尻を揉んだり撫でたり・・・耳を噛んできたり・・・駄目なところも触ったり・・・・・・い、いっぱいエッチな事・・・・・・されちゃいました・・・・・・・・・//////////」

 

・・・・・・・・・この回答はあってるぞ!!!確かに胸やら尻やら色んなところ揉んだ!!!うん!!忘れるわけ無い!!! 決定打だ!!!

 

テツヤ「ハイ終了ー!!!!優勝者はこちらのユウキです!!!!!」俺は恥ずかしながらも頑張って話たユウキの右手を持ち上げた

 

ユウキ「はー・・・負けちゃった・・・」

 

ユウキ「本物には勝てないや・・・」

 

ユウキ「ちぇ テツヤとデートしたかったなぁ」

 

ユウキ「エッチな事されたなんてそんなハレンチな・・・・・・/////」

 

ユウキ「でもされたいかも・・・/////」

 

そういった言葉を残しユウキは次々と消えて行ってしまった そして最後に本物のユウキと恐らく分身元の狐のユウキが残った

 

テツヤ「さて・・・何であんな事したんだ? ユウキ」

 

ユウキ「だって・・・やっと仲良くなれた人ができたのに・・・その女が邪魔してきたから・・・だからボク達も邪魔してやろうと思って・・・」

 

テツヤ「仲良く?」

 

ユウキ「今まで色んな人に会ってきたけど誰もボクの相手をしてくれないの・・・だけどあなただけはボクの相手をしてくれたの・・・だから凄く嬉しかったの・・・」

 

ユウキ「そんな事が・・・」

 

ユウキ「けど・・・どこかに行こうとしちゃったから・・・こうして邪魔を・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・馬鹿だなぁ・・・またすぐに会うって言ったろ? 」

 

ユウキ「へ・・・?」

 

テツヤ「確かにこいつのせいでこんな事になったのは謝るさ でもな?俺も本当にお前に会いに行くつもりだったんだ それに、今日は元からこいつとデートの約束だったんだ だから長い時間お前の相手をしてやれなかったんだ」

 

ユウキ「・・・・・・・・・」

 

ユウキ「ねぇ また会いに行くからさ その時にまた遊ぼうよ!!!」

 

ユウキ「へ・・・?良いの・・・?」

 

テツヤ「確かに困った事にはなったがお前は俺達の《友達》なんだ いいも悪いもあるか」

 

ユウキ「っ・・・・・・!!!!!」

 

ユウキ「ね?また遊ぼ!!今度は君たちの友達も教えて欲しいな!!」

 

テツヤ「うんうん 遊ぶのは人数が多いのに限るしな」

 

ユウキ「二人とも・・・・・・」

 

テツヤ「だから 今度来る時は友達も誘っとけよ?絶対だからな?」

 

ユウキ「・・・・・・うん!!!ありがとね!!!二人共!!!」

 

テツヤ「なぁに 当然の事をしたまでさ」

 

ユウキ「ボクに変身するのは困っちゃうから今度はなるべくしないで欲しいな テツヤも困っちゃうからね」

 

ユウキ「うん!次はテツヤに変身するね!!」

 

ユウキ「ガクッ!!」ユウキはずっこけた

 

テツヤ「何も変わってねぇじゃねぇかよ!」

 

ユウキ「えへへ♪ それじゃあね!!ボクはそろそろ行くね!!遊んでくれてありがとね!!!二人共!!! ばいばーい!!!」ユウキはそう言うと変身を解き 狐に戻り 元気よく森に戻って行った

 

テツヤ「またなー!!!!」

 

ユウキ「絶対に遊ぼうねー!!!」

 

「きゅーーーん!!!!」

 

テツヤ「ふふふ 珍しい体験しちまったな ユウキ」

 

ユウキ「そうだね! でも一時はどうなるかと思ったよ・・・」

 

テツヤ「ははは・・・・・・ところでさ」

 

ユウキ「?何?」

 

テツヤ「何で俺がお前の体触ったこと知ってんだ?俺1度も言った覚えないけど?」

 

ユウキ「はっ!!!!!!」

 

テツヤ「もしかして・・・あん時酔い覚めてた・・・?」

 

ユウキ「うぅ~・・・・・・//////////そうだよ・・・酔いは覚めてましたよ!!!」

 

テツヤ「へ~ユウキもなんだかんだ言ってエロい事好きなんだな」

 

ユウキ「っ!?ち、違うもん!!ボクはテツヤに触って欲しくて・・・!!!」

 

テツヤ「へいへい わかったよ なぁユウキ」

 

ユウキ「何?」

 

テツヤ「もっかい揉まs」

 

バチーン!!!!! 俺は思いっきりユウキにひっぱたかれた

 

ユウキ「馬鹿!!!エッチ!!!!てゆうかエロス!!!!この変態大名!!!!!」

 

テツヤ「いつつ・・・・・・そこまでゆう必要ある?」

 

ユウキ「ある!!エッチ!!!」

 

テツヤ「全く・・・試しに言ってみただけなのに・・・」

 

ユウキ「・・・・・・また別の日に・・・・・・ね・・・・・・・・・//////////」

 

テツヤ「あん?なんつった?」

 

ユウキ「死ねって言ったの!!!!」

 

テツヤ「ガーン!!!!!!」

 

何だか最近ユウキの口がどんどん悪くなってる気がする・・・何故だ・・・いつもの可愛いユウキが恐ろしいユウキに・・・

 

ユウキ「全く!!!さっき貰ったテツヤとデート券10枚じゃなくて100枚貰うからね!!!それでチャラ!!!!」

 

テツヤ「しくしく・・・・・・わかりました・・・100枚差し上げます・・・」

 

ユウキ「宜しい!!それじゃあ今からその1枚使って1日付き合ってもらうよ!!」

 

テツヤ「はーい・・・・・・」

 

ユウキ「それじゃあいこ♪テツヤ♪」そう言って腕に抱きついてきた やっぱりこうしてるのが一番可愛いのになぁ・・・

 

テツヤ「おう 行こっか」

 

俺らが歩きだそうとしたら 誰かから連絡が来た

 

ユウキ「誰から?」

 

テツヤ「ちっと待て・・・・・・っ!!!」

 

ユウキ「どうしたの? 顔が真面目になってるけど・・・」

 

テツヤ「・・・・・・ユウキ デートは中止だ 今から行かない場所がある」

 

ユウキ「え!?」

 

テツヤ「緊急招集された・・・・・・・・・どうやら俺の休暇も今日までみてぇだな・・・」

 

ユウキ「え!?それってどうゆうこと!?」

 

テツヤ「今はとにかく俺に付いてこい!!!行くぞ!!!」俺はユウキの腕を引っ張り 早足に歩きだした

 

ユウキ「ちょっと待ってよぉー!!!」

 

俺から届いた連絡 それはあまり届いて欲しくはない物だった

 

その連絡はさっきも言ったとおり 俺の幸せな時間をぶち壊すには充分すぎる物だった

 

 

 

 

《message From Heathclif》

 

 

『君は即刻 血盟騎士団本部まで来るように 無論ユウキ君も連れて来てくれ 頼んだぞ テツヤ君』




ユウキのハーレムを堪能した後に 新たな友を作ったテツヤ またあの狐には会えるのかな? きっと会えるよね!!心が繋がっていれば・・・ね!


さて!割と長かった日常編も終わり!次回からは久しぶりの原作ベース回です!! 日常回つまんねぇと思ってる人も次回で戻りますのでご安心を!!!


次回もお楽しみに!!!


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part25 力の意味~強きは弱さのために~

今回から前回行ったように久々の原作パートです

今回少し短いですがご了承ください!

ではどうぞ!!


ついさっきまでの幸せな雰囲気はまるで風のように過ぎ去り 今俺とユウキ そしてキリトとアスナにはとめどない緊張感で溢れていた

 

無理もない あの団長が休暇中の俺らを呼び出したんだ 余程のことに違いない

 

集合した俺達は団長の話を聞いていた

 

~第55層 グランザム・血盟騎士団本部~

 

キリト「偵察隊が全滅!?」

 

ヒースクリフ「来たるボス戦に備え 他ギルド合わせ20名ほどのパーティーで情報収集に向かわせた しかし 最初の10人が部屋の真ん中に突入し ボスが現れると 部屋の扉が閉じてしまったんだ」

 

テツヤ「クリスタル無効・・・74層と一緒か・・・・・・」

 

ヒースクリフ「そして5分後・・・扉が開いたのだが・・・・・・」

 

ヒースクリフ「扉の中には何者も 何も 無かったようだ 10人の姿も ボスの姿も」

 

一同「「「「っ!?」」」」

 

ヒースクリフ「だからと言って攻略を諦めるわけにはいかない 可能な限り 大部隊を持って打ち勝つしかない」

 

テツヤ「ちっ・・・10人も犠牲者が出たなら尚更だ・・・・・・協力させてもらいます だけど 俺にとっては自らの安全より ユウキの安全が第一です もし危険な状況になったら 申し訳ありませんがパーティーの皆よりも 俺はコイツを守ります」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・・・・」

 

テツヤ「自分勝手だって事は分かってます でも 俺はこの条件を呑んでもらわないければ 今回の部隊の件 引かしてもらいます」

 

ヒースクリフ「ふむ・・・・・・何故そこまでユウキ君を庇おうと?」

 

テツヤ「わからない・・・ただ・・・何だか凄い違和感を感じるんだ・・・下手したらそれはユウキに襲いかかるかもしれない・・・・・・俺はそれからユウキを庇いたい・・・・・・それだけです」

 

ヒースクリフ「・・・・・・・・・ふっ・・・・・・何かを守ろうとする物は強くあれるものだ・・・・・・君の好戦をを期待するよ」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あれからヒースクリフ隊長は1日の間に部隊の準備などを行うと言っていた その後 俺達も準備に向かった

 

言わば この1日が気持ちの準備などを行う最後の期間だ

 

ポーションや他のアイテム そういったアイテムを充分に揃え 俺達は最後の休養のため 家に向かった

 

 

48層 リンダース・テツヤ家

 

テツヤ「はぁ・・・・・・・・まさかいきなりボス戦とはな・・・・・・」

 

現在時刻は夜9時 俺は部屋の窓に座り風を感じ 気持ちを落ち着かせていた

 

テツヤ「ユキ・・・見てろよ・・・絶対に勝ってみせるからな・・・!!!」

 

しばらくすると 部屋にノックの音がした ユウキから何か話があるのだろう

 

「テツヤ 入っていい?」

 

テツヤ「どうぞ 入ってこい」

 

ユウキ「それじゃあお邪魔するね」

 

テツヤ「どうした? 何かあったか?」

 

ユウキ「・・・・・・・・・っ!!!」ユウキは俺の顔を見ると 泣き出し 俺に走ってだきついてきた

 

テツヤ「へ?」

 

ユウキ「ボク・・・怖い・・・怖いよ・・・!!!!出来るなら・・・明日の戦いに行きたくなんかない・・・!!!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

ユウキ「人が10人も死んだなんて聞いて・・・怖くない訳がない・・・!!!!もしも・・・・・・もしも・・・・・・!!!!もしも明日の犠牲者に・・・テツヤの名前も入ったら・・・!!!!!そう考えるといても経ってもいられない・・・!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「何で・・・何で戦わなくちゃいけないの・・・!?ボクは・・・ただこうして幸せに暮らしたいだけなのに・・・!!!!どうして・・・・・・!!!!どうしてなの!!!!!!ボクは!!!普通にテツヤと生還して!!!!テツヤと普通に付き合って!!!!テツヤと普通に結婚して!!!!!幸せに暮らしたい!!!!!なのに・・・!!!なのにどうしてなの!!!!!!」ユウキの瞳からは大粒の涙がとめどなく溢れていた

 

テツヤ「・・・・・確かにそれは俺も思う・・・でも・・・・それは力のある者の宿命だ ユウキ」

 

ユウキ「・・・力・・・?」

 

テツヤ「俺達は攻略組 攻略組は命はってその階層のボスを倒さなきゃなんねぇんだ その為に 俺達は力を付ける すると必然的に強くなる 強くなればまたボス攻略に呼ばれる この連鎖が続くのが攻略組だ 連鎖を断ち切りたければ抜ければいい だけど俺達はもう何度も一線で戦い続けたんだ いきなり抜けてはいそうですかとはいかねぇだろ? だから どんだけ怖かろうが 力を持ってる俺達は戦うしかねぇんだ・・・」

 

そう、力のある俺達は危険を犯してでも ボスを倒さなきゃならない それは力のある者の定めだ

 

力があるから 皆を守って 力があるから 戦って 力があるから 皆死んでいってしまう そう思うと力なんかいらないと思う人も多くなるだろう

 

でも、大切な人を守るためには力が必要なんだ 大切な命を守るためには力が必要なんだ だから、力を簡単に捨てることは出来やしない

 

でも、この力も使い方を間違っちゃいけない 力は 人を守るために使うんだ だから、俺はこの力の使い方 間違いはしない 泣いてるユウキを安心させるために 俺は明日も剣を握る ユウキの為だけじゃない 今までに死んでいった アスカ、コーバッツ将軍、ディアベル そしてその他の大勢の命のために・・・・・・

 

明日のボス戦・・・・・・絶対に勝つんだ・・・・・・!!!!死んでいった4000人分の命・・・絶対に無駄にはしねぇ・・・!!!!

 

 

 

 

ユウキ「なら・・・今回くらい休んでも!!」

 

テツヤ「ユウキ!!!!!」

 

ユウキ「っ!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・もう・・・・・・何も言うな・・・・・・!!!!」俺はユウキを静かに、そして優しく抱きしめた

 

ユウキ「へ・・・?」

 

テツヤ「俺だって怖いさ・・・!!!!!お前が消えちまったら・・・!!!!そう考えたら今すぐ逃げ出したい・・・!!!!夜逃げでも何してでもいいから逃げたい・・・!!!!そのくらい怖いんだ・・・!!!!」

 

テツヤ「でも・・・俺達には皆を助けられる力がある・・・!!!!だから・・・逃げ出したら駄目なんだ・・・・・・逃げ出しらそれこそ俺達は一生ここら出られなくなっちまう・・・!!!!」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「だから・・・・・・明日のボス攻略 全力で立ち向かって 生き抜こう そして76層に着いたら互いにこう言おう 『大好きだ』ってさ」

 

ユウキ「っ・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「お前を守るのは俺だ けど そんな俺を守れんのは お前しかいない だから 明日は背中合わせて 互いに生き抜くぞ わかったか?ユウキ」

 

ユウキ「・・・・・・・・・うん!!!!次の層に行くまでは好きとかは無しだよ!!!」

 

テツヤ「そうだな! それでこそユウキだ!!!っしゃ!!!明日に備えて早く寝るぞ!!!!」

 

ユウキ「おー!!!」

 

 

 

 

 

 

あれから、少しして ベッドに入り 電気を消した ゆっくり休むのもきちんとした役目だ 早く寝て、明日に備えなきゃな

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

明日・・・俺は生きて帰れるだろうか・・・・・・ユウキを守りきって・・・自身も無事で帰れるのだろうか・・・・・・それに、ユウキだけじゃない

 

キリト アスナ エギル ショウ クライン この友たちを俺は守り切れるだろうか 考えると不安で仕方ない

 

でも 俺には逃げることは出来ない 常に立ち向かい 皆の先陣を切らなければならない 先陣を切るからこそ 皆が安心して戦闘できるんだ

 

・・・・・・・・・こんな事考えても眠れない 今は忘れて早く寝よう

 

テツヤ「はぁ・・・寝るか・・・・・・」

 

ユウキ「ひぐっ・・・ぐすっ・・・・・・あっ・・・・・・うっ・・・・・・!!!!」近くで寝てるユウキから何か 泣いてるような声がしてきた

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・?どうしたんだ・・・?」

 

ユウキ「ひぐっ・・・・・・うっ・・・・・・!!!あぁぁぁぁぁぁ!!!!!!テツヤァァァァァ!!!!!!」ユウキは叫びながら俺にだきついてきた

 

テツヤ「どうしたんだ!?ユウキ!?」

 

ユウキ「寝てたら・・・寝てたら・・・!!!!テツヤが・・・死んじゃうと思うと思って・・・!!!!寝て起きて・・・テツヤがいなくなってたあの日みたいになったら・・・!!!!ボクは・・・!!!ボクは!!!!!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・・・・」

 

ユウキ「もう嫌だ・・・嫌だよ・・・!!!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」俺は悲しむユウキを抱きしめ 顔を胸にうずませた

 

ユウキ「あ・・・・・・」

 

テツヤ「言ったろ? あん時に ずっとお前の隣にいるって 死ぬ訳ないって だからんな泣くな」

 

ユウキ「テツヤ・・・でも・・・」

テツヤ「お前がいなくなって悲しくなるのは俺も一緒なんだ だから そんなに今から悲しむな もし悲しむなら 俺がいなくなってからだ まぁんなことありえないだろうさ 俺は生き残るからよ」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

テツヤ「だから 今は眠ろう 明日はボス戦なんだ 疲れが残ったら元も子もねぇぞ?」

 

ユウキ「・・・・・・うん・・・・・・!!!!ありがとね・・・・・・!!!!テツヤ・・・!!!!」

 

テツヤ「どういたしまして さ、改めて寝ようか」

 

ユウキ「うん!」

 

 

あの後 しばらくユウキを抱きしめ続け 撫で続けた だいたい10分もしたら寝付いたと思う でも、ちゃんと寝てくれてよかったよ さぁ、俺も早く寝よう・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・だぁくそ!!!!全く寝れねえ!!!!!」

 

深夜0時 早く寝なくちゃならないのにいつまでたっても寝付けないでいた

 

テツヤ「くそ・・・・・・仕方ねぇ ストレージ整理して眠気来るの待つか・・・・・・」

 

俺はそう思うとおもむろにソードスキル欄を開いた

 

テツヤ「あ・・・そういや この技まだ解明できてないなぁ・・・でも何故だろう 今なら全部わかる気がする・・・・・・」

 

そう思い月夜の光が照らす窓側に座り あのソードスキルを見る

 

 

《6ツ九》

 

『最sgkrsesたのんうく

あもいのかあまsh.,?!

後あつがじじゅ8756、

むたもくおん/s*・@+*

のd-sto)(:;..!!!

あ4[^;%%#sgjrxvk18

秘shあんかのとふう18951795!!!!

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奥まつなはa%%,/.jufuotdg760146??

やあか#・sfjde1485ZKSSS00000?。。。

義kzm5789- #^.~………~~..&!!!??』

 

 

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

なんだ・・・なんだこの違和感・・・・・・体が疼くような・・・この違和感は・・・・・・

 

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・っ!!!!!!!まさか・・・・・・!!!!!!!この技は・・・・・・!!!!!!!」




ボスバトル前日 皆がそれぞれ気持ちの準備を終える中 テツヤは何かを見つける

その何かとは一体・・・!?

次回もお楽しみに!!!


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par26 死を呼ぶ骸~命をはってでも~

つい先日、この作品のユニークアクセス数が3万回を超えました

正直SAO編が終わる辺りでお気に入り50人 アクセス1万5千も行ってればいいやと思ってたのですがそれを大きく超える結果となっていました これもいつも応援してくれるみなさんのおかげです これからもこの作品の事 宜しくお願いします!

それでは本編です!どうぞ!!


昨日 団長が言ったように 今アインクラッドで持てる最大戦力でボスバトルを迎えるらしい

 

昨日いた俺達は当然 ショウ、エギル、クライン率いる風林火山 その他もろもろの名だたるプレイヤー達が参加に手を挙げた

 

そして、俺達はボスバトル前の最後の会話をしていた

 

~75層 コリニア・転移門前~

 

クライン「いよいよだな・・・皆 用意は万全か?」

 

ショウ「たりめぇだ 俺とエギルは商売投げたして加勢しに来たんがらな 準備してなかったらアホの極みだ」

 

キリト「俺とアスナも大丈夫だ 気持ちの準備もな」

 

ユウキ「ボク達もだよ!!ねぇテツヤ!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「?テツヤ?」

 

あの謎のスキル・・・なんとか使わないで終わって欲しいもんだな・・・あの技を使うって事は・・・・・・それこそ・・・・・・

 

ユウキ「テツヤ!!!!!!!」ユウキは気づくと俺の目の前に立っていた

 

テツヤ「おわぁ!?びっくりすんなぁ!!!」

 

ユウキ「ボーッとしちゃってどうしたの?何かあったの?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・いや、なんでもねぇさ 心配してくれてありがとな」

 

クライン「どーせテツヤの事だ 女の子の事考えてたんだろ?」

 

テツヤ「あん!?んなわけねぇだろうがこのヒゲ!!!!ボス戦の前にんなこと考えるアホはお前だけだ!!!!!」

 

クライン「冗談だって冗談!!!!んな怒んなよ~」

 

テツヤ「ったく・・・ほんとお前はアホだな」

 

ショウ「お前もな」

 

テツヤ「んだとぉ!?」

 

そんな他愛の無い話をしていたら 転移門が光だし そこから団長ら血盟騎士団の数名が出てきた

 

そして団長はボス部屋までの道を開き 『さぁ 行こう』と残し入っていった

 

俺達もそれに続くように入っていった

 

ユウキ「何だか不気味だね・・・」

 

テツヤ「だな・・・気を引き締められるな・・・」

 

各自、パーティーを組んだりしてしばらく経った

 

そして、ヒースクリフ団長が口を開いた

 

ヒースクリフ「皆 準備は大丈夫かな?・・・・・・基本的に我ら血盟騎士団が前衛で攻撃を食い止める その間に可能な限り攻撃のパターンを見切り 柔軟に反撃して欲しい 厳しい戦いになるだろうが 諸君の力なら切り抜けられると 信じている」

 

 

ヒースクリフ「開放の日のために!!!!!!」

 

団長がそう叫ぶと周りからも一斉に声が上がった

 

いよいよボス戦が始まる・・・・・・・・・そう思うと嫌でも拳を握っていたくなる・・・・・・

 

俺が拳を握っていると 誰かが俺の手を握ってきた そして耳元で囁いてきた その人物はユウキだった

 

ユウキ「大丈夫 そんなに硬くならないで? ボクだってついてるんだからね? テツヤはきっとボクが守ってみせるよ・・・! だから・・・ボクの事よろしくね・・・!」ユウキは笑顔でそう言ってくれた そんなユウキを見ていたら緊張感が解けてきて拳も自然と和らいでいた

 

テツヤ「・・・あぁ! 任しとけ!! お前も俺の事!任したぜ!!」

 

死にはしない 死んだらユウキが悲しむから だから 俺は生きてユウキを守ってみせる・・・!!!!絶対にだ・・・!!!

 

 

団長が扉に手を掛けた それと同時に俺達は自身の武器に手を伸ばした

 

テツヤ「ボス戦の前に一言言わせてくれ 皆」

 

クライン「どうした?こんなギリギリで」

 

テツヤ「・・・・・・絶対に死ぬんじゃねぇぞ・・・・・・!!!!危なくなったら遠慮なく言えよ・・・!!!極力守ってみせるから・・・!!!!」

 

アスナ「うん・・・前回とは違う万全のテツヤ君の姿 見せてもらうからね?」

 

テツヤ「任しとけ ついでに成長した俺も見してやるからよ」

 

クライン「おうよ! まだやりてぇ事いっぱい残してんだ!!死ぬ訳にはいかねぇぜ!!!お前も死ぬんじゃねぇぞ!!アスナ!!」

 

テツヤ「ふっ・・・そうだな・・・戻ったら一緒に酒でも飲もうや クライン」

 

エギル「このボスの戦利品受け取るまでくたばれっかよ お前も死ぬんじゃねぇぞ!!」

 

テツヤ「じゃあ余計死ねねぇな 一緒に帰って戦利品眺めて笑い会おうぜ エギル!!」

 

ショウ「・・・・・・口数は残さない・・・・・・ただ・・・・・・これだけは聞け・・・・・・てめぇも死ぬんじゃねぇぞ・・・・・・!!!!お前だけが死んだなんて言ったら向こうにいるお前のお母さん達に顔見せられないからな・・・!!!死ぬなよ・・・相棒・・・!!!!」

 

テツヤ「こんな時でもクールなやっちゃな・・・・・・俺だってお前死なせたらお前の母さん達に顔が合わせられねぇからよ 死ぬんじゃねぇぞ!! 相棒!!!」

 

キリト「ふっ・・・分かってるさ お前も無茶するんじゃないぞ・・・!!!一緒に生きて帰ろう!!テツヤ!!!」

 

テツヤ「お前こそ!!無茶すんなよ!!!アスナが危なかったら俺だって守ってやるからよ!!!だから俺が危なかったらお前もユウキの事!頼んだぜ!!!キリト!!!」

 

ユウキ「行こう!そして輝く明日を一緒に手にしに行こ!!テツヤ!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・・・そうだな・・・・・・俺達の明日を取りに行こう!!!!うっしゃ!!!!行くぞ!!!!」俺は背にある斬月を手に取り 叫んだ

 

団長が扉を開けると 団長の声が部屋の中に轟いた

 

 

 

ヒースクリフ「戦闘開始!!!!!!」

 

そのセリフと共に 俺達はボスの部屋へと突入した

 

部屋の中に入ると 事前のたった一つの情報だったドアが消え 脱出不可の状況に入った

 

テツヤ「頭っから卍解でいくつもりは無い 別に手を抜いてるわけじゃない いきなり卍解になっても敵の動きが分からないままだ まずは斬月でじっくり様子を見ませしてもらうぜ・・・」

 

キリト「了解だ 早いとこパターンを掴んでくれよ!」

 

「・・・・・・何も・・・・・・起きないぞ・・・・・・!!」

 

部屋に入っても未だ明かりどころか ボスすら出てきてない きっとどこかに隠れてるんだろう・・・

 

ユウキ「どこにいるの・・・・・・?」

 

アスナ「・・・・・・・・・・・・っ!!!!!上よ!!!!!」

 

アスナが敵を察知したのか 上にいる事を指した 俺はすぐさま上を向いた するとでかい骸骨のようなボスが天井に張り付いていた

 

クライン「す・・・スカル・・・」

 

テツヤ「リーパー・・・!!!」

 

ボスの名はスカルリーパー でかい二刀の鎌に全体自体でかいその姿はまるで人を殺す為にできたようなボスだった

 

そして、その姿に腰を抜かしてしまったのか 数人が固まったままでいてしまった

 

ヒースクリフ「固まるな!!!広がれ!!!!」

 

その声も届かないのか 未だにその場に立ち尽くしたまんまでいた

 

テツヤ「バカ!!!声が聞こえねぇのか!!!早くこっちに来い!!!!」

 

その声にやっと気づき 俺達のいる方に走ってきた

 

しかし ボスの一太刀で 数人は攻撃され、そのまま結晶となり 消えて行ってしまった

 

テツヤ「なっ!?一撃!?」

 

エギル「無茶苦茶だ・・・!!!」

 

ボスの体はでかく ノロマだと思っていた しかし そんな考えもすぐかき消された

 

素早い動きですぐさま1人のプレイヤーをその鎌の餌食にしようとしていた

 

その攻撃をほぼ無敵の団長の盾により防がれたが 片方の鎌で攻撃されてしまい 結局 1人のプレイヤーは鎌の餌食になってしまった

 

テツヤ「くそ!!!!速すぎる!!!!」

 

ショウ「まともにとらえらんねぇぞ!!!」

 

素早い動きで また1人のプレイヤーが攻撃されようとしていた

 

テツヤ「っ!!!くそ!!!!予定が完璧に狂った!!!卍解!!!!!!」

 

開始早々既に3名も死者が出てしまったこの状況下で卍解を出し惜しみなんかできない 俺はすぐさま卍解した

 

テツヤ「どけ!!!!下がってろ!!!!」

 

俺は攻撃されかけていたプレイヤーの前に立ち振り下ろされた鎌を斬月で防いだ

 

テツヤ「ぐっ・・・!!!!重すぎる・・・・・・!!!!」

 

スカルリーパーはもう片方の鎌で俺を攻撃しようとした

 

しかし、その攻撃を団長が防いでくれ その後にユウキが攻撃をして、俺への攻撃がキャンセルされた

 

ユウキ「2人なら防げる!!ボク達なら行けるよ!!!テツヤ!!!」ユウキはバランスを崩した俺の体を支えてくれた

 

テツヤ「すまん・・・ありがとな ユウキ」

 

ユウキ「お礼なら後!!今は目の前のボスに集中しよう!!!」

 

テツヤ「よし!!!わかった!!!! 皆!!!! ボスの鎌は俺とユウキで食い止める!!!! 皆は側面からの攻撃を頼む!!!!」

 

俺達が鎌を防いでる間に 皆は次々と攻撃を仕掛けてくれたしかし、 今度は尻尾により攻撃で また1人2人と 犠牲者が出てしまった

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

未だHPバーの1本目の半分にすら行っていない こんなんで俺達は勝てるのか 正直半信半疑になっていた

 

ユウキ「テツヤ!!!行くよ!!!」

 

テツヤ「おう!!!!行くぞ!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~

 

あの後 次々と攻撃を入れていったが ボスのHPは減らず 未だ 5本中の4本目の後半レベルでHPが残っていた

 

俺とユウキはHP回復のために一旦後ろに下がっていた

 

テツヤ「はぁ・・・!!はぁ・・・!!!くそ!!!!こんなんで勝てるのかよ!!!!」

 

ユウキ「こんなに硬かったら・・・ボク達が攻撃しても・・・!!!!」

 

俺達が無駄口を叩いてる間にも また1人と 犠牲者が出てくる

 

どうすれば これ以上犠牲者を出さずにいられるのか・・・ 自分の事で手いっぱいで他の人を守る事ができない・・・!! このままじゃ・・・いつかユウキが・・・!!!

 

テツヤ「くそ!!!!どうすりゃいいんだ!!!!!!」俺は地面に膝をつき 地面をおもいきり殴った

 

ユウキ「テツヤ!!落ち着いて!!!」

 

テツヤ「こんな状況で落ち着いてられるか!!!!!」

 

ユウキ「っ!!!」

 

くそ・・・何か・・・!!!何か・・・!!!いい手は・・・!!!!

 

ユウキ「・・・テツヤ・・・」ユウキは俺の事を抱きしめてきた

 

テツヤ「っ!!こんなことやってる場合じゃ「そんな事分かってる!!!!!!」っ!!」

 

ユウキ「だって・・・!!こうでもしないとテツヤは落ち着いてくれないと思って・・・!!!焦ってても駄目・・・!!!落ち着いて行こ? どんな時も平常心を忘れちゃ駄目だよ!!!」

 

テツヤ「っ!!!」

 

平常心・・・・・・確かに今の俺は何かの打開策を探ろうとすればするほどドツボにはまりカリカリしていた・・・・・・ 俺が落ち着かないでどうすんだ・・・・・・こんなんでユウキを守るなんて笑わせんな

 

テツヤ「・・・・・・ありがとう・・・おかげで落ち着けたよ・・・・・・」

 

ユウキ「良かった・・・落ち着いてくれて・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

落ち着いて考えるんだ・・・!!!何か・・・!!何かこの場を打開する考えを・・・!!!!

 

 

落ち着いて頭をフル回転させていたら 一つの考えが俺の脳裏に浮かんできた

 

しかし それをするのは行く何でもギャンブルすぎる・・・下手したら俺は死ぬかもしれないし・・・この案はパスだ!!何かもっと安全でいい策は・・・!!!

 

ユウキ「・・・・・・ボクも・・・・・・このまま《死んじゃう》のかな・・・・・・」

 

テツヤ「っ!!!!!!!!」

 

ユウキ「あのボスに・・・やられて・・・・・・死んで・・・テツヤに会えなくなっちゃうのかな・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキが・・・死ぬ・・・・・・俺の目の前から・・・・・・消える・・・・・・2度と・・・・・あえなくなる・・・・・・

 

・・・・・・・・・そんなことさせない!!!!!!ユウキは俺が守る!!!!!!誓ったはずだ!!!!!命に変えてでも守るって!!!!!!!!

 

俺は・・・!!!俺は・・・!!!!!

 

 

 

 

 

―――ユウキの為に死ねるなら本望だ!!!!―――

 

 

 

 

 

 

テツヤ「ユウキ もうお前にそんな考えさせない」

 

ユウキ「へ・・・?」

 

テツヤ「・・・この作戦するには皆の協力が不可欠だ・・・・・・ちょっとここで待ってろ!!!!」俺は皆が戦ってる場へと向かった

 

まず最初に団長の元へと駆けた

 

テツヤ「団長!!!!」

 

ヒースクリフ「どうかしたのかね?テツヤ君」

 

テツヤ「すみません!!!今からキリト達を数秒間借ります!!!その間団長には攻撃のガードをして貰いたいんです!!!! お願いします!!!こうでもしなきゃこの場を打開できないんです!!!!!」

 

ヒースクリフ「・・・・・・君の目は決意の目をしているな・・・・・・本当にそれで打開ができるのかね?」

 

テツヤ「はい!!!」

 

ヒースクリフ「・・・・・・2分間だ それ以上は私でも厳しいぞ」

 

テツヤ「っ!!ありがとうございます!!!」

 

2分間 充分すぎる時間だ

 

俺はすぐさまキリト、アスナ、ショウ、クライン、エギルを呼び、

ユウキの元へと戻った

 

クライン「どうしたんだ!?打開策があるって!?」

 

アスナ「それって本当なの!?」

 

テツヤ「本当だ!! いいか!!1回しか言わねぇからしっかり聞いてくれよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

キリト「・・・・・・わかった その間 俺達はお前とユウキのガードに専念する」

 

テツヤ「すまない・・・なるべくすぐ終わらせる・・・・・・!!!!」

 

アスナ「皆!!!!行くよ!!!!」

 

アスナの合図と共に 俺とユウキを残し、他の皆はボスの元へと向かった

 

ユウキ「テツヤ一体どうするの?」

 

テツヤ「こうするんだ!!!」俺は地面に斬月を突き刺した

 

ユウキ「へっ!?」

 

テツヤ「ユウキ お前を残したのは俺の最終防衛線だ もしもの時お前が俺を守れなかったらこの作戦はパーだ 頼んだぞ」

 

ユウキ「う、うん!!頑張るね!!!」

 

テツヤ「頼んだぞ!!!ユウキ!!!」俺は突き刺した斬月の前に手を出し目を瞑った

 

 

 

あの晩・・・・・・やっとあの技を読み取れた・・・・・・ あの技の秘密は単純明快だったんだ・・・・

 

 

 

 

テツヤ「地球を照らす太陽が沈む時 我は現れ 闇夜に浮かぶ光となる

闇夜が照らすは人々の心 我が力は人を殺し 時には人を守る」

 

テツヤが謎の言葉を話し始めたと同時に テツヤの体を黒い何かが包み始めた

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・・・・」

 

テツヤ「正義と悪 我が殺すは悪なり そして、我は正義 人々が願う時 我はいつでも現れ そして、悪を一瞬で消し去り 弱きを守り続ける・・・」

 

 

 

 

テツヤ「そして今・・・目の前にいるのは弱きを殺し続ける悪魔!!!!!月の神よ!!!!!!我が剣にその力を宿し!!!!!我らを救え!!!!!」

 

 

テツヤが叫ぶと テツヤの前にあった斬月が消え去り テツヤの体を黒い何かが覆い始めた

 

しばらくすると テツヤに纏ってた黒いオーラは消え去り テツヤの体は 全身真っ黒な服に変わっていた

 

 

ユウキ「な、何があったの!?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

そう、あの技は単純明快 それを理解するのに時間がかかってしまったんだ

 

 

 

《6ツ九》

 

『最sgkrsesたのんうく

あもいのかあまsh.,?!

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この激しい文字化け 実はある秘密が隠されていた

 

その秘密とは このスキル 縦読みで読むとこうなるんだ

 

《最あ後むのあ秘ま奥や義》

 

そう、こうなるんだ しかし このままでも分からない そこで俺はもっと深く考えてみた

 

すると、この言葉にはある言葉が隠れていた その言葉は

 

《最後の秘奥義》

 

そう、この言葉だ 最後の秘奥義 恐らく斬月の最後の技なのだろう

 

そして、この技の名前 《6ツ九》 これも最初は一切わからなかった

 

しかし、あの晩 俺はやっとわかった

 

6は平仮名で読むと『む』と呼べる そしてツと九 これはつと九の平仮名読み 『きゅー』のきを取って 『つき』すなわち《月》と呼べる事になる

 

むと月 そしてこのむを『無』とゆう漢字に変える すると自然と技の名前は出てくる

 

 

 

最後の秘奥義と呼ばれるこの技 その名は・・・・・・

 

 

 

 

テツヤ「無月!!!!!!」

 

 

この技の名は無月 天鎖斬月が俺の体にまとわり 右腕には何やら黒い霧の様なものがまとわりついている そして口の当たりにはターバンのような物がついている そして体は全身黒い物に包まれ 斬月でも、天鎖斬月の時でも違う 全く新しい状態だ

 

そしてこの技を使うには先程の詠唱を唱えなければならない だから皆には俺が詠唱し終えるまでのディフェンスを頼んでいたんだ

 

ユウキ「テツヤ・・・これが打開策なの・・・?」

 

テツヤ「あぁ ちょっと姿は変わったが俺は俺だからな 」

 

テツヤ「・・・・・・そいじゃ ちょっと行ってくるな」

 

俺はユウキにそう言い残し すぐさまボスの元へと向かった

 

 

 

この技で・・・・・・この戦いを終わらせる!!!!!!

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「皆!!!」

 

キリト「っ!?テツヤなのか!?」

 

テツヤ「おう!!みんなのおかげでこの形態になれたよ!」

 

ショウ「卍解とは違うのか!?」

 

テツヤ「どちらかと言うとソードスキルに近いな ってゆうかこんな無駄話してる暇はねぇ!!!皆はもう下がってくれ!!!こっからは俺1人でやる!!!」

 

アスナ「っ!?何を言ってるの!?」

 

キリト「そんなことしたらお前は!!!!」

 

テツヤ「なぁに・・・大丈夫さ・・・・・・」

 

ユウキ「っ!?テツヤ!!!!後ろ!!!!!危ない!!!!!」

 

俺は後ろにいたスカルリーパーからの攻撃を片腕で防いだ その攻撃は全くと言っていいほど攻撃を喰らわなかった これも無月の特徴だ 無月の時は一切ダメージを喰らわない ほぼチート級の技だ

 

皆「「「っ!?」」」

 

テツヤ「皆 戻れ 命令だ」

 

アスナ「・・・・わかった!!!!・・・・・テツヤ君!!!後は頼んだよ!!!」

 

キリト「託したぞ!!!俺達の未来!!!!」

 

テツヤ「任しとけ 絶対に倒してみせる」

 

今のHPは3本の前半辺り これでもやれるかギリギリのラインだ

 

俺の周りに人がいなくなった辺りで 団長の方へと向いていた体はこちらを向き初め 俺に攻撃を仕掛けてきた

 

テツヤ「さぁ、ラストダンスと洒落こもうぜ スカルリーパーさんよぉ・・・・・・!!!!」

 

スカルリーパーは俺に向け2本の鎌を同時に下ろしてきた

 

テツヤ「んな攻撃食らうかよ!!!!!」

 

俺は飛びながらその攻撃を受け流した スカルリーパーもそれに驚いたのか怯んだ

 

そして、怯んでいたスカルリーパーに向け、俺は右腕を全力で振り下ろした

 

テツヤ「これでとどめだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

俺の一太刀はスカルリーパーの中心を捉え スカルリーパーの体力は見る見るうちに減っていき 遂にはHPが消え去り スカルリーパーは結晶となり 消えて行った

 

 

人を殺す骸も、これで終わりだ もうこれ以上犠牲者は出ない 良かった 本当に良かった

 

 

そして、ボスが倒れた数秒後 周りからは雄叫びのような叫びが轟いた

それは、喜びの叫びなのか 仲間が死んでいったしまった悲しみの叫びなのか ともかく 俺達は75層のボスを倒したんだ これだけは揺るがない事実だ

 

ユウキ「テツヤー!!!!」ユウキは走って俺の元に来た

 

テツヤ「ユウキ・・・やったな・・・」

 

ユウキ「テツヤ?どうしたの?元気が無さそうだけど・・・」

 

目の前が朦朧としてきた・・・もうそろそろこの形態でいられるもの限界なんだろう

 

この技は圧倒的な強さと引換にあるウイークポイントがあったんだ

そのウイークポイントがあるからなるべく使いたくなかった

 

だって・・・下手したらそのせいで俺はユウキに会えなくなってたかもしれないから・・・

 

少しすると俺の体から斬月が消えて行った そう、無月の限界時間が来たんだ

 

テツヤ「くっ・・・限界・・・・・・か・・・・・・」

 

それと同時に 俺のHPは一気に1まで減り 俺は披露で倒れた

 

 

ユウキ「っ!?テツヤ!?」ユウキは俺を急いで抱き抱えてくれた

 

テツヤ「はぁ・・・!!はぁ・・・!!」

 

ユウキ「テツヤ!!テツヤ!!!!!くっ!!ヒール!!!!」ユウキは回復結晶で俺のHPを回復させてくれた

 

テツヤ「あ・・・りがとな・・・この技には弱点があって・・・使ったら絶対にHPが1に減っちまうんだ・・・」

 

ユウキ「っ!?じゃあなんで!!!!こんな危ない技使ったの!!!!もしアレで倒せてなかったらテツヤは!!!!!」

 

テツヤ「そんときゃ時だ・・・お前の為に・・・死ねるなら本望さ・・・ははは・・・」

 

ユウキ「っ!!!・・・・・・馬鹿!!!!!!テツヤが死んだら元も子も無いじゃない!!!!!何でそんな無茶したの!!!!」

 

テツヤ「決まってんだろ・・・命はってでも・・・守りたい者がここにはいたんだからよぉ・・・・・・」

 

ユウキ「っ!!!・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「ともかくだ・・・ボス攻略・・・お疲れ様 ユウキ」

 

ユウキ「・・・・・・うん!!お疲れ様!!!」

 

~~~~~~~~~~~~

 

あの後 皆疲れきったのか 地べたに寝転がっていた

 

それぞれが洗い息を吐き 疲れているのを感じさせた

 

テツヤ「なぁ・・・今回の犠牲者・・・・・・何人だ・・・・・・」

 

キリト「・・・・・・知りたいか・・・・・・・・・」

 

テツヤ「もったいぶらず教えろ キリト これは俺だけじゃなくて皆が知りたいはずだ どれだけの仲間が散ったのかをな」

 

キリト「・・・14人だ・・・」

 

テツヤ「っ!?」

 

14人 これがどれほど大きな数字か たった1回の戦闘で14人もの尊い命が一瞬にして消えて行ったんだ もっと・・・もっと作戦を考えられれば・・・死人を最小数に減らす事はおろか、死人を出さずにすんだかもしれないのに・・・!!

 

エギル「嘘だろ・・・・・・後25層もあるんだぜ・・・・・・俺達は本当にこのゲームクリアできるのかよ・・・・・・」エギルの声もいつもの張りの得る声ではなく まるで絶望してるかのような声をしていた

 

テツヤ「くそ・・・!!!もっと速いうちに無月を使ってれば・・・!!!!!!」

 

しかし、ここで悔やんでも仕方ない 今俺達にできるのは 死んでいった皆の天界での冥福を祈るだけだ

 

 

 

 

ふと、少し遠くを見ると 団長がストレージをいじくっていた 皆が座ってるなか 立ってだ

 

やっぱり何かおかしい・・・あの時デュエルした時に感じたあの違和感・・・・・・確かめる必要があるな・・・・・・

 

俺は立ち上がり斬月を握りしめ 団長に向け 走り出した

 

すると、キリトも俺と同タイミングで走り出した

 

テツヤ「っ!!キリト!!」

 

キリト「テツヤ!!お前もか!!!」

 

どうやら俺とキリトが勘づいたのは同じ事らしい そうとなったら話は早い

 

俺とキリトはそのまま団長の前に行き 俺は団長の前を キリトは団長の後ろへと攻撃しようとした

 

テツヤ・キリト「「はぁぁぁ!!!!」」

 

ユウキ「っ!?テツヤ!?何やってるの!?」

 

テツヤ「まぁ見とけ・・・コイツの化けの皮剥がしてやる・・・!!!!」

 

俺達が同時に攻撃すると 俺とキリトの攻撃は通ることなく弾かれた

 

しかも、腕には強い衝撃が残った そして団長の目の前には紫色のシステムカラーメッセージが現れた

 

 

 

 

 

《immortal Object》これが表すのは・・・・・・《不死存在》だった




圧倒的な強さを誇ったスカルリーパー しかしテツヤの無月のおかげでスカルリーパーを倒すことができた

しかし、その後に団長の前に現れたシステム的不死存在のマーク これは一体・・・・・・?



次回 SAO編最終回 戦いの果てに残るもの


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part27 戦いの果てに残るもの~生還をかけて~

《immortal Object》 団長に攻撃した後に団長の前に出てきた物だ

 

この言葉は基本的に街にある木や家、その他のオブジェクトに攻撃した際にでる《これは壊れません》の合図

 

じゃあ何故これが団長の前に出たのか? それは他の人には分からないだろうが俺とキリトにはもう分かりきった事だった

 

~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「へ!?」

 

クライン「こいつぁどうなってんだ!?」

 

皆それぞれ驚きの声を隠しきれずにいた 無理もない 1人のプレイヤーから不死存在の文字が現れたんだ

 

ゲームオーバー=死の世界てで不死存在・・・・・・・・・もはや私は死にたくない だから の様な保険の様なものを感じる

 

そんな簡単に保険が付くか? いや、こいつなら付けられるんだ これすら超越したチートだって使えるはずだ・・・・・・ だってこいつは・・・

 

テツヤ「やっぱりか・・・・・・どおりであんたは強いわけだ・・・・・・」

 

ユウキ「ねぇ!!どうなってるの!?説明してよ!!!」

 

テツヤ「そうだな・・・早く説明した方が良いな なぁ?団長 ・・・・・・・・・・・・いや・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

テツヤ「《茅場昌彦》さんよぉ!!!!!」

 

 

 

ユウキ「っ!?」

 

ショウ「茅場ってあの茅場か!?何でこのゲームの創設者がここにいんだよ!!!」

 

キリト「簡単な事さ 茅場はこのゲームを作り そしてデスゲームとしてこのゲームのサービスを開始させた・・・・・・」

 

テツヤ「さて、ここで1つ問題だ ユウキ お前もし友達がトランプやテレビゲームで遊んでてお前1人何もしてなかったらどう思う?」

 

ユウキ「どうって・・・・・・ボクも遊びたいな~って・・・・・・・・・」

 

テツヤ「だろうな ゲームっつうのはやるのが一番楽しい 傍から見ている奴はつまらなく感じるはずだ それは誰にだって共通するはず」

 

キリト「そう・・・・・・それはあの茅場にだって当てはまったはずだ・・・・・・」

 

クライン「っつう事はあんたはほんとに茅場なのか!?団長さんよ!!!」

 

ヒースクリフ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「もう何も隠すこたぁねぇよ・・・・・・さっさと自分の正体明かしな 」

 

ヒースクリフ「・・・・・・・・・君達はどうして私が茅場だと感ずいたんだ?」

 

テツヤ「それは俺とキリトが身をもって体感させてもらったぜ?

 

あの時 キリトが攻撃したのをあんたは防いだはずだ それもどう足掻こうと絶対に防げない場所からな 俺の時だってそうだ 砂煙が待って前が見えないはずの状況下で俺は最速のスピードで斬りかかった なのにあんたはそれすら防いだ・・・・・・・・・ゲームあんまし触れてなかった俺でもわかる・・・あんなのチートに近い芸当だってな」

 

ヒースクリフ「・・・・・・ふっ・・・・・・・・・やはりあの時少しシステムを動かしたのはばれてたのか・・・・・・大したものだよ テツヤ君 キリト君 お見事だ」

 

ユウキ「って言うことはあなたは本当に!?」

 

ヒースクリフ「その通り・・・・・・私はこのゲームの創設者・・・・・・《茅場昌彦》さ付け加えて 私はこのゲームの最上階で待つラスボスさ」

 

ヒースクリフ団長・・・・・・・・・基、茅場昌彦はついに自分の正体を明かした すると周りからはまたさらにざわめきの声が上がった

 

ヒースクリフ「あの時君達の攻撃は私の想像を超越していてね だから使いたくはなかったんだがシステムのオーバーアシストを使わしてもらったよ 最も、そうでもしなきゃ君達は血盟騎士団に入る事が無かったかもしれんがね」

 

ヒースクリフ「それにしてもなかなかいいシナリオだったろう? 最強の剣士が最後には敵になるんだ ワクワクするだろう?」

 

テツヤ「ぬかせ こんなゲームでワクワクも糞もあるかアホ」

 

ヒースクリフ「そうか・・・・・・それは残念だ・・・・・・それにね 最後に戦うのは私はキリト君だと踏んでいたんだ」

 

キリト「俺と?」

 

ヒースクリフ「二刀流スキルは全てのプレイヤーの中で最大の反応速度を者に与えられ その者が魔王に立ち向かう勇者の役割を担ってもらうはずだったんだ だが・・・・・・その予想を遥かに超えた強さを持つものが現れたんだ」

 

キリト「それは誰だ?」

 

ヒースクリフ「・・・君だよ・・・・・・《テツヤ》君・・・・・・」

 

テツヤ「なっ!?俺!?」

 

ヒースクリフ「君の持つ卍解 キリト君には悪いがキリト君のスピードなど赤子の手を捻るような速さだ もはや君と君の天鎖斬月の現れは想定外だったさ・・・・・・最も その想定外とゆうのがネットワークゲームの良さだがね」

 

テツヤ「・・・・・・俺が・・・・・・」

 

「貴様・・・・・・!!俺達の忠誠・・・希望・・・・・・!!!それをよくも・・・・・・よくもぉぉぉぉぉ!!!!!!」

 

1人の血盟騎士団の団員がヒースクリフに斬りかかろうとするとヒースクリフは自身の持つ権限からそのプレイヤーに麻痺をおわせた

 

テツヤ「麻痺・・・・・・」

 

少しするとヒースクリフは俺以外の全員に麻痺をおわせた 近くにいたキリトも麻痺をおった

 

キリト「ぐっ・・・!!」

 

テツヤ「キリト!!!!」俺は倒れかかったキリトを支えた

 

キリト以外にもアスナやユウキ ショウ達も麻痺をおった じゃあ何故俺だけ?

 

テツヤ「どうするつもりだ・・・・・・この場で全員殺して隠蔽ってか?」

 

ヒースクリフ「まさか? そんな事はしないさ こうなっては致し方ない 私は最上層で君達を待つことにする ・・・・・・ここまで育てた血盟騎士団 そして攻略組プレイヤーの諸君途中で放り出すのは不本意だが 君達の力ならきっとたどり着けるさ・・・・・・だが その前にだ」ヒースクリフはそう言うと盾を地面に突き刺した

 

ヒースクリフ「テツヤ君 君には私の正体を突き止めた報酬を与えよう チャンスをあげようじゃないか」

 

テツヤ「チャンス?」

 

ヒースクリフ「今この場で私と一騎打ちで戦うチャンスだ 無論不死属性も解除しよう 私に勝てばこのゲームはクリアされる全プレイヤーがこのゲームからログアウトできるどうかね?」

 

テツヤ「っ!!!!!」

 

全プレイヤーがログアウト・・・・・・しかし、俺が勝てるとゆう保証はない・・・・・・下手したら・・・・・・俺は・・・・・・

 

ユウキ「駄目だよ・・・!!!テツヤ・・・!!!今は引いて・・・・・・!!!」

 

確かに今引けば死ぬことはない・・・・・・だけど・・・・・・今ここで引いたら・・・・・・また死ぬ人は現れる・・・・・・!!!!

 

もう人が死ぬところは見たくない!!!!ならば・・・・・・・・・

 

 

俺が戦って・・・・・・このゲーム終わらせてやる!!!!!!!

 

 

テツヤ「いいぜ・・・・・・ラストバトルだ!!!」

 

ユウキ「っ!?テツヤ!?」

 

テツヤ「ただ、これだけは約束してもらえねぇか?」

 

ヒースクリフ「ふむ・・・・・・何かね?」

 

テツヤ「負けるつもりは微塵もねぇ けど万一がある そん時はユウキが自殺しねぇように見張っててくれねぇか?」

 

ユウキ「っ!?」

 

ヒースクリフ「よかろう・・・・・・約束してしよう」

 

テツヤ「そりゃ良かったぜ・・・・・・」

 

これで心置きなく戦える・・・・・・後はキリトを皆のところに連れていかなきゃな・・・・・・

 

テツヤ「少し時間もらうぜ・・・・・・キリトを皆の所に連れていかさせてもらうぜ」

 

ヒースクリフ「よかろう 最後の時を楽しみたまえ テツヤ君」

 

キリト「テツヤ・・・・・・お前・・・・・・!」

 

テツヤ「待ってろ・・・・・・今アスナの横に連れてってやる・・・・・・」

 

俺はキリトの肩を支え歩き出し アスナの元へ向かった そしてキリトをアスナよ横に寝かせた

 

テツヤ「キリトの事任せたぜ アスナ」

 

アスナ「テツヤ君・・・!!!こんな事言いたくなかったけど・・・・・・頼んだよ!!!!」

 

テツヤ「任せとけ 最速の剣士の強さ見してやる」

 

ついに最後の戦いだ・・・・・・!!!絶対に勝ってみせる・・・・・・!!!!

 

ユウキ「テツヤ・・・!!!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・・・・」

 

ユウキ「行かないでよ・・・・・・!!!!こんなのわがままだってわかってる・・・・・・!!!!!けど!!!」

 

テツヤ「・・・・・・待ってろ・・・・・・勝ってくるからな・・・・・・次に会うときは現実だ」俺はユウキの元へ歩み 頭をいつものように撫でた

 

ユウキ「テツヤ・・・!!!!!」

 

・・・・・・いつまでもこうやってユウキを撫でていたい けどそれは叶わぬ願いだ 俺は今から最後の戦いに出向かなきゃ行けない いつまでもこんな事やってられない

 

 

 

 

テツヤ「行ってくるな ユウキ」

 

ユウキ「っ!!!!」

 

 

俺は後ろを向き 歩みだそうとした すると俺の左足が何者かに掴まれたような感覚がした

 

テツヤ「っ!!!」俺は驚き後ろを向いた すると俺の足を掴んでいたのは麻痺で動けないはずのユウキだった 泣きながら俺の足を離すまいと掴んでいた

 

 

ヒースクリフ「これは驚いたな・・・・・・まさか麻痺を自力で解除するなんてな・・・・・・」

 

 

ユウキ「や・・・だ・・・!!!!行か・・・!!せない・・・!!!!行かないで!!!!!!!!行かないでよ!!!!!!!!!!!!!!何で・・・・・・!!!!何で・・・・・・!!!!!!何でテツヤばっかり危ない目に会わなきゃいけないのぉぉぉぉぉ!!!!!!」ユウキは大泣きしながら叫び出した

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・・・・」

 

俺は泣いてるユウキをじっと見つめ その後にキスした

 

ユウキ「んっ!?」

 

俺は周りに人がいる事を忘れたようにユウキにキスし続けた 舌も絡めて

 

ユウキ「な・・・て・・・つや・・・・・・こん・・・・・・な・・・・・・」

 

しばらくして俺はキスを止めた その後に半ば放心状態だったユウキを抱きしめ 耳元で囁いた

 

テツヤ「大好きだ ユウキ」

 

ユウキ「っ!!!!」

 

テツヤ「76層はもう無いんだ だから 今ここで伝えたい 大好きだ ユウキ 愛してる」俺はユウキにしか聞こえないトーンで話した

 

ユウキ「・・・・・・ボクも大好きだよ・・・・・・・・・!!!!だからもうわがままは言わない・・・・・・けどこれだけは約束して・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「何だ?」

 

ユウキ「絶対に勝ってきて!!!!!!頑張ってね!!!!!!テツヤ!!!!!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・任し時な・・・・・・勝ってみせるさ・・・・・・!!!!お前置いて勝手に死ねるか」

 

 

 

テツヤ「じゃあ・・・・・・本当に行ってくるな ユウキ」

 

ユウキ「うん!!行ってらっしゃい!!!あなたに勝利の女神が微笑ますように!!!!」

 

勝利の女神が微笑ますようにか・・・・・・ならもうとっくに微笑んでくれてるな・・・・・・

 

だって・・・・・・・・・俺の勝利の女神はお前だからさ・・・・・・ユウキ・・・・・・

 

俺は改めてヒースクリフの元へ向かい 斬月を手に取った

 

テツヤ「わりぃな 遅れた」

 

ヒースクリフ「私は構わんさ 最後の挨拶は済ませたかね?」

 

テツヤ「ふっ・・・・・・最後の挨拶にゃあさせねぇさ・・・・・・勝つからな!!!!!」

 

ヒースクリフ「ラストバトルだ テツヤ君 イレギュラーな君とゆう存在の強さ 再び私に見してくれたまえ!!!!!」

 

テツヤ「言われなくてもやってやる!!!!そして・・・・・・」俺は斬月をヒースクリフに向け 左手を右腕に置いた

 

 

 

 

テツヤ「こいつが!!!!!!俺の!!!!!!卍解だ!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺は瞬く間に黒いオーラに包まれた そして 俺は慣れ親しんだあの言葉を叫んだ

 

 

テツヤ「卍解!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「天鎖斬月!!!!!!!!!!」

 

ヒースクリフ「よかろう・・・・・・私の神聖剣で君に立ちはだかろう!!」

 

テツヤ「行くぞ!!!!!ヒースクリフ!!!!!!」

 

俺はヒースクリフに向け斬りかかった その攻撃は簡単に防がれた

 

ヒースクリフ「甘い!!!」ヒースクリフは俺の空いた横腹を狙ってきた

 

テツヤ「甘いのはお前の方だ!!!!!」俺は空いてる左手でヒースクリフの顔めがけ殴りかかった

 

ヒースクリフ「っ!!」ヒースクリフは攻撃を止め 俺の拳を寸前で避けた

 

テツヤ「へぇ 避けられちまうのか なかなかやるじゃねぇか」

 

ヒースクリフ「そんな物かね?君の攻撃は」

 

テツヤ「ざけんな!!!まだまだこっから!!!!!」

 

その後も俺とヒースクリフは一進一退の攻防を続けた・・・・・・最も俺の攻撃はなかなか通らないままだったが俺もそこまで攻撃を受けずにいられた HPも五分五分と言ったところだ

 

テツヤ「やっぱし固いな・・・流石と言ったところだ」

 

ヒースクリフ「その言葉 私も返そうか 流石だテツヤ君 ここまで楽しめるのは久しぶりだよ」

 

テツヤ「まだ楽しめる余力があんのか・・・・・・ならその余力!!さっさと出さしてやる!!!!」俺は全力の月牙天衝をヒースクリフに向け放った

 

ヒースクリフ「むっ・・・!!!」ヒースクリフはその攻撃を防いだが少々後ずさりする形になった

 

テツヤ「でりゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」俺はすぐさま追撃に向かい超高速で後ろに移動し 盾が前に向いてる間に足元を斬りつけた

 

ヒースクリフ「っ!!」流石の神聖剣もこれには対応しきれなかったのか ヒースクリフにやっと一撃が入った

 

テツヤ「神聖剣とやらも どうやら所詮その程度か 俺が本気出したら何もできないってか?」

 

ヒースクリフ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・てめぇがこんなクソゲー作ったせいで・・・・・・どれだけの人が死んだと思ってやがるんだ!!!!!!お前がこのゲームに参加するのは勝手だ!!!!!だけどそれをあろう事かシステム的不死存在だぁ!?ふざけんなこのペテン師野郎!!!!!!!!!」

 

テツヤ「お前がこんなゲーム作んなければ!!!!!!あいつだって!!!!」

 

『2人とも・・・・・・頑張ってこの世界を救ってくれ・・・・・・』

 

テツヤ「あいつだって!!!!!!」

 

『わ、私は・・・・・・』

 

テツヤ「あいつだって!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

『テツヤ・・・・・・今までありがとう・・・さよなら・・・私ね・・・・・・テツヤの事が・・・・・・好きだったんだ・・・・・・』

 

 

 

テツヤ「てめぇさえいなければ!!!!!!!!お前さえ!!!!!!!!!!!!!!」

 

ヒースクリフ「・・・・・・・・・・・・それは本当に私のせいだけと言えるのかね?」

 

テツヤ「は・・・・・・・・・?」

 

ヒースクリフ「たしかに私は罪のない人達を何人も殺してしまったさ しかし、それはその死んでしまった人の1つの運命だとも思えないかい?テツヤ君」

 

テツヤ「なっ!?運命だと!?」

 

ヒースクリフ「そう、どんな人だろうと神が下した運命には抗えない そうだろう?・・・・・・・・・まぁ・・・・・・・・・」

 

 

 

 

ヒースクリフ「この世界の神は私と言っても過言ではないがね」

 

 

テツヤ「っ!!!!!!!!」

 

神の運命には抗えない・・・・・・神はヒースクリフ・・・・・・神が・・・・・・コイツ・・・・・・・・・!!!!!!!

 

テツヤ「てめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!」

 

ヒースクリフ「どうしたのかね? いきなり叫び始めたとは」

 

テツヤ「てめぇが!!!!!!てめぇがいなかったら!!!!!!あいつらが死ぬことは!!!!!!!!」

 

キリト「まずい・・・・・・テツヤの奴感情的になり過ぎてもう周りが見えてないぞ・・・・・・!!!!」

 

ユウキ「テツヤ!!!!落ち着いて!!!!」

 

テツヤ「殺す!!!!!!!!殺す殺す殺す殺す殺す!!!!!!!!!!!!!!殺してやるぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!」

 

俺は一心不乱になり次々とヒースクリフに斬りかかった しかし、その攻撃は虚しくも全て防がれた

 

テツヤ「がぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」俺は焦りからソードスキル ホリゾンタル・スクエアを放った

 

ヒースクリフ「甘い!!!!!!!!」ヒースクリフは俺の攻撃を防いだ

 

テツヤ「ぐっ!!!!!!!」

 

ヒースクリフ「単調になり過ぎた君の動きは2手3手先も読めてしまうぞ もうそんな君には興醒めしたよ」ヒースクリフがそう言うと空いてる片手剣で俺の事を攻撃してきた 俺は簡単に避けれるはずの攻撃すら避けれずに食らってしまった

 

テツヤ「ぐはっ!!!!!!」

 

俺は威力から軽く吹き飛ばされた 俺のHPバーはもうイエローに到達してしまっていた

 

テツヤ「くそ・・・!!!!!っ!?な!何でだ!?立てねぇ!!!!」

 

ヒースクリフ「当たり前だろう 君は《ソードスキル後の硬直》を忘れていたのかい?」

 

テツヤ「っ!!しまっ!!!!!」

 

完璧に忘れてた・・・!!!!こんな初歩的ミスするなんて・・・!!!!!

 

テツヤ「くそ!!!!!動け!!!!!!動いてくれ!!!!!!!俺の身体!!!!!!!!!動けえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」

 

 

早く動かなきゃ!!!!動かなきゃ死んじまう!!!!!死んだらユウキが!!!!!ユウキが!!!!!!!!!!!!!!

 

 

ヒースクリフ「ふっ・・・・・・君との勝負も楽しかったよ しかしここで終了だ」

 

 

 

 

ヒースクリフ「さようなら 死の神よ」ヒースクリフは俺の目の前に歩み寄ると剣を振り上げた

 

 

テツヤ「くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

ここまでか・・・・・・・・・こんな事で死ぬなんてつくづく間抜けだな俺は・・・・・・・・・

 

 

 

悪いな・・・・・・ユウキ・・・・・・俺の事追って自殺すんじゃねぇよ・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ・・・・・・・・・?いつまでたっても攻撃された感じがしない 一体どうなってんだ・・・・・・・・・? 俺は恐る恐る目を開けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには超特大の絶望が待っていた

 

 

 

 

テツヤ「なっ!?何で!!!!!!何でだよ!!!!!!!!《ユウキ》!!!!!!!!」

 

目を開けると俺を庇いHPバーがほぼ無いに等しかった俺の最愛の そして最も大切な人 ユウキがいた

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・ボク・・・・・・テツヤが死んじゃうと思ったらいても経ってもいられなかったんだ・・・・・・・・・ごめんね・・・・・・・・・」

 

 

テツヤ「馬鹿野郎!!!!!!!!!何で・・・・・・・・・何で俺なんかのために!!!!!!!!!!!」俺は倒れていたユウキを抱き抱えた

俺の目からは涙が次々と流れ出ていた 声もかすれてしまっていた

 

ユウキ「何でって・・・・・・それはボクにとってテツヤは1番大切な人なんだもん・・・・・・・・・だから守りたかったんだ・・・・・・・・・」

 

次々とユウキの身体が光り始めていた

 

 

止めろ 止めてくれ 行かないでくれ 頼むから

 

テツヤ「ユウキ!!!!!!!!!!!!!!死ぬな!!!!!!!死なないてくれ!!!!!!!!!!頼む!!!!!!!!!!!死ぬなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・ごめんね・・・・・・馬鹿なボクのこと許してね・・・・・・ボク以外の皆のこと・・・・・・救ってあげてね・・・・・・・・・ボクからの最後のお願いだよ・・・・・・?」

 

 

テツヤ「ユウキ!!!!ユウキ!!!!!!!!!!!!!!ユウキィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキ「今までありがとね・・・・・・・・・・・・さよなら・・・・・・・・大好きだよ・・・・・・・・・!!!!!!!!!!テツヤ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

そう言い残すと ユウキの身体はガラスの割れたような音と共に 消え去った

 

これが表すのは・・・・・・・・・・・・・・・俺が常に守り続け、愛し続けたユウキの《死》だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「あ・・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・な・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん・・・・・・・・・・・・で・・・・・・・・・・・・・・・・・・?俺・・・・・・・・・・・・・・・が・・・・・・・・・・・・死ぬ・・・・・・・・・・・・・・・は・・・・・・・・・・・・・・・・・・ず・・・・・・・・・・・・・・・・・・な・・・・・・・・・・・・・・・の・・・・・・・・・・・・・・・に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ユ・・・・・・・・・・・・・・・ウ・・・・・・・・・・・・・・・キ・・・・・・・・・・・・・・・・・・が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

『テツヤ!!!!』

 

『テーツーヤー!』

 

『浮気は許さない!!!!!!!』

 

『馬鹿!!!!エッチ!!!!!』

 

『しゅき~♪』

 

『テツヤのエッチ・・・/////』

 

 

 

 

 

 

 

 

『大好きです・・・・・・!!!テツヤ!!!!』

 

 

 

 

テツヤ「あ・・・・・・あ・・・・・・・・・!!!!!!・・・・・・・・・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

嘘だ ユウキが死んだなんて嘘だ そんなの嘘だ でも現実的に俺の目の前にいたユウキは消え去っている

 

 

 

 

俺のせいだ 俺がミスしたせいで 俺が焦りすぎたせいで 俺が・・・・・・・・・俺が・・・・・・・・・・・・

 

 

 

テツヤ「がっ・・・・・・・・・ユ・・・・・・・・・ウ・・・・・・・・・キ・・・・・・・・・・・・ユ・・・・・・・・・・・・ウキ・・・・・・・・・・・・ユウキ・・・・・・・・・・・・・・・ユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

ユウキが消えてしまった今 世界の全てがどうでも良くなった 人を守りたくもない 今すぐ死にたい あいつの元へ行きたい

 

 

 

 

いっその事死ぬか お前がいなくなった今生きてる意味なんか無くなったよ

 

 

 

 

テツヤ「ヒースクリフ・・・・・・・・・俺を殺せ・・・・・・・・・」

 

キリト「っ!?テツヤ!?」

 

ショウ「お前・・・!!ユウキが死んで自暴自棄に・・・・・・!!!!!」

 

テツヤ「ユウキが死んだ今 世界の全てがどうでも良く感じる・・・・・・・・・だから生きてる意味なんか無いんだ・・・・・・・・・だから人思いに殺ってくれ・・・・・・・・・ 頼む・・・・・・・・・」

 

ヒースクリフ「・・・・・・・・・よかろう ラスボスである私のせめてもの情けだ」

 

テツヤ「ありがとよ・・・・・・・・・これでやっと死ねる・・・・・ユウキ・・・・・・今行くからな・・・・・・・・・」

 

ショウ「馬鹿野郎!!!!!!!お前が死んでユウキが喜ぶとでも思ってんのか!!!!!!!!!目を覚ましてくれ!!!!!!!!!テツヤ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

テツヤ「さぁ・・・・・・速く・・・・・・・・・」

 

ヒースクリフ「では・・・・・・・・・さらばだテツヤ君!!!!!」

 

ショウ「テツヤぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

あぁ やっと死ねる やっとユウキに会える 最高だ またユウキに会えるなんて さぁ 早く殺してくれよ ヒースクリフ

 

 

 

───くくく・・・・・・・・・てめぇは生きる気力はねぇのか・・・・・・?───

 

え・・・?誰だよ・・・そうだよ・・・生きる気力なんかねぇよ・・・ユウキがいねぇんだぞ・・・?もう何もかもどうでもいい

 

 

───そうか・・・・・・・・・なら・・・・・・・・・───

 

 

 

 

 

 

 

 

───てめぇの身体乗っ取っても文句ねぇよなぁ!?───

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

ヒースクリフ「さらばだ・・・・・・・・・テツヤ君!!!!!」

 

テツヤに振り下ろされた一太刀 これによりテツヤは死んだかのように思えた・・・・・・しかし テツヤは何故か死にたいと言っていたのにヒースクリフの剣を握り攻撃を防いだのだった

 

テツヤ「くくく・・・・・・・・・ようやく出れたぜ・・・・・・・・・・・・ひゃーはっはっはっ!!!!!!!」

 

テツヤの半面には白い何かが付いていて その白い面はまるであの時現れたもう1人のテツヤそっくりだった

 

キリト「あいつなにがあったんだ!?」

 

ショウ「わ、わからない・・・・・・ただ分かるのはあいつがまだ生きてるって事だ・・・」

 

テツヤ「ヒースクリフよぉ・・・・・・感謝するぜぇ・・・?主人格のメンタルがボロクソになってくれたおかげで俺がこっちに来れたからよぉ・・・・・・」

 

ヒースクリフ「君はテツヤ君・・・・・・ではないのか・・・?」

 

テツヤ「そうだ・・・・・・俺は俺だ・・・・・・テツヤだ!!!!!!!!!」

 

アスナ「あれが・・・テツヤ君・・・・・・?」

 

ショウ「違う・・・・・・あんなのテツヤじゃねぇ・・・!!!!」

 

テツヤ「さて・・・・・・ヒースクリフ てめぇ俺と勝負しろよ」

 

ヒースクリフ「む・・・・・・・・・」

 

テツヤ「俺は今戦いに飢えてんだ・・・・・・だからよぉ・・・・・・俺を楽しませてくれよぉ・・・・・・?」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

あれ・・・・・・?ここは・・・・・・?どこだ・・・・・・? 何だか周りには大量の泡のような物がある・・・・・・・・・

 

少し覗いてみよう・・・・・・・・・

 

 

『ボクの名前はユウキ!よろしくね!』

 

『俺の名前はテツヤ!!!こちらこそよろしく!!』

 

 

あれ・・・これって俺とユウキの初めての出会い・・・・・・

 

そうか・・・ここは死ぬ前の走馬灯のようなものか・・・・・・確に色んな見覚えのある景色がある

 

 

あれ・・・?遠くに真っ黒な泡がある・・・・・・何だろう・・・・・・あの泡・・・・・・見てみよう・・・・・・・・・

 

 

俺はその黒い泡を覗き込んだ そこでは俺とヒースクリフが戦っていた

 

 

あぁ、さっきの・・・・・・ユウキの死ぬ所なんか見たく・・・・・・・・・あれ?あれは本当に俺か・・・・・・?顔がやけに白く見えるが・・・・・・

 

『ひゃーはっはっはっ!!!!!!!弱ぇなてめぇ!!!!!!!それでラスボスなんて笑わせんなよ!!!!!!!!』

 

『ぐっ・・・!!』

 

ヒースクリフが押されてる 俺はヒースクリフを追い詰めた覚えなんかない それにあの口調・・・・・・・・・まさか・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「ひゃーはっはっはっ!!!!!!!」

 

テツヤは次々と高速で攻撃を繰り出す これにはヒースクリフも防戦1方だった

 

テツヤ「防いでばっかでつまらねぇなぁ・・・・・・その腕剥いでやるよ!!!!!!!」

 

テツヤはそう言うとヒースクリフの盾を持っている方の腕をつかんだ

 

ヒースクリフ「っ!!!」

 

テツヤ「月牙天衝!!!!!!!」

 

テツヤの月牙天衝はヒースクリフの腕を的確に捉え 盾を持っていた腕は消え去り ヒースクリフの自慢の盾は消え去った

 

テツヤ「これでお前も防げなくなったなぁ? おぉ? けどお前を倒すとこの世界は終わっちまうんだろ?」

 

ヒースクリフ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「おい あの二刀流の奴と戦わせろ」

 

キリト「っ!?」

 

テツヤ「おめぇ殺っちまったらつまらねぇからな 存分に楽しんでから殺さして貰うぜぇ?」

 

ショウ「キリト・・・まずいぞ・・・今のテツヤはテツヤなんかじゃない・・・!!!!今のテツヤと戦ったら・・・!!!!」

 

キリト「・・・・・・ヒースクリフ 麻痺を解除しろ」

 

アスナ「っ!?キリト君!?」

 

ヒースクリフ「・・・・・・ラスボスが勇者にものを頼むとはな・・・・・・頼むぞキリト君・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ひゃーはっはっはっ!!!!!!!そう来なくちゃなぁ!!!!!さぁ!!!!!早く殺り会おうぜ!!!!!!」

 

キリト「テツヤ・・・・・・・・・!!!!!!!!」

 

 

 

 

キリト「俺はお前が元に戻るために戦う!!!!!いるんだろ!?テツヤ!!!!!!!!!!!!!!頼む!!!!!帰って来てくれ!!!!俺達の真の勇者!!!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

キリトに勝負を・・・・・・?何考えてんだあいつは!!!!!

 

キリト!この勝負無謀だ!!!!止めろ!!!!! 受けるな!!!!

 

『俺達の真の勇者!!!!!』

 

っ!!!!!!!!・・・・・・・・・真の・・・・・・・・・勇者・・・・・・・・・

 

 

 

 

・・・・・・・・・ユウキ・・・・・・・・・もう少しだけ待っててくれ・・・・・・・・・

 

 

 

・・・・・・あいつらの事助けて・・・・・・・・・すぐそっちに行くよ・・・・・・!!!

 

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「けっ てめぇもそんなもんか カスが」

 

キリトのHPはもうレッドゲージに突入していた

 

キリト「くそ・・・強すぎる・・・!!!!!」

 

アスナ「テツヤ君!!!!!お願い止めて!!!」

 

テツヤ「安心しなぁ こいつ殺した後はお前だからよぉ 天国でお幸せに暮らしな!!!」

 

アスナ「っ!!!!!」

 

テツヤ「さぁて・・・止めと行こうか・・・?二刀流の勇者君?」

 

テツヤはキリトの首元に斬月を突きつけた

 

キリト「・・・・・・ごめん・・・・・・アスナ・・・・・・・・・」

 

アスナ「キリトくぅぅぅぅぅぅぅぅん!!!!!!!!」

 

 

 

テツヤ「っ!!!!!!!!」

 

 

───てめぇ・・・俺のダチに何してくれてんだ・・・・・・!!!!!───

 

テツヤ「まさか・・・・・・お前は・・・・・・!!!!!!へばってたはずじゃ・・・・・・!!!!!」

 

ショウ「テツヤ・・・?」

 

───さぁ・・・・・・返してもらうぜ・・・俺の身体!!!!!!!!!───

 

テツヤ「ぐっ・・・・・・止めろ・・・・・・!!!!!」

 

───裏の俺ごときが俺のダチやれると思ってんじゃねぇぞ!!!!──

 

テツヤは自分の手で顔についていた白い面のようなものに手をかけた

 

 

 

テツヤ「分かったらとっとと失せろ!!!!!!!!!!」そういいながらテツヤは顔の面を剥がした

 

キリト「テツヤ・・・・・・?」

 

テツヤ「はぁ・・・!はぁ・・・!!すまねぇなぁ・・・・・・皆・・・・・・決めたよ・・・・・・俺はお前ら生還させてやる・・・!!!!自暴自棄になるのはその後だ!!!!!」

 

ショウ「テツヤ・・・お前元に・・・!!!」

 

テツヤ「キリトの叫びが届いたよ 真の勇者がこんな所でくたばってどうするって思ってよ 地獄の底から舞い戻ってきたぜ」

 

キリト「テツヤ・・・」

 

テツヤ「あんがとよ キリト 礼言わしてもらうぜ」

 

テツヤ「さて・・・・・・ヒースクリフよぉ・・・・・・・・・俺達は互いにもう一発喰らえば死ぬ状況だ・・・・おめぇの自慢の盾もねぇ・・・・・そこでだ・・・・・・・・・次の一撃で終わらせねぇか?」

 

ヒースクリフ「・・・・・・・・・いいだろう・・・・・・受けてたとう・・・・・・」

 

 

テツヤ「よし・・・・・・・・・正真正銘 本当の最後だ・・・・・・・・ん?あれは・・・・・・・・・」

 

 

俺は少し遠くを見た するとそこには俺の見慣れたバンダナが落ちていた

 

それは俺の妻 ユウキが常に付けていたチャームポイントでもあるバンダナだった 恐らく死んでしまった際にバンダナだけが残ったのだろう

 

 

俺はそのバンダナまで歩み そのバンダナを手に取り 俺はそれを額につけた

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・・・・今だけでいい・・・・・・俺に力貸してくれ・・・・・・!!!!!!!!!!」

 

ユウキのバンダナを額につけると何故だろう 自然と力が湧いて出てきた 気のせいなのかはわからないが本当に力を貸してくれてるような気がする

 

俺は後ろを向き ヒースクリフを睨みつけた 絶対に勝ってみせる ユウキの願い叶える為にも 俺の願い叶える為にも

 

 

 

 

テツヤ・ヒースクリフ「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

 

 

 

 

 

テツヤ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

俺は走り その勢いで飛んでヒースクリフに斬りかかろうとした

 

しかし、ヒースクリフも俺に剣を向けてきた

 

どっちの攻撃が早く通るか・・・!!!!!

 

 

そんな考えは裏腹に 俺の剣はヒースクリフの肩に ヒースクリフの剣は俺の腹を貫いた

 

 

ヒースクリフのHPは俺の攻撃によって完全に失った しかし、俺も完全にHPが無くなり 目の前に《your dead》の文字が現れた

 

 

 

 

・・・・・・・・・死んじまったのか・・・・・・・・・俺は・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

ヒースクリフ「ふっ・・・・・・見事だ 流石だよテツヤ君 クリアおめでとう」

 

 

テツヤ「けっ・・・・・・死んだら元も子もねぇだろうが・・・・・・・・・クソッタレが・・・・・・・・・」

 

 

 

ヒースクリフの身体が消えたと同時に 俺の身体も鈍い音を立て 消え去った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウキ 俺やったよ 皆の事 救えたよ 俺の夢 叶えられたよ

 

でも 今からお前の所に行くよ だって俺も死んだんだからな お前と一緒だ また 嬉しいだろ?

 

 

あ・・・・・・でも俺はこの世界で人の事を30人は殺したんだ もしかしたら俺は天国じゃなく地獄に落ちるのかもな

 

 

 

 

でももし・・・・・・・・・俺も天国に行けたら・・・・・・・・・君はまた 俺に飛びついて《大好き》って言ってくれるかい?

 

 

 

 

 

 

 

─────ソードアート・オンライン編 END to be continue─────




ここで多くは語りません




次回 新章突入


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第二章 アルヴヘイム・オンライン編~誓いの言葉~
part28 生還~待っていた現実~


えーなんとか時間を取ることができ 投稿することが出来ました

それと、いきなりですがこの新章からは新キャラが数人出ます

大半がオリジナルですがそのほとんどがこれからの物語に大きく関わってくるキャラです

なので 新キャラ共々 新章 ALO編の方をよろしくお願いします

それでは本編です どうぞお楽しみに


『テツヤー!』

 

『待てよー!ユウキー!』

 

『テツヤー』

 

『あれ?ユウキ・・・?』

 

『テツ・・・・・・』

 

『おい!ユウキ!!どこに行くんだよ!!!』

 

『・・・・・・・・・・・・・・・』

 

『おい!!!!ユウキ!!!!!ユウキー!!!!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

「っは!!!!!!!」

 

ぴぴぴ・・・ぴぴぴ・・・ 朝起きると俺を待っていたのは目覚ましの音だった

 

「はぁ・・・!!はぁ・・・!!!!!ちっ・・・・・・・・・クソッタレ!!!!!」

 

俺は夢の内容にイライラしたため 近くにあった目覚まし時計をぶん投げた 壁にぶつかった目覚まし時計はそのまま『ガシャン!!!!!』と言う大きな音を立て壊れた

 

「・・・・・・・・・いい加減にしろよ・・・・・・・・・・・・俺は《お前の事忘れたいんだらよぉ・・・》」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

現在1月の中頃 肌寒い風がよく吹いていた

 

死んだと思った俺だが俺は奇跡的に皆と共に生還できた 生還できたことは別に嬉しくはなかった 逆に『何で生きてんだ?』と思った

 

ともかく生きて返った俺は驚くほど握力がなかった 最初に立ち上がろうとした時足が折れそうなくらいだった

 

 

そして、生還して最初に待っていたのは日常生活を送れるようにするリハビリだった 毎日毎日辛いリハビリだった

 

しかし、俺は医者から見ても驚異的な回復力を見せ 皆よりいち早くリハビリを終わらせた

 

リハビリが終わった後はひたすら毎日ランニングをしていた

 

俺は現実に戻ったら高校1年の年だ そうなると野球もやる事になる

 

2年間のブランクは相当なものだ だから毎日走った それこそ《何かを忘れるかのように》

 

しばらくすると大分走れるようになった 最初は1キロ走るのもままならなかったのに今では余裕で5キロ近くは行ける

 

でもこんな事では駄目だ 全盛期には程遠い もっと毎日走らなきゃ行けない

 

 

・・・・・・頼れる相棒もいるのだから・・・・・・

 

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・」

 

ランニングを初めてどれくらいたったのだろう 6時に初めて今7時だからもう軽く1時間は走ったかな

 

哲也「ふぅ・・・休憩っと・・・・・・」

 

「お疲れさん 哲也」

 

哲也「ん?何だ翔か お前もランニングか?」

 

そう、当然翔も毎日ランニングをしていた リハビリの影響で出遅れたが今では俺と同じくらいの距離は走れると思う

 

翔「おう スポドリ飲むか?」

 

哲也「おっ サンキュー」

 

俺は翔からスポーツドリンクを受け取り口にした 懐かしい感じだ 2年前は毎日これをやってたっけな

 

哲也「・・・改めて実感するな・・・戻ってきたって・・・」

 

翔「・・・あぁ・・・」

 

剣を握り人を守るため戦ってきたあの世界とは違い この世界ではもう何も守るものはない

 

しいて言えば守るのは己のプライド・・・・・・ってか?

 

でも、俺にはもう守るプライドも糞もねぇな

 

俺には守るものなんかねぇからな・・・・・・

 

翔「・・・・・・どうだ・・・・・・忘れられそうか・・・・・・?」

 

哲也「いいや・・・今朝も出てきたよ これで10日連続くらいだ イライラしたから今日目覚まし時計ぶっ壊しちまったよ」

 

翔「おいおい・・・・・・」

 

哲也「ははは・・・」

 

俺はあの世界の事を極力忘れようとしていた 誰と暮らしていただとか 誰を愛していただとか 早く忘れたい 覚えてるだけ辛い 名前を聞くだけで死にたくなってくる なのに忘れられない 人間の難しいところさ 忘れよう忘れようとすると忘れられない 正直うんざりだ いい加減にしてくれよ

 

哲也「あ、お前今日の午後空いてる?」

 

翔「空いてるけど?」

 

哲也「良かった 今日実戦投球したいからよ キャッチャーについてくれよ」

 

翔「構わないぜ 何時からにする?」

 

哲也「んー・・・この後一旦家に戻ってから親のとこに戻るからよ 2時くらいでいいか?」

 

翔「OK んじゃあ2時にいつもの場所で」

 

哲也「了解!んじゃまたな!急いでシャワーを浴びなきゃ行けねぇから行くわ!」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

俺が一人暮らししていたアパートは2年間昏睡してた俺の部屋を残して置いてくれたどころか 大家さんが俺が戻ってきたら元の料金と同じでいいからこの部屋使わしてあげると アパートの中で1番広い部屋を用意してくれた

 

それほど大家さんは心配してくれたのだろう

 

おかげで三部屋しかない狭い部屋が一気に五部屋の広い家になった

 

これに関してはすごく嬉しかった 狭い家ではどうしても物がかさばる だからもう少し部屋が欲しかったところだった

 

ともかく俺は広い部屋に越した そして、俺は今 母さん達がいる本当の家へと来ていた

 

~荒波家~

 

俺の実家は東京都内の二階建て なかなか広く裕福な家庭って感じの生活が出来ている 久しぶりに見た我が家は特に変わっていなくなんだかとても安心感が生まれた

 

哲也「ピンポーン」

 

・・・・・・・・・

 

哲也「あり?ピンポーン!」

 

・・・・・・・・・グッモーニン!!!!!

 

あぁ・・・またか・・・・・・゛だるいやつ゛が来た・・・・・・・・・

 

俺は来たる馬鹿に対抗するため 身構えた

 

ガチャ「哲ぐぼぉ!?」

 

いきなり飛び蹴りをかまそうとしてきた奴の足を避け そのまま俺は足で顔を蹴り踏んづけた

 

「ぐっ・・・やるなぁ・・・゛父さん゛の『おはようジャンピングキック~息子への愛を添えて~』を避けるとは・・・・・・・・・」

 

哲也「バーカ 単調過ぎなんだよ動きが やるならもっと緩急つけろ ゛クソ親父゛」

 

今俺が顔を踏んづけてるのは先程から言ってるように俺の親父だ

 

名前は荒波一輝(あらなみかずき) 俺はだいたい親父もしくはクソ親父と呼んでいる

 

性格は良くいえば明るく悪く言えばうるさい 社内では人気者らしい ホントかよ だるい親父だが親父のおかげで一人暮らししてるから俺はなんだかんだ親父には感謝しているつもりだ

 

一輝「くそぉ~もっと激しくいかなきゃな!」

 

哲也「やらんでええわタコ それより俺は腹減ってんだ 朝飯食わせろ」

 

一輝「なによぉ哲也のいけずぅ~!」

 

哲也「殺すぞクソ親父」

 

一輝「はい、すみません・・・」

 

哲也「ったく・・・・・・さっさとあがらせろ」

 

 

 

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

「どうしたの? そんなに静かになっちゃって あんたらしくないわね」

 

哲也「ん?別に 何でもないよ ゛母さん゛」

 

俺が今話してるのは俺の母親 名前は荒波美咲(あらなみみさき)

 

御近所からは美人と大評判だ でも確かに綺麗だとは思う 親父と釣り合うかと言ったらどうやら親父も割と近所からの評判は良いらしい

 

俺はだいたい母さんと呼んでいる そんな母さんからのプレゼントで俺はSAOにログインした どうやら母さんは事件発覚当初は毎日毎日枕を濡らしたらしい

 

俺がリハビリから戻り家に戻って来た時に一番最初にされたのは母さんに抱きしめられ『ごめんね・・・・・・戻って来てくれてありがとう・・・!!』だった

 

でも母さん 俺はSAOにログインした事 今では《俺の人生の汚点》だと考えてるよ

 

だって2年間も無駄な時間を過ごしたんだ 野球一筋の俺にとっては無駄な時間でしか仕方ない

 

あんな世界無けりゃ良かったんだ・・・・・・そうすればこんな目に遭わず・・・・・・

 

美咲「あらそう?あ、ご飯できたわよ?」

 

哲也「おっ やったね 腹減ってから楽しみにしてたんだ」

 

一輝「母さんのご飯は美味しいからなぁ~ いつもありがとね 美咲」

 

美咲「も~褒めても何も出ないわよ!!馬鹿一輝!!!」そう言うと母さんは顔を紅くしながら親父の事をしばいた

 

一輝「いてぇ!?」

 

哲也「ったく・・・・・・ほんと仲いいよな 2人とも」

 

そう、2人は割と若い段階で俺を産んだため まだ2人とも30代の後半だ そのため良く俺達の前でも平気でいちゃついてる

 

・・・・・・いちゃつくか・・・・・・・・・

 

『テツヤ♪』

 

・・・・・・るせぇ・・・・・・出てくんじゃねぇ・・・・・・失せろ・・・・・・・・・

 

『へ?なんで?そんな事言うの?』

 

決まってんだろうが 俺はお前の事忘れたいからだよ 分かったら消えろ

 

『ボクの事・・・・・・嫌いになったの・・・?』

 

哲也「っ!!!!るせえんだよ!!!!!!!いいからとっとと失せろこの野郎!!!!!!!!!!!!!!」

 

一輝「え?哲也?」

 

美咲「どうしたの?いきなり叫び出して」

 

哲也「っ!!!!!!!!・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・何でもないよ それより飯食おうぜ飯!!!!」

 

 

 

 

 

 

哲也「ところで゛あのアホ゛は?」

 

美咲「へ?あの子なら・・・・・・」

 

ビシュ!!!!! 俺の顔めがけ何かが飛んできた

 

哲也「あぶねぇ!?」俺はそれを間一髪で防いだ 投げられたものはキンキンに冷やされたペットボトルだった 冷えたペットボトルは割と痛かったから避けられて良かった

 

「だ!れ!が!?馬鹿ですってぇ!?」

 

哲也「あぶねぇだろうか!!!!!いい歳こいて投げていいもんと悪いもんの区別もつかねぇのかよ!?」

 

「あーら お生憎様 私より馬鹿で間抜けでアンポンタンな゛弟゛にそんな事言われる筋合いは無いわね~」

 

哲也「んだとぉ!?この・・・・・・・・・・・・ペチャパイ!!!!!!」

 

「何よ!!!!単細胞のバカ!!!!!」

 

美咲「こぉら!止めなさい! 哲也!゛渚゛!!」

 

今 俺が今口喧嘩して母さんから渚と言われたのは俺は実の姉

荒波渚(あらなみなぎさ)だ 俺は姉ちゃん 馬鹿姉貴 などと呼んでる まあだいたい姉ちゃんかな?

 

俺より2歳歳上で今年大学生 俺とは違いソフトボールをやっていてどうやら大学は決まっていて指定校推薦とやらで入れたらしい

 

ソフトボールの強豪校に行っいて寮生活しているためなかなか帰れない日が多い姉ちゃん 高3の今でも推薦が決まってからは部活に入り浸ってるらしい じゃあ何故2月で部活に入り浸ってるのに帰ってるかって?

 

それはどうやら姉ちゃんの学年が学級閉鎖にあったらしい それでしばらく学校にはいけないだとか そして、しばらく家に帰ってなかったのでこの機会に帰ってきたらしい

 

性格は明るく面白いが怒らせると怖い と言っても俺も抵抗できる力はあるからよくいがみ合ってる

 

俺のいない2年間は合間を縫っては見舞いに来ていたらしい それでも姉ちゃんが俺に最初に発した言葉は『何だ 死ななかったの?』だった

 

恥ずかしいんだか何だか知らねぇが素直になりゃ良いのに・・・・・・

 

ちなみにさっき言ったように胸はほぼ無い 背丈は女子からしたら高い部類に入るかな?

 

渚「この馬鹿殺すまでやめない!!!!」

 

哲也「上等だ!!!後悔すんじゃねぇぞ糞姉貴!!!!!」

 

一輝「相変わらず仲がよろしいこって まるで《夫婦》だな」

 

哲也「っ!!!!!!!!」

 

渚「えぇ!?私やだよ!?こんなアホと結婚すんの!!!!」

 

美咲「てゆうか法律上駄目でしょうが」

 

渚「あ、そっか ・・・・・・・・・ってあれ?哲也?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

結婚・・・・・・・・・俺は・・・・・・俺は・・・・・・・・・

 

 

 

『ボクと結婚して!!!!!』

 

・・・・・・やなこった・・・・・・お前と一緒にいるとろくな事が無いんだ なんでそんなやつと・・・・・・・・・何で・・・・・・・・・・・・

 

 

渚「哲也!!!!!!!!!!!!!!」姉ちゃんは俺の肩を揺さぶってきた

 

哲也「おわぁ!?ビックリすんなぁ!?」

 

渚「いきなりどうしたのよ?黙り込んじゃって」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・何でもないよ・・・・・・・・・」

 

渚「そう?何かあんたここんとこらしくないわよ?何かあったの?」

 

哲也「何でもねぇって 心配してくれてあんがとよ」

 

渚「ならいいけど・・・」

 

~~~~~~~~~~~

 

飯を食べ終わったあとは少しゆっくり 今はテレビを見ていた

 

『続いてはスポーツです! 昨年度5位に終わった横浜は───』

 

哲也「んだよ まだまだだな横浜も」

 

一輝「つってもお前がいない時横浜2位になったんだぞ?」

 

哲也「なにぃ!?なんで俺がいない時に!!!!」

 

一輝「まぁそうゆう運命さ 諦めな」

 

哲也「くっそぉ・・・・・・まぁ仕方ねぇか・・・・・・」

 

一輝「あ、思い出した 横浜に新しい打撃コーチが就任するらしいぜ?」

 

哲也「へ~ 誰?」

 

一輝「いや、それが思い出せないんだよなぁ・・・・・・確か横浜とソフトバンクにいたってのは覚えてんだが・・・・・・・・・まぁその内テレビでやるさ もしくは後で調べてみたら?」

 

哲也「ハマとバンクか・・・・・・・・・ま、時間のあった時に調べるわ」

 

『さて、続いてはパ・リーグです!』

 

哲也「あぁ!?おいコラ!!!!セ・リーグ終わっちまったじゃねぇか!!!!!」

 

一輝「そんなこと知るか」

 

哲也「んだとこんにゃろぉ!!!!!」

 

美咲「そう怒らないの ね?」

 

哲也「ちぇ・・・ほんと親父には甘いよな・・・・・・」

 

一輝「その分浮気にはうるせえんだぜ?ちょこっと夜遅く帰ってくると怒られんのお前も知ってんだろ?」親父は俺の耳元で話してきた

 

哲也「あ~・・・・・・そういやそうだったな・・・・・・」

 

一輝「ま、お前も《嫉妬深い女の子》」には気をつけろよ?」

 

哲也「っ!!!!」

 

嫉妬・・・・・・・・・深い・・・・・・・・・女の子・・・・・・・・・・・・

 

 

 

『浮気は許さない!!!!!!!』

 

 

 

哲也「っ・・・・・・・・・・・・うるせぇんだよこの野郎!!!!!!!!!!!!!!いつもいつも出てくんじゃねぇ!!!!!!!!!!!!!!お前は死んだんだろうが!!!!!!!!!!!!!!いつまでも俺にひっついてねぇでさっさとあの世に行きやがれ!!!!!!!!!!!!!!」

 

一輝「!?俺は死んでねぇぞ!?」

 

哲也「っ!!!!!」

 

一輝「どうしたんだ? 何かほんとに最近様子が変だぞ?」

 

哲也「・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・ちょっと頭冷やしてくる・・・・・・・・・」俺はそそくさとその場を離れ 家から出ようとした

 

一輝「お、おい!!哲也!!!!」

 

 

 

 

 

哲也「はぁ・・・・・・!!はぁ・・・・・・!!!」

 

俺は家からすぐの土手へと来ていた

 

何でだ 俺は忘れたいだけなのに 何でお前は出てくるんだ

 

お前は死んだんだ ならお前はあの世で俺よりいい男でも探してろ

 

俺よりいい奴なんざ腐るほどいる だからお前はそいつと付き合ってろ

 

そうすればもう俺の所にも出ない そうすれば俺は苦しまずに済む

 

 

 

 

・・・・・・俺はそれを望んでるのにそう思えば思うほど胸が痛くなるのは何故だろう 俺はまだお前の事を引きずってるのだろうか

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんでお前の事好きになっちまったのかな・・・・・・・・・・・・・・・俺は・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~

 

哲也「ただいま・・・・・・」

 

渚「あ、帰ってきた ねぇ哲也 あんた午後暇?」

 

哲也「あ?いきなりなんだよ 暇ではないが・・・・・・」

 

渚「え~? 何の用事?」

 

哲也「翔と2時から練習だけど?」

 

渚「あ!ほんと!?それなら私も入れてよ!!体動かしたくてウズウズしてたのよ!!!」

 

哲也「はぁ!?あのなぁ!!俺が練習で使うのは軟式球じゃねぇんだぞ!?硬式だ硬式!!!!当たりでもしたらどうすんだよ!!!姉ちゃんは女なんだぞ!? もっと自分の体大事にしろよ!!!」

 

渚「!?」

 

一輝「え!?」

 

美咲「哲也!!コレ!!!」母さんはそう言うと俺の口に体温計を突っ込んできた

 

哲也「っ!?」

 

美咲「・・・・・・・・・熱は無いみたいね・・・・・・・・・」

 

哲也「いきなりどうしたんだよ!!」

 

渚「だってあんたが私にそんな優しい言葉使うなんてそれこそ天地がひっくり返ってもありえないと思ったのに・・・・・・・・・」

 

一輝「ま、哲也が気づかぬ内に大人の階段登ってたって事だな」

 

哲也「はぁ・・・・・・・・・・・・ま、どうせ姉ちゃんの事だ 駄目って言っても来るんだろ?」

 

渚「その通り♪」

 

哲也「ったくしゃあねぇなぁ・・・・・・・・・怪我には気をつけろよな」

 

渚「・・・・・・・・・・・・あんたほんとに哲也?」

 

哲也「は!?俺は俺だわ!!!!」

 

渚「なーんか別人みたい 2年前のあんたとは比べもんにならないくらい優しいわね 昔なら『ボール当てて怪我さしてやる』とかゆうと思うんだけどな~」

 

哲也「・・・・・・・・・どうとでも言っとけ・・・・・・・・・」

 

 

 

いつからだ? 俺が人に以前よりも優しくなったのは いつもの調子で話してると思ってたら皆からは熱がある扱い 俺は何故こんなにも変わってたのだろうか

 

 

・・・・・・・・・・・・やっぱしあの世界のせいかな・・・・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「言っとくけど 俺は普通のボールを使うからな ソフトボールは使わねぇからな」

 

渚「分かってるわよ 安心しなさい」

 

哲也「ならいいけどよ・・・」

 

しばらく歩いていると翔と待ち合わせしたグラウンドに着いた そこにはもう既に翔が待っていた

 

翔「おっ、来たか」

 

渚「こんにちは!翔君! 今日は私も練習させてもらうわよ!」

 

翔「お久しぶりです 渚さん」

 

渚「もぉ~いつも言ってるでしょ~?渚でいいって!」

 

哲也「俺が言うとキレるくせに」

 

渚「あんたは別よ!!」

 

渚「まぁまぁ ほら、速くアップ済ましてこいよ」

 

哲也「へいへい ほら、早く走ろうぜ 姉ちゃん」

 

渚「はいはい 行くわよ!」

 

~アップランニング終了~

 

哲也「おっしゃ んじゃあ投げんぞ翔」

 

渚「ちょーっと待ちなさい!」

 

哲也「あぁん?んだよ」

 

渚「私ね~実は今日皿洗い当番なのよ~」

 

哲也「へぇ~そんで?」

 

渚「変わって!」

 

哲也「断る!」

 

渚「まぁそう言うとは思ってたわ・・・・・・そこで!私と勝負しなさい!」

 

哲也「勝負ぅ?」

 

渚「今から一打席!私と勝負よ!私がヒット性のあたりを打つかフォアボールで出塁したら私の勝ち あんたが皿洗いしなさい! 凡打性か三振かデッドボールならあんたの勝ち! 私が皿洗いするわ! 分かった?」

 

哲也「・・・・・・・・・って抜かしてるけどいいか? 翔」

 

翔「俺は構わないぞ お前次第だ」

 

哲也「はぁ・・・・・・まぁいいか デッドボールの時は避けろよ?」

 

渚「そう来なくっちゃ!! 分かってるー!」

 

哲也「投球練習すっから待っとけよ」

 

渚「はいはい!」

 

~練習終了~

 

哲也「んじゃー行くぞー」

 

渚「どーんときなさい!」

 

 

にしても久しぶりだな 実際に打者を立たせてのピッチングは

 

俺はこの時ばかしはあいつの事を完全に忘れられる そのおかげでピッチングには何の支障も出ない

 

だけど 投げ終わった後は 妙な虚無感が俺を襲う 投げ終わった後 あいつの声が聞こえないのがそんなに違和感を感じるのか

 

俺も・・・・・・・・・速くあいつから卒業しなきゃな・・・・・・・・・

 

 

 

哲也「おら!」

 

俺の投げたボールは翔のミットにバシーンとゆう音を立て収まった

 

渚「ちょっと!女の子にそんな速い球投げる!?」

 

哲也「俺だって皿洗いなんかしたかねぇわ!だったら全力で投げさせてもらう!」

 

翔「まぁまぁ ともかくナイスボールだ」

 

哲也「ったく・・・ま 女なんぞに俺の球は打たせねぇよ」

 

渚「言ったなぁ!?よぉし!!場外にかっ飛ばしてやる!!!!」

 

哲也「そら!次行くぞ!!」

 

俺は得意球のフォークを投じた すると姉ちゃんのバットは大きく空を切った

 

渚「むきー!!!変化球なんか聞いてないわよ!!」

 

哲也「ぷぷぷ!次で空振り三振かな~?かっかっかっ!!」

 

 

哲也「そら!ラスト!」

 

俺が投げたボールはストライクゾーンから少し外れてボール

 

哲也「ちっ 外したか」

 

翔「力むな力むな 落ち着いてけ」

 

哲也「おう よし!!!!」

 

再度投げたボールは再びストライクゾーンから外れてしまった

 

哲也「あ、あり?」

 

渚「ヘイヘイヘイ!!!ピッチャービビってる!!!!」

 

翔「落ち着け落ち着け 今で通り投げろ哲也」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・ふぅー・・・・・・・・・・・・・・・」

 

俺は落ち着くため一旦目を瞑った

 

そうだ・・・今まで通り投げればいい 焦るな 落ち着いてけ

 

『焦らないで?落ち着こ?』

 

・・・・・・・・・・・・そうだな・・・・・・・・・ありがとな・・・・・・・・・

 

『頑張って!テツヤ!!』

 

 

 

哲也「よし!!!いくぞ!!!!!」

 

渚「来なさい!!!哲也!!!!」

 

 

 

俺はストレートをインコースに投げた

 

 

しかし、俺の投げたボールは《ユウキ》の腕にぶつかってしまった

 

渚「きゃ!!!」

 

哲也「っ!?しまった!!!!!!!!!」

 

 

俺は急いでマウンドからバッターボックスに駆け寄り 腕を痛そうにしていた《ユウキ》に近づいた

 

 

哲也「おい!!!大丈夫か!?」

 

渚「う、うん 痛いけど大丈夫よ・・・」

 

哲也「そうか・・・・・・無事で良かったよ・・・・・・」俺はいつものように《ユウキ》を抱きしめた

 

渚「!?」

 

翔「な!?哲也!?お前何やってんだよ!!!!!」

 

哲也「え?何って俺はユウキを・・・・・・・・・・・・・・・・・・っ!!!!!!!!」

 

 

ふと目が覚めると 俺は何故か姉ちゃんを抱きしめ頭を撫でていた

 

恐る恐る姉ちゃんの顔を見ると殺気を帯びた顔をしていた

 

渚「哲也・・・・・・!!!!あんた私に何してるかわかってんでしょうねぇ・・・・・・・・・!?」

 

哲也「な!!ち!違う!!!これは何かの間違いであってだな!!!!!」

 

渚「問答無用!!!!!!!!!!!!!」

 

俺は姉ちゃんにおもいっきりひっぱたかれた

 

バチーンとゆう鈍い音がその場に響いた

 

 

 

あれ?なんかこのやりとりどっかでやったな 誰と?いつ?どこで?

 

 

哲也「いってぇ!?加減しろよ《ユウキ》!!!!!!!」

 

渚「へ?ユウキ・・・・・・・・・?ユウキって誰よ・・・・・・・・・・・・?」

 

哲也「っ!!!!!!!!」

 

渚「なぁに?まさか・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

渚「あんたの゛彼女゛ぉ?」

 

 

 

 

哲也「っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

ユウキ・・・・・・は・・・・・・・・・俺・・・・・・・・・の・・・・・・・・・・・・彼女・・・・・・・・・?

 

 

違う・・・・・・・・・ユウキは・・・・・・・・・俺の・・・・・・・・・・・・嫁さん・・・・・・・・・・・・・・・だ・・・・・・・・・・・・

 

 

嫁ならなんでユウキはいないんだ・・・・・・・・・・・・?なんで・・・・・・・・・・・・?

 

 

 

 

『大好きだよ・・・・・・・・・テツヤ!!!!!!!!』

 

 

哲也「っ・・・・・・・・・ぐっ・・・・・・・・・がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」

 

翔「っ!?おい哲也!!!!」

 

哲也「ユウキが!!!!!!ユウキが!!!!!!!!!!!!!!!!ユウキがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

渚「ど、どうしちゃったの!?哲也!?」

 

 

 

ユウキがいない 俺の事が大好きな筈のユウキがいない いつも側にいてくれてる筈のユウキがいない

 

 

てゆうことはユウキは死んだのか? つうか死んでるのか いや、俺が殺したのか あの時焦らなければ・・・・・・・・・今もユウキは隣にいてくれて・・・・・・・・・・・・

 

 

翔「哲也!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「っ!!!!!!!!」翔に肩を揺さぶられ 俺は我に帰った

 

翔「大丈夫か!?おい!!!!返事しろ!!!!」

 

哲也「あ、あぁ・・・・・・・・・・・・くそ・・・・・・!!!!!!!!!!!!!またかよ・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!」

 

渚「も、もう大丈夫なの?」

 

翔「はい、多分大丈夫だと思います」

 

渚「そ、それなら良かったけど・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・・・・姉ちゃん・・・・・・・・・・・・見苦しいとこ見せて・・・・・・・・・・・・・・・」

 

渚「な!何いってんのよ!!!!あんたが無事で何よりよ!!! あ!そうだ!!!今日私があんたにご飯作ってあげる!!!!それで元気出しなさいよ!!!!皿洗いも私がやるから気にしないで!!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・ありがと・・・・・・・・・・・・」

 

渚「別にいいわよ!!!翔君 悪いけど今日はもう帰るね? 哲也ももうこんな調子だし練習できる状態じゃないと思うんだ」

 

翔「はい そうしてやってください こいつも滅入ってるんでしょうからゆっくり休ませてあげてください」

 

渚「ありがとね! ほら!行くわよ!!哲也!!!」

 

哲也「うん・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

俺は一体いつになったらあいつの呪縛から解き放たれるんだ?

 

 

なんで気づいたらあいつの事を? 何でだ?

 

 

 

ついに野球にすらあいつが出てきた 俺は一体どうすればあいつを忘れられるんだ?

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・辛いな・・・・・・・・・・・・・・・1人は・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後実家に帰り 姉ちゃんに『あんたは寝てなさい』と言われて俺は言われた通りに従った

 

久しぶりにあいつも夢に出ず ぐっすり眠れた

 

起きた時凄く清々しく感じた気がした 今まで多分凄く疲れてたのだろう あいつ1人のおかげで俺は随分と疲れを貯めてたみたいだ

 

 

このままあいつが出なくなれば万々歳なんだがな・・・・・・・・・

 

 

 

哲也「あぁよく寝た~!」俺は起きて一階にあるリビングに行った 時刻は7時 帰ってきたのが3時位だから結構な時間寝てたんだな

 

一起「おっ おはよ哲也 今渚が頑張ってお前の為に飯作ってるから少し待ってろ」

 

渚「あら?もう起きたの? 料理なら出来でるけど食べる?」

 

哲也「それなら貰おうかな クソ不味い料理なら食わねぇからな」

 

美咲「こらこら 渚は『哲也に元気が出てもらう料理作んなきゃ!』って張り切ってたのよ?そんな事言わないの」母さんはそう言って俺の頬をつついてきた

 

渚「もぉー!それ言わない約束でしょー!?」

 

美咲「まぁまぁ♪」

 

哲也「・・・・・・ともかく腹減ったから飯食わしてくれ 姉ちゃん」

 

渚「はいはい 目を瞑って待ってなさい!」

 

哲也「えー?」

 

渚「文句あるなら食わせないわよ?」

 

哲也「・・・・・・・・・ったく・・・・・・・・・わぁったよ」俺は言われた通りに目を瞑った

 

一輝「不味くても美味いって言えよ?」親父は俺の耳元で言ってきた

 

哲也「へいへい」

 

少し待つと俺の座ってる席の前に皿が置かれた音がした

 

渚「さぁ!目を開けなさい!!」

 

姉ちゃんがそうゆうので俺は目を開けた

 

しかし、俺は゛開けなきゃ良かった゛と言う後悔が生まれた

 

哲也「っ!!!!!!!!!」

 

 

 

渚「さ!渚特性の《オムライス》よ!!たーんと食べなさい!!」

 

 

哲也「オ・・・・・・ム・・・・・・ラ・・・・・・イ・・・・・・・・・ス・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

『ボク特性のオムライスだよ!沢山食べてね♪』

 

 

 

オムライスを見た瞬間に 俺はあいつの声と共に激しい頭痛が起こった

 

 

哲也「ぐっ・・・!!!!がぁぁぁ・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!」俺は耐えきれなくなり頭を抑えた オムライスの皿の上に頭を叩きつけてしまい 姉ちゃんの作ってくれた綺麗な形のオムライスはいびつな形をしたオムライスになってしまった

 

渚「っ!?哲也!?」

 

一輝「おい!!!!哲也!!!!大丈夫か!?」

 

哲也「だ・・・・・・い・・・・・・じょう・・・・・・・・・ぶ・・・・・・・・・」

 

 

 

『大丈夫!?テツヤ!?』

 

 

哲也「く・・・・・・・・・そ・・・・・・・・・・・・が・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

美咲「渚は布団用意して!!!あなたは氷!!! 私は哲也をソファーに運ぶから! 大至急!!!!!!」

 

 

母さんがそう言ってくれたのを最後に俺の記憶は無くなった

 

 

 

 

 

 

 

なぁ お前はどうしたいんだ? 死んだんだろ? ならさっさとくたばれよ

 

 

死ねよ 消えろよ 俺の前に来んなよ あの世にいろよ 何でそんなに俺にまとわりついてんだ? そんなに好きか? 俺が なぁ・・・・・・・・・

 

 

 

 

神様よぉ・・・・・・・・・なんであいつを自分勝手にさせてんだよ あいつは死人だろ? 死人は天国か地獄のどちらかにいなきゃいけないんじゃねぇのか?

 

 

 

けっ 結局神っつうのも使えねぇ存在な訳だ

 

 

 

あの時神がいてくれてたら あいつは死なずに済んだ

 

あの時神がいてくれてたら 俺も苦しまずに済んでた

 

あの時神がいてくれてたら・・・・・・・・・いてくれてたら・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

あれ?そういや・・・・・・・・・・・・俺はあの世界でなんて言われてたんだっけ

 

 

 

 

確か・・・・・・・・・・・・・・・《死神》だったかな・・・・・・・・・・・・・・・?

 

 

 

 

 

なーんだ・・・・・・・・・神は俺だったのか・・・・・・・・・つまりだ・・・・・・・・・・・・やっぱり俺があいつを殺して 俺があいつを自分勝手にさせてんのか・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

くくくくく・・・・・・・・・・・・・・・神も今やただの人間か・・・・・・・・・ もう俺には何も選ぶ権利はねぇもんな・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

──────お前なんかさっさと消えちまえ──────




新しく出てきたキャラ 渚 一輝 美咲 このキャラはこれから沢山出てくるのでよろしくお願いします

さて、新章が始まりましたが恐らく胸糞悪い展開になってるのではないかと思います

この新章 申し訳ありませんがこのペースで行くことが多いです ご了承ください


次回もお楽しみに


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悪夢

この話はpart28の最初に出てくる夢の内容となっています


今回は短いですがご覧下さい どうぞ


俺はどこにいるのだろうか

 

 

 

辺りに広がってるのは草や花 とてもいい香りがしてずっとそこにいたいと思えるくらいだ

 

 

 

 

ふふっ こんな所あいつとデートできたら最高だろうな あいつ自身もめちゃくちゃ喜んでくるはずだな

 

 

 

きっとくっついて離れないんだろうな あぁ あいつはどこにいるのかな あいつと一緒にいたいな

 

 

 

・・・・・・・いつまでもこんなところにいないで少し歩いてみるか そうしたらあいつも見つかるかもしれないしな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから結構な時間が経ったけど一向に新しい発見は無い ずっっっと同じ草木が広がっている 迷ってるとゆうことは無いだろう

風景は少しずつ変わっていってるからな

 

 

 

 

 

もうちょい歩いてみるか きっとなにかがあるはずだ きっと 必ず・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ・・・・・・?この辺見覚えがあるな・・・・・・・・・絶対に見覚えある 忘れる訳ない どこだったかな・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

あ・・・・・・・・・そうだ・・・・・・・・・この桜・・・・・・・・・俺はここで゛あいつと結婚゛したんだよな

 

 

 

 

あの時のあいつの笑顔 最高に可愛かったなぁ もういっぺんみたいな あの可愛らしい笑顔

 

 

 

 

でも ここがそうだとしたら・・・・・・・・・もしかして家も近いんじゃないかな?

 

 

 

 

 

家があるんなら早く行かなきゃ 早く行かなきゃまた怒られちまう 『浮気者!!!!!』ってな

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・でもそうやって言われるのも1つの《幸せ》かもしれない だってもし飽きられてたり 嫌われてたりしたら まず構ってもらえないし そんな浮気で怒ることもない

 

 

 

 

 

浮気で怒られるなんて幸せの象徴だ 皆もそう思うだろ? おっと こんなことしてる場合じゃなかったな 早くあいつのとこに行って あいつを安心させてやらなきゃな

 

 

 

 

待ってろよ 今行くからね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっぱしそうだ ここの丘 何度も何度もあいつと来て あいつと昼寝したっけ

 

 

 

 

 

 

ここの丘があるって事はもう家まで5分くらいだな あと5分であいつの笑顔が見れる あいつの声が聴ける あいつの匂いが嗅げる

 

 

 

 

 

そう思ったら喜びが止まらなくなってきた こんなとこで立ち止まってないで あいつのところに向かいたい

 

 

 

 

そうと決まったら行くか きっと帰ってきて最初にやられるのは飛びつきからの抱きつきからのキスだろうな

 

 

 

 

ふふふ なら俺も最高の出迎えをしてくれるあいつに最高のお返しを送ろうかな きっとあいつも喜ぶだろうな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁ やっとついた やっとだ 家に着くまで恐らく30分とかからなかったろうが俺にとってそれは永遠に続く時間にも感じた

 

 

 

 

このドアノブを開いたら あいつはきっと 絶対に飛んでくる なら俺はあいつを優しく包み込んでやらなきゃな

 

 

 

 

 

さて 開けようか 行くよ?

 

 

 

 

 

 

 

「お帰りー!!!」

 

 

 

 

思った通りだ 俺が扉を開くと あいつはすぐさま飛んできた それも満面の笑みを浮かべながら

 

 

 

 

 

「ただいま!」

 

 

 

 

俺は飛んできたあいつをしっかりキャッチして がっちりと抱きしめた 多分あいつは苦しいけど物凄くよろこんでくれてるはずだ

 

 

 

 

 

 

 

俺とあいつは 顔を合わせると そのままキスをした

 

 

 

 

 

互いに舌を絡め 互いの゛愛゛を存分に確かめあった あぁ 最高に幸せだ こんな可愛い子と結婚してて尚且つ 最高の愛を独り占めできる

 

 

 

 

 

 

「もぅ・・・激しいんだから・・・・・・/////」

 

 

 

 

 

頬を赤くしながらあいつは言った ったく そっちだっていつもよりかなり激しかったぞ?

 

 

 

 

 

「バーカ それはお前もだよ」

 

 

 

 

 

俺はあいつのおでこをツンとついた きっと可愛らしい声を出しておでこを抑えるんだろうな

 

 

 

 

 

 

「ふにゃぁ・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

思った通りだった 可愛いらしい声を出し おでこを抑えた ったく 一つ一つの行動が可愛ったらありゃしない ま これも俺が独り占めしてるんだけどな

 

 

 

 

 

「ふふ 今日も可愛いな」

 

 

 

 

 

 

「えへへ♪嬉しいな♪」

 

 

 

 

 

 

 

やっぱし可愛いな この笑顔 《絶対に守ってみせる》からな

 

 

 

 

 

 

「ねぇね!今から浜辺に行こ!」

 

 

 

 

 

 

突然の提案だった ふむ 浜辺デートか 悪くねぇな

 

 

 

 

 

 

「良いぞ! 行こっか!」

 

 

 

 

 

 

「わーい!!」

 

 

 

 

 

 

俺の良いぞの声を聞くとまるでおもちゃを買ってもらえる子供のように喜び跳ねた ったく ガキじゃあるまいし 俺とのデート一つでそんな喜んべるなんて幸せもんだなお前は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから 俺とあいつは 浜辺についていた 行く時には腕をがっちり掴まれ離されなかった まぁ別に良いけどよ

 

 

 

 

 

「それじゃあ今から追いかけっこだよ!それー!」

 

 

 

 

 

そうゆうとあいつは無邪気に走り出した 長い髪が靡いてとても綺麗に見えた

 

 

 

 

 

 

「あっ!待てよー!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

俺も追いかけることにした さぁて 捕まえたら押し倒しちゃおうかな そんでもって好き放題しちゃおうかな ふふふ そしたら顔真っ赤にすんだろうな そんで冗談っていたら叩かれんだろうな ま そんな姿が可愛いんだけどな

 

 

 

 

 

 

「テツヤー!」

 

 

 

 

 

 

 

「待てよー!ユウキー!」

 

 

 

 

 

 

「テツヤー」

 

 

 

 

 

 

あれ?何かあいつのスピードがどんどん上がっていってる いったいどうしたんだ?

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?ユウキ・・・?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「テツ・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

さらにスピードはあがりもうあいつの姿はまるで米粒のようだった 何でだ? つうかどこ行こうと? 第一そんな早く走れるなら俺だって・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい!ユウキ!!どこ行くんだよ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ついにあいつの姿は綺麗さっぱり消え去り何も見えなくなった

 

 

 

 

 

 

 

 

何でだ・・・・・・・・・・・・? どこ行っちまったんだよ・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい!!!!ユウキ!!!!!ユウキー!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どこ行くんだよ 大好きな俺はここにいるんだぞ? お前はどこに行こうとしてるんだ? なぁ 教えてくれよ

 

 

 

 

 

 

 

俺を悲しませないでくれよ 1人は嫌だよ お前と一緒にいたいんだ だから・・・・・だから帰ってきてくれよ!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っは!!!!!!!」

 

 

 

 

 

身が覚めると 見覚えのある天井と共に 目覚ましのかんだかい音が聞こえてきた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

くそが・・・・・!!!!!何が愛だ・・・・・!!!!何が守ってみせるだ!!!!!!!!何一つ守れてねぇじゃねぇかよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あんな未練がましい夢・・・・・・・・・・!!!!!今月で何回目だよ・・・・・・・・・・!? もううんざりだ!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

悲しくなんかねぇ・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

お前と一緒にいたくなんかねぇ・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

1人でも別に嫌じゃねぇ・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

嫉妬だぁ!?んなもんありがた迷惑だクソッタレが!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

俺は・・・・・・・・・・・・・・・お前のことなんか好きじゃねぇ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

俺は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お前なんか゛大ッ嫌い゛だ!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

お前は可愛くなんかねぇ!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

分かったら2度と俺の前に現れんじゃねぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・!!はぁ・・・!!ちっ・・・・・・・・・クソッタレ!!!!!」



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part29 旧知の友~事件の被害者は~

今回でリアルの彼が出ます 今回はさほど胸糞な場面はないと思います


それではどうぞ



姉ちゃんにオムライスを出され気絶した後 俺は家のソファーに寝っ転がっていた

 

起きた頃には頭痛も消え去り もうすっかり元気になっていた

 

そして時間も時間だったので家に帰ろうとしたが母さんや親父には『危ないから今日は泊まってけ』と飽きれるほど言われたので仕方なくそのまま泊まることに

 

でも、泊まったその日の夜 夢なんて何も見なかった 即ちそれはあいつも出なかったとゆうことだ

 

起きた時にはなんて清々しいんだと思った こんなに気持ちよく朝を向かえられたのはいつ頃だったろうか

 

 

 

ともかく あれから数日が経ち 俺は家でくつろいでいた

 

~哲也のアパート~

 

哲也「あぁ~・・・暇だぁ・・・・・・何かやることねぇかな・・・・・・・・・」

 

そう 暇 これ以外に言葉が浮かばないくらい暇 何もやることがない

 

なんか無いかなぁ・・・・・・・・・

 

俺がそう思っていると 俺の携帯に一件の着信が来た

 

哲也「おっ 誰からかな~」

 

俺は届いたメールを見た そこには丁度 暇を潰せそうな誘いがあった

 

哲也「・・・・・・行くか・・・・・・あいつと一緒に・・・・・・」

 

 

~~~~~~~~~~~

 

俺は翔と共に 電車で東京都内まで来ていた その都市はある馬鹿でかい病院が建っていた でも何故病院に来たかって?

 

それは今から会いに行くやつからの誘いだったからだ

 

 

翔「あいつに会うのもいつぶりだ?」

 

哲也「俺はリハビリ以来あってねぇな だから1ヶ月ぶりくらいか?」

 

翔「んじゃあ俺もそんくらいかな・・・久しぶりだから楽しみだな」

 

哲也「そうだな」

 

駅から少し歩き 待ち合わせの場所に行く そして待ち合わせの場所にはあの世界で俺と肩を並べ共に命を賭け戦った親友であり戦友がいた

 

哲也「おっす 久しぶりだな」

 

「おぉ 来たか2人とも 本当に久しぶりだな」

 

哲也「おう お前も変わらねぇな ゛和人゛」

 

 

今俺が話してるのはキリト・・・・・・・・・もとい、桐ヶ谷和人(きりがやかずと)

 

和人はキリトのリアルネームだ テツヤとキリトと言う名前ではなく

荒波哲也と桐ヶ谷和人として初めて出会ったのはリハビリ生活の一番最初の時だった

 

そう、今日俺が病院に行くのは和人の誘いがあったからだ

 

和人「悪いな お前らに付き合わせて」

 

哲也「なぁに 俺だって久しぶりに゛あいつ゛に会いたいしな」

 

翔「だな」

 

和人「・・・・・・・・・その事なんだが・・・・・・・・・」

 

哲也・翔「「?」」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

俺達はあれからバスに乗り 病院まで来ていた

 

和人「ちょっと待っててくれ」和人はそうゆうと急ぎ足で受付まで向かっていった

 

哲也「・・・・・・・・・懐かしいな・・・・・・・・・この匂い・・・・・・・・・」

 

翔「・・・・・・だな・・・・・・」

 

少し懐かしさの余韻に浸っていると 俺の目にはTVの画面が写った

 

『ゲーム業界過去最悪の事件 茅場晶彦氏が起こしたVR世界幽閉とゆう約6000人を犠牲に払った事件の被害者が生還してから 約2ヶ月が経とうとしています』

 

哲也「・・・もうそんなになんのか・・・・・・時の流れは速いな・・・・・・」

 

翔「・・・・・・そうだな・・・・・・」

 

TVでやっていたようにSAO事件の犠牲者が生還して約2ヶ月が経とうとしている

 

犠牲者が一斉に昏睡していた状況から 回復した時 日本各地の病院はもちろん 他にも色々な場所がパニックに陥った

 

生還した今でも毎日のようにこの事件のことは報道されている

 

 

・・・・・・・・・・・・もしかしたら忘れたいのに忘れらんねぇのはこれのせいかもしれねぇな・・・・・・・・・・・・

 

 

和人「待たせたな 面会OKだそうだ」

 

哲也「そうか なら行こうぜ」

 

和人「あぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和人「ここだ」

 

哲也「ここか・・・・・・」

 

翔「あ、しまったなぁ・・・・・・花とか果物とか持ってくれば良かったかな・・・・・・」

 

和人「いや、大丈夫さ、 でも心遣いありがとな さ、入ろうぜ」

 

哲也「そうだな」

 

和人が扉を開く するとその部屋にはとても綺麗な女の子がいた・・・・・・・・・《ナーヴギア》を付けたまま・・・・・・そして、寝たきりでいた・・・・・・

 

和人「久しぶり ゛明日奈゛ 今日は哲也と翔を連れてきたよ」

 

今和人が口にした名前はSAOの世界で血盟騎士団副団長・・・・・・そして、和人の結婚相手としてSAOの世界を生き抜いた少女 アスナのリアルネーム 結城明日奈(ゆうきあすな)

 

 

明日奈は俺がヒースクリフを倒した後 和人と共に生還した でも何故ナーヴギアを付けてるいてなおかつ寝たままなのかって? それにはとてつもなく深い事情があった・・・・・・・・・・・・

 

 

哲也「・・・・・・・・・クソッタレ・・・・・・・・・!!!!何で・・・・・・!!!!何で明日奈が・・・!!!!」

 

和人「・・・・・・お前のせいじゃないんだ・・・・・・自分を攻めるな 哲也」

 

翔「こんな綺麗な状態でいるのに・・・・・・寝たきりなんか信じられないよな・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・なぁ和人 その・・・・・・゛須郷゛・・・・・・だっけか? そいつが・・・・・・今の明日奈を支えてる・・・・・・んだよな?」

 

和人「・・・・・・悔しいが・・・・・・そうだ・・・!!!!」和人は拳を力強く握り 怒りを顕にしていた

 

 

「おやおや また来ていたのかい?桐ヶ谷君?」

 

俺達は声のした方を向いた するとそこには少し背の高い眼鏡をかけた男の人が立っていた

 

和人「っ!!!お前は!!!!」

 

「おや?そこの2人は初めましてかな?」

 

哲也「・・・・・・ども・・・・・・」

 

「桐谷君から私の事は聞いているかもしれないが改めて・・・・・・・・・」

 

 

 

 

「私の名は須郷伸之(すごうのぶゆき)そこにいる結城明日奈さんの・・・・・・゛婚約者゛さ」

 

和人「っ・・・・・・!!!!!」

 

 

須郷・・・・・・こいつは和人から聞いた話 自分は明日奈の親公認の婚約者だと言ってるらしい

 

そして、この須郷は昏睡状態に陥った明日奈に好き勝手しているらしい・・・・・・・・・ 例えばの話 明日奈の顔をベタベタと触ったり 髪を弄ったりと もはやキモイとしか言いようがないことをしているが こいつはそれを《婚約者》の三文字で片付けている

 

SAOの世界で明日奈と結婚していた和人からしたらそんな話溜まったもんじゃない しかし、現状 和人は明日奈に対して何もする力はない無力な人間だ 須郷を力でねじ伏せることも出来ない だってここは現実 力が全てだったあの世界とは違う

 

 

須郷「いやぁ良かったね明日奈 君の為に今日は3人のお友達が来てくれているよ?」

 

和人「っ・・・・・・・・・」

 

須郷「・・・・・・・・・荒波哲也君と前田翔君だね?」

 

哲也「・・・どうして俺達の名前を知っている・・・・・・」

 

須郷「どうして? それはSAOを作った会社 アーガス社が潰れてしまったのはしってるだろう?」

 

哲也「・・・・・・まぁ・・・・・・」

 

アーガス社 その会社はSAOを、そしてナーヴギアを作り世にデスゲームを送り込んだ糞会社だ SAO事件の件での賠償金が膨れに膨れアーガス社はゲーム業界から失脚を余儀なくされた

 

 

・・・・・・出来ることなら俺が潰したかった・・・・・・お前らが作ったクソゲーのせいで・・・・・・俺は・・・・・・毎日苦しい思いを・・・・・・!!!!!!!!

 

 

須郷「そこで、私が務めている゛レクト゛社の方で君達の名前を管理していたんだ 毎日毎日見ていたら嫌でも名前を覚えるよには」

 

レクト社 正式名称レクト・プログレス社 先程のアーガス社が潰れた後 ゲーム業界のトップに入った会社だ SAO事件の被害者のリストはどうやら先程須郷が言ったようにこのレクト社が預り 毎日のように生きているかどうかの確認をしてたそうだ

 

哲也「・・・・・・そうっすか・・・・・・」

 

須郷「・・・・・・まずなんといったら良いのかな・・・・・・やはり生還おめでとうかな? ともかく君達3人とも無事に生還できて良かったね」

 

翔「・・・・・・あなたは明日奈の婚約者って言ってたが・・・それはもう確定事項なのか?」

 

須郷「え?それはもちろんさ 明日奈の親公認だよ? それを今更やめてくれなんて・・・・・・ま 明日菜もきっと喜んでくれるはずさ ね?桐ヶ谷君」

 

和人「っ・・・!!!!!!!!」

 

和人は歯を食いしばり 拳を握りしめている 和人が怒っていることは明白だった

 

須郷「・・・・・・今、明日奈がこうして生きていられるのも実質 レクト社にいる僕のおかげ つまり 僕は明日奈をどうすることだってできるんだ・・・・・・」須郷はそうゆうと明日奈の頬に触れた

 

和人「っ!!!!!!!!!!!!!!」

 

須郷「はぁ・・・・・・・・・良い香りだ・・・・・・この匂いも 体も 心も 全てが僕のものさ」須郷は明日奈の髪の匂いを嗅ぎながらそう話す

 

和人「くそ・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!」

 

須郷「さぁて・・・・・・・・・」 須郷は匂いを嗅ぐのをやめ 明日奈の体に触れようとした

 

和人「っ!!!止めろ!!!!!!」

 

須郷「何故止めるんだい? さっきも言ったろう? この体は僕のものだってね」

 

和人「くっ・・・・・・!!!!」

 

須郷「・・・・・・私は本物の婚約者だ 君のような偽物じゃないんだ 偽物がでしゃばるんじゃねぇよ」

 

和人「っ!!!!!!!!!!!!!」

 

須郷「さぁて・・・・・・改めて・・・・・・」

 

 

俺は明日奈の胸を触ろうとした須郷の腕を掴んだ

 

須郷「・・・・・・何をするんだい?」

 

哲也「いい加減にしろクズ野郎 てめぇが良かろうが明日奈がこの事を知ったらどう思うと思ってんだてめぇは 道徳心もねぇなら幼稚園からやり直してこい」

 

須郷「・・・・・・言ってくれるね・・・・・・」

 

和人「哲也・・・・・・お前・・・・・・!!!!」

 

哲也「イラついんてのはこっちも一緒だ和人 戦友がこんな目にあってはいそうですかで終われるかってんだ」

 

須郷「ちっ・・・・・・・・・・・・糞ガキ共が・・・・・・・・・!!!!!!!!!!」

 

哲也「いいか 次同じことやってみろ 腕の一本二本で済むと思うなよ」

 

須郷「・・・・・・・・・・・・くっ いい加減に離せ!!!!」 須郷は俺の腕を無理やり離した

 

哲也「俺達の前から失せろこのクズ野郎が!!!!!!!!!!」

 

 

俺が叫ぶと須郷は怒りの顔を浮かべながら退出していった

 

哲也「・・・・・・・・・くそ・・・・・・・・・何で・・・・・・・・・何で・・・・・・・・・・・・明日奈までこんな目に・・・・・・・・・!!!!!!!!!!」

 

和人「哲也・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・悪いな明日奈・・・・・・・・・騒いで・・・・・・・・・・・・少し小せぇが立派な花だ 受け取ってくれ」 俺は家から持ってきていたカーネーションを明日奈の顔に近くに置いた

 

哲也「・・・・・・俺の分も・・・・・・和人と・・・・・・幸せになってくれよな・・・・・・お前らは俺らにとって希望なんだ・・・・・・なんとしてでも起き上がって 和人ともう1度結婚してくれ・・・・・・」

 

和人「・・・・・・・・・・・・」

 

翔「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

沈みきった哲也にかける言葉が見つからなかった2人 2人には哲也の心の傷がひしひしと伝わってきていた

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後病院を出て 少しブラブラしていた

 

哲也「これからどうする?」

 

和人「んーまだ4時だしなぁ・・・・・・」

 

翔「あ、そういえば夕飯考えてなかったな」

 

哲也「あ、俺もだ てか冷蔵庫に何もねぇ・・・」

 

和人「なら買い物行くか?」

 

哲也「良いのか?」

 

和人「どうせ家に帰っても暇だしな ついていくよ」

 

哲也「そうと決まったら行こうぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

あの後近くのスーパーに向かった

 

 

哲也「んー挽き肉とナスで麻婆茄子でいいかな今日は・・・」

 

翔「俺は焼き魚でいいかな・・・」

 

和人「2人ともこの年で一人暮らしなんて凄いよなぁ 俺なんか多分家の中グチャグチャになっちゃうな・・・」

 

哲也「まぁ最初はみんなそんなもんさ つうかちょっとばかし家が広すぎるくらいだよ俺は」

 

和人「そうなのか?」

 

哲也「そうだよ 居候一人いても大丈夫なくらい」

 

和人「へぇ~ ゴキブリでも飼えば?」

 

哲也「そりゃ恐ろしいな 無限に増殖してっちまうよ」

 

哲也・和人「「ははははは!!!」」

 

翔「おーい 会計すまそうぜー」

 

哲也「おっけー 行くぞ和人」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

哲也「さぁてと!俺は家に帰っても夕飯の支度でもしようか~」

 

翔「なら俺もそうしようかな」

 

和人「ならここで解散か?」

 

哲也「まぁそうなるな」

 

ちょっと名残惜しいが帰ろうとした時 聞きなれた声が聞こえた

 

 

「あ!き、君もしかして哲也君!?」

 

声の方を向くと親父と同じくらいの歳の人が立っていた

 

哲也「え?そうですけど・・・・・・」

 

「おー!!本当に生還できたんだね!!!!よかったよかった!!!!」

 

哲也「えっと・・・・・・失礼ですが・・・・・・誰ですか?」

 

「あ、そりゃ覚えてないか・・・ ほら、よく野球チームの助っ人に来てくれって頼みに来てたろ?」

 

哲也「ん・・・・・・?」

 

そんな人いたっけ・・・・・・俺は脳をフル回転して思い出そうとした

 

 

あ、確かに2年前に何度か助っ人に来てくれと頼まれた記憶があった 思い出したあの人か

 

 

哲也「あー!!」

 

「思い出した!?」

 

哲也「はい!!ご無沙汰してます!!」

 

「いやぁ良かった良かった!!思い出してもらえてよかったよ!」

 

翔「知り合い?」

 

哲也「おう 草野球チームのキャプテンの人」

 

「どう?最近野球は」

 

哲也「いや、高校すらまだ行ってないんで基礎ばっかやってますね そろそろ試合でも投げたいんですけどね・・・」

 

「おっ!それなら明日試合があるけど来るかい?」

 

哲也「えっ!?ホントですか!?行かせてください!! できればこいつも!!!」俺は翔を指さしていった

 

「OK! 大歓迎さ!」

 

翔「おいおい・・・・・・まぁ明日は何もねぇしいいか」

 

哲也「っしゃあ!試合だぁ!!!楽しみぃ!!」

 

「連絡は君の父さんに送っとくね!それじゃあチームに知らせなきゃいけないからこのへんで!」

 

哲也「はい!また明日!!」

 

男の人は早足に移動していった

 

和人「・・・・・・なぁ その試合俺も見に行っちゃダメかな?」

 

哲也「え?別に良いけど」

 

和人「良かった 1度試合やってるお前らを見てみたかったんだよ」

 

翔「試合でもこいつはアホ丸出しだぞ?」

 

哲也「んだとコラァ!?」

 

和人「まぁまぁ・・・じゃあ色々なことが分かったら俺に連絡くれないか?」

 

哲也「んー・・・それよりどっちかの家に泊まっていった方が良くねぇか?俺の家で良ければ泊まってくか?」

 

和人「え?良いのか?」

 

哲也「おう それにさっきも言ったろ?居候一人いても問題ないってな」

 

和人「それなら行かせてもらうよ 今日一日世話になる」

 

翔「哲也 きちんと寝ろよ?」

 

哲也「分かってらぁ おまえこそ寝ろよ? んじゃあ行きますか!我が家に!」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「さぁて さっさと晩飯の支度するか」

 

和人「何か手伝えることあるか?」

 

哲也「いいや、客人にそんなことさせられねぇよ お前は座っててくれよ」

 

和人「そうか ならお言葉に甘えさせてもらうよ」

 

哲也「さぁてと!今日は張り切って作るぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

哲也「できたぜ!さぁ飯だ飯!」

 

和人「じゃあ料理くらい運ぶよ ・・・・・・あれ?今日は麻婆茄子って言ってなかったか?」

 

哲也「のつもりだったがお前が来たからな 急遽ハンバーグに変更したんだ 嫌だったか?」

 

和人「いや、久しく食べてなかったから嬉しいよ」

 

哲也「味の方は保証しといてやるさ 安心して食ってくれ」

 

和人「それじゃあいただきます!」

 

哲也「いっただっきまーす」

 

和人「っ!? おま!?めちゃくちゃ美味しいぞ!?」

 

哲也「そっか そりゃあ良かったよ もぐもぐ・・・・・・・・・うん!なかなかだな!」

 

和人「悔しいが明日菜と同じくらい美味い・・・・・・まさかお前が料理作れるなんてな・・・・・・」

 

哲也「へへっ 一人暮らししてるうちに自然と美味くなっていったんだよ」

 

和人「哲也にそんな才能があったなんて・・・・・・なんか悔しい・・・・・・」

 

哲也「ま お前も美味く作れるようになれるさ」

 

和人「そうだといいんだけど・・・・・・・・・・・・ん?」

 

 

和人がふと顔を上げると 和人の目には額縁に飾ってある一つのユニフォームが見えた そのユニフォームには66とゆう数字の上に《K.SAITOH》と書いてあった

 

哲也「何見てんの?」

 

和人「え?いや、あのユニフォームみたいなやつは何かなって思ってさ」

 

哲也「ん?あぁ、あれか・・・・・・・・俺が投手やってるってことは知ってんだろ?」

 

和人「まぁ・・・」

 

哲也「実は俺が投手やりたい!って思い始めたのはあそこに飾ってあるユニフォームの選手のピッチングを見たからなんだよ」

 

和人「へぇ~」

 

哲也「その選手はさ すげぇんだよ 一つの投球に全身全霊をかけてさ アウト1つ取るだけで雄叫び上げてさ もう相当前に引退してるから実際の投球を見たことはないけど動画を見ても伝わってくるんだよ その人の気迫と魂のこもったピッチングがさ」

 

和人「へぇ・・・お前が憧れるってことは相当凄い人なんだな」

 

哲也「たったの一試合に野球人生をかけるなんて出来ることじゃあない でも、その人はチームの為にそのたった一試合にかけたんだ 俺も いつしかそんな選手になりたいんだ だから、俺も極力その人のピッチングを真似てるんだ 気迫を込めるピッチングをよく意識してるよ」

 

和人「凄い選手なんだなその人は でもお前ならなれるさ あの世界を生き抜いた゛勇者゛なんだからな」

 

哲也「ふっ ありがとよ さ!ちゃっちゃっと食って風呂入って寝ようぜ! 明日は多分はえぇぞ!」

 

和人「そうだな じゃあ食べるか!」

 

 

 

 

 

 

勇者・・・・・・・・・・・・・・・か・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

俺は確かにあの世界にいた人達からしたら勇者であり 英雄だろう

 

 

 

 

でも、俺は本当にそんな大層な言葉を使われていいのか?

 

 

 

 

だって俺は・・・・・・・・・・・・勇者でもなくそして、英雄でもなく・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

────人を殺す神なのだから───




明日菜がなんと和人ではなく 須郷とゆう男が婚約者とゆう約束の元好き勝ってされてしまっている現状

明日菜と和人は一体どうなる?



さて、この話の後半 ある野球選手の話になりましたね?

何故ここでこの話を?と思った人もいるかと思いますがここで注目して欲しいのは 《気迫のピッチング》と言う点です

その注目した点の謎は次回で明らかになります 是非次回をお楽しみに


※ 最近今までと前書きと後書きの雰囲気が違うと感じてる人もいるかと思いますがそれは自分なりの配慮です だって物語がシリアスな感じなのに前書きなどで『!』とか『笑』とか使ったら雰囲気ぶち壊しですよね? なので しばらくは前書き後書きもちょっと暗い感じになると思います 決して投げやりになってる訳では無いのでご安心を


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part30 痛み~病んでく心~

すみません 前回後書きで気迫のピッチングと書きましたが 物語の進行上 今回ではなく次回その面に注目してくれると嬉しいです

この度は誠に申し訳ありませんでした

それでは本編です どうぞ


哲也『・・・・・・・・・よしっ!!!!これで最後だぁ!!!!』

 

俺の投じたフォークは相手打者のバットが空を切り 三振に切ってとった これで俺の完投勝利が決まった

 

哲也『おっしゃぁ!!!!』

 

 

 

 

 

『荒波!今季2度目の完投勝利で8勝目!!止まらないぞこの若手は!!』

 

『いやぁプロ3年目にしてこの風格 これは大物になりますよ!』

 

『はい!そうですね! さて、荒波選手へのヒーローインタビューが始まるようです!』

 

 

 

 

 

 

『放送席放送席!ヒーローインタビューです!今回のヒーローは荒波選手です!』

 

 

哲也『どうもー!!!!』

 

 

俺はアナウンサーの人に誘導されお立ち台へと上がった

 

 

なんだか久しぶりのお立ち台な気がする いつぶりかな?

 

『いやぁ!圧巻の投球でしたね!!』

 

哲也『ありがとうございます!』

 

『ファンの皆様もあなたの活躍を期待していますよ!』

 

哲也『そうですね、皆さんの期待に応えられるよう頑張ります!』

 

『さて!プロ2年目の去年 最多勝を挙げた年では・・・』

 

 

 

 

 

『大切な゛お嫁さん゛ができましたがやはり!今年はその影響が大きいのでは!?』

 

 

 

え?お嫁・・・・・・・・・・・・・・・さん?何いってんだこのアナは 俺は結婚なんかしてねぇぞ・・・・・・?

 

 

でも周りの空気壊すのも嫌だしここはそうゆう訂で話すか・・・・・・

 

 

哲也『そ、そうですね いつも感謝しきれないほど感謝してます!』

 

 

『それでは!ファンの皆様そして!家で待つ愛するお嫁さんに熱いメッセージをどうぞ!!』

 

 

メッセージ?いや、名前すら知らねぇ嫁とやらにゆう事なんか何もねぇよ まぁスルーするのも駄目だし適当になんかいっとくか・・・

 

 

哲也『えぇー 皆様そして、家で待つ嫁さんのおかげで自分はマウンドに立てています!!これからも応援の方よろしくお願いします!!!』

 

『今日のヒーローは荒波哲也選手でした!!!』

 

 

 

 

 

『はい!いやぁそれにしても彼は素晴らしいですね!まさにパーフェクトとの言葉が似合うんじゃないですか!?』

 

 

『それもそうですね!しかし・・・・・・・・・・・・』

 

 

 

 

 

『いつもやるお嫁さんへの愛のメッセージが今日はありませんが何かあったのでしょうかね?』

 

 

 

 

 

 

 

 

家で待つ嫁? 誰だよ本気で 俺はまだ独身のはずなのに・・・・・・

 

 

とにかく家に入ろう そうすれば謎は解ける

 

 

 

哲也『ただいま・・・・・・・・・・・・』

 

 

シーン・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

ほぉら やっぱりだ なぁにが嫁さんだ んなもんいらねぇよ 一生独身で結構だ

 

 

オカエリー!

 

 

あれ?部屋の奥から小さな声がしたけど・・・・・・誰だ・・・・・・・・・?

 

 

俺は恐る恐るリビングの扉まで歩み そして、リビングのドアを開けた

 

 

 

『おかえりなさい!あなた!』

 

 

そして、そこには若く綺麗な女の人だった

 

髪は短く黒色 背もある程度高く 胸もある程度でかく そして俺の事を゛あなた゛と呼んだ てことはこいつが俺の?

 

 

 

あれ・・・・・・・・・・・・・・・なんか・・・・・・・・・・・・゛予想してたのと違う゛けど・・・・・・・・・・・・・・・・・・まぁいいか・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

哲也『た、ただいま』

 

『どうする晩御飯にする?お風呂にする?それとも・・・・・・わ・た・し?』

 

 

お決まりのセリフが飛んできた 俺がしたいのは飯を食うことだがな・・・・・・・・・

 

 

 

でも・・・・・・・・・・・・゛私゛・・・・・・・・・なんか使ったっけ・・・・・・・・・・・・

 

 

 

哲也『飯で頼む』

 

『はーい・・・・・・・・・』

 

 

 

なんだろう この違和感 なんか違う 絶対違う けどその違和感の正体がわからない 何だっけ?

 

 

 

 

テツヤー!!

 

 

 

あれ?外から女の子の声がしたな・・・誰かな?

 

 

俺は家の窓を開けた するとそこには・・・・・・・・・

 

 

 

 

髪が長く紫色の そして、背丈は小さく 胸も小さい可愛らしい女の子が手を振っていた

 

 

『ボクだよ!!テツヤ!!』

 

 

 

 

ボク・・・・・・・・・・・・そうだ あいつだ 思い出した 俺の嫁って言えるのは・・・・・・・・・あいつなんだ!!!!

 

 

 

哲也『!!!!待ってろよ!!!!!』

 

 

 

俺は急いで玄関から飛び出て 先程の場所まで向かった しかし、そこには先ほどの少女はいない

 

 

あれ?どこいった?

 

 

俺は少しその周りを歩いてみた

 

 

 

少しすると 俺はなにかにぶつかった 俺はそのなにかを見るため目を凝らした その正体は・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

───先ほどの少女の血まみれの死体だった───

 

 

 

 

 

哲也『!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

な・・・・・・・・・何で死んでんだよ・・・・・・・・・・・・・・・さっきまで・・・・・・・・・可愛らしく手ぇ振ってたじゃねぇかよ・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

何で・・・・・・・・・・・・何で・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!

 

 

哲也『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

テツヤ・・・・・・・・・!!!

 

 

 

 

 

 

嘘だ・・・・・・・・・何で・・・・・・・・・・・・死んでん・・・・・・・・・だよ・・・・・・・・・

 

 

『それは君がボクを殺したからだよ?』

 

 

っ!?俺が殺した!? ふざけんな!!!!!俺がお前を殺す訳!!!

 

 

 

『じゃあ・・・・・・何であの時゛見殺し゛にしたの?』

 

 

なっ!?違う!!!!!見殺しにした訳では無い!!!!!信じてくれ!!!!!!!!!!

 

 

 

 

『ねぇ、 痛いよ? 血がどんどん出てくるんだよ? ねぇ どうしてくれるの? 責任とってよ ねぇ ねぇ』

 

 

 

 

や、止めろ!!!!!!これ以上俺を責めないでくれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

『痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

───君に嫌いと言われて心が痛いよ───

 

 

 

 

 

 

哲也「がっ・・・・・・・・・・・ぐっ・・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

『ボクの全部を痛くしたんだ・・・・・・・・・・・・・・・それなら君も・・・・・・・・・・・・死んでくれるよね?』

 

 

 

そうゆうと 死んでいたはずの少女は俺の首を締め始めた

 

 

 

哲也『がぁっ・・・・・・・・・』

 

 

 

 

『死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

 

 

 

 

もう止めてくれよ・・・・・・・・・・・・夢なら覚めてくれ・・・・・・!!!!!!!誰か・・・・・・・・・起こしてくれよ・・・・・・・・・!!!!!!!

 

 

 

 

「おい!!!!!起きろ!!!!!!哲也!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

哲也「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

体を揺さぶられ 俺は誰かに起こされた よく見るとその人は和人だった

 

 

 

そうか 夢だったのか なら良かった

 

 

 

 

・・・・・・・・・いや、よくない もう二度と見たくないあの面をまた見ちまった・・・・・・・・・・・・

 

 

 

和人「大丈夫か!?うなされてたけど!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・大丈夫だよ・・・・・・ありがとな・・・・・・・・・・・・」

 

和人「そうか・・・・・・ならその゛涙゛拭いとけよ?」

 

哲也「へ?涙?」

 

 

俺は目を擦った すると確に俺の手には少しの潤いが感じられた

 

 

 

なんで泣いてんだ? なんか悲しいことか嬉しい事あったか?

 

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・・・・すぐ飯作るから少しの間一人にさせてくれ・・・・・・・・・・・・」

 

和人「え?わ、わかったよ 無理するなよ?」そうゆうと和人は部屋から出ていった

 

 

 

 

イライラする・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!見殺し!?てめぇが勝手に俺庇ってくたばったんだろうがよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

んな痛い痛い言ってんなら最初から庇うなクソッタレが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

可愛い女!? あんなもん単なるかまってちゃんのブスだろうが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

俺は・・・・・・・・・・・・何であんな野郎に・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・・・・死ね・・・・・・・・・・・・・・・クズ野郎・・・・・・・・・・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後少し落ち着いて 朝ご飯を作ることに

 

 

今日の試合は午後3時から 現在9時だから家に1時前に出ればアップの時間も作れる

 

どうやら親父が連れてってくれるらしいから道に迷う心配もまぁ無いだろう

 

 

哲也「目玉焼きか卵焼きどっちがいい?」

 

和人「んー・・・じゃあ目玉焼きで頼むよ」

 

哲也「OK 半熟にする?」

 

和人「そこはシェフに任せるさ」

 

哲也「了解! んじゃあちゃっちゃっと作りますか!」

 

 

 

 

 

 

 

哲也「あ、和人 TVつけてくんね? 多分ニュースやってるから音量も少し大きめで頼む」

 

和人「了解・・・・・・・・・よし ついたぞ」

 

 

『続いてはスポーツです!サッカー界では・・・・・・』

 

哲也「んだよ サッカーかよ ならどうでもいいわ・・・・・・・・・よし!いっちょあがり!和人!すまん!ご飯盛るからそれ運んでくれ!」

 

和人「了解だ」

 

 

『さて、次の話題はプロ野球!』

 

哲也「うっし 後は目玉焼きを・・・・・・」

 

『今日は横浜DeNAの打撃コーチとして就任した人の紹介です!』

 

お そういや親父が言ってたな 誰なんかな?

 

『豪快なバッティングとホームランでファンを沸かし横浜、ソフトバンクで活躍!近年引退した・・・・・・・・・』

 

 

 

 

 

『吉村゛裕基゛(ユウキ)さんが─────』

 

 

哲也「っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

ユ・・・・・・・・・ウ・・・・・・・・・・・・キ・・・・・・・・・・・・?

 

 

 

『テツヤ!』

 

 

 

 

哲也「あ・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・・・・・・ユウ・・・・・・・・・キ・・・・・・・・・?どこに・・・・・・・・・・・・いるんだ・・・・・・・・・・・・?なぁ・・・・・・・・・・・・?ユウキ・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」

 

 

和人「っ!?おい!!皿!!!!!」

 

 

哲也「っ!!!!!!!!!!」

 

 

ふと我に帰ると 俺の持ってた2枚の皿は 俺の手から落ち 割れてしまった せっかく作った目玉焼きもぐちゃぐちゃだ

 

 

哲也「やべ!?和人!!!!箒と塵取!!!」

 

和人「お、おう!!!」

 

 

 

 

くそ・・・・・・・・・何で俺はあのたった三文字の言葉に揺れ動かされなきゃいけねぇんだよ・・・・・・!!!!!!!!!!

 

 

 

 

俺はあいつが嫌いだ 憎くて憎くてしたかない なのに・・・・・・・・・なんで俺は・・・・・・・・・!!!!!!!!!!

 

 

 

 

俺の心は・・・・・・・・・どうなっちまったんだよ!!!!!!!!

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

皿を割ってしまい 和人と俺は仕方なくコンビニで惣菜を買い 朝ごはんを済ませた

 

そしてその後 野球道具の準備やら何やらで時間は過ぎ 集合時間になった為 俺と和人と途中で合流した翔は親父のいる家へと向かった

 

~荒波家~

 

哲也「親父ー 来たぞー」

 

一輝「お!来たか来たか!父さん首を長くして待ってたぞ!」

 

翔「お久しぶりです おじさん」

 

一輝「久しぶり!あっちの世界でも哲也と仲良くやってくれたか?」

 

翔「・・・・・・・・・えぇ 多分俺が゛1番゛仲良くやってたと思いますよ」

 

一輝「そうか!そりゃ良かった! えっと そちらの黒い服を着た彼は?」

 

哲也「そっか、親父は初めて見るんだもんな こいつの名前は桐ヶ谷和人 こいつはあっちの世界で知り合ったんだ」

 

和人「は、初めまして」 和人は親父にお辞儀をした

 

一輝「おぉそうか!いやぁ余計な世話だったかな?お前もあっちの世界で上手くやってたんだな!」

 

哲也「へっ まぁな」

 

「なぁに照れてんのよ 馬鹿哲也」

 

哲也「はぁ・・・・・・・・・何のようだよ 馬鹿姉貴」

 

渚「初めまして 和人君 私は哲也の姉の渚ってゆうの! よろしくね!」

 

和人「ねぇ!?お前お姉さんなんかいたのか!?」

 

哲也「あれ?言わなかったか? それと、こんなやつにお姉さんなんか使わなくていい 婆さんで充分だ」

 

渚「なんですってこの野球馬鹿!!!!!!!!!!」

 

哲也「るせぇこの貧乳!!!!!!!!!!悔しかったらでっかくしてみろ!!!!!!!!!!」

 

渚「あったまきた!!!!!殺してやる!!!!!!」

 

一輝「・・・・・・・・・とまぁめちゃくちゃ仲のいい兄弟だ 俺含めて渚の事も覚えてやってくれよな 和人君」

 

和人「は、はい!」

 

哲也「ごにょやろぉ・・・!!!!(この野郎・・・!!!!)」

 

渚「ひょのふぃふぁないふぇをふぁなふぃなふぁい!!!!!(その汚い手を離しなさい!!!!)」

 

 

哲也と渚は互いの頬をつねり 傍から見たら可愛らしい喧嘩をしていた

 

 

一輝「はいはいイチャつかないでいいからいいから 時間も押してるから乗るぞ」

 

哲也・渚「「イチャイチャしてない!!!!!!!!!! ? 台詞かぶんな!!!!!!」」

 

和人「・・・・・・凄く仲がよろしいことで・・・」

 

翔「まぁ身長差から見てもカップルって思われても仕方ないくらいだよ 」

 

哲也「なんか言ったか?」

 

翔「いいや なんでも」

 

哲也「そうか・・・・・・まぁいいや 早く行こうぜ!車に乗り込めぇ!」

 

 

~乗車完了~

 

哲也「って姉ちゃんも来んのかよ!!!!」

 

渚「当然よ!!久しぶりのあんたのピッチ!見してもらうわよ!!!」

 

一輝「ベルトは締めとけよ! さぁ出発だ!!!!」

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

あれから30分かけて 球場についた

 

着いた後は ランニング キャッチボールなどをこなし アップをこなした

 

そして俺は今 昨日話したキャプテンの人と話していた

 

「やぁ!今日は先発できる投手がいないんだ! だから先発を頼めるかな?」

 

哲也「先発なら大歓迎です!!!!!任してください!!!!」

 

「えっと・・・・・・それと君のポジションは? 翔君」

 

翔「俺はキャッチャーです」

 

「お!キャッチャーなら今日は2人でバッテリーを組んでもらおうかな! 俺もキャッチャーだから今日俺はベンチスタートだ!」

 

翔「え?いいんですか?」

 

「もちろん!君達2人のバッテリー愛!確かめさせてもらうよ!」

 

哲也「えらく持ち上げられちまったな・・・・・・まぁ頑張ろうぜ!」

 

 

 

その後 チームの人たちとちょっと雑談

 

 

渚「哲也 今日の試合先発なんですって? 頑張んなさいよ!!!」

 

哲也「任しときな!」

 

「いやぁ2人とも仲がいいねぇ!」

 

「身長差からしても・・・・・・・・・」

 

 

 

「カップルって思われてもおかしくないんじゃないかい!?」

 

哲也「っ!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

カップル・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・な ゛ユウキ゛・・・・・・・・・」俺は横にいる゛ユウキ゛の頭を撫でた

 

渚「っ!?」

 

「おっ!なんだい!?愛情表現かい!?」

 

渚「あんたちょっとこっち来なさい!!!!!」

 

 

俺はユウキに引っ張られ 球場の外へと連れてかれた

 

哲也「のわぁ!?」

 

 

 

 

 

 

哲也「どうしたんだよ ユウ「バチン!!!」っ!?」

 

俺は何故かユウキに殴られた 何かやったかな? 頭撫でたこと?

 

渚「目を覚ましなさい!!!!!!あんたの横にいるのは渚!!!!!!!ユウキって子じゃないわ!!!!!!」

 

 

哲也「っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

渚「・・・・・・・・・哲也・・・・・・あんたほんとにどうしたのよ・・・・・・!?いつものあんたじゃないわよ!?」

 

 

哲也「・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・心配かけて・・・・・・・・・」

 

 

渚「・・・・・・・・・何かあったらすぐ言いなさいよ・・・・・・私はあんたの姉ちゃんなんだから・・・・・・出来ることなら何でもやってあげるわよ・・・・・・」そうゆうと 姉ちゃんは俺の事を抱きしめてきた

 

 

なんだか懐かしいな・・・・・・・・・女の子の温もりが凄く懐かしい・・・・・・・・・凄く心が落ち着く感じがする・・・・・・・・・

 

 

哲也「・・・・・・ありがと・・・・・・姉ちゃん・・・・・・」

 

渚「別にいいわよ!!その代わり!今日の試合完投しなさい!!!!絶対命令よ!!!」

 

哲也「完投? へ!何ならノーノー(ノーヒットノーラン)で抑えてやるよ!!!」

 

渚「言ったわねぇ!?よぉし!あんたのノーヒットノーラン!期待してるわよ!!!」

 

哲也「任しときな!!!!」

 

渚「さぁ!そろそろ試合よ!!!! 頑張んなさいよ!!!!」

 

哲也「おう!!!!!!!」

 

 

 

 

 

ありがとよ・・・・・・姉ちゃん・・・・・・・・・落ち着けたよ・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・ユウキ・・・・・・・・・・・・




夢を そして《ユウキ》とゆう言葉を聞くだけで揺れ動く哲也

彼の心は一体どうなってくのか

次回 哲也の心情が明かされる


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part31 真実~悲痛の叫び~

えー先日こちらの作品の紹介文の所にも書かしてもらいましたが今1度お詫びさせていただきます

今回の話を執筆するのにあたり テストやら課題やら何やらで時間が全く取れませんでした 取れても30分くらいなので少しづつ進める作業が続いてしまい 約1ヶ月の間投稿できないことになっていました・・・

楽しみに待っていた方々には本当に申し訳ないです!!!!本当にすみませんでした!!!!!!!!


それでは久しぶりの本編をお楽しみにください


『ねぇテツヤ!』

 

『ん?どうしたんだ?』

 

『だーいすき!』

 

『ふふふ 俺もだよ ありがとな』

 

『えへへ~♪』

 

 

 

 

 

いつからだろうか 俺がこんな事を考えなくなったのか

 

『なぁ ユウキ』

 

 

いつからだろうか 俺があいつを好きになったのは

 

『なぁに?』

 

 

いつからだろうか 俺があいつを嫌いになり 拒絶反応を起こすようになったのは

 

 

『ごめん・・・・・・やっぱり俺はお前のこと嫌いだ・・・・・・・・・』

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・いつからだろうか・・・・・・・・・全ての歯車が狂い始めたのは・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

『そっか それなら仕方ないね』

 

 

 

『うん』

 

 

 

『じゃあ ボクもう行くね』

 

 

 

『さっさと行け 消え失せろ』

 

 

 

 

『・・・・・・・・・バイバイ・・・・・・・・・大好きなテツヤ・・・・・・・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔「おい!!!聞いてんのか哲也!!!!!」

 

哲也「っ!!!!!」

 

俺は翔に体を揺られ はっと目が覚めた

 

 

気づいたら 俺はベンチにいて 目の前にはキャッチャー道具を着けた翔がいた

 

 

翔「はぁ・・・・・・試合前だってのによく寝れるな・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・悪いな・・・・・・・・・・・・」

 

翔「まぁいいや じゃあサインの確認すんぞ?」

 

哲也「OK」

 

 

なぁ・・・・・・どこだよ・・・・・・どこで俺の人生は狂っちまったんだよ・・・・・・教えてくれよ・・・・・・なぁ・・・・・・

 

 

気持ちよく朝起きてぇよ・・・・・・美味しく飯を食いたいよ・・・・・・楽しく皆と話して 遊んで、野球がしたいよ・・・・・・

 

 

 

──────君と一緒に・・・・・・・・・──────

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

サイン確認の後 主審のコールと共に試合は始まった 俺達は先攻 だから俺は少なく見繕っても9回裏までは好調ならば投げられる計算だ

 

ちなみに 今回の試合ベンチには俺と翔の他に和人と姉ちゃんが入っている 親父は『少し用事があるから出る 試合中盤頃には戻れる筈だ』

と言って車を飛ばしていった

 

哲也「さぁガンガン打ってこうぜ!!」

 

和人「凄いな・・・なんだか雰囲気が全く違う・・・」

 

渚「ふふふ でもすぐ慣れるよ 今は哲也達の応援を頑張ろ?」

 

和人「はい!」

 

 

そうだ この雰囲気だ この緊張感溢れる雰囲気 これさえあれば俺はあんな悩みに惑わされなくなる 自分自身が思うようにできる

 

出来ることならずっとこの雰囲気のまま生きていきたい そうすれば俺はあいつを思い出すことは・・・・・・

 

 

───テツヤ!───

 

・・・・・・駄目だ・・・・・・考えてたらまたあいつは出てくるんだ・・・・・・無心になれ・・・・・・今は試合に集中を・・・・・・

 

渚「哲也ったら!!!!!!」

 

哲也「おわぁ!?んだよ!!びっくりさせんな!!」

 

渚「あんたが無視するからでしょうが!ほら!初回は三者凡退だったからあんたの出番! 早くマウンドに行きなさい!」

 

哲也「ありゃ まじか んじゃあ行ってくるよ」

 

 

んだよ 俺を呼んだのは姉ちゃんだったのか・・・・・・余計な深読みしちまった・・・・・・

 

まぁいい あいつが出ないって事は俺も平常心を保ってられるってことだ

 

さぁて!俺の出番だ! 行くか!!

 

 

 

 

───頑張ってね!テツヤ!!───

 

~~~~~~~~~~

 

哲也「っら!」ビシュッ!

 

ズバンとゆう重い音が翔の構えるミットに響く

 

今現在投球練習中 今日は肩も軽いし体も軽いから本当にノーヒットノーランできちまうかもな

 

いっそのこと狙うか!これですっきりして 久しぶりに気持ちよく食える飯にありつこう!!

 

翔「さぁ!しまってくぞ!!」

 

和人「おぉ・・・翔が大きな声出してるとこなんて久しぶりに見たかも」

 

渚「まぁキャッチャーってゆうポジションは色々と大変だからねぇ~ 大事な時には哲也の気持ちをなだめなきゃ行けないしね~」

 

和人「へぇ~やっぱし野球って大変なんだな~・・・・・・」

 

渚(・・・・・・大丈夫なのかな・・・・・・哲也・・・・・・・・・)

 

哲也「うっし!さぁ行こうぜ!!」

 

 

何ヶ月ぶりに登ったのだろうか・・・・・・約2年とちょいか?

 

2年ぶりのマウンドか・・・・・・なんかビシッと引き締まるな・・・・・・

 

 

 

でも・・・・・・・・・マウンドって・・・・・・こんなに゛孤独゛な感じしたっけ・・・・・・?

 

 

哲也「うらぁ!!」 俺は翔の構えるミットめがけストレートを投げ込んだ

すると相手の打者は手も出せずにまずストライクを取れた

 

「随分と早いの投げるな~」

 

「うーん・・・115は出てるんじゃないかな? ブランク開けなんて考えられないね」

 

渚「ふふふ 相手の人達も哲也のボールにびっくりしてるわね 姉としてなんだか嬉しいわ♪」

 

和人「・・・・・・・・・・・・」

 

渚「どうしたの?そんな険しい顔して」

 

和人「あ、い、いや 何でもないですよ」

 

渚「そう?なら良かったわ」

 

和人(何かが違う・・・・・・前見た哲也とは違う・・・・・・どうしたんだ・・・・・・?)

 

その後 何球か挟み カウント2ストライク1ボール

 

翔(よし ここはフォークで球数を減らそう)

 

翔はフォークのサインを出してきた けど俺はそのサインに首を降った

 

翔(?ならストレートか?)

 

ストレート・・・・・・そうだ それでいいんだ

 

俺は振りかぶり ストレートを投げ込んだ すると相手の打者は勢いよく空を切り空振り 俺は空振り三振を奪った

 

哲也「うっしゃあ!!!!まず一つ!!!」

 

和人「ほんとだ・・・・・・凄い気迫だな・・・・・・」

 

渚「余計な心配だったかな・・・・・・・・・頑張んなさい哲也!!!!」

 

哲也「さぁ!!どんどん行こうぜ!!!!」

 

 

 

結局 俺は1回、2回とパーフェクトで抑えた まぁ俺らもまだノーヒットだから早く点を取らなきゃな・・・・・・

 

和人「お疲れ様 哲也」

 

哲也「おう サンキュー」

 

渚「どう?調子は」

 

哲也「絶好調!なっはっは!!!」

 

渚「全く調子乗っちゃって・・・・・・なんかあったらすぐ言いなさいよ 今日の私は一応チームのマネージャー的役割なんだから」

 

哲也「へいへい まぁ姉ちゃんの出番はねぇかな?」

 

渚「だといいけどね」

 

「バッターアウト!!チェンジ!!」

 

そう言った審判の声が聞こえてきた そして翔が悔しげに帰ってきた

 

翔「すまん・・・・・・」

 

哲也「あっちゃ~・・・・・・まぁしゃあねぇ! さぁ抑えるぞ翔!!」

 

翔「おう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからだった 俺の心が野球をやっていても蝕まれていき 壊れかけていったのは

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「ふぅ・・・・・・さぁ3回もパーフェクトで行くぞ!!!!」

 

俺はそう言って 意気込んだ そのおかげかこの回も無難に2アウトまで抑えた

 

哲也「うーん調子が良過ぎて怖いぜ・・・・・・」

 

翔(まずはストレートから・・・・・・)

 

哲也「了解・・・・・・」

 

俺はサイン通り ストレートを投げた すると相手バッターは俺のストレートを巧みに打ち返した

 

でも その打球はショートに転がり内野ゴロになった

 

「あっ!!」

 

しかし ショートがボールをファンブルしてしまい 打ったバッターはエラー出塁とゆう形になった

 

哲也「ありゃ~・・・」

 

「すまんすまん・・・・・・」

 

翔「まぁ気にすんな 2アウトなんだ バッター集中で行こう」

 

哲也「OK~」

 

まぁ誰にだってミスはある 仕方ない事だ 切り替えていこう 切り替えて

 

だけど 俺は結局次の打者に四球を出してしまい 歩かせてしまい 1打先制のピンチになってしまった

 

哲也「ちっ・・・」

 

翔「落ち着け落ち着け いつも通り投げろ この程度のピンチ 体張ってたあの世界と比べたらへでもねぇだろ?」

 

哲也「・・・・・・ふっ・・・・・・そうだな・・・・・・さぁ抑えていこうぜ!!」

 

翔「おう!!」

 

翔は急ぎ足で守備位置まで戻った 俺のその背中をずっと見ていた

 

ピンチになっちまったのはしょうがない 抑えりゃいいんだ 抑えりゃ

 

 

俺は一呼吸置き 目を瞑り落ち着きに入った そして少しして目を開けた

 

すると 何故か相手打者の姿が霞んで見えた 翔はきちんと見えてるのに・・・・・・どうしたんだ?

 

俺は目を擦りもう1度確認した すると 少しずつだが相手の姿がくっきりと見えてきた

 

 

 

その姿は俺が2度と見たくない姿だった

 

 

哲也「なっ!?」

 

 

 

 

『さぁこいテツヤ!!!!!!』

 

 

な、なんでだよ・・・・・・・・・てめぇはなんでそこにいんだよ・・・・・・・・・!!!!

 

 

 

何なんだよお前は・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!どうしてそこまでして俺の邪魔をしたがるんだよ!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

そんなに俺が嫌いか!!!!!!!!!!!そんなに殺されたのが憎いか!!!!!!!!!!!!

 

 

 

『早く~!』

 

 

 

 

 

 

哲也「っ・・・・・・・・・クソッタレが!!!!!!!!!」

 

 

俺は目の前の幻影を消し去るように全力でストレートを投げた

 

 

しかし その幻影は球がミットに収まった後もまだ俺の目の前に現れていた

 

 

 

『うはぁ~!凄いな~!!でも次こそは!!!!』

 

 

 

 

なんでまだそこにいんだよ・・・・・・・・・・・・・・・なんでだ・・・・・・・・・・・・・・・なんでなんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

哲也「んなろぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

俺はまた気迫を込め投げた しかし それでもまだあいつは消えない それどころか あいつはニッコリとした笑顔を描いていた

 

 

 

『むぅ~・・・・・・でも流石だね♪』

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・何が流石だねだ!!!!!!!!!!!ぶち殺されてぇのかてめぇは!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

殺されてぇなら今すぐにでも殺してやる・・・・・・・・・・・・!!!!

 

 

 

哲也「死ね・・・・・・・・・この野郎!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

最後に投げた球は翔の構えたミットのド真ん中に決まりストライク 三振を奪いこの回が終わった

 

 

 

 

哲也「2度とそのキモイ面見せんじゃねぇ糞野郎が!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

なんでだよ・・・・・・!!!!!!!!!野球さえやってれば・・・・・・!!!!!俺は・・・・・・!!!!!!!!!

 

 

 

いったいどうなっちまったんだよ・・・!!!!!!!!!俺の身体は!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後 俺のピッチングは無難に続いていった

 

4回 ~7回をノーヒットに抑え 更には翔の援護もあり1点先制

 

1―0のまま 8回の裏を迎えていた

 

 

 

 

 

───そして同時に俺の心も回を追う事に蝕まれ続けた───

 

 

 

 

 

哲也「ちっ・・・・・・またかよ・・・・・・!!!!!!!!!」

 

 

『打つぞ~!!』

 

 

 

俺がマウンドに登ると 相手の打者はもはや敵ではない 全部が全部あいつに見えた

 

 

あいつの姿を見れば見るほど 俺の精神と気持ちは壊されていき 今では正直言ってここに立つのもままならない

 

 

 

 

なんでだ なんでこんな苦しい目に会わなきゃ行けねぇんだよ・・・・・・

 

 

俺は何をしたんだ? 俺はあの世界を救って 皆を救い出したんだ・・・・・・ いわば言っちまえば英雄みたいなやつなんだろ?

 

 

なのになんでこんなに苦しんで苦しんで生きていかなきゃ行けねぇんだ・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・所詮英雄なんかその程度の末路だってのか・・・・・・・・・・・・安く見られたもんだな・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

翔「おい!!!!哲也!!!!」

 

哲也「っ!!!!!!!!!」

 

翔「聞いたか?こっからのピッチ どうすんだ?」

 

哲也「あ・・・・・・・・・あぁ・・・・・・・・・こっからはまぁストレート主体で行こう」

 

翔「了解 んじゃあ残り2回張り切ってくぞ!」

 

哲也「おう!!!!!」

 

 

 

 

・・・・・・すまねぇな翔・・・・・・・・・・・・残り2回も張り切れるか分かんねぇよ・・・・・・・・・・・・

 

 

 

だってよぉ・・・・・・・・・・・・なんでなんだよ・・・・・・・・・・・・なんで俺はくたばった奴の相手を延々と続けなきゃ行けねぇんだ・・・・・・・・・・・・?

 

 

 

翔・・・・・・・・・・・・俺はなんであの世界に行っちまったのかな・・・・・・・・・

 

 

 

なんであいつに出会っちまったのかな・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

なんであいつと付き合い始めちまったのかな・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

もう・・・・・・・・・・・・なんだか全てがどうでもよくなってきたよ・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

俺は翔のサイン通りに投げ 構えた所に投げ込む これを淡々と繰り返した

 

 

 

気づけば8回裏もノーヒットで終了 俺は素早くベンチに戻った

 

 

 

和人「ナイスピッチング ほら アクエリアスだ」

 

哲也「ん・・・・・・ありがとな・・・・・・・・・・・・」

 

渚「・・・・・・・・・翔君 ちょっと来て」

 

翔「へ?は、はい」

 

 

 

 

 

 

渚「・・・・・・・・・・・・翔君 お願い 哲也をこれ以上投げさすのはやめて」

 

翔「・・・・・・・・・・・・やっぱし渚さんも気づいてましたか・・・・・・・・・あいつの異変に・・・・・・・・・」

 

和人「そんなの俺だって気づいてるよ・・・・・・・・・明らかに今のあいつはあいつじゃない・・・・・・・・・」

 

翔「和人・・・・・・・・・」

 

和人「昨日教えてもらったんだ・・・・・・・・・あいつには目標の選手がいて その選手は気迫が凄いって だからあいつもそれを真似してるんだって でも・・・・・・・・・今のあいつからは気迫の気の字も感じられないほど気が抜けてる・・・・・・・・・あいつが変なのは明らかだ・・・・・・・・・」

 

翔「・・・・・・・・・俺だって止めたいさ・・・・・・・・・あいつが変になったのは様に口調が変わり始めた3回辺りから・・・・・・・・・でも・・・・・・やっと手に入れた現実でやれる野球なんだ・・・・・・・・・俺はあいつから大好き

野球を奪うなんてことは・・・・・・・・・!!!!」

 

渚「でも!!!!!!!!!」

 

翔「すんません・・・・・・次俺の打順なんで行ってきます・・・・・・!!!!」

 

渚「あ!翔君!!!」

 

和人「・・・・・・翔・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

翔「哲也・・・・・・大丈夫か・・・・・・・・・?」

 

哲也「あ・・・・・・・・・大丈夫大丈夫・・・・・・絶好調だぜ・・・・・・・・・?こんな程度で疲れてたまるかよ・・・・・・・・・」

 

 

翔(・・・・・・やっぱり今の哲也からは何か生きた気を感じない・・・・・何があったんだ・・・・・・?)

 

哲也「・・・・・早く終わんねぇかな・・・・・この試合・・・・・」

 

 

~~~~~~~~~~~

 

遂にこの試合も終わりに近づいてきた 9回の裏 ここを押さえれば俺はようやく苦しい思いをせずにすむ

 

さっさと終わらせよう そうすればあいつの面を水にすむ

 

嬉しい やっと終われる やっと やっと

 

哲也「翔・・・・・・この回もパーフェクトで行くぞ・・・・・・」

 

翔「お、おう 期待してるぞ!」

 

翔は急いでマウンドを降りていく そして バッターボックスにはやはりあの野郎が立った

 

くそ・・・・・・こうなったら三者連続三振でちゃちゃっと終わらせてやる!!!!!!

 

哲也「うらぁ!!!!!!」

 

翔(っ! 哲也の気迫が回復した・・・・・・!球もまだまだ死んでないしこのまま行けば本気でパーフェクトありえるぞ!)

 

『むぅ~!!早いよ~!!!』

 

 

焦るな 落ち着け あの野郎の戯言には付き合うな 所詮は死人 あいつは幻なんだ

 

 

 

・・・・・・そんなことは分かってるのに・・・・・・なんで俺の胸はズキズキいってんだよ・・・・・・!!!!

 

 

哲也「っくそがぁ!!!!!!!!」

 

 

 

 

『怖いよ~ もっと楽しもうよ~!!!』

 

 

 

 

黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

哲也「いい加減にくたばりやがれぇ!!!!!!!!!」

 

 

 

俺の投げた渾身のストレートは翔のミットに綺麗に収まりまず一つ三振を奪った

 

 

 

哲也「っしゃあおらぁ!!!!!!!!」

 

 

 

 

見たか!!!!これにこりたらさっさと消えちまえ!!!!!!!!

 

 

 

 

『・・・・・・・・・やっぱり凄いな・・・・・・テツヤは・・・・・・・・・』

 

 

『ボクももう心残りはないよ・・・・・・・・・・・・ばいばい・・・・・・本当に本当のお別れだよ・・・・・・』

 

 

 

あぁそうか!!!!せいせいするぜ!!!!!!さっさと消えちまえな!!!!!!!2度と俺の前に現れんな!!!!!!!!!

 

 

 

 

『・・・・・・・・・・・・じゃあね・・・・・・・・・・・・君がなんと言おうと大好きだからね・・・・・・・・・・・・・・・さよなら・・・・・・・・・・・・・・・テツヤ・・・・・・・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

よし・・・・・・よしよしよしよしよしよしよし・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

やっと消えたぞ!!!!!!!!!!!!!!!!!!俺の前から悪夢が消えた!!!!!!!!!やっと俺の心の闇が晴れた!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

翔「おい!!!!いい加減にしろお前は!!!!!何度もスルーしやがって!!!!!!!!!」

 

俺は翔に1発軽くしばかれ はっと我に帰った

 

哲也「あ・・・わりわり! さぁ抑えるぞ!さっさと付け翔!!」

 

翔「の前にさっさと゛泣きやめ゛!!!!!!!!!てめぇが大泣きしてるからこっちが心配してきたんだろうがよ!!!!」

 

 

っ!?大泣き!?俺が!? なんでそんな必要が!?

 

 

俺は恐る恐る自分の目を擦った すると今朝よりも尋常じゃないほどの涙が俺のユニフォームに付着した

 

哲也「っ!?」

 

翔「大丈夫なのかよ・・・・・・変えてもらうか?」

 

哲也「は!まさか!?このまま続投だ!!!一応俺の奪三振も8だ! あと2個で10個なんだから投げさせろや!!」

 

翔「・・・・・・・・・わかったよ・・・・・・・・・なんかあったらすぐ言えよ」

 

哲也「おう!!!」

 

 

 

 

 

さぁて・・・・・・後続もバッタバッタと・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・あれ・・・・・・・・・・・・涙が止まんねぇ・・・・・・・・・・・・前が霞んで翔のサインが見えない・・・・・・・・・・・・

 

 

哲也「くそ!!!!」

 

 

駄目だ・・・・・・球に力が伝わらないし・・・・・・コントロールも定まらない・・・・・・!!!!!

 

 

どうしちまったんだよ・・・!!!!!俺が涙を流す必要性なんかあったか!?

 

 

 

 

哲也「らぁ!!!」

 

俺の投げたストレートはど真ん中の超打ち安い球になってしまった

 

 

「いただき!!!」

 

 

相手の打者はそのストレートを打ち返し ライト前に ここで俺のノーヒットノーランの夢は潰えてしまった

 

 

 

 

哲也「はぁ・・・!!!!はぁ・・・!!!!!くそ!!!!なんでだよ・・・!!!!!」

 

 

次こそは抑えてやる・・・・・・!!!!!涙なんかもう気にしない・・・・・・!!!

 

 

 

 

『ボクが消えたから涙を流してるくせに・・・・・・何言ってるの・・・?』

 

 

 

っ!?お前は!? 違う!!!!!!!!!俺がお前なんぞのために涙なんか!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

『違う』『君は』『ボクで』『涙を』『流した』『弱者なんだ』

 

 

 

 

 

哲也「っ!?」

 

気づけば俺の周りには 大人数のあいつがたっていた

 

打者 ファーストランナー 翔 ファースト セカンド サード ショート レフト センター ライト それだけでなくベンチにいる姉ちゃんや和人 試合に誘ってくれたあの人まで 全員があいつに見えた

 

 

 

『弱虫』 『泣き虫』『本当は弱いくせに』『調子に乗るのも大概にしなよ』

 

 

やめろ・・・・・・!!!!!やめろやめろやめろやめろやめろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

哲也「くそ!!!!!!」ビシュッ!

 

翔「っ!?やばい!!!!」

 

哲也「っ!?しまっ!?」

 

 

気が動転してた俺の投げたボールは相手の打者に当たった すなわちデッドボールを与えてしまった

 

 

『痛いよ・・・・・・・・・なんでそんなことするの・・・・・・?』

 

違う・・・・・・わざとなんかじゃ!!!

 

『わざとに決まってる』『嘘つき』『死んじゃえばいいのに』『地獄に落ちちゃえ』

 

 

 

 

 

違う・・・・・・俺は・・・・・・!!!!!!!!!俺は!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・ちくしょぉ・・・・・・・・・なんで・・・・・・・・・こんなめに・・・・・・!!!!」

 

 

 

こんなことになるために俺はマウンドにあがったんじゃない!!!!!!!!!

 

 

 

俺は勝つために!!!!!!!!好きな野球をやるために!!!!!!!ここにあがってるんだよ!!!!!!!

 

 

 

なのに・・・・・・!!!!!!!!!!なんでこんな苦しい目に会わなきゃいけねぇんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

哲也「ごんにゃろぉ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

バシーン!!!!!! この試合恐らく最速のストレートが相手の打者の空を切った

 

 

 

哲也「俺は・・・・・・!!!!!!!!!お前なんか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

バシーン!!!!!!!

 

 

 

『テツヤ!!!』

 

 

 

 

哲也「てめぇなんか!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

バシーン!!!!!!!!! ストライクバッターアウト!!!!!

 

 

 

 

 

 

翔(ツーアウト・・・・・・・・・けど明らかに様子が・・・・・・・・・)

 

 

 

 

『ボクのこと好き?』

 

 

 

 

 

哲也「てめぇなんか大嫌いだ!!!!!!」

 

 

 

 

バシーン!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

『ボクは好きなのに~?』

 

 

 

 

 

 

哲也「嫌いだっつてんだよ!!!!!!!!!!!!!しつけぇんだよ!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

バシーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

翔(ツーストライク・・・・・・・・・)

 

 

 

 

『ねぇ~ テツヤったら~!!!』

 

 

『無視~!?』

 

 

『ねぇってば~!!!!返事してよ~!!!!!!!』

 

 

 

 

 

なんでだ・・・・・・・・・・・・なんでだ・・・・・・・・・・・・・・・こいつはどうして現れんだよ・・・・・・・・・!!!!!!!!!!

 

 

 

 

嫌いだっつてんだろ!? 消えろっつてんだろ!? なのに・・・・・・!!!!!なのにどうしてめぇは!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

『そんなの決まってるじゃん!!!!!!!!!!だってボクは~・・・・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

─────テツヤのことが大好きなんだもん!!!!!!────

 

 

 

 

『でも・・・・・・・・・そんなに消えろ消えろ言われてたら・・・・・・・・・テツヤの気持ちは変わっちゃったんだね・・・・・・・・・ならボクは本当に消えるよ・・・・・・・・・』

 

 

 

 

あぁ消えろ消えろ!!!!!!!!!出来る事ならもう一回くたばって2度と現れんな!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

『さよなら テツヤ』

 

 

 

 

 

 

あいつの姿はどんどん見えなくなっていった これで本当の本当に消えた 正真正銘の最後だ これで2度と俺は苦しまないですむ

 

 

 

 

 

 

嬉しい・・・・・・・・・嬉しいはず・・・・・・・・・・・・なのに・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

この胸の痛みと涙はなんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

『テツヤ!!!』

 

 

『テーツーヤ!』

 

 

『好きぃ~♪』

 

 

『むぅ~!!!馬鹿馬鹿!!』

 

 

 

 

 

俺は・・・・・・・・・俺は・・・・・・・・・!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

『さようなら・・・・・・テツヤ!!!!!』

 

 

 

 

 

哲也「さようなら・・・・・・ユウキ・・・・・・・・・」

 

 

 

腕を大きく振り上げ 最後の1球を投じる哲也

 

 

 

その男の瞳には止まらない涙があり 投げたと同時に その涙はキラリと輝き消えていった

 

 

 

 

バシーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

「ストライク!!!!バッターアウト!!!!!ゲームセット!!!!!」

 

 

 

 

翔「よし!!!!やったな哲也!!!!」

 

 

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」ドサッ

 

 

 

 

 

翔「っ!?哲也!?」

 

 

渚「っ!!!!!哲也!!!!!!!!!!!」

 

 

「なんてこった!!!!和人君は救急車呼んで!!!!!大至急!!!!!」

 

 

和人「は、はい!!!!!」

 

 

 

 

 

疲れたぁ・・・・・・・・・・・・やっと終わった・・・・・・・・・・・・もう終わったんだ・・・・・・・・・・・・俺だってお前みたいに寝てもいいよな・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰も寝ても怒らねぇよな・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

おやすみなさい 皆

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

俺はあの世界で一体何を得て 何を学んだんだ?

 

 

絶望感か? 人に対する殺意の湧き方か?

 

 

そんなんじゃない 俺があの世界で学んだのはもっと人として・・・・・・1人の男として大切な・・・・・・・・・

 

 

 

哲也「あ・・・・・・・・・れ・・・・・・・・・ここは・・・・・・・・・?」

 

 

目が覚めると 俺の前にはどことなく見たことのある 風景が広がっていた そう 俺や翔の肉体が2年間をここで過ごし さらには今現在も明日奈が入院しているあの病院だ

 

 

美咲「っ!!!哲也!!!!!!」

 

哲也「母・・・・・・さん・・・・・・?」

 

美咲「良かった・・・!!起きてくれて本当に良かった・・・!!」

 

母さんは涙を流しながら俺を抱きしめてきた 本当に何があったんだっけ

 

周りを見渡すと 翔や和人 姉ちゃんが心配そうな顔をして立っていた ひとまず翔に状況を聞いてみるか・・・

 

哲也「・・・・・・翔・・・・・・俺はあの後どうなったんだ?」

 

翔「・・・お前はあの後 ぶっ倒れて 元に戻らないまま3時間ちょい気絶してたんだよ」

 

哲也「・・・・・・そうか・・・・・・」

 

渚「あんたねぇ!!!そんなになるまで具合が悪いなら言いなさいよ!!!!馬鹿じゃないの!?」

 

哲也「・・・・・・わり・・・・・・」

 

渚「ったく・・・・・・ともかく無事で良かったわ」

 

「ところがどっこい ちょいと哲也は危険な状態だったらしいぞ?」

 

そう言いながら親父は病室に入ってきた

 

哲也「親父・・・・・・」

 

一輝「お前が寝てる間に お前の精神が壊れてないか調べていたらしい 聞いたぜ? お前試合中に泣き出すわ関係ない事も叫んでたんだって?・・・・・・にしてもすげぇよな!!最近の医療は!!精神が壊れてるか壊れてないかすら分かるなんてな!!」

 

美咲「あなた・・・・・・危険ってどうゆうこと!?」

 

一輝「・・・・・・単刀直入に言おう 哲也 お前しばらく病院に入院だ」

 

哲也「なっ!?なんでだよ!?」

 

一輝「最近の医療で精神がどうのこうのって言ったろ? それで危険かどうかの調べとったところ・・・・・・」

 

 

 

 

 

一輝「お前は後数歩で死ぬレベルにまで陥ってんぞ 哲也」

 

哲也「っ!?」

 

死ぬ・・・!?俺がか!?

 

渚「ちょ・・・・・・どうゆうこと!?」

 

一輝「どうやらこいつは自分で意識しない内に ゛1人の人間゛の事を思い込み それが影響していもしないのにその人がいるように思い込まされてんだ それが影響したのかこいつの脳が少し変な反応起こしてたんだ」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

いもしない人間・・・まさか・・・・・・

 

一輝「でも良かったな哲也 」

 

 

 

 

一輝「病院の方でその人間との関わりや記憶 全てを消してくれるってよ」

 

哲也「っ!!!?」

 

 

記憶を消すって・・・・・・冗談だろ!?

 

 

哲也「ふざけんな!!!!なんで消さなきゃなんねぇんだよ!!!」

 

一輝「仕方ないだろ・・・これもお前を生かせるためだ・・・すまないな・・・・・・お前を辛い目に遭わせたくは無いんだが・・・・・・」

 

 

 

 

記憶が消える・・・・・・・・・

 

 

 

 

そんなの後免だ!!!!!!

 

 

 

 

記憶が消えちまうくらいなら・・・・・・!!!!!

 

 

哲也「ふざけんな!!!!!!!」

 

 

俺は俺のことを抱きしめていた母さんをどけ 立ち上がりドアまで近づいた

 

哲也「記憶を消されるくらいなら・・・・・・俺は死を選ぶ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

俺は病室を飛び出し 屋上へと向かった

 

 

一輝「おい!!!哲也!!!!」

 

 

和人「翔!!!」

 

 

翔「行くぞ!!和人!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和人・翔「哲也!!!!」バーン!!!

 

 

2人が勢いよく扉を開けると そこには哲也が1人空を見上げ立っていた

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

和人「・・・・・・哲也・・・・・・」

 

翔「なぁ・・・・・・お前が思い込んでた1人の人間って・・・・・・」

 

哲也「ふっ・・・・・・みんなもご存知 ユウキだよ」

 

哲也「あいつがさ 最後迎えた時 すげぇ笑顔で俺にさよならって言ったんだぜ? それも今まで見たことのない最高の笑顔でだ 不思議だよな人間って 好きって思えるやつには何だって出来るんだからな」

 

哲也「そんでだ 俺は生き延びたさ それで 俺を最初に襲ったのはあいつとの記憶だったんだ いもしないあいつが見えて 声が聞こえて はっと目が覚める誰もいねぇんだ もうそんな生活に嫌気がさしてた俺はあいつの事を忘れようと努力したよ 嫌いになれるよう努力したよ その結果 今まで以上にあいつは現れるようになり 俺は今までの倍苦しむようになった」

 

和人「そんなことが・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・出来ることなら記憶を消したい・・・・・・あいつとの全部・・・・・・でもあいつとの記憶消したら・・・・・・多分俺はお前らとの2年間も失いそうで・・・・・・」

 

哲也「あーあ こんなことなら恋なんかしなきゃ良かったかな キリトとアスナのカップルを見守ってるだけでも良かったかな」

 

翔「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

和人「哲也・・・・・・・・・俺・・・・・・・・・痛いほどお前の気持ちがわかるよ・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

和人「明日奈があいつの手の内にある限りは俺も明日奈とは何も出来ない・・・・・・好きな人と何も出来ないってのは辛いよな・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

和人「・・・・・・哲也 俺でよかったらいつでも相談に乗るからな なんかあったらすぐ言えよ」

 

哲也「・・・・・・舐めてんのかてめぇ・・・・・・」

 

和人「へ・・・?」

 

哲也「舐めてんのって聞いてんだよこの野郎!!!!!!!!!!!!!」

 

和人「ぐはっ!?」

 

俺は和人の顔面を思いっきりぶん殴った すると和人は地面に叩きつけられ 鼻血も微量だが出ていた

 

翔「っ!?おい!!!何やってんだよ!!!!」翔は俺のことを抑えてきた

 

哲也「離せ!!!!」 俺は抑えた翔を無理やり押しのけ 横になっている和人の胸ぐらを掴んだ

 

哲也「答えろよ!!!!!舐めてんのかお前は!!!!!!!!!あ!?何がお前の気持ちは分かるだ!!!!!!!!!!!偽善者ぶんのも大概にしやがれ!!!!!!!!!!!!!」

 

翔「哲也!!!!止めろ!!!!」

 

哲也「黙ってろ!!!!!!!!殺されてぇのか!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「いいか・・・・・・!!!!!!!!!お前が愛した明日奈は今どこにいる・・・・・・!?なぁ!!!答えろよ!!!!!!!!!」

 

和人「ぐっ・・・・・・明日奈は・・・・・・今も病院で・・・・・・」

 

哲也「そうだよなぁ!?病院で!!!!!!きちんと心臓が鼓動していて!!!!!!!肉体もそこにあって!!!!!!!!要は生きてんだよなぁ!?明日奈は今もよぉ!!!!!!!」

 

和人「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「そのくせ何が痛いほどわかるだ!!!!!てめぇがのほほんと生きている間俺はずっと生き地獄を見てきたさ!!!!!!!!!何度も何度もくたばったあいつが出てきて!!!!!!!!それこそ死ぬほど辛かったよ!!!!!!!」

 

和人「だから・・・・・・俺もそれくらい辛いって事を・・・!!!!」

 

哲也「だからそうゆうのがウザイってんだよ!!!!!!!!!!」

 

俺は再度和人の顔面を殴った すると横にいた翔が和人を庇い出した

 

翔「止めろ!!!!!!!!!どうしたんだよ!?いつものお前らしくないぞ!?」

 

哲也「はぁはぁ・・・・・・てめぇが辛く感じてようがな・・・・・・明日奈は今も生きてんだよ・・・・・・!!!!!!!!!つまりだ!!!!!!!!てめぇの頑張り次第ではもう1度会うことだって可能だ!!!!!!!!!!!!」

 

 

哲也「でも・・・・・・!!!!!!!!俺はそんなことも出来ない!!!!!!!!!!!俺がどんなに足掻いて!!!!!!泣きわめいて!!!!!!!!神に祈ってもだ!!!!!!!!!!!あいつは完璧に死んだんだよ・・・・・・!!!!!!!! もう2度と会えねぇんだよぉ!!!!!!!!!!!!!」

 

翔「哲也・・・・・・」

 

和人「・・・・・・すまなかった・・・・・・まさかお前がそんなに追い詰められてるなんて・・・・・・」

 

哲也「もういい!!!!!!!!どっかいけお前ら!!!!!!!もううんざりだ!!!!!!!!!!!!」

 

翔「・・・・・・行くぞ・・・・・・和人・・・・・・」

 

和人「っ!?でも!!」

 

翔「黙って俺の言うことを聞け!!!!!お前の判断能力はどこまで鈍ってんだ馬鹿野郎!!!!!!!!!」

 

和人「っ・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

あの後 俺は30分近くした後病室に戻った

 

もうその時には皆いなくなっていて俺1人の状態だった

 

医者からは運動禁止 あまり外部の人と関わるのも極力無し とこの2つをかっせられた

 

でも やはり予定通り少しづつ 記憶は消えていくそうだ

 

まぁ これはこれでいいのかな 俺の新しい人生のスタートと思えばいいしな

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・本当にそれでいいのか・・・・・・・・・・・・?

 

 

 

~哲也の病室~

 

コンコン 「荒波さーん そろそろ就寝のお時間で・・・・・・ってえぇ!?いない!?だ、誰かぁ!!荒波さんがぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

・・・・・・なぁ・・・・・・聞いたか・・・・・・俺さ・・・・・・お前との記憶・・・・・・全部消えちまうんだとよ・・・・・・

 

 

 

何もかもだ お前との出会い お前との思い出 全部だ

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・くそ!!!!!!!!!」

 

 

俺は持っていたボールを病院の壁に投げつけた そして、帰ってきたボールをまた投げ 投げを繰り返した

 

 

哲也「てめぇが毎回毎回出てくるせいで!!!!!!なんで俺が被害受けなきゃいけねぇんだよ!!!!!!」

 

 

 

『ボクの名前はユウキ!!よろしくね!!』

 

『こちらこそよろしくな!!!』

 

 

 

 

哲也「なんで・・・・・・!!!!なんでなんだよ!!!!!!!!!」

 

 

 

『俺と付き合ってくれ!!!!!!ユウキ!!!!!!!』

 

『・・・・・・はい!!!!喜んで!!!!!!』

 

 

 

 

哲也「くそ!!!!出てくんな!!!!!失せろ!!!!!!」

 

 

 

 

『うん!今日の飯も美味い!!!』

 

『えへへ~♪ありがとね♪』

 

 

 

 

 

哲也「くそ!止まれこの涙!!!!流す必要なんかねぇだろうが!!!!!俺はお前なんか嫌いだ!!!!!!!嫌いなんだよ!!!!!!!!!!!!」

 

『テーツヤ♪』

 

『テツヤ!!!!!!』

 

『テーツーヤー・・・・・・!!!!』

 

 

 

 

 

 

『だーいすき!!!!!』

 

 

哲也「くそ!!!!くそ!!!!くそ!!!!くそ!!!!くそ!!!!くそぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

俺は怒らく50回目の投球を終え 膝から崩れ落ちた

 

 

哲也「・・・・・・もう・・・・・・・・・無理だ・・・・・・・・・自分に嘘をつくのも限界だ・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

哲也「俺は・・・!!!!!俺は!!!!」

 

 

 

 

 

『ボク特製オムライスだよ♪』

 

『好きぃ~♪』

 

『ずっと一緒にいようね♪』

 

 

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・忘れられねぇよぉ・・・・・・忘れられるわけねぇじゃねぇかよぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

哲也「もう限界だ・・・!!!!!!俺は・・・俺は・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

哲也「お前が大好きだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!ユウキ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

俺は 久しく自分に素直になった もうこの間には俺の涙は止まらなくなっていた

 

そして、次第に強い雨が降り出してきた 悲劇的な雨が俺を打ち付けていた

 

 

 

哲也「もう一度お前に会いたい・・・・・・!!!!!!!もう一度お前と話したい!!!もう一度お前の料理が食べたい!!!!!!もう一度お前と一緒に寝たい!!!!!もう一度・・・・・・・・・お前と暮らしていたい!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

哲也「俺はお前を守るって・・・!!!!守るって言ったのに・・・!!!!結局俺は・・・・・・守れなかった!!!!!!!!!!!」

 

哲也「くそ!!!!なんで俺がのうのうと生きていて・・・!!!!!!!お前だけが死んじまってんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺は左腕で コンクリートの地面をおもいきり殴った 色々な意味を込めて殴った

 

自分へのやり場のない怒り 悲壮感 2度と会えないという現実 これら踏まえて何度も何度もぶん殴った そして 拭こうが拭こうが止まらない程の涙が先程から流れていた

 

哲也「ぢぎじょぉ・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!ユウキィ・・・ユウキィ!!!!!!!」

 

 

 

 

俺は 何度殴ったかわからないくらい殴った しばらくすると 俺の手の感覚は消え去り 指の皮膚がボロボロになっていて それどころか 恐らく指が折れてる程指は赤く腫れていた それ程に 俺は全力で殴り続けた

 

 

哲也「神様!!!!!!!!!!!!!!!!!!お願いだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!俺の右腕をくれてやる!!!!!!!!!!だから!!!!!ユウキを!!!!!!!!!ユウキを助けてやってくれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺がそんなことを叫ぼうが 周りからしたら頭のおかしいやつに見えるだけ 絶対にユウキは帰っては来ない

 

 

例え大切な右腕が消え去ろうと、片方の目が見えなくなっても、指が二、三本消え去ろうと、車椅子生活になろうと、寝たきりの生活になろうが ユウキが帰って来て、あいつの笑顔が見れて、あいつが甘えてくるなら俺は何でもする 殺人だろうが 強盗だろうが 詐欺だろうが だけどいくらそんな事を言おうが 無駄なんだ いくら俺が会いたいと願おうが無駄なんだ

 

 

哲也「なぁ・・・今までのことは謝る・・・!!!!今までのこと含めて全部だ!!!!!!!!!だから・・・!!!!!!!!!もう1度現れてくれ!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺がそう言おうと 今までは来て欲しくない時には出てきたユウキは 初めて出てきて欲しいと思った時には出ない やっぱしあの時行っちまったのか・・・ 全部俺のせいなのか・・・あいつが死んだのも・・・なにもかも・・・

 

 

哲也「記憶を消すなんて・・・!!!!!!!!!!!!!!記憶なんか消したくない・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!ずっとお前との記憶を心に留めておきたい!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

あぁ・・・なんだか意識が朦朧としてきたな・・・・・・この雨のせいかな・・・・・・それとも今までの不眠症だとかの疲れからなんかな・・・・・・・・・

 

 

哲也「ユウキ・・・・・・!!!!ユウキ・・・・・・ユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキ・・・!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

意識が朦朧としてる中 俺は最後に空に向け 悲痛の言葉を叫んだ

 

 

 

 

 

 

 

哲也「ユゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥキィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

哲也の強く、そして悲痛な叫びは 病院内の全員に聞こえた

 

 

数分後 体中が濡れ、左手がボロボロになり 倒れた哲也が病院の外で発見された

 

 

 

 

 

 

 

 

哲也が目を覚ましたのはその実に2日後 しかし 目を覚ました哲也は今までの哲也とは比べ物にならないくらい豹変してしまっていた




遂に 自分への嘘を隠し通せなくなり ユウキへの愛を叫んだ哲也

しかし その哲也はあらぬ姿へと変わっていってしまっていた・・・

次回もお楽しみにください



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part32 真の友情~友の為に~

この話を見るにあたり最初に断らせてもらいます

この話だけ 主人子は哲也ではなく 翔です なのでこの話の一人称視点は翔だと思ってください

ではどうぞ


なぁ なんでお前は1人でずっと溜め込んでたんだ?

 

言ってくれりゃあ俺はいくらでも力を貸したのに

 

溜め込んで 溜め込んだ結果があれじゃあ・・・単なるバカじゃねぇかよ・・・!!!!

 

~あの日の晩~

 

翔「和人・・・今の哲也に会いに行ったらもしかしたらお前はさらに傷つくかもしれない・・・それでもいいんだな?」

 

和人「あぁ やっぱりあんなこと言った俺が悪いんだ だからきちんと謝りたいんだ」

 

翔「わかった・・・俺も謝るから 早く仲直りをしよう」

 

和人「ありがとな 翔」

 

翔「どういたしまして・・・ってあれ?哲也の病室の前に人が集まってる・・・なんかあったのか?」

 

和人「さぁ・・・聞いてみようぜ」

 

翔「そうだな すみません こちらの病室の方に何かあったんですか?」

俺は焦ってる女の人に話しかけた

 

「へ!?あ!荒波さんってあなたのご友人さんですか!?」

 

翔「え、えぇ まぁ」

 

「それなら手伝ってもらえませんか!?荒波さんがいなくなってしまったんです!!」

 

和人「へ!?この強い雨の中ですか!?」

 

翔「何やってんだあの馬鹿は!!とにかく探しに行こう!」

 

「お気をつけて!見つけたらすぐ連れてきてくださいね!」

 

その後 俺と和人は手分けして俺が病院の外を 和人が病院の中を探すことになった

 

翔「くそ・・・どこいんだあのアホ・・・!!!!」

 

探せば探すほどに雨は強くなる もう既に俺の服もびしょ濡れだ

 

でも服が濡れて寒かろうが 辛かろうが そんな事はどうでも良かった

あいつの心の痛みに比べればこんな物は容易いものだ

 

あいつが和人を殴るなんてそうとうなことだ つまりあの時のあいつの気はかなり参ってた筈だ

 

あいつは動転しまくってた心の中で今日の試合を投げきった 多分あいつがおかしくなったのも途中からユウキの存在がちらついたんだろう

 

確かに言いにくいのもあったかもしれない でも何で俺にすら何も言ってくれなかったんだ?

 

俺はお前の親友じゃねぇのか?親友ってのは心割って話せる中じゃねぇのか?

 

それならなんで話してくれなかったんだ? 溜め込んだら悪いってのは良く知ってんだろ? なんで毒吐きをしなかったんだよ だからお前は馬鹿なんだよ

 

翔「哲也・・・」

 

病院の外は思ったよりも広く 正面側を探すにも約30分はかかった

 

これで裏側にもいなかったらと思うと・・・ いや、そんな事言ってられない 早く哲也を・・・!!!!

 

 

 

俺がそんなことを考えていたら どこからともなく 大きな叫び声が聞こえた

 

 

 

 

「ユゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥキィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

翔「っ!?この声・・・まさか哲也か!?」

 

ユウキとゆうでかい叫び声が病院の裏側から聞こえてきた でかいなんてもんじゃない 耳を塞ぐレベルの声だった

 

翔「待ってろよ・・・すぐ行くからな!!!!」

 

~病院の裏側~

 

翔「くそ・・・雨で周りがよく見えない・・・!!!!どこにいんだあの野郎・・・!!!!」

 

夜の暗さ そして雨の影響で視界は最悪 周りがほとんど見えない状態だった

 

五感の全てを張り巡らせ 哲也を探していた

 

10分程度経った頃だろうか どこからかうめき声のような声が聞こえた

 

「あ・・・・・・ぅ・・・・・・・・・ュ・・・・・・・・・ゥ・・・・・」

 

翔「っ!! 哲也か!?」

 

声の元を辿り 足を少しずつ歩ませる 数歩歩いた所で 俺は何かにぶつかった

 

そのぶつかった相手は俺が探し続けていた哲也だった

 

翔「っ!哲也!!!!お前どうしたんだよ!?しっかりしろ!!!!」

俺はうつ伏せになっていた哲也を抱えた

 

哲也「ぐ・・・・・・ユ・・・・・・ウ・・・・・・・・・キ・・・・・・・・・」

 

哲也をよく見ると顔は赤くなり呼吸も乱れていて、 左手の指の第二関節辺りがボロボロになっていて、酷く腫れていた

 

俺が哲也の額に手を置くと凄い熱を帯びていた 多分この雨と寒さで風邪を引いたんだろう

 

そして左手に触れると哲也はかなり痛そうな顔をした 恐らく哲也の左手は折れているだろう よく見ると近くのコンクリートが血塗れになっていた 推測だが哲也は左手でこのコンクリートを殴り続けたんだろう

その結果がこの手とコンクリートだ

 

何があったかはわからないがともかくこのままじゃ哲也が危ない・・・早く病院に戻さなきゃ・・・!!!!!

 

翔「すぐ連れてってやるからな!!!!!待ってろ!!!!!」俺は哲也の事を背負い 病院まで駆け出した

 

~病院内~

 

あの後和人と合流し 哲也の病室まで急いで向かった

 

翔「もうすぐ着くからな!!!!!安心しろ!!!!!」

 

和人「なんでこんな状態になるまで外にいたんだ哲也は!?」

 

翔「んなこと知るかよ!!!!この馬鹿に起きてから聞け!!!!」

 

そして、ものの5分少々で病室に着いた

 

翔「すみません!!!!見つけてきました!!!!!」

 

「ホントですか!?荒波さんは無事ですか!?」

 

翔「それが・・・外で見つけたんですが酷い熱を出してて・・・左手がボロボロなのも見てわかると思うんですけど多分全部折れてるかと・・・」

 

「へ!?熱に骨が!?それなら早く他の人を呼ばなくちゃ・・・!!!!!」

 

和人「あの・・・俺達に出来る事は・・・」

 

「そうね・・・申し訳ないけど荒波さんを病室のベッドに寝かせてもらうだけで充分です それ以外のことをしてもらうと・・・」

 

翔「・・・邪魔・・・・・・ってことですね・・・」

 

「・・・・・・・・・申し訳ございません・・・・・・私は他の人を呼んでくるのでお願いします!!!!」そう言ってナースの人は駆け足に他の場所に向かっていった

 

和人「翔・・・・・・」

 

翔「・・・・・・ったくこの馬鹿野郎が・・・世話ばかりかけやがって・・・」

 

俺は病室に入り 哲也をゆっくりとベッドに寝かせ 布団を掛けた

 

翔「早く良くなれよ 馬鹿野郎が」

 

俺は病室を去る前に 小さな声で哲也にこういった

 

翔「・・・・・・悪いな・・・・・・何も出来なくて・・・・・・」

 

俺はそう言い残し 病室のドアを閉めた

 

和人「・・・・・・」

 

翔「・・・・・・・・・馬鹿野郎!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

俺はそう叫び 病院の壁を1発ぶん殴った

 

 

 

 

なんで俺はもっと早くあいつの異変の理由に気づけなかったんだ?

 

なんでもっと相談とかに乗ってやれなかったんだ?

 

これで本当にあいつの親友だってゆうのかよ・・・!!!!あんなに哲也は悲しんで 苦しんでいたのに・・・!!!!

 

 

お前が目を覚めた時・・・!!!!俺は何て声をかけりゃ良いんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

目を覚ませた時 どう声をかければ そう考えていたがそんな考えは直ぐに別の悩みに変わることになる

 

~~~~~~~~~~~

 

翔「哲也・・・・・・元気か・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

翔「・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・元気だから安心しろ・・・・・・ははは・・・・・・」

 

 

哲也は薄ら笑いを浮かべている パッとちょっと具合が悪い様に見える

 

でも、今の哲也は完璧に変わってしまった 事情は3日前近くに遡る・・・・・・

 

~3日前~

 

美咲『哲也が・・・!!!!哲也がまた・・・!!!!』

 

一希『大丈夫さ・・・こいつはタフなんだ・・・そう簡単に死にゃしないさ・・・』

 

渚『でも・・・!!!!』

 

和人『哲也・・・・・・・・・起きてくれよ・・・!』

 

皆が皆 哲也のことを心配していると 哲也の腕がピクンと少し動いた

 

翔『っ!?哲也!?起きたのか!?』 俺は思わず哲也の肩を揺さぶってしまった

 

すると 哲也はゆっくりと目を開き始め 徐々に体を起こし始めた

 

哲也の母さんは涙を浮かべ 哲也の父さんもほっと一息ついた

 

渚『ほっ・・・良かった~・・・無事で・・・いつもいつも心配かけさせて何やってんのよこの馬鹿!!!!!!』

 

哲也『・・・・・・ごめん・・・・・・なさい・・・・・・』

 

渚『ったく・・・分かれば良いのよ分かれば・・・・・・』

 

哲也『ははは・・・・・・相変わらずこえぇな・・・・・・姉ちゃんは・・・・・・』

 

和人『哲也・・・お前なんか変じゃないか・・・?』

 

哲也『え・・・・・・おかしいもなにも・・・・・・いつも通り・・・・・・だよ・・・・・・はは・・・はははははは・・・・・・』

 

翔『哲也・・・!?おい!!!!哲也!!!!!どうしたんだよ!?』

 

哲也『あ・・・翔・・・・・・久しぶり・・・・・・』

 

翔『何言ってんだてめぇは!?どうしたんだ!?きちんと話せ!!!!!逝かれちまったってのか!?』

 

哲也『逝かれた・・・・・・・・・?いつも通りだろ・・・・・・・・・?ふふふふ・・・・・・・・・』

 

いいや、絶対にちげぇ 目は虚ろになり 声もいつもとは違い 聞こえないほど出ていない

 

なんだろう・・・・・・例えるなら・・・・・・何かが壊れてると言うべきか・・・・・・

 

美咲『て・・・哲也・・・!?』

 

渚『ど、どうしたのよ!?』

 

一希『待ってろ!今病院の人呼んでくるからな!!!』

 

翔『哲也・・・』

 

 

 

その後 すぐさま哲也の体は緊急検査が行われることになった

 

 

そこからわかった事は驚くべきことだった

 

 

まず 前に哲也の父さんが死ぬ1歩手前と言っていたが 本当に死ぬところだったそうだ もし 俺が後数分哲也を見つけるのが遅かったら 哲也は完璧に命を落としていたそうだ

 

 

でも、哲也はある一種の病気にかかっていった

 

 

病気とゆうのがあってるのかは分からないが 今の哲也の感情は完璧に死に 喜怒哀楽 この全てが失われた

 

医者いわく 植物人間の一種で 植物人間と言っても言葉を話したり 食事をとったり 寝たりする事は可能だが 笑う 怒る 泣く 楽しむ こういったことは全てできなくなってしまった

 

それに加え 哲也の精神レベルはほぼ0に近い形で失われた これに陥った理由としては とても悲しい出来事が起こるとこうなるらしい

 

多分 哲也にとってのとても悲しい出来事ってのは 愛するユウキの死だろう そして、哲也はそれを必死に忘れようとしていた でも、今まで抑えてた感情が抑えきれなくなり 遂に暴発し ユウキへの想いを叫び それと同時に 哲也の感情が失われたんだろう

 

治すには その悲しい出来事が 真でなく 偽である事を哲也に伝えなければならない ようは 哲也の前でユウキは生きてると言わなくてはならないくらい それも証拠付きでだ

 

でも、ユウキは本当に死んだ あの時 ヒースクリフに殺され HPが尽きて SAOのルールに乗っ取り ユウキはこの世から去った 哲也1人を残して

 

つまりは・・・・・・こんなこと言いたくないけど・・・・・・哲也は一生このままだ・・・・・・

 

 

 

 

一生このままとゆう事実を知った瞬間 哲也の母さんは泣きに泣き 哲也の父さんも言葉を失い 渚さんも 世の中とゆうものに絶望してしまった

 

 

そのくらい 哲也の植物人間化には周りの人の影響を出した

 

 

それに 俺と和人だって 大きな傷をおった

 

 

謝りたい もう1度話したい 笑いあいたい でも そんなことも2度とできない

 

 

 

・・・・・・・・・・・・不公平だよ・・・・・・・・・神様ってもんは・・・・・・・・・

 

 

 

あんなクズ野郎(須郷)が明日奈を好き勝手しながら生きているのに

俺達の英雄は 愛するものを無くし 自身を追い詰め 挙句の果てには植物人間・・・・・・・・・こんなのってありかよ・・・・・・!!!!!!!!!!

 

 

哲也がこんなことになってるってゆうのに・・・!!!!!俺は何も出来ちゃいねぇ・・・!!!!!

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・無力だ・・・・・・・・・俺は・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

そして、今現在に戻る

 

俺と和人はできるだけ哲也の元に行った

 

もしかしたらがある もしかしたらふとした事で哲也が蘇るかもしれない

 

そう思い 毎日毎日来ていた

 

と言ってもまだ哲也がそうなってから日は浅い そんな簡単に治るわけない

 

でも それでも俺は哲也の元に行きたい

 

1ヶ月だろうが 半年だろうが 1年だろうが 10年だろうが 死ぬまでだろうが 哲也が治るまでずっと行ってやる

 

 

 

いつの日にか またこいつと馬鹿やって笑いあいたいから

 

 

 

 

翔「・・・また来るな・・・哲也・・・」

 

哲也「そうか・・・・・・またな・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

哲也の病室から出た後は 病院内の休憩スペースで 少し休憩

 

とゆうのも 実は俺と和人はここんとこ全く寝てない ほぼ毎日哲也のとこに通い詰めだから 寝る暇があんましない だから俺達の疲れはかなり溜まっていた

 

 

翔「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

和人「・・・・・・なんで俺達はあの世界に行ってしまったのかな・・・・・・」

 

翔「・・・・・・さぁな・・・・・・神様の気まぐれかもな・・・・・・」

 

和人「・・・・・・明日奈はまだ確かに生きている・・・・・・でも 今のままじゃ明日奈は須郷の手の中だ・・・・・・実質このままだと明日奈はあいつの手の中に渡る・・・・・・」

 

翔「・・・・・・・・・」

 

和人「・・・・・・哲也もあんなことになって・・・・・・ユウキも死んでしまって・・・・・・明日奈も・・・・・・!!!!なんで・・・!!!!なんでやっと生還したってゆうのにこんな目に会わなきゃ行けないんだよ!!!!!!!!!」和人は座ってるテーブルを思い切り殴った

 

こんな感情的になった和人は初めて見たかもしれない キリトとして生きていたあの世界でも こんなに怒った事は無かった

 

翔「和人・・・・・・」

 

 

「おやぁ・・・?桐ヶ谷君と前田君じょないかい?」

 

 

声のした方へ向く するとそこには あのクソッタレが立っていた

 

和人「っ!!須郷・・・!!!!」

 

須郷「おやおや・・・そんなに怒らないでくれよ・・・・・・僕は別に何もやってないじゃないか・・・?」

 

翔「てめぇ・・・・・・!!!!」

 

須郷「・・・おや・・・荒波君はどうしたんだい・・・?」

 

翔「っ!!!!てめぇ!!!!!!!!!」

 

俺は思わず 須郷の首元を掴んだ

 

須郷「ぐっ・・・!?」

 

翔「てめぇ!!!!殺す!!!!!!!!!殺してやる!!!!!!!!!!!!!!てめぇが生きていて・・・!!!!!!!なんで哲也が!!!!!!!!!!!!!!」

 

須郷「・・・おやおや・・・もしや・・・荒波君の病態のことかい?」

 

和人「なんでお前がそれを・・・!!!!」

 

須郷「ま・・・僕くらいの人になるとこのくらい当たり前さ・・・それより・・・早くその汚い手を離してくれないか?前田君」

 

翔「ちっ・・・」俺は手を解いた

 

須郷「・・・・・・ま 僕に楯突いた罰だよ あんな生意気な餓鬼 さっさと死ねばいいのさ はっはっはっ!!!!!!」

 

翔「んだとこの野郎!!!!!!!」

 

須郷「おっと!もう1度やってみろ 明日奈君の安全は約束しない」

 

翔「っ・・・卑怯な・・・!!!!」

 

和人「どこまでクズなんだ・・・!!!!」

 

須郷「大人を舐めちゃあいけないよ?餓鬼共が ま せいぜい2人で傷の舐めあいをするんだね」須郷はそう言って去っていった

 

和人「くそ・・・!!!!」

 

翔「あの野郎・・・!!!!!!!!」

 

許せねぇ・・・俺の親友を邪険にしやがって・・・!!!!

 

どうにかして・・・どうにかしてあいつを2度と立ち上がれないようにしてやりたい・・・!!!!でもどうすれば・・・・・・

 

 

 

和人「・・・なぁ・・・翔・・・・・・実は・・・・・・確信はないかもしれないが・・・・・・もしかしたら哲也の事を助けてやれるかもしれない・・・・・・」

 

翔「っ!?それは本当か!?」

 

和人「・・・本当は話すつもりは無かったんだが・・・この際だ もうなりふり構ってられない」

 

翔「と、とにかく教えてくれ!!助けてやる方法を!!!!」

 

和人「わかった・・・実は───────」

 

 

 

 

翔「本当なんだな・・・・・・?」

 

和人「確信はないぞ・・・念のためゆうが・・・」

 

翔「それだけで充分だ!!!!!!!行ってみる!!!!!!!」

 

和人「頼んだぞ!!!!!!!翔!!!!」

 

 

 

 

 

待ってろよ・・・!!!!絶対に助けてやるからな・・・!!!!!!!




悲しみを背負い続けついに倒れた哲也

もう二度と直せないかもしれないと思われていた

けど 和人の言葉で翔はある行動に出る

その行動とは?


次回もお楽しみに


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part33 Awakening of the hero~英雄の目覚め~

人ってのは絶対に1人では生きていけない

 

家族がいて、友達がいて 愛し合える人がいて そんな人達と笑いあっていがみ合って また笑いあって こうした些細な事を繰り返し 俺達人間は生きていける

 

そんな簡単な事を毎日毎日、知らない内にやってる俺達が人間なんだ

 

でも、いつの日か俺はそんな単純で 簡単な事すらできなくなっていた

 

病院で寝込んでる俺の所へ、毎日毎日 家族の皆や、翔や和人が俺に話しかけてくれる これに笑顔で答えようとしても 俺はいつのまにか、笑うことすらできなくなってしまっていた

 

それどころか 姉ちゃんが暴言を吐いてきても、イラッとすることも、たまに持ってきてくれる母さんの料理を食べて、美味しいと思っても それを感謝出来ることもできなくなっていた

 

俺は親父と医者の人が話してるのを盗み聞きしてしまって 俺は一種の病気だとゆうことがわかった

 

どうやら、感情の全てが今失われてしまってるらしい まぁ喜怒哀楽ってやつかな? 皆もあるだろ? 笑ったり 泣いたり 怒ったり 楽しいと思うこと、これが今の俺ではできないらしい

 

一時期はその影響で家族の皆はあまり笑顔がなかった でも、日に日に俺のためなのか、笑顔で話しかけてくれるようになってくれてなんだか俺も笑いたくなるくらい けれど、俺は笑えない

 

一応心の中では悲しいだとか思う事はできる、でもそれを表現することができない だから、姉ちゃんに怒ったり 翔と話して楽しいのに楽しく感じなくって あいつの事考えて悲しんだり 母さんの料理を食べて笑えなくって なんだか 生きてるって実感が無い

 

・・・・・・・・・もしもあの時・・・・・・俺も死んでたら・・・・・・こんな辛い思いしてなかったのかな・・・・・・・・・

 

 

ははは・・・・・・つれぇなぁ・・・・・・・・・こんな状態でも・・・きちんと心臓は動いてて・・・話せて・・・記憶もあって・・・

 

 

・・・・・・・・・死にたいよ・・・・・・・・・ユウキ・・・・・・・・・君の元に行きたいよ・・・・・・・・・この辛さ忘れたいよ・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~

 

side 和人

 

『・・・なぁ・・・翔・・・・・・実は・・・・・・確信はないかもしれないが・・・・・・もしかしたら哲也の事を助けてやれるかもしれない・・・・・・』

 

『っ!?それは本当か!?』

 

『・・・本当は話すつもりは無かったんだが・・・この際だ もうなりふり構ってられない』

 

『と、とにかく教えてくれ!!助けてやる方法を!!!!』

 

『わかった・・・実は───────』

 

 

 

 

 

『本当なんだな・・・・・・?』

 

『確信はないぞ・・・念のためゆうが・・・』

 

『それだけで充分だ!!!!!!!行ってみる!!!!!!!』

 

『頼んだぞ!!!!!!!翔!!!!』

 

 

 

このやりとりを行い、そして哲也が植物人間状態に陥って 約2週間が経とうとしていた

 

今現在2月の第一週目 あれから俺は毎日のように病院に通いつめ、哲也の元へ行っていた

 

和人「よ 哲也」

 

哲也「あ・・・和人か・・・また来てくれたんだな・・・」

 

和人「うん 調子はどうだ?」

 

哲也「・・・・・・わかんないや・・・・・・ははは・・・・・・」

 

和人「そっか・・・・・・そういえばな?」

 

その後 俺は哲也に色々な話をした 世間話や 最近起こったことなど 色々な話をするけども哲也に変化は一切無い

 

たまに薄ら笑いをするくらいで反応はあまりない

 

そして、あの時あったユウキとの記憶を消すとゆう話は無しになった どうやら今の状態でその手術を施すと記憶は愚か、哲也の体自体にも影響が出るらしく 危険だと判断され、記憶消去の話は無くなった

 

和人「じゃあまた来るな・・・」

 

哲也「うん・・・またな・・・」

 

一通りの話が終わると 俺はあまり深く話はせずに、切り上げていた

 

恐らく哲也も疲れてしまうだろうし 何より沢山のことを今の哲也に話しても理解が難しくなるだけ だから俺は早めに切り上げている

 

そして、哲也との面会が終わると 俺は家に帰り、哲也を助け出せる方法を延々と探し続けている

 

幸い俺の部屋にはパソコンがあったから、調べるツールには丁度良かった

 

けれど、探しても、探しても、治す方法はたった一つ 記憶のトラウマを無くすことだった

 

哲也にとっての記憶のトラウマはユウキの死だ だから、どうあがいてもそれでは治しようが無い

 

他のトラウマを模索しようとしたけども あの時の哲也の怒り様からして、あの怒りはユウキに会えないストレスが原因であって、今まで我慢してたのがついに爆発してああなったんだと思う つまりは結局はユウキがトリガーだってことだ

 

・・・・・・情けない話だ・・・・・・友達が苦しんでるのに俺は何もしてやれない・・・・・・今の俺はもはや使い物にならない屍状態だ・・・・・・

 

 

 

 

やっぱし・・・お前しかいないみたいだ・・・・・・翔・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

翌朝 俺は病院に向かう前に朝ご飯を食べていた

 

和人「・・・はぁ・・・どうすればいいのかな・・・」

 

俺はTVの電源をつけ ニュースに目を通しながらご飯を頬張った

 

特に気になるニュースは無いかな・・・・・・と思っていたがその直後に気になるニュースが飛び込んできた

 

『次のニュースです!あの有名な大企業 レクトプログレス社の社員の須郷伸之さんがある人体実験を行おうとしていることが判明されました その実験が成功すればこれからのゲーム業界の安全を確信できるようになるとおっしゃられていました 詳しくは生中継で現場に繋がっています 現場の───』

 

・・・朝から1番耳にしたくないやつが出てきたな・・・それにしてもなんだ・・・その人体実験ってゆうのは・・・?

 

須郷『この度、ある実験に踏み込ませて頂きましたレクト社の須郷伸之です』

 

和人「偉そうにしやがって・・・」

 

須郷『えぇ今回の実験は人体実験とゆうことで 実はあのSAO事件の被害者の方の体を使わせて頂く形になりました もう既に肉親の方々には許可を得ています どうかご安心ください』

 

SAO事件のって事はもう死んでじってるのかな・・・でも可愛そうだな・・・あんな奴のために体を捧げるなんて・・・

 

須郷『実験としては その体の持ち主は今も尚 昏睡状態に陥っています そこで、ここで脳波に電流を死んでしまわない値で流して 昏睡状態から覚めるかどうか とゆうことをやっていきます』

 

昏睡状態ってことは生きてるのか!?よくそんな実験に許可したな・・・

 

須郷『もしここで昏睡状態から目覚めることが出来たら またこのようなことが起きてもすぐ様目を覚めさせる事が出来ることになります それは本人にとっても、そして肉親の方々にも大変喜ばしいことになると思われます 私はこの実験の成功を祈っています どうか皆様も この実験の成功の知らせをお待ちください 以上、須郷伸之でした』

 

和人「へぇ~あいつにしたらいいこと言うじゃないか・・・」

 

朝ご飯を食べ終わったし 食器洗いを済まして病院に行くか・・・ そう思っていたが俺の携帯に1通の電話が来ていた

 

和人「?誰かな・・・もしもし?」

 

『あ!!和人君!?』声の主は渚さんだった

 

和人「渚さん?どうしたんですかそんなに慌てた口調で」

 

渚『大変なの!!!!哲也が!!!!!!』

 

和人「っ!?まさか治ったんですか!?」

 

渚『違うの!!!!なんだかよくわからない人が哲也を貸せって聞かないの!!!!!!!』

 

和人「え!?どうゆうことですか!?」

 

渚『なんだかわからないけど・・・『これは実験だ』って言って聞かないの!!!!!!!このままじゃ哲也が!!!!!!!』

 

実験・・・?まさかとは思うが・・・

 

和人「・・・すみません・・・その人の名前・・・わかりますか・・・?」

 

渚『ええっと・・・確か・・・・・・゛須郷゛とか言ってたわよ!』

 

和人「っ!?」

 

あの野郎・・・!!!!!!!人体実験の被験者って哲也だったのかよ!!!!!!!!!!!!!!

 

和人「すぐそっちに向かいます!!!!!!!!!!!」

 

渚『わかったわ!!!!!!!お願いね!!!!!!!』

 

俺は急いで通話を切り 着替えて急いで最寄駅へ向かい 病院の近くにある駅まで向かった

 

約30分近くかかり病院にはついた

 

急いで階段を駆け上がり哲也の病室前に向かうと 数人の大男が渚さんや哲也の父さん達から病室を守っていた

 

一希「いい加減にどけ!!!!!!!!!!!!!!」

 

渚「そうよ!!!!!!!!!!!!!!なんであんたらは哲也を好き勝手しようとしてんのよ!!!!!!!」

 

「これも全ては須郷さんの命令だ」

 

和人「渚さん!?一体何が!?」

 

渚「和人君!!!!来てくれたのね!!!!どうにかしてこの人達を!!!!!!!」

 

和人「おい!!!!!!!!!!!!!!今朝のニュース見たぞ!!!!!!!!!!!!!!何が許可を得てますだ!!!!!!!!!!!!!!許可も何も得てないし第一哲也は昏睡状態なんかじゃないじゃないか!!!!!!!!!!!!!!」

 

「おやおや・・・騒がしいと思ったらまた君か・・・桐ヶ谷君・・・・・・」

 

和人「須郷・・・!!!!!!!」

 

須郷「あんなニュースでっち上げに決まってるじゃないか そんなものもわからないのかい?これだから低俗の餓鬼は・・・」

 

和人「ふざけるな!!!!!!!!!!!!!!哲也をどうするつもりだ!!!!!!!!!!!!!!」

 

須郷「どうする・・・決まってるだろ?・・・・・・・・・殺してやるのさ!!!!!!!」

 

渚「っ!?」

 

一希「んだとてめぇこの野郎!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!哲也を殺すたぁどうゆう要件だこのクソッタレメガネ野郎!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」哲也の父さんは鬼のような形相で須郷の首根っこを掴んだ

 

須郷「ふっ・・・餓鬼の親は餓鬼だな・・・決まってるだろ?この僕をあそこまで侮辱したのは初めてさ・・・そこでだ・・・まぁ見せしめとして 彼を殺すことにしたのさ」

 

和人「お前そんなくだらないことで哲也を殺そうと!?」

 

須郷「ふっ・・・くだらないかどうかはその人の価値感さ・・・僕にとって自分を侮辱するやつは許せないたちでね・・・」

 

和人「最低のクズ野郎が・・・!!!!!!!!!」

 

渚「ふざけないで!!!!!!!!!哲也を殺すなんて私が許さないわよ!!!!!!!!!!!!!!」

 

須郷「君が許そうが許さなかろうが殺す事は決定事項なんだ 残念だけどね」

 

一希「いい加減にしろ糞野郎!!!!!!!!!!!!!!てめぇが哲也を殺すか殺さないかなんて決められるわけねぇだろうが!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

須郷「・・・・・・おい こいつら捕まえとけ」

 

須郷がそうゆうと周りの大男が俺、渚さん、哲也の父さんを羽交い締めにして 身動きできないようにした

 

和人「なっ!?」

 

渚「ちょっと!!!!!!!離してよスケベ!!!!!!!!!!!!!!」

 

一希「おい!!!!!!!!!てめぇ!!!!!!!!!」

 

須郷「・・・電流の準備も整ったし・・・殺すかぁ・・・はっはっはっ!!!!!!!!!!!!!!」

 

須郷はゆっくりと哲也の病室に入っていく

 

このままじゃ本当に哲也が・・・!!!

 

渚「哲也!!!!!!!!!哲也!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

一希「おい!!!!!!離しやがれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!このまま見殺しにしたら母さんになんていえばいいんだよ!!!!!!!!!!!!!!」

 

和人「須郷!!!!!!!!!!!!!!!!!!お前!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!お前!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

手を伸ばそうとしても 俺の手は大男の力により伸ばせないままだ

 

 

どうして・・・どうしてこんなにも俺は無力なんだ・・・!!!!!!!!!!!!!!

 

大切な友達が死にそうなのに・・・!!!!!!!俺は何もできやしない・・・!!!!!!!

 

和人「哲也ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

誰でもいい・・・・・・哲也を助けてくれ・・・!!!!!!!

 

 

 

 

「なんだこの騒ぎ?邪魔だこの野郎」

 

その声と共に俺を羽交い締めしてる男の力は弱まっていき 男は倒れた

 

誰だ?今男を倒したのは そう思いその方向に目を向けた

 

そこには俺のもう1人の大切な友達が立っていた

 

「何やってんだよ和人 こんなやつ如きに捕まるなんざお前らしくないぞ?」

 

和人「っ!!!!!!!翔!!!!!!!!!!!!!!」

 

翔「お待たせ へへっ 悪かったな遅くなって」

 

渚「翔君!!!!!!!!!!!」

 

翔「・・・さぁて まずは害虫の駆除といこうか」

 

翔はそう言って哲也の病室内にいる須郷の元へ足を運んだ

 

須郷「・・・また君か・・・翔君・・・」

 

翔「どうもどうも こりゃまたクズ野郎が俺の親友に何のようだ?」

 

須郷「全く・・・糞餓鬼の為にまた説明しなきゃいけないのかい?」

 

翔「いいや 説明しないでもいいぞ?」

 

須郷「なに?」

 

翔「・・・お前は言語を話せなくなるからよぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

翔はそう言って須郷の顔面を殴った

 

須郷「ぐふっ!?」

 

翔「さぁて・・・まだまだ殴るぞ俺は?」

 

須郷「や・・・やめ・・・」

 

翔は次々と須郷を殴り 須郷の全身に痣が出来るほど殴っていた

 

翔「おい お前に電流流してお前のことをぶち殺してやってもいいんだぞ?コラ」

 

須郷「やめろ・・・この餓鬼が・・・!」

 

翔「やめて欲しけりゃこっから出てけクズ野郎!!!!!!!!!!!!!!」

 

翔は須郷の首根っこを掴み 病室の外に放り投げ 壁に思い切りぶつかった

 

翔「とっとと帰れこの糞野郎!!!!!!!もう1度来てみろ・・・今度は完璧に殺すぞ!!!!!!!!」

 

倒れた須郷は周りの男に連れていかれ どこかに消えていった

 

一希「翔君・・・・・・ありがとう・・・・・・!!!!なんてお礼を言えば・・・!!!!」

 

翔「・・・・・・哲也 これ受け取れ」

 

翔が哲也に何かを投げた それは野球のボールだった

 

哲也はそれを少し戸惑いながらキャッチした

 

翔「・・・・・・哲也・・・・・・よく聞けよ・・・・・・」

 

翔がこれから話すことは俺には何かはわからない けれど 親友の翔なら きっと 打開策を持ってきたはずだ

 

俺は翔を信用して 黙って翔の言うことを聞いた

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

side哲也

 

朝っぱらから何なんだもう 俺が殺されるだとかなんだか知らねぇけどゆっくりさせてくれよ

 

でも、そんな騒ぎもすぐ収まった 収めてくれたのは翔らしい

 

そして、そんな翔から俺は1球の野球ボールを受け取った

 

そこにはある数字と 多分名前であろうものが書いてあった

 

何があったのかな?

 

哲也「・・・・・・これは・・・・・・?」

 

翔「・・・・・・和人から聞いてよ・・・・・・ちょっと気になったことがあったんだ・・・」

 

 

 

和人『実はあのログアウトする直前 俺と明日奈は茅場にあっていたんだ』

 

翔『っ!?本当か!?』

 

和人『あぁ その時に気なる言葉があってさ どうやらあの世界で死んだ人っての少し後に現実での死を迎えるって事を言ってたんだ』

 

翔『・・・・・・って事は!』

 

和人『あぁ・・・・・・そうゆうことだ』

 

 

 

翔「あの世界で死んだ奴は 時間差でこっちで死ぬ まぁ約1時間単位って言ってもいいだろうな」

 

俺にはイマイチ翔が伝えたいことがわからない どうしたいんだ?翔

 

翔「・・・・・・俺はその事を知って 病院の人に無理いって ここの病院でSAOの被害者でまだ昏睡状態に陥っている人のリストを見してもらったんだよ・・・・・・哲也 そのボールに書いてある漢字 読めるか?」

 

ボールに書いてある漢字・・・・・・俺にはわからない・・・・・・なんて読むんだ?

 

翔「わからないならいいさ・・・・・・俺はリストから必死になって《ユウキ》と名のつく人を探した そこで あらかた探したが一つだけ読めない漢字があったんだだから俺はその漢字を病院の人に聞いたんだ・・・・・・したらなんて言ったと思う?」

 

 

和人「・・・何て・・・言ったんだ・・・?」

 

 

 

 

翔「・・・・・・・・・゛ユウキ゛・・・・・・・・・だとよ 哲也」

 

哲也「っ!!!!!!!!!!!!!!」

 

ユウ・・・・・・・・・キ・・・・・・・・・・・・?

 

翔「この意味 わかるか? 哲也」

 

 

まさか・・・・・・いや、そんなはずは・・・・・・でも確かあの時ユウキが死んでから1時間は愚か30分も経ってないはず・・・・・・・・・

 

哲也「ま・・・・・・・・・さ・・・・・・・・・・・・か・・・・・・・・・・・・?」

 

 

翔「そう・・・・・・・・・そのまさかだ・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

翔「ユウキは今も生きてるんだ この病院でな」

 

哲也「っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

ユウキが・・・・・・生きてる・・・・・・・・・・・・?それって・・・・・・本当・・・・・・・・・なのか・・・・・・・・・・・・?

 

 

翔「そこに数字が書いてあんだろ? そこがユウキの病室だ・・・・・・・・・行ってこい 哲也 お前の大好きなユウキに会いに」

 

 

俺は恐る恐るボールに書いてある数字と漢字を見た

 

 

 

そこには『675』とゆう数字と『木綿季』とゆう名前が書いてあった

 

 

 

哲也「・・・翔・・・・・・本当に・・・・・・ユウキは・・・・・・・・・・・・?」

 

 

 

 

翔「本当さ 大丈夫 生きてるんだ ユウキは」

 

 

 

 

 

本当に本当に生きている ユウキが今も そう実感した時 心の中のモヤが晴れ 俺の目からは溢れんばかりに涙が流れていた

 

哲也「・・・・・・ユウ・・・・・・ぎ・・・・・・が・・・・・・いぎてる・・・・・・・・・いぎてる・・・・・・!!!!!!!」

 

翔「そうだ 生きてるんだ もう悲しむ必要はないぞ 哲也」

 

哲也「ユウキ・・・・・・・・・・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ユウキ!!!!!!!ユウキィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺は思わず近くにいた翔の腕を掴み 大きな声を上げ泣いてしまった

 

 

嬉しい 嬉しい また会えるユウキに会える これほど嬉しいことは無い

 

 

渚「お父さん・・・哲也が・・・泣いてる・・・!!」

 

一希「治っ・・・・・・たのか・・・・・・・・・!?」

 

翔「えぇ きっともうコイツを縛るものは何も無いですよ 今は思い切り泣いとけ哲也 会いに行くのは泣き止んでからだ」

 

哲也「ユウキ・・・・・・!!!!!!!ユウキ・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は恐らく一時間近く嬉しさからか泣きやまなかった 泣き止んだ時にはもう俺の服は涙でびしょ濡れだった

 

哲也「・・・・・・ありがとう・・・・・・皆・・・・・・俺・・・・・・皆がいなかったら立ち直れなかった・・・・・・」

 

渚「何いってんのよ 元からあんたは1人で生きていける質じゃないでしょうが」

 

哲也「うっせ 貧乳野郎」

 

渚「なんですってぇ!?」

 

一希「完璧に治ったみたいだな!!!!!!!哲也が渚を罵倒するなんて久しぶりに見たぞ!」

 

渚「ったく・・・今日に限っては許してあげるわ 早くあんたの愛しの娘に会いに行ってらっしゃい!!!!」

 

哲也「2人とも・・・」

 

翔「行ってこい 哲也」

 

和人「治っておめでとうと言いたいがそれは後でだ 今はユウキに会いに行ってこい!!哲也!!!」

 

哲也「皆・・・・・・本当にありがとう!!!!!!!!!行ってくる!!!!!!!!!」

 

翔「おう!!いい知らせ待ってんぞ!!!」

 

 

 

 

 

ユウキ・・・!!!!!!!

 

『テツヤ!!』

 

ユウキ!!!!

 

『ご飯だよ!』

 

ユウキ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

『あなた♪』

 

早く会いたい!!!!早く!!!!早く!!!!!!!!

 

 

俺は急いでユウキの部屋まで向かった

 

そして、俺はユウキのいる675号室についた 隣には紺野木綿季(こんのゆうき)と書いてあった

 

紺野木綿季・・・・・・それがお前の本名なんだな・・・!!!!

 

いっぱい話してやりたいことがある・・・!!!!何を話せばいいがわからないけどとにかくいっぱいある!!!!

 

呼吸が乱れていたから 俺は一呼吸置き 心を落ち着かせた

 

哲也「・・・・・・久しぶり!!!木綿季!!!!!!!!!」

 

 

俺は勢いよくドアを開け 大きな声で挨拶した

 

 

そして、ベッドの上には紫色のロングヘアーの、額の辺りには可愛らしい髪飾りがついている なんとも特徴的な少女が可愛らしい寝顔で寝ていた

 

いや、寝てるとゆうか昏睡してるとゆうべきか 頭にはナーヴギアも付いているし

 

明日奈と同じ状態だ それでも 今もなお木綿季は生きている

 

俺は木綿季の元へ歩み 頬に触れた

 

息をする時にわずかに動く頬 改めて俺は木綿季が生きていることを実感した

 

哲也「木綿季・・・・・・生きてるんだね・・・・・・良かったよ・・・!!!!本当に・・・!!!!」

 

こんな状態でも構わない 木綿季が生きてる それだけで充分だった

 

木綿季がこうなってる以上 きっとまた木綿季は起き上がり 俺に甘えてくる そんなことを考えるだけで 笑顔になり、涙が溢れ出てくる

 

また木綿季が甘えてくると考えるだけで涙がボロボロ出てくる

 

木綿季・・・ごめんな・・・あんなこと何度も言って・・・・・・やっぱり俺はお前が大好きだよ・・・・・・

 

 

 

俺は久々に木綿季の頬にキスしようとした時 病室のドアが開いた

 

木綿季の親かな? そう思いドアの方へ向くと そこにはあのクズ野郎が立っていた

 

哲也「なっ!?須郷!?」

 

そう、周りに黒服を引き連れた須郷がそこには立っていた

 

木綿季にまで手を伸ばしてんのかこいつは・・・!!!!!!!!!

 

俺の怒りが頂点に達しようとした時だった

 

「おや?あなたは木綿季さんの親戚・・・ですか?」

 

哲也「は・・・?何言ってんだてめぇ!!!!!」

 

「?何をそんなに怒ってるのですか?私とあなたは゛初対面゛なのですよ?」

 

初対面・・・・・・?何を言ってるんだ? 俺とこいつは今までに何度もあってるはずじゃ・・・

 

「あ!もしかして゛弟の伸之゛に会ったんだね!それで勘違いしてるわけだ!!」

 

お・・・・・・とうと・・・・・・?ってことはこいつはまさか・・・

 

「では改めて・・・・・・私の名前は須郷裕之(ひろゆき)須郷伸之の実の兄です 以後お見知りおきを・・・」

 

須郷裕之・・・須郷の兄・・・ってことはこいつもクズって事か・・・

 

須郷裕「いやいや、私は木綿季さんのお体を預からせていただいてます」

 

哲也「木綿季を・・・?」

 

須郷裕「はい、我社の方で彼女を預かるとゆうことでレクト社社長候補の私が只今受け持っています」

 

哲也「へぇ・・・弟とは違うってわけか・・・」

 

須郷裕「?・・・何か勘違いしてるのでは?」

 

哲也「は・・・?」

 

須郷裕「我社で彼女を預かっているのは゛彼女を買いたい゛と言う人がいるからであってだよ?そこは理解をいただきたい」

 

哲也「っ!?木綿季を買う!?」

 

須郷裕「そう 彼女を高い値段で買いたいとゆう我社の取引先の社長が言っていてね ま 彼女を売れば我社とは永久に手を組むと言ってるのでね まぁこんな見ず知らずの女1人売るだけで我社は儲けるんだ いいもんさ ふふふ」

 

こいつ・・・やっぱり須郷兄弟はクズって事かよ・・・!!!!!!!!!

 

哲也「舐めてんのかてめぇは!!!!!!!!!!!!!!!!!!木綿季を売るだ!?んなこと許さねぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!こいつは俺のもんだ!!!!!!!!!!!!!!てめぇが好き勝手できるもんじゃねぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

俺は須郷の首を締めた

 

須郷裕「・・・・・・おい こいつを締めろ」

 

須郷がそうゆうと側近の黒服の1人が俺を羽交い締めした

 

哲也「なっ!?」

 

そしてもう1人の黒服が俺の 腹をおもいきり殴ってきた

 

哲也「ぐぶっ・・・!?」

 

そして2発 3発と殴られ 俺は痛さから倒れてしまった

 

須郷裕「いいか?俺に刃向かうとこうなるんだよ わかったか底辺の糞餓鬼」

 

そうゆうと俺の頭に唾を吐き 靴で俺の頭を何度も地面に擦り付けた

 

哲也「この野郎・・・!!」

 

須郷裕「ゴミは排除しとけ わかったな」

 

須郷がそうゆうと 黒服の1人が俺をドアの外へ放り投げた

 

哲也「ま!待て!!!!」

 

須郷裕「それじゃあね 餓鬼は大人しく家に帰って母さんのおっぱいでもしゃぶってな」

 

 

 

そう言って須郷は木綿季の病室のドアを閉めた

 

 

やっと木綿季に会えたのに・・・!!!!!!!また手が届かないところに・・・!!!!!!!

 

なんで・・・・・・あんなクソ野郎に木綿季が捕まってんのに!!!!!!!!!!!!!!何で俺は何もしてやれないんだ!!!!!!!!!!!!!!

 

 

何で・・・・・・!!!!!!!何で!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

哲也「ちくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」




木綿季が生きてると知り 病気も治り木綿季の元へ向かう哲也

しかし、そこではまた須郷の魔の手が伸びていた

一体どうすれば この兄弟に土を舐めさせる事はできるのだろうか?

次回 あるキャラが絶望する哲也を助け出す お楽しみに


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part34 決意の誓い~君に会うために~

なぁ 俺はもう二度と君には会えないの?

 

君が死んだと思って 勝手に絶望して 勝手に君を嫌いになって 勝手に変な病気になって もう人生に嫌気がさした

 

でも、君が生きてるって知って その病気も良くなって やっぱり君が好きだって再確認して 俺は藁にもすがる思いで君に会いに行ったよ

 

また君と会いたくて また話したくて また笑いあいたくて また愛し合いたいから

 

でも、俺は君には会えなかった

 

君はレクト社の繁栄のために レクト社の社員が君の人権を握り、君は売られようとしてたんだ

 

勿論そんなの許さない 俺はそいつをぶっ飛ばそうとした

 

けれど、俺が強かったのは所詮あの世界だけの話 俺は為す術も無く 大人の力の前に敗れた

 

そして 俺は結局君の事を助けられないまま また振り出しに戻ってしまった

 

 

俺は一体どうすれば君を助けることが出来て、また君に会うことができるんだろう

 

 

教えてくれよ 誰でもいいから 俺はどうすればいいんだ?

 

~~~~~~~~~~~~

 

俺はあの後 壁沿いにそいながら移動していた

 

腹痛もあるし、何より絶望感が途轍もなく、ろくに移動できる場合じゃない その為そうやって移動していた

 

人の前を通る度に冷たい目で見られた 別にそれはどうってことなかった

 

それよか 木綿季が売られる この事実で俺は少し情緒不安定気味だった

 

胸が苦しくて 押しつぶされそうで 悲しくて、情けなくて、涙が出そうで 下手したらまたあの感じに戻りかねない

 

そうなるのは死んでも御免だ もう1度木綿季を嫌いってゆう自己暗示 もう二度としたくない

 

 

 

とにもかくにも俺はこれからどうすればいいんだ・・・どうやって木綿季を助け出せることができるんだ・・・・・・

 

 

俺がそう言った考えを何度も何度も繰り返してるうちに 俺は病院の端まで来ていた

 

端まで来ても何もない 戻ろう そう思ってた時だった

 

病院の壁から『カチッ』とゆう音が鳴り 肘ついてた壁が埋もれていた

 

何の仕掛けだ? いや、考えすぎか こんな何の変哲もない病院に仕掛けなんか・・・・・・

 

そう思い また歩きだそうとした時だった

 

壁は斜めに大きく傾き 地下のような場所へ向けられた

 

壁にくっついてた俺は壁が傾いたと同時に 向けられた地下に転がり落ちた

 

哲也「のわぁぁぁぁ!?」

 

一体何が起きるんだ? もしかして俺何かやらかした?

 

 

俺は少しして 転がり終えてなにやら地下の気味が悪い場所にいた

 

哲也「・・・どこなんだ・・・ここ・・・?」

 

とにかく 出口を探すために歩こう 立ったまんまじゃ何も始まらない 俺は暗闇の中 手探りで壁を探しながら歩き始めた

 

 

 

 

哲也「いっつつ・・・腹痛いってのに何なんだよ一体・・・この病院は要塞かっての・・・」

 

地下の部屋の中を手探りで探していると なにやらまた変なスイッチを押したような『ピッ』とゆう感触がした

 

まさかまた?そう思い俺は身構えたがどうやら違ったみたいだ

 

どうや目の前にはドアがあったらしく 白煙と共に ドアが開かれた

どうやらあれはドアを開くためのスイッチだったみたいだ

 

 

 

俺は警戒しながらドアの中に入った するとドアの中には馬鹿でかい機械があり、その中に1人の人間が寝てるように見えた 顔にはまるでナーヴギアのようなものがついていた 一体これはなんだ?

 

 

哲也「・・・ここは・・・?」

 

思わず独り言を話してしまった俺 するとどこからか小さな声が聞こえた

 

 

「誰・・・?そこにいるのは・・・?」どうや声の主は寝ている人らしい 女の子っぽい声質だった

 

哲也「いっ!?す、すいません!!!!!ちょっと手違いでこんな所に来てしまいました!!!!!」

 

「手違い?なぁんだ 病院の人じゃないんだね ・・・・・・ねぇ!ちょっと話し相手になってよ!!」

 

哲也「へ?」

 

「私こんな状態だから暇でね~ 嫌じゃなければ付き合って欲しいな~なんて・・・駄目かな?」

 

 

話し相手か・・・・・・俺も丁度毒を吐ける人が欲しかったとこだ この人には悪いけど俺の話にも付き合ってもらおうかな

 

 

 

 

哲也「まぁいいですよ 俺の名前は哲也って言います よろしくお願いします」

 

「哲也君だね!私の名前は藍子!!!!少しの間よろしくね!!!」

 

藍子さんか 声質的に元気そうな人だな

 

哲也「はい こちらこそお願いします ところでここってどこなんですか?何か病院の壁の変なスイッチみたいなやつを押しちゃってここに来たんですけど・・・それに今あなたが横たわってる機械は何なんですか・・・?」

 

藍子「んー・・・ここは簡単に言うと私を隔離してる場所なの 私ちょっと厄介な病気にかかってて」

 

哲也「隔離って・・・じゃあその機械は一体?」

 

藍子「これは゛メディキュボイド゛って言うの あなたはSAO事件の事知ってる?」

 

哲也「え、えぇ まぁ」

 

藍子「それなら話は早いわ その時発売されたナーヴギアって機械を改良して 目や耳 そして歩けない人達の為に作られた医療用のVR機器なの それに加えナーヴギアより数倍出力がいいからVR世界では他の人の倍思うように動けるのよ」

 

哲也「そんなものができてたのか・・・じゃああなたも歩けないだとかそう言った病気をお持ちなんですか?」

 

藍子「ううん 私の場合はちょっと特殊なの ・・・・・・゛HIV゛って病気 知ってるかな?」

 

哲也「はい 学校の保険でやった程度の知識のみですけど・・・」

 

藍子「それなら話は早いわ ならHIVが身体に侵食していくと何の病気になるかも分かる?」

 

哲也「・・・・・・゛AIDS゛・・・ですよね・・・それって確か酷い感染病で1度感染したら最後・・・・・・」

 

藍子「そう・・・2度と治せない重い病気よ それに実質死も宣告されるね」

 

哲也「そんな・・・」

 

藍子「その病気は私達家族のただ1人を除いて感染しちゃってね 数年前に私のお母さんとお父さんもそれで死んじゃってね 私と妹だけが無事だったんだけど2年前くらいに私の感染も発覚しちゃってね 他の人に感染させるわけにもいかないから私はメディキュボイドと共にここに隔離されたのよ 人が来るのも3日に1度くらい」

 

哲也「じゃあ俺って実はちょっとやばいんじゃ・・・」

 

藍子「心配は御無用!実は最近の医療にちょっと進歩があってね なんと!HIVウイルスの蔓延を防ぐ特効薬が作られたのよ!今私はそれを飲んでるから感染する必要は無いの!凄いでしょ!」

 

哲也「でもそれなら他の人が来てもおかしくないんじゃ・・・」

 

藍子「んーまぁまだこの特効薬自体信じてない人が多いからね 私はが薬を飲んでから来た人はあなたが初めてなのよ でも薬くれた人も大丈夫だって言ってくれたのにな~・・・なんだか悲しいかな」

 

哲也「・・・妹さん・・・いるって言ってませんでしたか?妹さんは来ないんですか?」

 

藍子「妹?あの娘は実はSAO事件の被害者になっちゃってね 私達姉妹は丸2年も会えてないのよ きちんとしてるようでどこか抜けてるからなぁ・・・無事に生還できたのかな・・・」

 

 

SAO事件の被害者か・・・どこか出会ってたかもしれないな その妹さんには

 

 

 

 

・・・・・・・・・待てよ・・・・・・・・・?確かあいつ・・・・・・・・・

 

 

『両親も死んで・・・!!お姉ちゃんもこの先長くない・・・!!!』

って言ってたな・・・

 

 

藍子さんはAIDSに感染し この先は長くない事を2年前に通告されている そしてご両親も同じくAIDSで他界・・・・・・

 

そして藍子さんの妹はSAOプレイヤー・・・・・・SAOは2年に始まったゲーム・・・・・・

 

哲也「・・・・・・あの・・・・・・すみません・・・・・・」

 

藍子「ん?どうしたの?」

 

哲也「・・・・・・もしかして・・・・・・あなたの妹さんって・・・・・・甘えん坊だったりします・・・・・・か・・・・・・?」

 

木綿季は重度の甘えん坊だった・・・そして両親を亡くしていて お姉さんの先は長くないと言っていた

 

しかし、その先は長くないと言うのは2年前までの知識の筈だ・・・もし俺の感が当たってたら・・・・・・

 

藍子「へ?んー・・・まぁ中学生になっても私に引っ付いてきたりしてたからね~・・・甘えん坊なの・・・かな?」

 

哲也「・・・・・・その娘の名前って・・・・・・・・・・・・木綿季って・・・・・・・・・言いますか・・・・・・・・・・・・?」

 

藍子「へ!?なんで哲也君が知ってるの!?まさか木綿季の知り合いなの!?」

 

この反応・・・!!!!!やっぱりだ!!!!!

 

この人は木綿季の実の姉だ!!!!!

 

哲也「・・・木綿季・・・お前の姉さんまだ生きてたぞ・・・?良かったな・・・木綿季・・・!!」

 

何故だろうか 目から涙がボロボロとこぼれ落ちてくる

 

奇跡か何かなのだろうか・・・死んだと思った木綿季は生きていて 木綿季の姉さんも未だ生きていて・・・

 

藍子「どうしたの!?いきなり泣き初めて!!」

 

哲也「・・・へへへ・・・・・・わかんなっいす・・・・・・何故だか泣けてきましてね・・・・・・」

 

 

木綿季の姉さんが生きている・・・木綿季もまだ生きてる・・・

 

不幸に見舞われた姉妹が今 もう1度再開できるチャンスだ

 

なら第三者の俺には何が出来るんだ?・・・そんなの決まってるよな・・・

 

俺が・・・木綿季を助け出す!!!!!!!

 

 

藍子「?変な哲也君・・・・・・それより何で木綿季のことを?」

 

哲也「・・・・・・改めて自己紹介します 俺の名前は荒波哲也 あなたの妹 紺野木綿季さんとSAOでの世界の恋人として共に過ごしてきました」

 

藍子「っ・・・!!!!あなた・・・・・・SAOの!?それに恋人って!?」

 

哲也「俺はあの世界にログインした日に 木綿季に会いました 木綿季はいつも元気で 笑顔でいて 時には怒ったり泣いたりして とても可愛いやつでしたよ」

 

藍子「あなた・・・まさか本当に!?」

 

哲也「あなたが木綿季に引っ付かれてたのと同じで 俺もいつもあいつに甘えられてましたよ あいつの甘えん坊加減には困ったもんですよね へへへ」

 

藍子「そこまで木綿季の事を・・・・・・本当に木綿季があなたを選んだのね・・・全く・・・お姉ちゃんに内緒で・・・」

 

哲也「・・・木綿季は今 とある男の手の平で踊らされてる状況にあります」

 

藍子「へ・・・?」

 

哲也「木綿季は生きています 生きてはいますが木綿季は未だ昏睡状態からは回復せずに なおかつ実権を握られてしまってる状況です」

 

藍子「っ!?木綿季は生きてるの!?」

 

哲也「はい この目で見ました あいつがきちんと呼吸をしているのを」

 

藍子「・・・そっか・・・木綿季は生きてるんだね・・・!!」

 

哲也「・・・俺は絶対に木綿季を救い出してみせます そしてあなた達姉妹を必ずもう1度合わせてみせます!!!!」

 

藍子「・・・・・・あなたのそれは嘘じゃないのね?」

 

哲也「はい 俺は守れない約束はしません」

 

藍子「・・・ふふふ・・・いい人を選んだわね・・・木綿季・・・!!嬉しいわ・・・!!!!あなたがこんないい人と出会ってるなんて・・・!!!」

 

哲也「藍子さん・・・」

 

藍子「哲也君 あなたは木綿季のこと 本当に好き?」

 

哲也「はい!!!!大好きです!!!!!!!」

 

藍子「ふふふ それなら良かったわ 哲也君 私はこんな状態だから木綿季を助け出す事は出来ないわ でも、木綿季を心の底から愛したあなたなら きっと木綿季を助け出す事ができるはずよ いい?木綿季を助けられずにノコノコと私の所に来たら私の病気 あなたに移しちゃうからね

?」

 

哲也「任せてください!!絶対に助け出してみせます!!!!!!!」

 

藍子「うん!頼んだよ!!!!頑張って!!!!」

 

哲也「はい!!!!!!!」

 

待ってろよ木綿季・・・!!!!ぜってぇに助け出す!!!! そしてもう1度お前をこの腕で抱きしめてみせる!!!!

 

 

お前は俺のもんだ・・・誰にも渡さない!!!!!!!お前が嫌と言おうとずっと一緒だ!!!!!!!

 

哲也「って・・・こっからどうやって戻るんですか?」

 

藍子「あ、それはね ここをこうして~」

 

 

 

 

 

 

哲也「すいません お世話になっちゃって」

 

藍子「いいのよいいのよ!!!!木綿季を助けてくれるんなら何でもしちゃうわよ!!!!」

 

哲也「・・・少し時間はかかると思いますが待っててください あなたにご報告する時は俺が木綿季を助け出せた時だけです」

 

藍子「あなたが来ればいいだけの話ね わかったわ あ、それと哲也君 ちょっとこっちまで来てもらえるかな」

 

哲也「はい?なんですか?」

 

藍子「これは私からおまじない ファイト!!!!」そう言って藍子さんは俺の頬にキスをした

 

哲也「っ!?」

 

藍子「私が異性にする初めてのキスよ?それ程あなたには期待してるんだから助け出せないなんてこと 無いようにね?」

 

哲也「藍子さん・・・・・・はい!!!!」

 

藍子「よし!!それじゃあ行ってこい!!!!木綿季が愛した男の子!!!!」

 

哲也「はい!!!!行ってきます!!!!!!!」

 

俺は病室から駆け出して出た 早いとこ木綿季を助けだして 藍子さんを安心させてやらなきゃ・・・!!!!

 

 

須郷・・・お前だけは絶対に許さねぇ!!!!!!!!!!

 

~~~~~~~~~~~~~

 

俺は藍子さんの病室から出た後 ある問題に直面していた

 

哲也「って・・・張り切って助け出すって言ったはいいがどうやって助け出すんだ・・・?」

 

そう、問題はどうやって木綿季を助け出すかだ

 

現状あの野郎はボディーガードとしてゴツい奴を2人連れ歩いてるから強引には行けなさそうだし・・・

 

どうすりゃいいんだ・・・・・・

 

「おや?はっはっはっ!!!!!!!君はさっきの糞餓鬼じゃないか!!!!」

 

哲也「っ!!!!」

 

声のした方へ向くと そこにはあの野郎が立っていた

 

須郷裕「どうしたのかね?そんな途方に暮れたような顔をして えぇ?ま、馬鹿は馬鹿らしく悩んでな 負け犬君」

 

哲也「けっ 抜かしてろカス」

 

須郷裕「・・・・・・おい お前少し調子に乗ってんじゃねぇか?」

 

哲也「あ?てめぇには関係ねぇ話だ 引っ込んでろ その汚ぇツラ見てるとゲロ吐きそうになってくるぜ」

 

須郷裕「ふっ・・・どうやらまた痛みを味わいたい見たいだなお前は・・・」

 

哲也「ならどうするんだ?」

 

須郷裕「こうするんだよ!!!!!」

 

須郷は俺に向け殴りかかってきた 恐らく先程までの俺ならば殴られていたであろう

 

でも今の俺は何故か驚くほど冷静だ まるであの世界にいた時のようにだ あいつの拳がかなり俺には遅く見えた

 

俺は冷静に拳を除けて そのまま近くに来ていた顔面を膝で思い切り蹴った

 

須郷裕「っ!?」

 

哲也「そう簡単に殴られるか バーカ」

 

「須郷様!? 貴様ぁ!!!!!!!」

 

1人の黒服が俺に向かってきた さっき俺の腹に何発かくれたあいつだ

 

哲也「お前にはさっきやられたからな!!!!倍に返してやる!!!!」

 

俺に向かってきた男は驚くほど腹ががら空きだった だからまず腹にストレートを決めた

 

その後 顔を蹴り 男が倒れ込んだ所で 最後にかかと落としを頭に入れた

 

黒服は数秒で気絶をした

 

哲也「ま、こんなもんか でも体が思うように動かねぇな・・・まぁしばらく寝込んでたししゃあないか・・・」

 

俺は顔を抑えてる須郷の元へ足を向けた

 

須郷裕「ぐっ・・・」

 

哲也「なぁ どうだ?お前が糞餓鬼だと思ってる奴に舐められてる気分ってのはよお それに加え俺は左手が使えないハンデ付きだぜ? それでやられちまうなんて雑魚同然だな」

 

須郷裕「こんなことして・・・タダで済むと思ってんじゃねぇだろうなぁ!?あぁ!?」

 

哲也「さぁ知らねぇな ま 大人しくしろって なぁ?須郷君」俺は須郷の頭を踏んずけ 須郷の頭を地面に付けさせた

 

須郷裕「っ!?」

 

哲也「いいか 俺はてめぇと比べて幾つもの修羅場乗り越えてんだよ んなのほほんと生きてたてめぇとはちげぇんだよ」

 

須郷裕「くそ・・・一体何なんだお前は!!!!!」

 

哲也「俺か?俺はその辺にいる男子高校生だよ ただ・・・」

 

哲也「SAO生還者って言う特殊な系列付きだがな!!!!!!!」

 

俺は須郷の頭を蹴り飛ばした

 

須郷は頭を抑え痛そうにしていた

 

哲也「いたそうでちゅね~ ママのおっぱいが恋しくなっちゃいまちたか~?須郷ちゃ~ん?ガラガラで遊びまちゅか~?それとも・・・」

 

 

 

 

 

哲也「俺にここで殺されるか!?」

 

須郷裕「ひっ・・・!!!!」

 

須郷は俺の怖さからか知らないが失禁し始めた 大人のくせにきたねぇやつだ

 

哲也「あらあら オムツが欲しかったんでちゅか!!!!ならお母さんに取替えて貰いなさい? 大人のくせにみっともないでちゅよ?」

 

須郷裕「貴様ぁ・・・!!!!」

 

哲也「・・・・・・あばよ 木綿季は絶対に返してもらうからな」

 

俺は須郷の頭に唾を吐き捨て その場を去った

 

~~~~~~~~~~~~

 

あの後、俺は病院の外のベンチに座っていた

 

哲也「あぁ腹立つ・・・!!!!何であんな野郎に木綿季が捕まってんだよ!!!!!!!斬月があればあんなやつ殺してるのに・・・!!!!」

 

哲也「・・・にしてもどうすっかな・・・とりあえず何か情報が欲しいな・・・」

 

何でもいいから手がかりが欲しい そう思ってた時俺の携帯がバイブした

 

哲也「ったく誰だよこんな時に・・・もしもし?」

 

『あ!!!哲也か!?』声の主は和人だった

 

哲也「んだよお前か どした?」

 

和人『申し訳ないが今から゛あいつ゛の店に来れないか!?どうやら気になる情報が入ったらしい!!』

 

哲也「気になる・・・?・・・・・・わかった 俺も向かう ちょっと遅れるかもしれないけどいいか?」

 

和人『あぁ!!俺とあいつもいくらでも待ってやる!!!!とにかくお前が来てからこの話は成立するらしい!!!!』

 

哲也「了解だ 待ってろよ!!!!」

 

俺は通話を切り、急いで駅まで向かい ある場所に向かった

 

~数時間後~

 

哲也「わりぃ!!遅れた!!!!」

 

和人「来たか!!哲也!!」

 

哲也「おうよ・・・んであの野郎はどこいんだ?」

 

「おいおい あの野郎って事は無いんじゃねぇか?」

 

哲也「まぁいいじゃねぇかよ ゛エギル゛」

 

ここは東京都大東区 御徒町にある ダイシーカフェ

 

そしてこのカフェの店長は何を隠そう 俺らの相棒のエギルだ

 

本名は アンドリュー・ギルバード・ミルズ 俺と和人、そして翔はエギルとはリハビリ期間中には出会っていた

 

エギルの店には1度だけだが行ったことがある リハビリ終了してコーヒーでもと言われここに来たことがある

 

こじんまりとしてるけど雰囲気は結構好きだ あの世界といいエギルはセンスがあるみたいだ 到底俺には出来っこないものだ

 

とにかく今日はどうしたんだ?急に呼び出したりして

 

哲也「んで? 今日はどうしたんだ? こんな3人で集まるなんて珍しい」

 

和人「て言うか勢いでお前のこと呼んじゃったけど大丈夫なのか?もう体の調子は」

 

哲也「バッチシ!!!!・・・・・・・・・とはまだ言えないかな 本調子になるまでには結構かかりそうだ 左手も折れちゃってるしな」

 

エギル「和人から聞いたが本当に大丈夫なのか?」

 

哲也「大丈夫大丈夫!!!!これでもさっきちょっと暴れてきたからよ!!!!」

 

和人「おいおい・・・あんまり無茶するなよな・・・」

 

エギル「まぁ その調子なら大丈夫そうだな ・・・・・・本題に入るぞ 2人共 和人には写真を見せたが哲也にはまだだったな 哲也 印刷した写真だ これをよく見てみろ」

 

哲也「写真?なんか写ってんのか?」

 

写真を手に取りその写真を見た すると そこには見覚えのある1人の少女が座っていた

 

哲也「これってアスナか!?何で今昏睡状態に陥ってるアスナが座っていられるんだ!?」

 

エギル「まぁ落ち着けって それとだ もう1枚写真がある これは別の角度から撮ったもんだ」

 

追加の写真も手に取り 写真を見た 写真の画質は悪いがまた1人の少女がいるのが分かる けど今回はアスナではない

 

ともかく目を凝らし少しでも画質が良くなるように見た するとほんの少しだが特徴がわかった

 

小さくて 髪が長く、そして髪の色は紫色 そう 俺はすぐさまこの少女が誰かがわかった

 

哲也「ユウキ・・・・・・だよなこれって・・・・・・一体どうなってんだよ!?2人とも今病院にいるはずだろ!?」

 

エギル「・・・・・・哲也 和人 これ受け取れ」

 

そう言ってエギルはカウンターのテーブルに何かを滑らした

 

俺と和人はそれを受け取った

 

なにやらDVDのカセットのようなものだ パッケージにはよくわからないローマ字で文字が書かれていて 何やらファンタジーな絵が書かれていた

 

哲也「んだこれ?」

 

和人「・・・・・・新作のゲームソフト・・・・・・みたいだな・・・・・・」

 

エギル「その通りだ そのゲームの名前は《アルヴヘイム・オンライン》SAOの後継ゲームだ 皆はALOと呼んでる」

 

哲也「SAOの・・・死ぬって事はねぇだろうな」

 

エギル「死ぬって事はないさ あのゲームが特殊過ぎたんだよ」

 

哲也「ならいいが・・・んでこのゲームはどんなゲームなんだ?」

 

エギル「このゲームはSAOが発売された数ヶ月後に発売されたもんだ 中身はSAOのエンジンを安全にしたようなものだ まずこのゲームの最大の特徴としては・・・飛べるって事だ」

 

和人「飛べる?」

 

エギル「あぁ このゲームは妖精の世界をイメージして作られていてな 複数の種族から選択して始められる そして種族事に翼がある 翼の形は種族事で違うみたいだ まぁ自由に飛べるようになるには時間がかかるらしいが」

 

哲也「ふーん・・・」

 

エギル「後 ALOにはSAOの様にソードスキルは無い その代わりに魔法が使えるようになっている それとだ ALOではレベルの概念が無く熟練度として扱われてる 速い話 魔法が使えるようになって レベルってもんが無くなったSAOみてぇなもんだ」

 

和人「だいたい理解はできたがこのゲームとアスナとユウキ 何の関係があるんだ?」

 

エギル「おっと、話がえらく脱線しちまったな 実はこのゲーム ステージのど真ん中にどでかい木が立ってるんだ 名前は《世界樹》ALOプレイヤーはこの世界樹の攻略を目指してるんだ」

 

哲也「んで?その木に何があったんだ?」

 

エギル「おう 世界樹はさっきいたように馬鹿でかくてな 誰もその頂上を拝んた事は無いんだ そこで、数人のプレイヤーが肩車しあい、ロケットを飛ばすような要領でプレイヤーを切り離していき、そして一番上にいたプレイヤーが数枚の写真を連写 そこで見つかったのがさっきの写真って訳だ」

 

哲也「って事はさっきの写真の2人はVR世界でのって事か!?」

 

エギル「その通り ユウキとアスナは世界樹の頂上で 今も生きてるみたいだ」

 

和人「って事はこのゲームをプレイすれば・・・」

 

哲也「ユウキとアスナが・・・」

 

エギル「助けられる可能性は充分にある」

 

やっと見つけたぞ・・・!!!!ユウキを助けられる手立てが!!!!

 

哲也「エギル!!こいつ貰ってくぞ!!!!」

 

エギル「おう 持ってけお前ら!! 絶対に2人を助けてこい!!!!」

 

和人「ありがとなエギル!!!!」

 

哲也「よし!!!!行こう和人!!!!」

 

和人「おう!!!!」

 

エギル「次に来る時は4人で来なきゃ入店拒否するからな!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後俺と和人は別れた

 

現在時刻は午後6時 俺と和人は8時頃 あっちの世界で会うつもりだ

 

あっちの世界に行ったら 情報収集をして世界樹へ登る方法を探すつもりだ

 

とにかく俺は急いで家に帰るべく 走って家まで向かっていた

 

哲也「木綿季・・・待ってろよ・・・!!!!」

 

近くの公園を通る時 聞き覚えのある声が俺を呼び止めた

 

「ちょーとまった 哲也」

 

哲也「?誰だ?」

 

「俺だ俺 お前の父さんだよ」 そう 俺を呼び止めたのは親父だった 缶コーヒー片手にベンチに座っていた

 

哲也「んだよ親父か どうしたんだ? こんな所で」

 

一輝「まぁまぁ とにかくこっち来いよ」

 

哲也「はぁ・・・急いでるから少しだけだぞ」

 

 

 

 

 

一輝「ほら コーヒー 飲むか?」親父は自販機から買ってきたコーヒーを俺に渡してきた

 

哲也「サンキュー」

 

一輝「どうだ 久しぶりに大暴れした気分は」

 

哲也「え?」

 

一輝「聞いたぞ?お前あの野郎の兄貴をぶっ飛ばしたみたいだな ったく無茶しやがって・・・」

 

哲也「まぁちょっとイラついててさ・・・」

 

一輝「まぁ別にいいけどよ・・・」

 

そう言うと親父は懐からタバコを1本取り出し 吸い出した

 

親父がタバコを吸う事はかなり珍しい よっぽど大事な話をする時か 説教する時だ

 

俺が一人暮らしを決める時も 親父はタバコを吸っていた 恐らく今からする話もかなり大事な話だろう

 

一輝「なぁ哲也 お前 木綿季ちゃん・・・だっけ? 助けるつもりか?」

 

哲也「あん?んなの決まってんだろうが」

 

一輝「そうか・・・・・・まぁ 男が大事な女を助けるなんて当たり前の事だよな」

 

哲也「何が言いたいんだよ?」

 

一輝「・・・・・・実はさ 俺と母さんが出会ったのって 母さんが不審者に集団で詰め寄られてたとこを俺が助けたからなんだよ」

 

哲也「は、はぁ!?んなの初めて聞いたぞ!?」

 

一輝「当たり前だよ 美咲にも言ってなかったもん」

 

哲也「はぁ~・・・親父も武闘派だったんだな~・・・」

 

一輝「まぁ お前がその大切な女の子を助けようとする姿が何だか昔の俺に思えてきてさ」

 

哲也「へぇ~・・・」

 

一輝「なぁ哲也 これ受け取ってくんねぇかな?まぁお守りだと思ってくれりゃあいいさ」

 

哲也「へ?」俺は親父から首飾りのようなものを受け取った

 

一輝「それは俺が母さんを助けた時に貰って以来ずっと付けてきたものなんだ 今まで俺が使ってきたが 今度はお前が使う番だ」

 

哲也「そんな大事なもん貰っていいのかよ?」

 

一輝「たりめぇだ 親が子を大事に思うのは誰だってそうだ」

 

・・・・・・そういや・・・・・・あんときに俺もユキにお守りとして首飾り渡したっけな・・・

 

哲也「ふっ・・・・・・」

 

一輝「何がおかしいんだよ?」

 

哲也「いや・・・やっぱし子は親に似るもんだなって思ってよ ははは」

 

一輝「んだよ気持ちわりぃ・・・」

 

哲也「・・・・・・ありがたく貰ってくぜ 親父」

 

一輝「おう 持ってけ持ってけ 無事に助けてこいよ」

 

哲也「おう 任しとけ」

 

一輝「いいか 男が大事な女助けられずにノコノコと帰って来るなんて許されねぇからな!!」

 

哲也「んな事ぁわかってらぁ!!任しとけ!!!」

 

一輝「よし!!そんじゃあ行ってこい!!!!!絶対に木綿季ちゃん 助け出してこいよ!!!!!」

 

哲也「おう!!!!!!!!!」

 

ありがとな・・・親父・・・すごい勇気貰ったよ・・・俺親父の子供で良かったよ・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「どこだっけ・・・あれでもねぇこれでもねぇ・・・」

 

物置を漁りながらユウキ奪還のための大切な道具を探す

 

あれがなけりゃ話にならない 確か奥の方にしまったんだが・・・

 

哲也「お!あったあった!!」

 

俺は見つけた道具を手に取った その道具とはナーヴギアだ

 

哲也「懐かしいな・・・あんときぶち壊そうとしたんだっけか・・・」

 

そう 俺はナーヴギアを1度壊そうとした それは俺が木綿季の悪夢に悩まされた時だった

 

辛くて辛くて なんでこんな目に そう思った時ナーヴギアが真っ先に思い浮かんだ

 

こんな物あったから俺はあいつに出会ったんだ こんな物があるから俺はいつまでも悪夢を見るんだ

 

そう思い 俺は粉々になるまで壊そうとした

 

でも、いざ壊すとなると何故か怖気づいて 俺は結局破壊することは出来なく ナーヴギアは押し入れの1番奥に置いた

 

まさかこんな形でまたこいつを使うことになるとは思わなかったな・・・

 

哲也「・・・・・・っし!!行くか!!!!」

 

俺はナーヴギアの中に ALOのカセットをセットして ナーヴギアを被った

 

 

ユウキ 絶対に助けてやる

 

また 君と笑い合うために

 

また 君と愛し合うために

 

 

 

 

───そして何より 大好きな君ともう一度会うために───

 

 

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・リンクスタート!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

ソードアートオンライン~死神と呼ばれた剣士~ アルヴヘイム・オンライン編~誓いの言葉~ 遂に始動




以上で ALO編の長い前置きは終わりです

次回からやっとALOに突入します 長らくお待たせしてしまい申し訳ありません

次回からも楽しみにお待ちください


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part35 新たな世界~アルヴヘイム・オンラインへ~

休みがあるとこうしてかけるからいいですね

休みがながけりゃいいのにな・・・

ではどうぞ!


哲也「・・・・・・・・・リンクスタート!!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺がその言葉を叫ぶと 俺は仮装世界へと誘われた

 

久しい感じだ SAOに初めてログインした時にワクワク感って言うのかはわかんないけども とても懐かしい

 

次第に 俺の周りはちょっとした空間に包まれた

 

そして 俺の目の前に現れたのは《Welcome to ALfheim Online!》の文字だった

 

哲也「はぁ~ここまではSAOそっくりだな~ 流石はSAOの後継ゲームってとこか」

 

俺が感心していると アナウンスが流れた

 

『アルヴヘイム・オンラインの世界へようこそ』

 

『まずは プレイヤーネームを入力してください』

 

そう言うと 俺の目の前にはキーボードが現れた

 

哲也「名前・・・んなもん決まってんだろうが・・・」

 

俺は何の躊躇いもなくテツヤと入力した すると次に現れたのは数人の人達だった

 

『続いては 種族の選択です この世界では9つの種族の妖精が存在しています 自分に合うと思った種族を選択してください ただし 選択できるのは1度のみです よく考えて選択してください』

 

哲也「ふ~ん・・・迷っちゃうんだよな~こうゆうの・・・」

 

ひとまず全部の種族を見ていこう

 

 

風妖精族 シルフ

火妖精族 サラマンダー

影妖精族 スプリガン

猫妖精族 ケットシー

水妖精族 ウンディーネ

土妖精族 ノーム

工匠妖精族 レプラコーン

闇妖精族 インプ

音楽妖精族 プーカ

 

これら9つの種族だ

 

 

哲也「んー・・・どうすっかな・・・」

 

各種族の説明を見て 簡単に説明すると サラマンダーはイメージカラー赤のパワーごり押し型

 

シルフはイメージカラー緑のバランス型

 

スプリガンはイメージカラー黒のサポート型

 

ケットシーはイメージカラー黄色の遠距離攻撃型

 

ウンディーネはイメージカラー水色の回復サポート型

 

ノームは大型妖精でイメージカラー茶色のパワー型

 

レプラコーンはイメージカラー灰色系で戦闘って言うか鍛治関連に特化

 

インプは小型妖精でイメージカラー紫色で闇魔法特化

 

プーカはイメージカラー黄のサポート型 プーカは歌ってサポートすると言う大変珍しい型だな

 

哲也「んー・・・サラマンダー・・・は俺には合わねぇしな~・・・仮にも俺は死神としてあの世界で買われてたからな・・・だったらイメージカラー黒のスプリガンで・・・・・・」

 

哲也「っ!!待てよ・・・黒っていやぁあいつ(和人)もなかなか黒が好きなやつだったな・・・って事はスプリガンを選ぶ可能性が非常に高くなる・・・・・・あいつと被るのはなんかやだなぁ・・・何か他にいい種族は・・・・・・」

 

そう思い画面をスクロールすると 良さげな種族が俺の前に止まった

 

哲也「お インプ・・・か・・・良いな・・・黒魔法って言う点で黒が入ってるしな・・・・・・っし!! 決まり!!俺の種族はインプだ!!!!」

 

『インプ でよろしいですね?』

 

哲也「おう!!」俺は決定ボタンを押し 種族をインプに決めた

 

『わかりました これから先 あなたのアルヴヘイム・オンラインでの世界が待っています ここからはあなた1人の力で解決するしなければならないことや 仲間と力を合わせて行う事が多々あるでしょう でも きっとあなたなら乗り越えられますよ それでは只今より インプのホームタウンへとあなたを転送いたします 幸運を祈ります』

 

いよいよか・・・俺のALOでの戦いが始まる・・・勿論今までのデータなんぞないから無からのスタートだ・・・

 

でも、俺には頼れる仲間がいる そいつとなら何でもできそうな気がするんだ

 

恐れるものなんか無い・・・・・・待ってろよユウキ!!!!!!!今すぐそっち行って助けてやるからな!!!!!!!

 

 

しばらくすると 俺は瞬く光に包まれ どこかへと転送された

 

しばらくすると 俺は光から離され 転送が終わった どうやらホームタウンとやらに到着したみたいだな

 

テツヤ「よぉし・・・とうちゃ・・・・・・・・・っな!?なにぃ!?」

 

確かに到着はしたさ うん 到着したね

 

でもよぉ・・・どうゆうことだ・・・?・・・・・・何で俺は空中で転移が完了してんだよ!?

 

テツヤ「っは!!まさか飛べってことか!?」

 

俺はそう思い急いで平泳ぎを空中でした けれど 結局俺は飛べずにそのまま落下していった

 

テツヤ「開始早々どうなってんだよぉぉぉぉぉ!?」

 

アカン このままじゃ落下してしょっぱなから大ダメージを背負うことに・・・

 

回復方法も確定してない状況でそれはまずいって!!!

 

だけど 俺がそう思っていると 俺はまたもや瞬く光に包まれた

 

テツヤ「また!?だぁもうどこでもいいから連れてけぇ!!」

 

俺は光の行き先に任せ 目をつぶった

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

俺の転移が終わると さっきとは違いほんの少しだけ空中に浮いた状況で到着した

 

テツヤ「ごぶっ!?」

 

俺は顔面から地面に突っ込んでしまい 少々格好の悪い着地の仕方になってしまった

 

テツヤ「ってて・・・・・・ったくどうなってんだよこんちきしょお!!なんで開始早々にこんな目にあってんだよ俺は!!!」

 

なーんて1人で嘆いていても仕方ねぇか・・・・・・とりあえずアイテム画面でも開くか・・・・・・

 

テツヤ「げっ!?文字化けばっかし!!無月ん時の比じゃねぇぞ!?」

 

アイテム欄の物は大量にあったがその殆どが文字化けによって何も見えない状態になっていた 俺はどんだけ不幸なんだよ・・・序盤のアイテムすら使えないって相当キツイぞ・・・

 

テツヤ「はぁ・・・他にアイテムはねぇのか・・・?」

 

俺がそう思い アイテム欄を更に探ると よく良く見ると アイテム欄が2つあるのがわかった

 

テツヤ「?なんだこりゃ?」

 

そのアイテム欄の名前を良く見てみると そこには《Yuuki》と書かれていた

 

テツヤ「っ!?ユウキ!?って事はこのアイテム欄って・・・・・・」

 

俺は恐る恐る ある1つのアイテムを探した きっとあるはずだ これがユウキとの共有アイテム欄なら

 

俺がしばらく探していると そのアイテムはボックスの奥深くに眠っていたが見つけることが出来た

 

テツヤ「あった・・・・・・゛ユキの心゛・・・・・・」

 

そう 探したのはユキの心だった

 

ユウキがいないならせめて ユキの心だけでも身につけていたかった

 

テツヤ「ユキ・・・・・・この世界でも頼むな・・・・・・」

 

俺はユキの心を握りしめた すると手の中のユキの心が光り始めた

 

テツヤ「な!?なんだ!?」

 

俺が掴んでたユキの心は 俺の手から離れ 浮き始めた

 

そして ユキの心は大きな光を放ち始めた その光はとても直視できるものではなかった

 

一体何が? 光が収まり始めたから俺は改めてユキの心を見た

 

テツヤ「な・・・!?ユ・・・・・・キ・・・・・・!?」

 

そう ユキの心があったと思ったら そこにはユキの心なのではなく 本物のユキがいた

 

ユキ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「お・・・おい!ユキ!!ユキなんだよな!?」

 

ユキ「・・・・・・お・・・・・・父さん・・・・・・?」

 

何が起きて 何でこうなったのかはわからない それでも 今こうして 俺の目の前にはユキがいる

 

テツヤ「ユキ!!!!!!!」俺はユキを抱きしめた

 

ユキ「お父さん!!!!!!!」ユキも抱きついてきた

 

テツヤ「ユキ・・・久しぶりだな・・・!!!!」

 

ユキ「ただいま・・・!!お父さん・・・!!!!」

 

まさかこうした形でまたユキに会えるとは思えなかった でもなんでユキがこうして復活してるんだろうか・・・・・・

 

~数分後~

 

ユキ「さて・・・何から説明した方がいいのかな・・・」

 

テツヤ「じゃあまずなんでお前は今こうしていられるんだ? あんときシステムがって言ってお前らは消滅したはずじゃ・・・・・・」

 

ユキ「それについてはね お父さん達のおかげなんだ」

 

テツヤ「俺達の?」

 

ユキ「お父さん達がSAOの世界を終わらせてくれたおかげで カーディナルシステムもそれと同時に消滅したの まぁ本来なら私はカーディナルシステムと共に本当に消滅していたの」

 

テツヤ「・・・・・・じゃあなんでお前は・・・・・・」

 

ユキ「それはお父さんとキリトさんが私達 カウンセリングシステムのパーツの1つを残しておいてくれたからなの 現に私はお母さんの・・・・・・・・・・・・あれ?お母さん・・・・・・・・・は・・・・・・・・・?」

 

テツヤ「・・・・・・ユウキは今 この世界の一番上で捕らえられてるんだ」

 

ユキ「っ!?そんな!?」

 

テツヤ「でも大丈夫!!俺が絶対に助けてやっからよ!!!また家族皆でお出かけに行こうぜ!!」

 

ユキ「お父さん・・・・・・うん!!!!!!!約束だよ!!!!助けられなかったら私家出しちゃうからね!!!!」

 

テツヤ「んなことさせっかよ 俺を一体誰だと思ってんだ?」俺はユキの頭に手を置いた

 

テツヤ「俺はSAO世界最強と謳われた死神 テツヤだぞ?」

 

ユキ「ふふふ それもそうだね!!お父さんの手にかかれば不可能なんて無いもんね!!!!」

 

テツヤ「当然よ!!!!」

 

ユキ「期待してるからね!! それじゃあ話を戻すよ 私はお母さんの首飾りとして2人の近くにずっといたの 結果 それは私を生かす道となったの そして SAOの世界は終焉を迎えた」

 

テツヤ「ふむ・・・」

 

ユキ「そして 今 ALOの世界へとお父さんはログインした そして お父さんはお母さんと所有しているアイテムボックスから私の心を取り出した そこで 私を取り囲んでたカーディナルシステムの存在が無いことが分かったの だから 私は今はこうしていられるの」

 

テツヤ「成程・・・・・・とにもかくにもユキがこうしていられるだけで充分だよ」

 

ユキ「・・・っ!お父さん!!空から何かが降ってくるよ!!!!」

 

テツヤ「何!?敵か!?」

 

俺は急いで空の方へ向いた すると確かに何かが落ちてきている

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」

 

ん?聞いたことあんなこの声・・・・・・ってこれってまさか!?

 

テツヤ「キリト!?」

 

そう 落下物の招待はキリトだった

 

キリト「ごぶっ!?」キリトは俺らの近くに顔から地面に落下した

 

テツヤ「あちゃ~・・・」

 

キリト「ってて・・・・・・ってテツヤ!!どうしてここに!?」

 

テツヤ「そりゃこっちの台詞だアホ なんでお前まで落下し出来てんだよ」

 

キリト「って事はお前も!?」

 

テツヤ「そうだよ ホームタウンに転送とか抜かしやがってどこだよここは・・・・・」

 

ユキ「うーんシステムのバグなのかな~?」

 

キリト「っ!?ユキちゃん!?」

 

ユキ「お久しぶりです!!キリトさん!!」

 

キリト「どうゆうことだ!?なんでユキちゃんが!?」

 

テツヤ「百聞は一見にしかずだ お前もアスナのアイテムストレージからユイちゃんの心取り出してみろ」

 

キリト「え?わ、わかった・・・・・・」

 

キリトはアイテムストレージを開き 恐らくアスナのアイテムボックスからユイちゃんの心を取り出した

 

すると俺の時と同じようにユイちゃんの心は光り始めた

 

そしてその光が収まると そこにはユイちゃんが立っていた

 

キリト「!?ユイ・・・・・・!?」

 

ユイ「パパ・・・・・・?」

 

テツヤ「良かったな 運命の再開だ 2人とも」

 

キリト「・・・・・・ユイ!!!!」

 

ユイ「パパ!!!!」

 

2人は目を合わせると 抱き合った

 

テツヤ「良かったな ユキ 皆が揃ったな」

 

ユキ「だね!!・・・・・・お母さん達は除いちゃうけどね・・・・・・」

 

ユイ「へ?ママはどうしたんですか・・・?」

 

キリト「・・・・・・ママは今捕まっちゃってるんだ」

 

ユイ「へ!?そんな・・・・・・!!」

 

テツヤ「でも大丈夫 俺達がこの世界に来た理由は そのママ達を助けるためだからさ!!」

 

ユイ「ホントですか!?」

 

テツヤ「あぁ!! な?キリト」

 

キリト「勿論だ 皆でママ達を助けに行くぞ ユイ」

 

ユイ「・・・・・・はい!!」

 

そして その後少し経って 今現在の状況確認

 

テツヤ「にしてもお前の姿なんかどことなくSAOの世界と似てるな キリト」

 

キリト「そっちだってそうだよ その頬の傷なんかあの時のまんまだぞ?」

 

ユキ「うーんお父さん ちょっと失礼するね」そう言うとユキは俺の額にユキの額を当ててきた

 

ユキ「・・・・・・やっぱりだ・・・・・・このお父さんのキャラクターはSAOの世界のステータスをそのまま引き継いでるよ!」

 

テツヤ「え?SAOの?」

 

ユキ「うん! 多分だけどね?SAOとALOって言うのは似たようなエンジンで動いているの お父さん ログインする時はナーヴギアを使った?」

 

テツヤ「そうだけどそれが何か関係するのか?」

 

ユキ「ちょっとね 多分SAOのステータスをナーヴギアがそのまんま取り込んじゃって それがいい形になってALOに移し変えられたみたいだね だから お父さんも キリトさんも SAOの世界の外見とちょっと似てるんだね」

 

テツヤ「なるほどね・・・・・・」

 

SAOの世界とって事は・・・・・・あれもあるのかな・・・

 

俺はアイテムストレージを開き 装備欄のとこを開いた

 

でも そこには俺の求めてる物は見つからなかった

 

テツヤ「・・・斬月は無しか・・・・・・」

 

ユキ「・・・・・・残念だけどお父さんの斬月は元々イレギュラー敵存在だったの だから 多分斬月の存在はSAOの世界事消滅しちゃったと思うの・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・そうか・・・・・・それならしょうがないよ ありがとなユキ 説明してくれて」

 

ユキ「どういたしまして!斬月が無くってもお父さんは最強だから大丈夫だよ!!」

 

ユイ「む!聞き捨てならないよ!!最強はパパです!!」

 

ユキ「え?何言ってるの!最強はお父さん!!」

 

ユイ「パパ!!」

 

ユキ「お父さん!!」

 

テツヤ「はいはい喧嘩しないの」俺は2人の頭に手をぽんと置いた

 

ユキ「しかたないな・・・あ、斬月で思い出した お父さん 多分アイテム欄がバグってると思うけどそのバグってるアイテムは全部捨ててね もしかしたら悪影響を及ぼしちゃうかもしれないから」

 

テツヤ「そうなん?OK」俺はユキの言うとおり アイテム欄でバグってるもの全部を消去した

 

キリト「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「?どした?キリト」

 

キリト「アイテムを捨てるなんて・・・くそ・・・俺にはとても出来ない・・・!!!!」キリトは消去画面の前で戸惑ってるみたいだ

 

テツヤ「迷わず押せよ」俺はキリトの指で消すを選択して キリトのアイテムを全部消去した

 

キリト「うぉぉ!?そんなぁ!?」

 

テツヤ「まぁまぁ バグるよかましだろ?」

 

キリト「はぁ・・・仕方ないか・・・・・・さて、そろそろ行くか 皆」

 

テツヤ「だな 早速飛んでみっ・・・・・・あ 2人がいたんだったな なら歩いていくか」

 

ユキ「ちっちっちっ・・・・・・甘く見てるねぇ?ダンナ!」

 

テツヤ「え?」

 

ユキ「ユイ!」

 

ユイ「うん!」

 

2人がそう言うと ユキとユイちゃんは 光に包まれた

 

テツヤ「な!?なんだ!?」

 

少し経つと 2人は小さな姿に 羽が生えた状態で現れた

 

キリト「え!?」

 

ユキ「なんと!!私達は妖精になれるんです!!」

 

ユイ「はい!!驚きましたか?パパ テツヤさん!」

 

テツヤ「えぇぇぇぇ!?マジで!?」

 

ユキ「えへへ~可愛いでしょ~♪」

 

ユイ「私達はこの世界では《ナビゲーションピクシー》としての活動が可能なのです!!」

 

テツヤ「すげぇ・・・ユキが手の平サイズだ・・・戻る事はできんのか?」

 

ユキ「もっちろん!」

 

キリト「凄いな最近のシステムは・・・・・・」

 

テツヤ「ま、まぁともかくこれで飛びながら移動できるんじゃん!!こりゃあ効率が良いぞ!!」

 

キリト「そうだな!! ユイ 羽の出し方って分かるか?」

 

ユイ「はい! 飛びたいって思った時に 背中に意識を少し集中させればあら不思議!!羽の出来上がりです!!」

 

ユキ「ただし 飛べるようになるには時間がかかるから気をつけるんだよ?」

 

テツヤ「へー・・・背中に意識・・・・・・・・・・・・おぉ!!!生えた!!すんげぇ!!」

 

キリト「飛べるのか・・・楽しみだな テツヤ」

 

テツヤ「だな!! よし!!そんじゃあ今から開始だ!!!! 絶対にユウキ達を取り戻すぞ!!!!!!!!!」

 

一同「おぉー!!!」

 

待ってろよユウキ・・・皆ですぐそっち行くからな・・・!!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

???side

 

「はぁ・・・!!はぁ・・・!!」

 

「どうしてこうも敵さんは私達に因縁つけては攻撃してくるのかしらね・・・」

 

私達エルフ属にとってはサラマンダー領の人達は敵だ

 

元々私達は犬猿の仲であって こうしていちゃもんつけては攻撃をしてくる

 

「あれ?レコンは?」

 

「え!?いないの!?って事はまさか!?」

 

急いで隠れてた木から出る すると 空では私達と同じエルフ属のレコン君が戦っていた

 

「やっちまえ!!てめぇら!!」

 

「ひぇぇ!!!!」

 

「全くどんくさいんだから・・・!!!!」

 

私は攻撃されかけてるレコン君の前に行き 振り下ろされた剣を剣でなぎ払った

 

「早く隠れなさい!!死にたいの!?」

 

「あ、ありがとう!!」

 

でも、レコン君はこうは言ってはいけないけど 飛べないプレイヤーで まだコントローラーを使わなければ飛行はままならない

 

レコン君は敵の巧みな行動によって倒されてしまう

 

「レコン君!!!」

 

「さて、後2人だ おい もう1人も出てきたらどうなんだ?小娘よぉ」

 

「出てこなくていいからね!!このくらい私1人で!!!!」

 

「ほぉ 粋がいいじゃねぇか 女1人が 男10人にどう立ち向かうよ?」

 

確かにこの状況 圧倒的不利だ・・・でも 私ならやれる・・・!

 

「今日の私はいらだってんのよ!!!!!!!!あんたら全員息の根を止めてやる!!!!!!!」

 

 

私がこの不利な戦いを始めようとした時 私と敵の目の前を何かが通って行った

 

「のぉぉぉぉぉ!?」

 

どうやら降りてきたのは1人の男の子だったらしい 黒っぽい服だからスプリガンの人なのかな?

 

「何があったの!?」

 

「へ!?なんで出てきちゃったの!?」

 

「いや、叫び声が聞こえてきて気になっちゃって・・・」

 

「まぁ いい こりゃ好都合だ もう1匹の鼠も出てきた やっちまu「ごぶっ!?」」

 

話してた男の上に また1人男の子が降ってきた

 

今度は紫っぽい服だからインプかな?それにしても何でこんな立て続けに・・・

 

「おぉいてぇ~・・・やっぱしまだ慣れが必要だな飛行は・・・・・・ってん?なんだこの状況?」

 

男の子はきょとんとしたような顔で 周りを見渡した 馬鹿だなこの人も わざわざ私達の喧嘩の間に入るなんて・・・・・・

 

「てめぇ何もんだ!!!」

 

「あん?俺か?俺は・・・・・・んーそうさな・・・・・・ま ニューカマーってやつ? 新人だよ どうぞよろしく」

 

そう話す男の子 まるで馬鹿丸出し

 

でも 私は彼を不思議と赤の他人とは思えなかった なんだかあの馬鹿に似てる気がしたから・・・・・・

 

???sideout

 

~~~~~~~~~~~

 

テツヤside

 

空を飛んでる時 また俺は落下した

 

まぁキリトが先に落下したんだけどね

 

そして 俺は何故かいがみ合ってる男と女の子達の間に立っていた

 

ちょっとめんどくさい状況にあっちゃったみたいだな

 

テツヤ「・・・・・・それじゃあ俺はここいらで・・・・・・」

 

「待てゴラァ!!」1人の男が俺に向け剣を向けてきた

 

「てめぇ俺達の邪魔しといてそれで住むと思ってんのか!?」

 

テツヤ「はぁ・・・やっぱしやらなきゃ駄目?」

 

「たりめぇだ!!まずお前をぶっ飛ばしてやる!!!!!!!!!女共はその次だ!!!!」

 

良く見てみると 男達は10人程度で女の子2人を囲んでるみたいだ ったく大人気ねぇなぁ・・・

 

テツヤ「はぁ・・・まぁ女の子がこんな野郎たちに囲まれてるの黙って見過ごすほど俺もクズじゃねぇからな・・・しゃあねぇ やってやるよ」

 

「はぁ!?あんた何いってんの!?初心者のくせにでしゃばってんじゃないわよ!!!!!!!」

 

テツヤ「キリトーちょっと待ってろー 準備運動がてらこいつらぶっ飛ばすから」

 

キリト「厳しかったら変わってやってもいいぞ?」

 

テツヤ「抜かせ こんな雑魚共に負けると思うか?」

 

「雑魚・・・だと!?」

 

「俺ら天下のサラマンダー部隊を侮辱するとは覚悟出来てんだろうなぁ・・・?」

 

テツヤ「女を複数人で囲むのが天下の部隊とは思えねぇがな 女を複数で囲むのは雑魚の典型的だ 恥ずかしと思わねぇのか? ねぇ君」俺は後ろにいた女の子の方へ向いた

 

その女の子は緑色のショートカットの女の子で 頭には小さな髪飾りがついていた

 

「え?そ、そうよ!!みっともないわよ!!!!!!!」

 

テツヤ「だとよ まぁ俺は止めねぇぞ?あんたらが俺を殺るってんならな」

 

「上等だ!!!!今すぐ吠え面かかせてやる!!!!!!!」

 

テツヤ「さぁてと 10人か まぁこいつでも十二分にやれるかな」俺は最初から支給されてた剣 ファーストソードを装備した

 

まぁ名の通り初めに手に入れる武器でとてつもなく弱い

 

斬月何かとは天と地ほどの差がある

 

それでも俺はこれからの戦い斬月抜きなんだ だからこれで戦えることを証明しなくちゃな

 

テツヤ「さぁて・・・」俺は首をパキパキと鳴らした

 

テツヤ「来いよ 全員まとめて相手になってやる」

 

「抜かせこの野郎!!!!」そう言って1人のプレイヤーが俺に斬りかかってきた

 

テツヤ「甘い!!!!」俺はそのプレイヤーの開いてる脇腹に一太刀入れた

 

すると 相手のHPは尽きたみたいで 相手はなにやら魂の様な炎に包まれた

 

テツヤ「?どうなったの?」俺は後ろにいる女の子に聞いた

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「?おーい?聞いてるー?」

 

「はっ!あ、あんたは今倒したのよ!プレイヤーを!!この世界では相手を倒すとリメインライト化って言う状態になって しばらく助けてもらえないとそれは消え去って自分の領土で復活するのよ!!」

 

テツヤ「へー 良く出来てるんだなこのゲーム サンキュー」

 

「おい!!お前らやるぞ!!!!」

 

話が終わると 4人くらいの男がまとめて来た

 

そうそう こうじゃなきゃウォーミングアップにはならない

 

「オラぁ!!」1人のプレイヤーは槍で攻撃してきた

 

長いリーチだが短調な動きだ 俺はすぐ見極めて 避けた

 

敵が背中を見せた所で背中を斬った するとそのプレイヤーはリメインライト化した

 

テツヤ「次はこっちから行くぞ!!!!」

 

俺は素早く移動して まず1人のプレイヤーの股から頭までを斬り その次のプレイヤーには斬ると見せかけて柄で腹を殴り 怯んだ所で再び斬った

 

テツヤ「残り5人・・・・・・」

 

残り5人もちゃっちゃっと殺ろう そう思ったが 俺は飛んでた状況下だったのでまたバランスが取れなくなってしまった

 

テツヤ「え!?ちょ・・・今はやめてぇ!!!!」

 

俺は結局落下してしまい 地面に尻から落ちた

 

テツヤ「いってぇぇぇ!!!」

 

「おい!!今だ!あの初心者にさっきまでのはまぐれだって教えてやれ!!!!」

 

そう言うと5人は一斉に俺に向かってきた

 

テツヤ「え!?ちょ・・・やめてぇ!?」

 

「言わんこっちゃない・・・!!!!」

 

「死ねギザ野郎!!!!」

 

男は俺の目の前来て槍を俺に突き刺そうとしてきた

 

テツヤ「へっ! 引っかかったな!!!!」

 

俺は目の前の敵の顔面に向け 座った状態から勢いよく立ち上がり その勢いで蹴った

 

「へ!?」近づいてた女の子はなにやらびっくりしたような表情でいていた

 

テツヤ「よっし 体術も大丈夫みてぇだな」

 

「抜かせこの野郎!!!!」

 

テツヤ「よっと」俺は振り下ろされた剣を 指で白羽取りした

 

「な・・・くそ・・・!!抜けない・・・!!!!」

 

テツヤ「そらよ!!!」俺はがら空きの腹を蹴って さっき顔を蹴られ寝転がってる男の上に乗せた

 

テツヤ「後3人・・・やるか?あんたらも?」

 

「いや やめておこう 君は舐めてかかってはいけない相手みたいだな」

 

「それに、俺はもうそろそろ熟練度がMAXになるんだ デスペナルティーが惜しい」

 

テツヤ「デスペナルティー?んだそりゃ」

 

「簡単にいえば リメインライト化した状態で 領土に戻ったら ステータスが少し下がってるのよ」

 

テツヤ「へ~色々とありがとね」

 

「おい そこのやつらを連れてけよ それではまた会おう できれば今度は敵ではなく味方として会いたいがね」

 

そう言うとサラマンダーの残党部隊はどこかへと去っていった

 

テツヤ「ふぅ・・・まぁこんなもんか・・・」

 

「・・・・・・所で・・・・・・私はあんたをどうすれば良いのかな?・・・・・・やりあうってゆうの?」そう言うと女の子は武器を構え始めた

 

テツヤ「え?いやぁまぁ君がやるってんなら止めないけど・・・・・・悪いけどやめといた方がいいよ?君じゃあ俺には勝てない」

 

「・・・・・・わかったわ おとなしく引いとくわ 悪そうなやつじゃ無さそうだしね」

 

テツヤ「引いてもらえて助かったよ 俺も君みたいな可愛い女の子とはやり合いたくない」

 

「はぁ!?何言ってんの!?」

 

テツヤ「いや、褒めたとこ褒めたとこ」

 

「ったく・・・・・・」

 

テツヤ「キリト そろそろ行こうぜ」

 

キリト「了解だ 行こうか」

 

テツヤ「んじゃあありがとね 俺らは行くね」

 

「待ちなさいよ!!私は恩を返さない人間じゃないわよ!!」

 

テツヤ「・・・・・・って言うと?」

 

「恩返しさせなさい!!!!あの子もついでに連れてっていいから!!」そう言ってもう1人の女の子を指さした

 

「私も?まぁいいけど・・・」

 

テツヤ「そんじゃあ世界樹って場所を教えて欲しいな」

 

「世界樹?どうして?」

 

テツヤ「ちょっと用事があってね 頼めるかな?」

 

「まぁいいけど・・・」

 

テツヤ「交渉決定 俺の名前はテツヤ よろしくね」

 

「っ!?テツヤ!?」

 

テツヤ「?どした?」

 

「い、いや、何でもないわ テツヤ君ね 私の名前はリナ そっちのキリト君だっけ? そっちもよろしくね」

 

キリト「うん よろしく」

 

リナ「それで こっちはリーファって言うの 仲良くしてあげて」

 

リーファ「初めまして よろしくね2人とも」

 

テツヤ「よろしく リーファちゃん」

 

キリト「よろしくね」

 

ユキ「よろしくです!!」

 

ユキはそう言って俺の装備のポケットから出てきた

 

リナ「へっ!?なにこれ!?」

 

リーファ「可愛い~!」

 

テツヤ「こら!!出てくるなって言ったろうが!!」

 

ユキ「だって~・・・」

 

リナ「これは一体?」

 

テツヤ「はぁ・・・この子はユキ 俺のナビゲーションピクシーだ」

 

リナ「え!?ナビゲーションピクシー!?噂には聞いてたけどほんとにいたんだね・・・」

 

ユキ「よろしくね~!」

 

リナ「うん!よろしく!」

 

キリト「それじゃあこっちも紹介しちゃうか ユイ 出ておいで」

 

ユイ「はーい!!」ユイちゃんもキリトのポケットから出てきた

 

リナ「えぇ!?2人目!?」

 

リーファ「凄いね2人とも!!!!レクト社の関係者とか?」

 

テツヤ「やめてくれ その名前聞いただけで反吐がでる」

 

キリト「この子はユイって言うんだ 皆仲良くしてあげてくれ」

 

ユイ「宜しくです!!」

 

リナ「はぁ~なんだか凄い体験しちゃった・・・テツヤ君には助けてもらえたし ナビゲーションピクシーも見れたし・・・」

 

テツヤ「俺は君なんかつけないでテツヤでいいよ」

 

リナ「そう?それじゃあそうさせてもらうね テツヤ」

 

テツヤ「それでいいよ リナ」

 

キリト「それじゃあ世界樹までの道のりを簡単に説明してくれ無いかな?」

 

リナ「OK!!ついてきて2人とも!!!!行くよリーファ!!!!!!!」

 

テツヤ「あ、まだ飛べないからできればゆっくりお願いします・・・」

 

リナ「わかってるわよ それじゃあ改めてしゅぱーつ!」




テツヤ達に新たに加わったユキやユイ そしてリナとリーファ

この皆でテツヤ達はユウキを助け出す事はできるのか

次回もお楽しみに!



※今回から後書きと前書きで!マークなどを使うことを復活させます
物語が胸糞ムードから一転したので私も変えていきたいと思います

それと、新たに登場した渚 一輝 美咲 リーファ達のキャラ設定は次回話を投稿してから書き込もうと思います なのでもう少しお待ちください


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part36 苦悩~世界樹の真実~

この話は訳あっていつもよりかなり短いです

ご了承ください

ではどうぞ!


俺達は あの後シルフ領土の近くの街 スイルベーンとゆう場所のあるカフェにいた

 

~スイルベーン・とあるカフェ~

 

テツヤ「いやぁ申し訳ないね わざわざ案内してもらうなんて」

 

リナ「助けてもらったんだから当然のことよ 本当にありがとね」

 

テツヤ「いや、俺もいい準備運動になったし良いさ にしてもどうしてあんな何人もの男が女の子を囲ってたりしたんだ?」

 

リナ「あ~それなんだけど・・・・・・宿命ってゆうのかな?私達がシルフである以上 サラマンダーのあいつらとの戦闘は回避はできない」

 

テツヤ「んー・・・つまり2つの種族は険悪なムードってとこ?」

 

リナ「そんなとこ それに私達シルフは街中に出て シルフ領土に戻るとなると絶対にサラマンダー領土を通らなきゃ行けない複雑な地形になっててね さっきのもあっちから喧嘩売ってきたから私達が買っちゃったって感じ」

 

テツヤ「ふ~ん」

 

リナ「さてと!2人は確か世界樹に行きたいんだっけ?それはどうしてなの?」

 

テツヤ「んー・・・・・・わり ちょっとそこは黙秘させてくれ リアルの情報も入っちゃうからさ」

 

リナ「そうなの?それなら無理には聞かないけど・・・」

 

リーファ「2人は世界樹に行きたいって言うけどそもそも世界樹がどんな物か知ってる?」

 

テツヤ「いや、全く」

 

キリト「俺も」

 

リーファ「それならまずは世界樹の説明をしなくちゃね 簡単に説明しちゃうね? まず、世界樹って言うのはこの世界の中心の街 アルンって場所の真上に立っているの」

 

テツヤ「へ~ 世界樹ってのは馬鹿でかいのか?」

 

リーファ「そのとおり 真上を見ても霧がかかって天辺が見えないくらい」

 

テツヤ「ふむ・・・・・・でも待てよ・・・・・・空飛べんなら空飛んで頂上まで行っちまえば・・・」

 

リナ「それができないの」

 

テツヤ「え?」

 

リナ「テツヤは初心者だから知らないだろうけど 実はこの世界には飛べる時間には制限があるの 10分間ってゆう短い時間でね それに、この世界の時間帯で夜になっちゃうと私達は飛べなくなるの」

 

キリト「それじゃあ飛んで行くのは厳しいわけか・・・」

 

リーファ「無限に飛べる方法もあるにはあるんだけど結局それは世界樹を登ってからじゃないと行けないしね・・・」

 

テツヤ「あるのか?」

 

リーファ「一応ね 世界樹の天辺には私達妖精を集う王 アルフのオベイロン様に魔法をかけてもらうとその魔法をかけてもらったプレイヤーは無限に空を飛べるようになるってわけ まぁほぼ無理だろうけどね・・・」

 

キリト「無理?」

 

リーファ「その世界樹の上に行くにはグランドクエストって言う超高難易度のクエストを受けなきゃいけないんだけどそのクエストがムリゲーに等しくてね 今まで誰もクリアした事は無いの」

 

テツヤ「そんなむずいんか・・・・・・」

 

リーファ「とても私達だけじゃ難しい・・・種族まとまってでも難しいかもしれない・・・」

 

 

そんなにか・・・・・・くそ・・・・・・斬月があれば・・・・・・゛あの技゛が使えたのに・・・・・・

 

 

ユキ「お父さん 難しい顔してるね」

 

テツヤ「ん?そうか?」

 

ユキ「うん まるであれさえあれば見たいな顔をしてるよ?」

 

テツヤ「ありゃ 顔に出ちゃってたか 悪いな心配させて」俺はユキをそっと撫でた

 

リナ「ともかくさ!できる限りのことなら協力してかげるからさ!目標があるなら頑張ろうよ!」

 

テツヤ「そうだな ありがとねリナ」

 

リナ「どういたしまして ってゆうかもうそろそろリアルの時間帯が10時になるわね 今日のとこは一旦お開きにして また後日ってゆうのはどう? 私は今フリーだからいつでもってわけじゃないけど夜なら行けるよ?」

 

リーファ「私も最近はフリーだから大丈夫だよ」

 

テツヤ「俺も」

 

キリト「右に同じ」

 

リナ「あら?意見があったわね それじゃあ明日でも大丈夫かな?」

 

テツヤ「大丈夫 でゆうかできるだけ早く情報を集めたいしその方が助かるよ」

 

リナ「それじゃあ皆の予定が何もなければ明日の昼頃でどうかな?誰か用事があれば午後の7時くらいからにするよ?」

 

テツヤ「昼頃だな OKだ」

 

リーファ「私も大丈夫だよ」

 

キリト「俺も」

 

リナ「よし!!それじゃあ明日の昼頃またこのカフェに集合ね!!それじゃあ解散!・・・・・・って まずは2人にログアウト方法教えなきゃね」

 

テツヤ「サンキュー」

 

 

その後 近くの格安ホテルに泊まり ログアウトした

 

ログアウト方法はどうやらログアウトボタンを押し そのまま目をつぶってれば 勝手にログアウトされるらしい

 

ホテルや家などならアバターにも何ら影響は起きないらしい ただモンスターなどの出る場所ではすぐにはログアウトできないらしい

 

敵に倒される寸前にログアウトして それを回避するのを防ぐためだそうだ

 

とにもかくにも 俺は明日の昼頃 リナとリーファと共にALOの世界探索に行くことになったのであった

 

~~~~~~~~~~~

 

渚side

 

「・・・・・・・・・ふぅ・・・・・・・・・」

 

私は頭に付いてる゛アミスフィア゛を外し 横になってる体を起こした

 

渚「んー・・・・・・まさかあの馬鹿と同じ名前のプレイヤーがいるとはね・・・・・・テツヤか・・・・・・あんなに強いんだもんビックリしちゃったよ」

 

私はラフな格好だったので ズボン履いて シャツを着て 一階のリビングに向かった

 

「んー?どした渚 そんなエロい格好して」

 

渚「うっさいエロ親父 目の玉潰すぞ」

 

一輝「おぉこえ 俺だって見たくて見たわけじゃないわ」

 

渚「なんですって!?」

 

一輝「まぁまぁ・・・・・・哲也は上手くやってんのかな・・・」

 

渚「?あの馬鹿がどうしたのよ」

 

一輝「いぃや なんにも お前も無茶すんなよ んじゃ俺は母さんが待ってるんでお休みー」お父さんは私の頭に手を置き 2人が寝てる寝室へと向かった

 

渚「?変なお父さん・・・・・・さぁて牛乳牛乳・・・・・・」

 

それにしてもさっきの台詞何だったんだろう・・・『お前も無茶するな』って・・・・・・

 

渚「・・・・・・まぁいいか・・・・・・ さぁて ちょっと勉強して寝ようかな 明日も早いだろうし」

 

~翌朝~

 

渚「ふぁ~・・・もう6時か・・・早く起きすぎたし散歩にでも行こうかな・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

渚「うぅ~まだ朝は冷えるな~・・・ん?あれって・・・・・・」

 

私は近くの公園を通りかかる時 公園の中で1人黙々と汗を流してる男の子がいるのを見つけた

 

渚「何やってんだろ・・・おーい 哲也ー」そう 公園で汗を流してたのは哲也だった

 

哲也「ん?姉ちゃんか どうしたんだよこんな朝っぱらに」

 

渚「そっちこそ何やってんのよ」

 

哲也「見ての通り シャドーピッチングだけど? 左手折れてっからあんま激しくはやれないけどね」

 

渚「ったく無茶しないでよね・・・」

 

哲也「わぁってるよ それよりどう?姉ちゃんもやる?」

 

渚「止めとくわ 今日はそんな気分じゃないのよ」

 

哲也「ふーん まぁいいや」

 

渚「・・・・・・つくづく似てるわね・・・・・・あの子と・・・・・・」

 

哲也「あん?なんか言ったか?」

 

渚「何でもないわよ! とにかく無茶しないでね!」

 

 

あ・・・・・・昨日お父さんが言ってた無茶するなってこう言うことだったのかな・・・それな辻褄があうや

 

別に私はそこまで馬鹿じゃないから無茶しないよ・・・・・・お父さんもまだまだ子供なんだから・・・・・・

 

~正午 12時~

 

渚「さーてと そろそろログインしようかな!」

 

今からまたあの子に会うんだよね私は

 

あの子も哲也と同じで危なっかしそうだから私が守ってあげなきゃ!

 

渚「リンクスタート!!!!」

 

 

 

 

「・・・・・・ふぅ・・・・・・ログイン完了っと・・・・・・」

 

ステータス画面からフレンド欄を見てみる するとまだ誰もログインしてはいなかった

 

ちょっと速すぎちゃったかな でもそのくらいがちょうどいいか!

 

リナ「・・・・・・今日も頑張るぞ!!!」

 

 

テツヤ・・・・・・私の弟に似てるからって理由で助けちゃったけどもうこうなったら最後まで付き合ってあげるわ!

 

 

あなたが世界樹に行く目標!きっちりと見してもらうよ!!テツヤ!




哲也と渚 テツヤとリナ この2人は惹かれるべくして会う兄弟なのか

神はこの2人にどんな運命を持たせるのか?

次回もお楽しみに!


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part37 新たな剣~アルンへ~

この話を書き始めてから 色々な作文がさっさと終わるようになって自分のちょっとした成長に喜びを感じています

後はこの作品を最高に面白いと言われる作品にしていきたいですね

ではこの話もお楽しみください!どうぞ!


前回 リナが哲也の実の姉 渚だと判明した

 

2人はALOの世界でも上手くやっていけるのだろうか?

 

~正午 12時半頃 哲也家~

 

哲也「さーてと そろそろログインすっかな」

 

俺はナーヴギアを被り あの台詞を叫んだ

 

哲也「リンクスタート!!!!!!!」

 

ログインするためには 目を閉じ 五感の全てを一旦ナーヴギア側に預けなきゃいけない

 

だから 次に目を開けた時はALOの世界の中だ

 

少しすると 瞑ってる目に光が差し込んできた 恐らくもうログイン完了したんだろう

 

俺はゆっくりと目を開け ALO世界にログインできたことを確認した

 

テツヤ「ふぅ・・・ログイン成功・・・・・・」

 

ユキ「お父さん!おかえりなさい!」

 

テツヤ「ん?今はピクシー姿じゃなくていいのか?」

 

ユキ「うん!だってね~」そう言うとユキは俺に抱きついてきた

 

ユキ「こうしたかったんだもーん♪」

 

テツヤ「そっか よしよし」俺はユキの頭を撫でた

 

ユキ「えへへ~♪」

 

テツヤ「お前はお母さんに似て甘えん坊だな 母さんそっくりだよ」

 

ユキ「そうかな?」

 

テツヤ「うん 多分あいつがいたら今頃・・・・・・」

 

『テツヤーボクになでなでして~♪』

 

『ずるいー!!私もー!!』

 

『今はボクが先なの!!』

 

『子供優先でしょ!!だから私が先!!』

 

『ボク!!!』

 

『私!!!』

 

テツヤ「ってな事に~♪へへへ~♪」

 

ユキ「どうしたのそんなにニヤニヤしちゃって・・・気持ち悪いよ・・・」

 

テツヤ「あ・・・悪い悪い ちょっとね んじゃあいつまでもここにもいられないしそろそろ出ようか!」

 

ユキ「うん!!今日も頑張ろうね!」

 

さっきの妄想現実化させるためにも頑張んなきゃな!

 

今日も張り切ってくぞ!

 

~~~~~~~~~~~

 

あの後 昨日のカフェへと足を運んだ

 

テツヤ「ええっと・・・どこにいんだ・・・?」

 

リナ「あ!こっちこっち!」

 

テツヤ「お いたいた ごめん 待たせちゃった?」

 

今席にはリナは勿論リーファとキリトもいた 少しのんびりしすぎたかな

 

リナ「大丈夫よ 2人ともついさっき来たばっかだから あんまり待ってはないわ」

 

テツヤ「そう?なら良かった」

 

俺は開いてる座席に腰掛け 水を1杯呑んだ

 

テツヤ「さてと・・・早速だが今日はどうするんだ?」

 

リナ「任せなさいって まず世界樹に行くんなら世界樹のある街 アルンに行かなくちゃならないの」

 

テツヤ「ふむ・・・」

 

リナ「だから、私達の目標はアルンへ行くこと けどその前にここでアイテム調達しましょ」

 

テツヤ「アイテム?」

 

リナ「あなた達2人 まだファーストソードしか無いでしょ? それだけじゃ頼りないかなと思ってここで武器の調達と 色々な役立つアイテムを・・・・・・ってその前に2人ともお金ある?」

 

テツヤ「金か?えーと・・・・・・このユルドってのがこの世界の通貨か?」

 

リナ「そうよ」

 

俺はメニュー欄にあるユルドに目を通す するとその横には虚しく『1000』と書かれていた

 

SAO世界では約100万コル近くあった金が 一気に1000円・・・こんなの中学生の小遣いじゃねぇかよ・・・・・・

 

テツヤ「はぁ・・・金も無しか・・・」

 

俺とキリトはかなり大きな溜息をついた

 

SAOで手に入れた色々な物がこの世界では役立たずだ

 

やはり1からって言うのは辛いな・・・・・・

 

リナ「だと思った・・・ いいよ 私達が貸してあげるからさ 後でその金額返してもらえればいいよ」

 

テツヤ「本気で!?助かるよ!!」

 

リナ「それじゃあ早速行こうか!!」

 

~スイルベーン 商店街~

 

あの後 俺とリナ キリトとリーファの2組に分かれ 買い物

 

俺とリナは今 装備屋の前にいる

 

テツヤ「うーん・・・何がいいかな・・・」

 

あの世界で俺は斬月の重さと 斬月での動きに慣れちゃったから正直細い剣や小さい剣じゃ話にならない

 

何か良い武器は無いものかな・・・

 

テツヤ「ん?これは・・・・・・」

 

武器屋の武器をあらかた見終わった頃 俺は気になる武器を見つけた

 

名前はムーン・スラッシュソード 刀身は黄色に近い色をしていた

 

手に持ってみると 大きさも 重さも 斬月に限りなく似ていた

 

しかもこの武器 良い名前をしている

 

ムーン・スラッシュソード これを日本語で書くと《月を斬る剣》とまぁこんなとこだろう

 

スラッシュ= 斬る ムーン=月 無理やりな形になっちゃうけどもこの武器は゛斬月゛と呼べるんじゃないか?

 

テツヤ「いいな・・・これ・・・」

 

リナ「ん?それにするの?」

 

テツヤ「あぁ 俺これにするよ でもごめんなほんとに わざわざ俺なんかのために 代金は必ず返すよ」

 

リナ「いいのよ 一応私もリーファも結構こっちの方では稼いでるから経済的には暫く安心出来るんだ テツヤ1人の武器とアイテム買ってもへっちゃらよ!」

 

テツヤ「なら良かったよ」

 

リナ「すみません これ1つください」

 

リナが店主にムーン・スラッシュソードを渡して 代金を払った

 

リナ「はい これがあなたの相棒よ 大事にしてあげてね!」

 

テツヤ「へへ ありがとよ よし!今日からお前は俺の相棒!斬月だ!」

 

俺は早速斬月を装備した 背中にあるのが本当に斬月に思えてくる

 

そりゃ本物とは違うけど今の俺にはこれが丁度良かった

 

再出発するにも 心機一転したかったしな

 

リナ「それじゃあ次は回復アイテムとか買いに行こ!」リナは俺の手を引っ張って移動した

 

テツヤ「お!?おい!!」

 

その後 回復用アイテム インビジブル系アイテム 強化系アイテム等の物を購入し 俺とリナはキリトとリーファも待っていた

 

テツヤ「本当にこんなに買って良かったのか?」

 

リナ「いいっていいって!心配ご無用!」

 

テツヤ「それじゃあ何か申し訳ないしな・・・・・・よし!んじゃあ今からアルンへ向かう間 リナがピンチになった時は俺が助けてやる!これでチャラだ!」

 

リナ「へ?君が私を?」

 

テツヤ「そうだけど?」

 

リナ「・・・・・・ぷっ!あははは!!!!」リナは吹き出して笑い出した

 

テツヤ「え!?どうしたんだ!?」

 

リナ「だ、だって初心者の君が私を守るなんて あんまりにも馬鹿なこと言うもんだからおかしくなっちゃって」リナは涙を拭きながらそう話す

 

テツヤ「まぁ いざとゆう時は任しとけって」

 

リナ「ふふ それじゃあお願いしちゃおうかな 私のボディーガード」

 

テツヤ「お任せあれ!」俺はリナに笑いながらそういった

 

暫くそんな話をしてると キリトとリーファが歩いてきた

 

リーファ「ごめん!待った?」

 

テツヤ「いいや、全然 それよりキリト 良い武器見つけたか?」

 

キリト「あぁ これだ」

 

キリトは背中から武器を抜いた

 

その武器はキリトよりかは少し大きく そして白黒の特徴的な武器だった

 

テツヤ「へ~ なかなかいいじゃん」

 

キリト「だろ?そうゆうお前はどうなんだ?」

 

テツヤ「俺はこいつだ」

 

そう言って俺は斬月・・・基、ムーン・スラッシュソードをキリトに向けた

 

キリト「なるほど お互い武器の選択は問題無し見たいだな」

 

テツヤ「だな」

 

リナ「さて!それじゃあ今から早速アルンに向かうんだけど 何か聞きたいこととかあるかな?」

 

テツヤ「いいや、特には無いかな」

 

キリト「俺も」

 

リナ「OK!それじゃあ少し移動するから私達についてきて!」

 

その後 リナとリーファについて行き、着いたのは飛行場の様な場所だった

 

テツヤ「ここは?」

 

リナ「ここはね、スイルベーンに飛んで来たり、スイルベーンで飛んで移動する時に来る場所なの その方がアルンへの方角が分かりやすいからね」

 

テツヤ「成程」

 

リーファ「・・・そう言えば2人って飛べないんじゃなかったけ?大丈夫?」

 

テツヤ「大丈夫大丈夫!着いていけるさ!」

 

キリト「自信はあまり無いけどな」

 

リナ「まぁ危なくなったらすぐに言ってね 支えてあげるからね」

 

テツヤ「そりゃ助かる んじゃあ行くか?」

 

リナ「うん!そうしよっか!」

 

俺達が移動を始めようとした時 1つの声が聞こえた

 

「リーファちゃーん!」

 

リーファ「げ・・・レコン・・・」

 

どうやら声の持ち主は男で 少々子供っぽい外見をしていた とりあえず分かるのは装備や髪の色が緑に染まっていたからシルフ属ってゆうとこかな

 

テツヤ「?知り合い?」

 

リナ「うん この前も一緒にいたんだけど2人が来る前にやられちゃってね 2人が会うのは初めてだね」

 

レコン「はぁ・・・はぁ・・・やっと会えたぁ・・・」

 

リーファ「ど、どうしたのよ そんなに疲れたような態度して」

 

レコン「いやぁそれが・・・・・・ってん!?こ、こちらの2人は誰!?」

 

リーファ「この2人は私達の恩人 テツヤ君とキリト君よ」

 

テツヤ「ども」

 

キリト「こんにちは」

 

レコン「こ、こんにちは・・・」

 

リナ「それでどうしたの?何かあったの?」

 

レコン「あ、そうだ!゛シグルド゛が2人を探してたんだ!」

 

リナ「シグルドが?」

 

テツヤ「誰だ?そのシグルドってのは」

 

リナ「シグルドって言うのは私達のギルドのリーダー 私達を探してるなんてどうしたんだろ・・・」

 

「お前らの行動が目に付いたからだ リナ リーファ」

 

リナ「あら 御本人の登場って訳?」

 

後ろを向くと 1人の男を筆頭に 複数の男がそこにいた

 

そして恐らくそのトップにいるのがシグルドとゆうやつだろう

 

派手な格好にそこそこいけてるであろう顔付き とまぁ第一人称はこんなとこだ

 

シグルド「おい 見たところそこにいるのはインプとスプリガンのようだが・・・裏切るのか?」

 

リナ「別に~?裏切る訳じゃないわよ 人助けよ 人助け」

 

シグルド「そうか・・・だが他種族と行動する それはあまり褒められた事ではないな」

 

リナ「何?私達を゛レネゲイド゛扱いするって言うの?」

 

シグルド「場合によってはそれもありえるな」

 

テツヤ「何?レネゲイドって」

 

リーファ「レネゲイドって言うのは要は裏切り者 その種族には向かったり 領主の長に脱退扱いにされるとそうなっちゃうの」

 

テツヤ「難しいもんだな この世界のルールも」

 

シグルド「貴様らは俺達のパーティーから抜けるつもりか?」

 

リナ「抜けて欲しいなら抜けてあげてもいいわよ?私はこの人を助けてあげるって決めたから」そう言ってリナは俺の近くに来た

 

シグルド「ふん・・・おい貴様 誰だかはわからないが我らのギルドの優秀な人材を勝手に盗み出すとはなかなか肝がすわったやつだな」

 

テツヤ「あん?盗もうとなんかしてねぇわ 単にリナ達が俺らの手助けしてくれるってゆうからこっちが頼み込んでるだけだ」

 

シグルド「ふん まぁ貴様がなんと言おうが彼女らは我らのギルドのメンバーだ 渡してもらおう」

 

リナ「だから!この人達を助けるのは私の勝手だって言ってんでしょうが!!」

 

シグルド「貴様・・・俺に刃向かうってゆうのか?」

 

リナ「ふんっ!あんたなんか知らないわよ!バーカ!」

 

シグルド「・・・・・・随分と調子に乗ってるみたいだな リナ」

 

リナ「だったらどうするってゆうの?」

 

シグルド「なぁに・・・・・・少し痛い目見るだけだ!!」

 

シグルドはリナに近づき リナの事を殴ろうとした

 

でも、俺はその拳を掴み リナを守った

 

テツヤ「おい 何してんだよお前は 女に手を挙げる男がどこにいんだよ 少し頭冷やせ馬鹿野郎」

 

シグルド(な・・・なんだ・・・!?手が離れない・・・!なんて筋力パラメーターしてるんだ・・・!)

 

シグルド「貴様・・・少し図に乗ってるんじゃないか?」

 

テツヤ「あ?」

 

シグルド「・・・・・・丁度いい ここは場所も広い ここで貴様に痛い目を見てもらおうじゃないか」

 

テツヤ「ふーん 俺とやるの?」

 

シグルド「理解力はあるみたいだな ここで貴様に勝ってリナとリーファはギルドに戻させてもらおう」

 

リナ「はぁ!?あんたとテツヤがやったら100%あんたが勝つに決まってるじゃん!」

 

テツヤ「まぁまぁ 丁度こいつを使ってみたかったんだ いい機会だ」

 

俺は背中から斬月を取り出し 相手に向けた

 

テツヤ「やるんならさっさとやろうぜ 時間が無いんだ 早いとこ終わらせてやる」

 

シグルド「面白い・・・勝負だ!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「んで?どうやりあうってんだ?」

 

シグルド「ふん 無論HPが尽きるまでだ 異論は無いよな?」

 

HPが尽きるまでか・・・あの世界では頭のおかしいやつの台詞だったのに今ではこれが当たり前か・・・

 

嬉しいこった これで心置きなくやれるってもんだ

 

テツヤ「いいぜ いつでもかかってこいよ」

 

シグルド「ならばこっちからいかしてもらうぞ!」

 

シグルドは剣を抜き 俺に斬りかかってきた

 

俺はそれを落ち着いて避け 対処した

 

テツヤ「どした?そんな動きで俺に勝てるって思ってんのか?」

 

シグルド「くっ・・・舐めやがって!」

 

シグルドは再び 俺に向かってきた

 

さっきより速いけどまぁ楽に避けれるな

 

そう思っていたけど 何故か体が思ったより動かず 軽く斬られてしまった

 

テツヤ「何!?」

 

シグルド「かすったか・・・ 次は斬りすてる」

 

体が思ったより動かねぇ・・・やっぱり数ヶ月のブランクか?

 

いや、そんな事は無いはずだ この前サラマンダーの奴らとやった時こんな違和感は・・・

 

キリト「どうしたんだ・・・あいつ・・・なんか様子が変だな・・・」

 

リーファ「へ?新人にしては凄く動けてると思うけど・・・」

 

キリト「・・・・・・気のせいか・・・・・・な・・・・・・」

 

テツヤ「止まってんならこっちからいかしてもらう!」

 

俺は斬月でシグルドに向け斬りかけた

 

でも、また俺に変な違和感を襲った

 

とてつもなく激しい違和感だ 一体どうしたって言うんだ?

 

シグルド「甘いぞ!」俺はシグルドに斬られ HPがイエローゾーンまで減った

 

テツヤ「しまっ!」

 

シグルド「ふっ やはり口だけみたいだな リナ達は返してもらっぞ」

 

テツヤ「なんでだ・・・動けない・・・こんな違和感初めてだ・・・なんでだ・・・?」

 

シグルド「これで最後だ!」

 

シグルドは俺の空いた背中を狙ってきた

 

俺はそれを斬月で守りなんとか凌いだ

 

テツヤ「・・・・・・動けないならギアを上げるだけだ! んなくよくよしてても始まんねぇ!」

 

俺は斬月でシグルドを薙ぎ払い ふっ飛ばした

 

ふっ飛ばしたシグルドに追撃の一撃を放った

 

テツヤ「月牙天・・・・・・何ででねぇんだ!?」

 

俺が困惑してると 服の中からユキが話しかけてきた

 

ユキ「お父さん それは斬月じゃないよ!月牙天衝なんて撃てないよ!」

 

テツヤ「あ!そうだったぁ・・・俺は何やってんだよ・・・」

 

シグルド「貰ったぁ!」

 

シグルドは俺が頭を抱えてる所を狙ってきた

 

でも、流石に俺だって戦闘に関しては手練だ そんな甘い攻撃を逃すわけはなかった

 

テツヤ「甘い!」

 

俺はシグルドの剣を避け 後ろへ回り込んだ

 

シグルド「何!?」

 

テツヤ「おらぁ!」

 

俺は斬月を思い切り振り下ろし シグルドの背中を斬った

 

シグルドのHPは一瞬にして尽き シグルドはリメインライト化した

 

リナ「へっ!?勝・・・・・・ちゃったの!?」

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・くそ・・・どうしたんだ・・・・・・俺の体は・・・全く動かない・・・!」

 

キリト「テツヤ 大丈夫か? いつものキレがなかったぞ?」

 

テツヤ「あぁ・・・それについて俺も疑問を抱いてた所だ・・・」

 

リーファ「と、とにかく凄いね!シグルドを倒しちゃうなんて!」

 

レコン「す、凄い・・・・・・」

 

テツヤ「くそ・・・・・・レコン君・・・だっけか?ちょっと来てくれないか?」

 

レコン「へ!?は、はい!」

 

レコン君は俺の元へ近づいてきてくれた

 

レコン「あの・・・何か・・・?」

 

テツヤ「あぁ 初対面の君にだけどお願いがあるんだ 君はシグルドのパーティーにいるのかい?」

 

レコン「は、はい 一応」

 

テツヤ「なら話は速い 暫くの間シグルドの事見張っててくれないかな?」

 

レコン「へ?シグルドの事をですか?」

 

テツヤ「そうだ 奴のことだ 絶対にまた何か仕掛けてくるはずだ もしそのことが分かったらリーファかリナに連絡を入れてくれ 頼んだぞ」

 

レコン「は、はい!分かりました!」

 

テツヤ「よし!それじゃあ頼んだぞ!レコン君!」

 

レコン「はい!」

 

レコン君は最後にリーファとリナに別れを告げ 離れて行った

 

リナ「レコン君に何をお願いしたの?」

 

テツヤ「ちっとね んじゃあ余計な邪魔が入ったけども 今度こそ出発だ!」

 

リナ「OK!それじゃあ行くよ!皆!」

 

 

 

 

 

・・・・・・どうして崩れたんだろう・・・・・・俺の戦闘スタイルは・・・・・・




テツヤが新たに手に入れた武器 ムーン・スラッシュソード

テツヤはこれを斬月として扱うが 戦闘の際に数々の違和感に襲われ
勝てるはずのシグルドに辛勝 一体テツヤに何が起こったんだ?

次回もお楽しみに!


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part38 飛行~束の間の癒し~

今週号の週間少年ジャンプをもちまして 我が作品の代名詞でもある斬月や月牙天衝をとらして頂いたBLEACHが連載終了しました

やはりこの作品が成り立ってるのもBLEACHのおかげでもあるし、BLEACHが無かったらそもそも自分はこの作品を投稿してなかったかもしれません

それ程BLEACHはこの作品に影響を及ぼしました 15年間本当にお疲れ様でした


話は戻しまして本編です どうぞ!


俺がシグルドと戦闘をして その後俺達はアルンに向けての飛行を続けていた

 

テツヤ「にしてもこの翼もよく出来てるな~ 空を飛べるなんて思ってもなかったよ」

 

リナ「でしょでしょ~?これがなかなか癖になるんだよね~!気持ちよくってさ~!」

 

ユキ「でも今のお父さん達だとこうやってゆっくり飛ぶのがやっとだね」

 

テツヤ「お!言ったなユキ!見てろよ~!」

 

俺はユキに言われた言葉に反応して 思わず速く飛行してしまった

 

テツヤ「いやっほぉ!!」

 

キリト「お!おい!そんなに速くしたら・・・」

 

テツヤ「大丈夫大丈夫・・・・・・ってバランスがぁ!?」

 

キリト「言わんこっちゃない・・・・・・」

 

テツヤ「のぉぉぉぉぉ!!!!」

 

リナ「あちゃ~・・・しょうがない子だな~・・・」

 

ユイ「パパはゆっくり行ってくださいね?」

 

キリト「分かってるよ ありがとねユイ」

 

リナ「ここら辺で落ちたよね・・・おーい テツヤー」

 

テツヤ「いっつつ・・・悪い悪い 調子乗りすぎた」

 

リナ「無茶はしないこと いくらテツヤが強くても飛行は初体験なんでしょ?」

 

テツヤ「はーい」

 

ユキ「お父さんも相変わらず猪突猛進だね でもお父さんかも変に変わってなくって良かった♪」

 

テツヤ「ま、まぁね!はっはっはっ!」

 

リナ「でもテツヤが落下して良かったかもね そろそろ限界飛行時間の10分よ」

 

テツヤ「ありゃま ほんと?」

 

リナ「えぇ だからそろそろ休みましょ ローテアウトでもして少し休憩しよ?」

 

テツヤ「ローテアウト?」

 

リーファ「ローテアウトって言うのは 交代でログアウトして その間片方のプレイヤーはログアウトした方をモンストー達から守ってあげるの」

 

テツヤ「成程」

 

リナ「あ、自分勝手で申し訳無いけどシャワー浴びたいから先にログアウトしてもいい?」

 

テツヤ「どうぞ そもそもレディーファーストだから2人に譲るきだったさ」

 

リナ「ありがとう!それじゃあ先にログアウトしちゃうね!その間よろしくね!」

 

テツヤ「任せとけ!」

 

リナ「それじゃあまた後でね!」

 

リナはメニューを開き 少しした後に目を瞑り ログアウト状態になった

 

~~~~~~~~~~~~~

 

side 渚

 

渚「ふぅ~・・・」

 

ログアウトに完了した私は 起きて すぐさまお風呂へ向かった

 

~風呂場~

 

渚「ふんふ~ん♪」

 

まさかテツヤがシルフ属のトップ5に入るシグルドを倒しちゃうなんて・・・完璧にテツヤの劣勢だと思ったのに・・・

 

リーファちゃんもシグルドと肩は並べるから テツヤも相当な手練なんじゃないかな・・・あれで初心者とは思えないな・・・・・・

 

私もまぁそこそこ腕に覚えはあるんだけど・・・テツヤには負けちゃうかもなぁ・・・

 

渚「ふふふ・・・何だか私ワクワクしてる・・・テツヤと一緒に旅するのが楽しくなってる・・・」

 

テツヤはあの馬鹿弟とは違って 男らしくて かっこよくって とっても優しい良い人

 

あんな人に会えたなんて私ALOやってて良かったな♪

 

渚「・・・・・・それにしても・・・・・・」

 

私は鏡に写った自分の胸を見た

 

渚「はぁ・・・・・・リーファちゃんとは大違いだな・・・・・・ゲームだと流石にもう少し大きいけどこっちの私は・・・・・・」

 

『ペチャパイ!』

 

渚「・・・はぁ・・・何でこんな小学生みたいな胸してるんだろ・・・周りはどんどんおっきくなってくのに・・・」

 

てゆうかあの馬鹿の台詞思い出したらイライラしてきた・・・!!

 

後で家に行ってボコボコにしてやる・・・!

 

渚「ふぅ・・・このイライラはあの世界で晴らそっと!」

 

私はお風呂からあがり 自分の部屋まで行き 軽装に着替え 再度ALOにログインした

 

渚「リンクスタート!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

side テツヤ

 

~2人がログアウトした直後~

 

テツヤ「はぁ・・・どうしちまったんかな・・・」

 

キリト「ん?どうしたんだ?」

 

テツヤ「それがさぁ・・・さっきも言ったが体が思ったより動かねぇんだよ・・・いつものキレが自分でも全く感じらんねぇんだよ・・・」

 

ユキ「それより!あの時何で月牙天衝を撃とうとしたの?」

 

テツヤ「え?い、いやぁつい癖でさ・・・」

 

ユキ「全く!この世界にはそもそもソードスキルは無いの!月牙天衝もホリゾンタル・スクエアも無月も何も無いの!」

 

テツヤ「はーい・・・ってなんで無月を?」

 

ユキ「あの時ステータスを調べた時にちょっとね 強いけどかなりのリスクを背負っちゃう技だけど使ったことあるの?」

 

テツヤ「まぁ1度だけね」

 

ユキ「それってお母さんを守るため?」

 

テツヤ「当然よ!まぁ他の皆も当然助けようとしたけどね」

 

ユキ「まぁともかくお父さんが無事で良かった」

 

テツヤ「はぁ・・・斬月であって斬月じゃねぇもんなぁこいつは・・・」

 

キリト「お前にとって斬月は唯一無二の存在だったからな・・・それが無くなったのは相当でかいよな・・・」

 

テツヤ「つってもお前もリズに作ってもらったダークリパルサーとエリュシデータが無くなったじゃないか」

 

キリト「それでもあの2本との付き合いはお前と斬月よりかは短いだろ? だから俺はさほど影響は出なかったんだ・・・って俺はお前と違ってまだ1度も戦ってないじゃないか!!全部お前が持っててるじゃないか!!」

 

テツヤ「あ、そう言えばそうだな んじゃあリナ達が戻ってきたら一戦やるか?」

 

キリト「よし乗った!!」

 

テツヤ「んじゃあ決まり!久しぶりの勝負だ!こっちが勝たせてもらうぞれ」

 

キリト「何を!俺が勝つ!」

 

ユキ「ふふふ 2人ともなんだか楽しそう♪」

 

ユイ「この調子なら2人も直ぐ戻ってきますね!」

 

テツヤ「おう!速くユウキをこの手で抱きしめてやらなきゃな!」

 

キリト「お前ら2人は本当に仲良かったからな てゆうかユウキのいなかった数ヶ月間お前は見るに耐えなかったからな・・・」

 

テツヤ「いやぁその件に関しては面目ない・・・まぁユウキが生きてんならさっさと助けてやらなきゃな!ユウキも今頃悲しんでるだろうしな!」

 

キリト「俺もアスナを助けなきゃな・・・」

 

テツヤ「俺らなら大丈夫さ!俺もすぐに戦闘スタイルを取り戻してやる!言わば今はオープン戦だ!シーズン開幕までにきちんとした調整をしなくちゃな!」

 

キリト「信頼してるからな テツヤ」

 

テツヤ「たりめぇよ!お前に最強の座を受け渡してたまるかよ!」

 

キリト「SAO最強のプレイヤーがこんなとこでくすぶってちゃ俺らもたまらないさ 速くあの頃の調子を取り戻してくれよな」

 

テツヤ「おう!ってそういやお前二刀流スキルはどうなっちまったんだ? 見たとこ1本しか買ってねぇみたいだけど・・・」

 

キリト「それが・・・この世界じゃ二刀流スキルは使えないみたいでさ・・・」

 

テツヤ「え?」

 

ユイ「恐らく パパやヒースクリフが持ってるオリジナルスキルはこの世界では引き継がれないことになってるのでしょう」

 

テツヤ「成程ね」

 

ユキ「でも2人のステータスはこの世界からしたら化け物並だからあったらバランスを崩壊しかねないからね キリトさんには悪いけど二刀流スキルはこの世界では無い方が良かったよ」

 

テツヤ「まぁ俺達死にものぐるいでレベル上げまくったもんな・・・レベルを上げては強くなって 強くなってはボスに挑んで ボスに挑んでまたレベルを上げる・・・懐かしいな・・・」

 

キリト「そうだな・・・あの頃が懐かしいよ」

 

テツヤ「俺の場合は毎日ユウキに甘えられる褒美が待ってたけどよ それさえあれば苦なんてなかったよ」

 

キリト「ったくお前らは本当にバカップルだな・・・」

 

テツヤ「まぁね あぁ~速くユウキに会いてぇな~・・・」

 

ユキ「私も会いたいな~ 2人がイチャイチャしてるとこ見てニヤニヤしてたい」

 

テツヤ「どんな趣味だ馬鹿野郎」

 

ユキ「別にいいでしょ~?」

 

テツヤ「まぁお前は俺らの子供だから許してやるよ」

 

ユキ「やったね♪」

 

テツヤ「・・・・・・にしてもモンスターもこねぇし暇だな・・・」

 

キリト「モンスターって言えばさっき2人に注意されたっけ・・・」

 

テツヤ「あ・・・そうだったな・・・゛魔法゛についてだっけか・・・」

 

~冒頭前~

 

テツヤ『ん?前にいる鳥なんかやけにでかくね?』

 

リナ『へ?あ!あれモンスターよ!』

 

リーファ『でもそんなに強くはないね 私が魔法で・・・』

 

テツヤ『あらよっと!』

 

俺はモンスターを斬り そのモンスターを倒した

 

テツヤ『いっちょあがり!』

 

リーファ『・・・・・・』

 

リナ『あ、あのねぇ・・・戦闘で倒すのもいいけど 魔法も使ってみたら?』

 

テツヤ『へ?魔法で?』

 

リナ『そ この世界の魅力って言ったら飛べる以外に魔法が使えるってことなんだから テツヤの剣術が凄いのは認めるけど魔法も使って損は無いよ?』

 

テツヤ『は、はい 頑張ります』

 

リナ『最初に使える魔法はスペルも簡単だからすぐ使えるようになるよ 安心して』

 

~現在~

 

テツヤ「って言ってたし魔法使ってみる?」

 

キリト「使ってみるか・・・」

 

テツヤ「ええっとなになに・・・これを唱えりゃいいんだな・・・」

 

俺は魔法に書かれてる文を独唱し その魔法を放った

 

その魔法は小さな闇魔法だったが目の前の1本の大木は俺の魔法によって消滅した

 

テツヤ「え!?強くね!?」

 

ユキ「インプ特有の魔法だね 闇魔法はインプの専売特許だよ!」

 

テツヤ「へ~ にしてもすごいな・・・」

 

キリト「木が消えた・・・なら俺も!」

 

キリトも魔法を唱えた けどキリトの場合特に火が出るとか風が起こるとかはなくて 単に俺らの体が透けで見えるようになっただけだった

 

キリト「え・・・なにこれ・・・」

 

ユイ「スプリガンのサポート魔法ですね これはインビジブルモードに入れるようになる魔法です」

 

テツヤ「へ~なかなか便利だな」

 

キリト「あぁ ピンチの時はこれで隠れることが出来るな」

 

テツヤ「そん時は頼むぜキリト」

 

キリト「任せとけ!」

 

それから数分たって・・・

 

テツヤ「暇だな~ユキ~」

 

ユキ「ちゃんとモンスター見張ってなきゃ駄目だよ?」

 

テツヤ「は~い」

 

リナ「うぅ~ん・・・」

 

テツヤ「お 来たな」

 

リナ「うん お待たせ キリト君は?」

 

テツヤ「そっちでなんか貪ってるよ」

 

リナ「そっか リーファちゃんは?」

 

テツヤ「リーファはまだ・・・」

 

リーファ「ごめんね 待った?」

 

テツヤ「あ、来たみたいだな 大丈夫だよ」

 

リーファ「良かった キリト君は?」

 

テツヤ「あっちでなんか食いながら待ってんぞ」

 

キリト「2人とも揃ったな」

 

リーファ「何食べてるの?」

 

キリト「食べる?」

 

リーファ「それじゃあ頂くね はむ・・・・・・」

 

リナ「これは一体?」

 

キリト「なんかスイルベーンの特産物だって聞いたな スパイシーで美味しいよ」

 

リナ「へ~そんなのあったんだ」

 

リーファ「ん!?か!!からぁぁぁぁい!!!!み!みずぅ!」

 

テツヤ「え!?ちょっと待てよ・・・・・・あった!ほら水!」

 

リーファ「ありがと・・・・・・ぷはぁ! 何でこんな辛いもの食べれるのぉ?」

 

テツヤ「こいつの舌はぶっ壊れてるからな こいつが辛いってゆうものは無い」

 

キリト「失礼だな・・・」

 

リナ「ははは・・・さてと!そろそろ最初の山場の山岳地域の突破方法についてなんだけど・・・」

 

テツヤ「まてぇい 俺らがログアウトしてないぞ」

 

リナ「あ、そうだった ついうっかりしてた」

 

テツヤ「おいおい・・・まぁいいや んじゃあログアウトしちゃうな」

 

リナ「OK」

 

俺はメインメニューからログアウトを選択し ALOからログアウトした

 

~~~~~~~~~~~~

 

side リナ

 

リナ「はぁ・・・行っちゃったか・・・」

 

ユキ「あ~!恋する乙女発見です!」

 

リナ「うわぁ!?びっくりしたあ・・・」

 

ユキ「今 お父さんがログアウトして悲しんでたでしょ!」

 

リナ「え!?い、いや!そんなことは無いよ!?」

 

ユキ「いや、私には分かるよリナさん!今のその悲しげな顔は私もよく知ってます!」

 

リナ「へ?私どんな顔してたの?」

 

ユキ「好きな人が行ってしまって悲しい乙女の顔です! 私のお母さんもよくやってました!」

 

リナ「そ、そうなんだ・・・」

 

ユキ「リナさんはお父さんのことが好きなんですか?」

 

リナ「すっ!?そんなわけないでしょ!」

 

ユキ「またまた~顔が赤くなってるよ~?」

 

リナ「うっ・・・/////」

 

ユキ「リナさん可愛いです!」

 

リナ「も!もう止めて!/////」

 

ユキ「ふふふ♪ 頑張って下さいね♪」

 

リナ「はぁ・・・ユキちゃんったら・・・」

 

ユキ「うーんでもこれはまた修羅場に突入しちゃうかもね♪それはそれで楽しそう♪」

 

リナ「この子恐ろしいわ・・・・・・」

 

~数分後~

 

テツヤ「あ~すっきりした~ってどしたリナ?顔赤くねぇか?」

 

リナ「な!?何でもないわよ馬鹿!!」俺はリナに殴りられた

 

テツヤ「なんべ!?」

 

リナ「全く・・・/////」

 

テツヤ「いつつ・・・さてと 後はキリトか」

 

キリト「俺ならもう来てるぞ」

 

リーファ「お帰りなさい キリト君」

 

キリト「おう」

 

リナ「さ!さて!早速だけどさっきの話の続きを・・・」

 

テツヤ「待った!」

 

リナ「へ?」

 

テツヤ「今から俺とキリトがデュエルするから審判をしてて欲しい!」

 

リナ「へ?」

 

テツヤ「じゃあ頼むな! 行くぞキリト!!」

 

キリト「望むとこだ!!」

 

リナ「ちょ!?ちょっとぉ!?」

 

 

 

その後 デュエルを終えた2人はリナにこっ酷く叱られた後に 山岳地域の突破方欲を聞いたとさ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ALO内 とある場所~

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「やぁ 元気かい?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「なんだ・・・・・・また無反応かい・・・・・・まぁそれでもいいさ・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「そう言えば今日狂ってる男の子にあったよ なんだか君の事を知ってたみたいだが・・・初めてじゃないか?君に会いに来た人なんて」

 

「っ・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「こっ酷い目にあったものだよ・・・このイライラ・・・どうやって晴らそうか・・・ねぇ?君」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「ちっ・・・・・・つまんねぇな・・・・・・ おい また来るからな 変な気起こすなよ」

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・テツヤ・・・・・・・・・なの・・・・・・・・・?」




飛行 魔法 そして恋 新しい世界でテツヤ達は早く新機能をマスターする事はできるのか?

そしてリナのあの反応は!?更に最後に出てきた2人は一体!?

次回もお楽しみに!


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part39 名コンビ~久々の共闘~

最近ユウキについて書きたいって思うことが多くて辛いです

でも 焦って早くユウキを出しては水の泡

これからのストーリー展開で囚われた2人はいつどのようにして出るのか お楽しみにしていてください

それでは本編です!どうぞ!


テツヤとキリトの戦闘後 酷く怒られた2人 その後に山岳地域の突破方法を聞いた

 

リナ「分かった?」

 

テツヤ「はい・・・」

 

キリト「分かりました・・・」

 

ユキ「お父さん達すごいへこんじゃってるね」

 

ユイ「あんな剣幕で怒られたら当然だよ・・・」

 

~ついさっき~

 

リナ『あんた達!!!!!』

 

テツヤ・キリト『はい・・・』

 

リナ『あんた達のはやる気持ちも分からなくはないわ・・・でもね!人に迷惑をかけるのはいけないと思うよ?』

 

テツヤ『はい・・・反省してます・・・』

 

キリト『ほんとすいませんでした・・・』

 

リナ『ったく!またイライラしてきた・・・絶対にあの馬鹿後でボコボコにしてやる・・・!!』

 

テツヤ『あのぉ・・・その馬鹿とは誰のことで・・・』

 

リナ『私のリアルの知り合いよ!!!思い出すだけでも腹が立つ・・・!!!絶対に殺してやる!!!』

 

テツヤ『ヒエッ・・・』

 

リナ『分かったらさっさと私の話聞く!!聞かないんだったら・・・どうなるかわかってんでしょうね!?』

 

テツヤ・キリト『はい・・・』

 

~回想終了~

 

テツヤ「ったく誰だよそのリアルの知り合いって・・・リナがめちゃくちゃキレてんじゃねぇかよ・・・」

 

キリト「俺達の身に危険が及ぶ・・・」

 

リナ「?何か言った?」

 

テツヤ「いいえ!!何でもございません!!」

 

キリト「大丈夫です!!」

 

リナ「そう?ならいいけど」

 

リーファ「あ、ねぇリナちゃん 言いにくいんだけどさっき2人がデュエルしてたせいでもうリアルの時間が結構過ぎちゃってるよ?」

 

リナ「え!?嘘!?」

 

ユキ「んーとね 今ALO内の時間は3時だけど お父さん達の世界の時間は多分8時位になってると思うよ?」

 

リナ「8時!?いっけない!!今日9時からリアルで用事があったんだった!!」

 

リーファ「えぇ!?それじゃあ速く戻らなきゃ!」

 

テツヤ「じゃあもう一回スイルベーンに?」

 

リーファ「そうなっちゃうね 山岳地域突破はまた後日って事になっちゃうね」

 

テツヤ「そうか・・・皆明日大丈夫か?確か休日だったんだけど用事とかある?」

 

キリト「俺は大丈夫」

 

リーファ「私も!」

 

リナ「私も大丈夫だよ!」

 

テツヤ「うっし!なら明日は朝の10時頃くらいからやってさっさと山岳地域を突破しよう!」

 

リナ「OK!じゃあ明日また頑張ろうね!」

 

 

 

 

その後 俺達はスイルベーンに戻り それぞれ宿に入り ログアウトをした・・・・・・・・・俺とキリトを除いて

 

~スイルベーン とある場所~

 

キリト「どうしたんだよ いきなり呼び止めたりして」

 

テツヤ「キリト 俺達だけでも飛行の練習しよう」

 

キリト「え?」

 

テツヤ「このままじゃリナとリーファに迷惑かかっちまうし 世界樹にいるユウキとアスナ達にすら会う時間が遅まっちまう この世界で一番使われる移動手段は恐らく飛行だ だったらさっさと飛行をマスターしておいた方が良いだろ?」

 

キリト「確かにな・・・・・・いつまでもゆっくり飛ぶなんて俺達の性に合わないしな」

 

テツヤ「だろ?」

 

キリト「よし!それじゃあ早速特訓しよう!」

 

テツヤ「あ、待って 小腹空いたから何か食わして」

 

キリト「・・・・・・お前ショウの空気の読めなさ移ったか?」

 

テツヤ「あぁん!?失礼な!!」

 

ユキ「でも今のは空気読めてないよ~明らかに『おう!』って言うとこだったでしょ~」

 

テツヤ「うぐ・・・」

 

キリト「ったく・・・俺も行くから早く食えよ」

 

テツヤ「お前も腹減ってんじゃねぇかよ!!」

 

キリト「ご名答♪」

 

テツヤ「んだよこの野郎!!」

 

~数分後~

 

テツヤ「にしても色々とあるな~ パンにクレープにアイス 色々と種類はあるな」

 

キリト「だな 味覚はどうなんだろうな」

 

ユキ「この世界でも食べ物は忠実に再現されてるよ~!それに加えて!なんと!この世界で食べれば現実世界でも満腹感が出ちゃうんです!この意味分かるよね?お父さん」

 

テツヤ「え?いや、分からん」

 

ユキ「はぁ・・・お母さんって苦労しそうだな・・・」

 

テツヤ「えぇ!?」

 

ユキ「満腹感が出るって事はダイエットに最適なの!乙女にとって体重は大事なんだよ?」

 

テツヤ「おぉ 成程」

 

ユキ「でもデメリットもあるよ?現実世界で食べないとリアルの体に影響が出ちゃうからね あまりこっちの世界で朝昼晩食べるって言うのは止めといた方が良いよ?」

 

テツヤ「はぁ~本当良く出来てんなこのゲームは」

 

キリト「テツヤ 買ってきたぞ パンだ」

 

俺はキリトから投げられたパンを受け取った

 

テツヤ「おっ サンキュー」

 

キリト「・・・・・・パンか・・・・・・なんかあの時を思い出すな・・・」

 

テツヤ「あの時?」

 

キリト「俺達が初めてあった時に俺とアスナでパーティー組んだろ? その晩にアスナにパンを買って食べさせてやったんだよ 何やっても無反応に近かったけどそのパンを食べたら凄く驚いててさ あの頃が懐かしいよ」

 

ユイ「ママが無反応だなんてなんだか考えられないです・・・」

 

テツヤ「あんときのアスナはまるでジャックナイフみたいに鋭い目つきしてたからな~ 今ではキリトの嫁だもんな 何が起こるか分かったもんじゃねぇなこの世界」

 

ユキ「じゃあそう言うお父さんはいつからバカップルだったの?」

 

テツヤ「バカップルじゃなくて あいつが甘えてるだけ 俺はそんなに馬鹿みたいにあいつの事を甘やかしたりしたりはしてないの」

 

キリト「よく言うよ 人前でも平然といちゃついてた癖に」

 

テツヤ「別にいちゃつくことに罪はねぇだろ? さてご馳走様! さて!そろそろ行こうぜ!」

 

キリト「あぁ!行こう!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「キリト!どっちが先に飛行をマスターするか勝負だ!」

 

キリト「望むとこだ!」

 

ユキ「ねぇね!あっちに人だかりが出てきてるよ!何かイベントか何かじゃない?」

 

ユキの指指す方向を見ると確かに結構な人だかりが出来ていた

 

テツヤ「なんだろう・・・クエストかなんかかな?」

 

キリト「見てみようぜ 大したことなかったらそのままフィールドに出ちゃえば良いしな」

 

テツヤ「それもそうだな 見てみっか」

 

俺とキリトは人だかりに向かった 人だかりの中には看板があり、そこに1枚の張り紙が貼ってあった

 

テツヤ「んーとなになに・・・『迷子のペット探し』か・・・見たとこ超余裕のクエストみてぇだな」

 

キリト「そうだな 保護するペットは何だ?」

 

テツヤ「えーと・・・お!喜べキリト!鳥だそうだ!」

 

キリト「鳥でなんで喜ぶんだ?」

 

テツヤ「決まってんだろ!鳥って言ったら飛ぶだろ? すなわち!俺らも飛びながら探せるんだよ!飛行の練習にはもってこいだ!」

 

キリト「おぉ!成程!」

 

テツヤ「よっしゃ!早速受注しようぜ!」

 

キリト「おう!」

 

その後 俺達はクエストを受注し 保護対象のモンスターの写真を受け取り 鳥が逃げたとされるフィールドへ出ていた

 

フィールドといってもさっきまで飛んでたフィールドとは違いちょっと狭い それでも飛ぶ分には十二分だ

 

テツヤ「さーてと!早速行くか!」俺は飛行体制に入り 宙に浮いた

 

キリト「どうやって探す? 写真を見た感じ雀位の小さな鳥っぽいが・・・」

 

テツヤ「まぁそう思ってよ 依頼人にそのペットの好物持ってきたんだ これをそこいらに仕掛けてgetするって魂胆よ」

 

ユキ「その好物って?」

 

テツヤ「こいつだ!」

 

俺はアイテムストレージから その鳥の好物である生肉を取り出した

 

ユキ「お肉~?ベタだね~」

 

テツヤ「まぁそう言うなユキ とまぁこの肉を飛びながら仕掛けていこう それと キリトにはお願いがあるんだ」

 

キリト「何だ?」

 

テツヤ「まぁとりあえずこっち来いよ」

 

キリト「?」

 

~数分後~

 

テツヤ「よし!完成!」

 

キリト「おい!!俺に肉巻き付けただけじゃないか!何がしたいんだよ!!」

 

テツヤ「だから 飛んでっからその内その鳥が引っ付いてくるかも知んねぇだろ? ココの違いだココの」俺はそう言って頭を指した

 

キリト「うっ・・・いつになくテツヤの頭が冴えてる・・・」

 

テツヤ「さぁて!そろそろ罠を仕掛けに行こうか!」

 

~9分後~

 

テツヤ「これでラスト!」

 

俺はラストの生肉を仕掛け 木の枝の上に立った

 

テツヤ「ふぅ・・・まだまだだな・・・もうちょい速く動けなきゃな・・・」

 

キリト「なぁ・・・まだつけてなきゃ駄目なのか・・・」

 

テツヤ「たりめぇだ 何のためにお前がいると思ってんだ」

 

キリト「飛行の練習のためだ!!!!」

 

テツヤ「まぁまぁ たまにはこうゆうのも良いだろ?」

 

キリト「全く・・・」

 

ユキ「ふぁ~・・・まだ見つからないの~?」

 

テツヤ「まだまだ もしなんだったら寝てても良いぞ?」

 

ユキ「や!せっかくのお父さんの側なのに寝るなんて勿体無い!」

 

テツヤ「そっか そんじゃあもうちょい待っててくれよな」

 

ユキ「うん!」

 

ユイ「パパ・・・ごめんなさい テツヤさんの方へ移って良いかな・・・?」

 

キリト「へ?」

 

テツヤ「どした?ユイちゃん?」

 

ユイ「あの・・・凄く鼻にきちゃうんです・・・」

 

テツヤ「あ!!ごめん!!ほら!こっちおいで!」

 

ユイ「失礼します!」ユイちゃんはユキが入ってる装備の胸ポケットの中に入ってきた

 

テツヤ「ごめんね・・・俺が後先考えないであんな事しちゃって・・・」

 

ユイ「大丈夫です・・・」

 

テツヤ「ユキ どんくらい休憩すりゃあ飛べるようになるんだ?」

 

ユキ「もう大丈夫だよ!また10分間飛べるよ!」

 

テツヤ「よし!そんなら仕掛けた罠1から見てくかキリト!」

 

キリト「おう・・・」

 

その後 1から見ていったが鳥は見つからず 遂に残すはラストの1個だった

 

テツヤ「頼むいてくれよ~・・・・・・どうだ!!!」

 

俺は最後の罠をかけた木を見た するとそこには1匹の鳥が肉を啄んでる姿が見れた

 

写真の鳥とそっくりだ ターゲット発見だ!

 

テツヤ「よっしゃ!ターゲット捕獲!!」俺は鳥を鳥かごの中に入れ 鳥を無事捕獲した

 

テツヤ「うっし!クエストクリア! にしても随分と時間が余ったな・・・」

 

キリト「やっと生肉から開放される・・・」

 

テツヤ「お疲れさん 肉回収すっから頂戴」

 

キリト「ほらよ 2度とごめんだぞ・・・」

 

テツヤ「わぁってるよ」

 

俺はキリトから肉を受け取ろうとした

 

しかし キリトの手にあった肉は気づいたら消え去っていた

 

テツヤ「え?」

 

ユキ「お父さん!上!!」

 

テツヤ「っ!!」

 

俺とキリトが上空に目を凝らすと 馬鹿でかい鳥が上空で大量の生肉加え 羽ばたいていた

 

テツヤ「うひょ~ でっかい鳥だな~・・・・・・やるか!!」

 

キリト「おう!!」

 

俺とキリトは羽を閉じ 地上にいたから互いに羽を出し 2人して鳥に突っ込んだ

 

突っ込んだまでは良かった でも俺達は怪鳥によけられ 2人して頭を思い切り互いにぶち当ててしまった

 

テツヤ・キリト「いってぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

 

ユキ「何やってるの2人とも・・・」

 

テツヤ「キリト・・・ちゃんと声かけしあおう・・・」

 

キリト「だな・・・いってぇ・・・」

 

テツヤ「さぁて 俺らのコンビネーション あの野郎に見せつけてやろうぜ!!」

 

キリト「あぁ!」

 

俺とキリトは再び飛び 怪鳥まで詰め寄った

 

そして、一撃二激と互いに着々と攻撃を与えていった 怪鳥のダメージは着実に増えていった

 

テツヤ「ったくしぶとい野郎だ!!ソードスキルがあれば・・・」

 

キリト「そうゆう時の魔法だ!お前の魔法でダメージを負わして 止めは俺が刺す!」

 

テツヤ「あ!そうか!よし!!任せたぞキリト!!」

 

俺は魔法を放ち 怪鳥は小さな闇に襲われた

 

そして キリトが止めを刺そうとした けれど俺もまだ動ける余裕があったから俺も怪鳥に斬りかかった

 

テツヤ・キリト「これで最後だぁ!!」

 

俺とキリトが同時に斬り、怪鳥のHPは尽きた

 

テツヤ「おっしゃ!」

 

キリト「やったなテツヤ!」

 

俺とキリトはハイタッチをして 久々の共闘による勝利を互いに喜びあった

 

テツヤ「でもなぁ・・・勝てたはいいけどやっぱし違和感あるなぁ・・・何なんだろうな・・・」

 

ユキ「ステータスに不備はないはずだけど・・・それでも駄目?」

 

テツヤ「あぁ 駄目駄目 例えるならSAO時代が油乗った最高の状態で今が腐って誰も食えないような感じ」

 

キリト「そこまでなのか?見た感じたいしたことない気がするが・・・」

 

テツヤ「まぁこればっかしは自分の体で判断するっきゃねぇからな~・・・こんな状態でよくシグルドに勝てたな俺は・・・」

 

ユキ「まぁその内なんとかなるよ!だってお父さんだもん!」

 

テツヤ「ふふっ ありがとなユキ さ そろそろ特訓を再開しよう まだあっちの世界も10時前だ お前なら大丈夫だろ?」

 

キリト「勿論 速く飛行を上達させよう!」

 

テツヤ「おう!」

 

~数十分後~

 

テツヤ「いやっほぉ!!」

 

俺は今超スピードで飛んで 風の心地よさを感じている

 

あの後何度か練習をこなし 俺達はリナ達よりかは遅いかもしれないがかなり速く飛べるようになった

 

これで少しは明日の攻略のスピードアップもできるかな

 

キリト「テツヤ そろそろあがろう もう大分飛んだだろ?」

 

テツヤ「そうか? じゃあそろそろあがるか 鳥依頼主に渡してログアウトしよう」

 

キリト「そうだな」

 

その後 俺とキリトはスイルベーンに戻った

 

そして俺とキリトは今 依頼主の前にいた

 

テツヤ「こちらが依頼してたあなたのペットです」

 

ちなみに依頼主はかなりの大富豪に見える なんかもう着てる服も着けてる香水も凄い匂いがした

 

「あらあら~!どこに行ってたのピーちゃん!私心配してたんだからね~!」そう言って依頼主は鳥籠を受け取った

 

テツヤ「見つかってなりよりです もう逃げんじゃねぇぞ?」

 

「それじゃあお礼をしなくちゃね!はい!これが今回の報酬ね!本当にありがとうね2人とも!」

 

そう言って依頼主は去っていった 凄い優しそうな人だったな

 

キリト「報酬は・・・・・・・・・ぶっ!?」

 

テツヤ「どした?そんな吹き出して」

 

キリト「報酬画面見てみろ!!」

 

テツヤ「あん?」

 

俺は報酬画面をのぞき込んだ すると底には驚くべき光景が広がっていた

 

『報酬:500000ユルド』

 

テツヤ「んなぁ!?ご!50万だぁ!?」

 

キリト「なんて人だ・・・たかが鳥1匹捕まえたってのに50万だなんて・・・」

 

テツヤ「でもおかげでしばらくアイテム難には困らねぇな うっし!この金使いたいとこだがここは我慢をして今日はログアウトすっか!」

 

キリト「だな!」

 

そして俺とキリトは宿屋へ向かった

 

~宿屋内~

 

テツヤ「さーてと そろそろログアウトすっか またなユキ」俺はピクシー姿から戻っていたユキのことを撫でた

 

ユキ「もう行っちゃうの・・・?」ユキは悲しそうな顔をしていた

 

テツヤ「寂しいのか?」

 

ユキ「うん・・・」

 

テツヤ「そんじゃあお前が寝付けるまで俺が一緒にいてやる それでどうだ?」

 

ユキ「ほんと!?わーい!」ユキは俺に抱きついてきた

 

テツヤ「よしよし 我が家は甘えんぼばっかだな~」

 

ユキ「ふふふ~♪」

 

その後 しばらく一緒に布団の中にいたら ユキはぐっすりと寝付いた

 

ユキ「むにゃむにゃ・・・」

 

テツヤ「そんじゃあログアウトすっか・・・じゃあねユキ また明日」

 

俺はユキと手を繋ぎながら ログアウトを選択して ゆっくりと目を閉じた




大富豪から思わぬ大金を得たテツヤとキリト 2人はこの大金をどう使用するのか?

次回は本編通り展開していくつもりです!次回もお楽しみに!


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part40 つけられたパーティー~キリトの思い~

遂に夏休みが終わり そして9月に突入しましたね

今年もなんだかんだいってあっとゆうまに終わりそうですね 今年の残り時間も無駄にせず行きたいですね

それでは本編です!どうぞ!


前回 飛行をほぼマスターし 戦闘でも上手いコンビネーションを発揮したテツヤとキリト

 

しかし やはりテツヤは本調子ではない 一体どうしたのだろうか?

 

さて、今テツヤ達はスイルベーンの飛行場にいるようです

 

テツヤ「さぁて さっさと山岳地域を抜け出そうぜ!」

 

リナ「うん!それじゃあ早速しゅっぱーつ!」

 

その後 俺達は昨日俺が落ちた場所まで約5分で向かった

 

これもやっぱり昨日の特訓の成果だな

 

テツヤ「リナ あとどんくらいで着くんだ?」

 

リナ「このペースならノンストップで行けるはずよ」

 

テツヤ「ならちゃっちゃと向かおうぜ!」

 

キリト「っ・・・・・・・・・待て 皆 誰かにつけられてる 俺達」

 

テツヤ「あん?本当か?ユキ」

 

ユキ「んー・・・ううん 近くに私達以外のプレイヤー反応は無いよ?」

 

テツヤ「そうか・・・まぁこいつの索敵スキルだからな つけられてる方の可能性が高い」

 

リナ「でもこの広いフィールド内じゃ判別はほぼ不可能に近いよ・・・・・・ここは速く目的地に向かっちゃおう! 今より速く飛ぶから付いてきてね!」

 

テツヤ「了解だ!任せとけ!」

 

その後 俺達は目的地であるルグルー回路へと到着した

 

~ルグルー回路内~

 

テツヤ「何これ・・・真っ暗で何も見えない・・・」俺は手探りで辺りを探した

 

すると なんか柔らかい感触がした

 

リナ「っ!?きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

 

俺は悲鳴を上げたリナにぶっ飛ばされた

 

あぁ・・・また触っちまったのか・・・・・・ユウキにフィリアに続きどんだけ揉んでんだ俺は・・・にしても今回は随分と小さい気がしたな・・・ユウキより小さいんじゃないのかな

 

リナ「・・・・・・キリト君 スプリガンの魔法で暗示無効化の魔法があるはずよ それをさっさと唱えなさい」

 

キリト「へ?」

 

リナ「さっさと唱えなさい!!!!!さもなきゃどうなるかわかってんでしょうね!?」

 

キリト「お待ちください!!すぐ唱えます!!」

 

そうゆうとキリトは魔法を唱えた するとたちまち周りが明るくなり辺りが見渡せるようになった

 

リーファ「ありがとね キリト君」

 

キリト「どういたしまして」

 

リナ「さぁて・・・覚悟はできてんでしょうね・・・・・・!!!」そうゆうとリナは俺に向け片手剣を向けてきた

 

テツヤ「ま!待て!!話せば分かる!!!決してわざとじゃ・・・」

 

リナ「問答無用!!!!!!!!!!」

 

テツヤ「いやぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

逃げるテツヤをリナが追いかけていき 2人の背中は瞬く間に見えなくなってしまった

 

リーファ「ちょっと!?2人とも!?」

 

キリト「ったく人騒がせな奴らだ・・・追いかけよう リーファ」

 

リーファ「うん!」

 

~数分後~

 

あの後 俺は遂にリナに捕まり 今まさに殺されようとしていた

 

リナ「さぁて・・・・・・死ぬ覚悟は出来てるの・・・?」

 

テツヤ「できてないから待って!!!お願いだから!!!」

 

リナ「黙ってくたばりなさいこのドスケベ野郎!!!!!」

 

リーファ「リナちゃん待って!!今そんなくだらないことしてる場合じゃないの!!」

 

走ってきたリーファとキリト達に俺達は近くの溝に押し込められた

 

何があったかわからないけど九死に一生を得たな・・・

 

リナ「くだらないってそんな「しっ!!静かにして!!」」リーファはリナの口を塞いだ

 

そして リーファは魔法を唱えた すると俺達が入ってる溝の前に何やら透明の壁ができた

 

テツヤ「なにこれ?」

 

リーファ「これさえあれば私達は見つからないはずなの でも喋る時はボリュームを小さくしてね」

 

テツヤ「了解 んで何があったの?」

 

キリト「何か変な気配がしたんだ それをリーファに伝えたら今この状態だ」

 

テツヤ「そっか 助かったよ2人と」

 

リナ「アトデコロス」

 

テツヤ「止めて!」

 

ユキ「っ!お父さん!接近する反応があるよ!」

 

テツヤ「プレイヤーか?」

 

ユキ「・・・・・・ううん 違うみたい でも何かがあるのは確かだよ」

 

リーファ「ちょっと待って・・・・・・」

 

リーファは目を凝らし遠くを見ているようだった 恐らくだが何かを探してるんだろう

 

すると リーファは何かを見つけたのか いきなり張った壁から出てしまった

 

テツヤ「な!?どうしたんだよ!!」俺もそれに続いて出た

 

リーファ「あれは偵察用のコウモリよ!!速く倒さなきゃ・・・!」

 

そうゆうとリーファは魔法を唱え 遠距離から偵察用コウモリを倒した

 

リーファ「皆!着いてきて!」

 

リーファは俺とキリトの手を拝借し 走り出した

 

俺は誰とも手を繋いでないリナの手を握り リーファに我が身をしばらく任せた

 

すると 回路内の広い場所に出た 足場の辺りには湖が広がり 目の前には街が広がっていた

 

リーファ「赤色のコウモリ・・・サラマンダー達ね・・・!」

 

テツヤ「んだと!?だったらさっさと行かなきゃ!」

 

リーファは俺の言葉に答え 更にその足を早めた

 

しかし 魔法か何かによって俺達の前に巨大な壁が現れた

 

テツヤ「ちっ!!んなろぉ!!」

 

俺は斬月でその壁を斬りかかった しかし 余りの硬さに俺は壁に跳ね返され地面に叩きつけられた

 

リナ「そんなの斬れる訳ないでしょ!!」

 

テツヤ「んなの先言ってくれ~・・・」

 

俺は立ち上がり 壁に目を向けてたのを後ろに向けた

 

すると 大量のサラマンダーの軍勢がそこにはいた 前衛には盾を持った奴ら 後ろには恐らく魔法部隊であろう奴らがいた

 

テツヤ「ほーう そう来たか・・・」

 

キリト「テツヤ どっちがやる?」

 

テツヤ「んなの俺が」

 

キリト「いいや!俺がやる!!お前ばっかりやってずるいじゃないか!!」

 

テツヤ「んなの関係あるか!!俺が!」

 

キリト「俺!!」

 

テツヤ「俺だって!!」

 

リナ「やかましい!!!!男なら潔くジャンケンで決めなさいジャンケンで!!!!」

 

テツヤ・キリト「はい・・・」

 

ジャンケンの結果 俺は負けてキリトが闘うことになった

 

テツヤ「ちっ つまんねぇの ちゃっちゃっと終わらせてこいよ」

 

キリト「よっしゃあ闘える!!んまぁ見とけテツヤ!」

 

テツヤ「ちっ ウキウキしやがって」

 

俺は大人しくリーファとリナの側に行き この場の戦闘はキリトに任せた

 

キリト「さぁ!!行くぞ!!」

 

キリトは剣を抜き サラマンダーの部隊へ突入した

 

キリトの速度だ まぁ並大抵のプレイヤーならまず追いつけずに終わるからこの戦闘速く終わるなと思っていたがその予測は大幅に外れた

 

キリトの攻撃は複数いた盾部隊に防がれ キリトは後ろに下がった

 

すると 後ろに下がったキリトを狙ったかのように後ろから炎の魔法が飛んできた 恐ろしく計画的な戦略だ

 

リナ「あの戦略・・・恐ろしく完璧ね・・・」

 

リーファは魔法でキリトのダメージを回復させた

 

キリト「お サンキュー!よし!!」

 

キリトは再度攻撃を仕掛けたが 結果は同じだった

 

キリトは攻撃してはそれを防がれ そして魔法を撃たれ そして回復してまた攻撃する とゆう負の連鎖を繰り返していた

 

リナ「もう駄目だ・・・これじゃあキリト君のHPがただ減ってくだけだ・・・」

 

リーファ「テツヤ君!!手伝ってあげないの!?」

 

テツヤ「んーまぁ手伝ってもいいけど・・・俺はここはあいつに任せるって決めたからさ それに もし俺が助けたらあいつのプライドがズタズタになっちまう だからここは俺は手助けはしない」

 

リナ「そんなこと言ってる場合じゃ!」

 

リーファ「キリト君!!ここは一旦引いてもう一回出直そ!!もうこんな人数キリト君1人じゃ・・・!」

 

キリト「・・・・・・嫌だ・・・・・・」

 

リーファ「へ・・・・・・?」

 

キリト「諦めるなんてことは絶対に嫌だ・・・!!俺が生きてる限りはパーティーメンバーは絶対に殺させやしない・・・!!!俺が絶対に守ってみせるから!!!!!」

 

キリトはこちらを向いてそう話した キリトの目がいつにもまして殺気を帯びていたからキリトのこの言葉への本気が感じられた

 

キリトはそう言って 再び攻撃を仕掛けた しかし 結果は先程までと同じだった

 

何度も繰り返してる内に 流石に俺もキリトが可哀想になってきたから ちょっとばかし手を貸すことにした

 

テツヤ「ったくしゃあねぇな・・・・・・4人か・・・・・・ま 1人ってとこだな」

 

俺はリナ達の元から離れ キリトの元へと向かった

 

テツヤ「ちょーいとまったキリト」

 

キリト「何のようだテツヤ・・・これは俺の闘いのはずだぞ・・・」

 

テツヤ「まぁまぁ ここはいっちょ俺に任せとけよ」

 

キリト「へ?」

 

俺は歩いてサラマンダーの部隊へと近づいた

 

テツヤ「~♪」俺は鼻歌を歌いながら盾の部隊へ近づいていった

 

キリト「何を狙ってるんだ・・・?」

 

テツヤ「やぁやぁサラマンダーの諸君!たかが4人にご丁寧なこって!」

 

リナ「本当に何やってるの・・・?」

 

リーファ「さ、さぁ・・・」

 

「な・・・何だお前は・・・」1人のサラマンダーが声をかけてきた

 

よっしゃ のってくれたな のってくれたらこっちのもんだぜ

 

テツヤ「まぁまぁ 実はさ~」俺はそう言いながら斬月を空中に放り投げた

 

テツヤ「俺にその盾見して欲しいんすよ~!なかなか良い盾してるじゃないっすか~!」

 

「へ?そ、そうか?」さっき話しかけてきた奴も満更じゃなさそうだ

 

テツヤ「そうっすよ~!まぁまぁちょっと見してくだせぇよ旦那!」

 

「ま、まぁちょっとなら・・・」そう言って俺に盾を見せてきた

 

テツヤ「計画通り・・・♪」

 

「え?」

 

盾を見せつけ 無防備になっていた所に 先程投げた斬月がそいつの頭に突き刺さり 一瞬にしてHPが尽きた

 

テツヤ「今だ!!さっさとあいつら蹴散らしてこい!!」

 

キリト「へ?」

 

テツヤ「今ならお前の動きなら盾部隊を突破出来るはずだ!!さっさと行け!!!」

 

キリト「そうゆうことか!!!助かったテツヤ!!!」

 

テツヤ「それとだ!こいつも持ってけ!!」

 

俺はキリトに向け斬月を投げ キリトはそれを受け取った

 

キリト「な、なんで斬月を?」

 

テツヤ「んなの決まってんだろうが!!てめぇの奥の手で大人げねぇサラマンダーの野郎たちをぶっ飛ばしてこい!!!」

 

キリト「っ!!・・・・・・あぁ!!」

 

キリトはそう言うとキリトの剣を右手に 俺の剣を左手に持った

 

言うならば今のキリトはあの頃・・・・・・《二刀流》の頃のキリトだった

 

キリト「さぁ・・・・・・暴れるぞ!!!!!」

 

テツヤ「あぁ!!暴れてこいキリト!!!!」

 

キリトは盾部隊の1人を斬り倒し 残りの魔法部隊の方へと向かった

 

しかし残った盾部隊の2人がキリトの方へ向かおうとしてた だけど俺がそんな所を黙って見過ごす訳なかった

 

テツヤ「させるかよ!!」

 

俺は盾2人に向け闇の魔法を放ち その2人の行動を止めた

 

テツヤ「久々のキリトの二刀流を邪魔すんじゃねぇアホンダラが」

 

俺がキリトの方へ目を向けると 最早そこはキリトのステージだった

 

キリトは二刀流特有のリーチと素早さでバッタバッタとなぎ倒していっていた

 

リナ「す・・・凄い・・・」

 

テツヤ「ひゅー!さーすが!」

 

キリトの快進撃で 魔法部隊はもう数えられるくらいの人数になっていた

 

そして、瞬く間に敵は倒されていき 遂に最後の1人を残すのみだった

 

リーファ「ま!待ってキリト君!!そいつは生かしといて!!」

 

リーファのその言葉に気づき キリトは剣を止めた

 

リーファ「さぁ!あんた達は何の為に私達を尾行してたの!!吐きなさい!!」

 

「ちっ!!殺すなら殺せ!!」

 

テツヤ「まぁ待てって こうゆうのは男の方が交渉しやすいもんだよリーファ」

 

キリト「いや~暴れた暴れた!!!サンキューなテツヤ!!」俺はキリトから斬月を受け取った

 

テツヤ「おっ サンキュー さぁてと・・・ねぇ君 物は相談なんだけどよ~」

 

キリト「今の戦闘で手に入れたユルドとアイテムなんだけど~もし君達の目論見を話してくれたら全部上げちゃう!って言ったらどうする?」

 

「え・・・・・・まじ・・・・・・?」サラマンダーのプレイヤーは俺達の顔を見てきた

 

テツヤ・キリト「まじ♪」

 

俺とキリトとサラマンダーの3人で微笑みあった

 

リナ「・・・・・・男って・・・・・・」

 

リーファ「こんなものなんだね・・・・・・・・・」

 

ユキ「馬鹿みたい・・・・・・」

 

ユイ「身も蓋もないです・・・・・・」

 

女性陣はテツヤとキリトを呆れた顔で見ていた

 

~~~~~~~~~~~

 

「実はさ 俺達ついさっき上の人達から呼び出されてさ 何か4人を30人くらいの人数で殺るって言うからさ この人正気か?って思ったんだけど相手がカゲムネさんやった人って聞いたからさ 納得した訳さ」

 

テツヤ「カゲムネ?」

 

「君達が出会ったサラマンダーの槍部隊だよ よくシルフ狩りをしてるんだ」

 

テツヤ「あぁ あいつらの内の1人か」

 

「そ まぁそれで君達に偵察用のモンスターを送って尾行してたんだけどさ 結局俺達はスプリガンの君にボロ負けさ でもインプの君の作戦もなかなか面白かったよ あれに引っかかる馬鹿も馬鹿だけどさ」

 

リーファ「ふ~ん・・・」

 

「あ!そうそう!俺達が君達のとこに向かう前にサラマンダーの大舞台が飛んでいったのを見たよ!何をするかは分からないけど・・・」

 

リナ「大舞台で?世界樹にでも挑むつもり?」

 

「まさか 全部隊にエンシェントウェポン級の武器が必要だって今金を集めてるとこだよ」

 

テツヤ「エンシェント・・・なに?」

 

「エンシェントウェポンってゆうのはまぁ簡単にゆうとすげぇ武器ってとこかな 値段ももちろん高い!」

 

テツヤ「へ~ サンキュー」

 

「さて、俺が知ってるとこもこれまでかな・・・・・・役に立てたかは分からないけどこの情報を有意義に使ってくれ」

 

リーファ「そっか ありがとね」

 

「・・・それで・・・・・・あのぉ・・・・・・」

 

テツヤ「わぁってるよ キリト」

 

キリト「了解」

 

キリトはサラマンダーのプレイヤーにコルとアイテムを送った

 

「お!ありがとう!!」

 

テツヤ「また会おうな!今度は敵としてではなく味方としてな!」

 

俺達はサラマンダーのプレイヤーが去っていくのを見守り続けた




サラマンダーの部隊に行く手を阻まれるも キリトの二刀流によって状況は打破され そして交渉相手として生け捕りにした部隊の生き残りから サラマンダーの今の状況について知る

一体サラマンダー達は何を?そして何故キリトは二刀流を?

次回もお楽しみに!


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part41 回路内の街で~リーファに届いた連絡~

ついさっき 広島東洋カープがセ・リーグの優勝を決めました

テレビで見てましたが他球団でも感動ものですね

多分日本シリーズも出るでしょうから奮闘して欲しいですね!

では本編です!どうぞ!


前回 キリトの奥の手である二刀流が炸裂し テツヤ達はサラマンダーの部隊を追い払うことに成功する

 

しかし 何故二刀流スキルの無いキリトが二刀流を発動できたのか・・・

 

~ルグルー回路内~

 

俺達は今 回路内の中を進んでいた 俺とキリトはリナとーリーファから少し離れて進んでいた

 

テツヤ「キリト 見事な二刀流だったな」

 

キリト「よせよ お前がいなきゃ俺達は今頃全員スイルベーンに逆戻りだったさ」

 

ユキ「ね、ねぇお父さん なんでキリトさんはスキルも無いのに二刀流を使うことが出来たの?」

 

テツヤ「ん?そんなの些細なことだよ キリトの身体が二刀流の動きっつうもんを覚えちまったんだよ」

 

ユキ「身体が?」

 

テツヤ「そ キリトが二刀流を使い始めたのは74層を攻略した頃だったが それよりももっと前にキリトは二刀流を持ってたんだ 無論キリトの二刀流練習にも俺は付き合ったさ 要はそんくらいキリトは二刀流を使い続けたから身体にその動きが染み込んでんだよ」

 

ユイ「なるほどです・・・」

 

リナ「さっきから何の話してるの?2人とも」

 

テツヤ「ん?何でもないよ 別に」

 

リナ「ほんとに~?」

 

テツヤ「ほんとだって なユキ」

 

ユキ「うん!」

 

リナ「ほんとのほんと~?」

 

ユキ「むぅ!疑い深いです!ねぇお父さん!」

 

テツヤ「ん?どした?」

 

ユキ「リナさんってお父さんのことが「わぁわぁわぁー!!!!!!」」

 

リナはユキの声をかき消すように叫んだ

 

リナ「ユキちゃん!!!」

 

ユキ「冗談冗談♪きゃはは~♪」

 

リナ「全く・・・/////」

 

テツヤ「リナ?顔赤ぇぞ?どした?」

 

リナ「っ!何でもないわよこの馬鹿!!」

 

テツヤ「さ、さいですか・・・」

 

キリト「・・・・・・リナ ちょっとテツヤのこと貸してくないか?」

 

リナ「へ?テツヤを?別にいいけど・・・」

 

キリト「リーファ ごめん ちょっとばかし進むのストップしてもらえるかな?」

 

リーファ「OK 何かあったの?」

 

キリト「ありがとな2人とも ちょっとこの4人で話したいことがあるからさ ごめんな 行くぞテツヤ」キリトはどこかへ歩いていった

 

テツヤ「え?お!おい待てよ!!」

 

~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「どうしたんだよ?んないきなり話したいことがあるって」

 

キリト「テツヤ お前の違和感の原因 分かったかもしれない」

 

テツヤ「何!?本当か!?」

 

キリト「あぁ さっき 俺が二刀流使えた原因を 俺の身体の慣れだって言ったろ?」

 

テツヤ「あぁ まぁぶっちゃけとっさだったか使えるかどうかあやふやだったけどな お前が二刀流使えてよかったよ」

 

キリト「そりゃどうも 話を戻すぞ お前の違和感なんだけど・・・もしかして《斬月と天鎖斬月のせい》何じゃないかな?」

 

テツヤ「何?斬月と天鎖斬月が?」

 

キリト「そうだ 斬月による圧倒的な破壊力とリーチ そして天鎖斬月による破壊力とリーチは斬月の時よりもあがり あの閃光と呼ばれたアスナをも凌ぐスピードを手に入れ そのスピードで敵を翻弄しながら 敵を倒す それがお前のSAOでの闘い方だったろ?」

 

テツヤ「まぁほぼ模範解答に近い答えだけど・・・」

 

キリト「実際 今の斬月・・・・・・いや、ムーンスラッシュ・ソードを使った感想はどうなんだ?」

 

テツヤ「うーん・・・ぶっちゃけ言うと物足りねぇんだよなぁ・・・この前もそうだけど癖で月牙天衝撃とうとしちまうし・・・あー・・・斬月がありゃなぁ・・・」

 

キリト「ふむ・・・って事はお前も斬月での戦闘が身についちゃってるんじゃないか?」

 

テツヤ「へ?斬月での?」

 

ユキ「一理あるね なんか闘い方が斬月の時そっくりなんだもん 今のお父さん」

 

テツヤ「うーん・・・・・・そうなのかなぁ・・・・・・」

 

ユイ「でもテツヤさんの場合 パパみたいに二刀流がそんなにすぐ使えるって訳じゃ無いですし・・・」

 

テツヤ「そうだもんな~・・・斬月がもう無い以上 斬月以外での戦闘に慣れなきゃな・・・」

 

キリト「うーん・・・リズみたいなやつがいればな・・・」

 

テツヤ「みたいなじゃなくて リズ本人がいて欲しいよ・・・今まで斬月を持たせたことあんのはユウキとショウとリズ以外にはいねぇんだよ・・・だからリズならあいつの腕も信じられるし 多分そっくりな物が作れると思うんだけどなぁ・・・」

 

テツヤ「・・・はぁ・・・」

 

キリト「まぁそう気を落とすな お前のセンスならすぐにでも慣れるさ」

 

テツヤ「そうかな・・・・・・」

 

ユキ「お父さん!悩んでても仕方ないよ!!悩んでるお父さんはお父さんらしくないよ!!」

 

テツヤ「っ!!」

 

悩んでる俺は俺じゃないか・・・・・・ふっ 確かにそうだよな・・・・・・

 

テツヤ「そうだよな!!悩んでても仕方ない!!斬月が何だ!!!俺はこいつでやってくって決めたんだ!!くよくよしてても何もならない!!さぁ!!2人が待ってるから行くぞ!!皆!!」

 

キリト「テツヤ・・・」

 

テツヤ「おら!!早くいくぞ二刀流野郎!!!レディー待たせてんだぞ俺達は!!」俺はキリトの尻を思いっきり蹴った

 

キリト「おふっ!?」

 

テツヤ「ユキ!ありがとな!お前のおかげでちょっと元気出たよ!!」

 

ユキ「ほんと?なら良かった♪」

 

テツヤ「さぁ!行くぞ皆!」

 

~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「ただ今!戻ったぜ!」

 

リナ「お帰りなさい 皆で何の話してたの?」

 

テツヤ「なぁに!くだらないことさ!!」

 

リナ「そう?ならいいけど」

 

キリト「いつつ・・・・・・あんな強く蹴る必要無いだろ・・・・・・」

 

テツヤ「るせぇ 男だったら我慢しろ」

 

リナ「?何かしたの?」

 

テツヤ「何でもないよ~ 気にしないでいいよ~」

 

リナ「なーんか怪しいな~・・・」

 

テツヤ「気にしない気にしない!!さぁ行こうぜ!」俺はリナの手を握り 歩きだした

 

リナ「へぇ!?ちょっと!?」

 

テツヤ「レッツゴー!」

 

リーファ「それじゃあ私たちも行こっか!」

 

キリト「そうだな!行こうか!」

 

その後 俺達はルグルー回路内にある街に着いた

 

~回路内・街~

 

テツヤ「とうちゃーく!」

 

リナ「はぁ・・・はぁ・・・何もそんなに走らないでも・・・」

 

テツヤ「まぁまぁ いい運動になったろ?」

 

リナ「そうだけど・・・」

 

テツヤ「それにしてもいい場所だなここは 何だか和める感じがするよ」

 

回路内の街は薄暗い中に数々の外灯が灯してあり 夜の雰囲気を醸し出しながらも少々明るい感じを出していて なかなかロマンチックな感じだ

 

こんな場所にユウキと一緒にいれたらなぁ・・・・・・まぁ無いものをねだってもしゃあねぇよなぁ・・・

 

ユキ「お父さん?どうしたの?何だか寂しそうにしてるけど・・・」

 

テツヤ「へ?いや、ちょっとね」

 

ユキ「ふ~ん・・・・・・お母さんのこと?」

 

テツヤ「え?なんでそう思ったんだ?」

 

ユキ「だって何だかお父さんの顔が寂しそうにしてたから・・・やっぱりお母さんに会えてないのが寂しいのかなぁ~って思って・・・」

 

テツヤ「あちゃ~・・・顔に出ちゃってたか・・・」

 

ユキ「それじゃあやっぱり・・・」

 

テツヤ「でも大丈夫だよ 今はキリト達もいるし お前もいるんだ それに近い内にあいつにはきっと会える あいつに会うのはそれまでの辛抱だ!」

 

ユキ「お父さん・・・・・・」

 

テツヤ「ほら!お前も笑顔笑顔!ピクシーがんな寂しそうな顔してたら俺達だって寂しくなっちまうぞ!」

 

ユキ「でも・・・」

 

テツヤ「大丈夫だって!例えユウキがいなくても俺は大丈夫だよ!」

 

ユキ「・・・・・・それなら・・・・・・良いけど・・・・・・」

 

テツヤ「ほら!笑顔笑顔!」俺はユキの前で満面の笑みを浮かべた

 

ユキ「・・・・・・ぷっ!なんかわざとらしい笑顔だね!」そう言ってユキは笑い出した

 

テツヤ「ひでぇなぁ わざとなんかじゃないのになぁ・・・ま、お前が笑顔になれたんだ!それで充分だよ!」

 

ユキ「お父さん!これから先も頑張ろうね!」

 

テツヤ「あぁ!これからもよろしく!」

 

ユキとこれからの付き合いも約束し その後 皆で街の中で休憩

 

リーファ「はぁ~何だか疲れちゃったな~ さっき戦ってくれたのはキリト君だって言うのに・・・」

 

テツヤ「まぁ見ている方も疲れるもんよ 戦闘なんてね」俺は街の中で買った飲みのものを飲みながらそう話した

 

キリト「ふぉふはな?」キリトは俺と同じくして買ったイカの燻製みたいなやつを貪りながら話した

 

テツヤ「食いながら話すんじゃねぇよきたねぇな・・・」

 

リナ「そうだよ?ちゃんとマナーをわきまえなきゃね!」

 

キリト「はーい・・・」

 

テツヤ「ガキじゃねぇんだからそんくらい知っとけよ キリト君」俺はちょっと嫌味ったらしく言った

 

キリト「お前に言われたくはない!!」

 

テツヤ「んだとコラァ!?」俺はキリトに軽く詰め寄った

 

リーファ「あーもう喧嘩しないで!!」

 

リーファに止められた所で 誰かのメッセージの着信音が響いた

 

テツヤ「メッセ?誰?」

 

リーファ「あ、私みたい ちょっと待ってね・・・・・・あれ!?これ2時間前に来てる!?何で!?」

 

テツヤ「2時間?サーバーのバクかなんかじゃないの?」

 

リーファ「だろうね~・・・見てみるね」

 

リーファに2時間前に届いたメッセージか・・・・・・2時間前って言えば 俺達がルグルー回路の中に入った時くらいかな・・・

 

リーファ「あれ・・・・・・レコンからだ・・・・・・どうしたんだろ・・・」

 

テツヤ「レコン君から?なんて書いてあるんだ?」

 

リーファ「それが文脈が意味不明で・・・ごめんね 私彼とリアルの方で知り合いだからリアルの方で聞いてくるね」

 

テツヤ「そうなのか んじゃあ頼むな リーファ」

 

リーファ「うん!それじゃあね!」

 

リーファはそう言ってログアウトしていった

 

~~~~~~~~~~~

 

side 直葉

 

直葉「・・・・・・んん・・・・・・ログアウト完了ね・・・・・・」

 

私は付けていたアミュスフィアを外し 机の上にあった携帯を取ろうとした

 

すると、取ろうとした瞬間に携帯の音が鳴った 電話の主はレコン・・・・・・いや、長田君からだった

 

それよりも長田君からの連絡がかなりの数が届いてた 一体どうしたんだろ?

 

直葉「長田君?どうしたの?」

 

長田『あ!直葉ちゃん!やっとかかった!良かった~!』

 

直葉「なんであんなに電話してたの?あっちの世界で連絡すればいいのに・・・」

 

長田「いやぁ・・・それは話すのにちょっと時間かかるけどいいかな?」

 

直葉「別にいいけど・・・」

 

長田「それじゃあ・・・・・・実は今日 僕はシグルドの行動が気になってシグルドをつけてたんだ 一応テツヤさんとの約束だったしね」

 

直葉「シグルドの?」

 

長田「そう 前々から気になってたから 透明化のアイテムを使ってシグルドの後を付いてたんだ」

 

直葉「そうなんだ・・・それで、結局どうなったの?」

 

長田「うん それが付いてるうちに路地裏に行ったシグルドが透明化のアイテムを使ったんだ 僕と同じね だから 怪しいと思ってその後も尾行を続けたんだ・・・・・・そしたら地下水路まで行った時見たんだよ!!」

 

直葉「見たって・・・・・・何を?」

 

長田「シグルドが゛サラマンダー゛の奴らと何か怪しい会談をしてたんだよ!!」

 

直葉「へ!?シグルドが!?」

 

長田「そう!!だから、もう少し探ろうとしたんだけど・・・ドジ踏んで足場の水の音で場所がバレちゃって・・・」

 

直葉「え?それじゃあ今レコンの方は?」

 

長田「サラマンダー達に拉致られてます・・・・・・」

 

直葉「全く・・・・・・・・・でもあいつがサラマンダーと話してたって事は・・・内通者である可能性があるね・・・」

 

長田「そう!!それで!聞いた話!近々行われるシルフとケットシーの会談に サラマンダーの奴らが乗り込もうとしてるんだ!!」

 

直葉「へ!?その会談って同盟を結ぶ大事な・・・」

 

長田「そう!!サラマンダーの奴らはそこを狙って シルフとケットシーを根こそぎ皆殺しにして両方の種族をお金をふんだくろうとしてるんだよ!」

 

直葉「そんな・・・・・・それなら早く行かなきゃ!!」

 

長田「気をつけて! きっとテツヤさんとリナちゃんも力になってくれるはずだよ!!皆で力合わせて頑張って!!」

 

直葉「うん!ありがとね長田君!またね!!」

 

私は急いで通話を切り 再びログインした

 

直葉「リンクスタート!!」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

~リーファがログアウトした直後~

 

テツヤ「さってと リーファが戻って来る間何してよっかな~」

 

リナ「そんなの決まってるじゃない・・・ねぇ?テツヤ」

 

俺はリナになんかちょっとばかし殺気じみた感じで言われた

 

テツヤ「・・・・・・さっきの事?」

 

リナ「大当たりよ!!」リナは俺に剣をむけてきた

 

テツヤ「な!?落ち着け!!暴力はよそうぜ!!」

 

リナ「言っとくけどね・・・女の子の胸を揉むってのは死ぬ覚悟が無いとできないものなのよ!!つまり・・・あんたは死ぬ覚悟が出来てるって事よね?」

 

テツヤ「出来てないわい!!」

 

リナ「とにかく1回死になさい!!」リナはむけた剣を振りかざした

 

テツヤ「あぶねっ!?」俺は振り下ろされた剣を間一髪で避けた

 

リナ「キリト君!!テツヤを捕らえなさい!!」

 

キリト「え?」

 

リナ「さっさとしなさい!!!!」

 

キリト「はい!!」

 

テツヤ「おい!!負けてんじゃねぇキリト!!それでも男か!!」

 

キリト「リナには逆らえない物なんだ・・・すまない・・・」

 

リナ「ともかくお縄につきなさいこのスケベ!!」

 

再度俺を狙ってきたリナと 俺を捕まえようとするキリト リナの攻撃はまぁ避けれるとは思うけど キリトの動きはなかなか読めない

 

これはちょっと厳しいかもしれない・・・

 

リナ「やぁ!!」

 

キリト「覚悟!!」

 

テツヤ「よっと!!」俺はリナの攻撃を避けながら キリトの脚を払い 2人から間を開けた

 

キリト「のわぁ!?」

 

リナ「ぐぬぬ・・・・・・やるわね・・・・・・」

 

キリト「いってて・・・・・・なにもそこまでしなくても・・・」

 

タイムリミットは恐らくリーファが戻ってくるまで・・・さっきリーファが行ってまだ3分近く・・・・・・まだまだ粘らなきゃな・・・・・・

 

テツヤ「リナもそう怒らないでも・・・ほら、リナに好きな人ができたらどうせ揉まれんだよ?」

 

リナ「・・・好きな人・・・・・・/////」

 

テツヤ「あん?どした?」

 

リナ「っ!!なんでもないわよ!!!そ!それよりあなたはその他の人のを揉んだことはあるの!?」

 

テツヤ「え?・・・・・・・・・いや、あるけども・・・・・・」

 

リナ「え!?あるの!?」

 

テツヤ「あるけど・・・・・・」

 

リナ「・・・・・・ど、どうだったのよ・・・・・・」

 

テツヤ「え?」

 

リナ「だから!!私と比べてどうだったのよ!!!」

 

テツヤ「へ?リナに比べて?うーん・・・・・・正直に言っていいの?」

 

リナ「べ、別にいいわよ・・・」

 

テツヤ「1人はリナより格段におっきくてもう1人はリナよりおっきくてもう1人の子より小さいって感じかな~要はリナが一番小さ「死になさい!!!!」いぃぃ!?」

 

俺が言い切るまでにリナは俺の頭めがけ剣を振り下ろしてきた

 

テツヤ「正直に言ったまでじゃん!!!」

 

リナ「うるさい!!小さくて悪かったわね!!!」

 

テツヤ「小さいなんて言ってないじゃん!!」

 

リナ「うるさいうるさいうるさい!!!!!乙女心を理解しろ!!!!」

 

テツヤ「俺は男だ!!!!乙女心なんか分かるかぁ!!」

 

リナ「うるしゃい!!」

 

テツヤ「あ、噛んだ」

 

リナ「っ!?/////」

 

テツヤ「・・・・・・ぷっ!可愛いとこあるじゃん!!そんな怒ってないでそうゆうとこ出したらいいのにな」

 

リナ「な!?それってまるで私が普段可愛くないみたいじゃない!!!」

 

テツヤ「あ、そう言うわけじゃあ・・・・・・」

 

リナ「はぁ・・・・・・もういいわよ・・・・・・疲れちゃった・・・・・・」

 

テツヤ「ほっ・・・・・・」

 

リナ「ただし!!次また揉んだら今度こそ消すからね・・・・・・」

 

テツヤ「はい・・・・・・」

 

キリト「あ、2人とも!リーファが戻ってきたぞ!!」

 

テツヤ「お!ホントか!!」

 

リーファ「リナちゃん!!ちょっと来て!!!」

 

リナ「へ!?リーファちゃん!?」

 

リーファはリナの手を引っ張り どこかへと向かっていった

 

テツヤ「どうしたんだ?」

 

キリト「さぁ?」

 

~数分後~

 

ユキ「あ!戻ってきたよ!!」

 

テツヤ「お、ホントだ おーい 2人とも~」

 

リーファ「・・・・・・リナちゃん」

 

リナ「うん・・・・・・2人とも ごめんね 私達今から行かなきゃいけない場所があるの それで 申し訳ないけど今から行く場所はシルフとして向かう場所だから2人の案内はちょっとできそうにないの・・・だから、これからは別の人に案内をして貰った方がいい・・・・・・かな・・・・・・」

 

テツヤ「行かなきゃいけない場所?どうゆうことだ?」

 

リーファ「とにかく説明は移動しながら!!テツヤ君達も付いてきて!!」

 

テツヤ「わ、分かった!!」

 

そして、俺達は街を抜け 回路内を進みながらリーファの話を聞いた

 

どうやら、シルフ属とケットシー属の間で会談があるけど そこにサラマンダーが介入する可能性が高いらしい だから、それを阻止するために今から会談場まで向かうらしい

 

テツヤ「なるほどな・・・・・・それでお前らはそこに行くってわけか・・・・・・」

 

リーファ「うん・・・・・・ごめんね、本当に私達の自分勝手で・・・・・・」

 

リナ「それに、もし世界樹に向かうなら 2人はサラマンダー側に付いた方がいいかも知れない・・・・・・インプとスプリガンなら傭兵として雇ってくれる可能性もあるしね・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

リナ「・・・・・・もし2人がサラマンダー側に付くなら 私達を殺して 会談場まで向かう方がいいと思うよ・・・・・・2人にやられるなら私達覚悟は出来てる・・・・・・」

 

テツヤ「ふーん・・・・・・サラマンダー側に付けば世界樹に行きやすいのか・・・・・・」

 

リナ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ユキ ここでリナを攻撃したらダメージはあるのか?」

 

ユキ「へ?一応あるけど・・・・・・」

 

テツヤ「そっか・・・・・・それなら・・・・・・」俺は背中の斬月を握り リナに向け歩き出した

 

リナ「っ・・・・・・」

 

ユキ「へっ!?お父さん!?」

 

キリト「テツヤ!?何やってんだよ!!!」

 

テツヤ「何って・・・・・・サラマンダーについた方がいいなら・・・・・・俺はそっちを取るさ!!!」俺はそう言ってリナに向け斬月を振り下ろした

 

リナ「くっ・・・・・・!」

 

怯えるリナに対し 俺は振り下ろした斬月をリナを斬る寸前で止めた

 

リナ「・・・・・・?」

 

テツヤ「バーカ んなことするかよ」俺はリナにデコピンした

 

リナ「いたっ!?」

 

テツヤ「俺達はお前らに世界樹まで案内してもらうつもりなんだ それをお前ら殺してまでサラマンダーと一緒に世界樹まで行くなんざんなことしたかねぇ お前らが会談場まで向かうなら俺らも行くさ それこそ おまえらの傭兵としてな」

 

リナ「テツヤ君・・・」

 

キリト「行こう 皆でサラマンダー達を追い払おう!」

 

リナ「・・・・・・そうだね!!行こっか!!会談場はここを抜けた場所にあるよ!!」

 

テツヤ「そうか そんならお手を拝借して・・・・・・」

 

キリト「それじゃあ俺も」

 

俺はリナの キリトはリーファの手を握った

 

リナ・リーファ「へ?」

 

テツヤ・キリト「レッツゴー!!!」

 

俺とキリトは自慢の脚力を使い 走り出した

 

リナ「ふぇっ!?」

 

リーファ「早すぎるよー!!」

 

テツヤ「まぁすぐ付くから待っとれ!!」

 

 

俺達は瞬く間に 回路内を抜け 広い場所に出た

 

サラマンダー・・・奴らの企みは何なのかは知らねぇが介入なんざさせねぇ・・・・・・案内されてる恩返しだ!!絶対にシルフとケットシーの会談は成功させてやる!!

 

 

 

でも・・・・・・今の状態で俺は大丈夫なのかな・・・・・・




レコンから知らされたらシグルドの裏切り そしてサラマンダーのシルフとケットシーの会談の介入 それをテツヤ達は阻止する事はできるのか

次回もお楽しみに!

※近々ちょっとしたアンケートを活動報告の方でとろうと思います もしよろしかったらご投票の方をお願いします!


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part42 妖精王の兄弟~少女は今も~

この話はめちゃくちゃ短いです ご了承ください

ではどうぞ!


ボクは何故こんな場所にいるんだろう

 

ボクはあの時 大好きな人を庇って死んじゃったはずなのに

 

それなのにどうしてこんな場所で 毎日の様に変な男の人に 嫌味のようなことを言われてるんだろう

 

早くここから出たいよ 助けて・・・・・・──テツヤ──

 

~~~~~~~~~

 

~世界樹内~

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「やぁ 調子はどうだい?゛紺野木綿季゛君」

 

「・・・・・・その名前で呼ばないで・・・・・・」

 

「おっと これは失礼しました それでは・・・ユウキ君の方が良いのかな?」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「無視かよ・・・・・・まぁいい おい 今から移動するから付いてこい」

 

「移動・・・・・・?」

 

「そうさ そして君はとある人と会う もしかしたら君もあったことのある人かも知れないね」

 

会ったことのある・・・?それってまさかテツヤじゃ・・・・・・

 

・・・・・・そんなこと無いよね・・・・・・

 

「さっさと立て 行くぞ」

 

「はい・・・・・・」

 

一体どこに連れてかれるんだろう・・・・・・

 

ねぇテツヤ ボク今とても寂しいよ 悲しいよ

 

大好きなテツヤに会いたいよ それなのにどうしてボクはこんな所でよく分からない人の言いなりになってるの?

 

ユキ・・・・・・ボクどうしたらいいのかな・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~

 

「どこまで連れていくつもりなの もう30分近くは歩いてるよ」

 

「まぁ待ちたまえ せっかちな性格はモテないぞ?」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「ほら 着いたぞ もうお前の知り合いもいるはずだ」

 

着いたぞと言われたその場所は とても大きい鳥の籠のような場所だった

 

それに、中にも誰かいた ボクは目を凝らしてその人物を見た

 

その人は ボクがあの世界でテツヤやショウの次に一緒にいたボクの親友だった

 

「っ!?アス・・・・・・ナ!?」

 

「やはり知っていたのか なら話は早いな」

 

そう言うと その人は鳥籠を開け ボクをその中に閉じ込めた

 

「っ!?ユウキ・・・・・・?」

 

「アスナ!!!」

 

ボクはアスナに抱きついた アスナに会えて単純に嬉しい気持ちもあったけど それよりも今の恐怖心の方が勝っていた ボクは怖さから 逃げるようにアスナに抱きついた

 

「おや?兄さんじゃないか もうあの女を連れてきたのかい?」

 

兄さんと言ったその男の人は ボクの事を見張ってた人にどことなく似ていた

 

「ふっ・・・行動は早い方が良いからな こいつは一ヶ月後には出荷だ それまでに゛あの男゛を忘れられるように調教しなきゃならねぇんだからな」

 

出荷・・・?出荷って何・・・・・・?それにあの男って・・・・・・

 

「流石は兄さん 考えることがゲスいね」

 

「お前に言われたらおしまいだ おい お前ら 変な気起こすんじゃねぇぞ?」

 

そう言って 2人はどこかへ去っていった

 

「・・・・・・ユウキ・・・・・・私達・・・・・・一体どうなっちゃうの・・・?」

 

「分からない・・・・・・でも・・・・・・このままだと・・・・・・もう二度とテツヤ達に会えなくなっちゃう気がする・・・・・・」

 

「・・・・・・キリト君・・・・・・」

 

「ボク達は・・・愛する人の為にあの世界で愛する人に尽くして・・・・・・愛する人の為に命をはって愛する人を守って・・・ボク達はなんら悪い事はしてないはずなのに・・・・・・どうして・・・・・・どうしてこんなことに・・・・・・!!」

 

「ユウキ・・・・・・」

 

そうやって考えるだけで 涙が止まらなくなる 悲しくて 悔しくて 寂しくて 辛くて 一刻も早くテツヤに会いたい なのに ボク達の目の前には大きな鉄格子があって 身動きが取れない どうしてなの?ボク達が何をしたってゆうの?何の罪があってこんなことになってるの?

 

 

テツヤ・・・・・・あなたから助けてくれるよね・・・・・・

 

あなたはいつだって ボクのピンチの時には駆けつけてくれて その自慢の剣技で窮地を救ってくれて 文句一つ言わずに助けてくれて そんな優しいあなたが大好きだった

 

今になって あなたの存在がどんなに大切で どんなにかけがえの無い存在だって言うことが改めて分かった

 

あの人はボクに『妖精王補佐を務めますアルベリヒと申します 以後お見知りおきを』って初めて会ったときに言ってきた

 

テツヤ あなたは死神だよね だったら妖精王の補佐なんか 簡単にやっつけられるよね

 

 

ボクはずっと待ってるからね・・・・・・あなたがまた ボクの目の前に立って 《大好き》って言ってくれるのを

 

「・・・・・・テツヤ・・・・・・ボクはあなたが来るまで永遠に待ち続ける・・・・・・だから・・・・・・絶対に来てね・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~

 

「っ!?ユウキ!?」

 

「お父さん?どうしたの?」

 

「い、いや、なんでもないぞ さぁ!サラマンダー達をぶっ飛ばすぞユキ!!」

 

 

今・・・ユウキの声が聞こえた気がする・・・・・・あいつは俺を待ってる・・・・・・だったらこんなとこで燻ってる暇はない・・・・・・

 

 

絶対に助けてやるからな!!!!待ってろよユウキ!!!!!




世界樹内にいた ユウキとアスナ 2人の身はある兄弟によって縛られていた

ユウキとアスナは愛する者に助けてもらえるのか

次回はsideA、Bに分けるつもりです 次回からの話もお楽しみに!


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part43 sideA サラマンダー最強の剣士~伝説の剣~

前後半の前半です!

ではどうぞ!




前回 リーファがレコンにサラマンダーの動向について聞き、リーファとリナはシルフとケットシーの会談場へ向かう

 

リナとリーファはテツヤとキリトに私達よりサラマンダーについた方がいいとゆうが テツヤがそれを拒否し 引き続きリナ達とパーティーを組む

 

テツヤ達一行はサラマンダーを止めることは出来るのだろうか

 

~~~~~~~~~~~

 

リナ「きゃぁぁぁ!!!!助けてぇぇぇぇ!!!!」

 

テツヤ「もうすぐ出口さ!最後まで捕まってろよ!!」

 

俺とキリトは 猛スピードで回路内を進み 遂に出口についた

 

実を言うと道中進んでる時モンスターに追われてたからノンストップで俺達は外へ出た

 

すると 目の前には地面はなく広い空が広がっていた

 

俺はリナの手を引きながら翼を出し リナか翼を出すまでリナの手を握り 支えてやった

 

ちなみに俺らを追ってたモンスターは出口の所で立ち往生 中には落下していくモンスターもいた

 

リナ「はぁ・・・はぁ・・・もう!!寿命が縮んだよ!!」

 

テツヤ「わりぃわりぃ ほら 悪い雰囲気をぶち壊す為にね」

 

リーファ「それにしても2人とも速すぎだよ・・・どうしたらそんなに速くなれるの・・・」リーファは疲れ気味にそう話す

 

テツヤ「・・・・・・これでも本来の半分も走れちゃいなかったんだがな・・・」

 

リナ「?何か言った?」

 

テツヤ「ん?いや、ちょっとね さ!さっさと会談場に行こうぜ!!場所はどこだリナ」

 

リナ「えっとね・・・・・・ここから北西の場所だね あの山の向う側かな」リナが指さした山は ここから見たらうっすらと見える感じだ

 

テツヤ「こりゃ時間かかりそうだな・・・時間は?」

 

リナ「後20分」

 

テツヤ「ちっ・・・際どいな・・・間に合えよ!!」

 

俺は飛行の速度を上げ あの山を目指した

 

飛んでも飛んでもなかなか山にはつけなく ようやく山を超えたのは約15分後だ 残り5分で会談が始まっちまう・・・

 

テツヤ「ユキ どっかにプレイヤー反応あるか?」

 

ユキ「待ってね・・・・・・っ!前方に大多数のプレイヤー反応があるよ!!サラマンダーの人達だと思う!!その更に向こうには少数の反応!会談場に出向いてるシルフとケットシーの人達だと思うよ!!」

 

テツヤ「サラマンダーが到着する所要時間は?」

 

ユキ「およそ20秒程度です・・・恐らくこのままのスピードで飛んでも到着するのはおよそ1分後・・・一足遅れちゃったね・・・」

 

テツヤ「くそ・・・間に合わねぇか・・・」

 

リナ「テツヤ!早く行こう!!皆が危ない!!」

 

テツヤ「任せとけって!!!」

 

 

ほんの少し飛ぶと 広い広場に出た

 

そこの小さな丘には 20人程度のプレイヤーがいた 恐らくだがあれが会談場なんだろう

 

そして その目の前には大人数のサラマンダーの軍勢が空を飛び 戦闘態勢をとろうしていた

 

キリト「テツヤ!!皆のこと任せたぞ!!!」

 

キリトはそう言うと速度を上げて、会談場の地へと着いた

 

それは サラマンダーが今まさに攻撃を仕掛けようとした瞬間だった

 

キリト「双方!!剣を引け!!!」

 

キリトがそう叫ぶと サラマンダー、そしてシルフとケットシーの3属は呆然としながらキリトを見た

 

「一体あれは誰なんだ・・・?」キリトのことを見ながら 金髪のスタイルの良い女性が困惑していた

 

リーファ「サクヤ!!」

 

「っ!リーファ!!それにリナ!!どうしてここに!」

 

リーファとリナは その女の人に近寄った リーファが言ってたしサクヤとゆう人なんだろう

 

リーファ「ちょっと話を聞いてね 駆けつけてきたんだ!!」

 

テツヤ「おいキリト!何が起こるか分かったもんじゃねぇからな!!気をつけろよ!!」

 

キリト「分かってるさ パーティーのリーダーと話がしたい!!出てきてもらおうか!!」

 

「ほぉう・・・スプリガンが何故こんな所にいるんだ・・・面白いではないか」

 

そう言ってサラマンダーの軍勢から姿を現したのは エギルと同じくらいの体格の男が出てきた

 

キリト「俺はスプリガン、ウンディーネ同盟の大使を務めるものだ」

 

「何?スプリガン、ウンディーネ同盟だと?」

 

テツヤ「・・・・・・何いってんだあの野郎・・・・・・」

 

あいつが何を考えてるかは分からない シルフやケットシーの皆も困惑していた

 

キリト「そうだ もしこの場でお前らがシルフ、ケットシー属に攻撃を仕掛けるならば我ら4種族は同盟を組み サラマンダー属を徹底的に叩き潰すつもりだ」

 

「ほぉう 面白い 貴様が大使かどうかはこの俺が見極めてやろう」

 

そう言って男は剣を持ち出した 両手で持っていから両手剣だろうな

 

刀身は赤く いかにも強そうな両手剣だ

 

サクヤ「む・・・あれはまさか・・・゛魔剣グラム゛か!?」

 

リナ「魔剣?」

 

サクヤ「そうだ・・・あの剣を持ってるとゆう事は 奴がサラマンダー属最強・・・いや、全プレイヤー最強に近い男 ユージーン将軍か・・・」

 

テツヤ「ふぅん・・・全プレイヤーねぇ・・・」

 

サクヤ「サラマンダーの領主 モーティマーの実の弟で その腕前は先程言ったようにトップクラス それに 《レジェンダリーウェポン》の魔剣グラムを装備するには両手剣の熟練度が950は必要とされる 相当の手練のはずだ」

 

リナ「きゅ!?950!?どんだけやり込んでるのよ!!」

 

サクヤ「君 もし可能ならば君も手を貸した方がいい とても彼1人でやれるような相手では・・・」

 

テツヤ「?俺っすか?」

 

サクヤ「そうだが?」

 

テツヤ「んー・・・ま ここは止めときます それに2体1なんてゆうせこい真似はしたくないですしね」

 

リーファ「サクヤ ここは彼を信頼してあげて!」

 

サクヤ「そうか・・・・・・それならここは私も彼を信用しよう」

 

ユージーン「おい 俺の攻撃を30秒でいい 耐えきったらお前を大使として認めてやろう」

 

キリト「30秒?朝飯前だ ほんとにそれでいいのか?」

 

ユージーン「朝飯前かは俺が決めることだ!!!」

 

ユージーン将軍はそう言ってキリトに斬りかかった その攻撃をキリトは剣で防いだ

 

その筈だったが防いだ攻撃はキリトの剣をすり抜け 直接キリトに位 キリトは岩盤へ叩きつけられた

 

テツヤ「何!?防いだ筈だぞ!?」

 

「あれは魔剣グラムの特殊能力だよ!!魔剣グラムはあらゆる武器、盾をすり抜け本人への攻撃を可能にするんだよ!!」 ケットシーの女の人は少し興奮気味にそう話した

 

テツヤ「はぁ!?んなもんどうしようもなくねぇか!?」

 

「だから手強いんだよ・・・それに、魔剣グラムにはもう1つ何か特殊能力があるって聞いたけど・・・」

 

リナ「2つも特殊能力が・・・キリト君は大丈夫なのかな・・・」

 

俺達の心配を裏に キリトは岩盤から勢いよく飛び出し ユージーン将軍の元へ素早く向かった

 

キリト「はぁ!!」

 

ユージーン「甘い!!!」

 

キリトの攻撃を ユージーン将軍が攻撃して その攻撃がキリトに当たる直前でキリトは攻撃を止めた

 

゛攻撃は最大の防御゛これほどあの武器に似合う言葉は無いだろう

 

しかし キリトもそう簡単にはやられはしない 30秒が経過した今も 少し劣勢だが上手くやりあっている

 

キリト「おい もう30秒たったんじゃないのかよ」

 

ユージーン「気が変わった 貴様を斬るまでだ」

 

キリト「そりゃどうも!!」

 

キリトを斬るまでと言ったユージーン将軍は 再びキリトに攻撃をした

 

防いでも攻撃され 避けようとしてもそのリーチで攻撃される キリトがまるで赤子のようだ

 

テツヤ「拉致があかねぇ・・・キリト!!こいつ使え!!!」

 

俺はキリトに向け斬月を投げた キリトはそれをキャッチして 二刀流の構えになった

 

キリト「恩に着る!!」

 

ユージーン「ふんっ たかが刀を二本持ったところでこの俺の敵ではないわ!!!!」

 

キリト「それはどうかな!!!」

 

キリトは再度ユージーン将軍に攻撃を仕掛けた

 

右手の剣で攻撃をし それを魔剣グラムで防がれようと 左手の剣で攻撃をし キリトは攻撃を受けないまま ユージーン将軍には少しづつだがダメージは入っていく

 

テツヤ「よし!!いけるぞ!!」

 

キリト「はぁぁぁぁ!!!!!」

 

キリトは二刀で攻撃を仕掛けた ユージーン将軍もこれは防げないだろう

 

ユージーン「甘いと言ってるだろうが!!!!」

 

ユージーン将軍はキリトの二刀を魔剣グラムでふっ飛ばし キリトを丸腰にした

 

キリト「しまっ!!」

 

ユージーン「貴様が大使ならそこらの雑魚でも務まるわ!! 雑魚には要は無い!!!」

 

ユージーン将軍はそう言って 丸腰のキリトを叩き斬った

 

キリトのHPは尽き果て、リメインライト化してしまった

 

それはあのキリトの゛敗北゛を意味した

 

テツヤ「嘘・・・だろ・・・!?」

 

リーファ「キリト君!!!」

 

リーファはリメインライト化したキリトの元へ向かい 魔法を唱えた

 

すると キリトはその場で肉体を取り戻し 復活した

 

キリト「くそ・・・すまない・・・」

 

ユージーン「ふんっ つまらん おい!!そこのインプ!!!」

 

テツヤ「んだよ!!!今度は俺とやろうってのか!!」

 

ユージーン「ふんっ なかなか冴えてるじゃないか そうだ 大使と言っていたからもっと面白い戦いが出来ると思ったがなんだ?あのお遊び剣技は」

 

キリト「くっ・・・」

 

テツヤ「てめぇ・・・俺のダチ馬鹿にしやがって・・・許さねぇ!!!」

 

ユージーン「速くそこの剣を取るんだな 貴様は俺を楽しませてくれるだろうな?」

 

俺は飛んでいった斬月の元へ向かい 斬月を握ると同時に斬月をユージーン将軍へと向けた

 

ユージーン「ふっ なんの真似だ」

 

テツヤ「俺はそこの大使の遣いのもんだ 大使がやられたとなっちゃあ俺がやるしかねぇみてぇだな」

 

ユージーン「ほぉう 面白い 貴様には30秒もやらん!!最初から潰すつもりでいくぞ!!!」

 

テツヤ「やれるもんならやってみやがれ!!!!!!」

 

 

 

 

俺は斬月を握りしめ 空中で仁王立ちするユージーン将軍の元へ向かった




あの二刀流のキリトですら倒せなかったサラマンダーのユージーン将軍

テツヤはユージーン将軍に勝つことができるのだろうか

次回 ALOの伝説の幕が開ける


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part43 sideB 伝説の幕開け~覚醒の時~

大変長らくお待たせしました!!!一ヶ月ぶりの投稿です!!!!

ほんとにすみませんでした!!!!この話は何分文字数が多くなかなか書いては止め書いては止めが続いてしまいました・・・・・・

一ヶ月分の面白さを皆様にお届けできたら幸いです!

それと この話は文字数が約25000とかなり長いです!(ここ最近は1万行くか行かないかが多かったです)

なので読み祭には時間にもご注意をください!

ではどうぞ!!!


レジェンダリーウェポン

 

それはALO世界において たった1つしかないとされる 名の通り伝説の武器だ

 

その威力はエンシェントウェポンを遥かに凌駕する

 

片手剣は勿論 両手剣 槍 斧 レイピア 短剣等 各武器に必ず1つは登録されている

 

ALO内で有名なレジェンダリーウェポンと言えば ユージーン将軍の使う魔剣グラム そして、聖剣エクスキャリバーだ

 

聖剣エクスキャリバー 刀身が金色に染まり武器としての性能もトップクラスだ その存在は一般のプレイヤーにも幅広く知られており 片手剣を使うプレイヤーにとっての憧れの1本である

 

魔剣グラムはもう既にユージーン将軍の手にわたっているが その特殊能力の桁違いさに 両手剣プレイヤーの憧れだ

 

他にも 数々のプレイヤーがそれぞれの武器の名を知っていて 日々、プレイヤーは世界樹攻略、そしてレジェンダリーウェポンを手に入れる事を夢見てALOの旅に出ている

 

しかし そんなレジェンダリーウェポンの中にも legend of legend

つまり《伝説の中の伝説》と呼ばれる剣があった

 

その剣は 一般のプレイヤーは誰1人と知らず 知っているのは各領主の長のみだ

 

その剣は こう語られている

 

『アルヴヘイムの世界において その剣を持つ事は 妖精としての一生を終わらせることになる その代わりに その者は無限の力と英知を手にし 妖精会に君臨するだろう』と

 

ALOの各領主は 個人個人でその武器を探した しかし 詮索もすぐに諦めざるをえなくなる

 

理由はただ1つ 武器の情報が余りにも少なすぎたのだ

 

だから、在り処も分からない剣を探すのも馬鹿馬鹿しいと 次々とその剣を探すものはいなくなっていった

 

かくして その剣は伝説の中の伝説となっていた

 

その剣の名は・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「はぁ!!!」

 

ユージーン「ちっ!さっきの奴よりはやるようだな!」

 

俺とユージーン将軍は一進一退・・・・・・いや、俺からしたら一進二退かもしれない

 

確かに攻撃は通る それでもやはり魔剣グラムのすり抜け能力やユージーン将軍の戦闘能力によって一撃与えようと二激食らってしまうからプラマイで言ったらマイナスだ

 

それくらいユージーン将軍と魔剣グラムは強い キリトが負けたのも納得出来る

 

テツヤ「まだまだぁ!!」

 

リナ「す、凄い・・・あのユージーン将軍と渡り合えてる・・・いや、それ以上かも・・・」

 

キリト「いや、それ以上はない それにもしかしたらテツヤはユージーン将軍に押されてるかもしれない」

 

リナ「へ?あんなに戦えてるのに?」

 

キリト「あんなの前のテツヤなら多分赤子を捻る程度だった筈だ・・・やはりあの武器では無理が・・・」

 

リナ「と!とにかく頑張れ!!テツヤ!!」

 

テツヤ「ちっ・・・なかなかタフじゃねぇか・・・」

 

ユージーン「それはこちらの台詞だ まさかここまで耐え 更にはこの俺にここまでダメージを与えるとはな 賞賛に値するぞ」

 

テツヤ「ぬかせ ダメージどうこう言ってもほとんど減ってねぇじゃねぇか」

 

ユージーン「ふっ この俺に与えたダメージからすると大きな物だ ここまで戦えたのも久方ぶりだ こうしてグラムを振り回せる機会が欲しかったからな 感謝するぞ インプ」

 

テツヤ「へっ ギザったらしいやつだな でもおもしれぇ 俺がお前をぶっ潰してやる!!」

 

ユージーン「貴様如きがこの俺に勝てると思うか!!!」

 

俺とユージーン将軍は会話を止め 再び交戦した

 

ユージーン将軍と戦う上で注意しなきゃいけないのは鍔迫り合いが出来ないとゆう所だ

 

鍔迫り合いができればタイミングを見計らい 押しきって攻撃をする こんな事が出来る

 

でも 魔剣グラムのすり抜けの特殊能力のせいで鍔迫り合いしようとしてもすり抜けられ俺にダメージが食らっちまう 今までの戦い方じゃとてもじゃないが叶わない相手だ

 

それに 例え他の攻撃方法で攻撃しようとも無理やり薙ぎ払われ 攻撃は防がれちまう

 

 

もしも俺がまだ本当の斬月を持っていたら・・・・・・パワー系の敵なんて俺の敵じゃないのに・・・・・・

 

いいや!!駄目だ!!!いつまでも斬月に頼ってちゃ勝てる相手にも勝てねぇしユウキすら助け出せねぇ!!

 

俺は斬月・・・・・・いや!俺はこいつ(ムーン・スラッシュソード)でALO世界を戦い抜いてやる!!!

 

テツヤ「うぉぉぉぉ!!!」

 

俺は距離を置いてたユージーン将軍に向け 突進した

 

ユージーン「馬鹿が!!そんなことでこの俺がやられると思っているのか!!!」

 

ユージーン将軍は突進してくる俺に 魔剣グラムで向かい撃とうとした

 

テツヤ「バーカ!!!それが狙いだ!!!」

 

ユージーン「何!?」

 

剣を俺に向けてるユージーン将軍 俺はその上に飛び ユージーン将軍の後ろに回った

 

隙を付けた俺はユージーン将軍を十時の形に斬ろうとした

 

縦と横のコンビネーションの剣技 この技はSAOの頃も良く使っていた慣れ親しんだ技だ

 

テツヤ「これでどうだぁ!!!」

 

俺の攻撃を上手く与えることが出来た

 

十時に斬られ怯んでるユージーン将軍の腹目掛け三連撃目を叩き込み ユージーン将軍をさっきのキリトのように岩盤に押し付けた

 

ユージーン「何ぃ!?」

 

テツヤ「へっ!どうだ!!」

 

このままいけばやれる・・・ユージーン将軍もどうやらこの程度のようだな

 

リナ「凄い!!今度こそ圧倒してるよ!!」

 

リーファ「凄いね!!キリト・・・君?」

 

興奮するリーファはキリトに話をふるが キリトの顔はリーファが想像していたより険しいものがあった

 

キリト「・・・・・・・・・・・・」

 

リーファ「キリト君?どうしたの?あ・・・もしかしてさっきの事気にしちゃってる・・・かな・・・ごめんね無神経に話しかけち「そうじゃない・・・」へ?」

 

キリト「確かに攻撃は上手く入った でもあんな攻撃であいつがやられるとは到底思えない・・・恐らく致命傷すら与えられてないだろうな・・・」

 

リナ「へぇ!?あれでも駄目なの!?」

 

リーファ「なんて強さなの・・・」

 

サクヤ「無理もない 彼はサラマンダー属最強の剣士を相手にしているんだ 確かにあの動きは凄かったがそれでもユージーン将軍は倒せないだろう もっと決定打的な攻撃を仕掛けなければ彼はその内倒されてしまうだろうな・・・」

 

リナ「そんな・・・テツヤ!頑張んなさいよ!!あんたがやられたらもう終わりだかんねぇ!!」

 

テツヤ「わぁってるよ!!!心配すんな!!!」

 

リナ達の方向へ向けてた体を ユージーン将軍が叩きつけられた岩盤へ向ける

 

次第にその岩盤は音を立てて崩れ落ち その中からユージーン将軍が姿を現した

 

ユージーン「はっはっはっ!!面白いではないか!!!この俺に対しここまでやれるとはな!!!貴様の名を言ってみろ!!」

 

テツヤ「俺の名前はテツヤだ」

 

ユージーン「そうか テツヤ 俺は貴様を気に入った だから・・・」

 

テツヤ「んだよ 仲間に入れってのか?」

 

ユージーン「そんな話ではない ただ・・・貴様相手なら゛全力゛を出しても良さそうだなと言うことだ!!!」

 

テツヤ「な!?全力だと!?」

 

全力を出しても良さそうってことは・・・今では5割近くで戦ってたってことかよ・・・

 

このままいけばやれると思ってた俺が甘かった・・・

 

ユージーン「どうした?そんな顔をして まさかとは思うがさっきまでの全力だったなんて思ってる訳ないだろうな?」

 

テツヤ「んなわけねぇだろうが!!だったら俺だって余力の全部出し切ってやるさ!!!」

 

ユージーン「面白い!そう来なくてはな!!!」

 

全力を出すと言っても流石に大きくは変わらないだろう 俺だって力をセーブしてたんだ 大丈夫 きっとやれるさ

 

しかし、俺のその考えはすぐに取り消されることになる

 

俺は会話を止めたその直後に攻撃を仕掛けられたが さっきまでの攻撃よりも遙に速く 俺は避けることができなかった

 

ついさっきまでは余裕で避けれていた しかも全力の半分も出してない状態でだ

 

全力を出したはずの俺がパワー系の攻撃を避けられなかった・・・まさかここまで俺の腕が鈍ってたとは・・・

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・やるじゃねぇか・・・」

 

気づけば俺のHPは半分近くまで減っていた 全力を出したユージーン将軍には一撃も与えていないのに 全力を出した俺は赤子の手を捻るかのようにダメージを与えられていた

 

ユージーン「どうした? さっきまでの威勢はどうした?」

 

テツヤ「ちっ!まだまだぁ!!!」

 

この戦い・・・俺のこの先を占う大切な戦いだ この戦いに負ければ俺はもうこの先戦ってはいけなくなる つまりはユウキを助け出すことができなくなる・・・

 

そんなの絶対に嫌だ!!絶対にユウキを助けてやるんだ!!こんな所で負けてたまるか!!!

 

テツヤ「はぁぁぁぁ!!!」

 

俺は素早くユージーン将軍の後ろに回り 攻撃をしかけた

 

このパターンは何度も繰り返し 何度も防がれた でも、俺だって同じこと繰り返す程の馬鹿じゃない

 

やはり攻撃は防がれたが そのまま開いた脇腹めがけ剣の鞘で攻撃した

 

両手剣の強い所はその破壊力だ でも勿論ウィークポイントだってある

 

それは両手で剣を振り回すが故に 攻撃をした際に色々な箇所がガラ空きになる事だ

 

だから 俺はそれを狙ってわざと防がれる攻撃をして 余裕で狙える脇腹を鞘で攻撃した

 

ユージーン「何っ!?」

 

鞘で攻撃されたユージーン将軍は少しだが怯んだ 今がチャンスだ!

 

テツヤ「反撃行くぜぇ!!!」

 

俺は腹を抱えるユージーン将軍に向かって ムーン・スラッシュソードを振り下ろした

 

だけど ユージーン将軍は俺が振り下ろした直後に 不敵な笑みを浮かびながら 体制を戻した

 

テツヤ「なっ!?」

 

ユージーン「効くか!!!」

 

ユージーン将軍はムーン・スラッシュソードを片手で受け止めた

 

くそ・・・怯んでたと思ったが全部演技だったのかよ・・・!

 

テツヤ「く!」

 

ユージーン「・・・・・・興醒めだ 少し全力を出したらこの程度か もうこの戦いも終焉にしようじゃないか」

 

テツヤ「なんだと!?」

 

ユージーン「ふっ 楽しかったぞ テツヤ!」

 

そう言って ユージーン将軍は俺・・・・・・ではなくてムーン・スラッシュソードを魔剣グラムで攻撃をした

 

すると ムーン・スラッシュソードは大きな音を立てて 先端が折れた

 

武器破壊(アームブラスト)・・・・・・まさかこんな所でやられちまうとは・・・・・・

 

テツヤ「な・・・・・・折れ・・・・・・た・・・・・・!?」

 

ユージーン「ふんっ まずは戦闘意欲を断たなれけばならないからな 貴様は恐らく負けたとしてもまた俺にかかってくるだろう だからまずはその武器を折ってやったんだ」

 

折れたムーン・スラッシュソードは少し経つと消え去っていった

 

テツヤ「んな・・・馬鹿な・・・・・・こんな筈じゃ・・・・・・」

 

俺の手は無意識の内に震えてしまっていた それは圧倒的な戦力差からか それとも強大な恐怖心からかなのかは分からない

 

それでも 顔が青ざめていく感じがした

 

ユージーン「ふんっ どうした?今度は恐怖におののいているのか?もう貴様には闘志の欠片も無いみたいだな そうなってはもう使い物にはならん・・・」

 

ユージーン「これで終わりにしてやる!!!!!」

 

俺が恐怖に震えていると ユージーン将軍に顔を掴まれ 思い切り投げれられた

 

テツヤ「ぐっ!!!!」

 

ユージーン「ふっ!ただ殺すのではつまらん!!グラムの最大火力で消し去ってやる!!」

 

 

ユージーン将軍がそう言うと 魔剣グラムを掲げ 何かをつぶやき始めた

 

少しすると 魔剣グラムの剣先から小さな火の玉が出てきて その火の玉はどんどんでかくなっていった

 

最終的には 洒落にならないくらいの大きさへとなっていた

 

ユージーン「魔剣グラムが最強奥義!! バーストファイヤ!!!これを貴様に受け止められるか!!!」

 

テツヤ「ん・・・だと・・・あんなの食らっちまったら・・・」

 

サクヤ「あの技はユージーン将軍が認めた相手にしか出さないと言われる奥義!あんなの食らってしまったら一溜りも無いぞ!」

 

ユージーン「くたばれぇ!!!!」

 

ユージーン将軍はそう言って 巨大な火の玉を俺めがけ放った

 

テツヤ「ちくしょぉ・・・・・・ここまで・・・・・・か・・・・・・」

 

俺は迫ってくる火の玉を見ながら ゆっくりと目を閉じた

 

悪いな・・・ユウキ・・・・・・どうやら俺はここまでの器だったみてぇだ・・・

 

今の状態でお前を助けるなんて到底出来る訳ない・・・諦めたくはねぇがもうおしまいだ・・・・・・

 

ユウキ・・・・・・ごめん・・・・・・・・・もう・・・・・・・・・駄目みてぇだ・・・・・・

 

情けなくて・・・・・・ごめん・・・・・・・・・な・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~

 

俺はやられちまったのか?

 

でもやられた感覚は一切ない 一体どうなったんだ?

 

俺は恐る恐る目をゆっくりと開いた

 

テツヤ「・・・・・・あれ・・・・・・?ここ・・・・・・って・・・・・・まさか・・・・・・」

 

気づいた時には 俺は周りがビルで囲まれ 足元もビルになっていた場所に立っていた

 

そう ここは俺がもう1人の俺と出会った所だった

 

となると当然・・・・・・アイツもいるはずだ・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・おい・・・・・・いるんだろ・・・・・・出てこいよ・・・・・・」

 

「ククク・・・・・・久しぶりだな・・・・・・哲也!!」

 

声の方へ向くと そこにはもう1人の俺が立っていた

 

哲也「やっぱりか・・・・・・今更なんだってゆうんだよ」

 

テツヤ「ひゃーはっはっはっ!!!んなの決まってんだろ!?前にも言ったよなぁ!?てめぇがまた甘ったれた戦いを演じてたら殺すってなぁ!!!」

 

哲也「・・・・・・そうか・・・・・・それなら仕方ねぇか・・・・・・」

 

テツヤ「けっ そう冷めるんじゃねぇよ テメェにはラストチャンスをくれてやる!」

 

哲也「んだと?」

 

テツヤ「今からもう1度俺と殺りあえ!!テメェが勝ったら生かしておいてやるよ!!!」

 

そう言ってもう1人の俺は 背中から斬月を取り出し 俺に向けてきた

 

テツヤ「オラ テメェも抜けよ」

 

哲也「・・・・・・もう俺にそいつは持てねぇ・・・・・・もう死神は引退したんだ・・・・・・今は単なる妖精だ・・・・・・」

 

テツヤ「あん?何言ってんだテメェは?」

 

哲也「それにもう俺の手元には斬月はねぇんだよ・・・お前だって知ってんだろ・・・あれはイレギュラーな武器だって事くらいは・・・」

 

テツヤ「・・・・・・けっ つまらねぇやつだ・・・あの時の闘争本能はどこ行きやがったんだ」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「おい テメェ一変死ぬか?」

 

哲也「・・・・・・殺したいなら殺せ・・・・・・もう俺にはあの時の力はねぇんだ・・・・・・抵抗した所で無駄だ・・・・・・」

 

テツヤ「それなら遠慮なくやらせてもらうぜ!!!月牙天衝!!!」

 

もう1人の俺は斬月を縦に振り下ろし 月牙天衝を俺に向け放った

 

以前に食らってるからわかる コイツの月牙天衝の威力は馬鹿にならないと

 

哲也「・・・・・・ちっ・・・・・・斬月があれば・・・・・・」

 

もう食らうことを覚悟してた俺だが目前まで迫ってた月牙天衝は 何故だか知らないが突然消滅した

 

哲也「何だ・・・?何が起こって・・・」

 

テツヤ「ひゃーはっはっはっ!!!哲也よぉ!!テメェにラストチャンスをくれてやるって言ったよなぁ!?そのラストチャンスにテメェは勝ったんだよ!!!つくづく面白ぇやつだテメェは!!!」

 

哲也「は・・・?どうゆう事だ・・・?」

 

テツヤ「今撃った月牙天衝は細工してあってな もしテメェにまだ闘争本能がミリ単位でも残ってりゃあ消える仕組みになってんだ つまりはだ・・・・・・」

 

 

 

 

テツヤ「もう1度テメェに斬月をくれてやる ありがたく思うんだなぁ!!!」

 

哲也「っ!?斬月を!?」

 

テツヤ「あぁそうだ 何か不満か?」

 

斬月を・・・・・・確かに斬月さえあればユージーン将軍には勝てる・・・・・・でも俺は斬月に甘えっぱなしで良いのか?それじゃあ成長できないんじゃねぇか?

 

哲也「・・・・・・悪いがそいつは受け取れねぇ・・・・・・」

 

テツヤ「あん・・・・・・?」

 

哲也「俺はもう斬月には頼らないって決めたんだ・・・・・・だからもう斬月はいらないんだ・・・・・・気持ちだけは受け取らせてもらうさ・・・」

 

テツヤ「はっ!テメェ如きが斬月には頼らねぇだ!?笑わせるじゃねぇか哲也!!!ひゃーはっはっはっ!!!」

 

哲也「・・・・・・どうとでもいえ・・・・・・」

 

テツヤ「ちっ・・・強情張りなやつだ・・・・・・哲也 テメェ何の為に斬月を手に入れて 何の為に卍解を手に入れたんだ?」

 

哲也「っ!それは・・・・・・」

 

テツヤ「そうだよなぁ・・・あの女を守る為だよなぁ!?」

 

確かに俺は斬月、そして卍解はユウキを守る為に手にした・・・

 

斬月と天鎖斬月のおかげで結果的には最後の最後でユウキを見殺しにしてしまったけど その最後の最後まで危なっかしい場面は何個もあったけどユウキは守れてきた・・・・・・だからユウキを助けるためにまた斬月を手に取ってもいい

 

でも 斬月は悪魔であの世界でユウキを守る為使ってた物だ だからもう斬月の役目は終わったんだ・・・・・・だから今更また斬月を使ってもそれは過去の栄光に縋ってる様だ・・・・・・俺はそんなの嫌だ・・・・・・

 

SAOはSAOのテツヤ ALOはALOのテツヤでちゃんと区切れを付けたいんだ

 

やっぱりもう斬月は・・・・・・・・・

 

哲也「・・・・・・すまない・・・・・・それでも俺は受け取れない・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・腰抜けが・・・・・・」

 

哲也「ほら さっさと元の場所に戻してくれ いつまでもここにいられるほど俺は暇じゃねぇんだよ」

 

テツヤ「あぁん?元のってのはテメェがやられかけてた場所かぁ?戻ったとこでどうするってんだ?みすみす死にに行くってのか?あぁ?」

 

哲也「っ・・・・・・」

 

テツヤ「テメェもいつまでも強情貼ってねぇでさっさとコイツを受け取りやがれ!!!あの女を助けるためにテメェは今ここにいんじゃねぇのか!?あぁ!?テメェがこうしてダダ言ってる内にあの女との距離はどんどん離れていってんだぞ!?テメェはそれでも良いのか!?」

 

哲也「っ・・・ユウキ・・・」

 

テツヤ「いいか!!俺は前に戦いに1番必要なのは殺意っつたがテメェの場合もう1つ大切なものがあんだよ!!それはなぁ!!゛あの女を守りたいっつう気持ち゛だ!!」

 

哲也「っ!!!」

 

守りたい・・・・・・気持ち・・・・・・

 

『ボクのことお願いね♪』

 

テツヤ「斬月はその守りたい想いってのが具現化された結果じゃねぇのか!?テメェはそれでも斬月はいらねぇってのか!?」

 

哲也「・・・・・・俺は・・・・・・」

 

俺は何のためにALOにダイブしたんだ?

 

ユウキを助け出すためだよな?

 

だけど ALOには斬月は無くて いつの間にか俺は斬月を手放してた

 

そして 斬月がもう1度手に戻る今も 過去の栄光を捨てるために受け取らない選択をしていた

 

だけど 斬月は確かにユウキを守る為に・・・・・・そして卍解はその斬月でも守れなかった為に手に入れた・・・・・・勝つために、そして守る為に手にした俺のとっておきだ

 

ムーン・スラッシュソードが折られた今 頼れる武器は何だ?んなの決まってる・・・・・・

 

哲也「俺は・・・・・・ユウキを守りたい!!!!だから斬月を寄越せ!!!!」

 

テツヤ「ひゃーはっはっはっ!!!返事がおせぇんだよノロマ!!!」

 

もう1人の俺がそう言うと 斬月を俺に向け投げてきた 俺それをキャッチした

 

やっぱりお前が1番手になじむな・・・・・・

 

哲也「斬月・・・・・・もう1度 俺とユウキの為に頼むぞ」

 

テツヤ「おっと それとだ テメェ動きが鈍ってるとか思ってるらしいがそれは勘違いだ あのキリトっつう奴が言ったとおり テメェは斬月での戦闘に慣れすぎて他の武器じゃろくに戦えねぇようになっちまってんだ 斬月手にした今もうブランクなんざを気にする必要はねぇ おもいきり暴れてこい 哲也」

 

哲也「そうか ありがとよ」

 

テツヤ「ひゃーはっはっはっ!!!テメェとは゛またすぐ会いそう゛だしなぁ!こんな所で腐られてちゃこっちが困んだよ!!」

 

哲也「・・・・・・行ってくる またな」

 

テツヤ「さっさと行ってこい 王様よぉ」

 

もう1人の俺がそう言うと 俺は眩い光に包まれた

 

その光は 暖かく 希望に満ちた物だった

 

斬月・・・・・・きっとお前となら大丈夫だ だから・・・また力を貸してくれ!!!

 

~~~~~~~~~~~

 

ふと目を開けると 目の前には先程の光景が広がっていた

 

ユージーン「くたばれぇ!!!!」

 

俺の目の前に放たれる馬鹿でかい火の玉 さっきまでの俺はもう諦めの境地に達していたが今は違う 斬月があ・・・・・って何ぃ!?無い!?

 

まさかあの野郎アイテムストレージに!?このギリギリで何してんだあの野郎!!!!!

 

俺は空中で急いでアイテムストレージを開き 装備欄を開いた もう火の玉はすぐそこだ

 

だけど 探しても探しても見つからない しかも何か文字化けしたアイテムばっかだし・・・・・・

 

っ!!しまった!!あん時アイテムの方は消したはいいが装備の方を消すの忘れてたんだ!!だからか!!

 

こんな時に・・・!!クソ!!!

 

俺は素早く指をフリックして 装備欄内を汲まなく探した

 

そして俺は見つけた 最下層に存在した゛斬月゛の名を

 

テツヤ「っ!!コイツだ!!!!」

 

俺は急いで斬月をストレージから取り出し 右手で握り 俺は前を向いた

 

しかし、時既に遅し あの火の玉は鼻先程度の場所にまで迫っていた

 

テツヤ「っ!!!!」

 

リナ「テツヤ!!!!!!」

 

テツヤはユージーンが放ったバーストキャノンに飲み込まれた しばらくするとかなりでかい爆発音がその場に響き渡った

 

爆発音が響き渡ったその場には凄い煙が立っていた

 

リナ「そんな・・・・・・テツヤ・・・・・・が・・・・・・」

 

リナ(私ってなんでこんなに惨めなの・・・現実でも哲也を助ける事はできなくって こっちの世界でもテツヤを助ける事は愚か あったばっかりのテツヤに私達の運命を託しちゃって・・・・・・)

 

リナ「・・・・・・テツヤ・・・・・・!!!」

 

リナの瞳からは 2、3粒の涙がこぼれ出ていた リナの涙は地面に落ちるとごく僅かな音を立てて 消えていった

 

ユージーン「ふんっ 少々手こずったが始めよう 貴様ら」

 

ユージーンはそう言うと グラムをシルフ・ケットシー族の方へ向け その軍隊をも向けた

 

リナ「っ!!」

 

ユージーン「さぁ 俺達の天下を取るぞ!!!」

 

ユージーンがそう言うと その場にいた全サラマンダープレイヤーがリナ達の場へと向かっていった

 

リーファ「こ・・・こんなの・・・・・・勝てる訳が・・・・・・無い・・・・・・・・・」

 

キリト「くそ!!せめてこいつらくらい!!!」

 

リナ(・・・・・・・・・テツヤ・・・・・・お願い・・・・・・この場を・・・・・・この場をどうにかしてよ!!!!)

 

再び涙を流すリナ でも、いくら流そうとサラマンダーがリナ達を皆殺しにしようとしていたのは変わり無かったのだ

 

 

 

 

しかし リナの願いが通じたのか 一閃の黒い閃光が数人のサラマンダープレイヤーを切り裂いた

 

 

 

 

「月牙天衝!!!!!!!!」

 

 

切り裂かれたプレイヤー達は一瞬のうちにリメインライト化した 恐らく切り裂かれた全プレイヤーも腕に覚えのある猛者たちばかりだろう

 

ユージーン「む・・・・・・?」

 

キリト「な・・・・・・月牙天衝って・・・・・・まさか!!!」

 

リナ「な・・・何・・・?一体・・・何が・・・?」

 

突然の出来事に困惑が止まらないリナ リナは思わず上を向いた

 

するとそこには 大きな剣を右手で持ち 仁王立ちしている1人のプレイヤーがいた

 

「・・・・・・ふぅ・・・・・・・・・」

 

リナ「あ・・・あれって・・・・・・テツヤ・・・・・・!?」

 

リナが目にしたのは紛れもない正真正銘のテツヤだった 特徴的だった頬の傷 そして戦いの時に発せられる鋭い目つき それはまだ見慣れてはいないが確実に1度は見たテツヤの戦闘の時の姿であった

 

テツヤ「わりぃ・・・皆・・・・・・」

 

そう言うとテツヤはその場から移動し リナ達のいる場所へ向かった

 

テツヤ「遅くなった」

 

キリト「馬鹿!!そんな事どうでもいい!!それよりなんで斬月を!?」

 

ユキ「そ!そうだよ!!どうしてなの!?」

 

テツヤ「まぁそれは後でいいだろ?今はあの野郎をぶっ潰すからさ」

 

そう言ってテツヤは斬月をユージーンの元へ向けた

 

リナ「テツヤ・・・・・・馬鹿!心配かけて!!!」

 

テツヤ「リナ・・・・・・」

 

今にも泣きそうなリナの元に歩むテツヤ リナの側に行くとテツヤはリナの頭に手を置き 荒々しく撫でた

 

テツヤ「バーカ んな泣くなよ 俺なら大丈夫だからさ」

 

リナ「ぐすっ・・・・・・テツヤァ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・女の子泣かせるなんて俺もまだまだだな・・・・・・じゃあ行ってくるな リナ」

 

リナ「っ!!待ちなさい!!!」

 

リナは行こうとするテツヤの首の裾を掴み 歩みを止めさした

 

テツヤ「?どした?」

 

リナ「そんな傷だらけの状態で行かないの!!ほら!!回復させてあげるから!!」

 

リナはそう言って回復魔法を唱え テツヤの体力を回復した

 

テツヤ「ありがとな リナ」

 

リナ「・・・・・・頑張んなさいよ・・・・・・またやられたら承知しないからね!!!!」

 

テツヤ「へへっ 分かってるよ・・・・・・もう俺は負けないさ」

 

テツヤはそう言ってリナ元を離れ ユージーンの近くまで飛行して行った

 

テツヤ「よぉ またあったな ユージーン将軍」

 

ユージーン「貴様ぁ・・・何故生きてる!!答えろ!!」

 

テツヤ「んなの決まってんだろ?コイツで防いだんだよ」そう言ってテツヤはユージーンに斬月を向けた

 

ユージーン「くっ・・・・・・だが面白い また貴様とやれるとはな 俺は嬉しいぞ テツヤ」

 

テツヤ「抜かせ でも俺もまだ準備運動が出来てねぇんだ 早速お前で試させてもらうぜ」

 

ユージーン「準備運動なぞさせぬわ!!!準備運動の前に切り裂いてやる!!」

 

テツヤ「やれるもんならやってみろ!!!」

 

そう言って 2人は剣を構え 再び2人の戦いが始まろうとしていた

 

~~~~~~~~~~~~

 

ユージーン「はっはっはっ!!!防戦一方では無いか!!!!何が準備運動だ!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

キリト「何かおかしい・・・・・・斬月使ってるのにさっきからずっとおされてる・・・・・・」

 

リナ「ね、ねぇ テツヤの今使ってる武器って一体何なの?」

 

キリト「あれは・・・・・・まぁ要はテツヤの相棒みたいなもんさ な ユキちゃん」

 

ユキ「はい!!でも今のお父さんはどこかおかしい感じがする・・・・・・斬月使ってるのに攻めもしてないなんて・・・・・・」

 

ユージーン「そろそろフィナーレだ!!!死ね!!!!」

 

ユージーンはグラムをテツヤに向け振り下ろした しかし、テツヤはその攻撃をグラムを持ってた方の腕を掴み 攻撃を防ぎ 斬月で攻撃した

 

ユージーン「何っ!?」

 

テツヤ「・・・・・・20%・・・・・・」

 

誰にも聞こえない声でそう言うと 先程まで防戦一方だったテツヤとは少し変わり 防御:8 攻撃:2 と言った割合で戦闘を繰り広げていた

 

ユージーン「むっ・・・・・・」

 

テツヤ「そらぁ!!!」

 

テツヤはユージーンの肩向け斬月を振り下ろした ユージーンはグラムでそれを防ごうとしたが反応が少し遅く 防ぐのに失敗した

 

ユージーン「ちぃ!!!」

 

テツヤ「40%・・・・・・」

 

そう言うと テツヤは先程までよりも少し速度を上げた戦闘を繰り広げた

 

キリト「変わったな・・・・・・と言っても全盛期には遠いが普段のあいつの戦い方って言ったらあんなのだった・・・・・・」

 

リーファ「ねぇキリト君 失礼な事言っちゃうんだけどテツヤ君があの剣を使ったところでまたやられちゃうんじゃ・・・・・・助けてあげた方が・・・・・・」

 

キリト「ふっ 大丈夫さ 黙ってあいつのことを見守ってやるのがあいつにとっての手助けだよ」

 

リーファ「そう言うなら・・・・・・」

 

ユージーン「ちぃ!!何なんだ貴様!!!」

 

テツヤ「あん?言ってんだろ?準備運動だってな」

 

ユージーン「えぇい!!!」

 

ユージーンはテツヤに向け素早く攻撃を仕掛けた

 

ユージーン「これなら貴様も防げまい!!!」

 

テツヤ「・・・60・・・・・・!」

 

テツヤはその攻撃が届く前に ユージーンの顔めがけ殴りかかった

 

ユージーン「っ!!」

 

ユージーンはその攻撃を右に避けた しかし、そこにはテツヤが振り抜いていた斬月があり ユージーンは避けられずに、そのまま攻撃を食らった

 

ユージーン「ちぃ・・・・・・貴様・・・・・・一体どんな技を使ったんだ・・・・・・まさかその武器チートで出した武器ではあるまいな・・・・・・!!」

 

テツヤ「へっ な訳ねぇだろうが なんならテメェの武器の特集能力とやらを試させてやろうか?」

 

そう言うとテツヤは斬月を構え左手でユージーンを挑発した

 

テツヤ「ほら こいよ チートかどうか試させてやる」

 

ユージーン「っ・・・良いだろう・・・その言葉 後から後悔させてやる!!!」

 

ユージーンはそう言うとグラムを構え テツヤの斬月ごと テツヤを斬りつけた

 

斬月で防いだテツヤだったが グラムの能力により防ぐことが出来ずに、テツヤは大きなダメージを負った

 

テツヤ「くっ・・・・・・でも分かったろ?コイツはチートなんかじゃない 正規の武器だってな」

 

ユージーン「くっ・・・・・・」

 

テツヤ「さぁてと・・・・・・」そう言ってテツヤは首をパキパキと鳴らした

 

テツヤ「準備運動も終わりだ こっからはガチで行かしてもらうぜ」

 

ユージーン「ふん!ガチだろうが何だろうが貴様は俺には勝てはしない!!!魔剣グラムに勝てる武器は無い!!!」

 

ユージーン(そうだ・・・・・・俺がテツヤに負けるはずない・・・・・・魔剣グラムに対等いや、それ以上に渡り合うとしたら聖剣エクスキャリバー もしくは゛アレ゛しかないからな・・・・・・)

 

テツヤ「へっ・・・・・・魔剣グラムに勝てる武器はねぇか・・・・・・そんなら・・・・・・」

 

そう言って テツヤは斬月を右手で突き出し 左手でその右腕を支えた

 

テツヤ「俺も出すぜ とっておきをな」

 

テツヤがそう言うと 太陽に照らされてた空は 少しずつ暗転していき、最終的にはまるで夜のような暗闇に包まれた

 

ユージーン「な・・・なんだ・・・!これは・・・!?」

 

テツヤ「はぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・」

 

テツヤは目を瞑り ゆっくりと息を吐く するとテツヤの足元から青白いオーラが出てきた

 

キリト「テツヤのやつ゛アレ゛をやるつもりか!」

 

リナ「どっ!どうなってんの!?いきなり空が暗くなったしテツヤからなんか変なの出てるし!!」

 

ユキ「只今ALO全土においてこの現象が確認されてます!恐らくお父さんが原因と考えられます!!」

 

ユージーン「き・・・貴様は一体何者なんだ!!!!」

 

テツヤ「黙って見てろ・・・・・・・・・」

 

ユージーン「っ・・・・・・!」

 

ユージーンが感じたのは テツヤから発せられる溢れん程の威圧感と、その鋭い目つきから来る殺気だった

 

テツヤ「しっかり見とけよ・・・・・・こいつが俺の・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テツヤ「卍解だ!!!!!!!!!!!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「卍解だ!!!!!!!!!!!!!!」

 

卍解・・・・・・・・・斬月を手にし、ユウキを守るため 手にした勝つため・・・・・・そして守るために手にした力だ

 

俺が卍解すると 空の暗闇が一気に俺の斬月に集まっていき 空は元の明かりを取り戻した

 

キリト「空が晴れた・・・・・・」

 

リナ「どうなって・・・・・・?」

 

ユージーン「ちぃ!!叫んだ所でただ目くらましをしただけじゃないか!!こんなもの!!」

 

ユージーン将軍は俺の周りに取り付いた暗闇を 魔剣グラムで切り裂いた

 

ユージーン「ふっ やっと姿・・・・・・っな!?何!?き!!貴様!!!お前が何故゛その武器゛を!?」

 

テツヤ「天鎖斬月!!!」

 

天鎖斬月・・・・・・刀身が真っ黒な剣で 柄は黒い中に赤いひし形の模様 そして柄の1番下の部分には鎖がついている 俺の愛用の剣だ

 

天鎖斬月を握るのは久々だけど きっとお前とならやれる そうだよな 天鎖斬月

 

キリト「天鎖斬月・・・・・・遂に出たな!!」

 

ユキ「はい!!やっぱりあの武器にあの服装!!あれこそがお父さんです!!!」

 

キリトとユキがテツヤの卍解に喜びを表している中 シルフ属の長 サクヤとケットシー族の長 アリシャ・ルーは動揺を隠せなかった

 

サクヤ「あ・・・・・・あれは・・・・・・・・・」

 

アリシャ「ま・・・・・・間違い・・・・・・無いよ!!!サクヤちゃん!!!」

 

テツヤ「?何騒いでんだあの人達は?」

 

なんか卍解して天鎖斬月にしてから ユージーン将軍もそうだし サクヤって人もケットシーの領主の人が血相を変えて俺のことを見てる いや、確かに卍解は所見の人からすると相当変わった能力だけどもそんなに見られることかな?

 

でも、俺はその3人が困惑してたのをちょっとばかしだけど理解することになる

 

ユージーン「貴様・・・・・・何故゛翼も無いのに゛飛べてるんだ!!」

 

テツヤ「あん?んなわけ・・・・・・・・・って何ぃ!?」

 

俺はユージーン将軍にそう言われ 背中に目線を送った するとなんて事だろう 俺の背中に生えてた翼は左右の両方とも消え去っていたんだ

 

ちょっとばかし困惑してたけど もう1人の俺と初めてあった時のことを思い出した

 

 

 

テツヤ『それとだ、少しジャンプしてみろ』

 

哲也『ジャンプ?』

 

テツヤ『やってみろ』

 

哲也『分かったよ・・・』

 

俺は言われた通りその場でジャンプした すると俺の体は地上に降りずそのまま空中に留まっていた

 

哲也『んなっ!?なんで・・・俺は・・・空中に・・・!?』

 

テツヤ『それも斬月を使う者が手にする能力だ なのにあの世界じゃこの能力は全く使えない・・・こいつが最大限に引き出せないなんてな・・・俺は悲しかったぜ・・・斬月が腐ってくのを見てなぁ・・・』

 

 

あの時斬月には空中浮遊能力があるとあいつは言ってた まさか天鎖斬月によってその能力が反映されたんじゃ無いか・・・・・・?

 

ちょっとばかし悩んでる俺にの目の前に 謎のウィンドウが現れた

 

そこには《Your Race is the Grim Reaper your not fairy》と書いてあった

 

英語に弱い俺にはなにが書いてあるかがさっぱり分から無かったけどとりあえずわかったのは最後に書いてあった『あなたは妖精じゃありません』って所だった 妖精じゃないってどう言うことだ?

 

テツヤ「うーん・・・何がなんだか・・・・・・」

 

ユージーン「おい!!俺の問に答えろ!!!なぜ飛べているのかと聞いている!!!!」

 

テツヤ「あん?んー・・・そうさな・・・・・よくわかんねぇや」

 

ユージーン「くっ・・・ふざけやがって・・・・・・」

 

テツヤとユージーンが会話を交わす中 サクヤ達の方では何故そんな反応をしているのかとリナ達が聞いていた

 

リナ「さ、サクヤ?どうしたのよ?そんな驚いた顔して」

 

サクヤ「お、驚いたも何も無い!! あの少年は一体何者なんだ!?何故あの剣を!!」

 

キリト「あの剣?それってあの黒い剣の事ですよね?」

 

サクヤ「あぁ・・・あの剣の名は《暗剣アロンダイト》と言ってレジェンダリーウェポンの1つなんだ」

 

リナ「へっ!?レジェンダリーウェポン!?それを何でテツヤが!?」

 

サクヤ「だから驚いているんだ!!それに、あの剣は伝説中の伝説と呼ばれる武器で 各領主しか知らないはずだ・・・それを何故彼のような一般プレイヤーが・・・・・・」

 

アリシャ「それに!あの剣の在り処は誰も知らないんだよ!!」

 

キリト「何で天鎖斬月がそんな武器になってるんだ・・・?」

 

ユキ「調べてみますね・・・・・・・・・あ!出てきました!えっと・・・・・・確かにレジェンダリーウェポンの中に暗剣アロンダイトの名前があります!!名鑑を観ても形はお父さんの天鎖斬月そっくり・・・・・・いや!全く同じです!!」

 

キリト「うーん・・・謎が深まるばかりだな・・・・・・」

 

サクヤ「暗剣アロンダイト その剣を持つものは妖精界であるアルヴヘイム・オンライン内にて、妖精としての一生は終わる事となる だけど その見返りとして そのプレイヤーは無限大の力と英知を手にすると言われていて、全プレイヤーのトップに立てると言われているんだ それ程までにあの剣は優れた物だ 彼が今妖精の特徴とも言える羽を持ってないのはその為だろうな」

 

リナ「へ!?それじゃあ、今テツヤは妖精じゃないって事なの!?」

 

サクヤ「だろうな・・・・・・」

 

キリト「何はともあれ、テツヤはテツヤだ 今のあいつなら敵なしだ 見ていてやってくれ リナ」

 

リナ「う、うん・・・」

 

ユージーン「ふっ 奴らの話を聞いたか?貴様が今使ってるその剣はレジェンダリーウェポンの1つだ それも、伝説中の伝説と呼ばれているな」

 

テツヤ「へぇ 天鎖斬月がなぁ・・・・・・でもおもしれぇじゃねぇか レジェンド対決って訳だ これでもう勝とうが負けようが恨みっこ無しだ」

 

ユージーン「ふっ 確かにお前のアロンダイトは強い 我ら領主が必死になって探した1本だからな だが!!それはプレイヤーの腕が伴ってこそだ!!!」

 

テツヤ「つまり 俺には役不足って事か?」

 

ユージーン「その通りだ」

 

テツヤ「へっ だったらお前のその考え 根本から叩いてやらぁ!!!」

 

ユージーン「勝てると思うな!!テツヤ!!!!」

 

俺は話終えたと同時に ユージーン将軍に真っ向勝負を挑んだ

 

テツヤ「はぁぁぁ!!!」

 

ユージーン「なっ!早い!!!!だ、だが!!!グラムの特殊能力を忘れた訳では無いだろうな!!!!」

 

ユージーン将軍がそう言うと 魔剣グラムを構え 天鎖斬月に向け振り下ろしてきた

 

ユージーン「いくら早かろうが俺のグラムには勝てん!!!!」

 

テツヤ「そいつはどうかなぁ!!!!」

 

グラムと天鎖斬月が交わる直前に 攻撃の速度をあげた

 

通常からそこで鍔迫り合いが起こる でも相手は魔剣グラムだ 振り下ろした天鎖斬月とグラムは交わることなく 天鎖斬月がユージーン将軍の肩を斬った

 

ユージーン「なっ!?」

 

テツヤ「魔剣グラムの特殊能力が盲点なんだよ いくら魔剣グラムにすり抜けの能力があろうが もっと素早く攻撃を仕掛けちまえば攻撃を食らう前に所持者本体に直接攻撃出来るって訳だ」

 

ユージーン「っ!!!・・・・・・・・・・・・ふっ・・・・・・・・・盲点か・・・・・・面白いではないか テツヤ やはり貴様は最高だ 出来ることなら我らサラマンダー部隊の傭兵として雇い前線を頼みたいものだ」

 

テツヤ「そうかよ でも悪いな お断りだ 俺には待ってる人がいるからな」

 

ユージーン「待ってる人・・・貴様の強さの秘密はそれか?」

 

テツヤ「かもな アンタもそう言う人がいたら強くなれるんじゃねぇか?」

 

ユージーン「はっはっは!!そうかもしれないな だがな 俺はサラマンダー属は愚か全プレイヤー中No.1の強さを誇るユージーン将軍だ 俺がぱっとでのお前に負けるなんてことは許されない!!!」

 

テツヤ「全プレイヤー中トップか・・・・・・そりゃ負けは許されねぇだろうな でもなぁ!!!俺だってこんな所で負けてらんねぇんだ!!!!!アイツを助けるまでは絶対に負けねぇ!!!!!」

 

ユージーン「互いに境遇は同じ!!!面白いではないか!!!強い者が勝ち弱いものが負ける!!!これ程までに緊張する戦いは過去にも無いぞ!!!」

 

テツヤ「そりゃあどうも!!!!!!」

 

俺はユージーン将軍に向け 一発の月牙天衝を放った

 

ユージーン「甘いわぁ!!!!」ユージーン将軍はそれを簡単に切り払い 消し去った

 

テツヤ「やるじゃねぇか ならこいつはどうだ!!!」

 

俺は防がれた月牙天衝よりも数段威力が高い月牙天衝を連続して撃った

 

ユージーン「な!?ちぃ!!」

 

流石のユージーン将軍も一発は消し去ったものの その一撃が強すぎて反動が起こり 残りの数発はもろに食らった

 

テツヤ「へっ 流石のアンタもそうやすやすと俺の月牙天衝は消し飛ばせねぇよ」

 

ユージーン「ぐっ・・・やるではないか・・・・・・・・・」月牙天衝を食らったユージーン将軍のHPバーはイエローにまで陥っていた

 

ユージーン「だがな 貴様の反撃もここまでだ 見た所 今の黒い衝撃波 あれがお前の奥の手だろうな」

 

テツヤ「何?」

 

ユージーン「ふっ 俺とて伊達にトップは名乗ってはいない もう二度とは喰らわんぞ あの攻撃は」

 

テツヤ「何が言いたいんだアンタは さっさと教えやがれ」

 

ユージーン「要はだ・・・・・・《奥の手》は取っておくものって事だ」

 

ユージーン将軍がそう言うと 魔剣グラムを構え何かを唱え始めた

 

すると剣先から火の玉が出始め その火の玉は瞬く間にでかくなっていった

 

テツヤ「バーストファイヤか?さっきもやってたじゃねぇかよ」

 

ユージーン「馬鹿め!!奥の手と言っただろう!!!」

 

先程撃ったバーストファイヤ程の大きさになり そこで巨大化は止まるかと思った

 

でも、そんな予想とは裏腹にバーストファイヤは更にでかくなり 先程の大きさが可愛いくらいの大きさになっていた

 

テツヤ「なっ!?」

 

ユージーン「対人戦で使うのは貴様が初めてだ・・・バーストファイヤを更に強化し 巨大化させた真の最終奥義 その名は『バーストキャノン』!!!こいつが俺の正真正銘の奥の手だ!!!!」

 

テツヤ「ふ・・・ふざけんなよ・・・流石にこれはねぇんじゃねぇのか!?」

 

ユージーン「だからさっきから言ってるだろう 奥の手 だと」

 

バーストキャノンの余りの大きさに驚きを隠せないテツヤ リナ達もまたその大きさに驚愕していた

 

サクヤ「ば・・・馬鹿な・・・まさかユージーン将軍がそんな物を編み出してるなんて・・・」

 

ユキ「物凄いエネルギー量です!!!!あんな物を食らってしまったらひとたまりもありません!!!!」

 

キリト「これは流石に不味いぞ!!!あれを撃たせないように「来んな!!!キリト!!!!」なっ!?正気かテツヤ!?」

 

テツヤ「へっ こんくらいユウキの説教よりかは遥かに軽いぜ だから手出しは無用だ!!!」

 

リナ「そんな!!!素直にキリト君の善意を受け取りなさいよ!!!」

 

テツヤ「大丈夫だよ!!!多分・・・・・・」

 

リナ「多分!?あのねぇ!!!・・・・・・・・あんたがそうなったらいくら言っても無駄か・・・・・・それ食らってやられたりしたら承知しないからね!!!」

 

テツヤ「任せとけ!!」

 

ユージーン「ふっ 随分と余裕だが良いのか?悪いが俺でもまだ制御しきれない技なもんでな うっかりお前ごと後ろの奴らも消し飛ばしてしまうかもしれんぞ?」

 

テツヤ「んだと!?そんな莫大な威力を持ってんのか!?」

 

ユージーン「あぁ 一部隊を消し去るくらいはな どうだ?今ここで投降すれば撃たないでやってもいいんだぞ?その時はシルフやケットシーの領土は我らののだがな」

 

テツヤ「へっ!誰がんなもん呑むかよ!!!あいつらは俺が守る!!!」

 

ユージーン「ほぉう 面白い では今から貴様らの処刑となるが良いのか?」

 

テツヤ「撃つなら撃つでさっさとしやがれ 俺はんなもんに怖じ気立つ男じゃねぇぞ」

 

ユージーン「ふん 良いだろう ・・・・・・これで最後だ!!!!テツヤ!!!!!!!」

 

ユージーン将軍は魔剣グラムを俺に振りかざし バーストキャノンを俺に向け放ってきた

 

テツヤ「させるかぁぁぁ!!!!!」

 

俺は放たれたバーストキャノンをバットの様に持った天鎖斬月で防いだ でもとてつもなく重い そして熱い バーストファイヤ何て笑えるくらいの物だ

 

テツヤ「ぐっ・・・・・・こんにゃろぉ・・・・・・・・・」

 

ユージーン「はっはっは!!!!素直に降参していた方が身のためだったなテツヤ!!!!最早貴様に抗うすべはない!!!!!」

 

リナ「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・諦めるもんか・・・・・・・・・」

 

ユージーン「何?」

 

テツヤ「俺がやられちまえば・・・・・・・・・あいつらまで・・・・・・・・・んなことさせねぇ!!!!俺は二度とは仲間は殺させはしねぇ!!!!あんな思いすんのは・・・・・・もう懲り懲りだ!!!!」

 

俺は月牙天衝を力強く握り 月牙天衝を放つ準備をし そのまま放つのではなく月牙天衝の力を吸収した

 

テツヤ「負けてたまるかぁぁぁぁ!!!!!」

 

力が倍増した天鎖斬月で 俺はバーストキャノンをユージーン将軍に向け打ち返した

 

ユージーン「何っ!?」

 

ユージーン将軍はそれを間一髪で交わすと バーストキャノンは空高くまで登り 消え去っていった

 

テツヤ「ふぅ・・・あぶねぇとこだった・・・」

 

ユージーン「な・・・なんなんだ貴様は・・・・・・」

 

テツヤ「なんなんだ?ただの妖精さ 最も今は妖精では無いらしいがな」

 

ユージーン「暗剣アロンダイト・・・・・・なんて力なんだ・・・・・・!」

 

テツヤ「さぁて あんたの奥の手とやらももう出し終えちまったみてぇだな だったら俺も出すぜ 《真の奥の手》をな」

 

ユージーン「何っ!?まだそんな余力があるのか!?」

 

テツヤ「たりめぇだ 俺だって馬鹿じゃねぇ 奥の手は取っておくもの このくらいは心得てるさ」

 

ユージーン「はっ!だが貴様如きに我がバーストキャノンを超える奥義を持っているとは思えん!!!出すんなら出してみろ!!奥の手とやらを!!!」

 

テツヤ「まぁそう焦んなよ・・・・・・今出してやるからよ」

 

俺はその奥の手を出す為に 月牙天衝を溜め始めた

 

テツヤ「はぁぁぁ・・・・・・」

 

キリト「あいつの奥の手って・・・まさか無月じゃ・・・・・・」

 

リナ「無月?それってどんな技なの?」

 

キリト「無月・・・たった一度しか見たことはないがあれを使えば莫大な力を手にする代わりに その技を終えるとHPが一気に1まで減るって代物だ・・・」

 

リナ「へっ!?それってかなり危険じゃ!?」

 

キリト「分からないが・・・・・・本当に無月なら対人戦で有効なのか?」

 

リナやキリト達が疑問を浮かべる中 テツヤは着々と力を溜め込んでいた

 

ユージーン「何をするんだ・・・まさかまたあの技ではないだろうな・・・・・・」

 

テツヤ「俺の奥の手ってのは元々一つしかなくってよ 使えば圧倒的な力を持てる でもそいつは対人戦では使えねぇんだ だからそんな技を奥の手とはあまり言えない だから俺はこの技を何ヶ月もかけて開発して やっとの事で手にしたんだ 例えるなら俺の奥の手が地の技 そして真の奥の手が天の技 って言ったとこかな」

 

ユージーン「天と地・・・?貴様は何を言ってるんだ・・・・・・」

 

テツヤ「見りゃあ分かるさ・・・・・・これが俺の・・・・・・」

 

テツヤ「゛新技゛だ!!!!!!」

 

俺はそう言っと同時に 二発の月牙天衝を空へと放った

 

ユージーン「血迷ったか!!!そこには誰もいないぞ!!!!」

 

テツヤ「ふんっ よく見てるんだな 今から《死の神の遣い》が出てくるぞ」

 

ユージーン「何?」

 

空へと放たれた月牙天衝は 恐らくこの世界の限界高度ギリギリで重なり合った

 

すると 重なり合った月牙天衝が少しづつだが姿を変えていった

 

着々とその姿を見せ始めていき、遂にその姿の全貌が明かされる

 

ユージーン「なっ・・・・・・なんだ・・・・・・・・・あれは・・・・・・・・・・・・」

 

リナ「あ・・・・・・あれって・・・・・・・・・まさか・・・・・・・・・」

 

キリト「黒い・・・・・・龍・・・・・・・・・?」

 

そう 姿を変えていった月牙天衝が変身したのは 黒い龍だった

 

黒龍は空高くで咆哮を放つと テツヤの後ろへと移動した

 

テツヤ「こいつが俺の新技 《月牙天衝・翔龍双牙(しょうりゅうそうが)》だ」

 

翔龍双牙 この技はSAOの時から考案していて、実は75層攻略会議の頃には完成していた

 

でも、この技の欠点は空のある地上でしか使えないと言うとこだ 要は75層でグリムリーパーと戦ったあの場所じゃ翔龍双牙は使えなかったんだ だからあの時は無月を使った

 

でも、ここは空がどこまでも広がる世界 黒龍が暴れるには充分だ

 

テツヤ「さぁてと・・・長い戦いもここでフィナーレだ お前の負けでな」

 

ユージーン「ぐっ!!龍がなんだ!!そんなもの消し飛ばしてくれるわ!!!!」

 

テツヤ「そいつぁどうかなぁ!!!!!行け黒龍よ!!!!!その二本の牙で相手を食いちぎれ!!!!!!」

 

俺が月牙天衝をユージーン将軍に向け振り下ろすと 黒龍は咆哮をあげながらユージーン将軍へ向かっていった

 

ユージーン将軍は黒龍の動きを魔剣グラムで止めるので精一杯だった

 

ユージーン「ぐおぉ・・・・・・こんなもの・・・・・・こんなもの・・・・・・!!!」

 

テツヤ「そんなもんで防げる程俺の技はヤワじゃねぇさ The END 終わりだユージーン将軍!!!!!」

 

黒龍は魔剣グラムを吹き飛ばすと ユージーン将軍の身体をその巨大な両牙で噛み砕いた

 

それはユージーン将軍の敗北 そして俺の勝利を表した

 

シーンとしたちょっとした緊張感が流れる そしてその緊張感を解いたのはシルフの領主の人だった

 

サクヤ「見事!!!見事!!!!!」

 

アリシャ「凄い凄い!!!ナイスファイトだよ!!!!」

 

領主の2人がそう言い、俺の勝利に喜びを表していると 実質負けたことになったサラマンダーのプレイヤー達も俺の勝利に太鼓判を押した

 

リナ「す・・・・・・・・・凄い・・・・・・!!」

 

リナ(か・・・・・・・・・かっこいい!!!)

 

サラマンダーのユージーン将軍との対決は 俺の劣勢から始まったものの 途中から斬月のおかげで勝利を収めることが出来た

 

そして サラマンダーの部隊含む 俺達は リメインライト化したユージーン将軍を助ける為 サクヤさんが復活の魔法を唱えていた

 

魔法を唱え終わり ユージーン将軍は復活し その場で腕を何度か回すと 俺に話しかけてきた

 

ユージーン「見事な腕だ もうALO最強プレイヤーの座は譲らなければならないな」

 

テツヤ「へっ んなもんいらねぇさ 最強の座はあんたが持ってればいいさ」

 

ユージーン「ふっ やはり面白いやつだお前は 貴様のようなやつがインプにいたとはな 世界はまだまだ広いってことか」

 

テツヤ「まぁな それより 俺やスプリガンのあいつの話 信じてくれるか?」

 

ユージーン「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

ユージーン将軍は険しい顔で俺を見てくる やっぱりスプリガンウンディーネ同盟ってのは無理があったんじゃねぇのか?

 

「ジーンさん ちょっといいか?」

 

ユージーン「カゲムネか 何だ?」

 

ユージーン将軍に話しかけたのはカゲムネと呼ばれる男だった この声質 恐らく一昨日俺が片付けたサラマンダーのプレイヤーの中で 『デスペナが惜しい』と言ったプレイヤーだろうな

 

カゲムネ「一昨日 俺のパーティーが全滅したのは知ってると思うが・・・」

 

ユージーン「あぁ 話には聞いている」

 

カゲムネ「その相手が 正しくこのインプなんだけど・・・・・・確かにスプリガンの連れにはウンディーネがいて それを守るためにインプは戦っていたよ」

 

リナ「へ・・・・・・・・・?」

 

ユージーン「ふっ・・・・・・そうか ならばそう言うことにしておこう 確かに現状でスプリガンとウンディーネを敵に回すつもりは俺にも領主にも無い それに こんな怪物じみたプレイヤーが遣いにいるんだ 今敵に回したら我らは滅亡されてしまう この場は引こう だが貴様とはいずれもう一度戦うぞ」

 

テツヤ「へっ 再戦なら大歓迎さ 腕磨いて待ってろよ」

 

俺とユージーン将軍は拳を合わせ 再戦の誓いをした

 

こうして サラマンダーのプレイヤー達は去っていった

 

テツヤ「ふぅ・・・肝冷やしたぜ・・・・・・にしてもサラマンダーの中にも話が分かるやつがいるじゃねぇか」

 

リナ「ほんと・・・2人の発言には心臓がバクバクしちゃったよ・・・・・・」

 

テツヤ「ほんとだよキリト!!!もしカゲムネって人が話合わせてなかったら俺達やばかったんだぞ!!!」

 

キリト「いやぁ・・・」

 

テツヤ・リナ「『いやぁ・・・』じゃない!!!!!」

 

キリト「はい・・・・・・」

 

サクヤ「話の途中で済まないが 状況を説明してもらえないか?」

 

リナ「分かった あのね」

 

リナはサクヤさんやアリシャさんに どうして俺達がここにいて 領主怪談をすることがわかったのか等を説明した

 

サクヤ「成程・・・シグルドには苛立ちを隠せない者もいたからな・・・・・・」

 

リナ「苛立ち?何に対してなの?」

 

サクヤ「多分 彼には許せなかったんだろうな 勢力敵にサラマンダーの後陣に置かれているのが 奴はパワー系の男だからな キャラの数値 能力等だけでなくプレイヤーとしての権力も深く求めていた」

 

リナ「でもだからって何でサラマンダーのスパイなんか・・・」

 

サクヤ「もうすぐ導入されるアップデート5.0の話は聞いてるだろ?それには遂に転生システムが実装されると言う噂だ」

 

リナ「っ・・・じゃあ・・・」

 

サクヤ「モーティマーに乗せられたんだろうな 領主の首を差し出せば サラマンダーに転生させてやると」

 

リナ「じゃあどうするの?あいつのこと」

 

サクヤ「大丈夫 手はある ルー 確か闇魔法のスキルあげてたな?」

 

アリシャ「うん!」

 

サクヤ「それなら良かった シグルドに月光鏡を頼む」

 

~シルフ領内・シグルドの部屋~

 

シグルド「くく・・・・・・・・・ふっふっふ・・・・・・・・・」

 

シグルド(今頃奴らはユージーン将軍達の餌食だ・・・・・・俺のサラマンダー転生も近い・・・・・・)

 

『シグルド』

 

シグルド「っ!?サクヤ!?」

 

サクヤ『あぁそうだ 残念ながらまだ生きているよ』

 

シグルド「な、何故・・・いや、会談は・・・」

 

サクヤ『無事に終えたよ 条約の調印はこれからだがな そうそう 予期せぬ来客があったぞ』

 

シグルド「きゃ・・・客?」

 

サクヤ『ユージーン将軍に君に宜しくと言っていたよ』

 

シグルド「っ!?リナ・・・リーファ・・・」

 

鏡越しに映るサクヤの後ろには テツヤやリナ達が立っていた

 

テツヤ「へっ レコン君に頼んどいて正解だったぜ」

 

シグルド「何!?レコンに何を仕込んだんだ貴様は!!!!」

 

テツヤ「なぁに シグルドのパーティーにいるならシグルドを暫く見張っててくれって頼んだんだよ まぁ そしたらこの始末って訳さ」

 

シグルド「くっ・・・・・・無能なトカゲ共め・・・・・・!!!で?俺をどうする気だサクヤ 懲罰金か?それとも今の地位から追い出すか?だがな軍務を預かる俺がいなければお前の政権だってなぁ・・・・・・」

 

サクヤ『いや?シルフでいるのが耐えられないなら その望みを叶えてやることにしたよ』

 

シグルド「な・・・何?」

 

サクヤさんはそう言って何かを弄り出した そして鏡越しのシグルドの前に何かが現れた

 

シグルド「なっ!?正気か貴様!?俺を追放するだと!?」

 

シルフ『そうだ レネゲイドとして中立中域をさまよえ いずれそこにも新たな楽しみ方が見つかることを祈ってるよ だがせめてもの情けだ 何か言いたいことはあるか?』

 

シグルド「言いたいことだと・・・?覚えてろよお前ら・・・・・・いつか必ず復讐してやるからな!!!!」

 

テツヤ『おっと そいつぁさせねぇな』

 

俺はサクヤさんの横に移動した

 

シグルド「貴様はあの時の!!!」

 

テツヤ『悪ぃがこの人達は今日を持って俺が守ることにした テメェ見てぇなクズからな』

 

シグルド「なんだとぉ!?」

 

テツヤ『あばよ 哀れな裏切りものよ』

 

シグルド「キサマぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

シグルドは鏡越しの俺にくってかかろうとしたが アリシャさんが魔法を消した為 鏡越しのシグルドは消え去った

 

サクヤ「礼を言うよ リナ リーファ 君達が救援に来てくれたのはとても嬉しいよ」

 

リナ「私達は何もやってないよ お礼ならあの二人にして」

 

サクヤ「そうだ そこの君 何故君は暗剣アロンダイトを?」

 

テツヤ「ん?あぁ えっと・・・・・・・・・うーん・・・・・・・・・まぁ この武器は選ばれたものにしか使えないって事かな?」

 

サクヤ「選ばれたもの・・・・・・成程 探しても探しても資料が見つからないのも納得がいくよ」

 

アリシャ「あ、それもそうだけどスプリガンウンディーネ同盟の大使ってほんとなの?それとその遣いって言うのは」

 

テツヤ「あぁ あれは真っ赤な嘘 ハッタリさ」

 

アリシャ「えっ!?嘘なの!?」

 

サクヤ「はぁ・・・無茶な人だな あの場でそんな大フラを拭くとはね」

 

キリト「手札がしょぼい時はとりあえず掛け金をレイズする主義なんだ」

 

テツヤ「お前は負けてたけどな」

 

キリト「うぐ・・・・・・そこはご勘弁を・・・・・・」

 

アリシャ「ねぇね!遣いの君!嘘付きの癖に随分と強かったね!!!インプの秘密兵器・・・だったりするの?」

 

そう言ってアリシャさんは俺の右腕の側によってきた

 

テツヤ「まさか 単なる一般プレイヤーさ しがないね」

 

アリシャ「にゃはははは!!!」

 

アリシャさんは笑いながら俺の右腕に抱きついてきた

 

テツヤ「え?」

 

アリシャ「君の腕に惚れちゃったよ♪ねぇね ケットシー属で傭兵やらない?三食おやつに昼寝付きだよ♪」

 

リナ「へっ!?」

 

サクヤ「テツヤ君と言ったな 君は」サクヤさんはそう言って 俺の左腕に抱きついてきた

 

テツヤ「なっ!?」

 

サクヤ「どうかな?個人的興味もあるから礼も兼ねてこの後スイルベーンで酒でも」

 

リナ「ちょっ!?」

 

アリシャ「あぁんずるいよサクヤちゃん!色仕掛けはんたーい!」

 

確かに色仕掛けと言ったらそうなるだろう 俺の左腕は今までに体験したことのないくらいの大きさの胸に包まれていた

 

こんなのアスカでも勝てねぇぞ・・・・・・

 

でもかくゆう俺の右腕も・・・・・・

 

サクヤ「人のこと言えた義理か!密着しすぎだお前は!」

 

そう アリシャさんがかなり密着してくるからちょっと気まずかった

 

左腕は胸に 右腕は小さな身体に包まれた俺 こりゃちょっとピンチかも・・・・・・

 

テツヤ「ははは・・・・・・・・・」

 

困りながら満更でもなかった俺だったが 俺の服を誰が掴んだ

 

俺は後ろを向いてその人物を見た そこにはちょっと怒り気味のリナがいた

 

リナ「駄目!!!テツヤは私の!!!あ・・・・・・・・・わ・・・・・・私の・・・・・・・・・/////」

 

テツヤ「リナ?」

 

アリシャ・サクヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

リナ「私の・・・・・・・・・私のストレス解消道具なんだからぁ!!!!」

 

リナはそう言って俺の顔を往復ビンタし始めた

 

テツヤ「何でぇぇぇぇ!?」

 

リナ「はぁはぁ・・・/////」

 

テツヤ「いっつつつ・・・・・・あのぉお言葉はありがたいんですが すみません 俺は彼女に世界樹まで連れて行って貰う約束をしているんです」

 

サクヤ「ほぉう それは残念 アルンに行くのか?リナ」

 

リナ「領地を出るつもりだっけど いつになるかは分からないけど きっとスイルベーンに帰るよ リーファちゃんと一緒に」

 

サクヤ「そうか ほっとしたよ 必ず戻ってきてくれよ 彼らと一緒にね」

 

アリシャ「こっちにもよってね!大歓迎するよ♪」

 

リナ「はい!」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

サクヤ「今日は本当にありがとう リナ リーファ テツヤ君 キリト君 私達が討たれていたらサラマンダーとの格差は決定的なものになっていただろう 何か礼をしたいが・・・」

 

テツヤ「いや、そんないいですよ お気遣いなく」

 

リナ「ねぇサクヤ アリシャさん 今度の同盟って世界樹攻略の為なんでしょ?」

 

サクヤ「まぁそうなるな」

 

リナ「その攻略に私達も混ぜて欲しいの それも 出来る限り早く」

 

サクヤ「動向は構わない とゆうより こちらから頼みたいよ しかし、何故そんなに急いでいるんだ?」

 

テツヤ「俺がこの世界に来たのは 世界樹の天辺に行くためだ そこに 俺の会いたい人がいるかもしれない」

 

サクヤ「会いたい人?妖精王の兄弟か?」

 

テツヤ「いいや違う でも 絶対に世界樹の天辺にアイツはいるんだ だから・・・・・・」

 

アリシャ「でもね?攻略メンバー全員の装備が整うのにまだかかると思うんだ とても1日や2日じゃ・・・・・・」

 

テツヤ「まぁそうだよな・・・・・・でも俺もとりあえずは木の根っこまでは行こうとしてるんだ 後はなんとかするさ それと これ 差し上げます 資金の足しにしてください」

 

俺は袋に入った通過をアリシャさんに渡した

 

アリシャ「ほんと!?ありがとぉ!?お・・・重い・・・・・・!っ!?サ・・・サクヤちゃん!!これ!!!見て!!」

 

サクヤ「ん?」

 

サクヤさんはアリシャさんの元まで歩み 袋の中を見た

 

サクヤ「なっ!?10万ユルドミスリル貨がこんなに!?良いのか?1等地にちょっとした城が建つぞ?」

 

テツヤ「なぁに どうせたった゛一発゛で稼いだユルドなんだ いいですよ 攻略に役立ててください」

 

アリシャ「こんなにあれば目標金額まで少しだと思うよ!」

 

サクヤ「大至急装備を揃えて準備ができたら連絡させてもらうよ」

 

テツヤ「よろしく頼みます」

 

サクヤ「それと もしもまたこのような事が起こった時は君にはすぐ飛んできてもらうぞ?私は聞いたからな?『この人達は俺が守る』ってね」

 

アリシャ「うんうん!私もお願いしちゃおうかな~♪」

 

テツヤ「勿論 何か大事な用事がなければすぐに行きますよ」

 

 

 

 

 

 

 

アリシャ「また会おうね!皆!!」

 

テツヤ「はい!きっとまた!!」

 

こうして サクヤさんとアリシャさんは去って行った

 

リナ「何だかさっきまでの事が嘘みたいだね テツヤ」

 

テツヤ「そうだな つっかれた~・・・・・・」

 

リナ「・・・・・・・・・ちょっとならいいよね・・・・・・♪」

 

リナはテツヤの腕に抱きつこうとした だが それはユキの発言により止められた

 

ユキ「浮気ものお父さん!!!!」

 

リナ「ひゃっ!?」

 

テツヤ「うお!?ユキ!?どうしたんだよいきなり・・・」

 

ユキ「あの二人にくっつかれてた時ニヤニヤしてたでしょ!!!」

 

テツヤ「いや、それはその・・・・・・」

 

ユキ「お母さんに言いつけてやる!!!」

 

テツヤ「っ!?お願い!!!!!止めて!!!!!」

 

ユウキにそんなことがバレたら・・・・・・ヒィィ!!!考えただけでも恐ろしい!!

 

リナ「ね、ねぇユキちゃん 私はいいの?テツヤにくっついたりしても」

 

ユキ「へ?んー・・・・・・リナさんは大丈夫だと思うんだ」

 

リナ「な、何で!?」

 

テツヤ「んー・・・・・・・・・まぁ リナが女の子っぽく無いって言いたいんじゃねぇのか?なユキ」

 

ユキ「へ?違うけど・・・・・・」

 

テツヤ「え?違うの?」

 

リナ「殺す!!!!!!!」

 

リナは剣を抜き俺に振りかざした

 

テツヤ「なぁぁ違う!!!!違うんだぁぁぁぁ!!!!!」

 

リナ「待ちなさい!!!!!乙女の鉄拳を喰らいなさい!!!!!」

 

キリト「ふっ・・・・・・仲が宜しい事で」

 

リーファ「だね♪」

 

リナ「喰らいなさい!!!!!」

 

テツヤ「ノォォォォォ!!!!!!!」

 

 

こうして 俺達の長いALOでの日が終えようとしていた

 

 

 

でも 俺にはまだやらなきゃいけないことがあるんだ・・・・・・゛アイツ゛との決着が・・・・・・




遂に斬月、そして天鎖斬月を手にし完全復活を遂げたテツヤ

そして新たな必殺技 月牙天衝・翔龍双牙を公表し、そして天鎖斬月はALO世界に置いて暗剣アロンダイトと呼ばれるレジェンダリーウェポン

天鎖斬月を手にしたテツヤはALOでどれだけ暴れるのか!!!必見です!!!

次回もお楽しみに!

そして1周年記念作品はこの話の次に投稿しようと考えています なので本編の次回の話に行くのにまた時間がかかると考えておいてください!私もできるだけ早く1周年記念作品は書き終えますのでどうかお願いします!!!


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1周年記念作品~数年後の未来~

どうも!畜生ペンギンです!

役一ヶ月遅れの一周年記念作品です!!

涙あり 笑いあり ニヤニヤありの豪華作品です!!

豪華作品とあって かなり文字数多いです 読む際はご注意を

更に アリシゼーション編についてですが ちょっと全く知らない状態なんでそこはカットしました 申し訳ありません

後 ネタバレ要素がちょっぴり入ってます そこは申し訳ありません

ではどうぞ!!!!


「皆さん今晩は 本日は日本シリーズ第7戦 横浜Denaベイスターズ対福岡ソフトバンクホークスの最終戦を横浜スタジアムよりお伝えいたします」

 

「いやぁ縺れに縺れましたね~ 最終戦まで来てしまえば恨みっこなしですからね~」

 

「はい!そうですね!さて、スタジアムでは間もなくプレイボールがコールされようとしています」

 

「解説の??さんはホーム側のキーマンは誰とお考えですか?」

 

「やはりキャッチャーの前田選手 そしてピッチャーの荒波選手でしょうね」

 

「ほぉう それは何故ですか?」

 

「やはりこの2人は同期入団で仲も凄く良いと聞きますからね 一体どんな配球を そしてどんなピッチングをしてくれるのか ここに期待できますね」

 

「なるほど!さて この2人は異例のプロ野球選手として知られています 数年前 ゲーム業界 そして現実でも震えが起きた《ソード・アートオンライン事件》この事件はゲーム内でHPと呼ぼれるものが尽きてしまうと現実でも死んでしまうとゆうとんでもない事件でした しかし、荒波選手と前田選手はそんなゲームの中 命を貼りゲームをクリアし 生還しました」

 

「あの2人のメンタルは相当なものですよ 私だったら恐らく腐ってますよ」

 

「そして荒波選手はあの世界において主戦力として戦っていた 言わば英雄です そんな英雄が今宵 横浜ファンに悲願の日本一を見せようとマウンドに上がっております!!さぁ!!!いよいよプレイボールです!!!!」

 

 

 

 

「哲也 調子は当然万全だろうな?」

 

「へっ たりめぇだ 余計な心配すんな」

 

「なら良いさ 取るぞ 日本一」

 

「おう!!」

 

横浜スタジアムのマウンド上では 2人の選手によりちょっとした話し合いがおこなわれていた

 

捕手の名前は前田翔 高校3年時 育成ドラフトで指名され 2年目に入った今年 ついに支配下登録された 試合出場はスタメン捕手としての出場が主で今年 3割10本60打点を記録し ハマの投手陣を引っ張ってきた

 

そして、投手の名は荒波哲也 高校3年時 哲也は育成では無くドラフト6位の下位指名でプロ入りを果たした

 

1年目はファームでの生活が多かったが 2年目に開幕ローテ入りを果たすとその才能は開花 今年18勝3敗 防御率2.13 と言う素晴らしい成績を残した

 

そして、この2人は同じ高校卒業であり、幼少からの幼馴染みである

 

そして、この2人には共通点があった

 

それは ソードアート・オンライン事件に巻き込まれたと言う事だ

 

ゲームオーバー=死を意味するあの世界で 2人は常にゲームクリアの為 最前線での戦いをしていた

 

そして、2人はついに生還を果たした 翔ももちろんだが哲也は何を隠そうSAO事件に幕を下ろした張本人なのだ

 

そして、2人は同じ高校に入学 その高校はSAO事件の被害者を集めた学校だった為 哲也は好き好んではいなかったがかなりチヤホヤされていたみたいだ

 

そんな絶望を経験した2人が 今 野球人として憧れの地にいる 人生何が起こるか分からないものだ

 

 

 

そして、都内のある家では 哲也の事をテレビから見守ってる1人の少女・・・・・・いや、女性がいた

 

『さぁまず第1球は内角のストレート!これは綺麗に決まりました!!』

 

『いやぁ流石の一言ですね こんな大舞台であんなに堂々としていられる高卒2年目なんてなかなかいませんよ!!』

 

「・・・・・・・・・・・・ふふっ♪」

 

その女性も SAO事件の被害者であり、SAOを通じ哲也と知り合った女性なのだった

 

哲也とこの女性は 今球界でも有名なカップルだった

 

「頑張れ 哲也!」

 

『空振り三振!!!まずは先頭を三振に切ってとりました!!』

 

「やったぁ!!流石哲也!!!その調子でファイトー♪」

 

 

 

「さぁて・・・・・・行くぜぇ!!!」

 

 

 

 

 

 

『9回の表!ツーアウト!!横浜が3点リード!!ここまで先発の荒波選手は105球を投げ被安打は3 奪三振は12と試合を制圧しております!』

 

『さぁ最後の打者となるか!!』

 

「うぅ・・・緊張してきたよぉ・・・」

 

「なんであんたが緊張してんのよ ちゃんと最後まで見守ってやんなさい」

 

「わ!分かってるよ!!」

 

『一球目は内角低めにカーブ!際どいですがこれはボールの判定!』

 

『続いて2球目はアウトローにストレート!これは入ってストライク!1ストライク1ボールです!』

 

『3球目はこれまたアウトローにストレート!!おっと!?荒波選手の只今の球速は152kmをマーク!!なんと108球目にして本日最速を叩きだしました!!一体このスタミナはどこから来るんだ!!』

 

『きっと球場のファンも彼を後押ししてるんでしょうね』

 

「あ、あと1球・・・・・・」

 

「次のボールは何かな?」

 

「決まってるでしょ!!哲也の決め球と言えば・・・!」

 

『最後の1球となるか!! あぁっと空振り三振!!!!!荒波!!!自身の決め球のフォークでラストアウトは三振に切ってとりました!!!!横浜日本一!!!!!日本シリーズは4対3で横浜Denaベイスターズの日本一です!!!!』

 

「っ!!やったぁぁ!!!明日奈!!日本一だよ!!!日本一!!!」

 

「やったね!!皆で応援してた甲斐があったね!!!」

 

「この後は皆で哲也と翔をお祝いしなきゃね!!」

 

「でも残念ね 今日中には無理そうよ」

 

「へ?何で?」

 

「リーグ優勝の時も 結局ビール掛けがあってできなかったじゃない 日本一になったとなれば多分取材とかも来るだろうし最低でも明日の5時くらいまでかかるんじゃないかしら?」

 

「あ、そっか・・・・・・でもビール掛けもテレビでやってくれるもんね!!!見なきゃ!!!」

 

 

 

『胴上げ投手となった荒波!!!その目には涙が零れています!!!本当におめでとうございます!!!』

 

~~~~~~~~~

 

「お疲れさん 翔」

 

「お前こそ ここ大一番で最高のピッチングしやがって」

 

「へへっ どうってことねぇさ」

 

「さて、ビール掛けもインタビューも1通り終わったし 行くか」

 

昨日の試合が終わり 胴上げ ファンの皆様へのご挨拶 そして場所を移動してのビール掛け そしてその翌日 報道陣へのインタビューが数時間に渡り行われ ようやく 俺たちDenaの選手達は自由の身となった

 

哲也「だな んじゃあ車乗っちゃって」

 

翔「あいよ」

 

俺は球場近くの駐車場に止めていた愛車に翔を乗せ 我が家へと向かった

 

翔「しかし まさかプロ2年目で日本一の胴上げ投手とはな 恐れ入るよ お前には」

 

哲也「何言ってんだよ お前こそ育成指名の癖に何食わぬ顔してちゃっかり一軍に定着してんでもって正捕手の座をぶんどった 今年のMVPはお前だ 翔」

 

翔「まぁMVPは記者投票だからそこんとこは分からねぇさ まぁ最優秀バッテリーとかは確実じゃねぇか?」

 

哲也「へぇ お前がそんな自身ありそうな発言したの初めてじゃねぇか?」

 

翔「るせぇ まぁともかく1年間お疲れさん」

 

哲也「へっ!来年もアイツ共々よろしく!!」

 

そんな会話を交わし 俺と翔は拳を合わせ 互いを褒めあった

 

家に着くのも後少しだ 楽しみだな~ 木綿季の飯食うの 今日は腹一杯食うぞぉ~!

 

~哲也の家~

 

哲也「到着っと」

 

横浜が本拠地の俺は 横浜市付近のマンションを借りている

 

プロのルール上プロ1年目の選手は絶対に球団寮に入ることになっている

 

だから、俺は1年目の去年は寮で暮らしていた

 

いざ寮に入ると 木綿季と会える時間が極端に減ってしまった

 

まだ結果も出てないやつが女を考えるなんて百年も早いと思っただろう

 

だけど 今年俺は先発ローテーションに入り、きちんと結果を残し オールスター前に7勝4完投とゆう成績を残した

 

ここまでの成績は寮のおかげだ ならこっからは木綿季の愛の力で勝負だ そう思い俺は思い切って寮を出て マンションを契約した

 

え?ドラフト下位の2年目のやつがそんなことしていいのかって?

 

そこは今までの貯金や 勝利投手賞や完投賞 オールスターMVP等の賞金でどうにかなってる

 

ちなみに車もオールスターの時のイベントで貰ったものだ

 

とにもかくにも 俺はそれ以後木綿季とは頻繁にイチャイチャしてその力のおかげで今シーズンは17勝の成績を残せた

 

翔「ほんとにお邪魔していのか?邪魔なんじゃねぇか?」

 

哲也「木綿季からのご命令だ 『絶対に翔も連れてきて!』ってな 大方 また゛皆゛でサプライズでもしようってんじゃねぇか?」

 

翔「そっか それなら遠慮なく上がらせてもらうよ」

 

哲也「あぁ 上がってくれ」

 

俺は家のドアを開け 翔と一緒に家に入った

 

哲也「ただい・・・ってあれ?リビングに電気がついてねぇな・・・靴が何足かあるしいないってことは無いだろうけど・・・・・・」

 

翔「さぁ?とにかく開けてみようぜ」

 

哲也「だな ただいま 帰ってきたぞ」

 

俺はリビングのドアを開けた でも リビングはカーテンも閉められ暗くなっていて あまり視界が良くなかった

 

そして、少し待っていると 複数人の声が聞こえてきた

 

「せーの!!!!!」

 

「「「「「日本一おめでとう!!!!!!」」」」」

 

おめでとうの声と共に クラッカーの音が聞こえた

 

哲也「へぇ 粋なことしてくれんじゃねぇか 提案は誰だ?」

 

俺は喜びながらリビングの電気をつけた するとそこには数々の俺の大事な友人と 俺の大事な彼女がいた

 

「おめでとう哲也!!!!!!」

 

哲也「おう!!応援してくれたか?木綿季」

 

走って俺に抱きついてきたのは何を隠そう 俺の彼女の紺野木綿季だった

 

木綿季は家で試合を見守っていてくれて 携帯の連絡欄に一番はじめにあったの木綿季のおめでとうメールだった

 

木綿季と出会ったのは数年前似合ったソードアート・オンライン事件で出会った

 

最初は互いに仲のいい男女と言った関係だったが徐々に想いが高まり、SAOの世界の中で付き合い始めた それ以後、俺と木綿季はずっと一緒だ

 

今年で19歳で今は俺の体をケアする方法を学ぶため その道の大学に進んでいる 俺に尽くしてくれる本当に大事な彼女だ

 

木綿季「うん!!みーんなで応援してたよ!!!」

 

哲也「そっか ありがとな わざわざ皆集まってくれて」

 

翔「にしてもこの人数が良く入ったもんだな・・・」

 

翔がそうゆうのも分からなくもない 見ただけでもかなりの人数がいたからだった

 

「とにかくおめでとう!哲也君!翔君!!!」

 

「おめでとう 2人共 格好良かったよ」

 

哲也「こちらこそありがとな わざわざ家にまで来てくれて 明日奈 和人」

 

今話しかけてるのは桐ヶ谷和人 そして結城明日奈 2人は木綿季と同じくSAO事件の最初期に出会った知り合いだ

 

和人はSAOの世界では黒の剣士として活躍し 俺や木綿季と同じく常に最前線で戦っていた

 

今は和人の夢を実現する為 大学でも勉強を続けている

 

明日奈も和人と同じ頃に出会った 閃光と謳われ SAO内のギルド 『血盟騎士団』の副団長を務めていた

 

最初は近寄りがたい存在だったけど 徐々にそんな雰囲気は無くなり 今ではとても頼りがいのある皆のお姉さんをこなしている

 

ちなみに明日奈と和人も 俺と木綿季の様にSAOの頃から付き合っている まぁ俺と木綿季の方は付き合いは長いけどね

 

明日奈「木綿季はずっと心配してたんだよ?負けたらどうしようって」

 

和人「あぁ でもきっと木綿季の応援が届いたんだろうな 圧巻だったじゃないか 昨日のピッチング」

 

哲也「へへ ありがとな木綿季 お前のおかげだよ」 俺は抱きついてる木綿季の頭を撫でた

 

木綿季「えへへ~♪」

 

「ったく あんたが試合の後泣いたせいで木綿季まで大泣きしたんだからね?泣き止ますの大変だったんだから」

 

哲也「しゃあねぇだろ・・・気づいたら泣いてたんだから・・・里香だってそう言うことあんだろ?」

 

今木綿季が泣いてたということを話してくれたのは篠崎里香 こいつもSAOの中で出会った奴だ

 

ゲーム内では武器屋として過ごしていて ゲーム内では度々世話になった

 

今は大学に進み 自分の夢へと歩んでいる

 

里香「あるけどあんたの場合はそのおかげで他の人も泣いたのよ?一人で泣くのと他人巻き込むのは別よ別」

 

哲也「ちぇっ そんな言わなくても言いじゃねぇかよ・・・な 珪子」

 

今俺が救済を求めたのは綾野珪子 この子・・・・・・いや、こいつもSAOの中で出会ったんだ

 

最初に出会った時はゲーム内の仲間を殺され 途方に暮れていた所 木綿季や和人と共に助けてあげ それ以後何度か行動を共にし こうして現実世界でも付き合いは続いている

 

珪子も大学に進んでいる 背が小さいから色々と大変らしい

 

珪子「はい!あの涙は哲也さんの努力の結晶です!木綿季さんもその涙に貰い泣きしたんでよね!」

 

木綿季「うんうん!だって哲也って前から『俺が横浜を日本一にするんだ!』って言っててその夢が叶ったねって思ったら何だか嬉しくなっちゃって・・・」

 

哲也「そっか お前も一緒になって喜んでくれたんだな」

 

木綿季「うん!」

 

「日本一の立役者になったからって天狗にならないでよね?来年から活躍できなくなったら私が恥ずかしくなるんだから」

 

哲也「わぁってるよ 姉ちゃんこそ残り少ない大学生活で変なことすんなよ?俺の姉だってバレてんだから下手したらネットで書き込まれるぞ?『悲報 横浜荒波の姉は貧乳馬鹿女だった』って」

 

今俺が話してるのは実の姉の荒波渚 俺の二つ上で今年22歳だ 多分ここでいる中では最年長かな?

 

ソフトボールをやっていて今大学4年生の姉ちゃんは姉ちゃんの務めたかった企業でなおかつソフトボール部がある所でソフトボールを続けるらしい

 

渚「なんですってこのスットコドッコイ!!」

 

哲也「スットコドッコイで結構ですよ~だ!悔しかったらその胸でっかくしてみろ!!」

 

渚「あったまきた!!!!右腕へしおってやる!!!!」

 

木綿季「こら!!渚さんを馬鹿にしないの!!!渚さんだってすんごい心配してたんだよ?」

 

渚「あ!それは言わない約束でしょ!?」

 

木綿季「あ・・・・・・」

 

哲也「はぁ・・・・・・相変わらずどこかしっかりしてるようで抜けてんなお前は・・・・・・とにかくありがとな姉ちゃん 謝るよ」

 

渚「ったく 分かればいいのよ分かれば 木綿季ちゃんに免じて許してあげるわ」

 

哲也「さいですか それより何人か見えないのがいるんだけど他は?」

 

木綿季「えっとね エギルさんとクラインはどうしても外せない用事があってこっちに来れないんだって・・・」

 

和人「直葉も今剣道の全国に行ってるから参加は・・・」

 

エギル、クライン、そして直葉ちゃん この3人も俺達の仲間だ

 

エギルとクラインはSAOの頃出会い 2人それぞれ大人とあってその知恵に助けられることもよくあった まぁぶっちゃけクラインに関しては迷惑することも多々あったけども・・・・・・

 

直葉ちゃんはALOの頃 リーファとして出会った和人の妹だ

 

とても歳下とは思えないくらい真面目で世話焼きで和人が良く迷惑をかけてる 俺らも直葉ちゃんのおかげで助けられることも良くある 彼女は剣道に関しては達人の域に達していて さっき和人の言った剣道全国とゆうのも納得がいく

 

哲也「そっか そりゃ残念だな・・・・・・」

 

里香「他の女子組は今買い出し中よ 多分そろそろ帰ってくると思うけど・・・」

 

里香がそう話した時 家のインターフォンが鳴った

 

木綿季「あ!帰ってきたみたい!ボクが行ってくるね!」木綿季はそう言って玄関に駆け出して行った

 

哲也「おう 頼むよ」

 

翔「買い出しって何買いに行ったんだ?」

 

渚「それは後のお楽しみよ 二人共」

 

哲也「まぁ 楽しみに待ってるよ」

 

木綿季「お待たせ!哲也!」

 

「あ!もう来てたんだね!日本一おめでとう哲也!!翔!!」

 

「おめでと 二人共」

 

哲也「何だ 買い出しに行ってたのはお前らだったのか 琴音 詩乃 」

 

買い出しから戻ってきて 俺と翔の前に姿を現したのは同級生の竹宮琴音 そしてもう1人は木綿季と同い年で俺とは1つ違いの朝田詩乃だ

 

琴音は和人らと知り合った約一年後にSAO内でテツヤとフィリアとして出会った

 

最初に出会った時は俺を警戒し(まぁ出会った時胸揉んだせいだけど・・・) なかなか接しにくかったが最終的には心を開いてくれて以後は俺らと行動を共にしてる

 

オレンジ色の髪がチャームポイントの木綿季と同じく元気いっぱいの女の子だ

 

詩乃は今までの流れとは違い SAO内では無く ガンゲイル・オンライン通称GGOと呼ばれるゲームで出会った

 

俺がGGOに潜ったのは和人と共にとある人物の依頼があり、俺達は潜り その最初期に出会ったのが詩乃だった ハンドルネームはシノンだった

 

最初はツンツンしてて接しにくかったが 徐々に心を開いていき 今でもツンツンして怖い一面もあるが優しく 可愛いらしい一面も持っている

 

琴音「うん!2人で行こって事になったんだ!」

 

詩乃「そのせいで2人が帰ってた時にお祝いできなかったのが残念だけどね」

 

哲也「ところで何の為に買い物行ってたんだ?行ってくれりゃあ帰ってくる時買ってきたのに」

 

詩乃「この買い物はあんたと翔の為なのよ それを哲也に頼んでどうすんのよ それに あんたに買わせにいって『荒波と前田がいる!』なんて事になったら下手したらサイン攻めで帰ってこれないでしょ?」

 

翔「俺達の?」

 

哲也「そうなのか・・・それじゃあ俺に頼んじゃ駄目ってわけだな」

 

琴音「そうゆう事♪」

 

哲也「んで?これで全員なのか?木綿季」

 

木綿季「うん!今日来れない人を除いたら全員揃ってるよ!」

 

明日奈「よぉし!それじゃあ早速準備しましょ!皆!」

 

哲也「準備?」

 

木綿季「そ!今からリビングはボク達だけで使いたいから哲也と翔は別の部屋に移動してもらうね!」

 

そう言って木綿季は俺と翔の手を引っ張り いつも俺が1人で過ごすための部屋に押し込まれた

 

哲也「お、おい!」

 

木綿季「それじゃあ 用意ができたら呼ぶからね♪」木綿季はそう言って部屋から出て行った

 

翔「一体何すんだろうな・・・」

 

哲也「さぁ・・・・・・?まぁ待ってる間暇だしテレビでも見ようぜ ほら、多分昨日のハイライトとかやってんじゃねぇか?」

 

翔「それもそうだな そうするか」

 

そして 予想通り昨日の試合について取り上げられた番組が放送されていたから それを見て皆の準備が終わるのを待った

 

~数十分後~

 

哲也「腹減った~・・・飢え死にするぅ・・・」

 

翔「あぁ・・・俺も辛くなってきた・・・」

 

木綿季「哲也!翔!準備出来たよ!!」木綿季はそう言って元気よく入ってきた

 

哲也「木綿季ぃ・・・何の準備してたんだよ・・・俺腹減ったぞ・・・」

 

木綿季「ふふふ♪きっと2人とも喜んでくれるはずだよ♪さ!行こ!」

 

俺と翔は再び木綿季に手を引っ張られリビングのドア前に連れられた

 

木綿季「2人共 『入って来て』って言ったら来てね!」

 

そう言って木綿季はリビングに入っていった

 

哲也「リビングまた電気消してっけどまたクラッカーでも鳴らすのか?」

 

翔「さぁ?」

 

~数分後~

 

「入って来て!2人共!」

 

哲也「おっ ようやくか んじゃあ入んぞ 翔」

 

翔「あぁ」

 

俺はドアノブを持ち ドアを開いた

 

すると ドアを開いた瞬間に電気が付き テーブルの上には多くの料理が置いてあり 壁には『おめでとう 日本一』のペナントのようなものがあり、周りにはまるでクリスマスかと思わせるような飾りが飾ってあった

 

哲也「な、なんだこれ!?」

 

翔「眩しいな・・・でもすげぇ綺麗だ・・・」

 

木綿季「題して『日本一おめでとうパーティ』!!もう2人は首脳陣の人達やマスコミの人達にお祝いされてるけどやっぱりこうしてボク達からもお祝いしてあげなきゃって思ってパーティーを開こうとしたんだ!」

 

渚「飾り付け大変だったんだからね ちゃんと楽しみなさいよ?」

 

琴音「料理も皆で作ったんだよ!」

 

詩乃「皆のお祝いの気持ちが詰まってるからきっと美味しいはずよ 不味いなんて言ったら撃ち抜くからね」

 

明日奈「皆で2人の為に頑張ったんだ!」

 

木綿季「哲也!翔!改めまして本当におめでとう!これはボク達からの贈呈品だよ!」

 

そう言って 木綿季は俺に 明日奈は翔に大きな花束を渡してきた

 

哲也「皆・・・・・・」

 

俺は 嬉しすぎて思わず泣きそうになってしまった

 

翔「哲也?泣いてんのか?」

 

哲也「だって・・・皆がこうして祝ってくれるなんて・・・嬉しくて仕方がなくて・・・」

 

貰った花束には皆からの言葉が書いてあった

 

1つ読み上げるとしたら『日本一おめでとう!!哲也の夢が叶って良かったね!ボクは本当に貴方に尽くせて嬉しいです!これからも末永く宜しくお願いします! 木綿季』とゆう実に木綿季らしい事が書いてあった

 

他にも色々な言葉があり 昨日の日本一と同じくらい今感動してる

 

木綿季「哲也 ほんとにおめでとう!これはボクからの気持ちだよ♪」

 

そう言って木綿季は俺の頬にキスをしてくれた

 

もう 嬉しくって嬉しくってたまらない こんなパーティーを開いてもらい 花束と共に皆からの言葉を貰い 木綿季からのキス そして所属する球団の日本一 俺はこんな幸せをこんな短い間に味わっていいのだろうか

 

哲也「皆・・・ほんとにありがと・・・・・・!!!俺めっちゃ嬉しいよ・・・!!」

 

翔「俺も凄い嬉しいよ 皆ありがとな」

 

詩乃「翔がゆうと本当に感謝してるのか分からないわね まぁそれが翔らしいけどね」

 

翔「お前に言われたらおしまいだ 詩乃」

 

詩乃「ふふっ それもそうね」

 

哲也「ふふっ やっぱり皆最高だよ!皆と出会って本当に良かった!」

 

和人「それは俺ら皆一緒だよ さぁ お前の大好きな木綿季も作った美味しい料理が冷めちゃうぞ?話すのは食べながらにしようぜ哲也 翔!」

 

哲也「それもそうだな! 皆!料理頂いていいかな?」

 

木綿季「勿論!」

 

里香「その為に作ったんだもの 残したら承知しないわよ!」

 

珪子「里香さんや渚さん 皆で作ったから多種多様な美味しさのはずですよ!」

 

詩乃「ここにいる人達は料理のエキスパート2人に鍛えられた精鋭揃いだから味の保証はするわよ」

 

哲也「そりゃ楽しみだ!若干1名は除くけどね」俺は姉ちゃんのことを見ながらそう言った

 

渚「その若干1名って誰よこの馬鹿!!!」

 

哲也「冗談だよ 楽しみにしてるよ姉ちゃんのも」

 

渚「ったく・・・ほんと性格悪いんだから・・・」

 

木綿季「さ!!皆で食べよ!!ボクもお腹すいちゃったよ~!」

 

哲也「んじゃあ皆で食べようぜ!せーの!!!!」

 

全員「「「いただきまーす!!!!」」」

 

こうして 日本一おめでとうパーティーが始まった

 

哲也「あーん・・・・・・くぅ~うめぇ!!!疲れた後に染みるな~!」

 

木綿季「哲也♪はい♪哲也の好きなお酒だよ♪」木綿季はそう言って酒の入ったコップを渡してきた

 

哲也「へ?良いのか?いつも飲むと怒るのに・・・」

 

木綿季「こうゆうときはいいの♪今日は存分に楽しんじゃってね♪」

 

哲也「木綿季・・・んじゃあお言葉に甘えさせてもらうよ」

 

俺は木綿季からコップを受け取り 一口目を飲んだ

 

哲也「かぁ!!これだぁ!!久々に飲むとうめぇな!」

 

翔「おい 間違っても木綿季には飲ませんなよ?まだ未成年だしそれに・・・」翔は俺の耳元でそう言ってきた

 

哲也「わあってるよ 安心しろ」

 

木綿季「何を話してるの?」

 

哲也「ん?何でもないよ ほら 一緒に食べよ 木綿季 あーん」俺は木綿季の口の前に料理を出した

 

木綿季「わーい!あーん・・・・・・ん~美味しい!」

 

哲也「ふふっ 一々可愛いなお前は」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

詩乃「ほんと 相変わらずの仲の良さね」

 

琴音「ほんと・・・羨ましいくらいだよ・・・」

 

木綿季「ねぇね 膝の上に座っちゃ駄目かな?」

 

哲也「別にいいぞ おいで」

 

木綿季「やったぁ♪」そう言って木綿季は膝の上に座った 小ぶりな木綿季の綺麗な髪が目の前で靡いてとても可愛い

 

哲也「よしよし」俺は木綿季を撫でた

 

木綿季「~♪」

 

里香「イチャつくのはいいけど二人の世界には入らないでよね?あくまで皆でお祝いしてるんだから 二人の世界に入るのは後よ後」

 

哲也「分かってるよ」

 

琴音「ねぇ哲也 私が作った料理なんだけど食べてくれるかな?」

 

そう言って琴音は1枚の皿を出した その上には美味しそうな唐揚げが乗っていた

 

哲也「唐揚げか~ simple is best って言うしね んじゃあいただこうかな~」

 

木綿季「へぇ!?ちょっと待って哲也!!ならボクのも食べてよ!!!」

 

木綿季もそう言って急いで皿に木綿季が作った木綿季特製ロールキャベツを乗せた

 

哲也「え?」

 

渚「なになに?食べ比べ?それなら私のも食べなさいよ!今日は上手くいったんだから!」

 

すると今度は姉ちゃんが皿にスペアリブを乗せ俺の隣に来た

 

哲也「えっと・・・・・・」

 

俺は近場にいた詩乃にアイコンタクトで『助けて』と言った

 

すると 詩乃は立ち上がり皿を持ち 詩乃の作ったブリの照り焼きを乗せ 俺の元へ来た なんでやねん

 

哲也(おい!俺は助けてって言ったつもりだぞ!)

 

詩乃(あら あなたが私の手料理を食べたいなって間抜け面で訴えてたから持ってきたんだけど?)

 

哲也(怒るぞこんにゃろぉ!)

 

琴音「さぁ!」

 

木綿季「一体!」

 

渚「誰のを!!」

 

詩乃「食べるの?」

 

そう言って俺は四人に囲まれた

 

やばい・・・威圧感がすげぇよ・・・これはどうすればいいんだ・・・

 

哲也「ぜ、全員のを食べるからさ それでいいだろ?」

 

木綿季「もぉ!一番最初に食べるのだよ!!」

 

哲也「え?」

 

詩乃「貴方がガッツリ食べたいならお肉を料理してる私以外の人 ちょっとあっさりといきたいなら魚料理の私って所?」

 

琴音「むむむ・・・詩乃しか魚料理がいないなんて・・・哲也が魚を選んだら詩乃決定じゃない・・・」

 

渚「ほら!とっとと決めなさい!!!料理が食べて欲しそうに見てるわよ!」

 

哲也「うーん・・・・・・」

 

何故いつもいつもこうなるんだ・・・普通は木綿季を取るだろうけどそうすると他の琴音や詩乃が凄い悲しそうな顔をしてくるからなかなか木綿季一択って訳にも行かない

 

かと言って木綿季以外のを取ると木綿季が嫉妬して怒ってくるからそっちもそう簡単には取れない・・・ここは本当に俺が食いたいものをとろう・・・

 

哲也「んーたまにはガッツリといこうかな 姉ちゃん そのスペアリブ食わせてよ」

 

渚「あら、あんたが私のを一番に取るなんて珍しいじゃない はいどうぞ」

 

哲也「あんがと はむ・・・・・・んん!!美味しい!」

 

渚「でしょでしょ!なんたって木綿季ちゃんと明日奈ちゃんのお墨付きだもん!」

 

哲也「納得の美味さだよ 流石姉ちゃんだな」

 

渚「へへ~♪」

 

哲也「姉ちゃんもいいお嫁さんになるだろうな 暴力的なとこ除けばね」

 

渚「余計なお世話よ!!」

 

木綿季「ねぇ!ボクのも食べてよ~!!」

 

哲也「はいはい 皆のちゃんと食べるから待ってろって」

 

里香「相変わらず 人気者ねあんたは」

 

哲也「おかげで大変だけどね ははは」

 

こうして 楽しい時間はあっとゆうまに過ぎていった

 

~数時間後~

 

渚「ひょっと~もう一杯ちょうらいよ~!」

 

里香「そうよそうよ~!」

 

哲也「飲み過ぎだよ2人とも・・・」

 

渚「なによぉ!!お姉ちゃんに説教するってゆうの!?」

 

里香「わらしはあんたの年上なんだからね年上~!!」

 

あれから姉ちゃんと里香が酒を飲み 遂には酔っ払ってしまった

ちなみに俺はほろ酔い程度に飲むから飲んだとしてここまで酷くはならない

 

哲也「ったくめんどくせぇなぁ・・・お前らはこんな大人になんじゃねぇぞ?木綿季 詩乃」

 

渚「木綿季ちゃんは愛しの哲也君に守ってもらえるから大丈夫だよね~♪」そう言って姉ちゃんは木綿季に抱きついた

 

木綿季「あはは・・・」

 

詩乃「酒は飲んでも飲まれるなとはよく言ったものね」

 

翔「全くだ」

 

里香「何か驚けることがあれば酔いがスッキリすると思うんだけどな~・・・」

 

渚「わらしも~!!」

 

和人「実は明日奈が最近別れようって・・・」

 

里香「つまらん嘘いらん!次!」

 

珪子「それじゃあ今度は私が 実は私この前ナンパされて」

 

渚「つまんない!次!」

 

珪子「そんな~!?」

 

琴音「この前私有名人にあったよ!それも今話題の超イケメン俳優!」

 

渚「超イケメン有名人なら今ここに2人(哲也・翔)もいるでしょ!次!」

 

琴音「ちぇ~・・・」

 

翔「実は俺来年クビに・・・」

 

渚「正捕手が戦力外なんて聞いたことないわよ!!次!」

 

翔「だよね~」

 

明日奈「実はこの前和人君じゃない男の人と2人きりで食事を・・・」

 

和人「何ぃ!?」

 

里香「見え見えの嘘禁止!!次!」

 

和人「なんだ嘘か・・・」

 

明日奈「えへへ♪驚いた?」

 

和人「冗談でもそれは止めてくれ・・・」

 

詩乃「それじゃあ私がとびっきりに驚かせてあげましょうか?」

 

渚「おっ!いいねいいね詩乃ちゃん!」

 

里香「わらし達を驚かせてみなさい!」

 

詩乃「それなら・・・」

 

詩乃はそう言って立ち上がり 俺の隣に来て 俺の腕に抱きついた

 

哲也「ゑ?」

 

詩乃「実は私達付き合ってるんだ ね 哲也」そう言って詩乃は肩に頬ずりしてきた

 

渚「え!?えぇぇぇぇぇ!?」

 

里香「嘘ぉぉぉぉぉ!?」

 

哲也「え!?いや!待て!!ちが・・・・・・(詩乃!!どうゆう事だよ!?)」

 

詩乃(ホントの事じゃない)

 

哲也(ちがぁぁう!!!!)

 

琴音「ちょ!ちょっと!何で詩乃がそんなことしてるのよ!!!」そう言って琴音も空いてる腕に抱きついてきた

 

哲也「なっ!?」

 

里香「はぁ・・・ったく ほんとアンタって色男ねえ・・・可愛い女の子3人から好かれるなんて早々ないわよ?」

 

哲也「あのなぁ!?俺は困ってんだぞ!?」

 

いつもこうだ 詩乃と出会うまでは琴音が俺に引っ付き それに木綿季が怒る これがいつものパターンだった でも詩乃と出会ってからは何故か詩乃まで俺に引っ付き始め それに琴音が私もするのと言わんばかりに引っ付き それに木綿季が怒る どっちにしろ俺が木綿季に怒られることに変わりは無いけど・・・

 

木綿季「へぇ・・・・・・・・・そうなんだ~・・・・・・・・・詩乃と哲也は付き合ってるんだぁ~・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「っ!?ま!待て!!!木綿季!!!!違う!!!!誤解だ!!!!!」

 

木綿季「じゃあ何で詩乃と琴音がボクの特等席にいるの!!!!!!!そこはボクだけの場所でしょ!!!!!!!」

 

哲也(詩乃!!琴音!!どうにかしろ!!!じゃなきゃ俺が死ぬ!!!)

 

詩乃(頑張りなさい 日本一のエース君)

 

琴音(ファイト♪)

 

哲也(おめぇらなぁ・・・!)

 

詩乃「哲也・・・・・・♪」

 

琴音「哲也♪」

 

木綿季「・・・・・・・・・浮気・・・・・・・・・・・・だよね?」

 

哲也「っ!!!違う!!!!絶対違う!!!!!ありえない!!!!!!俺は木綿季の物です!!!!!!浮気なんてしません!!!!!」

 

木綿季「なら何で2人とも満更でもない顔してるの!!!!!!」

 

たしかに今の詩乃と琴音は嬉しそうな顔をしてる それは単純に嬉しいのかはたまたこの状況下を楽しんでいるのか

 

里香「あーらら 修羅場に発展しちゃった」

 

渚「浮気なんて最低ね 死ねばいいのに」

 

琴音「哲也がそんな人だなんて・・・・・・・・・」

 

詩乃「考えられないわ」

 

哲也「ぶっ飛ばすぞ己ら!!!!」

 

木綿季「浮気者の哲也にはお仕置きしなきゃ・・・・・・」

 

そう言った木綿季の手には何やら紐のようなものがあった 恐らくあれで俺を拘束するつもりだろう それはまずい なんとかしなければ・・・

 

哲也「ほら!!木綿季!!俺達は゛あの約束゛をしただろ!?だから浮気はありえないって!!!!」

 

木綿季「じゃあその2人はなに!!!!」

 

哲也「これは2人の巧みな演技力さ!!!!な、なぁ詩乃!!琴音!!(話し合わせなかったら分かってんだろうな・・・)」

 

詩乃「(分かったわよ・・・)その通りよ 驚かせてあげましょうごめんね木綿季」

 

琴音「(ちぇ もう少し味わいたかったな~)ごめんね木綿季 詩乃と2人で打ち合わせしてドッキリ仕掛けようとしてたんだ」

 

哲也「ほ、ほら 詩乃も琴音もそう言ってるだろ?」

 

木綿季「・・・そうだよね・・・ボク達もう゛あの約束゛してるもんね!!もぉ~詩乃の演技に騙されちゃったよ~」

 

哲也「ほっ・・・助かった・・・」

 

詩乃「ね、ねぇ さっきから言ってるあの約束って何よ?」

 

木綿季「え~?それはね~♪」

 

哲也「まぁいい機会だし ここで言っちゃおっか 木綿季」

 

木綿季「うん!!」

 

渚「なによなによ 早く教えなさいよ!」

 

里香「しょうもないことだったらひっぱたくからね!!」

 

哲也「まぁご期待に答えられるかどうか・・・・・・」

 

俺と木綿季は立ち上がり皆の前に立った

 

哲也「実は」

 

木綿季「ボク達!」木綿季はそう言って俺の右腕に抱きついた

 

哲也・木綿季「「今年の12月に結婚しまーす♡」」

 

渚「なーんだ 結婚するんだ」

 

里香「なんだかぱっとしないわね~」

 

明日奈「そうだよ 結婚なんて・・・え?」

 

詩乃「・・・・・・結・・・・・・婚・・・・・・?」

 

翔「・・・・・・・・・・・・・・・結婚って言ったよな・・・・・・・・・・・・」

 

琴音「うん・・・・・・・・・・・・言った・・・・・・・・・・・・」

 

一同「嘘ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

皆最初は『なーんだそんなことか』みたいな顔で見てたけど 次第にその顔は『えぇぇぇぇぇ!?』と言いたそうな顔に変わってた

 

渚「けっけけけけけ結婚ってほんとなの!?」

 

哲也「ほんとだよ 誰が嘘なんか言うもんかよ」

 

明日奈「ど、どっちからプロボーズしたの!?てゆうかいつ頃!?」

 

木綿季「今年のオールスター前だから7月くらいかな~ 哲也に晩御飯に誘われて その後哲也にプロボーズされたんだ♪ボクあんまりに嬉しくって大泣きしちゃったもん♪」

 

琴音「哲也はなんて言ってプロボーズしたの!?」

 

哲也「えぇ?言わなきゃ駄目か?」

 

一同「駄目!!!」

 

哲也「はぁ・・・しゃあねぇな・・・2度は言わねぇからな?」

 

~回想~

 

木綿季『哲也 ご馳走様♪とっても美味しかったよ♪』

 

哲也『そっか 喜んでもらえて良かったよ』

 

木綿季『・・・・・・いい景色だね・・・・・・夜の暗闇を月の光が照らしてる・・・・・・まるであの日見たいだね・・・・・・♪』

 

哲也『そうだな・・・・・・』

 

木綿季『哲也?どうしたの?』

 

哲也『・・・・・・・・・木綿季 これ受け取ってもらえないかな』

 

俺はポケットから今日木綿季に渡すための婚約指輪を取り出し それを木綿季の指に通した

 

木綿季『へっ!?こ、これって!!!』

 

哲也『木綿季・・・・・・俺の事 まだ好きか?』

 

木綿季『う、うん!!当たり前だよ!!!大好き!!!』

 

哲也『なら良かった・・・・・・・・・木綿季・・・・・・いや、紺野木綿季さん こんな俺で良かったら結婚してください!!!!』

 

俺は仮想現実世界ではなく ちゃんとした現実世界で 結婚するために 愛する木綿季にプロボーズをした

 

木綿季『っ!!!!!!!』

 

哲也『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

木綿季『・・・・・・・・・・・・・・・はいっ!!!!!喜んで!!!!!!!!!!』

 

木綿季は飛びっきりの笑顔でプロボーズの返事をしてくれた その答えは『はい』つまりは俺のプロボーズは成功したんだ

 

哲也『ほっ・・・・・・・・・良かったぁ・・・・・・・・・成功して・・・・・・・・・』

 

木綿季『・・・・・・ぐすっ・・・・・・』

 

哲也『木綿季?泣いてんのか?』

 

木綿季『だって・・・・・・ボク達ようやく・・・・・・ようやく結婚できるんだって思うと嬉しくて・・・・・・嬉しくて・・・・・・!!!!!』

 

哲也『木綿季・・・・・・』

 

木綿季『うっ・・・・・・うわぁぁぁぁぁん!!!!!!!嬉しいよぉ哲也ぁ!!!!!!!!』

 

哲也『よしよし 俺も嬉しいよ これから宜しくね 荒波木綿季さん』

 

木綿季『ふぇぇぇぇぇん!!!!!!』

 

~回想終了~

 

哲也「こんな感じ」

 

木綿季「えへへ・・・改めて考えると嬉しいな・・・・・・これからボクは荒波家に入ることになるんだし・・・・・・♡」

 

渚「ってゆうと木綿季ちゃんが私の義理の妹になるってこと!?」

 

哲也「まぁそうなるな」

 

渚「あんたは何で私達家族にも相談せずに勝手に結婚申し込んでんのよ!!!それにちゃんと木綿季ちゃんの保護者には許可もらってんの!?」

 

哲也「ばっちし 木綿季に内緒で木綿季のおじいちゃんとおばあちゃん家に行って『木綿季さんを僕に下さい!』って言ったら即答で『良いよ』って言われたし」

 

木綿季「なんだか簡単に想像できそうだな~ おじいちゃんがOKするの♪」

 

里香「と、とにかくあんたらほんとのほんとに結婚するの!?」

 

哲也・木綿季「もっちろん♪」俺と木綿季は声を合わせてそう言った

 

明日奈「良かったね木綿季!夢だった荒波木綿季になれるんだよ!」

 

木綿季「てへへ~♪」

 

琴音「できちゃった結婚・・・・・・とかでは無いよね?」

 

哲也「んなわけあるか!!!」

 

木綿季「できちゃった結婚かぁ・・・・・・ボクはそれでも良いかも・・・・・・/////」

 

哲也「え?」

 

木綿季「だから・・・しょの・・・ボクは・・・お腹にユキが出来てから結婚してもいいなぁって・・・/////」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

木綿季「えへへ・・・/////」

 

里香「ったく・・・あんたらはほんと馬鹿を超えたバカップルねぇ・・・」

 

詩乃「見てるこっちが恥ずかしいわ」

 

哲也「えっと・・・木綿季さえいいなら・・・・・・今晩でも・・・・・・しちゃう?その・・・・・・・・・アレ・・・・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・哲也のエッチ・・・・・・・・・でも・・・・・・・・・ボクは良いよ・・・・・・・・・?エッチなことしても・・・・・・/////」

 

渚「そこ!!!!公衆の面前で堂々と夜の営みの約束しない!!!!」

 

翔「馬鹿だなほんと・・・・・・」

 

琴音「全く 木綿季には勝てないよ 哲也を幸せにしてあげてね?」

 

木綿季「うん!それに・・・ボクも体を鍛えなきゃね・・・プロのピッチャーのスタミナについていける様に頑張らなきゃ・・・・・・/////」

 

哲也「?どうゆうこと?」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・エッチ・・・・・・・・・/////」

 

哲也「何で!?」

 

珪子「相変わらず」

 

里香「鈍感ねぇ・・・」

 

詩乃「そこだけは変わらないわね・・・」

 

琴音「ほんと・・・・・・」

 

明日奈「でも、そこが哲也君って感じだよね」

 

和人「だな」

 

哲也「とにかくさ!12月に開く結婚式!皆誘うから絶対来てくれよな!」

 

明日奈「もっちろん!木綿季の晴れ姿!見してもらうよ!」

 

渚「一応弟だしね 行ってあげるわよ 木綿季ちゃんの姿も見たいし♪」

 

琴音「うん!喜んでいかしてもらうね!」

 

詩乃「私も あんた達2人の門出を祝わせてもらうわ」

 

里香「御祝儀は期待しないでよね」

 

珪子「私も行かして頂きます!」

 

和人「あぁ 俺も絶対行くよ 無理矢理にでも予定空けて」

 

翔「お前が開くっつったら俺もOFFだしな 行かしてもらうよ 一応哲也と木綿季の出会いを最初に見てたのは俺だしな」

 

渚「ところで洋風か和風かどっちにするの?」

 

哲也「木綿季のご要望で洋風に決めたよ なんでも絶対にウェディングドレスは着たいんだってさ ね 木綿季」

 

木綿季「うん!それに和風はボクには似合わないかなって思って」

 

哲也「でも俺も見たいな 木綿季のドレス姿」

 

木綿季「もう決まってるから当日を楽しみにしててね♪」

 

哲也「おう♪」

 

翔「にしても7月に決めてよく場所が取れたな」

 

哲也「まぁ12月だしやる人がすくねぇんだよ」

 

詩乃「結婚するって言うのは誰にも言ってなかったの?」

 

哲也「いいや、監督にコーチ、翔以外のチームメイトには言ってあるよ 皆来てくれるってさ 監督には激励まで貰っちまったし」

 

翔「何で俺には伝えてねぇんだよ!?」

 

哲也「お前は皆と一緒にって思って まぁマスコミ達には言ってねぇけど 来年のOFFあたりに言うかな 結婚してたって」

 

明日奈「でも12月ってもうすぐそばだね!楽しみになってきちゃった!」

 

哲也「日にちはクリスマスに合わせたからさ 迷惑かも知んねぇけどよろしくな皆」

 

木綿季「ボク達楽しみに待ってるね!」

 

明日奈「ねぇ哲也君 もう披露宴の司会の人とかは決まってるの?」

 

哲也「そこはばっちし 頼りになる姉ちゃんがいるしね」

 

渚「はぁ!?私!?」

 

哲也「頼むよ 木綿季からもご指名入ってんだぞ?」

 

木綿季「渚さん お願いします!」

 

渚「ったく・・・まぁ別にいいわよ やってあげるわ」

 

哲也「さすが姉ちゃん!」

 

木綿季「えへへ~なんだか実感出来てきたな~ 哲也との結婚♪」

 

哲也「とにかくさ!皆頼むぜ!楽しみにしててくれよな!結婚式の後の披露宴は奮発すっからよ!」

 

明日奈「うん!楽しみにしてるね!」

 

木綿季「ところで・・・できちゃった結婚にしちゃう・・・?/////」

 

哲也「しません!!!!!」

 

と こんな感じで 俺らの日本一おめでとうパーティーは最後には俺と木綿季の結婚式の話で持ち切りになり 幕を閉じた

 

~~~~~~~~~~~~~

 

あれから月日は流れ 12月25日 遂に結婚式当日となった

 

哲也「くぁ~・・・もう朝か・・・緊張してあんま眠れなかったな・・・」

 

遂に結婚式&披露宴を控えた俺と木綿季 木綿季は今木綿季の実家の方にいる いつもは俺の家に泊まってるが今日で最後の紺野姓だから 最後はおじいちゃんやおばあちゃんと過ごしたいと言って 実家に向かっていった

 

かくゆう俺も既に親元は離れてるが 母さんや親父 姉ちゃんの要望もあり俺の実家へと来ていた

 

俺は起きて部屋から出て 皆がいるリビングへと向かった

 

「おはよ よく眠れた?」

 

哲也「いいや・・・変に緊張しちまったよ・・・」

 

「分かるぞその気持ち!父さんも結婚前夜は緊張の余り一睡もできなかったからな!」

 

哲也「やっぱ皆そんなもんか・・・新郎か・・・俺も・・・」

 

今俺に話しかけてきたのは俺の親 荒波美咲と荒波一希だ

 

2人に結婚するって話したのは木綿季のおじいちゃんの許しを経てすぐで 2人も俺らの結婚を認めてくれたが 2人が余りに心配性だから もう色んなこと心配された 例えば『DVは絶対駄目よ』とか『酒飲んで木綿季ちゃん殴ってみろ?俺がすぐさま離婚させるからな』だとか 2人して俺が木綿季に暴力を振るう心配してきた 俺がんなことするわけねぇだろうが 2年間俺の命かけて守ってきた最愛の人を殴るなんざありえない

 

渚「あんたなら大丈夫よ 今年年俸も500万から4000万に一気に上がったし 実力もあるし あんたなら絶対に木綿季ちゃんを幸せにできるよ あんだけイチャイチャしてる大人見たことないし」

 

哲也「へへっ あんがと さぁて 多分今日で母さんの飯を食うのも遠くなるし 感謝して食べなきゃな!」

 

美咲「ふふ♪お腹いっぱい・・・・・・は駄目ね 動けなくなったら困るし 腹八分目までめいっぱい食べなさい!」

 

哲也「うん!」

 

そして 朝飯を食べ終え その後は少しゆっくりする時間だ

 

結婚式が始まるのは午後の2時からだ だが俺と木綿季は式の主役とあって その二時間前の12時に式場に着いて 牧師の人にどういった形で式を行うかの最終チェックがある

 

今は9時だからまだまだ時間はある

 

哲也「はぁ~ 結婚か~ 実感わかねぇなぁ・・・」

 

渚「何言ってんのよ あんたからプロボーズしたんでしょ? 今日から夫になる人がそんな事言わないの」

 

哲也「わかってるけどよぉ・・・」

 

一希「大丈夫さ 式が始まる前には緊張はほぐれてるさ」

 

美咲「木綿季ちゃんだって緊張してる上にあの娘の事だから凄い喜んでると思うよ?ほら 哲也も喜ばなきゃ!木綿季と結婚出来るんだ!って」

 

哲也「まぁそれもそうか・・・・・・折角プロボーズに成功したんだし 喜ばなきゃな!」

 

渚「そのいきよ 結婚式の時のあんたの顔 楽しみにしてるわよ」

 

哲也「へへっ まぁ見とけって」

 

そんな家族の話を楽しんでたら気づいたらもう11時 そろそろ出なければ式場に間に合わない

 

哲也「それじゃあ俺もう行くね また披露宴の場で」

 

俺はそう言って 家から出て 最寄りの駅まで向かい 式場のある駅へと向かった

 

~結婚式場~

 

哲也「えっと確かここら辺に木綿季が・・・」

 

「だーれだ!」俺はその声と共に目の前の視界を防がれた

 

哲也「うおっ!?って、その声は木綿季だろ?」

 

木綿季「ちぇ~つまんないの」

 

哲也「ったく お前はいつまで経っても幼いな まぁそこがいい所だけどさ」俺はそう言って木綿季の頭を撫でた

 

木綿季「えへへ~♪」

 

哲也「ほら そろそろ入るよ ドレス着たり段取り聞かなきゃいけないんだから」

 

木綿季「うん!」

 

俺と木綿季は式場に入り そこにいた牧師の人にどのように新郎は動いて どのように新婦は動くのか などを聞いた

 

その後、俺と木綿季は一旦別れ 専門の人のサポートの元 スーツやドレスの着こなし等をした

 

そして 時間はあっという間に過ぎ現在時刻は1時50分 遂に式の始まる10分前だ

 

哲也「あ~緊張すんな~・・・」

 

新郎と新婦はスーツ、ドレスを着たらもう式が始まる前までは顔合わせができない仕組みだ 分かんねぇけど木綿季も緊張してんのかな~・・・

 

「荒波さん そろそろ準備をお願いします 入場する扉の前にスタンバイを」

 

哲也「は、はい!」

 

い、いよいよか・・・・・・やべぇまじで緊張してきた・・・プロ初登板の時より緊張してる・・・・・・

 

でも緊張してんのは木綿季だって一緒のはずだ 何だかんだ恥ずかしがりな木綿季だから俺以上に緊張してるだろうし・・・

 

そうこうしてるうちに牧師さんの『続いては新郎の入場です』の声が聞こえた

 

「それでは荒波さん 先程話したように私がまず先に入りますので その後を着いてきてくださいね」牧師さんはそうゆうと 扉を開いて会場へと入って行った

 

哲也「すぅ・・・・・・・・・うっし!行くか!」

 

俺は先導のため先に入った牧師さんの後に連れ 式場へと入った

 

すると 入った瞬間からとても大きな拍手が巻き起こった 今までこんな拍手は貰ったことないからまた緊張してきてしまった

 

目を左右に動かすと本当に沢山の人がいた 翔や和人 明日奈達等古くからの友達達 高校で出会った友達や野球部部員 そしてプロに入って知りあった人達 そして母さんや親父 姉ちゃん等の血縁関係を持った人達も当然いた

 

そして、俺は祭壇の前に着き そこで牧師さんの先導は終わった ここで 木綿季が入ってくるのを待つ寸法だ

 

拍手等がある程度落ち着き 少し静かになったところで次へと進んだ

 

「続きましては 新婦の入場です」

 

司会の牧師さんのその発言の数秒後 再び大きな拍手が巻き起こり 扉からは 純白のドレスに包まれた木綿季が木綿季のおじいちゃんと共に出てきた 木綿季のおじいちゃんがやっているのはいわゆるエスコート約 裁断前で待つ俺に木綿季を渡し その役目は終わる 通常その役目は父親がやるんだけど知っての通り 木綿季の父親は既に亡くなっているから 代わりに木綿季のおじいちゃんがやってくれているのだ

 

遠目からでも分かるとてつもなく綺麗な木綿季が 皆の拍手に包まれながら バージンロードと呼ばれる道をゆっくり歩みながら 祭壇の前で待つ俺のところまでくる

 

そして、遂に木綿季が俺の目の前までやってきた

 

「哲也君 頼んだよ 木綿季のこと」木綿季のおじいちゃんはそう言って 木綿季の手を俺に手渡してきた 俺はその手を確かにガッチリと握り受け取った

 

哲也「はい 任せてください」

 

木綿季「えへへ♪お待たせ♪」

 

木綿季は笑顔になりながら俺の顔を見てくる ドレスに包まれた木綿季はとても綺麗で その中にもあどけなさもあって やっぱり可愛くって とにかく今 俺は喜びの最頂点にいるとゆうことが言いたい

 

哲也「おう んじゃあ祭壇の方へ向こうか」

 

木綿季「うん!」

 

俺と木綿季 新郎新婦の2人が入場を終えると その次は讃美歌斉唱 そして司会の牧師さんの誓約書の朗読がある それら2つも何も問題なく終わり その次は誓約の誓い 簡単に言えば良くある『あなたは一生妻として夫を支えますか?』のあれだ

 

「哲也さん あなたは木綿季さんと結婚し、妻としようとしています。あなたは、この結婚を神の導きによるものだと受け取り、その教えに従って、夫としての分を果たし、常に妻を愛し、敬い、慰め、助けて、変わることなく、その健やかなるときも、病めるときも、富めるときも、貧しきときも、死が二人を分かつときまで、命の灯の続く限り、あなたの妻に対して、堅く節操を守ることを約束しますか?」と牧師さんが言う俺の返答は当然『はい』だ

 

哲也「はい 誓います」

 

「木綿季さん。あなたは哲也さんと結婚し、夫としようとしています。あなたは、この結婚を神の導きによるものだと受け取り、その教えに従って妻としての分を果たし、常に夫を愛し、敬い、慰め、助けて、変わることなく、その健やかなるときも、病めるときも、富めるときも、貧しきときも、死が二人を分かつときまで、命の灯の続く限り、あなたの夫に対して、堅く節操を守ることを約束しますか?」

 

木綿季「はい 誓います」

 

木綿季もその言葉に違いを建てた でも 多分一つだけ互いにこれだけは破るだろうなとゆう所はある それは『死が2人を分かつときまで』のフレーズの所だ

 

死が2人を分かつ?俺と木綿季にとって死なんざ関係はない 死んで 別の生き物に生まれ変わろうと 俺はまた木綿季を見つけ出し 愛してみせるからだ

 

そして その次は指輪交換 ここもかなり重要な場面だろう

 

俺が木綿季の左手薬指に 木綿季が俺の左手薬指に結婚指輪を通し この指輪交換は成立する

 

通してる時 木綿季が顔を真っ赤にしながら照れていて とても可愛かった でも 指輪交換でこんな顔真っ赤にしたらその次になったらこいつはどうなるんだ?ぶっ倒れちまうんじゃ?

 

さて、皆が気になる次の場面は結婚式最大の盛り上がる場面なんじゃないかと思うベールアップだ

 

ベールアップとは 新郎新譜が婚姻の契約を建てたことにより 隔てるものが無くなったことを表すため 新郎が新譜のベール(頭につけるアレ)を持ち上げ 誓いのキスをするとゆうものだ

 

数年前SAOでやった仮の誓いのキスとは違い これは本物の誓いのキスだ それも皆の前でやる それには俺も確かに緊張はする

 

そして俺は 今 木綿季に誓いのキスをしようとしているところだった

 

哲也「木綿季 準備はいいか?」

 

木綿季「ちょ、ちょっと待って・・・まだ心の準備が・・・/////」

 

哲也「なんだ?緊張してんのか?」

 

木綿季「だ、だってこんな大勢の人の前でキスなんてドキドキしちゃって・・・/////」

 

哲也「いつも『ちゅーして~♪』って甘えてくるくせに何言ってんだよ」

 

木綿季「だ、だってそれは2人きりの時だからであって・・・/////」

 

哲也「わぁってるよ んじゃいくぞ 木綿季」

 

木綿季「うん・・・・・・・・・」

 

哲也「大好きだよ 木綿季 ずっと一緒にいよう」

 

俺はそう言って 木綿季のベールを持ち上げ 木綿季にキスをした

 

以前は桜の花びらが大量に舞い、俺らの結婚を祝ってくれたが 今回はちゃんと知人の皆が拍手を送って祝ってくれた

 

木綿季「哲也・・・ボクも大好き・・・ずっとずっと一緒じゃなきゃやだよ?」

 

哲也「任せとけ 離しはしねぇよ それが俺の魂に賭けた誓いだから」

 

俺はそう言って木綿季の頬を撫でた 結婚の最中だからそんな長くはしなかったがやっぱりこうしてると癒される

 

木綿季「えへへ♪大好きだよ♪」

 

哲也「俺もだよ さぁ 牧師さんが進行を進めるよ」

 

ベールアップが終わると 牧師さんによる結婚宣言が行われる

 

これは俺と木綿季 いわゆる新郎新婦が結婚したとゆうことを神に宣言するとゆうものだ

 

そして、それが終わると次は結婚証明書への記入だ

 

この結婚証明書は役職に届けても効力は無いが 結婚したとゆうものをちゃんと残すために行われるものだ

 

これには俺と木綿季は勿論 証人の人が署名をする 俺と木綿季はこの証人の人を俺と木綿季が一番初めに出会った時に一緒にいた翔に頼んだ

 

そして、俺と木綿季 そして翔の署名が終わると この式の最後 結婚成立の報告 そして閉式の辞だ

 

これは牧師さんが会場の皆に俺と木綿季が結婚したって事を伝え この結婚式か無事に終わったって事を伝えるものだ

 

そして、それが終えると新郎新婦の退場だ

 

バージンロードを2人で歩み この結婚式はフィナーレを迎える

 

木綿季「さ!行こ!」

 

哲也「おう!」俺はそう言って木綿季の体制を崩し 左手で背中の当たりを 右手で脚の辺りを持った

 

木綿季「ふぇ!?」

 

哲也「うっし!準備完了!」

 

俺は木綿季をお姫様抱っこした するの木綿季の顔はまるでリンゴのように真っ赤になった

 

木綿季「あう~・・・恥ずかしいよぉ~/////」

 

哲也「へへへ 可愛い♪」

 

木綿季「むぅ~強引なんだから~・・・でもそんな哲也が大好き♪」

 

哲也「ありがとね♪さぁ 行こうか 木綿季」

 

木綿季「はい♪あなた♪」

 

俺はゆっくり歩み出し バージンロードを進んだ

 

皆から沢山の祝の言葉が飛び交う 木綿季はそれを手を振って答え 俺はそれに笑顔で答えた

 

そして、遂に俺と木綿季はバージンロードを歩み終え 退場した

 

哲也「ふぅ・・・緊張したぁ・・・・・・」

 

木綿季「えへへ♪結婚結婚♪ボクは荒波木綿季~♪」

 

哲也「そんな嬉しいのか?」

 

木綿季「うん!だってだーーーーーーい好きな哲也と結婚できたんだもーん♡」

 

哲也「そっか♪ 俺もお前と結婚出来て幸せだよ♪」

 

木綿季「えへへ~♪お姫様抱っこ~♪」木綿季は俺の頬にほっぺをすりすりしてきた

 

哲也「よしよし 今なら存分に甘えていいからな♪」

 

木綿季「わーい♪」

 

哲也「大好きだよ 木綿季」

 

木綿季「ボクも~♪だいしゅき~♡」

 

哲也「よしよし」俺は木綿季の顎の辺りをくすぐってやった

 

木綿季「~♪」

 

披露宴までは後30分 既に司会の姉ちゃんには一通りの流れを伝えてあるがやっぱちょっと心配かな・・・

 

哲也「じゃあ木綿季 披露宴会場に向かおうか♪」

 

木綿季「うん♪」

 

こうして 結婚式は無事に終わり 結婚をした俺と木綿季 この結婚の幸せを存分に噛み締めながら披露宴会場に向った

 

~~~~~~~~~~~~~

 

~披露宴会場~

 

哲也「さて 後は披露宴を残すのみ 姉ちゃん 司会進行頼んだぜ?」

 

渚「任せなさいって!」

 

木綿季「もう皆着いてみるみたいだよ? 少し早いけど始めちゃう?」

 

哲也「んーんじゃあそうするか?んじゃあ姉ちゃん 司会頼むぜ 俺らの晴れ舞台は姉ちゃんにかかってるんだからな?」

 

渚「ちょ、そんなこと言わないでよ!変に緊張しちゃうじゃない!」

 

哲也「姉ちゃんなら大丈夫だよ さ 頼むぜ」

 

渚「ったく・・・それじゃあもう行くね また後でね!ちゃんと進行通り来てよね!」そう言って姉ちゃんは司会の場へと向かった

 

哲也「ふぅ~・・・」

 

木綿季「緊張してる?」

 

哲也「まぁな そうゆう木綿季はどうだ?」

 

木綿季「ボクは緊張より喜びの方が大きくて緊張してないよ!」

 

哲也「そっか 良かったな」

 

木綿季「うん!」

 

そうこうしてるうちに 姉ちゃんによる司会が始まった

 

「本日 司会を務めさせて頂く 荒波渚と申します よろしくお願いします」

 

哲也「おっ 始まった始まった」

 

木綿季「何だか無理やり頼み込んじゃった気もしないけど大丈夫かな?」

 

哲也「大丈夫さ あぁ見えて姉ちゃんは小学校の頃から生徒会長やら部活のキャプテンやらで人の前に立つのは慣れてるし それでいて円滑に物事をこなせるし とにかく姉ちゃんなら大丈夫さ」

 

木綿季「へぇ~渚さんって色々なことしてるんだね 何だか関心しちゃうな」

 

哲也「そうゆうお前だって良く委員長やらクラス委員だとかやってたじゃねぇか 2人とも立派だよ」

 

「それでは早速ではございますが 新郎新婦の入場です 拍手でお出迎えください!」

 

哲也「うっし!んじゃあ行くぞ!」

 

木綿季「うん!」

 

俺と木綿季は腕を組み 目の前の扉を開いた

 

俺達は拍手で出迎えられ 俺達が座る席へと向かった

 

ゆっくりゆっくりと歩み 大きな拍手に迎えられながら 俺と木綿季は席に座った

 

渚「続きましては 新郎新婦のご紹介に移ります まずは新郎 荒波哲也さんです」

 

渚「哲也さんは私の実の弟でありまして 性格はとても直球的な男の子でして 思ったことは絶対にやり通す そんな人です いつも近くで見てきましたがそんなことの連続が彼なんです」

 

渚「そして、哲也さん最大の魅力と言えば やはりその心に秘めた優しさでしょう 会場にいる皆さんも1度は助けられたのでは無いでしょうか?私もその中の1人です そして、その優しさを知ってしまったら最後 もう私達は彼の魅力に引かれてしまっているのです 普通の人ならありえない でも、その普通の人ならありえないことをやってこなせるのが哲也さんの魅力だと思います きっと 新婦の木綿季さんもそんな所に引かれたんでしょう」

 

なんか姉ちゃんに褒められるってあんまないしちょっと違和感感じるな・・・なんつうんだろ・・・恥ずかしいってゆうか・・・とにかくなんかまどろっこしい感じがする そりゃもちろん褒められて嬉しいけどさ

 

渚「続いては 新婦である紺野木綿季さんの紹介です 紺野木綿季さんは新郎の哲也さんと同じく とても優しい心の持ち主でして そして自身が決めたことに対しては絶対に曲げずにやり通す ここも新郎の哲也さんに似ていますね お2人は赤の他人でありながらその同じ心を持ち それが運命をひきつけたんでしょう」

 

渚「きっと 互いに壁にぶつかりあっても 支えあってその壁を乗り越える そんなことが出来る夫婦だと思います そんな絆深い2人だからこそ 今こうして結婚式後の披露宴とゆうものを開けているのだと思っています 以上 新郎新婦のご紹介でした」

 

姉ちゃんが頭を下げると会場からは拍手が起こった そして俺もその拍手を聞きながら思った 司会を姉ちゃんに任せてよかったと

 

こんだけ上手く俺と木綿季の特徴を伝えられるのはきっと姉ちゃんだけだろう

 

渚「続きましては 新郎新婦 初めての共同作業 ウェディングケーキ入刀です 皆様 シャッターチャンスをお見逃し無く」

 

姉ちゃんがそうゆうと 会場になかなかにでかいケーキが運ばれてきた 初めての共同作業か・・・・・・なんかいい響きだな

 

木綿季「哲也 いこ!」

 

哲也「おう!」

 

俺と木綿季はケーキの目の前に行き ケーキ入刀の為のナイフが来るのを待った

 

渚「さて、ここで新郎新婦側へのサプライズをご用意させていただきました」

 

哲也「へ?サプライズ?」

 

木綿季「何かな?」

 

渚「ケーキカットの為のナイフですが こちらの方を変更させていただきました」

 

哲也「ナイフを?何のために?」

 

俺と木綿季が不思議に思ってると スタッフの人がカートの上に乗ったカットナイフを持ってきてくれた

 

俺はその上に乗ったナイフを見て心底驚いた

 

哲也「なっ!?これって!?」

 

渚「ご紹介します こちら ソードアート・オンライン事件及び、その後に起こった茅場兄弟事件の際被害に合い、投獄されていた木綿季さんを助けた際に哲也さんが使用ていた愛刀 ゛天鎖斬月゛でございます」

 

そう 俺と木綿季の前に運ばれてきたナイフは本当にそっくりに作られた天鎖斬月だった 鍔や刀身 全身が全く同じ感じで作られていて 本当にこれで月牙天衝でも撃てそうな感じだ

 

俺自身天鎖斬月を見るのは本当に久しぶりだ 最後に見たのが高校3年でドラフト指名された後だから約2年ぶりの天鎖斬月との再会だ

 

渚「お2人の初めての共同作業にふさわしいナイフと言えばやはりこの刀だと思いまして 知人の方々に協力してもらいまして このように完全再現ができました」

 

哲也「へっ 誰だか知らねぇが粋なことしてくれんじゃねぇか」

 

木綿季「哲也!天鎖斬月でケーキ入刀なんて夢みたいだね!」

 

哲也「そうだな それじゃあ早速持たしてもらおうかな」

 

俺はカートの上にあった天鎖斬月を手に取った 柄の最後部に付けられた鎖が音を立てた

 

哲也「思い出すな・・・あん時の記憶・・・全部が鮮明に思い出せる・・・」

 

天鎖斬月 斬月 卍解 全ては俺がSAOの世界で木綿季を守るために手に入れた俺の力だ

 

結論からいえば結局最後の最後で俺は木綿季を1度は殺してしまったが その後に木綿季がALOの世界でまだ生きてるとゆうことを知り ALOの世界に飛び込み 俺は大きな怪我を追うことにはなったが木綿季を助け出すことはできた

 

まさかこんなところでも世話になるとはな 思いもしなかったよ

 

木綿季「ねぇね!早く一緒にもと!」

 

哲也「あぁ そうだな」

 

俺は木綿季の目の前に天鎖斬月を出した 木綿季はその天鎖斬月をギュッとゆう音が聞こえるくらいの大きさで握った

 

渚「準備はよろしいでしょうか?お2人様」

 

哲也「はい 大丈夫です」

 

渚「新郎新婦 お2人の準備が整ったようです それでは 皆様 カメラのご準備をお願いします」

 

姉ちゃんがそうゆうと皆一斉にカメラを取り出し始めた まぁカメラに囲まれるのは慣れてるけどやっぱ木綿季と二人ってなると少し緊張するな

 

渚「では・・・・・・新郎新婦 初めての共同作業 ケーキ入刀です!!!!」

 

哲也「いくぞ 木綿季!」

 

木綿季「うん!」

 

俺と木綿季はゆっくりと天鎖斬月をケーキに刺した

 

少し緊張したけどちゃんと出来て良かったかな

 

周りからはシャッター音と共に大きな拍手が巻き起こった

 

渚「新郎新婦による初めての共同作業が無事 終わりました こちらのケーキですが後ほど デザートとして皆様に振る舞わさせて頂きます さて、それでは続きまして、祝辞と乾杯の音頭となります 皆様 今一度席にお戻りお願いします」

 

姉ちゃんがそうゆうと 皆は一斉に元の席に戻っていった

 

渚「乾杯の音頭の前に 新郎新婦のお2人が 皆様の元に向かいお酌をしますそれでは お2人様 準備が整い次第お願い致します」

 

哲也「だとさ 木綿季は準備OKか?」

 

木綿季「うん!いつでも行けるよ!」

 

哲也「うっし!んじゃあ行こっか!」

 

木綿季「うん!」

 

俺と木綿季はすぐに皆の元にお酌をしに行った

 

Denaの投手コーチ、選手の中でも親密な関係の人達 高校時代からの友達 昔からの知り合い 木綿季の知り合い等 数多くの人達の元に行き 感謝の言葉と共にお酌をした

 

そして、最後にお酌をしに行ったのは 会場の中央にある2つのテーブルに座ってる俺達の盟友達の元だった

 

哲也「おっす!来てくれてありがとな!皆!」

 

木綿季「ありがとね!皆!ボクとっても嬉しいよ!」

 

明日奈「おめでとう!2人共!本当におめでとう!」

 

里香「おめでと!共同作業の息もバッチシね!」

 

珪子「おめでとうございます!お2人共とてもお似合いですよ!」

 

琴音「おめでと!!2人とも取っても綺麗だよ!」

 

詩乃「おめでと 良かったわね 遂に2人の夢が叶って」

 

木綿季「えへへ♪皆ありがとね!来てくれて!」

 

「おめでと!木綿季!哲也君!」

 

木綿季「あ!!゛お姉ちゃん゛!!!来れたんだね!!!」

 

哲也「藍子さん 今日は外出しても大丈夫なんですか?」

 

今俺達が話してるのは紺野藍子 木綿季の実のお姉さんだ

 

俺は藍子さんとはALOに突入する前に訳あって出会い それから共に行動を共にしてる

 

とは言っても 藍子さんは重い病気にかかってしまっていて 社会復帰は絶望的かと思われていたけど 医療技術の発達 そして木綿季と藍子さん 姉妹の愛情が藍子さんの病気を防ぎこみ 数年経った今では未だ入院とゆう形にはなってはいるが 連日による外出先許可も貰えて 今では勉強等をこなし近い将来には短期大学に入り 医学について学ぶらしい

 

医学がたった2年で学べるわけが無いと思う人もいるだろうがそこは頭脳では天才と呼ばれる紺野の血を引き継ぐものだ きっと藍子さんなら死にものぐるいの努力をしてその壁を乗り越えるだろう

 

藍子「もっちろん 女の子2人の晴れ舞台にお姉ちゃんが休むって訳にはいかないでしょ?」

 

木綿季「これからは渚さんと義理の姉妹になるんだしね♪」

 

藍子「ふふっ そうね 楽しみだわ 荒波家の皆とご飯食べたりするの」

 

哲也「とにかく来てもらえて嬉しいです それじゃあ飲み物注ぐから グラス頂戴 あ、でもは珪子と詩乃はまだ未成年者だから勘弁な」

 

珪子「はい!大丈夫です!」

 

詩乃「分かってるわよ て言うか酒なんて飲ませて犯罪者なんかにならないでよね」

 

哲也「分かってるさ んじゃあ入れてくぞ 木綿季」

 

木綿季「うん!」

 

木綿季は俺の持つ瓶を持ち それぞれのグラスに酒(お茶)を注いだ

 

哲也「うっし 大丈夫かな 皆 引き続き楽しんでいってくれよな お色直しの後には皆で楽しめるものもあるからさ」

 

俺はそう言って女性陣達の元を後にし 男性陣の元へ向かった

 

哲也「お待たせ皆」

 

クライン「おう!おめでとさん2人とも!とっても綺麗だよ木綿季ちゃん!」

 

木綿季「ありがとうございます♪」

 

翔「おめでと 2人とも とうとう成し遂げたな 現実での結婚」

 

和人「おめでとう2人とも!とっても綺麗だよ!」

 

エギル「おめでとう 2人とも あの天鎖斬月は俺と里香が作り上げたんだぜ?」

 

哲也「へぇ~そうだったのか どうりでそっくりに出来てるわけだわ」

 

木綿季「ありがとねエギル!」

 

エギル「喜んでもらえて何よりだよ」

 

哲也「うっし んじゃあグラス出してくれ お酌していくぞ」

 

俺と木綿季は先程と同じ要領で 皆のグラスに酒を入れていった

 

哲也「よし これで皆に注ぎ終わったな 皆 引き続き楽しんでいってくれよな!」

 

長いお酌が終わると 遂に乾杯の音頭だ

 

乾杯の音頭に関しては コーチに頼んである コーチは心の広い人で快く引き受けてくれた

 

渚「続きまして 乾杯の音頭となります 皆様 グラスを持ち ご起立くださいませ」

 

姉ちゃんのその言葉の後に 皆がグラスを持ちながら席を立ち コーチの音頭前の言葉を聞いた

 

そして、その言葉も遂に最後を迎えようとしていた

 

「お2人の今後の幸せとご親族の方々の幸せ 数々の幸せを祈りながら 私の乾杯の音頭とさせていただきます ご唱和くださいませ それでは!乾杯!!!!!!! 」

 

コーチの乾杯の声と共に 皆が一斉に「乾杯!!!」と言った

 

その後は 皆で楽しく話し合いをしながら食事を楽しんだ 軽く酔っ払ったコーチには「来季の登板の時腰痛いから登板回避させてくれなんて許さねぇからな!!!」って言われた それを聞いた木綿季は顔を真っ赤にしてた 流石に俺だってプロ意識はある んな登板前日に夜の営みをするなんてことは流石にしない・・・・・・・・・と思うけども

 

そして、皆一通りの食事を終えると 俺達はお色直しの為 一旦ステージ裏に下がる エスコートは俺は翔と姉ちゃんに 木綿季は明日奈と藍子さんにしてもらった

 

哲也「悪いな 2人とも」

 

翔「いいってことさ」

 

渚「のんびりしてないでちゃっちゃっと戻ってきなさいよね あんたは主役なんだから」

 

哲也「わかってるよ んじゃあまた後でね」

 

俺は会場に戻る2人の背を向き お色直しに向かった

 

そして、30分が経過すると 俺達は再び会場に再入場する

 

その際 俺達はキャンドルサービスと言って 皆のテーブルに乗ってるキャンドルに火をつけると言う役割がある

 

俺と木綿季は各テーブルに向かい ちょっとした話だったり 写真も撮ったりした

 

哲也「さてと 皆で最後だな」

 

明日奈「待ってたよ!2人とも!写真撮ろうよ!写真!!」

 

木綿季「うん!良いよ!でもその前にキャンドルに火をつけさせてね♪」

 

そして、火をつけ終わると 皆での写真撮影だ

 

哲也「11人か・・・・・・まぁギリギリ入り切るかな 写真は誰に頼もうか・・・・・・」

 

悩んでるとコーチが「俺に任せとけ!」と言って持ってたカメラをぶんどった

 

「バッチシ綺麗に写すから安心しとけ哲也!」

 

哲也「ありがとうございます!コーチ!」

 

そして、撮影者の問題も無くなり 遂に昔からの盟友達との写真撮影

 

俺と木綿季を真ん中に明日奈や和人 翔や詩乃 琴音らが所狭しとぎゅうぎゅうに詰めあって撮る写真はちょっと危なっかしくもあったが無事に終わった

 

そして、俺と木綿季が席に着くと 余興や会談タイム

 

余興では前々からいつもの皆は勿論他の人たちにも何か考えといてと提案しておいて 何個か楽しい余興をできた

 

まず一つは明日奈や和人の考えた 簡単なストラックアウトでおめでとうの言葉を送るとゆうものだった

 

俺がプロの投手ともあり この余興は俺も楽しめたし皆もプロのピッチングが生で見れると大興奮だった そして、的をすべて射抜くとそこには『結婚おめでとうございます! これからも末永くお幸せに!!!』の言葉があった

 

やっぱ昔から知ってる皆からお祝いされるってゆうのは嬉しいし、ちょっと照れくさいし、それでもやっぱ嬉しさの方が勝ってたりして とにかく嬉しかった

 

その次は コーチやチームメイトが考えた 人当てゲームだ

 

これは5人いる女性の手を繋ぎ 木綿季を当てるとゆうゲームだ

 

ぶっちゃけイージーゲームだ と思ったがなかなかに迷った

 

結論からゆうと勿論俺は木綿季を当てたが本当に最後の最後まで迷った

 

木綿季の手はなかなか小さいからまぁ当てやすいと思ってたら なんか妙に木綿季の手とそっくりの手があってあれ?って思ってしまった すぐ当てられなくてごめんな木綿季

 

ちなみにいた女の人達は 木綿季 姉ちゃん コーチの娘さん 母さん 藍子さんだった

 

コーチの娘さんがほんっっとに木綿季の手と似てて本気で焦った 木綿季の手を2回繋いでないよね?とも思った

 

後から聞いた話 4人は決まってたけどあと1人悩んでたら木綿季さんのお姉さんがいるって聞いたら藍子さんにしたらしい ご協力ありがとうございます 藍子さん

 

大きな余興と言ったらこんなところで それが終わると 花嫁 つまりは木綿季の家族への手紙朗読タイムだ

 

木綿季「お母さん お父さん そして、おじいちゃん おばあちゃんへ こんなボクをここまで育ててくれてありがとうございます お母さんとお父さんは途中で離れ離れになっちゃったけど、ボク立派に生きたよ?おじいちゃんもおばあちゃんもボクの面倒を見てくれたし、お姉ちゃんだって今では数年の命って言われてたのに凄い元気よく生きてるんだよ?ボク、やっぱり運命って信じたいな お母さんとお父さんが死んじゃったことも運命かもしれない でも、その後おじいちゃんとおばあちゃんがボクを育ててくれたこと 今も元気よく過ごしてるお姉ちゃん そして、ボクが哲也と出会えたこと きっと全部運命のいたずらなんだと思うんだ ボクはその運命のいたずらのおかげでこうして 花嫁として、新しく家族になる哲也とここにいられる ボクにとっては辛い運命の連続だったけど、それを乗り越えられたからこそ こうして幸せの頂点にいられるんだと思うんだ お母さん お父さん おじいちゃん おばあちゃん お姉ちゃん ボク 荒波哲也さんと一緒に幸せになってみせます 本当にお世話になりました 紺野木綿季」

 

木綿季の手紙が読み終えられると 木綿季のおじいさんとおばあさんはハンカチで顔を拭き始めた 無理もないだろう 勝手な予測だが藍子さんがAIDSにかかった時点で木綿季も少なくともなってしまうんだろうかってゆう恐怖感が芽生えたはずだ それが、SAO幽閉事件があったものの、健やかに成長し、今 こうして俺の花嫁としてここにいる これも さっき木綿季が言ってた運命なんだろうけど 俺がもし木綿季の保護者ならこう言いたい 運命じゃなくて奇跡の連続だって

 

 

木綿季「哲也 花束と記念品 大丈夫?」

 

哲也「ばっちしさ とびっきり綺麗なの用意したからさ」

 

渚「素晴らしいお手紙でしたね その余韻に浸りながら 続いての 新郎新婦のご両親への花束と記念品の贈呈です」

 

姉ちゃんがそうゆうと スタッフの人が花束と 記念品を俺達の元に持ってきてくれた 俺と木綿季はそれを受け取り 木綿季は木綿季のおじいさんとおばあさんの元に 俺は母さんと親父の元へ向かった

 

渚「花束と記念品の贈呈です」

 

哲也「母さん 親父 今までありがとね これ受け取って」俺はそう言って母さんに花束を 親父に記念品を渡した

 

三咲「うっ・・・哲也・・・・・・こんなに立派になって・・・・・・」母さんは泣きながらそう話す

 

一希「哲也 木綿季ちゃんのこと絶対に幸せにしてやんだぞ!」

 

哲也「分かってるさ 任せとけ」

 

簡単な会話を済ませ 俺と木綿季は元の場に戻る

 

哲也「っと 忘れてた もう一人渡すべき人がいたんだった」俺はポケットから包装された箱を取り出し 姉ちゃんの元に向かった

 

渚「へ?どうしたの?」

 

哲也「姉ちゃん 今で世話になった これ受け取って」俺は姉ちゃんの手を取り その上に包装された箱を置いた

 

渚「へっ!?こ、これ私に!?」

 

哲也「そうだけど? 超高いんだから大事に使ってくれよな・・・・・・って何で泣いてんの?」

 

姉ちゃんの顔を見ると 赤くなっていて 目からは涙が流れてた

 

渚「うるさい!泣いてないわよ!ったく・・・ほんと立派になって・・・・・・」

 

哲也「へへっ 姉ちゃん 俺姉ちゃんの弟で良かったよ ほんとにありがとう 姉弟として大好きだよ 姉ちゃん」

 

渚「っ!!!・・・・・・ばかぁ・・・・・・!!そんなこと聞いたら・・・・・・泣いちゃうじゃないのぉ・・・・・・!!!」

 

哲也「ちょ!ほんとに泣くなよ!!」

 

渚「うるさい!!!馬鹿!!!鈍感!!!!!」

 

こんなやり取りをしてたら 周りからは拍手がと指笛の音が鳴り響いた そしてその次に聞こえてきたのは「いい姉弟愛だ!!」だった

 

ちょっとばかし式の進行が止まっちゃったけど、…周りの皆も姉ちゃんが泣き止むのを待ってくれて 数分後にはきちんと再開できた

 

渚「先程は失礼致しました・・・・・・引き続き 式の進行をさせていただきます 早速ですがお次の 親からの謝辞となります 謝辞を務めますは 新郎 荒波哲也さんの父親 荒波一希さんが務めます 一希 前へどうぞお越しください」

 

姉ちゃんがそうゆうと 親父はゆっくりと立ち上がり 姉ちゃんの指定した場所まで歩いていった そして、一呼吸置いて話し始めた

 

一希「ただいまご紹介預かりました荒波一希です まず哲也 結婚おめでとう 正直言ってまさかこんな早くにこんな良いお嫁さんを見つけられるなんて凄いよお前は それも、SAO事件乗り越えてなおかつ、あの世界にピリオドを打ったお前への少し遅れた神様がくれたご褒美かもしれないな それでいて、高校でもお前はしっかり夢に向かって努力を続けて 今では立派なプロ野球選手 お前は凄いよ 本当に 普通の人じゃ成し遂げられないものをいくつも成し遂げた 俺はお前の父さんでいられて誇りに思うよ そして、木綿季さん 哲也のこと 最後まで支えてあげてください 哲也はこう見えてナイーブな一面も持ってます そんな時は 木綿季さんが哲也のことを支えあげてください 最後になりますが本当におめでとう 二人の幸せを切に願います ご清聴ありがとうございました」

 

哲也「親父・・・・・・」

 

木綿季「哲也!任せてね!もし哲也が何かあってもボクが絶対に支えてあげるからね!!!」

 

哲也「あぁ 任せたよ 木綿季 もしもの時は頼むな」

 

木綿季「うん!!」

 

親父の謝辞が終わると その次は俺の謝辞だ

 

渚「続きまして 新郎の謝辞です 荒波哲也さん 前へどうぞ」

 

姉ちゃんに指定された場所に向かう 式場にいる皆が一斉に俺を見る これなかなか緊張するもんだな 観客の目線には慣れてるがそうでない木綿季と親父はかなり緊張してただろうな

 

俺は一呼吸し 謝辞の言葉を 発し始めた

 

哲也「ただいまご紹介預かりました 横浜Denaベイスターズ所属の荒波哲也です まず最初に母さん 父さん 今までこんな俺をここまで育ててくれてありがとう 俺がこうしてプロの投手として木綿季を花嫁に迎えられたのも 母さんと父さんが俺を一生懸命面倒見てくれたからだと思う それに、2年って言う長い間昏睡状態に陥ってたのにその間もズット待っててくれて それで生還したと思ったら何だかいつもの俺じゃなくて 挙句の果てには軽い植物人間状態になっちゃって 多分俺って凄い2人に迷惑かけてると思う それでも俺を見捨てずに 最後まで面倒を見てくれて 本当にありがとう そして、姉さん 前々からよくいがみ合ったり罵倒しあったりしてたけど 俺は姉さんに本当に感謝してる なんだかんだいいながらも 俺の相手してくれたり 相談に乗ってくれたり 女心が分かんない俺に手取り足取り色んなこと教えてくれたり 姉さんと一緒にいる時間は凄く楽しかったよ この年齢で俺より大変な人生を歩んだ人ってあんまりいないと思う それと同時に、こんなに家族や友人に助けられた人もあんまりいないと思う そしてソードアート・オンライン アルヴヘイム・オンライン ガンゲイル・オンライン これらのゲームも俺を成長させてくれたし 愛する木綿季とも出会わせてくれた ソードアート・オンラインに関しては到底許されることではないけど 俺は開発者にこう言いたい『ありがとう』って 長くなってしまいましたが最後に一言 母さん 父さん 姉さん そして木綿季 皆大好きだよ! ご清聴ありがとうございました!」

 

・・・・・・良かった・・・・・・なんとか噛まずに言えた・・・・・・

 

俺は一礼して 元座ってた場所へと戻った

 

木綿季「哲也 良い祝辞だったよ♪」

 

哲也「おう ありがとな 良かったよ 噛まないで言えて」

 

俺の祝辞が終えると 式もいよいよ大詰め 新郎新婦の退場だ

 

渚「続きまして 新郎新婦 お2人のご退場となります 皆様 大きな拍手を持って新郎新婦をお見守り下さい」

 

哲也「よし 木綿季 行くぞ!」

 

木綿季「うん!お姫様抱っこ!」

 

哲也「分かってるさ!」

 

俺と木綿季は立ちあがり 俺は木綿季をお姫様抱っこし ゆっくりと歩み始めた

 

周りからは大きな拍手の音が鳴り響き それと同時にシャッター音も聞こえてきた

 

俺と木綿季は出口付近までつくと 一礼して 会場から出た

 

哲也「ふぅ~これで一通りの流れは終わりだな 木綿季」

 

木綿季「ううん!まだ一つあるよ!」

 

哲也「大丈夫だよ 覚えてるからさ」

 

木綿季「なら良かった♪ほら!早く行こ!」

 

哲也「おう!」

 

俺と木綿季は会場の二階へ向かった

 

実はこの披露宴会場は上に2人程度が立ててなおかつ全体を見渡せる場所がある そこで、木綿季がここでブーケトスをしようと提案した 俺は二つ返事でブーケトスを了承した

 

そう、俺と木綿季の退場の後はブーケトスの時間だ

 

ブーケトスとは 花嫁の持つブーケを後ろ向きに投げ それを受け取った人は 次に結婚できると言うロマンチックな物だ

 

とは言っても 椅子やらテーブルやらを片付け無きゃいけないから始めるまでにちょっとばかし時間がかかるけども

 

~数十分後~

 

遂に会場の物が一通り片付けられ いよいよブーケトスの時間だ

 

渚「さぁ!女性の皆様!準備はよろしいでしょうか!ブーケトスのお時間です!!この時だけは私も司会を外させていただきます!!」

 

木綿季「皆!!準備は大丈夫かな!!!」

 

木綿季がそうゆうと 女性陣の皆が「OKー!!!」と大きな声で叫んだ

 

木綿季「よーし!!!皆行くよー!!!!それー!!!!」

 

そう言うと同時に木綿季は後ろ向きになりブーケを女性陣の渦の中に投げ込んだ

 

前を向いた木綿季と一緒に ブーケの行方を見守った すと ブーケは俺達の昔からの友達の元へ向かっていった

 

哲也「さぁ 誰が次に結婚式を開くんかな?」

 

その次の瞬間には ブーケは誰かの手に渡った 周りの女性陣が次々に引いていくから誰が受け取ったかが分かった

 

受け取ったのは明日奈だった

 

木綿季「あ!!見てみて!!明日奈がとったよ明日奈が!!!」

 

哲也「てなると 次は和人と明日奈の結婚式かな」

 

木綿季「ふふ♪そうだといいね♪」

 

明日奈大きな拍手に祝われた ブーケを取った明日奈もまんざらじゃ無さそうだ

 

これにて披露宴も全行程が終了 長かった結婚の誓いもこれでおしまいだ

 

グランドフィナーレは 皆の帰るのを 俺と木綿季で見送り その人達に一言二言言葉を渡すとゆうものだ

 

木綿季の友達や 高校の友達 コーチやチームメイトらに感謝の言葉とこれからについてを話して 遂に 披露宴は幕を閉じた

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

披露宴後 いつものメンバーでとあるホテルの一室に来ていた

 

木綿季「哲也?皆を集めてどうしたの?」

 

哲也「ちょっとね 皆この後用事はねぇよな?」

 

俺が皆に聞くと 一斉に首を横に振った

 

哲也「うっし なら大丈夫だな 皆 この部屋に入ってくれ」

 

俺は扉を開き 皆に入るように誘導した

 

クライン「おい哲也 一体何しようってんだ?」

 

哲也「見りゃわかるさ 皆 それぞれ名前の書いてある場所に移動してくれ そこにあるものが置いてあるからその書いてある通りにしてくれ んじゃあ頼むな!」

 

俺は自分の名前が書かれた場所に向かった

 

そこに置いてあったのは アミュスフィアと小さな手紙だった 皆の手元にもこれは行き届いてる筈だ

 

アミュスフィアは 数日前から皆の分を預からしてもらって 手紙の中には これで何をするかが書いてある

 

内容はこうだ『ALOにログインして アルンにある大きなカフェに向かってくれ そこで何をするか発表する』と

 

とにかく俺がまず一番乗りしなきゃ話にならないから俺は急ぎアミュスフィアを被り ALOにログインした

 

哲也「リンクスタート!!!!!!」

 

叫んだこの言葉と共に 俺は久しぶりにALOの世界に戻ってきた

 

テツヤ「うっし ログインできたな さてと!アルンに行くか!!!」

 

「あっ!お父さんだ!!」

 

テツヤ「よ ユキ 久しぶりだな」

 

今俺をお父さんと呼んだの俺とユウキの娘の荒波ユキだ とは言っても現実世界での子供ではなくこの仮想現実世界での子供ってだけだけどね

 

ユキ「久しぶりってもんじゃないよ!!2年だよ2年!!!お母さんは度々ログインしてきてくれたけどお父さんは全く会いにこなかったじゃん!!プロ野球選手になったってゆうのも分かるけどちょっとは会いに来てよね!!!」

 

テツヤ「はい・・・すいません・・・・・・」

 

俺は大急ぎで家を飛び出し そのまま飛行してアルンへと向かった

 

~アルン内・カフェ~

 

テツヤ「まだかな~皆」

 

俺が待ってると 扉の音と共にユウキが店に入ってきた

 

ユウキ「テツヤ?ここで何をするの?」

 

ユキ「お母さん!久しぶり~!」

 

ユウキ「久しぶり♪元気にしてた?」

 

ユキ「うん!」

 

テツヤ「何をするかってのはまぁ皆が来てからのお楽しみだ」

 

ユウキ「?」

 

数分経つと 皆がカフェ内に集まった

 

シノン「それで?ここで何をしようって言うの?」

 

テツヤ「んじゃあそろそろ始めっか!!!」

 

俺は立ち上がり ストレージを開き アイテム欄をいじる

 

すると、 各テーブルにジュースアルコール飲料 お菓子 料理が配置された

 

ショウ「なかなか手が込んだ演出だな・・・」

 

ユウキ「これで何をするの?」

 

テツヤ「何を?決まってんだろ?二次会だよ!!!披露宴の!!!さっきは俺とユウキが余り皆に関われなかったからな!それを想定してこれを考えてたんだ!!!」

 

アスナ「二次会か~!!!流石はテツヤ君だね!!皆が喜びそうなものを考えてたなんてね!!!」

 

テツヤ「悪いが出し物やらなんやらは無いんだ でも、その代わりにここでは会話をめいいっぱい楽しむぞ!!!皆!コップ出して!!乾杯すんぞ乾杯!!」

 

ユウキ「あ、ボクも手伝うよ!!!」

 

ユキ「私も!」

 

そして、皆のコップに飲み物を注ぎ終わると いよいよ二次会が始まる

 

テツヤ「もうまどろっこしいことは言わねぇぞ!ただ、今この時は皆で楽しもう!!乾杯!!!」

 

一同「乾杯!!!!!!!」

 

こうして、俺達の二次会は始まった

 

ショウ「テツヤ 改めて結婚おめでとう ほら 注いでやるぞ」

 

テツヤ「サンキュー んっ・・・・・・ぷはぁ!!!これだぁ!!!」

 

クライン「良い飲みっぷりじゃねぇかテツヤ!お前も大人だもんな!!」

 

エギル「今度暇な時是非俺の店に来て欲しいもんだな 皆で飲み明かそうぜ まぁ テツヤとショウはそれが難しいかもしれないけどな」

 

テツヤ君「まぁなんとかして予定作るさ なショウ」

 

ショウ「あぁ いつか男だけで飲もうぜ 若干1人酒が苦手な奴もいるがな」

 

キリト「ごめん・・・」

 

テツヤ「いいってことさ それより本当にいつか集まりてえな まぁ行ける時になったら連絡するよ エギル」

 

エギル「おう いつでも連絡待ってるぞ」

 

リズ「ちょっとテツヤ!男達ばっかと話してないでこっちにも来てよ!!」

 

アスナ「そうだよ!皆で話そうよ!キリト君もショウ君もエギルさんもクラインも!」

 

「パパも 早く来てください!」

 

キリト「うん 今行くよユイ」

 

今キリトにパパと言ったのはユイちゃん この仮想現実世界でのキリトとアスナの娘だ

 

テツヤ「そうだな!皆!行こうぜ!」

 

そして、二次会が始まって数十分が経った

 

テツヤ「ふぅ~ちっと飲み過ぎたかな・・・久しぶりにこんな飲んだな・・・」

 

アスナ「顔真っ赤っかだよ?」

 

リーファ「お水持ってきましょうか?」

 

テツヤ「いや、このくらい大丈夫だよ ありがとね リーファ」

 

ショウ「おい!テツヤ!!」

 

ショウは俺の耳元に話しかけてきた

 

テツヤ「あん?どした?」

 

ショウ「すまん!目が行き届かなかった!後は頼む!!!!」

 

ショウはそう言って俺の元から離れていった

 

テツヤ「え?どゆこと・・・?」

 

俺はショウの言葉に困惑してたが この困惑はすぐ溶けることになる

 

ユウキ「テツヤー!!!!」ユウキは俺めがけ飛びついてきた

 

テツヤ「のわぁ!?」俺は少し体制を崩したがなんとかユウキを支えることができた

 

ユウキ「えへへ~♪テツヤ~♪」ユウキはそう言って頬ずりしてくる にしてもユウキの顔が赤い・・・・・・これはユウキ乱心モードだな・・・・・・ったくちょっとめんどくさいことになったな~・・・

 

ユキ「ごめんなさいお父さん・・・私が目を離した隙にお酒飲まれちゃった・・・・・・」

 

テツヤ「まぁ仕方ないさ そんな気にすんな」

 

ユウキ「ちゅーしよちゅー♪」

 

テツヤ「ここでか?」

 

ユウキ「してくれないなら泣いちゃうもん!!!!」

 

テツヤ「わぁったよ ほれ」俺はユウキの頬にキスした

 

ユウキ「やっ!唇!!!!!」

 

テツヤ「それは我慢しなさい!!!」

 

ユウキ「やぁ~!!!唇でしゅるの~!!!!」

 

テツヤ「ったくほんと酒飲んだユウキを相手にすんのはめんどくせぇな・・・」

 

フィリア「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「ん?どしたフィリ「ギュッ!」ア!?」

 

フィリアはユウキが俺の右腕に抱きついてるのを良いことに俺の胴体に抱きついてきた

 

テツヤ「ちょ!?フィリア!?」

 

フィリア「テツヤ・・・・・・私もキスしたい・・・・・・/////」

 

テツヤ「何ぃ!?」

 

ユウキ「駄目ぇ~!!!!テツヤはボクの!!!!!」

 

フィリア「や!!私だってテツヤを独り占めにしたいもん!!!!!」

 

そう言ってフィリアは力を込めて抱きついてくる よぉくみるとフィリアの顔もちょっとばかし赤かった またか 何故俺の周りには酒に飲まれるやつが多いんだ・・・・・・

 

俺は近場にいた姉ちゃんに助けを求めた でも、これもまた俺の身を縛る行動になってしまった

 

テツヤ「姉ちゃん!!助けてくれよ!!!」

 

リナ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ね、姉ちゃん?」

 

リナ「2人ともずるい!!!!私もテツヤに抱きつきたい!!!!!」

 

そう言って姉ちゃんは俺の後ろに周り 背中に抱きついてきた

 

テツヤ「なんでだぁぁぁぁぁ!?」

 

ユウキ「何で皆ボクのテツヤを取ろうとするの!!!!!!!」

 

フィリア「取ろうとしてないもん!!!!テツヤに抱きついてるだけだもん!!!!!」

 

リナ「私はお姉ちゃんの特権があるもんね~♪」そう言って姉ちゃんは俺の顔の元へ顔を近寄せ頬ずりしてきた そして、姉ちゃんまでも顔が赤い 酒飲むと甘えだすんだから姉ちゃんは・・・・・・ つうかなんなんだコイツらは・・・・・・酒飲めば俺に抱きついていいってもんじゃねぇんだぞ・・・・・・!!!!

 

テツヤ「ら、ランさん!!!助けて!!!!」

 

ラン「ふふふ♪人気者ねテツヤ君は♪」

 

テツヤ「そんな呑気な事言わずに~!!!ほら!!!義理の姉妹になる人がこんなんでいいんすか!?」俺はそう言って姉ちゃんを指さした

 

ラン「テツヤ君がかっこいいのが原因だから仕方ないわよ♪ファイト♪」

 

テツヤ「んな馬鹿な~!!?」

 

俺がため息をつくと 今度は左腕の近くにシノンが近づいてきた

 

テツヤ「シノン!!!助けてくれ!!!身動きが取れん!!!!」

 

シノン「身動きが取れない?」

 

テツヤ「そ、そうだけど?」

 

シノン「なら好都合ね」 シノンはそう言って左腕に抱きついた

 

テツヤ「なっ!?シノン!!こっち向け!!」

 

シノン「?何よ?」

 

シノンは不思議な顔をして俺の顔を見た 見たところシノンの顔は赤くない それじゃあこいつはフェイク 演技な訳だな・・・・・・ならまだよか・・・・・・ねぇよ!!!!何で下半身以外ガッチリ女の子で固められてんだよ俺は!!!!!

 

テツヤ「だぁもう離れろ!!!!頼むから!!!!」

 

ユウキ・フィリア・リナ・シノン「嫌!!」

 

テツヤ「何故だぁぁぁ!!!!」

 

リズ「ほんと 相変わらずモテモテねアンタは」

 

ユキ「浮気の元です!!」

 

ショウ「まぁまぁ そう言ってあげないのユキちゃん こいつがモテるのは事実だからね」

 

テツヤ「あのなぁ!?ユウキ以外はふざけてやってるに決まってんだろ!?モテてる訳じゃねぇわ!!!!」

 

シノン「・・・・・・あなたは本当にそう思ってるの?」

 

テツヤ「へ?」

 

シノン「皆 お願い 一瞬だけでいいからテツヤを貸して」

 

ユウキ「え~!?って言いたいところだけどシノンのお願いだし・・・・・・仕方ない 良いよ ほら 2人ともテツヤから離れて」

 

ユウキがそうゆうと フィリアと姉ちゃんは離れてくれた

 

テツヤ「ほっ・・・助かった・・・・・・ありがとなシノ「テツヤ 私の想い 聴いて」ン?」

 

シノンはそう言って 俺に抱きついてきた

 

ユウキ「なっ!?」

 

シノン「今 こうしてここにいられるのも GGOで貴方に出会えたからだと思うの 孤独だった私の心を徐々に溶かしてくれて 遂には貴方は一匹狼気味だった私をこんなに多くの友人を持たしてくれた 本当に貴方には数え切れないくらいの感謝がある 新川君とのいざこざを止めてくれたのも貴方だったしね」

 

テツヤ「シノン・・・・・・」

 

シノン「本当はこの気持ちはずっと胸に止めて置くつもりだったけど 言っちゃうね・・・・・・・・・大好きよ テツヤ」

 

シノンはそう言って 俺の唇に唇を・・・要はキスしてきた

 

テツヤ「なっ!?/////」

 

ユウキ・フィリア・リナ「っ!?」

 

シノン「貴方に彼女がいなかったら 私はきっと貴方に告白してる でも、貴方にはユウキがいるからそんなことはしないわ ただせめて 私のファーストキスくらい貰って欲しいの」

 

テツヤ「シノン・・・・・・」

 

シノン「本当にありがとね これからもよろしくね テツヤ」そう言って笑を見せシノンは強く抱きついてきた

 

アスナ「きゃ~!!!!しののん大胆~!!!!!!!遂に言っちゃった~!!!!!!!」

 

シリカ「おめでとうございます!!シノンさん!!」

 

フィリア「むむむ・・・・・・!!!!!シノンばっかりずるい!!!!次は私よ!!!!」

 

シノン「はいはい 分かったわよ ゛アンタ゛もちゃんと自分の気持ち 伝えなさいよ?」

 

フィリア「任せといてよ!!!」

 

シノンは俺から離れ 今度はフィリアが俺の元の前に来た

 

フィリア「あのね!!テツヤ!!聞いてほしいことがあるの!!」

 

テツヤ「あ、あぁ 言ってみろ」

 

フィリア「あ・・・あのね 私も シノンと同じで テツヤには感謝してるんだ 初めて会った時 本当に孤独だった私を テツヤはその頃の私なんかと友達になってくれて それ以外にも 学校でお世話になったり この世界でお世話になったり 色々なことをテツヤに助けてもらった テツヤの優しさが凍りついてた私の心を変えて 人生も変えてくれた 本当にテツヤには感謝してるんだ」

 

テツヤ「フィリア・・・・・・」

 

フィリア「テツヤが結婚しちゃったから この胸の中の気持ちを言っちゃうね 大好きだよ!!テツヤ!!!」

 

フィリアも シノンと同じく 俺に告白をし 俺にキスをしてきた

 

ユウキ「なっ!?」

 

リナ「むぅ~・・・・・・・・・」

 

フィリア「テツヤ 私の気持ちはきっと数年間は揺るがないと思うの だから その時まではこうしてキスすることは無いと思うけど また甘えちゃうかもしれない・・・・・・それでもいい・・・?」

 

テツヤ「え!?えっとそれはその・・・ユウキと要相談って言うか・・・・・・」

 

フィリア「分かった♪ いいお返事期待してるね♪」

 

なんてこった・・・まさかこの短時間で2人もの女の子からキスされるなんてな・・・・・・

 

リナ「次私!!!!皆抜け駆けしてずるいよ!!!!!」

 

テツヤ「姉ちゃんまで!?」

 

リナ「私だってテツヤに伝えたい気持ちくらいあるわよ!!!キスはしないから安心しなさい!!!」

 

テツヤ「それを心配してんじゃなくて・・・・・・ユウキの嫉妬レベルが・・・」

 

俺の後ろにユウキがいるんだけど 怖すぎて向けない 向いたら最後の気がする

 

リナ「テツヤ あんたは私もみたいなお姉ちゃんを頼ってくれたりしてほんとにありがとね いつも喧嘩ばっかりだけど なんだかんだ優しく返事をしてくれるテツヤが私は好きだよ 渚と哲也じゃなくて リナとテツヤとして出会った時も テツヤの優しさに私は心を奪われちゃったんだもん それがまさかアンタだとは思いもしなかったわよ でも、そのおかげで何だか諦めがついたわ 私の初恋は残念な結果に終わったけども 貴方に尽くせて私はほんとに良かった」

 

テツヤ「姉・・・ちゃん・・・」

 

リナ「テツヤ お姉ちゃんとしてそして、異性として 貴方のことが好きだよ♪この気持ち受け取ってね♪」そう言って 姉ちゃんは俺の頬と唇のギリギリのラインにキスしてきた

 

テツヤ「なっ!?姉ちゃん!?」

 

リナ「えへへ♪言っちゃった♪」

 

リズ「ったく これでわかったでしょ?あんたはユウキ以外の女の子3人から好意を持たれてたんだからね!!!」

 

アスナ「しののんなんて私にたくさん相談してきたんだよ?テツヤ君が鈍くて辛いって」

 

ラン「リナちゃんも私にいっぱい話してくれたよ?姉としてこんな気持ち持っていいのかってね」

 

シノン「フィリアも 私に気持ちを打ち開けてきた時はビックリしたわまさか共通の相手が好きだなんてってね お互い大変だったんだから 鈍いアンタをどうやって振り向かせようか必死になって考えたんだから」

 

ユキ「でも浮気の元です!!!!!!」

 

ユイ「モテモテです!テツヤさん!」

 

テツヤ「えっと・・・・・・俺こんなモテモテだったの・・・・・・?」

 

シノン・フィリア・リナ「そうよ!!!!!」

 

テツヤ「まじかよ・・・・・・でも悪い気はしないな・・・・・・あははは・・・・・・」

 

俺は照れくささから頭に手を置いた

 

ユウキ「な!に!が!?悪い気はしないって!?」

 

テツヤ「っ!!!!!・・・・・・・・・ユウキ・・・・・・・・・?」

 

ユウキ「この浮気者!!!!!!!」

 

テツヤ「ご、ごめんなさいぃぃぃぃ!!!!!!」

 

俺は振りかぶられたユウキの拳から身を守ろうとしたが 一向に殴られる気配はない

 

少しすると 俺はユウキに両腕を押さえ付けられ キスされた

 

テツヤ「んっ!?」

 

ユウキ「んっ・・・・・・て・・・・・・つや・・・・・・・・・しゅき・・・・・・・・・しゅきだよぉ・・・・・・・・・」

 

ユウキは舌を絡めながらそう言ってくる やばい エロい ユウキのこんなエロいボイスを聞いたのは久しぶりなきがする

 

数秒経つと ユウキはキスを止めた

 

ユウキ「全く これで許してあげる!ただし!今後は他の女の子にデレデレしないこと!!!!!」

 

テツヤ「は、はい」

 

ユウキ「それなら許してあげるね!!」

 

シノン「・・・・・・やっぱり腑に落ちないわ・・・・・・」

 

テツヤ「え?」

 

フィリア「私もテツヤと付き合いたいよ~!!!!」

 

シノン「私だって・・・・・・」

 

ユウキ「駄目!!!!!絶対に駄目!!!!!テツヤはボクの!!!身も心も何もかもボクの!!!!!!」そう言ってユウキは俺を抱きしめてきて 俺の顔はユウキの胸に埋められた

 

テツヤ「むぐ・・・・・・」

 

シノン「心は奪われてるけど身体はまだ分からないでしょ!!!」

 

フィリア「そうだよ!!!!」

 

リナ「そうだそうだ!!!」

 

ショウ「なんかいつにもましてシノンのクールさが欠けてるな・・・・・・よっぽどあいつの事が好きなんだな」

 

ラン「ユウキ ユウキ おいで いい案教えてあげる」

 

ユウキ「?なになに?」

 

そう言ってユウキはランさんの近くまで行った

 

テツヤ「はぁ・・・・・・悪い気はしねぇけど疲れんな・・・・・・コイツらの相手は・・・・・・」

 

ユキ「浮気だから相手しなきゃいいの!!!!!」

 

テツヤ「いや、それはそれで3人に悪いし・・・・・・」

 

ユウキ「なるほど!!それはいいね!!」

 

テツヤ「何を聞いたんだアイツは・・・・・・」

 

ユウキ「シノン!フィリア!リナさん!!この後ボクの家にいって夜の大勝負だよ!!!」

 

テツヤ「は!?夜の大勝負だぁ!?」

 

夜の大勝負ってまさか・・・・・・やっぱり夜の営みの事・・・・・・だよな?

 

フィリア「良いよ!!!!望むところ!!!!」

 

リナ「骨抜きにさせちゃうんだから!!!」

 

シノン「自身はないけどやったげるわ あわよくば・・・・・・/////」

 

ユウキ「ふふ~ボクに勝てるわけないけどね~♪」

 

テツヤ「お前らなぁ・・・・・・!!!!!!!」

 

リズ「いいじゃない 別に ユウキ公認よ?」

 

テツヤ「え?」

 

シリカ「テツヤさん ファイトです!」

 

ショウ「せいぜい頑張るこったな」

 

クライン「死ね・・・・・・・・・」

 

エギル「はっはっは!!!!どうせならお前らだけ一夫多妻制を実行しちまえば良いんじゃねぇか?少子高齢化の歯止めになるかもな」

 

テツヤ「んなアホな!!!」

 

ラン「それなら私もお嫁さんにしてほしいな♪ユウキの大好きなテツヤ君だし私もきっと好きになれるはずだわ♪」

 

テツヤ「ランさん・・・・・・何を呑気に・・・・・・」

 

アスナ「テツヤ君 しののんやフィリア リナさん ユウキの気持ちを全部受け取ってあげるんだよ?」

 

キリト「それが あの世界を救った英雄の役目だ」

 

な、なんでこいつら全員俺がOKしたみたいな流れになってんだよ・・・・・・俺は一言もやるとは言ってねぇぞ・・・・・・・・・

 

ユウキ「でも久しぶりのテツヤとのエッチだから何だか緊張してきちゃった・・・/////」

 

テツヤ「あのなぁ・・・・・・お前ら本気か!?」

 

ユウキ・フィリア・シノン・リナ「本気よ!!!!!」

 

テツヤ「うぐ・・・」

 

ショウ「腹くくった方がいいんじゃねえか?こいつら多分ガチのガチだぞ」

 

テツヤ「ぐっ・・・・・・だァもうわかったよわかった!!!!!!!この二次会終わったら俺の身は好きにしろ!!!!!!」

 

ユウキ「わーい!!!!」

 

シノン「やっとテツヤと・・・/////」

 

フィリア「遂にテツヤに夢見た光景が・・・/////」

 

リナ「師弟でしちゃうなんて・・・背徳感が・・・/////」

 

テツヤ「ショウ・・・・・・俺はこの世界で死ぬかも・・・・・・」

 

ショウ「死なねぇから安心しやがれ」

 

アスナ「しののん!ほら!!飲み物注いであげる!!告白おめでとう!!!テツヤ君は優しいからしののんの気持ちに応えてくれるはずだよ!!」

 

シノン「ありがと アスナ」

 

ラン「リナちゃんも おいで 一緒にお酒飲もうよ♪」

 

リナ「うん!今行くね~♪」

 

シノン「フィリア あんたも来なさい 一緒にこの勝利の感覚を味わいましょ」

 

フィリア「うん!!!」

 

テツヤ「こうなったらヤケだ!!!ショウ!!酒!!!!」

 

ショウ「はいはい」

 

アスナ「ふふふ♪やっぱり私達の中心部の人って」

 

リズ「良くも悪くもテツヤよね」

 

シリカ「テツヤさんの優しさは反則級です 何であんなに他人に尽くせるんでしょうか・・・・・・私だって出来ることから人助けはしたいけど無理だって思っちゃったら何も出来ないし・・・・・・」

 

ユキ「それが お父さんの良いところだよね♪」

 

ユイ「SAO世界におけるテツヤさんの貢献度は悔しいですがパパやママより上です!英雄たる所以です!」

 

ショウ「やっぱり アイツは俺達の大事な仲間であり 命を救ってくれた英雄だよ」

 

ユウキ「テツヤ大好き!!!!!!!」

 

テツヤ「よしよし 俺もだよ」

 

ユウキ「えへへ~♪」

 

こうして 俺達の二次会はあっとゆうまに過ぎた時間と共に終わった・・・・・・とは言ったもの 俺はまだ使命があったんだ・・・・・・

 

テツヤ(どうにかしてこいつらを止めなきゃ物理的に死ぬ・・・・・・どうすれば・・・・・・)

 

~ALO内・テツヤとユウキの家~

 

テツヤ「み、皆 さっきの冗談ではないよな?」

 

ユウキ「うん♪みーんなテツヤが好きだからここに来たんだよ♪」

 

フィリア「うんうん♪」

 

リナ「わたしはいつでも会えるけどこんなチャンスまたと無いかもしれないし♪」

 

シノン「テツヤ 水あげる お酒飲んでちょっと気持ち悪いでしょ?」

 

テツヤ「あ、あぁ サンキュー ごくっ・・・・・・」

 

俺は水を飲んで一息つこうとした しかし 一息つこうとしたその時には俺の体は麻痺し始めた

 

テツヤ「なっ!?ま・・・ひ・・・だと・・・?」

 

シノン「万が一を考えて悪いけど毒を盛らせて貰ったわ これでテツヤは数時間動けないはずよ」

 

ユウキ「さっすがシノン!!ナイスだよ!!!」

 

テツヤ「し・・・シノン・・・・・・お前なぁ・・・!」

 

シノン「悪く思わないでね 愛情の裏っ返しって思ってくれればいいわよ♪」そう言ってシノンはウインクした

 

ユウキ「それじゃあ皆 準備はいい?」

 

シノン「いつでもいいわよ」

 

フィリア「準備万端!いつでも来い!!」

 

リナ「こっちも大丈夫よ!」

 

ユウキ「それじゃあ皆 ハラスメントコード解除しちゃってね♪」

 

テツヤ「し・・・・・・死ぬかも・・・・・・・・・」

 

結局 その日は朝まで皆に付き合わされた え?してるところを見せろって? それは皆の磨きあげられた想像力に任せるよ じゃないとこの作品存在自体が消滅しちまうからな とりあえず結論からゆうと俺はその日は全く動けませんでした 婚姻届出さなきゃいけないのに・・・・・・ うん

 

まぁ皆が喜んでくれりゃあそれでいいけどね・・・・・・・・・

 

シノンとフィリアと姉ちゃんの気持ちには驚いた反面ちょっと嬉しかった やっぱり女の子に告白されるってゆうのは悪くないかもしれない こんなこと言っならユウキに殺されちまうけどな ははは

 

 

そして、 俺と木綿季が結婚して 早5年が経った

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「Zzz・・・・・・すぅ・・・・・・すぅ・・・・・・」

 

木綿季「あなた 起きて 朝だよ」

 

哲也「んー・・・後五分・・・・・・」

 

木綿季「駄目!朝ご飯冷めちゃうから食べちゃって!」

 

早朝から元気なやつだ俺の妻は おかげで少し大変だけどね

 

哲也「わぁったよ・・・・・・ふぁ~・・・・・・」 俺が布団の中であくびをすると 「とぉー!」とゆう声と共に俺の布団に飛び込んできた人がいた

 

「おとうさん おはよ!」

 

テツヤ「おっ ゛雪゛ おはよ 今日も元気いっぱいだな」

 

飛び込んできて 俺をおとうさんと言ってきたのは 俺とユウキの娘の雪だ 雪は仮想現実世界でのユキとは違い 正真正銘の娘だ

 

雪の名前は勿論ユキから取った 仮想現実のユキと同じく 元気にすくすくと育って欲しいと願い この娘は荒波雪となった

 

今年で4歳になり 雪はユキに少しづつ似ていっている この前なんかこんなことがあった

 

~回想~

 

哲也『ふぁ~・・・眠いしそろそろ寝るか・・・・・・』

 

雪『おとうさん!!!おかあさんが!!!!』

 

哲也『っ!?お母さんがどうしたんだ!?』

 

雪『おふろの中でおぼれて・・・』

 

哲也『木綿季!!!!!!!』

 

無事だろうな木綿季!!!!

 

哲也『木綿季!!!!!!!』俺の勢いよく風呂のドアを開けた

 

木綿季『ふぇ!?い!いきなり開けないでよエッチ!!!!!!!/////』

 

あれ?おぼれてるんじゃ・・・・・・

 

雪『えへへ~♪どっきりでした~♪』

 

哲也・木綿季『っ!!!!!』

 

雪『?おとうさん?おかあさん?』

 

哲也『木綿季・・・・・・この言動・・・・・・』

 

木綿季『うん・・・・・・ユキそっくり・・・・・・』

 

雪『?』

 

哲也『ふふふ・・・・・・雪 お前はいい娘だ!!今度お前の欲しいもの買ってあげるな!!!』

 

俺は雪を高い高いしながらそう言った

 

雪『ほんと!?わーい!』

 

木綿季『ユキにこの事教えてあげなきゃね♪』

 

哲也『そうだな♪』

 

~回想終了~

 

と、小悪魔なユキの性格をちょっとだが受け継いでいる 俺と木綿季からしたらめちゃくちゃ嬉しいことだ

 

哲也「よし 朝ごはん食べよっか!雪!」

 

雪「うん!」

 

あれから5年の月日が経ち 俺は25歳 木綿季は24歳 雪は3歳 そして、あれから周りにも色んな変化があった

 

まず、和人と明日奈の結婚と 2人の娘の誕生だ 名前は唯 これも 仮想現実世界でのユイちゃんから名前を取ったらしい 年齢は雪と同い歳だ

 

和人は夢だった企業に務め 日々頑張ってるらしい

 

里香や佳子 琴音や志乃も 無事に就職を決めている

 

琴音や志乃に関しては 今でも俺に甘えてきて大変だ まぁ木綿季公認だから良いけどね

 

クラインやエギルは 昔と同じ職業を務め 日々頑張ってる

 

クラインやエギルは時々酒飲んだりして 会ったりする 2人とも日々大変だけどその分俺や翔の活躍を見て楽しんでるらしい

 

そして、俺と翔に関しては あれから数年たち 横浜の顔になっていた

 

WBCの選出 オールスター連続出場 数々のタイトルの獲得など 俺と翔はNPB内でも有数の有名選手になっていた

 

年俸も今では4億と 雪と木綿季を養うのに困らない金額だ

 

木綿季「哲也 今日は試合ないでしょ?」

 

哲也「あぁ 今日はオフだな」

 

木綿季「なら今日おでかけしようよ!」

 

雪「わーい!おでかけおでかけ~!」

 

哲也「どこ行く?」

 

木綿季「んーどこでもいいよ!」

 

哲也「なら車でどこかドライブに行こうか!」

 

木綿季「賛成!」

 

雪「おでかけおでかけ~♪」

 

哲也「うっし んじゃあ一時間後には出よっか!」

 

木綿季・雪「うん!」

 

幸せだな~この会話 ほんとに結婚して良かったな

 

木綿季を好きにできるし その結果雪が産まれたし その気になれば毎日木綿季とエロいことできるし 結婚って最高

 

そして、一時間が経ち 車でドライブ

 

哲也「木綿季・・・・・・あんま腕に引っ付くな・・・・・・赤信号だからいいけどさ・・・・・・」

 

木綿季「えへへ~♪大好き♪」

 

哲也「ったく・・・・・・歳とっても甘えん坊なんだからお前は・・・・・・」

 

木綿季「てへへ~♪雪もお父さん好きだもんね~♪」

 

雪「うん!わたしおとうさんとけっこんしたい!」

 

哲也「はっはっは!もうプロポーズか?気が早いな雪は」

 

木綿季「でもお父さんはお母さんのだもん!」

 

雪「わたしもけっこんするの~!!!」

 

哲也「モテモテで困るな~俺♪」

 

そして、数十分車を回してると 良さげな公園についたから そこでお昼ご飯を食べることにした

 

哲也「木綿季 お弁当ってあるの?」

 

木綿季「うん!ほら!」

 

そう言って木綿季はハンドバッグから大きな弁当箱を取り出した

 

哲也「やっふぅ!木綿季の飯だ!!」

 

雪「ごはんごはん~♪」

 

木綿季「はい お手拭き これで手を拭いてね」

 

哲也・雪「はーい」

 

そして、手を拭き終え ようやくありつくご飯

 

哲也「はむ・・・美味い!!さすが木綿季!」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

雪「おいしいね!」

 

哲也「ね♪」

 

木綿季「はむ・・・んー我ながらおいし♪」

 

哲也「あ、ご飯粒ついてるぞ木綿季」俺は木綿季の頬についた米粒をキスして食べた

 

木綿季「あ・・・もう・・・/////」

 

哲也「ふふふ♪可愛い♪」

 

雪「おかあさん?顔が赤いよ?」

 

哲也「ふふふ♪お母さんは可愛いね 雪」

 

雪「?」

 

木綿季「馬鹿・・・・・・/////」

 

そして、お昼ご飯を食べ終えると 公園の遊具などで遊ぶことに

 

まずは滑り台

 

木綿季「哲也ー!行くよー!」

 

雪「いくよー!」

 

哲也「いいぞー!いつでも来い!!」

 

俺は下にいて2人を受け止める役をしていた あぁ~本気で幸せだ 可愛い嫁さんに可愛い娘がいるなんて・・・・・・ははは~♪

 

木綿季「それ!」

 

雪「きゃー!」

 

滑ってきた2人 でも予想してたよりかなりスピードが速い

 

木綿季「哲也ー!ガッチリね!」

 

哲也「任せろ!!!」

 

俺は滑ってきた雪と木綿季を下でガッチリと抱きしめた

 

哲也「へへへ♪おかえり♪」

 

雪「次おとうさんとすべる~」

 

哲也「良いよ 行こっか」

 

雪「うん!」

 

何度か滑り台で滑った後は ブランコに

 

雪「わーい♪」

 

哲也「喜んでる子供可愛いな 木綿季」

 

木綿季「そうだね♪」

 

哲也「木綿季・・・・・・好きだよ」

 

木綿季「いきなりどうしたの?なんだか珍しいね 哲也がいきなり言ってくるなんて」

 

哲也「別にいいだろ?たまには俺だって言うさ」俺は木綿季の肩をつかみ 抱き寄せた

 

木綿季「あ・・・/////」

 

哲也「愛してる 木綿季」

 

俺は木綿季にキスをしようとした でも それは木綿季の人差し指に止められた

 

木綿季「す、するなら夜に布団の中で・・・・・・/////」

 

哲也「ふふ♪エッチの約束 承りました♪」

 

木綿季「そ!そんなんじゃ・・・・・・/////」

 

雪「2人ともなにしてるの?」

 

木綿季「へ!?べ、別になんでも!?」

 

哲也「照れちゃって可愛い♪」

 

木綿季「馬鹿!!!/////」

 

哲也「雪 ブランコはもう良いのか?」

 

雪「うん!つぎはボールであそびたい!!」

 

哲也「ボールか・・・・・・カラーボールあったっけ・・・」

 

木綿季「あるよ!ほら!」

 

哲也「流石木綿季 できる嫁は違うな」

 

木綿季「えへへ♪」

 

雪「雪がなげる!」

 

哲也「ならお父さんがキャッチャーやってあげる 木綿季はバッターのふりしてよ」

 

木綿季「うん!」

 

雪「それじゃあいくよ!えい!」

 

こうして しばらく雪のボール投げに付き合った

 

雪「はぁ・・・ちゅかれた・・・」

 

木綿季「お疲れ雪」木綿季はそう言って雪を撫でた

 

雪「えへへ♪これ好き~♪」

 

哲也「じゃあこれは?」

 

俺はそう言って木綿季と雪の2人を抱きしめた

 

雪「これも好き~♪」

 

木綿季「ボクも~♪」

 

哲也「2人とも大好きだよ♪」

 

そして、その後も遊んでたら雪が疲れて寝てしまったので 家に帰ることに

 

哲也「木綿季 雪のシートベルトは大丈夫か?」

 

木綿季「うん!ばっちし!」

 

哲也「よし なら行くか!」

 

木綿季「うん!」

 

そして、家に着く前に スーパーに行き 夕食のおかずを調達に

 

それも終わると 家に帰る

 

哲也「ふぅ~ お疲れ様木綿季」

 

木綿季「うん お疲れ 雪にお布団引いてあげなきゃ」

 

木綿季は雪に布団を引いてあげた

 

木綿季「雪 おやすみなさい」

 

哲也「雪は寝てるか?」

 

木綿季「うん 気持ちよさそうに寝てるよ」

 

哲也「そっか なら大丈夫だな」

 

木綿季「へ?」

 

俺は木綿季をキスしながら押し倒した

 

木綿季「んんぅ!?」

 

哲也「木綿季 いいだろ?」俺は木綿季の胸を触りながらそう言った

 

木綿季「もう・・・・・・エッチなんだから・・・・・・雪が起きるまでだからね・・・・・・/////」

 

哲也「やりぃ♪」

 

俺は再び木綿季にキスしながら 木綿季を焦らし続けた

 

木綿季「ひやん・・・・・・あ・・・・・・んん・・・・・・てつや・・・・・・/////」

 

哲也「可愛いよ 木綿季」

 

俺が木綿季の秘部に触れようとした瞬間だった

 

雪「むにゃ・・・おかあさん・・・おとうさん・・・?」

 

哲也・木綿季「っ!?」

 

雪「なにしてるの?」

 

哲也「な、なんでもないよ!?」

 

木綿季「うんうん!!!」

 

雪「そうなんだ・・・・・・そんなことよりごはんたべたいな・・・・・・おなかすいちゃった」

 

時計を見ると時間は6時半 確にそろそろ腹が減る時間だな

 

木綿季「じゃあご飯作っちゃうね!!」

 

哲也「あ・・・」

 

木綿季「哲也 エッチなことは雪が寝た後ね♡」木綿季はそう言って頬にキスしてきた

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

なんでこんな可愛いんだ木綿季は まじ可愛い 今すぐ犯したいよ

 

そして、木綿季の作ったオムライスを皆で食べることに

 

哲也「あぁうめぇ~♪」

 

木綿季「あなた♪あーん♪」

 

哲也「あーん・・・・・・おいしい♪」

 

雪「おいしいね♪」

 

幸せだな 大好きな木綿季と 大好きな雪と 大好きな手作りオムライスをあーんされて食べてる ほんっっとに幸せだ

 

その後 皆でお風呂に

 

哲也「はぁ~あったまる~♪」

 

木綿季「気持ちいいね~♪」

 

雪「ん~♪」

 

お風呂から上がると 皆でゴロゴロ

 

哲也「あ~明日から遠征か~・・・」

 

雪「またおでかけしちゃうの?」

 

哲也「うん ごめんね雪 すぐ帰ってくるからね」

 

木綿季「お母さんと一緒に待ってようね♪」

 

雪「うん!!!!」

 

そして、その時間も終わると雪の就寝

 

雪「Zzz・・・・・・」

 

哲也「寝顔も可愛いな」

 

木綿季「そうだね♪」

 

哲也「でも多分雪も寂しいだろうな お前が家事やってる間とかは やっぱりもう1人は欲しいよな・・・・・・」

 

木綿季「そうだね・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・木綿季・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・哲也・・・・・・」

 

俺と木綿季は顔見合わせると ディープキスをして そのまま木綿季を先程のように押し倒した

 

哲也「木綿季・・・・・・良いよな・・・・・・俺もう我慢出来ない・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・うん・・・・・・いつでもいいよ・・・・・・/////」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

木綿季「ひや・・・・・・あん・・・・・・らめ・・・・・・ボク・・・・・・気持ちよくなっちゃうよぉ・・・・・・」

 

こうして 甘い夜を過ごし 翌日

 

哲也「くぁ~・・・・・・もう朝か・・・・・・」

 

木綿季「おはよ あなた 腰の具合は大丈夫?」

 

哲也「おはよ 大丈夫だよ 心配してくれてありがとね♪」

 

木綿季「えへへ♪すぐ朝ご飯作っちゃうね♪」

 

哲也「あぁ 頼むな」

 

そして、朝ご飯を食べ終え 遠征の準備も終え 遂に遠征に

 

哲也「うっし 行ってくるな 木綿季 雪」

 

木綿季「うん!行ってらっしゃい!」

 

雪「いってらっしゃーい!」

 

哲也「木綿季 行ってらっしゃいのキスしようぜ」

 

木綿季「うん♡」

 

俺と木綿季は 昨日の晩のようなキスを交わした

 

唇を離すと 互いの唾液が床に滴り落ちた

 

哲也「んじゃあ行くな 応援頼むな 木綿季」

 

木綿季「うん!!!!」

 

 

 

 

 

 

ソードアート・オンライン 俺はこの世界で人の命の尊さや儚さ そして愛する者の大切さ等を学び 多くの友人を持つことが出来た

 

俺はこの世界で一度木綿季を失ってしまったものの その次の世界 アルヴヘイム・オンラインの世界で 囚われた木綿季を助けることになる でも、俺はそこで命に関わる大怪我を負う でも、その大怪我のおかげで 絶対に木綿季は手放さないんだとゆう気持ちが芽生える

 

そして、今 俺は大事な木綿季に加え 木綿季との間に生まれた雪もいる

 

 

 

 

 

「皆さん 今晩は!本日は横浜対広島 第3回戦の模様をお伝えします!!」

 

「本日の先発は 横浜のエース荒波!!本日はどんな投球をするのか楽しみです!!」

 

 

 

 

 

そう 俺は愛する者を守り通した英雄 そして、今もとある世界で英雄として日々戦っている

 

俺の名前は荒波哲也 愛する人の名前は荒波木綿季 その娘は荒波雪

 

木綿季「頑張れ!!哲也!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ!横浜を優勝に導き数多くの命を救った英雄が今日もまた 躍動します!!!! さぁ間もなくプレイボールです!!!!」

 

 

 

人を殺したり 守ったり 泣かしてしまったり 笑わせてあげたり 楽しませてあげたり 俺はほぼ全てのことをやった

 

俺が次に目標にするのは 木綿季と雪を毎日毎日笑顔にすることだ

 

だから俺はこれからも戦う 心の底から愛せて 守れて 一緒にいたいと思った人の為に

 

木綿季 俺が引退するの時まで 応援よろしくね 俺もお前のこと精一杯愛してみせるから

 

 

 

 

 

 

哲也「っしゃ!!!!!!行くぞ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

─────数年後の未来編 Fin─────




一周年記念作品 いかがでしたでしょうか

この作品のメッセージとしては これからのこの作品についてかなり書いてあります なのでそこを皆様に受け取ってもらえればなと思います

1つネタばらしすると ユウキ以外のヒロインをこの作品で公開してます!

さて、この作品が一周年を迎えられたのも皆様のおかげです!!!

本当にありがとうございます!!

これからも畜生ペンギン共々 ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~をよろしくお願いします!!!!


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part44 対決~2人の決着~

最近君の名はを見てきました

友達と2人で見たのですがあんま泣けませんでした 友達はボロボロ泣いていました 感動シーンあった?とすら思いましたね 瀧君or三葉に上手い具合に感情輸入できてなかったみたいですね自分は

でもその数日後に見たドラゴンボールGTの最終回のエンドロールで泣きました なんでやねん

前置きはここまでにしておいて本編です!どうぞ!


ユージーン将軍との決戦が終え その後アルンまで飛び終え そこの宿屋で分かれて ログアウトをしていた俺達

 

けれども 俺はログアウトせず 近場の森まで足を運んでいた

 

ユキ「Zzz・・・・・お父さん・・・・・・むにゃむにゃ・・・・・・」

 

哲也「ユキ・・・・・・お休み・・・・・・もしかしたら゛もう会えない゛かもしれないけどその時はごめんね」

 

そう言い残して 俺は宿屋を出て 付近の森まで行った

 

~付近の森~

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

だいぶ奥まできたな・・・・・・もうこの辺で充分だろ・・・・・・

 

哲也「出てこいよ いるんだろ そこに」

 

「くくく・・・・・・感の鋭い宿主だ・・・・・・」

 

そう言って 目の前の木から現れたのは もう1人の俺だった

 

哲也「てめぇには聴きてぇことが山のようにあんだよ 色々と聞かせてもらう 返答によっては・・・・・・殺すぞ・・・・・・」俺は斬月をもう1人の俺に向けそう言った

 

テツヤ「へっ テメェに殺されるなんざありえねぇけどな いいぜ てめぇの聴きてぇことってのは何だ?」

 

哲也「まず1つ なんでお前はSAOの世界のあの時 俺の身体を乗っ取って わざわざヒースクリフと闘う真似をした」

 

テツヤ「んなもん決まってんだろうが テメェが死んじまえば俺も死んじまうんだよ あのままいきゃあ勝てると思ってたがあの男の言葉に惑わされてわざわざあの女を殺すなんてな 笑わせるぜ」

 

哲也「くっ・・・・・・」

 

テツヤ「本来ならあの場でテメェの頭蓋を粉々にしてるところだったがんなもんあの男倒した後からでもいいかと思ってたが まさかてめぇが復活するとはな」

 

哲也「ちっ・・・・・・まさかてめぇの気まぐれに助けられるとはな・・・・・・じゃあ次だ なんでお前はこの世界でも斬月を渡してきた」

 

テツヤ「へっ あんな糞みてぇな戦いみてるよりまだ斬月を使うテメェの方がましだったからな たったそれだけだ」

 

哲也「・・・・・・」

 

テツヤ「哲也 テメェがあの女を助けるために戦ってんのは分かる それがなんだ?あの体たらくは」

 

哲也「うるせぇ!!!テメェに何が分かんだよ!!!ユウキを失った苦しみ・・・・・・悲しみ・・・・・・それがテメェに分かってたまるか!!!!!」

 

テツヤ「けっ なんだ?結局テメェが戦いの時に頼りにすんのはあの女か?」

 

哲也「黙れ!!!!!!今はそんな事は関係ねぇだろうが!!!!!」

 

テツヤ「へっ おもしれぇ また俺と殺ろうってのか?おぉ?哲也」

 

哲也「殺るってんなら殺ってやる!!!!!!!今度こそテメェを殺す!!!!!!!」

 

テツヤ「っけ だったらそこにいる゛ゲスト゛をどうにかしな 流石にこの俺も餓鬼の前で無惨な死に方を見せらんねぇ・・・」

 

そう言って もう1人の俺は俺の後ろを指さした 後ろを振り向くと そこにはユキがいた

 

哲也「ユキ!?なんでここに!?」

 

ユキ「お父さんがどこか行こうとしてたからついて来たら・・・・・・お父さんが2人いて・・・・・・」

 

哲也「ユキ・・・・・・」

 

テツヤ「けっ さっさとどうにかしやがれ 俺はテメェを殺したくてうずうずしてんだよ」

 

哲也「・・・・・・待ってろ すぐ終わらせる」

 

俺はユキの近くまで歩み ユキの前で止まった

 

ユキ「お父さん・・・・・・」

 

哲也「ユキ」俺はユキを抱きしめた

 

ユキ「お父さん・・・?」

 

哲也「・・・・・・ごめん・・・・・・・・・」

 

俺はユキの首を手刀で強く殴った

 

ユキ「うっ・・・・・・・・・」

 

ユキは気絶し 俺の身体に身を預けてきた

 

哲也「悪いなユキ・・・・・・少しだけ眠っててくれ」

 

俺は近くの木にユキを寝かせた

 

哲也「悪いな 遅くなった やるんならやろうぜ」

 

テツヤ「ヒャーハッハッハ!!!!!!そう来なくっちゃなぁ!!!!」

 

そうゆうと 俺の身体は眩い光に包まれた

 

哲也「っ!!」

 

テツヤ「招待するぜぇ・・・・・・地獄の1丁目になぁ・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~

 

哲也「うぅ・・・・・・ここは・・・・・・・・・」

 

目を開けると そこはさっき斬月を貰った時に来た あの場所だった

 

テツヤ「くくく・・・・・・ここに来た意味 テメェには分かんだろうな」

 

哲也「・・・・・・ここの痛みは現実味を帯びてるってことだろ 腕が斬られりゃ腕は消える」

 

テツヤ「へっ 理解力があんじゃねぇかよ」

 

哲也「・・・・・・・・・俺はもう負けない・・・・・・テメェをぶっ潰して大人しくさせてやる・・・・・・」

 

テツヤ「くくく・・・・・・楽しくやろうぜ!!!哲也!!!!」

 

哲也「るせぇ!!!!いつもいつもでしゃばりやがって!!!!!俺の中中から消し飛ばしてやる!!!」

 

テツヤ「やれるもんならやってみやがれ!!!!哲也!!!!!!」

 

俺ともう1人の俺はそう言い合いながら斬月を振り下ろし 互いの命を賭けたデスゲームが始まった

 

哲也「そらぁ!!!!」俺は斬月を上から下へ思いきり振り下ろした

 

テツヤ「へっ!!んな攻撃効くかよ!!!!」

 

哲也「へっ!!馬鹿が!!!」

 

テツヤ「んだと!?」

 

哲也「せりゃあ!!!!」

 

振り下ろした斬月をアイツの腕めがけ再び振り上げる でもその攻撃も紙一重でかわされる

 

テツヤ「へっ!!オメェもちったぁ成長したじゃねぇかよ!だがまだまだだなぁ!!!!んなもんでこの俺を殺せるかよ!!!!」

 

哲也「だったらこれで・・・・・・!!!」

 

俺は斬月を短剣のような持ち方で持ち 身構えた

 

テツヤ「あぁん?何やってんだオメェ?んなことしたら斬月の破壊力が消えんだろうがよぉ!!!!馬鹿かテメェは!!!!」

 

哲也「馬鹿かどうかはこいつを見てから言いやがれ!!!」

 

俺は空いてる左手でアイツの顔にストレートを御見舞しようとした

 

テツヤ「ぐっ!!早い!!!」

 

もう1人の俺は体制を崩しながらストレートを避けた ぶっつけ本番だったが上手く事は運んだみてぇだな

 

哲也「引っかかったな馬鹿め!!!!!」

 

俺は右手に持った斬月でがら空きの腹部に斬りかかろうとした

 

テツヤ「ちぃ!!」

 

一見決まったかのように見えたが アイツも片手で斬月を持ち それを凌ぎ事なきを得た 正直決まったと思ったがやはりコイツの戦闘技術は半端じゃねぇな 下手するとユージーン将軍よりも手強いかもしれない相手だ

 

哲也「どうしたよ 随分と腕が落ちたんじゃねぇか?いや、俺が上がったのか まさかここまでテメェ相手に善戦出来るとはな」

 

テツヤ「へっ!!サービスだよ!!!最初っからテメェをボコボコにしても面白くもねぇ!!!モチベーション上げといて後から一気に落とすのが俺は大好きなんでねぇ!!!」

 

哲也「けっ 何がサービスだ ざけやがって・・・だったらテメェのそのサービス精神をぶち壊してやる!!!!!」

 

俺はそう言って斬月をアイツに構え 左手を斬月を持つ右腕に添えた

 

テツヤ「へっ!!サービスは終わったつってんだろうがこのアホが!!!!」

 

もう1人の俺も俺と同じポーズをとった

 

足元から沸き立ってくる青白いオーラ それを身体全身に纏い 俺とアイツはあの言葉を叫んだ

 

哲也・テツヤ「卍解!!!!!!」

 

叫ぶと同時に纏っていたオーラが一気に爆発的に膨張していき その膨張したオーラが周りの建物のガラス等にひび等を入れ それに耐えられなくなったガラスが壊れていく

 

その立ち込めていたオーラも消えると 互いの姿を表した

 

哲也「天鎖斬月・・・・・・」

 

テツヤ「ヒャーハッハッハ!!!!!!第2ラウンドと行こうぜ哲也!!!こっからが本番だ!!!!!」

 

哲也「あぁ・・・・・・今度こそテメェを殺す こんな所で俺は死んでいられねぇんだ・・・・・・ユウキを助けるためにも」

 

テツヤ「ちっ 相変わらず甘ぇやつだテメェは 自分の事は自分で守れってんだ そんなんだからテメェら人間は成長出来ねぇんだよ」

 

哲也「好きに言ってろ それが俺の取った道だ」

 

テツヤ「ならその先の道は俺がぶち壊してやるぜぇ!!!!!ヒャーハッハッハ!!!!!!」

 

哲也「んなことさせっかよ!!!!!!」

 

高速で迫ってきたアイツの天鎖斬月を 俺の天鎖斬月で防ぎ 鍔迫り合いが起こる

 

哲也「いいか・・・・・・人間ってのは1人じゃ生きていけねぇんだよ!!!!互いに支えあってそれが結果に繋がって更には力になる!!!!!俺だってこの力を手に入れたのは色んなやつの支えがあってだ!!!!認めたくはねぇがその中にも当然テメェもいる!!!!斬月を渡してきたのは誰だ!?それは他でもねぇお前だろうが!!!!!!」

 

テツヤ「ちっ!!!!綺麗事ほざいてんじゃねぇ!!!!所詮土壇場になって発揮されんのは自分の力量じゃねぇか!!!支えあえっう人間ドラマ語ってる暇があんならテメェら個人個人で力を磨けってんだ!!!!」

 

俺とアイツは互いに一歩後退し 再び斬りかかった

 

一進一退の攻防を続ける俺達2人 力の差は均衡していた

 

哲也「そらぁ!!!!」

 

テツヤ「っ!!糞がァ!!!!」

 

哲也「っ!!くっ!!」

 

俺はアイツの頬に アイツは俺の首元付近に互いにかすり傷程度のダメージを追わせ 再び一歩下がった

 

哲也「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

テツヤ「ちったぁやるじゃねぇか・・・・・だが今度こそ終わりだ!!!!!」

 

もう1人の俺はそう言うと 天鎖斬月を両手で持ち 力を貯め始めた

 

何をやろうとしているかはわかる 月牙天衝だ

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「哲也・・・・・・この前はちょいと力のコントロールが狂って腕しか消し飛ばせなかったが今度こそはテメェの存在自体を消し飛ばしてやる・・・・・・そして・・・・・・この俺が王となる!!!!」

 

哲也「・・・・・・悪いな・・・・・・んなことさせねぇよ・・・・・・来るんならさっさと来いテツヤ!!!!!!」

 

テツヤ「おもしれぇ・・・・・・次テメェの目の前に広がるのは本物の地獄だ 遺言でも聞いてやろうか?おぉ?」

 

哲也「んなもんねぇよ 俺は生きて帰る」

 

テツヤ「けっ そうかよ・・・・・・ならもう殺られる準備は良いんだな!?」

 

もう1人の俺かがそうゆうと アイツの身体から大きな黒いオーラが出てきた 多分アレを見るに今度の月牙天衝は相当に強い 下手にくらったら間違えなく俺は消し飛ぶ でもんなことあっちゃいけねぇ 俺は生きて帰って ユウキを助け出す

 

哲也「来いよ ただ・・・・・・死ぬ覚悟をするのはテメェも一緒だ」

 

俺も天鎖斬月を両手で持ち 月牙天衝を撃つ準備をした

 

テツヤ「へっ!!テメェも撃つってのか!?んなことしても無駄だ哲也!!!!!!テメェのヘナチョコな月牙天衝で俺の月牙天衝に勝てるとでも思ってんのか!?」

 

哲也「俺は多くの人から命を助けてもらってここにいんだ こんな所で死んでらんねぇんだ だから悪いが死ぬのはお前だ・・・・・・覚悟は良いか・・・・・・」

 

テツヤ「それはこっちの台詞だ・・・・・・・・・」

 

俺とアイツは 互いに出していたオーラを天鎖斬月に閉じ込め 同時に叫んだ

 

哲也・テツヤ「月牙天衝!!!!!!!!!!!!」

 

俺の天鎖斬月から黒い アイツの天鎖斬月からは白い月牙天衝が放たれ

今その2つの月牙天衝がぶつかろうとしていた

 

テツヤ「ヒャーハッハッハ!!!!!!これで最後だ哲也!!!!!!テメェの撃った月牙天衝は俺の月牙天衝に呑まれその後はお前だ!!!!!!」

 

哲也「そいつぁどうかな?」

 

テツヤ「何っ!?」

 

俺とアイツの月牙天衝がぶつかった瞬間 アイツの白い月牙天衝は俺の月牙天衝に呑まれ 消え去った

 

テツヤ「なっ・・・・・・」

 

哲也「終わりだ テツヤ」

 

俺の放った月牙天衝は一瞬でもう1人の俺に近づき 最早アイツに交わす術は無かった

 

月牙天衝が当たった瞬間に大きな煙が立ち込め アイツの姿が見えなくなった

 

しばらくすると煙は消えていき 片腕を無くし 地面に倒れ血塗れのもう1人の俺が姿を現した

 

テツヤ「がっ・・・・・・ごはっ・・・・・・こん・・・・・・な・・・・・・馬鹿・・・・・・・・・な・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・前お前に言われたっけ・・・・・・俺とお前 力の差はなんだと思う? 前は俺に殺意がねぇって言ってきたがじゃあお前の敗因はなんだと思う?」

 

テツヤ「し・・・知るかよ・・・・・・なんだって言うんだ・・・・・・」

 

哲也「答えは明白だ それは周りの人の支えの力だ」

 

テツヤ「なに・・・・・・・・・?」

 

哲也「さっき言ったよな 人は1人じゃ生きていけねぇって けれどお前はテメェの命はテメェで守れって言ってた 確かにそれは事実だ 自分で力を付けて自分で自分の身を守る でもそれじゃあ限界がいつか来る 人間が1人で成長すんのには絶対に限界ってのがある 例え順調に力を蓄えたとしてもしその限界の壁にぶつかったらそん時はどうする?けれど、もしそこに支えてくれる人がいたら状況が変わってくる 自分で見えなかったものが見えなくなって それが限界突破に繋がる つまりだ 1匹狼のお前と 周りから支えられてきた俺とじゃ 成長の幅が段違いなんだよ それが今の結果だ」

 

テツヤ「ちっ・・・・・・糞・・・・・・が・・・・・・まさかテメェ如きに・・・・・・説教食らうとは・・・・・・・・・俺も落ちたもんだぜ・・・・・・・・・」

 

哲也「今楽にしてやるさ 待ってろ」

 

俺はゆっくり歩み もう1人の俺の元まで向かった

 

テツヤ「・・・・・・とうとう終わりか・・・・・・まさかテメェに殺されるとはな・・・・・・・・・」

 

哲也「じゃあな テツヤ」

 

テツヤ「っ!」

 

俺が天鎖斬月を振り上げた瞬間 アイツは恐れからか顔を横にした

 

すると アイツの懐から 何か首飾りのようなものが出てきた

 

それは 俺も良く見覚えがあるものだった

 

哲也「なっ!?それ・・・・・・は・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

哲也「な、なんでお前が持ってんだよ・・・・・・゛俺の首飾り゛を・・・・・・・・・」

 

そう 出てきたのは俺がSAOの世界でエギルから貰い それからユキに改良を施されたあの記念の首飾りだった

 

テツヤ「・・・・・・けっ・・・・・・俺は結局 最後までアイツに言えなかったってことか・・・・・・」

 

哲也「おい!!どうゆうことだ!!!!説明しやがれ!!!!なんでお前が持ってんだよ!!!!!!」

 

俺はアイツの胸ぐらをつかみ でかい声で問いかけた

 

テツヤ「・・・・・・良いか・・・・・・テメェがあの女を好きだって言うのと同じで・・・・・・俺にだってそう言える女はいたんだよ・・・・・・」

 

哲也「なっ!?」

 

テツヤ「くくく・・・・・・テメェなら分かるんじゃねぇか・・・・・・?その相手も・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・ユウキ・・・・・・・・・か?」

 

テツヤ「ビンゴだ・・・・・・テメェら主人格が愛し合っている内に 俺も何故か裏人格のユウキに好意を持っちまってたって訳だ・・・・・・くくく・・・・・・この俺様も随分と甘いやつになっちまったもんだぜ・・・・・・まさか他人を好きになるなんざな・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「お前らが付き合い始めてちょっとした後だ アイツは俺の世界に入り込んで いきなり喧嘩を売ってきた 正直ビビったぜ この世界にテメェ以外の人も来ることもそうだし ユウキはいきなりあった俺に向かい 『お前を殺す』って言ってきたんだよ 裏からテメェら見ててこの女はダルイやつだと思ってたら裏人格のアイツは性格はツンケンしててやたら好戦的で一切の笑顔も見せなかったやつだ でも何度か会ううちに気づいたらあら不思議 互いに知らぬうちにテメェらみてぇになってたんだよ」

 

哲也「ってことはこの首飾りは・・・・・・」

 

テツヤ「あぁ・・・・・・テメェとは違った方法だがテメェと同じ首飾りだ 最も さっきのテメェのガキみてぇなやつはいないがな」

 

哲也「・・・・・・そうか・・・・・・」

 

テツヤ「くくく・・・・・・だけど主人格のユウキがくたばってからはアイツも姿を表さなくなっちまった訳だ 実際 俺も寂しかったんだろうな だからお前にまた斬月を渡すような真似をした」

 

哲也「っ・・・・・・お前・・・・・・」

 

テツヤ「さぁ さっさと殺すんなら殺せ もう話すのも辛ぇんだ 人思いにやってくれ」

 

哲也「・・・ふっ・・・」

 

俺は微笑を浮かべながら 天鎖斬月を手放した

 

テツヤ「あ・・・・・・?何やってんだテメェ・・・・・・」

 

哲也「おもしれぇじゃねぇか 裏人格のユウキか 俺のユウキの性格の正反対つったらそりゃあ好戦的でツンケンするわな・・・・・・おい さっきの取りやめだ お前やっぱ生きとけ」

 

テツヤ「んだと!?」

 

哲也「俺もツンケンユウキが見たくなっちまってよ でもそうなったらまずはテメェにここに連れて来てもらわなきゃ行けねぇだろうが だからテメェは生かしといてやる その代わりにだ 俺はユウキを助けんだからテメェのユウキも見せろよな」

 

テツヤ「・・・・・・勝手な真似を・・・・・・勝手にしやがれ・・・・・・」

 

哲也「うっし 決まりだ 一時休戦だ おら 立ちやがれ」

 

俺はもう1人の俺に手を差し伸べた

 

テツヤ「自分勝手な野郎だ・・・・・・」

 

もう1人の俺は俺の手を取り 立ち上がった

 

哲也「でもしまったな・・・そうなるとテメェのキズと腕がどう説明すりゃあ・・・」

 

テツヤ「安心しやがれ馬鹿野郎が 一晩大人しくしときゃあ治る」

 

哲也「そうか なら良かったわ さぁてと そろそろ俺を戻してくれ 疲れて眠い」

 

テツヤ「戻す前にだ テツヤ こいつを受け取れ」

 

もう1人の俺はそう言って何かを差し出してきた 俺はそれを受け取った

 

哲也「ん?んだこれ?」

 

俺が受け取ったのは 何かおぞましさを感じる変な仮面のような物だった

 

テツヤ「いいか そいつさえありゃあいつでも俺の力を借りれるって優れもんだ テメェがピンチになった時はそいつを手に取ってみろ お前の力になるはずだ」

 

哲也「ふーん・・・にしてもデザインの趣味ねぇなお前・・・・・・」

 

テツヤ「るせぇ おら 送り返してやるよ」

 

そうゆうと 俺は青白い光に包まれた

 

哲也「へっ あんがとよ」

 

テツヤ「良いか 俺に勝ったってこと忘れんなよ もしテメェが変なやつにやられたらただじゃ置かねぇからな」

 

哲也「負けやしねぇさ 心配すんな・・・・・・じゃあなテツヤ また会おう」

 

俺は光が大きくなるのに合わせ 別れの言葉を告げ 元の世界へと戻った

 

テツヤ「ちっ・・・・・・でもまさかお前にやられる日が来るとはな・・・・・・絶対にユウキのこと助け出せよ・・・・・・頼んだぜ哲也・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「ん・・・・・・ここは・・・・・・」

 

目を開けるとおれは森の中で横たわっていた メインメニューを開くと時間は殺気とまるで変わっていない だからさっきの場所に行けばユキがいるはずだ

 

哲也「待ってろよユキ 今行くからな」

 

そして 俺は森の中でユキを見つけ まだ気絶していたからおぶって先程の宿へと向かった

 

~宿~

 

哲也「悪かったなユキ ほら ここで一緒に寝ような」

 

宿に向かう道中でユキは一旦目を覚ましたが ユキは眠たさに負け 眠りについていた

 

ユキ「・・・・・・うぅ・・・・・・お父さんが・・・・・・2人・・・・・・・・・」

 

哲也「驚いたよな 俺が2人もいれば 今度はちゃんと説明してやるからな」

 

俺はメニュー欄からログアウトを選択して ユキを抱きしめ目を閉じた

 

哲也「お休みなさいユキ またね」

 

ユウキ・・・・・・俺のためにもそして、テツヤの為にも絶対にお前を助け出す

 

だからもう少しだけ辛抱しててくれ 俺もすぐ行くから 助け出したらすぐにでも抱きしめてやるからな 待ってろよ・・・・・・ユウキ!!!!




哲也とテツヤ 遂に決着が付くと思われたがテツヤにも裏人格のユウキがいることを知る哲也は テツヤを殺さずに 生かしておくことに

これは吉と出るか凶と出るか・・・・・・

そしてテツヤから受け取った仮面とは一体!?

次回もお楽しみに!!


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part45剣士の休息~蠢く野望~

今回は最後以外哲也と渚のほのぼのとした回です

久々のほのぼの回をお楽しみ頂けたら嬉しいです

ではどうぞ!


哲也「Zzz・・・むにゃむにゃ・・・」

 

『テツヤ~♡』

 

哲也『よしよし♪可愛いなお前は♪』

 

『ちゅーしよちゅー♡』

 

哲也『うん♪良いよ♪』

 

哲也「ん~♪・・・・・・・・・・・・ん?」

 

目を開けると俺は枕を抱きしめながら 枕にキスをしていた 枕の布の感覚が俺を目覚ました

 

あぁ・・・・・・遂にやらかした・・・・・・自分に素直になった途端これだもんな・・・・・・どんだけ木綿季が好きなんだ俺は・・・・・・

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・木綿季に会いてぇな・・・・・・」

 

でも今は会いたくても会えねぇ状況なんだから嘆いてたらしゃーない 大人しく朝飯でも食おう

 

~~~~~~~~~~~

 

哲也「はむ・・・・・・よし!味付け完璧!我ながらいい出来だ!」

 

でもなんか足んねぇんだよなぁ・・・上手い飯=ユウキが傍にって感じだったもんな~・・・・・・

 

『テツヤ あーん♪』

 

哲也「あー・・・・・・・・・だぁ違う違う!!!!!」

 

俺は首を横に振り 飯を頬張った

 

哲也「もぐもぐ・・・・・・ったく 俺が助け出すまでの辛抱だ 我慢だ 俺」

 

そして 飯を食べ終えて食器洗いと洗濯も済ませ 夜またALOにログインするまで何をしようか考えた

 

哲也「んー・・・暇だなぁ・・・・・・左手さえ折れて無けりゃあトレーニングでもやれんのになぁ・・・・・・」

 

俺はそう言って横になった

 

哲也「木綿季を早く助けなきゃな・・・・・・じゃなきゃアイツが悲しんじまうからな・・・・・・」

 

『ぐすっ・・・・・・テツヤァ・・・・・・』

 

哲也「だぁもう泣くなって!!!俺ならここに・・・・・・ってだぁもう!!!!!今日何度目だ馬鹿野郎!!!!!!」

 

哲也「ったく・・・・・・もうこうなったらあれだな うん・・・・・・病院の木綿季に会いに行こう!!!!!!」

 

思い立ったが吉日だ よし 早速病院に行こう 木綿季の顔をちょっと拝めば多分この現象も治るはず・・・・・・

 

哲也「そうと決まったら早速着替えて行こっと♪」

 

俺は身支度して 木綿季のいる病院へと向かった

 

哲也「~♪木綿季~♪」

 

俺が病院に行くために駅まで向かおうとしてたら 俺は姉ちゃんに声をかけられた

 

渚「あら、哲也じゃない 何してるの?」

 

哲也「なんだ姉ちゃんか 今から病院にな」

 

渚「へっ!?あんたまた怪我したの!?」

 

哲也「ちゃうわ ちょっと木綿季に会いにね」

 

渚「木綿季って・・・・・・あんたの彼女の?」

 

哲也「まぁね んじゃあまたね 俺急いでっから」

 

渚「ちょっと待ちなさいよ!」そう言って姉ちゃんは俺の肩を掴んだ

 

哲也「あん?んだよ」

 

渚「私も行くわ!!アンタの彼女の顔見してもらおうじゃないのよ!!!」

 

哲也「え!?」

 

渚「いいでしょ~!ねっ!?」

 

哲也「まぁ別にいいけどよ・・・・・・」

 

渚「じゃあ決まり!!私家から財布取ってくるからここで待っててね!!」

 

哲也「あいよー」

 

~数分後~

 

渚「お待たせ!ごめんね待たせて!」

 

哲也「良いよ たいして待ってないし あ、駅に行く前にちょっと翔の家に寄らせてくれない?」

 

渚「翔君の家?別にいいけどなんで?」

 

哲也「あいつも誘っておこうと思ってさ 俺と木綿季が会ったときに傍にいたのは翔だったからさ」

 

渚「なるほどね 分かったわ それなら行きましょ!」

 

哲也「ありがと んじゃ行くか」

 

俺と姉ちゃんは翔の家まで向かった

 

~翔の家~

 

俺は翔の家のインターフォンを押した いつも通りなら翔の声が聞こえてくるはずだが今日は返事がない

 

哲也「?いねぇんかな・・・おーい翔ー」

 

俺はもう二三度インターフォンを押したがそれでも出てこない てなると出かけてんのか・・・・・・

 

渚「出ないみたいね」

 

哲也「あぁ 多分出かけてんだろうな ならしゃーねぇさ 行こうぜ姉ちゃん」

 

渚「うん!」

 

俺と姉ちゃんは電車に揺られ 数十分して病院のある最寄り駅に着いた

 

渚「なんで今日になっていきなり会いに行くなんて言いだしたのよ」

 

哲也「いや~それがねぇ~・・・・・・」

 

俺は姉ちゃんに今朝あった事を説明した

 

渚「へぇ~そんな夢にまで出てくるなんてよっぽど好きなのね その子のことが」

 

哲也「まぁな 共依存みたいになってたからな~ 大丈夫なんかな木綿季のやつ・・・」

 

渚「こんな奴のどこがいいんだかね~」

 

哲也「うっせ!姉ちゃんこそ彼氏の1人や2人くらい作ってみろ!」

 

渚「彼氏・・・・・・か・・・・・・」

 

『リナ!早く行こうぜ!』

 

渚「てへへ~♪テツヤ~♪」

 

哲也「姉ちゃん?何俺のこと呼びながらニヤニヤしてんの?」

 

渚「はっ!なんでもないわよ馬鹿!!!!!!」

 

哲也「んな耳元ででかい声出すな!充分聞こえとるわ!!」

 

渚「ったく 早く行くわよ馬鹿哲也」

 

哲也「馬鹿は余計だ馬鹿は!!!このド貧乳!!!!」

 

渚「なんですってこのスットコドッコイ!!!!!!」

 

哲也「事実だろうがよ!!!」

 

渚「なら私だって事実を言った迄よ!!!あぁもうなんなのよ!!!!皆して貧乳貧乳って!!!!!!巨乳の何がいいのよ巨乳のぉ!!!!!!」

 

哲也「皆して?なんだよ もしかして姉ちゃん実は彼氏とそう言った関係をお持ちなんですかぁ?」

 

渚「そんなんじゃないわよ!!そいつはねぇ!!私の胸もんだ挙句『君の胸は今まで揉んだ中で1番小さい』って言ってきたのよ!?あぁもう腹立つ~!!!!」

 

哲也「へぇ~ 結局その人は彼氏なの?」

 

渚「ばっ!?んなわけないでしょうが!!!!/////」

 

哲也「にしては顔赤くね?」

 

渚「っ!」

 

哲也「じ~っ」

 

渚「じ、ジロジロ見んな馬鹿!!!!ほら行くよ!!!!」

 

そう言って姉ちゃんは早足に病院に向かっていった

 

哲也「ちょ!待てよ姉ちゃん!!!!」

 

なんか姉ちゃんの話聞くとリナと通ずる所があるな いや、だって仕方ないじゃん 正直にって言ったんだからフィリアやユウキより小さいって言ったらリナは怒っちゃうし・・・・・・

 

でもまだリナの方が谷間あるしなぁ・・・姉ちゃんも前よりかは流石に出てきたにしろぺったんこだし・・・・・・ま ゛同一人物゛ってのは考えすぎか 姉ちゃんがALOやってる感じしねぇし

 

哲也「待てって姉ちゃん!!」

 

渚「ったく何よ・・・テツヤの馬鹿・・・私だって好きでこんな胸になった訳じゃないのに・・・アンタがリーファちゃんの胸何度もチラ見してんの知ってんだかんね・・・」

 

何かをぶつくさ言いながら姉ちゃんは服の上から自分の胸を触り始めた

 

哲也「・・・・・・何やってんの?」

 

渚「っ!?アンタいつの間に横に!!!!」

 

哲也「今追いついた にしてもなんだよ 外でんなことすんなよなぁ すんなら家で「死ね!!!!!!」ハブっ!?」

 

俺は最後まで言い切る前に姉ちゃんの平手打ちをくらった

 

渚「馬鹿!!!!なに変なこと考えてんのよ!!!!」

 

哲也「いってぇ・・・!殴る必要はねぇだろうが殴る必要はよぉ!!!!」

 

渚「るさい!!!!このスケベ!!!!」

 

哲也「あのなぁ!!!!」

 

俺と姉ちゃんがワーキャー言ってたら近くを通りかかった2人のお爺さんお婆さんの声が聞こえてきた

 

「ほっほっほっ 若いのぉ 婆さんや ワシたちも若返ってあんなことしたいのぉ」

 

「あれは美男美女カップルがやるからいいことで不細工と美女がやったら釣り合わないわよ」

 

「なんじゃとぉ!?」

 

そんな他愛のない2人のやりとりは 遠くに行くまで聞こえてた

 

渚「ったく!!アンタのせいで私達恋人同士みたいに思われたじゃないのよ!!」

 

哲也「それはこっちの台詞だ!!!!なんで姉ちゃんなんかと!!」

 

渚「だぁもう!!病院の前にいるからこうなんのよ!!さっさと入って静かな空間になっちゃえばいいのよ!!!」

 

哲也「それもそうか 頭良いな姉ちゃん」

 

渚「はぁ・・・・・・ホント馬鹿・・・・・・」そう言い残して姉ちゃんは病院に入っていった

 

哲也「ムカつく・・・・・・後でしばく・・・・・・」

 

俺も姉ちゃんの後を追い 病院に入った

 

~~~~~~~~~~~~

 

渚「ところで病室は何号室なの?」

 

哲也「675号室だから後少しだよ ほら 着いたよ ここに木綿季がいる」

 

俺は675号室に着き名札を確認すると 前と変わりなく紺野木綿季とあった てかそりゃ数日の間になんかあったら俺が困る 何の為にALOにログインしてんだってなる

 

哲也「木綿季 入るよ」

 

俺はノックをし 病室に入った

 

病室の中のベッドの上には 前と同じ様に 昏睡してる木綿季がナーヴギアを被ったまま 死んだように眠っていた

 

哲也「木綿季 元気か?・・・・・・って言っても返事なんか来ねぇよな・・・・・・木綿季 紹介するよ この人は俺の姉ちゃんの荒波渚って人なんだ」

 

渚「・・・・・・本当に・・・・・・生きてる・・・・・・のよね?」

 

哲也「あぁ・・・あの野郎さえいなければ・・・・・・何が木綿季を売るだ!!!!!!ふざけやがって・・・!!!!!!」

 

渚「・・・・・・信じられないわ・・・・・・2年間も寝たきりの人がこんなにいい状態で保っていられるなんて・・・・・・」

 

哲也「そりゃそうだろうさ 木綿季を保護してる須郷の兄貴とやらは木綿季を売る気でいるからな・・・様はあのクソ野郎は木綿季を商品として見てるから売人からしたら商品は最高の状態で最も高く売り飛ばしたいはずだ 俺が目覚めた時なんか肌がザラザラで水分量がほぼ無に等しかったからな」

 

渚「須郷の兄貴!?あのクズが2人もいるの!?」

 

哲也「あぁ あの兄弟には1度馬鹿でかいお灸を据えてやった方が良さそうだ」

 

渚「って言ってもどうやってそんなことやんのよ?」

 

哲也「ふっ 策はあるさ 木綿季 待ってろよ 俺がすぐにあの野郎をぶっ飛ばしてお前を助けに行くからな」

 

俺は木綿季の側までより 木綿季の頬を撫でた

 

こんなに暖かくて 呼吸もしてるのに 木綿季は未だ起きてこない 俺はあの時助けてもらった礼も言えてない

 

お前から貰った命 絶対無駄にはしねぇからな・・・!もう1度会える日も近い だから もう少しだけ待っててくれ 木綿季

 

そう思いながら 頬を撫で続けてると 心なしか 木綿季が微笑んでるように見えた

 

そうだよな お前も早く俺に会いてぇよな 俺も会いたいよ 木綿季

 

俺は持ってきたカーネーションを木綿季の傍に置き 近くにあった椅子を手に取り 木綿季の寝てるベッドの近くで座った

 

哲也「木綿季 お前の前では照れくさくて今までこんなこと言えなかったけどさ 俺は今までお前の笑顔とお前の甘えてくる仕草に何度も何度も助けられた 俺も 正直言って怖かったんだ 明日もこうしてお前と2人でいられるのかだとか お前を完璧に守ることは出来るのかだとか 寝るときにそれが悩みで寝れないこともあった でも そんな時 必ずお前は 俺にとびっきりの笑顔を見せつけてくれた そのおかげでそんな悩みも吹っ飛んで 明日も頑張ろうって思えてきたんだ 皆が皆 死神死神って持ち上げてたけど 俺を1番発起させてくれたのは絶剣と呼ばれたお前だ 木綿季 お前を助け出した時に 今までの感謝をお前に伝えたいからさ・・・・・・・・・とにかく 絶対にお前を助け出す だから 待っててな 木綿季」

 

俺は木綿季の頬にキスし 椅子から立ち上がり頬を撫でた

 

哲也「木綿季 また今度会うときはちゃんと話したいな じゃあ また来るな 木綿季」

 

渚「さ、さようなら 木綿季・・・・・・さん?」

 

哲也「って・・・そういやこいつの歳聞いてねぇな・・・・・・歳下?歳上?うーん・・・・・・」

 

渚「なんで彼女の年齢も知らないのよあんたは」

 

哲也「SAOの世界じゃあリアルの事を聞くのは御法度だったんだよ だから俺はつい最近まで木綿季の本名すら知らなかったんだよ」

 

渚「へ~なかなか難しいものなのね」

 

哲也「まぁね んじゃあね木綿季 また来るね」

 

~~~~~~~~~~~

 

あの後 病院から出て 姉ちゃんと2人で飯を食っていた

 

今日もまたログインする予定はあるが まだ時間に余裕もあるし せっかく外にいるんだから偶には姉弟水入らずってことで

 

渚「それにしてもあんたはどうやって木綿季・・・ちゃんでいっか 今の内は」

 

哲也「どうやってって?」

 

渚「だから 手はあるとか言ってたけどどうするつもりなの?」

 

哲也「んー・・・ま、そりゃあ企業秘密ってことで」

 

渚「えぇ~教えてくれたっていいじゃない!」

 

哲也「まぁその内にね」

 

渚「ちぇ~ とりあえず無茶だけはしちゃ駄目だかんね もう左手折ってんだからあんたは」

 

哲也「分かってるさ そこんとこは大丈夫だよ」

 

渚「ならいいけど とにかく早く助けてやんなさいよ きっと悲しんでるわよ 今頃」

 

哲也「・・・・・・あぁ・・・・・・ぜってぇに助ける・・・・・・俺の誓いに賭けても・・・・・・!!!!」

 

渚(それにしても・・・木綿季ちゃんのことを話す哲也の目はなんだかテツヤの目に似てるなぁ~ 同一人物?って そんな分けないか 私ったら何考えてんだか)

 

哲也「姉ちゃん?聞いてる?」

 

渚「へっ!?な、何!?」

 

哲也「だから~」

 

姉弟であり 戦友である2人がしばしの休憩に身を休めてるその時 とある場所では 2人の男が話し合っていた

 

~???~

 

「おい 俺に要件って何だ わざわざテメェの誘いを呑んでやったんだ くだらねぇ事だったらタダじゃ置かねぇぞ」

 

「ふふふ そう怒らないでよ 僕だってちゃんと用事があるから君を呼んだんだよ」

 

「チッ さっさと要件を話せ 俺だって暇じゃねぇんだよ」

 

「なら さっそく要件を話そうじゃないか・・・・・・おい」

 

1人の男の声を合図に もう1人の男を数人の男が囲い始めた

 

「なっ!?テメェ!!!一体何をしようってんだよ!!!!」

 

「・・・・・・・・・やれ・・・・・・・・・・・・」

 

1人の男がそう言うと 囲まれていた男は謎の薬を撃ち込まれた

 

「っ!!なにしやが・・・・・・る・・・・・・・・・」

 

撃ち込まれた薬は速効性の薬で 薬を撃たれた男は倒れた

 

「おい 連れていけ」

 

「兄さん 作戦は成功したみたいだね」

 

「へっ 俺とお前は似てるんだ 騙すくらい造作も無い」

 

「それにしてもこいつをどうするってんだい?兄さん」

 

「くくく・・・・・・なぁに ただゴミとゴミを戦わせるだけさ・・・・・・君が来るのを待ってるよ・・・・・・・・・゛荒波君゛」




木綿季を初めて目にした渚 そして木綿季を助け出す これを胸に再度誓う哲也 そして一瞬だが哲也は渚をリナかと思い 渚も哲也をテツヤかと思う 2人はこの真実を知る時は来るのか

そして、最後に現れていた男達は一体!?

次回もお楽しみに!


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part46 脱走~諦めないから~

つい先日はクリスマスでしたね 皆さんは何をしてましたか?

自分はずっと1人悲しく龍が如くをやってました 桐生さんがかっこいいから悲しみなんて無かった(嘘)

来年こそは・・・・・・来年こそは・・・・・・!!!!

と、非リアの嘆きは置いておき本編です!後今回哲也は出ません!その代わりに久しぶりに彼女達の出番です!!ではどうぞ!


哲也と渚が病院に行っていた同時刻 ある場所では 2人の少女が ある事を試みようとしていた

 

~???~

 

「・・・・・・今なら大丈夫・・・・・・かな?」

 

「チャンスは今しかないよ!行こ!アスナ!」

 

「うん!」

 

ALO内にある世界樹 そこには ある一つの大きな鳥籠があった

 

そこには 2人の少女が囚われていて、毎日のように 妖精王兄弟の2人に辱めを受けていた

 

だが、2人はそんな日々に今 ピリオドを打とうとしていた

 

「どうやら・・・脱出・・・出来たみたいだね・・・」

 

「そうだね・・・でもこんなところでのんびりしてられない 早く行こ ユウキ」

 

「うん!」

 

やっと・・・やっと掴んだこのチャンス・・・絶対に生かしてみせる・・・それで・・・もう一度会うんだ!!テツヤに!!!!

 

~~~~~~~~~~~~

 

世界樹内を急ぎつつも バレないように探索するユウキとアスナ 暫く歩いていると ちょっとした入口のようなものを見つけていた

 

ユウキ「なんだろ・・・あれ・・・」

 

アスナ「とにかく行ってみよう!今はなんでもいいからここを離れなきゃ!!」

 

2人は入口まで歩み 付近にあったボタンのようなものに手をかざした

 

すると その手を認証したのか ドアが素早く開いた

 

ユウキ「ひゃっ!?」

 

アスナ「しーっ!静かにしないとバレちゃうよ!」アスナはユウキの口を塞ぎ 小声でそう話す

 

ユウキ「う、うん ごめん・・・気を取り直してドアに入ってみようよ」

 

2人がドアに入るとそこにはなにやらとても輝かしい空間が広がっていた

 

ユウキ「眩しいね・・・どこか地図みたいなものは無いのかな・・・」

 

アスナ「とにかく進んでみましょ バレるといけないから壁伝いにね」

 

ユウキ「了解」

 

2人はゆっくりゆっくり壁伝いにフロア内を進んでいった

 

ユウキ「長いね・・・一体どこまで続いてるんだろ・・・」

 

アスナ「っ!ユウキストップ!」

 

ユウキ「何かあったの!?」

 

アスナ「うん ほら 見て 案内図だよ」

 

アスナが指さす先には 壁についている恐らく世界樹内を表している地図があった 2人は地図の目の前に向かい あるものを探した

 

ユウキ「どこにあるんだろ・・・」

 

アスナ「でも絶対にあるはずよ・・・・・・゛ログアウト出来るシステムコンソール゛が」

 

しばらく探していると 2人はとある場所を見つけた

 

そこには実験体格納室と書いてあった

 

ユウキ「実験・・・・・・体?」

 

アスナ「・・・・・・どうゆう・・・・・・事・・・・・・?」

 

ユウキ「行ってみよう!アスナ!」

 

アスナ「うん!」

 

2人はコンソール探しを一旦置き 格納室へと向かった

 

~実験体格納室~

 

ユウキ「何・・・ここ・・・」

 

アスナ「見たところ・・・脳が大量にある感じだね・・・」

 

2人が少しづつ歩いていくと 1つの脳から効果音の音が聞こえてきた

 

アスナ「これって・・・・・・」

 

ユウキ「前あの人達が言ってた・・・『脳の制御範囲を広くすることで色々なもの・・・それこそ 記憶や感情もを 操れるかもしれない』って・・・」

 

ここは須郷兄弟の実験室 あの2人の野望のための人体モルモットが大量にいる場所だった

 

アスナ「この人・・・凄く苦しんでる・・・・・・!」アスナは口に手を置きそう話す

 

ユウキ「いや、この人だけじゃないよアスナ・・・・・・ここにいる皆 何かしらに苦しんでる・・・!」

 

アスナ「そんな・・・なんて・・・・・・なんて非人道的な事を・・・・・・やっていられるの・・・あの人達は・・・・・・」

 

ユウキ「こんなこと・・・・・・許せない・・・・・・!!!ボク達だけでなく他の人達までゴミのように扱って・・・!!!!」

 

アスナ「待っててね すぐ助け出してみせるからね!」

 

2人が移動しようとした時 なにやら鈍い音を建てながら 不気味なものが移動していた

 

「さて どうなったかな」

 

「お こいつまーたスピカちゃんの夢見てらぁ」

 

その正体はスライムのようなナメクジのような物体で とてもこの世のものとは思えない者2人が喋り 移動していた

 

「今こいつは大興奮中か にしても多いな こいつ」

 

「偶然じゃねぇの?まだたった3回だぜ?」

 

「いや、感情誘導回路形成の結果だって出てる この頻度で現れるのは多い証拠だ」

 

「ま、継続で見張っとくかコイツは」

 

ユウキ「何アレ・・・気持ち悪い・・・・・・」

 

アスナ「ユウキ こっちよ」

 

アスナはユウキの手を引っ張り移動した

 

ユウキ「どうしたの?」

 

アスナ「アレよ」

 

アスナが指差す先には 黒い物体が浮かんでいた

 

そう、それこそが2人が探して求めていたログアウト出来るコンソールだった

 

ユウキ「っ!あれさえあれば・・・テツヤに!!」

 

『ユウキ』

 

ユウキ「今ならあのナメクジ達も気づいてない・・・」

 

アスナ「行こう!ユウキ!」

 

ユウキ「うん!」

 

2人はナメクジ2人が何かをしてる隙にコンソールまで向かい コンソールに刺さっていたにカードをスキャンし データを呼び起こした

 

そして ログアウトする為のボタンを探す

 

アスナ「一体どれが・・・・・・」

 

ユウキ「アスナ これじゃない?仮想ラボ離脱のボタン」

 

アスナ「っ!そうだよ!それ!」

 

アスナは仮想ラボ離脱のボタンを押した すると 『全てのサービスを終了し ログアウトを実行します』の項目がでた

 

ユウキ「やった・・・これで・・・・・・テツヤに・・・・・・・・・」

 

だが 現実はそう甘くは無かった アスナがログアウトボタンを押そうとした瞬間に 2人は触手のようななにかに襲われ 宙ぶらにされてしまった

 

触手の持ち主はあのナメクジだった

 

「あんたら誰?何よっとんのよこんなとこで」

 

ユウキ「お願い!下ろして!!!」

 

アスナ「私達は須郷さんの友達よ!ここを見学させてもらってるのよ!それも終わったからもう帰ろうとしてるの!」

 

「?んな話聞いてねぇな?聞いた?」

 

「ノン 知らん てか部外者のこんなとこ見せたらアカンでしょ・・・・・・ん?待てよ?アンタあれだろ 須郷の兄ちゃんが世界樹で閉じ込めてる」

 

「てなるとこっちは弟のか ずりぃなボスばっかり こんな可愛い2人を好き勝手できるなんて」

 

「でも確かこっちの方は売られるとか言ってなかったか?」

 

「ありゃ そりゃ災難だな お気の毒に」

 

ユウキ「いい加減に離してよ!!!ベトベトして気持ち悪い!!!」

 

「ひでぇな これでも実験中の身なんだせ?」

 

アスナ「貴方達も科学者なんでしょ!?こんな非合法で非人道的なことに手を貸して恥ずかしいと思わないの!?」

 

「実験体の脳を露出させて色々いじんのは人道的だとは思うがなぁ」

 

「この連中は夢見てるだけなんだぜぇ?」

 

「それも褒美もある 気持ちいい夢だって見せてやってるんだ 俺もあやかりたいねぇ」

 

ユウキ「・・・・・・逝かれてる・・・・・・こんなの!!!」

 

「ボスは出張中だろ?支持聞いてこいよお前 そっちの女も俺が預かるから」

 

「ちっ ダリィなぁ おい 1人で楽しむのは御法度だぜ?楽しむなら2人でなぁ」

 

「わぁってるよ 早く行ってこい」

 

片方のナメクジはユウキをもう片方に預け ログアウトした

 

アスナ「離して!!!!離してよ!!!助けて!!!!」

 

「駄目駄目 殺されちまうよ それより2人ともぉ 一緒に電子ドラッグプレイしない?もう人形相手にすんのは飽き飽きでさぁ?」

 

そう言って ユウキとアスナの頬を触手で撫で回し 2人の身体全体を触手で巻き込み始めた

 

ユウキ「嫌ぁ!!!!!離して!!!!!!!!!」

 

「ひっひっひっ 嫌がる君は面白いなぁ ほぉら これを舐めてみろ」

 

ナメクジがそうゆうと ユウキの口の前に触手を出した だが、ユウキがそんなことをする訳もなく ユウキは出された触手を噛みちぎった

 

「いぎゃぁぁぁぁ!!!!!!」

 

苦痛に悶絶するナメクジはユウキとアスナにまとわりついてた触手を離した

 

ユウキ「ボクをこんな目に遭わして・・・!!!!!!!」

 

「ぐおお・・・・・・ペインアブソーバー切ってたの忘れてた・・・・・・!」

 

少しすると さっきログアウトしたナメクジが帰ってきた

 

「あん?どしたよ?千切られてんじゃん」

 

「な、なんでもねぇよ それよりなんて?」

 

「ブチギレてたよ とっとと籠に戻せってな それとパスコードの変更と24時間の監視もな」

 

「けっ お楽しみもお預けか まぁ せめてテレポートじゃなくて歩いて戻ろうよ」

 

落胆するユウキとアスナ 最愛の人に会えると思ったのに 結果がこれでは無理もない

 

だが ユウキはあるものを見つけた コンソールに刺さってるカードキーだった

 

ユウキ「これ・・・だけでも・・・!」

 

ユウキはコンソールからカードキーを抜いた

 

「あん?何やってんだ?」

 

「無駄な抵抗はやめなよ ほらぁ行くよ」

 

ユウキとアスナはそれぞれの背に乗せられ 連れていかれた

 

~~~~~~~~~~~~~

 

「じゃあね また遊ぼうね」

 

鳥籠までユウキとアスナを連れていくと ナメクジ2人はパスコードを変更し どこかへ去っていった

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ・・・・・・ボク絶対に諦めないからね・・・・・・必ずここから脱出して・・・・・・またテツヤにあってみせるからね・・・!!!!!!!

 

ボクは先程手に入れたカードキーを握りしめながら そう誓った




脱出まてあと一歩のところで 捕まってしまった2人

そして ユウキの手にしたコンソールのカードキー あれは一体何に使うのか

次回もお楽しみに!


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part47 グランドクエスト~掴んだ足跡~

新年あけましておめでとうございます!!

そして投稿が遅れてしまい申し訳ありません

色々な用事などがあり なかなか執筆する時間が取れませんでした

本当に申し訳ありませんでした

では本編です!どうぞ!



哲也「んじゃあまたね姉ちゃん」

 

渚「またね~」

 

あれから昼飯も食い終わり 姉ちゃんの買い物等に付き合わされ 時刻は3時頃 俺達は別れそれぞれやることをすることに

 

哲也「さってと まだ早いがログインしますかな」

 

俺は家に着いて早々に ナーヴギアを被り ALOにログインした

 

哲也「リンクスタート!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「んー・・・ログイン完了っと さて キリト達のとこに行くか」

 

俺は部屋から出て キリトとリーファがいる部屋へ向かった

 

テツヤ「さってと・・・・・・ん?」

 

部屋につき ノックをしようとした時だった 2人の話し声が聞こえてきた

 

「キリト君・・・私・・・失恋しちゃった・・・」

 

「リーファ・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

2人の会話をある程度盗み聞きしてると リーファが小さな声で泣いてるのが聞こえた

 

流石にそんな中部屋に入る俺ではない しばらく待ってるか

 

「何してるの?テツヤ」

 

テツヤ「リナか ちょっとね リナもまだ部屋には入らないでね」

 

リナ「?なんで?」

 

テツヤ「乙女の失恋・・・ってやつだよ」

 

リナ「ってゆうことは・・・リーファちゃん・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

リナ「・・・テツヤ・・・」

 

リナは俺に抱きついてきた

 

テツヤ「へ?」

 

リナ「お願い・・・・・・今だけは・・・・・・こうさせて・・・・・・」

 

テツヤ「ま、まぁ良いけど・・・」

 

リナ(失恋・・・・・・そんなの嫌だ・・・・・・私の芽生えた恋心を諦めたくなんかない・・・・・・例えゲームの世界でも 好きになっちゃったんだもん だから テツヤの目的が終わったら この気持ちを伝えよう・・・・・・神様・・・・・・私のこの恋 実るかな?)

 

テツヤ「・・・・・・」

 

俺は抱きついてるリナを抱き締め返し 撫でた

 

リナ「ふぇ・・・?」

 

テツヤ「ったく・・・女心ってのは分かんねぇもんだな・・・」

 

リナ「テツヤ・・・・・・」

 

俺は部屋に耳を済ましながら 暫くの間リナの相手をしていた リーファとキリトが落ち着いたのはだいたい5分後くらいだった

 

テツヤ「よし もうそろそろいいか」

 

リナ「ごめんね・・・甘えちゃって・・・」

 

テツヤ「いいんだよ 慣れっこだし」

 

リナ「そっか それなら良かった」

 

テツヤ「んじゃあ入るか」

 

リナ「うん!」

 

俺とリナは部屋に入り キリトとリーファに合流した

 

リーファとキリトは何事も無かったかのように俺たちを出迎えてくれた まぁ下手に引きずられるよりは良いかな

 

そして、俺達は今 アルンの街を歩いていた

 

~アルン~

 

テツヤ「ん~にしてもでっけぇ街だな~」

 

俺は歩きながら伸びをした 肩に座ってたユキも腕を伸ばしリラックスしてる

 

リナ「この世界の中央部だからね~ それが小さかったらそれはそれで問題でしょ?」

 

テツヤ「まぁそれもそっか」

 

キリト「テツヤ いよいよだな」

 

テツヤ「あぁ こっからはもう笑い無しだ 後はあいつらを・・・!」

 

そう アルンにいるんだ もうグランドクエストを受けるのにそう遠くはない 絶対にユウキを助け出すんだ

 

テツヤ「うっし!早速グランドクエストを・・・」

 

リナ「待ちなさい 慌ては禁物よ」

 

俺が走り出そうとしたらリナが首根っこを掴んできた

 

テツヤ「ぐえっ・・・!」

 

リナ「ちゃんとアイテム揃えたり 装備見直したりしなきゃ テツヤはアロンダイトがあるから良いけど 私達はそんな大層な武器は無いんだからね」

 

テツヤ「はーい・・・」

 

リナ「分かればよろしい」

 

キリト「まるでお姉さんだな リナは」

 

リーファ「ほんと テツヤ君が弟でリナちゃんがお姉ちゃんみたいだね」

 

リナ「ちょっと~!止めてよ~!」

 

テツヤ「こんな怖いお姉ちゃん持ちたくねなぁ」

 

リナ「なんですって!?」

 

テツヤ「嘘です!!!」

 

俺達がこんな話を交わしながら話してると 肩に座ってたユキが突然羽ばたき出した

 

テツヤ「うん?どした?」

 

ユキ「・・・・・・お母・・・・・・さん・・・・・・」

 

テツヤ「っ・・・!!」

 

ユキ「ユイ 間違いないよね」

 

ユイ「うん 間違いないよ」

 

テツヤ「おい!お母さんってどうゆうことだ!?」

 

ユキ「今 私が感じ取れるプレイヤー反応の中に お母さんの反応があったの」

 

ユイ「同じく ママの反応も感じ取れます」

 

テツヤ・キリト「「っ!!!」」

 

ユキ「これは・・・・・・ここの上空・・・・・・あの木の上にあります!!!」

 

テツヤ「なら話は早い!!!」

 

俺は急いで羽を出し 空高くへ飛び出した

 

リナ「ちょっ!?テツヤ!?」

 

ユウキが木の上にいる・・・・・・まさかこんなにも早く再開が叶うなんてな・・・!!!

 

俺の後に続きキリトも後に続く 互いに既に最高速度で気の上まで向かおうとしていた

 

だが、俺とキリトは謎の壁によって行く手を阻まれた

 

キリト「ぐっ!?」

 

テツヤ「なんだこれ!?」

 

ユキ「お母さん!!!私だよ!!!ユキだよ!!!!」

 

胸ポケットの中に入っていたユキは飛び出して その見えない壁に向かってユウキの事を呼び出した 間違いない 絶対にこの上にユウキはいるんだ

 

なのに・・・・・・こんな壁如きに・・・・・・阻まれてたまるか!!!!

 

リナ「テツヤ!!!そこから先はグランドクエストを攻略しなきゃ行けない設定になってるのよ!?」

 

リーファ「キリト君も!!2人共どうしたの!?」

 

後から来たリナとリーファは俺達の前に止まり 止めてきた

 

テツヤ「・・・・・・どけ・・・・・・全員・・・・・・」

 

リナ「へ・・・?」

 

テツヤ「どけって言ってんだよ!!!!この壁をぶち壊す!!!!」

 

リナ「テツヤ・・・・・・」

 

リナとリーファは俺達の後ろに下がってくれた これで思う存分にやれる

 

俺は斬月を取り出して 月牙天衝を撃つ準備をした

 

月牙天衝は別に魔法でもねぇしソードスキルの概念がこの世界にはねぇ・・・これならここでも撃てるはずだ・・・!!!!

 

テツヤ「いくぜ・・・・・・月牙天衝!!!!!!!」

 

俺は全力で月牙天衝を放った

 

放たれた月牙天衝は壁に当たると 何事も無かったかのように消えていった

 

テツヤ「なっ!?だったら!!!!」

 

俺はさっきの威力の月牙天衝を2発 3発と次々に撃っていった でも 10発以上撃とうがビクともしなかった

 

テツヤ「ちぃ!!!!だったら!!!!「お願い!!!もう止めて!!!!」っ!!」

 

俺が卍解しようとした時 リナが後ろから抱きついてきた

 

リナ「もうやめてよ・・・ここはいくらテツヤが強かろうが絶対に突破できない場所なの・・・さっきも言ったでしょ?ここから先はグランドクエストを攻略しなきゃ行けないって・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

なんでだよ・・・・・・せっかく・・・・・・せっかく後少しで会えたのに・・・・・・なんでこんな見えねぇ壁如きに邪魔をされなきゃならねぇんだよ・・・・・・!!!!!!!

 

テツヤ「ちくしょぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

side ユウキ

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・」

 

この広い空を ボクはいつまで見ていればいいんだろう この狭い籠に閉じ込められたまま 一生を終えちゃうのかな・・・・・・

 

ユウキ「・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

『ユウキ!』

 

会いたいよ 抱きつきたいよ ぎゅってされたいよ・・・・・・早く・・・・・・早く会いたいよ・・・・・・テツヤ・・・・・・

 

ボクが1粒の涙を地面に落とした時だった

 

「ちくしょぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!」

 

ユウキ「っ!?この声・・・・・・まさか・・・・・・テツ・・・・・・ヤ・・・・・・?」

 

アスナ「今の声って・・・・・・テツヤ君・・・・・・の!?」

 

ユウキ「そうだよ・・・絶対そうだよ!!!この声は絶対テツヤのだ!!!!」

 

アスナ「じゃあ・・・・・・キリト君もテツヤ君も・・・・・・すぐ側に来てるって事・・・・・・?」

 

ユウキ「・・・そうだ・・・・・・あの時の・・・・・・」

 

ボクはあの時手に入れたカードキーを取り出した

 

ボクが持ってても多分使い道は無い だったら・・・・・・この下にいるはずのテツヤに渡した方が・・・・・・

 

ユウキ「・・・・・・お願い・・・・・・神様・・・・・・これを・・・・・・テツヤに届けてください・・・・・・」

 

ボクはテツヤに届くことを祈りながら 檻の外へカードキーを投げた

 

テツヤ・・・お願い・・・早く助けに来て・・・!!!

 

~~~~~~~~~~~

 

side テツヤ

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・」

 

リナ「テツヤ・・・だから・・・グランドクエストを攻略しよ?皆で力を合わせれば大丈夫だよ!!」

 

テツヤ「・・・・・・そうだな・・・・・・悪い 冷静さが欠けてた・・・・・・やろう グランドクエスト」

 

リナ「うん!!頑張ろ!!でも挑むには圧倒的に人数が・・・・・・」

 

テツヤ「人数か・・・・・・」

 

俺は脳をフル回転させて なんとかグランドクエストを攻略できる術を見つけ出そうとした

 

少しすると 目の前を黒いカードのようなものが通った 俺はそれを手に取った

 

テツヤ「?なんだこれ?」

 

ユキ「これは・・・・・・システムコンソールのカードキーですね・・・・・・」

 

テツヤ「でもなんでそれが空から・・・・・・」

 

ユキ「きっとお母さんが届けてくれた足跡です!!このコンソールの場所に行けばきっとお母さんが!!」

 

テツヤ「そうゆうことか!!!待ってろよ・・・・・・すぐそっち行くからな!!!!!!!リナ!!リーファ!!街案内してくれ!!すぐにでもアイテム調達だ!!!」

 

リナ「うん!!任せてよ!!!」

 

リーファ「よし!じゃあ早速行こう!!」

 

キリト「・・・・・・・・・悪い・・・・・・俺はパスする」

 

テツヤ「何?」

 

キリト「俺は1人でもグランドクエストを攻略してくる テツヤ お前は本当に来ないんだな?」

 

テツヤ「キリト 待てよ 1人で行こうとすんなよ 焦る気持ちは分かるが俺達皆で攻略を・・・・・・」

 

キリト「・・・・・・ごめん・・・・・・俺もう待てない・・・・・・1人でも行く 止めないでくれ」

 

テツヤ「キリト・・・・・・」

 

キリト「・・・・・・ごめん・・・・・・行ってくる・・・・・・」

 

キリトはそう言って 街へと降りていった

 

テツヤ「キリトのやつ・・・・・・」

 

リーファ「・・・・・・キリト君・・・・・・」

 

俺達はキリトを心配しつつ街へと降りていった

 

~~~~~~~~~~~~~

 

side キリト

 

キリト「ここがグランドクエストを受けれる・・・・・・」

 

俺は単身でグランドクエストが受けれる場まで向かっていた ちょっとした階段を登りそこまで向かうらしい

 

確かにテツヤ達が言った皆で攻略って言うのも分かるけど もう俺には我慢がならない アスナを早く救ってやりたい そして早く会いたい もう我慢なんざしてられない・・・・・・1人でも攻略してアスナを・・・・・・!!!テツヤがいないのは痛いが大丈夫 きっと俺だけでもやれる・・・・・・

 

階段を登りきると 2つの大きな銅像があった

 

そして その銅像から音声が発せられた

 

「このクエストを受けるのは選ばれし者のみ 汝はその資格があるのか・・・・・・?」

 

そう言われると 俺の目の前にクエスト受注のアナウンスが出てきた 俺は〇を押して グランドクエストを受注した

 

「ならば汝のその力を示し この大いなる聖地を突破して見せよ」

 

そう言われ ドアの前にいた銅像2つは横に移動し ドアが開かれた

 

キリト「・・・・・・よし・・・・・・いくか!!!!」

 

俺はドアの中に入った そこは とても広い空洞になっていて 周りには鏡のようなものが散りばめられている

 

キリト「ここは一体・・・・・・」

 

俺が困惑しながら 空を飛び 周りを少し拝見した

 

すると 1枚の鏡の中から鎧を纏ったガーディアンが現れた

 

キリト「成程 この鏡から出てくる敵を倒していきながら上へ上へ目指せってことか そんなの朝飯前だ!!」

 

少し経つと周りの鏡からもガーディアンが出始めた ガーディアンが持ってる武器は片手剣 間合いを詰めていけば戦えるはずだ

 

キリト「うおぉぉぉぉぉ!!!!」

 

俺はまず一体目のガーディアンを倒し その流れに乗り その周りにいたガーディアンも連続で倒していく

 

敵はなんら変哲もない様子で別にHPが化け物レベルだとか攻撃力がやばいって訳でもない なんだか拍子抜けした感じだ こんなものがグランドクエストか 俺1人でも余裕でいけるな

 

俺1人でも・・・・・・俺1人の力でも・・・・・・テツヤの力を借りなくても・・・・・・

 

キリト「よし!このまま天上まで一気に!!」

 

敵の数がある程度減り 攻撃の雨がなりやんだ所で 俺は天上めがけ羽ばたいた

 

きっといるんだ・・・あの上にアスナが!!!!

 

後少し・・・・・・後少し・・・・・・!!!!

 

天上まで残り約50m付近の所で 俺の手に穴が空いた 一体何が?周りを見渡すと 今度は片手剣ではなく 弓を持ったガーディアンが大量にいた

 

キリト「なっ・・・」

 

しまった・・・まさかこんな事になるなんて・・・・・・だけどたかが50mなんだ こんな所でやられてたまるか!!!!

 

でも、ガーディアンの弓の攻撃は 先程の片手剣を持ったガーディアンとは違い 止むことなく俺の体を貫いていく 腕 足 胴体と 着実に俺を射抜き そしてダメージを与えていく

 

キリト「くそっ・・・・・・後・・・・・・少しなのに・・・・・・!!!!」

 

後少し 本当に手を伸ばせば届く距離なのに その時点で俺のHPは尽きてしまい 《your dead》の文字が現れた その瞬間に俺はリメインライト化した でも不思議だな リメインライト化してもこうやってある程度の時間は周りを見たりできるんだな・・・・・・

 

俺が消え 目標が無くなったガーディアンは 周りを見渡し 誰もいないことを確認すると 次々と鏡の中に入っていった

 

畜生・・・・・・こんなの誤算でもなんでもない・・・・・・完璧に俺の自己陶酔の結果だ・・・・・・

 

SAOの世界ではテツヤと肩並べて 2人して二つ名を持っていて それに俺も心のどこかでは溺れてしまっていたみたいだ 俺は強いって

 

だから 正直あそこでテツヤがリーファとリナにアイテム調達するって言った時は信じられなかった お前の愛するユウキがすぐ側なのに そんな呑気で良いのかって

 

でも 今なら分かる 人1人の力じゃこんなクエスト無理だ 絶対に周りとの連携が大事だって

 

・・・・・・こんな初歩的な事すら俺は忘れてしまっていたのか・・・・・・俺は一体あの世界で何をやっていたんだ・・・・・・皆で連携に連携を重ね やっとの思いで攻略したのが1つ1つの階層の筈なのに・・・・・・

 

リーファ・・・リナ・・・テツヤ・・・俺は君達に顔合わせは出来ない・・・・・・

 

・・・・・・何だ?やけに騒がしいな また鏡の中からガーディアンが出てきているし 俺は気になって入口の方に目線をやった

 

そこには 俺めがけ猛スピードで向かってくるリーファがいた

 

何故だ?テツヤ達と一緒に行ったはずなのに・・・・・・

 

リーファ「キリト君!!」

 

リーファはリメインライト化した俺を抱きしめ ガーディアンから放たれる弓を身を呈して守ってくれた

 

止めろ リーファ 俺なんかのために身体を張るんじゃない 俺はもう君に合わせる顔は

 

「リーファちゃん!!こっち!!!」

 

透けるリーファの腕から見えるのは入口で手招きしてるリナだった なんで君まで・・・・・・

 

でも リーファも入口まで後少しの所で ガーディアンの弓に射抜かれ初めた

 

リーファ「くぅ・・・でも!!!」

 

止めろ 俺のことは放っておけ いずれ復活できるんだ だからリーファがそんな目に会う必要は無い・・・!!

 

「リーファの邪魔はさせねぇ!!!!!!月牙天衝!!!!!!」

 

その声と共に 身に覚えのある蒼白い衝撃波がガーディアンを呑み込み 消し去った

 

月牙天衝・・・・・・やっぱりお前もいたのか・・・テツヤ・・・・・・

 

なんで皆して・・・・・・俺は皆を放って単身でクエスト受けに来た馬鹿なのに・・・・・・

 

テツヤ「リーファ!!早く入口まで行け!!!ここは俺が引き受けた!!!!」

 

リーファ「ありがとう!!!テツヤ君!!!」

 

テツヤ「さぁて 俺の゛大事な仲間゛殺した罪・・・・・・てめぇらにはキッチリ償ってもらうぜ・・・・・・卍解!!!!!!」

 

大事な仲間・・・・・・俺はなんて馬鹿だったんだ・・・・・・こんなにも信頼できる友達がすぐ側にいたのに 自分の腕を過信して 放っておくなんて・・・・・・

 

俺が頭の中で自問自答を繰り返していると リーファはクエストからの脱出を成功していた

 

テツヤ「っし!大丈夫かリナ!!!」

 

リナ「うん!!もう大丈夫だよ!!!」

 

テツヤ「よし!!!だったらリナも早く出ろ!!俺もそれに続く!!!」

 

リナ「うん!!」

 

リナも脱出し テツヤも最後に月牙天衝を放ちながら 脱出した

 

そして 俺はリーファが使ってくれた復活アイテムのおかげで なんのペナルティーもなく 復活することが出来た

 

キリト「・・・・・・皆・・・・・・どうして俺を・・・・・・俺は皆を見捨ててここに来たようなものなのに・・・・・・」

 

テツヤ「キリト」

 

俺はテツヤの方を向いた 俺はテツヤに1発頭突きを食らわされた

 

キリト「いってぇ!?」

 

テツヤ「馬鹿野郎が 案の定だ 情けなく負けやがって 1人で行くって言っておいて気になって見に行ったらくたばってやがって」

 

キリト「・・・・・・・・・」

 

何も言い返せない 1人で行くって言っておいて負けて帰ってくるなんて論外にも程がある・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・これで分かったろ 俺があの時行かなかった理由が グランドクエストなんて大層な名前なんだ 1人で行ったら負けは確定だ 確かに今は一分一秒と惜しい だけど1人で行って負けるなんてそれの方が時間の無駄だ だったら最初っから皆で協力して クエストを攻略した方が良い」

 

キリト「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「まっ これに懲りたら 2度と1人で突っ走ろうとすんじゃねぇぞ お前の周りには頼りになる仲間がいんだからよ」

 

キリト「・・・・・・そうだな・・・・・・すまなかった・・・・・・皆・・・・・・」

 

リーファ「大丈夫だよ! 逆に考えよ!少しはクエストの中身が分かったんだって!」

 

リナ「それに基づいてアイテムも調達すればいいしね!前向きに行こ!キリト君!」

 

テツヤ「ってことだ とにかく今はそういった物の調達に使おうぜ」

 

キリト「皆・・・ありがとう・・・」

 

テツヤ「へっ!良いってことよ!俺達で助けるんだ!!」

 

キリト「あぁ!そうだな!!」

 

テツヤ・キリト「「ユウキ/アスナを!!!!!!」」

 

リーファ・リナ「「っ・・・・・・・・・!?」」

 

リーファ(ア・・・・・・アスナって・・・・・・病院でお兄ちゃんが言ってた・・・・・・お兄ちゃんの恋人の・・・・・・名前・・・・・・)

 

キリト「?どうしたんだリーファ?そんなまるで開いた口が塞がらないみたいなポーズをして」

 

リーファ「・・・・・・まさか・・・・・・・・・お兄・・・・・・・・・ちゃん・・・・・・・・・?」

 

キリト「へっ・・・・・・?」

 

リーファ「・・・・・・今・・・・・・アス・・・・・・ナって・・・・・・」

 

キリト「ま、まさか・・・・・・スグ・・・・・・なのか!?」

 

目に貯めた涙を拭うと リーファはログアウトしてしまった

 

キリト「なっ!?す、すまない2人とも!!!」

 

俺は リー・・・・・・いや、スグを追いかけ ログアウトした

 

~~~~~~~~~~~~

 

side テツヤ

 

一体何が起こったんだ・・・・・・?リーファはキリトをいきなりお兄ちゃんって言って キリトはリーファをスグって言って・・・・・・

 

いや、確かあいつには妹がって言ってたな・・・・・・まさか・・・・・・リーファがキリトの・・・・・・!?

 

テツヤ「・・・・・・神様のいたずらって・・・・・・本当にあるんだな・・・・・・」

 

リナ「・・・・・・ほんと・・・・・・そうね・・・・・・テツヤ・・・・・・いや・・・・・・・・・」

 

リナ「荒波哲也君」

 

リナから発せられた言葉に俺は驚いた なんでリナが俺の本名を!?

 

テツヤ「っな!?なんでその名前を・・・・・・!?」

 

リナ「はぁ・・・・・・やっぱりか・・・・・・違ったら良かったんだけどな・・・・・・」

 

テツヤ「い、一体これは・・・・・・」

 

リナ「・・・・・・神様のいたずらって本当に・・・・・・あるのね・・・・・・まさか・・・・・・まさか・・・・・・」

 

リナは涙をポロポロと零しながら話す 何がなんだか分からない リナが俺の名前を知ってる理由も リナが泣いてる理由も・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

リナ「・・・・・・まさかこんな世界で会うことになるとはね・・・・・・《お姉ちゃん》びっくりしたよ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

テツヤ「なっ!?お姉・・・・・・ちゃんって・・・・・・まさかリナって・・・・・・!!!!」

 

んな馬鹿な ありえねぇ こんなことは でも さっきのやり取りを見てたら 嫌でもそうゆう結果になっちまう

 

テツヤ「・・・・・・姉・・・・・・ちゃん・・・・・・なのか・・・・・・?」

 

リナが姉ちゃんって・・・・・・いや、でも今までの言動を考えると別に変ではない 時には頼りになる言葉 そして時には恐ろしい形相 時には可愛らしいと思う性格 嫌って思うほど一致する

 

リナ「・・・・・・あんたの家の近くの公園で・・・・・・待ってるから・・・・・・」

 

そうゆうと リナはログアウトしてしまった

 

テツヤ「なっ!おい!!!!」

 

くそ・・・・・・何がどうなってんだよ!!!!!!訳が分かんねぇよ!!!!!!いきなりリナが姉ちゃんだなんて言われたって!!!!!!

 

焦る気持ちを持ちながら 俺はログアウトをし ALOの世界を後にした




世界樹の上にユウキとアスナがいることを確認できた2人

そして グランドクエストの内容も少しだが分かることができ 一歩前進

だが、リナとリーファはテツヤとキリトの発言がきっかけで 2人の招待を知ることになる

それぞれを追ってログアウトした2人 一体この先どうなる!?

次回もお楽しみに!


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part48 哲也と渚~2人の絆~

ここまで来てしまうと ALO編も恐らく後6話たらずで終わると思います

後少しで終わるALO編 最後までお見逃し無く!

では本編です!どうぞ!


私達姉弟は世間一般的に見れば かなり仲の良い姉弟に見られることが多いと思う

 

それくらい 話して 笑って 喧嘩して とにかく私も哲也とはなんだかんだ上手くやれてるなとは思ってた

 

だから 哲也がSAO事件に巻き込まれたって知った時は 凄く悲しくて 辛いかった

 

訳が分からなかった ゲームに閉じ込められて 昏睡したまま 一切話さない哲也 病院でも周りの人達がつぎつぎに息を引き取ったと聞いていたから 私は 毎日毎日 胸を締め付けながら眠っていた もし哲也が明日病院に行った時に息をしていなかったら そう考えただけで私の胸は張り裂けそうになった

 

そんな日々が2年間続いたある日 哲也が目覚めたって報告が入った

 

私は一目散に病院の哲也よ病院に向かった

 

そこには 痩せこけはしたけども 確かに動いている哲也の姿があった

 

哲也の姿を見た時には泣きそうになった 抱きしめようともした けれども 私は不器用な人間だ つい素っ気なく 『なんだ 生きてたの?』と言ってしまった

 

私のこの不器用さはお母さんもお父さんも知ってたから 相変わらずとしか思われなかっただろうけど 命懸けで戦って生きて帰ってきた哲也からしてみたら こんなにも酷い言葉は無かったと思う 今でもなんでこんな言葉を言ってしまったのかと猛省してる

 

そして たかがゲーム そう思ってた私もある一つのゲームに触れることになる

 

その名は《アルヴヘイム・オンライン》SAOの後継ゲームとしてアミュスフィアと呼ばれるナーヴギアの後継機とほぼ同時期に誕生したこのゲームを 私は くじ引きの特等と言う形で手に入れた

 

忙しい部活の合間を縫って 少しづつ 少しづつプレイしていき 私は見事に 仮想現実世界にはまっていた

 

そして ある日 私はALOの世界でテツヤと出会った

 

最初あった時は 名前と そのぶきっちょそうな性格から 勝手に哲也を連想して テツヤの手助けをしようと考えた

 

そして テツヤと行動を共にするにつれて 私は少しづつ 彼に惚れていき 気づいた時には もう完全にテツヤに恋をしていた

 

ネットゲームで恋をするなんて 私はそんな馬鹿なことは無いと思っていたのに まさかその私がそのネットゲーム上の恋をすることになるとは思いもしなかった

 

けれども 現実は 非情で 残酷だった

 

テツヤは 私の実の弟である 哲也だった 私は知らず知らずの内に 弟に恋をしてしまっていた

 

姉が弟を・・・ましてや 既に哲也には恋人がいる この恋は実ってはいけない恋だった

 

私の初恋は 失恋も何も無いままに 終わってしまったのだった

 

・・・・・・こんなのってあんまりだよ・・・・・・なんで・・・・・・なんでこんなことに・・・・・・!!!

 

~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・!!くそっ・・・・・・なんなんだよ・・・!リナが姉ちゃんって!!!」

 

あれから俺の頭はずっと混乱気味だった 俺とずっと一緒に冒険していたリナは実は姉ちゃんだったなんて・・・・・・

 

俺は焦りながら近くの公園に着き 公園内を見渡した すると 公園の真ん中に 1人の少女が立っていた 間違いない あれは俺の姉ちゃんだ

 

俺は背を向く姉ちゃんの後ろに向かった

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・姉ちゃん・・・?」

 

渚「『SAO帰還者にインタビューシリーズで遂に大きな発見!!なんとSAOの世界では1人凶悪な敵に立ち向かい勝利を挙げた英雄がいた!その名はテツヤ!これは本名かハンドルネームか分からないが我々は即刻 国民の英雄を見つけだし インタビューを試みたいと思う!』・・・・・・ですってね 凄いね このテツヤって人 たった1人で凶悪な敵に立ち向かって勝ったなんて ほんとに英雄の名にふさわしいね」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

渚「・・・・・・このテツヤってプレイヤー 今はALOでプレイしてるんだってね ALOでもその腕を奮ってるんだって」

 

哲也「そう・・・なんだ・・・」

 

渚「・・・あんたなんでしょ・・・?このSAOのテツヤも ALOにいるテツヤも・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・うん・・・・・・今まで黙ってて悪い・・・・・・」

 

渚「・・・・・・哲也・・・・・・あんたは悪くない・・・・・・でも・・・・・・こんなのってあんまりだよ・・・・・・!!!」

 

哲也「姉ちゃん・・・・・・」

 

渚「私は・・・テツヤを好きになってた・・・!だから・・・テツヤの目的が終わったら告白しようって思った・・・!なのに・・・!なのに・・・!なんでテツヤがあんたなのよ!!!!!」

 

姉ちゃんは後ろを向きながら 肩を震わせ 泣いている 俺は泣いている姉ちゃんをどうにもしようがなかった

 

渚「なんでなのよぉ・・・・・・ぐすっ・・・・・・えぐっ・・・・・・」

 

俺は一体何が出来る?下手に慰めることも 援護することも出来ない 全部俺が悪いのだから・・・・・・出来ることって言ったら・・・・・・アレしかない

 

哲也「・・・姉ちゃん・・・ALOのアルンの町外れに小さな神殿あったろ?・・・俺 そこで待ってるよ」

 

渚「へ・・・?」

 

哲也「・・・じゃあ・・・また後で・・・・・・」

 

俺は 急ぎ足で公園を後にし 家へ向かった

 

絶対来てくれよな・・・・・・姉ちゃん・・・・・・!!!!

 

渚「・・・哲也・・・なんでいきなりALOに・・・?・・・でも・・・ALOでリナとして哲也と会った方が話しやすいかもしれないし・・・町外れの神殿だったわね」

 

渚は 涙を拭い 溢れ出そうになる負の感情を抑えて 家に向かい ALOにログインした

 

渚「リンクスタート・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

リナ「テツヤ・・・一体何を・・・」

 

リナは困惑しながら テツヤの示した神殿まで向かった

 

神殿に到着すると そこには凛々しい顔をしたテツヤが立っていた

 

リナ「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「来たか・・・リナ・・・」

 

リナの方へ振り向くテツヤ それと同時に背中に装備していた斬月を取り出した

 

リナ「へっ?」

 

テツヤ「抜け リナ 俺と勝負だ」

 

リナ「えっ!?な、なんで!?」

 

テツヤ「決まってんだろ 剣を交わして 互いの気持ちをぶつけ合うんだ 本来キャッチボールで終わらせてぇとこだが俺の腕もあるし これはALO内で発覚した問題だ だったらALOの世界でぶつけあおうと思ってな・・・・・・さぁ 剣を抜け リナ・・・・・・いや、姉ちゃん」

 

リナ「・・・・・・ふっ・・・・・・なるほど・・・・・・あんたにしては考えてるじゃない・・・・・・」

 

リナは腰に着けてる剣を抜き 構えた

 

リナ「いい・・・・・・これでも私はリーファちゃんやシグルドと名前を並べる実力者よ・・・・・・甘く見たら負けるわよ!!!!」

 

テツヤ「あぁ 分かってるさ」

 

リナ「それじゃあ行くよ!!!!!!!」

 

こうして 姉弟の互いの気持ちをぶつけ合う戦いが始まった

 

リナ「ほら!!どうしたの!!!さっきから防戦一方じゃない!!防御ばっかりしてたら勝てないわよ!!」

 

リナの素早い攻撃を 先程からテツヤは防いでばっかりだった

 

テツヤ「・・・・・・これは俺が持ち出した話だ・・・・・・女どうこうで手加減なんざ・・・・・・姉ちゃんに悪い!!!!!!!」

 

テツヤはリナの攻撃を防ぎながら 斬月で吹き飛ばした

 

リナ「きゃっ!?」

 

テツヤ「いくぜ・・・これが俺の本気だ!!!卍解!!!!!!!」

 

黒いオーラに包まれるテツヤ オーラが消えると 卍解特有の装備と 天鎖斬月を装備したテツヤがリナの前に現れた

 

リナ「アロンダイト・・・・・・レジェンダリーウェポンの1つ・・・・・・」

 

テツヤ「さぁ こっからが本番だ・・・・・・姉ちゃんの気持ち 俺にぶつけてこい!!!」

 

リナ「言われなくても!!!!」

 

互いに攻撃をしかけ 鍔迫り合いが起こる リナは手練のテツヤの気迫に押し負け 体制を崩した

 

リナ「くっ!」

 

テツヤ「貰ったぁ!」

 

体制を崩したリナに追い打ちを仕掛けようとするテツヤ だが ALOの世界でなおかつ 空中戦においてはリナの方が上手だ

 

リナ「させないわよ!!!」

 

テツヤの攻撃を体を逸らし上手くかわし 背中を向けていたテツヤに一撃食らわした

 

テツヤ「くっ!やるな姉ちゃん・・・でも俺だって!」

 

テツヤは一旦離れ 得意の超高速移動でリナを翻弄する

 

リナ「なっ!速い!?」

 

テツヤ「さぁ!行くぜ!」

 

高速移動を続けるテツヤを一心不乱に見つけようとするリナ しかし 卍解しているテツヤのスピードを肉眼で捉えるのは至難の技 ましてや初めて戦うリナにはそんなこと出来るわけが無かった

 

テツヤは少しづつ 少しづつリナにダメージを与え続けていった

 

リナ「くっ!だったら!」

 

リナはシルフ属の特徴である風の魔法を唱えて 自身に風のバリアを貼った

 

これにはテツヤも攻撃を止めざるをえなかった

 

テツヤ「魔法か 流石だな 新参者の俺にはできねぇ技だな」

 

リナ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「姉ちゃん?どうしたんだよ?」

 

リナ「なんでも無いわよ・・・・・・さぁ!続きよ!!」

 

リナはなんでもないと言ったが 内心なんでもない訳が無かった

 

乙女の失恋 それはリナも今日ドア越しではあるがリーファの泣き声を聞いて知っているはずだ その辛さを

 

その辛さに今真っ向面に直面していたリナ リナはとても大きな精神的ダメージを負っていた

 

リナ(テツヤ・・・やっぱり辛いよ・・・好きだったあんたが・・・実の弟だなんて・・・・・・)

 

飛びながら涙を零すリナ でも今は戦闘の真っ最中だ 今涙で目の前を潰したら良いカモになってしまう

 

リナは空にある小さな足場に着地した

 

リナ「テツヤ・・・次の一撃に私の全てをかける・・・!!!!」

 

テツヤ「あぁ・・・来い!!全部受け止めてやる!!」

 

リナは剣を力強く握り足にも力を入れた

 

そして リナは足場から思い切り飛び出した

 

リナ「やぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

上から剣を振り下ろすリナ テツヤはその攻撃を天鎖斬月で防ぐ

 

テツヤ(なっ!?重い・・・!?)

 

SAOの世界でも ALOの世界でもこんな重い攻撃を受けたことは無い それ程までに リナの一撃にはリナの想いが詰まっていたのだった

 

テツヤは思わず体制を崩してしまった リナにとっては千載一遇のチャンスだった

 

リナ「これで!!!!」

 

天鎖斬月も手放してしまい 丸腰のテツヤに攻撃を仕掛けようとするテツヤ 攻撃が通ればテツヤもタダでは済まない

 

しかし 攻撃しようとするリナを 今までの記憶が邪魔をする

 

『よっ!姉ちゃん!』

 

『バーカ!!ド貧乳!!!』

 

『俺の名前はテツヤ よろしくね』

 

リナ「っ・・・・・・」

 

『ぷっ!可愛いとこあるじゃん!!そんな怒ってないでそうゆうとこ出したらいいのにな』

 

『姉ちゃん!!!』

 

『へぇ~ 結局その人は彼氏なの?』

 

彼氏・・・・・・になって欲しかった・・・・・・なのに・・・・・・なのに・・・・・・

 

リナの中に込み上げていた悲しみが 一気に爆発し 件を握る力も失い リナは涙を流しながら落下していった

 

テツヤ「なっ!?姉ちゃん!!!!」

 

テツヤは急降下していくリナを お姫様抱っこで助けた

 

テツヤ「姉ちゃん!?大丈夫か!?おい!!!」

 

リナ「・・・・・・うっ・・・・・・うぇぇぇぇん!!!!!!!」

 

テツヤ「っ!?姉ちゃん!?」

 

リナ「なんで!!!!なんでなのよぉ!!!!!!!なんであんたはこんなにも優しくて!!!!人想いで!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・」

 

リナ「なんで・・・・・・なんでなのよぉ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・姉ちゃん・・・・・・1回立ってもらえるか・・・・・・」

 

リナ「ぐすっ・・・・・・えぐっ・・・・・・」

 

リナはテツヤの腕から離れ テツヤの目の前で立った

 

すると テツヤはリナの事を思い切り抱きしめた

 

リナ「っ・・・・・・!?」

 

テツヤ「・・・・・・姉ちゃん・・・・・・ごめん・・・・・・俺のせいで姉ちゃんを泣かせて・・・・・・でも もう泣かないでくれ 俺は泣いてる姉ちゃんなんか見たくない 元気で 可愛いらしくて 笑顔が似合う そんな姉ちゃんが好きなんだ 俺は・・・・・・・・・だから もう俺の目の前で泣くのは止めてくれ・・・・・・姉ちゃんは・・・・・・・・・いや、゛渚゛は 俺にとっては唯一無二の 俺のたった1人の自慢の姉ちゃんだから」

 

リナ「っ!!!今・・・・・・渚・・・・・・・・・って・・・・・・・・・」

 

テツヤ「呼んで欲しけりゃ何度でも呼んでやる・・・・・・だからもう泣くな・・・・・・!!!渚!!!!!!!」

 

テツヤは抱きしめる力を強め 大きな声で叫んだ リナの胸にテツヤの想いが届き リナは先程よりも大きな声でテツヤの胸の中で泣き出した

 

リナ「あっ・・・うっ・・・・・・!!!テツヤぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・今は泣いていい・・・・・・だから 早く姉ちゃんの笑顔を見せてくれよな」

 

リナ「えぐっ・・・・・・うっ・・・・・・な・・・・・・」

 

テツヤ「な?」

 

リナ「ぐすっ・・・・・・渚って・・・・・・呼んで・・・・・・お願い・・・・・・」

 

テツヤ「分かったよ 他にもお願いがあったらなんでも言ってくれ 渚」

 

テツヤはリナの頭を撫でながら そう言った

 

リナ「ぐすっ・・・しばらくこのままがいい・・・・・・」

 

テツヤ「分かった 渚の仰せのとおりに」

 

姉弟としてぶつかりあった2人 気づかぬうちに2人は 姉弟以上であって 恋人未満と言う関係になっていた

 

そして 姉弟2人の時間から 10分が経ち リナもだいぶ落ち着いた

 

テツヤ「落ち着けたか?」

 

リナ「うん・・・ありがとね・・・」

 

テツヤ「いいってことよ 俺なりの罪滅ぼしさ」

 

リナ「ほんと あんたは優しいのね」

 

テツヤ「へへっ まぁね」

 

リナ「・・・・・・決めた!」

 

テツヤ「?何を?」

 

リナ「テツヤ!今からグランドクエスト受けに行くわよ!!」

 

テツヤ「えっ!?いきなり!?」

 

リナ「へへ~実はさっきリーファちゃんから連絡が来てね?キリト君との話もついたから グランドクエストをレコン君も入れて受けるんだけど 2人はどう?って誘いを受けてて 今承諾のメールを送ったの!」

 

テツヤ「成程 んじゃあ行くか!」

 

リナ「うん!あ、それとこれ!」

 

リナはそう言って テツヤの頬にキスをした

 

テツヤ「っ!?」

 

リナ「へへへ♪これから私達の中で隠し事は無し!なんでも相談してなんでも協力すること!今のは私なりの誓いだよ♪その最初がグランドクエスト攻略よ!」

 

テツヤ「姉ちゃん・・・・・・ふっ 分かったよ まずは俺達姉弟でグランドクエスト ぜってぇ攻略すんぞ!」

 

リナ「うん!!」

 

テツヤ「さてっ!いく・・・・・・ん?」

 

テツヤが行こうとした時 テツヤの懐がやけに暖かく感じたのだった

 

リナ「?どうしたの?」

 

テツヤ「・・・・・・悪い 先行っといてくれ 後から絶対に行くから」

 

リナ「?わ、分かった 絶対に来てね!」

 

リナはそう言って グランドクエストの場所まで飛んでいった

 

テツヤ「一体何が・・・・・・」

 

テツヤは懐から その暖かさの正体を取り出した

 

テツヤ「っ!これは・・・・・・!」




姉弟と言う形から一線を越えた2人 きっとこれから先も 素晴らしい姉弟愛を見せてくれることでしょう

実際 恋した相手に告白もできずに終わるって辛いでしょうね でも 渚はきっとこれからも その恋心を持ちながら 哲也に接することでしょう

次回は遂にグランドクエスト攻略です!お楽しみに!


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part49 現れる刺客~親友との対峙~

前回 2人の想いが交差し 見事仲を回復させ さらに仲を深めたテツヤとリナ

 

そして テツヤの懐から出てきたものとは?

 

テツヤ「っ!これは・・・・・・!」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

side リナ

 

リナ「お待たせ!皆!」

 

リーファ「リナちゃん!あれ?テツヤ君は?」

 

リナ「なんか後から追いつくから先に行ってだってけ」

 

キリト「まぁ あいつにはあいつなりの考えがあるんだろうな」

 

レコン「と、ところでリーファちゃん?何で僕までクエスト受ける事に・・・」

 

リーファ「日頃のお詫びよ そのくらいしなさいよね」

 

レコン「そんな~・・・」

 

リナ「ところでどうやって捕まってた状況下から脱出できたの?」

 

レコン「そんなの簡単だよ!毒殺で全員片付けてきたんだ!」

 

リナ「成程ね」

 

キリト「さってと テツヤはいないが始めるか クエスト攻略を ユイ」

 

ユイ「はい!なんでしょうか?」

 

キリト「あのガーディアンの性能やクエスト内容についてなんだが何か分かった事はあるか?」

 

ユイ「それについてなんですが あのガーディアンは数が多いのが難点でパラメーター等は対した事はありません ただ その難点がこのクエストで一番の問題でして 倒しても倒しても湧き水の様に出てくるその数は 明らかにこのクエストを攻略させる気は皆無と言えるほどの理不尽な難易度です でも お父さん達なら不可能ではありません 今はいませんが もしテツヤさんが戦列に加わってくれるなら 月牙天衝もありますし それにこの世界でトップクラスのスピードと破壊力を兼ね備えています テツヤさんとお父さんの2人で一点集中で攻撃を続ければ 必ず糸口は見つかるはずです!」

 

リーファ「それなら私達で2人の回復のサポートをすれば!」

 

リナ「そうだね!行けるよ!」

 

キリト「でも・・・」

 

リーファ「でも?」

 

キリト「済まないが余りテツヤを待つ時間が無い・・・なんだが胸騒ぎがするんだ・・・もう 時間が無いって・・・・・・」

 

リナ「キリト君・・・・・・それならもう挑んじゃお!そんなにテツヤばっかに頼ってられないし!」

 

リーファ「テツヤ君がいないのは心細いけど きっと大丈夫!キリト君は私達でサポートするから!」

 

レコン「ぼ、僕も頑張るよ!リーファちゃん!」

 

リーファ「期待してるわよ レコン!」

 

キリト「皆本当にありがとう 感謝してもしきれないよ・・・・・・ここまで来たら後はあの天辺だ 行くぞ!皆!」

 

キリト君は手の甲を向け手を出した 私達はそれに続いて手を置き 皆で気合を注入した

 

キリト「行くぞ!皆!!!」

 

リナ・リーファ・レコン「「「おぉー!!!」」」

 

こうして 私達はグランドクエスト攻略に向け クエストのある扉へと歩み 一斉に足を踏み入れた

 

中に入ったと同時に 1枚の鏡からガーディアンが飛び出してきて それに続くように次々と出現しだした

 

キリト「皆 すまないがサポートは頼んだぞ」

 

リーファ「くれぐれも無茶はしないでね!」

 

キリト「分かってるさ・・・・・・さぁ行くぞ!!!!」

 

キリト君は数多くのガーディアンとの戦闘に入った 私達は回復の魔法のスペルを唱え発動させず待機して キリト君が危なくなったら回復させる それを3人でうまく分担していった

 

少しづつ 地道な作業だけどそれを繰り返しながら上へと進んでいく 今の所特にこれといった問題は無い 無さすぎて怖いくらい

 

レコン「このまま上手くいきそうだね!」

 

リーファ「油断禁物!早くスペル唱える!MPの回復も忘れずにね!」

 

レコン「わ、分かってるよ!」

 

リナ「今はまだあの剣を持ったガーディアン相手だからなんとかなってるけど 弓を持ったガーディアンが来たら一気に辛くなるわ・・・その前に勝負をつけなきゃ・・・!」

 

キリト「これでどうだぁ!!!!!!!」

 

キリト君の強さも信じられないレベルだ キリト君もテツヤと一緒にいたんだし・・・・・・もしかして和人君?・・・・・・いや、流石にそれは無いか 考え過ぎかな

 

少し経った時だった キリト君の手を弓矢が貫通した

 

キリト「っ!!」

 

リナ「っ!弓って事は!!」

 

リーファ「ここからが正念場だよ!!」

 

私達は急ピッチで回復の速度をあげる それでもだんだんキリト君は押され始めていく

 

キリト「くそっ・・・テツヤさえいれば・・・!!」

 

リナ「何やってんのよあの馬鹿は・・・!!仲間のピンチだって言うのに・・・!!」

 

レコン「2人共・・・今だけは・・・・・・これは ゲームじゃないんだよね・・・」

 

リーファ「・・・そう 今この瞬間は決してゲームなんかじゃない 私達いや、キリト君やテツヤ君の命を懸けて挑む挑戦なの」

 

リナ「急にこんなことに付き合わせちゃって悪いよね なんだったらレコン君だけでも離脱を・・・・・・」

 

レコン「・・・・・・僕が・・・・・・」

 

リーファ「レコン?」

 

レコン「ぼ、僕が囮になるよ!!!僕だって男として産まれてきたんだ!!ここで度胸を見せないでなんだって言うんだ!!」

 

リナ「へっ!?レコン君!?」

 

レコン君はキリト君の側を通り キリト君に向けられた敵のロックオンをレコン君に向けた

 

リーファ「む、無茶だよ!!戻ってきて!!」

 

レコン「・・・・・・これだけいれば充分でしょ・・・・・・これが僕の切り札だ!!!!」

 

幾多もの敵がレコン君を標的にしてる レコン君は何かを呟きながら魔法を唱え始めた

 

幾つものスペルがレコン君の周りを包み始める

 

リナ「あれって確か闇魔法の・・・!?」

 

レコン君が魔法を唱え終わると レコン君の体をとても大きな爆発を包んだ その爆発はどんどん大きくなっていき 遂にレコン君の側にいた敵を全て倒した

 

でも、それと同時にレコン君はリメインライト化してしまった レコン君の唱えたのは自爆の魔法 それは相当なデスペナルティーが発生する代わりにとてつもない威力の爆発を巻き起こす魔法だった

 

レコン君はこのクエストに無理やり連れてこられた様なものなのに 自身のアバターのペナルティーを気にせずに自爆の道を選んだ

 

リーファ「馬鹿・・・何もそこまでしないでも・・・!!この状況下じゃ助けるなんてこと無理よ・・・・・・!」

 

リナ「ありがとうレコン君・・・・・・とにかく今は・・・・・・っ!?」

 

キリト君の方を向いた瞬間だった 目の前には幾つものガーディアンが私達をロックオンしていた

 

リーファ「そ、そんな・・・・・・!?」

 

リナ「この位!!!私達でなんとかしてみせる!!!!」

 

絶対にあいつは来てくれる・・・!だからそれまでに繋いでみせる!!!テツヤさえ・・・・・・テツヤさえ来てくれれば!!!!!!!

 

リナ「やぁぁぁぁ!!!」

 

私がガーディアンに攻撃を仕掛けようとした時だった 風の魔法がガーディアンを切り裂いた

 

風の魔法 それはシルフ属の専売特許でもあるもの でも今この場にいるのは私とリーファちゃんだけ リーファちゃんのMPも攻撃魔法を使える程のMPは残ってない

 

一体誰なの?風の魔法を唱えたのは

 

困惑していると 聞きなれた声が聞こえてきた

 

「遅くなってすまない!リナ!リーファ!」

 

リナ「その声ってまさかサクヤ!?」

 

声のした方を向くと そこにはサクヤ率いるシルフ属のエリート集団と アリシャ率いるケットシーのワイバーンライダー集団がそこにはいた

 

あの風の魔法はサクヤ達のだったのね それなら辻褄があう

 

アリシャ「私達もいるよー!テツヤ君から貰ったユルドのおかげで思ったより早く準備が整ったんだ!」

 

リナ「2人とも来てくれたんだね!!」

 

サクヤ「さぁ行くぞ!全員あのスプリガンを援護するんだ!!」

 

アリシャ「皆も続いて!!行くよー!!」

 

まさかこんなことが起こるなんて 頼もしすぎる援軍の到着だった

 

リナ「よし・・・こうなったら私だって!!」

 

次々に敵を倒していくシルフとケットシーの皆 キリト君もさっきよりかは格段に楽に敵を倒していっていた HPもMAX だったら私だって戦闘の援護に入っても平気よね!

 

でも・・・・・・まだ来ないの・・・・・・?テツヤ・・・・・・

 

ううん 考えても駄目 絶対にテツヤは来る だからそれまでにもっと上まで進んでいかなきゃ

 

次々と上へと進んでいく 皆の援護のおかげで楽々だった

 

でも、何か変だったのは 一定数を倒すと敵が全く出なくなった事だった

 

一体も敵が出てこない これにはサクヤもアリシャも疑問を抱いていた

 

サクヤ「何かおかしい・・・・・・こんなことありえるのか?」

 

アリシャ「うーん・・・・・・」

 

キリト「ユイ 何かバクが起きてるとかか?」

 

ユイ「いいえ 特にそう言った事は見られません」

 

リナ「じゃあ一体なんで・・・・・・」

 

私達が困惑をしていると 目に見えない攻撃をシルフ属のエリートを襲い エリート達は一斉にして消えていった

 

サクヤ「何っ!?」

 

リーファ「一体何が!?」

 

私達が身構えると 私達の目の前に大きなスクリーンが表示された

 

『くっくっくっ・・・・・・まさかここまで来るとはね・・・・・・キリト君・・・・・・・・・驚いたよ』

 

スクリーンに映し出されたのは金髪のまとまった髪型をしてた男の人だった でもどこかで見覚えのある顔だった 一体どこでだろう・・・・・・

 

キリト「っ!?お前は・・・!?」

 

『こちらの世界では初めましてだね では自己紹介といこう 私の名前は妖精王の補佐を務めるアルベリヒと申します 以後お見知りおきを・・・・・・』

 

サクヤ「妖精王補佐・・・!?どうしてそんな人が・・・!?」

 

アルベリヒ『くくく・・・・・・おや?テツヤ君の姿が見えないみたいだが?彼はどうしたんだい?』

 

テツヤ・・・・・・?どうしてテツヤの名前を・・・・・・?

 

キリト「あいつは今はいない!!!だけどどうしてテツヤの名前を知っているんだ!!!」

 

アルベリヒ『まぁ これを見れば分かるんじゃないかい?キリト君』

 

その人が画面から消え 何かを持ち出してきた いや、持ち出してきたんじゃない 連れ出してきたと言うのが正しいかもしれない

 

とても綺麗な女の人だった でも その女の人はまるで奴隷のような扱いを受けてるかのような顔の傷つき方をしていた

 

リーファ「っ!?嘘・・・・・・あれって・・・・・・!?」

 

キリト「っ!?アスナ・・・・・・!?」

 

キリト君とリーファちゃんは驚きながら画面を見ていた キリト君の表情は怒りに満ちた表情をしていた

 

アルベリヒ『いやぁなに 彼女は先程私達妖精王兄弟に舐めた態度を取ってきたからね こうして ボコボコにしてやった訳さ まぁそこまで心配するな 弟の嫁をそこまでズタボロにする気はないさ まぁ 彼女がこれ以後もふざけた態度をとるならば この私が彼女を本物の女と言う物に育て上げるつもりだがね くくく・・・・・・』

 

キリト「っ!!!!貴様ぁ!!!!貴様貴様貴様!!!!!!!!!」

 

アルベリヒ『ほぉら 君の大好きな彼氏に何か言うことは無いのかい?』

 

アスナと呼ばれたその人の髪を引っ張りあげ 画面に大きく映り出された

 

アスナ『キリト・・・・・・君・・・・・・・・・逃げ・・・・・・・・・て・・・・・・・・・』

 

キリト「アスナ・・・・・・・・・!!!!!」

 

アルベリヒ『へっ まぁ君が来るってなら私の弟が君を待ってるよ?私は別に相手をしなければならない相手がいるからね・・・・・・さて 君達に大サービスだ 今から1人の剣士をそっちに送る そいつを倒せたらここまで無傷で来させてあげようじゃないか 私達はこの世界樹の上にいる ま・・・・・・倒せたらの話だがな くくく・・・・・・・・・はっはっはっ!!!!!!!』

 

画面はブツンと途切れた それと同時に キリト君の表情が今までに見たことのない怒り方を表していた

 

キリト「・・・・・・殺す・・・・・・その剣士を殺して助け出す・・・・・・アスナを!!!!!!!」

 

そうだ 剣士って一体誰なの?もしかしてユージーン将軍とか!?そうなったらテツヤがいなきゃ勝ちめが・・・・・・あぁもう何やってんのよ肝心な時に!!!!!!!

 

キリト「っ!!来たな・・・・・・!!!!」

 

キリト君の目の前には仮面に包まれた1人の剣士が立っていた 多分さっき言ってた剣士だと思う でも良かった ユージーン将軍みたいな人じゃなくって

 

キリト「お前を殺して・・・・・・アスナを!!!!!!!皆は下がっててくれ!!俺がやる!!!!!!!」

 

 

 

リーファ「わ、分かった!!!皆!!キリト君の言うとおりにして!!!」

 

リナ「分かったわ!!!」

 

サクヤ「あの剣士が皆を・・・・・・下手したら私達は全滅を・・・・・・なんてことだ・・・・・・領主たる私がこんな失態を・・・・・・!!!」

 

アリシャ「仕方ないよ・・・・・・あんなの防ぎようがないよ・・・・・・気を落とさないで? 今はキリト君を応援しようよ!!」

 

サクヤ「・・・・・・あぁ そうだな」

 

キリト「はぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

キリト君は剣士の人を防戦一方にしていた それ程までにキリト君の攻撃には殺気が立っていた

 

このままいけば楽々にキリト君の目標は達成されるかもしれない でもそんな簡単に通れるものなのかな・・・・・・

 

キリト「はぁ!!!」

 

「・・・・・・・・・甘い・・・・・・」

 

遂に剣士は反撃に出た キリト君はその攻撃をギリギリで避けれた

 

リナ「よし!!このままいけるよ!!!」

 

キリト「・・・・・・・・・・・・」

 

リーファ「き、キリト君?」

 

キリト「・・・・・・この・・・・・・剣筋は・・・・・・・・・」

 

キリト君の表情は先程とはうって変わって驚きと困惑 この2つの表情に変わっていた

 

キリト「まさか・・・・・・お前は・・・・・・!?」

 

リーファ「キリト君危ない!!!!!!!」

 

無防備のキリト君を 仮面の剣士は攻撃しようとした

 

私は思わず目を背けた

 

・・・・・・どうなった・・・・・・の・・・・・・?

 

私はキリト君の方へと目を向けた そこには 剣士の攻撃を防ぐあいつの姿があった

 

「何やってんだ!!!!!!!キリト!!!!!!!」

 

リナ「っ!!!テツヤ!!!!!!!」

 

そう そこにいたのはテツヤだった 全く 遅いんだって 来るのが

 

テツヤ「変われ!!!こいつは俺がやる!!!」

 

キリト「気をつけろ!!!そいつは「何も言うな!!!」っな!?」

 

テツヤ「敵の正体くらい俺で見極める!!だからさっさと下がれ!!やりにくい!!!」

 

キリト「わ、分かった!!!頼んだぞテツヤ!!!!」

 

リナ「テツヤ!!!気をつけてね!!!」

 

テツヤ「大丈夫だよ お前の前で情けない姿は見せねぇよ」

 

テツヤはそう言って私の方を向いてウインクしてきた

 

ったく 緊張感の無いやつなんだから・・・・・・頑張ってよね!!!!テツヤ!!!!!!!

 

~~~~~~~~~~~~

 

sideテツヤ

 

少し遅れちまったけど まぁなんとかまだ皆がいて良かったな

 

とりあえずこの剣士 キリトがいきなり手を止めてたがなんだって言うんだ?そこまで強そうには見えねぇが・・・・・・とにかく仮面を付けてて分かんねぇからとりあえず正体を拝ませて頂くか

 

テツヤ「・・・・・・さぁ・・・・・・行くぜ!!!」

 

俺は斬月を取り出すと同時に攻撃を仕掛けた しかしその攻撃はまるで見抜かれていたかのように避けられ 俺が攻撃を食らってしまった

 

テツヤ「くっ!やるな!!だがまだまだ!!!」

 

俺は仮面を剥がすことを考えながら攻撃をして間合いを詰め続けた

 

でもこの剣士なかなかやるな・・・・・・攻撃がどんどん防がれる・・・・・・まるで俺の攻撃が手に取るように分かるかのように・・・・・・

 

テツヤ「ちっ・・・ちったぁやるじゃねぇか でもこれなら!!」

 

俺は距離を置き 月牙天衝を放つ 初見じゃまず防げねぇはずだ これなら・・・・・・!

 

だけどその剣士は月牙天衝をギリギリでかわし そのまま俺に攻撃を仕掛けてきた

 

テツヤ「何っ!?」

 

思わぬ反撃を受けた俺は避けきれずに攻撃を食らってしまった

 

にしても・・・・・・今の剣筋・・・・・・どっかで・・・・・・

 

「ふっ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

リナ「こっ!こらぁ!!ぼーっとするなぁ!!!」

 

テツヤ「・・・・・・お前・・・・・・まさか・・・・・・!!!!」

 

この剣士・・・・・・もしかして・・・・・・いや、そんなこと思いたくない でも今の剣筋にあの俺の行動を見切った攻撃 あいつとしか思えない・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・おい 仮面を取って招待を明かせ それくらいできんだろ」

 

「・・・・・・・・・」

 

俺の要求を呑んだのか 剣士は仮面に手を伸ばし その仮面を外した

 

その剣士の素顔は さっきまでの行動から想像はついていたけど 1番あって欲しくない事実だった

 

リナ「へっ!?あの顔って・・・・・・!?」

 

キリト「やはりか・・・・・・」

 

テツヤ「やっぱか・・・・・・なんでお前がこんなことやってんだよ!!!!!!!゛ショウ゛!!!!!!!」

 

そう 仮面の剣士の正体は俺の昔からの大親友 ショウだった

 

でもなんでこんなことに?訳が分からねぇ

 

俺が困惑していると 大きなスクリーンが姿を現し そこには身に覚えのない男が立っていた

 

『おやぁ?やっと来たのかいテツヤ君 待ちくたびれたよ?』

 

テツヤ「誰だてめぇは!!!!どうして俺の名前を!!!!!」

 

『ふっ まぁこれを見れば分かるんじゃないかい?』

 

そう言って男は身を引いた すると 画面の奥には傷だらけの少女が横たわっていた

 

『テ・・・・・・テツヤ・・・・・・君・・・・・・』

 

テツヤ「っ!?あ、あれって・・・・・・アスナ・・・・・・・・・!?」

 

アスナがいるってことは・・・・・・まさかあいつ・・・・・・・・・須郷!?

 

『くくく 安心した前 君が助け出そうとしてる人もここにいるからねぇ』

 

テツヤ「てめぇ・・・・・・まさかアスナをズタボロにしたのは・・・・・・!!!!」

 

『おっと 勘違いしないでくれよ?ボコボコにしたのは兄さんの方さ 全く 人の嫁に傷をつけて欲しくないものだね 申し遅れたね 僕の名前は妖精王オベイロン この世界の唯一無二の王さ』

 

妖精王オベイロン・・・・・・それが須郷のプレイヤーネームか・・・・・・!!

 

オベイロン『君はいなかったろうから説明をしてあげよう ちなみにショウ君には特殊な洗脳を施させてもらい 僕らの命令しか聞けないようになっているよ さて、今から君とショウ君で1戦やってもらう 勝ったら君とキリト君を無傷でここまで来させてあげよう 無論仲間達も無傷で脱出させてあげよう ただし 君が負けた場合はそこにいる奴らは全員 王の権限で無力の状態・・・・・・言わば アカウントを削除させて貰うよ まぁ 君が勝てばいいんだよ 要はね』

 

テツヤ「てめぇ・・・・・・どこまでも屑な野郎だ・・・・・・虫唾が走るぜ・・・・・・いいぜ!やってやる!!悪く思うなよショウ!!!」

 

オベイロン『おっと!言い忘れてたね もし君が勝った場合だが・・・・・・』

 

オベイロン『ショウ君にはこの世から消えてもらうことになっているから そこの所 良く考えることだね』

 

テツヤ「何っ!?」

 

この世から消える!?どうゆう事だ!?

 

オベイロン『ショウ君が負けて戻ってきた場合 僕の部下達が強力な毒薬をショウ君に打ち込み 毒殺するつもりだよ まぁ ショウ君を殺してここに来るか ショウ君を助けて君含む全員のアカウントを消すか どっちか好きな方を選ぶことだね まぁ せいぜい屑同士 頑張ることだね テツヤ君』

 

そう言い残して スクリーンは消えていった

 

ふざけろ・・・!!!どうしてショウが死ぬことになってんだよ!!!!!

 

もしユウキを取ればショウは・・・・・・ショウを取ればアカウントは消え ユウキの救出は最早絶望的だ・・・・・・

 

なんで・・・・・・なんでこんなことに!!!!!!!

 

ショウ「はぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

絶対してる俺を他所に ショウは容赦なく攻撃を仕掛けてくる

 

テツヤ「っ!!止めろ!!ショウ!!!こんな戦い無意味だ!!!どうしちまったんだよ!?あんなやつの洗脳なんかに負けるお前じゃねぇだろうが!!!!!」

 

ショウ「黙れ!!!須郷様が絶対だ!!!」

 

鍔迫り合いで俺はショウと睨み合った その目はいつものショウではなく 俺を殺そうとしている目だった

 

テツヤ「くそったれがぁ!!!」

 

ショウ「ぐっ!?」

 

俺はショウの事を吹き飛ばし そのまま体制を崩してたショウの顔を掴み 地面に叩きつけた

 

テツヤ「いい加減に目覚めやがれ!!!!てめぇはそんなくだらねぇ洗脳に引っかかるようなやつじゃねぇだろうがよ!!!!いつも見たくそのクールさで俺を馬鹿にしてみろ!!!!」

 

ショウ「黙れ!!黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!!!」

 

リナ「どうしてなの・・・・・・ショウ君・・・・・・どうしてあなたがテツヤと戦うことに・・・・・・!!!」

 

ユキ「ショウさん!!!目を覚ましてください!!!お願いです!!!」

 

胸ポケットの中にいたユキもショウに呼びかけてけれる それでもショウは変わることは無い

 

ショウ「お前を殺せばいい!!!!須郷様こそが正義!!!!貴様は敵だァ!!!!!」

 

テツヤ「目を覚ませショウ!!!!あんな野郎の手駒になっていいのかよ!?お前まで屑に染まる必要はねぇ!!!!元に戻れ!!!ショウ!!!!」

 

ショウ「黙れぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

 

ショウはそう叫んで俺に突撃してきた

 

テツヤ「ちっ!!!こうなったら!!!!」

 

俺は卍解のポーズを取り 力を溜めた

 

ショウ「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

ショウは俺に向け剣を振り下ろそうとした

 

テツヤ「しまっ・・・!」

 

俺は思わず目を瞑った でも 俺にショウの攻撃が当たることは無かった

 

テツヤ「ど、どうなってんだ・・・?」

 

俺は目を開けショウの方へ向いた すると ショウが頭を抱え苦しんでいた

 

ショウ「ぐっ・・・!がぁぁぁ!!!!やめろ!!!!出てくるなぁ!!!!!」

 

リナ「ショウ君・・・・・・?」

 

キリト「これは一体・・・・・・?」

 

テツヤ「おい!!!ショウ!?大丈夫か!?」

 

ショウ「・・・・・・テツ・・・・・・ヤ・・・・・・俺を・・・・・・殺れ・・・・・・」

 

テツヤ「っ!?ショウお前元に!!!」

 

ショウ「すまなかった・・・・・・あんなやつに洗脳されちまうなんて俺もまだまだみたいだ・・・・・・テツヤ・・・・・・俺を殺れ お前はユウキを助けるんだ・・・・・・キリトと一緒に・・・・・・」

 

テツヤ「ショウ・・・・・・」

 

ショウ「早く・・・・・・しろ・・・・・・またいつ狂い出すか分からねぇ・・・・・・俺が俺を操作できてる今がチャンスだ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

もし今ここでショウを斬れば 確かにユウキの元へ行けて あいつを助け出すことが現実的になる でも・・・・・・でも・・・・・・

 

テツヤ「・・・俺にはできねぇ・・・!!!!!!!親友を殺してユウキを助けるなんて・・・!!!!!!!お前を殺すなんてことできねぇ!!!!!!」

 

俺は涙を零しながら叫んだ ふざけんな ようやく2年間に渡るデスゲームをクリアして 皆で生還して 今からユウキとアスナを助けてハッピーエンドが待ってたはずなのに・・・・・・!!!!!!

 

ショウ「テツヤ・・・・・・俺の命なんざ安い・・・・・・だから・・・・・・お前はユウキを助けたくはないのか・・・・・・?」

 

テツヤ「助けてぇさ・・・!!!!今すぐにでも抱きしめてやりてぇさ・・・!!!!でも・・・・・・!!!お前がいない人生なんて!!!!!俺の人生じゃねぇんだよ!!!!!!!」

 

いつだって一緒だった 幼少 小学 中学 SAO 生還後 いつだって隣にはお前がいて 俺をサポートしてくれた それは日常でもそうだし 野球でもそうだし SAOでもβテスターとして俺とユウキを支えてくれた 本当にお前は俺の大事な親友なんだ それを俺の手で殺すなんざ・・・!!!

 

ショウ「テツヤ・・・・・・月牙天衝を俺に撃て・・・・・・それでユウキを助けに行くんだ・・・・・・お前にはその使命がある・・・・・・」

 

テツヤ「無理だ・・・・・・俺にはそんなことは・・・・・・無理だ・・・・・・!!!!!!!」

 

ショウ「なら斬月を貸せ・・・・・・俺が自決する・・・・・・」

 

テツヤ「ふざけんな!!!!!待ってろ!!!!!俺がお前とユウキを助け出す案を考える!!!!!だから死ぬなんて言うんじゃねぇ!!!!!」

 

ショウ「馬鹿なお前にそれは無理だ・・・・・・だから・・・・・・」

 

テツヤ「ショウ・・・・・・!!!!」

 

ユキ「お父さん・・・・・・どうするの・・・・・・!?」

 

テツヤ「・・・・・・ショウ・・・・・・」

 

俺は とめどなく溢れ出る涙を抑え 斬月を構えた

 

リナ「っ!?テツヤ!?」

 

テツヤ「・・・・・・文句は無しだ・・・・・・ショウ・・・・・・」

 

ショウ「あぁ・・・・・・早くしろ・・・・・・」

 

テツヤ「月牙天!!!!!!!」

 

親友の願いを聞くのもまた親友の為だ 俺は覚悟を決めた

 

斬月を振りかざし 月牙天衝を撃とうとした

 

でも 撃とうと瞬間に 俺の中の記憶の一つ一つが蘇ってきた

 

色鮮やかなショウとの思い出 喧嘩したり 一緒に怒られたり 色々な事で一喜一憂したり ユウキよりも長いショウとの大切な思い出が 次々とプレイバックされていき 俺は月牙天衝を撃つ気力を無くした

 

テツヤ「ちくしょぉ・・・!!!!無理だ・・・・・・!!!!無理に決まってんだろうが・・・・・・!!!!!!俺がショウを殺せる訳ねぇじゃねぇかよ!!!!!!!」

 

ショウ「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「なんで・・・・・・なんで・・・・・・!!!!!」

 

ショウ「・・・・・・」

 

俺は泣き崩れ 空中で涙をボロボロと零す 声にならない声で俺は泣き続けた

 

テツヤ「くそぉ・・・・・・!!!!ショウ・・・・・・!!!!」

 

ショウ「相変らずだなお前は・・・・・・人の為に良いことをしても 何かがお前を邪魔をする そしてまさか俺がお前の壁になるとはな・・・・・・」

 

そう言ってショウは自分の剣を首筋に寄せた

 

テツヤ「ショウ・・・・・・!?お前何を・・・・・・!?」

 

ショウ「俺は今ここで自決する だからせめて最後くらい 笑顔で見送ってくれよ それが親友ってもんだろ?」

 

テツヤ「ショウ!!!止めろ!!!!!!死ぬな!!!!!」

 

ショウ「ふっ・・・・・・じゃあな テツヤ 今までありがとう」

 

テツヤ「・・・・・・馬鹿野郎・・・・・・・・・こちらこそありがとな」

 

もうこの距離じゃ止めることはできない 俺は責めてもの思いで笑顔でショウを見送ろうとした

 

でも ショウが自殺をしようとした時 無数の弓矢がショウの身体を貫いた

 

テツヤ「っ・・・・・・!?」

 

ショウ「テ・・・・・・ツヤ・・・・・・」

 

ショウの身体はあのSAOの頃と同じ 鏡が割れたような音を立てて消えていった

 

テツヤ「ショ・・・・・・・・・ショウ・・・・・・?」

 

『あーあー もう見飽きたよ 友情ごっこは』

 

テツヤ「その声は・・・・・・須郷!!!!!!!」

 

声のした方を向く そこには先程のスクリーンがあり そこにはオベイロンではなく別の男が立っていた

 

アルベリヒ『いやぁ実に面白かったよ 屑が屑の為に死のうとするところは見てて傑作だね さて、この姿出会うのは初めてだね 妖精王補佐 アルベリヒだ よろしく テツヤ君』

 

テツヤ「てめぇ・・・・・・!!!!!!!」

 

アルベリヒ『でもね?私は我慢ができない いつまでも友情ごっこに付き合う筋合いは無いんだよ それにねぇ あんまりにイライラしちゃったから この娘にまで被害がいったよ?』

 

そう言ってアルベリヒは何かを掴みスクリーンに映した それは紛れもない あのユウキだった

 

テツヤ「っ!!!!!!!ユウキ!!!!!!!!!!!!!!」

 

ユウキ『テ・・・ツヤ・・・・・・・・・助け・・・・・・・・・て・・・・・・!!!!!!!』

 

ユウキの肌には殴られた跡のようなものから斬られた跡 色々な傷がユウキを襲っていた

 

アルベリヒ『大事な商売道具なのにねぇ・・・まぁいいさ 所詮は仮想現実だ 現実の彼女にはなんの影響もない』

 

テツヤ「ふざけんな!!!!!!!ユウキをいたぶっておいてなんだその口の聞きたかは!!!!!!!待ってろ!!!!!!!!今すぐそっち行って殺してやる!!!!!!!!!!!!!!!」

 

アルベリヒ『くくく・・・・・・早く来ないとこの娘で俺のイライラを晴らしちまうぞ・・・・・・』

 

そう言ってアルベリヒはユウキの頬を舐めた 舐められた瞬間にユウキの目から涙が零れた

 

テツヤ「っ・・・・・・!!!!!!!」

 

アルベリヒ『あ そうそう ショウ君が死んだからまた新しく敵を送ったから 今度は・・・・・・君の大切な人が標的さ 無論 HPが切れたらアカウント消去は続行だから それじゃあね せいぜい頑張ることだね テツヤ君』

 

そう言い残して スクリーンは消え去った

 

それになんだ?俺の大切な人が標的って・・・・・・大切な人・・・・・・っ!?まさか!?

 

テツヤ「リ・・・っ!?」

 

リナ「・・・・・・・・・」

 

俺がリナの方を向くと まるで先程のユウキやアスナのような傷つき方をしたリナがいた 近くには数えられない程のガーディアンがいた サクヤさんやアリシャさん キリトやリーファちゃんが必死にガーディアンを倒し続けるが無限に湧き続ける敵を倒してリナを助けることはほぼ不可能だった

 

リナ「テ・・・・・・ツヤ・・・・・・助け・・・・・・」

 

そう言い残して リナ・・・・・・いや、姉ちゃんは気絶をした

 

テツヤ「っ!!!!!!!」

 

アスナ・・・・・・姉ちゃん・・・・・・ユウキ・・・・・・それに・・・・・・ショウ・・・

 

どうして・・・・・・どうして・・・・・・・・・!!!!!!!

 

回る回る俺の中の怒り ショウのあまりにも酷い最後 傷ついたユウキとアスナ そして姉ちゃんの気絶 かけがえのない俺の大事な仲間 親友 家族 そして大事な彼女の涙 回り回った俺の怒りは遂に頂点に達した

頭の中で何かがプチンと切れたのが分かった

 

テツヤ「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺はその声と共に 月牙天衝を姉ちゃんに群がる雑魚に放った

 

敵は一瞬で消え去り それと同時にキリトやリーファが姉ちゃんを助け出すことに成功した

 

俺は姉ちゃんのすぐ側までより 安否を確認した HPは無くなる寸前だが生きてる アカウント削除までギリギリだったけど間一髪だ

 

テツヤ「リナ!!リナ!!!!!」

 

俺はリナに無理やりポーションを飲ませ HPを回復させた

 

とにかくこれで一安心だ 後はこいつら雑魚を殺して天辺に行けば・・・!!!!

 

テツヤ「・・・・・・キリト・・・・・・俺が道を開ける・・・・・・後に続いてこい・・・・・・」

 

キリト「あ、あぁ 分かった」

 

テツヤ「卍解!!!!!!!」

 

俺はひとまず卍解をした ゛アレ゛を使うにはこの状態が1番いい

 

テツヤ「さて・・・・・・」

 

俺は額に手を当て そのまま手を顎の辺りまでスライドさせた

 

キリト「っ!?なんだ!?その仮面は!?」

 

スライドさせると 俺の顔に あの時もう1人の俺から貰った仮面が俺の顔に装備された

 

テツヤ「俺の怒りの頂点をたっぷり味わいやがれ!!!!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~

 

あの時俺の懐から出てきたのは もう1人の俺から貰った仮面だった

 

何かを訴えるかのように燃え盛るその仮面を俺は顔に装備した

 

すると 俺の力は2倍にも3倍にも増大し 膨れ上がった

 

足元からは黒いオーラが出てきて 例えるなら覚醒した戦士のようなものだった

 

俺が困惑をしていると 脳裏にもう1人の俺の声が聞こえてきた

 

テツヤ『おい哲也 聞こえるか』

 

哲也「テツヤ?なんだよ」

 

テツヤ『いいか その仮面は装備している間俺と直接リンクされる こうして俺がお前に話しかけりるのもそのおかげだ その仮面はお前の力と俺の力を合わせれてくれる 力の増大はそのおかげだ』

 

哲也「なるほどな 立派な道具だ」

 

テツヤ『裏の俺とほぼ一体化するんだ 扱いには気ぃつけな 俺に飲み込まれちまうかもしれないぜぇ?ヒャーハッハッハッハ!!!!!!!』

 

哲也「そうか ご忠告ありがとよ」

 

裏の俺との力の一体化 あまりに力が溢れ出るから使いたくはなかった

 

でも もうそんなの関係ない 怒りの臨界点を超えた今の俺に我慢なんてできない

 

この力を使って一気にあの屑共の場所まで駆け上がる!!!!

 

テツヤ「キリト あまり近づき過ぎるな 今の力には慣れちゃいねぇ 暴発するかもしれねぇから気をつけろ」

 

キリト「あ、あぁ 分かった」

 

テツヤ「一気に駆け上がるぞ!!!!キリト!!!!」

 

キリト「あぁ!!!!」

 

仮面を付けた俺は力が溢れんばかりに出てくる 斬月を一振りすれば月牙天衝は出てきて 普通に月牙天衝を放てば壁を貫こうがその威力を保てる

 

テツヤ「邪魔だ邪魔だ邪魔だぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

俺は次々と敵を倒していき 遠かった天井も後少しだ

 

サクヤ「行け!!2人共!!!」

 

アリシャ「後少しだよ!!!!」

 

リーファ「行け・・・・・・!!!キリト君!!!!」

 

リナ「うっ・・・・・・テツヤ・・・・・・・・・頑張・・・・・・れ・・・・・・!!!!」

 

リナ「頑張れテツヤ!!!!!!!!!!!!!!」

 

テツヤ「キリト!!!俺が月牙天衝を撃ったら一気に駆け上がれ!!!!」

 

キリト「分かった!!!!」

 

テツヤ「月牙天衝!!!!!!!」

 

俺の月牙天衝によって 群がっていた敵は一気に片付いた

 

テツヤ「よし!!!!」

 

俺はキリトの後を追い キリトと共に天辺を超え このグランドクエストを攻略した

 

ユウキ・・・・・・待ってろよ・・・・・・お前の涙はすぐに俺が止めてやる・・・!

 

そして須郷・・・・・・・・・ショウの仇だ・・・・・・・・・俺が殺してやる!!!!




ショウの死 傷だらけのユウキの涙 リナの気絶 それらを一気に目にしたテツヤは怒りの臨界点を超え 遂にグランドクエストを攻略する

でも それには余りにもデカすぎる犠牲を払っていた

親友のショウの死を助けきれなかったテツヤ テツヤはユウキを助け出すことはできるのだろうか!?

次回もお楽しみに!


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part50 救出~神の怒り~

テツヤ「抜けた!!!!!!」

 

キリト「よしっ!!!!」

 

俺とキリトは天辺を超え クエスト場を抜けた

 

超えたそこは 先程の鏡が広がった場所がちょっと小さめな場所に収められていた

 

とても何か特別な場所だとは思えなかった

 

テツヤ「んだよ!!!クエスト終わったらすぐにあの野郎達の所にいけんじゃなねぇのかよ!!!!」

 

キリト「いや待てテツヤ これを見ろ」

 

キリトが指さしたのは先程抜けた天井の扉だった これに一体なんの意味が?

 

テツヤ「なんだ?これを開けろってか?」

 

俺は無理矢理にでも扉を開けようと力振り絞って扉に手をかけた でもその扉はビクともしなかった

 

テツヤ「くそが!!!!開かねぇじゃねぇかよ!!!」

 

キリト「テツヤ!あの時のカードキー!あれなら使えるんじゃないか!?」

 

テツヤ「そうかそれか!!!ユキ!!!」

 

ユキ「はい!!!」

 

テツヤ「これを頼む!!!」

 

俺はユキを呼び出し あの時天から降ってきたカードキーをユキに渡した

 

ユキ「任せて!!ほんの少し時間を頂戴!!」

 

テツヤ「なるべく早くな!もう敵さんは俺らを殺す気満々でいるぞ!」

 

鏡の中からは先程と同じような敵がまたもや大量に出てきた 俺達の元へゆっくりだが近づいてきている

 

ユキ「OKだよ!!皆!!私に捕まって!!!今からテレポートするよ!!」

 

テツヤ「よし来た!!!」

 

俺とキリトはユキの手に触れ 皆で一斉にテレポートをした

 

テレポートが終わると なんだかよく分からない光が強い場所に俺らはいた ユキとユイちゃんは普通の状態に戻っていた

 

テツヤ「ユキ ここはどこだ?」

 

ユキ「ここは世界樹の中だよ」

 

キリト「ユイ アスナとユウキ 2人のプレイヤー反応はあるか?」

 

ユイ「はい!左側にはユウキさんの 右側にはママの反応があります!」

 

テツヤ「そうか ならここで一旦の別れだな」

 

キリト「そうなるな」

 

テツヤ「・・・・・・負けて帰ってくんなよ 今度会うときは互いの彼女取り戻した状態でだ」

 

キリト「当たり前だ お前こそ負けんなよ」

 

テツヤ「負けるかよ・・・・・・・・・んじゃあなキリト 健闘を祈る」

 

キリト「あぁ」

 

俺とキリトは拳を交わし それぞれの道を進んだ

 

こっから先は1人だ でも きっと大丈夫だ ユウキは取り戻す 売りになんか出させねぇ あいつは俺のもんだってことをあの屑に痛い程思い知らさてやらぁ・・・・・・!!!!!!

 

ユキ「私の後に続いてね!」

 

テツヤ「おう!!」

 

ユキが走っていく先をどんどん抜けていく システムの壁をもユキの力でぶち壊して行き 進んでいった

 

ある程度進んでいくと 俺達は木の幹の上に立っていた

 

ユキ「ここは世界樹の木の幹だね 後少しだよお父さん!!」

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・あぁ・・・そうだな・・・」

 

ユキ「お父さん?どうしたの?」

 

テツヤ「この仮面にまだ慣れてねぇからか知らねぇがすげぇ疲れが貯まる・・・くそ・・・」

 

俺は付けていた仮面を外し 頭を片手で抱えた

 

ユキ「大丈夫?」

 

テツヤ「大丈夫さ・・・ユウキが近いんだ こんな所でへばってられるかよ さぁ行くぞユキ ユウキのとこまで飛ぶぞ!」

 

ユキ「OK!」

 

ユキはフェアリーの姿に戻り 俺はユキの指さす方向へと飛んでいった 少し飛んでいくと デカい鳥籠が姿を現した

 

テツヤ「ユキ あそこにプレイヤー反応はあるか?」

 

ユキ「うん!間違いもしない!お母さんのだよ!」

 

テツヤ「よっしゃあ!遂に見つけたぁ!!!」

 

俺はスピードを上げ すぐ様にそのデカい鳥籠の元へと辿り着いた

 

鳥籠の中を除くと ボロボロになり 横たわっていたユウキがそこにいた

 

籠には鍵がかかってるがんなの関係ない 俺は斬月でその鍵をぶち壊して無理やり扉を開けた

 

テツヤ「ユウキ!!!!!」

 

ユウキ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「あの野郎こんなになるまで殴りやがって・・・!!!!おい!ユウキ!!俺だ!!!テツヤだ!!!!」

 

ユキ「お母さん!!私もいるよ!!!ユキだよ!!!」

 

俺は気絶していたユウキを抱き抱え ユキは普通の状態に戻りユウキの事を揺さぶりながら呼びかける

 

テツヤ「ユウキ!!!!!!!!」

 

ユウキ「うっ・・・・・・・・・」

 

俺がもう1度 ユウキの事を大きな声で呼ぶと ユウキはゆっくりとゆっくりと その瞳を開けた

 

ユキ「お母さん!!!!」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・?それにユキ・・・・・・・・・!?」

 

ユキ「うん!!ユキだよ!!!お母さん!!!!」

 

ユウキ「ユキ・・・・・・!」

 

ユキは目を覚ましたユウキに抱きついた ユウキは涙を流しながらユキを抱きしめた

 

ようやくだ やっと俺達家族がこうして集まれた

 

色んなことをユウキに言いたいけど 感動と喜びのあまり言葉があまり出ない でもそれほど今俺は優越感に浸れる こうして皆の協力のおかげでユウキを再びこの手で支えることができるんだ こんな喜びは他にない

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・悪いな・・・・・・遅れちまって・・・・・・」

 

俺はユウキの事を抱きしめた 実際には数ヶ月ぶりなんだろうが 俺はユウキを抱きしめるのがまるで何十年ぶりかのように思えた それ程にまで 俺はこれを待ち望んでいたんだ

 

ユウキ「ううん・・・・・・大丈夫だよ・・・・・・ボクずっと待ってたんだ・・・・・・テツヤが来るのを・・・・・・」

 

テツヤ「こんなに傷だらけにされて・・・・・・あの野郎ぜってぇに殺す・・・・・・」

 

俺は拳を握りしめながらも ユウキとユキをしっかりと支えながらあの人間の屑に対する怒りを沸き上がらせる ショウをあんなお役御免のような殺した方をして 姉ちゃんとユウキをこんなに傷だらけにしやがって・・・・・・!!!!

 

テツヤ「とにかく今はログアウトしようユウキ このシステムカードキーさえあれば・・・・・・」

 

ユウキ「それ届いてたんだね・・・良かった ちゃんとテツヤの所に届いてて」

 

テツヤ「あぁ お前のおかげでここにこれたんだぜ ありがとな さぁて ユキ 最後の一仕事だ こっからユウキをログアウトさせられる場所を探しに行こう」

 

ユキ「はい!!」

 

テツヤ「ユウキ 立てるか?」

 

ユウキ「う、うん 立てると・・・・・・あっ・・・!」

 

傷だらけの体をヨロヨロになりながらも立たせようとするユウキ けれどもユウキはバランスを崩してしまった

 

テツヤ「おっと!無理すんな 俺が支えてやるから」

 

ユウキ「ありがとね テツヤ あ、後ね!ボクそのログアウト出来る場所知ってるよ!」

 

テツヤ「本当か!?よっしゃ!なら話は早い!!!早速・・・・・・」

 

俺はユウキの肩を抱き 支えながらユキと3人で歩き出そうとした時だった

 

「私の大事な商売道具に何をしてるんだい君は?」

 

テツヤ「何っ!?この声は!?」

 

この声 間違いない 須郷の野郎の声だ こんな憎たらしい声他にはいない

 

そして その声がすると同時に ユキが苦しみ出した

 

ユキ「嫌っ・・・!!!助け・・・・・・て・・・・・・!!」

 

テツヤ「ユキ!?どうしたんだ!?」

 

ユキ「お父・・・・・・・・・」

 

ユキは俺の事を呼ぶ前に 姿を消していってしまった

 

そして ユキが姿を消したと同時に 俺とユウキに重い重力がのしかかった

 

テツヤ「ぐっ!?なんだこれは・・・!?」

 

ユウキ「うっ・・・・・・テツヤ・・・・・・・・・!」

 

俺はかろうじて片膝立ちは出来ているが 体力を消耗しているユウキにこの重い重力は耐えられない

 

俺はユウキをなんとかして助けようとしたが 今度は更なる重力がかかり 俺も倒れてしまった 倒れたと同時に俺の卍解は解けてしまった

 

テツヤ「くそ・・・・・・なんなんだこれは・・・・・・!!!!」

 

「くくく・・・・・・今度導入する予定の重力魔法なんだが ちと強すぎたようだね これは確認が必要だね」

 

テツヤ「てめぇ・・・・・・須郷!!!!!!!」

 

アルベリヒ「おいおい ここでその名は呼ぶなよ ここでは妖精王補佐アルベリヒだ 分かったかこの猿が!!!!」

 

須郷はそう言いながら俺の顔を蹴ってきた

 

テツヤ「ぐっ・・・!!」

 

アルベリヒ「ったくよぉ ここまで来たと思ったら何がログアウトだ この・・・・・・何っ!?重・・・・・・い!?なんなんだこの武器は!!!使い物になりやしない!!!!」

 

何かを呟きながら 須郷は俺の斬月を持ち上げようとした しかし 須郷は俺の斬月を持ち上げることもちょっと移動させることもできずにいた

 

テツヤ「たりめぇだろうが・・・・・・その武器は俺専用の武器だ・・・・・・例え持てようとてめぇじゃそいつは扱えねぇよ・・・・・・」

 

アルベリヒ「ちっ!!くそが!!!!図に乗ってんじゃねぇぞカスが!!!!」

 

そう言いながら再び須郷は俺の事を2発3発と蹴ってきた

 

テツヤ「ぐっ・・・・・・てめぇ・・・・・・こんな卑怯なやり方で・・・・・・!!!」

 

アルベリヒ「卑怯?勝てりゃあ良いんだよこの世はよぉ!!!!」

 

ユウキ「止めて・・・・・・!テツヤを傷つけるのは止めて!!」

 

アルベリヒ「てめぇは黙ってろこのモルモットがぁ!!!」

 

須郷はユウキに対し暴言を吐きながら ユウキの事を蹴り出した

 

ユウキ「うっ・・・・・・」

 

アルベリヒ「てめぇ俺がどんだけてめぇ如きに金使ったと思ってんだこのカスが!!!!あぁ!?それを何がログアウトだ!?俺を侮辱してんのかこの野郎!!!!」

 

そう言いながらユウキの事を何度も何度も蹴り飛ばす 顔 足 腹 色々な箇所を蹴られるユウキ ユウキの瞳には涙が浮かんでいた

 

アルベリヒ「ったくよぉ・・・・・・まぁもうこの辺にしておくか あんま傷つけると俺が楽しめなくなるからなぁ おぉ?テツヤ君よぉ」

 

テツヤ「んだと・・・・・・?楽しむってどうゆう・・・・・・」

 

アルベリヒ「こういうこった」

 

須郷が指をパチンと鳴らすと 横たわるユウキの腕を手錠の様なもので拘束し それを宙に浮かばせ ユウキを無防備にさせた

 

ユウキ「うっ・・・・・・」

 

テツヤ「てめぇ何しやがる!!!!!返答によっちゃあただじゃおかねぇぞ!!!!」

 

アルベリヒ「うるせぇなてめぇは 屑は屑なりに大人しく這いつくばってろや!!」

 

須郷はそう言いながらまた俺の事を蹴り出した

 

別に俺を蹴ろうが何しようが構わねぇ でもユウキを傷つけるのだけは許してはおけねぇ だからできるだけこうやって時間を稼いでなんとか起死回生の時を・・・・・・

 

アルベリヒ「システムコマンド!!!オブジェクトID エクスキャリバーをジェネレート!!」

 

なんだ?今のは?エクスキャリバー?ジェネレート?一体どういう・・・・・・

 

少し経つと 須郷の目の前にはレジェンダリーウェポンの1つ 聖剣エクスキャリバーが現れた

 

アルベリヒ「これはシステム管理者の特権でな 俺と弟のオベイロンだけがこれを出来るんだ てめぇはこいつでもくらってろ!!!!」

 

須郷はそう言いながら 俺の腹部にエクスキャリバーを突き刺してきた

 

テツヤ「ぐっ・・・!!!」

 

アルベリヒ「そして!!!システムコマンド!!!ペインアブソーバーレベルを8に!!」

 

ぺいんあぶそーばー・・・・・・?なんだそれは?また新しい武器か?

 

そんなことを思っていると 俺の腹部に激痛が走った

 

テツヤ「ぐっ!?がぁぁぁぁ・・・・・・!!!!!!」

 

アルベリヒ「このペインアブソーバーはなぁ 痛みのレベルを表していてなぁ レベルは0から10まである まずは8で我慢してやる 次は5 次は3とどんどんレベルを落としていって最終的には0にしてやる 最も レベルを3以下にすると現実の身体にも支障が起こるがまぁ屑のお前にはそんなこと関係ねぇよなぁ?」

 

テツヤ「てめぇ・・・・・・!!!!!」

 

アルベリヒ「さてと 俺はこの女で楽しませてもらうよ?」

 

そう言いながら 須郷はユウキの胸へと手を伸ばした

 

ユウキ「っ・・・・・・!」

 

アルベリヒ「まぁ弟の嫁とか言ってる奴よりかはちいせぇがなかなかあるじゃねぇか こりゃあ楽しめそうだな」

 

テツヤ「おい!!!!!その手をどけろ!!!!!!!殺すぞてめぇ!!!!!!!」

 

アルベリヒ「くくく・・・・・・おい お前には言い忘れてたがな こいつの出荷日は明後日だって決まってんだよ それまでにこの女を楽しんでおかなきゃなぁ?おぉ?」

 

テツヤ「明後日・・・・・・!?」

 

アルベリヒ「おっと まだまだ話は終わらねぇぞ 前には相手の社長に売ると言ったがそんなのは嘘だ」

 

テツヤ「なっ!?」

 

アルベリヒ「俺はこう見えて裏社会にも顔が知られていてな こいつの出荷先は海外のマフィア相手だって決まってんだよ」

 

テツヤ「っ!?海外!?」

 

アルベリヒ「この歳で処女の女なんか高く売れるぜぇ?ざっと2000万ってとこか?これで俺の未来は数年だが安泰よ さて、海外のマフィアに売られたらどうなるか分かるか?」

 

テツヤ「んなこと知りたくもねぇ・・・・・・!!!」

 

アルベリヒ「教えてやるよ レイプの雨霰だ!!!来る日も来る日も犯され見ず知らずの赤の他人の精液を中に出され 妊娠をしたら流産をされ それを繰り返す そして薬漬けにされ 半年も経てば用済みとかし 人身売買に出されるか殺されるかのどっちかだ 俺にはなんのプラマイも無い こんなに良い商売他にねぇぜ」

 

テツヤ「っ・・・・・・・・・・・・!?」

 

ユウキ「っ!?」

 

アルベリヒ「まぁ それは悪魔で現実の世界でだ この仮想現実と言う世界においてこいつを犯そうが殴りまくろうがなんも関係はねぇ 仮想現実様々だぜ こんなに良い女を喰えるんだからなぁ」

 

須郷はそう言いながらユウキの頬を舐める 目に溜まっていたユウキの涙が出る流れ落ちる

 

ユウキ「嫌・・・・・・そんなの嫌・・・・・・・・・嫌ぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!助けてぇぇぇぇぇ!!!!!!!助けてテツヤァァァァァァァ!!!!!!!」

 

繰り返される非日常的なことを聞かされ ユウキはパニック状態にに陥った

 

アルベリヒ「うるせぇ女だ 大人しくしてりゃあ・・・・・・殺しやしねぇよぉ!!!!!!!」

 

須郷はユウキの腹部の布を破り捨てながらそう言った

 

腹部にについていたリボンが俺の目の前に落ち 耐久値を無くしそのリボンは消えていった

 

テツヤ「てめぇ!!!!!!!離れろ!!!!!!!今すぐ離れろ!!!!!!!じゃなきゃ殺す!!!!!!!ぶち殺す!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

アルベリヒ「うるせぇなてめぇは もう一変に4に落とすか」

 

須郷がそう言った数秒後 俺の身体をさっきのとは比べ物にならないほどの激痛が走った

 

テツヤ「っ!?あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

アルベリヒ「まぁしばらくはもう俺にたてつけねぇだろ さてと 後はお前をいただくだけだ」

 

ユウキ「嫌ぁぁぁぁ!!!!!!そんなの嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」

 

ユウキは足をジタバタと暴れさせ もうパニックの状態が目に見えて分かる

 

アルベリヒ「暴れてんじゃねぇぞオラァ!!!!!!!」

 

須郷はユウキの顔を2発3発と殴り ユウキのパニックを無理矢理に止めた

 

ユウキ「い・・・・・・・・・や・・・・・・・・・」

 

アルベリヒ「へっ 後で噛まれちゃ溜まったもんじゃねぇ まずは指でもしゃぶらせてやるか おら 口開け」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・・・・くそが・・・・・・・・・・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~

ふざけんな なんであんなことになっているユウキを俺はこんな寝た状態で見ていなきゃいけないんだ

 

俺はユウキを助けに来たのになんでユウキにあんな目に遭わせてるんだ それにもし助けられなかったらユウキは海外に・・・・・・そしたらもう二度と正常なユウキに会うことはできなくなる・・・・・・・・・

 

でも敵はシステム管理者でほぼチートを使ってくるんだ んなの勝ってこねぇよ

 

誰でもいい 俺に力を・・・・・・・・・力を貸してくれ・・・・・・・・・

 

 

 

 

───君はこんなことでへこたれるのか?───

 

誰だ?お前は へこたれる?ふざけんな 誰がへこたれるか ただ敵の力の前になす術が無くて絶望してるだけだ

 

───その敵の力と言うのはシステムか?───

 

あぁそうだよ そのシステムのせいで勝てる相手にも勝てやしねぇんだ

 

───ふむ 君はあの頃の戦いを忘れたのかい? システムの壁を乗り越え 私と戦い あんな形とはいえ仮にも私に勝った男じゃないか 立ち上がるんだ テツヤ君───

 

誰なんだ?あんたは 俺を知ってるし 前にどこかで・・・・・・

 

『さぁ 立ち上がれテツヤ君 ユウキ君を助けられるのは君しかいないよ』

 

気づけば俺の隣には白衣を着た男が立っていた その男の顔は既に死んでいるはずのあいつの顔だった

 

テツヤ『っ!?茅・・・・・・場!?』

 

そう 俺の隣にいたのは死んだはずの茅場晶彦だった あのSAOを作った張本人だ

 

茅場『積もる話はまた後でだ それより君はシステムなんぞに屈するのかい?君にはあるじゃないか 私が作ったシステムより遥上の速度を叩き出すそのスピードと力が』

 

テツヤ『・・・・・・・・・』

 

茅場『さぁ立つんだ テツヤ君 君の力・・・ゲームマスターをも超える存在・・・・・・・・・君はそう ゛死神゛なんだ』

 

テツヤ『っ!!!』

 

茅場『妖精の王?そんなの君にとっては赤子同然じゃないか それに君はあのシステムにはただ混乱させられてるだけだ よく考えてみるんだ まだ不死の状態だった私とあんな善戦を繰り広げたのは君だけだ 要は君にはシステムの壁なんか簡単に超えられるほどの力を持っているんだ それは何故か? 君の死神は異名なんかじゃない 君は正しく あの剣の世界 ソードアート・オンラインに降り立った死の神だ それがただアルヴヘイム・オンラインと名前が変わっただで根本的にはSAOの頃と一緒だ 君なら助けられるさ その゛頬の傷゛はなんのためにつけたんだい?』

 

テツヤ『っ!?お前なんで傷のことを・・・・・・!?』

 

茅場『説明は後だ さぁ行くんだ テツヤ君 いや、 死神 荒波哲也よ』

 

そう言い残し 茅場晶彦は俺の前から姿を消していった

 

・・・・・・本物の死神か・・・・・・おもしれぇ・・・・・・いっちょてめぇの策に乗ってやろうじゃねぇか・・・・・・茅場晶彦・・・・・・いや、ヒースクリフ団長よ!!!!!!

 

~~~~~~~~~~~~~

 

アルベリヒ「くくく いいぞ だいぶ上手くなったな それじゃあいよいよ本番と・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・させ・・・・・・るか・・・・・・!!!」

 

アルベリヒ「あん?」

 

テツヤ「こんな・・・・・・システムの技なんざに・・・・・・負けるか・・・・・・!!!!」

 

俺は突き刺さったエクスキャリバーを立ち上がりながら抜いた

 

もうユウキの顔は虚ろになり 涙を流しながら須郷の言いなりになっていた

 

テツヤ「悪ぃがユウキは俺の物なんでな・・・・・・マフィアにレイプだぁ?戯言は寝てから言いやがれ こいつの始めても こいつの子供も全部俺のもんだ!!!!!!!俺の物に手ぇ出すな!!!!!!!」

 

アルベリヒ「てめぇ・・・・・・言ってくれるじゃねぇかこの蝿がぁ!!!」

 

須郷は俺の顔面を殴ろうとした 俺はその手を掴み 現実であれば折れてる方向へと曲げ 押し退けた

 

アルベリヒ「なっ!?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・システムログイン・・・・・・・・・ID・・・・・・・・・゛ヒースクリフ゛・・・・・・・・・!!!!!!!」

 

システムログイン これを行えば 先程の須郷の様なことが可能だ 本来そんなこと普通のプレイヤーの俺には無理だが それを実現してくれたのが茅場の手助けのおかげだ

 

俺だけの力で助けたかったけど もうそんなこと言ってられない こいつをブチ殺すにはこの力が必要だ

 

システムログインした俺の前に 多くのシステムが現れた まるで今の俺は生きたコンソールのようだ

 

アルベリヒ「な!?なんだそのIDは!?この俺のより優先度が高いIDだと!?」

 

テツヤ「てめぇ・・・よくもユウキをボコボコにした挙句泣かしやがったな・・・・・・もうてめぇだけは許さねぇ!!!!!!!」

 

アルベリヒ「くっ!!なんだそれが!!!この俺に刃向かえるとでも思っているのか!!!!システムコマンド!!!プレイヤーネームテツヤの全ての熟練度を0にしろ!!!!!」

 

須郷はそう叫ぶが 先程とは違いなんにも起きない 俺には何の身体の変化も無かった

 

アルベリヒ「何故だ!!!!何故システムコマンドが使えない!!!!!!!」

 

テツヤ「ふっ こうゆうこった システムコマンド プレイヤーネームユウキのヒーリングを頼む」

 

俺がそう言うと 傷だらけのユウキの身体は忽ち治っていき 身体につけられた痣や傷跡も全て無くなっていった

 

最も今のユウキは目の前が見える状況下ではない あんなに焦りパニックになってたのを無理やり殴り止められ 舐めたくもないあの屑の指を練習と称し無理に舐めさせられた あんな目になっちまうのも仕方ない

 

でも大丈夫だよユウキ こいつを存分にいたぶった後に すぐに助け出すからね

 

アルベリヒ「何故だ・・・・・・何故貴様なんぞに!!!!!」

 

テツヤ「さぁて・・・・・・システムコマンドが使えるんだ 存分に楽しませてもうらぜ?まず1つ!!!!システムコマンド!!! プレイヤーネームアルベリヒを分身させて 本体と分身のHPとダメージをリンクさせろ!!!!」

 

俺がそう言うと 須郷はどんどんと増えていき 俺を囲むように須郷が現れた

 

アルベリヒ「血迷ったか!?そんな残したところでお前がピンチになっただけじゃねぇか!!!!」

 

テツヤ「そして次!!!アルベリヒのHPを自動ヒーリングにしろ!!!!!分身ごとだ!!!!」

 

アルベリヒ「な・・・何をするんだ貴様!!!!!」

 

テツヤ「そしてラスト ペインアブソーバーレベルを4に落とせ」

 

アルベリヒ「ペインアブソーバーレベルを・・・・・・?」

 

テツヤ「お前はこれから何が起こるか分からねぇって面してんな 教えやるよ!!!!!」

 

俺は手始めに斬月を拾いながら3人の須郷の分身の胴体を斬り裂いた

 

アルベリヒ「ぐっ!?」

 

テツヤ「次!!!」

 

俺はもう1度 今度は5人一片に攻撃した そのまま流れるように 10人 20人と須郷を切り刻んだ

 

アルベリヒ「ぐぁぁぁぁ!?痛いぃぃぃぃ!!!!!!!な、何故だあぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

テツヤ「たりめぇだ てめぇと分身はリンクしてんだ つまりはだ ダメージ そしてペインアブソーバーによる実際の痛みはてめぇにまで伝わる まぁ安心しろや ペインアブソーバーレベルは4だ 現実世界ではなんの影響もねぇさ」

 

俺は悶絶しながら横たわる須郷の顔を踏みつけ 地面に思い切りこすりつけた

 

アルベリヒ「この・・・・・・ゴミがぁぁぁぁ!!!!!!!俺にこんなことしていいと思ってんのかぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

テツヤ「へっ おもしれぇ もっと泣き喚けよ 後忘れんなよ お前もお前の分身も どっちも死ぬことはねぇ なんせシステムの自動ヒーリングが付いてんだ 死ぬわけねぇだろ?言わばトレーニングモードだ」

 

アルベリヒ「な・・・!?嘘だ・・・・・・嘘だろ!?これがずっと続く!?」

 

テツヤ「さぁてと・・・・・・死ぬことはねぇんだ・・・・・・たっぷりいたぶらせてもう!!!!!卍解!!!!!!!」

 

俺は卍解をし その直後に月牙天衝を放ち 次々と須郷を殺していった 無論こいつは死ぬ事は無い

 

アルベリヒ「うがぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!止めろぉぉぉぉ!!!!!!!」

 

テツヤ「おいおい 良いのか?お前には後でもっと楽しいことを俺とすんだぜ?今からそんなに痛がってんなよ!!!!!」

 

俺は須郷の分身を次々と倒していった 100 200 300人と殺し続け どんどんと須郷に痛みを与えていった

 

400人殺した辺で 本体の声がでなくなっていた

 

アルベリヒ「ぅぁ・・・・・・もぅ・・・・・・ゃ」

 

テツヤ「ちっ つまんねぇな まぁいいか システムコマンド ペインアブソーバーレベルを0に落として 他のコマンドは解除しろ」

 

俺がそう言うと 分身の須郷はどんどん消えていき 残すは本体だけになった

 

テツヤ「さぁ立てよ 痛いふりすんなよ ほら?遊ぼうぜ?俺とさぁ」

 

アルベリヒ「きさまぁ・・・・・・卑怯だぞ!!!!!!!そんな姑息な手を!!!!!!!」

 

テツヤ「あれぇ?さっき言ってなかったか? 勝てりゃあ良いんだろ?」

 

アルベリヒ「ぐっ・・・!」

 

テツヤ「さぁて・・・・・・執行するか・・・・・・」

 

アルベリヒ「な、何をだ!!!」

 

テツヤ「決まってんだろうが・・・・・・てめぇは死刑だ ユウキをあんな目に合わせやがって・・・!!!!!!!」

 

アルベリヒ「な、何が死刑だ!!!たかが妖精が王に適うと思うなよ!!!!」

 

テツヤ「王?それならてめぇの方が位は下だ それに俺は妖精なんかじゃねぇ」

 

アルベリヒ「何ぃ!?じゃあなんだと言うんだ!!!!」

 

テツヤ「教えてやる 俺はこの世界に降り立った神 《死神》だ!!!いいか!!!!てめぇはたかが王の分際で俺のユウキをズタボロにした!!!!王風情が図に乗ってんじゃねぇぞこの腐れ外道が!!!!!!!」

 

アルベリヒ「死神だと!?馬鹿を言うな!!この世界に妖精以外がいるはずが無い!!!!!」

 

テツヤ「妖精の王補佐だっけか?てめぇの肩書きは なら知ってるんじゃねぇか この武器を」

 

俺は天鎖斬月を須郷の首元に押し付けた

 

アルベリヒ「うっ・・・そ、それはアロンダイト・・・!?何故貴様が・・・!?」

 

テツヤ「こいつのおかげで俺は 妖精じゃなく 死神としてここにいられんだ 分かったか?能無し君」

 

アルベリヒ「くっ・・・!!貴様ぁ・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「さてと そろそろ処刑といきたいがチャンスをくれてやる ほれ こいつを受け取れ」

 

俺は床に落ちてるエクスキャリバーを拾い 須郷に投げ渡した

 

テツヤ「そいつで俺を斬ってみろ 一撃でも食らったらユウキは譲ってやるよ ただし 俺は我慢ができなくてなぁ?タイムアップは俺が決める 1秒かなぁ?それとも1時間か?」

 

アルベリヒ「っ!!!!馬鹿にするなぁぁぁ!!!!!!」

 

須郷はエクスキャリバー持ち 俺に攻撃してきた

 

なんの剣筋も無い ゴミのような剣筋だ こんなの避けるまでもない 斬月1本で防げる

 

テツヤ「タイムアーップ はいそこまで!!!!!!!」

 

俺はエクスキャリバーを持つ方の須郷の腕を斬り 須郷の腕を消し飛ばした 須郷の腕から血の様なものでエフェクトが大量に出てきた

 

アルベリヒ「うぁぁぁぁぁぁ!?俺の!?俺の腕がぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

テツヤ「おーおー 血がドバドバ出てらぁ すげぇな ペインアブソーバーレベル0ってのは さぁて もう1本いくか」

 

アルベリヒ「っ!!!止めてくれ!!!もう嫌だ!!!!この通りだ!!!!頼む!!!!」

 

須郷は俺に泣きながら土下座をして謝った

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・うっ・・・・・・テツヤ・・・・・・?」

 

テツヤ「ユウキ!!良かった 目が覚めたんだな ちっ ユウキが起きたことに免じて許してやらぁ ユウキを売り飛ばすことは諦めるこったな」

 

俺は須郷を1発蹴り飛ばして ユウキの元へ歩み出した

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・!」

 

テツヤ「すぐ行くさ 待ってなユウキ」

 

アルベリヒ「へっ!!!かかったな馬鹿が!!!!」

 

ユウキ「っ!?危ないテツヤ!!!!!!」

 

テツヤ「だろうと思ったぜこの屑がぁ!!!!!!」

 

俺は振り向きながら 残しておいた須郷のもう1本の腕を斬った その腕にはエクスキャリバーが握られていた

 

アルベリヒ「あぁぁぁぁぁ!?なんだとぉぉぉ!?」

 

テツヤ「俺が今まで戦った悪役ってのは典型的にこう言う手を使うんだ 少しでも自分の都合が悪くなると謝り 敵が許すと後ろから不意打ちをする・・・・・・俺が戦った中で唯一そんな事しなかったのは茅場晶彦ただ1人だった・・・・・・!!!!!」

 

アルベリヒ「っ!?茅場!?茅場晶彦だと!?まさかさっきのIDは!?」

 

テツヤ「そのまさか 茅場のだよ」

 

アルベリヒ「何故だ!!!!茅場!!!!!あんたはいつも俺達兄弟の邪魔をする!!!!!!!何故なんだ!!!!!」

 

テツヤ「ユウキ 待ってろよ すぐに片付けるからね」

 

俺はユウキの方へ向き 少し笑みを浮かべながらそう言った それを見たユウキも涙を流しながら笑いながらうなづいてくれた

 

テツヤ「須郷 お前は許しちゃおけねぇ ショウを殺し 俺の姉ちゃんをズタボロにし ユウキを俺の目の前で痛みつけた たかが腕2本で許されると思ってんねぇだろ?」

 

アルベリヒ「こ、これ以上どこを斬るんだお前は!!!!」

 

テツヤ「まだ脚があんだろうがこの野郎!!!!!!!」

 

俺は須郷の足首を斬った 須郷は斬られたと同時に立てなくなり倒れた

 

アルベリヒ「うがぁぁぁぁぁぁ!?」

 

テツヤ「おら まだまだ太股があんだろうが そっちはゆっくりゆっくり斬ってやる」

 

俺は倒れた須郷の頭を踏みつけ 床にゴリゴリと押し付けながら 須郷の脚を料理の様に斬っていった 斬る度に醜い叫びで叫ぶ須郷を見るのは鬱憤が晴れていくようなきがして気持ちが良かった

 

アルベリヒ「や・・・やめて・・・・・・もう嫌・・・・・・もうこんなことしないから・・・・・・許し・・・・・・て・・・・・・」

 

テツヤ「誰が許すか!!!!!!!」

 

俺は須郷の残りの部位 腰から下を斬り飛ばし 須郷の残る部位は上半身と首と頭のみとなった

 

須郷「あ・・・・・・ぅ・・・・・・た・・・・・・す・・・・・・」

 

テツヤ「いいか ユウキに涙を流さしたやつは何人たりとゆるしゃあしねぇ!!!!!それもてめぇはユウキを大泣きさせた!!!!!!誰が許すかアホンダラがぁ!!!!!!!」

 

俺は須郷の頭を持ち 顔を何発も 何発も殴った

 

テツヤ「痛いか?あん?おら 言ってみろよ カス郷が」

 

アルベリヒ「痛い・・・・・・痛い・・・・・・・・・もう止めてくれぇ・・・・・・・・・」

 

テツヤ「いいか ユウキが食らった痛みはまだまだこんなもんじゃねぇんだぞ・・・・・・それに 俺以外にてめぇを殺して欲しいと思ってる奴はいるんだ・・・・・・」

 

俺はあの時外した仮面を取り出した

 

テツヤ「システムコマンド アイテムパワーを吸収だ」

 

コマンドを入力すると 手にある仮面は消えていったが たちまちに力がみなぎってきた

 

テツヤ・・・・・・お前の力 もう1度貸してもらうぜ 一緒に須郷を倒そう まぁ お前は嫌々だろうが今回だけは協力してもらうぜ

 

アルベリヒ「な・・・何をするんだ・・・・・・もう止めてくれ・・・・・・」

 

テツヤ「あぁ 止めてやるよ・・・・・・お前を殺してなぁ!!!」

 

俺は持ち上げていた須郷を投げ飛ばし 月牙天衝を撃つ体制に入った

 

テツヤ「いくぜ・・・・・・月牙天衝!!!!!!!」

 

俺は最大限にパワーを貯め 須郷の頭 首 胴体と それぞれ三つの部位を狙い撃った 月牙天衝は須郷の首に当たると 須郷の首がもぎ取れ 須郷は消えていった

 

テツヤ「ふぅ・・・・・・終わりだ・・・・・・」

 

俺はユウキの元へ歩み ユウキに付けられた鎖を斬り ユウキの身柄を自由にした

 

テツヤ「悪いなユウキ ようやく終わったよ」

 

ユウキ「テツヤ!!!!!!!」

 

俺がユウキの前に座ると ユウキは飛びついて抱きついてきた

 

テツヤ「よしよし よく頑張ったな もう自由だよ ユウキ」

 

ユウキ「ボク怖かった・・・!!!!もしテツヤが負けちゃったら・・・・・・ずっとテツヤと離れ離れになって 変な人達の所に売られちゃうと思うと怖くて怖くて・・・!!!!!!!」

 

テツヤ「大丈夫だよ 俺を誰だと思ってんだ?皆が認めるSAO最強プレイヤー テツヤだぞ?あんなやつに負けるはずないさ」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「ユウキ お前に話したいことは沢山ある でも 今はとにかくお前をログアウトさせることが先だ 現実世界ではもう夜だと思うけど すぐにお前の所に行くからな そこで俺の本名を教えてやるさ」

 

ユウキ「うん!あ、でも待って 1つだけお願いがあるの」

 

テツヤ「ん?なんだ?」

 

ユウキ「ボクのこのギュってして?それでログアウトしたいんだ」

 

テツヤ「お安い御用さ これでいいか?」

 

俺はユウキの事を思いきり抱きしめ 頭を撫でてやった

 

ユウキ「うん・・・!」

 

テツヤ「じゃあ また後でな 愛してるからな ユウキ」

 

ユウキ「またね!テツヤ!」

 

俺はシステムからユウキのログアウトを選択し ユウキをログアウトさせた

 

やっと終わった 長かったようで短い戦いが

 

テツヤ「・・・・・・そこにいんだろ? 話を聞かせろよ 茅場」

 

『ふっ おめでとうテツヤ君 無事ユウキ君を助け出すことが出来たみたいだね』

 

頭の中に話しかけられると 俺の目の前には白衣をした茅場晶彦が現れた

 

テツヤ『へっ あんたのおかだ あんたがいなかったらどうなってたことか』

 

茅場『それは良かった さて どこから話したらいいか・・・・・・』

 

テツヤ『じゃあまずなんでお前は急に俺の目の前に現れた?』

 

茅場『ふむ それについてだが私の方で少々誤算が生じてね 実はSAOがゲームクリアを迎えた後 君とユウキ君の元へ行こうと思ったんだ 無論ログアウトする前の話だ』

 

テツヤ『ほぉ んで?誤算ってのは?』

 

茅場『君達と会う前にキリト君達に会いに行ってね そこで時間を使いすぎてしまい 君達の元へ行こうとしたら 既にログアウトしてしまっていた 君達には色々と話したいことがあったんだけどね』

 

テツヤ『キリトってそういやキリトはどうなったんだ!?』

 

茅場『心配無用だ 彼もまた 無事にアスナ君を助け出せたよ』

 

テツヤ『そっか そりゃあ良かった』

 

茅場『さて 後は傷の話があったね』

 

テツヤ『あ、そうだよ!お前はなんでこの傷のことを!!』

 

茅場『それは単純明快 私はゲームマスターなのだよ? 至るところにあるプレイヤーの状況くらい把握できるさ』

 

テツヤ『なるほどな・・・・・・ってお前それ覗きじゃねぇのか?』

 

茅場『私だって人間さ そんな男女の秘め事など覗き見する趣味は無いよ』

 

テツヤ『ふーん あ!つうかなんでお前はここにいんだよ!死んだはずだろ!?』

 

茅場『それはね 私の脳だけをこのVRMMOの世界にインプットし 電脳世界でのみ 存在できるようにしたんだ 代わりに 私の脳は焼き焦げ 死んでしまったがな』

 

テツヤ『よ、良く分からねぇがとにかくこっちの世界でしかお前はいらんねぇってことか・・・・・・』

 

茅場『その通りだと さて 君に渡したいものがあるんだ』

 

テツヤ『何?』

 

渡したいもの?なんだそりゃ?

 

少し経つと俺の目の前に なんだか透明なまるで種の様なものが出てきた

 

その種は俺の手の中に収まった

 

テツヤ『これは?』

 

茅場『それはザ・シードと呼ばれるもので 世界の種だ』

 

テツヤ『ザ・シード・・・・・・』

 

そのザ・シードと呼びれた種をよく見てみると なんだか見覚えのある光景がそこにはあった

 

テツヤ『っ!?これって・・・!』

 

茅場『君はこれを無視するもよし 芽吹かせるもよし もし君に゛あの世界゛に何か殺意や死 そう言った思い以外の大切な記憶があるならば それを芽吹かせてみるのも面白いかもしれない』

 

テツヤ『・・・・・・・・・』

 

茅場『それでは私はこの辺で失礼するよ また会おう テツヤ君』

 

テツヤ『ま!待てよ茅場!!!!!』

 

俺は立ち去ろうとする茅場を呼び止めた

 

茅場『どうしたのかね?』

 

テツヤ『茅場 あんたが作ったゲーム ソードアート・オンラインは許されることは到底無理な代物だ けど・・・・・・SAO生還者の代表としては言わしてくれ ソードアート・オンライン あの世界を作ってくれてありがとう』

 

茅場『・・・・・・・・・』

 

テツヤ『あの世界では何人もの人が死んだ 俺の大切な友達も死んだ お前は人類の敵として 永遠に語られるだろうが 俺にとっちゃ あの世界はユウキと出会い キリトやアスナ クライン シリカ リズ エギル 沢山の大切な仲間を俺は手にすることが出来た そりゃ 毎日毎日命懸けだったから大変だったけども 絶対に俺はあの剣の世界で駆け抜けた日々のことは忘れない あの世界のおかけで命の大切さもしれた 尊さもしれた 俺はあんたのおかげで沢山成長できたんだ こればっかしは感謝しなくちゃならねぇと思う いつか 俺があんたの事を全国的に語れる日が来たら なんとか弁解してみせるよ 茅場晶彦は恐るべき人だが 生きて帰ってきた人にとっては人生の何たるかを教えてくれた人だってな』

 

茅場『・・・・・・ふっ 私も随分と持ち上げられたものだね・・・・・・ありがとう テツヤ君 礼を言わせてもらうよ いつかまた 絶対に会おうではないか その時はまた語らせてもらうよ 色々とね』

 

テツヤ『あぁ 待ってるぞ またな 茅場』

 

茅場『また会おう 死神・テツヤ君よ 君に神の御加護があるように願うよ』

 

そう言って 茅場は消えていった

 

~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「・・・・・・終わった・・・・・・」

 

ユキ「お父さん!!!!!」

 

テツヤ「ユキ!!!!」

 

須郷と戦う前に消えてしまったユキが 再び俺の目の前に姿を現した

 

ユキ「私あの時危ないと思ってお父さんのナーヴギアのローカルメモリーの中に入ってたんだ!!」

 

テツヤ「そっか それで無事だったんだな」

 

ユキ「うん!!お母さんも無事ログアウト出来たみたいだし!!一件落着だね!!!」

 

テツヤ「あぁ そうだな キリトも アスナを助け出せたみたいだよ」

 

ユキ「やったぁ!!また皆でダブルデートができるね!!!」

 

テツヤ「ははは そうだな さて 俺はもう行くな お母さんの所に」

 

ユキ「うん!!ユキ待ってるからね!!!」

 

テツヤ「あぁ またすぐ来るからね」

 

俺はユキの事を抱きしめ 頬にキスした後に ログアウトをして ALOの世界から去っていった

 

木綿季 待っててね すぐ行くから 君の元に




遂にあの屑 須郷を叩きのめすことに成功したテツヤ!!

最初は劣勢だったが茅場のおかげでユウキを助け出すこともできた!!!

おめでとう!テツヤ!!君は正しく神だ!!!

次回は現実世界での対面!!!お楽しみに!!!


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part51 本当の最後~傷跡は想いを乗せて~

哲也「ふぅ・・・終わった・・・全部が・・・」

 

ログアウトし 一息ついてから目を開くと そこには心配そうな目をした姉ちゃんがいた

 

渚「あっ!哲也!!!どうだったの!?」

 

哲也「決まってんだろ? 俺の勝ちだ 木綿季は無事取り戻したよ」

 

渚「本当!?良かったぁ・・・あんたも無事に帰ってこれたしこれで一件落着ね」

 

哲也「まぁな 色々とサンキューな 助けてくれて」

 

渚「良いのよ 姉として弟を助けるのは当然のことよ」

 

哲也「本当にありがとう 俺 姉ちゃんがいなかったらもしかしたら姉ちゃんの事助けられなかったかもしれなかった」

 

渚「嬉しいわ SAOの英雄にそんなこと言われるなんて」

 

哲也「ふっ さて 俺はもう行くよ ありがと 心配かけて悪かった」

 

渚「ええ!早くあんたの彼女のとこ行ってやんなさい!」

 

時計を見ると今は9時10分 電車で行くと20分弱で病院に着くけど 遅延やらが怖い ここはちょっと時間はかかるが自転車を使うのが最適だな

 

猛スピードで飛ばしゃあ30分で着くだろうしな てなると10時前には会いに行けるな

 

待ってろよ木綿季 もうちょっと待っててな

 

~~~~~~~~~~~

 

哲也「うおっ!?寒ぃ・・・!!」

 

家の中で軽い暖房をつけたままずっと過ごしていたから 外の冷気は噛み付くように俺を襲ってくる マフラーと手袋着けてんのにこれとはな・・・折れてる左手に染みるぜ・・・こんな時に゛切り傷゛があったら辛いだろうな・・・

 

哲也「んじゃあ行ってくるよ またな 姉ちゃん」

 

渚「行ってらっしゃい!哲也!」

 

俺は自転車に跨り 漕ぎだした

 

9時とあってまぁまぁ交通量は多いいがそれでも車の通りは少なめだ きちんと周りを確認しながら信号を無視してでも病院への最短ルートを進んでいく

 

どうしてもまだ痛む左手が足枷になってしまうが 痛みを我慢しながらどんどんスピードをあげて自転車を漕いでいく 気づいた時にはもう既に病院に着いていた

 

哲也「おっしゃ!到着だ!」

 

俺は自転車から降りて 早足に病院に向かおうとした でもその時 俺の後ろからもう1人 自転車に乗って来る人の気配を感じた

 

俺は気になり後ろを向いた するのその人物はあの時別れた和人だった

 

哲也「和人!!」

 

和人「哲也じゃないか!!ユウキは!?」

 

哲也「へっ 俺を誰だと思ってんだ? もう大丈夫だよ でも・・・・・・その分払った代償はデカイけどな・・・・・・」

 

和人「・・・・・・翔か・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・あの野郎は死刑にでもなってもらわねぇと困る・・・・・・あいつらが捕まることは確定だろうが もしあいつらがまた世に出た時 復讐も考えかねない奴だ そんなことになってまた色んな人を巻き込んだら迷惑な話だ」

 

和人「・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・今はあいつらのところに行こう いつまでも翔のこと考えてたら 俺はもう歩けなくなっちまう 行こう

和人」

 

和人「・・・・・・あぁ・・・・・・」

 

翔・・・・・・お前の事忘れない・・・・・・絶対に木綿季と幸せになるから あの世で見守っててくれよな

 

自転車を置いた場所から少し歩き 遂に病院に着いた

 

哲也「やっと病院だな」

 

和人「あぁ 行こう!哲也!」

 

哲也「あ!待てよ!!」

 

俺は急に駆け出した和人を追いかけ 俺も走り出した

 

和人がある車の前を通ると 急に腕を抑え出した よく見ると血が出てるように見えるがどうしたんだ?

 

哲也「和人?どうし「死ねぇぇぇ!!!!!!!」んなっ!?」

 

俺は突如横から現れた男にナイフで斬りかけられた 俺はなんとか避けられたが 頬を少し斬られてしまった

 

哲也「成程・・・・・・懲りねぇやつだな・・・・・・須郷兄弟・・・・・・!!!!」

 

和人と俺を襲ったのは さっきボコボコに叩きのめしたはずの須郷兄弟だった

 

須郷裕「てめぇ・・・・・・お前のおかげで身体中がズタボロだ・・・・・・なんとか強力な痛み止めを撃ったおかげでなんとか立てる状態だ・・・・・・」

 

哲也「へっ 自業自得だ それを俺にするのは勘違いだ」

 

須郷「桐ヶ谷君も私に酷い事をしてくれたねぇ・・・・・・斬られたと腕がまだ疼くよ・・・・・・」

 

和人「性懲りもなく現れやがって・・・!!!」

 

哲也「まぁ 好都合だ 翔の仇はここで取る」

 

須郷裕「翔だぁ!?あいつはまだ゛死んじゃあいねぇ゛!!!!屑共が豚箱にぶち込まれるのをチキって毒薬は撃てずじまいだ!!!!」

 

哲也「何っ!?まだ生きてんのか!?」

 

翔が生きてる・・・・・・へっ 神様は俺に味方してくれてるみてぇだなありがてぇぜ

 

哲也「だったらてめぇらをぶっ飛ばして さっさと木綿季と翔の所に行かなきゃな 来いよ んなチャチなナイフで俺をやれるか 試してみな 和人 お前は弟の方やれ 俺は兄貴の方をやる」

 

和人「あぁ・・・お前と違って俺は素手の戦いは弱いから 早いとこ加勢に入ってくれよな」

 

哲也「んなことじゃあ明日奈を救えねぇぞ? さぁ来いよ 本当のラストバトルと行こうぜ 餓鬼相手に刃物持てなきゃ勝てないカス郷君?」

 

須郷裕「死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

哲也「ちっ!!」

 

須郷はナイフで俺の顔を斬ってこようとしてくる なんなんだこいつは さっきの剣の時とは違ってなかなか筋が鋭い こいつナイフの扱いに慣れてやがるな・・・・・・

 

哲也「お前 何人か殺ってきてるだろ」

 

須郷裕「へっ!俺は気に食わねぇやつは何人もこのナイフで闇討ちして来た!!!てめぇ如きが俺に勝てると思うな!!!!」

 

哲也「ちっ!!!こいつサイコパスかよ!!!!ナイフをぶんぶん振り回しやがって!!!」

 

須郷裕「死ね死ね死ね死ねぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

哲也「ちっ!!でも落ち着いて対処すれば・・・・・・足元がお留守だ!!!!」

 

俺はしゃがみながら右脚を伸ばしながら一回転し 須郷の脚に脚をかけ バランスを崩させた

 

須郷裕「なっ!?」

 

哲也「もういっちょ!!!」

 

俺は転ぶ体制になり 腹の辺りをガラ空きにしてる須郷にかかと落としを入れた 食らった須郷は地面と俺の脚に腹を挟まれた

 

須郷裕「ぐぁっ・・・!」

 

哲也「ナイフも取り上げだ」

 

腹を抑え ナイフを離した須郷 俺は須郷のナイフを投げ捨てた

 

須郷裕「貴様ァ・・・・・・!!!!」

 

哲也「おい このシルバーのワゴン テメェのだろ? 大方こいつに木綿季を乗せて海外に送る予定だったって車だろ?」

 

須郷裕「そ、それがどうした・・・!!!」

 

哲也「へっ!なら好都合だな!!!」

 

俺は須郷の頭を持ち上げて無理やり立たせ 蹴って車のドアに身体を叩きつけた

 

須郷裕「ぐっ!?」

 

哲也「まだまだァ!!!!」

 

叩きつけられ怯んでる須郷 俺はガラスにくっついてる須郷の頭を回転して勢いをつけながら 全力で蹴った すると車の強化ガラスはヒビが入り 須郷の頭からもピキッと鈍い音が聞こえた 俺の蹴った位置は鼻のあたりだから折れたとして鼻だろう まぁ こいつのどこが折れようと関係ない どうでもいいし

 

須郷裕「うぐぁ・・・・・・」

 

哲也「おい 寝んなよ 俺を殺すんだろ? 殺してみろよ 口だけか?」

 

須郷裕「も・・・もう止めて・・・く・・・」

 

哲也「図に乗るのもいい加減にしろ!!!!!!」

 

俺は須郷の頭を胸ぐらをつかみ 車のドアにもう1度叩きつけた

 

須郷裕「ぐっ・・・」

 

哲也「いいか・・・・・・お前はSAO生還者をあろう事かてめぇの私利私欲に使い 人の命を無駄にしようとした・・・・・・俺達の2年間がどんなに辛く!!!!大変だったかも知らずに!!!!!!!」

 

須郷「へっ・・・・・・それが何が悪い・・・・・・使えるもんは使う・・・・・・それが正義だ・・・・・・」

 

哲也「てめぇ・・・・・・反省の色0だな・・・・・・もう構いやしねぇ・・・・・・!!!!!!!」

 

俺は左腕で須郷を押し付け 右腕の拳を思いきり握りしめた

 

哲也「須郷 てめぇが付けたこの頬の傷 これはALOのアバターにもあった傷だ なんで俺がこの傷をつけたか分かるか?」

 

須郷裕「し・・・るかよ・・・」

 

哲也「この傷はな SAOの時にてめぇみてぇな人を殺す屑共やモンスターから人を守るため そして今後大切な仲間を殺させないために付けた誓いの傷だ この傷があったから俺はどんな困難にも恐れなかった おかげでSAOプレイヤーはこの傷を付けた後は死人は出たがそれでも多いが数10人に抑えられた 何千人死んだ中じゃすくねぇ数だ」

 

須郷裕「それを・・・俺に教えてどうするってんだよ・・・ !!!!」

 

哲也「つまりだ てめぇは俺に余計なパワーを与えてくれたんだよ この傷は 俺のパワーの源でもある」

 

そうだ この傷は 死んでいった仲間達・・・・・・

 

『頑張ろう!テツヤ君!』

 

ディアベル・・・あんな形で死んじまったけど お前の戦略の建て方は上手かった きっと生きてたらいい作戦参謀役にもなれただろうな

 

『さぁ行こうテツヤ君!』

 

コドフリー・・・・・・たった数時間の出会いだったけど あんたの性格 憎めなかった クラディールなんかに殺されなかったら きっと俺達はいい仲間になれたはずだ

 

『ほら行くぞ!テツヤ!!!グズグズしてっと置いてくぞー♪』

 

そして何よりアスカ・・・・・・お前はまだまだ未熟だった俺のせいで 死んじまった 大切な仲間だ でも 俺はお前の死を乗り越えて 強くなれた この傷も ほぼお前の為に付けたんだからな

 

そして まだこの世界で生きてる仲間達・・・・・・

 

『行くぞテツヤ!』

 

『テツヤ 援護頼むぞ!』

 

『テツヤ君!頑張ろうね!』

 

『頑張りましょうね!テツヤさん!』

 

『あんたは皆の希望なんだから 頑張んなさいよ テツヤ』

 

『お得意様を死なせるわけにゃ行かねぇよ!テツヤ!』

 

『下がれテツヤ!ダチ死なせるわけにゃ行かねぇ!!』

 

『ボクもテツヤを守るから テツヤもボクのことお願いね♪』

 

翔 和人 明日奈 シリカ リズ エギル クライン そして何より木綿季

 

こいつらを守りたい そしてこいつら以外の人を死なせたくない その想いが乗ったこの傷跡は もはや俺の1つの装備だ 勘違いでもいい 力が膨れ上がり 自然と力が沸き上がるこの傷跡は 他人にとっては単なる顔にある傷だけど 俺にとってはチート並みの装備アイテムと同様の扱いだ

 

哲也「この傷跡は俺の想いを乗せてるんだ・・・想いは時に人に多大な影響を与えてくれる・・・それを作った自分自身に後悔しやがれ・・・・・・!!!!!!!」

 

俺は拳を握りしめるのを須郷の目の前で見せた

 

須郷裕「や・・・止めろ・・・!!!!やめろぉぉぉぉ!!!!」

 

哲也「俺の想いを侮辱したこと・・・そして人の命をテメェの道具みてぇに扱った罪・・・しっかりと償いやがれこの野郎!!!!!!!」

 

俺は握った拳で思いっきり須郷の顔面を殴った

 

ヒビが入った強化ガラスは何度も強い力が加わった影響からか割れてしまい 須郷の顔は俺が殴ったことによりできた痣と 割れたガラスが突き刺さり顔中血まみれになった

 

やり過ぎと思う人もいるかと思うが 自分に置き換えてみてほしい 最愛の人を屈辱に合わせ 大切な親友や身内に酷い目に合わせ 挙句の果てに都合が悪くなると逃げ出そうとするクズ野郎 こんなやついかなるやつでも許せねぇ 例え寛大な心を持っていようがこいつは救いようがない

 

哲也「いっちょあがり・・・・・・和人 そっちはどうだ?」

 

和人「あぁ 手こずったがもう大丈夫だ 放心状態で何も出来やしないよ」

 

哲也「そうか なら今度こそ大丈夫だな」

 

和人「行こう 哲也 2人が待ってる」

 

哲也「あぁ・・・・・・いや、詰めが甘いな 和人」

 

俺は和人が相手した方の須郷に目を通した すると その須郷は再び立ち上がろうてしていた

 

和人「何っ!?こいつまだ!!」

 

須郷「いいか・・・兄さんがやられようと・・・この僕がみすみす負けるわけにはいかないんだよ!!!」

 

哲也「ったく ゴキブリ並みの生命力だなこいつらは・・・和人 先に明日奈の所行ってろ こいつは俺が片付けとく」

 

和人「え?でも・・・」

 

哲也「ほら 早く行け 大丈夫だよ こんなやつにやられるかよ」

 

和人「・・・・・・わかった 頼んだぞ哲也!」

 

そう言って和人は走って病院の中へ入っていった

 

哲也「さぁて お前には世話になったからなぁ お前も1発殴りたかったんだ・・・・・・」

 

須郷「君如きが僕に勝てると思うなぁぁぁ!!!!」

 

哲也「お前らは兄弟はなぁ!!!!」

 

俺は突進してくる須郷のがら空きの腹部の殴った 須郷は怯んで腹を抑えた

 

須郷「うごぁっ・・・!?」

 

哲也「一緒の墓場で寝てろ!!!!!!!」

 

地面に伏してる須郷のことを蹴り飛ばし さっきぶっ飛ばした兄貴の方の須郷のいるワゴン車のドアにぶつけ その後に須郷の頭を掴み 勢いをつけて顔を膝で蹴った 須郷の鼻から勢いよく血が飛び出てきた

 

哲也「くたばれ屑共が!!!!!!!」

 

もう俺達の前に立ちはだかる邪魔はない 安心して木綿季の所へ行ける

 

哲也「ふぅ・・・本当に終わりだ・・・後は君に会うだけだ」

 

俺は苛立っていたのを抑えてから 病院に入って木綿季の病室に向かった

 

1歩1歩早足に歩む 早く会わなくちゃ あいつがまた悲しんじまう

 

俺は一心不乱に歩き続け 気づいた時にはもう木綿季のいる病室に着いていた

 

俺は深呼吸してから病室に入った 病室に入ると目の前がカーテンで覆われていた 向こう側には起きてる木綿季がいるはずだ

 

やっと会えると思うと胸が高鳴る でも それと同時にちょっとした緊張感も現れてくる さっきはほんの一瞬だったから面と向かってちゃんと会うのは何ヶ月ぶりになるんだろ SAOクリアしたのが11月頃で今が2月だから大体3ヶ月位か・・・・・・

 

ドキドキ高鳴る胸を俺はどうしても抑えきれずにいた ヤバイ 木綿季に会う前からこんな状態でどうするんだ

 

・・・・・・でぇい!胸の高鳴りがなんだってんだ!!!!俺は愛する木綿季に会いに来たんだ!!!!こんな所で足踏みしてどうするってんだよ!?

 

俺は意を決してカーテンを勢いよく開いた 病室のベッドの上には その綺麗な髪を靡かせ 夜風に当る現実世界の木綿季の姿がそこにはあった

 

哲也「木綿季・・・!!!!」

 

木綿季「哲也・・・・・・!」

 

木綿季だ 木綿季が起きてる こんなにも嬉しいことは無い 最初は死んだと思っていたのに 今ではこうして生きてるんだ 嬉しすぎる

 

俺はベッドの近くの椅子に腰掛け 一息ついた

 

木綿季「お疲れ様 哲也 ?その顔の傷と左手はどうしたの?」

 

哲也「あぁ ちょっとさっきあいつらに絡まれてそん時に傷は出来ちゃったんだ 左手は自業自得だ」

 

木綿季「ごめんね まだ起き上がったばっかりで耳がよく聞こえないんだ それでも要所で伝わってきたよ 本当の最後の戦いが終わって この傷はその時の傷なんだね」

 

木綿季は俺の頬の傷に手を触れ 俺に微笑みを見せてくれた

 

哲也「そっか それじゃあ聞こえるように言わなきゃな 初めまして 荒波哲也です」

 

俺は木綿季に近づき 聞こえるような声で俺は自己紹介をした

 

木綿季「こちらこそ初めまして ボクの名前は紺野木綿季です!」

 

やっと聞けた 木綿季の本名を木綿季の口から

 

哲也「木綿季・・・!」

 

俺は木綿季と挨拶代わりと言ってはなんだけど 木綿季のことを抱きしめた

 

木綿季「ありがとう・・・!ボクなんかの為に身体をはってくれて・・・!」

 

哲也「良いんだよ お前の為ならなんだってやってやるさ」

 

俺は木綿季のことを撫でながら 力加減をしながら木綿季の事を抱きしめ続けた

 

木綿季「ねぇ 哲也」

 

哲也「ん?何だ?」

 

木綿季「改めて言うね!貴方のことが大好きです!」

 

哲也「俺もだ 愛してるよ 木綿季」

 

俺と木綿季はずっと抱き合いながら その晩を過ごした

 

俺が翔の無事を確認できたのはその後だった

 

木綿季は身体の状態は須郷が元々売る予定だったから肌には特に問題は無いがやはり筋肉量が常人よりかは遥かに足りなく やはりリハビリをすることになった

 

木綿季 リハビリが終わって 退院できたら いっぱい出かけて 沢山デートをして 今までの分もたくさんイチャイチャしようね 本当にお疲れ様 愛してるよ 木綿季 心の底から 今もこれからも




仮想現実では無く 現実世界で出会うことが出来た哲也と木綿季

これから先 どんなん困難が来ようと 木綿季を守って見せろよ!哲也!

次回 幸せが訪れた2人に次に訪れるのは 希望かはたまた・・・・・・絶望か


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part52 貰った命~サヨナラは突然に~

ここは 某都内 拘置所

 

「おい 須・・・・・・っ!?いない!?おい!誰か!!須郷がだっそ」

 

ドスッ

 

「うぐっ・・・」

 

「くくく・・・・・・チャカは俺が貰ってくぜ・・・・・・・・・・・・屑共が・・・・・・テメェらにきっちり仕返ししてやる・・・!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

ALOでの出来事から1ヶ月が経ち もう3月の上旬だ

 

須郷兄弟に関してはまずユキがナーヴギアに逃げ込んだ時に 須郷が発していた言葉をユキが録音していたらしく それを俺がデータから取り出し警察に渡し なおかつ俺が相手をした兄貴の方には人身売買の疑い そして俺の発言で翔を殺そうとした殺人未遂の2つで今兄弟仲良く拘置所にいる

 

まぁ 悪人らしい最後だ ざまぁみろってんだ

 

そして 俺は 木綿季の退院許可が出たと聞いたから 迎えに行く為に早起きをしていた

 

哲也「んーっ!清々しい朝だな~!ようやく木綿季も退院だし・・・」

 

木綿季『ねぇ・・・ボクもう・・・エッチなことしても大丈夫なんだよ・・・・・・?/////』

 

哲也「なんてななんてななんてな~!!!!!!!かぁ~!!!!」

 

哲也「・・・・・・1人で言ってても馬鹿みたいだしさっさと朝飯作って木綿季の所に行こ・・・・・・」

 

とりあえず俺は朝飯として スクランブルエッグをご飯に乗っけた単純だけど美味しい料理を作り それを味わって食べた

 

ご飯を食べてる時にこんなニュースが流れた

 

『速報です 今日都内の拘置所に捕えられていた犯罪者が拳銃を盗み出し脱走しました 繰り返します 脱走した犯罪者は拳銃を持っています 』

 

脱走して拳銃か 危ねぇなったく まぁ俺には関係ねえかな

 

ちなみにもう大分左手も使えるようになり 生活に不自由は無い 筋トレや野球も出来るしもう完治したと言って良いだろう

 

哲也「ごちこうさま さて 今9時か・・・木綿季の最終検査が終わるのが9時半だから10時くらいに行くか それまでどうすっかな~」

 

うーんと悩んでると インターホンの音が鳴った

 

哲也「?はい どちら様でしょうか」

 

『あ、哲也?私よ』

 

哲也「んだよ姉ちゃんか 学校は?」

 

渚『今日は無しなの だからこうしてここにいるのよ』

 

哲也「ふーん まぁいいや 今開けっから待ってて」

 

俺は玄関まで向かい 扉を開き姉ちゃんを向かい入れた

 

渚「久しぶり 哲也」

 

哲也「久しぶり んで悪いんだけど今日そこまで姉ちゃんの相手はできねぇぞ?」

 

渚「へ?何で?」

 

哲也「木綿季を迎えに行くから」

 

渚「あら それなら私も行くわ!」

 

哲也「えぇ~?くんの~?」

 

渚「なにか悪い?私だって木綿季ちゃんに会いたいし」

 

姉ちゃんと木綿季は出会ってからすぐに仲良くなれた それどころか姉ちゃんは木綿季を気に入ってしまい俺が会いに行ったって言うのにずっと離してくんなかった まぁ木綿季も嬉しそうだったし良いけどさ

 

哲也「別に悪かぁねぇよ んじゃあ1時間暇だしその辺でゴロゴロしててよ」

 

渚「はーい」

 

まぁ木綿季も姉ちゃんの事は好きだって言ってたし 木綿季も喜んでくれるかな

 

後は・・・・・・まぁやっぱりあいつしかいねぇだろ

 

~数十分後~

 

哲也「さぁて 姉ちゃん そろそろ出んぞ」

 

渚「了解~」

 

哲也「んじゃあとりあえず駅まで行こうか」

 

渚「うん 分かったわ」

 

~最寄り駅~

 

哲也「さーてと もういるはずなんだがなぁ」

 

渚「誰が?」

 

哲也「決まってんだろそんなん お いたいた おーい 翔ー」

 

俺は姉ちゃんの他に翔も誘った 俺 翔 木綿季はSAOの頃に1番最初に出会った仲だからやはり翔も呼ばなくちゃと思い誘った

 

ちなみに翔はあの時須郷一派からは何もされてなく 特に後遺症も残っていなく 無傷ですんだ

 

ほんと 俺って神様が傍にいるみてぇに運が良いよな 木綿季は生きてたし 翔も生きていられたし

 

翔「よっ 誘ってくれてありがとな哲也」

 

渚「久しぶり!翔君!」

 

翔「お久しぶりです 渚さん」

 

哲也「さて メンツも揃ったし行こうか 木綿季の所に!」

 

俺達は電車に乗り 電車から入ってくる暖かな春風を感じながら木綿季の病院に向かった

 

そして あっという間に病院のある最寄り駅に着いた

 

哲也「~♪」

 

渚「随分と嬉しそうね」

 

哲也「ったりめぇだろ~♪ようやく木綿季と普通に出かけたりできるんだからさ~♪」

 

翔「それよか木綿季は本当にもう大丈夫なのか?」

 

哲也「おう!昨日電話で聞いた!」

 

渚「さぁさ ノロノロしてないで早く行きましょ!木綿季ちゃんが待ってるわよ!」

 

哲也「んなことわかってらぁ!待ってろよ木綿季~!」

 

俺達は早足に病院に向かい 遂に病院に着いた

 

哲也「さて、待ち合わせは受付あたりなんだけど・・・」

 

渚「あ!あの走ってきてるの木綿季ちゃんじゃない!?」

 

俺は姉ちゃんの指さした方向に目を凝らした そこには確かに俺達の元へ走ってくる少女の姿があった

 

哲也「いたいた!おーい!!木綿季ー!!!」

 

木綿季「哲也ー!!!」

 

木綿季は手を振りながら走ってくる そして 俺は絶対に木綿季がやってくるであろう事を想定し身構えた

 

木綿季「哲也!!!!」

 

木綿季は俺達の元まで来ると 俺に飛びついてきた 俺はそれを想定してたからちゃんと抱きしめてキャッチした

 

満面の笑みで俺に抱きつく木綿季 やっぱり木綿季は可愛い これは何があろうと覆らない事実だ

 

哲也「退院おめでとう!木綿季!」

 

木綿季「長いリハビリもようやく終わりだよ~ これからは哲也といーっぱい遊ぶんだ♪」

 

哲也「おう♪俺もそのつもりさ♪」

 

渚「木綿季ちゃん!やっほー!」

 

翔「久しぶり 木綿季」

 

木綿季「あ!2人も来てくれたんだね!」

 

哲也「あぁ お前もその方が喜ぶと思ってな」

 

木綿季「うん!なんだか本当に帰ってきた!って感じがするよ!」

 

哲也「そりゃ良かったよ ゛高校入学゛する前に退院できて良かったな」

 

今俺が言った高校とは SAO事件に巻き込まれた人達の為の高校だ

 

お偉いさん方がなんとかして事件に巻き込まれた人達の救済処置をしたいと言うことで この高校が誕生した

 

入学費等は免除 3年間で使う学費も普通の公立高校に通うよりもよっぽど安く済む 学力も一切問わない とにかく学生対象に作られた高校だ

 

でも それは他の人達からは反感を買い 『優遇しすぎ』『入学費免除や学力を問わないのはどうなのか』等の意見が出ている

 

まぁ 俺からしたらラッキーだ 今から勉強し直してもとても高校なんか行けそうにないし

 

木綿季「そうだね!それに!゛歳上゛の哲也と一緒に勉強できるなんて幸せだよ!」

 

そう この学校実は年齢はかなりまばらだ 中二の人から高三の人までを入学させようと考えているから結構な年齢差が出る人達もいる

 

ちなみに 今木綿季が歳上と言ったように 俺と木綿季は1歳差で 俺が歳上で木綿季が歳下だ

 

少し幼いと思ってはいたが歳下とは思いもしなかった まさかの俺も歳下の彼女持ちだ

 

つうかまず木綿季と同じ学校に行けること それと木綿季と同じ学年で勉強が出来るってことが何よりの幸せだ

 

勉強教えあったり 弁当を一緒に食べたり 中庭で昼寝したり 想像するだけでニヤケが止まらない幸せだ

 

哲也「だな 俺もだよ」

 

木綿季「えへへ~♪大好き~♪」

 

木綿季はそう言ってほっぺをすりすりしてくる 可愛いんだからこいつは 卑怯だろこの可愛さ

 

渚「こほんっ!一応私達がいるんだけどな~?」

 

翔「相変わらずだな お前らは」

 

哲也「今は仮想じゃなくて れっきとした現実だもんな お前もうんと甘えてこい 全力で答えてやるからな」

 

木綿季「わーい!哲也大好き~!!!」

 

哲也「ふふふ さて、皆 ちょっと行きたい場所があるんだけどついてきてくれないかな? 木綿季は絶対に来て欲しいんだ」

 

木綿季「?どこに行くの?」

 

哲也「なーいしょ」

 

一同「?」

 

俺は皆を連れて受付から病室のある場所へと向かった

 

哲也「えっと・・・この辺りなんだけど・・・」

 

渚「ねぇ 一体何をしたいのよ 壁伝いに歩いて」

 

哲也「うーん・・・・・・お!あった!!!」

 

俺は壁の隠しスイッチを押し 隠し通路を出現させた

 

翔「おぉ こんなとこがあったのか」

 

哲也「あぁ 皆ついて来てくれ」

 

この場所 前は壁に寄りかかってたから転がり落ちたけど 滑って移動する感じだったんだな どうりであん時ゴロゴロ転がり落ちた訳だ

 

俺達は床を滑り 以前行った場所に到着した

 

哲也「さて 到着だな」

 

木綿季「ねぇねぇ ここはどこなの?」

 

哲也「木綿季 ついて来て 会わせたい人がいるんだ 姉ちゃんと翔もついて来て」

 

俺は皆を連れて ある人がいる場所まで向かった

 

そう ここには木綿季のお姉さんの藍子さんがいる

 

木綿季はきっと藍子さんのことは何も知らないはずだ

 

藍子さんにも報告できてないし 丁度いい機会だった

 

哲也「皆 ここで待ってて ちょっと話つけてくる」

 

俺は藍子さんがいる病室のドアを開き 病室に入った

 

哲也「藍子さん?いますか?」

 

藍子「へ?その声は・・・哲也君ね!」

 

声のした方には メディキュボイドを外し普通の状態でいた藍子さんがいた

 

哲也「はい ご無沙汰しています メディキュボイドはどうされたんですか?」

 

藍子「実は蔓延を防ぐ薬の中に奇跡的にHIVウイルスを倒していってくれる薬があってね!今はテスト的だけどメディキュボイド無しの生活をしているの と言ってもまた二、三日すれば元通りだと思うけどね」

 

哲也「ほんとですか!?それは良かったですね!!」

 

藍子「うん!お陰様でもしかしたらもう1度皆・・・・・・そうだ!!!木綿季は!?木綿季はどうなったの!?」

 

哲也「えぇ 無事連れ戻しましたよ」

 

藍子「本当!?良かったぁ・・・!で!?木綿季はどこに!?」

 

哲也「大丈夫ですよ 今ここに連れてきていますよ ちょっと待ってくださいね」

 

俺は病室から出て 頭に?マークを浮かべてる木綿季を呼んだ

 

哲也「木綿季 おいで」

 

木綿季「?何かあるの?」

 

哲也「いいからいいから 2人も入ってきて」

 

俺は木綿季と姉ちゃんと翔を呼び込み 病室に入れた

 

木綿季「ねぇ哲也 ここに何かあるの?」

 

藍子「・・・・・・木綿季・・・・・・?」

 

木綿季「っ!?今の・・・・・・声って・・・・・・!?」

 

藍子「私よ!木綿季!藍子よ!!」

 

木綿季「っ・・・・・・お姉ちゃん!!!!!!!」

 

木綿季は藍子さんの姿を確認すると 俺に飛びつくかのように藍子さんに抱きついた

 

木綿季「お姉ちゃん・・・!!ボク・・・・・・!!ボク・・・・・・!!!!」

 

藍子「木綿季・・・!良かった・・・!もう1度会えて・・・!!」

 

木綿季「ボク頑張ってあの世界で生きたよ・・・!それで今ここにいられるんだ・・・!」

 

藍子「うん・・・!頑張ったね・・・!木綿季・・・!」

 

哲也「木綿季 良かったね お姉ちゃんに会えて」

 

藍子「哲也君 ほんとにありがとう!木綿季も良い彼氏を持てて良かったね!」

 

そう言って藍子さんは木綿季の事を撫でた 流石はお姉さんだ 木綿季が喜ぶ行為と場所を熟知してる

 

渚「あれが木綿季ちゃんの・・・」

 

翔「お姉さん・・・・・・」

 

哲也「藍子さん 2人とも 紹介するよ こちらは木綿季のお姉さんの紺野藍子さん 藍子さん この2人は俺の姉さんの荒波渚と俺の親友の前田翔です」

 

藍子「そうなんだね 初めまして 紺野藍子です いつも木綿季がお世話になってます」

 

渚「は、初めまして 荒波渚です」

 

翔「前田翔です」

 

木綿季「お姉ちゃん・・・大好き・・・!!!!」

 

藍子「木綿季 お姉ちゃんもう少し いや、もしかしたら病気が治るかもしれないの その時はまた 皆で仲良く暮らそうね♪」

 

木綿季「うん!!!哲也とボクとお姉ちゃんの3人で!!」

 

哲也「俺もか?」

 

藍子「哲也君もおいでよ きっと木綿季も喜ぶわ」

 

哲也「それならもしその時が来たら是非」

 

木綿季「哲也!来て来て!」

 

哲也「?なんだ?」

 

俺が木綿季の元まで近づくと 木綿季は首元に抱きついてきて 俺はバランスを崩して藍子さんのいるベッドに倒れてしまった

 

哲也「うぉお!?」

 

木綿季「お姉ちゃんも!2人とも大好き!!!!!!!」

 

木綿季は俺と藍子さんに抱きつき 満面の笑みを浮かべながらそう言った

 

藍子「相変わらず 甘えんぼね木綿季は」

 

哲也「全くだ まぁ そこが可愛いんだけどさ」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

こうして 無事に紺野姉妹の再開は果たされた

 

木綿季 良かったね 大好きなお姉さんが生きていて

 

これからは俺以外の心の拠り所もできたんだ 最もっとその笑顔を俺に見せてくれよな 木綿季

 

~~~~~~~~~~~~~

 

それは まだ俺と木綿季がSAOに幽閉されていた時のある晩だった

 

テツヤ『Zzz・・・うぁ・・・?ユウキ・・・・・・?』

 

隣で寝てるはずのユウキがいない 一体どこに?

 

寝ぼけながらユウキを探そうとすると 家のバルコニーからユウキの綺麗な歌声が聞こえてきた

 

テツヤ『外にいんのか?』

 

俺はユウキがいるであろうバルコニーに向かった そこには歌を歌っているユウキの姿があった

 

ユウキ『大切な貴方にはもう二度と会えない そんな事は知っていた それなのに止まらない涙はどうすればいいの?貴方がいないと私は何も出来ないの 最後に伝えたい I Love you forever』

 

大切な貴方には二度と会えない・・・・・・か・・・・・・・・・

 

そんな事にはさせたくない ユウキにはずっと幸せでいて欲しい

 

テツヤ『いい歌だな ユウキ』

 

ユウキ『あ テツヤ 起こしちゃった?』

 

テツヤ『いいや そんなことは無いさ』

 

ユウキ『それなら良かった 今歌ってた歌はね お姉ちゃんが病室になった頃にリリースされた曲なんだ ボク一時期この歌しか聞いてなかったんだ 歌詞がまるでボクの心境みたいだったからね』

 

テツヤ『そっか・・・・・・・・・なぁ ユウキ 俺はお前にとって大事な人か?』

 

ユウキ『うん とっても大事な人だよ』

 

テツヤ『それじゃあ 俺はお前のお姉さんの代わりにはなれるか?』

 

ユウキ『ううん それは無理だよ 絶対に』

 

テツヤ『そっか・・・・・・そりゃ残念だ・・・・・・』

 

ユウキ『だってね?』

 

テツヤ『ん?』

 

ユウキ『ボクのお姉ちゃんも 今ここにいるテツヤも この世界にたった1人しかいない特別な人間なの お姉ちゃんは確かにもう先は危ないって言われてるけど れっきとしたボクの大切な人 でも テツヤは本来赤の他人だけどこんなボクを大好きって言ってくれる ボクにとってできた変えようもない大切な人なんだ だから お姉ちゃんの変わりなんて言わないで テツヤはテツヤとして このボクの事を愛し通して欲しいな♪』

 

テツヤ『ユウキ・・・・・・あぁ 分かった 俺は唯一無二の存在として お前のことを愛すと誓う だから お前も俺のこと 精一杯愛し通してくれ』

 

ユウキ『はい ボクも誓います』

 

俺とユウキは 互いに再び誓いを建てた後に キスを交わした

 

濃厚で 愛情満点で 最高のユウキとのキスだ

 

テツヤ『大好きだよ ユウキ 永遠に一緒にいよう』

 

ユウキ『うん!ずっとずっと一緒だよ!!!』

 

永遠に ずっとずっと これが続けばこんなに嬉しいことは無い

 

ずっとユウキと一緒にいられる ずっとユウキと愛し通せる ずっとユウキを守り続けられる

 

だから 絶対に ずっと一緒にいような ユウキ

 

───けれども 別れは突然に訪れるものだと言うことを この時の俺は知る由もなかった───

 

~~~~~~~~~~~~

 

side 木綿季

 

お姉ちゃんと別れた後は ボク達は一旦別れてまた後で会おうということになっていた

 

哲也「木綿季はきちんとおじいちゃんとおばあちゃんの所に行って退院できたって行ってから俺んちに来るんだぞ」

 

木綿季「むぅ~・・・おじいちゃんもおばあちゃんも遊びに行っていいって・・・」

 

哲也「だーめ 会いに行ってこい」

 

木綿季「ちぇ~・・・・・・」

 

渚「木綿季ちゃん また今度会おうね 私は明日からまた卒業式の予行とかで忙しくなっちゃうから…」

 

木綿季「はい!また遊んでくださいね!」

 

翔「木綿季 また今度皆で遊ぼうな それまでは2人で沢山遊んどけよ」

 

木綿季「うん!ありがとね翔!」

 

渚「さてと 私はお母さん達の所に行ってこようかな」

 

木綿季「ボクは家に帰ったらすぐに哲也の家に行くからね!」

 

哲也「あぁ 駅まで迎えに行ってやるからな」

 

木綿季「それじゃあボクもう」

 

ボクは急いで家に帰ろうとした 早く哲也と遊んで まだしてないキスもしたいし あわよくば・・・・・・

 

哲也『木綿季・・・・・・今からたっぷり犯してやるからな 覚悟しろよ♪』

 

なんてねなんてねなんてね~!!!!!!キャー!!!哲也のエッチ!!!!!

 

・・・・・・・・・ってボクは何考えてんだか・・・・・・哲也から誘われるなんて多分一生無いだろうなぁ・・・・・・哲也ったら超奥手なんだもん・・・・・・・・・

 

ボクから哲也を誘わなきゃ!よぉし!こうなったら今日にでも!!!

 

そう思った直後だった 病院の受付方面から大きな悲鳴が聞こえてきた

 

哲也「なんだ?今の声?」

 

木綿季「悲鳴だったよね・・・」

 

渚「気になるわね 行ってみましょ!」

 

ボク達は走って受付まで向かった そこには人影1人だけを残す受付場だった

 

哲也「誰なんだ?あいつは」

 

翔「・・・・・・っ!?おい!!!哲也!!!!アイツは!?」

 

哲也「あん?・・・・・・っ!?んなっ!?何でお前が!?」

 

木綿季「だ、誰なの?誰がいるの?」

 

哲也「そのまさか・・・・・・゛須郷゛・・・!!!!」

 

須郷・・・・・・っ!?ボクの事を売ろうとした・・・・・・!?

 

そう思った瞬間に 怖くなってきた 背筋が凍る感じが伝わってきた

 

須郷裕「久しぶりだなぁ・・・・・・クズ共がァ!!!!!」

 

哲也「てめぇは今拘置所にいるはずだろうが!!!!なんでここに!!!!」

 

須郷裕「決まってんだろうが・・・・・・てめぇらをぶち殺すために脱走してきたんだよ!!!」

 

哲也「脱走って・・・今日やってたニュースはてめぇだったのか・・・!!!!」

 

須郷裕「ニュースになったのか・・・良いことだ てことは俺が今何持ってるかも分かんだろうなぁ?」

 

哲也「・・・・・・盗んだ拳銃・・・・・・」

 

須郷裕「ご名答ぉ!!!!!!」

 

そう言って須郷は胸ポケットから盗んだって言ってる拳銃を取り出した

 

木綿季「っ!!!」

 

須郷裕「こいつでてめぇらまとめてぶち殺してやる!!!!」

 

哲也「ちっ・・・流石にそれは分が悪いな・・・・・・」

 

翔「哲也 俺が後ろから回り込んでおく だからそれまでなんとか時間を稼いでおけ」

 

哲也「分かった 気をつけろよ翔 頼んだ」

 

須郷裕「コソコソ話してんじゃねぇぞテメェらぁ!!!!!!!」

 

木綿季「哲也・・・ボク怖いよ・・・」

 

哲也「大丈夫だよ お前のことは俺が守るさ」

 

須郷裕「さぁて・・・・・・そろそろまず1人殺ろうかァ・・・・・・!!!!」

 

哲也「抜かせ 殺したらお前は終身刑は愚か確実に死刑だぞ」

 

須郷裕「死刑になろうが知ったこっちゃねぇなぁ!?テメェら殺せれば俺はそれで満足だァ!!!!!!!」

 

そう言って須郷は哲也に向け拳銃を構えた

 

哲也「っ!!」

 

須郷裕「くくく・・・・・・まず1人目は・・・・・・・・・」

 

そう言って須郷は 哲也に向けていた拳銃をボクに向けてきた

 

木綿季「っ!!!!」

 

須郷裕「死ねこの糞女がァァァァァァァ!!!!!!!」

 

どうしよう 避けなきゃ 動かなきゃ撃たれて死んじゃう なのに 怖くて足が竦んで動けない

 

嫌だ 死にたくない やっと哲也に会えたのにこんなところで死にたくない

 

ボクは動けぬまま 拳銃を発砲されてしまった

 

ボクは目を瞑り 何か奇跡が起きるのを待った

 

・・・・・・・・・あれ?何も起きない・・・・・・?本当に起こったの?奇跡が?

 

ボクはゆっくりと目を開けて 目の前の状況を確認した

 

 

 

 

そこには 手を広げてボクの事を庇っていた哲也の姿があった

 

木綿季「っ!?哲・・・・・・・・・也!?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也の立っているその場所の床を見ると 哲也の身体から血が出て 床に血が滴り落ちてるのが見えた

 

嘘でしょ?哲也 もしかしてボクなんかを庇って撃たれたの・・・・・・?

 

須郷裕「死ね!死ね!!死ね!!!!」

 

須郷はボクの前で仁王立ちする哲也に向け 更に2発3発と発砲した

 

哲也「がはっ・・・・・・!!!!」

 

翔「っ!?哲也!!!!!!!てめぇ!!!!!!!!!!!!!!」

 

翔は上手く後ろ空回り込めていたから 須郷を後ろから殴り飛ばして 床に伏せさせた後 腕を掴み 拘束した

 

哲也「・・・・・・ゆ・・・・・・うき・・・・・・」

 

哲也はボクの目の前で倒れてしまった

 

木綿季「っ!!!哲也!!!!!!!!!!!!!!」

 

ボクはすぐさま哲也の側にいった 哲也が撃たれたのは心臓の近く 3発も撃ち抜かれた影響で哲也の呼吸も荒くなっていた

 

木綿季「哲也!!!哲也!!!!!!」

 

哲也「木綿季・・・・・・無事・・・・・・か?」

 

木綿季「何で・・・・・・!何で!!!!!ボクなんかを庇う必要無かったのに!!!!!!!」

 

哲也「んなの決まってんだろうが・・・・・・俺は・・・・・・お前を命に変えても守るって言っただろ・・・・・・だから・・・・・・お前を守ったまでだ・・・・・」

 

木綿季「馬鹿!!!哲也が死んだらそんなの意味無い!!!!!!命に変えても守るなんて言わないでって言ったじゃん!!!!!」

 

哲也「それと・・・この命は言わばSAOの頃庇われたお前から貰った命なんだ・・・・・・だったらこの命ここで使わないでどこで使えってんだ・・・・・・」

 

木綿季「そんな・・・!その命はボクがあげたものじゃない!!哲也のだよ!!!!!」

 

哲也「へへへ・・・・・・悪ぃな・・・・・・もう・・・・・・無理みてぇだ・・・・・・神様ももう俺を見放したらしい・・・・・・」

 

木綿季「そんな事言わないでよ!!!!ねぇ!!!!しっかりしてよ!!!」

 

もしかしたら もしかしなくても哲也は死んじゃう そう思うと涙が止まらない

 

渚「哲也!!!!!!!あんた勝手に死んだら承知しないわよ!!!!!!!死ぬなんて許さないからね!!!!!!!」

 

哲也「姉ちゃん・・・・・・悪い・・・・・・」

 

渚「悪いなんて言うな!!!死ぬな!!!!死んだら私が殺すわよ!!!!!!!」

 

哲也「へへへ・・・・・・相変わらずだな・・・・・・うっ・・・・・・」

 

哲也は咳き込み始めた 時折唾に血が混じってることもあった

 

木綿季「嫌だ・・・!死んじゃ嫌だ!!!!!!!生きててよ!!!!!!!ねぇ!!!!!!!哲也!!!!!!!」

 

哲也「・・・・・・ご・・・・・・めん・・・・・・・・・ゆ・・・・・・うき・・・・・・・・・」

 

木綿季「哲也!!!!哲也!!!!!!」

 

哲也「ちくしょう・・・・・・お前と・・・学校いって・・・・・・一緒に遊んで・・・・・・デートして・・・・・・結婚もして・・・・・・幸せが待ってたのに・・・・・・こんなのありかよ・・・・・・・・・」

 

哲也の目からは涙が零れだしていた そんな演技止めてよ 哲也が死ぬわけない 死ぬわけ・・・・・・

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「木綿季・・・・・・俺以外のもっといい相手を見つけて・・・・・・その人と付き合ってその人と結婚しろ・・・・・・・・・もう俺は死ぬんだ・・・・・・・・・だから木綿季も俺のことは忘れるんだ・・・・・・俺以外に良い人なんざ五万といるさ・・・・・・」

 

木綿季「嫌だ!!!!そんなの嫌だ!!!!!!!ボクの彼氏は哲也だけだもん!!!!!!!哲也以外に良い人なんていないもん!!!!!!!」

 

哲也「・・・・・・悔しいなぁ・・・・・・お前を他の人に渡すなんて・・・・・・木綿季は俺のもんなのに・・・・・・」

 

木綿季「だったら生きてボクを愛してよ!!!!死ぬなんて言わないでよ!!!!!」

 

哲也「・・・・・・木綿季・・・・・・俺からの・・・・・・さいご・・・・・の・・・・・・言葉だ・・・・・・・・・うけ・・・・・・・・・とれよ・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「哲也!!!!!!!哲也!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「木綿季・・・・・・・・・ぁ・・・・・・ぃ・・・・・・し・・・・・・・・・て・・・・・・・・・・・・」

 

哲也は 最後に『愛してる』って言おうとして ボクの頬に手を添えようとした でも 最後の力を振り絞れずに 哲也は目を閉じ 手はボクの頬に触れることなく離れようとした 哲也の腕はボクの膝に力無く置かれた

 

嘘だ 哲也が死んだなんて 絶対に こんなの夢だ 夢に決まってる

 

木綿季「哲也 起きてよ そんな冗談ボクには通用しないよ? ねぇ 早く起きてよ・・・・・・・・・起きてよ哲也!!!!!!!!!!!!!!」

 

渚「そんな・・・・・・哲也が・・・・・・死ん・・・・・・・・・」

 

翔「テメェ・・・・・・よくも・・・・・・よくも哲也を!!!!!!!!!!!!!!」

 

須郷裕「くくく・・・・・・・・・ヒャーハッハッハッハ!!!!!!!!!!!!!!最高だなァ!?おぉ!?屑が死んだ!!!!!!」

 

嫌だよ 起きてよ 早く じゃないと本気で怒るよ? ねぇ 哲也・・・・・・・・・

 

ボクは恐る恐る哲也の心臓部分に触れた すると 動いてるはずの哲也の心臓は止まっていた

 

いや、でもあの時もこうやって哲也は生きてたんだ きっとこれは哲也の偽物だ だから本物がどこかに・・・・・・

 

でも 心のどこかでは 哲也が死んだって事を分かっていた ボクの言ってるのはその事実から逃げるための現実逃避の言葉だった

 

木綿季「嫌・・・・・・いや・・・・・・・・・嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

ボクは頭を抱えながら 認めたくない現実に向かって叫んだ

 

死んでない 死んでない でも死んでる そんなの嫌 ボクは哲也と幸せな日々を送るんだ だから哲也は生きてるんだ 死んでる訳が無い

 

渚「馬鹿哲也ぁ!!!!!!!あんたが死んだら・・・・・・木綿季ちゃんも・・・・・・皆皆悲しむに決まってるのに・・・・・・どうして・・・・・・どうしてなのよぉ・・・・・・!!!!!!!」

 

渚さんも顔を手で抑えて泣き出した

 

須郷裕「くくく・・・・・・まぁ一人やれれば充分か・・・・・・」

 

木綿季「っ!!!!!!!」

 

・・・・・・あんなやつが・・・・・・あんなやつがいるから・・・・・・哲也は・・・・・・!!!!!!!

 

良く見たら ボクの足元に須郷が持っていた拳銃があった

 

これさえあれば・・・・・・復讐が・・・・・・・・・

 

ボクは拳銃を手に持ち 須郷に向け狙いを定めた

 

翔「っ!?木綿季!?」

 

木綿季「お前が・・・・・・貴様がいるから・・・・・・!!!!哲也は・・・・・・哲也は!!!!!!!」

 

ボクは溢れ出る涙を堪えながら 須郷の頭に狙いを定めた

 

木綿季「翔!!!!!どいて!!!!!!!でないと翔ごと撃つよ!!!!!!!」

 

翔「木綿季・・・・・・」

 

渚「木綿季ちゃん!!!止めて!!!!そんなことしても哲也は喜ばないわよ!!!!」

 

木綿季「っ・・・・・・・・・」

 

渚「木綿季ちゃんが手を汚して哲也が喜ぶと思う!?確かにアイツは哲也を殺した・・・・・・でも!!!木綿季ちゃんまで手を汚す必要は無い!!!!」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

ボクは拳銃を手放し 膝から崩れ落ちた

 

木綿季「うっ・・・あっ・・・・・・あぁ・・・・・・・・・ぃ・・・・・・や・・・・・・てつ・・・・・や・・・・・・!!!!!」

 

翔「渚さん 早く警察を!!!大至急!!!俺がこいつを抑えときます!!!」

 

渚「わ・・・かったわ・・・・・・」

 

ボクは 涙を流しながら 死んでしまった哲也に抱きついた

 

木綿季「哲也・・・・・・ぐすっ ひぐっ・・・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

ボクは微かに冷たくなっていた哲也の身体を抱きしめながら 泣き叫んだ

 

哲也 ボクもう現実を受け止めるよ お休みなさい それとお疲れ様 ちゃんと天国に辿り着いてね 天国でボクのことを見守っててね

 

でも哲也 ボクはこれからどうしていけばいいの・・・・・・・・・・・・?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

荒波哲也 死す 享年 16歳



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part53 死後の世界~天国で~

哲也の死後 1日が経った

 

あの後 警察がすぐに駆けつけ 須郷は再び捕まった

 

そして 哲也は病院の医者の人が来て 哲也の死亡確認が取られた

 

警察の人の話によると 最早須郷の死刑は確定だそうだ

 

とにかく 哲也が生き返るなんて夢物語はここにはなくて たった数時間の再開で ボクと君の時間は止まってしまった

 

ボク達は心にポッカリと穴が空いたような気分になり 皆口数が少なくなっていた

 

そしてボク達は 今あの病院の前に待ち合わせをしていた

 

今現在 ボク 翔 渚さん エギル 明日奈 和人がいる

 

後2人来る予定なんだけどちょっと遅いな どうしたんだろ?

 

そう思っていたら走ってくる音が聞こえてきた

 

「ごめん!電車がちょっと遅延してて・・・」

 

「すいません皆さん・・・」

 

エギル「来たな ゛里香゛゛珪子゛」

 

ボク達が呼んだのは SAOの頃一緒に戦った リズとシリカだ 2人の本名はリズが篠崎里香(しのざきりか)シリカが綾野珪子(あやのけいこ)

 

ボクは2人に直接あったことは無かったけど 翔や和人があったことがあったからなんとか連絡ができた

 

明日奈「これで全員?」

 

木綿季「うん・・・・・・」

 

里香「全員って・・・哲也はどうしたの?」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

エギル「それで今日は何の為にここに?」

 

和人「何かあったのか?」

 

木綿季「・・・・・・皆ボクについてきて・・・・・・」

 

ボクは重い足取りを動かして 病院の中のある病室に向かって歩いた

 

そして ボク達はある病室についた 病室の中からは女の人が泣く声が聞こえる きっと君のお母さんだよね

 

木綿季「・・・・・・皆・・・・・・ここから先は覚悟がある人だけ 入ってきて欲しいんだ ボク達にとって認めたくない現実がここにはあるんだ・・・・・・」

 

和人「なんだかよく分からないがここまで来たら覚悟も何も無いさ 入らせてもらうよ 木綿季」

 

明日奈「わ、私も 木綿季がそんなに深刻そうな顔してみるの久しぶりだから・・・」

 

里香「認めたくない現実って言われると余計気になるしね・・・何かあったとか?」

 

珪子「うーん・・・なんでしょう・・・」

 

エギル「でも ここから聞こえるのは女の人の啜り声だな・・・」

 

翔「木綿季・・・もう開けようか・・・」

 

木綿季「そうだね・・・・・・それじゃあ皆 開けるよ」

 

ボクは病室のドアを開いた するとそこには 哲也のお父さんとお母さんがいた 哲也のお母さんが泣いてるのを 哲也のお父さんが支えてあげていた

 

美咲「どうして・・・・・・どうしてなのよぉ・・・・・・!!!!哲也がこんな目にあう必要なんて無かったのに・・・!!!!」

 

一輝「哲也・・・・・・」

 

和人「哲・・・・・・也?」

 

明日奈「その名前って・・・・・・」

 

一輝「君達は・・・木綿季ちゃんや和人君がいるってことは哲也のお友達だよね 哲也 良かったな お前の為に皆が来てくれたぞ」

 

エギル「ちょ、ちょっと待てよ・・・急展開過ぎて何が何だか・・・」

 

里香「ど、どうして哲也の顔に゛白い布゛が・・・・・・?」

 

木綿季「・・・・・・失礼します・・・・・・」

 

ボクは哲也の側まで歩み 哲也の顔に置かれていた白い布を取った

 

そこには 頬に1つの傷を残す以外は綺麗な顔の哲也がいた ボクが大好きで大好きで仕方無かった哲也だ

 

木綿季「・・・・・・哲也は昨日 ボクを庇って銃弾に撃たれてそのまま・・・・・・」

 

一同「っ!?」

 

和人「う、撃たれてそのままって・・・・・・」

 

明日奈「う、嘘・・・だよね?ねぇ?木綿季 冗談なんでしょ?ねぇ!」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

エギル「ってことは・・・哲也は・・・・・・」

 

里香「死・・・・・・んじゃった・・・・・・・・・の?」

 

珪子「じょ、冗談ですよ!以前にもこうやって哲也さんが死んでしまったって話になったけど 哲也さんは不死鳥の如く復活したじゃないですか!!!木綿季さんも再開して早々で冗談が・・・・・・・・・」

 

翔「皆・・・確かにあの時はあいつは生きてた・・・でも今回のは冗談でも 夢でもなんでもない 全部事実なんだ・・・・・・俺達の目の前から 俺達を救ってくれた英雄は消えたんだ・・・・・・昨日 3発の銃弾に撃たれたせいで・・・・・・」

 

和人「お、おい!翔!!!事実なのか!?本当に!?冗談だったらお前も哲也も承知しないぞ!!!!」

 

和人は翔に近寄り 翔の肩を掴みながらそう言った すると 翔も凄い剣幕で返した

 

翔「事実だって言ってんだろうが!!!!!!!だから渚さんも!!!!哲也のご両親もここにいて泣いてんだろうが!!!!!!!木綿季だって泣きてぇのをお前らに説明するために一緒懸命に耐えてんだぞ!!!!!!!」

 

和人「っ・・・・・・・・・」

 

渚「ぐすっ・・・哲也・・・・・・哲也・・・・・・!!!!」

 

美咲「あなた・・・何で・・・・・・何でこんなことに・・・・・・!!!!」

 

一輝「・・・・・・これも・・・・・・哲也の運命だったのかもしれないな・・・・・・もしかしたら哲也はSAO事件に巻き込まれた皆 そして木綿季ちゃんを助け出すためにこの世に産まれたのかもな・・・・・・須郷は今頃裁判で死刑の判決待ちだ それまで俺達は何も・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・ボクやっぱりあいつを殺す!!!!!!!殺してやる!!!!!!!哲也を殺しておいて何で裁判何かであいつの判決を下さなきゃいけないの!!!!!!!今すぐにでも殺す!!!!殺す殺す殺す殺す殺す!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

ボクは病室から走って出ようとした でもそれは翔の腕に阻まれた

 

翔「落ち着け木綿季!!!!お前が須郷の所に行って何になる!?お前の復讐は法律がきっちり晴らしてくれるからお前は手を汚すんじゃない!!!!!!!」

 

木綿季「法律!?死刑囚って言うのは死刑が下されるまで何年も生きてるんだよ!?哲也を殺したのに!!!!!!!何年も何年も!!!!!!!もしかしたら10年も生きてるかもしれないんだよ!?10年で哲也が生きてたら何が出来ると思ってるの!?哲也の夢だったプロ野球の選手にもなれたかもしれない!!!!!!!例えなれなくても就職してボクと結婚してくれたかもしれない!!!!!!!そしたらまたこのメンバーで集まって色んな話で盛り上がれたかもしれないのに・・・・・・・・・それをあいつは奪い取った!!!!!!!」

 

ボクは流れる涙を流しながら翔に訴えかける そうだ なんであんなやつが生きてて哲也が死んでなきゃいけないんだ 訳が分からない ボクを助けてくれた哲也は死んで ボクを私利私欲に使おうとした須郷は生きてる こんなのってあんまりだよ

 

木綿季「やっぱりボク行く!!!!止めないで!!!!!」

 

ボクは翔の腕を振りほどき 再び病室を出ようとした すると今度はエギルと里香 明日奈達に止められた

 

エギル「止めろ木綿季!!!!お前は哲也の側にいてやれ!!!死んだ哲也が死んでも死にきれねぇだろうが!!!!」

 

里香「止めなさい!!いきなり哲也が死んだって言われて頭がこんがらがってるけども・・・木綿季は哲也と一緒にいなさいよ!!!!哲也の葬式が終わってもし火葬したとなれば2度と哲也の顔も見れないし触れられないのよ!?」

 

明日奈「木綿季 哲也君が木綿季が人を殺して喜ぶと思う?木綿季なら一番わかってるでしょ?優しい哲也君がそんなこと望まないって」

 

木綿季「っ・・・・・・・・・でも!!!!」

 

渚「いい加減にしなさい!!!!!!!」

 

騒ぐボク達の事を渚さんの一喝で止めた

 

渚「本当に不本意なのは哲也なのよ!?これから木綿季ちゃんと幸せな日々を送れるのにこんな形で命を落として・・・!!!!木綿季ちゃんは生きてるんだから哲也の分も生きなさい!!!!復讐も全部に哲也は望んでない!!!!!だから・・・・・・だから・・・・・・!!!!」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

渚「・・・・・・もう・・・・・・これ以上哲也の事を悲しませないであげて・・・・・・」

 

渚さんはそう言って ボク達の前で泣き出した

 

渚さんのその涙を見て 明日奈や里香 珪子 は声を出して泣き出した

翔達もすすり泣いていた

 

そんな光景を見ていたら 止まりかけてた涙は再び溢れ出した

 

木綿季「うっ・・・・・・ひぐっ・・・・・・ぐすっ・・・・・・ぅっ・・・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

ねぇ 哲也 知ってる? 死んでる人って その人が死んだ後にどれだけその死で泣かれたかで 死後の幸福が決まるんだって

 

ボク以外にも 沢山の人が哲也の為に泣いてるよ?きっと 哲也は天国でも幸せで過ごしていられるね

 

ねぇ哲也 あなたはちゃんと天国に着けた? ボク決めたからね ボクは頑張って生きるからね

 

でもね ボクこれだけは言う事聞けない 哲也以外の人と付き合いたくない

 

だから ボク一生男の人なんて作らない だからボクが死んじゃった時に また付き合おうね だからその時までサヨナラ 哲也 こんなボクを許してください

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

~???~

 

ここは 見たことが無いくらいに綺麗な花が咲き 嗅いだことのないようないい香りがする場所 その名は゛天国゛だ

 

ここ 天国に今日もまた1人 1人の男が足を踏み入れようとしていた

 

そう 我らが英雄 哲也だ

 

哲也「はぁ~ まじで俺死んでんのか・・・・・・の割には足はあるし 頭に輪っかはねぇし どうやらアニメやらとは全く違うみたいだな」

 

哲也「にしてもいい匂いだ・・・まるで木綿季の匂いだな~・・・・・・」

 

俺の目の前には 大きな川が広がっている 多分これが有名な三途の川だろうな ここまで来るのに随分と歩かされた

 

周りにも俺と同じく死んでる人達が沢山いる 俺のような年齢の人から 小さな子供 ご老人 沢山の死んでる人達がいる

 

さて、俺も今日から死人だ 死んだ時に見た看板に書かれていた事によると 三途の川を渡れば もう二度と木綿季や姉ちゃん達がいる場所にはいけなくなると

 

まぁ 死んだやつが生き返るなんて夢物語だ 俺は木綿季を庇って死んじまったんだ しゃあないさ

 

哲也「さて いつまでもここにいてもしゃあなしだ もう川を渡るか」

 

俺は川に足を踏み入れようとした だけどそれは俺の脳裏にある木綿季の笑顔によって止められた

 

『哲也!』

 

哲也「うっ・・・・・・こほん もう1度・・・・・・」

 

『大好き♡』

 

哲也「っ・・・・・・のわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!嫌だぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!死にたくねぇぇぇぇぇ!!!!!!!木綿季に会いてぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

 

俺は川に踏み入れずに その場で寝転びまるで何かを買ってもらえない小さい子のように駄々をこねた

 

他の人から冷たい目で見られようがどうでもいい 木綿季に もう1度木綿季に・・・・・・

 

じたばたしまくる哲也を見かねた 三途の川の案内人の2人がいた

 

「・・・・・・なぁ あの人やばくないか?」

 

「そうですね・・・あのままじたばたされても困るんで私ちょっと行ってきますね」

 

「あぁ 頼んだ」

 

哲也「ぐすっ・・・木綿季・・・・・・」

 

「あのー・・・悲しいのは解るんですけどそこでじたばたされては困るんですがぁ・・・・・・」

 

誰だ?声は女の人っぽいけど だって仕方ないじゃん 木綿季に会いてぇんだもん アンタ分かる?俺の今までの苦労 2年間デスゲームで木綿季を守り続け その後変なヤツに捕まってたからそれを助け やっとのことでイチャイチャ出来ると思ったのに まさかあんな拳銃に撃たれるなんて・・・・・・

 

哲也「だって・・・木綿季が・・・・・・」

 

「木綿季さんですか それはさいな・・・・・・・・・えっ!?ユウキ!?」

 

哲也「うん・・・木綿季・・・可愛い俺の彼女なんだ・・・・・・」

 

「ちょっと君!!!!」

 

俺は頭を下げてたが 女の人に無理やり頭を持ち上げられ 顔を見られた なんなんだこの人?何がしたいの?

 

「っ!!!やっぱり!!!!!やっぱお前だったんだな!!!!!!!」

 

哲也「へ?アンタはだ・・・・・・・・・れ!?」

 

俺は恐る恐る女の人の顔を見た

 

その女の人は SAOの頃 俺と共に戦った゛アスカ゛だった

 

哲也「アスカ!?お前アスカだよな!?」

 

アスカ「そういうお前こそテツヤだよね!?」

 

哲也「あぁ!!俺だよ!!哲也だよ!!!」

 

アスカ「お前ぇ!!!!!」

 

俺の事を確認したアスカは 涙を浮かべながら俺の事を抱きしめてきた

 

哲也「むぐぅ!?」

 

やっぱりお前だよな アスカ こんなことしてくるのお前だけだもんな それに この顔が胸に押し付けられる感覚 今までにお前にしか食らったことねぇからすぐ分かるよ

 

アスカ「会いたかった・・・!!!会いたかったよテツヤ・・・!!!!」

 

哲也「む、むっ!うぅっ!!!(お、俺もだから!一回離して!)」

 

アスカ「へ?何て?ってまたうちの胸か 悪い悪い」

 

アスカは笑いながら俺の事を離した

 

哲也「げほっ!ごほっ!ったくお前は死んでも変わんねぇなぁ・・・」

 

アスカ「へへへ~♪って!!お前なんで死んでんだよ!?おい!!!」

 

アスカは俺の首を絞めながらぶんぶんふってきた

 

哲也「ぐえっ・・・は、話すから・・・話して」

 

アスカ「じゃあ話せ!」

 

哲也「げほっ!ごほっ!ったくこの世界でも息はしてんだから止めろよな・・・・・・」

 

アスカ「悪い悪い♪」

 

哲也「ったく んじゃあ1から説明すんぞ」

 

俺はアスカに今まであったことを全部話した

 

アスカ「そうか・・・そんなことが・・・・・・」

 

哲也「あぁ・・・やっと助け出せたのに・・・はぁ・・・」

 

アスカ「そりゃ残念だな・・・SAOを終わらせたのにこんなのってありかよ・・・」

 

哲也「死んだらしょうがねぇさ 諦めるさもう だからアスカ 俺の事連れてってくれ」

 

アスカ「うーん・・・・・・よしっ!もしかしたらあるかもしれないし行ってみるか!!!テツヤ!!!!」

 

哲也「へ?どこに?」

 

アスカ「いいからついてこい!!!とっておきの人に合わせてやるから!!!!っとその前に自己紹介といこうか では改めまして!!!私の名前は涼風飛鳥(すずかぜあすか)!よくスズとも言われたし名前で飛鳥って言われることも多かったよ!」

 

哲也「涼風飛鳥か いい名前だな 俺の名前は荒波哲也だ 改めてよろしくな」

 

飛鳥「おう!よろしく!」

 

俺と飛鳥は握手を交わした

 

飛鳥「よし!それじゃあ早速行くぞ!!!!」

 

そう言って飛鳥は俺の手を引っ張りだした

 

哲也「ちょおい!?」

 

一体どこに連れていこうとするんだ?俺は飛鳥に引っ張られたままついて行った



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part54 英雄の報い~神様との出会い~

前回 天国で飛鳥との再会を果たし どこかへと連れていかれた哲也

 

一体どこに向かっているのか?

 

~天国~

 

哲也「なぁ飛鳥・・・一体いつまで歩くんだ・・・?」

 

あれから飛鳥と歩き続け まだまだ目的地にはついていない 一体どこに飛鳥は連れていこうとしてるんだ?

 

飛鳥「ったく 私が惚れ込んだお前だったらそんなこと・・・・・・っ!!!お前あの記録結晶聞いたか!?」

 

飛鳥は顔を赤くして俺に詰め寄ってくる 飛鳥にしては珍しく照れてるな

 

哲也「えっ!?いや、聞いちまったけど・・・飛鳥が俺のことを好きってやつか?」

 

飛鳥「っ!/////るせぇ!!!悪いかよ好きになって!/////」

 

哲也「・・・・・・っぷ!飛鳥もちゃんと女の子らしいとこあんだな!!」

 

飛鳥「どうゆう意味だこの野郎!!!!」

 

俺は飛鳥にヘッドロックされた

 

哲也「うぐっ!?や、止めろ飛鳥・・・お前力強いから手加減して・・・」

 

飛鳥「失礼な事言った罰だ!!ったく!!私だって女だよ!!!ふんっ!」

 

俺はヘッドロックから開放された お前が女だってことは知ってるさ 俺が何度お前のその胸に顔を押しつぶされたと思ってんだよ 窒息すんだよ 真面目に 前にサクヤさんに胸押し付けられた時には飛鳥でも勝てないと思ったがこいつ成長したのか?下手したらサクヤさん以上だぞこの感じは

 

哲也「げほっ!ごほっ!加減しろよ飛鳥・・・そ、それよりさ この世界でも成長ってすんのか?」

 

飛鳥「へ?うーん・・・まぁ年齢やら肉体年齢は変わってないけど子供たちも身長がでかくなってるし・・・私のバストサイズもアップしたかも・・・?って!?何言わせんだこのスケベ!!!!!!!」

 

俺は飛鳥に平手打ちされた

 

哲也「ごばぁ!?」

 

飛鳥「馬鹿哲也!!!わざと私に恥ずかしいことを言わせるために質問したな!!!!/////」

 

哲也「んなつもりはねぇよ!!!!!」

 

いや、まぁ予想は的中したけどさ ところで今飛鳥の言った子供たちってのに引っかかるな・・・聞いてみるか

 

哲也「飛鳥 さっき言った子供たちってのはなんのことだ?」

 

飛鳥「ん?あぁ、私実は小さい頃に死んじゃった子達の面倒見てんだ 思わぬとこで夢が叶ったんだよ それも 全部今から会う人のおかげだけどね」

 

哲也「へぇ~そうなのか・・・ところで今から会う人って誰なんだ?」

 

飛鳥「会えばわかるよ ほら 着いたぞ」

 

俺達の目の前には特に変わり場絵のない扉がある ここに誰かいんのかな?

 

哲也「ここに誰がいんの?」

 

飛鳥「ここにはね この世界で1番偉い人がいるのよ 世間一般的に言う《神様》ってやつね」

 

哲也「か!?神様ぁ!?嘘だろ!?」

 

飛鳥「私はつい最近出会ったんだけど とっても優しくて気さくな人だよ それに私は神様の指名で子供の保育をすることが出来てんだ」

 

哲也「ふーん やっぱ天国って俺らの想像の一歩二歩先行ってんだな」

 

飛鳥「まぁ私も最初は驚いたけど そんなに驚いてたらこの先やっていけないぞ? それじゃあ入るぞ いいか この先は礼儀正しくな!!!! 」

 

哲也「お、おう」

 

飛鳥「それじゃあ・・・・・・神様 飛鳥です 入ってよろしいですか?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・なんも聞こえねぇぞ?誰もいないんじゃ・・・・・・」

 

飛鳥がノックをしても返答は無い ただ静寂がその場で流れてる

 

そう思っていた時だった

 

『ふぉっふぉっふぉっ よくきたのぉ2人共 さぁ入れ 飛鳥 それと哲也君よ』

 

哲也「えっ!?今のが神様!?何で俺の名前を!?」

 

飛鳥「まぁ神様だからね なんでも知ってんのよ さ 入るわよ 失礼します」

 

俺は飛鳥と共に神様がいると言ってる部屋に入った

 

そこは 特に広い訳でもなく ちょっとした空間になっていて そこに座っていたのは優しそうな白髭を生やしたお爺さんだった

 

飛鳥「お久しぶりです 神様」

 

哲也「ど、どうも・・・」

 

神様「ふむ 君が哲也君じゃな 飛鳥の想い人らしいのぉ どうなんじゃ?付き合っとるのか2人は?」

 

哲也「へ、へ?」

 

飛鳥「ちょ!?ちょっと神様!?私達そんな関係じゃ!!!!」

 

神様「冗談じゃ冗談 可愛のぉ飛鳥は 顔真っ赤にしよって」

 

飛鳥「うぅ・・・/////」

 

神様「さて、2人はなぜここまで来たんじゃ?」

 

飛鳥「あ、そうだ!!神様 以前言ってましたよね 善良な行いをし続けたものにはそれ相応の報いが必ずあって それに゛魂の吹き返し゛もありましたよね!?」

 

哲也「何っ!?魂の!?」

 

神様「ふむ 確かにあったのう ただそれが使えるのはほんっとうにごく一部の人間でなおかつ生前の行動をワシが見極め それで初めて許可が出るんじゃぞ?」

 

ある!?ってことはもしかして俺生き返れんのか!?もし神様が俺の行動を認めてくれれば!!!!!もう1度木綿季にも・・・!!!!

 

飛鳥「神様 確か神様は生前の行いを全て見れるんですよね?それで哲也のしてきたことを見てください!!!!」

 

神様「ふむ それならば・・・・・・」

 

神様は何やらでかい本をどこからか取り出し その本のページをペラペラとめくり始めた

 

神様「おっ これじゃな 本名荒波哲也 享年は16歳 死因は・・・・・・ほぉ 彼女を庇い銃弾に・・・そりゃ災難じゃな・・・ えっと他には・・・なになに SAOと呼ばれるゲームにログイン ほぉ あのSAOか そこで死神と呼ばれ常に最前線で戦い続け 遂には仲間の協力もありゲームマスター茅場晶彦 プレイヤーネームヒースクリフを倒し 約6000万人の人々の救出に成功 そしてその後は最愛の彼女 紺野木綿季が須郷裕之に囚われていた為 命懸けで彼女を救出 見事須郷の策略から彼女を救い出し 彼女も無事に生還 しかし 哲也の運命もそこまで 脱走した須郷に拳銃を3発発砲され 力尽き死亡・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

飛鳥「ど、どうですか?」

 

神様「・・・・・・文句無しじゃ!!!!6000万人もの命を救い出し たった1人の彼女の為にその命を捧げた・・・・・・文句のつけようもない善良者じゃ!!!!!」

 

飛鳥「ってことは!?」

 

哲也「お、俺は・・・・・・」

 

神様「うむ!哲也君 汝に命の吹き返の権利を与える!!!!」

 

哲也「っ!?本当ですか!?」

 

神様「うむ!!!!」

 

や・・・やった!!!!!!やったぞ!!!!!!!生き返れる!!!!!!!生き返れるぞ!!!!!!!!!!!!!!生き帰れれば木綿季にも!!!!翔にも!!!!それにまた夢を追いかけられる!!!!!!!

 

神様「ただし」

 

哲也「へ?」

 

神様「ワシの出す要件を呑めば 生き返らせてやるぞ」

 

飛鳥「へ?条件付きなんですか?」

 

哲也「な、なんでも言ってください!!!!なんでもやります!!!!!!!」

 

ここまで来ちまえばもう何でも来いだ!!!!!!!なんでもやってやるから早く言ってくれ!!!!!!!神様!!!!!!!

 

神様「ふむ それじゃあ言うぞ・・・・・・」

 

何だ!?何なんだ!?

 

神様「生き返った時 君と木綿季ちゃん 2人の記憶を消す それで構わないならば生き返らせてやる」

 

哲也「なっ!?」

 

記憶を・・・・・・消す・・・・・・?どうゆう・・・・・・事だ・・・・・・?

 

神様「哲也君 君が生き返る条件には生き返った際 彼女との記憶のみを完璧に消すことだ 無論彼女からも君の記憶は消えることになる それでも構わないならば良いぞ」

 

飛鳥「そんな!?それってあんまりじゃ!?」

 

神様「飛鳥 黙っておれ」

 

神様は飛鳥を睨みそう言った

 

飛鳥「はい・・・・・・すいません・・・・・・」

 

神様「さて、どうするんじゃ?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

もし生き返れば 俺と木綿季は互いの記憶を・・・・・・・・・もし俺が生き帰えなければ木綿季が記憶を無くすことは・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・だったら答えは簡単だ

 

哲也「ならば生き返るのは拒否します」

 

飛鳥「へっ!?」

 

神様「それは何故だ?」

 

哲也「俺が生き返れば 木綿季の記憶も消えちまう 俺の自己満の為だけに木綿季の記憶は消したくない それに 例え生き返ってもう一度あって 付き合えたとしても やはりそれは違う気がするんだ SAOと最近あった出来事を経験しての俺達だと思うんだ だから あいつの記憶を消すくらいなら俺は天国にいます だからこの話は無しでいいです」

 

飛鳥「哲也・・・お前・・・・・・」

 

哲也「いいさ 木綿季にはいずれ会えるんだ それまで我慢するさ」

 

木綿季の記憶を消してまで生き返りたくはない だから いいんだ これで これで・・・・・・

 

神様「くくく・・・・・・・・・はっはっはっ!!!!!!!気に入ったぞ!!!!!!!気に入ったぞ哲也君!!!!!!!やはり君はワシが見込んだ通りの男じゃ!!!!!!!」

 

哲也「へ?」

 

神様「さっきのは君を試したんじゃ 君が彼女を犠牲にしてまで生き返るような人間なのか それとも彼女の為に自身の犠牲は気にしない男なのか 君はワシの試練に勝った 約束通り なんの犠牲も無しに君は生き返らせてあげようじゃないか!!!!」

 

哲也「っ!?本当ですか!?」

 

神様「ワシも男じゃ!!!!二言はない!!!!!!!」

 

哲也「っ!!!!よっしゃぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

 

飛鳥「やったな哲也!!!!」

 

哲也「やったよ飛鳥!!!!!!!」

 

俺は飛鳥とハグを交わした

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ!面白い男じゃ 荒波哲也君よ 約6000万人の命を救ってくれてありがとう ワシからも感謝する」

 

哲也「はい!!!!こちらこそありがとうございます!!!!」

 

神様「でもすまないが命を吹き返すには3日間待ってもらうことになる 今は命と身体が完全に別々になってしまっているからな 君の肉体に魂が入るようにする期間が欲しいんじゃ だからそれまでは飛鳥と一緒にいたらどうじゃ?」

 

哲也「そうなんですか 飛鳥さえよければそれで構いまさんが・・・」

 

飛鳥「私なら大歓迎だよ!!!!!!!3日間よろしく哲也!!!!!!!」

 

俺はハイテンションの飛鳥に思い切り抱きしめられた

 

哲也「むぐぅ!?」

 

飛鳥「良かったなぁ・・・生き返れるなんて・・・嬉しいよ・・・私も・・・!」

 

哲也「ぐ、ぐるじぃ・・・!」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ!やはり飛鳥は君に惚れてるようじゃのぉ」

 

飛鳥「っは!!/////」

 

飛鳥ははっとすると俺のことを離した 抱きしめるのはいいんだけど飛鳥の場合命の危険性があるからなぁ・・・もう死んでるけど

 

哲也「えっと・・・飛鳥?」

 

飛鳥「な、なによ・・・/////」

 

んな急に顔赤らめてしおらしくなんなよ こっちが狂っちまうじゃねぇかよ

 

哲也「ちょ、ちょっとの間よろしくな?」

 

飛鳥「お、おう よろしく・・・」

 

神様「それじゃあしばらくの間哲也君と仲良くな飛鳥」

 

飛鳥「はい!!!」

 

哲也「ありがとうございました!!!!!!!」

 

俺と飛鳥1度礼をしてから神様の部屋から出た

 

哲也「よっしゃぁぁぁぁぁ!!!!!!!生き返るなんて夢見てぇだ!!!!」

 

飛鳥「良かったな哲也!もう一度絶剣に会えんだな!!」

 

哲也「おう!!・・・・・・でもいいのかな・・・・・・飛鳥が死んでるのに俺だけそんな生き返るなんて・・・・・・」

 

飛鳥「んなこと気にすんな!お前は立派に戦った英雄なんだからありがたく生き返れ!そもそもお前がこんなに早く死ぬ方が駄目なんだよ!!お前はきちんとプロ野球選手になって大活躍しろ!!!そうじゃなきゃ許さねぇぞ!!!」

 

哲也「飛鳥・・・・・・あぁ!任しとけ!!!飛鳥の分も生きてみせるさ!!!!!」

 

飛鳥「うん!!!その粋だ!!!頑張れよ!!!」

 

哲也「おう!さて、これからどうする?飛鳥」

 

飛鳥「それじゃあさ 今から私が面倒見てる子ども達のところに行かない?前哲也こと離したら凄い会いたがってたんだ」

・・・

哲也「おう いいぞ んじゃあ行くか!!」

 

俺は飛鳥に連れられて 飛鳥が面倒を見てる子供の元まで向かった

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「子供たちはお前だけで見てんのか?」

 

飛鳥「いいや 当然何人かいるぞ? その中でも私が一番新米なんだ」

 

哲也「へぇ~ その人達も神様に?」

 

飛鳥「だろうね あんまり話は聞いたことないけどね」

 

哲也「ふーん」

 

飛鳥「さ!着いたぞ!ここだ!」

 

俺と飛鳥の目の前には まるで本当の幼稚園かのように門があり その向こうでは楽しげに遊んでる子供たちが沢山いた

 

でも よく考えればこんだけの人数の小さい子が死んじまったってことになる もっとお母さんやお父さんと一緒にいたかったはずなのにな・・・

 

飛鳥「皆!戻ってきたよ!」

 

飛鳥がそう言って門に入ると 遊んでた子供たちは一斉に飛鳥の元へと走ってきた

 

「飛鳥先生だ!」

 

「先生遊んで遊んで!」

 

飛鳥「はいはい 皆慌てないで 皆と遊んであげるから」

 

哲也「人気者だな 飛鳥」

 

飛鳥「SAOの頃のあんたに比べたらこんなのチャチなもんでしょ?」

 

哲也「そうかな?」

 

「先生 この男の人は?」

 

子供たちは俺の所にもぞろぞろと集まってくる 可愛いけどなんか怖いな

 

飛鳥「この人が前話した哲也お兄さんだよ」

 

「わぁ~!この人が!」

 

「飛鳥先生の好きな人なんだね!」

 

「お兄さんも飛鳥先生のこと好きなの?」

 

哲也「え?」

 

飛鳥「こら お兄さん困ってるでしょ?」

 

「僕知ってるよ!2人が好きだったらちゅーするんでしょ!」

 

「じゃあ2人はちゅーしたの?」

 

「ちゅー見してよ!」

 

飛鳥「こ、こら!!!私達は付き合ってはないの!」

 

哲也「ははは・・・まぁ子供らしいっちゃ子供らしいか・・・」

 

俺はくすっと笑いながら飛鳥の赤みを得てる顔を見た

 

飛鳥「な、何見てんだよ!馬鹿!」

 

哲也「まぁまぁ いいじゃねぇか 皆 お兄さん達は好き同士だけど ちゅーはしてないんだ だからちゅーを見せるのはまた今度でいいかな?」

 

飛鳥「へっ!?/////」

 

「好きどうしって?」

 

哲也「要は お兄さんと飛鳥先生は皆が大きくなった頃に お父さんお母さんみたいになるって事だよ」

 

俺はそう言って飛鳥を抱き寄せた

 

飛鳥「っ!?/////」

 

「わぁ~!やっぱり~!」

 

「ラブラブだね!」

 

飛鳥「ば、馬鹿!何すんだよ!/////」

 

哲也「子供たちはこう言っとかなきゃ納得しないって飛鳥も分かんだろ?だから今だけは勘弁な」

 

俺は飛鳥の耳元でそう囁いた

 

飛鳥「ったく・・・強引だな・・・/////」

 

「先生顔真っ赤っか~!」

 

「照れてるの~?」

 

飛鳥「い、いい加減に離せ馬鹿!」

 

飛鳥は俺の事を突き飛ばし 俺は無理やりどかされた

 

哲也「わ、悪い悪い」

 

飛鳥「ったく・・・/////」

 

「哲也お兄さん!遊ぼ遊ぼ!」

 

「飛鳥先生も遊ぼ!」

 

飛鳥「うん!そうだね!皆何がしたい?」

 

飛鳥がそう聞くと 鬼ごっこやおままごとと言った 俺も小さい頃にした遊び方が沢山出てきた

 

飛鳥「よぉし!それじゃあまずは鬼ごっこしよっか! 先生とお兄さんが鬼をしてくれるよ!」

 

哲也「皆捕まえちゃうぞ~!」

 

俺がそう言うと皆は四方八方に散らばっていった

 

飛鳥「哲也 手加減しろよ?」

 

哲也「分かってるさ 子供相手に本気は出さないさ」

 

こうして 俺達は飛鳥達の教え子達と一日中遊び 身体を動かした

 

こんなに元気が良くて底抜けな笑顔で遊んでいるのに もう既に死んでしまっている そう考えるとこっちまで辛い気持ちになってくる

 

それでも皆の笑顔を見てると死ぬってことも悪くは無いと思った もしこの子達が下界にいたら飛鳥にも出会わずここにいる皆と出会うことは無かった 一期一会って訳では無いけど天国にきてこうして出会えたんだから もしかしたらここにいる方が楽しいと思ってる子達もいるかもしれないし 飛鳥が先生で嬉しいと思ってる子達もいるだろうし 何でもかんでも死が悪いってイメージを付けるのも考えものだな

 

そして 俺達は今 飛鳥が天国において住まいにしてる場所にいた

 

哲也「なぁ飛鳥 死んだ人にも寝るとか概念はあんのか?」

 

飛鳥「うん 当然昼夜はあるし 眠くなるしね 哲也は今眠い?」

 

そう言われれば確かに眠いかもしれない あんだけ遊んだの久しぶりだったしな

 

哲也「あぁ もう寝たい感じだな」

 

飛鳥「そっか それじゃあもう寝よっか」

 

哲也「そうだな 悪いな世話になって」

 

飛鳥「いいんだよ 世話すんのは慣れてるしね・・・・・・ってしまった・・・・・・布団が1枚しかないな・・・普段私しかいないからな・・・・・・」

 

哲也「ありゃ まぁ仕方ねぇか 飛鳥は布団使ってよ 俺はなんも使わないでいいから 床で寝かせてもらうよ」

 

飛鳥「何言ってんだよ!!!客人なんだからお前が使えよ!!!」

 

哲也「いや、流石に女の子を床に寝かせるわけには・・・」

 

飛鳥「うーん・・・・・・よし!ならこうしよう!!!!」

 

哲也「?」

 

~~~~~~~~~~~~

 

哲也「ま、まじですんの・・・?」

 

飛鳥「い、いいから入ってよ・・・別にお前だって女の子と寝るのは絶剣で慣れてんだろ?」

 

哲也「・・・・・・じゃあお言葉に甘えて・・・・・・」

 

飛鳥が先程思いついたのは 俺と飛鳥で一緒に布団に入ると言う事だった

 

俺はいくら慣れ親しんだ飛鳥と言っても流石にそれはと思い最初は拒んだが だったら追い出すと言われたから 仕方なしに俺は要求を飲んだ

 

飛鳥「・・・・・・な、なんか照れるな・・・・・・き、緊張してる・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・まぁな・・・・・・」

 

飛鳥「えへへ 良かった 私も緊張してんだ」

 

哲也「ふぅ・・・なんかどったんばったんして疲れちまったな・・・」

 

飛鳥「そう?疲れたなら話さないでおく?」

 

哲也「いや、積もる話もあるし今は色々と話してておきたいんだ」

 

飛鳥「そっか それなら良かった 私も話したいしね」

 

哲也「ところでこの家はやっぱ神様に?」

 

飛鳥「うん 天国にいる高校生以上の死者はこういったものが与えられて 小さい子達はホテルみたいなところで皆で暮らしてんだ」

 

哲也「へぇ~ そうなんだ」

 

飛鳥「でも 当然地獄に言ったやつは違うぞ? 地獄に言ったやつに贔屓もクソもないからな 今頃うんと酷い目に合ってるんじゃないかな?」

 

哲也「地獄か・・・・・・てなるラフィン・コフィンのやつとかがいそうだな・・・・・・ラフィン・コフィン・・・・・・・・・か・・・・・・・・・」

 

そういや飛鳥を殺したあいつはラフィン・コフィンに入るとか言ってたっけか・・・・・・

 

今までなんも考えずに過ごしてきたけど 目の前にはあのとき死んだ飛鳥がいる 俺がみすみす見殺しにしてしまった飛鳥が

 

あの光景と あの後飛鳥から送られてきた記録結晶の内容を思い出すと 嫌でも俺の胸は握りしめられたかのように苦しくなって 呼吸が乱れていった

 

飛鳥「て、哲也?大丈夫か?」

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・!ごめん・・・・・・!ごめん飛鳥・・・・・・!俺が・・・・・・!俺があの時卍解を使ってなかったから・・・!!!お前を死なせちまった・・・・・・!!!おれがこんな所にいる価値はない・・・!!!俺はお前を殺した人殺しなんだ・・・!!!!!」

 

俺は涙を流しながらそう言った そうだ あんなの俺が飛鳥を殺したようなもんじゃないか 助けられたはずの飛鳥を見殺しにした よく良く考えればなんで飛鳥は俺なんかにこんなに優しくしてくれてんだ? 俺は飛鳥を殺したのに・・・・・・

 

飛鳥「哲也・・・・・・私なら大丈夫だよ そんなに泣かないで?」

 

哲也「俺は・・・!俺は・・・・・・!!!!!!」

 

飛鳥「・・・・・・・・・・・・」

 

飛鳥は何も言わず 俺の事を優しく抱きしめてきた

 

哲也「飛鳥・・・・・・?」

 

飛鳥「もういいんだよ あの時死んじゃったけど それを私は哲也のせいにしたことは1回もないよ?逆に哲也はあの中私を助け出そうとしてくれた私にとってのヒーローだって思ってるよ?」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「だから もうそんなことで自分を責めないで? そんな哲也私は嫌いだよ? 私が大好きな哲也はいつもでっかく構えていて そんな仲でも優しさも持ってる そんな哲也が大好きなんだ だから もう泣かないで? 泣いてもいいけど それなら私がずっと撫でちゃうぞ?」

 

啜り泣く俺の事を 飛鳥は撫でてくれて 落ち着かせてくれた あの時は木綿季が俺の事を支えてくれたけど 今はこうして俺の事を責めていてもいいはずの飛鳥が 俺の事を慰めてくれる

 

哲也「飛・・・・・・鳥・・・・・・飛鳥・・・・・・!!!!!!!飛鳥・・・!!!!」

 

俺は抱きしめられたまま 溜まった涙を流した いつもは苦しい飛鳥の抱きしめも 今はとても優しくて 母性溢れる飛鳥の優しさが俺を包み込んでくれた

 

飛鳥「よしよし 泣きたいなら沢山泣いて 溜まった涙全部出しちゃえ 大丈夫だよ 今は私がついていてあげるからね」

 

哲也「飛鳥・・・ありがとうな・・・」

 

飛鳥「どういたしまして 哲也」

 

こうして 俺はずっと飛鳥に抱きしめられ撫でられたまま 気づいたら寝付いてしまっていた

 

ありがとう 飛鳥 お前にもう一度会えて本当に良かったよ

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃 ある場所では・・・・・・・・・

 

『野郎共!!やっちまいな!!!俺達は天下無敵の゛ラフィン・コフィン゛だ!!!!俺達の恐ろしさを存分に思い知らせてやれ!!!!!!』

 

神様「ふむ・・・・・・奴らにも困り果てたものじゃのぉ・・・・・・ラフィン・コフィンだかなんだか知らぬが 今はこっちにもSAOの英雄がおる 明日は飛鳥と哲也君にこやつらの退治を頼もうかのう」




神様に今までの行いを認められ 生き返る約束を交わした哲也

短い期間だけど再び飛鳥と行動を共にする中で 哲也は何を得るのか

そして 最後に出たラフィン・コフィンと名乗る謎の人物像 そして神様の言っていた退治とは?

もうしばらく天国編は続いてしまいますがこれからも引き続き宜しくお願いします!3月までにALO編は終わらせたいと思っています!


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part55 忌まわしき記憶~振り払う一撃~

木綿季「すぅ・・・すぅ・・・」

 

哲也の死後から一睡もせず哲也の側にいた木綿季も 眠気と疲れに負け霊安室変わりの病室で眠っている哲也の側で眠っていた

 

哲也の葬式は3日後 そして火葬はその翌日だ 本来明日にも葬式が行われ 明後日には火葬となるが どうしても場所が取れなくなおかつ せめてもう少しだけ木綿季と哲也を一緒にいさせてあげようと言う荒波家の配慮もあっての事だった それでも木綿季が哲也とこうして一緒にいられるのも後たった48時間だけだった

 

木綿季「哲也・・・・・・Zzz・・・・・・」

 

『ん?なんだ木綿季』

 

木綿季『え・・・・・・?哲也・・・・・・!?』

 

哲也『おう 今日はなにしよっか!デートにでも行くか?』

 

木綿季『・・・・・・うん!!!ボク哲也と服買いに行きたいな!それと一緒にご飯も食べたいし映画も見たいし水族館も行きたいし遊園地にも!!!!!』

 

哲也『こらこら 俺の身体は1つだからそんな一片には行けないぞ?でも今日は木綿季のご要望に合わせて買い物行こっか!』

 

木綿季「うん!!!!い・・・・・・・・・こ・・・・・・・・・」

 

木綿季は夢から目を覚ました 夢の中では楽しそうにデートの話をしてた哲也は 木綿季の目の前で息もせずただ眠っていた

 

木綿季「・・・・・・うっ・・・・・・酷いよ・・・・・・こんな夢見させるなんて・・・・・・あんまりだよ・・・!!!哲也・・・・・・!!!哲也・・・・・・!!!!!!!」

 

そう どれだけ泣こうが死んだ者は生き返らない そんな夢物語は無い 木綿季はそう思うとボロボロと涙がこぼれ始める

 

一方 天国で残り2日経てば生き返れることを約束された哲也も 夢を見ながら寝ていた

 

哲也「Zzz・・・・・・木綿季ぃ・・・・・・」

 

木綿季『哲也!!見て見て!!ボク胸がこんなにおっきくなったんだよ!!!!』

 

哲也『ぬおっ!?どうしたんだ木綿季!?今まではいつものメンツの中じゃシリカに次いで小さかったのに一気にでっかくなったな!?』

 

木綿季『てへへ♪だからこんなことも出来るんだー♪』

 

夢の中の木綿季は哲也を抱きしめ 哲也の顔はそのでかくなった胸に包み込まれた

 

哲也『うぐぅ!?』

 

木綿季『えい♪哲也ったらエッチだからこんなことも大好きそうだもんね♪今ならいーっぱい味わっていいからね♡』

 

哲也『ぐ・・・・・・ぐるじぃ・・・・・・!!!!』

 

哲也「や・・・止めて木綿季・・・・・・って・・・・・・夢か・・・・・・そりゃ木綿季の胸があんなでかくなったらなんか木綿季が木綿季じゃないもんな・・・・・・」

 

俺は呟きながら起きようとした すると 俺の右腕が何かに引きずり込まれ そのまま俺の顔はまた夢の中の木綿季の胸のような感覚が包み込んだ

 

哲也「むぐぅ!?」

 

飛鳥「すぅ・・・哲也ぁ・・・勝手に行くなよぉ・・・・・・Zzz・・・・・・」

 

そうか 俺今飛鳥に世話になってんだっけ 眠ってる間に忘れちまった・・・・・・

 

つ、つうか苦しい・・・さっきの夢の感覚も飛鳥だろうな 木綿季が飛鳥並になったら恐ろしいわ・・・

 

飛鳥「むにゃむにゃ・・・もう離さないぞ・・・・・・♪」

 

俺は力強く抱きしめてくる飛鳥の腕を何とか振りほどき 息を吸えた

 

それにしても飛鳥の服がはだけてて目のやり場に困る・・・・・・こいつこんな寝相悪かったのか・・・・・・これ起こさなきゃちょっと色んな意味でヤバイ 早いとこ起こそう

 

哲也「ぶはぁ!!!お!おい!!飛鳥!!!起きて!!!頼む!!!起きてください!!!!何でもするから!!!!!」

 

飛鳥「むにゅう・・・・・・後5分・・・・・・」

 

哲也「でぇい!!!あー!!!!なんだか飛鳥を急に抱きしめたくなったかもなぁ!?」

 

俺はそう言いながら横目で飛鳥のことを見た すると飛鳥は身体を起こし 目を擦った

 

飛鳥「ほんと・・・?抱きしめてくれるの・・・?」

 

哲也「抱きしめても何でもしてやっから早く服を直してくれ!!!」

 

飛鳥「ふぇ・・・?っな!?/////」

 

飛鳥は胸を隠し 頬を赤らめた

 

飛鳥「ば!馬鹿!!!まさかお前襲おうとしたんじゃないだろうな!?」

 

哲也「んなことするかぁ!!!!いいから直せぇ!!!!」

 

飛鳥「分かってるよこのスケベ!!!!」

 

飛鳥は後ろを向き 服を直し始めた 良かった これで一安心だ・・・・・・

 

飛鳥「その・・・・・・私寝相が悪いからさ・・・・・・ごめん・・・・・・/////」

 

哲也「いや、良いよ 仕方ないさそれなら」

 

飛鳥「あ!あのさ!!!」

 

哲也「ん?」

 

飛鳥「その・・・・・・抱きしめるってのは・・・・・・?/////」

 

哲也「あ・・・・・・そ、それは後で良いかな?絶対にしてやるからさ」

 

今飛鳥に抱きついたら下手したら本当に襲いかねん・・・・・・今だけは駄目だ

 

飛鳥「分かった・・・絶対にしてよね?」

 

哲也「おう 約束だ」

 

俺と飛鳥は指切りをして 約束を交わした

 

哲也「さてと!!!!今日は何すっかな!!!!」

 

飛鳥「うーん・・・・・・ならデー・・・・・・」

 

飛鳥が何かを言おうとした時 どこからとも無く声が聞こえてきた

 

『トは後じゃ 飛鳥 哲也君』

 

飛鳥「えっ!?神様!?」

 

哲也「?どうしたんですか?こんな朝早くに」

 

神様『いやぁ頼みたいことがあってのぉ ちょっとわしのとこまで来てくれんかのぉ』

 

哲也「分かりました それじゃあ今から飛鳥と向かいます」

 

飛鳥「おい 朝ご飯も食べずに行くのか?」

 

哲也「あ、忘れてた」

 

神様『ふぉっふぉっふぉっ よいよい 朝ご飯は全ての源じゃ しっかり食べてから来るんじゃぞ 飛鳥 すまんのぉ おぬしの予定を崩してしもうて』

 

飛鳥「い!いえ!!!とんでもないです!!」

 

哲也「?予定?なんかあったのか?」

 

飛鳥「るせぇ馬鹿!!!!!!!」

 

哲也「はい・・・・・・」

 

神様『それじゃあ待っとるぞ 2人共』

 

そう言い残し 神様の声は聞こえなくなった

 

飛鳥「さて、それじゃあ朝ご飯にすっか!用意するから座っといてね!!」

 

哲也「あいよ~」

 

俺は飛鳥が作ってくれたご飯を頬張った 昨日の夕飯の時もそうだったけども飛鳥の料理は凄く美味しくて 木綿季とも多分競えるくらいの腕だった

 

俺が飛鳥の手作り料理を美味しそうに食べてると そんな飛鳥も俺の事を見ながら微笑んでいた やっぱり女の子の笑顔はいつ見ても癒されるな まぁそれも俺を好きって言ってる飛鳥だから尚更なのかもな

 

そして、朝ご飯を食べ終えると 神様の元へ

 

哲也「うーん なんで呼び出したんだろうな」

 

飛鳥「さぁ?でも私もこうやって呼び出されたの初めてだしな~」

 

哲也「も、もしかして生き返るの取り消し!?」

 

飛鳥「それは無いんじゃない?」

 

哲也「じゃあなんだろうなぁ・・・・・・」

 

こうして話しながら歩いていると 気づいたら神様のいる所に着いた

 

飛鳥「神様 飛鳥と哲也です 今来ました」

 

神様「おぉ 入ってくれ2人共」

 

飛鳥「失礼します」

 

哲也「どうも 今日はなんのご要件でしょうか?」

 

神様「うむ 単刀直入に言おう おぬしたちラフィン・コフィンの名に聞き覚えはあるか?」

 

哲也「へ?ラフィン・コフィンですか?」

 

飛鳥「?何それ?」

 

哲也「SAOの頃にあった殺人ギルド レッドプレイヤー集団だ お前を殺したあの野郎もそこに入るのを目標にお前を殺したんだ 思い出しただけでもイライラするぜ・・・!!!」

 

飛鳥「そ、そんなギルドがあったのか・・・・・・」

 

神様「知っとるなら話は早い おぬし達2人にはその残党の退治を頼みたいんじゃ」

 

哲也「残党?」

 

神様「うむ 実は地獄に行ってもそやつらは悪さを働いてのぉ 困り果てているのじゃよ じゃから殺しても良いから止めてきて欲しいんじゃ 哲也君と飛鳥に」

 

哲也「こ、殺してもいいんですか?」

 

神様「うむ ちなみに一度死んでる状態で再びそのような状況に陥ったら記憶が完璧に洗い流され生きてる間の記憶は無くなり また記憶が0からのスタートとなる じゃから2人も気をつけるのじゃぞ」

 

飛鳥「ふーん それじゃあ早速行こうぜ哲也!!!お前と私なら敵なしだ!!!」

 

哲也「ちょっと待て飛鳥」

 

俺は急いでその場から離れようとする飛鳥の首根っこを掴み止めた

 

飛鳥「ぐぅっ!?」

 

哲也「あのぉ武器とかって無いんですか?やっぱSAOの頃の活躍も武器があってのものなんで・・・・・・」

 

神様「武器か ならこれじゃろ?」

 

そう言って神様の両手に置いてあったのは俺の斬月と飛鳥の使っていた両手剣があった

 

哲也「えっ!?なんで!?」

 

飛鳥「私達の武器を!?」

 

神様「わしを誰だと思っとるんじゃ?全知全能 森羅万象と言われとる神様じゃ 自分で言うのもへんじゃがのぉ ふぉっふぉっふぉっ あ、武器は返却不要じゃぞ」

 

哲也「やっぱ神様って・・・・・・」

 

飛鳥「凄い・・・・・・」

 

神様「さて、哲也君よ この一件を引き起こしとるのは君のようなものじゃから そこの所覚えておくように」

 

哲也「え?俺?」

 

神様「うむ 君が大量に殺したしたラフコフのメンバーじゃからのぉ 暴れとるのは」

 

哲也「・・・ってことはあの野郎もいるって訳か・・・・・・」

 

飛鳥「て、哲也が殺した!?」

 

神様「うむ それはもう鬼神が如き怒りで次々と殺していったらしくてのぉ それも飛鳥の死による怒りじゃ 良かったのぉ飛鳥 哲也君も飛鳥の事を想ってるのかもしれんのぉ」

 

飛鳥「か!神様!!!!!」

 

神様「嘘じゃよ嘘 ほんとに飛鳥は面白いのぉ」

 

飛鳥「うぅ~・・・/////」

 

哲也「んじゃあ行くか飛鳥 神様 そいつらはどこに?」

 

神様「うむ 直接ぬしらの頭に場所までの地図をインプットしておいた そこまでいけば暴れとるそやつらがいるぞ くれぐれも気をつけての 頼んじゃぞ 2人共」

 

哲也「・・・・・・ほんとだ 場所が鮮明に分かる」

 

飛鳥「よし!行くか哲也!!神様!失礼します!」

 

哲也「行ってきます」

 

飛鳥「うむ!」

 

俺と飛鳥は扉を開け 外に出た

 

哲也「さてと とっとと懲らしめに行くか 飛鳥 行くぞ!!」

 

飛鳥「うん!!!」

 

俺と飛鳥は神様が頭に叩き込んでくれた地図を頼りにそこまで向かった すると 確かにそこには着いたんだけども そこは深い谷底になっていた

 

哲也「うーんこの谷を降りろってことかな?」

 

飛鳥「多分・・・・・・?でもこんなとこ降りたら怪我どころじゃ・・・・・・」

 

哲也「だったらこいつだな・・・・・・卍解!!!!!!!」

 

俺は卍解をした 多分これなら浮遊能力があるから行けるはずだ

 

哲也「天鎖斬月」

 

飛鳥「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「ん?飛鳥?なにボーッとしてんだ?」

 

飛鳥「え!?あっ、その・・・・・・な、なんでもない!!!!」

 

哲也「?変な飛鳥」

 

飛鳥(卑怯だろ・・・・・・あんな目をキリッとしやがって・・・・・・見惚れちまったじゃねぇかよ・・・・・・/////)

 

哲也「んじゃあ飛鳥 行くぞ!」

 

俺は飛鳥をお姫様抱っこをして 谷底に飛び込んだ

 

飛鳥「えっ!?ちょっと!?/////」

 

哲也「大丈夫だよ 暴れないでじっとしてないと落ちるぞ?」

 

飛鳥「・・・・・・/////」

 

飛鳥は何も言わず 俺の首に手を回した 俺は安全地帯を探しながらゆっくりと谷底を降りていった

 

飛鳥「ま、まだかな・・・・・・?」

 

哲也「大丈夫だよ 後もう少しだけ我慢してくれよな」

 

飛鳥「う、うん・・・/////」

 

哲也「よし 着いたぞ 飛鳥 降ろすよ」

 

俺は飛鳥をゆっくりと降ろしその場に立たせた

 

飛鳥「あ、ありがと・・・」

 

哲也「おう さてと ここは一体どこなんだ?典獄の雰囲気とは大分変わってるけど・・・・・・」

 

飛鳥「まさかとは思うけど地獄か?」

 

哲也「まぁ地獄で暴れてるって言ってたしな んじゃあちゃちゃっと片付けて帰るか 飛鳥」

 

飛鳥「おう!やるぞ哲也!」

 

俺と飛鳥が拳を合わせた矢先 近くで数人の男の声が聞こえてきた この声は間違いない あの野郎の声だ

 

哲也「早速おでましか よし 行くぞ飛鳥」

 

俺と飛鳥は共に走ってその場まで向かった 現場に到着すると大暴れを続けるあいつらの姿があった

 

「テメェら!!!徹底的にぶっ壊せ!!!こんな所さっさとおさらばするぞ!!!!!」

 

哲也「そいつぁどうかなぁ?」

 

飛鳥「そこまでだ!!!お前ら!!!!」

 

「何っ!?テメェらはあん時の!?」

 

哲也「ったく くたばってまで好き勝手暴れやがって 俺がお灸を据えに来てやったぜ 覚悟しな 頭っから卍解で行かしてもらうからよ」

 

「ちっ!!!まぁ好都合だ!!!!俺らをやった怨みを晴らせテメェら!!!!!!!」

 

哲也「飛鳥 来るぞ!」

 

飛鳥「了解!!」

 

敵の人数はあの時殺した30人程度のメンバーだ まぁもう卍解をマスターした俺の敵ではないな

 

次々と襲いかかってくる敵を確実に急所を狙い斬り 気絶させていく 殺すつもりは無いし殺したところで特に何かが晴れる訳でもないしな 今回に限っては

 

哲也「よし 飛鳥 そっちはどうだ・・・・・・って!?」

 

俺が飛鳥の方を向くと 飛鳥はあのリーダー格の男と戦っていたが 攻撃をしようともせずにただただ防戦一方だった

 

「オラオラどうしたァ!?そんなんで俺らを止められんのかァ!?」

 

飛鳥「くっ・・・!」

 

哲也「ちっ!!!!」

 

俺は男の脇腹を蹴飛ばし 飛鳥から距離を取らせた

 

哲也「何やってんだ飛鳥!!!!お前ならあいつくらい軽く相手を「怖いんだ!!!!!!!」っ!?」

 

飛鳥「アイツに殺された瞬間を思い出すと・・・手が震えて・・・ろくに剣が持てやしない・・・!口では大丈夫だって言えてもやっぱりあの時の記憶が蘇ってくると怖くて・・・!」

 

哲也「飛鳥・・・・・・なら今は見学してな 残りの奴は俺が片付けてやるからさ」

 

飛鳥「ごめん・・・」

 

哲也「さぁかかってこい 俺がテメェら全員叩きのめしてやるからよ!!」

 

「やれるもんならやってみやがれ!!!!!!」

 

男は俺に何の変哲もない攻撃を仕掛けてくる こんなので俺に勝とうなんざ百年早い

 

哲也「甘い!!!」

 

俺は月牙天衝で男の武器を吹き飛ばした やはりどうってことないな 朝飯前だったなこんなの

 

「ちぃ・・・!」

 

哲也「チェックメイトだ 観念しろ 俺がくたばったのがテメェの運の尽きだったな」

 

「観念するのはテメェだ!!!おい!!!!!!!」

 

男がそう言うと 俺の身体に1本の弓矢が突き刺さった

 

哲也「んだよ こんくら・・・っ!?か、身体が・・・・・・!!!!」

 

その弓矢を抜こうと腕を伸ばそうとした時 俺の腕は伸ばせずに体全体が痺れだした 俺は痺れに耐えきれずその場で倒れた

 

飛鳥「哲也!?」

 

哲也「て、テメェ・・・まさか弓矢に毒を・・・・・・!!!!!」

 

「ざまぁみろってんだよ!!!!俺様達を殺した罪・・・・・・もう一度死んで償えや!!!!!!!」

 

男は拾った武器で俺の事を攻撃してきた 2度 3度 5度と 大した攻撃じゃないけど塵も積もればだ このまま攻撃を喰らい続けたらヤバイ・・・!

 

「テメェら!!!寝てねぇで起きろ!!!この男ここで殺すぞ!!!!」

 

男のその声で 気絶していた部下達は次々と立ち上がっていった

 

流石にこの人数の攻撃を喰らい続けたら・・・・・・

 

哲也「ちっ・・・・・・ここまでか・・・・・・」

 

「オラァ!!!!死ねぇ!!!!!!!!!!!!!!」

 

飛鳥「哲也!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺は目を瞑り 記憶が消し飛ばされるその時を待った けれど 数秒経とうと俺の身体が攻撃される気配はなかった

 

目を開けると そこには両手剣を握りしめ 俺の目の前に立っていた飛鳥がいた

 

飛鳥「哲也に指1本触れてみろ・・・・・・お前ら全員殺してやるからな!!!!!!!」

 

哲也「飛鳥!お前!!」

 

飛鳥「お前のピンチだと思うとこんなところで燻ってられないっては思ってさ やっと剣をちゃんと持てるようになったよ」

 

「このアマが・・・・・・調子こいてんじゃねぇぞ!!!!!」

 

男達は集団で飛鳥に襲いかかった いくら腕を信用してる飛鳥でもこの人数じゃ・・・!!!

 

飛鳥「はぁぁぁ!!!!!」

 

しかし 俺の予想とは裏腹に 飛鳥は両手剣の自慢のリーチで次々と何人もの敵を蹴散らしていった 気づいた時には再びあの男だけになっていた

 

飛鳥「あいつらはもうしばらく起きれない・・・・・・!!!後はお前だけだ!!!!」

 

「このクソ女がァ・・・!!!!!」

 

哲也「へっ・・・・・・飛鳥を怒らせたテメェが悪ぃんだよ・・・・・・」

 

麻痺が消えてきた俺は 力を振り絞り立ち上がり 飛鳥の横に立った

 

飛鳥「大丈夫なの?哲也」

 

哲也「あぁ お前のおかげでなんとかな さぁてと・・・・・・」

 

俺は首をバキバキと鳴らしながら歩き出した けれど俺の歩みは飛鳥に止められた

 

哲也「?どうしたんだ?」

 

飛鳥「哲也 ここは私にやらせてくれ あの過去を塗り替えるチャンスなんだ」

 

哲也「飛鳥・・・・・・分かった 無茶すんなよ 飛鳥」

 

飛鳥「うん 任せてよ やってみせるわ」

 

「へっ!テメェをもう一度殺してやらァ!!それともその身体で俺を楽しませてくれんなら殺さねぇでいいぜぇ?」

 

飛鳥「ふんっ!私のこの身体は哲也だけの物だ!!!!!!!お前はここで私が倒してやる!!!!!」

 

哲也「・・・・・・あいつとんでもねぇこと口走ってる・・・・・・」

 

「オラァ!!!!」

 

飛鳥「やぁぁぁ!!!!」

 

飛鳥と男は接近すると共に攻撃を仕掛けた 先に動いたのは男の方だったが 飛鳥はそれを上手くかわした 飛鳥が仕掛けた攻撃は避けることが出来ず 男はそのまま倒れた

 

飛鳥「どうだ!!!私の事を甘く見るからだ!!!」

 

哲也「やったな飛鳥!!!!」

 

飛鳥「哲也 私 これで克服できたかな?」

 

哲也「あぁ お前は過去に打ち勝ったんだ 良くやったよ 飛鳥」

 

俺は飛鳥の元まで歩み 再び拳を合わせた

 

飛鳥「にしてもあの野郎ふざけたこと言いやがって・・・何が身体だよ!ったく!!!」

 

哲也「お前すげぇこと口走ってたもんな」

 

飛鳥「へ?なんて?」

 

哲也「『私の身体は哲也だけの物だ』って」

 

飛鳥「・・・・・・・・・・・・う、嘘・・・・・・・・・?」

 

哲也「ほんと」

 

少しの間の沈黙が流れると 飛鳥は顔を真っ赤にしながら顔を抑えた

 

飛鳥「だぁぁぁぁぁ!!!!!忘れろ忘れろ忘れろ!!!!!!」

 

哲也「ははは 大丈夫だよ 笑いやしないよ 飛鳥」

 

俺は飛鳥の元まで歩み 飛鳥の頭に手をぽんと置いた

 

飛鳥「うぅ・・・・・・私の馬鹿・・・・・・/////」

 

哲也「ほんと 女の子らしくなったな 飛鳥」

 

飛鳥「どういう意味だこの野郎!!!!!!!」

 

哲也「じょ、冗談だよ冗談」

 

飛鳥「全く・・・・・・いくら私が男勝りな性格してるって言ったって・・・・・・私だって恋する乙女なんだからな・・・・・・/////」

 

そう言って飛鳥は恥ずかしさから流れ出る涙目で俺に訴えかける

 

哲也「うっ・・・」

 

ちくしょう こいつのギャップが可愛すぎる 男勝りな時からちょっと照れる時の顔の絵面がぐっと来る ふざけやがって 木綿季もそうだし フィリアもそうだし 姉ちゃんもそうだし 飛鳥もそうだし 何でこうも俺のストライクゾーンに入ってくる子が多いのかな・・・・・・中学とかの時は全くそんな感じにはならなかったのに・・・・・・

 

飛鳥「わ、分かったら謝れ!!」

 

哲也「ご、ごめん・・・」

 

飛鳥「全く・・・・・・いいよ 許したげる」

 

哲也「ありがと んじゃあこいつら縄で縛って置くか」

 

『その必要は無い』

 

脳裏に話しかけてくるその声は神様だった

 

哲也「え?それってどういう?」

 

神様『わしが牢屋にこいつらを閉じ込めるからその必要は無い 早いところそこから出ないと 天国に戻って来れなくなるぞ? それじゃあまた後での ふぉっふぉっふぉっ』

 

哲也「何ぃ!?こうしちゃいられねぇ!!!!飛鳥!!!行くぞ!!!」

 

俺は飛鳥を抱き抱え 再び底から上へと上がっていった

 

飛鳥「て、哲也ぁ!?」

 

哲也「だらぁ!!!!!」

 

俺達はなんとか天国まで戻り 再び天国の地面を踏めた

 

哲也「ふぅ・・・助かったぁ・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・ありがと・・・・・・/////」

 

哲也「おう んじゃあ降ろすぞ」

 

飛鳥「ま、待て!!」

 

哲也「ん?どした?」

 

飛鳥「も、もうちょっとだけこのまま・・・・・・」

 

哲也「分かった 飛鳥の仰せの通りに」

 

俺は飛鳥をお姫様抱っこしたまま神様の場所まで向かった 道中特に誰にも見られることもなかったからまぁ良かったかな

 

哲也「んじゃあ降ろすぞ飛鳥 して欲しかったらまた後で言ってくれ」

 

飛鳥「うん・・・ありがとね・・・」

 

哲也「どういたしまして 神様 ただ今2人で戻ってきました」

 

神様「おぉ 良いのか?イチャイチャせんでも」

 

哲也「へ?」

 

飛鳥「い、いいんですよ!!!!てゆうか神様覗き見し過ぎです!!!!!」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ これも神様の特権だしのぉ・・・」

 

哲也「ってことは風呂とかも覗いたりして?」

 

神様「バレたか」

 

飛鳥「んなぁ!?」

 

神様「嘘じゃ嘘 流石にそれは出来んわい」

 

哲也「ま・・・そりゃそうか・・・」

 

飛鳥「神様!!!冗談キツすぎです!!!!!!」

 

神様「覗きたいのも山々じゃがのぉ 恋する乙女の裸を覗くのは哲也君にも悪いしのぉ・・・・・・」

 

哲也「え?」

 

飛鳥「だからぁ!!!!!!!」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ 面白いのぉ飛鳥は そう思わんか哲也君」

 

哲也「え?いや、まぁ・・・」

 

飛鳥「2人してなんで私をよってたかって・・・」

 

神様「まぁよい ともかくご苦労さまじゃ 何か褒美をやろうかのぉ 何が欲しいのじゃ?」

 

哲也「え?いや、そんな良いですよ あのくらい」

 

飛鳥「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「飛鳥?」

 

飛鳥「あ!あの!!!私も生き返ることって無理でしょうか!?」

 

神様「・・・・・・・・・・・・」

 

飛鳥「無理なら構いません!!!!それでも可能性があるならば!!!」

 

神様「申し訳ないがそれは無理じゃ と言うのも君の身体は既に焼かれてしまい肉体が無いんじゃ・・・」

 

飛鳥「・・・・・・やっぱりそうですよね・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

神様「飛鳥 君の生き返りたい願望は哲也君が原因じゃろ?」

 

飛鳥「・・・・・・はい・・・・・・」

 

神様「それならこうゆうのはどうじゃ?生き返った哲也君の元に 夜だけ夢と言う形で出会う事を許可すると 但し それは哲也君がOKした場合のみじゃ」

 

哲也「それなら俺は一向に構いません つうか飛鳥に生き返っても会えるならこっちがそうしたいくらいです」

 

飛鳥「ほ、本当か!?」

 

哲也「あぁ もちろんだ お前が会いに行きたかったら俺が寝た時にいつでも来い」

 

飛鳥「やったぁ!!!!」

 

神様「でも 会えるのは月に2度程度じゃぞ?」

 

哲也「へ?それは何でですか?」

 

神様「飛鳥とは夢の中でと言う形じゃ 夢で飛鳥と会いすぎるのも 哲也君の現実世界で支障が起こる じゃからそこは勘弁して欲しいのぉ」

 

飛鳥「そう・・・・・・ですか・・・・・・」

 

哲也「なら例えば俺が飛鳥に夢の中で会いたいと念じればいつでも会えるって訳ですか?」

 

神様「まぁそうなるのぉ」

 

哲也「だったら俺から会いにいきゃあいい話じゃねぇか 大丈夫だよ そんな顔すんな飛鳥 木綿季とイチャついてるから疲れるのには慣れてるさ 安心しろ」

 

飛鳥「っ!!!!やったァ!!!!!大好きだ哲也!!!!!!!」

 

飛鳥はそう言って抱きついてきた

 

哲也「ぐっ・・・!でもようやくお前のこれにも慣れてきたぞ・・・・・・」

 

飛鳥「へへへ♪」

 

神様「すまんのぉ飛鳥 哲也君とずっと一緒にいさせたい気持ちもあるのじゃがやはり肉体が無い君を生き返らせるのは厳しいものがあるのじゃ・・・それに恐らく君の功績じゃ生き返らせるのは無理なんじゃ そこは勘弁して欲しいのじゃ」

 

飛鳥「はい・・・」

 

神様「じゃが 夢の中で会えると言う救済処置は許可するから 哲也君を夢の中で寝とったらどうじゃ?そうすれば哲也君は飛鳥にゾッコンじゃぞ?」

 

哲也「飛鳥 お前の挑戦受けてたってやるぞ 木綿季から俺を奪い取れるなら取ってみな」

 

飛鳥「ね、寝とりやしねぇけど望むとこだ!!!!」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ それじゃあお疲れ様じゃ2人とも 明日は2人きりで過ごしてみてはどうじゃ?」

 

飛鳥「そのつもりです!!!!!」

 

哲也「そうなん?」

 

飛鳥「それでは!!失礼します!!!!!」

 

神様「楽しんでのぉ 2人共」

 

俺と飛鳥は神様のいる部屋から出た

 

哲也「良かったな飛鳥 夢の中で会えるんだとよ」

 

飛鳥「あぁ!!お前にまた会えるなんて夢みたいだ!!!!けど・・・・・・」

 

哲也「けど?」

 

飛鳥「出来るなら日中からずっと一緒にいたかったな・・・・・・夢の中でってなると時間の制限が出来ちゃうし・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「ううん!悔やんでても仕方ない!!!!また会えるようになるだけ良しだ!!!!!哲也!家に帰ろ!」

 

哲也「あぁ そうだな 戻ろうか まだ昼頃だからたっぷりと時間が取れるな」

 

飛鳥「うん!!!」

 

こうして 飛鳥は過去のトラウマを振り払い そして夢の中でのみ俺と会えるという救済処置を貰い ラフィン・コフィンの残党退治は終了した

 

昼飯を食べ終えた俺達は 普通に話をしたり 散歩したり 身体を動かしたり 色んなことで楽しんだ

 

哲也「かぁ~疲れたなぁ~」

 

飛鳥「あ、あのさ 哲也」

 

哲也「ん?どした?」

 

飛鳥「私の事 どう思う?」

 

哲也「へ?それってどういう?」

 

飛鳥「だ、だから 好きかどうかみたいな・・・・・・」

 

哲也「んー・・・・・・まぁ その変にいる女子なんかよりかは格段に好きだよ」

 

飛鳥「ほ、本当!?」

 

哲也「あぁ 申し訳ないがやっぱり一番は木綿季だけどさ」

 

飛鳥「そ、それでいいんだよ!!!例え哲也が絶剣の次に好きな女子が何人いようともそれで私は大満足だよ!!!」

 

哲也「そ、そうなのか?」

 

飛鳥「そうなの!!!きっと他にお前の事を好きって言う女子が出てきてもそう思う人が多いと思うぞ?」

 

哲也「うーん・・・・・・でもどうせ俺を好きったって外見だけで判断するやつが多いらしいからなぁ・・・・・・」

 

飛鳥「私は違うぞ!?お前の性格とその他もろもろ含めて好きなんだ!!!!その変の女と一緒にすんな!!!!」

 

哲也「あ、ありがとよ・・・・・・やっぱ仲のいい女の子に好きって言われんのは照れんな ははは そういや飛鳥って歳いくつなんだ?」

 

飛鳥「私?私はもし生きてたら今年で専門学校行ってるはずだから18かな?」

 

哲也「へぇ~姉ちゃんと一緒の歳か」

 

飛鳥「ふーん お姉さんいるんだ」

 

哲也「そっ これもまたちょっと男よりでさ お淑やかなんて言葉全く似合わねぇ姉ちゃんだよ」

 

飛鳥「へぇ~ とにかく 私はお前より歳上のお姉さんなんだ♪」

 

そう言って飛鳥は俺の事を撫でてきた

 

哲也「な、なにすんだよ」

 

飛鳥「へへへ♪一度やってみたかったんだ♪」

 

哲也「まぁしたけりゃ好きなだけどうぞ」

 

飛鳥「それじゃあお言葉に甘えて♪」

 

こうして 飛鳥は俺の頭を撫でたり 飛鳥から抱きしめてきたり なんかもう色々とされた まるでおもちゃみたいな扱いをされた まぁ悪い気はしなかったけども・・・

 

そして あっという間に寝る時間だ 今日もまた 飛鳥と密着しながら寝る

 

哲也「やっぱ一晩じゃ慣れねぇか・・・」

 

飛鳥「私さ こうやって哲也と寝れるのがすごい嬉しいんだ」

 

哲也「そうなのか?」

 

飛鳥「うん 今まで人肌恋しいが何度かあったんだけど そんな一緒に寝る機会ってなかったからさ 今こうして哲也の温もりが凄い暖かいんだ」

 

哲也「そっか そりゃ良かったな」

 

飛鳥「うん!!!で、でも抱きしめてもらえればもっと温もりが感じれるかな~?」

 

飛鳥はわざとらしくそう言ってくる 仕方ない 朝の分もあるし今日は俺の番か

 

哲也「わぁったよ もうちょっと近づけ飛鳥」

 

飛鳥「やりぃ♪」

 

俺はモソモソと近づいてきた飛鳥の事を 優しく抱きしめてやった

 

飛鳥「~♪温かい♪」

 

哲也「そりゃ良かったな んじゃあ寝るぞ 飛鳥」

 

飛鳥「うん!あ、服はだけてても襲うなよ!!!」

 

哲也「安心しろ 襲わねぇから」

 

飛鳥「・・・・・・フリなんだからね・・・・・・/////」

 

哲也「へ?なんて?」

 

飛鳥「何でもないよ それじゃあおやすみなさい 哲也 また明日」

 

哲也「あぁ おやすみ 飛鳥」

 

こうして 天国に来て2日目が終わった

 

残り1日で俺は生き返れる けれど それはまた飛鳥の1人の時間が始まるってことだ・・・・・・俺は何か生き返る前に飛鳥に出来ることはないのだろうか・・・・・・




飛鳥に許された夢の中で出会えると言う特権

飛鳥は嬉しいがもっと何か物足りなさそうだが・・・?

さて、この飛鳥の特権 恐らく現実離れ過ぎると思っているとは思いますが これにはちゃんとした訳があるんです これからの物語の構成上絶対に一度飛鳥を出さなければならないので どうかご了承ください

それでは次回もお楽しみに!


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part56 飛鳥とデート~連続する葛藤~

哲也「Zzz・・・」

 

飛鳥「むにゃむにゃ・・・」

 

哲也「ふぁ~・・・おはよ飛・・・・・・ってまたかよ・・・・・・」

 

俺は目を開け飛鳥に挨拶をしようとした けれど また飛鳥の服ははだけ 俺の目の前にわがままボディが広がっていた

 

飛鳥「哲也ぁ・・・そこはダメだよぉ~・・・」

 

哲也「ったく・・・飛鳥 起きて 朝だよ」

 

俺は飛鳥の身体を揺すった けれどもなかなか飛鳥は起きない それどころか起こそうとすると更に服がはだけるからもう大変

 

飛鳥「むにゃむにゃ・・・」

 

哲也「仕方ねぇ・・・・・・飛鳥 君の身体 食べちゃっても良いのかな?」

 

飛鳥「いやん・・・哲也のスケベ・・・・・・って嘘!?」

 

そう言って飛鳥は飛び起きて驚き顔で俺を見てきた ごめん騙して でもお前を起こすにはこれしかないんだ

 

哲也「嘘だ」

 

飛鳥「この野郎騙したな!?」

 

そう言って飛鳥は胸ぐらを掴んでくる 苦しいけど飛鳥が起きたから良しだ

 

哲也「い、良いから服を・・・・・・」

 

飛鳥「なぁ!?お前はまた襲ったのかよ!?このドスケベ!!!!」

 

哲也「襲ってない!!!!」

 

飛鳥「襲えよ!!!!!」

 

哲也「え?」

 

飛鳥「あ・・・・・・/////」

 

哲也「き、聞いてなかったことにするから早く服直してね・・・・・・」

 

飛鳥「はい・・・・・・/////」

 

哲也「あ、あのさぁ飛鳥 今日何もやることないなら2人でどこか行かないか?」

 

飛鳥「へっ!?それってデートの誘いか!?」

 

そう言って飛鳥は勢いよく身を俺の元まで持ってきた 服を直さないまま

 

哲也「だからまず服!!!!!!!」

 

飛鳥「あ・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

飛鳥「その・・・さっきはごめん・・・」

 

哲也「良いよ別に それよりどうかな?さっきの話」

 

飛鳥「行く行く!どこでも行く!!」

 

哲也「そっか なら良かった と言っても天国はまだ良くわかってないから飛鳥がどこか案内してくれないかな?」

 

飛鳥「そういう事なら任せとけ!!!」

 

哲也「よし それじゃあ頼むな飛鳥 それと 今日飛鳥がして欲しいことなら何でもしてやるぞ だから何でも言ってくれ」

 

飛鳥「え?何で?」

 

哲也「俺は明日でお前の前からいなくなるからな 明日何時に生き返れるかは分かんねぇけどもしかしたら今日がお前とフルでいられる最後かもしれないからな 多分次お前と1日中一緒にいられるのは俺が次死んだ時か 俺が老いて病気か寿命で死んでからでしかないからな」

 

飛鳥「・・・・・・そっか・・・・・・もういなくなっちまうのか・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・悪いな・・・・・・飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「謝るなよ お前は絶剣の所に行きたいんだろ?なら仕方ないさ 私なんて所詮お前に片思いしてるだけの女なんだから」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「ま!お前の言葉に甘えて今日は色々と頼んじゃっおかな~♪覚悟しろよ♪」

 

哲也「ふっ 覚悟しとくよ」

 

飛鳥「じゃあさ!!私お弁当作っちゃうから待っててよ!!なにか食いたい食べ物とかあるか!?」

 

哲也「ほんとか?それじゃあ・・・・・・無難にハンバーグとかかな?」

 

飛鳥「よし!任せとけ!!!他にも色々と作ってやるからさ!!!」

 

哲也「あぁ 頼んだぞ飛鳥」

 

俺はそう言って飛鳥の頭に手を置いた

 

飛鳥「うん!えへへ♪」

 

~数十分後~

 

飛鳥「よし!出来た!!」

 

哲也「おっ 出来たか飛鳥」

 

飛鳥「おう!お前の胃をガッチリ掴めるやつをな!!!」

 

哲也「んじゃあ早速行くか 飛鳥」

 

飛鳥「うん!!!!」

 

~~~~~~~~~~~

 

哲也「・・・・・・で?飛鳥?」

 

飛鳥「何?」

 

哲也「なんで腕に抱きついてるの?」

 

飛鳥「いいじゃん別に 後これも私のお願いの1つ 文句あるの?」

 

哲也「いや、文句はないんだけども・・・・・・」

 

飛鳥「ならいいじゃんいいじゃん!それにお前だって内心喜んでそうな顔してんじゃん!!」

 

哲也「るせぇ からかうな」

 

俺は飛鳥の頬をデコピンのような感じでピンっとした

 

飛鳥「いて!」

 

哲也「全くお前は変わんねぇな いい事だけどさ」

 

飛鳥「へへへ~ それじゃあまずは天国のショッピングモールに行こうぜ!!!買い物付き合ってもらうぞ!!!」

 

哲也「おう 分かった 行こうか」

 

俺達はその天国のショッピングモールに向かい 飛鳥の買い物に付き合った

 

哲也「ところでこの世界にも金と買ってあんの?」

 

飛鳥「勿論 でも下界と違うのはここには無職の人はいないの」

 

哲也「へ~ それはなんでなんだ?」

 

飛鳥「そりゃあ中には働きたくても無職のまま死んだ人もいるのが天国だぞ?だから、最低限の仕事はしてもらうの 例えばゴミ拾いでもいいし お前とあった時にやってた三途の川の案内でもいいし まぁあれはアルバイトだけどさ 私の本職は知っての通り子供達の先生だよ」

 

哲也「ふーん なんでバイトを?」

 

哲也「いやぁその前に買い物行った時またボラれちゃって・・・・・・」

 

哲也「はぁ・・・・・・いい意味でも悪い意味でも変わんねぇな飛鳥は・・・」

 

飛鳥「ははは~ でもそのおかげでボラれた倍上の金額が手に入ったし!!!だから今こうして買い物に行けるわけよ!!!」

 

哲也「まぁ今後は注意しろよな」

 

飛鳥「はーい それじゃあまずは服見に行こ!!!」

 

そう言って飛鳥は俺の腕を引っ張ってきた

 

哲也「ちょおい!?引っ張るなよ!?」

 

~ショッピングモール内・レディース用洋服屋~

 

飛鳥「なぁ哲也 こんなのどう?」

 

哲也「んー・・・それだったらショートパンツの方が似合うんじゃねぇか?」

 

飛鳥「そう?ならちょっと待ってて」

 

今俺は飛鳥の洋服の試着の感想を言うのを手伝っていた

 

何着も持っていってたからちょっと時間かかりそうだけどまぁこれもまた人生体験だ 木綿季とデートした時の為の練習だ でもそれだと飛鳥を練習台にしてるみたいだな・・・・・・違う 俺は今日飛鳥とのデートを楽しむんだ 今日に限っては木綿季は関係無しだ

 

飛鳥「じゃあこれは!?」

 

そう言って出てきた飛鳥は 白いトップスとショートパンツの春先のコーデをして出てきた

 

哲也「おぉ 似合うじゃん」

 

飛鳥「ほんと?ならこれ買おっかな~」

 

哲也「でも他にも合いそうな気がすんだよなぁ・・・・・・」

 

飛鳥「そう?」

 

哲也「例えばこのトップスを変えて 水色のYシャツを着るってのは?何個かボタン開けて着れば・・・・・・やっぱ駄目だそれじゃ・・・」

 

飛鳥「へ?なんで?」

 

哲也「お前の場合じゃ胸が出すぎて駄目な気がする・・・大人しく白いトップスの方がいいか・・・・・・」

 

飛鳥「むっ!着もしないうちに無理って決めつけんなよ!!来てみるから待ってろ!!」

 

哲也「あ・・・・・・大丈夫かな・・・・・・」

 

~2分後~

 

「ぐすっ・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「飛鳥!?何があった!?」

 

飛鳥「ど、どうしよぉ・・・ボタンが取れなくなった・・・・・・」

 

哲也「んなっ!?/////」

 

涙目になった飛鳥が出てきたと思うと なんと飛鳥の着ているYシャツははち切れんばかりに胸の当たりを圧迫していた これ絶対サイズ間違えただろこいつ

 

哲也「お前なんで小さいサイズのやつ持ってったんだよ!!!」

 

飛鳥「見間違えたんだよ・・・!つ、つうか一旦入れ!!」

 

そう言って飛鳥は俺を試着室に引きずり込ませた

 

哲也「ぬおっ!?」

 

飛鳥「て、哲也!頼む!!この服脱ぐの手伝って!!」

 

哲也「何ぃ!?」

 

飛鳥「頼むよ!服が小さすぎて手がボタンまで届かないんだよ!」

 

哲也「そもそも着る段階で小さいって分からねぇか!?」

 

飛鳥「お前に早く見せるのに夢中で気づけなかったんだよぉ・・・!」

 

哲也「だぁもうこいつは!!!・・・・・・分かった やってやる 変な声出すなよ」

 

飛鳥「あ、ありがと・・・」

 

哲也「じゃあ1つずつ行くぞ・・・」

 

俺はワイシャツのボタンに手を伸ばした すると 飛鳥の口から甘い声が出てきた

 

飛鳥「ひやっ・・・/////」

 

哲也「変な声出すなって!!!感づかれたら俺が終わるんだよ!!!」

 

飛鳥「だ、だってお前が胸を・・・・・・/////」

 

哲也「我慢してくれ!!!」

駄目だ 長期戦に持ち込むとこれは俺がやられかねない だったらさっさと終わらせるだけだ!!!

 

俺は一旦心を無にし 再びボタンに手を伸ばした また飛鳥の声が聞こえたけど今はもう関係ない 俺はスピーディーにとボタンを外していき ついに最後の1つも外せた 外せたはいいんだけど今度は飛鳥の下着を纏った胸が目の前に現れた

 

哲也「っ!?」

 

飛鳥「ありがと哲也!!!!助かったよ!!!!」

 

哲也「俺は出るぞ!!!!!!!!」

 

俺は素早く試着室から飛び出た

 

哲也「はぁ・・・疲れた・・・」

 

うーん それでもちょっと美味しい目にあった気がする いやいや、これは飛鳥の為にやったんだ 仕方ないんだ うん

 

でもこれが木綿季に見られてたら・・・・・・今頃この世に・・・・・・っつうか記憶が消し飛んでるな・・・・・・いやいや だから木綿季のことは考えない 今日は飛鳥の日なんだ

 

飛鳥「あ、あのさ・・・・・・」

 

哲也「ん?」

 

飛鳥「ご、ごめん・・・・・・ありがと・・・・・・」

 

哲也「良いよ別に それより服は買うの?」

 

飛鳥「うん!買ってくるからここで待ってて!!」

 

哲也「ふぅ・・・疲れるなぁ・・・女の子との買い物は・・・・・・」

 

~数分後~

 

飛鳥「お待たせ!!!じゃあ次行こ!!!」

 

哲也「つ、次?」

 

飛鳥「うん!次も哲也に見てもらいたいんだ♪」

 

哲也「そ、そうなのか?」

 

飛鳥「それじゃあレッツゴー!」

 

~ショッピングモール内・???~

 

「ヒソヒソ」

 

「ガヤガヤ」

 

「クスクス」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

俺は再び試着室にいる飛鳥が出るのを待っていた 付近にいる女性に笑われながら さてここで問題だ 飛鳥は今なんの試着をしてると思う?

 

さて、答えはこれだ

 

飛鳥「哲也!こんなのは?」

 

そう言って飛鳥は白の下着姿で俺の目の前に現れた そう 俺達がいるのは女性物の下着コーナーだった

 

哲也「あのなぁ!?なんで女性物の下着コーナーにいなきゃなんねぇんだよ!?」

 

そう、何故か俺は飛鳥の下着の試着まで付き合わされていた

 

黒 白 ピンク 色んな下着を見せられそれの感想を求めてくる その度にドキドキさせられるから胸がもたない

 

飛鳥「え~別にいいじゃん」

 

哲也「良かねぇんだよ!!!こちとら見慣れてないお前の下着姿で胸が張り裂けそうなくらいドキドキしてんだよ!!!!!」

 

飛鳥「もぉいきなり何言い出すんだよ 哲也のスケベ」

 

哲也「とにかく俺は外に出てるからな!!!」

 

飛鳥「え~!?じゃあ最後に1つ!!」

 

哲也「なんだよ!?」

 

飛鳥「純白かしましま どっちが好き?」

 

哲也「っ!?だぁもうしましま!!!!!!!」

 

俺はそう言い残して店の外へ出た

 

飛鳥「なるほどね・・・・・・哲也はしましまが好き・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

飛鳥「おまたせ♪」

 

哲也「あぁ・・・」

 

飛鳥「ごめんごめん♪お詫びに今夜は楽しみにしててよ♪」

 

哲也「え?今夜?」

 

飛鳥「そ♪」

 

哲也「まぁ別にいいけどさ 次は何か?水着とかか?」

 

飛鳥「わぁ正解 まさかエスパー?」

 

哲也「ま、マジかよ・・・・・・」

 

飛鳥「それじゃあ行こー!!!」

 

~ショッピングモール内・水着売り場~

 

飛鳥「じゃーん!どう?」

 

哲也「い、良いんじゃないか?」

 

飛鳥「それはじゃあね~」

 

今度は水着 飛鳥曰く私の体にフィットするのがもうビキニしかないと言うことで色んなビキニを着た飛鳥を見せられる

 

でも見てて思ったのは飛鳥は単色で決めるより黒と白とかそんな感じで合わせた方が似合うってことだな

 

飛鳥「じゃあこれは?」

 

哲也「お いいじゃん 赤と白の混ざった感じがお前に良く似合ってるよ」

 

飛鳥「ほんと?ならこれにしよっと♪あ、ねぇ哲也 こっちきて」

 

哲也「ん?」

 

俺は飛鳥に近づいた すると飛鳥は俺の事を抱きしめてきた

 

哲也「むぐぅ!?」

 

飛鳥「さっきまでのお礼♪ありがとな哲也♪」

 

哲也「ここではすんな!!!!会計済ませてこい!!!!」

 

飛鳥「はーい」

 

哲也「はぁ・・・・・・ったく 飛鳥の彼氏体験も大変だな・・・・・・楽しいけど・・・・・・」

 

数分が経って 飛鳥が戻ってきた

 

飛鳥「おっまたせ~♪」

 

哲也「待っちゃいねぇよ さ 次はどこだ?」

 

飛鳥「次はね~その前にお昼食べよ!!」

 

哲也「あ そういやそんな時間か おう 良いぞ」

 

飛鳥「・・・・・・お前とこうして買い物できるのも今日だけか・・・・・・」

 

哲也「ん?どうした?」

 

飛鳥「いいや 何でもないよ 行こ!私のオススメの場所があるから!!!」

 

哲也「分かった 案内よろしくな」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

飛鳥「じゃじゃーん!!」

 

哲也「おぉ~!」

 

飛鳥に案内された場所は辺り一帯が見通せる綺麗な場所だ そして俺と飛鳥の目の前には飛鳥が作ってくれたお弁当がある

 

俺のリクエストしたハンバーグ ベーコンのアスパラ巻き 卵焼き タコ形ウインナー 小さなおにぎり等 美味しそうおかずが並んでいた

 

飛鳥「おにぎりの中身はおかかだったり昆布だったり色々とあるからさ たんと食べてよ!!!」

 

哲也「んじゃあ早速・・・・・・」

 

俺はひとまず卵焼きを1つ食べた うん 味の加減もいい感じだ 美味しい

 

哲也「うん!!美味い!!!」

 

飛鳥「へへへ♪そりゃ良かったよ♪ほら あーん」

 

そう言って飛鳥はハンバーグを俺の前に出してきた

 

哲也「え?」

 

飛鳥「いいからやれよ!!!」

 

哲也「はいはい・・・あーん・・・・・・んー!?」

 

凄い!!!弁当のおかずだってのに肉汁が溢れ出てくる!!!こんなハンバーグ初めて食ったぞ!?

 

哲也「凄い美味い!!!どうやったらこんな美味いハンバーグ作れんだ!?」

 

飛鳥「へ?どうやってって普通に・・・」

 

哲也「にしても美味い!!!こんな美味いの初めてだよ!!!」

 

飛鳥「ほんと?なら良かった♪」

 

哲也「飛鳥も食ってみろよ!!」

 

飛鳥「じゃあお願い!」

 

哲也「何を?」

 

哲也「さっきのだよ!!!鈍いなお前は!!!」

 

哲也「あ、ごめんごめん ほら あーん」

 

飛鳥「あーん・・・ん~!美味しい~!」

 

哲也「我ながらってやつだな ありがとな飛鳥」

 

飛鳥「ほら!他にも色々とあるから食べてよ!」

 

哲也「あぁ!頂きます!」

 

飛鳥「・・・・・・お前とご飯ももう食べれなくなるのか・・・・・・」

 

哲也「ん?どした?」

 

飛鳥「ううん 何でもないよ それじゃあ私も食べよっと」

 

哲也「?変な飛鳥・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

食事を終えると 買い忘れたものがあると言って再びショッピングモールへ行こうとしていた

 

飛鳥「ねぇ哲也!買い物行く前に写真撮ろ!!」

 

哲也「へ?写真?別にいいけど唐突だな」

 

飛鳥「ちょっと写真がどうしても必要なんだ♪じゃあセルフシャッターで撮るね!」

 

そう言って飛鳥は携帯らしきものを取り出し その変の岩場に置いた

 

哲也「どうやって撮る?」

 

飛鳥「一応2、3枚欲しいからさ 色々と撮ろ!まずは肩組もうぜ!」

 

哲也「おっ・・・って良いのかよ肩組んで・・・」

 

飛鳥「?別にいいじゃん それともハグしてとるか?」

 

哲也「そういう訳じゃ無くて・・・」

 

飛鳥「ほら!後10秒!早く組むぞ!」

 

俺は急かされたから飛鳥と肩を組み 2人でピースのポーズで写真を撮った

 

飛鳥「よし!じゃあ後2枚!」

 

残り2枚は俺が軽くしゃがみ その後ろで飛鳥が俺の首元に抱きつく感じで撮った 飛鳥の胸が当たってて凄いドキドキした

 

そしてラスト1枚は俺が飛鳥の腰に手を回す感じで撮った もう友達って概念超えてる気がするけどもうここまで来たら何でも来いって感じだ

 

哲也「これで大丈夫か?」

 

飛鳥「うん!!それじゃあ行こ!!!」

 

そして さっきのショッピングモールへ

 

飛鳥「哲也 申し訳ないんだけど買い物終わるまでここで待ってて貰える?」

 

哲也「おう 別にいいぞ」

 

飛鳥「なるべく早く戻るから待ってて!!!」

 

哲也「あいよ~」

 

それにしても飛鳥は何を買い忘れたんだろうな 食材とか?それともまた別の下着?いや、それだとあいつの事だから俺も連れていきそうだし・・・・・・

 

哲也「ま 戻るのを待つとするか」

 

~数十分後~

 

飛鳥「お待たせ!!!待った!?」

 

哲也「いいや 全然 買いたいものは買えたか?」

 

飛鳥「おう!!んじゃあ次の場所行こ!」

 

飛鳥はそう言って俺の右腕に抱きついてきた

 

哲也「こら 人前だぞ?」

 

飛鳥「別にいいじゃん 他の人にはカップルって思われてると思うし でゆうか私はそれでいいし・・・・・・/////」

 

哲也「・・・・・・行くぞ 飛鳥」

 

飛鳥「さっすが哲也!分かってるじゃん!!!それじゃあレッツゴー!」

 

そう言って飛鳥は走って俺を引っ張って行った これにも慣れたもんだな

 

そして次に連れてこられたのは大きな広場だった 周りには小さな子供を連れた家族や俺達みたいな男女の人達が沢山いる

 

哲也「ここは?」

 

飛鳥「ここが天国の名物デートスポット!ここにはある鐘があって それを男女の2人で鳴らすと2人には永遠の幸せがもたらされるって言われてるの!」

 

哲也「ふーん でも俺達は・・・」

 

飛鳥「お前のことだ また誰か大切な人がピンチになったら庇うだろ?それでまた死なれたら私も嫌だから ここでお前に幸せを持ってもらう! まぁ私なりの加護だって思ってくれたら嬉しいかな」

 

哲也「そっか んじゃあそこに案内してくれ 飛鳥」

 

飛鳥「おう!」

 

広場からある程度歩き 俺達は飛鳥の言うその鐘の場所についた

 

飛鳥「それじゃあ早速鐘を・・・・・・あれ?なんだこの注意書き」

 

哲也「えっとなになに・・・・・・『2人で同時に鐘を鳴らさなければ幸福もたらされん 方法は任意だが手を繋ぐ事が前提である』だってさ」

 

飛鳥「ふーん そんだけか んじゃあ ほら」

 

そう言って飛鳥は俺の前に差し出してきた

 

哲也「良いのか?」

 

飛鳥「さっきまで腕に抱きついてたんだから今くらい平気だろ?」

 

哲也「まぁそれもそうか・・・・・・」

 

なんか飛鳥がそう言うと確かにって思うけど明らかにこれは恋人同士がする行動だろ まぁ飛鳥が良いなら良いけども・・・・・・

 

俺は飛鳥の手を繋ぎ 鐘の前に2人で立った

 

哲也「んじゃあどうやって鳴らす?」

 

飛鳥「まぁ無難に普通に叩いて鳴らせばいいんじゃ?方法は書いてないでしょ?」

 

哲也「んーと・・・・・・『男が鐘を叩いた後に すぐさま女が抱きつくと効果絶大』だとよ」

 

飛鳥「んじゃあ哲也叩いてよ そしたら私がすぐ抱きつくから」

 

哲也「ったく いつぞやのクリスマスにもこんな感じのクエストがあったっけか・・・まぁいいや 行くぞ!」

 

俺は撞木を持ち 鐘を叩いた そしてすぐさま飛鳥が俺に抱きついてくる

 

すると 鳴り響いていた鐘の音色が変化し 心地の良い音に変わっていった

 

哲也「なんだか癒される感じだな・・・・・・」

 

飛鳥「だな・・・・・・」

 

そして 鐘が鳴り終えると 俺と飛鳥を心地の良い風が包んだ

 

哲也「これが幸せの効果ってやつか?」

 

飛鳥「じゃないかな?」

 

哲也「じゃあ目的達成だな やったな飛鳥」

 

飛鳥「あぁ!それと・・・・・・」

 

そう言って飛鳥は俺の右手を両手で包んできた

 

哲也「飛鳥?」

 

飛鳥「私の分の幸福も持ってけ!!!お前はいくらあっても足りない気がするからさ!!」

 

哲也「ふっ それじゃあ有難く頂いていくよ サンキューな飛鳥」

 

飛鳥「おう!」

 

鐘の効果を受け取った俺達は 再びあの広場に

 

飛鳥「ちょっとここでのんびりして行かない?」

 

哲也「おう いいぞ」

 

飛鳥「じゃあここの辺り散歩しようか」

 

哲也「あぁ 分かった」

 

俺と飛鳥が歩きだそうとすると 足元にボールが転がってきた

 

飛鳥がそのボールを手に取ると 小さな男の子がこっちまで歩いてきた

 

「お姉さん ごめんなさい そのボールが僕のなんだ」

 

飛鳥「そっか 気をつけてね?このボールでもしかしたら怪我する子も出てきちゃうかもしれないから 遊ぶ時は注意して遊んでね? はい」

 

そう言って飛鳥はボールを男の子に返すと 男の子は嬉しそうにどこかへと駆けて行った

 

哲也「流石は飛鳥だな子供に扱いはもう一人前だな」

 

飛鳥「・・・・・・出来ればお前との子供も持ちたかったな・・・・・・でもそれも叶わぬ願いか・・・・・・」

 

哲也「ん?どした?」

 

飛鳥「ううん なんでも さ!行こ!まだまだたっぷり楽しもうぜ!!!!」

 

哲也「あぁ!今日はお前にとことん付き合ってやるからな!!」

 

飛鳥「その言葉忘れんなよ!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

1通りの散歩を終えると 今度は海辺付近に 海も近いが川も近くていい場所だ

 

哲也「うーん磯の香りがいいな~ この匂い好きだな~」

 

飛鳥「ここってね 春夏秋冬で泳げる場所なんだってさ 海と川共通で」

 

哲也「へ~ 随分と進んだ場所だな」

 

飛鳥「だから~ そりゃあ!!!!」

 

そう言って飛鳥は川に入ると 俺の向け水を掛けてきた

 

哲也「冷た!?やったな!!!だったら俺だって!!!」

 

俺も川に入り 飛鳥に応戦する

 

飛鳥「ひゃあ!?冷たい!!えぇい!!!」

 

哲也「これでも喰らえ!!!」

 

飛鳥「私だって!!!このこの!!!」

 

そして 川の中で格闘すること約10分

 

哲也「うひゃ~びしょびしょだぁ~」

 

飛鳥「そうだな~ こりゃあ着替えが必要かな?」

 

哲也「そうだ・・・・・・って!?お前はなんで脱いでんだよ!?」

 

飛鳥「だって脱がなきゃ風邪ひいて」

 

哲也「俺がいること考えろぉ!!!」

 

飛鳥「別にいいじゃん なんで男ってそんな女の裸で恥ずかしがるんだ?」

 

哲也「じゃあ聞くけども今朝服がはだけて胸が丸出しになってそれを俺に見られて赤面してたのはどこの女の子だっけ?」

 

飛鳥「そ!それとこれとは別だ馬鹿!!!!このスケベ!!!!」

 

哲也「それと同じことだろうが今やってることは!!!!」

 

飛鳥「だぁもう!!!じゃあいいよ!!!ほら!!!見たきゃ見ろ!!!ほらほらほら!!!!!」

 

そう言って飛鳥は下着姿で俺の前に詰め寄ってくる

 

哲也「っ!!やめい!!!さもなきゃここで襲うぞ!!!」

 

飛鳥「ほんと!?」

 

哲也「え?」

 

飛鳥「へ?」

 

哲也「・・・・・・お前こそドスケベじゃねぇかよ・・・・・・」

 

飛鳥「うるせぇ!!!んだよ!!!私だって欲求くらいあんだよ!!!!私だって人間だ!!!死んでるけども!!!!」

 

哲也「そう言うのは付き合ってたり結婚してから全く抱かれない女の人が言うの」

 

飛鳥「だって~・・・」

 

哲也「んなことより早く着替えるぞ この話はせめて夜になってからだ」

 

飛鳥「ちぇ~」

 

飛鳥は先程買った服に着替え 俺は無理やり絞って服を着た

 

飛鳥「よし!それじゃあ次行こ次!!」

 

哲也「あいよ」

 

次に向かったのは川と言ったら?と言うことで山とまでは言わないけどもそれっぽい場所に

 

飛鳥「やっほー!・・・・・・・・・・・・返ってこない・・・・・・・・・」

 

哲也「そりゃそうだ 向こうに山が無いじゃん やまびこは向こうにも同じような高さの山が無きゃ」

 

飛鳥「ちぇ つまんないの じゃあ・・・・・・哲也が幸せでありますようにー!!!!」

 

哲也「それじゃあ・・・・・・飛鳥もなー!!!!!!!」

 

飛鳥「へへへ♪ありがと♪」

 

哲也「こちらこそどういたしまして」

 

次に向かったのは小さな動物園 入場料無料のほんとに小さな場所

 

飛鳥「ここに可愛いペンギンがいるんだ!!行こうよ!!!」

 

哲也「へぇ~ お前ペンギンが好きなんだな」

 

飛鳥「うん!!あのよちよちとした歩き方とか最高じゃんか!!!」

 

哲也「まぁ そんな飛鳥も可愛いけどな」

 

飛鳥「えっ!?/////」

 

哲也「なんてn「死ね!!!!」ぐぼぉ!?」

 

俺はそういう前に飛鳥に殴られた

 

飛鳥「アホ!!!もう死んでるけど死んじまえ!!!!ふん!!!!」

 

そう言って飛鳥は 早足にペンギンのいる場所まで行ってしまっまた

 

哲也「ま!待てよ飛鳥!!!!!」

 

一通り動物園を見終えると もう時刻は4時 楽しい時間も後少しで終わってしまう

 

飛鳥はあの後からむすぅっとしていた

 

哲也「わ、悪かったよ飛鳥!この通り!!」

 

飛鳥「・・・・・・許してやる代わりに1つ言うこと聞け」

 

哲也「な、なんだ?」

 

飛鳥「手繋げ」

 

哲也「んだよそんなことなら・・・」

 

俺は飛鳥よ側までより 飛鳥の手を握った

 

飛鳥「よし!じゃあこのまま最後の場所に行こー!」

 

そして 俺と飛鳥が最後に行った場所は まるであの時飛鳥に教えてもらった場所のような夕暮れ時が凄く似合う綺麗な場所だった

 

飛鳥「ここは私のとっておき!!天国で1番好きな場所なんだ!!!」

 

哲也「飛鳥っていい場所見つけるの上手いよな 尊敬するよ」

 

飛鳥「へへへ♪ほら ここ来てよ」

 

そう言って飛鳥は座った 俺もそれに続くように隣に座った

 

哲也「風が良い気持ちだな~・・・」

 

飛鳥「だろ?ここの風が気持ちよくってさ 夕暮れ時なんかが1番最高なんだ」

 

哲也「そうなのか そりゃあいい時に連れてきてもらったな」

 

飛鳥「なぁ哲也 これ 受け取ってくれないか?」

 

そう言って飛鳥はリボンがついた包物を俺に渡してきた

 

哲也「これは?」

 

飛鳥「開けてみてよ」

 

哲也「それじゃあ早速・・・」

 

俺はリボンを解き 包装を取った 中にはシルバーのペンダントが入っていた

 

哲也「これはペンダントか?」

 

飛鳥「うん!それとね ここをこうすると・・・」

 

飛鳥はペンダントをちょっとばかしいじった すると ペンダントが開き その中には先程撮った俺と飛鳥の写真が入っていた 俺の首元に抱きついてる写真だった

 

哲也「これってロケットペンダントか だからあの時写真を・・・」

 

飛鳥「へへへ♪私からの送りもの♪よく良く考えれば私お前と初めてあった時に貰った食べ物のお詫びも出来てなかったからさ」

 

哲也「良いのかよ?俺なんて所詮ここにいられんのは明日までだぞ?それも明日いついなくなるか分かんねぇし・・・」

 

飛鳥「良いんだよ これは私からの気持ちも入ってるんだから 受け取ってよ」

 

哲也「飛鳥・・・・・・それなら有難く受け取らせてもらうよ」

 

飛鳥「やった♪大好きだ哲也!」

 

そう言って飛鳥は俺に抱きついてくる

 

哲也「ったく まるで俺の彼女だな よしよし」

 

俺は微笑みを浮かべる飛鳥の髪を撫でてやった

 

飛鳥「だって・・・もうこうやって出来んのも残り時間が少ないから・・・良いでしょ?」

 

哲也「俺は別にいいさ 飛鳥さえよければ」

 

飛鳥「じゃあもうちょっとこうしてる・・・♪」

 

哲也「飛鳥」

 

飛鳥「何?」

 

哲也「好きだよ お前のこと」

 

飛鳥「っ!?/////」

 

哲也「俺の一番は木綿季だ けれど 俺を好きって言ってくれる女の子に何も答えられないのは申し訳ないだろ? だから 友達以上の友達として 好きだ 決して恋人同士とかそんなのとかじゃないけども・・・」

 

飛鳥「それでも嬉しいよ・・・私も大好き・・・哲也君・・・・・・」

 

哲也「哲也君か・・・お前があの結晶送った時もそう言ってたっけ」

 

飛鳥「お前は歳下だからな♪だから本来は私がお前の頭を撫でてるんだぞ?」

 

哲也「別にいいだろ?歳上が撫でられても」

 

飛鳥「私は嬉しいよ♪お前に撫でられて♪」

 

哲也「そっか なら良かったよ」

 

俺はそう言って頬に手を移し頬を撫でた

 

飛鳥「~♪」

 

哲也「・・・ごめんな・・・こうしてやれんのも今日だけなんて・・・・・・」

 

飛鳥「?何か言った?」

 

哲也「いや、 何でもないさ さ!日も完璧に沈んだことだし家に戻ろうぜ!俺腹ペコだよ~」

 

飛鳥「それじゃあ私がまた作ってやらなきゃな♪」

 

哲也「んじゃあ今日は俺も手伝っちゃおうかな~」

 

飛鳥「?お前料理できんの?」

 

哲也「まぁそれなりにな んじゃあ戻ろっか ほら 手」

 

飛鳥「はい!」

 

俺と飛鳥は手を繋ぎ 飛鳥の家へ向かった

 

楽しいデートも終わりだ でも まだ俺達には夜がある 夜は一体何が起こるんだろうか・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

飛鳥「ん~!!!美味い!!!!」

 

飛鳥は俺が作ったビーフシチューを食べ 美味しそうな顔をしていた

 

哲也「そりゃ良かったよ お前の期待に応えられて良かったよ」

 

飛鳥「まさかこんなに料理が美味いだなんて・・・私の顔が丸潰れだよ・・・」

 

哲也「んなこたぇさ お前が作ってくれたロールキャベツも絶品だよ」

 

飛鳥「ほんとか?なら良いんだけど・・・」

 

哲也「まぁ 男が作った料理より女の子が真心込めて作ってくれた料理の方が美味いさ 俺も真心は込めたがとても飛鳥にゃ叶わないさ」

 

飛鳥「そう?」

 

哲也「料理なんてそんなもんさ さ ご馳走様 ありがとな飛鳥 美味かったよ」

 

俺は立ち上がりながら飛鳥の頭に手を置いた

 

飛鳥「ありがとな♪風呂湧いてるから入っちゃってね」

 

哲也「あいよ~」

 

そして、俺は言われた通り風呂に

 

哲也「ん~丁度いい温度だ~♪」

 

「哲也?湯加減どう?」

 

哲也「バッチシ~」

 

「なら良かった んじゃあ私も入っちゃうね」

 

哲也「あいよ~・・・・・・・・・・・・って何ぃ!?」

 

待て いたなんて言った?私も入る?風呂に?俺それにあいよ~って応えちゃったよ!?ってことはまさか・・・!!!

 

飛鳥「お待たせ~♪」

 

そう言ってバスタオルを巻いた飛鳥が入ってきた あぁ 何でだ 適当に返事したのが馬鹿だった・・・・・・

 

哲也「はぁ・・・俺って馬鹿・・・・・・」

 

飛鳥「?何言ってんの?」

 

哲也「何でもないよ」

 

飛鳥「哲也!背中流してやる!」

 

哲也「え?いや、良いよ 俺が洗うから」

 

飛鳥「じゃあお願い!!!洗わせろ!!!」

 

哲也「お前それは卑怯じゃ・・・」

 

飛鳥「んだよんだよ 結局口だけかよ あーあー 哲也ってそんな男だったのか 幻滅したな~」

 

哲也「うぐっ・・・・・・わぁったよ!洗ってくれ!!!」

 

飛鳥「やりぃ!!」

 

俺は湯船からあがり 椅子に座り飛鳥に背を向けた

 

飛鳥「ちょっと待ってな~♪」

 

哲也「前は俺が洗うから手出すなよな」

 

飛鳥「ちぇ~」

 

哲也「ちぇじゃねぇんだよ お前は俺に洗われていいのかよ?」

 

飛鳥「むしろバッチコイ!!!!」

 

哲也「聞いた俺がアホだった・・・・・・」

 

飛鳥「洗ってくれないの・・・?」

 

哲也「・・・・・・お腹の辺りだけな」

 

飛鳥「やった!流石!」

 

哲也「他は洗わねぇからな!!!」

 

飛鳥「はいはい♪んじゃあ背中洗うよ?」

 

哲也「あいよ~」

 

飛鳥「えい!!!!」

 

飛鳥がそう言うと 俺の背中にむにゅっとした感触が伝わってきた 今までの経験上から分かる これは飛鳥の胸だ

 

哲也「なっ!?」

 

飛鳥「頑張って洗うからな~♪」

 

哲也「ま!待て!!!!なんで胸で洗ってんだよ!!!!!!」

 

飛鳥「前本で読んだ時男はこうするとコロッと落ちるって・・・」

 

哲也「どんな本読んでんだよ!!!」

 

飛鳥「恋愛ハウツー本?」

 

哲也「どこどいつだんな事書いたのは!!!!」

 

飛鳥「とりあえず洗っちゃうな~♪」

 

そう言って飛鳥は俺の背中で胸を擦り付け・・・・・・ではなく 背中を洗ってくれる おいしいような気まずいような・・・・・・

 

飛鳥「んじゃあ腕も洗っちゃうな♪」

 

哲也「そっちは胸じゃなくて手でお願いな!?」

 

飛鳥「ちぇ~」

 

飛鳥の場合素直に従ってくれるから嬉しいけど 木綿季だったら駄々こねて下手したら泣きかねないからな・・・まぁそれはそれで可愛い木綿季を見れるから良いけども

 

飛鳥「はい 終わったよ じゃあ前は自分でやってね」

 

哲也「あいよ・・・」

 

俺がボディーソープを手に取ろうとした時 その手を飛鳥の手で取られた

 

哲也「え?」

 

飛鳥「勿体ないから私の身体に付いたの使って!!」

 

哲也「なにぃ!?」

 

こいつはなんつぅ事を・・・・・・でも待て・・・・・・一瞬だけ振り向いて一瞬で前を向けばいい話じゃないか・・・・・・よし それなら行ける!!!

 

哲也「良し!!!!」

 

俺は飛鳥の身体に着いたボディーソープを拝借し すぐさま前を向いた うん あんま体見てないしセーフだ これは

 

飛鳥「っ・・・・・・哲也のスケベ・・・・・・/////」

 

哲也「え?」

 

いや、胸は触ってないぞ?何で?

 

飛鳥「何でもない!!!!早く洗え!!!!」

 

哲也「???まぁいいや・・・・・・」

 

俺は足元から順に洗っていき 全身を洗い終えた

 

飛鳥「それじゃあ次は頭行くぞー♪」

 

哲也「あいよ」

 

俺は飛鳥に頭を洗ってもらって なかなか気持ちよかった

 

飛鳥「じゃあシャワーで流すよ~」

 

哲也「おう~」

 

飛鳥がシャワーを流してくて シャンプーを落とし 身体のボディーソープも落とした

 

哲也「サンキューな んじゃあ次は飛鳥だな」

 

飛鳥「・・・・・・変な気起こすなよ/////」

 

哲也「このスケベ」

 

俺は飛鳥にチョップをかました

 

飛鳥「いてっ」

 

哲也「ったく どこでそんな本買ったんだか・・・・・・」

 

飛鳥「前アインクラッドの中で」

 

哲也「あん!?つぅことは出版者茅場!?あの野郎・・・・・・」

 

なんつう知識を植え付けてんだあんたは・・・・・・まぁちょっといい思いにあったしグッジョブかな?

 

哲也「よし じゃあ行くぞ」

 

飛鳥「うん!」

 

俺は飛鳥の背中をしっかりと隅々まで洗い 腕なども洗ってやった

 

哲也「よし 終わり」

 

飛鳥「え~?前も~!」

 

哲也「はぁ・・・事故があっても知らねぇからな・・・」

 

飛鳥「はーい♪」

 

俺は慎重に飛鳥の腹部に手を伸ばし 手が滑らないように洗ってやった

手が上か下かのどっちかでも滑ると大変なことになる

 

哲也「・・・・・・おし!終わり!!!後は飛鳥が洗えよな!!はい!手に付いたやつ使って!!」

 

飛鳥「ちぇ~ つまんないの ちょっとくらい事故っても良かったのに・・・」

 

哲也「俺が駄目なの!!!」

 

飛鳥「まぁそれもそうだもんな・・・/////」

 

哲也「へ?」

 

飛鳥「うるせぇ!!私が身体洗ってる時に頭頼むな!!!」

 

哲也「はいはい」

 

俺は手についたボディーソープを落として シャンプー付けて飛鳥の頭を洗ってやった 女の子の髪の毛だから慎重に洗った

 

飛鳥「~♪気持ちいい~♪お前頭洗うの上手いな~♪」

 

哲也「どういたしまして んじゃあシャワーで流すよ」

 

飛鳥「はーい」

 

俺はシャワーを手に持ち 飛鳥の頭を洗い 飛鳥はその流れ湯で身体を洗っていった

 

哲也「よし 完了だな んじゃあ飛鳥 ごゆっくりな」

 

飛鳥「え?入んないの?一緒に入ろうぜ!!!」

 

哲也「なにぃ!?」

 

飛鳥「私からのお・ね・が・い♡」

 

哲也「・・・・・・絶対にこっち向くなよ・・・・・・」

 

飛鳥「やった!!」

 

こうして あの頃木綿季と一緒に風呂入った感じで風呂に

 

哲也「はぁ・・・・・・いい湯なんだけど疲れちまったよ・・・・・・」

 

飛鳥「そう?私は今気持ちいよ♪胸も湯船だと軽いし♪うーんいいお湯♪」

 

哲也「ふーん 良く聞く胸が重いってやつか 肩こったんなら後で揉んでやろうか?」

 

飛鳥「ほんと?それなら頼もっかな もうこっちゃってこっちゃって」

 

哲也「それならお任せを」

 

飛鳥「じゃあ風呂上がり頼むなー♪」

 

哲也「了解」

 

にしても木綿季と違って飛鳥は背が女の中じゃ高い方だから髪の毛がジャストで鼻辺りに来てこそばゆい 何より凄い良い匂いがする 俺こう言う匂いに弱いんだよなぁ・・・・・・

 

飛鳥「?哲也?黙り込んでどうしたんだよ」

 

哲也「べ!別に!?さ!あがろうか!!!!肩揉んでやっから!!!!」

 

飛鳥「う、うん 変な哲也・・・・・・」

 

こうして 風呂から上がり 歯を磨き 布団を敷き そこに飛鳥を寝かせる

 

哲也「どうせなら全身やっちゃうか 良いか?それで」

 

飛鳥「ほんと?それならお願い♪」

 

哲也「OK んじゃあまずは腰から・・・・・・」

 

俺はまずは腰からマッサージしていった

 

飛鳥「あ・・・」

 

哲也「痛くないか?」

 

飛鳥「うん・・・むしろ気持ちいい・・・」

 

哲也「なら良かった」

 

痛むところなどに気をつけながら的確にツボを刺激していく

 

飛鳥も気持ちよさそうに声を漏らしてる

 

飛鳥「あっ・・・しょこ・・・いぃ・・・・・・」

 

哲也「どうだ 上手いだろ?」

 

飛鳥「うん・・・なんで・・・?」

 

哲也「これでもプロを目指してるからな 体の構造とかは簡単だけど理解してんだ」

 

飛鳥「そうなんだ・・・納得・・・」

 

哲也「じゃあ肩のあたりもやるな」

 

飛鳥「うん・・・」

 

俺は飛鳥を座らせ 肩を揉み始めた

 

飛鳥「ひゃん・・・」

 

哲也「うおっ・・・すげぇ凝ってんな・・・こりゃ辛いわな・・・・・・」

 

飛鳥「あっ・・・そこ・・・もっと・・・」

 

哲也「OK ここを重点的にやればいいんだな」

 

飛鳥「あん・・・しゅごいよぉ・・・気持ちいい・・・・・・」

 

哲也「あのぉ・・・・・・ちょっと声がエロくなってるから抑えてもらえないかなぁ・・・」

 

飛鳥「らってぇ・・・我慢出来ないんだもん・・・ひゃん・・・・・・」

 

哲也「はぁ・・・・・・ならいいや 我慢しないで声出しちゃって」

 

飛鳥「ありがと・・・・・・」

 

哲也「にしてもほんと凝ってんな・・・辛くないのか?」

 

飛鳥「だから・・・胸がでかいと・・・あん・・・こんだけ大変なの・・・・・・はぁん・・・」

 

哲也「女も色々と大変なんだな」

 

飛鳥「ひゃん・・・んん・・・・・・もっとぉ・・・・・・」

 

俺は飛鳥の凝りが軽くなるまでずっと揉んでやった 自分の手の痛みと飛鳥の喘ぎ声と戦いながら

 

哲也「よし こんなもんだな」

 

飛鳥「ふぇ~・・・・・・」

 

俺が飛鳥から手を離すと飛鳥はぐったりとして倒れた 呼吸もちょっと荒れてる 言っとくけどエロいことはしてないよ?

 

飛鳥「凄いなお前・・・・・・凄い気持ちよかったよ・・・・・・」

 

哲也「そりゃどうも お前の声と今の状態で充分と伝わってくるよ」

 

飛鳥「だって・・・気持ちよくって・・・」

 

哲也「ったく 素直だなお前は」

 

俺はそう言いながら飛鳥の頭を撫でた

 

飛鳥「哲也~!」

 

そう言って飛鳥は俺に抱きつき 俺はいきなりだったから倒れてしまった

 

哲也「ぬおっ!?」

 

飛鳥「~♪ありがとな~♪お詫びに顔を包んでやる♪」

 

哲也「いや!止めて!!一瞬の柔らかさの後に死ぬから!!!」

 

飛鳥「ちぇ 素直じゃないな~」

 

哲也「るせぇ」

 

飛鳥「じゃあ私をぎゅ~ってしてよ」

 

哲也「それなら・・・・・・」

 

俺は飛鳥の事を抱きしめてやり 頭も撫でてやった

 

飛鳥「こらしてもらえると落ち着いて嬉しい・・・・・・」

 

哲也「そっか そりゃ良かったよ」

 

飛鳥「・・・・・・離れ離れになりたくないよ・・・・・・大好きな哲也となんで離れ離れに・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「夢で会えるって言ったってどうせ私は夢の中の影みたいな存在で体には触れられないんだ・・・・・・こうしてられるのも後ちょっと・・・・・・そんなのやだよ・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・飛鳥・・・・・・」

 

俺は抱きしめていた飛鳥をさらに力強く抱きしめた

 

哲也「・・・・・・ごめんな・・・・・・俺の自分勝手でお前に悲しい目に遭わせて・・・・・・」

 

飛鳥「ううん いいの 哲也が幸せになれるなら私なんて・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

俺は抱きしめたまま 飛鳥のことを撫で続けた

 

飛鳥「・・・・・・好きだよ・・・・・・好きだよ哲也・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・俺はなんて答えればいいんだろうな・・・・・・女として好きって言えば俺は木綿季を裏切ることになる 友達として好きって言っても お前を悲しませることになる・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・いいの・・・・・・友達として好きで充分なの・・・・・・私の一方的な片思いだから・・・・・・大好きだよ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

そうは言っても飛鳥の声は震えている 抱きしめている体も震えている 俺は飛鳥を宥めるにはどうすればいいのだろうか 相手が木綿季ならばキスや本当の愛の言葉で慰めることは出来る けれど飛鳥となると難しくなる 木綿季みたいな事になればそれは列記とした浮気だ でも 軽くあしらったり変な言葉を使えば逆に飛鳥を悲しませることになる・・・・・・・・・

 

俺は一体どうすればいいんだろう・・・・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後 30分近く飛鳥を慰め続け 布団に入ることに

 

哲也「んじゃあ布団に入ろっか」

 

飛鳥「あ!それなら・・・・・・」

 

そう言って飛鳥が立ち上がると 着ていた寝間着を脱ぎ始めた

 

哲也「えっ!?」

 

飛鳥「へへ~♪どうだ!お前の好きなしましまのブラとパンツだぞ♪」

 

そう言って飛鳥は俺に投げキッスをしてくる こいつこんなキャラだっけ?

 

哲也「いや!あのな!?えっと・・・・・・」

 

やばい ついあの時しましまと適当に返したがなかなか破壊力が抜群じゃないか・・・・・・あの時の木綿季の下着見た並の破壊力だ・・・・・・

 

飛鳥「今日は寝かねせぇからな♪」

 

そう言って飛鳥は片方のブラの紐を外し 布団に入ってきた

 

哲也「えっ!?いや!!!待て飛鳥!!!!!」

 

飛鳥「まっちませーん♪」

 

こ、このままじゃ俺の初めては飛鳥にってことになっちまう・・・!アカン!!!俺の初めては木綿季にって決めてんだ!!!!こんな所でしたら俺のプライドが・・・・・・!!!!!!!

 

飛鳥「ふふふ♪今日は覚悟しろよ♪」

 

そう言って飛鳥は力強く腕を握ってくる あぁ・・・・・・ここで俺は大人の階段を登ってしまうのか・・・・・・ごめん木綿季・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

飛鳥「そん時のアイツったら可笑しくってさ~!!!!」

 

哲也「そりゃおかしい!!!ははは!!!!」

 

飛鳥の今夜は寝かせねぇと言うのは夜通し寝ずに話すぞと言うことだった あんな妄想した俺が恥ずかしい・・・

 

え?ブラの紐外したのはどうなのかって?

 

なんか単に布団に入ってもし汗をかいたら下着が汚れたらいけないから外すための準備だったらしい

 

そう 要約するとつまりは・・・・・・飛鳥は上だけ脱いでる状態だった

 

哲也「な、なぁ飛鳥?服着てほしいな~なんて・・・・・・」

 

飛鳥「だって今日暑いじゃん~」

 

哲也「あのなぁ・・・俺とお前はカップルじゃねぇんだぞ?友達以上の関係だとしてもこれはやり過ぎな気が・・・・・・」

 

飛鳥「む!んだよ!!!グダグダ言いやがって!!!私だって腹くくってんだからお前だって了承しろ!!!!!」

 

哲也「だからってな~」

 

飛鳥「じゃあ私のお願い!!!!まだ12時回ってねぇから有効なはずだぞ!!!!」

 

哲也「うぐっ・・・・・・はぁ・・・・・・・・・俺の馬鹿・・・・・・・・・」

 

飛鳥「へへへ~♪という訳で今日はこれでいるから♪」

 

哲也「言っとくけど俺は脱がんぞ!!!!絶対にだ!!!!」

 

飛鳥「はいはい ガードが硬いなお前は どうせ絶剣と毎日してた癖に」

 

哲也「ご生憎様 1度もした事ないよ」

 

飛鳥「へっ!?してねぇの!?」

 

哲也「そ 俺が超絶的に奥手でさ~ こう後1歩踏み込めねぇんだよ・・・・・・」

 

飛鳥「ったく!!良いか!!!!女ってのは好きな男には自然と体を許すもんなんだよ!!!だから後はお前がその後1歩踏み込めば良いんだよ!!!! ったく!!!ドンだけビビりなんだよお前は!!!!!」

 

哲也「それ木綿季にも言われたよ・・・・・・どうすりゃいいのかな・・・・・・」

 

飛鳥「押し倒す練習を私でしてみては?」

 

哲也「駄目です」

 

飛鳥「何で!!!!」

 

哲也「アホかお前は!!!!!俺にだって我慢の限界はあるんだよ!!!!!」

 

飛鳥「ふーん つぅことはお前今我慢してんのか~♪」

 

哲也「そ、そうだよ 何か文句あっかよ・・・・・・」

 

飛鳥「いいや?あー何だか熱くなってきちゃったな~」

 

そう言って飛鳥は腕を伸ばした すると自然と俺の顔の前に飛鳥の上半身が出てきた

 

哲也「なっ!?」

 

俺は直視をしてはいけないからすぐさま顔を逸らした

 

飛鳥「きゃはは~!!!照れてんの照れてんの~!!!!!うりうり~!」

 

そう言って飛鳥は肘で俺の身体を突いてくる

 

哲也「るせぇ!!!!誰だって見慣れないものを見りゃ照れんだよ!!!!!!」

 

飛鳥「・・・・・・まぁそれは同感だわ・・・・・・/////」

 

哲也「え?飛鳥?」

 

飛鳥「・・・・・・馬鹿・・・・・・/////」

 

哲也「え?飛鳥?お前何を見たの?」

 

飛鳥「うるせぇこのドスケベ野郎!!!!!!!/////」

 

そう言って飛鳥は俺のことを殴ってきた 全力で

 

哲也「いたぁい!?」

 

飛鳥「とにかく!!!お前はとんでもないドスケベ野郎だってことだ!!!」

 

哲也「・・・男の前で上半身裸になってる飛鳥に言われたくない・・・」

 

飛鳥「それはお前の前でだけだこの野郎!!!!」

 

そう言って飛鳥はヘッドロックしてくる

 

哲也「んー!?/////」

 

や、ヤバいってこれは!!!!完全に男を堕とす凶器だよ!!!!!

 

哲也「や!やめろ飛鳥!!!!」

 

飛鳥「絶対止めない!!!!」

 

哲也「ぐっ・・・この・・・・・・いい加減にしろ!!!!」

 

飛鳥「んなっ!?」

 

俺は飛鳥の腕を無理やり解いた でも 勢いよく解きすぎて今現在飛鳥を襲ったような光景になってしまった

 

哲也「いや、あの・・・これは・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・優しく・・・・・・してね・・・・・・/////」

 

そう言って飛鳥は顔を赤らめ 目を瞑り キスを待つような体制になっていた

 

哲也「しないから!!!!!!!!!!!」

 

飛鳥「ちぇ やっと哲也をその気にさせれたと思ったのに・・・・・・」

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・・・・ったく お前といると笑いが尽きないよ 良い意味でも悪い意味でも」

 

飛鳥「てへへ♪」

 

哲也「さ!夜もまだまだ長いんだ!!!!どんどん話すぞ!!!!!」

 

飛鳥「おう!!!!!」

 

 

 

 

 

 

なぁ 飛鳥 俺がいなくなった時 お前はきっとまた悲しむことになると思う いや、絶対にお前は悲しむだろう

 

夢の中で会えると言っても 恐らく身体には触れられないだろうし 次俺達がこうやって出来んのも多分70年近くは無いと思う・・・・・・

 

俺はその70年分をどうやってお前に残したら良いんだろう・・・・・・せっかく俺はお前からペンダントを貰ったのに俺は何も与えられちゃいない・・・・・・

 

神様・・・・・・・・・俺はどうすればいいんですか・・・・・・?どうすれば・・・・・・飛鳥を悲しませずにすむんですか・・・・・・・・・?




飛鳥から贈り物をもらい 色々な形で愛情表現を受け取った哲也

だけど 肝心な哲也自体は何も飛鳥に送っていない 明日には生き返るというのに

一体哲也は何を渡すのか?



次回 飛鳥との別れ


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part57 また、会える日まで~サヨナラと再開と~

あれから俺達はず~っと話し込んで 気づけば朝になっていた

 

俺も飛鳥も眠気は0だ

 

哲也「もう朝なのか 時間が経つのはあっという間だな」

 

飛鳥「そうだな 今日でもう終わりなのか・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・悪い・・・・・・」

 

飛鳥「良いんだよ 仕方ないじゃん お前は絶剣達の所に行って楽しく暮らせ!!!私も夢の中でお前の話聞かせてもらうからさ!!!」

 

哲也「飛鳥・・・・・・あぁ 分かった お前の分も生きてお前に沢山の話を聞かせてやるさ」

 

飛鳥「それでいいんだよお前は!!さ!朝ごはんにしよ!」

 

哲也「あぁ そうだな」

 

俺達は布団を畳み 飛鳥も服を着て 朝食を取った

 

哲也「それにしても俺はどうやって生き返ることになんのかな?」

 

飛鳥「さぁ?後で神様のところに行って聞いてようぜ」

 

哲也「そうだな 朝飯食べ終わったら行くか」

 

朝食を取り終えた俺達は神様のところに行き 俺の生き返りは具体的にどうやって起こるのかを聞きに行くことに

 

哲也「神様 いらっしゃいますか?」

 

『おぉ これはこれは昨日はお楽しみだった2人じゃないか どうしたんじゃ?』

 

哲也「お楽しみって・・・・・・ちょっとした用事があってきました」

 

『それなら入るが良い』

 

哲也「失礼します」

 

俺と飛鳥は神様の部屋に入った 神様はお茶を飲んでリラックスしていた

 

飛鳥「あ、あのぉ・・・・・・まさか昨日の見ちゃったんですか・・・・・・?」

 

神様「ふぉっふおっふおっ まさか 聞いたのは声だけじゃ 哲也君も美味しい目にあったのぉ 上裸の女子 しかもナイスバディーな飛鳥のを見れるとはのぉ」

 

哲也「ははは・・・・・・」

 

飛鳥「ここじゃ何でもかんでも聞かれちゃうなんて・・・自由がない・・・・・・」

 

神様「ふぉっふおっふおっ それより哲也君 いよいよじゃな もう既に君の身体に君の魂が入り込む用意は出来ておるぞ」

 

哲也「あ、その事なんですけど具体的に俺はどうやって生き返ることになるんですか?よくある気づいたらみたいな感じですか?」

 

神様「若干違うのぉ 生き返るには君が生き返りたいと強く念じるのじゃ その後 身体が足から消えていき 天国から姿を消した後に 下界へと戻ることになる じゃから今ここで念じれば君はもうここからいなくなることになる どうするんじゃ?」

 

哲也「・・・・・・いや、もう少し残ります どうしても探さなきゃいけないものが俺にはあるんで」

 

飛鳥「?探したいもの?何だそれ?」

 

哲也「ちょっとね だから俺の探し求めるものを今日中に見つけ出してから木綿季のとこに行こうと思います」

 

神様「そうかそうか ならばそれを探すが良い ただ 生き返る前にわしのとこに顔を出してほしいのぉ 急にいなくなっては寂しくなるしのぉ」

 

哲也「はい わかりました それではここで失礼させていただきます 行くぞ 飛鳥」

 

飛鳥「うん それでは失礼します 神様」

 

神様「うむ」

 

俺と飛鳥は神様の部屋から出ようとした 飛鳥が部屋から出たから俺もそれに続こうとした しかし 何故か俺が出ようとした時に扉は閉まってしまった

 

哲也「え?」

 

神様「哲也君よ 君の探してるものとは飛鳥が悲しまないように出来るもの じゃろ?」

 

哲也「っ!!・・・・・・神様にはなんでもお見通しですね 脱帽します」

 

神様「ふぉっふおっふおっ 哲也君よ 悩む必要は無い 飛鳥から贈り物をもらったならば 君は君で飛鳥が喜ぶことをしてあげたらいい 例えそれが君にとっては小さなことだろうと 飛鳥にとっては掛け替えのない宝物になるはずじゃ」

 

哲也「掛け替えのない・・・・・・・・・」

 

神様「哲也君 飛鳥のこと 悲しませるのではないぞ? それでは行け」

 

哲也「・・・・・・・・・はい!!!ありがとうございます!!!行ってきます!!!」

 

俺は開かれた扉から勢いよく飛び出した 目の前には不思議そうな顔をした飛鳥がいた

 

飛鳥「あ!出てきた!!何やってたんだよ?」

 

哲也「ちょっとな ヒントを貰ってきたんだ 飛鳥!戻るぞ!!!残り時間を精一杯楽しもう!!!!」

 

飛鳥「?お、おう!」

 

こうして 俺達は飛鳥の家に戻り 残りの時間を充分に楽しむことにした

 

考えるんだ ヒントは貰ったんだ 折角のヒントを無駄にする訳にはいかない・・・・・・

 

飛鳥 もう少し待ってくれ 後少しなんだ 後少しで何かが見つかる筈なんだ・・・!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也が飛鳥と一緒に過ごしてる頃 下界の木綿季達は葬儀の前の最後の日を迎えていた

 

木綿季「哲也・・・・・・今日で・・・・・・ボク達が一緒にいられるのは本当の本当に最後なんだね・・・・・・」

 

翔「・・・・・・お前とは色んなことがあったな・・・・・・哲也・・・・・・俺達はお前の分も必ず生きるからお前も俺達のことを見守っててくれよな・・・・・・」

 

和人「お前と過ごした2年間はもう俺達にとっては掛け替えのない思い出だ・・・・・・忘れはしない お前のこと」

 

明日奈「君がいてくれたから 今こうして私達が生きていられる 本当にありがとう 哲也君 出来ることなら 実際に会ってお礼を言いたかったな・・・・・・」

 

里香「哲也・・・あんたが躍動してくれたから私達だけじゃなくて 色んな人達が救われた・・・・・・あんたは皆の救世主よ 今は ゆっくりと休んでね 私達がそっちに行ったら また色々なことで盛り上がりましょ それまではサヨナラ 哲也」

 

珪子「哲也さん 私はあの時のお礼 まだ完全にはしきれていません だから せめてもう一度だけでも会いたかったです おやすみなさい 哲也さん またきっと天国でお会いしましょう」

 

エギル「哲也 お前がいたから俺達は皆挫けずにやってこれたんだと思う 残りの人生はお前の為にも生きる だから今はゆっくりと休んでくれ またな 哲也」

 

木綿季「そう言えば・・・・・・クラインはどうなってるの?」

 

エギル「あいつなら昨日出張先から帰ったと聞いたが・・・」

 

そう 実はあの時クラインも呼んでいたんだけど仕事の都合上出張してるとの事であの時あの場にはいられなかった

 

そうこうしてる内に ドアをガラッと開ける音が聞こえた そこには息を切らしていたクライン・・・・・・いや、壷井 遼太郎(つぼいりょうたろう)が立っていた

 

クライン「はぁ・・・はぁ・・・て、哲也は・・・・・・!?」

 

木綿季「ここにいるよ 哲也 クラインが来てくれたよ」

 

クライン「哲也・・・・・・おめぇなんでこんな所でくたばってんだよ!!!!折角これから先は木綿季ちゃんと幸せに暮らせてたのに・・・なんで銃なんかに撃たれちまうんだよ!!!!お前が死んだなんて認めぇぞ!!!!!おら!!!!目開けろ!!!!目を・・・・・・・・・開けてくれよ・・・・・・・・・哲也・・・・・・・・・!!!!」

 

木綿季「・・・・・・ごめん・・・・・・ボクが・・・・・・ボクがいたせいで・・・・・・哲也は・・・・・・」

 

翔「自分を責めるな 木綿季 最後の最後でお前を生かしたんだ あいつは立派な仕事を果たしたんだよ」

 

和人「哲也 安心しててくれ 木綿季の事は俺達が守ってみせるから」

 

ねぇ 哲也 天国ではどう?元気で過ごせてる?

 

ボク達はあまり元気ではいられないんだ どうしても哲也がいないって考えると口数が少なくなっちゃうんだ・・・

 

里香「・・・・・・本当に・・・・・・明日でサヨナラなのね・・・・・・」

 

「皆 いるかしら?」

 

そう言って扉を開けて渚さんが入ってきた

 

渚「?そちらの方は?」

 

クライン「あ、俺SAOで哲也と友達だった壺井です すみません何も言わず来てしまって」

 

渚「そうなんですか 初めまして 哲也の姉の荒波渚です」

 

クライン「っ・・・・・・お前・・・・・・こんな綺麗な姉ちゃんまで残して・・・・・・」

 

木綿季「渚さん 何か用があってきたんじゃ無いですか?」

 

渚「あ、そうだ 皆 知っての通り明日には葬儀が始まるの だから 哲也とこうしていられるのは今日で本当の本当に最後よ だから悔いのないように今の内に沢山哲也に話しかけてあげて きっと哲也も喜ぶはずだから」

 

翔「はい ありがとうございます」

 

和人「渚さん 哲也の棺桶は何時頃葬儀場に移動される形になるんですか?」

 

渚「それは・・・」

 

「哲也の棺桶はそろそろ葬儀場に移すよ 皆」

 

そう言って哲也のお父さんとお母さんが入ってきた

 

美咲「皆 明日の夜は哲也の棺桶の所に付きっきり訳にはいかないの だから 今の内に一旦家に帰って明日用の服を持ってきてから来てみたらどうかな?その方が長く一緒にいれると思うよ?」

 

一輝「哲也もその方が喜ぶと思うよ 木綿季ちゃん 君は是非最後まで哲也の所にいてて欲しいんだ 哲也もきっとそれを望んでると思うよ」

 

木綿季「はい 分かりました」

 

美咲「後1時間したら場所を移すことになるからね 皆 哲也の為に本当にありがとね」

 

一輝「それじゃあ俺達は色々とまだやらなきゃいけない事があるからここで 渚 何かあった時は頼んだよ」

 

渚「うん 任せてよ」

 

そう言い残して哲也のお父さんとお母さんは病室から出て行った

 

渚「哲也 あんたの為に何日も皆一緒にいてくれてるのよ いい友達を持ったわね」

 

そう言って渚さんは棺桶から顔を覗かせる哲也の頬に触れた 頬に触れた時渚さんの顔が少し曇ったように見えた

 

珪子「もう・・・・・・お別れなんですね・・・・・・」

 

明日奈「・・・・・・やっぱり悲しいね・・・・・・哲也君がいなくなるのは・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・哲也・・・・・・・・・」

 

『木綿季!!!!』

 

哲也 会いたいよ 愛おしいよ 寂しいよ 心が寒いよ ボクを暖めてよ・・・・・・・・・哲也・・・・・・・・・哲也・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

下界で哲也との最後の時を過ごす皆 その頃哲也と飛鳥は昼食を取りながら会話を楽しんでた

 

哲也「なぁ飛鳥 天国ってやっぱ死んだ時の年齢でずっと過ごすの?」

 

飛鳥「へ?いや、別に自由に肉体年齢は変えられるみたいだけど何で?」

 

哲也「だって次俺が死んだ時とんでもないヨボヨボの爺さんになってたら嫌じゃん」

 

飛鳥「成程ね 確かに嫌だわ くたびれたお前なんか見たくないわ」

 

飛鳥は笑いながらそう話す でも良かった 肉体年齢自由に変えられるなんて良いシステムだな まぁそれも死んでるから出来るんだけども・・・・・・

 

飛鳥「さ!食べ終わったし次は何する?」

 

哲也「なぁ 飛鳥」

 

飛鳥「ん?何?」

 

哲也「昨日お前が連れてってくれた場所あんだろ? 今からでもいいから行かないか?」

 

飛鳥「良いよ!んじゃあ行こうぜ!!」

 

哲也「あぁ 行こう」

 

そして 数分かけてあの場所へ

 

哲也「ふー やっぱいい場所だな~」

 

俺はそう言って寝転がった すると飛鳥もその横で横になった

 

飛鳥「なんで急にここに来たくなったんだよ」

 

哲也「ま ちょっとね」

 

飛鳥「?まぁ私は別にいいけど・・・・・・」

 

哲也「飛鳥 俺 もう一度お前に会えてよかったよ」

 

飛鳥「どうしたんだ?藪から棒に」

 

哲也「だってお前は俺が見殺しにしちまったようなもんなのに こうして今でも仲良くしてくれて 俺の世話までしてくれて 俺自身のトラウマも お前のトラウマも取れたし ここに来てほんとに良かった」

 

飛鳥「そっか それは良かったよ」

 

哲也「それに・・・・・・木綿季と付き合ってるのに俺と好きって言ってくれたり ほんと感謝してるよ」

 

飛鳥「へ?好きってだって私の一方的な・・・」

 

哲也「どんな男だって可愛い女の子に好きって言われれば嬉しくなるさ」

 

飛鳥「そ、そっか へへへ♪」

 

哲也「飛鳥 もうちょっと寄ってこいよ」

 

飛鳥「それじゃあお言葉に甘えて・・・」

 

飛鳥は俺の近くまで来て 俺の伸ばしてる腕に頭を乗せた

 

哲也「・・・・・・今日で最後なんだな・・・・・・こうやってくっつけるのも・・・・・・」

 

飛鳥「そうだな・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・ごめんな・・・・・・ほんとに・・・・・・飛鳥を残して勝手に生き返るなんて・・・・・・」

 

飛鳥「だぉもう良いって言ってんじゃん!!!お前は生き返って幸せに暮せって!!!」

 

哲也「でも・・・・・・」

 

飛鳥「だぁもう!!!うだうだ言ってると唇奪っちまうぞ!!!!!」

 

哲也「え!?いや、それは流石にいけない・・・・・・」

 

飛鳥「冗談だよ 本気にすんな馬鹿♪」

 

そう言って飛鳥は頬を指でつついてきた

 

哲也「ったく 飛鳥には叶わないな 色んな意味で」

 

飛鳥「てへへ♪」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

飛鳥「哲也?」

 

哲也「・・・・・・俺は・・・・・・こんな自己満でお前を悲しませていいのかな・・・・・・」

 

飛鳥「だから!!」

 

哲也「だって・・・・・・こんなにも楽しげにしてる飛鳥の目の前から俺が消えたらどうなる?分からないがきっとお前は暫く悲しむはずだ それも俺の自己満足のせいで・・・・・・」

 

飛鳥「だったら絶剣達はどうなるんだよ!!!!!!お前がいなくなって悲しんでるのはあいつらだって同じだろ!?」

 

そう言って飛鳥は勢いよく座り込み 俺にすごい剣幕で言ってきた

 

哲也「っ・・・・・・・・・」

 

飛鳥「私は所詮死人なんだ!!!!!!死人の幸せの為にお前は生きてる人間を悲しませるのか!?ふざけんな!!!!!この野郎!!!!!」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「分かったらお前は生き返れ!!!!!!私なんか気にすんな!!!!!!!」

 

哲也「・・・・・・でも・・・・・・だったらなんでお前はそんなに泣いてんだよ・・・・・・」

 

俺に説教じみた説得をしている飛鳥の目から涙が次から次へと流れていた

 

飛鳥「っ・・・!」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・あぁそうだよ・・・・・・私だって!!!!私だって哲也とずっと一緒にいたいんだよ!!!!!!!」

 

哲也「飛鳥・・・」

 

飛鳥「でも!!!!!お前が生き返った方が幸せになれるって言うなら私1人の犠牲なんて安いもんだろ!?私は哲也が好きさ!!!!!!好きだからこそ幸せになって欲しいんだよ!!!!!!!それなのにお前は・・・・・・!!!!!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・」

 

飛鳥「バカ野郎!!!!!!!お前は好きな絶剣を取んのか何でもない私を取るのかどっちなんだよ!!!!!!!」

 

哲也「っ・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・・・・もう・・・・・・・・・こんなこと言わせんなよバカ野郎ぉ・・・・・・・・・」

 

そう言って飛鳥は涙を拭き始めた

 

・・・・・・俺は一体何をしてるんだ?飛鳥を悲しませない為に何かをしようとしてるのに何で逆に飛鳥のことを悲しませてるんだ?

 

飛鳥「・・・・・・哲也・・・・・・もう・・・・・・ここでサヨナラにしよう・・・・・・」

 

哲也「っ!?」

 

飛鳥「もう・・・・・・こんな姿見せたくないし・・・・・・お前の目の前でサヨナラなんて耐えられない・・・・・・ならいっそここで別れた方が身のためだと思うんだ・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・じゃあな・・・・・・幸せにな!!!!!!!!!!!!!!」

 

そう言って飛鳥は走り去ろうとした

 

おい 俺はこんなとこでみすみす飛鳥と別れんのか?それは違う

 

哲也「待て飛鳥!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺は去ろうとした飛鳥の腕を掴み そのまま引きずり込み抱きしめた

 

飛鳥「なにすんだよ!!!離せ!!!!!!!」

 

哲也「離さねぇ!!!!!!!お前を泣かして悲しませたまま別れるなんてんなの死んでた方がましだ!!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺はそう言って力強く飛鳥を抱きしめた

 

哲也「飛鳥・・・・・・聞いてくれ・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・何だよ・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・俺にはお前が既に知ってるように木綿季がいるからお前の想いには答えられはしない だからこんな事言ってもお前は更に怒るかもしれないけど聞いて欲しいんだ・・・・・・・・・飛鳥 出来ることならこのままお前を手放さないでいたい・・・・・・」

 

飛鳥「なっ!?お前それって・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・俺は目の前で女の子が・・・・・・ましてや自身を好きって言ってくれる奴が泣いててはいそうですかで何もせずにいられるほど駄目な人間じゃない・・・・・・それと同時にその状況を何とかしようとしてもお前の心に刺さるような言葉を言えるほど器用な人間でもない・・・・・友達としてでなく異性として好きだなんて言えばそれは嘘になる だからお前を慰めることが出来る言葉はあまり言えないと思う・・・・・・」

 

飛鳥「哲也・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・それでも・・・・・・それでも俺はお前をあんな状態でサヨナラなんてことにはさせたくなかったんだ・・・これから先向こう何十年は話すだけで身体には触れ合えないんだ・・・そんな時にお前とこんな状態で別れたくはない・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・俺生き返るよ・・・・・・そして木綿季達の所に行ってくる・・・・・・お前の分も生きる・・・・・・だから・・・・・・たまには夢でもなんでもいいから遊びに来てくれ その時は色んな話を聞かせてやるからさ」

 

飛鳥「・・・・・・そんなんじゃ許さない・・・・・・」

 

哲也「え?」

 

飛鳥「演技でもいいから・・・・・・私の事を彼女だと思って・・・・・・愛の言葉・・・・・・言ってよ・・・・・・」

 

飛鳥がそう言うと俺の元から離れ 二三歩の距離に立った

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「お願い・・・・・・じゃなきゃ夢で出る時お前を呪ってやるぞ?」

 

哲也「・・・・・・分かった 言っとくがロマンチックな事は言えねぇからストレートに行くぞ」

 

俺は飛鳥の目の前に立ち 飛鳥の肩に手を置いた

 

飛鳥「うん・・・・・・・・・」

 

哲也「飛鳥 俺だけを見てろ 大好きだ」

 

俺はそう言って肩に置いていた手を背中に回し 目一杯力強く抱きしめた

 

飛鳥「・・・・・・うん!!!私も・・・・・・!!私も大好き!!!!!!!」

 

そう言って飛鳥は俺の首に手を回し抱きついてきた 俺は片手を飛鳥の頭に乗せ撫でた

 

哲也「これで大丈夫か?」

 

飛鳥「うん・・・・・・大好き・・・・・・もう離さないからな・・・・・・!!!」

 

哲也「・・・・・・飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「哲也・・・・・・」

 

俺達は互いに見合った 普通なら多分ここでキスを交わすんだろうけども そんなことは出来ないと思ったのか飛鳥が俺の頬にキスをしてきた

 

飛鳥「へへへ♪唇じゃないけどファーストキス あげちゃった♪」

 

哲也「あぁ 俺も頂いたよ 飛鳥のファーストキス」

 

飛鳥「哲也・・・・・・出来ることならこの3日間で襲って欲しかったな・・・・・・」

 

哲也「へ?」

 

飛鳥「・・・・・・なんてな てへ♪」

 

哲也「・・・・・・何十年後で良いならお前の望みも叶えてやる だからそれまで待ってろ」

 

飛鳥「ほ、ほんと?」

 

哲也「あぁ だからそれまで待てるか?」

 

飛鳥「うん!!!私待つよ!!!!ずっと!!!!!何年でも何十年でも何百年でも!!!!」

 

哲也「そっか それなら良かった」

 

俺は飛鳥の事を撫でた 心做しか気持ちよさそうな表情をしていた

 

飛鳥「へへへ♪」

 

哲也「さて 行くか飛鳥 神様のとこに」

 

飛鳥「うん!」

 

そう言って飛鳥は俺の右腕に抱きついてきた

 

哲也「うっし 行くぞ」

 

こうして 俺は不器用ながらも何とか飛鳥に想いを告げることが出来た

 

これで飛鳥が何十年悲しまないかは分からない けれど こうしてきちんと飛鳥に何か残せたのが何よりの安心だ もしも飛鳥があのままどこかへと言っていたら俺は多分一生後悔して生きることになってたと思う

 

そして ちょっと遠回りをしながら神様の元へ

 

神様「うむ ここに来たということは もう大丈夫なんじゃな?」

 

哲也「えぇ 俺ももう悔いはありません」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ と言うことは飛鳥に何かを渡せたのじゃな?」

 

哲也「えぇ とびっきりの言葉を飛鳥に送りました」

 

飛鳥「まぁ、その ありがとね」

 

哲也「何今更照れてんだよ 飛鳥らしくない」

 

飛鳥「だぁかぁらぁ私もお!ん!な!!!!だっつってんだろうがこの野郎!!!!!!!」

 

そう言って飛鳥はヘッドロックしてくる

 

哲也「ぐぼぉ!?」

 

神様「飛鳥よ 余り苦しくしないようにのぉ 哲也君が死んでしまうと記憶が吹っ飛んでしまうぞ?」

 

飛鳥「あ・・・ごめん・・・」

 

哲也「げほっ!ごほっ!!!ったく・・・まぁこれで受けるのも最後と思えばいい思い出になるか」

 

飛鳥「変な思い出だな全く」

 

神様「哲也君 君が下界に行った時にはわしもたまに君の脳裏に遊びに行くのでのお たまに声が聞こえたらわしだと思ってくれ 無論君から話しかけても良いのじゃぞ?」

 

哲也「それは頼もしい限りです 神様の知恵を借りれるなんて百人力です」

 

飛鳥「た!たまには私も頼れよな!!!」

 

哲也「わぁってるよ 頼むぞ飛鳥 これの礼も兼ねてな」

 

俺はそう言って付けていたネックレスを手に取り 中に入っていた写真を見た

 

神様「さて 哲也君 生き返りたくば下界へ行きたいと強く願うのじゃ 強く 強く 何よりも強く願うのじゃ」

 

哲也「はい 分かりまし「ちょっと待った!!!」」

 

俺は神様の言った通り下界にいる皆のことを考えようとしたが それに待ったをかけたのは飛鳥だった

 

飛鳥「そのぉ・・・・・・最後くらい・・・・・・ハグしてくれ・・・・・・ないかな・・・・・・?」

 

哲也「ったく 俺に対してはほんと女の子だなお前は」

 

飛鳥「んだとてめぇ!?」

 

哲也「冗談だよ ほら こっち来い」

 

俺がそう言うと飛鳥は俺の目の前に歩んだ 俺は飛鳥のことを軽く抱きしめた

 

哲也「ったく 浮気って言われて訴えられたら余裕で負ける気がするよ」

 

飛鳥「へへへ♪負けちまえ♪」

 

哲也「ったく・・・・・・・・・んじゃあいくぜ・・・・・・・・・」

 

俺は目を閉じて 木綿季 翔 姉ちゃん 和人 明日奈 里香 珪子 エギル クライン 親父 母さん 皆にもう一度会いたい それをただひたすら願い続けた

 

1、2分が経つと 俺の身体が光出したのを感じた

 

哲也「っ!?」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ 成功じゃの 今から君は生き返ることになるぞ」

 

哲也「ホントですか!?」

 

飛鳥「やったな哲也!!!」

 

哲也「飛鳥!見とけよ!!お前の分もぜってぇ生きる!!!だから天国から見守っててくれ!!!!」

 

飛鳥「任せなさい!!!!飛鳥お姉さんにお任せよ!!!!」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ もうお別れの時間じゃのぉ」

 

神様がそう言うと 俺の脚が消えているのが分かった

 

きっと こうしてどんどん消えていき 最終的には顔が消えて俺はここからいなくなるんだろう

 

飛鳥「哲也!!」

 

飛鳥は力強く俺に抱きついてきた

 

飛鳥「哲也・・・頑張れよ・・・またくだらねぇ事で死んだら許さねぇからな!!!!!」

 

そう言う飛鳥の目元には涙が溜まっていた

 

哲也「へへへ もう大丈夫さ もう死にはしないよ」

 

もう既に俺の身体は半分消えている そろそろ腕も消えてなくなりそうだ

 

哲也「神様 ほんとありがとうございました このご恩一生忘れません」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ 強く生きるのじゃぞ 彼女と幸せにのぉ」

 

哲也「はい!!!」

 

飛鳥「あ・・・もう身体も・・・」

 

そう言われたから身体を見ると もう既に首元辺りまでも消えていっていた

 

哲也「大丈夫さ また夢で会おう そしてまた俺が死んだ時はよろしく頼むな」

 

飛鳥「あぁ!また会おうな!!!!!サヨナラ!!!!!哲也!!!!!」

 

哲也「あぁ サヨナラ 飛鳥 またな」

 

俺はそう言って 飛鳥の頬にキスをしたのを最後に 身体全身が消えていった

 

飛鳥「・・・・・・また会おうね・・・・・・・・・哲也・・・・・・・・・・・・!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

side 木綿季

 

あれから 哲也の遺体は葬儀場に移動され ボク達も明日着るための服を持ってきて葬儀場にいた

 

今日は本当にギリギリまで哲也と一緒にいて 葬儀場から出るとなったら男性陣は翔の家に 女性陣は哲也のお母さんお父さんの家にお邪魔することになっていた

 

木綿季「もう・・・後10時間も切ってるんだね・・・・・・」

 

クライン「ちくしょう・・・またお前と酒を飲んで色んな事話したかったのによぉ・・・・・・俺より死ぬなんてあんまりだぜ・・・・・・!」

 

渚「でもきっと哲也なら 天国でも幸せに暮らせてると思うな そう思うでしょ?」

 

明日奈「きっとまた天国でも無茶してるんだろうね・・・それも哲也君らしいけどね」

 

木綿季「でも 無茶しない哲也も哲也らしくないもんね・・・今度の1件もそれが引き金だったし・・・」

 

里香「きっと哲也のおかげで助かってる人も天国でもいるはずよね」

 

珪子「また会う時には手の届かない程の有名人になってたりして」

 

エギル「ありえそうだな 天国の親善大使になってたりな」

 

クライン「うーんそうなるとあっち行った時一緒にどっか行くことも難しいかもな・・・・・・」

 

翔「まぁ それでもあいつなら俺達の所に来てくれるさ ヨボヨボになった俺達を見て笑うんだろうな」

 

木綿季「ヨボヨボか・・・」

 

哲也はおばあちゃんになったボクでも好きでいてくれるかな?でも哲也がもしも天国で女の人作ってたらどうしよ・・・・・・

 

でも哲也が選んだならボクは気にしないよ 哲也が幸せになれるならボクなんて捨てられたって構わない

 

でも・・・・・・いざ哲也が他に女の人を作ってたらボクは冷静でいられるのかな・・・・・・

 

心の中で自問自答を繰り返していると 哲也のお父さんが入ってきた

 

一輝「皆 聞いてくれ 哲也を殺した須郷なんだが・・・・・・」

 

渚「あの野郎がなんだって言うのよ」

 

一輝「哲也を殺したことによりもう死刑は確定してたんだが・・・拘置所内で自殺したらしい」

 

木綿季「っ!?」

 

渚「じ、自殺ってほんとなの!?」

 

一輝「あぁ 自分から首にタオルを巻き それで窒息したらしい 哀れみもない最後だ」

 

和人「でも・・・・・・哲也を殺した奴をそんな簡単に殺すなんて・・・・・・」

 

一輝「・・・・・・俺だってあの野郎の頭にゼロ距離でショットガンでも撃ち込みたいとこだけど そこはあいつも逃げたんだろう 聞いた話あいつは裏社会とも通じてると聞いたし 恐らく尻拭いとして自殺を選んだんだろうな」

 

渚「裏社会って・・・」

 

木綿季「・・・・・・とにかく・・・・・・ボク達があいつを怨み続ける日々は終わるんだね・・・・・・」

 

一輝「・・・・・・そうなるね・・・・・・それとだ 木綿季ちゃん 君だけは今日葬儀場を締めることになってもここにいて欲しいんだ」

 

木綿季「へ?ボクが?」

 

一輝「うん きっとその方が哲也も喜ぶと思うんだ 俺と美咲は皆を泊める都合上帰らなくちゃならないから 皆 それでも構わないかな?」

 

明日奈「はい きっと木綿季と哲也君と最後までいた方が良いでしょうし」

 

里香「木綿季 哲也の事よろしくね」

 

珪子「木綿季さん 哲也さんを見守っててくださいね」

 

渚「木綿季ちゃん 私達も朝一で来るからそれまでよろしくね」

 

翔「木綿季 俺達も朝一で来るから頼んだぞ」

 

和人「木綿季 哲也と最後の時だ 悔いのないように色んなことを哲也に言っておくんだぞ」

 

クライン「木綿季ちゃん 哲也のこと頼んだぜ!」

 

エギル「最後まで見守れる特権なんだ 頼んだぜ」

 

木綿季「皆・・・・・・本当にありがとね ボク達のために・・・・・・」

 

ボクはそういう事で 特別に本当に最後まで哲也とつきっきりでいさせて貰えることになった

 

数時間が経ち 皆が帰った後も ボクはずっと哲也と一緒にいた

 

棺桶に入った哲也はもう顔しか見ることは出来ない でもそれだけでも充分だった

 

木綿季「哲也・・・・・・ボク達が出会ってからいろんな事があったよね・・・・・・」

 

ボクは哲也の冷たくなった顔に触れながら語りかける

 

木綿季「SAOで最初に出会って・・・・・・ボクが片想いをし始めて・・・・・・その後哲也と付き合えて・・・・・・何よりも哲也と結婚もできて・・・・・・大事な子供ユキもできて・・・・・・沢山デートもして・・・・・・たまにエッチな哲也に困ることもあったけど・・・・・・そんな貴方が大好きでした」

 

ボクは涙を流しながら 哲也の頬を撫でながら話し続ける

 

木綿季「もっと・・・・・・もっと沢山デート行きたかったなぁ・・・・・・まだ行けてないプールとか・・・・・・海とか・・・・・・山とか・・・・・・買い物デートしたり・・・・・・映画を見たり・・・・・・その・・・・・・エッチなこともしたりして・・・・・・もっと哲也と青春ってものを桜花したかったなぁ・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・哲也・・・・・・哲也・・・・・・会いたいよ・・・・・・・・・会いたいよ哲也・・・・・・!!!!!!!もう一度だけでいいから・・・・・・目を開けてよ哲也!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

ボクは泣き叫びながら哲也の顔に涙を零し続けた いくらこんなことをしても哲也が生き返るなんて夢物語は有り得ない それでも それでも想いだけは伝えたかった

 

木綿季「うっ・・・ぐすっ・・・えぐっ・・・・・・て・・・・・・つやぁ・・・・・・!!!!!!」

 

涙を拭いて哲也の顔を見ようとする けれど 何度拭こうが涙はお構い無しに出てきてボクの目はずっと潤んでいたままだった

 

こんなんじゃ哲也の顔が見えない でも涙が出てきちゃう ボクは一体どうすればいいの?

 

 

 

 

そう 思っていた時だった

 

誰かの手が ボクの涙を拭き取ってくれた

 

その手は明らかにボクの目の前から出されていたものだった けれどボクの目の前には死んでいる哲也しかいない・・・・・・・・・

 

ボクは恐る恐る目を開け 哲也のことを見た すると 哲也は目を見開き ボクのことをじっと見ていた

 

木綿季「っ・・・・・・・・・!?て・・・・・・・・・つや・・・・・・・・・?」

 

哲也「久しぶりだな 木綿季」

 

え?何で?哲也は死んでるはず・・・・・・・・・

 

木綿季「・・・・・・ボク疲れすぎて夢でも見てるんだね・・・・・・そうやってまたボクが目を覚ました時には哲也は死んでるままなんでしょ・・・・・・?もう良いよ・・・・・・・・・そんな騙さないで・・・・・・・・・」

 

 

哲也「・・・・・・夢って思うかも知んねぇけど 俺は生き返ったんだ 木綿季」

 

木綿季「嘘だ!!!!そうやってボクを騙そうとするんだ!!!!!嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!!!!!!!!!!!!!!嘘だ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

神様なんて嫌いだ こうやってボクを騙そうと抜か喜びさせて 夢から目覚めさせてドン底に突き落とすんだ もう嫌だ この哲也だって嘘なんだ どうせ目を覚めたら哲也は死んでいて そのまま葬式が開かれてしまうんだ

 

哲也「にしても狭いとこだな・・・・・・よいしょっと」

 

そう言って夢の中の哲也は棺桶から出て ボクが座ってた椅子に座った

 

木綿季「騙そうとしたって無駄だよ!!!!!どうせ目を覚めたら死んでるんでしょ!?」

 

哲也「・・・・・・確かにこんなことありえないって思うかもしれない けれどこれは現実だ 夢でもなんでもない 俺はお前の為に戻って来たんだ」

 

木綿季「っ・・・・・・そ、そんなこと言ったって騙されない!!!!どうせどうせ!!!!!!!」

 

哲也「ったく・・・・・・お前は大好きな俺のことも信用できなくなっちまったのか?」

 

木綿季「だ・・・だってこんな非現実的な・・・・・・」

 

哲也「そう これは非現実的だ けれど こうして俺は生き返ったんだ 信じてくれないか 木綿季」

 

木綿季「・・・・・・本当に・・・・・・・・・本当の本当に哲也なの・・・・・・?」

 

哲也「あぁ 俺だ 正真正銘荒波哲也だ」

 

そう言って哲也はボクのことを抱きしめてくれた さっきまでの哲也とは考えられないほど 暖かくて 気持ちよくて 心地が良い哲也の包容だった

 

木綿季「哲也・・・・・・哲也・・・・・・哲也哲也哲也哲也・・・!!!哲也!!!!!!!」

 

ボクは目の前の現実にただ喜びたくって 哲也の胸の中で泣きじゃくった

 

哲也「悪かったな 心配かけて・・・」

 

木綿季「馬鹿!!!心配かけたどころじゃない!!!!何日間泣いたと思ってるの!!!!!!ボクだけじゃなくて皆も!!!!!!」

 

哲也「それは悪かったな でも お前を見殺しにしちまうくらいなら俺が死んだ方が増しだと思ってな」

 

木綿季「・・・馬鹿・・・ほんとに馬鹿・・・・・・世界で一番馬鹿でアホで間抜けだ・・・・・・!でも・・・・・・世界で一番優しくて 強くて カッコイイボクだけの哲也・・・・・・!!!!」

 

哲也「あぁ 俺はお前だけの哲也だよ」

 

木綿季「うっ・・・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!哲也ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」

 

ボクはまた泣き出してしまい 生き返り暖かくなった哲也の胸の中で大泣きした

 

生き返った哲也はボクの頭を撫でてくれてずっと慰めてくれた

 

哲也 とにかく生き返ったなら もう離さないよ ずっとボクと一緒にいてもらうからね 覚悟しててね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして 時は流れ 4月・・・・・・・・・




飛鳥と別れ生き返り 再び木綿季と再開できた哲也

これから先 2人にはどんな未来が待ち受けているのか



次回 ALO編最終回


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part58 金色の未来~死神と呼ばれた剣士~

時は4月 各々がそれぞれの道を進み 今の生活を満喫していた

 

エギルは自身の営むカフェの経営 クラインは自身が務めてる仕事を日々おこなっている

 

そして、哲也含む高校に入学した者達は 2年ぶりの学園生活を楽しんでいた

 

「はい 今日の授業はここまで 課題ファイル転送しとくからやっとくように それと荒波 次の授業で寝てたら叩き起すからな」

 

哲也「うぇ?」

 

口元に涎を垂らしながら間抜けな面構えをしながら顔を上げる哲也 その顔を見て教室の皆は大笑いだ

 

翔「相変わらずだな 授業中の睡眠はお前の18番だもんな」

 

哲也「るせぇなぁ・・・昨日木綿季と夜通し電話しちまったから眠いんだよ・・・あれ?木綿季は?」

 

翔「なんか先生に聞きたいことがあるとか何とか言ってたぜ?」

 

哲也「そっか・・・なら俺は中庭で昼寝してよ・・・今日は良い天気だしな」

 

翔「そうか 行ってこい」

 

哲也「あいよ~・・・」

 

哲也含むいつものグループは奇跡的に全員が同じクラスになった 哲也はこれも神様が弄ってくれたのかなと思っている

 

哲也が中庭で昼寝しに行こうとしている中 和人と明日奈は哲也とは別の方向の中庭で昼食を取ろうとしていた

 

和人「よっこらせっと」

 

明日奈「なんだかおじさんみたいだよ?」

 

和人「哲也程では無いけどもここんとこ疲れちゃったからさ・・・あー腹減った 明日奈 今日も明日奈の手作りかい?」

 

明日奈「うん!キリト君の為に頑張って作ったよ!!」

 

和人「こぉら ここではキリトじゃなくて和人 SAOネームで呼ぶのはマナー違反だろ?」

 

明日奈「あっ!いっけない・・・・・・ってそれだったらキリト君は私のことどう呼ぶの?バレバレになっちゃうじゃない」

 

和人「明日奈の場合 本名をプレイヤーネームにするからだろ? そのせいでクラスで自己紹介した時凄い騒ぎになってたじゃないか」

 

明日奈「そ、それだったら木綿季だって反応は大きかったし ましてや哲也君なんて一躍ヒーロー扱いじゃない」

 

和人「まぁここの学校に通ってるのは8割以上がSAO生還者だからな 明日奈達も含めて俺もバレてるっぽいし」

 

明日奈「うーん やっぱりリアルネーム使うのも大変だね・・・・・・」

 

和人「まぁそれはさておきだ お昼にしようぜ明日奈 楽しみにしてたんだ今日1日」

 

明日奈「ふふふ~♪じゃーん♪」

 

和人「おぉ~!あの時と同じサンドイッチ!」

 

明日奈「さぁ食べよっか♪」

こうして 和人と明日奈は皆で手にしたこの大切な時を大切な人と一緒に過ごしていた

 

そして、そんな2人をティーラウンジから覗き見る人もいた

 

里香「ぐぬぬ・・・・・・暫くキリ・・・和人とは話さないとは言ったけども・・・・・・あーあーあんなくっ付いちゃって・・・・・・学校内だと言うのにけしからん・・・」

 

珪子「里香さん・・・食事中に立たないでくださいよ・・・それにそんな音を立てて紙パックのジュース飲んで女性らしくないですよ?それに覗きなんて趣味悪いですよー?」

 

里香「仕方ないじゃない!人前であんなイチャついちゃってさぁ こんなことなら一ヶ月の停戦協定なんて考えるんじゃなかったわ・・・」

 

珪子「里香さんが考えたんじゃないですか 一ヶ月の間は好き勝手ラブラブさせてやろうって」

 

里香「はぁ・・・・・・ところでもう1組のカップルはどこ行ったの?あの死んだ死んだ詐欺した」

 

珪子「その言い方は無いんじゃ・・・んー確かにさっきから見ませんね・・・」

 

2人がそんな話をしてたら 教室のドアが勢いよく開いた

 

「ねぇ!!!2人共!!!!」

 

里香「あら木綿季じゃない どうしたのよそんなに息切らして」

 

木綿季「はぁ・・・はぁ・・・哲也のこと見てない!?」

 

里香「丁度その話してたんだけど・・・一緒じゃないの?」

 

木綿季「それが今日一緒にお昼食べるって言ったのにどこにもいないんだよね・・・」

 

哲也の行方を求めて悩んでる木綿季の後ろで 翔が哲也の行方を教えてきた

 

翔「あいつなら今頃中庭で寝てると思うぞ?」

 

木綿季「あ!翔!!それほんと!?」

 

翔「あぁ 木綿季いないから寝てくるってさっき言ってた」

 

木綿季「もぉ~!!!ボクのこと忘れるな~!!!!」

 

そう言って木綿季は走り去っていった

 

翔「忙しい奴だな」

 

里香「ほんと ついこの前まであんなに凹んでたのが嘘みたいね」

 

珪子「でも木綿季さんが元気になって良かったです!」

 

翔「だな」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也『よ よぉ 皆』

 

一同『・・・・・・・・・・・・・・・はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?』

 

哲也『い、生き返って参りました』

 

翔『テメェ!!!!哲也のふりしてるクラインだろ!!!!!殺すぞ!!!!!!!』

 

哲也『ちゃう!!!本物だって本物!!!!!ほら!!!!この顔の傷!!!!見て見て!!!!』

 

渚『い、生き返ったってどういうこと・・・・・・?』

 

哲也『そ、そのまんまの意味だよ?』

 

和人『遂に死神が本物の死神に・・・・・・!?』

 

哲也『いや、だからね?』

 

里香『ふーん あんたはそうやって私達のこと騙してたって訳ね?身体を冷たくしたり変なマジックまで使って・・・・・・』

 

哲也『だ、騙してはいな・・・・・・』

 

木綿季『あ、あのね皆 哲也は本当に生き返っできたんだって 非現実的だけど信じてあげて?』

 

哲也『だから・・・・・・皆の前に出してる拳を閉まってほしいなぁ・・・・・・って・・・・・・』

 

渚『ふっふっふっ~・・・・・・皆♪騙した哲也への罰の準備はOK?』

 

一同『OK!』

 

哲也『嫌!!!だから!!まっ・・・・・・』

 

渚『この馬鹿哲也ぁ!!!!!!!!!!!!!!』

 

哲也「なぁぁぁぁぁ!?ってまたこの夢か・・・・・・あん時はほんと酷かったな・・・・・・生き返ったのに死にかけて・・・・・・俺を散々ボコボコにした後に皆感涙して・・・・・・皆素直じゃねぇんだから・・・」

 

あの後生き返った俺は 皆に生き返ったと伝えた しかし 皆最初は嘘だなんだと言って認めてくれなかったが 俺のSAOでやったことやリアルで何をしていたかを聞かれ それを完璧に答えると 皆は何故か俺をボコボコにしてきた しかも珪子まで殴ってくるというそれは酷い対応を受けた でもまぁその後は皆して俺が生き返ったことを実感すると 泣きだしたり もう一度殴ってくるやつもいたりしてまぁ大変だった

 

とにかく 俺は再び命を貰い こうして太陽の下で光を浴びていきていられる これも全て神様のおかげだ

 

「こら!!!!!哲也!!!!!」

 

哲也「うん?」

 

俺が寝転がってる後ろから声がしたから 頭だけを下げて見た すると 腰に手をつけ 怒った表情をした木綿季がそこにいた 上下逆転した視界だけど木綿季が怒ってるのは良くわかる

 

木綿季「もぉ!!!!今日はボクとお昼食べるって言ったじゃん!!!!!」

 

哲也「あ、そうだっけ?」

 

木綿季「そうだっけってもぉ!!!!」

 

哲也「まぁまぁそう怒らないで ほら 横においで 一緒に食べよ」

 

木綿季「全くぅ・・・・・・哲也の馬鹿・・・・・・」

 

俺は普通に座り 横に座った木綿季の頭を撫でて木綿季の怒りを宥めた

 

哲也「うーん・・・・・・」

 

木綿季「?どうしたの?」

 

哲也「いや、今日は水色かって思ってさ」

 

木綿季「っ!?また見たの!?哲也のエッチ!!!!/////」

 

哲也「いやぁあんな体制だとどうしてもチラッと見えちゃうんだよ・・・目の保養にはなるし俺は良いけど♪確か昨日は白地に可愛い熊の・・・」

 

木綿季「わぁー!!!思い出さないでいいから!!!!!て言うか熊じゃなくて真っ白だった!!!!/////」

 

哲也「あ 自白した」

 

木綿季「あ・・・/////」

 

哲也「顔赤くしちゃって可愛いなぁもう♪」

 

木綿季「むぅ~・・・・・・哲也のエッチ・・・・・・/////」

 

哲也「ふふふ♪さて、今日のお昼は?」

 

木綿季「話濁して・・・・・・まぁ良いけど・・・・・・今日のお昼はサンドイッチだよ まだこっちでは料理が出来てないから手抜きみたいになっちゃったけどごめんね」

 

哲也「いいや 手抜きなんて事は無いさ だってこんな綺麗なサンドイッチ見たことないもん そんじゃ早速・・・」

 

木綿季「あ お手拭き使って?手洗ってないでしょ?」

 

哲也「あ、サンキュー」

 

木綿季「あ~またネクタイ曲がってるよ~?」

 

哲也「ありゃ?ほんと?」

 

木綿季「も~だらしないんだから~ほら やってあげる」

 

哲也「ごめん・・・」

 

そう言うと木綿季は俺のネクタイを閉め直してくれた 俺は高校に入学してからこのやり取りを何度もしてしまってる 木綿季には申し訳ないと思ってはいるけどもどうしてもネクタイっての付けづらい

 

木綿季「はい 出来たよ うん かっこいいかっこいい♪」

 

哲也「悪いな何度も 申し訳ない・・・」

 

木綿季「大丈夫だよ♪それに、なんだか新婚みたいでボクは楽しいよ♪」

 

哲也「新婚か・・・・・・こんなだらしないままじゃ駄目だな もっときちんとしなきゃな」

 

木綿季「ふふふ♪それじゃあご飯食べよ!」

 

哲也「そうだな いっただっきまーす♪」

 

木綿季の作ったサンドイッチはやはり美味い 一口だけでほっぺが落ちそうになるって感じの美味さだ

 

互いにあーんして食べてたらもう無くなってしまった 楽しい時間はあっという間だな

 

哲也「ふぅ ご馳走様 美味しかったよ木綿季♪」

 

木綿季「ありがとね♪」

 

哲也「さて、まだ時間はあるな・・・・・・木綿季 もうちょっと端行ってもらえる?」

 

木綿季「?別にいいけど・・・」

 

哲也「サンキュ」

 

俺はベンチの端に行ってくれた 木綿季の太股に頭を乗せた

 

木綿季「あ・・・ここでは恥ずかしいよぉ・・・/////」

 

哲也「ふふ♪可愛い♪」

 

俺は横になりながら木綿季の頬に手を触れた

 

哲也「・・・・・・暖かいな・・・・・・太股も頬も・・・・・・」

 

俺は目を瞑り 木綿季の体温を身体で感じ始めた

 

木綿季「なんだか哲也が甘えん坊みたいになっちゃったね ここ最近哲也こうするの多いし」

 

哲也「・・・・・・俺だって甘えたい年頃なんだよ・・・・・・」

 

木綿季「はいはい♪よしよーし♡」

 

そう言いながら木綿季は頭を撫でてくれた

 

暖かくて 温もりがあって 寂しくない 天国では飛鳥がいたけども やっぱり俺は木綿季がいないと駄目みたいだ

 

哲也「・・・・・・これも茅場がいたから俺達はこうしてられるんだよな・・・・・・許されることではないが茅場には感謝しなくちゃな」

 

木綿季「そう言えば茅場さんって哲也と戦った後どうなってるの?やっぱり死んでたの?」

 

哲也「うん 死んでた 難しいことはわかんねえけどなんか茅場の脳だけは仮想現実空間に残して肉体は死んでるって」

 

木綿季「へ~ ボクも良くわかんないや 哲也は1回会ったんだよね?」

 

哲也「あぁ 大事なもん受け取った後にな」

 

木綿季「大事なもの?」

 

哲也「まぁすぐに分かるさ んな事より今信じらんねぇのはあの屑郷が自殺したってことだよ!!!!!!俺のこと殺しておいて死に逃げた許せねぇ!!!!」

 

木綿季「まぁまぁ こうして生き返れたんだから良いじゃん 生き返れてなかったらもう二度とボクと会うことは無かったんだよ?」

 

哲也「そりゃそうだけどさ・・・・・・あぁムシャクシャする・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・そう言って何さり気なくお尻触ってんの?」

 

哲也「いやぁついね・・・ほら 俺も男子高校生だし?」

 

木綿季「ねぇ哲也?知ってるのかな?今ここでボクが痴漢とでも言って哲也を警察に引き渡せば須郷と同じ道を歩めるんだよ~?」

 

哲也「なぁ!?それは勘弁して!!!!!」

 

木綿季「冗談だよ♪今更哲也をお尻如きで痴漢呼ばわりする気は無いよ♪」

 

哲也「裸見た仲だもんな」

 

木綿季「その話はここではしない!」

 

そう言って木綿季は俺の額を軽く叩いてきた

 

哲也「いてっ」

 

木綿季「全く・・・ほんとに哲也ったらエッチなんだから・・・・・・」

 

哲也「へへへ♪愛してるよ木綿季♪」

 

木綿季「ボクもだよ♪」

 

自分で掴み取った最愛の彼女との時間を濃厚に過ごす哲也 無論こちらも盗み見るものはいた

 

 

 

 

里香「全くあっちまでイチャコラしよって・・・・・・!!!!」

 

珪子「わざわざ場所移動してまで見ますか?」

 

里香「そう言うあんたも付いてきてんでしょうが」

 

翔「相変わらず熱々だな」

 

里香「はぁ・・・・・・私の春はいつ来るのやら・・・・・・」

 

珪子「あんなに人前でイチャイチャ出来るのが羨ましいです・・・・・・」

 

翔「まぁ和人達の方もそうだし 哲也達の方もイチャついてる時は手を出さないって約束だしな」

 

里香「くぅ~・・・・・・あいつらでイライラが発散出来ないじゃないのよ・・・・・・!!!」

 

珪子「里香さん性格悪いです・・・・・・」

 

里香「だって哲也達弄るの楽しいじゃん ねぇ翔」

 

翔「まぁ一理あるな」

 

珪子「ははは・・・・・・」

 

里香「ところで翔 あんたは当然今日行くんでしょうね?オフ会に」

 

翔「そりゃ当然 部活休みだし」

 

里香「なら良かったわ 哲也達がいないと今日のアレは本末転倒だしね」

 

珪子「楽しみですね♪」

 

それぞれが学校で昼を過ごした 楽しい時間だったり 甘い時間だったり 各々が思い通りの時間を過ごした

 

SAOの頃とは違い 心から楽しめる時間だった

 

そして、あっという間に放課後に・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

VRMMOは 須郷兄弟がしていた仮想現実世界における人体実験によって 再び危険視され 存続すら難しい状況に陥った

 

まず須郷が入っていたレクトプログレスは解散 レクト本社にもかなりのダメージを背負わざることになった

 

そして ALOを初めとしたVRMMOゲームは 一時期マスコミに晒され続け いくつかのゲームはサービス終了となるまで追い込まれた

 

そう それほどになるまであのクソッタレ共は危険な行為をし続けていた

 

ちなみにその人体実験を受けていた人達は 奇跡的に無傷だった やったことは所詮 VR世界での実験で 身体や 脳などにはなんの問題は見られなかった

 

もうとにかく 全てのゲームが終わるハメになりかけていた

 

でも ゛アレ゛のおかげでなんとか持ち返すことは出来たけどな・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~台東区・御徒町駅~

 

哲也「くぅ~今日も疲れたな~」

 

木綿季「ねぇねぇ まだ行かないの?」

 

哲也「あぁ あの馬鹿待たなきゃなんないからさ」

 

翔「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「?どうしたんだそんな黙っ「久しぶりね木綿季ちゃん!!!!」ぐぼぉ!?」

 

俺は黙った翔の顔をじっと見つめてたが いきなり横っ腹を思いきし誰かにぶん殴られた でも声的に分かる これは姉ちゃんだ

 

木綿季「あ!渚さん!こんにちは!」

 

渚「相変わらず可愛いわね~♪」

 

哲也「この馬鹿野郎!!殺す気か!!!!」

 

渚「あーら いたの?」

 

哲也「あぁん!?木綿季の横にいんのは俺って決まってんだろうが!!!!!」

 

渚「んなの知らないわよ」

 

哲也「こんにゃろぉ・・・・・・!」

 

翔「黙ってた理由わかったか?渚さんの威圧感で黙ってたんだよ」

 

哲也「この貧乳女のどこに威圧感があんだよ!?」

 

渚「だれが貧乳よ誰が!!!!」

 

哲也「姉ちゃん以外誰がいんだこの野郎!!!!!!」

 

渚「あんたもう一度死にたいらしいね!?」

 

哲也「殺せるもんなら殺してみろ!!!!」

 

木綿季「・・・・・・いつもこんななの?」

 

翔「いつも」

 

木綿季「ははは・・・・・・」

 

こうして いつもの喧嘩をしてから オフ会の会場であるエギルの店へ向かう

 

哲也「ったく・・・あん時くらい素直になれっての・・・」

 

渚「なんか言った?」

 

哲也「もう少し胸でかくし「死ね!!!!」あぶねっ!?」

 

姉ちゃんは肘打ちを喰らわせようとしてきたが 俺はそれを何とか避けた

 

渚「次なんか言ったら確実に殺すからね!!!!」

 

木綿季「哲也 今のは哲也が悪いよ」

 

哲也「ちぇ・・・」

 

翔「まぁ平常運転で何よりだよ」

 

哲也「こっちはその度に倍で返されんだからこっちの身にもなってくれよ・・・」

 

翔「それはお前が悪い」

 

哲也「んだよ2人して姉ちゃんの味方してさ・・・」

 

木綿季「そんなことよりそろそろだよ!」

 

哲也「そういやそうだな 皆もういんのかな~」

 

~御徒町内・ダイシーカフェ~

 

哲也「おまた・・・あれ?」

 

俺達が店のドアを開くと もう既にメンバーが揃ってしまっていた

 

でも時間通り来たはず・・・・・・

 

哲也「えーっと・・・・・・もしかして遅刻?」

 

里香「そんなんじゃないわよ あんたとその後ろにいる和人にはわざと遅れてきてもらったのよ」

 

哲也「え?和人?」

 

俺は後ろを振り返ったら そこには俺と同じく困惑したような顔をした和人と明日奈と直葉ちゃんがいた

 

里香「ほら!主役がボーッとしてどうすんのよ!!こっち来て!!」

 

俺と和人は里香に手を引っ張られながら 小さな台の上に乗せられた

 

哲也「里香?これは?」

 

里香「えー皆さん!ご唱和ください!せーの!」

 

一同「2人共!!!!SAOクリアーおめでとう!!!!!!」

 

皆のその声と共に 小さなくす玉が割れその中に入っていた『Congratulations!』と書かれていた紙が出てきた

 

そして 俺と和人は飲みものの入ったコップを貰った

 

里香「せーの!カンパーイ!!!!」

 

里香がそう言うと 皆も後に続き乾杯を唱えた

 

哲也「粋な計らいをありがとよ里香」

 

里香「いいのよ ほら あんたも和人も飲みなさい 乾杯!」

 

哲也「あぁ 乾杯」

 

和人「乾杯!」

 

こうして 俺達のオフ会が始まった

 

立ちながら色んな人と話して あの頃の思い出や辛かったことを語り合った

 

ゲームクリアーをしたのが俺と知ってるのがこの中には何人もいたから 俺は引っ張りだこ状態だった

 

そして、俺はちょっと疲れたから カウンターに座った

 

哲也「ふぅ~ マスター いつもの」

 

俺はちょっとすかした頼み方をした すると カウンターテーブルをコップが滑り 俺の手元に来た

 

でも、俺が頼むいつものって 木綿季に隠れ飲んでた日本酒擬きなんだよな・・・色もそっくりだしまさかとは思うが・・・

 

俺は意を決して頼んだものを飲んだ すると 残念というかなんというか 当然のように中身は烏龍茶だった

 

哲也「って 烏龍茶かよ」

 

「マスター 俺は本物のバーボンな」

 

そう言って俺の後ろに座ったのはクラインだった ちなみにこいつは俺が生き返ったと知った時 1番殴ってきたやつだ 腹立つけどなんだかんだ心配してくれてみたいだし許してやった

 

哲也「お前はこの後残業じゃねぇのか?」

 

クライン「ぷはぁ 酒飲まねぇで残業なんざやってられっかよ それに・・・」

 

哲也「それに?」

 

クライン「この女の子の人数見ろよ・・・見渡せば可愛こちゃんばっかだぜ?これを見ながら飲む酒なんて最高じゃねぇか」

 

哲也「ふーん 俺には木綿季がいるから関係ねぇ」

 

クライン「ちぇ しけた野郎だ あーあー良いよな 将来の結婚相手もいるんだもんな」

 

エギル「そう言うお前はどうなんだ?クライン」

 

クライン「妻子がいたらオフ会に参加なんかできねぇよ多分・・・」

 

哲也「妻子っていやぁ和人の奴はどこだ?」

 

クライン「キリトの奴は場酔いした里香とか明日奈さんと散々イチャつきやがって・・・もう見てらんねぇぜ・・・・・・」

 

哲也「ははは・・・しゃあねぇさ モテモテだからなあいつは」

 

クライン「はぁ・・・」

 

そんな話をしてると ぜぇぜぇ息を履いている和人がこっちに来た

 

哲也「どうした?そんな息切らして」

 

和人「はぁ・・・危うく身ぐるみ剥がされるところだった・・・」

 

哲也「どうなってんだよ・・・」

 

「隣いいかな?哲也君」

 

哲也「あ シンカーさん!どうぞ!」

 

俺の横に座ってきたのは あの時とユリエールさんが救ってほしいと頼んできた シンカーさんだった

 

哲也「聞きましたよぉ?入籍したらしいじゃないっすか!おめでとうございます!」

 

俺とシンカーさんはコップを合わせ 喜びを交わしあった

 

シンカー「最近ようやく仕事も軌道に乗ってね 偶然の灯火だった仕事を救ってくれたのは君のザ・シードのおかげだよ」

 

クライン「あ!見ましたよ!MMO to day!」

 

シンカー「いやぁあれでもまだ試作も試作の段階だよ いま現状だと公開できることも限られてるしね」

 

哲也「ザ・シードって言えば・・・あ、そういやあれどうなってんだ?エギル」

 

エギル「そりゃもう大反響だ かなりのダウンロード数が記録されてるぜ」

 

あの時茅場から渡されたザ・シード あれを木綿季を救った後 エギルの所に持ち込んで 解析を頼んだ すると ザ・シードには 茅場が開発したであろう フルダイブ型VRMMO環境を動かすプログラムパッケージだった

 

まぁ 簡単に言えばそこそこ回線が太いサーバーを用意して その後ザ・シードをダウンロードすれば 誰でもネット上に異世界を作れるって代物らしい

 

俺1人が持ってようが無駄だから エギルに頼んでそれをネット上にインプットしてもらった すると ザ・シードは大盛況 大手企業から中小企業までが異世界を作り出した

 

ALOも レクトプログレスが解散してからは別の会社が受け持ち ザ・シード環境によってその姿は生き返っていっていた さっき言ってた偶然の灯火ってのも間違いでは無かった

 

まぁこれはエギルの言ってたのをそのまま覚えだけだから 俺には良くは分からない けども ALOやその他のVRMMOが復活を告げて良かったと思う

 

俺が木綿季や 皆と出会えたのはVRMMOのおかげだからな

 

哲也「とにかく良かったよ VRMMO世界が復活できて」

 

シンカー「うん 君達と出会えたのもSAOがあってこそだもんね」

 

哲也「ですね さて エギル もう一ぱ「哲也~!」ぬおっ!?」

 

俺は誰かに背後から抱きつかれた 誰だ?木綿季?いや、木綿季にしては背丈とかが違う気が・・・

 

クライン「なんだなんだ?キリトの次は哲也か里香?」

 

哲也「え?里香?」

 

里香「あんたちょっとこっち来なさいよ~!お姉さんがあんたらウブカップルを説教してあげるから~!」

 

哲也「え?いや、何のこと?」

 

里香「とにかくこっち来なさい!!!」

 

そう言って里香は俺の制服の首の裾をもち 歩き出した

 

哲也「うぐぅ!?ぐっ ぐるじぃ・・・!」

 

クライン「・・・・・・皆羨ましいぜ・・・・・・和人は明日奈さん 哲也は木綿季ちゃん シンカーさんはユリエールさん エギルも嫁さん持ち・・・・・・なんだよこれイジメかよ・・・・・・」

 

エギル「・・・・・・奢ってやるからもう一杯飲むか?」

 

クライン「ちくしょぉ!!飲む!!!飲んで忘れてやる!!!」

 

和人「酔った里香はめんどくさいからな~・・・それにウブカップルってことは下手したら明日奈まで・・・・・・南無・・・・・・」

 

こうして、むさくるし基、男だけで話してた哲也は紅一点女色溢れる場所に

 

哲也「な、なんだよ里香 いきなり引っ張り出して」

 

翔「なんだ お前まで餌食になったのか?」

 

哲也「え?餌食?」

 

里香「ふふふ~♪私達の愚痴相手になってもらってたのよ翔には♪」

 

哲也「・・・どんまい・・・」

 

明日奈「それでそれで!?どこまで行ったの!?」

 

木綿季「だから~・・・」

 

哲也「?何してんだ木綿季?明日奈」

 

木綿季「あ!哲也!助けてよ~!明日奈が離してくれないの~!」

 

哲也「へ?」

 

里香「あ!そうよ!!あんた聞いたわよ!?まだ童貞こじらせてるって!!!」

 

哲也「ぶっ!?」

 

俺は里香から聞いたその言葉を聞いて思わず吹き出した

 

哲也「ど、童貞ってなんで・・・?」

 

里香「私が木綿季から聞いたのよ!!哲也と一度もしたことないって!」

 

哲也「なっ!?お!お前なぁ!!!」

 

木綿季「だってぇ・・・すごい剣幕で聞かれたからつい・・・・・・」

 

明日奈「哲也君 そう言うの駄目だと思うよ?好きなら木綿季のことを食べてあげなきゃ 口だけなんてもっての外だよ?」

 

里香「そうよ!あんた木綿季としたいしたいって言うだけでいっちども襲ったことないらしいじゃないのよ!!!!なによ!一度したエッチもただ胸とか揉まれただけって!!!どんだけウブなのよあんたら!!!!」

 

哲也「うっ・・・」

 

翔「・・・・・・まぁ 口だけは良くねぇぞ」

 

哲也「お前まで・・・」

 

渚「なになに?何の話?」

 

哲也「げっ 姉ちゃん・・・」

 

里香「それがね~?このウブップルったら結婚もしてるくせにいっちども夜を過ごしたことないらしいのよ~」

 

渚「へっ!?無いの!?」

 

木綿季「わーわーわー!!!!!!!なんで言っちゃうの!!!!」

 

里香「全く!!!こっちのカップルなんて一度したって言うのに・・・・・・」

 

哲也「え?そうなの?」

 

明日奈「ちょっと里香!!!!」

 

里香「なによ 事実じゃない」

 

明日奈「でもぉ~・・・/////」

 

里香「ほら!木綿季!!言うんでしょ!!!言いなさい!!!今ここで!!!」

 

木綿季「ふぇぇ!?今ぁ!?」

 

里香「今よ!!!今言わないでどこで言うのよ!!!」

 

哲也「あのぁ・・・翔?」

 

翔「なに?」

 

哲也「俺は何を言われるの?」

 

翔「さぁな 俺はカウンター席行ってくるから」

 

そう言って翔は立ち上がり 和人達の元へ歩いていった

 

渚「何を言うの?木綿季ちゃん」

 

明日奈「さぁ!」

 

里香「早く!!」

 

木綿季「あうぅ~・・・心の準備が~・・・」

 

哲也「・・・・・・駄目ならあっち行くけど?」

 

里香「駄目!!あんたはここにいなさい!!!」

 

渚「そういう事なら私におまかせ♪」

 

そう言うと姉ちゃんは俺のことを羽交い締めにしてきた

 

哲也「なぁ!?」

 

里香「さぁ今よ!言いなさい木綿季!言わなきゃ何も始まらないわよ!!」

 

木綿季「っ・・・・・・・・・よぉし!!!ボク言う!!!!」

 

明日奈「さぁ!」

 

渚「木綿季ちゃん!!!」

 

里香「言えー!!!」

 

木綿季「あ、あのね!哲也!!!」

 

哲也「お、おう」

 

木綿季「え、ええっとぉ・・・・・・そのぉ・・・・・・あぅ~・・・/////」

 

哲也「・・・・・・聞いててやるから落ち着いて深呼吸しろ 焦ってちゃ何も言えねぇぞ」

 

木綿季「う、うん すぅー・・・・・・良し・・・・・・あのね 哲也」

 

哲也「なんだ?木綿季」

 

木綿季「ボクね もうこの身は哲也に捧げるって決めてるんだ だから哲也がボクに何をしようとボクは許しちゃうよ?例え・・・・・・今ここで制服をビリビリに引き裂かれて無理やり犯されようと・・・・・・/////」

 

哲也「え」

 

木綿季「ボクは覚悟してるから・・・・・・哲也も早くボクの処女 貰ってね♡」

 

そう言うと木綿季は俺に抱きついてきた

 

哲也「なっ!?/////」

 

上目遣いでそのあどけない顔を見せ 顔を傾げ笑顔になる木綿季 やばい 今まででも1番の可愛さかもしれない

 

里香「よぉし!!良く言った!!!!」

 

明日奈「きゃー!よく頑張ったね木綿季!!これできっと哲也君も襲ってくるはずだよ!」

 

渚「哲也 あんたこの歳で木綿季ちゃん妊娠させるんじゃないわよ」

 

哲也「えっ!?いや、あの・・・・・・」

 

木綿季の処女・・・・・・いや、これは俺が奪うと決めていたんだ だから周りがなんと言おうと・・・・・・

 

木綿季『ねぇ・・・哲也・・・・・・早くボクの中に頂戴・・・・・・♡』

 

哲也「ぐはっ・・・・・・!?」

 

俺は簡単な妄想で頭がクラクラする程顔が赤くなってしまった いや、だって考えてみてよ 木綿季にあんなおねだりされたらもう理性を保てる自信がない

 

里香「おうおう顔真っ赤にしおってこのこの~!」

 

明日奈「子供が産まれた時は教えてね♪お祝い送るからね♪」

 

渚「でももしあんたらに子供が生まれたら私もおばさんか・・・」

 

木綿季「えへへ♪もしかしたら来月にでも妊娠してたり♪」

 

哲也「え?」

 

木綿季「ふふふー♪」

 

哲也「・・・・・・木綿季のスケベ」

 

俺は木綿季にデコピンした

 

木綿季「ふにゃっ!」

 

哲也「全く 俺がお前を襲うまで誰にも初めてやるんじゃねぇぞ!!!それだけだ!!!!」

 

木綿季「うん!!!この身は哲也だけに捧げるよ!!」

 

公衆の面前で堂々と夜の営みの約束を交わすバカップル

 

そんなバカップルを見る馬鹿もカウンター席の方にはいた

 

シンカー「熱々だね こっちまで恥ずかしくなってきちゃうよ」

 

クライン「ぬぉぉ・・・あの野郎俺より先に大人の階段登りやがって・・・・・・俺なんか・・・俺なんか・・・・・・」

 

翔「まぁ どんまい」

 

エギル「あいつはSAOクリアの一番の貢献者なんだ そのくらいの褒美は必要だろ かなりの対価だと思うぜ?」

 

和人「近い将来 こっちでユキちゃんを見ることになるかもな」

 

シンカー「だね」

 

「ほぉら!!!あんたらはさっさと別の場所にでも行ってアッツアツの展開になってきなさいよ!」

 

「急過ぎんだろうが馬鹿か!!!!!」

 

「ぼ、ボクは別に・・・・・・良いけど・・・・・/////」

 

「木綿季!?」

 

「おばさんか・・・・・・」

 

「余計な心配すんなアホ!!」

 

クライン「はぁ・・・俺にはあの光景が眩しすぎるぜ・・・・・・」

 

和人「ははは・・・・・・そう言えばエギル 二次会の方は予定変更無しだろうな」

 

エギル「たりめぇよ 11時にアルン付近の上空だ」

 

クライン「こうなったらALOで新たな出会いを見つけてやる!!!」

 

翔「無理だと思うな」

 

和人「俺も」

 

クライン「んな馬鹿なぁ!?」

 

エギル「まぁ 俺らに出来んのは哲也ペアと和人ペアを見守ることだけだな 今はゆっくり見守ってやろうぜ」

 

翔「だな」

 

 

 

 

 

木綿季「大好き~♪」

 

哲也「よしよし でもあまり外では変なこと言わないんだよ?・・・・・・・・・つうか俺が未だ童貞なのってあん時お前が邪魔したせいじゃねぇかよ!!!!良いムードだったのにぶち壊しにしやがって!!!!!!」

 

里香「何よ!!!私が悪いっての!?」

 

哲也「・・・・・・まぁアイツに会えたから良いか・・・・・・」

 

木綿季「?」

 

木綿季はアイツの言葉に反応して身体をピクンと揺らした

 

渚「アイツ?アイツって誰よ」

 

哲也「別に 誰だって良いだろ?」

 

明日奈「とにかくとにかく!2人の話 これからも教えてね!!」

 

哲也「ほんと明日奈って木綿季の事になると血相変えたように話聞くよな・・・・・・」

 

明日奈「えへへ♪」

 

木綿季「・・・・・・ねぇ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「ん?な・・・・・・に!?」

 

俺は抱きついる木綿季の事を見た すると 木綿季の顔が暗くなっていて 身体全体がドス黒いオーラに包まれていた

 

アカン これはヤンデレモードに入った

 

木綿季「アイツって・・・・・・まさかとは思うけど・・・・・・女・・・・・・?」

 

哲也「えっ!?いや!違う!!!女じゃない!!!」

 

木綿季「・・・・・・嘘だね だって哲也って嘘付く時絶対に耳がピクピクするんだもん」

 

哲也「何っ!?」

 

渚「あら 哲也の癖よく見抜いたわね 私だって気づいたの小6くらいだったのに」

 

木綿季「・・・・・・ねぇ?言ったよね?浮気は絶っっっっ対に許さないって」

 

哲也「いや、待て!これは浮気じゃない!!!!」

 

木綿季「じゃあなんでボクとエッチすることを忘れて女と一緒にいたのよ!!!!!」

 

哲也「いや、それは・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・ふーん・・・・・・ボクとするより先にその女としたって言うんだね?」

 

哲也「待て!!!違うから!!!!!絶対に!!!!!!」

 

木綿季「口答えは許さない!!!!!」

 

そう言うと木綿季は抱きつく力をめちゃくちゃに強めてきた

 

哲也「っ!?痛い痛い痛い!!!!!」

 

たかが女 しかも木綿季に抱きつかれて痛いってお前の身体ヤワじゃね?って思う人 甘すぎる 木綿季はこれでも俺がしてる筋トレとかに付き合ったりすることが多いから割と細身にしては筋力は付いてきている ましてや木綿季は俺と何年も一緒にいるからどこをどうすれば俺が痛がるかを1番理解してると言っても良い つまり現実世界であろうと木綿季は強いという訳だ

 

木綿季「この浮気者!!!!!!どうしてこうも浮気するかな!!!!!!!ふんっ!!!!」

 

そう言うと木綿季は俺の左手を逆の方向に曲げてきた

 

哲也「ぎゃぁぁぁぁぁ!?治ったばっかの手がぁぁぁぁ!?」

 

木綿季「ふん!馬鹿!!!!!浮気した哲也が悪いんだ!!!!!!」

 

哲也「な なんでいつもこうなるんだよ・・・・・・」

 

俺は半べそになりながら左手を優しく戻した え?折れてんだろって? 残念これはフィクションだ!!折れてないと思えば折れてないのだ!!!

 

渚「浮気なんて最低ね あんたも屑郷と一緒にくたばればいいのに」

 

哲也「・・・・・・・・・このツンデレが・・・・・・・・・」

 

渚「なんか言った!?」

 

哲也「何でも!!!!」

 

木綿季「とにかく 次浮気現場目撃したら腕右へし折って選手生命潰すからね」

 

哲也「はい・・・・・・」

 

相変わらず木綿季は浮気と思えば俺に超絶的なお仕置きをしてくる 俺を好き過ぎる余りにってのは分かるけどもそれがほんとに厳しい・・・・・・

 

口調も怖くなるし 顔も怖くなるし この時の木綿季はほんとに怖い・・・・・・SAOで1番怖った戦闘相手もヤンデレ木綿季が1番だ ヤンデレ木綿季の前では多分74層のボスだろうと 75層のボスだろうとゴミと化すだろう そのくらいヤンデレ木綿季は怖い

 

里香「まぁ浮気なんてするあんたが悪いのよ バーカ」

 

哲也「俺の味方はいないの?」

 

明日奈「浮気は駄目だよ!!!和人君もそうだけど哲也君もしない事!!!!」

 

哲也「だから俺は浮気はした事ないの!!!!」

 

里香「この色男が」

 

哲也「だーかーらー!!!!!!俺は浮気してなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

こうして 大盛況の内に オフ会は終わった

 

けども まだまだ続きがある ALO内で行われる二次会だ 11時からだから忘れないように行かなきゃな・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~午後10時 ALO内 アルン付近上空~

 

ユウキ「~♪」

 

ユウキは既に太陽が落ち 月が登るALOの空を 気持ちよさそうに飛んでいる 待ち合わせをしているテツヤが来るのも後少しだ

 

「おーい!ユウキー!!」

 

ユウキ「あ!テツヤ!!!」

 

テツヤ「悪いな 待たせたか?」

 

ユウキ「ううん!飛んでたから大丈夫だよ!」

 

テツヤ「そっか なら良かった」

 

俺はユウキと10時にALOの中でと言って待ち合わせをした 皆が来る前に2人で話をしたかった

 

テツヤ「ユウキ もう飛ぶのには慣れたか?」

 

ユウキ「うん!もうあのコントローラーみたいなの無しでも飛べるよ!」

 

テツヤ「そっか そりゃ良かったな」

 

ユウキはSAO生還後 そして俺が生き返って一息付ける頃 俺がやってるALOをやりたいと言い出し ユウキもALOにログインをした

 

ちなみに種族はインプ 俺と同じだ ユウキ曰く『テツヤへの忠誠の証だよ♪』と言っていた 嬉しいけども別に無理して一緒にしないでもいいのにと思ったけど 単純にインプのカラーがユウキにあうとのことでインプになった

 

テツヤ「にしても驚きだよな こんな羽根使って飛べる日が来るなんな」

 

ユウキ「そんな事言ったらテツヤなんてもっと凄いじゃん 卍解したら羽根使わずに飛べるんだから」

 

テツヤ「うーんでもあんま実用的じゃないじゃん?戦闘の時くらいだし使えるの」

 

ユウキ「でも洞窟のダンジョンとかでも卍解したら飛べるよ?」

 

テツヤ「あーそういやそうだな・・・・・・なんか妖精ってよりほんとに『死神』に近い存在になっちまったな 」

 

ユウキ「いくらテツヤが死神であろうと ボクはテツヤから離れないからね♪」

 

テツヤ「ありがとよ さってと ユウキ 一本勝負と行くか?」

 

ユウキ「おっ!いいねいいね!今日こそボクが勝つからね!!今の所ボクが負け越してるからね!今日こそは!!」

 

テツヤ「何連敗してるっけ?確か・・・」

 

ユウキ「50負・・・・・・まだ1勝も出来てない・・・・・・」

 

テツヤ「そんなにやったっけ?」

 

ユウキ「毎日計算してるから間違いなしだよ!!!さぁ行くよ!!!今日こそは!!!!」

 

テツヤ「まぁまだALO来て間もないからな すぐ勝てるようになるさ さぁ構えろユウキ 行くぞ!!!」

 

ユウキ「はぁぁぁぁ!!!!!」

 

ユウキはあの頃と変わらないスピードで俺に攻撃を仕掛けてくる やはりユウキとの勝負は胸が踊る

 

テツヤ「ほらほら!!一撃でも食らわせてみろ!!!お前なら出来るはずだ!!!」

 

ユウキ「そんな手加減無用だぁ!!!!」

 

ユウキはそう言って片手剣で俺の胴体を狙ってくる 俺はそれを避けると 何故か今度は後側から攻撃を仕掛けられていた

 

テツヤ「何っ!?」

 

見たところ 攻撃を仕掛けた直後に 片手剣を上に放り投げ それを後ろに回り込みキャッチした感じだろう 今まではコントローラーがユウキにとって足枷だったけど それが無くなっからこんなトリッキーな動きができるようになったんだな

 

ユウキ「貰った!!!」

 

テツヤ「だけどまだまだ!!!!」

 

ユウキ「へっ!?」

 

俺は後ろからのユウキの攻撃をホバリングで避けて 今度は俺がユウキの後ろに回り込んだ そして斬月をユウキの首元に向けた

 

テツヤ「チェックメイトだな」

 

ユウキ「むきー!!!!!なんで勝てないのぉ!!!!!」

 

テツヤ「いやぁ危ねぇ危ねぇ 危うく負ける所だった」

 

ユウキ「むぅ!手加減してくれたって良いじゃん!!」

 

テツヤ「俺もお前と同じで負けず嫌いなんだよ♪」

 

そう言って頬を膨らませるユウキのことを撫でた

 

ユウキ「むぅ~ いいもん!いつかは勝つもん!!!」

 

テツヤ「あぁ いくらでもかかってこい」

 

ユウキ「ふふふ♪とぉー!」

 

ユウキは羽根を閉じながら 俺に向かって飛びついてきた

 

テツヤ「ちょっ馬鹿!!!!」

 

俺はユウキのことを抱きしめてキャッチした ユウキはそれと同時に頬ずりしてきた

 

ユウキ「えへへ~♪信じて飛んだんだ~♪」

 

テツヤ「ったく無茶しやがって・・・・・・」

 

ユウキ「だってテツヤならボクのこと見過ごさないでしょ?」

 

テツヤ「まぁな・・・けども限度がある限度が」

 

ユウキ「まぁまぁ♪」

 

テツヤ「ったく・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・良い月明かりだね・・・・・・手を伸ばせば届いちゃうそう・・・・・・」

 

テツヤ「俺はそれよりも綺麗なもの知ってるよ?」

 

ユウキ「?何それ?」

 

テツヤ「お前だよ ユウキ」

 

俺はそう言ってユウキの頬にキスをした

 

ユウキ「あ・・・・・・馬鹿・・・・・・/////」

 

テツヤ「ふふふ♪事実を言った迄さ♪世界で何よりも綺麗だよ ユウキ」

 

ユウキ「・・・・・・ありがとね・・・・・・」

 

そう言ってユウキは俺の胸に顔を埋めてくる ユウキは照れると良くこうしてくる 可愛くてたまらない 普段の元気さとのギャップ萌えが激

しい

 

ユウキ「ところでテツヤ 前にボクに何個かアイテム渡してきたことあったよね?斬月まであったけど何かあったの?」

 

テツヤ「あぁ、ちょっと一回アバターをリセットしたんだよ んでいざリセットしようとしたらアイテムまで消えるって言われたから斬月と何個かのアイテムは取っておきたいなと思ってさ 預けちゃったんだ」

 

ユウキ「リセットしたんだね なんでリセットしたの?ザ・シードの環境だったらボクみたいにちょっとしたスキルくらい引き継げたのに」

 

テツヤ「うーん まぁ SAOのテツヤは死んだってことさ 今はALOのテツヤなんだ」

 

ユウキ「SAOのテツヤは死んだ・・・・・・か・・・・・・」

 

テツヤ「だから 俺は今日をもって『死神』の名前は捨てる これからは本当に心機一転で始めたいんだ ユウキを助けた時点でもうSAOの死神は死んだんだ テツヤと一緒にな」

 

ユウキ「っ・・・・・・そっか・・・・・・もうテツヤが卍解した姿は見れないんだね・・・・・・」

 

テツヤ「ん?みたいのか?」

 

ユウキ「いや、卍解した後のテツヤっていつにも増してカッコイイから好きだったんだ・・・・・・だからちょっと残念かなって」

 

テツヤ「ったく 死神の名前は捨てるけど 誰も卍解はしないとは言ってないぞ?」

 

ユウキ「へ?じゃあ!?」

 

テツヤ「ったくしゃあねぇなぁ・・・・・・卍解!!!!!!!」

 

俺はユウキのご要望に応え 卍解をした でもまさかユウキも卍解した後の姿がカッコイイと言い出すとは まぁ彼女だし当然か

 

テツヤ「天鎖斬月」

 

ユウキ「きゃー!!やっぱし卍解テツヤさいこー!!!」

 

テツヤ「ったく 現金なヤツだなお前は」

 

ユウキ「えへへ~♪」

 

テツヤ「まぁお前が喜んでくれりゃいいけどよ・・・・・・なぁ・・・・・・ユウキ・・・・・・」

 

ユウキ「なに?」

 

テツヤ「お前は本当に俺に全部を託していいのか?後悔はしないか?」

 

ユウキ「今更何言ってるの ボクは何年間テツヤと付き合ってると思ってるの?ましてや片想いの期間だってテツヤよりよっぽど長いんだからね?」

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・」

 

ユウキ「ボクはもう決めてるの 絶対にテツヤと結婚して テツヤを支えるって だから後悔も何も無いの ボクの全てをテツヤに託すから テツヤもボクのこと面倒みてね?」

 

テツヤ「・・・・・・あぁ・・・・・・絶対に幸せにしてやるからな もう二度とお前を赤の他人なんかには渡さねぇ お前は俺だけのもんだからな・・・・・・」

 

ユウキ「うん・・・・・・テツヤもボクだけの物だからね・・・・・」

 

テツヤ「なぁ ユウキ 俺達が付き合い始めたのって SAOの中でだよな」

 

ユウキ「うん そうだね」

 

テツヤ「でもそれだとさ 相手の名前も何も知らないタダのSAOのアバターだけの付き合いみたいになっちゃうよな」

 

ユウキ「うーん 確かにそうかも」

 

テツヤ「・・・・・・だからさ もう一度言わしてよ 今度はテツヤとしてじゃなくて 荒波哲也として ユウキじゃなくて 紺野木綿季に向けて言わしてくれ」

 

ユウキ「・・・・・・はい・・・・・・」

 

木綿季はそう言うと 俺の手元から離れ 少し 俺から距離を取った

 

哲也「・・・・・・木綿季・・・・・・もう二度と そしてこれから先もお前の事を俺は手放しやしない 永遠にお前の事を愛し通す お前の事は俺が絶対に幸せにしてみせる だから・・・・・・」

 

木綿季「だから・・・・・・?」

 

哲也「俺と 結婚を前提に付き合ってください」

 

木綿季「っ・・・・・・・・・はい!!!喜んで!!!!!!」

 

木綿季は一瞬驚いたような表情をした後 すぐさまとびっきりの笑顔で返事を返してくれた

 

哲也「これからもよろしくな 木綿季」

 

木綿季「うん!絶対に結婚しようね!!!!」

 

俺と木綿季は互いに抱きしめ合い 目を合わせ キスを交わした

 

未だ 現実世界でもキスをしていない俺たちにとって このキスは去年の11月ぶりのキスとなった

 

濃厚で 甘ったるくて 熱々のキスを交わしながら 俺は木綿季の身体を撫で続けた

 

木綿季が一息つこうと唇を離しても 俺がそれを離さず再びキスを交わす 俺達は頭が空になるまで濃厚なキスを交わし続けた

 

約1分近く連続でキスを続け それをし終えると 俺と木綿季の唇から透明の液体が滴り落ちた

 

木綿季「はぁ・・・はぁ・・・大好きだよ・・・ずっとずっと一緒だからね・・・♡」

 

哲也「あぁ 俺達はずっと一緒だ 何が起ころうとな」

 

木綿季「ボク・・・・・・哲也に出会えて良かった・・・・・・こんなにも好きで好きでいられる人がボクのことをこんなにも思ってくれるなんてもう感無量だよ・・・・・・!」

 

哲也「俺も木綿季に出会えて良かったよ 俺をこんなに愛してくれる奴他にはいないさ」

 

木綿季「哲也・・・・・・♡」

 

哲也「木綿季・・・・・・♡」

 

俺と木綿季は 抱き合いながら イチャイチャし続けた 木綿季は頬ずりを続け 俺は木綿季の身体を撫で続け ちょっとアレな部分にも触れ 荒波哲也はちょっと強引にいくよと言うことを木綿季に身をもって教えてあげた

 

木綿季「もぉ・・・エッチ・・・胸沢山揉んで・・・/////」

 

哲也「もう俺は積極的に触りに行っちゃうぜ?もう俺はSAOのテツヤじゃなくて荒波哲也なんだからよ♪」

 

木綿季「・・・・・・でもその方が嬉しい・・・・・・/////」

 

哲也「ふふふ♪」

 

木綿季「あ そろそろ11時だね もうイチャイチャは止めとかなきゃね」

 

哲也「そうだな 残念だけど」

 

木綿季「ねぇ哲也 待ち合わせココで良かったんだっけ?」

 

哲也「いや、ちょっと移動することになるな 木綿季 手貸せ」

 

木綿季「うん!!」

 

俺は木綿季の手を取り 正確な待ち合わせ地点まで向かった と言ってもたった1、2分辺りの場所なんだけどね

 

そして 俺達は正確な地点に到着した

 

木綿季「わぁ~!!さっきより月が近いね!!!」

 

哲也「だろ? でもお楽しみはこっからだよ♪」

 

俺は木綿季の肩を抱きながら 木綿季と一緒に月を見ていた

 

すると 月に覆い被さるように何か大きな浮遊物が姿を現した

 

木綿季「へっ!?あ、あれってまさか・・・・・・゛アインクラッド゛!?」

 

そう 俺達の目の前に姿を現したのは浮遊城 アインクラッド SAOの頃日々100層攻略を目指して攻略して行ったSAOの舞台だ

 

何故終わったSAOの舞台が今ここに現れたかと言うと これもザ・シードの効果だ

 

ALOの中に SAOのデータの一部を引き継がせると なんと アインクラッドまで引き継げることも分かった

 

今回はアインクラッドだけだが その内ソードスキルもALOで実装されることだろう

 

哲也「あぁ 俺達はもう一度あの城を登りきって クリアするんだ 今度こそは100層まで登りきってな」

 

木綿季「よぉし!!!負けず嫌いのボク達が組めばもう負けないからね!!!覚悟しててよアインクラッド!!!!」

 

木綿季はガッツポーズをしながら俺の方を見てそう言った

 

そして 俺達の後ろから皆の声が聞こえてきた

 

クライン「何やってんだテツヤ!!!!早く行くぞ!!!!」

 

シリカ「お先失礼しますね!!!!」

 

リズ「あんたらも早く来なさいよ!!!!!!」

 

エギル「先行くぜぇ!!!!」

 

キリト「テツヤ!!!早く行くぞ!!!!」

 

アスナ「2人共!行くよ!!!!」

 

リーファ「早く行こテツヤ君!!!」

 

ショウ「先行くぞ2人共!」

 

皆は俺達の前を飛んで通り過ぎていく 辺りを見渡せばサクヤさん アリシャさん ユージーン将軍等 各種族の皆もここに集まっている

 

全く 皆落ち着きがねぇんだから 待ってろ すぐ行くからさ

 

俺と木綿季が皆の元に行こうとした時 俺達の目の前に姉ちゃんが止まってきた

 

リナ「テツヤ!ユウキちゃん!!行くよ!!!皆でアインクラッドをクリアしよう!!!!」

 

木綿季「うん!!!哲也!!!行こ!!!」

 

哲也「あぁ!!!行くぞ!!!!」

 

俺達はキリト達が待ってる場所まで 移動をした

 

 

 

 

 

 

 

 

ソードアート・オンライン それは死のゲーム ログインしたプレイヤーの約半分はゲームオーバーとなり 死んでしまったが 何とかゲームクリアをすることは出来た

 

けれど ヒースクリフと同士討をした俺は俺は そのまま死んでおきたかったのが本音だった 何故ならその前に最愛の木綿季がゲームオーバーとなり死んでしまったからだ

 

現実に戻った俺は 木綿季の夢に魘され続け 大好きな木綿季をあろう事か大嫌いとほざき出した

 

けれど 結局木綿季は生きていて 俺も姉ちゃん達の協力のおかげで木綿季を助けることが出来た

 

木綿季 もう俺は二度とお前の事を嫌いなんて言わない 愛するお前のことを嫌いだなんて言ってごめん 許してくれ

 

だから 俺はお前に対する暴言の分も 愛し続けてみせる 愛し通す 離さない

 

木綿季 俺はこれからもお前に変な疑い持たせて悲しませることもあるかもしれない でも 安心してくれ 俺は絶対に浮気はしないから

 

俺はこの身が朽ちようと お前の事を守り 愛し 幸せにする だけど俺は不器用だから お前に真っ直ぐな愛情を向けることは出来ないかもしれない

 

でも 俺は誓う 愛を通り越した愛 永遠の愛を俺の想いに掛けて誓う

 

俺は木綿季を守り 幸せにして 絶対に愛し通す

 

傍から見てれば単なる愛情表現の1つだけど これは俺なりの 君に送る 俺の誓いの言葉だ

 

 

 

 

木綿季「さぁ!!!行こう哲也!!!!!ボク達であの城を倒すんだ!!!!!」

 

 

 

金色の未来に向けて 今日もまた、俺達は一歩を踏み出す

 

 

 

 

そして 切り開く 月牙天衝でこれから先の未来を

 

 

 

 

───死神と呼ばれた剣士は 再びアインクラッドに舞い戻る───

 

 

 

哲也「今度こそはクリアしてやるさ・・・・・・待ってろよ!!!!!!!月牙天衝!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

ソードアートオンライン編 並びに アルヴヘイム・オンライン編~誓いの言葉~ FIN




やっとこの時が来ました SAO編 ALO編が遂に終わりました

ここで言うSAO編の終わりとは ようやくSAOのテツヤの役目は終わったということを表しています

さて、これから先は GGO編に入りシノンを・・・・・・と行きたいところですが そうは行きません!

これから先は この私が考えた完全オリジナルストーリーを長らくの間進めていきます!!

恋 青春 喧嘩などなど 哲也達の高校生活を色濃く書いていきますので是非これから先もお付き合いのほど宜しくお願いします!

そして、次回は本編を進めるのではなく 総集編です!!!総集編のやり方はDVDではおなじみのアレです!!!



では ここまでお付き合い頂き本当にありがとうございます!!!また、これから先もどうぞ宜しくお願いします!!!!


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そーどあーと・おふらいん~SAO編~

今回初の総集編という訳で そーどあーと・おふらいんをやって行きます!!

総集編なので本編とはちょっと書き方が違ったり 若干のキャラ崩壊もあったりして 楽しめる展開かな~と思います

初の総集編なんで見にくいとこもあるかと思いますがそこはご了承くださいませ

ではお楽しみ下さい!!


アスナ「こんにちは!ニュースのお時間です!先日 ALO内に浮遊城 アインクラッドが出現!! ザ・シード環境によって復活したこの浮遊城に ALOの精鋭たちも攻略に名乗りを挙げています! 私達元SAOプレイヤーも負けじと攻略していきたいところですね!皆さん 頑張りましょうね!!以上!ニュースのお時間でした!!!」

 

~あの人も黙秘! そーどあーと・おふらいん! プレイバック編~

 

アスナ「どうもこんにちは!司会のアスナです!!」

 

キリト「同じく 司会のキリトです」

 

アスナ「今回は初の総集編と言うことで 私達が司会に抜擢されました!」

 

キリト「アスナ 具体的に司会は何をやればいいんだ?」

 

アスナ「えっとね ここにある情報では ゲストの人達を中心に解説してもらって 私達は気になったところで質問等をして ある程度落ち着いたら次の話に進むって言う流れらしいよ?」

 

キリト「そうか それなら早いとこゲストを呼ばなきゃな 読者の皆さんも俺達よりもあいつらを待ってるはずだしな」

 

アスナ「そうだね!それじゃあ早速ですがお呼びします!!!この方々です!!!」

 

・・・・・・・・・シーン・・・・・・・・・

 

キリト「あれ?」

 

アスナ「あ、あれ?台本通りならここで出るはずじゃ・・・・・・」

 

「?ドア開かないんだけど・・・」

 

「へ?ボク達で開けるんじゃないの?」

 

「スタッフの人は?」

 

「知らん おーい!!!誰かぁ!!!!」ドンドン!

 

アスナ「へっ!?ちょ!ちょっとスタッフ!?早くドア開けてあげてください!!!!」

 

「へい!」

 

スタッフと言う名のクラインが スイッチを押すと この物語のメインキャラ3人がすっ転びながらスタジオに入ってきた

 

「いつつ・・・」

 

「痛いよぉ~・・・」

 

「何故こんな目に・・・・・・」

 

アスナ「え、えっと!!ご紹介します!!!ゲストにお呼びしたテツヤ君 ユウキ ショウ君の3人です!!!!」

 

テツヤ「えっ!?あ!どうも!!!テツヤです!!!!」

 

ユウキ「同じく木綿季です!!!!」

 

ショウ「どうも ショウです」

 

キリト「ははは・・・いきなりどったんばったんした感じになったな・・・・・・」

 

テツヤ「全くだ スタッフは何やってんだったく!!!」

 

ユウキ「まぁまぁ そう怒らないの」

 

アスナ「さて!皆さん改めましてこんにちは!今回はこの『死神と呼ばれた剣士』のメインキャラの3人と言うことで ゲストとしてお呼びしましたが 気持ちはどうですか?」

 

テツヤ「えっとさ 別にこれはどうでもいいんだけどなんでメインキャラって言われてんのに俺達ゲストなの?」

 

キリト「それは大人の都合と言う奴だ 俺達は本編でもこれには出てるが お前とショウに至っては本来いない存在になってるからな こうして俺達がメインパーソナリティを務めてるって訳さ」

 

テツヤ「ふーん まぁそれならしゃあねぇか」

 

ユウキ「ボクは一応本編でも出たんだよ?キリトと顔に落書きしあったんだ!」

 

テツヤ「あん!?てめぇユウキに何してくれてんだこの野郎!!!!」

 

キリト「ちょ!ここで本編の話は勘弁してくれ!!!」

 

ショウ「お前相当酷い目にあってるからな 本編で」

 

アスナ「こほん!皆?話を勧めてもいいかな?」

 

テツヤ「あ、すまん こっちでヒートアップしすぎた 進めてくれ」

 

アスナ「それでは!このそーどあーと・おふらいんでは テツヤ君やユウキが残していった軌跡をプレイバックと言う形で見ていきたいと思います!!なのでテツヤ君とユウキにはそれぞれのシーンの紹介をお願いします!!」

 

テツヤ「了解!」

 

ユウキ「ボク達にお任せあれ!」

 

アスナ「ショウ君には 第三者として 見ていてどうだったか等を言ってもらいます!」

 

ショウ「了解 任せとけ」

 

アスナ「うん!お願いねショウ君!そして、私達は進行としてこの総集編を仕切っていきます!」

 

キリト「色々な質問もしていくからな 2人とも どんな質問が来ても答えられるようにしておけよ?」

 

テツヤ「おう!」

 

ユウキ「何でも答えちゃうよ~!」

 

アスナ「それでは!まず早速行ってみましょう!!まずはこのシーンです!!どうぞ!!」

 

~part1 『2人の出会い』より~

 

「あのーすみません」

 

テツヤ「はい?」

 

テツヤが後ろを振り向くとそこにいたのは女の子 おそらく身長は150後半程度で 特徴として上げるとしたら紫色のロングヘアーで額を出さないためか赤いカチューシャをつけている

 

「今からフィールドに出るならボクも連れて行ってもらえないかな? 初めてログインしたからよくこの世界の事がわからなくて戦闘とかを教えてくれる人を探してたんだ!」

 

どうやら彼女もβテスト経験者ではないらしい 後、ボクって言ってるけど女の子だからね?

 

テツヤ「俺は大歓迎だ! お前も良いよな?ショウ」

 

テツヤはショウに尋ねる

 

ショウ「まぁパーティー組むなら大勢の方が楽しいしな 俺も歓迎するよ」

 

「ありがとう!2人とも!」

 

そう言うと彼女は握手を求めてきた

 

テツヤ「俺の名前はテツヤだ!よろしくな! んで、こいつの名前はショウだ!」

 

テツヤは握手に応答して自己紹介をした

 

「テツヤとショウだね?わかった!ボクの名前はユウキ!よろしくね!」

 

~映像終了~

 

テツヤ「うひゃ~懐かしいな~」

 

ユウキ「ボク達の一番最初の出会いだね!」

 

アスナ「へ~3人はこうして出会ったんだね」

 

キリト「あの時ユウキがテツヤとショウに話しかけてなかったら 話も大きく狂ってただろうな」

 

ショウ「まぁそこはユウキの目のつけ所の良さだろうな 話しかけた相手が将来の英雄とはね」

 

ユウキ「でも最初はショウが一番強かったじゃん」

 

ショウ「けどお前らのセンスには負けるよ まさかたった数ヶ月であそこまで腕が上達するとはな」

 

アスナ「ねぇテツヤ君 最初ユウキを見た時はどう思ったの?」

 

テツヤ「最初?うーん・・・・・・まぁ元気で活発的な奴だなと思ったよ 話してて楽しくなるって感じのタイプ だからこの後もすぐ仲良くなってモンスター狩りをしようとしたんだよ」

 

ユウキ「あ~懐かしいな~ まだあの時はテツヤを好きになるなんて思いもしなかったな~」

 

アスナ「この後は何があったの?」

 

テツヤ「まぁデスゲームが開催されたって言われて顔が変わるだろ?んでその後1ヶ月はレベリング んで第1層攻略会議の時にお前らに出会って 第1層クリアして って感じだな あのキリトがウニ頭に『チートやチーターやそんなん!!』とか言われてた頃」

 

キリト「ビーターか・・・今となっては懐かしい響きだな・・・」

 

ショウ「お前は1人で責任もちやがってお前は ったく」

 

ユウキ「でもキリトのお陰でショウや他のβテスター達もあまり罵倒されることなく過ごせたよね」

 

テツヤ「まぁとにかくキリトがやった功績はでかいってことだな」

 

アスナ「ふふふ♪そうだね♪それでは次の場面です!どうぞ!」

 

~part3『3人の時間』より~

 

「そこの若者よ ちょっと来なさい」

 

俺は恐らくNPCであろう路地裏にいる爺さんに話しかけられた

 

テツヤ「ん?何ですか?」

 

「おぬしは新たな武器が欲しいのか?」

 

テツヤ「ま、まぁ一応・・・」

 

「そうか おぬしには守りたい人はおるか?」

 

そう言われると俺は自ずとユウキの事を考えていた

あの誓いもあるがそれだけでは終われない何かが俺の中にはあった

 

テツヤ「・・・はい、います」

 

「そうか、ならおぬしにはこいつを与えよう」

 

そうゆうと爺さんはでかい剣を出した

 

テツヤ「これを・・・?」

 

「きっとおぬしなら使いこなせるであろう 」

 

爺さんから俺はその武器を受け取り ストレージに入れた

 

テツヤ「あ、ありがとうございます」

 

「次におぬしに会うときはおぬしがさらなる力を求めた時であろう・・・」

 

テツヤ「は、はぁ・・・」

 

「それではさらばだ 若者よ 」

 

そう言うと爺さんは歩いてどこかに消えていった

 

テツヤ「何だったんだ・・・ んな事よりあの武器は何なんだ?」

 

俺はストレージからその武器を取り出した

 

テツヤ「ざん・・・げつ? 良くわからないけど片手剣なのか、 スチールブレードなんかよりずっと性能も良いし・・・ 特別なイベントか何かだったのか?」

 

そして俺は斬月を装備した すると効果音のような物が聞こえた

 

テツヤ「何だ?新しいソードスキルか何かか?」

 

気になった俺はソードスキル一覧を見てみた するとそこには今まで無かった名前のソードスキルがあった

 

テツヤ「月牙天衝・・・?他の武器でも使えんのか?」

 

一旦斬月をしまいスチールブレードに変えてみた しかしソードスキルには月牙天衝の名は無い

 

テツヤ「無いか・・・ 斬月の時だけのソードスキルか・・・」

 

テツヤ「・・・後でショウに聞いてみるか・・・」

 

~映像終了~

 

アスナ「このシーンは初めて斬月を手にした時の?」

 

テツヤ「あぁ ここは5層の場面なんだけど まだスチールブレードで戦ってたから良い武器を探してところ出くわしたんだ まさかこんな愛用する武器になるとはな」

 

ユウキ「・・・・・・えへへ・・・・・・♪」

 

テツヤ「ん?どうした?」

 

ユウキ「ここでテツヤがボクのこと思った言ったでしょ?実はここのシーンボクも盗み見してて守りたい人がボクだったら良いな~って思ってたんだ♪そしたら本当にボクだったから今とっても嬉しいんだ♪」

 

テツヤ「そうなのか そりゃ良かったな」なでなで

 

ユウキ「~♪」

 

ショウ「ちなみに ここの後半でユウキの初めての料理を食べたんだけど 食えたもんじゃなかった料理だったな」

 

テツヤ「ユウキの黒歴史だな」

 

ユウキ「あの時はごめんね・・・テツヤも無理して食べちゃうし・・・」

 

アスナ「どんな料理だったの?」

 

テツヤ「なんかもう全体的に生焼け?キャベツは芯なの?ってくらい硬いし 人参も硬いし ジャガイモも土の味だし そりゃもう今考えればなんであんなの食えたんだろって思うような料理だった」

 

ユウキ「この時からテツヤは優しかったもんね♪ボクの為にあんなもの食べてくれるなんて♪」

 

キリト「うーん一度ユウキの料理を食べた身からするとそんなまずい料理になるとは思えない・・・」

 

ショウ「ちなみに ここの時点でユウキはテツヤに恋をしていたんだぞ?テツヤ」

 

テツヤ「うぇぇ!?嘘ぉ!?」

 

ユウキ「ほんとテツヤって鈍いんだもん ボクが一緒に寝よって言って一緒に布団に入ろうとしてるのに何も掛けずに床で寝ちゃうんだもん」

 

アスナ「ユウキも良く私に相談してきたもんね テツヤ君がって」

 

テツヤ「面目ない・・・」

 

ユウキ「まぁもうこうしてボク達は仲睦まじいから許してあげる♪」

 

テツヤ「ユウキ・・・ありがとな・・・」

 

アスナ「やっぱりこのカップルは見ていて心が和らぎますね♪それでは次に行きます!」

 

~part6 『テツヤの想いとユウキの想い』より~

 

テツヤ「ユウキ・・・すぐ助けてやるからな・・・」

 

『そしてお主の悩みの種 それは・・・』

 

俺はやっとわかった 今まで抱いていた悩みの理由を

 

「何をするって言うんだ・・・」

 

ユウキ・・・これが終わったらユウキに言うよ

 

テツヤ「何を?決まってんだろうが・・・」

 

ユウキが傷つけられたりした時に疼いた感情・・・

 

テツヤ「てめぇから・・・ユウキを助けんだよ!」

 

俺の抱いていた気持ちを・・・

 

テツヤ「はぁぁぁ・・・」

 

ユウキ「テツヤに・・・黒いなにかが・・・」

 

俺が今までに抱いたことのない気持ち・・・

 

テツヤ「卍・・・解・・・!!!」

 

 

 

 

 

 

 

───ユウキへの・・・恋心を・・・───

 

~映像終了~

 

テツヤ「おっ 俺の初めての卍解シーンだな」

 

アスナ「ええっと・・・なんでユウキが腕を縛られてるの?それにユウキの腕が・・・・・・」

 

ユウキ「ここのシーンはね ボクが変な男の人に捕まって それをテツヤが助け出してくれるシーンなんだけど テツヤはこのシーンの前にこの男の人の手下に抑えられちゃって何も出来ない状態だったの それでボクの腕も切り落とされちゃってもう絶体絶命だったの! だけどその手下の人達を吹っ飛ばして テツヤが卍解してボクをかっこよく助けてくれるシーンなの!」

 

ショウ「これが初の卍解か・・・」

 

アスナ「でもテツヤ君もかっこいいね!ユウキを助け出すために卍解を初めて使うなんて!」

 

テツヤ「あぁ このシーンの前にあの爺さんが出てきてさ 卍解を使えるようにしてくれたんだ それのお陰で俺は『死神』って言われ始めたんだ」

 

キリト「でも危うかったな もしも卍解が手に入ってなかったらユウキはあのまま・・・」

 

テツヤ「まぁもしかしたらな 終わりよければなんとやらだ 結果が大事だよ結果が」

 

ユウキ「ボクはこの時にもう決めたんだ♪一生この人について行くって♪」

 

テツヤ「これからも付いてきてくれよな♪」

 

ユウキ「うん♪」

 

アスナ「?でもここまでの様子だとまだ告白してないみたいだけど?」

 

キリト「それは次の映像で分かるみたいだ それでは次の映像をどうぞ!」

 

~同じく part6より~

 

ユウキ「よし・・・あのね テツヤ ボク言いたい事があるって言ってたでしょ?」

 

テツヤ「あぁ」

 

ユウキ「今・・・この場で言っていいかな?」

 

テツヤ「・・・良いぞ 言ってくれ」

 

ユウキ「あのね!ボク・・・!ボク・・・!」

 

ユウキ「テツヤの事前から!その・・・!」

 

俺はなんとなく勘づいた いくら鈍いと言われてる俺でもそれくらいはわかる

 

ユウキ「す・・・」

 

俺はユウキが言い終える前にユウキの唇を指で抑えた

 

テツヤ「・・・そっから先は俺に言わしてくれないかな・・・?」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

ユウキの顔はきょとんとしているが 次第にその顔は涙混じりの笑顔に変わっていった

 

ユウキ「・・・うん!ボクテツヤから言って欲しいな!」

 

テツヤ「ありがとな ユウキ 」

 

テツヤ「・・・ユウキ」

 

ユウキ「はい・・・」

 

テツヤ「俺も・・・その・・・なんて言うんだ・・・」

 

焦るな 落ち着け 素直に気持ちを伝えれば良いんだ

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

俺はユウキに抱きしめられてた

 

テツヤ「ユウキ・・・?」

 

ユウキ「慣れてないんだよね?こうゆうこと ショウからも聞いたよ?

あいつに好きなやつなんかできた事が無いって」

 

テツヤ「ったく・・・余計な事をペラペラしゃべりやがって・・・ショウのやつ・・・」

 

ユウキ「ボクも・・・いくらでも待ってあげる・・・だから・・・テツヤの気持ちをボクにぶつけて欲しいな・・・」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

そうだ ユウキだって勇気を振り絞ったんだ 俺がここで緊張してどうする 言うんだ・・・!ユウキに・・・!好きだって・・・!

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

テツヤ「・・・俺は・・・俺は・・・」

 

テツヤ「俺は!ユウキの事が!!・・・・・・好きだ!!!!!」

 

ユウキ「テツヤ・・・!」

 

テツヤ「バカでドジでこれからもユウキに迷惑をかけるかもしれない・・・!それでも俺は!お前とずっと一緒にいたいんだ!」

 

テツヤ「だから・・・!だから・・・」

 

テツヤ「俺と付き合ってくれ! ユウキ!!!」

 

俺はユウキに気持ちを伝えた ユウキは満面の笑みで返答をしてくれた

 

ユウキ「・・・・・・・・・はい!喜んで!」

 

夜の月明かりが俺達を照らしていた 俺達はそんな中晴れて恋人同士になった

 

~映像終了~

 

アスナ「なるほど~!あれからこう繋がるんだね!!」

 

テツヤ「こんときゃ緊張したな~ なんせ人生初告白だからな」

 

ユウキ「ボクも初めての彼氏~♪」

 

テツヤ「俺もお前が初めての彼女だよ♪」

 

アスナ「テツヤ君ってモテそうなのに彼女いたことないんだね」

 

キリト「意外だな 俺とは真逆の人生を歩んでると思ったのに・・・」

 

ショウ「テツヤは基本鈍感だからな 告白を告白と思わずテツヤが変に答えて玉砕していく女子が多かったな」

 

キリト「テツヤらしいな・・・・・・」

 

テツヤ「まぁそのお陰で俺はこんな可愛い彼女を手にしたんだからな♪結果オーライよ結果オーライ」

 

ユウキ「てへへ♪照れちゃうな♪」

 

アスナ「でもユウキもSAOの中では沢山告白されてたもんね 誰か心が揺らぐ人はいなかったの?」

 

ユウキ「いない! 皆パットしないし口だけで全然強くないんだもん やっぱり付き合うならテツヤみたいに男らしくて頼もしくてかっこいい人がいいな♪」

 

ショウ「何はともあれおめでとうユウキ これからもお幸せにな」

 

ユウキ「うん!!!」

 

アスナ「テツヤ君とユウキの愛情も確認したところで次のシーンです!どうぞ!!」

 

~part9 sideB『俺の決意と誓い』より~

 

ユウキ「テツヤ・・・まだ目開けちゃダメ?」

 

テツヤ「駄目」

 

ユウキ「むぅ・・・」

 

テツヤ「もう少しだから・・・」

 

ユウキ「どのくらい?」

 

テツヤ「・・・ついたぞ 目開けていいぞ」

 

ユウキ「わかった・・・うわぁ~!!!」

 

俺とユウキの周りには辺一面に咲いた満開の桜があった

 

ここは散歩がてらフローリアに来たら見つけた俺のこの世界で一、二を争うくらいのお気に入りの場所だ

 

俺がユウキを連れてきた理由は・・・・・・

 

ユウキ「すっごい綺麗・・・」

 

テツヤ「だろ?」

 

ユウキ「そういえばここで何がしたいの?」

 

テツヤ「何って・・・・・・勝負に・・・・・・かな・・・・・・」

 

ユウキ「勝負?デュエルするの?」

 

テツヤ「そんなんじゃねぇ・・・・・・俺の勝負は世間で言う一世一代の大勝負だ」

 

ユウキ「?」

 

テツヤ「なぁユウキ ここで俺らの恋人ってゆう関係 終わらせようぜ」

 

ユウキ「へ!?なんで!!テツヤと別れたくないって昨日言ったのに!!!!」

 

テツヤ「別れないさ・・・・・・だってこれから俺らは・・・・・・」

 

テツヤ「《家族》になるんだからよ」

 

ユウキ「へ・・・・・・?・・・・・・家族って・・・・・・どうゆうこと・・・・・・」

 

テツヤ「ここまで来てわからねぇか・・・・・・回りくどいことは辞めだ!んじゃあもう単刀直入に言うぞ!」

 

テツヤ「ユウキ 俺と結婚してくれ!!!!」

 

ユウキ「!!!!!!」

 

そう 俺がユウキを連れてきたのは《結婚》するためだった 別にこの世界ならどこでも結婚はできるけどどうせプロポーズすんなら綺麗な場所でと思って

 

この決断に踏み切ったのは昨日のユウキの言葉からだった どうやら両親は既にいなく お姉さんも何かしらでこの先は長くないらしい

それで心が傷んだ結果が昨日のユウキの荒れようだ 大切な人を失いたくないと嘆いていたユウキ

 

誰だっていつかは死ぬんだ しかも悲しいことに人生、そのいつかっての本当にいつになるかわからない

 

《死》ってのは少なくとも必ず誰か1人には大きな影響が出る 精神が参ったり、追いかけて自殺しちまったり、ショックがでかすぎて寝たきりになっちまう人もいるだろう

 

ユウキの場合幼い頃に両親を失い お姉さんも長くはない命 まだ幼いユウキにとっては重すぎる3人の結果をずっと心に貯めていたんだろう そして俺の死にかけた姿を見て今までの悲しみが爆発してクラディールを殺し そして精神が狂い始めた・・・・・・

 

『家族が死んでいく もう大切な人は失いたくない』 なんて聞いてしまったら黙ってはいられない だったら俺が代わりにとは言わない 新しい家族になってユウキを支える 俺はユウキを守る起動要塞にでもなんにでもなってやる

 

俺はこの世界での全てをユウキに注ぐことを決めた

 

ユウキの事は無茶以上の事してでも守る

 

例え俺とユウキ以外の全プレイヤーが俺らに襲いかかろうと俺はユウキを守り抜く 両腕失っても構わない 両足失っても構わない 視力、聴力その他器官がぶち壊れてでも俺はユウキの全てを必ず守る

 

俺がユウキの大切な人である様、ユウキは俺の大切な人だから・・・・・・

 

ユウキ「テツヤ・・・ボクの家族に・・・・・・なってくれるの・・・?」

 

テツヤ「ったりめぇだ!!俺は死んででもユウキを「それは駄目!!!!!」」

 

ユウキ「死んでもなんて言わないで・・・・・・・・・テツヤが死んじゃったら・・・・・・ボクは・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・悪かった・・・・・・死んだら元も子もねぇしな・・・・・・」

 

ユウキ「とにかく・・・さっき言った事は本当なんだよね・・・?もう取り返しはつかないよ・・・?」

 

テツヤ「けっ!俺は決めた事は曲げないタイプでな!お前と結婚するって言ったらするんだよ!!・・・・・・・・・まぁお前さえ良かったらだけど・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

少し待ってると俺の前にウインドウが現れた そこに書いてあったのは

結婚についての事だった

 

テツヤ「へ?」

 

ユウキ「テツヤ ボク達 どうやって付き合い始めたか 覚えるよね?」

 

テツヤ「鮮明にな ユウキがやばくなって 俺が助けて その後相手追っ払った後 俺とお前で告白した だろ?」

 

ユウキ「その時 ボクから言おうとした時 テツヤ止めたでしょ?」

 

テツヤ「そうだな 俺から言いたかったからな」

 

ユウキ「だったら・・・・・・次はボクから言わしてよ・・・・・・もう言われちゃったけどボクからも言う!」

 

ユウキ「テツヤ!!こんなボクで良かったら・・・ボクと結婚して!!ボクとずっとずっと一緒にいて!!!」

 

おかしいな 俺がユウキにプロポーズしたはずなのに

ユウキが俺にプロポーズしてる・・・・・・

 

でもそれも良いのかも知れない 互いのプロポーズからの再スタートも悪くない

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・返答は・・・そこのボタンを押して欲しいな・・・・・・」

 

結婚システムは双方同意の上で初めて成立する物だ お互いの気持ちがしれた今 もう止めるものは何もない

 

俺はウインドウの承諾ボタンを押して ユウキとシステム上の結婚をした

 

テツヤ「これで・・・OKなんかな?」

 

ユウキ「ちょっと待ってね・・・・・・うん!確かにテツヤのステータスがあるよ!!」

結婚すると以下の事ができるようになる

 

まずステータスリンク リンクと言っても相手のステータスが見えるだけだが見えるだけで大分安心感は出るだろう

 

二つ目はアイテムストレージ共有 ユウキと俺のアイテムが共有され ユウキが俺のを 俺がユウキのを好きに使えるようになる 無論使う使わない、処分も自由にできるようになる

 

三つ目はお金の共有 って言ってもこれは対して役にはたたない気がするけど・・・

 

テツヤ「よっしゃ!これで本当に結婚成立だ!やったなユウキ!」

 

ユウキ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ん?どうしたんだ?黙り込んで」

 

ユウキ「あう・・・・・・えっと・・・・・・その・・・・・・あの・・・・・・」

 

ユウキは縮こまってもじもじしてる

 

テツヤ「?」

 

ユウキ「結婚したからさ・・・・・・・・・・・・ボクと・・・・・・その・・・・・・誓いの・・・・・・・ちゅー・・・・・・・・して欲しいな・・・・・・/////」

 

すごい顔を真っ赤にしてそう言ったユウキ なんだこいつは すごい可愛い 今までもそうだったけど今回のは格段に可愛い

 

テツヤ「キス?お安い御用さ んじゃあ目瞑ってくれ」

 

ユウキ「ん・・・・・・」

 

俺はユウキを優しく目の前に立たせた

 

テツヤ「ユウキ 俺の誓い しっかり受け取れよ・・・」

 

俺はそう言ってユウキにキスをした キスした時 桜の花びらがすごい勢いで舞い上がった まるで俺らを祝福してるみたいだった

 

~映像終了~

 

ユウキ「あ・・・これって・・・/////」

 

テツヤ「俺達の結婚の時だな」

 

アスナ「む~ 私達よりずっとロマンチックな結婚してる~」

 

キリト「し、仕方ないじゃないか あの時はあんなことになってたんだから・・・」

 

ショウ「ええっと これはどういう状況だったんだ?」

 

アスナ「あ、ごめんね蚊帳の外にしちゃって ここはね ユウキがテツヤ君と別れるって逃げ出した後に テツヤ君がユウキを連れ戻したあとの場面らしいよ」

 

ショウ「ふーん ユウキがテツヤと別れるねぇ 他に何があったのか?」

 

テツヤ「まぁ単刀直入に言えばちょっと狂ったユウキがあるプレイヤー殺した後 俺にまで攻撃しちゃって それで元に戻ったユウキが俺にまで攻撃してもう合わせる顔が無いって言って逃げたんだ あん時ゃどうなるかと思ったぜ」

 

ユウキ「ごめんね・・・心配かけて・・・」

 

テツヤ「まぁいいさ こうして無事なんだから」

 

キリト「ところで2人共 言っちゃ悪いが今と比べてキスの仕方が相当ぎこちなかったんだがこれって相当緊張してたってことか?」

 

テツヤ「いいや 違う」

 

ユウキ「実はここがボクとテツヤのファーストキスなんだー♪」

 

アスナ「へっ!?そうなの!?」

 

テツヤ「そうだけどそんな驚くことか?」

 

アスナ「だ、だって普通カップルってあんなにイチャイチャしてるならキスもしてて当たり前かと・・・」

 

テツヤ「残念だけど 俺が奥手なもんであまりアプローチしてなかったもんでな」

 

ユウキ「ほんとにテツヤって奥手だよね・・・(早くエッチしてみたいのに・・・/////)」

 

テツヤ「?顔赤くしてどうした?」

 

ユウキ「なっ!?何でもない馬鹿!!!!」

 

ショウ「・・・・・・鈍感が・・・・・・」

 

テツヤ「えっ!?」

 

キリト「テツヤが悪い」

 

アスナ「うん」

 

テツヤ「なんでや!?」

 

アスナ「ふふふ♪冗談だよ♪とにかくご結婚おめでとう2人共♪それじゃあ結婚といえば次はこれ!という訳で次の映像をどうぞ!」

 

~part11『謎の少女』より~

 

テツヤ「ただい「おかえりー!!!」のわっ!?」

 

家の扉を開くとユウキは俺に飛びついて俺は押し倒された

ユウキ「テツヤ~♪会いたかったよ~♪」

 

ユウキは俺に頬ずりしてくる

 

テツヤ「ったく・・・びっくりするから辞めてくれ・・・・・・」

 

俺はユウキを撫でてやった

 

ユウキ「えへへ~♪」

 

ユキ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「あ、ユキ 紹介するよ この人がユウキ ユキのお母さんだ」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・へ?」

 

ユキ「お母さんだー!」ユキは目をキラキラと輝かしている

 

ユウキ「ど・・・どうゆうこと・・・・・・?」

 

テツヤ「説明は後だ とにかく今は離れてくれ」

 

ユウキ「わかった・・・」

 

ユキ「わーい!お母さんー!」ユキはユウキに抱きついた

 

ユウキ「テツヤ! 本当にどうゆうこと!?(小声)」

 

テツヤ「今は臨機応変に対応してくれ!お前はユキのお母さんだ!(小声)」

 

ユキ「何話してるのー?

ユウキ「な、何でもないよー?それよりお帰りなさいユキ!お父さんとお出かけ楽しかった?」

 

ユキ「うん!」

 

テツヤ「玄関先じゃなんだ 家に入ろうか」

 

~映像終了~

 

テツヤ「お ユキだ」

 

ユウキ「本当にこの時焦ったんだから・・・ボク妊娠したっけとかいつエッチしたっけとか色々と考えちゃったんだから・・・」

 

ショウ「俺も最初は焦ったよ まさかもうそこまでの関係に進んだのかって」

 

ユウキ「普通なら持ってるんだけどね・・・」ジトー

 

テツヤ「うっ・・・俺をそんな可愛いジト目で見ないでくれ・・・萌えてしまう・・・」

 

ショウ「このバカップルが」

 

キリト「とにかくユキちゃんもユイと同じ感じで出会ったんだよな ほんとに最初は焦ったよな いきなりパパって言われても驚きしか無かったよ」

 

テツヤ「あぁ 嫁ができたと思ったらいきなりお父さんだもんな」

 

アスナ「でもほんとにユイちゃんもユキちゃんも可愛かったよね!!」

 

ユウキ「うん!!ユキの小悪魔みたいな性格は子供だから可愛く感じちゃうよ♪」

 

テツヤ「ほんとほんと!ユキは可愛いな~♪」

 

キリト「ユイも可愛いよな~♪」

 

アスナ「ね~♪」

 

ショウ「・・・・・・・・・」

 

「「「「あ・・・・・・」」」」

 

ショウ「いいさいいさ・・・・・・俺なんて・・・・・・俺なんて・・・・・・俺だって好きで彼女がいないわけじゃないのに・・・・・・」

 

テツヤ「ぬおっ!?ショウが珍しくしょげた・・・!?」

 

ユウキ「ご、ごめんねショウ!!!」

 

ショウ「くそ・・・まぁ今焦ったってしゃあないか 切り替えよ切り替え」

 

「「「「ガクッ!!」」」」

 

アスナ「ええっと・・・・・・と、とにかくショウ君も元に戻ったので次に進みます!!どうぞ!!!」

 

~part14 『表と裏』より~

 

哲也「月牙天衝!!!!!」

 

本来硬直はない だったら躊躇いもない 俺は全力で撃った これで決まった筈だ・・・・・・!!!

 

テツヤ「無駄だってんだよぉ!!!」

 

奴は片手1本で俺の全力の月牙天衝をかき消した

 

哲也「なっ・・・」

 

驚く間も無く 俺は一瞬で間合いを詰められた

 

哲也「っ!!」

 

テツヤ「・・・月牙天衝・・・」

 

小さな声でそうゆうと奴の白い天鎖斬月から馬鹿でかい白い月牙天衝が出てきて俺はその月牙天衝をゼロ距離で食らった

 

月牙天衝・・・何て威力なんだ・・・痛い・・・今までに味わったことの無い痛みだ・・・それに無性に左腕が痛い・・・いや、痛いなんてもんじゃねぇ・・・一体何が・・・

 

左腕に視線をずらすと俺の腕は肘も肩も残さず綺麗さっぱり消え去り血がドバドバと流れ出ていた

 

それに俺の身体もぱっくりと傷口が開いていてそこからも無数の血が流れ出ている

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・ぐっ・・・」

 

腕からも身体からも血が滝のように溢れ出てくる 出血多量にならないのが不思議なくらいだ

 

テツヤ「あんな弱っちぃ月牙天衝が俺に効くかよ・・・言ったろ・・・お前には斬月は使いこなせぇってなぁ・・・」

 

哲也「この・・・」

 

テツヤ「諦めな・・・・・・」

 

奴は間合いを詰めると俺の天鎖斬月を掴んだ

 

テツヤ「てめぇにこいつは使えねぇ・・・」

 

奴がそう言うと俺の天鎖斬月は白くなりそのまま消え去っていった

まるで奴の白いオーラが俺の黒い斬月を消したような感じがした

 

哲也「な・・・・・・俺の・・・・・・斬月が・・・・・・」

 

テツヤ「俺の・・・?なら勘違いだな・・・斬月は元々俺のもんだ・・・」

 

哲也「てめぇ・・・」

 

斬月が・・・俺の頼れる相棒が・・・消えた・・・

 

テツヤ「馬鹿かってんだよお前は!!」

 

奴がそうゆうと俺は顔を握られそのままビルに投げつけられた

 

哲也「っ!!!」

 

テツヤ「呆れるくらい脳ミソの緩い野郎だ・・・武器無くして何をボーッとしてやがる・・・」

 

確かに間抜けかも知れない・・・でも痛い 今はそれ以外脳が信号を送らない とにかく痛い 死んだ方がマシかもしれないくらいだ

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・ぐっ・・・がはっ・・・」

 

喉から何かがこみ上げてくる 吐き出すとそれは血混じりの唾 いわゆる血反吐だった まさか本当に吐くことになるなんて・・・

 

テツヤ「哲也・・・言っとくが俺とお前・・・実力は同じなんだぜ・・・・・・?」

 

哲也「俺と・・・お前が・・・?」

 

テツヤ「そうだ・・・何が勝負を分けたと思うか?」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「姿も能力も!そして力も!!全く同じ2つの存在があったとして!!そのどちらが王となり戦いを支配して残りのどっちかが指加えてその勝者を裏から見る!!その戦いに勝つべくして必要なもんは何だって聞いてんだよ!!!」

 

テツヤ「教えてやる・・・・・・答えは1つ・・・・・・それはなぁ・・・・・・《殺意》ってやつだ!!!」

 

哲也「!」

 

テツヤ「同じ力がより大きな力を発する為に必要なもの 王となる者に必要なのはなぁ!!」

 

テツヤ「ただひたすらに戦いを求め!力を求め!敵を容赦なく叩き潰し!引きちぎり!斬り刻む!!それに必要なのは何ものでもねぇ!!目の前の敵をぶち殺す本能的な殺意だ!!!」

 

テツヤ「俺達の皮を剥ぎ!肉を抉り!骨を砕いた神経のその奥!!原初の階層に刻まれた 研ぎ澄まされた殺戮反応だ!!!!」

 

テツヤ「てめぇにはそれがねぇ!!!お前が殺意が湧くのはいつだ!?あの女がピンチの時だけか!?んな生温い事で生きていけると思ってるのかよ!!!」

 

テツヤ「おめぇはただあの女を守る為戦ってるんだよ!!!殺意もなんにもねぇ理性で戦ってやがるんだよ!!!お前とあの女が生きてりゃ良いっつう甘ったれた考えしてんだよ!!!目の前の敵を殺す気で殺らねぇで何が出来るってんだ!?今のお前は鞘付けたまんま戦ってる間抜けそのもんだ!!戦うなら殺す気でやりやがれ!!!」

 

テツヤ「焦って殺意出したところで遅ぇんだよ!!だったら始めっから殺意剥き出しで戦いやがれってんだよ!!!だからお前はあの時あの女を殺されかけたんだろうがよ!!!」

 

哲也「っ!」

 

テツヤ「何もかも含めてもお前は俺より弱い!そんな事でこの世界から出られると思ってんのかよ!!!哲也!!!」

 

奴がそう言うと俺の腹部に斬月を突き刺してきた

 

哲也「がはっ・・・!」

 

テツヤ「俺はそんな生温い戦いを裏から観戦するなんて御免だぜ・・・・・・」

 

テツヤ「お前をここで殺し・・・俺が王となる!!!」

 

体からゆっくり剣を抜かれそこから血が少量であるが出てくる 痛みが絶え間なく襲ってくる俺の体はもうズタボロだ

 

多分もう俺の血は体からほとんど出ていってる・・・・・・生きていられんのが不思議だ・・・・・・いや・・・・・・もうすぐ死ぬのかな・・・・・・

 

どんどん目の前が薄くなっていく・・・・・・俺は・・・・・・このまま死ぬのか・・・・・・でもあんな世界で死ぬよかずっといいのかもしれないな・・・・・・

 

・・・・・殺意・・・・・・か・・・・・・それがあれば・・・・・・俺もアイツに勝てたのかな・・・・・・

 

~映像終了~

 

アスナ「っ!?何これっ!?グロテスク!?」

 

テツヤ「これはもう1人の俺と勝負した時だな いやぁほんとに痛いのなんのって でもおかげで俺は戦い方ってのを学べたんだ そこは感謝しなきゃな」

 

キリト「こ、ここはどこなんだ?ビルが多いいみたいだが・・・」

 

テツヤ「ここは仮想現実でもない 現実でもない その間の世界 そこではもちろん腕を切られれば腕は切れ 首を切れば首は無くなる そんな世界で俺は戦ったんだ」

 

ショウ「もう1人のお前ってこれはほんとにもう1人の俺なのか?」

 

テツヤ「あぁ しかも こいつはあの爺さんに化けて俺を見張ってたみてぇだ」

 

アスナ「へ?見てる限りテツヤ君とは敵対してるみたいだけどどうしてそんなことを?」

 

テツヤ「何でも 俺が死ねばあいつも死ぬから 斬月と卍解を教えたんだと まぁ何だかんだあってあいつは・・・・・・」

 

ユウキ「プルプル・・・・・・」

 

テツヤ「?どした?ユウキ」

 

ユウキ「あ・・・・・・あぅ~・・・・・・・・・」ドサッ

 

テツヤ「っ!?おい!?ユウキ!?」

 

ユウキ「て・・・テツヤの腕が・・・・・・テツヤが血まみれに・・・・・・テツヤが・・・・・・テツヤが死んじゃ・・・・・・あぅ・・・・・・」

 

テツヤ「あかん・・・これ完璧にのびてる・・・・・・目が渦巻きになってる・・・・・・」

 

アスナ「い!一回カメラ止めて!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~第1回 ユキのトリビアコーナー♪~

 

ユキ「こんにちは!ソードアートトリビアの時間だよ!!!お母さんが倒れちゃったからここでこのコーナーを挟むよ!」

 

ユキ「今回はお父さんとお母さんの関係について!!お父さんはお母さんへの恋心をpart6で気づいてから お母さんにゾッコンになるよ!!!でもでも お母さんだけでなく アスカさんや フィリアさん ALOの時に出てくるお父さんのお姉さんのリナさんにも好かれちゃう浮気性のある人なの 皆は浮気しちゃ駄目だよ?」

 

ユキ「次はお母さん!お母さんはpart3と早い段階でお父さんの優しさに惹かれて お父さんに恋心を抱くよ!!そんなお母さんはお父さん一筋!他の男の人には視界にも入れず常にお父さんだけを見てる恋する乙女だよ!!」

 

ユキ「お母さんの怖いところは浮気したお父さんには情がないところなの お父さんが浮気してたら例えそれが勘違いであろうと問答無用でお父さんはボコボコにされちゃうよ お父さんも浮気しなければ良いのになぁ~・・・・・・」

 

ユキ「へ?お父さんは浮気してなくって単に好かれてるだけ?嘘は言っては駄目ですよ!! だったら何でさっき名前を挙げた全員のことを抱きしめてるんですかー!!!」

 

ユキ「むきー!!!!ユキだってお父さんとぎゅーってしたいのにーー!!!!」

 

ユイ「ユキ 落ち着いて ほら まとめなきゃ」

 

ユキ「はっ!そうだ!結論はね!!お父さんとお母さんはとっっっってもラブラブで向かうところ敵なしの最強カップルなんだ!!!じゃあまたねー♪」

 

~第1回 ユキのトリビアコーナー♪ 終わり~

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

アスナ「み、皆ごめんなさい 先程はゲストのユウキが倒れちゃったので急にカメラを止めちゃいました」

 

キリト「今ユウキはテツヤが撫でて回復を待っている状況です テツヤは現場にいるので一応引き続き進めていきたいと思います」

 

テツヤ「よしよし・・・・・・」なでなで

 

ユウキ「あぅ~・・・・・・」

 

ショウ「お前も大変だな・・・・・・」

 

アスナ「さ!さて!!それでは後半戦にまいりたいと思います!!!まずはこの回から!!!」

 

~part20 『死神VS絶剣』より~

 

テツヤ「あらら・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・!?」

 

俺はキリト達の方へ向けていた顔を恐る恐る俺から離れていたユウキの方へと向ける

 

するとユウキの足から何やら紫色の凄いオーラ見たいのが出ててそれでユウキの髪が逆立っていた 顔も少し病み気味な感じだ

 

ユウキ「ショウ 今日の事詳しく全部教えて」

 

ショウ「え?」

 

ユウキ「教 え て」

 

ショウ「わ、分かった・・・」

 

ショウ説明中・・・・・・

 

ユウキ「へぇ・・・お酒飲んでリズに介抱してもらったんだ・・・」

 

テツヤ「い、いや、これは・・・そのだな・・・」

 

ユウキ「お酒飲んだのは許すとして・・・リズと他の女の子とイチャイチャしてるなんて・・・」

 

テツヤ「NO!!!イチャイチャしてない!!」

 

ユウキ「ねぇ・・・・・・浮気?また浮気?ねぇ 答えてよ テツヤ」

 

テツヤ「う!浮気じゃねぇ!クエスト報酬がそう言うものであってだな!!」

 

ショウ「『悪い気はしねぇな』だっけか?」

 

テツヤ「っ!馬鹿!」

 

ユウキ「へぇ・・・ボクじゃなくて他の子に抱きつかれてちゅーされて・・・悪い気はしないんだ・・・・・・」

 

テツヤ「いや、待ってくれ・・・それは言葉の綾とゆうか・・・」

 

ユウキ「・・・もう良い・・・言い訳は聞きたくない・・・」

 

そう言うとユウキは自身の使う最上位の片手剣を取り出した

 

いつもは弱っちぃ武器で斬りかかるのに・・・本気だ

 

てか台詞が今朝の夢と全く持って一緒だ・・・

 

テツヤ「!?」

 

ユウキ「ボクを捨てるんだね・・・・・・そうやって・・・・・・なら良い

よ・・・・・・捨てても・・・・・・だけど・・・・・・」

 

ユウキ「 こ の 世 に い ら れ る と 思 わ な い で ね ?」

 

テツヤ「っ!!!」

 

ユウキはそう言うとジリジリと距離を詰めてくる このままじゃ確定で俺は・・・・・・

 

後ろに少しづつ後退していくが遂に壁にぶつかった

 

テツヤ「っ!しまっ!!」

 

ユウキ「・・・・・・」ユウキは俺に向け剣を構えてきた

 

テツヤ「っ!」

 

ユウキ「テツヤなんか・・・・・・死んじゃえば良いんだ!!!!」

 

ユウキは横祓いで斬りかかってきた

 

テツヤ「あぶねっ!?」俺はそれを間一髪で避けた

 

でもその時恐るべき事が起こった

 

なんと、俺がぶつかった壁がユウキの剣によってぶっ壊れてるではありませんか 何故これに驚いたかって? 街のものはImmortal Object

つまり破壊不能なんだ なのにそれをぶち壊したんだ・・・嫉妬のパワーがシステムの壁を乗り越えた・・・・・・今のユウキのパワーは計り知れないだろうな・・・

 

ユウキ「死ね!!死ね!!!!死ね!!!!!!ボクを捨てたテツヤなんか死ね!!!!!!!!」

 

ユウキは次々と恐ろしい台詞を吐きながら俺に斬りかかる

 

テツヤ「っ!ちぃ!!」

 

俺はそれを右に避け、後ろに後退し、最後は避けきれないためあの時以来のバク転で避けた

 

ショウ「・・・・・・何かすまん・・・」

 

テツヤ「良いから止めろ!!!謝ってる暇あるなら!!このままじゃ俺は死ぬ!!」

 

クライン「ユウキちゃん!止m「うるさい!!!!!!引っ込んでて!!!!!!」こぶっ!?」

 

クラインが果敢に止めようとしたがユウキはクラインに肘打ちを顔面に1発おみまいしクラインは倒れた

 

テツヤ「えぇ!?お前悪役じゃねぇんだからもうちょっと耐えろよ!!!!」

 

クライン「・・・こりゃあ・・・74層のボスより・・・つえぇ・・・かも・・・気をつけろよテツヤ・・・」ガクッ

 

テツヤ「ヒゲェェェェェ!!!!!!!噛ませ犬かテメェはぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

ユウキ「そうやって逃げ続けるなら良いよ・・・・・・」

 

そう言うとユウキは何かをいじり出した すると俺にデュエル申請がきた

 

何だデュエルか・・・そう思ったが俺はそのデュエルの内容に度肝を抜いた

 

 

 

《デュエル申請》

Yuukiから『全損決着デュエル』が申し込まれました

 

 

 

テツヤ「!?全損!?お前どうゆうことか分かってんだろ!!!死ぬんだぞ!?これやったら!!!!!」

 

ユウキ「別にいいよ・・・・・・テツヤがボクを捨てたなら生きてる意味なんか無い・・・・・・・・・それに・・・・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤを殺せたら永遠にボクの物に出来るでしょ♪」

テツヤ「っ!?」

 

ユウキは病んだ笑顔でそう話す もう目は虚ろになりいつものユウキじゃない これは・・・・・・・・・噂に聞く《ヤンデレ》って奴だな・・・・・・・・・

 

ユウキ「早く受けてよ♪そしたらボクがすぐにでもテツヤを殺してあげるから♪大丈夫♪痛みなんか感じないで終わるからね♪ボクが優しく殺してあげるからね♪」

 

・・・・・確信した ヤンデレだコイツ

 

ヤンデレ・・・・・・やられてみたいとも思ったがこんなにも恐ろしいのかよ・・・・・・!!!!

 

と、とにかくこの場を打開しなければ俺に明日は来ない!!!

 

テツヤ「・・・・・・・・・わかった お前がそこまで言うなら受けよう」

 

ショウ「は!?」

 

リズ「あんた正気!?どっちかが死ぬかもしれないんだよ!?」

 

テツヤ「但し 俺が受けるのはいつものデュエルだ じゃないと受けない 俺が負けたらその後煮るなり焼くなり殺すなり好きにしてくれ」

 

ユウキ「・・・良いよ・・・乗ってあげる・・・」

 

テツヤ「良かった・・・・・・」

 

ユウキ「ふふふ♪テツヤはすぐにでもボクだけの物になるからね♪待っててね♪」

 

~映像終了~

 

テツヤ「っ!?ヒィィィィィ!!!!!勘弁してくれぇぇぇぇぇ!!!!」

 

ユウキ「ふぇっ!?テツヤ!?」

 

アスナ「ええっと色々とありすぎて何が何だか・・・とにかくユウキが起きて一安心だね・・・」

 

ユウキ「て、テツヤ?どうしてそんなに震えてるの?」

 

テツヤ「もう嫌だ・・・浮気してない浮気してない浮気してない・・・・・・」

 

ユウキ「???何があったの?」

 

アスナ「と、とにかくユウキの確認のためにもう1回流そうか」

 

キリト「そうだな・・・」

 

~もう一度流してまーす♪byリズ~

 

テツヤ「マジ怖い・・・・・・死にかねない・・・・・・」

 

アスナ「ユウキもこんなに嫉妬深いんだね・・・」

 

キリト「アスナがあれじゃなくて良かった・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・あ、あの・・・・・・」

 

ショウ「?どした?」

 

ユウキ「こ、これ・・・・・・ボク・・・・・・?」

 

ショウ「え?」

 

テツヤ「お、お前以外に誰がいるんだ?」

 

ユウキ「えぇっ!?そんなの嘘だ!!!!ボクテツヤに死ねなんて言わないもん!!!!!こんなの捏造だ!!!!!訴えちゃうぞ!!!なんてね♪」

 

テツヤ「っ!?お前今なんて言った!?」

 

ユウキ「へ?訴えちゃうぞ!!!って・・・」

 

テツヤ「ちゃう!それより前!!」

 

ユウキ「捏造だ?」

 

テツヤ「もっと前!!!!」

 

ユウキ「ええっと・・・ボクがテツヤに死ねなんて言うわけないもん?」

 

テツヤ「っ・・・・・・・・・恐るるべき事実発覚だ・・・・・・」

 

キリト「へ?」

 

アスナ「事実って何?」

 

テツヤ「こいつは・・・・・・自分がヤンデレの時の記憶がない・・・・・・!!!!!」

 

ショウ「はぁ!?んな馬鹿な!!!!」

 

テツヤ「だ、だって死ねって言った記憶が無いって言ってんだぞ?」

 

ユウキ「ボクそんなこと言わないもん!!!疑うテツヤなんて嫌いだもん!!!!」プイッ

 

テツヤ「わ、悪かったよ ユウキ」なでなで

 

アスナ「じゃ、じゃあユウキは二重人格って言うの?」

 

テツヤ「無きにしも非ず・・・・・・」

 

ショウ「・・・・・・気付かずにこれって恐ろしいにも程がある・・・・・・ヤンデレ恐るべき」

 

ユウキ「とにかくボクがテツヤに死ねなんて言う訳ないよ!!!!ボクはテツヤが大好きだもん!!!!」

 

テツヤ「わかってるさ ごめんなユウキ 愛してるよ」

 

ユウキ「えへへ♪ボクもだよ♪」

 

アスナ「と、とにかくユウキがもしかしたら二重人格かも知れないことが判明したところで 次のシーンです!どうぞ!」

 

~part21『本音』より~

 

ユウキ「ねぇテツヤ♪」

 

テツヤ「ん?どうした?」

 

ユウキ「触りたくなったらボクのお尻でもおっぱいでもどうぞ触ってね~♪何なら揉んでも良いんだよ~♪テツヤも男の子だもんね♪ボクのエッチな姿見て我慢出来なくなるかもしれないもんね♪ボクなら平気だから遠慮なく触ってね~♪」

 

あぁ 何を言ってるのかこいつは きっと酒がそう言わしてんだろうな 普段のユウキなら絶っっっ体にこんな事言わねぇし・・・ いや単純に言われてはいって言いたいのが本音だがやはり駄目だ ここは軽く流そう

 

テツヤ「はいはい 触んねぇから大丈夫だよ」

 

ユウキ「むぅ・・・じゃあエッチもしないの?」

 

テツヤ「しーまーせん」

 

余計な事をまた言われる前にさっさとこいつを寝かせつけよう それが一番手っ取り早い

 

ユウキ「馬鹿ー!!!!!」

 

ユウキはそう言うと俺の顎めがけ頭突きしてきた

 

テツヤ「いってぇぇぇぇぇ!?」

 

何すんだ!! そう思いユウキの方を見るとまたユウキは涙を流していた

ユウキ「馬鹿!テツヤの馬鹿!!アホ!間抜け!!アンポンタン!!!

どうしてボクがこんなに誘ってるのにテツヤは無視するの!!!!!」

 

テツヤ「へ・・・?」

 

ユウキ「今朝いったじゃん!!ボクを食べたいって!!!それなのに・・・このヘタレテツヤ!!!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・?」

 

ユウキ「ボクだって人間だもん!!!大好きな人とそう言うことしたいって気持ちもある!!!!なのに・・・!!なのに・・・!!!テツヤは口ばっかで一向にボクを襲おうとしない!!!なによ!!!ボクに飽きたってゆうの!?」

 

テツヤ「っ・・・!!」

 

まさか・・・ユウキがそんなこと思ってるだなんて・・・いや、どうせ嘘なんだ 酒が言わしてる嘘だ 乗っかって襲ってみろ しばかれてアウトだ

 

ユウキ「何でいつも勇敢で無茶するのにボクとこうゆう事になると奥手になるの!!!!食べたきゃ食べればいいじゃない!!!!!ボクを食べたいんでしょ!?ボクはこうやって誘ってるんだよ!?下着になって!!テツヤと一緒に布団に入って!!!こうすればきっとテツヤだってその気になると思ったのに・・・・・・!!!馬鹿!!!!!死んじゃえ!!!!!この臆病者!!!!ヘタレ!!!ビビリ!!!!チキン!!!!!!」

 

ユウキはそう言って何発も力の抜けたパンチで殴ってくる

 

テツヤ「・・・ユウキ・・・落ち着けよ・・・やっぱし水飲んだ方が・・・」

 

ユウキ「この馬鹿!!!!!!鈍感!!!!!浮気者!!!!!どうせボク以外の女の子と遊んでるんでしょ!!!!だからボクを襲わないんでしょ!!!!!!ボクがこんなに誘ってるのにしてこないって言うのはそう言うことなんでしょ!!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・・・・ご・・・の・・・ばがぁ・・・!!!!いぐじなしぃ・・・!!!!ぼ・・・ぐの・・・ぎもぢも・・・考えろぉ・・・!!!!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・・・」

 

こんなになってるって事は・・・まさか・・・こいつ・・・本気で・・・

 

ユウキ「ぐすっ・・・もういい・・・叫んで気がすんだ・・・服着ていいよ・・・ボクも服着るから・・・」

 

ユウキはそう言って立ち上がった

 

テツヤ「っ!!待て!!!」

 

俺は立ち上がったユウキの腕を無理やりベッドに引きずり込み 無理矢理寝かせ その勢いを止めないままキスをして そしてユウキの胸へと手を伸ばした

 

ユウキ「っ!」

 

もがくユウキを空いてる左腕で止め 胸に手を伸ばしていた右手を今度はユウキの太ももの辺りに伸ばし人差し指でゆっくりなぞった するとユウキはもがくのを止めた代わりに体が何度か少しはねた

 

ユウキ「んんっ・・・!!」

 

テツヤ「ユウキ・・・すまなかった・・・俺は口ばっかしでお前の事何も理解出来てなかった・・・」

 

俺はユウキの事を力強く抱きしめた

 

ユウキ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「俺も怖かったんだ・・・!!もし・・・その場の雰囲気に任して・・・お前を傷つけてしまったら・・・そう思うと思考回路が止まって行動には移せなかったんだ・・・!!」

 

テツヤ「けど・・・お前の気持ち・・・ちゃんと届いたよ・・・お前も・・・やっぱし1人の人間なんだよな・・・前も誘ってきた時言ってたもんな・・・そうゆう気分だって・・・・・・」

 

テツヤ「けどユウキ・・・その・・・エッチは・・・もっと先にしよう・・・こんな酒に任せた勢いではなく・・・ちゃんとしたユウキの時にしたいんだ・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「だけど・・・お前の気持ちには答えてやる その為に俺は今からお前の全身を触る 揉む もちろん俺が満足するまでだ お前の静止なんか俺は聞かねぇぞ」

 

ユウキ「っ・・・・・・!!!!!」

 

テツヤ「良いんだろ ユウキ・・・・・・・・・・・・返事は?」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・うん・・・!ボク・・・その言葉ずっと待ってたよ!!!!」

 

テツヤ「わかった・・・・・・じゃあ今から・・・・・・触るからな・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・こくん・・・・・・」

 

今まで口先ばかり達者で・・・俺って情けない奴だ 嫁さんの気持ちも分からずにいたなんてな・・・・・・もしかしてユウキが酒を飲んだのはこれを打ち明ける為・・・・・・?・・・・・・いや、それは無いかな 俺の思いこみすぎかな

 

とにかく 俺はユウキの体を触りに触った 今まで触った事の無い箇所も ユウキが満足してくれるよう色々な所を撫でたり 人差し指でなぞったり それこそ揉んだりした その度にユウキは『ひゃん』だとか『ん・・・』だとか色々な色っぽい声をあげ 俺の体に向け可愛いらしい吐息を吐いていた

 

しばらくするとユウキは俺の腕を力強く握り吐いていた息を殺し大きく体が痙攣し始めた 一体俺には何が起こったのかは分からない けれどその後俺の胴体に抱き付き大きく体全体で息をし始めた 少し経つとそれに疲れたのかユウキは寝ついてしまった

 

すーすーとさっきと同じく可愛い吐息はまるで満足感を現してるようだった ユウキが寝たから俺もひとまず触るのを止めた

 

そしてユウキの体温が俺の眠気を誘ってきた 今はとてつもなく眠い だから 俺はユウキを抱きしめ寝ることにした

 

ユウキの顔を俺の胸に埋ませ 全身を包むように抱きしめ眠りに入った

 

テツヤ「お休み・・・ユウキ・・・」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・・・・大好きぃ・・・・・・・・・」

 

テツヤ「俺もだよ・・・・・・馬鹿な俺を好きでいてくれてありがとな・・・・・・・・・

 

~映像終了~

 

テツヤ・ユウキ「「なぁ!?/////」」

 

アスナ「んも~♪なんだかんだ言ってエッチなことしてるじゃん2人共♪」

 

キリト「これはファンの方々にとってはお宝映像だな 普段のユウキとは大違いの声してる・・・」

 

ショウ「売れば儲けるかも?」

 

テツヤ「売らせねぇよ!?どこの大人のビデオだアホ!!!!!」

 

アスナ「ねぇねぇ♪他に2人のエッチな場面は無いの?」

 

テツヤ「無いよ!!アスナはどんだけ俺達の絡みを見たいんだよ!!!」

 

アスナ「だってユウキが可愛いんだもん♪・・・・・・それとテツヤ君 今の発言には嘘があるよね?」

 

テツヤ「え?」

 

アスナ「ごほん!実は私達番組側は テツヤ君が行ったまさかの行動を捉えた映像を手にしています!!」

 

ユウキ「?どんな映像なの?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・っ!?ま!?まさか!?」

 

アスナ「それじゃあ早速流しちゃうましょうか♪この映像をご覧あれー♪」

 

テツヤ「止めてぇぇぇぇ!!!!」

 

~映像~

 

テツヤ『Zzz・・・・・・ふぁ~・・・・・・あーよく寝た・・・・・・んーやっぱ可愛いなぁユウキは・・・・・・』なでなで

 

ユウキ『ふにゅぅ・・・・・・てちゅや・・・・・・』

 

テツヤ『ほんとに可愛いなぁ・・・・・・癒されるなぁ・・・・・・』

 

テツヤ『・・・・・・・・・・・・ユウキも寝てるし・・・・・・・・・ちょっとくらい良いよな・・・・・・』

 

むにゅん

 

ユウキ『ぁぅっ・・・・・・Zzz・・・・・・』

 

テツヤ『やばい・・・・・・たまらない・・・・・・この柔らかさ・・・・・・この手にピッタリ収まるこの感じ最高のおっぱいだなぁ~♪』

 

ユウキ『あぅ・・・・・・らめぇ・・・・・・Zzz・・・・・・』

 

テツヤ『あ、後10揉み位・・・・・・』

 

モミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミモミ

 

ユウキ『ひゃっ・・・あん・・・らめぇ・・・気持ち・・・良いよぉ・・・・・・/////』

 

テツヤ『も、もう駄目だよな うん これ以上したら起きちゃうし・・・・・・また揉んじゃおうかな・・・・・・♪』

 

~映像終了~

 

テツヤ「ぎゃぁぁぁぁぁ!?見ないでぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

 

アスナ「っと テツヤ君はユウキの寝込みを襲ってまでユウキのおっぱいを揉んじゃうとんでもない人なんです」

 

キリト「うわぁ・・・・・・」

 

ショウ「屑だな・・・・・・」

 

テツヤ「止めて!!!!俺をそんな目で見ないでくれ!!!!し!仕方ないじゃないか!!!!!俺だって・・・・・・俺だってユウキのおっぱいを堪能したかったんだ・・・・・・!!!!!!!」

 

キリト「ここまでクズだったとは・・・・・・」

 

ショウ「主人公キリトに戻した方が良いんじゃね?」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

アスナ「ユウキ テツヤ君に何か言いたいことはある?」

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・ごめん!!許してくれ!!!つい出来心だったんだ!!!結局これ1回きりだったんだ!!!だから・・・!」

 

ユウキ「・・・・・・馬鹿・・・・・・許さない・・・・・・」

 

テツヤ「っ・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・今度はボクが起きてる時に揉んでくれなきゃ・・・・・・許さないんだからね・・・・・・/////」

 

テツヤ「っ!?ユウキ・・・・・・!!!」

 

アスナ「な!なんと!!!ここでお許しです!!!しかもまた今度してとのおねだりが入りました!!!これは以外です!!!」

 

キリト「な、なんてことだ・・・・・・」

 

ショウ「や、やはりゾッコンとは恐ろしい・・・・・・」

 

テツヤ「ユウキー!!!!大好きだぁぁぁぁ!!!!!!!」ギュー!

 

ユウキ「っ!く、苦しいよぉ・・・・・・」

 

テツヤ「ユウキ♡」

 

ユウキ「テツヤ♡」

 

アスナ「け、結局2人の中が縮まっただけでした・・・・・・」

 

キリト「良いなぁ・・・」

 

ショウ「え?」

 

キリト「へ?」

 

テツヤ「~♡」

 

ユウキ「~♡」

 

アスナ「ええっと このままじゃ埒が開かないので続きに行っちゃいます!どうぞ!!」

 

~part 27『戦いの果てに残るもの』より~

 

テツヤ「なっ!?何で!!!!!!何でだよ!!!!!!!!《ユウキ》!!!!!!!!」

 

目を開けると俺を庇いHPバーがほぼ無いに等しかった俺の最愛の そして最も大切な人 ユウキがいた

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・ボク・・・・・・テツヤが死んじゃうと思ったらいても経ってもいられなかったんだ・・・・・・・・・ごめんね・・・・・・・・・」

 

テツヤ「馬鹿野郎!!!!!!!!!何で・・・・・・・・・何で俺なんかのために!!!!!!!!!!!」

 

俺は倒れていたユウキを抱き抱えた

俺の目からは涙が次々と流れ出ていた 声もかすれてしまっていた

 

ユウキ「何でって・・・・・・それはボクにとってテツヤは1番大切な人なんだもん・・・・・・・・・だから守りたかったんだ・・・・・・・・・」

 

次々とユウキの身体が光り始めていた

 

止めろ 止めてくれ 行かないでくれ 頼むから

 

テツヤ「ユウキ!!!!!!!!!!!!!!死ぬな!!!!!!!死なないてくれ!!!!!!!!!!頼む!!!!!!!!!!!死ぬなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・ごめんね・・・・・・馬鹿なボクのこと許してね・・・・・・ボク以外の皆のこと・・・・・・救ってあげてね・・・・・・・・・ボクからの最後のお願いだよ・・・・・・?」

 

テツヤ「ユウキ!!!!ユウキ!!!!!!!!!!!!!!ユウキィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!」

 

ユウキ「今までありがとね・・・・・・・・・・・・さよなら・・・・・・・・大好きだよ・・・・・・・・・!!!!!!!!!!テツヤ!!!!!!!!!!!!!!」

 

そう言い残すと ユウキの身体はガラスの割れたような音と共に 消え去った

 

これが表すのは・・・・・・・・・・・・・・・俺が常に守り続け、愛し続けたユウキの《死》だった

 

テツヤ「あ・・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・な・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん・・・・・・・・・・・・で・・・・・・・・・・・・・・・・・・?俺・・・・・・・・・・・・・・・が・・・・・・・・・・・・死ぬ・・・・・・・・・・・・・・・は・・・・・・・・・・・・・・・・・・ず・・・・・・・・・・・・・・・・・・な・・・・・・・・・・・・・・・の・・・・・・・・・・・・・・・に・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ユ・・・・・・・・・・・・・・・ウ・・・・・・・・・・・・・・・キ・・・・・・・・・・・・・・・・・・が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

『テツヤ!!!!』

 

『テーツーヤー!』

『浮気は許さない!!!!!!!』

 

『馬鹿!!!!エッチ!!!!!』

 

『しゅき~♪』

 

『テツヤのエッチ・・・/////』

 

『大好きです・・・・・・!!!テツヤ!!!!』

 

テツヤ「あ・・・・・・あ・・・・・・・・・!!!!!!・・・・・・・・・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

嘘だ ユウキが死んだなんて嘘だ そんなの嘘だ でも現実的に俺の目の前にいたユウキは消え去っている

 

俺のせいだ 俺がミスしたせいで 俺が焦りすぎたせいで 俺が・・・・・・・・・俺が・・・・・・・・・・・・

 

テツヤ「がっ・・・・・・・・・ユ・・・・・・・・・ウ・・・・・・・・・キ・・・・・・・・・・・・ユ・・・・・・・・・・・・ウキ・・・・・・・・・・・・ユウキ・・・・・・・・・・・・・・・ユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

ユウキが消えてしまった今 世界の全てがどうでも良くなった 人を守りたくもない 今すぐ死にたい あいつの元へ行きたい

 

いっその事死ぬか お前がいなくなった今 俺が生きてる意味なんか無くなったよ

 

テツヤ「ヒースクリフ・・・・・・・・・俺を殺せ・・・・・・・・・」

 

キリト「っ!?テツヤ!?」

 

ショウ「お前・・・!!ユウキが死んで自暴自棄に・・・・・・!!!!!」

 

テツヤ「ユウキが死んだ今 世界の全てがどうでも良く感じる・・・・・・・・・だから生きてる意味なんか無いんだ・・・・・・・・・だから人思いに殺ってくれ・・・・・・・・・ 頼む・・・・・・・・・」

 

ヒースクリフ「・・・・・・・・・よかろう ラスボスである私のせめてもの情けだ」

 

テツヤ「ありがとよ・・・・・・・・・これでやっと死ねる・・・・・ユウキ・・・・・・今行くからな・・・・・・・・・」

 

ショウ「馬鹿野郎!!!!!!!お前が死んでユウキが喜ぶとでも思ってんのか!!!!!!!!!目を覚ましてくれ!!!!!!!!!テツヤ!!!!!!!!!!!!!!」

 

テツヤ「さぁ・・・・・・速く・・・・・・・・・」

 

ヒースクリフ「では・・・・・・・・・さらばだテツヤ君!!!!!」

 

ショウ「テツヤぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

~映像終了~

 

アスナ「ここは・・・・・・」

 

テツヤ「あの時か・・・・・・」

 

キリト「ユウキが・・・死んだと思った時・・・・・・だな・・・・・・」

 

ショウ「あん時はほんとにまさに悪夢だと思ったぜ・・・ユウキもテツヤも失ったらもうクリアなんて絶望的だって思ったな・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「?なんだユウ・・・」

 

バチン!!!!!!!

 

テツヤ「いっつ!?」

 

ショウ「なっ!?」

 

アスナ「ユウキ!?」

 

ユウキ「馬鹿!!!!!!!ふざけないでよ!!!!!!!!ボクが死んだから生きてる意味が無い!?これの前に言ったセリフ覚えてるの!?『俺が死んだ時ユウキが自殺しないように見張ってろ』って言ったのテツヤじゃん!!!!!なんでボクが死んだからって勝手に死のうとするの!?」

 

テツヤ「っ・・・ユウキ・・・」

 

ユウキ「・・・・・・もうあんなこと言わないでよね・・・・・・ボクが死んでもテツヤは生きててね・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・あぁ・・・・・・悪かった・・・・・・」

 

アスナ「で、でもねユウキ?この後テツヤ君はきちんと団長のことを倒したんだよ?」

 

キリト「でもその前にさっき映像で見たもう1人のテツヤとの対決は厳しかったな・・・テツヤが我に帰ってなかったら死んでたところだったな・・・」

 

ショウ「まさに九死に一生だな」

 

テツヤ「あの後はユウキの付けてるヘッドバンドを付けてユウキの力を借りて倒したな やっぱお前がいてくれたからヒースクリフは倒せたんだよ」

 

ユウキ「へ?ボクの?」

 

テツヤ「おう お前が死んだ後 ヘッドバンドだけが残ってたからそれを付けたんだ こん時にはもう差し合いで死のうって思ってたから 最後にお前と一緒に倒したかったんだ」

 

ユウキ「むぅ! また死のうとして!」

 

テツヤ「わ、悪かったって 本当にあん時は絶望の淵に追いやられてたんだ・・・許してくれ・・・」

 

ユウキ「・・・・・・じゃあこのヘッドバンド付けてくれたら許してあげる!」

 

テツヤ「へ?今?」

 

ユウキ「今!」

 

テツヤ「じゃあ貸してみろ」

 

ユウキ「わーい!はい!」

 

テツヤ「っしょっと・・・・・・ほら こんなんでいいか?」

 

ユウキ「うわー!似合う似合うー!」

 

アスナ「うんうん!似合ってるね!」

 

テツヤ「あん時もそうだったけどこれ付けてると力が湧いてくる気がするんだよな~ 本当にユウキの加護があったりして」

 

ユウキ「へへへ~♪ボクの加護なら100万倍だよ♪」

 

テツヤ「そりゃ嬉しいな 負ける気がしないよ」

 

ショウ「実際あの最後の一撃はかなりいい動きだったからな まるでお前とユウキが合体したかのような動きだったな」

 

アスナ「そうだったね!凄い動きの良さだったね!」

 

キリト「あの動きされたらそうそう勝てないだろうな あの時のテツヤが最強かもしれないな」

 

テツヤ「だってさ 俺とお前の力が合わさると最強なんだってさ♪」

 

ユウキ「えへへ♪当たり前じゃん!ボクとテツヤは最強コンビだもん!」

 

アスナ「ふふふ♪私達もこの2人には負ける気しかしないなぁ 以上!プレイバックコーナーでした!!!」

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~第2回 ユキのトリビアコーナー♪~

 

テツヤ(裏)「ヒャーハッハッハッ!!!!よぉテメェら!!!!今回は俺が斬月について教えてやらァ!!!!!」

 

テツヤ「斬月はこの俺が哲也に渡してやった唯一無二の専用の武器だ!!!オリジナルソードスキルっつう事でこいつを装備してる間は月牙天衝が使える!!」

 

テツヤ「月牙天衝は青白い衝撃波を放つ大技だ キリトとかいう奴のスターバーストなんちゃらにも威力は劣らねぇ!!」

 

テツヤ「そしてこいつの特徴はなんと言っても卍解が出来るところだ!!!卍解は力を貯め 独自の卍解のポーズを取り 『卍解』と叫べばできる技だ!!!!」

 

テツヤ「卍解をしたらテツヤの防具は黒い死覇装という物に変わる!!そして斬月は天鎖斬月に進化を遂げる!!!」

 

テツヤ「一見斬月の方が強そうに見えるがそれは天鎖斬月にスピードっつう強さを目一杯ぶち込んだ結果だ その小さな刀身のおかげで爆発的な瞬発力と速さを生み出す!!!!」

 

テツヤ「ちなみにこの状態で月牙天衝を放つと青白い物からドス黒い衝撃波に変わるぞ!!!!威力も数倍に増すんだ!!!!」

 

テツヤ「たがSAOの世界じゃ全力で月牙天衝を放つと一定時間動けなくなるっつう糞みたいな仕様だから哲也の野郎は全力で撃つことは数えるくらいしかねぇみてぇだ」

 

テツヤ「ちなみに卍解すると空を飛べるようになるぞ!!!!これがありゃ妖精の世界でも時間制限なんか気にしねぇで飛べる!!!これが大体の斬月についての説明だ!!!!分かったかテメェら!!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・あん?なんでユキのトリビアコーナーをお前が乗っ取ってんだって?」

 

テツヤ「それはあのクソ餓鬼が『休憩時間の内にお父さんに会いに行くー♪』とか抜かして俺にこのコーナー頼んでどっか行きやがったんだよ ったく ふざけやがって なぁにがお父さんだ 俺だってそうだっつの」

 

テツヤ「・・・・・・あん?お前も丸くなったなって?うるせぇ!!!!!これ以上変なこと抜かしたらぶち殺すぞこの野郎が!!!!!!!」

 

 

~第2回 ユキのトリビアコーナー♪ 終わり~

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

~テツヤとユウキに聞け!!!質問コーナー!!!~

 

アスナ「はい!続いてのコーナーはテツヤ君とユウキに送られてきた質問に答えてもらいますよ!!」

 

テツヤ「おう!!!」

 

ユウキ「なんでも答えちゃうよ~!!!」

 

キリト「俺やアスナ ショウが気になった質問を聞いていくからそれに応えてくれ」

 

ショウ「このコーナーは俺もキリト達側でやるからな」

 

テツヤ「了解!!」

 

アスナ「それじゃあまず一つ目!!ペンネーム『シピナ』さんからです!『私には好きな人がいるのですが その好きな人は既に付き合ってしまっています ですがその人を諦めるなんてことは絶対にしたくないです!なのでその人に振り向いてもらう方法を教えていただきませんか!?』だって!!」

 

テツヤ「ふむ これはユウキが適任かもな」

 

ユウキ「へ?何で?」

 

テツヤ「俺は片想い期間0だからな 期間が長いユウキのコメントの方が説得力あるだろ?」

 

ユウキ「なるほど!!それじゃあ・・・・・・良いですか?その人を振り向かせたいなら とにかくアタックあるのみ!!!好きな人がいようがお構い無しです!!!もしかしたらその男の人も付き合ってるけどもつまんないなって思ってるかもしれないし 別れたいなって思ってるかもしれないし! チャンスは無限大です!!つまり!!!諦めないで!!!!!!ネバーギブアップ精神で行きましょう!!!!」

 

アスナ「なるほど!シピナさん!頑張ってくださいね!!!」

 

キリト(・・・・・・なんか引っかかるなぁ・・・・・・)

 

ショウ「んじゃあ次は俺が見つけたヤツで ペンネームは『リーズナブル』さんからだ 『私の友達に 親友以上 恋人未満の友達がいるんですが その友達がたまに恋の相談をしてきます 既に友達は付き合ってるのですが私もやはり親友として力になりたいと思っているのですが私は恋愛経験がないので教えられることが極端に少ないんです そんな時はどうすればいいですか?テツヤさん』と お前の名指しで来てるぞテツヤ」

 

テツヤ「おっ 俺か 任せとけ!!ええっと?要約すると親友の力になりたいけども 恋愛経験が無いからどうすればいいかだな」

 

ユウキ「うん リーズナブルさんにちゃんと力になる答えを教えてあげてね」

 

テツヤ「おう さて、リーズナブルさん 恋愛経験が無く教えられる情報が少ないとのことですが そんな時は是非 逆手に取って考えてみてください!!!この逆手というのはもし自分が当事者で 何をされれば喜ぶのかなと考えるんです! 例えば 今度デートで遊園地か水族館行こうとしてるんだけどと言われたならば 『私なら遊園地だけど その子の考えを聞いてあげな きっとその方が喜ぶよ』とこんなふうにすれば 例えば俺みたいな鈍ちんな男でも なるほど!じゃあ彼女に聞いてみよう!ありがとな!となるはずです!!もしそれでもネタが尽きたならば・・・・・・最終奥義は恋愛ドラマ等を観ることをオススメします!!受け売りでもいいアドバイスにはなりますよ!!!リーズナブルさん!!ファイト!!!」

 

ショウ「とのこです リーズナブルさん 是非その親友の事を影から支えてあげてくださいね」

 

テツヤ(・・・・・・なんか違和感感じるな・・・・・・リーズナブルさんか・・・・・・)

 

キリト「続いての質問なんだが・・・同じ内容の質問が何百通と送られてきてるぞ・・・」

 

テツヤ「ふーん どんな内容なの?」

 

キリト「ええっと・・・『ユウキさんを僕にください!!!』だと 名前は・・・・・・『ルーク』ってでっかい字で書いてあるな」

 

ユウキ「ふぇ!?嫌だあの人!!!気持ち悪い!!!」

 

テツヤ「あの糞野郎・・・・・・いい加減に諦めろよ・・・・・・」

 

キリト「『下さい!!!』『別れないんですか?』『僕がユウキさんを幸せに・・・』」

 

テツヤ「だぁもう!!!!!!!ユウキはやらん!!!!!!!はい次!!!!ルークは死ね!!!!!!!」

 

アスナ「あはは・・・つ、次の質問だよ ペンネーム『火素栗夫婦』さんから 『私は何人もの部下を持ち その部下達から信頼を持って入るのですが 私はずるい方法で天辺を取ってしまいました バレるのではないかと毎日ビクビクしています バレない方法はありませんか?』だって!」

 

テツヤ「ふーん ズルい方法がなんなのかはわからんが とにかくバレないようにするなら やっぱり挙動不審にならない事じゃないかな?」

 

ユウキ「やっぱりトップの人がオロオロしてたら違和感感じるしね ドーンとでっかく構えてればきっと大丈夫です!!」

 

アスナ「だそうです! ズルい方法が何かは分からないけど 頑張ってくださいね!!」

 

テツヤ(ん?火素栗夫婦?・・・ひーすーくーりーふうふー・・・ひーす・・・・・・あ・・・・・・(察し))

 

ショウ「んじゃあ次の質問 ペンネーム『蔵in』・・・・・・馬鹿かこいつ・・・」

 

テツヤ「・・・・・・んで質問の内容は?」

 

ショウ「えっと・・・『彼女ができるようになるにはどうすれば』だと」

 

テツヤ「お前はまず黙って変なことを口走るな そんでもってお前の持ち味の優しさを全面的に見せろ そうすりゃ彼女もできるぞ クライン」

 

「えぇっ!?なんで俺って分かったんだよ!!!」

 

テツヤ「たりめぇだ!!!なぁにが『蔵in』だ バレバレじゃねぇかよ!!!」

 

ユウキ「ま、まぁまぁ 次の質問は?」

 

アスナ「ええっとね 次が最後みたいだねペンネームは書いてないみたい・・・・・・『なんでテツヤさんとユウキさんは子作りしないの?』だ、だそうです・・・・・・」

 

テツヤ「ぶっ!?」

 

ユウキ「だ!誰がそんなこと聞いたの!!!/////」

 

アスナ「だ、だからペンネームが・・・・・・」

 

テツヤ「はぁ・・・・・・いいか皆 世の中には奥手な男もいてなぁ・・・」

 

キリト「あ、それについてがあった 『奥手奥手言ってるくせに なんで散々人前でイチャついてるの?馬鹿なの?死ぬの?』だとさ・・・」

 

テツヤ「うぐっ・・・・・・」

 

ショウ「おっと こっちも見っけ 『ユウキさんとヤラし』」

 

テツヤ「だぁってろルーク殺すぞ!!!!!!!!!!!!!!」

 

ユウキ「あうぅ・・・/////恥ずかしいよぉ・・・・・・/////」

 

テツヤ「ったく ユウキの顔が真っ赤じゃねぇか はっ!まさかこの顔を楽しむためにか!?貴様ら卑怯な良くやった!!!」

 

アスナ「へ?」

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「と!とにかくボク達まだそんなことしてないから!!!!皆勘違いしないでね!!!」

 

アスナ「あ、待って 最後の質問があった えっとね・・・これもペンネームが無いね 『あのねあのね!!この前お母さんとお父さんが夜中に変なことしてたんだ!!!お母さんが高い声出して気持ちよさそうにしてたんだよ~?何をしてたのかな~♪』だ、だって・・・・・・」

 

テツヤ「おい!!今の絶対ユキだろ!!!」

 

ユウキ「ぼ、ボク達そんなことしてないって!!!!」

 

テツヤ「そうだ!!第一ユウキの喘ぎ声は声を押し殺す感じだからそんな高い声はださな「馬鹿ぁ!!!!!!!」痛い!?」

 

ユウキ「今そのこと話さないでいいから!!!!/////」

 

テツヤ「いつつ・・・・・・」

 

ユウキ「てゆうかボクだって本当に出す時は出しちゃうもん・・・/////」

 

テツヤ「へ?なんて?」

 

ユウキ「何でもない馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」カキーン!!

 

テツヤ「わぎゃぁぁぁぁぁ!?」

 

ショウ「な、なんでバットを・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤの馬鹿ー!!!!!」

 

キリト「あーあ スタジオ壊しちゃったよ・・・」

 

ショウ「テツヤが空の彼方に・・・・・・」

 

アスナ「あはは・・・・・・テツヤ君も死んじゃったし次回のALO編まで1回 CMです!!」




SAO編の総集編は以上です!

あれ?あの回は?と思う人もいるかもしれませんが 一応何個かALO編でも出すので是非お楽しみにお待ちください

次回はALOなので彼女らも登場!更にハチャメチャな展開に!?

次回もお楽しみに!!!


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そーどあーと・おふらいん~ALO編~

皆さん大変お待ちしました!!!

私情で忙しくてなかなか時間が取れずにいました

急ぎ気味だったのでいつもより誤字などが酷いかも知れませんがその時はご了承の程お願いいたします

それではどうぞ!!


CM途中・・・・・・

 

テツヤ「ひ、酷い目にあった・・・」

 

ユウキ「ご、ごめんね・・・大丈夫?」

 

テツヤ「あぁ・・・今にも死にそうだけど大丈夫・・・」

 

ショウ「おいテツヤ さっきのお前がユウキの寝込みを襲う映像に関して苦情が出てるぞ?」

 

テツヤ「なにぃ!?」

 

アスナ「具体的には『俺のユウキがぁぁぁ!!!』『ユウキの胸を寄越せ!!』『ユウキたそがぁぁぁぁぁ!!!テツヤ死ねぇぇぇぇぇ!!!!!』等々」

 

テツヤ「な、なんだそりゃ 言っとくがユウキは俺のだからな 誰にもやらねぇぞ」ギュー

 

ユウキ「~♪」

 

キリト「まぁ夜道には気をつけな テツヤ」

 

テツヤ「あぁ、そうするさ っつうか俺達着替えなきゃ!!!ALO衣装に!!!」

 

アスナ「あ!そうだった!!!」

 

キリト「こ、更衣室に急げ!!!!」

 

テツヤ「CM開けるまであと2分なのに!!!」

 

~1分30秒後~

 

テツヤ「ぜぇ・・・ぜぇ・・・疲れた・・・」

 

アスナ「はぁ・・・間に合ってよかったね・・・」

 

キリト「さぁ CM開けるぞ」

 

アスナ「うん!じゃあ行くよ!!」

 

「3 2 1 どぞ!」

 

アスナ「CMもあけましてこれからALO編に突入です!!」

 

テツヤ「ALOって言えばあまりアスナとユウキの出番は無かったな」

 

アスナ「残念だけどその代わりに 新しく2人のゲストに来てもらいます このお2人です!!」

 

リナ「どうもー!」

 

リーファ「こんにちは!皆さん!!」

 

テツヤ「けっ 来たのかよ・・・」

 

リナ「あんた1人にさせておくわけにはいかないでしょうが 皆 この馬鹿が迷惑かけなかった?」

 

アスナ「いえ!とても楽しく振り返れましたよ!」

 

リーファ「て言うか出てきてそうそう主人公をいくら弟でも馬鹿扱いはどうかと・・・」

 

テツヤ「だよな~ ほんとリーファを見習って欲しいぜ 色々な面でな」

 

リナ「それってどういう意味よコラ!!!!」

 

テツヤ「やんのかこの野郎!?」

 

ショウ「はいはい 止めろ2人共」

 

アスナ「あまり喧嘩は・・・」

 

テツヤ「ふんっ!この馬鹿姉貴が悪いんだ!!」

 

リナ「あんたって奴はねぇ!!!!」

 

ユウキ「わぁー!!!!もう止めてよ!!!2人共本当は仲良いのに何でいつも喧嘩するの?」

 

テツヤ「っ・・・・・・ふんっ!」

 

リナ「ふんだ!」

 

リーファ「相変わらず仲がよろしい事で・・・・・・」

 

ショウ「まさに喧嘩する程だな」

 

キリト「こんなに仲のいい姉弟他にはいないと思うけどなぁ・・・」

 

アスナ「ふふふ♪羨ましい限りだね♪それじゃあ早速 プレイバックを再開しましょうか!!リナちゃんとリーファちゃんにはテツヤ君達みたいに色々なことを言ってもらいますね!」

 

リナ「まっかせなさい!!」

 

リーファ「できる範囲なら答えちゃうよ!」

 

ユウキ「ボクとショウは余り答えられないから今回はリナとリーファに頼むことになっちゃうね」

 

ショウ「バトンタッチだな でも引き続きゲストの席にはいるから何かあった時には任せとけ」

 

アスナ「うん!よろしく頼むね!それじゃあまず1つめです!どうぞ!」

 

テツヤ「あ、それと一応なんだけど ALO編だからちょっとばかしズキズキ来る場面があると思うんだけど そこはご了承を頼むな」

 

~part28 『生還』より~

 

哲也「ところで゛あのアホ゛は?」

 

美咲「へ?あの子なら・・・・・・」

 

ビシュ!!!!! 俺の顔めがけ何かが飛んできた

 

哲也「あぶねぇ!?」

 

俺はそれを間一髪で防いだ 投げられたものはキンキンに冷やされたペットボトルだった 冷えたペットボトルは割と痛かったから避けられて良かった

 

「だ!れ!が!?馬鹿ですってぇ!?」

 

哲也「あぶねぇだろうか!!!!!いい歳こいて投げていいもんと悪いもんの区別もつかねぇのかよ!?」

 

「あーら お生憎様 私より馬鹿で間抜けでアンポンタンな゛弟゛にそんな事言われる筋合いは無いわね~」

 

哲也「んだとぉ!?この・・・・・・・・・・・・ペチャパイ!!!!!!」

 

「何よ!!!!単細胞のバカ!!!!!」

 

美咲「こぉら!止めなさい! 哲也!゛渚゛!!」

 

今 俺が今口喧嘩して母さんから渚と言われたのは俺は実の姉

荒波渚(あらなみなぎさ)だ 俺は姉ちゃん 馬鹿姉貴 などと呼んでる まあだいたい姉ちゃんかな?

 

俺より2歳歳上で今年大学生 俺とは違いソフトボールをやっていてどうやら大学は決まっていて指定校推薦とやらで入れたらしい

 

ソフトボールの強豪校に行っいて寮生活しているためなかなか帰れない日が多い姉ちゃん 高3の今でも推薦が決まってからは部活に入り浸ってるらしい じゃあ何故2月で部活に入り浸ってるのに帰ってるかって?

 

それはどうやら姉ちゃんの学年が学級閉鎖にあったらしい それでしばらく学校にはいけないだとか そして、しばらく家に帰ってなかったのでこの機会に帰ってきたらしい

 

性格は明るく面白いが怒らせると怖い と言っても俺も抵抗できる力はあるからよくいがみ合ってる

 

俺のいない2年間は合間を縫っては見舞いに来ていたらしい それでも姉ちゃんが俺に最初に発した言葉は『何だ 死ななかったの?』だった

恥ずかしいんだか何だか知らねぇが素直になりゃ良いのに・・・・・・

 

ちなみにさっき言ったように胸はほぼ無い 背丈は女子からしたら高い部類に入るかな?

 

~映像終了~

 

テツヤ「これは姉ちゃんの初登場シーンだな」

 

リナ「ふーん 明るくて面白いかぁ そんなふうに思ってたんだ」

 

テツヤ「んだよ どう思われてると思ったんだよ」

 

リナ「あんたの事だからてっきり『貧乳鬼姉貴』だとか言うと思ったんだけどなぁ」

 

テツヤ「流石にそれは言わねぇよ 一応姉ちゃんだろうが」

 

リナ「一応って何よ!」

 

テツヤ「一応は一応だ!!」

 

アスナ「でもその一応を 『俺は姉ちゃんを女として見てるが 一応姉ちゃんだもんな・・・』って解釈にすれば前向きに捉えられるんじゃないかな?」

 

リナ「ふぇっ!?お、女!?」

 

テツヤ「おい!俺の声真似で変な事言うな!!」

 

ユウキ「ま、まぁ実のお姉ちゃんだしこれはノーカウントかな・・・?」

 

キリト「これも浮気カウントに入るんだな・・・」

 

リーファ「テツヤ君も大変だね・・・舞台裏から見てたけど大変なことばっかりおきて・・・」

 

ショウ「まぁそれがテツヤだしな」

 

テツヤ「なにぃ!?」

 

アスナ「リナさんの初登場シーンの次はどのシーンになるのかな?それじゃあ次へどうぞ!」

 

~『悪夢』より~

 

「それじゃあ今から追いかけっこだよ!それー!」

 

そうゆうとあいつは無邪気に走り出した 長い髪が靡いてとても綺麗に見えた

 

「あっ!待てよー!!」

 

俺も追いかけることにした さぁて 捕まえたら押し倒しちゃおうかな そんでもって好き放題しちゃおうかな ふふふ そしたら顔真っ赤にすんだろうな そんで冗談っていたら叩かれんだろうな ま そんな姿が可愛いんだけどな

 

「テツヤー!」

 

「待てよー!ユウキー!」

 

「テツヤー」

 

あれ?何かあいつのスピードがどんどん上がっていってる いったいどうしたんだ?

 

「あれ?ユウキ・・・?」

 

「テツ・・・・・・・・・」

 

さらにスピードはあがりもうあいつの姿はまるで米粒のようだった 何でだ? つうかどこ行こうと? 第一そんな早く走れるなら俺だって・・・・・・・・・

 

「おい!ユウキ!!どこ行くんだよ!!!!」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

ついにあいつの姿は綺麗さっぱり消え去り何も見えなくなった

 

何でだ・・・・・・・・・・・・? どこ行っちまったんだよ・・・・・・・・・・・・

 

「おい!!!!ユウキ!!!!!ユウキー!!!!!!!!!」

 

どこ行くんだよ 大好きな俺はここにいるんだぞ? お前はどこに行こうとしてるんだ? なぁ 教えてくれよ

 

俺を悲しませないでくれよ 1人は嫌だよ お前と一緒にいたいんだ だから・・・・・だから帰ってきてくれよ!!!!!!!!!

 

「っは!!!!!!!」

 

身が覚めると 見覚えのある天井と共に 目覚ましのかんだかい音が聞こえてきた

 

くそが・・・・・!!!!!何が愛だ・・・・・!!!!何が守ってみせるだ!!!!!!!!何一つ守れてねぇじゃねぇかよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

あんな未練がましい夢・・・・・・・・・・!!!!!今月で何回目だよ・・・・・・・・・・!? もううんざりだ!!!!!!!!!!!!!!!

 

消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ消えろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

悲しくなんかねぇ・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

お前と一緒にいたくなんかねぇ・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!

1人でも別に嫌じゃねぇ・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

嫉妬だぁ!?んなもんありがた迷惑だクソッタレ

が!!!!!!!!!!!!!

 

俺は・・・・・・・・・・・・・・・お前のことなんか好きじゃねぇ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

俺は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お前なんか゛大ッ嫌い゛だ!!!!!!!!!!!!!!!!

 

お前は可愛くなんかねぇ!!!!!!!!!!!!

 

分かったら2度と俺の前に現れんじゃねぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

~映像終了~

 

テツヤ「なぁ!?だ、誰だこれピックアップしたの!?」

 

アスナ「一応スタッフの人達らしいけど・・・」

 

テツヤ「おいこらァ!!!これは一種の病み期の俺だろうが!!こんな映像見せたらユウキが・・・」

 

ユウキ「あ、あはは・・・こ、これって所謂テツヤの夢だよね?そうだよね?」

 

テツヤ「そ、そう!!夢!!!夢だこれは!!!!だから俺が言ってたのは全部嘘だぞ!?」

 

ユウキ「そ、それならいいんだぁ・・・あは、あはは・・・・・・」

 

リナ「ユウキちゃんの目が涙で・・・」

 

ショウ「ま、まぁまぁユウキ ほんとにこの時のテツヤは荒れてたんだ 夢なんだから許してやってくれ」

 

ユウキ「ぐすん・・・・・・許す・・・・・・」

 

テツヤ「ほっ・・・」

 

キリト「ほんとにこの時のテツヤは冗談だろって言いたくなるほど荒れてたからな・・・元に戻ってよかったよほんとに」

 

リーファ「こんなイライラしてるテツヤ君初めて見たかも・・・これはさっきのユウキさんが死んじゃったって状況下なの?」

 

テツヤ「あぁ この時はほんとに死んでると思ったからな 今ここにユウキがいること自体奇跡だ」

 

リナ「ある意味須郷には感謝ね それ以外は許さないけど」

 

アスナ「こんなに荒れてるテツヤ君はちょっと怖いね・・・この先は一体どうなってるのかな?それじゃあ次へどうぞ!」

 

~part30『痛み』より~

 

 

嘘だ・・・・・・・・・何で・・・・・・・・・・・・死んでん・・・・・・・・・だよ・・・・・・・・・

 

『それは君がボクを殺したからだよ?』

 

っ!?俺が殺した!? ふざけんな!!!!!俺がお前を殺す訳!!!

『じゃあ・・・・・・何であの時゛見殺し゛にしたの?』

 

なっ!?違う!!!!!見殺しにした訳では無い!!!!!信じてくれ!!!!!!!!!!

 

『ねぇ、 痛いよ? 血がどんどん出てくるんだよ? ねぇ どうしてくれるの? 責任とってよ ねぇ ねぇ』

 

や、止めろ!!!!!!これ以上俺を責めないでくれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

『痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

───君に嫌いと言われて心が痛いよ───

 

哲也「がっ・・・・・・・・・・・ぐっ・・・・・・・・・・・・・・・あ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

『ボクの全部を痛くしたんだ・・・・・・・・・・・・・・・それなら君も・・・・・・・・・・・・死んでくれるよね?』

 

そうゆうと 死んでいたはずの少女は俺の首を締め始めた

 

哲也『がぁっ・・・・・・・・・』

 

『死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

もう止めてくれよ・・・・・・・・・・・・夢なら覚めてくれ・・・・・・!!!!!!!誰か・・・・・・・・・起こしてくれよ・・・・・・・・・!!!!!!!

 

「おい!!!!!起きろ!!!!!!哲也!!!!!!!!!!」

 

哲也「!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

体を揺さぶられ 俺は誰かに起こされた よく見るとその人は和人だった

 

そうか 夢だったのか なら良かった

 

・・・・・・・・・いや、よくない もう二度と見たくないあの面をまた見ちまった・・・・・・・・・・・・

 

和人「大丈夫か!?うなされてたけど!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・大丈夫だよ・・・・・・ありがとな・・・・・・・・・・・・」

 

和人「そうか・・・・・・ならその゛涙゛拭いとけよ?」

 

哲也「へ?涙?」

 

俺は目を擦った すると確に俺の手には少しの潤いが感じられた

 

なんで泣いてんだ? なんか悲しいことか嬉しい事あったか?

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・・・・すぐ飯作るから少しの間一人にさせてくれ・・・・・・・・・・・・」

 

和人「え?わ、わかったよ 無理するなよ?」

 

そう言うと和人は部屋から出ていった

 

イライラす

る・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!見殺し!?てめぇが勝手に俺庇ってくたばったんだろうがよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

んな痛い痛い言ってんなら最初から庇うなクソッタレ

が!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

可愛い女!? あんなもん単なるかまってちゃんのブスだろうが!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

俺は・・・・・・・・・・・・何であんな奴に・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

哲也「・・・・・・・・・・・・死ね・・・・・・・・・・・・・・・クズ野郎・・・・・・・・・・・・・・・」

 

~映像終了~

 

テツヤ「わぁーわぁーわぁー!!!!!!!!!なんで二連続で流すんだよ!!!!!」

 

キリト「い、一応ここはテツヤの苦悩の回想シーンなんだが・・・」

 

テツヤ「お前見たろ!?俺がユウキに罵倒の数々を浴びせたのを!!!!」

 

キリト「だ、だけど俺達にはそう言ってこのシーンを流せって言われてるんだよ・・・」

 

テツヤ「・・・・・・ユ・・・ウキ・・・・・・?」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・」

 

リナ「ゆ、ユウキちゃん?」

 

ユウキ「あはははは・・・・・・ボクって甘えんぼじゃなくってかまってちゃんのブスだったんだぁ・・・・・・・・・テツヤはボクのこと大っ嫌いなんだァ・・・・・・あはははははははははは・・・・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「だぁぁぁぁ!?信じんな!!!!!あれも夢だ夢!!」

 

リーファ「ゆ、夢から冷めてるからそれは流石に通じないんじゃ・・・」

 

ユウキ「ぐすっ・・・・・・うっ・・・・・・うっ・・・・・・!!!!!!!」

 

テツヤ「や、やばい!!!ユウキの涙袋のダムが決壊寸前だ・・・・・・なんとかして止めなきゃ!!!!」

 

アスナ「もう無理な気が・・・」

 

ユウキ「ぐすん・・・うっ・・・えぐっ・・・・・・ふ・・・・・・」

 

テツヤ「終わった・・・・・・・・・」

 

ユウキ「ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

~ユウキさんの泣き声の影響でスタジオが半壊しています しばらくお待ちください~

 

~~~~~~~~~~~~

 

~第3回 ユキのトリビアコーナー♪~

 

ユキ「ええっとね ちょっと早めのユキのトリビアコーナーだよ!お母さんが壊しちゃったスタジオの復旧作業の間 ユキが時間を稼いじゃうよ! 今回紹介するのはALO仕様のお父さん!」

 

ユキ「お父さんはインプ種族!ALOのお父さんはSAOのお父さんのアカウントをほぼ全部引き継いでいて パラメーターもSAOの頃と全く同じなの!だからログインしたばっかりなのにあのサラマンダーの人達を倒せたんだ!」

 

ユキ「そして、お父さんの武器は一時期はムーン・スラッシュソードこれはお父さんがこの武器を和訳すると斬月になるって言うことでこの武器を使い始めたんだ!そして、二本目はお父さんの代名詞でもある斬月と天鎖斬月!」

 

ユキ「天鎖斬月はALOの世界では暗剣アロンダイトっていう名前のレジェンダリーウェポンなんだ!特にアロンダイトはその中の最上位に位置する片手剣!魔剣グラムにも負けないよ!」

 

ユキ「アロンダイトを装備すると 妖精としてではなく 死神としてプレイ出来るようになるよ!だから羽無しでも飛行可能なんだ!」

 

ユキ「そして必殺技は勿論月牙天衝!そしてお父さんが新しく考案していた月牙天衝・翔龍双牙!」

 

ユキ「翔龍双牙は 高威力で撃った二発の月牙天衝が天高く舞い上がり その二発が重なり合うと 黒龍が出てくる技なの! お父さん曰く 翔龍は黒龍が空高く翔んでる様子 双牙は龍にある二つの牙と二発の月牙天衝を表してるんだって!何だかカッコいいね!」

 

ユキ「それと、この技はあるアニメの技をモチーフにしたらしいよ?その内紹介すると思うけど是非何のアニメかを考えてみてね!スタジオも復旧出来たみたいだし これでALOお父さんの紹介はおしまいだよ!ばいばーい♪」

 

~第3回 ユキののとりあえずコーナー♪ 終わり~

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「グスンっ・・・えぐっ・・・・・・」

 

テツヤ「よ、よしよし・・・もう泣くなユウキ・・・俺はお前の事大好きだからな・・・」ナデナデ

 

アスナ「ええっと・・・すみません皆さん ユウキが大泣きした影響でスタジオの照明が全部落ちてきてちょっとの時間壊滅的だったので中継を1度切断させていただきました・・・」

 

リナ「一体どんな音波が出てるの・・・ユウキちゃんの泣き声には・・・」

 

リーファ「死ぬかと思った・・・」

 

キリト「も、もうあんな映像流さないようにしよう・・・次あぁなったら今度こそやばい・・・」

 

ショウ「だな・・・泣き声が原因の崩壊で死ぬなんて俺は嫌だぞ・・・」

 

アスナ「それじゃあ次でユウキの機嫌が治ると信じて早速次の映像に行きましょう!どうぞ!」

 

~part31『真実』より~

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

・・・・・・なぁ・・・・・・聞いたか・・・・・・俺さ・・・・・・お前との記憶・・・・・・全部消えちまうんだとよ・・・・・・

 

何もかもだ お前との出会い お前との思い出 全部だ

 

哲也「・・・・・・・・・くそ!!!!!!!!!」

 

俺は持っていたボールを病院の壁に投げつけた そして、帰ってきたボールをまた投げ 投げを繰り返した

 

哲也「てめぇが毎回毎回出てくるせいで!!!!!!なんで俺が被害受けなきゃいけねぇんだよ!!!!!!」

 

『ボクの名前はユウキ!!よろしくね!!』

 

『こちらこそよろしくな!!!』

 

哲也「なんで・・・・・・!!!!なんでなんだよ!!!!!!!!!」

 

『俺と付き合ってくれ!!!!!!ユウキ!!!!!!!』

 

『・・・・・・はい!!!!喜んで!!!!!!』

 

哲也「くそ!!!!出てくんな!!!!!失せろ!!!!!!」

 

『うん!今日の飯も美味い!!!!」

 

『えへへ~♪ありがとね♪』

 

哲也「くそ!止まれこの涙!!!!流す必要なんかねぇだろうが!!!!!俺はお前なんか嫌いだ!!!!!!!嫌いなんだよ!!!!!!!!!!!!」

 

『テーツヤ♪』

 

『テツヤ!!!!!!』

 

『テーツーヤー・・・・・・!!!!』

 

『だーいすき!!!!!』

 

哲也「くそ!!!!くそ!!!!くそ!!!!くそ!!!!くそ!!!!くそぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺は怒らく50回目の投球を終え 膝から崩れ落ちた

 

哲也「・・・・・・もう・・・・・・・・・無理だ・・・・・・・・・自分に嘘をつくのも限界だ・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

哲也「俺は・・・!!!!!俺は!!!!」

 

『ボク特製オムライスだよ♪』

 

『好きぃ~♪』

 

『ずっと一緒にいようね♪』

 

哲也「・・・・・・・・・忘れられねぇよぉ・・・・・・忘れられるわけねぇじゃねぇかよぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「もう限界だ・・・!!!!!!俺は・・・俺は・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「お前が大好きだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!ユウキ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺は 久しく自分に素直になった もうこの間には俺の涙は止まらなくなっていた

 

そして、次第に強い雨が降り出してきた 悲劇的な雨が俺を打ち付けていた

 

哲也「もう一度お前に会いたい・・・・・・!!!!!!!もう一度お前と話したい!!!もう一度お前の料理が食べたい!!!!!!もう一度お前と一緒に寝たい!!!!!もう一度・・・・・・・・・お前と暮らしていたい!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「俺はお前を守るって・・・!!!!守るって言ったのに・・・!!!!結局俺は・・・・・・守れなかった!!!!!!!!!!!」

 

哲也「くそ!!!!なんで俺がのうのうと生きていて・・・!!!!!!!お前だけが死んじまってんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺は左腕で コンクリートの地面をおもいきり殴った 色々な意味を込めて殴った

 

自分へのやり場のない怒り 悲壮感 2度と会えないという現実 これら踏まえて何度も何度もぶん殴った そして 拭こうが拭こうが止まらない程の涙が先程から流れていた

 

哲也「ぢぎじょぉ・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!ユウキィ・・・ユウキィ!!!!!!!」

 

俺は 何度殴ったかわからないくらい殴った しばらくすると 俺の手の感覚は消え去り 指の皮膚がボロボロになっていて それどころか 恐らく指が折れてる程指は赤く腫れていた それ程に 俺は全力で殴り続けた

 

哲也「神様!!!!!!!!!!!!!!!!!!お願いだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!俺の右腕をくれてやる!!!!!!!!!!だから!!!!!ユウキを!!!!!!!!!ユウキを助けてやってくれ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺がそんなことを叫ぼうが 周りからしたら頭のおかしいやつに見えるだけ 絶対にユウキは帰っては来ない

 

例え大切な右腕が消え去ろうと、片方の目が見えなくなっても、指が二、三本消え去ろうと、車椅子生活になろうと、寝たきりの生活になろうが ユウキが帰って来て、あいつの笑顔が見れて、あいつが甘えてくるなら俺は何でもする 殺人だろうが 強盗だろうが 詐欺だろうが

 

だけどいくらそんな事を言おうが 無駄なんだ いくら俺が会いたいと願おうが無駄なんだ

 

哲也「なぁ・・・今までのことは謝る・・・!!!!今までのこと含めて全部だ!!!!!!!!!だから・・・!!!!!!!!!もう1度現れてくれ!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺がそう言おうと 今までは来て欲しくない時には出てきたユウキは 初めて出てきて欲しいと思った時には出ない やっぱしあの時行っちまったのか・・・ 全部俺のせいなのか・・・あいつが死んだのも・・・なにもかも・・・

 

哲也「記憶を消すなんて・・・!!!!!!!!!!!!!!記憶なんか消したくない・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!!!!ずっとお前との記憶を心に留めておきたい!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

あぁ・・・なんだか意識が朦朧としてきたな・・・・・・この雨のせいかな・・・・・・それとも今までの不眠症だとかの疲れからなんかな・・・・・・・・・

 

哲也「ユウキ・・・・・・!!!!ユウキ・・・・・・ユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキユウキ・・・!!!!!!!!」

 

意識が朦朧としてる中 俺は最後に空に向け 悲痛の言葉を叫んだ

 

哲也「ユゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥキィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

~映像終了~

 

テツヤ「これは・・・俺の精神状態がヤバくなった時のやつだな・・・」

 

リナ「こんなことになってたなんて・・・全く なんでもっと色んな人に相談しなかったのよ!キリト君だってショウ君だって私だっていつでも相談に乗ってあげたのに!!」

 

テツヤ「仕方ねぇだろうが・・・あん時はほんとに心の拠り所が無いように思ってたんだから・・・」

 

アスナ「ねぇユウキ ほら見て 映像のテツヤ君はユウキの事が大好きだって言ってるよ?それに ユウキの為に自分の左手が折れるまで地面を殴ってるんだよ?」

 

リーファ「やっぱりテツヤ君はユウキさんの事が好きなんだね なんだかんだ言って」

 

テツヤ「だーかーらー この映像が俺の本音の全部だ ユウキが嫌いだなんて嘘に決まってんだろうが」

 

ユウキ「テツヤ・・・・・・♪」

 

テツヤ「ん?どした?」

 

ユウキ「ボクもだーいすきー♡ずっとずっとずーっと一緒だよー♡」スリスリ

 

テツヤ「あぁ♪ずっと一緒だ♡」ギュー

 

ユウキ「テツヤ♡」

 

テツヤ「ユウキ♡」

 

リーファ「ほっ これで一件落着・・・・・・なのかな?」

 

ショウ「2人もハートマークでいっぱいだしいいんじゃないか?」

 

リナ「はぁ・・・羨ましいなぁ・・・」

 

アスナ「でもユウキも復活して良かったね♪」

 

ショウ「でもこの映像って他にも奥が深い場面なんだよな この場面の前ではテツヤがキリトのことを殴り飛ばすし この場面の後ではテツヤは植物人間みたいになっちまうし」

 

ユウキ「しょくぶつにんげん?」

 

リナ「植物人間って言うのはね 身体は生きてるんだけど 脳が死んじゃってて 心臓は動いてるんだけど寝たきりになっちゃう人のことを言うんだよ テツヤの場合脳死はしてないんだけど感情が全部消えちゃってね 暫くの間テツヤがテツヤじゃなくなってたんだ」

 

ユウキ「そんな状態になっちゃったの?」

 

テツヤ「あぁ あん時の記憶はハッキリ残ってる 笑えねぇし怒れねぇし泣けねぇし ほんと死ぬほど辛かったよ」

 

キリト「それを治すのも 辛い思い出を改正するってことしか無くて テツヤの場合ユウキが生きてることを証明しなくちゃなんなかったから一時期はもうだめかと思ったよ」

 

テツヤ「確かショウがユウキの病室を調べてくれたんだっけか 病院中の病室の名前を見て回って」

 

ショウ「あん時は無我夢中だったからな」

 

テツヤ「おかげで助かったわけだけどもさ んでだ ユウキに会いに行こうとしたが 俺はそこであの屑 須郷の兄貴に邪魔をされた」

 

リナ「ほんとあの兄弟は・・・・・・あぁムシャクシャする!!!!!!」

 

キリト「あいつらは殺しても殺しきれないな・・・クソッタレが・・・」

 

アスナ「須郷には困らされたね・・・そんなシーンも後々出てくるよ!それじゃあ次のシーンに行きましょう!どうぞ!」

 

~part35『新たな世界』より~

 

テツヤ「ふぅ・・・まぁこんなもんか・・・」

 

「・・・・・・所で・・・・・・私はあんたをどうすれば良いのかな?・・・・・・やりあうってゆうの?」

 

そう言うと女の子は武器を構え始めた

 

テツヤ「え?いやぁまぁ君がやるってんなら止めないけど・・・・・・悪いけどやめといた方がいいよ?君じゃあ俺には勝てない」

 

「・・・・・・わかったわ おとなしく引いとくわ 悪そうなやつじゃ無さそうだしね」

 

テツヤ「引いてもらえて助かったよ 俺も君みたいな可愛い女の子とはやり合いたくない」

 

「はぁ!?何言ってんの!?」

 

テツヤ「いや、褒めたとこ褒めたとこ」

 

「ったく・・・・・・」

 

テツヤ「キリト そろそろ行こうぜ」

 

キリト「了解だ 行こうか」

 

テツヤ「んじゃあありがとね 俺らは行くね」

 

「待ちなさいよ!!私は恩を返さない人間じゃないわよ!!」

 

テツヤ「・・・・・・って言うと?」

 

「恩返しさせなさい!!!!あの子もついでに連れてっていいから!!」

 

そう言ってもう1人の女の子を指さした

 

「私も?まぁいいけど・・・」

 

テツヤ「そんじゃあ世界樹って場所を教えて欲しいな」

 

「世界樹?どうして?」

 

テツヤ「ちょっと用事があってね 頼めるかな?」

 

「まぁいいけど・・・」

 

テツヤ「交渉決定 俺の名前はテツヤ よろしくね」

 

「っ!?テツヤ!?」

 

テツヤ「?どした?」

 

「い、いや、何でもないわ テツヤ君ね 私の名前はリナ そっちのキリト君だっけ? そっちもよろしくね」

 

キリト「うん よろしく」

 

リナ「それで こっちはリーファって言うの 仲良くしてあげて」

 

リーファ「初めまして よろしくね2人とも」

 

テツヤ「よろしく リーファちゃん」

 

キリト「よろしくね」

 

~映像終了~

 

テツヤ「これはALOの姉ちゃんとリーファの初登場シーンか」

 

リナ「ほんとあの時は助かったわ 悔しいけど感謝してるわ」

 

テツヤ「まぁ女の子じゃああいつらにゃあなかなか太刀打ち出来ねぇさ 」

 

リーファ「でも私達も腕利きだったのになぁ・・・やっぱり悔しいなぁ・・・」

 

ユウキ「うーん・・・何だか嫌な予感がするなぁ・・・」

 

アスナ「?嫌な予感って?」

 

ショウ「『またテツヤが浮気しそう』ってとこだろ」

 

キリト「いや、それは無いんじゃ・・・」

 

ユウキ「ショウ正解!」

 

テツヤ「はぁ!?姉ちゃんとキリトの妹に手だせるか!!!」

 

ユウキ「ならいいけど・・・」

 

キリト「ははは・・・やっぱりユウキの浮気疑惑は晴れないみたいだな・・・さて、次はどんな映像が待ってるかな それじゃあ次に行ってみよう!」

 

~part37『新たな剣』より~

 

テツヤ「うーん・・・何がいいかな・・・」

 

あの世界で俺は斬月の重さと 斬月での動きに慣れちゃったから正直細い剣や小さい剣じゃ話にならない

 

何か良い武器は無いものかな・・・

 

テツヤ「ん?これは・・・・・・」

 

武器屋の武器をあらかた見終わった頃 俺は気になる武器を見つけた

 

名前はムーン・スラッシュソード 刀身は黄色に近い色をしていた

 

手に持ってみると 大きさも 重さも 斬月に限りなく似ていた

 

しかもこの武器 良い名前をしている

 

ムーン・スラッシュソード これを日本語で書くと《月を斬る剣》とまぁこんなとこだろう

 

スラッシュ= 斬る ムーン=月 無理やりな形になっちゃうけどもこの武器は゛斬月゛と呼べるんじゃないか?

 

テツヤ「いいな・・・これ・・・」

 

リナ「ん?それにするの?」

 

テツヤ「あぁ 俺これにするよ でもごめんなほんとに わざわざ俺なんかのために 代金は必ず返すよ」

 

リナ「いいのよ 一応私もリーファも結構こっちの方では稼いでるから経済的には暫く安心出来るんだ テツヤ1人の武器とアイテム買ってもへっちゃらよ!」

 

テツヤ「なら良かったよ」

 

リナ「すみません これ1つください」

 

リナが店主にムーン・スラッシュソードを渡して 代金を払った

 

リナ「はい これがあなたの相棒よ 大事にしてあげてね!」

 

テツヤ「へへ ありがとよ よし!今日からお前は俺の相棒!斬月だ!」

 

俺は早速斬月を装備した 背中にあるのが本当に斬月に思えてくる

 

そりゃ本物とは違うけど今の俺にはこれが丁度良かった

 

再出発するにも 心機一転したかったしな

 

~映像終了~

 

リナ「これは折れちゃったムーン・スラッシュソードを買った時のやつね」

 

ユウキ「?なんで斬月があるのにわざわざ新しく武器を?」

 

テツヤ「実はこん時は斬月はALOには無かったんだよ 俺が斬月を再入手したのはこの映像よりもうちっと後かな」

 

ユウキ「ふーん そうなんだね」

 

リーファ「でもやっぱりテツヤ君もキリト君も慣れない武器で良くあそこまで戦えたよね 尊敬しちゃうよ」

 

アスナ「キリト君の場合センスなのかな?」

 

ショウ「逆にテツヤはセンスってより直感で動くタイプだからな こいつの直感が鈍らなければ大概ミスは無いさ」

 

テツヤ「まぁその結果が剣をへし折られたんだけどさ」

 

ユウキ「?へし折られたって事はこの武器は壊れたの?」

 

テツヤ「あぁ 強敵に会ったときにボキッとな」

 

ユウキ「じゃ、じゃあそれから先はどうなったの!?まさか負けちゃったの!?」

 

テツヤ「まさか、そっからは・・・」

 

アスナ「テツヤ君 それから先は映像があるから映像で紹介していいかな?」

 

テツヤ「そう?なら頼むよ」

 

アスナ「それじゃあ次の映像は絶体絶命のテツヤ君達のシーンだよ!どうぞ!」

 

~part43 sideB 『伝説の幕開け』より~

 

ふと目を開けると 目の前には先程の光景が広がっていた

 

ユージーン「くたばれぇ!!!!」

 

俺の目の前に放たれる馬鹿でかい火の玉 さっきまでの俺はもう諦めの境地に達していたが今は違う 斬月があ・・・・・って何ぃ!?無い!?

 

まさかあの野郎アイテムストレージに!?このギリギリで何してんだあの野郎!!!!!

 

俺は空中で急いでアイテムストレージを開き 装備欄を開いた もう火の玉はすぐそこだ

 

だけど 探しても探しても見つからない しかも何か文字化けしたアイテムばっかだし・・・・・・

 

っ!!しまった!!あん時アイテムの方は消したはいいが装備の方を消すの忘れてたんだ!!だからか!!

 

こんな時に・・・!!クソ!!!

 

俺は素早く指をフリックして 装備欄内を汲まなく探した

 

そして俺は見つけた 最下層に存在した゛斬月゛の名を

 

テツヤ「っ!!コイツだ!!!!」

 

俺は急いで斬月をストレージから取り出し 右手で握り 俺は前を向いた

 

しかし、時既に遅し あの火の玉は鼻先程度の場所にまで迫っていた

 

テツヤ「っ!!!!」

 

リナ「テツヤ!!!!!!」

 

テツヤはユージーンが放ったバーストキャノンに飲み込まれた しばらくするとかなりでかい爆発音がその場に響き渡った

 

爆発音が響き渡ったその場には凄い煙が立っていた

 

リナ「そんな・・・・・・テツヤ・・・・・・が・・・・・・」

 

リナ(私ってなんでこんなに惨めなの・・・現実でも哲也を助ける事はできなくって こっちの世界でもテツヤを助ける事は愚か あったばっかりのテツヤに私達の運命を託しちゃって・・・・・・)

 

リナ「・・・・・・テツヤ・・・・・・!!!」

 

リナの瞳からは 2、3粒の涙がこぼれ出ていた リナの涙は地面に落ちるとごく僅かな音を立てて 消えていった

 

ユージーン「ふんっ 少々手こずったが始めよう 貴様ら」

 

ユージーンはそう言うと グラムをシルフ・ケットシー族の方へ向け その軍隊をも向けた

 

リナ「っ!!」

 

ユージーン「さぁ 俺達の天下を取るぞ!!!」

 

ユージーンがそう言うと その場にいた全サラマンダープレイヤーがリナ達の場へと向かっていった

 

リーファ「こ・・・こんなの・・・・・・勝てる訳が・・・・・・無い・・・・・・・・・」

 

キリト「くそ!!せめてこいつらくらい!!!」

 

リナ(・・・・・・・・・テツヤ・・・・・・お願い・・・・・・この場を・・・・・・この場をどうにかしてよ!!!!)

 

再び涙を流すリナ でも、いくら流そうとサラマンダーがリナ達を皆殺しにしようとしていたのは変わり無かったのだ

 

しかし リナの願いが通じたのか 一閃の黒い閃光が数人のサラマンダープレイヤーを切り裂いた

 

「月牙天衝!!!!!!!!」

 

切り裂かれたプレイヤー達は一瞬のうちにリメインライト化した 恐らく切り裂かれた全プレイヤーも腕に覚えのある猛者たちばかりだろう

 

ユージーン「む・・・・・・?」

 

キリト「な・・・・・・月牙天衝って・・・・・・まさか!!!」

 

リナ「な・・・何・・・?一体・・・何が・・・?」

 

突然の出来事に困惑が止まらないリナ リナは思わず上を向いた

 

するとそこには 大きな剣を右手で持ち 仁王立ちしている1人のプレイヤーがいた

 

「・・・・・・ふぅ・・・・・・・・・」

 

リナ「あ・・・あれって・・・・・・テツヤ・・・・・・!?」

 

リナが目にしたのは紛れもない正真正銘のテツヤだった 特徴的だった頬の傷 そして戦いの時に発せられる鋭い目つき それはまだ見慣れてはいないが確実に1度は見たテツヤの戦闘の時の姿であった

 

テツヤ「わりぃ・・・皆・・・・・・」

 

そう言うとテツヤはその場から移動し リナ達のいる場所へ向かった

 

テツヤ「遅くなった」

 

キリト「馬鹿!!そんな事どうでもいい!!それよりなんで斬月を!?」

 

ユキ「そ!そうだよ!!どうしてなの!?」

 

テツヤ「まぁそれは後でいいだろ?今はあの野郎をぶっ潰すからさ」

 

そう言ってテツヤは斬月をユージーンの元へ向けた

 

リナ「テツヤ・・・・・・馬鹿!心配かけて!!!」

 

テツヤ「リナ・・・・・・」

 

今にも泣きそうなリナの元に歩むテツヤ リナの側に行くとテツヤはリナの頭に手を置き 荒々しく撫でた

 

テツヤ「バーカ んな泣くなよ 俺なら大丈夫だからさ」

 

リナ「ぐすっ・・・・・・テツヤァ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・女の子泣かせるなんて俺もまだまだだな・・・・・・じゃあ行ってくるな リナ」

 

リナ「っ!!待ちなさい!!!」

 

リナは行こうとするテツヤの首の裾を掴み 歩みを止めさした

 

テツヤ「?どした?」

 

リナ「そんな傷だらけの状態で行かないの!!ほら!!回復させてあげるから!!」

 

リナはそう言って回復魔法を唱え テツヤの体力を回復した

 

テツヤ「ありがとな リナ」

 

リナ「・・・・・・頑張んなさいよ・・・・・・またやられたら承知しないからね!!!!」

 

テツヤ「へへっ 分かってるよ・・・・・・もう俺は負けないさ」

 

~映像終了~

 

ユウキ「なるほど!ここで斬月が復活したんだね!」

 

テツヤ「あぁ こん時はほんと焦ったぜ・・・ユージーン将軍にキリトは負けるし俺も負けかけるし ほんと駄目かと思ったよ」

 

リーファ「それにしてもこれから先のテツヤ君の戦いぶりはまさに圧巻だったね・・・」

 

リナ「特にあの翔龍双牙には度肝を抜かれちゃったわ・・・まさかあんな大技を隠し持ってたなんてね・・・」

 

テツヤ「へへ SAOの頃から考案してた俺の必殺技だ キリトのスターバースト・ストリームにも負けやしねぇさ」

 

キリト「む そんなのやって見ないとわかんないだろ!!」

 

テツヤ「ならやるか!?」

 

キリト「望むところ!!!」

 

ショウ「放送終了してからやれよな・・・」

 

アスナ「次スタジオが壊れたらほんとにもう修復は厳しいからね・・・」

 

テツヤ「まぁまた今度だな」

 

キリト「その時は俺が勝つ!!」

 

ユウキ「いいないいな~テツヤばっかし強くなって ボクも必殺技が欲しいよ!!」

 

テツヤ「ユウキにもそのうち出来るさ 俺には分かる お前にしか完成できない大技を編み出すってな」

 

ユウキ「ほんと!?よーし!それじゃあボク頑張っちゃうぞー!」

 

リナ「私達も頑張ろうねリーファ!」

 

リーファ「うん!!」

 

アスナ「私達も置いていかれないように頑張らなきゃね ショウ君」

 

ショウ「だな 俺も負けっぱなしは嫌だ」

 

キリト「このメンバーならもっと高みを目指せるかもな それじゃあ次の映像に行こうか!」

 

~part47『グランドクエスト』より~

 

一体何が起こったんだ・・・・・・?リーファはキリトをいきなりお兄ちゃんって言って キリトはリーファをスグって言って・・・・・・

 

いや、確かあいつには妹がって言ってたな・・・・・・まさか・・・・・・リーファがキリトの・・・・・・!?

 

テツヤ「・・・・・・神様のいたずらって・・・・・・本当にあるんだな・・・・・・」

 

リナ「・・・・・・ほんと・・・・・・そうね・・・・・・テツヤ・・・・・・いや・・・・・・・・・」

 

リナ「荒波哲也君」

 

リナから発せられた言葉に俺は驚いた なんでリナが俺の本名を!?

 

テツヤ「っな!?なんでその名前を・・・・・・!?」

 

リナ「はぁ・・・・・・やっぱりか・・・・・・違ったら良かったんだけどな・・・・・・」

 

テツヤ「い、一体これは・・・・・・」

 

リナ「・・・・・・神様のいたずらって本当に・・・・・・あるのね・・・・・・まさか・・・・・・まさか・・・・・・」

 

リナは涙をポロポロと零しながら話す 何がなんだか分からない リナが俺の名前を知ってる理由も リナが泣いてる理由も・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

リナ「・・・・・・まさかこんな世界で会うことになるとはね・・・・・・《お姉ちゃん》びっくりしたよ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

テツヤ「なっ!?お姉・・・・・・ちゃんって・・・・・・まさかリナって・・・・・・!!!!」

 

んな馬鹿な ありえねぇ こんなことは でも さっきのやり取りを見てたら 嫌でもそうゆう結果になっちまう

 

テツヤ「・・・・・・姉・・・・・・ちゃん・・・・・・なのか・・・・・・?」

 

リナが姉ちゃんって・・・・・・いや、でも今までの言動を考えると別に変ではない 時には頼りになる言葉 そして時には恐ろしい形相 時には可愛らしいと思う性格 嫌って思うほど一致する

 

リナ「・・・・・・あんたの家の近くの公園で・・・・・・待ってるから・・・・・・」

 

そうゆうと リナはログアウトしてしまった

 

テツヤ「なっ!おい!!!!」

 

くそ・・・・・・何がどうなってんだよ!!!!!!訳が分かんねぇよ!!!!!!いきなりリナが姉ちゃんだなんて言われたって!!!!!!

 

焦る気持ちを持ちながら 俺はログアウトをし ALOの世界を後にした

 

~映像終了~

 

リナ「あ・・・」

 

リーファ「ここは・・・」

 

テツヤ「それぞれの正体がバレたシーンだな・・・」

 

キリト「皆が皆めちゃくちゃな心境だったな・・・」

 

ユウキ「ええっと・・・って言うことは今までは2人が兄妹姉弟って思ってなかったってこと?」

 

テツヤ「そゆこと ほんとびっくりしたよ まさかリナが姉ちゃんだとはな」

 

リナ「ほんとよ 何であんたがテツヤなんだか・・・」

 

リーファ「私もキリト君がお兄ちゃんって知った時はびっくりしたと同時になんだか全てがどうでもよくなった気がしたなぁ・・・」

 

キリト「ほんとにあの時はすまなかったな・・・」

 

ショウ「この先の展開は気になるな 一体どうなったんだ皆?」

 

ユウキ「ボクも気になる!」

 

アスナ「それなら続きはこの映像をご覧あれ~!」

 

テツヤ「・・・・・・嫌な予感がする・・・・・・」

 

~part48 『哲也と渚』より~

 

リナ「テツヤ・・・一体何を・・・」

 

リナは困惑しながら テツヤの示した神殿まで向かった

 

神殿に到着すると そこには凛々しい顔をしたテツヤが立っていた

 

リナ「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「来たか・・・リナ・・・」

 

リナの方へ振り向くテツヤ それと同時に背中に装備していた斬月を取り出した

 

リナ「へっ?」

 

テツヤ「抜け リナ 俺と勝負だ」

 

リナ「えっ!?な、なんで!?」

 

テツヤ「決まってんだろ 剣を交わして 互いの気持ちをぶつけ合うんだ 本来キャッチボールで終わらせてぇとこだが俺の腕もあるし これはALO内で発覚した問題だ だったらALOの世界でぶつけあおうと思ってな・・・・・・さぁ 剣を抜け リナ・・・・・・いや、姉ちゃん」

 

リナ「・・・・・・ふっ・・・・・・なるほど・・・・・・あんたにしては考えてるじゃない・・・・・・」

 

リナは腰に着けてる剣を抜き 構えた

 

リナ「いい・・・・・・これでも私はリーファちゃんやシグルドと名前を並べる実力者よ・・・・・・甘く見たら負けるわよ!!!!」

 

テツヤ「あぁ 分かってるさ」

 

リナ「それじゃあ行くよ!!!!!!!」

 

こうして 姉弟の互いの気持ちをぶつけ合う戦いが始まった

 

リナ「ほら!!どうしたの!!!さっきから防戦一方じゃない!!防御ばっかりしてたら勝てないわよ!!」

 

リナの素早い攻撃を 先程からテツヤは防いでばっかりだった

テツヤ「・・・・・・これは俺が持ち出した話だ・・・・・・女どうこうで手加減なんざ・・・・・・姉ちゃんに悪い!!!!!!!」

 

テツヤはリナの攻撃を防ぎながら 斬月で吹き飛ばした

 

リナ「きゃっ!?」

 

テツヤ「いくぜ・・・これが俺の本気だ!!!卍解!!!!!!!」

 

黒いオーラに包まれるテツヤ オーラが消えると 卍解特有の装備と 天鎖斬月を装備したテツヤがリナの前に現れた

 

リナ「アロンダイト・・・・・・レジェンダリーウェポンの1つ・・・・・・」

 

テツヤ「さぁ こっからが本番だ・・・・・・姉ちゃんの気持ち 俺にぶつけてこい!!!」

 

リナ「言われなくても!!!!」

 

互いに攻撃をしかけ 鍔迫り合いが起こる リナは手練のテツヤの気迫に押し負け 体制を崩した

 

リナ「くっ!」

 

テツヤ「貰ったぁ!」

 

体制を崩したリナに追い打ちを仕掛けようとするテツヤ だが ALOの世界でなおかつ 空中戦においてはリナの方が上手だ

 

リナ「させないわよ!!!」

 

テツヤの攻撃を体を逸らし上手くかわし 背中を向けていたテツヤに一撃食らわした

 

テツヤ「くっ!やるな姉ちゃん・・・でも俺だって!」

 

テツヤは一旦離れ 得意の超高速移動でリナを翻弄する

 

リナ「なっ!速い!?」

 

テツヤ「さぁ!行くぜ!」

 

高速移動を続けるテツヤを一心不乱に見つけようとするリナ しかし 卍解しているテツヤのスピードを肉眼で捉えるのは至難の技 ましてや初めて戦うリナにはそんなこと出来るわけが無かった

 

テツヤは少しづつ 少しづつリナにダメージを与え続けていった

 

リナ「くっ!だったら!」

 

リナはシルフ属の特徴である風の魔法を唱えて 自身に風のバリアを貼った

 

これにはテツヤも攻撃を止めざるをえなかった

 

テツヤ「魔法か 流石だな 新参者の俺にはできねぇ技だな」

 

リナ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「姉ちゃん?どうしたんだよ?」

 

リナ「なんでも無いわよ・・・・・・さぁ!続きよ!!」

 

リナはなんでもないと言ったが 内心なんでもない訳が無かった

 

乙女の失恋 それはリナも今日ドア越しではあるがリーファの泣き声を聞いて知っているはずだ その辛さを

 

その辛さに今真っ向面に直面していたリナ リナはとても大きな精神的ダメージを負っていた

 

リナ(テツヤ・・・やっぱり辛いよ・・・好きだったあんたが・・・実の弟だなんて・・・・・・)

 

飛びながら涙を零すリナ でも今は戦闘の真っ最中だ 今涙で目の前を潰したら良いカモになってしまう

 

リナは空にある小さな足場に着地した

 

リナ「テツヤ・・・次の一撃に私の全てをかける・・・!!!!」

 

テツヤ「あぁ・・・来い!!全部受け止めてやる!!」

 

リナは剣を力強く握り足にも力を入れた

 

そして リナは足場から思い切り飛び出した

 

リナ「やぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

上から剣を振り下ろすリナ テツヤはその攻撃を天鎖斬月で防ぐ

 

テツヤ(なっ!?重い・・・!?)

 

SAOの世界でも ALOの世界でもこんな重い攻撃を受けたことは無い それ程までに リナの一撃にはリナの想いが詰まっていたのだった

 

テツヤは思わず体制を崩してしまった リナにとっては千載一遇のチャ

ンスだった

 

リナ「これで!!!!」

 

天鎖斬月も手放してしまい 丸腰のテツヤに攻撃を仕掛けようとするテツヤ 攻撃が通ればテツヤもタダでは済まない

 

しかし 攻撃しようとするリナを 今までの記憶が邪魔をする

 

『よっ!姉ちゃん!』

 

『バーカ!!ド貧乳!!!』

 

『俺の名前はテツヤ よろしくね』

 

リナ「っ・・・・・・」

 

『ぷっ!可愛いとこあるじゃん!!そんな怒ってないでそうゆうとこ出したらいいのにな』

 

『姉ちゃん!!!』

 

『へぇ~ 結局その人は彼氏なの?』

 

彼氏・・・・・・になって欲しかった・・・・・・なのに・・・・・・なのに・・・・・・

 

リナの中に込み上げていた悲しみが 一気に爆発し 剣を握る力も失い リナは涙を流しながら落下していった

 

テツヤ「なっ!?姉ちゃん!!!!」

 

テツヤは急降下していくリナを お姫様抱っこで助けた

 

テツヤ「姉ちゃん!?大丈夫か!?おい!!!」

 

リナ「・・・・・・うっ・・・・・・うぇぇぇぇん!!!!!!!」

 

テツヤ「っ!?姉ちゃん!?」

 

リナ「なんで!!!!なんでなのよぉ!!!!!!!なんであんたはこんなにも優しくて!!!!人想いで!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・」

 

リナ「なんで・・・・・・なんでなのよぉ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・姉ちゃん・・・・・・1回立ってもらえるか・・・・・・」

 

リナ「ぐすっ・・・・・・えぐっ・・・・・・」

 

リナはテツヤの腕から離れ テツヤの目の前で立った

 

すると テツヤはリナの事を思い切り抱きしめた

 

リナ「っ・・・・・・!?」

 

テツヤ「・・・・・・姉ちゃん・・・・・・ごめん・・・・・・俺のせいで姉ちゃんを泣かせて・・・・・・でも もう泣かないでくれ 俺は泣いてる姉ちゃんなんか見たくない 元気で 可愛いらしくて 笑顔が似合う そんな姉ちゃんが好きなんだ 俺は・・・・・・・・・だから もう俺の目の前で泣くのは止めてくれ・・・・・・姉ちゃんは・・・・・・・・・いや、゛渚゛は 俺にとっては唯一無二の 俺のたった1人の自慢の姉ちゃんだから」

 

リナ「っ!!!今・・・・・・渚・・・・・・・・・って・・・・・・・・・」

 

テツヤ「呼んで欲しけりゃ何度でも呼んでやる・・・・・・だからもう泣くな・・・・・・!!!渚!!!!!!!」

 

テツヤは抱きしめる力を強め 大きな声で叫んだ リナの胸にテツヤの想いが届き リナは先程よりも大きな声でテツヤの胸の中で泣き出した

 

リナ「あっ・・・うっ・・・・・・!!!テツヤぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・今は泣いていい・・・・・・だから 早く姉ちゃんの笑顔を見せてくれよな」

 

リナ「えぐっ・・・・・・うっ・・・・・・な・・・・・・」

 

テツヤ「な?」

 

リナ「ぐすっ・・・・・・渚って・・・・・・呼んで・・・・・・お願い・・・・・・」

 

テツヤ「分かったよ 他にもお願いがあったらなんでも言ってくれ 渚」

 

テツヤはリナの頭を撫でながら そう言った

 

リナ「ぐすっ・・・しばらくこのままがいい・・・・・・」

 

テツヤ「分かった 渚の仰せのとおりに」

 

姉弟としてぶつかりあった2人 気づかぬうちに2人は 姉弟以上であって 恋人未満と言う関係になっていた

 

そして 姉弟2人の時間から 10分が経ち リナもだいぶ落ち着いた

 

テツヤ「落ち着けたか?」

 

リナ「うん・・・ありがとね・・・」

 

テツヤ「いいってことよ 俺なりの罪滅ぼしさ」

 

リナ「ほんと あんたは優しいのね」

 

テツヤ「へへっ まぁね」

 

リナ「・・・・・・決めた!」

 

テツヤ「?何を?」

 

リナ「テツヤ!今からグランドクエスト受けに行くわよ!!」

 

テツヤ「えっ!?いきなり!?」

 

リナ「へへ~実はさっきリーファちゃんから連絡が来てね?キリト君との話もついたから グランドクエストをレコン君も入れて受けるんだけど 2人はどう?って誘いを受けてて 今承諾のメールを送ったの!」

 

テツヤ「成程 んじゃあ行くか!」

 

リナ「うん!あ、それとこれ!」

 

リナはそう言って テツヤの頬にキスをした

 

テツヤ「っ!?」

 

リナ「へへへ♪これから私達の中で隠し事は無し!なんでも相談してなんでも協力すること!今のは私なりの誓いだよ♪その最初がグランドクエスト攻略よ!」

 

テツヤ「姉ちゃん・・・・・・ふっ 分かったよ まずは俺達姉弟でグランドクエスト ぜってぇ攻略すんぞ!」

 

リナ「うん!!」

 

~映像終了~

 

リナ「なっ!?/////」

 

テツヤ「だぁぁぁ!?やっぱりぃ!?」

 

アスナ「だ、大丈夫!!姉弟だよ!?これは浮気には・・・」

 

リーファ「で、ですよねユウキさ・・・」

 

ユウキ「ふふふ~♪」

 

テツヤ「ゆ、ユウキ・・・?」

 

ユウキ「・・・・・・死刑・・・・・・」

 

テツヤ「なぁ!?ま、待てユウキ!!!」

 

ショウ「ユウキ!!!考えろ!!!姉弟だぞ!?」

 

キリト「そ、そうだ!!!もしテツヤがリナに手を出してたらそれは親近相姦で犯罪になるんだぞ!?」

 

リナ「そ、そうそう!!!」

 

テツヤ「犯罪犯してまで浮気はしねぇよ!!つか浮気なんかしねぇ!!!」

 

ユウキ「・・・・・・なら許す・・・・・・」

 

テツヤ・リナ「ほっ・・・」

 

アスナ「でもでも~なかなかいい関係になってるじゃん2人とも~♪」

 

ユウキ「・・・ねぇリナ もしもテツヤにキスを迫られたらどうする?」

 

リナ「へっ!?キス!?」

 

テツヤ『渚・・・もうお前は俺のもんだからな・・・勝手に他の男に付いていくんじゃねぇぞ・・・』アゴクイ

 

リナ『あっ・・・/////』

 

テツヤ『渚・・・愛してるぞ・・・・・・』

 

リナ「悪い気はしないかな~♪てへへ~♡」

 

ユウキ「・・・・・・テツヤ 後でスタジオ裏来て」

 

テツヤ「なんでじゃぁぁぁぁ!?

 

ショウ「ラブラブでご結構なことで・・・」

 

アスナ「あはは・・・テツヤ君とリナちゃんのラブラブ加減を見届けたところで 次の映像だよ!どうぞ!」

 

~part51『本当の最後』より~

 

俺は深呼吸してから病室に入った 病室に入ると目の前がカーテンで覆われていた 向こう側には起きてる木綿季がいるはずだ

 

やっと会えると思うと胸が高鳴る でも それと同時にちょっとした緊張感も現れてくる さっきはほんの一瞬だったから面と向かってちゃんと会うのは何ヶ月ぶりになるんだろ SAOクリアしたのが11月頃で今が2月だから大体3ヶ月位か・・・・・・

 

ドキドキ高鳴る胸を俺はどうしても抑えきれずにいた ヤバイ 木綿季に会う前からこんな状態でどうするんだ

 

・・・・・・でぇい!胸の高鳴りがなんだってんだ!!!!俺は愛する木綿季に会いに来たんだ!!!!こんな所で足踏みしてどうするってんだよ!?

 

俺は意を決してカーテンを勢いよく開いた 病室のベッドの上には その綺麗な髪を靡かせ 夜風に当る現実世界の木綿季の姿がそこにはあった

 

哲也「木綿季・・・!!!!」

 

木綿季「哲也・・・・・・!」

 

木綿季だ 木綿季が起きてる こんなにも嬉しいことは無い 最初は死んだと思っていたのに 今ではこうして生きてるんだ 嬉しすぎる

 

俺はベッドの近くの椅子に腰掛け 一息ついた

 

木綿季「お疲れ様 哲也 ?その顔の傷と左手はどうしたの?」

 

哲也「あぁ ちょっとさっきあいつらに絡まれてそん時に傷は出来ちゃったんだ 左手は自業自得だ」

 

木綿季「ごめんね まだ起き上がったばっかりで耳がよく聞こえないんだ それでも要所で伝わってきたよ 本当の最後の戦いが終わって この傷はその時の傷なんだね」

 

木綿季は俺の頬の傷に手を触れ 俺に微笑みを見せてくれた

 

哲也「そっか それじゃあ聞こえるように言わなきゃな 初めまして 荒波哲也です」

 

俺は木綿季に近づき 聞こえるような声で俺は自己紹介をした

 

木綿季「こちらこそ初めまして ボクの名前は紺野木綿季です!」

 

やっと聞けた 木綿季の本名を木綿季の口から

 

哲也「木綿季・・・!」

 

俺は木綿季と挨拶代わりと言ってはなんだけど 木綿季のことを抱きしめた

 

木綿季「ありがとう・・・!ボクなんかの為に身体をはってくれて・・・!」

 

哲也「良いんだよ お前の為ならなんだってやってやるさ」

 

俺は木綿季のことを撫でながら 力加減をしながら木綿季の事を抱きしめ続けた

 

木綿季「ねぇ 哲也」

 

哲也「ん?何だ?」

 

木綿季「改めて言うね!貴方のことが大好きです!」

 

哲也「俺もだ 愛してるよ 木綿季」

 

俺と木綿季はずっと抱き合いながら その晩を過ごした

 

~映像終了~

 

ユウキ「あ・・・ここは・・・」

 

テツヤ「俺とユウキの再開のシーンだな」

 

リナ「ほんと良かったわ・・・ユウキちゃんがテツヤの手の届く所に戻ってきて・・・」

 

リーファ「じゃあお兄ちゃんはこの時アスナさんと?」

 

アスナ「あぁ、 でもここまで来るのにほんと大変だったよ ALOでも現実でも須郷の妨害が入るし」

 

ユウキ「でもそれを掻い潜って助けてくれたんだよね♪」

 

テツヤ「あぁ 言ったろ? お前のためなら命をはれるってな」

 

ショウ「でも本当に良かったな 皆無事で」

 

アスナ「でもこの後・・・テツヤ君は・・・」

 

ユウキ「・・・・・・」

 

キリト「・・・申し訳ないけどその映像もここに来てる じゃあ今から流すよ・・・」

 

~part52『貰った命』より~

 

そこには 手を広げてボクの事を庇っていた哲也の姿があった

 

木綿季「っ!?哲・・・・・・・・・也!?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也の立っているその場所の床を見ると 哲也の身体から血が出て 床に血が滴り落ちてるのが見えた

 

嘘でしょ?哲也 もしかしてボクなんかを庇って撃たれたの・・・・・・?

 

須郷裕「死ね!死ね!!死ね!!!!」

 

須郷はボクの前で仁王立ちする哲也に向け 更に2発3発と発砲した

 

哲也「がはっ・・・・・・!!!!」

 

翔「っ!?哲也!!!!!!!てめぇ!!!!!!!!!!!!!!」

翔は上手く後ろ空回り込めていたから 須郷を後ろから殴り飛ばして 床に伏せさせた後 腕を掴み 拘束した

 

哲也「・・・・・・ゆ・・・・・・うき・・・・・・」

 

哲也はボクの目の前で倒れてしまった

 

木綿季「っ!!!哲也!!!!!!!!!!!!!!」

 

ボクはすぐさま哲也の側にいった 哲也が撃たれたのは心臓の近く 3発も撃ち抜かれた影響で哲也の呼吸も荒くなっていた

 

木綿季「哲也!!!哲也!!!!!!」

 

哲也「木綿季・・・・・・無事・・・・・・か?」

 

木綿季「何で・・・・・・!何で!!!!!ボクなんかを庇う必要無かったのに!!!!!!!」

 

哲也「んなの決まってんだろうが・・・・・・俺は・・・・・・お前を命に変えても守るって言っただろ・・・・・・だから・・・・・・お前を守ったまでだ・・・・・」

 

木綿季「馬鹿!!!哲也が死んだらそんなの意味無い!!!!!!命に変えても守るなんて言わないでって言ったじゃん!!!!!」

 

哲也「それと・・・この命は言わばSAOの頃庇われたお前から貰った命なんだ・・・・・・だったらこの命ここで使わないでどこで使えってんだ・・・・・・」

 

木綿季「そんな・・・!その命はボクがあげたものじゃない!!哲也のだよ!!!!!」

 

哲也「へへへ・・・・・・悪ぃな・・・・・・もう・・・・・・無理みてぇだ・・・・・・神様ももう俺を見放したらしい・・・・・・」

 

木綿季「そんな事言わないでよ!!!!ねぇ!!!!しっかりしてよ!!!」

 

もしかしたら もしかしなくても哲也は死んじゃう そう思うと涙が止まらない

 

渚「哲也!!!!!!!あんた勝手に死んだら承知しないわよ!!!!!!!死ぬなんて許さないからね!!!!!!!」

哲也「姉ちゃん・・・・・・悪い・・・・・・」

 

渚「悪いなんて言うな!!!死ぬな!!!!死んだら私が殺すわよ!!!!!!!」

 

哲也「へへへ・・・・・・相変わらずだな・・・・・・うっ・・・・・・」

 

哲也は咳き込み始めた 時折唾に血が混じってることもあった

 

木綿季「嫌だ・・・!死んじゃ嫌だ!!!!!!!生きててよ!!!!!!!ねぇ!!!!!!!哲也!!!!!!!」

 

哲也「・・・・・・ご・・・・・・めん・・・・・・・・・ゆ・・・・・・うき・・・・・・・・・」

 

木綿季「哲也!!!!哲也!!!!!!」

 

哲也「ちくしょう・・・・・・お前と・・・学校いって・・・・・・一緒に遊んで・・・・・・デートして・・・・・・結婚もして・・・・・・幸せが待ってたのに・・・・・・こんなのありかよ・・・・・・・・・」

 

哲也の目からは涙が零れだしていた そんな演技止めてよ 哲也が死ぬわけない 死ぬわけ・・・・・・

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「木綿季・・・・・・俺以外のもっといい相手を見つけて・・・・・・その人と付き合ってその人と結婚しろ・・・・・・・・・もう俺は死ぬんだ・・・・・・・・・だから木綿季も俺のことは忘れるんだ・・・・・・俺以外に良い人なんざ五万といるさ・・・・・・」

 

木綿季「嫌だ!!!!そんなの嫌だ!!!!!!!ボクの彼氏は哲也だけだもん!!!!!!!哲也以外に良い人なんていないもん!!!!!!!」

 

哲也「・・・・・・悔しいなぁ・・・・・・お前を他の人に渡すなんて・・・・・・木綿季は俺のもんなのに・・・・・・」

 

木綿季「だったら生きてボクを愛してよ!!!!死ぬなんて言わないでよ!!!!!」

 

哲也「・・・・・・木綿季・・・・・・俺からの・・・・・・さいご・・・・・の・・・・・・言葉だ・・・・・・・・・うけ・・・・・・・・・とれよ・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「哲也!!!!!!!哲也!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「木綿季・・・・・・・・・ぁ・・・・・・ぃ・・・・・・し・・・・・・・・・て・・・・・・・・・・・・」

 

哲也は 最後に『愛してる』って言おうとして ボクの頬に手を添えようとした でも 最後の力を振り絞れずに 哲也は目を閉じ 手はボクの頬に触れることなく離れようとした 哲也の腕はボクの膝に力無く置かれた

 

~映像終了~

 

ユウキ「・・・・・・・・・」

 

ショウ「・・・・・・・・・」

 

リナ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ええっと・・・あのさ これたしかにここでは死んでるけどさ 俺実際今生きてるからそんなお通夜ムードになるのは・・・」

 

リーファ「へ!?ほんとに死んじゃってたの!?じゃあ何で!?」

 

キリト「確かになんであの後お前は生き返れたんだ?」

 

テツヤ「いやぁそれはまぁなんというか・・・言っていいかわかんないっつうか・・・・・・」

 

アスナ「でもとりあえずテツヤ君がここにいてくれてるだけで万々歳じゃないかな?私達の精神的支柱だったテツヤ君が復活しただけで皆の元気が忽ちに回復していったじゃない」

 

ユウキ「・・・・・・でももうあんな事しないでね・・・・・・ほんとにあの時は悲しかったんだからね・・・・・・」

 

テツヤ「ユウキ・・・・・・大丈夫だよ もう死にはしないよ」

 

リナ「・・・・・・私達に心配かけた罰に今度食事奢りね あの駅前のパフェ」

 

テツヤ「えっ!?あの馬鹿高いパフェ!?」

 

リナ「当たり前じゃない お姉ちゃんを心配かけさせたのは罪深いのよ」

 

テツヤ「で、でも3000円は・・・」

 

リナ「口答えは許さないからね♪」

 

テツヤ「・・・・・・俺の小遣いが・・・・・・」

 

アスナ「あはは・・・・・・さて、次の映像に向かう前に!ここでもう1人ゲストを迎えます!!」

 

テツヤ「?また?」

 

アスナ「この人はきっとテツヤ君が一番よく知ってると思うよ?それじゃあ早速呼んじゃいましょう!この人です!!!」

 

アスカ「おっす!久しぶりテツヤ!!!」

 

テツヤ「なぁ!?アスカぁ!?お、お前なんで!?」

 

アスカ「言わば特別編の特別仕様だ!原作でも死んだヒースクリフが出てるから大丈夫だ!!」

 

テツヤ「そ、そうなのか・・・・・・?」

 

アスカ「おう!大丈夫だ!!」

 

アスナ「それじゃあアスカさん まずは皆さんに自己紹介をお願いします!」

 

アスカ「OK!私の本名は涼風飛鳥!プレイヤーネームはアスカ!私は本編で言うとpart15で死んじゃってるけど 総集編って言うことでゲストとしてここにいられるんだ!短い間だけどよろしく!」

 

アスナ「うん!短い間ですけどよろしくね!さて、それじゃあ簡単にアスカさんに質問がある人はいる?」

 

ユウキ・リナ「はい!はい!!はい!!!」

 

テツヤ「ええっと・・・それじゃあ2人とも・・・」

 

ユウキ・リナ「ど、どうやったらそんなにおっぱいが大きくなるんですか!?」

 

テツヤ「やっぱり・・・悪いなくだらない質問で・・・」

 

アスカ「いやいや、これは女の子にとっちゃ死活問題だと思うぞ?でもな~・・・そんな大したことやってないな~ よく食べてよく寝る事かな?やっぱりコツは リーファちゃん・・・だよね?リーファちゃんはどうやってその胸になったの?」

 

リーファ「ふぇっ!?私!?私は・・・・・・でもやっぱりアスカさんと同じかな?好き嫌いしないでよく食べるとか・・・・・・後は体質?遺伝とか・・・」

 

ユウキ・リナ「遺伝・・・・・・」

 

テツヤ「そういや母さんも大概小さかったような・・・・・・」

 

リナ「お母さん・・・・・・」

 

ユウキ「ボクのお母さんも小さかった気が・・・・・・」

 

アスカ「だ、大丈夫だよ!!これから大きくなるよ2人とも!!!」ムニュン

 

ユウキ「ふにゃっ!?」

 

アスカ「うんうん 大丈夫大丈夫 まだまだこれからだよユウキちゃんは そして・・・」ムニュン

 

リナ「ひゃっ!?」

 

アスカ「・・・・・・・・・強く生きようね・・・・・・」

 

リナ「そんなぁ!?」

 

テツヤ「ぷっ!言われてんの!!!」

 

リナ「殺す!!!!」

 

アスカ「ま、まぁまぁ 大丈夫だよ ほらよく言うじゃん 揉まれれば大きくなるって テツヤに揉んでもらえば?」

 

リナ「な、なんでよ!!」

 

アスナ「さて、それじゃあそろそろ話を戻すよ?アスカさんを呼んだのもこの為なんだから」

 

テツヤ「あ、そうだ なんで急にアスカを?」

 

アスカ「それは決まってんだろ?これから先が私が大きく関わるからだよ」

 

テツヤ「ってなるとあそこか」

 

アスナ「それじゃあ早速映像に入るよ!どうぞ!」

 

~part53 『死後の世界』より~

 

哲也「ぐすっ・・・木綿季・・・・・・」

 

「あのー・・・悲しいのは解るんですけどそこでじたばたされては困るんですがぁ・・・・・・」

 

誰だ?声は女の人っぽいけど だって仕方ないじゃん 木綿季に会いてぇんだもん アンタ分かる?俺の今までの苦労 2年間デスゲームで木綿季を守り続け その後変なヤツに捕まってたからそれを助け やっとのことでイチャイチャ出来ると思ったのに まさかあんな拳銃に撃たれるなんて・・・・・・

 

哲也「だって・・・木綿季が・・・・・・」

 

「木綿季さんですか それはさいな・・・・・・・・・えっ!?ユウキ!?」

 

哲也「うん・・・木綿季・・・可愛い俺の彼女なんだ・・・・・・」

 

「ちょっと君!!!!」

 

俺は頭を下げてたが 女の人に無理やり頭を持ち上げられ 顔を見られた なんなんだこの人?何がしたいの?

 

「っ!!!やっぱり!!!!!やっぱお前だったんだ

な!!!!!!!」

 

哲也「へ?アンタはだ・・・・・・・・・れ!?」

 

俺は恐る恐る女の人の顔を見た

 

その女の人は SAOの頃 俺と共に戦った゛アスカ゛だった

 

哲也「アスカ!?お前アスカだよな!?」

 

アスカ「そういうお前こそテツヤだよね!?」

 

哲也「あぁ!!俺だよ!!哲也だよ!!!」

 

アスカ「お前ぇ!!!!!」

 

俺の事を確認したアスカは 涙を浮かべながら俺の事を抱きしめてきた

 

哲也「むぐぅ!?」

 

やっぱりお前だよな アスカ こんなことしてくるのお前だけだもんな

それに この顔が胸に押し付けられる感覚 今までにお前にしか食らったことねぇからすぐ分かるよ

 

アスカ「会いたかった・・・!!!会いたかったよテツヤ・・・!!!!」

 

哲也「む、むっ!うぅっ!!!(お、俺もだから!一回離して!)」

 

アスカ「へ?何て?ってまたうちの胸か 悪い悪い」

 

アスカは笑いながら俺の事を離した

 

哲也「げほっ!ごほっ!ったくお前は死んでも変わんねぇなぁ・・・」

 

アスカ「へへへ~♪って!!お前なんで死んでんだよ!?おい!!!」

 

アスカは俺の首を絞めながらぶんぶんふってきた

 

哲也「ぐえっ・・・は、話すから・・・話して」

 

アスカ「じゃあ話せ!」

 

哲也「げほっ!ごほっ!ったくこの世界でも息はしてんだから止めろよな・・・・・・」

 

アスカ「悪い悪い♪」

 

哲也「ったく んじゃあ1から説明すんぞ」

 

俺はアスカに今まであったことを全部話した

 

アスカ「そうか・・・そんなことが・・・・・・」

 

哲也「あぁ・・・やっと助け出せたのに・・・はぁ・・・」

 

アスカ「そりゃ残念だな・・・SAOを終わらせたのにこんなのってありかよ・・・」

 

哲也「死んだらしょうがねぇさ 諦めるさもう だからアスカ 俺の事連れてってくれ」

 

アスカ「うーん・・・・・・よしっ!もしかしたらあるかもしれないし行ってみるか!!!テツヤ!!!!」

 

哲也「へ?どこに?」

 

アスカ「いいからついてこい!!!とっておきの人に合わせてやるから!!!!っとその前に自己紹介といこうか では改めまして!!!私の名前は涼風飛鳥(すずかぜあすか)!よくスズとも言われたし名前で飛鳥って言われることも多かったよ!」

 

哲也「涼風飛鳥か いい名前だな 俺の名前は荒波哲也だ 改めてよろしくな」

 

飛鳥「おう!よろしく!」

 

俺と飛鳥は握手を交わした

 

~映像終了~

 

ユウキ「どこなの?ここってここでは死んじゃってるテツヤが出てるけど・・・」

 

テツヤ「ここは死後の世界 言わば天国だ」

 

一同「て、天国ぅ!?」

 

アスナ「天国ってあの!?」

 

ショウ「だ、だから死んでるはずの2人が出会ってるのか・・・」

 

アスカ「まさかほんとにテツヤだとは思わなかったよ もう二度と会えないって思ってたのに」

 

キリト「うーん・・・死んでしまったけどアスカさんに会えたったのはテツヤにとっては嬉しいことかもしれないな」

 

テツヤ「あぁ 実際ちょっと嬉しかったかな アスカに会えて」

 

アスカ「嬉しい事言ってくれんじゃねぇかこの野郎!」ギュー

 

テツヤ「むぐぅ!?」

 

ユウキ・リナ「む・・・・・・」

 

リーファ「な、なかなか表家が激しい人なんですね・・・」

 

テツヤ「ぶはぁ!!おかげで俺も何度か死にかけてるよ・・・」

 

ユウキ・リナ「テツヤ!」ギュー

 

テツヤ「?どした二人共?」

 

ユウキ・リナ「・・・・・・何も感じない?」

 

テツヤ「いや、抱きつかれて嬉しいっちゃ嬉しいけども・・・ほかは特に」

 

アスカ「はぁ・・・・・・ほんと鈍感だな・・・」

 

テツヤ「えっ!?」

 

ショウ「アスカさんはテツヤの事をよく理解してるみたいだな」

 

アスカ「へへへ♪まぁね♪」

 

アスナ「天国ってこんな綺麗な場所なんだね・・・行ってみたくなっちゃったかも♪なんてね♪さて、それじゃあ次の映像だよ!」

 

~part54『英雄の報い』より~

 

飛鳥「あ、そうだ!!神様 以前言ってましたよね 善良な行いをし続けたものにはそれ相応の報いが必ずあって それに゛魂の吹き返し゛もありましたよね!?」

 

哲也「何っ!?魂の!?」

 

神様「ふむ 確かにあったのう ただそれが使えるのはほんっとうにごく一部の人間でなおかつ生前の行動をワシが見極め それで初めて許可が出るんじゃぞ?」

 

ある!?ってことはもしかして俺生き返れんのか!?もし神様が俺の行動を認めてくれれば!!!!!もう1度木綿季にも・・・!!!!

 

飛鳥「神様 確か神様は生前の行いを全て見れるんですよね?それで哲也のしてきたことを見てください!!!!」

 

神様「ふむ それならば・・・・・・」

 

神様は何やらでかい本をどこからか取り出し その本のページをペラペラとめくり始めた

 

神様「おっ これじゃな 本名荒波哲也 享年は16歳 死因は・・・・・・ほぉ 彼女を庇い銃弾に・・・そりゃ災難じゃな・・・ えっと他には・・・なになに SAOと呼ばれるゲームにログイン ほぉ あのSAOか そこで死神と呼ばれ常に最前線で戦い続け 遂には仲間の協力もありゲームマスター茅場晶彦 プレイヤーネームヒースクリフを倒し 約6000万人の人々の救出に成功 そしてその後は最愛の彼女 紺野木綿季が須郷裕之に囚われていた為 命懸けで彼女を救出 見事須郷の策略から彼女を救い出し 彼女も無事に生還 しかし 哲也の運命もそこまで 脱走した須郷に拳銃を3発発砲され 力尽き死亡・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

飛鳥「ど、どうですか?」

 

神様「・・・・・・文句無しじゃ!!!!6000万人もの命を救い出し たった1人の彼女の為にその命を捧げた・・・・・・文句のつけようもない善良者じゃ!!!!!」

 

飛鳥「ってことは!?」

 

哲也「お、俺は・・・・・・」

 

神様「うむ!哲也君 汝に命の吹き返の権利を与える!!!!」

 

哲也「っ!?本当ですか!?」

 

神様「うむ!!!!」

 

や・・・やった!!!!!!やったぞ!!!!!!!生き返れる!!!!!!!生き返れるぞ!!!!!!!!!!!!!!生き帰れれば木綿季にも!!!!翔にも!!!!それにまた夢を追いかけられる!!!!!!!

 

神様「ただし」

 

哲也「へ?」

 

神様「ワシの出す要件を呑めば 生き返らせてやるぞ」

 

飛鳥「へ?条件付きなんですか?」

 

哲也「な、なんでも言ってください!!!!なんでもやります!!!!!!!」

 

ここまで来ちまえばもう何でも来いだ!!!!!!!なんでもやってやるから早く言ってくれ!!!!!!!神様!!!!!!!

 

神様「ふむ それじゃあ言うぞ・・・・・・」

 

何だ!?何なんだ!?

 

神様「生き返った時 君と木綿季ちゃん 2人の記憶を消す それで構わないならば生き返らせてやる」

 

哲也「なっ!?」

 

記憶を・・・・・・消す・・・・・・?どうゆう・・・・・・事だ・・・・・・?

 

神様「哲也君 君が生き返る条件には生き返った際 彼女との記憶のみを完璧に消すことだ 無論彼女からも君の記憶は消えることになる それでも構わないならば良いぞ」

 

飛鳥「そんな!?それってあんまりじゃ!?」

 

神様「飛鳥 黙っておれ」

 

神様は飛鳥を睨みそう言った

 

飛鳥「はい・・・・・・すいません・・・・・・」

 

神様「さて、どうするんじゃ?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・」

 

もし生き返れば 俺と木綿季は互いの記憶を・・・・・・・・・もし俺が生き帰えなければ木綿季が記憶を無くすことは・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・だったら答えは簡単だ

 

哲也「ならば生き返るのは拒否します」

 

飛鳥「へっ!?」

 

神様「それは何故だ?」

 

哲也「俺が生き返れば 木綿季の記憶も消えちまう 俺の自己満の為だけに木綿季の記憶は消したくない それに 例え生き返ってもう一度あって 付き合えたとしても やはりそれは違う気がするんだ SAOと最近あった出来事を経験しての俺達だと思うんだ だから あいつの記憶を消すくらいなら俺は天国にいます だからこの話は無しでいいです」

 

飛鳥「哲也・・・お前・・・・・・」

 

哲也「いいさ 木綿季にはいずれ会えるんだ それまで我慢するさ」

 

木綿季の記憶を消してまで生き返りたくはない だから いいんだ これで これで・・・・・・

 

神様「くくく・・・・・・・・・はっはっはっ!!!!!!!気に入ったぞ!!!!!!!気に入ったぞ哲也君!!!!!!!やはり君はワシが見込んだ通りの男じゃ!!!!!!!」

 

哲也「へ?」

 

神様「さっきのは君を試したんじゃ 君が彼女を犠牲にしてまで生き返るような人間なのか それとも彼女の為に自身の犠牲は気にしない男なのか 君はワシの試練に勝った 約束通り なんの犠牲も無しに君は生き返らせてあげようじゃないか!!!!」

 

哲也「っ!?本当ですか!?」

 

神様「ワシも男じゃ!!!!二言はない!!!!!!!」

 

哲也「っ!!!!よっしゃぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

 

飛鳥「やったな哲也!!!!」

 

哲也「やったよ飛鳥!!!!!!!」

 

俺は飛鳥とハグを交わした

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ!面白い男じゃ 荒波哲也君よ 約6000万人の命を救ってくれてありがとう ワシからも感謝する」

 

哲也「はい!!!!こちらこそありがとうございます!!!!」

 

神様「でもすまないが命を吹き返すには3日間待ってもらうことになる 今は命と身体が完全に別々になってしまっているからな 君の肉体に魂が入るようにする期間が欲しいんじゃ だからそれまでは飛鳥と一緒にいたらどうじゃ?」

 

哲也「そうなんですか 飛鳥さえよければそれで構いまさんが・・・」

 

飛鳥「私なら大歓迎だよ!!!!!!!3日間よろしく哲也!!!!!!!」

 

俺はハイテンションの飛鳥に思い切り抱きしめられた

 

哲也「むぐぅ!?」

 

飛鳥「良かったなぁ・・・生き返れるなんて・・・嬉しいよ・・・私も・・・!」

 

哲也「ぐ、ぐるじぃ・・・!」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ!やはり飛鳥は君に惚れてるようじゃのぉ」

 

飛鳥「っは!!/////」

 

飛鳥ははっとすると俺のことを離した 抱きしめるのはいいんだけど飛鳥の場合命の危険性があるからなぁ・・・もう死んでるけど

 

~映像終了~

 

テツヤ「おっ 神様初登場シーンじゃん」

 

アスナ「どこから突っ込んだらいいのかさっぱり・・・」

 

キリト「と、とりあえずここでテツヤは生き返れることになったんだな」

 

テツヤ「あぁ 神様のおかげだ」

 

アスカ「ほんと焦ったよ お前がここに残って言い出した時は」

 

テツヤ「ユウキの記憶を消す訳にゃいかねぇだろ?」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

リナ「ほんと 馬鹿みたいにお人好しよね あんたは」

 

ショウ「でもそれこそがテツヤって感じだな」

 

リーファ「と、ところで神様が言ってた君に惚れてるって言うのは?」

 

テツヤ「あぁ、実を言うとこいつは俺のことが好きなんだよ な アスカ」

 

アスカ「な、なんだよ 悪ぃかよ」

 

ユウキ・リナ「なっ!?」

 

テツヤ「別にー?俺も好きって言われて悪い気はしねぇし」

 

アスカ「なら良いじゃん!好きだよテツヤ♪」

 

テツヤ「へいへい」

 

アスカ「んだよその反応・・・つまんねぇの・・・」

 

ユウキ「ど、どうしよう・・・過去最強のライバルかも・・・」

 

リナ「こんなグラマーな人がライバルなんて・・・」

 

アスカ「へへへ♪テツヤー♪」ウデギュー

 

テツヤ「ったく 放送中だってのにこいつは・・・・・・」

 

アスカ「照れさなんなって~♪可愛なお前は~♪」

 

ユウキ「それに凄い積極的・・・・・・」

 

リナ「ど、どうしよう・・・テツヤが取られちゃうかも・・・・・・」

 

アスナ「これはテツヤ君ファンとユウキには思わぬライバル出現だね!さて、それじゃあ次の映像に向かうよ!どうぞ!」

 

~part55

 

飛鳥「あ!あの!!!私も生き返ることって無理でしょうか!?」

 

神様「・・・・・・・・・・・・」

 

飛鳥「無理なら構いません!!!!それでも可能性があるならば!!!」

 

神様「申し訳ないがそれは無理じゃ と言うのも君の身体は既に焼かれてしまい肉体が無いんじゃ・・・」

 

飛鳥「・・・・・・やっぱりそうですよね・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

神様「飛鳥 君の生き返りたい願望は哲也君が原因じゃろ?」

 

飛鳥「・・・・・・はい・・・・・・」

 

神様「それならこうゆうのはどうじゃ?生き返った哲也君の元に 夜だけ夢と言う形で出会う事を許可すると 但し それは哲也君がOKした場合のみじゃ」

 

哲也「それなら俺は一向に構いません つうか飛鳥に生き返っても会えるならこっちがそうしたいくらいです」

 

飛鳥「ほ、本当か!?」

 

哲也「あぁ もちろんだ お前が会いに行きたかったら俺が寝た時にいつでも来い」

 

飛鳥「やったぁ!!!!」

 

神様「でも 会えるのは月に2度程度じゃぞ?」

 

哲也「へ?それは何でですか?」

 

神様「飛鳥とは夢の中でと言う形じゃ 夢で飛鳥と会いすぎるのも 哲也君の現実世界で支障が起こる じゃからそこは勘弁して欲しいのぉ」

飛鳥「そう・・・・・・ですか・・・・・・」

 

哲也「なら例えば俺が飛鳥に夢の中で会いたいと念じればいつでも会えるって訳ですか?」

 

神様「まぁそうなるのぉ」

 

哲也「だったら俺から会いにいきゃあいい話じゃねぇか 大丈夫だよ そんな顔すんな飛鳥 木綿季とイチャついてるから疲れるのには慣れてるさ 安心しろ」

 

飛鳥「っ!!!!やったァ!!!!!大好きだ哲也!!!!!!!」

 

飛鳥はそう言って抱きついてきた

 

哲也「ぐっ・・・!でもようやくお前のこれにも慣れてきたぞ・・・・・・」

 

飛鳥「へへへ♪」

 

神様「すまんのぉ飛鳥 哲也君とずっと一緒にいさせたい気持ちもあるのじゃがやはり肉体が無い君を生き返らせるのは厳しいものがあるのじゃ・・・それに恐らく君の功績じゃ生き返らせるのは無理なんじゃ そこは勘弁して欲しいのじゃ」

 

飛鳥「はい・・・」

 

神様「じゃが 夢の中で会えると言う救済処置は許可するから 哲也君を夢の中で寝とったらどうじゃ?そうすれば哲也君は飛鳥にゾッコンじゃぞ?」

 

哲也「飛鳥 お前の挑戦受けてたってやるぞ 木綿季から俺を奪い取れるなら取ってみな」

 

飛鳥「ね、寝とりやしねぇけど望むとこだ!!!!」

 

~映像終了~

 

ユウキ「むむむ・・・・・・」

 

リナ「ずるい・・・・・・!」

 

アスナ「良かったですねアスカさん!テツヤ君に会えるようになるなんて!」

 

アスカ「てへへ~♪これで私も所謂サブヒロインの仲間入りなのかな?」

 

キリト「そうなるのかな・・・?」

 

ショウ「またライバル出現だな それと同時にテツヤの死ぬ確率が倍増」

 

テツヤ「やめろや」

 

リーファ「でも1度離脱してからサブヒロインに上り詰めるなんて凄いですね アスカさんは」

 

アスカ「あ、そういやそれについての手紙があったな 作者からの」

 

テツヤ「へ?そうなのか?読んでみろよその手紙」

 

アスカ「じゃあ・・・『アスカをサブヒロインに昇格させた理由はほんと単純なんですがこれから登場するサブヒロインの中にどうしてもナイスバディーな娘は居なく 甘えん坊 ツンデレ クーデレ ボクっ娘 元気っ娘といるけどどうしても男勝り 姉御肌 巨乳の属性を持ってるキャラがいなくて この属性を兼ね備えてるのがアスカだったので 急遽アスカをサブヒロインに抜擢し 隙の無いヒロイン構成にしてみました ほんと自己満足満々ですみません・・・』って書いてある」

 

テツヤ「ふーん なるほどね 男勝りで 姉御肌で 巨乳か・・・まぁ確かにアスカが一番あってるな でもこっから先もサブヒロイン出てくるのか・・・」

 

アスカ「ま という訳でよろしく!」

 

テツヤ「あぁ よろしく」

 

ユウキ「ボクも巨乳ならな・・・」

 

テツヤ「こらこら そんな胸を求めるな お前はお前なりのチャームポイントがあって ウィークポイントがちょっと胸が小さいってだけだろ?」

 

ユウキ「テツヤ・・・」

 

リナ「ツンデレってまさか私のことかな・・・・・・って事は私もサブヒロイン!?きゃー!!!!!」

 

テツヤ「?どした?」

 

リナ「何でもなーい♪えへへ~♪」

 

テツヤ「?変な姉ちゃん・・・」

 

アスカ「テツヤ♪大好きだよ♪」

 

テツヤ「サブヒロインの相手ってどうすればいいんだ?とりあえず俺も言っとけばいいのかな・・・好きって・・・・・・」

 

ユウキ「っ!?ダメダメダメ!!!!サブヒロインには好きって言わないの!!!!ボクだけに好きって言うの!!!!!!」

 

テツヤ「?そうなの?」

 

アスカ「えー別にいいじゃんかー独り占めはんたーい」

 

ユウキ「だーめ!!テツヤが巨乳の虜になったら取り返しがつかないもん!!!」

 

テツヤ「べ、別に虜になんかにはなりは・・・」

 

アスカ「ちぇ まぁいいや こっちからイチャつければ♪」ギュー

 

テツヤ「のわぁ!?」

 

アスカ「へへへ♪」

 

テツヤ「ったく・・・・・・」

 

リーファ「アスカさんが来てから騒がしくなってきたね・・・」

 

キリト「楽しいっちゃ楽しいけども・・・」

 

アスナ「それじゃあ次の映像に向かっちゃおうか!」

 

ショウ「あ、言っとくけど巨乳のサブヒロインだからってエロい展開はないからね皆 あんまし期待はしないようにね」

 

アスカ「えー!?」

 

~part56 『飛鳥とデート』より~

 

哲也「んじゃあ布団に入ろっか」

 

飛鳥「あ!それなら・・・・・・」

 

そう言って飛鳥が立ち上がると 着ていた寝間着を脱ぎ始めた

 

哲也「えっ!?」

 

飛鳥「へへ~♪どうだ!お前の好きなしましまのブラとパンツだぞ♪」

 

そう言って飛鳥は俺に投げキッスをしてくる こいつこんなキャラだっけ?

 

哲也「いや!あのな!?えっと・・・・・・」

 

やばい ついあの時しましまと適当に返したがなかなか破壊力が抜群じゃないか・・・・・・あの時の木綿季の下着見た並の破壊力だ・・・・・・

 

飛鳥「今日は寝かねせぇからな♪」

 

そう言って飛鳥は片方のブラの紐を外し 布団に入ってきた

 

哲也「えっ!?いや!!!待て飛鳥!!!!!」

 

飛鳥「まっちませーん♪」

 

こ、このままじゃ俺の初めては飛鳥にってことになっちまう・・・!アカン!!!俺の初めては木綿季にって決めてんだ!!!!こんな所でしたら俺のプライドが・・・・・・!!!!!!!

 

飛鳥「ふふふ♪今日は覚悟しろよ♪」

 

そう言って飛鳥は力強く腕を握ってくる あぁ・・・・・・ここで俺は大人の階段を登ってしまうのか・・・・・・ごめん木綿季・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

飛鳥「そん時のアイツったら可笑しくってさ~!!!!」

 

哲也「そりゃおかしい!!!ははは!!!!」

 

飛鳥の今夜は寝かせねぇと言うのは夜通し寝ずに話すぞと言うことだった あんな妄想した俺が恥ずかしい・・・

 

え?ブラの紐外したのはどうなのかって?

 

なんか単に布団に入ってもし汗をかいたら下着が汚れたらいけないから外すための準備だったらしい

 

そう 要約するとつまりは・・・・・・飛鳥は上だけ脱いでる状態だった

 

哲也「な、なぁ飛鳥?服着てほしいな~なんて・・・・・・」

 

飛鳥「だって今日暑いじゃん~」

 

哲也「あのなぁ・・・俺とお前はカップルじゃねぇんだぞ?友達以上の関係だとしてもこれはやり過ぎな気が・・・・・・」

 

飛鳥「む!んだよ!!!グダグダ言いやがって!!!私だって腹くくってんだからお前だって了承しろ!!!!!」

 

哲也「だからってな~」

 

飛鳥「じゃあ私のお願い!!!!まだ12時回ってねぇから有効なはずだぞ!!!!」

 

哲也「うぐっ・・・・・・はぁ・・・・・・・・・俺の馬鹿・・・・・・・・・」

 

飛鳥「へへへ~♪という訳で今日はこれでいるから♪」

 

哲也「言っとくけど俺は脱がんぞ!!!!絶対にだ!!!!」

 

飛鳥「はいはい ガードが硬いなお前は どうせ絶剣と毎日してた癖に」

 

哲也「ご生憎様 1度もした事ないよ」

 

飛鳥「へっ!?してねぇの!?」

 

哲也「そ 俺が超絶的に奥手でさ~ こう後1歩踏み込めねぇんだ

よ・・・・・・」

 

飛鳥「ったく!!良いか!!!!女ってのは好きな男には自然と体を許すもんなんだよ!!!だから後はお前がその後1歩踏み込めば良いんだよ!!!! ったく!!!ドンだけビビりなんだよお前は!!!!!」

 

哲也「それ木綿季にも言われたよ・・・・・・どうすりゃいいのかな・・・・・・」

 

飛鳥「押し倒す練習を私でしてみては?」

 

哲也「駄目です」

 

飛鳥「何で!!!!」

 

哲也「アホかお前は!!!!!俺にだって我慢の限界はあるんだ

よ!!!!!」

 

飛鳥「ふーん つぅことはお前今我慢してんのか~♪」

 

哲也「そ、そうだよ 何か文句あっかよ・・・・・・」

 

飛鳥「いいや?あー何だか熱くなってきちゃったな~」

 

そう言って飛鳥は腕を伸ばした すると自然と俺の顔の前に飛鳥の上半身が出てきた

 

哲也「なっ!?」

 

俺は直視をしてはいけないからすぐさま顔を逸らした

 

飛鳥「きゃはは~!!!照れてんの照れてんの~!!!!!うりうり~!」

 

そう言って飛鳥は肘で俺の身体を突いてくる

 

哲也「るせぇ!!!!誰だって見慣れないものを見りゃ照れんだよ!!!!!!」

 

飛鳥「・・・・・・まぁそれは同感だわ・・・・・・/////」

 

哲也「え?飛鳥?」

 

飛鳥「・・・・・・馬鹿・・・・・・/////」

 

哲也「え?飛鳥?お前何を見たの?」

 

飛鳥「うるせぇこのドスケベ野郎!!!!!!!/////」

 

そう言って飛鳥は俺のことを殴ってきた 全力で

 

哲也「いたぁい!?」

 

飛鳥「とにかく!!!お前はとんでもないドスケベ野郎だってことだ!!!」

 

哲也「・・・男の前で上半身裸になってる飛鳥に言われたくない・・・」

 

飛鳥「それはお前の前でだけだこの野郎!!!!」

 

そう言って飛鳥はヘッドロックしてくる

 

哲也「んー!?/////」

 

や、ヤバいってこれは!!!!完全に男を堕とす凶器だよ!!!!!

 

哲也「や!やめろ飛鳥!!!!」

 

飛鳥「絶対止めない!!!!」

 

哲也「ぐっ・・・この・・・・・・いい加減にしろ!!!!」

 

飛鳥「んなっ!?」

 

俺は飛鳥の腕を無理やり解いた でも 勢いよく解きすぎて今現在飛鳥を襲ったような光景になってしまった

 

哲也「いや、あの・・・これは・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・優しく・・・・・・してね・・・・・・/////」

 

そう言って飛鳥は顔を赤らめ 目を瞑り キスを待つような体制になっていた

 

哲也「しないから!!!!!!!!!!!」

 

飛鳥「ちぇ やっと哲也をその気にさせれたと思ったのに・・・・・・」

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・・・・ったく お前といると笑いが尽きないよ 良い意味でも悪い意味でも」

 

飛鳥「てへへ♪」

 

哲也「さ!夜もまだまだ長いんだ!!!!どんどん話すぞ!!!!!」

 

飛鳥「おう!!!!!」

 

~映像終了~

 

アスカ「ほんとあの時は貰ったと思ったのになぁ・・・生半可な想いじゃないってことが分かったけどさ」

 

テツヤ「そう簡単に俺の初めてをやってたまるか」

 

ユウキ「て言うかなによこのシーン!!!!アスカさんに興奮しちゃって!!!!」

 

テツヤ「ええっ!?だ、だって目の前にあんな爆弾おっぱいがあったら誰だって見ちゃうって!!!」

 

リナ「じゃあ私とユウキちゃんのだったら見るの?」

 

テツヤ「え、いや・・・・・・それは・・・・・・」

 

リーファ「・・・・・・テツヤ君サイテー・・・・・・」

 

アスナ「テツヤ君のおっぱい星人・・・・・・」

 

キリト「最低だな・・・」

 

ショウ「なんでやつだ・・・・・・」

 

テツヤ「な、なんで俺が悪いみたいになってんの!?み、皆も見るよね!?目の前におっぱいあったら!!!ねぇ!!!!見るよね!?」

 

アスカ「もうやめとけテツヤ・・・お前が惨めになるだけだ・・・私の胸でよかったら貸すぞ?」

 

テツヤ「ぐすんっ・・・アスカ・・・」ギュー

 

ユウキ・リナ「なぁっ!?」

 

アスカ「よしよし・・・」

 

リーファ「あ、あちゃー・・・」

 

アスナ「逆にアスカさんとくっつかせちゃった・・・」

 

テツヤ「あんがと・・・」

 

アスカ「私の胸でよかったらいつでも貸すからな?辛かったらいつでも言えよ」

 

テツヤ「あぁ ありがとなアスカ」

 

ユウキ「ぼ、ボクだって貸すよ!?」

 

リナ「私も!!!アスカがいなかったら私に言ってよ!!!!!」

 

テツヤ「そうか?じゃあ2人にも甘えちゃおうかな ありがとな2人とも」

 

ユウキ「ボクは妻なんだから当たり前だよ!!」

 

リナ「私だってお姉ちゃんだし!!!」

 

アスカ「私は・・・・・・私だってテツヤが大好きだからな!!!!」

 

テツヤ「あ、あぁ 3人ともありがとな」

 

アスナ「さて、それじゃあ次の映像に向かうよ!!そろそろ総集編も終わりに近づいてるよ!どうぞ!!」

 

~part57『また、会える日まで』より~

 

飛鳥「・・・・・・哲也・・・・・・もう・・・・・・ここでサヨナラにしよう・・・・・・」

 

哲也「っ!?」

 

飛鳥「もう・・・・・・こんな姿見せたくないし・・・・・・お前の目の前でサヨナラなんて耐えられない・・・・・・ならいっそここで別れた方が身のためだと思うんだ・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・じゃあな・・・・・・幸せにな!!!!!!!!!!!!!!」

 

そう言って飛鳥は走り去ろうとした

 

おい 俺はこんなとこでみすみす飛鳥と別れんのか?それは違う

 

哲也「待て飛鳥!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺は去ろうとした飛鳥の腕を掴み そのまま引きずり込み抱きしめた

 

飛鳥「なにすんだよ!!!離せ!!!!!!!」

 

哲也「離さねぇ!!!!!!!お前を泣かして悲しませたまま別れるなんてんなの死んでた方がましだ!!!!!!!!!!!!!!!」

 

俺はそう言って力強く飛鳥を抱きしめた

 

哲也「飛鳥・・・・・・聞いてくれ・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・何だよ・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・俺にはお前が既に知ってるように木綿季がいるからお前の想いには答えられはしない だからこんな事言ってもお前は更に怒るかもしれないけど聞いて欲しいんだ・・・・・・・・・飛鳥 出来ることならこのままお前を手放さないでいたい・・・・・・」

 

飛鳥「なっ!?お前それって・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・俺は目の前で女の子が・・・・・・ましてや自身を好きって言ってくれる奴が泣いててはいそうですかで何もせずにいられるほど駄目な人間じゃない・・・・・・それと同時にその状況を何とかしようとしてもお前の心に刺さるような言葉を言えるほど器用な人間でもない・・・・・友達としてでなく異性として好きだなんて言えばそれは嘘になる だからお前を慰めることが出来る言葉はあまり言えないと思う・・・・・・」

 

飛鳥「哲也・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・それでも・・・・・・それでも俺はお前をあんな状態でサヨナラなんてことにはさせたくなかったんだ・・・これから先向こう何十年は話すだけで身体には触れ合えないんだ・・・そんな時にお前とこんな状態で別れたくはない・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・俺生き返るよ・・・・・・そして木綿季達の所に行ってくる・・・・・・お前の分も生きる・・・・・・だから・・・・・・たまには夢でもなんでもいいから遊びに来てくれ その時は色んな話を聞かせてやるからさ」

 

飛鳥「・・・・・・そんなんじゃ許さない・・・・・・」

 

哲也「え?」

 

飛鳥「演技でもいいから・・・・・・私の事を彼女だと思って・・・・・・愛の言葉・・・・・・言ってよ・・・・・・」

 

飛鳥がそう言うと俺の元から離れ 二三歩の距離に立った

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「お願い・・・・・・じゃなきゃ夢で出る時お前を呪ってやるぞ?」

 

哲也「・・・・・・分かった 言っとくがロマンチックな事は言えねぇからストレートに行くぞ」

 

俺は飛鳥の目の前に立ち 飛鳥の肩に手を置いた

 

飛鳥「うん・・・・・・・・・」

 

哲也「飛鳥 俺だけを見てろ 大好きだ」

 

俺はそう言って肩に置いていた手を背中に回し 目一杯力強く抱きしめた

 

飛鳥「・・・・・・うん!!!私も・・・・・・!!私も大好き!!!!!!!」

 

そう言って飛鳥は俺の首に手を回し抱きついてきた 俺は片手を飛鳥の頭に乗せ撫でた

 

哲也「これで大丈夫か?」

 

飛鳥「うん・・・・・・大好き・・・・・・もう離さないからな・・・・・・!!!」

 

哲也「・・・・・・飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「哲也・・・・・・」

 

俺達は互いに見合った 普通なら多分ここでキスを交わすんだろうけども そんなことは出来ないと思ったのか飛鳥が俺の頬にキスをしてきた

飛鳥「へへへ♪唇じゃないけどファーストキス あげちゃった♪」

 

哲也「あぁ 俺も頂いたよ 飛鳥のファーストキス」

 

飛鳥「哲也・・・・・・出来ることならこの3日間で襲って欲しかっな・・・・・・」

 

哲也「へ?」

 

飛鳥「・・・・・・なんてな てへ♪」

 

哲也「・・・・・・何十年後で良いならお前の望みも叶えてやる だからそれまで待ってろ」

 

飛鳥「ほ、ほんと?」

 

哲也「あぁ だからそれまで待てるか?」

 

飛鳥「うん!!!私待つよ!!!!ずっと!!!!!何年でも何十年でも何百年でも!!!!」

 

哲也「そっか それなら良かった」

 

俺は飛鳥の事を撫でた 心做しか気持ちよさそうな表情をしていた

 

飛鳥「へへへ♪」

 

哲也「さて 行くか飛鳥 神様のとこに」

 

飛鳥「うん!」

 

そう言って飛鳥は俺の右腕に抱きついてきた

 

哲也「うっし 行くぞ」

 

~映像終了~

 

テツヤ「ここは天国を旅立つ前のシーンだな 俺がアスカに告白紛いの事をした」

 

アスカ「私も好きだからなテツヤ♡」

 

テツヤ「・・・・・・あぁ 俺もだよ」ナデナデ

 

ユウキ「あー!!!!!浮気した!!!!!!!!」

 

リナ「そんなのずるいずるい!!!!!私にもー!!!」

 

ユウキ「ボクにもしろー!!!!」

 

テツヤ「なっ!?ま、待て!!!今のはシーンがシーンだから乗ってやった訳でだな!!!!」

 

ユウキ・リナ「問答無用!!!!!!」

 

テツヤ「た、助けてぇ!?」

 

アスナ「あはは・・・」

 

キリト「南無・・・・・・」

 

リーファ「でも良かったですね 演技でも好きって言ってもらえて」

 

アスカ「へへへ~♪これもサブヒロインの特権だよね~♪」

 

ショウ「流石だなテツヤは 馬鹿正直だからモテるとこもあるしなあいつは」

 

アスカ「分かってるじゃんショウ君」

 

ショウ「まぁ何年も一緒なんでね」

 

テツヤ「分かった分かった!!!!1人ずつ相手するから!!!!!!」

 

ユウキ「わーい!!」

 

リナ「じゃあまず私ね!!!」

 

ユウキ「駄目!!!ボク!!!!」

 

アスカ「2人ともずるいぞ!!!私も混ぜろ!!!」

 

テツヤ「だぁもう喧嘩すんなぁ!!!!!!つうかここは振り返りの場であってイチャつく場ではなーい!!!!」

 

キリト「4人がイチャついてる間に説明すると この後テツヤはアスカさんと別れて 生き返ってユウキとの再開を果たすんだ」

 

ショウ「これでテツヤもめでたく復活ってシーンだな」

 

リーファ「でも死んだままでもテツヤ君は幸せにやっていけそうだな・・・」

 

アスカ「次は私!!!!」

 

リナ「私!!!!!」

 

ユウキ「ボク!!!!!!!」

 

テツヤ「助けてくれぇ・・・」

 

アスナ「そ、それじゃあテツヤ君が相手してるうちに最後の振り返りと行きましょう!!どうぞ!!!」

 

~part58『金色の未来』より~

 

木綿季「へっ!?あ、あれってまさか・・・・・・゛アインクラッド゛!?」

 

そう 俺達の目の前に姿を現したのは浮遊城 アインクラッド SAOの頃日々100層攻略を目指して攻略して行ったSAOの舞台だ

 

何故終わったSAOの舞台が今ここに現れたかと言うと これもザ・シードの効果だ

 

ALOの中に SAOのデータの一部を引き継がせると なんと アインクラッドまで引き継げることも分かった

 

今回はアインクラッドだけだが その内ソードスキルもALOで実装されることだろう

 

哲也「あぁ 俺達はもう一度あの城を登りきって クリアするんだ 今度こそは100層まで登りきってな」

 

木綿季「よぉし!!!負けず嫌いのボク達が組めばもう負けないからね!!!覚悟しててよアインクラッド!!!!」

 

木綿季はガッツポーズをしながら俺の方を見てそう言った

 

そして 俺達の後ろから皆の声が聞こえてきた

 

クライン「何やってんだテツヤ!!!!早く行くぞ!!!!」

 

シリカ「お先失礼しますね!!!!」

 

リズ「あんたらも早く来なさいよ!!!!!!」

 

エギル「先行くぜぇ!!!!」

 

キリト「テツヤ!!!早く行くぞ!!!!」

 

アスナ「2人共!行くよ!!!!」

 

リーファ「早く行こテツヤ君!!!」

 

ショウ「先行くぞ2人共!」

 

皆は俺達の前を飛んで通り過ぎていく 辺りを見渡せばサクヤさん アリシャさん ユージーン将軍等 各種族の皆もここに集まっている

 

全く 皆落ち着きがねぇんだから 待ってろ すぐ行くからさ

 

俺と木綿季が皆の元に行こうとした時 俺達の目の前に姉ちゃんが止ま

ってきた

リナ「テツヤ!ユウキちゃん!!行くよ!!!皆でアインクラッドをク

リアしよう!!!!」

 

木綿季「うん!!!哲也!!!行こ!!!」

 

哲也「あぁ!!!行くぞ!!!!」

 

俺達はキリト達が待ってる場所まで 移動をした

 

 

 

 

ソードアート・オンライン それは死のゲーム ログインしたプレイヤーの約半分はゲームオーバーとなり 死んでしまったが 何とかゲームクリアをすることは出来た

 

 

 

けれど ヒースクリフと同士討をした俺は俺は そのまま死んでおきたかったのが本音だった 何故ならその前に最愛の木綿季がゲームオーバーとなり死んでしまったからだ

 

 

現実に戻った俺は 木綿季の夢に魘され続け 大好きな木綿季をあろう事か大嫌いとほざき出した

 

 

けれど 結局木綿季は生きていて 俺も姉ちゃん達の協力のおかげで木綿季を助けることが出来た

 

 

木綿季 もう俺は二度とお前の事を嫌いなんて言わない 愛するお前のことを嫌いだなんて言ってごめん 許してくれ

 

 

だから 俺はお前に対する暴言の分も 愛し続けてみせる 愛し通す 離さない

 

 

木綿季 俺はこれからもお前に変な疑い持たせて悲しませることもあるかもしれない でも 安心してくれ 俺は絶対に浮気はしないから

 

 

俺はこの身が朽ちようと お前の事を守り 愛し 幸せにする だけど俺は不器用だから お前に真っ直ぐな愛情を向けることは出来ないかもしれない

 

 

でも 俺は誓う 愛を通り越した愛 永遠の愛を俺の想いに掛けて誓う

俺は木綿季を守り 幸せにして 絶対に愛し通す

 

 

傍から見てれば単なる愛情表現の1つだけど これは俺なりの 君に送る 俺の誓いの言葉だ

 

 

木綿季「さぁ!!!行こう哲也!!!!!ボク達であの城を倒すんだ!!!!!」

 

 

金色の未来に向けて 今日もまた、俺達は一歩を踏み出す

 

 

そして 切り開く 月牙天衝でこれから先の未来を

 

 

───死神と呼ばれた剣士は 再びアインクラッドに舞い戻る───

 

 

哲也「今度こそはクリアしてやるさ・・・・・・待ってろよ!!!!!!!月牙天衝!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

~映像終了~

 

アスナ「これはつい最近の出来事だね」

 

テツヤ「はぁはぁ・・・折角のいいシーンを見過ごした・・・」

 

キリト「お疲れ様・・・3人の相手は疲れたろ・・・」

 

テツヤ「疲れたなんてもんじゃねぇよ・・・」

 

リナ「早くアインクラッドを攻略したいな~!ついでにテツヤの事も・・・/////」

 

アスカ「なぁテツヤ アインクラッドの攻略状況を伝えてくれよ!私も一応SAOプレイヤーだし気になる!」

 

テツヤ「あぁ お安い御用だ」

 

リーファ「テツヤ君 皆で頑張ろうね!」

 

テツヤ「あぁ!頑張ろう!」

 

ショウ「次こそは頂点まで・・・」

 

ユウキ「駆け上がる!!!」

 

テツヤ「よぉし!そうとなったら俺達でバシバシ攻略していくぞ!!!!皆!!!!頑張ろうな!!!!」

 

一同「おぉー!!!!」

 

アスナ「テツヤ君やキリト君達がいれば負ける気はしないね♪さて、以上がALO編の総集編でした!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

~第4回 ユキのトリビアコーナー♪~

 

 

ユキ「むむむ~ ユキもお父さんにギューってしてもらいたいな~・・・っは!いっけない!皆!ユキのトリビアの時間だよ!!今回はこれから出てくるお母さん以外のヒロインの皆の紹介!」

 

ユキ「まずはお父さんのお姉ちゃんでもあるリナさん!実のお姉さんとツンデレ系キャラとしてサブヒロインとしてもお姉ちゃんとしても活躍してもらいたいな!」

 

ユキ「次は見事サブヒロインに勝ち上がったアスカさん!アスカさんは他のヒロインの皆にはないスタイルと姉御肌を兼ね備えたなかなか強敵なサブヒロインだよ!!でもでもアスカさんもお父さんの前ではデレデレになっちゃうんだ!だからそんなギャップに画面の前のあなたもメロメロに!?でもメインヒロインはお母さんだからあんましメロメロになったらダメだよ?」

 

ユキ「次からのヒロインは一応名前を伏せて紹介するね!次のヒロインはFさんFさんはお母さんと同じで元気いっぱいでお父さんにメロメロな女の子!チャームポイントであるその明るさでお父さんを落としちゃうかも!?お母さんピンチ!!!負けないでね!!!!」

 

ユキ「一応今の所検討してる最後のサブヒロインのSさん!Sさんはツンデレとクーデレを兼ね備えたツンクーデレ属性だよ!!いつもはツンツンクールだけど お父さんの前だったりすると デレデレクールになっちゃう人なの!!!もしかしたらアスカさん以上のギャップにお父さんもタジタジに!?」

 

ユキ「そして!最後にサブではないけどお父さんの正妻であるお母さん の紹介!」

 

ユキ「お母さんは甘えん坊でデレデレなお父さん一筋の人なの!!!他の人にもモテちゃうけどそんなのどうでもよくってやっぱりお父さん一途なの!!」

 

ユキ「それでねそれでね お母さんは凄い嫉妬深いんだ だからお父さんがちょっとでも女の子と仲良くしてたら直ぐに浮気だと思っちゃうんだ だからお父さんも大変みたい 皆も彼女・彼氏が出来た時は誤解されないように気をつけてね?」

 

ユキ「皆はどの女の子が好きかな?へ?ユキが好き?てへへ~そんなの照れちゃうよ~♪ありがとね♪ユキもみんなの事が好きだよ♪それじゃあここでユキのトリビアコーナーも終わりだよ♪またねー♪」

 

~第4回 ユキのトリビアコーナー♪ 終わり~

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

アスナ「さて、次のコーナーと共に 番組も終わりにしたいと思います!次のコーナーはこの作品のこれからについてです!!それじゃあこの場面はテツヤ君にお願いしちゃうね!」

 

テツヤ「おう!任せとけ!!そんじゃ皆 これを見てくれ!」

 

~『死神と呼ばれた剣士』のこれからについて~

 

① オリジナルストーリー!!

 

② テツヤとショウのプロ入り後!

 

③ ちょっと早めのGGO!(?)

 

④ 色々なキャラも出すかも!?

 

ユウキ「これは一体?」

 

テツヤ「これは今のところ考えられてるこの作品のこれからについてだ まず①に関しては見ての通り 作者完全オリジナルストーリーを展開していくんだ そこでは俺がユウキや他のヒロインとデートをしたり 部活として野球をしたり ALOをプレイしたり 色々なことをしていくつもりだ 高校生には欠かせない友情 愛 喧嘩などなど 色々なことを書いていくぞ!」

 

リナ「ていう事は私もテツヤとイチャつける場面が・・・・・・」

 

キリト「俺達の高校生活か どんな風に展開するか楽しみだな」

 

ショウ「②のプロ入り後ってのは?」

 

テツヤ「んじゃあ②の紹介と行くか!②も書いての通り! 俺とショウがプロ野球選手として入団してからを書いていくいわば未来の世界を書いていくつもりだ!!ここでは俺とユウキの子供や ショウの結婚相手も出るかも!?俺達登場人物も皆大人になってるから大人の絡みを増えていくから楽しみにしててくれよな!」

 

ショウ「お、俺の結婚相手!?」

 

ユウキ「ショウの結婚相手か~!見てみたいな~!!」

 

テツヤ「まぁ見てのお楽しみってとこだなそこは 楽しみにしててくれよな!」

 

アスカ「これには私は出るの?」

 

テツヤ「まぁサブヒロインだしな 一応主要人物は大体は出すつもりだ」

 

リーファ「大人の私達か~一体どうなってるのかな~♪」

 

アスナ「早く見てみたいね♪」

 

キリト「次のGGOってのは何なんだ?」

 

テツヤ「んじゃあ③と行くか ③の早めのGGOってのは GGOは本来時系列的には冬にあるはずなんだが この作品ではこれから完全オリジナルになるから 冬に行くまでに もしかしたらかなりの時間がかかるかもしれないから こっちの時間軸で夏休み辺りにGGO編に入るかもしれないんだ もし冬のままにしてたらアイツを出すのが2年後とかになりそうで怖いからな・・・」

 

ユウキ「このじーじーおーって言うのは次の物語の舞台なの?」

 

テツヤ「まぁそこは企業秘密ってとこで ここは一応読者の皆様に送っている場面だからね」

 

アスカ「じゃああまりここには触れない方が良いのか?」

 

テツヤ「その方が助かるかな」

 

アスナ「じゃあここはこれから先のお楽しみだね」

 

リナ「じゃあ④の色んなキャラって言うのは?」

 

テツヤ「んじゃあ④の紹介と行くか!ここで言う色んなキャラってのは例えばSAOだけでなく 他のアニメ作品のキャラを出すってとこだ 一応今考えてるのは 高校生活の野球部として出てくる練習試合相手に あの有名野球ゲームのキャラが出てきたり ALO内のイベントとして あるシリーズ最強主人公が率いる傭兵団を出したりってどこだ」

 

ユウキ「へ~いろんな人達に会えるってことだね!!ボク楽しみだな~!!!」

 

ショウ「ふーん 練習試合相手に出てくるってのか 面白いじゃねぇか」

 

テツヤ「だろ!?ALOに出てくる予定のキャラも超強いらしいからな!!俺も楽しみだぜ!!!」

 

アスナ「これから先も私達に退屈は無さそうだね!!」

 

キリト「むしろ忙しくなりそうだ これからも」

 

アスカ「テツヤ 私に色んな現象報告頼むな!」

 

テツヤ「任せとけって!」

 

リーファ「リナちゃん!私達も頑張ろうね!!」

 

リナ「うん!!!」

 

ユウキ「ボクも頑張るぞ!!!ねテツヤ!」

 

テツヤ「あぁ これからもよろしくな!」

 

アスナ「ふふふ♪さて!そろそろお別れのお時間も近づいていますが 皆どうだった?」

 

テツヤ「今までの振り返りとしてもいい時間を取れたよ!」

 

キリト「俺も 昔の自分達を見れて楽しかったよ」

 

ショウ「俺も同じく いい時間だったよ」

 

ユウキ「ボクも色々なこと所を振り返れて楽しかったよ!!!」

 

リナ「私も色んな所をテツヤ視点から見れて楽しかったかな また機会があったら呼んでほしいな」

 

リーファ「私も他人の視点から見れて楽しかったな!」

 

アスカ「私はテツヤ以外の皆と出会えて楽しかったかな♪」

 

アスナ「私も楽しかったよ!いろんなことを振り返れて!!それじゃあ最後はテツヤ君から一言を貰って終わりにしよっか!」

 

テツヤ「そういう事なら・・・・・・画面の前の皆さん そしてここにいる皆 これから先も俺に付いてきてくれよな!!!頼むぜ!!!!」

 

一同「おぉー!!!!」

 

ユウキ「それじゃあここで本当にお別れだよ!!!皆!!!また本編で会おうね!!!ばいばーい!!!」




という訳で2話に渡る総集編でした!如何でしたか?

総集編も終わったので次からは本編に入ります!!!

もっと早め早めの投稿を次には心がけますのでどうかこれからもお付き合いのほど宜しくお願いします!!

それではまたテツヤやユウキと共に 本編でお会いしましょう!!


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アナザーストーリー~スター選手への道~
special part 序章


こんにちは 畜生ペンギンです

 

今回はこれといった話ではありませんが special part つまり 哲也の大人編 つまりプロ野球選手としての生活を書いていくpartの詳しい説明回になります

 

まず このプロ入りpartでは 1part辺り2、3年の哲也と翔のプロとしての成績を出しながら ちょくちょく木綿季や翔達との話も入れていくという物です

 

さて、もしかしたら気になるかもしれない2人のプロとしての成績の出し方ですが 方法はあります

 

その方法は 実況パワフルプロ野球2017(2016年度版をアップデートしたもの)のペナントモードと呼ばれる物をフルオートで回し 一体どんな成績を残すのかと言うものです

 

実際には2026年度に哲也達は入団することになりますが それだと選手を消したり 新しく選手を入れたりを12球団で行わなきゃいけないので そこは2017年度版の選手を使わせてくださいませ(哲也達は横浜Dena入団なので 筒香選手 梶谷選手 山﨑康晃選手達とプレーすることになると思います)

 

パワプロを全く知らない方に簡単にペナントモードを説明すると ペナントモードでは自分が球団の経営者及び 指導者側になり 個々の選手に指示を出し 年俸(給料)の決定権 自由契約(クビ)にするかどうかの決定権 FA(フリーエージェント)選手の契約(要は他のチームから移動しようとしてる人を自分のチームに入れようとすること)などなど このモードはかなり自由度が高く 色々な用途で楽しむことができます

 

私自身 既存の球団のメインの選手を全員消し 入ったばかりの選手のみをつかい 何年で優勝できるかなどで楽しんでます

 

ちなみに このペナントモードでは選手が成長します 当然 それはオリジナルの選手となる哲也と翔も例外ではありません

 

ちなみに 哲也と翔の能力は既に決めてあります

 

哲也が

【挿絵表示】

 

 

翔が

【挿絵表示】

 

 

画像を見ても分からない方と なんだこの厨能力と思う方がいるかと思います 分からない方にも分かるように説明すると 物語の序盤 SAOで例えると 1話目から哲也が天鎖斬月が使えて 翔もそれと同等の武器を使えるような状況です

 

そんなんじゃ負けないんじゃない?と言う人もいると思いますが 既に何度かペナントモードで回してますが 哲也も何度か負けますし 翔も(弾道が上がらなければ)ホームランがあまり出ないので一応バランスは取れてます

 

ちなみに 哲也の選手としてのモチーフは元 ソフトバンクホークス所属の斉藤和巳選手 翔はモデルはいませんが こちらも元ソフトバンクホークス所属 城島健司選手のようなスーパーキャッチャーにしています

 

ちなみに現代のアマチュア野球界でもしも2人のような選手が登場したら 複数の球団から最高待遇(ドラフト1位指名)は間違いないレベルです

 

さて、 とりあえずプロとしての2人はこんな感じです 続いては成績の表したかですが そこは画像を貼れれば貼って 貼れなければ自分で書いていくつもりです

 

ここでも分からない方のためにも野球の成績の味方を説明いたします

 

まず哲也のポジションであるピッチャーの方から (主は説明が絶望的に下手くそです 分からなかったらホントすいません・・・)

 

まず 主要な成績として 勝敗 防御率 奪三振数 勝率があります

 

勝敗は 野球は9回まで試合があるのですが その選手が投げてて 5回の時点で投げてるチームが勝っていたら その選手に勝ち星の権利が与えられます(例えば A対Bで Aが1点勝ってる状況で Aの投手が5回を点を取られずに抑えれば そこで勝ちの権利が与えられます)

 

そして そのまま終わればその選手は無事に勝ち投手の権利を得られます 主に最初から投げる投手(先発)がこの権利を多く得られます

 

逆に もし勝ち投手の権利を得ても その後打たれて同点にされたりしたら そこで勝ち投手の権利は消えてしまいます そしてその時点で投げていない状況(降板)で 他の選手が打たれても その選手の勝ちの権利は消えてしまいます

 

割と現実でも見てて不遇だなって選手は多くいます(有名なのはジャイアンツ所属のS選手の『負け運って何?』)

 

続いて防御率 これはその選手が投げた回数(投球回)に対して 一体どれくらい点を取られたかが分かる物です 一般的に沢山の回数を投げて1点台~2点台の成績残をせればエースと呼ばれるようになります

 

ちなみに野球は3個アウトを取れればそこで攻守交代のスポーツです そして投手には完投と呼ばれ 最後までその選手のみで投げるゲームもあります そうなると1人で27個のアウトを取ることになり そうなると投球回も多くなり 点を取られなければ防御率も減るという仕組みです

 

ちなみにペナントモードで哲也は良く1.50程の成績をコンスタントに残します コンスタントにこの成績を残す時点で充分に化け物レベルです

 

続いて 奪三振とは 野球は2ストライク 3ボールまでカウントがあり そこで2ストライクの所で選手がバッドを空振ったり ストライクゾーンのボールを見逃したりすると 1つ三振をとったことになります

 

三振はKと表せられることがあります なので沢山の数三振を取れる選手はドクターK等と言われることもあります

 

でも三振を複数個取ると選手の球数が増えるのが難点 肩や肘を痛めかねません

 

最後に 勝率ですが これは数勝った回数÷勝ち負けの回数で出すことができます

 

なので 15勝していて 5負けしていたら 勝率は.652となります

 

最近では今メジャーリーグにいる田中将大選手が勝率10割を記録して話題になりました(その年無敗)

 

ちなみに哲也のモチーフとなった斉藤選手は 投手5冠(勝利数 防御率 奪三振 完投数 勝率で1位)と呼ばれる投手の中でも最高の栄誉を得た時に.783と言う勝率を残しています

 

他にも色々と成績らありますが それはほんとに専門的なところになるので割愛

 

続いて野手成績の説明を

 

野手成績は打率 本塁打数 打点数 盗塁数 安打数があります

 

打率は 良く10打席立った時に 3回打てれば優秀と呼ばれています 要は 3割の打率を残せれば優秀な選手となります

 

ただし ただの3割ではいけません 打席に立った回数(打数)が多い中で 3割の成績を残せるほど打てると 更に優秀と言えます

 

ただ 打率が悪くても優秀な選手は多いので一概には言えません

 

続いて 本塁打数 こちらも打席に立った中でヒットの延長線上にある ホームランを打った回数となります

 

この数は 最近までは王貞治さん他が残していた55本が日本記録でしたが 2013年にバレンティン選手が60本と記録を伸ばしました

 

ちなみにこの50本の大台はめったに超えられません 50本打てればかなりのパワーヒッターです

 

続いて 打点数

 

打点は塁の上にいる選手を その選手が打った時にホームに返せればルール上1点となり その数が打点となります

 

ホームランを打つバッターが多く打点を稼ぐ傾向がありますが チャンスに強いバッターなどもいるので こちらも一概には言えません

 

続いての盗塁数は 塁に立った時に バッターが打たずに塁上にいる選手(ランナー)が次の塁へ走り そこでセーフになれば盗塁成立となります

 

これは無論足の速い選手出なければ成功は難しく なおかつキャッチャーの送球(ボールを投げること)もあるのでその数を多くこなせる選手は塁上に多く立ってることも条件なので高く評価されます

 

最後の安打数は ヒットを打った個数の値となります

 

これは打率とも並行され 最多安打数の選手が良い打率を残すことが良くあります

 

ちなみにこの安打数 イチロー選手が日米合わせても4316本と化け物の成績を残してます 単年の成績も最近までは1位でした

 

そして、野手成績では打率 本塁打数 打点の数が全部1位の三冠王と呼ばれるものがあります

 

これは最後に達成したのは2004年とその難しさを物語っています

 

そして、最近流行語にもなったトリプルスリーとは 打率 本塁打 盗塁が3割 30本 30盗塁を記録していることです

 

これの難しさは 本塁打を打つと塁上には残れません なので安打などで塁に残った時に確実に盗塁を決めることが条件とも言える難しいものです 上記の2つはゲームでも滅多に出ません(でも山田哲人選手はトリプルスリーを2年連続でやってます)

 

さて、野球の成績の簡単な説明もこんな所で いよいよ最後 大人の哲也達についてです

 

大人になった哲也なので それは色々とディープな内容になりがちだと思います

 

人情や恋愛等 今の哲也達からは思へないほど重い内容もあると思います

 

だけど 大人ならではの胸きゅんもあるかと思います

 

例えば 木綿季の出産だったり 翔の初恋だったり 木綿季以外のヒロインの出番など 色々と盛り上がる点はあると思います

 

そして、そんな中でさらに成長していく皆に注目をしてくれたら幸いです

 

さて、そんな所で大人編の説明も終わりです これは普通の高校生活編と同時並行で行いますので どうかこちらも楽しみにしててください!



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special part1ドラフト指名~プロ入り~

すいません special partをようやく投稿できました ちょっと悩んでた部分があってこの話では訳あって野球はしないで話オンリーです

次回からは本格的に野球成分をたっぷり入れるので次回までおまちください!

それではどうぞ!



2026年度 ドラフト会議

 

今年も プロの球団から指名を受け プロの世界への扉を開ける未来ある男達がいた

 

それは 高校生 大学生 社会人 独立リーグ等 様々な人達が指名を受ける

 

そして、今日ここに ドラフト会議を心待ちにして聞いてる男がいた・・・・・・

 

『第9位選択希望選手 横浜Dena』

 

「来い・・・来てくれ・・・!」

 

『──── 内野手 明治・・・』

 

「ま、またかよ・・・もう駄目だ・・・」

 

その男の名前は 荒波哲也 部室の中にあるテレビでドラフトの指名を心待ちにしていた

 

高校生がドラフトで指名を受けるには プロ志望届けという物を出すのだが 哲也の通う高校からは3人がプロ志望届けを顧問である新庄が提出していた

 

1人は哲也 2人目は前田翔 3人目は新井貴明 この3名がプロ志望届けを提出していた

 

翔「ま、まだだ 選択終了とは言ってない!」

 

新井「そ、そうだ!!まだまだ!!!」

 

哲也「そ、そうだよな!!!まだまだあるよな!!!まだまだ!!!」

 

仲間内で励まし合う3人 だがそんな期待とは裏腹に 12球団の内 横浜以前に指名権があった6球団は全て選択終了を提出していた

 

哲也「もう駄目だァ!!!!!終わったんだぁ!!!!!!!」

 

翔「駄目・・・か・・・」

 

新井「はぁ・・・」

 

そう 思っていた時だった

 

『第10回選択希望選手 横浜Dena 荒波 哲也 投手』

 

哲也「・・・・・・・・・へ?」

 

新井「い、今なんつった!?」

 

翔「て、哲也が呼ばれた!?」

 

哲也「嘘だろ!?」

 

哲也達は耳を疑いながらテレビの画面を覗く すると そこには確かに 哲也が指名されたことを明かす 『荒波哲也』の名前がテレビに載っていた

 

哲也「っ!!!!やっっっっっっっっ・・・・・・・・・・・・・・・たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!プロ入だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」

 

新井「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!プロ野球選手が誕生したぞ!!!!!!!」

 

翔「やったな哲也!!!!!!!!!」

 

哲也「やったぜ皆!!!!!!」

 

他の部員も 哲也の元に集まり 哲也は袋叩きのような形で祝福されていた

 

哲也「いてぇよ皆!!!!!!でも最高だァ!!!!!!」

 

新井「あ、後は俺達だ!!!!!」

 

翔「おう!!」

 

哲也の後に続きたい そう願いながらテレビを見つめる皆 しかし 残念ながら11回選択希望選手はいなく 全ての球団は指名を終えてしまった

 

新井「・・・・・・まぁ・・・・・・そりゃそうか・・・・・・」

 

翔「残念・・・・・・だな・・・・・・」

 

哲也「2人共・・・・・・」

 

哲也達の最後の大会の結果は 地区予選準決勝敗退 それでも3人の残した個人成績は良く 哲也は登板した試合で毎回奪三振を全試合で記録 翔と新井も 打率は3割越えと決して悪くないが やはり所詮地区予選大会 哲也が目に留まったのが奇跡のレベルで 本来2人が指名されるのは限りなく低いのだ ましてや全国経験すらしてないのだから認めざるを得なかった

 

『これより 育成枠ドラフト会議に移させていただきます』

 

哲也「あ!まだ諦めるな!!!!育成枠がある!!!!!」

 

育成枠ドラフトとは プロ野球会には育成枠として入団する人も少なくはない 育成枠の選手と普通の選手の違いは 育成枠は背番号が3桁 契約金も300万相当(ドラフト指名選手は最低500万)そして育成枠の時点では1軍の試合には出れないのだ

 

新井「もう無理な気がする・・・」

 

翔「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「2人共・・・・・・・・・」

 

諦め 絶望する2人 それは他の部員にも移り プロ入りが決定してる哲也も モヤが残る結果となる・・・・・・・・・はずだった

 

『第1回選択育成枠選手 横浜Dena 前田 翔 内野手』

 

哲也「うぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

翔「え?呼ばれ・・・・・・た?」

 

新井「すげぇぇ!!!!翔も横浜だ!!!!!!」

 

創部してまもない学校の野球部からプロ入りが2人 1人は育成枠としても凄い快挙だ

 

翔「や、やった・・・・・・夢だった横浜の野球選手に・・・・・・!」

 

哲也「一緒に頑張ろうぜ翔!!!!」

 

翔「おう!!!!!!」

 

新井「ちきしょぉ!!!!俺も呼べぇ!!!!」

 

翔が呼ばれた後も 何度か指名はあったが その中に新井の名前は無く 2026年度のドラフト会議は終わった

 

新井「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「新井・・・・・・・・・」

 

翔「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

新井「こうなったら大学だァ!!!!!!大学で名前売ってやる!!!!!おめぇら見てろよ!!!!!!ぜってぇ4年後には追いついてお前らを追い越してやるからな!!!!!!!」

 

哲也「その意気だ新井!!!!!応援してるぞ!!!!」

 

翔「頑張れよ!!!!」

 

新井「そうと決まったら今まで以上に勉強だァ!!!!」

 

そんなこんなで ドラフト会議は終わりを告げた

 

ドラフト会議の直後 報道陣が何人かいて 軽くインタビューをされた

されたんだけども・・・・・・

 

『ドラフト指名を受けた気持ちはどうですか?』

 

『育成枠としての入団ですが何かご感想は?』

 

哲也「あ、えっと・・・」

 

翔「その・・・・・・」

 

とまぁ こんなガチガチの状態でインタビューを受けたから 何も答えられず 終わってしまった

 

これからのことを考えたらそんなんじゃ駄目なのは分かるけどやっぱりいきなり貴方はプロですって実感を貰うとすげぇ嬉しいのとともに緊張する

 

とにかく プロ入りしたんだ まずは春季キャンプから頑張るぞぉ!!!!!

 

~荒波家~

 

「プロ入りおめでとう2人共!!!!!!!」

 

その声と共に クラッカーは鳴り響き 盛大な拍手で俺と翔は包まれた

 

家には俺の家族と翔 木綿季 琴音 詩乃 和人 明日奈 里佳 珪子が来ていた

 

直葉ちゃんとクラインとエギルは 都合が悪くどうしても来れないとかで今日の参加は出来なかった でも別日に会えるとのことで3人とはそこで話し合うつもりだ

 

哲也「くぅ~!!!!ガチもんのプロだぜ!!!!!なぁ翔!!!!!」

 

翔「まぁ俺は育成枠だけどな それでも這い上がってやるさ」

 

哲也「その粋だ!!」

 

木綿季「哲也!翔!おめでとう!!!!!ボクも嬉しいよ!!!!」

 

哲也「木綿季!!!!見てろよ!!!!俺頑張るからさ!!!!」

渚「まぁ 一応応援してあげるわ 頑張んなさいよ 翔君はもちろん応援してあげるからね!」

 

哲也「任せとけ!」

 

琴音「哲也!翔!おめでとう!!!プロでも頑張ってね!!!!」

 

哲也「あぁ!応援よろしくな!」

 

詩乃「おめでとう 哲也 プロ入り早々首になんてならないでよね 翔はまず1歩1歩頑張ってね」

 

翔「ありがとな 皆」

 

哲也「不吉なこと言うなよ詩乃・・・」

 

和人「2人共!頑張れよ!!!応援してるぞ!!」

 

明日奈「優勝目指して頑張ってね!!!!」

 

珪子「おめでとうございます!初スタメンの時は是非呼んでくださいね!」

 

里佳「まぁ 浮かれないで1つずつ頑張んなさいよ 何かあったら相談には乗ってあげるからね!」

 

一輝「母さん・・・2人がまさかプロになるとはな・・・」

 

美咲「頑張ってね哲也 翔君 お母さん応援してるからね♪」

 

哲也「うん!応援よろしくね!」

 

木綿季「哲也!早く2人で暮らそうよ!!!ボクも大学生になるけど 同居は出来るよ!!!」

 

哲也「?言ってなかったっけ プロ1年目は寮に入るから暮らせないって」

 

木綿季「えぇ~!?」

 

翔「門限とかもあるから会う時間はめいっぱいに減るかもな」

 

木綿季「しょんな~・・・・・・」

 

哲也「まぁそんな拗ねんなよ 1年くらいすぐだよ」

 

詩乃「その1年で哲也が別の女にうつつを抜かさなきゃ良いけどね 可愛い女子アナとかね」

 

哲也「あのなぁ・・・」

 

琴音「浮気はダメだよ哲也!!!」

 

渚「そうだよ!!!!」

 

木綿季「浮気したら殺す・・・」

 

哲也「なんでその話になるんだよ・・・」

 

一輝「入団会見はいつなんだ?」

 

哲也「確か12月だから来月かな 入寮は1月だな」

 

木綿季「じゃあ今の内にイチャイチャしとかなきゃ!!!」

 

琴音「私とも出かけようよ!!!」

 

詩乃「私も付き合ってあげてもいいわよ」

 

渚「わ、私も良いわよ!!!お姉ちゃんが買い物に付き合ってあげる!!!」

 

明日奈「人気者だね哲也君は♪」

 

哲也「さて!!!皆応援よろしくな!!!!!プロに行っても俺達は親友だ!!!!!」

 

一同「おぉ!!!!!!」

 

こうして、おめでとうパーティーも終わり その後数日が経ち いよいよ入団会見に

 

~入団会見~

 

哲也「す、すげぇフラッシュの数だな・・・」

 

翔「だな・・・」

 

このフラッシュの目当てはほぼドラフト上位指名に送られるものだと思うけど それでもこのフラッシュ量は凄い

 

ちなみに 俺達はこの会見前に それぞれ自分のユニフォームを受け取っている 俺は背番号81番 背ネームはARANAMI 翔は育成枠なので 背番号は3桁の110番 背ネームはMAEDA

 

ちなみに 育成枠とは 1軍の試合には出れず 常に2軍で試合を行い 上から(首脳陣)の声がかかると初めて本入団となり 背番号も2桁代の物になる だから翔は本当に死にものぐるいで生活をしなければいけない日々が始まる 俺もそれは変わらない ドラフト最下位指名なんだから 翔と同じくらい頑張らなきゃ到底1軍入りは無理だ

 

さて、横浜Denaベイスターズは数年前に横浜ベイスターズをDenaが買収し 名前を横浜Denaベイスターズと名前が変わった 成績は万年そこそこの成績を収めてるが皆からの印象は弱いチームと言った感じになってしまっている

 

それでも主砲の筒香さんを初め 主力の選手は沢山いるため 決して弱くはない

 

Denaを率いるのはアレックス・ラミレス監督 ヤクルト 巨人 横浜で活躍し 外国人選手史上初となる2000本安打を達成した その後 横浜の監督を打診し 今年で二年目となる

 

「今年入団した皆には 将来このチームを担う様な選手になってもらいたいです それはドラフト1位でも 最下位でも 育成枠指名でも関係ありません 皆には訪れたチャンスを掴み取ってもらいたいです」

 

この監督の言葉を貰った後に いよいよ俺達新入団選手の一言タイム

 

「それでは ドラフト10位指名 荒波哲也選手 お願いします」

 

哲也「お、俺か・・・・・・」

 

ドラフト9位の人からマイクを受け取り いよいよ俺の話す番 でも、前々からここで話すことは決めていた

 

哲也「ドラフト10位指名で入団しました荒波哲也です プロに入ったからには ここにいる全員が味方であり そしてライバルであると考えています 日々の鍛錬を怠らず 下位指名でも活躍できるってことをプロを目指してる皆にも証明できる選手になりたいです」

 

ほっ・・・とりあえず考えていたことは言えたな この日のために噛まずに言う練習を何度もしてきたんだ とにかくミスもしないでよかった

 

「続いて 育成指名1位 前田翔選手 お願いします」

 

哲也「ファイト 翔」

 

翔「おう」

 

俺は翔にマイクを手渡した

 

翔「育成枠として指名されました前田です 育成枠として指名されたからには 育成枠の名前に恥じない様に日々の試合と練習に取り組んでいきたいです」

 

と、そんな感じで俺達の入団会見は終わり 時は流れ春季キャンプ

 

春季キャンプは俺と翔は二軍のキャンプに参加し それぞれコーチやチームメイトにコツなどを聞き 色々なことで成長出来た

 

例えば ピンチの時の気持ちの持ちようだとか もっと変化球を活かせる投球術だとか 色々なことをキャンプで学べた

 

そして 最終日にはこんなことが監督から聞けた

 

「グラウンドではドラフト下位指名 ベテラン等は関係ない プロは実力主義だ オープン戦でそれなりの成績を残せれば開幕一軍も有り得るかもしれないぞ」

 

との事だ つまり 俺でも若しかしたら開幕一軍を狙えるかもしれないのだ ちなみにプロ1年目で開幕一軍に入るのは誰しもが憧れる目標であり かなり高い敷居だ

 

でもその高い敷居を登ってこそプロだ!!負けねぇぞ!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「いやぁ卒業式出れてよかったな」

 

翔「だな」

 

時は3月の中旬 今日は高校の卒業式

 

今日明日はオープン戦も無く 首脳陣からも卒業式への参加を許可してもらい こうしてここにいられる

 

無論 木綿季達も一緒だ

 

木綿季「哲也~♡」

 

哲也「よしよし 久しぶりだな木綿季」

 

1月に入寮し 新人合同自主トレ 春季キャンプ オープン戦と俺と翔には空いてる時間は無く こうして皆に会えたのも3ヶ月ぶり位だ

 

木綿季「やっぱり哲也がいないと寂しいよ~・・・」

 

哲也「こらこら もし結婚しても 俺は遠征があるから家にいない日なんてしょっちゅうあるぞ?」

 

木綿季「でも~・・・」

 

哲也「大丈夫だよ木綿季 お前なら我慢できるさ いい子に待ってろよ木綿季」

 

俺はそう言いながら木綿季のことを撫でた

 

木綿季「うん・・・ボク頑張る・・・」

 

とは言いながらも木綿季の目は涙目だ ったく 甘やかしすぎたのかな この3年間

 

哲也「泣かないの 今日の夜は相手してやるから な?」

 

木綿季「約束だからね・・・」

 

哲也「おう 約束だ」

 

和人「考えてみると今目の前にはプロ野球選手が2人もいるんだな・・・」

 

琴音「ちょっと恐縮しちゃうね・・・」

 

翔「止めてくれよ 今まで通り接してくれ」

 

哲也「そうそう 俺達は昔からの友達なんだから」

 

明日奈「ふふ♪変わらないね哲也君は♪」

 

珪子「哲也さん 翔さん 良かったらサイン頂けませんか?」

 

哲也「へ?サイン?」

 

珪子「はい!私2人の入団を機会に横浜を応援することに決めたんです!それで 是非2人のサインが欲しいなぁって思いまして」

 

哲也「そんなことならお安い御用さ でもそれは後でな」

 

翔「多分他の奴にも言われると思うし」

 

里香「なら私にも頂戴!」

 

明日奈「じゃあ私も!」

 

和人「俺も頼むよ」

 

琴音「私も!」

 

木綿季「ボクもー!」

 

哲也「こ、こりゃサインするのが大変だな」

 

翔「育成枠だからまだ先と思ってたけどまさかこんな早くねだられるとはな・・・」

 

哲也「そういや詩乃とか姉ちゃんは?後直葉ちゃんとか」

 

翔「そういや見ないな どこにいるんだ?」

 

明日奈「しののんはそろそろ来るって言ってるけど渚さんは・・・」

 

木綿季「渚さんからはそろそろ着くって連絡が来てるよ?」

 

和人「スグは渚さんに会ったから一緒に行くって連絡が来てる」

 

哲也「んじゃあ3人ともぼちぼち来るのか」

 

「ぼちぼち来てあげたわよ 哲也」

 

聞きなれたその声に俺は振り返ると そこには姉ちゃんと詩乃と直葉ちゃんが立っていた

 

哲也「別に来てくれなんて言ってねぇよ 詩乃は別だけども」

 

渚「何ですってぇ!?」

 

詩乃「気持ち悪い」

 

哲也「ぬおっ!?」

 

詩乃「冗談よ♪」

 

哲也「ったく・・・お前の冗談は冗談じゃ通じなくなるから止めてくれ・・・」

 

直葉「哲也さん!翔さん!改めましてプロ入りおめでとうございます!それとご卒業おめでとうございます!」

 

哲也「おう ありがとな」

 

翔「これで全員かな?」

 

哲也「おいおい あのヒゲと外見マフィアが来てねぇだろ?」

 

琴音「2人ならもうここにいるよ?」

 

そう言って琴音の目線の先には確かにクラインとエギルがいた いつの間にいたんだよこいつら

 

エギル「誰が外見マフィアだ誰が」

 

クライン「まぁ哲也の意見に賛成も出来るけどな」

 

哲也「よぉ 2人とも 久しぶり」

 

エギル「お前らがいなくなってからたまにログインするALOも退屈でな やっぱりお前ら2人がいなきゃな」

 

クライン「ホントだよ!哲也!てめぇ一気に俺の年収-100万位貰いやがって!」

 

翔「てなるとお前600万稼いでんのか 予想の倍以上だな」

 

クライン「これでも社内では信用を貰ってんだ!それなりに仕事はこなすぜ!」

 

和人「流石は風林火山のリーダーだな」

 

哲也「でも 俺の契約金の内9割は両親に挙げたよ 残り1割は一応俺が貰った」

 

木綿季「ていうことは哲也が100万円で哲也のお母さん達に400万円?」

 

哲也「そゆこと」

 

翔「俺なんて全額あげても哲也には追いつけねぇ・・・挙句の果てには1軍定着したらその時に親孝行してちょうだいって言われちまったよ」

 

琴音「翔なら大丈夫だよ!頑張ってね!」

 

翔「ありがと 死にものぐるいで頑張るさ」

 

哲也「さて、そろそろ教室に入らなきゃだな んじゃあ姉ちゃん達 またな」

 

渚「うん!楽しみなさいよ!最後の高校生!」

 

こうして、一旦姉ちゃん達と別れ 俺達は教室に向かった

 

メンバーは3年間何故かこのメンバーだけは変わらなかった 変わったとしたら新たに加わったの新井くらいだ

 

新井「いやぁいよいよ卒業だな~」

 

哲也「お前大学は決まったのか?」

 

新井「もち!まぁそこで名前売ってお前らを越すくらいスゲェ選手になってやるから覚悟しとけよ!!」

 

木綿季「でも一番は哲也だもん!」

 

新井「相変わらずのゾッコンぶりだな 木綿季ちゃんは」

 

哲也「さて、今はプロだどうこうは止めよう 高校生としてここにいるんだ」

 

翔「そうだな それが良い」

 

明日奈「あ、先生が来たみたいだよ?」

 

琴音「もう移動になっちゃうのかぁ・・・」

 

ちなみに担任は凛先生 3年間で教員としてかなり成長した凛先生はいまや学園内の人気者であり一番の生徒の理解者である

 

凛「さぁ!いよいよ卒業式ね!その前に 哲也君!翔君!久しぶりだね!調子は大丈夫かな?」

 

哲也「えぇ もうバッチリ!」

 

翔「右に同じです」

 

凛「良かったわ♪緊張の重圧に押しつぶされてるんじゃないかって心配だったのよ♪」

 

哲也「まぁ緊張するっちゃしますけどね」

 

凛「さて、積もる話はこの後にして 今からは卒業式!さぁ!体育館に向かうわよ!木綿季ちゃん 哲也君と翔君にこれからの流れを説明してあげて欲しいんだけど頼めるかな?先生ちょっと用事があって皆と移動した後すぐ動いちゃうんだ」

 

木綿季「ならボクにお任せ下さい!」

 

凛「良かったわ♪さて!それじゃあ皆 最後の晴れ舞台!特に大学に進まない人は最後の卒業式よ!かっこよくキメていきましょう!」

 

こうして、俺らのクラスは式場に向かい始めた

 

大まかな流れはこうだ A組の出席番号1から呼ばれていき 卒業証書を貰う そして卒業生代表から言葉を貰い 後は大体普段と一緒 お偉いさんの長い話を聞いて 終わりらしい

 

順番は①入場 ② 国歌斉唱 ③ 卒業証書授与 ④ お偉いさん方のお言葉(PTAトップとか校長とか) ⑤卒業生代表の言葉 ⑥ 退場 こんな感じだ

 

ちなみに祝電とかは無い 俺達が卒業生一号だし この3年間でいなくなった先生はいないし

 

入場は拍手で迎えられ それぞれ出席番号の順に座った

 

珪子 新井 俺 と言った感じの順番だ

 

新井「うっ・・・」

哲也「あ、新井?お前もう泣いてんのか?」

 

新井「だってよぉ・・・なんだかんだこの3年間が俺は一番楽しかったんだよ・・・それが終わっちまうなんて・・・」

 

哲也「ったく そんなんじゃ後で涙が出なくなるぞ?」

 

新井「わかってらぁ・・・」

 

この席では和人は見えるが木綿季や翔の顔は分かりづらい 明日奈なんて余計に分かりづらい

 

でも色んな場所から啜り泣きの声が聞こえてくる どうしよう 泣いてないの俺だけかも そんな不安というかなんとも言えない気持ちが芽生えてくる

 

全クラス入場し終えると 次は国歌斉唱

 

それが終わると いよいよ卒業証書授与

 

俺らはC組だから ちょっと待つことになるが 貰った人たち 特に女の子は涙をこらえきれずに 泣いてる子が多くいるから 貰い泣きをしそうになるが 後で多分めっちゃ泣くだろうと考えるとここでは泣いてられない その想いが俺のこみ上げる何かを押し殺してくれる

 

新井「ぬおぉ・・・皆泣きすぎなんだよぉ・・・こっちまで・・・こっちまで・・・!」

 

珪子「ぐすんっ・・・」

 

哲也「大丈夫なのかよお前ら・・・1回深呼吸して落ち着いてみろ」

 

新井・珪子「すぅー・・・」

 

哲也「そうやって落ち着け 今は思い出のことを思い浮かべるな そんでもってもう高校生活が無いとか考えるなたたま前だけ見てろ いいな?」

 

新井「ったく なんだかんだいってやっぱお前はリーダーシップあるな・・・」

 

珪子「やっぱり哲也さんがいてくれた方が何かと助かります・・・」

 

哲也「こんなんリーダーシップでも何でもねぇよ 要はどうやって気持ちを保たせるかなんだよ」

 

新井「それも英雄の知恵ってやつか?」

 

哲也「まぁそんな所だ」

 

珪子「あ、そろそろB組の最後ですね 行ってきますね」

 

哲也「てなると俺らもそろそろか」

 

新井「だな」

 

そして、B組も終わり いよいよ俺達C組の出番

 

珪子 新井と呼ばれ いよいよ俺の番

 

凛「荒波哲也」

 

哲也「はい!」

 

凛先生に名前を呼ばれ 俺は壇上にいる校長の前まで足を進めた

 

「荒波哲也 以下同文 卒業おめでとう」

 

ちなみに以下同文の所は 『貴方は3年間の高校生活を終え 無事卒業出来たことをここに示します』と言うお決まりの文章だった

 

そして、俺が校長に背を向け 席に戻ろうとした時 何故か皆が一斉に立ち上がっていた

 

哲也「な、なんだ?」

 

な、なんなんだ?俺なんかしたか? 不安に感じながら待っていると 木綿季の大きな掛け声が聞こえた

 

木綿季「せーの!!!!!!!」

 

「ありがとう!!!!!!!!!僕らの英雄!!!!!!!!!!」

 

哲也「っ!!!!」

 

立ち上がった人達から聞こえたのは 沢山の人からの俺への祝福の声だった それと同時に拍手の嵐 どうやら先生達もやってるみたいだからこれは学校全体での取り組みだろう

 

そうか・・・すっかり記憶の片隅に置いてあったけど 俺はSAO終わらせた本人だったんだっけ・・・

 

哲也「皆!!!!!!!これからも楽しく生きろよ!!!!!!!!生還した命を無駄に潰すんじゃねぇぞ!!!!!!!!!」

 

俺はそう言いながら手を振り 壇上を下りた

 

そして、いつの間にか 俺の目からは何粒かの涙が流れていた でも 今だけは許して欲しい こんだけの人数から感謝されたのは今までになくて 何だか今更ながら凄い晴れ晴れした気分になっていた

 

新井「おう 帰ってきたな 英雄さんよ」

 

哲也「お前ら味な真似しやがって・・・」

 

新井「まぁ後で木綿季ちゃんに感謝しときな 木綿季ちゃん立案だからな」

 

哲也「そっか・・・あいつらしいな・・・・・・」

 

ととても嬉しドッキリもあったが その後は問題も無く 無事卒業証書授与式も終わり 次はお偉いさんの言葉 まぁこれは特に見せ場もないしここではカットしておこう

 

『続きまして卒業生代表生徒の挨拶です 卒業生代表の・・・』

 

哲也「誰だ誰だ?明日奈か?木綿季か?」

 

『荒波哲也さん お願いします』

 

哲也「なにぃ!?」

 

新井「行ってこい 英雄さん」

 

珪子「期待してますよ♪」

 

哲也「ったく誰だよ勝手に決めたの・・・・・んじゃあとりあえず行ってくるよ」

 

俺は司会の人に案内され 話す場所まで向かう そこからの景色はさっきの立ち上がった人数で分かっていたけどもやはり圧巻の景色だ

 

そして、凛先生がなぜ俺が話すかの説明をしてくれた

 

凛「ごめんね 哲也君はさっき言った様に皆の英雄であるし プロ入りもしたから ここは是非哲也君にって意見が多かったんだ いきなりで申し訳ないけど 一言二言で良いからお願いね?」

 

哲也「分かりました まぁ頑張ってみます ていう訳で 一言二言で申し訳ありませんが 話させてもらいます」

 

俺は一呼吸置いて 話し始めた

 

哲也「えーっと どうも まぁ俺がこうして高校生活を負えられたのも やっぱり なんだかんだSAOを無事に生還できたからだと思う その生還ができたのも 皆俺のおかげってよく言うけども 俺はそうとは思ってない 何故なら やっぱり仲間との協力があったからこそのゲームクリアだと思う 木綿季や翔達が俺を支えてくれたから 結果的に俺がピリオドを打てただけで 他の皆も平等に英雄なんだ 俺が言いたいのはただ一つ 皆 友情って物を忘れないで欲しい 友情があるから俺がここにいるんだ だから、これは絶対に忘れないで欲しいんだ 友達 家族 恋人 絶対にどれとも繋がりは切っちゃならない だから、皆も友情は切らないでほしい 俺はプロ入りする 皆との友情を持って だから 友情 くどいけどこれは忘れんなよ!!!!!!!以上だ!!!!!」

 

俺の言葉が終わると 先程のように拍手が巻き上がる ちょっと即席で考えた言葉だけど噛まないでよかった

 

哲也「ったく なんでお前らこんなに俺をこき使うんだか・・・」

 

新井「まぁ まぁ」

 

こうして、卒業式もいよいよ終了 退場し教室に

 

木綿季「てーつや♪」

 

哲也「木綿季 サプライズありがとな 嬉しかったよ」

 

俺はそう言って木綿季のことを撫でた 数ヶ月ぶりの撫で撫でに木綿季も嬉しそうだ

 

木綿季「~♪」

 

哲也「でも木綿季 良くないてないな お前のことだから泣いてると思ったんだけど・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・うぇぇぇぇぇぇん!!!!!!!!!」

 

俺の言葉に木綿季は感極まったのか 大きな声で泣き出し 俺に抱きつき出した

 

哲也「木綿季・・・」

 

木綿季「嫌だよ!!もっともっと楽しみたかったよ!!!まだまだ高校生でいたいよ!!!!!!!!!皆と別れたくないよ!!!!!!!!!」

 

哲也「お前の気持ちも分かるよ 木綿季 でもな?これは決められた運命なんだ 人間いつしか出会って別れて それの繰り返しで強く そしてたくましくなっていくんだ それに、永遠の別れじゃないんだ いつか同窓会だって開ける そしたらまた皆で集まれるんだ だから ここではしばしの別れだと思えばいい なんだったらお前が個人的に遊びに誘ってもいいんだ」

 

木綿季「哲也・・・」

 

哲也「だから もうこれ以上泣くな 多分後で凛先生がとびっきりに感動することを言ってくれるから その時には皆で泣こう」

 

木綿季「・・・・・・うん・・・・・・ボク頑張る・・・・・・!」

 

哲也「よしよし 偉いぞ木綿季」

 

そんなこんなで 凛先生も教室に戻って来て いよいよ本当の本当に最後のホームルームが始まる

 

凛「皆・・・良い顔してるね・・・キリッとしてるって言うかなんて言うか・・・・・・先生なんか・・・・・・もう泣きたくて泣きたくて仕方が無いのに・・・・・・」

 

新井「先生!!このさいおもいっきし泣いちゃいましょう!!!」

 

凛「新井君・・・」

 

哲也「大丈夫ですよ ここはもう俺達だけの無法地帯です 泣こうが笑おうが 何しようが良いんですよ」

 

凛「哲也君・・・!うっ・・・・・・うっ・・・・・・!!!!」

 

先生は顔を抑え 涙を流し始めた

 

凛「ごめんね・・・!本当はかっこよく涙を流さないでおこうと思ったのに・・・!!!やっぱり皆ともう離れちゃうと思うと・・・!先生悲しくて・・・・・・!!!」

 

先生のその言葉と 涙を流して目が赤くなってる先生を見て 皆次々に貰い涙で涙を流し始めていた 無論 俺もその内の1人だった

 

先生の言葉をかみ締めれば噛み締めるほど さっき木綿季にはあんなこと言ったけど 色んな思い出が蘇り 涙がこみ上げる

 

凛「私なんて教師として新任なのに・・・皆私に着いてきてくれて・・・本当に嬉しかった・・・!迷惑かけたこともあったけど皆は笑って許してくれて・・・!私にとって皆は一生物の宝物だよ・・・!」

 

木綿季「ボクも先生と一緒にいれて楽しかったよ!!!」

 

琴音「私も!!!!!!!!!最高の先生ですよ!!凛先生は!!!!」

 

木綿季と琴音に続き 皆が先生への感謝の言葉を述べる

 

凛「皆・・・・・・!!!!私・・・・・・私・・・・・・・・・皆皆大好きだよ・・・・・・!!!!!!!!!特に私と3年間一緒だった哲也君達はもっともっと大好きだよ・・・・・・!!!!!」

 

新井「俺も大好きっす!!!!先生としても女の人と見ても!!!!!!」

 

凛「ふふ♪ありがとね新井君♪大学と行っても野球 頑張ってね!」

 

木綿季「あ!だったらさ!ここにはプロ入りしたピッチャーとキャッチャーがいるんだし これからの門出を祝ってもらう始球式をしようよ!!!」

 

凛「新生活の始球式ね 良いわよ!それじゃあご指名の入った2人 大丈夫かな?」

 

哲也「そうなったらやるっきゃないでしょ!」

 

翔「俺なんかで良ければやらせてもらいます!」

 

凛「それじゃあ皆!グラウンドに集合よ!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~

 

哲也「久しぶりだな このグラウンドも」

 

翔「だな」

 

凛「2人とも いきなりじゃあれだから 数球肩慣らし程度にキャッチボールしてて 私その間に配るものあるから」

 

哲也「?なんすか?」

 

凛「卒業アルバム・・・すっかり忘れてたんだ・・・」

 

哲也「はぁ・・・お決まりっすね・・・」

 

翔「まぁ それが凛先生だろ」

 

凛「そ、そういう訳だからちょっと時間稼ぐからよろしくね!!!」

 

哲也「んじゃあ翔 やるか」

 

翔「おう」

 

そんなこんなで 先生のおっちょこちょいが発動してくれたおかげで数球のキャッチボールの時間が取れて 大分肩も温まった

 

凛「2人とも 用意は良いかな?」

 

哲也「バッチシ!!!」

 

凛「それじゃあ哲也君!!!翔君!!!お願いね!!!皆の門出を祝うストライクをお願い!!!!」

 

哲也「よっし!」

 

俺はマウンドに立ち モーションを取る 周りからは哲也の大合唱

 

なるほど これがプロなんだな こんな大歓声を貰って投げれるなんて面白い・・・・・・!!!

 

哲也「っらぁ!!!!!!」

 

俺の投げたストレートは翔の構えたど真ん中にズドンと決まった

 

翔「ナイスボール!!!!!!!!!」

 

そのボールを翔が掲げると 皆は大きな拍手を起こした そして良く見ると 姉ちゃんや詩乃達も ちょっと離れた場所から見てたみたいで 皆も拍手をしていた

 

凛「良いボールをありがとね♪哲也君」

 

哲也「あ、先生 サインペン持ってますか?」

 

凛「?あるけどなんに使うの?」

 

哲也「翔」

 

翔「そういう事か ほらよ」

 

俺は先生からペンを受け取り 翔からボールを貰い そのボールにサインを書き それを再び翔に回し 翔もサインを書き 先生に渡した

 

哲也「俺達のプロ初サインボールです 先生 受け取ってください」

 

凛「2人とも・・・・・・・・ありがとう・・・・・・!!!これ一生大切にするね!!!!!!!!!」

 

哲也「いやいや 俺らだって先生から貰った物 大切にしますよ」

 

凛「?なにかあげたかしら?」

 

哲也「もうとっくに皆の胸にありますよ 先生の飛びっきりの愛情が」

 

凛「哲也君・・・・・・もぉ ロマンチストなんだから!」

 

哲也「へへ♪」

 

凛「それじゃあ皆!まだまだ時間はあるから!卒業アルバムに一言貰える場所があるか そこに何か書いてもらって!!!永遠の物になるから最高の想いを渡してあげてね!!!」

 

哲也「んじゃ俺達も・・・」

 

新井「哲也!!!サインくれ!!!!」

 

「サインくださーい!!!!!!!!」

 

哲也「ぬおっ!?」

 

俺が見たのは 新井を先頭に みんながずらーっと俺の前に並んでいた

 

新井「翔!お前のサインも頂くから待ってろよ!!!」

 

翔「別に待ちやしねぇよ」

 

木綿季「サインサイン!!!!」

 

明日奈「やっぱりこうなっちゃったか・・・」

 

和人「先に翔に並んどいた方がいいかもな」

 

里香「じゃあ私翔から貰おっと!」

 

珪子「あ!ずるいです!私だって欲しいです!」

 

哲也「・・・・・・んで?何で色紙持って並んでんですか?先生」

 

凛「い、いやぁやっぱりこっちでも欲しいなぁ・・・ってね♪」

 

哲也「はぁ・・・ドラフト最下位なんて明日をも見れない見だってのに・・・・・・まぁ良いか んじゃあ1人ずつ書いてくから用意しとけよ」

 

手なわけでまさかのサイン会という名の寄せ書きの時間が始まった

 

哲也「なげぇよぉ・・・いつになったら終わんだよ・・・・・・」

 

木綿季「哲也!お願い!」

 

哲也「おっ 木綿季か んじゃあお前にはサービスしちゃおうかな」

 

俺は既書き慣れてしまったサインの横に 寄せ書きを書いた

 

木綿季「ありが・・・」

 

哲也「木綿季 サンキューな」

 

俺は木綿季の卒業アルバムを渡したと同時に キスをした

 

木綿季「っ!?//////////」

 

凛「ありゃりゃ・・・」

 

哲也「サービスだよ♪特別にな♪」

 

木綿季「ば!馬鹿!!!!」

 

哲也「照れちゃてかわいい♪」

 

木綿季「むぅ!!馬鹿にするな!!!!馬鹿馬鹿馬鹿!!!!!!!!!」

 

哲也「怒るなって また後で相手してやるから」

 

木綿季「・・・・・・馬鹿・・・・・・/////」

 

哲也「さぁ次は?」

 

そして、数十分の短めのサイン会も終わり いよいよ最後の最後

 

凛「じゃあ皆 もう 涙は流さないでね?先生また皆の涙を見たら我慢出来なくなるから」

 

哲也「大丈夫っすよ 皆もう 晴れ晴れとした顔をしてますよ」

 

凛「そっか♪それなら良かったわ それじゃあ・・・・・・・・・皆 寂しくなったら遊びに来ていいからね?私いつでもみんなの相手してあげるからね!」

 

木綿季「じゃあボク何度でも行きます!!!」

 

凛「うん♪いつでも待ってるわ♪それじゃあ皆!!!!!!!!!これが私からの最後の言葉よ!!!!!将来悪には染まらないこと!!!!!常に善人側の人にいなさい!!!!!分かった?」

 

一同「はい!!!!!!!!!」

 

凛「それじゃあ私からは以上よ!!!!!!!!!皆!!!!!!!!!さようなら!!!!!!!!!またいつか会いましょう!!!!!!!結婚式にはぜひ呼んでね!!!!!それじゃあ哲也君!!!!最後の号令をお願い!!!!!!!!!」

 

哲也「はい 気をつけ!礼!!!!!!!!!」

 

一同「さようなら!!!!!!!!!」

 

凛「またね!!!!!!私の大切な皆!!!!!!!!!」

 

こうして、卒業式は無事に終わり 高校生活は幕を閉じた

 

これからは俺と翔はプロ 木綿季達は大学生としての道を歩んでいくことになる

 

一体 これからどんな道が待っているのかは 未知数だけど きっとこれだけは言える 険しい道を超えれば そこは桃源郷だってことが

 

よぉし!!!!目指すは200勝投手だ!!!!!頑張るぞ!!!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

───その日の夜─────

 

あの後クラスの打ち上げも終わり 俺は明日には帰ることになる 帰るって言っても横浜だから場所は近いけども

 

そして、俺と木綿季は もう既に俺の家は契約を解除してしまっていたから 近くのホテルに来ていた

 

哲也「や、やっぱり久しぶりだとちょっとばかし緊張するな・・・・・・」

 

木綿季「さ、最後にしたのいつだっけ・・・?」

 

哲也「それすら分かんねぇ・・・・・・」

 

俺と木綿季がホテルにいる理由 それは言わずもがなだ

 

駄目だ・・・緊張で押しつぶされそうだ・・・たかが久しぶりにヤルってだけなのに・・・・・・

 

哲也「だぁ!!!!木綿季!!!!!!!!!」

 

俺は緊張を解こうとして 木綿季のことを押し倒した

 

木綿季「ふにゃぁ!?」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

俺は木綿季にキスをした さっきのキスなんかではなく いつも2人きりの時にしている 濃厚なキスだ

 

木綿季「ふみゅぅ・・・て・・・つや・・・・・・」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

木綿季「ぷはぁ!ちょっと待ってよ!!まだシャワーも浴びてないのに!」

 

哲也「木綿季・・・俺には時間が無いんだ・・・シャワーなんて浴びてる時間も惜しいんだ・・・・・・俺はこれから1年間 多分お前に会う時間は1日も無いかもしれない・・・会えて数時間だ・・・それも一、二時間くらいの極わずかな・・・」

 

木綿季「っ・・・・・・」

 

哲也「だから・・・だから今・・・このもらえた時間はお前だけを見ていたいんだ・・・愛しいお前のことを今日は食べ尽くしたい・・・・・・」

 

木綿季「哲也・・・・・・」

 

俺がそう言うと 木綿季はおもむろに服を脱ぎ出し 下着だけになった

 

木綿季「だったら・・・今日は沢山ボクに哲也の種を頂戴・・・・・・ボクが哲也を忘れられなくなるほどの・・・熱くて濃厚な哲也の種を・・・・・・/////」

 

哲也「木綿季!!!!!!!!!」

 

俺はもう1度木綿季にキスをした 今度は木綿季の身体を愛撫しながら

 

木綿季「哲也ぁ・・・・・・/////」

 

哲也「木綿季・・・・・・いくぞ?」

 

木綿季「うん♡頂戴♡哲也♡」

 

こうして、俺は残された時間を 制限までほぼ木綿季との激しい夜に使った

 

気づけばもう朝 それでもギリギリまで 俺と木綿季は互いの愛を再確認するが如く そしてまるで猿のように同じ行動をし続けた

 

そして、いよいよ 横浜の寮に戻る時 明日の火曜からは再びオープン戦が始まる もう木綿季のことシャットアウトしなければならないだろう

 

寮まではタクシーで行くことにしいつものメンバーが俺ん家の前に集まっている

 

哲也「んじゃあ皆 行ってくるな」

 

翔「またな 皆」

 

クライン「戦力外なんかになんじゃねぇぞ!!」

 

エギル「頑張れよ 2人とも!」

 

直葉「頑張ってください!2人とも!応援してますよ!!」

 

里香「頑張んなさいよ!!!哲也!翔!」

 

珪子「2人とも頑張ってくださいね!!!!」

 

和人「お前らならきっと高みを目指せるさ!!!頑張れよ!!!!」

 

明日奈「頑張ってね!!!!!きっと2人なら大丈夫だよ!!!!」

 

一輝「頑張れよお前ら!!!!!クビになったら承知しねぇぞ!!!!」

 

美咲「頑張ってね2人とも お母さん応援してるからね♪」

 

詩乃「翔 頑張ってね 哲也 あんたもよ 女に現つかすんじゃないわよ」

 

琴音「頑張ってね翔!哲也!!!!私二軍戦でも見に行くからね!!!!」

 

渚「翔君!!!早く上に上がって哲也をサポートしてあげて!!!哲也はだらしないんだから!!!!」

 

木綿季「翔!!!頑張ってね!!!!!!!!!哲也 絶対ボクのこと迎えに来てね?」

 

哲也「あぁ 約束だ」

 

俺は荷物を置き 木綿季を抱きしめながらキスを交わした

 

そのキスは普段よりも長く 口を離すと互いの液が下に垂れた

 

哲也「浮気なんかすんなよ?」

 

木綿季「哲也こそ!」

 

哲也「おう♪んじゃあな!!!!」

 

俺と翔はタクシーに乗り込み 皆と別れた

 

さぁて!いよいよ明日から本番だ!!!俺は明後日登板予定だから準備を万端にしとかなきゃな!!!

 

開幕一軍!!!!!!!!!待ってろよ!!!!!!!!!!!!




ドラフト最下位 育成ドラフト1位として指名された哲也と翔

2人は無事に一軍に上がることは出来るのだろうか?

次回をお楽しみに!


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第三章 高校生活~友情 笑顔 そして愛情編~
part59 高校生~始まる新生活~


さて、いよいよ哲也達の高校生活編です!

ここでお知らせを 一応時系列的には哲也が生き返った後の 4月の始め辺りからのスタートとなります

要は入学式からのスタートです 高校生活編の一話目なのでちょっと物足りないかも知れませんがそこはご了承を頂けたら嬉しいです

それではどうぞ!!


時は4月 哲也も生き返りいよいよ皆の高校生としての生活が始まろうとしていた

 

哲也「Zzz・・・むにゃむにゃ・・・」

 

ピンポーン

 

哲也「うぅん・・・後5分・・・・・・」

 

ピンポンピンポンピンポンピンポン!!!!!

 

哲也「だぁうるせぇ!!!!誰だ朝っぱらから!!!!」

 

俺はボサボサになってる頭を軽くかきながら あくびをしながら玄関の扉を開いた するとそこには高校の制服を着た木綿季が立っていた

 

木綿季「あ!おはよ哲也!」

 

哲也「んだよお前かよ・・・朝っぱらからインターホン鳴らすなアホ ご近所迷惑だろうが」

 

俺はそう言って軽く木綿季の額をトンっと押した

 

木綿季「いてっ」

 

哲也「ったく・・・・・・ほらあがれ 言っとくがお前の分の飯は無いぞ」

 

木綿季「大丈夫!ここに食材あるから!!」

 

そう言って木綿季はスーパーのビニール袋を俺の目の前に差し出してきた 相変わらずしっかりしてんなこいつは

 

哲也「流石俺の妻だな」

 

俺は軽く木綿季の頭に手を乗せた

 

木綿季「えへへ~♪」

 

そして、木綿季は家に上がり まだまだ慣れないこっちの世界での食事を作ってくれた

 

慣れないと言ってもそれでも充分に木綿季の作る飯は美味い と言ってもやっぱりまだまだ完璧になるにはもう少し特訓が必要な感じだ

 

木綿季「さ!召し上がれ!」

 

哲也「いただきまーす・・・」

 

まだ眠気がある目を擦りながら俺は食事を取る

 

今日は実は高校の入学式 だから母さんや親父と一緒に行くことになってたが そこに木綿季も加わり 4人で学校に行くことになった

 

木綿季の家は俺ん家からだいたい一駅分離れてるが 木綿季はわざわざ早起きをして俺のところに来てくれたみたいだ ほんと有難い限りだ

 

木綿季「ほらほら 早く食べなきゃ遅れちゃうよ?ボクは入学式から遅刻なんて嫌だからね?」

 

哲也「つってもまだ7時半前じゃねぇかよ・・・入学式は9時半からで待ち合わせも8時半だろ?」

 

木綿季「分かってないな~哲也は」

 

哲也「何を?」

 

木綿季「時間が取れなきゃ哲也とイチャイチャできないじゃん!!!!」

 

哲也「・・・・・・お前ってやっぱり馬鹿だな・・・・・・」

 

木綿季「にゃにぃ!?」

 

哲也「んなイチャイチャするためにわざわざ彼氏を早起きさせるなんてなかなかしねぇと思うけどな俺は・・・・・・別に俺はいいけどさ・・・・・・」

 

木綿季「良いなら良いじゃん!!!」

 

哲也「全く 困った彼女だなお前は」

 

俺はそう言いながら目玉焼きを食べる まだまだ形もちょっと歪だけどそれでも充分に美味しかった

 

そして、食事を終え 食器も洗い 木綿季とイチャつく前に制服に着替えることに

 

哲也「やっぱ着替えはSAOとかが便利だよな~ 指1本でチョチョイのチョイだもんな~」

 

木綿季「そんなに面倒くさがらないの」

 

哲也「まぁ 現実には現実で着替えの利点はあるけどさ」

 

木綿季「利点?何?」

 

哲也「木綿季の生着替えが見れるとこ♪」

 

俺はそう言って木綿季の顎をくいっと持ち上げた

 

木綿季「あ・・・馬鹿・・・・・・/////」

 

哲也「ふふふ♪可愛い♪」

 

そして、着替えも終わり 髪型のセットやら歯磨きやらで時間は過ぎ 待ち合わせの8時半まで後20分弱ってとこだ

 

木綿季「それじゃあ早速イチャ・・・」

 

哲也「イチャしたけりゃどうぞ」

 

俺はそう言って横になった

 

木綿季「じゃあお言葉に甘えて~・・・とぉー!!」

 

そう言って木綿季は俺めがけダイビングしてきた まぁ木綿季は軽いからいいか 1回だから別に下の階の問題もねぇし

 

哲也「ったく ほんと甘えん坊だなお前は」

 

木綿季「~♪哲也~♪」

 

そう言って木綿季は俺の顔の元まで近づき 頬ずりしてくる 何度やられようがやっぱり可愛いな うん

 

哲也「今日から高校生か・・・・・・実感わかねぇなぁ・・・・・・」

 

木綿季「今日からボクも女子高校生だよ~♪」

 

哲也「そっか・・・お前もJKか・・・しかも1歳歳下の・・・」

 

木綿季「哲也はボクにとってお兄さんであって大事な旦那様だよ♪」

 

哲也「ありがとよ 木綿季」

 

俺はそう言って木綿季の頬を撫でながら立ち上がろうとした

 

木綿季「?どこ行くの?」

 

哲也「もう行くんだよ 早めの行動を取っとかなきゃな」

 

木綿季「え~後五分~!」

 

哲也「お前は今朝の俺か ほら行くぞ」

 

木綿季「ちぇ つまんないの」

 

哲也「どうせ学校でも引っ付いてくるんだろうが」

 

木綿季「今日はしない!!!」

 

哲也「どうだかな ほらいくぞ」

 

木綿季「うん!!」

 

俺と木綿季は家の戸締りを確認して 待ち合わせである駅前まで向かった

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

~哲也の家の最寄り駅~

 

哲也「時間は20分か・・・10分は余裕もてたな」

 

木綿季「あ!あそこに翔と渚さんがいるよ?」

 

木綿季の指さした方向には確かに翔と姉ちゃんが立っていた 何で2人が一緒に?

 

哲也「おっす翔」

 

翔「よっ2人とも」

 

木綿季「おはよう翔!渚さん!」

 

渚「おはよ木綿季ちゃん!哲也!」

 

哲也「んでなんで姉ちゃんがここに?」

 

渚「あ、そうだ なんかお母さんとお父さんは忘れ物取りに行くから先行っといてって 翔君の両親は今日は仕事の都合がどうしても悪いらしくて今日は私達の家に任せたらしいわ」

 

哲也「ふーん なるほどね んなことより今日大学は?」

 

渚「今日は休み だから今こうしてここにいれんのよ」

 

翔「なんかすまないな 俺まで世話になって」

 

哲也「大丈夫だよ 木綿季だっているし1人増えたところでだ」

 

木綿季「じゃあもう行っちゃう?」

 

哲也「そうすっか んじゃあ行くか」

 

こうして 俺達4人で電車に乗り学校の最寄り駅まで向かう

 

俺ん家の最寄りから学校の最寄りまでがだいたい20分位

 

学校の最寄りから学校までは徒歩5分程度 合計25分位で学校までは着くからまぁその他諸々合わせて30分弱が登校に使う時間だ

 

割と家から近くてよかったかな 遠すぎると嫌だしね

 

まぁていう理由であっという間に学校の最寄り駅に到着した

 

哲也「にしてもこんないい立地良くあったよな」

 

渚「まぁお偉いさんに感謝しときなさい こんないい学校に通わせてもらえて しかも馬鹿なあんたがね」

 

哲也「馬鹿は余計だ馬鹿は!!!」

 

木綿季「もぉ!人前で喧嘩しないでよ!!」

 

翔「変なやつだと思われてもかなわないしな」

 

哲也「ちっ 後で覚えとけよ・・・」

 

こうして歩いてると 校舎が見えてきた 新校舎ともあってとんでもなく綺麗だ 無事にこうして高校に行けて良かったよほんと

 

校舎が近づくと同じ制服の人達も増えてくる 皆皆希望に満ちた顔をしていた

 

そう この学校の半分以上はSAO帰還者だ 俺達は死んでいった人達の分も生きてこの生活を楽しまなきゃな

 

哲也「あーあー 今日から勉強か・・・」

 

翔「ノート貸してはあんま良してくれよな・・・俺だって復習してぇし・・・」

 

木綿季「ならボクが貸すよ!!!」

 

哲也「いや、木綿季に迷惑かけるなら俺はちゃんとノートを取る!!」

 

渚「それが普通よ馬鹿・・・」

 

翔「まぁごもっともだな」

 

そして、高校の正門前につくと 見慣れた面々もそこにはいた

 

哲也「おっ 和人達じゃん おーい」

 

和人「おっ 哲也じゃないか」

 

明日奈「おはよう皆!お、おはようございます渚さん」

 

渚「そんなかしこまんなくていいって 普通におはようで良いわよ」

 

哲也「クラス割とかは貼ってないのか?」

 

和人「クラス割なら紙で配られてたんだ ほら これ」

 

俺は和人が出した紙を受け取り それに目を通した

 

哲也「ええっとなになに・・・・・・俺達は・・・・・・おっ!なんの偶然か皆一緒じゃん!!」

 

俺の名前が乗ったクラス名簿には 木綿季 翔 和人 明日奈 里香 珪子 と言った 俺達のメンバーが全員揃っていた

 

木綿季「ほんと!?わーい!!!やったぁ!!!」

 

翔「なかなか楽しめそうなクラスだな」

 

哲也「だな!」

 

和人「あ、皆 なんかクラス単位で移動するみたいだ」

 

確かに周りもクラスで固まり出していた 既に1つのクラスが先生に連れられていたからこれからの日程からして体育館に連れられてるみたいだ

 

哲也「んじゃあとりあえずみんなで固まっとこうか」

 

翔「そうだな」

 

渚「それじゃあ哲也 私保護者側の席に移動してるからね 変なことするんじゃないわよ!!」

 

哲也「分かっとるわ 余計な心配すんな」

 

こうして姉ちゃんとも別れ 本格的にクラスで固まり出した

 

そしたその時に里香と珪子にも出会い 無事にいつものメンバーが揃った

 

哲也「よし これで全員だな」

 

里香「にしても凄いわね~このメンバー誰1人欠けることなく揃うなんて」

 

和人「全くだな」

 

木綿季「これで教室でも哲也に会える~♪」

 

明日奈「私もキリト君と別れなくてよかったわ」

 

珪子「あ、そろそろ移動するみたいですね 女の先生が私達のクラスの前に立ちましたよ?」

 

目線を前にずらすと そこには確かに女の先生が立っていた ミディアムショート系の髪型で 見ただけで明るそうだなと思えるような先生だった

 

「はい!A組の皆!今から入学式を行う場所に向かうから 私に付いてきてね!」

 

哲也「てなるとこの人が担任・・・なんかな?」

 

翔「じゃないかな?」

 

木綿季「出来ればあぁいう人がいいな~ 担任の先生」

 

和人「まぁ全てはこれから分かるさ ついて行こうぜ あの人に」

 

哲也「だな」

 

こうして、先生についていき 俺達は入学式に望んだ

 

「えぇ 春ということもあり 桜の花びらも満開で迎えた今日この日・・・・・・」

 

哲也「長そうだな~校長の話・・・・・・」

 

木綿季「ボクも長い話苦手・・・」

 

翔「だからって寝るんじゃねぇぞお前ら・・・」

 

哲也「頑張るわ・・・」

 

~数分後~

 

「以上で私の挨拶も終わらせて頂きます」

 

哲也「あ、割と短かった」

 

木綿季「助かった~後少しで夢世界だった・・・」

 

翔「ったくお前らは・・・」

 

『続きまして 担任の先生の紹介です』

 

アナウンスと共に 次々と先生がステージ上に現れた

 

哲也「おっ 担任発表だ」

 

木綿季「やっぱりあの人なのかな?」

 

『A組 夏風 凛(なつかぜ りん)先生』

 

司会の人がそう言うと 先程俺たちを案内してくれた先生が一歩前に出た

 

凛「A組を担当します夏風 凛です!国語科を受け持っています!先生としての業務はこの学校が初めてですが 持ち前の明るさで生徒の皆と向き合っていこうと思います!よろしくお願いします!!」

 

哲也「なかなか良さそうな先生だな」

 

翔「あぁ だな」

 

木綿季「気が合えばいいな~♪」

 

そして、他のクラスの担任も発表された 入学式も終了

 

そして、各クラスずつ教室に向かう 俺達はAクラスだから一番最初に動き出した

 

~A組 教室~

 

教室には名前の書かれた紙が貼ってあった まぁお決まりのそこに座ってねってやつだ

 

俺は荒波だからまぁ大概一番の席だ でも今回は違う 珪子の苗字は綾野だから俺は2番目だ

 

珪子「哲也さん 一年間よろしくお願いしますね」

 

哲也「あぁ こちらこそよろしくな」

 

俺と珪子は軽い握手を交わした

 

そして、数分経って先生の挨拶が始まった

 

ちなみに保護者の皆さんも教室にって言うから皆それぞれ後ろっかわにいる

 

凛「え、ええっと・・・は、初めまして!皆!私の名前はさっきも聞いたと思うけど 夏風 凛って言います! 夏に風で夏風 凛とするの凛で凛って言います!」

 

すごい声がハキハキしてて聞きやすい でもなんかすごい体がガチガチしてるな・・・緊張してんのかな?

 

凛「私はこの学校で初めて先生になりました!!なのでもしかしたら右往左往することもあるかもしれませんが精一杯頑張りましゅのでって・・・噛んじゃった・・・・・・」

 

やっぱりだ 相当あがってたもんな・・・・・・

 

教室中にクスクスと笑い声が響き渡る まぁ無理もねぇか・・・真面目な顔で頑張りましゅはな・・・・・・

 

哲也「頑張ってください 先生」

 

凛「っ!あ、ありがとね!!!こ、こんな感じで緊張しっぱなしですがこの教室にいる皆と成長できたらなと思います!!!保護者の皆さん!!そしてこのクラスの皆!一年間よろしくお願いします!!!」

 

先生の挨拶が終わると 今度は笑い声ではなく 拍手が教室を包んだ

 

凛「ほっ・・・ワンミスで終われた・・・皆!今日は授業も特に無いし 配布物も特に無いから今日はこれでおしまいです!また明日から皆の元気な姿を私に見してね!!それじゃあ今日は解散!!!!一年間よろしくね!!!」

 

哲也「ほんとに大丈夫なんかな・・・」

 

俺は怖くなり廊下側を見た すると 次々に保護者と共に帰る他クラスの生徒がいた どうやらミスではなさそうだな

 

凛「またね皆!!」

 

凛先生は俺達に手を振り続けながら見送ってくれた

 

哲也「さよなら先生 また明日」

 

凛「あ、えっと・・・荒波君だよね!さっきはありがとね!!」

 

哲也「へ?もう俺の名前を?」

 

凛「担任教師なんだから生徒の名前くらい把握しとかなきゃね♪」

 

哲也「成程 そういう事か」

 

凛「じゃあね荒波君!また明日!!!」

 

哲也「はい また明日」

 

この人すげぇな・・・もしかしてもう完璧に全員の名前を?

 

凛「あ、君は桐谷君だよね!またね!!」

 

和人「ええっと・・・桐ヶ谷です・・・・・・」

 

凛「あ、あれ?ごめんなさい桐ヶ谷君!またね!!」

 

哲也「だ、大丈夫かよ・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後 和人や明日奈 里香と珪子とは別れ 今朝学校に向かったメンバー+母さんと親父で帰路に向かっていた

 

哲也「いやぁなかなか面白そうな先生だな」

 

木綿季「だね!」

 

渚「でも流石に緊張しすぎじゃない?ずっと身体がガチガチだったじゃない」

 

一輝「でもなかなか若い人だったな 良かったな哲也 変なおじさんおばさんに当たんなくって」

 

美咲「年離れてるとなかなか意見が食い違っちゃうからね~ 良かったね皆♪」

 

翔「まぁそれもそうか・・・」

 

哲也「まぁなかなか真面目そうな人だし悪い人じゃなさそうだ クラスも悪かねぇし今のとこ文句無しだな」

 

木綿季「哲也と同じクラスで良かったな~♪」

 

渚「教室でイチャつくんじゃないわよ?」

 

哲也「分かってるよんな事は」

 

一輝「さて!お前らの高校入学祝いだ!皆で昼飯くいに行くか!何がいいか?」

 

哲也「本気!?俺寿司が良い!!」

 

渚「私もー!!」

 

一輝「2人は何がいいかな?」

 

木綿季「いや、良いんですか?ご馳走になっちゃって・・・」

 

翔「俺も・・・」

 

一輝「大丈夫さ!これでも財布には余裕があるからさ!」

 

木綿季「それじゃあお言葉に甘えて・・・ボクもお寿司が良いかな~」

 

翔「・・・・・・俺も・・・・・・」

 

一輝「んじゃあ行こっか!回転寿司だけど!」

 

哲也「やりぃ!何年ぶりかの寿司だ!!!」

 

渚「やったぁ!!」

 

美咲「2人も遠慮しないで良いからね?」

 

木綿季「はい!お言葉に甘えさせてもらいます!」

 

翔「すみませんお世話になっちゃって・・・」

 

哲也「んじゃあ行こうぜ!!皆!!!」

 

こうして、俺達の高校生活の初日は無事に終わった

 

これからどんな生活が待ってるのか 今から楽しみだ

 

待ってろよ俺の青春・・・・・・失った年数分も楽しんでやるぜ!!!




無事に同じクラスになれた哲也達 そして哲也達の担任になった夏風 凛先生 このメンバーで一体どんな高校生活を送っていくのか

一応先生も重要メンバー程ではありませんが高校生活編では割と多くの出番があると思います なので固有ネームを付けての登場となりました

さて、これから新しく始まる高校生活 笑い 涙 怒り ホッコリ ニヤニヤとする展開を全開で進めていきます! ALO編のような鬱要素もちょっとあるかもしれないけどほんとにほんのちょっとなのでご安心ください!!

それでは!次の話からも哲也と木綿季の高校生活をどうぞ見守ってあげてください!

これからもよろしくお願いします!!


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part60 自己紹介~姿を現す英雄~

皆様には先に謝らさせていただきます

これからまだ2、3話は序盤のゲームのチュートリアル的な感じで進めて行くのでまだ暫く面白いと思う話ではないかと思いますが それも色々なことの為の前準備なのでどうかご了承ください

それではどうぞ!!


特に何も起こらなかった入学式から翌日 今日も俺達は学校にいる まぁそれが当たり前なんだけどね

 

哲也「今日は何すんのかな~」

 

翔「まぁ予想するとしたら自己紹介とかだな」

 

木綿季「じゃあ今日は皆のことを一気に知れるチャンスだね!」

 

哲也「おっ 先生が来た そろそろ座らなきゃな」

 

凛先生が教室に入ると共に 教室の皆は一斉に席に座り出した

 

凛「皆協力的で助かるな~ さ!今日はこの教室でレクリエーションをしようと思います!と言っても自己紹介だけどね」

 

哲也「翔の予感的中だな」

 

珪子「じゃ、じゃあもしかして私からなのかな?まだ心の準備が出来てないですよぉ・・・」

 

凛「出席番号一番からでもいいけどそれだと余り芸が無いからね!ここは先生が作ったくじを元に自己紹介をしてもらおうと思います!」

 

哲也「だってさ 良かったな」

 

珪子「ほっ・・・良かったです・・・」

 

凛「それじゃあ皆の自己紹介の前にくどいかもしれないけど私の自己紹介から!私の名前は夏風 凛!一応学生の頃はソフトボールと野球をやってたんだ!だからもしも野球部かソフト部が出来たら副顧問でもいいからやってみたいな!趣味も野球かな?アピールポイントとしたら明るいところで ウィークポイントはちょっとうるさすぎる所かな?私はこのクラスを笑顔の耐えないクラスにしていきたいから皆も笑顔を忘れずに生活してね!先生の自己紹介は終わり!質問とかあるかな?」

 

先生の自己紹介が終わると 数人の女生徒が手を挙げ質問をした

 

まぁ内容は彼氏いたとかいないとか好みのタイプとかそんなのばっかだ

 

凛「先生は未だ彼氏が出来たことは無いんだ・・・・・・でも、好きなタイプなら 面白くて あまり束縛がない人かな?」

 

哲也「ふーん 彼氏いたこと無いんだ てっきりいるもんだと思ったけど・・・」

 

珪子「可愛い先生なのに以外ですね」

 

凛「さて!それじゃあ先生の自己紹介も終わったし いよいよ皆の番よ!最初は・・・・・・紺野さんね!トップバッターで悪いけどもお願いね!」

 

木綿季「ふぇぇ!?ボクぅ!?」

 

そう言って木綿季は驚いた顔をして自分のことを指さした あぁ 可愛いなぁ 遠くから見ても可愛く見える やっぱり木綿季は天使だな~

 

凛「じゃあその場で立って 名前 好きなこと 趣味 あれば将来の夢 他に言いたいことがあれば言っていいからね!」

 

木綿季「うーん・・・まぁやらなきゃ仕方ないか・・・」

 

木綿季は立ち上がり 自己紹介を始めようとした すると 周りの男達の目線が木綿季に釘付けになった

 

あちらこちらから聞こえる可愛いだの綺麗だのの声 でも残念でした こいつは俺の嫁でした

 

木綿季「初めまして!ボクの名前は紺野木綿季です!好きなことは好きな人といることかな?趣味は最近料理作りに凝っています!ボクの将来の夢は・・・・・・」

 

木綿季はそう言うと 一瞬俺の方を見て 笑みを浮かべ 再び正面を向き 将来の夢を言い出した

 

木綿季「゛荒波゛になることです!」

 

それを聞いた皆は頭に?マークを浮かべたような顔になっていた でも俺にはすぐ分かった この意味が ったく さらっと結婚宣言しやがって まぁ良いけどさ

 

凛「紺野さん 荒波になるって言うのはどういう事なのかな?」

 

木綿季「内緒です♪」

 

凛「うーんそれは残念・・・・・・それじゃあ他の皆は紺野さんに質問あるかな?」

 

先生がそう言うと 男女両方から沢山の手を挙げられた 本気でクラスの半分くらいが手を挙げてる

 

そして、1人の男からある質問が飛び出した

 

「も、もしかしてあなたってぜ、『絶剣』のユウキさんですか!?あのSAOの!!!!!」

 

木綿季「ええっと・・・・・・一応・・・・・・そう・・・です・・・」

 

木綿季がそう言うとクラスはもう大盛り上がり 一部の人はこの状況に理解出来てないけど 大半の人がSAOにおける木綿季の人気さを知っていた

 

「俺ファンだったんです!!握手してください!!!」

 

「俺あなたのグッズいつも買ってましたよ!!!」

 

「本物の絶剣に会えるなんて幸せだな~!」

 

木綿季「ちょ、ちょっと待ってよ!?そんな一変に言われても対応出来ないよぉ!!」

 

うーん いつもだったらあいつら全員薙ぎ払ってるところだったがここは教室だしな・・・それに彼女がチヤホヤされてるのを見るのも悪くないな

 

珪子「木綿季さん大変そうですね・・・」

 

哲也「リアルネームで登録してたからなぁ・・・明日奈も大変そうだな・・・」

 

珪子「でもそれなら哲也さんも大変なんでは?」

 

哲也「まぁ俺は木綿季に比べたらそんな騒ぎにはならねぇだろ」

 

「今でも死神とは付き合ってるの!?」

 

「別れてるなら是非友達からでも!!!」

 

哲也「あん・・・・・・?」

 

珪子「て、哲也さん!?背中から黒いオーラが出てます!!!閉まってください!!!!」

 

木綿季「せ、先生~!!!助けて~!!!」

 

凛「み、皆!!私はSAOプレイヤーじゃないから分からないけど 雰囲気を見て紺野さんが人気だった人ってことは分かったわ けれど あまり迷惑はかけちゃ駄目だよ?紺野さんも困ってたでしょ?」

 

先生がそう言うと一同ははーいと声を上げた とりあえず俺の自己紹介の時にこのクラスの男共に言っとくか・・・・・・木綿季は俺のだってことを・・・・・・!

 

そして、次々と皆の自己紹介を行っていった

 

里香「篠崎里香です 好きなことは何かに集中的にのめり込むことで、嫌いなことは暗い雰囲気 趣味は自分で何かを作ってみたりすることを最近良くやっています これから1年間よろしくお願いします!」

 

凛「ありがとう篠崎さん 最近は何を作ったりしてるのかな?」

 

里香「最近本棚を作ってみました まだまだ形は歪ですけど・・・」

 

凛「本棚か~ 先生不器用だからそんなの到底作れなさそうだな~ 今度簡単なものでいいから先生に作り方教えてね♪」

 

ちなみに里香も自己紹介する時はなかなかに声が上がっていた 俺はSAOの頃のリズベット武具店の売上は良くはわからないが 里香とリズベットでは髪の色が全く違うからあんまり騒ぎにはならなかった

 

和人「桐ヶ谷和人です 好きなことは友達や家族といること 嫌いなことはって言うか人を差別的な目で見る人は余り好きではないです 趣味と言っていいのかは分かりませんがネットワーク関連の勉強を最近良くしてます これからよろしくお願いします」

 

凛「この前は名前間違えちゃってごめんね・・・ネットワーク関連の勉強と言うと将来はそんな感じの企業に?」

 

和人「一応入りたいとは思ってはいます なので失った2年間をこれから取り戻す努力を続けていきたいです」

 

凛「それじゃあ私も桐ヶ谷君のこと応援するからね!継続は力なり!頑張ってね桐ヶ谷君!」

 

和人は今までの2人に比べるとあまり声は上がらなかったが肌が綺麗だとかで評価を得ていた

 

和人はキリトとしてSAOに入っていたため そんなに名前を深追いされなかったのか 全く騒ぎにはならなかった 皆がこいつをキリトだとしたらどんな騒ぎになるんだろうか

 

珪子「綾野珪子です 好きなことはペットのピナと一緒に過ごすこと 嫌いなことは人を見かけで判断する人です 趣味ではないのですが 私は割と人見知りを良くしてしまう傾向にあるので これからは積極的に皆さんに話しかけようと思います なので話しかけられた時は挨拶でもいいので返してくれると嬉しいです これからよろしくお願いね」

 

凛「ありがとうね綾野さん ピナちゃんは何の動物なのかな?」

 

珪子「猫です 小さくて可愛いんです♪」

 

凛「猫か~ 是非1度は見てみたいな♪」

 

珪子はまぁこう言ってはなんだがロリk基、ちょっと小さい子が好きな男子達が珪子を見て可愛い可愛いと言い続けていた

 

珪子もシリカと珪子ではあまりネームは似ても似つかないので騒ぎにはならなかった 一応ビーストテイマーとして取り上げられたこともあったが 流石にピナの名前までは分からなかったらしい

 

明日奈「結城明日奈です 好きなことは親友の皆と一緒にいること 嫌いなことはその逆で静かすぎること 趣味は私も木綿季さんも一緒で料理作りにハマっています これから1年間よろしくお願いします」

 

凛「はい!結城さんは親友といることが好きって言ってたけど このクラスにももう既に親友と呼べる中の人はいるのかな?」

 

明日奈「はい!それはもう!」

 

凛「それなら良かったわ♪ このクラスで沢山笑顔を作ってね♪」

 

さて、明日奈に関してだがもう予想は付いてるだろう 明日奈と聞いた瞬間に皆はざわめき 質問コーナーに入ると 皆が一切に手を挙げ 『『閃光のアスナ』さんですよね!?』と聞いた 明日奈はそれを聞き一応返事をした その直後教室の男子のボルテージが一気にあがった

 

「あ、握手してください!」

 

「ふざけんな!先は俺だ!!」

 

「俺だよ!!!俺なんかSAOの時に全財産明日奈さんグッズに突っ込んでたんだぞ!!!!」

 

「そらなら俺なんか!!!!」

 

「いいや俺だって!!!!」

 

と、明日奈ファンの維持の張り合いが繰り広げられ あまりの教室のやかましさに 先生も困惑と同時に驚愕していた

 

まぁそりゃ木綿季と一二を争う人気美少女プレイヤーだからなぁ・・・いや、まぁ木綿季が上だけどもさ・・・

 

にしても 明日奈のさっき言ってた親友といることってのは俺達のことでいいのかな? だとしたら明日奈もあの頃に比べたら大成長だな 最初はあまり話しかけづらかったのに今では暗い方が嫌いと言うくらいだからな なんだか俺まで嬉しくなってくるな

 

翔「前田翔です 好きなことは・・・強いて挙げるなら野球 嫌いなことは自分から騒ぐことです 趣味も野球です 一応野球部に入ろうと思ってます これからよろしくお願いします」

 

凛「前田君は野球が好きなんだね!!それじゃあもう部員を集めたりはしてるのかな?」

 

翔「まぁ一応1人だけ確保は・・・」

 

凛「それじゃあもっともっと誘わなきゃね!もしも顧問になったりしたらその時はよろしくね♪」

 

翔の自己紹介が終わると 質問タイムに入るが 驚いたことにっつうかなんつうか 割と女の子が手を挙げていて 翔もまたSAOのショウかと聞かれた 翔がそれに頷くと 一部の女の子からは喜びの歓声があがった

 

珪子に聞いたところ 割とと言うか下の層のプレイヤーからは人気を得ていて 翔も人気プレイヤーの1人だったらしい 俺も初めて知った

 

まぁこいつはガキの頃から隠れファンが多かったからな やっぱクールだとモテるんかな?

 

そして、大分自己紹介も終わり いよいよラストワン

 

凛「はい!じゃあ次でラストね!トリは荒波君!!それじゃあ最後を堂々と飾ってもらいましょう!」

 

哲也「ういっす」

 

珪子「頑張ってくださいね 哲也さん」

 

哲也「おう サンキューな」

 

俺は一呼吸付いてから自己紹介に入った

 

哲也「名前は荒波哲也 好きなことは野球と好きな人といること 嫌いなことは負けと1人でいること 趣味も野球です 俺も野球部に入るつもりです 1年間よろしくお願いします」

 

俺の自己紹介が始まった瞬間 ゛テツヤ゛の名前を聞いた瞬間教室の全員がざわめき始めた

 

凛「ええっと・・・先生の質問と行きたいところだけど 皆がそれ以上に質問したがってるみたいだから 先に皆に・・・」

 

先生が言い終わる前に 皆は一斉に席を立ち 俺の周りを囲み始めた

 

哲也「な!?なんだぁ!?」

 

「て、哲也ってあのテツヤだよな!?死神の!!!!」

 

「ほ、本物なのか!?お前が攻略組トッププレイヤーの!!!!!」

 

「お、俺知ってるぞ!!!!死神がラスボスにトドメを刺してSAOを終わらせた張本人だって!!!!!!!!」

 

それを聞いた瞬間 興奮状態だったクラスは更にボルテージがあがり いよいよライブのような雰囲気を教室を包んだ

 

男女両方からもみくちゃにされている

 

「俺あんたが目標だったんだよ!!!握手してくれよ!!!!」

 

「俺も俺も!!!痺れたぜあの団長とのデュエル!!!!」

 

「お前のおかげで今ここで生きてられんだ!!!あんたは俺達の救世主であり英雄だ!!!!!」

 

哲也「あ、あんがと・・・・・・」

 

「哲也さん!!!私ファンだったんです!!是非是非握手してください!!!!!」

 

「キャー!!!!哲也さーん!!!!!!」

 

「サインください!!!!!出来れば制服に!!!!!」

 

「なら私も!!!!!!」

 

「俺にもくれよ!!!!!」

 

哲也「えっ!?ちょ!!待てよ!!!!俺の体は1つしかねぇんだぞ!!!!!!!」

 

凛「・・・・・・紺野さん?荒波君はSAOでは一体どんな人だったの?」

 

木綿季「哲也?哲也はですね・・・」

 

~木綿季説明中~

 

凛「そ、そんな凄い人なの!?皆が騒ぐのも無理がないわね・・・」

 

「哲也君!!!!!」

 

「哲也君♪」

 

哲也「だァもう分かったから!!!!一人づつ相手してやるから並べ!!!!!!」

 

翔「大変そうだなアイツも・・・」

 

明日奈「無理もないよ・・・皆の英雄が目の前にいるのに騒ぐなって方が無理よ・・・」

 

翔「それもそうか・・・・・・」

 

~数分後~

 

哲也「ぜぇ・・・ぜぇ・・・疲れた・・・・・・」

 

凛「凄い人気だね・・・荒波君はSAOでもこんなに人気だったの?」

 

哲也「いいや・・・こんな人気じゃなかった・・・だからびっくりした・・・」

 

凛「そ、それは良かったねなのか残念なのかどう声をかけれが分からない・・・と、とにかく良かったじゃない!早速みんなに名前を覚えてもらって!」

 

哲也「まぁそれはいいんですけど・・・・・・あ、そうだ 言っておくことがあったんだ」

 

凛「言っておくこと?」

 

哲也「はい 良いか さっき木綿季のとこで死神と別れたなら是非俺ととか言ってたヤツいたが 残念ながら俺と木綿季は一生別れないからな もし木綿季に手を出したらその時は容赦なく叩き潰すからな・・・・・・覚悟しとけよ!」

 

俺は指を鳴らしながらそう言った ったく 木綿季に何かあってからじゃ遅いからな 今の内に牽制しとかなきゃな

 

木綿季「言っちゃった・・・もぉ恥ずかしい・・・・・・/////」

 

凛「へ!?こ、紺野さんと哲也君ってそういう関係!?」

 

哲也「まぁどうせいずれバレるんですしここでバラしても損は無いんでね」

 

凛「そ、そうなんだね・・・それじゃあ2人はとことん幸せになってね!!!先生も応援するからね!!!!それじゃあ自己紹介はこれで終わり!!!次の作業に移るよ!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

凛「それじゃあ皆さようなら!!また明日ね!!!!」

 

こうして、自己紹介やらなんやらで時間は過ぎていき 気づいたらもう学校も終わりの時間だ

 

そして、帰りの道はいつものメンバーで

 

木綿季「もぉ!!教室であんなこと言い出して!!!!恥ずかしかったじゃん!!!!!」

 

哲也「ま、まぁまぁ どうせバレるんだし・・・」

 

木綿季「良くない!!!!!!」

 

哲也「すんません・・・・・・」

 

里香「それにしてもほんとあんたの人気は衰え知らずね・・・さっきの教室私達とSAO期間者以外は全員アンタを求めて並んでたじゃない」

 

哲也「あぁ・・・めっちゃ疲れたよ・・・・・・」

 

「哲也くん!またね♪」

 

哲也「あぁ またね」

 

「きゃー!!!哲也君に手振って貰えちゃった!!!!!」

 

「ずるいずるい!!!私も振ってもらいたい!!!」

 

翔「ほんとすげぇなお前の人気・・・」

 

明日奈「もう教室の女の子にモテモテになっちゃったね 木綿季に思わぬライバル出現かも?」

 

木綿季「哲也は取らせないもん!!!」

 

和人「いずれにしても 明日からはまた大変そうだな」

 

哲也「でもそれは明日奈も木綿季も一緒だろ そんなに俺に負荷はかかんねぇよ・・・」

 

里香「だといいんだけどね・・・・・・」

 

哲也「きっとそうだ!!!きっと・・・・・・」

 

~翌日~

 

「哲也君!今日放課後暇かな?」

 

「あー!!抜けがけ反対よ!!!哲也君!!!!!私と遊ぼうよ!!」

 

「そんな事言わないでみんなで遊ぼうよ!!!ね♪哲也君♪」

 

哲也「勘弁してくれ~!!!!」

 

木綿季「哲也と遊ぶのはボクだぁ!!!!!!」

 

里香「だろうと思ったわ・・・・・・」

 

明日奈「私達以上に大変そう・・・・・・」

 

翔「まぁ その内この騒ぎも落ち着くだろ それまでの我慢だ哲也」

 

哲也「んな馬鹿な~!?」

 

哲也の苦労はこれから一ヶ月は続く・・・・・・




遂にその身がバレた哲也

哲也は学校において羽を休めることはできるのだろうか?

次回はいよいよ部活に関してです!お楽しみに!


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part61 野球部創設~プロになる為の1歩~

いよいよチュートリアル的な話も今回でラストです!

次回からはきっと皆さんが楽しめる話を展開していくので是非今回だけはチュートリアルでご勘弁くださいませ

それではどうぞ!


学校が始まり 約1週間が経った 授業も徐々に始まっていっていた そして自分から言うのもなんだが女の子達の目線は未だ俺に釘付けらしい まぁ里香がそう言ってるし間違いはないと思うけど・・・

 

「哲也くーん♪おはよー♪」

 

哲也「おっす おはよ」

 

「きゃー!!今日も挨拶されちゃった!!!」

 

哲也「ったく 今日もこのクラスは賑やかだな・・・」

 

翔「今日も大人気だな 哲也」

 

哲也「おっ 翔 おっす」

 

翔「なぁ哲也 今日の放課後凛先生に言ってみないか?」

 

哲也「凛先生に?何をだよ」

 

翔「決まってんだろ?部の創設だよ」

 

哲也「おー!!!それがあったか!!!いよいよ俺らのプロへの第一歩が始まんだな!!!!」

 

翔「あぁ でも他にも部員集めなきゃな」

 

哲也「そこは勧誘だろ!どうにでもなる!!」

 

翔「まぁどうにかなるか・・・・・・」

 

いよいよ部活が始まんのか・・・凛先生が顧問になんのかなぁ それとも超厳しい顧問とか?あんまりに厳しいのは御免だけどちょっとくらい厳しい方がいいしな

 

とにかく放課後になんねぇかなぁ 早く部の申請がしてぇ!!!

 

木綿季「哲也ー!!!」

 

哲也「おっと!」

 

野球のことばっかし考えていたら いつの間にか木綿季が抱きついてきていた

 

ちなみに木綿季も学校生活にも慣れ 大分友達が出来た それと同時に学校でも普通に抱きつき始めていた

 

木綿季も慣れてくれて万々歳だ

 

木綿季「おはよー哲也~♪」

 

哲也「おはよ木綿季 今日も可愛いなぁお前は」

 

俺はそう言って木綿季の頬を撫でた

 

木綿季「~♪」

 

哲也「よしよし♪」

 

翔「お前らも相変わらずだな」

 

哲也「いやぁやっぱこうしてると1日の調子が上がるんだよなぁ ね木綿季」

 

木綿季「うん!ボクも頭がすーっとして勉強に集中出来るんだ♪」

 

翔「そりゃ良かったな」

 

翔「最早麻薬レベルだな・・・」

 

そして、今日もまた 凛先生のホームルームから1日が始まる

 

凛「皆おはよ!!今日の皆への報告は 今日から部活動の創設が可能になります!!!野球部 バスケ部 陸上部 サッカー部 ソフトボール部 その他諸々 沢山の部活動が作られるのを先生達も待ってます!!特に荒波君!野球部を作ってくれたら多分私ともう1人の先生が顧問になってくれるから いつでもいいから待ってるからね!」

 

哲也「はい!」

 

へー 凛先生の他にもう1人いんのかぁ そりゃ楽しみだな

 

凛「それじゃあ皆 部の創設は放課後に職員室に来てね!各授業担当の人とはもう話してると思うから ある程度どんな部活だったとかは分かると思うから その先生に頼んでみてね♪ それじゃあ朝のホームルームは終わります!」

 

んじゃ翔の言った通り今日から放課後に行ってみなきゃな 明日からでも練習したいし!!!

 

「紺野さん!!私と一緒にバスケ部作ろうよ!!」

 

「いいや!紺野さんにはテニス部に!!」

 

「駄目!陸上部!!」

 

木綿季「ちょ、ちょっと皆!!!ボク一応部活に入る気は・・・」

 

「「「あるの!?」」」

 

木綿季「うっ・・・助けてよ哲也~!!」

 

哲也「あいつも大変そうだな・・・・・・」

 

木綿季はこの前行った体力測定で 男女両方から度肝を抜かれるような記録を叩き出し 評価は満点に近いA そのためにその日から部活を作ろうとしていた女の子や男子達から勧誘をめっちゃ受けてる 木綿季自体は悩んでるんだと言ってたけどどうなるのかは本人次第だ

 

「水泳部に!!紺野さんならエースになれるよ!!」

 

哲也「水泳・・・・・・スク水かぁ・・・・・・」

 

木綿季『へへへ~♪今日はスク水姿なんだ♪良いでしょ~♪あ・・・もう・・・エッチなんだから・・・/////』

 

「陸上部に!!貴方となら全国を狙えるわ!!!」

 

哲也「陸上・・・・・・」

 

木綿季『うぅ・・・走ったばかりで汗だくなのにギューってしたいの?・・・哲也の馬鹿・・・/////』

 

「是非バレー部に!!!」

 

哲也「バレー・・・」

 

木綿季『?バレーボールを胸に入れてみろ?もぉ!!!哲也の馬鹿!!!!!スケベ!!!!!』

 

哲也「色んな木綿季を見れるのはいいかもなぁ・・・・・・特にスク水の木綿季はめちゃくちゃ見てぇ!!!!!!」

 

木綿季「・・・・・・哲也のエッチ・・・・・・/////」

 

哲也「夢は膨らむばかりだなぁ~♪」

 

翔「・・・どんな想像してんだよお前・・・」

 

とにかく木綿季には自分で決めた道を進んでもらいたいな 出来れば野球部のマネージャーをやって貰えるのが一番だけど 何部に入ろうと木綿季を応援することに変わりはない

 

そういやさっき凛先生が創設は経験者にって言ってたけど そういや誰かが野球やってたとか言ってた気がするな・・・誰だっけか・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「うーん・・・」

 

誰だか全く思い出せず 気がつけば6時間目 ほんとに誰だか思い出せん

 

木綿季「哲也?今日はずっと悩んだ顔つきだね どうしたの?」

 

哲也「いや、誰か野球経験者の先生いたけど 誰だっけかって思ってさ」

 

翔「そらなら次の時間の先生じゃねぇか? あのちょっとダルそうにしてる人だろ?」

 

哲也「あ!そうか!!次の時間は!?」

 

木綿季「次の授業は日本史だよ!」

 

哲也「なら日本史終わった後に質問してみっか・・・・・・」

 

~6時間目終了時刻~

 

「んじゃー授業終了な~ ノート写せなかったやつは見せてもらうなりしてもらえよ~」

 

哲也「あ!先生待った!!」

 

「ん?お 荒波か どした?」

 

この人の名前は新庄将大(しんじょうまさひろ) さっきから言ってるとおり野球経験者の日本史担当の先生だ

 

この人は身長も高く 割と筋肉質で まさに経験者って体型だけども なんだかあくびをしたりしてばっかで翔の言う通りダルそうにしてる人 ちょっぴり生えてる口ひげと顎ひげがあるアラサー未婚者

 

哲也「先生も野球部の顧問持つの!?」

 

新庄「ん?あー なんかそんな話を今日夏風先生に言われたっけか まぁやるんじゃねぇか?」

 

哲也「よっしゃ!顧問確保!!」

 

新庄「お?早速創部希望か?やる気あんなー」

 

哲也「たりめえっすよ!!やっと野球が出来んだから!!!」

 

新庄「そうか なら放課後前田と一緒に来い そこで夏風先生と話し合うぞ」

 

哲也「ういっす!」

 

そう言って先生はあくびをしながら教室を出ていった それと入れ替わりで凛先生が入ってきた

 

凛「なになに?もう野球部の創設の話?」

 

哲也「はい!放課後翔と一緒に来いって!」

 

凛「あら、それじゃあ先生もそこにいなきゃね♪」

 

哲也「よろしくお願いします!」

 

そして、帰りのホームルームも終わり ようやく放課後

 

哲也「翔!っとその前に木綿季は・・・・・・」

 

「紺野さん!」

 

「お願い!」

 

「助っ人でもいいからさ!!」

 

木綿季「助っ人・・・・・・」

 

今も女子の木綿季の勧誘は終わらない 人気者ってのは辛いよな木綿季

 

翔「どうした?行くんじゃねぇのか?」

 

哲也「あ、そうだった んじゃ行くか!」

 

~職員室前~

 

哲也「失礼します」

 

凛「あら、もう来たのね ちょっと待ってね 今新庄先生呼ぶからね」

 

哲也「お願いします」

 

翔「にしても俺らが一番か 速すぎたのかな」

 

哲也「速いに越したことはねぇさ 速ければ速いほど練習ができるようになるだろ?」

 

翔「まぁそれもそうか」

 

そして、凛先生が新庄先生を連れてきて いよいよ創部の話に

 

新庄「なんだもう来たのか 後1時間遅くても良かったのに」

 

凛「まぁまぁ 速いに越したことは無いですよ新庄先生」

 

哲也「そうそう!」

 

新庄「ま 良いか んじゃあ2人共付いてきてくれ 今から部室に案内する」

 

哲也「部室!?もうあんの!?」

 

翔「そういや入学パンフレットに既に部室はいくつか出来てるって書いてあったな 創部数によるけど部室は早い者勝ちだって書いてあった気がする」

 

哲也「んじゃほんとに早く来といて良かったな・・・」

 

凛「でも良かったね♪2人が創部の相談しに来た第一号よ♪」

 

哲也「まぁこれなら部室も確実に確保か 良かった良かった」

 

~部室前~

 

新庄「ここが野球部に与えられた部室だ」

 

哲也「うぉー!なかなかでかいじゃん!!」

 

扉を開けられた部室の中に入ると 中にはいくつかのロッカー バットなどが入れられるケース ボール用ケースその他諸々 便利なものが多くおった

 

普通に20人くらい入っても平気の場所だ

 

新庄「なんでも校長が『野球とサッカーは高校の花ですからね ちょっと優遇しちゃいました』とか言ってたぞ」

 

哲也「分かってんじゃん校長!!!」

 

翔「にしても広いな 狭さにイライラすることは無さそうだな」

 

凛「部室が狭すぎと嫌だもんね その気持ちわかるよ」

 

新庄「さて、その校長の優遇からか知らんが もう既にここにノックバットもある」

 

哲也「お!ほんとだ!」

 

翔「早速練習出来るってことか!」

 

凛「でも2人とも着替えは?後グローブとか」

 

哲也・翔「あ・・・」

 

新庄「ぶっちゃけ 俺もまだやらなきゃいけない仕事残ってるから早速練習と言われたら厳しい なんか気分のらねぇし」

 

凛「先生・・・」

 

哲也「んじゃあ明日から本格始動か!」

 

翔「だな」

 

「すんませーん ここ野球部であってますか?」

 

哲也「?」

 

後ろから声がしたから振り向くと そこには男子生徒1人が経っていた

 

新庄「そうだけど お前も入学希望か?」

 

「たりまえじゃないっすか!やっぱ野球やんなきゃ!!おっ お前らも入部希望なのか~?」

 

哲也「そうだけど じゃあ君も?」

 

「おぉ!俺は新井貴明(あらいたかあき)!ポジションはサードとファースト!これからよろしく!」

 

哲也「俺は荒波哲也だ ポジションはピッチャー」

 

翔「前田翔 キャッチャーだ」

 

新井「お!もうバッテリー揃ってんじゃん!こりゃ早い段階で試合できるようになるかもな!!」

 

新庄「まぁ こんなにやる気あんのが揃ってんじゃ俺もやらなきゃか めんどくさいが張り切るか」

 

哲也「お!先生もやる気じゃん!そう来なくっちゃ!」

 

凛「皆 一応この野球部の責任者が新庄先生 私が副顧問だから 何かあった時は私でもいいから連絡してね」

 

新井「明日から早速練習しようぜ~!俺張り切るぞ~!」

 

哲也「いよいよ始動って訳だな 誰にも負けねぇピッチャーになってやらぁ!!目指せ甲子園!!!!」

 

新庄以外「おぉー!!!!!」

 

甲子園 都会にいる俺達がここに行くのにどんなに大変かは想像するまでもなくわかる けれど その気持ちを持って練習をすれば なんだって出来るはずだ!!!

 

明日からも頑張るぞ!!!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後 新井と先生2人とは別れ 木綿季と合流し帰ることに

 

哲也「木綿季 お前は部活どうするんだ?」

 

木綿季「それがね・・・ボク色んな部活掛け持ちすることになっちゃった・・・」

 

哲也「はぁ!?掛け持ち!?」

 

木綿季「うん・・・正式にはどこの部にも入ってはないんだけど 試合とかやりたい練習に人数が足りなかったら参加してって・・・皆から引っ張りだこになっちゃって大変だった・・・」

 

哲也「そりゃ災難だな・・・」

 

翔「でもそうなると哲也も危ういな 木綿季とイチャつける時間が減るぞ?」

 

哲也「ぬぁぁぁぁぁぁ!?」

 

木綿季「あ、それは大丈夫!ほんとに参加したい時に参加って形だから別に哲也との時間が減る訳じゃないんだ」

 

哲也「なら良かった・・・」

 

翔「良かったな哲也 お前の愛しの木綿季を取られずにすんで」

 

哲也「でも掛け持ちってなると色んな木綿季が見れるのが実現になるな・・・・・・陸上 サッカー ソフトボール ハンドボール バレー 弓道 そして何より水泳部・・・・・・木綿季!!!水着着る時はまず俺に見してね!!!」

 

木綿季「・・・・・・別にいいけど・・・・・・エッチなこと考えてないよね?」

 

哲也「大丈夫!多分・・・」

 

木綿季「・・・・・・言っとくけど部活着でエッチなことしようとする人なんてボクは嫌いだからね やるからには集中したいし」

 

哲也「がぁーん!」

 

木綿季「で、でも・・・・・・」

 

哲也「でも?」

 

木綿季「・・・ボクの買ったデート用の水着でなら・・・・・・エッチなことしていいからね・・・・・・?/////」

 

哲也「・・・・・・んじゃあその時はお願いしちゃっおっかな♪」

 

木綿季「・・・・・・うん・・・・・・////」

 

翔「・・・・・・俺の入れる世界じゃない・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

~木綿季の家~

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

ど、どどどどどどどうしよう!?ボクあんなこと言っちゃった!!!!!

 

も、もしそれでほんとに哲也が・・・・・・・・・・・・

 

哲也『なぁ木綿季♪』モミモミ

 

木綿季『ふにゃぁ!?/////』

 

哲也『なぁ~いいだろ~?しようよ~♪』

 

木綿季『もぉ・・・エッチなんだから・・・もうこここんなにしちゃって・・・』

 

哲也『へへへ♪木綿季見てたらついね♪』

 

木綿季『じゃぁ・・・・・・ボクが慰めてあげるから・・・・・・早く出してよ・・・・・・/////』

 

な、なんてことになったら・・・・・・・・・ぼ、ボクは哲也のを・・・・・・

 

木綿季「きゃー!!!!!!!!!!哲也の獣ぉ~!!!!!!!」

 

・・・・・・今日も我らの木綿季は元気いっぱいです




野球部創設となり 野球部に入った哲也 翔 そして新井の3人

果たしてこの3人で甲子園に行くことは出来るのか!?

さて、今回までクラスの担任説明の回 哲也達の再確認の回 そして今回の部創設の話と 一応必要な部分はすべて揃ったかと思います

なので 次回からは早速 楽しめる話をぶっ込んでいきたいと思います!

なので次回からも乞うご期待!ということでまた次回にお会いしましょう!


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part62 新生ALO~アップデートの後

いよいよ今回から 普通の話に持っていきます!

一応オフ会前のALOなのでまだアインクラッドに挑むような模写はありませんがそこはご了承ください

ではどうぞ!


新生 アルヴヘイム・オンライン

 

ザ・シード環境によって1回り2回り程更に楽しさが倍増したALO

 

この大型アップデートによりいくつもの新機能が搭載され 更に自由度が増した

 

更に まだ運営からも隠された情報もあるとのこと

 

無論 哲也達もこの大型アップデート後の初ログインに胸を踊らせていた

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「いよいよ大型アップデートが終わりに近づいてるよ!!!」

 

哲也「もうそんな日か てなるとようやく皆もALOにダイブ出来るんだな」

 

翔「幸い 土日は部活も無いしな めいっぱい堪能するつもりだ」

 

和人「じゃあ俺達が皆を案内した方が良いのかな?」

 

哲也「の方がいいんじゃねぇか?俺とお前と姉ちゃんと直葉ちゃん以外はALOの中は右も左も分からないだろうし」

 

木綿季「それじゃあ案内よろしく!楽しみだな~!」

 

哲也「んじゃあとりあえず今晩に待ち合わせだな」

 

木綿季「うん!!」

 

その後 部活で汗を流し 家に帰りシャワーと食事を済ませ いよいよALOにログイン・・・・・・ではなく 俺は担当してる人の種族を聞いて そこの領に迎えにいくことになってる

 

俺は木綿季 翔 里佳 クラインを迎えにいくことになっている 残りは和人担当だ

 

でも 木綿季の種族だけは分かる インプだと

 

何故なら木綿季はALOの話を何度も聞いてきて その中で種族の話になった時に 『哲也と同じにする!』と行ってたから 木綿季には俺はインプだと伝えてあるから きっと木綿季はインプになってるはずだ

 

そして、10分程経過し 皆からのメールが届き始めていた

 

木綿季は予想通りインプ 翔がウンディーネ 里佳がレプラコーン クラインがサラマンダーだ

 

クラインのやつめんどくせぇ種族選びやがって・・・サラマンダー領なんか行って喧嘩になんなきゃいいけどな・・・

 

何はともかく 俺もログインするか!

 

哲也「リンクスタート!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~

 

~ALO内・アルン~

 

テツヤ「くぅ~!久々のログインだ!!!」

 

ユキ「あ!お父さん!」

 

テツヤ「よっ 元気にしてたか?」

 

ユキ「うん!ユキお利口さんに待ってたよ!」

 

テツヤ「そっか 偉い偉い」

 

俺はユキの頭をなでなでした

 

ユキ「~♪」

 

テツヤ「さて、出かけるぞユキ」

 

ユキ「どこに行くの?」

 

テツヤ「みんなを迎えにな」

 

ユキ「皆?」

 

~インプ領内~

 

テツヤ「さーてと まずはユウキを・・・」

 

「テツヤー!!」

 

テツヤ「おっ 早速発見」

 

向こうから手を振りながらユウキが走ってきている その顔はまるで大好きなご主人様を見つけた犬のようだった

 

ユウキ「わーい!」

 

ユウキは俺に飛びつき抱きついた 周りの目もあるが俺は抱きしめてやった

 

テツヤ「ようこそ アルヴヘイム・オンラインへ」

 

ユウキ「どう?似合ってる?」

 

テツヤ「あぁ 似合ってるよ♪」

 

俺はユウキの頭を撫でてやった

 

ユウキ「~♪」

 

ユキ「お母さん!久しぶりだね!」

 

ユウキ「?今ユキの声が・・・」

 

テツヤ「あぁ お前はピクシー姿のユキを見たことないんだっけ ほら 俺の胸ポケット」

 

ユウキ「どれどれ・・・うわぁ!?ユキ!?」

 

ユキ「良いでしょ~♪これがALOの私なんだ~♪」

 

ユウキ「可愛い~!もぉ~こんな可愛くなっちゃって~!!!」

 

テツヤ「親バカだな」

 

ユキ「でもようやく揃ったね!!私達家族!!!」

 

テツヤ「だな ようやくだ」

 

ユウキ「うん!これからは3人でもっといっぱい思い出を作ろうね♪」

 

ユキ「うん!!」

 

テツヤ「さて、その感動の再開も今は悪いが置いといて 次の場所に行こうユキ ウンディーネ領まで案内頼む」

 

ユキ「りょうかーい!」

 

俺とユキは羽ばたいて 飛び立とうとした

 

ユウキ「ちょ!ちょっと待ってよ!!!!」

 

テツヤ「ん?どした?」

 

ユウキ「ボクまだ飛べないじゃん!!!飛び方教えてよ!!!!」

 

テツヤ「あ、そうだった ええっとだな」

 

~教えてる途中~

 

ユウキ「それじゃあ・・・・・・わぁ!!!見てよ見てよ!!!!羽が出たよ!!!!羽!!!!!」

 

テツヤ「んじゃあ後は教えたとおりバランスを取って・・・」

 

ユウキ「うん!・・・あぅ・・・難しい・・・・・・」

 

テツヤ「まぁ慣れないうちはコントローラーの方がいいかな ユキ コントローラーって誰でも出せんのか?」

 

ユキ「うん!ほら!」

 

ユウキ「うわ!?これなに!?」

 

テツヤ「それ掴んで飛べば 多分コントロールもしやすいはずだ 暫く練習すれば飛べるようになるよ」

 

ユウキ「じゃあ今はこれに甘えちゃお♪」

 

テツヤ「んじゃあユキ ショウを迎えに行こう」

 

ユキ「うん!!」

 

~ウンディーネ領~

 

テツヤ「問題はウンディーネ領に入って探せるかなんだよな・・・」

 

ユキ「そんな時は~・・・・・・うん!これでOK!」

 

ユウキ「何をしたの?」

 

ユキ「領内にいるショウさんに お父さんはここにいるよ!ってサインを送ったの!これできっとショウさんも・・・」

 

「おっ ほんとにいたんだ」

 

ユウキ「あ!ショウ!」

 

テツヤ「ほんとに来たんだな」

 

ショウ「マップに赤い点が出てきたからさ 行ってみたらお前らがいたって話だ」

 

テツヤ「じゃあユキさえいれば領内問題は解決か」

 

ショウ「いよいよ俺もALOプレイヤーだ 楽しませてもらうぜ」

 

ユウキ「一緒に楽しもうね!!」

 

ユキ「おー!」

 

ショウ「っ!?ユキちゃん!?」

 

テツヤ「これが 新生ユキだ 今後ともよろしく」

 

ユキ「よろしくです!」

 

ショウ「あ、あぁ よろしくねユキちゃん」

 

テツヤ「さて、んじゃあ次のレプラコーン領まで行くか!」

 

~レプラコーン領~

 

テツヤ「さて、次はリズを・・・」

 

「おーい!!皆ー!!!」

 

飛んでる俺達に掛けてくる声 その声の主はリズの声だった

 

テツヤ「あれ もういたのか」

 

俺達は着地して リズの近くに歩んだ

 

リズ「いやぁ皆親切なのね~ 私が初めてログインして待ち合わせしてるって言ったら ここにいればきっと待ち合わせ相手は来るって」

 

テツヤ「なるほど そういう訳か」

 

ユウキ「やっほーリズ!」

 

ショウ「よ リズ」

 

リズ「あ、もう2人は合流してたんだ」

 

ユキ「こんにちはですリズさん!」

 

リズ「?ユキちゃんの声?どこにいるの?」

 

テツヤ「俺の肩」

 

リズ「肩?ひゃぁ!?何これ!?」

 

ユキ「ピクシー姿のユキです!可愛いでしょ~♪」

 

リズ「可愛いわね~!!これがALOのユキちゃんなのね!」

 

テツヤ「さて、んじゃ次でラストだ あんま行きたくないがサラマンダー領に行くか」

 

~サラマンダー領~

 

テツヤ「さーてと クラインの野郎は・・・・・・」

 

「おい!!そこのお前ら!!!何をしている!!!!」

 

「要件しだいじゃ撃ち落とすぞ!!!!」

 

テツヤ「あーここに知り合いがいるんだ ちょっとの間いさせてくれねぇか?」

 

「ふんっ ならば良かろう 但し そこの場から1歩でも侵入すれば撃ち落とすぞ 良いな」

 

テツヤ「へいへい 相変わらず恐ろしいなサラマンダーは」

 

ユウキ「クラインはどこにいるのかな?」

 

ショウ「あそこにいる奴は違うか?」

 

テツヤ「どれどれ」

 

目を凝らしてショウの指さした方を見ると そこには確かに何故かオロオロしてるクラインがいた

 

テツヤ「何やってんだアイツ・・・おーい クラインー」

 

クライン「あ!テツヤ!やっときやがった!!!!」

 

テツヤ「悪いな 他のみんなを先に回したんだ あんまサラマンダー領には近づきたくなかったんだ」

 

クライン「あんまし遅いもんだから心配しちまったぜ・・・」

 

リズ「ほっといても良かったんだけどね~」

 

クライン「そりゃねぇぜ・・・」

 

ユウキ「これで全員?」

 

ショウ「じゃないかな?」

 

クライン「なら早速キリトと合流しようぜ!」

 

ユキ「しようしよう!!」

 

クライン「っ!?ユキちゃん!?」

 

テツヤ「これが新しいユキよ 仲良くしてやってくれ」

 

クライン「おう!任せとけ!!」

 

ユキ「よろしくね!クラインおじさん!」

 

クライン「だからお兄さん・・・」

 

テツヤ「さてと!んじゃあ行くか!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~アルン~

 

テツヤ「さーて 皆はどこにいんのかな」

 

ユキ「ここをまっすぐ歩いたらリナさんの反応があるよ!その周りにもキリトさんとリーファさんがいるし多分そこにいると思う!」

 

テツヤ「そっか サンキューなユキ んじゃあ行くか」

 

ユキの支持通り 俺達は今いる道をまっすぐ進んでいった 暫くするとアルンの中央にある巨大な噴水がある場所に いつものメンバーが揃っていた

 

リナ「あ!来た!おーい!!」

 

リーファ「こっちだよー!!」

 

テツヤ「悪い悪い 待たせたか?」

 

キリト「いいや 俺とこの2人もいま来たばかりだ」

 

ユウキ「テツヤ?この2人は?」

 

テツヤ「あ、まだ教えてなかったか んじゃあ皆にも紹介するよ まずこっちの髪が長い方がリーファ そんでもってこっちの貧相な体つきがリ「誰が貧相よ!!!!!!!」おぶっ!?」

 

俺が姉ちゃんの紹介をしてると 姉ちゃんに力強いボディーブローを食らわされた

 

テツヤ「いってぇななにすんだよ!!!!!」

 

リナ「貧相は余計よ貧相は!!!!!!」

 

テツヤ「じゃあどうやって紹介すんだよ!!!!!」

 

リナ「ショートカットのって言えばいいじゃないショートカットの!!!!!」

 

テツヤ・リナ「ぐぐぐ・・・・・・!!!!!」

 

ユウキ「あ、あの・・・2人共?」

 

キリト「すまないな皆 この2人はこれがデフォルトだ」

 

リーファ「はいはい 皆いるし喧嘩は無し」

 

テツヤ「けっ!」

 

リナ「ふんっ!」

 

ショウ「なんか2人の絡みを見てると渚さんを思い出すな」

 

テツヤ「ふーん なかなか感が働いてるなショウ」

 

アスナ「へ?って言うことはもしかして・・・?」

 

テツヤ「こんな所じゃ人の目も多いし 人気の少ない場所に移動しよう」

 

リナ「そうしましょうか」

 

と いう訳で 人気の余りない場所に移動中・・・と言うか手っ取り早く済ませたかったから格安の宿を取りそこで紹介することにした

 

テツヤ「ユキ 防音は?」

 

ユキ「バッチシ!!!!」

 

テツヤ「よし それじゃあ改めて紹介するよ まずこっちのリナは俺の姉ちゃん 渚なんだ」

 

ユウキ「へぇ!?渚さんなの!?」

 

リナ「じゃあ私からも改めて自己紹介しちゃうね 荒波渚です きっと皆テツヤが一時死んだ時にあったと思うけど 改めてよろしくね!」

 

エギル「まさかテツヤにこんな美人の姉がいたなんてな」

 

クライン「羨ましいぜ・・・」

 

リナ「やだぁ~エギルさんってお世辞が上手いんだから~♪」

 

テツヤ「やめとけやめとけ こんなの狙うのは」

 

リナ「なんですってこのスットコドッコイ!!!」

 

テツヤ「んだとこのチッパイ!!!!」

 

リズ「・・・仲がいいのか悪いのか・・・」

 

テツヤ・リナ「悪い!!!!!!!」

 

ショウ「俺からしたら最高に仲のいい姉弟だと思うんだけどな・・・」

 

キリト「まぁ喧嘩するほどってやつだ 話は変わるが リーファは俺の妹 直葉なんだ」

 

リーファ「私は本当に皆さんと会うの初めてなので自己紹介から 初めまして キリト君の妹の桐ヶ谷直葉です これからよろしくお願いします」

 

クライン「な、なんちゅうもん持ってんだ・・・」

 

シリカ「私と似てるとは何だったんでしょうか・・・・・・」

 

アスナ「よろしくね リーファちゃん」

 

リーファ「よろしくお願いします!アスナさん!!!」

 

テツヤ「だからあれは姉ちゃんが悪いんだろうが!!!!!!!」

 

リナ「いいやあれはあんたが悪い!!!!!!!!!!!!!!」

 

ユウキ「もぉ喧嘩しないでよ!!!!!!!」

 

ショウ「まだまだ2人共子供だな・・・」

 

エギル「いい事じゃねぇか 仲のいい姉弟で 羨ましいくらいだ」

 

テツヤ・リナ「だから良くない!!!!!!!」

 

アスナ「あはは・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

あの後 それぞれ自由行動をとることに 俺はユウキ ショウ 姉ちゃんと一緒にいた

 

テツヤ「ショウ なんでお前はウンディーネにしたんだ?」

 

ショウ「まぁサポートが出来るってのが一番の決めてかな」

 

リナ「じゃあユウキちゃんのインプは?やっぱりテツヤがいたから?」

 

ユウキ「はい!これはボクなりのテツヤへの忠誠の証なんです!」

 

テツヤ「忠誠?」

 

ユウキ「ボクは今後絶対にテツヤからは離れないから こうしてインプになればテツヤと一緒にいられるし それに髪の毛の色が紫だから インプと合うな~って思ってさ」

 

テツヤ「まぁ ともかく俺の為ってことか ありがとなユウキ」

 

ユウキ「えへへ~♪」

 

リナ「ねぇ2人とも 何かしたいことある?」

 

ユウキ「あ!あるある!!!」

 

テツヤ「ん?何がしたいんだ?」

 

ユウキ「テツヤと戦いたい!!!!」

 

テツヤ「俺と?」

 

ユウキ「うん!!テツヤと戦ってボクの腕が鈍ってないか確かめたいんだ!!!!!」

 

テツヤ「なるほどな んじゃあ早速やるか!」

 

リナ「それじゃあ2人共 この木刀を使ってね」

 

そう言って姉ちゃんは俺とユウキに木刀を1本渡してきた

 

テツヤ「木刀?」

 

リナ「あんたがアロンダイト使ったら武器の差が出るでしょ だからこのなんの特徴もない木刀で勝負しなさい」

 

ユウキ「あろんだいと?」

 

テツヤ「あぁ 俺の天鎖斬月だよ こっちの世界では最強の武器の1本なんだ」

 

ユウキ「へぇ~!それじゃあ今度は天鎖斬月で戦ってね!!」

 

テツヤ「あぁ ショウ 姉ちゃんに魔法の使い方教わっててくれ ユウキが傷ついたら回復してやってくれ」

 

ショウ「分かった 任せとけ」

 

ユウキ「それじゃあ行くよ!!!!」

 

テツヤ「来いユウキ!!!!」

 

~数分後~

 

テツヤ「はぁ!!!!」

 

ユウキ「ふにゃっ!?」

 

俺がユウキの後ろに周り ユウキの頭の後ろを木刀で叩いた

 

すると ユウキの頭には小さなたんこぶのようなものができた

 

テツヤ「ぬおっ こんなの出来るんだ・・・」

 

ユウキ「むむむ・・・・・・もう1回!!!!」

 

テツヤ「へ?」

 

ユウキ「たった1回で終わらないもん!!!!だからもう1回!!!!」

 

テツヤ「わぁったよ じゃあ行くぞ」

 

ユウキ「じゃあ行くよ!!!!!!」

 

~またまた数分後~

 

テツヤ「よいしょ!!!」

 

ユウキ「あうっ!」

 

今度は剣道の面のように叩くと 再びたんこぶが現れた

 

ユウキ「む~・・・・・・今のノーカン!!!!!!!もっかい!!!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・わあったよ んじゃあもっかい行くぞ」

 

リナ「だ、大丈夫なのユウキちゃん?」

 

ユウキ「負けたままなんて嫌だ!!!!!」

 

ショウ「筋金入りの負けず嫌いカップルだからな 2人は」

 

ユウキ「手加減無用だぁ!!!!!」

 

~まーたまた数分後~

 

テツヤ「だりゃあ!!!!!」

 

ユウキ「あぅ・・・・・・」

 

またまた叩くと 再びたんこぶが出る 複数個出来てもやっぱ可愛いなぁ

 

ユウキ「うぅ・・・・・・ぐすんっ・・・・・・もっかい・・・・・・」

 

ユウキは涙を流しながらも もう1回と言ってくる 大丈夫なんかな・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・んじゃあやんぞ・・・・・・」

 

~その後 ユウキ10連敗~

 

ユウキ「うぐっ・・・ぐすんっ・・・・・・ふぇぇ・・・・・・」

 

あの後 勝ちに勝ちまくり ユウキは負けに負けまくった 負けず嫌いのユウキは勝てなさすぎて泣いていた

 

テツヤ「ゆ、ユウキ?」

 

ユウキ「ふぇぇぇん!!!!!!!馬鹿馬鹿馬鹿!!!!!!!!!!!!!!ちょっとくらい手加減しても良いじゃんか馬鹿ぁ!!!!!!!!!!!!!!」

 

ユウキは何度も何度も殴ってくる やってる事は可愛いんだけど痛い

 

テツヤ「痛い痛い!!!」

 

ユウキ「ふぇぇぇぇぇぇん!!!!!!!!!!!!!!」

 

その後 ユウキを泣き止ますのに数十分かかったが なんとか元に戻った

 

ユウキ「ぐすんっ・・・」

 

ユウキは落ち着いたのか俺に抱きつき 心を休めている 俺もユウキの頭を撫でながら愛でてやった

 

テツヤ「悪かったよ 次は手加減するからさ」

 

ユウキ「・・・・・・やっぱり手加減なんて要らない・・・・・・」

 

テツヤ「へ?」

 

ユウキ「ボクは手加減無しでも勝ってやる!!!だから手加減はこれからも無用だ!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・分かったよ じゃあこれからもやるんだな」

 

ユウキ「うん!!!ぜーったいにテツヤに勝ってやるんだから!!!」

 

テツヤ「じゃあ俺もその時を楽しみに待ってるよ ユウキ」

 

ユウキ「うん!」

 

リナ「全く 相変わらずお熱いカップルね」

 

ショウ「邪魔もできないな」

 

その後 ユウキとイチャつき続けた後は 一旦ログアウトをし 就寝し 明日のログインに備えることにした

 

明日も楽しもうな ユウキ お前の笑顔はやっぱり最高だよ




久々の仮想現実を堪能したユウキ達

明日は一体どんなことをするのだろうか?

次回もALOです!お楽しみに!


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part63 皆とのズレ~再スタート~

高校生活編が始まり 早5話目ですね

一応この高校生活編は原作通りでもなんでもなく自分のオリジナルストーリーなので 月に10話位投稿できたらなと思います

もし長期投稿が無かったら ネタ切れや 忙しい時だと思ってください 失踪はしませんのでご安心を

ではどうぞ!


昨日の夜 ユウキ達が初のALOログインをして 今日はいよいよ最初のクエスト

 

俺達はサポートに徹するつもりだが 基本俺達も攻撃に参加するつもりだ

 

待ち合わせは土曜だから12時頃から だけど俺とユウキはそれより2時間早い10時にログインしていた

 

その訳は・・・・・・・・・

 

ユウキ「~♪テツヤ~♪」

 

ユキ「お父さん~♪」

 

テツヤ「よしよし 2人とも甘えん坊だな」

 

この為だ 久しぶりに再開できた家族3人での時間を作っていた

 

ユキ「お母さんはリアルでもお父さんとイチャイチャ出来るんだからユキに譲ってよ~!」

 

ユウキ「お母さんだって最近イチャイチャしてないもん!」

 

テツヤ「はいはい お前ら2人相手してやるから大丈夫だよ」

 

俺はそう言いながら2人を抱きしめ 頭を撫でた 2人の笑顔が眩しく見える

 

ユウキ「えへへ~♪ボクのテツヤ~♪」

 

ユキ「私のお父さん~♪」

 

テツヤ「ったく 変わらないなお前らは」

 

こうして 2時間の間3人の時間を堪能した後に 待ち合わせのアルンのカフェへ

 

~アルン内・カフェ~

 

テツヤ「さて、キリト 今回はお前がクエスト持ってきたんだろ?どんな内容のクエなんだ?」

 

キリト「まぁそれはコイツを見てくれ」

 

キリトはそう言ってクエストの内容を皆に送った そこに書いてあった内容は なんの変哲もないボスモンスター退治系のクエストだった ただ推奨熟練度がここにいる皆より軽く10は違うが まぁそれは多分キリトが皆を信用してこのクエを持ってきたのだろう 難しすぎてもクリア不能 簡単過ぎてもつまらない 絶妙なバランスのクエストを選びとってきたな

 

リナ「それじゃあ確認するね 今回私達先にログインしてた組は魔法とかでバフをかけるサポートに徹するつもりよ でも、基本敵には攻撃にも参加する それでOKね?」

 

クライン「もっちろんすよ!」

 

テツヤ「おーおー リナなんかに尻尾振りやがってクライン」

 

ユウキ「はいはい喧嘩ふっかけないの」

 

アスナ「それじゃあ早速行こうよ!」

 

テツヤ「だな!行くか!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

今 俺達がいるのはクエストの場である洞窟 アルンから飛んで大体5分位の場所だ

 

ショウ「さぁて 久々にやってくか」

 

キリト「っとその前に 一応皆に暗視の魔法をかけとくな 何があってもおかしくないしな」

 

そう言ってキリトは暗視魔法をかけてくれた 流石はスプリガンだな インプはあまりそういった魔法は無いからな こっちは相手の弱体化魔法が多いいからな つってもインプは暗闇の中でも人より行動できるのが専売特許でもある まだ行ったことのないインプ領もちょっとした暗闇の中にあるらしいが インプはそれをものともしないらしい

 

アスナ「ありがとねキリト君」

 

ユウキ「さぁガンガン進んでこー!!!」

 

そう言ってユウキはガッツポーズをした後に 洞窟の中を突っ走って行った

 

テツヤ「あ!おい!勝手に行くなよユウキ!!!!」

 

俺もその後を続くように走っていった

 

ショウ「ったく 相変わらずのコンビだな」

 

キリト「早く行かなきゃ2人に全部敵取られかねないからな 行こうか」

 

こうして クエストは始まった

 

序盤は徹底したサポート役に徹した。 敵の防御力ダウンの魔法だったり

攻撃力のダウンだったりを使って まだまだレベル1も当然の皆でも倒せるように魔法を放っていった 姉ちゃんとリーファは回復のサポート キリトは俺と同様にサポート魔法を俺と回して放っていた。 魔法にも当然有効時間はあるし 再び放てるまでにインターバルはある そこでもし大ダメージなどをくらったら元も子もない そこで 俺が放った次はキリト キリトの次は俺といった感じで回している

 

そして 敵を倒すと同時にドンドン皆の熟練度は上がっていく なれてない熟練度と言うシステムにも皆は慣れていき出した

 

そして 粗方敵を片付け 次のマップへ移動途中のこと

 

ユウキ「うーん」

 

テツヤ「ん?どした?」

 

ユウキ「いやぁ やっぱりソードスキルとかがあればもっと楽なんだけどな~って思ったりして」

 

リズ「まぁまぁ たまにはソードスキル無しの戦いも良いじゃない」

 

エギル「そういや ソードスキルっていやぁ月牙天衝はどうなんだ?」

 

シリカ「あ、そうですね 使えるんですか?」

 

クライン「つってもあれだってソードスキルの一種なんだろ?そうなりゃテツヤだって」

 

テツヤ「月牙天衝なら・・・・・・」

 

俺は洞窟内を飛んでる不気味な巨大コウモリに向け 斬月を抜きながら月牙天衝を放った

 

ユウキ「えぇ!?使えるの!?」

 

テツヤ「まぁね まっ こいつは特別だからな」

 

リーファ「レジェンダリーウェポンの1本だもんね それは強いよ」

 

クライン「レジェン・・・・・・何?」

 

テツヤ「レジェンダリーウェポン 直訳で伝説の武器 伝説と呼ばれるだけあって無茶苦茶に強い 俺の天鎖斬月もその1本だ なんの因果で天鎖斬月がレジェンダリーウェポンになったのかは分からないけどな」

 

ショウ「こっちの世界でも名前は天鎖斬月なのか?」

 

テツヤ「いいや、こっちの世界じゃ暗剣アロンダイトなんて大層な名前を貰ってるよ」

 

キリト「ついでに アロンダイトの使用中は この世界では妖精ではなく死神として扱われるんだ」

 

リナ「だから 羽無しでも飛べるのよね」

 

アスナ「へっ!?羽無しで!?」

 

シリカ「ど、どんな原理でですか!?」

 

テツヤ「んなのそりゃぁ・・・」

 

リズ「見せなさいよ!勿体分ないで!!!」

 

ユウキ「ボクも見たい!」

 

テツヤ「そこまで言うなら・・・んじゃあ・・・・・・卍解!!!!!!!」

 

俺はいつものポーズから 卍解をし 天鎖斬月と死覇装の装備になった

 

テツヤ「天鎖斬月」

 

リナ「・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ん?なんだよそんなじーっと見て」

 

リナ「ふぇっ!?いや、なんでも無いわよ馬鹿!!!!!!」

 

テツヤ「?変な姉ちゃん・・・」

 

リナ(い、いけない・・・また見とれちゃった・・・/////)

 

エギル「んで?どんな原理で飛ぶんだ?」

 

テツヤ「原理も何もねぇけどさ・・・よっと」

 

俺はその場でジャンプをし そのまま空中浮遊した キリトたち以外はそれを見て心底驚いた表情をしている

 

ユウキ「な、なんでぇ!?どうして!?ねぇねぇ教えてよ~!!」

 

テツヤ「だァもう分かったからひっつくな!!落ちる!!!!」

 

ショウ「んで?なんでそんな芸当が出来るんだ?」

 

テツヤ「まぁそりゃ斬月の特徴だよ ちょっとタネは明かせねぇけどな」

 

クライン「んだよ つまんねぇやつだな」

 

リナ「ほんとよ いい加減教えなさいよ」

 

テツヤ「んじゃあ俺が言うことを姉ちゃんが出来たらいいぜ?まぁ一生できねぇだろうけどさ」

 

リナ「な、なによ 言ってみなさいよ」

 

テツヤ「まぁ そのない胸もっと膨らませてみ「死ね!!!!!!!」ろっと!」

 

姉ちゃんは片手剣で俺に攻撃を仕掛けてくるが その攻撃は読めてたから斬月でそれを防いだ

 

リナ「なっ!?そんな細身の剣で!?」

 

テツヤ「バーカ これでも伝説の1本だぞ?んなその変の武器にやられねぇよ」

 

リナ「このムカつく!!!!!!!殺してやる!!!!!!!」

 

テツヤ「やれるもんならやってみな~まぁ俺について来れたらだけどな!」

 

俺は浮遊したままそのまま洞窟を進んで行った

 

リナ「あ!こら待て!!!飛ぶなんて卑怯だ!!!!」

 

テツヤ「へへへ~!ここまでおいで~だ!」

 

ユウキ「て、テツヤ!?後ろ後ろ!!!!!」

 

テツヤ「?後ろ?」

 

俺は皆の方を向いて姉ちゃんの事を小馬鹿にしながら笑ってたから 前方の注意はノーマークだった 後ろはもう目前に迫っていて そこは階段がしかけてあり 俺の飛んでる場所はそこから先は壁になっており 最早俺に激突しろと言ってるようなものだった

 

テツヤ「んなぁ!?」

 

目前に迫った壁 いくら卍解をした俺でもそれは避けきれず そのまま壁に激突し 俺はそのまま落下した

 

テツヤ「いっつつ・・・・・・こりゃあねぇよ・・・・・・」

 

リナ「つーかまーえたー・・・・・・・・・」

 

テツヤ「ひぃ!?」

 

地面に座りながら激突した顔を抑えていた俺 俺は姉ちゃんに肩を捕まれた同時に 肩を握りつぶされそうな程力強く握られた

 

テツヤ「姉ちゃん!?痛いよ!?痛い!!!!!」

 

リナ「皆♪先行ってて♪」

 

テツヤ「っ!?嫌!待って行かないで!!!ユウキ!!!!助けて!!!!」

 

ユウキ「あれはテツヤが悪い!!!反省しなさい!!!!」

 

テツヤ「なにぃ!?」

 

皆ゾロゾロと階段を降りていく 俺は肩を掴まれ身動きが取れずにいた

 

そして、遂に俺達姉弟だけになってしまった。

 

テツヤ「な、渚さん?ほら、ジョークっすよジョークっ!!!ね!?」

 

リナ「ねぇ?あんたユウキちゃんに言ってもいいのかしら?こいつはALOにログインしたての頃はリーファちゃんの胸を凝視しまくってたって」

 

テツヤ「ぬぁ!?な、何でそれを!?」

 

リナ「当たり前よ!!!!知ってるに決まってるじゃない!!!」

 

テツヤ「な、何でだよ!!!」

 

リナ「そ、それは私がアンタをずっと眺めてて・・・・・・/////」

 

テツヤ「え?なんて?」

 

リナ「う、うるさい!!!!!聞き直すなアホ!!!!!!」

 

テツヤ「と、とにかく離そ?な?ほら、こうしてる間もみんながやられてるかも!?」

 

リナ「キリト君とリーファちゃんが付いてるんだから大丈夫よ♪」

 

テツヤ「いや、きっと皆俺必要として!」

 

リナ「テツヤ♪覚悟はいいかしら♪」

 

テツヤ「や、やめろぉ!!!!!!死にたくなぁい!!!死にたくなーい!!!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「うーん そろそろボス戦なのに2人が帰ってこない・・・・・・」

 

アスナ「遅いね~」

 

リナ「おっまたせ~!」

 

リズ「あ、帰ってきた」

 

リーファ「遅いよ~ テツヤ君は?」

 

リナ「テツヤなら・・・あ、来たみたいね♪」

 

クライン「げっ!?何だあれ!?」

 

テツヤ「ふっ・・・・・・聞くなクライン・・・・・・俺のプライドはもうズタズタだ・・・・・・」

 

俺が姉ちゃんにやられたのは 背中に小さな貼り紙を貼られ そこには『私はおっぱいが大好きなド変態です』と書いてあった

 

リナ「あんだけ貧乳貧乳言ってるんだから私の胸を見てる証拠よね♪ね♪このドスケベテツヤ君♪」

 

テツヤ「・・・・・・後で殺してやる・・・・・・」

 

リナ「へ?なになに?へっ!?テツヤったらリー「なぁぁぁぁ!!!!!!!」むぐぅ!?」

 

俺は姉ちゃんの口を塞ぎながら そのままちょっと皆の元から離れた

 

テツヤ「何のつもりだこの野郎!」

 

リナ「別に~?私はリーとしか言ってないじゃない」

 

テツヤ「そのリーが問題なんだよ!!!!」

 

リナ「なんでよ?」

 

テツヤ「だぁもう!!!・・・・・・今度姉ちゃんが食べたがってたファミレス奢るからそれでチャラにしてくれよ・・・」

 

リナ「ほんと!?じゃあ許したげる♪」

 

テツヤ「ほっ・・・馬鹿で良かった・・・」

 

リナ「何ですって!?」

 

テツヤ「い!いや!!!素直で可愛い姉だなって!!!!」

 

リナ「か、可愛いなんて言うな馬鹿!!!!!!!」

 

そう言って姉ちゃんは早足に皆の元に戻っていった

 

テツヤ「お、おい姉ちゃん?」

 

リナ「・・・・・・照れるじゃないの・・・・・・/////」

 

こうして、俺の事件もひと段落付き いよいよボス戦に。

 

テツヤ「さてと 姉ちゃん ボスの特徴とか分かる?」

 

リナ「ここのボスはまぁ簡単っちゃ簡単ね 難点は犬型のモンスターだからすばしっこいってとこかな?」

 

ユウキ「それじゃあテツヤの魔法におまかせだね♪」

 

テツヤ「おう 任せとけ」

 

キリト「それじゃあ先に進もうか」

 

キリトを先頭に洞窟の行き止まりで進んでいくと 上からそのボスは現れた

 

テツヤ「さてと んじゃあ魔法を・・・」

 

ユウキ「テツヤ!前前!!」

 

魔法をかけようと 斬月を地面に突き刺し 詠唱しようとしたら 真っ先に狙われたのは俺だった

 

テツヤ「ったく邪魔すんなよ!!!」

 

俺は斬月を地面から抜き そのままボスに一撃食らわせた するとなんということだろう そのままボスのHPは瞬く間に減っていき 俺のたった1振りでボスはノックアウトしてしまった

 

テツヤ「あ、あらぁ?」

 

ユウキ「し、死んじゃった・・・」

 

リナ「・・・・・・これでクエスト終わり?」

 

エギル「テツヤの力が強すぎたのかもな」

 

・・・・・・力が強すぎた・・・・・・確かにそうかもしれねぇな・・・・・・このアバターはSAOの2年分の力を引き継いだ物だ そりゃ早々にやられる訳ねぇしこんなの雑魚当然になっちまうか・・・・・・

 

なんか・・・・・・ちげぇな・・・・・・

 

ユキ「あ!待って!!新しいモンスターの反応あり!!!これは・・・・・・このクエストの裏ボスだよ!!!」

 

テツヤ「裏ボス?」

 

リーファ「そういえば聞いたことがあるかも ボスを1分以内で倒すと そのボスよりもっと強いボスが出てきて そのボスからは沢山のユルドが手に入るとか」

 

ユウキ「お金!?よぉしそれじゃあラストアタックは頂いちゃお!!」

 

テツヤ「ど、どうしたユウキ?お前そんな金に執着するようなやつだっけ?」

 

ユウキ「ふふふ~ まだなーいしょ♪」

 

テツヤ「ちぇ ユウキのケチ」

 

ユキ「あ!来るよ!!!」

 

ユキのその声を合図に 俺達は再び身構えた すると 確かに先程よりも体格が1回りほどでかくなったボスが現れた

 

テツヤ「よし!散開しろ!注意は俺が引き受ける!!!」

 

クライン「今度は簡単に殺すんじゃねぇぞ!!!」

 

テツヤ「任せとけ!」

 

俺はボスの視界に入り ちょっとした挑発をして 注意をひきつけた

 

テツヤ「ほらほら!!こっちこっち!!!ってしまったな・・・これじゃあ魔法が・・・」

 

魔法を唱えるにはその詠唱をしなければならない これにはなかなか時間がかかるもので注意を引き付けてる間じゃ難しそうだ

 

テツヤ「まぁいいか 今は注意を引き付けながら・・・」

 

そうは思っても やはり皆のサポートに徹すると言った手前 魔法を唱えないのは悪い どうにかして出来ないものだろうか

 

ユウキ「このボス硬いよ~!!」

 

ショウ「これ削るのに1時間弱かかるぞ!!」

 

テツヤ「キリトがしかけてるのは攻撃力のデバフか・・・」

 

じゃあ俺が防御力のデバフを唱えれれば・・・あぁもどかしい!!!デバフよかかれ!!!!

 

・・・・・・・・・これでかかる訳ねぇよな・・・・・・ そう思った時だった

 

クライン「お!サンキューテツヤ!おかげで少し攻撃が通りやすくなったぜ!!」

 

テツヤ「え?」

 

どういうこと?俺は困惑しながら敵のステータスを見た すると 確かにそこには防御力のデバフがかかっていた

 

リーファ「やるねテツヤ君!!注意を引き付けながら魔法の詠唱なんて!!!」

 

テツヤ「ど、どうなってんだ・・・?」

 

と、とにかく次の魔法が切れた時だ その時もう1度試そう

 

~数分後~

 

エギル「魔法が切れたか また硬くなっちまったな」

 

テツヤ「んじゃあ試すか・・・・・・」

 

俺は手を伸ばし 敵に防御のデバフをかける そう念じた

 

すると またもや敵に防御のデバフがかかりだした

 

ユウキ「ありがとテツヤ!よぉし止めはボクが!!!!」

 

そう言ってユウキは 敵の残り少ないダメージを一気に減らし 公言通りラストアタックはユウキの物になった

 

ユウキ「やったぁ!!!勝ったよテツヤ!!!」

 

テツヤ「あぁ いい攻撃だったぞユウキ」

 

俺はユウキのことを褒めながら撫でた ユウキも気持ちよさそうだ。

 

ユウキ「えへへ~♪」

 

リナ「ナイスアシスト テツヤ」

 

リーファ「いやぁテツヤ君には参っちゃうな まさかあんな状況で魔法の詠唱なんてね」

 

テツヤ「いや、俺はさっきの戦いで魔法の詠唱はしてないんだ」

 

キリト「へ?それじゃあどうしてだ?」

 

ショウ「お前まさかとは思うが魔法のスペルを破棄したなんて言わねぇよな?」

 

テツヤ「いや、そのまさかだ」

 

シリカ「な、なんでもありですねテツヤさんは・・・」

 

リズ「どうなってんのよあんたは・・・」

 

テツヤ「まぁ いわゆる詠唱破棄(えいしょうはき)って奴かな?」

 

キリト「なんかお前だけほんとに別世界から現れたやつみたいだな・・・」

 

テツヤ「とにかく詠唱破棄についてはまだまだ調べるべきとこは沢山あるからな 色々と研究しなきゃな」

 

ユウキ「それじゃあボクが手伝うよ!!!」

 

テツヤ「ありがとなユウキ さて、そろそろ行こうぜ クエストクリア報酬貰いに」

 

リナ「そうね、そうしましょうか」

 

こうして、俺の新たな固有スキルである詠唱破棄を手にし このクエストは終わった

 

もっとも 詠唱破棄を使うのがこれで最初で最後かもしれないが・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後 クエスト報酬を受け取り まだ時間はあったが 一旦俺とユウキだけ別行動をとることにした

 

~アルン内・宿屋~

 

ユウキ「て、テツヤ?なんでこんな昼間から宿屋になんて来たの・・・?」

 

テツヤ「ユウキ」

 

俺は真剣な表情をしながら ユウキの肩を掴んだ

 

ユウキ「ひゃぃ!?」

 

テツヤ「ユウキ・・・頼みがある・・・・・・」

 

ユウキ「あぅ・・・・・・しょの・・・・・・優しくしてよね・・・・・・?/////」

 

テツヤ「?何言ってんだお前?」

 

ユウキ「へ?いや、エッチのお誘いかなぁ・・・・・・って・・・/////」

 

テツヤ「・・・・・・残念ながら大ハズレだ このスケベ」

 

俺はユウキにデコピンをした

 

ユウキ「いてっ」

 

ユキ「むぅ なんでエッチじゃないの~?ユキ見たかったのに~」

 

テツヤ「仮にするとしてもお前には見せん」

 

ユキ「なんで~!!」

 

テツヤ「当たり前だ!お前はまだ子供だろうが!」

 

ユキ「ぶぅぶぅ~!」

 

テツヤ「はいはい膨れない」

 

ユウキ「じゃ、じゃあ何で2人きりに宿に?」

 

テツヤ「そうだ 話を戻そう ユウキ 何も言わずこれを受け取ってくれ」

 

俺はそう言いながら ユウキに斬月を手渡しした

 

ユウキ「うわぁ!?斬月!?」

 

テツヤ「あぁ 後この金も・・・・・・」

 

俺はそう言って俺の全てのユルドもユウキに渡した

 

ユウキ「な、何でこんなに?」

 

テツヤ「それは全部お前のにしていい 俺からの小遣いだと思ってくれ」

 

ユウキ「?じゃあありがたく受け取るけど・・・」

 

テツヤ「そいでだ ユキ お母さんのところに移ってくれ」

 

ユキ「はーい!」

 

そう言ってユキはユウキの肩に座った

 

テツヤ「さて、これで準備万端かな」

 

ユウキ「?何するの?」

 

テツヤ「ちょっと待ってな 後 このアバターもしかしたら消えるかもしれねぇけど そん時は気にしないでくれ また外から入ってくるからさ んじゃな 」

 

俺はそう言い残して ログアウトをした

 

ユウキ「へっ!?ちょっとテツ・・・」

 

~哲也の家~

 

哲也「さってと 確かALOの説明書は・・・・・・あったあった これだ」

 

俺はALOのカセットケースの中にあった電子化された説明書を手に取り 読み進めた

 

俺が読みたかった項目は セーブアバターに関しての項目だった

 

哲也「なになに・・・・・・なるほど ログインする時にか・・・・・・んじゃあやってみっか」

 

俺は再びナーヴギアを被り ALOへログインした

 

哲也「リンクスタート!!!!」

 

~ログイン時~

 

哲也「さて セーブデータ選ぶ時にアバターを半回転させながら選ぶと・・・・・・おっ 出てきた」

 

俺の目の前に現れたのは『能力のみを初期化させますか』の項目 そう 俺がしたかったのはアバターフェイスなどは残し 能力だけを初期化させたかった

 

でもまさか金とアイテムもそのままで残せるとは思わなかったな ユウキに預けなくても大丈夫だったか

 

まぁもしもがあってからじゃ遅いからな

 

さて、そろそろ能力を初期化してログインしよう ユウキが待ってるからな

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「む~ テツヤったらボクに隠し事して~ 戻ってきたら吐かせてやるんだから!」

 

ユキ「早く戻ってこないかな~」

 

テツヤ「・・・・・・ふぅ・・・・・・」

 

ユウキ「あ!戻ってきた!」

 

ユキ「お父さんなにしてたの?」

 

テツヤ「ん?それじゃあユキ 俺のステータス画面見てみな」

 

ユキ「お父さんの?・・・・・・・・・あ!!!!」

 

ユウキ「どうしたの?もしかして毒とかに!?」

 

ユキ「ううん そうじゃないの そうじゃないんだけど・・・・・・」

 

テツヤ「ま、これもユウキ達とALOを楽しむ為さ これで俺も1から出直しだ ユウキ 斬月返して 後悪いんだけど1万ユルドだけでいいから返して欲しいな~って」

 

ユウキ「はーい 全く ボクが妻じゃなきゃもしかしたら返してくれないかもしれないんだからね?よく考えて行動してね?」

 

テツヤ「はーい」

 

俺はユウキから斬月と1万ユルドを受け取った

 

テツヤ「よし これでOKだ さぁて!これで俺も再スタートの始まりだ!行くぞユウキ!!!」

 

俺は立ち上がりユウキの手を引っ張ろうとした だが ユウキは逆に俺の手を引っ張ってきた

 

テツヤ「?どうしたユウキ?」

 

ユウキ「あ、あのねテツヤ・・・・・・ボク アスナに頼んで1時間だけ時間もらってきたの!」

 

テツヤ「そ、そうなのか?何で?」

 

ユウキ「き、決まってるじゃん!この1時間は・・・・・・テツヤとずっと一緒にいるの!!!!」

 

テツヤ「っ・・・・・・ユウキ・・・・・・お前・・・・・・」

 

ユウキ「最近 お泊まりデートも普通のデートも行けてないでしょ?だから、頼み込んでテツヤと2人きりにさせてって言ってきたの だから・・・・・・この時間はボクだけを見てほしいな・・・・・・」

 

テツヤ「っ!!!!!」

 

はい 頂きました 今日もユウキ萌え

 

あぁもうなんてわこんな可愛いのかなこの娘は 可愛くてカヤいくて俺の胸の中だけに収めていたい

 

テツヤ「分かった じゃあ今はお前だけを見てるよ ユウキ」

 

ユウキ「じゃあ・・・・・・ボクと遊ぼ?」

 

テツヤ「あぁ 沢山遊んでやるさ」

 

こうして 俺はユウキとの束の間の1時を過ごした というか1時間じゃたりなかった だってユウキが離してくれねぇんだもん

 

やっと離してくれたと思ったらとっくに2時間は過ぎていて みんなの元に行く時もユウキのデレデレは止まらなくて 町中を移動する時も腕に抱きつかれたまんまだった

 

とにかくだ これからは俺も皆と一緒の再スタート組の一員だ このままじゃまたユージーン将軍とやった時負けちまうからな また積み重ねなきゃな 努力を

 

さぁ頑張るぞ!!!

 

 

 

 

 

この時 俺に届けられた1通のメッセージの内容をまだ 知る由もなかった

 

 

《masters message for imp》

 

『至急 インプ領主の元まで来られたし』




新たな固有スキル 詠唱破棄を手にし 更に力をつけたテツヤ しかし 皆との決定的な力のズレが生じてしまい それに違和感を抱いたテツヤは能力のリセットをおこない 皆との再スタートを決する

はて、最後に送られてきたマスターメッセージとは?

次回はリアルです!なんとユウキの祖父母が登場!!!!次回もお楽しみに!


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part64 木綿季の祖父母~彼氏としての覚悟~

そろそろ2017年も半年が経とうとしてます

皆さんはやりたいことは出来ましたか? 自分はまだなんもやれてない気がするのでこれから頑張らなきゃ・・・

それでは本編です!どうぞ!


哲也「~♪」

 

俺がALOのアカウントの能力リセットをおこない あれから6日後

 

今日は花の金曜日 まだまだ部員数の少ない野球部は未だ土日の練習は無いため 久しぶりに木綿季とお泊まりデートだ

 

時刻は7時半 木綿季が来るのは8時ジャスト そっから一緒に飯食って 風呂入って 布団の中でイチャイチャしながら寝て 翌日も俺の家でずっとイチャつく あぁ なんて幸せなんだろう これが俺の2年間分の幸福なんだな

 

俺が部屋の片付けをしていると 家のインターホンが鳴った

 

哲也「?誰だ?」

 

俺はインターホンモニターの前に行き その姿を見た すると そこには割と大きな荷物を持った木綿季が立っていた

 

哲也「あ、なんだもう来たんだな」

 

木綿季『うん!待ちきれなくてさ!』

 

哲也「そっか でも早いに越したことはないな 今行くから待ってて」

 

俺は玄関まで歩み 玄関のドアを開けた すると木綿季は待っていたかのように抱きついてきた

 

木綿季「哲也~♪」

 

哲也「はいはい 玄関先で抱きつかない 部屋に入ってから」

 

木綿季「はーい」

 

木綿季は聞き分けがいい時と悪い時があるが 基本現実では聞き分けはいいみたいだ SAOとかだとこうはいかず なかなか離れてもらえないことも多かった

 

木綿季「久しぶりだな~お泊まり♪」

 

哲也「さて 木綿季 晩飯は何作ってくれるんだ?」

 

木綿季「それはもちろん!哲也のだーいすきなアレだよ!」

 

哲也「ほんとうか?そりゃ嬉しいな お前のアレはほんと最高だからな」

 

木綿季「えへへ~ じゃあ哲也 キッチン借りるね!哲也はゆっくりテレビでも見てて!」

 

哲也「あぁ そうさせてもらうよ」

 

こうして、木綿季が晩飯を作ってくれる間に 俺はお言葉に甘えてテレビ放送されてる横浜の試合を見ることに

 

哲也「さーてと 点差は・・・・・・見なかったことにしよう・・・・・・」

 

テレビを付けた時に付いてた点差は10対4 無論こっちが4点だ 最近投壊すること無かったのにこんな日に限って・・・

 

あーあー 何見よっかな~ そう思った時 ふと木綿季のバックに目がついた

 

でかいバックがパンパンになるほど荷物が詰め込まれてる 一体何が入ってるんだ?

 

哲也「木綿季ー このバック何入ってんのー?」

 

見ちゃいけないと知っていながらも 俺の手は木綿季のバックのファスナーに手を伸ばしてしまっていた 木綿季 ごめん 責めるなら俺の意思の低さとこの右手に文句を言ってくれ

 

木綿季「ふぇっ!?ば、バックは見ちゃ!!!」

 

哲也「ぬおっ!?」

 

木綿季のバックを開けると まず1番最初に目が入ったのは 入っていた木綿季の下着上下だった

 

水玉のブラと 水玉のパンツが特徴的だった

 

哲也「こ、これは・・・!」

 

木綿季「駄目ぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!」

 

木綿季は俺が手にしたブラを高速で奪い取りながら 右手で平手打ちしてきた

 

哲也「おぶっ!?」

 

木綿季「ば!馬鹿!!!!エッチ!!!!!!!/////」

 

哲也「わ、悪かったよ!許してくれ!!!!!」

 

木綿季「・・・・・・はぁ・・・・・・別に哲也だから見られても嫌じゃないけど・・・・・・心の準備があるでしょ・・・・・・?/////」

 

哲也「す、すまん」

 

木綿季「それとね・・・・・・それしか下着ないから・・・・・・それ使って1人エッチしちゃ駄目だからね・・・・・・?/////」

 

哲也「え」

 

木綿季「じゃあボク料理に戻るからね・・・・・・/////」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

な、なんてこった・・・・・・あれはまさかしろってことか?ボクの使ってエッチしててって言ってんのか?そうだよね木綿季?

 

木綿季「ほんとにしたら別れるからね!!!!!!!」

 

哲也「はい・・・・・・・・・」

 

ふりじゃなかった・・・・・・絶対にふりだとおもったのに・・・・・・でも本当に木綿季は別れるのか?

 

悪ふざけで変な声出してみるか・・・・・・

 

哲也「うぁ・・・・・・ゆぅ・・・・・・き・・・・・・・・・」

 

木綿季「はいはい 鏡で丸見えですよーだ」

 

哲也「ちぇ つまんねーの」

 

木綿季「くだらないことしてないで襲ってくれればいいのに・・・・・・/////」

 

哲也「へ?なんて?」

 

木綿季「何でもない馬鹿!!!!!!!」

 

こうして、ラッキースケベタイムも終わり いよいよ夕飯 今日の夕飯は俺の大好きな木綿季が作ったオムライス

 

哲也「んー!!!!やっぱお前の手作りが1番だ!!!」

 

木綿季「でもまだまだSAOの頃とは程遠いいからね 頑張らなきなゃ!!!」

 

哲也「応援してるぞ 木綿季」

 

木綿季「うん!!!任せてよ!!!」

 

哲也「ところで随分とでかいバックで来たな 何が入ってんだ?」

 

木綿季「えーっとね 着替えと遊び道具!」

 

哲也「じゃあ他全部遊び道具!?」

 

木綿季「うん!UNOにトランプに ツイスターに人生ゲーム!」

 

哲也「そ、そんなに持ってきたのかよ・・・」

 

木綿季「だって明日の夜までいるんだもーん♪」

 

哲也「まぁ良いけどさ お前が楽しんでくれるなら」

 

木綿季「一緒に楽しもうね~♪」

 

哲也「だな」

 

食事の次は お楽しみ お風呂タイムだ

 

哲也「木綿季 一緒に入っていいでしょ?」

 

木綿季「うん!!!ていうかそのためにもここに来たんだもん!!!!」

 

哲也「そっか ならお風呂入ろ♪」

 

木綿季「うん!!!!」

 

実は俺も楽しみにしてたんだよね~♪木綿季と風呂入るの♪

 

木綿季の身体を隅々まで洗って ちょっと事故を装ってあんなとこやそんな所まで・・・・・・ニヤケが止まらねぇ・・・・・・

 

哲也「さ!風呂いこ!!」

 

木綿季「あ、待って 電話来てる もしもし?あ!おじいちゃん!何?」

 

おじいちゃんか そういや俺木綿季の親族は藍子さん以外見たことねえな

 

木綿季「うんうん・・・・・・・・・へっ!?家に帰れ!?何で!?」

 

哲也「へ?」

 

木綿季「へ?お前女友達じゃなくて男友達の家にいるだろうって?そ!そんなことは無いよ!!ど、どうしよう哲也・・・ボクの嘘バレたかも・・・」

 

哲也「な、なんで素直に俺の家って言わなかったんだよ」

 

木綿季「だっておじいちゃんそういう所規律厳しいもん!!絶対行かせてもらえないもん!!!!」

 

哲也「と、とにかくおじいちゃんは何だって?」

 

木綿季「あ、そうだ おじいちゃん?・・・・・・えぇ!?盗聴器!?なんでそんなの付けてんの!?」

 

哲也「?盗聴器ってこれか?」

 

俺は木綿季の着ていた服のうなじあたりに付いてた変な機械をとった 確かにそれは盗聴器ってぽいって言えばそうだった

 

木綿季「な!何でそこまで!?へ?お前が心配ってこんなの犯罪じゃん!!!!」

 

哲也「ってことはまさかさっきのやり取りも聞こえてたりして?」

 

木綿季「・・・・・・はい・・・・・・哲也・・・・・・おじいちゃんが変われって・・・・・・」

 

そう言って木綿季は悲しそうな顔をしながら 携帯を差し出してきた

俺は携帯を受け取り 木綿季のことを抱き寄せながら電話に出た

 

哲也「もしm「ゴラァぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!」ぬおっ!?」

 

電話に変わった直後 いきなり凄いドスの効いた声で通話をしてきた

 

「貴様!!!!!ワシの木綿季に手を出すとは何事じゃ!!!!!!!!!挙句の果てには風呂じゃとぉ!?貴様!!!!!!!明日ワシの家に貴様の親と一緒に来い!!!!!!!貴様を木綿季と別れさせてやる!!!!!!!分かったか!!!!!!!!!!!!!!」

 

そう言い残して 木綿季のおじいちゃんは通話を切った

 

木綿季「なんだって?」

 

哲也「明日貴様の親と一緒に来いだと・・・俺と木綿季は別れさせてやるって・・・・・・」

 

木綿季「はぁ・・・・・・ほんとおじいちゃんって昔から頑固なんだから・・・・・・だから今まで哲也を紹介するにしきれなかったんだよ・・・・・・」

 

哲也「んで お前はなんだって?」

 

木綿季「今すぐに帰ってこいって・・・・・・泊まりは許さんって・・・・・・」

 

哲也「はぁ・・・・・・この盗聴器すらぶち壊さればなぁ・・・・・・」

 

木綿季「それじゃあ哲也・・・今日は残念だけどこれで失礼するね・・・・・・」

 

哲也「あぁ・・・また明日ね・・・」

 

木綿季「うん・・・・・・」

 

こうして 木綿季は重い足取りで帰っていった

 

哲也「・・・・・・・・・木綿季・・・・・・・・・」

 

~荒波家・渚の部屋~

 

渚「んで?なんで私に相談しに来てんの?」

 

哲也「頼む!!明日の仲介人やってくれよ!!!!このままじゃ俺が木綿季と別れることになっちまう!!!!」

 

渚「そうしたいとこは山々だけど残念ながら明日試合なのよね~ だから朝早いのよ だから無理」

 

哲也「そんなぁ・・・」

 

「話は聞いたぞ哲也!!!」

 

そう言って勢いよくドアを開いたのは親父だった

 

ちなみに 今姉ちゃんは下は普通のパンツだけで 上はワンピースっぽいのを着てるまぁちょっとまずい服装だったりする ちなみに俺がいるのになんでそんな格好かって言うと 『アンタに襲われる心配はないから』 だと

 

渚「ひゃぁぁぁ!?」

 

一輝「な、なんでお前そんな格好なんだよ・・・」

 

渚「いいから出てけこのスケベ!!!!!」

 

一輝「哲也だっているじゃん」

 

渚「こいつは特別よ!!!!!」

 

一輝「じゃあいいよ 出てくから 哲也 その仲介人 俺に任せとけ!!!!俺は明日暇だから付き合ってやるぞ!!!!」

 

哲也「マジで!?助かるぜ親父!!!!」

 

一輝「俺としてもこのままお前がまた彼女無しに戻るのは困る!!!渚がもし嫁に行った時荒波家が繁栄できなくなる!」

 

渚「もしってなによもしって」

 

一輝「行って欲しくないけど お前も大学生でいい歳だからな 彼氏の1人や2人 連れてくることは覚悟できてるよ だからお前は自分の好きな相手を見つけろ」

 

渚「お父さん・・・・・・」

 

一輝「まっ 時間は後で教えてくれ 今は姉弟水入らずで話していたいだろうしな んじゃな 間違っても渚と犯罪は犯すなよ哲也」

 

哲也「どういう意味だよそれは!!!!」

 

一輝「んじゃあ犯罪はを抜かした方がいいか?はっはっはっ!!!!」

 

そう言って親父は部屋から出ていった

 

哲也「なんなんだよ・・・・・・」

 

渚「まぁともかく 木綿季ちゃんと別れないように頑張んなさい」

 

哲也「あぁ 任せとけ それと一言いい?」

 

渚「ん?」

 

哲也「・・・・・・俺だからいいにしろ ベットの上に洗濯した服とか下着置いとくの止めとけよ だらしないぞ大学生が んじゃね」

 

渚「はっ!?あ、アンタ見たなぁ!?」

 

哲也「見るなって方が無理だアホ・・・・・・」

 

~翌日~

 

哲也「こ、ここが・・・・・・」

 

一輝「木綿季ちゃんの家・・・・・・?」

 

昨日の夜 木綿季から来た連絡は『明日の午前10時 ボクの家に来てね 住所は───』

 

てな感じで住所通りの場所は なんかもう馬鹿でかい和風の家だった

 

一輝「よ、良かったな・・・正装できといて・・・」

 

哲也「あぁ・・・制服でいいのかは知らんがとりあえず正解だった・・・」

 

意を決して インターホンを押すと いつもの木綿季の声が聞こえてきた

 

『あ、哲也 待っててね』

 

哲也「おう つってもこんな豪勢な家に住んでるなんて・・・」

 

一輝「でも元々木綿季ちゃんの親御さんの家ってわけじゃなさそうだよな 両親はどこ住んでたんだろうな」

 

哲也「そういや聞いたことねぇな・・・」

 

少し待つと 和服を着た木綿季が姿を現した

 

木綿季「いらっしゃい 哲也」

 

哲也「あ、あぁ・・・随分と豪勢な家だな・・・」

 

木綿季「今そんなことで緊張してたらおじいちゃんにやられちゃうよ?ボク別れたくないから絶対に負けないでよ!」

 

哲也「任せとけって!」

 

そして、木綿季に案内され話し合いの場へ

 

木綿季「ここがそうだよ」

 

一輝「こ、こんなとこ来たの初めてだ・・・」

 

哲也「俺も・・・・・・」

 

そこは アニメとかでよく見る ししおどしの音が響く 落ち着いた感じの茶の間だった 縁側から入れるし ふすまからも入れる感じのいわゆるサザエさんの家だ

 

木綿季「じゃあ2人とも 今は楽にしてくださいね 」

 

そう言って木綿季は部屋から出ていった

 

哲也「と 言われてもなぁ・・・・・・落ち着かん・・・・・・」

 

一輝「だな・・・・・・」

 

落ち着かない様子でいる俺達の元に 2つの湯呑みが差し出された

 

哲也「へ?」

 

「ようこそ 貴方が木綿季の彼氏さん?」

 

話しかけてきたのは恐らくっつうか絶対に木綿季のおばあちゃんだった

 

哲也「え、えぇ まぁ」

 

「初めまして 木綿季の叔母です ごめんね?うちの馬鹿のせいでこんな目にあっちゃって・・・昨日だってお邪魔になろうとしてたのにそこを邪魔されちゃったのよね?」

 

哲也「は、はい」

 

「全く ほんと娘のこととなると鬼なんだから・・・それじゃあ哲也君と お父さん ごゆっくり」

 

そう言って木綿季のおばあちゃんは 他の場所へと移動していった

 

哲也「なんであんな優しいおばあちゃんなのにおじいちゃんは厳しいんだよ・・・・・・」

 

一輝「どんな感じなんだ?木綿季ちゃんのおじいちゃんって」

 

「貴様らにおじいちゃん呼ばわりされる筋合いは無い!!!!!!!」

 

昨日の電話越しから聞こえたドスの効いた声 来た おじいちゃんが

 

木綿季「もぉ!!怒らないでってば!!!!!2人とも凄い緊張してるじゃん!!!」

 

「ふんっ!貴様が木綿季の彼氏と抜かす輩か」

 

そう言ってふすまから現れたのは 本当におじいちゃん?って疑いたくなるくらい筋肉質のおじいちゃんが出てきた

 

哲也・一輝「っ!?」

 

俺と親父は空いた口が塞がらなかった だって真面目に怖いんだもん 男塾の方ですか?って言いたい気分

 

「おい 名は」

 

哲也「お、俺は荒波哲也だ こっちは荒波一輝」

 

一輝「ど、どうも・・・」

 

「そうか ワシの名は紺野源次郎(こんのげんじろう)だ 随分と木綿季が世話になってるみたいじゃな」

 

一輝「ん?紺野源次郎ってどっかで聞いた気が・・・・・・」

 

源次郎「貴様 ワシの木綿季に手を出してタダで住むと思っとるんか・・・・・・!!!」

 

哲也「っ・・・・・・!」

 

な、なんて気迫なんだ・・・・・・気を緩めれば押しつぶされそうな程強い・・・・・・やれるなこの人・・・・・・!!!

 

一輝「あー!!!!思い出した!!!!紺野源次郎って言えば50年前くらいの空手の世界王者じゃねぇか!!!!」

 

哲也「なにぃ!?」

 

か、空手の世界王者だぁ!?だからこんな豪勢な家に・・・それにやけに木綿季の和服も綺麗すぎると思ったがまさかうん10万もするような和服じゃあ・・・・・・

 

源次郎「ほぉ 知っておったか ならば覚悟はできてるんじゃろうなぁ・・・・・・!?」

 

哲也「っ!!この!!!」

 

「やめなさいこの馬鹿たれ!!!!!!!」

 

そう言って木綿季のおじいちゃんの頭をひっぱたいたのは 木綿季のおばあちゃんだった

 

源次郎「な!なにするんじゃ!!!!!!」

 

「そりゃこっちのセリフだよこの頭でっかち!!!!!!!何木綿季の彼氏に向かって喧嘩ふっかけてんのよ!!!!!!!」

 

源次郎「な!ふざけるな!!!ワシはこいつを彼氏だとは認めん!!!!木綿季と藍子はワシのもんじゃ!!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「・・・・・・」

 

一輝「・・・・・・・・・」

 

木綿季「ごめんね哲也・・・・・・おじいちゃんボクとお姉ちゃんのことになると頭が働かないほど硬くなるんだ・・・・・・」

 

「馬鹿言ってんじゃないよ!!!!いつかは巣立ってく娘の門出を祝うのが私達の役目じゃないのかい!?」

 

源次郎「嫌じゃい嫌じゃい!!!!!!!木綿季はワシのもんじゃ!!!!!」

 

木綿季「はぁ・・・・・・」

 

哲也「こ、こりゃ説得は大変そうだな・・・・・・」

 

~数分後~

 

木綿季ののおじいちゃんも落ち着き ようやく本題に

 

源次郎「さて、どこまで話したか・・・」

 

木綿季「まだ何も話してないよ おじいちゃん」

 

源次郎「そうか?ならば始めようか 単刀直入に言ってやる!貴様如きにワシの木綿季はやらん!!!!!」

 

「ごめんね哲也君 この人ほんと頭が固くてねぇ」

 

哲也「ははは・・・・・・」

 

一輝「うーん こうも頭が硬いと話が進まないな・・・・・・」

 

木綿季「もぉ!!いい加減大人になってよぉ!!ボクだっていつまでも子供じゃないよ!!!!」

 

源次郎「よいか!!!両親を失ったお前にとって!!今頼りになれるのはワシと婆さんだけじゃ!!!!それをこんな見ず知らずの男なんぞに木綿季を渡してやれん!!!!!」

 

木綿季「あぁもう!!!!!哲也はそんな貧弱な男じゃない!!!!!!!だったら戦ってみせてよ!!!!!」

 

哲也「はぁ!?ま!待てよ木綿季!!!俺空手なんて出来ねぇぞ!?」

 

木綿季「大丈夫!!!!おじいちゃんは木刀でも戦えるからそれで力を見てもらえればきっと大丈夫!!!!」

 

哲也「木刀か・・・なら大丈夫かも・・・」

 

源次郎「ほぉ 自信ありげじゃな 良かろう こっちに来い ワシと相手してもらう」

 

木綿季「哲也!絶対に勝手よね!!!」

 

哲也「あぁ・・・負けねぇよ・・・」

 

源次郎「っ・・・!?」

 

源次郎(な、なんじゃこやつからはっせられるこの禍々しくも 神々しいこのオーラは!?今までこんな相手はいなかったが・・・・・・こやつなら楽しめそうじゃな・・・・・・)

 

一輝「哲也 お前の2年分の力見せてやれ」

 

哲也「おう まぁ黙って見といてくれよ」

 

源次郎「こっちじゃ 付いてこい」

 

~紺野家内・武道場~

 

哲也「な、なんちゅう広さなんだここは・・・」

 

源次郎「こいつを受け取れ」

 

そう言って投げられたのは何の変哲もない木刀だった

 

源次郎「ルールは簡単 お前がワシから一本でも取れば勝ちだ お前がギブアップをしたら お前には木綿季を諦めてもらうぞ」

 

哲也「へっ 一本でいいのかよ」

 

源次郎「むっ・・・」

 

哲也「んなのものの数分でとってやらァ ついでに木綿季も頂いていく 悪く思うなよ おっさん」

 

俺は木刀を木綿季のおじいちゃんに向け そう話した

 

源次郎「ふっ 取れるものなら取ってみるが良い 木綿季」

 

木綿季「うん それじゃあ始め!!」

 

木綿季の始めの掛け声と共に 俺は攻撃を仕掛けた

 

哲也「そらぁ!!!」

 

源次郎「むっ!」

 

俺の攻撃は いとも容易く止められた だけど 俺の狙い通りだ

 

源次郎「そんなものか?貴様の実力は」

 

哲也「怪我しても恨むんじゃねぇぞ!!!!」

 

源次郎「何っ?」

 

木刀は止められたが この木刀で仕掛けたのは片腕一本 だから両手で持ち 力任せに木綿季のおじいちゃんの木刀を押し そのままはじき飛ばし 丸腰にさせた

 

源次郎「っ!」

 

木綿季「いける!!!」

 

哲也「貰ったぁ!!」

 

源次郎「甘いわぁ!!!!」

 

哲也「んなっ!?」

 

俺が斬りかかろうとしたら なんと木綿季のおじいちゃんは俺の首を締めてきた

 

哲也「ぐっ!?」

 

木綿季「哲也っ!?」

 

源次郎「どうした?ギブアップか?」

 

哲也「誰が・・・ギブアップなんかすっかよ・・・」

 

源次郎「そうか・・・ならばこのまま締め続けてもよかろうな?」

 

哲也「ぐっ・・・!」

 

木綿季「もうやめてよおじいちゃん!!!哲也が死んじゃうよ!!!!!哲也のお父さんもなんとか!」

 

一輝「・・・・・・ここはあいつを信じよう」

 

木綿季「そんなっ!?」

 

源次郎「そぉら どうしたどうした?そのまま死ぬか?」

 

哲也「・・・・・・甘いな・・・・・・」

 

源次郎「何?」

 

哲也「足元がお留守だぜ!!!!!」

 

木綿季のおじいちゃんが締めてきてるは首だけ 要は両手は使える状態だ だから 木刀を持った方の手でスネのあたりを思いっきり斬り バランスを崩させた

 

源次郎「ぬおっ!?」

 

哲也「止め!!!!!」

 

バランスを崩し 俺の首からも手を離し 転倒した木綿季のじいちゃんの首元に 俺は木刀を突きつけた

 

哲也「・・・・・・チェックメイト 俺の勝ちだ」

 

木綿季「やったぁ!!!!哲也が勝ったぁ!!!!」

 

一輝「やるなぁ哲也 まさかあそこから逆転とはな」

 

源次郎「ぐっ・・・まさか負けるとは・・・・・・」

 

哲也「これで木綿季はいただけるんですよね?」

 

源次郎「・・・・・・やはり駄目だ・・・・・・!!!」

 

木綿季「へっ!?」

 

哲也「おい!アンタが木綿季を大切に思うのもわかるけども 俺だって木綿季を大切に思ってんだ!!!!男同志の約束なら守ってくれよ!!!!!」

 

源次郎「お前に何がわかる!!!!息子を病気で無くし つい最近まで長女まで失いそうになってたこの老いぼれの気持ちが!!!!!」

 

哲也「っ・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「おじいちゃん・・・・・・」

 

源次郎「ワシだって木綿季には幸せになってもらいたい・・・だが ワシはもう御年70 もう先も大分長くない だから・・・だからその間だけでも木綿季は・・・・・・!!!!!」

 

・・・・・・70・・・・・・確かに下手したらこの人にとっちゃ明日をも知れぬ今かもしれねぇ・・・・・・そんな人から・・・・・・木綿季を取っていいんだろうか・・・・・・

 

木綿季は・・・・・・木綿季は一体どっちをとるんだ?俺か おじいちゃん達か・・・・・・

 

そんな 俺が迷ってる時 ある発言がふと俺を我に返した

 

「待ってください!!!!!!!!」

 

哲也「っ!?その声は姉ちゃん!?」

 

そう 声の主は姉ちゃんだった なんで?試合は?まだ12時前だぞ?

 

源次郎「だ、誰じゃ貴様は?」

 

渚「私は荒波渚 哲也の姉です」

 

哲也「な、何で!?姉ちゃん試合は!?」

 

渚「それが私の勘違いで今日は日程OFFで明日が試合だったのよ それで ゛強力な味方゛を連れてここに来たのよ お母さんに教えて貰ってね」

 

一輝「味方?味方って誰だよ」

 

渚「それじゃあ流すね・・・・・・」

 

そう言って姉ちゃんが取り出したのは 最近登場した撮った動画をボタン1つでVR映像に出来る物だった そして そこから現れたの木綿季の姉さん 藍子さんだった

 

源次郎「っ!?藍子!?」

 

藍子『おじいちゃん!木綿季と哲也君を別れさせるなんて絶対に駄目!!!!!それは木綿季の幸せをおじいちゃんが取ることになるんだよ!? お父さんとお母さんがいなくなって 今木綿季が1番幸せでいられるのは哲也君の側なの!!!』

 

源次郎「っ!!」

 

藍子『私なら後半年もすれば多分仮の退院もできるから だから・・・・・・木綿季だけは 哲也君に任せてあげてほしいの これは私からのお願い!お願いねおじいちゃん それじゃあね!』

 

そこで 映像は終わった

 

渚「私からもお願いです 木綿季ちゃんと哲也をこのままにさせてあげて下さい!!!!」

 

源次郎「・・・・・・そうか・・・・・・もう・・・・・・木綿季はワシの手が届かないところに行っていたんじゃな・・・・・・」

 

木綿季「おじいちゃん・・・・・・」

 

源次郎「哲也君・・・・・・君に木綿季を託しても・・・・・・良いか?」

 

哲也「っ!!!!はい!!!!!任してください!!!!!」

 

源次郎「一輝さんだったかのぉ ワシがくたばった時は 木綿季のこと よろしく頼みます」

 

一輝「そ!そんな縁起でもないこと言わないでくださいよ!!!!」

 

源次郎「・・・・・・木綿季・・・・・・立派な・・・・・・立派な嫁さんになるんじゃぞ・・・・・・哲也君以外と結婚するなんて言ったら殴り飛ばすぞ?」

 

木綿季「っ!!!!うん!!!!!ボク立派な哲也のお嫁さんになるからね!!!!!!」

 

源次郎「そうか・・・・・・まだまだ小さな子だと思ってた木綿季ももうこんなに大きくなってたんだな・・・・・・」

 

木綿季のじいちゃんからは 薄らとした涙が見える 俺はその涙を見た時 改めて誓った 絶対に木綿季は幸せにすると 俺はその義務がある

 

俺は木綿季の彼氏であり 仮想現実世界における 木綿季の愛す旦那だということを

 

木綿季の彼氏として 改めて俺は自覚と共に 覚悟を持った

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

一輝・源次郎「はーはっはっはっ!!!!!!!」

 

哲也「ったく・・・・・・真昼間から飲みやがって・・・・・・」

 

木綿季「はぁ・・・・・・おじいちゃんこうなると長いからなぁ・・・・・・」

 

渚「全く 帰ろうにも帰れないじゃないのよ」

 

あの後 めでたく和解出来た俺達は 親父と木綿季のじいちゃんが酒を飲んでしまい 帰ろうにも帰れずしまいでいた

 

源次郎「おーい!!!もう1本持ってきてくれー!!!これだけ話せる若もんは久しぶりじゃ!!!今日は付き合ってもらうぞ!!!」

 

一輝「えぇ!!!!!じゃんじゃん行きましょお!!!!!」

 

哲也「駄目だこりゃ・・・・・・」

 

木綿季「ねぇね哲也 ボクの部屋に来ない?」

 

哲也「木綿季の部屋?そういや入ったことなかったな じゃあお邪魔しちゃおうかな」

 

木綿季「渚さんも来てください 多分この様子じゃ3時間位経たないと酔いつぶれないんで」

 

渚「じゃあ私もお邪魔しちゃおうかな」

 

~紺野家内・木綿季の部屋~

 

木綿季「入って 2人とも」

 

哲也「失礼するな」

 

渚「おじゃましまーす」

 

始めて入る木綿季の部屋は ほんとに年頃の女の子なんだなって感じの部屋だった

 

哲也「にしても和風の家の部屋とは思えない程の部屋だな 床なんか畳じゃなくてカーペットが敷いてあるし 普通の窓だし ベットまである」

 

木綿季「あ、ここはボクが頼んだの こういう部屋が良いなって そしたらおじいちゃんがすぐに部屋を改築してくれたんだ」

 

哲也「流石は金持ちだな・・・ん?」

 

俺の目に入ったのは 机の上の俺と撮ったツーショットの写真 そして その隣には小さい頃の木綿季の周りいた 若い頃の木綿季のじいちゃんとおばあちゃん そして、隣には木綿季のお母さんとお父さんであろう人が笑顔で木綿季を抱きしめていた

 

哲也「これ・・・」

 

木綿季「それがボクのお父さんとお母さんなんだ 多分ほんとにボクが小さくて 物心ついた頃の写真かな」

 

哲也「じゃあその後ご両親は・・・・・・」

 

木綿季「うん・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・哲也・・・・・・」

 

木綿季は俺に抱きついてきた 少し泣き気味の声で

 

哲也「木綿季・・・・・・?」

 

木綿季「・・・・・・ボクやっぱり悲しいよ・・・・・・お母さんとお父さんに会いたいよぉ・・・・・・ぐすんっ・・・・・・」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

渚「木綿季ちゃん・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・なら こういうのはどうだ 姉ちゃん こっち来て」

 

俺は姉ちゃんを俺と木綿季の横に移動させ 木綿季を真ん中に 俺が木綿季の右に 姉ちゃんが木綿季の左に座った

 

哲也「ほら こうすれば家族っぽいだろ?」

 

木綿季「哲也・・・・・・渚さん・・・・・・」

 

渚「ほら 泣かないで 家族ならここにいるじゃない だからもう泣かない」

 

そう言って姉ちゃんは木綿季の手を繋いだ 木綿季はまだ泣きやみはしないが 泣きながら笑顔になってくれた

 

木綿季「うん・・・・・・!!!!」

 

哲也「これからも宜しくね 木綿季」

 

こうして、荒波家と紺野家の初の出会いが終わり 争いも無事終結した

 

そして、木綿季の公言通り 3時間経った当たりで 2人は爆睡してしまった

 

そして、親父が爆睡し 俺達はいつまで経っても帰れなかったから 母さんに車で迎えに来てもらった

 

美咲「すいませんうちの夫が・・・・・・」

 

「いえいえ うちの主人も楽しそうにしてましたし これからも末永くお願いしますね 荒波さん」

 

美咲「はい よろしくお願いします 紺野さん」

 

哲也「木綿季 またな」

 

木綿季「うん!!!!またね!!!!!」

 

そう言って木綿季は俺の頬にキスをしてきた

 

「あらあら お熱いねぇ」

 

美咲「ほんと 羨ましいわぁ」

 

哲也「は!早く帰ろうぜ母さん!!!!ほら姉ちゃんも!!!!」

 

渚「何今更になって照れてんのよ」

 

哲也「るせぇ!!!!」

 

木綿季「うふふ♪」

 

木綿季 すぐにでもお前を家族として迎えに来るから その時まで 待っててくれよな

 

その時までに 俺はもっと立派な男になるから お前も立派なお嫁さんになれるように 頑張れよ!!!!

 

~オマケ~

 

美咲「ねぇ2人とも もう3時だしお昼ご飯は良いよね?」

 

哲也「えぇ~!!!」

 

渚「お腹空いたー」

 

美咲「あらあら 食欲旺盛ね お父さんの財布あるかな~」

 

哲也・渚「えっ!?」

 

美咲「だってぇ 最近私とは飲まないくせに人付き合いだとしても3時間も木綿季ちゃんのおじいちゃんと呑むなんて・・・・・・不公平だと思わない?ね 渚」

 

渚「えっ!?いや、確かにそうかも・・・・・・?」

 

美咲「でしょ~♪だから 今日はお父さんに出してもらうの♪」

 

哲也「か、母さんが嫉妬してる・・・・・・」

 

渚「木綿季ちゃんも怖いけどお母さんもやっぱり怖いわね・・・・・・」

 

美咲「ふふふ♪」

 

一輝が目覚めたのは その数時間後の夜6時 気づいた時には財布にあった1万円が千円になってたと言う・・・・・・

 

荒波家と紺野家の妻には代々 嫉妬を良くする傾向にあるとかなんとか・・・・・・




一時はどうなるかと思った荒波家と紺野家のいざこざも 見事和解で終わり 哲也と木綿季は今後とも付き合えるようになった

これから先 哲也は彼氏として、そして未来の夫として 木綿季の事を守り通し幸せにできるのだろうか?

次回は野球部の話と哲也と木綿季が藍子の所に行く話の豪華(?)二本立て!お楽しみに!


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part65 増える仲間達~目指せプロ~

今回は前回言ったように 今回は野球部の話と 藍子のお見舞いの2本立て!

読む前に2つ注意点があります 1つはまだ野球部の練習の書き方が確立してないので何言ってんだコイツって思う場面もあるかと思いますがそこはご了承くださいませ

2つ目は 今回やたら新しい名前が出ますが 基本的に新井以外は野球部の話でしか出さないつもりなので 無理に各キャラの名前を覚える必要はあまり無いです

と この2つに注意しながら本編をお楽しみください!


入学式 そして野球部を創設して 役2週間 4月も3週目の月曜

 

無論 野球部にもちょくちょくとメンバーが集まってきていた

 

新庄「よぉし おめぇら軽くランニングしてこーい」

 

哲也「うぃーす」

 

翔「ほんとやる気無さそうだよな 新庄先生」

 

新井「でもよ~なかなか指導面ではいい線いってるよな~」

 

哲也「そうだな~」

 

こうして ランニングも終わり 次は準備体操 そしてキャッチボールと まぁ野球の基礎部分をこなしてから練習に

 

新庄「よーし んじゃあ今日の練習はとりあえず守備面についてやんぞー なんか夏風先生がやけにやる気だってるからノックは夏風先生に頼むことにする 俺はまぁ座って見とくから好きにやってくれや 良いかぁ 俺はノビノビやんのが好きだから お前らもノビノビやってくれりゃあ良い 練習から緊張しても何の意味もねぇしなぁ んじゃ 頑張れー」

 

そう言って新庄先生は椅子に座った

 

哲也「・・・・・・やっぱこういう所は良い人だよな」

 

凛「さぁ!メインポジションについて!私が打ってあげるよ!!!!」

 

一同「うっす!」

 

さて、ここいらで現状いるメンバー 9人の紹介をしておこう

 

まず ピッチャーは今のところ俺1人 でもノックでは基本的にセカンドに入る

 

哲也「さぁてと 凛先生はノックが上手いのかなぁ」

 

続いて キャッチャーは翔 俊足巧打のキャッチャー バントも上手い 是非とも2番を打ってほしい

 

翔「・・・・・・凛先生 打てるんすか?」

 

凛「大丈夫よ!これでもソフトボール経験者なんだから!」

 

ファーストは今んところサードもできる新井が兼任 理由は簡単 ファーストがいないから

 

新井はいいバッティングをするクリンナップ候補 そんでもってチームのムードメイカー なんかこいつのやることなす事見てて面白い

 

新井「凛先生ー 空振りは勘弁ねー!」

 

そして、今俺がいるセカンドのメインには東山裕輝(ひがしやまゆうき)がいる

 

そこそこ足が早くでミートができる 守備の上手いやつ チームに1人いると助かるタイプのやつだ

 

東山「哲也 お前セカンド出来んの?」

 

哲也「んーまぁまぁかな」

 

ショートには鳥坂圭人(とりさかけいと)

 

鳥坂はとにかく守備が上手い ショートバウンドもなんのその でもちょっとバッティングが苦手だったりする

 

鳥坂「眠い!」

 

哲也「練習中なんだから起きとけよ・・・」

 

サードには 新井もいるが 今のところは中原裕紀(なかはらひろき)がやっている

 

こいつはとにかく新井より打てるホームランバッター このチームの4番候補 守備もそつなくこなす

 

中原「へいへーい!ばっちこーい!」

 

続いて レフト 金田智洋(かねだともひろ)

 

こちらもバッティングが上手い けど ちょっと守備難あり?

 

金田「やだなーノック・・・」

 

センター 赤木光成(あかぎみつなり)

 

チーム1の俊足 1番赤木が打って 2番の翔が送って 3番の新井が返せたらゲームメイクも面白い

 

赤木「さあーこーい」

 

最後にライト 福井善信(ふくいよしのぶ)

 

ミート力ピカイチ 肩も強い オマケに知恵も輝くものがある 翔と並ぶチームの頭脳

 

福井「おりゃあこいやぁ!!!」

 

さて、知ってると思うけど 最後にメイン顧問新庄将大先生

 

新庄「ふぁ~・・・・・・ねみ・・・・・」

 

そしてサブ顧問 夏風 凛先生

 

凛「さぁ行くわよー!!!」

 

以上が今のところいる 野球部のメンバー ちなみにマネージャーはいない

 

本来 俺が木綿季に頼みこもうとしたところ やっぱ他の部活の助っ人やらで忙しくて厳しいと言われちまった 残念だ

 

哲也「さぁこい先生!」

 

凛「行くわよ哲也君!」

 

と、こんな感じでノックを受け終わり 次の練習支持を待つ 案外先生のノックは上手かった 流石は経験者って感じだな

 

新井「いやぁ凛先生って・・・」

 

哲也「凛先生が?」

 

新井「綺麗だよな~♪」

 

翔「お前の頭にはそれしかねぇのかよ・・・」

 

新井「いやいや、皆そう思ってるんだぜ?なぁ東山」

 

東山「あぁ あのちょっとドジなとこも良い」

 

新井「だよな~!」

 

哲也「ったく くだらねぇ」

 

東山「おめぇは良いよなぁ 可愛い彼女がいてよ」

 

哲也「へへ~んだ」

 

新庄「Zzz・・・・・・」

 

凛「?先生?新庄先生?ちょっと!?寝てる!?」

 

新庄「ぁぅ?あ、終わった?じゃあ次打っていいよ 好きに」

 

哲也「せ、先生・・・・・・」

 

翔「練習中に寝ないでくださいよ・・・・・・」

 

新庄「悪ぃ悪ぃ 退屈でよ ふぁ~・・・」

 

哲也「んじゃあ先生バッピやってくださいよ そうすりゃ眠くなりませんよ?」

 

新井「あ!それさんせー!先生の球打ってみてぇ!」

 

新庄「ま それなら良いか 翔 受けてくれ」

 

翔「うぃっす」

 

哲也「さぁて どんな球何かな~ 先生の球は」

 

中原「ムービングだったりして」

 

金田「超絶遅いとか?」

 

新井「超豪速球だったりして!!!」

 

哲也「まぁ 打ってみてのお楽しみだな」

 

先生の肩も出来上がり いよいよバッティング

 

新井「さぁこい!!」

 

翔「あ 新井 言っとくけども・・・」

 

新井「あん?」

 

新井が打とうとした時 恐らく140は出てるであろう直球がストライクゾーンに決まった

 

新井「うえっ!?」

 

翔「めっちゃはえぇぞ 球」

 

哲也「は、早い!」

 

凛「す、すごいボール投げるのね」

 

東山「いつものとは大違い」

 

この先生の豪速球に皆がことごとくからぶってく

 

哲也「打てるかぁ!!!!」

 

東山「無理・・・」

 

中原「ぬぉぉ!?」

 

中原に続き 金田 福井とチームでもバッティングが上手い組からも快音は聞こえず 皆空振りの祭り

 

新井「はえぇよ先生!!!!手加減して!!!!」

 

新庄「いやぁすまんすまん 久々のマウンドだから興奮しちまってよ」

 

哲也「?先生ピッチャーだったの?」

 

新庄「おう まぁ怪我してプロ入りどころか大学も行けなかったがな」

 

東山「でも今の球ならいけますよ!!独立リーグでも!!!」

 

新庄「残念だが医者から月の連投は許可されてない だから今月はこれっきりだ んじゃ哲也 後頼むわ」

 

そう言ってマウンドから降りた先生は俺にボールを渡すと再び椅子に座った

 

哲也「怪我か・・・・・・俺も気をつけなきゃな さて、肩作るぞ翔」

 

翔「OK」

 

新井「哲也ならなんとか打てそうだ!!」

 

東山「やっと練習になるな!」

 

哲也「へっ 打てるもんなら打ってみろってんだ」

 

数球投げて ウォーミングアップを終わらせ 俺のバッティングピッチャーの番

 

最初のバッターは新井

 

新井「へいへーい!!!かかってこーい!!!!!」

 

哲也「んじゃぁ遠慮なく!!!!!!!」

 

俺は翔の構えた内閣の低めにストレートを投げた しかし、未だ硬式球に慣れてない為か ストレートは上手くコントロールされずに、新井の足元めがけ球は走っていった

 

新井「ぬぉぉ!?」

 

新井はジャンプして当たりそうになったボールを避けた ちなみに 硬式球は軟式の球とは違い めちゃくちゃに硬く プロ等でも当たったボールが原因の怪我で調子を崩したり 下手したらそのシーズンを棒に振ることもある だからぶっちゃけると今のもめちゃくちゃ危なかった

 

新井「この野郎ぉ!!!!殺す気かぁ!!!!!!」

 

哲也「悪ぃ悪ぃ 手ぇ滑った」

 

新井「ったく!次やったらタダじゃ置かねぇからな!!!!」

 

翔「はいはい 落ち着け落ち着け」

 

哲也「さて 次行くぞ新井」

 

新井「バッチコイ!!!!!」

 

次に翔が構えたのは外角 そこにカーブを投げ込んだ すると新井は緩急にやられたのか普通に空振ってくれた ちなみに緩急とは 速いボールの次に遅いボールを投げ タイミングをズラさせる投球方だ

 

新井「あー!!!またやった!」

 

翔「ほんとお前緩急に弱いな・・・」

 

そう、新井はこの緩急に笑えるほどに弱い だけど新井なりには克服していってるつもりらしい

 

そして、次の投球はもう一度内閣にストレート まぁさっき言ったように緩急に弱い新井はこれに空振る

 

新井「テメェ!!!!打たせる気あんのかぁ!!!!」

 

哲也「先生は好きに打っていいとは言ったが俺は打たせる気はねぇ!!!!打てるもんなら打ってみやがれ!!!」

 

新井「だったら打ってやらぁ!!!!オラ!!!!!かかってこい!!!!!!」

 

哲也「ならこれで三振させてやる!!!!!」

 

そういう訳で 翔も意思疎通してくれて 構えたコースは低め 球種はフォーク

 

要求通りのコースにフォークを投げ込むと 新井はストレートだと思い ストレートのタイミングでバットを振ってきたが 実際に投げたのはフォーク 新井のバットは落ちるボールに当たることなく空振り あっけなく三振

 

新井「フォークぅ!?」

 

哲也「よっしゃあ!!!!!」

 

翔「ナイスピッチ哲也」

 

新井「この野郎!!!もう一打席だ!!!!」

 

哲也「後ろ詰まってんだから後にしろ後で」

 

新井「ぐっ・・・覚えてろよぉ!!!!」

 

哲也「悪役かっての・・・」

 

凛「良い関係になりそうですね あの3人」

 

新庄「Zzz・・・・・・」

 

凛「あ!!!コラ!!!!!寝ちゃダメですって!!!!!」

 

そんな感じで 何周か投げて 打たれたヒットは5本 その内長打が1本 ちなみにその長打を打ったのは新井 すっぽ抜けたカーブを思い切り引っ張られ レフトを超えツーベース なんだかんだ頼りになるんだよな新井は

 

それが終わると 寝てる先生を凛先生が叩き起し 次の練習支持に

 

新庄「えーっとだ 次は走塁だ 夏風先生がタイム図るから各塁間のタイムを記録してもらうぞー」

 

そして、走塁練習に

 

凛「赤木君4秒30!後少しでプロの壁も超えられるわね!」

 

赤木「まぁ チームの俊足は譲りませんよ!」

 

凛「あら、前田君も4秒40!」

 

赤木「なにぃ!?」

 

凛「東山君も4秒50!これはうかうかしてられないわね赤木君!!」

 

翔「まぁ こんなもんかな」

 

東山「赤木越えもすぐかな~」

 

赤木「負けねぇぞお前らなんかに!!!!」

 

凛「ふふ♪良いライバル出現ね♪」

 

一方対象的に・・・

 

凛「新井君5秒ジャスト!新井君は走塁面は苦手なんだね」

 

新井「走んのは大っ嫌いだ~!!」

 

凛「あら、中原くんも5秒ジャストね この2人は頑張らなきゃね!」

 

中原「はぁ・・・」

 

※ちなみに右打者のタイムで4.1~4.3が俊足圏内 左だと3.9~4.1がその範囲です 頑張れ新井!

 

凛「荒波君4秒70!」

 

哲也「うげぇタイム落ちてる・・・」

 

新井「タイム落ちてこれかぁ なかなかやるなぁ哲也も」

 

哲也「まぁね もっと早くなんなきゃな」

 

新井「投手なのに?」

 

哲也「当たり前だ 早くなるに越したことは無い」

 

凛「そうね!一緒に頑張りましょ!」

 

哲也「はい!!!」

 

これも終わり 次の練習に

 

新庄「次はだ・・・・・・一通りやっちまったな じゃあ後はフリーで練習 ノック受けてぇ奴は凛先生に頼め バッティング見てもらいてぇやつは俺に言え 哲也 さっきあんだけ投げたんだから今日は投げんの止めとけよ ピッチャー今んとこお前しかいねぇんだから」

 

哲也「ういーす」

 

凛「さぁ!ノック受けたい人は誰かな?」

 

凛先生がそう言うと 凛先生愛好家(?)の奴らは一斉に手を挙げた

 

哲也「馬鹿ばっかだな・・・バッティングでもしようかな」

 

新井「俺もやるぜ哲也!」

 

翔「あれ?お前ノック受けねぇの?」

 

新井「馬鹿め!!!得意の バッティングを見せた方がアピールになんだろうがよ!!!!」

 

哲也「成程 一理ある・・・・・・のかな?」

 

翔「まぁ見てもらえるかは別としてな」

 

新庄「よぉし お前らがバッティングだな じゃあ1人1人打ってみろ」

 

~3人打ち終わり~

 

新庄「よし大体分かった まずは哲也 お前内角を無理に引っ張ろうとしてんだろ」

 

哲也「あ、そう言えば・・・」

 

新庄「もっと力抜いて流しでも打ってみろ コツ掴めば簡単だぞ?」

 

哲也「じゃあ次からやってみます」

 

新庄「んで翔 お前は逆に流しに意識しすぎて力が抜けすぎだ もうちっと力入れてみろ」

 

翔「分かりました」

 

新庄「んで新井は練習でも糞ボールを振りすぎだ もうちょい球見極めてみろ 出来るだろそれは?」

 

新井「当たり前っすよ!!!次こそはでかい当たりを見せてやりましょお!!!!!」

 

新庄「ま、そんな所だな んじゃもっかい打ってみ?」

 

~再度打ち終わり~

 

哲也「すげぇ・・・ライト前にも綺麗に落ちる・・・」

 

翔「さっきよりも飛距離が伸びてる・・・」

 

新井「すげぇ!!!さっきよりもフェアゾーンの打球が増えた!!!!」

 

新庄「Zzz・・・」

 

哲也「やっぱなんだなんだ言ってすげぇなぁ・・・新庄先生・・・」

 

ちなみにノック側は・・・

 

凛「ほら!!!!立って!!!!へこたれてたら取れるボールも取れないわよ!!!!」

 

東山「き、キツすぎ・・・」

 

赤木「地獄のノックだ・・・」

 

中原「も、もう勘弁・・・」

 

凛「駄目!!!!後20分はやるよ!!!!」

 

「「「えぇー!?」」」

 

凛先生は新庄先生とは対象的に熱血先生だった・・・・・・

 

ノックが終わった後何人か横たわってたことは内緒だ・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「早く早く~!!!!」

 

哲也「こぉら 走ると転ぶぞ」

 

木綿季「ボクはそんなに鈍くなもん!」

 

部活が終わり 木綿季と合流し、俺と木綿季は藍子さんが入院してる病院へと向かっていた

 

この前のお礼もしたかったし 最後に見舞いに行ったのが俺が生き返ったことを知らせた時以来 つまり3月の最後くらいだから丁度いい機会だった

 

木綿季「ねぇねぇ~!早く行こうよ~!」

 

哲也「別に藍子さんがいなくなる訳じゃねぇだろ?」

 

木綿季「でも早く会いたいの~!!!」

 

哲也「はいはい んじゃあちょっと走るか」

 

木綿季「うん!!!」

 

そんな訳で駅から木綿季と走って病院に向かっていった

 

~病院内・藍子の病室~

 

藍子「いらっしゃい 2人共」

 

木綿季「お姉ちゃん~!」

 

木綿季は病室に着くなり 愛子さんに飛びついた ほんと 木綿季の甘えん坊は治らないな そこが可愛いんだけどさ

 

藍子「ふふふ 学校は楽しい?」

 

木綿季「うん!!!哲也と一緒のクラスなの!!!!」

 

藍子「あら、良かったわね 学校でもイチャイチャしてるの?」

 

木綿季「てへへ~♪」

 

哲也「藍子さん この前はおじいちゃんの事説得してくれてありがとうございます 助かりました」

 

藍子「良いのよ良いのよ せっかく元気になってくれた木綿季の幸せを奪うなんて嫌じゃない」

 

哲也「でもあの時姉ちゃん来て大丈夫だったんですか?」

 

藍子「最近は大きな手術も無いし平気だよ それにしてもあの時は驚いたな~ 渚ちゃんったら息を切らしてここまで来て『協力して欲しいの!!!』って言ってたんだよ?」

 

哲也「ふーん 姉ちゃんがなぁ・・・」

 

木綿季「哲也はもっと渚さんをもっと尊敬しなくちゃ駄目だよ?ああ言っても哲也の事を凄い心配してるんだからね?」

 

哲也「・・・・・・分かってるよ俺だってんな事は・・・・・・」

 

木綿季「そうなの?」

 

哲也「まぁ・・・・・・な・・・・・・」

 

ALOであんなとこ聞いちまったらな・・・・・・でも悪いな姉ちゃん 俺には木綿季がいるからさ

 

藍子「喧嘩するほど仲がいいを絵で表してる姉弟だもんね 2人は」

 

木綿季「うーん そうとも言える・・・」

 

哲也「まぁ激しい喧嘩はしないから大丈夫だよ木綿季」

 

俺は木綿季の頭を撫でながらそう言った

 

藍子「ねぇ木綿季 私と哲也君 どっちが好きなの?」

 

木綿季「ふぇ!?そ、そんなの選べないよ~!!」

 

哲也「俺じゃないの?」

 

木綿季「えっと・・・」

 

藍子「当然 お姉ちゃんよね♪」

 

木綿季「あぅ~・・・二人共意地悪!!!!!」

 

哲也「悪い悪い 冗談だよ」

 

木綿季「ボクは2人共大好きだもん!!!!片方なんて取れないもん!!!」

 

藍子「あらあら 欲張りなのね木綿季は」

 

哲也「食いしん坊だしな」

 

木綿季「それは関係ないでしょ馬鹿!!!!」

 

哲也「でも俺より食う時あるじゃん 木綿季」

 

木綿季「それはALOの中でしょ!!!!!」

 

藍子「ふふふ♪仮想世界なら太らないもんね♪」

 

木綿季「だからついつい食べすぎちゃうんだ~♪」

 

哲也「現実でもそう変わらない気がするけどな・・・」

 

木綿季「その分動くからいいの!!!!」

 

哲也「まぁ俺と一緒に動いてるもんな だから木綿季は大丈夫だよ」

藍子「あらあら そんなに食べてるの? 太らないようにね 木綿季」

 

木綿季「自慢じゃないけどこれでもいい体付きだって皆から褒められてるんだ~♪」

 

哲也「まぁボンキュッボンには程遠いいけどな」

 

俺がそう言うと 木綿季は怒りを帯びた目で俺を見てきた

 

木綿季「何?」

 

哲也「な、何でもないです・・・・・・」

 

藍子「ふふふ 大丈夫よ木綿季 ほら 言うでしょ? 好きな人に揉んでもらったら大きくなるって」

 

木綿季「じゃあ揉んでよ哲也!」

 

哲也「また今度な」

 

木綿季「今~!!!」

 

哲也「2人きりじゃなきゃ駄目だ!!!!」

 

木綿季「お姉ちゃんに見られるなら大丈夫だよ!!!!だから今!!!!」

 

哲也「俺が良かねぇんだよ!!!お姉さんの前で妹の胸揉むとか罪悪感が半端じゃないわ!!!!」

 

藍子「あら 私なら別に良いのに ここで木綿季と哲也君がエッチなことしても♪」

 

哲也「あ、藍子さん!?」

 

木綿季「わーい!じゃあしようよ~♪」

 

哲也「今はそんな気分じゃないの!!!!」

 

木綿季「じゃあボクがその気に・・・」

 

哲也「せんでえぇわ!!」

 

藍子「ふふふ♪末永くお幸せにね♪2共♪」

 

哲也・木綿季「はい!(うん!)」

 

こうして、藍子さんのお見舞いも終わり 帰路につく

 

木綿季「哲也!今から競走しようよ!!」

 

哲也「さっき走ったじゃねぇかよ まだ走り足りねぇのか?」

 

木綿季「だって哲也と遊ぶの楽しいんだもん♪」

 

ったく あどけなさなら世界一かもしれないな木綿季は その位幼くて可愛い 俺ロリコンだとか言われて捕まるかも

 

哲也「はいはい ほら 早く走りな」

 

木綿季「じゃあ行くよ!!!!」

 

木綿季はそう言って走り出した 運動靴でもない靴で すると 木綿季は足元がくるい すっ転んでしまった

 

木綿季「ひゃぁ!?」

 

哲也「なっ!?」

 

すっ転んだ木綿季は顔から転倒した すると 木綿季のスカートは思い切り捲られ その木綿季の綺麗で潤ってる身体を包む純白の下着が俺の前に姿を現した

 

木綿季「・・・・・・見た?」

 

哲也「み!見てない!!!!」

 

木綿季「ほんと?」

 

哲也「見てない!!!」

 

木綿季「なら良いけど・・・・・・ねぇ哲也?」

 

哲也「ん?」

 

木綿季「ボクね 今度新しく赤色の下着を買おうと思うんだけどどうかな?」

 

哲也「え~?赤~?だったら今日みたいな純白の方が・・・・・・・・・あっ!?」

 

木綿季「や、やっぱり・・・・・・!!!!!」

 

哲也「いや、待て木綿季!!!!!!落ち着け!!!!!ほら!!!!俺に見られるなら平気だって・・・・・・」

 

木綿季「哲也のエッチー!!!!!!」

 

俺は木綿季の平手打ちをモロに喰らい 倒れた

 

痛い めちゃくちゃに痛い けどそれよりも久しぶりに木綿季の身体を包む木綿季の下着を見れたから良かったかな

 

~その日の晩~

 

哲也「ふぁ~・・・そろそろ寝るか~・・・」

 

部活やらお見舞いやらでやけに疲れた俺は 今日は早めに寝ようとした

そして、携帯の電源を消そうと瞬間に 木綿季から電話がかかってきた

無視するのも悪いから俺は電話に出た

 

哲也「もしもし?」

 

木綿季『あ!かかった!!さっきから何十回も電話してたんだよ~?』

 

哲也「何十回って・・・お前の頭に諦めるって選択肢は無かったのかよ・・・」

 

木綿季『無い!』

 

哲也「ったく・・・んで?要件は?」

 

木綿季『あ!そうそう!明日のオフ会なんだけどね?』

 

※明日のオフ会についてはpart58 金色の未来をご閲覧してください

 

哲也「あぁ、そういや明日だったな」

 

木綿季『哲也は行けるの?後翔も』

 

哲也「大丈夫 明日は部活休みだよ」

 

木綿季『ほんと!?じゃあ一緒に行こうよ!』

 

哲也「あぁ 良いぞ」

 

木綿季『わーい♪』

 

電話越しの声でも木綿季が笑顔になってるのが分かる やっぱ木綿季は声も可愛いなぁ

 

木綿季『それじゃあ哲也!渚さんもいるから明日御徒町の駅前ね!』

 

哲也「ちぇ 2人きりじゃ無いのかよ」

 

木綿季『2人きりはデートまでのお楽しみね♪』

 

哲也「へいへい んじゃあ木綿季 悪いけど俺はここで・・・」

 

木綿季『あ、そうだ!あのねあのね!!!』

 

~数時間後 早朝3時~

 

木綿季『じゃあおやすみー♪』

 

結局 俺は木綿季と数時間も電話してしまい 気付けば朝方の3時 俺の眠気との戦いも終わりだ ようやく寝れる

 

哲也「さて、寝るか・・・」

 

そう思った時 また携帯がバイブした どうせ木綿季だと思った俺は 流石にイラッときたから強い口調でこう言った

 

哲也「だぁもう後にしろ!!!!!!!このバカタレ!!!!!!!」

 

俺は携帯の電源を消し 充電をして眠りについた

 

ちなみに 電話をしたのは・・・

 

珪子「あぅ・・・哲也さん凄い怒ってた・・・やっぱりこんな夜中に今日の課題を聞くのは間違いだったかな・・・」




やっと人数の揃った野球部 新庄将大率いる野球部は見事全国出場なるのか!?

今回 ポジション事にキャラを出しましたが 大概そのポジションの有名選手から名前を取ってたりします いづれか三章のキャラ設定も出すのでその時まとめて答えは出しますが 予想できる人は予想してみても面白いかもしれませんね

次回は未定!(リアルかALOかのどちらか) 次回もお楽しみに!


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part66 再開~木綿季最大のライバル?~

さて、今回は悩みましたが 遂に遂に登場します!!!

誰がって?それは見てからのお楽しみです!!!

それではどうぞ!


今から遡ること 5日前 ある日ある場所で・・・

 

「大丈夫?本当に1人でいれるの?」

 

「大丈夫だよ 私だってもう高校生だもん」

 

「それじゃあ頑張ってね 応援してるからね」

 

「うん!行ってきます!」

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・結局・・・・・・・・・君には会えないのかな・・・・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

~哲也の家~

 

哲也「Zzz・・・・・・」

 

木綿季「おっはよー!!!!」

 

哲也「ぐべぇ!?」

 

俺が寝ていると 何故か木綿季は俺の寝てる身体に向けダイブしてきた

 

木綿季「えへへ~♪」

 

哲也「な、なんでお前勝手に・・・」

 

木綿季「哲也のお母さんから合鍵もらったの!!!!これでいつでも入れるよ♪」

 

哲也「何勝手に渡してんだか・・・その代わり 朝ご飯よろしくな」

 

木綿季「仰せのとおりに♪」

 

と、言うわけで木綿季の朝飯を食べることに

 

哲也「おっ!また1つ腕を上げたな!」

 

木綿季「うん!愛するあなたのために頑張ったんだ♪」

 

哲也「言い草がまるで奥さんだな♪」

 

木綿季「ボクは哲也のお嫁さんになるんだもーん♡」

 

哲也「よしよし♪」

 

木綿季「~♪」

 

ALOに現れたアインクラッドを攻略すると決意した夜から翌日 俺達の愛情は更に深まっていた

 

結婚を前提とした付き合い テツヤとユウキではなく 荒波哲也と紺野木綿季として恋愛を再スタートさせた俺達は 新婚のように愛が繋がっていた

 

木綿季「哲也♪」

 

哲也「木綿季♪」

 

2人で仲良く手を繋ぎながら最寄りの駅まで歩く いわゆるカップル繋というやつで

 

道中に翔と出会い 3人で学校の駅まで向かった

 

翔「そういえば知ってるか?」

 

哲也「何を?」

 

翔「噂ではどうやら転入生が入ってくるらしいぞ 俺らのクラスに」

 

哲也「へ~ そうなんだ」

 

木綿季「男の子?女の子?」

 

翔「そこまでは知らねぇよ」

 

哲也「とにかくまた新しく友達が増えるって訳だな!!楽しみだな木綿季!」

 

木綿季「うん!!!」

 

そして、学校に着いてからもクラスはその噂の転入生で話題は持ちきりだ

 

「女?男?」

 

「イケメン?可愛い?」

 

「SAO帰還者なのかな?」

 

哲也「うひゃ~ 皆転入生の話で持ちきりだな」

 

和人「でも確かにSAO生還者なのかは知りたいな」

 

木綿季「でも まだいつくるかは分かんないんでしょ?」

 

明日奈「それが実は!今日の可能性が浮上したの!!」

 

哲也「お!それじゃあ早速お披露目ってわけか!!!!」

 

木綿季「楽しみだな~!!!転入生!!!!」

 

そんなこんなで あっという間にホームルームの時間に

 

凛「さて、今日は・・・」

 

「先生ー!!!転入生はー!?」

 

「女!?男!?」

 

「どんな人なの!?」

 

凛「ちょ、ちょっと待って皆!!!説明するから!!!!!」

 

先生がそう言うと 皆一斉にシーンとなった

 

凛「あのね、皆がどこから情報を収集したかは置いとくとして 私達のクラスに 新しくクラスメイトが転入してきます!!!!」

 

哲也「お、てなるとほんとに今日みたいな言い方だな」

 

凛「さて、皆気になるその人は・・・・・・女の子です!!!!」

 

先生がそう言うと 男子のボルテージは最高潮に上がった まぁ一部例外は除くがそれ以外は全員テンションがあがった

 

凛「それじゃあ皆も気になるだろうし早速入ってもらうね!!さ!入っていいわよ!!!」

 

先生がそう言うと 教室のドアが静かに開かれた ちなみに 未だ出席番号順だから 俺と珪子が一番最初に顔を拝めることになる

 

珪子「どんな人何でしょうかね?」

 

哲也「面白いやつだったらいいな~」

 

俺はそう言いながらペンを回していた すると ペンを吹っ飛ばしてしまい 開いたドアの目の前にペンは飛んでいった

 

哲也「やべっ!?」

 

俺は急いでペンを取ろうと 席から立ち ドアの前に移動した すると 意図もせずに俺はクラスで一番最初にその転入生の顔を見ることが出来た

 

その顔は どこかで見たことがあるような顔だった ゛オレンジ色の髪゛が目立つ綺麗な女の子だった

 

オレンジ色の髪か・・・そういや゛アイツ゛とはあれっきりだっけ・・・元気にしてるかな・・・・・・

 

「あ、あの・・・大丈夫ですか?」

 

哲也「あ、ごめんね すぐにどくから」

 

凛「荒波君?どうしたの?」

 

哲也「あ、すんません ペンぶっ飛ばしちゃって」

 

「おうおう あざといぞ哲也~」

 

哲也「るせぇ!」

 

「っ!?テツ・・・ヤ!?」

 

哲也「?」

 

「あ、あの!!!あなたまさかSAO生還者ですか!?」

 

哲也「へ?まぁそうだけども・・・・・・」

 

「っ!!!!!やっぱり!!!!!!やっと会えた!!!!!!!」

 

哲也「??? あのぉ・・・失礼なんだけどどこかで会ったこと・・・ある?」

 

「へっ!?ほら!!!!私だよ!!!!思い出せない!?」

 

そう言って女の子は俺に詰め寄ってくる あれ?でもこの感じとこの声・・・・・・まさか・・・・・・?

 

哲也「・・・・・・まさか・・・・・・゛フィリア゛・・・・・・なのか?」

 

「っ!!!思い出してくれたんだね!!!!」

 

哲也「おぉ!!!!フィリア!!!!!!」

 

何の奇跡だろうか 今日俺のクラスに転入生としてやって来たのは SAOで出会ったフィリアだった

 

『現実でも会えますように』と言う気持ちを込めたフィリアのキスは 半年以上の時間をかけたが ようやく結びついた

 

フィリア「会いたかったよテツヤ!!!!!!!」

 

一同「っ!?」

 

フィリアは再開早々 持ってたバックを地面に置き 俺に抱きついてきた 俺も思わずフィリアを抱きしめた

 

哲也「俺もだ!!!!!!会いたかったよフィリア!!!!!!」

 

フィリア「私・・・ずっとずっとテツヤに会いたかったんだよ・・・?生き返った後も 入院した病院のSAO生還者リストの名前を見たけどテツヤの名前は一切なかったから・・・てっきり死んじゃったのかと・・・」

 

哲也「バーカ 俺がそう簡単に死ぬかよ」

 

俺はそう言いながらフィリアのことを撫でた

 

フィリア「えへへ♪そうだよね♪テツヤは強いもんね♪」

 

凛「あ、あのぉ・・・2人は一体どんなご関係で・・・?」

 

哲也「あ、そういやお前の自己紹介が終わってないんだったな すまなかった 邪魔して」

 

フィリア「良いんだよ♪テツヤなら許しちゃう♪」

 

哲也「ありがとな♪」

 

俺はそう言いながら席に戻ろうとした すると クラスの男子の半分以上が俺を殺意の目で目で見てきている

 

「死ね・・・」

 

「くたばっちまえ・・・」

 

「木綿季ちゃんがいるのに・・・」

 

哲也「は、ははは・・・」

 

珪子「て、哲也さん!?木綿季さんが!!!」

 

哲也「あん?」

 

珪子が指さす方を見ると ヤンデレモードに移行し 椅子を俺に向けぶん投げようとしている木綿季がそこにはいた

 

哲也「いぃ!?」

 

木綿季「誰?あの女?ねぇ 答えてよ 哲也」

 

哲也「ま!待て!!!!早まるな木綿季!!!!!」

 

木綿季「いいからさっさと言って!!!!!!!あの女は誰だって聞いてんのよ!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「だ、だからその・・・・・・そう!!!SAOの頃の友達だよ!!!!友達!!!!!!!」

 

木綿季「じゃあなんで今そこで抱きしめあってたのよ!!!!!!!」

 

哲也「そ、それはなんというか無条件反射と言いますか・・・」

 

木綿季「へぇ・・・哲也は可愛い女の子を見たら ボ ク 以外でも抱きしめるんだねー」

 

哲也「いや、待て!!!!!早まる・・・」

 

木綿季「1回死ね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「ギャぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

1回死ねと同時に椅子を俺に向け投げようとした木綿季だったが 翔や和人 明日奈に先生と何人かの協力者のおかげでなんとか俺の一命は助かった

 

2日連続のヤンデレモードは流石に辛い・・・

 

凛「はぁ・・・はぁ・・・ごめんなさいね・・・それじゃあ・・・自己紹介を・・・」

 

フィリア「は、はい は 初めまして!!!!私の名前は竹宮琴音(たけみやことね)です!!!私はつい最近群馬県からここの辺りに引っ越してきました!!!!SAO生還者なのでこちらの高校でお世話になることになりました!!!まだこの辺りに引っ越して右も左も分からないので色々と教えてくれると嬉しいです!」

 

凛「ありがとうね竹宮さん さて、それじゃあ皆 竹宮さんに質問はあるかな?」

 

先生がそう言うと 何人かの女生徒が手を挙げた

 

でも、質問は一貫してこうだった

 

「荒波君とどんな関係なの!?」

 

琴音「荒波君ってテツヤで良いのかな・・・?そ、そんな大した関係では・・・」

 

「でもさっき抱き合ってたじゃない!!!」

 

琴音「そ、それは一緒に冒険したり 踊ったり 抱きしめられたりしてたから・・・つい条件反射で・・・/////」

 

木綿季「ピクッ・・・」

 

琴音のその言葉を聞き 木綿季のアホ毛がピンと跳ねた 木綿季のアホ毛は普段は可愛いチャームポイントだが キレたり浮気を疑ったりしてる時は センサーの役割に変わるのか いきなり尖り出す 割と怖い

 

哲也「ひっ・・・」

 

凛「と、とにかく荒波君と仲のいいことは分かったわ それじゃあ荒波君 今日一日竹宮さんに付いて色々と教えてあげて?」

 

哲也「俺で良かったら大歓迎ですよ」

 

琴音「よろしくね!!!!改めて自己紹介するね!私の名前は竹宮琴音!」

 

哲也「こちらこそ 俺の名前は荒波哲也だ 改めてよろしくな琴音」

 

俺は琴音と握手を交わした 木綿季の厳しい監視の中で

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

琴音「え、えぇっと・・・あの人は?」

 

哲也「あ、あいつが俺の彼女兼嫁の紺野木綿季だ 仲良くしてやってくれ」

 

琴音「あ!あの人が哲也の奥さんなんだね!!よろしくね!」

 

木綿季「ふんっ!!!!!」

 

そう言うと木綿季は琴音から顔を逸らした

 

琴音「あ、あれ?」

 

哲也「悪いな琴音・・・コイツ俺が木綿季以外とイチャイチャしてると拗ねるんだよ・・・普段はもっといい子なんだけどね・・・」

 

琴音「じゃあ今はあまり挨拶はしない方が良さそうだね・・・」

 

哲也「あぁ、下手したら殺されかねん・・・」

 

琴音「そんなに!?」

 

と、そんなこんなで 今日一日の学校説明の役を受け持った俺は 休み時間やらで琴音に学校のどこに何があるかを教えてあげることにした

 

哲也「うーん 昼休み使っても紹介しきれないか・・・琴音 放課後もうちょっと時間もらってもいいかな?」

 

琴音「うん!大丈夫だよ!」

 

哲也「よし そんじゃあ残りは放課後に紹介するよ」

 

琴音「えへへ♪放課後デートみたいだね♪」

 

哲也「まぁそうとも言えるな」

 

だが、あまりそういう事は言って欲しくない 何故かって?本人はバテれないと思ってるんだろうが 昼休みの時間中ずっと木綿季が尾行している

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「はぁ・・・やりづらい・・・」

 

琴音「?どうしたの?」

 

哲也「いや、何でもないよ んじゃあ4時間目も始まるし教室に戻ろうか」

 

琴音「うん!」

 

久しぶりに見る琴音の笑顔は 色褪せぬ可愛らしい笑顔だった 現実では良くいじめられるって聞いたけど もしここでもそうなったら俺が助けてやらなきゃな!

 

そして、4時間目も終わり 昼食の時間に 昼食は俺らのグループを紹介すると共に 食堂も教えてなかったから食堂で皆で飯を食うことに

 

~学校内・食堂~

 

哲也「そんじゃあ皆 琴音に自己紹介してくれ」

 

明日奈「それじゃあ私から 初めまして 私の名前は結城明日奈 一応 SAOでは閃光って異名があったんだ 聞いたことはあるかな?」

 

琴音「閃光ってあの血盟騎士団の副団長でしょ!?聞いたことも何もSAOプレイヤーでその名前を知らない人はいないよ!!!」

 

明日奈「そ、そんなに有名だったんだね・・・」

 

和人「それじゃあ俺が 俺の名前は桐ヶ谷和人 明日奈と同じく 黒の剣士とかビーターとかで呼ばれてたんだ 聞いたことはあるかな?」

 

琴音「あ!ソロで有名だった人!!!私も一時期ソロだったんだ!」

 

和人「へぇ~ やっぱり訳ありで?」

 

琴音「まぁ・・・」

 

哲也「つってもソロの頃も俺とか翔とかとはしょっちゅうパーティー組んでたよな」

 

和人「あの頃の俺にとってお前らは特別だったんだよ」

 

翔「前田翔だ よろしく」

 

琴音「哲也の幼馴染みの人だよね!哲也から良く話は聞いてるんだ!!」

 

里佳「それじゃあ次は私ね! 篠崎里佳って言うんだ!よろしくね!」

 

哲也「琴音 俺達が出会えたのはある意味コイツのおかげでもあるんだ コイツがあの時俺をこき使わなければ琴音と会うことも無かっただろうしな」

 

琴音「それじゃあ私達の恋・・・・・・じゃないや 出会いのキューピットになってくれたんだね!」

 

里佳「ふーん あの時ので出会ったのがあなただったのね いつまでも帰ってこないから心配してたんだから」

 

哲也「怒り心頭だった癖に・・・」

 

里佳「なんですって!?」

 

哲也「なんでもない!!!」

 

珪子「それじゃあ私が 初めまして 綾野珪子って言います よろしくお願いします」

 

琴音「うん!よろしくね!」

 

哲也「琴音 珪子はビーストテイマーでも有名なんだ」

 

琴音「あ!聞いたことあるよ!テイムモンスターを操るプレイヤーがいるって!」

 

珪子「なんだか照れちゃいますね♪」

 

哲也「ほら 木綿季 次はお前だ」

 

木綿季「・・・・・・紺野木綿季・・・・・・」

 

哲也「はぁ・・・もういいだろ?機嫌直してくれよ」

 

木綿季「ふんっ!」

 

琴音「ず、随分も嫌われちゃったみたいだね・・・」

 

哲也「ったく そんな木綿季俺は嫌いだぞ?」

 

木綿季「ふんだ!デレデレしてる哲也が悪い!!!!!」

 

哲也「はぁ・・・悪かったって ほら おいで ギューってしてやるから」

 

俺がそう言うと 木綿季は素直に俺のそばまでやってきたから 俺は言った通りに抱きしめてやった

 

哲也「悪いな琴音 コイツこうでもしないと期限治んないからさ んじゃあ改めて俺も 荒波哲也だ 死神なんて異名を持ってたんだ リアルでもよろしくな琴音」

 

琴音「うん!それじゃあ私からも!竹宮琴音です!これからよろしくね!」

 

哲也「ほら 木綿季ももういいだろ?」

 

木綿季「・・・・・・や・・・・・・」

 

哲也「すっかり拗ねちまったな・・・大丈夫だよ 俺はどこにも行かねぇよ」

 

木綿季「・・・・・・」

 

琴音「ね、ねぇ木綿季さん 私が何かしたなら謝るけど・・・私ね!この学校では沢山友達を作りたいと思ってるの!」

 

哲也「・・・・・・木綿季 さっき琴音がソロプレイヤーだったって言ったろ?それはな 琴音がリアルでちょっといじめられてた事が原因だったんだ」

 

木綿季「っ・・・・・・」

 

哲也「だからな 琴音は俺と最初に会ったときはこんなに明るい娘じゃなかったんだ もっと怖くて 話しかけづらい雰囲気だったんだ それでも 琴音は俺に心を開いてくれて 今までは他人は信じられないなんて言ってた琴音が 他人の俺に会えて嬉しいって言えるようになったのも 琴音の心が開いてくれたからなんだ でも 友達も俺1人ってんじゃ限界はある だから 皆に琴音の友達になってもらいたいんだ 無論 お前もだ木綿季」

 

琴音「その・・・哲也の言った通りなんだ・・・だから、ほんとに1人でも多く友達を作りたいんだ!」

 

里佳「そういうことならお安い御用よ!この私をドーンと頼っちゃいなさい!」

 

翔「大丈夫だよ 俺達はイジメなんて野蛮なことはしないよ」

 

明日奈「よろしくね!琴音ちゃん!」

 

和人「よろしくな 琴音」

 

珪子「よろしくお願いします!琴音さん!」

 

琴音「皆・・・!」

 

哲也「ほら 木綿季も」

 

木綿季「・・・・・・よろしくね・・・・・・琴音・・・・・・」

 

そう言って木綿季は琴音に手を伸ばした 琴音はその手を握り 握手を交わした

 

琴音「うん!!!よろしくね!!!」

 

哲也「よっしゃ!和解もした事だし!飯でも食おうぜ!」

 

こうして、メンバーの紹介も終わり 皆で食事 そんな食事の時に 木綿季と琴音はすぐに仲良くなった

 

木綿季「ねぇねぇ!琴音は哲也のことが好きなの?」

 

琴音「ふぇっ!?そ、そんなんじゃないよ!?」

 

里佳「でも朝のあの行動は好きじゃない人には取らない行動よね~?」

 

明日奈「なになに?木綿季のライバル出現?」

 

琴音「あぅぅ・・・/////」

 

哲也「こぉら あんまし責めるな 悪いな琴音」

 

琴音「ううん!こんな話できて楽しいよ!!!」

 

哲也「そっか そりゃ良かったよ」

 

木綿季「琴音!」

 

琴音「木綿季!」

 

こんな感じで 2人は一気に意気投合した でも良かったよ 仲良くなってくれて いつまでもギクシャクしてたらたまらないしな

 

と、そんなこんなで昼飯も終わり 再び授業に

 

授業でも琴音の頭脳は冴え渡っていた 次々と出された問題を解いていく琴音 どうやら頭脳も明晰らしい

 

琴音「えへへ~♪どう哲也♪」

 

哲也「あぁ すげぇな琴音 参ったよ」

 

琴音「ふふふ♪」

 

こうして、授業も終わり ホームルームも終わり 放課後デート(?)に

 

哲也「さて、琴音 行くか」

 

琴音「ねぇ!木綿季も一緒でいいでしょ!!」

 

哲也「あぁ、良いぞ」

 

木綿季「わーい!じゃあ行こうよ!」

 

哲也「んじゃ行こっか」

 

こうして 学校デートが始まった

 

科学室とか 音楽室とか 生物室とか 色んなとこを見て回った

 

琴音「ねぇ ピアノって弾いていいの?」

 

哲也「へ?んーまぁ良いんじゃねぇかな?」

 

琴音「それじゃあ2人共 ちょっと見ててね」

 

そう言うと琴音は音楽室内にあるピアノを弾き始めた

 

そのピアノの音色は とても心地よく 心を和らいでくれるような音だった

 

木綿季「~♪」

 

哲也「いい音だな~♪」

 

琴音のピアノの音色は 数分して止まった

 

琴音「ふぅ 久しぶりに引いたけどちゃんと引けて良かった♪」

 

哲也「すげぇな琴音!」

 

木綿季「凄い凄い!」

 

琴音「哲也♪次に行こっ♪」

 

そう言って琴音は俺の腕に抱きついてきた

 

哲也「うおっ」

 

木綿季「むぅ!じゃあボクも!」

 

そう言って木綿季は琴音とは逆の方の腕に抱きついてきた

 

哲也「ちょっ!?」

 

琴音・木綿季「行こ♪哲也♪」

 

哲也「あ、あぁ」

 

今 俺の左右の腕が2人の柔らかい胸に包まれ 歩く度にその柔らかさが伝わってくる

 

左腕は木綿季の小さくとも確かにある胸が 右腕には琴音の木綿季よりは確かに大きいが、サクヤさんや飛鳥に比べると小さい胸が俺の腕を包もうとしてくる

 

木綿季「ねぇねぇ!これが終わったら駅前のファミレス行こうよ!」

 

哲也「俺はいいけども琴音は大丈夫か?お母さんとか」

 

琴音「うん!大丈夫だよ!」

 

哲也「なら学校案内も後ちょいだし 行こうか」

 

木綿季「わーい!」

 

こうして、学校案内の最後の場所 運動部室のゾーンへ

 

琴音「うわぁ~!沢山あるんだね!!」

 

木綿季「ボクはたらい回しにされてるからあまりいい思い出がないけどね・・・」

 

琴音「哲也は何部なの?」

 

哲也「俺か?俺は野球部だよ 部室見ていくか?」

 

琴音「じゃあ見してもらっていいかな?」

 

哲也「おう こっちだ」

 

俺は2人を連れて 野球部の部室に連れていった

 

哲也「ここだよ」

 

琴音「あれ?他の部室よりちょっと広いんだね」

 

哲也「あぁ 1つだけ大きいのがあってさ 野球部の創設が1番だったからここになったんだ」

 

木綿季「なるほど!」

 

琴音「マネージャーはいるの?」

 

哲也「いや、誰もいない」

 

琴音「そっか・・・マネージャーも良いかも・・・」

 

哲也「?どうした?」

 

琴音「何でもないよ♪」

 

哲也「なら良いけどさ さて、案内も終わったしファミレスに行くか」

 

木綿季・琴音「さんせー!!」

 

~駅前・ファミレス~

 

木綿季「ん~!美味しい~!」

 

琴音「・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・」

 

今言った通りに3人でファミレスに来たんだけども もう午後の四時を回ると言うのに 木綿季が頼んだのは普通の食事だった しかもそれだけでは終わらず 木綿季は食後のパフェまで頼み 今食べていた いやね、美味しいものを食べて笑顔になる木綿季も可愛いんだけど、流石に食いすぎなような・・・

 

哲也「ゆ、木綿季?食いすぎじゃねぇか?」

 

木綿季「でもこれで終わりだよ?腹八分目って言うもんね!」

 

琴音「八分目以上を超えてる気がするんだけどな・・・」

 

哲也「太っても知らねぇぞ・・・」

 

木綿季「そ、その分おっぱいも大きくなるからいいもん!!!」

 

琴音「お、おっぱいって言えば・・・・・・/////」

 

哲也「そ、その話はしないの・・・」

 

木綿季「あ、そう言えば2人はSAOでどうやって出会ったの?」

 

哲也「ぬおっ!?」

 

琴音「そ、それは・・・」

 

木綿季「イイじゃん!教えてよ~!」

 

哲也「そ、それじゃあ教えるけど・・・」

 

~説明中~

 

木綿季「ふーん 氷河地帯で落下して そこで出会った時に 琴音は哲也に胸を・・・」

 

琴音「あの時は驚いたな・・・初めて会った哲也にいきなり揉まれちゃって・・・」

 

哲也「悪かったな琴音・・・」

 

琴音「良いの 哲也は特別だから・・・/////」

 

木綿季「その後は何をしたの?」

 

哲也「その後は落下した氷河地帯から抜けるために クエストをやって なんとかクリアして その後は琴音のクエストを手伝ったんだ」

 

琴音「クエストを手伝った時は 哲也と一緒にドレスを着て踊ったんだ♪」

 

木綿季「えぇ~!ボクでもドレス着て踊ったことないのに~!!!」

 

哲也「まぁまぁ 今度踊ってあげるから」

 

木綿季「じゃあ約束だからね!!」

 

琴音「私とも約束してるからね!また踊ろって!」

 

哲也「あぁ、じゃあ2人で踊ろうね」

 

木綿季・琴音「うん!!!」

 

そして、ファミレスから出ることに

 

俺と琴音が頼んだのはドリンクバー あくまで会話が目的だったし 木綿季が頼んだのはドリア ピザ パフェ 3人で合計2000円

 

木綿季「それじゃあボクが全額出すね♪」

 

琴音「へ?良いの?」

 

哲也「木綿季んちは超金持ちなんだ 俺も最近知ったことだけどね」

 

琴音「へ~!凄いね!!」

 

木綿季「えへへ♪おじいちゃんのおかげなんだ♪」

 

琴音「木綿季のおじいちゃんってどんな人なの?」

 

哲也「50年前空手の世界王者だってさ」

 

琴音「ふぇっ!?世界王者!?」

 

木綿季「世界王者になった後もコーチとか解説とかで色々なことしてていっぱいお金が溜まってるの おじいちゃんって浪費癖が無いから無駄使いも一切してないみたいだよ」

 

哲也「そ、そりゃこんな出来る娘ができる訳だ・・・」

 

琴音「あ、木綿季のお父さんとお母さんは何をしてるの?」

 

木綿季「ボクの両親は2人共病気で・・・」

 

琴音「えっ!?ごめん!!!!!変なこと聞いて・・・・・・」

 

木綿季「仕方ないよ 何も知らなかったんだしね」

 

哲也「だから 俺がその分も木綿季を幸せにしてやらなきゃななんねぇんだ な木綿季」

 

木綿季「うん!」

 

琴音「そっか、 お幸せにね♪」

 

こうして、会計もすまし 帰ることに

 

哲也「琴音の家はどこにあるんだ?」

 

琴音「私の家は学校の駅から3駅前の場所にあるんだ」

 

哲也「え?そうなの?俺もそうなんだよ」

 

琴音「ほんと!?」

 

木綿季「ボクは4つ前だよ!遊びに来てね!」

 

琴音「うん!行かしてもらうね!」

 

こうして、俺達の最寄り駅に到着し 木綿季とお別れ

 

木綿季「またねー!」

 

哲也「おう またな」

 

琴音「またねー!」

 

哲也「さて、琴音の家はどっち方面なんだ?」

 

琴音「私の家はあっち側だよ!」

 

哲也「お、奇遇だな 俺もそうなんだ なんだか気が合うな」

 

琴音「それじゃあ一緒に帰ろ!」

 

哲也「おう」

 

こうして、一緒に帰ることに

 

哲也「でもなんでわざわざここに引っ越してきたんだ?」

 

琴音「うーん ぶっちゃけ言うとね 帰還者の為の学校が地元には無かったんだ」

 

哲也「なるほど」

 

琴音「それと、地元にいると やっぱりいじめてた人達もいたし・・・・・・」

 

哲也「そういう事か でも大丈夫だよ 俺がいるからにはいじめなんてさせねぇよ」

 

琴音「それじゃあ哲也に甘えちゃおっと♪」

 

哲也「どーんと甘えてこい!」

 

琴音「うん!」

 

さて、そろそろアパートにも着くな ここで琴音とはお別れだな

 

哲也「じゃあここで・・・」

 

琴音「へぇ!?」

 

哲也「ん?どした?」

 

琴音「て、哲也もここなの!?」

 

哲也「へ?哲也もってまさかお前引っ越してきたのここ!?」

 

琴音「うん!ここの2階!」

 

哲也「なんてこった・・・俺の階の上か・・・」

 

琴音「なんだか運命みたい♪こんなに哲也と一緒にいられるなんて♪」

 

哲也「それじゃあ琴音とはご近所になるんだな よろしくね」

 

琴音「うん!」

 

哲也「あ、それとだ 琴音」

 

そう言って俺は琴音の頬にキスをした

 

琴音「っ!?/////」

 

哲也「約束だったろ?こっちで会えたらキスしてねって」

 

琴音「っ!!!覚えてくれたんだね!!!!」

 

哲也「当たり前だした約束はずっと覚えてるさ」

 

琴音「嬉しい!!!!!!!」

 

琴音はそう言って抱きついてきた まぁ木綿季もいないし大丈夫か

 

哲也「琴音 これからよろしくな」

 

琴音「うん!よろしくね!」

 

こうして、久々の琴音との再開は まさかの同じアパートに住むということで幕を開けた

 

でもまたこうして琴音と会えたなんて夢みたいだ これからは隣人 そしてクラスメイトとして よろしくな 琴音




遂に哲也と再開した琴音 琴音は木綿季のライバル的存在となるのだろうか?

さぁいよいよ3人目のサブヒロインの登場です!どんどん木綿季以外の女の子とのイチャイチャも増えていきますよ!!!

次回も琴音について!お楽しみに!


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part67 部活の花~マネージャー第一号~

さて、今回はいよいよあの野球部にマネージャーが入部します!

それは一体誰か!?それは自分の目で確かめろ!

という訳で本編です!どうぞ!


昨日 転入生として琴音が転入してきてその翌日

 

今日はいつも朝起こしてくる木綿季は助っ人の部活の練習だとかで迎えに来れないらしく 仕方なく1人で起きる と言っても俺自身朝には強い方だから別に木綿季がいなかろうが寝坊の心配は皆無だった

 

哲也「んーっ!木綿季がいないとイマイチ身がしまんねぇけど今日も張り切るか!」

 

という訳で朝飯も自分で作る 今日の朝飯は焼き鮭にご飯 納豆 味噌汁と家庭的な食事だ

 

鮭の焼き加減も良好 味噌汁の味付けもOK 納豆も醤油をかけ過ぎず少なすぎずジャストな味加減 我ながら上手く行ったもんだ

 

そして、それを終えると 歯磨きやら着替えやら何やらで時間を食って まぁとりあえずいつも出る時間通りに出ることは出来た

 

哲也「戸締りしてと・・・行ってきます」

 

「あ!哲也!」

 

哲也「あ 琴音 おはよ」

 

琴音「おはよう哲也!」

 

俺の住んでるアパートに越してきた琴音 琴音の家は丁度俺の家の上にある

 

ちなみに 琴音も1人暮しらしい 理由は1人で自立してなんでもできるようになりたいと言う琴音の思いからだった

 

琴音「あ、ネクタイ曲がってるよ?」

 

哲也「ありゃ?ったくほんとネクタイって付けづらいな・・・」

 

琴音「私がやってあげるね」

 

そう言って琴音は俺のネクタイを直してくれた これもやっぱいつもは木綿季がやってるから新鮮味があるな

 

哲也「サンキュー琴音 女の子は楽そうでいいよなぁ そのリボンみたいなやつ」

 

琴音「でも男の子はやっぱり将来ネクタイは絶対付けるんだし今の内に練習しておかなきゃね!ファイトだよ哲也!」

 

哲也「それもそうだな・・・まぁ地道に頑張るか ありがとな」

 

琴音「うん!じゃあ哲也!学校行こ!」

 

哲也「あぁ!」

 

こうして、2人で学校に向かった

 

~学校~

 

哲也「おはよー」

 

琴音「おはよー」

 

教室に入った俺達が最初に見たのは 俺の机でぐったりしていた木綿季だった

 

木綿季「ふぇぇ・・・疲れたぁ・・・」

 

哲也「随分とお疲れだな・・・つうか俺の席なんだけど?」

 

木綿季「元気補充中~後80%で満タンになりまーす」

 

琴音「時間に換算するとどのくらい?」

 

木綿季「約1時間でーす」

 

哲也「ホームルール始まるじゃねぇかよ!!!どうにかしろ木綿季!!」

 

木綿季「哲也がぎゅーってしてくれたら1分で終わりまーす」

 

哲也「ったくこいつは本当ガキなんだから・・・」

 

俺はそう言いながらも 木綿季を一旦立たせ 席に座り 木綿季を膝の上に座らせ そこで抱きしめた

 

木綿季「~♪」

 

琴音「羨ましいなぁ・・・」

 

哲也「へ?なんて?」

 

琴音「い!いや!!何でもないよ!!!うん!!なんでも!!!」

 

哲也「?なら良いけど・・・」

 

木綿季「元気ふっかーつ!!!!」

 

木綿季はそう言いながら俺の膝から立ち上がった

 

哲也「ったく 俺は充電器かっての」

 

木綿季「ボクの元気の源だもんね~♪」

 

哲也「はいはい」

 

琴音「良いなぁ・・・・・・」

 

そんなこんなで 朝のホームルーム

 

凛「さて、朝の伝達と言っても特にありませんので この時間を使って席替えしちゃいましょうか!」

 

哲也「おっ 席替えか」

 

珪子「皆と近くになれるといいですね♪」

 

哲也「だね」

 

凛「ここに場号が書いてあるくじがあります!これを今からこの箱に入れて皆の所に回っていくから くじを引いてね 後で先生が番号をランダムで書くからそこに皆座ってね ただし!〇〇の隣やだー!と言う声が聞こえたらもう先生は2度と席替えはしません!なぜならこのクラスで哀しむ人が出て欲しくないから!分かった?」

 

席替えについての説明が終わると 皆返事よくはーいと言った

 

凛「よろしい♪それじゃあ綾野さんから回っていっちゃうからね」

 

~くじ引きタイム~

 

凛「さて!皆引き終わったから早速黒板に番号を書いていくね!」

 

そう言って先生は黒板に番号を書いていく ちなみに 現代社会においての学校教育は基本 SAOとかALOみたいにちょっとした電子化が進んでるけど こうやってオールドスタイルで書く時もある

 

珪子「あ、私1番前でした・・・」

 

哲也「ありゃりゃ 残念 俺は・・・・・・真ん中の席か」

 

凛「さ!皆自分の席は分かったわね?それじゃあ席移動開始!」

 

凛先生がそう言うと 皆一斉に席を動かし出した 俺はある程度収まってから移動を始めた

 

哲也「さて、誰がいんのかな・・・」

 

俺は自分の席の左右の席を確認した すると なんとそこに居たのは木綿季と琴音だった 左が琴音で右が木綿季だ

 

哲也「奇遇だな 2人共」

 

木綿季「あ!哲也がここの席なの!?」

 

哲也「あぁ、そうだよ」

 

木綿季「わーい!」

 

琴音「やったぁ!」

 

さて、隣だけ注目をしていたが 前には翔が 後ろには里佳 左斜めには和人 その隣には明日奈 翔の前には珪子と まぁ仕組んだとしか思えないようなメンバーが近くに揃った

 

哲也「これ仕込んだ?」

 

翔「なわけねぇだろ」

 

木綿季「哲也~♪」

 

琴音「えへへ~♪」

 

里佳「目の前でイチャイチャするのを暫く耐えなきゃいけないのね・・・」

 

哲也「わ、悪いな里佳・・・」

 

凛「さて!しばらくはこの席でいくからね!それじゃあホームルーム終わり!」

 

こうして、ホームルームも終わり 1時間目 と言っても1時間目は国語だからまたもや凛先生が担当だ

 

凛「それじゃあ教科書23ページを・・・」

 

琴音「あ!しまった・・・昨日復習してて忘れちゃった・・・」

 

哲也「なら見してやるよ ほら くっつきな」

 

琴音「ほんと?ありがと!」

 

木綿季「むっ・・・」

 

凛「あら もうそんなに仲良くなったのね 竹宮さん 復習も大切だけど教科書は忘れずにね?」

 

琴音「はーい!」

 

木綿季「先生!ボクも教科書忘れちゃったから見してもらいます!」

 

凛「へ?紺野さんも?」

 

~数分後~

 

凛「だから、ここで著者は・・・」

 

琴音「・・・・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

哲也「あのぉ・・・・・・・・・喧嘩しないでくれないかな・・・・・・?」

 

今 2人が俺の席にくっつき 真ん中にある俺の教科書に目を通しているんだけど 琴音は俺の腕に抱きつき 木綿季は身体にくっつき見ている まぁここまでならいいんだけど 何故か知らんけど2人の間に激しい火花が散っているのが目に見えて分かる 喧嘩して欲しくないんだけどなぁ・・・

 

木綿季(哲也はボクのなんだから・・・・・・!!!!!!)

 

琴音(私にだってまだチャンスは巡ってくるはず・・・そのチャンスは逃せないわ・・・!!!!!!!)

 

哲也「はぁ・・・」

 

とまぁ、1時間目からずっとこれが続き 昼飯の時間に

 

哲也「はぁ・・・疲れる・・・席替えしなきゃよかった・・・」

 

木綿季「ボクは楽しいよ~♪」

 

琴音「私も~♪」

 

翔「まぁ次の席替えまで頑張れ」

 

哲也「そんなぁ・・・」

 

木綿季「哲也~♪」

 

哲也「はいはい ここではイチャイチャしないの」

 

木綿季「むぅ~!良いじゃん良いじゃん!!!」

 

哲也「駄目 お前は歯止めが効かなくなる」

 

木綿季「ぶぅぶぅー!」

 

哲也「ダダこねても駄目」

 

木綿季「ちぇ つまんないの」

 

明日奈「相変わらずだね木綿季は でも変わらないことも良いことだと思うよ♪」

 

木綿季「じゃあ裏庭行こうよ~!」

 

哲也「今日は我慢」

 

木綿季「むぅ・・・」

 

里佳「ほんとアンタらは変わらないわね・・・」

 

哲也「これでも俺だって我慢してる方なんだぞ?だからお前も我慢しろ木綿季」

 

木綿季「ちぇ~」

 

哲也「ところで和人はどこいったんだ?さっきから見てないけど」

 

明日奈「キリト君ならさっき他の男子達にどこかに連れてかれてたよ?」

 

翔「あぁ、なんか食堂行くから付いてこいって行ってたな」

 

珪子「あ、そう言えば無理やり連れていかれてたような気がします」

 

哲也「ってなるとなんか奢らされてるな・・・南無・・・」

 

そんなこんなで昼食も終わり あっという間に放課後

 

放課後って言ったらやっぱり部活 部活は疲れるけども 金曜の部活は格別だ なぜなら土日は基本的に部活は今んとこ休みだから思う存分に疲れることが出来る 日本語はおかしいけどもまぁ全力で練習できるってことだ

 

哲也「さぁ練習練習!!!行くぞ新井!!!!」

 

新井「え?その前に新庄先生から話があるって言ってたぞ?」

 

哲也「へ?そうなん?」

 

翔「まぁとにかく先生来るまで部室で待つか・・・」

 

~数分後~

 

新庄「さて、お前らに嬉しいお知らせがある」

 

哲也「もしかして練習試合!?」

 

新庄「まだ組めてない それよりも喜ぶヤツは喜ぶと思うぞ このむさくるしい部活の中に1輪の花が入ってくれたぞ」

 

新井「と言うと?」

 

新庄「単刀直入に言うと女の子のマネージャーが入ってきてくれた ついさっきな」

 

そのことを聞くと 皆は一斉にざわめきだした まぁ無理もない 今までは女の子と言えば大人の凛先生だけで、1部除く男達はモチベーションが余り上がらず、しかもボールも自分達で集めたりしなきゃいけなかったから、これで少しはモチベーションも上がり、練習量も増えることになるだろう その位マネージャーは欲しかったものだ 一石二鳥とはこの事だ

 

新井「先生!!早く紹介してよ!!!」

 

東山「誰なんですか!?」

 

新庄「あーあーうるせぇなぁお前らは 少しは哲也と翔位静かになれよ 」

 

新井「だって哲也は彼女いるし」

 

東山「翔は女に興味無いじゃ無いっすか!!!」

 

新庄「まぁ要はお前ら女っ気が無ェってことだな 少しは恋愛してみろよ んじゃあそんな1輪の花の紹介だ 入ってきてくれ」

 

先生がそう言うと 部室のドアがガラリと開いた するとなんと そこに立っていたのは木綿季でも里佳でも珪子でも明日奈でも他の女子でもない 琴音だった

 

哲也「なぁ!?琴音!?」

 

琴音「は、初めまして!!竹宮琴音と言います!!この度野球部のマネージャーとして入部させていただきました!一応野球のルール等は分かるので少しは力になれるかなと思います!精一杯頑張りますので宜しくお願いします!!!」

 

新庄「と、言うわけでマネージャーとして入部した竹宮だ 皆仲良くするようにな」

 

哲也「お、お前なんで野球部に!?」

 

琴音「私はこれでも野球をお父さんと見てた方だから一応少しは分かるんだ♪だから、自分で動くのもいいけど サポート役も悪くないなーって思ってさ」

 

翔「とにかくマネージャーは嬉しいな よろしくな琴音」

 

琴音「うん!よろしくね翔!」

 

新井「な、なんだなんだ?3人は知り合いなのか?」

 

哲也「あぁ、琴音は俺らのクラスに転入してきたんだよ」

 

東山「な、なぜこの2人のクラスばっか美少女が多いいんだよ・・・!!!!!!!」

 

哲也「まぁとにかく琴音は転入してきたばっかだからさ 分かんないことはお前らも教えてやってくれ」

 

新庄「さぁて、お前ら練習行くぞ~」

 

翔「今日はやけにやる気ですね 先生」

 

新庄「まぁ今日は夏風先生もいないしな 俺が仕切るしかないしな」

 

哲也「なるほど んじゃあ行くか!!」

 

と、こんな形で練習が始まった

 

新庄「竹宮ー ボール持ってきてくれー」

 

琴音「はい!!!」

 

新井「琴音ちゃん このボールケース運んじゃって」

 

琴音「うん!」

 

赤木「琴音ちゃーん こっちのボールケースもおねがーい」

 

琴音「はーい!」

 

琴音は俺達の頼んだことをテキパキ動きこなしてくれる 物凄く助かるな 練習の効率も段違いだ でも琴音の疲れが溜まらなければ良いけども・・・

 

哲也「琴音 疲れたならちょっとは断っても良いからな?」

 

琴音「ううん!生還してからのリハビリから頑張って体力は作ってきたの!こんなの朝飯前だよ!!」

 

哲也「そうか?そりゃ助かるな」

 

東山「琴音ちゃーん テーピング用意しといて~」

 

琴音「はーい!」

 

新庄「うーん まさかこんなにテキパキ動いてくれるとはな 素直に助かるな」

 

翔「先生の中にも段取りはあるんですね」

 

新庄「まぁ、やるなら楽しく そして勝ちたいだろ?」

 

翔「まぁ・・・」

 

新庄「なら俺に出来るのは皆の力の底上げと 野球を楽しいと思わせることだ 嫌だと思われたら話にならないからな」

 

翔「なんだかんだ言ってもやっぱ考えてるんすね・・・」

 

新庄「まぁな」

 

と、そんなこんなで1日の部活も終わり 着替えの時間

 

哲也「あ、琴音はどこで着替えるんだ?」

 

琴音「私はトイレで着替えてくるね!」

 

そう言って琴音は荷物を持ってトイレに向かっていった 先に着替えさせるのもありだったけどまぁ琴音がそう言うなら良いかな・・・

 

新井「あー!こんな所に琴音ちゃんの荷物が!!届けなきゃ!!!」

 

東山「俺も見っけたー!!!行ってきマース!!!」

 

哲也「待てゴラ」

 

俺はトイレに向かおうとした2人の首根っこをつかみ 止めた

 

新井「ぐべぇ!?」

 

東山「何すんだ!!!」

 

哲也「お前らここで大人しく着替えるか俺にボコボコにされるか好きな方を選べ 無論 琴音を覗きに行こうとしたら・・・・・・」

 

新井・東山「着替えます!!!!!!!」

 

哲也「ならさっさと着替えてろ!」

 

翔「犯罪者が出そうだなこの部活は・・・」

 

哲也「んな事になったら試合出来ねぇから止めてくれよな・・・」

 

新井「大丈夫!俺だって彼女出来るからその彼女を覗く!!」

 

東山「俺も!!!」

 

哲也「彼女を覗くってどうなんだよ・・・」

 

翔「出来るのかな・・・」

 

そして、着替えも終わり いよいよ帰宅することに

 

新井「琴音ちゃんはどこ住みなの?」

 

琴音「ここから3駅だよ!哲也と一緒なんだ!」

 

翔「へ?なら俺とも一緒か」

 

琴音「そうなの?じゃあ翔もよろしくね!哲也と同じアパートなんだ♪」

 

新井・東山「んだとぉ!?」

 

哲也「な、なんだよ・・・」

 

新井「なんでお前ばっかり・・・!!!」

 

東山「くたばれ!!!!!!!」

 

翔「僻みは止めとけ 情けないぞ」

 

新井「ぬぁぁぁ!!!彼女欲しいよぉ!!!!」

 

東山「ギブミーガールフレンド!!!」

 

哲也「お前ら早く帰るぞ 他人のフリしよう」

 

琴音「う、うん・・・」

 

~哲也達の最寄り駅~

 

哲也「んー!今日も終わった!!明日は部活休みだし思う存分・・・」

 

「哲也!!!!」

 

哲也「?」

 

誰だ?俺のことを呼んだのは? 俺は声のした方を向いた するとそこにいたのは私服姿の木綿季だった

 

琴音「あ!木綿季!!」

 

翔「よっ 木綿季」

 

木綿季「やっほー2人共!待ってたよ哲也!」

 

哲也「な、なんでお前がここに?」

 

木綿季「この前のお泊まりの仕切り直し!おじいちゃんからちゃんと許可取れたからね!!!明日部活休みなんでしょ?」

 

哲也「まぁそうだけどさ・・・」

 

木綿季「ならいいでしょ?」

 

哲也「まぁ別に拒否する気は無いけど・・・」

 

木綿季「わーい!」

 

翔「んじゃあお邪魔になる前に俺は失礼するよ んじゃね」

 

そう言って翔は帰っていった 心遣いありがとな お前も本当に成長したな 今では立派に空気を読めるようになって

 

哲也「んじゃあ行こうぜ 2人共」

 

木綿季「?琴音と泊まるの?」

 

哲也「いや、実はさ・・・」

 

カクカクシカジカシカクイムーブ

 

木綿季「えぇ!?同じアパート!?」

 

哲也「そっ ご近所同士ってわけ」

 

木綿季「むぅ~!ずるいずるい!!ボクだって哲也と同じ家で暮らしたい!!」

 

琴音「同居はしてないけど・・・」

 

木綿季「とにかくずるい~!」

 

哲也「まぁまぁ 駄々こねないの 泊まるんだから良いだろ?」

 

木綿季「だって~」

 

哲也「琴音も何かあったら泊まりに来ていいからな どうせ同じアパートなんだしな」

 

琴音「うん!!甘えさせてもらうね!」

 

木綿季「ちぇ~ 良いなぁ~」

 

そんなこんなで ちょっと琴音を羨ましがってる木綿季の事を撫でながら 俺達は帰り 木綿季のお泊まりが始まった




マネージャー第一号となった琴音 琴音は男臭い野球部でやっていけるのだろうか?

さて、今までは哲也と木綿季 2人きりの話はありませんでしが 次回はいよいよ2人だけの話になります!!!

次回は特にお楽しみに! ちょっと責めちゃいますよ!!!


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part68 春でもイチャイチャ~ちょっと大人なお話?~

さぁいよいよ久々の哲也と木綿季だけのお話です!!

そして、今回なのですがちょっとエロいシーンが多くあるのですが、もしもこれは駄目だと思う方がいたら、教えてください この作品を1削除して、また別の話として投稿します

ではどうぞ!


哲也「またね 琴音」

 

木綿季「またねー!」

 

琴音「うん!2人共ごゆっくりね♪」

 

こうして、俺と木綿季は琴音と別れ 俺の家に着いた

 

哲也「ただいまー」

 

木綿季「おじゃましまーす♪」

 

哲也「今日はなんも付いて無いだろうな?」

 

木綿季「うん!盗聴器も何もついてないよ♪」

 

哲也「なら良かった 前みたいなのは御免だからな」

 

木綿季「ねぇねぇ!ご飯食べよ!!ボクが作るからさ!!!」

 

哲也「そういやもう7時半か 今日は何を作ってくれるんだ?」

 

木綿季「今日はねぇ~久しぶりにロールキャベツにしようと思うんだ!おじいちゃんからいいお肉って言われて持ってきたのがあるからラグーラビットのお肉とそう味は劣らないはずだよ!」

 

哲也「そっか それじゃあ早速頼んじゃおうかな」

 

木綿季「そ、それじゃあ哲也 まずお風呂場借りていい・・・かな?」

 

哲也「へ?風呂場?別に良いけど何するんだ?」

 

木綿季「今は内緒!」

 

哲也「?変な木綿季・・・」

 

とにかく木綿季は風呂場に荷物を持って移動した 俺は困惑しながらも木綿季が出てくるのを待っていた

 

哲也「うーん なんで料理すんのに風呂場なんだろう・・・」

 

「て、哲也・・・?いる・・・?」

 

哲也「おう いるぞ」

 

「それじゃあ・・・今出るね・・・」

 

そう言って木綿季は風呂場から出てきた 木綿季は可愛らしいフリフリが着いたエプロンを着ていた

 

哲也「なんだ、エプロンに着替えたかったんだな それならそうと速く・・・ん?」

 

よくよく木綿季の全身を見回すと さっきまで履いていたはずの靴下等が無くなっていた それにやけに木綿季の顔が赤い

 

ま・・・・・・まさか・・・・・・・・・?

 

哲也「お、お前まさかとは思うけど・・・・・・今・・・・・・裸・・・・・・?」

 

俺がそう訪ねると 木綿季は恥ずかしそうな顔をしながらも ゆっくりとうなづいた あぁ、なんてことだ 久々に木綿季のロールキャベツを食べれると思ったら まさかの裸エプロンまで拝めるなんて

 

木綿季「そ、そんなにジロジロ見ないでよ・・・エッチ・・・/////」

 

哲也「いや!見るなって方が無理だろ!!!愛する可愛い彼女が恥じらいながらも裸エプロンになって俺を喜ばそうとしてくれてるのに見るなって俺を殺す気か!!!!」

 

木綿季「だ、だって・・・哲也が最近他の女の子にうつつを抜かし過ぎだから・・・取っておきのサービスをしてあげようと思って・・・そうしたらボク以外の女の子は見ないでしょ・・・?」

 

哲也「っ!!!!」

 

あぁ、真面目だなこいつは そんなにも俺を取られたくないんだな こんなに真面目なのに、いつもは元気いっぱいで あどけなくて 可愛くて 甘えん坊 このギャップ萌えが凄くいい

 

木綿季「今から料理を作るけど・・・・・・絶対に゛料理中゛はエッチなことしちゃダメだよ?」

 

哲也「あ、あぁ じゃあ頼むな」

 

こうして、裸エプロンの木綿季の後ろ姿を楽しみながら 美味しい木綿季の料理を待つことに ちなみに木綿季は鼻歌を口ずさみながら料理を作っている 歌声も可愛いなぁ

 

にしても綺麗で可愛いお尻だなぁ・・・背中のラインもそそる あぁ 出来れば前も見たいなぁ 胸とかあんなとことか・・・・・・いや、駄目だ 料理中は手を出してはいけないんだ 俺がアタックするのは・・・飯を食う時!!!!

 

哲也「~♪」

 

木綿季「君が描いた未来の~♪」

 

と、後ろ姿の木綿季を目で堪能し続けてたら 気づいたらご飯は出来上がっていた

 

木綿季「お待たせ~♪」

 

哲也「待ってました!」

 

無論 料理もだが お前の裸エプロン姿もな・・・

 

木綿季「さ!食べよ!」

 

哲也「いただきまーす!」

 

俺は木綿季が作ってくれたロールキャベツを口に運ぶ まだ出来立てで熱いけども それが美味い

 

哲也「んー!久々だけどやっぱ美味い!」

 

木綿季「えへへ♪沢山食べてね♪」

 

哲也「おう!」

 

俺は目の前にいるエロ可愛い木綿季を見ながらどんどんロールキャベツを食べていく 気づいた時には2人で完食してしまっていた

 

哲也「ぷはぁ~!美味かった~!」

 

木綿季「お粗末様 哲也 最後に食器洗うからまた台所借りるね」

 

哲也「あ、なら俺も手伝うよ」

 

木綿季「哲也はテレビでも見てくつろいでて♪これはボクがやりたいんだ♪」

 

哲也「そっか ならよろしく頼むよ」

 

俺はお言葉に甘え この前のようにテレビを付けた 今日見るのもやっぱり横浜戦 この前は大敗してたけど 今日は3対1で勝っていた もう既にゲームも後半だし今日は貰ったな 満塁のピンチだけど

 

哲也「うっし!勝った!」

 

「あっと打ちました!!!たかーく上がっている!!!伸びて伸びて・・・・・・入ったぁぁぁぁぁぁ!!!!!横浜打たれたぁぁぁぁぁ

!!!!!!!逆転満塁ホームラン!!!!!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・そう上手くは行かねぇか・・・・・・」

 

俺は気を落としながらテレビの電源を消し やはり裸エプロンの木綿季が気になるから木綿季の事を見た

 

やっぱり良いな あの後ろ姿 まどろっこしい言い方をすればそそられる160kmストレート並の直球的に言うならば 興奮する

 

いくらサクヤさんとアリシャさんが腕に抱きつこうが 飛鳥に抱きつかれようが 姉ちゃんの下着を見ようが やはり最愛の彼女の裸という物が1番男というものを興奮させる しかも 裸体ではなく 裸エプロンという物も男心をくすぐり 俺の何かを引き立てる

 

・・・・・・・・・よし 決めた

 

木綿季「さて、これで全部かな」

 

木綿季はそう言ってこちら側を見た ここしかない!!!

 

哲也「ゆーうーき!」

 

俺はいつもの木綿季みたいに ちょっと駆けた後に 木綿季に抱きついた

 

俺は顔を胸に埋め そこでスリスリし 手は木綿季のお尻に回した もう料理もしてない 思う存分エロい事ができる

 

木綿季「ふにゃぁ!?/////」

 

哲也「はぁ~♪木綿季のおっぱい柔らかくてあったけぇ~♪」

 

木綿季の控えめのおっぱいにできるちょっとした谷間 そこに顔を埋めるとあら不思議 自然と疲れた体力が戻っていく 俺にとっての何よりの回復薬だ

 

そんでもって手にあるお尻もモチモチでスベスベの感触で 触ってるだけで俺の手がい癒されていく気がする

 

木綿季「て、哲也・・・/////」

 

哲也「お尻も柔らかくって最高だよ♪」

 

木綿季「分かったから離してよぉ・・・恥ずかしいでしょ・・・/////」

 

哲也「あれあれ~?でもこの木綿季のおっぱいの先端が何だかぷっくりしてる気がするな~?」

 

俺はそう言って 木綿季の胸をかくしてるエプロンに現れた左右2つの突起を 右手と左手で軽くピンッとした すると木綿季は今までに出したことのないような声で喘いだ

 

木綿季「ひゃぁん!/////」

 

哲也「ありあり~?どうしたのかな~?」

 

木綿季「て、哲也の意地悪・・・/////」

 

哲也「ふふふ♪可愛いお前が悪いんだよ♪」

 

木綿季「も、もういい加減に離してよ・・・」

 

そう言って木綿季は俺の体を押し退けようとする でも俺はまだ満足していない 徹底的に木綿季の体を虐めたいっつうか なんか今までに沸いたことない俺の中の隠された秘密みたいなものが溢れ出てきた

 

俺は近場にあったタオルを手に取り それを使い木綿季の両手を縛り、頭の上にその縛った両手を置いた

 

木綿季「な、なにするの!?」

 

哲也「いやぁ何か可愛い木綿季を見てたら虐めたくなっちゃってさ♪こうすれば木綿季も反抗できずに 俺が徹底的に木綿季の事を苛められるでしょ♪」

 

木綿季「ま、まさか哲也ってSなの!?」

 

哲也「かもね~♪」

 

そう言いながら俺は木綿季の胸を再び揉み始めた

 

木綿季「んっ・・・」

 

哲也「可愛いなお前は♪もうエプロンも脱がしちゃおうか♪」

 

俺はそう言って木綿季の背中に巻いてあるエプロンの紐を解いた

 

木綿季「あぅぅ・・・/////」

 

哲也「さぁて♪始めようか♪」

 

そんな訳で 全裸の木綿季の事を俺は虐めるっていうか 愛撫をし続けた 木綿季は可愛い声で喘ぎ続けてた

 

~数分後~

 

木綿季「はぁ・・・はぁ・・・」

 

俺に触られ続けた木綿季はもう肩で息をしている状態になるほど出来上がっていた うーん やっぱ俺ってSなのかも こんな状態になってもなお虐めたいと思ってしまう 俺って悪い奴だ

 

哲也「よし♪んじゃぁお風呂入ろっか♪」

 

木綿季「ふぇ・・・?おふろ・・・?」

 

哲也「そ♪んじゃあ行こっか♪」

 

俺は木綿季の腕のタオルを一旦解き お姫様抱っこで風呂場まで向かった

 

木綿季(後少しだったのに・・・/////)

 

~風呂場~

 

哲也「木綿季 先入っててね♪」

 

木綿季「うん・・・/////」

 

木綿季(哲也ったら・・・もしかして今日がいよいよボク達の初夜に・・・?で、でもどうしよう・・・避妊具も何も無いのにそんなことになったら・・・ボク哲也の赤ちゃん孕んじゃうかも・・・/////)

 

木綿季「でも・・・どうせするなら生が良いな・・・/////」

 

哲也「生が良いって何が?」

 

木綿季「ふぇぇ!?もう脱いだの!?」

 

哲也「いや そりゃ女の子に比べたら脱ぎにくいものなんてないし 数秒だよ んで?生って何?」

 

木綿季「あ、あの・・・えと・・・しょの・・・/////」

 

哲也「まぁなんでもいいか んじゃあ木綿季 身体洗ったげる 椅子に座って」

 

木綿季「うん・・・/////」

 

俺は石鹸が泡立つネットに石鹸を付け 馴染ませ石鹸を泡立てさせて 木綿季の背中から洗い始めた

 

哲也「痒くないか?」

 

木綿季「うん♪気持ちいよ♪」

 

哲也「そっか なら良かった」

 

木綿季の背中を洗い 次は腕に入る 木綿季の腕は白くて綺麗な腕をしている だからそんな腕を汚す訳にはいかないから念入りに洗わなきゃな

 

そして、ここまでがとりあえず別に洗っても大丈夫なゾーン 次からは流石に木綿季の許可が必要になってくる場所だ

 

哲也「なあ木綿季 他の場所も洗っていいか?その・・・・・・アレ・・・・・・とか・・・・・・」

 

木綿季「うん・・・・・・良いよ・・・・・・/////」

 

哲也「分かった んじゃあ洗うぞ」

 

そんな訳で 足 お腹 胸 そしてアレと 木綿季の全身を隈無く洗ってあげた

 

木綿季「あぅ・・・/////」

 

哲也「木綿季・・・」

 

木綿季「しょの・・・ごめんね・・・変な声出ちゃって・・・」

 

哲也「い、いや 大丈夫だよ むしろその声をずっと聞いてたいよ」

 

木綿季「へ?もぉ・・・哲也の馬鹿・・・/////」

 

哲也「んじゃあ頭も洗っちゃうな」

 

身体の次は木綿季の頭を洗う 木綿季は髪が長いから洗うのは割と大変 髪が痛まないように優しく髪にシャンプーを付けていき 疲れた木綿季の髪を洗ってあげる 木綿季も気持ちよさそうだ

 

木綿季「~♪」

 

哲也「よし んじゃあ流すよ」

 

木綿季「うん!」

 

俺はシャワー手に取り 木綿季の頭から付いたシャンプーと石鹸を洗い流していく

 

木綿季「ふぅ~!気持ちよかった~!」

 

哲也「んじゃあ木綿季 俺も頼めるか?」

 

木綿季「うん!ボクに任せてよ!」

 

哲也「んじゃあバトンタッチ」

 

今度は俺が座り 木綿季が俺の身体を洗ってくれることに

 

哲也「じゃあ頼むね」

 

木綿季「うん・・・・・・ええっと・・・・・・えいっ!」

 

哲也「ぬおっ!?」

 

木綿季はさっきの俺みたいに石鹸で洗ってくれると思ったが それにしてはこのネットは柔らかすぎる 一体なんだこれ?

 

と、まぁ考えずとも分かるだろう そう これは木綿季のおっぱいだ きっと木綿季は自分のおっぱいで俺の身体を洗ってくれるのだろう

 

木綿季「むぅ~ これ難しいよ~」

 

哲也「ったく まるでエッチなお店だな」

 

木綿季「大人になってもそんなお店絶対行かせないからね!!!特にキャバクラと風俗店!!!!!!後エッチなビデオも!!!!!」

 

哲也「分かってるよ 行くわけないだろ?こんな可愛い女の子がタダで身体を洗ってくれて 追加オプションでエッチも出来るときた 彼女持ちにそんな店いらないよ♪」

 

木綿季「えへへ♪それじゃあサービスしちゃお♪」

 

そう言って木綿季は俺の膝の上に座り 全身を使い俺の胴体やら足やらを洗ってくれた 胴体は柔らかく 太股あたりは木綿季のアレの感覚 うーん なんだか一気に大人になった気分だなぁ

 

木綿季「出来上がり!それじゃあ次は頭だね♪」

 

哲也「よろしく♪」

 

身体の次は頭 流石に頭は身体では洗ってもらえないが それでも木綿季の可愛らしい手で洗ってもらえるのは嬉しいことだ

 

頭も洗い終え シャワーで洗い落とす

 

木綿季「出来た!」

 

哲也「サンキュー木綿季 んじゃあ湯船に入ろっか♪」

 

木綿季「うん♪」

 

そして、2人で湯船に

 

木綿季「~♪哲也~♪」

 

哲也「木綿季~♪」

 

俺達は抱き合いながら湯船に浸かり 温まっている 木綿季の心臓の鼓動が俺の身体に直接響いてくる

 

木綿季「ボク幸せ~♪」

 

哲也「あんなことされてもか?」

 

木綿季「哲也なら良いもん♪」

 

哲也「そっか よしよし」

 

俺は木綿季のほっぺを人差し指で円を描くようになぞった

 

木綿季「くすぐったいよ~♪」

 

哲也「大好きだよ木綿季♪」

 

木綿季「ボクもだよ♪あなた♡」

 

こうして、イチャイチャしながら湯船に浸かり 身体もいい具合に温まったから出ることに

 

哲也「ふぅ 涼しくて気持ちいいな」

 

木綿季「あ・・・服が無い・・・リュックの中に入れっぱだ・・・」

 

哲也「別に良いだろ?お前の前にいるのは俺なんだから」

 

木綿季「・・・・・・/////」

 

とりあえず俺は木綿季のリュックを持っていき 木綿季に着替えさせた 流石にずっと裸では風邪をひくからね

 

木綿季「ねぇねぇ!ドライヤーしてよ!」

 

哲也「おう 良いぞ」

 

木綿季「じゃあお願いしまーす♪」

 

俺はブラシとドライヤーを手に取り 木綿季の濡れた髪を乾かし始めた

 

木綿季「~♪気持ちいい~♪」

 

哲也「木綿季の髪は綺麗だな~ ちゃんと手入れしてやらなきゃね とこらで木綿季」

 

木綿季「?何?」

 

哲也「こうやってドライヤーとブラシで髪を手入れされるのと 俺にエッチな事されるの どっちが好き?」

 

木綿季「えぇ!?」

 

哲也「俺的には木綿季はエッチの方が好きなんじゃないかな~って思うんだけどな~」

 

木綿季「な!なんでよ!!!」

 

哲也「だってさっき胸とか揉んでた時 ちょっと揉むの止めたら もの寂しそうな顔で俺を見てきたからさ 木綿季はエッチが好きなのかな~って」

 

木綿季「っ・・・・・・」

 

哲也「んで?どう?」

 

木綿季「・・・・・・・・・好き・・・・・・/////」

 

哲也「?何だって?」

 

木綿季「だから!!!・・・・・・しょのぉ・・・/////」

 

哲也「んじゃあこんなのはどうだ? おまえが好きって言った方を 今8時半だから 9時までずっとやってやる どうだ?」

 

木綿季「っ・・・・・・・・・」

 

哲也「どうだ?」

 

木綿季「・・・・・・・・・ボクは・・・・・・・・・あなたにエッチな事をされるのが・・・・・・・・・好きです・・・・・・/////」

 

哲也「よく言えました♪んじゃあご褒美をあげなきゃね♪」

 

木綿季「・・・・・・優しくしてね・・・・・・?/////」

 

哲也「うん♪」

 

そんな訳で 再び俺は木綿季の愛撫をし始めた

 

哲也「むにゅ」

 

木綿季「ひゃう・・・」

 

哲也「もみもみ」

 

木綿季「ぁん・・・」

 

哲也「防音だから別に声出してもいいんだよ?」

 

木綿季「ふぇ・・・?しょうなの・・・?」

 

哲也「うん♪だからもっと木綿季の可愛い声を聞かせて欲しいな♪」

 

俺はそう言ってもう一度木綿季の胸んだ

 

木綿季「ひゃうぅ!」

 

哲也「そんだけ出せるってことは今までは我慢してたんだな?」

 

木綿季「しょ、しょれは・・・/////」

 

哲也「素直に言わなきゃやってやんねぇぞ?」

 

木綿季「・・・・・・我慢してました・・・・・・だから止めちゃやだ・・・・・・」

 

哲也「よく言えました♪それじゃあご褒美あげなきゃね♪」

 

木綿季「哲也のいじわる・・・・・・/////」

 

哲也「お前だけにだよ♪」

 

そんな感じで 9時に回るその時まで俺は延々と木綿季の胸を揉みしだき、時折あんなとこまで触ったりしてずっと愛撫をした

 

哲也「ありゃ もう9時か じゃあそろそろ止めなきゃな」

 

木綿季「やらぁ・・・もっとぉ・・・/////」

 

哲也「ありゃりゃ 完全にエロいスイッチが入っちゃったかな?」

 

木綿季「ねぇ・・・もっと沢山してよぉ・・・ボク後少しなのぉ・・・/////」

 

哲也「え?少し?」

 

木綿季「後少しだからぁ・・・」

 

そう言って木綿季は半べそをかきはじめた 後少しの意味は分からないが なんだか今の木綿季からは本当にあと少しで満たされる そんな気持ちが感じられる

 

哲也「分かった 好きなだけ付き合ってやる」

 

木綿季「早くぅ・・・」

 

にしてもなんだ?このねだり様は いつもの木綿季だったら余りこういうこと言わないのに・・・・・・やっぱ人って何かのスイッチが入ると大きく変わるんだな

 

手な訳で 20分近くもう一度してたら その時は来た

 

木綿季「ひゃう!もぅ駄目ぇ・・・ボク・・・ボク・・・/////」

 

哲也「へ?駄目なのか?」

 

木綿季「止めちゃやらぁ・・・/////」

 

哲也「わ、分かった・・・・・・」

 

木綿季「はぅぅ・・・カプっ!」

 

木綿季は何を思ったのか 俺の首筋に噛み付いてきた 飛びっきりの甘嚙みで

 

哲也「木綿季?」

 

木綿季「~~~・・・・・・/////」

 

?なんて言ったんだ?噛み付いてるからよく聞こえない・・・

 

でも、そのなんて言ったのか分からない言葉の後 木綿季はあの日の様(※part21参照)に身体を大きく痙攣させ 甘嚙みしてた首から口を離し 俺の身体に抱きついてきた

 

哲也「木綿季?大丈夫か?」

 

木綿季「はぁ・・・はぁ・・・哲也ぁ・・・大好きだよぉ・・・/////」

 

哲也「あ、あぁ 俺もだよ」

 

木綿季「えへへ・・・♡」

 

こうして、木綿季は大満足してくれて エロい事も無事終了

 

でも、俺達の夜はまだまだ終わらない エロい事の次は木綿季が持ってきた人生ゲームをすることに

 

哲也「お、6だ 1、2・・・よし、ここは『子供が産まれる』か」

 

木綿季「子供・・・・・・ボク達の赤ちゃん・・・・・・えへへ・・・・・・♪」

 

哲也「こらこら まだまだ数年先だぞ 赤ちゃんは」

 

木綿季「でももし哲也がボクを襲ってボクが孕んだら降ろさないからね♪覚悟してね♡」

 

哲也「お、おう・・・」

 

木綿季「じゃあ次はボクだね!うーん・・・1かぁ・・・あ、『浮気がバレて妻にボコボコに』だって・・・」

 

哲也「・・・・・・リアルだな・・・・・・」

 

木綿季「ぼ、ボクはそんなことしないもん!」

 

哲也「自覚無しってのがほんとに怖いわ・・・」

 

木綿季「?」

 

そして、人生ゲームを終えると 次は俺ん家にあるゲームで遊ぶことに 何だかんだ俺と木綿季もゲーマー脳になってしまってるようだ

 

木綿季「哲也!パワプロやろ!」

 

哲也「おう 良いぞ 言っとくが手加減しねぇぞ?」

 

木綿季「手加減無用!さぁ勝負だ!」

 

~数分後~

 

哲也「木綿季?お前野球のルール分かってんのか?」

 

木綿季「知らない!」

 

哲也「ガクッ・・・だ、だからこんなことやってんのか・・・」

 

ちなみに木綿季は2アウトからバント 足の遅い奴で盗塁 セカンドを守る選手でレフトを守らせる ピッチャーも何故か中継ぎを先発に持っていくと言う実際やってたら失笑物の采配だ

 

木綿季「でもね!哲也の大好きな野球を1度やってみたかったんだ!」

 

哲也「そっか んじゃあ一緒に野球のルールを憶えてみよっか」

 

木綿季「うん!」

 

という訳で パワプロを止め 野球のルールを木綿季に教えることに

 

哲也「ここが右中間で・・・」

 

木綿季「宇宙間?」

 

哲也「いや、多分お前の思ってる右中間は漢字が違うぞ 右に 中に間で右中間」

 

木綿季「うーん 難しいんだね野球の用語って」

 

哲也「うーん そんじゃあ木綿季 ここで1回休憩 今から珍しかったりちょっと読み方が分かりずらいプロ野球選手の名前を出すから それを当ててみな」

 

木綿季「ほんと?じゃあする!」

 

哲也「んじゃあ早速!」

 

1問目 梵 答え そよぎ

 

木綿季「ぼん!」

 

2問目 下水流 答え しもずる

 

木綿季「げすいりゅう!」

 

3問目 筒香 答え つつごう

 

木綿季「とうかおり!」

 

4問目 赤見内 答え あかみない

 

木綿季「あかみうち!」

 

5問目 一二三 答え ひふみ

 

木綿季「いちにさん!」

 

哲也「そんな人いるか」

 

6問目 長野 答え ちょうの

 

木綿季「ながの!」

 

7問目 城所 答え きどころ

 

木綿季「しろところ!」

 

8問目 今久留主 答え いまくるす

 

木綿季「こんひさとめぬし!フルネーム?

 

哲也「苗字だよ」

 

木綿季「へ?へんな苗字」

 

哲也「つかお前の言ってる名前がさっきから世紀末だよ」

 

9問目 由規 答え よしのり

 

木綿季「ゆき!これは外せないよ!でも男の人なの?」

 

哲也「男ではあるけど名前は全然違うけど?」

 

木綿季「ふぇ?」

 

10問目 江柄子 答え えがらし

 

木綿季「えがしら?」

 

哲也「木綿季 アウトー 全問不正解」

 

木綿季「難しいよぉ・・・」

 

哲也「ちなみに荒波も珍しい苗字なんだってさ」

 

木綿季「へぇ~ じゃあボクもその珍しい苗字の仲間入りが出来るんだね♪」

 

哲也「まぁそうだね んじゃあ木綿季 野球の勉強はまたにして 他のことしようか」

 

木綿季「うん!」

 

そして、色んなことをして いよいよ就寝

 

木綿季「お布団お布団~♪」

 

哲也「はいはい ほら 引けたから入っていいぞ」

 

木綿季「とぉー!」

 

そう言って木綿季は引いた布団にダイブした 結婚してからも良くやってたし 木綿季は布団が大好きなんだな

 

木綿季「早く早く~!」

 

哲也「へいへい」

 

俺が木綿季の寝てる横の布団に入ると 木綿季は俺の身体に跨り 抱きついてきた

 

木綿季「えへへ~♪ボクの哲也~♪」

 

哲也「お前の甘えん坊の性格は変わらねぇな」

 

木綿季「だってこうしてるのが1番好きなんだもん♪」

 

哲也「そっか よしよし」

 

俺は木綿季の頭をポンポンとした 木綿季は俺の頬にほっぺをすりすりしてくる

 

木綿季「~♪てーつーやー♪」

 

哲也「この甘えん坊が お仕置きしてやる♪」

 

俺はそう言って木綿季をくすぐった

 

木綿季「ふにゃぁ!?」

 

哲也「こちょこちょ~♪」

 

木綿季「や、止めてよぉ~!あはは!!」

 

哲也「いつぞやの夜のお返しだ♪」

 

木綿季「むぅ~!」

 

哲也「今日は俺の勝ちだな♪」

 

木綿季「次は負けないもんね!」

 

哲也「さぁて そろそろ寝るか~」

 

木綿季「え~!まだイチャイチャするの~!」

 

哲也「でも俺はもう眠いしな~・・・」

 

木綿季「それじゃあ・・・・・・ボクが眠気を覚まさせてあげるね・・・・・・/////」

 

そう言って木綿季は布団に潜り込み 何かをし始めようとした

 

哲也「?木綿季?」

 

何してんだ?不思議に思っていると 木綿季の手が俺の腰元辺りに伸びてるのが分かった いや、待て もしかしてこいつ・・・

 

哲也「そ!それは駄目だ木綿季!!!!!」

 

俺は慌てて布団を引っぺがし 木綿季の手の進行を止めた すると 木綿季はふくれっ面になり 文句を言ってきた

 

木綿季「ぶぅーぶぅー!哲也だってボクに沢山エッチなことしたのに!」

 

哲也「だからと言って口では何もしとらんだろうが!!」

 

木綿季「で、でも哲也だってボクの大事なところを沢山いじったじゃん・・・・・・/////」

 

哲也「そ!それはお前が止めんなって言ったからであってだなぁ!!!!」

 

木綿季「哲也のエッチ・・・・・・/////」

 

哲也「とにかくだ!そこは駄目!!!」

 

木綿季「むぅ~!なら別の手段だ!」

 

なそう言う何故か木綿季は着ていたパジャマを脱ぎ出し 下着姿に変わった

 

哲也「ぬおっ!?」

 

木綿季「えへへ~♪ボクの下着を沢山見ていいからもっと話そ?それと・・・・・・別にボクは前も言ったけど・・・・・・襲われてあんなことされても許しちゃうからね・・・・・・/////」

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・お前に負けたよ・・・・・・」

 

木綿季「わーい!もっと話そ話そ!」

 

そう言って木綿季は俺の身体に飛びつき 木綿季の胸が俺の顔を埋めてきた

 

哲也「むぐぁ!?」

 

木綿季「~♪哲也♪哲也♪」

 

哲也「わ、分かったから離して・・・・・・」

 

木綿季「やーだもん♡」

 

こうして、俺達将来の夫婦は 久々に2人きりの夜を明かした 久々の木綿季との夜は最高だった それに 今1度木綿季との愛情も再確認できたし こんなにも楽しい夜はなかなか無い

 

それに明日は土曜 明日も沢山色んなことしような 木綿季




久々の泊まりでイチャイチャしまくった哲也と木綿季

一体明日にどんな事が2人を待っているのか

さて、今回のお話のエロいシーンは ちょっと責めてみました

駄目なら仕方ないのですが これが通るならば これ位のシーンはこれからも増やそうかなぁと思います

次回は2人に加えて渚も出るよ!お楽しみに!


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part69 プチデート~3人で買い物~

すいません 更新が遅れてしまいました!

私事だったり色々とあったりでなかなか書けませんでした

それと、野球会では井口選手が引退発表をしたみたいですね また1人有名な選手がいなくなるのは悲しいです

それでは本編です!どうぞ!


前回 あっつあつの夜を過ごした哲也と木綿季 今回は何をするのだろうか?

 

~哲也の家~

 

ちゅんちゅん ちゅんちゅん

 

哲也「ん・・・もう朝か・・・」

 

俺は雀の可愛らしい鳴き声に起こされ 身体を起こす 隣では俺の腕に抱きついて なおかつブラが脱げてる木綿季がいた

 

木綿季「すぅ・・・むにゃむにゃ・・・」

 

哲也「ふふ♪可愛いなぁ♪」

 

木綿季「哲也ぁ・・・もっと撫で撫でしてよ~・・・」

 

哲也「はいはい♪」

 

俺は寝ぼけてる木綿季の頭を優しく撫でた すると木綿季はまるで起きてるかのように笑顔になった

 

木綿季「えへへ・・・♪」

 

哲也「愛してるよ木綿季・・・」

 

俺は木綿季を包み込むように抱きしめ 布団にくるまった 今日は何も無い土曜 ゆっくり眠ることが出来る いっそ寝てる木綿季のおっぱいを堪能するのもありかも いや、そうしよう

時間は8時前か よし 早速実行しよう

 

哲也「木綿季♪」

 

俺は右手を木綿季の胸に伸ばした すると木綿季は甘い声を俺の耳元で出してきた

 

木綿季「ひゃう・・・」

 

哲也「ゆーうーきー 朝だよー イチャイチャしようぜー」

 

木綿季「むにゃ・・・ふぇ・・・?あしゃ・・・?」

 

哲也「そっ♪朝だよ~」

 

俺はそう言いながら再び胸を揉んだ すると木綿季はさっきよりも大きな声をだした

 

木綿季「んにゃぁ!!!?/////」

 

哲也「ふふふ♪可愛いなぁ♪」

 

木綿季「もぉ!馬鹿!おっぱいだけでいいの!?」

 

哲也「へ?」

 

木綿季「だから・・・・・・いっその事・・・・・・一線超えちゃおうよ・・・・・・/////」

 

哲也「そ、それってまさか・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・うん・・・・・・・・・/////」

 

そう言って木綿季は 自身の着てる下着を少しずらし セクシーなポーズで俺を誘ってきた

 

哲也「木綿季!!!!!」

 

俺は誘われた喜びから木綿季の事を押し倒し 襲うような形になった でも木綿季も満更でもない顔だ

木綿季「ぇと・・・優しくしてね・・・・・・でも・・・・・・無理やりでもボクは良いからね・・・・・・/////」

 

哲也「あ、でも待った 俺避妊具なんか持って・・・」

 

木綿季「別にいいよ・・・・・・今日は周期的に安全日だし・・・・・・/////」

 

哲也「っ!!」

なんてこった まさかの生でいいよ発言 俺もぶっちゃけ初めては生が良いな~って思ってたからこれは嬉しい

 

哲也「んじゃあ木綿季・・・文句無しだかんな・・・」

 

木綿季「うん・・・・・・来て・・・・・・哲也・・・・・・♡」

 

よし 決めた 今日で童貞とはおさらばだ これからは愛しの木綿季と毎日こうしてエロいことをして行こう いや、毎日はしすぎか?

 

ともかく 俺がこっちの世界ではまだしていないファーストキスを木綿季に交わそうとした時だった

 

ピンポーン

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

木綿季「ま、前にもこんなことあったよね・・・・・・」

 

哲也「もういい、無視だ 今日はお前だけを見る」

 

木綿季「うん・・・・・・見て・・・・・・♡」

 

てなわけで 再スタートしようとしたとき

 

「何やってんのよアンタァ!!!!!!!!!!」

 

哲也・木綿季「のわぁぁぁぁぁ!?/きゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

いきなりの叫び声に俺と木綿季は驚いた そこ声の主は姉ちゃんだった 木綿季はまるでドラマのように体を隠すために布団をかぶった ちなみに俺は服を脱いではないからその心配は無かった

 

渚「朝っぱらから何盛ってんのよこのドスケベ男!!!」

 

哲也「な!?違う!!これは木綿季が良いよと言ったからで・・・」

 

渚「言い訳無用よこの獣!!!」

 

哲也「つうかどうやって入ってきた!!!不法侵入で訴えるぞこんちきしょぉ!!!」

 

渚「合鍵に決まってんでしょうが!!私はこれでも姉なのよ!!!」

 

哲也「だもうなんでどいつもこいつも俺達の初めての時間をを奪おうとすんのかなぁ!?」

 

渚「へ?どいつもこいつも? 」

 

哲也「前も里香に邪魔されてんだよこっちは!!!!ホント空気読めねぇ奴らばっかだな!!!!!」

 

木綿季「そ、それより服着させてよぉ・・・いつまでも裸じゃ恥ずかしいよぉ・・・」

 

哲也・渚「あ」

 

~木綿季お着替え中~

 

木綿季「はぁ・・・恥ずかしかった・・・」

 

哲也「んで?何のようだ 夫婦の時間邪魔しやがって」

 

渚「あ、そうだ あんた今日買い物付き合ってもらえない?」

 

哲也「はぁ?買い物なんざ女友達と行けよ わざわざ俺を誘うな」

 

渚「あーら これ見てもそれが言えるのかしら」

 

哲也「あん?」

 

姉ちゃんが見せてきたのは携帯画面だった そこには俺と姉ちゃんが愛用してるスポーツ用品店の全品半額の大セールとの情報があった しかも今日だ

 

哲也「何ぃ!?」

 

渚「あんたまだ硬式用のバッティンググローブとか無いんじゃない?それに今のグローブも軟式あがりのボロボロのやつ そんなんで練習してたらその内怪我するわよ?」

 

哲也「うぅむ・・・一理ある・・・」

 

木綿季「怪我しちゃうなら行こうよ!」

 

哲也「でも金がなぁ・・・もう月の4週目に入るしピンチなんだよなぁ・・・」

 

渚「そんなことだろうと思ったから ほら これ使いなさい」

 

そう言って姉ちゃんが俺に手渡してきたのは4万円だった

 

哲也「っ!?どっからこの金持ってきた!!!!!」

 

渚「まぁこれでもソフトボール部の優秀な1年として買われてるからね 月に奨学金が貰えるのよ 来月からだけどね まぁ今月は忙しくて禄に使えてないしお金も余ってし貸したげる 出世払いで良いわよ♪」

 

哲也「なんだ・・・てっきり盗んだのかと・・・」

 

渚「そん事するわけないでしょうが馬鹿」

 

哲也「でもここに1万足せば5万・・・セールともあれば割といい感じのグローブにその他諸々も買えるかもしれねぇ」

 

木綿季「じゃあ行こうよ!ボクも付いていきたい!」

 

渚「それじゃあ3人で行きましょうか!」

 

哲也「待った 朝飯くらい食わせろ」

 

渚「あんたら朝ごはんも食べないでしようとしたの?」

 

木綿季「だって哲也がボクの胸を・・・/////」

 

渚「哲也 あんた後で覚えときなさいよ」

 

哲也「なんでや!?」

 

渚「当たり前よ!!!木綿季ちゃんは私の義理の妹なんだから!!!!妹襲うなんかいい度胸してるわね!?」

 

哲也「だとしても木綿季は俺の嫁だ!俺がレイプしようと関係無いだろ!!」

 

哲也・渚「ぐぐぐ・・・・・・!!!」

 

木綿季「あ、あのぉ・・・喧嘩しないで朝ごはん食べない?」

 

てなわけで朝飯を取ることに

 

今日は珍しく姉ちゃんが飯を作ると言ったので俺も木綿季も姉ちゃんに料理は任せ 朝のニュースを見ることにした

 

『先日未明 夫が妻を無理やり襲ったとし 暴行罪として逮捕されました』

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

え?捕まんの?もし木綿季に訴えられたら俺ブタ箱行き?須郷なんぞと一緒の目にあうの?

 

木綿季「ぼ、ボクは警察になんか言わないからね!!!この身は哲也に捧げたんだから今更襲われたも何も無いよ!!!!」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

木綿季「だから安心してね♪あなた♪」

 

渚「はいはい どうせ哲也に襲う度胸なんかないんだから過度な期待しないの」

 

哲也「んだとぉ!?」

 

渚「だってSAOでも長いこといたのにしてないんでしょ?そんなの普通だったら飽きられたんじゃないかって女の子は心配になるわよ ねぇ木綿季ちゃん」

 

木綿季「まぁ・・・」

 

哲也「なにぃ!?」

 

渚「まぁ頃合を見て大人の階段登んなさい ほら 出来たわよ」

 

そう言って姉ちゃんは茶碗を持ってきてくれて 次々と料理が運ばれてくる と言っても朝だから朝らしい食事だけどね

 

哲也「うぐっ・・・姉ちゃんの癖に美味そう・・・」

 

ちなみに出てきた料理は目玉焼きにベーコンが焼かれ ポテトサラダとサラダが側にある 飲み物は野菜ジュースと栄養満点そうな料理だ

 

渚「ふっふっふ!前にあんたに食べさそようとしたオムライスだって相当の自信作だったんだからね!!!卵料理はお手の物よ!」

 

哲也「まぁそれは別としてだ 俺野菜ジュースなんか買ってなかったけどどっから持ってきたの?」

 

渚「へ?そりゃあんたのために・・・・・・って!?」

 

哲也「ふーん はなっから俺に料理を作ろうとしてたって事か」

 

渚「な!なによ!!!悪いの!?/////」

 

哲也「別に ただ姉ちゃんらしい一面もあるんだなって思ってさ」

 

渚「・・・・・・あんた頭でも打った?」

 

哲也「人が素直に褒めてんのになんでそうなんだよこの貧乳!!!!!」

 

渚「なんですってぇ!?」

 

木綿季「わぁー!!!!喧嘩しないでよ!!!!ご飯が不味くなるよ!!!」

 

哲也・渚「ご、ごめん・・・」

 

木綿季「ほら!早く食べよ!冷めちゃうよ!」

 

哲也「そ、そうだな んじゃあ頂きます・・・」

 

俺は目玉焼きを口に運んだ すると 想像より遥かにうまい味が広がった

 

哲也「な、なんだこれ!?」

 

木綿季「美味しい~!」

 

渚「でしょでしょ~♪」

 

哲也「くっ・・・まさか姉ちゃんがこんな飯を作るなんてなんか悔しい・・・!」

 

渚「たまにはお姉ちゃんのこと崇めなさい!」

 

哲也「普通なら崇める場所の一つは必ずあるはずなんだかなぁ」

 

渚「どういう意味かしら?」

 

哲也「無い乳」

 

渚「殺す!!!」

 

木綿季「だからぁ!!!!!」

 

~数分後~

 

哲也「ごっそさん」

 

木綿季「ご馳走様でした!」

 

木綿季「お粗末様 哲也 お皿どうすればいい?」

 

哲也「あーとりあえず水に浸しといて 俺が洗っとくから」

 

渚「私が洗うから良いよ 哲也はのんびりしてなさい」

 

哲也「良いって俺がやるから」

 

渚「じゃあ2人でやりましょ!それでいいでしょ?」

 

哲也「なら良いけど 木綿季 寛いでていいよ」

 

木綿季「ボクもする~!」

 

出て「3人もいたらキツキツになるだろ?我慢してくれ木綿季」

 

木綿季「むぅ~・・・」

 

哲也「んじゃあちゃっちゃっと洗うか」

 

渚「おー!」

 

~数分後~

 

渚「それにしても あんたもあんたよね~ 未だ木綿季ちゃんを抱いてないなんて」

 

哲也「なんだ?自分はもう抱かれましたよ自慢か?」

 

渚「そんなんじゃないわよ馬鹿!!!第一前にも言ったじゃない!!!!」

 

哲也「なんて?」

 

渚「えっ・・・その・・・・・・あのぉ・・・・・・」

 

哲也「あーそういやなんだっけ?渚は俺のことがす・・・」

 

渚「きなんかじゃないから!!!!!!!!!/////」

 

哲也「の割には顔赤くなってんぞ 姉ちゃん」

 

渚「こんの馬鹿!!!!!!!!!金返せ!!!!!!!!!」

 

哲也「また今度ねー♪」

 

渚「むきー!!!!!!!」

 

哲也「さて、皿洗いも終わったし ちょっと着替える時間貰うぞ いつまでもこんな服じゃ外出た時だらしないからな」

 

ちなみに今俺はいわゆるダル着という感じの服を着ていた 流石に外に出る時これは嫌だ 俺だってもう高校生だし ましてや彼女持ちだ 彼女の前でだらしない姿を見せる訳にはいかない と言っても一同婚約してるからだらしない姿も何度か見られてると思うけどね

 

ちなみに俺も木綿季のだらしないと言うか気の抜けた姿は何度も見てる パジャマがはだけて下着が見えてたり 気の抜けた顔と言うか可愛い顔で俺の目の前で寝てたり 寝起きでゴロゴロしてたらそのままベッドから落ちたり とにかく可愛い姿を何度も見てる

 

哲也「木綿季 着替えるからちょっと待っててね」

 

木綿季「じゃあボクも!一緒に着替えよ!」

 

哲也「まぁ良いけど 揉まれても知らねぇぞ~♪」

 

木綿季「もぉ~エッチなんだから~♪」

 

渚「羨ましい限りね・・・幸せそう・・・」

 

~数分後~

 

哲也「ふぅ さて んじゃあ行くか」

 

木綿季「レッツゴー!」

 

渚「おー!」

 

てなわけで 早速出かけることに

 

哲也「木綿季 手つなぐか?」

 

木綿季「うん!」

 

俺は木綿季の前に手を出した すると木綿季はすぐさま俺の手を恋人繋ぎで繋いできた

 

哲也「へへへ♪」

 

木綿季「ふふふ~♪」

 

渚「見せつけてくれるわね~ その癖何でまだチェリーなんだかね・・・」

 

哲也「うるせぇなぁ 今日だって今頃は俺と木綿季は大人になってた所なのに 姉ちゃんが邪魔したから・・・」

 

木綿季「哲也はボクとエッチなことしたいの?」

 

哲也「そりゃまぁ・・・」

 

木綿季「じゃあ次浮気した哲也の───ちょんぎっちゃうからね♪」

 

哲也「止めて!ユキが生まれなくなるから!!」

 

渚「朝からアンタら激しいわね~」

 

哲也「だって木綿季が・・・」

 

木綿季「でも昨日は嬉しかったよ♡哲也にエッチなことしてもらえて♡」

 

渚「えぇ!?」

 

哲也「あぁ、木綿季も随分声漏らしてたな」

 

木綿季「だって気持ちよかったもん・・・/////」

 

渚「あ!あんたら何やってんのよ!!!!!!!!!」

 

哲也「何って・・・・・・んー・・・・・・胸揉んだりあんなとこ触ったり 要は・・・前戯?」

 

渚「ぜ、前戯ってことはまさか木綿季も!?」

 

木綿季「ボクはさしてもらえなかったんです・・・哲也はあんなに触ったのに・・・・・・」

 

哲也「悪いな あん時はもう完璧に眠たかったからさ」

 

木綿季「次はするんだからね・・・/////」

 

哲也「おう 期待してるよ木綿季♪」

 

渚「つ、ついていけないわ・・・」

 

白昼堂々エロい話をしてたら 気づけば店に

 

哲也「着いた着いた ここだよ木綿季」

 

木綿季「へぇ~ 大きいお店だね」

 

渚「でしょ?店員さん哲也のこと覚えてるかな~」

 

俺達は早速お店に入ることに

 

「いらっしゃいませー」

 

渚「さぁてと 哲也 ここからはちょっと別行動よ ソフトと野球じゃ用品が違うからね」

 

哲也「あいよー」

 

俺と姉ちゃんは別れ 俺は早速野球用品を見ることに

 

木綿季「哲也はどのメーカーを使うの?」

 

哲也「俺は大体アディダスかな?好きな選手もアディダスだからさ」

 

木綿季「アディダスならこれならどう?値段もお手頃だよ?」

 

木綿季が手に取ったグラブは 確かに2万5000円とセールも重なればかなりお値打ちではあるが それは内野手用だ 木綿季

 

哲也「悪いな 俺が使うのはこっちなんだ」

 

俺は投手用のグラブのところに目を落とし どれが良いかを決めることにした

 

哲也「どれも4万前後か・・・高ぇなぁ・・・一番安くて3万5000円だもんな・・・」

 

木綿季「でもセールがあるよ?」

 

哲也「あ、そういやそうか 考えすぎてどっかいってた えっと3万5000円の半額だから・・・・・・いくらだ?」

 

木綿季「1万7500円だよ?」

 

哲也「おぉ 計算速度早いな木綿季」

 

木綿季「ボクこれでも勉強得意なんだ♪」

 

哲也「そっか んじゃあ安心して家計簿を任せられるな」

 

俺は木綿季の頭を撫た

 

木綿季「えへへ~♪」

 

哲也「とにかく1万8000円か・・・うん これだな」

 

俺はそのグラブを購入することにし カゴに入れた

 

哲也「さて、次はバッティンググローブと守備用グローブだな」

 

木綿季「バッティンググローブと守備用グローブは何が違うの?」

 

哲也「まぁざっと言えば滑り止めとかの有り無しだな バッティング用はそれがあって守備用は無い」

 

木綿季「へぇ~ 野球用品も色々とあるんだね」

 

哲也「まぁね」

 

そして、バッティンググローブと守備用グローブも半額で購入 どちらも4000円から2000円に落ちる大盤振る舞いだ

 

哲也「うーん 後は大丈夫かな? んじゃあ木綿季 会計を・・・」

 

木綿季「ちょっと待って!哲也!アレ!」

 

哲也「ん?」

 

俺は木綿季が指さした方角を見た するとそこにはヤンキーっぽい奴3人に囲まれた姉ちゃんがいた

 

哲也「何やってんだか・・・木綿季 行くぞ」

 

木綿季「うん!」

 

ったく・・・まさか姉ちゃんをナンパするアホがいるとはな・・・

 

渚「いい加減にしなさいよ!!!アンタらには興味無いって言ってんのよ!!!」

 

「おーこえーこえー」

 

「おい姉ちゃん 大人しくしといた方がいいぜ?さもなきゃホテルに連れ込んでビデオ取ってそれを流してやるからよ」

 

渚「誰がついて行くか!!!馬鹿みたい!!!!」

 

「言わせておけばこのアマ!!!!!!!!!」

 

哲也「はいはいそこまでだ」

 

俺は姉ちゃんのことを叩こうとした男の手を掴み 逆方向に捻じ曲げた

 

「いぃ!?いでぇぇ!!!!」

 

渚「哲也!あんた遅いのよ来んのが!!!」

 

哲也「知るかよ こんなのにナンパされてるのが悪いんだろうが そもそも姉ちゃんをナンパするってセンスねぇなぁアンタらも」

 

渚「なんですってぇ!?」

 

哲也「正論じゃねぇか こんな男女で貧乳の女をナンパするって悪趣味だろ」

 

「んだとテメェ!!!!!!俺が悪趣味だって言いてぇのか!?」

 

哲也「いや、人の趣味にケチは付けねぇけど 姉ちゃんは止めとけって 散々搾り取られた後にこき使われるぞ」

 

「・・・・・・それ本気?」

 

哲也「まじまじ だから止めとけって 狙うならもっと清楚な感じの娘にしなきゃさ」

 

「でも俺はショートカットで男っ気がある方が好きなんだけど・・・」

 

哲也「あーなら姉ちゃんもありかもな でも考えてみ?無い乳だよ?無い乳 だったらもうちっとおっぱいある方が良くね?第一 ビデオ取るのは反対だけどさ もし姉ちゃんのビデオ取っても 釣れるのはど貧乳好きだけだぜ?」

 

「確かにそれは・・・」

 

「言えてる・・・」

 

「かも・・・」

 

哲也「だろ?だから、姉ちゃんは止めとけ 大丈夫 兄さん達ならもっと上狙えるって」

 

「なら他の人狙うか!」

 

「だな!」

 

「おう!サンキューな兄ちゃん!危うく死ぬところだったぜ!じゃあな!」

 

そう言って3人はどこかへと去っていった

 

哲也「いやぁやっぱたまには暴力もなしが良いよ「哲也?」ね?」

 

俺は後ろから物凄いさっきを感じたから 後ろを振り向いた するとそこには鬼のようなオーラを放つ姉ちゃんがいた

 

哲也「ぬおっ!?」

 

渚「助けてくれたのは感謝するけど言わせておけば・・・・・・!!!!!!!!!」

 

哲也「ま!待て!!!!そう怒らないで!ほら!俺いなかったらもしかしたらホテル行きだよ!?」

 

渚「問答無用よ!!!!!!!!!」

 

哲也「のぉぉぉぉ!?」

 

俺は殴りかかる姉ちゃんの腕を止めようとしたが 勢い余って使ってない左手が姉ちゃんの胸に伸びてしまい 姉ちゃんの胸を触ってしまった

 

渚「なっ!?/////」

 

哲也「あ・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

渚「・・・・・・・・・あんたなんか言うことあるんじゃないの・・・・・・」

 

哲也「ええっと・・・その・・・」

 

この時 俺は何を血迷ったのか 胸に伸びてる左手で 姉ちゃんの胸を一揉み二揉みしてしまった

 

渚「ひゃうっ・・・/////」

 

哲也「な、ナイスおっぱい!!!!!!!!!」

 

・・・・・・・・・死んだ 流石にこれは無礼すぎる 終わった

 

渚「・・・・・・馬鹿・・・・・・/////」

 

哲也「あ、あれ?」

 

渚「・・・・・・後でもうちょっと私に付き合いなさい・・・・・・/////」

 

姉ちゃんは俺の耳元でそう言ってきた

 

哲也「え?いや、あの?」

 

渚「許すかわりよ!!!そのかわり来なかったら殺す!!!!!!!!!」

 

哲也「わ、分かったよ・・・」

 

渚「なら宜しい♪」

 

哲也「変な姉ちゃん・・・」

 

木綿季「てーつーやー?」

 

哲也「っ!・・・・・・はい?」

 

木綿季「哲也のアソコ ちょんぎっちゃおうか♪」

 

哲也「いぃ!?これも浮気!?」

 

木綿季「当たり前!!!!!!!!!例えお姉ちゃんでも女の子!!!!!!!!!他の女の胸を揉むなんて言語道断よ!!!!!!!!!」

 

哲也「た!助けてくれぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」

 

この後 何だかんだあって買い物も終わり 俺もアレを斬られることは無く 無事に買い物終了

 

哲也「はぁ・・・助かった・・・」

 

木綿季「あ、ねぇ哲也 ボクね ちょっと他の買い物したいからここで一旦お別れするね 絶対戻ってくるからちょっと待っててね♪」

 

哲也「そうなのか 分かった また後でね木綿季」

 

木綿季「うん!」

 

そう言っ木綿季は駆け足でどこかへと向かっていった

 

哲也「・・・・・・んで?俺はどうすれば良いんだ?姉ちゃん?」

 

渚「・・・・・・渚・・・・・・」

 

哲也「あん?」

 

渚「姉ちゃんじゃなくて・・・渚って呼びなさい・・・」

 

哲也「・・・・・・行くぞ 渚」

 

渚「宜しい♪」

 

俺は姉ちゃんに連れられた場所に大人しくついて行った そこは紛いもなく俺の家だった

 

哲也「な、なんで俺の家なんかに?」

 

渚「良いから良いから 入るよ」

 

俺は言われるがままに 家に帰り 俺の部屋に入った

 

哲也「んで?何をすれば良いんだ?」

 

渚「・・・・・・これ・・・・・・」

 

そう言って姉ちゃんはおもむろに服を脱ぎ始め 下着も外しだした

 

哲也「っ!?」

 

渚「あ、あんたが悪いんだからね・・・あんたが貧乳貧乳言うから・・・・・・責任とってもらうからね・・・・・・」

 

哲也「そ、それってどういう・・・」

 

渚「さ、察しなさいよ・・・馬鹿・・・・・・/////」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

おい 作者 お前ここんところ下ネタって言うかそう言うの多くねぇか?いや、木綿季とさしてもらえるのは嬉しいけどさ 姉ちゃんだよ?まさかこっから姉ちゃん以外に飛鳥とか琴音とかともさせようとしてる?馬鹿なの?

 

哲也「ったく・・・・・・はいはい わぁったよ」

 

渚「や、優しくしなきゃ許さないわよ・・・/////」

 

てなわけで 俺も作者のクソッタレには逆らえず 仕方なく姉ちゃんの胸を揉むことに

 

哲也「にしてもやっぱ小さいな・・・」

 

渚「ひゃぅん・・・/////」

 

哲也「これで大きくなれば世話しねぇよ・・・」

 

渚「あ、あんたは大きい方が好きなの・・・?」

 

哲也「・・・・・・別に 好きな女の子ならどのサイズでも構いやしねぇよ」

 

渚「そっか・・・あんた・・・良い男ね・・・・・・/////」

 

哲也「ったく 変な意味に聞こえるから止めろ」

 

渚「実際変なことしてるじゃない・・・・・・ぁん・・・・・・/////」

 

哲也「変な声出すなよ・・・・・・」

 

渚「らってぇ・・・・・・あぅ・・・・・・自分でするよりも・・・・・・/////」

 

哲也「・・・・・・・・・聞かなかったことにしてやる・・・・・・」

 

渚「哲也ぁ・・・・・・/////」

 

哲也「木綿季が来なけりゃいいけどな・・・」

 

渚「哲也・・・・・・お姉ちゃん・・・・・・駄目なお姉ちゃんだよね・・・・・・」

 

哲也「へ?」

 

渚「弟のこと本気で好きになって・・・・・・その弟にこんなことさせて・・・・・・駄目だよね・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・バーカ 弟くらい好きにこき使え 俺はなんも言わねぇから 」

 

渚「ほんと・・・?お姉ちゃん駄目じゃない・・・・・・?」

 

哲也「あぁ 多分な」

 

渚「えへへ・・・嬉しい・・・・・・♡」

 

哲也「渚・・・俺・・・」

 

渚「哲也・・・」

 

「何してるのかなぁ!?哲也!!!!!!!!!」

 

哲也・渚「っ!?」

 

俺と渚は声のした方を向いた そこにはヤンデレってよりかは怒り狂ってる木綿季がいた ドス黒い紫のオーラが木綿季の髪をたくしあげていた

 

哲也「あわわ・・・・・・・・・」

 

渚「ま!待って木綿季ちゃん!!これは私が哲也に命令したの!!!!こうしろって!!!!!」

 

木綿季「問答無用!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」




その後 哲也がどうなったかはご想像にお任せします・・・・・・

さて、前回の木綿季の奴がセーフだったみたいなので これからは哲也も言ってましたが ちょっとエロいシーンも増やそうかなと思います

流石にトラブルまでとは行きませんが 今回みたいな感じで入れていきたいです

次回は未定(新キャラ登場か琴音ALOデビューかのどっちか)ですがお楽しみにおまちください!



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part70 ALOデビュー~本当のゲームの開始~

今回は琴音のALOデビューです! 楽しめてもらえれば幸いです!

最近携帯壊れたから新しくしたんですが(機種は変わらずiPhone6s)なんか新しくしてからキーボードの調子が変なんですよね

書いててしょっちゅうミスが起こります(例えば2人にってかいてるのに人2にとかになったり)

なので今までより誤字が激しいかも知れませんが そこはご勘弁を・・・

ではどうぞ!


哲也「はぁ・・・昨日はひでぇめにあったなぁ・・・」

 

あの後 木綿季にボコボコにされた後 俺は木綿季にこき使われ(と言っても撫でてだのぎゅっとしろだの頼むことは可愛いもんだけども) 時間も時間になったからそれぞれ解散した

 

今日は日曜 まだ休日ではあるが 予定もなく暇だ

 

哲也「うーんどうやって暇を潰そうかな~」

 

そう思いゴロゴロしていると 家のインターフォンが鳴った

 

哲也「?どちら様ですか?」

 

『あ、哲也?』

 

哲也「なんだ 琴音か どうした?」

 

琴音『今から買い物に行くんだけど哲也もどうかな?今そこのお店で買い物するとね 福引券が貰えて その福引が凄く豪華なんだって!』

 

哲也「へぇ~福引か 面白いな よし 行くよ ちょっと待ってて琴音 すぐ着替えて準備するから」

 

琴音『うん!焦らないでゆっくりでいいからね?』

 

哲也「あいよー!」

 

福引か~ 最後にやったのいつだっけ・・・多分中1位だろうな てなると・・・4年ぶりか なら今回は1等狙って引いてみるか!

 

~数分後~

 

哲也「お待たせ琴・・・音?」

 

琴音「?」

 

そ、そういや俺琴音の私服初めて見んのか・・・な、なかなか可愛い・・・・・・

 

っ!!だぁ!!!!こういうのが浮気って言われんだろうが!!!!!!

 

琴音「どうしたの?哲也」

 

哲也「あ、いや 何でもないよ んじゃあ行こっか琴音」

 

琴音「うん!」

 

そんなこんなで買い物に

 

哲也「いやぁ丁度冷蔵庫が切れかかってたから良かったよ」

 

琴音「私もそうなんだ お母さんに送ってもらったお肉とか野菜とかが予想以上に少なくてもう無くなりそうだから こうして買いに来たんだ 」

 

哲也「ところでいくら買えば何枚ついてくるの?」

 

琴音「えっと1500円以上?1回1枚だって なかなか豪勢だね!」

 

哲也「ふーん まぁ肉 野菜 飲み物その他諸々買えば4回は引けるか」

 

琴音「あ、ねぇね 私一人暮らし始めたばかりであまり何を買えばいいかとか分からないから 何買えばいいとかあるかな?」

 

哲也「ん?まぁ念には念をと思って俺は予想のちょっと上は買ってるかな 例えばの話 人参を3本使うと思ってても 一応5本買っとこうとかね 余裕があればだけどね」

 

琴音「それって不測の事態に対してってこと?」

 

哲也「そゆこと 傷んじゃって使い物にならないとかあるしね」

 

琴音「なるほど・・・じゃあ私もそうしてみようかな~」

 

哲也「まぁスーパーにもついたし とりあえず買い物しようか」

 

琴音「うん!」

 

~買い物中~

 

哲也「ひゃー買った買った 今日だけで随分と買い込んじゃったよ」

 

琴音「私も あれもこれもってなってたら あっという間にカゴいっぱいだもん」

 

哲也「でも そのかいあって福引券は4枚!」

 

琴音「私も!」

 

哲也「さて、くじ引き場はどこなんだ?」

 

琴音「人だかりらしき場所があるし あっちじゃないかな?」

 

哲也「よし んじゃあ行ってみよう」

 

~くじ引き場~

 

哲也「おーおー 随分と並んでるな」

 

琴音「うーんと・・・・・・特等まであるみたいだね」

 

哲也「へぇー 下から順に教えてよ」

 

琴音「えっと 6等ティッシュ 5等うまい棒 4等快適睡眠枕 3等折りたたみ自転車 2等松坂牛500g 1等某有名テーマパークペアチケット 凄い豪華だね!」

 

哲也「特等は?」

 

琴音「特等は・・・・・・当ててからのお楽しみ!って書いてあるよ?」

 

哲也「ふーん そんだけ豪勢なんだろうな」

 

琴音「だね!哲也は何が欲しい?」

 

哲也「枕かな~ 今使ってるのがくたびれてきてるからね~」

 

琴音「私は自転車かな~ まだ自転車無いし」

 

哲也「よぉし いっちょ当ててやるか!」

 

琴音「おー!」

 

2人で当てる意気込みをし いよいよ俺らの番 最初は俺から

 

哲也「まず1本目!」

 

ガラガラとくじを回し 玉が出てくる 出てきた玉は白

 

「残念 ティッシュだね 後3回!」

 

担当してるのは優しそうなおばさんだ おばさんパワーで出そうだな

 

哲也「まだまだ!」

 

次に出たの緑

 

哲也「おっ!?」

 

「あーうまい棒だね 好きな味持っていっていいよ 後2回!」

 

哲也「もういっちょ!」

 

またもや白

 

哲也「ティッシュ・・・」

 

「さぁラストだよお兄さん」

 

哲也「最後の正直!!!」

 

そう意気込んで俺はゆっくりくじを回した すると なんと出たのはオレンジ 琴音カラーだ

 

哲也「お?」

 

「あ!4等だね!はい枕!」

 

哲也「おっ!?やった!!!枕ゲット!!!」

 

琴音「良かったね哲也!」

 

哲也「おう!超低反発♪」

 

琴音「じゃあん今度は私が!」

 

琴音も意気込んでくじを回した 最初は白

 

哲也「あー」

 

琴音「あちゃー よぉし次!」

 

次に回すと またもや白

 

琴音「ありゃ?」

 

「お姉さん災難だね ほら 彼氏さんも応援しなきゃ!」

 

哲也「へ?俺?」

 

「あんた以外に誰がいるんだい?」

 

琴音「哲也が・・・彼氏・・・えへへ・・・♪」

 

哲也「?琴音?」

 

琴音「っ!さ!さぁ次行ってみよう!!!」

 

顔を少し赤くした琴音が次に出したのは なんとまさかの青

 

琴音「青ってことは!?」

 

「おめでとう!青は折りたたみ自転車だよ!!!いやぁあんたらカップル運いいね!」

 

琴音「はい!ねぇ哲也♪」

 

哲也「え?お、おぉ!なぉ琴音♪」

 

よく分からんけども俺は琴音に合わせることにした 別に嫌な気分はしないし

 

琴音「じゃあ最後は適当に回しちゃお♪」

 

機嫌が最高潮にいい琴音はくじをめちゃくちゃゆっくり回した すると なんとなんと出たのは1位で有名な金色

 

哲也・琴音「あー!!!!」

 

「こりゃおったまげた!!!!!!!!!特等が出たよ!!!!!!!!!」

 

そう言ってくじのおばちゃんはカランカランとベルを鳴らした

 

哲也「おぉ!!特等だってさ琴音!!!」

 

琴音「やったぁ!!!!」

 

「ちょっと待っててね!今特等の商品を持ってくるからね!」

 

そう言っておばさんは倉庫らしき場所に向かっていった

 

哲也「ついてるな琴音!」

 

琴音「うん!!あ、ねぇ哲也 もし・・・特等が温泉とかのペアチケットだったら・・・」

 

哲也「だったら?」

 

琴音「一緒に・・・来てくれる?」

 

哲也「えっ!?それって・・・」

 

琴音「その・・・デートって思ってくれれば・・・いいよ・・・?/////」

 

哲也「んーまぁ俺で良ければ」

 

『哲也!!!!!!!!!』

 

哲也「・・・・・・やっぱ止めとくかも・・・・・・」

 

「残念だね 温泉のペアチケットなんかじゃないよ」

 

琴音「あちゃー・・・」

 

「でも価値はそれなんかよりもよっぽど上だよ!!!はい!これ!」

 

そう言っておばさんは琴音に中くらいの箱と小さな小包を渡した

 

琴音「?これは?」

 

「開けからのお楽しみだよ♪ほら 彼氏さんと一緒に帰んなさい おてて繋いで仲良くね♪」

 

琴音「はい!」

 

哲也「・・・・・・俺は彼氏じゃないんだがなぁ・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~

 

あの後 枕と折りたたみ自転車と 特等の商品を家まで持ち帰り 今俺は琴音の家にお邪魔して 当たった特等が何なのかを確かめようとしていた

 

哲也「さて、一体それはなんなんだ?」

 

琴音「うーん・・・なんだろうね・・・」

 

哲也「ていうか俺普通に家に上がってるけど良いの?」

 

琴音「良いの良いの♪哲也は私の命の恩人なんだから 遠慮しないでいいからね♪」

 

哲也「そ、それなら良かったよ」

 

琴音「よぉし!それじゃあこのおっきい方の箱開けるね!」

 

哲也「おう」

 

琴音はハサミで包装を上手に切っていった すると 包装の中から姿を現したのはアミュスフィアだった

 

哲也「っ!?嘘だろ!?」

 

琴音「何これ?」

 

哲也「これはナーヴギアの後継機だよ!!!」

 

琴音「ナーヴギアの!?」

 

哲也「てなるとまさかこっちは・・・・・・」

 

琴音は小さな包装も切り取った すると なんと中身はあろう事かALOだった

 

琴音「あるゔへいむオンライン?」

 

哲也「えぇ!?アミュスフィアとALOセット!?」

 

琴音「えーえるおーって何?」

 

哲也「ALOって言うのは SAOの後に発売された 正真正銘 死んでも大丈夫なゲームだよ」

 

琴音「へぇ!?死んでも大丈夫!?そんなゲームあるの!?」

 

哲也「つうか それが普通なんだって・・・」

 

琴音「あ、それもそうか・・・」

 

哲也「にしてもすげぇなぉ・・・まさかこの2つが特等とはな・・・」

 

琴音「哲也もこれやってるの?」

 

哲也「あぁ 木綿季も翔もやってるぞ」

 

琴音「へぇ~!じゃあ私もやってみようかな!!!」

 

哲也「お、琴音のALOデビューってことは またフィリアに戻るんだな」

 

琴音「今度は最初から哲也と一緒にいれるんだね♪」

 

哲也「まぁそうだな」

 

琴音「じゃあ早速やってみるね!!!」

 

哲也「んじゃあ俺もログインして待ってるよ」

 

俺は琴音にある程度ALOの事を教えて 俺の家に戻り ログインした

 

ちなみに俺ももう既にアミュスフィアに乗り換えは完了してる アミュスフィアは俺は別ルートで手に入れた 詳しくはまだ内緒にしておく

 

~ALO内・アルン~

 

テツヤ「にしてもログインすんのも久しぶりだな ユキ いるか?」

 

ユキ「はーい!」

 

ユキは俺の声に反応し 胸ポケットから元気よく飛び出した

 

テツヤ「おっ 出てきたな」

 

ユキ「久しぶりだね!」

 

テツヤ「元気に待ってられたか?」

 

ユキ「うん!!!今日はお母さんとデート?」

 

テツヤ「いや、今日はまた別だ 新しい仲間が入ってくるからそいつの案内」

 

ユキ「ふーん・・・・・・女?」

 

テツヤ「おぉ よく分かったな その通りだ」

 

ユキ「また浮気だ!!!」

 

テツヤ「違うって・・・」

 

ユキ「お母さんに言いつけてやるんだから!!!!」

 

そう言ってユキは俺の髪の毛をグイグイと引っ張る 割と痛いわこれ

 

テツヤ「い!痛い痛い!!!!止めてくれ!!!」

 

ユキ「や!」

 

テツヤ「痛い!!!!!!!!!」

 

「あ、あのぉ・・・テツヤであってるかな・・・?」

 

テツヤ「お、来たな」

 

俺の目の前に立っているのは紛れもなく琴音・・・じゃなくてフィリアだった でも、いつものフィリアと違ってたのは 髪がオレンジではなく黒色だってところだ

 

テツヤ「?お前その髪の毛は?」

 

フィリア「これ?だって通常セッティングで来ちゃったから スプリガンを選んだから余計に黒になるってことだよ」

 

テツヤ「へぇ 結局スプリガンにしたのか」

 

フィリア「うん!調べてみたけどサーチ魔法とかもあるんでしょ!!そんなのトレジャーハントにうってつけじゃん!!!」

 

テツヤ「相変わらず トレジャーハンター魂は抜けてないみたいだな」

 

フィリア「えへへ♪」

 

ユキ「うーわーきーはダーメー!!!!!!!!!」

 

テツヤ「痛い痛い!!!!もう止めろユキ!!!抜ける!!!!」

 

ユキ「抜けないから大丈夫だよ!!!!!」

 

テツヤ「そういう問題じゃないんだよ!!!」

 

フィリア「???テツヤは何を痛がってるの?」

 

テツヤ「ん?あぁ、ほら この髪の毛所」

 

フィリア「どれどれ?」

 

ユキ「むすー!」

 

フィリア「ひゃぁ!?何これ!?」

 

テツヤ「紹介するよ 俺と木綿季の娘のユキだ」

 

ユキ「ふんっ!」

 

テツヤ「・・・・・・悪ぃな こいつも俺の浮気には厳しいんだ 浮気じゃないのになぁ・・・」

 

フィリア「む、娘って・・・・・・ゲームの世界でエッチなことできるの?ましてや子供なんて・・・・・・」

 

テツヤ「あーエッチはできるみたいだがユキは訳ありでな いい加減機嫌なおせユキ 木綿季だってこの人と仲良しなんだぞ?」

 

ユキ「へ?そうなの?」

 

テツヤ「そうだぞ?お母さんのお友達をユキは嫌いになるのか?」

 

ユキ「・・・・・・ごめんなさい・・・・・・」

 

テツヤ「それでよし♪」

 

フィリア「随分と手馴れてるね・・・いつから一緒にいたの?」

 

テツヤ「お前と会うちょっと前くらいかな?」

 

フィリア「へぇ~ って言うことはSAOの頃から!?」

 

テツヤ「うん そうだよ」

 

フィリア「まさかSAOから引き継げるなんて・・・」

 

テツヤ「まぁ こいつは特別だからね」

 

ユキ「ふふーん!」

 

フィリア「あ、ねぇテツヤ さっき髪がどうのって言ってたでしょ?」

 

テツヤ「ん?それがどうした?」

 

フィリア「その・・・・・・テツヤは・・・・・・オレンジ色の方が・・・・・・好き・・・・・・?」

 

テツヤ「んー・・・・・・見慣れてるからってのもあるけど やっぱお前はオレンジだな♪」

 

俺はそう言って琴音の頭に手を置いた フィリアも満更じゃなさそうな顔になった

 

フィリア「えへへ♪」

 

ユキ「やっぱり浮気だ!!!!!!!!!」

 

テツヤ「痛い痛い!!!!」

 

~数分後~

 

テツヤ「はぁ・・・とりあえずユキを寝かしつけたから こっから2人きりだ じゃあまずは軽く飛ぶ練習をしてみよう」

 

フィリア「う、うん!」

 

テツヤ「んじゃあフィリア 俺の手本見てな」

 

俺は琴音にそう言って いつものように空を浮遊した

 

フィリア「わぁ!自力で飛べてる!!」

 

テツヤ「コツは力を無理に入れないことだ 力を抜いて ゆっくりゆっくり羽根を動かすんだ するとあら不思議 こうやって飛べるわけさ」

 

フィリア「分かった!・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「どうだ?」

 

フィリア「・・・・・・むむむ・・・・・・・・・うっ・・・・・・くぅ~!!!!」

 

テツヤ「あーあー落ち着けフィリア 力入ってるぞ」

 

フィリア「うぅ~難しいよ~・・・」

 

テツヤ「うーん んじゃあさ 俺がお前の手を繋いで 俺がゆっくり飛ぶから フィリアもそれにあわせて飛んでみな 失敗したらドーン!って訳さ」

 

フィリア「そ、それって凄い荒療治じゃ・・・」

 

テツヤ「百聞は一見にしかずだ!やるぞフィリア!」

 

俺はフィリアの手を繋ぎ ゆっくり空を飛んだ

 

フィリア「ふぇ!?わっわっわっ!?」

 

テツヤ「フィリア 落ち着いて 怖がらずに もし落ちても俺が助けてやるから ね?」

 

フィリア「ほ、ほんと?」

 

テツヤ「あぁ、ほんとだ」

 

フィリア「じゃあ私やる!」

 

テツヤ「よし んじゃあさっき言ったことを思い出せ ゆっくりゆっくり 羽根を動かすんだ」

 

フィリア「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「よし んじゃあ離すぞ?」

 

フィリア「う、うん・・・」

 

俺はフィリアの返事と共に フィリアの手を離した すると フィリアは落ちることなく 空を飛べていた

 

フィリア「わ!見てテツヤ!飛んでるよ!!!」

 

テツヤ「やったな 成功だな」

 

フィリア「わーい!やった!」

 

テツヤ「やっぱ変わったな フィリアは」

 

フィリア「へ?なんで?」

 

テツヤ「だって最初あった時はあんなにツンツンしてたのに いや、ツンツンよりかはイライラ?それとも一匹狼?ともかくそんなフィリアが 今ではこんなに明るくて可愛い笑顔を見せるんだ 何だか嬉しいよ フィリア」

 

フィリア「なっ!?/////ば!馬鹿!!第一テツヤなんて最初に私の胸揉んだんじゃん!!!!」

 

テツヤ「だ!だってあれは事故だって片付いただろ!?」

 

フィリア「ぐすんっ・・・酷い・・・初めてあんなことされたのに・・・酷いよテツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「なっ!?泣くなよ!!!」

 

フィリア「なーんてね♪えへへ♪」

 

テツヤ「あ!この野郎騙したな!!!!」

 

フィリア「悔しかったらここまでおいで・・・・・・ってバランスがとれな・・・・・・きゃぁぁぁぁ!?」

 

フィリアは俺に背を向き どこかへ行こうとしたが まだ飛べたばっかのフィリアはバランスを崩し 落下してしまった

 

テツヤ「っ!!!!!フィリア!!!!!!!!!」

 

俺は落下しているフィリアの下に行き お姫様抱っこで助けようとした でも、フィリアがあんまりに空中で暴れるもんで なかなか体制が整えられなかった

 

テツヤ「おい!暴れんなよフィリア!」

 

フィリア「助けてぇぇぇぇ!!!!!」

 

テツヤ「えぇいままよ!!!!!!!!!」

 

俺は勢いのままフィリアの事を支えた 結果は 俺がフィリアを普通に抱きしめるような感じで止めた いや、止めちまった

 

フィリア「なっ!?/////」

 

テツヤ「・・・・・・ごめん・・・・・・」

 

フィリア「・・・・・・許さない・・・・・・だから・・・・・・もうちょっとこのままでいさせてね♪」

 

テツヤ「わぁったよ 良いよ 好きなだけこうしてろ」

 

フィリア「えへへ♪」

 

あぁ、 神様よ 俺はこの美少女達(木綿季 渚 琴音)の甘えに歯向かうことは出来ないのだろうか つうか木綿季以外の娘の甘えに反抗できる意志が欲しい・・・

 

フィリア「テーツーヤー♪」

 

テツヤ「・・・・・・可愛いし・・・・・・まぁ良いかな・・・・・・/////」

 

フィリア「?珍しく顔が赤いね テツヤ」

 

テツヤ「るせぇ」

 

俺はフィリアの頭を軽くグリグリとした

 

フィリア「痛い痛い!」

 

テツヤ「今日のこと 皆には内緒だぞ」

 

フィリア「うん!!!!」

 

テツヤ「さて、んじゃあ後は軽くクエストでも受けるか また踊るか?」

 

フィリア「賛成!」

 

テツヤ「よし来た んじゃあ行こうか」

 

~クエスト受付~

 

テツヤ「うーん どんなのにしようかな」

 

フィリア「これなんてどう?」

 

テツヤ「どれどれ・・・あー駄目 お前の腕にあっちゃいない」

 

フィリア「そうかな?」

 

テツヤ「さぁて何があるかな・・・」

 

「お探しのクエストはこちらになりまーす♪」

 

テツヤ「その声・・・なんでお前がここにいるんだ?ユウキ」

 

フィリア「へ?ユウキ?」

 

俺達の目の前に現れたのは ちょっと額に怒のマークを付けたユウキだった

 

ユウキ「?あなたボクと会ったことある?」

 

テツヤ「あーなんだ こいつはその・・・・・・詳しくは後で説明する ところでお前のクエストはどんなのだ?」

 

ユウキ「あ、これこれ!」

 

そう言ってユウキが提示したのは 中ボス位の敵を倒すクエストだった

 

テツヤ「お、これならいけるな よし これにしよう」

 

フィリア「頑張ろうねテツヤ!」

 

テツヤ「あぁ 今日はユウキも一緒だしな」

 

ユウキ「ねぇ♪テツヤ♪こっち来て♪」

 

テツヤ「ん?どした?あ、フィリア クエスト受注はSAOと一緒だから受注しといてくれ」

 

フィリア「りょうかーい!」

 

ユウキは何故かもの陰に隠れながら 俺を呼んだから フィリアにクエストを頼み 俺はユウキのところに向かった

 

テツヤ「どした?」

 

ユウキ「昨日に懲りずまた浮気!?ねぇ!!!!!!!!!」

 

テツヤ「はぁ・・・んなことだろうと思ったよ フィリアはな・・・ごにょごにょ・・・・・・」

 

ユウキ「えぇ!?フィリアが琴音!?」

 

テツヤ「アホ!でかい声でリアルネームで呼ぶな!」

 

ユウキ「あ、ごめん・・・」

 

テツヤ「だから、浮気じゃない 分かったな?」

 

ユウキ「はーい・・・」

 

テツヤ「そもそもなんでお前ALOに?」

 

ユウキ「ボクだってALOプレイヤーだもん こうしてソロで遊びたいと思う時もあるけど テツヤがいたからこうしてここにいたら琴・・・じゃなくてフィリアがいたって」

 

テツヤ「なるほどね んじゃあフィリアをまたしちゃいけねぇし 行くか」

 

ユウキ「うん!」

 

ユウキの誤解も晴らし フィリアと合流

 

フィリア「なにしてたの2人で共」

 

ユウキ「よろしくね!フィリア!」

 

テツヤ「フィリア ユウキにお前のこと教えといたから もう大丈夫だぞ」

 

フィリア「うん!よろしくねユウキ!」

 

テツヤ「フィリア クエストは受けれたか?」

 

フィリア「うん!でもね、クエスト受ける時 『装備破損に注意』ってでたよ?」

 

ユウキ「?どういうこと?」

 

テツヤ「さぁ?とにかく行ってみるか」

 

装備破損の言葉に違和感はあるが とりあえずクエスト場である シルフ領の近くまで行くことに

 

テツヤ「フィリアが飛べないし転移で行くか んじゃあ転移すっから捕まって」

 

ユウキ・フィリア「うん!」

 

2人は同時に俺に抱きついてきた ほぼ同時に片腕ずつに なんかこいつら段取りしてない?

 

テツヤ「・・・・・・転移・・・・・・」

 

~シルフ領付近~

 

テツヤ「のどかだな~シルフ領付近は」

 

ユウキ「ほんとだね~♪」

 

フィリア「そろそろ目的地だよ テツヤ」

 

テツヤ「おっ そうか」

 

ユウキ「うーん装備破損ってなんなんだろ・・・」

 

テツヤ「?クエスト目的の中ボスってあれか?」

 

俺はなんか触手がウネウネしてる植物を指さした 割とデカめの

 

ユウキ「っ!?ひぃ!?」

 

フィリア「気持ち悪い・・・」

 

テツヤ「ま、まさかとは思うが・・・あれから溶解液が出てそれに触れると防具だとかが・・・・・・」

 

ユウキ「そんなエッチなモンスターと戦えないよー!!!」

 

テツヤ「まぁここは遠距離から月牙天衝かな・・・」

 

フィリア「あの触手が余計に・・・」

 

テツヤ「んじゃあとっとと・・・」

 

俺は歩きながら月牙天衝を放とうとすると 2本の触手が俺の前を過ぎ去った

 

テツヤ「ゑ?」

 

ユウキ・フィリア「きゃぁぁぁぁ!?」

 

テツヤ「・・・・・・この世界の触手持ちモンスターはスケベしかおらんのか・・・」

 

ユウキ「呑気なこと言ってないで助けてよー!!!」

 

フィリア「開始早々装備がぁ!!!!」

 

テツヤ「分かってるよ 月牙・・・」

 

衝撃をはなとうとすると まさかの俺の斬月までぶんどるという知恵技にもでた

 

テツヤ「ちょおい!?」

 

ユウキ「えぇ!?」

 

フィリア「斬月が~!」

 

テツヤ「ちぃ!だったら・・・・・・あ・・・・・・換えの装備無かったんだ・・・・・・」

 

ユウキ「だったらボクのマクアフィテルを・・・って抜けない~!!!!!!!!!」

 

通常 ユウキは剣を腰の鞘に刺し 攻撃する時に抜刀するから あまり俺のように常に剣を持つような感じではない 今回はそれが仇となってしまった

 

フィリア「私は短剣だし・・・」

 

テツヤ「あーもうどうしよどうしよどうしよ!!!!」

 

ユウキ「あ!?防具が溶けてる!?」

 

フィリア「ひゃぁ!?」

 

テツヤ「何!?まさか触手から溶解液が!?」

 

確かによく見るとユウキの防具とフィリアの防具が徐々に溶け始めてるのがわかる いや、分かっちゃなんねぇんだろうけど

 

テツヤ「あ!そうだ!ユキ!おい!起きろ!」

 

ユキ「むにゃむにゃ・・・・・・おはよーお父さん・・・・・・」

 

テツヤ「ユキ!あのモンスターの情報くれ!」

 

ユキ「ふぇ?あれはね・・・名前はハードメルトプラント 特徴は゛女プレイヤー゛の防具を溶かす強力な溶解液を持ってるよ まぁ男のお父さんには関係ないね」

 

テツヤ「ふーん 女プレイヤーのね そりゃ納得だわ」

 

ユウキ「納得してないでなんとかしろー!!!!!!」

 

フィリア「もう下半身がぁ!!!!!!!!!」

 

テツヤ「と言っても武器が・・・・・・」

 

ユウキ「SAOの頃は素手でも戦ったでしょぉ!!!!!!!!!」

 

テツヤ「あ、その事忘れてた よぉし待ってろよ2人共!」

 

俺は素早く敵の懐に潜り込み 数発殴る でも敵にはビクともしない

 

テツヤ「???どうなってんだ?」

 

ユウキ「早くしてぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」

 

フィリア「胸がぁ!?」

 

テツヤ「あ!そうだ!ユキ!このモンスターの急所は!?」

 

ユキ「急所は頭のところだけど・・・武器がなきゃ攻撃できないよ?」

 

テツヤ「なら1度捕まった武器を離させるには!?」

 

ユキ「うーんと倒すか地中に潜るかのどっちかだね」

 

テツヤ「・・・・・・・・・倒すの無理じゃね?」

 

ユキ「無理♪」

 

ユウキ・フィリア「えぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

少しすると 植物は全裸になってしまった2人を俺の側に置き その全裸にさせた触手で握手を求めてきた

 

テツヤ「?」

 

俺は一応握手に応じてみた すると 斬月を俺の側に置き 触手を振りながら地中に潜っていった

 

テツヤ「・・・・・・なかなか可愛いやつだな」

 

ユキ「だね~」

 

ユウキ「馬鹿ぁ!!!!!!!!!馬鹿馬鹿馬鹿!!!!!!!!!!!バカー!!!!!!!!!」

 

フィリア「ふぇぇ・・・・・・・・・お嫁に行けない・・・・・・」

 

テツヤ「ご、ごめん・・・」

 

ユウキ「ボクがもしあの触手に変なことされてたらどうするつもりだったのさ!!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・面目無いです・・・・・・」

 

フィリア「・・・・・・ねぇ・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「あん?どした?」

 

ユウキ「・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

2人はゆっくり立ち上がると 俺にグイグイと近寄ってきた

 

テツヤ「なっ!?」

 

ユウキ・フィリア「~♪」

 

2人は裸であることを目もくれず 俺に抱きついてきた

 

テツヤ「な!?」

 

ユウキ「テツヤ~♪だーいすき♪」

 

フィリア「てーつや♪」

 

テツヤ「ど、どうなってんの!?」

 

ユキ「うーんとね あのモンスターの溶解液は 溶けた防具の持ち主がほろ酔いになる効果があるみたいだね」

 

テツヤ「な、なるほど」

 

ユウキ「てりゃあ!」

 

ユウキは気の抜けてる俺に 足をかけ 俺のことを倒させた

 

テツヤ「ぬおっ!?」

 

ユウキ・フィリア「ぎゅー♡」

 

2人は俺の顔を胸で包み込むように抱きついてきた

 

テツヤ「むぐぅ!?」

 

ユウキ「テツヤはボクの!!!」

 

フィリア「私の!!!」

 

・・・・・・これ良いわ 2つの柔らかいおっぱいが俺を包んでくれるこの感じ・・・・・・・・・幸せだなぁ・・・・・・♪

 

テツヤ「はいはい 2人とも喧嘩すんな」

 

俺は2人のことを優しく撫でた

 

ユウキ「えへへ♡」

 

フィリア「~♪」

 

テツヤ「さて、もう行くぞ 着替えなら持ってるからそれを着てくれ」

 

ユウキ「や!」

 

フィリア「もうちょっと・・・♪」

 

テツヤ「はぁ・・・まぁいっかな・・・」

 

ユキ「あ、お父さん 気をつけてね?」

 

テツヤ「へ?」

 

ユキ「そろそろほろ酔い効果も切れちゃうよ?」

 

テツヤ「えっ!?」

 

俺は胸に包まれた顔を恐る恐る抜き 2人の顔を見た 2人は顔を真っ赤にしていた

 

テツヤ「あ、あのぉ・・・記憶は?」

 

ユウキ「・・・・・・/////」

 

フィリア「・・・・・・/////」

 

2人は顔を赤くしながら 拳を握りしめていた

 

テツヤ「いぃ!?」

 

ユウキ「テツヤの!!!!!!!!!」

 

フィリア「エッチぃ!!!!!!!!!」

 

バチーン!!!!!!!!! この音がこの場に2発響き渡った 俺の顔は2人のストレートで頬が真っ赤に腫れてしまったような感覚に襲われた

 

結局 フィリアの初陣は残念な結果にはなったが またこうしてVRMMOの世界に戻ってこれたんだ また色々と思い出を作ろうな 皆で




ALOデビューした琴音 初陣は初っ端から全裸にされるという結果に終わったが これからはテツヤもユウキもいるんだし 楽しいゲームが待ってるはずです!

次回は完全未定!個人的に用事もあったりするので遅れるかも知れませんがご了承くださいませ

次回もお楽しみに!


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part71 眠る時も~乳三昧の哲也~

ここの所最近は 諸事情で忙しくも これから先の展開どうしようと悩むことが多いいです

でも、〇〇編とかに関してはとりあえず大まかには決まってるので 後はそこにたどり着くまでの自分のアイデアが尽きないかが勝負ですね(まだまだ大量にアイデアのストックはあります)

それでは本編です!どうぞ!


哲也「うーん・・・何だか幸せなようで疲れたようで・・・・・・でも何だかんだ幸せなんかな・・・・・・」

 

俺は結局、この金土日の3日間で3人の女の子のおっぱいを堪能することになってしまった。

 

まぁ1人は小さかったけども、それでもやっぱ胸っていいな そう思えたこの3日間だった。

 

哲也「この次は゛飛鳥゛のだったりしてな!なーんて!はっはっは!!!!」

 

俺は1人でいいながら1人で突っ込んだ いや、でもまじで今日飛鳥が出ちまえば 俺は貧乳 丁度いい 中くらい 巨乳の4つを味わうことになる うーん 乳の桃源郷だな。

 

哲也「・・・・・・言ってることがジジ臭いしもうこんな考えやめよう・・・・・・さぁて、もう寝るか。」

 

俺は敷いてある布団に潜り、目を瞑った。

 

哲也「おやすみなさい・・・」

 

~~~~~~~~~~

 

「おーい 哲也ー」

 

哲也「うーん・・・むにゃむにゃ・・・」

 

「おーいってば 起きろー哲也ー」

 

哲也「むにゃ・・・あと5分・・・・・・」

 

「ムカッ!!!!起きろってば哲也!!!!!!!!!」

 

俺はいきなり寝てる布団を引っぺがされた。

 

哲也「のわぁ!?何すんだこの・・・・・・って飛鳥!?」

 

俺は布団を引っぺがした奴のことをしばこうとしたが、なんとその相手は飛鳥 流石に女の子をしばく理由にはいかない。

 

飛鳥「なんか呼ばれた気がしたから遊びに来たぞ!哲也!」

 

哲也「・・・・・・お前俺の話盗み聞きしたろ!?」

 

飛鳥「うん 全部神様から教わったよ えーえー そりゃようござんしたね 貧乳 ジャスト 中くらいの胸を堪能したから今度は巨乳の私を呼ぶ・・・・・・くっだら無い理由で呼びやがって覚悟できたんだろうなぁ!?」

 

哲也「ま!待て!!!違う!!!あれは言葉の綾というかなんと言うか・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・まぁ 私は良いけどさ 別に お前に会えればそれでいいし。」

 

哲也「飛鳥・・・」

 

飛鳥「でも 1回お灸を据えた方がいいかもな・・・このどスケベが・・・」

 

哲也「ご勘弁を!!!!!!!!!」

 

飛鳥「・・・・・・まぁ そうしたくてもできないけどさ 私は所詮死体で死人だ お前に会うことは出来ても触れることはできない・・・・・・」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「ま!まぁこうして会えるだけましさ!それに別に服を脱ぐことは出来るみたいだしね♪」

 

そう言って飛鳥は服を脱ごうとし始めた。

 

哲也「ぬおっ!?」

 

飛鳥「バーカ!そう簡単に乙女が脱ぐかよ!!」

 

哲也「この野郎!?」

 

飛鳥「このスケベが!反省しろ!」

 

哲也「うぐっ・・・言い返せない・・・」

 

飛鳥「やーいやーいスケベ野郎!」

 

哲也「この野郎・・・触れるなら殴ってるのに・・・!」

 

飛鳥「胸揉むの間違いじゃないの?」

 

哲也「っ!!!言わせておけばこんにゃろぉ!!」

 

俺は煽ってくる飛鳥に向けて 手を伸ばした 触れられないと知っていても女子だろうが関係無い 1発殴りたかった。

 

飛鳥「へへーん!触れるもんなら触って・・・」

 

むにゅん

 

哲也「え?」

 

飛鳥「ひゃっ!?」

 

・・・・・・どういうことだ?伸ばした俺の手は透けることなく、飛鳥の胸に到着した。

 

哲也「・・・・・・?・・・・・・」

 

俺は不思議に思い数回揉んでみた。

 

飛鳥「んにゃぁ!?/////」

 

哲也「さ!触れる・・・・・・!?」

 

飛鳥「『触れる・・・・・・!?』じゃねぇよこのアホ!!!!!!!!!」

 

バチーン!!! 俺は飛鳥に思いっきしビンタを食らった 食らったビンタも痛いのなんの。

 

哲也「痛い・・・」

 

飛鳥「このクソ野郎今すぐ殺・・・・・・ってアレ?なんでお前私の胸揉めてんの?」

 

哲也「そりゃこっちのセリフでもある・・・なんで俺のことぶん殴れてんだよ・・・」

 

哲也・飛鳥「・・・・・・ま、まさか?」

 

俺と飛鳥は意気投合したかのように互いの手を握った 俺は飛鳥の右手を 飛鳥は俺の左手を。

 

哲也「やっぱりだ!」

 

飛鳥「触れられる!」

 

飛鳥に触れられる 嬉しいことではあるがどういうことだ?俺達は互いに別世界に存在して、飛鳥は所詮言うなれば仮想空間から来た様なもんだぞ?

 

ま、まさか俺が死んだ? 俺は疑問を持ちながら肝汗を流すと、聞すっかりきなれたあの優しい声が聞こえてきた。

 

「ふぉっふぉっふぉっ 元気にしとったか?哲也君よ。」

 

哲也「こ、この声は神様!?」

 

声の主は神様だ 俺をこの世界に蘇られせてくれた命の恩人・・・・・・って言い表し方おかしいよな 。

 

神様「うむ 早速イチャコラしとるのぉ こりゃ浮気を疑われても仕方ないわい。」

 

哲也「な、なんでここに?」

 

飛鳥「そうですよ 私も何も聞いてないのに。」

 

神様「いやぁなに この特別処置を使うのは初めてじゃろ?ジャから色々とこの世界について説明しに来たんじゃ。」

 

哲也「なるほど。」

 

飛鳥「あ!そうだ!なんで私哲也に触れられてるんですか!?」

 

神様「それも説明するからまっとれ さて、それじゃあ早速説明に入るぞ まず1つ この世界は死んだ飛鳥が哲也君に無理やり会いに来とる世界じゃ 別に哲也君が死んだ訳でもない ここには2人以外誰もおらん じゃから別に飛鳥を襲っても飛鳥が許可すれば大丈夫じゃぞ?哲也君。」

 

飛鳥「なぁ!?/////」

 

哲也「・・・考えときます・・・」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ 良かったのう飛鳥 脈アリかもしれんぞ?」

 

飛鳥「べ!別に期待なんかしてませんよ!!!!」

 

神様「そうは言っても 哲也君も高校生じゃ ワシも高校生の頃はハッスルしたもんじゃい 今ではもうすっかり老いぼれじゃけどな。」

 

哲也「は、ハッスルって・・・」

 

神様「哲也君よ 性欲を持つことは罪では無いぞ? 寧ろ次の世代を残す大事な鍵じゃ 別に隠さんでもいいぞ?」

 

哲也「はぁ・・・」

 

神様「哲也君も飛鳥がお主のことを好きなのは知っとるだろ?じゃから別にご法度にも何にもならんぞ」

 

飛鳥「わー!!!!!!もうこの話は止めて次行こ次!!!!/////」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ 飛鳥はやはり可愛いのぉ。」

 

飛鳥「・・・・・・哲也のスケベ・・・・・・/////」

 

哲也「なんで!?」

 

神様「さて、次はこの世界で2人が一緒にいられるのは1度につき哲也君の世界で朝5時になるまでじゃ そうしないと哲也君も疲れが溜まって日常生活に支障が起こるしのぉ。」

 

飛鳥「てなると・・・お前何時に寝た?」

 

哲也「確か11ジャスト位かな?」

 

飛鳥「じゃあまだまだ話せるって訳だな?」

 

哲也「そうなるな。」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ 楽しい時間を過ごすといい。」

 

哲也「にしてもやっぱ死んだ飛鳥が目の前にいるのは実に不思議だな・・・」

 

飛鳥「んな事言ったら1度死んだお前が生き返ってるのが驚きだよ」

 

哲也「全部神様のおかげだな。」

 

神様「さて、それじゃあ基本的な説明の最後じゃ ここではワシの悪ふざけで生理現象やらが起きるようになっておる だから、もし2人がそう言った関係を持った時、確率で飛鳥が妊娠することを忘れずにの。」

 

哲也・飛鳥「何ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

神様「ふぉっふぉっふぉっ 楽しみにしとるぞ 2人の子供。」

 

哲也「期待しないでいいですから!!!!!!!!!」

 

飛鳥「て言うか悪ふざけでってどういう事ですか!!!!!!!!!」

 

神様「いやぁそうした方がスリリングじゃろ?」

 

哲也「スリリングって・・・」

 

飛鳥「て言うかしませんから私達そんなこと・・・」

 

神様「いやいや、分からんぞ過ごしてみなきゃ もしもがこの世にはあるからのぉ。」

 

哲也「そんなもしも来るんですかね・・・」

 

飛鳥「知るかよ・・・」

 

神様「さぁて、説明も終わったしワシはもう行くぞ 2人の時間を邪魔したら悪いしのぉ じゃあこの時間を存分に楽しみたまえ それじゃあの~。」

 

そう言って神様は手を振りながら姿を消していった。

 

哲也「・・・・・・お、俺はお前のこと襲いやしねぇから平気だからな。」

 

飛鳥「・・・・・・お、襲っても・・・・・・私は別に構わないからな・・・/////」

 

哲也「え?」

 

飛鳥「だ、だから・・・別におまえに襲われるなら私も本望だし・・・て言うかこんなこと言わせんじゃねぇよ馬鹿野郎・・・・・・/////」

 

そう言って飛鳥は頬を赤らめながらもじもじしだした うーん やっぱ女の子って恋すると変わるって言うけどこれってほんとなのかな?確かに最初会った時かは格段に女の子っぽいけどもさ・・・これ言ったら確実に殴られるから黙っとくけどさ。

 

哲也「そ、そんなことよりだ そっちは今どうなってんだ?あの子達は元気か?」

 

飛鳥「あぁ!お前とまた会いたいって子も多いけど 日に日に成長を実感できるよ。」

 

哲也「そっか、でも悪いことしたかな・・・勝手にいなくなって・・・」

 

飛鳥「元々数日だけの天国だったんだから別にそんなに気を使わなくてもいいんじゃないか?」

 

哲也「まぁそれもそうだけどよ・・・」

 

飛鳥「あ、哲也 そう言えばお前のが残していった斬月あるだろ?」

 

哲也「あぁ、あの神様が出してくれた。」

 

飛鳥「そうそう それなんだけどさ この前振り回してる内に月牙天衝が暴発しちゃってさ・・・誰もいない場所でやってたからいいけど危うく大惨事になりかけてさ・・・」

 

哲也「何してんだお前・・・」

 

飛鳥「だから、月牙天衝がどうやって出るか教えて欲しいんだ またこんなことが起きないようにね。」

 

哲也「まぁ構わないけど 斬月は?」

 

飛鳥「ここに!」

 

そう言って飛鳥は斬月を俺に渡してきた

 

哲也「よっしゃ ならいっちょレクチャーしてやるか。」

 

飛鳥「そうこなくっちゃ!」

 

哲也「いいか、こいつは力を入れすぎたりすると こうして斬月が光り出すんだ。」

 

俺は斬月を握り力を入れた すると斬月は眩い光を放ち出した。

 

飛鳥「うわ!」

 

哲也「んで、このまま振り下ろすと月牙天衝の出来上がりって訳さ やってみな。」

 

俺は飛鳥に斬月を渡した

 

飛鳥「お、おう!」

 

飛鳥は斬月を受け取り 斬月を握った すると あっという間に斬月は光を放ち出した

 

飛鳥「ありゃ?」

 

哲也「うーん お前力入れすぎなんじゃねぇのか?」

 

俺は飛鳥の後ろに周り 飛鳥の腕を軽く支える形でサポートに入った。

 

飛鳥「なっ!?お前これって・・・/////」

 

哲也「ん?どした?」

 

飛鳥「・・・・・・何でもねぇよ・・・・・・馬鹿・・・・・・/////」

 

飛鳥(ば、馬鹿野郎・・・・・・!こ、こんなの後ろから抱きつかれてるみたいじゃねぇかよ・・・・・・!!!/////)

 

哲也「もうちょっと力抜いてみろ 握る時なんてほんの少しで良いから かと言って抜きすぎもダメだぞ。」

 

飛鳥「難しい・・・」

 

哲也「ほら、ここ 力んでるぞ」

 

俺はそう言いながら飛鳥の腕をツンツンとつついた。

 

飛鳥「うひゃぁ!?/////」

 

哲也「あ、そうそうそのくらい そのくらいで振ってみろ。」

 

飛鳥「わ、分かった・・・」

 

飛鳥は二度三度と斬月を振った すると何も起こらずに普通素振りをしてるだけになっていた。

 

飛鳥「あ!出来た!」

 

哲也「そ、それを忘れんなよ。」

 

飛鳥「サンキュー!ありがと!!」

 

哲也「どういたしまして。」

 

飛鳥「これでいつ悪漢が来ても追い払えるぞ!」

 

哲也「?悪漢?」

 

飛鳥「そ、最近なんか家の周りに不審者が増えてさぁ 下着ドロとかがいる訳よ 私は取られてないんだけど 友達が取られて 警備を頼まれてさ どうせなら哲也の残した斬月出って思ってさ」

 

哲也「なるほどね、痴漢とかには引っかかってないんだな。」

 

飛鳥「今までそんなことしてきた奴は全員漏れなくお縄につかせてるから大丈夫だよ♪」

 

哲也「そ、そうか・・・」

 

飛鳥「あ、そうだ 哲也 お前大事なもん忘れて行ってんぞ?」

 

哲也「?なんだ?」

 

飛鳥「これこれ。」

 

そう言って飛鳥は俺に何かをかけてきた それは以前生き返る前日のデートで飛鳥から貰った写真入りのペンダントだった。

 

哲也「これは・・・」

 

飛鳥「私からの大事な贈り物なんだから忘れんなよ もう忘れんなよな?」

 

哲也「でもこれって現実に持ってけんのかな・・・」

 

飛鳥「知らねぇよんな事は とにかく ここだけでもお前にはこれをつけていて欲しいんだよ。」

 

哲也「分かったよ、もう1度受け取るよ。」

 

飛鳥「それでいいんだよ♪」

 

哲也「あ、それならお前俺が選んでやったコーディネート 覚えてんだろうな?」

 

飛鳥「もち!なんなら今ここで着替えられるよ?」

 

哲也「嫌な予感するから止めろ・・・」

 

飛鳥「んだよ、せっかくアレ履いてやったのに。」

 

哲也「アレって?」

 

飛鳥「縞パン。」

 

そう言って飛鳥は履いてるズボンを脱ぎ 履いていると言った縞パンを出してきた

 

哲也「ぬおっ!?」

 

飛鳥「一応お前が好きだって言ってた奴だしやっぱしサービスしなきゃな~って思ってさ♪」

 

哲也「だからって脱ぐな!!!!!!!!!」

 

飛鳥「前なんか胸チラチラチラチラ見てきたくせに・・・このスケベ男。」

 

哲也「あのなぁ!!!!お前はほんとに襲われたらどうすんだよ!!!!!」

 

飛鳥「お前になら良いし・・・/////」

 

駄目だ・・・コイツには何言っても通用しない・・・

 

哲也「と、とりあえず今は履いてくれ・・・」

 

飛鳥「ちぇ、つまんねぇの。」

 

哲也「はぁ・・・コイツが一番扱いに困るわ・・・」

 

飛鳥「さぁまだまだ話すぞー!!!」

 

~数時間後~

 

哲也「んでさ~」

 

飛鳥「うとうと・・・・・・」

 

哲也「?飛鳥?眠いのか?」

 

飛鳥「うん・・・眠くなっちゃった・・・哲也と話せるチャンスなのに・・・」

 

哲也「眠いならしゃあないさ 時間も時間だし寝るか。」

 

飛鳥「うん・・・抱きしめろ・・・」

 

哲也「はいはい。」

 

俺は軽く飛鳥のことを抱きしめ、横になった。

 

飛鳥「むにゃむにゃ・・・」

 

哲也「おやすみ 飛鳥。」

 

飛鳥「おやすみ・・・」

 

こうして、俺達は眠りについた。

 

飛鳥「Zzz・・・」

 

哲也「・・・・・・飛鳥・・・・・・」

 

俺は飛鳥の頭をぽんぽんしながら、明日もあるので眠りについた。

 

なんだかんだ飛鳥といるのは楽しい またいつでも来いよ 飛鳥。

 

~~~~~~~~~~~~

 

翌朝、俺は雀の囀りによって起こされた。

 

哲也「もう朝か・・・」

 

朝起きれば 当然抱きしめてた飛鳥はいない。

 

哲也「まぁ当然か・・・」

 

俺は寝ぼけながら歯を磨きに向かい、諸々が終わると、インターフォンが鳴った。

 

哲也「この時間だと木綿季かな 今行くよー」

 

俺が玄関を開けると そこにはニッコリ笑顔の木綿季がそこにはいた。

 

木綿季「おはよ!哲也!」

 

哲也「おう おはよ 木綿季。」

 

木綿季「あ、ねぇねぇ さっき哲也宛の郵便が届いてたよ?」

 

哲也「本当か?」

 

木綿季「うん、朝ごはん作っておくから 確認しておいてね。」

 

そう言って木綿季は家に上がっていった。

 

木綿季から渡されたのは小さな小包 一体なんだろう?

 

哲也「うーんなんか頼んだかな・・・?」

 

宛先を見ても宛先不明 一体なんだ?

 

疑問に思いながら小包を開けると、なんとそこに入ってたのはあの飛鳥から貰ったペンダントだった。

 

哲也「っ!?」

 

俺は恐る恐るそのペンダントを手に取り、中身を確認したが 完璧にあのペンダントだった。

 

哲也「何でこれが・・・」

 

俺はペンダントの中の写真を見ると、その中には小さな小さな1枚の手紙が入っていた。

 

哲也「なんだこれ?」

 

その手紙を拾い上げ、中身に目を通した。

 

『ふぉっふぉっふぉっ 大事にするんじゃぞ 哲也君よ 神様より。』

 

哲也「神様・・・・・・ふっ、粋な計らいをしてくれましたね・・・・・・」

 

俺はそのペンダントを握りしめ、もうこの世にいない飛鳥のことを思い浮かべながら、神様に感謝をした。

 

そして、朝飯も 着替えも終わり いよいよ家を出る時間に。

 

木綿季「じゃあ行こ!哲也!」

 

哲也「あぁ、行こう。」

 

木綿季「あれ?そのペンダントなに?」

 

木綿季は俺が首にかけたペンダントを不思議そうに手に取った。

 

哲也「これは、俺の大事な大事な宝物さ。」

 

木綿季「ボクより大事?」

 

哲也「うーん・・・・・・かもね♪」

 

木綿季「えー!?」

 

哲也「冗談だよ、よし!んじゃあ行くぞ木綿季!」

 

木綿季「うん!」

 

飛鳥、お前の分も俺は人生を楽しんでみせるからな、見ててくれよ。

 

そんでもって死んだ時の手土産も沢山用意しといてやるからな、覚悟しとけよ!

 

 

 

 

 

 

飛鳥「頑張れ!哲也!」




生き返った後初めて飛鳥と再開した哲也

これからも哲也率いるヒロイン達は幸せな時間が尽きなさそうです

ようやく現状いる全ヒロインを出すことが出来ました なかなか飛鳥を出せずじまいでいつだそうか迷ってました・・・

次回は平日でもALO編!皆の小さなアイドル(?)が帰ってくる!お楽しみに!


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part72 ビーストテイマー~最高の友達~

今回、題名見たら分かるかも知れませんが、あの子が久々の登場です!

きっとこのコンビが好きな人もきっと多いはず!

では本編をどうぞ!


哲也「ふぁ~・・・昨日飛鳥と遅くまで話してたから眠いなぁ・・・」

 

琴音「?飛鳥って誰?」

 

木綿季「飛鳥?聞いたことあるようなないような・・・」

 

哲也「あ!そ!そう!昔からの友達なんだよね!!!もう海外行ってる!」

 

木綿季「うーん・・・何かが引っかかるなぁ・・・」

 

哲也「ははは・・・」

 

危ねぇ危ねぇ・・・木綿季に飛鳥があのアスカだってバレたらまずい話になる・・・

 

だって死人の飛鳥と話してるんだよ?絶対頭おかしい人って思われるわ。

 

珪子「あの、哲也さん?」

 

哲也「ん?どした珪子。」

 

珪子「今日何ですけど放課後の何時からでも構いませんのでどこか空いてる時間ってありますか?」

 

哲也「あーまぁ8時くらいからなら余裕で空いてるな。」

 

珪子「なら、8時半からALOのアルンで待ち合わせしませんか?どうしても哲也さんに相談に乗ってもらいたいことがあるんです。」

 

哲也「まぁ俺は別に構わないけど・・・」

 

木綿季「ならボクも行きたい!」

 

琴音「私も!」

 

珪子「あれ?琴音さんってALO持ってましたっけ?」

 

哲也「この前くじ引きでな なぁ琴音。」

 

琴音「うん!まぁ酷い目にはあったけどさ・・・」

 

木綿季「哲也のエッチ・・・」

 

哲也「なんで!?」

 

珪子「とにかく、本日の8時半にアルンにお願いします!中央の噴水のところで!」

 

哲也「あ、珪子 和人は良いのか?」

 

珪子「今回は哲也さんが適任なんです。きっとその方が゛あの子゛も喜ぶと思うし。」

 

哲也「?とにかく8時半アルンだな、分かった。」

 

木綿季「・・・・・・ねぇ、あの娘ってまた女?」

 

哲也「え!?」

 

珪子「へっ!?いや!違います!どちらかって言うと男の子です!」

 

琴音「えぇ!?哲也ってどっちもいけるの!?」

 

木綿季「て、哲也がホモ・・・・・・?」

 

哲也「違う違う!!!!変な妄想すんな!!!!」

 

珪子「すみません、相談の本題はやっぱりあっちで話したいので・・・」

 

哲也「別に構いやしないよ、皆来るの忘れんなよ。」

 

うーん、珪子の相談か・・・なんだろうな?和人の落とし方?いや、俺はそんなん聞かれても答えらんねぇぞ・・・

 

でもそれだったらどちらかって言うと木綿季に聞くよな・・・・・・うーん・・・・・・俺が適任か・・・・・・もしかしてボス討伐とか?

 

俺は珪子の相談の内容を考えながら今日1日を過ごし、いよいよ8時半

 

~哲也家~

 

哲也「さてと、そろそろ行きますか。」

 

俺はアミュスフィアを被り、ALOにログインした。

 

~ALO・アルン~

 

ALOにログインした俺は、ユウキとフィリアと待ち合わせ、アルンへ向かった。

 

ちなみに溶けた防具は一応なんとかなった、NPCにそういったものを直せるのがいたのが救いだった。

 

テツヤ「もうシリカも来てるのかな?」

 

フィリア「シリカ?シリカってあのビーストテイマーの?」

 

テツヤ「なんだ、お前も知ってたのか。」

 

フィリア「一応ね、詳しいことはよくわからないけど。」

 

ユウキ「シリカって言えばピナとのコンビが印象的だね、もう一度ピナに会いたいなぁ。」

 

当然だが、シリカがSAOからログアウトしたと同時に、ピナはその姿化を消した。

 

無論、ALOで復活なんて言うことも無く、シリカはピナとの別れを余儀なくされていた。

 

テツヤ「だね。」

 

フィリア「ピナっていうのがテイムモンスターなの?」

 

テツヤ「そゆこと。」

 

ユウキ「モフモフで可愛いんだよ! 」

 

フィリア「モフモフか~私も会ってみたいな~」

 

テツヤ「あ、もうシリカもいるみたいだ。」

 

アルン内を歩いて、中央にある噴水の場まで行くと、そこにはなんだかウズウズしてるシリカがいた。

 

テツヤ「おっす、シリカ。」

 

ユウキ「やっほー!」

 

シリカ「あ、テツヤさん、ユウキさん、って言うことはそちらが・・・」

 

フィリア「初めまして!フィリアって呼んでね!」

 

シリカ「はい!私のこともシリカって呼んでくださいね!」

 

テツヤ「さて、早速本題に入ろうか、シリカ 今日呼び出した理由は?」

 

シリカ「はい、あの、ユキちゃんって今いますか?」

 

テツヤ「ユキならここで寝てるぞ。」

 

俺は胸ポケットにいるユキをそっと持ち上げ、肩に乗っけた。

 

ユキ「むにゃむにゃ・・・」

 

ユウキ「ユキ?シリカが呼んでるよ?」

 

ユキ「むにゃ・・・なぁに?」

 

シリカ「ユキちゃん、寝起きで悪いけどこのアイテムを分析してほしいの!」

 

そう言ってシリカはユキに何やらブロック状になってるアイテムを見せた。

 

ユキ「どれどれ?・・・・・・これは・・・・・・シリカさん、SAOの頃テイムモンスターっていましたか?」

 

シリカ「うん!」

 

ユキ「ならこれはそのテイムモンスターの姿だね、ALOに来る途中でこんな格好になっちゃったみたいだね。」

 

テツヤ「ってことはそれがピナってことか?」

 

ユキ「あのね、SAO生還者がALOにログインする時って、大概似たようなアカウントデータを使われるの、だからお父さんも最初はあんなに強かったの、アイテムもバグってたでしょ?」

 

テツヤ「確かに・・・」

 

ユキ「シリカさんの場合、多分そのテイムモンスターだけがALOに引き継げた感じだけど、やっぱりSAOとALOではデータが違っちゃうからこうしてバグデータになっちゃったんだろうね。」

 

シリカ「やっぱり・・・やっぱりピナだったんだね!」

 

ユウキ「シリカはどうしてピナだって気づけたの?」

 

シリカ「ログインした時からこのアイテムには気づいてましたけど、今までは取り出しもしなかったんですけれど、この前このアイテムを取り出した時、中から声が聞こえたんです『きゅるる』って声が。」

 

テツヤ「ピナの鳴き声だな、それは。」

 

シリカ「ユキちゃん!どうにかしてピナに会えないの!?」

 

ユキ「うーん・・・こういう場合処置が難・・・・・・あ、あるかも。」

 

テツヤ「何!?」

 

ユウキ「その方法は!?」

 

ユキ「えっとね、多分だけどこのブロック状の物も、敵のモンスターとかにやられちゃえばもう一発だと思うの。」

 

フィリア「でもそれだと中の子が・・・」

 

ユキ「心配ご無用!中のテイムモンスターは無事に救出できるはずだから!」

 

テツヤ「おぉ!それならピナも!」

 

ユウキ「でもユキ?どうやってモンスターにこのブロックを壊させるの?」

 

ユキ「前いたじゃん!あの防具溶かすモンスター!それの亜種があるの!」

 

ユウキ・フィリア「えぇ!?」

 

シリカ「?あのモンスターってなんですか?」

 

テツヤ「ちょっとこの前ね・・・」

 

ユキ「前のは防具を溶かすタイプだったけど、今回はアイテムを溶かしちゃうの!本来ならものすごく厄介な相手だけど、この中のテイムモンスターを救出するには丁度いいかも!」

 

テツヤ「よっしゃ!なら早速行くか!」

 

ユウキ「ピナには会いたいけどあのモンスターは・・・」

 

フィリア「私も・・・」

 

ユキ「今回は裸になんかならいから平気平気♪」

 

シリカ「それじゃあテツヤさん!張り切っていきましょう!」

 

テツヤ「おう!」

 

ユキ「モンスターはインプ領付近の森だよ!薄暗いけど、お父さんかお母さんの魔法を使えば多分スプリガンとケットシーでも充分視界が見渡せるはずだよ!」

 

テツヤ「なら早速インプ領だ!行くぞ!」

 

一同「おぉー!」

 

~インプ領付近・森~

 

テツヤ「なんだ、薄暗いって言ってたけどそうでもないじゃん。」

 

フィリア「全く見えないよぉ!」

 

シリカ「ここはどこですかぁ!?」

 

ユキ「ほらほら、早く魔法唱えなきゃ。」

 

ユウキ「なるほど、ボク達だけがこの暗闇でも動けるんだね。」

 

ユウキはそう言いながら暗視魔法を唱えた。

 

フィリア「あ、良く見えるようになった。」

 

シリカ「思ったより視界は良好ですね。」

 

テツヤ「よし、そんじゃあ早速そのモンスターを探すぞ、特にシリカ また触手に捕まってパンツ見られないように。」

 

シリカ「は、はい!」

 

ユウキ「本当は見たそうな顔してるくせに・・・」

 

テツヤ「バーカ お前ので充分だよ。」

 

ユウキ「ば、馬鹿・・・/////」

 

ユキ「バカップル!」

 

フィリア「だね・・・」

 

そんなこんなで、そのアイテムを溶かすモンスターを探すことに。

 

テツヤ「ところでシリカ?なんでピナの話で俺が適任なんだ?」

 

シリカ「はい、皆さんの中でピナが1番懐いていたのがテツヤさんなので、あの子もきっとテツヤさんに会えた方が嬉しいかなって思いまして・・・ご迷惑でしたか?」

 

テツヤ「ぜんぜん、むしろ俺も嬉しいよ、久しぶりにピナに会えて。」

 

シリカ「なら良かったです♪」

 

テツヤ「さて、ユキ、今度のモンスターはなんて名前なんだ?」

 

ユキ「ハードメルトプラントは変わらないけど、そこに+してアナザーが入るんだ。」

 

ユウキ「ていう事は、アナザーハードメルトプラント?」

 

ユキ「正解!でも見た目はこのよりちょっと緑が深い感じかな?」

 

シリカ「緑が深いモンスターって・・・アレだったりします?」

 

シリカの指差す方には確にこの前の奴の緑が深いバージョンがいる、今回はユウキもフィリアも万全でいるしとりあえずは大丈夫かな?

 

テツヤ「よっしゃ!とりあえずあのモンスターを使って・・・・・・ってどうやって溶かさせるんだ?」

 

ユキ「そんなの簡単だよ、あのモンスターがドロップする妖怪液で溶かせばいいの。ただし・・・」

 

テツヤ「だったら狩るだけか!月牙天衝!」

 

俺は斬月を抜くと同時に月牙天衝で遠くの敵を蹴散らした、それ同時にドロップアイテムで『妖怪液』を手に入れた。

 

テツヤ「よし!まず1個!」

 

ユキ「ありゃ?お父さん運がいいね!」

 

ユウキ「?どういう事?」

 

ユキ「そのモンスターの妖怪液はね、本来売却用アイテムで、すんごい高値で売れるの、だからドロップ率も低いんだけど・・・」

 

テツヤ「どんくらい?」

 

ユキ「100中10?」

 

テ・ユ・フィ・シ「じゅ!?10!?」

 

ユキ「あと、あの大きさだとだいたい15個は最低限必要だから、今晩中に集めるのは至難だと思うよ?」

 

テツヤ「へ!10だろうが関係ねぇ!片っ端から殺すだけだ!」

 

ユウキ「よぉし!誰が1番倒せるか勝負ね!」

 

フィリア「望むところ!」

 

シリカ「負けませんよ!」

 

ユキ「流石は元攻略組とその仲間だね、そのやる気でファイトだよ!」

 

なぁに、たかが10%だろ?数10体倒せばすぐ引けるさそんなパーセンテージ

 

・・・・・・そう思ってた俺が甘かった。

 

~1時間後~

 

テツヤ「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」

 

ユウキ「はぁ・・・はぁ・・・」

 

フィリア「今・・・・・・何個くらい・・・・・・?」

 

シリカ「多分・・・・・・5個位です・・・・・・」

 

あれからかれこれ1時間 多分全員で総勢300は狩ったと思うが、出てきたのはたったの5個、

 

テツヤ「だぁもう!!!!!!出てくんのは木の枝木の枝木の枝!!!!!!やってられるかこんなマゾゲー!!!!!」

 

ユウキ「もう同じ敵ばっかで飽きたよ~・・・」

 

ユキ「うーん・・・流石に限界かな・・・」

 

シリカ「私諦めません!ピナに会うまで倒し続けます!」

 

テツヤ「シリカ・・・まぁ、乗っかった船だ、降りるまでは付きやってやるか。」

 

ユウキ「お礼はピナをモフモフさせてよね!」

 

フィリア「私も!楽しみにしてるからね!」

 

シリカ「は!はい!ありがとうございます!」

 

ユキ「うんうん♪友情だね♪」

 

テツヤ「さてと、そろそろギアあげますか!卍解!!!!!!」

 

ユウキ「ならボクだって!!卍解!!!」

 

フィリア「えっ!?」

 

シリカ「ユウキさんも!?」

 

テツヤ「天鎖斬月!」

 

ユウキ「天鎖斬月!」

 

ユキ「・・・・・・ただ格好真似してるだけじゃん。」

 

ユウキ「てへへ♪場を和ませようと思って♪」

 

テツヤ「アホかお前は。」

 

フィリア・シリカ「な、なんだ・・・」

 

テツヤ「さーてと!んじゃあ第2ラウンドを・・・」

 

ユキ「待って!ここの近くに中ボス反応!これは・・・うん!アナザーハードメルトプラントの親玉だよ!」

 

テツヤ「お!ならちょっとは出現率上がってるんじゃ・・・」

 

ユキ「うん!50%の確率だよ!しかも、30%でそれよりもっと効果の高い溶解液もドロップするよ!」

 

ユウキ「それがドロップしたらどうなるの?」

 

ユキ「うーん多分今の溶解液+それで事足りると思うよ。」

 

フィリア「なら早速行こうよ!」

 

テツヤ「ユキ、案内よろしく。」

 

ユキ「うん!ここから・・・」

 

俺らはユキに案内され、その敵の親玉のところまで向かった

 

~親玉の場所~

 

テツヤ「おうおう、随分とでけぇもんだな。」

 

ユウキ「ちょっと怖いね・・・」

 

ユキに連れられた場所には、先程よりも倍以上でかいアナザーハードメルトプラントがいた。

 

シリカ「それじゃあ早速!」

 

シリカが早速短剣で攻撃をしかけたが、シリカの攻撃はいとも容易く弾かれてしまった。

 

シリカ「そんな!」

 

ユウキ「ならボクが!」

 

フィリア「私も続くよ!」

 

2人がそれぞれ挟み合うように攻撃をしかけたが、ムチで武器を弾かれ、丸腰になってしまった2人は そのままムチで弾き飛ばされた。

 

ユウキ「あわぁ!?」

 

フィリア「きゃぁ!!!!!」

 

テツヤ「なっ!?こいつなかなかやるな・・・よし!ならまずは触手だ!」

 

俺は月牙天衝で触手を斬ろうとした しかし触手は月牙天衝をヒョイっと避けられてしまった。

 

テツヤ「ありゃ?」

 

ユキ「お父さん腕鈍った?」

 

テツヤ「ぬおっ!?んなわけあるか!!!!見とけユキ!!!!」

 

俺はユキの一言に熱が入り、接近戦に入り切り刻もうとした。

 

切り刻むのも少しは成功したが、やはり有り余る触手に身体を持ち上げられ、俺も投げ捨てられた。

 

テツヤ「んなぁ!?」

 

ユキ「ひゃあ!?」

 

シリカ「この!!!」

 

シリカがしかけた攻撃は、どうやら敵の急所に当たったらしく 敵は怯んだ。

 

テツヤ「よっしゃ!チャンスだ!ホリゾンタル・・・・・・ってぇソードスキル無いんだったぁ!!!!」

 

ユキ「なら翔龍双牙があるでしょ!!!!」

 

テツヤ「だけども時間も稼げねぇしなぁ・・・」

 

ユウキ「あんなに触手だあったら倒せる敵も倒せないよぉ・・・」

 

シリカ「まだまだ!」

 

シリカが再び敵に攻撃をしかけると、今度は触手に捕まり、俺らのように投げ飛ばされた。

 

シリカ「きゃぁ!?」

 

それと同時に、シリカの服からピナのブロックが出てきてしまい、ブロックが地面に叩きつけらてしまった。敵がピナにじわじわと近づいていた。

 

シリカ「っ!!ピナ!!!!」

 

ユウキ「あのままじゃピナが!!!!」

 

テツヤ「いや、待て これってチャンスなんじゃないか?」

 

フィリア「へ?チャンス?」

 

ユキ「もしこのまま敵がアレに溶解液を垂らせば・・・」

 

テツヤ「チャンスがある・・・!」

 

敵も俺らの思惑に乗ってくれて、ピナのブロックに向け溶解液を垂らしてくれた。

 

テツヤ「おぉ!!!」

 

ユウキ「やった!!!」

 

溶解液を垂らされたブロックはたちまちのうちに溶けていき、遂にはその姿を消した。

 

シリカ「ピナ・・・・・・」

 

フィリア「な、何も出てこないよ!?」

 

ユウキ「も、もしかして・・・」

 

テツヤ「いや!アレを見ろ!!!」

 

溶けたブロックの位置から、眩い光が放ちだし、俺達の目はその光で遮られてしまう。

 

テツヤ「眩っ!?」

 

ユウキ「何も見えない・・・!!」

 

シリカ「ピナ!?ピナ!!!!!!!」

 

シリカの悲しげな声が響き渡る、しかし、その声は直ぐに喜びの声となる。

 

「きゃるる!!!!」

 

シリカ「へ・・・・・・?」

 

テツヤ「今の声は!?」

 

ユウキ「間違いない!!!!ピナだよ!!!!」

 

光か消え去ると、そこには自慢の翼を羽ばたかせ、飛んでいるシリカの最高のパートナー ピナがいた。

 

ピナ「きゅるる~!!!!」

 

シリカ「ピナ!!!!!!!!!」

 

ピナ「きゅる!」

 

シリカはピナを抱きしめ、喜び間の涙を流していた。

 

テツヤ「良かったな!シリカ!」

 

ユウキ「で、でもまだ敵が・・・」

 

シリカ「あ!そうだ!ピナ!!!!早速で悪いんだけど、一緒にあの敵を倒そう!!!!!」

 

ピナ「きゅる!」

 

シリカの呼びかけにピナは応じ、早速ピナは自慢の小さな火球を飛び回りながら敵に浴びせていった。

 

それと同時に、ピナを掴もうとする触手がどんどん身体にまとわりついていき、最終的にはぐちゃんぐちゃんに絡まっていた。

 

シリカ「チャンスだ!!!!ここで決めます!!!!」

 

シリカはそのチャンスを逃さず、先程シリカが見つけた急所に攻撃を叩き込み、遂に敵のHPは尽きた。

 

テツヤ「おぉ!!!」

 

シリカ「やった!!!!!」

 

ピナ「きゅる!!!」

 

フィリア「なんとか勝てたね・・・」

 

ユウキ「ピナが出てきてくれなかったら危ういところだったね・・・」

 

テツヤ「お、ドロップアイテムに溶解液」

 

ユウキ「ボクも!」

 

フィリア「でももう手に入れても・・・」

 

ユキ「売れたらお金になるしいいじゃん♪」

 

フィリア「私はそんなのじゃなくてお宝が欲しいなぁ・・・」

 

テツヤ「なら、今回お前は手に入れたんじゃないか?」

 

フィリア「へ?」

 

テツヤ「とびっきりの笑顔って言うお宝をさ。」

 

俺はピナを抱きしめながら笑顔になるシリカを見てそう言った。

 

フィリア「それもそうだね♪」

 

シリカ「ピナ!また一緒に頑張ろうね!!」

 

ピナ「きゅるる~!」

 

テツヤ「ピナ、久しぶりだな。」

 

ピナ「きゅる~♪」

 

ピナは俺の頭に止まり、羽根を休めた。

 

テツヤ「こらこら、俺の頭は休憩所じゃねぇぞ?」

 

ピナ「きゅる・・・」

 

シリカ「ピナが悲しんでます・・・」

 

テツヤ「ぬおっ!?」

 

ピナ「きゅるる!」

 

ピナは何かを訴えるように俺の髪の毛を噛み、引き伸ばした。

 

テツヤ「いだいいだい!!!!!!」

 

フィリア「可愛いねこの子!」

 

ユウキ「ボクもぎゅってしたい~!」

 

ピナ「きゅる?」

 

テツヤ「はぁ・・・ったくこいつは暴れん坊なんだから。」

 

シリカ「でもそれがピナだもんね♪」

 

ピナ「きゅる!」

 

テツヤ「よし!んじゃあピナも救出できたとなったらここには長居無用だ!早速帰え・・・」

 

ユウキ「待って!誰か1人近づいてきてる・・・」

 

テツヤ「何?敵か?」

 

ユウキ「かも・・・用心しといた方がいいかもね・・・」

 

テツヤ「ったく・・・誰だよ・・・」

 

俺は天鎖斬月を握りしめ、近づいてくるプレイヤーに警戒した。

 

そして、暗闇の森の中から現れたのは 1人の男だった。

 

テツヤ「誰だ、お前は。」

 

「警戒しないでくれ、僕は君とそのお連れを呼びに来ただけだ。」

 

ユウキ「?ボクとテツヤを?」

 

「あぁ、我がインプ領主が君達をお呼びだ 付いてきてもらうぞ。」

 

テツヤ「ってことはあんたもインプってことで間違いねぇな?」

 

「もちろんだ。」

 

フィリア「私達はお邪魔ってことかな?」

 

「すまないがこれはインプ領だけの話にしたいんだ、スプリガンとケットシーの君達に付いてきてもらうと僕が困る。」

 

シリカ「そ、それじゃあ私達はここでお別れですね。」

 

フィリア「テツヤ ユウキ 気をつけてね。」

 

テツヤ「おう、その前にだ、あんたの名前を教えてくれ 名前を知らなきゃ信じる気にもならん。」

 

「人の名前を聞く時は?」

 

テツヤ「ちっ、しっかりしてやがる 俺はテツヤだ。」

 

ユウキ「ボクはユウキだよ!」

 

「そうか、僕の名前はレイだ、よろしく頼む。2人は時間は大丈夫か?今は10時前だが。」

 

テツヤ「俺はな。」

 

ユウキ「ボクも!」

 

レイ「なら僕に付いてきてくれ、今から領主の場まで案内する。」

 

テツヤ「ピナ、久々で悪いけどまた今度な。」

 

俺は頭の上のピナを優しく抱き抱えた。

 

ピナ「きゅる~・・・」

 

テツヤ「また今度だ、な?」

 

ピナ「きゅる!」

 

テツヤ「よし、いい子だ。」

 

シリカ「それじゃあピナ、行こっか。2人共お気を付けて。」

 

フィリア「またね!2人とも!」

 

テツヤ「またな。」

 

ユウキ「バイバーイ!」

 

2人はそれぞれ飛んでいき、この場から離れていった。

 

レイ「それじゃあ行こう。」

 

テツヤ「あぁ。」

 

こうして、俺達は謎の男 レイに連れられ、インプ領主の元まで向かったのだった・・・




久々の再会を果たしたシリカとピナ 2人はこれかもALOで絆を深めていけるはずです。

そして最後に登場したインプ レイとは!?一体何故領主が2人を呼ぶのか!!!!

次回もお楽しみに!


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part73 インプ領~領主とレイ~

今回は前回出てきた謎の男 レイとインプ領主について!

果たしてインプ領主とはどんな人物なのか!

ではどうぞ!


前回、突如現れた謎の男 レイにインプ領主の元に案内すると言われ テツヤとユウキはそれについて行った。

 

一体何故、インプ領主は2人を呼んだのか?

 

~~~~~~~~~~~

 

~インプ領~

 

インプ領は世界樹から見て東南の、暗闇の広がる山岳地帯の中にある、先程狩りをしてたのはその山岳地帯の麓だ、ちなみに山岳地帯とあって日光にはほぼ当たらない 領内とその付近が暗いのはその為だが、俺やユウキ レイ含むインプは暗視ができるみたいで俺たちにとっては暗闇でも何のそのだ。

 

ちなみにインプ領に近い種族はサラマンダーとウンディーネだ。

 

さて、今俺達はそのインプ領内を歩んでいた。

 

テツヤ「なぁ、なんで領主は俺らのことを呼んだんだ?」

 

レイ「君の実力が知りたいとのことだ そしてようやく君を直接呼べるチャンスが来たと、僕が命受けて、君を呼びに来たんだ。」

 

テツヤ「じゃあ何でユウキも一緒に?」

 

レイ「実はインプ領内で噂が立っていてな、『凄い実力を持ったインプのカップルがいる』とな。」

 

ユウキ「そ、そんな噂立ってたんだ・・・」

 

レイ「領主は君にも会いたいとおっしゃってね、今日君ら2人がこの付近に来てくれて僕も遠くに出向く手間が省けて助かったよ。」

 

テツヤ「ふーん、ユウキにもねぇ。」

 

レイ「ちなみに領主は1度は君にメッセージを送ったのだが、スルーされてしまってな、こうして、僕が君達の元にやって来たんだ。」

 

ユウキ「レイはどんな役職なの?」

 

レイ「一応、領主の右腕だ。」

 

テツヤ「へー、大層な役職じゃねぇか。」

 

レイ「まぁな、さぁ 着いたぞ、ここが我が領の中心部である領主の家だ。」

 

テツヤ・ユウキ「おぉ~」

 

その領主の家は、昔俺らが買った家より遥かに大きい家が目の前にあった。

 

レイ「くれぐれも失態のないようにな。」

 

テツヤ「へいへい。」

 

レイ「それじゃあ入ろう。」

 

レイによって開けられたドアの中に俺らも入り、俺とユウキは改めてその家の広さに驚いた。

 

テツヤ「随分と広いな・・・」

 

ユウキ「ねぇ~」

 

レイ「それじゃあ僕に付いてきてくれ。」

 

レイはそう言って俺らの前を歩き出した。

 

ユウキ「ねぇね、随分とクールだね、レイって。」

 

テツヤ「あぁ、なんか腹立つ。」

 

レイ「聞こえてるぞ、テツヤ。」

 

テツヤ「・・・耳もいいのかよ・・・」

 

レイ「悪いが地獄耳と言われててな、下手なこと言うと僕には筒抜けだぞ。」

 

テツヤ「なるほどね。」

 

ユウキ「ねぇねぇ、領主ってどんな人?」

 

レイ「一言で言うと、優しいな、それでいて女らしいというか・・・」

 

テツヤ「女なのか。」

 

レイ「君は領主の性別も知らなかったのか?」

 

テツヤ「何分最近ログインした新参者でな。」

 

レイ「なら仕方ないか・・・さぁ 着いたぞ、この部屋にいるんだ。」

 

テツヤ「よし、なら早速入ろうぜ。」

 

レイ「そうしよう、失礼します。」

 

レイは2度3度ノックした後ちに扉を開けた、するとその部屋には 椅子を後ろ向きにして座ってる1人の女性がいた。

 

テツヤ「あれが・・・領主・・・なのか?」

 

「よく来たな、テツヤよ」

 

そう言いながら領主は 椅子を回転させてその姿を見せた、

 

左手には扇子を持ち、足を組みながら姿を現した。

 

長めの黒の髪の毛に、それなりの身体付きをしていた。

 

「そなたがユウキじゃな?」

 

ユウキ「は、はい!」

 

「ふむ、わらわはカノンと言う よろしく頼むぞ?」

 

レイ「カノン様、以上で任務を終了させて頂きます。」

 

カノン「レイ 前々から言っとるじゃろ?別にそんな畏まらなくても良いと。」

 

レイ「しかし・・・」

 

カノン「まぁレイがそうしたいのならわらわは構わんぞ?」

 

レイ「はっ。」

 

テツヤ「んで・・・俺になんのようで?」

 

カノン「おぉ、そうじゃ テツヤ お主はいつぞやのユージーン将軍との一戦の時、勝手にスプリガン・ウンディーネ同盟とやらの大使になったらしいのぉ。」

 

テツヤ「えっ!?それ俺じゃない!!!!」

 

カノン「?レイ、資料を持ってきてくれないか?」

 

レイ「かしこまりました。」

 

ユウキ「テツヤそんなこと言ってたの?」

 

テツヤ「いや、厳密に言えばそれはキリト出会ってだな・・・」

 

レイ「カノン様 ここに。」

 

カノン「ふむ、どれどれ・・・・・・確かにここにはお主はその遣いになったと書いてあるの。」

 

テツヤ「そうだけどなんか問題があったとか?」

 

カノン「大ありじゃ、お主がユージーン将軍を負かした際、そこにサクヤとアリシャがおったろ?」

 

テツヤ「まぁ・・・」

 

カノン「その2人がわらわにテツヤを貸せとうるさいのじゃ、くどい程言われたその時じゃ、お主らカップルの噂が流れ始め、その話を詳しく聞くとお主とユウキという名があがってな、1度お主に領主専用のメッセージを送ったのじゃが、まぁ見事にスルーされての。」

 

テツヤ「?もしかしてマスターズメッセージって奴か?」

 

カノン「そうじゃ、まぁ普通のプレイヤーならそのメッセージを見ればすぐに飛んでくるものじゃが、まぁお主は疑惑付きのプレイヤーじゃ、そこは許してやろう。」

 

ユウキ「疑惑?」

 

レイ「2人はSAO生還者 なのだろ?」

 

テツヤ「何でそれを!?」

 

カノン「まぁ、領主を舐めてもらっては困る、そのくらいの情報朝飯前じゃ。それと、主のアロンダイト 何故主が持っておるんじゃ?それはどの種族も血眼になって探したが結局は見つからなかった幻中の幻 伝説の最頂点に位置するレジェンダリーウェポンじゃ。」

 

テツヤ「まぁ俺らのこと知ってるならいいか、こいつはSAOの頃からの相棒でな、普段このでかい剣に収めてあるんだ、そっから俺があることをするとアロンダイトになるんだ 俺らはアロンダイトを天鎖斬月って呼んでるけどな。」

 

カノン「なるほど、何故SAOの頃からあった武器がこの世界伝説扱いを受けてるかかが疑問にはなるが、深く追求するのは止めておこう。」

 

レイ「カノン様。」

 

カノン「おっと、話がちょっと逸れたの、話を戻すぞ、テツヤ 単刀直入に言おう、2人の領主に買われ、ユージーン将軍を破ったその腕をわらわに見せて欲しいのじゃ。」

 

テツヤ「腕を見せろってどうやって?」

 

カノン「聞いたかは知らぬが、レイはわらわの右腕に付けさせるほどの実力の持ち主での、レイと戦い勝てばその実力 認めよう。」

 

ユウキ「認められたらどうなるんですか?」

 

カノン「まぁ、わらわとの直接的な連絡、そしてレイとの連絡を許可しよう。なかなかおらんのじゃぞ?わらわとレイと連絡を取れるプレイヤーは。」

 

テツヤ「ふーん、まぁいいぜ、やろうぜレイ。」

 

レイ「良いだろう、望むところだ。」

 

カノン「場所は移さんでもいいぞ、ここは領主のホームだからな 気づ付いても数秒後には元通りじゃ。」

 

テツヤ「なら特に遠慮もいらないか。」

 

レイ「あぁ、行くぞ。」

 

レイがそう言って構えたのは 短剣だった。

 

テツヤ「短剣か・・・ならリーチ的にはこっちが有利か・・・」

 

レイ「さぁ行くぞ!!!!」

 

レイはそう言って素早く俺の懐に潜り込んできた。

 

ユウキ「っ!!!早い!!!」

 

テツヤ「なんの!」

 

俺は身体を捻り、攻撃を避け そのまま攻撃をしかけたが、俺の攻撃も避けられた。

 

テツヤ「やるな!」

 

レイ「君こそ!」

 

俺はレイに近寄られないように立ち回り、様子を見て一撃一撃を慎重に入れていく作戦をとった

 

テツヤ「貰った!」

 

レイ「甘い!」

 

テツヤ「ちぃ!」

 

ユウキ「凄い・・・あのテツヤに一撃も食らってない・・・」

 

カノン「じゃが、テツヤもやるな レイの攻撃をここまですべて避けるとはな。」

 

テツヤ・レイ「はぁぁぁ!!!!」

 

俺とレイは互いに剣を振り下ろした、普通短剣のプレイヤーが狙って鍔迫り合いを起こすのは至難の技だが、レイはいとも簡単にそれをやってのけた。

 

俺達は一旦引き、一息ついた。

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・」

 

レイ「はぁ・・・やるな・・・君も・・・」

 

テツヤ「お前もな・・・・・・」

 

レイ「・・・君はならないのかい?あの状態に。」

 

テツヤ「へっ、いいのかよ 卍解使っても 下手したら領主の前ではじかくぞ。」

 

レイ「馬鹿にされたものだな、僕がそう簡単に負ける訳ないだろう。それに興味もある、アロンダイトがどんなものかがね。」

 

テツヤ「だったら・・・出さしてもらうぜ!俺の全力!卍解!!!!」

 

俺はいつもの卍解ポーズを取り、卍解した。

 

ユウキ「テツヤの卍解だ!!!!」

 

カノン「ほぉ、あれが卍解・・・そしてアロンダイトか・・・」

 

テツヤ「天鎖斬月・・・」

 

レイ「テツヤ、僕も久々に出させてもらうぞ 全力を。」

 

テツヤ「おう、勝手にしな。」

 

レイ「さぁ!行くぞ!!!!」

 

テツヤ「かかってこい!!!!」

 

レイの言う全力がどんなものなのかは分からないが、俺は用心して剣を構えた。

 

レイは先程よりももっと早いスピードで俺に詰め寄る、たしかにこのスピードはさっきまでの俺じゃ追いつけないかもしれないが、この姿の俺の前にそのスピードは赤子の手を捻る位の物だ。

 

テツヤ「甘い!!!!」

 

レイ「っ!!!」

 

テツヤ「後ろだ!!!!」

 

俺はレイの背中に周り、軽く蹴り飛ばし そこから斬撃を繰り出そうとした。

 

レイ「くっ!でもこんなものでは!!!!」

 

レイは蹴り飛ばされながらも体制を立て直し、剣を構えた。

 

テツヤ「ちっ!!!!!!」

 

俺はレイの短剣を持つ手を左手で持ち、反撃できないようにした。

 

レイ「っ!!」

 

テツヤ「貰っ」

 

レイ「させない!!!!!」

 

レイは足で俺の身体を蹴りあげ、俺の攻撃をすんでのところで交わした。

 

テツヤ「ふっ、やるな。」

 

レイ「君こそ、危うく君の言う通り恥をかくところだったよ」

 

でも確かにレイは強い・・・こうなったらちょっとばかし荒業だが・・・

 

テツヤ「さぁてと・・・・・・んじゃあギア上げるぞ!!!!!!!!」

 

レイ「っ!?」

 

俺は超高速で近づき、レイの後ろにまわ込み 首にを閉めようとした。

 

レイ「っ!!!!させない!!!!」

 

レイは閉めようとする俺の腕をどかそうとした、すると、そこで事件は起きた。

 

俺の左手は、なんか柔らかい感覚を掴み取っていた。

 

テツヤ「ん?」

 

レイ「っ!?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・なんだこれ?」

 

俺はその柔らかい感覚を2度3度と揉んだ そう、俺が揉んでいたのは良くユウキのを揉んでたアレだった。

 

テツヤ「・・・・・・・・・おっぱい?」

 

レイ「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

俺はレイの肘打ちを思い切り顔面に食らった。

 

テツヤ「ごふっ!?」

 

レイ「き!君はなんてことしてくれたんだ!!!!!/////」

 

テツヤ「えっ!?ちょ!?お、お前まさか・・・・・・・・・女!?」

 

レイ「当たり前だ!!!!!!!!!男とでも思ったのかこの変態!!!!!!!!!」

 

テツヤ・ユウキ「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

カノン「?どうしてテツヤはレイのことを男だと思ったのじゃ?」

 

テツヤ「だ!だって完璧に見た目が男だし第一人称僕だし胸も控えめだったし・・・・・・」

 

レイ「世の中にはボーイッシュな女だっているんだってことを知らないのか!!!!!!!!!そもそも君の彼女だって第一人称ボクじゃないか!!!!!!!!!」

 

テツヤ「だってユウキは髪が長いじゃねぇかよ!!!!!!!!!後お前の名前も紛らわしいんだよ!!!!!!!!!なんだよレイって!!!!!!!!!」

 

レイ「この名はハンドルネームだ!!!!!!!!!リアルネームではもっと玲奈とか玲花とかちゃんとした女の名前だ!!!!」

 

カノン「それで、レイの胸を揉んでどう思ったのじゃ?」

 

テツヤ「え?いや、まぁ・・・サラシ巻いてるのかなって・・・」

 

レイ「き!君のような変態が強いプレイヤーだなんて僕は信じたくないね!!!!!」

 

テツヤ「俺は変態じゃねぇ!!!!」

 

ユウキ「なんでレイはそんな男の子っぽい格好してるの?」

 

レイ「男っぽいって・・・そもそも髪型はリアルと一緒だし、サラシは戦闘中胸が邪魔をするから回してるんだ。」

 

テツヤ「まさかレイが女とは・・・・・・」

 

レイ「とりあえず・・・・・・1回死ね!!!!!!!!!!!!」

 

レイは油断してた俺に短剣で斬りかかってきた。

 

テツヤ「危ねっ!?」

 

レイ「止まれこの女の敵!!!!!!!!!変態!!!!!!!!!スケベ!!!!!!!!!」

 

テツヤ「ま!待てって!!!!!!!!!」

 

レイ「待たない!!!!!!!!!」

 

テツヤ「ま!待て!!!謝る!!!謝るから!!!!!!!!!」

 

レイ「謝ってすんだら警察はいらない!!!!!!!!!」

 

カノン「仲良くできそうじゃの、2人は。」

 

ユウキ「むぅ・・・また女の子・・・・・・」

 

カノン「なんじゃ?嫉妬か?」

 

ユウキ「ふんっ!」

 

カノン「良い良い、嫉妬大歓迎じゃ その方がテツヤも喜ぶじゃろうな。」

 

テツヤ「んな呑気な事言ってねぇで助けろぉ!!!!!!!!!」

 

レイ「僕の初めてを奪った責任を取れ!!!!!!!!!」

 

テツヤ「初めてってんなヤらしいことしてねぇだろうが!?」

 

レイ「はぁ・・・はぁ・・・」

 

カノン「そんな胸1つ揉まれたくらいで怒ってたら結婚なんか出来んぞ?」

 

レイ「僕はまだ高校生です!!!!!!!!!」

 

ユウキ「へぇ、レイも高校生なんだね。」

 

レイ「ユウキもなのかい?奇遇だね。それにしても君も残念な彼氏を持ったものだね 他の女の胸を揉むなんてね。」

 

ユウキ「それはボクも思ってるけど・・・テツヤは基本はいい人なんだよ!」

 

レイ「良い人?」

 

ユウキ「うん!困ってる人を真っ先に助けたり、自分の命に変えて他の人を助けたりして、本当に優しい人なの!」

 

レイ「・・・・・・僕の第一印象は単なるドスケベなんだけどね・・・・・・」

 

カノン「まぁ レイの気持ちも分かるが、男は皆スケベなんじゃ 許してやってやれ。」

 

レイ「しかし・・・」

 

カノン「まぁ確かに許可もなしに胸を揉むテツヤも悪いと思うぞ?」

 

テツヤ「だってアレは事故・・・」

 

レイ「事故でも揉んだ事実には変わりない!!!!」

 

ユウキ「もぉ、レイも怒りすぎたよ?女の子はもっと柔軟に生きなきゃ!」

 

レイ「ユウキ・・・」

 

カノン「わらわもそう思うぞ?」

 

レイ「カノン様・・・・・・分かりました 2人を信じてここはテツヤを許します。」

 

テツヤ「ほっ・・・」

 

レイ「ただし!!!!次もんだら絶対殺す!!!!!!!!!」

 

テツヤ「はい・・・」

 

カノン「それじゃあ仲直りも出来たことだし、わらわの評価を下そう、テツヤ お主の実力・・・・・・過去最高じゃ!」

 

テツヤ「へっ!当然よ!」

 

カノン「荒々しい中に華やかな芸当も持っておる、特に接近した時のレイの腕を掴んで反撃させないようにした動き、やはり生還者の動きじゃな。」

 

テツヤ「まぁな、本当は最後レイの首を閉めておわらせろうとしたが・・・まさか女とはな・・・」

 

カノン「ふむ、テツヤ 主にわらわとレイとの連絡先を送る、なにか困った時はどちらか2人を頼るがよい、じゃが当然わらわ達も一般人、いない時はいないから気をつけてくれ。」

 

テツヤ「おう、俺はあんたのことをなんて呼んだらいい。」

 

カノン「カノンで構わん 堅苦しいのは嫌いじゃ。」

 

テツヤ「分かった、これからよろしくなカノン。」

 

レイ「全く・・・君には驚かされるよ・・・まさか男と思われてるとはね・・・」

 

テツヤ「悪いなレイ、これから宜しくな。」

 

レイ「まぁ・・・よろしく頼む。」

 

ユウキ「ボクは?」

 

カノン「ふむ、では次はユウキとレイの手合わせじゃな、レイ 今度は胸を揉まれてもこやつは女子じゃ 思う存分やると良い。」

 

レイ「カノン様、ご恐縮ですが ここはテツヤとユウキで戦わせるのが良いかと思います。」

 

カノン「ふむ、面白そうじゃの ではここでテツヤにレイの補佐が務まるかテストしようではいなか。」

 

テツヤ「補佐?」

 

カノン「一応、わらわの右腕だはレイだが、もしレイになにかがあった時の補佐を探しとるんじゃ もしここでわらわが納得する戦いを見せれば 補佐を頼みたいんじゃ。」

 

ユウキ「補佐になるとどうなるの?」

 

カノン「まぁそれなりの報酬と家を支給するつもりじゃ。」

 

テツヤ「へぇ、家か 美味しい話だな。」

 

カノン「まぁ、申し訳ないがそうなるとレイとの二世帯住宅にはなるがな。」

 

レイ「えぇ!?」

 

テツヤ「それはそれで問題があるんじゃ・・・」

 

カノン「仕方ないじゃろ。オーダーメイドの家が出来るのには最短でも2ヶ月はかかる、一応わらわの右腕の補佐を務めるものにそんな安っぽい家は与えられん、じゃからレイ しばらく我慢してもらえんか?」

 

レイ「・・・・・・また僕の胸を揉んだらユウキがいようと容赦なく殺すぞ・・・・・・」

 

テツヤ「随分と警戒されちまったな・・・まぁとりあえずその話乗った、家が貰えるなら望むとこだ ユウキ 手加減しねぇぞ?」

 

ユウキ「ボクもだよ!!!!」

 

レイ「それじゃあ構えてくれ。」

 

俺は天鎖斬月構え、ユウキはマクアフィテルを構えた。

 

レイ「それじゃあ・・・・・・初め!!!!!!!!!」

 

テツヤ・ユウキ「はぁ!!!!!!!!!」

 

俺とユウキは瞬時に動き、鍔迫り合いを起こした。

 

テツヤ「へっ!負けねぇぞ!」

 

ユウキ「ボクだって!!!!」

 

テツヤ「そらぁ!」

 

俺はユウキの体制をマクアフィテルごと崩させ、早速チャンスを作った。

 

ユウキ「っ!!!」

 

テツヤ「まだまだ甘いぞユウキ!!」

 

ユウキ「テツヤこそ!!!」

 

テツヤ「なにっ!?」

 

腹部が丸見えになったユウキに一撃を喰らわせようとするが、ユウキは崩れた体制からマクアフィテルを放り投げてきて、予想外すぎる攻撃によけれずに顔に傷が1つ付いた。

 

そして、放り投げたマクアフィテルはユウキの手元にブーメランの容量で戻ってきた。

 

ユウキ「ふふふ!流石のテツヤもこの奇襲攻撃には反応出来なかったみたいだね!」

 

テツヤ「やるなユウキ、だけど 手加減はここまでだ。」

 

ユウキ「むぅ!なんで手加減してたの!!!!」

 

テツヤ「まぁここんとこ負けばっかだし勝たせてやろうと思ったけど、もう手加減もいらねぇみたいだな なら全力でいくぜ?」

 

ユウキ「ボクは負けないもん!!!!」

 

テツヤ「ならこっからはフルスロットルだ!!!!!!!!!」

 

ユウキ「っ!!」

 

俺は出せる最速のスピードを持ってユウキの目の前を消えては現れを繰り返した ユウキの目の前に広がるのは多分俺の残像だ。

 

カノン「ほぉ。」

 

レイ「僕と戦った時よりも速い・・・!」

 

テツヤ「どうしたユウキ?手も足も出せないか?」

 

ユウキ「だったら・・・」

 

そう言うとユウキはマクアフィテルを地面に突き刺し、何かを魔法のスペルを詠唱し出した。

 

闇の魔法、まだ最初の段階の小さな物だが小さくてもユウキの周りを取り囲むには充分な程だ。

 

ユウキ「やぁ!!!!」

 

詠唱し終えたユウキの周りに闇魔法の特徴である黒い渦のようなものが生まれた。

 

カノン「ふむ、面白いの ここからどうなるかが見ものじゃの。」

 

ユウキ「さぁ出ておいでテツヤ・・・今日こそはボクが・・・」

 

テツヤ「月牙天衝!!!!!!!!!」

 

ユウキ「っ!!!!」

 

ユウキの周りを囲んでる黒い渦が消えたその時に、俺はユウキに向けて月牙天衝を放った。

 

ユウキ「でもこれくらい!!!!」

 

ユウキは地を這う月牙天衝を飛んで避けた、だがそんなことは予測済みだ。

 

俺はユウキが飛んだ位置に先回りし、待ち構えていた。

 

ユウキ「ふぇ!?」

 

テツヤ「残念だったなユウキ!!!!!」

 

俺はユウキの事を空中で連続で斬り、締めには1発の月牙天衝をゼロ距離で放ち、ユウキを地面に叩きつけた。

 

レイ「決まったか!?」

 

テツヤ「よし!俺の勝ち!!!!」

 

叩きつけられたユウキの場には煙が立ち込めていた、その煙が消えると 目をうずまきにし、倒れてたユウキがそこにはいた。

 

ユウキ「ふにゃぁ・・・」

 

レイ「ユウキ 戦闘不能です、カノン様。」

 

カノン「ふむ、この勝負 テツヤの勝ちじゃな。」

 

テツヤ「おーい ユウキ?起きてくれー」

 

流石にやりすぎたかなと思い、俺はユウキに近づき 抱き抱え頬を軽く叩いて目を覚まそうとした。

 

ユウキ「うっ・・・ボク・・・また負けちゃったのかぁ・・・」

 

テツヤ「てもお前の戦い方もよかったぞ、次こそは俺が負けちまうかもな。」

 

ユウキ「次はボクが勝つもん・・・」

 

そう言ってユウキは半べそになりながらも俺に抱きついてきた。

 

テツヤ「よしよし。」

 

俺はユウキの頭を優しく撫でてあげた。

 

ユウキ「ぐすん・・・」

 

カノン「テツヤ、ユウキ 見事な戦いじゃ、やはりわらわのの目に狂いは無かった テツヤ お主にレイの補佐を頼みたい。」

 

テツヤ「おう、任せとけ。」

 

カノン「ユウキにはこれまでと同様 テツヤと一緒にいてもらえれば構わん、どうせテツヤの家に居候するつもりなのじゃろ?」

 

ユウキ「バレてたんだ・・・でもテツヤと一緒なら例え火の中水の中森の中だよ!」

 

カノン「さて、それでは今日はこれまでとしよう、ご苦労さまじゃ レイ 2人を家に連れていってやれ。」

 

レイ「はっ。」

 

テツヤ「んじゃあなカノン またな。」

 

ユウキ「またね!」

 

カノン「また来るんじゃぞ、お主らはレネゲイドなんぞになるんでは無いぞ。」

 

こうして、領主のカノンにも腕を買われ、レイの補佐になった俺はインプ領に家を持てることとなった。

 

~レイとテツヤのホーム~

 

レイ「いいか、僕の家の扉はこっち、君らはこっちだ ユウキは構わないがテツヤが入ってきた時にはもう姿は無いと思え。」

 

テツヤ「へいへい。」

 

レイ「全く・・・今日は酷い目にあったよ・・・」

 

そう言いながレイはレイの方の家に入っていった。

 

テツヤ「んじゃ入るか ユウキ。」

 

ユウキ「うん!」

 

俺は俺達の方の扉を開き、家に入った すると、そこには以前の家よりも遥かに豪勢な間取りが広がっていた。

 

テツヤ・ユウキ「おぉー!」

 

家具 窓からの景色 ベッドの大きさ 何をとっても前の家よりもでかく なんだか悲しいけど やはりこの位の方がユウキものんびり出来そうだ。

 

ユウキ「見て見てテツヤ!!ベッドがこんなに大きいよ!!!!」

 

テツヤ「ユキ 出ておいで フェアリーじゃなくて普通の姿で。」

 

俺は胸ポケットでうとうとしてたユキを起こして 普通の姿にさせた。

 

ユキ「なぁにこんな時間に・・・・・・ってこれどうしたの!?盗んだ!?」

 

テツヤ「なわけあるか、貰ったんだよ 領主にな。」

 

ユキ「ふーん まぁ何はともあれまたこうやって家族3人並んで寝れるね!」

 

ユウキ「だね!」

 

テツヤ「そういや風呂はどうってんだ?」

 

俺は疑問に思い直ぐに足を運び、風呂場のドアを開いた。

 

すると、何故かそこには下着姿のレイいた。

 

テツヤ「えっ!?」

 

レイ「なっ!?/////何故君がここに!?/////」

 

テツヤ「知るか!お前こそなんで俺んち側の風呂・・・・・・ってお前の後ろにある扉って・・・」

 

レイ「ま、まさかお風呂は一緒だと言うのか・・・!?どういう事だテツヤ!!!!」

 

テツヤ「知るか!カノンに聞いてやるから待ってろ!!!!」

 

俺は急いで先程もらったカノンのアカウントに電話をかけると、すぐさまカノンは電話に出てくれた。

 

カノン『なんじゃ?わらわにようか?』

 

テツヤ「カノン まさかとは思うが二世帯住宅で風呂だけ一緒とかは無いよな?」

 

カノン『あ。』

 

レイ「カノン様!?あ。とは!?」

 

カノン『いやぁすまんそこだけ一緒にしてしまったようじゃ、だから風呂に入る時は気をつけてくれ。』

 

テツヤ・レイ「えぇ!?」

 

カノン『ところでレイよ?何故テツヤの目の前で下着だけになっとるんじゃ?欲情したか?』

 

レイ「なっ!?/////違います!!!!この男が僕のお風呂を覗いたんです!!!!」

 

テツヤ「はぁ!?でまかせ言うな!!!!俺は風呂を確認したらこうなってたから単なる事故だ!!!!」

 

カノン『まぁとりあえず我慢してくれ2人共、後テツヤ お主のメッセージボックスにわらわからの毎週の給料を送ったぞ、レイと同じ金額じゃ くれぐれも無駄遣いや賭け事には使わんようにな それじゃあの。』

 

そう言ってカノンは通話を切った。

 

テツヤ「給料?」

 

レイ「カノン様はインプの領主だ、その右腕を務める僕にカノン様から毎回と言うか週に一度お給料を貰ってる 僕は別に必要ないけど、カノン様が受け取ってくれと言って聞かないんだ だから僕は甘えてありがたく貰っている。」

 

テツヤ「ふーん いくらなんだろ。」

 

俺は早速メッセージボックスを開き、カノンから届いてるメッセージを開いた。

 

テツヤ「どれどれ・・・」

 

《message for Kanon》

 

『テツヤよ、これからはレイの補佐としてレイのことを支えてやってくれ 無論わらわのことも守るのじゃぞ?まずはこの給料を受け取り日々の訓練に育んでくれ 初回はわらわの気持ちも入っとる 無駄遣いせんようにの、では。』

 

テツヤ「でも週給か・・・カノンの気持ちっていくら入ってんだろうな・・・」

 

《500000ユルドを受け取りました》

 

テツヤ「っ!?50万ユルドォ!?」

 

レイ「?何を驚いてるんだ?」

 

テツヤ「だ!だってこんな大金いきなり受け取れって言われてもよおわ!!!!」

 

レイ「言っとくが週給は25万ユルドは最低でも貰えるぞ?そこから日々の功績だったりを認められてもっと貰えることになる。」

 

テツヤ「カノンは破産しねぇのか・・・?」

 

レイ「その点は問題ない、インプ領での買い物にかかってる税金は全てカノン様に行くことになり、中枢の町 アルンでインプ産の物を購入した時もカノン様にその税が入る。毎週百万はくだらない税金がカノン様の手元に入り、その内幾分かは街の活性化に使われ、手元に残るのは70万弱 そこから僕と君に給料として送られるんだ ちなみに カノン様は武器作りの天才でもある、カノン様の武器を求めここまでくる人も少なくは無いし、時には大金をはたいてカノン様の武器を買おうとする、だから常にカノン様の懐は潤いっぱなしなんだ。」

 

テツヤ「ふーん まぁとりあえずこの50万はありがたく受け取るか・・・でも週給はいらないな・・・」

 

レイ「やはり25万もいらないか?」

 

テツヤ「あぁ、毎週貰う必要は・・・・・・・・・やっぱいるわ・・・・・・」

 

レイ「?」

 

俺は思い出した、ユウキのこの世界における食欲の尋常さを。

 

そう、あれはユウキにねだられちょっと背伸びのレストランに行った時だ。

 

~回想~

 

ユウキ『えっと ここに載ってるの全部お願いします!』

 

『え?』

 

テツヤ『お、お願いします・・・』

 

『か、かしこまりました・・・』

 

ユウキ『ところでホントにいいの?全部頼んじゃって。』

 

テツヤ『だ!大丈夫さ!俺だって金はある!!!!』

 

ユウキ『それなら良かった♪』

 

~数分後~

 

『お待たせしました・・・』

 

テーブルに運ばれてきたのは ユウキが示したページの料理全てが運ばれてきた ハンバーグだったりスパゲッティだったりピザだったりピラフだったり沢山の料理が並んでいた。

 

ユウキ『んー!!美味しそー!!!!いただきまーす!!!!!!!!!』

 

ユウキの手をつけた料理は瞬く間にユウキの口の中に運ばれ、ユウキの胃に入っていった

 

ユウキ『モグモグ・・・んー!このハンバーグもスパゲッティも美味しい!!!!』

 

テツヤ『そ、そうか・・・よく噛めよ?』

 

ユウキ『うん♪もぐもぐ♪』

 

・・・・・・何故だ、大量にあった料理が今まさに消えそうになっている 、いやね、食べてる姿は可愛いよ でもコイツの胃がこんなにブラックホールだとは思わなかった。

 

ユウキ『ぷはぁー!テツヤ!お代わりしていい?』

 

テツヤ『はぁ!?お代わりぃ!?』

 

ユウキ『ダメ・・・・・・・・・?』

 

そう言ってユウキは涙目で俺に訴えてくる、辞めろ そんな目で俺を見るな そんな目で見られたら・・・

 

テツヤ『・・・・・・いいよ・・・・・・頼んで・・・・・・』

 

ユウキ『わーい!すいませーん!!!!!!!!!』

 

断れないよねぇ・・・・・・男としては・・・・・・・・・

 

結局、俺はユウキに3度お代わりを強請られ、ようやくそこでユウキも満腹になってくれたようだ。

 

ユウキ『ぷはぁー♪ボク満足♪』

 

テツヤ『・・・・・・・・・・・・』

 

そして、恐る恐る会計に。

 

『合計40点でお会計55万4000ユルドになります。』

 

テツヤ『んだとぉ!?』

 

55万!?いや待てよ!!!!!!!!!ユウキの笑顔見れたなら安いかもしれんけどそれでも笑顔1つ55万は高すぎるような気がするよ!?いやそもそもユウキを金なんかに変えられないけども・・・!!!!

 

『お会計出来ないとか?それでしたら我々もそれなりの対応を取らして・・・』

 

テツヤ『いやいやいや!!!!!!!!!払えるから!!!!!!!!!』

 

俺は56万ユルドを叩きつけた。

 

テツヤ『釣りはいらん!!!!!!!!!』

 

『ありがとうございましたー♪』

 

テツヤ『はぁ・・・ちくしょう・・・ユウキ助けてから貯めてた金(60万弱)が今のでパー・・・・・・・・・ぐすん・・・・・・・・・』

 

ユウキ『テツヤ♪行こ♪』

 

テツヤ『ユウキ・・・お前胃もたれとかしないのか・・・?』

 

ユウキ『?そんなのしないよー♪まだまだ食べれるよ♪』

 

テツヤ『えぇ!?』

 

まだまだって・・・もし今も食われてたら俺は今頃豚箱行き・・・・・・ヒィ!?

 

ユウキ『さぁ帰ろ♪後はいっぱいイチャイチャしよ♡』

 

テツヤ『あ、あぁ・・・・・・』

 

~回想終了~

 

テツヤ「って訳でさ・・・」

 

レイ「き、君も苦労してるんだな・・・スケベのくせに・・・」

 

テツヤ「スケベスケベって人前で未だブラとパンツで突っ立ってるお前に言われたくはないけどな。」

 

レイ「なっ!?/////ふざけるな!!!!これは僕が話夢中になってたからであってだな!!!!/////」

 

テツヤ「やーいレイのスケベ~」

 

レイ「っ!!!!/////いい加減にしろぉ!!!!」

 

そう言ってレイは俺に飛びかかってきたが、いつもユウキに飛びつかれてる俺にとっては避けやすい攻撃だった。

 

テツヤ「おっと。」

 

レイ「そこに直れ!!!!君の煩悩を全て取り除いてやる!!!!」

 

テツヤ「やれるもんならやってみな!!!!」

 

レイ「このぉ!!!!」

 

テツヤ「へっ!だかろそう簡単に・・・って後ろに引けない!?」

 

と俺の後ろにドアがあり、ドアを開けようとしても後ろ向きに立ってるから上手く開けられずにいた。

 

レイ「捕まえた!!!」

 

テツヤ「た!タンマ!待っ!」

 

レイ「待つわけないだろこの戯け!!」

 

そう言ってレイは俺とドアに向け飛び蹴りを仕掛けてきた、俺は覚悟を決め目をつぶったが、そこでまたまた事件は起きた。

 

レイ「ひゃっ!?」

 

テツヤ「のわぁ!?」

 

せ声だけじゃわからないか説明しよう、レイは飛び蹴りを仕掛けたがいいが、上手く体制を整えられず、俺では無くドアを蹴飛ばしてしまい、ドアにもたれ掛かっていた俺とドアを蹴ったレイは互いに倒れ、今俺は下着姿のレイに押し倒されたようなシチュエーションになっていた。

 

レイ「なっ!?/////」

 

テツヤ「はぁ・・・何でこうなんだろ・・・・・・・・・う・・・・・・・・・・・・・・・」

 

流石に下着をまじまじと見る訳にはいかない 俺は顔を横にそらすと そこにはユウキが立っていた。

 

ユウキ「れ、レイ・・・・・・?何でテツヤを押し倒して・・・?」

 

レイ「違う!!!!僕がテツヤにお風呂を覗かれたんだ!!!!」

 

テツヤ「ちょおい!?」

 

レイ「ふんっ!自業自得だ!反省しろ!!!!」

 

ユウキ「・・・・・・ふーん・・・・・・レイのお風呂覗いたんだぁ・・・・・・・・・」

 

おぞましいオーラとその可愛いアホ毛を尖らせたユウキが俺に近寄ってきた。

 

テツヤ「嫌!待って!!!!違う!事故だ!!!!事故!!!そう言ってくれレイ!!!!」

 

レイ「そんなこと知るか!!!!乙女の胸を揉んだのと下着姿を見たのは万死に値する!!!!」

 

テツヤ「だぁもうこの男女!!!!」

 

レイ「男女・・・・・・だと・・・・・・・・・?」

 

テツヤ「へ?」

 

俺が男女と言うと、レイまでもがユウキと同じようなオーラを放ち出した。

 

テツヤ「ぬおっ!?」

 

レイ「君までそう言うのか・・・男女と・・・・・・!!!!!!!!!」

 

テツヤ「あ、あれ?禁句?」

 

レイ「ユウキ 僕も僭越ながら手伝おう、このゴミの駆除をな。」

 

そのレイの目は先程までのクールビューティー差とはうってかわり、ただ目の前にあるゴミを殺そうとしてる目だった。

 

や、やばい・・・本気で殺される・・・!!!!

 

テツヤ「でもレイなら持ち上げ・・・って腕が使えない!?」

 

腕を使いレイを持ち上げ用としたが、何故か俺の腕は何かに縛られてあった。

 

レイ「僕専用の魔法だ、敵を拘束するのには充分すぎる威力を持っている、まさか初めて出来る僕の部下に使うことになるとはね・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「待て!何でスペル無しで唱えてんだよ!!!!」

 

レイ「僕専用の魔法だ、そんなのは必要ない。」

 

テツヤ「んなバカなぁ!?」

 

ユウキ「やっぱり・・・・・・テツヤのアレ、ちょんぎっちゃおうか♪」

 

レイ「賛成だね。2度と男として活動できなくしてやった方がいいと思うんだ。」

 

ユウキ「レイとは気が合いそうだね♪」

 

レイ「そうだな、これからよろしく頼むぞユウキ。」

 

ユウキ「こちらこそ!」

 

テツヤ「お願い!俺を殺すことで友情を育むの止めて!!!!」

 

ユウキ「じゃあ・・・早速いっちゃおうか♪」

 

レイ「だな。」

 

そう言うと2人は俺に向けて魔法のスペルを唱え始めた。

 

テツヤ「えっ!?」

 

レイ「言っとくがなテツヤ 僕は君に期待してたんだ、どんな男なのかとね、それがこんなにドスケベだったとは僕は心底ガッカリしたよ。」

 

ユウキ「これで浮気は何度目かなぁ?ねぇテツヤ♪」

 

テツヤ「弁解の余地は?」

 

ユウキ・レイ「無い。」

 

テツヤ「なら人思いにやれぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」

 

こうして俺はまた1人、仲間に女の子を作り インプ領主の右腕の補佐となった。

 

正直今度からのログインが怖すぎるが、また仲間ができたのはワクワクできる。

 

役職的には3番目に偉いんだ、自覚持って行動しなきゃな!




インプ領主のカノンと、実は女だったレイ。そしてその補佐テツヤと付き人ユウキ。

この4人がいれば敵なしか!?

次回は木綿季の秘密について!次回もお楽しみに!



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part74 木綿季の秘密~実は部屋には・・・~

今回は前回の予告通り木綿季の秘密!

木綿季はどんな秘密を隠しているのか!

ではどうぞ!


皆、こんにちは!ボクはこの作品のヒロイン 木綿季だよ!

 

え?知ってるって?もぉそこは知らなくても驚くのがお約束でしょ?

 

と、こんな話は置いといて、実はボク、今誰にも それこそ哲也にも言えてない秘密があるんだ。

 

今日はそんなボクの秘密を特別に、読者の皆に教えてあげるね?

 

ただし!だーれにもこれは言っちゃダメだよ!?哲也にもだよ!?

 

・・・・・・・・・よろしい♪それじゃあボクの秘密を教えてあげるね♪~

 

~~~~~~~~~~~

 

皆はボクか学校で何をしてるか知ってるかな?実はボクは色々な部活の助っ人を掛け持ちしてるんだ!

 

だから例えばバスケだったり。

 

「木綿季さん!お願い!」

 

木綿季「任せて!」

 

木綿季はスリーポイントラインからシュートを放つと、綺麗な放物線を描きシュートは入った。

 

木綿季「やった!スリーポイント!」

 

「やっぱり木綿季さんがいると頼もしいなぁ 本入部してくれないの?」

 

木綿季「うーんやっぱり哲也と一緒にいる時間が少なくなるのは嫌なんだ、ごめんね?」

 

「いやいや!これから是非助っ人として来て欲しいわ!」

 

時にはサッカー。

 

木綿季「てりゃあ!」

 

「うわぁ!?」

 

木綿季のシュートは見事にコーナーを突き、華麗なゴールが決まった。

 

木綿季「わーいハットトリックだ!」

 

「流石ね!これも荒波君との秘密の特訓の成果かしら?」

 

木綿季「そんなことしてないよ!!!!/////」

 

「冗談よ♪これからも助っ人 よろしく頼むね!」

 

木綿季「うん!」

 

またある時には陸上。

 

木綿季「はぁ・・・はぁ・・・」

 

「凄いね!本部員の人より速いなんてやっぱり勧誘したいわ!」

 

木綿季「駄目だよボクなんて・・・体力無いし・・・」

 

「大丈夫!木綿季なら毎日体力の練習してるじゃない!」

 

木綿季「?」

 

「え?してないの?荒波君と子作り。」

 

木綿季「っ!?/////してないよ!!!!!!!!!」

 

「ありゃま、でもしてみたら?案外体力上がったりして♪それに陸上部ユニって男子から受け良いらしいわよ?」

 

木綿季「うぅ・・・/////」

 

「照れちゃってこのこの♪」

 

そして他にも水泳、バレー その他諸々と色々な助っ人を買ってるんだ。

 

さて、ここで問題 日々別々の運動を繰り返すボクはどうなると思う?

 

答えはこれ。

 

~紺野家・木綿季の部屋~

 

木綿季「つ、疲れたぁぁぁぁぁ・・・・・・」

 

こうやってベッドに倒れ込む毎日、本来なら哲也にぎゅってして貰えれば一瞬で回復するんだけど、やっぱり同居してないとそれは難しい。

 

ボクは日々哲也不足が溜まる一方だ。

 

木綿季「哲也に会いたいな・・・」

 

そう思いながらTVをふと付けると、ある番組がやっていた。

 

『ほぉ、カブトムシが好きすぎて部屋中にカブトムシの写真を!』

 

『えぇ、今までは素っ気ない部屋だったんですが、帰ってくるとカブトムシの写真が私を癒してくれましてね。』

 

木綿季「っ!!!!これだ!!!!!!!!!」

 

何気なくつけたTVには ボクの溜まった疲れとストレスを癒してくれるうってつけの解除方法があっることに気づいたから、ボクはそれを試してみることにした。

 

それは、TVでやってるように部屋全体に哲也の写真を貼ること。

 

うーんでもまだ2、3枚しか無いしなぁ・・・

 

・・・・・・無いなら撮ればいいよね!よぉし!早速実行しよう!!!!

 

~翌日~

 

哲也「おっ、今日はデジカメ持ってきたのか?」

 

木綿季「うん!はいチーズ♪」

 

哲也「いえい♪」

 

ふふふ・・・早速1枚目・・・今日はたくさん取っちゃおっと!

 

こうして、ボクの野望への1歩が始まった。

 

ボクは沢山の哲也を撮った 例えば昼寝してる哲也。

 

哲也「Zzz・・・」

 

木綿季「シャッターチャンス!」

 

翔と話してる哲也。

 

哲也「そん時に新井がさ~」

 

木綿季「いただき!!!!」

 

ご飯を食べてる哲也。

 

哲也「もぐもぐ・・・」

 

木綿季「貰った!」

 

哲也「こんなとこも撮るの?」

 

木綿季「うん♪」

 

哲也「まぁ構いやしないが・・・」

 

放課後になり、部活をしてる哲也。

 

哲也「えぇ!?ストライクじゃないの!?」

 

木綿季「カッコイイ哲也もボクだけの物~♪」

 

こうして、学校だけで累計100枚は超える写真を手に入れたボクは、最後に哲也の普通の姿を撮るために、おねだりしてみた。

 

木綿季「ねぇねぇ、哲也が普通に立ってる姿を取りたいなぁ・・・駄目?」

 

哲也「別に構わないけど?」

 

木綿季「やった!じゃあこの木の下にお願い!」

 

哲也「へいへい。」

 

木綿季「それじゃあ撮るよ!はいチーズ!」

 

~~~~~~~~~~~

 

木綿季「ふっ・・・ふふふ・・・ふふふふふ・・・・・・♪」

 

ボクは今目の前に広がる沢山の哲也の写真を眺めニヤニヤしていた、こんなに沢山の哲也の写真がこれからボクの部屋に貼られるんだって思うとワクワクするな~♪

 

・・・・・・へ?おじいちゃんとかが部屋に入る時はどうするって?

 

ちっちっち!世の中はSAOみたいなVRができる時代なんだよ!壁紙なんて自由自在だし、直ぐに変えられるから見られる心配は皆無だよ!

 

木綿季「それじゃあ早速始めよう!」

 

ボクは早速、部屋中を哲也だらけにするために写真に両面テープを塗ってバンバン張り出していった。

 

木綿季「これはここ・・・あーでもこの哲也かっこいいしベッドの横に貼っちゃお♪こっちは可愛い寝顔してるから部屋の天井に・・・あーんもう迷っちゃう!」

 

こんな姿哲也には絶対見せられないよね、多分気持ち悪がられちゃう・・・

 

木綿季「これはここに・・・これもそこ・・・これはあそこに・・・わーい!完成した!」

 

ボクの中に溢れる満足感、それに浸りたくてボクはベッドに横たわった。

 

木綿季「ここにも哲也♪上にも哲也♪右にも哲也♪左にも哲也♪あーん幸せぇ・・・♡」

 

ボクは幸せに浸りたくて枕をギューッと抱きしめた、とそこでボクはあることに気づいた。

 

木綿季「あ、いけないいけない、最後の大仕事・・・!」

 

ボクはある1枚の布を取り出した、そこにはボクが今日最後に撮った哲也の写真がプリントされていた。

 

皆ならこの布が何か分かったかな?正解は~・・・・・・

 

木綿季「よし!出来た!ボク特性抱き枕!」

 

そう、プリントした布は抱き枕用の布に使って、哲也抱き枕を作ってみたの!

 

木綿季「えへへ♪後は~・・・・・・ってあぁ!!!!大事なもの忘れた!!!!」

 

その大事なものとは、哲也の髪の毛。

 

え?って思う人もいると思うんだけど、好きな人の髪の毛を枕に入れると、その枕からその人の匂いがするようになるって本で書いてあったの!

 

ボク哲也の匂い大好きだからやってみたいんだけど忘れちゃったら仕方ないよね・・・明日取ってこよ・・・あ、ボクもしかしたら匂いフェチなのかも?

 

木綿季「でもまだ作るべきものはある!」

 

ボクは裁縫道具を取り出して、あるものをせっせと作り出した。

 

~30分後~

 

木綿季「出来たァ!ボク特性哲也人形!」

 

ボクが作ったのは天鎖斬月を持った小さな哲也ぬいぐるみだった。

 

木綿季「んー我ながら上出来♪」

 

ボクは作った哲也人形を枕の側に置いた、抱き枕カバーは哲也 人形も哲也 部屋中に哲也 うーんこれがボクの求めてた癒し!

 

木綿季「後は髪の毛を・・・ふふふ・・・♪」

 

~翌日~

 

木綿季「てーつーや♪」

 

ボクはいつもと同じ感じで哲也に抱きついた。

 

哲也「よしよし、甘えんぼだなお前は。」

 

木綿季「えへへ~♡」

 

ボクは哲也にすりすりしながら、1本の髪の毛に狙いを定め、勢いよく1本抜いた。

 

哲也「いてっ。」

 

木綿季「?どうしたの?」

 

哲也「いや、なんか頭がチクンときて・・・」

 

木綿季「虫に刺されちゃった?」

 

哲也「まぁ大丈夫だろうな。」

 

木綿季「そう?なら良かった♪」

 

哲也「あ、次の時間が始まるからそろそろ座って木綿季。」

 

木綿季「はーい・・・」

 

~授業中~

 

今の授業は皆が眠くなっちゃう物理、やっぱり今日も例に漏れずに皆眠そう。

 

「ここがこうなるからであってだな・・・」

 

哲也「眠い・・・」

 

木綿季「ボクも・・・」

 

琴音「私も・・・」

 

ちなみにボクはこの眠気を哲也の好きなところを書いたり 哲也の顔を書いたり 哲也への愛情を書いたりして眠気をやり過ごしてる。

 

ちなみに今日はボクと哲也の今までしてきたイチャイチャを書いてる 思い出して書いてるだけで嬉しくなっちゃう。

 

木綿季「ふふふ♪」

 

「なんだ?機嫌が良さそうだな紺野、じゃあここの問題お前の回答を見せてもらおう。」

 

木綿季「ふぇ?」

 

「んじゃあ皆のところにお前の回答を送信するぞ。」

 

木綿季「えぇ!?ちょっと待っ・・・」

 

琴音「な、なにこれ・・・」

 

里香「『ボクと哲也のイチャイチャした回数と内容♪』って何よこれ・・・」

 

明日奈「ええっと・・・『SAOログインして約1ヶ月 ボクと哲也が初めてイチャイチャした日♪この日はボクが哲也と翔に料理を作ってあげたんだけど、失敗しちゃって不味い料理になっちゃったけど哲也がそれを完食してくれて、そこでボクは哲也の優しさに惹かれて 初めて抱きついちゃったんだ!記念すべき初イチャイチャ!』なるほど~」

 

哲也「授業中に何やってんだお前・・・」

 

木綿季「あうぅ・・・/////」

 

「仲睦まじいのはいい事だが、書くべき時間と場所を考えておけよ、んじゃあ尻拭いに荒波 お前の見せてみろ。」

 

哲也「うぃーす。」

 

翔「なになに・・・・・・『木綿季が可愛い』がでっかく書かれてるだけ・・・」

 

「荒波、この問題の答えはどういう意味なんだ?」

 

哲也「はい、俺の中では物理なんかどうでもいいほど木綿季の事を愛してると言う証明です。」

 

「はっはっはっ、なかなか面白い返答だな荒波・・・・・・・・・後で職員室な・・・・・・」

 

哲也「ダニィ!?」

 

里香「似たものカップルね。」

 

琴音「それも超ド級の。」

 

哲也・木綿季「えへへ♪」

 

「『えへへ♪』じゃねぇわこのバカップルが!2人は課題2倍だ!!!!」

 

哲也・木綿季「えぇー!?そんなぁ!?」

 

と、とにかく今日はボクにとって大収穫を手にしたんだ!早く帰りたいな~!・・・・・・・・・ぐすん。

 

~帰宅後~

 

木綿季「ただいまー!」

 

ボクは急いで抱き枕のチャックを開き、その中にボクが手にした哲也の髪の毛を入れ、再びチャックを閉めた。

 

木綿季「どれどれ・・・・・・っ!?ほんとだ!ほんのりする!!!!!」

 

ボクは抱き枕をギューッとして、匂いを確認した すると確かにほんのり哲也の匂いがしてきた。

 

木綿季「わーい!哲也♪哲也♪」

 

ボクは抱き枕を抱きしめながら、ベッドに飛びついた、するとその枕から哲也の声が聞こえたような気がした。

 

哲也『よしよし♪』

 

木綿季「えへへ~♪哲也♪」

 

ボクが抱き枕にすりすりしてるその時だった。

 

「木綿季?ちょっと話があるんじゃが・・・」

 

ドア越しにおじいちゃんの声が聞こえてきた、早速壁紙変換機能の使用どころだ。

 

木綿季「ふぇ!?ちょっと待って!」

 

ボクは壁紙を変えるボタンを押して、すぐさま普通の壁紙に変え、抱き枕をベッドの下に忍ばせた。

 

木綿季「いいよ!入って!」

 

源次郎「邪魔するぞ。」

 

木綿季「どうしたの?」

 

源次郎「木綿季、最近哲也君とはどうなんじゃ?」

 

木綿季「絶好調だよ!」

 

源次郎「そうか、ならば近い内に1度哲也君に家に泊まりに来て貰えないか聞いてくれないか?是非前の詫びを兼ねて夕食をご馳走したいんじゃ。」

 

木綿季「ほんと!?泊まらせていいの!?」

 

源次郎「そうじゃ、哲也君なら木綿季を任せられる、何かあった時も彼なら責任を取ってくれるじゃろう。」

 

木綿季「わーい!やったぁ!」

 

源次郎「話は以上じゃ、勉強も頑張るんじゃぞ。」

 

木綿季「うん!」

 

おじいちゃんはそう言い残して部屋を出た ボクはすぐさま部屋をもう1度哲也一色の部屋に変えた。

 

木綿季「~♪幸せ~♪」

 

これが、ボクの野望の全貌だ。・・・・・・・・・なーんてね♪

 

以上がボクの秘密の内容だよ!ぜーったいに哲也にも明日奈にも内緒だよ!じゃなきゃ出演拒否するもんね!

 

・・・・・・よろしい!それじゃあ皆!また次回会おうね!ばいばーい!

 

 

 

 

 

 

 

この時、まだ木綿季は知る由もなかった、この秘密が直ぐにバレることになることを・・・




なんと、木綿季の秘密は部屋中に哲也の写真と哲也の抱き枕とぬいぐるみが置いてあることだった!

木綿季は大満足だが、本当にバレないのだろうか?

次回もお楽しみに!


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part75 ピンチ~だって大好きなんだもん~

すいません!時間が取れず遅れてしまいました!

とりあえず本編をどうぞ!


前回、哲也不足から部屋中に哲也の写真を貼り、抱き枕カバーを哲也に、そして小さな卍解時の哲也ぬいぐるみを作った木綿季。

 

さて、今日もまた 木綿季は写真と抱き枕で哲也不足を解消してるようですよ?

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「えへへ~♪幸せ~♪」

 

ボクは抱き枕をぎゅーっとしながらプリントされた哲也の写真の顔にスリスリしてる 何だかとーっても幸せな気分♪

 

木綿季「あ!もうこんな時間!そろそろ準備しなきゃ!」

 

ボクはパジャマを脱ぎ、制服に着替えてリビングでおばあちゃんが作ってくれた朝ご飯を食べ始めた。

 

木綿季「もぐもぐ・・・」

 

源次郎「木綿季、昨日のこと伝えるの 頼むぞ。」

 

木綿季「うん!任せてよ!」

 

「ねぇ木綿季、昨日も言ったと思うけど時計遅れてるからもうそろそろ行かなきゃ遅刻なんじゃない?」

 

木綿季「ふぇ!?忘れてたぁ!?行ってきます!!!!!!」

 

ボクはご飯を食べるのを止め、急いで学校に向かった。

 

ただ、この時ボクは忘れてしまっていた 部屋の壁紙を哲也から普通のにするのを。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「ふぇ~・・・お腹すいたよ~・・・」

 

時間はまだ3時間目 お昼ご飯の時間にはまだまだ遠い。

 

哲也「どうした?朝飯は?」

 

木綿季「遅刻しかけたから食べてないの~・・・」

 

哲也「なら・・・」

 

哲也はそう言ってプリッツを取り出した。

 

木綿季「くれるの!?」

 

哲也「おう、別にいらねぇし。」

 

木綿季「わーい!」

 

やった!思わぬ収穫!あ、でも折角哲也から貰ったプリッツだし・・・・・・食べずにとっておこ♪

 

木綿季「後で食べるね♪」

 

哲也「おう、味わって食べろよ。」

 

木綿季「うん!」

 

ふふふ~♪写真も哲也から貰ったものもたーくさん取ってあるんだ♪

 

※今までの戦利品 プリッツ 飲み物 プリント その他諸々含め10個程。

 

ボクって多分世の中で1番幸せだよね~♪えへへ~♪

 

~放課後・哲也の部活中~

 

木綿季「ええっと・・・確かここにあるはず・・・・・・」

 

ボクは皆がいないのを見計らってあるものを探していた。

 

あるものって?それはまだまだ言えないよ~♪

 

木綿季「じゃあやっぱりこっちかな・・・・・・あ!あった!!!゛哲也の体操着゛!!!!!」

 

ボクは哲也のロッカーの中に入っていたまだ未使用の哲也の体操着を見つけた。

 

そう、ボクが探してたのは哲也の体操着、では何で体操着を探してたかって言うと・・・

 

木綿季「だ、誰もいないよね・・・・・・では♪」

 

ボクはその体操着を顔に近づけ、匂いを嗅いだ。

 

木綿季「んー!哲也の匂いだ~♪」

 

ボクは顔に体操着を付けたまま机に伏せた。

 

こんなことするのは頭がおかしいことだって言うことは多分皆が皆そういうと思う でも、ボクがこういう行動をとってるのには哲也にだって責任はある。

 

だって・・・・・・・・・

 

~回想~

 

木綿季『ふふふ~♪今日のお昼はボクの手作りオムライスで・・・あれ?』

 

『哲也ぁ・・・/////』

 

『渚・・・・・・』

 

木綿季『・・・・・・・・・・・・・・・』

 

またある時。

 

『会いたかったよ哲也!!!!』

 

『俺もだよ琴音!!!!』

 

木綿季『っ!?』

 

またまたある時・・・

 

『なっ!?/////』

 

ユウキ『っ!?れ、レイがテツヤを襲ってる・・・!?』

 

って・・・・・・ここの所哲也ってば浮気ばっっっかりしてるんだもん・・・・・・・・・もしかしてボクに飽きちゃったのかな・・・・・・

 

木綿季「・・・・・・哲也の馬鹿・・・・・・ボクの気持ちも考えろ・・・・・・Zzz・・・・・・」

 

ボクは哲也の匂いに包まれると、うとうとしてついつい寝てしまった。

 

でも、その時見た夢は ボクにとっては悪夢そのものだった。

 

木綿季『へ・・・・・・・・・?わ、別れたいって・・・・・・・・・なんで!?どうして!?』

 

哲也『悪いな木綿季 他に好きな人ができたんだよ。』

 

木綿季『好きな人!?ボクじゃなくて!?』

 

哲也『そゆこと、んじゃあね木綿季 幸せに暮らせよ。』

 

そう言う哲也の隣にいたのは、琴音と渚さんとレイだった。

 

琴音『哲也♪行こ♪』

 

渚『駄目!今日は私の!』

 

レイ『哲也、今日は僕と過ごす約束だろう、破るのかい?』

 

哲也『わぁってるよ、皆で行くぞ。』

 

木綿季『ま、待ってよ!!!!ボクは!?ねえ!!!!!!!!ボクは!?』

 

哲也『言ってるだろ?お前には飽きたんだよ もう俺に付きまとうなよ。』

 

木綿季『あ、飽きたって何!?ボクを捨てるの!?』

 

哲也『るせぇなぁ お前みたいな女といても楽しくねぇんだよ わかったら二度と話しかけるなよ。』

 

そう言い残して哲也はボクを捨て、3人の女の子とどこかへ歩いていった。

 

木綿季『いや・・・・・・捨てないで・・・・・・・・・捨てないでよ哲也・・・・・・・・・・・・!!!!なんで・・・・・・・・・なんでぇ・・・・・・・・・・・・』

 

木綿季「ぐすっ・・・・・・ひぐっ・・・・・・」

 

「木綿季?木綿季?おい、木綿季?」

 

木綿季「ぇ・・・・・・哲也・・・・・・?」

 

目を開けると、目の前には心配そうな顔をした哲也がそこにはいた。

 

哲也「どうした?んな体操着抱きしめて泣き声出しながら眠って、その体操着そんな臭いのか?」

 

木綿季「・・・・・・良かった・・・・・・夢だったんだ・・・・・・」

 

哲也「なんだ、怖い夢でも見たんだな この泣き虫。」

 

そう言って哲也は頭をくしゃくしゃと撫でてくれた。

 

木綿季「うぅ・・・・・・ぐすんっ・・・・・・」

 

哲也「よしよし 泣くな木綿季 お前には俺がついてるからな。」

 

木綿季「哲也・・・・・・」

 

ボクは哲也に抱きついた 哲也はそのままなでなでしてくれた。

 

哲也「大丈夫だよ、もう泣くな 泣いてる木綿季は゛嫌い゛だぞ?」

 

木綿季「っ!?嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

ボクは哲也の言葉に拒絶反応を起こし、哲也のことを突き飛ばした。

 

哲也「ぬおっ!?」

 

木綿季「嫌・・・・・・・・・嫌いなんて嫌・・・・・・・・・・・・・・・・・・嫌嫌嫌嫌嫌嫌・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「ど、どうしたんだ!?これは例え話だぞ!?木綿季!!!!木綿季!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

木綿季「嫌いになんかなっちゃ嫌・・・・・・・・・嫌なの・・・・・・・・・」

 

哲也「大丈夫だ!!!!嫌いになんかならない!!!!!!絶対だ!!!!!!!」

 

木綿季「・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・」

 

哲也「大丈夫かよお前?なんなら今日泊まってくか?」

 

木綿季「・・・・・・ならボクの家来て・・・・・・」

 

哲也「へ?木綿季の家?」

 

木綿季「うん・・・おじいちゃんが呼んでるから・・・」

 

哲也「分かった、そういうことならお言葉に甘えて。」

 

大丈夫・・・・・・哲也は・・・・・・哲也は絶対ボクのことは嫌いになんかならない・・・

 

大丈夫・・・・・・だよね・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「どうぞ、あがって。」

 

哲也「おじゃましまーす。」

 

ボクと哲也は一緒に玄関に上がり、まずはおじいちゃんに挨拶に向かった。

 

木綿季「おじいちゃん 哲也を連れてきたよ。」

 

ボクはノックをしながら襖を開けた、中にはお茶を飲んでるおじいちゃんがいた。

 

源次郎「おぉ、もう来てくれたのか。」

 

哲也「こんにちは、今日はお世話になります。」

 

源次郎「なに、そう固くならなくても良い、君は木綿季の彼氏なんじゃからな。」

 

哲也「でも仮にも俺はまだ他人ですし・・・」

 

源次郎「いいんじゃいいんじゃ、もっと楽にしないと楽しい泊まりもつまらなくなるぞ?」

 

哲也「・・・・・・ならお言葉に甘えさせてもらいます。」

 

源次郎「それでよい!夕飯は出来次第呼ぶから来てくれ それまでは木綿季の部屋でくつろいでたらどうじゃ?」

 

哲也「そうします、木綿季。」

 

木綿季「うん!こっちだよ!」

 

ボクは哲也と一緒に部屋に向かった。

 

木綿季「それじゃあ入っ・・・・・・ちゃ駄目!!!!!!!!!」

 

哲也「うお!?」

 

木綿季「部屋が汚いからすぐ掃除するから待って!!!入ったら殺す!!!!」

 

哲也「わ、分かった・・・」

 

危ない危ない・・・部屋の中は哲也の写真でいっぱいだったんだ・・・危うくボクが本当に嫌われるところだった・・・・・・

 

とにかく部屋にボクだけ入って、まずは壁紙をシンプルなものに変えて、抱き枕とぬいぐるみを下において、出しっぱなしだった洋服などをきちんとタンスに閉まって部屋を軽く整えて、改めて哲也を部屋に入れた。

 

哲也「やっぱ女の子の部屋って感じだな~」

 

木綿季「えへへ♪哲也♪」

 

ボクは哲也に抱きついた。

 

哲也「やっぱお前はこうしてないとな、凹んでるお前はお前じゃない気がするよ。」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

哲也「よしよし♪」

 

やっぱりこうしてるのが一番落ち着くな~♪大好きだよあなた♡

 

木綿季「ねぇね、ボクのこと好き?」

 

哲也「当たり前のこと聞くなよ、でも、俺は好きじゃなくて大好きだよ。」

 

木綿季「ならボクは大大好きだもん!」

 

哲也「なら俺は大大大好きだ!」

 

木綿季「むぅ!ならボクは大大大大大大大大だーい好きだもん!!!!」

 

哲也「こいつぅ♪」

 

哲也はボクの事を横になりながらぎゅーっとしてくれた。

 

木綿季「哲也♪」

 

哲也「木綿季♪」

 

・・・・・・ボクも哲也もお互いにこんなに大好きなんだもん 嫌われるわけないよね。

 

ボクの心配しすぎなのかな・・・

 

~数十分後~

 

哲也「ふぁ~・・・疲れて眠くなっちまったな・・・」

 

木綿季「ならボクが起こしてあげる!」

 

哲也「どうやって?」

 

木綿季「うーんと・・・・・・エッチなことする・・・?/////」

 

哲也「まだ6時半だろうが 却下。」

 

木綿季「じゃあ夜なら!!!!」

 

哲也「出来たらね~」

 

木綿季「ぶぅーぶぅー!」

 

哲也「そうふくれんなよ、可愛いやつだな。」

 

哲也はそう言ってボクの頬をつんつんとつついてきた。

 

木綿季「むぅ~」

 

哲也「にしても腹減ったな~まだかな~」

 

木綿季「ボクもお腹空いた~」

 

ボク達が互いに声を合わせてそう言うと、下からおばあちゃんの声が聞こえてきた。

 

「2人とも~ご飯の用意ができましたよ~」

 

木綿季「あ!ご飯だって!」

 

哲也「待ってました!」

 

ボク達は万を辞して出てきた夕ご飯に心を踊らせてリビングに向かった、そして、リビングにはまるでパーティーでもやるかのような料理が並んでいた。

 

~リビング~

 

哲也「こ、これは・・・・・・」

 

木綿季「何これ・・・」

 

源次郎「何って、木綿季の旦那さんとの初の食事なんじゃ、質素者は用意出来んじゃろ。」

 

リビングに並んでるのは、恐らく出前のお寿司(特上)と、ボクと哲也の席の所には美味しそうなステーキが置いてあった。

 

哲也「す、すげぇ・・・こんな豪勢なものいつも食ってるのか木綿季・・・?」

 

木綿季「え!?食べてない!!!!食べたとして誕生日の時とかだよ!?」

 

哲也「そ、それなら良かった・・・結婚した時何食わせりゃいいんだって思っちまったよ・・・」

 

源次郎「さぁ木綿季 哲也君 座ってくれ ワシも君と話すのを楽しみにしてたんじゃ。」

 

哲也「は、はい 分かりました。」

 

木綿季「おじいちゃん?哲也がかしこまっちゃってるからもう少し力抜いたら?」

 

源次郎「む、そうか?」

 

「この人ったらさっきから緊張しっぱなしでねぇ、ねぇ?」

 

源次郎「ぬおっ!?余計なことを言うな!!!!」

 

木綿季「ふふふ♪おじいちゃんでも緊張するんだね♪」

 

源次郎「ごほん!とにかく食事にしようじゃないか 哲也君 遠慮せず食べてくれ、高校野球児なら食べるのも練習の内じゃ。」

 

哲也「はい!んじゃあ木綿季!食べようぜ!」

 

木綿季「うん!」

 

ボクと哲也は椅子に座り、手を合わせた。

 

「いただきます!!!!」

 

~数分後~

 

源次郎「むっ、木綿季 お前そんなことしたのか?」

 

木綿季「だ、だって哲也が浮気するのが悪いんだもん!」

 

源次郎「聞いた話じゃそれは木綿季の誤解じゃないのか?確かに姉の胸を揉んでるとこを見たと言うのは浮気と受け取って当然だが、哲也君の姉を以前見た限りあの娘にはなかなか歯向かえんじゃろうな弟の哲也君としたら。」

 

木綿季「うぅ・・・ごめんね哲也・・・」

 

哲也「いや、良いんだよ むしろありがとな 浮気に怒ってくれて。」

 

木綿季「?」

 

哲也「浮気に怒ってくれるのは俺のことが好きって証だろ?だから、むしろどんどん怒ってくれていい もっと俺のことを好きだってアピールをしてくれ 木綿季。」

 

哲也はそう言いながらなでなでしてくれた。

 

木綿季「哲也・・・・・・うん!」

 

源次郎「うむ、やはりワシの見込んだ男じゃな。」

 

「早く曾孫の顔が見たいわ~♪」

 

木綿季「ひ、曾孫・・・・・・/////」

 

源次郎「む、顔を赤くしたところを見るとまだまだ2人は初な関係なんじゃな?」

 

哲也「え、いや、それはそのぉ・・・」

 

源次郎「別に怒らん、じゃが、これだけは言っとくぞ哲也君 早いところ初体験は済ました方がいいぞ、いざという時恥を書くことになるぞ。」

 

哲也「は、ははは・・・」

 

木綿季「あぅ・・・/////」

 

源次郎「ふむ、もう食べ終えたな、2人とも ワシらは老いぼれじゃ、風呂に入ったら即寝るつもりじゃ、部屋も防音になっとるから 夜はお楽しみにしてもワシは構わんぞ。」

 

木綿季「おじいちゃん!!!!/////」

 

源次郎「む?」

 

哲也「ゆ、木綿季 とにかく今はお風呂入っちゃおうか!」

 

源次郎「バスタオルは風呂場に用意してるあるぞ哲也君 ゆっくりお湯に浸かるといい。」

 

哲也「はい!ありがとうございます!」

 

木綿季「あぅ~・・・/////」

 

哲也「ゆ、木綿季 行くぞ。」

 

ボクは哲也に手を引っ張られながら哲也をお風呂場へ案内しながらお風呂場へ向かった。

 

~風呂場~

 

哲也「て言うか当たり前のように木綿季と風呂場にいるけど大丈夫なのかな?」

 

木綿季「むしろ一緒に入りたいな・・・/////」

 

哲也「なら良かった 俺もだ♪」

 

ボクと哲也は着替え終え、早速湯船に入ることにした。

 

哲也「さぁ・・・・・・・・・えぇ!?なんじゃこりゃぁ!?」

 

ちなみにボクの家のお風呂は並大抵のホテル程の広さを誇っていて、露天風呂はないけどとてもゆったり出来る空間が広がっている。

 

木綿季「驚いた?」

 

哲也「あ、あぁ・・・なんかホテルに泊まってるみたいだな・・・」

 

木綿季「背中流してあげるから座ってね♪」

 

哲也「あ、あぁ・・・」

 

ボクは哲也の身体を前みたいに身体で洗ってあげた、後髪も普通に洗ってあげた。

 

哲也「やっぱしエロいなこれ・・・」

 

木綿季「エッチぃのは嫌い?」

 

哲也「なわけ。」

 

木綿季「だよね♪」

 

哲也「だよねとはなんだだよねって」

 

木綿季「だって哲也ってばおっぱい成人じゃん、散々ボクとか琴音とかレイとかのおっぱい揉んで・・・」

 

哲也「木綿季のは故意だけど他は事故!」

 

木綿季「まぁ許したげる・・・」

 

哲也「んじゃあ木綿季 俺も洗ってやるから座って。」

 

木綿季「うん!」

 

ボクも哲也に身体と髪を洗ってもらい、湯船に入る。

 

木綿季・哲也「ふぅ~♪」

 

哲也「やっぱし湯船が広いと心地がいいな~♪」

 

木綿季「ボクは哲也が居ればどこでも良いんだ~♪」

 

哲也「そっか♪」

 

哲也はボクのことをギューってしながらなでなでしてくれた。

 

木綿季「~♪ボクこれ大好き♪」

 

哲也「俺もお前といるのが1番好きだよ♪」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

ボクと哲也は充分に温まってから湯船から上がり、お風呂を出てパジャマに着替えてボクの部屋に向かった ちなみに哲也はおじいちゃんが若い頃来てた服を貸してもらったみたい。

 

哲也「ふぃ~いい湯だった。」

 

哲也はそう言ってベッドに座った チャーンス!

 

木綿季「とぉー!」

 

ボクはベッドの哲也に目掛け飛びつき、哲也のことを軽く押し倒しながらベッドの横になった。

 

哲也「ぬおっ!?」

 

木綿季「だーいすき♪」

 

ボクは哲也の顔に頬をスリスリしながら、哲也に抱きついた。

 

哲也「ったく、この甘えん坊が。」

 

木綿季「あ、ねぇね見て見て!」

 

ボクはそう言って哲也から離れ、ボクが作った哲也ぬいぐるみを哲也に見せた。

 

別にぬいぐるみ位なら見られても平気だしね、それに結構自信作なんだこれ!

 

哲也「これって俺か?」

 

木綿季「うん!」

 

哲也「へぇ~良く出来てんじゃん 裁縫もできるとは頼もしい嫁になりそうだな。」

 

木綿季「何でもおまかせあれ!あ、でも・・・性処理はまだ自分でやってね・・・・・・/////」

 

哲也「アホ。」

 

哲也はボクの額を指でツンっと押した。

 

木綿季「いてっ。」

 

哲也「さて!風呂から上がったしなんかするか!」

 

木綿季「さんせー!」

 

哲也「さて、んじゃあ今日は木綿季の部屋のチェックと行こうか♪」

 

木綿季「ふぇ!?駄目だよ!?」

 

哲也「別にいいじゃんか~お前だってどうせ俺の部屋にエロ本無いか隈無く探してんだろ?」

 

木綿季「そ、それは・・・」

 

哲也「・・・・・・図星だな。」

 

木綿季「でもボクの部屋はだめぇ~!」

 

哲也「ふーん、木綿季は自分はやったのに他人にはやらせない卑怯な子だったのか・・・・・・残念だな・・・・・・」

 

木綿季「あぅ・・・・・・じゃあボクだって女だ!いいよ!好きなだけ見ればいいよ!!!!」

 

哲也「よっしゃ!んじゃあ早速ベッドの下・・・」

 

木綿季「っ!?ダメダメダメ!!!!駄目ぇ!!!!!!!!!!」

 

哲也「そんなダメなのか?」

 

当たり前じゃん!!!!だって・・・だってベッドの下には哲也抱き枕が!!!!

 

木綿季「ほ、他の場所はどうかな!?タンスとか!」

 

哲也「タンスって、お前下着」見られたい願望でもあんのか?」

 

木綿季「だ、だって哲也の趣味をしておきたいじゃん・・・・・・?」

 

哲也「うーん、まぁタンスは後にするとして、んじゃあ・・・・・・あ!?アレはなんだ木綿季!?」

 

木綿季「?」

 

ボクは哲也が指さした方向を振り向いた。

 

哲也「いただき!」

 

哲也はそう言ってベッドの下に手を伸ばした。

 

木綿季「にゃぁ!?騙したなぁ!?」

 

ボクは哲也の手を弾き飛ばし、ベッドの下を死守した。

 

哲也「うっ・・・やるな木綿季・・・」

 

木綿季「ベッドだけはやらせない・・・!」

 

哲也「そこまで見せないなら俄然やる気出たぞ!なんだなんだ!エロ下着でも隠してんのか!?それとも木綿季の1人エッチ用の道具か!?」

 

木綿季「どっちでもないけど駄目!」

 

哲也「こうなったら・・・ってん?なんだこのスイッチみたいなやつ?」

 

木綿季「っ!?」

 

哲也が今手に持ってるのは、すぐ変わる壁紙用のボタン や、やばいかも・・・

 

哲也「・・・・・・押して」

 

木綿季「らめぇ!?」

 

哲也「じゃあ押さない。」

 

木綿季「ほっ・・・」

 

哲也「なーんてね♪」

 

木綿季「っ!?」

 

そう言って哲也はボタンを押そうとした、何としてでもそれだけは・・・!!

 

木綿季「てりゃあ!!!!!!」

 

ボクは哲也に飛びつき、哲也を押し倒した。

 

哲也「うわぁ!?」

 

木綿季「絶対押させな・・・・・・ってあれ?服だけ?」

 

ボクは飛びついた哲也のことを見ると、そこには哲也の姿は無くて、着てた服だけが残ってた。

 

哲也「お!これだな!?」

 

木綿季「っ!?」

 

ボクが哲也の方を見たけど、もう既に時は遅かった 哲也がベッドの下から取り出しのはボクが作った特性抱き枕だった。

 

哲也「な・・・なんだこれ・・・・・・」

 

木綿季「あ・・・・・・ぁ・・・・・・」

 

ボクは手を後ろに置こうとすると、謝って壁紙のボタンまで押しちゃって、壁紙が哲也一色に変わってしまった。

 

哲也「っ!?なんじゃこりゃぁ!?」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・木綿季 説明してもらおうか?」

 

木綿季「・・・・・・ボクは悪くない!!!!!!!!」

 

ボクは半ばヤケになって逆ギレ気味に哲也に向かってそう言い放った

 

木綿季「大体全部哲也が悪いんだ!!!!SAO事件からALO事件までにかけてのことが全部終わってようやく現実世界で哲也と会えることになったのに哲也は浮気ばっかする!!!!それもあろう事か実の姉にまで手を出す始末!!!!」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

木綿季「なんなの!?ボクに飽きたの!?それとも肉体歓迎が欲しいの!?だったら言ってよ!!!!ボク言ったじゃん!!!!哲也になら何されてもいいし何だってしてあげるって!!!!」

 

そうだ、ボクが悪いんじゃない 全部哲也が悪いんだ。

 

木綿季「生還してからの方が哲也と会いにくくなるなんてことは知ってたよ!!!!でも・・・・・・でも浮気なんて酷いじゃん!!!!ボクが好きだなんてどうせ上辺だけの気持ちで言ってるんでしょ!!!!」

 

ボクは浮気なんてしたことない、だったら悪いのなんて100%哲也じゃん。

 

木綿季「琴音に渚さんにレイに!!!!もう既に3人だよ!?ふざけないでよ!!!!一体ボクのどんなことろに不満があるのさ!!!!言ってよ!!!!!!全部治すから!!!!!!!!」

 

哲也「木綿季・・・俺は浮気なんてしてないって何度言えば・・・」

 

木綿季「うるさい!!!!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!!!!」

 

哲也「いい加減にしろ!!!!!!!!!」

 

木綿季「っ!?」

 

な、何で・・・何で哲也が怒るの?だって哲也が浮気したんじゃん ボクは何も悪く・・・

 

哲也「確かに俺は今までお前にとっちゃ浮気と思われる行為はやって来たさ!!!!それは俺も認める!!!!俺がキレてんのはそこじゃねぇんだよ!!!!誰が俺がお前に飽きただなんて言ったよ!!!!あ!?」

 

木綿季「だ、だって・・・」

 

哲也「じゃあ今すぐお前に飽きてやろうか!?」

 

木綿季「っ!?」

 

嫌・・・・・・・・・そんなの嫌・・・・・・・・・あの夢みたいになるなんて・・・・・・・・・絶対・・・・・・・・・・・・嫌・・・・・・・・・

 

木綿季「嫌・・・・・・・・・そんなのやだよ・・・・・・・・・ボクが・・・・・・ボクが全部悪いから・・・・・・・・・浮気してもいいから・・・・・・・・・ボク以外の女も作っていいから・・・・・・・・・ボクのこと嫌いにならないでよぉ・・・・・・・・・・・・」

 

ボクは大粒の涙を零しながら泣き出した、例え哲也に他に女ができてもいい その人と結婚しても構わない だから、ボクのことを捨てるのだけは・・・・・・

 

哲也「ったく、ほんとに馬鹿だなお前は。」

 

は哲はそう言ってボクのことを無理やり抱きしめてきた。

 

木綿季「ふぇ・・・・・・?」

 

哲也「お前と何年付き合ってると思ってんだよ俺は お前は大概強い口調になれば本音をこぼしてくれるからな 利用させてもらったよ。」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「なぁに他に女ができていいからだ、そしたらどうせまた浮気だってキレる癖に そうじゃねぇだろ?俺にどうして欲しいんだお前は?」

 

木綿季「・・・・・・ボク・・・・・・は・・・・・・哲也・・・・・・に・・・・・・」

 

例えこの光景が見られたってどうでもいい ボクは・・・ボクは・・・

 

木綿季「ボクは哲也にボクだけを見て欲しいの!!!!他の女なんか見て欲しくないの!!!!!!ただボクだけに目線を注いでほしいの!!!!!!その為なら・・・・・・ボクは・・・・・・手段を問わない!!!!」

 

そうだ・・・哲也に寄り添う女は誰であろうと構わない・・・ボクがこの手で始末すれば良いんだ・・・・・・ハハハハハハ・・・・・・・・・

 

哲也「ったく、最初っからそう言えよ なんだ?お前はこの光景見られて嫌われるとでも思ったか?」

 

木綿季「だって・・・こんなのストーカーみたいで気持ち悪いって・・・」

 

哲也「良いか?男からしたら好きな女の子にこんだけ愛情表現されれば最高の思いになるんだよ、まぁ最初はビックリしたが、要はお前はこれを作ったの単に俺不足だってことだな?」

 

木綿季「・・・・・・うん・・・・・・」

 

哲也「なら学校でももっと甘えりゃいいじゃねぇかよ、お前は人目を気にするタイプか?」

 

木綿季「でも・・・」

 

哲也「別にいいじゃねぇかよ!なんと言われ用がお前は俺が大好きなんだろ?」

 

木綿季「哲也・・・」

 

哲也「木綿季 俺はお前を嫌いにならないから 浮気まがいのことはしちゃうかもしれなが、それでも心はお前一筋だ だから心配すんな。」

 

哲也はそう言いながらボクを撫でてくれた。

 

木綿季「・・・・・・うん!」

 

哲也「よし!それでいい!」

 

木綿季「じゃあ今度からは、哲也と仲良く話してる女の子は度が過ぎてたらボクが始末しちゃうからね♪」

 

哲也「え?」

 

木綿季「だってそうすれば哲也に近寄る女もいないでしょ♪ボクって天才かも♪」

 

哲也「そ、そうかもな・・・」

 

哲也(ま、まずったか・・・?ヤンデレスイッチ入ったぞ・・・?)

 

木綿季「ねぇ♪哲也♪」

 

哲也「ど、どうした?」

 

木綿季「ボクノトコロカラハナレタラコロスカラネ♡」

 

この時 木綿季のヤンデレレベルがかなり上昇した。

 




知らないところで木綿季のヤンデレレベルを上げてしまった哲也。

一体これから先 木綿季がヤンデレになった時には何が待ってるのか?

さて、遅れた理由につきましてはこれからの話の構成を練るだけで終わることが多くとりあえずひとまとまりしたんですまた執筆時間が取れました!

とりあえずこれから先もどうぞご贔屓によろしくお願いします!

次回はヤンデレレベルが上がった木綿季について!お楽しみに!


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part76 木綿季覚醒~ヤンデレの恐ろしさ~

今回は(ヤンデレとして)覚醒した木綿季の話だよ!

一体木綿季はどうなるのか!?

ではどうぞ!



前回、気づいたら勝手に木綿季のヤンデレベルを上げてしまった哲也。

 

さて、まず話は前回レベル上昇後の就寝前に遡ろう。

 

~木綿季の部屋・就寝直前~

 

side哲也

 

一時間前、俺は混乱して怒る木綿季を怒鳴り、木綿季の平静を取り戻し、木綿季のした行為に対し怒らないことを伝えた。

 

しかし、俺は知らず知らずの間にと言うか、気づいたら更に木綿季のヤンデレベルが向上してしまっていた・・・

 

木綿季「えへへ~♪哲也♪哲也♪」

 

哲也「・・・・・・上に俺の写真あるって怖いな・・・・・・」

 

木綿季のしたストーカー紛いの行動は罷免にした結果、もう常にこの状態でいると木綿季が吹っ切れ、今木綿季のベッドに2人で入ってるが上を見れば俺の写真、横を見れば俺の抱き枕と抱きつく木綿季、枕元を見ると卍解の俺、木綿季にとっては幸せ満貫だろうが俺にとっちゃ恐ろしい。

 

木綿季「ボクずーっとこの状態が良いな~♪」

 

哲也「ははは・・・」

 

木綿季「哲也は嫌なの?」

 

哲也「嫌じゃねぇよ。」

 

俺はそう言って胸元に木綿季の顔を押し付ける感じで抱きしめた。

 

木綿季「~♡」

 

あー怖い怖い・・・今もしこいつの機嫌を損ねれば最後・・・ひぃぃ!!!

 

哲也「お前は怖いやつだよ・・・」

 

木綿季「?なんて言ったの?」

 

哲也「何でもねぇ、大好きだよ木綿季。」

 

木綿季「ボクも~♪はむ!」

 

木綿季は布団から出てきて、俺の耳を甘噛みしてきた。

 

哲也「こぉら、止めんか。」

 

木綿季「や♪」

 

哲也「ったく、こいつ。」

 

俺は耳をずっとはむはむしている木綿季の頬をつついた。

 

木綿季「~♪」

 

哲也「この甘えんぼが。」

 

木綿季「だーい好き~♡」

 

結局、その日の晩は深夜の3時くらいまでず~~~~~~っとイチャつき、朝は6時半頃に起きた。

 

~朝~

 

哲也「・・・・・・ん・・・・・・もう朝か・・・・・・」

 

朝の日差しが俺の顔を刺し、俺は陽の光で起きた、横の木綿季は俺に抱きつきながら幸せそうに眠っている。

 

木綿季「むにゃむにゃ・・・Zzz・・・」

 

哲也「おーい、木綿季、朝だぞ。」

 

木綿季「むにゃむにゃ・・・食べられないよぉ・・・Zzz・・・」

 

哲也「俺の耳なら喜んでたべんだろうが、ほぉら、起きろ木綿季」

 

基本的に俺と木綿季の夫婦は大体が一方が早く起き、一方が寝坊する、だから俺も何度も木綿季に起こされたことがある。

 

1番酷い起こされ方は顔に落書きされまくり、それに気付かれずに町中を歩き回った時かな。

 

木綿季「むぅ・・・後五分・・・」

 

哲也「そもそもお前が甘えてきたからそれに付き合ったんだろうが、自業自得だ。」

 

俺はそう言って立ち上がり、腕を伸ばし軽く準備運動程度の体操をした。

 

すると、俺の手を木綿季が掴んできた。

 

哲也「っ!?」

 

木綿季「付き合ってやったって・・・・・・何?まさかとは思うけど・・・・・・仕方なーく付き合ったの?本心じゃなくて?」

 

哲也「っ!?」

 

あれ!?コイツこんなんでスイッチ入ったっけ!?普段ヤンデレ化は寝れば治るのに・・・・・・まさか永続とか?いやいやいや!!!!!それはそれでまずい!!!!

 

木綿季「ねぇ、どういうこと?答えてよ 哲也。」

 

哲也「違う違う!!!!付き合ってやったじゃなくて、付き合って『やった!』って言ったんだよ!!!!」

 

木綿季「・・・・・・・・・だよね♪仕方なーくなんて哲也がそんな程度でボクと一緒にいるわけないもんね♪」

 

哲也「たりめぇだろ!?はっはっは!!!!!」

 

木綿季「・・・・・・もし本心じゃ無かったら殺してるところだったよ♡」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

こ、怖いよこの娘・・・ほんとに殺してきそうだから怖い・・・・・・もう失言も許されねぇのかな木綿季の前では・・・・・・

 

木綿季「ふぁ~・・・まだ眠いから抱っこ!」

 

哲也「へいへい。」

 

俺はベッドに座る木綿季を後ろから抱きしめギューッとした、木綿季も満足そうに声を漏らす。

 

木綿季「ふふふ~♪」

 

哲也「全く・・・困ったやつだよお前は・・・」

 

木綿季「ずーっとこうしていたいな~♪」

 

哲也「学校が無ければね。」

 

木綿季「じゃあ休んじゃおうよ~♪」

 

哲也「何言ってんだお前は。」

 

木綿季「ちぇ。」

 

朝もこんな感じでイチャつき、朝食を摂り、俺らは制服に着替えることに。

 

哲也「なぁ木綿季 女の子って大体下着の上になんかスパッツというかそんな感じの履いてるよな?」

 

木綿季「アレ?なにか知りたいの?」

 

哲也「いや、大体は予想つくけど・・・」

 

木綿季「あれ?でもボク今までソレ履いたことないけど・・・・・・何?他の女のスカートの中身見たの?」

 

あぁ!?ミスった!墓穴掘った!

 

哲也「い!いやな!?この前姉ちゃんがそんな感じの履いてたからさ!気になって気になって!」

 

木綿季「何で渚さんのスカートの中身見たの?ねぇ、近親相姦は犯罪だって知ってる?」

 

哲也「いやね!?コーディネートを相談された時にそんな話題になったんだよ!断じてスカートの中身は見てねぇぞ!?」

 

木綿季「・・・・・・・・・なら良かった♪哲也が見ていいのはボクのパンツだけだよ?」

 

哲也「お、おう、分かってるよそんなことは。」

 

木綿季「どうせなら今見る?」

 

哲也「辞めとく。」

 

木綿季「えぇ~今日勝負用なのにな~♪」

 

哲也「っ・・・」

 

木綿季「あーピクッてした~♪気になるんでしょ~♪」

 

木綿季はそう言って座る俺の横に座り、頬をつついてきた。

 

哲也「うるせぇ、犯すぞ。」

 

木綿季「バッチコイ!」

 

哲也「前言撤回。」

 

木綿季「するな!」

 

哲也「あのね木綿季、確かに俺は男子高校生だよ?分からないかもしれないけどこの年齢が1番性的な興味があるお年頃なんだよ?俺だってお前の勝負下着は見たいが、今何時だと思う?」

 

木綿季「えーっとね、7時50分。」

 

哲也「そう、7時50分、まだ朝も朝・・・・・・・・・ってなにぃ!?7時50!?」

 

ちなみに学校にいなきゃいけないのが8時30分、俺ん家から学校までが約30分、木綿季の家から学校がそれにプラス10だとして・・・うん、遅刻だね。

 

哲也「あー・・・遅刻だね。」

 

木綿季「だね。」

 

哲也「間に合わねぇな。」

 

木綿季「だね。」

 

哲也「・・・・・・源次郎さんとおばあちゃんは?」

 

木綿季「今日は2人共用事があって30分にはもう出てるよ?帰ってくるのが2人共夜頃って言ってた。」

 

哲也「一時間目は?」

 

木綿季「数g」

 

哲也「よし一時間サボろう。」

 

木綿季「そうこなくっちゃ!」

 

俺は木綿季に抱きつかれ、そのままベッドに倒れ込んだ。

 

木綿季「てーつーやー♡」

 

哲也「よーしよし。」

 

木綿季「ぺろぺろ♪」

 

木綿季は頭を撫でる俺にお礼を言うように俺の顔を舐め始めた。

 

哲也「お前は犬と猫のハイブリッドだな。」

 

木綿季「だって大好きなんだも~ん♪」

 

哲也「まぁこれで俺不足が解消されればいいな。」

 

木綿季「うん!て言うかまだ行かないならブレザー脱いじゃえ!」

 

そう言って木綿季は着てるブレザーを脱ぎ、何故かスカートにも手をつけだした。

 

哲也「おい?」

 

木綿季「なに?」

 

哲也「スカートも脱ぐの?」

 

木綿季「哲也へのサービスだよ~♪」

 

哲也「うーん、なら俺はスク水の木綿季がみたいな~」

 

木綿季「もぉ、哲也のエッチ!でも・・・コスプレエッチも良いかも・・・/////」

 

やっぱこうしてる照れたり甘えたりしてる木綿季が一番なのにな~・・・いや、ヤンデレも充分可愛いよ?でも可愛い+想像を絶する恐ろしさも持っとるからなヤンデレ化は・・・

 

哲也「その時が来たら頼むぞ木綿季。」

 

木綿季「うん!ボクにおまかせあれ!!!」

 

うん、やっぱコイツ可愛いわ、でも+して恐ろしい、これもいわゆる萌えという物なのか?

 

哲也「大好きだよ木綿季。」

 

木綿季「ボクも!」

 

さて、とりあえず一時間目はサボるとして先生になんて言おうかな・・・許してくれっかなぁ・・・

 

~2時間目前~

 

木綿季「おっはよー!」

 

琴音「あ!やっと来た!2人とも遅刻なんて珍しいね。」

 

哲也「いやぁ、ちょっとのんびりしすぎてね。」

 

明日奈「もしかして昨日はお楽しみだったりするの?」

 

明日奈は顔を輝かせ俺達にそう聞いてきた。

 

木綿季「違う!」

 

明日奈「ちぇ~哲也君も意気地無しだよね~SAOを救った英雄とは思えない。」

 

哲也「おいコラ。」

 

明日奈「冗談だよ冗談♪」

 

翔「あ、お前ら先生のとこ行っといた方が良いぞ?『来たら職員室に!』だってさ。」

 

哲也「じゃあ行くか?」

 

木綿季「うん!」

 

そんな訳で、俺と木綿季は職員室まで向かった。

 

職員室で先生を呼ぶと、何故か別室に移動させられた。

 

凛「さて、2人とも、何か言いたいことはある?」

 

哲也・木綿季「遅刻してすいません!」

 

凛「言い訳せずに素直に謝れるのは偉いわ、これから先世の中でそういった事は大事になるわよ?で、でもね?あのぉ言いずらいんだけど・・・」

 

哲也・木綿季「?」

 

凛「あ、あのね!?゛不順異性交遊゛で遅れるのは私駄目だと思うんだ・・・」

 

哲也・木綿季「っ!?」

 

凛「確かに2人の愛情の深さは知ってるわ!でも・・・紺野さん!もし妊娠したら学校を退学ということになるのよ!?そんなの嫌でしょ!?」

 

哲也「いやいやいや!!!!!勘違い!!!!」

 

木綿季「ボク達そんなことしてません!!!!」

 

凛「へ?」

 

哲也「確かに遅れたのはイチャついてたらだけど俺らはそんなことしてません!!!!」

 

木綿季「そうだそうだ!」

 

凛「・・・・・・私ったらなんて勘違いを・・・・・・/////」

 

哲也「何でそんな勘違いしたんすか・・・」

 

凛「だって2人が仲いいからもしかして昨晩激しすぎて疲れちゃったのかと・・・・・・」

 

哲也「何考えてんすか・・・」

 

木綿季「先生のエッチ!」

 

凛「あぅ・・・/////」

 

哲也「とにかく、俺らの遅刻理由はそんなんじゃないっすよ、単に時間の見間違いです。」

 

凛「分かったわ・・・2人の遅刻は記録に残っちゃうけども・・・・・・・・・私の勘違いは内緒よ?」

 

哲也「はい。」

 

木綿季「ところで先生?」

 

凛「なに?」

 

木綿季「先生はそういうことしたことあるの?」

 

凛「えっ!?無いわよ!?」

 

木綿季「なーんだ、あったら聞きたいことあったのに。」

 

哲也「何を聞こうとしたんだ?」

 

木綿季「は、初めてって痛いの?って。」

 

凛「そんなの私が知りたいわ・・・」

 

哲也「と、とりあえず教室戻るぞ木綿季・・・」

 

木綿季「うん!」

 

凛「2時間目はもう始まっちゃってるから早く移動してね!」

 

俺達は先生の話を聞き終わり、教室に。

 

哲也「すいませーん遅れました。」

 

木綿季「遅れました。」

 

2時間目は英語、英語の先生は女の人だ。

 

「あら、遅刻から戻って来たのね?それじゃあバツみたいで悪いけど荒波君、英語で皆さんへ一言 お願いね?」

 

哲也「えぇ!?」

 

木綿季「頑張ってね哲也!」

 

哲也「え、ええっと・・・あ、アイムソーリー、アイドントプレイ・・・・・・あー・・・・・・」

 

「ごほん!ミスター荒波?それはNGワードじゃないですか?」

 

哲也「あ、ソーリー・・・んじゃあ、アイライクユウキベリーマッチ!ビコーズ!ユウキイズマイ・・・・・・・・・妻ってなんて言うんすか?」

 

「wifeよ?」

 

哲也「あ、ユウキイズマイワイワイフインザフューチャー!」

 

木綿季「ふぇっ!?/////」

 

「WOW!You're wife!?very good!」

 

木綿季「あぅ・・・/////」

 

哲也「へへへ♪照れて可愛いな♪」

 

木綿季「馬鹿!」

 

「OKOK!sit down please!」

 

哲也「OK!」

 

木綿季「むぅ~!」

 

俺は木綿季にポカポカと殴られながら席に向かった。

 

哲也「痛いから辞めて木綿季。」

 

木綿季「じゃあぎゅってして!」

 

哲也「ここで?」

 

木綿季「だって甘えていいんでしょ!」

 

哲也「でも授業中・・・」

 

木綿季「嘘・・・・・・・・・なの・・・・・・?」

 

哲也「なわけねぇだろ!?」

 

ヤンデレ化になってからでは遅い、俺は椅子に座る前に木綿季を抱きしめてから改めて椅子に座った。

 

木綿季「ふふふ~♪」

 

哲也「ふぅ・・・」

 

琴音「熱々だね~!」

 

哲也「まぁね~」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

「では、教科書5ページを・・・」

 

俺は乗り越えられるだろうか・・・ヤンデレ木綿季の脅威に・・・

 

~数時間後~

 

木綿季「てーつや♪」

 

今は昼飯の時間だが、俺は食堂にも行けずずっと木綿季の相手をさせられている。

 

哲也「よーしよし♪」

 

まぁ、俺も何だかんだこの娘が大好きだから相手するんだけどね。

 

翔「おーい哲也、食堂行こうぜー」

 

哲也「おう、今行くから待ってろ。」

 

木綿季「や!まだここにいるの!」

 

哲也「えー?」

 

翔「ならなんか買ってきてやるよ、何がいい?」

 

哲也「ならなんか適当に頼むわ 代金も後払いで。」

 

翔「あいよ~」

 

木綿季「わーい♪」

 

哲也「今断ったら俺の命が無くなりそうだったからな。」

 

木綿季「当たり前じゃん♪」

 

サラッというのが怖いわ・・・

 

そして、翔からパンを貰いようやく昼飯の時間。

 

哲也「さてと・・・」

 

木綿季「ボクがあーんする!」

 

哲也「え?いいよ別に。」

 

木綿季「嫌なの?」

 

哲也「嫌じゃないです!はい!お願い!」

 

木綿季「わーい!あーん!」

 

哲也「あーん・・・」

 

翔「なんか今日は随分も木綿季に怯えてるな哲也は。」

 

琴音「何かあったのかな?」

 

里香「どうせ、哲也の浮気がバレたとかでしょ?」

 

明日奈「哲也君の浮気癖も大変そうだよね、キリト君。」

 

和人「あいつは本気で浮気してるのかな・・・」

 

珪子「それはないかと・・・」

 

木綿季「もう一口!あーん!」

 

哲也「あーん。」

 

こうして昼飯、5、6時間目も無事に終わりいよいよ部活時間。

 

木綿季「またね哲也!」

 

今日はバレー部の練習に参加するらしい、木綿季も大変そうだ。

 

哲也「おう、またな。」

 

木綿季「・・・・・・ボクかいない間に琴音とラブラブしてたら・・・・・・琴音はボクの友達だから容赦なく哲也を殺るよ?」

 

哲也「あ、あぁ・・・」

 

木綿季「じゃあね!」

 

そう言って木綿季は体育館へと向かっていった。

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・怖いわ・・・・・・」

 

俺も部活の時間になったので、グラウンドへ。

 

新庄「おめぇら、今週終わるともう五月だ、五月には中間テストが待ってるが、その前に練習試合を組むことに成功した。」

 

哲也「え!?本気!?」

 

新庄「まじ。」

 

哲也「やった!」

 

翔「いよいよか!」

 

新井「腕が鳴るぜ!」

 

東山「相手はー?」

 

新庄「どうやら夏風先生が試合を組んだんだが、その夏風先生が今日は不在でな、俺もわかんねぇんだ でも、どうやら聞いた話 相手は元女子高の野球部らしい。」

 

哲也「え?元女子高?」

 

新井「ってことはまさか相手も女の子か!?」

 

新庄「知るか、とりあえず練習すんぞー」

 

とりあえず練習試合か!相手が気になるとこだけどもだったら練習だ!

 

新井「でも・・・」

 

東山「凛ちゃんいないんか・・・」

 

金田「やる気落ちるなぁ・・・」

 

赤木「辛いです・・・凛ちゃんが好きだから・・・」

 

哲也「オメェらなぁ・・・」

 

中原「んなこと言ってる暇あんなら練習だ!」

 

翔「第一ちゃんってなんだよ・・・」

 

新井「親しみを込めて!」

 

東山「先生も承諾済み!」

 

新庄「んじゃあとりあえずノックだな、お前ら定位置付け。」

 

部員「はい!!!!」

 

俺らはノックをこなし、その後シート打撃、そして投手野手に別れそれぞれ課せられた練習をして今日の部活は終わり。

 

新庄「んじゃあ今日は終わりだ、もし足りなかったら各自でもう少しダウンしとけよ~」

 

琴音「哲也、アイシングする?」

 

哲也「いや、投げ込みもしてないしいいかな。」

 

琴音「そう?」

 

新井「あー何だかんだ肩が・・・」

 

翔「お前は先生か琴音かどっちか取れよ・・・」

 

新井「だって皆可愛いじゃんかよ!!!」

 

東山「こんなの生き地獄だぁ!!!!」

 

哲也「この部活はアホしかいないのか・・・」

 

中原「同感だな。」

 

福井「まぁ普段の練習は先生のおかげで見が入るんだしな・・・」

 

翔「何も全部が悪いわけじゃないか・・・」

 

部活も終わり、着替えて俺は木綿季が来るのを正門で待つ。

 

哲也「ふぁ~・・・」

 

「どぉーん!」

 

哲也「のわぁ!?」

 

俺は何者かに後ろから抱きつかれた、まぁ誰かは見なくてもわかるがな。

 

哲也「いてて・・・不意打ちはやめろ木綿季・・・」

 

木綿季「あれ?バレた?」

 

哲也「バレバレだお前の声を何度聞いたと思ってんだよ。」

 

木綿季「ちぇ。」

 

哲也「ほら、帰るぞ木綿季。」

 

木綿季「あれ?翔と琴音は?」

 

翔「俺らなら。」

 

琴音「ここに!」

 

木綿季「じゃあ皆いるし帰ろー!」

 

哲也「だな。」

 

木綿季「・・・・・・・・・2人じゃないのか・・・・・・・・・ちぇ。」

 

哲也「?なんて言った?」

 

木綿季「ううん!なーんでも!」

 

哲也「?」

 

でもとりあえず良かったかな・・・もうこれで木綿季とは寂しいがお別れだ・・・でも今日の木綿季ならここで別れた方が吉かも・・・

 

そう思った時だった。

 

~帰り道~

 

哲也「うーん早く練習試合やりたいな!」

 

翔「だな。」

 

琴音「だね!」

 

木綿季「どこでやるの?応援しに行くよ!」

 

哲也「それが場所はまだなーんも。」

 

琴音「でも、相手は元女子高のところだよね。」

 

木綿季「元女子高・・・・・・?」

 

翔「そ。」

 

哲也「でも、もし相手が女子だろうが手加減は無しだ!」

 

琴音「頑張ってね!」

 

哲也「おう!」

 

木綿季「ねぇ、哲也。」

 

俺は木綿季の方を振り向くと、木綿季はヤンデレのオーラを滲みだし立っていた。

 

あれ?俺なんかやった?

 

木綿季「元女子高って行くの?まさか、ねぇ、そんな女がうじゃうじゃいる所に。」

 

え!?それで駄目なの!?俺どうすればいいの!?誰か助けて!?

 

琴音「ゆ、木綿季!?」

 

翔「て、哲也?木綿季が更に病んでないか?」

 

哲也「いや!あのね!?相手の高校が元女子高なだけでだな!?」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

琴音「あのね木綿季、皆は哲也が浮気するって言ってるけど、私はそうは思わないよ?」

 

木綿季「っ・・・」

 

哲也「琴音・・・」

 

琴音「だってね?部活中にもずっと木綿季に気をかけてるんだよ?何してるかなぁとか怪我してないかなとか元気でいるかなとかずっと言ってるんだよ?それだけ哲也は木綿季のことを大切に思ってるんだよ?」

 

木綿季「琴音・・・」

 

琴音「だから、浮気なんか疑わなくて大丈夫だよ!ね?」

 

木綿季「・・・・・・ごめん哲也!!!!」

 

そう言って木綿季は俺に謝ってきた。

 

木綿季「ボク哲也のこと何も知らなかった!!!!ボクばっかり怒ってばっかりで!!!!!」

 

哲也「おいおい、謝んなくていいよ、気にすんなってんなこと。」

 

木綿季「でも!」

 

哲也「なら、今度の試合 絶対勝つからお前も応援しに来い、それだけで充分だ。」

 

木綿季「っ!うん!ボク絶対行く!」

 

琴音「良かったね哲也♪誤解が晴れて♪」

 

翔「もしかして木綿季のヤンデレ卒業か?」

 

哲也「かも?」

 

木綿季「あ、でもこれからもボクが怪しいと思ったら怒るから覚悟しててね♪」

 

哲也「・・・・・・まだまだ卒業には程遠いらしい・・・・・・」

 

木綿季のヤンデレ卒業はいつになる事やら・・・




浮気が誤解と分かろうが怒るのは怒る。それが木綿季の常識である。

今までより格段に嫉妬しやすくなってる木綿季!これからどうなるんだ!?

次回はリナがフィリアとレイと初対面だよ!お楽しみに!


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part77 初対面~3人の出会い~

今回は前回言った通りの内容と、テツヤのちょっとした強化です!

後今回申し訳ありませんが木綿季は出ません・・・そこはご了承ください

ではどうぞ!


哲也「あ~・・・眠い・・・」

 

ヤンデレ木綿季から離れた後、俺は琴音と共にアパートまで向かっていた。

 

琴音「私も・・・」

 

哲也「帰ったら速攻で寝よっかな~・・・」

 

琴音「あ、ねぇ哲也 ALOで気になることがあるから付き合って欲しいんだけどダメかな?」

 

哲也「ん?なんだ?」

 

琴音「実はね、私の直感である場所にすごいお宝があるんだけど、そこってシルフ領の近くでね・・・誰か知り合いいない?シルフで。」

 

哲也「シルフに?いるけども別に近くならいいんじゃないか?」

 

琴音「それがね!この前近づいたらいきなり弓矢を撃ってきてね!『即刻戻らないと撃つぞ!』って言ってきたんだよ!酷いよね!」

 

哲也「ふーん、シルフにもそんな奴いんのか、まぁいいや とりあえず連絡取ってみるね 待ち合わせは何時?」

 

琴音「今7時半だし・・・1時間後かな?」

 

哲也「分かった、そう伝えておくよ。んじゃあ集合場所はインプ領前で、インプの門番には俺が伝えておくから。」

 

琴音「了解!ありがとね!」

 

哲也「おう。んじゃあまた後でな。」

 

琴音「うん!」

 

俺らはアパートに到着したため、それぞれ別れて家に入って俺は姉ちゃんに電話を入れた。

 

哲也「出るかなぁ・・・女子大生がどんだけ忙しいかは知らんが・・・あ、出た、もしもし?」

 

渚『なによ、わざわざ電話なんかよこして、まさか私に相談?』

 

哲也「相談ではない、ちっと今日ALOで付き合ってもらえねぇか?」

 

渚『ALOで?』

 

哲也「うん、友達がシルフ領の近くに行きたい場所があるんだが、近づいたらなんか追い払われたんだとよ。」

 

渚『あら、シルフにもそんな用心棒いるのね。』

 

哲也「まぁとりあえずそこはサクヤさんに聞くとして、1時間後 空いてるか?」

 

渚『OK お礼は私の好きなパフェ奢りね。』

 

哲也「出る所出ないでいらんところだけ出るぞ。」

 

渚『練習でカロリー要らないくらい消費するし平気平気♪』

 

哲也「だからその胸か。」

 

渚『なんですってぇ!?』

 

哲也「まぁとりあえず1時間後インプ領前来てよ、よろしくー。」

 

渚『こら!まちな・・・』

 

俺は最後まで話を聞かずに電話を切った。

 

哲也「さて、1時間の間は何すっかな。」

 

~50分後~

 

哲也「そらっ!ぬおっ!?いや、待て・・・あぁ!?また負けたぁ!!!」

 

夕飯もシャワーも済まし、俺は新井から借りた対戦格闘ゲームをやっていた。

 

哲也「この藍染ってやつ強すぎだろ!?何なんだよ完全催眠って!?って・・・熱くなっても駄目駄目、一旦クールダウンしてから・・・ってあれ?もう8時20分かよ・・・まぁいいか、なら先にログインしておくか。」

 

俺はゲームを終了させ、今度はVRMMOの世界へ潜り込んだ。

 

哲也「リンクスタート!」

 

~ALO内・インプ領~

 

テツヤ「ログイン完了!さてと、門番に話し通さなきゃな・・・」

 

俺は家から出て、インプ領入口まで向かった。

 

テツヤ「お、あいつらだな、おーい、ちょっとそこのあん・・・ってレイじゃねぇか。」

 

入口で門番として立っていたのはナンバー2の実力者のレイだった。

 

レイ「む?なんだ君か、僕に何の用だい?」

 

テツヤ「いやさ、知り合いくるからそのプレイヤーは見逃してって頼もうとしたんだけど、お前が門番なら別にいいや。」

 

レイ「門番?僕はそんな物してないぞ?むしろ僕が君に用があったくらいだ。」

 

テツヤ「あん?俺に?」

 

レイ「先の戦いでは確に僕は負けたが、君の対モンスター時の実力を知りたくてね、一度一緒にクエストにでもと思ったんだが、その知り合いはなんのために来るんだ?」

 

テツヤ「スプリガンとシルフなんだけども、何でもスプリガンの方が行きたい場所がシルフ領近くなんだが、シルフに追い払われて近づけないって言うから、知り合いのシルフに頼んでそこまで連れてってもらおうって訳。」

 

レイ「そうか、ならばそれに僕も付いていこう、もしもの時があっても実力者がいるのは困らないだろ?」

 

テツヤ「分かった、あ、スプリガンの方はこの前ケットシーと一緒にいたあの娘ね。」

 

レイ「なんだ、君はまた女をたぶらかしてるのか、関心はしないな。」

 

テツヤ「あのなぁ・・・」

 

俺らがそうこう話してる内に、まずフィリアが到着した。

 

フィリア「お待たせテツヤ!あれ?あなたは・・・」

 

レイ「テツヤの上司のレイだ、申し訳ないが今日は僕も混ぜてもらえないか?テツヤの対モンスター時の戦闘が見たいんだ。」

 

テツヤ「って訳なんだが良いか?」

 

フィリア「うん!味方は多い方がいいしね!」

 

テツヤ「だとさ。」

 

レイ「よろしく頼む。」

 

フィリア「でも男の子2人だと信頼感があるね!よろしくね!」

 

レイ「っ!?」

 

テツヤ「あ。」

 

レイ「・・・・・・テツヤよ、君の知り合いはどうなってるんだい!?」

 

フィリア「?」

 

テツヤ「いや、あのね?」

 

俺がレイの正体を明かす前に、リナも到着した。

 

リナ「お待たせ!その2人がシルフ領に用がある娘?」

 

テツヤ「あ、リナか、いや、こっちがシルフ領に用があるスプリガンのフィリア、んで持ってこっちが俺の上司のレイだ、2人とも リナはシルフでも五本指に入る実力の持ち主なんだ、仲良くしてやってくれ。」

 

フィリア「初めまして!フィリアです!」

 

レイ「レイだ、よろしく頼む。」

 

リナ「フィリアちゃんにレイ君ね、よろしく!」

 

レイ「ブチッ)おいテツヤ、ちょっと来い。」

 

テツヤ「え!?俺関係なくね!?」

 

レイ「大ありだ!なんだユウキも君も君の知り合いも!!全員僕をなんだと思ってるんだい!?」

 

フィリア・リナ「男の子?」

 

レイ「・・・・・・・・・頭が痛いよ・・・・・・」

 

テツヤ「はぁ・・・お前にも問題あるんじゃねぇのか?もうちっと女らしく振舞えよ。」

 

レイ「僕の性に合わん!」

 

フィリア「へ?」

 

リナ「今なんて?」

 

テツヤ「あー、実はだな、こいつら正真正銘女なんだ、胸もちゃんとあるし、付いてるものも付いてない。」

 

フィリア・リナ「えぇぇ!?」

 

リナ「言い方が大袈裟だ馬鹿!」

 

フィリア「お、女の子!?」

 

リナ「だって僕って・・・」

 

レイ「君と同じことを言ってるなテツヤ。」

 

テツヤ「胸もペッタンコに見えるがこれはサラシを巻いてるからだ、ちゃんとある。」

 

フィリア「?ちょっと待ってよ、何だかさっきからテツヤがまるでレイの胸を揉んだり裸を見たみたいな事言ってるけども・・・」

 

テツヤ「まぁそのまさかだ・・・」

 

リナ「はぁ!?」

 

レイ「言っとくが事故だからな!?勘違いはよしてくれよ!?」

 

テツヤ「とまぁ、俺もユウキもレイって名前と僕って一人称、ショートカットにペッタンコの胸で男かと思ったが、列記とした女だったんだ、その節はまぁその済まなかった・・・」

 

レイ「ふん、一度叩き潰してるからそれでチャラだ。」

 

テツヤ「とまぁ、女の子3人で今日はフィリアの行きたい場所に行こうと思う、異論は?ないなら早速出発しよう、フィリア、途中まで案内頼むな。」

 

フィリア「了解!」

 

俺達は飛行を始め、フィリアが止まる場所まで飛び続け、シルフ領に近づいた辺りでフィリアは羽を止めた。

 

フィリア「あそこなんだけど・・・」

 

フィリアがそう言って指さした先にあるのは、薄暗そうな洞窟だった。

 

リナ「あら、あんな場所見たことないわね・・・」

 

レイ「もしかしたら最近のアップデートで追加された場所かもしれないな、それは僕も興味がある。」

 

テツヤ「よっしゃ、なら早速行こうぜ!」

 

リナ「そうね、それじゃあ皆私の後ろに付いてきて、そうすれば何も言われないから。」

 

フィリア「分かった!」

 

俺達はリナの後に続いて飛行をし、シルフの門番をパスし、その洞窟に到着した。

 

テツヤ「さて、フィリア お前の直感はどこを指してるんだ?」

 

フィリア「えーっとね・・・あ、こっち!」

 

レイ「所で何を求めてここに来たんだ?」

 

テツヤ「何でもお宝が眠ってるんださ。」

 

リナ「へー、トレジャーハンターなの?」

 

フィリア「うん!SAOの頃からのね!」

 

レイ「なんだ、君も生還者なのか?テツヤとはその頃からの?」

 

フィリア「うん!ある時を境に会えたんだ!」

 

リナ「ふーん、ねぇテツヤ。」

 

リナは俺の耳元で話しかけてきた。

 

テツヤ「んだよ。」

 

リナ「テツヤのリア友?」

 

テツヤ「まぁな。」

 

リナ「へー、今度紹介しなさいよ!」

 

テツヤ「やだよ、こんな性格の悪い姉がいると思われたくない。」

 

レイ「なんだ、君達そうだったのか。」

 

リナ「あれ?」

 

テツヤ「レイは地獄耳でな。」

 

レイ「心配するな、誰にも言わない。」

 

フィリア「なになに?何の話?」

 

テツヤ「うーん、もう言っていいかなここは誰もいないみたいだし、実は・・・」

 

レイ「っ!待て!誰かここに来るぞ!」

 

リナ「あら?誰かしら?」

 

フィリア「もしかして私と同じ!?だったら早く行かなきゃ!」

 

レイ「いや、これはまさに僕らが行こうとしてる道から来るみたいだ。」

 

テツヤ「数は?」

 

レイ「1人だ。」

 

少し経つと、レイの言った通り1人のプレイヤーが顔を真っ青にしてここまで走ってきた。

 

テツヤ「おいアンタ、何があった?」

 

「あ!?どうしたもこうしたもねぇ!!味方が全員やられた!!!!こんな場所いてられるか!!!!」

 

そう言ってプレイヤーは走り去っていった。

 

テツヤ「ふーん、随分も強いモンスターがいるみたいだな。」

 

レイ「だが、僕らなら大丈夫だろう。」

 

テツヤ「相当な自身だな。」

 

レイ「僕もいるし、リナはシルフの実力者なんだろ?それに君もフィリアもSAO生還者だ、戦闘に不備は無いだろう、もし負けるとしたらそれは誰かが手を抜いてるとしか考えるしかない。」

 

リナ「うわぁ・・・私とは違う頭脳派ね・・・」

 

フィリア「じゃあ行こ!多分そのボスの先にお宝が!」

 

テツヤ「分かったからそんな急かすな、んじゃあ行こうか。」

 

レイ「待った、前もって卍解はしないのかい?」

 

テツヤ「ん?いや、別に出来るんだけども極力斬月で戦いたいんだ、もしヤバイと思ったらすぐに卍解するよ。」

 

レイ「そうか、それなら頼むぞテツヤ。」

 

テツヤ「おう、んじゃあ行くか。」

 

俺達はフィリアに案内してもらい、その場所まで移動をした。

 

フィリア「多分ここだと思うんだけど・・・」

 

テツヤ「おっ、早速敵の反応だ。」

 

レイ「よし、それじゃあ各自散開!各々敵にダメージを・・・・・・って敵はどこにいるんだい?」

 

テツヤ「あれ?」

 

フィリア「出てこない・・・」

 

リナ「ちょっと待って、サーチしてみるね・・・・・・ってこれは・・・・・・」

 

テツヤ「どした?」

 

リナ「っ!!!下!!!」

 

リナがそう言うと地面はグラグラと揺れ始めた、俺達は揃ってジャンプをし地面から離れた。

 

そしてその地面から現れたのはかなり巨大なモグラみたいなモンスターだった。

 

テツヤ「よっしゃ!先手必勝!月牙天衝!!!!!」

 

俺は月牙天衝を放ち先制攻撃を決めた。

 

リナ「それじゃあ魔法で・・・!」

 

リナはバインドの魔法を使い、敵の目を潰し、標的になりにくくした。

 

フィリア「よし!それじゃあ畳み掛けるよ!」

 

レイ「行こう!」

 

フィリアとレイは短剣の利益を活かし、高速攻撃を繰り返した。

 

テツヤ「よっしゃ!なら俺は魔法を!」

 

フィリア「あ!テツヤ!一応回復よろしく!」

 

テツヤ「えっ!?もう魔法唱えちゃったよ!?」

 

まぁ次回復させればいいか、とりあえず今は闇の魔法を・・・

 

レイ「済まないテツヤ 微々たる量だが回復ありがとう。」

 

テツヤ「へ?回復?」

 

あれ?俺回復のスペル唱えたかな・・・

 

でも闇魔法を唱えてあるし・・・

 

もしかしてこれもまさかとは思うが詠唱破棄と通じるものが?そういやまだ一度リセットしてから詠唱破棄使ってないな・・・使えるか試すか!

 

防御のデバフよかかれ!

 

フィリア「あ!デバフだね!ありがとうテツヤ!」

 

あ、使えた、うーんこれはどういう原理なんだろうか・・・・・・まぁいいか、今は敵に専念だ!

 

テツヤ「よし!俺も攻撃に参加するぜ!」

 

リナ「なら私も!」

 

俺はリナと共にフィリアとレイとは逆の方を攻撃し、敵に攻撃のスキを与えないよう攻撃を繰り返した。

 

すると、ものの数秒で敵は倒れ、俺達は勝利した。

 

テツヤ「なんでい、大したことねぇじゃねえか。」

 

レイ「どうやらさっきのプレイヤーの腕が伴ってなかったようだね。」

 

フィリア「お宝は!?」

 

リナ「あれじゃない?」

 

敵が倒れたその場所には大きめの箱があった。

 

フィリア「わーい!お宝お宝♪」

 

レイ「っ!!待て!フィリア!それは罠だ!」

 

フィリア「へ?」

 

レイはそう言ったが時すでに遅し、フィリアは箱を開けてしまっていた。

 

するとその箱から小さめのモスラっぽいモンスターが現れた。

 

フィリア「あ!可愛い!」

 

テツヤ「なんだ、テイムモンスターみたいじゃ・・・」

 

レイ「馬鹿!それに触れるな!」

 

フィリア「え?」

 

フィリアがそのモンスターに触れると、そのモンスターの口から火炎放射が発射され、フィリアは火だるまになった。

 

フィリア「ふにゃぁぁぁぁ!?熱いよぉ!!!!」

 

レイ「だから言ったのに・・・」

 

テツヤ「誰か水の魔法は?」

 

リナ「仕方ないなぁ・・・」

 

リナは魔法を唱え、フィリアを水で包んだ。

 

フィリア「はぅ・・・助かった・・・」

 

テツヤ「なんだアイツは?」

 

レイ「カノン様が言っていた、『小さな羽のあるモンスターを見たら気をつけろ、一定の攻撃でしか倒せんぞ。』とな。」

 

テツヤ「なら月牙天衝で。」

 

俺は斬月を振り下ろし月牙天衝を放った、だが敵はそれを避け俺に向け火炎放射を放った。

 

テツヤ「ぬおっ!?」

 

レイ「って避けるな!僕が後ろにいるんだぞ!」

 

テツヤ「あ、スマン。」

 

リナ「うーん、あ、そう言えば最近習得した風の魔法が・・・」

 

リナはそう言って魔法を唱え始めた。

 

リナ「範囲が広いから被害が出たらごめんね!そりゃあ!!!!」

 

リナの唱え魔法はたちまち敵を風の中に包み、そこから更に竜巻のような物がその風に突っ込み、とても巨大な暴風になった。

 

テツヤ「強いなこの風!」

 

レイ「あぁ、スカートだったらめくれてるところだ。」

 

テツヤ「履かねぇくせに。」

 

レイ「君は僕をなんだと思ってるんだい!?」

 

テツヤ「ボーイッシュでクールな俺上司。」

 

レイ「・・・・・・否定は出来ない・・・・・・」

 

テツヤ「さて、敵も倒れたかな・・・・・・」

 

フィリア「あのぉ・・・分裂してるんだけどぉ・・・」

 

テツヤ「えっ!?」

 

風が引くと、その中から十数匹のモンスターが現れ、リナに向け一斉に火炎放射を放った。

 

リナ「嫌ぁぁぁぁぁ!?何これぇ!?」

 

レイ「どうやら大きすぎる攻撃をすると分裂するみたいだな・・・」

 

テツヤ「えぇ!?どうやって倒すんだよ!?」

 

フィリア「あぅ・・・まだ熱さが残ってる・・・゛脱ぎたい゛・・・」

 

フィリアがそう言うと、モンスターはフィリアの前に群がった。

 

フィリア「へ?なになに!?」

 

リナ「ま、まさか・・・あぁん・・・私も熱くなっちゃったぁ・・・/////」

 

リナもそう言い出した、すると何匹かはリナの方へ群がった。

 

テツヤ「・・・こいつらもしかして女好き?」

 

レイ「なら僕も・・・」

 

テツヤ「止めた方が身のためだぞ・・・」

 

レイ「なんでだい?」

 

テツヤ「また女扱いされずに泣く羽目になるぞ。」

 

レイ「そんな訳ないだろ!・・・・・・・・・ふぅ、熱いね・・・・・・下着になりたい気分だ・・・・・・」

 

・・・・・・・・・シーン・・・・・・・・・・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・なんも言わんぞ。」

 

レイ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「でも今の内に・・・・・・」

 

俺はまずリナの方へ群がるモンスターを1匹ずつ柄の部分で殴り、1匹ずつ処分し、フィリアの方へ群がる敵もそうやって倒して、全部を倒した。

 

テツヤ「いっちょ上がり!」

 

フィリア「ありがとねテツヤ!」

 

リナ「まぁ、感謝してあげるわ。」

 

レイ「・・・・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「ん?」

 

レイ「なんだい!?僕はそんなに男っぽいかい!?サラシか!?サラシのせいなのか!?なら取るぞ!?スカートだって履いてやるぞ!?」

 

そう言ってレイはウインドを開き、多分サラシを取り外した、すると今まではペッタンコだった胸がフィリア程に大きくなった。

 

リナ「ガーン!」

 

レイ「どうだい!?女かい!?どうせなら谷間も・・・」

 

テツヤ「あぁもうそこまですんな!お前は充分女だ!可愛い女の子だよ!!!」

 

レイ「か、可愛い・・・・・・?」

 

テツヤ「あ、あぁ・・・」

 

レイ「・・・・・・ふんっ!別に礼は言わないよ!」

 

フィリア「でも普通に可愛いのにね、レイ。」

 

レイ「ありがとう、フィリア。」

 

レイ(・・・・・・くそ・・・・・・まさかこいつに照れるハメになるとは・・・/////)

 

テツヤ「あーれー?リナー?お前もサラシ取らなくていいのぉ?」

 

レイ「なんだ、リナもサラシなのかい?」

 

リナ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「あそっかぁ!!サラシじゃなくてブラでそれかぁ!はっはっは!!!!」

 

リナ「殺す!!!!」

 

テツヤ「やってみろ~この貧乳女!」

 

リナ「レイちゃん!」

 

レイ「なんだい?」

 

リナ「捕まえるの手伝って!」

 

レイ「・・・・・・まぁ協力してあげよう。」

 

フィリア「テツヤ!テツヤが悪いよ!失礼だよいくら友達でも!」

 

テツヤ「友達じゃあないんだがな。」

 

フィリア「へ?」

 

リナ「ほんとなんでこんなのが弟なのかな!!!!」

 

フィリア「へっ!?まさか・・・・・・姉弟!?」

 

テツヤ「その通り。」

 

リナ「認めたくないけどね!」

 

レイ「僕には凄く仲の良い姉弟に見えるがね・・・」

 

テツヤ・リナ「良くない!」

 

フィリア「あはは・・・凄く仲良さそう・・・」

 

リナ「ってつい頭に血が上って言っちゃったよ!!!フィリアちゃん、このことは内密に・・・」

 

テツヤ「大丈夫だよ、言ったろ?フィリアも俺のリア友だって。」

 

リナ「あ、そうだった、じゃあレイちゃんも?」

 

レイ「僕はリアルのテツヤは知らない、それにテツヤとは最近出会ったばかりだ。」

 

テツヤ「とそんなことよりフィリア お宝は?」

 

フィリア「あ!そうだ!うーんと・・・・・・あ!あの窪みが怪しいかも!」

 

フィリアはそう言って走って中くらいの窪みに近づき、そこに手を突っ込んだ。

 

フィリア「えーっと・・・・・・あ!これだ!!」

 

テツヤ「見つかったか?」

 

フィリア「うん!ほら!」

 

そう言ってフィリアが手に持っていたのは何やら高価そうな宝石だった、宝石は眩い光を放ち凝視するにも目に光が集まりあまり凝視ができない。

 

リナ「うわぁ~!綺麗~!」

 

レイ「一体これは何なんだろうか・・・」

 

テツヤ「それなら・・・・・・おい、ユキ?」

 

俺は服の中にいるユキを呼び出した。

 

ユキ「なになに~?」

 

レイ「っ!?な、なんだそれは!?」

 

テツヤ「俺とユウキの娘のユキだ、ユキ この人はレイって言うんだ 仲良くしてあげてくれ。」

 

ユキ「はーい!よろしくねレイお姉さん!」

 

レイ「・・・・・・今なんと言った?」

 

ユキ「へ?レイお姉さんって・・・」

 

レイ「・・・・・・君達の娘はきっといい子に育つよ 僕が保証しよう。」

 

テツヤ「女と認められたからって扱い易いやっちゃな。」

 

レイ「うるさい!」

 

テツヤ「あ、そうだ ユキ この宝石の名前教えてくれなかいか?」

 

ユキ「どれどれ・・・・・・これはいわゆるダイヤモンドだね!」

 

テツヤ「ダイヤモンドってそんな高価なもんあっていいのかよ、んで売却地は?」

 

ユキ「シンデレラの城みたいなのが2つ出来るくらい。」

 

フィリア「ふぇ!?」

 

リナ「そんな高価なの!?」

 

レイ「凄いな、良かったじゃないかフィリア 一躍大金持ちだ。」

 

フィリア「で、でもそんな大金もてないよぉ・・・あ!そうだ!ここにいる皆で山分けしよ!勿論ユキちゃんにも!」

 

テツヤ「え?いいのかよ、お前が見つけたのに。」

 

フィリア「多分私だけだったら敵もここまで来ることも出来なかったろうし、それのお礼!でどうかな?」

 

リナ「そういうことなら!」

 

レイ「ありがたく頂戴しよう。」

 

テツヤ「ありがとなフィリア!」

 

フィリア「うん!でも私この後リアルでちょっとやらなきゃいけない事あるから換金はまたこんどね。」

 

テツヤ「おう、いつでも構わねぇぞ。」

 

リナ「よし!それじゃあここから抜け出そうか!私も明日予定があって早くログアウトしたいんだ。」

 

レイ「それならここで解散としよう、その方が良いだろう。」

 

フィリア「そうだね!それじゃあ皆!解散!」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後、俺とレイはフィリアとリナと別れ、俺達はインプ領に帰ろうとしていた。

 

テツヤ「なぁレイ、今カノンっているか?」

 

レイ「あぁ、いらっしゃっているぞ、何かカノン様に用事があるか?」

 

テツヤ「あぁ、気になることがあってさ、んじゃあ行ってみるか。」

 

レイ「なら僕も付いていかせてもらう、君に失礼な態度を取られては困るからね。」

 

テツヤ「分かった、んじゃあ行くかレイ。」

 

俺とレイは少し飛ばし、インプ領に付いてすぐ様カノンの所まで向かった。

 

~インプ領・カノンの家~

 

テツヤ「おーっすカノン。」

 

俺はカノンの部屋のドアを開けた、カノンは椅子に座りまるで俺らを待ってたかのように扇子を扇いでいた。

 

レイ「こら!ノックをしろと言ったろ!?」

 

カノン「構わん、テツヤ わらわに何か聞きたいことがあるんじゃな?」

 

テツヤ「あぁ、このALOには何か特殊な能力があるのか?」

 

カノン「はて、その特殊な能力とは?」

 

テツヤ「例えば、スペルを詠唱しなくても魔法が唱えられるとか、2つの魔法のスペルをいっぺんに読むと2つの魔法が唱えられるとか。」

 

カノン「その言い分じゃと、主がそれを起こしたように聞こえるが・・・テツヤ 今ここでその2つをやってみてくれ。」

 

テツヤ「おう。」

 

俺は詠唱破棄で闇の魔法を唱え、その後に闇の魔法+リナに教わった風の魔法のスペルを唱え、闇風魔法を唱えた。

 

カノン「ほぉ。」

 

テツヤ「と、こんな感じだ、どうやらスペルを読まないで魔法を唱えると弱体化するみたいだがな。」

 

レイ「君はさっきの戦いでもこれを?」

 

テツヤ「まぁな。」

 

カノン「はて・・・・・・確かこの前読んだ本の中に、ALOのアバターには、およそ万分の一確率で固有スキルを持つアバターがあると書いてあったな。」

 

テツヤ「ま、万分の一!?」

 

レイ「そんなのほぼありえない確率じゃ・・・」

 

カノン「じゃが、さっきのテツヤのを見る限りその万分の一を2個引き当てたということになるな、名前はなんて呼んどるんじゃ?」

 

テツヤ「あぁ、スペルを読まない方は詠唱破棄、スキルが重なる方は・・・二重で詠唱してるし、強いて言うなら二重詠唱・・・ってとこかな?」

 

レイ「詠唱破棄に二重詠唱か・・・」

 

カノン「実に面白いではないか、固有スキルの持ち主が我らインプにおるのじゃ、わらわ達に危機が訪れた時は、存分に腕を奮ってくれ。」

 

テツヤ「おう、とりあえず俺のこれは何人もいるプレイヤーの中で俺だけの物って事だな?」

 

カノン「そうじゃ、悪事に使うでないぞ?」

 

テツヤ「わぁってるよ、ありがとなカノン。」

 

カノン「あ、そうじゃ、何かわらわに言っておきたいことはあるか?」

 

テツヤ「あ、そうだ、レイなんだけど何か男に間違われるってすんげぇ今日しょげたり怒ったりしたんだよ、何とかレイを女っぽく見せる方法はないか?」

 

レイ「なっ!?/////余計なことを言うな!!!」

 

カノン「ふむ、人間は何百年も前から、女は男に女にしてもらうと言われている、要は・・・」

 

レイ「要は?」

 

カノン「まぁ、テツヤにはユウキがあるが、テツヤとしてみたらどうじゃ?」

 

レイ「・・・・・・・・・何をですか?」

 

カノン「何って、決まっとるじゃろ、わらわ達はどうやって産まれてきたんじゃ?」

 

レイ「っ!?/////な!なんでこんな男とそんな事しなければならないのですか!!!!/////」

 

テツヤ「こんな男とはなんだオイ。」

 

カノン「良いではないか、別に。」

 

レイ「良くないです!!!!」

 

テツヤ「ま、まぁ頑張れよレイ 俺は失礼するぞ。」

 

レイ「待て・・・」

 

テツヤ「へ?」

 

呼び止められたレイの方を見ると、何やら魔法を唱えていた。

 

テツヤ「ぬおっ!?」

 

レイ「元々最初は君達が僕のことを男と間違えたんじゃないか・・・・・・!!!!!挙句の果てにはむ、胸まで揉んで・・・・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「なっ!?待て!!!!落ち着け!!!!なっ!?」

 

カノン「オマケにレイの裸も見たのではないか?」

 

テツヤ「余計なこと言うなよ!?」

 

レイ「・・・・・・ダークネスインパクト!!!!!!!!!」

 

俺はレイが放った巨大な闇魔法に逃げることできずに、その巨大な渦に放り込まれた。

 

テツヤ「勘弁してくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」

 

結果的に、俺は2つのオリジナルのスキルを手に入れることになった、この2つを上手く組み合わせればきっと戦いのレパートリーは増えるはずだ!

 

だけど、俺はまためんどくさい女の子に出会っちまったもんだ・・・女の子らしくしてりゃ良いのにな・・・レイも・・・・・・

 

レイ「誰がめんどくさいんだ!!!!」

 

テツヤ「心も読めるの!?」

 

・・・・・・・・・レイって怖い・・・・・・




新たにオリジナルスキル 詠唱破棄と二重詠唱を手に入れたテツヤ、一体これからどんな戦いをしてくれるのか!

今回はサブヒロインがメインの話でしたがいかがでしたか?やっぱり木綿季がでなきゃつまんないと言う方は申し訳ありませんでした・・・

次回は哲也とテツヤが久々に相見える!一体どうなるのか!

次回も木綿季の出番は少なめですがお楽しみに!


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part78 裏のテツヤの世界~実は苦労してる~

すいません!!!!諸事情で投稿に遅れました!!!!

駆け足で書いたので少し内容が薄いかも知れませんがそこはご勘弁を!!!!

ではどうぞ!


哲也「あー疲れた!さて寝るか・・・」

 

ALOからログアウトした後、俺はのーんびり木綿季と通話して、もう夜も遅くなってきたから互いに寝ることにした。

 

木綿季『おやすみ!あなた♡』

 

哲也「おやすみ 木綿季。」

 

俺は通話を切り、布団に入り、目をつぶった。

 

哲也「おやすみなさい・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「・・・・・・ん・・・・・・?」

 

ふと気づいたら、俺は目を覚ましていた、そしてその目の覚ました場所はもう1人の俺がいるあの世界だった。

 

哲也「・・・・・・何の用だ・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

この世界にいるという事は、少なくともあの野郎が俺を呼び出したことになる。

 

テツヤ「くくく・・・・・・久しぶりじゃねぇか オォ?」

 

哲也「要件はなんだって聞いてんだよ、さっさと元の世界に戻しやがれ。」

 

テツヤ「そう焦るなよ・・・・・・要件はなぁ・・・・・・テメェら喧嘩すんのかイチャつくのかどっちかにしやがれ!!!!!!!!!殺されてぇのか!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・は?」

 

テツヤ「こっちはおかげで眠るのともできねぇんだよ!!!!」

 

哲也「ちょっと待て!なんだその喧嘩かイチャつくのかってのは!」

 

テツヤ「オメェも知ってんだろうが、こっちにも木綿季がいるってことは。」

 

哲也「あぁ、そういやそんなこと言ってたな。

 

テツヤ「こっちの木綿季はテメェらがイチャつけばイチャつく程俺の首を狙ってきてテメェらが喧嘩すればその逆になんだよ!」

 

哲也「つまりは俺らが喧嘩してればお前の木綿季も甘えん坊になるってことか?」

 

テツヤ「そのギャップがウゼェんだよ!大体お前ら喧嘩とイチャつくのが交互に起こりすぎなんだよ!この前なんか抱きつかれてんのにテメェらが仲直りしたせいで危うく首持ってかれかけたんだぞ!!!!」

 

哲也「ふーん、で?俺にどうしろと?」

 

テツヤ「後もう何個か文句があんだよ!この世界の気候はテメェの機嫌に支配されてんだよ!!!」

 

哲也「ふーん、どんな時にどうなんの?」

 

テツヤ「テメェが上機嫌の時は晴天、普通の時は曇り 悲しむ時は雨 キレてる時は大雨だ んでだ!テメェの大雨に問題があんだよ!!!」

 

哲也「んなの知るかよ!!!」

 

テツヤ「だったら今その大雨再現してやる!」

 

テツヤがそう言うと、今いる世界にいきなり暗雲が立ち込め、次第に大雨が降り出した。

 

哲也「ぬおっ!?」

 

テツヤ「数分後にはどうなってると思う?」

 

哲也「あ?びしょ濡れとか?」

 

テツヤ「ちげぇよ!数分後にはこの世界は水が全てを覆うんだよ!」

 

哲也「へー」

 

テツヤ「なんなんだテメェのさっきからどうでも良さそうなその態度は・・・」

 

哲也「実際どうでもいい。」

 

テツヤ「あぁ!?だったらここで知っとけ!もしこの世界が水に覆われたらどうなると思う!?」

 

哲也「さぁなー 大変なことになるんじゃねぇか?」

 

テツヤ「いいか!お前がキレてる時は大概電化製品がパーになるんだよ!おかげで何台電化製品買い直したと思ってんだよ!!!」

 

哲也「買い物できんの!?」

 

テツヤ「今まで壊れたパソコン合計20台近くテメェが金払え!おかげでこっちは財政が苦しいんだよ!」

 

哲也「うるせぇ!だったらテメェだって勝手に俺の体乗っ取ってんじゃねぇよ!!!!」

 

テツヤ「後なぁ!水浸しの時に寝ると大概どこだここはって場所で目覚めんだよ!!!おかげでここまで帰るのにも一苦労なんだよ!!!!」

 

哲也「別の場所もあんのかよ!!!」

 

テツヤ「色々と試行錯誤したがこっちだって大変なんだよ!!!」

 

俺は心底どうでも良かったから足をぷらんぷらんさせながらテツヤの顔も見ずに話を聞いてた、そしてあまりにもうるさいから1度テツヤの方を向くと海パンにシュノーケルを付けたどう見ても大変とはかけ離れてる楽しそうな男がいた。

 

哲也「楽しそうじゃねぇかよ!!!!」

 

テツヤ「楽しかねぇ!!!」

 

哲也「嘘つけ!!!!」

 

テツヤ「テメェ殺されてぇか!?」

 

哲也「テメェ俺に勝てねぇじゃねぇか!!!!」

 

テツヤ「んだとコラァ!?」

 

哲也「やんのかテメェ!?」

 

テツヤ「やってやろうじゃねぇか!!!!コイツを使いな!!!!」

 

そう言ってテツヤが投げてきたのは正真正銘の斬月だった。

 

哲也「おもしれぇ!!!!今度は両腕ぶちぎってやる!!!!」

 

テツヤ「だったらこっちは首を貰うぜ!!!!」

 

哲也「やれるもんならやってみやがれ!!!!」

 

テツヤ「テメェもなぁ!!!!」

 

俺達は互いに斬月を握りしめ、斬りかかろうとした。

 

その時だった。

 

「うるせぇんだよさっきからテメェら!!!!!!!!!」

 

哲也「っ!?なんだ!?」

 

テツヤ「っ!!!ヤベェ!!!一時休戦だ!!!!ブチ切れてる!!!!」

 

哲也「だから誰なんだって!!!!」

 

「この゛ボク゛の眠りをさまだけるとは・・・・・・覚悟出来てんだろうな!?」

 

哲也「えっ!?ユウキ!?」

 

俺達の目の前から現れたのは、確かにユウキだったが色々と違った。

 

まず肌の色はテツヤの様だし、琴音位はおっぱいあるし、髪型は長いけどそこまで長くは無いし、なんか顔が怖い、あの木綿季じゃない。

 

ユウキ「あぁん!?誰だテメェは!?テツヤァ!!!!」

 

テツヤ「はい!コイツは俺の主人格です!!!!!」

 

哲也「あぁ!?」

 

テツヤ「だってはむからったら殺されんだもん・・・」

 

哲也「『だもん・・・』じゃねぇこのボケ!!!!可愛くねぇよ!!!!」

 

ユウキ「へぇ、お前がボクの主人格の彼氏か・・・・・・」

 

そう言ってユウキはジロジロと俺の体を見て回り、俺の目の前でもう一度立った。

 

ユウキ「へっ!なんでこんな奴を選んだんだかな!!!!」

 

哲也「うっ・・・」

 

テツヤ「ほら、怖ぇだろ?」

 

ユウキ「聞こえてんだよこの馬鹿野郎!!!!また殺られてぇのか!?」

 

テツヤ「すいません・・・」

 

哲也「だっせぇの・・・」

 

ユウキ「大体・・・なんでまたこんな水浸しになってテメェは海パンになってんだよ!!!!一丁前に海水浴か!?ナニは小さえ癖に!!!!」

 

哲也「え!?そういう関係!?」

 

テツヤ「ちげぇ!!!!コイツが俺の風呂を覗いてきたんだ!!!!なんか風呂に罠を仕掛けたからそれにかかってるかとか抜かして!!!!そん時見られちまったんだよ!!!!」

 

哲也「ていうか俺のって小さいのか・・・」

 

テツヤ「変なとこで萎えてんじゃねぇよ!!!!」

 

ユウキ「とにかくテメェら殺す・・・ボクの眠りを妨げやがって・・・」

 

哲也「強さは?」

 

テツヤ「は?」

 

哲也「ユウキの強さは?」

 

テツヤ「俺より強いかもしれん・・・」

 

哲也「何だ、なら大したことねぇな。」

 

ユウキ「あぁ!?コイツならまだしもボクが大したことねぇだと!?」

 

哲也「まぁやる気ねぇから俺は帰りたい、おいテツヤ 帰らせろ。」

 

ユウキ「帰らせねぇよ!!!!」

 

そう言ってユウキは俺の頬を切り裂く勢いで剣を向けてきた。

 

哲也「ふぅん・・・俺とやるのか?」

 

ユウキ「当たり前だ!!!!この雑魚の主人格がボクより強い!?有り得ないんだよそんなことは!!!!!!!!!」

 

哲也「お前どんだけ過小評価されてんだよ・・・」

 

テツヤ「残念だが事実だ・・・」

 

ユウキ「ルールは簡単!!!!どっちかが死ぬか参ったと言うまでだ!!!!行くぞ!!!!!!!!!」

 

そう言ってユウキは俺に向かってきた、俺は斬月を握りしめ、その攻撃を振り払った。

 

ユウキ「っ!!」

 

哲也「そんなもんか?」

 

ユウキ「やるじゃねぇかよ・・・まだまだだ!!!!」

 

哲也「まぁ残念だがこの一撃で終わらせてもらう!月牙天衝!!!!!!!!!」

 

俺はユウキに向けて最大威力で月牙天衝を放った。

 

ユウキ「っ!?」

 

月牙天衝が当たるとユウキの場所から煙が立ち込めた。

 

テツヤ「やったか!?」

 

哲也「・・・・・・・・・おい!!!!さっさと戻せ!!!!」

 

テツヤ「は?」

 

哲也「あんなの木綿季じゃねぇ!!!!もっと木綿季は可愛いんだ!!!!あんなの単なる凶暴になったユウキだ!!!!」

 

テツヤ「くだらねぇ・・・なんでこんな奴に負けたんだ俺は・・・」

 

「帰らせるか!!!!!!!!!」

 

哲也・テツヤ「っ!!」

 

声の方へ向くと、直撃した月牙天衝を貰ったはずなのにダメージなほぼ無いユウキが立っていた。

 

哲也「な、なんで月牙天衝の直撃を食らって・・・」

 

ユウキ「あんなの地面に潜って避けた!!!!!!!!!馬鹿にするな!!!!」

 

哲也「・・・・・・なるほどな、あの煙はそれだったのか。」

 

ユウキ「頭きた・・・・・・・・・殺す!!!!!!!!!テメェら2人共ぶち殺してやる!!!!!!!!!」

 

テツヤ「テメェ死ぬんじゃねぇぞ!!!!お前が死んだら俺だって死ぬんだからな!!!!」

 

哲也「わあってるよ、おら、かかってこい。」

 

ユウキ「うらぁ!!!!」

 

哲也「よっと!」

 

単調な攻撃を繰り出すユウキ、こんなものは簡単によけられる、やはり裏のユウキとだけあって知能は木綿季よりは下みたいだな。

 

ユウキ「テメェ!!!!避けてばっかいねぇで少しは攻撃してみろ!!!!」

 

哲也「まぁ待てよ、チャンスを伺ってんだよ。」

 

ユウキ「だったらさっさと殺してやる!!!!」

 

哲也「それは無理だ、お前の攻撃は・・・・・・単調過ぎる!!!!」

 

ユウキの攻撃のパターンは見た感じある程度の周期で脇腹ががら空きになる、俺はその機会を逃がさずに脇腹に蹴りを入れた。

 

ユウキ「なっ・・・!?」

 

哲也「貰ったぁ!!!!」

 

俺は隙だらけになったユウキに向け、1発の月牙天衝を放った。

 

今度こそは避けれずに、ユウキは月牙天衝をモロにくらった。

 

ユウキ「ぐわぁ!?」

 

哲也「いっちょ上がり。」

 

テツヤ「・・・・・・ちっ。」

 

哲也「どうだ?お前が恐れるユウキに勝っちまったぞ?」

 

テツヤ「調子に乗りやがって・・・」

 

哲也「さてと、おーい、大丈夫かー?」

 

テツヤ「?何やってんだ?」

 

哲也「何って、ユウキの救助。」

 

テツヤ「ちっ、相変わらず甘いやつだ。」

 

俺は倒れるユウキの体を揺さぶった、すると、微かだがユウキの肩がピクンっと動いた。

 

哲也「よし、もう大丈夫だな。」

 

裏のユウキと言えどもユウキはユウキ、安心した俺は背を向いてテツヤにそろそろ帰らせろと言いにこうとした時だった。

 

ユウキ「あめぇんだよ!!!!!!!!!」

 

哲也「っ!?」

 

油断しきっていた俺はユウキに片腕を斬り飛ばされてしまった。

 

ユウキ「そんな甘甘ちゃんが主人格の彼氏とは拍子抜けだな!!!!」

 

哲也「っつう・・・・・・・・・やっぱ腕が一本消えるのは経験済みでも怖いもんだな・・・・・・」

 

ユウキ「あぁ!?」

 

哲也「良いか、俺は甘いさ、確かに、だがなぁ、お前はどうであれ俺の大切なユウキなんだよ、それを心配するのに甘いもクソもねぇ。」

 

ユウキ「っ・・・・・・テメェ・・・・・・片腕一体飛ばしてんだぞ!?それでも許すのか!?」

 

哲也「片腕なんざどうでも良い、お前が生きてりゃそれで良いんだよ。」

 

ユウキ「・・・・・・ちっ!拍子抜けだな!!!!こんなのが彼氏とはだからボクの主人格が甘くなるんだよ!!!!もう寝る!!!!」

 

そう言ってユウキはテツヤの方へ向かっていった。

 

テツヤ「あ?」

 

ユウキ「死ね!!!!!!!!!」

 

そう言ってユウキはテツヤの頬にキスした後テツヤをぶん殴ってどこかへ走っていった。

 

テツヤ「・・・・・・・・・ちっ。」

 

哲也「なんだかんだ仲いいじゃねぇか。」

 

テツヤ「うるせぇ!!!!!さっさと帰りやがれ!!!!」

 

そう言ってテツヤは俺のことをいつもの光に包ませた。

 

哲也「サンキュ んじゃまたな。」

 

テツヤ「黙って帰りやがれ!!!!」

 

そんな訳で、俺はいつもの世界に帰れた。

 

そして、気づくともう既に朝、そして隣には何故か木綿季が眠っていた。

 

木綿季「すぅ・・・むにゃむにゃ・・・」

 

哲也「・・・・・・木綿季。」

 

木綿季「ふにゃ・・・?おはよう哲也・・・ボクも眠っちゃった・・・」

 

哲也「よしよし。」

 

俺は木綿季の頭を軽く撫でた、すると木綿季は寝ぼけながらも可愛らしく声を漏らした。

 

木綿季「えへへ~♪」

 

哲也「やっぱし、お前はこういう方が一番だな。」

 

木綿季「?」

 

───────────────────

 

テツヤ「・・・・・・・・・けっ!!!!」

 

ユウキ「ふんっ!!!!!!!!!」

 

───────────────────

 

哲也「大好きだよ、木綿季。」

 

木綿季「ボクも~♪」

 

───────────────────

 

ユウキ「テメェなんか大嫌いだ!!!!!!!!!」

 

テツヤ「こっちだってそうだバーカ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

普通に仲のいい哲也と木綿季と、何だかんだ仲のいいテツヤとユウキだった。




結局、哲也と木綿季もテツヤとユウキも仲が良いことで・・・

ほんとに内容が薄目かも知れませんがそこはご了承を・・・すいません・・・

次回は未定です!お楽しみに!


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part79 小ネタ集

今回は小ネタ集です!

小ネタ集出したらからってネタ切れって訳ではありません!ただ二週間近く投稿できてなかったのでその埋め合わせとしてスピーディーに投稿したかったので今回は小ネタ集にしました!

1箇所でもクスッと来るところがあれば幸いです!ではどうぞ!


その1 《ソシャゲとかあるあるだよね》

 

『アルヴヘイム・オンラインの世界へようこそ。』

 

『まず、プレイヤーネームを入力してください。』

 

哲也「名前・・・んなもん決まってんだろうが・・・」

 

哲也「テ、ツ、ヤ・・・と、完了!」

 

『ピー エラー エラー この名前は使われています、別の名前をご使用ください。』

 

哲也「ゑ?」

 

哲也「・・・・・・冗談だよな!!!!も、もっかい・・・・・・」

 

『ピー エラー エラー この名前使われてると言ってます、別の名前を使え。』

 

哲也「・・・・・・・・・3度目の正直・・・・・・・・・」

 

『この名前は使えねぇんだよこのアホ!!!!死ね!!!!』

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

~キリトと合流後~

 

キリト「そ、それで?どうしてその名前になったんだ?テツーヤ・・・」

 

テツーヤ(テツヤ)「うるせぇ・・・・・・ぐすん・・・・・・」

 

 

その2 《普通に考えたらそうなる》

 

ユキ「ねぇねぇリナさん!」

 

リナ「ん?どうしたのユキちゃん。」

 

ユキ「お父さんとリナさんってリアルだと姉弟なんだよね?」

 

リナ「うん、そうだよ。」

 

ユキ「それじゃあお母さんとリナさんも義理の姉妹になるの?」

 

リナ「うーん、まぁそうなるのかな?」

 

ユキ「じゃあさじゃあさ!ユキにとってリナさんはおばさんになるんでしょ!」

 

リナ「うん、そうだね。」

 

ユキ「それじゃあ今度からはリナさんじゃなくてリナおばさんって呼ぶね!よろしくねリナおばさん!」

 

リナ「ユキちゃん♪ちょっと良い?」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「ど、どうしたんだリナ、ユキ。」

 

ユキ「ふえぇん・・・怖いよぉ・・・」

 

リナ「うふふ♪これからもよろしくね♪ユキちゃん♪」

 

ユキ「ひぃ!?」

 

テツヤ「?」

 

その3 《テツヤのラッキースケベの回数》

 

ユキ「ねぇね!お父さん!」

 

テツヤ「ん?どした?」

 

ユキ「お父さんが今までに経験してきたラッキースケベの詳しい内容知りたい?」

 

テツヤ「え?ラッキースケベ?それって例えばパンツ見ちゃったとか?」

 

ユキ「うん!」

 

テツヤ「それならあんまししてないと思うけど・・・」

 

ユキ「それじゃあ振り返ってみましょう!お父さんが経験してきたラッキースケベはこちら!ちなみに普通にお母さんとしたエッチも記録してあるよ!」

 

『part8 転移門から現れたまだ彼女だったユウキの胸を揉む これが初揉み

 

part15 アスカに抱きつかれ顔に胸が付く、不可抗力かも?

 

part19 sideA 落下した後フィリアの胸を揉む、初のユウキ以外の揉み

 

part21 普通にエッチ ユウキ初イキ?

 

part40 暗闇でリナの胸を揉む 1番小さかったみたい

 

part55 一緒に寝てる飛鳥の胸がはだけて見ちゃった これも不可抗力?

 

part56 寝る時の飛鳥の誘惑 でも誘惑に打ち勝つ

 

part64 木綿季のブラとパンティを見る

 

part65 すっ転んだ木綿季のパンティを見る

 

part68 木綿季と軽いエッチ 実は木綿季はマゾ?

 

part69 渚の胸を揉み、その後直接揉めと言われる

 

part70 裸のユウキとフィリアに抱きつかれ、顔が胸に挟まれる

 

part71 飛鳥の胸を2度3度揉む これは確信犯

 

part73 戦闘中男だと思ってたレイの胸を揉む こちらも確認といって何度か揉んでる ちなみにこれで4人目』

 

テツヤ「うわっ!?こんなにしてたの!?」

 

ユキ「全く、お父さんの浮気癖には困ったものだよ・・・・・・ねぇ、お母さん♪」

 

テツヤ「何っ!?」

 

ユウキ「うふふ~♪・・・・・・殺す!!!!」

 

テツヤ「いぃぃぃぃやぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

ちなみ当事者達の話は・・・

 

フィリア「へ?初めて揉まれた時?その時は殺してやろうかと思ったけど今考えると嬉しかったかな・・・・・・♪」

 

リナ「私も初めての時は殺してやろうかと思ったけど・・・やっぱし、好きな人のやった事だし・・・・・・/////」

 

アスカ「あいつはドスケベだからな~・・・おかげで少しはバストサイズ上がっちまったじゃねぇか・・・・・・/////」

 

レイ「全く、あんなのが僕の部下とは考えられないね、ユウキも可哀想だ。」

 

1人を除いて好評だった。

 

 

その4 《S?M?》

 

里香「ねぇ木綿季!明日奈!」

 

木綿季「?なぁに?」

 

明日奈「どうしたの?」

 

里香「ズバリ!アンタらってS?M?」

 

木綿季「い、いきなりの質問だね・・・」

 

明日奈「何でそれを知りたがるの?」

 

里香「だって、彼氏側にこの情報売ったら金になりそうじゃない。」

 

木綿季「それだけ!?」

 

明日奈「それにこの話白昼堂々学校の教室で話すことじゃなくない?」

 

里香「だって、キリトは今頃他の皆と勉強中で、哲也は部活中でしょ?こんなうってつけのチャンス他にはないじゃない!」

 

木綿季「RAINで聞くとかは無いの?」

 

※RAINとは この世界における所謂私達の〇IN〇である。

 

里香「生の声聞きたいじゃない!さぁ!どっち!?」

 

木綿季「うーん・・・いきなりそう言われても・・・」

 

里香「じゃあさ、例えばよ?今2人がまさにヤロうとしてる時に、哲也を虐めてる図を想像してみて?」

 

木綿季「哲也を?うーん・・・」

 

木綿季『うふふ♪どうしたいの?哲也。』

 

哲也『あぅ・・・ゆ、木綿季と・・・・・・エッチがしたい・・・・・・だから・・・・・・この縄を解いてくれ・・・・・・』

 

木綿季『ふーん、でもダーメ♪ボクが・・・・・・哲也を襲っちゃうんだから♡』

 

木綿季「・・・・・・何か変・・・・・・」

 

里香「それじゃあ次はその逆を思い浮かべてよ。」

 

木綿季「逆?うーん・・・・・・」

 

哲也『木綿季・・・もう我慢出来ないって顔してんな?』

 

木綿季『もう限界れすぅ♡ご主人様ぁ♡』

 

哲也『じゃあどうして欲しいんだ?』

 

木綿季『ボクの事沢山虐めてください♡』

 

哲也『じゃあお前には鞭だ!手足縛られて喜んだ顔しやがって!!!!』

 

木綿季『ごめんにゃしゃぁい♡虐められて喜ぶボクを許してくだしゃい♡』

 

木綿季「・・・・・・・・・//////////」

 

里香「あら?」

 

明日奈「何だか満更でもない顔してる・・・」

 

木綿季「・・・ボク・・・虐められる方が好きかも・・・/////」

 

里香「意外!木綿季Mなんだ!!!!」

 

明日奈「あらあら♪」

 

 

 

 

哲也「忘れ物取りに来たけどとんでもないこと聞いちまった・・・」

 

 

その5 《ユウキとレイがボクっ娘になった理由。》

 

テツヤ「なぁユウキ、レイ お前らどうして自分のこと私とかじゃなくてボクって呼ぶんだ?」

 

ユウキ「へ?テツヤは私って言った方が嬉しいの?」

 

テツヤ「いや、むしろお前はボクでいてくれ、ただ気になっただけだよ。」

 

ユウキ「うーん、ボクは深い意味は無いかな?気づいたらボクになってたな~」

 

テツヤ「レイは?」

 

レイ「僕は・・・・・・話すと長くなるぞ?」

 

テツヤ「教えてくれ。」

 

レイ「良いだろう、僕が僕と言い始めた理由はだな・・・僕の家は両親が共働きでな、色々と僕1人でいることが多かったんだ。」

 

ユウキ「それでそれで?」

 

レイ「あぁ、幼稚園の頃までだ 僕は自分をずっと男だと思って過ごしてきた、だから幼稚園の時は男子トイレにも入っていた。」

 

テツヤ・ユウキ「えぇ!?」

 

レイ「それからだ、小学校に入ってから指摘されたんだ、『レイ君!ち〇ち〇が無いよ!!!!』とな。」

 

テツヤ「そ、それで?」

 

レイ「僕は家に帰って確認したんだ、僕は男女どっちだと、すると、女だと言われたんだ。」

 

ユウキ「そ、それから?」

 

レイ「それからは女として暮らすようになったが、どうしても私とは言いづらくてな、未だに僕と言っているんだ。これが僕が僕と言うようになったことに始まりだ。」

 

テツヤ「す、すげぇなお前・・・」

 

ユウキ「ていうかレイも気づかなかったの?自分には無いって・・・」

 

レイ「他人より小さいだけだと思ったしな。」

 

テツヤ「と、とにかく大変そうだったんだなレイも・・・」

 

レイ「まぁこの話は全て嘘だ、本当は深い意味は無い。」

 

テツヤ・ユウキ「嘘かよ!!!!!!!!!」

 

レイ「ふふふ、名演だろう?」

 

ユウキ「騙されちゃったよ~」

 

テツヤ「参ったよ。でもいい収穫だな。」

 

レイ「?」

 

テツヤ「お前が恥らずにち〇ち〇と言えるスケベだと分かったからな。」

 

レイ「くたばれ!!!!」

 

テツヤ「ごふっ!?」

 

レイ「ユウキ・・・このことはカノン様には内緒だぞ・・・」

 

ユウキ「は!はい!!!!」

 

~数日後~

 

カノン「残念だがレイ、話はわらわには筒抜けじゃぞ?」

 

レイ「なっ!?/////」

 

テツヤ「え?言っちゃ悪かったか?」

 

レイ「なぁぁぁぁぁ!?/////」

 

インプ領内で、レイがスケベだと言う話が流れたのは内緒だ。

 

レイ「誤解だぁ!!!!!!!!!」

 

 

その 6《もしも哲也が色々と卍解して、それに木綿季がツッコミを入れたら。》

※これはBLEACHを詳しく知る人が楽しめるかも知れません!!!!もしBLEACH知らねと言う方がいたら申し訳ないです!!!!

 

テツヤ「卍解!!!!狒狒王蛇尾丸!!!!」

 

ユウキ「強そうだけど俊敏差は無さそうだね。」

 

テツヤ「卍解!!!!大紅蓮氷輪丸!!!!」

 

ユウキ「見掛け倒しっぽいよね、氷輪丸って。」

 

テツヤ「卍解!!!!黒縄天譴明王!!!!」

 

ユウキ「うわ!おっきいのが出てきた!!!!でも脆そう・・・」

 

テツヤ「卍解!!!!雀蜂雷公鞭!!!!」

 

ユウキ「暗殺とは呼べないよね。」

 

テツヤ「卍解 千本桜景厳。」

 

ユウキ「いつでもお花見できるね!!!!」

 

テツヤ「卍解!!!!龍紋鬼灯丸!!!!」

 

ユウキ「一番弱いよね、これ」

 

※一角ファンの皆さんすいません!!!!

 

テツヤ「卍解 金色疋殺地蔵。」

 

ユウキ「中身は怖いけど見た目可愛いよね。」

 

テツヤ「卍解 残火の太刀。」

 

ユウキ「なんで盗まれるって分かってて卍解したんだろうね。」

 

テツヤ「卍解 金沙羅舞踏団。」

 

ユウキ「鼓膜潰されちゃったら終わりだよね、滅多にないけど。」

 

テツヤ「卍解!!!!鐵拳断風!!!!」

 

ユウキ「ほんとに卍解って言えるの?コレ。」

 

※拳西ファンの皆さんすいません!!!!

 

テツヤ「卍解 花天狂骨枯松心中。」

 

ユウキ「頭使わないと難しそうだね、テツヤは使えこなすの難しそう・・・」

 

テツヤ「卍解 観音開紅姫改メ。」

 

ユウキ「使いようによっては最強だね。」

 

テツヤ「卍解 神殺槍。」

 

ユウキ「実際13kmも無いらしいね。」

 

テツヤ「卍解 清虫終式・閻魔蟋蟀。」

 

ユウキ「相手は目が見えないのにこっちは普通に戦えるのは凄い利点だよね、相手が別格だと話は別だけど・・・」

 

テツヤ「卍解 黄煌厳霊離宮。」

 

ユウキ「本人は使えなかったよね、残念・・・」

 

テツヤ「卍解 白霞罸。」

 

ユウキ「氷輪丸より強いかも?」

 

そして最後はやっぱり・・・・・・

 

テツヤ「卍解!!!!天鎖斬月!!!!!!!!!」

 

ユウキ「やっぱしテツヤはこれが一番だね!!!!」

 

テツヤ「そんじゃ皆!!!!また別の小ネタ集で会おうぜ!!!!月牙天衝!!!!」




今回の小ネタ集、いかがでしたか?

初めての試みなのでつまんないと思った方は申し訳ありません・・・私の力量不足です・・・

次回は哲也と木綿季メイン!お楽しみに!


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part80 2人きりで~リアルで初デート~

また遅れてすいません!!!!

今回もなかなか書く時間を取れずにここまで長引いてしまいました!

ほんとにすんません!とりあえず本編をどぞ!!!!


木綿季「あーあ・・・哲也と2人でゆっくりするチャンスがなかなか無いな~・・・」

 

里香「あら、お困りのようね、木綿季。」

 

木綿季「あ、里香 やっほー。」

 

里香「やっほー、さて木綿季、明日の放課後って暇?」

 

木綿季「明日?うん、暇だよ 何かあったの?」

 

里香「なら好都合ね、最近哲也不足でしょ、木綿季。」

 

木綿季「不足って言うかSAOの頃より2人きりでいられる時間が少ないんだもん・・・」

 

里香「まぁ仕方ないわよね~ここは現実なんだからね、さて、こんなものに興味は無い?」

 

そう言って里香が木綿季に渡したのは2枚の映画のチケットだった。

 

木綿季「映画のチケット?」

 

里香「そっ、半額になるチケットなんだけど私行けないからさ、明日奈にもって思ったけどやっぱり優先度はあんたらの方が先かなって思ってさ。」

 

木綿季「何で?」

 

里香「何でって、あんたの彼氏は私らの英雄でしょ?だったら私ら庶民は英雄に少しは感謝の気持ちを示さなきゃね、多分哲也に言ったら否定されるけどね。」

 

木綿季「そういうことなら有難く貰っちゃうね!早速哲也を誘ってみるね!」

 

里香「部活、休みだといいね。」

 

木綿季「うん!ありがとね里香!!!!」

 

里香「いっそ、明日の夜誘っちゃえば~♪」

 

木綿季「なんでさ!!!!/////」

 

里香「大人の階段♪」

 

木綿季「登らない!!!!ところでなんの映画なの?」

 

里香「何でもさ、超感動物の恋愛ストーリーらしいよ。」

 

木綿季「ほんと?哲也ってそういうの好きなのかな~」

 

里香「さぁ?でも誘ってみなきゃ何も始まらないから誘いなさいよ?」

 

木綿季「うん!ありがとね里香!」

 

里香「結果、楽しみに待ってるわよ。」

 

木綿季「行けるといいな~♪哲也とデート♪」

 

~その頃哲也は~

 

凛「皆!新庄先生から話は聞いてると思うけど、練習試合を組むことに成功したわ!」

 

哲也「相手は元女子高なんすよね?」

 

新井「相手も女の子っすか!?」

 

凛「情報によるとそうね、1人だけ男の子がいるみたいね。」

 

新井・東山「んだとぉ!?」

 

東山「ハーレムじゃねぇか!!!!」

 

翔「ところで女子野球部と練習試合なんかして大丈夫何ですか?」

 

凛「特にお咎めは無いみたい、だから組めたのよ それにあちらの野球部も新設みたいでね、丁度練習試合相手を探してたみたいなの。」

 

哲也「なるほど、ユニフォームとかは?」

 

凛「ユニフォームはあちら側はもう既に作ってるらしいけども、こっちはなんの用意もできてないからね、あちらの監督さんからとにかく試合ができるならどんな格好でもいいので来ていただければってことだったわね。」

 

哲也「うーん、でも揃ってないとなんかダサいよな~」

 

新庄「何なら同じユニフォーム10着近くあるからそれ着るか?俺とお前らでジャスト10だ。」

 

哲也「じゃあそれにしましょうよ?」

 

琴音「私はどうすれば?」

 

新庄「竹宮は制服で構わない、ベンチに入ってサポートしてくれ。」

 

琴音「はい!」

 

凛「練習試合は5月に突入する前日!休日で今水曜日だから後今日入れて3日ね!」

 

新庄「あー、そこでなんだがな、これからこの部活の方針として練習試合の2日前はゆっくり体を休ませる日を作る、前日はポジションの確認やらに使う つまり明日は休みで、明後日は各々最終調整日に使ってくれ。」

 

凛「休みにするんですか?」

 

新庄「俺が現役の頃は馬鹿みたいに練習練習ってやってな、練習試合で活躍できた日なんか疲れでほぼ無い、だからお前らにはベストポジションでやって欲しいんだ 人数もすくねぇしな。」

 

哲也「なるほど。」

 

新井「とにかく元女子高か・・・いい匂いすんだろうな~♪」

 

新庄「とにかくお前ら勝ちにこだわるな、まずはお前らの課題を存分に見つけろ、そっからが本番だ。」

 

部員「はい!!!!」

 

新庄「そんじゃ練習行くぞ~」

 

久々の実戦か・・・試合ぶち壊しにしないよう気をつけなきゃな!

 

にしても明日休みか・・・どうすっかな~・・・

 

~数時間後~

 

新庄「んじゃあ今日もお疲れさん、気をつけて帰れよ~」

 

凛「寄り道しちゃダメだよ~!」

 

哲也「うぃーす。」

 

新井「んじゃあな哲也~翔~」

 

東山「じゃな~」

 

哲也「おう、じゃあな~」

 

翔「じゃあな~」

 

哲也「んじゃあ帰るか、翔。」

 

翔「だな。」

 

「どぉーん!」

 

哲也「ぬおっ!?」

 

突っ立っていた俺は誰かに突撃され倒れた、まぁ犯人は皆分かるだろうアイツだ。

 

哲也「いてぇよコンチクショウ!!!!」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

そう、やっぱし、木綿季だ。

 

琴音「やっほー木綿季。」

 

木綿季「やっほー!」

 

翔「揃ったし帰るとするか。」

 

哲也「だな。」

 

木綿季「あ!そうだ!ねぇねぇ哲也、明日の放課後って暇?」

 

哲也「明日?暇だよ?」

 

木綿季「ほんと!?じゃあさじゃあさ!!!!コレ行こうよ!!!!」

 

そう言って木綿季が差し出してきたのは映画のチケットだった。

 

哲也「なんだ?映画か?」

 

木綿季「うん!何でも超感動物の恋愛ストーリーらしいの!一緒に行こ?」

 

哲也「お前と一緒に行けるならどこでも良いぞ。」

 

木綿季「ホント!?わーい!」

 

そう言って木綿季は抱きついてきた。

 

哲也「こらこら。」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

琴音「良かったね木綿季♪」

 

木綿季「うん!」

 

翔「良かったな哲也、明日オフになって。」

 

哲也「だな、よし、んじゃあ行くか。」

 

木綿季「おー♪」

 

そんなこんなで帰宅、家に着いた頃にはもう既に7時半を回っていた。

 

琴音「じゃあね哲也!」

 

哲也「またね琴音。」

 

俺は家に入り、軽くシャワーを浴びて、それから夕食を食べ、何だかんだ過ごして現在10時前。

 

哲也「さぁてと、これからどうすっかな・・・」

 

そう思ってゴロゴロしてたら俺の携帯が鳴った。

 

哲也「まぁどうせ木綿季だろ、もしもし?」

 

木綿季『こんばんは哲也!』

 

哲也「こんばんは、どした?」

 

木綿季『あのね、明日の映画館どこにする?』

 

哲也「あー、学校の近くに映画館あったっけか?」

 

木綿季『うーんとね、ボクの家からだと大体10分くらい?』

 

哲也「ならそこ行こうぜ、ところで映画のチケットって見る限りだと半額になる感じ?」

 

木綿季『うん!もしかしてお金無かったりしちゃった?』

 

哲也「いや、そこはまぁやりくりしてるから問題無い、楽しみにしてるよ、木綿季。」

 

木綿季『ボクも!じゃあ今日は早く寝ちゃうね!明日また迎えにいくね!じゃあねー!』

 

哲也「おう、おやすみ木綿季。」

 

木綿季『おやすみ哲也♪』

 

そう言い残して通話は終わった。

 

哲也「さぁてと、俺も寝るかな。」

 

俺は部屋の電気を消し、布団に入った。

 

哲也「ん~明日はデートか~♪」

 

木綿季『えへへ~♪デート♪デート♪』

 

哲也「楽しみだな~久しぶりだもんな~木綿季とデート♪」

 

木綿季『映画館で手繋いだり~ほっぺにちゅーされたり~晩御飯食べた後は哲也がボクを・・・・・・きゃー!!!!』

 

哲也「あー楽しみだな~デート!・・・・・・・・・ん?」

 

木綿季『あれ?そう言えば・・・・・・』

 

哲也「も、もしかして・・・」

 

木綿季『明日って・・・・・・』

 

哲也/木綿季「俺達の現実での初デートじゃね?」/『ボク達の現実での初デートだよね?』

 

哲也「・・・・・・そう思ったら緊張してきた・・・」

 

木綿季『ど、どうしよう・・・眠れないかも・・・・・・』

 

俺は初デートの緊張からあまり寝付けなく、気づいたら朝になってた。

 

哲也「・・・・・・全然眠れなかった・・・・・・」

 

顔を洗おうとしたら、家のインターフォンが鳴った、木綿季だろう。

 

哲也「あー今行く・・・・・・」

 

俺は玄関を開けて木綿季を迎え入れた。

 

木綿季「おはよ・・・哲也・・・」

 

哲也「おはよ・・・木綿季・・・」

 

哲也「・・・・・・眠れなかった・・・・・・?」

 

木綿季「・・・・・・うん・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・俺も・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・今6時だけど1時間だけ寝る・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・寝よっか・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・うん・・・・・・」

 

そんなこんなで7時まで寝ることに。

 

~1時間後~

 

哲也「ふぁ~・・・」

 

木綿季「むにゃむにゃ・・・」

 

哲也「おーい木綿季、時間だぞ?」

 

木綿季「もう朝~・・・?」

 

哲也「そっ、頑張って起きよ?」

 

木綿季「じゃあギューってして。」

 

哲也「はいはい。」

 

俺は木綿季の事を抱きしめ、頭をなでなでした。

 

木綿季「~♪」

 

哲也「大好きだよ、木綿季。」

 

木綿季「ボクも~♪」

 

イチャイチャして目が冴えた俺達は食事を取り、学校に向かった。

 

~学校~

 

哲也「おは~」

 

木綿季「おはよ~♪」

 

琴音「うわっ!?どうしたの!?目の下のクマが酷いよ2人共!!!!」

 

翔「まさか初デートの緊張で眠れなかったとか?」

 

哲也「そのまさか・・・」

 

木綿季「1時間仮眠とって眠気は冴えたけどクマだけは・・・」

 

哲也「まぁ時間が経てば治るさ、気にすんな。」

 

里香「おはよ2人とも、で?今日はデートですかい?」

 

哲也「そうだけど?」

 

里香「あら、良かったわね木綿季 誘えて。」

 

木綿季「うん!」

 

哲也「なんだ?チケットって里香からのなのか?」

 

里香「まぁね、あんたらの恋を応援してたキューピットでしたからね、リズベット様はね。」

 

哲也「まぁサンキューな、どっかで埋め合わせするよ。」

 

里香「良いのよ、私達はあんたに感謝しきれないくらいの感謝があるんだから、その礼として受け取って、あっと!返品は許さないからね!今は一英雄として受け取って!!!!」

 

哲也「本当はそういうの嫌だけど、今だけはありがたく受け取るよ、ありがとな、里香。」

 

里香「どういたしまして♪」

 

哲也「さて、そろそろホームルームだ、準備するか。」

 

そしてホームルームに。

 

凛「おはよう皆!さて、5月の二週目の初日からはテストがありますよ!3日かけて行って、その来週の三週目、大体月曜日の15日位かな?その頃に結果発表として上位100名はでかでかと張り出されることになります!恥ずかしいかもしれないけど、栄誉あることだから頑張ってね!!!!」

 

哲也「うげっ、テストかよ・・・」

 

琴音「そろそろ勉強モードに入らなきゃね!」

 

木綿季「頑張ろうね哲也♪」

 

哲也「おう・・・」

 

勉強苦手なんだよな~・・・・・・まぁ今回も翔頼みかな・・・・・・

 

っと、今テストに気を取られたら放課後まで引きずっちまう、放課後はデートなんだ!!!!切り替えだ切り替え!!!!今日も1日頑張るぞ!!!!

 

~そして昼休みの時間に・・・・・・~

 

哲也「あー!!!!後2時間もあんのかよ!!!!早く行きてぇよぉ!!!!」

 

木綿季「まぁまぁ、ほら、一緒にご飯食べよ?」

 

哲也「うぅ・・・早く行きてぇなぁ・・・デート・・・」

 

明日奈「随分と楽しみそうだね、哲也君達。」

 

和人「まぁ哲也の気持ちもわからいわけじゃない、初デート 俺も楽しみだったな~」

 

翔「そんなに楽しいものなのか?デートって。」

 

里香「まぁ普段クールなあんたが女の楽しみ方なんて分からないっぽいもんね。」

 

翔「どういう事だおい。」

 

里香「冗談よ、私もご生憎様彼氏が出来たことがないから分からないけど、相当楽しみなんじゃない?」

 

琴音「良いな~・・・哲也とデート・・・」

 

里香「相変わらずモテ男ねあいつも、これからも苦労しそうね。」

 

哲也「デートぉ・・・」

 

木綿季「はいはい、後2時間頑張ろうね~」

 

珪子「哲也さん、新井さんって人が呼んでますよ?」

 

哲也「あ?新井が?ったくなんだよ・・・・・・」

 

俺はドアの付近で待つ新井と東山の近くまで歩んだ。

 

哲也「んだよ。」

 

新井「哲也!」

 

東山「今日!」

 

新井・東山「自主練付きあっ」

 

哲也「断る!!!!!!!!!」

 

新井「んじゃあ放課後部室で!」

 

東山「じゃあな!・・・・・・・・・ってお前今なんて言った?」

 

哲也「だから断るつったんだよ!!!!」

 

新井・東山「何ぃぃぃぃぃ!?」

 

新井「どうした!?野球馬鹿のお前が練習止んねぇなんて!!!!」

 

東山「風邪か!?それとも悪いもんでも食って・・・」

 

哲也「ちゃう!今日は野球より大事なデートなんだよ!!!!」

 

新井「デートって、木綿季ちゃんと?」

 

哲也「そうだよ。」

 

東山「んだとテメェ!?俺らが練習する中お前は2人仲良くデートして挙句の果てにはセッ」

 

哲也「クスはしねぇよアホ!!!!ただ映画見るだけだ!!!!つうかだったらお前らだって休めよ!!!!オフなんだからよ!!!!」

 

新井「だって・・・」

 

東山「暇なんだもん・・・」

 

哲也「あっそ、勝手に練習してろ。」

 

俺はそう言って教室のドアを閉めた、閉めたドアの向こうからは『薄情者!!!!』と『哲也のアホンダラ!!!!』の2つの声が聞こえてきた、なんと言われようが良い、木綿季とデートできれば何だって犠牲にしてやる。

 

哲也「ったく、アホかっつうの。」

 

木綿季「何を話してたの?」

 

哲也「ん?ちょっとね、お前には関係ないから大丈夫だよ。」

 

俺はそう言って木綿季の頭に手を置いた。

 

木綿季「そう?」

 

哲也「そっ。」

 

翔「しゃあねぇ・・・あいつらは俺が相手しとくか・・・」

 

とまぁ昼休みも無事に放課後邪魔な予定が入ることなく終わり、5、6時間目難なく終わり、帰りのホームルーム。

 

凛「皆、悲しいお知らせがあるの・・・」

 

哲也「え?」

 

木綿季「な、何があったの!?」

 

琴音「まさか犯罪!?」

 

凛「違うの・・・それが・・・・・・先生、皆の小テスト待ち構えてシュレッダーにかけちゃったの、てへ♪」

 

※小テストとは、漢字の10問程度のテストである、皆もやったよね?

 

皆「何ぃぃぃぃぃ!?」

 

凛「だ、だからね!?皆に5点分は差し上げるから、゛今からもう1回゛だけテストやらせて!!!!ほんとに先生が悪いんだけど皆に付き合ってもらいたいの!!!!」

 

哲也「んだとぉ!?」

 

木綿季「えぇ!?それじゃあデートが・・・」

 

凛「ほんとごめんね!!!!今からテスト配るから・・・」

 

哲也「待った、先生。」

 

凛「へ?」

 

俺は教卓まで詰め寄り、教卓を思い切り両手の平を付いた。

 

哲也「あんたのミスを何で俺らが尻拭いしなきゃいけないんじゃコンチクショウ!!!!!!!!!後日やれぇい!!!!!!!!!」

 

凛「あ、荒波・・・君・・・?」

 

哲也「今配ったら・・・・・・どうなるか分かってんでしょうねぇ!?」

 

多分、今俺の背後になんかいる気がする、そんくらいで先生にキレた。

 

凛「は、はい・・・・・・ごめんなさい・・・・・・ぐすんっ・・・」

 

そんな訳で何とか帰りのホームルームも終わった。

 

木綿季「今までに見ない行動力だったね・・・」

 

哲也「当たり前だ!!!!凛先生には悪いが・・・・・・これも俺の初デートの為・・・・・・」

 

凛「ふーん!!!!!!!!!デートなんだぁ!!!!!!!!!」

 

真後ろから先生の大きな声が聞こえてきた。

 

哲也「ぎゃぁ!?」

 

凛「荒波君♪明日千本ノックね♪」

 

哲也「なっ!?それは勘弁・・・」

 

凛「テスト潰したの・・・・・・誰?」

 

哲也「・・・・・・俺です・・・・・・で、でも元々シュレッダーかけたのは先生・・・・・・」

 

凛「それじゃあデート楽しんでね2人共♪じゃあね~♪」

 

今までにないくらい恐ろしい可愛らしい声を出しながら、先生は去っていった。

 

哲也「・・・・・・さっ!行こうか!」

 

木綿季「う、うん!!!!」

 

そんな訳で、いよいよ初デートの場となる映画館へ!

 

~映画館~

 

哲也「今は5時前か、そういや映画の時間調べてないけど大丈夫なのか?」

 

木綿季「ふっふっふ~ボクがちゃーんと調べといたよ!!!!5時の時間だと5時半の会があるよ!」

 

哲也「ならそれだな、流石は出来る妻だな。」

 

木綿季「えへへ~♪じゃあチケット買っちゃお!!!!」

 

哲也「だな。」

 

俺達は映画のチケットを購入し、映画が始まるまではとりあえずゲーセンで時間を潰すことにした。

 

木綿季「ねぇね!エアホッケーやろ!!」

 

哲也「おう、良いぞ。」

 

木綿季「よぉし!負けた方はポップコーン代奢りで!」

 

哲也「面白ぇ!望むところ!!!!」

 

木綿季「いざ尋常に!」

 

哲也「勝負!!」

 

~数分後~

 

哲也「てい!!」

 

木綿季「やぁ!!」

 

哲也「うら!!」

 

木綿季「えい!!」

 

哲也「もういっちょ!!」

 

木綿季「まだまだ!!」

 

このホッケーのルールは10点先制1セットマッチ、今得点ら互いに9点

まさに勝つか負けるかの戦いだ。

 

哲也「よっと!!」

 

木綿季「うりゃあ!!」

 

哲也「手強いな木綿季!!!!でもこれで!!!!」

 

俺は勢いよくパックを打ち、勝負を決めようとした。

 

木綿季「待ってました!!!!」

 

哲也「うおっ!?」

 

木綿季「いただき!!!!」

 

そう言って木綿季は勢いよく空振り、俺の打ったパックは木綿季のゴールに入り、俺は勝利した。

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「あはは・・・からぶっちゃった・・・」

 

哲也「大方、俺のスマッシュを利用してもっと強い勢いで打とうとしたんだろうが、ほんとに見事に空ぶったな。」

 

木綿季「むぅ・・・勝ちたかった・・・」

 

哲也「今回は俺の勝ちだが、次の勝負も待ってるぞ。」

 

木綿季「次は勝つからね!!!!」

 

哲也「おう、いつでも来い。」

 

木綿季「まだ時間に余裕はあるね、ねぇね!プリクラ撮ろ!」

 

哲也「プリクラ?なんだっけそれ。」

 

木綿季「ほら、良くカップルで撮るあの写真で盛れるやつ!」

 

哲也「あーあれか、おう、良いぞ。」

 

木綿季「じゃあ行こいこ!!」

 

俺は木綿季に手を引っ張られながらプリクラの機械に向かった。

 

哲也「にしてもプリクラ初めて撮るな、木綿季は?」

 

木綿季「ボクは一応何度かあるよ!だからお任せあれ♪」

 

哲也「分かった、頼んだぞ木綿季。」

 

木綿季「うん!それじゃあ早速撮ろ!」

 

哲也「あ、待った ほら、200円。」

 

木綿季「へ?」

 

哲也「だって400円だろ?なら割り勘で・・・」

 

木綿季「うーん、これはボクが撮りたいって言ったからボクがお金持っていい?何だかそう言うの面倒くさくて・・・」

 

哲也「そう?ならお言葉に甘えて。」

 

木綿季「存分に甘えちゃって!それじゃあ改めまして!」

 

木綿季がお金を入れ、プリクラが始まり、何やら木綿季がいじっている。

 

木綿季「準備完了!じゃあ哲也!これは自動で撮ってくれるから撮るまでにポーズを取るの!ほら早速!」

 

そう言って木綿季はピースのポーズをとった、俺も木綿季に合わせるようにピースサインをした。

 

『3・2・1!』

 

その音声の後にパシャッと言う音が鳴った なるほど こうやって撮ってくのか。

 

木綿季「じゃあ次はね!」

 

俺はそのまま木綿季に合わせながら撮り続けた、例えばハグしながらとか、俺が木綿季を後ろから抱きしめながらとか、木綿季が腕に抱きつきながらとか、そしていよいよ最後の1枚。

 

哲也「最後は?」

 

木綿季「哲也は立ってて!」

 

哲也「?」

 

『3・2・1!』

 

木綿季「今だ!!」

 

哲也「のわぁ!?」

 

シャッター音がなる瞬間に木綿季は><みたいな目をして飛びついきて、俺はそれに驚いた感じになってそれで写真を撮った。

 

そしてそのまま木綿季は俺に抱きつき甘えてきた。

 

木綿季「えへへ~♪」

 

哲也「ったく、コイツは。」

 

俺は木綿季の頬をつんとした。

 

木綿季「てへへ♪次は写真をデコるんだ!すぐ側にそれが出来る場所があるの!」

 

哲也「へ~ そうなってんのか。」

 

木綿季「そ!」

 

プリクラ機を出たすぐ横にそのデコる場所はあった、ほんとに便利だなこれ。

 

木綿季「えーっと、これもボクに任せてもらっていい?」

 

哲也「あぁ、むしろ任せたい。」

 

木綿季「ありがとね♪」

 

俺は木綿季がデコり終えるのを待った。

 

木綿季「完了!」

 

哲也「どんな感じ?」

 

木綿季「まだだめ!デート終わったらね♪」

 

哲也「ちぇ~」

 

木綿季「それじゃあいい時間だし行こ!」

 

哲也「あぁ、手繋ぐ?」

 

木綿季「もちろん!」

 

俺達は手を繋ぎながらゲーセンを後にし、再び映画館へ向かった。

 

木綿季「ねぇね、一緒にポップコーン食べて夕御飯も食べない?」

 

哲也「良いよ、ついでにお前も食べちゃおうな♪」

 

木綿季「エッチ!!」

 

哲也「冗談だよ、ほら、そろそろ始まるから静かに。」

 

木綿季「じゃあ最後に手繋ご!」

 

哲也「ポップコーン食べにくくね?」

 

木綿季「良いの♪」

 

そう言って木綿季俺の手を繋いできた。

 

木綿季「ふふふ♪」

 

哲也「ったく、お前は。」

 

そんなこんなで、映画は始まった。

 

ストーリーは昔からの幼なじみである高校生の男女の2人の内女の子の方が重い難病にかかり、余命宣告をされてしまったという物だ。

 

ちなみに2人とも両想いなのだがまだ付き合えていなく、女の子の方は男が別の女を好きだと思って先の短い女の子は男の幸せを考え未だ思いを告げていない。

 

『本当はね・・・私・・・・・・もう先長くないんだ・・・・・・』

 

『なっ・・・・・・それってどういう・・・・・・!?』

 

『心配・・・・・・かけさせたくなかったんだ・・・・・・私が先長くないってったら、ずっと病院に来ちゃうでしょ?』

 

『ふざけんな!!!!俺が・・・・・・俺が本当に好きなのは・・・・・・お前だ馬鹿野郎!!!!!!!!』

 

『・・・・・・・・・そっか・・・・・・馬鹿みたい・・・・・・勝手に勘違いして・・・・・・私・・・・・・貴方のこと何も知らなかった・・・・・・』

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「ぐすっ・・・・・・」

 

超感動ストーリーと聞いていたがまさかここまでとは思わなかった、と言うか何だかこのストーリーは下手したら俺達もこうなっていたかもしれないから妙に親近感が湧く。

 

もしも木綿季がHIVに感染していたら、もしも藍子さんみたいに特効薬が生まれていなかったら、俺達はこうなっていたかもしれない。

 

そう考えるだけで涙がこみ上げてくる、このストーリーの2人には申し訳ないけど、俺らがこうならなくて本当に良かった。

 

『ねぇ・・・・・・私のこと・・・・・・好き・・・・・・・・・?』

 

『あぁ!!!!好きさ!!!!大好きだ!!!!何よりも!!!!だから・・・・・・だから死ぬんじゃねぇ!!!!!!!詩織!!!!!!!!!』

 

『えへへ・・・・・・良かった・・・・・・私も・・・・・・マー君のこと・・・・・・す・・・・・・・・・・・・』

 

『・・・・・・・・・おい?・・・・・・・・・詩織・・・・・・?おい!!!!詩織!!!!!!!!!しっかりしろ!!!!詩織!!!!!!!!!詩織ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

木綿季「うぐっ・・・えぐっ・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・ぐすっ・・・・・・」

 

こうして、最後にマー君と呼ばれていた男が死んでいった詩織と言う娘に永遠の愛を誓い、物語は終わった。

 

エンドロールの頃には会場の皆の啜り泣きの声が聞こえてくる程の物だった。

 

そしてエンドロールも終わり、会場から出ることにしたが・・・・・・

 

木綿季「うぇぇん・・・・・・悲しすぎるよぉ・・・・・・詩織ちゃんに何の罪があるのさ・・・・・・」

 

哲也「わ、分かったからとりあえず出よ?ほら、清掃員の人とかいるし・・・・・・」

 

木綿季「じゃあエスコートして・・・ぐすっ・・・・・・」

 

哲也「仰せの通りに。」

 

俺は泣き続ける木綿季をエスコートし、何とか映画館の外まで向かった。

 

木綿季「うぅ・・・悲しいよぉ・・・・・・」

 

哲也「あぁ、そんでもって妙に親近感が湧く作品だったな・・・」

 

木綿季「ふぇ?なんで?」

 

哲也「だって、お前がもしHIVにかかって、藍子さんみたいに特効薬が無かったら、多分俺らも同じ運命に・・・」

 

木綿季「・・・・・・そ、そう思ったらまた涙が出てきちゃったじゃんか馬鹿ぁ!!!!うぇぇん!!!!」

 

哲也「だぁ!?泣くなって!」

 

とりあえずどこかへ行く前に木綿季を泣き止まさせ、落ち着かせた、10分近くかかったけど。

 

木綿季「落ち着いた・・・」

 

哲也「良し、んじゃあ晩御飯いくか?」

 

木綿季「うん!泣いたらお腹空いちゃった!いっぱい食べるぞ~!!」

 

哲也「言っとくがそんなに持ち合わせねぇからな・・・」

 

木綿季「大丈夫だよ♪ボクの大好きなお店があるからそこに行こ!」

 

哲也「あぁ、分かった。」

 

木綿季「じゃあ一緒に行こ!あ、ボクの家の近くだけど、どうせなら泊まってく?」

 

哲也「うーん野球の練習道具とか家だし今日は遠慮しとくよ、悪いな。」

 

木綿季「残念、それじゃあレッツゴー!!」

 

哲也「おー!!!!」

 

~木綿季行きつけのお店~

 

木綿季「ここだよ!」

 

哲也「ここは・・・・・・ステーキハウス?」

 

木綿季「そ!安くて美味しいの!」

 

哲也「てっきりもっとお洒落な店かと思ったが・・・」

 

木綿季「幻滅した?」

 

哲也「いや、よく考えればお前がお洒落な店で腹膨れるわけねぇもんな、ははは。」

 

木綿季「む!ボクのことなんだと思ってるのさ!!!!」

 

哲也「食いしん坊で甘えん坊な俺の嫁♪」

 

木綿季「まぁあってるけど・・・・・・」

 

哲也「んじゃ入るか。」

 

木綿季「うん!」

 

俺達は店に入った、店内は木で作られた壁と洋風の音楽が流れる大分良い感じの店だった。

 

「いらっしゃいま・・・・・・!?」

 

哲也「えっと、2人なんだけど・・・」

 

「お、お2人ですね、かしこまりました・・・・・・」

 

なんだ?随分と店員の顔に汗が出てるな・・・・・・

 

木綿季「ここのオススメはこのステーキなの!ボリュームたっぷりだから哲也でもお腹いっぱいになると思うんだ!」

 

哲也「んじゃあ俺はそれにしようかな、木綿季は?」

 

木綿季「ボクはね~・・・・・・すいませーん!!!!」

 

「は、はい!!!!」

 

店員走って俺らの元に走ってきた。

 

「ご注文は!?」

 

哲也「俺はこのボリュームたっぷりステーキで。」

 

「ボリュームたっぷりステーキですね!そちらは!?」

 

木綿季「ボクは・・・・・・アレに挑戦します!!!!」

 

木綿季が指さしたのは、良くある食べきったら5000円+お代無しと書かれた超巨大ステーキだった。

 

哲也「なにぃ!?」

 

「か、かしこまりましたぁ!!!!」

 

そう言って店員は焦った顔をしながら厨房まで向かった、一体何焦ってんだ?にしても・・・・・・

 

哲也「お前あれ食えんの?」

 

木綿季「余裕!」

 

その頃厨房では・・・

 

「店長!!゛ヤツ゛です!ヤツが現れました!!!!」

 

「なに!?またあのメニューか!?」

 

「はい!しかも今度は連れが・・・」

 

「・・・・・・あどけない容姿をしていながら胃袋はブラックホール、別名ブラックホールガール、店に来ては我が店オリジナルの超巨大ステーキを食べ尽くしタダ食いで5000円まで持っていく魔女・・・ここ数年めっきり来なかったから引越しでもしたと思ったが・・・・・・まさかまた現れるとは・・・・・・」

 

「ど、どうしましょう!?」

 

「馬鹿野郎!例えブラックホールガールだろうが客は客だ!出してやれ!」

 

「は、はいぃ!!!!!」

 

こんな話が繰り広げられていた。

 

~数分後~

 

「お待たせしました、こちらボリュームたっぷりステーキでございます、そしてこちらが当店自慢のビックマウンテンステーキでございます・・・」

 

俺の前におかれたのは普通よりも確かに大きいステーキ、だが木綿季のは俺のよりも2倍いや、3倍はある大きさのステーキが運ばれてきた。

 

「制限時間はありません、食べれればお2人のお代は無料で5000円をプレゼント、ただし食べきれない時は罰金1万円となります、よろしいですね?」

 

木綿季「はい!!」

 

「で、ではごゆっくり・・・・・・」

 

木綿季「じゃあいただきまーす!!!!!!!!!」

 

そう言って木綿季はどんどんステーキを口に運んでいった。うん、可愛いけど恐ろしい。

 

木綿季「おいひぃ~♪もぐもぐ♪」

 

確かにこのステーキ美味い、肉厚があってジューシーで柔らかくて食ったことないくらい美味い。

 

それでも木綿季の食う量は多すぎる気がする・・・俺5000円もねぇぞ・・・

 

木綿季「もぐもぐ♪」

 

・・・・・・気のせいだろうか、もう半分近く減ってる気がする。

 

木綿季「ぱくぱく♪」

 

いや、気のせいなんかじゃない、もう半分以上減ってる・・・

 

木綿季「ご馳走様でした!」

 

哲也「えぇ!?」

 

あれぇ!?木綿季のもぐもぐぱくぱくしてるとこを眺めてたら無くなってたよあのステーキ!て言うかほんとに食っちゃったよこの娘!!!!

 

木綿季「哲也ももう食べれたみたいだね♪」

 

哲也「う、うん・・・まぁ・・・」

 

俺のでも10分かかったのに、俺の数倍あるステーキを木綿季はものの15分で食い尽くしてしまった、コイツの胃袋はバケモンか・・・

 

木綿季「さて、それじゃあ行こっか!」

 

哲也「えっ!?胃もたれは!?」

 

木綿季「何言ってるの!腹八分目が当たり前だよ!」

 

哲也「これで八分!?」

 

ど、どうしよ・・・俺こいつを養う自身失くしたかも・・・

 

木綿季「さぁ行こー!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「ふんふーん♪またお小遣い増えちゃった♪」

 

あのステーキを食いきった木綿季と俺はお代免除、木綿季には賞金5000円が払われた、店員が血の涙を流してたのは内緒だ。

 

哲也「お前よく食うな・・・」

 

木綿季「えへへ♪それじゃあ哲也、残念だけどここでお別れだね・・・」

 

俺達は木綿季家の最寄り駅についてしまった、ここで今日はお別れだ。

 

哲也「そうだな、今日は楽しかったよ木綿季。」

 

木綿季「あ!そうだ!プリクラの写真!はい!」

 

そう言って木綿季は俺に映画の前に撮ったプリクラの写真を俺に渡してくれた。

 

哲也「お、ありがと。」

 

その写真を見ると『初デート♡』『だーい好きな哲也♪』『ずーっと一緒♡』などの可愛らしい言葉が書いてあった。

 

哲也「お前らしいな、よしよし。」

 

俺は木綿季の頬を撫でた。

 

木綿季「~♪」

 

哲也「んじゃあ木綿季、また明日ね。」

 

木綿季「うん!またね~!」

 

そんな訳で、俺らのリアルでの初デートは終了した。

 

やっぱし木綿季とのデートはこれ以上なく楽しい、また行きたいね 木綿季。




初デートを終えた哲也の中に芽生えたのはやはり木綿季への愛情と、とてつもない不安感なのであった・・・

ほんとに遅れてすいません!!!!次回こそは・・・・・・って言うとまた遅れた時が怖いんで何とか1週間以内を目標にします!

ではまた次回で!


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part81 sideA 練習試合~初めの一歩~

今回は練習試合の回です!

そしてあの超ロングセラー野球ゲームとのコラボ回でもあります!野球の知らない方も楽しんでいただけたら幸いです!

ではどうぞ!


木綿季とのデートが終わり、2日後。

 

前日に軽い調整とポジションの確認を行い、その日の練習は終わり、(凛先生の千本ノックはお預けらしい・・・)その日は疲れを残すことなくゆっくり眠り、いよいよ俺らの初練習試合。

 

木綿季は後から応援に行くね!と意気込んでいた 頼もしい限りだ。

 

集合場所は練習試合相手の最寄り駅、そこで凛先生に学校まで案内してもらうという訳だ 既に全員揃っている。

 

訳なのだが・・・・・・

 

哲也「おっそいなぁ・・・凛先生・・・」

 

新井「凛ちゃんだって色々とあんだよ!我慢しろ!」

 

翔「だからってそろそろ待ち合わせ時間10分過ぎるぜ?」

 

東山「ま、まさか今日凛ちゃん・・・・・・あの日か!?」

 

金田「あの日って!?」

 

赤木「ま、まさか!?」

 

凛「そんなんじゃないわよ!!!!/////」

 

哲也「あ、来た。」

 

中原「遅いっすよ~」

 

凛「いやぁ迷っちゃって迷っちゃって・・・」

 

琴音「そんなに遠いんですか?」

 

凛「私が極度の方向音痴なの・・・」

 

新井「そんな凛ちゃんも良い!」

 

東山「萌え要素たっぷり!」

 

哲也「バカ言ってないで行こうぜ、凛ちゃん、案内よろしくお願いします。」

 

翔「お前までちゃん付けすんなよ・・・」

 

哲也「あ・・・いや、ついこのアホ2人に釣られて・・・」

 

新井「ようこそファンクラブへ!!」

 

哲也「入るか!!!!」

 

凛「?とりあえず行こっか!!!!」

 

そんな訳で、先生に引率してもらい高校まで。

 

哲也「どんな場所なんすか?」

 

凛「それはそれは綺麗な場所よ!まぁ新しく出来た私達の学校よりかはだけどね。」

 

哲也「ふーん。」

 

翔「とにかく今は野球がしたいな、早く。」

 

新井「腕がなっちゃうぜ~!」

 

東山「盗塁決めちゃおうかな~!」

 

中原「まぁやる気になってくれるのは嬉しいか・・・」

 

凛「そろそろよ!ほら!あの学校!」

 

そう言って指さした先には校舎があった。

 

哲也「おぉ~」

 

翔「綺麗だな。」

 

先生があの学校と言ってから数分で学校には着いた、門の前では新庄先生が待っていた。

 

哲也「あれ?どうしたんすか?」

 

新庄「いやな?元女子校だから入りづらくてな・・・」

 

哲也「そういや学校の名前は・・・・・・えーっと、・・・・・・なんて読むんだ翔。」

 

翔「《聖ジャスミン》だよ、そんぐらい読めよ・・・」

 

哲也「あ、そうなん?失敬失敬。」

 

新井「いかにも綺麗そうな名前だな~」

 

東山「だな~」

 

新庄「あ、そうだ 部の荷物とユニフォームが車に積んである、新井 東山 赤木 金田 荷物持ってくの手伝ってくれ。」

 

4人「えーっ!?」

 

新井「そんなぁ!?」

 

東山「お、女の子が見れないじゃないっすか!!!!」

 

金田「そーだそーだ!」

 

赤木「だったら哲也とか・・・」

 

新庄「犯罪者予備軍のお前らをここにいさせる訳にゃ行かねぇんだよ、んじゃあ行くぞ、あ、出来れば夏風先生もご一緒に、俺らだけで入ったら冷たい目が襲いそうで・・・」

 

凛「はい!それじゃあ哲也君たちはここにいてね!」

 

そう言って新庄先生達は車まで移動していった。

 

哲也「さて、俺らはもう一度ポジションの確認を・・・」

 

そう思った時、1人のユニフォームを着た男が俺らに近寄ってきて、声をかけてきた。

 

「おはようございます!貴方達が今日の対戦相手ですね?」

 

哲也「てなると貴方が聖ジャスミンの?」

 

「はい!俺はキャプテンの小浪(こなみ)と言います!今日は練習試合を受けてくれてありがとうございます!」

 

哲也「こちらこそありがとうございます!俺は・・・・・・キャプテンって誰だ?」

 

翔「知らん。」

 

中原「でもさ、創設したのはお前なんだろ?ならお前で良いんじゃね?」

 

鳥坂「俺も賛成!」

 

福井「まぁ新井達にキャプテンになってもらったら色々と問題ありそうだしな・・・悪いやつじゃないんだけどな・・・」

 

哲也「そうか、それじゃあ改めて キャプテンの荒波です!今日はよろしくお願いします!」

 

小浪「よろしく!」

 

俺は小浪と握手を交わした。

 

小浪「それじゃあ着替え場所まで案内を・・・」

 

哲也「あ、まだ数人が先生のとこに行っててそいつらが皆分のユニフォーム持ってくるんでもうちょっと時間がかかるかも・・・」

 

小浪「なら俺もしばらく待ってます、あ、そうだ ここ元女子校と言っても俺しか男子がいなくてね・・・気をつけてくださいね・・・」

 

哲也「ありゃりゃ、トイレとか大変そう・・・」

 

小浪「そりゃあもう・・・」

 

俺達は小浪と世間話をしながら先生達を待ち、ようやく先生が来たためようやく着替えの場所まで向かうことに。

 

小浪「男子の人達はここで、マネージャーさんはそちらの方まで案内しますね。」

 

哲也「ありがとな。」

 

琴音「また後でね!」

 

哲也「いやぁにしてもいよいよだな!」

 

翔「だな。」

 

中原「ホームランかっ飛ばしてやるぜ!」

 

鳥坂「頑張っちゃうぜ~!」

 

福井「ヒット打てるかな~」

 

新井「見れば見るほど女の子だらけ・・・」

 

東山「最高だ!」

 

金田「目の保養保養・・・」

 

赤木「テンション上がっちゃうぜ~!」

 

それぞれ別々の意味でテンションが上がってる野球部なのであった・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

新庄「んじゃあ流れはこうだ、アップの後キャプテンで攻守を決めて、シートノック 互いに終わったら整備していよいよ試合だ、んでだ、行ってなかったがキャプテンは哲也 お前がやってくれ。」

 

哲也「もちろん!」

 

新井「お前なら任せられるぜ~!」

 

新庄「んでだ、シートノックの前に時間があるからそこで哲也達は肩を作っといてくれ、相手の監督さんにブルペン使っていいって言われてるから頼んだぞ。」

 

哲也「はい!」

 

そして、アップをこなし、俺と小浪で先攻後攻を決め、スタメンの書いてある紙の交換。

 

ちなみにこっちのスタメンはこんな感じ。

 

『1番 センター 赤木

2番 キャッチャー 翔

3番 レフト 金田

4番 サード 中原

5番 ライト 福井

6番 ファースト 新井

7番 セカンド 東山

8番 ピッチャー 俺

9番 ショート 鳥坂』

 

んでもって相手側のスタメンがこれ。

 

『1番 センター 美藤

2番 キャッチャー 六道

3番 ピッチャー 太刀川

4番 セカンド 小浪

5番 サード 大空

6番 ファースト 川星

7番 ショート 夏野

8番 レフト 矢部田

9番 ライト 小鷹』

 

スタメンに名はないが控えに早川と橘の2人の名がある、ポジションがどこかは不明。

 

※相手側目線の雰囲気は次回に設けます!数名この話で名前だけ出しますが誰だこいつらって方も次回までお待ちを!

 

哲也「んじゃあ翔 行くか。」

 

翔「だな。」

 

俺達は肩を作る為ブルペンへ向かった、すると既にもう相手のバッテリーが肩を作っていた。

 

バッテリーの2人の女の子が投げ込みをしていた。

 

「あ!貴方が今日の先発ピッチャー!?」

 

哲也「はい、そうですよ。」

 

「今日はよろしくね!あたし太刀川広巳(たちかわひろみ)って言うんだ!」

 

哲也「俺は荒波哲也、よろしく!」

 

翔「前田翔、今日はよろしく。」

 

六道聖(ろくどうひじり)だ、よろしく頼むぞ。」

 

女の子バッテリーか・・・まぁ相手が女でも手加減は無しだ!

 

哲也「よし!行くぞ翔!」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

あれから肩も作り終え、互いのシートノックも終わり、いよいよ試合に。

 

新庄「よぉし、初めての練習試合だ、お前らのガッツ溢れたプレー期待してんぞ、どうやら応援団もいるみたいだしな。」

 

哲也「応援団?」

 

先生が指さした先には木綿季や和人 明日奈達がいた。

 

木綿季「哲也ー!頑張ってー!」

 

明日奈「皆頑張れ~!」

 

新井「うぉぉぉぉ!!!!女の子が応援してくれてる!?」

 

東山「こんなん初めてだ!!!!」

 

哲也「まぁあいつらの期待に応えなきゃな。」

 

翔「だな。」

 

新庄「んじゃあ気合入れてけよ!!!!」

 

一同「はい!!!!」

 

さて、あまり野球の試合に詳しくない人に説明しておくと、まぁ試合前はあんな感じの流れで行動して、シートノックの前にはアップとキャッチボールがもっぱら。

 

先発バッテリーは肩をつくためキャッチボール等は軽く行い、その後遠投して、さっきの感じでブルペンに入って肩を作る その時には相手バッテリーと一緒にやることが大体。

 

そしてそれが終わるとシートノックと呼ばれ、まぁ簡単に言えばポジション事に打つノックだ。

 

互いのシートノックが終わると軽い整備が入り、それも終わるといよいよ試合。

 

試合開始はまぁ甲子園とかでも見るように審判に集合をかけられ試合開始となる。

 

「これより試合を開始します!先頭握手!」

 

先頭の握手はまぁやらせる人とやらせない人でいる、人による感じ。

 

哲也・小浪「お願いします!!!!!!!!!」

 

こうして、試合は始まる、ちなみに俺らは後攻 先に守ることとなる。

 

ちなみにマネージャーの琴音は試合の流れを紙に書いてもらう、例えばこのバッターは何球でヒット打ったとか打ち取ったとかそんな感じ。

 

琴音「頑張れ皆ー!」

 

哲也「さて、1番だからな、ここは・・・・・・」

 

翔(゛あの手゛だな、分かった。)

 

まず投じる1球目はインハイのストレートで1つストライクを取る。

 

そして2球目はアウトローのカーブ、これで空振りを取る。

 

そして3球目は俺のウイニングボールの高速フォーク、これで相手は大体は三振してくれる、今回も例の通り三振をとることに成功した。

 

哲也「うっし!まず1個!」

 

新井「良いじゃん良いじゃん!」

 

中原「ナイスボール!」

 

美藤「くぅ・・・悔しいけどナイスボールね・・・」

 

六道「どんな感じだった?」

 

美藤「例えるならグゥーン!真っ直ぐが来てくっとカーブが曲がってストーン!って感じでフォークが落ちた。」

 

六道「そ、そうか・・・」

 

哲也「2番はあの聖って子か・・・」

 

翔(んじゃあ初球はこの辺にカーブで。)

 

哲也(了解。)

 

俺は基本的に翔のリードを信頼している、餓鬼の頃から一緒にいた翔だから阿吽の呼吸の様な信頼感がある。

 

俺はその翔の構えたミットに向けカーブを投げた、だがそのカーブは上手い具合にセンター前に運ばれてしまった。

 

哲也「ぬおっ!?」

 

赤木「お、女の子で外野まで飛ばすとは・・・」

 

「ナイスバッチ聖ー!!!!!!!!!」

 

「さぁさぁ流れ持っていくよー!!!!!」

 

ちなみに、迷信と思う人もいるかと思うが割と野球では流れというものが重要なことがある、例えば俺がこのままズルズルと打たれたら流れは相手側に持ってかれる、逆にピンチの時に俺が相手を抑えれば逆に俺らに流れは向く、野球は割と1つ1つが大事なスポーツだ。

 

東山「大丈夫大丈夫!お前なら抑えられんぞー!」

 

鳥坂「ファイトだ哲也ー!」

 

哲也「おう、サンキューな 3番は・・・・・・太刀川さんか。」

 

太刀川「さぁ行くぞ!」

 

翔(アウトハイストレート。)

 

哲也(うい。)

 

俺はそのコースにストレートを投げる、そこは見送られストライク。

 

翔(インローストレート。)

 

2球目も言われたように投げ、そこは打たれたがファール。

 

翔(狙いは変化球か・・・・・・だったらボール気味のストレートで。)

 

俺は3球連続でストレートを投げた、すると3球目はボールコースギリギリだが綺麗に打たれ、危うくヒットになる打球だったが鳥坂のファインプレーのおかげで643のダブルプレーに打ち取り3アウトチェンジ。

 

太刀川「あちゃー!打ち損じちゃったか!」

 

聖「ドンマイだ、さぁ行こう。」

 

太刀川「OK!」

 

新庄「ナイスプレーだ鳥坂。」

 

哲也「サンキューな。」

 

鳥坂「どんな打球でも任せとけ!」

 

赤木「さぁて、1番として華麗に塁に出てくるぜ!」

 

哲也「女の子だからって油断すんなよ~!」

 

赤木「分かってらぁ!」

 

太刀川「それじゃああたし達の力 見せてあげるよ!」

 

先頭としていきり立っていた赤木だったが、粘れることもな3球目三振に終わってしまった。

 

翔「変化球は?」

 

赤木「とりあえずシュートとカーブかな?ただ2球種だけとは考えずらいな、なかなかいい速球を持ってるし。」

 

翔「ん、了解。」

 

太刀川「さぁ次も行くよ!」

 

翔「さて、んじゃあ・・・」

 

六道「・・・・・・ストレート。」

 

翔「っ!?」

 

バッターボックスに立つ翔にのみ聞こえる声で囁く六道、一見何言ってんのと思う人がいるかと思うが、これ立派な策。

 

実際太刀川が投げたのはストレートではなくカーブ。

 

翔(・・・・・・ささやき戦術ってやつか。)

 

六道「さぁ、お次は変化球だ。」

 

翔「・・・・・・厄介だな。」

 

人間の心理からして言われたものを信じ込んでしまうのは仕方の無いこと、六道の戦略はその心理をついた作戦だ。

 

次のボールはボールコースのストレート、だが翔は変化球だと思い込んでバットを振ってしまう。

 

新井「へいへい!そこはボールだぞー!」

 

翔「っ・・・・・・見事だな。」

 

六道「お次は・・・・・・初球と一緒だな。」

 

翔「・・・・・・・・・・・・」

 

翔(心理を読み取れ・・・・・・カーブか?シュートか?ストレートか?それとも新しい変化球か・・・・・・)

 

翔(・・・・・・・・・この球だ!!!!)

 

太刀川が投じたとはインコースのストレート、だが翔は狙ったようにそのコースを振り抜き見事レフト前に落とした。

 

新井「おぉー!ナイバッチ!」

 

哲也「さっすがー!」

 

六道「む、打たれてしまったか。」

 

翔(まぁ初球と一緒なら六道さんの言ってた『ストレート』が可能性が高いからな、後はボールコースを振ったから多分高めなら打ち取れると思ったんだろうが、甘かったな。)

 

太刀川「敵ながらナイバッチだね、じゃあ切り替えよ!」

 

金田「んじゃあ俺も出塁して中原に返してもらうか。」

 

赤木「金田、シュートとカーブな!」

 

金田「あいよ!」

 

絶対に打つと意気込んで打席に立った金田だったが、その初球。

 

六道「・・・・・・カーブ。」

 

金田「?カーブ?」

 

金田(まぁいいや!球種が分かるなら余裕!)

 

金田は初球をカーブのつもりで打とうとしたが、ボールはカーブとは違う方向に曲がり、金田のバットはそのボールにカスってしまい太刀川さんに取られて1─4─3のダブルプレーでこちらも初回は相手と同じスタート。

 

六道「む、ナイスピッチだ。」

 

太刀川「ありがと聖!さぁ攻撃攻撃!」

 

哲也「なんだ?新しい変化球か?」

 

金田「あぁ、スクリュー・・・・・・か?」

 

赤木「ほら!言った通りだ!」

 

翔「まぁ予想通りだな、んじゃあ行こう。」

 

そんな訳で2回の表 4番は小浪。

 

小浪「さぁ来い荒波!」

 

哲也「行くぜ小浪!」

 

翔(インハイストレート。)

 

初球はインハイストレート、まず空振りを取る。

 

翔(インローカーブ。)

 

インローカーブは見送られボール。

 

翔(んじゃあアウトコースフォーク。)

 

アウトコースのフォーク、これはま空振りを取るって2ストライク1ボール。

 

翔(もういっちょインハイストレート。)

 

インハイのストレート、小浪は打ったが詰まって平凡なフライ。

 

新井「へいへーい。」

 

哲也「うっし、ファーストフラ・・・」

 

新井「あぁ!?」

 

ファーストフライに打ち取ったと思ったがなんと新井がつまづき落球 フェアゾーンに落ち小浪のヒットとなった。

 

哲也「あちゃー・・・」

 

翔「おいおい・・・」

 

東山「へいへい!なにやってんの!」

 

新井「悪い悪い!切り替えよ切り替えよ!」

 

福井「お前が言うか。」

 

哲也「しゃあーねぇさ、んじゃあ切り替えんぞー」

 

5番は何だか気弱そうな女の子。

 

大空「よろしくお願いしまーす♪」

 

翔「よろしく。」

 

翔(まぁ様子見程度にこの辺にストレートで。)

 

哲也(あいよ。)

 

翔が構えたのは高めのコース 俺はそのコースにストレートを投げ込んだ、だが、相手のバッターにフルスイングされ、俺のボールは快音を残されレフトに放り込まれた。

 

そのボールは金田が追う必要が無いくらいの文句無しのホームランだった。

 

哲也「なにぃ!?」

 

翔「な、なんてこった・・・」

 

大空「やったー♪ホームランだ♪」

 

小浪「ナイスバッチ!」

 

相手のベンチは狂喜乱舞(?)の大騒ぎ てか俺もちょっとガッカリした 様子見程度のボールだったけどまさか女の子にスタンドまで運ばれるとは・・・

 

翔「切り替えんぞ哲也!次のバッターに集中だ!」

 

哲也「お、おう!」

 

その後のバッターは難なく打ち取り3アウトチェンジ。

 

哲也「いやーすまんすまん・・・」

 

新井「しゃあねぇよ!お前が打たれちゃ!」

 

翔「気にすんな、この回は中原からだ。打ってくれるさ。」

 

中原「翔 持ち球はなんだっけ?」

 

翔「ストレート シュート カーブ スクリューって話だ。」

 

中原「あいよ。」

 

2回の裏 中原からの攻撃。

 

太刀川「よし!この回もしまってくぞ!」

 

中原「さぁて、ここは1発・・・・・・」

 

中原「援護してやるか!」

 

太刀川が投じた1球目は内角のストレート 中原はそのボールをフルスイングしてレフトに叩き込んだ。

 

哲也「おぉ!流石ー!」

 

中原「よっしゃどうだ!」

 

新井「ナイバッチ中原!」

 

中原「お前も続け福井!」

 

福井「任しとけ!」

 

ホームランを打った中原を出迎え、次のバッターの福井を迎える。

 

福井「んじゃあ・・・手加減なしでいくぜ!」

 

太刀川「ごめんごめん!切り替えよ切り替え!」

 

六道「先程のバッターはナイスバッチだったが、貴方はどうかな?」

 

福井「む、ささやきか?」

 

福井は六道のささやきに気を取られ気づいたらストライクを取られていた。

 

六道「どうした?こっちに気を取られたら打てるボールも打てないぞ?

 

福井「・・・・・・・・・・・・」

 

2球目も見送り2ストライク。

 

六道(・・・・・・・・・この人ならストレートで3球三振だな。)

 

六道「お次は・・・・・・」

 

福井「やかましい!!!!!!!!!」

 

六道「っ!?」

 

3球目に投じられたストレートを福井はジャストミートで捉え、綺麗な放物線を描きライトに放り込んだ。

 

福井「悪いな、俺はそこまで馬鹿じゃあない。」

 

太刀川「あちゃー」

 

哲也「おぉー!二者連続!」

 

新井「んじゃあ俺も続いちゃうぜー!」

 

六道「・・・・・・どうやら貴方がたの力甘く見てたらしい・・・・・・本気のリードで行かしてもらうぞ。」

 

新井「え?」

 

二者連続ホームランの後だったがその後は新井 東山と二者連続三振に倒れる。

 

東山「いやぁ良いボールだな・・・」

 

哲也「んじゃあお手並み拝見だな。」

 

俺はバッターボックスに向かい、審判も六道さんに挨拶をし、ボックスに立った。

 

哲也「おっしゃ来い!!!!」

 

太刀川「よぉし!あたしも打ち取るぞ!」

 

六道「・・・・・・彼女さんに良いところ見せられるかな?」

 

哲也「っ!?」

 

俺は六道さんにささやかれた言葉に驚き甘いコースを見送ってしまった。

 

彼女さんってまさか木綿季のことに気づいてんのか・・・・・・?

 

木綿季「哲也ー!頑張れー!!!!」

 

・・・・・・あんだけ大っぴらに応援してたらそりゃ気づかれるか・・・

 

六道「空振り三振に倒れたら顔見せ出来ないかもな。」

 

哲也「っ!!」

 

木綿季『やだ!三振するダサい哲也なんか嫌い!』

 

それは勘弁!!!!

 

俺はその思いから今度は超高めのコースを打っちゃってファールフライで3アウトチェンジ。

 

哲也「あ・・・・・・」

 

六道「ふふ、そんなものに惑わされてたら勝てるものも勝てないぞ。」

 

翔「どうした?あんな糞ボール振って。」

 

哲也「ささや戦術・・・・・・恐るべし!!」

 

翔「何言われたんだよ・・・・・・」

 

哲也「さ、さぁ3回だ!行くぞ!」

 

一体この試合、どちらに軍配が上がるのか、その結果は次回に続く!




2回に互いに2点を取り同点に追いついた哲也達。

一体勝ち星はどちらに巡るのか!?

さて、今回はあまりコラボ元である聖ジャスミン側を目線を送れませんでしたが、次回はなるべくジャスミン側にも目線を送りっていきたいと思います!

ではsideBもお楽しみに!


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part81 sideB 接戦~勝つのはどっちか~

すいません!なかなか試合の進行を文で書くのが難しく書き直しが多く遅れました!!!

とりあえず今回でパワプロコラボは一区切りです!ではどうぞ!


前回、2ランホームランを打たれた哲也だったが、中原、福井の二者連続ホームランで追いついたがその後は三者凡退に終わった哲也達。

 

果たして、勝つのはどっちだ!?

 

~~~~~~~~~~~

 

~試合前 聖ジャスミン側・ベンチ~

 

小浪「さぁいよいよ初の練習試合だ!頑張ってくぞー!」

 

太刀川「援護よろしくね小浪!」

 

小浪「任せとけ!」

 

早川「ねぇねぇ、ボク達の登板はあるの?」

 

橘「まさか出番なしとは言わせなわよ!?」

 

小浪「監督の采配なんか知らないよ・・・」

 

六道「でも一応3人とも登板させるとは言ってたぞ。」

 

早川「なら良かった♪」

 

橘「小浪君、いいピッチングできたらプリン奢りで♪」

 

小浪「なんでそうなる・・・」

 

矢部田「でも、試合に勝てたらご褒美が欲しいだべ・・・」

 

夏野「パフェが良いな!」

 

美藤「そんな事言ってる暇があるならバットを振ってなさい!勝てる試合も勝てないわよ!」

 

小浪(振ってるのはバットではなくトンボだということは黙っとこう・・・)

 

※トンボとは、グラウンドを整理するための道具である。

 

小鷹「まぁちーちゃんの言うことも確かね、できる限りの準備はしておきましょ。」

 

川星「今日は打つっすよー!」

 

大空「勝てるといいですね♪」

 

小浪「まぁともかく今日は俺らの初陣だ!気合入れてくぞ!」

 

「「「「おぉー!!!!!!!!!」」」」

 

女子だらけの聖ジャスミン、試合に望む姿勢は人それぞれだが勝ちへの思いは同じ。

 

さて、一体哲也達と小浪達、試合を制するのはどっちか!?

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後、俺と太刀川さんの息詰まる投手戦が繰り広げられ5回表の俺のピッチングを終え今回も無失点、打順は1番からの好打順。

 

赤木「今回は打たせてもらうぜ!」

 

六道(内角にストレートだ、この人はストレートにタイミングがあってないからこれで打ち取れるはず。)

 

太刀川(了解!)

 

太刀川さんが投げたストレートは赤木の内角にズバット決まってしまい赤木はそのコースに手を出してセカンドゴロでアウト。

 

赤木「面目無い・・・」

 

翔「まぁそろそろ反撃と行こうかな。」

 

哲也「おっ、打つ気マンマン。」

 

新井「打ってれよ翔~」

 

太刀川「お、来たな強敵!」

 

六道「む、ならばここは厳しい配球で・・・」

 

打席に立った翔は太刀川さんのボールをまず2球見送り2連続ボールで2ボール。

 

翔「厳しすぎても意味無いぞ。」

 

六道「ごもっともだな。」

 

六道(ここはカウントを取ろう、シュートで・・・)

 

太刀川(了解!)

 

太刀川さんはストライクを取るために変化球を甘いコースに投げたが翔にとっては絶好球、翔はそのボールを綺麗にレフト前に運んで勝ち越しのランナーとして出塁した。

 

哲也「ナイバッチー!」

 

新井「やるー!」

 

金田「さぁて、俺も続いちゃうぜ!」

 

続いての金田は何球か粘ってフォアボール、そしてお次は4番の中原。

 

哲也「1アウト1、2塁のチャンス!」

 

東山「ここで点取ろうぜ中原!」

 

中原「任せとけ!」

 

六道「さて、ここで凡退したらどえらい恥さらしだな。」

 

中原「でも残念!」

 

中原に投じられた1球目だった、中原のバットはボールを捉えライト前に。

 

中原「ここで打つのが4番なんだよ!!!!」

 

哲也「おぉー!!!」

 

鳥坂「回れ回れ翔!!!!」

 

俊足の翔は既に三塁を回っているが、ライトからも好返球が来ていた。

 

丁度翔がホームインするところで返球がキャッチャーに届いたが、最近の野球と言うか高校野球はブロック禁止、手を入れれば楽々ホームイン出来る・・・・・・・・・はずだった。

 

何故か翔は滑り込まずそのままキャッチャーにタッチされてアウト、状況は2アウト2、3塁。

 

翔「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「ど、どうしたんだ!?」

 

鳥坂「何があった!?」

 

金田「怪我でもしたか!?」

 

翔「そんなんじゃない・・・・・・・・・ただ・・・・・・・・・」

 

哲・鳥・金「「「ただ!?」」」

 

翔「出来ん・・・・・・女の子の股下に手を入れるなんざ・・・・・・俺には・・・・・・!!!」

 

哲也「なっ!?」

 

鳥坂「そうか!普段なら男だがなんの躊躇もなく滑り込めるが相手は女の子!」

 

金田「下手すれば翔は変態扱いされることとなる・・・」

 

哲也「な、なんて手強いんだ聖ジャスミン!!!!」

 

新庄「うーん、これはなかなか手強いな・・・・・・」

 

琴音・凛(・・・・・・男って・・・・・・)

 

その後は5番の福井も倒れ3アウト 得点できずに交代となってしまった。

 

哲也「この回は3番からか・・・・・・気引き締めなきゃな!」

 

太刀川「さぁ、打たせてもらうよ!」

 

翔(初球はフォークで・・・)

 

俺はサインに首を振った。

 

翔(じゃあストレートか?)

 

哲也(それだ。)

 

俺はインハイにストレートを投げ込み、いいコースに決まったと思ったがそこボール、惜しいがまぁしかたない。

 

翔(んじゃあカーブ・・・)

 

哲也(違う。)

 

翔(?またストレートか?)

 

哲也(それそれ。)

 

次のボールはアウトコースへのストレート、打たれはしたがファールゾーンにファール。

 

哲也「ふぅ、女の子にしちゃいい打球打つな。」

 

翔(んじゃあもういっちょストレート!)

 

哲也(御意!)

 

続いては少し高めにストレート、空振りを取って追い込んだ。

 

翔(んじゃあ最後もストレートで・・・・・・)

 

哲也(それじゃない。)

 

翔(なんだ?んじゃあカーブ・・・)

 

哲也(それでもない。)

 

翔(じゃあフォークか・・・)

 

哲也(その通り!)

 

俺はストライクゾーンからボールゾーンに落ちるフォークを投げると、太刀川さんは今まで散々ストレートの球速を見てたから緩急にやられて空振って空振り三振。

 

太刀川「あちゃー!!!ナイスボールだね!」

 

哲也「へへっ!そっちこそナイスイング!」

 

小浪「さぁお次は俺だ!」

 

哲也「お前も三振だ!!!」

 

哲也(小浪とは力勝負!全球ストレートで行くぜ!)

 

翔(分かった。)

 

チームの4番を力技で抑えられないでエースとは名乗れない、ここは力勝負だ!

 

俺は翔に構えられたコースに次々とストレートを投げ込む、俺も空振りをとるが小浪も負けじとファールで粘る。次で7球目の投球でカウントは2ストライク2ボール。

 

小浪「やるなぁ・・・」

 

哲也「次でラストだ!!!!」

 

次に翔が構えたコースは今まで温存してきた俺の得意コースのインロー、俺のボールはインローにズバット決まり三振。

 

小浪「くぅー!次は負けないぞ!」

 

哲也「へっ!いつでもこい!」

 

哲也(次は5番の子か、一本打たれてるから慎重に行かなきゃな。)

 

翔(んじゃあ変化球主体で行くか、まずはカーブで。)

 

初球、2球目と続いてカーブを投げるも2球連続でボール。

 

翔(んじゃあフォークだな。)

 

哲也(おう。)

 

俺は構えられたインコースにフォークを投げる、だがフォークは上手い具合にすくい上げられライト方向に。

 

哲也「あぁー!?」

 

翔「福井ー!!!!」

 

福井「任せとけー!!!!」

 

福井はそう言うがもうホームランは間逃れない打球、まさか女の子に2本打たれるとは・・・・・・

 

そう思っていたが福井がまさかのフェンスをよじ登ってホームランボールをキャッチ、スーパーファインプレーが飛び出して3アウトチェンジ。

 

哲也「おぉ!?」

 

東山「やるじゃん福井!」

 

金田「流石ー!」

 

赤木「ナイスプレイ!」

 

福井「おい哲也!お前諦めた表情してたろ!俺がライトにいる限りは可能な限りは取ってやるからな!」

 

哲也「悪い悪い!また飛んだら頼むぜ!!!!」

 

太刀川「うーん、残念!」

 

小浪「あ、そうだ、この回からあおいちゃんで行くからね!」

 

早川「ほんと!?よーし!ひろぴーに変わっても抑えてやるぞ!」

 

太刀川「あたしは降板?」

 

小浪「いや、サードに入ってもらうからミヨちゃんに下がってもらう。」

 

大空「分かりました、あおいちゃん頑張ってね♪」

 

新庄「よぉし、この回は新井からだな、新井 チャンス作れよ。」

 

新井「合点!」

 

翔「新井、ピッチャー変わったみたいだぞ。」

 

哲也「早川って方だな。」

 

新井「え?マジ?」

 

哲也「どうやら太刀川さんがサードに入ったみたいだな、んでもってアンダースローか。」

 

翔「アンダースローが速球派とは考えずらいしな、新井、さっきの投手とは球速が変わるからな。」

 

新井「あいよ!」

 

六道「あおい、最初のバッターはあまり打ってきてないからあまり気を詰めないで平気だぞ。」

 

早川「うん!わかった!」

 

新井「さぁ行くぞー!」

 

早川「よし!ボクもいくぞ!」

 

新井「なぬ!?ボクっ娘!?」

 

新井は何に騙されたのか何の変哲もないボールを見送りストライク。

 

新井「あ・・・」

 

哲也「おらー!新井何やってんだー!!!!」

 

翔「あのアホ・・・投手のボクって一人称に反応しやがって・・・」

 

哲也「ボク位木綿季でいくらでも聞いてんだろうがー!!!!」

 

琴音「でも新井君って木綿季に会ってないから・・・」

 

哲也「あ、それもそうか・・・」

 

新井「いかんいかん・・・集中だ!」

 

新井に次に投げられたボールはカーブ、新井は打ったがファール。

 

新井「くそ!次こそは!」

 

六道(あおい、最後はアレだ。)

 

早川「了解!」

 

3球目に新井に投げられたボールは横から見てもあまり分からない球種、でも新井は腰をかなり引いてたがストライクで三振、1アウト。

 

新井「な、なんだ今のボールは!?」

 

東山「どんな感じ?」

 

新井「カーブとシンカー・・・・・・かな?でもシンカーの変化はエグいぞ!」

 

東山「あいよ!」

 

早川「よし!じゃあどんどん抑えるよ!!!!」

 

次のバッターの東山もなんの見せ場もなく三振、二者連続三振で2アウト。

 

東山「あんなの打てねぇよ・・・」

 

哲也「だらしねぇなぁ、んじゃあ行ってくるわ。」

 

木綿季「頑張れ哲也ー!!!!」

 

哲也「おう!」

 

六道「さぁ、また彼女の前で無様に凡退か?」

 

哲也「へっ、もう騙されねぇぞ。」

 

六道「むっ、そうそう騙されぬか。」

 

哲也「今度は打たせてもらう!」

 

早川「キャプテン君!勝負だ!」

 

哲也「かかってこい!」

 

六道「最初は変化球。」

 

哲也「なるほど。」

 

俺はただ本能のまま、言われたままにさっき新井が言ってたカーブを狙い、そのままカーブが来たから打ったが、ファールチップに。

 

哲也「ちっ。」

 

新井「頑張れ哲也ー!」

 

明日奈「頑張れ哲也君!」

 

和人「ファイト!!!」

 

六道「さぁ、応援してくれる皆の前で打てるのかな?」

 

哲也「まぁ、頑張るさ、彼女の前でかっこよく打てるようにね。」

 

六道(む・・・・・・あまり効かなくなってきたな・・・・・・なかなかやるなこの人は・・・・・・)

 

次に来たのはストレートだったがボールコースだったから見送り、1ストライク1ボール。

 

そして次に来たストレートを振って空振り 2ストライク。

 

木綿季「あぁ・・・・・・ううん!ボクが応援しなきゃ!頑張れー!!!!」

 

哲也「ふぅ・・・・・・」

 

哲也(多分次はシンカーだな、多分ボールコースに投げて空振りを取らせるのが寸法だな、見送っとこう。)

 

俺の読みは確かに当たった、シンカーが来たが俺の見たシンカーは普通のシンカーではなく何かボールの下に水が現れたかのようなキレのあるシンカー、振っていたら間違いなく空振りだったろうけども見送っていたのが攻を制してボール。

 

六道「む、見送ったか。」

 

あぶねー・・・危うく三振する所だった・・・・・・

 

そして次の球はボールコースのカーブ 見送ってフルカウント。

 

六道「あまりフォアボールは出したくないな、ここはストレートで勝負だな。」

 

そして最後に来たボールはあのシンカー、俺はそのシンカーを綺麗に捉えてセンター返し、我ながら見事なヒットを打てた。

 

哲也「ふぅ、狙い通り」

 

新井「ナイスバッチ!!!!」

 

福井「さぁ続け鳥坂!!!!」

 

鳥坂「つってもバッティング苦手なんだよな・・・・・・」

 

そんな鳥坂の初球は早川さんのボールがあらぬ所に行ってデッドボール、2アウトながらランナー1、2塁にできた。

 

そして次の赤木も粘ってフォアボール、満塁の絶好のチャンス。

 

哲也「頼むぜ翔!!!!」

 

鳥坂「ここで打たなきゃどこで打つんだー!」

 

翔「お願いします。」

 

六道「・・・・・・・・・ブラがズレてきてしまったな・・・・・・」

 

翔「っ・・・」

 

翔は何を囁かれたのかど真ん中のストレートを見送って1ストライク。

 

哲也「何やっとんじゃ翔!!!!」

 

六道(ふふ、すまないがいわゆる色仕掛けで終わらせてもらうぞ。)

 

六道「くっ・・・このままでは・・・・・・」

 

翔「・・・・・・悪いけど、俺にはそれ無駄だよ。」

 

六道「何っ!?」

 

次に来たストレートはしっかりと弾き返し今日3安打目は外野の頭を超えるヒットで俺と鳥坂もホームに帰れてようやく一点をとることに成功した。状況も2、3塁と追加点のチャンス。

 

翔「まぁ、新井とかじゃなくて良かったな。」

 

金田「よし!次は俺が!」

 

六道「・・・・・・パンツが脱げそうだ。」

 

金田「うそん!?」

 

続いての金田はあっさり空振り三振。

 

六道(やっぱり男ってアホなんだな。)

 

金田「畜生!!!年頃の男を弄びやがって!!!」

 

哲也「?」

 

翔「やっぱり引っかかったか・・・」

 

哲也「とりあえず行きますか。」

 

この回は6番の川星さん。

 

川星「さぁ今度こそ打つっすよー!」

 

翔(まぁここはストレートで。)

 

俺は翔に構えられた所にストレートを投げた。するとそのボールを思いきり叩き、サードの中原の頭を超えヒットに。

 

哲也「ありゃ、技ありのヒットだな。」

 

続いては夏野さん。

 

夏野「さぁ行くよー!」

 

翔「いいかー!セーフティーと送り、両バント警戒しとけよ!!!」

 

翔(よし、ここは1球ストレートで様子見だ。)

 

哲也(おう。)

 

1球目のストレートはバントをされ、上手い具合に送られるがまず1つアウトを取る。

 

続いては矢部田さん。

 

矢部田「ナッチに続くだべ!」

 

翔(カーブ。)

 

哲也(おう。)

 

初球はカーブを投げ、1ストライク、続いてはフォークを投げて空振りを取って2ストライク。

 

翔(んじゃあ最後はストレート、遊び玉なしだ。)

 

哲也(おう!)

 

最後のボールとしてストレートをインコースに投げた、すると矢部田さんはセーフティーバントをしてきた。

 

哲也「なぬ!?」

 

中原「任せろ!!!」

 

だが中原は読んでたようにそのボールをすぐさまは取ってファーストに送球しアウトを取れて2アウト。

 

哲也「中原いい反応してんな!」

 

中原「まぁ翔の声掛けのおかげだ、さぁ2アウトだ!」

 

三塁に進められたが2アウト、次は小鷹さん。

 

小鷹「ここで一点返してちーちゃんに・・・」

 

翔(よし、じゃあここはカーブだ。)

 

哲也(おっけー。)

 

俺はアウトローにカーブを投げた、すると小鷹さんは初球からセーフティースクイズを仕掛けてきた。

 

哲也「またセーフティーかよ!!」

 

翔「任せろ!!!!」

 

セーフティーバントの打球は翔の前に転がった為、翔は素早くボールを取りファーストに送球しアウトを取り3アウト、危うくまた同点のところだった無失点に抑えることが出来た。

 

哲也「流石だな。」

 

翔「へっ、あれくらい余裕だ。」

 

新庄「よし!んじゃあこの回も油断すんなよ!」

 

その後、7裏 8表と大きな動きはなく8裏 順当に行けば最後の攻撃だ。

 

哲也「さぁこの回は東山からだ!」

 

東山「次こそはあのアンダースローを!」

 

翔「と言いたいとこだがまたピッチャー変わるらしい。」

 

東山「あらん。」

 

哲也「橘さんか、サイドスローだな。」

 

橘「へへーん♪聖、今日も巧みなリードで私を導いてね♪」

 

六道「任せておけ。」

 

ピッチャーも変わり、8回の裏が始まる。

 

東山「さぁいくぞ!」

 

橘「それじゃあ華麗に抑えちゃおうかしら!」

 

東山は意気込んで打席に立ったけども四連続ボールでフォアボール、若しかしたら大したことないのかもしれないな。

 

哲也「さぁて、次も打たせてもらおうか。」

 

六道「不味いな・・・コントロールが荒れてる・・・」

 

ふっ、やっぱし大したことないみたいだな、まぁ申し訳ないがもう1点貰うぜ。

 

そう思った1球目はボールコースのストレート、そして続いて3球連続ボール、やっぱ大したことないな。

 

橘「あーん!みずきちゃんピーンチ!」

 

哲也「大したことないみたいだな、この人。」

 

六道「・・・・・・・・・」

 

3球連続ボールの後は大概バッター側が有利となっている、何故なら無理にでも1球ストレートを入れてこようとしてくるからそこをこっちは比較的楽に狙えるというわけだ。

 

そしてその3球連続ボールの後の4球目。

 

哲也「もらった!」

 

そう思いバットを振りぬこうとしたが、なんと相手の投げたボールは超高速シンカーを超えるような速度のキレのあるシンカー、しかも俺の膝元ギリギリに決まる超鋭いコントロール。

 

俺はバットを止められずピッチャー前に転がしてしまい楽にゲッツーを取られてしまった。

 

哲也「な、なんじゃあのボール・・・・・・」

 

橘「へへーん!私特製オリジナルのボールはそう簡単に打たせないわよ!!!」

 

哲也「オリジナルボールか・・・・・・俺の高速フォークと似た感じか・・・」

 

くっそ・・・まさか今までのコントロールの悪さはこの為の布石だったのか・・・・・・やるなあのバッテリー。

 

哲也「鳥坂 気をつけろよ。」

 

鳥坂「あいよ。」

 

その後の鳥坂は意気込んだが三球三振。いよいよ相手の最後の攻撃となる。

 

哲也「さて、ここ抑えりゃ勝ちだ 抑えんぞ翔。」

 

翔「おう、先頭は小浪だ、気を引き締めるぞ。」

 

哲也「わかってるよ。」

 

小浪「さぁ来い!!!もう一本打ってやる!!!」

 

哲也「ここ抑えれるかが鍵だな・・・・・・」

 

いよいよ9回の表が始まる、先頭は小浪。

 

翔(初球はカーブで。)

 

初球はインコースのカーブ、そこは見送られボール。

 

翔(次はストレート。)

 

次は外角高めにストレート、そこは入ってストレート。

 

翔(もういっちょストレート。)

 

3球目は高めにストレート、そこは入らないでボール。

 

翔(んじゃあカーブでタイミングずらそう。)

 

次は外角にカーブ、そこは空振りを取れて2ストライクと追い込んだ。

 

小浪「やっぱやるな・・・・・・でもここは打たせてもらう!」

 

哲也「打たせねぇぞ!」

 

翔(最後にフォークで。)

 

最後はボールコースに落ちるフォーク、でもそこは見送られフルカウントに。

 

哲也「くぅー!空振り取れたら最高だったのにな!」

 

翔(ストレート!これで決めろ!)

 

哲也「行くぞ小浪!!!」

 

小浪「来い!!!!」

 

最後と意気込んだボールはインハイ高めのストレート そのストレートは高めに外れたが俺の球威に負けたか小浪は空振りして空振り三振!

 

小浪「くっそー!!!!」

 

哲也「よっしゃー!!!」

 

翔「ナイスボールだ!!!!」

 

新井「ナイスボールじゃねぇか!」

 

東山「最高のストレートだ!」

 

鳥坂「いいぞー!哲也!」

 

中原「それでこそだ!!!!」

 

小浪「くぅ・・・次は負けないぞ!」

 

哲也「へっ!いつでもこい!」

 

小浪を抑えた後は波に乗り2連続で抑えてゲームセット、俺らの初陣は勝ちで飾ることが出来た。

 

哲也「よっしゃ!!!!」

 

川星「残念ッス・・・」

 

試合終了後は試合前と同じように集まり、試合終わった後の挨拶をこなし、練習試合してくれた相手さんの監督のところに向かい挨拶をして、グラウンド生理。

 

その次は応援してくれた木綿季達に個別で挨拶を行う。

 

哲也「皆サンキューな、来てくれて。」

 

木綿季「おめでとう!ナイスゲーム!!!!」

 

明日奈「流石だね哲也君!」

 

和人「次も期待してるぞ。」

 

哲也「おう!」

 

そして、その諸々が終わり、俺達は監督の提案を聞いていた。

 

新庄「皆、この後なんだが相手側の監督さんから是非合同で練習と言われてな、どうだ?」

 

新井「それって女の子と練習ってこと!?」

 

新庄「まぁそうだな。」

 

東山「やりたいやりたい!!!!」

 

金田「喜んで!!!!」

 

新井「やりたいやりたい!!!!」

 

新庄「まぁだろうと思ったよ、哲也はどうだ?」

 

哲也「もちろん!俺もあの3人のピッチャー達と練習したい!」

 

新庄「わかった、んじゃあ練習だ!」

 

一同「はい!!!!!」

 

練習試合を終え次は合同練習、やる時もあればやらない時もあるが今回ばかしはやりたかった、女の子がどうやって練習してるか知りたかったからだ。

 

そして各ポジション事に別れての練習、まずは俺らピッチャー。

 

太刀川「ピッチャーはピッチャーで皆で色々な意見交換しとけだってさ!」

 

哲也「俺も是非したかったとこだ、頼むよ。」

 

早川「それじゃあさ!カーブってどんな感じで投げてる?聞いたけどフォークもそうだけどカーブもキレが良いんでしょ?」

 

橘「私にも教えてよ!」

 

哲也「なら俺もなんか変化球教えて欲しいな、例えば太刀川さんのシュートとか出来ればスライダー覚えてる人がいればスライダーを教えて欲しいんだけど・・・」

 

橘「お?それじゃあ私の出番ね!」

 

哲也「へ?スライダーなんか投げてたっけ?」

 

橘「今日の試合では封印してたの!それじゃあ教えてあげるけど今度あった時プリン 奢ってね♪」

 

哲也「へ?プリン?」

 

早川「こら、初対面の人に失礼でしょ?」

 

橘「だってタダで敵を強化する訳にはいかないでしょ?」

 

太刀川「それならさ、私に君のフォーク教えてよ!投球のレパートリーは増やしたいんだ!みずきへのお礼はこれで!」

 

哲也「分かった!んじゃあいっそ皆で一球種確認するか!」

 

お次はキャッチャー。

 

翔「あのささやき戦術は参ったよ。」

 

六道「でもあなたのリードも見事だった、是非意見交換したい。」

 

翔「俺もだ、よろしく頼む。」

 

六道「む。」

 

ファースト。

 

新井「女の子でファーストなんて良くやれるね、怖くないの?」

 

川星「全然ッス!むしろ野球が出来て楽しいッス!!!」

 

新井「凄いな・・・俺なんて最近硬式始めたばっかだからまだちょっと怖いんだよね・・・」

 

川星「恐怖心を持ったらダメっす!ファーストとは!」

 

新井「ふむ・・・・・・」

 

セカンド。

 

東山「そういやセカンドは貴方だったか・・・」

小浪「やっぱし女の子が良かった?」

 

東山「いや!貴方も上手いから是非参考にしたかったんだ!色々と守備について教えてくれ!」

 

小浪「分かった!んじゃあまずは・・・」

 

ショート。

 

鳥坂「打球とか怖くないの?」

 

夏野「いやーやっぱし打球取れると気持ちいいでしょ?怖さよりそれが勝るんだ!」

 

鳥坂「なるほど、んじゃあノックでどっちが取れるか勝負だな!」

 

夏野「いいねー!そう来なくっちゃ!」

 

鳥坂(・・・・・・こういう娘なら話せるのにな・・・・・・)

 

サード。

 

中原「随分と綺麗な子だけどサードなんかやって平気なの?」

 

大空「それ気にしてたら野球なんか出来ませんからね♪」

 

中原「うーん、女の子だと思って小馬鹿にして申し訳ないな・・・」

 

大空「それなら色々とコツを教えてくださいよ、バッティングとか。」

 

中原「俺で良かったら喜んで。」

 

レフト。

 

金田「矢部田さんって髪随分と長いけど転んだりしないの?」

 

矢部田「大丈夫だべ!オラこう見えて結構器用だべ!」

 

金田「なるほど、それじゃあさ、走塁とかコツ教えてよ 俺走塁苦手で・・・」

 

矢部田「おやすい御用だべ!」

 

センター。

 

赤木「女の子でもセンターって勤まるんだね、正直試合前までは舐めてたよ、ごめんね。」

 

美藤「まぁこれも私の努力の結果よ、女の子でも出来るってとこ分かったでしょ?」

 

赤木(試合中セカンドに送球するところで何故かバックホームしてたのは何でだろうか・・・)

 

ライト。

 

小鷹「まさかあの打球とるとはね。」

 

福井「まぁ俺達は投手の援護が仕事だからな、もっと守備範囲広めなきゃな。」

 

小鷹「私もそうしたいわ、是非一緒に練習しましょ。」

 

福井「だな。」

 

そんなこんなで、あっという間に練習時間は過ぎていった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「いやぁ、今日はなかなか面白かったな。」

 

翔「だな。」

 

新井「なぁなぁ!俺さ!今日あのファーストの娘とRAIN交換しちゃった!」

 

東山「えっ!?」

 

哲也「あぁ、俺もしたよ、是非今度自主トレをってね。」

 

東山「ぬおっ!?・・・・・・まさか皆?」

 

翔以外「勿論。」

 

そう言って皆RAINの画面を開き交換した証拠を東山に見せていた。

 

東山「なぁぁぁ!?ず!ずるいぞ!あ!翔!お前は!?お前は」交換してないよな!?」

 

翔「・・・・・・悪い・・・・・・」

 

翔もそう言ってあのキャッチャーの娘のRAINを見せてきた。

 

東山「えぇぇぇぇ!?あの翔が!?」

 

哲也「お前は小浪と交換したのか?一応俺はしたけども。」

 

東山「したさ!したけど・・・・・・女の子とRAI交換したかったぁ!!!!」

 

琴音「あ、RAINって言えばまだ皆と交換してなかったっけ?東山君、確か交換してないよね?交換しよ!」

 

東山「っ!!!琴音ちゃん・・・・・・・・・!!!!」

 

哲也「良かったな、女の子のRAIN貰えて。」

 

東山「い!生きてて良かったぁ!!!!」

 

琴音「そ、そんなに嬉しいの?」

 

翔「哲也、お前どんくらい女の子の持ってんだ?」

 

哲也「へ?俺は木綿季に明日奈だろ?琴音に里香に珪子にクラス全員(強引に交換させられた)かな?」

 

凛ファンクラブ「何ぃぃぃ!?」

 

哲也「へ?」

 

新井「て、テメェ・・・・・・彼女いるくせに・・・・・・!!!!」

 

東山「何でそんなにモテんだよ・・・・・・!」

 

金田「ずるいずるい!!!!」

 

赤木「そーだそーだ!!!!」

 

哲也「アホか、帰るぞお前ら。」

 

新井「あ!待ちやがれ!」

 

東山「この色男!」

 

翔「そりゃ褒め言葉だアホ。」

 

そんなこんな、練習試合も終わり また野球人として成長を迎えることができそうになった今日の1日。

 

また是非練習試合したいな、次に会うときは完封してやるからな!




二失点はしたが試合に勝った哲也達。

また次に会うときは成長した姿を見せることは出来るのか!?

一応今回でコラボ回は終わりですが、野球回の時は登場する場合があるのでその時はその時でよろしくお願いします!

次回は哲也がリアルでアイツと会う!?次回もお楽しみに!


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part82 委員長~リアルのアイツ~

今回はリアルのアイツが出てきます!!

アイツとは!?それはその目で確かめろ!

ではどうぞ!


哲也「ったく・・・日曜だってのにこの扱いねぇだろ・・・」

 

今俺は監督からの命によって少し遠出して野球に必要な品を買いに来ていたというか既に監督が発注してたのを何故か俺が取りに行かされるということになっていた。

 

最初は練習試合の次の日だから嫌だって言ったら練習少しはサボれんぞと言われ、まぁ昨日先発完投したわけだから肩を休めたかったからしかなーく取りに来ていた。

 

俺の最寄りからはだいたい30分弱位、もう既にブツは受け取ってるから後は帰るだけ。

 

哲也「しっかし重いなぁ・・・何買ったんだあの人・・・・・・」

 

俺はそう思いレシートを見た、そこには練習用のボールとバッティング用ネット、ティースタンド等なかなか良いものを買っていた。

 

ちなみに、現代の買い物は皆が想像してるような少し小型化させて家に着いてから大きくするという大変便利なもの・・・・・・ではなくこれは相も変わらず持って運ぶ、便利な世の中だがこう言った所は変わり映えしない物だ。

 

哲也「まぁ愚痴ってても仕方ない、さっさと帰ろう。」

 

俺は重い荷物を頑張って持ち、横断歩道を渡ろうとした、その時だった。

 

「誰か助けてください!!!!」

 

哲也「っ!?なんだ!?」

 

どこからともなく聞こえた声、聞いた感じあの路地裏からっぽいけど・・・・・・

 

哲也「しゃあねぇ・・・見殺しにすんのも苦だ、助けてやるか・・・」

 

俺はそう思い路地裏まで向かうと、そこには1人の女子高生にガラの悪そうな男が2人で詰め寄っていた。

 

「ねぇイイじゃんかよ~俺らと気持ちいいことしようぜ~」

 

「そうだよそうだよ!今からホテルで俺らとパーリナイしようぜ!」

 

哲也「ったく・・・・・・どいつもこいつもこの世はアホばっかり・・・・・・」

 

俺はガラの悪い2人を見て溜息を吐きながら近づいた。

 

「誰か助けてください!!!!」

 

「無駄無駄!読んでも無駄!!!!」

 

「俺らを誰だと思ってんだ!俺らは・・・・・・・・・な・・・・・・」ドスンッ

 

「っ!?ヒデちゃん!?」

 

哲也「ったく、所詮見掛け倒しなんだよな、こういうのって ほら、君は行きな。」

 

「は!はい!ありがとうございます!!!!」

 

そう言って女の子は路地裏から去っていった。

 

「んだテメェは!?殺されてぇのか!?折角後少しで物に出来たのに!!!!」

 

哲也「なぁにが物に出来ただ、どうせあの娘が嫌だって叫んだら口元抑えて無理やり車にでも乗せるか睡眠薬吸わせるかのどっちかだったんだろ?」

 

「っ!!!!もう構わねえ!!!!殺す!!!!」

 

哲也「やっぱ図星か・・・」

 

俺はナイフを構え俺に突っ込んで来る男の顔を膝で蹴り、顔を抑え込んだ所で顔にかかと落としを食らわせ地べたに這いつくばせた。

 

哲也「ったく、なんで世の中純愛しないで無理やり女を手にしようとすんのかね・・・・・・」

 

そう呟きながら2人の男を壁に寄せてやると、路地裏の出入口から声が聞こえてきた。

 

「そこまでだ!この下劣な悪漢め!!!!」

 

哲也「?悪漢って・・・・・・俺のことか?」

 

「君以外に誰かいると言うんだこのゴミクズめ!!!!」

 

そう言って良く見えない暗い路地裏で飛び蹴りを仕掛けてきた女の子が今まさに目の前に現れた。

 

哲也「のわぁ!?」

 

俺は死角からの攻撃だったのと両腕に荷物があった為に反応が遅れたがとっさでガード姿勢をとることができた。

 

両腕に凄い負荷がかかったが何とか耐えて蹴ってきた相手の姿を見ることが出来た、その姿はザ・女子高生のような女子高生だった。

 

哲也「へ?女?」

 

「女だと思ってると痛い目を見るぞ!!!!と言うか見てもらうこの女の敵め!!!!」

 

そう言って俺に向け殴りかかってくる、なかなか良いパンチをしていて両腕が塞がってる状態じゃ相手はキツイな・・・

 

哲也「聞いて!くれ!悪漢は!俺じゃ!なくて!そこに横たわってる2人だ!!!!」

 

俺は仕掛けてくる攻撃を避けながら何とか説得しようと奮起した。

 

「言い訳無用だ!!!!」

 

そう言ってお次は少し離れて再び蹴ってきた。

 

哲也「っ!くそっ!!!!」

 

俺は思わず荷物を離し蹴りを防ぐ体制に入り、左腕で蹴りを受けた。

 

すると、相手はスカートを履いていたこともあり、見るつもりはなかったが相手の女の子のパンツをつい見てしまった。

 

哲也「み、みずたま・・・」

 

「なんの話だクズめ!!!!とっととお縄に!!!!」

 

そろそろ防ぐのも辛いな・・・・・・仕方ねぇ、女の子だけどちょっと相手するか・・・・・・

 

そう思って気持ちを切り替えようとした時だった。

 

「何やってんですか委員長!?」

 

「へ?何って君を襲った悪漢の退治を・・・・・・」

 

「その人は助けてくれた人です!悪漢はこっち!!!!」

 

そう言って先程の女の子が焦った表情でその横たわってる悪漢のことを指さした。

 

「・・・・・・ということは君は悪漢じゃ・・・・・・」

 

哲也「全然。」

 

「っ!!!僕はなんて事を・・・・・・」

 

「もぉ、委員長の悪い癖ですよ?悪と思ったら直ぐに殴りかかるところ。」

 

「め、面目無い・・・・・・済まなかった・・・・・・」

 

そう言って委員長と呼ばれてる女の子は誤ってきた、一緒にさっきの女の子も謝ってきたから別に許さないつもりは毛頭無かったけども許してあげた。

 

哲也「良いよ、別に 君達も気をつけなよ?変な男に絡まれ無いように、んじゃあ・・・」

 

「待ってくれ!!!!」

 

そう言って委員長(?)は俺のことを呼び止めてきた。

 

哲也「ん?」

 

「この度のことで詫びを入れたい!是非どこかカフェにでも・・・・・・」

 

哲也「え?良いよんなの。」

 

「僕が良くないんだ!頼む!あんなことしておいてはいそうですかで行かせるわけには行かない!!!!」

 

女の子は凄い剣幕で俺にざ説得しに来る、こうまで言われたら流石に断るわけにはいかないな・・・・・・

 

哲也「わかった、んじゃあ適当なとこで。」

 

「あ、委員長、私この後用事があるので失礼しますね!助けてくれてありがとうございました!!!!」

 

そう言って襲われてた女の子は去っていった。

 

哲也「お元気で~」

 

「この付近に僕の行きつけのカフェがある、そこで構いませんか?」

 

哲也「分かった、案内よろしく。」

 

そんな訳で俺は勘違いから襲われた暴力の謝礼として女の子に着いて行った。

 

~とあるカフェ~

 

「いらっしゃいま・・・・・・あ、また来てくださったんですね。」

 

「今日はお連れもいる、よろしく頼む。」

 

「かしこまりました、ではこちらへどうぞ。」

 

哲也「す、すんげぇ高そうな店・・・・・・」

 

「思ったよりかは安いから大丈夫だ、さぁ腰掛けてくれ。」

 

哲也「あ、あぁ・・・」

 

「本当に申し訳なかった・・・なんと謝れば・・・」

 

哲也「いいんだよ、こんなとこ連れてきてもらったし。」

 

「そう言ってもらえると助かる・・・貴方はコーヒーは窘める方か?」

 

哲也「まぁ一応・・・」

 

「なら僕の好きなブレンドを奢らせてくれないか、凄く美味しいんだ。」

 

哲也「んじゃあそれで頼むよ、んで・・・・・・君のことはなんて呼べば?」

 

「そうだな・・・・・・僕の苗字は一ノ瀬と言う、一ノ瀬と読んでくれ。」

 

哲也「分かった、んじゃあ俺は荒波で頼む。」

 

一ノ瀬「了解した、時に荒波・・・・・・さん?貴方は見た感じ高校生だが何年生何だ?」

 

哲也「俺か?本来高2だけど訳ありでね、今高1何だ。」

 

一ノ瀬「と、歳上だったのですか・・・何から何まで申し訳ない気持ちでいっぱいだ・・・」

 

哲也「別にいいよ、タメ語くらい気にしないで。」

 

一ノ瀬「そう言ってもらえると助かる・・・では気軽に荒波と呼んでも良いか?」

 

哲也「あぁ、その方が気楽で助かるよ。」

 

一ノ瀬「了解した、では今から注文を頼むとしよう、すいません。」

 

そう言って一ノ瀬は注文をしたが、俺には何言ってるかサッパリだった。

 

一ノ瀬「ところで時間は大丈夫なのか?」

 

哲也「まぁ一応ね、ところで君クラス委員か何かやってるの?」

 

一ノ瀬「一応、小さな頃から良くこう言った地位にたっていたからね。

 

哲也「ふーん、なるほどね、んでもってあの娘は君のクラスの娘で、襲われたと聞いたから来た時には俺しか見えなかったから俺が悪漢に思えたと。」

 

一ノ瀬「そういう訳だ・・・本当に済まない・・・・・・」

 

哲也「まぁあの場面じゃ誰だって俺が襲った犯人だと思うさ、仕方ないよ。」

 

一ノ瀬「だが僕は暴力を・・・」

 

哲也「んなの気にしなさんな、俺は何度なそう言った経験あるからとっさでも判断できるからかすり傷一つないからさ。」

 

一ノ瀬「そうか・・・少し残念だな・・・」

 

哲也「?」

 

一ノ瀬「僕は昔から格闘技をやっていてね、自分の腕には自信があったのだがかすり傷1つないとはね・・・・・・」

 

哲也「まぁ相手が俺だったからね、2年間死線くぐり抜けてきたしね。」

 

一ノ瀬「2年間?死線?」

 

哲也「あ・・・やべっ・・・」

 

一ノ瀬「ま、まさか君はSAO生還者・・・・・・なのか?」

 

哲也「・・・・・・一応・・・・・・」

 

一ノ瀬「そうだったのか・・・だからあんな動きが・・・」

 

哲也「あんまこのことはおおっぴらに言わないでね・・・」

 

一ノ瀬「何か複雑な事情があるんだな、了解した。」

 

哲也「助かるよ。」

 

一ノ瀬「貴方は優しそうな人だな、話してるだけで分かる。」

 

哲也「ん?そう?」

 

一ノ瀬「こう見えて僕は割と人選びのセンスはあると自負している、貴方はきっと他人のピンチも自分のことなんか放り出してでも助け出しそうな人だ。」

 

哲也「うーん・・・・・・まぁそうなんかな・・・・・・」

 

一ノ瀬「普通あんなに殴りかかってきたら金銭の要求や下手したら体を狙ってくる男もいるのに、貴方は何も要求してこなかった、それだけで悪知恵を働かせない良い人だと考えられる。」

 

哲也「うーん、一般の女子高生にそんなこと言えないよ、同じ高校生からするとね。」

 

一ノ瀬「出来て当たり前なことを出来るのは誇りに持って構わないと僕は思うんだ、全く、あのバカにも見習ってもらいたい物だ・・・・・・」

 

哲也「あのバカとは?彼氏?」

 

一ノ瀬「そんなんじゃない、SAO生還者の君なら聞いたことあるかもしれないがALOと言うゲームをご存知か?」

 

哲也「ALO?なら俺もやってるよ、君もプレイヤーなの?」

 

一ノ瀬「なんだ、君もやっていたのか、なら話は早い、僕は今年の冬に始めてログインしたインプのプレイヤーなのだが・・・」

 

哲也「ほうほう。」

 

一ノ瀬「最近、僕に新しい男の仲間が出来たんだが、その男が本当にデリカシーの欠片もない男で・・・・・・聞いてくれるかい!?最初見た時僕を男だとか言ってきたんだよ?その上胸までもんでくるし・・・・・・考えただけで腹が立つ!!!!」

 

哲也「へ、へー・・・そんな事が・・・・・・・・・ん?」

 

一ノ瀬「それに納得いかないのが何度も女じゃないからだとか抜かしてくるんだ!!!!その男の友人も僕を男と言ってくるし・・・・・・確かにショートカットで僕と言うさ!!!!それでも身も心もどっちも女だ僕は!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

あ、あれ・・・・・・?なんだか聞いたことある話だな・・・・・・

 

一ノ瀬「?どうしたんだ?」

 

哲也「え!?いや!なんでもないよ!?」

 

一ノ瀬「そうか?とにかくあの男には一同痛い目を見てもらわなきゃ気が済まない!!!!」

 

「お待たせしました、いつものでございます。」

 

そう言って店員さんが俺と一ノ瀬の前にコーヒーカップを置いてくれた。

 

一ノ瀬「ありがとう、すまないね騒いでしまって・・・」

 

「いいえ、これくらい賑やかな方が私達は嬉しいです、ではごゆっくり。」

 

一ノ瀬「ではコーヒーを頂こう。」

 

哲也「な、なぁ、そのプレイヤーに彼女とかいたりしない?」

 

一ノ瀬「彼女?あぁ、アイツには似合わないほどの可愛い彼女がね、全くよりによって何でアイツなんだか・・・・・・」

 

・・・・・・・・・確信した、一ノ瀬って・・・・・・

 

哲也「はぁ・・・・・・・・・やっぱお前だったのか・・・・・・゛レイ゛・・・・・・」

 

一ノ瀬「っ!?何故僕のプレイヤーネームを!?まさか君インプか!?」

 

哲也「インプも何も、俺がそのデリカシーの欠片もない可愛い彼女持ちの男だよ。」

 

一ノ瀬「っ!?ま、まさかとは思うが君・・・・・・テツヤ?」

 

哲也「ご名答。」

 

一ノ瀬「んなぁ!?」

 

一ノ瀬・・・・・・と言うレイは驚いた表情をした、無理もない、この広い日本という島国でまさかリアルの俺達が会うとは思えん。

 

レイ「一体どういうことだ!?」

 

哲也「だから、俺がそのプレイヤーだよ、レイ。」

 

レイ「・・・・・・僕は生まれて初めて自分の目を疑ったよ・・・・・・」

 

哲也「んだとこの野郎!!!!」

 

レイ「事実だろう!?ほぼ初対面の僕の胸を揉み女の僕を男と勘違いした・・・・・・やっぱり君はクズだ!!!!」

 

哲也「だいたいお前こそなぁ!!!!」

 

俺らはこんな言い争いを軽く10分は繰り返した。

 

~10分後~

 

哲也・レイ「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」

 

哲也「疲れた・・・ブレイクタイムっつう事で・・・」

 

レイ「・・・・・・そうしよう・・・・・・」

 

俺達はまだ1口も付けてないコーヒーを飲んだ、出されて結構経ったがいい具合に冷めてて飲みやすかった。

 

哲也「ん!美味い!」

 

レイ「ふふ、そうだろう、僕のいつものだ、何を入れてるかは内緒だがね。」

 

哲也「はぁ、コーヒー飲んだらどうでも良くなってきたわ。」

 

レイ「僕もだよ・・・仲間同士で不毛な争いをしていても意味が無い。」

 

哲也「そうだな、改めて自己紹介だ、荒波哲也、今年で17になる 高1だ。」

 

レイ「それじゃあ僕もさせてもらう 一ノ瀬鈴奈(いちのせれいな)と言う、よろしく頼む。」

 

哲也「そうか、んじゃあよろしく頼むな鈴奈。」

 

鈴奈「こちらこそだ、哲也 君はリアルネームで登録してるんだな。」

 

哲也「まぁSAOの時もそうだったからな、今更変えるのもどうせ名前知られてるわけだしね。」

 

鈴奈「なるほど、時に哲也、ユウキも近くに住んでるのかい?」

 

哲也「あぁ、呼べば来れると思うが多分あいつの事だ、俺といないとほぼこの時間は寝てる。」

 

鈴奈「もう11時になるのにまだ寝てるのか・・・」

 

※ちなみに木綿季はと言うと・・・

 

木綿季「むにゃむにゃ・・・」

 

哲也『木綿季、今日は寝かせねぇぞ♪』

 

木綿季「やぁん♪哲也のエッチ・・・・・・むにゃむにゃ・・・・・・♪」

 

と言うような夢をいつもの哲也ルームに変えて楽しんでいた。

 

哲也「ところでなんで日曜なのにお前は制服なんだ?」

 

鈴奈「今日はちょっとした用事でね。」

 

哲也「ふーん、つうか女子もネクタイなの?」

 

鈴奈「いや、選択制で僕がネクタイをしてるだけだ。」

 

哲也「なるほどね、後どうでも良いんだけどさ、スカートの時に蹴りは使わない方が良いぜ?」

 

鈴奈「?何故だい?」

 

哲也「パンツ、丸見えだったぞ。」

 

鈴奈「なっ!?/////なぜ見たんだこのドスケベ!!!!/////」

 

哲也「不可抗力だ!!!!つうかスカートで蹴るならスパッツくらい履いとけアホ!!!!」

 

鈴奈「やっぱり君は最低だ!!!!あの時警察に突き出しとけばよかった!!!!」

 

哲也「あのなぁ!?」

 

鈴奈「ふふふ♪冗談だ♪」

 

哲也「この野郎・・・・・・」

 

鈴奈「と言うかあの時呟いた『みずたま・・・・・・』って僕のパンツのことを言っていたのか・・・・・・恥ずかしい・・・・・・/////」

 

哲也「まぁリアルだともうちょっと女の子らしい鈴奈が見れたからよかったかな。」

 

鈴奈「どういうことだい!?」

 

哲也「そのまんまの意味。」

 

鈴奈「ムカつく・・・・・・!!!!」

 

哲也「へへ♪おあいこだ♪」

 

そんなこんなでずっとくっちゃべり続け、気づいたら1時間後。

 

哲也「そろそろ出なきゃな、鈴奈、いくらだ?」

 

鈴奈「へ?いや、ここは僕が払うと言ったはずだ。」

 

哲也「いいんだよ、知り合いなら割り勘で・・・」

 

鈴奈「駄目だ!僕は一応君の上に立つ身なんだ!これくらい払わせろ!!!!」

 

哲也「へいへい、んじゃあ頼むよ。」

 

そんな訳で鈴奈に美味しいコーヒーを奢ってもらい、カフェから出ることに。

 

哲也「ったく、まさかお前にリアルで会うことになるとはな。」

 

鈴奈「そんなのこっちのセリフだ、なぜわざわざ日曜の昼間から君なんかに・・・・・・あ、そうだ、携帯持ってるか?」

 

哲也「携帯?まぁ一応。」

 

鈴奈「なら連絡先を貰えないか?連絡できると色々と便利だからな。」

 

哲也「ならRAINで構わねぇか?」

 

鈴奈「構わない。」

 

哲也「なら交換しよう。」

 

俺は鈴奈と連絡先を交換した。

 

鈴奈「では何かALOでの用事が出来た時は連絡を入れる、君はテストは近いのかい?」

 

哲也「まぁ明日からその週間に入るからログインはあんま出来ねぇかもな。」

 

鈴奈「そうか、なら2週間後から色々な練習を君に入れておこう、目を通しておいてくれよ。」

 

哲也「了解。」

 

鈴奈「それじゃあ僕はこれで失礼するよ・・・・・・・・・すまなかったね。」

 

哲也「まぁ気にすんな、とりあえずスカートで蹴るなよ、またパンツ見られんぞ。」

 

鈴奈「余計なお世話だ馬鹿哲也!!!!/////」

 

哲也「んじゃあね~」

 

鈴奈「こら待てこのスケベ!!!!」

 

哲也「待っちません~」

 

そんなこんなでリアルでレイ基鈴奈と出会う事になった、出会いは最悪だがまぁそれも俺ららしいかもな。

 

とりあえず俺はその後野球部の方に荷物を届けたが、鈴奈とゆっくりし過ぎて既練習は終わってしまっていた。

 

哲也「あちゃ~、もう練習終わってたんすか・・・」

 

新庄「まぁとにかくご苦労さんキャプテン、一応明日からテスト前1週間だから休みな。」

 

哲也「うぃーす。」

 

新庄「んじゃあお疲れ、帰っていいぞ。」

 

哲也「はい。」

 

明日から部活休みか・・・・・・はぁ・・・・・・勉強か・・・・・・

 

俺は重い足取りで家に着いたのだった。




まさかまさかでリアルで会うことになった哲也と鈴奈。

2人は上手くやってけるのか?

次回からテスト週間編?に入ります!お楽しみに!


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part83 テスト週間~真面目にやらなきゃ別れる!?~

前回言った通り今回からテスト週間編となります!

このテスト週間で何が起こるのか!?

ではどうぞ!!!!


凛「はい!と言う訳でいよいよ来ちゃったわね、テスト週間。」

 

俺は先週先生から配られたテスト範囲を改めて(と言うか今まで目もくれてなかった)見ていた、数1数A物理生物化学日本史世界史国語英語と合計9教科がテスト範囲だ。

 

哲也「うげぇ・・・なんだこの量・・・中1何かとは訳が違う・・・」

 

木綿季「一緒に頑張ろうね♪」

 

哲也「だな・・・赤点は避けたい・・・」

 

凛「さて、テストと聞いてガックリ来てる子もいると思うけど、SAO生還者の皆には朗報です!」

 

哲也「朗報?」

 

琴音「何なのかな?」

 

凛「なんと!SAO生還者の皆さんには今回のテストのみ!赤点が免除という形になりました!!!!」

 

それを聞いてSAO生還者の皆はどよめきと共に歓喜の声が上がった、赤点免除、つまりあまり勉強しないでいい、要は野球も木綿季とのデートも出来る!!!!

 

まぁそりゃ普通の受験できた人達は『えー!?』と言ってるが悪く思うな、俺らの2年間はそれでは拭いきれないほどの辛いものだったんだ、俺は甘々だったけども。

 

凛「でも、ちゃーんと勉強はしなきゃダメよ?後学年で成績上位者50人は名前が貼られて点数も公開されるからね!頑張ってね!では朝のホームルームは終わります!」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「ラッキー!!!!赤点免除!!!!」

 

翔「まぁお前にとっては朗報だな、筋金入りの馬鹿だからな。」

 

哲也「んな馬鹿じゃねぇわ!ある程度は出来るわ!!!!」

 

和人「でもちょっとは勉強しなきゃだな。」

 

明日奈「そうだね、皆で勉強でもする?」

 

哲也「真面目だな~2人は、俺は野球でも・・・・・・」

 

木綿季「駄目!!!!」

 

そう言って木綿季は俺の前に立った。

 

哲也「ど、どうした木綿季?」

 

木綿季「あのね?赤点免除と言われても勉強はこれから大事になるものなんだよ?哲也の将来の夢は分かってるしボクも全力で応援するけど、もし夢が叶わなかった場合も考えてみて?ボク哲也と一緒ならどこでも良いけど流石に路頭に迷うのは嫌だよ?だから・・・」

 

哲也「Zzz・・・」

 

木綿季「ブチッ)寝るなこの馬鹿ぁ!!!!!!!!」

 

そう言って木綿季は俺の机を薙ぎ倒した、俺は机諸共倒れた。

 

哲也「いってぇ!?」

 

木綿季「もう頭来た!!!!哲也!!!!今度のテストでクラス5位以内かつ学年で50位に入れてなかったら゛別れる゛から!!!!!!!!」

 

哲也「何ぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

わ、別れる!?え!?嘘でしょ!?

 

里香「ちょ、ちょっと木綿季!?本気!?コイツ本当に馬鹿よ!?」

 

珪子「そうですよ!?日本史なんか鳴くよウグイスなんて言ったらホトトギスと答えたり物理の時間なんかだいたい木綿季さんのことを落書きしてるアホなんですよ!?」

 

哲也「言いすぎだオメェら!!!!半分事実だけども・・・」

 

木綿季「後テスト期間はボクとの接触禁止!!!!翔にでも勉強教えてもらうんだね!!!!ふんっ!!!!」

 

そう言って半ギレの木綿季はどこかへ去ってしまった。

 

哲也「んなバカなぁ!?」

 

琴音「ありゃりゃ、これじゃ無理矢理にでも勉強しざるを得ないね・・・」

 

哲也「畜生・・・・・・別れるなんて御免だ!!!!翔!!!!今日からお前ん家に泊まり込みで勉強教えてくれ!!!!」

 

翔「正直今から積み込んでもどう転んでもお前が学年50位とクラス5位に入れるとは思えねぇけど・・・・・・」

 

哲也「うるせぇ!!!!やるったらやんだよ!!!!こんな所で木綿季と別れてたまるか!!!!ついでに新井も呼ぶぞ!!!!」

 

翔「・・・・・・分かった、そこまで言うなら俺もスパルタでお前と新井に勉強を叩き込んでやる、俺からも約束だ 学年50以内とクラス5位以内の両方取れなかったら今後一切バッテリーは組まねぇからな。」

 

哲也「上等だ!!!!死にものぐるいの力って奴を見せてやる!!!!」

 

明日奈「哲也君、私も極力協力するからね、なんでも聞いてね?」

 

哲也「助かるよ!明日奈!」

 

里香「仕方わないわね、この里香様が一肌脱いでやるか!」

 

珪子「私も精一杯お手伝いしますね!」

 

和人「俺も手伝うよ、一緒に頑張ろう。」

 

哲也「こうなったらこの1週間は野球封印だ・・・・・・待ってろよ木綿季!!!!また惚れ直させてやるからな!!!!!!!!」

 

俺はそう意気込んで今日の1時間目からの授業から気持ちを切り替えた。

 

俺は様々なことをノートにとった、先生が言ったどうでも良さげなとこも全部。

 

時には眠気に負けそうな時は、自分の顔面をぶん殴り無理矢理起きた。

 

そして、ようやく昼休み。

 

哲也「ぜぇ・・・ぜぇ・・・翔・・・新井のとこ行くぞ・・・アイツにも勉強付き合わせるの言わなきゃな・・・・・・」

 

翔「お、おう・・・大丈夫かよ?」

 

哲也「これくらいどうってことない・・・多分。」

 

明日奈「・・・・・・ねぇ、木綿季 本当に哲也君がクラス5位と学年50位に入れなかったら別れるの?」

 

木綿季「・・・・・・そうでも言わなきゃ哲也はやらないと思ったの、これはボクから与える哲也への試練なの。」

 

明日奈「へ?」

 

木綿季「・・・・・・こんなとこでへこたれる哲也なんかじゃない、ボクが1番わかってる、だから哲也を信じて無理な条件を出したの、例え達成出来なくても本当にやったって努力があるなら別れないよ♪今日の哲也を見ると頑張ってくれそうだしね♪」

 

明日奈「木綿季・・・考えてるんだね・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・頑張ってね・・・・・・哲也・・・・・・」

 

互いの思いと努力は実を結ぶのか!?

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「よし!翔!!!!今日からよろしく頼む!!!!」

 

新井「なんで俺まで・・・・・・」

 

翔「よし、やるからには本気で叩き込むぞ、哲也 お前は本当に今日からテストまで泊まり込みで良いんだな?」

 

哲也「望むところ!!!!」

 

新井「言っとくが俺はそんなに付き合えねぇぞ!放課後の勉強なら出来るけどもさ!!!!」

 

翔「よし、んじゃあ今日からの日程はこんな感じで行くぞ。」

 

そう言って翔は俺と新井の前にあるデータを見せてきた、そこには恐らく今日からの日程が書いてあった。

 

『15時半頃学校出発。

16時頃家に到着 以後17時頃までぶっ通しで勉強。

19時~20時の間に夕食&風呂&休憩。

20時から就寝まで勉強、就寝時間不明。』

 

哲也「なんだこのハードスケジュール・・・・・・」

 

翔「お前はこんくらいしないと多分目標の2つは達成出来ねぇだろう、寝る時間は出来によるぞ、若しかしたら23時かもしれないし3時かもしれないし下手したら寝れないかもしれないし。」

 

哲也「うぅ・・・・・・でも俺はやるぞ!!!!!!!!木綿季を見返してやる!!!!」

 

翔「その意義だ、さぁやるぞ2人共!!!!」

 

新井「だからなんで俺まで付き合わされんだよ!!!!」

 

そんなこんなで地獄のミニ勉強合宿が始まった。

 

翔「5代将軍は?」

 

哲也「つねよし?」

 

新井「綱吉だ馬鹿。」

 

翔「んじゃあ綱吉が出した令は?」

 

哲也「醤油合わせようの礼!!!!」

 

新井「生類憐みの令だ。」

 

翔「・・・・・・お前本当にそれでクラス5位取れんの?」

 

哲也「まだ始まったばっかだ!!!!まだまだ伸び代はある!!!!」

 

新井「だといいな・・・」

 

翔「んじゃあ次は・・・・・・」

 

そんな感じで途中夕飯休憩を挟みながら、途中で新井は帰ったけど俺と翔は夜12時まで勉強し続けた。

 

哲也「ふぃー・・・疲れたぁ・・・」

 

翔「日程じゃああ書いたけど流石に集中力もそろそろ切れ時か、集中力ないのに無理矢理勉強させても意味ねぇからな、んじゃあ今日からテストまで寝る前ラストはテストやるから、俺が作るまで休憩してていいぞ。」

 

哲也「おうよ・・・」

 

~数分後~

 

翔「まぁこんなどこだろ、哲也 やってみろ。」

 

哲也「まかせとけ~・・・」

 

翔「大丈夫かよ・・・」

 

俺は翔に出されたそれぞれの教科のテストを解き続け、一教科の大門が小さいからだいたい1時間で終わった。

 

哲也「終わった~!!!!」

 

翔「んじゃあ採点するからな・・・・・・自信は?」

 

哲也「まったく・・・・・・」

 

翔「まぁ答案が帰ってくるまで待ってろ。」

 

俺は翔の採点が終わるまで眠い目を擦りながら待ち続けた、30分くらいで採点は終わった。

 

哲也「どうだ!?」

 

翔「・・・・・・正直無理な気がしてきた・・・・・・」

 

翔から返された答案用紙には、ほぼ0の数字が並び、国語、日本史、世界史のみ10点だけ取れていた。

 

哲也「だ、だよねぇ・・・」

 

翔「・・・お前これで点数取れんのかよ・・・・・・」

 

哲也「馬鹿野郎!!!!あくまで初日だ!まだ明日がある!!!!」

 

翔「・・・・・・まぁ明日のお前に期待だな。」

 

哲也「乞うご期待!!!!」

 

そんな訳で初日はほぼズタボロで終了、そして火曜日。

 

哲也「この計算法は・・・・・・ブツブツ・・・・・・」

 

翔「あんま気を詰めすぎるなよ?」

 

哲也「わぁってるよ・・・」

 

明日奈「哲也君、ここの計算方法の楽な覚え方教えてあげようか?」

 

哲也「ほんとうか?恩に着るよ!!」

 

琴音「ここの問題も違ってるよ?ここはね?」

 

哲也「うぅ・・・本当面目ない・・・」

 

琴音「良いの良いの♪」

 

明日奈「また2人で仲良くしてるところ見せてね♪」

 

哲也「任せておけ!!!!」

 

翔「ふっ、この分ならやってくれそうだな。」

 

学校では翔以外の明日奈や琴音、里香や珪子に和人や野球部のメンバーなど幅広い層に勉強を教わりながら過ごし、帰った後は翔の家で再び新井と3人で勉強。

 

翔「徳川最終幕府である15代将軍は?」

 

哲也「それは習った!徳川慶喜!」

 

翔「おぉ!あってる!んじゃあ徳川慶喜が政治を天皇に返した出来事は?」

 

哲也「ええっと・・・・・・大政大砲?」

 

翔「惜しい!!!!」

 

新井「大政奉還だよ、でも成長してるぞ!その調子!」

 

哲也「へへ!まぁ俺を甘く見なさんなって!!!!」

 

翔「んじゃあ次は理系科目を・・・・・・」

 

哲也「あうっ・・・理系・・・」

 

日本史とかは暗記でいけるけども、理系はなんかややこしい計算とかを覚えなきゃいけないから・・・・・・

 

翔「駄目だこいつ・・・理系全滅・・・」

 

哲也「分かんねぇよぉ~!!!!」

 

新井「仕方ねぇなぁ~あのな?理系科目は・・・・・・」

 

哲也「へ?お前理系いけんの?」

 

新井「自称器用貧乏だ、任せとけ。」

 

哲也「おぉ!頼む!!!!」

 

俺は数時間の間みっちり2人に数学や物理を教わり、方法のいくつかは頭にぶち込めた。

 

翔「んじゃあ7時だからそろそろ夕飯にすっか、新井、そろそろ帰ったらどうだ?」

 

新井「ところがどっこい・・・勉強してるっていったら『お前も泊まって勉強してこい!迷惑じゃなければだけどね。』だとさ・・・」

 

翔「まぁ迷惑じゃねぇし、お前がいてくれた方が何かと助かる、泊まってけ。」

 

新井「お世話になるよ。」

 

哲也「腹減った~!飯は?」

 

翔「今日は実はスペシャルな料理がそろそろ来るはずなんだがな。」

 

哲也「?スペシャル?」

 

疑問に思いながら待ってると、数分後にインターフォンが鳴った。

 

翔「おっ、来てくれたみたいだな。」

 

哲也「なんだ?出前?」

 

翔「違うよ、今行くよ、待ってて。」

 

『うん!分かった!』

 

哲也「って、今の声は・・・」

 

新井「まさか?」

 

翔「そのまさかさ、入ってくれ、゛琴音゛」

 

そういって翔が扉を開けるとその前には琴音が立っていた。

 

哲也「え!?琴音!?」

 

新井「どうして!?」

 

琴音「あ、新井君もまだいたんだね、それじゃあ新井君も食べてってよ!」

 

哲也「どゆこと?」

 

翔「まぁ男っ気ばかりだとあれだろ?そんな訳で『哲也の為ならいくらでも脱ぐよ!!!!』と言ってくれた琴音に夕食を作ってもらうことにした。」

 

新井「脱ぐ・・・・・・」ゴクリッ

 

琴音「そういう意味じゃないから!!!!/////」

 

哲也「でも助かるよ!楽しみにしてるよ琴音!!!!」

 

琴音「私におまかせあれ♪」

 

そんな訳で琴音が夕食を作ってくれて数十分後。

 

琴音「かーんせー!!!!とう言うわけで今回は肉じゃがでーす!!!!」

 

哲也「おぉ!」

 

新井「美味そぉ~!!!!」

 

琴音の作ってくれた肉じゃがはあの最初に出会った頃の木綿季のバケモノみたいな料理とは違い、熟練度が分かる程の綺麗な物になっていた。

 

琴音「さ、食べて食べて♪お代わりもあるからね♪」

 

翔「んじゃあ喰うか。」

 

哲也・新井「いっただっきまーす!!!!」

 

俺らは琴音の作ってくれた肉じゃがを頬張った、とても美味しくいくらでも食える気がするほどだった。

 

そしてそれを食べおえ、それぞれで食器を片付けると勉強に戻る。

 

琴音「今はどこを勉強してるの?」

 

哲也「今は数学。」

 

翔「それがコイツ、理系はてんでダメで・・・」

 

新井「なかなか教えがいはあるけど大変で・・・」

 

琴音「それなら私が教えてあげる!!!!こう見えて数学得意なんだ!!!!」

 

哲也「マジ!?頼む!!!!」

 

琴音「それじゃあ早速、ここはね?」

 

俺は琴音に勉強を教えてもらい、新井も翔に勉強を教えて貰って先生2枚体制で今日は勉強をし続けた。

 

琴音「それでここが・・・うん!そうそう!」

 

哲也「だいぶ分かってきた!ところで琴音?もうとっくに12時超えてるよ?」

 

琴音「ふっふっふ~それを見通してほら!着替えと制服!もうお風呂は入ってきたから後は寝るだけだよ!」

 

翔「え?泊まるの?」

 

琴音「駄目?」

 

翔「・・・・・・良いけど狭いよ?」

 

琴音「お構いなく♪ね♪哲也♪」

 

哲也「へ?」

 

新井「・・・・・・・・・死ね・・・・・・・・・!!!!」

 

翔「さて、この分ならもうちょっと詰めれそうだな、今日は2時までやろう。」

 

そんな訳でこのまま1時半まで徹底的に数学をぶち込まれ、残すはテストのみ。

 

翔「んじゃあテストやんぞ、一応新井と琴音の分もつくってあるからやってみてくれ、んじゃあ始め!」

 

俺達3人は翔から出されたテストを解いた、うん、昨日よりは確実に解けてる!!!!気がする・・・

 

翔「んじゃ回収ー、皆頂戴、俺が採点するから。」

 

新井「よろぴく。」

 

琴音「よろしく!」

 

哲也「頼む!」

 

翔「・・・・・・うん、新井は聞いたとおりの器用貧乏ぷりだな、いい点は無いが悪い点も無い。」

 

新井「うーん、ほぼ50点台か・・・」

 

翔「・・・・・・凄いな、琴音は国語と英語以外90点だ、国語と英語も70点だし。」

 

琴音「あちゃー・・・読解苦手なんだよね・・・」

 

翔「問題はお前なんだが・・・・・・んん!?どうしたお前!?」

 

哲也「おっ!?何点!?」

 

翔「全然変わってない。」

 

哲也「ガクッ!!!!!」

 

俺は思わずアニメみたいにこけた、アレ?あんだけ手応え感じてたのに変わってないの?

 

琴音「うーん・・・確かに酷いこれは・・・」

 

新井「なんで練習で出来てることが出来てねぇんだよ!!!!」

 

哲也「知るか!!!!」

 

翔「うーん、もしかして勉強に限っては本番に弱いとか?」

 

琴音「可能性はあるね。」

 

哲也「じゃあどうすんだよ。」

 

新井「あ!いい方法があるぜ!」

 

哲也「いい方法?」

 

琴音「それって?」

 

新井「まぁとりあえず今から寝る時間だしね、それはまた明日っつうことで♪」

 

翔「まぁそれもそうだな、よし、寝るか 琴音はどうすんの?」

 

琴音「私なら心配ご無用!ね♪」

 

そう言って琴音は俺の服をぎゅっと握りしめてきた。

 

哲也「・・・・・・寝ろと?」

 

琴音「うん!等価交換ってことで!!!!」

 

哲也「はぁ・・・しゃあねぇなぁ・・・」

 

新井「このクソッタレ点数取れずに別れちまえ!!!!」

 

哲也「んだとぉ!?」

 

翔「だぁもう喧嘩すんな!!!!んじゃあとりあえず歯磨いてたりしちゃって!ってぇ琴音の分の歯ブラシが・・・」

 

琴音「持ってきてあるよ!!!!」

 

そう言って琴音はどっかの未来から来た猫型ロボットみたいに『歯ブラシ~♪』と言いながら取り出した。

 

哲也「お前泊まる気満々だったろ。」

 

琴音「バレた?」

 

翔「茶番してないで磨け、先布団しいとくから。」

 

哲也・琴音「はーい。」

 

そんな訳で2日目終了、少し問題が残った2日間となった。

 

~オマケ~

 

琴音「すぅ・・・むにゃむにゃ・・・」

 

哲也「Zzz・・・・・・」

 

新井(あんにゃろぉ!!!!琴音ちゃんと抱き合いながら寝やがってぇ!!!!羨ましい羨ましい羨ましい!!!!!!!!)

 

翔「・・・・・・ムクッ。」

 

新井(ん?翔?)

 

翔は立ち上がると歩いて玄関の外へ出ていった。

 

新井(何してんだあいつ・・・・・・)

 

新井も気になり見に行くと、階段を降りた先の駐車場で素振りの準備をしている翔の姿があった。

 

新井「・・・・・・・・・ったく、みずくせぇやつ。」

 

新井は手元にあったバットを持って階段を降り翔に近づいた。

 

新井「俺も混ぜろよ、翔。」

 

翔「お前、寝ないでいいのか?」

 

新井「ご生憎様、あの2人が見せつけてくれてるお陰で寝れなくてね、30分くらい付き合わせろよ。」

 

翔「奇遇だな、俺もなんだ、良いぜ 30分軽く汗流すか。」

 

新井「おう!!!!」

 

各自で着実に勉強を進めていってるこの週間、哲也は無事に50位かつクラス5位を取ることは出来るのか!?




唐突に別れると言われハイペースで勉強を進めるもイマイチ成長の実感が湧かない哲也。

哲也は無事に木綿季と別れずに済むのか!?

このテスト週間編は大体5~8partで収められればなと思っております!

次回もお楽しみに!


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part84 反省~イチャつき過ぎた今まで~

琴音「Zzz・・・」

 

哲也「・・・・・・ん・・・・・・ってぇ・・・・・・くっつきすぎだっつの琴音!!!!」

 

俺は身体にまとわりついてる琴音を揺すって起こした。

 

琴音「もう朝~・・・?」

 

哲也「朝だけどその前にくっつきすぎ!」

 

琴音「だって人肌が恋しいんだもん・・・」

 

哲也「はぁ・・・朝飯食えないんだけども?」

 

琴音「なら私を食べて・・・・・・?」

 

哲也「アホ!!!!」

 

俺は寝ぼけてるっていうか本当にアホなことを抜かす琴音をしばいた。

 

琴音「痛い~!!!!」

 

哲也「あのなぁ!?そう言うのは゛好きな人゛に言いなさい!!!!簡単に身体売るなアホンダラ!!!!」

 

琴音「だから言ってるんだもん・・・・・・/////」

 

哲也「あん?」

 

琴音「何でもないですよーだ!哲也の馬鹿!!!!鈍感!!!!」

 

哲也「???」

 

新井「鈍いなぁ・・・」

 

翔「だな。」

 

俺は何故か琴音に怒られ、疑問に思いながら翔が用意してくれた朝飯を皆で食べて、朝の勉強時間、ちなみに起きたのが6時ジャストで朝飯を食ったのが10分くらい、まぁ1時間は勉強出来る。

 

哲也「眠いなぁ・・・」

 

新井「なんで俺までこんな時間から・・・」

 

翔「文句言ってないで勉強勉強、木綿季と別れるハメになるぞ。」

 

哲也「うっ・・・そういや琴音は?」

 

翔「琴音には今日も手伝って貰う、その一個の過程でちょっとしたことをしてもらってる。」

 

哲也「ふーん、まぁいいや、勉強勉強!!!!」

 

俺は翔と新井に手伝って貰いながら短い時間でも色々なことを頭に詰め込んだ。

 

哲也「ふぃー・・・今何時~?」

 

翔「7時半だ、まぁそろそろ出るか。」

 

新井「やっと終わった~・・・」

 

哲也「んじゃあ行くか~」

 

琴音「レッツゴー!!!!」

 

哲也「お前今まで何やってたの?」

 

琴音「なーいしょ♪それじゃあ行こ!」

 

哲也「そうなのか?んじゃあ行くか・・・」

 

俺達は準備諸々も終わらせてた為すぐに家を出て駅に向かった、俺は琴音に手を引っ張られながら駅に向かった、なんか後ろからえげつない鋭い眼光を浴びてた気がしたがまぁ無事に駅付いて電車を待つが、ここでも俺に休憩は無い。

 

琴音「はい、英単語ワーク 頑張って覚えてね?」

 

哲也「はぅ・・・頭おかしくなりそう・・・」

 

琴音「頑張って!私からエール送ったげる!」

 

そう言って琴音は腕に抱きついてきた。

 

哲也「・・・・・・あんがとよ。」

 

琴音「てへへ♪」

 

新井「爆発爆発爆発爆発爆発爆発爆発・・・・・・・・・・・・!!!!」

 

翔「木綿季じゃなくても上手くやれんじゃねぇのかコイツ・・・」

 

俺は電車の中でも琴音に腕に抱きつかれ今度は周りの目線が鋭かったがそんなことは気にせず英単語を覚え続け学校の最寄り駅に着いてからも学校に行くまでも英単語+琴音と付き合いながら学校に着いた。

 

哲也「あぁもうやってらんねぇよぉ~!!!!まだ水曜かよ~!!!!」

 

琴音「頑張って頑張って!木綿季と別れたくないでしょ?」

 

哲也「ちくしょぅ・・・あん時木綿季の話ちゃんと聞いときゃこんなことには・・・」

 

里香「自業自得よアホ、さぁ今日も里香様が勉強を教えてあげるわよ!」

 

哲也「あぁもう勉強したくないよぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」

 

明日奈「さぁ!」

 

珪子「一緒に!!!!」

 

琴音「勉強しよ♪」

 

哲也「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

和人「南無・・・」

 

翔「だな・・・」

 

里香「こんな美女達があんた何かに勉強を教えてあげるんだから感謝しなさい♪」

 

哲也「助けてぇ・・・・・・」

 

俺はホームルームが始まるまでも(役得ではないぞ!!!!)琴音達に勉強を教えて貰い、終わった後の授業前の休み時間も勉強に費やす、辛いけどこんだけやらなきゃ木綿季とは付き合えないんだ、あんな美女と付き合うのになんの条件も無いのは卑怯だからな、ここで踏ん張らなきゃな!!!!

 

哲也「しょ、翔・・・なんかエナドリ欲しい・・・」

 

翔「はいはい、買ってきてやるから待ってろ。」

 

哲也「さぁ次はどこだ~・・・」

 

里香「次はね~」

 

自分の机で勉強を教えてもらってる哲也、当然その横には木綿季がいる訳なのだが・・・・・・

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季(うぅ・・・・・・哲也に勉強教えてあげたい・・・・・・怒りに任せてあんなこと言わなきゃ・・・・・・ううん!!!!ここで甘えたらこの先ボク達は駄目なカップルになっちゃう!ここはぐっと我慢我慢・・・・・・!!!!)

 

自分の過去の発言と哲也の相手ができないことに葛藤していた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「や、やっと飯だぁ・・・・・・食堂行こうぜ~・・・」

 

翔「ところがどっこい上手く行かせない、琴音!」

 

琴音「はーい!」

 

そう言って琴音は俺のに机をくっつけて弁当箱を取り出した。

 

琴音「じゃーん!!!!」

 

哲也「おぉ!美味そう!!!!」

 

琴音が開けた弁当はとても美味しそうだった、今すぐ食いたい・・・

 

哲也「食っていいの!?」

 

琴音「たーだし!問題に答えられたらね♪」

 

哲也「なにぃ!?」

 

翔「まぁ荒療治ってやつだよ、答えられなきゃ飯食えない、そんだけ。」

 

哲也「くそったれめ・・・えぇい!かかってこい!!!!」

 

琴音「第一問!徳川幕府初代将軍は?」

 

哲也「それは簡単家康!!!!」

 

琴音「正解!何が食べたい?」

 

哲也「へ?んじゃあ・・・卵焼き・・・」

 

琴音「卵焼きだね、じゃあはい!あーん♪」

 

そう言って琴音は卵焼きを俺の口元に運んでくれた。

 

哲也「へ?」

 

琴音「こんだけ頑張ってる哲也にサービスサービス♪ほら、あーん♪」

 

哲也「んじゃあ遠慮なく・・・・・・あーん・・・・・・」

 

琴音「ふふふ♪それじゃあ第二問!!!!」

 

哲也「来い!」

 

里香「役得ね~琴音。」

 

明日奈「だね♪」

 

翔「一番得してるよな、琴音。」

 

珪子「ですね。」

 

ちなみにその時隣の木綿季は。

 

木綿季(だぁもう何なのよボクが何もしないからいい気になって~!!!!むきぃー!!!!)

 

食事しながら怒ってた。

 

~~~~~~~~~~~

 

哲也「ぜぇ・・・ぜぇ・・・勉強ばっかで疲れた・・・」

 

その後、俺らは学校から帰って再び翔の家で勉強。

 

そしてこの時から俺は身体にと言うか、精神的に変な異変が起こった。

 

哲也「はぁ・・・木綿季・・・・・・」

 

翔「その木綿季と話すために勉強だ、ほらファイト!!!!」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

翔「ん・・・?」

 

哲也「あーもう木綿季木綿季木綿季木綿季!!!!木綿季と話したい木綿季とイチャつきたい木綿季を抱きしめたい~!!!!!!!!」

 

新井「うわっ!?なんだコイツ!?いきなり暴れだした!?」

 

琴音「ど、どうしちゃったの!?」

 

翔「おい!落ち着け!」

 

哲也「木綿季~!!!!」

 

翔「なんだコイツ木綿季中毒にでもなったか!?」

 

琴音「うーん・・・・・・えい!」

 

そう言って琴音は叫ぶ俺を抱きしめてきた。

 

哲也「むぐっ・・・」

 

琴音「よーしよし・・・落ち着いてね哲也・・・」

 

哲也「・・・・・・アレ?俺何して・・・・・・」

 

新井「も、戻ってる!?」

 

翔「うーん、一種の麻薬的役割だな木綿季は・・・」

 

琴音「あのね?哲也はいきなり叫びだしたんだよ?『木綿季~!!!!』って。」

 

哲也「え!?嘘!?」

 

翔「ガチだ、ったく、たかが数日話してないだけじゃねぇかよ。」

 

哲也「うぅ・・・面目無い・・・」

 

新井「と、とにかく琴音ちゃんはいつまで哲也を抱きしめてるの?」

 

琴音「ふぇ?あっ!?/////ごめん!!!!/////」

 

そう言って琴音は俺を突き飛ばした。

 

哲也「ごぶっ!?」

 

翔「ま、まぁとにかく勉強しよう・・・・・・」

 

う、うーん・・・俺はそんなことを・・・・・・俺は木綿季無しで生きていけんのかよ・・・・・・

 

とりあえずこんな事件が起きたが、その後は何事も無く勉強。

 

哲也「水素ヘリウムリチウムベリリウムホウ素炭素窒素酸素フッ素ネオンナトリウムマグネシウムアルミニウムシリコンリン硫黄塩素アルゴンカリウムカルシウム!!!!」

 

琴音「やった!化学記号暗記成功!!!!」

 

翔「んじゃあ次はローマ字書いてみ。」

 

哲也「それは・・・」

 

翔「まだ駄目か・・・」

 

新井「でも進歩してんじゃん、その調子だ哲也。」

 

琴音「じゃあ次は数学ね!今日は~」

 

翔「さて、今日は点数取れんのかな。」

 

なんか今日の俺は勉強にすごく身が入り、苦手な理系教科もスラスラと勉強することが出来た、これも琴音のハグが効いたのかな?

 

翔「んじゃあそこいらで休憩だ、飯の時間だぞ~」

 

琴音「それじゃあキッチン借りるね!」

 

そう言って琴音はキッチンに向かっていった。

 

哲也「ふぃ~疲れた~」

 

翔「・・・・・・・・・なぁ哲也、お前ちょっと最近度が過ぎたんじゃねぇか?」

 

哲也「あん?」

 

翔「木綿季との付き合いだよ、いやな?お前があの2年間の後にあんな事があったのは分かるよ?だからその分取り返そうとしてるのは分かるんだがな、最近お前と木綿季のイチャつきの頻度は目に余る。」

 

哲也「そ、そんなにか?」

 

新井「俺のクラスでも噂だぞ?バカップルがいるって。」

 

哲也「そ、そうなのか・・・」

 

翔「なぁ、俺らの夢 なんだ?」

 

哲也「そりゃ、プロ野球選手だろ?」

 

翔「そうだ、プロって言ったら遠征が付きもんだろ?」

 

哲也「そりゃな?」

 

翔「もしもだ、お前がプロに行った時遠征が長続きして2週間ホームに戻れなかったなんてこともあるかもしれないだろ?その時もお前は『木綿季~!』なんて叫ぶのか?」

 

哲也「そ、それは・・・」

 

翔「じゃあこういうのどうだ?テスト終わって3週間、まぁ6月までだ それまでお前が木綿季と深く干渉することが無かったら俺らがなんか奢ってやる、ただし、お前が木綿季とイチャつきだしたら逆に奢ってもらう、どうだ?」

 

哲也「なんじゃそりゃ!?3週間木綿季抜き!?」

 

翔「だーかーらー!!!!大人になった時の訓練だこれは!!!!」

 

哲也「だって俺ちゃんと3ヶ月木綿季無しで生きてたじゃん・・・」

 

翔「そん時のお前メンタルズタボロだったじゃねぇかよ!ノーカンだ!!!!」

 

哲也「ぐっ・・・・・・だぁもう分かったよ!!!!受けてやるその賭け!!!!」

 

新井「おっ、言ったな?」

 

翔「んじゃあテスト開けから早速始めんぞこれは!!!!良いな!?」

 

哲也「分かったよ!!!!」

 

ちくしょう・・・よくわかんねぇがこれも俺の未来の為・・・許せ木綿季・・・!!!!

 

この時、俺は知らなかった まさかこの賭けがあんな事態を引き起こすことになることを・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~哲也就寝後~

 

哲也「Zzz・・・」

 

「・・・・・・ったく、どうしようもない馬鹿だなお前。」

 

寝ている哲也に話しかけるある1人の少女、そう、飛鳥だ。

 

飛鳥は今での哲也の勉強と翔から出されたテストの模様をずっと見ていたのだが、その余りの馬鹿さ加減に呆れている反面、木綿季と別れないため日々勉強に励む哲也と少しずつ成長していることに感心していた。

 

哲也「むにゃむにゃ・・・」

 

飛鳥「ったく、しゃあないな、この私が一肌脱ぐか!」

 

そう言って飛鳥は哲也の勉強している教科書を手に取りだした。

 

飛鳥「哲也 水素の化学記号はなんだ?」

 

哲也「むにゃむにゃ・・・H・・・」

 

そう、飛鳥は寝てる哲也に問題を出し、無理やり頭につみこませようとしているのだ。

 

飛鳥「よし、正解だ んじゃあ次は・・・・・・」

 

~1時間後~

 

飛鳥「さて、もう詰め込むのもそろそろやめとくか、こいつの頭がパンクしちまうしな、また明日な、哲也。」

 

哲也「Zzz・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・まぁ仕方ないか、それじゃあね~」

 

そう言って飛鳥は天国へと帰っていった。

 

そして翌日。

 

哲也「あれ?なんか元素記号がスラスラ書ける・・・?」

 

琴音「もしかして、私達が寝てる間に勉強したんでしょ!」

 

翔「ふっ、やるな哲也。」

 

哲也「???」

 

哲也まで残り4日!それまでに哲也は少しでも知能をあげることは出来るのか!?




遂に木綿季中毒が出た哲也。

そして翔とほぼ無謀とも言える賭けをしてしまったのだが、本当に哲也は木綿季とまる1ヶ月もの間イチャつくのを我慢できるのか!?

勉強パートはもう少し続きます!次回もお楽しみに!



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Part85 最後の詰め込み~皆の助け~

哲也「くそ・・・眠い・・・・・・」

 

里香「寝ない寝ない!!!!さぁ次よ次!」

 

哲也「珪子!眠気覚まし!!!!」

 

珪子「分かりました!!!!」

 

俺は珪子にハリセンでぶっ叩かれた、これは俺が眠気の極限に達した時に思いついた眠気覚ましだ。

 

哲也「よし!んじゃあ次だ!!!!!」

 

翔「もう木曜日、しかも5時間目前、格段に頭は良くなってるがこのままじゃ・・・・・・」

 

琴音「厳しいよね・・・・・・」

 

翔「大人の力でも借りれればな・・・」

 

哲也「・・・・・・大人?」

 

翔「?どうした?」

 

哲也「それだ!!!!翔!!!!頼む!今日8時から10時くらいまでの間俺に時間をくれ!!!!」

 

翔「なんだ?アテでもあるのか?」

 

哲也「もち!!!!」

 

翔「・・・・・・まぁこれでサボってたらお前の首が閉まるだけだからな、信頼してお前に時間をやる。」

 

哲也「やりぃ!!!!」

 

明日奈「いいから哲也君は勉強!!!!」

 

哲也「はい・・・」

 

俺は着実に知能を付けていってるが、まだまだ足りない、大人の知恵、多分゛アイツ゛なら・・・・・・

 

凛「はい!皆話を聞いて!」

 

哲也「?次国語?」

 

凛「ううん、次の授業なんだけど、急遽自習となりました!テスト前のこの時間!大事に使ってね!一応私がここにいて皆の見張りって形になるけど、私に国語のことを聞いてもいいからね!」

 

哲也「なぁ!?自習!?」

 

明日奈「ふふふ♪勉強出来る時間増えたね♪」

 

里香「それじゃあ続きと行くわよ!!!!」

 

琴音「ほらファイトファイト!!!!」

 

珪子「もう1発行きますか?」

 

哲也「ひぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」

 

翔「俺も勉強するか・・・・・・」

 

凛「大変そうね、哲也君。」

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

凛「あれ?哲也君に勉強教えないの?」

 

木綿季「実は・・・・・・」

 

カクカクシカジカ。

 

凛「なるほどね、それで少しジレンマになっちゃってるのね。」

 

木綿季「応援したいけどあんなこと言っちゃったし・・・・・・ボクどうすれば・・・」

 

凛「先生から言えるのは・・・・・・ただ、大好きな彼を信頼して待っててあげなさい、貴方が言ったんだから貴方は貴方でそれ以上の点を取れなきゃ荒波君に顔向けできないわよ?」

 

木綿季「・・・・・・それもそうだ!!!!よぉし!もっと勉強頑張るぞー!!!!」

 

※それじゃあ哲也が5位以内に入りづらくね?と言うツッコミは無しで。

 

凛「頑張ってね!」

 

琴音「珪子!!!!」

 

珪子「はーい!!!!」パーン!!!!

 

哲也「もう疲れたよぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

そろそろ疲れの限界が見えてきた哲也、今日の夜の哲也の秘策で少しでも挽回といけるのか!?

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「くぁ~!!!!久しぶりの我が家だ~!!!!」

 

放課後の翔の家の勉強もこなし、琴音の夕食も食ったところで俺は一旦帰ってきた。

 

哲也「さてと!!!!早速行くか!!!!」

 

俺はアミュスフィアを装着し、ALOにログインした。

 

哲也「リンクスタート!!!!」

 

さて、何故俺がALOにログインしたと思う?遊ぶため?気分転換?いや、そんなんじゃない。

 

テツヤ「アイツもいるみたいだし、さてと、早速行くか!!!!」

 

俺は家を飛び出し、走ってカノンの元に向かった。

 

テツヤ「カノン!!!!」

 

俺は走った勢いのまま、扉を開けた、そこにはレイとカノンが何やら話をしていた。

 

レイ「なっ!?テツヤ!!!!君はここをどこだと思ってるんだ!!!!」

 

カノン「別に良い、わらわは騒がしいのを好む、はて、なんのようじゃテツヤ?」

 

テツヤ「頼む!!!!俺に勉強を教えてくれ!!!!」

 

俺はカノンとレイに土下座をして頼んだ。

 

カノン「勉強?何故ALOに来てまで勉強を?」

 

テツヤ「じ、実は俺テスト前なんだが、崖っぷちに立たされてんだよ!!!!クラス5位以内かつ学年で50位に入らなきゃユウキと別れる羽目になんだよ!!!!」

 

レイ「わ、別れる!?き、君の学力はどれ位なんだい!?」

 

テツヤ「正直今も勉強してようやく盛り返してるけど勉強する前はドベに毛が生えた程度で・・・・・・」

 

レイ「はぁ・・・・・・君の馬鹿さ加減には呆れるよ・・・・・・」

 

カノン「仕方ない、お主とユウキが別れてしまったらインプにも被害が及ぶ、ここはわらわとレイが手伝うとしよう。」

 

レイ「僕もですか?」

 

テツヤ「頼むレイ!!!!埋め合わせは何でもする!!!!」

 

レイ「そうか、なら僕もして欲しいことがあってね、それに手伝ってくれるかい?テスト開けで構わない。」

 

テツヤ「おう!良いぞ!」

 

レイ「よし、なら早速取り掛かろう、言っとくが僕が勉強を教えるんだ、もしもこれで低い点数なんてとって帰ってきたら・・・・・・分かってるね?」

 

カノン「ではわらわも知恵を貸すんじゃ、低い点をとってきたら暫くは家に帰れなと思え?」

 

テツヤ「望むところだ!!!!」

 

カノン「それではこのテーブルを使うがいい、どれ、範囲はどの辺じゃ?これを使うがいい。」

 

そう言ってカノンは数学から英語、あらゆる教科の教科書を俺に渡してきた。

 

テツヤ「うおっ!?すげぇな!って感心してる暇はない!ええっと・・・・・・今はここが1番やばい!!!!」

 

カノン「なんじゃ、因数分解か?」

 

テツヤ「あぁ、出来れば他の範囲も頼みたい!!!!」

 

レイ「ならそこは僕が教えよう、そこは最近力を入れている場所でね、僕の復習にもなる。」

 

テツヤ「じゃあ頼むぜレイ!!!!」

 

カノン「なら、わらわはレイの補助に回るぞ、期待してるぞレイ この緊急事態にどれだけ動けるか。」

 

レイ「はっ!さぁテツヤ!!!!気合を入れるんだ!!!!」

 

テツヤ「任せとけ!!!!」

 

そんな訳で、レイとカノンのスパルタ授業が始まった。

 

レイ「だからここのaはこのaと同じだから括れと何度言ったら分かるんだ!!!!」

 

テツヤ「あぅ・・・」

 

カノン「テツヤよ、気を詰めすじゃ、リラックスしなければ入るものも入らんぞ?」

 

テツヤ「そ、そうか?」

 

レイ「ならばリラックスするがいい。」

 

テツヤ「おう・・・・・・すぅ・・・・・・よっしゃ、もういっちょ教えてくれレイ!!!!」

 

レイ「良し、ここは~」

 

~1時間後~

 

テツヤ「レイ!!!!これでどうだ!!!!」

 

レイ「どれどれ・・・・・・ん、ようやく満点だな。まぁ因数分解からその他の範囲を良く1時間で覚えられたね。」

 

テツヤ「やったぁ・・・疲れたぁ・・・」

 

カノン「良くやったぞレイ、さて、お次はわらわじゃな、テツヤよ、わらわが文系強化を叩き込んでくれる、わらわは明日はフリーなんじゃ、お主が完璧に理解するまでは付き合ってもらうぞ・・・・・・覚悟するんじゃぞ?」

 

テツヤ「は、はい・・・・・・」

 

レイ「なら今度は僕もできる範囲のカバーをしよう、テツヤ 君がへこたれた時は僕の鉄拳制裁と行くぞ?」

 

テツヤ「望むとこだ・・・・・・んじゃあやろうカノン!」

 

カノン「そうしよう、それじゃあ国語からじゃな。」

 

そんな訳で数学をこなした俺はカノンから文系強化を教わることに。

 

カノン「お主国語はそれなりにできるようじゃな。」

 

テツヤ「まぁ国語は頼れる友達がいてね、そいつに初日に叩き込まれた。」

 

カノン「ならば、日本史 世界史といこう。」

 

テツヤ「おう!」

 

カノン「それじゃ早速じゃがな、日本が鎖国してる頃に黒船に乗ってきたアメリカ人はだれじゃ?」

 

テツヤ「んなの簡単、ペリーだろ?」

 

カノン「ではそのペリーと結んだ条約は?」

 

テツヤ「ええっと・・・・・・日米修好通商条約?」

 

カノン「ハズレじゃ、まぁよくあるミスじゃな。」

 

テツヤ「あれ?」

 

レイ「正しくは日米修好条規、日米修好通商条約はペリーの後のハリスが来た時に結んだ物だ。」

 

テツヤ「なるほど・・・」

 

カノン「説明ありがとうレイ、お次は・・・」

 

~数時間後~

 

カノン「随分と飲み込みが良いの、まさか数時間でこの量を覚えられるとはな。」

 

今俺達の前には山積みになった大量の紙が積み重なっている、この量を俺は勉強したんだな・・・

 

テツヤ「へへへ・・・ユウキの為ならこんくらいどうってことは・・・・・・」

 

俺はそう言ったところで疲れ果てて眠ってしまった。

 

レイ「なっ!?」

 

カノン「ふむ、疲れて眠ってしまったようじゃな、レイ 布団を持ってきてくれぬか?」

 

レイ「な、なんだ・・・全く、紛らわしい奴め・・・」

 

テツヤ「Zzz・・・・・・ユウキぃ・・・・・・」

 

カノン「やれやれ、アラームを掛けといてやるか、一応6時半頃で掛けておこう。」

 

レイ「何故僕が君の為なんかに・・・」

 

そう言ってレイは眠っているテツヤに布団をかけた。

 

テツヤ「Zzz・・・」

 

レイ「・・・・・・良くやったよ、テツヤ 褒めてあげるよ。」

 

カノン「素直になれんやつじゃな、レイも。」

 

レイ「・・・・・・申し訳ありません・・・・・・」

 

カノン「構わん、それじゃあわらわはそろそろ落ちるぞ、明日は早いのでな。」

 

レイ「あれ?明日はフリーと・・・」

 

カノン「嘘じゃ、でもそうでも言わんと恐らくこやつはわらわに気を使い始める、その為の嘘じゃ。」

 

レイ「な、なるほど・・・」

 

カノン「領主たるもの、仲間の性格は理解しておくものじゃ、それじゃあレイ、さらばじゃ。」

 

レイ「なら僕もそろそろ落ちるか・・・・・・」

 

テツヤ「Zzz・・・・・・」

 

レイ「・・・・・・・・・・・・全く。」

 

~翌日~

 

テツヤ「Zzz・・・・・・って・・・・・・ん?えぇ!?朝ぁ!?」

 

俺は朝起きた瞬間ちょっとパニックになった。

 

テツヤ「なんてこった!早くログアウトして・・・・・・ん?なんだこれ?」

 

俺はテーブルの上に布巾がかかった皿に目を通した、なんだと思い気になって見てみると、皿の上にはサンドイッチと手紙が置いてあった。

 

テツヤ「?なんの手紙だ?」

 

手に取って読んでみると、それはレイからの物だった。

 

『馬鹿なツラして眠っている君のために僕が一応朝食を用意しといてあげたよ、これを食べて今日の勉強も頑張るんだね、低い点数を取った時は覚悟しておくんだね。レイより。』

 

テツヤ「ったく、アイツらしいな。」

 

俺はそのサンドイッチを手に取り食べながら家に戻り、食べ終えてログアウトをし、急いで翔の家に向かった。

 

哲也「悪い翔!!!!」

 

翔「おう、遅いぞ哲也、んじゃあお前の成果を確認するためにテストあるから解いてくれ、朝飯は?」

 

哲也「少なめでいいが貰う!んじゃあテストだ!!!!」

 

翔「ほらよ。」

 

俺は翔からテストを受け取り、テストを解き始めた。

 

うん、分かる、昨日レイとカノンから教わった数学と文系科目が手に取るように分かる。

 

哲也「よっしゃ!!!!出来た!!!!」

 

翔「どれどれ・・・・・・・・・っ!?ど、どうしたんだお前!?」

 

新井「ん?なんかあったの?」

 

翔「こいつ化学物理生物以外点数が驚くほど上がってやがる!壊滅的だった数学と英語まで!!!!」

 

新井「うそぉ!?」

 

哲也「はっはっはっ!!!!これが俺の力だ!!!!後は理科全般だけだ!!!!」

 

琴音「頑張ったんだね哲也も、はい、いっぱい食べて今日も頑張ろうね!!!!」

 

哲也「おう!」

 

今日は金曜日、里香や明日奈のスパルタ授業も今日が終われば終わる、この日をどんだけ待ち望んだことか・・・・・・

 

里香「オラー!勉強じゃー!!!!」

 

明日奈「Let's do it!!!!」

 

哲也「へいへい、今日も頑張るか。」

 

里香「おっ、今日は沙いいわね。」

 

哲也「今日でこのスパルタ授業もラストだからな、今日くらい素直にやらなきゃ。」

 

里香「?何言ってんの?」

 

哲也「え?」

 

翔「明日からは明日奈は厳しいが里香が加わるぞ?」

 

哲也「なにぃ!?」

 

里香「この里香様に感謝しながら勉強するといいわ!!!!ほらさっさとやる!!!!」

 

哲也「んな馬鹿なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

とまぁ、軽く絶望したが、しても仕方ないので今日も1日頑張る。

 

哲也「うぅ・・・眠ぃ・・・」

 

珪子「どーん!!!!」パーン!

 

哲也「はぅ・・・もう嫌こんなん・・・」

 

明日奈「頑張れ頑張れ!!!!」

 

里香「これもテスト後の木綿季とのイチャイチャの為よ!!!!」

 

哲也「・・・・・・それも出来ないんだもんな・・・・・・」

 

明日奈「へ?なんて?」

 

哲也「いや、何でもないさ、さぁ次だ!教えてくれ2人共!!!!」

 

畜生・・・何故だ・・・何故テスト開けも木綿季とのイチャイチャを邪魔されなきゃなんねぇんだ・・・・・・

 

哲也「はぁ・・・憂鬱・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

里香「ここはこうだってば!!!!」

 

哲也「んな事言ったって分かるかぁ!!!!」

 

あの後、放課後になり遂に放課後の勉強にも里香が加わってしまった。

 

新井「なぁなぁ、ここってこうだよね?」

 

里香「へ?あ、そうそう、飲み込み良いわね新井君は、どっかの馬鹿と違って。」

 

哲也「なにおぅ!?」

 

ちなみに新井と里香はこれが初対面、でも2人のコミュニケーション能力を持ってすれば最早初対面=即友達のようで、もうとっくに仲良くなったようだ。

 

琴音「ほらほら、頑張れ頑張れ!!!!」

 

翔「残すは今日入れて3日、数学と文系強化は大分と言うか昨日でほぼ完璧に近くなったからな、後は残す理科系科目と他の強化でも満遍なく点を取るために復讐をこなさなきゃな。」

 

里香「そゆことよ!!!!ほら頑張れ頑張れ!!!!」

 

哲也「ご褒美が欲しい・・・・・・」

 

琴音「・・・・・・・・・・・・」

 

その後、いつも通り勉強、飯、風呂、また勉強のルーティーンをこなした。

 

哲也「おら!これでどうだ!!!!」

 

里香「どれどれ・・・・・・ふーん、物理もある程度できるようになったじゃない。」

 

哲也「物理は数学に似てるからな・・・・・・数学はアイツに散々叩き込まれたからな・・・・・・」

 

琴音「アイツって?」

 

哲也「レイだよ、いやぁスパルタだった・・・」

 

琴音「レイ?と言うことは昨日ALOに?」

 

哲也「そっ。」

 

翔「ふーん、ALOにもう俺ら以外の仲間を作ってんのか、流石だな。」

 

哲也「単なるインプのやつだよ、ついでに領主にも勉強教わってきたんだ。」

 

里香「へぇ~流石だと言いたいところだけど、甘いわ哲也!!!!」

 

哲也「?」

 

里香「ALOに行かなくてもここに頼れるお姉さんが・・・」

 

哲也「いねぇよ。」

 

里香「なんですってこの馬鹿たれ!!!!」

 

哲也「んだと!?」

 

新井「まぁまぁ喧嘩しないの、勉強勉強。」

 

里香「・・・・・・まぁ、新井君に免じて許したげるわ。」

 

哲也「ちっ、調子いいやつ。」

 

里香「あらぁ?そんな口の効き方していいのかしら?」

 

哲也「あん?」

 

里香「じゃあいいわ!!!!今後リズベット武具店ではアンタの武器は取り扱いしないわ!!!!」

 

哲也「んなぁ!?それは勘弁してくれ!!!!」

 

里香「だったらもっと里香様に感謝しなさい!!分かったらさっさと勉強やる!!!!」

 

哲也「卑怯だそんなん!!!!」

 

翔「あ、今日はもう勉強止めにしよう、気づけば2時だ、いくら土曜日で学校が無いからと言って過度な夜更かしは危険だからな、ほら、テストだ。」

 

哲也「へーい。」

 

そして俺らは翔から貰ったテストを解答した。

 

翔「うん、琴音と里香は文句なしだな、んで持って新井もまぁ良いだろう、さて、問題児は・・・・・・・・・おぉ!?」

 

哲也「どうだ!?」

 

翔「来たぞ!!!!新井越え!!!!」

 

哲也「良し!!!!」

 

新井「あちゃー負けちゃったか~」

 

琴音「やったね哲也!!!!」

 

里香「まぁこの私のお陰ね!!!!」

 

哲也「とりあえず新井は超えた!!!!後は力を付けるのみ!!!!」

 

翔「だな、さぁ寝よう、明日に備えて。」

 

哲也「おう!!!!」

 

俺らは眠りに付いた、疲れ果てて気づけばもう爆睡してたみたいだ。

 

哲也「Zzz・・・・・・」

 

「・・・・・・寝たみたいだな。」

 

そう言って現れたのは飛鳥、今日もあの方法で哲也のサポートをするらしい。

 

飛鳥「んじゃあ行くぞ~」

 

~1時間後~

 

飛鳥「よし、こんなとこだな、んじゃあね~」

 

~翌朝~

 

哲也「あれ?俺こんな所勉強したっけ?」

 

琴音「今度は早く起きて勉強したんだね!!!!」

 

新井「やるなぁ哲也。」

 

哲也「?」

 

この土日が命運を分ける、俺は死にものぐるいで今まで以上に勉強した。

 

哲也「ウトウト・・・」

 

琴音「起きて哲也!!」

 

哲也「はっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

哲也「ここはこうだろ?」

 

里香「だぁかぁらぁ!!!!」

 

哲也「うぅ・・・・・・」

 

 

 

 

 

翔「飯の間も勉強だぞ。」

 

琴音「正解!!!あーん♪」

 

哲也「あーん・・・」

 

新井「死ね死ね死ね死ね死ね・・・・・・・・・!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

哲也「Zzz・・・」

 

飛鳥「ここの法則は・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

哲也「もぐもぐ・・・インドネシア!!!!」

 

里香「正解!!」

 

琴音「ここは!?」

 

哲也「南アメリカ!!!!」

 

琴音「正解!あーん♪」

 

哲也「あーん・・・もぐもぐ・・・次!!!!」

 

新井「ここは?」

 

哲也「あん?太平洋?」

 

新井「正解だ!あー・・・」

 

哲也「いらねぇよお前のなんか!!!!」

 

 

 

 

 

 

哲也「つ、疲れた・・・・・・このままじゃ寝る・・・・・・里香!!!!」

 

里香「どりゃあ!!!!」バチーン

 

哲也「いってぇえぇえぇぇぇぇ!!!!でも回復!!!!」

 

琴音「死なないでよね・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

哲也「はぁ・・・風呂の中でも勉強とはな・・・・・」

 

琴音「哲也!身体洗うよ!!!!」

 

哲也「のわぁぁぁ!?琴音のエッチ!!!!!」

 

新井「立場逆じゃね?」

 

 

 

 

 

 

翔「・・・・・・・・・そこまでだ!!!!」

 

哲也「終わった~!!!!」

 

翔「後は採点だ!!!!さぁてどうなってるかな・・・・・・うん、里香琴音共に満点、でも新井も80点だ!!!!」

 

新井「おっ、上がってる!!!!」

 

翔「さぁ最後だ!哲也は・・・・・・おぉ!?」

 

哲也「何点だ!?」

 

翔「聞いて驚け!!!!満点だよお前も!!!!」

 

哲也「っ!?よっしゃぁ!!!!」

 

琴音「やったね哲也!」

 

哲也「やったよ琴音!」

 

新井「まぁ後は本番あるのみだな。」

 

里香「後は明日に備えて寝るだけよ!!!!さぁ寝た寝た!!!!」

 

哲也「おう!!!!」

 

いよいよ明日はテストか・・・・・・後は今日の結果を頭に入れてテストに望むだけだ!!!!

 

そして、今日の晩。

 

哲也「Zzz・・・・・・」

 

「・・・・・・哲也、哲也。」

 

哲也「ぁ・・・・・・?誰だ?」

 

「私だよ、哲也。」

 

哲也「琴音?どうし・・・・・・!?」

 

俺は声のする方を見た、するとそこには下着姿の琴音の姿があった。

 

哲也「ど、どうしたんだ!?」

 

琴音「・・・・・・ご褒美が欲しいって言ってたでしょ?・・・・・・私の身体がご褒美になるかはわからないけど・・・・・・この姿を目に焼き付けて欲しいな・・・・・・/////」

 

哲也「琴音・・・・・・新井に見られたら大変だぞ、布団に入れ。」

 

琴音「っ!うん!!!!」

 

哲也「ったく・・・・・・ありがとな琴音・・・・・・」

 

琴音「どういたしまして♪」

 

疲れた目と身体に琴音の下着姿、木綿季じゃないのは残念だが、それでも男子高校生の俺からしたら大きなご褒美だった。

 

琴音「むにゃむにゃ・・・哲也ぁ・・・Zzz・・・」

 

哲也「サンキューな・・・今週ずっと俺に付きっきりでいてくれて。」

 

俺は琴音へのお礼になるかは分からんが、頭を軽く撫でた後に就寝した。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

琴音「ふぁ~・・・・・・もう朝か・・・・・・あれ?哲也?」

 

琴音が目を覚ますと、その目線の先には勉強している哲也の姿があった。

 

哲也「ここはこうで・・・・・・」

 

琴音「・・・・・・流石だね哲也は・・・・・・」

 

哲也「あれ?もう起きたのか?」

 

琴音「哲也が早過ぎるんだよ、真面目なんだから。」

 

哲也「へへっ、こうなったら行くとこまで行こうと思ってな。」

 

琴音「それじゃあ私からのエールあげる!!!!」

 

そう言って琴音は哲也を後ろから抱きついた。

 

哲也「ぬおっ!?」

 

琴音「えへへ♪」

 

哲也「・・・・・・ったく・・・・・・」

 

琴音「頑張ってね♪哲也♪」

 

哲也「任せとけ。」

 

いよいよテスト!!!!哲也は別れるのを回避できるのか!?




いよいよテスト本番を迎えた哲也。

哲也は無事に木綿季から課せられたお題をクリアできるのか!?

次回もお楽しみに!!!!


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Part86 テスト当日~哲也の真価~

一応今回でテスト週間はおわりますが、まだまだテスト週間編は続きます!!

後少しで終わると思うのでもう少しお付き合い下さい!!!!

ではどうぞ!!


「それでは初日1時間目のテストを始める!!!!始め!!!!」

 

いよいよテストが始まった今日この日、席は出席番号順になる。

 

ちなみにテスト習慣の日程はこんな感じ。

 

『1日目 数1 国語

2日目 生物 日本史 英語

3日目 物理 数A

4日目 化学 アンケート』

 

こんな感じだ、ちなみにアンケートとは、これまでの授業における先生に対する評価を俺らが書くというものだ、まぁこれは勉強しないでもいいから実質4日目の1時間目でテストは終わる。

 

さて、俺はこの初っ端からの数1に正直最初は絶望していたが、今ではもうすーらすら解ける。

 

いやね、本当に解けちゃうの、笑えるくらい。

 

哲也「くっくっく・・・・・・」

 

珪子(だ、大丈夫何でしょうか・・・笑える程解けないのかな・・・?)

 

そして数学1を解き終え、次は国語。

 

翔「どうだった?」

 

哲也「うーん、なんとも言えんが過去最高点な気がする。」

 

珪子「な、なんですか、解けた笑い声だったんですね、いきなり『くっくっく・・・・・・』なんて言い出すからビックリしちゃいましたよ・・・」

 

哲也「あれ?聞こえてた?」

 

珪子「はい。」

 

哲也「ま、まぁなかなか解けたって事でさ!さぁ次は国語だ!!!!」

 

翔「まぁ頑張れよ、後は結果を残すだけだ。」

 

そして、次の時間の国語も俺は難無く解き終え、学校も終わり、帰宅。

 

哲也「さぁ勉強勉強!!!!」

 

里香「んなことより復習しなさい!今日のテストの!」

 

哲也「断る!!」

 

琴音「どうして?」

 

哲也「今もし数1と国語でコケたことが分かったら多分勉強に対するやる気は格段にそがれる・・・だから今回あえて復習しねぇ!」

 

翔「てかお前いつも復習しねぇだろ。」

 

哲也「うっ・・・」

 

新井「まぁそれならそれで明日の分も勉強しちゃおうぜ~」

 

哲也「だな。」

 

そんな感じで、俺はこの日も含め2日目、3日とテストと勉強をこなし、いよいよ3日目の夜、最後の詰め込みだ。

 

哲也「いやぁ勉強すんのが一教科って楽だわ~!!!!」

 

翔「だからって気抜くなよ?」

 

哲也「へいへい。」

 

琴音「さぁいよいよラストスパート!!!!頑張れ哲也!!!!」

 

里香「ほら!ここケアレスミスしてる!!!!」

 

哲也「あ、やべ。」

 

新井「ただいまー、哲也、ほれ。」

 

俺は新井に頼んどいたBLUE Pokeと言うエナジードリンクを受け取った。

 

哲也「おっ!サンキュー!!よっしゃこれでラストスパートかけるぜ!!!!」

 

俺は受け取ったBLUE Pokeを飲み干し、再びノートに目を向けた。

 

ちなみにコレはかなりのカフェインが入っている、その為目の活性化には丁度いいが、摂りすぎは注意だ。

 

哲也「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

翔「さぁ頑張れ!今日でラストだぞ!」

 

琴音「ファイトファイト♪」

 

里香「いい調子よ哲也!!!!」

 

新井「頑張れ俺らのエース!!!!」

 

そして、いよいよテスト前最後の夜を終え、就寝することに。

 

哲也「Zzz・・・・・・」

 

「・・・・・・おーおー、気持ちよさそうに眠りやがってこの野郎。」

 

そう言って寝ている哲也の前に現れたのは、テスト週間中ほぼ夜はつきっきりで哲也に勉強を教えて・・・・・・と言うか頭に叩き込んでいた飛鳥だった。

 

飛鳥「まぁ、一応今日もやっとくか?おーい、哲也 問題だぞー」

 

~数時間後~

 

飛鳥「うん、もう大丈夫かな、おい、哲也、この私がずっと勉強教えてたんだぞー」

 

そう言って飛鳥は哲也の頬をつついた。

 

哲也「うーん・・・むにゃむにゃ・・・・・・」

 

飛鳥「ったく、爆睡しやがって・・・・・・」

 

哲也「Zzz・・・」

 

飛鳥「・・・・・・って・・・・・・これ・・・・・・キスするチャンス何じゃ・・・・・・?」

 

飛鳥「・・・・・・・・・いやいやいや!!!!寝込みを襲うのか!?いやでもそうでもしなきゃ多分コイツとのキスは多分金輪際無理な気が・・・・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・・・・仕方ないよね、うん!!!!その通りだ!私は死人なんだ!!!!だからノーカンだ!!」

 

そう言って飛鳥は哲也の横に行き、顔を近づけた。

 

哲也「Zzz・・・・・・」

 

飛鳥「いざ・・・・・・」

 

そう言って飛鳥は目を瞑りながら哲也の唇へとゆっくり飛鳥自身の唇を近づけていった、だが後少しという所で飛鳥はキスを止めた。

 

飛鳥「・・・・・・やっぱし、こんなの卑怯だよな、やっぱしお前が起きてる間に唇のファーストキスはくれてやるからな!!!!首洗って待ってろよ♪」

 

そう言って頬にキスをして、飛鳥は天国へと帰っていった。

 

そして、翌朝。

 

哲也「ふぁ~・・・・・・歯磨きするか・・・・・・」

 

そう言って洗面台に向かった哲也、鏡を見た時に哲也は自分の顔のある異変に気づいた。

 

哲也「あり?なんだこのキスマーク・・・・・・?ま、まさか俺琴音か里香に寝こみ襲われた・・・・・・!?」

 

里香「襲うかアホ!!!!」

 

そう言って里香は哲也のことを引っぱたいた。

 

哲也「いたぁい!?」

 

里香「何で私がアンタを襲わなきゃいけないのよ!!!!」

 

哲也「じゃあこのキスマークなんなんだよ!?」

 

里香「知らないわよ!!!!幽霊にでもやられたんじゃないの!?」

 

哲也「なにぃ!?幽霊!?怖い・・・・・・って幽霊・・・・・・?・・・・・・・・・ふっ、なるほどな、お前だったのか、ったく、一言言ってくれれば起きるのに。」

 

里香「?何言ってんのよ?」

 

哲也「別に?さぁ歯磨き歯磨き。」

 

里香「変な哲也、まぁいつも変か。」

 

哲也「いつもとはなんだこんちくしょう!!!!」

 

 

 

 

 

 

飛鳥「バーカ!!!!起きてる間にそう簡単にキスなんかしてやるかよ♪まぁ気づいただけ許してやるか♪」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「・・・・・・・・・それまで!!!!筆記用具置いて後ろからテスト用紙回して!!!!」

 

哲也「終わったぁ~!!!!」

 

俺は先生の発言と共に机に伏せた、もうなんか全てを出し尽くした感じがする、もう疲れた、何もできない。

 

ひとまずテストを回し終え、翔とちょっと会話。

 

翔「どうだ?」

 

哲也「へっへっへ・・・もうバッチリよ・・・・・・ふふふ・・・・・・」

 

翔「そうか、なら良かったな。」

 

哲也「あ、あぁ・・・」

 

テストは終わったが次のアンケートが待っている、だが、それをやる前に、俺は今までの疲れがどっと湧いて出てきて、気づいたら眠ってしまっていた。

 

凛「さぁ!次はアンケートね!あ、綾野さん、荒波君を・・・」

 

翔「先生、アンケートアイツの分後で書かしてやってくれませんか?もうこの2週間ほぼ寝てなかったんでねかしてやってください。」

 

凛「へ?ほんと?ふふっ♪勉強頑張ったのね♪分かったわ、荒波君の分は後で回収するわ。」

 

哲也「Zzz・・・・・・♪」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

テストを行った日から日は経って次週の月曜。

 

凛「はい!皆、今日はテストの丸つけもおわったので

それぞれの順位が貼られることになります!!!!気になる人は是非見てね!!!!」

 

琴音「アレ?テスト返す前に見せちゃうんですか?」

 

凛「なんだか、成績上位者はそこに点数も書いてあるシステムらしいの、私も少し驚いたけどね。」

 

木綿季「・・・・・・ねぇ琴音。」

 

琴音「?何?」

 

木綿季「哲也は?」

 

琴音「へ?哲也は・・・・・・何度インターフォン押しても出てこなかったから多分寝てるんじゃないかな?」

 

木綿季「そ、そうなんだ・・・・・・」

 

琴音(いよいよ哲也の運命が決まる・・・・・・大丈夫かな・・・・・?)

 

そしてホームルーム終了後、いつものメンバー+新井は順位表を確認しに行っていた。

 

翔「さぁ下から見ていこう。」

 

『50位 新井 貴明、400点。』

 

新井「あれ?俺で50位?ボーダー低くね?」

 

里香「まぁ新井君も勉強頑張ってたしね、良かったじゃない。」

 

新井「まぁ、それもそっか。」

 

『45位 綾野 珪子 450点。』

 

珪子「あ、私が45位です!」

 

里香「おぉー上々ね、皆頭良いのね~」

 

『39位 篠崎 里香 489点』

 

里香「あら?」

 

珪子「なんだ、里香さんも頭いいじゃないですか!」

 

里香「こんなに取れたのも、やっぱしあの勉強のおかげかな?」

 

琴音「今残ってるのは私、哲也、木綿季、明日奈、和人、翔?」

 

翔「だな、さぁお次は・・・・・・随分とねぇな・・・ええっと・・・・・・おっ!あったぞ!10位に琴音だ!!」

 

『10位 竹宮 琴音 708点』

 

琴音「わぁ!?10位だ!!しかも700点越え!こんなに行けるとは思わなかった!!」

 

新井「琴音ちゃんやるな~皆での勉強が役にたったのかな?」

 

琴音「かもね♪」

 

里香「次は~・・・」

 

『5位 結城 明日奈 798点』

 

明日奈「あちゃー!800点行けなかったか~!!」

 

和人「でも凄いじゃないか5位、流石だな。」

 

明日奈「えへへ♪」

 

里香「アンタはいつ出るのやらね~」

 

和人「うっ・・・・・・」

 

『3位 前田 翔 830点』

 

新井「うわっ!?コイツ830点も取りやがったよ!!!!」

 

里香「うっわ~哲也から聞いてはいたけど頭良いのね~!!」

 

翔「まぁこんなもんかな・・・」

 

琴音「さぁ残りは2席・・・・・・」

 

和人「俺、木綿季、そして哲也・・・・・・」

 

里香「和人は無いとして・・・・・・」

 

和人「おいっ!?」

 

珪子「2人は入って・・・・・・」

 

『2位 紺野 木綿季 845点』

 

木綿季「うひゃー!!!850点いけなかったー!!!!」

 

和人「そ、それでも充分化け物だろ・・・・・・」

 

翔「おめでと木綿季。」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

琴音「で、でも・・・・・・」

 

明日奈「1位が・・・・・・」

 

里香「哲也って・・・・・・」

 

翔「・・・・・・無理だったか・・・・・・」

 

「何辛気臭い顔してんだお前ら?」

 

新井「あぁ!!来たぞ!!!!」

 

翔「哲也!?お前何やってたんだよ!!!!」

 

哲也「なにって、寝てた。」

 

琴音「もぉ!何度もインターフォン押したんだよ!?」

 

哲也「え?まじ?ごめんごめん・・・んで何見てんの?」

 

翔「順位表だよ。」

 

哲也「えっ!?それってあの上位50人の!?」

 

里香「そうよ、それで、残すは1位の座を残してアンタと和人を残すのみよ。」

 

哲也「何ィィィィィィィィィィィィィ!?」

 

翔「正直、もう無理な気がするんだが・・・・・・」

 

哲也「馬鹿野郎!!!!見なきゃ分かんねぇだろうが!!!!」

 

翔「・・・・・・んじゃあ覚悟を決めてみてみよう、1位の名前を。」

 

哲也「たりめぇだ!!!!」

 

哲也(頼む・・・・・・奇跡よ起きろ・・・・・・!!!!)

 

意を決して哲也達は1位に書いてある名前を見た。

 

『1位 荒波 哲也 850点』

 

哲也「ダメだァァァァァァ・・・・・・・・・・・・?」

 

翔「アレ?幻影でも見てんのか俺は・・・・・・」

 

琴音「・・・・・・幻影じゃないみたい・・・・・・」

 

哲也「新井、殴れ俺を。」

 

新井「え?」

 

哲也「早く!!!!」

 

新井「分かったよ!」

 

そう言われた新井は哲也を殴った。

 

哲也「痛い!!!!ってことは・・・・・・夢じゃないの!?」

 

明日奈「おめでとう哲也君!!!!1位だよ1位!!!!!!!!」

 

里香「まぁ私達が勉強教えたんだからこれが当然の結果よね!!!!」

 

哲也「や・・・・・・・・・・・・やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也は叫びながら飛び跳ねた、無理もない、万年最下位レベルだつた哲也が1位を取り、しかも木綿季との賭けにも勝利した、もう哲也に失われる物は無い。

 

哲也「皆サンキューな!!!!マジ助かったよ!!!!」

 

里香「まぁお礼は期待してるわよ?」

 

明日奈「良かったね哲也君♪」

 

哲也「やりゃあ出来るんだ俺は!!!!はっはっはっ!!!!!!!!」

 

翔「ったく、まさか1位とはな。」

 

木綿季「・・・・・・・・・」ソワソワ

 

哲也「さぁて!!!!」

 

そう言って哲也は木綿季の方を振り向いた。

 

木綿季「っ!!!!」

 

木綿季(き、来た!!!!)

 

1歩ずつ木綿季に歩む哲也、1歩歩む度に木綿季の鼓動は強くなっていた。

 

木綿季(早く哲也を褒めたいよ~!!撫で撫でされたいよ~!!)

 

だが、そんな木綿季の思いとは違い、哲也は木綿季をスルーし、その奥にある哲也達の教室に入った。

 

哲也「さぁて寝るぞ~♪」

 

琴音「駄目勉強!!」

 

哲也「今だけは勘弁して~!!!!」

 

木綿季「あ、アレ・・・・・・?」

 

~帰りのホームルーム~

 

凛「はい!皆知ってるかもしれないけどなんと!!!!荒波君がまさかまさかの1位を取りました!!!!」

 

哲也「へへへ~♪」

 

凛「それだけ頑張ったんだね、先生感心しちゃった♪野球の方も頑張ってね♪」

 

哲也「まっかしとけい!!!!」

 

1位を取ってちょっと得意気な哲也、ホームルームが終わった後も元々クラスの中心にいた哲也は皆から引っ張られていた。

 

「ねぇねぇ!私にも勉強教えてよ!!」

 

「ずるい~!じゃあ私も♪」

 

「私も教えてよ~!!」

 

哲也「はいはい、話は聞いてやるから並んで並んで。」

 

翔「まさか、アイツが国語、日本史、世界中、数1、英語で100点をもぎ取るとはな・・・・・・」

 

木綿季「よっぽど頑張ったんだね♪やっぱしボクの哲也は1番なんだから!!!!」

 

琴音「だね♪」

 

里香「それ以外の4教科でも90点以上なんて・・・なんか腹立つ・・・」

 

和人「ほ、ホント凄いな哲也は!!!!流石は英雄!!!!」←全体順位150/400。

 

明日奈「和人君も決して悪くは無いけど正直今回は私達が出来すぎだよね・・・」

 

珪子「哲也さんの努力の結晶ですね!!!!」

 

哲也「いやぁ参った参った!!みーんな俺に勉強教えてって言ってくるんだから♪俺これからも勉強頑張っちゃおうかな♪」

 

翔「そうしろよ、今回死ぬほど詰め込んだんだから次の勉強は比較的楽なはずだぞ。」

 

哲也「まぁ、俺はやれば出来る子って事で!!!!さぁて!!!!」

 

そう言って哲也は再び木綿季の方を向いた。

 

木綿季「っ!!!!」

 

木綿季(来た!!!!来た来た来た!!!!今度こそは・・・)

 

哲也『木綿季♪』ナデナデ

 

木綿季『~♪』

 

とか・・・

 

哲也『ゆーうーきー!!!!』ギュー!!

 

木綿季『えへへ~♪』

 

とかとか!!!!

 

と、また脳内でお楽しみを膨らませる木綿季だった、そして、思惑通り木綿季の頭に手を伸ばした。

 

木綿季(やった♪撫で撫で~♡)

 

・・・・・・・・・かと思いきや、哲也の手はその木綿季の頭の奥にある教室の扉に手をかけた。

 

そう、木綿季は教室のドアの前に立っていたのだった。

 

哲也「さぁ練習練習!!翔!!新井のとこ行くぞ!!!!」

 

翔「あいよー」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・・・・アレ?」




なんと!ほぼ最下位に近い馬鹿だった哲也が学年1位を取り、見事木綿季との別れの話は無しにした哲也。

そして、またイチャイチャ出来る日々が始まると思った木綿季だったが、2度も哲也にスルーされる木綿季。

この先一体どうなる!?

次回もお楽しみに!!


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Part87 我慢の限界~すれ違う2人~

すいません!記念作品の方に時間を取られなかなか書けずにいられてここまで伸びてしまいました!!!!

なのでクオリティは余り良いとは言えませんが楽しんでもらえたら嬉しいです!

ではどうぞ!


凛「さぁ荒波君!1000本ノック行くわよー!!」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

凛「?荒波君?」

 

哲也「え?あ、お、おーう!1000本だろうが何本でも受けてやる!!」

 

凛「その意義よ!!それ!!」

 

哲也「ちょっ!?1本目から厳しすぎるぅ!?」

 

翔「・・・・・・大丈夫なのかな~アイツ・・・・・・」

 

新井「イチャつかないで1ヶ月だろ?哲也に我慢出来んのかね~」

 

東山「なんだ?そんな約束したのか?」

 

新井「訳ありでね~」

 

中原「まぁたまには野球のみに専念するのがいいだろ、さぁ俺らも練習だ練習。」

 

琴音「はーい、じゃあ皆は今からロードワークいってらっしゃーい♪私も自転車で後ろから追うからサボっちゃダメだよ~♪」

 

一同「えぇー!?」

 

凛「さぁどんどん行くわよー!!」

 

哲也「だから何でそんな所に打つのさ!!」

 

久々の部活に一喜一憂している皆、さて、部活をしてない皆は何してるのかな?

 

~教室~

 

木綿季「むぅ~・・・・・・」

 

明日奈「木綿季?今日は助っ人は大丈夫なの?」

 

木綿季「今日はね・・・はぁ・・・」

 

珪子「どうしたんです?」

 

木綿季「何だか哲也に露骨に避けられてる気がする・・・ボク何かしたのかな・・・」

 

里香「あ~・・・」

 

明日奈「何か知ってるの?哲也君が木綿季を避けてる理由。」

 

里香「え!?いや!私は何にも!!!!」

 

木綿季「・・・・・・哲也と遊びたいな・・・・・・」

 

~グラウンド~

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・」

 

こんちくしょう!!!!何でだ・・・・・・何でテストも終わったのに木綿季とイチャイチャ出来ないんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!

 

凛「ほら!足止まってるよ!!次!!!!」

 

哲也「こんにゃろぉ!!!!」

 

哲也はきっちりとルールを守るが、木綿季は思ったことが現実には起こらず悶々している今この時。

 

哲也はルールを守り通すのか!!それともその前に折れるのか!?

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「ただいま・・・・・・」

 

俺は家に付くなり倒れるようにソファーにダイブした。

 

木綿季が・・・木綿季が不足してる・・・・・・!!!!あの声を・・・・・・甘えを・・・・・・体を・・・・・・!!!!

 

哲也「だぁもう!!!!こうなったらALOで気晴らしと行くか!!」

 

俺はそう思い夕飯を食う前にALOにログインした。

 

テツヤ「さぁてと、早速クエスト・・・・・・に・・・・・・」

 

ログインして体を起こすと、その体を起こした横にはユウキが立っていた。

 

ユウキ「あ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・」

 

ユウキ「あ、あのさ!!!!」

 

テツヤ「悪い!!!!」

 

俺はユウキの話を聞く前に強制ログアウトボタンを押し、無理やりALOの世界から現実世界に戻った。

 

哲也「・・・・・・・・・・・・何やってんだよ俺は!!!!」

 

馬鹿野郎!!!!翔も新井もいないあのチャンスを何でみすみす見逃したんだよ!!!!事情説明できたじゃねぇかよ!!!!

 

哲也「こうしちゃいられん!!!!早速もう1回!!」

 

俺はそう言ってもう一度ALOにダイブした。

 

テツヤ「ユウキ!!!!」

 

そう叫びながらログインしたが、既に目の前にはユウキの姿は無く、フレンドリストを見る限りもう既にALOにもいないみたいだ。

 

テツヤ「なんてこったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

絶好のチャンスを何であんなふうに潰しちまうんだよ俺は!!俺の馬鹿アホ間抜け!!!!

 

テツヤ「・・・・・・なんかもういいや・・・・・・今日は・・・・・・」

 

俺はやる気をすっかり無くし、ALOからログアウトした。

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

怒ってるだろうな・・・・・・木綿季・・・・・・どう説明すりゃ良いんだよ・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「はぁ~・・・・・・・・・・・・」

 

翔「うーん、露骨に溜まってるな。」

 

里香「あんなんで持つのかしら・・・」

 

琴音「哲也もそうだけども・・・」

 

木綿季「はぁ~・・・・・・・・・・・・」

 

翔「木綿季の方も来てるな・・・」

 

里香「決壊も時間の問題かしらね・・・」

 

その翌日からは、木綿季も哲也に積極的に声をかけていった、だが、哲也はそれを全部かわし、あくまでルールを守ろうとしている。

 

木綿季「ねぇ!今日食堂で・・・」

 

哲也「あー翔ー?」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

だったり・・・

 

木綿季「ねぇね、教科書忘れちゃったから見せてよ。」

 

哲也「Zzz・・・」←寝た振り。

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

とか・・・

 

木綿季「ねぇ~♪哲也~♪」

 

そう言って木綿季は座りながら哲也に抱きつこうとするが・・・

 

哲也「あ!いっけね!部室行かなきゃ!」

 

木綿季「へぶっ!?」

 

哲也は抱きつかれる前に立ち上がり、木綿季は抱きつこうとしていた体制から椅子から転げ落ちた。

 

木綿季「むぅ~・・・・・・!!!!」

 

とかとか・・・・・・

 

木綿季「あのね!!!!今日ボク暇なんだー!!!!」

 

哲也「でさ~」

 

里香「へ~そんなこともあるのね~」

 

木綿季「むぅ~!!!!」

 

里香(木綿季が凄い怒ってる・・・大丈夫なのかしら・・・)

 

はたまた・・・

 

木綿季「ふにゃ~・・・ちゅかれた~・・・」

 

木綿季(いつものおねだりポーズ・・・これなら!)

 

哲也「ふむふむ・・・大谷がメジャーで今期初勝利か~」スマホポチポチ

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

とかで、色々な方法で木綿季を回避してきた哲也。

 

だが、3日後、遂に1人の方のダムが決壊する・・・・・・!!!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~早朝・哲也家~

 

哲也「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!木綿季木綿季木綿季木綿季木綿季!!!!!!!!!!!!」

 

俺はその言葉を叫びながら家の中で頭を抱えながら転がっていた。

 

あの木綿季の甘えた言葉、可愛い顔、綺麗な髪、ぴょんっ取跳ねたアホ毛、木綿季を象徴するいい香り、いつも思う存分に補給しているのに・・・・・・・・・ちくしょう・・・・・・・・・木綿季が・・・・・・・・・木綿季が・・・・・・・・・・・・もう写真だけじゃ辛いよぉ~・・・・・・・・・・・・

 

で、でも俺らが大人になった時のことを考えるとこれも仕方の無いことなんだよな・・・・・・・・・ごめんね・・・・・・・・・木綿季・・・・・・・・・話しかけられてもスルーして・・・・・・・・

 

哲也「・・・・・・・・・木綿季・・・・・・・・・」

 

こうなったら俺も木綿季の部屋を作ろうかな・・・・・・部屋中木綿季だらけにして・・・・・・エロい写真なんかも取ってそれを貼っつけて・・・・・・くぅ~!!!!想像しただけで萌える!!!!

 

・・・・・・・・・でも・・・・・・・・・木綿季んち見たいに金無いし壁紙すぐ変える機械なんざねぇし・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・溜め息が尽きないわ・・・・・・

 

朝食を食う時も、顔洗う時も、歯を磨く時も、登校してる時もず~っと溜め息を吐きながら学校に向かった。

 

哲也「はぁ・・・・・・・・・・・・」

 

琴音「おはよ、哲也、大丈夫?」

 

里香「死にそうな顔してるけど・・・」

 

哲也「ふはは・・・そう簡単にくたばる俺では無いわ・・・・・・仮にも英雄なんだ・・・・・・ぜ・・・・・・」

 

翔「足ふらつかせて良くゆうよ・・・・・・本当に平気なのか?なんなら賭け止めるか?」

 

哲也「止めるわけにゃいかねぇ・・・・・・これは木綿季からではなく俺から与える木綿季への試練なんだ・・・・・・耐えろよ木綿季も・・・・・・後2週間弱の辛抱だからな・・・・・・」

 

里香「まぁ、その木綿季は今朝からイライラ前回な顔つきでいるけどね・・・」

 

そう言って指さした先には木綿季がいる、その木綿季は後ろから見ても分かるくらいおぞましいオーラを放ち、いつもは垂れ下がるアホ毛もピンっと跳ね上がり、物凄い速度で貧乏揺すりしてる、基本貧乏揺すりをしない木綿季だが、貧乏揺すりをしてる時は確実にイライラしてる時だ、例を挙げるとだが、前日の大切な約束をすっぽかしたりすると良くSAOの頃あぁなってた・・・顔つきも険しくなるしで近づきがたい存在になる。

 

哲也「う・・・だけど我慢だ俺!我慢我慢!」

 

里香「耐えれるといいわね~」

 

哲也「任せろ!」

 

そして、今日も1日を過ごす、でも、今日は木綿季が比較的話してこなくてスルーしようにも話しかけられないから何もしないで済むというラッキーな日だった。

 

そして、昼時、俺はあの勉強メンバーで食堂で飯を食べていた。

 

新井「なぁ、どうなんだ?現状。」

 

里香「現在木綿季の方は限界に近づいてるみたい、凄いイライラしてる。」

 

琴音「あれぞまさに鬼神って感じ・・・」

 

新井「怖・・・」

 

哲也「でも今日は比較的楽だわ~木綿季が話しかけないし。」

 

翔「何かの前兆だったりして。」

 

哲也「まさか~!」

 

ちなみにその頃教室では・・・・・・

 

木綿季「ムカつく・・・・・・!!!!」

 

明日奈「ど、どうしたの?そんなに機嫌が悪いなんて珍しいね・・・」

 

珪子「ちょっと怖いです・・・」

 

木綿季「なんで哲也はボクを無視すんのさ!!!!」

 

明日奈「うーん・・・どうしたんだろうね・・・」

 

珪子「あ、飽きちゃったとかですか・・・・・・?」

 

和人「そんなまさか、ありえないよそんなことは。」

 

木綿季「・・・・・・あの女ったらしめ・・・・・・!!!!」

 

木綿季のイライラが最高潮に達する中、まだ少し余裕を見せる哲也。

 

この後、大事件が起こる・・・・・・!!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

新庄「よーし、今日の授業はこれまでだ、えーっと・・・紺野?何があったかは分からんが早く機嫌なおせよ?」

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

新庄「はい、んじゃあ号令なしでいいや、終わりー。」

 

哲也「あ、先生?」

 

新庄「どした?」

 

哲也「実は・・・・・・・・・」

 

新庄「あぁ、なら今日は部活休んで良いぞ?」

 

哲也「すんません、助かります。」

 

新庄「まぁ・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

里香「あの木綿季の目線・・・もう何考えてるかさっぱりわかんないわね・・・」

 

翔「人1人殺してもおかしくない目だ・・・」

 

琴音「これで2週間間持つのかな・・・」

 

そして、帰りのホームルーム。

 

凛「ええっと・・・紺野さん?一体何が・・・」

 

木綿季「なんでもないです!!!!」

 

凛「ひっ!?」

 

め、めちゃくちゃキレてる・・・・・・どうしよ・・・・・・このままじゃクラスに被害が・・・・・・

 

凛「き、今日の伝達は何も無いです!それじゃあ帰りましょ!!」

 

一同「きょつけーれーい、さよならー」

 

哲也「さて、翔、今日は言った通り・・・」

 

木綿季「哲也!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「っ!?」

 

木綿季は凄い剣幕で俺の目の前に立ち塞がった、今まで感じたことのない寒さと共に。

 

木綿季「新庄先生との話し聞いてたよ!!!!部活休むんだよね!?だったらボクと話す余裕あるよね!?ねぇ!!!!!!!!」

 

哲也「うっ・・・それは・・・・・・すまんが今日は休むが俺に予定が・・・・・・」

 

木綿季「予定って何よ!!!!!!!!女!?また女!?だから最近ボクのこと露骨に無視すんでしょ!?ねぇ!!!!!!!!!!」

 

哲也「い、いや、女じゃ・・・・・・」

 

木綿季「じゃあ何!?飽きたの!?胸が小さいから!?めんどくさいから!?あんな変な約束したから!?」

 

哲也「ゆ、木綿季?話を・・・」

 

木綿季「聞かなかったのはどっちよ!!!!!!!!もう良いよ!!!!!!!!!!!!哲也なんか・・・・・・・・・哲也なんか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

その次に木綿季から発せられた言葉は、俺が想像したこともない言葉だった。

 

木綿季「哲也なんか大っ嫌い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「んなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?!?!?」

 

木綿季「馬鹿!!!!死ね!!!!!!!!!!!!」

 

そう言って木綿季はどこかへ去っていった。

 

哲也「あ・・・・・・・・・・・・木綿季に・・・・・・・・・嫌われた挙句・・・・・・・・・死ねって・・・・・・・・・・・」

 

翔「て、哲也・・・・・・・・・?」

 

哲也「欝だ・・・・・・・・・死のう・・・・・・・・・・・・」

 

俺はその場で倒れ込んだ。

 

里香「っ!?哲也!?」

 

明日奈「哲也君!?」

 

和人「哲也!?一体何があったんだ!?」

 

話の自体を飲み込めずザワザワするながら、職員室に用があり戻ってきた琴音が教室に入ってきた。

 

琴音「ねぇ皆、哲也いるかな?」

 

翔「・・・・・・・・・そこに・・・・・・・・・」

 

琴音「?」

 

琴音は足元を見た、するとそこにはぶっ倒れてる哲也とそれを頭から踏んづけてる琴音の足があった。

 

琴音「ふぇぇ!?哲也!?」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後、哲也は琴音に介抱してもらいなんとか精神を保てている。

 

哲也「ぐすんっ・・・・・・木綿季に死ねって言われた・・・・・・嫌いって言われた・・・・・・・・・」

 

琴音「よしよし・・・・・・」ナデナデ

 

ちなみに哲也は寝転がりながら琴音の身体に抱きつき、癒されてる最中、だから木綿季に言わんれだよ哲也・・・・・・

 

明日奈「い、一体何があってあんなことに・・・?」

 

翔「実は・・・」

 

~説明中~

 

明日奈「なるほど・・・・・・」

 

和人「だから木綿季が怒ってたのか・・・・・・」

 

珪子「うーん・・・・・・哲也さんの思い遣りが裏目に出ちゃいましたね・・・・・・」

 

哲也「琴音ぇ・・・俺どうすりゃいいんだよ・・・・・・」

 

琴音「私が事情説明してみようか?」

 

翔「暫くあの機嫌が直ることはない気が・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・どうすりゃいいんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

果たして!嫌いに加え死ねと言われた哲也は木綿季と仲直りできるのか!?




木綿季にまさかの言葉を吐かれた哲也。

哲也と木綿季の仲直りは実現するのか!?それともこのまま別れるのか!?

次回は多分今回と同じくらい間が開くことが予想されます、早く投稿できたら出来るだけ早くするので是非次回もお楽しみにください!


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2周年記念作品 sideA IFストーリー~甘く切ない恋の唄~

祝!!2周年アニバーサリーということで!!!!今回も特別ストーリーを用意してました!!!!

今回は題名通りのIF、すなわちもしもの話となっています!!

一応今回はside式の話となってますのでご了承の程よろしくお願いします。

前置きが長くなるのもアレなので早速本編にまいりましょう!!!!ではどうぞお楽しみください!!!!


恋、それは人を変え、成長させる物。

 

そして、時には人を破滅にも導く一種の麻薬的存在、それが恋。

 

これは、少年は『死神』と呼ばれる事はなく、少女もまた、『絶剣』と呼ばれることもない、デスゲームなんて物は存在しない、平凡だけども、秘めた思いは誰にも負けない、そんな生き方をしている2人の幼馴染のもしものお話。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

『ねぇねぇ!てつやくん!』

 

『なぁに?ゆうきちゃん。』

 

『ぼくたち、ずーっといっしょだよね!!』

 

『うん!!ずーっといっしょだよ!!』

 

『えへへ♪』

 

『ふふふ♪』

 

「・・・・・・Zzz・・・・・・」

 

「哲也ー朝ご飯出来たってさ、起きなさーい。」

 

「うーん・・・後5分・・・」

 

「いつもそれで遅刻んだからさっさと起きろ!!」

 

「のわぁ!?」

 

それはいつもの光景だった、寝ぼけてる俺が、姉ちゃんに布団を引っペがされ無理やり起こされると言う実にあるあるな展開だ。

 

おっと、自己紹介がまだだったな、俺の名前は荒波哲也、プロ野球選手を目指し日々部活に明け暮れる高校2年生、ポジションは投手。

 

そして姉の名前は渚、姉ちゃんは高校3年で俺らは一歳違いの姉弟だ。

 

渚「ったく、さっさと朝ご飯食べちゃってってさ。」

 

哲也「はいはい・・・ふぁ~・・・」

 

俺は眠い目を擦りながら、部屋から出て階段を降りて歯磨きと口をゆすぎ、顔を洗ってから母さんが作ってくれた朝食を食べ始めた。

 

母さんの名前は美咲と言う、ちなみに親父の名前は一輝 親父は朝早いか俺が起きる頃にはもういない。

 

俺はこの4人家族の2人目の子供としてここにいる。

 

美咲「渚、大学は決まりそう?」

 

渚「んー、まぁ引く手数多って感じ?どこ行こうかな~」

 

季節は9月、姉ちゃんはソフトボールの優秀選手として聞いた通りいくつかの大学から誘いが来てるらしい。

 

そして、高校野球児である俺には受験では無いが秋大会が待っている、俺はその秋大会に向けて日々練習をこなしている。

 

美咲「それにしても母さんも少し楽だわ~、2人共スポーツ優秀だから大学から誘いがあるし、哲也ももう大学から声かけられてるんでしょ?」

 

哲也「まぁ一応ね。」

 

そう、何を隠そう俺も実は既に大学から声をかけられていたりする、今年の夏大会予選の準決勝までコマを進めた俺はエースでは無いが試合の度に登板し、無失点かつ系5試合で35奪三振と、控え投手としては文句無しの成績を出し、準決勝で残念ながら負けたが、次の代のエースとして期待されてる俺の元に、夏休み中に一度割と強いところから誘いが来た。

 

渚「ふーん、良かったじゃない、アンタ馬鹿なんだからこのままじゃ大学行けないもんね。」

 

哲也「うるせぇわ。」

 

言われた通り馬鹿な俺だから、大学からの誘いは正直助かった、高校でプロ指名されなくても一応進学は出来るからね。

 

美咲「とにかく、2人は自分で決めた道を信じなさい?それで絶対に途中で止めないこと!!渚はソフトボール、哲也は野球で頑張るって決めてるんだから、途中で投げ出さいこと!!分かった?」

 

哲也・渚「はーい。」

 

朝は大概こんな感じで3人揃って朝食を取っている、まぁ部活の朝練が無い日に限ってだけどもね。

 

哲也・渚「行ってきまーす!」

 

美咲「行ってらっしゃーい!」

 

姉ちゃんが引退をしてからは2人で登校することが多くなった、喧嘩ばかりの俺らだが、基本は仲が良いのでまぁ問題は無い。

 

渚「ねぇねぇ、アンタこの前まーた告白されたんでしょ?どうしたの?返答は。」

 

哲也「あーあれ?断ったよ、タイプじゃねぇし。」

 

渚「ありゃりゃ、これで何人目よ、アンタに告白して降られたの。」

 

哲也「知るかんなの。」

 

俺の浮いた話と言えば大体この話が話題に上がる、1年の頃も何度か告白はされたが、最近は露骨に増えてる気がする。

 

噂によると、大概プロに近い奴に告白して成功すれば儲けもの、こう考えるのが何人かいると言われてるが、後から断ったこのクラスを見ると泣いてる子も少なくなかったのでまぁそれはほんの少数派だろう。

 

来年には受験がある、その前に早く想いを告げようとする子が多いのだろう。

 

渚「まぁ、アンタには゛可愛い幼馴染゛がいるもんね~」

 

哲也「あのなー!アイツとは別に何も・・・」

 

「おっはよー哲也!!」

 

哲也「うわっ!?」

 

俺は突如目の前に現れた少女に驚きつつも、少し呆れながら溜め息を吐いた。

 

哲也「またかよお前は・・・飽きねぇな・・・」

 

「だってこうした方が楽しいじゃん♪」

 

紹介しとこう、コイツの名前は紺野木綿季、俺の昔からの幼馴染だ。

 

ガキの頃から家族ぐるみの付き合いで、横を向けば大概コイツがいることが多いくらいだ。

 

渚「おはよ、木綿季ちゃん、元気?」

 

木綿季「あ、こんにちは!大学はどうですか?」

 

渚「まぁ、心配ご無用って感じかな。」

 

木綿季「哲也も、渚さんみたいに決まるといいね!」

 

哲也「るせぇ。」

 

俺はそう言って木綿季の額をツンっとした。

 

木綿季「いてっ。」

 

哲也「ほら、ボーッとしてると置いてくぞ。」

 

木綿季「あ!待ってよ~!」

 

渚「何で私まで置いてくのよ!」

 

浮いた話と言ってさっき姉ちゃんに軽くいじられたが、俺にだって恋心と言う物はあるさ。

 

隠しててもしょうがないから言っとく、俺はこの木綿季の事が昔から大好きだ。

 

と言っても、俺のこの気持ちに気づけたのは中二の頃で、昔からと言うのは同じ気持ちは持ってたがこれが好きだとは思わなかったと言う感じだ。

 

それからと言うもの、やけに意識しちゃってこんな感じの対応をしてるが、本当はもっと2人きりで話したりしたいものだ。

 

だけど、木綿季の前だと素直になれないのが悩みだ、告白しようと決めても、結局言えずじまいが多い。

 

木綿季「ねぇねぇ、いつ頃大会なの?」

 

哲也「んー、まぁ後ちょいかな。」

 

木綿季「じゃあボクが応援行ったげる!哲也の有志を見ててあげるよ!」

 

哲也「そっか、んじゃあ頼むな。」

 

渚「それじゃあ哲也、木綿季ちゃん、またね。」

 

哲也「おう。」

 

木綿季「さよなら!」

 

学校に着いたとこで俺らは姉ちゃんと別れ、クラスのメンバーと合流する。

 

ちなみに木綿季とは運良く二年連続同じクラス、正直家で何度もガッツポーズしたのは皆には内緒。

 

クラスには色んな友達がいる、名前だけあげると、翔、和人、明日奈、琴音、里香、珪子、詩乃、鈴奈、飛鳥と、メインメンバーを初め沢山の友人に支えられている。

 

ちなみに幼少期からの付き合いなのは木綿季と翔、小学校から一緒なのは和人、明日奈、中学が琴音、里香、珪子、んで高校で初めて顔を合わせたのが詩乃と鈴奈、飛鳥だ。

 

木綿季「おっはよー!」

 

哲也「うーっす。」

 

翔「お、やっぱし2人で来たか。」

 

明日奈「あちゃー今日位は違うと思ったのに。」

 

里香「何言ってんのよ、コイツらが別々になる事なんて無いでしょ?」

 

哲也「何の話だ?」

 

飛鳥「今賭けてたんだよ、お前と木綿季 一緒に来るか別々に来るかってね。」

 

哲也「人を儲けの話にするな!!!!」

 

木綿季「そーだそーだ!」

 

琴音「でも、結局今日も一緒に来たよね。」

 

鈴奈「これで夏休み明けから哲也の朝練がある日を除けば皆勤賞だな。」

 

詩乃「流石ね、タラシの哲也君。」

 

哲也「あん!?」

 

詩乃「くすっ、冗談よ♪」

 

哲也「ったく・・・・・・」

 

見てくれただけで分かると思うが、とても個性豊かなメンバーが揃っている、飽きない毎日だ。

 

珪子「もういっそ、付き合っちゃえばいいじゃないですか!」

 

哲也・木綿季「なっ!?/////」

 

里香「おうおう、顔真っ赤にしよって。」

 

飛鳥「丸分かりだな。」

 

明日奈「うんうん♪」

 

琴音「ひゅーひゅー!」

 

哲也「お前らなぁ!!!!からかうんじゃねぇ!!!!」

 

木綿季「そ、そーだそーだ!」

 

哲也「お前それしか言ってねぇじゃねぇかよ。」

 

俺は軽くチョップした。

 

木綿季「あぅ・・・」

 

翔「目の前でイチャつくな、周りの目が痛いぞ?」

 

哲也「お前までなぁ!?」

 

そうは言っても、翔にはもう俺の気持ちは気づかれている。

 

コイツとはガキの頃から野球で投手と捕手の間柄で隠し事を使用としても2人ですぐバレる、だから俺の恋心もすぐバレたが、何とか言わないで内緒にしてもらっている。

 

木綿季「翔の馬鹿!!」

 

翔「ふふ、2人はからかいやすくてな。」

 

哲也「ったく・・・」

 

鈴奈「時に哲也、君の所にまた大学の人が来るという噂を小耳に挟んだぞ。」

 

哲也「えっ!?マジ!?」

 

鈴奈「マジだ。」

 

哲也「今度はどこ何かな~この前は地元から離れる場所だったから出来れば地元の大学が来て欲しいな~」

 

木綿季「地方の大学でも強ければいっちゃうの?」

 

哲也「ん?あー・・・かもね。」

 

木綿季「そっか・・・」

 

飛鳥「悲しんでるね~木綿季。」

 

里香「恋する乙女は大変ですな~♪」

 

木綿季「違うから!!!!」

 

哲也「・・・・・・大学かぁ・・・・・・」

 

翔「ん?どうした?そんな遠い目をして。」

 

哲也「へ?いや、何でもないさ、そろそろホームルームだ、座ろうぜ。」

 

もしこのまま想いが告げれず、別の地域の大学に行って久々に帰ったと思ったら木綿季に恋人が・・・・・・なんてことにはなんねぇよな・・・・・・

 

てかその前に俺が告白すれば・・・・・・でもどうやって告白すればいいんだろうか・・・・・・

 

そんな悩みをしてると、担任の凛先生が入ってきた。

 

凛「それじゃあホームルームを始めます!今日は特に伝えることないけど、風邪が流行ってるらしいから皆気をつけてね!!それじゃあ号令!!」

 

哲也「あ、俺か きりーつ 礼 ちゃくせーき。」

 

凛「あ、哲也君、ちょっとおいで。」

 

哲也「はーい。」

 

さっき聞いた大学のことかな?

 

凛「ええっと、聞いてるかもしれないけどまた来たわよ、大学の人。」

 

哲也「鈴奈から聞きました、どこのですか?」

 

凛「今回は北海道からね。」

 

哲也「あちゃー、また地方からか・・・」

 

凛「哲也君はどこに行きたいの?」

 

哲也「いや、地方からでも嬉しいんですけど、地元からも誘いが来て欲しいなと思って、放課後話聞いてみますね。」

 

凛「大丈夫よ、このまま活躍を続ければきっと誘いは来るわ!それじゃあ放課後話してみてね!」

 

哲也「はーい。」

 

地方からでも大学の誘いは嬉しい、どんなとこなのかな。

 

教室に戻った俺の目が見たのは、楽しそうに男と話す木綿季の姿だった。

 

木綿季「えへへ~♪」

 

哲也「むっ・・・」

 

ここ最近と言うか、2年に上がってからアイツは須郷と言う奴と楽しそうにしてることが多い、もしかして木綿季ってアイツの事が・・・

 

一応説明を入れると、フルネームは須郷裕之、父親が大手企業の社長とかなんとかでめちゃくちゃ金持ち、オマケにスポーツも出来て、成績優秀、顔も整ってると来たもんだ、木綿季を取られかねん。

 

翔「なーに怖い顔して見てんだよ。」

 

哲也「え?そんな目してた?」

 

翔「それはもう。」

 

哲也「・・・・・・そうか・・・・・・」

 

翔「・・・・・・そろそろアタックしてみろよ、大丈夫だって、行けるさ。」

 

哲也「でも・・・・・・」

 

翔「はぁ・・・野球では強気の癖に、恋になると点で駄目だなお前・・・」

 

哲也「うっ・・・」

 

翔「まぁ、頑張れよ、応援してっからよ。」

 

そう言って翔は俺の肩を叩いた。

 

哲也「あぁ、頑張るさ。」

 

告白しなきゃまずいなんて事は分かってる、木綿季なんて超人気でアイツに告白して玉砕したやつを何度も見てきている。

 

しかも、断り方は『好きな人がいるから。』だとか。

 

木綿季の好きな人なんて聞いたこともない、一体誰だ?俺なら嬉しいが、もしもそれが全く別のやつだったり須郷だったりしたら・・・・・・そう考えると益々告白に手を伸ばせない。

 

一体、どうすりゃいいんだろうな、俺は、教えてくれよ、神様。

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

「という訳で!是非我が校も進学の視野に入れてもらいたい訳です!」

 

哲也「分かりました、色々なこともあるのでまだ返事は出せませんが、前向きに検討させてもらいます。」

 

「はい!分かりました!では私は監督さんとお話があるのでここで失礼させて貰います!」

 

哲也「ふぅ、緊張した、でも北海道か~・・・一応日ハムの元本拠地だしな・・・・・・野球の熱は確かだ、でも・・・・・・北海道ってなると木綿季が・・・・・・って・・・・・・付き合ってもない木綿季の事考えてどうすんだっての・・・・・・」

 

俺は1人で呟きながら頭を軽くかきながら、部の皆が待つグラウンドへ向かった。

 

翔「お、来たな、どうだった?」

 

哲也「あぁ、なかなか良さそうな所だったが、如何せん場所がね。」

 

「そう文句言うなよ~声かかっただけすげぇ事だろ?」

 

哲也「まぁな。」

 

我が野球部は先輩が引退してもなお、30人程度部員がいて、俺達の代だけでも16人はいる。

 

その中でも中心的なのが、俺と翔を初め、新井や東山など、多くのメンバーがいる。

 

新井「俺もかからねぇかな~声、そうすりゃ大学も少しは楽なのに・・・」

 

哲也「まぁ、それなら頑張ることだな。」

 

東山「なぁなぁ、お前どこ行きたいの?やっぱ赤学?」

 

哲也「うーん、赤学もいいけど、応慶大も良いよな~ その辺から声がかかりゃもう貰ったもんだよな。」

 

翔「かからなかったら?」

 

哲也「うーん、やっぱし地方に行くことになんのかな?」

 

新井「そうなると寂しいから何としてでも地元から誘い受けやがれ!!」

 

東山「そうだ!俺らがつまんなくなる!」

 

哲也「簡単に言ってくれんな、まぁ頑張るさ。」

 

我が野球部率いるのは新庄監督、少し抜けたとこはあるが練習もぬるいわけでもなく、キツすぎる訳でもない、中間を取れる非常に優れた顧問だと俺は思ってる。

 

新庄「いいかー秋大もそろそろだ、レギュラー選考も始まってんだから、気を抜いたら仲間に背番号持ってかれるぞ、それは哲也、お前でも変わらねぇからな、誘いが来たからって気を抜くなよ。」

 

哲也「ういっす!」

 

新庄「んじゃあ練習開始、今日はなるべく早く終わらせるぞ~」

 

翔「それは何故?」

 

新庄「最近練習長引いてんだろ?校長から少し叱られてよ、『長いのは良いが、ちゃんと部員に休みは与えなさい。』って感じで、だから今日は軽くやって6時には終わるぞ。」

 

一同「うぃーす。」

 

とまぁ、ぬるい日はとことんぬるいこともあるが、それも新庄琉野球術だ、俺は反対してない、むしろこの日はラッキーだ。

 

何故かって?そりゃあ皆部活が早く終わった方が嬉しいだろ?幾ら好きな野球でも長々とやるのは辛いからな。

 

哲也「投手陣とキャッチャー達は投げ込みか、翔ー」

 

翔「分かってるよ、行くぞ。」

 

俺達はブルペンに向かい投げ込み前のキャッチボールを始めた。

 

哲也「このまま行けば秋大会のキャッチャーはお前だな、翔。」

 

翔「何言ってんだ、周りにはライバルだらけなんだ、そう気は抜いてられないさ。」

 

哲也「その意義・・・・・・だ・・・・・・」

 

翔「?哲也?」

 

この施設は外部の人達から丸見えなのだが、それは俺らも同じで学校内を歩いてる生徒のことを見ることが出来るのだが、俺はそこで、木綿季と須郷が2人並んで笑顔で歩いてるところを見てしまった。

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

翔「おーい、哲也ー?」

 

哲也「・・・・・・あ?あ!悪い悪い!!んじゃあある程度暖まったし座っていいぞー!!」

 

翔「変な哲也だな・・・」

 

ちくしょう・・・・・・何なんだあの野郎・・・・・・木綿季に気安く近づきやがって・・・・・・!!!!おまけにお前もなんだその笑顔は!!!!

 

哲也「んなろぉ!!!!!」

 

翔「おっ、ナイスボール。」

 

哲也「はぁ・・・」

 

俺がいないのをいいことに使いやがってあんにゃろぉ・・・・・・!!!!

 

哲也「クソがァ!!!!」

 

翔「うおっ、2球連続、流石大学も注目の男。」

 

結局、この日の投げ込みは軽くやるつもりが、さっきの光景を見たおかげで終始ずっと加減することなく投げてしまった。

 

哲也「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」

 

翔「大丈夫か?終わるか?」

 

哲也「・・・あぁ・・・そうしよう・・・」

 

・・・・・・今すぐにでも知りたい・・・・・・アイツは・・・・・・アイツらが付き合ってるのかどうか・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

新井「んでよ~そこで中原がよ~?」

 

東山「本気で!?馬鹿でーアイツ!!」

 

哲也「はぁ・・・・・・」

 

現在帰りの途中なのだが、俺はずーっと溜め息をつきっぱなし、意図せず出ちゃうから止めようもない。

 

翔「大丈夫なのか?」

 

哲也「知らね・・・・・・」

 

新井「あーあー、元気ねぇなー!よし!んじゃあ今日はラーメンでも・・・」

 

哲也「いらね、先帰る・・・」

 

新井「あ、そう・・・」

 

東山「残念・・・」

 

翔「おい、待てよ哲也。」

 

先行け俺の元に翔がつい来てきてくれた。

 

翔「なんだ?まさかお前今朝の木綿季と須郷が話してたのまだ引きずってんのか?」

 

哲也「いいや・・・その後2人で仲良く歩いてるとこを見てな・・・・・・それで気になってさ・・・・・・木綿季が好きなのは須郷かってことが・・・・・・」

 

翔「・・・・・・俺は違うと思うがな。」

 

哲也「翔・・・」

 

翔「木綿季は昔からずっとお前といるんだ、大丈夫さ、きっと木綿季が好きなのはお前だよ。」

 

哲也「そうかな・・・・・・」

 

翔「あぁもうクヨクヨすんなって!なんなら聞いてやるか?」

 

哲也「っ!?それは止めろ!!」

 

翔「そうか?まぁ、早めに問題は解決しろよ、んじゃあな。」

 

哲也「あ、もう家だったのか・・・」

 

歩き続け気づけば俺の家、一体どれだけ俺は考え続けて歩いたのか。

 

哲也「ただいまー」

 

美咲「おかえりなさい!お客さん来てるわよ?」

 

哲也「誰?」

 

美咲「いつもの♪」

 

哲也「はぁ・・・またか・・・」

 

俺は今日何度目になるか分からない溜め息をついて、階段を登り部屋に向かった、すると部屋の中から笑い声が聞こえてきた。

 

哲也「ったく・・・・・・ゴラァ!!またベッドの上で菓子食ってんじゃねぇだろうなぁ!?」

 

木綿季「食べてまーす♪あはは!!」

 

そう言いながら足パタパタさせ、お笑い番組を見ながら木綿季は可愛げに笑う、ったく、可愛いんだから・・・・・・ではなくだ!!

 

哲也「だから寝る時に菓子の食いかけがチクチクして痛いって言ってんだろうが!!」

 

俺は木綿季を無理やりベッドから落とした。

 

木綿季「ふにゃあ!?」

 

哲也「ったく、ってお前!?これ俺が楽しみにしてたポテチじゃねぇか!!」

 

木綿季「哲也に付く無駄な脂肪をボクが回収してあげたの!感謝してね♪」

 

哲也「いつもいつも勝手に食べやがって・・・・・・!!」

 

俺は木綿季に近づき、頬を親指と中指で無理やりくっつける感じにした。

 

木綿季「いふぁいいふぁい!!!!」

 

哲也「ったく、反省しろ!!」

 

木綿季「あぅ・・・痛い・・・」

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・疲れた・・・・・・」

 

俺は頬を抑え半べそになってる木綿季を見て少しきゅんとしながら、ベッドに倒れ込んだ。

 

木綿季「こら!ボクの場所なんだぞ!!」

 

哲也「あっそ。」

 

木綿季「むきー!何よその態度!!」

 

哲也「いつもいつも勝手に人の部屋に入り込んではベッドで寝転がってるだけだろうが、だから付く所に付く脂肪が付かないんだよ。」

 

木綿季「どこ見てんのさエッチ!!!!」

 

哲也「へいへいエッチで結構ですよーだ。」

 

木綿季「むぅ~!!」

 

・・・・・・聞きたい、須郷とどんな関係なのかを、ただの友達?好きな人?もしかしてもう彼氏?いずれにせよ、好きな人だったり彼氏だったりしたら多分立ち直れないから俺からはとてもじゃないが聞き出せない・・・

 

哲也「はぁ・・・」

 

木綿季「?どうしたの?」

 

哲也「別に・・・何でもねぇよ・・・」

 

木綿季「そう?あ、食べる?」

 

哲也「食べる・・・」

 

下手したら、こうしているのが1番幸せなのかもな、幼馴染同士がくっつくなんて高望みしないで、こうして友達以上の関係を築いた方が良いのかもな。

 

哲也「・・・・・・おいしい。」

 

木綿季「でしょでしょ~♪」

 

哲也「だからこれは俺が買ったの!!」

 

木綿季「良いじゃんケチ。」

 

哲也「自分が食われたら怒るくせに。」

 

木綿季「ボクだって哲也のだから食べてるんだもーん♪」

 

哲也「どういう意味だこの野郎・・・」

 

木綿季「そのままの意味だよ♪」

 

哲也「ったく・・・まぁいいや、どうせ夕飯食ってくんだろ?」

 

木綿季「うん!」

 

哲也「んじゃあ飯の時間に起こしてよ、一眠りするから。」

 

木綿季「シャワー浴びたの?」

 

哲也「学校で浴びたから良い、おやすみ~」

 

木綿季「あ・・・」

 

哲也「Zzz・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・言わなきゃいけないのに・・・・・・」

 

~数十分後~

 

木綿季「起きて!ご飯だって!」

 

哲也「・・・・・・あいよ・・・・・」

 

木綿季「あぁもう寝ぼけ無いでさっさと起きる!ほら!!!」

 

哲也「わぁってるよ・・・」

 

俺は木綿季に体を揺さぶられながら無理やり体を起こし、2人で母さんと姉ちゃんが待ってるリビングへと向かった。

 

~リビング~

 

渚「ったく遅いわね~ 何してたのよ。」

 

哲也「寝てた・・・ここんとこ疲れちまって・・・」

 

美咲「あらあら、それじゃあお母さんの料理いっぱい食べて元気になってね♪木綿季ちゃんも沢山食べていいからね♪」

 

木綿季「お言葉に甘えます!」

 

哲也「甘えんな。」

 

木綿季「なんでさ!」

 

哲也「お前がいると俺の分まで食うんだもん、回復する大量も回復しないっつーの。」

 

木綿季「だって哲也のお母さんの料理美味しいんだもーん♪」

 

哲也「ったく・・・」

 

美咲「それじゃあいただきます♪」

 

3人「いただきまーす!」

 

木綿季「もぐもぐ・・・んー!やっぱし美味しいな~♪」

 

美咲「あらあら、お世辞が上手いんだから♪それじゃあ後でデザートもサービスしちゃおうかしら♪」

 

木綿季「わーい♪」

 

渚「ほんと、我が家に欲しいわ木綿季ちゃん、可愛いししっかりしてるし。」

 

美咲「哲也と結婚してみたら?」

 

哲也・木綿季「ぶっ!!!!」

 

俺と木綿季は互いに吹いてしまった。

 

渚「吹くタイミングも完璧、相性バッチリね。」

 

哲也「母さん!!!!」

 

木綿季「もぉ!!!!」

 

渚「おうおう顔真っ赤にしおって、照れるな照れるな♪」

 

哲也「だぁってろペチャパイ!!!!」

 

渚「何ですって!?」

 

美咲「ふふふ♪仲がよろしい事で♪」

 

木綿季と結婚か・・・・・・出来りゃそりゃ、下手したら、夢のプロ野球選手になることよりも幸せかもしれんが・・・・・・木綿季は一体どうなんだろうか・・・・・・俺は・・・・・・・・・ただの幼馴染止まりなのだろうか・・・・・・

 

哲也「はぁ・・・・・・」

 

俺のこのジレンマと溜め息はいつ止むことを知るのだろうか、誰でもいいからこの胸のズキズキを止めてくれ。

 

~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「ぷはぁ~デザートも美味しかった~♪」

 

美咲「お粗末さまでした、渚 お皿洗い手伝って。」

 

木綿季「あ!ボクがやります!ご馳走になったから渚さんは哲也とゆっくりしてて下さい!」

 

渚「そう?それじゃあお願い♪」

 

そう言って姉ちゃんはソファーに座る俺の横に座ってきた。

 

渚「ねぇねぇ。」

 

哲也「ん?」

 

渚「本当に木綿季ちゃんのこと、どう思ってるの?」

 

哲也「・・・・・・別に・・・・・・」

 

渚「・・・・・・ほんっとうにあんたって嘘つくのが下手くそね、顔で丸わかりよ。」

 

そう言って姉ちゃんは俺の頬を指でつんつんしてきた。

 

哲也「そんなに顔に出てんの!?」

 

渚「う・そ♡」

 

哲也「んだとぉ!?」

 

渚「でも、やっぱしそうじゃない、まぁ薄々感づいてたけどね、どうなの?告白は?」

 

哲也「・・・・・・最近アイツとやけに仲良くしてる男がいんだ・・・・・・もし木綿季がそいつのことを好きだったらと考えると・・・・・・」

 

渚「ったく意気地の無い男ね~!!!!もっとこういつもみたいにガツンっと言いなさいよ!」

 

哲也「そうしたいのも山々だけどもさ・・・」

 

渚「なんだったら聞いてこようか?」

 

哲也「本当にそれは止めてくれ!もしそれで違ったら・・・・・・」

 

渚「全く、愛する弟の為にお姉ちゃんが一肌脱ごうとしたのに。」

 

哲也「悪い・・・・・・高校卒業までにはこの問題も片付けるから、待っててくれ・・・・・・」

 

渚「卒業?そんな時間ないんじゃないの?」

 

哲也「え?」

 

渚「だって・・・」

 

そう言いかけた所で、木綿季が俺の頭に腕を乗せてきた。

 

木綿季「なになに?なんの話?」

 

哲也「お前は皿洗いしとけ!」

 

木綿季「ちっちっち!最近では全自動の皿洗いの機械があるのだ!」

 

哲也「それじゃあ手伝うことなんか無いじゃんかよ。」

 

木綿季「でも洗剤つけたりがめんどくさいの!」

 

哲也「へいへい、さいですか。」

 

木綿季「ねぇ!部屋でゲームやろ!」

 

哲也「えー?お前勝つまでやろうとするじゃんか、やだ。」

 

木綿季「やだ!やる!」

 

哲也「俺もやだ!」

 

木綿季「やるったらやる!」

 

哲也「やらん!」

 

木綿季「やる!」

 

哲也「やらん!」

 

木綿季「やr・・・・・・やらない!」

 

哲也「やる!」

 

木綿季「やらない!」

 

哲也「やるったらやるんだよ!ほら!上行くぞ!」

 

木綿季「わーい!」

 

哲也「・・・・・・あっ。」

 

渚「・・・・・・馬鹿の世界チャンピオンね・・・・・・」

 

哲也「誰がミスターサタンじゃ!」

 

木綿季「早く行こ!」

 

哲也「はいはい・・・」

 

渚「・・・・・・お似合いだと思うけどな~・・・・・・」

 

~哲也の部屋~

 

木綿季「ていっ!」

 

哲也「よっと!」

 

木綿季「そりゃ!」

 

哲也「甘い!」

 

木綿季「あっ!?」

 

哲也「はい俺の勝ちーこれで10連勝~」

 

木綿季「むぅ!もっかい!」

 

哲也「やだよもう、俺は疲れたの。」

 

木綿季「じゃあ・・・・・・次から負けたら服1枚1枚脱いでくから!」

 

哲也「何・・・・・・だと・・・・・・?」

 

服を脱いでく?待てよ、今の季節はまだ残暑の残る秋、木綿季は薄着、ってなると俺は五連勝でもすりゃあ木綿季は・・・・・・全裸!!!!

 

だ、だがどうする・・・・・・もしやるって言ってみろ・・・・・・『こんな変態ボク嫌い!』なんて言われたら・・・・・・どうする・・・・・・全裸を取るか評価を取るか・・・・・・!!!!

 

俺は頭を抱えながら悩んでると、ドア越しに姉ちゃんの声が聞こえてきた。

 

「木綿季ちゃん?そろそろ帰って来いって電話が来たよ?」

 

木綿季「あれ?もうそんな時間?じゃあ帰るね哲也、送ってって!」

 

哲也「お、おう!」

 

正直、良かったと思う反面、残念と思う気持ちの方が強かった俺だった。

 

そして、俺は木綿季を送るために一緒に夜の街を軽く散歩。

 

と言っても木綿季の家は俺ん家から徒歩5分未満の距離だからそんなには歩かないが、俺からしたら木綿季と2人でいられる時だからこの時間は大切にしている。

 

木綿季「・・・・・・ねぇ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「ん?どした?」

 

木綿季「あのね・・・・・・ボク・・・・・・実は・・・・・・」

 

哲也「ん?」

 

木綿季「ボク・・・・・・ボク・・・・・・」

 

あれ?この流れまさか・・・・・・告白!?

 

木綿季「ボク・・・・・・」

 

頼む!そうであってくれ!頼むから!!!!!!!!

 

木綿季「・・・・・・椎茸が嫌いなんだよね~!!!!あはは♪」

 

哲也「がくっ!!!」

 

俺はまさにそんな感じで膝から崩れ落ちた、んだよ、そんなことかよ・・・

 

哲也「知るか!んなこと!!」

 

木綿季「だからこんど椎茸克服手伝ってね!それじゃあここら辺で!!ばいばーい!!!!」

 

そう言って木綿季は手を振って去っていった。

 

哲也「・・・・・・まぁ・・・・・・そんな都合よく行かねぇか・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

木綿季「・・・・・・どうしよう・・・・・・そろそろなのに・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

翌日、俺は朝練があった為に朝早くか学校に来ていた。

 

新井「哲也、バッピ頼んでいいかな?」

 

哲也「良いよ、俺も内角のボールを試してみたかったんだ。」

 

新井「当てんなよな~」

 

哲也「分かってるよ。」

 

今日の練習はほぼ自主練、翔は自分に足りない腕の筋力を上げるため筋トレをおこなってる。

 

哲也「んじゃあ行くぞ!」

 

新井「おう!」

 

俺と新井は見ての通り、他はチーム内でノックを打ったりベースランニングしたりで様々。

 

黙々とボールを投げ込み、それを打つ新井、時折柵越を打ったりして今年の代は長打力面も平気そうだ。

 

哲也「よし!まだまだ行く・・・・・・?」

 

新井「ん?どした?」

 

今まさに俺の目に入ったの走って校内に入ってった木綿季だった、どうしたんだ?ま、まさかとは思うがまた須郷と・・・・・・・・・

 

って・・・・・・考えすぎだよな、幾ら何でも・・・・・・

 

哲也「何でもねぇ!行くぞ新井!!!!」

 

新井「お、おう!!!!」

 

気にしすぎなんだ、良いんだ、俺は秋大会に集中すれば、告白は別に焦る必要も無い、じっくり焦らずに・・・・・・

 

~朝練後・教室~

 

朝練が終わると室内設備でもあるシャワーを浴び、新井と翔と共に教室に、ちなみに新井も同じクラスだ。

 

新井「ふぃ~疲れた~」

 

哲也「だな。」

 

翔「朝練早く上がりすぎたかな、誰もいないな。」

 

哲也「・・・・・・おかしいな・・・・・・」

 

新井「ん?何がだ?」

 

哲也「ん?いや、何でもないさ。」

 

新井「哲也、お前最近なんかおかしくないか?」

 

哲也「へ?んなこたぁねぇよ!」

 

新井「怪しいな~・・・まさか、お前大学どころかプロから声がかかってたり!?」

 

哲也「なわけあるか、とにかく俺は普通だ、心配すんな。」

 

新井「そうか・・・ならいいけど。」

 

朝練を終えて1時間もすればもう皆が教室にいる、そう、朝早く来ていたはずの木綿季もだ。

 

木綿季「おっはよーてーつや♪」

 

哲也「おっす。」

 

飛鳥「んだよつれねぇ男だなお前は『おはよう木綿季、今日のお前は一段と綺麗だぜ♪』とかなんとか言えねぇのかよ!」

 

哲也「言えるか!!」

 

木綿季「あ、あはは~・・・」

 

哲也「ったく・・・」

 

毎度飛鳥の言う言葉には呆れさせられる、俺は毎度の様に溜め息を吐くと、あんまし聞きたくはない声が聞こえてきた。

 

「やぁ木綿季さん、飛鳥さん、それに哲也君。」

 

木綿季「あ、須郷君!おはよ!」

 

飛鳥「うーっす。」

 

哲也「うっす。」

 

そう、声の主は木綿季の言った通り須郷、今一番面を見たくない奴だ。

 

だって下手したら木綿季の好きな人だって可能性もある、そんな奴と器用に話す力量は俺には備わってはいない。

 

須郷「荒波君、少しお話良いかな?」

 

哲也「ん?何のようだ?」

 

須郷「少し席を外そう。」

 

哲也「まぁ構わねぇが・・・」

 

俺は須郷の後に続き廊下の人目があまり無い所に出た。

 

哲也「一体何だ?」

 

須郷「さて、君は僕のクラスの役職が何か知っているかい?」

 

哲也「んなの、明日奈と一緒に学級委員だろ?」

 

こいつはクラスからの信頼が厚く(俺は余りそうとは思わんが)二学期のクラス委員に推薦され、学級委員を同じく推薦があった明日奈と共にやっている。

 

須郷「まぁ知らないといったら僕も困るのだがね、ところで、その学級委員何だが・・・・・・変わってもらえないかい?」

 

哲也「はぁ?なんでだよ?」

 

須郷「僕が学級委員に選ばれた理由は知ってるだろう?」

 

哲也「まぁな。」

 

須郷「さて、学級委員になったはいいが相手が予想違いだった、僕はてっきり木綿季さんが来ると思ったのだがね。」

 

哲也「・・・・・・どういう事だ?」

 

須郷「単刀直入に言おう、僕は相手の学級委員には木綿季さんが来ると思い推薦を受け入れた、だが相手が明日奈さんでは僕のモチベーションも上がらない、それに木綿季さんと会うような時間も裂けないしね、その為、僕よりもクラスの人望が厚い君に頼みたいんだ、どうだい?」

 

哲也「・・・・・・ふざけるな、受け持った以上てめぇの立場くらい貫き通しやがれ、俺は却下する。」

 

須郷「・・・・・・金かい?」

 

哲也「は?」

 

須郷「そうだね!やはり金で解決といこう!いくらだい?1万?5万?なんなら10万叩いても僕はこの地位を譲りたいもんだね。」

 

哲也「ちっ・・・金で釣れる相手が違ったな、他所を当たれ。」

 

須郷「何故だい?高校生にしては10万とは大金だぞ!?それさえあれば大抵なものは・・・・・・あ!なんだ、10万じゃ足りないと!ならどうだい?20?30?いっそ50と・・・」

 

哲也「金額の問題じゃねぇんだよ!!!!」

 

俺は顔を近づけてくる須郷を突き飛ばしそう言った。

 

須郷「っ!?」

 

哲也「俺が言いてぇのはてめぇのその甘ったれた性格を治すために今の地位にいろってんだよ!!!!木綿季じゃなくて明日奈だからだ!?舐めてんのかお前は!!!!」

 

須郷「き、貴様!!!!僕に歯向かうとどうなるか分かって!!!!」

 

哲也「知るか!!!!偉いのはお前の親父であっててめぇは単なる御曹司だろうがよ!!!!お前の将来はどうなるかなんか知らねぇが今は俺と同じ高校生だろうが!!!!」

 

須郷「くっ・・・・・・君のような奴に頼もうとした僕が悪かったようだね、良いだろう、この話は無しだ!」

 

哲也「たりめぇだ馬鹿野郎!!!!おとといきやがれ!!!!」

 

にしてもこいつ・・・木綿季が~としか言ってなかった気が・・・・・・やはり須郷は木綿季を・・・・・・?

 

哲也「待て!」

 

須郷「ん?乗る気になったかい?」

 

哲也「さっきから木綿季が木綿季がって言ってるが、お前は木綿季とどうしたいんだ?」

 

須郷「決まってるだろう?僕は彼女に恋してるんだ、彼女は僕の物にしたい!」

 

哲也「っ!!!!」

 

やっぱりか・・・!!!!

 

哲也「そ、そうかよ、まぁせいぜい頑張るこったな。」

 

須郷「ふっ、是非応援してくれたまえ。」

 

・・・・・・参ったな・・・・・・もし木綿季までも須郷を好いていたら・・・・・・ちくしょう・・・・・・思ったより時間はねぇのかもな・・・・・・

 

俺は須郷が去った廊下の中を、険しい顔をしながら1人立ち塞がっていた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「ただいまー!」

 

哲也「おじゃしまーす。」

 

あれから数日後、午前中練習のみだった休日にたまたま帰り道に木綿季と会った俺は木綿季の誘いもあり木綿季の家にお邪魔することに。

 

俺と木綿季を出迎えてくれたのは、木綿季のお姉さんの藍子さんだった。

 

藍子「あら、哲也君、いらっしゃい、いつも木綿季がお世話になってごめんね?」

 

藍子さんは俺の姉ちゃんと同い歳、でも藍子さんの方が学力優秀で俺の姉ちゃんとは全く別のタイプ。

 

木綿季「ボクが哲也のお世話をしてるんだもん!!」

 

哲也「お前は俺の菓子食ってるだけだろうが!!」

 

軽く木綿季にゲンコツをいれると、木綿季は頭を抑えながら半べそになりながら俺に怒ってきた。

 

木綿季「痛いじゃんか!!手加減してよ!!」

 

哲也「自業自得だ!!殴られたくなかったら今後は俺の菓子を勝手に食うのは辞めるこったな!!!!」

 

木綿季「ぶぅーぶぅー!!!!」

 

藍子「ふふふ♪相変わらず仲が良いのね♪今日はお母さん達がいないからゆっくりしていってね。」

 

哲也「あ、でも俺この後自主練誘われてるんで・・・・・・今2時なんで2時間後位にはもう出るかと。」

 

藍子「あら、練習熱心ね、木綿季なんて食べることしか興味無いのに。」

 

木綿季「ちょっと!!失礼だな!!」

 

藍子「冗談よ♪」

 

哲也「あながち間違いじゃない気がするがな。」

 

木綿季「ボクはそんな女の子じゃないもん!!!!」

 

哲也「はいはい、早く部屋に行かせてくれ、疲れて立ってるのも億劫だ。」

 

木綿季「じゃあ行こ!」

 

藍子「疲れを癒していってね♪」

 

何度目の木綿季の家かつ、木綿季の部屋に来たのだろうか、俺が、勝手に木綿季の部屋に上がる事がないから木綿季程の頻度ではないがそれでも多分俺が一番木綿季の部屋にトータルで行ってる気がする。

 

哲也「あー疲れた。」

 

木綿季「哲也!この前のリベンジマッチ!!ほら!!」

 

そう言って木綿季はゲームのリモコンを渡してきた、うーん、疲れてるんだがな~・・・

 

哲也「えぇ~!却下!!」

 

木綿季「むぅ・・・・・・ならば・・・・・・」

 

そう言う木綿季は俺の目の前でいきなり靴下を脱ぎ出した。

 

哲也「?」

 

木綿季「この前と同じルール!!僕はこの前十連敗したから・・・・・・」

 

そう言って洋服に手を付けた木綿季、俺は焦りながら木綿季の手を止めた。

 

哲也「待て待て待て待て待て!!!!!!!!なにしてんのあんた!?」

 

木綿季「何って、野球挙みたいに服を脱ごうかと・・・」

 

哲也「はぁ・・・・・・分かったよ、やってやるから服は着てろ。」

 

木綿季「わーい!いざ勝負!!」

 

こいつは時折いきなりな行動を取ることが良くある、俺が目を離した時には既に遅かったなんてことも、まぁ可愛いから許しちゃうんだけどね。

 

木綿季「てい!やぁ!!」

 

哲也「おっ!今日は!強いな!木綿季!!」

 

木綿季「特訓したもんねー!!!!それぇ!!!!」

 

哲也「ぬおっ!?だが負けてたまるか!!!!」

 

2人並んでゲームをする、小さい時からも変わらない光景だ。

 

そして、大概は俺が勝ちまくり、気づいた時には連敗続きの木綿季が半べそになると言うのもいつもの光景だったのだが、この日はそんないつもの光景が壊され、俺が木綿季に負けた。

 

木綿季「わーい!哲也に勝った!!!!」

 

哲也「あっちゃー!手加減してなかったのにな、初めて負けた気がするよ。」

 

木綿季「それって、今まで負けた時は手加減してたってこと?」

 

哲也「ザッツライト。」

 

木綿季「にゃにぃ!?」

 

哲也「だってそうでもしないと泣くんだもんお前・・・泣き止ますの大変だし・・・・・・」

 

木綿季「ボクはそんなに泣かないもん!!!!」

 

哲也「どこがだ、小さい時はピーピー泣いては『哲也の馬鹿馬鹿馬鹿!!!!』なんつって何度も殴ってくるのがお前だろうが。」

 

木綿季「そんなことしないもーん!!!!」

 

哲也「おめでたい脳みそしやがってお前は・・・・・・」

 

『えっへん!』とでも言いたげな木綿季を目の前にし、少しは木綿季の成長を実感していると、お菓子とジュースを持った藍子さんが部屋に入ってきた。

 

藍子「懐かしいわね~木綿季は良く泣いてたね、その度に哲也君に泣き止ましてもらってたもんね♪」

 

木綿季「そ、そんなことないもん!!!!」

 

藍子「あら?でも確か写真に収めてあるのには・・・」

 

木綿季「えぇ!?写真なんてあるの!?」

 

哲也「ほぉら言った。」

 

木綿季「あぅ・・・だってだって恥ずかしいじゃん!泣いてるのを哲也に慰めてもらってたなんて!!」

 

藍子「昔から哲也君には懐いてたもんね~同じく幼馴染の翔君とは段違いに。」

 

木綿季「べ、別に翔は関係無いでしょ!!!!ていうかお姉ちゃんもお邪魔!」

 

藍子「はいはい、ごめんね~こんな娘で、もし良かったらお嫁さんに貰ってもいいんだよ♪」

 

哲也「は、ははは・・・」

 

木綿季「分かったからバイバイ!」

 

藍子「ばいばーい♪」

 

そう言って藍子さんは手を振りながら去っていった。

 

木綿季「全く・・・ジュース飲む?」

 

哲也「んじゃあ貰うよ、頂きます。」

 

木綿季「はーい♪」

 

木綿季はコップにジュースを注いでくれて、俺はそれを一口飲んだ。

 

哲也「ふぅ、練習終わりの甘い飲み物はいいね~」

 

木綿季「そうなの?それじゃあボクも哲也のランニング真似してからおやつにしようかな。」

 

哲也「その方が太らないしな。」

 

木綿季「余計なお世話だ馬鹿!!!!」

 

哲也「事実だもーん!」

 

木綿季「むぅ~!」

 

そう言って頬を膨らます木綿季、やっぱ、可愛いな~抱きしめてあげたい、でもそんなことしたら俺は豚箱行き・・・・・・大学への道も閉ざされる・・・・・・あぁ・・・・・・木綿季が彼女ならば・・・・・・

 

木綿季「・・・・・・ねぇ・・・・・・哲也・・・・・・・・・」

 

哲也「ん?」

 

木綿季「・・・・・・ボクね・・・・・・言わなきゃいけない事があるんだ・・・・・・」

 

哲也「え?」

 

木綿季「あのね!ボク!!!!ボク!!!!」

 

・・・・・・今度こそ来たろ!!!!告白!!!!この勢いはそうだ!!!!

 

木綿季「ボク!!!!!!!!」

 

さぁ来い木綿季!!!!お前の愛!!!!俺がしかと受け止めてやる!!!!

 

木綿季「・・・・・・あれから椎茸食べられるようになったんだ~!!!!凄いでしょ~!!!!」

 

哲也「だぁ!?」

 

俺は座りながらずっこけた、あんなすごい剣幕で話の内容はこれだもん。

 

哲也「だーかーらー!!!!」

 

木綿季「わぁ叩いちゃや!!!!もう一個話はあるから!!!!」

 

哲也「じゃあその一個によっちゃ殴るのは止めてやる、何だ?」

 

木綿季「・・・・・・これは本当に真剣な話・・・・・・哲也って・・・・・・゛好きな人゛って・・・・・・いる・・・・・・?」

 

哲也「っ!?」

 

す、好きな人!?ま、まさか木綿季からこの話を持ちかけられるとは・・・・・・

 

でも・・・・・・これこそ、千載一遇のチャンスじゃねぇか!?今ここで俺が好きだって言って、『ボクも哲也のこと好き!!』なんてことになったら一気に俺らは両想いのカップルに!!!!

 

木綿季「・・・・・・どう・・・・・・なの・・・・・・?」

 

哲也「お、俺はだな!!!!」

 

木綿季「うん・・・」

 

哲也「俺は・・・!」

 

言え!今ここで言わないとどこで言う!!!!

 

哲也「俺は!!」

 

あと一押し!!!!頑張れ俺!!!!

 

哲也「・・・・・・・・・好きな人なんかいねぇよ!!」

 

木綿季「そ・・・そうなんだ・・・」

 

あ、アレェェェェェェェェ!?何で!?俺今まさに告白しようと・・・・・・

 

っ!!まさか、俺の中の心の迷いが告白させなくしたのか!?あぁもう俺のアホ!!!!意気地無し!!!!ボケナス!!!!死ね!!!!

 

木綿季「・・・・・・ボクはね・・・・・・だーい好きな人がいるんだ・・・・・・」

 

哲也「っ!?」

 

す、好きを通り越してだーい好きだと!?えぇい誰だ!!!!そんな羨ましいこと言われてるやつは!!!!俺か!?頼む!!!!!俺であってくれ神様!!!!!!!!

 

哲也「そ、そうなのか!それってどんな奴なんだ?」

 

木綿季「その人はね・・・運動も出来て、顔も良くて、優しくて・・・・・・」

 

・・・・・・・・・ん?運動出来て、顔良くて、優しい?

 

・・・・・・確かあん時・・・・・・

 

~数日前~

 

鈴奈『それにしても君はいつまでも女の子をはぐらかしてるんだい?』

 

哲也『はぐらかしてるんじゃねぇの、告白されても振ってるだけ。』

 

明日奈『哲也君゛顔カッコイイ゛もんね~』

 

里香『おまけに妙に゛優しい゛。』

 

琴音『それでいて゛運動センス抜群゛!!!!』

 

珪子『これじゃあモテるのも無理ないですね。』

 

飛鳥『まぁ、女経験無い哲也だから、付き合ったら案外DVとか酷かったりしてな。』

 

哲也『るせぇ。』

 

みたいな事を全員女性側の目線で聞けたよな・・・・・・顔がカッコイイとかは感受性によるが、もしも木綿季がそう思ってくれてるなら・・・俺にも勝機がある!!!!

 

哲也「そ、それで、他にどんな特徴があるんだ!?」

 

木綿季「他に特徴?うーん・・・・・・・・・特徴じゃないんだけどもね・・・・・・」

 

哲也「おう!なんだ!」

 

何を言う!?何でもいい!!!!頼む!野球やってるとかその上でピッチャーなんだとか言え!!!!お願いだ木綿季!!!!!!!!

 

木綿季「・・・・・・その人とは・・・・・・・・・・・・・・・最近になってようやく会えた気がする・・・・・・・・・運命の人なんだ・・・・・・♪」

 

哲也「っ!?」

 

え・・・・・・・・・・・・?今・・・・・・・・・・・・なん・・・・・・・・・・・・て?

 

哲也「ゆ、木綿季・・・?悪い、聞こえなかったからもう一度・・・・・・」

 

木綿季「へ?だから、゛最近ようやく会えた運命の人゛なんだ・・・って。」

 

哲也「っ・・・・・・・・・」

 

最近出会えた運命の人・・・・・・・・・・・・ってことは・・・・・・・・・・・・昔から一緒にいる俺は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・そう・・・・・・・・・・・・・・・か・・・・・・・・・・・・・・・・・・木綿季の中ではもう俺なんか遠く彼方に消え去っちまってたのか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

木綿季「ね、ねぇ、哲也ってどんな人がタイ・・・」

 

哲也「あ!悪い!電話みたいだ!悪いな!」

 

俺はそう言って携帯を握りしめながら木綿季の部屋を出た、無論、携帯には何の連絡も無い 電話と言うのはハッタリだ。

 

哲也「・・・・・・・・・・・・くそっ・・・・・・・・・・・・・・・」

 

奥歯を力強く噛み合わせ、その上で右手を思い切り握りしめる、自分の爪で血が出そうなくらい強く。

 

悔しい、何で?何で俺じゃないんだ?ずっとずっと一緒にいてやったのに・・・・・・・・・・・・何でだよ・・・・・・・・・・・・何でなんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!

 

哲也「いやぁ悪いな木綿季!!!!翔から早めに練習しようって言われちまったからさ!!!!もう行くわ!!!!んじゃあね!!!!」

 

木綿季「えっ!?ちょっとまっ・・・」

 

俺は荷物を手に取るとと同時に素早く木綿季の部屋から飛び出し、木綿季の声を待つことなくドアを閉めた。

 

悪いな木綿季、全部嘘だ、電話も翔からの練習時間早めることの伝達も。

 

哲也「すいません藍子さん、お邪魔しました。」

 

藍子「あれ?まだこんな時間・・・」

 

哲也「自主練時間が早まっちゃって!ジュースご馳走様でした!!!!」

 

俺は駆け足に木綿季の家を飛び出した。

 

俺はただただその場から消えたい一心で全速力でいつもの練習場所である河川敷まで向かった。

 

荷物もあるし、何の準備運動もしてないから凄く苦しい、喉から血が出てきそうなくらい辛い。

 

でも、そんな辛さはさっきのインパクトよりかは断然楽だった。

 

唐突だった、唐突に俺は呆気なく振られたんだ。

 

『最近出会えた運命の人』そう言った時の木綿季の笑顔がとてつもなく幸せそうだったのを俺の目はまだ焼き付けている。

 

・・・・・・・・・俺が苦悩した日々は何だったんだ?結局幼馴染同士が付き合うなんて夢物語に踊らされた俺一人の身勝手なダンスに木綿季がレクイエムを聞かせただけじゃねぇかよ。

 

哲也「はぁ・・・!!はぁ・・・!!!!」

 

木綿季の家からランニングすれば10分はかかる道を俺はその半分の5分で着いて見せた。

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・・・・ちっ!!!!くそ!!!!」

 

俺は近場にあった石を川に向かって投げつけた、石は数秒宙を舞うと水に『ポチャン』と小さな音を立てて落ちた、俺の耳にはその音がただ虚しく響いていた。

 

・・・・・・・・・でも良かったじゃねぇ俺、玉砕する前に振られたんだ、お前のプライドは守れたんだぞ?

 

そうだ・・・・・・・・・・・・俺のプライドは守れたが・・・・・・・・・俺はそれよりも大きな心の拠り所を失った・・・・・・・・・・・・

 

翔や新井達とも違う、それよりも大きな心の住処を俺は無くした。

 

とてつもない怒り、深い悲しみ、この両方が俺を襲い俺は一体自分が何をどうしたいのかすら、分からない状態だった。

 

そして、俺はそんな状態のまま2時間を過ごし、新井と翔が来るのを待ち続けた。

 

新井「お、哲也じゃん、来るの早いな。」

 

翔「よ、2人共、んじゃあ練習する・・・・・・・・・ん?哲也?」

 

新井「おろ?哲也?ど、どうした!?おい!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・何でもねぇよ・・・・・・」

 

新井「ねぇ分けねぇだろうが!!!!どうしたんだよ!!!!んな死んだ魚の目をしやがって!!!!何があった!?言ってみろ!!!!」

 

翔「・・・・・・・・・木綿季か?」

 

新井「っ!?なんだ!?木綿季ちゃんとトラブルか!?」

 

哲也「・・・・・・・・・とにかく今は練習をさせろ・・・・・・・・・説明は後からで構わねぇだろ・・・・・・・・・」

 

新井「お、おう・・・・・・・・・」

 

翔「そう言うなら・・・・・・・・・」

 

深い悲しみに囚われたまま、俺は練習を開始した。

 

と言っても、練習とは名ばかりでほぼほぼキャッチボールと投げ込みだけだ、この狭い河川敷じゃそれが限界だし。

 

新井「・・・・・・何があったかは知らねぇが元気出せよ、いつもの哲也見たくバシッとここにストレート投げ込んでこいよ!!!!」

 

そう言って新井は翔が如くミットを構え、俺にストレートを要求した、だが、今の俺にそんな物投げる力は無い。

 

哲也「・・・・・・悪い・・・・・・無理だ・・・・・・」

 

新井「て、哲也・・・・・・・・・」

 

翔「・・・・・・・・止めだ、今日の練習終わり。」

 

哲也「はぁ!?ふざけんな!!!!練習のれの字もやってねぇだろうが!!!!」

 

翔「今のまま練習して身に入るのか?」

 

哲也「それは・・・・・・・・・・・・」

 

翔「今は何も聞かないでおくが・・・・・・・・・明日はガッツリとした朝練だからな、その気持ち引きずるなよ、なんなら俺らを呼んで毒を吐け、心配すんな、俺らはお前の親友だ。」

 

新井「そうそう!東山も皆も読んで、2年全員に愚痴れ!!!!イライラを俺らにぶつけろ!!!!」

 

哲也「2人共・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・・・」

 

俺は2人のありがたみを感じると、自然と涙が零れていた、失恋した時には出なかったのに、今ではボロボロと零れてくる。

 

新井「あーあー男が泣くなって!」

 

翔「哲也、お前の心の拠り所は俺らだ、だからいつでも頼れよ。」

 

・・・・・・・・・・・・なんだ、俺の一番の心の拠り所って、木綿季じゃなくて、お前らだったのか。

 

んだよ、なら心配もねぇや、また明日から元気にやれるよ、2人共。

 

哲也「ありがとう、2人共 今日は早く帰って寝るよ、寝て明日に備える!背番号もそろそら発表だしな!」

 

新井「そうだ!その意気だ!!!!」

 

翔「んじゃあな哲也、なんでもいいから辛かったら連絡よこせ、お前は馬鹿なんだから1人で抱え込むなよ。」

 

哲也「るせぇ!」

 

その時の俺は比較的に心が安定していた、だからきっと大丈だろうと思っていたが、家に着くなりどんどん気分が悪くなり、夕飯前にはもう気持ちが悪すぎて吐きそうなレベルだった。

 

いや、吐きそうなレベルとかではない、とにかく胸が苦しくて、服越しに胸を握りしめていないと狂ってしまいそうな程のレベルだった。

 

哲也「ぐぅ・・・・・・あぅっ・・・・・・」

 

渚「どうしたのよ哲也?悪ものでも食べた?」

 

哲也「ち・・・・・・がぁっ・・・・・・!!!!」

 

今、俺の精神を操作しているのは半分が俺で、半分は過去の記憶と言ったとこだろうか、その位の頻度で過去の記憶が蘇ってくる。

 

蘇らせたくもない記憶、それがまるでマシンガンの弾のように止まることなく蘇ってくるんだ、振られたアイツとの確かに幸せだった日々が。

 

木綿季『海だー!!』

 

哲也『こぉら、そんなはしゃぐな 迷子になっても知らねぇぞ。』

 

木綿季『お姉ちゃんも渚さんもいるから大丈夫!』

 

哲也『ったく・・・・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

木綿季『ハロウィン!という訳でお菓子を・・・』

 

哲也『いつも食ってんだろうが!金返せ!!!!』

 

木綿季『ぶぅぶぅ!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

木綿季『あと少しで新年も開けるね!』

 

哲也『だな~』

 

木綿季『来年はどんな年にしたい?』

 

哲也『そうだな・・・・・・目標達成はしたいかな・・・・・・』

 

木綿季『ほんと?ボクもなんだ!今年こそ叶えたい夢があるんだ!』

 

哲也『そうなのか一緒に頑張ろうな。』

 

木綿季『あ!年が開けた!!あけましておめでとう!!!!今年もよろしくね♪』

 

哲也『おう、こちらこそよろしく。』

 

 

 

 

 

 

振られた、たったこの四文字だけで俺はもうこの木綿季と過ごしてきた幸せを噛み締めることが出来なくなるのか・・・・・・・・・・・・

 

あーあ・・・・・・・・・世の中って卑怯だな・・・・・・・・・全く・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・ごめん・・・もう大丈夫・・・・・・飯食わせてくれ・・・・・・」

 

渚「本当に大丈夫なの~?」

 

哲也「あぁ・・・多分・・・・・・な・・・・・・」

 

大丈夫な訳ない、大好きだった木綿季に振られて平気な訳がねぇ。

 

ただ無理してでもこう言わなきゃ多分立ち直れないから、こうして無理を言うしかないんだ。

 

・・・・・・・・・ちくしょう・・・・・・・・・木綿季・・・・・・・・・木綿季・・・・・・・・・・・・・・・木綿季・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

新庄「んじゃあ今日は投手陣のピッチングと野手陣のバッティングを同時に行う、一緒に高め合いながら練習してくれ、んじゃあ哲也、最初はお前が投げてくれ。」

 

哲也「うぃっす!!!!」

 

あれから翌日の朝、早くから学校に来てガッツリ朝練。

 

今日は投手陣が投げたボールを野手陣が打つと言う実戦形式の練習、打たない奴らは守備に入り守備の練習も行う効率の良い練習。

 

最初は聞いた通り俺が投げることに、あんなふうに返事はしたが、内心はまだまだズタボロだ。

 

今日は夢の中で何度もあの場面が蘇り、俺の精神を蝕んできた。

 

木綿季のあの幸せそうな笑顔を向けられてるのは俺ではない、別の奴、多分木綿季の言い分的に相手は須郷だろう。

 

つまりは両想いという事になる、そんな中俺が介入したところで、結局ダサい奴になるだけだ、もう、俺が出来ることは何も無いんだ。

 

そう・・・・・・もう俺は木綿季の為に何もしてやれないんだ・・・・・・・・・

 

翔「哲也、大丈夫なのか?」

 

哲也「お、おう!へーきへーき!今日もバンバン変化球投げ込むぞ!!!!」

 

翔「そうか、無茶すんなよ?」

 

哲也「さぁ!最初は誰だ!?」

 

東山「俺だァ!!!!」

 

哲也「よぉし、かるーく料理してやる!」

 

翔「いや、打たせてもやれよ・・・」

 

俺は5人を相手に投げることになった、1人2人3人と難なくピッチングを続ける。

 

哲也「さぁ4人目だ、次は誰だ?」

 

新井「俺だ!さぁ!お前のイライラを俺のピッチングにぶつけてこいや!!俺がかっとばしてスカーっとさせてやる!」

 

哲也「ふっ、それじゃあ頼むぜ?」

 

新井、その声を待ってたぜ、だったら注文通り、俺の今のイライラを全部お前へのボールにぶつけてやる!!!!

 

哲也「さぁ行くぜ!!!!」

 

俺が投じたのは外角高めのストレート、今日一番の球威のストレートだと俺でも分かった。

 

新井もそのストレートに食らいつき、上手くバットにボールを当てた。

 

だが、その打球が悪すぎた。

 

哲也「っ!!!!」

 

そう、打球は俺の顔一直線に目掛け飛んできた、俺はグラブを出そうとしたが手が思うように動かず、ボールは俺の頭に直撃した。

 

その時、俺の中で一瞬世界が止まり、ただボールの当たった鈍い音だけが響き渡っていた。

 

新井「っ!?」

 

翔「っ!!!!哲也!!!!」

 

硬式ボールという物はもはや鋼鉄ボールと言っても過言ではない程硬く、当たってその影響で選手生命を絶たれる人も多いい。

 

俺はボールが当たった瞬間にその場で倒れ込んだ。

 

新庄「っ!?哲也!!」

 

痛い、ただただ頭が痛い、昨日の胸の痛みは精神的な痛みだったが、これはまた違う直接的な痛み、目を開けようとすると左目の視界が赤一色に染まっていた、恐らく当たった場所から血出ているのだろう。

 

翔「哲也!!!!哲也!!!!!!!!」

 

新庄「哲也!?分かるか!大丈夫か!?」

 

分かるけども声が出せない、こんな痛み体験したことがない。

 

次第に薄目を開けて確認出来ていた皆の姿も薄れてきた、俺の気も遠くなってきた。

 

今はただ、眠りたい・・・・・・・・・そんな気分なんだ・・・・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

目が覚めると、目線上には天井が広がっていた。

 

そうか、俺 病院に搬送されたのか・・・

 

そして、頭がまだ少しばかし痛い、ボールが当たった場所に手を伸ばすと何やら布のよう感触が感じ取れた、どうやら包帯か何かをしてるっぽいなこれは。

 

にしても今何時だ?俺はどのくらい気絶していたのか?

 

そう思っていると、病室中にノックの音が響き渡った。

 

「哲也ー?渚だけどー」

 

哲也「どうぞー」

 

俺がそう言う病室のドアが開いた、そしてそこには、翔や新井に明日奈や和人、見たところ木綿季除く皆来てくれたみたいだ。

 

詩乃「お見舞いに来てあげたわよ。」

 

琴音「大丈夫なの?様態は?」

 

哲也「いや、それが今起きたばっかしで何も知らなくてよ・・・」

 

新井「えっ!?そんなにやばかったの!?ごめん哲也!!!!」

 

哲也「いや、仕方ねぇよあれは、んで、今何時だ?」

 

翔「今は午後4時、俺らは部活のメンバーとしてお前の様態を見に来たんだ、それ以外はプライベートで来てくれたんだ。」

 

哲也「えぇ!4時!?そんなに寝てたんか俺は・・・・・・」

 

飛鳥「仕方ねぇだろ、硬式のボールなんだろ?死ななかっただけマシと思え。」

 

鈴奈「まぁ、もしかすると今以上に馬鹿になってたりしてね。」

 

里香「ありえる。」

 

渚「うんうん。」

 

哲也「お前らちょっとは怪我人をっ・・・・・・」

 

俺は頭に血が上りいつもみたい声をあげようとしたが、その瞬間に頭激痛が走り、俺は頭を抱えた。

 

珪子「だ、大丈夫ですか!?」

 

明日奈「誰か呼ぶ!?」

 

哲也「い、いや、それは平気・・・」

 

翔「あんま騒ぐな、縫ってはいないが出血が酷かったからな、また傷口が開いたりすると大会に間に合わなくなるぞ?」

 

哲也「そ、そうなのか・・・いてて・・・」

 

飛鳥「ったく、まぁいいや、これさ、私達で買ってきたバナナとリンゴ、いつ退院するか分かんないから両方2つずつ買っといたからさ、病院の食事が食えないってなったらこっち食っとけよ?」

 

和人「ついでに、果物ナイフも置いとくぞ、自分で食いたくなったらリンゴをこれで剥いてくれ、退院したら返してくれよ?」

 

哲也「サンキュー、助かるよ、所で母さんとか見てない?姉ちゃん。」

 

渚「母さんなら、午前中はずっといたらしいんだけど、予定があるとか出かけてるらしいわよ?何?まさかあんたお母さんが恋しいのぉ?」

 

哲也「な訳あるか、アホ。」

 

鈴奈「まぁ、君にはお似合いの人がいるからね。」

 

明日奈「ごめんね哲也君、お目当てがいなくて、なんか木綿季も用事があるとかで・・・・・・」

 

哲也「っ・・・」

 

新井「あっ・・・」

 

翔「・・・・・・」

 

琴音「?何かまずいこと言っちゃった?」

 

哲也「・・・・・・別に・・・・・・」

 

里香「ははーん、何か訳ありだな?よぉーし!この里香様が胸を貸してやるわ!何でも話してみなさい!!」

 

哲也「・・・・・・何でもねぇよ・・・・・・馬鹿・・・・・・」

 

明日奈「・・・・・・深く関わらない方が良さそうだね・・・・・・」

 

鈴奈「す、すまなかった・・・君の事だからてっきり・・・」

 

哲也「良いんだよ・・・気にすんな・・・・・・」

 

新井「哲也、なんかあったら俺のこと呼べよ!何でも買ってきてやるからな!」

 

翔「じゃあ哲也、とりあえず先生も後で来ると思う、退院出来るのも割とすぐだと思うが、今は安静にしとけよ?」

 

哲也「おう、分かった。」

 

新井「んじゃあ俺らは練習行くな!じゃあな!」

 

哲也「おう、頑張れよ。」

 

和人「何か他に欲しいものとかあるか?買ってくるけども・・・」

 

哲也「いや、良いよ サンキューな。」

 

琴音「それにしても驚いたんだよ?哲也が練習でたおれたなんて新井君が凄い心配してんだから。」

 

哲也「まぁ練習中の事故だしな、仕方ねぇさ 悪かったな心配かけて。」

 

渚「まぁこの穴埋めは当然、私達レディー達に何か奢ってくれるんでしょうね?」

 

哲也「んな金あるか馬鹿。」

 

鈴奈「出世払いでも構わないぞ?僕は。」

 

哲也「お前なぁ・・・」

 

詩乃「あ、そうだ、今日の分のノートはかるーくだけと取ってあるから後で確認してみて、後この本も貸してあげる、いつも練習ばっかしなんだからたまにはゆっくり腰を落ち着かせて本でも読んでなさい。」

 

哲也「分かった、助かるよ詩乃。」

 

とまぁ、こんな感じで今日1日の学校の様子等を話してもらい、楽しく過ごせた。

 

哲也「んじゃあね皆 また退院できたら。」

 

琴音「ばいばい!」

 

渚「なんかあったら連絡よこしなさいよ~」

 

俺は手を振りながら皆を病室から出るのを見送った。

 

哲也「ふぅ、それにしてもまだ痛むや・・・硬式って怖いな~やっぱし・・・・・・」

 

俺は頭を触りながらしみじみそう思っていると、再びドアがノックされる音がした。

 

哲也「はい?」

 

「哲也!ボク!木綿季だよ!」

 

哲也「っ!?」

 

ゆ、木綿季・・・・・・!?こんな時に来やがって・・・・・・!!!!

 

哲也「・・・・・・・・・どうぞ・・・・・・・・・」

 

木綿季「大丈夫なの!?具合は!?」

 

哲也「・・・・・・まぁまぁかな・・・・・・」

 

木綿季「そっか・・・良かった・・・致命傷じゃなくて・・・・・・」

 

そう言って木綿季は病室内の椅子を俺のいるベッド横に置き、そこに座った。

 

木綿季「ボクずっと心配してたんだよ?大丈夫かな大丈夫かなって。」

 

哲也「・・・・・・そうか・・・・・・」

 

木綿季「?哲也?反応薄くない?」

 

哲也「・・・・・・こんなもんだろ・・・・・・いつも・・・・・・」

 

木綿季「そんなはずないけど・・・・・・」

 

・・・・・・話していて嬉しくもなんともないのは始めてだ、心のドキドキ感もない、頭が活性化されない、何も起こらない、寧ろ顔も見たくない、いままで何人もの人間と会話をして来たが、まさか木綿季相手にこんな現象が起こるなんて思っても見なかった。

 

木綿季「あ、そうだ、ねぇねぇ!今度部活がオフの時、どこか遊びに行こ!ボク映画見たいな!」

 

哲也「・・・・・・1人でいけば・・・・・・大体大会前にオフなんかねぇよ・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・どうしたの?熱でもある?」

 

哲也「・・・・・何でもねぇよ馬鹿野郎・・・・・・」

 

俺はそう言って木綿季のいない方向に顔をやった。

 

話していて辛い、振られてそれを木綿季のせいにするって訳では無いが、大好きな木綿季に振られてすぐに切り替えられる程俺は完璧な人間ではない。

 

木綿季「あ、そうだ、哲也 お腹すいてない?ボク丁度リンゴ持ってきてあげたんだ!」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「じゃあ今剥いてあげる!!!!見ててね~ボク結構こういうの器用に出来るんだから~♪あ、お皿借りるね~♪」

 

そう言ってリンゴの皮をむき出した木綿季、俺は何の返答もしてないのに何なんだこいつ。

 

・・・・・・・・・・・・なんか・・・・・・・・・無性にイライラしてきた・・・・・・・・・なんでだ・・・・・・・・・・・・なんでこんなに俺に構うんだこいつは・・・・・・・・・俺のことが好きでもなんでもないくせに・・・・・・・・・!!!!!!!!

 

木綿季「~♪」

 

好きでもないなら構うなよ・・・・・・!!!!だから・・・・・・だから俺みたいに一緒にいるだけでぬか喜びするような奴が産まれるんだよ・・・・・・!!!!!!!!

 

木綿季「出来たぁ!!見て見て!兎さんだよ!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・木綿季がそばに居るだけでこんなにイライラするなら・・・・・・・・・・・・・・・もうこうするしかないのかな・・・・・・・・・・・・

 

木綿季「はい!」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「1人じゃ食べにくい?それじゃあ食べさせてあげるね!はい!あーん♪」

 

・・・・・・・・・・・・そうだ・・・・・・・・・両想いの木綿季がこの先確定で幸せになれる未来があるなら・・・・・・・・・俺だってもうイライラしない未来を手にしたっていいじゃねぇか・・・・・・・・・なんだ・・・・・・・・・・・・こんな簡単な事だったのか・・・・・・・・・・・・ククク・・・・・・・・・・・・

 

木綿季「あーん♪」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・なんだよ・・・・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「へ?」

 

哲也「余計なお世話なんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

木綿季「っ!?」

 

俺はそう叫んで皿を持つ木綿季の手を弾き飛ばした、リンゴが乗っていた皿は高い音を出し割れた。

 

木綿季「な、何すんのさ!?」

 

哲也「聞こえてないのか!?余計なお世話だっつってんだよこの野郎!!!!!!!!」

 

木綿季「余計なお世話!?だって哲也が食べにくそうにしてたからボクは・・・」

 

哲也「誰がリンゴ食べたいなんて言ったか!?お前の耳は都合のいい幻聴が聞こえるイカれた耳なんだな!!!!!!!!!!!!」

 

木綿季「そんな言い方ないでしょ!?」

 

哲也「何が『ボクが哲也のお世話をしてるんだもん!!』だよ!!!!勝手に世話してなに保護者ぶってんだよてめぇはよ!!!!!!!!」

 

木綿季「だ、だって・・・・・・」

 

哲也「この際だからハッキリ言わせてもらう!!!!!!!!!!!!俺はなぁ・・・・・・・・・・・・・・・・゛お前なんか大っ嫌い゛なんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

木綿季「っ・・・・・・・・・・・・!?」

 

そう、これが俺が出しだ答えだ、こうすれば、木綿季は勝手に俺から離れる、そうすれば、俺は二度とイライラすることが無くなる、胸がキリキリと痛むが、これでいいんだ、これで。

 

哲也「いつもいつも必要以上に付きまといやがって!!!!お前といると虫酸が走るんだよ!!!!!!!!もう顔も声も何も見たくないし聴きたくねぇんだよ!!!!!!!!二度と俺に関わるんじゃねぇ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

頭の痛みに耐えながら叫び続けていると、木綿季は勢いよく立ち上がり、走って病室から去っていった。

 

その木綿季の目には、地面に流れ落ちる程の涙を浮かべていた。

 

なんで泣いてんだよ、意味がわかんねぇ、まぁあんだけ罵倒すればメンタルが弱いやつなら泣くよな、普通は。

 

ともかくだ・・・・・・・・・・これで・・・・・・これで俺はもうイライラしないで済むんだ・・・・・・ククク・・・・・・ははは・・・・・・はははははは!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時、俺の目から流れ落ちる液体の正体が何かということを、俺は理解しようとはしなかった。




はい、という訳でsideAはモヤモヤしたまま終わらせて頂きました。

振られてしまった哲也は、この先どのように過ごしていくのだろうか。

そして木綿季が何度も呟いていた言わなきゃいけなこととは?

今現在急ピッチでsideBの製作を行っています!!なので次の話を上げるまで本編の方はあげられないことになると思うのですがそこはご了承ください!!

感謝の言葉はsideBの程で述べさて貰おうと思っています!!それでは!!!!


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2周年記念作品 sideb 告げられる思い~The Permanent Oath and Love~

大変長らくお待たせいたしました!遂に二周年記念作品sidebでございます!

かなり書きたいことを書いた結果、合計文字数が5万5千を超えるということになってしまい、ここまで時間をかけさせてしまいました、申し訳ありません!

あと本当に長いので一気読みではなく、所々で休憩を入れるのを推奨します。

ではどうぞ!


『うぇーん!!』

 

『やーい!男女ー!!!!』

 

『女のくせにボクとか使いやがって!このオカマ!!』

 

『ボクは女だもん!!!!』

 

『だったら服脱いでみろよー!』

 

『こらぁ!!!!何やってんだお前らぁ!!!!』

 

『うわっ!?哲也だ!逃げろ!!!!』

 

『殺されるぅ!!!!』

 

『ぐすんっ・・・・・・えぐっ・・・・・・』

 

『大丈夫?木綿季ちゃん?』

 

『哲也君・・・・・・ボク・・・・・・ボク・・・・・・!!!!』

 

『泣かないで木綿季ちゃん!俺、泣いてる木綿季ちゃんなんか嫌いだよ!俺さ!木綿季ちゃんをいじめる奴は全員ぶっ飛ばす!!!!だから、もう木綿季ちゃんも泣かないでね?』

 

『・・・・・・うん!約束だよ!』

 

『うん♪約束ね♪』

 

小2くらいかな?この時の俺はただただ親友のその子を守りたい一心だった、ただそれから時が経ち、それは守るから俺のものにしたいに変わったのだったが、俺の想いは儚く散った。

 

散った花は二度と咲かないのと同じで、俺はもう二度と、同じことは思わないだろう、これから先ずっと・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「っ!!!!」

 

夢の内容に驚いた俺は、良くある身体を勢いよく起こしながら起きた。

 

・・・・・・・・・何が泣かすやつは俺がぶっ飛ばすだ・・・・・・俺がその加害者になっちまってんじゃねぇかよ・・・・・・・・・

 

哲也「・・・・・・・・・そう・・・・・・・・・人は(想い)をいくら植えようと・・・・・・何もわからないやつがそれを吹き飛ばすんだ・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

俺が入院してたのはものの1日で、その次の日には退院できた、まぁ包帯は取れだが運動は昨日入れて5日は禁止とのこと、まぁ大会は2週間後の土曜だ、まぁ間に合うだろう。

 

俺はいつも通り、母さんと姉ちゃんと朝飯を取っていた。

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

渚「怪我の具合はどうなの?」

 

哲也「怪我は大丈夫だよ、少しの間運動禁止だけどね。」

 

美咲「スポーツやってる上で怪我は避けられないからね、気をつけるんだよ?渚もよ?」

 

哲也・渚「はーい。」

 

美咲「そう言えば哲也、木綿季ちゃんとはどう?」

 

哲也「・・・・・・どうもこうも、あんな奴どうでもいいよ。」

 

渚「へ?」

 

哲也「元々、俺はアイツのこと大嫌いだし。」

 

俺はあの日以降、心の中のアイツが好きという気持ちを封印するため、あいつの事はとことん嫌うことを決めた、そうすれば自然と俺はアイツのことが嫌いになり、好きなんて気持ちも無くなり、イライラもしなくなる、そうすれば良いんだ、それで。

 

渚「っ!?あ、あんたどうしたの!?」

 

美咲「あら、喧嘩したの?仲直りしなくちゃね、゛むこう数年間は会えない゛んだから。」

 

哲也「へ?なんかあんのアイツ?」

 

渚「それも聞いてないの!?木綿季ちゃん2週間後には゛留学でイギリスに行くのよ゛!?」

 

哲也「っ!?」

 

い、イギリス!?しかも2週間後!?聞いてな・・・・・・・・・・・・いや、俺には関係ねぇんだ、俺は木綿季の事が大嫌いなんだから。

 

哲也「へー、そうなんだ。」

 

美咲「本当に何も聞いてないのね、どうしたのかしら、早く言わきゃって言ってたのに、言う前に喧嘩してたんじゃ仕方ないか、哲也?早く謝んなさいよ?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・仲直りなんかいらねぇよ・・・・・・・・・大嫌いなんだから・・・・・・・・・」

 

渚「哲也・・・・・・・・・」

 

まぁ生成するよ、2週間後には消えて、しかも留学ってことはしばらくいなくなるのは確定だ、運は俺を味方してるみたいだな。

 

哲也「さぁて、食べ終わったし学校の準備してくるわ。」

 

俺は食器を台所に置き、自分の部屋に置いた。

 

美咲「哲也ったらどうしたのかしら、お年頃の男の子は難しいわね~」

 

渚「そ、そうだね!全く哲也も素直になれないんだからね~!私も準備しちゃうね!」

 

俺が食事を終え十数分後、いつも通り学校に向かう。

 

渚「ねぇ、あんたどうしたのよ?この前は好きだって言ってたのに、もう心変わり?」

 

哲也「・・・・・・知らね・・・・・・」

 

渚「ちょっ!?あんたねぇ!!!!」

 

俺は少し早足に歩いた、そして少し行くといつもいつもアイツと会っちまう曲がり道に着いた。

 

渚「あ、もうこの際だからここで謝っちゃいなよ!そろそろ来る頃でしょ!!!!木綿季ちゃん!!!!」

 

哲也「知るかよんなの、勝手にしてくれ。」

 

そう言いながら歩いてると、曲がり道から姉ちゃんの言った通りアイツが出てきた。

 

渚「あ!ほら!ねぇね!木綿季ちゃん!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「っ・・・・・・・・・・・・」

 

俺が木綿季を人睨みすると、怯えた顔をして木綿季は走ってどこかへ行った、へっ、いつもなら飛びついてくるアイツも今ではこんなもんか、あーもう気が晴れた、朝でもアイツの相手しないで済むのは嬉しいもんだ。

 

渚「そ、そんなに酷い喧嘩したわけ?」

 

哲也「喧嘩じゃねぇ、ただ俺が一方的にキレただけだ。」

 

渚「なら尚更謝る必要あるじゃない!!」

 

哲也「いらねぇよんなもん、このままさっさとイタリアにでもアメリカにでも行ってもらいたいもんだね。」

 

渚「あんたね~!!!!」

 

哲也「ほら行くぞ姉ちゃん、置いてくぞ。」

 

渚「あ!?こら待ちなさい!!」

 

そうだ、さっさとどこへでも行ってくれ、今すぐ俺の目の前から消えろ、2度と現れないでくれよ、あ、そうだ、また別に好きな人探してみるか!ていうかもういっそ次告られて可愛かったらOKしちゃうか!!!!はっはっはっ!!!!人気者は辛いな~♪

 

まぁ、待ってりゃ告白くらい来るだろ、まぁとりあえず2週間後だな、そっから俺の第2の人生がスタートするんだ!!

 

渚「じゃあね哲也、悔いの無いようにすんのよ?」

 

哲也「はいはい。」

 

俺は学校に着き、姉ちゃんと別れ、クラスに入った、どうやら教室にはアイツはいないみたいだ。

 

哲也「うーす。」

 

琴音「あ!主役が来た!!!!」

 

哲也「?俺誕生日だっけ?」

 

飛鳥「ちげぇよ馬鹿。」

 

鈴奈「君も聞いてるだろ?木綿季の話。」

 

明日奈「私達も最近知ったんだ・・・・・・・」

 

珪子「悲しいです・・・・・・」

 

詩乃「やっぱり木綿季がいなくなるのは寂しいわね・・・」

 

里香「とう言う訳で、今度クラスで木綿季のお別れ会やるんだけども、そこで木綿季にサプライズとして何か送ろうと思ってるのよ、だから、クラス全員から500円を集めてるんだけども、哲也からもカンパしてもらえない?あ、あんたは木綿季と1番仲良いから1000円貰おうと思ってるんだ!!」

 

・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・どいつもこいつも勝手に決めやがって・・・・・・・・・

 

哲也「あっそ、勝手にやってれば。」

 

明日奈「へっ!?哲也君!?」

 

鈴奈「そんなに酷い喧嘩してるのかい!?」

 

哲也「ちげぇよ、つうか勝手に金を集めようとしてるんじゃねぇよ。」

 

里香「あ、あんたねぇ!?喧嘩してるとしても留学するのよ!?留学!!!!しばらく帰ってこないんだから仲直りして謝っときなさいよ!!」

 

哲也「うるせぇな!!!!何も分かんねぇ奴が口出して来てんじゃねぇよ!!!!」

 

里香「あ、あんたねぇ!!!!!!!!」

 

鈴奈「喧嘩は止めろ2人共!!哲也!!!!僕達が勝手に君から倍のお金を集めようとしたのは謝るが、そんな言い方は無いだろ!?」

 

哲也「そんだけ金が欲しいならだったら出してやるよ!!!!ほら!!!!」

 

俺は財布を取り出し、その中から100円玉を取り出し机に叩きつけた。

 

飛鳥「・・・・・・お前・・・・・・」

 

珪子「哲也さん・・・」

 

哲也「もうこれ以上あいつの事で話しかけてみろ!!!!2度と口聞かねぇからな!!!!」

 

琴音「哲也・・・・・・」

 

明日奈「哲也君・・・・・・」

 

ったく朝からイライラさせやがって・・・・・・勝手に人から倍の金むしり取ろうとしてんじゃねぇよ・・・・・・バイトも出来ねぇ俺がそんな大金簡単に出せると思ってんじゃねぇよ・・・・・・

 

でも助かったよ、俺の座席は1番後ろの窓側、隣は詩乃で近くにアイツはいない、だから俺には何の害もない。

 

哲也「ちっ・・・・・・・・・・・・」

 

詩乃「哲也・・・ごめんなさいね・・・貴方の気持ちも知らないで・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・気にすんな・・・・・・俺だって悪かったな・・・・・・朝から喧嘩しちまって・・・・・・」

 

その後、朝のホームルーム。

 

凛「皆、知ってる人も多いと思うんだけど2週間後、木綿季さんがイタリアへ留学の為、この学校及び、クラスを去ることになりました・・・・・・もうずっと前から決まってたことで、どうしてもその分野の勉強をしたくて、ずっと前から勉強を続け、遂にその日が近づいてきました・・・・・・木綿季さん、皆へ一応話があればどうぞ。」

 

木綿季「はい。」

 

ちっ、どうでもいい、そんなんです時間使うなよ。

 

木綿季「えっと、ボクはこの度イタリアに留学することになりました、留学は1年生の頃からずっと考えていてこの時期に留学することになりました、この学校から去るのは悲しいし寂しいけど、それ以上にどうしても勉強したいことがあって、ボクはこの事を決めました、残り2週間ちょっとしかここにいられなくて多分そんな時間あっという間だけど、そのあっという間の時間にボクともっと話しかけてもらえれば嬉しいです、最後に大きな思い出を作ってあっちに行きたいので、残り少ないですがよろしくお願いします。」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

詩乃「ねぇ、哲也。」

 

哲也「ん?」

 

詩乃「・・・・・・いや、止めとくわ、また怒らせたら悪いし・・・」

 

哲也「そうか。」

 

凛「はい、私はずっと前からこのことは知っていたのですがやっぱりこうしていなくなるって考えるのは寂しいよね・・・・・・だから!!残りの時間は木綿季さんにいっぱい思い出作ってあげようね!!ね!哲也君!!!!」

 

詩乃「あ・・・・・・」

 

哲也「ちっ・・・・・・・・・」

 

凛「ふふふ、やっぱり悲しいよね、それじゃあ皆!寂しくならないよう!!!!悔いの残らない生活を送ってね!!!!号令!!!!」

 

イタリアでもどうでもいいがさっさと2週間後になんねぇかな、土曜だったら俺の大会と被って親に無理やり見送りさせられなくて良いし。

 

朝のホームルームを終えた俺達は廊下で翔と新井と話していた。

 

新井「いやぁビックリだな!!留学だってよ!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

翔「・・・・・・さっきの話悪いが廊下から聞かせてもらってた、喧嘩でもしたのか?」

 

哲也「・・・・・・喧嘩でもなんでもねぇ・・・・・・ただアイツに大嫌いって言っただけだ。」

 

新井「っ!?」

 

翔「お、お前!?本気か!?」

 

哲也「いやぁ嬉しいよ!!2週間後にはアイツはいなくなってんだ!!!!最高の気分だ!!!!」

 

翔「お前本当にそれでいいのか!?何があったかは知らんがそんな現実逃避みたいな言動・・・」

 

哲也「何言ってんだよ!!元々だ元々!!!!はっはっは!!!!」

 

新井「どうなっちまったんだこいつ・・・・・・?」

 

哲也「さぁ1時間目だ!行くぞー!!!!」

 

そう、2週間の辛抱だ、この2週間耐えれば俺の目の前からも地域からもアイツは消える、そうすりゃイライラしないで済む、そんでアイツは須郷と付き合えばアイツはアイツで幸せになれる、もうどうでもいいいいが俺は何て良い奴なんだろうな、他人の幸せも考え、自分の幸せも呼べるなんてなんて知恵者なんだ。

 

「ここの解き方は・・・」

 

哲也「詩乃、どう解くのか教えてくれよ。」

 

詩乃「えぇ、良いわよ、ここはね・・・・・・」

 

哲也「ふむふむ、なるほどね、流石詩乃だな、わかりやすい、ところでよ。」

 

詩乃「何?」

 

哲也「・・・・・・怒んないから言ってくれ、さっきお前か言おうとしたこと。」

 

詩乃「・・・・・・・・・何があったの?あんなに仲の良かった2人が今日1日も目も合わさないし、木綿季は木綿季で私達の方を見ようとしないし、喧嘩したの?」

 

哲也「・・・・・・・・・ただ俺は思ったことを言っただけど、そしたらアイツが勝手に俺から遠ざかってくれたんだよ。」

 

詩乃「なんて言ったの?」

 

哲也「大っ嫌いって。」

 

詩乃「っ!?」

 

哲也「んで、2度と俺に近づくなとも言った、声も聞きたくない顔も見たくないってな。」

 

詩乃「あ、貴方ねぇ!!」

 

「こら!!そこ!!騒がしいぞ!!!」

 

詩乃「あ、すいません・・・」

 

哲也「とにかくそんな訳だよ、把握よろしく。」

 

詩乃「じゃあもう仲直りなんて・・・」

 

哲也「するつもりナッシング♪」

 

詩乃「・・・・・・そう・・・・・・私から言えるのは・・・・・・後悔しないでよね?私が知ってる哲也はただ真っ直ぐに目の前を突き進む猪突猛進を絵にしたような男なんだから、2週間後にやっぱりこうしておけばなんて悔やむ貴方なんか見たくないからね。」

 

哲也「忠告ありがとよ、まぁ後悔なんかしないから大丈夫さ。」

 

詩乃「なら良いんだけどね・・・・・・」

 

後悔なんかしない、むしろ喜ぶさ、俺の幸せが来るんだから。

 

哲也「そう・・・・・・幸せがな・・・・・・」

 

詩乃「哲也?」

 

哲也「何でもないよ、じゃあ次ここ教えて~」

 

詩乃「え、えぇ、ここはね?」

 

そんな感じでいつも通り詩乃に勉強を教えて貰いながら授業をこなした。

 

時刻は昼、俺は屋上でいつもの3人+和人で昼飯を食べていた。

 

和人「哲也、聞いたんだが・・・・・・お前本当にそれで良いのか?」

 

哲也「え?何が?」

 

和人「何がって・・・」

 

哲也「まぁ2週間後にはしばらく目の前にアイツが現れることはねぇんだ、どんだけ行くの?」

 

翔「聞いた話、5年間はあっちにいるらしい、なんでもこっちでも勉強はしてるがあっちの方が分野が進んでるからそれら全てを頭に入れるのにそれ位はかかるプランらしい。」

 

哲也「5年!?やったね!!!!そんな長い時間顔合わさなくて良いんだな!!!!」

 

新井「・・・・・・・・・お前無茶してないか?」

 

哲也「あ?何がだよ?」

 

新井「なんか顔が強ばってるぞ?野球で言うならピンチの場面のお前っつうか・・・・・・分かるよな翔、言いたい事。」

 

翔「・・・・・・・・・俺からは何も言わない、コイツが選んだならそうすれば良いんだよ、俺が哲也に口出しするのは頭の悪さとリードの時だ。」

 

新井「翔・・・・・・・・・」

 

哲也「あんがとよ翔、助かるよ。」

 

和人「哲也・・・後悔するなよな・・・・・・」

 

哲也「詩乃にも言われたが、後悔なんざしねぇよ、だって、嬉しいからな!!!!はっはっは!?げほっごほっ!!!!」

 

俺は笑ったと同時にとてつもない胸の痛みに襲われた、思わず胸を抑え咳き込んでしまった。

 

翔「どした?怪我の次は風邪か?気をつけろよ~エース候補なんだからよ。」

 

哲也「はぁ・・・あ、あぁ、任せとけよ、怪我が治り次第すぐ復帰するからよ!!」

 

新井「期待してるぜエース!!お前がいればそれなりまでは行けんだろ!!」

 

和人「大会はいつなんだ?」

 

哲也「2週間後の土曜だよ。」

 

和人「ありゃ、それじゃあ見に行くの遅れるな、木綿季のフライトと被ってる。」

 

哲也「そうなん?まぁ無理に来ないでもいいからな?アイツ見送って帰ってもいいし。」

 

和人「まぁ時間を見て決めるよ、頑張れよ。」

 

哲也「おう!!!!」

 

それにしてもさっきの胸の痛みは何だったんだ・・・・・・?まるで俺の声を拒否るするみたいな感じだったが・・・・・・

 

いや、そんな胸の痛みある訳ねぇか、聴いたこともねぇよそんな痛みの仕方。

 

・・・・・・・・・深読みしすぎか、多分むせたかなんかだよな。

 

よぉし!目指すは甲子園!!!!俺らが行ってやるぜ!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あれから5日経った日曜日、俺は練習に復帰することになり、早速投げ込みに。

 

翔「んじゃまずストレート、カーブ、フォークと色々と試すぞ。」

 

哲也「おう。」

 

充分にキャッチボールをこなし、肩を暖めていざピッチング。

 

翔「んじゃまずストレート。」

 

哲也「あいよ。」

 

あの胸の痛みが起きた日から数日経つがあれっきり胸の痛みは起きない、むしろ絶好調だ。

 

哲也「よいしょぉ!!」

 

翔「おっ、ナイスボール、数日のブランクも諸共しないんだな。」

 

哲也「たりめぇよ!!!!」

 

怪我開けとは思えぬ好調に俺も少し驚くレベルに調子が良い、一体あの時の胸の痛みは何だったんだろうか。

 

まぁ、偶にある変な反応だろうな、皆もあるだろ?よく分からないところが痛む感じ、多分それだ。

 

今日は週末、後一週間もすれば俺のイライラも晴れることになる、しかも今日はいよいよスタメン発表の日だ、にしても大会とアイツのフライトが被って良かったよ、俺も見送りに行かないで住むからな。

 

哲也「んじゃあフォーク!」

 

翔「おう。」

 

そう、恋愛なんかするもんじゃねぇ、俺には野球があればいいんだ、野球があればそれで。

 

俺はこの日最高のキレのフォークを投げながらそう思った。

 

~数時間後~

 

新庄「練習お疲れさん、さてと、いよいよ来週は大会だ、てなわけでだ、スタメンを発表するぞ。」

 

監督のその発言に周りはワクワクした声と懇願する声が聞こえてくる、まぁ、俺は言わずもがな・・・

 

新庄「まず一番は哲也だ。」

 

哲也「はい!!!!」

 

新庄「頼むぞ、怪我開けで辛いかもしれないが踏ん張れよ。」

 

哲也「おまかせあれ!!!!」

 

新庄「・・・・・・ところでなんだがな?お前、土曜って言えば紺野のフライトの日だろ?初戦の相手はお前抜きでも余裕で勝てる相手だし、フライト見送りに行くか?」

 

哲也「はぁ!?何いってんすか!?あんな奴のことなんかどうだっていい!!!!俺はエースなんですよ!?エースが試合に望まないでどうするんすか!!!!」

 

新庄「そ、そうか?なら頼んだぞ。」

 

何を言うのかと思えば笑っちゃうぜ、エースが試合欠場してアレの見送り?野球の神様に天罰もらっちまうよ。

 

新庄「二番は翔。」

 

翔「はい。」

 

そして、次々と番号が読み上げられ、スタメンとベンチ入りメンバーが決まった。

 

新庄「よし、今回はこの布陣で戦ってくぞ、すまないがこれから大会終わるまではスタメン陣中心の練習にする、周りも練習してもらうがサポート多めになるかもしれん、そこは申し訳ない。」

 

新井「監督?聞いたんすけど土曜台風近づく予定なんすよね?どうなるんすか?」

 

哲也「えぇ!?台風!?」

 

新庄「あ、そうだ、新井の言う通り土曜は台風が直撃する恐れがある、そうなったら試合は無しになって順延することになる、そこは覚えておけよ。」

 

哲也「ちぇー、台風来ないでほしいな~」

 

翔「まぁ良いじゃねぇか、そしたらまた1日じっくりと作戦考えられるんだからさ。」

 

哲也「それもそうか・・・」

 

新庄「良し、それじゃあ頑張っていくぞ、皆、んじゃ今日は終わりだ。」

 

まぁ台風ならしゃあないか・・・そしたらそれで翔の言った通り作戦を錬れるしな。

 

哲也「お疲れー」

 

翔「お疲れさん。」

 

新井「んじゃな~」

 

俺はいつもの3人で帰路に付いていた。

 

新井「・・・・・・台風になったら行くのか?」

 

哲也「どこに?」

 

新井「・・・・・・フライトの見送りに。」

 

哲也「けっ、なんでわざわざ行かなきゃなんねぇんだよ、家で翔と通話しながら作戦練るわ。」

 

新井「お前本当にそれでいいのかよ!?あんだけ仲良かったのにどうしたんだよ!?」

 

哲也「あー!?んなの演技だえ!ん!ぎ!!!!騙されてだっさいなぁお前も!!!!」

 

新井「お前なぁ!!!!」

 

翔「・・・・・・まぁ、お前の人生なんだからお前が選べよ、どうするかは。」

 

哲也「まぁそん時は頼むな翔!」

 

翔「おう。」

 

新井「あぁもう知るか!!!!勝手にしやがれ!!!!」

 

哲也「勝手にしまーす、試合の時は援護頼むぜ~新井。」

 

新井「打ってやるよ!!打ってやるからお前は・・・・・・・・・いや、止めとくよ。」

 

哲也「?なにが?」

 

新井「何でもない、んじゃな哲也、翔。」

 

哲也「おう、またな。」

 

翔「また。」

 

俺と翔は新井と別れた後に、それぞれ家に帰った。

 

哲也「ただい・・・」

 

「good evening 哲・・・」

 

哲也「やかましい!!!!」

 

俺は突っ込んでくる物体に向かって蹴りを入れた、蹴りを入れた物体・・・・・・基親父は顔面を蹴られ半泣きだ。

 

一輝「ぐっ、流石哲也だな、こんばんはジャンピングハグを蹴って交わすとは・・・」

 

哲也「いい歳してんだから止めやがれ!!姉ちゃんにもやんのか!?」

 

一輝「前渚にやったら殺されかけたからもうやらない・・・」

 

哲也「はぁ・・・これが親父とは情けない・・・」

 

俺は荷物を部屋に置き、リビングへ向かった。

 

渚「あ、来た。」

 

哲也「おまたー」

 

美咲「哲也?お父さん泣いてるわよ?渚の次は哲也が反抗期なのかって。」

 

一輝「美咲・・・お父さん悲しいよ・・・!!!!」

 

美咲「よしよし。」

 

哲也「いい歳こいた夫婦が子供の前でイチャつくな!!!!」

 

一輝「まだ30代だもーん!!!!」

 

哲也「ムカつく・・・!!!!」

 

美咲「さて、哲也も来たしご飯にしましょ、はい、いただきます。」

 

3人「いただきまーす。」

 

哲也「はむ・・・やっぱし練習の後の飯は美味いな~!!」

 

美咲「いっぱい食べて体を大きくしてね、プロに行くのが夢なら今よりふた周りくらい大きくならなきゃね!」

 

渚「まぁ、姉の私から言わせてもらえば今のままじゃまだまだプロなんて遠い世界ね、せいぜい頑張んなさい。」

 

哲也「るせぇ、姉ちゃんも良く食ってる癖に胸は小さいんだな。」

 

渚「るさいわね!!」

 

一輝「まぁ、母さんもちょっと小さいしな、はっはっは!!!!」

 

美咲「あなた?後でじっくりとお話しましょうね~♪」

 

一輝「はい・・・・・・」

 

哲也「お熱いようで・・・」

 

・・・・・・少し前まではこの光景を夢見たことが何度もあった、でも今ではまさに夢のまた夢と化した、もうこんな光景を見たところで、羨ましくも思わないだろうしね。

 

渚「あ!そうだ!ねぇお父さん!哲也ったら木綿季ちゃんと喧嘩して今口聞いてないのよ!!どうにか言ってやって!!!!」

 

哲也「あ!馬鹿!!!!余計なこと言うんじゃねぇよ!!!!」

 

一輝「なんだ?どうせ些細な痴話喧嘩だろ?」

 

哲也「んなんじゃねぇよ!!ったく、ほっといてくれよ!!!!もう思い出したくもない!!!!あんな奴のこと!!!!」

 

一輝「おー今回はいつにもまして怒ってるな。」

 

美咲「木綿季ちゃん悲しんでるんじゃない?誤ったら?」

 

哲也「だから!!!!俺は悪くねえっつの!!!!」

 

一輝「分かった分かった、そう怒るな哲也、父さんから助言出来んのは、もうこの先木綿季ちゃんには暫く会えねぇんだから、仲直りするなら今しかねぇぞ?後一週間しかないぞ?チャンスは。」

 

哲也「・・・・・・別にどうもしねぇよ、むしろラッキーだね、消えてくれて。」

 

渚「哲也!!!!」

 

哲也「・・・・・・悪い・・・・・・この件はほっておいてくれ・・・・・・」

 

俺はその後、無口のまま食事を続け、食べ終えたら食器を洗面台に持っていきすぐさま部屋に行きベッドに倒れ込んだ。

 

哲也「・・・・・・・・・・・・ちっ・・・・・・・・・・・・」

 

はぁ・・・・・・なんで何だろうな・・・・・・何で叶わぬ恋なんかしちまったんかなぁ・・・・・・俺は・・・・・・

 

・・・・・・悩んでても仕方ねぇか、少し自主練でもしに行くか・・・・・・

 

そう思い部屋を出ると、目の前には親父が立っていた。

 

一輝「おっ、ベストタイミング。」

 

哲也「?」

 

一輝「いや何、ちょっとお父さんのアドバイスをと、思ってね。」

 

哲也「・・・・・・要らねぇよ、んなもん。」

 

一輝「まぁまぁ、これは渚からも頼まれてんだ。」

 

哲也「姉ちゃんに?」

 

一輝「そっ、哲也が後悔しないようにしてくれってな。」

 

哲也「ちっ、余計なことを・・・・・・」

 

一輝「そう怒るなって、ほら、少し庭にでも行って話そうぜ。」

 

哲也「わぁったよ、付き合えばいいんでしょ付き合えば。」

 

俺は仕方なく親父の話に付き合うことにし、一緒に庭まで向かった。

 

一輝「・・・・・・んでだ、今してる喧嘩はそんな酷いのか?」

 

哲也「別に、喧嘩じゃねぇし。」

 

一輝「じゃあどうしてそんなに怒ってんだよ?」

 

哲也「それも別に変わりはない。」

 

一輝「んじゃあ聞くが、お前今朝木綿季ちゃんのこと嫌いって言ったらしいな、それは本心なのか?」

 

哲也「・・・・・・あぁ、本心だよ、あんな野郎・・・・・・」

 

一輝「まぁならお前がどう思おうが構わねぇがな・・・・・・まさかお前、木綿季ちゃんに好きな人がいて、それがお前じゃないからって嫌い、なんて舐めたこと言ってんじゃねぇだろうな?」

 

哲也「っ・・・・・・・・・んなわけねぇだろうが、んなめめっちぃ真似しねぇよ。」

 

一輝「・・・・・・俺の目をよぉく見て話してみろ。」

 

哲也「だから違うって言ってんじゃねぇかよ!!!!めんどくせぇな!!!!俺はもう高校2年だぞ!?なんで人間関係を親に心配されなきゃなんねぇんだよ!!!!!!!!」

 

一輝「ならお前の額にかいてる汗はなんだ?」

 

哲也「っ・・・・・・」

 

一輝「・・・・・・まぁ、お前が違うって言い張るなら、俺は何ももう言わねぇよ、だがな、失ったからって勝手に諦めんのは俺の息子としてはやって欲しくねぇな、もし本当に思ってるなら、奪い返すくらいの気でいてくれないとな。」

 

哲也「黙ってろ!!!!もう俺には関係の無い話なんだよ!!!!!!!!どこへでも勝手に消え去っちまえってんだよ!!!!!!!!」

 

一輝「・・・・・・・・・終わった後で泣いても知らねぇぞ。」

 

親父はそう言って家の中に入っていった。

 

哲也「クソッタレ!!!!!!!!」

 

俺は目の前の壁を思いきり殴った、痛みは感じはしなかった、けどそれ以上にあの親父の説教が腹が立った。

 

・・・・・・奪い返す?んな簡単な事言ってんじゃねぇよ・・・・・・運命の人だぞ?アイツにとっての、そんなやつかは奪い取れるほどの力量俺には無い、だから・・・・・・だから俺はこの道を選んだんだ・・・・・・俺も幸せになれて、木綿季も幸せになれる・・・・・・その道に後悔なんか・・・・・・後悔なんか・・・・・・

 

哲也「・・・・・・・・・・・・後悔・・・・・・・・・なんか・・・・・・・・・」

 

俺はこの時、ほんの少しだけあの時の胸の痛みの様なものが起こっていた。

 

~~~~~~~~~~~~~

 

現在、数日後の水曜日、アイツの留学まで着々と日は経っている、俺はあの時からも特に代わり映えしない毎日を送っている。

 

まぁ変わったとしたらクラスの雰囲気が少し変わったと言うとこだろうか、もうすっかりお別れ気分と言った感じだ。

 

俺は朝練を終えて屋上で1人寝転がっていた。

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

『まさかお前、木綿季ちゃんに好きな人がいて、それがお前じゃないからって嫌い、なんて舐めたこと言ってんじゃねぇだろうな?』

 

哲也「ちっ・・・・・・」

 

あぁその通りだよ、俺じゃないからだよ、だから嫌いって言ったんだよ、そうすれば俺のイライラが解消されると思ったからな、それの何が悪い?どうしようが俺の勝手だろうがよ。

 

哲也「さっさと土曜日になんねぇかな・・・・・・」

 

「まだそんなこと言ってるのか君は!!!!」

 

いきなり聞こえた荒らげた声、俺はその声の方を向くとそこには息を切らしながら立っている鈴奈が立っていた。

 

哲也「?なんだ鈴奈か、どした?」

 

鈴奈「なんだとはなんだ!!!!君は一体いつまで喧嘩を引きずってるんだ!!!!もう木綿季との別れはすぐそこまでに迫ってるんだぞ!?」

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・お前もか・・・・・・」

 

鈴奈「その言い草を聞く限り他の人からも説教されたみたいだね・・・心を変える気は無いのかい!?」

 

哲也「オフコース。」

 

鈴奈「っ・・・・・・哲也!!!!」

 

寝転がっていた俺の上に鈴奈は跨り俺のことを殴ろうとしたのか拳を握りしめた。

 

鈴奈「いい加減にしろ!!!!かれこれもう一週間以上経つが木綿季は変わり果ててたような暗さなんだぞ!?皆の前では明るく振る舞っているが一人の時なんか溜め息つきっぱなしなんだぞ!?原因なんか分かりきってる!!!!君だ!!!!!!!!」

 

哲也「俺がなんだ?アイツをレイプでもしたってか?」

 

鈴奈「っ!?ふざけるな!!!!」

 

哲也「・・・・・・なぁ・・・・・・もうほっといてくれよ・・・・・・俺のことなんか・・・・・・」

 

鈴奈「ほっとけるか!!!!木綿季を元に戻してくれ!!!!」

 

哲也「木綿季を助けるってんなら俺は適任者じゃないよ、もっと良い奴がいる、紹介しようか?」

 

鈴奈「じゃあ誰なんだ!?君以外に木綿季を助けられる人とは!!!!!」

 

哲也「クラスの運動もできて顔も良い優しくて勉強もできてお金持ちの坊っちゃんだよ。」

 

鈴奈「・・・・・・須郷とでも言うのか?」

 

哲也「だいせーかい。」

 

鈴奈「舐めてるのか!?確かに成績も良く運動もできて顔も良いとは思うが・・・・・・」

 

哲也「とにかく離れてくれ、さもないと、鈴奈に襲われたって後でクラスにいいばら撒くぞ?」

 

鈴奈「っ・・・・・・いいばら撒かれても構わない!!!!とにかく君以外にはありえないんだ!!!!」

 

哲也「だから・・・・・・俺じゃ・・・・・・」

 

何度も何度も否定する俺から食い下がろうとしない鈴奈、再び否定しようとすると、鈴奈は泣き出してしまった。

 

鈴奈「・・・・・・頼む・・・・・・頼むよ・・・・・・君以外じゃ・・・・・・君以外じゃ木綿季は助けられないんだよ・・・・・・!!!!だから・・・・・・!!!!」

 

哲也「鈴奈・・・・・・・・・乙女の涙には弱いんだが、今回ばかしは俺は力になれん、済まないな。」

 

ゆっくりと鈴奈をどかし、立ち上がった。

 

鈴奈「哲也・・・・・・頼むから・・・・・・木綿季を・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・ごめんな・・・・・・鈴奈・・・・・・」

 

俺は鈴奈の頭に手を置いた後に、その場を後にした。

 

悪いな、鈴奈、俺の言った通りにすりゃどうにかなると思うぜ?

 

俺はもう、アイツとは関係ないからな・・・・・・

 

哲也「・・・・・・心が痛むな・・・・・・こりゃ・・・・・・」

 

鈴奈の涙の訴えを無視した俺は、少しザワザワしてる教室に入った、するとそこにはアイツと鈴奈とを除くいつもの女性陣の中に、仁王立ちした飛鳥が俺を待ち構えていたかのように立っていた。

 

飛鳥「哲也ァ!!!!!」

 

飛鳥はそう叫ぶと俺の首を閉めてきた、しかも手加減抜きに。

 

哲也「っ!?」

 

飛鳥「お前・・・・・・いい加減にしろよ!!!謝ったらどうなんだ!?木綿季に!!!!」

 

哲也「ぐっ・・・・・・ば・・・・・・か・・・・・・シヌ・・・・・・」

 

琴音「飛鳥!?ほんとに死んじゃうから離してあげてよ!!」

 

明日奈「それじゃあ謝るものも謝れなくなっちゃうよ!!!!」

 

飛鳥「・・・・・・・・・悪い・・・・・・・・・」

 

飛鳥は手の力を緩めてくれたから、ようやく息を吸うことが出来た。

 

哲也「げほっ!!!!ごほっ!!!!」

 

飛鳥「さぁ!!!!早速謝ってもらうぜ!!!!」

 

里香「悪いけど、これも木綿季の為よ、我慢して謝りなさい。」

 

珪子「きっと哲也さんとの仲直りが木綿季さんへの最高の贈り物ですよ!!!!だから!!!!」

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・もう勘弁してくれよ・・・・・・皆・・・・・・」

 

詩乃「鈴奈はどうしたの?1人で屋上にいったはずよ。」

 

哲也「鈴奈も俺に言ってきたよ、木綿季に謝れってな、でももう俺には何も出来っこないんだ、だからもう俺に頼むは御門違いってやつだよ、だからアイツの慰めなら別のヤツに頼みな。」

 

飛鳥「じゃあお前以外の誰が慰めるってんだよ!!!!翔か!?新井か!?」

 

哲也「鈴奈にそれは言ってあるから鈴奈に聞いてくれよ、もうほっといてくれ、俺は疲れてんだから。」

 

飛鳥「なら木綿季はもっと疲れてんだぞ!!!!皆の前では明るく振る舞ってんのに一人の時の落ち込みようなんか見てられないレベルなんだぞ!?それをお前は・・・・・・!!!!!!!!」

 

哲也「・・・・・・せいぜい頑張ってくれよ。」

 

詩乃「哲也!!!!!!!!」

 

俺はその場から立ち去ろうと後ろを向いたが、詩乃に力強く肩を掴まれた。

 

詩乃「貴方の勝手で旅立つ木綿季があんな調子なんて私達からして見れば許しては置けないのよ!!!!一番仲のいい貴方との喧嘩のせいであんな木綿季を見なくちゃいけないなんて・・・・・・こっちも気分が参っちゃうのよ!!!!」

 

琴音「そうだよ!!!!木綿季の為だと思ってここは一肌脱いでよ!!!!」

 

明日奈「お願い!!!!哲也君!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・もう俺なんか必要ないよアイツに、だから俺のせいにするのは止めてくれよ、皆。」

 

飛鳥「お前じゃなかったら誰があぁさせたんだよ!!!!」

 

哲也「さぁな?聞いてみろよ。」

 

詩乃「その事を聞くと一言も口聞かなくなるのよ!!!!それにやっぱり哲也が木綿季を大っ嫌いなんて言うなんて信じられない!!!!絶対に裏があるはずよ!!!!」

 

哲也「裏も何もない、なーんもね。」

 

琴音「本当にそれでいいの!?」

 

哲也「・・・・・・もう俺には関係無い話なんだ、これ以上巻き込まないでくれよ。」

 

飛鳥「てめぇ・・・・・・もういい!!!!!!!!勝手にしやがれ、!!!!!!!!」

 

そう言って飛鳥は教室を出ていった。

 

詩乃「飛鳥・・・」

 

哲也「もうこの事で首は突っ込まないでくれ、頼むから。」

 

俺がそう言うと皆は何も言えなくなったのか俯いてしまい、俺はそれを勝手に承諾したと判断し、席に座った。

 

どうせ俺なんかいなくたって良いんだろ?俺なんか関係無い、ただ学校を去るのが嫌なだけだろ?それを俺のせいなんかにしないでくれよ、本当に。

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「オラァ!!!!」

 

新井「ぬおっ!?」

 

翔「ナイスボール!!」

 

あれから時は経ち昼休み、俺らは飯を食い終えると自主練として一打席勝負形式で練習を行っていた。

 

新井「いきなりんな飛ばすかよ~!!」

 

哲也「るせえ!!!!今日のイライラ全部お前にぶつけてやる!!!!」

 

新井「んな馬鹿な~!?」

 

翔「それを受けるのは俺なんだがな・・・・・・」

 

あぁ、至福の時だ、やっぱり今この瞬間、翔達と野球をするのが一番心が安らぐ、もう野球無しの生活なんか考えられない。

 

哲也「さぁ次行くぞ!!」

 

新井「えぇいかっ飛ばしてやる!!!!」

 

その頃、教室では・・・・・・

 

「もうお別れなんか早いよ~!!!!」

 

「留学なんかしないでよ~!!!!」

 

木綿季「ボクだって悲しいよ~!もっと皆でいたいよ~!」

 

「じゃあ俺と結婚すればここに・・・・・・」

 

木綿季「ごめんなさい♪」

 

「ガーン!!!!」

 

「振られてやんの~!!!!」

 

木綿季「あはは♪気持ちは受け取るね♪」

 

「しゅん・・・・・・」

 

「じゃあ俺は!?」

 

木綿季「ごめん!!!!」

 

「あぉぅ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴奈「・・・・・・やっぱり無理してるな・・・・・・顔が強ばってる・・・・・・」

 

飛鳥「だぁもうあの野郎!!!!謝れば済むものを・・・・・・!!!!」

 

和人「だけど哲也の口から聞いたんだろ?木綿季が大嫌っいって言ったって。」

 

詩乃「えぇ・・・・・・この耳でハッキリね・・・・・・」

 

琴音「木綿季が可哀想・・・・・・」

 

明日奈「でも哲也君があんなに言うんだもん・・・・・・絶対裏があるはず・・・・・・」

 

珪子「でもそれが分からなきゃ・・・・・・」

 

里香「・・・・・・さっき渚さんに会った時に聞いてみたけど、何の情報も得られなかったわ・・・・・・」

 

明日奈「木綿季・・・・・・哲也君・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木綿季「あ、ごめんちょっと先生に用があるから行くね!!」

 

「うん、行ってらっしゃい!!!!」

 

「うぅ・・・・・・やはり駄目だったか・・・・・・」

 

「やっぱ振られるよね~・・・・・・」

 

「この数日間で何人の男子が振られてんのやら・・・・・・」

 

「下手すりゃ100人切り行けるんじゃない?」

 

「かもね!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

教室を出た木綿季は、手のひらサイズの何かを手にし、1人黄昏ていた。

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

『お前なんか大っ嫌いなんだよ!!!!!!!!!!!!』

 

木綿季は何度もその言葉がリピートされる脳内の中、その何かを握りしめながら胸に手を当てまだまだ残暑の残る秋空を眺めていたのだった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~部活終わり・哲也の家~

 

哲也「97・・・98・・・99・・・・・・・・・100!!!!」

 

100回の腕立ての3セット、計300回を終え、休憩に入る。

 

哲也「ふぃ~終わった~今日のメニュー終わり~次はシャドーピッチングだな。」

 

手元にあるスポーツドリンクを飲み干し、俺はその場で横になった。

 

後2日か・・・・・・それでもうアイツは居なくなるのか・・・・・・まぁ、せいせいするよ、せいぜい勉強でも何でも頑張るこったな。

 

哲也「さて!シャドーでもやるか!!!!」

 

たそう思立ち上がろうとすると、携帯の着信音が鳴った。

 

哲也「?誰だ?もしもし?」

 

『あ、哲也君?』

 

哲也「なんだ明日奈か、どした?」

 

明日奈『あのね、今から近場の公園来れる?』

 

哲也「別にこれるけども?」

 

明日奈『時間は取らせないから、ちょっと会えないかな?』

 

哲也「構わねぇぞ、今から?」

 

明日奈『うん。』

 

哲也「分かった、すぐ行くよ。」

 

明日奈『それじゃあ私も待ってるね。』

 

にしても明日奈がこんな時間から呼び出すとは珍しいな・・・・・・アイツんち門限とか厳しいのに・・・・・・

 

あとにかく俺明日奈に言われた通り、近場の公園に急いで向かった、着いた時にはもう明日奈がベンチに座っていた。

 

哲也「よっ。」

 

明日奈「あ、哲也君、もう来てくれたんだね。」

 

哲也「まぁ、ちょっと急いで来たからね、こんな時間にお前が呼び出すなんてよっぽどの事だと思ってな。」

 

明日奈「これだけは言っておきたくて・・・・・・お母さんにも無理言って出てきたんだ・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・木綿季のことか?」

 

明日奈「・・・・・・うん・・・・・・哲也君だってもう言われ続けてうんざりしてると思ってるけど・・・・・・やっぱり、私から見ればこんな光景、おかしくて・・・・・・別に哲也君と木綿季の気持ちになってなくても、胸が痛くなって・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・なんでなんだろうな・・・・・・たった一言の言葉で俺らの関係はぶち壊しさ・・・・・・」

 

明日奈「哲也君が嫌いって言ったこと?それとも、何か木綿季に言われたの?」

 

哲也「まぁ・・・・・・そんな所だよ。」

 

明日奈「・・・・・・もう、仲直りする気なんて毛頭ないって感じなの?」

 

哲也「・・・・・・もう、良いんだ、俺達の関係は全部終わったんだよ、何もかもが。」

 

明日奈「哲也君は本当にそれでいいの!?私は思うの!!!!絶対に哲也君は無理してあんな態度取ってるんだって!!!!だから・・・・・・もっと自分に素直になって良いんだよ!?小学校の頃から汚れ役は決まって哲也君だったじゃない!!!!何で・・・・・・何でそんなに正義感が強いのよ!!!!」

 

哲也「素直にか・・・・・・確かに、俺はガキの頃から良くダチの尻拭いは多くしてきたさ、確か、明日奈が昔ガラスを何かの拍子に割った時も、俺がボールをぶつけて割ったって嘘言ったっけかな。」

 

明日奈「どんな時だって哲也君は馬鹿みたいに優しくていい人で・・・・・・でも、私はほとんど貴方が素直になった所を見たことは無い、今回の一件もそうなんでしょ?自分に素直になれないからあんな言葉言って・・・・・・良いの?もう水曜日の夜、もう余裕があるのはたった2日で、3日後にはもう旅立ってるんだよ?」

 

哲也「・・・・・・良いんだよ・・・・・・これで・・・・・・何もかもね・・・・・・俺が素直になった所で・・・・・・運命は変わりゃあしない・・・・・・あーあ、笑っちゃうぜ、十何年の想いが全部パーさ。」

 

明日奈「っ!?それって・・・・・・!?」

 

哲也「言わないでくれよな・・・・・・これ以上アイツの話はしたくない・・・・・・」

 

明日奈「哲也君・・・・・・」

 

哲也「ふっ、もう少し器用に生きれれば、俺も変われたのかな?」

 

明日奈「分からないよ・・・・・・どうしてそんなに気負いするのよ・・・・・・!!!!仮にでもプロを目指してる貴方が何でそんなに欲薄なのよ!!!!」

 

哲也「・・・・・・欲が無いからこそ、大学から声がかかるレベルになれたんじゃねぇかな・・・・・・」

 

明日奈「じゃあそれ以外の夢は掴めなくていいの!?いいじゃない!!!!ちょっとくらい欲望が多くたって!!!!木綿季には色んな夢があるのよ!?留学先で頑張って勉強してその分野の専門家になって、こっちに戻ってきて色んなことをして!!それでいて幸せな家庭を持って、その為に゛大好きな人゛のお嫁さんになることが木綿季の夢なのよ!!!!そんな3つの夢・・・・・・いや、欲望を持ってる木綿季が今まさにその欲望の為に飛び立とうとしてるのよ!?だったら哲也君がプロになるのを目指すのと一緒に、言えば良いじゃない!!!!その胸に秘めた気持ちを!!!!」

 

明日奈は今までに見た事のないような剣幕で俺に迫ってくる、確かに説得力はあるかもしれない・・・・・・しれないけども・・・・・・

 

哲也「プロ野球選手を目指してるのは全国に五万といる、その中でドラフトや入団テストで合格出来るのはほんの一握りなんだ、俺はそんな狭いもんに挑戦状を叩き込もうとしてるんだ、なら、それ以外の夢なんて叶わなくても良いだろって程度の物なんだよ、そう、幼馴染同士が付き合うなんてことは、プロになるのと同じくらい難易度の高い想いなんだ、俺に他に夢を見る価値なんてねぇんだよ・・・・・・」

 

明日奈「ある!!!!あるに決まってる!!!!夢を見るのは誰にだって平等に与えられてるんだよ!?もっと欲を持ってよ!!!!プロになってからどうしたいの!?最多勝とったり新人王取ったりしたいって言ってたじゃない!!!!それはプロ野球選手になるって夢と並ぶ夢なんじゃないの!?」

 

哲也「・・・・・・じゃあ、俺の夢はそれで終わりさ、プロになれたら新人王取って、最多勝取って、沢村賞も取ってさ、球界一のエースになる、それが俺の夢の全部だ。」

 

明日奈「なんで・・・・・・なんでなの・・・・・・?なんでそんなに哲也君は持ってる野望を諦めようとするの?」

 

哲也「野望?いやぁ違う、これが俺の運命なんだよ、不様に振られた俺にはもう何の欲もねぇんだよ、俺に出来るのは、応援だけさ。」

 

明日奈「っ!?ふ、振られた・・・・・・!?」

 

哲也「・・・・・・もういいだろ?明日奈、帰らせてくれよ・・・・・・」

 

明日奈「・・・・・・ごめんね・・・・・・哲也君・・・・・・」

 

俺と明日奈はその場で背中を向き合い、最後には何も言わず立ち去ったのだった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~同時刻・木綿季の家~

 

side 木綿季

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

もうたった2日でお別れなのか・・・・・・寂しいようで少しワクワクするなぁ・・・・・・・・・

 

それにしても、ボクはこの2週間近くで何人の男の子に告白されたのかな・・・・・・もううんざりしちゃうレベルで来てる気がするよ・・・・・・

 

・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・ほんと・・・・・・・・・うんざりするよ・・・・・・

 

1人色々なことを考えていると、部屋にノックの音が響いた。

 

「木綿季?ご飯だって。」

 

声の主はお姉ちゃんだ。

 

木綿季「・・・・・・・・・いらない・・・・・・・・・」

 

「あら、どうしたの?食欲ないの?」

 

木綿季「・・・・・・違う・・・・・・」

 

「・・・・・・入っていい?」

 

木綿季「・・・・・・良いよ・・・・・・」

 

ボクがそう言うとお姉ちゃんはゆっくりとドアを開け部屋に入ってきた。

 

藍子「あら、布団にくるまってどうしたの?」

 

木綿季「・・・・・・ねぇ・・・・・・ボクはどこで道を踏み外したのかな・・・・・・」

 

藍子「へ?」

 

木綿季「・・・・・・言われちゃったの・・・・・・大切な人に・・・・・・一番言われたくない言葉を・・・・・・」

 

藍子「・・・・・・そっか、最近やたらと溜め息ばかりついてると思ったらそういう事だったのね。」

 

木綿季「・・・・・・・・・ボクは・・・・・・ボクはどうすれば良かったの!?色々なことをし尽くしてきて!!!!絶対にボク以外には目が行かせないくらいその人の為を思っていたのに・・・・・・!!!!なんで・・・・・・なんでこうなるんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

ボクは被っていた布団から飛び出し、目に浮かぶ涙を拭かずにお姉ちゃん訴えかけた。

 

藍子「・・・・・・人生、上手く行くことだらけじゃないの、分かるでしょ?」

 

木綿季「でも・・・・・・でも!!!!!!!!」

 

藍子「・・・・・・木綿季。」

 

お姉ちゃんはボクの名前を呼んだ後に抱きしめてきた。

 

木綿季「お姉ちゃん・・・・・・?」

 

藍子「よしよし、悔しいね、悲しいね、寂しいね、それじゃあお姉ちゃんにいっぱいその想いぶつけてごらん?少しは楽になるよ?」

 

木綿季「お姉ちゃん・・・・・・・・・ぐすっ・・・・・・うっ・・・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

ボクは近所迷惑なんじゃないかと思うくらいの大声で泣き出した。

 

木綿季「なんで・・・・・・なんでこうなるの・・・・・・!?ボクは・・・・・・ただ・・・・・・想いを告げたかっただけなのに!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

藍子「よしよし・・・・・・」

 

ボクは暫く泣いた、泣いて泣いてこれでもかと言うくらい泣いた。

 

でも、いくら泣いてもこの悲しみは消えない、ねぇ、どうすれば良いの?教えてよ、誰でもいいから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃哲也は・・・・・・・・・

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

渚「哲也?庭でなにしてんの・・・・・・って何燃やしてんの!?火事!?」

 

哲也「違うよ、今日は風も強くないし、よく紙が燃えると思ってさ。」

 

渚「なんだ、いらない紙を処分してるわけね・・・・・・まぁ何かあったように私が一緒にいてあげるから早く済ましちゃいなさい。」

 

哲也「おう。」

 

俺はダンボール箱いっぱいに入った紙・・・・・・ではなく写真をその燃え盛る火の中に放り込んだ。

 

それは、小さい頃からの木綿季との想い出の詰まった写真だった。

 

最後に火の中に放り込まれたのは、中学位の時の俺と木綿季の幸せそうなツーショットの写真だった、写真はみるみる火に焼かれ、もう数秒後にはその面影すらなくなり、全ては煤に変わっていた。

 

哲也「さよなら、もう二度と来ない俺の青春・・・・・・・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也・渚「いただきまーす。」

 

あの日から2日後の金曜日、いよいよ今日はアイツの学校生活ラストの日、そして大会前日だ。

 

渚「・・・・・・ねぇ・・・・・・良いの?」

 

哲也「・・・・・・何がだよ。」

 

渚「何って・・・・・・木綿季ちゃんのことよ。」

 

哲也「・・・・・・別に。」

 

明日奈に説得されたあの日の翌日も俺はいつも通りの日を過ごし、何も起こらない日を過ごした。

 

渚「・・・・・・本当にいいの?後で泣いてきても知らないからね。」

 

哲也「泣かないから良いよ、もう、さっさと飯食って学校行こうぜ、朝練あるし。」

 

渚「私はまだ行かないわよ、何?やっぱり私と一緒に行きたいの?」

 

哲也「別に。」

 

渚「可愛げのないやつ。」

 

哲也「まぁね、ごっそさん、んじゃ姉ちゃん、母さんに言っといて、今日も遅れるって。」

 

渚「はーい。」

 

俺はあらかじめ制服に着替えていた為食事を終えるとすぐに荷物を持って学校に向かった。

 

学校に着いた俺はグラウンドに直行し、部室に向かい着替えて朝練に望んだ。

 

哲也「新井、翔、ランニング行こうぜ。」

 

翔「おう。」

 

新井「良いぜ~」

 

哲也「いよいよ明日だな~大会。」

 

翔「あぁ、あっという間だな。」

 

新井「あ、でも明日本気で台風直撃ルートかもよ?テレビで言ってた。」

 

哲也「えぇ~!?本気~!?」

 

翔「まぁ仕方ないか、じっくり休んで移行日に備えよう。」

 

哲也「まぁしゃあないか・・・」

 

新井「ついでに、あれも明日だな。」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

翔「・・・・・・悲しくなるな。」

 

新井「だな。」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

新井「・・・・・・なぁ、やっぱお前・・・・・・」

 

哲也「さぁランニング終了だ!!!んじゃあ今日は俺も打つぞ~!!!!」

 

新井「あっ!?おい!?」

 

翔「・・・・・・まぁ、もう哲也に任せるしかないよ、俺ら出来ることなんかない。」

 

新井「だけどもよぉ!!!!」

 

東山「おいおい、大会前日に喧嘩は止めてくれよな~」

 

新井「あ!お前からも言ってくれよ!!!!哲也の野郎がよォ!!!!」

 

東山「あー、聞いてるよ、でもさ、哲也は頑なに謝ろうとしないんだろ?ならもう俺らに出来ることなんか無いんじゃないか?」

 

新井「お前まで・・・・・・」

 

翔「・・・・・・どうすんだ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「さぁこい!!!!」

 

軽い練習をこなしながら朝練を終え、教室に入る俺達、特に飾り付けなどはせずとも普通教室になっていた。

 

哲也「おはよ、詩乃。」

 

詩乃「おはよう、哲也、いよいよ今日ね。」

 

哲也「だね。」

 

詩乃「・・・・・・変わりは無いみたいね。」

 

哲也「うん。」

 

詩乃「・・・・・・放課後木綿季の送別会をやるんだけど、来る?」

 

哲也「さぁね、まぁいられたらいるよ。」

 

詩乃「そう、翔と新井君はいるみたいよ。」

 

哲也「そうか。」

 

詩乃「哲也。」

 

哲也「ん?」

 

詩乃「再三だけど、後悔は?」

 

哲也「しないよ。」

 

詩乃「ならいいわ、今日も頑張りましょう。」

 

哲也「あぁ、勉強よろしく頼むね。」

 

詩乃「いい加減覚えられるとこは覚えなさいよね・・・」

 

哲也「てへ♪」

 

後悔か・・・・・・んなもん嫌いって言ったあの時に置いてきた言葉だよ、ついでに今までの写真も思い出も全部消した、後悔なんか微塵もしたいね。

 

後悔なんか・・・・・・後悔なんて・・・・・・

 

その時、俺は三度目の胸の痛みに襲われていたが、特に表情にも出さず我慢してやり過ごした。

 

今日の学校は何の変化もないという訳では無い、来る担当の先生が口それぞれにアイツに別れの言葉話して授業終わっている、まぁなんとなく想像は出来てた自体だ。

 

そして昼休みのし時間はこの教室は人という人溢れかえっていた。

 

新井「にしてもすげぇ量人間だな。」

 

翔「全員木綿季目当てって言うのが凄い。」

 

そう、翔の言う通り全員アイツへの別れ目当てここに来ていた、まぁ随分と人気だこと。

 

「あっちに行っても連絡するからね!」

 

「事故とか変な男に気をつけろよ!」

 

「絶対クスリにハマったら駄目だからね!」

 

木綿季「大丈夫!ボクはそんなことに引っかかるような女じゃないよ!」

 

飛鳥「飯にすぐ釣られそうな気はするけどな。」

 

木綿季「えぇ!?」

 

飛鳥「冗談冗談♪」

 

木綿季「もぉ!飛鳥の馬鹿!」

 

「「「ははははは!!!!」」」

 

そう、授業前の空き時間に何人かはは来たが、まさか昼休みでこんだけ人が来るとは思わなかった。

 

哲也「喧しくて仕方ねぇ、さっさと帰れよ。」

 

新井「まぁ、確かにそれはあるな。」

 

翔「まぁまぁ、良いじゃねぇか、もうお前には関係無い事だし。」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・まぁな。」

 

そうだ、関係無いんじゃそんな無関係なやつにピリピリしてても仕方ないか。

 

哲也「さてと!食い終わったし軽く動こうぜ!」

 

新井「そうすっか!」

 

翔「だな。」

 

俺達は動く為、外へ出ようとした、その時俺の前に珪子と里香と琴音が何か話有り気な顔をして立っていた。

 

哲也「・・・・・・先言っててくれ、ちょっと話してくる。」

 

新井「おう。」

 

翔「分かった。」

 

哲也「屋上に行こう、ここだと人目がつく。」

 

俺は3人と共に屋上向かった。

 

哲也「んで?なんの話だ?」

 

里香「あんた、本当にこのままでいいの?」

 

琴音「まだ時間はあるよ?今からでも充分チャンスはあるよ!」

 

珪子「そうです!今からでも遅くないですよ!」

 

哲也「・・・・・・・・・もう手遅れなんだよ、俺は充分過ぎる時間を持ってたのに、このザマさ、もう遅いんだ、何もかもが。」

 

里香「どうしてそうやって決めつけんのよ!!!!このまま木綿季とサヨナラなんかで良いの!?良くないでしょ!?あれだけ仲良かったんだからまだあんたの胸の中には罪悪感があるはずよ!!!!」

 

哲也「罪悪感か、寧ろ逆だ、心が晴れ晴れしてるよ、もう会わなくて良いってね。」

 

琴音「哲也!!!!」

 

琴音は一歩前に出て声を荒らげた。

 

琴音「私、鈴奈と明日奈から話聞いてるよ!!説得しても駄目だったって!!!!哲也と仲のいい2人が説得して駄目なんだからもう内心厳しいって思ってはいるけど・・・・・・でも!!!!後々になって哲也がそれ引きずる姿を見るなんて絶対嫌なの!!!!表向きでは平然としてるけど、心のどこかでは迷いがあるはずだよ!?お願い!!!!哲也のその迷いの心を全面に出してよ!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

琴音「なんで・・・・・・なんで何も言わないの!?本当に哲也の気持ちってそんなに軽いものだったの!?」

 

哲也「・・・・・・ごめんな琴音・・・・・・お前の願い、どうしても聞くことなんかできねぇよ・・・・・・だって・・・・・・迷いなんてもうねぇんだから・・・・・・」

 

琴音「嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!!!!!!!!」

 

哲也「琴音?お前どうしたんだよ、そんなに興奮して・・・」

 

琴音「何でそうやって嘘つくの!!たまには正直になろうよ!?ねっ!?」

 

里香「哲也、琴音の言う通りよ、いい加減自分に素直になりなさい。」

 

珪子「私だって足枷を付けられた哲也さんなんか見たくないです!!だから!!!!」

 

哲也「・・・・・・そろそろ諦めてくれ、もう俺に説得は無駄・・・」

 

琴音「馬鹿!!!!!!!!」

 

「なんだよ」と言おうとしたところで俺は琴音にビンタされた。

 

琴音「もうそんな哲也なんか知らない!!!!大嫌い!!!!」

 

涙ながらにそう言いながら、琴音は素早く屋上のドアを開去っていった。

 

哲也「・・・・・・そんな哲也か・・・・・・」

 

里香「あんたって最低ね・・・・・・!!!!琴音がどんな思いで説得しに来たかも知らないで・・・・・・!!!!」

 

珪子「酷いです!!!!なんでそうなっちゃうんですか!?」

 

哲也「ど、どういうことだよ・・・」

 

里香「琴音はね!!中学の頃からあんたの事が゛好き゛だったのよ!!!!」

 

哲也「っ!?」

 

珪子「でも!!琴音さんは哲也さんの木綿季さんへの想いに気づいていたから、何も言わなかったんですよ!!!!ずっと影ながら哲也さんを応援してたんです!!!!それなのにあんな扱いなんて酷すぎます!!!!謝ってきてください!!!!」

 

哲也「っ・・・・・・琴音には悪いことした、それについては謝る、でも木綿季の件は諦めるこった。」

 

俺は逃げ出すように屋上から去ろうとしたが、里香の一声で呼び止められた。

 

里香「あんた・・・今ここで逃げたら一生負け犬って呼んでやるからね・・・・・・!!!!」

 

哲也「・・・・・・そうしてくれ。」

 

俺は背を向けたままそう話し、屋上から抜け出した。

 

ふっ、負け犬か、俺にピッタリの称号かもしれねぇな。

 

良いんだよ・・・・・・負け犬でな・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~

 

昼休みの終わった後は、5、6時間目と授業を受け、いよいよ放課後。

 

凛「それじゃあ、今日の司会は私じゃなくて、里香さんに頼むね!!それじゃあよろしく!!」

 

今から行われるのは、アイツのお別送別会、いよいよこの時が来たんだ。

 

里香「それじゃあ!今から、木綿季への感謝とこれからの奮闘を願う送別会を始めようと思います!!」

 

里香がそう言うと、アイツは何も知らぬ顔で『え?』とでも言いたそうな顔になった、まぁ本人が知ってたらそりゃつまらんか。

 

里香「木綿季!ほら来てよ!」

 

里香がそう言うと琴音や明日奈達がアイツを皆の前に連れていった。

 

木綿季「え、ええっと・・・ごめん、ちょっと今困惑してて・・・・・・」

 

飛鳥「さぁ木綿季、皆が皆お前への為に考え送別会なんだ、楽しんでくれよな!!」

 

鈴奈「僕らクラスメイトが木綿季を楽しませようと色々なことを考えてきたんだ、時間いっぱいになるまで、目一杯楽しんでいってくれ。」

 

木綿季「皆・・・・・・うん!!!!ありがとう!!!!」

 

里香「それじゃあまずは、木綿季と皆が触れ合えるような遊びをしたいと思うんだ!!!!名付けて────」

 

哲也「・・・・・・ちっ。」

 

この会に関係無い俺は教室から出ようとしたが、新井が俺を引き止めてきた。

 

新井「まぁまぁ、これくらい出てやれよ最後なんだからさ、な?」

 

哲也「・・・・・・いるだけだからな。」

 

新井「おうそれで良いんだよ!」

 

俺は教室のドア付近によっかかり、腕を組んでこの会に参加・・・・・・とは言わないが、教室にいるようにした。

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

琴音「どうしたの?」

 

木綿季「へっ!?い、いや!なんでもないよ!?ボク早く皆と遊びたいな!!」

 

珪子「早くしましょ里香さん!」

 

里香「そうね!それじゃあ始めましょ!!」

 

こうして、送別会は始まった。

 

俺を除く皆が送別会を楽しみ、また別れを惜しんだ、その中には翔と新井の姿もあった。

 

木綿季「うぅ~・・・・・・これだけ楽しいともうどこにも行きたくない気持ちも出てきちゃうよ~・・・・・・」

 

里香「駄目駄目、あんたは夢追っかけなさい!」

 

明日奈「もっと立派な木綿季になって戻ってきてね♪」

 

木綿季「うん!もちろん!!」

 

翔「食いすぎるなよ、まぁお前はスポーツも好きだから太る心配は無いと思うがな。」

 

木綿季「あ!ひっどーい!!」

 

新井「太った木綿季ちゃんか~」

 

詩乃「考えられないわね、やっぱりこのままがザ・木綿季って気がするわね。」

 

木綿季「そ、そうかな?」

 

飛鳥「胸だけは変わらない気はするな。」

 

木綿季「むぅ~!!なら飛鳥の胸頂戴!」

 

飛鳥「やなこった、自分で大きくするんだな!」

 

木綿季「ケチ!」

 

飛鳥「ケチで結構だよ~だ!」

 

鈴奈「まぁ、ともかく頑張ってくれよ、木綿季。」

 

木綿季「うん!」

 

琴音「私も行っちゃおうかな~イギリス・・・」

 

木綿季「琴音も行く?」

 

琴音「やっぱり良いよ~私はこのままで充分だよ。」

 

木綿季「そっか、たまには遊びに来ても良いんだよ!」

 

琴音「行けるかは分からないけど、行けたら行くね!!」

 

木綿季「うん!」

 

凛「さぁ!ある程度進んだわね、それじゃあ皆、私はちょっと用意するものがあるから待っててね!」

 

木綿季「はーい!」

 

そう言って凛先生は教室から出て行った、出て行った瞬間、皆が皆木綿季を囲い始めた。

 

「ねぇねぇ!写真とか送ってよね!」

 

「あっちで彼氏作るの!?」

 

「というか彼氏いんの!?」

 

「気になる!!!!」

 

木綿季「わぁ!?そんな一片に話聞けないから待ってよぉ!!」

 

哲也「・・・・・・うるせぇ奴らだな・・・・・・」

 

翔「哲也。」

 

哲也「ん?」

 

翔「良いのかよ、本当に。」

 

新井「文句ねぇよな?」

 

哲也「ねぇよ、もうしつこい。」

 

俺が2人にそう言うと、教室はざわめき出した。

 

哲也「?」

 

翔「なんだ?」

 

「翔君!木綿季が、須郷君と良い感じなの!」

 

新井「えっ!?」

 

・・・・・・やっぱか、俺のカンは当たったって訳だ。

 

須郷「やはり、君が居なくなるのは悲しくなるね、僕はもう少し君と一緒にいたかった気分だよ。」

 

木綿季「ボクも残念だよ、須郷君と離れることになって、ずっと一緒だったのに。」

 

哲也「・・・・・・ちっ。」

 

俺は何を思ったのか、ずっとその場にいるはずが、教室のドアを開けていた。

 

新井「お、おい!?」

 

哲也「トイレだ!!!!」

 

新井「そ、そうか・・・・・・・・・」

 

翔「・・・・・・新井、近くに行くぞ。」

 

新井「へ?」

 

新井は翔に腕を引っ張られ、皆の前で雰囲気良さげに話す木綿季と須郷の近くに向かった。

 

須郷「さて、それで・・・・・・ちょっと話があるんだけどいいかい?」

 

木綿季「へ?なになに?」

 

須郷がそう話すと、教室は一気にざわめき出した、仲良く話す2人に話があると言った須郷。

 

須郷「まぁ、あれだ、こんな出発ギリギリで言うのもアレだが・・・・・・木綿季さん、是非この僕と付き合ってもらえないかい?」

 

木綿季「っ!?」

 

新井「っ!?嘘だろ!?」

 

翔「・・・・・・・・・」

 

須郷のその発言と共に、新井と同じことを言う生徒が多数発生した。

 

須郷「君が荒波君と仲が良いのは知ってるが、最近険悪なムードなんだろ?この送別会にもいるだけで録に参加しない、幼馴染をそんなふうに扱うなんて、君もクズな幼馴染を持ったものだね。」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

須郷「だが、僕は違う、君を真正面から見通し、愛し通す!そう誓ったんだ!!だから、是非、この僕と付き合ってもらえないかい?真剣な付き合いは帰ってきてからでいい、今は、返事が聞きたいんだ、無論結婚を前提として見ても構わない、そうすれば、金持ちの僕との結婚なんだ、不自由なんてさせないよ?」

 

木綿季「・・・・・・・・・えっと・・・・・・その・・・・・・」

 

須郷「・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・よろしくお願いします・・・・・・・・・」

 

須郷「っ!?本当かい!?」

 

翔「っ!?」

 

新井「えぇ!?本気で!?」

 

「おぉ!?」

 

「すげぇ!遂に連敗記録ストップさせた奴が出てきたぞ!!!!」

 

「きゃー!!須郷君と木綿季が!!!!」

 

「すごぉーい!良かったね木綿季!」

 

「つうか告る須郷もすげぇ!恥ずかしくないのかよ!!」

 

須郷「それじゃあ、是非この夜、簡単にデートでもどうかい?」

 

木綿季「・・・・・・はい・・・・・・/////」

 

須郷「ふふ、照れてるんだね、可愛いよ、木綿季さん、いや、木綿季。」

 

翔「・・・・・・どういう・・・・・・事なんだ・・・・・・?」

 

新井「え?いや、ただ告られた木綿季ちゃんがそれをOKして・・・」

 

翔そういう事じゃねぇんだよ!!!!!!!!!」

 

新井「えっ!?あ、ごめん・・・・・・」

 

須郷「楽しみにしてるよ、木綿季。」

 

木綿季「うん・・・・・・」

 

翔「・・・・・・どうなってんだよ・・・・・・哲也・・・・・・!!!!!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季が須郷の告白を返事された後は、再びアクティビティーを行い、いよいよ会の最後。

 

里香「はい!そういう訳でもう楽しい会も終となります!会の最後に!木綿季にプレゼントがあります!」

 

木綿季「へ!?なになに!?」

 

里香「それは~・・・・・・・・・じゃじゃーん!!!!」

 

そう言って里香が出したのは、大きな花束だった、そこにはクラスの人数分の花が添えられていた。

 

木綿季「うわぁ~!綺麗~!!こんなの貰っていいの!?」

 

琴音「クラスの人数分から、500円づつカンパしてもらって買えたんだ!!」

 

飛鳥「まぁ1人だけ・・・」

 

鈴奈「飛鳥!!」

 

飛鳥「あ、ごめん・・・」

 

木綿季「?何かあったの?」

 

飛鳥「い!いや!なんでもない!!!」

 

里香「それじゃあ、折角だし彼氏になった須郷に渡してもらおうかな、よろしく。」

 

須郷「了解した。」

 

詩乃「・・・・・・・・・・・・」

 

珪子「詩乃さん?どうしたんですか?」

 

詩乃「・・・・・・・・・おかしいと思ってね・・・・・・・・・」

 

珪子「へ?」

 

須郷「木綿季 あっちに行っても頑張ってね。」

 

木綿季「うん!!!!ありがとね!!!!皆!!!!」

 

詩乃「絶対におかしい・・・・・・!!!!」

 

翔「それは俺も同感だな。」

 

詩乃「翔!」

 

翔「終わったら付いてきてくれ、良いな?」

 

詩乃「えぇ。」

 

新井「俺も?」

 

翔「たりめぇだ。」

 

新井「へーい。」

 

翔「・・・・・・あっちゃいけねぇんだよ・・・・・・哲也の前以外であんな顔する木綿季は・・・・・・!!!!!!!!」

 

木綿季「えへへ♪」

 

こうして、送別会は終わり、いよいよ最後となる木綿季とのお別れを惜しむ者は木綿季の周りを囲み出したが、翔、詩乃、新井の3人は翔に連れられた場所へ向かった。

 

新井「なぁ?どこ行くんだよ。」

 

翔「哲也の場所。」

 

新井「ってことは便所!?詩乃ちゃんと一緒に!?」

 

翔「ちげぇよ・・・・・・黙ってついてこい。」

 

新井「?」

 

行き場所に疑問を残す新井だったが、詩乃は大方の予想はついていた。

 

向かった先は屋上だ。

 

翔「哲也、いんだろ?」

 

そう言いながら屋上の扉を開けると、そこには屋上の柵に腕を置き、もの哀しげに空を見上げる哲也がいた。

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

翔「おい・・・・・・どういう事なんだよ!!!!なんで木綿季が須郷付き合い始めてんだよ!!!!!」

 

哲也「・・・・・・やっぱ・・・・・・そうなったか・・・・・・予想通りだな・・・・・・」

 

詩乃「予想通り!?どういう事なの!?」

 

哲也「・・・・・・木綿季はこんなことを言ったんだよ・・・・・・『ボクの好きな人は最近出会えた運命の人なんだ』ってな。」

 

新井「は!?はぁ!?」

 

翔「どういうことだよそれは!!!!おい!!!!」

 

哲也「・・・・・・ようは、俺は負けたんだよ、須郷にな、須郷に負けた負け犬さ。」

 

詩乃「じゃあ・・・・・・木綿季の好きな人って・・・・・・哲也じゃ・・・・・・」

 

哲也「無いんだよ、俺は・・・・・・俺は・・・・・・!!!!!!!!」

 

俺はそう言いながら、込み上げる何かを抑えるために歯を食いしばり、手を握りしめた。

 

哲也「・・・・・・新井、ちょっと外出て扉前に立っていてくれ、誰も来ないようにな。」

 

新井「え?あ、あぁ。」

 

翔「な、なにすんだよ?」

 

詩乃「哲也・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

俺はその辺に転がっていたボールを手に持ち、投球モーションに入った。

 

哲也「クソッタレがァ!!!!!!!!!!!!」

 

俺はそう叫びながら、ドアに向かって思いきしボールを投げた。

 

ドアは激しい衝突音を上げ、ボールは虚しくコロコロと転がった。

 

翔「哲也・・・・・・」

 

詩乃「・・・・・・ごめんなさい・・・・・私なんて言えば・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・もう部活に行く・・・・・・じゃあな詩乃・・・・・・行くぞ翔・・・・・・」

 

翔「・・・・・・あぁ・・・・・・」

 

俺は扉を開け、目の前に立ってる新井を部活に行くよう誘った。

 

新井「な!なぁ!?さっきの音何だったの!?」

 

哲也「・・・・・・気にすんな・・・・・・」

 

3人で階段を降りてる中、俺達は先程カップルになったばかりの2人を見つけた。

 

新井「おい、アレ・・・」

 

哲也「・・・・・・」

 

そこには、頬を抑え驚いてる須郷と、輝かしい笑顔を放ってるアイツがそこにはいた。

 

翔「・・・・・・頬にキスされて驚いた須郷と、愛を誓った木綿季ってとこか・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

俺は再び込み上げる何かを抑えるため、今度は防火用扉のようなものを一発ぶん殴ってから再び階段を降りた。

 

もう・・・・・・頭が働かないよ・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

翔「じゃあな・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「おう・・・・・・」

 

あの後大会前日の部活を終えた俺は何も寄り道せずに、一言も翔と会話せずに家に帰った。

 

哲也「ただいま・・・・・・」

 

渚「あ、お帰りなさい、ご飯は?」

 

哲也「・・・・・・いらねぇ・・・・・・」

 

俺はそれだけ言ってそれ以外は何も言わず自分の部屋に向かった。

 

渚「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

何なんだ?あの込み上げてくる何かは、分からない。

 

一体どうしたってんだよ、分かりきってたことなのに、なんで今更になって・・・・・・

 

「哲也ー?」

 

・・・・・・なんだ、姉ちゃんか、ちっ、めんどくせぇ・・・・・・

 

哲也「んだよ・・・」

 

「入っていい?」

 

哲也「・・・・・・勝手にしろ・・・・・・」

 

渚「じゃあ勝手にしまーす。」

 

そう言って姉ちゃんは部屋の中に入ってきた。

 

渚「やーっぱし、あんなふうに振舞ってはいたけど、結局木綿季ちゃんが自分の元を離れるのが嫌だったんでしょ。」

 

哲也「んなんじゃねぇよ!!!!俺はアイツが嫌いなんだよ!!!!」

 

渚「・・・・・・素直になっていいのよ?私は姉なんだから、友達には言いにくくても、私になら言いやすいでしょ?」

 

哲也「だから!!!!何も無いんだよ!!!!だから素直になるも何も・・・・・・・・・何も!!!!!!!!」

 

俺は何も無いと言いたくても、それを込み上げてくる物と胸の痛みに邪魔をされて言えない、そして、俺はようやくこの込み上げる何かの正体が分かった。

 

それは、悔しさと涙だ。

 

渚「・・・・・・普段泣かないあんたがポロポロ涙こぼして何言ってんのよ。」

 

哲也「俺は泣いてなんか無い!!!」

 

渚「・・・・・・ったく・・・・・・」

 

そう言いながら姉ちゃんはベッドに座る俺の横に座ってきた。

 

渚「・・・・・・無理しないでいいのよ?そうやって心に毒を溜めて明日勝てるの?」

 

哲也「っ・・・・・・」

 

渚「・・・・・・今なら私の胸かしてあげる、無いかもしれないけど、我慢してよね。」

 

哲也「姉ちゃん・・・・・・姉ちゃん・・・・・・姉ちゃん!!!!!!!!」

 

俺は涙袋のダムの決壊と共に、姉ちゃんに抱きつき、今で溜めていた本音を爆発させた。

 

哲也「・・・・・・何でなんだよ・・・・・・なんでお前の彼氏が俺じゃねぇんだよ!!!!!!!!!!!!」

 

渚「哲也・・・・・・」

 

哲也「今までどれだけお前の相手をしてきたと思ってんだよ!!!!!!!!それを・・・・・・それをなにが運命の人がだこの野郎!!!!!!!!」

 

哲也「嫌いな訳・・・・・・んな訳ねぇ・・・・・・!!!!今でもお前のことを愛してる・・・・・・心の底から・・・・・・お前が付き合ったと聞いて心が張り裂けそうなくらい愛してるのに・・・・・・・・・なのになんでお前は俺じゃなくてあんな野郎を選んだんだよぉ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

渚「・・・・・・そっか・・・・・・振られちゃったのね・・・・・・」

 

哲也「何でだよ・・・・・・お前は・・・・・・俺の・・・・・・俺の・・・・・・!!!!俺の!!!!!!!!!!!!」

 

俺はそう言いながら顔を上げ姉ちゃんに訴えかけた、その姉ちゃんの顔は今でにないくらい優しそうな顔をしていた。

 

渚「よしよし・・・・・・いっぱい毒吐いちゃえ・・・・・・」

 

哲也「何が運命だ・・・・・・何が大好きだ・・・・・・運命なんざクソ喰らえだ・・・・・・!!!!恋愛なんて・・・・・・!!!!!!!!恋なんか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

渚「うんうん・・・・・・辛かったね・・・・・・ごめんね・・・・・・哲也の気持ち理解出来なくて・・・・・・」

 

哲也「木綿季・・・・・・木綿季・・・・・・!!!!」

 

溢れ出る涙を抑えきれずに、限界とも言えるくらいの大きな声で叫んだ。

 

哲也「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

なんで・・・・・・なんで俺の物にならなかったんだ・・・・・・俺の・・・・・・俺の彼女にならなかったんだよ・・・・・・幼馴染なのに・・・・・・あんだけ仲良かったのに・・・・・・ちくしょう・・・・・・諦めたくねぇよ・・・・・・なのに・・・なんでお前はあんな野郎と・・・・・・!!!!!!!!

 

哲也「姉ちゃん!!!!俺の・・・・俺の何が悪かったんだよ!?性格か!?顔か!?何なんだよ・・・・・・何が悪かったんだよ!!!!!!!!!!!!」

 

渚「哲也は何も悪くないよ・・・・・・悪いのはこの理不尽な世の中よ・・・・・・」

 

哲也「うっ・・・姉ちゃん・・・・・・俺・・・・・俺・・・・・・!!!!」

 

渚「・・・・・・哲也・・・・・・」

 

俺は姉ちゃんにイライラをぶつけ過ぎたのか、日頃の疲れが溜まったのか、将又、頭に血が登り過ぎたのかは定かではないが、気づいたら姉ちゃんに抱きしめられたまま寝てしまい、起きたのは9時、1時間以上寝てたみたいだ。

 

哲也「あれ・・・・・・俺は・・・・・・」

 

渚「どう?思う存分泣けた?」

 

哲也「・・・・・・うん・・・・・・ありがと・・・・・・」

 

渚「どういたしまして、それじゃあご飯食べる?」

 

哲也「うん・・・・・・あのさ」

 

渚「ん?」

 

哲也「ありがとね、姉ちゃん。」

 

渚「良いのよ、さ!ご飯にしましょ!!」

 

哲也「おう!」

 

・・・・・・・・・はっ、なんかバカバカしくなってきた、恋なんかもうどうでもいいや。

 

どうせ、大人になったら結婚出来んだろ、もう、それでいいや。

 

・・・・・・・・・でも・・・・・・付き合ったらどうなって・・・・・・

 

『哲也♪』

 

・・・・・・考えたら考えただけ虚しくなるだけだ、もうやめよう。

 

もう野球に全力を注ごう、寄り道してる暇なんか無かったんだ、俺には。

 

哲也「・・・・・・姉ちゃん。」

 

渚「?」

 

哲也「ほんとにありがとね、おかげで明日は良いピッチングできそうだよ。」

 

渚「そっか、明日雨で潰れないと良いね、大会。」

 

哲也「だね。」

 

どうか、雨さえ降らないようお願いします、神様 俺のエースとしての初舞台はベストコンディションで・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

俺が姉ちゃんに気持ちを爆発させ、吹っ切れたその翌日、神様への祈りは通じなく、かなりの大雨と風が吹いていた。

 

哲也「行ってきます!!!!」

 

現在朝の5時30分、少し明るくなってきた程度の空だ。

 

渚「うーん・・・この雨でやるのかしらね・・・・・・」

 

哲也「とにかく最寄り駅までは行くよ!じゃあね!」

 

まだ先生からの連絡はない、正直俺もないとは思うが、もしかしたらがある、俺はそのもしかしたらに賭け、最寄り駅に向かった。

 

~最寄り駅~

 

最寄り駅で翔と新井と合流し、先生からの連絡を待つが・・・・・・

 

哲也「げっ!?電車が30分以上遅延だってよ!!!!」

 

新井「これじゃあ会場行けねぇじゃん!!!!」

 

翔「連絡は?」

 

哲也「ちとまて・・・・・・あ、来てる。」

 

新井「なんて?」

 

哲也「『今日はこの雨の影響で試合中止になった、部活も中止にするから今日はゆっくり休め』だと。」

 

新井「あちゃー、やっぱりか。」

 

翔「まぁ仕方ないか。」

 

哲也「しゃあねぇ、んじゃ風邪ひく前に帰ると・・・・・・」

 

翔「待て。」

 

哲也「ん?」

 

翔「哲也、お前は木綿季の家に行け。」

 

哲也「は?」

 

翔「今なら間に合う、言って後悔のないように想いだけでも伝えてこい。」

 

哲也「いや、良いよ、やる必要無いし。」

 

翔「・・・・・・昨日帰った後、お前の家の前を通ったんだが、聞こえてきたぞ、お前の苦しい思いが。」

 

哲也「っ・・・!」

 

翔「・・・・・・行け、哲也、会うだけなら出来るはずだ、今なら間に合う。」

 

哲也「い、いや、もう諦めたからさ!行く必要が・・・」

 

翔「ふざけんな!!!!」

 

俺は何故か翔に殴られていた、殴られた俺は唐突の事だったから受け身も取れず倒れた。

 

翔「良いか!5年だぞ!?5年の間お前はその想い引きずってんのか!?例え付き合われても良い!!行ってこい!!!!顔合わさないでもいいから伝えてこいお前の気持ち!!!!気持ち悪いと思われてもいいじゃねぇかよ!!!!会わなけりゃいいんだから!!!!だから早く行ってこい!!!!」

 

哲也「し、翔・・・・・・」

 

新井「俺も同感だな、そのせいでヘナチョコピッチングされたら困るからな。」

 

哲也「新井・・・・・・・・・・・・」

 

翔「哲也、後悔しないなんて言っても内心お前は後悔で満タンだ、このままじゃ5年の間お前は後悔を背負ってくんだぞ?良いのか?それで、嫌だろ?なら、嫌でも行ってこい、インターフォン越しでも良い、言ってこい、お前の抱えた気持ち。」

 

哲也「・・・・・・・・・あぁ、分かったよ、言ってきてやるよ!!本当に後悔を無くしてくる!!!!」

 

翔「よし!じゃあ行ってこい!!!!」

 

哲也「あぁ!・・・・・・・・・ってぇ、ここから木綿季の家って大体15分はあるぞ!?今は6時10分、もうあいつ空港に向かってんじゃねぇか!?」

 

翔「そんなこともあろうかと、タクシーを用意しといた!」

 

哲也「え?」

 

「やっと俺の出番か、翔。」

 

俺はその声の方のする方を向いた、そこにはヘルメットを持ち、雨に濡れた和人が立っていた。

 

新井「か、和人?」

 

哲也「なんでお前が!?」

 

和人「超特急タクシーだ!!俺がバイクで飛ばして木綿季の家まで飛ばしてやる!!!!」

 

哲也「おぉ!助かる!!!!」

 

翔「バッグは俺がお前の家に届けておく!!!!お前は行け!!!!」

 

哲也「おう!和人!」

 

和人「行こう!ちゃんとヘルメット被れよ!」

 

哲也「分かってる!」

 

俺は和人の乗るバイクの後ろに乗り、ヘルメットを被った。

 

和人「よし!いいか!?」

 

哲也「あぁ!限界まで飛ばしてくれ!!!!」

 

和人「了解!行くぞ!」

 

新井「行ってこい!哲也!」

 

翔「次会う時には晴れ晴れとした心で来いよ!!!!」

 

哲也「さぁ頼むぜ和人!!!!」

 

和人「任せとけ!!!!それにしても翔から昨日連絡来た時は驚いたよ、哲也が木綿季に想いを告げるからって来てさ。」

 

哲也「昨日?昨日からこのことを翔は考えてたのか・・・・・・」

 

和人「まぁ、付き合われても想いだけは告げても損は無いさ、んじゃあ飛ばすぞ!しっかり掴まっとけよ!!」

 

哲也「おう!!!!」

 

俺は和人の操るバイクに乗り、木綿季の家に向かった。

 

例え付き合われても良い、俺の物じゃなくてもいいんだ、インターフォン越しでも構わない、想いを伝えて、それで終わりだ。

 

・・・・・・多分゙金輪際会わない゙と思うしな・・・・・・

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

和人「おい!哲也!?聞いてんのか!?」

 

哲也「えっ!?あ、ごめん・・・」

 

和人「・・・・・・ちゃんと全部伝えるんだぞ、お前が何をどう想ってたのかな、そしたら、木綿季を忘れて、また新しい恋でも探せばいいんだ。」

 

哲也「・・・・・・へっ、バイクのエンジンと雨の音で何言ってるか聞こえねぇよ。」

 

和人「そうか、俺もだよ。」

 

悪いな、返答が不器用で、今はただどうやって木綿季に想いを伝えるのかで、頭が一杯でさ。

 

和人「後5分位だ!もう考えてるんだろうな!?」

 

哲也「まぁちょっとはな!」

 

和人「そうか!ならいいさ!」

 

・・・・・・居てくれれば良いがな・・・・・・

 

和人に送ってもらえた俺は、和人のおかけで15分と言わず、1分で木綿季の家の前に付くことが出来た。

 

哲也「サンキュー和人!!!!」

 

和人「良いか!俺はお前が想いを告げるためにここまで連れてきたんだ!それで何も言えませんでしたとかだったら縁切るからな!!!!」

 

哲也「わかってるよ、サンキュー和人、今度なんか奢らせてくれ。」

 

和人「100円しか出せないやつ何言ってんだよ!!早く行ってこい!」

 

哲也「・・・・・・それもそうだな、じゃあな和人。」

 

和人「あぁ!またな!」

 

俺は和人とガッチリ握手を交わして、別れた。

 

にしても、和人に飛ばしてもらったは良いが雨のせいで制服がビショビショだ、まぁもういいか、インターフォン越しでも。

 

俺は木綿季の家のインターフォン前に立ち、一呼吸置き、インターフォンを押した、その時確かにインターフォンの鳴る音が聞こえてきたが一向に誰も出てこない。

 

哲也「くそ!頼む出てくれ!!!!」

 

俺はそのまま2度3度4度と押し続けたが、木綿季は愚か、藍子さん両親すらて出ずに、ただインターフォンの音が虚しく響き渡るだけだった。

 

哲也「・・・・・・遅かったか・・・・・・」

 

出ないとなるともう多分皆空港にいるのだろう、もう、既に遅かったんだ。

 

折角言う気になったのに、これじゃあ馬鹿みたいだ、本当に風邪引いちまう、さっさと帰ろう。

 

・・・・・・・・・ったく、もう少し自分に素直になれたらな・・・・・・・・・

 

俺はそう思いながら前を向くと、そこには傘をさした木綿季が立っていた。

 

木綿季「・・・・・・哲也・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・木綿季・・・・・・」

 

俺は目の前の光景に自分の目を疑っていた、だって、なんでこいつがここにいるかが皆目見当もつかないからだ。

 

木綿季「・・・・・・なんでここにいるの・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・なんでだろうな・・・・・・今更遅いよな・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・そのままじゃ風邪ひいちゃうよ、ボクの部屋に入ってて。」

 

そう言って木綿季は家に入っていった。

 

・・・・・・あーあ、ほんとに何やってんだろうな俺は、なんで大っ嫌いって言った木綿季の所に来てんだか。

 

ともかく、俺は言われた通り家にお邪魔し、木綿季の部屋に向かった。

 

いつぶりだろうか、いや、そんな久しぶりって訳でもないが、それでも本当に久しぶりの気がする。

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

俺は無言のまま部屋の中に立っていると、木綿季がタオルを持って入ってきた。

 

木綿季「はい、これで身体拭きなよ。」

 

哲也「・・・・・・ありがとよ。」

 

俺は差し出されたタオルを受け取り、自分の頭を拭いた。

 

木綿季「・・・・・・なんでここにいるの?」

 

哲也「・・・・・・知るかよ・・・・・・」

 

木綿季「なら・・・・・・」

 

哲也「ただ・・・・・・たった一つ言いたいことがあってな、その為にここに来た。」

 

俺は頭を拭きながら、木綿季には目もくれずそう話した。

 

木綿季「言いたいこと・・・?」

 

哲也「・・・・・・お前は何も返事も頷きもしなくて良い 黙って話を聞いててくれ。」

 

木綿季「・・・・・・分かった・・・・・・」

 

・・・・・・嫌だよなお前も、大嫌いなんて言った俺が目の前にいることが、でも、少しだけ時間をくれ、フライトには間に合わせる。

 

俺は頭拭くのを止め、タオルを手に持ち、深呼吸してから口を開いた。

 

哲也「まぁなんだ、お前にあんな酷い事言っておいて、お前を深く傷つけたとは思うが、あの発言は俺が生きてる内に一度言えるかどうかってレベルのデカい嘘なんだ。」

 

そう、嘘だ、嘘なんだよ、ごめんな、俺のせいで傷つけて。

 

哲也「・・・・・・俺さ、あの前にお前から好きな人がどうこうって言われたろ?その時お前、ボクの好きな人は最近会えた運命の人って言ってたよな、俺、その発言聞いて頭がこんがらがっちまったんだよ、頭の中でずーっと、疑問と怒り、悲しみの連続だ。」

 

哲也「・・・・・・んでさ、俺がこんなことを思ってるから、この疑問達は続いてるんだって思ってよ、俺はお前に嫌いなんて言ったんだよ・・・・・・それが俺が付ける世紀の大嘘だ。」

 

哲也「・・・・・・まぁ、こんなこと言ってもお前は訳わかんねぇと思うから、もう言うよ、俺は・・・・・・・・・・・・本当は・・・・・・・・・」

 

俺は口に出そうとしてもなかなか出せずにいたため、目を閉じ、一度落ち着いてから、本当の想いを木綿季に告げる。

 

哲也「本当は、お前のことが大好きなんだ、俺。」

 

木綿季「っ・・・・・・・・・・・・!?」

 

言えた、ようやく言えた、もうこの後は、流れに任せて胸に溜めた想いを言えば良い。

 

哲也「好きで好きで、どうしようも無く大好きで、餓鬼の頃から一緒にいる俺がてっきりお前の彼氏になるっつうか、なれるもんだと思ってたが、やっぱ現実はそう上手くいかねぇもんで、お前は須郷に取られちまったよ、聞いたよ、翔から、須郷と付き合い始めたんだろ?良かったじゃねぇか、お前の運命の人想い人と付き合えて、顔が良くて、スポーツ万能で、最近出会えた運命の人、おまけに俺と違って頭も良くて金もあるときた、もう、付け入る隙がねぇよ、奪い取れる気もしない。」

 

哲也「・・・・・・俺が嫌いって言ったのは、さっき俺が言った負の感情を消すためもあるけど、もう一つは、もう二度と俺に近づかせないようにさせたんだ、多分あぁでも言わなきゃお節介なお前は俺のとこに来続ける、そんなことしたら、折角付き合えた彼氏とデートも行けねぇだろ?まぁ、俺なりの不器用なお前への思いやりだよ。」

 

哲也「・・・・・・もうお前は須郷と付き合い始めたんだ、俺はすっぱりお前を諦める、その為に俺はお前との思い出は全部燃やした、ありとあらゆる写真をな、二度とお前への想いが再発しないように。」

 

哲也「・・・・・・んでだ、俺がここにいれば5年後帰ってきた時嫌でもすれ違う、だから、俺はもうここにはいないようにする、今北海道の大学から誘いを受けててよ、そこに行こうと考えてんだよ、んでプロになれなくても北海道で働いて、プロになったらなったで、多分地元に帰る暇なんかあんまねぇし、遠征続きで俺はお前に会わないで済む、あ、だから結婚式には呼ばないでいい、お前の花嫁姿なんか見たら、発狂しかねないからな、最も、大嫌いなんて言われた相手なんざ呼びたくねぇよな。」

 

さっき言った、金輪際会わないってのはこのことを言っていた、まぁこうすりゃ、二度と木綿季に会わないで済むからな、野球やってて良かったよ。

 

哲也「もうこの恋は諦めるさ、まぁプロに行って、可愛いアナウンサーの人とか、女優の人と付き合っちゃおうかな、へへへ。」

 

哲也「・・・・・・でも・・・・・・最後にもう一度だけ言わせてくれ、大好きだ、木綿季。」

 

大好きだよ、木綿季、お前の顔を見たい、抱きしめたい、でも、多分こんなこと言っても信じてもらえねぇだろうな、目に浮かぶよ、怒りに震えるお前の顔がさ。

 

・・・・・・最後に見たかったな・・・・・・笑顔のお前・・・・・・

 

哲也「・・・・・・俺の発言は信じてもらわなくて良い、同窓会の席とかでこんな気持ち悪いこと言われたとでもネタにしてくれ。」

 

哲也「・・・・・・・・・んじゃあ俺もう行くよ、悪いな邪魔して、もう二度と会わないことを俺は願ってるよ・・・・・・・・・・・・じゃあな木綿季、留学先でも、これから先も、達者で暮らせよ・・・・・・・・・サヨナラ!!!!」

 

俺は最後まで平常心でいるはずが、気づけば涙が出てきていて、それが頬に伝うと、俺はサヨナラといい、ドアノブに手をかけた。

 

木綿季「っ!!!!!待って!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

ドアノブに手をかけた時、俺の足は木綿季の手にガッチリと握りしめられていて、動けなかった。

 

哲也「っな・・・・・・」

 

木綿季「待ってよ・・・・・・・・・・・・今の話、ほんと・・・・・・・・・なの?」

 

哲也「・・・・・・あぁ、嘘でもなんでもねぇよ、真実だよ。」

 

木綿季「っ・・・・・・・・・ほんとにほんと・・・・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・そうだよ・・・・・・何度も言わせんな・・・・・・いい加減足離せ、でねぇと・・・・・・」

 

木綿季「嫌!!!!!!!!!!!!!!!!絶対離さい!!!!!!!!!!!!」

 

木綿季がそう言うと俺の足は更に強い力で握りしめられた。

 

・・・・・・もう勘弁してくれよ、さっさと帰らせてくれ・・・・・・

 

哲也「・・・・・・離せ、帰る。」

 

木綿季「絶対やだ!!!!やだやだやだやだ!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「てめぇ!!!!!!!!いい加減に!!!!!!!!!!!!」

 

俺はそう言いながら後ろを向くと、そこには涙をボロボロと流した木綿季がそこにはいた。

 

哲也「お前だって気持ち悪がって泣いてんじゃねぇかよ!!!!いい加減にしねぇと蹴り飛ばすぞ!!!!!!!!!!!!」

 

木綿季「気持ち悪がってなんか無い!!!!!!!!だって・・・・・・だっで嬉しい゙んだもん!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「は?どうせお前のそれも変な優しさだろ、良いよもう、帰らせろ。」

 

木綿季「違う!!!!違うの!!!!!!!!だって・・・・・・・・・だって・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!」

 

・・・・・・・・・長い沈黙が俺達を襲う、沈黙の間は木綿季の啜り泣く声がすずっと続いていたが、唐突にその沈黙は破られた・・・・・・・・・俺の思いもしなかった言葉で。

 

木綿季「ボクだって哲也が゙大好ぎだもん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「なっ!?」

 

俺は今の発言が理解出来なかった、だってコイツは須郷と付き合い出して・・・・・・そうなるとコイツは浮気になるんだぞ?

 

哲也「はぁ・・・・・・お情しすぎだ、浮気だそれは、分かったら今の発言取り消せ。」

 

木綿季「浮気も何も無い!!!!!!!!!確かにボクは須郷君と付き合ったよ!!!!!!!!でも・・・・・・・・・たった30分たらずの付き合いを恋なんて言いたくない!!!!!!!!」

 

哲也「っ!?」

 

30分たらず?さっきから何言ってんだコイツは、頭でもやられたか。

 

哲也「どういう事なんだよ・・・・・・それは・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・ボクにも一から説明させてよ・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・早く話せ。」

 

木綿季「・・・・・・・・・確かに翔の言った通り、ボクは須郷君の告白はOKしたの、でも、それは恋愛目的なんかじゃない、お情でOKしてあげたの。」

 

・・・・・・・・・聞きたいことはあるが、さっき俺だって一方通行だったんだ、聞くのは野暮か・・・・・・

 

木綿季「確かに須郷君とは仲良くしてたよ・・・・・・でも、そこに恋愛感情なんて一切産まれなかった、ただあの時OKしたのは、ずっと仲良くしてもらった須郷君があの場で振られると、恥をかかせることになるなから、仕方なくOKしてあげたの。」

 

哲也「っ!?ちょっと待てよ!!!!仕方なくOKだ!?じゃあお前あの時2人でいたのは何だったんだよ!?」

 

木綿季「・・・・・・あの時防火扉が殴られたと思ったけど、哲也だったんだね、それも説明する、そもそも、須郷君は告白の時、哲也の悪口を言ったの、ボクの送別会にも参加しない屑だって。」

 

木綿季「・・・・・・ボク許せなかったの、大好きな哲也が侮辱されたのが、だからあの時須郷君を呼び出して、ビンタして、ちゃんと別れを切り出したの。」

 

~~~回想~~~

 

須郷「どうしたんだい?木綿季、今日のデートに関してかい?」

 

木綿季「っ!!!!!!!!」

 

木綿季は須郷の頬を全力でビンタした。

 

須郷「っ!?」

 

木綿季「・・・・・・確かに哲也は送別会に参加してない、だから他の皆から見れば屑だって思うかもしれない、でもそうさせたのはボクだし、何より哲也を屑呼ばわりする人なんて許せない・・・・・・!!!!!!!!」

 

須郷「ちょ、ちょっと待ってくれよ!?どういうことだい!?」

 

木綿季「・・・・・・ボクは哲也に大嫌いって言われた、だからもうこの恋は潔く諦めようとした・・・・・・・・・けど、ボクは決めたの、例え嫌いって言われてもいい、この恋が実らなくてもいい、一生哲也を追い続けるって、だから・・・・・・ボクの好きな人を屑なんて言った君は許せない・・・・・・!!!!!!!!」

 

須郷「はっ!?はぁ!?じゃあ何で僕の告白を!?」

 

木綿季「お情って言葉知ってる?今まで仲良くしてもらってたから恥をかかせないためにOKしたけど、哲也を屑呼ばわりするなんて許せない・・・・・・!!!!!!!!」

 

須郷「じゃ、じゃあ僕とは・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・今まで告白してきた人には全員こう言ってきたから、君にも言ったげる・・・・・・でも君には仲良くしてもらってたからせめて、笑顔で言ってあげるよ・・・・・・・・・ごめんなさい、君とは付き合えません♪」

 

~~~回想終了~~~

 

哲也「・・・・・・それが・・・・・・あのとき2人でいた理由だってのか・・・・・・?頬にキスしたとかでは・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・そうだよ・・・・・・頬にキスなんてとんでもない、好きでもなんでもない人になんでそんなことをしなくちゃ行けないのさ・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・でも俺は騙されねぇぞ!!!!!!!お前言ったよな!!!!!!!!!ボクの好きな人は最近会っ運命の人だって!!!!なら俺が好きだなんてからっきしの嘘じゃねぇかよ!!!!出発前だからって嘘ついてんじゃねぇぞ!!!!」

 

木綿季「・・・・・・そっか・・・・・・それで勘違いされちゃったんだね・・・・・・ボクの言ったあの言葉はね?ちょっと略してあるの。」

 

哲也「は!?じゃあ何か!?最近出会えた幼馴染とでも言うのか!?頭いかれたんじゃねぇのか!?」

 

木綿季「・・・・・・・・・あの時の本当の言葉の意味は、『最近゙恋人゙としてようやく出会えた運命の人』って事なの。」

 

哲也「なっ!?」

 

・・・・・・恋人として?嫌待てよ、そもそも恋人も何も付き合ってねぇじゃねぇかよ、危ねぇ、また騙されるところだった。

 

哲也「また嘘か!なぁにが恋人だ!付き合ってもなんともねぇやつを恋人って呼ぶかよ!!!!」

 

木綿季「・・・・・・・・・ボクね、ずーっと哲也に対して持ってた想いと気持ちがあったの、小学生の頃も、中学生の頃も、ずーっと、同じ気持ちを抱いてたの、その気持ちが高校生になってようやく、゙恋心゙だってことが分かったの。」

 

哲也「っ・・・・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・恋人って言葉を省いたのは、まだ付き合えてないからだったけど・・・・・・ボクの頭の中では、もう哲也はボクの物になってたの、それが、あんなややこしいことを言ったばっかしに、変な勘違いを産んで・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・じゃあ・・・・・・本当にお前は・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・哲也、こんなボクで良かったら・・・・・・゙付き合って貰えませんが?」

 

哲也「っ!!!!!!!!!」

 

・・・・・・・・・聞き間違いじゃねぇよな?俺、今間違いなく木綿季の告白されて・・・・・・・・・

 

哲也「・・・・・・・・・木綿季!!!!!!!!!!!!」

 

俺はずっと背を向けて話してた木綿季の前を向き、有無を言わさずに無理やり抱きしめた。

 

木綿季「っ・・・・・・」

 

哲也「この馬鹿野郎!!!!!!!!アホ!!!!!!!!間抜け!!!!!!!!ふざけんなよ・・・・・・お前が馬鹿なばっかしにずっと悩みっぱなしだったんだぞ俺は!!!!!!!!!!!!」

 

木綿季「ごめん・・・・・・ごめんね哲也・・・・・・!!!!」

 

そう言うと、木綿季の腕も俺の背を包み込んでくれた、小さくとも、確かに暖かい木綿季の腕が。

 

哲也「日本語もろくに出来ない癖に何が海外留学だ!!!!!!!!何がイギリスだ!!!!!!!!!!!!ずっと日本語でも勉強してろ!!!!!!!!!」

 

木綿季「哲也・・・・・・!!!!哲也・・・・・・!!!!」

 

・・・・・・一体、どれ位待ち望んだんだろうか、木綿季を抱きしめることを、分からない、でも、ようやく叶った、絶対に叶わないと思ってた夢が、二度と咲かないと思ってた芽のまま散った花が、今ようやく咲いた。

 

哲也「ぜって離せねぇからな・・・・・・誰にもくれてやるか!!!!!!!!お前は・・・・・・・・・お前は俺の物だ!!!!!!!!!!!!」

 

木綿季「うん!!!!うん!!!!大好きだよ!!!!哲也!!!!」

 

哲也「・・・・・・この馬鹿野郎・・・・・・!!!!」

 

俺は一度抱きしめていた木綿季を離し、顔を見合わせた、数週間ぶりに見たその顔は、涙でぐちゃぐちゃだっけど、確かに可愛くて可憐な木綿季がそこにはいたんだ。

 

哲也「・・・・・・ぷっ、きったねぇ顔。」

 

木綿季「そう言う哲也こそ。」

 

俺と木綿季は互いに相手の涙を拭くと、キスをした。

 

初めてのキスは、すこし涙のしょっぱい味がした。

 

哲也「木綿季・・・・・・喜んで、付き合わせてもらうよ。」

 

木綿季「哲也・・・・・・ごめんね・・・・・・変な勘違いさせて・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・俺こそごめん・・・・・・大嫌いなんて言ってお前を傷つけて・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・もう、お互い様で良しとしよ?」

 

哲也「・・・・・・・・・だな。」

 

俺と木綿季は、そう言って少し笑った。

 

長かった、ようやく、ようやくこの瞬間が訪れたんだ。

 

哲也「あーあ、なんか馬鹿みてぇ、だったら早く告っときゃ良かったな。」

 

木綿季「て、哲也はいつから好きだったの!?」

 

哲也「中学からずっと。」

 

木綿季「ガーン!負けた・・・・・・」

 

哲也「恋に勝ち負けもあるかよ、でも、俺だってお前と一緒で、ずっと同じ気持ちを餓鬼の頃から持ってたんだが、それに気づくのは俺が先ってだけだ。」

 

木綿季「・・・・・・なーんだ、なら互いにずっと片想いだったんだね。」

 

哲也「そうだな。」

 

木綿季「・・・・・・でも、さっき哲也可愛いアナウンサーとどうこうって言ってたでしょ!!!!」

 

哲也「はぁ!?それはたとえ話であってだな!大体お前だって須郷との告白OKしてんじゃねぇかよ!!!!」

 

木綿季「だからあれは!!!!」

 

哲也・木綿季「・・・・・・・・・ぷっ!」

 

俺と木綿季は互いに額を付けて、再び笑った。

 

嘘みたいだ、さっきまでもう二度と会わないとか言ってたのに、今では今更すぎる恋人生活のスタートを切ってる。

 

哲也「・・・・・・ほんとに、馬鹿みたいだな。」

 

木綿季「だね・・・・・・ねぇ、哲也。」

 

哲也「ん?」

 

木綿季「ボク、浮気には厳しいつもりだよ?もしボク以外の娘と仲良くしてたら・・・・・・どうなるか分かってる?」

 

哲也「お、おう。」

 

木綿季「なーんか信用ならないなぁ・・・・・・そうだ!!」

 

そう言うと木綿季は、いきなりベッドに座って着ていた服を抜き出して、下着姿になった。

 

哲也「なぁ!?おまっ!?なにして!?」

 

木綿季「・・・・・・どうせずっと前から互いに好きだっんだもん、もう今更早すぎも糞も無いよね・・・・・・ねぇ、ボク達の愛、もっと深めよ?」

 

そう言った木綿季は両方の下着を少しらずしセクシーポーズををしてきた。

 

上は片方の胸が、下は木綿季の秘部が見えるか見えないか、際どいラインまで下げられている。

 

哲也「・・・・・お前・・・・・・」

 

木綿季「後、これはボクなりの罪滅ぼし・・・・・・哲也にあんな辛い思いさせたんだから、それ相応の代価が必要でしょ?」

 

哲也「だ、だからって自分の身体を・・・・・・」

 

木綿季「それと、これは哲也が浮気しないように、ボクの味を覚えさせとくの、そうすれば、他の娘に手なんか出さないでしょ?」

 

哲也「・・・・・・木綿季・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・嫌?ずっと好きで好きで、大好きだったボクと・・・・・・子作りていうか・・・・・・エッチするのは・・・・・・/////」

 

哲也「っ!!!!!!!!」

 

・・・・・・そこまで言われたらもう引き下がれねぇよな、男としても。

 

哲也「んじゃ俺も罪滅ぼしと行きますか・・・・・・」

 

俺はそう言いながら、制服を脱いだ。

 

哲也「お前を、大嫌いなんて言っちまった罪滅ぼしをね。」

 

俺も下着だけになると、ベッドで横たわる木綿季の顎をくいッと持ち上げた。

 

木綿季「ホントだよ・・・・・・馬鹿哲也・・・・・・!!!!」

 

哲也「お互い様だ、馬鹿木綿季・・・・・・」

 

俺はそう言ってキスをし、木綿季と愛を育んだ。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「・・・・・・・・・ん・・・・・・・・・」

 

俺は雨が屋根にぶつかり続ける音で、目を覚ました。

 

木綿季「あ!起きた!」

 

哲也「おはよ、木綿季。」

 

木綿季「おはよ♪ねぇねぇ!ボクね、今まで感じたことないくらい気持ちよかったんだよ♪」

 

哲也「俺もだよ、特にお前の喘ぎ声のおかげで、興奮がいつもの倍だったよ。」

 

木綿季「あぅ・・・恥ずかしい・・・・・・/////」

 

哲也「で、でもよ、良かったのか?その・・・・・・中出ししちゃったけど・・・・・・」

 

木綿季「だーいじょうぶ♪今日は安全日だよ♪」

 

哲也「それなら良かった・・・・・・」

 

木綿季「えへへ~哲也♪哲也♪」

 

哲也「ずっと甘えっぱなしだな。」

 

木綿季「だって哲也がボクの彼氏って思うと嬉しくて・・・・・・♡」

 

哲也「そっか、・・・・・・そういやなんか忘れて・・・・・・あー!?」

 

木綿季「?どうしたの?」

 

哲也「お前!?フライトは!?」

 

木綿季「あ、フライトはね、この雨と風で、一週間伸びちゃったの、だからもう一週間だけ、日本にいられるんだ。」

 

哲也「え!?そうなの!?」

 

木綿季「そう♪だから、この一週間で沢山イチャイチャしようね♪」

 

そう言って木綿季は抱きついてきた、胸の柔らかな感覚が俺を包み込む。

 

哲也「・・・・・・だな!!!!!」

 

木綿季「あ・・・・・・また硬くなって・・・・・・エッチ・・・/////」

 

哲也「仕方ねぇだろうが!俺だって、お前が彼女になって嬉しくて仕方がねぇんだよ!!!!」

 

木綿季「ふーん・・・・・・じゃあさ!今日はいーっぱいエッチしちゃお!!!!」

 

哲也「はぁ!?お前、藍子さんとかだっているだろ!?」

 

木綿季「それがね、今日ボクを見送った後用事があったらしくて、今日はボクの見送りがなくなったからもう家出ちゃったの、確か帰りが・・・・・・8時とか?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・ねぇ・・・・・・もう一度と言わず、沢山エッチして・・・・・・もーっと哲也の赤ちゃんの素、ボクの子宮に流し込んでほしいな・・・・・・♡」

 

哲也「・・・・・・木綿季・・・・・・ならもう今日は今までの分合わせて体力の限界までとことん愛してやる!!!!!!!!嫌って言っても犯るからな!!!!!!!!」

 

木綿季「いやぁん♪哲也のケダモノ~♡」

 

結局、この日俺は複数回に及び木綿季を犯し続けた、途中飯食ったりもしたけど、もう辺りはすっかり暗くなり、現在午後6時だ。

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・」

 

木綿季「はぁ・・・はぁ・・・/////」

 

今、2人で木綿季のベッドで寝転がっているが、もう互いに体力と言う体力を使い果たした 木綿季は木綿季で俺に犯され続け、俺は俺で性欲という全てを木綿季にぶつけ、部屋は愛という愛で満たされていた。

 

哲也「もう・・・一滴も・・・出せねぇ・・・・・・」

 

木綿季「ボクも・・・・・・もうこれ以イけない・・・・・・/////」

 

哲也「・・・・・・幸せだな・・・・・・木綿季・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・だね・・・・・・♡」

 

そう言って木綿季は俺の胸元に顔を埋め、抱きついてくる、俺は木綿季を軽く撫でた。

 

哲也「・・・・・・俺さ、失恋したって思った時、もう二度と、花は咲かないんだなって思ってたんだ。」

 

木綿季「花?」

 

哲也「そう、俺の恋は蕾までは行ったが、その蕾の状態で枯れた、そんなもんだと思ったが、まさかまたこうして花が咲くとはね。」

 

木綿季「それじゃあ、哲也のその花はきっと桜だったんだね♪」

 

哲也「桜?」

 

木綿季「そっ♪桜は毎年咲いては枯れるを繰り返すでしょ?だからきっと哲也のその花も、桜だったんだよ!」

 

哲也「・・・・・・桜か・・・・・・確かにそうかもな。」

 

木綿季「そして、その桜は二度と枯れない桜だよ♪」

 

哲也「木綿季・・・・・枯らせたら許さないからな。」

 

木綿季「大丈夫♪中出しされたって既成事実があるからね♪」

 

哲也「なっ!お前危険日だって!!!!」

 

木綿季「さぁどっちでしょ~♪」

 

哲也「こいつ~!」

 

俺と木綿季は引き続き、イチャイチャし続けた、今度は性的な意味ではない、ただいつも通りの戯れだ。

 

哲也「へへ♪大好きだぞ、木綿季。」

 

木綿季「えへへ♪」

 

哲也「幸せだな~ってん?木綿季?机にあるあのボール。」

 

木綿季「これ?覚えてない?哲也が小さな頃くれたボール。」

 

哲也「へ?うーん・・・・・・あ!俺の初勝利のボールか!!!!」

 

そうだ、少年野球やりたての俺の初勝利の時のボールを、こいつにあげたんだっけ、欲しがってたから。

 

木綿季「そ!ボクね、哲也と喧嘩してた後悲しくなった時はそのボールを握りしめてたんだ。」

 

哲也「へ~、そんなに大事にしてくれたんだな。」

 

木綿季「うん!」

 

哲也「んじゃまた新しいボールあげなきゃな。」

 

木綿季「それじゃあ楽しみにしてるね!」

 

哲也「おう。」

 

こうして、またイチャイチャイチャイチャし続けた。

 

木綿季「ふぇ~疲れた~あ!ねぇね!お風呂入ろ!」

 

哲也「風呂か、身体がベトベトだしな、特に木綿季は。」

 

木綿季「・・・・・・やっぱり止める!」

 

哲也「え?」

 

木綿季「だって、お風呂入ったらお腹の中の哲也が出ちゃうじゃんか!」

 

哲也「・・・・・・ったく、また出してやるから、藍子さんたちが帰ってくる前に入るぞ。」

 

木綿季「なら入る!またエッチしようね♪」

 

哲也「おう。」

 

こうして、俺達は風呂にった後は、時間も時間なので、帰ることに。

 

哲也「あ、制服かわいてる、良かった。」

 

木綿季「送ってくよ!」

 

哲也「おう、サンキュー。」

 

俺は木綿季と共に、家まで帰ることになった、ちょっと遅れた2人の帰り道、幸せ満点の恋人繋ぎ、隣には木綿季、これが俺が待っていたし瞬間だ。

 

木綿季「えへへ♪」

 

哲也「木綿季、もう過去の写真は消しちまったが、これから沢山、思い出を作っていこう、写真を燃やして後かなんかしてる暇はない、いろんな写真を撮ろう、な、木綿季。」

 

木綿季「うん!あ、でもエッチな写真は・・・・・・/////」

 

流石に駄目か、でもちょっとからかうか。

 

哲也「あ、ごめん、さっきまで木綿季が感じてるところ動画で音声残しちゃった。」

 

木綿季「えぇぇ!?なにしてんの!?」

 

哲也「だって、彼氏からしたら『ボクに赤ちゃん頂戴♡』なんて言われたら取りたくなっちゃうじゃん?」

 

木綿季「・・・・・・じゃあ・・・・・・それをボクがいない間の一人エッチ用に使うならいいよ・・・・・・/////」

 

・・・・・・・・・予想外の返答に俺は顔をキョトンとさせた、ちくしょう、撮っときゃよかった。

 

哲也「じゃあ、また今度それようの動画撮らせてもらうよ。」

 

木綿季「・・・・・・良いよ・・・・・・/////」

 

・・・・・・こんだけ可愛い彼女を何故俺は今まで野放しにしてたんだ?馬鹿だな俺。

 

木綿季「あ、もう家だね。」

 

哲也「そだな、じゃあありがとな木綿季、お礼は・・・・・・」

 

俺はそう言い終えた後に、キスをした。

 

木綿季「っ!?」

 

舌を絡め、濃厚にしっかりと、キスを交わす、終わった後は互いの唾液が下に滴り落ちた。

 

木綿季「も!もう!!!!」

 

哲也「大好きだよ、木綿季。」

 

木綿季「・・・・・・馬鹿・・・・・・/////」

 

哲也「ふふふ♪じゃあね木綿季、また。」

 

木綿季「うん!じゃあね!ボクの彼氏さん!」

 

そう言って木綿季は手を振って去っていった。

 

哲也「・・・・・・くぅ~!!!!!!やったぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!」

 

その俺はでその場で飛び跳ねた、だって、今朝までもう会わないとかい言ってたのに、またねの約束ができた上に、中出しの性行為まで・・・・・・・・・あぁ、本音を言ってよかった、本当。

 

俺は幸せに浸りながら家のドアを開けると、目の前には姉ちゃんが立ってい。

 

渚「おかえり、哲也。」

 

哲也「おう、ただいま。」

 

渚「・・・・・・・・・『大好きだよ、木綿季』。」

 

哲也「っ!?」

 

渚「見てたわよ~!あんた達の激しいキッス!!!!」

 

哲也「なにぃ!?」

 

渚「全く、結局仲直りして、ついでに付き合い始めてるじゃない、昨日私の胸に飛びついたのは私に抱きつきたかっただけなんじゃないの~?」

 

哲也「ちげぇよ!大体、木綿季よりない胸に飛び込むやつがどこにいんだよ!」

 

渚「付き合ったとこは否定しないのね。」

 

哲也「・・・・・・あぁそうだよ!付き合いましたよ!」

 

渚「ふふ♪良かったわね♪」

 

哲也「・・・・・・あんがとよ・・・・・・」

 

渚「お母さん!!今日哲也が木綿季ちゃんと付き合ったんだって!」

 

美咲「あらあら、フライト中止になったって聞いたけど哲也と一緒にいたのね、何だかんだ仲がいいんだから♪」

 

哲也「・・・・・・別にいいじゃんかよ・・・・・・」

 

渚「へ?なになに?」

 

哲也「うるせぇ!!俺は疲れたから寝る!!!!」

 

美咲「ご飯は食べる?」

 

哲也「後でね!」

 

美咲「はーい♪」

 

こうして、俺1人ドッタンバッタンしてた日だけ奇跡中の奇跡が起きて、無事に木綿季と仲直りかつ付き合うことで今日は終わった。

 

今晩は携帯の通知の雨あられ、鳴り止まぬことの無い木綿季からの連絡が来ていた、嬉しくてたまらない。

 

さて、それからは日曜は俺の練がが1日夜遅くまであったので会えなかったが、月曜日は違う。

 

哲也「いってきま・・・」

 

木綿季「哲也ー!!」

 

哲也「のわぁ!?」

 

学校に出ようと家のドアを開けると、待ってましたかのように木綿季が飛びついてきた。

 

木綿季「えへへ~♪一緒に学校行こ♪」

 

哲也「おう、良いぞ。」

 

渚「おうおう、お熱いね~」

 

木綿季「こんにちは、渚さん♪」

 

渚「良かったね♪哲也と付き合えて♪」

 

木綿季「はい!!」

 

俺は木綿季に腕を組まれながら学校に登校した、クラスに入った時はそれはもう驚かれた。

 

木綿季のフライトのことはみんな知ってたみたいだが俺の事は一切知らず、ポカーンとしてる。

 

明日奈「ど、どうしたの!?ゆ、木綿季は須郷君と・・・・・・」

 

飛鳥「ははーん、浮気か。」

 

珪子「いくら仲直りしたからって・・・・・・」

 

木綿季「違うの!もう須郷君とは別れて、正式にだーいすきな哲也と付き合うことになったの!!!!」

 

木綿季がそう言うと、いつもの女メンバーは『キャー!!!!』と言ってそれはもう歓喜(なのか別れたことに関してなのか?)の声。

 

詩乃「良かったわね、2人とも。」

 

鈴奈「結局こうなるんだ、僕の苦労を返して欲しいね。」

 

里香「赤飯だぁ!赤飯持ってこい!!」

 

飛鳥「まぁ、結果オーライだよな、な、木綿季。」

 

珪子「やりましたね!!木綿季さん!」

 

琴音「よ、良かったね木綿季!!」

 

哲也「・・・・・・琴音。」

 

俺は琴音の前まで行き、少し言葉をつまらせながら話しかけた。

 

哲也「えっと、話は聞いた・・・・・・ごめん、琴音の気持ちに答えることは出来ないんだ、だけど、琴音の想いの分も、木綿季を幸せにしてみせるから、それで俺を許してくれ。」

 

琴音「哲也・・・・・・うん!木綿季を不幸にさせたら許さないからね!!!!」

 

哲也「おう、任せとけ。」

 

木綿季「えへへ~♪哲也♪」

 

里香「ったく幸せそうにしてさ~私達の苦労返せっての。」

 

木綿季「とにかく!一週間伸びたから、もう少しみんなと思い出作ってから行くね!!」

 

哲也「そうしろ、木綿季。」

 

俺が木綿季の頭に手を伸ばした時だった。

 

「その娘に触れるなぁ!!!!!!!!」

 

哲也「?」

 

木綿季「っ!?須郷君!?」

 

その声のした方を向くと、確かに須郷がそこに立っていた。

 

須郷「その娘に触れるなぁ・・・木綿季は・・・木綿季は僕のなんだァ!!!!」

 

哲也「な、なんだこいつ!?イカれたか!?」

 

須郷「さっさと離れろこの野郎!!!!」

 

そう言って須郷は俺に殴りかかろうとしてきて、俺は身構えたが、いつもの男メンバーが俺の前に現れた。

 

新井「させるかぁ!!!」

 

和人「俺らの苦労を!!!!!」

 

翔「無駄にすんなアホ!!!!」

 

そう言って3人は須郷を取り押さえた。

 

須郷「離せぇ!!!!離せぇぇぇぇ!!!!」

 

哲也「お前ら・・・」

 

翔「折角元通りになったのをぶち壊す気か!!」

 

新井「アホ!!また関係ぶち壊す気か!!!!」

 

和人「哲也!!こいつを説得して木綿季を諦めさせろ!!」

 

哲也「・・・・・・ったく、仕方ねぇ・・・・・・」

 

俺は3人が取り押さえた須郷の前に立った。

 

哲也「須郷、木綿季がなんでお前を振ったか聞いたか?」

 

須郷「そんなこと知るか!!このビッチめ!!!!」

 

哲也「なら教えてやる、今まで仲良くしてもらったお前を皆の前で恥かかせる訳にはいかなかったんだとよ、だから好きでもなんでもないお前の告白をOKしたんだよ。」

 

須郷「なんだと・・・・・・!?」

 

哲也「・・・・・・須郷、悪いは木綿季は俺が貰う、お前ならもっと良い相手が見つかるさ、その偶に訳わかんなくなる性格を治せばな。」

 

須郷「この・・・・・・!!!!」

 

哲也「・・・・・・お前は金持ちの御曹司なんだろ?ならトップに立つ男がそんなんじゃ誰もついて行かねぇぞ、せいぜい頑張るんだな。」

 

俺がそう言うと、それ以上須郷は何も言わず、3人に離され席に座った。

 

哲也「サンキュー、お前ら。」

 

和人「良いんだよ、雨の中送った俺の苦労が無駄になるところだった。」

 

新井「やっといつものメンバーに戻ったんだ!もうぶち壊させやしねぇぜ!!」

 

翔「まぁ、本音言えて良かったろ?哲也。」

 

哲也「あぁ、翔がいなきゃ俺はまだ木綿季と喧嘩してたとこだよ、サンキューな。」

 

木綿季「ねぇね。」

 

哲也「ん?」

 

木綿季「ぎゅ!」

 

そう言って木綿季は抱きついてきた、付き合う以前も甘えん坊だとは思ってたがまさかここまでだとは思わなかった。

 

哲也「この甘えんぼが。」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

里香「ねぇ木綿季。」

 

木綿季「なに?」

 

里香「初体験は痛かった?」

 

木綿季「うーん、痛かったけどもその後すぐに気持ちよく・・・・・・」

 

哲也「っ!?馬鹿!!!!」

 

木綿季「ふぇ?・・・・・・・・・・・・あっ!?/////」

 

鈴奈「えぇ!?付き合って早速かい!?」

 

里香「かまけてみたけどまさか引っかかるとは・・・・・・」

 

明日奈「でもいいこと聞いちゃった~♪」

 

飛鳥「めでたく処女も童貞もおさらばか、お前ららしいな。」

 

詩乃「避妊はしなさいよね。」

 

琴音「そ、そうだよ!妊娠したら大変だよ!?」

 

珪子「哲也さんもイギリス行きですね♪」

 

哲也「お前は何言ってんの!?」

 

木綿季「だ、だって~・・・・・・」

 

哲也「もうしてやらん!!!!」

 

木綿季「ええ~!?やだ!!!!哲也の赤ちゃん欲しい!!!!大体あれだけしておいて今更だよ!あの後腰痛くなったんだからね!!」

 

飛鳥「どんだけしたんだよお前ら・・・・・・」

 

琴音「初日からハードだね・・・・・・」

 

哲也「はぁ・・・・・・もういいよ、してやるから、これ以上口滑らせるなよ。」

 

木綿季「わーい!また生ね♡」

 

詩乃「なっ!?貴方達まさか避妊もせず中に・・・・・・」

 

鈴奈「木綿季が孕んだらどうするんだい!?」

 

哲也「・・・・・・もうしない。」

 

木綿季「えぇ~!?」

 

とまぁ、幸せな会話を楽しみ、俺とは木綿季は留学前最後の一週間を過ごした。

 

この一週間も部活はあれど、家に帰れば部屋に木綿季がいて、色々なことをした。

 

例えばイギリスで使う英語の勉強。

 

哲也「I have a question」

 

木綿季「質問があります。」

 

哲也「what is this?」

 

木綿季「これはなに?」

 

哲也「I Love you」

 

木綿季「・・・・・・ボクも♡」

 

哲也「木綿季♪」

 

木綿季「哲也♡」

 

次に、いつものゲーム、変わったのは本当に脱衣式でやってるとこかな?

 

木綿季「あぁ!?負けた・・・」

 

哲也「やりぃ!」

 

木綿季「むぅ~じゃあ上を・・・」

 

哲也「早く早く~♪」

 

木綿季「もぉ~エッチなんだから~♪」

 

そして、イチャイチャ。

 

哲也「木綿季と別れたくねぇよ~!!!!」

 

木綿季「5年間の辛抱だよ、それまでは我慢♪」

 

哲也「あ、そういや、一人エッチ用の動画、撮らせてくれるんでしょ?」

 

木綿季「ぁ・・・・・・本当に撮るの・・・・・・?/////」

 

哲也「撮る!!!!」

 

俺はそう言って木綿季をキスしながら押し倒し、また愛を深めた。

 

ちなみに、水曜日の段階で月曜日に避妊用に買ったゴムが尽きた、その位の頻度で俺達は互いを求めあった。

 

木綿季「哲也♡哲也♡」

 

哲也「木綿季・・・・・・!!!!」

 

こうして、幸せすぎる一週間はあっという間にすぎていき、現在金曜日の夜。

 

俺は木綿季に連れられ、ある場所に向かっていた。

 

木綿季「早く早く~!」

 

哲也「まだか~?」

 

木綿季「後少し!」

 

哲也「こんな荒れた道進むとは思わなかった・・・・・・」

 

今進んで場所は木綿季に付いてきてと言われそのまま付いてきた場所だが、山道でかなり道が悪い、歩き辛いが木綿季のお願いだからねゃ頑張らなきゃ。

 

そして、数分歩くと、ようやく目的地に着いた。

 

哲也「ここは・・・・・・」

 

木綿季「覚えてるかな?」

 

今、俺が立ってる場所は都会とは思えぬ程綺麗な星空が浮かんでいて、俺の目には手を後ろに回し髪を靡かせた木綿季と綺麗な星空が浮かんでいた。

 

哲也「・・・・・・確かここって餓鬼の頃木綿季と・・・・・・」

 

木綿季「そうだよ、小さな頃、哲也と一緒に来た場所。」

 

そう、ここは小さな頃に木綿季と共に、荒波家と紺野家で来たハイキング場だ。

 

そして、そこで夜見た景色が素晴らしく綺麗だったのも覚えている。

 

木綿季「・・・・・・哲也にまだ言ってないよね、ボクが留学して何を学ぶのか。」

 

哲也「ん?そういや聞いてないな。」

 

木綿季「ボクが留学して学ぶのは、天文学なんだ。」

 

哲也「天文学?」

 

木綿季「そっ、小さな頃、ここで見た星空の感動が忘れられなくて、星について学びたいと思って、留学を決意したの。」

 

哲也「木綿季・・・・・・そうなのか、確かに、小さな頃見たこの満点の星空は最高だったな。」

 

俺がそう言いながら座ると、木綿季も隣に座り、俺の腕に抱きついてきた。

 

哲也「綺麗だな・・・・・・星空も・・・・・・お前も。」

 

木綿季「・・・・・・大好き・・・・・・大大大好きだよ・・・・・・」

 

哲也「俺もだよ、5年後、またここに来よう、その時、言いたいことがあるんだ、天文学者になったお前に向けて。」

 

木綿季「うん!楽しみにしてるね!」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

木綿季「哲也・・・・・・」

 

俺と木綿季は顔を合わせると、キスを交わした。

 

前と同じ、激しい濃厚なキス、今度はお別れのキスになるのかな。

 

哲也「行ってらっしゃい、木綿季。」

 

木綿季「行ってきます、哲也。」

 

俺達はもう暫くそこに居て、補導時間ギリギリまでその場に残り、その後別れ、遂に土曜、それは木綿季のフライト日だ。

 

木綿季のフライトには俺の家族、木綿季の家族、いつものメンバー、その他大勢の人達が見送りに来ていた。

 

~空港~

 

「またね・・・木綿季・・・」

 

「連絡するね!」

 

「木綿季も連絡ちょうだいね!」

 

渚「行ってらっしゃい、木綿季ちゃん。」

 

美咲「5年後、楽しみにしてるわね♪」

 

一輝「沢山勉強して来るんだよ!」

 

珪子「また会いましょうね!」

 

里香「哲也のことは任せておきなさい!あんたは沢山勉強してきなさい!!!」

 

琴音「私も連絡するからね!木綿季もちょうだいね!」

 

飛鳥「5年後、楽しみに待ってるよ!」

 

詩乃「現地の写真送ってね、楽しみにしてるよ。」

 

鈴奈「体調管理は気をつけて、散財も駄目だぞ?」

 

明日奈「またね!また会う時を楽しみにしてるよ!!」

 

和人「また会おう、木綿季、皆で木綿季を待ってるよ。」

 

新井「木綿季ちゃんがいなくなるのは寂しいけど、また成長した姿、待ってるよ!!」

 

翔「まぁ哲也のことは里香が言ったように俺らが浮気しないよう見張るから、木綿季も現地で浮気すんなよ?」

 

藍子「木綿季、私も会いに行けたら行くから、頑張ってね、あ!食べ過ぎ注意ね!!」

 

木綿季「皆、ありがとね!ボクもまた会うのを楽しみにしてるね!!」

 

哲也「木綿季、俺は多分野球に追われて暇な時がないから本当に5年間会うことは無いと思う、でも5年後にはきっと立派な男になってお前を待つから、お前も頑張れよ。」

 

木綿季「うん!哲也も野球頑張ってね!!」

 

俺達は最後に軽くキスをかわし、木綿季は搭乗前手続きに向かっていった。

 

そして、俺達は飛行機が飛ぶ様子を見れる場所に行き、そこで木綿季の飛行機が見えなくなるまで見送った。

 

翔「さぁ、お前も頑張らなきゃな、立派な男になるために。」

 

一輝「俺が立派な男にしてやるからな!!!!覚悟しとけよ哲也!!!!」

 

哲也「頑張れよ、木綿季!!!!」

 

さぁ、俺らも頑張らなきゃな、次に木綿季に会った時に、恥かかないように。

 

哲也「んじゃあ、行くか翔!!新井!プロになる為に、練習だ!!!!」

 

新井・翔「おう!!!!」

 

木綿季見とけよ、あっちに届くくらいの活躍をプロに行って残してやるからな!!お前も頑張れよ!!

 

~数週間後~

 

木綿季「see you!」

 

「see you!」

 

木綿季「・・・・・・ふぅ、まだ来たばっかしだけど、勉強は大変だな~でも、頑張らなきゃ!」

 

「Hey Yuuki Delivery is coming.」

 

木綿季はルームメイトである人に送りものが届いてることを知らされた。

 

木綿季「?なんだろ。」

 

早速ダンボールを開封すると、中には手紙とケースに入ったボールが入っていた。

 

木綿季「ボール・・・・・・ということはまさか!?」

 

木綿季はボールを取ってみると、そこには『エースとして初勝利、9回無失点12奪三振』と書いてあった。

 

そしてその内容を見た木綿季は確信した、それは最愛の哲也からの贈り物だと。

 

手紙にはこう記されていた。

 

『よぉ木綿季、そっちでの生活はどうだ?俺はお前がいなくて寂しいが、頑張ってるよ、さて、俺がお前っ旅立った次の日が試合でさ緊張したけどもいつものピッチングが出来たから勝てたよ、今回は俺のエースとしての初勝利のボール、送らせてもらう あんな餓鬼の頃あげたボールなんかよりこっちの方がいいだろ?頑張れよ木綿季 愛してる 哲也より』

 

木綿季「哲也・・・・・・」

 

「What was that?」

 

木綿季「It is the best gift from my favorite person!」

 

「OH!That's nice!」

 

ありがとう哲也!!!!ボク一生懸命頑張るからね!!だから哲也も頑張ってね!!!!

 

 

 

 

 

 

 

こうして、早すぎる5年が経った。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

『空振り三振!ここでも三振を奪いました!!』

 

『圧巻のピッチングですね、彼がいれば数年は安泰ですよ。』

 

木綿季「ふふふ♪」

 

ここは飛行機の中、木綿季はイギリスでの留学を終え、5年ぶりとなる日本へと戻る為飛行機に乗っていた、パソコンに入っているある動画を見ながら。

 

この5年で皆成長していった。

 

木綿季は天文学者として見事名を轟かせ、日本でも活躍が期待されている。

 

和人や明日奈達は大学の4年生として就職活動真っ最中、だがこの日だけは木綿季の出迎えの為開けてあるみたいだ。

 

藍子は大学院に、渚は大学を卒業後女子ソフトボールのプロに、今日はたまたまオフだっため迎えに来れるそうな。

 

1番成長したのは哲也達だろう、哲也、翔、新井の3人は高校3年の時に甲子園に出場、そこでさらに名を売った哲也はなんとドラフト2位で横浜に、翔は続く3位で横浜、新井は広島に翔と同じ3位でドラフト指名を受けプロ3年目の現在はそれぞれ一軍で活躍する期待の若手だ。

 

木綿季が見ているのは愛しの哲也の前回の当番時びピッチング、と言っても前回の登板は昨日で哲也は現在名古屋にいる、その為哲也と翔の木綿季の出迎えは不可能、新井はホームが広島とあってそれも駄目ぶプロの3人は残念ながらお出迎えできないことになった。

 

だが哲也は幸いにも横浜の為、戻り次第会う約束はしてあるみたいだ。

 

『まもなく、着陸でございます、シートベルトを閉めてお待ちください。』

 

木綿季「楽しみだな♪皆に会うの♪」

 

~空港~

 

明日奈「早く木綿季に会いたいよ~!!」

 

和人「あと少しで着くんだから我慢。」

 

里香「早く話したいわね!」

 

珪子「楽しみです!」

 

詩乃「やつれてなければ良いけど。」

 

藍子「大丈夫よ、あの娘は食いしん坊だからね♪」

 

鈴奈「逆に太ってなければいいがね・・・」

 

飛鳥「ナイスバディになってたりしてな♪」

 

渚「哲也も可愛そうね~彼女の見送りもできないなんて。」

 

琴音「・・・・・・ところでなんだけど・・・・・・・・・あの人は・・・・・・誰?」

 

空港にはいつものメンバーが揃っていたが、背丈が大きく、マスクをつけ、サングラスを掛けた男が立っていた。

 

里香「不気味よね・・・」

 

飛鳥「あんなやついたか?」

 

渚「聞いてきてあげるよ、すいません、貴方はその・・・・・・」

 

そう言って渚はその男の元へ近づいた、するとその男は返答をせずに携帯を弄り出した。

 

渚「・・・・・・・・・・・・?」

 

渚が疑問に思ってると、その男は携帯の画面を出してきた、そこには『私も木綿季の友達のものです、怪しげな風靡をしてますが、私は生まれつき目が悪くその事情でサングラスを、マスクは風邪をひいていて声が出せないレベルなんでこの状態になっております、どうかご安心を。』とあった。

 

渚「なんだ、貴方も木綿季ちゃんの出迎えなのね、悪かったわね怪しく思って。」

 

渚がそう言うと男はゆっくりとうなづいた。

 

藍子「なんだって?」

 

渚「あの人も木綿季ちゃんの出迎えなんだって。」

 

和人「なんだ、じゃあ木綿季の知り合いか。」

 

里香「なーんだ、怖がって損した。」

 

琴音「あ!木綿季が来たよ!!!!」

 

琴音の言う通り、スーツケースを転がした木綿季がこちらに向かって手を振っている、皆は走って木綿季の元へ行った。

 

木綿季「ただいまー!!!!」

 

一同「おかえり!!!!!!!!」

 

木綿季がその場で止まると、皆は木綿季の周りを囲むように立った、あの男を除き。

 

藍子「何だか立派になったね~!!!!家でお母さん達が待ってるよ!!!!」

 

木綿季「えへへ♪」

 

和人「おかえり木綿季、待ってたぞお前のこと!!」

 

明日奈「会いたかったよ木綿季~!!」

 

里香「何だか一回りも二回りも成長した気がするわね~」

 

珪子「ちょっぴり身長伸びましたか?」

 

飛鳥「ナイスバディー・・・・・・とは言わねぇが身体も成長できたな!!女としての成功体だ!!!!」

 

鈴奈「久しぶりだね、待ってたよ木綿季のことを。」

 

詩乃「立派になったわね、木綿季。」

 

琴音「天文学者に慣れてよかったね!木綿季!」

 

渚「久しぶり!私も会えるの楽しみにしてたんだ!」

 

木綿季「皆・・・・・・ボクすっごく嬉しいよ!!!!こうして皆・・・・・・ってあれ?あの人は?」

 

そう言って木綿季が指差したのは先程の男だった。

 

藍子「なんでもあの人も木綿季の知り合いらしいよ?でも生まれつき目が悪いらしいのと風邪気味で声出せないから決して不審者ではないの。」

 

木綿季「ふぅ~ん、まぁいいや!それよりご飯食べに行きたい!」

 

琴音「時差ボケは平気なの?」

 

木綿季「あっちではオールがほとんどだったからね!このくらい平気平気♪じゃあお姉ちゃんの奢りでご飯に行こ!」

 

藍子「えぇ~!?だって木綿季食べるじゃん~!!!!」

 

木綿季「良いじゃん♪学者になれたお祝い♪」

 

藍子「もぉ~しょうがないな~」

 

木綿季「それじゃあ行こ~!!!!」

 

藍子「トホホ・・・・・・いくら無くなるのやら・・・・・・」

 

藍子は木綿季を先頭に歩き出す皆について行かず、財布の中身を確認していると、男が近寄りスマホの画面を見せてきた。

 

藍子「あら、どうしたの?」

 

藍子の見た画面の中には『お金は僕に任せてください、こう見えてお金には余裕があるので。』と。

 

藍子「えぇ!?木綿季がどれだけ食べるか知らないでしょ!?」

 

『大丈夫です、そこも考慮してるんで。』

 

藍子「・・・・・・なら頼んじゃっていいかな?」

 

『はい、でも僕が払うことは内密に、遠慮されては困るので。』

 

藍子「じゃあ頼むね!・・・・・・・・・ところで、本当に貴方は木綿季の友達なの?」

 

『・・・・・・・・・まぁ、貴方になら伝えても良いですかね。』

 

藍子「へ?」

 

『───────』

 

藍子「えっ!?ぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

里香「それじゃあ!!木綿季が留学から無事戻ってきたことを記念して!!!!」

 

一同「カンパーイ!!!!」

 

今、皆は割と値段が良さげな店に来ている、この人数入るのには時間がかかったが入るまではずっと木綿季との話でもちきり、気づいたらもう席に案内されていた。

 

ちなみに、もう酒を窘める歳と、時刻も18時を超えてることもあり、頼んだのは全員ビール。

 

木綿季「ぷはぁ!これだ!」

 

琴音「なんだか木綿季がお酒を飲んでる実感が湧かなかったな・・・すぐ飲んでバタンキューしそうだと思った。」

 

木綿季「こう見えて、お酒結構好きなんだ!でも今日は控えめにしなきゃね。」

 

渚「あら、遠慮しないで飲んじゃえばいいのに。」

 

木綿季「でもお母さんに会うしべろべろに酔っ払っちゃったら大変だし・・・・・・」

 

飛鳥「哲也と通話でもしたら酔い覚めるんじゃないか?」

 

木綿季「なんか今日投げ終えたばっかだけど練習あるからって・・・」

 

明日奈「うーんやっぱりプロ野球選手は大変だね。」

 

琴音「まぁ、とにかく今日はいっぱい話聞かせてもらうよ!」

 

木綿季「バッチコイだよ!とその前に・・・・・・ねぇね、君は一体誰なの?」

 

木綿季はまだ自分が分からない男に向けてそう話す、男は再び携帯を取り出し、木綿季に画面を見せた。

 

木綿季「えーっと?『だいぶ小さな時の出会いだけど、せっかくなの出来ました、すみませんなんだか大切な友達ばかりなのに僕だけ・・・』ということは幼稚園とかの時とか?なら気にしないでよ!お出迎えは多い方が嬉しいしね!」

 

男はそう言われると、『ありがとうございます』と示し軽いお辞儀をした。

 

木綿季「いいのいいの!貴方も食べてってね!お姉ちゃん!この人の分はボクが出すね!」

 

藍子「なら助かるわ、金欠で・・・」

 

珪子「木綿季さん!イギリスはどうでしたか!?」

 

鈴奈「イギリスの文化はどうだったんだい?」

 

詩乃「景色とかは?写真で貰ったけどもっと具体的に教えてほしいわ。」

 

木綿季「1つ1つ教えるから待っててね~♪」

 

こうして、木綿季との楽しい食事が始まった。

 

5年分の色々な話題を皆話して行く、料理は尽きても話題は尽きない。

 

木綿季「でねでね~!」

 

渚「あれ?あの人は?」

 

先程まで男が座ってた席には誰もおらず、そこには小さなメモ用紙とお金が置いてあった。

 

そこには『今回は楽しい会に参加させていただきありがとうございます、僕は仕事があるのでこれで、お気持ちとして少額ですがお金を置いていきます、これでこの後もお楽しみください。』とあった。

 

木綿季「ありゃ、仕事だったんだね、なら仕方ないか。」

 

渚「っ!?ちょっ!?見てこれ!!30万円!?」

 

琴音「えぇ!?」

 

里香「そんな金額ぱっと置いていけるなんて・・・・・どっかの社長だったりしてね。」

 

藍子「あら、通知が・・・・・・・・・・・・ふふっ、そういう事ね。」

 

木綿季「どうしたの?」

 

藍子「木綿季、この後・・・・・・・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「はぁ・・・!はぁ・・・!」

 

あの後、食事会を終え、木綿季はある場所に向かっていた。

 

その場所は、藍子に向かえと言われた場所で、木綿季の知ってる場所。

 

木綿季「着いた!!!!」

 

そう、そこは五年前、フライト前日に哲也と共に来た場所だった。

 

そして、そこには先程まで共にいて、仕事があると言って消えた男の姿があった。

 

木綿季「・・・・・・ねぇ・・・・・・君は誰なの・・・・・・?」

 

「・・・・・・・・・まぁゃこんな格好じゃ流石に分かんねぇか、お前でも。」

 

木綿季「名前を言って!じゃなきゃ警察に!!」

 

「・・・・・・俺だよ俺、木綿季。」

 

そう言って男はサングラスとマスクを外した、その男の外見は、本来ここにいてはいけない存在のものだったけ。

 

木綿季「っ!?・・・・・・哲也・・・・・・!?」

 

そう、その男はまさに哲也そのものだった。

 

哲也「よっ、木綿季、大きくなったな。」

 

木綿季「な、なんで!?何でここにいるの!?今名古屋に・・・・・・」

 

哲也「あぁ、それは監督の粋な計らいでね、このことを言ったらさ、『哲也、お前は横浜に戻って体作っとけ!!』って言われてね、んで体作るついでに、お前に会いに来たってわけ。」

 

木綿季「・・・・・・じゃあ・・・・・・本物・・・・・・?」

 

哲也「おう、横浜Denaベイスターズ所属、荒波哲也さ。」

 

木綿季「哲也・・・・・・哲也!!!!!!!!」

 

木綿季は目の前の哲也の姿に感極まって泣いてしまった、哲也は泣いている木綿季を優しく包み込んだ。

 

木綿季「哲也・・・!!哲也・・・!!!!」

 

哲也「よしよし、よく頑張ったな木綿季、偉い学者になれて良かったな。」

 

木綿季「ボクずっとずっと哲也に会いたかったよ・・・・・・!!」

 

哲也「俺もさ、この5年耐えに耐え抜いたよ、お前を思ってね。」

 

木綿季「えへへ・・・♪ちょっと早めの再開になっちゃったね♪」

 

哲也「だな♪」

 

木綿季「随分と体が大きくなったね・・・これほとんど筋肉?」

 

哲也「へへ♪まぁね、お前こそ、おっぱいちょっとどころか大分大きくなったんじゃないか?」

 

木綿季「ちょっ!?どこ見てんのさエッチ!!」

 

哲也「お前のおっぱい♪」

 

木綿季「相変わらずエッチなんだから・・・/////」

 

哲也「へへ♪お前も変わらず可愛い♪」

 

木綿季「むぅ・・・/////」

 

哲也「あ、そうだ、大事なもの忘れてたよ、木綿季 これ受け取ってもらえないかな?」

 

そう言って哲也が木綿季に渡したのは手のひらサイズの黒い箱だった。

 

木綿季「?何これ?」

 

哲也「開けてごらん。」

 

木綿季「うん・・・」

 

木綿季が恐る恐る箱を開けてみると、中にはやや大きめの指輪が入っていた。

 

木綿季「へっ・・・・・・?これって・・・・・・・・・?」

 

哲也「まぁなんだ、その・・・・・・・・・木綿季、俺と結婚してもらえないか?」

 

木綿季「っ!?」

 

木綿季はその言葉に驚き、正しく開いた口が塞がらない、そんな状態になっている。

 

哲也「大変だったんだぜ、指輪探すの、お前に似合う奴く探し続けてようやく見つけたんだ。」

 

木綿季「・・・・・・えと・・・・・・今の発言は嘘なんかじゃないよね?」

 

哲也「あぁ、正真正銘、俺の気持ちだ、この為に300万払ったんだ、嘘ついてどうすんだよ。」

 

木綿季「さ!?300万!?」

 

哲也「そっ、まぁお前を嫁に貰えるなら安いと思ってね。」

 

木綿季「・・・・・・全く、それだけ高い金額投資されたら断れないじゃんか。」

 

哲也「・・・・・・んじゃあ・・・・・・答えは?」

 

哲也はそう言いながら木綿季に近寄り、顎をくいッと持ち上げた。

 

木綿季「・・・・・・はい、ふつつか者ですがよろしくお願いします。」

 

木綿季のその発言は、哲也のプロポーズの成功を意味していた、そして2人は木綿季の発言の後に、キスを交わした、時折優しく、時折激しく、結婚前の2人が愛を深めあっていく。

 

哲也「これからよろしくな、俺の妻として。」

 

木綿季「あ、でもボク一応日本でも学者として数年はいるつもりだからね?そこは許してね。」

 

哲也「あぁ、ただ、今までは互いに1人だったけど今度は違う、2人で愛し合って、支えあおう。」

 

木綿季「うん!!ボク哲也の妻として頑張るね!!!!」

 

哲也「おう、俺も夫として頑張るよ、これからはずっと一緒だ、木綿季。」

 

木綿季「うん!!大好き!!!!」

 

哲也「俺もだ、愛してるよ木綿季。」

 

2人は再び、顔を見合わせキスした、今度はカップルとしてではなく、近くなる、夫婦として。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「早く早く~!!」

 

哲也「だからぁ!その体で急ぐなって言ってんだろ!?」

 

木綿季「あ・・・そうだった・・・・・・」

 

あのプロポーズの後、オフシーズンに結婚式を挙げ、正式に夫婦となってから約2年が経とうとしていた。

 

今現在、夫婦となった俺達は3月下旬の俺のオフということで出かけることになっていた。

 

哲也「ったく、゛お腹の子゛に悪影響だろ?」

 

木綿季「ごめん・・・」

 

ちなみに今の発言の通り、木綿季は俺の子供を妊娠している。それが発覚したのは結婚して1年目の秋頃、今ではお腹も前より大きくなり、まだまだかかるが、出産も近づいてきている。

 

本来なら外出も控えた方がいいのだが、今回どうしても夫婦、そして産まれてくる赤ちゃんで見たいものがあり、車で近くまで来てできるだけ歩くことはさせないようにさせてある。

 

木綿季「そろそろだから焦っちゃって・・・」

 

哲也「ったく、学習の癖にまだまだガキんちょだな。」

 

木綿季「むぅ~!!そんな言い方しないでもいいじゃんか!」

 

哲也「ごめんごめん、ほら、見えてきたよ!」

 

木綿季「ほんとだ!!」

 

俺達がゆっくり歩いていると、その内、満開の桜が出迎えてくれた。

 

そう、今日はこの桜を見に来たんだ。

 

何故かって?それは、俺が例えた(想い)が桜だったからで、この花は俺達夫婦の証とでも言える代物だ。

 

木綿季「綺麗~!!」

 

哲也「だね、どうだ、綺麗だろ?出てきたらお父さんとお母さんと一緒に来ような。」

 

俺は木綿季のお腹を撫でながらそう話した。

 

木綿季「えへへ♪早く産まれるといいね♪」

 

哲也「だな、楽しみにしてるよ君の産まれる時を。」

 

木綿季「あのね?お父さんはエッチなことが好きだから女の子だったら襲われないようにね?」

 

そう言って木綿季はお腹をさすった。

 

哲也「あのなぁ!?俺が好きなのはお前とするエロいこと!!!!」

 

木綿季「分かってるよ♪」

 

哲也「ったく、困った妻を持ったもんだ。」

 

木綿季「むぅ!ちゃんと家計簿とか付けられてるでしょ!!」

 

哲也「そういう意味じゃないの。」

 

俺は頭を撫でながらそう言った、木綿季も嬉しそうだ。

 

木綿季「えへへ♪」

 

哲也「取り戻そうな、俺らの5年、そんで失った5年よりも濃厚なものにしよう、この子と一緒に。」

 

木綿季「うん!」

 

哲也「さぁて、この子のためにもっと頑張らなきゃね、だから応援頼むぜ?」

 

木綿季「任せてよ!応援団より素敵な応援しちゃうよ!今は夜の応援は出来ないけど出産して落ち着いたらまた・・・・・・/////」

 

哲也「お前も好きだもんな、エッチなこと。」

 

木綿季「うるさい!してあげないよ!」

 

哲也「求めてくるくせに。」

 

木綿季「むぅ~!!」

 

木綿季は頬を膨らませた、可愛いその姿の木綿季を撫でた。

 

哲也「よし、歩こうか、木綿季。」

 

俺はそう言って手を木綿季の前に差し出した、木綿季は手を握って微笑んだ。

 

木綿季「はい♪あなた♡」

 

俺達はゆっくりゆっくりと桜の並ぶ道を歩いた、幸せだ、俺の手には数年前はもう二度と触れられないと思った最愛の木綿季の手を握ってる、あの時想いを告げられて本当に良かった。

 

この作品をいつも読んでくれる皆、絶対に俺のような勘違いはしないでほしい、確かにあれは木綿季の言いが、問題でもあるが、良く確かめなかった俺も悪い、何より一番酷いのは、勝手に恋を諦めたことだ。

 

結局俺はこうして幸せな人生を送ってるが、一歩間違えてれば俺と木綿季は二度と会うことは無かった、想像するだけで怖い。

 

確かに俺の花は勝手にだが散った、だがそのあとようやく咲いた、だが俺の場合は軌跡に近い開花だ、皆には勝手に散らすなんてことはしないで欲しいんだ、出来ることなら開花させてほしい。

 

俺から言えるのは、自分の想いは告ろってことだ、そうしなきゃ手に入れるものも入れられないだろ?幸せは自分で掴み取るものだ。

 

木綿季「えへへ♪」

 

哲也「愛してるよ、木綿季。」

 

木綿季「ボクもー♪」

 

俺のこの人生と言う物語はまだまだ皆と同じで続いていく、だから皆は俺以上の幸せを手にしてくれ、きっと皆なら出来る、何せ、君は英雄が歩んできた道を見ているんだから。

 

もうそろそろでサヨナラだ、最後にもう一度確認だ、幸せは自分の手で掴み取れよ?他力本願なんだ論外だ。

 

哲也「そう、自分の力で掴み取れ!!」

 

木綿季「?何を?」

 

哲也「なんでもないさ、さて、そろそろ戻ろうか、家に。」

 

木綿季「うん!」

 

それじゃあ俺は行くよ、辛かったら一度道を抜けてもいい、その後戻ればいいんだから、間違っても自分で自分を殺めるなよ、約束だ。

 

哲也「さぁ、行こう木綿季。」

 

木綿季「はい、あなた♪」

 

2人は幸せな桜並木を歩んで行った、その後ろ姿は何者の妨害も許さない、確かに幸せな後ろ姿だった。

 

哲也の言った通り、人生はこれからも続いていく、その中で、どれだけの幸せや素敵な運命を見つけるかは全部あなた次第。

 

さぁ、希望と言うドアを開けてみよう、きっとそこには明るい未来が待ってるはずだよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

『ねぇ、あなた。』

 

『ん?どした?』

 

『ボク、もーっと哲也と幸せになりたいな!』

 

『ふふ、そっか、それじゃあ、そのために一度あの時のアルバム開いてみようか。』

 

『さーんせー!』

 

『あ!何見るのお母さん!』

 

『私にも見せて!』

 

『んじゃあ皆で見るか!』

 

『わーい!』

 

『早く見よー!』

 

『ふふ♪幸せだね、あなた。』

 

『だな、それじゃあ、開くよ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二周年記念作品 fin




はい!という訳でこれが二周年記念作品となりました!

最後の哲也の語りかけは、下手くそかも知れませんが、私なりの皆様へ言いたかったことなんです、特に自分で自分をの所は、自殺なんてするなと言いたかったんです。

いいじゃないですが、少し道を間違えても、いいじゃないですか、寄り道しても、時間をかけて道に戻ればいいのだから、自殺なんてする必要ないんですよ。

このことを哲也に代弁してもらいました、後は、自分の想いは告げるという所もそうですね。

後は、英雄の道をってところは、記念作品ではなく、この作品、死神と呼ばれた剣士のことを指してます。

さて!長くなりましたが、いつもご愛読ありがとうございます!来年はわたしの諸事情で更新が遅くなることがあると思いますが、これからもどうぞ!この作品のことをよろしくお願いします!

ではまた本編でお会いしましょう!


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Part88 後悔~時には思い切った選択も~

久しぶりの本編です!

前回木綿季に嫌いと言われた哲也だが、今回はどうなるか!?

では本編をどうぞ!!


俺が木綿季に大嫌いと言われてから数日が経ち、まだ俺らの関係はギクシャクしてる。

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「はぁ・・・・・・」

 

それは現状でも露骨に現れてる、だって木綿季が座席を俺から凄い遠ざけてんだもん。

 

琴音「凄い露骨だね・・・」

 

哲也「だな・・・あんな賭けしなけりゃ良かった・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・」

 

俺がしたことに後悔してるかどうかと言われたら、半々だ、だってやってる事は翔の言う通りだし、俺達にとって大切なことだと思ったからやった事だけども、流石に露骨すぎたかな・・・全部スルーは・・・・・・

 

哲也「どうしよ・・・ほんとに・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

現在放課後の部活動、日中からの悩みを引きずりながら、凛先生のノックを受ける。

 

凛「さぁ行くわよー!」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

凛「?荒波君?ねぇ?ちょっと!?おーい!?」

 

哲也「えっ!?あ、なんすか!?」

 

凛「もぉー!ノック中なんだからぼーっとしちゃ駄目でしょ!?」

 

哲也「すんません!さぁ来い!何でもとってやりますよー!」

 

凛「じゃあこれでどうだ!」カキーン!

 

哲也「だからその方向は無理だって!!!!」

 

翔「うーん・・・やらせ過ぎたかな・・・」

 

新井「聞いたぜー?大嫌いの上、死ねって言われたんだろ?」

 

東山「え?何が起こったの?」

 

翔「まぁ、ちょっとあいつらの間でいざこざがね。」

 

鳥坂「あれ?だってめっちゃ仲良いんでしょ?」

 

翔「まぁ俺の提案したことでね・・・悪いことしたなぁ・・・」

 

福井「うーん、それで哲也の練習効率が落ちたら俺らが困るな・・・」

 

新井「まぁ、時間も経てばどうにかなるだろうぜ。」

 

翔「だと言いがな・・・」

 

哲也「さぁこーい!!!!」

 

琴音「頑張って哲也ー♪」

 

新井「・・・・・・そういや、この前あいつ琴音ちゃんに膝枕されてたな・・・・・・」

 

東山「なにぃ!?」

 

鳥坂「おーモテモテ。」

 

福井「それが喧嘩の原因じゃないのか?」

 

翔「・・・・・・見なかったことにしてやれ・・・・・・」

 

そして、数時間後に部活を終え、帰宅することに。

 

哲也「はぁ・・・木綿季がいない・・・」

 

新井「大丈夫なのか?その調子で。」

 

哲也「大丈夫に見えんのか・・・・・・?」

 

東山「全然。」

 

新井「今にも死にそう。」

 

琴音「ま、まぁ大好きな木綿季に死ねなんて言われたら気づつくよね・・・」

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

翔「その・・・悪いな・・・・・・俺があんなこと言ったから・・・・・・」

 

哲也「いや、良いんだよ・・・・・・俺らに大切なことだったが、俺らはそれに我慢出来なかったってだけだ・・・・・・俺も悪ければ木綿季も・・・・・・」

 

琴音「哲也・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・破局になっちまうのかな・・・・・・」

 

新井「えっ!?そこまで!?」

 

哲也「・・・・・・ごめん・・・・・・ちょっと一人で帰らさせてくれ・・・・・・」

 

俺は皆を置いて、早足に駅に向かって行った。

 

琴音「・・・・・・思いつめてるね・・・・・・哲也・・・・・・」

 

翔「・・・・・・木綿季は今でも哲也にキレてんのかな・・・・・・」

 

新井「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

東山「新井?どうした?お前まで思いつめた顔するなんて、馬鹿なのに?」

 

新井「あぁ!?余計なお世話だアホ!」

 

琴音「うーん・・・・・・どうなるんだろ・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

時は遡り、放課後の木綿季達。

 

明日奈「ねぇ木綿季、その・・・まだ怒ってたりする?」

 

木綿季「・・・・・・当たり前でしょ・・・・・・!!」

 

木綿季「あ・・・・・・ごめん・・・・・・」

 

里香「ま、まぁまぁ、哲也も何か訳あって木綿季を無視してたんじゃない?」

 

木綿季「なんの訳でボクを無視すんのさ!!」

 

里香「うっ・・・・・・」

 

珪子「で、でも私もそう思いま・・・・・・」

 

木綿季「そんな訳の分からない理由に加担するの!?」

 

珪子「ひっ・・・・・・すいません・・・・・・」

 

木綿季「あぁもうむしゃくしゃする!!帰る!!!!」

 

明日奈「ま、また明日~・・・・・・」

 

木綿季は教室のドアを音が出るくらい思い切り閉めて、帰って行った。

 

明日奈「うーん・・・まだ怒り心頭だね・・・・・・」

 

里香「はぁ・・・・・・こりゃ相当ね・・・・・・今まで相談受けてきた私でもカバーしきれん・・・・・・」

 

珪子「凄い怖かったです・・・・・・木綿季さん・・・・・・」

 

明日奈「哲也君も何であんなことしたんだろ・・・・・・何か理由知ってる?」

 

里香「・・・・・・・・・いや、何も分からないの、ごめんね。」

 

珪子「私も・・・・・・」

 

明日奈「うーん・・・・・・何か理由があるんだろうけどなぁ・・・・・・」

 

里香(・・・・・・言わない方が良いのかどうか分からない・・・・・・!!!!どうすればいいのよ・・・・・・!!!!)

 

明日奈「里香?どうしたの?」

 

里香「えっ!?何でもなよ!?」

 

珪子「焦りすぎて言葉が抜けてますよ・・・」

 

里香「やかましい!」

 

珪子「ひぃ!?」

 

里香「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

それぞれの思惑がまだ繋がらぬまま、今日も日常は過ぎていっている。

 

そして時は戻り、今日は渚に相談があると実家に帰っている哲也だった。

 

渚「それで、木綿季ちゃんにそう言われちゃったのね。」

 

哲也「そっ・・・俺が悪かったのかな・・・・・・」

 

渚「うーん、まぁあんたの言い分も分からなくはないけども、出会って無視はやり過ぎじゃない?」

 

哲也「いや、だって翔との約束で・・・・・・」

 

渚「でもね~私だってそんなこの彼氏にされたら不安になるわよ、でもね~あんたの場合事情が事情だものね~難しい話ね~」

 

哲也「ナギもーん、何かいい案出してくれよ~」

 

渚「私は未来から来たロボットじゃないのよアホ!!でもね~これと言って案が・・・・・・大嫌いに加え死ねだしね~・・・・・・」

 

哲也「はぁ・・・・・・どうしよ・・・・・・本気で・・・・・・」

 

渚「まぁとにかく、私もいい策考えとくから、今日はもう帰んなさい、明日も学校でしょ?」

 

哲也「そうするわ・・・またね・・・・・・」

 

渚「気をつけてね~」

 

はぁ・・・やっぱ姉ちゃんでも駄目か・・・・・・どうすれば・・・・・・

 

どうしよ・・・・・・本気で・・・・・・・・・

 

そして、俺らの関係が治ることなく、また数日が経った。

 

~学校・昼食時間~

 

今俺はあの時の勉強メンバーで昼食を取っている、皆で作戦会議中だ。

 

新井「どうなんだ?お前らの関係は。」

 

哲也「全然・・・アカン・・・・・・」

 

琴音「木綿季の方も未だに怒ってるんでしょ?」

 

里香「それはもうね・・・・・・」

 

翔「そんなんじゃ謝るも何もな・・・・・・」

 

哲也「はぁ・・・・・・」

 

新井「んー・・・・・・」

 

琴音「あ、また思いつめた顔してる。」

 

里香「どうしたの?考え事?」

 

新井「え?いや、まぁね~」

 

翔「お前、このどさくさに変な事考えてんじゃねぇだろうな?」

 

新井「うわひでぇ!?」

 

哲也「・・・・・・なんか飯食う気にもなれねぇ・・・・・・もういいや今日・・・・・・」

 

里香「哲也・・・・・・」

 

琴音「でもちゃんと食べなきゃ・・・・・・」

 

哲也「大丈夫だよ・・・・・・家では食ってるから・・・・・・」

 

翔「だとしてもお前・・・」

 

哲也「あぁ・・・・・・どうすれば・・・・・・」

 

新井「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

翔(・・・・・・何考えてんだこいつ・・・・・・?)

 

一方その頃、教室の木綿季達。

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

明日奈(・・・・・・ね、ねぇ珪子ちゃん・・・・・・)

 

珪子(な、なんでしょう・・・・・・)

 

明日奈(いつまでこんな調子なの・・・・・・?)

 

珪子(分かりません・・・・・・)

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

珪子(あぅ・・・・・・目線が怖いです・・・・・・)

 

明日奈(ここまで長く怒ってる木綿季も初めてね・・・・・・哲也君も大丈夫なのかな・・・・・・)

 

木綿季「あーあ!あの馬鹿のおかげでこんなにイライラしなきゃいけないなんてやってられないよ!!!!!!!!」

 

明日奈(す、すごい怒ってる・・・・・・)

 

珪子(哲也さんが可哀想です・・・・・・)

 

木綿季「ねぇ、さっきからなに話してるの?」

 

明日奈「えっ!?いやね!?」

 

珪子「そのぉ・・・・・・あ!そう!最近駅の近くの喫茶店で美味しいパフェがあるらしいんですよ!!!!」

 

木綿季「ほんと!?じゃあ放課後食べに行こ!」

 

明日奈「い!いいね!!行こいこ!!」

 

珪子「行きましょー!!」

 

明日奈(ナイス珪子ちゃん!)

 

珪子(この話は放課後話すつもりでしたけど、役立てて良かったです!)

 

木綿季「楽しみだな~あのバカにも会わないですむし♪」

 

明日奈(・・・・・・何だか見てられないな・・・・・・こんな木綿季・・・・・・)

 

珪子(ですね・・・・・・)

 

まだまだ喧嘩が長引きそうな2人を時間はどんどん進んでいく、そしてまた、今日も関係が治ることなく、放課後。

 

木綿季「じゃあ行こ!明日奈!珪子!」

 

凛「あ、皆!ちょっといい?」

 

明日奈「なんですか?」

 

凛「ちょっと手伝って欲しいことがあるんだけどいいかな?」

 

木綿季「あ、良いですよ~!」

 

明日奈「それじゃあ手伝おうか、2人共。」

 

珪子「はい!」

 

凛「助かるわ~!じゃあちょっと着いてきて!お礼はするからね!」

 

里香「・・・・・・行ったわよ、哲也。」

 

哲也「だぁもういつまでこんな生活しなけりゃならんのじゃぁ!!!!!!」

 

翔「ま、まぁまぁ・・・」

 

哲也「あんの野郎・・・・・・俺の気も知らねぇで・・・・・・!!!!」

 

里香「や、やばいわね、哲也にもイライラが募ってきてる・・・・・・」

 

翔「じゃあ!部活行こうぜ哲也!練習してイライラはらすぞ!」

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

里香「今度は落ち込んだ・・・・・・」

 

琴音「情緒不安定気味・・・?」

 

哲也「あぅ・・・・・・木綿季ぃ・・・・・・」

 

翔「・・・・・・行くぞ、哲也。」

 

哲也「・・・・・・おう・・・・・・」

 

琴音「じゃあ里香、私も行くね。」

 

里香「うん、じゃあね。」

 

哲也「うぅ・・・・・・」

 

翔「頑張れ哲也。」

 

琴音「ファイト!」

 

里香「・・・・・・何か嫌ね・・・・・・こんな2人・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

凛「ほんとにありがとね!お礼は今度するね!」

 

木綿季「はい!また!」

 

3人は凛の書類整理に手伝わされ、今丁度終わったところだった。

 

明日奈「ふぅ、疲れたね~」

 

珪子「ですね~」

 

木綿季「早く喫茶店に・・・・・・あ、教室に財布忘れちゃった、ごめん!取りに行ってくるから外で待ってて!」

 

明日奈「了解!」

 

珪子「分かりました!」

 

木綿季は急いで教室に向かい、忘れた財布を取りに行った。

 

木綿季「見っけ!中身は・・・・・・うん、問題なし!」

 

木綿季は自分の財布の中身を確認して教室の外に出ると、同じく忘れ物して取りに来ていた新井とすれちがった。

 

木綿季(・・・・・・確か・・・・・・野球部の・・・・・・)

 

新井「あ、ども。」

 

木綿季「こんにちは。」

 

木綿季は新井に挨拶して、去ろうとした。

 

新井「あ!ちょっと!!」

 

木綿季「?ボク?」

 

新井「そう!そのボク!」

 

木綿季「どうしたんですか?」

 

新井「あーえぇっと・・・・・・まぁこれは俺の独り言だからさ、俺が言ったとか言わないでね。」

 

木綿季「は、はい。」

 

新井「・・・・・・あのさ、哲也の事なんだけども、まぁたしかにあの馬鹿が悪いことには悪いんだけどさ、実は哲也が君を無視してたのは、君を思ってのことなんだよね。」

 

木綿季「へ・・・・・・?」

 

新井「実は勉強会の時に翔がお前らこのままイチャイチャしてたらもし将来プロに行った時会える機会が無い時、どうすんだって話になってさ、それで、翔と哲也が賭けたんだよ、この1ヶ月、哲也が君を無視できるかってことをね。」

 

木綿季「えっ!?」

 

新井「んで、あいつも嘆いてたんだよ、木綿季を無視すんのは心が痛いって、だから、アイツが悪い分には悪いんだけどさ、ちょっとは哲也のことも考えてあげてほしいんだ、君を無視してたのは、何より君の為を思ってだったからさ。」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

新井「まぁ、これは俺の独り言だからね、信じるも信じないも君次第だよ、じゃあ俺は部活行くんで。」

 

そう言って新井は言うことだけを言って、走り去っていった。

 

木綿季(・・・・・・あの人の言ってること・・・・・・本当なのかな・・・・・・だとしたらボク・・・・・・とんでもなく酷いことを・・・・・・)

 

その後、新井は遅れて部活に参加することに。

 

新庄「おっす新井。」

 

新井「さぁせん!忘れもの取りに行ってました!」

 

新庄「あいよ、早くアップしちゃえ。」

 

新井「はい!」

 

哲也「よぉ・・・新井・・・・・・」

 

新井「よぉ哲也、翔。」

 

翔「よ。」

 

新井「さぁて、さっさと履き替えてランニングでも行くかな~」

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

新井「・・・・・・口止めされてるけども、許せよ、哲也。」

 

翔「あん?なんて言った?」

 

新井「何でもねぇよ。」

 

翔「そうか?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

新井(・・・・・・信じてくれよ・・・・・・俺の話・・・・・・!)

 

同時刻・喫茶店の木綿季達。

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

明日奈「どうしたの木綿季?パフェ来てるよ?」

 

木綿季「ふぇ?あ!ほんとだ!いただきまーす!」

 

珪子「んー美味しいです~♪」

 

明日奈「ほんと!でもカロリー高そう・・・・・・」

 

木綿季「運動すれば大丈夫♪」

 

明日奈「木綿季は良いよね~ウエスト細くて。」

 

木綿季「でも明日奈はその分胸があるじゃん!」

 

明日奈「ちょ、ちょっと木綿季!声が大きい!」

 

木綿季「あ・・・ごめん明日奈・・・」

 

珪子「・・・・・・私なんて・・・・・・」

 

明日奈「だ!大丈夫だよ!まだまだ成長期だよ!」

 

珪子「そうでしょうか・・・・・・」

 

明日奈「そうそう!ね!木綿季!」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

明日奈「木綿季?」

 

木綿季「?なに?」

 

明日奈「さっきからぼーっとしてるけど大丈夫?熱?」

 

木綿季「だ、大丈夫大丈夫!」

 

明日奈「なら良いけど・・・・・・」

 

木綿季(・・・・・・・・・哲也・・・・・・・・・)

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

俺達の関係は未だ治らず、関係はギクシャクしたまま、姉ちゃんもいい案が浮かばず、何も出来ない。

 

そして今日はある重要な日なのだが、最早こんな状況じゃそんなこと気にしてられない。

 

・・・・・・せっかくの゛アレ゛もパァかな・・・・・・

 

哲也「おはよ、琴音。」

 

琴音「おはよう、哲也。」

 

哲也「今日も一日めんどくせぇなぁ~学校。」

 

琴音「でも頑張らなきゃね!」

 

哲也「だね。」

 

翔「おっす2人共。」

 

哲也「よっ。」

 

琴音「おはよ、翔。」

 

翔「・・・・・・まだまだか。」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

琴音「・・・・・・・・・大丈夫だよ、きっと近いうちに・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・・」

 

翔「・・・・・・・・・・・・」

 

琴音「・・・・・・・・・・・・」

 

・・・・・・・・・木綿季・・・・・・・・・

 

里香「辛気臭い顔してるわね~朝から。」

 

哲也「・・・・・・里香か・・・・・・」

 

里香「・・・・・・まぁその・・・・・・ごめん・・・・・・何も言えなくて・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・いいよ・・・・・・別に・・・・・・」

 

なんかもう・・・・・・やってられない気分だな・・・・・・

 

朝のこの憂鬱な雰囲気を身にまといながら、朝のホームルームへ。

 

凛「さ!今日も気合入れて・・・・・・荒波君?どうしたのそんな死にそうな顔して・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・大丈夫っす・・・・・・」

 

凛「そう?辛かったら保健室行ってね?それじゃあ伝達をします!と言っても何も無いけど、最近、他クラスで少し喧嘩が起こってね?殴り合いの酷いことになっちゃったの、皆は喧嘩はしちゃダメだよ?大事な友達とか、知り合いを無くすことになりかねないからね!」

 

喧嘩か・・・・・・今まさにその状況だな・・・・・・大事な人を失いかねない・・・・・・今・・・・・・

 

凛「それじゃあ伝達は以上!じゃあ今日も張り切ってこー!!!!」

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

いつになったら俺達は仲直りできんのかな・・・・・・このまま本当に破局すんのかな・・・・・・

 

・・・・・・木綿季の甘えた声聞きたいな・・・・・・

 

『哲也♪』

 

哲也「・・・・・・あぁ・・・・・・」

 

まだまだ喧嘩続きのカップルだが、最近は少し変わり、木綿季の方も悩んでいた。

 

それは、新井のあの言葉を聞いて以来ずっとだった。

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

木綿季(・・・本当に哲也がそんな気持ちでボクを無視してたなら・・・・・・ボクは・・・・・・ボクは・・・・・・)

 

木綿季(・・・・・・哲也・・・・・・)

 

『木綿季♪』

 

木綿季「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

今日も険悪なまま一日を過ごす二人、また今日も仲が回復することはなく、放課後に。

 

哲也「んじゃ部活行くか~」

 

翔「おう。」

 

琴音「行こー行こー!」

 

木綿季「あっ・・・・・・」

 

明日奈「?どうしたの木綿季?早く先生に勉強教えてもらお!」

 

木綿季「・・・・・・うん・・・・・・」

 

~学校内・グラウンド~

 

哲也「んじゃ今日も張り切ってこー!!」

 

琴音「おー!」

 

翔「んじゃランニングからだな。」

 

哲也「んじゃ行くぞ!」

 

俺は部員の皆を引き連れランキングすることに、まぁこのランニングはアップ程度だからそんなにはやらないが、キャプテンである俺は皆をまとめなきゃいけないので、積極的に声を出し、そして憂鬱な態度は出さないようにしていた。

 

そしてそれが終わるとメニュー開始、今日は守備中心的なメニューだ。

 

哲也「んじゃノックだ!行くぞ皆!」

 

「おぉー!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

新庄「どした哲也、そんなとこで止まって、お前も行かねぇのか?」

 

哲也「あ、すんません・・・・・・」

 

新庄「・・・・・・悩み事か?」

 

哲也「へ?」

 

新庄「まぁキャプテンは大変だと思うが、頑張れよ、何かあったら誰かに相談しろよな、毒は溜めんなよ。」

 

哲也「・・・・・・あざっす。」

 

新庄「おう、早く守備位置付け。」

 

哲也「はい!!!!」

 

・・・・・・毒か・・・・・・吐きまくってるけど、どんどん貯まるんだよね・・・・・・

 

いつになったら止まるのやら・・・・・・

 

哲也「おっしゃこーい!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「気をつけ!礼!」

 

「ありがとうございました!!!!」

 

新庄「おう、気をつけて帰れよ。」

 

今日はもう部活終わり、今日は割とハードにやったからもう結構遅い時刻だ。

 

哲也「んじゃさっさと帰るか。」

 

翔「だな。」

 

新井「ちょっと待った哲也、お前にお客さんだ。」

 

哲也「え?」

 

新井に服を引っ張られ、止められたその先には木綿季が立っていた。

 

哲也「なっ・・・・・・!?」

 

新井「・・・・・・まぁ絶好のチャンスだろ?仲直りしろよ。」

 

翔「そういうことなら、俺達は先行くぜ。」

 

琴音「頑張ってね哲也!」

 

哲也「お!おい!?」

 

皆は俺の返事も聞かず、ゾロゾロと帰って行ってしまい、今ここには俺と木綿季しか居なくなってしまった。

 

木綿季「・・・・・・あ!あの!!」

 

哲也「・・・・・・もう学校も閉まる、場所移すぞ。」

 

木綿季「・・・・・・うん・・・・・・」

 

俺は木綿季と共に適当な近場の公園に向かい、俺はベンチに座り、木綿季は立ったままだった。

 

哲也「・・・・・・んで?何の用だ。」

 

木綿季「・・・・・・ごめんなさい!!!!!!!!」

 

木綿季はそう言って土下座してきた。

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・野球部の哲也と仲良くしてる人に聞いたんだ・・・・・・ボクを無視してたのにはちゃんと将来を見据えた大事な理由があったって・・・・・・それなのにボクは哲也に大嫌いに加えて死ねなんて・・・・・・!!!!」

 

俺と仲良くしてるって・・・・・・ったく、あの野郎・・・・・・

 

木綿季「・・・・・・こんなのわがままだって分かってるけど・・・・・・でも・・・・・・どうか・・・・・・こんなボクにもう一度チャンスをください・・・・・・!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・やだね。」

 

木綿季「っ・・・・・・・・・そう・・・・・・・・・だよね・・・・・・・・・図々しい・・・・・・・・・よね・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・俺の知ってる女は土下座なんかしねぇし、相手のことも考えねぇどうしようもねぇ甘えたがりの女だ、嫌だって言っても甘えてくるようなわがまま娘しか俺は知らねぇよ。」

 

木綿季「へ・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・哲也!!!!」

 

木綿季は土下座を止めると、ベンチに座る俺に抱きついてきた。

 

木綿季「ごめん・・・・・・ごめん哲也・・・・・・!!!!」

 

哲也「ったく、土下座なんかお前の性に合わねぇだろうが、馬鹿な奴だな。」

 

木綿季「馬鹿は哲也だよ!!!!少しくらい事実説明してくれてもいいのに!!!!」

 

哲也「んなことしたら意味ねぇだろうが、馬鹿。」

 

木綿季「あ・・・・・・」

 

哲也「ったく・・・・・・相変わらずだな、木綿季。」

 

俺はそう言って木綿季の頬に触れると、木綿季は満面の笑みを浮かべた。

 

木綿季「えへへ・・・♪」

 

哲也「あーあ、結局、翔との賭けに負けちまったよ、まぁ仲直りできたし良いかな。」

 

木綿季「なんかごめん・・・ほんとに・・・・・・」

 

哲也「まぁいいさ、今日仲直りできたのが良かったかな。」

 

木綿季「へ?」

 

哲也「ほらよ。」

 

俺はバッグから綺麗な包み紙に包まれた物を木綿季に渡した。

 

木綿季「な、なにこれ?」

 

哲也「今日何日か、分かるか?」

 

木綿季「今日は・・・・・・あ!!!!!」

 

哲也「そう、゛お前の誕生日゛だろ?」

 

そう、今日は5月23日 木綿季の誕生日だ。

 

今朝これもパァになるかと思ったが、なんとか渡せてよかった。

 

木綿季「哲也・・・・・・覚えててくれたんだね・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・あん時先生と俺が話してたのお前聞いてたんだろ?」

 

木綿季「あの新庄先生との?」

 

哲也「あん時休んだ理由で、姉貴の誕生日だから今日は早く帰れと親に言われてるっていって休んだんだが、本当はそれを買いに行ってたんだよ。」

 

木綿季「えっ!?そうなの!?」

 

哲也「そっ、どっかの休みで行きたかったんだが、早めに行って探しておきたかったから休んで探しに行ってさ、まぁ良いのが見つかって良かったよ。」

 

木綿季「あ、開けてみていい?」

 

哲也「おう、良いぞ。」

 

俺がそう言うと木綿季は包み紙を綺麗に取って、中身を取り出した。

 

木綿季「わぁ~!!可愛いチョーカー!!!!」

 

哲也「お前になら似合うと思ってさ、少し奮発したんだ、大事にしてくれよな。」

 

木綿季「うん!!ありがとう!!」

 

哲也「あー、あと・・・・・・これは誕生日プレゼントと言えるかは分からんが・・・・・・」

 

木綿季「ふぇ?」

 

俺はチョーカーを見つめ喜ぶ木綿季の頬に触れ、目を見つめ合わせた。

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

木綿季「哲也・・・・・・」

 

俺は木綿季が目を閉じたのを確認し、そっと木綿季にキスした。

 

これは俺の木綿季へのもう1つの誕生日プレゼント、ファーストキスだ。

 

俺と木綿季はフレンチにキスを交わし、一旦離れると、木綿季の顔は夜でも分かるくらい真っ赤っかになっていた。

 

木綿季「あぅ・・・・・・嬉しいけど恥ずかしい・・・・・・/////」

 

哲也「これがお前への2つの誕生日プレゼントだよ、木綿季。」

 

木綿季「・・・・・・ありがとね・・・・・・でもキスまでが遅すぎだよ馬鹿・・・・・・/////」

 

木綿季はそう言って俺に抱きついてきた、照れ隠しなのか顔を思い切り埋めている。

 

哲也「悪かったな木綿季、なかなかしようにも出来なくてさ。」

 

木綿季「・・・・・・大好き・・・・・・/////」

 

哲也「照れちゃって可愛いなお前は♪」

 

木綿季「うるしゃい・・・・・・/////」

 

哲也「木綿季、これからもよろしくね♪」

 

木綿季「・・・・・・うん・・・・・・!」

 

俺達は無事に仲直りが完了、そして木綿季の誕生日も祝うことが出来、一件落着だ。

 

そして、それからまた 数日が経ち明日で6月になろうとしようといた時だった。

 

凛「それじゃあ皆!今日もお疲れ!明日から6月で雨も降りやすくなるから体調管理には充分に気をつけてね!!じゃあ号令の挨拶して!」

 

「気をつけー礼ー」

 

「さようならー」

 

凛「またね!皆!」

 

木綿季「哲也ー!!」

 

木綿季はあれから以前のよう・・・・・・いや、以前よりも甘える頻度が高くなり、こうして学校の終わり、更には終わり、出会い頭には必ず俺に飛びついてくる、まぁ嬉しいけど・・・・・・疲れる。

 

哲也「よしよし。」

 

木綿季「ん~♪」

 

明日奈「良かったね~仲直りできて♪」

 

琴音「一件落着だね♪」

 

哲也「まぁ新井に感謝だな、あいつが木綿季に言ってなかったらまだ喧嘩してたかもしれないし。」

 

俺らがそんな感じで話してると、それぞれの部活動のエース格が木綿季を取り囲んだ。

 

哲也「?」

 

「木綿季さん!助っ人は一時おやすみって本当なの!?」

 

「ていうかそのまま助っ人引退って有り得るの!?」

 

「教えてよ!貴方の力は必要なのよ!!」

 

木綿季「あ、あはは・・・・・・ごめん!!おやすみって形だけど、復帰の見込みは分からないんだ!だからまた復活するその時までに、ボクももっと動けるようになっておくからさ!頑張ろうね!!」

 

「・・・・・・木綿季さんがそう言うなら・・・・・・」

 

「仕方ないか・・・・・・」

 

「じゃあ!また貴方とプレイ出来るのを楽しみにしてるわね!」

 

木綿季「うん!またね皆!」

 

哲也「お前助っ人止めちゃうの?」

 

木綿季「うん!ちょっとやりたいことが出来たんだ♪」

 

哲也「そっか、まぁがんばれよ。」

 

木綿季「うん!じゃあ哲也!またね!!」

 

哲也「おう、また。」

 

俺は手を振りながら去る木綿季を最後まで見守ってあげた。

 

哲也「さて、俺らも部活行こうぜ!」

 

翔「だな。」

 

琴音「だね!」

 

明日奈「またね~♪」

 

俺達も明日奈に見送られ、部活に向かった。

 

~学校内・グラウンド~

 

哲也「さぁ!早速ランニング・・・」

 

新庄「ちょっと待てい。」

 

哲也「?なんですか?」

 

新庄「あー明日で6月になろうとしている中だが、また、このむさ苦しい中に一輪の花が来てくれたぞ。」

 

新井「ってことは!?」

 

東山「マネージャー!?」

 

新庄「そっ。」

 

哲也「へーまたマネージャーが入るんか、良かったな琴音。」

 

琴音「だね!仲良く出来ると良いな♪」

 

新庄「とりあえず紹介だ、来てもらって良いぞ。」

 

「は、はい!!」

 

・・・・・・・・・あれ?今の声聞き覚えが・・・・・・

 

なんか引っかかるその声が頭で響いてると、足音が聞こえてきた。

 

なんと、その正体は木綿季だった。

 

哲也・翔「なにぃ!?」

 

木綿季「は、初めまして!マネージャーとして入部する紺野木綿季です!よろしくお願いします!!」

 

新井「えぇ!?」

 

東山「うそん!?」

 

琴音「木綿季!?」

 

哲也「ま!?待てよ!!なんでお前が!?」

 

木綿季「何でって、これがボクのやりたいことなんだもん♪」

 

新庄「まぁ、そんな訳で哲也にとっては百人力とも言えるマネージャーが入ってきてくれた訳だ、お前ら、くれぐれも手出しはしないようにな。」

 

木綿季「えへへ♪よろしくね哲也♪」

 

哲也「ま、まさかお前が来るとは・・・・・・」

 

翔「驚いた・・・・・・」

 

新庄「さて、竹宮 お前ら同じクラスで仲良いだろ?紺野に何をするかを教えてやってくれ。」

 

琴音「はい!じゃあ木綿季、色々と教えてあげるね!」

 

木綿季「うん!よろしくね!」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

金田「なにニヤニヤしてんだよ~!」

 

新井「この色男め!」

 

東山「ひゅーひゅー!」

 

哲也「てめぇら黙らねぇと殺すぞ!!おら走るぞ!!!!」

 

ま、本気で木綿季が来るなんて全く想像してなかったが、来てくれて嬉しい分には嬉しいな。

 

だって彼女だよ?彼女がマネージャーって、嬉しいに決まってる。

 

哲也「オラァお前らまだまだ走るぞー!!!!」

 

翔「おい・・・てめぇ・・・」

 

新井「と・・・飛ばしすぎ・・・」

 

東山「アップじゃねぇよこれ・・・・・・」

 

哲也「さぁ行くぞー♪」

 

鳥坂「て、哲也が跳ねてる・・・」

 

福井「よっぽど嬉しいんだな。」

 

哲也「はっはっは♪」

 

新庄「あからさまだなあいつ・・・」

 

そんな感じで、今日は木綿季の加入と言うサプライズもあったが、他には特に何もなく、今日も一日部活が終わった。

 

哲也「にしてもお前が部活に入るとは・・・・・・本気で驚いたぞ。」

 

木綿季「新井君・・・・・・だよね?あの人から聞いたんだけど、将来の為の無視って言うのは聞いてたんだけども、なんかもういっそずーっと哲也と一緒にいられたらいいな~って思ってさ!」

 

哲也「なるほどね・・・」

 

翔「新井達のやる気も上がってたし琴音の負担は減るしでなかなか木綿季の加入はでかいな。」

 

木綿季「えへへ♪」

 

哲也「まぁとにかくこれから部活でも宜しくな木綿季。」

 

木綿季「うん!」

 

まさか木綿季が部活に入るとはねぇ・・・・・・まぁ、俺からしたら超嬉しいことだし、これからもっと張り切れるってことだしな!

 

よぉし!明日からも頑張るぞぉ!!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

~午後8時・哲也家~

 

哲也「~♪」

 

今俺は晩飯の用意をしている、今日は安く手に入った鰤があるため、鰤の照り焼きにでもしようと思っている。

 

既に完成間近、美味しそうな匂いが漂っている。

 

哲也「よっしゃ!完成!」

 

俺は完成した照り焼きを更に乗せ、ご飯も盛り付け、サラダも用意して準備完了。

 

哲也「さて!いっただっきまー・・・」

 

ピンポーン

 

哲也「・・・・・・ったく、誰だよこんな時間に・・・・・・どちら様で?」

 

俺はインターフォンのモニターを見るが、そこには誰もいない。

 

だが、『宅配便でーす』の声が聞こえてきた。

 

哲也「宅配便かよ、はーい。」

 

俺は判子を持ちながら、玄関に出たが、そこには誰もいなく、大きいダンボールが置いてあるだけだった。

 

哲也「・・・なんじゃこれ・・・」

 

俺は少し恐怖しながら宛先などを見てみた、送り先には俺の名が、送り主には『哲也のお嫁さん♡』と。

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

大体予想がついた俺は半ば呆れながら判子を押すと、ダンボール箱は勢いよく飛び上がった。

 

哲也「うおっ!?」

 

「とぉー!」

 

なんと、と言うか、中から飛び出たのは木綿季だった。

 

哲也「なにしてんの・・・?」

 

木綿季「えへへ~おじゃましまーす♪」

 

哲也「んなっ!?」

 

木綿季は勝手に家に上がり込んできた。

 

哲也「おい!いきなりなんだよ!?」

 

木綿季「えへへ~♪ボク!紺野木綿季は本日よりこの家に花嫁修業並びに、居候させて頂くことになりました!!」

 

哲也「は!?」

 

花嫁修業?居候?訳分からん。

 

哲也「てか来たの宅配便だろ!?」

 

木綿季「あ、それは録音した音声流したの。」

 

哲也「ふむ、なるほどね・・・じゃねぇよ!花嫁修業の理由は!?居候も!」

 

木綿季「花嫁修業は、将来の為!居候はそのついで!」

 

哲也「・・・・・・つまり俺と暮らすのが目的と?」

 

木綿季「yes!」

 

哲也「あのなぁ・・・大体荷物とか金はどうすんだよ。」

 

木綿季「大丈夫♪荷物なら届くから♪」

 

哲也「へ?」

 

その直後、またもや家のインターフォンが鳴った。

 

木綿季「あ、はーい!」

 

哲也「・・・・・・?」

 

俺は疑問に思いながらも玄関へ向かう木綿季に付いていくと、そこには本物の宅配便の人が大きめのバッグ2つを持ってきていた。

 

木綿季「ご苦労さまです!」

 

「荒波様ですね?サインをここに。」

 

木綿季「はーい♪」

 

「では!」

 

宅配便の人はサインを貰うと去っていった。

 

木綿季「はい!荷物!」

 

哲也「何勝手に送ってんだよ!」

 

木綿季「ええっとね~」

 

哲也「聞けよ!!」

 

木綿季「あ!あった!哲也!これ!」

 

そう言って木綿季は通帳と一通の手紙を出てきた、俺はそれを受け取った。

 

哲也「なにこれ?」

 

木綿季「おじいちゃんから!」

 

哲也「源次郎さんから?」

 

俺は先に手紙を読むことにした、そこには超達筆な筆字でメッセージが書かれてた。

 

源次郎『哲也君へ、この度は我が孫のわがままを許してやってほしい、何でも将来の為に哲也君と暮らすんだと木綿季が言い張り、ワシらも木綿季の気迫には勝てず、OKしてしまい、今頃木綿季は哲也君の家にいると思う、じゃが、これも将来の為だと思い許してやってほしい、詫びと言ってはなんだが、手紙と共に通帳を送っておく、ワシの現役時代、コーチ時代の蓄えじゃ、余裕があるので毎月送らさてもらうが、初回は多めに送らせてもらう、では哲也君!木綿季のことよろしく頼むぞ!!紺野源次郎より。』

 

哲也「なるほどね・・・はて、通帳の中身は・・・」

 

俺は通帳に目を通した、そこには500万の文字が。

 

哲也「ぶっ!?」

 

木綿季「どう?金銭問題は?」

 

哲也「・・・・・・まいった、歓迎するよ、木綿季。」

 

木綿季「ほんと!?わーい!」

 

そう言って木綿季は抱きついてきた。

 

哲也「ったく、勝手に行動しやがって。」

 

木綿季「哲也だって勝手に無視宣言したじゃん!」

 

哲也「そうだけどよ・・・」

 

木綿季「よぉし!それじゃあまず早速晩御飯の用意を!」

 

哲也「へ?」

 

木綿季「どうせカップ麺とか食べてるんでしょ?ボクが栄養のいい物作ってあげる!」

 

哲也「いや、もう晩飯の用意出来てんだけど?」

 

木綿季「ふぇ?」

 

~リビング~

 

哲也「モグモグ・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・どうした?そんな美味しそうな目で見て。」

 

木綿季「・・・・・・・・・美味しそうなんだもん・・・・・・」

 

哲也「ったく、ほら、あーん。」

 

木綿季「あーん♪もぐもぐ・・・・・・」

 

哲也「どう?」

 

木綿季「ふわぁ~!凄い美味しい~!!」

 

哲也「そりゃ良かった。」

 

木綿季「これどこのお惣菜!?」

 

哲也「え?これ手作りだけど?」

 

木綿季「にゃにぃ!?」

 

哲也「あれ?俺お前に飯作れるって言ってないっけ?」

 

木綿季「聞いてないよ!?まさか哲也にこんな女子力が・・・・・・これじゃボクの麺木丸潰れだよ・・・」

 

哲也「まぁまぁ、俺はお前の料理が一番好きだぜ?」

 

木綿季「なら哲也より美味しい料理作るもん!!」

 

哲也「期待してるよ、木綿季。」

 

木綿季「おまかせあれ!!」

 

こうして、俺と木綿季はまさかまさかの同居をすることになった。

 

まぁ、一緒にいれるに越したことはねぇ、木綿季!これからまた宜しくな!色んな面で!




無事に仲直りも完了、更にはファーストキス、木綿季の入部、同居と至れり尽くせりの今回。

これから更にイチャイチャの頻度が増える!?

次回は同居した2人の初めての休日!お楽しみに!


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Part89 同居~ワクワクと難しさ~

すいません!!諸事情+風邪でダウンしてて暫く執筆できない状態にありまして遅れてしまいました!!

この季節なんで皆さんもお気をつけてくださいませ!!

それでは本編です!!


前回、無事仲直りも完了し、更には同居し始めた2人。

 

さて、今回はそんな2人の同居後初の休日の模様をお送り致します。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「ふっふっふ・・・・・・♪」

 

どうも!最近哲也と同居し始めた木綿季です!

 

でもここ最近は、哲也の部屋が散らかってるから2人で寝れてなかったんだけど、今日は休日のオフ!

 

という訳で、哲也の寝込みを襲いに来たんだ!

 

と言っても布団に入り込むだけだけどね・・・

 

木綿季「おじゃましまーす・・・・・・」

 

ボクはゆっくりと扉を開けてゆっくりと閉めた、辺りを見渡すと引いてある布団には哲也の顔は見えないけど少し布団が膨らんでるから多分顔も布団の中に入れてるんだと思う。

 

 

木綿季「ふふふ・・・おじゃましまー・・・・・・って・・・・・・!?こ、これは・・・・・・!?/////」

 

ボクは忍び足で布団に近づき、布団に潜り込もうとした時、布団の一部がテントを張ってた、ていうか、これ位置的に・・・・・・

 

木綿季「・・・・・・し、仕方ないよね・・・・・・健全な男の子なんだもんね・・・・・・哲也も・・・・・・/////」

 

ボクは自分にそう言い聞かせ、再び布団に潜り込もうとした、けどその時、ボクの中であることが頭をよぎった。

 

それは、もしこのまま潜り込んだら・・・・・・

 

~木綿季の妄想~

 

哲也『ふぁ~・・・・・・おはよ木綿季・・・・・・』

 

木綿季『お、おはよ!哲也!』

 

哲也『・・・・・・ところでお前は俺のどこを弄ってたんだ?』

 

木綿季『ふぇぇ!?べ、別に・・・・・・/////』

 

哲也『隠さなくても良いよ♪バレバレだから♪』

 

木綿季『あぅ・・・・・・/////』

 

哲也『さて木綿季、早速だが命令だ、俺のコレをどうにかしてくれ、木綿季の口で。』

 

木綿季『え!?えぇ!?』

 

哲也『さっきまでさんざんしてた癖になぁ~俺がいる前では出来ないのか~』

 

木綿季『・・・・・・分かりました・・・・・・一生懸命ご奉仕させて頂きます・・・・・・/////』

 

~妄想終わり~

 

木綿季「な、なんてことに~!?きゃー!!!!哲也のエッチ!!!!!」

 

木綿季「・・・・・・ボク朝っぱらから何してんだろ・・・・・・馬鹿みたいな・・・・・・まぁ良いや!いざ潜入・・・・・・!!!!」

 

ボクは三度目だけど、改めて布団に入り込もうとした、その為に布団をそーっと開けたんだけど、中には哲也がいなかった。

 

木綿季「あれ?て、哲也は!?」

 

布団の中に哲也がいない、おかしい、いつもなら寝てるはずなのに・・・・・・

 

木綿季「な、何か置き手紙的なものはないの!?」

 

ボクはそう思って哲也の部屋にある机を見てみた、するとそこには小さなメモ書きが残してあった。

 

木綿季「これだ!!」

 

ボクは早速手に取り読んでみることにした。

 

哲也『木綿季へ、この手紙を読んでるってことは多分俺の布団に潜り込もうとしてたんだろう、まぁ可愛いから許す、俺はランニングに行ってるから7時には帰ってくる 朝飯用意しといて♪』

 

木綿季「なんだ・・・ランニングか・・・・・・なんだが現実世界の哲也はSAOの頃よりも真面目っていうか、やっぱり一人暮らしが長いからきちんとしてるな~・・・・・・ボクも見習わなきゃね!!」

 

木綿季「さて、朝ごはんの・・・・・・・・・前に少し哲也の温もりを・・・・・・♪」

 

ボクはようやくの哲也の温もりを味わうことが出来た。

 

木綿季「~♪哲也の匂い~♪それに布団もあったかーい♪」

 

木綿季「はぁ・・・・・・幸せ・・・・・・Zzz・・・・・・」

 

~数十分後~

 

哲也「ただいまー!木綿季ー!!」

 

俺はリビングで俺を待ってくれてるはずの木綿季の元まで向かった、やっぱし同居してるとこうやってすぐに会えるのが素晴らしい。

 

哲也「ゆう・・・・・・あれ?木綿季?」

 

リビングの扉を開けたが、そこには木綿季の姿は愚か、俺が想像してた朝食の姿も無い。

 

哲也「・・・・・・まさか・・・・・・」

 

俺は恐る恐る自分の部屋に向かい、扉を開けた、すると、想像通り、俺の布団で幸せそうに寝ている木綿季を発見した。

 

木綿季「Zzz・・・・・・♪」

 

哲也「ったく・・・・・・シャワー浴びてから起こすか・・・・・・」

 

~数分後~

 

哲也「ふぅ、さっぱりした、さてと、木綿季?」

 

木綿季「むにゃむにゃ・・・・・・」

 

哲也「おーい、木綿季ー」

 

木綿季「うぅん・・・・・・まだ眠いよぉ・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・仕方ねぇなぁ・・・・・・」

 

俺は木綿季の寝てる布団に潜り込み、軽く抱きしめてやった。

 

木綿季「うぅん・・・・・・Zzz・・・・・・」

 

哲也「起きるまで付き添ってやるよ、木綿季。」

 

木綿季「Zzz・・・・・・」

 

哲也「可愛いなぁ・・・・・・俺も一眠り・・・・・・と思ったがやっぱ腹減ったな、しゃあねぇ、だらしのない妻の為にここは夫が人肌脱ぎますか!」

 

~数十分後~

 

木綿季「・・・・・・ふぁ~・・・・・・あれ・・・・・・ボク寝ちゃったのか・・・・・・ってあぁ!?朝ごはん!?」

 

木綿季は飛び起きてリビングに向かった、するとそこには既に二人分の朝食を作り終えた哲也が座って待っていた。

 

哲也「あ、おはよ木綿季。」

 

木綿季「おはよ!じゃなくて、朝ごはんまさか哲也が?」

 

哲也「まぁね、幸せそうに寝てたから寝かしといてやったんだよ。」

 

木綿季「あぅ・・・面目無い・・・・・・」

 

哲也「まぁまぁ、朝ごはん食べようぜ。」

 

木綿季「うん!じゃあいただきまーす!」

 

哲也「いただきます。」

 

と、まぁそんな感じで俺らの休日はスタートした。

 

さて、同居して初めての休日、デートと行きたいが、やることがあるのでそうはいかない。

 

哲也・木綿季「ご馳走様でした!!」

 

木綿季「じゃあボクがお皿洗いするから、哲也は洗濯機回しといて!あ、ボクの下着で変なことしないでよね!ブラは後でボクが別で回すから置いといてね!後、エッチ!」

 

哲也「なんで予告エッチ宣言されなきゃいけないんだよ、ほんとにするぞ。」

 

木綿季「するの!?」

 

哲也「なんでそんな期待したような目で見んだよお前は、流石はMだな。」

 

木綿季「うるしゃい!!!!馬鹿!!!!」

 

とまぁそんな感じで、SAOの頃には無かった選択という概念に男女の差を感じながらも洗濯をこなし、洗濯し終えた物を干すことに。

 

哲也「さてと、干すか、えーっと・・・・・・」

 

木綿季「哲也?洗濯物干すの?」

 

哲也「そっ、さてと最初は・・・・・・って・・・・・・これは・・・・・・」

 

木綿季「っ!?/////」

 

俺が最初に手に取ったのは、木綿季のパンツ、しかも、それは白地に可愛いクマさんがプリントされた物だった、今にも『がおー』とでも鳴きそうな感じの。

 

哲也「・・・・・・まだまだ餓鬼だな、木綿季も。」

 

木綿季「見ないで~!!!!!!!!/////」

 

木綿季は俺の手に取ったものを奪い取ろうとしてくるが、そんな木綿季も可愛いので、少しからかうことにした。

 

哲也「やーい取れるなら取ってみな~」

 

木綿季「むぅ!」

 

俺は右手で木綿季のパンツを持ちながら、左手で飛び跳ねる木綿季のことを抑えた、まぁ俺と木綿季は身長差が割とあるから、右腕をちょっと上にあげただけで木綿季は多分右手に届かなくなるが、それだとつまらないので、あえてこうしている。

 

木綿季「ボクの!パンツ!返して!!このスケベ哲也!!」

 

哲也「へへ~♪だって愛しの木綿季がこんなに可愛いの履いてるなんて知ったら、虐めたくなっちゃうじゃん♪」

 

木綿季「このエロS男!!」

 

哲也「お前の前でだけだよ♪」

 

木綿季「むぅ~!!!!いい加減に返せぇ!!!!」

 

俺は少し油断していた為、木綿季の思わぬジャンプに反応できず、クマさんパンツは取られてしまった。

 

木綿季「人のパンツで遊ばないの!!エッチ!!」

 

哲也「へいへい、んじゃそれを干すのは木綿季に任すよ、俺は他のを・・・・・・って・・・・・・」

 

そう言ってまた洗濯カゴに手を伸ばし、手に取ったのは、またもや木綿季の、しかも今度は勝負下着っぽい飛鳥も履いてた感じの縞パン。

 

木綿季「うにゃぁ!?/////」

 

哲也「・・・・・・やっぱJKなんだな、木綿季も。」

 

木綿季「見るな見るな見るな~!!!!//////////」

 

と、洗濯1つでも悪戦苦闘(?)してしまったが、それさえ終われば後はイチャイチャ・・・・・・では無く。

 

哲也「さてと、一段落付いたし、買い物行くか。」

 

木綿季「行く行く!!」

 

哲也「お菓子は買わないぞ。」

 

木綿季「えぇ~」

 

哲也「お前が買うと万単位で無くなりそうで嫌だからな、買うとしたら業務用スーパーで。」

 

木綿季「どれだけボクを大食いキャラだと思ってんのさ!!」

 

哲也「SAOの頃から思ってたがこの前のデートのステーキ食った時に確信した、お前は大食いだ。」

 

木綿季「だって美味しいからつい食べちゃうんだもん♪」

 

哲也「太っても知らねぇからな?」

 

木綿季「大丈夫!野球部のマネージャーとして動くし、最悪哲也とエッチしてダイエットすれば・・・・・・/////」

 

哲也「・・・・・・・・・置いてくぞ、木綿季。」

 

木綿季「あっ!?待ってよ~!!」

 

ったく、時折ほんとに訳の分からないことを言い出すんだからこいつは、まぁそれら引っ括めて全部可愛いから許すけどね。

 

哲也「さて、木綿季 今晩何が食べたい?」

 

木綿季「ボク哲也の作ったご飯食べたい!!」

 

哲也「分かった、料理はどうする?」

 

木綿季「シェフのお任せで♪」

 

哲也「了解、んじゃ・・・・・・今日はいつものお返しと行くかな。」

 

俺達はスーパーに着くと、色々な物を購入した、トイレットペーパーとか消臭剤とか、途中木綿季がお菓子を持ってきて卑怯な目(可愛い目)で俺を見てきたが、なんとかそれに打ち勝ち、木綿季のお菓子は諦めさせた。

 

そして、買い物も終わり帰路につく。

 

哲也「ったく、あんな可愛い目で俺を見ても買いません。」

 

木綿季「ちぇ、哲也ならコロッと落とせると思ったのに。」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・木綿季。」

 

木綿季「?」

 

俺は足を止め、その場に立ち止まり、木綿季の方を向き、壁ドンをした。

 

木綿季「っ!?/////」

 

哲也「・・・・・・わがままな子猫ちゃんにはお仕置きが必要みたいだね。」

 

俺はそう言って顎をクイッとした。

 

木綿季「・・・・・・・・・/////」

 

木綿季は顔を赤くしながらも、何をされるのかを悟り、目をつぶった。

 

哲也「お前の方がコロッと落ちてんじゃねぇかよ。」

 

俺は木綿季の頬を軽く引っ張って離した、木綿季の頬がプルルンと揺れて可愛い。

 

木綿季「もぉ!怒るよ!?」

 

哲也「怒ってんじゃん。」

 

木綿季「むぅ~!!」

 

哲也「ほら、行くよ木綿季。」

 

俺はそう言いながら木綿季の手を握った、不意の行動に木綿季は少し驚いていた。

 

木綿季「・・・・・・馬鹿・・・・・・急すぎるよ・・・・・・/////」

 

哲也「お前の照れるポイントはまだまだ分からんな。」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後家に帰った俺達は、のーんびりゴロゴロしていた。

 

懐かしいな、SAOの頃もこんなことしたっけ。

 

木綿季「ゴロゴロ~♪」

 

木綿季は転がりながら俺に突撃してくるのを何度も繰り返している、なんか唐突にペットができたみたいだな。

 

哲也「・・・・・・猫耳とか買ってこようかな。」

 

木綿季「へ?なんて?」

 

哲也「ん?木綿季は可愛いって言ったんだよ。」

 

俺は木綿季を撫でた、満足そうに声を漏らしている。

 

木綿季「~♪」

 

哲也「よしよし。」

 

木綿季「あ、早く部屋掃除してよ!一緒に寝れないじゃんか!」

 

哲也「あーそれがあったか、んじゃ掃除するか。」

 

木綿季「うん!」

 

哲也「木綿季もちょっと手伝ってね、後、変なことすんなよ?勝手に物捨てるとか。」

 

木綿季「ボクはそんな事しないよ!!」

 

哲也「ならよし、じゃあ始めっか。」

 

木綿季「おー!」

 

~数分後~

 

哲也「ふぅ、大分片付いてきたな、後は・・・・・・」

 

木綿季「哲也・・・・・・」

 

哲也「ん?どうし・・・・・・たの?」

 

呼ばれた木綿季の方を向くと、そこにはワナワナと震える木綿季がいた、おまけにおぞましいオーラのおまけ付き。

 

木綿季「・・・・・・これは何!?」

 

そう言って木綿季が突き出してきたのはグラビアアイドルの写真集だった。

 

哲也「なっ!?」

 

木綿季「ボクに隠れてこんなもの読むなんていい度胸してるじゃん・・・・・・」

 

哲也「ま!待て!!それはこの前遊びに来てた新井が忘れたものであってだな!?」

 

木綿季「・・・・・・だよね♪哲也がこんなおっぱいが大きな女の子の写真集なんか持ってるわけないよね♪」

 

哲也「あ、当たり前だろ!?」

 

木綿季「・・・・・・とりあえずこれは処分します。」

 

哲也「えっ!?」

 

木綿季「哲也のじゃないのなら良いよね♪」

 

哲也「でも新井が・・・」

 

木綿季「口答えするの?」

 

哲也「・・・・・・処分してください・・・・・・」

 

木綿季「うん♪処分します♪」

 

ごめん新井・・・・・・今度同じ本弁償するわ・・・・・・

 

木綿季「でも、もうこれで二人寝れるスペース出来たんじゃない?」

 

哲也「あぁ、布団持ってきていいぞ。」

 

木綿季「わーい!」

 

木綿季は駆け足で自分の布団を持ってきて、急いで俺の部屋に持ってきた、その姿は例えるならボールを投げられて、取りに行って戻ってきた尻尾を振った犬のようだった。

 

木綿季「持ってきた!」

 

哲也「んじゃその辺に置いといて、今晩からは一緒に寝ような。」

 

木綿季「うん!」

 

哲也「さてと、もう昼か、昼飯はどうする?」

 

木綿季「ボクは食べたい!」

 

哲也「んじゃ簡単にパンでも食うか。」

 

木綿季「さんせー!」

 

~ランチタイム~

 

哲也「ご馳走様。」

 

木綿季「ご馳走様でした!」

 

哲也「んじゃ皿洗いしとくから木綿季は寛いでていいよ。」

 

木綿季「うん!分かった!」

 

哲也「さてと、ちゃっちゃとやっちゃうか。」

 

~数分後~

 

哲也「おーわり、さてと、木綿季は・・・・・・まぁどうせ俺の部屋だろうな。」

 

俺は自分の部屋に向かい、ドアを開けた、そこには布団にくるまって寛いでる木綿季がいた。

 

木綿季「~♪」

 

哲也「ったく、お前は布団が大好きだな。」

 

木綿季「フカフカしてて気持ちいいんだもーん♪」

 

哲也「んじゃ俺にギュッてされるのと布団、どっちが好き?」

 

木綿季「それなら勿論哲也!!」

 

木綿季はそう言って布団から離れて座る俺に抱きついてきた、俺も木綿季を抱きしめた。

 

哲也「そっかそっか。」

 

木綿季「~♪」

 

哲也「よしよし。」

 

木綿季「大好き~♪」

 

哲也「俺もだよ木綿季、このやりとり何回してんだろうな。」

 

木綿季「何回でもするの!!」

 

哲也「はいはい、お前の言う通りにするよ。」

 

木綿季「それでよし♪」

 

ったく、わがままなとこはわがままなんだから、まぁそれも可愛いんだがね。

 

さて、あれから時間は進み夜に。

 

木綿季「ご飯ご飯♪」

 

哲也「待ってろ、もうすぐ出来るからな。」

 

木綿季「はーい♪」

 

哲也「後は・・・・・・よし、完成!出来たぞ木綿季!」

 

木綿季「待ってました!」

 

哲也「今日はいつものお返しに、オムライスだ!」

 

木綿季「わぁ~!美味しそう~!」

 

哲也「へへ♪ちゃんと味わってくれよな♪」

 

木綿季「うん!いただきまーす♪」

 

哲也「いただきます。」

 

木綿季「もぐもぐ・・・・・・美味しい~♪」

 

哲也「どうだ?俺のオムライスは。」

 

木綿季「ボクのオムライスにも引けを取らないね!!やるじゃん哲也!!」

 

哲也「ま、嫁にだけ料理作らせるわけにはいかないからね。」

 

木綿季「じゃあ将来は哲也の料理も期待しちゃおうかな♪」

 

哲也「おう♪任せとけ♪」

 

俺達はこの後も将来の話をしながら夕飯を食べた、彼女が美味しそうに料理を頬張る姿は見てて嬉しくなる物だな。

 

夕食も終え、皿洗いも済ませ、次はお風呂。

 

哲也「んじゃ頭流すぞ。」

 

木綿季「うん!」

 

まぁ、もう当然のように木綿季と共に風呂に入っている、もう隠すものもないし。

 

木綿季「じゃあ次はボクが洗う!!」

 

哲也「今日も木綿季はエッチな洗い方してくれんのかな?」

 

木綿季「もお~仕方ないな~♪じゃあ特別にしてあげる♪」

 

哲也「へへへ♪サンキュー♪」

 

木綿季「ボディーソープ付けて・・・・・・行くよー♪」

 

そう言って木綿季はまず背中から洗ってくれた、いつものように背中には木綿季の胸の感覚が伝わってくる、やられると分かってても、ドキドキするもんだ。

 

木綿季「じゃあ次は前だね♪」

 

哲也「よろしく♪」

 

今度は俺の身体に抱きつき、前側を洗う、今までは木綿季も抵抗があったらしいが以前木綿季と軽くエロいことをしてからはなんかもう吹っ切れたらしくもう特に気には止めてないらしい。

 

哲也「あ~・・・・・・気持ちいい~・・・・・・」

 

木綿季「えへへ♪じゃあボクのサービス♪」

 

そう言って木綿季は頬にキスをしてくれた、破格のサービスだな。

 

哲也「サンキューな木綿季♪」

 

木綿季「哲也の為ならなんでもしてあげるよ♪」

 

哲也「そっか♪んじゃその時になったら木綿季に頼んじゃお♪」

 

木綿季「・・・・・・性処理も・・・・・・頑張るね・・・・・・/////」

 

哲也「・・・・・・まぁ、いつかは頼むよ、木綿季。」

 

木綿季「うん・・・/////」

 

風呂場にいると毎度エロい話が繰り広げられる、まぁ裸の付き合いは何も包み隠さず話せるっていうし、俺らの本心がそれなのかもな。

 

さて、風呂から上がれば歯を磨き、布団を敷いて横になる時間。

 

木綿季「早く~!!!!」

 

哲也「分かってるからゴロゴロすんな!敷けないでしょ!!待て!!」

 

木綿季「はい!」

 

哲也「分かればよろしい。」

 

さっきまでゴロゴロゴロゴロしてた体をピタッと止め、ようやく布団を敷く、すると木綿季は瞬時に布団にダイブした。

 

木綿季「早く哲也も来て!!」

 

哲也「はいはい。」

 

俺は木綿季が布団をバンバン叩き、ここに来いと示したのでそこには寝転がると、木綿季は俺の身体に纒わり付くように抱きついてきた。

 

木綿季「えへへ♪」

 

哲也「木綿季。」

 

木綿季「なぁに?」

 

哲也「大好きだよ。」

 

木綿季「ボクも♪」

 

哲也「だから・・・」

 

木綿季「だから?」

 

哲也「・・・・・・胸、揉むね。」

 

俺はそう言って木綿季の胸を一揉みした。

 

木綿季「ひゃう!?/////」

 

哲也「あ・・・これこれ・・・♪」

 

木綿季「もぉ・・・エッチ・・・/////」

 

哲也「いつかは琴音くらいおっきくなるといいね♪」

 

木綿季「むぅ!ボクの胸が小さいって言いたいの!?」

 

哲也「いや、姉ちゃんとか珪子よりかは大きいけども、他と比べるとどうしてもねぇ?」

 

木綿季「哲也のおっぱい星人!!」

 

哲也「なんとでも言え♪」

 

木綿季「・・・・・・まぁ良いけど・・・・・・/////」

 

哲也「んじゃ遠慮なくね♪」

 

木綿季「優しくしてよね/////」

 

哲也「任せとけ♪」

 

俺はそのまま胸を揉み続けた、木綿季の漏らす喘ぎ声が可愛いったらありゃしない。

 

哲也「ふぅ、満足した、今日は終わり。」

 

木綿季「はぁ・・・/////はぁ・・・/////」

 

哲也「また次の時にね♪」

 

俺はそう言って顔を真っ赤にしている木綿季を撫でた。

 

木綿季「次も待ってるよ・・・・・・/////」

 

哲也「おう、んじゃそろそろ寝るか。」

 

木綿季「じゃあ、お休みのちゅーしてよ!」

 

哲也「はいはい。」

 

俺は木綿季の唇にキスをした、木綿季は自ら舌を絡ませてきた、暫くキスを交わし、唇を離すと、目の前には顔を赤らめ、興奮状態の木綿季がいた。

 

哲也「おい、また興奮してんじゃねぇよ。」

 

木綿季「だってキスがいやらしいんだもん/////」

 

哲也「自分から舌を入れたくせに。」

 

木綿季「うるしゃい馬鹿/////」

 

哲也「ほら、寝るよ。」

 

木綿季「ぎゅー!!」

 

哲也「はいはい。」

 

俺は手を伸ばす木綿季の懐の中に入り、俺が木綿季に抱きしめられた、まぁこんなことも偶にはありだろう。

 

木綿季「それじゃあ哲也、お休み♪」

 

哲也「おう、お休み。」

 

まぁ、同居ともあって色々と大変ではあるが、やっぱり愛する木綿季と一緒にいれるというのは最高のことだ。

 

まぁ、問題はヤンデレモードに入らせないようにする事だな・・・・・・

 

木綿季「Zzz・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・明日からもよろしくね、木綿季。」

 

俺は木綿季の頬を撫で、そのまま眠りについた。




改めて同居し始め、リアルでの同居の難しさを実感した哲也。

これから先、どんな波乱が待っているのか!?

次回は琴音と渚と鈴奈がそれぞれ出会う!!勿論哲也と木綿季も出るよ!!お楽しみに!!


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Part90 初めまして~現実での出会い~

皆さんメリークリスマス!イブですが楽しんでますか!?

私?私は・・・・・・・・・去年と同じく、龍が如くです(泣)私の冬はこのまま一生桐生さんで過ごすんでしょうか・・・・・・高望みしないんで彼女を・・・・・・

さて、私の話なんかは置いといて、今回はクリスマス記念の話でもなく、至って普通の話ですが、どうぞお楽しみください!


「お疲れ様でした!!!!」

 

新庄「おう、お疲れさん。」

 

凛「皆気をつけて帰るんだよ~!!」

 

俺達野球部は今日の休日は午前中に部活をやり、午後はオフという日程だ。

 

もう着替え終えてるから、皆はどんどん帰っていった。

 

哲也「んじゃ帰ろうか木綿季。」

 

木綿季「うん!」

 

琴音「あ!哲也!」

 

哲也「ん?どした?」

 

琴音「あのね、さっき新庄先生に、哲也と一緒に買い物行ってくれって言われたの、だから一緒に行こ?」

 

哲也「へ?俺と?」

 

木綿季「あ、ボクも言われた!確か取りに行ってほしいものがあるとかなんとかって、前行った場所にあるからって、お礼はするよだって!」

 

哲也「うーん、じゃあ良いか、んじゃ行こっか。」

 

琴音「うん!」

 

木綿季「哲也とデート!!!!」

 

新井「あの野郎・・・・・・!!!!」

 

東山「公衆の面前で・・・・・・!!!!」

 

翔「はいはい、俺らも帰るぞ。」

 

新井「俺もデート行きてぇよ~!!!!」

 

東山「変われ哲也~!!!!」

 

中原「大変だな、翔。」

 

翔「こいつら抑えるのも大変だ・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「ここに来るのもテスト前以来か。」

 

木綿季「早く取りに行くもの取りに行っちゃお!」

 

琴音「そうだね!」

 

哲也「だな、んじゃ行くか。」

 

俺達は以前向かった場所に向かおうとした、でも向かう前に俺の携帯が鳴った。

 

哲也「?誰からだ?もしもし?」

 

『あ、哲也?』

 

声の主は姉ちゃんだった。

 

哲也「なんだ姉ちゃんか、どした?」

 

渚『今~~にいるんだけど来れる?』

 

哲也「俺も今そこにいるけど?」

 

渚『あ、ほんと?それなら後で駅の近くのカフェあるじゃん?そこに来てもらえない?』

 

駅の近くのカフェか・・・・・・確か前に鈴奈に連れて行って貰った場所か。

 

哲也「は?なんで?」

 

渚『それがね?財布の中身が足りなくてお会計できなくて・・・・・・何とかゆっくりコーヒー飲む振りするから早く来て!』

 

哲也「はぁ!?ったく大学生のくせに・・・わぁったよ、なるべくすぐ行くから待ってろ。」

 

渚『さっすが♪んじゃ待ってるね~♪』

 

姉ちゃんはそう言って通話を切った。

 

哲也「ったく、馬鹿じゃねぇの・・・」

 

木綿季「渚さんがどうしたの?」

 

哲也「金ないからカフェに来いと、我ながらアホな姉を持ったよ。」

 

琴音「哲也のお姉さん?」

 

哲也「そっ、良く大学行けたな・・・・・・」

 

琴音「会ってみたいな♪リアルの哲也のお姉さん♪」

 

哲也「そんな大層な人じゃねぇぞ?」

 

木綿季「それじゃあさっさと済ませて渚さんを助けよう!!」

 

琴音「おー♪」

 

まぁ余計なお使いが増えたが仕方ない、さっさと終わらせて姉ちゃんのとこに行って帰ろう、幸い行く場所は駅から5分くらいの場所だし、カフェもそこから近い、さっさと終わりそうだな、何事もなければ。

 

まず俺らは店に向かい、新庄先生が買ってあった道具を受け取った。

 

哲也「受け取り完了。」

 

木綿季「それじゃあ早く渚さんのとこに・・・・・・」

 

向かおうした時だった、どこからとも無く『誰か助けてください!!』という声が聞こえてきた。

 

哲也「・・・・・・デジャブ・・・・・・?」

 

木綿季「何言ってんの!早く助けに行こうよ!!」

 

琴音「多分あっちの路地裏だよ!!」

 

哲也「・・・・・・まさかね・・・・・・」

 

前はこのパターンで鈴奈にあったが・・・・・・いや、まさかな?

 

「いっひっひ!!!!前は変な男に邪魔されたが、今度こそはホテルに来てもらうぜ!?」

 

「少子高齢化の為だ!!悪く思うなよ!!!!」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

木綿季「さぁ哲也!あの女の子を・・・・・・ってどうしたの?」

 

琴音「なんだか哲也らしくないね?危機に直面してる女の子の前でやる気無さそうなんて。」

 

哲也「いや、まぁちょっとな、待ってて2人共。」

 

俺は荷物を2人に託し、以前に見た男共を蹴散らしに行った。

 

「ほら行くぞこら!!!!」

 

哲也「行くのはお前らのムショだゴラァ!!!!」

 

俺は男の片方を思い切り蹴飛ばした。

 

「っ!?ヨッちゃん!?」

 

哲也「今度はヨッちゃんかよ、おいヒデちゃん、さっさとどっか行っとけ。」

 

「ってよく見たらあの時の!もうしないから許して~!!!!」

 

そう言って男は倒れた男を抱えてどこかへ行った。

 

「あ、貴方はあの時の!!」

 

哲也「災難だな君も、大丈夫か?」

 

「はい!あ・・・・・・でも・・・・・・」

 

哲也「でも?」

 

「・・・・・・委員長呼んじゃったから・・・・・・もしかしたらまた・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・てなると?」

 

「見つけたぞこの下劣な悪党め!!!!」

 

「・・・・・・すいません・・・・・・」

 

哲也「大丈夫だよ、もう慣れてる。」

 

あの声と台詞、そして委員長、どう考えても鈴奈だなこれ。

 

鈴奈「また同じ子に手を出したなこの!!!!」

 

そう言って鈴奈はあの時同様に飛蹴りを仕掛けてきた、何故って思う人もいると思うが、ここは思ったよりも暗く顔はあまり判別できない、俺だって鈴奈の顔は見えない。

 

鈴奈の蹴りは予想済みだったから俺はその足を掴んで止めた。

 

鈴奈「くっ!?」

 

哲也「って、お前まだスパッツも何も履いてないのかよ、真っ白なパンツが丸見えだぞ。」

 

鈴奈「っ!?貴様良くも・・・・・・ってまだスパッツ履いていない・・・・・・?・・・・・・・・・って!?」

 

鈴奈は俺の顔を見てすごく驚いた表情をした、まぁ鈴奈の気持ちも分かる、蹴ったのが知人なんて普通は思わない。

 

「あ、委員長、また助けられちゃいました♪あ!私今日は用事があるので!!!!」

 

哲也「んじゃ君は気をつけて帰りなよ?」

 

「はーい♪」

 

そう言って俺が助けた女の子は去っていった。

 

鈴奈「どうしてまた君なんだ!!!!」

 

哲也「どうしてって、用があったからだけども?」

 

鈴奈「しかもまたパンツを・・・・・・このドスケベめ!!!!」

 

哲也「何度でもいえ、スパッツも履かずに蹴ってくるなら何度でも見るぞこんにゃろう。」

 

鈴奈「スパッツは蒸れる!!!!」

 

哲也「知るか!!!!」

 

俺達がこんなやり取りを交わしてると、木綿季と琴音もこっちに向かってきた。

 

木綿季「哲也!!大丈夫なの・・・・・・って?その女の人?襲われてたの。」

 

琴音「なんだ、もう助けられたんだね。」

 

鈴奈「?誰なんだ?」

 

哲也「あぁ、そういや初対面だっけ?んじゃ紹介するよ、こっちがユウキで、こっちがフィリア、本名はユウキが紺野木綿季、フィリアは竹宮琴音だ。んで、2人共、この子はあのレイだ、本名一ノ瀬鈴奈。」

 

木綿季・琴音・鈴奈「えぇ!?」

 

木綿季「き、君があの!?」

 

琴音「レイ!?」

 

鈴奈「2人があの・・・・・・」

 

哲也「まぁ、仲良くしてな。」

 

木綿季「うわぁ~!まさかレイに会えるなんて!!」

 

琴音「ビックリだよ~!!」

 

鈴奈「それはこちらの台詞だ、まさか君達と現実で会えるなんてね。」

 

琴音「相変わらずクールだね♪」

 

木綿季「鈴奈!こっちでも宜しくね♪」

 

琴音「よろしく!!」

 

鈴奈「よろしく頼む。」

 

哲也「よし、自己紹介はOKだな。」

 

鈴奈「ところでどうして皆はここに?」

 

哲也「用事があってね、それが今終わったとこだけども、今度は別件で用事があってな。」

 

鈴奈「そうなのか、どこに行くんだ?」

 

木綿季「哲也にはお姉ちゃんがいるんだけど、なんでも財布の中身が足りないらしくて駅前のカフェで待ってるから来てって。」

 

鈴奈「駅前のカフェか、以前君と行ったところだね。」

 

哲也「そっ、鈴奈も来るか?」

 

鈴奈「僕も?」

 

琴音「私も初めてリアルの哲也のお姉さんのこと見るんだ!だから一緒に見に行かない?」

 

木綿季「リアル?じゃあもうALOでは会ってるの?」

 

琴音「一緒にクエストをこなすことがあってその時にね。」

 

鈴奈「・・・・・・あの時は酷い思いをしたよ・・・・・・」

 

哲也「まぁまぁ、んで?鈴奈は来るか?」

 

鈴奈「僕もリナのリアルには興味がある、美人なのか?」

 

哲也「俺に言われてもなぁ・・・木綿季はどう思う?」

 

木綿季「凄い綺麗な人だよ!姉弟揃って綺麗なんだよ!」

 

哲也「性格は酷いもんだけどな。」

 

木綿季「それは哲也が悪いんでしょ!」

 

琴音「綺麗な人か~益々楽しみになっちゃった!!!!」

 

鈴奈「それより、こんなところで喋ってないで早く行ってあげないとリナも困ってるんじゃないか?」

 

哲也「そだな、んじゃ行くか。」

 

~数分後~

 

哲也「おーい、姉ちゃん。」

 

渚「あ、やっと来た。」

 

木綿季「こんにちは!」

 

渚「あら、木綿季ちゃんも来てたんだね♪えっと、そちらの2人は?」

 

哲也「2人共 これが俺の姉ちゃんの荒波渚だ、んで姉ちゃん、この2人はそれぞれフィリアとレイ 本名はフィリアが竹宮琴音、レイが一ノ瀬鈴奈だ。」

 

渚「へっ!?ほんと!?」

 

琴音「はじめまして!いつも哲也にはお世話になっています!!」

 

鈴奈「初めまして、一ノ瀬鈴奈です。」

 

渚「ふぅ~ん、あんたは相変わらず可愛い子を連れてるってことね。」

 

哲也「なんだその言い方はこの野郎。」

 

渚「とりあえず座っちゃいなさいよ、あ、それはそうと、お金、持ってきてくれた?」

 

哲也「いくら足りねぇんだよ?」

 

俺達はそれぞれ座り、俺は座りながら足りない差額を聞いた。

 

渚「後100円・・・」

 

哲也「ったくしゃあねぇなぁ、ほら。」

 

俺は姉ちゃんに100円を手渡した、姉ちゃんは涙目になりながら手に取った。

 

渚「ありがとう~!持つべきものは優しい弟ね!」

 

哲也「大体、こんなとこ姉ちゃんが1人で来る場所じゃねぇだろ、なんでこんなとこ来たんだよ。」

 

渚「それが・・・大学生だから優雅にカフェでも行って課題をと思ってさ、課題が完成したから出ようとしたら、お金が足りないことに気づいたの。」

 

鈴奈「まぁここは見た目通り値段は貼ります、今後は気をつけた方がいいですよ?」

 

渚「ありがとね鈴奈ちゃん・・・」

 

哲也「・・・・・・ちゃんと歳上には敬語なんだな。」

 

鈴奈「僕を礼儀知らずの女だと思わないでくれ、まぁ人のパンツを舐め回すかのように見る君には無理な話だろうけどね。」

 

哲也「あのなぁ!?」

 

琴音「へっ!?」

 

渚「へぇ~!!!!あんたは相変わらずのド変態みたいね!?」

 

木綿季「これはどういう事かな~?」

 

哲也「え、いや、待って!?これには深海より深い訳が・・・・・・」

 

鈴奈(・・・・・・哲也、僕は何か不味いスイッチでも踏んだかい?)

 

他の3人の空気を察し、隣に座る鈴奈が俺にそう聞いてくる。

 

哲也(馬鹿野郎!!さっさと事情を説明しろ!じゃなきゃ俺がただ単にお前のパンツを見た変態じゃねぇか!!!!)

 

鈴奈(わ、分かった、すまない・・・)

 

鈴奈「あ、あの・・・僕から事情の説明を・・・・・・」

 

~数分後~

 

鈴奈「と、言うわけなんだ。」

 

木綿季「なーんだ、そういうことならノーカンだね。」

 

渚「ったく、それならそうと早く言いなさいよね。」

 

琴音「焦って損した・・・」

 

哲也「大体詳しい話も聞かずに怒ったのはお前らだろうが、特にそこのど貧乳。」

 

渚「あんた言っていいことと悪いことが分からないの!?」

 

哲也「いいのかよ?俺が100円払わなかったらどうなってたんだよ?」

 

渚「うっ・・・・・・」

 

哲也「へっ、しばらくは俺に貸しだな。」

 

渚「ムカつく・・・!!こんな奴に借りを作るなんて・・・!!!!」

 

鈴奈「・・・・・・やはり仲は良好みたいだね、哲也。」

 

哲也・渚「良くない!!!!」

 

琴音「息ピッタリ・・・」

 

木綿季「流石は姉弟♪」

 

鈴奈「まぁ、喧嘩するほどなんとやらだね。」

 

哲也「誰がこんなやつ好き好んで助けるか!」

 

渚「偶には『可愛いお姉ちゃんの為に頑張ったんだよ!』位言ってみなさいよ!!!」

 

哲也「誰が言うか!!」

 

渚「ほんと腹立つ~!」

 

琴音「ふふふ♪本当に仲が良いんだね♪」

 

哲也・渚「だから良くない!!!!」

 

木綿季「2人共ツンデレ?」

 

哲也「なんでこんな奴にツンデレしなきゃならんのじゃ!」

 

渚「ほんとよ!このアホ!!」

 

哲也「うるせぇ貧乳!!」

 

鈴奈「と、ところで騒ぐなら外で・・・」

 

喧嘩する俺らを宥める鈴奈の元に、1人の店員さんが5人分のコーヒーカップを持ってこちらまで来てくれた。

 

「いいんですよ、以前にも言ったでしょ?少し騒がしい方がお店としては賑やかでいいんですよ、後、これはいつもご贔屓にしてもらってるサービスです。」

 

そう言って店員さんは俺らの元にコーヒーカップを置いてくれた。

 

鈴奈「へっ!?いや、流石にこれは・・・」

 

「今後ともご贔屓にお願いしますね♪」

 

そう言って店員さんは下がっていった。

 

哲也「・・・・・・見たところ、鈴奈のいつものみたいだな。」

 

鈴奈「だね、でも流石にこれは・・・」

 

哲也「うーん、でもやっぱこういうのって受け取らなきゃ逆に失礼なんじゃねぇか?」

 

鈴奈「それもそうだね・・・・・・それじゃあ、少し休んでいくとしよう。」

 

木綿季「鈴奈のいつものって美味しいの?」

 

哲也「俺は美味しいと思うぞ。」

 

琴音「それじゃあ、いただきます・・・・・・うん!苦味の中にまろやかさもあって美味しい!」

 

渚「それじゃあ私も・・・・・・ほんとだ、美味しいわ。」

 

木綿季「ボクも・・・・・・うっ!?ふぇ~!苦い~!!」

 

哲也「ありゃりゃ、まだ木綿季には早かったか。」

 

木綿季「あ、でもその後に来る甘さが凄い!ボクでも飲めるよ!」

 

鈴奈「ふふふ♪気に入ってくれて何よりだよ♪」

 

哲也「是非ともどんなブレンドなのか知りたいよ・・・・・・うん、やっぱ美味い。」

 

鈴奈「まぁ、いつの日か教えるよ、そうだね、君が立派僕の部下になった時、教えてあげるよ。」

 

哲也「それなら、教えてもらえる日も近いかもな。」

 

鈴奈「自信家だね、まぁその位の方が僕としては頼れるしね。」

 

渚「それにしてもクールな鈴奈ちゃんと哲也がどうやって仲良くなれたのかが知りたいわね、まさかあんた、鈴奈ちゃんを脅してないでしょうね?」

 

哲也「なんでそういう発想になんだよ。」

 

鈴奈「まぁ、気があってしまっただけです。」

 

哲也「あってしまったってなんだ。」

 

木綿季「でも鈴奈もALOの時は女の子らしくすれば良いのに、折角良い体型してるのに。」

 

鈴奈「そ、そうかい?」

 

哲也「ほんと、姉ちゃん見てみろよ、断崖とは言わないがほぼ絶壁だぞ?」

 

渚「いつか殺してやる・・・・・・!!!!」

 

琴音「・・・・・・ね、ねぇ哲也。」

 

哲也「ん?どした?」

 

琴音「・・・・・・哲也から見て・・・・・・私って良いスタイルだと思う・・・・・・?」

 

哲也「へ?琴音?うーん・・・・・・うん、琴音は良いスタイルしてると俺は思うよ。」

 

琴音「ほんと!?」

 

哲也「おう。」

 

琴音「えへへ♪良かった♪」

 

鈴奈「なるほど、こうして浮気が成立していくんだね。」

 

哲也「へ?」

 

木綿季「哲也♪夜お説教ね♪」

 

哲也「ええっ!?」

 

木綿季「返事は?」

 

哲也「・・・・・・はい・・・・・・」

 

木綿季「よろしい♪」

 

哲也「トホホ・・・・・・」

 

鈴奈「それじゃあ哲也、僕のスタイルはどう思うんだ?」

 

哲也「えっ?」

 

鈴奈「どうなんだい?」

 

哲也「いや、ええっとだな・・・・・・鈴奈は・・・・・・」

 

鈴奈「・・・・・・そうなんだね・・・・・・言葉に出来ないほど酷いと言いたいんだね・・・・・・君は・・・・・・」

 

哲也「ええっ!?」

 

木綿季「哲也!!!!女の子泣かしちゃ駄目!!!!」

 

哲也「んなっ!?」

 

鈴奈「ふふっ♪君をイジるのは楽しいね♪」

 

哲也「てめぇ・・・・・・覚えとけよ・・・・・・」

 

鈴奈「なんだい?今度は僕をどうするつもりだい?まさか犯」

 

哲也「さねぇ!!!!」

 

渚「・・・・・・でも良かったわ、高校でも上手くやれてるみたいだし、皆、これからも哲也と仲良くしてあげてね。」

 

木綿季「はい!!」

 

琴音「もちろんです!!」

 

鈴奈「僕で良かったら。」

 

哲也「・・・・・・急に姉らしい一面見せやがって。」

 

渚「当たり前よ、お姉ちゃんなんだから、ねっ♪」

 

そう言って姉ちゃんは俺の鼻先をツンっと指先で突いた。

 

哲也「・・・・・・ったく。」

 

渚「おぉ?照れくさいの?もしかして。」

 

哲也「んなんじゃねぇ!!!!」

 

渚「照れるな照れるな♪お姉ちゃんが撫で撫でしてあげようか♪」

 

哲也「だあ外でやるな外で!!!!」

 

鈴奈「家ならいいのかい?」

 

哲也「家でも良くない!!!!」

 

渚「ふふっ♪」

 

哲也「・・・・・・ったく・・・・・・」

 

木綿季「やっぱり仲が良いんだね♪」

 

琴音「だね♪」

 

俺達はその後も雑談を続け、今は姉ちゃんの会計も済ませ外に出ていた。

 

哲也「さてと、鈴奈、俺らは帰るけどどうするんだ?」

 

鈴奈「僕はまた別件で用事があるからここで、また何かあった時はよろしく頼む、哲也。」

 

哲也「おう、任せとけ。」

 

木綿季「それじゃあね鈴奈!!」

 

琴音「また!!」

 

鈴奈「うん、また会おう。」

 

渚「それじゃあ鈴奈ちゃん、哲也達のこと、よろしくね♪」

 

鈴奈「はい、任せてください、それじゃあ、僕はここで。」

 

哲也「んじゃな、鈴奈。」

 

鈴奈「・・・・・・それじゃあ。」

 

去り際の鈴奈の顔は、何か寂しげな顔をしていた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~哲也達の最寄り駅~

 

渚「あら、哲也と琴音ちゃんのアパートが一緒とはね、哲也 あんたまさか変なことしてないでしょうね?」

 

哲也「するか。」

 

木綿季「そこはボクが見張るから大丈夫です!次やったら・・・・・・ね?」

 

哲也「はい・・・」

 

琴音「私哲也にいつも助けられてるんですよ!ほんとに哲也の力が頼りで!」

 

渚「それじゃあ哲也はそれを裏切らないようにね、手出したらどうなるか分かってんでしょうね。」

 

哲也「琴音に手なんか出すかよ、暴力的な意味でも性的な意味でも。」

 

琴音「・・・・・・後の方なら私は良いけどな・・・・・・/////」

 

哲也「ん?なんか言ったか?」

 

琴音「え!?いや、何でもないよ!?」

 

渚「ま、これからも助けたてやってよね、英雄君。」

 

哲也「へいへい、ほら、もうアパートなんだから姉ちゃんは帰った帰った。」

 

渚「分かったわよ、ま、何だかんだ姉ちゃんって言ってくるとこはまだまだ可愛いとこね♪」

 

哲也「姉ちゃんは姉ちゃんだろうが、俺が渚呼びもおかしいだろうが。」

 

渚「それもそうね、それじゃあ皆、またね!」

 

琴音「はい!また!」

 

木綿季「さよなら!」

 

哲也「またねー」

 

琴音「さてと、私達も帰ろ!って言ってももうすぐそばだけどね。」

 

哲也「そうだな、・・・・・・あれ?なんか忘れてるような・・・・・・ってあぁ!?」

 

俺は右手に持っ荷物を先生に渡すのをすっかり忘れていた。

 

木綿季「あ、それなら別日でいいって言ってたよ?」

 

哲也「それなら良かった、んじゃ帰るか。」

 

木綿季「・・・・・・ねぇね、哲也。」

 

哲也「ん?どした?」

 

木綿季「あのさ・・・・・・お兄ちゃんって呼んでみていい?」

 

哲也「お兄ちゃん?」

 

木綿季「うん、ボクにとって、哲也はボクのことをずっと支えてくれたお兄ちゃんみたいだから、お姉ちゃんもいるけど、なんだか哲也と渚さんの仲良のさが羨ましくて・・・」

 

哲也「・・・・・仕方ねぇな、好きにしろ。」

 

木綿季「ほんと!?わーい!」

 

そう言って木綿季は腕に抱きついてきた。

 

木綿季「えへへ~♪お兄ちゃん~♪」

 

琴音「良かったね木綿季♪」

 

木綿季「うん!」

 

俺は腕に抱きついた木綿季にお兄ちゃんと呼ばれながら、家の扉を開けたのだった。

 

・・・・・・・・・・にしても、あの時の鈴奈の顔、なんか引っかかるな・・・・・・




現実での出会いを果たした3人。

これから先、いったいどんな波乱を巻き起こすのか?

そして、哲也の気になった鈴奈の顔とは?

次回は絶対に年越し前にあげます!内容は未定!

次回もお楽しみに!


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part91 強さ~降り止まない雨~

今回で今年ラストの投稿となります!

今年ラストと言うことで、一風変わった話をお送りしたいと思います!

それではどうぞ!


哲也「ちくしょうあのクソッタレ天気予報士め!!!!何が降水確率は0%だふざけやがって!!!!」

 

季節が梅雨の現在、天気予報士が外すってのはほんとに腹立つ、おかげで制服がびしょびしょだ。

 

哲也「お!あんなとこにいい具合の屋根が!ラッキー!!!!」

 

傘も何も無いため手だけで雨を防ぎながら走っていると、少し先のとこにいい具合の屋根になってる所があった、見た感じ店の前だがシャッター閉まってるし雨宿りだし仕方ないよね、うん。

 

哲也「とうちゃ・・・・・・あ。」

 

「あ・・・」

 

到着して屋根のとこに入ろうとしたところ、目の前には俺と同い年か1つ下くらいの歳の女の子がいて、目がバッチリあった。

 

哲也「ど、どうも。」

 

「・・・・・・どうも。」

 

俺はその女の子の隣に入り、制服を脱ぎ一息着いた。

 

ちなみに、今現在は木綿季とは別行動を取っていた、と言うか木綿季は既に家に着いているだろう。

 

と言うのも、俺は今日放課後にやることがあり、木綿季は木綿季で買い物を頼んでいた為、木綿季には先に帰らせて、買い物に行ってもらい、俺は俺でやることをこなし、さぁ帰ろうという時には既に小雨が、まぁその時は良かったが電車に乗って最寄りについ時にはもう大雨、んで現在に至るって訳。

 

俺は今木綿季にここにいるから迎えに来てと送っておいた、ひとまずこれで安心だろう。

 

「貴方も傘が無くてここに来たの?」

 

哲也「ってなると君もか、ひでぇよな天気予報士が外してもらったら困るよ。」

 

「まぁ、天気は読めないって言うし、そこは割り切らなきゃね。」

 

哲也「・・・・・・それもそうか・・・・・・」

 

「貴方は学生なの?」

 

哲也「そっ、今年高1、君は?」

 

「私もよ、奇遇ね。」

 

哲也「そっか、見た感じそんなに濡れてないけど、雨に降られてすぐにここに来た感じ?」

 

「えぇ、酷い雨になると思ってとっさにここに入ったら、案の定。」

 

哲也「なるほどね、ところで君はこの辺に住んでるの?」

 

「いや、私はたまたまこの近くに用があっただけで、学校はもうちょっと遠くにあるの。」

 

哲也「買い物とか?」

 

「・・・・・・まぁ、そんな所ね。」

 

哲也「ふぅーん・・・・・・君、もしかして1人暮らしだったり?」

 

「へ?」

 

哲也「俺もちょっと前までは1人暮らしだったから分かるんだ、今は居候がいるんだけどさ、苦労してる感じ?」

 

「・・・・・・その通りよ、1人暮らししてるわ。」

 

哲也「やっぱりね、だと思ったよ、やっぱ大変だよな~1人だと、色々と苦労して。」

 

「えぇ、わかってくれる人がいて嬉しいわ。」

 

哲也「君はなんで1人暮しを?スポーツ?」

 

「私は・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・あまり聞かない方が良さそうだね、辞めとくよ。」

 

「・・・・・・・・・どうして?」

 

哲也「へ?」

 

「どうして、貴方は深く探求しないの?」

 

哲也「どうしてって、うーん・・・・・・強いていうなら、聞いた時の君の表情は自慢できそうな理由じゃ無さそうな感じだったからかな?俺は女の子にそんな無理強いさせたくないんだ。」

 

「・・・・・・優しいのね、貴方って。」

 

哲也「そうかな?」

 

「・・・・・・ねぇ、少し相談に乗ってもらえないかしら?」

 

哲也「へ?」

 

「多分、この質問は貴方みたいに会って間もない人に聞いた方が良い物だと思うの、だから、頼めないかしら。」

 

哲也「・・・・・・良いぜ、俺でよかったら乗ってやる。」

 

「ありがとう、ねぇ、貴方ならもし友達が゙犯罪者゙だったら、どうする?」

 

哲也「へ?犯罪者?うーん・・・・・・まぁ、度合いによるんじゃねぇかな?」

 

「つまり、軽度の犯罪のか、重罪なのかってこと?」

 

哲也「まぁそんな感じかな?」

 

「それなら・・・・・・その友達が人を撃ち殺した殺人者だったら、貴方はどうする?」

 

哲也「・・・・・・・・・殺人者ねぇ・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・その友達は、明確な意図を持って殺したのか?それとも、無我夢中で、そうするしか無かったのか、どっちだ?」

 

「・・・・・・無我夢中・・・・・・かしら。」

 

哲也「・・・・・・そのどうするってのは、まだ友達として関係を続けていくのかってことか?それとも、その殺したやつを誹謗中傷するってことか?」

 

「私はそれを知りたい、どうするの?そんな人がもし、友達にいたりしたら。」

 

哲也「んなの決まってんだろ?関係を続ける、誹謗中傷なんてとんでもねぇ。」

 

「・・・・・・・・・その友達は貴方以外の全員は、誹謗中傷を続け、何かと理由を付けては何かをされている、そして貴方はそんな友達を庇う変わり者として貴方にまで被害が及ぶ、もしも貴方が友達を見捨てれば、貴方が被害に遭うことはない、それでも?」

 

哲也「たりめぇだ、ダチは守る、それが俺のポリシーだ。」

 

「・・・・・・・・・それじゃあ質問を変えるわ、殺人者のくだりは同じ、でも、相手は貴方の友達ではなく只のクラスメイト、そして、虐められていると言う状況は変わらず、そんな人、貴方はどうする?」

 

哲也「うーん・・・・・・虐めに加担するのはしたくねぇし・・・・・・とりあえず話し合ってみるかな、話して見なきゃ分からんこともあるだろうしな。」

 

「なんで虐めに加担したくはないの?」

 

哲也「なんでって、俺は昔から人にされて嫌なことはするなって親に言われてるから、特に一方的にする虐めだけは許さないってさ。」

 

「・・・・・・じゃあ最後の質問、話し合いが出来たとして、その相手はまだ心は閉ざしたまま、そんな時貴方ならどうする?」

 

哲也「心を閉ざす?それって虐めの影響でそうなっちゃったって意味で良いのかな?」

 

「・・・・・・そうね、そう思って。」

 

哲也「うーん・・・・・・まぁ話し合いが出来たんだろ?なら、そいつの悩みを聞いて、何か解決策を一緒に見つけ出すのがこの場合正解なのかな?」

 

「・・・・・・そう、ありがとうね、質問を聞いてくれて。」

 

哲也「いいってことさ、ところで、それは君の友達に起こった実話なのか?」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・ごめん、余計なこと聞いて。」

 

「良いの、ただ、聞いてみたくてこの話をしただけだから。」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・これはまぁ俺の自論なんだけどよ。」

 

「?」

 

哲也「虐めだなんだってのはやる側とやられる側、どっちかに責任があってそうなっちまったもんだと思うんだよ、やる側もただ同調力がねぇだとかキモいだとかさ、同調力が無いはやられる側に非がある場合もあれば無理強いされて協力しないのかもしれない、キモいなんてそんなくだらねぇ理由で虐めをやるやつもいるだろう、かと言って虐めてる側だけを責めるのもナンセンスだ、もしかしたら、やられる側も何か、超えちゃならないラインを超えて何かをしたとかね、だから全部が全部やる側が悪いとは限らん、まぁ大抵の場合やってる側が悪いと思うけどもね、・・・・・・君の話してくれた話しなら、俺はやる側が悪いと思うんだ。」

 

「・・・・・・それはどうして?」

 

哲也「ろくに相手の話も聞かず、人を殺った人殺しと虐める、まぁ殺意満々の人殺しなら俺も援護しねぇが、流石に無我夢中で、その道しか無いってなら、その結果は仕方ないんじゃねぇか?俺は虐められたことも、虐めたこともねぇからその気持ちは分かんねぇ、でもしょっちゅうニュースで報道してるだろ?虐めが原因で自殺したって。」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「虐めにも色んな形はあると思う、暴力、無視、盗み、濡れ衣を着せる、カツアゲ、男から女への性的暴力、俺が思うに1番ひでぇのは何も知らねぇ奴らが変な情報を掴んだ瞬間に、それを周りに言い放ち、その子を無理やりにでも無視させるとか、暴力に加担させる、んでもってその言い放ったやつはその弱みに漬け込んで、さっき言ったカツアゲとかをやるとか、許せねぇゴミクズ人間のやる事だ。」

 

「・・・・・・貴方なら・・・・・・」

 

哲也「ん?」

 

「貴方なら、助けるの?そんな周りから避けられ、恐喝され、ひとりぼっちの人を。」

 

哲也「当たり前だ・・・・・・手の伸ばせる範囲の人は助けたい、それも俺のポリシーだ。」

 

俺は手を前に伸ばし、拳を握りしめて見せた、拳から雨水が滴り落ちる音だけがその場に響き渡る、今の俺はそんな感覚だった。

 

話を聞いてるだけで、腹が立つ、フェイクだとしても聞き入る、そんな感じで、俺は気づけばその話と、少女の目線に気を取られていた。

 

「・・・・・・・・・・・・貴方が・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「ん?」

 

「・・・・・・・・・貴方みたいな完成された人間がいれば、世の中は平和になっていくのにね。」

 

哲也「・・・・・・・・・俺はそんな完成された人間じゃねぇさ、俺だって・・・・・・・・・罪は犯してる。」

 

「へ?貴方が?どんな?」

 

哲也「・・・・・・申し訳ねぇけど、それは勘弁な、ちょっと言いにくいんだ。」

 

・・・・・・言えるわけねぇ、SAO時代、クズとは言え30人近くの人を殺め、ラスボスとは言え、ゲーム開発者である人間、茅場晶彦も俺はこの手で殺した、罪の意識があると言えばそれはノーだが、やはり、こういった話になると嫌でも意識させられる、あの人が死ぬ間際に見せる断末魔、命乞い、そして呆気なく散っていく命、夢にも出てきた、その度に体が震え、恐怖する、俺はその度木綿季に慰めてもらってるが、夢の内容は言えてない、木綿季に軽蔑されたくはないからだ。

 

「分かったわ、そこはお互いノータッチで行きましょう。」

 

哲也「・・・・・・君には友達はいるか?」

 

「えぇ、一応ね。」

 

哲也「・・・・・・友達は大事にしなよ、きっと心の拠り所になるはずだ、加えて家族も・・・・・・」

 

「家族は・・・・・・家族は・・・・・・って・・・・・・あ・・・・・・れ・・・・・・」

 

俺の家族と言う言葉に反応したのか、女の子の身体は急に震えだした。

 

哲也「っ!?どうした!?」

 

「あ・・・あれれ・・・・・・今までこんなこと無かったのに・・・・・・おかしいな・・・・・・」

 

哲也「大丈夫か!?立てるか!?」

 

「・・・・・・ごめん・・・・・・肩貸してもらえないかしら・・・・・・」

 

哲也「分かった!!!!」

 

俺は急いで女の子を肩と腕で抱え、立たせた。

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

哲也「大丈夫なのか!?」

 

「・・・・・・私・・・・・・ストレス障害持ってるんだ・・・・・・それは親で発症するわけではなかったけども、貴方の話を聞いてたら、いきなり身体の震えが・・・・・・」

 

哲也「ストレス障害!?治るのか!?」

 

「え、えぇ・・・・・・こんなの・・・・・・いつもと比べたら軽度・・・・・・少ししたら治るわ・・・・・・」

 

哲也「そうか、なら良かったよ。」

 

「その間も、肩貸してもらえないかしら。」

 

哲也「あぁ、構わねぇ。」

 

「ありがとうね、やっぱり優しいのね、こんなに他人に優しくしてもらったの、いつぶりかしら。」

 

哲也「・・・・・・」

 

「・・・・・・私の心は、いつ晴れるのかしら、この雨みたいに、止むことは無いのかな。」

 

哲也「・・・・・・それは違うぞ。」

 

「へ?」

 

哲也「雨ってのはいつか必ず止む、どんな時でもだ、そして雨の次は晴れやかな晴天だ、だから、いつか君にも来るさ、晴れやかな晴れがね。」

 

「・・・・・・来るのかな、晴天なんて。」

 

哲也「きっと来るさ、大丈夫。」

 

「・・・・・・最後にもう一つ、質問いいかしら。」

 

哲也「おう、構わねぇぞ。」

 

「貴方が思う強さって、何?」

 

哲也「・・・・・・力、権力、金、それらも力といえば力だ、だけど一番大事な力ってのは、精神的な力だと思うんだ。」

 

「精神的・・・」

 

哲也「いくら強くても、金があっても、権力があろうが、精神的に貧弱だったらなんの意味もない、強さってのは、まずメンタルから始まるんじゃないかな。」

 

「・・・・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・俺はもっと手に入れたい、その精神的強さを。」

 

「・・・・・・今日貴方に会えて正解だわ。」

 

哲也「そうか?」

 

「えぇ・・・・・・ねぇ。」

 

哲也「ん?」

 

「良かったら・・・・・・貴方の・・・・・・」

 

「哲也!!迎えに来たよ!!!!」

 

何かを言おうとした女の子の声の前に、迎えに来てくれた木綿季の声が聞こえてきた。

 

哲也「あ、来たな。」

 

木綿季「あれ?その人は?」

 

哲也「あぁ、ここ来たら鉢合わせてさ、ちょっと話してたんだ。」

 

「・・・・・・彼女?」

 

哲也「そんなとこ。」

 

木綿季「そんなとこじゃなくて彼女でしょ!!!!」

 

哲也「あぁもうそんな怒んなよ、傘は?」

 

木綿季「あるよ!はい!」

 

木綿季はそう言ってビニール傘を差し出してきた、俺はその傘を受け取った。

 

哲也「君、もう大丈夫か?」

 

「え、えぇ、ごめんなさいねいきなり肩借りちゃって。」

 

哲也「良いよ、気にしないで、後、これ。」

 

俺は女の子に受け取ったビニール傘を差し出した。

 

「これは?」

 

哲也「これで帰りな、いつまでもここにいる訳にはいかないでしょ?」

 

「でもそしたら・・・」

 

哲也「気にすんな、こいつがもう1本傘持ってるし、それで帰れる、この雨がいつ止むかなんて分かんないでしょ?」

 

「・・・・・・それじゃあ有難く受け取るわね。」

 

哲也「あぁ、受け取ってくれ。」

 

「あ、でもこの傘どう返せば・・・」

 

哲也「あー良いよ、ビニール傘だし、割と最近買ったから綺麗なはずだから錆びても無いし折れてもないから大丈夫だよ、あ、恩着せがましい言い方しちゃったけど、ほんとに返さないでいいからね?」

 

「でも・・・」

 

哲也「今日俺と君があった記念、それでどう?」

 

「・・・・・・貴方って面白いのね。」

 

そう言って女の子は初めて笑って見せた。

 

哲也「へへ♪」

 

「それじゃあ私行くね、じゃあ、またいつか会いましょうね。」

 

哲也「あぁ、また。」

 

俺は女の子が拳を差し出してきたから、俺も女の子の拳に拳を合わせた。

 

「貴方のポリシー、貫いてね。」

 

哲也「あぁ、君も、頑張れよ!!!!」

 

「それじゃあ、さようなら。」

 

女の子は俺の差し出したビニール傘を開き、駅の方へ歩いていった、俺は見えなくなるまでその女の子のことを見送っていた。

 

哲也「さて、俺らも行くか。」

 

木綿季「ところで・・・・・・まさかあの女の子とエッチなことしてないよね?」

 

哲也「するか!!!!馬鹿言ってないで帰るぞ。」

 

俺は木綿季から傘を取って、傘を指した。

 

木綿季「わーい!相逢傘♪」

 

哲也「んじゃ帰るか。」

 

木綿季「うん!!!!」

 

哲也「・・・・・・そういやあの時言いかけてた言葉、何だったのかな?」

 

────この時の俺は知らなかった、近い未来、あんな冒険が待ってるなんて────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あんな事で痙攣を起こすなんて、そんな事じゃ駄目。

 

私はもっと、強くならなきゃいけない、もっと強くなって、あのトラウマを克服しなきゃ・・・・・・・・・・・・

 

貴方の言う通りかもしれない、降り止まない雨なんか無い、いつかは晴天になる、私は自分自身に打ち勝って晴れやかな晴れを手にしてみたい、だから今日もまた、歩み続けるんだ。

 

────この゙仮想世界゙で───

 

「リンクスタート!!!!」




突然降り出した雨の中偶然出会った2人。

少女が聞いた質問の意味とは?

そしてこの先展開される未来とは、そしてそこで哲也は何と遭遇するのか。

さて!今回で今年のお話はおしまいです!

来年は自分の事情でなかなか時間が取れない可能性も出てきます、ですが時間が取れればなるべく投稿していきたいと思っていますので来年もどうぞよろしくお願いします!

では!良いお年をお過ごしください!


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part92 謹賀新年~あけましておめでとう・他~

皆さんあけましておめでとうございます!

さぁ新年から投稿していきますよ!と言っても今回は小ネタ的な扱いなのであっさりとしたお話です!

では、哲也達の新年の挨拶と共にどうぞ!


一同「あけましておめでとうございます!」

 

哲也「今年は2018年!戌年ですよ!」

 

木綿季「戌年と言うことで、ボク達女性陣は犬耳を付けてます!似合うかな?」

 

哲也「うん♪似合ってるよ♪」

 

琴音「それと、皆着物を着てのお話です!」

 

渚「いやぁ~やっぱり1年って早いわね~1年前なんてまだグランドクエストにも挑戦できてないわよ。」

 

鈴奈「僕なんて名前すら出てないね。」

 

明日奈「私達は捕まったまんまだよね・・・木綿季・・・」

 

木綿季「だね・・・あの時は辛かったな・・・」

 

翔「となると俺は須郷に操られてた時か、なーんかあっという間だな。」

 

和人「懐かしいな、あの時は文字通り無我夢中だったな。」

 

直葉「私と渚さんはお兄ちゃんと哲也さんが身近な人だって分かる前だね。」

 

クライン「てなると、俺達は名前も出てない時だな。」

 

エギル「おい、俺は出てるんだ、お前と一緒にすんじゃねぇ。」

 

クライン「うぇ!?本気!?」

 

里香「まぁ、時が時だし仕方ないわね。」

 

珪子「そうですね、本編でも私達は出れてないですし。」

 

里香「珪子、その発言はご法度よ。」

 

哲也「さて!皆は今年どんな年にしたい?」

 

木綿季「ボクはもーっと哲也と仲良くなりたいな!」

 

琴音「私は色々なことに挑戦したいな!」

 

明日奈「私はとにかく充実させたいな!皆と遊んだりして!」

 

和人「俺はこのメンバーでもっと沢山のことをしたいな、今までよりも楽しくエキサイティングな。」

 

クライン「俺は彼女を!!」

 

エギル「まぁ、店の繁盛が一番だな、嫁さんの健康管理もしっかりしないとな。」

 

直葉「私は剣道でもっと上を目指します!」

 

里香「私はそうね~、色々な技術を得たいわね、例えば鍜治改め、家事のとかね。」

 

珪子「私は色んな意味で大きくなりたいです!哲也さんみたいに大きくなりたいです!」

 

木綿季「それはそれで大きくなりすぎな気が・・・」

 

渚「私はソフトボールの全国で優勝する事ね!」

 

鈴奈「僕は何より健康第一だね、怪我をしては楽しいことも出来なくなる、君はどうなんだい?哲也。」

 

哲也「俺は勿論!この作品の主人公として自覚と影響力のある行動を取ろうと思う!例えば、また新しいヒロインが出ても、動じない心とかね!」

 

木綿季「無理そうな気がするけどな~・・・」

 

哲也「だ、大丈夫だよ!俺を信じろ!」

 

翔「まぁ、浮気はしないでいいんじゃねぇか?」

 

クライン「浮気症の哲也には丁度いい目標だな。」

 

哲也「黙れ彼女いない歴=年齢!!!!」

 

クライン「ぐおっ!?気にしてることを・・・・・・!!!!」

 

木綿季「さて!それじゃあ今回の小ネタ集は年明けから新年にまつわる話を皆でお送りするよ!!!!楽しんでいってね!!!!」

 

その1《もう幾つ寝ると~♪》

 

木綿季「もーいーくつねーるーとー♪」

 

哲也「正月だな~」

 

木綿季「お正月にはお餅食べてお雑煮食べておせち食べて美味しいもの食べて~♪」

 

哲也「食ってばっかじゃねぇかよ!!!!」

 

木綿季「食べる以外にもやることはあるよ!例えば罰ゲーム付き羽根突きとか、福笑いとか、初詣も行きたいな!あ、そう言えばお餅って言えば食べ過ぎには注意だよね!カロリー高いし!喉につまらないようにもしなきな!おせちも高いしね~パクパク食べるのはもったいないよね~あ、お餅っていえば哲也はどうやって食べる?お雑煮?きな粉?醤油に砂糖?」

 

哲也「結局食いもんじゃねぇかよ!!!!」

 

木綿季「ふぇ?」

 

その2《インプ幹部のお正月》

 

カノン「さて、年が明けたの、皆の者。」

 

レイ「はっ。」

 

テツヤ「だな。」

 

ユウキ「だね!」

 

テツヤ「にしてもこんなインプの幹部連中集めてどうしたんだよ、いきなり。」

 

カノン「なに、お正月と言えばなんじゃ?」

 

レイ「書き初めでしょうか?」

 

ユウキ「お餅!」

 

テツヤ「お年玉?」

 

カノン「なんじゃ揃いも揃って、当たりは新参の1人だけか。」

 

ユウキ「じゃあお餅!?」

 

カノン「なわけないじゃろうが、お年玉じゃ。」

 

テツヤ「へ?本気?」

 

カノン「本気じゃ、ほれ、受け取れ。」

 

レイ「し、しかし良いのですか?」

 

カノン「普段わらわの為に働いてくれてる礼じゃ、受け取ってくれ。」

 

レイ「そういうことなら・・・」

 

テツヤ「有難くいただきまーす♪」

 

ユウキ「ありがとねカノン!」

 

カノン「あ、そうそう、その中の1つはハズレが入っとるから、気をつけろよ。」

 

3人「ハズレ!?」

 

カノン「ハズレと言っても可愛いもんじゃがな。」

 

テツヤ「んじゃ開けてみるか・・・あ、俺は平気みたいだ、普通に1万コルの受け取りのメニューが出てきた。」

 

レイ「僕は・・・・・・うん、僕も大丈夫みたいだ。」

 

ユウキ「ふぇ!?じゃあボク!?」

 

カノン「そのようじゃの、開けてみてくれ。」

 

ユウキ「う、うん・・・・・・」

 

ユウキがお年玉袋を開けると、いきなり罰ゲーム音みたいなものが流れた。

 

ユウキ「?」

 

カノン「ユウキーアウトー」

 

ユウキ「えぇぇぇぇぇ!?それもう終わってるよ!?」

 

カノン「いやぁ昔からやってみたくてなコレ、まぁそんな訳だからユウキには罰ゲームを受けてもらうぞ。」

 

ユウキ「ば、罰ゲームってなに!?」

 

カノン「それは・・・・・・」

 

~数十分後~

 

ユウキ「ひぃーん・・・」

 

テツヤ「ん、おいひぃ。」

 

レイ「だね。」

 

ユウキ「なんで僕だけお餅つかなきゃいけないの~!?」

 

カノン「それが罰ゲームじゃ、美味しいお餅を食べれなくて辛いし、肉体的にもつらいじゃろ?」

 

ユウキ「お餅~!!」

 

テツヤ「ほら、レイも食えよ。」

 

レイ「いや、カノン様に。」

 

カノン「おっとそうじゃな、ではいただきます・・・・・・・・・うむ、美味じゃな♪」

 

ユウキ「ひぃぃぃぃん!!!!」

 

その3《いつものメンバーのお正月》

 

木綿季「そりゃ!」

 

哲也「よっ!」

 

木綿季「なんの!」

 

哲也「おりゃぁ!!」

 

明日奈「す、すごいラリーだね・・・羽根突きでこんなに続くとは・・・」

 

翔「かれこれ5分だな。」

 

里香「和人なんてクラインとやってほぼ互角に顔中墨汁だらけになったのに。」

 

和人「くそ・・・クラインに負けるとは・・・」

 

クライン「流石は優秀な妹を持つ兄だな・・・」

 

珪子「皆さん!お餅焼けましたよ!」

 

直葉「海苔、きな粉、砂糖醤油と色々ありますよ~!」

 

エギル「喉に詰まらせるなよ~」

 

哲也「木綿季!餅だってよ!」

 

木綿季「この勝負終わらせたら!」

 

哲也「だったら負けたらどうだ!?」

 

木綿季「哲也こそ!」

 

渚「学生の皆~お父さんからお年玉が・・・」

 

哲也「貰ったぁ!!」

 

木綿季の打った羽根を思いきし叩いた哲也、しかしその羽根は渚の顔めがけ一直線に向かい、そのまま直撃した。

 

哲也・木綿季「あ。」

 

渚「・・・・・・・・・哲也ぁ!!!!」

 

直葉「ま!まぁまぁ!」

 

明日奈「事故なんですから仕方ないですよ!」

 

和人「せっかくの正月なんで喧嘩は・・・」

 

哲也「そ、そうそう!ごめんごめん!」

 

渚「・・・・・・ったく、他のみんなに感謝するのね、じゃあ皆にお年玉配るね。」

 

木綿季「お餅お餅~♪」

 

哲也「金より食だな木綿季は。」

 

明日奈「それよりいいんですか?お年玉なんか貰ってしまって。」

 

渚「お父さんが『哲也の魂の友達に手荒な真似はできん!流石に社会人の2人にはお年玉はないけどね。』って言ってたから有難く貰ってあげて。」

 

明日奈「それなら遠慮なく!」

 

渚「ねぇ明日奈ちゃん!お年玉皆に配ってもらえない?」

 

明日奈「へ?いいですけど・・・」

 

渚「ありがと!哲也!!!!羽根突きで勝負よ!!!!ボコボコにしてやるわ!!!!」

 

哲也「おもしれぇ!!!!かかってこい!!!!」

 

直葉「あーあー、お餅冷めちゃうよ~?」

 

エギル「まぁ、アイツららしくていいんじゃねぇか?」

 

翔「美味しいのに勿体ねぇ。」

 

木綿季「じゃあ哲也の分貰っちゃお♪」

 

クライン「俺にも1切れ!」

 

和人「俺にも!」

 

里香「あんたらは顔洗ってこい!!」

 

和人・クライン「はい・・・」

 

珪子「ふふふ♪楽しいですね、木綿季さん♪」

 

木綿季「だね♪」

 

~数十分後~

 

哲也「よぉし!俺の勝ち!」

 

渚「うそぉ!負けるなんて~!」

 

哲也「まっ、男にゃ適わねぇのよ、はっはっは!!!!」

 

渚「次はこうは行かないからね!!っと、それはさておき、お餅食べよ!」

 

哲也「賛成!俺腹ペコだよ。」

 

エギル「と、言いたいとこだが、生憎だが品切れだ。」

 

哲也「えぇ!?」

 

渚「うそぉ!?」

 

木綿季「お腹いっぱい♪」

 

翔「柄にもなく食べすぎたな。」

 

哲也「俺の餅が~!!」

 

渚「楽しみにしてたのに~!!」

 

その4《甘酒》

 

一輝「いやぁ甘酒は美味いな~♪」

 

美咲「ほんとね~♪」

 

哲也「親父、俺にも飲ませてよ。」

 

一輝「お?飲むか?甘酒なら違法でもないしな、ほら!」

 

哲也「サンキュー。」

 

渚「私にも頂戴よ!」

 

哲也「じゃあ先に飲む?」

 

渚「ありがと♪ごくっ・・・」

 

哲也「どう?」

 

渚「ん♪ポカポカして美味しいわね♪はい♪」

 

哲也「サンキュー、ごくっ・・・・・・うん、やっぱし美味いな!」

 

一輝「まぁ酔っ払う心配もねぇし平気だろ、なぁ2人共?」

 

渚「ねぇ、もう一口頂戴♪」

 

哲也「はいよ。」

 

渚「ごくっ・・・」

 

~数分後~

 

渚「ひっく・・・・・・♪」

 

哲也「ね、姉ちゃん?顔真っ赤だけど?」

 

一輝「おかしい・・・甘酒で酔うなんて・・・・・・」

 

美咲「場酔い?」

 

哲也「いや、場酔いするような場所でもないでしょ。」

 

渚「ねぇ哲也~もっとお姉ちゃんにくっつきなさいよ~♪」

 

そう言って姉ちゃんは俺に抱きついてきた。

 

哲也「ぬおっ!?」

 

美咲「あらあら、酔うと甘えたがるのね。」

 

一輝「母さんそっくりだな。」

 

哲也「え?そうなの?」

 

一輝「そうなんだよ、母さんも酔うと・・・」

 

美咲「もぉ!あなたったら!」

 

そう言って母さんは照れくさそうに親父を殴った。

 

一輝「はぶっ!?」

 

渚「ねぇねぇ~♪哲也はお姉ちゃんのことどう思ってるの~?」

 

哲也「え?」

 

渚「お姉ちゃんのこと好き~?嫌い~?」

 

哲也「え、ええっと・・・」

 

渚「答えてよ~♪お姉ちゃんのこと好きなの?」

 

哲也「酔うとめんどくせぇなぁこいつ!!!!」

 

渚の酔いが覚めたのは物の数分、哲也に抱きついてるのを確認した瞬間には哲也は殴られてたそうな。

 

その5 《初詣》

 

木綿季「待ってよ哲也~!ボク振袖なんだから歩きづらいんだから~!」

 

哲也「ごめんごめん、急ぎすぎたか。」

 

今、俺と木綿季は2人で割と大きめの神社に初詣に来ている。

 

木綿季「もぉ、彼女置いてくなんて信じらんない!」

 

哲也「悪かったよ、ほら、手つなご。」

 

木綿季「うん!」

 

木綿季は俺の差し出した手をそっと握った、手が小さくて可愛らしい木綿季の手が俺の手を繋いでくる。

 

哲也「木綿季、今年はどんな年にしたいんだ?」

 

木綿季「それはもちろん!哲也とラブラブな1年がいいな♪」

 

哲也「ふふふ♪俺もだよ♪」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

哲也「んじゃお賽銭入れて・・・・・・」

 

木綿季「入れて・・・・・・」

 

哲也・木綿季(今年も、木綿季(哲也)と1年間仲良く出来ますように・・・・・・)

 

哲也「・・・・・・・・・よしっ、木綿季、お願いできた?」

 

木綿季「うん!もちろん!」

 

哲也「んじゃおみくじ引いて、適当に時間潰して帰ろうか。」

 

木綿季「分かった!」

 

~おみくじ~

 

哲也「うーん、中吉か。まぁ可もなく不可もなくだな、木綿季は?」

 

木綿季「あぅ・・・・・・どうしよ・・・・・・大凶だった・・・・・・・・・」

 

哲也「ありゃりゃ、でもさ、大凶ってそもそも入ってない可能性があるし、そもそも大凶の本数も少ないらしいよ?だから、考えようによってはもしかしたら大吉以上の当たりかもね♪」

 

木綿季「へ?そうなの?それなら良かったかな♪」

 

哲也「ポジティブにやってこ、んじゃおみくじを結ぼ。」

 

木綿季「うん!」

 

俺と木綿季はおみくじを木に結んだ。

 

哲也「よし、これでOKだな。」

 

木綿季「・・・・・・ね、ねぇ哲也。」

 

哲也「ん?どした?」

 

木綿季「・・・・・・ちゅーしよ?」

 

哲也「えっ?ここで?」

 

木綿季「うん・・・・・・/////」

 

哲也「ここは人目が多いし・・・・・・まぁいいか。」

 

俺は木綿季の肩を掴み、フレンチにキスした。

 

木綿季「んっ・・・ありがと・・・/////」

 

哲也「んじゃ帰ろうか。」

 

木綿季「うん♪」

 

俺と木綿季は再び手を繋ぎ、今年の幸せを祈りながら、帰路に付いた。




さぁ!いよいよ2018年も開幕です!

今年も面白い話を皆様に届けられれば嬉しい限りです!

では今年もよろしくお願いします!それではまた次回に!



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part93 開店準備~リズベット武具店へようこそ~

今回はリズベット武具店開店の準備の模様をお送りします!

後、今回木綿季は出ません!あしからず!

ではどうぞ!


テツヤ「リズ!そっち!」

 

リズ「任せなさい!!あんたも来てるわよ!!」

 

テツヤ「あぁ!!」

 

今現在、俺はリズに頼まれレプラコーン領近くの狩場でモンスターを狩っている。

 

詳しい理由は教えられてないが、とりあえずリズには『金稼ぎにつきあいなさい。』とだけ言われた。

 

まぁ金が無いのはログインしたてのリズにとっちゃ仕方の無いことだしな、俺はフィリアが手に入れたお宝の換金さえすめば大金が・・・・・・

 

テツヤ「ふぅ、ここら辺の敵は大分片付けたかな?」

 

リズ「ひーふーみー・・・・・・あ!丁度ね!!よし!これで完了よ!!」

 

テツヤ「なぁリズ、金稼ぎにって、なんに使うんだ?新しい武器か?」

 

リズ「そんなんじゃないわよ、まぁ今から行くとこに行けば私がしてきたことの意味が分かるわよ。」

 

テツヤ「それなら良いが・・・ん?今から行くところ?」

 

リズ「さぁ!まだまだ付き合ってもらうわよ!!」

 

テツヤ「だよね~・・・」

 

リズ「ほら!部活やってる男が弱音を吐くな!行くぞー!!」

 

テツヤ「はいはい・・・・・・」

 

俺はその後も、リズにこき使われ続け、気づけば俺はログインしてから1時間はリズの手となり足となり働いていた。

 

テツヤ「ぜぇ・・・ぜぇ・・・これで・・・・・・終わりだろ・・・・・・」

 

リズ「そうね♪もうこれでOKよ!それじゃあテツヤ、最後の仕事、もう1度一緒に来て。」

 

テツヤ「まだ~!?」

 

リズ「次でラストよ、終わったら御褒美あげるから。」

 

テツヤ「ったく、くだらないものだったらタダじゃおかねぇぞ。」

 

リズ「大丈夫よ、きっと気に入るわ。」

 

テツヤ「まぁ良いや、さっさと行こうぜ。」

 

リズ「そうね、行きましょうか!」

 

~~~~~~~~~~~~~

 

リズ「ここよ!!」

 

テツヤ「ここは・・・・・・店?」

 

リズに連れられた場所は、レプラコーン領内の店が連なる場所の一角の空き店だった。

 

リズ「さて問題、私は今から何をするでしょうか?」

 

テツヤ「うーん・・・・・・八百屋経営?」

 

リズ「そうなのよ~最近野菜が有り余って・・・・・・ってちゃうわアホ!!!!」

 

テツヤ「おぉ、ナイスノリツッコミ。」

 

リズ「って、つい乗っちゃったわ・・・・・・じゃあヒント、私はSAO時代何してた?」

 

テツヤ「SAO時代?・・・・・・・・・あ!分かった!!!!」

 

リズ「分かった!?」

 

テツヤ「ズバリ!!お悩み相談所!!金集めは高額な水晶を買うためだった!!」

 

リズ「ふっふっふ・・・・・・貴方の未来はこの水晶の中・・・・・・ってそれでもないわ!!!!」

 

そう言ってリズはどう見ても拾い物であろう水晶を投げ捨てた。

 

リズ「お悩み相談所ってねぇ!!私がお悩み相談されてたのはあんたの恋路だけでしょうが!!最近はめっきり無くなったみたいだけどもさ!!!!」

 

テツヤ「あ、そうそう、質問したいことがあってさ。」

 

リズ「あら、何よ?」

 

テツヤ「実は・・・・・・」

 

リズ「って!!!!違う!!!!話を逸らすな!!!!」

 

テツヤ「あ、そういや店の話だっけ?SAOにやってた事だろ?ってなると・・・・・・また武具店か?」

 

リズ「その通りよ!!今日あんたに色々と付き合ってもらったのも全部開店準備の為よ。」

 

テツヤ「開店準備って何が必要だったんだよ。」

 

リズ「例えば武器を置く台座でしょ?鍜治用ハンマーとか、後はその他もろもろ?」

 

テツヤ「ふーん、んで、それが全部揃ったと。」

 

リズ「そゆこと、後は店の内装整理だけよ、最後の手伝いはそれ、さぁジャンジャン動いてもらうわよ~!!」

 

テツヤ「へーい。」

 

リズベット武具店復活か、俺達にとっては嬉しい事だな、リズの鍜治の腕は折り紙付きだからな、これは俺も張り切って手伝わなきゃな!!

 

こうして、俺とリズのリズベット武具店開店準備が始まった。

 

テツヤ「おいリズ、これどこ置く?」

 

リズ「それはその窓辺に、その台座の上にこの花瓶置いといて!」

 

テツヤ「あいよ!」

 

リズ「あ、そうだハンマーとか武具用の台座は私が設定するからテツヤは私が頼んだ通りに物を置いていってね!」

 

テツヤ「おう!」

 

その後も俺達は何の問題もなく、準備が着々と進んで行った。

 

テツヤ「これをここに置いて・・・・・・よし!こっちはOKだ!」

 

リズ「テ、テツヤ!これ持って!私の筋力パラメーターじゃ持てないみたい!」

 

リズはそう言いながら重そうな台座を引っ張ろうとしている、ビクともしてないみたいだけど。

 

テツヤ「なんだよ、一回しまってもう一回出せばいいじゃん。」

 

リズ「これは細かく移動させたいのよ!あんたならモテるでしょ?」

 

テツヤ「そういう事ね、それなら任せとけ。」

 

俺はリズと場所を変わり、その重い台座を持ち上げた、確かにリズの言う通り重いが持てない訳ではない。

 

リズ「もうちょっと左・・・あ、行き過ぎ!もうちょっと右・・・そうそう!そこ!そこからもう少し前に・・・・・・そうそこよ!!!!」

 

テツヤ「ふぅ、これでいいか?」

 

リズ「えぇ、テツヤのおかげで大分捗ったわ、後はそうね・・・・・・うん、テツヤ、一緒に買い物行きましょ、花の輪っかみたいなのが欲しいわ、お店の扉につけるように。」

 

テツヤ「分かった、行こう。」

 

店の準備が終わった後も一息着くこともなく、俺とリズは買い物へ。

 

~レプラコーン領内・ショップ街~

 

テツヤ「にしても、前から決めてたのか?店を出すってのは。」

 

リズ「そうね、ログインした後くらいかな?また鍛冶がしたいなって思ったのは。」

 

テツヤ「なるほどな、良かったなまた武具店が開けて。」

 

リズ「まぁあんたのおかげよ、ありがとね。」

 

テツヤ「ところで、なんで俺なんだ?誘ったの、キリトでも誘えば良かったじゃん、2人きりになれるチャンスだぞ?」

 

リズ「うーん、今回はあんたじゃなきゃ駄目な気がしたんだよね、付き合いはキリトよりあんたの方が長いからね。」

 

テツヤ「ふーん、んで、俺にして良かったって今んとこ思えてる?」

 

リズ「まぁ戦闘の時とかは助かったわ、後その他諸々のこともなんだかんだやってくれるし。」

 

テツヤ「んじゃ期待に応えられてるってことだな、そりゃ良かったよ。」

 

俺達は会話を弾ませながら、フラワーショップで花の輪っかを買い、店に戻った。

 

リズ「これをここに付けて・・・・・・完成!!!!さぁいよいよ新装開店よ!」

 

テツヤ「おぉー!」

 

リズ「っと、言いたいとだけど、まだ微調整とかあるし、今日の開店は無理ね。」

 

テツヤ「そっか、んじゃ今度改めて新装開店したとき行かせてもらうよ。」

 

リズ「あー待って、テツヤ 久々で悪いんだけどあんたの斬月、私に見せてくれない?」

 

テツヤ「斬月を?別に構わねぇけど・・・・・・あ、もしかして今の実力斬月で試そうとしてる?」

 

リズ「正解♪」

 

テツヤ「えぇ~?構わねぇけど壊すなよ?」

 

リズ「大丈夫よ、腕は鈍ってもどうすれば武器は壊れるとかの知識は頭に染み込んでるわ。」

 

テツヤ「なら頼むよ、久々にマスターメイサーの実力見せてもらうよ。」

 

リズ「それじゃあ斬月貸して。」

 

テツヤ「あいよ。」

 

俺は装備欄から斬月を取り出し、それをリズに渡した、リズは斬月をまず一度じっくり見てから鍛冶用の台座に置いた。

 

リズ「見た感じ少しだけ劣化してるって感じね・・・でもこのくらいなら余裕で戻せるはずだわ。」

 

テツヤ「なら頼むよ、金は後払いで良いだろ?」

 

リズ「後払いって、あんたが真面目に払ったこと数で数える程あった?」

 

テツヤ「えぇっと・・・それは・・・」

 

リズ「まぁ良いわ、友人代で付けといてあげる、それじゃあ始めるわ!」

 

テツヤ「おう、頼むぜ。」

 

リズは一呼吸吸って、改めて斬月を隅から隅まで見渡し、リズは鍛冶用のハンマーを持ち上げた。

 

リズ「じゃあ行くわよ!あ、一応サービスで元の能力より少しばかり性能あげとくわね。」

 

テツヤ「おう、頼んだ。」

 

リズ「じゃあ改めて行くわ!」

 

リズはそう言ってハンマーで斬月を叩き出した、いつも見ていた光景だが、やはり火花が散るこの光景は凄い迫力だ。

 

そして何よりリズの表情が本気だ、だからこの時ばかしは俺も黙っておく。

 

リズ「っふ・・・!やぁ・・・!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

リズ「・・・・・・・・・あ、アレ?」

 

テツヤ「?どした?」

 

リズ「おかしいな?失敗しちゃった・・・」

 

テツヤ「えぇ!?斬月は!?」

 

リズ「いや、斬月は平気、もう一度やってみるわ、でも斬月だと怖いから別の武器ない?」

 

テツヤ「別の武器か・・・あ、なら拾った短剣があったな、これで頼むよ。」

 

リズ「ありがとう、それじゃあやってみるわ。」

 

今度は斬月ではなく、その辺にありそうな短剣を叩き出したリズ。

 

短剣だろうが火花は散る、その熱い火花と、真剣な眼差しのリズを真剣な眼差しで見つめる俺。

 

リズ「・・・・・・よしっ!完成したわ!」

 

テツヤ「どうだ!?」

 

リズ「今度は成功したわ!」

 

テツヤ「おっ!良かったじゃん!」

 

リズ「うーん・・・ねぇ、もう1回斬月貸してもらえない?」

 

テツヤ「分かった、頼むぜ。」

 

俺は再びリズに斬月を貸し、再び斬月は熱い火花に包まれた。

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

リズ「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・どうだ?」

 

リズ「・・・・・・・・・駄目、斬月は大丈夫だけどまた失敗しちゃった。」

 

テツヤ「うーん・・・・・・もしかしたら斬月に原因があるのかな?」

 

リズ「あのレジェンダリーウェポンってやつ?」

 

テツヤ「そう、もしかしたらある程度力を蓄えた人じゃねぇとこいつは鍛冶できないんじゃねぇか?」

 

リズ「なるほどね・・・・・・」

 

テツヤ「んじゃリズ、今度は俺についてきてくれ、合わせたいやつがいる。」

 

リズ「合わせたい人?」

 

テツヤ「そっ、百聞は一見にしかずだ、行こうぜ。」

 

俺とリズは一度レプラコーン領から離れ、俺のホームであるインプ領へ向かった。

 

~インプ領内・カノンの家~

 

テツヤ「カノン?いるか?」

 

「わらわがおるのを確認したからここに来たんじゃろうが、入って良いぞ。」

 

テツヤ「まぁそれもそうだな、んじゃ入るぞ。」

 

俺はリズと共に、カノンの待つ部屋に入った。

 

カノン「さて、テツヤよ、今日は何のようじゃ?それと、そちらは?」

 

テツヤ「紹介する、俺の友達で鍛冶屋をやってるリズベットだ、リズって呼んでやってくれ。」

 

リズ「り、リズベットです!よろしくお願いします!」

 

カノン「ふむ、鍛冶屋か、わらわと通ずるものがあるの、まぁまずは座ってくれ。」

 

俺とリズはカノンの前に置かれた椅子に座った。

 

カノン「さて、2人は何の用でここに来たんじゃ?」

 

リズ「あ、あの!今度レプラコーンで鍛冶屋を開こうと思ってるんですけど、久々の腕試しでテツヤの持つ斬月を鍛冶しようとしたんですけど、SAOの頃と違って上手くいかなくて・・・・・・何かアドバイス貰えますか!?」

 

カノン「テツヤ お主わらわをインプ領主と知っておいてレプラコーンを連れてきたのか?」

 

テツヤ「いや、カノンなら相談乗ってくれそうだったからさ。」

 

カノン「まぁお主の友達なら信頼してもいいじゃろう、さて、リズとやら、一応わらわも武器の製造に携わっておる、出来る限りの手助けはしよう。」

 

リズ「ありがとございます!」

 

カノン「さて、まずは斬月じゃったな、このALO内ではレジェンダリーウェポンは最早鍛冶なぞ不要な物なのじゃ、劣化がないからの。」

 

リズ「え?でも斬月を見た限りほんの少しですが刃毀れ気味に・・・」

 

カノン「恐らくそれは『斬月』での疲労度の蓄積じゃろう、テツヤ 一度卍解してくれぬか?」

 

テツヤ「分かった、卍解!!!!」

 

俺はカノンの言う通り卍解をし、所持武器が斬月から天鎖斬月(アロンダイト)に変化した。

 

テツヤ「んで?どうすればいいんだ?」

 

カノン「リズ、テツヤの天鎖斬月を見てみよ。」

 

リズ「はい・・・・・・・・・っ!凄いわ、一切の劣化も無ければ、むしろ武器単体でもっと強化できそうな雰囲気が天鎖斬月から伝わってくる・・・SAOの頃とは大違いだわ。」

 

テツヤ「てーなると、天鎖斬月は鍛冶不要なんだろ?でも斬月は?俺卍解なんて強敵と当たった時にしか使わねぇぞ?」

 

カノン「恐らく、斬月はレジェンダリーウェポンの前身の刀身、ほんの少しレジェンダリーウェポンであるアロンダイトの影響を受け取るんじゃろう。」

 

リズ「それって鍛冶出来るんですか?」

 

カノン「ふむ・・・・・・テツヤ 申し訳ないが卍解を解除してもらえぬか?」

 

テツヤ「あいよ・・・・・・・・・ふぅ・・・・・・・・・」

 

俺は卍解を解除する為に、一呼吸置いて脱力した、すると身に纏っていた死覇装が溶けるように消えていき、天鎖斬月も自然と斬月に戻っていった。

 

テツヤ「出来たぞ。」

 

カノン「斬月を。」

 

テツヤ「おう。」

 

俺はカノンに斬月を手渡した、そしてカノンはその斬月をまじまじと見た。

 

カノン「ふむ、リズの言った通りちょっとした刃毀れで攻撃力が落ちとるの・・・じゃが、この程度なら恐らく・・・・・・2人共、離れておれ。」

 

俺とリズは椅子から立ち上がり、少し感覚を開けた、するとその感覚を開けたところに鍛冶用の台座と、ハンマーのような物が現れた。

 

テツヤ「おぉ。」

 

リズ「凄い・・・」

 

カノン「さて・・・参る!!」

 

カノンは目を瞑り呼吸を整えた後、目を見開きハンマーを手に取り、斬月の鍛冶を始めた。

 

リズと同じく暑い火花が飛び散る、少し違うのはカノンの場合その火花が青白く、綺麗なところだ。

 

リズ「綺麗・・・・・・ハンマーの使い方も打つタイミングも完璧・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

数分後、カノンの手は止まり、斬月は元の時よりも輝きを増して戻ってきた。

 

カノン「出来たぞ、完成じゃ、振ってみてくれ。」

 

テツヤ「分かった。」

 

俺はカノンに斬月を手渡され、その場で何度か素振りした、すると、今までより格段に軽く、そして鋭い風を切る音が俺の間近で聞こえてくる。

 

テツヤ「す、すげぇ・・・これが領主が鍛冶した武器・・・・・・」

 

カノン「これは物の試しで打ったものじゃ、金は無用じゃ。」

 

テツヤ「おう!でも、なんでお前はこれを鍛冶出来たんだ?」

 

カノン「恐らく熟練度の差じゃろう、わらわは自分で言うのもなんじゃが、もう鍛冶はトップレベルの熟練度になっておる、じゃがリズ、お主はまだなりたてホヤホヤ、幾らSAOで経験を積んでようと、この世界じゃリセットされてしまうものじゃ、わらわから言えるのは、ただひたすらに経験を積むことじゃ。」

 

リズ「熟練度・・・・・・それさえあれば・・・・・・」

 

カノン「あ、そうそう、もし身の丈に合わない武器を鍛冶しても武器が壊れる心配は無い、寧ろ熟練度数値があがりやすくなるぞ?いっそ斬月で経験を積むのもありかもじゃな。」

 

リズ「ほんとですか!?よしテツヤ!今日は遅いからアレだけど次の機会にはあんたの斬月1日貸してもらうからね!」

 

テツヤ「分かった、俺もお前には早く元のリズベットに戻ってほしいからな。」

 

カノン「わらわも時には頼って良いのじゃぞ?まぁわらわの武具には様々な僚の強者がこぞってやってくる出来栄えじゃからな、信頼してもらって構わん。」

 

テツヤ「あぁ、俺もインプなんだ、お前も頼りにさせてもらうよ。」

 

カノン「リズ、お主単体で来るとあれじゃがユウキやテツヤとならいくらでも来て構わん、共に鍛冶について学び会おう。」

 

リズ「はい!ありがとございます!!」

 

テツヤ「そういや今日レイは?」

 

カノン「昨日ログインした時に『明日は用事があるためログインはできません。』と言っておったぞ?なんじゃ?レイに惚れたか?」

 

テツヤ「なんでそうなんだよ。」

 

カノン「レイがわらわに愚痴ってきたんじゃ、『リアルで彼と出会いましたがやはり彼は最低な男です、カノン様も襲われないように気をつけてください。』とな。」

 

テツヤ「んだとあのやろぉ!?」

 

リズ「レイって?友達?」

 

テツヤ「そっ、今度紹介するよ。」

 

カノン「さて、2人共にすまぬがそろそろわらわの方で用がある、この部屋から出るから共に出るぞ。」

 

テツヤ「分かった、行こうリズ。」

 

リズ「えぇ。」

 

こうして俺らはカノンと共にカノンの家を出ることに。

 

テツヤ「用って何の用だ?」

 

カノン「まだ企業秘密じゃ、レイには言ってあるがな、近々知らせる。」

 

テツヤ「おう、分かった。」

 

カノン「ではわらわは失礼する、2人共さらばじゃ。」

 

カノンはそう言ってどこかへと転移していった。

 

テツヤ「んじゃ俺らも戻るか、リズ。」

 

リズ「あんたいつの間にあんなに綺麗な人と仲良くなってんのよ、ユウキがまた浮気だって怒ってくるわよ?」

 

テツヤ「大丈夫だよ、ユウキもあいつの事は知ってるから。」

 

リズ「あら、そうなの?それなら心配無用ね それじゃあ一旦戻ったら今日はお開きにしましょうか。」

 

テツヤ「おう。」

 

~レプラコーン領内・リズベット武具店~

 

リズ「さて!次回のログインから鍛冶屋として本格的にやっていくわよ!色々な武器を鍛冶して早くカノンさんみたいになるんだから!!」

 

テツヤ「頑張れよリズ、俺はALOの方ではちょっとばかし忙しい時もあるからなかなか来れないかもしれけぇけど暇な時は行くからさ。」

 

リズ「忙しい時って、あんた何か入ってんの?血盟騎士団みたいに。」

 

テツヤ「そんなんじゃない、ただインプのナンバー3の幹部になっちゃってさ、偶にさっき言ったレイって奴に呼び出し食らう可能性もあるんだ。」

 

リズ「ふぅ~ん、流石は救世主ね、やることが違わ。」

 

テツヤ「へへ~♪」

 

リズ「それじゃあそろそろログアウトしましょうか、明日も学校だし。」

 

テツヤ「そうだな、あ、リズ ここで落ちてもいいか?今更インプ領まで行くのめんどくさくて。」

 

リズ「良いわよ、それじゃあ上の階にベッドあるからそれ使って。」

 

テツヤ「サンキュー、んじゃ先落ちるね~」

 

リズ「また明日、テツヤ。」

 

テツヤ「おう、リズ。」

 

俺はリズと別れを交わし、そのままリズベット武具店の上の階にあるベッドで横になり、ログアウトを選択し、そのままログアウトした。

 

~数日後~

 

テツヤ「さてと、今日は呼びかけもないし、リズのとこに行ってみるか。」

 

俺はインプ領内の自宅から、リズのいるレプラコーン領内へ向かった。

 

レプラコーン領にも門番はいるが、この店に用があると伝えたら快く通してくれて、サラマンダーと違ってめんどくさくなくて良い。

 

テツヤ「ええっともう開店してるはずなんだが・・・・・・おっ、結構並んでるんだな。」

 

リズの店の前には4.5人のレプラコーンプレイヤーがいる、俺はその最後尾に並び、自分の番になるのを待った。

 

そして、いよいよ俺の入店、と言ってもまだやってもらうこともないと思うけど。

 

リズ「リズベット武具店へ・・・・・・ってテツヤじゃない、どうしたの?」

 

テツヤ「様子見、随分繁盛してるじゃん。」

 

リズ「えぇ、お店を出す時に写真付きで領主に許可証出したんだけど、レプラコーン内で出てる本でこの店の紹介文に『そばかすがチャーミングな美少女プレイヤーの鍛冶屋登場!』ってあってね、その美少女プレイヤーに釣られた人が多かったんだけど、いざ鍛冶してみれば皆私の腕を褒めてくれてね、嬉しくなっちゃったよ♪」

 

テツヤ「そっか、そりゃ良かったな。」

 

リズ「目指すはあの頃のようなメイサーよ!」

 

テツヤ「お前ならなれるさ、頑張れよ。」

 

リズ「任しなさい!リズベット様を舐めないでよね!」

 

テツヤ「頑張れよリズ!目指せカノン越えだ!」

 

リズ「えぇ!その為にも、これからもリズベット武具店をご贔屓にね♪」




いよいよ開店したリズベット武具店。

リズは全盛期の頃のような鍛冶力を取り戻せるのか?

頼もしい仲間が戻ってきてこれからより一層ALOでの不安がなくなるはずだ!

次回は哲也と渚が本音で語り合う!次回もお楽しみに!



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part94 姉弟水入らず~心の中の思い~

今回は哲也と渚が互いの心の内を話す!

2人は互いのことをどう思っているのか?

ではどうぞ!


時は6月、6月と言えば梅雨の季節、つまりは雨が振りやすくなる季節だ。

 

そして梅雨は、いきなり雨が降り出してもおかしくはない季節。

 

そしてここにも、その梅雨の餌食にあってる少女がいたのだった。

 

~~~~~~~~~~~~~

 

渚「もぉ~一体天気予報士はなにしてんのよ!!!!本当にちゃんと調べてるんでしょうね~!!!!」

 

そう、餌食にあってたのは渚、前の哲也のように梅雨の餌食にあっている。

 

渚「あ、哲也の家か・・・・・・よし!入れてもーらお♪」

 

渚はこの雨に耐えきれず、通った哲也の家を見て、哲也の家のお風呂を借りようと思い、哲也の家に入らせてもらおうとした。

 

渚「・・・・・・・・・あれ?インターフォン押しても出てこないってことはいないのかな?じゃあ合鍵で・・・・・・」

 

渚は持っている哲也の家の鍵を使い哲也の家に入り、まず脱衣所に行きびしょ濡れた洋服を脱ぎ下着だけになり、その場にあったタオルで軽く身体を吹き、家の中を確認し、今はリビングにいる。

 

渚「うーん、やっぱり哲也はいない・・・・・・あーもうこれじゃあお風呂借りれないじゃない!!・・・・・・まぁ、ここに伝言置いとけば良いか。」

 

渚は近くにあった紙に『お風呂借りてるよ♪渚より。』と書き置きし、早速風呂場へ向かった。

 

渚「お風呂お風呂~♪」

 

そして一方、哲也はと言うと。

 

哲也「いやぁ~この前の教訓が活かされたな~傘持ってきて正解だよ。」

 

学校からの帰り道の途中、いきなりの雨に降られたが以前の教訓を活かした俺は折りたたみ傘を持っていた為、以前のようなことにはならなかった。

 

ちなみに木綿季はと言うと、今日は木綿季の方がやることがあった為、先に哲也が帰っている、翔や琴音も別件で用があり今日は1人の帰り道。

 

哲也「にしてもこの時期降られるとさみぃな~・・・さっさと帰って風呂入ろっと♪」

 

雨に降られながらも、帰ってからのことを考えると笑みが零れる。

 

それは他から見ると気色悪いこと他ならなかった。

 

「お母さんあのお兄ちゃん変だね。」

 

「見ちゃ駄目!!」

 

哲也「~♪」

 

そして、無事に家に到着。

 

哲也「ただいま~いやぁ寒い寒い・・・さっさと風呂入ろっと・・・」

 

俺は多少濡れた制服をまず部屋に干して、それから風呂場へ向かった。

 

すると、既に風呂場の電気が付いていて、中からは鼻歌が聞こえてくる。シルエット的には頭を洗っている最中だろう。

 

哲也「あれ?木綿季もう帰ってきてんの?・・・・・・・・・ふっ。」

 

今日は用事があるとか言ってたのに・・・・・・まぁ、いいや、今は木綿季が鼻歌を歌いながらシャンプー中、俺には気づかないはず・・・・・・よし!

 

俺はゆっくりと服を脱ぎ、そしてゆっくりと風呂場のドアを開け、ゆっくりと閉めて、シャンプーに夢中の木綿季の後ろに立ち、人呼吸おいてからそのまま一気にしゃがんで手は胸に伸ばしながら抱きしめた。

 

哲也「木綿季~!!!!」

 

「ひゃあ!?」

 

哲也「もぉ~用事ないなら一言言って・・・・・・ん?」

 

俺は抱きしめたまま木綿季のおっぱいを一揉み二揉み三揉みした、だが、何かがおかしい、小さというかなんというか・・・・・・いつもの木綿季のサイズじゃない。

 

哲也「・・・・・・お前おっぱい小さくなった?」

 

「・・・・・・あんた・・・・・・なに人のシャワー中に襲ってきてんのよ・・・・・・!!!!!!!!!」

 

その声は確実に聞いたことがある声だった、そうそれは、俺と血の繋がった姉、渚姉ちゃんの声だ。

 

哲也「・・・・・・姉ちゃん?」

 

「・・・・・・死ぬ準備出来てんでしょうねぇ!?」

 

哲也「えぇぇぇぇぇ!?なんで姉ちゃんが!?」

 

渚「リビングに置いといたじゃない!!!!お風呂借りるねって!!!!」

 

哲也「あ・・・・・・ごめん、リビング行ってない・・・・・・」

 

渚「はぁ!?あぁもうこの馬鹿は!!!!」

 

哲也「馬鹿とはなんだ馬鹿とは!!!!大体人の家の風呂借りといてその言い草はなんだこんにゃろう!!!!」

 

渚「姉が弟の風呂借りて悪いの!?」

 

哲也「どこのジャイアン理論だこの凶暴女!!!!」

 

渚「そんなことよりそのぶら下げてるみっともないもの隠せ馬鹿哲也!!!!」

 

哲也「ぬあっ!?見るな貧乳!!!!つうかみっともないとか言うな!!!!」

 

渚「あんたが見せたんでしょうが!!!!みっともないのはみっともないのよ!!!!」

 

哲也「見る方が悪い!!!!」

 

渚「あんたそれ痴漢したら『目の前にいる方が悪い』って言ってるのと同じよ!?」

 

哲也「それとこれとは別だ!!!!!」

 

哲也・渚「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」

 

哲也「・・・・・・悪かったよ、風呂入ってていいから、俺は後で入るから上がったら教えて。」

 

渚「えっ!?ま、待て!!」

 

哲也「犬か俺は、何?」

 

渚「・・・・・・別に・・・・・・一緒にお風呂に入るなとは言ってないじゃない・・・・・・私はシャワー中に襲うなって言ったのよ?」

 

哲也「・・・・・・つまり?」

 

渚「だから、別に一緒に入ってもいいわよ?ほ、ほら姉弟水入らずって言うじゃない?」

 

哲也「・・・・・・まぁ寒いしそうするか・・・・・・」

 

渚「ほら、まだ身体はは洗ってないから身体を洗う仕事をあげるわ、さっさとね♪」

 

哲也「ったく偉そうに・・・・・・背中からでいい?」

 

渚「良いよ~♪」

 

まぁ、姉弟なんだし、たまにはこういう事もあっていいよな。

 

俺はスポンジに石鹸を付けて姉ちゃんのとても部活をやってるとは思えない白くて綺麗な肌を洗い始めた。

 

哲也「にしても、ソフトボール何年もやってんのに、白いまんまだよな姉ちゃんも。」

 

渚「そんな事言ったらあんただって数年のブランクはあるけど野球部の癖に対して黒くならないじゃない。」

 

哲也「それが荒波家の血筋なのかもな。」

 

渚「かもね~」

 

哲也「にしても傷跡の1つも無いんだな、ほんとに練習やってんのかよ。」

 

渚「こう見えて私は今まで練習中に怪我したことがないのよ♪前あんたにボールぶつけられた時も平気だったし。」

 

哲也「丈夫な身体と引き換えにこれか。」

 

渚「どこの事言ってんのよどこの!」

 

そう言って姉ちゃんは前を向いたまま俺の頬をつねってきた。

 

哲也「ごふぇんごふぇん。」

 

渚「ったく、この巨乳好き。」

 

哲也「俺は貧乳も好きだよ。」

 

渚「・・・・・・・・・ドスケベに変更ね。」

 

哲也「酷い!!」

 

渚「ほら、もう背中いいでしょ、前は私が洗うからあんたは頭でも洗ってなさい、私にも背中流させなさいね。」

 

哲也「へーい。」

 

俺は言わた通り頭を洗い、姉ちゃんも自分でデリケートゾーンを洗い出した。

 

哲也「良いよ、姉ちゃん。」

 

渚「やっぱ男ってシャンプー早いのね、羨ましいわ。」

 

哲也「そうでもねぇよ、姉ちゃんだってショートなんだから木綿季よりかは時間かかんねぇだろ?」

 

渚「あ、やっぱし木綿季ちゃんシャンプー長い?」

 

哲也「俺と2人で洗ってるからそうでもないけど、1人だと大変だって言ってたよ。」

 

渚「それ聞いちゃうとやっぱしショートカットの方が良いな、私は。」

 

哲也「というと?」

 

渚「友達にロングにしたらって言われたけど、なんかロングはねぇ。」

 

哲也「うーん、俺も姉ちゃんはショートが良いな、見慣れてるし。」

 

渚「やっぱし?あんたも可愛いこと言ってくれるじゃない♪じゃあそんな可愛い弟に可愛いお姉ちゃんが背中を洗ってあげる♪」

 

哲也「よろしく~」

 

俺は椅子に座り、洗ってもらう準備をした。

 

渚「いくよ?」

 

哲也「へーい。」

 

渚「それにしても、昔はあんなに小さかったのに、こんなに大きくなっちゃってさ。」

 

哲也「まぁ、それが男ってもんだろ?」

 

渚「昔は『将来はお姉ちゃんと結婚する~!』とかなんとか言ってたのに、生意気になっちゃって、可愛い哲也君はどこに行ったのかな~」

 

哲也「えぇ!?俺そんなこと言ってたの!?」

 

渚「えぇ、あんたがまだ3歳くらいの時だから覚えてないのも仕方ないけどね。」

 

哲也「まさかそんなこと言ってるとはな・・・・・・いつからかな、俺が姉ちゃんを避けだしたのは。」

 

渚「小学生の高学年に入ってからじゃない?私その頃あんたと話した記憶が無いのよね。」

 

哲也「そんなか・・・んで中2でSAOにログインしたから、中学時代はほぼ姉ちゃんと話してないのか。」

 

渚「そうなるね、まぁ、今はこうしてあんたとまたお風呂に入れるくらいに仲良くなれたしね。」

 

哲也「そうだな、俺が木綿季と付き合ってなかったらまだ姉ちゃんと険悪ムードだったかもね。」

 

渚「どゆこと?」

 

哲也「まず、木綿季に会ってなかったら俺の中で女はめんどくさいって認識が離れなかったから多分ログアウト後もそんなに姉ちゃんと会話も出来てないだろうし、俺がALOでリナとして姉ちゃんに出会えたのも、木綿季があのゴミに捕えられてたせいでもあるし、なんだかんだ俺と姉ちゃんの仲を取り持ってくれたのは木綿季なんだよ。」

 

渚「なるほどね・・・まぁ、それが無ければ私もあんたにあんな気持ち抱くわけないもんね。」

 

哲也「・・・・・・ごめん、姉ちゃん。」

 

渚「良いのよ、どうせ無理な願いだったんだし、ほら、背中洗えたわよ、前は自分で洗ってね、私先に湯船入ってるからね。」

 

哲也「おう、ありがとね。」

 

俺はその後背中を洗った後、軽く洗顔して湯船に入ることに。

 

哲也「さて、どう入るかだよな問題は。」

 

渚「あんたが大きいんだから、あんたが湯船に入った後に私があんたの上に座る感じで入ればいいじゃない。」

 

哲也「なるほど、んじゃ姉ちゃんちょっと立って。」

 

渚「うん。」

 

姉ちゃんが一度立ち、俺は湯船に入った後に、再び姉ちゃんは湯船に入って俺の膝の上に座った。

 

哲也「はぁ~暖まるわ~♪」

 

渚「そうね~♪」

 

哲也「あ、そういや、昔俺姉ちゃんの膝の上に座って風呂に入った覚えあるな、それがまさか今では立場が逆転するとわね。」

 

渚「あ、あったあった、確かお母さんと一緒にお風呂入ってた時ね、あんたに言っても信じないかも知んないけど、昔はお姉ちゃんお姉ちゃんってうるさかったんだからね?」

 

哲也「へぇ~そんな過去があるとはね~」

 

渚「まぁ、今でも姉ちゃんって呼んでるからまだ昔の甘えたがりの記憶が残ってるんじゃない?」

 

姉ちゃんは笑いながらそう言った。

 

哲也「別に姉ちゃんは姉ちゃんだろ、まぁ偶に渚って呼ぶ時はあるけども・・・」

 

渚「背丈的にはあんたがお兄ちゃんで私が妹だもんね、外で私が哲也をお兄ちゃんって読んでも多分違和感無いわよ。」

 

哲也「そりゃね、でもやっぱり姉ちゃんは姉ちゃんだよ、それに」

 

渚「それに?」

 

哲也「こうして姉ちゃんと風呂に入ったりできるのってやっぱり仲のいい証拠じゃん?だからなんか、俺にとって姉ちゃんは姉ちゃん以上の何かなんだなってのは思うところがあるんだ。」

 

渚「・・・・・・実はね哲也、私ずっと言ってなかったことがあったの。」

 

哲也「ん?なに?」

 

渚「・・・・・・実は中学時代の頃のあんたは、あんまり好きじゃなかったの。」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

渚「だから、あんたがSAOで幽閉されたって聞いても、そんなに悲しくなかったって言うのはハッキリ覚えてる、でも、病院で寝たきりのあんたを見てる内に、すごく悲しくなっちゃってさ。」

 

姉ちゃんは脚を組みながら話を続ける。

 

渚「実の弟が死と隣合わせの状況なのに、私は何やってんだろうって、いつもいつも隣にいた哲也が今まさに死ぬかもしれないって言うのに、なにもできないって思うとすごく悔しかったの、でも、あんたは生還してくれた、凄く嬉しかった、でも正直になれない私は素っ気ない態度取っちゃって、頭の1つでも撫でたかったのに、それもできなかった。」

 

哲也「懐かしいな、たしかに開口一番の姉ちゃんの台詞は少し棘があったよ。」

 

渚「それで、それからはなるべくあんたに話しかけるようにしたの、まぁさっき言った通り対して好きじゃ無かった中学時代の対応を想像してたから、あんまし話し続かないだろうなとは思ってた、でも、予想とは裏腹に、あんたは中学時代よりも大人っぽく接してくれた。」

 

哲也「あん時は木綿季を無くしたショックで口数が減ってたからな、正直毎日話しかけてくれる姉ちゃんが有難かったよ。」

 

渚「それで、生還から大分経ったあとに、あんたが病気にかかって、また何も出来ない日が続いた、それに、その頃丁度須郷が哲也を殺すだなんだのだって言って哲也に変なの打ち込もうとしたりして、私はそれをお父さんと止めに入った、でも結局、私はまた何も出来ずに翔君が哲也を救ってくれた、悔しかった、やっと普通に接してくれた哲也を、なんで実の姉の私が助けられないのかって。」

 

哲也「・・・・・・」

 

渚「それでその後、ALOであんたと出会った、最初はただ哲也とテツヤって名前が一緒だったから、勝手に私が助けを買って出た、それがまさか、一番重要なあんたの手助けを出来てたなんて、今考えると感激物だわ。」

 

哲也「そういや、姉ちゃんってなんでALOをやり出したんだ?」

 

渚「私が始めた理由は、少しでも哲也の世界に近づけると思ったから、同じVRMMO、哲也の生還した時の話の種に出来ればと思ったの、受験が早く決まって、お母さんに無理言ってALOとアミュスフィアを買ってもらって、シルフとしてログインした時は右も左も分からない私をリーファちゃんやサクヤが助けてくれて、気づけば私はシルフでも五本指に入るプレイヤーって言われるほどに強くなった。」

 

哲也「なるほどね、あのゲームは運動神経が物を言うからな、ソフトボールで推薦貰えた姉ちゃんなら余裕なわけだ。」

 

渚「・・・・・・あの時哲也に告白して良かったと思う、好きだって、そうでもなかったらまだただの姉弟止まりだったと思うし。」

 

哲也「姉ちゃん・・・」

 

渚「でも、だからこそ辛い部分はあった、叶わない恋だって言うことはわかるし、一度あんたが死んじゃった時は、本当に目の前が真っ暗になった、皆より歳上だったから、冷静をよそって皆の情緒の安定を助けてたけど、木綿季ちゃんの次に気づ付いてたのは、他でもない私だと思う、ようやく、ようやく哲也とまた仲良くなれたのに、なんで哲也が死ななきゃいけないのかって、ずっと須郷を憎んだ、恨んだ、木綿季ちゃんが須郷を撃ち殺そうとしたと同様に、私もあいつを殺してやりたかった、でもあいつは自殺、でもあいつが死んだところで、哲也は帰ってこない、もうやってられなかった、でも生き返ってくれた、哲也は、正直何が何だかさっぱりだったけど、私は今度こそ言えたんだ、『おかえり。』って。」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

渚「・・・・・・・・・ねぇ哲也、あんたの顔の方向いても良いかな?」

 

哲也「え?構わねぇけど・・・」

 

渚「よかった♪」

 

姉ちゃんは身体を捩らせ、俺の方を向いてきた。

 

哲也「・・・・・・・・・なぁ姉ちゃん、姉ちゃんだって色々と言ってくれたんだ、俺からも言わせてくれよ。」

 

渚「うん、良いわよ、哲也の腹の中、聞かせてよ。」

 

哲也「・・・・・・まぁ中学時代の俺は多分、思春期に入りたてだから、姉ちゃんに冷たくしてたんだと思うんだ、そこはごめん、謝る、んでだ、俺が生還した後、何度か姉ちゃんと話す時あったろ?木綿季がいなくなって放心気味だった俺にとっちゃ何より嬉しかった、少しでも姉ちゃんと話してれば木綿季を忘れられると思ったから、でも結局は、木綿季を忘れられず、俺はALOに飛び込んでそこで、リナ、要は姉ちゃんと出会った。」

 

哲也「リナの印象は、姉ちゃんに似てるなと思った、強気な正確に、面倒見の良さ、時折見せる優しさ、姉ちゃんに似てるからこそ、俺も知り合ったばかりのリナをあんなに頼れたんだと思うんだ、んで、姉ちゃん達と冒険していく内に、リナ=姉ちゃんだって分かった時、何よりの気持ちは驚きだった、だって、VRMMOで実の姉と冒険してたなんて理解できると思う?」

 

渚「ううん、ほぼ不可能の数値ね。」

 

哲也「だろ?んで、その後姉ちゃんから想いを聞いて、デュエルした後、『これからは私達の中で隠し事は無し!なんでも相談しなんでも協力すること!』って言われた時、凄く嬉しかった、あんなに冷たくしてた姉ちゃんが、またこうして近づいてきてくれた、木綿季がいなかったあの時の心の支えが、姉ちゃんだった。」

 

渚「哲也・・・・・・」

 

哲也「んでだ、グランドクエストと挑んだ時、須郷が姉ちゃんをズタボロにした時は、木綿季が泣かされた時位キレた、大切な姉ちゃんがズタボロにされてる姿は苦痛だった、でもだからこそ、あの時あの状況を打開できたんだと思う、要はグランドクエスト成功の鍵は姉ちゃんでもあったんだよ。」

 

哲也「・・・・・・まぁ、いつもは貧乳とか馬鹿姉ちゃんとか、貶してるけど、俺だって素直になれない不器用な男だ、だから普段は貶してる、でもわかって欲しいのは・・・・・・俺だって、姉ちゃんには姉ちゃん以上の想いを持ってるってことを。」

 

俺は照れくさくなり、頬をポリポリとかきながらそう言った

 

渚「・・・・・・ねぇ哲也。」

 

哲也「ん?」

 

俺が姉ちゃんの顔をじっと見つめると、姉ちゃんは俺の頬にキスをしてきた。

 

哲也「んなっ!?」

 

渚「私からの気持ちよ♪受け取って♡」

 

哲也「・・・・・・馬鹿姉ちゃん・・・・・・」

 

渚「ふふふ♪照れてる照れてる♪」

 

哲也「うるせぇ!」

 

渚「・・・・・・大好きよ、哲也♪」

 

そう言って姉ちゃんは俺の胴体に抱きついてきた。

 

哲也「姉ちゃん・・・・・・」

 

俺はゆっくりと姉ちゃんの背中に手を回し、姉ちゃんを優しく抱きしめた。

 

哲也「い、良いか、これは浮気じゃない、姉弟でのスキンシップなんだ。」

 

渚「はいはい♪じゃあ、哲也はスキンシップでなんて言ってくれるのかな?」

 

哲也「へ?・・・・・・・・・」

 

渚「ふふふ♪」

 

姉ちゃんは可愛らしいほほ笑みを浮かべ俺を見つめてくる、何かを期待しながら。

 

哲也「・・・・・・・・・大好きだよ、渚。」

 

俺はそう言っていつも木綿季にやってるような抱きしめたまま頭を撫でるということをやった。

 

渚「~♪」

 

俺達は互いに抱き合ったまましばらくずっといた、お湯の温度ではなく、俺は姉ちゃん体温と、小さくてもたしかに伝わる胸の柔らかさを感じ取っていた。

 

渚「哲也・・・・・・」

 

哲也「姉ちゃん・・・・・・」

 

渚「・・・・・・なんか・・・・・・ちょっと・・・・・・興奮するね・・・・・・/////」

 

哲也「弟で欲情かよ・・・困った姉ちゃんだな・・・」

 

渚「・・・・・・あんたが弟じゃなかったら・・・・・・襲ってたかもね・・・・・・♪」

 

哲也「・・・・・・姉ちゃんに襲われる男は幸せかもな、大変だと思うけど。」

 

渚「嬉しいな♪そんなこと言ってもらえて♪」

 

哲也「・・・・・・まぁ・・・・・・俺も姉ちゃんと思う気持ちは一緒だよ・・・・・・」

 

渚「あ、じゃあこの太腿に当たってるのはその証拠かな?」

 

姉ちゃんは少し笑いながらそう聞いてきた。

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

渚「お姉ちゃんを襲うんじゃないぞ♪」

 

そう言って姉ちゃんは頬を指でつついた。

 

哲也「襲うか、俺が襲うのは木綿季1人だ。」

 

渚「浮気も駄目だよ?例えお姉ちゃんが好きでもね♪」

 

哲也「だからそれは!」

 

渚「冗談だよ♪」

 

哲也「ったく・・・」

 

渚「・・・・・・ねぇ、もう少し、このままでいていいかな?」

 

哲也「・・・・・・別にいいよ・・・・・・」

 

渚「えへへ♪ありがと♪」

 

そう言って姉ちゃんは更に強く抱きついてきた。

 

渚「今日、泊まっていっちゃおうかな、明日は3時間目からだし。」

 

哲也「練習は大丈夫なのかよ。」

 

渚「朝からは練習しないのよ、だから平気♪」

 

哲也「それなら構わないよ、木綿季も喜ぶだろうしね。」

 

渚「じゃあ哲也、後10分このままでいさせて♪」

 

哲也「あいよ。」

 

渚「・・・・・・もっと力強く抱きしめて欲しいな・・・・・・」

 

哲也「わぁったよ。」

 

俺は姉ちゃんの要望に応え、更に強く抱きしめた。

 

渚「うん、これこれ♡」

 

哲也「・・・・・・渚、これからもよろしく。」

 

渚「うん♪よろしくね♪」

 

俺達はその後10分間ずっと抱き合ったままでいて、今現在ようやく風呂から上がり、着替えてる最中。

 

哲也「そういや姉ちゃん着替えどうすんの?」

 

渚「あ、良いよ、私一旦帰って持ってくるわ。」

 

哲也「え?でも服濡れちゃってないでしょ?俺行ってくるよ。」

 

渚「そう?ありがと♪ええっと、服が・・・・・・」

 

~荒波家・渚の部屋~

 

俺は姉ちゃんの服を取りに実家に来ていた、既に母さんには姉ちゃんが家に泊まると言ってある。

 

んで、服はもう要望通りの物を取れたのだが・・・

 

哲也「・・・・・・なんか罪悪感あるよな・・・・・・下着取るのは・・・・・・」

 

そう、俺は姉ちゃんにこの服を取ってきてなど言われ、来たのはいいがそこで問題になったのは姉ちゃんの下着。

 

姉ちゃんは『どうせ裸で抱き合ったんだし、今更ブラとか見られてもね。』と言われたんだけど、俺側に問題がある。

 

さっきその下着がある棚を開けてみたが、それはもう色鮮やかブラ等が置いてある、俺の目には毒だった。

 

哲也「うーん・・・・・・まぁ、もう姉ちゃんがあぁ言ってたんだし・・・・・・もういいや!こうなったらマジマジと見るくらいの気持ちで!!!!」

 

俺は姉ちゃんに言われてある薄い水色の上下の下着を手に取り、姉ちゃんの着替え入れの中に入れた。

 

哲也「ふぅ、これでOKだな、んじゃ早く帰って姉ちゃんを着替えさせなきゃ。」

 

※今渚は哲也のワイシャツを素肌で着てる状況です。

 

俺は家に帰る前にもう1度母さんに姉ちゃんのことを伝えた。

 

哲也「母さん、んじゃ姉ちゃん今日泊めるからね。」

 

美咲「それじゃあ今日はお父さんと2人きりね♪」

 

哲也「ま、まぁお幸せに。」

 

美咲「ありがと哲也♪」

 

母さん達はまだまだ仲良し真っ只中らしい。

 

~哲也家~

 

哲也「姉ちゃん、帰ったよ。」

 

俺がそう言いながら家の扉を開けると、リビングから喋り声が聞こえてきた、恐らく木綿季が帰ってきて姉ちゃんが木綿季と話してる最中なのだろう。

 

俺はそのままリビングに向かい、ドアを開けるとそこにはやはり木綿季と姉ちゃんが楽しそうに会話をしていた。

 

哲也「ただいま、木綿季。」

 

木綿季「あ!お帰り!」

 

渚「お帰りなさい、着替えは?」

 

哲也「ここに。」

 

俺は姉ちゃんの着替えが入った袋を手渡した。

 

渚「ありがと♪あ、あんた私の下着でやらしいことしてないでしょうね。」

 

哲也「するか。」

 

木綿季「哲也はボクのでするんだもんね~♪」

 

哲也「アホか。」

 

俺は軽く木綿季の頭を叩いた。

 

木綿季「むぅ!」

 

渚「さてと、着替えちゃおっかな。」

 

木綿季「あ!渚さん!一緒にお風呂入りませんか?」

 

渚「へ?お風呂?」

 

木綿季「ボク考えてみたらまだ渚さんと裸の付き合いしたこと無かったし、渚さんの背中流したいなと思ったんです!」

 

渚「うーん・・・もう入っちゃったけどいっか、義理の妹のお願いだしね、哲也、あんたはどうすんの?」

 

哲也「へ?俺?」

 

木綿季「せっかくなら哲也も入ろ♪」

 

哲也「で、でも・・・」

 

木綿季「あ、浮気の心配?ボクが見張ってるからノーカンだよ♪」

 

哲也「いや、そういう訳じゃ・・・」

 

渚「いいじゃん♪もっかい入ろうよ♪」

 

哲也「・・・・・・まぁ、良いか。」

 

木綿季「わーい♪」

 

木綿季は俺の右腕に抱きついてきた。

 

木綿季「まるで家族のお風呂だね♪ボクが一番下で、哲也が真ん中で、渚さんが一番のお姉ちゃん!」

 

渚「それもそうね♪でも木綿季ちゃん、それ訂正していいかな?」

 

木綿季「へ?」

 

姉ちゃんは木綿季にそう言って、左腕に抱きついてきた。

 

渚「木綿季ちゃんが末っ子、私が長女、それで、哲也が一番上のお兄ちゃん♪」

 

哲也「は?俺が?」

 

木綿季「うんうん!哲也お兄ちゃん♪」

 

渚「今日位姉ちゃんって呼ばれる側じゃなくて、お兄ちゃんって呼ぶ側にさせてもらうわよ♪お兄ちゃん♪」

 

哲也「な、なんか狂うな・・・」

 

木綿季・渚「それじゃあお風呂入ろ♪お兄ちゃん♡」

 

こうして、俺はたった1日の兄体験で2人の妹を持つ経験をした。

 

まぁ、かなりわがままを言われたがこれが妹なのかと思うと少し可愛く感じたし、俺も久しぶりに姉・・・いや、渚とゆっくり出来たし色々と楽しかった。

 

姉ちゃん、俺は今後も照れくさくて素直になれないと思うけど、今日言ったこと、忘れないでいてくれよな。

 

木綿季「お兄ちゃん~ボク眠い~!」

 

渚「私も~♪」

 

哲也「はいはい、んじゃ寝るか。」

 

俺が布団の中に入ると、木綿季と渚の2人も俺の布団に入り、それぞれ身体にまとわりついてくる。

 

哲也「んじゃ電気消すよ。」

 

木綿季「おやすみお兄ちゃん♪」

 

渚「また明日ねお兄ちゃん♪」

 

哲也「おやすみ木綿季、渚。」

 

俺達はこうして、今日1日を終えるのであった。




今回で互いの事を更に理解出来た2人。

今後はどのような姉弟愛を見せてくれるのか!?

次回はゲストをお迎えの予定!ヒントはフィリア同様のヒロインです!

次回をお楽しみに!


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part95 超人気アイドル~アイドルの悩み~

さて!今回は前回言ったようにゲストをお迎えする回です!

一体どんなゲストなのか!

ではどうぞ!


新井「なぁなぁ!昨日のNステ見た!?」

 

東山「見た見た!」

 

翔「可愛かったな。」

 

中原「うん、可愛い。」

 

鳥坂「流石はアイドルだよな~♪」

 

琴音「皆゛虹架゛ちゃんの話題で持ち切りだね。」

 

木綿季「だね~」

 

現在、野球部いや、世の中はあるアイドルの話題でもちきりである。

 

アイドルの名前は枳殻虹架(からたちにじか)、突如彗星のように現れた高校2年生の彼女は瞬く間にその美貌と美声でたちまちにファンを増やしていった。

 

その人気は、普段女に興味が無い翔や中原、福井に鳥坂がハマるレベルである。

 

福井「前雑誌の検証で虹架ちゃんのカードが当たるやつあったじゃん?」

 

金田「あーあの直筆サイン入りのやつ?」

 

新井「しかもサインには〇〇君へ!と書いてくれる豪華さ!」

 

赤木「しかも水着姿のやつでしょ~?応募したけど外したんだよな~・・・・・・」

 

翔「まぁ100名限定だからな、仕方ない。」

 

琴音「哲也はハマってるの?」

 

木綿季「まさか~?哲也がアイドルにハマる訳・・・・・・」

 

哲也「チッチッチッ・・・・・・可哀想だな皆の衆・・・・・・・・・」

 

東山「なんだよ哲也、そんな憎たらしい声出して。」

 

中原「お前も虹架ちゃんにハマってるのか?」

 

哲也「当たり前よ!あの可愛い姿!美しい声!ナイスなスタイル!ハマらない訳が無い!」

 

木綿季「えぇ!?」

 

琴音「あ、あの哲也が!?」

 

木綿季「ま、まぁあの翔までハマる位だからね・・・・・・」

 

翔「にしても、誰かサインカード当たったやついねぇのかな~見てみたいな~」

 

哲也「ふ・・・ふふふふ・・・・・・」

 

新井「だから何だってそのキモい笑い声は。」

 

哲也「・・・・・・・・・これを見ろぉ!!!!!!!!」

 

哲也はそう言いながら高らかに右手を突き上げた。

 

新井「・・・・・・ん?」

 

東山「お、おいこれって・・・・・・!?」

 

翔「まさか・・・・・・?」

 

哲也「なーはっはっは!!!!当たっちゃいましたよ直筆サイン入りカード!!!!」

 

一同「何ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

哲也のその発言に男子一同はそれはもう哲也に食いついた。

 

新井「み、見せろ哲也!!」

 

東山「俺にも!!!!」

 

哲也「大事にスリーブに入れてるけど、落としたり、曲げたりすんなよ!」

 

哲也はそう言って新井にカードを手渡した。

 

そのカードは水着姿の虹架ちゃんがビキニ姿で谷間を強調したようなポーズを取り、開いてるスペースに『哲也君へ♡』と書いてあるファンなら喉から手が出るほど欲しいグッズだ。

 

新井「うひゃぁあ!?可愛い~!!!!」

 

翔「てめぇいつの間に応募したんだよ!」

 

哲也「まぁ気になってたんで10枚程ポストに投函させていただきました♪まさか当たるとはね♪」

 

福井「俺にも見せて!」

 

中原「俺にも!」

 

東山「普段女なんかどうでもいいって言ってるお前らは後だ!」

 

福井「んなの関係ねぇ!」

 

金田「俺にも見せろよ~!」

 

鳥坂「見せて見せて!」

 

赤木「くぅ~俺も欲しかったな~ にしても良く当たったなこんな代物。」

 

哲也「まぁ、SAO生還者ですから、運も付いてるんですよ俺には!ハッハッハ♪」

 

木綿季「ふぅ~ん♪アイドルの水着の写真かぁ~♪」

 

木綿季は可愛らしくもおぞましい声を出しながら皆に近づき、カードを奪い取った。

 

一同「あぁ!?」

 

木綿季「ねぇ哲也♪最近家計簿で良くわからないハガキ代が10枚くらいあってね♪ボクずーっとなんだろうな~って考えてたけど・・・・・・まさかこんなおっぱいが大きいアイドルの水着写真が欲しい為に使ったなんて・・・・・・・・・」

 

哲也「いや!待て木綿季!ほら!流石にアイドル位応援したって・・・・・・」

 

木綿季「こんなおっぱい大っきい女の子哲也は見ちゃ駄目!!!!」

 

哲也「酷い!鬼!悪魔!貧乳!」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・貧乳・・・・・・・・・・・・?」

 

哲也「あ・・・・・・やべ・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季「どうせボクは貧乳だよ馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

そう言って木綿季は手に持っていたカードをビリビリに破り捨てた。

 

哲也「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?虹架ちゃんがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

木綿季「哲也の馬鹿!!!!!!!!!!!!おっぱい星人!!!!そんなに巨乳が好きなら琴音のおっぱいでも揉んでれば!!!!」

 

琴音「ふぇ!?」

 

哲也「ぐすん・・・・・・・・・虹架ちゃん・・・・・・・・・たった3日の付き合いだったけどありがとうございました・・・・・・・・・」

 

翔「お宝が99枚に減った・・・・・・・・・」

 

新井「哲也が虹架ちゃんの残骸の上で横たわって泣いてる・・・・・・」

 

東山「南無・・・・・・」

 

福井「俺まだ見てないのに・・・・・・!」

 

中原「ちくしょう・・・・・・!」

 

哲也(・・・・・・・・・コピーしたの持ってきといて良かった・・・・・・・・・)

 

木綿季「・・・・・・・・・どうしよ・・・・・・・・・やり過ぎたかも・・・・・・・・・」

 

琴音「ど、どうすれば・・・・・・・・・」

 

木綿季「あ!そうだ!」

 

木綿季は何を思いついたのか、突然哲也の元まで移動すると、泣いてる哲也のことを抱きしめだした。

 

木綿季「ほ、ほら、ボクだって一応自信あるんだからね・・・・・・何だったらその・・・・・・吸っても・・・・・・いいよ・・・・・・・・・?/////」

 

新井「なぬぅ!?」

 

東山「こ、これは公開搾乳プレイ!?」

 

哲也「あぅ・・・・・・虹架ちゃん・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・ボクじゃ駄目・・・・・・?」

 

琴音「しょうがないな~♪」

 

琴音は何やら嬉しそうに哲也と木綿季の元に近づくと、琴音まで哲也のことを抱きしめだした。

 

琴音「ほら、哲也には私たちがついてるんだよ?ファイトファイト♪そ、それに・・・・・・私のも触りたいなら触っても良いよ・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

哲也(ど、どうしよう・・・・・・実は後49枚コピーのストック+本物の合計50枚あるって言いづらなっちゃった・・・・・・)

 

哲也(・・・・・・まぁ、良いよね、こんなご褒美もらっても♪)

 

その後も哲也はわざと萎えてる振りをして、木綿季と琴音のおっぱいの感覚を楽しむのだった。

 

ちなみに、その光景に怒りを覚えた面々がいるのも言うまでもない。

 

新井「あんのやろぉ・・・・・・!!!!」

 

東山「野球部のアイドルを・・・・・・!!!!」

 

金田「羨ましい・・・・・・!!!!」

 

赤木「俺もおっぱい揉んでみたいな・・・・・・」

 

ちなみに、虹架ちゃんには興味持ってた面々は。

 

翔「やっぱ、知ってるやつを色気の目線で見るのは俺はできないな、アイドルだからこそって感じだな。」

 

中原「あ、それ分かるわ。」

 

鳥坂「俺もそう思うよ~」

 

福井「まぁ、虹架ちゃんは虹架ちゃんで応援して、マネージャーはマネージャーで支えてもらおう、それが一番だ。」

 

翔「2人は哲也にぞっこんらしいしな。」

 

木綿季「頑張れ哲也♡」

 

琴音「私達が付いてるよ♡」

 

哲也「えへへ・・・・・・♡」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「もう大丈夫なの?哲也。」

 

哲也「あぁ、あんだけ2人に抱きしめられてたら嫌でも回復するよ、それに・・・・・・」

 

木綿季「それに?」

 

哲也「今日の夜のメインディッシュが、俺の目の前にあることだし♪」

 

俺はそう言って木綿季の胸をガン見した。

 

木綿季「・・・・・・・・・ふぇっ!?ボク!?」

 

哲也「だって、吸って良いんでしょ?」

 

木綿季「・・・・・・し、仕方ないなぁ・・・・・・優しくしてね・・・・・・/////」

 

哲也「やりぃ♪」

 

木綿季はそのまま服を脱ぎ、ブラも取ろうとした時だった。

 

ピンポーン、インターフォンの音が鳴る。

 

哲也「何故だ・・・・・・何故いつも俺のお楽しみを邪魔するんだ!!!!」

 

木綿季「と、とにかく行ってみたら?」

 

哲也「知り合いだったらタダじゃおかねぇ・・・!!!!」

 

俺は少し興奮気味に足を玄関まで運び、扉を開いた。

 

哲也「どちらさま「すいません!入れてください!!!!」でっ!?」

 

扉を開けた瞬間、サングラスをかけた少女らしき声の持ち主がいきなり家に上がり込んできた。

 

哲也「だ、誰だ君は!?」

 

「すいません、少しで良いので匿ってください、私今追われてるんです・・・・・・」

 

哲也「追われてる・・・・・・?少し待ってろ!」

 

俺はその子の事を玄関内で待たせ、家を飛びだした、するとそこには複数の男の人が何かを探してるかのように目を張り巡らせている。

 

そして、その中のある1人の男が俺に話しかけてきた。

 

「あ!君君!」

 

哲也「俺?」

 

「そうその俺!この辺に中くらいの背丈の人見なかった?」

 

中くらいの背丈・・・・・・あの子のことか?

 

哲也「いや、見てないです。」

 

「そうかい、もし怪しげな風貌をしてる奴を見つけたらこれに連絡してくれないか?」

 

そう言って男の人は名刺っぽいものを差し出した、そこには電話番号のみが書いてあった。

 

哲也「はぁ。」

 

「よし!次の場所行くぞ!」

 

そう言って皆は男に続いて去っていった、それにしても何だったんだ?

 

とにかく家に戻ろう、あの子が心配だ。

 

俺は家に戻り、あの子を家に入れ、木綿季にも事情を説明してリビングで話を聞くことに。

 

哲也「さて、君は一体?」

 

「・・・・・・匿ってくださいって言っておいて招待を隠すのも変ですよね、私は・・・・・・」

 

そう言ってその子はサングラスと付けていた帽子を外した。

 

すると、外した帽子から綺麗な髪が靡き、そしてサングラスを外した目は、見間違い無く、あの子だった。

 

木綿季「っ!?」

 

哲也「なっ!?君ってもしかして・・・・・・枳殻虹架ちゃん!?」

 

「はい、枳殻虹架です。」

 

な、なんてことだ・・・・・・今目の前にあの虹架ちゃんがいる・・・・・・生虹架ちゃん可愛いな~♪・・・・・・って、そうじゃなくて・・・

 

哲也「な、なんで虹架ちゃんが逃げるようなことを!?」

 

木綿季「アイドルなんですよね?何か嫌なことがあったとか?」

 

虹架「えっと、私のことは知ってるってこと話しても大丈夫ですか?」

 

哲也「はい!俺貴方の大ファンなんです!」

 

虹架「ほんとですか!?ありがとうございます!」

 

・・・・・・木綿季の目線が怖い、ここは普通に何があったかの会話に戻そう。

 

哲也「っと、論点ずらしちゃ駄目ですよね、一体何があったんですか?」

 

虹架「はい・・・・・・私、上からの命令に耐えきれなくて、咄嗟に逃げ出してしまったんです。」

 

木綿季「上からってことは、上司とかプロデューサー見たいな人ですか?」

 

虹架「私の職業上、プロデューサーの方が表し方的にはあってますね。」

 

哲也「そのプロデューサーになにを命令されたんですか?」

 

虹架「あの・・・最近雑誌の懸賞だった100名限定のサイン付き水着写真カードって知ってますか?」

 

哲也「あ!知ってますよ!」

 

木綿季「あぅ・・・・・・・・・」

 

虹架「?どうかしましたか?」

 

木綿季「っ!?いいえ!?何でもないですよ!?」

 

虹架「それなら良かったです、あの水着の写真を撮ると言われた時はまたファンの皆が喜んでくれるって思って喜んで承諾したんです、でもあの水着写真以降、際どい撮影がピンキリなしで・・・・・・遂にはヌードを持ち掛けて来る人も・・・」

 

哲也「ヌード!?」

 

虹架「しーっ!あまり大きな声で話してると若しかしたら通報されてまた戻されてしまうかもしれないのでなるべく静かに・・・」

 

哲也「あ、すいません・・・」

 

木綿季「そ、それでその写真はどうしたんですか?」

 

虹架「勿論断りました、でもプロデューサーは撮るぞ撮るぞの一点張りで・・・・・・実は逃げ出した今も強行撮影されかけてたんです。」

 

哲也「・・・・・・それで、隙をついてこうして逃げてきたと。」

 

虹架「はい・・・私嫌なんです・・・あの水着写真はファンの皆に喜んで貰うために撮った物なのに・・・上の人達のいやらしい目線で見られてヌードを撮るなんて・・・・・・死んでも・・・・・・!!!!」

 

哲也「・・・・・・虹架ちゃん・・・・・・」

 

木綿季「哲也、何かして上げられないかな?」

 

哲也「・・・・・・出来るとしたら、俺ら有志で虹架ちゃんにそんなの撮らせるなってプロデューサーに訴えかけること、でもそれは下手したらプロデューサーの逆鱗に触れて、ありも無いデマを流される可能性もある・・・諸刃の剣だ。」

 

虹架「あ、あの、なるべく2人と私、3人の内緒話にしたいんです、あまり他人を巻き込むことは・・・・・・って、貴方達を巻き込んでおいて、何言ってんだって話ですよね・・・」

 

哲也「分かった、虹架ちゃん、その話俺らにもっと聞かせてくれ、一ファンとしてそんな話ほおっちゃ置けない。」

 

木綿季「ボクも!同じ年頃の女の子が裸の写真撮られるなんて冗談じゃない!!」

 

虹架「すいません!ありがとうございます!あの、御二方の名前を聞かせてもらってよろしいですか?」

 

木綿季「紺野木綿季です!」

 

哲也「俺は荒波哲也、ええっと、よかったらなんだけど俺訳ありで高一なんだけど、歳は虹架ちゃんと同じだから、敬語は止めて、普通に話してみない?よそよそしいのは苦手で。」

 

虹架「それじゃあ・・・・・・哲也君で、大丈夫?」

 

あぁ・・・・・・あの虹架ちゃんに哲也君って呼ばれてる・・・・・・幸せ・・・・・・♪

 

木綿季「てーつーやー!?鼻の下ノビノビして嬉しそうだね!?」

 

木綿季はそう言って俺の頬をつねってきた。

 

哲也「いだいいだい!?」

 

木綿季「ふんっ!」

 

虹架「ええっと・・・・・・2人は恋人関係・・・・・・かな?」

 

哲也「ま、まぁね、実はさっきも虹架ちゃんのさっき言ってたサインカードをこいつに破られちゃってさ。」

 

木綿季「わぁー!?」

 

虹架「ありゃりゃ・・・あ、それならこの事件解決した時に、新しく送るね!」

 

哲也「ほんと!?よし!なら俄然やる気出た!」

 

木綿季「むぅ~!!」

 

虹架「ええっと木綿季ちゃんは哲也君と同い歳なの?」

 

木綿季「あ、ボクは哲也より1つ歳下なんです。」

 

虹架「そうなんだね、幸せそうなカップルだね♪」

 

木綿季「えへへ♪」

 

哲也「っと、虹架ちゃん、今は君はプロデューサー側の立場からして逃走犯なんだ、プロデューサーとあらばきっと太いパイプを持ってるはず、下手したらここにいることもバレかねない、一刻も早く作戦を練ろう。」

 

虹架「うん、分かったわ。」

 

木綿季「それで、何か案はあるの哲也?」

 

哲也「うぅーん・・・・・・俺らでプロデューサーに言っても聞いてもらえないだろうし・・・」

 

虹架「あ、あの、私実は海外に妹がいて、その妹が天才的なIQを持ってるの、その妹にはまだこのこと話してないんだけど、妹も話に加えていいかな?」

 

哲也「そんなのめっちゃ心強い・・・・・・って、でも海外にいんでしょ?」

 

虹架「私最新式のテレビ電話を持ってるの!」

 

木綿季「あ、あの通話相手が映像で浮かび出てその場で話せるようになるってやつ?」

 

虹架「そうそう!国際電話で少し値段は怖いけど・・・・・・」

 

哲也「ならその妹さんも入れよう!天才の知恵を借りるんだ!」

 

虹架「分かったわ、まずは私1人で話して、それからテレビ電話にするね!」

 

哲也「了解!」

 

虹架「それじゃあ少し待ってて!」

 

そう言って虹架ちゃんは立ち上がり、一旦リビングから出た。

 

木綿季「大変なことになったね。」

 

哲也「あぁ、でもこういった話を解決するのが俺らだろ?」

 

木綿季「だね!絶対助けようね!」

 

哲也「おう!」

 

虹架「ちょうど妹も時間が開いてたみたい!今から映像化するね!」

 

そう言って虹架ちゃんはテレビ電話をテーブルに置いた、するとその電話から立体映像が飛び出てきた。

 

「プリヴィエート!初めまして!2人がお姉ちゃんの相談相手になってくれてる人ね?」

 

立体映像の中の女の子は大きな元気な声で俺達に挨拶してくれた。

 

哲也「うん、そうだよ。」

 

「急に駆け込んだお姉ちゃんをテレビ局に引き渡すんじゃなくて助けるなんてなかなか出来た真似じゃないよね!私もできる限りの手は貸すね!一応自己紹介しとくね!私の名前は七色(なないろ)・アルシャービンよ!」

 

哲也「?少し外人っぽい名前だね。」

 

虹架「実は、私のお父さんはロシア人なの、それで七色がそう言った名前になったんだよ。」

 

哲也「あ、そういやハーフなんだっけ?どうりで綺麗なわけだな。」

 

虹架「ふふふ♪ありがと♪」

 

木綿季「ごほんっ!」

 

哲也「っと!七色ちゃんだね!俺は荒波哲也!んでこっちが紺野木綿季!」

 

木綿季「よろしくね!」

 

七色「こちらこそ!さて、早速本題に入りましょう、お姉ちゃんのヌード撮影をどうにか止めさせて、もっと普通のアイドルらしいことをさせたい、そうよね?」

 

虹架「うん、どうにかならない?七色。」

 

七色「うーん・・・急に言われると難しいわね・・・」

 

哲也「一応皆で抗議するってのは考えたんだ、でもそれをすると虹架ちゃんのありも無いウワサが流されて不味いことになるなってとこまでは俺達で解決したんだ。」

 

七色「えぇ、その方が懸命ね、下手な事をすると捏造的なリベンジポルノ写真が出てきてもおかしくないわ。」

 

虹架「か、考えたくもないね・・・」

 

木綿季「うーん、例えば虹架さんを支えてくれる人はお偉いさんでいないの?」

 

虹架「それが支えてくれる人はいるにはいるんだけどプロデューサーより立場は下で・・・下手なことは言えない状況なの、プロデューサーも普段は良い人なんだけど・・・」

 

哲也「なるほどね・・・」

 

七色「となると味方は完全に私達だけという事ね・・・」

 

虹架「絶対にファンの皆を裏切る真似はしたくないの・・・ヌードなんてもってのほか・・・私の思うアイドルは持ってる全てを開放して、それを皆に受け入れてもらうのがアイドルだと思うんだ、私は今までそうやってやってきたつもりなの、もちろんヌードを望む人も中にはいると思うの、でも前貰った゛ファンレター゛に『虹架ちゃんはやらしい仕事なんてしないで清純派でいてくださいね!』って書かれて、それを見て以来絶対にそういった仕事だけはしたくないと思ったの、だから、ここでヌードなんて絶対許しちゃいけないの!!!!」

 

七色「大切なお姉ちゃんの身体のヌードなんて信じられないわ!絶対に止めてみせるわ!でも、この人数となると行動力が・・・・・・」

 

木綿季「大切なファンレターだもんね!ファンは大事にしなきゃ!」

 

哲也「・・・・・・ファンレター・・・・・・っ!?それだ!!!!」

 

虹架「なにか思いついたの!?」

 

哲也「なぁ七色ちゃん、俺が今から言うこと、できるか?」

 

七色「この天才七色ちゃんに不可能は無いわ!!!!」

 

哲也「なら─────────」

 

 

 

 

 

 

虹架「・・・・・・本当にそれでいけるのかな?」

 

七色「いや、でも私達の力だとこれしかできないけど、できる中で1番強大な力よ!」

 

哲也「よし!んじゃまず今日1日は作業に当たろう!と言っても完全に七色ちゃんに任せ切りになっちゃうけどもね。」

 

虹架「えと、私はどうすれば・・・」

 

木綿季「ねぇね!まだまだ作戦は続いてるし、泊めても大丈夫だよね?」

 

虹架「へ?良いの?」

 

哲也「むしろ大歓迎です!泊まってください!!!!」

 

七色「次の行動も考えるとそれが望ましいわ、お姉ちゃん、今日は哲也君のご好意に甘えて!」

 

虹架「・・・・・・なら、甘えちゃうね哲也君♪」

 

哲也「おう!」

 

木綿季「ぼ、ボクも甘えるもん!」

 

哲也「お前の甘えるは違う甘えるだろうが、とにかく七色ちゃん、頼んだぜ。」

 

七色「任せなさい!明日中には絶対完成させてみせるわ!」

 

虹架「じゃあ七色、今日のところは通話を切るね!」

 

七色「ダスヴィダーニャ!またね皆!」

 

哲也「また!」

 

木綿季「またね~!」

 

虹架ちゃんが通話を切ったところで、七色ちゃんの立体映像も消えていった。

 

木綿季「作戦、成功するといいね!」

 

哲也「絶対成功させるさ、ね、虹架ちゃん!」

 

虹架「うん!」

 

哲也の考案した作戦とは?それで虹架は救えるのか!?

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

後日、虹架所属のプロダクション。

 

「ったく虹架の奴はどこに行ったんだ・・・もう2日も見つかってねぇぞ・・・・・・!!!!」

 

虹架のプロデューサーは確かに焦っていた。

 

虹架に逃走され、捜索したが見つからず、下手に警察に言えば世間帯は騒ぐに決まっている、だからプロデューサーその他のみで捜索していたが見つかってはいない。

 

「プロデューサー!!!!虹架ちゃんが来ましたよ!!!!」

 

「っ!?本当か!?どこにいる!?」

 

「そ、それが・・・莫大な量のファンレターと一緒に来ていてここに来させることができない状況で今外に・・・」

 

「っ!?そんな量のファンレターを!?と、とにかく今行く!!!!」

 

虹架が現れたと聞いたプロデューサーは我先にとプロダクションの玄関先に向かった、玄関先には虹架本人と、2トントラック二台分を要したファンレターが積み重なっていた。

 

虹架「・・・・・・・・・」

 

「虹架!!!!どこに行ってたかどうかはさておき、こ、このファンレターの数はなんだ!?」

 

虹架「プロデューサー、一度手に取って見て見てください。」

 

虹架がそう言うと、虹架のプロデューサーは山積みになっているファンレターの1枚を手に取った。

 

そしてそこには『虹架ちゃんにヌードを撮らせないでください!!!!俺が見たいのはアイドルとして輝く虹架ちゃんなんです!!!!』と書いてあった。

 

「っ!?」

 

虹架「ここにあるファンレターは、全てそれと同様の内容です。」

 

「な!?なんだと!?」

 

虹架(・・・・・・これは全部哲也君が考案した作戦を七色が作成した物たち・・・・・・無駄にはできない・・・・・・)

 

そう、ここにあるファンレターの全ては、あの時哲也が考案した作戦を基づいて作成された物だった。

 

その内容とは・・・・・・

 

~回想~

 

七色『この天才七色ちゃん、に不可能は無いわ!!!!』

 

哲也『なら、゛虹架ちゃんにヌードを撮らせないでください゛って内容のファンレターを大量に作ってもらえないか?』

 

虹架『へ?』

 

七色『・・・・・・なるほどね哲也君、ファンの力を借りるって訳ね。』

 

哲也『そういう事だ、さっき言った虹架ちゃんのファンレターで思いついたんだ、アイドルってのはファンがいてなんぼの物だ、そのファンを貶す真似なんて出来ないはず、ましてや虹架ちゃんは俺らの野部活の女に興味ないグループまでファンになっている凄いルックスを持ってるアイドルだ、そう簡単に虹架ちゃんの世間帯の信用を落としたくはないはず。』

 

木綿季『だからファンレターにそれを書くんだね!!!!』

 

虹架『で、でもヌードの件は私達だけの秘密で・・・』

 

七色『そこはお姉ちゃんの演技力でカバーよ!!お姉ちゃんがファンレターと一緒に訴えればきっとヌードの件は諦めてもらえる!』

 

虹架『・・・・・・分かった、私頑張るね!』

 

七色『さて哲也君、私は一体どれだけの量を用意すれば?』

 

哲也『・・・・・・どれだけ作れる?』

 

七色『明日までになら捏造ファンレターを2t程、明後日には日本に送れるわよ。』

 

哲也『上等だ、七色ちゃんはそれの作成を頼む。』

 

七色『了解よ!七色ちゃんにお任せ♪』

 

虹架『七色、ごめんね関係ないあなたを巻んで・・・』

 

七色『実のお姉ちゃんの頼みだしね♪お姉ちゃん!2tもファンレター用意するんだからね!それで結局ヌード撮ったなんて聞かされたら、2度と口聞かないからね!!!!』

 

虹架『・・・・・・大丈夫よ!死んでもヌードなんて撮らせないわ!でも・・・本当にそれで行けるのかな?』

 

~回想終了~

 

虹架(哲也君に木綿季ちゃん、それに七色に協力してもらったんだもの・・・絶対に引かない!!!!)

 

虹架「プロデューサー!!!!これは私のファンの有志が作ってくれた沢山のファンレターなんです!!!!私もヌードなんて撮りたくない!!!!私はアイドルとして勝負したいんです!!!!」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

虹架の必死の訴えに心を撃たれたプロデューサーは、他にも2、3通のファンレターを手に取った、そこにも細かな言葉は違えど、『虹架ちゃんのヌードを止めてくれ!!!!』と言うファンの心の訴えが書いてあったのだ。

 

「・・・・・・俺は、なんでお前をあんな道に進ませようとしたんだろうな・・・・・・」

 

虹架「プロデューサー・・・・・・」

 

「・・・・・・すまん虹架!!!!俺は、お前の事を良く考えずに、俺が上にのし上がる方法としてお前のヌードを撮るなんて最低なことを言い出したんだ!!!!それにお前のヌードを撮ればファンがもっと写真集を買ってくれるとも思った・・・・・・・・・でも、このファンレターの数は、ただ1人のアイドルとして虹架を見てくれてる人達の結晶なんだよな・・・・・・それをぶち壊すような真似をしようとしてたなんて・・・・・・俺は、お前のプロデューサーとして最低だ!!!!!!!!」

 

プロデューサーは言葉を述べながら、深々と虹架に土下座をした。

 

虹架「プロデューサー・・・・・・分かってもらえれば良いんです、だから、これからも私のプロデュース、お願いします。」

 

虹架はそう言いながら土下座をしていたプロデューサーの前に座り、深々とお辞儀をした。

 

「虹架・・・・・・俺ってやつは・・・・・・なんて見苦しい真似を・・・・・・!!!!!!!!」

 

虹架「さぁ、立ち上がってください、私達は忙しいんですから、ねっ♪」

 

「・・・・・・そうだな!それじゃあ早速気を取り直そう!虹架!ヌードの件は依頼されたと言っていたがそれは嘘で、まだ俺らだけで撮ろうとしていた件で、後から出来た写真を見せようとしてたんだ、嘘をついたのはそう言っとけばやってくれると思ったからで・・・だからなるべく内密に・・・・・・って?そうなるとこのファンレターは・・・・・・・・・」

 

虹架「あ・・・・・・ええっと・・・・・・」

 

「・・・・・・ファンの有志って、虹架の友達?」

 

虹架「・・・・・・・・・すいません!!!!!!!!騙すような真似をしてしまって!!!!!!!!!!!!」

 

「なるほど、きっと随分と信頼のある友達に話して、解決策を練ったんだな・・・・・・にしてもこの量のファンレターどうやって?」

 

虹架「あはは・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・まぁ、俺もお前を最低な道に歩ませようとしてたんだ、この件は互いに・・・・・・って、お前がそんな簡単に俺を許すわけないよな・・・・・・・・・」

 

虹架「・・・・・・それならプロデューサー!!!!1つ私のわがままを聞いてもらえませんか!?」

 

「ん?なんだ?」

 

虹架「今度────────」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「木綿季、虹架ちゃんと七色ちゃんから手紙が来てたよ。」

 

木綿季「なんて!?」

 

哲也「虹架ちゃんからは『こんにちは2人共!あの作戦は成功して、ヌードは回避できたよぶプロデューサーも反省してくれたみたいなの!それで、上からの命令とは言ってたけどプロデューサー曰く、あれ私をの写真を無理やり取らせるための口実で、実はプロデューサー単独の行動みたいで撮った写真を後で見せようとしたみたいで、今後は反省してくれたプロデューサーとまたやって行きたいと思うんだ!本当にありがとね2人共!枳殻虹架より♪』だってさ!」

 

木綿季「ほんと!?良かった~ヌード回避出来て。」

 

哲也「七色ちゃんは『プリヴィエート!!お姉ちゃんから聞いたよ!ヌード回避出来たって!まぁあれだけのファンレターも用意したし、この天才七色ちゃんが協力すれば当然よね♪哲也君!木綿季ちゃん!これからも引き続きお姉ちゃんのことよろしくね♪ダスヴィダーニャ!!それじゃあまたご縁があれば!!七色・アルシャービン。』だってさ、すげぇ達筆。」

 

木綿季「今度は生の七色ちゃんと会って話したいね♪」

 

哲也「それにしても・・・・・・あの虹架ちゃんから手紙が来るなんてな~♪大事にしまっとこ♪」

 

木綿季「てーつーやー!?」

 

哲也「わぁー!?ごめんなさーい!?」

 

木綿季「許すかぁ!!!!!!!!」

 

と、とにかく、虹架のヌードが回避できてよかった、いくらファンと言ってもヌードなんて見ていいもんじゃねぇしね。

 

哲也「・・・・・・俺が見ていいのは、木綿季の裸だけだもんな。」

 

木綿季「ふぇっ!?/////」

 

哲也「ん?どした?」

 

木綿季「い、今・・・・・・エッチ・・・・・・/////」

 

哲也「あー・・・聞こえてた?」

 

俺がそう言うと木綿季はゆっくりとうなづいた。

 

哲也「・・・・・・だから、虹架ちゃんはファンとして好きなの、俺が心から愛してるのは木綿季、お前だけだよ。」

 

木綿季「哲也・・・・・・ボクも大好き・・・・・・/////」

 

哲也「ふふ♪さぁ、学校行くか!」

 

木綿季「うん!」

 

俺は改めて虹架ちゃんの手紙をしまい、木綿季と共に学校に向かった。

 

~学校~

 

凛「さぁ~皆♪今日も張り切っていきましょー♪」

 

哲也「随分と上機嫌だな・・・」

 

木綿季「だね・・・」

 

琴音「なにか良くないものでも・・・」

 

凛「さて皆!今日の5、6時間目は授業が変更となります!なんと!あの超有名アイドル!枳殻虹架ちゃんが我が学校に来て歌ってくれるそうです!!」

 

哲也「なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

先生の今の発言に、俺は愚か、クラス中の男子が驚きの声を上げた。

 

無理もない、あの超人気アイドルがこの学校に来て生歌を披露するんだ、驚くのも当然。

 

でも、なんで突然?

 

凛「それに!どうやら特別にサインもしてもらえるみたいよ!何か書いてもらえるものと、サインペンを用意しといてね!なかったら先生が貸すわよ!」

 

木綿季「哲也!虹架さんが来るんだって!」

 

哲也「みたいだな、でもあの時は何も言ってなかったのに・・・」

 

琴音「あの時?」

 

哲也「あーの時って言えば俺が木綿季に虹架ちゃんのサインカード破られた時だよなぁ~!?」

 

木綿季「そうそうそう!!!!サイン貰えるんだってね良かったね!!!!」

 

琴音「?変な2人・・・」

 

あ、危ねぇ危ねぇ・・・俺と木綿季が虹架ちゃんに会ってたなんてバレてはいけないんだ・・・・・・

 

虹架ちゃんのプライベートにも関わるし、俺が他の男達に殺されかねない・・・・・

 

凛「とりあえず今のところ連絡は以上!皆楽しみにね♪」

 

ひとまずホームルームが終わり、新井達が待ってましたかのように教室に入ってくる。

 

新井「聞いたかよ哲也!!!!虹架ちゃん来るんだってよ!!!!」

 

東山「うひょー!!!!しかもサインまで!!!!」

 

翔「俺グラブケースに貰おうかな。」

 

福井「にしても、なんでこんな学校に?」

 

哲也「さぁ?」

 

・・・・・・実に不思議だ、なんでいきなり虹架ちゃん程の超人気アイドルが・・・・・・

 

・・・・・・まぁ、また会えるし良いか♪

 

こうして、俺達は超ドキドキしながら授業を受け続け、遂に遂に虹架ちゃんの生ライブ!!!!

 

でも、俺は高身長が災いして、一番後ろで見ることに・・・トホホ・・・・・・

 

でも後には、同じく高身長の野球部の奴らが多かった為、一緒に皆で騒げるみたいだ。

 

新井「早く始まんねぇかな~ライブ♪」

 

東山「俺この前練習試合に使った真っ白なユニフォーム持ってきたぜ!」

 

鳥坂「俺は使ってるカバン!」

 

哲也「俺は翔と同じくグラブケースに!!!!」

 

金田「おっ!虹架ちゃんのデビュー曲が流れ出したぞ!!」

 

虹架ちゃんのデビュー曲のイントロと共に、虹架ちゃんは登場した、虹架ちゃんの登場に会場のボルテージは一気に上がった。

 

虹架「皆さんこんにちはー!!!!」

 

虹架ちゃんのその声に皆一斉にこんにちはと大きな声で返す、ライブは行ったことないがこんなに皆の声が合わさる物なのか。

 

虹架「今日はこの学校の皆さんのためだけのスペシャルライブを開かせて貰えました!今日は楽しんでいってねー!!!!」

 

新井「うひょー!虹架ちゃーん!!!!」

 

東山「かぁわいぃ~!!!!」

 

翔「か、可愛い・・・」

 

哲也「虹架ちゃーん!!!!」

 

こうして、虹架ちゃんのスペシャルライブがスタートした。

 

スペシャルライブでは様々な曲を歌ってくれた、それもほぼぶっとうし、虹架ちゃんの凄さとは可憐な一面を持ちながら、ずっと歌ってられるタフなスタミナも持ち味だ。

 

虹架「皆ー!盛り上がってるー!?」

 

虹架ちゃんのその声に皆は一斉に反応した、それはもう聞いたことのないような大きな声が響き渡った。

 

虹架「それじゃあ、ここで会場の中から1人だけ!ゲストをお呼びしたいと思います!選択は会場の中からスポットライトで照らします!呼ばれた人は、次に歌う曲のデュエットをお願いするね♪」

 

新井「ってことは選ばれたら虹架ちゃんが近くに!?」

 

翔「選ばれたいが盛り上げるのは苦手だしな・・・それに確率が確率だしな。」

 

哲也「さぁさぁ誰が選ばれんだ!?」

 

虹架「それじゃあ!スポットライトをお願いします!!!!」

 

虹架ちゃんがそう言うと、上からスポットライトが照らし始め、縦横無尽に動き回り始めた、その時にはあの『デレデレデレ・・・・・・ジャン!!!!』みたいなBGMが流れ出していた。

 

東山「うひょー緊張するー!誰なんだー!?」

 

鳥坂「虹架ちゃん目的と言うか、アイドルとデュエットなんてすげえ経験だよな~!」

 

金田「さぁさぁそろそろ決まるぞ~!!!!」

 

動き回っていたスポットライトの動きが鈍り出した、そろそろ決まる頃だ・・・!!

 

虹架「それじゃあ!!ここに来て貰う人はこの人です!!」

 

その声にあわして、遂に運命のスポットライトは止まった。

 

スポットライトが照らしていたのは・・・・・・俺だった。

 

哲也「へ?」

 

新井「えぇっ!?哲也!?」

 

鳥坂「うそん!?」

 

虹架「それじゃあ!スポットライトで刺されたそこの貴方!ここまで来てください!」

 

哲也「ラッキー!!!!悪いなお前ら♪」

 

金田「お前だけ汚ぇの!!!!」

 

福井「さ、流石は水着写真カードを当てた男・・・・・・」

 

中原「ついでにSAOの英雄・・・」

 

哲也「んじゃ行ってくるぜ♪」

 

俺は急いで虹架の待つステージまで向かった、そして俺は皆を見下ろせるステージに立ち上がり、虹架ちゃんと再開した。

 

虹架「ではまずは名前を伺いたいと思います!貴方のお名前は?」

 

哲也「荒波哲也です!!!!」

 

虹架「哲也君だね♪それじゃあ!!今から哲也君とデュエットをしたいと思います!曲名は最近リリースした『虹色の恋の唄』!!哲也君には男の子パートを主に歌ってもらいます!」

 

に、虹色の恋の唄って言えば、マジでリリースされたばっかしのやつじゃん!!!!もう既に100回は聴いてる名曲!!男の子パートの方は虹架ちゃんオンリーの時はほぼ歌わないやつだ!

 

虹架「哲也君♪君が本当に私のファンか、試させてもらうね♪」

 

虹架ちゃんは小さな声で俺に話しかけてくれた、あぁ・・・幸せだな・・・♪

 

哲也「おう♪任せとけって♪」

 

虹架「それじゃあ聞いてください!!!!私と哲也君で歌う『虹色の恋の唄』!!!!」

 

虹架ちゃんの声に合わせ、周りからは拍手喝采が巻き起こる、上から見るとこんなにも凄いものだとは・・・

 

虹架「哲也君、歌詞は大丈夫だよね?」

 

哲也「勿論!」

 

虹架「良かった♪さぁ、行くよ!」

 

俺と虹架ちゃんのデュエットによる虹色の恋の唄は大成功、後から聞くと俺の歌声もなかなか良かったそうだ、少し緊張はしたが男パートもあるし、歌いやすかったし、何より虹架ちゃんの生歌声がこんなに間近で聴けるなんて嬉しいことこの上ない・・・・・・あ、いや木綿季とエロいことするのが一番かな?

 

虹架「哲也君、ありがとね♪助かっちゃった♪」

 

哲也「どういたしまして♪俺も虹架ちゃんの声が間近で聞けて嬉しかったよ♪」

 

虹架「そんなこと言われたら嬉しくなっちゃうな♪さて!私と哲也君のデュエットはここまでになります!じゃあ哲也君!一度元の席に戻ってまた私の歌を楽しんでね♪と言っても、予定だとあと1曲しかないんだけども・・・」

 

哲也「んじゃ俺は戻るね、ありがとね虹架ちゃん!」

 

虹架「・・・・・・このライブが終わってから、正門で待ってるよ。」

 

虹架ちゃんは俺にしか聞こえないような声でそう呟いた。

 

哲也「へ?」

 

虹架「ほら、早く戻らないと先に進めないよ?」

 

哲也「あ、あぁ、じゃあ・・・また!」

 

ライブが終わってから正門・・・とにかく終わったらすぐに行ってみよう。

 

そして俺は元の席に戻った、するとそこには恨めしそうな目で俺を見てくる新井と東山、至って普通そうな顔をしている翔達、何かを聞きたくて仕方がない金田と赤木がいた。

 

新井「こんにゃろう・・・虹架ちゃんの近くなんて行きやがって・・・!!」

 

東山「この女たらしめ・・・!!」

 

金田「なぁなぁ!虹架ちゃんいい匂いだった!?」

 

赤木「スタイルは良かった!?」

 

哲也「お前らなぁ・・・」

 

翔「いい歌だったぜ、哲也。」

 

福井「まぁ虹架ちゃんのおかげが強いけどな。」

 

中原「だな。」

 

哲也「いい歌声だったよ♪虹架ちゃんは♪」

 

虹架「さて!!それじゃあお次がラストになります!!!!最後は・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後、アンコールもあり、もう1曲歌ってもらった後、サイン会が始まった。

 

サイン会では全校生徒相手に握手、サイン、ちょっとした会話を行っていて、改めてそのタフさを実感させられた。

 

当然、俺もサインを書いてもらった。

 

哲也「お願いします!」

 

虹架「あっ、哲也君!哲也君は何に書いてほしいの?」

 

哲也「俺はグローブケースに!」

 

虹架「はーい♪」

 

俺がグローブケースを手渡すと、見えやすい位置にサインを書いてもらい、オマケに『君の歌声、素敵だよ♪』と書いてもらった。

 

超人気アイドルに褒められるなんて名誉なことだ、素直に嬉しい。

 

虹架「はい、哲也君!」

 

哲也「ありがとう!・・・・・・虹架ちゃん、帰りのホームルーム終わりしだい行くね、すぐ終わると思うから待ってて。」

 

俺はこれを虹架ちゃんと握手する際に耳元で言った、そして握手を終え離れると虹架ちゃんはうなづいた。

 

哲也「ありがとうございました!!!!」

 

俺は離れながらそう言うと、虹架ちゃんは手を振ってくれた、そしてその後にはまた次の人の相手を、やっぱし凄いな虹架ちゃんは。

 

そして、帰りのホームルーム後俺は荷物を持って誰とも会話せずにすぐに正門へ向かった。

 

哲也「ええっと虹架ちゃんは・・・」

 

「ここだよ、哲也君。」

 

声のする方を向くと、そこには出会った時のように帽子とサングラスを付けた虹架ちゃんが立っていた。

 

哲也「ごめん、待った?」

 

虹架「ううん、大丈夫だよ、ええっと、今時間は大丈夫?」

 

哲也「うん、部活も無いしね。」

 

虹架「なら良かった、一応手短にすますね、今日ここに来たのは哲也君の学校のこと調べて、ここがSAO生還者の通う学校だって知って、プロデューサーに例の件を許す代わりにここでライブを開かせて欲しいって言ったのが始まりなの、少しでも私の歌声で元気になってもらえればなと思って・・・」

 

哲也「なるほど、きっと生還者の皆も今日の生歌で元気になったはずだよ♪」

 

虹架「そう言ってもらえると嬉しいな♪あ、あともう一つ理由があるんだ。」

 

哲也「もう一つ?」

 

虹架「それは、協力してくれた哲也君と木綿季ちゃんへの恩返しもこのライブの開催理由には含まれてるんだ。」

 

哲也「俺らの?」

 

虹架「やっぱり2人と七色がいなかったらもしかしたら今頃ヌードを撮られてた可能性もあるし、私なりのお礼がしたいと思ったの、それで哲也君が私のファンって言ってたからこれを開けば少しでも恩返しになるかなって思っての、木綿季ちゃんにも楽しんでもらえたみたいでさっきサイン会の時にあって凄い喜んでくれてたよ♪」

 

哲也「まぁ虹架ちゃんの生歌を聞いて喜ばないやつなんていないよ。」

 

虹架「後、実は今日このライブを開くのにあたって、ぜひ哲也君をゲストで呼びたいって言ったの、それが今日のあのスポットライトだよ♪」

 

哲也「へ?じゃあもう既に決まってたって訳?」

 

虹架「出来レースってことになっちゃうけど・・・やっぱり少しでも感謝の気持ちを伝えたかったんだ♪少しゲストとして呼んでデュエットするのは失敗しないか緊張したけど、哲也君の歌声が良かったおかげで大盛況だったね♪」

 

哲也「虹架ちゃんに褒めてもらえるなんて感無量だよ♪」

 

虹架「あ、そうだ!哲也君!これ!」

 

虹架ちゃんは大事そうに包み紙から何かを手渡してくれた、それは虹架ちゃんの最新のライブ衣装に包まれた写真だった、写真の虹架ちゃんは輝くような笑顔を放っていた。

 

哲也「これは?」

 

虹架「最新のライブ衣装の写真だよ♪これに、今ここでサインするね♪」

 

哲也「あ!あのサインカードの話か!あー・・・ええっとそれなんだけど・・・木綿季に破られたのは事実だけど、破られたのコピーでまだ本物は大事にしまってあるんだよね・・・」

 

虹架「へ?そうなの?でもそれならそれで、これは新しくもらって欲しいな♪」

 

哲也「それならありがたく頂くよ♪」

 

改めて俺はその虹架ちゃんの写真にサインして貰った。

 

虹架「はい♪大事にしてね?後これは非売品なんだからオークションなんかに出したらすぐに哲也君だってわかっちゃうからね?」

 

哲也「オークションなんかに出せないよ♪こんな大切な代物♪」

 

虹架「ねぇ!今度は本物のライブに来てね!私から招待状送っちゃうからね♪」

 

哲也「それなら喜んで行くよ!頼むよ虹架ちゃん!でもなんかここまでしてもらったらやられ過ぎな気がするな・・・」

 

虹架「ううん、私なんてまだまだしたりないくらいだよ、それくらい哲也君と木綿季ちゃんには恩を感じてるんだ。」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・よし!決めた!!虹架ちゃん、俺将来プロ野球選手を目指してるんだ!もしプロ野球選手になったら、今度は俺が君を招待するよ!」

 

虹架「へ~プロ野球選手か~!それなら、哲也君の入団したチームの始球式やりたいな♪」

 

哲也「なら、俺もとびっきり頑張ってプロになってみせるから、虹架ちゃんの方もこれからも頑張ってね!」

 

虹架「うん!任せてよ!」

 

哲也「・・・・・・近い将来、俺がプロ野球選手で、虹架ちゃんがまだ現役アイドル、そんな中で始球式出来たらいいね♪」

 

虹架「だね♪楽しみにしてるよ♪」

 

哲也「お互い頑張ろうな!」

 

虹架「うん!それじゃあ哲也君!私そろそろ行くね!これからもアイドル、枳殻虹架のこと、ご贔屓にね♡」

 

哲也「おう!任せろ!」

 

虹架「・・・・・・ええっと・・・・・・誰もいない・・・・・・よね?」

 

哲也「へ?まぁ今のところは。」

 

虹架「それじゃあ最後のプレゼント♪」

 

そう言って虹架ちゃんは俺の横に来ると、俺の頬にキスしてくれた。

 

哲也「なっ!?」

 

虹架「えへへ♪それじゃあね哲也君♪もしまた何かあったらよろしくね♡」

 

哲也「う、うん!」

 

こうして、虹架ちゃんは近くに止めてあった車に乗り込み、俺らの学校から去っていった。

 

哲也「・・・・・・・・・よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!あの・・・・・・あの虹架ちゃんから・・・・・・・・・・・・キスを・・・・・・!!!!」

 

「貰えたみたいだね~♪」

 

哲也「っ!?」

 

聞いたことのあるおぞましい声、その方へ向くとそこには怒りマークを顔に付けた木綿季が仁王立ちしていた。

 

哲也「あわわ・・・・・・」

 

木綿季「どこに行くのかと哲也を付けてみれば・・・・・・虹架さんにあったのは許すとして・・・・・・キス貰って喜ぶなんてねぇ!?」

 

哲也「おっ、お許しを~!!!!!!!!」

 

木綿季「待てコラァ!!!!!!!!今日という今日は許さないんだから~!!!!!!!!」

 

哲也「ひぇぇぇぇ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「随分と嬉しそうだな、虹架。」

 

虹架「ふふ♪そうですか?」

 

「あぁ、まぁあれだけライブが成功すれば嬉しいよな、よし!!俺と虹架でまた明日からもやっていくぞ!」

 

虹架「はい!!!!」

 

虹架(哲也君♪きっとまた会おうね♪)

 

 

 

 

 

 

 

 

数年後、プロ野球会のエースとして名を馳せた哲也と、アイドル会のエースとして活躍している虹架が始球式という舞台で顔を合わせるのは、そう遠くはない。




はい!という訳で!今回の特別ゲストはPSvita用ソフト『ソードアート・オンライン ロスト・ソング』から枳殻虹架ことレインと、七色・アルシャービンことセブンでした!!

ちなみに虹架のアイドルという設定は路上で歌ってると言うとこからアイドルを連想させました!七色の天才と言うのはゲーム通りですね。

今回は話の都合上レインメインの話でしたが、もし次この2人を登場させられる時がくるならばもっとセブンも話に混ぜたいなと思います!

次回は久々に哲也と木綿季のラブラブ話!次回もお楽しみに!


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part96 風邪~熱を出した木綿季~

すいません!こちらの諸事情で遅れてしまいました!!!

今回は前回言った通り哲也と木綿季のお話です!

ではどうぞ!


ある日の野球部・・・・・・

 

哲也「うひゃーまさか振られるとはな~」

 

今日はまたもや雨に降られた、天気予報士によると今年はいつになく雨が良く降る梅雨らしい。

 

翔「ユニフォームがびしょびしょだ・・・」

 

琴音「風邪ひいちゃわないように着替えちゃおうよ!」

 

哲也「今先生の指示聞きに行った福井待ち、少し待ってて。」

 

福井「待つ必要はねぇぞ。」

 

タイミング良く帰ってきた福井が部室のドアを開けた。

 

福井「先生からの伝言はちゃっちゃと着替えろだとよ、ミーティングもねぇしそのまま帰ってOKだそうだ。」

 

哲也「了解、んじゃ皆着替えて!琴音も・・・あれ?木綿季は?」

 

翔「そういや見ないな・・・」

 

琴音「あっ!?もしかしてまだボール拾ってるかも!?」

 

哲也「えっ!?雨の中で!?」

 

新井「そういや『後でボクも行く!』って言ってそれっきりだな・・・」

 

哲也「何やってんだかあいつは・・・琴音、悪いけど木綿季が来てから一緒に部室で着替えてもらえないか?多分早く着替え終わると思うから。」

 

琴音「うん!分かった!」

 

哲也「んじゃお前らは着替えといて。」

 

俺は部室にある置き傘を手に取り、部室の外に出た、外は先程よりも強い雨が降っていた。

 

哲也「ったくどこにいるんだか・・・おーい、木綿季ー?」

 

俺は木綿季を呼びながらしばらく探した、そして5分位経った後に、いい具合に雨宿り出来る木を見つけた。

 

哲也「ここかな?木綿季?」

 

俺は木の裏側に回った、すると大事そうにボールの籠を持って座っている木綿季がいた。

 

木綿季「あ!哲也!!」

 

哲也「ったく、何してんだよ。」

 

木綿季「いやぁボール全部集めようとしてたら雨が酷くなっちゃって・・・」

 

哲也「あーあー服がびしょびしょじゃねぇか、ほら早く行くぞ、琴音もお前待ってるんだから、風邪引く前に着替えちゃえ。」

 

木綿季「ボクは健康児だから風邪なんかあまり引かないもん!!」

 

哲也「はいはい、早く行くぞ。」

 

木綿季「はーい♪」

 

俺は木綿季を傘の中に入れ、ボールの籠も持ってあげて一緒に部室まで向かった、部室の外では既に着替え終えた翔達と、まだ着替えられてない琴音がいた。

 

琴音「木綿季~!心配だったんだよ~?」

 

木綿季「ごめんごめん♪」

 

哲也「ほら、早く着替えちゃえ。」

 

新井「でもお前はどうすんだよ?」

 

哲也「俺?俺は別に後で着替えればいいし。」

 

木綿季「なら一緒に着替えよ!」

 

哲也「はぁ?あのなぁ?お前1人ならまだしも琴音が・・・」

 

琴音「うーん、でも哲也に風邪ひいてもらいたくないし・・・良いよ♪一緒に着替えよ♪」

 

哲也「・・・・・・ならお言葉に甘えて・・・・・・」

 

木綿季「早く着替えよ~!ボク寒い~!」

 

哲也「それはお前が悪いんだろ?」

 

・・・・・・痛い、後から突き刺さる目線が・・・・・・

 

新井・東山「死ね死ね死ね死ね死ね・・・・・・!!!!」

 

赤木・金田「羨ましい・・・・・・!!!!!!!!」

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

俺は多少の申し訳なさを感じながら2人と部室に入り着替え始めた、木綿季の見張り付きなので琴音の下着は見れないようになってるが、木綿季の下着はガッツリ見たので少しドキドキした。

 

哲也「ふぅ、着替え終了。」

 

木綿季「ねぇ琴音、ブラのホック付けてくれない?少し手がかじかんじゃって・・・」

 

琴音「良いよ、どれどれ・・・はい、できたよ。」

 

木綿季「ありがとね♪」

 

哲也「・・・・・・いづらい・・・・・・」

 

俺はそのまま数分間女の子の着替える中い続け、2人が着替え終えたと同時に部室から出た。

 

哲也「んじゃ帰ろうぜ~」

 

翔「だな。」

 

新井「リア充死ね・・・」

 

東山「特に哲也・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

俺は2人にずっとブツブツ怨念をかけられながら帰路についた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~翌日~

 

哲也「木綿季、そろそろ学校行こ。」

 

木綿季「・・・・・・うん・・・・・・」

 

哲也「ん?どした?」

 

木綿季「何かぼーっとしちゃう・・・」

 

哲也「体調でも悪いか?」

 

木綿季「うーん・・・大丈夫だとは思うんだけど・・・」

 

哲也「まぁ最悪酷くなったら早退の手もあるけど、ほんとに行ける?」

 

木綿季「・・・・・・多分・・・・・・」

 

哲也「まぁ無茶はすんなよ、それじゃあ行くか。」

 

木綿季「うん・・・・・・」

 

心配だな・・・・・・こんなにも元気がない木綿季を見るのは・・・・・・

 

俺はなるべく木綿季の体調に気を配りながら学校へ向かった。

 

~学校~

 

哲也「おはよ、琴音。」

 

琴音「おはよ!あれ?どうしたの木綿季?顔色悪いね?」

 

木綿季「なんか調子悪いんだ・・・」

 

琴音「そうなの?無茶しちゃダメだよ?」

 

木綿季「うん・・・」

 

木綿季の体調は気がかりだが、今日も学校が始まる。

 

凛「さぁ今日も張り切っていきましょー!連絡はありません!それじゃあ元気よく挨拶を・・・・・・って?紺野さん?どうしたの?」

 

木綿季「なんか体調が・・・」

 

凛「あら、学校に来てくれたのは嬉しいけど、酷くなる前に保健室に行ってね?」

 

木綿季「はい・・・」

 

凛「それじゃあ改めて!元気よく挨拶しましょう!」

 

・・・・・・やっぱし心配だな・・・・・・木綿季・・・・・・

 

その後は俺の心配を他所に木綿季は思いの外授業で発言を続けていたし、ノートにも板書を書き留めていた、どうやら俺の心配しすぎかな?

 

そして、2時間目も終わり、俺が用事から戻り教室に入った時だった。

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

木綿季は俺を見るとフラフラとなりながら立ち上がり、俺の元に向かってきた。

 

哲也「?どした?」

 

木綿季「てーつーや・・・・・・」

 

木綿季は手を広げながら近づいてくる、どうやら抱きつきたいようだから俺も手を広げ木綿季を待ち構えた、しかし木綿季は俺ではなく俺の2、3歩隣の左側に向かい何も無い空間に抱きつこうとして、木綿季は倒れかけた。

 

哲也「っ!?何してんだよ!!」

 

俺は倒れる寸前の木綿季を抱き変えた、俺は木綿季に目をやると、木綿季の息はとても苦しそうだったし、顔も真っ赤だ。

 

木綿季「あ・・・あれ・・・・・・哲也が・・・・・・2人・・・・・・?・・・・・・3人・・・・・・?えへへ・・・・・・哲也・・・・・・♡」

 

哲也「ど、どうしたんだ?まさか・・・・・・」

 

俺は木綿季の頬に手を付けた、すると木綿季の頬は焼けるように熱かった。

 

哲也「あつっ!?」

 

明日奈「どうしたの哲也君?」

 

哲也「明日奈、木綿季の額に手をつけてみて。」

 

明日奈「額に?・・・・・・うひゃあ!?熱い!!」

 

哲也「多分これ風邪だよな・・・多分昨日の雨にやられたな・・・」

 

木綿季「あれ・・・明日奈も3人いるよ~・・・・・・」

 

哲也「駄目だこりゃ・・・明日奈、俺は木綿季を保健室に連れてくから俺らのこと先生に伝えといて。」

 

明日奈「分かった!お大事にね木綿季?」

 

木綿季「うん・・・明日奈いつ分身なんて覚えたの~・・・・・・?ボクにも教えてよ~・・・・・・」

 

哲也「ほら、行くよ木綿季。」

 

俺は木綿季をお姫様抱っこした。

 

木綿季「ばいばい明日奈~・・・」

 

明日奈「じゃあね~」

 

周りの目が恥ずかしいが仕方あるまい、俺は急いで保健室に連れていった。

 

~保健室~

 

哲也「先生~緊患です~」

 

保健室の先生は凛先生よりかは歳上だけど、それでもまだ若い女の人が担当している。

 

俺はまだ琴音とか木綿季が入部する前に細かい怪我した時はここで絆創膏をもらったりしていたから一応顔見知り。

 

「あら、どうしたの?そんな王子様みたいな登場して。」

 

哲也「こいつが風邪っぽくて・・・熱を測ってあげてくれませんか?」

 

「分かったわ、とりあえずベッドに寝かしちゃいなさい。」

 

俺は先生の言う通りに木綿季をベッドに寝かした。

 

木綿季「ふにゃぁ・・・」

 

木綿季は苦しそうに荒い呼吸を続けている、俺は先生から受け取った体温計を木綿季に渡し、体温を測らせた、すると木綿季の体温は40度近くにもなっていた。

 

哲也「40!?」

 

「こりゃ完全に風邪ね、哲也君、悪いけど紺野さんの荷物持ってきてあげて、今日は帰すわ。」

 

哲也「分かりました、木綿季 ちょっとまっててな。」

 

木綿季「けほっ!」

 

俺は保健室を出て急いで教室に向かい木綿季の荷物を手に取りまた保健室に戻った。

 

哲也「戻りました!」

 

「ご苦労さま、今家族の人に電話して、今日はおじいちゃんが迎えに来てくれるそうよ。」

 

哲也「源次郎さんなら木綿季も頼れるだろうしな、木綿季 部活終わったらすぐにお前のとこに行くからな、待っててな。」

 

俺は木綿季の額に手を触れながらそう言った。

 

木綿季「待ってるね・・・哲也の手冷たいな・・・♪」

 

こうして木綿季は源次郎さんに迎えに来てもらった。

 

源次郎「哲也君、今日は我が家で木綿季は預かる、出来れば見舞いに来てやってくれぬか?木綿季もその方が喜ぶ。」

 

哲也「もちろんそのつもりです、部活終わってからになりますがすぐに向かいます。」

 

木綿季「ばいばい哲也・・・」

 

哲也「ばいばい木綿季。」

 

木綿季は重い足を運びながら帰っていった。

 

少し時間はかかるが、絶対に行くからな、待ってろよ木綿季。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あれから時間は経ち、部活も終えた俺は木綿季の看病の為に源次郎さんの家に来ていた。

 

源次郎「おぉ、良く来てくれたな哲也君。」

 

哲也「木綿季は大丈夫ですか?」

 

源次郎「今は自分の部屋で寝ているよ、様子を見てやってくれないか?」

 

哲也「はい、分かりました。」

 

源次郎「あぁそれとじゃ、この浴衣に着替えてもらえんか?」

 

哲也「浴衣に?」

 

源次郎「君が良かったら是非今日は泊まっていってもらいたい、木綿季も喜ぶだろうしの、制服は婆さんがアイロンをかけてくれるらしいから安心して着替えてくれ。」

 

哲也「そういう事なら喜んで。」

 

俺は源次郎さんの言葉に甘え、制服は任せて浴衣に着替え、改めて木綿季の部屋に向かった。

 

ノックをして扉を開けると、木綿季はパジャマを着てベッドで寝ていて、辛そうな息遣いで咳き込んでいた。

 

木綿季「あ・・・来てくれたんだね・・・」

 

哲也「おう、来てやったぞ、具合はどうだ?」

 

木綿季「辛いよぉ・・・あの時早く避難しとけば良かった・・・」

 

哲也「健康児がとんだ災難だな。」

 

木綿季「ほんとだよ~・・・けほけほ。」

 

哲也「熱はどうだ?」

 

木綿季「一応38℃まで下がったけどそれでもまだ辛い・・・後お腹空いた・・・」

 

哲也「腹減ったか、良し、んじゃお粥作ってやるよ、待ってろ木綿季。」

 

木綿季「うん・・・ありがと・・・」

 

俺はお婆ちゃんに許可をもらい、台所を借りてお粥を作った、簡単な梅干しを入れたお粥だ。

 

哲也「木綿季 出来たよ。」

 

木綿季「わぁい・・・」

 

木綿季はフラフラになりながら頑張って横たわってた体制から座る体制に戻し、ベッドの上に座った。

 

哲也「自分で食えるか?」

 

木綿季「わかんない・・・」

 

哲也「んじゃ俺が食わしてやるよ、ほら、あーん。」

 

木綿季「あーん・・・」

 

やはり風邪ひいてるだけあっていつもの木綿季のガッツキ方ではない、でも頑張って食べようとしてるところもまた可愛い。

 

木綿季「もぐもぐ・・・」

 

哲也「喉とか痛くないか?」

 

木綿季「ちょこっと痛いかな・・・」

 

哲也「のど飴とかいる?後冷えピタとか。」

 

木綿季「欲しいかな・・・」

 

哲也「んじゃお前がこれ食い終わったら買いにいって来るよ。」

 

木綿季「ありがとね・・・あ、後・・・」

 

哲也「ん?」

 

木綿季「身体が汗でベタついて気持ち悪いから身体拭いて欲しいかな・・・良い?」

 

哲也「分かった、んじゃ水とタオルも持ってくるな。」

 

木綿季「えへへ、ありがとね哲也・・・」

 

哲也「どういたしまして。」

 

木綿季はお粥を半分食べ終えると満腹になり、空腹は満たされた、いつもはこれでもかって位食うのに、木綿季の体調はすこぶる悪いらしい。

 

俺は食器を片付け、近場の薬局に向かい木綿季に頼まれた物を買い、家に戻ってから水とタオルを用意して再び木綿季の部屋に向かった。

 

哲也「木綿季、戻ったよ。」

 

木綿季「待ってたよ~・・・」

 

哲也「ほれ、のど飴。」

 

俺はのど飴を木綿季の口の中に入れてあげた、そして冷えピタも貼ってあげた。

 

木綿季「うぅ~ひんやりして気持ちいい~♪」

 

哲也「よしっ、んじゃ身体拭くか?」

 

木綿季「うん、お願い。」

 

木綿季は体制を直すと、まず上のパジャマを抜いだ、見てみると確かに木綿季の身体は汗で濡れていた。

 

哲也「んじゃ拭くぞ。」

 

俺はまず木綿季の背中に水に濡れたタオルを付けた、すると木綿季は『ひゃん。』と可愛らしい声を上げた。

 

哲也「大丈夫か?」

 

木綿季「うん・・・ちょっとビックリしちゃっただけ・・・」

 

哲也「そっか、んじゃ拭いてくぞ?」

 

木綿季「うん・・・」

 

俺は木綿季のその声を聞いてから、木綿季の身体を拭いてやった、背中、脇元、胸やらをきちんと拭いてあげた。

 

哲也「どうだ?」

 

木綿季「うん・・・じゃあ次は下半身お願いね・・・」

 

哲也「了解。」

 

木綿季は次に下のパジャマを脱いだ、やはり下半身の方も汗で濡れている。

 

哲也「んじゃこっちも拭いていくよ。」

 

木綿季「うん・・・」

 

今度は木綿季の下半身を拭いていった、足、お尻等を拭いてあげた。

 

哲也「こんなもんでどうだ?」

 

木綿季「うん、ありがとね哲也。」

 

哲也「あ、下着とか変えるか?」

 

木綿季「じゃあパンツがそこのタンスにあるから適当に取って欲しいな。」

 

哲也「おっけー。」

 

俺はタンスを開き適当に下着を手に取って木綿季に渡した。

 

哲也「にしてもてっきりもう全部着替えとか俺の家に持ってきてたのかと思ったけど、割と残してとんだな。」

 

木綿季「こうなるかもしれないと思って残しといたんだ、念には念をってやつかな。」

 

哲也「流石は出来る嫁だな、偉いぞ木綿季。」

 

木綿季「えへへ♪あ、ええっと・・・哲也ってこれからお風呂?」

 

哲也「そういや俺がまだ入ってないな、うん、そのつもりだよ。」

 

木綿季「そ、それじゃあこのパンツを洗濯カゴの中に入れといて欲しいな・・・」

 

そう言って木綿季は照れくさそうにさっきまで履いてたパンツを俺に渡してきた。

 

哲也「了解、任しといて。」

 

木綿季「・・・・・・匂い嗅いじゃやだよ?・・・・・・エッチ・・・・・・/////」

 

哲也「俺ってそんなにエロく見える?」

 

木綿季「だってエッチじゃん・・・エッチ・・・」

 

哲也「と、とりあえず嗅がないから平気だよ木綿季、安心して、んじゃ俺はお風呂入ってくるね。」

 

木綿季「うん、待ってるね。」

 

哲也「眠かったら寝てていいぞ?」

 

木綿季「ううん、哲也と一緒に寝たいし、待ってるよ。」

 

哲也「分かった、一応早めに出るから待っててな。」

 

俺はお風呂に入らしてもらい、ゆっくりとお湯に浸かった、やはり広くて大きなお風呂は入ってて気持ちが良いもんだ。

 

そして風呂からあがり、木綿季の部屋へ。

 

哲也「お待たせ、待った?」

 

木綿季「待ってたよ~心細かったんだ・・・」

 

哲也「まぁ風邪引いてるとそうなるよな、んじゃ木綿季、もう寝るか?」

 

木綿季「うん、そうするね。」

 

哲也「んじゃ俺は適当に布団を・・・」

 

木綿季「あ・・・ええっと・・・」

 

哲也「ん?」

 

木綿季「・・・・・・一緒にベッドに入らない?その・・・汗かいた方が熱は引くって言うし・・・」

 

哲也「一緒に?狭くないか?」

 

木綿季「ボクが端に行ってもこれだけ余裕があるし平気だよ。」

 

そう言いながら木綿季はベッドの端によった、ベッドにはまだ人1人余裕で入れるスペースがあった。

 

哲也「ほんとだ、んじゃそうするよ。」

 

木綿季「わーい♪」

 

俺はベッドに入り、横にいる木綿季よことを見た、まだ顔は赤いが、大分楽になったのか笑顔で俺を見つめていた。

 

木綿季「えへへ♡」

 

哲也「木綿季、ちょっと失礼。」

 

俺は木綿季体温確認のため木綿季の額に俺の額を付けた、すると木綿季の体温を今朝より大きく下がっていたのが分かった。

 

哲也「うん、大分下がったな、これなら明日には回復するかな?」

 

木綿季「これも哲也のおかげだね♪」

 

哲也「そうかな?まぁとりあえず早く寝なきゃな。」

 

木綿季「ぎゅーってして欲しいな?」

 

哲也「うん、良いよ♪」

 

いつもと変わらぬおねだりをする木綿季、俺に拒否なんて選択肢は無くその場で木綿季を抱きしめた。

 

木綿季「~♪」

 

哲也「今日の木綿季はいつもよりほんのりあったかくて気持ちいいな~♪」

 

木綿季「人間湯たんぽなのだ~♪」

 

哲也「ふふふ♪それじゃあ今日は早めに寝ようか♪」

 

木綿季「うん♪お休み哲也♪」

 

哲也「おやすみ木綿季♪」

 

俺はそのままほんのり暖かい木綿季を抱きしめたまま、眠りについた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「ん~良く寝た~」

 

木綿季「おはよう!哲也!」

 

哲也「おはよう、体調はどうだ?」

 

木綿季「もうバッチし!寧ろここ最近で1番良いよ!!!」

 

哲也「そっか、そりゃ良かったな。」

 

木綿季「これも哲也のおかげだよ~♪」

 

そう言って木綿季は頬をすりすりしてくる、可愛いんだから。

 

哲也「けどもあんまし無茶すんなよ?違和感感じたらすぐ言うこと。」

 

木綿季「はーい♪あ、後・・・」

 

哲也「ん?」

 

木綿季「ちゅっ♪」

 

そう言って木綿季はフレンチに俺にキスしてくれた。

 

木綿季「えへへ♪看病してくれたお礼だよ♪」

 

哲也「木綿季・・・でも俺はこんなんじゃなくて、もっといつも通りにしたいな。」

 

俺はそう言いながら木綿季の顎をクイッと持ち上げた。

 

木綿季「・・・・・・うん・・・・・・良いよ・・・・・・♡」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

俺は木綿季が目をつぶったのを確認して、俺からキスをした、今度は濃厚に、時には優しく時には激しくキスをした。

 

一通りを終え唇を離すと、木綿季の目はとろーんとしていてなんだかエロくも可愛くも感じた。

 

木綿季「哲也・・・・・・♡」

 

哲也「ふふふ♪んじゃ木綿季、支度して朝ご飯食べて学校行こうぜ!」

 

木綿季「うん!」

 

その後、俺と木綿季は支度を済ませ、用意してもらったら朝ご飯を食べ、学校に行こうとしてい。

 

源次郎「木綿季、哲也君に感謝するんだぞ。」

 

木綿季「うん!」

 

源次郎「哲也君、済まなかったね、今度また別件で礼をさせてもらうよ。」

 

哲也「いえ、彼氏として当然のことをした迄です。」

 

源次郎「ふっ、やはり君に木綿季を託して正解じゃったな、それじゃあ行ってらっしゃい!気をつけるんじゃぞ!」

 

哲也・木綿季「はい!/うん!」

 

俺達は源次郎さんに見送られながら学校に向かっていった。




風邪をひいた木綿季だったが、哲也の看病により回復、そしてまた更に愛情を深めた2人。

一体どれだけ2人の愛は深まるのだろうか。

次回は絶望的に運のない哲也の1日をお送りします!お楽しみに!


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part97 不運~絶望的に運のない哲也~

今回は不運続きの哲也の1日をお送りします!

一体どんな一日なるのか?

ではどうぞ!


ある日の事・・・・・・

 

哲也「ふぁ~良く寝た・・・・・・顔洗って歯磨こ・・・・・・」

 

哲也は頭をポリポリとかきながらドアを開けた。

 

そして哲也は寝ぼけていた為距離感が掴めず、開けたドアに顔がぶつかった。

 

哲也「へぶっ!?」

 

割と痛い感じの痛みに襲われ悶絶する哲也、そして追い打ちをかけるように哲也は小指をドアの角にぶつけた。

 

哲也「うごぉ!?」

 

顔と小指のダブルパンチを受けた哲也は横たわりその痛みが収まるのを呻きながら待った。

 

そしてその痛みが無くなったのは5分後。

 

哲也「いっつつ・・・・・・朝っぱらからなぜこんな目に・・・・・・おかげで目が覚めたけどよ・・・・・・」

 

哲也は今度こそ先程言った事を行うために洗面所に向かおうとした、ドアは開けっ放しだったので小指がまたぶつからないように慎重に部屋を出た。

 

哲也「ふぅ、こんな朝もあるよな、まぁ気を取り直して・・・」

 

木綿季「おっはよー哲也ー!!!」

 

哲也より早く起きて朝食の準備をしていた木綿季は、哲也を見るなり走って哲也に飛びついた。

 

しかし、またもや運のないことに木綿季の飛びつきは頭突きという観点に変わり、哲也のみぞおちに木綿季の頭突きが直撃した。

 

哲也「ごふっ!?」

 

木綿季「えへへ~哲也~♪」

 

哲也「あぉぉ・・・・・・ゆ、木綿季・・・お前手加減・・・・・・しろ・・・・・・」

 

木綿季「やっ♪」

 

木綿季の可愛い甘え、しかしみぞおちに入った哲也にはその木綿季を愛でることは出来なかった。

 

そう、今日のお話は絶望的に運のない哲也の1日をお送りします。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「あ~朝からろくなことがない・・・」

 

木綿季「もぐもぐ・・・ほら、食べなきゃ遅刻しちゃうよ?」

 

哲也「はーい、いただきまーす。」

 

俺は箸を手に取り、ウインナーを掴み口に運んだ。

 

俺はウインナーを噛んだつもりだったが、ウインナーと一緒に箸も噛んでしまい、歯に地味な痛みが走った。

 

哲也「うがっ!?またかよ・・・!!!」

 

木綿季「?どうしたの?」

 

哲也「い、いや箸噛んじゃって・・・」

 

木綿季「ありゃりゃ、食べるのはウインナーにしてね?」

 

哲也「へーい・・・」

 

俺は歯の痛みにこらえながら、再びウインナーを食べた、今度はウインナーを食えたのだが、何回か噛んだ後に今度は舌を噛んだ。

 

哲也「むぐっぅ!?」

 

木綿季「また~?今日はなんだかドジだね。」

 

哲也「ち、ちくしょうめが・・・」

 

木綿季「ほら、水。」

 

哲也「あんがと・・・」

 

俺は木綿季から渡されたコップを手に取り、水を飲んだ、すると今度は水が変な箇所に入って噎せた。

 

哲也「っ!?へふっ!?ごほっ!?」

 

木綿季「っ!?大丈夫!?」

 

哲也「げほっ!ごほっ!はぁ・・・なんなんだ今日は・・・・・・?」

 

俺は結局、朝飯をほぼ食えずに学校に行くことになった。

 

~登校中~

 

哲也「あ~なんだか今日は運のない日だな・・・」

 

木綿季「結局朝ご飯ほとんど食べてないけど平気なの?」

 

哲也「ま、まぁ大丈夫だよ、さぁ気を取り直して学校に・・・」

 

木綿季「あ!哲也駄目!」

 

哲也「あん?」

 

俺が1歩足を踏み出すと、俺のローファーは何か変なものを踏んづけた。

 

哲也「?なんだこれ。」

 

木綿季「・・・・・・運じゃなくて犬の糞が付いちゃったね・・・・・・」

 

哲也「っ!?うそぉ!?」

 

どうやら俺の踏んだものは犬の糞らしい、見てみるとガッツリ踏んでる。

 

哲也「だぁもう持って帰れよ糞!!!ボケ飼い主が!!!」

 

俺は犬の糞を壁に擦り付けてローファーに付いた糞を取った、それでもまだ若干ついてるけどもね。

 

木綿季「良いのかなこんな所に付けて・・・」

 

哲也「やむなしだ!行くぞ木綿季!」

 

その後の通学路では何ら事件は起こらず、無事学校の最寄り駅へ。

 

哲也「ふぅ、とりあえずここまでは何も起こってないな・・・」

 

木綿季「だね、もう起こらないんじゃない?」

 

哲也「それもそうか・・・まぁ流石に日中ずっと不運なんて・・・」

 

俺はそう言いながら定期を改札にかざし改札を通ろうとした、しかし定期が上手い具合に反応してなかったのか通ろうとしていた改札がいきなり閉じて、俺は改札のドアに腹を思い切り抑えられた。

 

哲也「へぶっ!?」

 

木綿季「ありゃりゃ・・・」

 

哲也「な、なんで・・・?」

 

俺は今度はしっかり定期が反応したのを確認して改札を出た。

 

哲也「おーいて・・・」

 

木綿季「大丈夫なの?」

 

哲也「大丈夫だよ、こんくらい、さぁ気を取り直して学校に行こう・・・」

 

俺は道中も気を配りながら学校に向かい、無事に学校に。

 

哲也「朝から疲れんなぁ・・・」

 

木綿季「まぁまぁ、きっといいこともあるよ♪」

 

哲也「まぁそりゃそうだよな・・・」

 

俺は木綿季と話しながら階段を上っていた、ちなみに俺は慎重に一段一段登っていた、なのにも関わらず、俺は階段を踏み外した。

 

哲也「のわっと!?」

 

木綿季「またぁ?本当は哲也がドジなだけなんじゃないの~?」

 

木綿季は笑いながらそう言った。

 

哲也「いや、これはおかしいぞ・・・だって超慎重に行動してたのに足を踏み外すなんて・・・これはきっと何かのイタズラだ、きっと。」

 

木綿季「そうかな~?」

 

哲也「疑うなら今日はキスしてあげない。」

 

木綿季「わぁ!?ごめんなさい~!!!」

 

そして、その後は教室で皆と合流。

 

琴音「おはよう哲也!木綿季!」

 

哲也「おはよう琴音。」

 

木綿季「今日も1日頑張るぞ~!」

 

そして朝のホームルームが始まる。

 

凛「はい!それじゃあ今日も1日張り切ってこー!」

 

哲也「朝から元気だな~先生は。」

 

凛「こらこら、ジジくさいこと言わないの、貴方は立派な高校生でしょ?」

 

哲也「いやぁ~率直な感想ですよ~」

 

凛「あら♪それじゃあそんな荒波君には今日1日黒板掃除してもらおうかしら♪」

 

哲也「ええっ!?なんで!?」

 

凛「今日黒板係の人が休みなの、お願いね♪」

 

哲也「はぁ・・・まぁしゃあないか・・・」

 

凛「では!そういう訳で今日も張り切っていきましょうね!伝達は特にありません!じゃあ号令!」

 

ま、まぁそんなことあるよな、うん、これは仕方ないんだ・・・

 

哲也「あーあー、ほんとについてねぇや今日は・・・」

 

木綿季「細線の注意を払って行動してね、朝から大変なんだからね?」

 

哲也「おう、ありがとな。」

 

こうして、俺の絶望的に運のない学校生活が始まった。

 

例えば、ベタな黒板消しを落としたり・・・

 

哲也「あっ!?」

 

和人「あーあー、ちゃんと掃除しろよ?」

 

哲也「うぅ・・・めんどくせぇ・・・」

 

例えば、課題をやってきたのに忘れちゃって怒られたり・・・

 

「おい、お前次忘れたらどうなるかって言ったよな?」

 

哲也「いや!待って!俺はやったんです!ただ忘れて・・・」

 

「小学生でも考えつく嘘つくな!お前は今日課題倍だ!」

 

哲也「そんなぁ~!?」

 

例えば、理不尽に怒られたり。

 

「なーんか今日は居眠りが多い!!」

 

哲也「ふぁ~・・・」

 

「言ってるそばから寝ようとすんな荒波ィ!!!」

 

哲也「えぇ!?寝ようとなんて・・・」

 

「そんな大あくびして眠いのは分かってるんだよ!!夏風先生に言っておくからな!!!」

 

哲也「なんでぇ!?」

 

んで、それが原因で凛先生に怒られる。

 

凛「こらっ!一野球人として、授業もちゃんと受けるの!寝るなんて言語道断よ!!!」

 

哲也「い、いや、違うんです、訳を・・・」

 

凛「言い訳無用!」

 

哲也「先生~・・・・・・」

 

そして、お昼の時には唐揚げを落とす。

 

哲也「あぁ!?楽しみにしてたのにぃ!?」

 

木綿季「もぉ~細線の注意をって言ったでしょ~?」

 

琴音「今日はなんだか災難だね、哲也。」

 

哲也「唐揚げ~・・・・・・」

 

そして、午後も不幸は続く、手始めと言わんばかりに里香のイタズラに引っかかる。

 

哲也「はぁ・・・俺なんかしましたか神様・・・?」

 

そう言いながら椅子に座ろうとすると、そこにあったはずの椅子は無く俺は思い切り尻を床にぶつけた。

 

哲也「はうっ!?」

 

里香「やぁい引っかかった~!!!」

 

哲也「てんめぇこの野郎!?」

 

里香「いつもは周りを良く見てるのに、今日は落ち込んでるしね~チャンスだと思ってさ♪」

 

哲也「くそ・・・油断した・・・」

 

そして、授業中に木綿季と話してて俺のみ怒られる。

 

哲也「んでね~」

 

木綿季「あーなるほどね~」

 

「おい荒波!喋っていい時間じゃないぞ!!!」

 

哲也「すんません~」

 

「静かにするように!!授業に戻るぞ!」

 

哲也「・・・・・・木綿季は?」

 

「うるさいと言ってるだろ荒波!!そんなに話したければ教科書お前が全部読め!!!」

 

哲也「えぇ~!?なんでぇ~!?」

 

木綿季「あはは・・・」

 

まぁそんなこんなで授業は終了、放課後に。

 

哲也「んじゃ部活行くか~」

 

翔「おう、行こう。」

 

木綿季「おー!」

 

琴音「レッツゴー!」

 

哲也「・・・すごく嫌な予感がする・・・」

 

こうして俺らは部活へ向かった、そして部室内で皆と合流する。

 

哲也「うぃーす。」

 

翔「おっす。」

 

新井「よぉ2人共。」

 

哲也「さぁてと着替え着替え・・・・・・ってあれ?」

 

翔「ん?どした?」

 

哲也「・・・・・・なんてこったい・・・・・・アンダー忘れた・・・・・・」

 

東山「ありゃりゃ、そりゃ災難だな。」

 

福井「おいおい、キャプテンが忘れ物してどうすんだよ。」

 

哲也「しゃあねぇ・・・今日は、アンダー無しか・・・・・・」

 

俺は気を取り直して着替えて、準備も完了、皆とアップのランニングと準備体操をして、いざ練習へ。

 

哲也「さぁてスパイクに履き替えて・・・・・・」

 

俺は運動靴を脱いでスパイクに履き替えようとした、そして紐を結ぼうとしてた際に紐が切れてしまった。

 

哲也「ぬおっ!?」

 

鳥坂「ありゃ、紐切れた?」

 

哲也「か、買ったばかりなのに・・・・・・しゃあない、替えの紐出すか・・・・・・」

 

俺は替えの紐に変えて、いざ練習に望む。

 

翔「哲也、キャッチボールしようぜ。」

 

哲也「おう、良いぜ。」

 

俺は翔とキャッチボールをした、まぁこれはいつものルーティーンだから特に何も起きる訳・・・・・・と思ったがやはり起きた。

 

俺達の近くでキャッチボールしてた新井達のすっぽ抜けたボールが俺の頭に直撃した、まぁすっぽ抜けだからそこまで痛くはないがやはり硬式なので痛いもんは痛い。

 

新井「あっ、すっぽ抜けた。」

 

哲也「痛いっ!?」

 

新井「わりぃ哲也!取って~!」

 

哲也「ちゃんと投げろアホ!!!」

 

翔「どこまでも災難が続くな・・・・・・」

 

キャッチボールを終えると、新庄先生からメニューの発表。

 

新庄「よし、全員いるな、今日は打撃中心のメニューで行く、哲也、投げれるな?」

 

哲也「もちろん!」

 

新庄「んじゃあ哲也をピッチャーに実践的な練習だ、守備も付けよ、んじゃ練習開始。」

 

一同「はい!!!!!!」

 

木綿季「ねぇ哲也、あのピッチャー用のネットみたいなやつ置く?」

 

哲也「いや、一応実践的な練習だから、俺もピッチャーゴロの練習したいし、置かないで良いよ。」

 

木綿季「分かった!頑張ってね哲也♪」

 

哲也「おう♪」

 

そして、ある程度投球練習した後、練習開始、最初のバッターは翔、ちなみに翔の時はキャッチャーに先生が入ってくれる。

 

新庄「んじゃ締まってくぞ~」

 

哲也「そんな声じゃ締まらないっすよ・・・」

 

新庄「そうか?まぁ大丈夫だろ、ほら、投げてこい。」

 

哲也「んじゃ、行くぜ翔!!!」

 

翔「おう!」

 

俺は翔に向けてストレートを投じた、そしてそのボールを翔は打ち返した。

 

そう、俺の股間目掛け。

 

哲也「っ!?」

 

俺は打球速度の速さに対応出来ず、何もすることなく翔の打球は俺の股間直撃した。

 

まぁさっき言ったように硬式のボールは本気で硬い、男の皆しか分からかいかもしれないけど、それが股間に当たったらどうなると思う?

 

答えはこれだ。

 

哲也「んごっぉふぉっひゅゅっ・・・・・・!!!!!!」

 

俺は俺で何言ってんだろうとツッコめるような声を上げながら倒れ込んだ。

 

翔「っ!?哲也!?」

 

新庄「や、やばい!哲也の哲也が!!!」

 

新井「ええっ!?」

 

哲也「ふぎゅぅっ・・・・・・」

 

皆は俺を囲むように駆け寄ってきてくれた。

 

そして、俺は俺であの絶望的な痛みの次に来るなんとも言えない気持ち悪さに襲われていた、人生で今まで経験したことのない痛みと気持ち悪さだ、腕一本斬られた時より痛いかもしれない。

 

木綿季「だ、大丈夫!?」

 

哲也「ゆ・・・木綿季・・・・・・ごめん・・・・・・俺・・・・・・もうお前との赤ちゃん出来ないかも・・・・・・」

 

俺はそう言い残した後、世界が反転したかのようになり、気絶した。

 

木綿季「っ!?て、哲也ぁ!?」

 

その後、俺が目を覚ましたのは保健室、どうやら皆が運んでくれたようだ。

 

哲也「・・・・・・情けないぜ・・・・・・」

 

「あら、起きたのね。」

 

哲也「あ、こんにちは。」

 

「ええっと、とりあえず命と君のアソコに別状は無いからね、でも今日は念を取って部活はもう見学してなさいね。」

 

哲也「はーい・・・・・・ってなんで俺のアレの別状を!?ま、まさか先生、触診を!?」

 

「してないわよ、ただそう簡単に男の子のアソコは壊れないってことよ。」

 

哲也「な、なるほど・・・すいません、お世話になりました。」

 

俺はベッドから立ち上がり、保健室を出ようとした。

 

「あーそれとね、貴方の彼女さん、凄い心配してたから、それのケアをするようにね。」

 

哲也「あ、はい、分かりました。」

 

・・・・・・ま、まぁあんな事口走っちゃえば心配するよな・・・・・・

 

俺は保健室から出て、またグラウンドに足を運び、とりあえず今日は見学することを先生に伝えた。

 

新庄「まぁ・・・そんなこともあるさ、野球人の宿命だ。」

 

哲也「はい・・・」

 

俺はベンチに座り、今日の練習を見学することに、そして近くにいた木綿季にとりあえずアレの心配は無用だと言った。

 

木綿季「もぉ!!!ボク凄い心配したんだからね!!!」

 

哲也「ご、ごめんごめん・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・哲也との赤ちゃんできなくなったらボク悲しくて泣いちゃうんだからね・・・・・・」

 

哲也「悪かったよ、でももう大丈夫だよ、多分ね・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

こうして、部活を見学したまま、今日の部活は終わり。

 

新庄「んじゃお疲れさん~」

 

哲也「よし、俺らも帰ろうか。」

 

琴音「うん!」

 

翔「だな。」

 

木綿季「行こう行こう!」

 

新井「哲也、まぁその・・・・・・そのうちいいことあるさ!!!」

 

東山「お大事にな!」

 

皆は俺のカバーをしてくれてすごく助かるが、その『そのうち』がいつになることやら・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後家に帰り、木綿季の作ってくれた晩御飯を食べている、無論慎重にだ。

 

哲也「はむ・・・」

 

木綿季「もぐもぐ~♪」

 

哲也「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

何か食べてて食ってる気がしないな・・・今んところは何も起こってないけど、どうせ普通に食べ始めたらまた舌噛んだりするんだろうし・・・・・・

 

哲也「とことん不幸だ・・・・・・」

 

そして、食った気がしない飯を食い終え、次は風呂に。

 

木綿季「・・・・・・なんで湯船に入んないの?」

 

哲也「・・・・・・溺れる気がするから・・・・・・今日はシャワーで良いや・・・・・・」

 

木綿季「そう?温かくて気持ちいいのにな~♪」

 

哲也「・・・・・・俺も湯船に浸かりてぇよぉ・・・・・・」

 

その後、シャワーを終えると歯磨き。

 

木綿季「ごしごし~♪」

 

哲也「ごしごし・・・」

 

木綿季「ふぉら!はみはきはひゃんとしなきゃ!(こら!歯磨きはちゃんとしないと!)」

 

哲也「でも・・・何かの拍子で歯ブラシが喉になんて・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・しゃいにゃんだね。(災難だね。)」

 

哲也「うん・・・でもいつもの倍の時間かけても歯磨きはちゃんとするから安心してくれ・・・」

 

俺は10分くらいかけて歯を磨き、いよいよ就寝・・・・・・の前に、俺はALOでレイと待ち合わせ。

 

テツヤ「よっ。」

 

レイ「来たか、早速行こう。」

 

待ち合わせと言ってもデートでは無い、なにやらインプ領付近に変なモンスターが出たから、その討伐命令を俺とレイはカノンから受けていた。

 

そして、程なくしてそのモンスターと戦闘開始、そのモンスターは弱いモンスターだが、群れで行動するめんどくさいモンスターだった。

 

テツヤ「こいつら弱いのに数だけは立派だな!」

 

レイ「弱音を吐いてる暇があれば攻撃しろ!」

 

テツヤ「わぁってるよ!」

 

俺達は次々と群れを消し去っていき、いよいよ最後の1団。

 

テツヤ「よぉし、こいつらで・・・」

 

レイ「待て!様子が変だ!」

 

テツヤ「っ!」

 

最後の群れを消し飛ばそうとすると、その群れは合体して大きなモンスターになった。

 

テツヤ「へっ!デカくなろうが関係ねぇ!」

 

レイ「ここは僕が!」

 

テツヤ「え?」

 

俺が斬月を構え、斬り込もうとしたと同時に、レイは右手を握りしめながら振りかぶっていた、現実でも格闘が得意なレイだから殴って怯ませようとしたんだろう。

 

恐らく狙いはモンスターだろうが、斬り込もうとした俺が間に入る形になってしまい、レイの拳は俺の顔を捉えた。

 

テツヤ「ぐべぇ!?」

 

レイ「あ。」

 

テツヤ「え、ALOの中でもかよ・・・・・・」

 

その後、無事モンスター討伐は完了、カノンに報告して俺達はログアウトすることに。

 

レイ「そ、その・・・すまなかった・・・」

 

テツヤ「い、良いさ・・・気にすんな・・・」

 

こうして俺達は別れ、ログアウトした。

 

そして、その後はいよいよ寝ることに。

 

だけど、夢すらも俺をそう簡単に寝かせるつもりは無いようだ。

 

哲也「うぐっ・・・はぅ・・・・・・」

 

木綿季『はははははは~♪早く止まってよ~♪浮気症の哲也のアレちょんぎって上げるからね~♡』

 

哲也『ヒィィィィィィィィィィィ!?』

 

哲也「はうっ・・・お助けぇ・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・凄いうなされてる・・・・・・」

 

木綿季は哲也の顔を心配そうに覗き込む、哲也の顔が寝てるのに青ざめていた。

 

木綿季「・・・・・・それにしても・・・・・・哲也のアソコ・・・・・・大丈夫なのかな・・・・・・」

 

木綿季はそう言いながら哲也の股間部分に目を移した、木綿季は部活の時の哲也のあの言葉がずっと引っかかっていたのだ。

 

哲也『ゆ・・・木綿季・・・・・・ごめん・・・・・・俺・・・・・・もうお前との赤ちゃん出来ないかも・・・・・・』

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

木綿季(哲也との赤ちゃん・・・・・・ボクの夢の1つの哲也の赤ちゃん・・・・・・それが出来なくなったら・・・・・・ボク・・・・・・)

 

木綿季は凄い悲しげな顔で哲也の顔を見つめる、未だうなされてる哲也の頭に手を乗せて。

 

木綿季(・・・・・・思えば・・・・・・いつもボクって哲也にされてばっかり・・・・・・いつもいつも、ボクばかり気持ちよくなって・・・・・思い返したら哲也を気持ちよくさせた覚えなんか・・・・・・)

 

木綿季「・・・・・・・・・よしっ、決めた。」

 

そう言うと木綿季は、哲也のズボンに手をかけた。

 

木綿季「・・・・・・寝込みを襲う形になっちゃうけども・・・・・・い、いや!これはちゃんと哲也が赤ちゃんの素を出そるかどうかを確かめるためであって・・・・・・が、頑張るね哲也・・・・・・/////」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季『つーかまーえた♡』

 

哲也『や、止めろ・・・・・・止めろ木綿季・・・・・・!!!!!!』

 

木綿季『それじゃあ哲也のアソコ、ちょんぎっちゃいまーす♡』

 

哲也「んぎゃァァァァァァァァァァ!?」

 

俺は木綿季に俺のアレを斬られる寸前で、起きた。

 

哲也「ぜぇ・・・ぜぇ・・・酷い夢を見た・・・・・・顔でも洗うか・・・・・・」

 

俺は起きて洗面所まで向かった、すると洗面所の電気が付いていた。

 

哲也「あれ?消してなかったっけ?」

 

俺は電気代勿体無いなと思いながら洗面所に入った、するとそこでは木綿季が歯磨きをしていた。

 

木綿季「ごしごし・・・」

 

哲也「?何してんだ?」

 

木綿季「ひゃい!?」

 

木綿季は全身に稲妻が走ったかのような驚き方をした。

 

哲也「お前俺と歯磨きしてたじゃん、どうした?」

 

木綿季「え、ええっと・・・・・・あ!そうそう!起きたらお腹すいてお菓子つまみ食いしちゃって・・・・・・」

 

哲也「ガキかお前は・・・」

 

木綿季が口を濯ぐのを待ち、木綿季が口を濯ぎ終えた後に俺は顔を洗った。

 

哲也「ふぅ、さっぱりした、木綿季、早く寝ようぜ。」

 

木綿季「・・・・・・哲也!!!」

 

哲也「ん?」

 

俺が木綿季の方を向くと、木綿季の方からキスしてきた。

 

舌を絡め、濃厚なキスを交わした。

 

木綿季「ぷはぁ!」

 

哲也「ど、どうしたんだ?」

 

木綿季「口、変な味しない?」

 

哲也「口?」

 

木綿季「えと・・・゛イカ臭い゛みたいな感じ・・・?」

 

哲也「イカ?いや、歯磨き粉の味しかしなかったが・・・」

 

木綿季「そ、それなら良いんだ!じゃあ早く寝よ!」

 

哲也「・・・・・・変な木綿季・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・あの臭い・・・・・・クセになっちゃいそう・・・・・・♡」

 

木綿季は舌舐りをしながら、そう言った。




絶望的に運のない1日を過ごした哲也。

しかし、哲也の知らぬ間に木綿季に夜這いされてしまう!?

一体木綿季は何を?

次回は不幸の後は幸運・・・・・・ではなく、ラッキースケベが舞い降りる物(?)、次回はラッキースケベ哲也の1日をお送りします!

後、part98は私の諸事情で下手したら4月まで投稿が難しくなる可能性があります、私もなるべく合間合間で書いていくのでどうかお待ちくださいませ。


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Part98 幸運~ラッキースケベ哲也~

すいません!なんとか4月までに完成できました!

時間が無い中いつもよりほんの少し多く書いた為、多少駆け足気味ですが見てくださると幸いです。

ではどうぞ!


哲也「うーん・・・もう朝か・・・・・・ってん?なんだこれ?」

 

朝起きて早々、俺の手は何か柔らかいものを掴み取っていた、何かが分からないため数回揉んでみた。

 

すると、隣でまだ寝てる木綿季から可愛らしい声が聞こえてきた。

 

木綿季「ひゃうぅ・・・」

 

哲也「・・・・・・ってことはこれは木綿季の・・・・・・木綿季はまだ寝てるし・・・・・・」

 

俺はそう思い、木綿季の胸を思う存分に揉みしだいた。

 

木綿季「あぅ・・・ひゃぅん・・・・・・んんん・・・・・・/////」

 

哲也「そろそろ起きた反応も楽しみたいな~・・・起きてよ木綿季~♪」

 

俺はそう言いながら木綿季を揺さぶった。

 

木綿季「ううん・・・おはよう哲也・・・・・・」

 

寝ぼけている木綿季だが、目は空いた、今がチャーンス♪

 

哲也「揉み揉み♪」

 

木綿季の胸を先程と同じように揉む、すると木綿季はいい反応を示しめくれた。

 

木綿季「ひゃう!?」

 

哲也「~♪」

 

木綿季「あぅぅ・・・哲也のエッチ・・・・・・/////」

 

哲也「ふふふ♪今日は良い1日になりそうだよ。」

 

木綿季「もぉ、エッチなことは夜!」

 

哲也「はいはい♪」

 

木綿季「じゃあ朝ごはん作っちゃうね。」

 

そう言って木綿季は立ち上がった、しかし何か様子が変だった。

 

そう、何故か木綿季は下半身が露出していて、木綿季の秘部が丸見えだった。

 

哲也「んなっ!?」

 

木綿季「っ!?いやぁぁぁぁぁあ!?/////」

 

木綿季は顔を真っ赤にしながら俺の顔を殴ってきた。

 

哲也「へぶっ!?」

 

木綿季「ね、寝てる時にボクを犯すなんて!!!エッチ!!!」

 

哲也「ち!違う!俺は何も・・・・・・ってそういやお前この前ズボンのゴムがダボダボだとか言ってなかったか?」

 

木綿季「だ、だとしてもパンツは!?」

 

哲也「・・・・・・お前偶に寝相悪いからたまたまそれが当たったんじゃないか?」

 

そう、こいつは時折寝相が悪い時がある、まぁ寝相の悪さも可愛いもんなのだが、極たまにこういった服を脱ぐ癖がある、決して露出狂ではないぞ?

 

木綿季「うぅ・・・なんでこんな目に・・・・・・/////」

 

哲也「・・・・・・んなことより早くズボンかパンツ履けよ・・・・・・俺的にはこのままずっといて良いけど・・・・・・」

 

木綿季「わぁぁぁぁぁぁ!?このエッチ!!!」

 

木綿季は照れくさそうにパンツとズボンを履いた、残念。

 

哲也「あーあ、残念。」

 

木綿季「むぅ~!まぁ見られたのが哲也で良かった・・・・・・」

 

哲也「んじゃ木綿季、今日はせっかくだし一緒に朝ごはん作ろうか。」

 

木綿季「あ!いいね!そうしよ!」

 

こうして、俺の1日が始まった。

 

そう、今日はこの俺、哲也のラッキースケベな1日をお送りします。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後は歯を磨いたり顔洗ったり朝飯を2人で作ったり、それを食べて準備して学校へ。

 

哲也「いやぁ~朝からラッキーだな~♪」

 

木綿季「こっちは散々だよ~・・・」

 

哲也「ていうかいつも風呂入ってんだしそんな照れることないじゃん。」

 

木綿季「それとこれとは別なの!」

 

哲也「はいはい、早く行くぞ。」

 

木綿季「ごまかすな~!」

 

俺は頬を膨らます木綿季と共に家を出た、すると丁度そこに琴音が。

 

琴音「あ!おはよう2人とも!」

 

哲也「おはよう琴音。」

 

木綿季「やっほー!」

 

琴音「せっかくだし一緒に行こうよ!」

 

哲也「うん、良いよ。」

 

木綿季「大歓迎!」

 

哲也「んじゃ行こっか。」

 

そして、俺ら3人で学校へ。

 

琴音「今日は部活無いんだよね?」

 

哲也「そうだよ、と言っても俺はその後予定が入っててすぐには帰れないけどもね。」

 

木綿季「そうなの?どれくらいかかるの?」

 

哲也「んー、分かんないからその都度連絡するね。」

 

木綿季「うん!分かった!」

 

哲也「にしても今日は風が強いな~、そろそろ梅雨も開けそうだな。」

 

俺がそう言うと、また更に強い風が吹いた。

 

そして、その風は木綿季と琴音のスカートをふわっとめくったのだった。

 

木綿季・琴音「ひゃあ!?」

 

哲也「っ!?」

 

2人は急いでスカートを抑えたが俺は見てしまった、2人の下着を。

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

琴音「・・・・・・見たでしょ哲也・・・・・・」

 

哲也「えっ!?な、何のこと!?」

 

木綿季「嘘だ!耳がピクピクしてる!!!」

 

哲也「あっ!?」

 

琴音「むぅ~・・・哲也のエッチ・・・/////」

 

木綿季「スケベ!!ボクのはともかく琴音のも見るなんて~!!!」

 

哲也「だ!だってしょうがないじゃんか!風なんて予測出来ねぇんだし!!!」

 

琴音「・・・・・・見られたのが哲也で良かった・・・・・・/////」

 

とまぁこんなラッキーハプニングもあり、駅に着いて電車に。

 

しかし、どうやら結構遅延していて学校には遅れそう。

 

木綿季「遅延って遅刻じゃ無いんでしょ?」

 

哲也「まぁそうだね。」

 

琴音「でも遅延すると人が混んで大変なんだよね~・・・」

 

哲也「まぁ仕方ないさ、我慢しなきゃね。」

 

そんなこんなで、10分程度待ってようやく電車が到着した。

 

その電車に乗り込んだのはいいんだけども、琴音の言った通りにかなり混雑していて、俺達が乗り込むとすぐに人の波に飲まれ、俺達はドア付近に押し付けられた形になった、幸いにも3人は離れずに済んだ。

 

哲也「2人共、離れないようになにかに捕まっと・・・」

 

俺が話してる途中だが、また人が乗ってきたのか、俺の立ち位置は木綿季と琴音を壁に押し付ける形になってしまった。

 

哲也「す、すまん、我慢してくれ・・・」

 

木綿季「う、うん・・・」

 

琴音(ちょっと幸せかも・・・♪)

 

そして、ぎゅうぎゅう詰めの中電車は発車した。

 

哲也「や、やっぱしきついなこう人が多いと・・・」

 

木綿季「ひゃう・・・/////」

 

琴音「んんっ・・・/////」

 

哲也「?どした?」

 

木綿季「て、哲也の指がぁ・・・/////」

 

琴音「大事なところに当たって・・・ひゃうぅ・・・/////」

 

大事なところって・・・・・・それってつまり2人の・・・・・・・・・

 

哲也「す、すまん・・・!でも指を移動させようにもこの人混みで・・・!」

 

確かにさっきから人差し指と中指の2本が布の感触があったのは感じてたが、まさか2人のアレに当たってるとは・・・・・・

 

しかも電車は揺れっぱなしだし・・・・・・

 

木綿季「あんっ・・・/////」

 

琴音「ひうっ・・・/////」

 

2人は声抑えてるけども喘いでるし・・・

 

哲也「2人共・・・後少しだから我慢してくれ・・・!」

 

木綿季「・・・ボクも・・・/////」

 

琴音「後少しかも・・・/////」

 

哲也「何っ・・・!?ま、待て・・・!」

 

どうやら2人も我慢が限界らしい、だがそんな時電車は駅に到着した。

 

哲也「良かった・・・駅だ・・・」

 

まだ降りる駅ではないが大分人が降りてくれた為、俺の指がようやくフリーに。

 

木綿季・琴音「はぁ・・・はぁ・・・/////」

 

哲也「ええっと・・・すまない・・・」

 

木綿季「・・・・・・エッチ・・・・・・/////」

 

琴音「哲也じゃなかったらボコボコにしてるところなんだからぁ・・・/////」

 

と、とにかく2人の絶頂前に電車が駅に着いてよかった・・・

 

こうして、その後は何事もなく学校へ。

 

木綿季「はぁ・・・朝から大変だなぁ・・・」

 

琴音「昨日の哲也みたい・・・」

 

哲也「ははは・・・」

 

俺達は話しながら教室に入った、そして近場にいたいつものメンバーと集合。

 

明日奈「おはよう皆!」

 

木綿季「おはよう~・・・」

 

琴音「学校に来ただけなのに疲れたぁ・・・」

 

翔「何かあったのか?」

 

哲也「ま、まぁね・・・あ、それより授業は?」

 

和人「1時間目は遅延の関係で自習、2時間目から開始らしい。」

 

哲也「そっか、んじゃ俺は一眠り・・・」

 

俺はそう言いながら椅子に座ろうとした、すると走りながら里香が教室に入ってきた、俺の方に突撃するような感じで。

 

哲也「っ!?」

 

里香「どきなさい哲也!!!!」

 

哲也「んな急に言われても・・・!」

 

俺は避けようとはしたが反応に遅れすぎて走ってきた里香とぶつかり、俺は勢いに押され倒れた。

 

哲也「ぬおっ!?」

 

里香「きゃっ!?」

 

俺と里香は互いに倒れ込んだ、俺が下になり倒れたから里香の体重もかかり結構衝撃が強かった。

 

哲也「いっつつ・・・・・・」

 

俺は里香の安否を確認しようと顔を上げた、すると俺の顔は柔らかな感覚に包まれた、うん、絶対里香の胸だ、またやっちまった。

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

里香「あんたねぇ・・・・・・!!!!さっさとどきなさい!!!!あんたのアレ叩き潰すわよ!!!!」

 

里香が立ち上がりながらそう言った為、俺はすぐさま立ち上がった。

 

哲也「すまん!!!!」

 

里香「ったく!まぁ悩める哲也のことだし、ここは里香様の寛大な心を持って許してあげるわ!!!!」

 

哲也「寛大ねぇ・・・」

 

里香「死にたい?」

 

哲也「すんません!!!!」

 

佳子「た、大変ですね朝から・・・」

 

哲也「ところでお前なんで走ってたんだ?」

 

里香「へ?・・・・・・あんたにぶつかったせいで忘れちゃったじゃない!!!!」

 

哲也「俺のせいかよ!!!!」

 

うーん、昨日とはうって変わったかのようラッキーさだな・・・ま、まさか死ぬんじゃ?

 

哲也「・・・・・・な訳ねぇか。」

 

朝のドタバタも治まり、ホームルームの時間。

 

凛「よし!それじゃあ今日も一日頑張ろー!!」

 

と、こんな感じでホームルームは終わり、先生は授業の準備の為、職員室に戻ろうとしていた、だけどその先生のポケットから何かハンカチのようなものが。

 

哲也「あ、先生、ハンカチ落としましたよ。」

 

俺はそう言いながら先生のハンカチを拾った、しかしその拾ったハンカチはハンカチではなかった、白地の布に赤いリボンの付いたもの、これって・・・・・・

 

凛「あ、ありがと・・・・・・ってわぁぁぁぁぁぁあ!?」

 

先生は叫ぶと同時に俺の手からハンカチをぶんどった。

 

哲也「せ、先生?」

 

凛「・・・・・・・・・いい、私は決してノーパンじゃなくてこれは洗濯物が家から出る時落ちてたから持ってきたの、だから・・・」

 

哲也「・・・・・・じゃあそれやっぱ先生のパ・・・」

 

凛「それ以上先言ったら二千本ノック!!!!」

 

哲也「はい俺は何も見てません!!!!」

 

凛「よ、よろしい・・・・・・ほんとに内緒だからね・・・・・・/////」

 

先生は顔を真っ赤にしながらそう言った。

 

哲也「は、はい。」

 

凛「じゃあよろしくね!言ったら二千本は愚か、三千いや、五千本ノックよ!」

 

そう言って先生は職員室に向かった、先生の可愛い一面が見れた瞬間だった。

 

哲也「まさか先生のパンツだったとは・・・結構ラッキーかも?」

 

そして、その後は特にラッキーなことが起きずに、お昼の時間に。

 

今日は翔と新井の3人で中庭で昼飯を食った後にちょっとだけキャッチボールを。

 

哲也「いやぁ、にしても朝からラッキーだな~♪」

 

新井「おっ、いい事あったんだな、だから言ったろ?そのうちいい事あるって。」

 

翔「まぁ、また不運なことが起きなけりゃ良いけどもな。」

 

哲也「不運か・・・・・・・・・ってそういや俺ら次の時間移動教室じゃん!!!!忘れてた!!!!あと5分で移動しなきゃ間に合わねぇ!!!!」

 

翔「あっ!?やべぇ!?」

 

新井「えぇっ!?翔まで!?」

 

哲也「い、急いで戻るぞ!!!!」

 

俺と翔は急いで教室に戻り、次の時間に必要な荷物を取りに行こうとして、廊下を結構な速さで走っていた。

 

哲也「よし、このまま行けばまにあ・・・」

 

俺はそう言いながら教室までの最後のカーブを曲がった、すると、曲がったその目の前には木綿季と話しながら歩いてる琴音が。

 

哲也「いぃ!?」

 

琴音「ひゃぁ!?」

 

俺はいきなり出くわした琴音の前で止まることができずに、琴音と結構な勢いで衝突した。

 

衝突した後は何だか良く分からない時が一定時間過ぎた、俺がはっと我を取り戻したのは、右手に感じた柔らかな感覚と、左手に感じる布と肌の感触を感じ取った時だった。

 

哲也「んん・・・?どうなってんだ・・・・・・?」

 

琴音「あっ・・・・・・あっ・・・・・・あぁぁぁぁ・・・・・・・・・///////////////」

 

哲也「?琴・・・・・・っ!?」

 

俺は目の前の琴音の頭上しか見てなかった為、何がどうなってるか分からず、何だか凄く恥ずかしそうな声を上げてる琴音の全体を見てみると、琴音が恥ずかしそうにしてるのがよく分かった構図が俺の目に入った。

 

俺が感じ取ってた右手の柔らかみは琴音の胸、そして俺の左手はあろう事か琴音のパンツの中に手を突っ込んでいた。

 

そう、今俺の身には恐ろしく不思議なラッキースケベが起こっていた。

 

哲也「す、すまん!?」

 

琴音「こ、この馬鹿ぁ!!!!エッチ!!!!」

 

木綿季「てーつーやー・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「っ!?」

 

今現在、俺の身にラッキースケベが起こっている、しかも琴音とかなり密着しながら、今まさにエロい事をしそうな格好をして、こんな格好を見て、嫉妬深い木綿季が黙ってる訳が無い。

 

琴音「い、いい加減離してよ!!!!/////」

 

哲也「あ、悪い・・・」

 

俺は右手と左手を琴音から離し、俺と琴音は離れた、そして、その後は俺の公開処刑。

 

木綿季「ふふふ~♪」

 

哲也「い、いやね!?その・・・・・・なんだ!!!!あのぉ・・・・・・」

 

木綿季「この浮気者!!!!!!!!!!!!」

 

そう言って木綿季は尖ったアホ毛を俺の腹に突き刺すように頭突きしてきた。

 

哲也「はうっ!?」

 

木綿季のアホ毛ドリルは俺の腹に直撃した、そして初めて受けたこの痛さに俺は腹を抑え倒れた。

 

哲也「うぉぉぉぉ・・・・・・!!!!」

 

木綿季「ふんっ!!!!浮気するし手を出したのはボクの親友だし!!!!今日は家帰ったらたっぷりお仕置きするからね!!!!!!!!」

 

哲也「そ、そんなぁ・・・・・・」

 

琴音「・・・・・・昨日の哲也の災難見てたから・・・・・・今のは許してあげるね・・・・・・?」

 

哲也「へ?い、良いのか!?犯罪級のことしたのに・・・・・・」

 

琴音「私の命の恩人を私なんかの身体1つのせいで警察沙汰になんかできないよ♪ほら、早く教室に行って準備してね♪」

 

哲也「こ、琴音ぇ・・・・・・」

 

・・・・・・また、ラッキースケベが発生した、琴音は本日3回目だ。

 

・・・・・・にしても琴音の胸結構あるよなぁ・・・・・・ラッキー♪

 

木綿季「・・・・・・・・・その顔反省の色0でしょ・・・・・・」

 

哲也「えっ!?いや、何のことかなぁ!?あ!教科書とってこなきゃ・・・・・・」

 

俺は可愛いジト目で俺の顔をずっと見つめてくる木綿季の目の前から去り、教室に向かった。

 

木綿季「・・・・・・今日の晩御飯絶対哲也の嫌いな奴にしてやる・・・・・・!!!!」

 

俺の知らない内に、木綿季の小さなお仕置きが今判決を下された。

 

そしてその後、学校も無事に終わり放課後、俺は木綿季と別れ、今度は現実世界で鈴奈と待ち合わせ。

 

でも今日の鈴奈との待ち合わせはぶっちゃけ行きたくはなかった・・・

 

哲也「よっ、鈴奈。」

 

鈴奈「ようやく来たね、さぁ、今日は僕の手となり足となって貰うよ。」

 

哲也「あいよ・・・・・・」

 

そう、今日は俺が前にALOで鈴奈の胸を揉み、なおかつ下着姿を見た罪滅ぼしとして、鈴奈の買い物に付き合わされることになっていた、互いの学校終わりということで、俺は学校が終わってから鈴奈と合流した。

 

鈴奈「まぁ、久々の買い物だし、色々と付き合ってもらうよ、まぁ乙女の胸を揉んだ罪と下着姿を見た罪を思う存分思い知るんだね。」

 

哲也「なぁにが乙女だ・・・お前みたいな乙女がいるか・・・」

 

鈴奈「何か言ったかい?」

 

鈴奈は俺の顔を見てニッコリと笑ってくる、凄く怖い・・・下手に歯向かうと殺される・・・

 

哲也「何でもないです・・・」

 

鈴奈「ならいい、さぁ行くぞ哲也。」

 

こうして、俺の鈴奈の奴隷体験か始まってしまった。

 

どうやら鈴奈も歳頃の女の子らしく、オシャレに気を使う女の子らしく大分服を買っていた、それも紙袋3つが満タンになるくらい。

 

鈴奈「さぁ、次に行くぞ。」

 

哲也「えぇ!?まだ買うの!?」

 

鈴奈「?そうだが?」

 

哲也「お前金は!?」

 

鈴奈「大丈夫だ、僕が買ったものは全て結構なセール品だ、今日は僕のお気に入りのお店が結構セールをやっててね、今の内に欲しい物は買っておきたいんだ。」

 

哲也「はぁ・・・わぁったよ、付き合えばいいんだろ付き合えば・・・・・・」

 

鈴奈「それじゃあ次に・・・」

 

俺は鈴奈と共に次の店に行こうとした時だった、近場の路地裏から

なにやら猫の鳴き声が。

 

哲也「なんだ、野良猫か?」

 

鈴奈「猫・・・・・・?」

 

鈴奈は進めようとしていた足を止め、路地裏へと足を運んだ。

 

そして、路地裏にいた猫を見つけると、しゃがんでその猫を撫で始めた。

 

鈴奈「よしよし♪」

 

「にゃー?」

 

哲也「なんだ?、お前猫が好きなのか?」

 

鈴奈「そうだ♪この可愛げな相貌がたまらないだろう♪よーしよし♪」

 

「にゃー♪」

 

哲也「大分人馴れしてる猫だな、飼い猫か?」

 

鈴奈「そんなの関係ないさ♪可愛いなお前は~♪」

 

猫を撫でてる鈴奈の顔は力が抜け、猫が可愛いと言っている鈴奈が可愛いとも言えるような表情をしていた。

 

哲也「・・・・・・お前もそういう顔出来んだな、鈴奈。」

 

鈴奈「む、どういう意味だ。」

 

哲也「そのまんまだよ、にしても、やっぱ今日は風強いなぁ・・・」

 

俺は季節の変わり目の暖かな風を猫を愛でる鈴奈を見ながら感じ取っていると、その風は唐突に俺達を襲った。

 

そして、その風は鈴奈のスカートを捲り上げたのだった。

 

ふわっとめくれたスカート、そして見えるのは3度目となる鈴奈のパンツだった。

 

哲也「んなっ!?」

 

鈴奈「っ!?」

 

「にゃ?」

 

・・・・・・唐突な静寂が俺らを襲う、先に口火を切ったのは鈴奈だった。

 

鈴奈「・・・・・・このドスケベ!!!!何故いつも君といるとぱ、パンツを見られるんだ!!!!!!!!」

 

哲也「知るか!!!!!!!!だったらスパッツ履けっての!!!!!!!!」

 

鈴奈「僕は行動的だから蒸れるんだ!!!!!」

 

哲也「だぁかぁらぁ知るかぁ!!!!!!!!」

 

鈴奈「罪滅ぼしの罰なのにまた罪を・・・・・・こうなったらここで性根を叩き直して!!!!」

 

哲也「っ!?馬鹿!ここ狭っ・・・」

 

鈴奈は俺に飛び蹴りを仕掛けてきた、避けようと俺は1歩下がったが、後に資材っぽいものがありそれにぶつかって体勢が崩れた。

 

哲也「っ!?」

 

鈴奈「ちょ、まっ・・・!」

 

俺が体制を崩したのもあり、飛び蹴りを仕掛けてた鈴奈も体制が崩れ、俺の上に落ちてきた。

 

哲也「いっつつ・・・・・・」

 

鈴奈「な、何故こんな目に・・・・・・」

 

哲也「ま、全く・・・」

 

俺は下げてた顔を上げると、俺の顔は柔らかいなにかに包まれた。

 

哲也「?」

 

俺は何か分からずその物体を両手で触ってみた。

 

鈴奈「ひゃん!?」

 

鈴奈のこの声・・・この感じ・・・・・・そして柔らかくも布の感触がある・・・

 

これ・・・・・・多分鈴奈のお尻だよな?

 

哲也「・・・・・・・・・ふぉふぇん・・・・・・・・・」

 

鈴奈「・・・・・・いい加減にしろ哲也ぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

 

鈴奈はそう言って立ち上がると、俺の顔を蹴ろうとしてきた。

 

哲也「ごめんってぇ!?」

 

俺はその蹴りを避けると、鈴奈は顔を真っ赤にし、涙目になりながらまた襲いかかってきた。

 

鈴奈「うるさいうるさいうるさい!!!!もうお嫁に行けないじゃないか!!!!胸を揉まれ、下着姿を見られ!あろう事かお尻まで触られるなんて・・・・・・!!!!」

 

哲也「ええっと・・・・・・すまん・・・・・・」

 

鈴奈「はぁ・・・・・・もういい、君がラッキースケベ体質だと言うのはよぉく分かったよ。」

 

哲也「わ、分かってくれて何よりです。」

 

鈴奈「・・・・・・良いかい、木綿季に免じて許すが、君がもっとゴミ屑のような奴だったら僕が叩き潰してるということを覚えておくがいいよ。」

 

哲也「はい・・・」

 

鈴奈「・・・・・・行くよ、哲也。」

 

哲也「ほっ・・・良かった・・・・・・」

 

鈴奈「・・・・・・見られたのがまだ君で助かるよ・・・・・・」

 

俺には何を言ったかは分からんが、鈴奈は溜め息混じりにそう言った。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後鈴奈の奴隷体験から解放され、俺は家に帰っていた。

 

そして、今現在は夕食の時間なのだが・・・・・・

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

木綿季「どうしたの?早く食べなよ~」

 

哲也「お、お前なぁ・・・・・・こんなの飯か!?」

 

今俺の前に置かれてるのは生のピーマン、しかもまるまる。

 

木綿季「いやぁお仕置きに哲也の嫌いな物物晩御飯にしてやるって思ったけど哲也の嫌いなものが分かんないから適当にピーマンかなぁと。」

 

哲也「お、お仕置きがこれってお前なぁ・・・!」

 

木綿季「とにかく哲也の浮気癖を治すためです!反省して!!!!」

 

哲也「うぅ・・・あれは事故なのに・・・」

 

結局、今日はサラダだけを食べて晩飯は終わった。

 

そしてその後・・・・・・

 

木綿季「ねぇね!負けたら服を脱いでく形式でゲームしよ!」

 

哲也「?なんだそりゃ。」

 

木綿季「だから、ゲームして負けたら服を脱いでくの、簡単でしょ?」

 

哲也「・・・・・・お前やっぱ露出狂なんじゃ・・・・・・」

 

木綿季「ちがぁう!!!!こうすればカップル間の中も良くなるって本に書いてあったの!」

 

哲也「なんじゃその本は・・・まぁ良いか、物は試しだ、やろうか。」

 

木綿季「わーい!負けないからね!」

 

哲也「俺もやるからには勝たせてもらうぞ!」

 

と、そんな訳で木綿季とゲームタイム、全く、俺も変わったもんだ、SAOやる前はまさかパワプロ以外のゲームをあろう事か彼女とやってるなんてな。

 

今日やるのは木綿季のリクエストで棒会社のキャラクターが総出演してるあのゲームシリーズ。

 

木綿季「よぉし!ボクが勝つもんねー!」

 

哲也「後で素っ裸になっても吠え面かくなよ!」

 

と、そんな訳で俺と木綿季の戦いが始まった。

 

木綿季「そりゃ!」

 

哲也「よっ!」

 

木綿季「まだまだ!」

 

哲也「貰い!」

 

木綿季「あっ!?」

 

このゲームは相手のHPを減らせば勝ち、初戦は俺の勝ちで終わった。

 

哲也「へへへ♪さぁ、どこを脱ぐんだ?」

 

木綿季「むぅ~・・・じゃあまず靴下!」

 

そう言って木綿季は履いていた靴下を脱いだ。

 

哲也「うわっ!?セコい!」

 

木綿季「へへ~♪一応脱げるものだもんね~♪」

 

哲也「ち、ちくしょう・・・俺なんてシャツとハーパンとパンツだけなのに・・・」

 

木綿季「ボクは後洋服にブラにハーフパンツにパンツがあるからまだまだ余裕だよ~♪」

 

哲也「ま、まぁ要は勝ちゃ良いんだよ勝てば・・・・・・」

 

~数分後~

 

木綿季「あぅぅ・・・/////」

 

現在、俺の1敗と木綿季の3敗、木綿季はあと1回負ければ全裸だ。

 

哲也「ほら、早くどっちが脱げよ~」

 

木綿季はもうブラとパンツだけの状態、俺はどっちを脱ぐか楽しみにしている。

 

下でもいいし、上でもいいし、さぁ、どっちだ!?

 

木綿季「あ、あの・・・恥ずかしいから次負けたらこの2つ脱ぐからこのままでいい・・・?」

 

哲也「ぬおっ、そう来たか・・・まぁ良いぜ、俺がまた負かしてやる!」

 

木綿季「つ、次こそは・・・!」

 

てなわけで迎えた木綿季の全裸がかかった試合、俺と木綿季は始まりから膠着状態が続いていたが、木綿季の凡ミスで俺の勝利に。

 

木綿季「あぅ・・・/////」

 

哲也「ど、どうした?お前があんな凡ミスするなんて。」

 

木綿季「だ、だって恥ずかしくて・・・/////」

 

哲也「まぁ、何はともあれ、さっさと脱いでもらおうか!」

 

木綿季「うぅ・・・や、やっぱし裸は無し・・・」

 

哲也「ふーん、木綿季はルールを平気で破るような悪い女の子だったのか~嫌だな~そんな女の子と付き合うなんてな~」

 

木綿季「わ、分かったよぉ・・・」

 

顔が真っ赤な木綿季は恥じらいながらも、上下の下着を脱ぎ、俺の前で裸になった、でも木綿季は手で恥ずかしい部分を隠していた。

 

木綿季「うぅ~・・・恥ずかしいよぉ~・・・/////」

 

哲也「こら、隠してたら意味無いじゃん。」

 

木綿季「そこは勘弁してよ~!」

 

哲也「まぁそこは勘弁してやるか、おいで木綿季。」

 

俺は両手を広げ、木綿季を待ち構えた。木綿季は俺の元まで来て抱きついてきた。

 

木綿季「はぁ・・・落ち着く・・・」

 

哲也「ん~木綿季の肌の感覚~♪」

 

俺は木綿季を抱きしめながら寝転がった、俺が下で木綿季が上の感じで。

 

哲也「はぁ~極楽極楽♡」

 

俺はそう言いながら人差し指で木綿季のお尻をなぞった、木綿季は可愛らしい声を上げ少しピクンっとした。

 

木綿季「むぅ~!エッチ!」

 

哲也「木綿季だから触るんだよ~♪」

 

木綿季「じゃあボクだって!」

 

そう言って木綿季はもぞもぞと動くと、木綿季の胸に俺の顔を埋ませてした。

 

哲也「むぐぅ・・・」

 

木綿季「ふふふ~♪息でないでしょ~♪」

 

木綿季はこぶりの胸でいかに俺を落とせるかを心得てる、だからこんなことは日常茶飯事だ、だけども今は木綿季も裸、俺だって攻められる。

 

俺は木綿季のお尻を鷲掴みした。

 

木綿季「んにやぁ!?/////」

 

木綿季は飛び跳ねて俺の腹部辺りに飛び乗ってきた、結構な衝撃で腹が地味に痛い。

 

哲也「へへ♪やっぱ初めてのことには弱いなお前は♪」

 

木綿季「むぅ!ボクを舐めるな!」

 

哲也「いつもなめてくんのはどっちだよ。」

 

木綿季「そっちじゃない!」

 

哲也「ふふふ♪可愛いなお前は♪んじゃ風呂入るか木綿季。」

 

木綿季「さんせー!」

 

とまぁ裸の木綿季とイチャイチャして、風呂に入る。

 

風呂ではいつものようにイチャつく。

 

哲也「木綿季~♪」

 

木綿季「哲也~♪」

 

俺らは互いの顔を見合わせ、身体を触りあった、と言ってもやらしいとこは触らずに脇腹や背中辺りをなぞる様に触った。

 

哲也「お前の背中はすべすべだな~♪」

 

木綿季「哲也の身体はガッチリしてて逞しいね~♪」

 

とまぁこんな感じのやり取りを湯船に浸かりながら30分はやった。

 

その後は木綿季のドライヤータイム。

 

哲也「よし、んじゃやるぞ。」

 

木綿季「はーい♪」

 

俺はドライヤーを使い、木綿季の髪を乾かし始めたのだが、木綿季が俺の身体にまとわりついているのでなかなか難しい。

 

哲也「こぉら、あんましくっつくな。」

 

木綿季「やっ♪」

 

木綿季は俺の胴体に抱きつき、頬をスリスリしている、うん、可愛いんだが乾かすのがね。

 

哲也「ったく、仕方ないやつだな。」

 

時間がかかるのは承知だが俺は木綿季は甘えさせ続け、15分くらいでドライヤーは終わった。

 

んで、今日の終わりの為の歯磨きタイム、今日は不運なことも起きてないしすぐに終わらせ、寝るために布団に入る。

 

木綿季「早く寝ようよ~!」

 

哲也「はいはい、ほら、おいで。」

 

木綿季「うん!」

 

俺は近寄ってきた木綿季を抱きしめてあげた、木綿季は声を漏らし心地よさそうにしている。

 

木綿季「~♪」

 

哲也「んじゃ寝るか。」

 

木綿季「うん!お休み!」

 

哲也「お休み木綿季。」

 

俺は木綿季を抱きしめたまま、眠りについた。

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「・・・・・・うぅん・・・・・・♪」

 

「・・・・・・ったく、幸せそーに眠りやがって、ったく。」

 

今日の幸せを噛み締めるように眠る元に現れたのは飛鳥だった。

 

飛鳥「おい、哲也、久しぶり、起きろ~」

 

哲也「うぅ・・・?マシュマロ・・・」

 

そう言って哲也は飛鳥の胸に手を伸ばした。

 

飛鳥「なっ!?/////」

 

哲也「美味しそうなマシュマロだぁ・・・」

 

寝ぼけてる哲也が飛鳥の存在が分からずに、マシュマロと勘違いしてる飛鳥の胸を揉み続けた。

 

飛鳥「こ、こいつ・・・!」

 

哲也「いただきまー・・・」

 

飛鳥「っ!?それは駄目ェ!?」

 

飛鳥は自分の胸を哲也に食べられる寸前で哲也を叩き、無理やりに起こした。

 

哲也「んな!?なんだ!?って飛鳥!?」

 

飛鳥「この野郎!何がいただきますだ!私の胸はそう簡単にやるか!」

 

哲也「へ?胸?」

 

飛鳥「まぁ寝ぼけてたからまだ許すけど・・・・・・わざとやってたら殺すからな・・・」

 

哲也「は、はい・・・」

 

何が何だか分からないけども、飛鳥の目線が殺気を帯びてたからとりあえず謝った。

 

飛鳥「さて、今日はお前の行動に喝を入れに来たぞ!」

 

哲也「喝?」

 

飛鳥「そうだ!なんだ今日の腑抜けたお前は!!!!色んな女に手ぇだしやがって!!!!」

 

哲也「えぇ!?あれ俺のせい!?」

 

飛鳥「・・・・・・まぁお前のせいでないやつもあるにはあるが・・・・・・とにかく!このままじゃお前の浮気性は加速する!!」

 

哲也「誰が浮気性じゃ!」

 

飛鳥「黙れこのスケベ男!!良いか!女心も分からず好きなことをしてると・・・・・・・・・ん?」

 

説教をしていた飛鳥がいきなり話すのを止めると、少し微笑んでいた。

 

哲也「ど、どうした?」

 

飛鳥「・・・・・・しょうがない、今日の説教は止めだ、さっさと現実に戻りな。」

 

哲也「どういう事だよ、いきなり。」

 

飛鳥「良いからさっさと行け!ほら!」

 

そう言って飛鳥は背中を押して俺を現実世界へと戻してくれた。

 

飛鳥「ったく、彼女を心配させんなよ、哲也。」

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

飛鳥から元の世界に戻された俺は、下半身の寒気ですぐさま目が覚めた。

 

哲也「うぅん・・・飛鳥のやつ何を・・・・・・って・・・・・・・・・」

 

俺は起きて下半身の方に目を通すと、今まさに俺のパンツを脱がそうとしてる木綿季がそこにいた。

 

哲也「・・・・・・何してんのお前・・・・・・」

 

木綿季「っ!?」

 

木綿季はパンツに伸ばしてた手を引っ込めて、わざとらしく顔を逸らし吹けてない口笛を吹きながら『なんのこと?』みたいな顔をしていた。

 

哲也「・・・・・・いや、怒らないから言ってよ、何してたのか。」

 

木綿季「ぼ、ボクは何もしてないもんね~・・・」

 

哲也「普段寝込みを襲わないお前がパンツに手を伸ばしたのにか?」

 

木綿季「っ・・・・・・」

 

木綿季の横顔には一滴の汗が流れた、絶対になにかあるんだろうからこその汗だろう。

 

木綿季「・・・・・・怒らない・・・・・・?」

 

哲也「怒らない。」

 

木綿季「絶対?」

 

哲也「絶対。」

 

俺が真剣な眼差しで木綿季を見つめると、観念したって言うか、俺に事の発端を言い始めた。

 

木綿季「あ・・・あのね・・・昨日・・・哲也のアソコに打球が直撃した時、赤ちゃんできないかもって言ってたでしょ・・・?」

 

哲也「あぁ、言ったなそんなこと。」

 

木綿季「だ、だから・・・昨日の夜哲也がちゃんと精子を出せるかどうかを確認したの・・・・・・そ、それでね・・・・・・ま、またしたいなぁって思って・・・・・・/////」

 

哲也「・・・・・・・・・へ?」

 

俺は木綿季の言ってる意味が理解出来なかった、いや、正しくは理解は出来たんだが木綿季の口から出てくる言葉じゃないと言う所で俺の理解を捻じ曲げた。

 

木綿季「・・・・・・引いたよね・・・・・・?」

 

哲也「え?」

 

木綿季「・・・・・・SAOの時、あれだけ男の子がエッチが好きな理由が分からないって言ったくせに、寝込みを襲うなんて・・・・・・ボク哲也の彼女失格だよね・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・ぷっ!ははははは!!!!」

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

俺は木綿季の発言に笑って見せたが、木綿季は多分俺の笑いを『その通り』と言う解釈で捉えたんだろう、ったく、やっぱし頭良いんだけどどっか抜けてんだよな木綿季は。

 

哲也「馬鹿だな~お前も、んな彼女失格なんて俺が言うと思うか?」

 

木綿季「へ・・・・・・?」

 

哲也「確かにお前はSAOの時そう言ってた、けどな?人間心境なんてその時その時でいくらでも変わるもんだろ?現に俺だってSAOやり始めた頃なんてお前と付き合うなんて微塵も思ってなかった、けど今はこうしてお前と毎日ラブラブに暮らしてる、それは俺の心境の変化があったからだろ?」

 

木綿季「・・・・・・確かに・・・・・・」

 

哲也「だろ?だから、お前が別にそういった事が好きになったって俺は引きはしねぇさ、寧ろ嬉しいし。」

 

俺はそう言って木綿季を撫でた。

 

木綿季「哲也・・・ありがとね・・・」

 

そう言って木綿季は微笑んだ、そうそう、お前は笑ってるのが1番だよ。

 

哲也「・・・・・・まぁ・・・・・・寝込みを襲われたのは驚いたけどもな・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・じゃ!じゃあさ!」

 

そう言って木綿季は俺の腹部辺りに乗っかって来た。

 

哲也「ん?」

 

木綿季「あのさ!い、今からボクが哲也の事ご奉仕してあげる!」

 

突然の事だった、突然言われたとに俺は最初余り反応出来なかったが少し経ってからようやく言葉の重大さを理解した。

 

哲也「・・・・・・構わねぇけど、木綿季に出来るのかな?」

 

俺は笑顔混じりにそう言った、すると木綿季も自信げにこう続けた。

 

木綿季「昨日だって哲也のこと気持ちよくさせたれたもんね!!!!」

 

哲也「・・・・・・んじゃ、お手並み拝見と行こうか?」

 

木綿季「・・・・・・じゃ、じゃあ、ボク頑張るからね・・・・・・/////」

 

こうして、俺は初めて木綿季に襲われたのだった。

 

~数十分後~

 

木綿季「えへへ~♡」

 

木綿季に襲われてから数十分後、木綿季が頑張ってる間俺も木綿季に手を出し、互いに果てを迎え、今は普通にイチャイチャしている。

 

無論と言うか、行為の最中に邪魔だったので服を脱いでそのまんまだから、俺達は裸の状態だ。

 

哲也「全く、まさかお前があんなに上手いとはね、恐れ入ったよ。」

 

木綿季「練習してたかいがあったよ~♪」

 

哲也「練習?」

 

木綿季「そっ♪里香に『いつかのために練習はしときなさい!』って言われてたから密かに色々と研究してたんだ~♪」

 

里香、ありがとう、おかげで俺今めちゃくちゃ幸せです。

 

哲也「そっか、流石は木綿季だな。」

 

木綿季「で、でも哲也も手を出すなんて聞いてないよ!ボクビックリしたんだから!」

 

哲也「だって、木綿季見てたらつい・・・」

 

木綿季「・・・・・・気持ちよかったから良いけど・・・・・・/////」

 

哲也「ふふ♪素直で可愛いなお前は♪」

 

俺は木綿季を抱きしめながらそう言った、木綿季も声を漏らし心地よさそうにしてる。

 

木綿季「これでボク達いつでも一線超えれるね♪」

 

哲也「・・・・・・そういやさ、ずっと疑問だったんだが・・・」

 

木綿季「何?」

 

哲也「まぁこれから先俺とお前の赤ちゃんが出来るとする、勿論女の子だったら『ユキ』って名前にするが、男の子だったらどうするんだ?男の子でユキってのも・・・」

 

木綿季「ふっふっふっ!そこは心配無用!ボクがちゃーんと考えてるんだ♪」

 

哲也「へ?そうなの?」

 

木綿季「うん!男の子が産まれた場合の名前は、『優也』って名前にするの!!」

 

哲也「優也?何か理由があるのか?」

 

木綿季「うん!まず、『優』って部分がボクの『木綿』で、『也』の部分が哲也の『也』の箇所をとって、この名前にしたの!」

 

哲也「はぁ~成程ね。」

 

木綿季「あ!それだけじゃないよ!?優也には、哲也見たいに優しくして、思いやりのある男の子になって欲しいな~って思ってね!だから、『優しい』の漢字を使った優也なんだよ!」

 

哲也「おぉ、そりゃ期待大の男の子になるな、よぉし!男が産まれてきた時は覚悟しとけよ!俺がビシバシ愛情注ぎ込んで立派な男にさせてやるからな!」

 

木綿季「ふふふ♪期待してるね♪あなた♡」

 

哲也「勿論!そんじゃあさ、ユキの漢字、俺が決めていいか?」

 

木綿季「ユキ?何か案があるの?」

 

哲也「あぁ、ユキの漢字には、あの『雪』を使おうと思うんだ。」

 

木綿季「雪を?どうして?」

 

哲也「雪ってさ、寒い中で降ると、なんだか寒さを忘れて感動して、嬉しくなるだろ?」

 

木綿季「うん、そうだね。」

 

哲也「だから、雪も皆を感動させて、喜ばせられるような女の子になって欲しいんだ。」

 

木綿季「うんうん!凄くいい理由だね!!!!これはもう文句言えないよ!!」

 

哲也「へへっ♪楽しみだな、結婚して、俺らの赤ちゃんが産まれる時が。」

 

木綿季「そ、その時は・・・不束者ですがよろしくお願いします・・・・・・/////」

 

哲也「おう、頼むよ木綿季。」

 

俺は木綿季のことを撫でてあげた。

 

木綿季「~♪」

 

哲也「さて、そろそろ寝るか?」

 

木綿季「そうだね、夜更かしはお肌の敵なんだから!」

 

哲也「流石、乙女は一味違うな。」

 

木綿季「えっへん!」

 

哲也「んじゃ電気消すぞ。」

 

木綿季「あ・・・ええっと・・・服は・・・」

 

哲也「別に、裸のまんまで良いだろ、今更恥じらいもねぇだろ?」

 

木綿季「・・・・・・それもそうだね!それじゃあお休み哲也!」

 

哲也「お休み、木綿季。」

 

俺はリモコンで電気を消して、木綿季のことを抱きしめたまま眠りについた。

 

こうして、また俺と木綿季の硬い愛情が育まれたのであった。




あの有名なラッキースケベで知られる漫画の主人公程では無いにしろ、それなりのラッキースケベを経験し、更に更にまたまた木綿季との愛を深められた哲也。

前回の不運が嘘のようなこの幸運、きっとラッキースケベの神が舞い降りたんですね。

ところで、ラッキースケベと言う言葉って、いつどのように生まれたか知ってますか?

実はこのラッキースケベ、ガンダムSEEDDestinyに登場する主人公、シン・アスカがある女の子の胸を事故で揉んだ際に、あるキャラに『このラッキースケベ!』と言われたのが始まりだと言われています。

私自身この言葉はToLOVEるで生まれたものだと思いましたが、まさかのガンダムと言うことでビックリしましたね、まぁ何でもかんでもエロ=ToLOVEると思うのはもう時代が古いですかね・・・

さて!そんなこんやで次回は恐らく小ネタ集かな?次の小ネタ集は色々な作品のネタやキャラが集結!貴方の好きなネタやキャラは出るかな?

恐らく次回も多少は遅れると思います!また今回のような亀更新の恐れもありますのでどうぞ、首を長くしてお待ちくださいませ。

それでは次回もお楽しみに!


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Part99 短編集~いろんな小ネタ~

すいません!諸事情でまた遅れてしまいした!

今回は前回言った通り小ネタ集です!と言っても結構マニアックな物が多めとなっております、なので今回は箸休め程度に収めておいてください。

ではどうぞ!


その1『哲也がヤンデレの攻略法を知りたいようです。』

 

ある日、新井の家で遊んでいた哲也と翔は、新井のしょうもない女の子に対する愚痴に付き合っていた。

 

新井「どいつもこいつも哲也哲也哲也ってよぉ・・・!そりゃこんだけ顔も良くて性格も良くて挙句の果てにはSAO終わらせた英雄ともありゃモテるだろうよ!」

 

哲也「ま、まぁまぁ・・・」

 

翔「まぁこいつがモテてたのは前からだからな、気にするな新井。」

 

新井「気にするわ!」

 

哲也「でも俺だって苦労するんだぜ?特に木綿季は俺が他の女の子と仲良さそうにしてるとすぐに浮気だって言って怒ってくるんだよ・・・」

 

新井「いいじゃねぇかよ!嫉妬深くて!」

 

哲也「でもよぉ・・・行き過ぎてアイツヤンデレ気質なんだよねぇ・・・」

 

新井「や、ヤンデレ?」

 

翔「殺されかけたこと多数の模様。」

 

新井「ええっ!?」

 

哲也「あーあ、ヤンデレの攻略方法知りてぇぜ。」

 

新井「ゆ、木綿季ちゃんがヤンデレかどうかはさておき、ヤンデレの攻略方なら良いもんがあるぜ!」

 

哲也「えっ!?本気!?」

 

新井「おう!これだ!」

 

そう言って新井が机から出したのは1本のゲームカセットと携帯ゲーム機だった。

 

哲也「なんだ、TSPじゃん、古いもん持ってんな~」

 

翔「んで?そっちのゲームは?」

 

新井「このゲームは『ドキドキメモリーズ』って言う所謂恋愛ゲームだ!」

 

哲也「れ、恋愛ゲーム?何でそれがヤンデレの攻略方に繋がるんだよ。」

 

新井「実はよ、このゲームに1人ヤンデレになる女の子がいるんだよ、俺も1度やってみたんだが、可愛い分には可愛いんだが、そりゃ怖い怖いって・・・」

 

哲也「ふぅん、なるほどね~」

 

翔「でもゲームと現実じゃ流石に・・・」

 

新井「チッチッチ!このゲームを舐めるなよ!このゲームをやって初彼女をゲットしたと言う人も多い!・・・・・・らしい。」

 

哲也「らしいなのかよ、まぁ物は試しだ、やってみっか。」

 

新井「よっしゃ!そんじゃこれ貸してやるから家でじっくりやれ!あ、その女の子を攻略するにはちょいと面倒な作業があるからそれは俺がお前にRAINでその方法送っとくから、それが終わり次第お前にとっての授業開始だ!」

 

哲也「ふーん、所でこのゲームなんで持ってんの?」

 

新井「んなの決まってんだろ!彼女欲しさに買っちまったんだよ・・・・・・」

 

翔「・・・・・・惨めだな・・・・・・」

 

新井「・・・・・・ぐすんっ。」

 

哲也「ま、とりあえず少しでもヤンデレの攻略方が分かりゃ儲けもんだ、帰ってからやってみるか。」

 

~哲也帰宅後~

 

哲也「さて、新井から言われた作業も終わったし、早速デートを・・・・・・・・・」

 

新井曰く、このゲームは高校3年間で色々なヒロインがいる中で1人の女の子を狙い、その子をデートに誘い、的確に好感度をあげていき、

3年の卒業時にその子から告白されると見事ゲームクリアらしい、でも1人の女の子ばかりデートを誘ってばかりいると、他の女の子が傷ついてしまうらしく、それをケアする為にその子をデートに誘わなければ行けないと、一筋縄では行かないゲームらしい、まぁこの新井メモを見て攻略してれば良いだらう。

 

~数十分後~

 

哲也「ふーん、幼馴染なんだな子のことは。」

 

新井メモ通り作業を進め、俺は髪を後に結んだ髪型の女の子を攻略する為、デートを進めていった、進めていくと色々な情報が分かっていく、これからどうヤンデレになるんだろうか・・・

 

~数時間後~

 

哲也「ぬおっ!?いきなり雰囲気が変わった!?こ、これがヤンデレ状態なのか!?」

 

その子とデートを重ねてると、突然髪を下ろし、なんか暗くなったかのような容姿になった、これにはビックリ、これが新井の言うヤンデレ状態なのか?

 

哲也「ま、まぁとりあえず引き続きプレイしよう・・・」

 

俺はその後、ヤンデレヒロイン以外の子が傷つついたから、それをケアの為のデートをゲーム内で行った、すると・・・

 

哲也「っ!?な、なんだ!?」

 

ゲームの画面に出てきたのは、そのヤンデレ化したヒロインではなく、不気味なうさぎの人形、その人形は片目がリボンで、片手には鉄パイプ、そして『行けないんだ~・・・』『寂しいよ~・・・』『きゃははは!』『セニョール!!』他、暴力的な言葉まで使ってくる始末、挙句の果てには恋愛ゲームなのにそのうさぎと戦闘をする事に。

 

哲也「せ、戦闘!?」

 

しかもこのうさぎ、めちゃくちゃに強い、と言ってもこのゲームの主人公自体格闘技とか剣技とか持ってる訳では無いので強い訳では無いが、このうさぎ人形は化け物のような攻撃をしてきて、主人公はほぼ一撃死だ。

 

哲也「て言うか待て!何で恋愛ゲームなのにうさぎだとか戦闘だとか・・・・・・ん?ま、まてよ・・・・・・?これってつまり・・・・・・」

 

まず最初に説明しよう、このうさぎ人形は俺が攻略しようとしてる幼馴染のお気に入りの人形で、いつも鞄などに付いている。

 

そして、今まさにその幼馴染は例えるなら闇期のような状態、そしてこのうさぎは俺が他の女の子とデートした際に現れ、化身がごとく俺に『他の女とデートするとこうなるぜ?』と言うがために出現したと言ってもいいだろう。

 

つまりだ、このうさぎ人形は、まさにヤンデレ化したヒロインの化身で、ヒロインの代わりに俺のことを始末してくるって事だな。

 

哲也「うーん・・・と言っても他の女の子ともデートはせにゃならんしな・・・」

 

~そして数十分後~

 

哲也「おぉ!?ヤンデレ期も終わりか!?」

 

ヤンデレ化した女の子とデートを重ねるにつれ、どうやらその子がそうなった原因は主人公のとてつもない鈍感さが原因らしい、しかし、その主人公がその子との昔の思い出をしみじみ語ると、次の日にはまた髪を後ろに結び、頬を赤らめた女の子が登場した。

 

哲也「つ、つまりはだ!!ヤンデレ化した時には、昔の記憶を語れば元に戻る!そういう事だな!?ありがとう新井!!まさかの奇跡的発見!!」

 

そして、その後も俺はそのゲームをプレイし続け、ゲーム内でのデートで海に行くことに。

 

そしてそのデートでは、恥ずかしながらも可愛らしい水着を披露する女の子のイラストが。

 

哲也「まさかヤンデレ化した後にこれとは・・・可愛いってのも分かるかも・・・・・・さて、一旦トイレ行こっと。」

 

俺はゲームを置いて、トイレに向かった、そしてその選択がまずかったのだ。

 

木綿季「・・・・・・ずーっと同じゲームばっかりして、哲也にしては珍しいけど何してるのかな?」

 

そう、哲也のゲームの熱中さを気になってた木綿季は哲也がどんなゲームをプレイしてたのかが気になり、覗こうとしてたのだが、一向に覗けるチャンスが来ずに、今ようやく来たところだったのだ。

 

木綿季「どれどれ・・・・・・・・・!?み、水着の女・・・・・・の子?」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

~数分後~

 

哲也「さて、続きを・・・・・・あれ?TSPが無い?」

 

木綿季「てーつーやー・・・・・・!!!!!!」

 

哲也「っ!?」

 

俺は木綿季の声のする方を向いた、すると、髪を逆立て、先程のイラストが映し出されたTSPを手に持った木綿季がそこにはいた。

 

木綿季「これどういう事?遂にはゲームの女の子にまで手を出したの?」

 

哲也「っ!?」

 

なんてこったい!ヤンデレ状態かよ!!い、いや!俺はヤンデレの攻略法を知ったんだ!この知識さえあれば・・・!

 

哲也「あーえっとだな!木綿季!俺と木綿季が出会った時のこと、覚えてるよな!?」

 

木綿季「ふぇ?ボクと哲也?そりゃもちろん!」

 

おぉ!?髪が元通りになったし、声の感じも可愛い木綿季だ!こ、これは作戦成功か!?

 

木綿季「で?それとこれとは話違うよね?なに話し逸らしてんの?」

 

哲也「えぇ!?」

 

な、何で!?今元通りになったのに!?

 

哲也「な、なら木綿季!今度は・・・」

 

木綿季「今度も次も無い!!」

 

木綿季はそう言って片手で持ったTSPを粉々に粉砕した。

 

哲也「ひぃ!?」

 

木綿季「いい加減にしてよ哲也、そろそろボクの堪忍袋の緒もブチ切れちゃうよ?」

 

哲也「ご、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!」

 

木綿季「・・・・・・やっぱ許さない。」

 

哲也「なんでぇ!?」

 

その後、俺はヤンデレ化した木綿季にボコボコにされたのだった。

 

木綿季「きゃはははは!!ちょっとは懲りたかい?セニョール!」

 

その2『身の程をわきまえよ。』

 

ある日、ALO内でのイベントで、黒い鎧を纏った騎士と戦うイベントクエストが期間限定で発生したので、それに挑みに行ったテツヤとユウキ。

 

テツヤ「んで?どんな相手なんだ?」

 

ユウキ「なんでも、めちゃくちゃに強いらしいよ?キリトもアスナも負けちゃったみたい。」

 

テツヤ「そ、そんな強いのかよ!?こりゃ張り切らなきゃな。」

 

ユウキ「だね!」

 

~クエスト開場~

 

クエストの場となるのはどうやら中世の城っぽいとこだった。

 

テツヤ「な、なんか禍々しい城だな・・・」

 

ユウキ「だね・・・ちょっと怖い・・・」

 

テツヤ「ま、まぁオドオドしてても始まらねぇ!行くぞユウキ!」

 

ユウキ「おぉー!」

 

俺とユウキは意を決して城の扉を開けた、扉を開けたその瞬間から不気味な雰囲気のBGMが流れ出し、俺らの目の前には直立不動の漆黒の鎧を纏った騎士が。

 

・・・・・・そうだな、漆黒の騎士とでも言うべきか?

 

「・・・・・・貴公らか、この私に勝負を挑むと言う愚か者は。」

 

テツヤ「お、おう!いざ尋常に勝負!」

 

ユウキ「勝負!」

 

「・・・・・・良いだろう、かかってくるがいい、まずは貴公の剣技を見せてもらおう。」

 

テツヤ「そんなこと言っておいて、後で泣いても知らねぇぞ!」

 

俺は1人で先に攻撃を仕掛け、一撃を食らわせた。

 

確かな手応えだった、けれど俺の目の前のウィンドウに現れたのは『No DAMAGE』の文字だった。

 

テツヤ「ゑ?」

 

「動きは悪くない。・・・・・・惜しむらくは、武器の貧相さか。」

 

テツヤ「ちょ、ちょっと待てよ!?ノーダメージ!?」

 

ユウキ「舐めすぎだよテツヤ!ボクだって!!」

 

あっけに取られた俺を置いて、ユウキも攻撃を仕掛けたが 結果はノーダメージ。

 

ユウキ「ふぇ?」

 

「・・・・・・貴公らの動き、悪いものではない。だが、やはり悪いのは武器という事か。」

 

テツヤ「ど、どういうことだよ!?教えろ!」

 

「・・・この鎧は女神の祝福を与えられしもの・・・・・・よって、これに傷をおわせられるのもまた 女神の祝福を与えられし武器のみ。」

 

テツヤ「め、女神?良くはわかんねぇけど・・・・・・これならどうだ!!!!卍解!!」

 

俺は卍解の構えを取り、卍解をした。

 

ユウキ「よっ!待ってました!」

 

「む・・・」

 

テツヤ「天鎖斬月、こいつが女神の祝福を与えられた武器かどうかは知らねぇが、立派な伝説級の1本だ!こいつなら!!」

 

俺は天鎖斬月でもう一度攻撃を仕掛けた、いつもの素早い連撃に、フィナーレに月牙天衝を加えた豪華な連撃。

 

当然、ダメージ入っただろと思ったが、またしても合われたのはウィンドウの『NO DAMAGE』の文字。

 

テツヤ「あぁ!?」

 

「・・・・・・少しでも期待した私が馬鹿だったか、私も貴公の武器がどれほどの物かは分からない、ただ自分の身分、力も分からずに私に挑むにはまだ程遠いだろう、身の程をわきまえよ。」

 

テツヤ「う、嘘やん・・・」

 

「では、参る。」

 

俺は敵の余りにも強さに呆然し、突っ立ったままになった。そして遂に漆黒の騎士は行動を取ってきた。

 

俺の前に立ち、手に持つ剣を高くあげ、一振り、二振り回し、俺に剣を振り下ろした。

 

まぁかなりのダメージは覚悟してたが、まさか桁違いのダメージで俺のHPは尽きることに。

 

テツヤ「勝てるかこんなm・・・」

 

俺の言葉は最後まで言えることが出来ず、リメインライト化した。

 

ユウキ「あわわわ・・・・・・」

 

ユウキは涙目になりながら、呆然とリメインライト化したテツヤを見ている。

 

「・・・・・・もう貴公には戦意もないだろう、私に戦う気のない女を斬らせるな。」

 

ユウキ「ご、ごめんなさい~!!!!!!!!」

 

ユウキはリメインライトテツヤを抱き抱え、急いで城から脱出したのだった。

 

「・・・・・・画面の前の貴公らも、身の程をわきまえた行動をせよ。」

 

その3 『女性キャッチャー』

 

平日のある日のこと、簡単な球場のある公園にて、学校終わりの哲也と翔は投げ込みに来ていた。

 

哲也「良し、んじゃ早速やってこうぜ。」

 

翔「だな。」

 

俺らは投げ込みのため、早速キャッチボールから入ろうとした。すると、聞き覚えのある声が。

 

「あ!荒波先輩~!」

 

哲也「あ、橘さん、こんにちは。」

 

その声は以前練習試合の後、合同練習を行い連絡先も交換した聖ジャスミンのサイドスローピッチャーの橘みずきちゃんだった。

 

隣にはバッテリーの・・・・・・なんだっけ?

 

翔「聖ちゃん、こんにちは。」

 

聖「こんにちは。」

 

あ、そうそう、六道聖ちゃんだったな・・・・・・ん!?聖ちゃん!?

 

哲也「し、翔がちゃん付け!?」

 

翔「るせぇな、前聖ちゃんによそよそしいから下の名前で構わないって言われたんだよ。」

 

哲也「なるほど・・・」

 

みずき「なら、先輩も橘さんって止めてよ、私よそよそしいの嫌いでさ、みずきで良いよ。」

 

哲也「そう?んじゃみずきちゃんで。」

 

みずき「ま、それでいいかな?」

 

翔「君達も今日は投げ込み?」

 

聖「ここは投げ込みのできる施設と聞いて、学校終わりの買い物ついでによったんだ。」

 

みずき「ま、常に進化するのがみずきちゃん流よ♪」

 

哲也「そっか、丁度2箇所あってよかったね。」

 

翔「・・・・・・なぁ、橘・・・じゃなくて、みずきちゃん。」

 

みずき「あ、翔さん、こんにちは。」

 

翔「良かったら今日は俺に投げてみないか?」

 

哲也「えっ!?ナンパ!?」

 

翔「違ぇわ、捕手としての成長の為に、色々な人の球は受けておきたいんだよ、だからだ。」

 

みずき「ふーん、なるほどね~・・・私の球、取れるの?」

 

翔「取ってみせるさ。」

 

みずき「へぇ、面白いじゃん!じゃあ今日は先輩に投げたげる!良いよね聖!」

 

聖「私も翔さんと同じ考えを持っていた、哲也さん、貴方もそれで構わないか?」

 

哲也「翔の成長になるなら喜んで、俺も翔以外のキャッチャーに受けてもらってみたかったからさ。」

 

翔「交渉成立だな。」

 

哲也「んじゃよろしくね、聖ちゃん。」

 

聖「む、こちらこそ。」

 

と、言うわけで今日の投げ込みは俺と聖ちゃん、翔とみずきちゃんのコンビになった。キャッチボールも一通り終えて、いよいよ投げ込みに。

 

みずき「それじゃあサイン通り投げるんで、先輩のリード、期待してますよ♪気持ちよく投げれなかったらプリン1つお願いしますね♪」

 

翔「分かった。」

 

みずき「え?いいんですか?」

 

翔「そのくらい腹括らなきゃ成長も出来ないし、寧ろ俺がそんな下手なリードをしてるなら、プリンなんて何個でも奢るさ。」

 

みずき「・・・・・・じゃあ、私も先輩に面白いと思えるようなボールを投げなきゃですね♪」

 

哲也「んじゃ聖ちゃん、サインは1ストレート、2カーブ、3フォーク、一応4スライダーで。」

 

聖「む、みずきに教わったスライダーだな、完成度はどのくらいまで?」

 

哲也「まだ実践には使えねぇけど、こういう時に投げとなきゃね、聖ちゃんのリード、楽しみにしてるよ。」

 

聖「了解した。」

 

それぞれ18.44メートルの距離に離れ、投げ込みを開始しようとした時だった。

 

哲也「よし、んじゃ早速・・・・・・っ!?」

 

俺はまず1球目を投げる為、サインを見るのだけども、そのサインってのは大概又のあたりで出される訳なんだけども、聖ちゃんに至っては制服姿で下はスカート状態だから・・・・・・まぁ、要は真っ白なパンツが丸見えなんだよね・・・

 

哲也「・・・・・・タイム・・・・・・」

 

聖「む?」

 

俺が手でタイムマークを作ると、聖ちゃんはマウンドまで駆け寄ってきてくれた。

 

聖「どうした?何かおかしな要求を・・・」

 

哲也「・・・・・・ええっとだね・・・・・・その・・・・・・」

 

聖「言いたいことがあるならはっきり言ってくれないと困る、何があるのだ?」

 

哲也「じゃあ言うけど・・・・・・聖ちゃん、丸見え・・・・・・」

 

聖「丸見え・・・・・・?」

 

哲也「その・・・・・・」

 

聖「っ!理解した、大丈夫だ、ちゃんと履いている。」

 

哲也「そ、そういう事じゃ・・・」

 

聖「そんなことを気にしてたら高みには登れないぞ、小さなことくらい私は気にしない、それじゃあ。」

 

そう言い残して、聖ちゃんは再び定位置に戻っていった。

 

哲也「・・・・・・それもそうだよなぁ・・・・・・しゃあないか・・・・・・」

 

俺はいつも以上に気を引き締めて、聖ちゃんと投げ込みをおこなった、聖ちゃんのリードもあってか、俺はいつも以上にいい感じのボールを投げることが出来た。

 

『哲也の弾道が上がった!』

 

その4『犬?』

 

テツヤ「さぁてと、カノンからのお使いも終わったし、戻るか。」

 

俺はALO内で、カノンからある物の買い出しを頼まれ、その買い物をアルンで終わらせていた。

 

時間もある為散歩ついでに歩いて帰ろうと思い、歩いていたのだが・・・

 

「ぶい!」

 

テツヤ「?なんだ?」

 

どこからか可愛らしい鳴き声が聞こえてきた、なんの声だろうか。

 

「ぶい!ぶい!」

 

テツヤ「?ここか?」

 

少し離れた草むらからその声が聞こえた気がしたので、俺はその草むらをかき分けた。すると、その草むらには犬ともいえる可愛らしい小動物がそこにはいた。

 

「ぶい!」

 

その小動物は俺を見るなり俺の肩辺りに飛び乗ってきた。

 

テツヤ「?なんだ?」

 

俺はその小動物を両手で掴み、改めて良く見てみた。どうやらこの小動物、『イーブイ』と言うらしい。

 

「ぶいぶい~♪」

 

哲也「・・・・・・可愛い!」

 

鳴き声もそうだし、顔もそうだし、めちゃくちゃ可愛い、こんな小動物がいるとは・・・!

 

「ぶい?」

 

テツヤ「・・・・・・そういやこの声なんか聞いたことあるような・・・・・・」

 

「ぶいぶい!」

 

テツヤ「・・・・・・あ!そうだ!この声はユウキの声だ!」

 

このイーブイ、鳴き声はどこか特徴的で、聞いた覚えがあった。その声はユウキにそっくりだった。

 

「ぶい?」

 

テツヤ「・・・・・・ユウキ?」

 

「呼んだ?」

 

テツヤ「ぬおっ!?」

 

俺はイーブイに向け、ユウキと言ってみたら、背後から正真正銘のユウキの声が。

 

ユウキ「やっほー♪」

 

テツヤ「なんだいたのか、脅かすなよ。」

 

ユウキ「えへへ~♪後着いてきちゃった~♪」

 

テツヤ「あ、そうだ、ユウキ、この子を・・・・・・ってあれ?」

 

俺は抱き抱えたイーブイをユウキを見せようとしたが、既にイーブイは俺の手元から姿を消していた。

 

ユウキ「?どうしたの?」

 

テツヤ「いや、お前に見せたいものがあったんだけど消えちゃって・・・」

 

ユウキ「そうなの?残念・・・」

 

テツヤ「まぁ仕方ないか、今度見つけられたら教えるね。」

 

ユウキ「うん!」

 

テツヤ「んじゃ行こっか。」

 

俺はユウキと手を繋いで、インプ僚まで戻っていった。

 

ユウキ「ぶい~♪ぶいぶい~♪」

 

その5 『キリトが自分の扱いに疑問を持ってるようです。』

 

※キリトファンの皆さんは要注意、大いにキリトを弄ってます。キリト大好きな方はほんとに閲覧しないことをオススメします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和人「・・・・・・」

 

哲也「どした?死んだような目しやがって。」

 

和人「おい!これを見ろ!」

 

そう言って和人が見せてきたのは1枚のビラだった、そこには『キリトのここが凄い!』と書かれてキリトの色々な長所が書かれてた。

 

哲也「ふーん、随分も褒められてるな。」

 

和人「それは良いんだよ!!!!だけど・・・・・・そのせいでまた俺の扱いが酷い方へ加速する!!!!」

 

哲也「なんだ?あのイキリt・・・」

 

和人「言うな!!!!」

 

哲也「でもさぁ、仕方なくねぇか?お前が残した功績と言うかやらかしと言うべきか、そのおかげで多くの小中学生がゲームにおまえの名前を使ってたって話だぜ?」

 

和人「うぐっ・・・」

 

哲也「大体、リアルで友人皆無ってお前ホロウ・フラグメントで言ってたよな?なのになんでゲームではあんだけ友人だったり知り合い作れんだよ。だったらリアルでも作れんじゃねぇか?」

 

和人「はうっ・・・」

 

哲也「後、俺も言えたことじゃねぇけどもお前の功績ってゲームでの功績が殆どで、現実でやってる事って言ったら須郷と狂気持った小学生レベルの喧嘩じゃねぇか、なんか見てて歯痒かったぞあの場面。」

 

和人「うごぉ・・・」

 

哲也「後・・・・・・」

 

~数分後~

 

和人「どうして・・・どうして俺がこんなに言われなきゃ・・・」

 

明日奈「て、哲也君?和人君に何があったの?」

 

哲也「ええっと・・・・・・強いて言うなら発言と行動には気をつけましょう・・・・・・」

 

明日奈「?」

 

哲也「まぁ・・・やっぱし身の程はわきまえよう・・・」

 

和人「俺は好きで二刀流使えるようになったり女の子にモテてるわけじゃないからな~!!!!!!!!」




さて、今回の小ネタ集、その5は一応SAOネタとなっておりますがそれ以外のネタは分かりましたかな?10人に8人知ってる程の人気の物が多いですが、分かっていただけて、クスッとして頂けたら嬉しいです。

次回は記念すべきPart100!!!!次回はいつものメンバー+ALO出演領主らでお送りします!!

次回もお楽しみに!!


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Part100 皆集合~ALOで集まろう~

すいません!諸事情で遅れてしまいました!

今回は小さな記念ですがPart100を迎えたので前半は登場してなかった各領主の登場。後半はレイをまだ会ってない皆に紹介するというものです!

それではどうぞ!


時は6月最終日、明日から夏に入ろうとしてる時だった。

 

今は学校も終わり、野球部の数人でグダグダしてる最中だった。

 

新井「暑いなってきたな~」

 

東山「だな~」

 

哲也「俺は暑い方がいいけどもな。」

 

翔「俺も、朝起きやすいし。」

 

荒波「あ、それはわかるわ。」

 

東山「でも汗でベタつくしな~」

 

哲也「まぁまぁ、スポーツやってる奴には仕方ねぇ事だ、割り切ってこうぜ。」

 

翔「そういうこった。」

 

新井「ところで、今日オフだけどお前予定あんの?」

 

哲也「悪いが今すぐ帰らなきゃならなくてな俺は。」

 

翔「俺はまだ時間あるぜ。」

 

東山「なら翔、ちょっとキャッチャーやってくんねぇか?」

 

哲也「え?」

 

新井「あ、そうだ、確か哲也以外にももう1枚ピッチャー作りたいって先生が言っててお前らが投げ込みして自分の実力翔に見てもらえって。」

 

哲也「ふーん、なるほどな。」

 

翔「んじゃやるか。新井、お前のも受けるぞ。」

 

新井「んじゃよろしく~」

 

翔「じゃあ哲也、また後で。」

 

新井「またな哲也。」

 

東山「またね~」

 

哲也「おう、また。」

 

俺は翔達と分かれ、すぐさま家に帰った。

 

今日の予定は結構詰め詰めで、5時からALO内における領主会合に俺と鈴奈がカノンの副官として出るように言われている。何の話かはまだ分からない。

 

それが終わり次第、いつものメンバーでアルン内の店に集まり鈴奈の紹介パーティー。鈴奈も乗り気で助かる。

 

家に帰った頃にはもう4時頃、俺はすぐにログインしてALOにダイブした。

 

テツヤ「よし、ダイブ完了!」

 

ダイブ完了の後にカノンの元まで向かい、そこで改めて俺、カノン、レイの幹部メンバーが揃った。

 

テツヤ「よっ。」

 

カノン「随分早かったな、助かるぞテツヤ、来てくれたことに感謝する。」

 

レイ「僕から言わせれば遅いぞ、もっと早い行動を・・・」

 

カノン「まぁまぁ、主らにも予定があるじゃろ?まぁ学校があったのにあれだけ早く来たレイには感謝するぞ。」

 

レイ「はっ。」

 

テツヤ「ところで今日はユウキは大丈夫だったのか?」

 

カノン「まぁそんなにズルズルと連れて行っても邪魔じゃしな。後、ユウキを連れて行ってお主とイチャコラされてもわらわが困る。」

 

テツヤ「な、なるほどね・・・」

 

レイ「カノン様、今日の会合はどこで行われるのでしょうか。」

 

カノン「今日はシルフ領のスイルベーンじゃ、テツヤも知っとるじゃろ?サクヤのことは。」

 

テツヤ「あぁ、まぁね。」

 

レイ「今日は色々な領主の人が来るんだ、粗相の内容に頼むぞテツヤ。」

 

テツヤ「俺だって常識くらいあるわ、んでカノン、アリシャさんとユージーン将軍は来んのか?」

 

カノン「アリシャは領主じゃからな、当然じゃ。ユージーンについては恐らく兄のモーティマーと共に来ると思うぞ。一応、今回の件はモーティマーとサクヤの2人で提案された会合じゃしな。」

 

テツヤ「ふーん、侵略されかけたシルフと侵略者のサラマンダーがな。」

 

レイ「聞いてるかもしれないが、サラマンダーの領において『知』のモーティマー、『武』のユージーンと言われている、悪魔の兄弟とは言われた物だ。」

 

テツヤ「まぁとにかく下手なことはしなけりゃいいんだろ?俺とレイは何をすれば?」

 

カノン「まぁ一応お主らは副官じゃからな、話に混じっても構わん、わらわが許可をしておる。話を振られてそれに返すのもありじゃが、わらわの株が落ちるような真似はせんようにな。」

 

テツヤ「あいよ。」

 

レイ「了解しました。」

 

カノン「では、そろそろ移動するぞ。2人共、わらわに捕まれ。」

 

テツヤ「え?」

 

カノン「領主用の転移魔法でスイルベーンに飛ぶ、この方が良いじゃろ?」

 

テツヤ「なるほどな。」

 

俺とレイはカノンに捕まり、3人でスイルベーンに転移した。

 

~スイルベーン~

 

テツヤ「到着か、早いな。」

 

レイ「転移魔法だからな、当然だ。」

 

カノン「どうやら、続々と集まり出したようじゃな。」

 

カノンの言葉通りに、辺りは転移魔法の光に包まり出した、各領主がここに一度に集まりきった。

 

アリシャ「あ!カノンちゃん!やっほー!」

 

最初に俺らに近寄ってきたのはケットシーの領主のアリシャさんだった。

 

カノン「やっほーじゃアリシャ。」

 

アリシャ「あ、レイちゃん!やっほー!」

 

レイ「こんにちは、アリシャさん。」

 

アリシャ「む~堅いよ~もっと柔らかく・・・・・・って・・・・・・んん?」

 

テツヤ「あ、どうも。」

 

アリシャ「あー!!!やっぱり!テツヤ君だ!!」

 

テツヤ「お久しぶりです、その説はどうも。」

 

アリシャ「カノンちゃんに聞いたよ~?今はインプの副官で、レイちゃんの補佐なんでしょ?頑張ってね!」

 

テツヤ「はい!」

 

アリシャ「あ、その気になったらいつでもこっちに来ても良いんだよ♪3食おやつに昼寝付き♪忘れないでね♪」

 

テツヤ「は、はい、気が向いたら・・・」

 

レイ「腑抜けがさらに腑抜けになるだけです、止めてください。」

 

アリシャ「ありゃ、レイちゃんにとってテツヤ君は必要不可欠な存在だったかな?ごめんねレイちゃん♪」

 

レイ「なっ!?そんなわけじゃ!?」

 

アリシャ「にゃははは~♪」

 

満更では無い笑みを浮かべながら笑うアリシャさん、レイは何故か俺に怒りの表情を浮かべながら睨んでくる、なんでやねん。

 

そんな感じで会話を交わしてると、どこからが大きな笑い声が聞こえてきた。

 

「はっはっは!!!!相変わらず元気してるな!アリシャ!カノン!」

 

そう言って話しかけてきたのはエギルと同等くらい大柄で、見た感じ厳つい人だった。

 

カノン「元気なのはアリシャだけじゃ、゛犬゛」

 

アリシャ「私だけってひどーい!」

 

「だから犬じゃねぇっての!!!!」

 

テツヤ「ええっと・・・この人は?」

 

「お?なんだ?俺を知らねぇってことは新参者か?」

 

カノン「紹介しとく、こやつはノーム領主の『ウルフ』じゃ、通称犬じゃ。」

 

ウルフ「犬って言ってんのはお前だけだカノン!」

 

テツヤ「ノーム領主の人か、だからがたいが良いんだな。」

 

ウルフ「んじゃ自己紹介しとくぜ!俺の名はウルフ!ノーム領主をやってる!気軽にウルフって呼んでくれ!間違っても犬って言うじゃねぇぞ!」

 

テツヤ「俺の名前はテツヤ、一応インプの副官で、レイの補佐を務めてる。よろしく。」

 

ウルフ「おう!よろしくなテツヤ!」

 

俺とウルフは固い握手を交わした。

 

カノン「まぁ、見ての通り熱苦しいやつじゃ、なんで種族をサラマンダーにしなかったのか疑問になるくらいな。」

 

ウルフ「男は熱苦しいくらいが丁度いい!な?」

 

テツヤ「まぁ、俺もその部類に入るっちゃ入るしな。」

 

ウルフ「はっはっは!!!!分かってんじゃねぇか!!!!」

 

レイ「まぁ、ウルフ様とテツヤとでは天と地ほど格の違いがあるがな。」

 

ウルフ「おっ、部下ができていじりがいがあるか?レイ。」

 

レイ「えぇ、とても。」

 

テツヤ「おめぇな・・・」

 

ウルフ「まぁ、仲良くしろよお前ら!とにかく、これからよろしく!」

 

テツヤ「あぁ!よろしく!」

 

「ふふふ、美しい友情ですね、皆さん。」

 

またまた俺の知らない声が聞こえてきた、声のするほうを向くとそこにはウンディーネであろう女性がいた。

 

テツヤ「貴方は?」

 

「私、ウンディーネにおいて領主をしています『アイナ』と申します。以後お見知り置きを、テツヤさん。」

 

テツヤ「へ?なんで俺の名前を?」

 

カノン「当然じゃろ、お主は勝手にシルフ・ウンディーネ同盟の使いの者と名乗ったのじゃぞ。領主のアイナにその報告が行かぬはずあるまい。」

 

テツヤ「そ!そういうやそうだった!!!!す、すいません・・・あの時はやむ無しで・・・・・・」

 

アイナ「構いませんよ、戦争を避けれて何よりです。」

 

アイナさんはそう言って微笑んだ。良かった、優しそうな人で。

 

レイ「全く、君は行く先々で迷惑をかけてるんだね。ちょっとは行動に責任をもったらどうだい?」

 

テツヤ「まぁそこは俺も反省はしてるさ・・・」

 

アイナ「何はともあれ、貴方程の実力者がインプの幹部になるとなると、下手に戦争も起こせませんね。カノン。」

 

カノン「何を抜かす。お主が1番戦争を嫌ってるじゃろうが。」

 

アイナ「ふふふ♪そうですね♪さて、そろそろ会合の時間ですよ。いきましょう。」

 

アリシャ「そうだね!早くサクヤちゃんにも会いたいし!」

 

ウルフ「おい、遊びじゃねぇんだぞ会合は。」

 

アリシャ「いいじゃん別に~ウルフ君堅い~」

 

カノン「では向かおう、会合の場所へ。」

 

テツヤ「おう!」

 

レイ「はい!」

 

こうして、俺はアリシャさんに加え、ウルフとアイナさんと出会い、改めて会合の場へ向かった、と言っても 転移した場所からすぐだからそこまで歩かなかったけどもね。

 

テツヤ「にしても、俺って実はすげぇ経験してんじゃねぇのか?」

 

レイ「どういうことだ?」

 

テツヤ「だって、ALO各領主の会合に参加して、今だけでウルフとアイナさんと知り合えて、こんなの一般プレイヤーじゃまず無理だろ?」

 

レイ「まぁそれもそうだね。とにかく、君はインプの代表としてここにいることを忘れないように。下手な行動をとるとインプの評判が下がると思うように。」

 

テツヤ「分かってるよ、心配性だな。」

 

レイ「君の事だから言ってるんだ!」

 

ウルフ「おうおう、あんまし人前でイチャつくなよ。会合前の雰囲気が台無しだぜ?」

 

レイ「い、イチャついてなど!!!!」

 

アイナ「ふふふ♪人は愛に生きる生物、別に照れる必要は無いのですよ♪レイさん♪」

 

レイ「テツヤ・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「なんで俺が悪いんだよ!!!!」

 

カノン「やかましいぞ2人共。もうすぐ会合の場じゃぞ?」

 

テツヤ「わ、悪い・・・」

 

レイ「申し訳ありません・・・!!!!」

 

俺とレイは反省しつつ、今回の会合の場であるサクヤさんのホームに到着した。

 

どうやらいつも会合の場はここ、シルフで行われるらしい。理由はここが1番人が入れる面積があるからだとか。

 

俺らは大きな門を開け、領主の3人が行く場所へついて行き、ある扉を開けると、既に他の領主は各場所に着席していた。

 

カノン「失礼する。」

 

ウルフ「うーっす。」

 

アイナ「失礼します。」

 

まず領主の3人が挨拶を交わす、そしてその後に俺とレイは会釈してからカノンの後について会合の場に入る。

 

そして、そんな俺らを待ってたのは恐らく案内の人であろうシルフの人だった。

 

「お待ちしてました、インプ領主 カノン様で間違いないですか?」

 

カノン「うむ、間違いないぞ。」

 

・・・・・・なんだろう、この人の声聞いたことある気が・・・・・・

 

「ではこちらへ・・・・・・」

 

そう言って俺らに背を向け俺らが座る場所まで案内しようとしてくれた。でもやっぱし聞いた覚えが・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・あっ!?」

 

レイ「?どうした?」

 

カノン「急用か?」

 

テツヤ「違う!なぁ!あんた・・・」

 

「はい?」

 

そう言って再び振り向いたシルフのプレイヤーの人は、やはり俺の知人。姉ちゃんだった。

 

テツヤ「あー!!!!やっぱし!!!!」

 

レイ「り、リナ!?」

 

リナ「えぇ!?テツヤにレイちゃん!?」

 

カノン「何じゃ?知り合いか?」

 

テツヤ「知り合いも何も・・・」

 

リナ「ま、まさか貴方がここにいるとは・・・」

 

リナ「ってことはよ・・・あんたまさかカノン様の付き人!?」

 

テツヤ「ま、まぁ一応・・・」

 

リナ「うそぉ!?何であんたが!」

 

レイ「という事はリナもサクヤさんの?」

 

リナ「え、えぇ、サクヤに頼まれてね。でもまさかテツヤがいるとはね・・・・・・って、立ち話してる暇じゃないんだ・・・・・・では改めて、皆さん こちらへどうぞ。」

 

姉ちゃんが案内してくれた場所には3つの席が用意されていた、どうやら俺とレイの分も用意されてたみたいだ。

 

リナ「どうぞ、お座り下さい。」

 

カノン「ご苦労。」

 

姉ちゃんが引いた椅子にカノンは座り、姉ちゃんは俺とレイにも椅子を引いてくれて、俺らはその椅子に座った。

 

リナ「では失礼します。」

 

そう言って姉ちゃんは移動して、自分の場所へ移動した。

 

テツヤ「まさかリナがいるとは・・・」

 

レイ「僕もビックリだよ・・・」

 

カノン「さぁ、無駄話をするのもこれまでじゃ、そろそろ会合が始まるぞ。」

 

カノンがそう言ってから間もなく、シルフ領主のサクヤさんが現れた。

 

サクヤ「今日は集まってくれてありがとう。全員いるな?では、これより領主会合を行う。」

 

サクヤさんはそう言って着席し、ストレージを開き、資料のようなものを俺らの目の前に展開させた。

 

サクヤ「今日の議題は、以前簡単に話した《レネゲイド》についてだ。」

 

カノン「ふむ、以前お主の領からも1人出たと言っていたな。」

 

ウルフ「でもよぉ、それってサラマンダー 要はお前がシルフの奴を手駒に使ったから追い出されたわけだろ?モーティマー。」

 

そういやまだ見てなかったな・・・サラマンダーの領主 知のモーティマー 一体どんな・・・・・・

 

「嫌、それは違うぞ。」

 

その発言者は赤い鎧に身を包んだサラマンダー 着席していた場所の隣にはユージーン将軍の姿。 恐らくあれがモーティマーだろう。ユージーン将軍とは違い結構細身なんだな。

 

モーティマー「私が奴を使ったのは奴が元々シルフの脱領を目論んでいたからであってのことだ、遅かれ早かれシグルドの奴がレネゲイドになっていたのは間違いない。」

 

アイナ「ところでモーティマーさん?先の行いについては充分に反省して頂けましたか?事と次第によっては 我々他の部族も黙ってはいませんよ?」

 

モーティマー「・・・・・・あの件については既にサクヤと話を付けた、今ここでもう一度ことの真相を話しておく。我々がシルフを手にかけようとしたことは間違いない。だが、我々兄弟も人間、和平的に行動できればそれが1番だったが、サラマンダーの仲間たちは武力介入を求めていた。我々もあまり乗り気では無かったが、ここで和平行動を取ればサラマンダーの統率力は地に落ち、逆にサラマンダーが責められることになる。それを恐れての結果が今回の騒動だ。深く礼を詫びる、済まなかった。」

 

そう言ってモーティマーは頭を下げた、同時に、横に着席していたユージーン将軍も頭を下げた。

 

カノン「ふむ、そういう事なら止むを得まい、主らしくない行動とは思ってはいたがな。」

 

ウルフ「まっ、領主も色々と大変だよなぁ。乗り気のないこともしなきゃならないし。」

 

アリシャ「でも、もしあそこでテツヤ君が止めてくれなかったらどうしてたの?」

 

モーティマー「・・・・・・その時はその時で他に解決策を探したさ、インプのテツヤ。」

 

テツヤ「は、はい!?」

 

唐突に話をふられたから俺は驚いて声が裏返ってしまった。

 

モーティマー「弟から話は聞いている、その説は済まなかった。」

 

そう言ってモーティマーは立ち上がり、俺に深々と頭を下げた。

 

テツヤ「いや、大丈夫ですよ、俺もあの時は楽しかったし。」

 

モーティマー「貴公の懐の深さ、感謝する。」

 

モーティマーはそう言って着席した。

 

サクヤ「と、言うわけだ、皆の者 この件に関してはもう追求しないようにしよう。さて、話を戻そう。レネゲイドについての話だが・・・」

 

サクヤさんの話はこうだ 最近レネゲイドの集団がどこかの領にテロを起こし、乗っ取ろうとしていると言うものだ。どこからリークされたものらしい。

 

テツヤ「テロって、んな簡単に起こせるもんなのか?」

 

カノン「レネゲイドの数を侮ってはいかんぞテツヤ。行動に移されては、数時間で陥落するやもしれん。」

 

テツヤ「げぇ、マジかよ・・・」

 

レイ「今回の会合はいつもより引き締まらないと行けませんね・・・」

 

アリシャ「どこの領って、どこの領なのか分からないの?」

 

サクヤ「それはまだ不確かだ、あまり下手なことは言えないので伏せさせてもらうぞ。」

 

ウルフ「でも、領を攻めるったって、そこまであいつらに武装が揃ってるとはなぁ。それに、そこまでカリスマを持った奴がいるとは・・・」

 

モーティマー「おそらく、シグルドの奴だろう。」

 

サクヤ「あぁ、あいつには今までの領主会合の副席を任せていた程度には私も信頼はしていた、奴が行動を移せばできる話ではあろうな。」

 

リナ「ってぇ、私そんな重要な役割の席にいたの!?」

 

サクヤ「お前だって私が充分に信用してるプレイヤーだ、大丈夫だ。」

 

アリシャ「でも、そんなカリスマを持つプレイヤーがいて、なおかつ今何人のレネゲイドがいるか・・・」

 

「その点は大丈夫だ。」

 

その声を上げたのは、黒い服を纏った、キリトやフィリアが所属するスプリガン領主だった。結構小さめの男だ。

 

ウルフ「なんだぁ?人数の把握でもしてんのか?゛ゼロ゛」

 

どうやら、スプリガン領主の名はゼロと言うらしい。

 

ゼロ「なんとなくだがな、恐らく数は300から400だろう。」

 

テツヤ「げっ、ALO全プレイヤーが1000だとして、約3分の1がレネゲイドなのかよ・・・」

 

「でも、安心して、テツヤ君。」

 

そう言って俺に話しかけてくれたのは、俺はあまり見たことのない種族の女性だった、多分だけどプーカ族だろう。

 

テツヤ「ええっと、貴方は?」

 

「あ、自己紹介がまだだったわね。あたしは゛サラ゛よろしくね。」

 

テツヤ「はい、サラさんですね よろしくお願いします。」

 

サラ「安心してって言ったのは、レネゲイドは確かに脅威かもしれないけど、あたし達各種族が組んだらそう簡単には落とせないわ!君自身も相当の腕の持ち主らしいしね♪」

 

テツヤ「・・・・・・確かにそうかもしれませんね。ありがとうございます。」

 

「でも、油断は禁物よ?」

 

そう言って話しかけてきたのは、最後の種族のレプラコーン領主だ。

 

「先に自己紹介しとくね、私はハク。よろしくねテツヤ君。」

 

テツヤ「はい、お願いします。」

 

ひとまず、これで俺は各領主の名前をしれたことにはなったのかな?

 

ハク「確かに皆の力が合わされば力は無限大だわ、でも油断をしてると足元を救われるわよ?現に最強と言われていたユージーン将軍は貴方に敗れたのでしょ?」

 

テツヤ「確かに・・・」

 

ユージーン「おい、勘違いするなよ、次やる時は・・・」

 

サクヤ「今は再戦の申し込み場じゃないのよ?」

 

ユージーン「・・・・・・済まない・・・・・・」

 

カノン「ともかくじゃ、そのレネゲイドが攻め込む時はいつなのかは分かるのか?」

 

サクヤ「まだそれはハッキリとはしていない、たが、来るべきの為に準備は怠らない方がいいだろうな。」

 

レイ「ならば、各隣接する領事に順次そう言った動きがあれば即刻する方が良いのでは無いのでしょうか?」

 

サクヤ「うむ、それも必要不可欠なことだな。」

 

リナ「ええっと、後は各領事に、実力者の直接的な強化を図るとか?既存の戦力をもっとあげておけば不安も取り除かれるだろうし・・・」

 

サクヤ「その方がいいだろうな、下手に皆に伝えると混乱が起きかねん。」

 

ユージーン「だが、動きすぎるとそれはそれでバレる危険性もあるんではないか?」

 

テツヤ「そういう事をするなら、領事に日にち間隔を開けたり、なるべくレネゲイドの奴らにバレねぇように行動しねぇと・・・」

 

カノン「それらも含めるとなると、この話は難しくなりそうじゃの。敵にばれぬように力を蓄え、怪しげな動きも取ることは厳禁。」

 

ゼロ「だが、そうでもしねぇとレネゲイドの奴らに負けでもしたらこの世界のバランスは崩壊するぞ。」

 

モーティマー「では、その件は私に任せてもらおう。」

 

ウルフ「ほぉ、お前の知恵を貸してくれるってのか?」

 

モーティマー「元はと言えば俺が奴を動かしたことがきっかけでこの騒動が起きたとも言える、ならその尻拭いくらいはさせてもらうぞ。各領事の戦闘訓練可能時刻やその他諸々のことも含める全て俺が計算する。出来次第貴公らに諸々のデータを送らせてもらう。それで構わないか?サクヤ。」

 

サクヤ「モーティマーの知恵を借りれるのならこちらとしてもありがたい。ではこうしよう。モーティマーからのデータが送られてから行動開始、皆モーティマーのデータ通りに、戦闘訓練や準備を行うことを忘れずにな。下手をすると寝首を掻かれるぞ。」

 

リナ「ねぇサクヤ、領間を超えての訓練って言うのはやっぱり駄目なの?」

 

モーティマー「それは少しリスクが高いが、他の種族と戦うことによって様々な戦闘にも対応はできるだろう、その辺も私が計算しておく。」

 

カノン「なら、ここで話すこともここまでじゃな、後はモーティマーのデータ通り行動を取り、誰でも良いからどこの領が攻め込まれるかを知った時にまたここにあつまり、作戦を練ればよかろう。」

 

サクヤ「その通りだな。では今回の会合は終了とする。皆 今回の騒動は厄介なものだが、私達が力を合わせればこの危機も乗り越えられる。ALOの未来がかかってる!それを忘れずにな!」

 

こうして、今回の領主会合は終了となった。

 

俺とレイは各領主の見送りをカノンから頼まれたから。お開きとなった会合の場から離れ、俺とレイは外に出た。

 

テツヤ「ふぅ、終わったぁ・・・緊張した・・・」

 

レイ「お疲れ様。どうだと思う?今回の件。」

 

テツヤ「・・・・・・あの野郎(シグルド)の統率も厄介かもしれねぇが、俺らには領主と俺達がいるんだ、下手を打たなきゃ負けねぇさ。」

 

ユージーン「その通りだテツヤ。」

 

俺とレイが話してる場所に、ユージーン将軍とモーティマーが近づいてきた。

 

テツヤ「お、ユージーン将軍に、モーティマー・・・さん?」

 

モーティマー「呼び捨てで構わん。それよりテツヤ 貴公の言う通り 我々が力を合わせれば負けるはずはない。それは揺るぎない物だ。」

 

ユージーン「だが、ハクが言ってたように油断はするな 常に鍛錬を忘れることなかれだ。」

 

テツヤ「たりめぇよ、今度も俺がお前に勝つからな。」

 

ユージーン「ふんっ、楽しみにしてるぞテツヤ。」

 

モーティマー「では私達はここで、テツヤ レイ また会おう。」

 

そう言い残しサラマンダーの2人は転送して行った。

 

ウルフ「あれぇ?なんだぁ、せっかく男領主3人で飲みに行こうとしたのに。」

 

ゼロ「俺は行かねぇと言ってんだろうが!」

 

テツヤ「ウルフ、それと・・・ええっと・・・」

 

レイ「ゼロさんだ!忘れるな戯け!!」

 

テツヤ「そうそうゼロさん!」

 

ゼロ「テツヤ お前の力はサクヤやアリシャ カノンから聞いているが、その力に溺れるなよ。」

 

そう言ってゼロさんはクールに去っいった。

 

ウルフ「あっ!?おい!?なんで俺を残すんだよ!!」

 

テツヤ「随分とクールだな、いつもあんな感じ?」

 

ウルフ「まぁな、俺とは真逆のタイプだ。」

 

アリシャ「どちらかって言うとレイちゃんに近いよねゼロ君は。」

 

テツヤ「あ、アリシャさん。」

 

アリシャ「テツヤ君!いつでも遊びに来てよね!なんだったら直接訓練してあげるよ!」

 

テツヤ「ありがたくその言葉 いただきます。」

 

ウルフ「んじゃ俺も行くか・・・んじゃな皆!またな!」

 

アリシャ「じゃあ私も行くヨ!バイバーイ♪」

 

こうして、2人も去っていった。

 

テツヤ「後はサラさんとハクさん、それにアイナさんだな。」

 

レイ「いや、後の3人はいつもこの後カノン様とサクヤ様と飲みに行くからもう大丈夫だ。」

 

テツヤ「あ、そうなんだ。それならもう大丈夫だな、後はリナを待つだけか。」

 

この後のレイ紹介パーティーには姉ちゃんも参加するから、俺達は姉ちゃんも待っていた。

 

レイ「後これはカノン様からの伝言だ『ハメを外すのは良いが、暴れぬように。』とのことだ。」

 

テツヤ「まぁ俺らは結構な立場だからな、気をつけなきゃな。」

 

リナ「おーい!テツヤー!レイちゃーん!」

 

テツヤ「あ、来た来た。」

 

リナ「お待たせ!待った?」

 

レイ「いや、全然待ってません。」

 

リナ「ほんと?良かったぁ・・・」

 

テツヤ「よし、んじゃ行くか!」

 

レイ「場所はどこでやるんだい?」

 

リナ「色々な種族がいるからね、アルンでやるんだ。」

 

テツヤ「えーっとだな、1人ちょっとばかし女に飢えてる奴がいるからそこは勘弁な。」

 

レイ「君より変態な奴がいるとは思えないから平気だ。」

 

テツヤ「あのなぁ!?」

 

レイ「冗談だ、テツヤ 案内してくれ。」

 

テツヤ「あいよ、んじゃ行くか!」

 

俺らは領主会合の場であるスイルベーンから離れ、アルンへ向かった。

 

~アルン~

 

リナ「ここがその場所なんだ!」

 

姉ちゃんがそう言ってレイに見せた場所は、結構大きめのお店だった。

 

レイ「これは貸切・・・ですか?」

 

リナ「うん、そうよ。」

 

レイ「僕なんかの為にわざわざこんなことを・・・」

 

テツヤ「まぁまぁ、ユウキのやつが『やるなら派手にバーっと!!!!』って言ってたからさ。」

 

レイ「・・・・・・そういう事なら今回の場は思い切り楽しませてもらうよ、ありがとうテツヤ。リナ。」

 

テツヤ「礼ならユウキに言えって。」

 

リナ「さて、それじゃあ2人はここで待ってて!」

 

レイ「?」

 

テツヤ「俺も?」

 

リナ「色々と段取りがあんの!じゃあ私がテツヤにメッセージ送るからそれを合図に入ってきてね!」

 

テツヤ「わ、分かった。」

 

リナ「じゃあよろしくー♪」

 

そう言って姉ちゃんは扉を閉めたのだった。

 

レイ「サプライズかい?」

 

テツヤ「さぁ?」

 

~10分後~

 

テツヤ「あ、リナから連絡だ。もう入って良いってさ。」

 

レイ「じゃあ開けるのは君に頼むよ、僕はまだ知らない人もいるから少し躊躇いがある。」

 

テツヤ「まぁそりゃそうか。んじゃ開けんぞ。俺と一緒に入る感じで。」

 

レイ「分かった。」

 

俺が店の扉を開き、店の中に入る。それに続いてレイも。

 

店内にはいつもの仲間たちがいた。更にとても綺麗で、各テーブルに色んな料理が乗っていたりして、まさにパーティーと言うのにふさわしかった。

 

ユウキ「待ってましたー!!!!」

 

まず先陣を切ったのはユウキだった。ユウキはレイの腕を引っ張り無理矢理に誘導しようとしていた。

 

レイ「ゆ、ユウキ!?」

 

ユウキ「ほら、テツヤも来て!」

 

テツヤ「俺も?」

 

ユウキ「テツヤがレイを紹介するの!」

 

テツヤ「そ、そうなのか・・・」

 

レイはユウキに引っ張られ、俺はその2人に付いていくと、ある程度スペースが空いた場所が。

 

ユウキ「テツヤ!マイク!」

 

そう言ってユウキはマイクを俺に手渡してきた。要は俺にこのマイクでレイを紹介しろってことだな。

 

テツヤ「皆はどれくらいレイのことを?」

 

ユウキ「ある程度は紹介したけども、一応もっかい!」

 

テツヤ「あいよ。」

 

レイ「こ、これだけ人数がいると緊張するね・・・」

 

テツヤ「お前らしくねぇな、もっとビシッとしろよ。俺の上司扱いなんだからお前は。」

 

レイ「わ、分かってる。馬鹿にするな。」

 

今この場にはレイが知ってるユウキやフィリア、姉ちゃん以外のメンバーも勿論いる。ショウやキリトやアスナ。そしてお久しぶりのリーファやクラインやエギルも。メンバーの全員を確認した後に俺はレイの紹介に入った。

 

テツヤ「ええっとだな、一応今日の主役であるコイツ、レイを紹介する。レイは俺やユウキと同じインプのプレイヤーでその中でもトップレベルの腕を持つプレイヤーで、インプの幹部ってことになってる。レイ。」

 

俺はレイの前にマイクを差し出した。レイは俺を見た後にそのマイクを受け取った。

 

レイ「ええっと・・・初めまして。レイと言う。テツヤやユウキとは最近出会った中だけど仲良くしてもらえてるから、今日はここにいる全員とも仲良くなってログアウトしたいと思っている。よろしく頼む。」

 

レイはそう言って一礼の後にマイクを俺に返却した。

 

テツヤ「と、言うわけだ。かなりクールで隙のないやつに見えるがレイも女の子だ。下手なことは触れないようにな。」

 

そう、ぶっちゃけレイを紹介するのに一番困んのはどうやって女の子だよって紹介するかなんだよね。下手に女って言えばレイがキレそうだし、ノータッチで男だ男だって言われたらそれもそれでレイがキレそうだし。上手い具合に女だって言えて良かった良かった。

 

テツヤ「んじゃあそういうわけだ!硬っ苦しい自己紹介は抜きで、今日は全員レイと仲良くなって帰れよ!!」

 

とまぁこんな感じでレイの紹介を終えて、いよいよレイの紹介パーティーのスタート。

 

ユウキ「ねぇね、今回の会合は何を話したの?」

 

テツヤ「あーそれはまだ言っていいかわからんからちょっと厳しいかな?多分時期早々にカノンから直接聞くとは思うけどもね。」

 

ユウキ「そっか、残念。」

 

テツヤ「まぁそれはともかく、レイが皆と馴染んでくれそうで何よりだよ。」

 

ユウキ「そうだね♪」

 

今レイはアスナやリズ達に積極的に話しかけられ、親睦を深めようとしている。レイも楽しそうに話してるし。

 

クライン「おうおうテツヤ!おめぇどうやってあのかわい子ちゃんと仲良くなれたんだ!?おめぇばっかズリぃよなぁ?俺なんて・・・」

 

テツヤ「どうやってって、んなのインプ繋がりに決まってんだろ?」

 

クライン「かぁ~良いなぁ~サラマンダーなんてほっとんど男だぜ?そりゃ好きで選んだ種族だから文句は言えねぇけどもよぉ・・・」

 

エギル「例え女の子がいようが、お前の性格ならドン引きされそうだがな。」

 

クライン「なにぃ!?」

 

テツヤ「女にすぐ突っかかる悪い癖をなくせばな・・・」

 

ユウキ「うんうん。」

 

クライン「うぅ・・・ぐうの音も出ねぇ・・・」

 

頭に曇り空が浮かぶくらい凹んだクライン。その横にレイが話に混ざるように付いた。

 

テツヤ「おっす、どうだ?皆と仲良くなれそうか?」

 

レイ「君の友人とは思えない程良い人ばかりなんだね。少しだけ君のことを見直したよ。」

 

テツヤ「どういう意味だてめぇ!?」

 

レイ「冗談だ。今言ったように皆いい人ばかりでね。すぐに溶け込めたよ。後はここにいる2人だが・・・」

 

クライン「おぉ!待ってました!俺の名前はクライン!!見ての通りサラマンダーだ!よろしく!」

 

エギル「俺はエギルってんだ。ノームのプレイヤーだ。よろしく頼むな。」

 

レイ「レイと言う。こちらこそよろしく頼む。」

 

クライン「にしても、これだけクールな子が良くテツヤと仲良くなれたもんだな。テツヤ おめぇもしかして脅したんじゃ・・・」

 

テツヤ「な訳あるか!」

 

レイ「・・・・・・実は、僕は彼に弱みを握られていて・・・」

 

テツヤ「え?」

 

クライン「なにぃ!?」

 

レイ「仲良くしないならって、胸まで揉まれて・・・」

 

クライン「この野郎テツヤ!!!!英雄の風上にもおけねぇ野郎だ!!!!」

 

テツヤ「待て待て待て!!!!胸もんだのは確かだが脅してなんかいねぇ!!!!」

 

クライン「結局胸揉んでんじゃねぇかよ!!!!いつもいつもいい目見やがって!!!!」

 

テツヤ「んなの知るかぁ!!!!」

 

エギル「・・・・・・気のせいかもしれんが、この状況楽しんでないか?」

 

レイ「テツヤを弄るのは楽しくてね♪僕の楽しみの1つだ♪」

 

テツヤ「この野郎・・・後で覚えとけよ・・・!!!!」

 

ユウキ「そう言えばクールつながりで言えば、ショウとは話した?」

 

レイ「確かテツヤの昔からの幼馴染の人だね。彼とは気が合いそうだよ。」

 

ショウ「互いに、テツヤの面倒を見るって点では特にな。」

 

テツヤ「どういう意味だよそれは。」

 

ショウ「だって彼女はインプではお前の上司に当たるんだろ?俺は俺でもお前のピッチングの世話と言うかリードをしなけりゃならん。」

 

ユウキ「じゃあボクは常日頃からテツヤをバックアップしてるもんね!!!!」

 

クライン「思春期の男の世話は大変だろ?ユウキちゃん。」

 

ユウキ「そりゃもう。この前なんか・・・」

 

テツヤ「避けなことを言わすな髭!!!!」

 

レイ「ところで、皆集まってるのにこの人数だけで話すのも味気ない。もっと皆で話そう。」

 

テツヤ「ふむ、それもそうだな。んじゃそうするか!」

 

レイの提案により、1つのテーブルに皆分の席を置き、料理を食べながら改めて皆での会話タイム。

 

ユウキ「パクパクモグモグ♪」

 

テツヤ「ほんとに良く食うなお前は・・・」

 

ユウキの目の前には山盛りになった料理が乗った皿。ユウキは美味しそうに食べている。

 

リナ「リアルでもそれだけ食べて太らないんだもんね・・・」

 

リーファ「えぇ!?リアルでも!?」

 

ユウキ「食べた後運動するからノーカンだよ~♪」

 

リズ「てことは、もうテツヤとは夜をお過ごしで?」

 

ユウキ「・・・・・・ちょっとはね・・・・・・/////」

 

アスナ「本当に!?良かったねユウキ!」

 

ユウキ「えへへ・・・/////」

 

レイ「相変わらずだね君達は 少しは周りの目も考えたらどうなんだい?」

 

テツヤ「ユウキがそんなこと考えると思うか?」

 

レイ「・・・・・・全くだ。」

 

テツヤ「だろ?」

 

キリト「でも、まさかテツヤがそんなに大きな地位に立ったとはな。」

 

そうそう、俺とユウキのことについてはさっき簡単に説明したところだ。

 

アスナ「それだったらあの時血盟騎士団の団員になってくれれば・・・テツヤ君クラスなら即刻部隊長くらい・・・私の負担も減っただろうに・・・」

 

テツヤ「やだよ~血盟騎士団は空気が重くてたまらん。俺にはインプ領くらい緩い方が良いよ。」

 

レイ「どういう意味だテツヤ。」

 

シリカ「でも、実際インプ領はすごいことになってるんじゃないですか?テツヤさんにユウキさんまで加わるなんて・・・」

 

リナ「サクヤも言ってたよ。『万が一にでもインプと戦争を起こしてみろ、本気になられたら全種族はインプの手に落ちるやも知れない。』ってね。」

 

リーファ「テツヤ君やユウキさん、レイちゃんがいたんじゃ流石の私達もお手上げだよ・・・」

 

ショウ「まぁ、テツヤがいるんだから大丈夫だろう。多分こいつは罪悪感にかられてそんなに動けないと思うぞ。」

 

テツヤ「まぁ、俺らの領主の性格上、戦争なんか起こさねぇとは思うがな・・・」

 

リズ「あれだけの人だものね~」

 

アスナ「リズは会ったことがあるの?」

 

リズ「まぁちょっとね、同じメイサーとしては超えなきゃいけない壁ね!」

 

ユウキ「それにしても、カノンって幾ら持ってるんだろ?」

 

レイ「まぁ、僕らじゃそう簡単には得られない額だろうね。」

 

テツヤ「あ、そういやフィリア 前結構なお宝手に入ったろ?あれ換金できた?」

 

フィリア「あ・・・それが・・・なんか換金したところで、税金がどうのこうのって言ってほとんど持ってかれちゃって残ったお金は1万ユルドぽっち・・・皆で頑張ったのになぁ・・・」

 

レイ「恐らく所得税だなんだのと言われたのだろう。真面目にちゃんとした街で換金すると得た金額が大きければ多いほど莫大に持ってかれてしまう。」

 

フィリア「そんな~・・・ガックシ・・・」

 

キリト「ちゃんとした街でってことは、闇市的な場所が?」

 

レイ「闇市とは違うが、換金専門のNPCがある場所にいるんだ、そこなら持ってかれても1割程度だ。場所は教えたいとこだが口止めされててね、あまり言えないんだ。すまない。」

 

フィリア「こうなったら次のお宝見つけた時はちゃんと換金してお金にしてやるんだら~!!!!」

 

フィリア(それであわよくばテツヤとのALOデートとの足しに・・・・・・えへへ~♪)

 

アスナ「ふふ♪次の目標に向けた良い笑顔だね♪」

 

フィリア「う、うん!もちろん!」

 

ショウ「にしても、増えたもんだな仲間も。最初はテツヤやユウキしかいなかったのに 今ではこれだけの大人数に。」

 

テツヤ「でも、仲間は多ければ多いほどおもしれぇだろ?」

 

ユウキ「だね!」

 

リーファ「下手な一流ギルドより強いんじゃないかな?メンバー的には。」

 

テツヤ「まぁ、俺もこのメンバーといれば負ける気はしねぇがな。」

 

クライン「後は弓使いとかいれば本当に最高のメンバーになると思うぜ俺は。」

 

エギル「そうだな、魔法だけでなく長い距離を弓で貫ける人がいるのは強みになるな。」

 

テツヤ「まぁ、無い物ねだりしてもしゃあねえよ、あ!まだ時間あるしちょっくらクエストでも行くか!」

 

ユウキ「いいね!さんせー!!」

 

リーファ「私も!」

 

リナ「まぁ、このメンバーを唸らせるクエストがあるかどうかは別だけどね。」

 

キリト「まぁまぁ!大事なのは楽しむことだ!」

 

フィリア「だね!」

 

レイ「テツヤ 君の力は頼りにしてるよ。」

 

テツヤ「任せとけって。んじゃ皆!レイの歓迎クエスト!!!!行くか!!!!!」

 

一同「おぉー!!!!」

 

俺らはパーティー会場を後にして クエスト場へと向かっていった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

ログアウト後、俺はベランダに出て夜風に当たっていた。

 

哲也「あ、鈴奈から連絡だ。」

 

俺は携帯に入っていた鈴奈からのメッセージを確認した。

 

鈴奈『哲也 今日はありがとう 例を言う あれだけの人数と一度に仲良くなれたのは初めてだ。とても楽しかったよ。これからもよろしく頼むよ。』

 

哲也「・・・・・・たまには素直に物言えるじゃねぇかよ。いつもそんくらいの態度で・・・・・・いや、アイツはアレで良いのかな?」

 

俺は携帯を閉じ、緩やかに吹いている風を肌で感じとっていた。

 

哲也「・・・・・・もう夏だな・・・・・・」

 

俺は到来する夏を予感しながら、夜風に当たり続けたのだった。




領主会合ではレネゲイド達の反逆にどう対応するかを各領主らと共に考え、レイの紹介パーティーでは羽を伸ばし楽しんだ哲也。

そして、季節はそろそろ夏へと以降!夏と言えばのイベントも盛り沢山の予定!

更に、夏中盤からはいよいよ始まるあの話!これは目が離せない!

さて、今回の話もそうなのですが最近結構多忙で投稿できるペースが遅くなる可能性はまだまだ続くと思います。

ですが、私も時間が作れれば早い投稿を心がけますので、これからもご愛読の程よろしくお願いします。



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Part101 検査~藍子と木綿季の運命~

申し訳ございません!めちゃくちゃ時間かかってしまいました!約半年ぶりの投稿です!

ほんとになかなか時間が取れなくて先程ようやくストーリーを書き終えました!

長い間お待たせしてしまい申し訳ございません!

とりあえず半年ぶりのお話をどうぞ!



時間はほんの少しだけ遡り、6月中旬頃・・・

 

哲也「失礼します。」

 

藍子「いらっしゃい、哲也君。」

 

今日は藍子さんの元に行き、お見舞いと俺と木綿季の現状報告の日だった。

 

え?お前一体いつぶりに藍子さんに会いに来たんだって?

 

いやいや、それは諸事情で省いていただけでちゃーんと毎月2~3回は会いに行ってるんだぜ。

 

哲也「どうですか?その後の様子は。」

 

藍子「えぇ、もう病気なんか関係ないってくらい絶好調よ!!!!」

 

哲也「それは良かったです。ていうかすいません、昨日木綿季と一緒に来れなくて・・・」

 

藍子「良いの良いの、哲也君も大変なんでしょ?」

 

哲也「ま、まぁ・・・」

 

そう、今日は木綿季とは一緒ではなく俺1人でのお見舞い。本当は昨日木綿季と一緒に行くはずだったのだが、俺と翔は部活の関係で居残り練習。木綿季と琴音らマネージャーは残る必要は無いので帰らせ、木綿季はそのまま病院へ。

 

まぁ本来木綿季も今日来るはずだったのだが、藍子さんが『貴方は友達と遊んできな。折角の花の女子高生なんだから、今の内に楽しんでおきな♪』とのことで今日は明日奈や琴音らと『星輝くカフェ』通称スタフェに行っている。

 

藍子「さて、今日はどんな面白い話を聞かせてくれるのかな?」

 

哲也「今日も飛びっきりの木綿季秘話を持ってきましたよ~!」

 

藍子「それじゃあ、早速聴こうかな♪」

 

俺は藍子さんにとって妹である木綿季のあんな話こんな話を色々と話した。例えば、木綿季がこんなドジをしたとか、木綿季が寝込みを襲ってきたとか。

 

藍子「あら、木綿季ったら大胆ね。」

 

哲也「まぁ、おかげで俺と木綿季の中はもっと深まりましたね。」

 

藍子「ふふふ♪あ、哲也君?避妊はしなきゃ駄目よ?いくら可愛い木綿季がおねだりしてもそれだけは甘えさせちゃいけないんだから。」

 

哲也「は、はい・・・」

 

藍子「近い将来、そんな日が来るんだからそれまで我慢よ♪ね♪」

 

そう言って藍子さんはウィンクしてきた。木綿季の可愛らしいウィンクとは違い、綺麗で美しいウィンクだ。おっと、決して木綿季が美しくないって言ってるわけではねぇぞ?

 

哲也「ははは・・・」

 

藍子「・・・・・・哲也君、ちょっといいかしら?」

 

哲也「はい?」

 

藍子「・・・一応まだ木綿季には内緒にしてるんだけども・・・以前今使ってる薬でウィルスを倒せるかもって言ったじゃない?」

 

哲也「はい。覚えてます。」

 

藍子「実は、その薬が更に強化されて、もしかしたら私の病気、治るかもしれないの。」

 

哲也「えっ!?それってほんとですか!?」

 

藍子「えぇ、でも、確率は五分五分。手術って形でウィルスを撃退するんだけど・・・」

 

哲也「五分五分ってことは・・・」

 

藍子「えぇ、全身麻酔をかけて、その内に薬を体内に注入するんだけど、もし体内に入れる薬が多すぎたら・・・・・・私はそのまま、目を覚ますことはないって。」

 

哲也「なっ!?」

 

藍子「薬の量は分かってはいるんだけども、この手術自体本当に最近見つかったものだから医者の皆もその手術の経験が足りないからどうなるかはって・・・足りなかった分には良いんだけど 入れすぎた場合には・・・」

 

哲也「そんな・・・」

 

藍子「でも、成功すればもう完全にウィルスは消滅。今まで通りの生活が送れるわ。今のままなあなあにして過ごすより、一発逆転のホームラン狙いで手術して、成功して楽しい生活が送れるなら私は手術を取るわ。」

 

哲也「・・・・・・決意は固いみたいですね・・・・・・」

 

藍子「だって、成功すれば木綿季や哲也君に、渚ちゃん達と遊べるようになるんだよ?そんなの想像しただけでワクワクするじゃない!」

 

哲也「藍子さん・・・・・・俺には、病院で寝たきりの生活なんて考えられない。でも、俺ももし同じ待遇で、死か楽しい未来を選択するなら、楽しい未来を取ると思います。俺は藍子さんの意見を尊重します。」

 

藍子「ありがとうね哲也君。一応お爺ちゃんやお婆ちゃんにはこのことを話してあって、2人も私の意見を尊重してくれてるんだ。」

 

哲也「じゃあ、もう手術に踏み込むんですね。」

 

藍子「えぇ。木綿季には手術1週間前に伝えようと思うんだ。」

 

哲也「いつ頃が手術なんですか?」

 

藍子「7月の頭かな?そんなに長くはかからない手術らしいの。もし、私が死んじゃったらその程度の運命だったのよ。」

 

哲也「大丈夫ですよ、きっと成功します。」

 

藍子「ふふふ。哲也君に言われると自身になるわ♪」

 

哲也「気持ちは上に保ってくださいね。ネガティブ思考でいるとろくな事は起こりませんよ。」

 

藍子「うん。ありがとうね哲也君。」

 

こうして、俺はあの日に藍子さんの手術の事を聞いて。今日この日、そう、藍子さんの手術の日に至る。

 

俺と木綿季は病院の近くのバス停に着いて、徒歩で病院に向かっていた。

 

木綿季「あぅぅ・・・怖いよぉ・・・」

 

哲也「こらこら、お前がそんなネガティブだと、藍子さん本当に死んじゃうぞ?死んじゃうなんて考えるなよ?」

 

木綿季「だってぇ・・・」

 

木綿季は涙目で俺に悲しさを訴えかけてくる。俺はそんな木綿季の頭を軽く撫でながら続けて言った。

 

哲也「大丈夫さ、今までだって絶望の淵を乗り越えてきたのが俺達だろ?きっと手術も上手くいくよ。」

 

木綿季「うぅぅ・・・」

 

哲也「俺だって怖いんだ。でも藍子さんは自分でその道を望んだんだ。だったらその道を応援してやるのが俺らの筋だろ?」

 

木綿季「・・・・・・頑張る・・・・・・」

 

木綿季は出てきそうな涙をこらえながら必死にその言葉を出した。

 

哲也「よっしゃ、それでこそ木綿季だ!」

 

俺は木綿季の手を繋ぎ病院で待ってる藍子さんの元へと向かった

 

~病院~

 

今日は姉ちゃんも藍子さんの手術の応援に来てるらしい、俺らより早く着いたみたいだから多分もういるはずだが・・・

 

渚「哲也、遅いわよ。」

 

哲也「あ、悪い悪い、ちょっとばかし木綿季あやしててさ。」

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

渚「大丈夫よ木綿季ちゃん、藍子ちゃんならきっと上手くいくから!ねっ?」

 

木綿季「でも・・・半分半分なんてそんなの・・・」

 

「弱音を吐きたいのはお前じゃないんだぞ、木綿季。」

 

声のした方向を向くとそこには源次郎さんの姿が。

 

源次郎「藍子だって内心では怖いだろう、でもその先にある未来のために恐怖を押し殺してるんだ。だから木綿季もお姉ちゃんのこと応援してやってくれ。」

 

木綿季「・・・・・・じゃあまずお姉ちゃんに会わせてよ・・・・・・」

 

渚「それは藍子ちゃんも言ってたの、ほら、こっちよ。」

 

源次郎「哲也君も是非。」

 

哲也「えぇ、無論そのつもりです。」

 

俺と木綿季は姉ちゃんと源次郎さんに連れられ、手術を控える藍子さんの元へ。

 

~藍子の病室~

 

渚「藍子ちゃん、入るね。」

 

姉ちゃんが病室のドアを開けると、そこには普段と変わらぬ藍子さんがそこにはいた。

 

源次郎「木綿季と哲也君が来てくれたよ、藍子。」

 

藍子「来てくれたんだね、2人共。」

 

木綿季「お姉ちゃん!!!」

 

木綿季は藍子さんに近づくと思い切り抱きついた。

 

藍子「ゆ、木綿季~!!苦しいよ~!!」

 

木綿季「お姉ちゃん・・・死んじゃやだよ・・・・・・?絶対手術成功させてね・・・・・・」

 

藍子「木綿季・・・・・・大丈夫よ、信じて待ってて♪私今から楽しみにしてるんだから、木綿季や哲也君達と遊びに行くのが!」

 

渚「私だって楽しみなんだから、こんな所で死なないでよね!」

 

藍子「木綿季のウェディングドレス姿を見るまでは死ねないわよ♪」

 

哲也「藍子さん、頑張ってくださいね。未来を手繰り寄せてきてください!」

 

藍子「えぇ、勿論よ!手術が成功して退院したら、嫌ってほど皆には付き合ってもらうからね!」

 

良かった、どうやら藍子さん自身は手術に恐怖感はないみたいだ。後は本当に手術をしてくれる担当医の人に任せるしかない。

 

俺達ができるのは、精一杯の懇願だけだ。『藍子さんの手術が成功するように』って。

 

木綿季「うぅぅ・・・やだよぉ・・・・・・怖いよぉ・・・・・・」

 

藍子「こらこら、木綿季がそんな事じゃ私死んじゃうよ?木綿季もお祈りしてて♪手術が成功するようにって!!」

 

源次郎「木綿季、藍子の言う通りだ。ここにいる誰もが控えてる手術に恐怖感は抱いている。それでも成功した時の喜びも同様に考えている。木綿季も信じるんだ。手術の成功を。」

 

木綿季「・・・・・・分かった。ボク覚悟を決めるよ!!」

 

そう言って木綿季はしがみついてた藍子さんから離れた。

 

木綿季「ボク一生懸命お祈りする!信じる!手術の成功を!だから、次にお姉ちゃんに甘えるのは手術が成功した時!だからお姉ちゃんも絶対負けないでね!」

 

藍子「木綿季・・・・・・ふふふ♪可愛い妹に言われたらそうするしかないわね♪任せなさい♪絶対に成功して戻ってくるわ♪」

 

こうして、手術前の会話の時間を終えると、いよいよ藍子さんの手術の時。

 

それは、藍子さんが自由の権利を勝ち取るのか、それとも勝ち取れずにそのまま消え去ってしまう存在なのか。藍子さんの運命が試される。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

手術自体は10分少々で終わるらしい。俺達は手術室の前で藍子さんを待っていた。

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

木綿季は時間が経つにつれ俺の手を握る力が強くなっていく。さっきはああ言ったが内心ではまだ怖いんだろう。

 

俺は木綿季を撫でて落ち着かせながら手術室のライトの消灯を待った。

 

とてつもなく長い時間にも感じられた10分15分が過ぎると、手術室のライトは消えた。

 

木綿季「っ!!!!!」

 

木綿季は俺から手を離すと共にすぐさま手術室の前に立った。すると、中から担当医の人が出てきた。

 

木綿季「先生!!!!!お姉ちゃんは!?」

 

「・・・・・・・・・・・・誠に申し訳ありません・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「っ!?」

 

木綿季「へ・・・・・・?」

 

「・・・・・・我々も細心の注意で望んだのですが・・・・・・」

 

渚「う・・・・・・嘘・・・・・・でしょ!?」

 

木綿季「嘘だ!!!!!」

 

木綿季は先生を押しのけて病室の中に入っていった、俺達も木綿季に続いて病室に入った。

 

そこには手術を終えた藍子さんが目を覚まさぬまま、眠っていた。

 

木綿季「お姉ちゃん!!!!!嘘だよね!?ねぇ!!!!!ねぇってば

!!!!!」

 

源次郎「先生・・・・・・本当に・・・・・・本当に藍子は・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・申し訳ありません・・・・・・彼女の希望を叶えられず・・・・・・」

 

木綿季「お姉ちゃん!!!!!お姉ちゃん!!!!!お姉ちゃん!!!!!!!!!!」

 

渚「そんな・・・・・・なんで・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

俺は何も言えずただ泣きながら叫ぶ木綿季と静かになく姉ちゃんのそばにいた。理由は簡単だ 俺だってまさかこんなとこで藍子さんが・・・・・・

 

木綿季「・・・・・・なんで・・・・・・?なんでいつもこうなの!?SAOから生還したと思ったら変な人に捕まえられて!!!!!その騒動が終わったら哲也は死んじゃうし!!!!!・・・・・・それで・・・・・・今度はお姉ちゃんだなんて・・・・・・・・・こんなのおかしいよ!!!!!!!!!!」

 

木綿季は大粒の涙を流しながら藍子さんに抱きつき、自分の悲しみを吐露した。

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

木綿季「嘘だって・・・・・・嘘だって言ってよ!!!!!お姉ちゃん!!!!!!!!!!」

 

いくら泣き、叫ぼうがもう運命は変えられない・・・・・・神様・・・・・・貴方も酷いよ。毎度毎度木綿季を酷い目に合わせるなんて。

 

哲也「藍子さん・・・・・・」

 

俺は藍子さんの元に近づき、藍子さんとの短くも楽しかった思い出を思い出していた。

 

いつもいつも木綿季の事で会話して、互いに木綿季への愛を譲らず、張り合う。それがとてつもなく楽しかった。もうそれが出来なくなるなんて・・・・・・

 

哲也「今まで・・・・・・ありがとうございました・・・・・・」

 

俺は涙をこらえながら藍子さんの手を握った。

 

死の直後からか、まだほんのり暖かい藍子さんの手を、俺はぎゅっと握った。

 

渚「藍子ちゃん・・・・・・いままでありがとうね・・・・・・天国でも私達のこと見守っててね・・・・・・・・・」

 

姉ちゃんは必死に涙を堪えながらそう話す、姉ちゃんにとってはほぼ義理の姉妹に近かった人だ、辛いのは当たり前だ。

 

源次郎「藍子・・・・・・よく頑張ったな・・・・・・安らかに眠ってくれ・・・・・・」

 

源次郎さんは背を向けながら、声を震えさせながらそう伝えた。俺は今まで見たことのない源次郎の姿に更なる悲しみを抱いた。

 

木綿季「お姉ちゃんの馬鹿!!!!!馬鹿馬鹿馬鹿!!!!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・死んじゃ嫌だよぉ・・・・・・」

 

・・・・・・藍子さん、俺絶対木綿季を守ってみせます。だからそっちに行っても不安にならないでくださいね。

 

さよなら、藍子さん。

 

「─────ぷっ。」

 

哲也「・・・・・・へ?」

 

渚「だ、誰よ・・・今笑ったの・・・・・・」

 

源次郎「お前か!?」

 

源次郎さんは医者の人の胸ぐらを掴み、高く持ち上げた。

 

「ち、違います!!!!!」

 

木綿季「じゃあ誰なのさ・・・・・・・・・お姉ちゃんのことを笑ったのは!!!!!!!!!!」

 

木綿季が余りの怒りに叫んだ。一瞬の静寂を包んだ後に次に声を出したのは・・・・・・・・・

 

藍子「ふふふ、私よ木綿季。騙してごめんね?」

 

そう、死んでしまったはずの藍子さんだった。

 

木綿季「へ・・・・・・・・・?」

 

藍子「ごめんね?私皆のことをドッキリさせたくて担当医の人に無理言って手伝って貰っちゃったの♪」

 

木綿季「じゃ、じゃあ手術は!?」

 

藍子「大成功よ♪」

 

木綿季「っ・・・・・・・・・やったぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

木綿季は今度は嬉し涙を流しながら藍子さんの首元に抱きついた。

 

藍子「皆ごめんね?騙すようなことしちゃって♪」

 

渚「もぉ!!!!どれだけ悲しんだと思ったのよ!」

 

源次郎「・・・・・・済まなかった・・・・・・手荒な真似をして・・・・・・」

 

源次郎さんは担当医の人に頭を下げた。

 

「いえいえ、こちらも騙すような真似をして申し訳ありません。」

 

哲也「貴方も貴方ですよ。なんでこんなことに加担を・・・」

 

「それは藍子さんが自身のことを本当に皆が心配してくれるのかか知りたいとのことで、協力をさせてもらいました。どうですか?藍子さん。」

 

藍子「はい♪もう大満足です♪哲也君に至っては未だに手を握ってくれてるし♪」

 

哲也「あ、すいません直ぐに・・・」

 

藍子「えぇ~離しちゃうの~?」

 

哲也「・・・・・・分かりました。藍子さんの気の済むまでに。」

 

流石は姉妹と言ったところか。まるでわがままな時の木綿季のような声に、俺は逆らうことは出来なかった。

 

木綿季「お姉ちゃん!!!!酷いよ!ボク本当に心配したんだからね!!!!」

 

藍子「ごめんね木綿季。お詫びにいっぱい撫でてあげる♪」

 

藍子さんは木綿季のことを撫でながら優しく抱きしめた。

 

木綿季「・・・・・・うっ・・・・・・うっ・・・・・・うわぁぁぁぁぁぁん!!!!!」

 

木綿季は大きな声で泣き出した、今度は悲しさとは正反対の、喜びからの涙だった。

 

藍子「木綿季、これからもよろしくね♪」

 

木綿季「うん・・・!うん・・・!」

 

俺達は姉妹のこれからの運命が幸運であることを祈りながら、2人を優しく見守った。

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季も落ち着き、ひとまず藍子さんの病室に戻り藍子さんのこれからについて医者の人に聞こうとしていた俺達・・・・・・だったのだが。

 

渚「木綿季ちゃん!大丈夫だって!」

 

木綿季「やっ!!!!!」

 

源次郎「木綿季、きっと大丈夫だから言うことを・・・」

 

木綿季「やだったらやっ!!!!!」

 

藍子「お姉ちゃんも頑張ったんだよ?木綿季も・・・・・・」

 

木綿季「それでもいやぁー!!!!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「困ったなぁ・・・」

 

木綿季は俺の背中に抱きついて俺達の説得を拒否している、このやり取りが既に30分近く。なぜのようになったかと言うとそれは30分前に遡る。

 

~30分前~

 

哲也『藍子さんはこれからどうなるんですか?』

 

『手術も無事に成功したので、後はリハビリをこなせば日常生活を送れるようになります。退院は藍子さんのリハビリの進行具合ですね。』

 

木綿季『頑張ってねお姉ちゃん!』

 

藍子『任せなさい♪』

 

渚『なにか辛いこととかあったらすぐ言ってよね、私達が手助けに行くから!』

 

藍子『ありがとね渚ちゃん♪頼らせてもらうわね♪』

 

源次郎『・・・・・・さて、木綿季。』

 

木綿季『?何?』

 

『実は貴女にも一応の為検査を受けてもらいます。』

 

哲也『検査?何の?』

 

『HIVのです。木綿季さんの場合ほとんど可能性はありませんが念の為という事で源次郎さんにお願いをされていまして。一応今回の結果で陽性の反応が出なければ今後家系内でのHIVの心配は無くなると思います。』

 

木綿季『・・・・・・・・・』

 

源次郎『さ、木綿季。お前も検査を・・・』

 

木綿季『嫌!!!!!!!!!!』

 

木綿季はそう言うと俺の背中に隠れた。

 

哲也『ゆ、木綿季!?』

 

木綿季『い、嫌!絶対やだ!』

 

藍子『木綿季?ただの検査だよ?そんなに怯えなくても・・・』

 

木綿季『・・・・・・お姉ちゃんが手術に成功したことは凄く嬉しかった・・・・・・けれど、もし今までみたいにボクに不幸が舞い降りるならボクは多分陽性の結果になると思う・・・・・・そんな結果知りたくないもん!!!!!』

 

源次郎『むっ、まさか木綿季が嫌がるとは・・・・・・どうしてもか?』

 

木綿季『どうしても!!!!!』

 

哲也『大丈夫だって!お前なら平気だよ!頑張ろうぜ木綿季!』

 

木綿季『哲也が言ったって嫌!!!!!』

 

・・・・・・・・・と、こんな感じで木綿季が検査を拒み続けているんだ。大丈夫だとは思うんだがなぁ・・・・・・

 

哲也「なぁ木綿季、もしHIVにかかってたとしても今回みたいに手術があるし・・・・・・」

 

木綿季「そんな安い問題じゃないの!!!」

 

木綿季は背中越しに続けた。

 

木綿季「幸せな日々をいつもいつも壊されてきたんだもん!!!!きっと今回だって病気にかかっていて・・・・・・手術も失敗して・・・・・・それでボクは・・・・・・」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

木綿季の言いたいことは分かる。俺達はいつだって苦しい現実との戦いだった。

 

SAO事件に巻き込まれ、その事件が終わったと思えば木綿季は須郷に監禁されされ、須郷も倒したと思えば俺は銃弾に・・・・・・木綿季からしたら苦難以外の何物でもないないよな。

 

哲也「・・・・・・確かにそうだったかもしれない、でも、もういい加減悪魔も木綿季を手放したんじゃないのか?きっといい結果になるさ。」

 

木綿季「・・・・・・・・・それでもいや!!!!!」

 

木綿季は抱きつく強さを更に強めそう言った。

 

藍子「うーん・・・・・・困ったなぁ・・・・・・」

 

源次郎「まさかこんなことになるとは・・・・・・」

 

渚「木綿季ちゃんの気持ちもわからなくもないかもしれない・・・・・・けれど、検査しなきゃ病気にかかってるのかかかってないのか分からないモヤモヤが一生ついて回るよ?それでもいいの?」

 

木綿季「・・・・・・もし検査して病気だってわかっても今回みたいに手術すれば平気かもしれない・・・でも!今回みたいに上手くいかなかったりしたら・・・・・・そんなこと考えたくもない!!!!!死にたくない!!!!!」

 

・・・・・・死にたくないか・・・・・・仕方ねぇ、だったら俺も木綿季の為に腹くくるか。

 

哲也「・・・・・・藍子さん、果物ナイフありますか?」

 

藍子「果物ナイフ?あるけど・・・・・・」

 

哲也「貸して貰えませんか?」

 

藍子「良いわよ、はい。」

 

藍子さんは机の棚から果物ナイフを取り出し、俺に渡してくれた。

 

渚「何するの?まさかこの状況でリンゴの皮剥くとか言うじゃないでしょうね?」

 

哲也「そこまで空気読めねぇやつじゃねぇよ。木綿季、手出して。」

 

俺は背中に抱きついてる木綿季の方に向き、木綿季の手を差し出すように右手を出した。

 

木綿季は不思議そうに俺の右手に手を乗せてきた。

 

哲也「悪いな木綿季、少し痛いぞ。」

 

俺は木綿季の手の甲を果物ナイフで微量な血が流れる程度に斬った。

 

木綿季「っ・・・」

 

細かな切れ目から流れる木綿季の血液。俺はその血を指ですくい、その血のついた指を口に運んだ。

 

これは何を意味するか?HIVウイルスは性行為なので移ると言われているが、相手の血液が自身の体内に入ることもまた移る原因と言われている。つまり、俺は木綿季がもしHIVにかかってた場合俺もまたHIVに感染するという訳だ。

 

ただ、微量の血を体内に含むだけで感染する確率はかなり低い。だけど、俺はこの行為で一生涯木綿季と共にいると誓いたかった。

 

哲也「・・・・・・よし、これでOKだな。」

 

藍子「哲也君!?何してるの!?」

 

木綿季「そうだよ!もしボクがウイルスにかかってたら・・・!!」

 

哲也「なぁに、俺と木綿季は一蓮托生。もしお前が病気にかかってんなら俺だって同じ様に病気にかかってやるさ。一緒に闘病生活も送ってやる。」

 

渚「哲也・・・」

 

源次郎「・・・・・・なぁ木綿季、哲也君が病気にかかったのかどうか、知りたくないのか?」

 

木綿季「っ!」

 

藍子「そうだよ木綿季!哲也君は自分の身を呈して木綿季に一緒にいてくれることを誓ったんだよ!私も哲也君も勇気を出したんだから、今度は木綿季の番だよ!」

 

木綿季「・・・・・・哲也。」

 

哲也「どうする?俺はこのままでも構わないぜ?病気かどうか分からないスリリングな生活も悪かねぇ。」

 

木綿季「・・・・・・そんな思い・・・・・・哲也にさせたくない・・・・・・ボク検査受ける!」

 

「っ!ホントですか!?」

 

木綿季「哲也が誓ってくれたんだもん・・・・・・今度はボクが哲也の為に!」

 

源次郎「良く言った木綿季!」

 

藍子「それでこそ私の妹ね♪」

 

俺の背中から離れ、決意を表す木綿季。俺は多少の冗談も交えてこう続けた。

 

哲也「なんだ?怖いんじゃないのか?」

 

木綿季「哲也の為なら恐怖心なんて捨ててやるんだ!待っててね哲也!」

 

木綿季の目は真の決意を表していた。どうやら心配も無さそうだ。

 

哲也「よっしゃ!なら行ってこい木綿季!」

 

木綿季「うん!」

 

「では、こちらへ。検査が終わり次第こちらにお戻りしますので、こちらでおまちください。」

 

木綿季は医者の人に連れられ、検査へ向かっていった。

 

哲也「ったく、天真爛漫で元気なのにビビりなのは変わんねぇな。」

 

藍子「哲也君、ありがとうね。木綿季の為に身体を張ってくれて。」

 

哲也「愛する彼女の為です。あれくらい大したことないですよ。」

 

源次郎「では、木綿季が戻るまで待とう。」

 

哲也「はい、そうしましょう。」

 

俺達は木綿季の無事を信じて、藍子さんの病室で木綿季を待った。

 

~数十分後~

 

哲也「まだかな~・・・木綿季・・・」

 

渚「やっぱり心配?」

 

哲也「そりゃね・・・別に俺は身体がどうなってもいいんだけど、木綿季は・・・・・・」

 

藍子「無事であってほしいってことね。」

 

哲也「はい。」

 

源次郎「やはり、君を選んで正解じゃったな。安心して先に逝けるわい。」

 

哲也「そ、そんな不謹慎なこと言わないでくださいよ。木綿季にとって源次郎さんは必要不可欠な存在なんですから。」

 

そんな感じで会話していると、病室のドアが開き、木綿季が戻ってきた。

 

哲也「木綿季!」

 

木綿季「哲也!」

 

木綿季は俺に抱きついてきた、俺も木綿季を優しく抱きしめてあげた。

 

哲也「あ、あの!木綿季はどうでした!?」

 

「安心してください、なんのウイルスにも侵されてない健康な身体ですよ。」

 

健康体。つまり木綿季に目立った心配は特にないようだ。そう聞いた瞬間一気に緊張感が解けた。

 

哲也「っ!良かったぁ!」

 

木綿季「こんなところで死ねないもん!最後はちゃんと人生を楽しんでから死にたいもん!」

 

渚「良かったね藍子ちゃん、もう姉妹揃って生活できるのも目の前ね。」

 

藍子「えぇ♪楽しみだわ♪」

 

源次郎「まだまだ、紺野家は安泰じゃな。」

 

「・・・・・・ただ・・・・・・」

 

哲也「え?」

 

た、ただ・・・ってどういう・・・・・・?

 

「木綿季さん、貴女には一生かけても取れない病にかかってしまっているようです。」

 

木綿季「えっ!?」

 

藍子「う、嘘!?」

 

源次郎「どういう事じゃ!?ウイルスには感染してないはず・・・・・・」

 

「かかってないのはウイルスであって、病には・・・・・・」

 

哲也「う・・・・・・嘘だろ・・・・・・?」

 

木綿季「い、嫌・・・・・・死にたくない・・・・・・死にたくないよ・・・・・・」

 

木綿季は怯え、俺にしがみつくように抱きつき直した。

 

渚「ゆ、木綿季ちゃんの病状って一体・・・・・・」

 

「木綿季さんの病の名称・・・・・・それは・・・・・・」

 

哲也「そ・・・・・・それは・・・・・・?」

 

な、なんなんだ?がんとか?末期だったり・・・・・・

 

俺はそう考えただけで目の前が真っ暗になったような気がした。そして、医者の人が重い口を開いた。

 

「゛恋の病゛ってやつですね。」

 

哲也「こ、恋の病?」

 

木綿季「な、なにそれ?」

 

源次郎「恋の病?それは確かまだ付き合ってない状況の人に現れる症状じゃないのか?」

 

「先程、検査のついでに木綿季さんに簡単なアンケートを取ったんです。」

 

木綿季「あのアンケート?」

 

藍子「そのアンケートが何を表してるんですか?」

 

「年頃の男女で、カップルの人に受けてもらうテストなのですが、木綿季さんのチェックした項目の半分以上が恋の病の症状になっていましてね。」

 

哲也「こ、恋の病ってなんかやばいんですか?」

 

「付き合ってない状況下なら、治すべき場合もあります。具体例では恋する相手を思うがあまりに、考えすぎたり、やる気が無くなったり、相手のことを詳しく知りたいという症状が現れたりします。ただ木綿季さんの場合、哲也さんもいますし、特に不味いという点は考えにくいですね。こうして目の前で抱きついてる2人を見ても、普段から仲睦まじいことが分かりますし。」

 

木綿季「じゃ、じゃあボクは死ぬとかじゃなくて・・・・・・」

 

「えぇ、死んだりすることは決してありませんよ。」

 

木綿季「っ!やったぁ!」

 

木綿季は俺の首元に抱きついてきた。俺は木綿季を撫でて抱きしめてあげた。

 

哲也「よしよし。」

 

「申し訳ありません、深刻な雰囲気にしてしまい。お詫び申し上げます。」

 

哲也「貴方の演技には驚かされますよ・・・」

 

「いえいえ、ですがそのおかげで見れる笑顔もあるものでしてね。」

 

確かに、医者の人のおかげで木綿季の笑顔はいつもより可愛く、そして美しく見える。嬉しさから来るものなのかな?

 

渚「でも、木綿季ちゃんが恋の病って言われても別に違和感はないわね。」

 

藍子「そうね♪頭の中はご飯か哲也君の事だもんね♪」

 

木綿季「そんな単純じゃないもん!」

 

「哲也さん、木綿季さんの恋の病は貴女といる限り治りはしないでしょう。木綿季さんは貴方の全てを知りたがり、貴方と常にいたいと思うでしょう。時には、貴方を思うがあまりやる気が無くなったりもするでしょう。ですので、どうか木綿季さんのお気持ちに真っ向から立ち向かい、支えてあげてください。」

 

哲也「はい!望むところです!」

 

源次郎「頼んだぞ哲也君。木綿季を支えられるのは君だけじゃ。」

 

木綿季「えへへ♪哲也!弱音を吐いても知らないからね!とことん付きまとうんだから!」

 

哲也「望むとこだ!かかってこい木綿季!」

 

こうして、藍子さんと木綿季。2人の姉妹は近い先にまた一緒に生活を送れるようになるだろう。

 

藍子さん、困ったことがあったら俺になんでも言ってください。いつでもサポートします。俺は将来の貴女の義理の弟なんですから。

 

哲也「これからもよろしくお願いします。藍子さん。」

 

藍子「えぇ!よろしくね哲也君!」

 

そんでもって木綿季。お前のヤンデレ加減は知ってる。お前のヤンデレが怖いことも知ってる。だけど手加減すんなよ。お前の想いには全力で応えてやるさ。恋の病のお前には俺がいなきゃ話にならねぇしな。

 

俺もお前がいなきゃ駄目なところはあるんだ、だから互いに支えあって、生きてこうな。木綿季。

 

木綿季「えへへ~♪」

 

哲也「お前もこれからもよろしく♪」

 

木綿季「うん♪」




藍子のウイルスも消え去り、木綿季の身体も健康体であることが分かり、今後はウイルスに悩まされる日々も無くなるでしょう。

さてさて、藍子はこれから先ストーリーにどう絡むのでしょうか。


そして、長い間お待たせしてしまい大変申し訳ございませんでした。私も時間の合間を縫って頑張ってきてたのですが、上手い具合にことが運べなくて・・・まだまだ多忙な日々が続くので、またこんな感じの投稿になってしまうかと思いますが、どうか、これからもお付き合いいただければ幸いでございます。

では!次回もお楽しみに!


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Part102 部活明け~木綿季のケア~

前回かなり遅れたので今回早めに出せて良かったです!

今回は部活で披露する哲也を癒す木綿季の回です!

ではどうぞ!


哲也「よっしゃ!!」

 

哲也は自身の右腕でガッツポーズを作り、喜びを顕にした。

 

そう、今日は野球部の練習試合。この日も見事勝ちに貢献した哲也は試合を作り、チームに勝ちを呼びこんだ。

 

木綿季「やった!勝てた!」

 

琴音「やったね!」

 

マネージャーである2人はハイタッチをして喜びを表した。

 

新庄「2人共、哲也にアイシングを用意してくれ。1人でできるならもう1人は荷物をグラウンドから出してもらいたい。」

 

木綿季「じゃあボクがアイシング作ります!」

 

琴音「じゃあ私は荷物出しを!」

 

新庄「分かった。じゃあよろしく頼むな。俺は相手の先生と話してくるからさ。」

 

夏が目の前ということもあり、チームは一丸となり日々活動をしている。

 

もちろん、練習試合は簡単でもないし、色々と疲れも溜まるが、勝利のためならばそれも厭わないのが今の状況だ。

 

ただ・・・・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

~哲也家~

 

哲也「づがれだぁ・・・」

 

俺は自分の部屋に入るなり、予め敷いておいた布団の上に倒れ込んだ。

 

木綿季「あっ!?こら!まだシャワーも浴びてないのに!汚いでしょ!」

 

哲也「だってだってぇ・・・いくら投手がいないからって投げさせすぎだってぇ・・・」

 

俺がこうなってるのにも理由がある。理由は簡単。練習試合の度に登板し、完投が当たり前になってた俺はここ最近だけで6試合中6登板4完封6完投。

 

野球が分からない人にこのキツさを伝えるとしたら、恐らくだけどSAOのアインクラッドを1人で1層から5層近くまで突っ走った感じかな?俺や木綿季みたいなサポートも無しで。

 

木綿季「それもそうだけど、哲也がいなきゃ試合にならないんだよ?みーんな哲也に感謝してるんだから!」

 

哲也「だからって6完投はキツいってぇ・・・」

 

木綿季「まぁ哲也は三振取るタイプの投手だから球数も増えちゃうよね・・・」

 

哲也「肩は大丈夫だけどもう普通に疲労がキツい・・・・・・」

 

木綿季「うーん・・・・・・・・・あっ!そうだ!」

 

木綿季は何やら閃いたような口調でそう言った。

 

哲也「どした・・・?」

 

木綿季「ボクが身体のケアしてあげる!」

 

哲也「ケア・・・?」

 

木綿季「これでも独学でケアの方法とか調べてたんだ♪今日はボクが哲也の身体を癒してあげるよ!」

 

哲也「木綿季のケアか・・・・・・申し訳ないけど頼もうかな・・・・・・」

 

むしろ、してくれないと身体が悲鳴をあげる可能性もある。やっと戻った現実世界で身体だけはぶっ壊したくないもんだ。

 

木綿季「まっかせなさい!それじゃあまずはお風呂の準備から!哲也、ボクお風呂洗うから悪いんだけど洗濯物だけ出しといて!」

 

哲也「りょーかい・・・」

 

木綿季は風呂場に向かっていった。独学で学んだって言ってたけど、大丈夫なんかな?

 

まぁ、木綿季のことだ。ちゃんと今ある知識だけでも実践できるはず。

 

俺はとりあえず今日使ったユニフォーム類を洗濯カゴに入れといて、木綿季を待った。

 

~数分後~

 

木綿季「お待たせ!哲也!お風呂湧いたよ!」

 

哲也「おぉ、んじゃ。」

 

今日の分の疲れは取れたが、蓄積した疲労でガタガタなってる身体を立ち上げ、風呂場に向かった。

 

風呂場の前には既に裸になり、タオルを巻いた木綿季が立っていた。

 

木綿季「哲也、脱いだらお風呂場に入っちゃって!あ、まず湯船に入る前に身体洗うからね!」

 

哲也「おっけー」

 

俺は着ていた衣類を脱ぎ、ふろ場に入った。それに続き木綿季も。

 

木綿季「さ!椅子に座って!」

 

哲也「あいよ。」

 

俺は風呂場の椅子に座った。後ろで木綿季がボディーソープを泡立てていた。

 

木綿季「じゃあまずは背中から洗うね♪哲也はリラックスしててね♪」

 

哲也「おう。」

 

木綿季はいつものように身体で洗うのではなく、ごく普通に洗い始めた。なんか新鮮な気分。

 

木綿季「やっぱし哲也の背中は大きいな~ ところで哲也の身長って幾つ?」

 

哲也「んー・・・・・・確かこの前測ったときで177とか?」

 

木綿季「うそぉ!?そんなおっきいの!?」

 

哲也「いやいや、目指すは後+10cmの188位だから、こんくらい通過点だよ。」

 

木綿季「ひゃ、188!?」

 

哲也「うん、ただ・・・」

 

木綿季「ただ?」

 

哲也「俺は成長期の途中でSAOに入ったから、このまま上手く伸びるかは・・・・・・」

 

木綿季「大丈夫だよ♪哲也は良く食べて、良く眠る男の子なんだから、きっと伸びるよ!」

 

哲也「そうか?まぁ木綿季がそう言ってくれるならきっと伸びるよな。」

 

木綿季「うんうん♪さっ!次は前を洗うね!」

 

哲也「あいよー」

 

木綿季は前方に回り、前の方を洗い始めた。

 

木綿季「身体洗い終えたら頭を洗うよ!その後は湯船に入ってね♪入浴剤入れたからゆっくり浸かってね♪」

 

哲也「分かった、ありがとね木綿季。」

 

木綿季「どういたしまして♪あ、ここは手で洗わなきゃだね・・・/////」

 

哲也「そ、そうだな・・・」

 

そんな感じで身体を洗ってもらい、頭も洗ってもらい、それらを流して湯船に。

 

湯船は程よい温度で、入浴剤のいい香りがしてリラックス出来た。

 

哲也「ふぅ・・・」

 

木綿季「じゃあボクも身体と頭洗っちゃうね~」

 

哲也「おう。」

 

にしても、木綿季が自分で自分の身体を洗っているところを見るのは新鮮だな。今まではほぼ互いに洗いっこしてたからな。

 

哲也「・・・綺麗だな・・・やっぱ・・・」

 

木綿季「?何か言った?」

 

哲也「ん?綺麗だな~って言ったんだ。」

 

木綿季「えへへ♪ありがと♪」

 

木綿季は身体を洗い、頭を洗おうとしていた。

 

哲也「あ、頭なら俺が・・・」

 

木綿季「駄目!今日は哲也に疲れをとってもらうんだから何もしちゃ駄目!」

 

哲也「そ、そうか・・・」

 

俺は木綿季の剣幕に押され、そのまま大人しく湯船に入っていた。

 

木綿季は長い髪を一生懸命に洗っていた。そんな姿に少し萌えた。

 

木綿季「ねぇね、ボクも湯船入っていい?」

 

哲也「おう、いいぞ。」

 

木綿季「じゃあお邪魔しまーす♪」

 

身体と頭を洗い終えると木綿季はいつも通り俺の上に座ってきた。

俺は木綿季のお腹に手を回し軽く抱きしめてやった。

 

木綿季「大丈夫?重くない?」

 

哲也「全然。寧ろこうしてる方が落ち着くよ♪」

 

木綿季「なら良かった♪」

 

木綿季はこちらを向き、抱きついてきたから俺はそのまま抱きしめ返した。

 

木綿季「哲也・・・♡」

 

哲也「木綿季・・・♡」

 

俺は湯船に浸かりながら愛する木綿季を抱きしめ、心身ともにリラックスすることが出来た。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

風呂から上がり、ドライヤーをかけた後は木綿季がマッサージをしてくれるそうだ。

 

木綿季「あまり自信ないから、痛かったら言ってね?」

 

哲也「うん、分かった。」

 

木綿季「それじゃあ準備するね♪」

 

木綿季は部屋から出ていった。暫くすると戻ってきて、手元にはアロマが。

 

木綿季「リラックスしてもらうためにこのアロマを焚くね♪哲也はアロマの匂いとか平気?」

 

哲也「うん、大丈夫だよ。」

 

木綿季「それじゃあ♪」

 

木綿季はアロマを焚いた。すると次第にいい香りが部屋に充満し始めた。

 

哲也「いい匂い・・・♪」

 

木綿季「音楽をセットして・・・」

 

木綿季は自身の携帯を使い癒される感じの音楽を流し始めた。うん、いい感じ。

 

木綿季「それじゃあ始めるね♪」

 

俺は木綿季に背面を見せ、木綿季はマッサージを始めてくれた。

 

木綿季「うわっ!?肩ガチガチ!!よくこんな状態で投げられるね・・・」

 

哲也「まぁそれが投手ってもんだからな、仕方ないさ。」

 

木綿季「こりゃ・・・ボクも頑張らなきゃ・・・!」

 

木綿季は頑張って俺の肩をほぐそうとしてくれている。顔は見えないがきっと必死な顔で可愛いんだろうな~

 

木綿季「うんしょ、うんしょ。」

 

哲也「んん・・・・・・いい感じ・・・・・・」

 

木綿季「ほんと?良かった♪このまま続けるね♪」

 

俺はそのまま肩のマッサージを10分程受けた。

 

木綿季「はい、おしまい!あまりマッサージしすぎても悪影響になるからね。じゃあ今度は布団に寝ちゃって!全身を軽くマッサージするね♪」

 

哲也「うん、分かった。」

 

俺は布団に寝転がった。すると木綿季は俺の背中からマッサージを始めてくれた。

 

木綿季「うんしょ、うんしょ。」

 

哲也「あぁ・・・気持ちいいわ・・・」

 

木綿季「えへへ♪良かった♪あまり強くやりすぎるといけないから優しくするからね?」

 

哲也「了解・・・」

 

木綿季はその後もマッサージを続けてくれて、その気持ちよさとアロマと音楽のリラックス効果と、日頃の疲れのおかげで気づいた時には俺は寝ていた。

 

~数十分後~

 

哲也「むにゃむにゃ・・・」

 

木綿季「おーい、哲也。起きてー。」

 

哲也「うーん・・・・・・あ、あれ?俺寝てた?」

 

木綿季「うん、ガッツリ。普段かかないいびきまでしてたからよっぽど疲れてたんだろうね。でも珍しい哲也を見れたからちょっぴりラッキーかも♪」

 

哲也「ありゃ・・・悪いな木綿季。せっかくマッサージしてもらってたのに。でもおかげで身体が軽い気がするよ!」

 

俺は肩を軽く回し、身体も少し動かした。確かに身体の疲労感は多少ながらも取れてる気はする。

 

木綿季「良かった♪じゃあ次はご飯だよ!」

 

哲也「待ってました!腹減った~」

 

木綿季「今日は琴音が手伝いに来てくれたんだ♪琴音が待ってるよ!」

 

へ~琴音の料理か。そりゃ楽しみだな。

 

俺は木綿季に手を引っ張られリビングに向かった。するとそこにはエプロン姿の琴音が料理の盛りつけを行っていた。

 

琴音「あ、哲也!」

 

哲也「おはよ琴音。悪いなこんなことさせて。」

 

琴音「ううん、これは私が直訴したことだから良いの♪さっ!2人共座って!料理はもう完成してるからね!」

 

木綿季「わーい!」

 

木綿季は嬉しそうに椅子に座った。俺もそれに続いて席に座り、琴音の料理を待った。

 

琴音「お待ちどうさま~♪」

 

琴音が運んできたのは丼物。俺の前に置かれた丼を見ると、それには豚肉と卵が綺麗に添えられていた。

 

哲也「肉丼だ~!」

 

琴音「サラダもあるからちゃんと食べてね?」

 

木綿季の元にも運ばれ、琴音の分も運ばれ、テーブルに3人分の料理が並んだところで、いただきます。

 

3人「いただきまーす!」

 

木綿季「はむ!~♪おいひぃ~♪」

 

哲也「ガツガツ!」

 

琴音「す、すごい食べっぷりだね・・・」

 

哲也「いやぁ~疲れ切った肉体に良いね~飯は!」

 

俺はサラダを皿によそいながらそう言った。

 

琴音「お肉のお代わりもあるからね♪」

 

哲也「おう!ありがと琴音!めっちゃくちゃ美味しいよ!」

 

琴音「そ、そんな褒めなくても~♪ただお肉焼いただけだし~♪」

 

哲也「いやいや、最初俺はそれすら出来なかったんだから、ちゃんとこうして綺麗に焼き上げられるのはすごい事だと思うよ俺は。」

 

琴音「そ、そうかな?それなら哲也の言葉、貰っておくね♪」

 

哲也「おう♪」

 

木綿季「パクパク!」

 

結局、俺は3杯分の丼をお代わりし、腹一杯になるまで食べた。少し食べすぎたかな?

 

哲也「ご馳走様!美味しかったよ琴音!」

 

木綿季「うん!いい味付けだったよ!」

 

琴音「ありがと2人共♪じゃあ私と木綿季はお皿洗いするから、哲也はくつろいでて!」

 

哲也「え?いや、流石にそれくらい・・・」

 

木綿季「良いの良いの♪そもそも女の子2並んだだけで台所はいっぱいなんだから、哲也は休んでて♪食後のデザートと追加マッサージもあるからね♪」

 

哲也「デザートとマッサージか、分かった。2人を待ってるね。」

 

琴音「あ、筋トレは駄目だよ!疲れとるのに身体を追い込んだら元も子もないからね!」

 

木綿季「部屋に戻られると怖いからそこでテレビ見てて!」

 

哲也「は、はい・・・」

 

まぁ流石に今日は筋トレを控えても良いか、また明日からやっていこう。

 

俺は2人の皿洗いが終わるまでテレビを見て待った。

 

~数分後~

 

琴音「お待たせ哲也♪疲労回復にピッタリなグレープフルーツだよ~♪」

 

哲也「ありがと琴音。ごめんな皿まで洗わせて。今度埋め合わせするから何でも言ってくれ。」

 

琴音「もぉ~これは哲也に恩を着せてるんじゃなくて私の任意でしてるから気遣いしなくて良いんだよ?」

 

木綿季「哲也もたまにはこういう日もいいんじゃない?いつもいつも働きすぎだよ哲也は。その内倒れちゃうよ?」

 

哲也「そうかな?」

 

琴音「そうそう♪木綿季の言う通り今日くらいゆっくり休む!分かった?」

 

哲也「あ、あぁ。分かったよ。」

 

木綿季「それじゃあ哲也が寝てる間出来なかった足付近のマッサージするね♪哲也、ここに足乗っけて♪」

 

木綿季はそう言って台見たいな感じの奴を俺の前置いた。俺はそこに足を置いた。

 

琴音「それじゃあ私はグレープフルーツのスジをむいてあげる♪」

 

哲也「あぁ、頼んだ。」

 

木綿季「あ、後哲也。これ付けてみて。」

 

そう言って木綿季はアイマスクを差し出してきた。俺はそれを受け取って付けてみた。すると、目元が暖かくなってきた。

 

哲也「あ、暖かい。」

 

木綿季「スポーツプレイヤーにとっては目も命だからね!目元の疲れも取ってね♪」

 

哲也「うん、ありがとね木綿季。あ、でもグレープフルーツが・・・」

 

琴音「それなら私が食べさせてあげる♪」

 

哲也「んじゃあ頼むよ琴音。」

 

木綿季「むぅ~!ボクがやりたい~!」

 

琴音「木綿季にはマッサージがあるでしょ?」

 

木綿季「はっ!そうだった・・・それじゃあ!マッサージ始めるね!」

 

哲也「おう、頼むな。」

 

そんな感じで申し訳ないが2人に身を委ね、身体をゆっくり休めることにした。

 

木綿季「足元もパンパンだね~特にふくらはぎなんて鉄見たい。」

 

哲也「投手は肩だけじゃなくて足元も使うからね。例えばバント処理だとかベースカバーとか。それだけじゃなく投げる時も全身使って投げるから足を踏ん張っておかなきゃいい球は投げられないしね。結構足をつる選手も多いんだ。」

 

琴音「それじゃあ尚更疲れは取らなきゃね♪あーん♪」

 

哲也「あーん・・・」

 

木綿季「むむむ・・・」

 

哲也「いぃ!?痛てぇよ木綿季!?」

 

木綿季「あっ!?ご、ごめん!強くしすぎた!」

 

哲也「い、今のは強すぎだからもうちょっと軽くしてくれると嬉しいな。」

 

木綿季「ごめんなさい・・・」

 

琴音「頑張ってね木綿季♪哲也の身体は木綿季にかかってるよ?」

 

木綿季「う、うん!頑張る!」

 

そんな感じで足元のマッサージも木綿季が行ってくれて、琴音にグレープフルーツを食べさせてもらい、充分に身体を休ませてもらった。

 

木綿季「もういいかな?じゃあ湿布も貼っといて・・・はい!完了!」

 

琴音「グレープフルーツも完売だよ!」

 

哲也「サンキューな2人共。なんか足が軽くなった気がするよ♪」

 

俺は木綿季のことを撫でて感謝の気持ちを表した。琴音の頭にも手を置いた。

 

木綿季「えへへ~♪」

 

琴音「~♪」

 

哲也「さて、んじゃ2人共。明日は部活も休みだし何かして遊ぶか!」

 

木綿季「さんせー!」

 

琴音「じゃあ私トランプしたい!」

 

哲也「んじゃ俺の部屋でやろうか。」

 

俺の身体を癒した後は2人にも楽しんでもらうべく遊ぶことに。

 

哲也「何する?」

 

木綿季「ババ抜き!」

 

琴音「大富豪!」

 

哲也「俺はどっちでも良いけど・・・ま、時間もあるしどっちもやるか!」

 

木綿季「じゃあさ!負けこんだ人は罰ゲームね!」

 

琴音「それじゃあ、明日の朝ご飯の調理係で!」

 

哲也「?琴音は今日泊まんのか?」

 

琴音「木綿季には許可もらったんだけど・・・駄目かな?」

 

哲也「木綿季が許可したなら別に良いよ。どうせ同じアパートに住んでるんだしな。」

 

琴音「やった♪ありがと哲也♪」

 

木綿季「よーし!それじゃあ始めよ!」

 

琴音が泊まるということで、明日の朝飯の調理をかけたトランプが始まった。

 

哲也「よっしゃあがり!」

 

木綿季「負けた・・・」

 

琴音「それじゃあババ抜きは木綿季の負けだね♪それじゃあ次は大富豪!」

 

木綿季「今度は負けないもん!」

 

哲也「よっしゃ!次行こう!」

 

続く大富豪はルール上5戦することに。

 

内訳では俺3敗 木綿季2敗 琴音0敗。琴音は相当トランプが強いらしい。

 

琴音「えっへへ~♪負け無し~♪」

 

木綿季「悔しい~!」

 

哲也「俺と木綿季がドベか・・・別に飯作んのは構わんが負けんのは勘弁だな。」

 

木綿季「ボクだって!琴音に負けさせてやる!」

 

続くは七並べ。七並べは3戦してそれぞれ1敗。

 

哲也「変わらずか・・・」

 

木綿季「むきぃ~!琴音めぇ~!」

 

琴音「へへ~このままトップの座は譲らないよ♪」

 

哲也「よし、んじゃあ次のルールでラストにするか。ラストは単純明快にポーカーだ!」

 

木綿季「よぉし!それなら20戦だ!」

 

琴音「望むところ!」

 

ラストは琴音が結構負け込み、俺が6敗 木綿季が5敗 琴音が8敗で、ラスト1戦。

 

この時点で俺の負けは確定。だがもし俺がここで勝ち琴音が負ければ同率ビリになる。

 

哲也「よし!俺の手はこれだ!」

 

木綿季「うん!ボクもいいよ!」

 

琴音「私も!」

 

木綿季「それじゃあボクの手はこれ!フラッシュ!」

 

琴音「私はストレートだよ!」

 

哲也「はっはっは!俺はフルハウスだ!」

 

木綿季「ガーン!負けた・・・」

 

哲也「?いや、琴音の負けじゃ?」

 

琴音「えっ!?ストレートってフラッシュより弱いの!?」

 

哲也「俺も最初そう思ってたが、どうやらフラッシュの方が強いみたい。」

 

琴音「あちゃ~!哲也と同率ビリか・・・」

 

木綿季「わーい!勝った!」

 

哲也「んじゃ、明日の朝は琴音と朝食作りか。」

 

琴音「だね・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・あれ?」

 

木綿季(よくよく考えてみればそうなると・・・・・・?)

 

~木綿季の妄想~

 

琴音『う~斬りにくいよ~』

 

哲也『え~?どれどれ?』

 

琴音『あ!斬れた!流石哲也♪』

 

哲也『へへ♪どうってことねぇよ♪』

 

琴音『えへへ♪』

 

哲也・琴音『~♪』イチャイチャ

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・」

 

哲也「まぁ負けは負けだしな、仕方ないか。」

 

琴音「明日は2人で頑張ろうね♪」

 

木綿季「ちょっと待った!やっぱり、朝ご飯ボクが・・・・・・」

 

木綿季(・・・・・・あれ?ボクがご飯作るってなると?)

 

~またまた木綿季の妄想~

 

哲也『琴音・・・・・・』

 

琴音『あ・・・・・・駄目だよ・・・・・・木綿季が・・・・・・』

 

哲也『木綿季ならご飯作ってるから来ないよ・・・・・・』ガバッ

 

琴音『あっ・・・/////』

 

哲也『琴音・・・・・・』

 

琴音『哲也・・・・・・/////』

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

哲也「なんだ?飯作るの変わってくれるのか?」

 

木綿季「て・・・・・・」

 

琴音「て?」

 

木綿季「て!哲也の浮気者!!!!!」

 

そう言って木綿季は何故か俺を思いっきり叩いてきた。

 

哲也「はぶっ!?」

 

琴音「えぇ!?」

 

木綿季「馬鹿!!!!ボクがいないからって・・・・・・・・・ってあれ?」

 

琴音「木綿季!?いきなり何してるの!?」

 

木綿季「ふぇ?っ!?哲也!?」

 

哲也「な・・・なんで・・・・・・」

 

俺はそう言い、そのまま気絶なのか眠りなのかよく分からない感じで目を閉じた。

 

木綿季「ご、ごめんなさいぃぃぃ!!!!」

 

琴音「哲也~!!!」

 

こうして、取った疲労を不可抗力でまた溜めてしまった哲也であった。




いくら披露を取ろうが、結局はこうして哲也は微量?な披露を溜めていくのであった。

現実ではもうすぐ冬ですが、こちらの世界では初夏に入ったばかり!これから楽しいイベントが盛りだくさんです!

後、今月の22日で私の作品 死神と呼ばれた剣士が3周年を迎えました。3周年といえばゲームアプリのデレステやプロスピAと同じ年数やってる事になりますね。毎年周年毎に記念作品を投稿してるのですが、今年は私の多忙もあり、多くの文字数を書くのが困難な為、3周年記念作品は無しという形を取らせて頂きます。楽しみにしてくださった方々には申し訳ありません。その代わりに、なるべく早く本編が進行できるように頑張りますので、これからもどうぞよろしくお願いします。

では、次回をお楽しみに!


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Part103 対レネゲイド対策~宣戦布告~

すいません!また遅れてしまいました!

今回はALOメインです!

ではどうぞ!


ユウキ「もぉ~!なんでそんな動きも出来ないのさ!」

 

「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」

 

「む、無理・・・」

 

「限界ぃ・・・」

 

ユウキ「何言ってんの!後3セット!」

 

「えぇー!?」

 

テツヤ「スパルタだなぁ~ユウキのやつ。」

 

レイ「あぁ、正直受けたいとは思わないね。」

 

今日は来たるレネゲイドの侵略に向けての対策。閣僚ごとに腕に覚えのあるプレイヤーが数人呼ばれている。現に今ユウキがインプの上位プレイヤーをシゴいてる最中。

 

ユウキが各プレイヤーに戦いの何たるかを教え、俺とレイがそれを見守る形だ。

 

「ぶ、部隊長!きゅ、休憩を!」

 

ちなみに、今回俺はインプ舞台の部隊長に選ばれた。本来ならレイが選ばれるとこだが、レイが『君の方が戦場の指揮に長けるだろう。』とのことで俺になった。

 

テツヤ「ん~まぁやりすぎも良くねぇしな、良いよ。きゅーけいー」

 

ユウキ「えぇ!?」

 

「た、助かった・・・」

 

「け、結構しんどい・・・」

 

「美少女に教えてもらえるだけ良しとするか・・・」

 

各自プレイヤーは各々の感想を呟きながら座り込んだ。

 

ユウキ「ちょっとぉ!なんで休憩にしたのさ!」

 

テツヤ「言ったろ?やりすぎも良くないって。」

 

ユウキ「でもまだたかが2セットだよ!?」

 

テツヤ「あのなぁ?2セットって言ったって1セットのメニューが『素振り100、魔法のスペル唱えるのを噛まずに100回の噛んだら1からやり直し、実戦形式でデュエルして負けた方がスクワット100回、最後に重しをもってインプ領10周。』だろ?それを2セット目なんか休みなんて入れずにやったら俺でもキツいよ。」

 

ユウキ「むぅ~!だってボクできたもん!」

 

テツヤ「お前はお前だ。んじゃあ聞くがお前は俺みたいに野球で9回150球を点取られずに投げれるか?」

 

ユウキ「うっ・・・」

 

テツヤ「だろ?だから周りに自分の意見を押し付けないの。」

 

ユウキ「ごめんなさい・・・」

 

テツヤ「分かりゃよろしい。」

 

レイ「まぁ、スクワットと走り込みは正直こっちの世界で意味あるとは思えないがね。」

 

ユウキ「それは根性だよ!根性でやり抜けば戦闘でも根性が発揮できる!」

 

テツヤ「・・・・・・こいつが指導者で平気かな・・・・・・」

 

~30分後~

 

ユウキ「よぉし!それじゃあ始めるよ!全員位置について!」

 

テツヤ「レイ、俺らもやってみるか。」

 

レイ「僕らが?まぁ構わないが・・・」

 

テツヤ「よぉし。んじゃあ皆。次からは俺とレイも3セット加わる。やり抜いてご褒美貰おー」

 

「隊長!ご褒美とは?」

 

テツヤ「まぁ今度の戦い終わりゃカノンからそれ相応の褒美が貰えんだろ。飯だとか金だとかカノン手作り武器とか。」

 

「隊長!領主様のシモ的なご褒美は・・・」

 

テツヤ「ねぇ。んじゃあ始めんぞー!」

 

「がっくし・・・」

 

レイ「隊長が隊長だからだ。」

 

テツヤ「んだとぉ!?」

 

ユウキ「そこうるさい!ボクの訓練に入ったならボクの命令には絶対服従してもらうからね!破ったらウサギ跳びで隣の領まで行ってもらうよ!」

 

テツヤ「そ、それはキツイな・・・」

 

レイ「が、頑張ろうテツヤ・・・」

 

ユウキ「それじゃあ素振りから!」

 

こうして、ユウキの地獄の特訓が始まった。

 

テツヤ「55、56、57。」

 

ユウキ「そこ!腕が落ちてる!もっとしっかり持って!」

 

テツヤ「うぃっす!」

 

ユウキ「教官の前では『サーイエッサー』だ馬鹿者!」

 

テツヤ「っ!?ユウ・・・」

 

ユウキ「口答えは許さん!」

 

テツヤ「さ、サーイエッサー!」

 

なんだろう・・・ここは軍隊か?

 

レイ「61、62、63。」

 

ユウキ「軽い短剣で素振りするなぁ!せめて片手剣でやれぇ!」

 

レイ「で、でも僕の武器は・・・」

 

ユウキ「言い訳するなぁ!」

 

レイ「さ、サーイエッサー!持ち替えます!」

 

ユウキ「よろしい!」

 

テツヤ「と、とんでもねぇコーチングだな・・・近場で見ると・・・」

 

レイ「だね・・・・・・」

 

ユウキ「よし!それじゃあ次はスペルを唱えろ!噛んだら1からだ!」

 

テツヤ「よし!んじゃあここは二重詠唱の練習も兼ねるか!」

 

ユウキ「やかましい!」

 

そう言ってユ・・・いや、教官の拳が頭に飛んできた。

 

テツヤ「うぐっ!?」

 

ユウキ「黙ってやれ!」

 

テツヤ「サーイエッサー・・・」

 

ユウキ「聞こえん!!!!!」

 

テツヤ「サーイエッサー!!!!!」

 

ユウキ「最初からだせ馬鹿者!」

 

テツヤ「こ、怖ぇよ・・・」

 

鬼教官の前に口答えできず、俺は黙って詠唱を始めた。

 

テツヤ「・・・・・・がっ!?」

 

ユウキ「噛んだな!?最初からだ!」

 

テツヤ「ひぃぃ!?後1回だったのにぃ!?」

 

レイ「ふっ、無様だな。」

 

テツヤ「うぅ・・・魔法は不得意なのに・・・今度コツ教えてくれよ。」

 

レイ「まぁ構わないよ。後で教えてやろう。」

 

テツヤ「サンキューレイ!」

 

ユウキ「イチャイチャするな馬鹿者ぉ!!!!!」

 

教官はそう言って助走をつけたドロップキックを俺の脇腹に決めた。

 

テツヤ「ごぶぅ!?」

 

レイ「っ!?」

 

ユウキ「この浮気者!!!!」

 

教官は私情をはさみながら俺の顔を踏んずけた。

 

テツヤ「ひ、酷い・・・・・・」

 

レイ「南無・・・」

 

その後、なんとかスペル詠唱を終わらせた後はレイと軽くデュエル。

 

テツヤ「よっ!」

 

レイ「ちぃ!まだ!」

 

テツヤ「甘い甘い!」

 

レイ「き、君!何故攻撃してこない!?」

 

テツヤ「え?だって俺の速さに付いてこれれば並大抵のスピードにはついていけるはずだし。習うより慣れろってやつだ。」

 

レイ「だったら後悔するがいいさ・・・・・・僕を舐めたことを!」

 

テツヤ「良いぜ!来な!」

 

ユウキ「卍解を使うな馬鹿者!!!!!」

 

そう言ってまたもや教官の拳骨が俺に見舞われた。

 

テツヤ「ヴっ!?」

 

ユウキ「あくまで実戦形式のデュエルだ!本気を出すな馬鹿者!」

 

テツヤ「さ、サーイエッサー・・・・・・」

 

レイ「だ、大丈夫かい?」

 

テツヤ「な、なんとか・・・」

 

俺は震える足を立たせ、卍解を解除した。

 

テツヤ「おぉいて。あの野郎本気で殴りやがって・・・」

 

レイ「ま、まぁまぁ。良いじゃないかたまには。普段やれない鬱憤もあるんだろうしね。」

 

テツヤ「・・・・・・多分それもあるなあいつ・・・・・・」

 

結局デュエルは時間切れで俺の体力がレイより下回ってたから、俺がスクワットを。

 

テツヤ「まぁこんくらいなら楽勝だな。」

 

ユウキ「ほぉう?」

 

テツヤ「っ!?教官!?」

 

ユウキ「ならば貴様は300回だ!さっさと始めろ!」

 

テツヤ「えぇぇぇぇ!?お、横暴だ!!」

 

ユウキ「口答えは許さんと言ったろ馬鹿者!!!!!」

 

テツヤ「ひぃぃぃぃぃい!?や、やりますぅ!?」

 

ユウキ「さっさとやれ!!!!!」

 

テツヤ「ひぃん・・・」

 

「た、隊長が剣幕に押されてる・・・」

 

「相手は自分の彼女なのに・・・」

 

「こ、こぇぇぇ・・・」

 

教官から命じられたスクワット300回を終えると、背中に重石を背負ってランニング。

 

レイ「な、なかなか重いね・・・」

 

テツヤ「だな・・・・・・走ってる最中はあいつもいないし助かった…」

 

ユウキ「遅いぞ貴様らァ!!!!!次遅れたら+5週!」

 

「えぇー!?」

 

結局、追加ランニングを皆恐れ、常に8割前後の速さで皆走り、もうヘトヘト。

 

テツヤ「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」

 

レイ「これは・・・来るね・・・・・・」

 

テツヤ「あぁ・・・・・・」

 

ユウキ「後2セットだ!休憩!」

 

テツヤ「た、助かった・・・・・・」

 

レイ「だね・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤ~!」

 

そう言ってきょうか・・・いや、ユウキが抱きついてきた。

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「ご、ごめんねテツヤ。皆の手前テツヤにだけ優しくはできなくて・・・・・・厳しく当たっちゃった・・・・・・」

 

テツヤ「なんだ、そんくらい構わないよ。むしろ差別しないでくれてサンキューな。」

 

俺はユウキのことを撫でた。

 

ユウキ「えへへ♪ありがと♪」

 

テツヤ「どういたしまして♪」

 

「・・・・・・リア充死ね・・・・・・」

 

「爆発しやがれ・・・・・・」

 

レイ「ま、周りの視線が痛いんだが・・・・・・」

 

ユウキ「あ、じゃあもう初めよっか♪」

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「オラァ!!!!!貴様ら位置につけ!!!!!貴様もだテツヤ!!!!!」

 

テツヤ「は、はいぃ!!」

 

レイ「い、居心地が悪いね全く・・・・・・」

 

こんな感じで鬼のような特訓を残り2セットこなした。

 

~1時間後~

 

テツヤ「し、しんどい・・・・・・」

 

レイ「3セットでこれとは・・・・・・皆凄いものだ・・・・・・」

 

ユウキ「これにて終了!各自来たる戦闘に備えるように!」

 

テツヤ「お、終わった・・・」

 

レイ「だね・・・」

 

「し、死ぬ・・・」

 

「もう無理ぃ・・・」

 

「立てねぇ・・・」

 

5セットやりきった人達はもうその辺でバタバタ倒れてる。そりゃこんなしんどい訓練5セットもやりゃ誰でもそうなる。

 

テツヤ「そ、そりゃこうなるわな・・・」

 

俺は座り込み息を整えていると、俺らの元にカノンが来た。

 

カノン「皆ご苦労さまじゃ。テツヤ レイ ユウキ以外は今日の訓練を終えて構わんぞ。」

 

テツヤ「だとさ、皆 後はALOに残ってやることやるもよし。リアルに戻るも良しだから、好きにしてくれ。」

 

「り、了解です・・・」

 

「し、しばしの休憩を頂きます・・・」

 

テツヤ「皆無理すんなよ?こっちでの疲れはちゃんと取っとけよ。」

 

カノン「テツヤ レイ ユウキ。至急シルフ領へとの連絡が今しがた来た。」

 

ユウキ「シルフ?」

 

テツヤ「てことはあいつらから連絡が来たか・・・」

 

レイ「だろうね。カノン様。直ぐに向かいましょう。」

 

カノン「ではわらわの側に来てくれ。皆。今日はご苦労さまじゃ。」

 

俺達はカノンの転移を使い、シルフ領へ向かった。

 

~シルフ領~

 

ユウキ「ねぇカノン。至急の用事って何?」

 

カノン「それはサクヤから聞いてくれ。わらわもまだ分からん。」

 

テツヤ「なぁカノン?今回はユウキを連れてきて良かったのか?」

 

カノン「今回は別に会合でも無い。ものの数分で集まりは終わるじゃろうし、ユウキがいても構わんじゃろう。」

 

テツヤ「ふーん。そっか。」

 

カノン「では、早速向かうとするかの。」

 

俺達はサクヤさんの待つシルフ領の領主の場へと向かった。

 

ユウキ「うわぁ~やっぱし領主の家って広いんだね~」

 

レイ「ユウキ。遊びに来てるんじゃないんだ。もう少し静かにしたまえ。」

 

ユウキ「あ、ごめん・・・」

 

テツヤ「もう皆は来てんのか?」

 

カノン「今日ログイン出来なかったスプリガン、レプラコーン、プーカ領主の3人は来れてないがな。3人には後に要件を伝えるらしい。」

 

テツヤ「なるほどね。了解。」

 

ユウキ「へ?領主?」

 

カノン「ユウキには伝えてなかったのう。ユウキ、これからは各領の領主が集う場じゃ。くれぐれもテツヤといちゃつかんように。」

 

ユウキ「そ、そんな大事な話し合いなの!?早く言ってよ!」

 

テツヤ「悪かったって。後その声量は禁止だ。」

 

ユウキ「う、うん。」

 

レイ「まもなく到着するから2人共。インプの代表ということを忘れないように。」

 

テツヤ「おう。」

 

ユウキ「うん!」

 

俺はユウキにそれぞれの領主の特徴を教えていると、いよいよ前回の会合の場の前へ到着。

 

カノン「では、カノンだ。入るぞ。」

 

カノンは数回ノックをしてドアを開けると、そこには既にシルフのサクヤさん。ケットシーのアリシャさん。ノームのウルフ、ウンディーネのアイナさん。そしてサラマンダーのモーティマーとユージーン将軍がその場にいた。

 

サクヤ「すまないなインプの皆。急な呼び出しに応じてくれて。」

 

カノン「構わんさ。さて、わらわ達の場所は?」

 

カノンがそう言うと、前回同様に姉ちゃんが俺らの元に。

 

リナ「では、こちらへ。」

 

ユウキ「?リナ?」

 

リナ「あら、ユウキちゃんじゃない。今回は来たのね。」

 

ユウキ「はい。今回はボクがいても構わないそうなので。」

 

リナ「そっか。良かったね♪」

 

ユウキと姉ちゃんが軽く会話すると、姉ちゃんは俺らを座る場所へと案内してくれた。

 

リナ「では、こちらに。」

 

カノン「ご苦労じゃ。」

 

リナ「失礼します。」

 

俺達はカノンが座った後に、着席した。

 

サクヤ「さてと。これで今来れる全員が揃ったようだな。」

 

ウルフ「今日の呼び出しってなんだよ?ついにあいつらから連絡が来たか?」

 

サクヤ「その通りだ。これに目を通して欲しい。」

 

そう言ってサクヤさんはこの場にいる全員にあるメッセージを送った。

 

そこには『来週、シルフ領を襲う。覚悟するがいい。』と書いてあった。

 

テツヤ「シルフ領・・・・・・ここが襲われるのか。」

 

サクヤ「ご丁寧にも敵はどこを襲うかを示してくれた。これでどこを警備するかの見当はつくだろう。」

 

ユージーン「いや、これは本当に信じていいのか?騙すためのブラフということも・・・」

 

モーティマー「サクヤ メッセージは誰から送られたかは分かるか?」

 

サクヤ「いや。だが文脈的に予想はつく。恐らくシグルドからのものだろう。」

 

アリシャ「うーん、だったら信じていいんじゃないかな?」

 

テツヤ「?なんでそう思うんですか?」

 

アイナ「彼は何かをすると決めたら確実にその行動を取る男性です。以前の裏切りも裏切ると決めた以上の行動だったのでしょう。」

 

ウルフ「それに、奴からしたら以前いた領を落とすことで反逆は成功になるんだろうよ。」

 

カノン「ならば、この度の連絡。信頼しても良いのじゃな?」

 

サクヤ「そうだな。来週のこの日は・・・・・・祭日か。予定は空いてるか?」

 

サクヤさんがそう聞くと皆は誰も否定の声を出さなかった。

 

サクヤ「ならば来週。レネゲイド達との全面戦争に入る。皆 手を抜かずに張り切ってくれ。」

 

モーティマー「どこの領をどこに配置するかは私が考えておく。」

 

サクヤ「さて・・・申し訳ないがインプのそこの長髪の少女。良いかな?」

 

ユウキ「へ?ボク?」

 

サクヤ「申し訳ないが君の実力を知りたい。この場にいるということは名の知れたプレイヤーであることは確かだが、この目で確かめたくてね。」

 

ユウキ「ボクの実力?良いよ!」

 

カノン「その前にじゃ。皆の者。この者はユウキという。わがインプの重要な幹部かつ、多大な戦力じゃ。」

 

ユウキ「よ、よろしくお願いします!」

 

アリシャ「ねぇねぇテツヤ君!ユウキちゃんは強いの?」

 

テツヤ「へ?んーまぁそりゃあ俺も負ける時あるくらいですしね。かなりの手練であることは約束しますよ!」

 

リナ「私も保証します!彼女の強さはずば抜けています!」

 

ユウキ「えへへ~♪」

 

ユージーン「ふむ、ならば俺がやろう。」

 

ユージーン将軍はそう言って立ち上がった。

 

モーティマー「という訳だ。サクヤ 彼女とユージーンでやらせてみないか?ユージーンに善戦できれば充分だろう。」

 

テツヤ「ユウキ ユージーン将軍は強いぞ?」

 

ユウキ「テツヤは勝てた?」

 

テツヤ「ま、まぁ一応ね。」

 

ユウキ「じゃあボクも勝つ!」

 

そんな訳で。急遽ユウキとユージーン将軍の簡単なデュエルが執り行われることになった。

 

~シルフ内・デュエルフィールド~

 

サクヤ「それでは、今回は最後までやらないで構わない。簡単にやり合ってくれればいい。」

 

ユウキ「りょーかい!」

 

テツヤ「ユウキ!頑張れよ!」

 

ユウキ「うん♪」

 

ユージーン「では・・・行くぞ!」

 

ユージーン将軍はそう言って魔剣グラムを構えた。天鎖斬月(アロンダイト)に並ぶレジェンダリーウェポンの1つだ。

 

サクヤ「では・・・・・・初め!!!!」

 

サクヤさんの合図と共に、2人は間合いを詰めた。

 

ユージーン「行くぞ!」

 

ユウキ「へへ~!ボクに勝てるかな~!」

 

ユージーン「あまり俺を舐めるなよ小娘!」

 

ユージーン将軍はグラムをユウキに向けて振り下ろした。グラムには剣をすり抜ける能力があり、剣で防ごうとすると直接的に攻撃をくらってしまう。今回俺はあえてユウキにそのことを伝えなかったが・・・どうでるか?

 

ユウキ「甘いよ!」

 

ユウキはそう言ってユージーン将軍の手首を剣の柄で突いた。

 

ユージーン「何っ!?」

 

ユージーン将軍はとっさのユウキの動きに体制を崩してしまい、ユウキはそこに畳み掛けるように攻撃をしかけた。

 

ユウキ「やぁ!」

 

ユージーン「むぅ!甘いわぁ!」

 

ユウキの一太刀をユージーンは紙一重でかわし、ユージーン将軍はユウキの足元を崩した。

 

ユウキ「わぁ!?」

 

ユージーン「でぇい!」

 

足元を崩されたユウキは倒れ込んでしまい、ユージーン将軍は倒れたユウキの顔めがけグラムを突き刺そうとした。

 

しかし、ユウキはその場で転がり、その攻撃を避けた。

 

ユウキ「えへへ!やるね!」

 

ユージーン「テツヤとはまた違う強さだ・・・動きがトリッキー過ぎる・・・!」

 

サクヤ「そこまでだ!2人ともご苦労だ。」

 

ユウキ「えぇー!?まだまだこれからだよ!」

 

サクヤ「ユウキの実力は充分に知れた。もうこのデュエルは不要だろう。」

 

ユージーン「ふっ。まぁ確かな戦力だ。クビにするには惜しい。」

 

アリシャ「すっごく強いんだね!思わず見惚れちゃった♪」

 

アイナ「流石はカノンですね。貴女の強みですね。頼もしい見方を発見する能力は。」

 

カノン「わらわではない。わらわの配下の3人が強いのじゃ。」

 

ウルフ「あんだけ動けりゃ充分だろうな。な?モーティマー。」

 

モーティマー「文句はない。彼女の力は想像以上だ。」

 

リナ「うんうん♪ユウキちゃんらしい動きだった♪」

 

ユウキ「わーい!皆に褒められた♪」

 

サクヤ「では、今日いないメンバーに関しては私が後から連絡をするとして、今回の作戦はまた後程モーティマーを通じて送らせてもらう。また、これから各地の領の強者達で戦闘訓練をつむのもいいだろう。」

 

モーティマー「それは以前私が領ごとの安全性を考慮したマップを送ったからそれを参考にしてくれ。」

 

サクヤ「では、今回は解散でいいだろう。各自の健闘を祈る!」

 

と、今回はそんな形で話し合いが終わった。

 

来週か・・・・・・いよいよだな。それまでに暇な時はログインして何度か領事で戦闘訓練を積もう。

 

ウルフ「おっと、もうこんな時間か。んじゃ俺はこの辺りで!」

 

モーティマー「私達も行かせてもらう。」

 

ユージーン「またな、テツヤ、ユウキ。」

 

テツヤ「おう、またな。」

 

ユウキ「ばいばーい!」

 

こうして3人は閣領に戻って行った。

 

テツヤ「さてと、んじゃこの後は・・・」

 

アリシャ「ねぇねぇテツヤ君♪」

 

そう言ってアリシャさんは以前のように俺の片腕に抱きついてきた。

 

ユウキ「っ!?」

 

テツヤ「あ、アリシャさん?」

 

アリシャ「今日この後暇ー?ケットシー領見ていかない?」

 

テツヤ「ええっとそれは・・・3食おやつの昼寝付きの用心棒バイトの件ですか?」

 

アリシャ「それもあるけど・・・・・・少し私的な用もあるかな♪」

 

テツヤ「は、ははは・・・」

 

サクヤ「おっと、その件ならば私との約束事も忘れて欲しくないなテツヤ君。」

 

そう言ってサクヤさんも以前のようにもう片方の腕に抱きついてきた。

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

サクヤ「テツヤ君。暇ならば共にスイルベーンで1杯どうかな?」

 

テツヤ「あ、あのぅ・・・」

 

アイナ「ふふふ♪これぞ愛ですね♪」

 

カノン「全く。困った奴じゃ。」

 

レイ「ふん、浮気癖の強い男だね。」

 

リナ「この・・・・・・!!!!」

 

アリシャ「ねぇねぇ~行こうよ~!可愛い女の子もいっぱいいるよ~!」

 

サクヤ「それより、美味い酒は嫌いかな?」

 

テツヤ「い、いや・・・あの・・・」

 

ユウキ「テーツーヤー・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!」

 

テツヤ「っ!?」

 

し、しまった・・・・・・つい2人に気を取られてたがユウキがいた事を忘れてたぁ・・・・・・!!!!

 

ユウキ「・・・・・・はぁ・・・・・・まぁいつもいつも怒ってばっかだしテツヤも可哀想だよね・・・・・・・・・」

 

テツヤ「え?」

 

な、なんだと!?ま、まさかのヤンデレ化回避か!?

 

ユウキ「なんて言うと思った!?」

 

テツヤ「だ、だよねぇ!?」

 

ユウキ「2人共!悪いけどテツヤはこの後ボクと用事があるから!」

 

ユウキはそう言って俺のことをぶんどるように抱きしめてきた。

 

アリシャ「へ?ご、ごめんねユウキちゃん!」

 

サクヤ「す、すまなかった・・・・・・」

 

ユウキ「行くよ!!!!レイも!!!!」

 

レイ「そうだね、付き合わせてもらうよ。」

 

テツヤ「は、離して~!!!!」

 

アイナ「時には重すぎる物も愛ですね♪」

 

カノン「まぁではそういう訳でわらわ達は帰らせてもらうぞ。さらばじゃ。」

 

アリシャ「じゃあねー!」

 

サクヤ「また会おう。皆。」

 

アイナ「ではまた♪」

 

そんな訳で俺達はシルフ領から離れていった。

 

~インプ領~

 

カノン「では、わらわは今日はログアウトさせてもらう。3人とも、特にテツヤ。張り切るのは良いが、日常生活に支障が起こらぬようにな。」

 

テツヤ「そんなことだったらどれだけいいことか・・・」

 

レイ「お気をつけてください!」

 

ユウキ「またね~!」

 

カノンはこうして去っていった。

 

レイ「では・・・」

 

ユウキ「テツヤのお仕置きターイム♪」

 

レイ「といこうじゃないか。」

 

テツヤ「なんでレイまで付き合うんだよ!」

 

レイ「どれだけ君に性的虐待を受けてると思ってるんだ僕が!」

 

テツヤ「いつ虐待した!」

 

ユウキ「という訳でお仕置きだよ~♪」

 

レイ「今日はどうしようか?」

 

ユウキ「今日はね~♪」

 

テツヤ「も、もう嫌・・・・・・」

 

この後、俺は2人から徹底的にお仕置きを受けたが、それはまた別の話。




レネゲイドからの宣戦布告を受けたテツヤ達は。一週間後に迫った戦闘により一層身を引き締めるのであった。

だけど、テツヤにとって真に驚異となるのはヤンデレのユウキとレイなのかもしれない。

次回はリアル回!お楽しみに!


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Part104 sideA 開戦~9種族対レネゲイド~

皆様大変お待たせしました!久しぶりの投稿です!

遅れた理由としては日々の生活の忙しさに加え、忙しいながらに書いていた話を全て削除して1から書き直し、また1から少しずつ書いていたらこんなに遅くなってしまいしまた。

恐らくこれから暫くはここまで遅くなることはないかと思います!本当に申し訳ありません!

それではお待たせしました!本編です!どうぞ!

※少しずつ書いていたのもあってブランクがあるかもしれません。何か分からない点は是非お聞きくだされば幸いです。


前回、レネゲイド達の宣戦布告を受け、来る戦闘に心の準備をした各々。

 

そして、遂にその日がやって来ようとしていた・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「さぁて、あいつらはどう動くか・・・」

 

ユウキ「今回は負けられないよ!気を引き締めようね!」

 

あの作戦会議から日にちは経ち、期末テストもスパルタ教育のおかげで木綿季1位、俺が10位と俺の順位は落ちたがまぁなんとか莫大に成績を落とすことなく終わり、いよいよ今日はレネゲイド達が予告を送った丁度1週間後。

 

俺達はログインし、所定の場所に着いていた。

 

シルフ領を襲うとの犯行声明だったが、領主の皆のシグルドの性格上を考慮しシルフ領に全ての部隊を配属させ、俺、ユウキ、レイ、カノンのインプ部隊は所謂闇討ちが出来るよう人目の付かない暗闇で影を潜め待機していた。敵の奇襲組をその前に潰すのが役目だ。

 

領の核心である中心にはシルフのサクヤさんと姉ちゃん、サラマンダーの兄弟2人の2種族の部隊が共闘することになっている。サラマンダーの強さとシルフの豊富な援護力で敵を叩く戦法だ。

 

ケットシーのアリシャさん、プーカのサラさん、レプラコーンのハクさんの3種族の部隊はケットシーのテイミングモンスターを率い機敏な動きを取り、プーカ部隊は特徴である歌唱で皆の援護。レプラコーンの部隊は戦闘専門より武器に扱う力の方が専門的だが、ハクさんの部隊は所謂精鋭部隊で戦闘も無難にこなせるプレイヤーが多いらしく、ケットシーの部隊と共に敵を狙う。3部隊は領の中心より前方を勤める

 

スプリガンのゼロさん、ノームのウルフの2部隊は ノームの豊富な耐久力で敵を足止めし、スプリガンの部隊が足が止まった敵を倒すというのが戦法。2部隊は領の上空を担当。

 

ウンディーネであるアイナさんの部隊はそれぞれのサポートの為、それぞれのプレイヤーが各部隊に2~3人いる。アイナさんは領の中心の組にいる。

 

以上が今回の戦法ってとこかな?

 

ちなみに、今回参加してるプレイヤーには通信を送ることが可能で、それぞれの部隊で何が起こったかを知らせることが出来る。

 

カノン「・・・・・・なかなか来ないのう。」

 

テツヤ「まぁ焦ってもしゃあねぇさ、来たら叩く。そんだけさ。」

 

レイ「ふん、脳筋な男だね君は。」

 

ユウキ「でも、出来ることならこのまま来ない方が・・・」

 

ユウキの言うことも確かにそうだが、そんなユウキの願いは虚しく、一通の通信が来た。

 

テツヤ「スプリガンノーム組からか・・・・・・っ!いよいよ来たらしいぞ。」

 

カノン「ふむ、そうか。では皆の衆。ここはインプの力の見せ場。闇討ちしようとする輩は残らず叩き潰してしまえ。」

 

皆は口を開かず、1回首を縦に振った。

 

レイ「3部隊からも通信が来ました。3部隊の有視界にも敵が来たらしいです。」

 

テツヤ「んじゃ俺らもそろそろ出番だな。」

 

ユウキ「頑張ろうね!」

 

テツヤ「おう。」

 

いよいよ開戦した9種族とレネゲイドの前代未聞の大戦。一体どちらが勝利するのか・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

アリシャ「行くよー!皆ー!」

 

ケットシーら3部隊は作戦の通り、ケットシーの部隊がテイムモンスターと共に敵との交戦に入る。

 

アリシャも普段は陽気な性格だが、戦いとなれば別。戦闘の指示をする姿は領主そのもの。

 

ハク「さて!私達はケットシーの皆が削ってくれた敵を確実に叩くわよ!」

 

レプラコーン戦闘部隊はケットシーの削った敵を確実に倒すよう心得ている。

 

ハク自身普段は優しい女性だが戦いとなれば好戦的になり敵は確実に倒すのを念頭に置くプレイヤーだ。

 

サラ「私達は2部隊の援護及び敵への妨害よ!張り切っていきましょう♪」

 

サラはいつだってぶれない性格。だが味方への援護及び敵への妨害の指示のスピードは天下一品の物。

 

そんな3人が率いる部隊の戦法は大当たり。難なく敵を倒していく。

 

アリシャ「そりゃー!」

 

アリシャとテイムモンスターのドラゴンが吠える。

 

ハク「はぁ!」

 

ハク達レプラコーンが敵を確実に叩く。

 

サラ「そぉれ♪」

 

的確な援護と妨害を入れるサラ達。

 

そう、一見この部隊は安心かに思えた。

 

ハク「ねぇ、アリシャ。」

 

アリシャ「何!?戦闘中だからなるべく早く要件言ってね!」

 

ハク「この部隊おかしいとは思えない?てっきり私はここにシグルドがいるものかと・・・」

 

アリシャ「・・・・・・そう言えば姿は見えない・・・・・・けどそんなこと今は思ってる場合じゃないよ!とにかく今は後ろに敵を行かさないようにしなきゃ!」

 

ハク「そうね!それじゃあどんどん行くわよ!」

 

サラ「うーん・・・心無しか敵も弱すぎるような・・・」

 

舞台は変わって上空のスプリガンノーム部隊。

 

ウルフ「どっせぇい!!!!!」

 

上空からの攻撃に入ろうとしていたレネゲイドの部隊をウルフ達ノームが着実に抑え、抑えた敵をスプリガンの部隊が確実に倒していく。

 

ウルフはノーム1の耐久力と力を持ち、武器以外でも素手の戦いも難なくこなす。

 

ゼロ「気を抜きすぎだ!」

 

ゼロは全ての行動を難なくこなし、難しいことを簡単に見せるスペシャリスト。

 

耐久力の高いノームと様々な利便性を持つスプリガンの部隊もまた、敵を難なく倒して行った。

 

ウルフ「はーはっは!さぁどんどん来い!」

 

ゼロ「・・・・・・妙だな・・・・・・」

 

ウルフ「あん?」

 

ゼロ「こいつら何も考えず突っ込んできてないか?」

 

ウルフ「さぁ?俺には分かんねぇや!今は目の前の敵を中に入らせないことに集中だ!」

 

ゼロ「・・・・・・シグルドはケットシー達の方にいるのか・・・・・・?」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

サクヤ「モーティマー。シグルドはどちらから攻めてくると思う。」

 

モーティマー「それは読めんが、あいつの事だ。インプのいるルートでは来ないと思うが・・・」

 

ユージーン「ふんっ。インプのルートなんぞで通ったら最後。テツヤ達の餌食になって終わるだけだ。」

 

リナ「テツヤのこと、信頼してるんですか?」

 

ユージーン「まぁな。」

 

サクヤ「リナ、ユージーン。2人の活躍。期待しているぞ。」

 

ユージーン「言われなくても分かっている。」

 

リナ「まっかせて!」

 

モーティマー「・・・・・・開戦から約30分か。陸空の2部隊は踏ん張ってくれているみたいだな。」

 

サクヤ「・・・・・・あまりにも静かすぎるのも不穏なものだがな・・・・・・」

 

アイナ「それでは私がここで索敵してみましょう・・・・・・」

 

モーティマー「どうだ?」

 

アイナ「・・・・・・とくにはなんの反応も・・・・・・」

 

その時だった。いきなり3名の領主を光で出来た支柱のようなものが覆い、領主の3名は閉じ込められたのだった。

 

ユージーン「何っ!?」

 

リナ「サクヤ!?」

 

サクヤ「狼狽えるな!敵は近いぞ!」

 

アイナ「そんな・・・・・・私の索敵では反応なんて・・・・・・」

 

「索敵何てものは古いものだ。アイナよ。」

 

突如として響き渡る男の物の音声。

 

モーティマー「その声は・・・・・・」

 

「そうさ。この私だ!」

 

リナとユージーンの2人の間に現れたのはシグルドだった。音声はシグルドの物だった。

 

リナ・ユージーン「っ!?」

 

2人は慌てて距離を取る。すると、2人の間を取った先にはそれぞれ1人のプレイヤーが存在していた。

 

リナの目の前には女性のプレイヤーが、ユージーンの目の前には男性のプレイヤーがそこにはいた。

 

リナ「なっ!?いつのまに!?」

 

ユージーン「索敵無効何てものを何故貴様らが!」

 

シグルド「なぁに。我々だって日々努力するものさ。出なければこんな馬鹿げた作戦考えないさ。なぁ?サクヤ。」

 

シグルドはそう言って光る支柱の中にいるサクヤに声をかける。

 

サクヤ「くっ・・・やられた・・・・・・!」

 

シグルド「正直索敵を無効にしたところで領主共をどう抑えるかが問題であったが・・・馬鹿みたいに戦力を分散してもらったおかげで、楽にシルフ領を攻略出来そうだ・・・・・・くくく・・・・・・・・・はっはっは!!!!!」

 

リナ「そんなこと!」

 

リナは高笑いするシグルドに攻撃を仕掛けようとしたが、その攻撃はリナの目の前にいた女性プレイヤーに防がれた。

 

リナ「っ!」

 

「・・・・・・シグルド様の野望の邪魔は許さない・・・・・・」

 

ユージーン「成程な・・・・・・リナの前の女と貴様が今のシグルドの側近か!」

 

「大人しくシグルド様の支配下に置かれることだな。」

 

シグルド「さて、それでは余興と行こう。この2人は私が育てた有能な手練だ。今から目の前にいるリナとユージーンを倒してもらうとしよう。それから、領主の三人の首をもらおうか。」

 

アイナ「ですが甘く見すぎでは?陸空の2部隊が敵を倒しきるのも時間の問題。そうしたら逆に貴方が不利になるのでは?」

 

シグルド「残念ながら、ここにいる3人以外は全て陸空どちらかに向かわせている。いくら死のうがこっちにだってウンディーネはいるんだ。かなりの時間は持つだろう。それこそ、シルフを落とす時間くらいな。」

 

サクヤ「だが、ここにいる2人以外にもここには多くのプレイヤーがいる。シグルドの首を取られる可能性もある。そこについては何も考えなかったようだな。」

 

モーティマー「いや、逆に考えてみろ。他のプレイヤーがシグルドに手を足も出なかった場合頼りはリナとユージーンになる。もしあの2人が勝てなかった場合 我らの部隊の意欲はどうなる?幾らサラマンダーが好戦的と言ってもユージーンがやられたら我らの戦闘意欲は無きに等しい物になる。」

 

シグルド「そういう事だ。今の俺がそんじょそこらのちょっと鍛えた雑魚に勝てると思うなよ?2人の主力が潰れた様を見せ付け、絶望感の中で殺してやるさ。さてと、俺は空から戦いを見させてもらおうか。せいぜい足掻けよ?」

 

リナ「・・・・・・やるしかないのね・・・・・・」

 

「・・・・・・敵は・・・・・・倒す・・・・・・」

 

ユージーン「ふんっ。誰だか知らんがこの俺に勝てると思うな!」

 

「弱い犬程吠える。」

 

こうして、危機的状況の中、リナとユージーンの戦いが幕を開けた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「・・・・・・1時間経っても来ずか・・・・・・残念ながら俺達の出番は無さそうだな。」

 

ユウキ「こら!手を抜かない!敵はいつ来るか分からないんだよ!」

 

レイ「そうだ!出番が無いなど考えるな!」

 

カノン「・・・・・・それにしても本当に敵は来ないみたいじゃな・・・・・・闇討ち部隊は無さそうじゃな。」

 

テツヤ「だったら俺達もそれぞれの援護に向かった方が・・・」

 

俺が言葉を続ける前に、1人のウンディーネプレイヤーが声を上げた。

 

「か、カノン様!」

カノン「?なんじゃ?」

 

「他、たった今アイナ様、サクヤ様、モーティマー様がシグルドに拘束されたとの連絡が!」

 

テツヤ「何っ!?」

 

カノン「シグルドは既に懐に潜り込んでおったのか・・・」

 

「現在、リナ様、ユージーン様が敵と交戦中!ユージーン様は何も無いのですが、リナ様は劣勢状況にあると・・・」

 

テツヤ「っ!?ちぃ!!!!!」

 

俺はその話を聞きすぐ様羽を出し領の中心へ向かおうとした。

 

レイ「待て!ここの持ち場はどうするんだ!」

 

テツヤ「馬鹿野郎!リナが劣勢状況で黙って見れられるか!」

 

レイ「だが!」

 

カノン「行かせてやれレイ。」

 

レイ「カノン様!?」

 

カノン「ユウキ、レイもテツヤに続き領の中心へ。リナとユージーンの援護を。シグルドがいることを忘れるな。」

 

ユウキ「で、でももしここに闇討ちの部隊が来たら・・・」

 

カノン「わらわは仮にもインプ領主。舐め腐ってもらっては困る。ここにいる皆で守り切ってみせる。3人は早く向かうのじゃ。」

 

テツヤ「恩に着る!カノン!行くぞ!ユウキ!レイ!」

 

ユウキ「うん!カノン!頑張ってね!」

 

レイ「失礼します!ご武運を!」

 

俺達はカノンの健闘を祈り、シグルドが現れたシルフ領の中心へと向い羽ばたいた。

 

テツヤ「レイ 姉ちゃんのこと聞いて勢いで行動しちまったけど本当にカノンのやつ大丈夫なのか?」

 

レイ「その点においては大丈夫だろう。カノン様はありとあらゆる武器を扱う。片手剣から両手剣。短剣に刀。片手棍、斧、槍。カノン様が領主であり武具の鍛錬のスペシャリストであるのは全ての武器種の性質を理解しているからだ。戦闘に入れば戦況に応じて武器を変えていくのがカノン様の戦い方だ。」

 

ユウキ「つ、強そうだな~カノン。」

 

テツヤ「それじゃあもう遠慮はいらねぇな!行くぞユウキ!レイ!」

 

俺はそう言って飛行速度をあげて行った。

 

ユウキ・レイ「了解!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

ユージーン「ぬぅん!!!」

 

「・・・めんどくさい能力を・・・」

 

ユージーンの持つ魔剣グラム。その性質と武器威力はトップクラスであり、鍔迫り合いを起こせない能力を持ち、テツヤも苦戦した武器だ。

 

ユージーン(今の戦況は互角。なんら問題は無いが・・・互角のままじゃ゛リナの助け゛には行けん・・・!)

 

そう、ユージーンは自身の強さを存分に使って行ったが、リナは以前押され気味の状況にある。

 

リナ「はぁ・・・はぁ・・・くっ・・・!」

 

相手に押され防戦一方のリナ。しかし防戦と言っても着実にダメージは蓄積し、リナはボロボロになりかけていた。

 

「お前・・・弱い・・・私の相手・・・ならない・・・・・・」

 

リナ「相手にならなくても・・・やらなきゃ行けない時はあるのよ!!!!!」

 

ボロボロになっても引かず、立ち向かうリナ。目の前に強大な敵が立ちはだかっても、諦めはしなかった。

 

そう、゛彼゛同様に。

 

リナ(テツヤだって・・・どんな状況でも諦めなかったんだ・・・私だって・・・私だって!!!!!)

 

リナ「やぁぁ!!!!!」

 

リナは持てる力を振り絞り剣を振り下ろした。しかし、無残にもその剣筋はいとも容易く防がれてしまった。

 

リナ「っ!?」

 

「・・・・・・お前つまらない・・・・・・もう・・・・・・終わりだ・・・・・・」

 

そう言ってリナの首元に剣を向けるプレイヤー。もうリナにはその剣を振りほどく力は残ってはいない。

 

サクヤ「駄目だ!リナ!!!!!」

 

リナ(ここまでなの・・・・・・!!!!!)

 

万事休すかと思われた、その時だった。

 

「月牙天衝!!!!!!!!!!」

 

「っ!!」

 

その青く輝く衝撃波は、相手のプレイヤーめがけ鋭く向かって行き、避けざるを得なかった相手はリナとの距離を取った。

 

リナ「その声は・・・テツヤね・・・!」

 

テツヤ「悪い!待たせたな!」

 

月牙天衝の正体は勿論テツヤ。リナの敗れる前に、テツヤ達インプ組の救援は間に合ったのだった。

 

ユウキ「救援に来たよ!」

 

レイ「もう好き勝手にはさせない!」

 

テツヤ「さぁリナ。ポーションだ。」

 

テツヤは傷だらけのリナにポーションを飲ませ、傷付いた身体を回復させた。

 

リナ「ありがとね、テツヤ。」

 

テツヤ「どういたしまして。さて、動けるか?」

 

リナ「えぇ!」

 

テツヤ「だったら反撃開始と行こうじゃねぇか。シグルドの奴が高見の見物をしてる内にあの二人をやっちまおう。」

 

モーティマー「テツヤ。囚われの身の状況ですまないが私の作戦で行動してもらいたい。お前の体力が全開の内にお前はシグルドを叩いてくれ。」

 

テツヤ「何?俺がシグルドを?」

 

サクヤ「他の領主達は恐らく持ち場で手一杯。今頼れるのはここにいる5人だけ。」

 

アイナ「テツヤさんなら、彼との対決にも引けを取らないと私は思います。」

 

モーティマー「ユウキはリナを、レイはユージーンの援護に入ってくれ。2対1になるが四の五のは言ってられん。皆の腕にALOの明日があると思ってくれ。」

 

ユウキ「よぉし!リナ!やるよ!」

 

リナ「えぇ!今度は負けないわよ!」

 

「・・・・・・雑魚が増えたところで・・・・・・無駄・・・・・・」

 

リナ「助太刀します。共にこの場を乗り越えましょう。」

 

ユージーン「不本意だが仕方あるまい!行くぞ!」

 

「無駄な足掻きを・・・」

 

テツヤ「さぁて、んじゃ俺はあんたとやらせてもらおうか?シグルド。」

 

テツヤは上空にいるシグルドの元へ向かい、斬月をシグルドへ向けた。

 

シグルド「貴様には仮があったからな・・・・・・今この場で貴様を殺して返させてもらおうか!!!!!」

 

テツヤ「やれるもんならやってみなやってみな!!!!!」

 

こうして、それぞれの戦いの火蓋が切って落とされようとしていた。




気付かれぬうちに領の中心にまでシグルドに潜り込まれ、3人の領主が行動不能に陥ってしまった9種族同盟。

5人の領主は救援に迎えず、万が一を取りその場に残るカノン。全ての領主が現在自由に行動出来ない中救援に駆けつけたテツヤ、ユウキ、レイ。

見事シグルドらレネゲイドを打ち倒し、この大戦に勝利することは出来るのか?

次回もお楽しみに!


※2019年の目標はGGO編への突入、あわよくば完結までを書けたらなと思っています。2020年からまた忙しくなる可能性が高いのでなるべくそこを目標に目指していきたいと思います。 今後共御愛読のほどよろしくお願いします。


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Part104 sideB 終局~更なる進化~

今回はレネゲイド達との対決です!

テツヤは見事勝つことは出来るのだろうか?

それではどうぞ!


前回、遂に始まった9種族対レネゲイドの戦争。

 

シグルドが索敵無効化を覚えていたアクシデントもありサクヤ、モーティマー、アイナの3名は拘束され、危機的状況にあったが駆けつけたテツヤ、ユウキ、レイの3名も加わりなんとか首の皮1枚繋がったと言う状況下。

 

さて、一体この勝負の未来はどうなるのか。

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「オラァ!」

 

シグルド「ちぃ!」

 

俺の一太刀をシグルドはなんとかと言ったようなモーションで切り払いした。

 

テツヤ「へっ!防戦気味じゃねぇかよ!そんなんで俺達に勝てるのかよ!」

 

俺はすぐ様シグルドの肩から腰部分まで斬るように斬月を振り下ろした。

 

しかし、流石に単調すぎたかその攻撃は避けられてしまった。

 

テツヤ「こんくらい避けてくんなきゃな!」

 

シグルド「私にそう簡単に勝てると思ったら大間違いだ!!」

 

テツヤとシグルドはまだ膠着状態ではあるがテツヤの方に分があると見た方が良いだろう。

 

一方、シグルドの側近2名と戦ってる4名は・・・・・・

 

ユージーン「うぉぉぉ!!」

 

「こんなもの。」

 

ユージーンの攻撃に慣れてきたのか、鍔迫り合いで凌ぐより避けることに力を入れ出したプレイヤー。

 

しかし、相手にしてるのはユージーンだけではない。

 

レイ「貰った!!!」

 

「っ!」

 

ユージーンの攻撃を避けたその先にはレイがそこにいて、その攻撃は初のクリーンヒットとなった。

 

ユージーン「タイミングジャストだったな。」

 

レイ「えぇ、この調子で行きましょう。」

 

「ふん、2対1でやっとか、側近もこの程度とはたかが知れるな。」

 

ユージーン「なんとでも言え。この場は勝てば良い勝負だ。」

 

レイ「その通り。悪いがこのままやらせてもらう。」

 

「好きにしろ。」

 

ユージーン、レイ組は即興ではあるが無難なコンビネーションを組み立て敵を追い詰める作戦。

 

そして、ユウキ、リナのペアは・・・・・・

 

ユウキ「それ!」

 

「甘い。」

 

ユウキの剣筋を避けるプレイヤー。しかしユウキにはいつもの闘士は感じられない。

 

リナ「ユウキちゃん!頭下げて!」

 

ユウキ「了解!」

 

「っ!」

 

これも2人の作戦。ユウキが詰め寄り相手が攻撃を避け体制を崩したところにリナの魔法を打ち込む戦法だ。

 

この作戦は見事に決まりようやく一撃入り、ダメージを与えた。

 

ユウキ「よぉし!」

 

リナ「ナイスだよユウキちゃん!」

 

「次は喰らわない・・・・・・」

 

ユウキとリナは現実世界でも日頃から顔を合わせてる為色々な作戦をすぐ様立てては直ぐに実行することが可能となる。先程は破れかけてたリナも形勢逆転と言ったところだろうか。

 

今の所は無難に戦えてはいるが、一体どう転ぶのだろうか・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「なぁ、アンタもそれなりの覚悟と自信があっての今回の騒動って考えていいんだな?」

 

シグルド「そうでなければ9種族に喧嘩を売るようなマネは出来ない。中途半端な力を持ってるだけではただ悪戯に喧嘩をふっかけるだけになる。」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

いや、普通に考えたらそう返って来ることは分かってたさ。でも、なんなんだ?この強いとも弱いとも言えない絶妙な強さは・・・・・・

 

卍解して翔龍双牙を打っちまえば簡単に殺れるレベル・・・・・・そんな奴が9種族に喧嘩売るか?索でもあるのか?

 

テツヤ「何考えてんのかは知らねぇが、遠慮は無しで行かせてもらう!」

 

俺は距離を取らせず、接近戦に持ち込む戦法を取った。シルフは遠近両方での戦闘が得意な傾向が多い。無論中には両極端なプレイヤーはいるがこいつは元サクヤさんの側近。ならば両方ともかなりのレベルのはず。俺も遠距離攻撃はできるが手数は少ないから近距離の方が遥かに戦いやすい。

 

シグルド「ぬぅ・・・!」

 

テツヤ「どうしたどうした!そんなもんかお前の力は!!!!!」

 

俺の放つ斬撃をシグルドは押されながらも捌いていた。体制を崩しても1発も急所を狙わせないのは流石と言ったところか。

 

テツヤ「ちっ。しぶとい野郎だ。」

 

シグルド「あの頃のままの俺だと思うなよ。そう簡単に殺れると思ったら大間違いだ。」

 

テツヤ「そうかい・・・だったらさっさと終わらせてやるさ!」

 

俺は斬月を相手に向けるように持ち、左手で斬月を持つ右腕を掴んだ。

 

テツヤ「卍解!!!!!」

 

その言葉を発した瞬間、辺りにある暗雲が俺の周りに集まり、集まった暗雲が消え去ると、俺は卍解の状態で姿を現した。

 

テツヤ「天鎖斬月。確かこの状態はアンタには見せてなかったよな?」

 

シグルド「噂に聞いてたレジェンダリーウェポンであるアロンダイトか・・・」

 

テツヤ「その通りだ。悪いがALOをレネゲイド達に明け渡すわけには行かないんでな。速攻で終わらせてもらうぞ。」

 

シグルド「くくく・・・やれるものならやって」

 

テツヤ「やるさ!」

 

俺はシグルドが言葉を言い終わる前に超速力で懐に潜り込み、一撃を食らわせた。

 

シグルド「なっ!?」

 

食らわせた直後も超速力でシグルドの周りを飛び周り、錯覚を起こさせようとした。

 

テツヤ「どうしたよ!アロンダイトの名を知ってるならその特徴くらい知ってるんじゃねぇか!!!」

 

シグルド「こ、ここまで早いとは・・・・・・!!!!!」

 

テツヤ「へっ!反応しきれないみたいだな!だったらもうこいつで終わらせてやるさ!!!!!」

 

俺は月牙天衝の剣圧を天鎖斬月に宿らせ、その状態で首元を切り裂こうとした。

 

テツヤ「終わりだ!!!!!」

 

シグルド「っ!!!」

 

そしてその攻撃は確かに手応えはあった。並大抵のプレイヤーならば、それこそシグルドレベルなら一撃でやれる威力の攻撃だった。

 

テツヤ「何っ!?」

 

しかし、再び奴を見た時には平然とした顔で、しかもHPバーは1ミリも減らずにそこに立っていた。

 

シグルド「危ねぇ危ねぇ・・・・・・油断して危うく殺られる所だった・・・・・・」

 

テツヤ「ど、どういうことだよ!?なんでノーダメなんだよ!!!!!」

 

シグルド「言ったろ?゛自信゛があるからここに来たと。」

 

テツヤ「HPが減らねぇなんて反則だろ・・・!!!」

 

HPが減らないってのはシグルドのHPがカンストレベルに達していて実は内部では減っていて肉眼では減ってるように見えないようになってるのか?それとも・・・・・・チートの類いか?・・・・・・くそ、あいつがどこまで真面目なプレイヤーなのかが分からねぇ!

 

俺は前者であることを信じ再び攻撃をしかけた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

一方、領の前方の陸空を防衛しているそれぞれの領主達は・・・・・・

 

アリシャ「もー!倒しても倒してもきりがないよー!!!!!」

 

ハク「はぁ・・・はぁ・・・いい加減疲れてきたよ・・・・・・!」

 

サラ「弱音吐かないのよハク♪ファイトファイト♪」

 

陸を防衛する3種族の領主は敵に倒される心配は無いものの、身体的疲労が少しずつ溜まっていた。

 

ハク「はぁ・・・はぁ・・・シグルドは・・・どうしたのかしら・・・」

 

アリシャ「分からないよー!」

 

サラ「あら?カノンから連絡が・・・・・・あらあら。」

 

ハク「どうしたの!?」

 

サラ「どうやら、シルフの中心に既に敵将がいるようですね。3人は拘束されてるとか。」

 

ハク「はぁ!?い、一体どういうことなの!?」

 

サラ「今テツヤ君、レイちゃん、ユウキちゃんの3人が援護に向かってるらしいわ。」

 

アリシャ「ま、まんまとハメられたってことぉ~!?」

 

サラ「道理でこの人数と弱さだよ!レネゲイドの中でも弱い部隊を大量にこちらに送り込んで敵はどうにかして中心に潜り込んだって戦法よ!恐らく空を防衛してる2人も・・・!」

 

カノンの連絡は陸空防衛部隊の領主全員に送られていた。そして同じ頃に空の防衛組であるゼロがその連絡を読み、自体を把握した。

 

ゼロ「どうやら俺達はハメられたみたいだな。」

 

ウルフ「どういうこった!?」

 

ゼロ「シグルドは既に領の中心に、3人は拘束されたようだ。今カノン除いたインプの3人組が援護に向かってるようだ。」

 

ウルフ「なにぃ!?拘束って、何してんだよ!早く援護に・・・」

 

ゼロ「ここを抑えなきなこの大人数がシルフ領になだれ込むことになるんだぞ!少しは考えろ!」

 

ウルフ「ぐぅぅぅ・・・!!!!!テツヤァ!!!!!お前負けたら承知しねぇからなぁ!!!!!」

 

どちらも防衛で手一杯の状態。どちらも援護に向かうことは不可能な状況下だった。

 

そして、奇襲組を待つカノンは・・・・・・

 

カノン「テツヤ達が行ってから約30分か・・・」

 

「あ、あの、カノン様?」

 

カノン「?なんじゃ?」

 

「ここは私達に任せて、カノン様も援護に・・・」

 

カノン「馬鹿を言うな。お主たちに任せたいのも山々じゃが、もしも強敵がここに現れ、お主達がやられたら敵の援護でわらわ達は負けるぞ。万が一を考えここに居るのが得策じゃ。」

 

「そ、そうですか・・・。」

 

カノン「ここはわらわの優秀な直属の部下3名を信じるとしよう。」

 

カノン(頼んだぞ。ユウキ、レイ、テツヤ。)

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「リナ!」

 

リナ「了解!」

 

「・・・・・・しつこい・・・・・・!」

 

テツヤが卍解をしてからの戦況は、相変わらずテツヤとシグルドは攻撃をしてもHPが減らず、膠着状態にあった。しかし、ユウキ・リナ。ユージーン・レイの相手をするプレイヤーの2人は着実にダメージを与えられる状態にあった。

 

ユージーン「レイ!」

 

レイ「はい!!」

 

「うざったい。」

 

いつしか2人のプレイヤーはわざと近づき、互いにフォローするように戦いつつあった。

 

ユウキ「敵もすばしっこいね!」

 

リナ「そうね!でも勝呂は確実に見えてるわよ!」

 

ユージーン「ふん。4体2となったぞ?いい加減諦めたら・・・・・・」

 

レイ「?待ってください・・・・・・様子が・・・・・・」

 

ユウキ「あ、あれ?゛HPが減ってる゛?」

 

現在4人が2人を囲う状態で武器を構えてる状態にあり、攻撃はしていない状況だった。

 

そんな状況で2人のプレイヤーのHPは減っていたのだ。

 

リナ「誰か毒とか使った?」

 

ユウキ「ボクはそんなの使わないよ?」

 

ユージーン「俺もだ。」

 

レイ「僕も。」

 

リナ「一体どう言う・・・・・・っ!まさか!」

 

リナはテツヤの戦う空を見上げた。そこではテツヤが攻撃を与えても与えてもHPが減らないシグルドがそこにはいた。

 

テツヤ「だァもう!!!!!なんなんだよてめぇは!!!!!チートかこの野郎!!!!!」

 

シグルド「チート?遠慮はよしてくれ。」

 

テツヤ「じゃあなんでてめぇの体力が減らねぇんだよ!!!!!」

 

モーティマー「っ!そうか!テツヤ!シグルドのHPは減ってはいないが、着実に配下の2人にダメージは与えて行ってるぞ!」

 

テツヤ「?どういうことだよ!?」

 

リナ「やっぱり!あんたら《HP共有》してんのね!!!!!」

 

HP共有。それはパーティーメンバーに限り使用可能であり、パーティーのリーダーが攻撃を食らっても他のメンバーにダメージが蓄積するものであり、最近のアップデートで実装された物だった。

 

アイナ「待ってください。HP共有は知ってはいますがそれは゛初心者救済用゛のシステムでは?」

 

そう、この共有システム自体はログインして間もないプレイヤーがクエストで限り使用可能であり、こういった状況下。そしてシグルドのような熟練プレイヤーが使うのは不可能だった。

 

シグルド「なぁに、このシステム少し穴があってね。初心者のプレイヤーがイベントでこのシステムを使い、無理やり強制ログアウトをし、HP共有を使用したデバイスで別のアカウントにログインすればそのアカウントでもHP共有は出来ているという判断になっているんだよ。」

 

テツヤ「はぁ!?汚ねぇ手ぇ使いやがって!」

 

サクヤ「システムの穴を付いてくるとは・・・・・・」

 

ユージーン「こんなバグのような欠陥残すとはどうなっているんだ運営は!!」

 

シグルド「しかも、このシステムにはもう1つ抜け道があるのさ。」

 

テツヤ「何?」

 

ユウキ「まさか1人がHPを回復すれば皆回復するとか?」

 

「そんなものでない。」

 

「私達は、シグルド様の手となり、足となる。」

 

レイ「手となり、足となる・・・?」

 

ユウキ「どういう事?」

 

リナ「さぁ?」

 

ユージーン「モーティマー。この手のシステムについて何か分かるか?」

 

モーティマー「済まないが、最近はレネゲイド対策に追われ初心者対策のシステムについてはノータッチだ。」

 

テツヤ「手となり足となるって・・・・・・っ!!!分かったぞ!!まさかとは思うが、パーティーのリーダーは2人の力を吸収もしくは合体出来るとかじゃ・・・・・・」

 

シグルド「ほう。良く分かったな。正解だ。」

 

ユウキ「が、合体!?」

 

シグルド「合体では無い。吸収と呼んだ方が正しい。」

 

アイナ「一体、どういう事なのでしょうか?」

 

シグルド「簡単なことだ。パーティーのリメインライト化した魂の灯火をリーダーが体内に吸収する。取り組まれたメンバーはその時点で死が確定するが、初心者対策のシステムだ。デスペナルティはノーカウントとなる。」

 

テツヤ「んな卑怯な・・・!!!!!」

 

シグルド「くくく・・・・・・奥の手は取っておくものだ!!さぁ2人共!自決し、この俺の力となれ!!!!!」

 

「「了解。」」

 

4人に囲まれていた2人のプレイヤーは、その場で腹を斬り自決し、リメインライト化した。

 

2つの魂の灯火はシグルドに向かっていき、シグルドの体内に入っていった。

 

シグルド「くくく・・・・・・ははははは!!!!!素晴らしいパワーだ!!!!!流石は俺の側近2人の力だ!!!!!」

 

テツヤ「んだよこれ!!!!反則だろ!?」

 

サクヤ「テツヤ君気を付けろ!リナを凌ぐプレイヤー2人分のパワーを吸収したんだ!そう簡単には倒せないぞ!!!」

 

テツヤ「了解!」

 

ユージーン「テツヤ!援護はどうする!?」

 

テツヤ「とりあえず今はいらん!そこで見といてくれ!」

 

ユウキ「全く、戦闘狂なんだから・・・頑張れー!テツヤー!」

 

シグルド「さぁ行くぞ!!」

 

テツヤとシグルドの戦いの第2ラウンドの幕が切って落とされた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

シグルド「そらそらそらそら!!!!!」

 

テツヤ「ちっ!くそっ!」

 

2人の力を吸収したシグルドのスピードは先程よりも遥かに跳ね上がり、一太刀の威力も莫大に上がっていた。おまけに側近の2人に与えてたダメージはシグルドに影響する訳ではなくノーダメージの状態だった。

 

シグルド「今度はお前が防戦一方だな!はっはっは!!!!!」

 

テツヤ「んの野郎!!!!!」

 

俺は攻撃を避け、それと同時に月牙天衝を放った。急な攻撃だった為にシグルドも避けきれなかった。

 

リナ「直激!」

 

ユウキ「これなら!」

 

ユージーン「いや・・・」

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・割と・・・良い攻撃だと思ったんだけどなぁ・・・これでもミリ単位か・・・・・・」

 

不意打ちの月牙天衝でもダメージは殆ど与えてられない状態にあった。どうやらこの2人のプレイヤーの力を吸収したパワーは計り知れない強化をプレイヤーに与えるみたいだ。

 

シグルド「どうした?もう疲れたか?まだまだこれからだぞ!!」

 

テツヤ「ちぃ!」

 

俺はHP共有の状態を知らなかった時に飛ばし過ぎたのもあり、多少疲労が溜まっていた。

 

俺はシグルドの攻撃を避けきれず、少しずつではあるが攻撃を喰らい初めてしまった。

 

ユウキ「テツヤ!!」

 

リナ「何してんのよ!はっきししなさい!!」

 

テツヤ「つっても・・・こんなん反則だって・・・・・・」

 

シグルド「くくく・・・・・・教訓に取っておくんだな・・・・・・奥の手は取っておくものだとなぁ!!!!!これで終わりだ!!!!!」

 

そう言ってシグルドは少し肩の上がった俺を攻撃してきた。

 

ユウキ「させない!!」

 

テツヤ「っ!ユウキ!?」

 

ユウキは俺の目の前に現れ、シグルドの攻撃を防いでくれた。

 

シグルド「ぐぅ・・・邪魔だ!!!!!」

 

シグルドは攻撃を防いだユウキを力任せに吹き飛ばした。

 

ユウキ「きゃっ!?」

 

テツヤ「危ねぇ!」

 

俺は吹き飛ばされたユウキを抱き抱えた。多少ダメージはあるがこれくらいじゃユウキはやられない。

 

ユウキ「ごめん・・・」

 

テツヤ「サンキューなユウキ。助けてくれて。」

 

俺はユウキを軽く撫でて、ユージーン将軍達のいる場所へ向かい、リナにユウキを頼んだ。

 

テツヤ「頼んだ。リナ。」

 

ユージーン「おいテツヤ。また向かってもただスタミナを減らすだけだ。俺が援護に・・・」

 

テツヤ「いや、悪いが俺一人でやる。」

 

レイ「この期に及んで何を言ってるんだ!僕も加勢する!」

 

テツヤ「彼女吹っ飛ばされてイライラしないでいるほど俺も出来た人間じゃないんでね・・・・・・良い機会だしな。」

 

そう言って俺は再びシグルドの元へ飛んだ。

 

シグルド「また1人か!もう1人では何も出来まい!楽にしてやる!!」

 

テツヤ「まぁ待てよ。アンタ俺に言ったよな?奥の手は取っておくものだってさ。」

 

シグルド「あぁそうだ!だからこそお前はスタミナを減らし今に至る!」

 

テツヤ「だったら見せてやるさ・・・・・・取っておきをな。」

 

俺は左手を額に当てながら、そう言った。

 

シグルド「な、なに!?ま、まだそんなものが!?」

 

テツヤ「卍解は確かに俺に取っての奥の手と言える手だ。だがこれは・・・・・・゛真の奥の手゛だ。」

 

俺は左手を顎までスライドさせるように下げた。そして、世界樹攻略戦以来となる、もう1人の俺から貰ったあの仮面を装備した。

 

シグルド「な、なんだ?仮面?はっ!!そんなものが奥の手とはな!ただの仮装じゃないか!」

 

リナ「あ、あれって・・・確か世界樹攻略戦の時に・・・」

 

テツヤ「仮装かどうかは・・・その目で確かめやがれ!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

世界樹攻略戦。あの時俺達はユウキ、アスナを助ける為に世界樹に向かい、須郷達の策略でショウが敵に回り、姉ちゃんもピンチに陥った。そして囚われていたユウキ、アスナは汚い手に汚されようとしていた。

 

そんな光景を目の当たりにし、怒りの頂点に達した俺はあの仮面を装備し、その場を打開した。しかし、莫大な力にはリスクが付き物と言うか、仮面を装備した後は多大な疲労が俺を襲い、その後は卍解すらも強制解除してしまった。強大な力ではあるが、あのままでは使いこなせないままであった。

 

だが、現実世界で多くの日々を過ごし、日課だったランニングも再び取り入れ、テツヤとの会話もごく稀ではあるが行っていた。

 

そんなある日だった。

 

テツヤ『おいテメェ、あの時以来俺がテメェにくれてやった力を使ってねぇじゃねぇか。』

 

哲也『あぁ?あれ使ったらすんげぇ疲れるし卍解も強制解除されるしでいざとなったらやべぇじゃねぇかよ。』

 

テツヤ『アァ?テメェの体力のなさを俺様のせいにするってのか?』

 

哲也『んだとこの野郎!?』

 

テツヤ『まぁそう怒るなよ。オメェランニング初めてしばらく経つよな?』

 

哲也『そりゃまぁ・・・』

 

テツヤ『だったらあの時よりかスタミナも付いたろ。それならあの力を使っても平気だろう。』

 

哲也『ホントかぁ?お前の言うことだしなぁ・・・』

 

テツヤ『ケッ。疑うなら一生使うな。』

 

哲也『わぁったよ。今度機会があったら試すよ。ところで、あの仮面を装備した時の状態はなんて呼べばいいんだ?』

 

テツヤ『アァン?んなの好きに・・・・・・いや待て・・・・・・好きに呼ばせても芸がねぇな・・・・・・・・・』

 

哲也『んだよ。良い名前でもあんのか?』

 

テツヤ『・・・・・・そうだな・・・・・・あの状態の名前は──────』

 

哲也『ふぅん・・・・・・変なの。』

 

テツヤ『ケッ。俺だってオメェとなんてリンクしたくねぇがな!仕方なく力を貸してやってんだあの時は!礼くらい言いやがれ!』

 

哲也『お前もしかしなくてもツンデレだろ。』

 

テツヤ『殺す!!!!!』

 

とまぁ、こんなやり取りをした時があり。どうやら今の俺ならあの状態になってもそこまで疲労感も襲わず、長い時間使えそうなようだ。

 

長らく使い時を探してたがなかなか見つからなかったが、2人のプレイヤーと合体したシグルドならば丁度いいと考えた。

 

テツヤ「さぁて・・・力借りんぞテツヤ!!!」

 

仮面をただの仮装だと甘く見ていたシグルドを他所に、俺は攻撃を仕掛けた。卍解の時よりもまた更に速く、力強い一太刀はシグルドに綺麗に決まった。

 

シグルド「な、なに!?」

 

テツヤ「お前が2人の力を吸収したなら!俺は俺の力を増やすだけだ!!!!!」

 

俺はそのまま連続でシグルドを切り刻んだ。切り刻むその一太刀一太刀で月牙天衝が放たれ、ただ切り刻んでいるだけでは無いダメージがシグルドに入っていた。

 

シグルド「なにぃ!?そんな馬鹿な!!!!!」

 

ユウキ「凄い凄い!圧倒してる!」

 

ユージーン「な、なんなんだあの力は・・・あの時戦った時よりも遥かに強い・・・」

 

レイ「禍々しい力ではある・・・でもどこか信頼出来る力に見える。」

 

リナ「凄い・・・あの時は半分気絶してたから薄目でしか見れなかったけど、とんでもない強さね・・・・・・」

 

テツヤ「へっ!あんだけ終わりが見えなかったお前のHPももう半分まで来たな!」

 

俺の連続攻撃によってさっきまでは先が見えない戦いではあったけど、ようやく勝呂が見いだせそうだ。

 

シグルド「ふ、ふざけるな・・・!!俺は年密な計画を建ててここまで来たんだ・・・・・・!こんな・・・・・・こんな所でぇ・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「良いか、悪は撃たれるのが世の中の筋だ。・・・・・・悪く思うなよ。」

 

俺はそう言い、シグルドの残り体力を全て削る全力の月牙天衝を放った。

 

俺の放った月牙天衝はシグルドに当たると大きな音を立て、その場に白煙を立てた。もう流石にリメインライト化しただろう。後はリメインライト化したシグルドを復活させ、それぞれの領主達が処罰を下ろすだろう。

 

テツヤ「さて、ようやく終わったな。」

 

シグルド「ところがどっこい・・・・・・まだまだ終わらんよ!!」

 

テツヤ「っ!?何だ!?」

 

殺ったと思ったシグルドがまだ生きている?一体どう言う・・・・・・

 

俺は立ち込める白煙を天鎖斬月で切り払うと、そこには先程吸収していた女と男のプレイヤーがシグルドの前で傷だらけの状態で立ってい・・・嫌、立たされていた。

 

「シグルド・・・・・・様・・・・・・・・・」

 

「ご武運を・・・・・・・・・」

 

2人はそう言い残して、リメインライト化すると、一瞬の内にその場から消えてなくなった。

 

シグルド「ご苦労。2人共。」

 

ユウキ「ひ、酷い・・・味方を盾にするなんて・・・!!」

 

テツヤ「なるほどな。吸収したアイツらをあの場で生き返らせることで、テメェは生き残り、あの2人は犠牲になった訳だな。」

 

シグルド「ご名答だ。そして、この犠牲は次なる礎の糧となる。」

 

テツヤ「あん?」

 

シグルド「こういうことだ!」

 

シグルドはその場で魔法を唱えると、その魔法は周りを暗くする魔法であり、辺り一面は真っ暗になった。

 

シグルド「今のままなら私の姿は見えまい!今の内に引かせてもらおう!」

 

そう言ってシグルドは羽根を出し、すぐさまこの場から離れようとしていた。確かに暗闇を産み目を潰すのは良い手だ。

 

テツヤ「馬鹿野郎が!!俺の種族を確認してなかったのが運の尽きだな!!」

 

俺は暗闇の中で逃げるシグルドの前に素早く回り込み、行く手を阻んだ。

 

シグルド「何っ!?あの魔法は特定の種族でなければ・・・・・・っ!!そうか貴様インプ!!」

 

テツヤ「ご名答!!!!!味方をテメェの出汁に使うお前は許さねぇ!!!!!」

 

俺はその場で目一杯の力を込め、その場で黒いオーラが俺を包んだ。

 

シグルド「ぐっ・・・・・・くそぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

テツヤ「月牙天衝!!!!!!!!!!」

 

全力の月牙天衝は今度こそシグルドの身体を切り裂き、シグルドはリメインライト化し、遂にこの戦いは終わった。

 

テツヤ「クズ野郎が!!大人しく反省してろ!!!」

 

俺はリメインライト化したシグルドを回収し、シグルドが倒されたことにより開放された3人の領主の元にシグルドを届けた。

 

モーティマー「すまない。貴公がいなければどうなっていたことか・・・」

 

アイナ「テツヤさん。ありがとうございます。」

 

サクヤ「本当にありがとう。見事な戦いだった。」

 

テツヤ「俺は言われたことをやったまでっすよ。後の処罰は俺の仕事じゃない。よろしくお願いしますね。」

 

その後、シグルドの魂は厳重な檻の中に閉じ込められ、そこでシグルドは復活させられ、様々な処罰を受けたそうだ。まずレネゲイドを率い、9種族全プレイヤーに恐怖心を与えたこと。そして領主3人を無理やり拘束したこと。前述の方が罪は重いが、どちらもやっては行けないことに変わりない。今後シグルドのデータは二度と檻から出れないようになるらしい。新しくデータを作ろうと、シグルドが負けたことにより他のレネゲイド達も意気消沈し、そのほとんどが厳重注意を受け、今後は二度と関わらないことを約束された為まぁ今後こう言ったことは滅多に起こらないだろう。

 

こうして、今回の小さな戦争は終わりを迎えた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~インプ領~

 

あの後、それぞれの領主の方達もシルフ領の中心に集まり、情報を共有。一応シグルドを直接倒した俺は皆からの声援を受けることができた。9人の領主達から褒められることは嬉しいことだ。

 

そしてその後、俺達はカノンと共にインプ領に帰還していた。

 

カノン「さて、此度の戦い。ご苦労じゃった。」

 

テツヤ「おう。お疲れさん。」

 

ユウキ「お疲れ様!勝てて良かったね!」

 

レイ「お疲れ様でした。」

 

カノン「さて、テツヤよ。お主先程の戦いで卍解の時に何やら仮面のようなものを付けてたようじゃな?」

 

テツヤ「ん?あぁ、あれね。」

 

ユウキ「あ!そうだよ!あれ何!?」

 

レイ「あれを付けた後の君は正しく鬼神が如く動きをしていたね。一種の強化状態かい?」

 

テツヤ「あれは・・・・・・そうだな・・・・・・まぁ、俺の力が2倍にも3倍にも再膨れ上がるけど、その代わり使いすぎてたら勝手に卍解が解けちまうっていうデメリット付きだけどね。」

 

ユウキ「名前はあるの?『卍解2』とか!」

 

テツヤ「名前?あれの名前は虚化(ほろうか)て言うんだ。」

 

ユウキ「ほろうか?変な名前。」

 

そう、あの仮面を装備した時の状態は虚化と言う。虚化のホロウってのは言わば裏の俺。テツヤのことを指す。あの仮面を装備することでテツヤとの同化状態となり、そうすることで俺とテツヤがリンクすることになる。一応あれはテツヤの力が表に出てきているが、俺が主体で使う能力だが、簡単に言えばテツヤが乗っ取った力を俺が無理やり制御してるとも言っていい。だから、あの状態の時は虚化と言う。って言うのをテツヤには教えられた。

 

テツヤ「まぁ、とにかく俺のパワーアップアイテムだと思ってくれ。」

 

カノン「ふむ、またわらわ達に強大な力が産まれた訳じゃな。その力。間違った方向に使うなよ。テツヤ。」

 

テツヤ「任せとけ!」

 

そんなこんなで今回の任務は無事完了。俺も疲れたからログアウトしようとしたが、俺は何故かカノンにログアウトすることを止められた。

 

ユウキ「テツヤ。ボク疲れたから先にログアウトしてお風呂入って寝ちゃうね~おやすみ~」

 

テツヤ「うん、おやすみなさい。」

 

レイ「カノン様。お疲れ様でした。テツヤ。無礼なことをするなよ。」

 

テツヤ「わあってるわい。」

 

俺とカノンはログアウトする2人を見送った。

 

カノン「さてと。テツヤよ。本日はご苦労じゃったな。」

 

テツヤ「どうってことないさ。カノンこそお疲れ様。」

 

カノン「さて、シグルドを直接叩いたのもお主じゃったな?」

 

テツヤ「まぁ一応な。」

 

カノン「そうか、ならばテツヤよ。わらわが直接褒美をやろう。」

 

カノンはそう言って俺を後ろから抱きしめてきた。

 

テツヤ「え?」

 

カノン「まぁなに。固くなるな。わらわに任せておけば・・・きもちよぉくなれるんじゃが・・・どうじゃ?」

 

そう言ってカノンは俺の腹部を指でなぞりはじめた。

 

テツヤ「あ、あの。カノン・・・様?」

 

カノン「なんじゃ。固くなるなと言っておろう。楽にすれば良い・・・」

 

俺は何が何だか分からない状態で、カノンに気持ちよくしてもらうことにした。

 

テツヤ「うぁ・・・カノ・・・そ・・・こ・・・」

 

カノン「そんな声を出すな。いつものお主らしくないぞ?」

 

テツヤ「だって・・・こんな・・・ぅぁ・・・そ・・・こ・・・」

 

カノン「ふふ、ここじゃな?」

 

テツヤ「あ・・・そこ・・・良い・・・俺・・・もう・・・」

 

カノン「どうじゃ?わらわお手製の゛マッサージ゛は。」

 

テツヤ「さ、最高・・・」

 

そう、日頃の労を労ってやると言われ、俺はカノンにマッサージをしてもらうことに。この前ユウキにもしてもらったけど、これがもう気持ちよくて・・・

 

カノン「テツヤよ。わらわは主を直属の部下に置けて嬉しくおもうぞ。」

 

テツヤ「そりゃ・・・どうも・・・」

 

カノン「これからも、よろしく頼むぞ。テツヤ。」

 

テツヤ「任せとけい・・・あっ、そこ・・・もっと・・・」

 

こうして、俺はこの後もカノンのマッサージを受け続けたのだった。

 

ただ、その後ユウキに何をしていたのかたっぷり問いただされたのは言うまでもない。




テツヤの更なる力 虚化を会得し、また1つ進化を遂げたテツヤ。

今後もテツヤはどう進化していくのか!乞うご期待!

さて、恐らく残り5話未満でGGO編に突入出来るかと思います。残り数話も楽しんで頂けたら幸いです!

次回もお楽しみに!


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Part105 初夏~水着とユウキの嫌いな食べ物~

今回は大分前のユウキとアスナがメインだったドラマCDを元に話を作ってます!これを見てクスッと笑って頂けたら幸いです!

ではどうぞ!


7月も中旬に差し掛かり、いよいよ夏本番。

 

ユウキとアスナは、ALO内でも熱い場所にいた。

 

ユウキ「うぅーん!熱いね~!」

 

アスナ「ここは春夏秋冬いつでも気温30度超のエリアだからね~」

 

ユウキ「冬でも夏を感じるならここだね!」

 

アスナ「太陽もずっと動かないで定位置にいるから、動かないでも汗が出ちゃうね。」

 

ユウキ「これで蝉の大合唱と風鈴の音が聞こえればザ・日本の夏って感じだよね!」

 

アスナ「ふふふ♪そうだね♪あっ、ユウキは今年の夏は何したい?」

 

ユウキ「今年?今年はやりたいこといーっぱいあるんだ!皆でBBQしたり~川で冷やしたスイカ食べたり!あっ、食べる前に目隠ししてスイカ割りしたいな!後はテツヤと一緒に冷やし中華始めましたって貼ってあるお店で冷やし中華食べたり、この日は値段が上がって高いって分かってるけど!テツヤと一緒に土用の丑の日に鰻を食べて!海の家で勢いよくかき氷を食べてこめかみがツーンってなってる感じのところをテツヤと一緒に感じたいな!今まではアインクラッド攻略に追われてたけど、今年はたっくさん遊ぶんだ!」

 

アスナ「ユウキのしたいことって食べ物の話とテツヤ君と一緒にいることばかりだね♪ユウキらしいって言えばユウキらしいけどもね♪」

 

ユウキ「ありゃ?でもでも!それ以外にもしたいことはあるよ!白いワンピース着て沢山のひまわりを見に行ったり、赤い浴衣を着て花火大会に行ったり、盆踊りを踊って蚊に刺されたり青い浴衣を着て短冊に願い事を書いて七夕もしたい!あ、後キャンプに行って釣りもしたい!皆で流しそうめんも!あっ!ところてん作ってみたいな~!水羊羹も食べたいしわらび餅も捨てがたいな~♪」

 

アスナ「ふふふ♪やっぱり最後には食べ物の話になってるね♪」

 

ユウキ「はりゃ?」

 

ユウキとアスナは互いに笑いあった。平凡なことをこんなに存分に話せるのも、2人にとってはとても大事な時間。

 

アスナ「私も、夏!って感じのことをしたいな~せっかくだし、今年は皆で沢山のことをして想い出を作ろうね!」

 

ユウキ「うん!皆で楽しもうね!」

 

アスナ「あっ、夏らしいって言えば今度キリト君達がテツヤ君やショウ君達を誘って肝試しをしよう!って言ってたけど、ユウキは行く?私は肝試し苦手なんだよね~・・・」

 

ユウキ「うぇ・・・肝試しはボクも・・・怖いの嫌いだし・・・」

 

ユウキ(あれ?テツヤも誘う?って言うことは・・・・・・)

 

ユウキ『あぅぅ・・・・・・怖いよぉ・・・・・・』ギュッ

 

テツヤ『ったく、怖がりなんだから。俺と一緒にいれば怖くないよ♪』

 

ユウキ『えへへ・・・テツヤ・・・♡』

 

テツヤ『ユウキ・・・・・・』

 

ユウキ『テツヤ・・・・・・』

 

ユウキ「なんてねなんてねなんてね~!!!きゃー!!!!!」

 

アスナ「ゆ、ユウキ?どうしたの?いきなり腕をぶんぶん回し始めて。」

 

ユウキ「えっ!?いや!その・・・実はテツヤのことを・・・・・・」

 

アスナ「あらあら♪付き合う前からテツヤ君のことを考えると感情が昂るのは変わらないね♪」

 

ユウキ「えへへ♪」

 

アスナ「あ、そう言えば、水着とかどうなの?テツヤ君のことを落とす為の水着用意しなくちゃね~♪」

 

ユウキ「み、水着!?水着なんて考えたこと無かったよ~・・・」

 

アスナ「きっと可愛い水着を着ていつも通り過ごしてればテツヤ君もユウキの事襲っちゃうかもね~♪」

 

ユウキ「あぅぅ・・・/////」

 

アスナ「よぉし!そうと決まったら早速水着を買いに行こ!」

 

ユウキ「えぇ!?だってALOの中で買っても現実だと・・・」

 

アスナ「ALOで色々見ておけば、現実世界でその教訓が生かせると思うよ!」

 

ユウキ「それもそうだね!うん!分かった!一緒に水着を買いに行こアスナ!」

 

アスナ「うん!」

 

こうして、ユウキとアスナの2人は水着を買いに行くことに。果たして2人はどんな水着を買いに行くのだろうか。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「な、なんだったの・・・今のお店・・・」

 

アスナ「危うく水泳の世界に行くところだった・・・」

 

2人はALOの中心にあるアルンで水着を買おうとしていたが、一店舗目は、競泳水着専門店に入ってしまっていた。一応試着はしたが当然そんなものを買う訳はなく、たった今出てきた訳である。

 

ユウキ「でも、競泳水着って着る機会そこまで無いし、良い経験には慣れたのかな?」

 

アスナ「確かに、なかなかああいった機会は無いし、それに、こんな水着もあるんだってことも学べたし間違った場所では無かったのかもね。」

 

ユウキ「間違ってもテツヤには見せれないけどね!」

 

アスナ「私もキリト君には見せれない!」

 

ユウキ「でも・・・アスナってやっぱりおっぱい大きくて羨ましいなぁ~・・・」

 

アスナ「ゆ、ユウキ?いきなりどうしたの?」

 

ユウキ「だって・・・テツヤってばおっぱい星人だから・・・ボクも大きくなりたいな~って・・・」

 

アスナ「ユウキの気持ちは分からない訳ではないけども、テツヤ君ならこう言ってくれるんじゃない?『ユウキのおっぱいならどんな大きさでも大好きだよ♪』って!」

 

ユウキ「アスナ・・・よぉし!こうなったら水着でテツヤを惚れ直させてやる!ボク以外を見せないようにしてやるんだから!」

 

アスナ「うんうん!その意気だよ!あ、この先にアルン最大規模の水着屋さんがあるんだって!24時間営業らしいよ!行ってみようよ!」

 

ユウキ「水着で24時間営業って言うのも珍しいね。よぉし!頑張って可愛いの選ぶぞ~!」

 

2人は早速その店を目指し歩き、5分もしない内にその水着店に着いた。

 

扉を開くと2人の目には早速様々な種類の水着が入った

 

ユウキ「色々な水着が沢山あるね!ワクワクしちゃうな~!」

 

アスナ「だね!これだけ沢山あったら選べないよ~!」

 

2人が歓喜の声を上げてるその時、1人の店内にいる女性NPCが声をかけてきた。

 

「へぇ~い!いらっしゃいまへ~!」

 

アスナ「あ、こんにちは!」

 

ユウキ「どうも!」

 

2人は戦慄した。実は先程の競泳水着専門の店主も相当に癖のあるNPCだったのだ。

 

ユウキ「アスナ・・・またおかしな人引いちゃったね・・・」

 

アスナ「うん・・・でも、お客さんは結構いるし大丈夫じゃないかな・・・?」

 

ユウキ「そだね・・・」

 

2人はお客さんの多さを信頼して、水着を選ぶことにした。

 

ユウキ「あっ!このレースのやつ可愛い~!」

 

アスナ「ほんとだ!可愛いね!」

 

ユウキ「水着はツーピースにしたいんだけど、アスナみたいにグラマーじゃないから胸元はレースっぽい感じでボリュームを出したいなって思ってるんだ!」

 

アスナ「ユウキなら何でも似合うよ!私はこっちの方かな~?」

 

ユウキ「それじゃあ試着してみよ!すいませーん。」

 

「へいへーい!なんでガスか?」

 

ユウキ「・・・?・・・・・・えぇっと!この水着試着したいんですけどぉ・・・」

 

「あぁぁー!!!試着でガスねぇ!水着は試着から始まり、試着は水着から始まる~ってね!良く言いますもんねぇ?」

 

ユウキ「はぁ?いや、あんまり聞いた事無いんですけど・・・」

 

「あらっ!?お客さん!卵が先かニワトリが先かって、聞いたことないでガスか?それと同じ感じでガスよ!」

 

ユウキ「聞いたことありますけど!意味が違うんじゃないですかねぇ?」

 

アスナ「ユウキごめんね・・・またなんか変なお店に入っちゃったね・・・」

 

ユウキ「あ、いいよいいよ!沢山水着があってジャンルは偏ってないし!」

 

「何かあったでガスか!?」

 

ユウキ「いや、水着屋さんで24時間営業って珍しいな~って。」

 

「あっりがっとうござっいます!よく褒められるでガス!」

 

ユウキ「褒めたんじゃないけどなぁ・・・」

 

ユウキは呆れながらそう言った。

 

「えぇ~私のお店とかけまして~壊れたカメラと解きます~」

 

ユウキ「えっ!?突然!?なんですか!?」

 

「壊れたカメラと解きます~!はいそちらのお嬢さん名前は?」

 

アスナ「アスナ・・・ですけど・・・」

 

「はいアスナさん!!『その心は?』って言って!」

 

アスナ「へっ!?あ、あぁ・・・はい・・・その心は?」

 

「シャッターが締まりません!!うっしっしっし!!24時間営業してるからね!!うっしっしっし!!カメラ壊れてるからね!!うっしっしっし!!」

 

店員は不気味な笑いをあげて自身のなぞかけの種を喋っていた。

 

ユウキ「上手いけど怖いよぉ!!」

 

アスナ「謎かけ・・・でしょうか?」

 

「そうでガス!365日。水着か謎かけのことだけを考えてるでガス!水着?謎かけ?謎かけ?水着?どっちでガショ?」

 

ユウキ「何言ってんのかなこの人・・・試着しても・・・...」

 

「おぉっと!失礼したでガス!えぇっと、貴方のネーム!プリーズ!」

 

ユウキ「ユウキですけど・・・」

 

「ありがとうこざいます!お二人様。思うぞんっぶん!試着してください!」

 

アスナ「は、はい・・・」

 

ユウキ「良し!それじゃあアスナ!着てみよ着てみよ!」

 

アスナ「そうだね!着てみよっか!」

 

2人は試着室に入り、それぞれ着替え始めた。

 

ユウキ「どう?出来た?」

 

アスナ「うん!せーので開けよ!」

 

ユウキ「うん!」

 

2人は『せーの』の合図で互いに試着室のドアを開けた。

 

ユウキ「うわ~!アスナ可愛い~!ドレスパレオが似合ってるよ!」

 

アスナ「ユウキもとっても似合ってるよ!胸が~って言ってたけど、心配する程の大きさじゃないじゃん~♪」

 

ユウキ「えへへ~♪そ、そうかな~♪」

 

互いの水着を褒め合う一方で、店員の方はまたもや謎かけの準備をしていた。

 

「えぇ~アスナさんの胸とかけまして~ホールインワンと解きます~」

 

アスナ「ま、また謎かけ・・・ですか?」

 

「アスナさんの胸とかけまして~!!」

 

アスナ「うぅ・・・そ、その心は・・・?」

 

「どちらも!パッドが必要ないでしょー!!はい勿体ない!ドレスパレオもいらないでしょー!」

 

アスナ「はぁ・・・」

 

「さて!アスナさんの胸とかけまして~あいうえおと解きます!」

 

アスナ「あ、あのぉ・・・」

 

ユウキ「うーん、なんだろ?その心は?」

 

「どちらも!ボインですぅ~!うっしっしっし!!」

 

ユウキ「あ~なるほど!上手い!面白いね!ボクもやってボクも!」

 

「はいお任せあれ!ユウキさんの胸とかけまして~料理の小鉢と解きます。」

 

ユウキ「その心は?」

 

「どちらも器が小さいでしょう!!」

 

ユウキ「問題の時点で直ぐにわかったよ!ちょっと!失礼だなぁ!」

 

アスナ「店員さん凄いですね・・・楽しめてるユウキも尊敬するけど・・・」

 

「おぉぅ!アスナさん!置いていってしまって失礼したでガス!二人共。その水着のチョイス素晴らしゅうございます!ガスが、もっとお似合いなものを着てみませんか?この水着マスターである私にお任せするでガスよ!」

 

ユウキ「ふむ・・・それじゃあ・・・」

 

アスナ「お願いしようかな・・・?」

 

「合点承知之助!アスナさんはこっち!ユウキさんはこっち!お二人のアイテムストレージに追加されたでガス!どうぞどうぞ!フィッティングルームへGO!!」

 

ユウキ「それじゃあ着てみよっか!」

 

アスナ「ちょっと心配だな~・・・」

 

2人は試着室に向かい、それぞれのアイテムストレージに入った水着を開いた。

 

ユウキ「えぇ!?何これ!?」

 

アスナ「こ、これ着るの!?」

 

「つべこべ言わず着るでガス!準備はよろしいでごザンスか?フィッティングルームOPEN!!」

 

店員がそう言うと、2人は同時に試着室から出てきた。互いに着てるものに違和感を感じながら。

 

「二人ともと~~~ってもお似合いですよ!」

 

アスナ「め、面積が少なすぎる気が・・・・・・」

 

アスナが渡されたのは際ど目のビキニ。アスナのナイスバディにとても合っている白ビキニだった。

 

「いやいや!そんなことないでガスよ!」

 

ユウキ「ぼ、ボクなんてスク水だよ・・・」

 

ユウキに渡されたのはユウキの言う通りスク水。一体これでテツヤを釘付けには出来るのだろうか?

 

「いやいや・・・素晴らしいでガス・・・二人共勘違いしてるでガス!貴女達の価値は貴女達が決めるのではありません!見ている第三者の方々が決めるのでガス!水着マスターである私の選んだ水着を着ることで貴女達の価値は2倍にも3倍にも膨れ上がるでガスよ!!!さぁ!誇りを持ってこの水着を選ぶでガス!」

 

店員の自己理論を聞き、違和感を感じてた2人は若干今来てる水着を認めつつあった。

 

ユウキ「な、なんか店員さんの自信が凄い・・・!」

 

アスナ「だね・・・」

 

ユウキ「ボク・・・・・・これにする!!これください!」

 

アスナ「じゃあ私も・・・」

 

「はい!ありがとうございます!ではいざ!アスナさんとユウキさんの水着姿とかけまして~私の貯金と解きます!」

 

ユウキ・アスナ「「その心は?」」

 

「けっっこう・・・・・・たまりませんな~♪うっしっしっし!!!」

 

こうして、2人のALO内での水着選びは終了した。その後、丁度ALOにログインしてたテツヤとキリトが同じ場所にいたので合流し、その事を互いに話したのだった。

 

ユウキ「あの店員さん不気味だったけど面白かったんだ!」

 

アスナ「2人にも合わせたいね♪」

 

キリト「謎かけをする店主か。俺も是非会ってみたいな。」

 

テツヤ「よっし。なら僭越ながら俺も謎掛けを1つ。」

 

ユウキ「え?テツヤに出来るの?」

 

アスナ「面白そう!テツヤ君なりの謎かけを聞かせてよ!」

 

キリト「高度な謎かけを期待してるぞ。」

 

テツヤ「まぁそこまで期待しないでよ~では!ユウキの胸のカップ数とかけまして~アルファベットの最初の文字と解きます!」

 

ユウキ「・・・・・・・・・その心は・・・・・・・・・・・・?」

 

テツヤ「どちらもAでしょう!」

 

ユウキ「バカぁぁぁぁ!!!!!!」

 

ユウキはアホ毛をドリルのように鋭利な形にし、回転しながらテツヤの腹に突撃した。

 

テツヤ「ゴッ!?」

 

アスナ「いくら彼氏でも言っていい事と悪いことがあると思うな~私・・・」

 

キリト「見損なったぞテツヤ・・・お前が女心が分からないやつだったなんて・・・」

 

ユウキ「今日一番失礼だよ!!大体!ボクのカップ数はB!!!!!いつも揉んでる癖に!!」

 

テツヤ「ぐふっ・・・ごめん・・・あ、後でスク水見せて・・・・・・」

 

テツヤはそう言い残して倒れた。

 

ユウキ「・・・・・・馬鹿・・・・・・言われなくても見せるつもりだったよ・・・・・・/////」

 

こうして、水着選びは幕を閉じた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

時はテツヤがアホ毛ドリルの餌食になった数日後。あの場に居合わせていた4人はテツヤのALO内の料理を食べる為アルンのとある宿にいた。

 

~アルン・宿内~

 

ユウキ「はーむ!~♪美味しい!全部美味しいよ!ぱくぱく♪」

 

ユウキは口に含んだ料理を幸せいっぱいに感じ、何度も何度も噛むことで料理の深みを味わい、口に含んだ料理を飲み込み、感想を述べた。

 

ユウキ「全部美味しいけどこの牛肉料理は最高!なんて言えば良いのかな?見た目はステーキなんだけど口に含んだら全然予想できなかった味が広がって今まで味わったことの無い感覚が喉の奥で染み込んでくる感じ!と思ってたら、なんだか懐かしい感覚に変わっていて、身体は覚えてるけど感覚が覚えてないって言うかそんな感じがする!切なくて甘酸っぱいあの初恋の頃をする思い出す感覚!なんと言ってもお肉は噛み締めるほどに味が出てきて程よい甘さがある!凄いのはすっごい柔らかいのにしっかりとしたのお肉の感覚が味わえる!想像できるんだ・・・♪このお肉の元となった牛が広大な牧場で自由にゆったりと過し、ご飯である草を食む姿が・・・!しっかり発育したのを舌で感じ取ることが出来るんだ!美味しいでは表せないこの感覚!なんていえば良いかわからないけどテツヤ大好き!!」

 

ユウキは目を輝かせながらそう言った。

 

テツヤ「お、お前の食への感想記述欄は終点が見つからないな・・・」

 

ユウキ「いつの間にALOでもこんなに美味く料理を作れるようになったのさ!凄いけどなんか悔しい~!」

 

アスナ「でも本当に美味しいね♪毎日このレベルのご飯を食べられるユウキが羨ましいな~♪」

 

テツヤ「いやいや、あくまでここまで味を引き出せるのは食材のおかげでもあるわけで、毎日このレベルは出せないよ。」

 

キリト「アスナにも引けを取らないこの味・・・悔しいが認めざるを得ない・・・!」

 

テツヤ「サンキュー。アスナと比べてもらえて俺も嬉しいよ。」

 

アスナ「どうやってこんな短期間に料理スキルを?」

 

テツヤ「あぁ、今はお昼寝の時間だけど、ユキが偶におやつ~って言ってくるからそん時にホットケーキだとかを作ってたら全然上手くいかなくてさ。それが癪に触ったらからとりあえずホットケーキを完璧に仕上げられるレベルまで上げようって思ってたらいつの間にか当の目標は達成してて、それ以後も色々と作ってたらここまで仕上がってたってわけさ。」

 

ユウキ「むぅ~SAOでは料理スキルをほぼMAXまで上げるのに2年かかったのに~」

 

テツヤ「お前の場合最初の段階が酷すぎたんだよ。今となっちゃいい思い出ではあるがね。」

 

俺はそう言ってユウキの頭を撫でた。

 

アスナ「ユウキの最初の料理ってどんな感じだったの?」

 

テツヤ「そりゃもう酷かった。ほぼ全ての食材は生。野菜は硬いわ肉は生焼け出しで今考えると何故あれを完食できたのかは謎だ。」

 

キリト「まぁ、どんな達人も最初はそんなレベルだってことだな。」

 

ユウキ「そーだそーだ!その後美味くなったから良いんですぅ!」

 

テツヤ「そうだな。美味くなったねユウキ。あっ、そういやデザートもあったんだ。今持ってくるね。」

 

ユウキ「わーい!」

 

こうして、デザートも食べ終え食事会は終了となった。

 

ユウキ「ふぇ~食べた食べた~♪」

 

アスナ「お腹いっぱいだね~♪」

 

キリト「テツヤ。ごちそうさま。」

 

テツヤ「お粗末さま。さて、ユウキ?なんか今日話したいことがあるんじゃなかったか?」

 

ユウキ「あっ・・・う、うん・・・実は・・・とっても大事なことなんだ・・・ボク達のこれからに関わってくるような・・・」

 

テツヤ「ユウキ・・・」

 

そう言ったユウキの口取りをとても重かった。場の空気を悟ったキリトとアスナの2人はその場から出ようとしていた。

 

アスナ「あ!あの!私達予定があるからここで・・・」

 

キリト「先に失礼するな!」

 

ユウキ「あっ!待って!2人もここにいて欲しいの・・・ていうか、2人がいなきゃこんなことテツヤの前で話せないし・・・」

 

キリト「そ、そうなのか?」

 

アスナ「そ、それじゃあ・・・」

 

テツヤ「・・・・・・何があったんだ?」

 

テツヤがそう聞くと、ユウキは重い口を開いた。

 

ユウキ「実は・・・・・・ボク・・・・・・゛椎茸゛が嫌いなんだ!!!!!」

 

キリト・アスナ「「えぇっ!?」」

 

アスナ「あ、アレルギー?」

 

ユウキ「ううん。そんなことじゃないの・・・見た目、食感。後匂いが・・・」

 

テツヤ「やっぱりか。」

 

ユウキ「えぇっ!?気づいてたの!?」

 

テツヤ「当たり前だろうが。俺が料理担当の時に椎茸が入った料理作ると必ず俺の皿に毎度毎度入れてくるじゃねぇか。それで気づけない方がアホだっての。」

 

ユウキ「あはは・・・バレちゃってたんだ・・・そう、今日は椎茸の克服を目指して3人の知恵を借りたいんだ!」

 

キリト「な、なんだ・・・てっきり凄く重い話かと・・・」

 

ユウキ「ボクにとっては重い話なの!」

 

キリト「ご、ごめん!」

 

テツヤ「事の発端はなんで椎茸が嫌いになったんだ?」

 

ユウキ「実は夢が原因で・・・」

 

アスナ「夢?」

 

ユウキ「うん。小学校3年生の時の夢でね?二学期初の授業!ってことで意気込んで学校に行ったらね?ボクの隣の豪郎(たけろう)君って子がね、夏休みの図画工作の宿題で変なのを作って来ててね?学校に持ってきてたのに提出をしなかったの。」

 

キリト「椎茸と関係あるのかそれ・・・」

 

テツヤ「豪郎が持ってきたのが椎茸の形をしたアレだったとか!」

 

ユウキ「小学校3年生でそんな夢見るか!」

 

テツヤ「ごめん・・・」

 

ユウキ「工作事態は豪郎君の父さんが履き古した下着で作って来てたんだ。なんだっけな~?覚えてない無いな~?変なもの!って言うのは確かだけど・・・」

 

アスナ「お、お父さんの履き古した下着!?」

 

テツヤ「親父の下着が出てきてる時点で似たようなもんじゃねぇかよ。」

 

ユウキ「それとこれとは話が別!あ、話の続きはね?教室に先生が来て出席番号順に工作を提出してたんだ。豪郎君の番が来たんだ・・・工作を人前で絶対見せたくなかった豪郎君は、その場しのぎの嘘を付いたんだ。『工作は家に忘れてきました。』ってね。そしたらね!?豪郎君の鼻の形が変わって行ったの!先生が『放課後家に取りに行きなさい!』と言ったら豪郎君は『今日は親戚の家に泊まりに行くので家に取りに行けません。』って答えたんだ。豪郎君の鼻がみるみる内に濃い茶色になって、50センチくらい伸びたの!その形こそ・・・ボクの天敵である椎茸にそっくりだったんだ・・・」

 

アスナ「ま、まるでピノキオだね・・・」

 

ユウキ「そして先生が『(しい)君。嘘を付いてるね!』って怒ったんだ!あ、椎君って言うのは豪郎君の苗字ね!」

 

テツヤ「椎豪郎ね・・・」

 

アスナ「いかにも夢!って感じの名前だね!それでそれで!?」

 

ユウキ「豪郎君が『嘘なんて付いてません!』って言ったもんだからグングングングン鼻が伸びていって教室の端まで到達!ボクの友達が『豪郎君の鼻、椎茸だ!』って言うと優しい先生がまるで悪魔のような顔でこう言ったの!『貴様らァ!!!!!椎を捕まえろぉ!!!!!高く売れるぞぉ!!!!!』ってね!」

 

アスナ「夢とはいえ酷い話だね・・・」

 

ユウキ「うん・・・豹変っぷりがそれはもう怖くて・・・豪郎君は皆に捕まえられそうになったんだけど、嘘つきまくって椎茸を伸ばしに伸ばして学校の外へ上手く逃げたの。そして、豪郎君の逃亡物語が幕を開けた・・・!」

 

アスナ「それからどうなったの?」

 

テツヤ「おい待て。ユウキ。お前まさかその夢1本で椎茸が嫌いに?」

 

ユウキ「うん!いやだって気持ち悪いし・・・」

 

キリト「豪郎君の逃亡物語は気になる・・・長そうな夢だけど・・・」

 

ユウキ「ここから豪郎君は街で指名手配。上手い具合に逃亡生活を続けるの。その逃亡生活が映画みたいで面白くって!最後にあっと驚く展開が!ここから語ると1時間はあるね!」

 

テツヤ「豪郎君の結末は気になるとこだが、長ぇなそりゃ・・・」

 

ユウキ「しかも豪郎君の子供も活躍する続編付き!」

 

アスナ「子供も活躍するんだね!うぅ~!気になる~!!一体どれだけそのシリーズの夢見てるの!?」

 

ユウキ「いやぁ~2回しか見てないけど豪郎君の人生はボクの手の中だよ♪」

 

テツヤ「むっ・・・」

 

ユウキ「あれれ~?テツヤまさか嫉妬~?」

 

テツヤ「るせぇ。」

 

テツヤはなんだか悔しそうにユウキにデコピンをした。

 

ユウキ「いてっ!」

 

キリト「でも話は気になるな・・・」

 

アスナ「うんうん!是非今度続きを聞きたい!」

 

テツヤ「とにかく!!今はユウキの椎茸嫌い克服だろ?」

 

ユウキ「あ、そうだった。とりあえずボクの椎茸嫌いは豪郎君のせいってことで!」

 

キリト「とばっちりだな・・・豪郎君も・・・」

 

テツヤ「まっ。とりあえず克服するには食べてみなくちゃ始まらん。アスナ。手伝ってくれるか?」

 

アスナ「勿論!」

 

ユウキ「お、お手柔らかに・・・」

 

こうして、ユウキの椎茸嫌い克服大作戦が始まったのであった。

 

まず最初に、テツヤとアスナの協力して作った椎茸料理を食べてみることに。

 

テツヤ「とりあえず満腹だろうし小腹に収まる感じの料理にしてみたよ。椎茸ハンバーグと、椎茸のバター焼き。どっちも小さいから食べられるだろ?」

 

ユウキ「う、うん・・・」

 

アスナ「私達2人で作った自信作だから食べてみて!」

 

ユウキ「そ、それじゃあ・・・はむ・・・うぇっ!?ふぇぇぇ~!久しぶりに口にしたけどやっぱダメ~!」

 

ユウキは水を一気に飲み干し、水と共に椎茸を飲み込んだ。

 

キリト「うーん・・・以前は苦手ながらも食べられてはいたんだろ?」

 

ユウキ「うん・・・豪郎君の夢を振り返らなきゃ駄目かなぁ・・・」

 

テツヤ「まぁ焦ることも無いさ。とりあえず日を改めて、また新しくいい案が出たらそれを試してみるってことで。」

 

アスナ「そうね、無理に進めるのが1番良くないしね。」

 

ユウキ「ごめんね・・・無理言って・・・」

 

テツヤ「良いんだよ。他でも無いお前の頼みだしね。」

 

アスナ「そうそう♪いつでも頼ってね♪」

 

キリト「力になれるならなんでも手伝うぞ!」

 

ユウキ「皆・・・ありがとう・・・!」

 

こうして、このメンバーでのユウキの椎茸克服作戦が始まった。

 

テツヤ「にしてもな~今まで食えなかったのが急に豪郎君のせいで食えなくなったってのも、ユウキっぽいとこだよな~」

 

アスナ「うーん、アレルギーでもないとすれば克服できる可能性は高いと思うけどなぁ・・・」

 

キリト「なら、いっそ逆に近づいてみるのはどうだ?」

 

アスナ「と言うと?」

 

キリト「確かアルンの農業地域で色々な食材を育てられる場所があったんだ。その場所で椎茸を育てればユウキもまた椎茸が食べられるようになるんじゃないかな?」

 

テツヤ「ふむ。なるほどな。確かにその手はあるな。」

 

アスナ「でも、それって逆にもっと嫌いになる可能性もある諸刃の剣じゃ・・・」

 

キリト「その可能性もある。だからこの作戦は慎重に動かなきゃいけない。」

 

テツヤ「だったらその付き添いは俺に任せてもらう。任せとけ。」

 

アスナ「うん!頼んだよテツヤ君!」

 

キリト「ユウキの椎茸嫌いの鍵はお前だテツヤ!」

 

テツヤ「おう!んじゃその事ユウキに伝えてみるな!」

 

こうして、テツヤとユウキの椎茸栽培が始まろうとしていた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

ユウキ「う~ん♪いい風が通る山道だね~♪」

 

テツヤ「あぁ、ここならいい食材が育てられそうだ。」

 

テツヤとユウキは椎茸栽培の為、アルンの農業地域の山奥に来ていた。

 

ユウキ「でもさ?椎茸ってこの季節に育てるの?」

 

テツヤ「調べた限りだと、春先から育てるんだけども、今から行くとこに行けば年がら年中いつでも椎茸栽培が体験できるらしい。」

 

ユウキ「なるほど!年中育て始められるなんて流石はVRだね♪」

 

テツヤ「普通なら何ヶ月とかかるけども、スピーディー体験の日程もあるらしいよ。今回やるのはそのスピーディー体験だね。」

 

ユウキ「あっ!煙突から煙が出てる小屋があるよ!あそこじゃない!?」

 

テツヤ「おっ、そうみたいだな。到着だな。」

 

テツヤ達は小屋に着くと、小屋のドアを開けた。

 

テツヤ「すんませーん。」

 

「へーい!!いらっしゃいまっへー!!」

 

ユウキ「あぁー!!!この間の水着屋さん!!」

 

「おぉっと!覚えてるでガスよ!素晴らしい!ビューティフォーな水着を着用なさったユウキさんですね!!」

 

テツヤ「水着屋さんってことは噂の謎かけ店主?でも水着屋の人がなんでこんな椎茸栽培を?」

 

「噂で耳にしてくれたでガスね!ありがとうございます!私、ここの農家の経営者でゴワス!年中椎茸のことを考えてるでガス!はい!いざ!」

 

ユウキ「よっ!待ってました!」

 

「椎茸とかけまして~お祭りと解きます!」

 

ユウキ「えぇ~!なんだろ~!楽しみ~!」

 

「はい!そこのユウキさんの彼氏さん!貴方お名前は?」

 

テツヤ「テツヤです。」

 

「はいテツヤさん!『その心は?』って言ってcome on!」

 

ユウキ「早く早く!」

 

テツヤ「そ、その心は?」

 

「どちらも!ダシが決め手です!!」

 

ユウキ「うわぁ~!相変わらず面白い!」

 

ユウキは拍手をして褒め称えた。

 

「ありがとうございます!ではご期待に添えてもういっちょ!」

 

ユウキ「わーい!」

 

テツヤ「す、凄いな。そんな早く思い浮かぶもんなのか。」

 

「椎茸とかけまして~」

 

ユウキ「椎茸とかけて!?」

 

「オリンピックと解きます!」

 

ユウキ「わぁ!オリンピック!その心は!?」

 

「どちらも!゛キン゛が重要となるでしょう!」

 

ユウキ「相変わらずキレッキレだね!ちょっと憂鬱だったけど店員さんが教えてくれるならボク楽しく出来そうで良かったよ♪」

 

テツヤ「まっ、ユウキがやる気になってくれりゃなんでも良いさ。」

 

そう言ってテツヤはユウキのことを撫でた。

 

「それではお二人やる気になられたらところで!原木となる木を斬りに行くでガス!」

 

ユウキ「わぁ!そこから始めるんだね!楽しそう!」

 

テツヤ「んじゃ、頑張って行くか!」

 

ユウキ「うん!」

 

「あっ、お二人さん。ここは年柄年中人があまり来ないでガスが、だからといってあんなことやそんなことはNGでガスよ!うっしっしっし!」

 

テツヤ・ユウキ「「やるかぁ!!」」

 

こうして、2人の短い期間での椎茸栽培が始まった。

 

原木を斬り、菌を植えたり。ユウキも最初は乗り気では無かったがテツヤと店員のおかげでとっても楽しく椎茸を栽培することが出来たのであった。

 

そして、椎茸も完成し。遂にユウキの椎茸克服の日が・・・!

 

テツヤ「ユウキ。今回もこの前と同じ料理を作って見たよ。」

 

アスナ「それと、肉詰め椎茸も!」

 

ユウキ「う、うん・・・じゃあ椎茸ハンバーグから・・・はむ!・・・・・・っ!?大丈夫だよ!味は分かんないけど食べれる!」

 

テツヤ「おっ!作戦成功だな!!」

 

アスナ「やったねユウキ!」

 

ユウキ「うん!次は肉詰め椎茸も!はむ・・・うわぁ~!食べれる~!ありがとうテツヤ!アスナ!」

 

アスナ「どういたしまして♪」

 

テツヤ「でも、これで食べれるレパートリーが増えたなユウキ。」

 

ユウキ「う、うん・・・まぁね・・・」

 

テツヤ「?なんだ?無理して食うなよ?」

 

ユウキ「いや・・・椎茸育ててたら愛着が湧いてきてね・・・椎茸に抵抗が亡くなったと思ったら・・・最近ね?豪郎君の夢の続きを見たの。」

 

アスナ「へ?そうなの?どんな夢だったの?」

 

ユウキ「・・・豪郎君に孫ができててね・・・その孫が、ホントのことを言うと鼻が長ネギになって伸びるって内容なの・・・・・・」

 

テツヤ「お、お前まさかとは思うが・・・・・・長ネギ食えなく・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・ぅん・・・・・・」

 

テツヤ・アスナ「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」」

 

テツヤ「ま、また一緒に育てるか?」

 

ユウキ「嫌・・・もう良いかな・・・・・・」

 

ユウキは若干涙目でそう言い、テツヤとアスナは落胆した。




結局、3歩進んで3歩下がってしまったユウキ。

ユウキが完全に食べ物を克服できる日は来るのか?

次回はリアルの話がメインです!お楽しみに!


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Part106 合宿~過酷な1週間~

すいません!ここ1ヶ月新生活に慣れずになかなか時間が取れずにまた時間をかけてしまいました!

ひとまず本編をどうぞ!

※今回は野球部回となります。余り野球に興味が無いという方は最後の数行だけご覧いただけたら幸いです。


いよいよ蝉の大合唱も始まり、哲也達にも久々の夏休みがやって来ようとしていた。

 

だがしかし、哲也達には夏休みよりも先に過酷な1週間が始まろうとしていた・・・

 

何故か?それはこの会話を見て欲しい。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「いやぁ~いよいよ夏休みだな~!」

 

翔「あぁ、久々の夏休みだし色々とやりたいな。」

 

新井「皆で夢の国行こうぜ~!」

 

木綿季「夏休み目前で皆はしゃいでるね~」

 

琴音「だね♪」

 

夏休みを前にはしゃぎまくる野球部員の皆。だが、実はこの喜びも無理した喜びだったのだ。

 

事は一週間前に遡る。

 

~回想~

 

哲也『いよいよだ・・・・・・いよいよ公式大会が始まるぞ!!』

 

そう、1週間前は公式大会が始まる直前だったのだった。

 

大会前とあり野球部の盛り上がりは最高潮。それに伴い練習の熱も入りまくるのであった。

 

翔『何勝出来るかだよな・・・』

 

新井『全勝しようぜ全勝!』

 

東山『出るなら勝ち目指して行こうぜ~!』

 

新庄・凛『『・・・・・・・・・』』

 

鳥坂『どうしたんすか?先生2人黙りこくって!』

 

中原『問題でも?』

 

凛『あ、あのぉ・・・その事なんだけどぉ・・・』

 

哲也『どうしたんすか?いつもの先生らしくない。』

 

新井『そーだそーだ!凛ちゃんらしい元気がない!』

 

東山『元気だしてくださいよ~!』

 

新庄『あー・・・じゃあハッキリ言わせてもらおう・・・皆すまない・・・俺達は来年度以降出ないと・・・゛公式大会には出れない゛・・・!!』

 

部員一同『・・・・・・・・・えっ!?』

 

哲也『こ、公式大会に出れないってどういうこと!?』

 

新庄『いや、俺が連盟の方に出場申請しようとしたらだな・・・人数が少なくとも10人以上いないといけないって言われてな・・・何かあった時の為に控えメンバーは絶対必要だったんだが・・・俺はその事を忘れてて・・・』

 

凛『今年新入部員が入ってくるのもあまり望めなさそうだし・・・今年は大会出れないことになりそうなの・・・ごめんね皆・・・・・・』

 

哲也『う・・・・・・嘘だ・・・・・・ろ・・・・・・』

 

翔『な、なんの為に俺達はここまで・・・・・・!』

 

新井『た、大会が・・・・・・・・・』

 

新庄『すまん!全部俺の責任だ!申し訳ない!!』

 

哲也『来年に持ち越しかよぉぉぉぉぉぉ!!!!』

 

~回想終了~

 

とまぁ、こんな感じで今年大会に出ることは不可能となり、哲也達野球部員は意気消沈していたのだった。

 

哲也「はぁ・・・大会出たかったなぁ・・・」

 

新井「まぁ、仕方ないさ・・・来年に備えて練習しなきゃな・・・」

 

翔「落ち込んでても仕方ないか・・・切り替えて練習するか!」

 

鳥坂「さんせー!もっともっと上手くなってやるぜ!」

 

福井「来年に備えてバッティングを磨く!」

 

中原「よぉし!福井には負けねぇぞ!」

 

赤木「俺の足も磨くぜ!」

 

皆が続々とやる気を復活させてく中、大きな声を上げながら凛が部室に入ってきた。

 

凛「その意気よ皆!!」

 

新井「あっ!見ててください!来年のホームランは貴女に捧げます!」

 

東山「汚ぇ!なら俺はファインプレーを!」

 

赤木「盗塁を!」

 

金田「なら俺だってホームランを!」

 

凛「ははは・・・ありがとね皆・・・」

 

新庄「よし。皆やる気は充分だな。」

 

凛の後に続き、新庄も部室に入り、野球部関係者が全員揃った。

 

哲也「先生!早速俺達に練習を!」

 

新庄「待った。今回の大会の件。非常に申し訳なく思ってる。そこでだ。皆の練習へのやる気を買い。1週間程度合宿をやろうと思っている。」

 

哲也「えっ!?嘘!?」

 

翔「ほ、ホントですか!?」

 

新庄「ホントだ。明日終業式があり、夏休みに突入する。そこで明後日から1週間!みっちりお前達を鍛え上げて来年に備えようと思う!!場所は学校!校長には許可取った!寝食を共にすることでチームワークを上げることも考えている!異論はあるか?」

 

一同「無いです!!!!」

 

新庄「よし、なら覚悟しておけよ。1週間は寝ても冷めても野球野球と行こうじゃないか。合宿終わったら休みは取らせる。だから死ぬ気でやれ!」

 

凛「もちろん。私のノックもあるからね♪」

 

新庄「という訳だ。今日明日は練習休んで、明後日からの地獄に備えとけ。今日はそんだけだ。んじゃまた。」

 

凛「またね♪」

 

そう言い残して先生2人は部室から退出した。

 

哲也「いやぁ合宿かぁ~!!待ってましたよこういうの!」

 

翔「なまった身体を更に叩き起すのに丁度いい!」

 

新井「よぉし!1週間乗り切って進化してやるぜ~!」

 

木綿季「琴音!ボク達もサポート頑張ろうね!」

 

琴音「うん!頑張ろ!」

 

こうして、終業式の翌日からは合宿が予定されることになったのだった。

 

~翌日~

 

今日は夏休み前最終日。校長の有難い話も聞き終わり、哲也達は教室に戻っていた。

 

凛「はい!という訳でいよいよ夏休みが始まりますよ~!遊ぶのも良し!バイトするのも良し!勿論勉強も忘れずにね!」

 

一同「はーい!」

 

凛「勿論だけど犯罪なんてしちゃダメよ?それじゃあ!話長くするのも嫌だし!先生からは以上!皆元気に夏休み明けも登校して来てね!」

 

こうして、皆の夏休みは始まるのであった。

 

哲也「よぉし!帰ろうぜ!」

 

木綿季「うん!」

 

翔「明日からの準備もしなきゃな。」

 

哲也「んじゃ明日から頑張って行こう!」

 

哲也達の準備もある程度終わり、あっという間の翌日。

 

~学校~

 

新庄「よぉし、誰一人として休んでねぇな。」

 

哲也「もち!」

 

翔「ここで休むようなやついませんよ。」

 

新庄「ま。それもそうか。んじゃ皆。これが大体のスケジュールだ。」

 

そう言って新庄は1日の大まかなスケジュールを皆に見せた。

 

そこには多くの厳しい練習メニューに加え、哲也と翔には特別メニューが課せられていた。

 

新井「うぇぇ・・・なんだこの練習メニュー・・・」

 

東山「予想より遥かに厳しい・・・」

 

哲也「先生?俺と翔の特別メニューって?」

 

新庄「あぁ、それに関しては今日の夜から実行する。哲也と翔以外は素振りだからな。」

 

凛「良い皆!頑張るのも大切だけど!怪我したら元も子もないから少し痛むなと感じたらすぐ言ってね!マネージャー2人と私が直ぐに駆けつけるからね!」

 

新庄「そういう事だ!んじゃ皆!1週間気張ってくぞ!!!」

 

一同「おぉー!!!」

 

こうして、野球部の1週間の合宿が始まった。

 

合宿のメニューはノック、素振り、投げ込み、ベースラン等。極々普通のメニューを普段よりも倍の数こなすことで、いつもの練習よりも密度を上げるのが狙いだ。

 

午前中は基本的に走り込みを行い。午後から道具を使った練習をする方針が今回の合宿。

 

さて、皆はどのくらい成長することが出来るのだろうか。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」

 

翔「き・・・きつい・・・」

 

新井「ご、午前中でこれかよ・・・!」

 

俺達は午前中とことん走りまくった。ベースランを何度も行い。ポール間ダッシュも何度も行い。とにかく何度も走りまくって足がガタガタだ。

 

新庄「まぁ初日の午前中だし仕方ないか。んじゃ飯食うぞ~」

 

哲也「飯って・・・」

 

東山「喉通らねぇよ・・・」

 

食事に関しては昼飯は午後の練習で吐いたりしたら練習にならないから普通程度の食事だけど、夜に関しては丼2杯分のノルマを課せられている。

 

昼食に関しては、皆疲れから喉を通らない。仕方ないが余り食べないのも午後に響くので頑張って食べた。

 

そして、午後に関しては道具を使った練習。ノックやバッティング等基礎を何度も行い身体に染み込ませていく。

 

そう、何度も何度も。

 

哲也「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」

 

何度も。

 

翔「うぐっ・・・キッツ・・・」

 

何度も・・・

 

新井「うぇぇ・・・」

 

こうして、何度も行った練習も午後6時を迎え、終わりを告げた。

 

新庄「よぉし。練習終わり!ストレッチは入念にやっとけよ~」

 

哲也「だぁ~・・・疲れたぁ・・・」

 

翔「こ、これが1週間か・・・」

 

新井「やって行けるか不安だ・・・」

 

文字に起こすとそこまで大変そうに感じないもしれないけども、本当に大変だ。1週間これをやるとなると慣れるのが大変そうだ。

 

ただ、俺と翔に課せられた夜の特別メニュー。一体なんなんだろう?

 

~夕食後・夜練~

 

夕食を食べ終え、夜練の時間。俺と翔を覗いた皆は素振りを行っている。

 

新庄「さてと、2人共。準備は良いか?」

 

哲也「準備って・・・」

 

翔「゛アミュスフィア゛なんて持たせて何するんですか?」

 

そう、俺達2人に課せられた持ち物はアミュスフィアとALO。一体なんに使うのかは理解が出来ない。

 

新庄「まぁこれはお前達にしかできない練習方法だと思ってな。実はな。俺達先生はこの学校に入る時はこのアミュスフィアを使って所謂VR慣れしとけって言われてんだ。」

 

哲也「へぇ~そうなんですか。」

 

新庄「んで、まぁ似たようなものだってんでALOってやつを数十時間単位でプレイさせられてな。SAO生還者の気持ちを理解しとけってことだな。」

 

翔「そんなことがあったんですね。」

 

哲也「でも、それとこれと何か関係ありますか?」

 

新庄「まぁ要するに、このALOでお前達の特訓をするってことだよ。」

 

哲也「え、ALOで!?」

 

翔「ど、どうやって!?」

 

新庄「まず、哲也に関しては間近くでノックをして、瞬発力、判断力を鍛える。翔に関しては間近くでピッチングをして貰い、バッティングを鍛える。これを現実でやろうとなると怪我の可能性が大きく高まるからな。ただ、VR世界ならいくらボールをぶつけられようが、平気だろ?」

 

哲也「そりゃまぁ・・・」

 

翔「怪我はしませんけども・・・」

 

新庄「大丈夫だ。助っ人もいる。入って良いぞ~」

 

先生がそう言うと、木綿季と琴音が入ってきた。

 

木綿季「じゃじゃーん!」

 

琴音「助っ人登場だよ!」

 

哲也「2人が助っ人ってことは・・・」

 

新庄「そう。2人にもALOを使ってもらって、哲也と翔の手伝いをしてもらう。俺は悪いけどVRは無理みたいで直ぐに酔っちまうから練習面に関してはマネージャーの2人に任せてる。まぁサボるようならすぐ分かるし、何しろお前達はサボるなんてことしないって信じてるからな。」

 

哲也「そういうことなら頑張るか!」

 

翔「あぁ!やってやろう!」

 

木綿季「言っとくけどスパルタで行くからね!」

 

琴音「覚悟しててね!」

 

とまぁ、そんな訳で夜は昼間はリアルで。夜はALOでの練習となった。

 

~ALO~

 

テツヤ「よぉし!準備OKだ!」

 

ショウ「こっちもいいぞ!」

 

ユウキ「それじゃあボクがテツヤを見るからね!」

 

フィリア「ショウは私が見るよ!」

 

テツヤ「よし!んじゃ頼むなユウキ!」

 

ショウ「よろしくなフィリア。」

 

ユウキ「ノルマはこれだよ!」

 

そう言ってユウキは2箱一杯に入った野球ボールを取り出した。

 

テツヤ「えぇ!?お、お前夜練って普通そこまでやらねぇだろ!?」

 

ユウキ「言ったよね?スパルタで行くって。」

 

な、なんてこったい・・・ユウキのスパルタモードめんどくせぇんだよなぁ・・・

 

テツヤ「うぅ・・・が、頑張ります・・・」

 

フィリア「ショウも同じ量やるよ!」

 

ショウ「が、頑張るぜ・・・」

 

さて、こうして俺と翔の特別メニューが開始された。

 

ユウキ「でりゃ!」

 

テツヤ「ほぶっ!?」

 

俺はユウキに間近くからノックをしてもらい、そのほぼ初速の状態で迫り来るボールを何度も何度も顔で受けた。

 

ユウキ「むぅ~!もう何球も顔で受けてるよ~!?そんなんで良いの~!?」

 

テツヤ「い、痛くないけどこう何度も顔に受けてると感覚が鈍ってくる・・・」

 

ユウキ「ほら!寝転がってないで立つ立つ!」

 

テツヤ「うぅ・・・」

 

俺も全然ボールが取れないけどショウもショウで全然打ててないでいた。

 

ショウ「う、打てない・・・」

 

フィリア「うーん、一応システムでアシスト受けて完全に良いコース・速い速度でボールも投げれてるんだけど・・・」

 

ショウ「嫌、打てない俺が悪いんだ。そのまま頼む!」

 

フィリア「うん!それじゃあ行くよ!」

 

テツヤ「ショウだって辛いんだ・・・俺だって!」

 

ユウキ「その意気だよ!もういっちょ!」

 

テツヤ「ごぶっ!?」

 

こうして、地獄の1週間が幕を開けた。

 

2日目~3日目まではなかなか練習になれずにいた俺達であったが、時折差し入れを届けに来る来客のおかげで誰も諦めずに練習を続けていた。

 

里香「あんた達!差し入れよ~!」

 

哲也「おっ!アクエリか!助かるよ!」

 

新井「こうも熱い状態で練習を続けてたら塩分が恋しくなるよな~!」

 

木綿季「差し入れありがと里香!皆喜んでるよ!」

 

琴音「辛い練習の時に人の助けがあると嬉しいものだよね~♪」

 

新庄「篠崎、良かったら練習見に行っていかないか?」

 

里香「はい!そうします!」

 

凛「さて!篠崎さんのいる前で情けない姿は見せられないわよ~!」

 

鳥坂「ひぇ~!頑張らないと~!」

 

金田「恥ずかしい姿は見せられないな!」

 

赤木「やってやるぞ~!」

 

哲也「女に飢えてるメンバーには効果覿面だな。」

 

翔「だな。」

 

俺と翔は昼間はこうして練習を続け、夜にはVRでの練習も怠らなかった。

 

~3日目・夜練習~

 

ユウキ「とりゃ!」

 

テツヤ「ぬぅ!?」

 

俺は今までなら顔に当たっていた打球を不格好ではあるが取れるようになった。

 

ユウキ「ようやく反応できるようになったね!」

 

テツヤ「ま、まぁね・・・ふぅ・・・」

 

俺も取れるようになり、ショウの方も上手く近くから投げられたボールを上手くミート出来るようになっていた。

 

フィリア「やったねショウ!」

 

ショウ「あぁ、ようやく目が慣れたよ。」

 

ユウキ「よし!それじゃあもっと近くからノックするね♪」

 

テツヤ「いぃ!?これ以上近くに!?」

 

ユウキ「文句ある?」

 

テツヤ「な、無いです・・・」

 

フィリア「ショウも、もっと近くから投げるよ!」

 

ショウ「あ、あぁ。頼む。」

 

3日目までの練習も終わり、4日目に突入。4日目に入ると皆段々と練習をスピーディーにこなせるようになって行った。

 

新井「よぉし!昨日のタイム更新!」

 

翔「俺も!」

 

木綿季「凄い凄い!皆昨日よりも早くなってる!」

 

琴音「この練習に慣れてきたみたいだね!」

 

新庄「よぉし。皆午前の練習は終わりだ。お疲れさん。」

 

哲也「あれ?もう終わりか?」

 

福井「あっという間だな。」

 

凛「皆練習に少しずつ慣れたのよ♪その調子その調子♪」

 

哲也「よし!午後もこの調子で頑張るぞ~!」

 

午後の練習でも、皆の成長の成果は現れていた。

 

鳥坂「よっと!」

 

哲也「おっ!昨日取れなかった打球!」

 

鳥坂「いやぁ身体が上手い具合に反応してくれてね~」

 

哲也「その調子で頼むぜ!」

 

守備練習では昨日は取れなかった打球が取れるようになったり。

 

新井「あらよっと!」

 

翔「おっ、苦手なコースなのにいい打球。」

 

新井「この数日腐るほどこのコースを打たされたからな。嫌でも上手くなるさ。」

 

翔「なら、そのままもっと成長出来るといいな。」

 

新井「おう!任せとけ!」

 

打撃練習では打てないコースを打てるようになったりと、皆それぞれ成長の色を出し始めていた。

 

5日目には明日奈と姉ちゃんが一緒に差し入れに来てくれて、数人のやる気は満々に。

 

渚「哲也の練習見るのなんて久しぶりね~」

 

明日奈「私は余りこういった機会が無かったので少し嬉しいです♪」

 

新井「お前~!」

 

東山「あんな可愛い姉さんいるなら紹介しろよな~!」

 

哲也「えぇ~?辞めとけって。暴力満点の怪獣だぞ?」

 

渚「ゴラァ!!聞こえてんのよ馬鹿哲也ァ!!」

 

哲也「事実を言ったまでです~!」

 

渚「あんた後で覚えときなさいよ!!」

 

新井「怒って姿がまた可愛い・・・!」

 

東山「あんなお姉さん欲しかった・・・!」

 

赤木「なんで哲也ばっかし・・・」

 

金田「悔しい・・・」

 

哲也「女だったらなんでも良いのか己らは・・・」

 

木綿季「ねぇね明日奈。今日和人は?」

 

明日奈「うーん、誘ったんだけど予定があるって言って来れなかったの。」

 

琴音「残念だね。和人が来てたら練習の手伝いしてもらおうとしたのに。」

 

明日奈「体力に自信のない和人君には良い体験かもね♪」

 

哲也「よし!それじゃあ休憩も終わりだ!あんな凶暴姉ちゃん見てないで走るぞ~!」

 

渚「あの馬鹿弟め~・・・!!」

 

こうして、合宿は6日目の夜を迎え、俺と翔のVR練習も仕上げを迎えていた。

 

ユウキ「よぉし・・・・・・行くよテツヤ!!」

 

テツヤ「よし来い!!」

 

ユウキ「そりゃ!」

 

テツヤ「よっと!」

 

ユウキ「はっ!」

 

テツヤ「なんの!」

 

ユウキ「でぇい!」

 

テツヤ「楽勝!」

 

ユウキ「うわぁ~!遂に超至近距離ノックを3球連続で取っちゃった!」

 

テツヤ「6日間の練習の成果が現れたってわけさ!」

 

ユウキ「流石はボクのテツヤだね!」

 

テツヤ「へへへ♪ありがとなユウキ♪さて、ショウの方は・・・」

 

ショウ「俺も、課題の超至近距離の豪速球を打ち返せたぞ。」

 

フィリア「はぁ・・・はぁ・・・あんな至近距離からのボール打てるなんて・・・凄いねショウ!」

 

ショウ「これもフィリアのおかげさ。ありがとう。」

 

フィリア「私達が手伝ったかいがあったよ♪」

 

ユウキ「2人共お疲れ様♪」

 

テツヤ「ありがとう2人共!」

 

ショウ「きっと他の皆より成長出来たよ。」

 

フィリア「これからも練習頑張ってね♪」

 

俺達のVR練習も終了し、いよいよ合宿最終日。

 

新庄「皆。1週間よく頑張ったな。練習にも慣れ、皆にはそれ相応の力が備わったはずだ。ただ、お前達1人の頑張りではなく、メンバー全員力合わせての今日この日だと思って欲しい。」

 

凛「皆。差し入れに来てくれた人達にも感謝の気持ちも忘れちゃいけないよ?」

 

部員「はい!」

 

新庄「よし!それじゃあ皆!合宿は今日を持ってお終いだ!これから約1週間練習は休みにする!また練習の日は追って連絡を入れる!皆お疲れ様!」

 

凛「お疲れ様皆♪」

 

部員「お疲れ様でした!!」

 

こうして、1週間の合宿が幕を閉じた。

 

哲也「うーん!終わったな!」

 

木綿季「お疲れ様♪」

 

琴音「いい1週間だったね!」

 

新井「あぁ!有意義な1週間だったな!」

 

翔「だな。」

 

東山「また来週から頑張っていこうぜ~!また1週間後ね~!」

 

哲也「おう!またな!」

 

翔「またな。」

 

俺達は皆と別れ、家に帰った。

 

哲也「はぁ~疲れた!」

 

木綿季「お疲れ様~・・・」

 

哲也「うん・・・1週間はゆっくりと休もう・・・」

 

木綿季「だね・・・」

 

俺と木綿季は1週間の疲れで倒れたように互いに眠ってしまった。

 

明日からの1週間。俺は何をして過ごそうかな。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~???~

 

「ゼクシード・・・・・・偽りの勝利者には・・・・・・裁きを!!!!」

 

 

 

 

 

次回より GGO編 突入




夏の大会に出れなかった哲也達だったが、1週間の合宿により過酷な練習を乗り越えたチームメンバーは恐らく大きな成長が出来たでしょう。

そして、テツヤとショウは普通なら出来ないような練習もマスターすることが出来、より一層2人は成長を期待できそうだ。

さて!次回からですがいよいよGGO編の突入となります!

ですが、ここで幾つかGGO編に入るまでの諸注意があります。

・私自身GGO編をあまり覚えてないのでアニメを一通り見た後にGGO編の話を練ります。この都合上GGO編1話を投稿するのにまた時間がかかる可能性は高いです。何卒ご了承願います。

・以前のSAO編、ALO編のように原作通りに進まないことがあるとは思いますが、ご了承願います。

・話を見返して書くのですが、それでも尚何か設定のミスがあれば私に是非教えてください。意図的にそうしてる場合は恐らく物語の中で補足を入れる予定です。

以上3点が諸注意です。

次回からいよいよ舞台を移しての戦いに!哲也の運命はいかに!


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第四章 ガンゲイル・オンライン~死神と女神編~
Part107 新たな使命~VR内での殺人~


大変長らくお待たせしました!!いよいよGGO編の幕開けです!

と言ってもこの話は触り程度の回ですがどうかお楽しみ頂けたら幸いです!

それではどうぞ!


死、一般的にこれは人の最期を意味する言葉だ。

 

死にも色々と形はある。病死、圧死、焼死、安楽死、服毒死等、挙げればキリがない。

 

もしこの死と言うワードを類似語も使って、最も邪悪な物に近づけるのならば・・・

 

 

 

それぞれ個人差はあるだろうが・・・・・・《殺人》だろうか。

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

俺は、ある時に30人もの人を殺めた。

 

本来、正当防衛なんて絶対起こらない人数だが俺は罪には一切問われず、寧ろその後簡単な表彰すら受けた。

 

何故か?答えは簡単。そいつらは国を荒らすテロリストだったからだ。

 

俺の手は、その30人の血に塗れた。

 

だが、それ以前にも、俺の手は既に血に塗れていた。

 

そう・・・・・・そのテロリスト集団の本丸との戦いで。

 

~哲也自宅~

 

哲也「うぅーん・・・・・・あー良く寝た・・・・・・」

 

昨日までの合宿の日程も終わり、今日からはオフ。俺は昨日までの疲れも大分あって普段より遅くまで寝てしまった。

 

寝ぼけている目を擦り、辺りを見回すと、俺の布団の中はやけに膨らみ、腹部の辺りがゴソゴソと動いていた。

 

だけど、よーく見てみると、布団の中からアホ毛が1本ちょこんと飛び出ていた。俺はそのアホ毛を見て直ぐに木綿季だと分かった。

 

哲也「ったく、おはよう。木綿季。」

 

布団越しに木綿季の頭を撫でると、木綿季は布団からゴソゴソと動き出し、布団から飛び出てきた。

 

木綿季「ぷはぁ!おはよ!哲也!」

 

木綿季はそう言って俺の胸元に頬擦りをしてきた。いつも通りの甘えん坊のようだ。

 

哲也「よしよし♪」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

木綿季のアホ毛はまるで犬のしっぽのようにぶんぶんと振られている。ご機嫌なようで何よりだ。

 

さて、今日は何と俺木綿季カップルと和人明日奈カップルのダブルデート!楽しみだな~♪

 

哲也「んじゃあ木綿季!さっさと支度済ませてデートへと繰り出しますか!」

 

木綿季「うん!っていうか、哲也が寝てる間にボクは準備完了してるもんね♪」

 

哲也「やる事やってから甘えてたんだな、偉いぞ~♪」

 

木綿季「ほら!哲也も支度支度!」

 

哲也「あぁ!」

 

そう、今日はSAOサバイバー4人によるデート。これも、あの時、あの一瞬一瞬に全てをかけたからこうして暮らせている訳だ。

 

・・・・・・無論、SAOでは死んでしまった人だって大勢いる。俺達はそんな人達の為にも生きるんだ。

 

生きて、皆確かにそこにいたってことを皆に伝え続けることが、俺達サバイバーの仕事というか、義務なんじゃないかな。

 

哲也「さぁて準備完了!木綿季。前にも言った通り先に出る。用事が終わり次第デートの場所に向かうよ。」

 

木綿季「うん!気をつけてね?」

 

木綿季はそう言って抱きついてきた。いつもの事だがこれが愛らしい。

 

哲也「うん。行ってくるね木綿季。」

 

木綿季の頬にキスをし、俺は家を出たのだった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

実は今日のダブルデート、俺と和人の提案だった。俺と和人は今日この日にとある男に銀座まで呼び出されていて、話があるのも1時間かそこらだからせっかくだし木綿季と明日奈も呼んで東京でデートしようとなったのがきっかけだった。

 

今現在、俺は和人と銀座で合流し、結構高そうなカフェの前にいた。

 

哲也「ったく、こんな所にわざわざ呼び出しやがって・・・入るぞ。和人。」

 

和人「あぁ。」

 

俺と和人は店の中に入り、今日呼び出した張本人の座席を探した、すると一際でかい声で俺達を呼ぶ男の姿があった。

 

俺と和人はその座席まで移動し、椅子に座った。

 

「やぁやぁ2人共。ここは僕が受け持つから好きなの物を頼んでくれよ。」

 

哲也「そういう事なら遠慮なく~♪」

 

和人「お言葉に甘えます。」

 

「話しづらそうだし今日はALO内と同じ感じで良いよ。楽に行こうじゃないか。」

 

和人「それじゃあそうさせてもらうよ。」

 

哲也「さぁてメニューはっと・・・・・・っ!?た、高い・・・!」

 

和人「どれどれ・・・・・・ってこんなの学生の背丈にあった値段じゃ・・・・・・」

 

哲也「ま、まぁ今日は奢りなんだ。気にするこたぁねぇさ。」

 

「ご注文お伺いします。」

 

哲也「あ、ええっと・・・・・・か、カプチーノとモンブランを。」

 

和人「パルフェ オ ショコラと、フランボワズのミルフィーユ、それにヘーゼルナッツカフェ。」

 

「かしこまりました。」

 

哲也「お前結構頼むんだな。」

 

和人「こっちはお前より遠くから来てるんだぞ。その分食べさせてもらうよ。」

 

「いやぁこの暑い中ご苦労だったね2人共。あれ?哲也君少し日に焼けた?」

 

哲也「昨日まで炎天下の中で合宿してたからな。そりゃ黒くもなるさ。」

 

「そうかそうか、健康的で何より。キリト君はここ最近は何を?」

 

和人「俺は色々と。それとその名前をここで呼ぶのは止めてくれ。」

 

「連れないなぁ。1年前に病院で目覚めた君の元に真っ先に駆けつけたのは僕じゃないか。」

 

そう、何を隠そう俺と和人の目の前にいるこの男はSAOクリア後に俺と和人にとって生還後1番最初の訪問者である総務省の総合通信基盤局のSAOを担当にしていたリーダー格のこの人。菊岡誠二郎(きくおかせいじろう)だ。

 

菊岡「最も、哲也君の場合は生還当初死んだかのような気の抜けようだったから大変だったけどね。」

 

俺もこの人と生還してから最初に話したんだが、その時の俺は木綿季の死による絶望と、自分自身が生きてる意味が分からなかったからロクな会話にはならなかったのは良く覚えてる。

 

哲也「こっちだって色々とあったんだよ。あんたらが大変なように。んでだ、今日はなんでわざわざこんな所に呼んだんだ?」

 

和人「またSAO関連の話か?それならもう多くの事を話したじゃないか。」

 

菊岡「ところが、今日は別件でね・・・・・・2人共、これを。」

 

菊岡さんは俺と和人の前に1つの小型のディスプレイを出してきたので、俺がそれを受け取った。

 

和人と共に目を通すとそこには良く分からん男の写真が乗っていた。

 

和人「誰なんだ?この男は。」

 

哲也「知り合いじゃねぇのは確かだな。」

 

菊岡「先月の事だ。6月18日と言ったところか。東京都中野区の某アパートで掃除をしていた大家が異臭に気づいた。大家はその部屋の電子ロックを解除。踏み込んでみるとこの写真の男 茂村保(しげむらたもつ)26歳が死んでいるのを発見。死後5日半だった。部屋は散らかってはいたが、荒らされた形跡は無く、遺体はベッドに横たわっていた。そして頭には・・・」

 

哲也「アミュスフィアって訳だな。」

 

菊岡「その通り。変死ということで司法解剖が行われた結果、死因は急性心不全となっている。」

 

和人「心不全って・・・心臓が止まったって事だろ?なんで止まったんだ?」

 

菊岡「それが・・・・・・分からない。と言うのが現在の状況だ。」

 

哲也「分かんねぇってなぁ!なんの為の司法解剖だよ!」

 

菊岡「て、哲也君!しーっ!一応ここはお昼時のマダムが集まる場所なんだからそう言ったワードは控えるように頼むよ。」

 

哲也「あ、あぁ。悪い。」

 

思わず声を荒らげたとこで先程頼んだメニューが運ばれてきた。

 

菊岡「さぁ哲也君。一度落ち着こう。君の気持ちも分かるが焦っていては話せる話も話せなくなる。」

 

哲也「わあってるよ。」

 

俺は運ばれてきたカプチーノを飲み、気持ちを落ち着かせた。

 

哲也「良し。続けてくれ。」

 

菊岡「哲也君の言ったことなんだが、死亡後5日過ぎていたこともあり時間が経ちすぎていた。それに犯罪性も薄かったからあまり綿密な解剖は行われなかったんだ。ただ、彼は2日間は何も飲まず食わずでログインしっぱなしだったらしい」

 

和人「その手の話は少なくはない。このケースとどういう関係が?」

 

菊岡「インストールされていたのは《ガンゲイル・オンライン》君達は聞き覚えは?」

 

哲也「いや、全然。」

 

和人「日本で唯一プロがいるってMMOゲームだろ?」

 

哲也「良く知ってんなお前は。俺なんてここ最近のMMOなんてALO位しか知らないしやってないのに。」

 

和人「MMOプレイヤーの癖にお前が知らなさ過ぎるんだよ」

 

哲也「そ、そういうもんなのか?」

 

菊岡「さて、話を戻すと彼はガンゲイル・オンライン略称GGOにて4月頃に行われた最強者決定イベントに参加し、優勝していた。キャラクター名はゼクシード。」

 

哲也「それじゃあまさかとは思うがログインしていたGGOで殺されたのが余りにもショックすぎて心臓が止まったぁ・・・とか?」

 

菊岡「流石にそれでショック死したら相当メンタル弱い人だと思うよ?後、彼は死の直前はGGOでは無くMMOストリームという番組に出ていたんだ。ゼクシードの再現アバターでね。」

 

哲也「MMOストリーム内でまさかの事件とか?」

 

和人「いい加減その線から離れろよ・・・」

 

哲也「でもよぉ?いきなり死ぬなんてVR内で何か起きたとしか考えようが・・・」

 

菊岡「哲也君の推測は間違いじゃないよ。寧ろあってるのかな?」

 

哲也「あ、あってるって・・・」

 

和人「どういう・・・・・・」

 

菊岡「未確認ではあるんだが、彼が発作を起こした時刻にGGO内で妙な事があったらしくてね。それをブログに書いてたユーザーがいてね。」

 

哲也「妙な事って一体?」

 

菊岡「ある酒場で問題の時刻の時。1人のプレイヤーがおかしな行動をとったらしい。なんでも、テレビ画面のゼクシード氏に向けて裁きを受けろなどと叫び、銃を発射したという。その中に居合わせたプレイヤーの1人が音声を録音。動画サイトにアップしたんだ。ファイルには日本標準時のカウンターも記録されていて、テレビへの銃撃と茂村が番組出演中に消えたのはほぼ同時刻だった。」

 

和人「偶然だろ?」

 

哲也「出来すぎだそんな話は。」

 

菊岡「まぁそう思うのも当たり前ではあるが・・・・・・もう1件、あるんだ。」

 

哲也「んだと!?」

 

菊岡「今度のは6月28日 埼玉県さいたま市某所で、やはり二階建てアパートの一室から死体が発見された。新聞の配達員の人が家を覗くと、ベットに横たわりアミュスフィアを付けた人間がいてね、同じ異臭が・・・」

 

菊岡さんは真剣な表情で事の経緯を話すが、声が大きかったのか近くの年配の方にわざとらしい咳をされてしまい話は途切れてしまった。いや、そりゃ死体だ異臭がだなんて聞いてられないのも分かるけどね。

 

菊岡「詳しい死体の状況は省こう。さて、死因はこれまた心不全。彼もまたGGOの有力プレイヤーだった。キャラネームは・・・・・・薄塩たらこ?彼はゲームの中らしいね。彼はその時刻にグロッケン市内のスコードロン、ギルドのことらしいね。その集会に出ていたらしい。そこで、乱入したプレイヤーに銃撃された」

 

哲也「銃撃したのはゼクシードの時と同じか?」

 

菊岡「恐らく。裁きや力と言ったワードの後に同じキャラクター名を名乗っている。」

 

和人「プレイヤー名は?」

 

菊岡「死銃(デスガン)

 

哲也「デスガン?なんだそりゃ。」

 

和人「この2人の心不全ってのは確かなことか?」

 

菊岡「と言うと?」

 

和人「脳への損傷は?」

 

哲也「SAOと同じ原理だったら脳へのダメージがあるってことか。」

 

菊岡「僕もそれが気になってね。司法解剖した医師に話を聞くと脳への異常は見つからなかったらしい。それに、ナーヴギアの時は高出力のマイクロウェーブで脳を焼き切ることが可能だったのだが、アミュスフィアの開発者達はそういった事は不可能だと言っていたよ」

 

哲也「なるほどな。にしても動きが早い事だ。偶然と噂で出来上がったネタにしてはな。」

 

菊岡「9割は偶然、ネタだとは思っているさ。そこは仮定の話。2人に聞こう。この偶然とネタと言われてる芸当、実際に可能だとは思うかい?ゲーム内での銃撃により、プレイヤー本人の心臓を止めることがね」

 

哲也「・・・・・・分からねぇ話だ。でもほぼ無理な話じゃねぇか?もしデスガンってやつが2人を殺したのなら、何らかの細工をしたんだよ。チートか何かで撃ったら相手のアミュスフィアにも影響が出るとかね。」

 

和人「でもそんな危険なチート存在するのか?」

 

哲也「物は作りようさ。茅場みたいなやつなら幾らでも作れるさ。最も、あいつは稀代の天才だったがな。」

 

和人「それじゃあ余計無理な話じゃないか。」

 

哲也「うぐっ・・・」

 

和人「て言うかだ。この話はあんたらお偉いさんが全部仮定済みなんじゃないか?だったらなんでこんな一般人にこの話を持ちかけたんだよ。」

 

菊岡「なぁに。僕は君達と話すのが大好きでね。こうしてやり取りをしているととても面白くてね。」

 

哲也「はぁ・・・んじゃ結論付けるぞ。この話は不可能だ。ゲーム内のキャラが現実世界に干渉して人を殺すなんてことは無理だ。銃撃と心臓発作は何十万分の一が重なり合った偶然の産物だ。和人はどう思う?」

 

和人「同意見だ。脳を攻撃するの不可能だ。だったらその万分の一が重なったとしか言い様がない。」

 

菊岡「2人からその言葉が聞けてホッとしたよ。実は僕も同意見なんだ。この2つの死はゲーム内の銃撃によるものでは無い。と、言うことで改めて頼みたいんだけども・・・2人共。ガンゲイル・オンラインにログインして、このデスガンなる男と接触してもらえないかな?」

 

哲也「あんた・・・それってストレートに言うと『撃たれてこい』って事だろ?」

 

菊岡「いやぁ流石はピッチャーやってるだけあるね~カンが冴えてる!」

 

哲也・和人「「断る!!」」

 

和人「何かあったらどうすんだよ!」

 

哲也「それに!こっちだって色々と忙しいんだよ!」

 

菊岡「頼むよ2人共!それに!和人君に関してはその万が一は無いって結論になっただろう!?哲也君に関してはそうだな・・・よし、それならばこういうのはどうだろう。何か一つ、望む事や物を差し上げよう。例えば、三つ星ホテルを予約するだとかね。」

 

哲也「み、三つ星ホテル・・・」

 

三つ星ホテルかぁ・・・・・・木綿季と行けたら幸せだろうな~・・・・・・

 

哲也「・・・しょ、しょうがねぇなぁ!一肌脱いでやるとするか!」

 

和人「えぇ!?」

 

菊岡「ありがとう哲也君・・・それと、デスガン氏はターゲットに厳密なこだわりを持ってるらしいから君達が狙われる確率は低いと見ていい。」

 

和人「こだわり?」

 

菊岡「そう、ゼクシードと薄塩たらこはどちらも名の通ったトッププレイヤーだった。つまりは強くなければ撃っては貰えない。あの茅場先生が認めた君達ならば或いは。」

 

和人「無理だよ!GGOはそんな甘いゲームじゃない!!プロがウヨウヨしてるんだぞ!!」

 

菊岡「それだ!そのプロって言うのは?」

 

和人「文字通りだよ。ガンゲイル・オンラインはVRMMOで唯一ゲーム内コイン現実還元システムを持っているんだ。」

 

哲也「へ~すげぇゲームだなそりゃ。稼いだ金をリアルに持ち込めるってことだろ?」

 

和人「その通りだ。プロはコンスタントに20万~30万を稼ぐと言われている。だから、GGOのトップ層は他のMMOとは比べ物にならないレベルの時間、情熱を費やしているんだ。俺達がノコノコと出ていって相手になったら世話ないさ。」

 

哲也「なんだお前?ビビってんのか?」

 

和人「っ・・・聞き捨てならないな・・・誰がビビってるって?」

 

哲也「お前の話聞いてたら誰だってそう感じるだろうよ。やる前からビビってちゃぁプロなんざ務まらねぇ!ここはいっちょ騙されたと思って潜ってみようぜ!!」

 

和人「お前なぁ!話を・・・」

 

哲也「それとも何かね?天下のキリト君はプロは相手に出来ないビビり君ってことかな~?」

 

和人「・・・・・・上等だよ・・・・・・お前の挑発に乗ってやる!!ここでビビって何が黒の剣士だ!!」

 

哲也「良く言った!菊岡さん!この話乗った!」

 

菊岡「良し!助かったよ2人共・・・と言うか煽ってくれてありがとう哲也君。」

 

哲也「負けず嫌いなこいつが煽られっぱなしで終わる訳には行かないと思いましてね。」

 

菊岡「さて、和人君の話でプロだプロだと言っていたね。確かに今回の調査は少し面倒なことになりそうだからさっきの好きな物1つとは別途で、捜査協力費としてこれだけだそう。」

 

そう言って菊岡さんは親指、人差し指、中指を立てた。

 

和人「そ、そんなに?」

 

哲也「ところで、なんでそこまでこの事件に?こんなんよくネットに転がってるオカルトみたいなもんじゃないですか。」

 

菊岡「まぁ、上層部が気にしてるってことだよ。フルダイブ技術が現実に及ぼす影響は今や各分野で最も注目を受けている。この一件がフルダイブ反対派に良いように利用される前に事実を把握したいんだ。その確信が欲しい。とまぁ、こんな所が理由の一つかな?」

 

和人「でも、直接運営に聞けば早いんじゃ?」

 

菊岡「GGOの運営チームはザスカーというアメリカの企業がやってるんだが、住所やメールアドレス、電話番号も非公開という少々厄介な会社でね。ザ・シードの影響で怪しげなバーチャルワールドは増え続ける一方だね。」

 

哲也「なるほどね~」

 

菊岡「という訳で、真実を掴みたいならゲーム内で直接接触するしかないんだよ。無論最大限の安全対策は取る。銃撃されろとは言わない。2人が見たことを伝えてくれれば良い。よろしく頼むよ。2人共」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後、俺達は菊岡さんと別れ、木綿季と明日奈が待つ東京駅に着いた。

 

和人「哲也・・・お前分かってるのか?MMOのプロって本当に凄い人達だらけなんだぞ?」

 

哲也「俺は見もしない敵から逃げたくないんでな。」

 

和人「はぁ・・・お前らしいというかなんというか・・・・・・まぁ乗ってしまった船だ。最後まで頑張ろう。」

 

哲也「もちろん。さぁて、ここら辺にいるはずなんだが・・・・・・」

 

「てーつーやー!!!!!!」

 

いきなり後ろから抱きつかれ、思わず俺は体勢を崩してしまった。無論、犯人は木綿季だ。

 

木綿季「えへへ~♪哲也~♡」

 

哲也「ったく、いきなりだとびっくりするっての。」

 

明日奈「和人君。哲也君。こんにちは。」

 

木綿季「やっほー和人!」

 

和人「やぁ明日奈。木綿季。」

 

哲也「さて、このメンバーでこうして出かけるのも久方ぶりだな。」

 

木綿季「だね!」

 

和人「こうして居られるのも、哲也のおかげだな。」

 

明日奈「そうだね♪哲也君には感謝しなきゃ♪」

 

哲也「や、止めてくれよ・・・恥ずかしい・・・」

 

木綿季「ボクはこんな彼氏を持てて誇りに思うよ♪」

 

哲也「全く・・・さて、今日はどこに行くんだ?」

 

明日奈「それなんだけど、すぐ近くに遊園地があるじゃない?そこに行かない?」

 

哲也「ゲッ・・・遊園地・・・・・・」

 

和人「良いね。久しぶりに騒ぎたい気分だ。」

 

木綿季「わーい!ジェットコースター乗りたい!」

 

哲也「つ、つかぬ事を聞くんだけども木綿季?」

 

木綿季「なぁに?」

 

哲也「じ、ジェットコースターは大好きで?」

 

木綿季「うん!だーい好き!」

 

哲也「そ、そっか・・・」

 

木綿季「じゃあ早速レッツGO!!」

 

和人「おい哲也。お前まさかジェットコースターとか苦手なんじゃ・・・」

 

哲也「そのまさかだよ・・・こんな日が来るとは思ったけど・・・」

 

実を言うとジェットコースターは大の苦手だ。と言うかあのGがかかる感じが大嫌いだ。あれで喜べる人の気が知れない・・・・・って、木綿季がそうだったんだ・・・

 

木綿季「ちょっとー!早く行こうってば!」

 

明日奈「そんな所にいると置いてっちゃうよ~?」

 

哲也「あ、あぁ!行こう!」

 

和人「そうしよう!」

 

~東京都内・遊園地~

 

木綿季「最初はやっぱりジェットコースターでしょ!」

 

明日奈「そうだね!行こっか皆!」

 

哲也「あ、あぁ・・・」

 

和人「よ、よし!行こう!」

 

~ジェットコースター~

 

流石に男が彼女の前でジェットコースターに乗りたくないとは言えないので、俺は意を決してジェットコースターに乗り込んだ。

 

木綿季「うわぁ~!上がってる上がってる!」

 

哲也「あ、ぁぁ・・・ソダネ・・・」

 

木綿季「もうすぐ頂上だよ!来るよ~!来るよ来るよ~!!」

 

哲也「こ、こないでぇ・・・!」

 

俺の願いも虚しく、ジェットコースターは遂に頂上に達し、勢いよく落下した。

 

木綿季「きゃー!!!!!!!!」

 

哲也「たすけてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」

 

俺はこの木綿季の満足いくまでジェットコースターに乗らされ、本気でジェットコースターがトラウマになってしまった。

 

そう・・・・・・人間誰しも"トラウマ"があるものさ・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~???~

 

荒れ果てた荒野を進む1グループを、可憐な少女がスナイパーライフルで狙っていた。

 

『位置に着いた。変わりはあるか?』

 

「こちらの方は変化無し。移動速度、人数共に変更無し。こちらからは1500。」

 

『遠いな、行けるか?』

 

「問題は無い。」

 

『なら狙撃開始だ。頼むぜ、《シノン》』

 

「了解。」

 

(私は・・・強くなるんだ・・・あの時出会った"彼"の様に・・・!!)




哲也と和人に与えられた新たなる使命。ガンゲイル・オンラインというVRMMOでデスガンという謎の人物と接触をすること。

それは、これから数日間における2人の悪夢の再来の序章に過ぎなかった・・・・・・

次回はいよいよ彼女の本格登場!お楽しみに!


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Part108 戦場の少女~強さへの渇望~

今回はいよいよ彼女の本格登場です!

では早速本編をどうぞ!


ガンゲイル・オンライン。略称GGO内ではALOで使用される魔法や剣等といったファンタジー感溢れる戦闘方法とは違った近代的な銃撃や手榴弾による攻撃と言った戦闘方法で日夜プレイヤーが弾丸をモンスターや相手プレイヤーに撃ち放っている。

 

今、モンスターと対峙している少女もまた、そんな弾丸を放つ1人のプレイヤーであった。

 

~数ヶ月前・GGO内SBCグロッケン 地下ダンジョン~

 

「・・・・・・」

 

その少女はたった一人で中ボスレベルのリザード型モンスターと戦闘していた。

 

所持している武器はスナイパーライフル。スナイパーらしく下手に動くことは無くその場で的確にモンスターの急所を狙い定めていた。

 

だが、当然モンスターの方もただでは終わらない。反撃行動に出るが場所が悪く攻撃は外れ、その攻撃の隙を突かれ急所を撃ち抜かれた。モンスターは急所を撃ち抜かれた拍子に倒れ、自身の持つ尻尾がダンジョン内の柱を崩してしまい、モンスターはその柱の下敷きに。

 

モンスターの急所は背にある傷。少女は焦ることなく深呼吸をし、そのまま数発を急所に撃ち込み、モンスターのHPは無くなり、消え去った。

 

「・・・ミッションコンプリートってとこね・・・」

 

少女は無闇に戦闘していたのではなく、クエストを受注しており、クエストの内容通りの仕事をこなした。

 

そして、クエストクリア後の楽しみであるクリア報酬の画面が少女の目の前に現れていた。そこに表示されていたのは、新たなスナイパーライフルの獲得画面だった。

 

少女はそのライフルをタップし、実際に取り出してみるとずっしりとした重量のスナイパーライフルだった。

 

「ウルティマラティオ・へカートII・・・」

 

《へカート》。それはギリシャ神話における女神である《ヘカテー》から名前が取られている。所謂神の名を冠した武器。

 

ボルトアクション方式のライフルであり、現在でもフランス軍で使われている列記としたスナイパーライフルだ。

 

そう。この武器はテツヤで言う天鎖斬月。キリトで言うダークリパルサーとエリシュデータの様に、彼女の愛武器となる代物であった。

 

「私は・・・これでもっと強くなってみせる・・・!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

時は現在に戻り、GGO内・荒野フィールドに場所を移す。

 

その場所は砂嵐が吹き荒れるような視界の悪いフィールドだった。

 

荒野の一角の岩場には、一組のスコードロンが武器の調整や弾薬補充に勤しんでいた。

 

「なぁダインよぉ?本当に来るんかぁ?ガセ掴まれたんじゃねぇだろうなぁ?」

 

1人のプレイヤーが口を開く。その名はギンロウ。目にはゴーグルを付け、モヒカンオンリーの髪型が特徴的なプレイヤーだ。ダインと呼ばれた髭を生やし、カウボーイの様にテンガロンハットを被っているプレイヤーがそれに応える。

 

ダイン「奴らのルートは俺自身がチェックした。間違いはない。 なぁに、時間通りに来ないってのは付き物だ。中々モンスターが来なくて未だに粘ってるとかな?その分、狩った時の分け前は増えるんだ。文句は無しで行こうぜ。」

 

ギンロウ「でもよぉ?今日の獲物、先週と同じヤツらなんだろ?警戒してルート変えるなんてありえるぞ?」

 

ダイン「奴らはモンスター狩りに特化したスコードロンだ。襲われようがそれ以上の儲けがあれば構わないって言うのがスタンスだろうよ。俺達対人スコードロンには絶好のカモって訳だ。プライドの欠片もねぇような奴らだよ」

 

ギンロウ「へっ。ちげぇねぇな。」

 

ダイン「あいつらが装備しているのはモンスター用の光学銃ばかりだ。防護フィールドさえあれば問題は無い。」

 

ギンロウ「でもよでもよ?連中がなんか対策してきたらどうすんだ?」

 

ダイン「対策と言っても、早々直ぐに対人戦用の実弾銃を人数分用意出来るとは思えんがな。出来て支援火器を一丁用意できるのが関の山だろう。それに・・・もしそんなもんがあろうが、そいつは"GGOナンバーワンスナイパー"が潰すさ」

 

そう言ってダインが目を逸らした先には、自身のスナイパーライフルを近くに置き、静かにその時が来るのを待っているかのような少女のプレイヤーがいた。

 

ダイン「作戦に抜かりは無しだ。なぁ?そうだろう《シノン》。」

 

少女の名はシノン。先程ダインが言ったように現状のGGOで1番の腕を持つスナイパーだ。

 

水色の髪と瞳が特徴的なプレイヤーで、装備はまるで荒野のガンマンとは思えないような太腿や腰の辺りを露出しているセクシーな装備になっている。

 

ゲーム内1番のスナイパーであると同時に、裏ではGGOナンバーワン美少女として非公式ファンクラブが成り立つ程の可憐な容姿をしている。

 

シノン「うん。」

 

シノンはクールにたった一言そう言った。

 

ギンロウ「まぁ、それもそうだな。シノンの遠距離攻撃がありゃ優位は変わらねぇな。」

 

ダイン「そういう事だ。」

 

ギンロウ「なぁ?もし!もし万が一にだがよ?シノっちが外しちゃったとしても、シノっちが移動して、敵の認識情報が変わる60秒間の間はこの俺がバッチリと稼いでみせるぜ~!」

 

そう言われたシノンだったが、何も言わず、ただギンロウのことを見ていた。

 

ダイン「お前はなぁ・・・」

 

ギンロウ「でさ!でさ!シノっち~!今日この後時間ある~?いい品揃えのガンショップ見つけたんだ~ついでに~お茶でも~どうかな~って~でへへ~♪」

 

シノンにそう話しかけるギンロウはシノンに近づき、シノンの身体をいやらしく見ると、鼻の下を伸ばし始めた。

 

シノン「ごめんなさいギンロウさん今日はリアルでちょっと用事があるから。」

 

ギンロウ「あぁ~そういやシノっちはリアルだと学生さんなんだっけ~レポートか何かかな?」

 

シノン「えぇ、まぁ・・・」

 

「ギンロウさん?シノンさんが困ってるじゃないっすか。リアルの話はここではご法度!」

 

「そうそう。向こうだろうがこっちの世界であろうが侘しいソロ生活だからってよぉ?」

 

ギンロウ「んだとぉ!?お前らだって春が来た試しねぇじゃねぇか!!」

 

シノンはその会話を耳にし、呆れたように首元に巻いてるスカーフで口元を隠した。

 

ダイン「ったくお前らいい加減にしねぇか。」

 

「来たぞ。皆。」

 

見張りをしていたプレイヤーがそう告げる。待ち伏せしていたスコードロンがいよいよ姿を表したようだ。

 

シノンはその言葉を聞くと、閉じていた目を開いた。

 

ダイン「ようやくか。どれどれ・・・」

 

ダインは見張りから双眼鏡を受け取ると、敵スコードロンの姿を確認した。

 

ダイン「1、2、3・・・7人?先週より1人多いな。」

 

シノンは自身のスナイパーライフルであるへカートのスコープを覗き、シノン自身で敵の確認を行った。

 

ダイン「光学系ブラスターの前衛が4人。大口径レーザーライフル1人。実弾銃持ち1人。Minimiのようだな。良し。狙うならこいつだ。さて、最後の一人は・・・マント被ってて武装が分からん」

 

ギンロウ「マント?そんな奴がいんのか。」

 

ダイン「あぁ。」

 

ギンロウ「あ、あれじゃねぇのか!?噂の゛死銃゛(デスガン)!」

 

ダイン「まさか。そんなの存在してたまるかってんだ。多分あいつはストレングス全振りの運び屋だ。稼いだアイテム、弾薬、エネルギーパックを背負ってるんだ。戦闘では無視だな。」

 

シノンも自身のスナイパーでマントの男を確認すると、ダインに話しかけた。

 

シノン「あの男、嫌な感じがする。最初の狙撃はマントの男にしたい」

 

ダイン「何故だ?大した武装も無いのに。」

 

シノン「根拠は無いけれど・・・不確定要素だから気に入らないだけ。」

 

ダイン「いや、それならあのMinimiだろう。あれに手間取ってる間にブラスターに接近されてみろ、面倒なことになるぞ。」

 

シノン「・・・分かったわ。第一目標はMinimiに。可能だったら次でマントの男を。」

 

ダイン「分かった。頼んだぞシノン。」

 

「おい、喋ってる時間はもう無いぞ。距離は2500。」

 

ダイン「良し、作戦通りに俺達は正面のビルに移動して敵を待つ。シノン。状況の変化があれば即刻連絡を。狙撃タイミングはこちらで指示する」

 

シノン「了解。」

 

ダイン「良し。行くぞ!」

 

ダイン達は作戦の場所に向かい、シノンはその場に残りダインの指示を待つ。

 

シノンはスコープを覗きながら敵を確認しながら、ダインの通信を待った。

 

ダイン『位置に着いた。変わりはあるか?』

 

シノン「こちらの方は変化無し。移動速度、人数共に変更無し。そちらとの距離は400。こちらからは1500。」

 

ダイン『遠いな、行けるか?』

 

シノン「問題は無い。」

 

ダイン『なら狙撃開始だ。頼むぜ、シノン』

 

「了解。」

 

シノン(こんなプレッシャー・・・こんな不安・・・こんな恐怖なんて・・・距離1500?そんなの、丸めたゴミをゴミ箱に入れるようなものだわ。そう・・・"あの時"に比べれば・・・・・・)

 

シノンは一呼吸置き、引き金に指を付けた。

 

シノン(私は・・・強くなるんだ・・・あの時出会った"彼"の様に・・・!!)

 

シノンはその想いと共に、最初の引き金を引いた。

 

シノンの放った弾丸は寸分たがわず第一目標であったMinimiを撃ち抜き無力化した。

 

シノン「次!」

 

シノンは直ぐにリロードし、シノンの当初の目標であったマントの男に狙いを定め、二擊目を放った。

 

その弾丸は敵には当たらず、避けられてしまい弾丸は敵の後ろの岩を貫通しただけだった。

 

シノン「第一目標クリア。第二目標フェイル」

 

ダイン『了解。シノンはその場で待機。よし!俺達の出番だ!』

 

シノンはスコープで味方を確認しつつ、マントの男に目を移すと、マントの男は怪しげな動きをした後、そのマントを脱ぎ捨てた。

 

シノン「っ!?あ、あれは・・・ミニガン!?」

 

シノン(あのパーティーがやけに遅かったのは狩りが長引いたとかじゃなく、ミニガンの重量による移動ペナルティーだったのね・・・!)

 

マント男は背負っていたミニガンを構え、敵を倒すために前進していたシノンのパーティーメンバー数人を着実に倒して行った。

 

ギンロウもまたその犠牲の内の1人となってしまった。

 

ダイン「なっ!?」

 

ミニガンは重さはあるが、1度放てば銃口から毎分約4000発もの弾丸が発射されるというまさに一撃に長けた武器。1度弾丸に当たってしまうと一溜りも無い武器だ。

 

マントの男は、2、3人を倒した余裕からか、口元を緩めた。

 

シノン「っ!あの顔・・・・・・!」

 

シノンはダインの先程の指示を無視し、その場から移動し始めた。

 

シノン「あの顔は・・・笑っていた・・・あの男は戦場で笑うだけの余裕があって・・・"強さ"があるってこと・・・!!!」

 

強さへの他の誰にも並ぶこと無き思いを持つシノンにとって、その男の行動は、捨てられるものでは無かった。

 

シノン「あの男は・・・私が殺す・・・!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

ただの荷物運びだと思っていたプレイヤーが、ミニガンを所持していたとなり、一気に形勢が不利になったシノン達。

 

現在、ダインらが必死にミニガン以外のプレイヤーを倒そうとするが、その度にミニガンの邪魔が入り、中々現状を打破する術を見つけられずにいた。

 

ダイン「畜生!これ以上近づかせるな!」

 

「お、おう!」

 

ダイン「これ以上後ろは機械があってもう下がれねぇぞ・・・クソッタレめ・・・!」

 

勝てると思っていた相手にこうも押され、ダインは若干焦りを抱いていた。

 

そんなダインの目に、走ってくるスナイパーのシルエットが入った。

 

そう、正体はシノンだ。

 

ダイン「し、シノン・・・!!」

 

シノンは敵から放たれた数発の弾丸を華麗に避け、無傷でダインの傍に到着した。

 

「し、シノン!」

 

シノンの合流はこの上ない現在打破のチャンスだった、その好機にメンバーはシノンの傍に集まるが、ダインはシノンが来たことについて別段喜んでいる訳でもなかった。

 

ダイン「あの野郎共・・・用心棒を雇ってやがった・・・!」

 

シノン「用心棒?」

 

ダイン「あのミニガン使いだが・・・あいつは"ベヒモス"っつうマッチョ野郎だ・・・」

 

シノン「用心棒だろうが、このまま隠れていたら全滅は時間の問題。ミニガンの弾丸もそろそろ底が見えてくるころよ。全員でアタックすれば派手な一斉掃射は躊躇うはず。貴方達2人は左から、私とダインは右から攻め込む。残りはここから援護をお願い」

 

ダイン「無理だ・・・!ブラスターだって3人残ってる・・・突っ込んだら防護フィールドの効果が・・・!」

 

シノン「ブラスターの連射は実弾銃程じゃない!半分は避けられる!」

 

ダイン「無理だ!!!!突っ込んだら最後・・・ミニガンにズタズタにされる・・・・・・!残念だが、ここは諦めよう・・・連中に勝ち誇られる位ならここでログアウトして・・・!」

 

シノン「ログアウトしたって逃げられるわけじゃない。」

 

ダイン「何だよ・・・ゲームなんかに本気になるなよ!!!!!!どうせ突っ込んでも無駄死にだ!!!!!!」

 

シノン「なら死ね!!!!!!!!!」

 

弱音を吐き続けるダインに向け、シノンはその言葉を叫び、ダインの胸ぐらを掴んだ。

 

ダイン「なっ!?」

 

シノン「たかがゲーム・・・・・・?されどゲームよ!!!この世界にいるのならば!!!そしてこのゲームをプレイしてるのならば銃口に向かって死んで見せろ!!!!!!」

 

シノンのその発言で、残存メンバーは身を引きしめた。

 

シノン「3秒でいい。ミニガンの注意を引き付けてくれれば私が奴を始末する・・・!」

 

「わ、分かった!」

 

シノン「良し。二手に別れて。左右から一斉に出る。」

 

「お、おう!」

 

シノン「良い?ダイン。」

 

ダイン「・・・わぁったよ・・・!」

 

こうして、パーティーのメンバー全員でのベヒモス戦が始まった。

 

シノンの合図に作戦は始まり、左右から飛び出すと同時に、敵の弾丸がメンバーを襲う。

 

シノン「ダイン!援護!」

 

ダイン「了解!」

 

シノンは無防備な状態のベヒモスを発見しており、すぐ様へカートで狙いを定め、弾丸を放ったが、寸前のところでベヒモスに気づかれ、弾丸はまたしてもベヒモスには当たらず。

 

だが、今度の弾丸はベヒモスの付けていたサングラスに命中し、ベヒモスは多少だが驚きの表情を見せた後、すぐ様ミニガンを構えた。

 

そのミニガンはシノンに向けられ、無防備状態のシノンは狙われ、ベヒモスは引き金を引いたが間一髪のところでダインの援護射撃が肩に命中し、狙いが逸れた。

 

ベヒモスが怯んだ隙にシノンはその場から移動し隠れたが、ダインは隠れる場所もなく、防護フィールドによって守られているだけだった。

 

ダイン「クソが・・・・・・たかがゲーム・・・・・・されどゲームってか!!!」

 

ダインは意を決し、敵のブラスター部隊に突っ込んで行き、ブラスターの攻撃により倒れた。

 

「へっ。なんだコイツ?ただ突っ込んできただけじゃねぇか。」

 

そう、一見ダインは犬死したかに見えたが、死ぬ間際に手榴弾を手に持っており、ダインが戦死したことにより手榴弾は敵のいる後ろに放り込まれ、ブラスターの部隊は手榴弾の爆発により壊滅した。

 

シノン「ナイスガッツ・・・!だけど・・・どうにかしてベヒモスの死角に入らないと・・・この爆発で煙ってる状態なら相手もこっちは分からないはず・・・今だったらあの塔に移動もできるはず・・・!」

 

シノンは近場にある壊れた塔に目を付け、辺りが爆発による煙で充満している隙に、塔の最上階を目指した。

 

シノン(あの男には戦場で笑えるだけの強さがある・・・あの男を殺せば・・・また一歩強くなれる・・・!)

 

崩壊した塔の最上階に到着したシノンはスコープで狙いを定めたが、既にベヒモスがシノンを捉えており、シノンは狙われている状態にあった。

 

シノン「くっ・・・!!!」

 

もうどうすることも出来ず、シノンはその場から飛び降りた。ベヒモスもそれを狙い弾丸を放つと、シノンの左足に弾丸は命中しシノンの左足は欠損状態になった。

 

「くくく・・・・・・はっはっはっはっはっ!!!!!!!!!」

 

この時、ベヒモスは初めて声に出し笑った。そう、ベヒモスはシノンを倒したと確信していたのだ。

 

「なっ・・・!?」

 

だが、ベヒモスの思惑通りには行かず、シノンはまだ生き残っており、空中にいるシノンを撃ち落とす為にベヒモスはミニガンを放つ。

 

だが、シノンは空中でも自身の身体のバランスを上手く取り、全ての弾丸を避けていた。

 

シノンとベヒモスの距離は、もうすぐ傍に迫っていた。そうなると、重火器のミニガンではもう何も出来ない。

 

シノン「THE END・・・!!!」

 

シノンの放った弾丸はベヒモスの額を撃ち抜き、遂にベヒモスはシノンの前に倒れたのだった。

 

シノン「・・・・・・これで・・・・・・また一歩・・・・・・強くなれたのかな・・・・・・」

 

1人生き残ったシノンは、荒野に横たわると、自身の手を出し、強く拳を作った。

 

そう、シノンが以前見た"彼"の様に。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

あの激闘の後、少女はログアウトをした。

 

ログアウトした少女が最初に取った行動は自身の手で銃を表すことだった。

 

「もっと・・・もっと・・・強くならなきゃ・・・!!!!!!」

 

VRMMOからログアウトしたプレイヤーは、どんな人であろうと現実世界に戻る。

 

幾らVR世界で強かろうが、現実で弱くては行けない。だからもっと、もっともっと強くならなきゃいけない。現実世界でも強くなれたと実感出来る程に。

 

そう思いながら、彼女はそっとアミュスフィアを置くのであった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

再び場所が変わり、ALO内。

 

現在、リズのいつもの諸々の素材が欲しいとの頼みによりシリカとリナが狩りに付き合っている。

 

その狩りも一通りは終わったようだ。

 

リズ「どれどれ・・・うん!上々!」

 

シリカ「素材は集まりましたか?」

 

リズ「まぁ大体ね。」

 

リナ「まだまだ働くよ!いつもリズベット武具店にはお世話になってるしね♪」

 

リズ「ありがとね♪でも、あらかた狩り尽くしたしモンスターがリポップするまで休憩にしようか。」

 

リナ「うん。そうしよ。」

 

シリカ「そうしましょう!あ、そう言えばあの御二方は?」

 

リズ「て言うか!本当はいつも武具店使うくせに毎度毎度金を払わないあの馬鹿に目一杯働いてもらおうと思ってたのに・・・ユウキとイチャコライチャコラしおってからに・・・!!!!!!」

 

リナ「ま、まぁまぁ・・・」

 

リズ「いつもイチャついてんだからたまにはこっちに付き合えっての!」

 

リナ「が、学校でもあんななの?」

 

リズ「あんなのよ!」

 

シリカ「多分キリトさんアスナさんよりイチャついてる頻度は高いですね・・・」

 

リナ「そ、そうなのね・・・」

 

そう、本当は今日はこの3人に加えテツヤとユウキを加えた5人のパーティーだったのだが、テツヤとユウキがイチャコラしっぱなしなので実質的に3人パーティーとなってしまっていた。

 

テツヤ「あぁ~・・・良い気温だな~」

 

ユキ「そんなに寝転がってばかりいると牛になっちゃうよ~」

 

ユウキ「まぁまぁ♪お父さんも疲れてるんだってさ。」

 

ユキ「むぅ~」

 

テツヤ「・・・・・・」

 

テツヤ(デスガンか・・・・・・偶然が偶然が重なり合った殺人事件。ゲーム内の弾丸はどういう細工で動き、どういう工程で現実でも2人のプレイヤーが・・・・・・)

 

テツヤ「・・・・・・なぁ、ユウキ。何も言わずこいつを受け取ってくれないか?」

 

テツヤはそう言って、アイテムストレージから1本の武器を取り出し、ユウキに手渡した。

 

ユウキ「え?これって斬月だよね?なんで斬月を?」

 

テツヤ「いや・・・実は俺コンバートしようと思ってさ。」

 

ユウキ「はぁ!?コンバート!?」

 

ユウキのその声はとてつもなく大きな声量となり、近くにいたテツヤとユキは思わず耳を塞いだ。

 

テツヤ「んなでかい声で言うな!うるさいわ!」

 

ユキ「耳が壊れるかと思った・・・」

 

ユウキ「だ、だっていきなりコンバートするなんてビックリするに決まってるじゃん!」

 

テツヤ「仕方ねぇだろ?俺にも急な用が出来ちまってさ・・・」

 

ユウキ「って言うことはまさかALO辞めるとか!?」

 

テツヤ「辞めねぇよ。ほんの数日間のレンタル移籍だ。用件が済んだら再コンバートするよ。」

 

ユウキ「て言うかコンバートするほどのことなの?その用件って。コンバートしたらアイテムとかリセットされちゃうよ?なんでそこまで?」

 

テツヤ「お前があんまし好きじゃない総務省のお偉いさんからのお呼び出しだよ。」

 

ユウキ「えぇ~!?またァ!?どれだけテツヤを使いっ走りにしたら良いのさ!!!」

 

テツヤはそうでもないが、ユウキ本人はあまり菊岡のことは好きじゃない。どうやらテツヤを好き勝手してるのが許せないらしい。

 

ユウキ「まぁあの人の頼みなら断れないのはわかるけども!本当に全面的に協力していい人なの?」

 

テツヤ「まぁまぁ、危なかったらそこで縁を切ればいい話さ。何より・・・・・・今回は"殺し"が噛んでるからな」

 

ユウキ「っ!?殺し!?」

 

テツヤ「あぁ、その為の現場調査って訳だ。」

 

ユウキ「ほ、本当に大丈夫なの!?そんなゲームやって!て言うかテツヤALO以外のMMOほぼやってないのに本当の本当に大丈夫なの!?」

 

テツヤ「大丈夫だって。心配しなさんな。な?ユキ。」

 

ユキ「心配するよ!だってお父さん死にそうだもん!」

 

テツヤ「ありゃりゃ。嫁さんと娘からは信頼されてない訳か。」

 

ユウキ「良い?無茶は絶対にしないこと!!!危ないと思ったらすぐにその場から離れる!ボクとの約束守れる?」

 

テツヤ「おう。任せとけって。」

 

ユウキ「じゃあ指切りげんまん!」

 

テツヤ「分かったよ。」

 

ユキ「ユキも!」

 

テツヤはユウキと小指を結び、ユキはフェアリー姿だったので指にしがみつき、指切りげんまんをした。

 

テツヤ「んじゃユウキ。俺のいない数日間斬月のことはよろしく頼んだぞ。」

 

ユウキ「うん!任せといて!」

 

テツヤ「よし!んじゃユウキ!皆に混じって狩りに参加するか!」

 

ユウキ「うん!どっちが多く倒せるか勝負だよ!斬月は返さないもんね~♪」

 

テツヤ「へっ!斬月が無かろうが負けはしねぇよ!皆!次からは俺とユウキも入るぞ!」

 

テツヤ(待ってろよデスガン・・・・・・俺が死の名を語ってる二番煎じ野郎に負けてたまるかってんだ!!!)




戦場の中に可憐に咲くシノン。彼女の強さへの渇望は一体なぜ?

また、シノンは強さの見本としてる彼と再び会うことは出来るのか?

次回までは恐らく現実世界の話をお送りし、次の次の回からGGOログインになると思います!

それでは次回もお楽しみに!


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Part109 過去の傷~血に染まる自身~

今回は久しぶりに長めの話となります!

少しでも楽しんで頂けたら幸いです!

ではどうぞ!


哲也『はぁ・・・はぁ・・・一体・・・ここはどこなんだよ・・・!』

 

ある時、哲也はどこかも分からない暗闇に立たされ、そこから抜け出す為に闇雲に走り続けていた。

 

暫く走っていると、哲也は何者かに右足を掴まれた。

 

哲也『っ!誰だ!!!』

 

哲也は右足を見ると、そこには哲也がSAOの時、殺したプレイヤーがいた。

 

哲也『っ!?』

 

『人殺し・・・』

 

哲也『っ・・・勝手抜かすんじゃねぇ!!!元はと言えばテメェらが飛鳥を殺したから!!!』

 

哲也はそう言うが、次第に左足も別のプレイヤーに掴まれ、哲也はあの時殺した30人に下半身を掴まれていた。

 

哲也『っ!?』

 

『人殺し。』

 

『お前が殺したんだ。』

 

『英雄を気取った犯罪者だ。』

 

哲也『ち、違う!!!俺は犯罪者なんかじゃ!!!』

 

色々な言葉が哲也に浴びせられるが、それを哲也は必死にかき消そうとする。しかし、1人対30人じゃ哲也でもどうしようもう無かった。

 

『お前は生き返る必要はなかった。』

 

『お前も地獄行きだったはず。』

 

『俺達の殺しが正当な殺しなんて笑わせるぜ。』

 

哲也『なっ・・・』

 

『人殺しに正当もクソもあるかよ。』

 

"人殺しに正当もクソもあるか"。この言葉に哲也は僅かながら確かにそうだと思い込んでしまい。それを皮切りに哲也の身体全身が掴まれてしまった。

 

『分かったらお前も死ぬんだ・・・死神さんよぉ?』

 

哲也『ふ、ふざけるな・・・誰か・・・誰でも良い!!!俺を・・・俺を助けてくれぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!』

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「ぐっ・・・がっ・・・」

 

木綿季「哲也!!!哲也!!!大丈夫!?」

 

哲也「っ!!!」

 

俺はあの恐怖から逃げるように身体を跳ね起こした。すると、目の前には心配そうな顔をした木綿季がそこにいた。どうやら、あれは夢だったらしい。

 

木綿季「大丈夫!?魘されてたし、汗も凄いよ!?」

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・そうか・・・夢か・・・」

 

夢から覚めても、俺はあの恐怖からか身体全身が小刻みに震えていた。

 

俺がこの夢を見るようになったのはあの日以来から。SAOの頃から定期的に悪夢に襲われ、その都度俺は軽い過呼吸を起こすようになった。

 

木綿季「大丈夫だよ。ボクが一緒だからね。」

 

木綿季は俺を抱きしめ、頭を撫でてくれた。以前も言ったが、この夢を見ると俺はいつも木綿季に励ましてもらえている。寧ろそうしないと俺は恐らく重度の過呼吸に陥るだろう。

 

哲也「・・・ごめんな・・・いつも・・・」

 

俺はそう言いながら木綿季に強く抱きついた。いつもは真逆だが、この時ばかりは俺が甘える方だ。

 

木綿季「良いんだよ。誰にだって怖いことはあるんだから。」

 

そう。誰にだって怖いこと、恐れてることはある。でも、一々それで彼女に甘えてたんじゃ俺は生きて行けなくなっちまう。

 

強くなるんだ。もっと。力を付けるんじゃない。精神的にもっともっと心を強くしなくちゃ。

 

そうじゃなきゃ、"あの娘"に示しがつかねぇからな。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

今朝の悪夢から目覚め、木綿季のおかげで何とか回復した俺はその後、コンバート前最後のALOにログインしていた。

 

理由はインプの2人にコンバートするという事を伝えること。昨日鈴奈に連絡を入れたところ今日ならカノンも朝からログイン出来るということで、2人には申し訳ないが少し時間を貰った。

 

~ALO・インプ領~

 

テツヤ「以上が、俺のコンバートする理由だ。数日すればまたここに戻ってくるから安心してくれ。」

 

俺はカノンとレイにコンバートの理由を一通り説明し、暫くALOを離れる事を話した。

 

カノン「ふむ・・・まぁお主の事だからそこまで心配では無いが万が一がある。危険だと思えば直ぐにその場から離れるんじゃぞ。」

 

レイ「君はもう普通のプレイヤーではなくインプの代表格と言う自覚を持ってくれよ。無事に帰ってくること以外は許さないからね。」

 

テツヤ「おう。任せとけ。昔はこう言った事件を良く解決したもんさ。今回も無事に終わらせてくるよ。」

 

カノン「じゃが、よりによってあのGGOにコンバートとは・・・本当に気を付けて本件に当たるんじゃ。わらわからの命令じゃ。無事に帰ってこいテツヤ。」

 

テツヤ「あぁ。その命令受け取った。」

 

レイ「テツヤ。SAOの時の君の活躍はあまり分からないがこれまでの経験踏まえての君の力を全て活かせば君ならどうとでもなる。だが、当然だけどアロンダイト・・・天鎖斬月と言うべきか。それは使えないんだから無茶はするんじゃないぞ?」

 

テツヤ「分かってるって。俺も正直楽しみだよ新しいVRMMO。天鎖斬月を使えない戦いなんだ。俺の実力が試されるって訳さ。」

 

以前ALOに初ログインした時は斬月が使えないことで全然動けなかった。それ以来、定期的に斬月以外の武器でユウキと戦闘訓練を行っていた。そのおかげで斬月以外の武器でもそれ相応に動けるようになった。だから以前のような武器問題は恐らくは大丈夫だろう。

 

カノン「良いかテツヤ。受け持った任務は最後までやり通すんじゃ。GGOの事件はわらわも聴いておる。まぁいつも通りやっていればきっと大丈夫じゃろう。わらわ達はお主の無事を祈っておるぞ。」

 

テツヤ「サンキューな2人共。んじゃは俺は・・・・・・っと、最後に一つ。」

 

レイ「どうしたんだ?」

 

テツヤ「もしもだけど・・・俺が人を殺してたら・・・幻滅するか?」

 

正直こんな質問2人にする気は無かった。でも今朝の夢の人殺しに正当もクソもってワードが俺の頭の中でずっとグルグル渦巻いていた。俺の殺しは本当にして良かったのか?でもあそこで殺してなければ飛鳥以外の犠牲者が出ていたかもしれない。考えれば考える程に俺の頭はこんがらがっていった。だからだろうか。こんなことを聞いたのは。

 

カノン「な、なんじゃいきなり。藪から棒に。」

 

テツヤ「良いから教えてくれ。」

 

レイ「例えの話であろうと・・・・・・君のことだ。きっとやむを得ない状況だったのだろう。僕は幻滅するなんてことはしないよ。」

 

カノン「まぁわらわも同じじゃな。お主の殺しが正当防衛であることを信じるのう。」

 

テツヤ「・・・・・・そうか。悪ぃな急にそんな話して。」

 

レイ「い、いきなりそういう話をするなんてどうしたんだい?何かあったのかい?」

 

テツヤ「なんでもないから安心してくれ。俺の気まぐれさ。んじゃあな。」

 

俺の殺しは正当防衛か・・・・・・確かに殺ってなけりゃ今頃俺はいない。でも・・・・・・

 

クソ・・・・・・あんな夢こんな時に見るから・・・・・・!!!

 

俺は2人に手を振り、少し苦しくなった胸に手を当てながらログアウトするための家へ戻った。

 

~~~~~~~~~~~~

 

場所は変わり、ある高校に移る。

 

「じゃあ今日の講習はここまで。復習はしとくように。」

 

哲也達が夏休みに突入しているように、他の高校でも大体は夏休みに入っている。

 

この高校では夏休みの夏期講習を実施していて、もっと自身の知力を伸ばしたいという生徒が自主的に参加している物だ。

 

ここにいる少女もまた、そう言った考えからか講習を受講していた。

 

「帰る前に買い物行っとかなきゃな・・・」

 

いわゆる可愛いらしい顔付きに加え眼鏡をかけ、ボーイッシュな髪型で両サイドの少し長めの髪を結んでいるその少女の名は朝田詩乃(あさだしの)

 

高校1年生である彼女は今でも充分上位の成績を残してはいるが、それでもなお講習に参加し、自身を鍛え上げようとしている実に素晴らしい少女だ。

 

最も。講習を受けている中には勉強の為に受けている訳では無い者

も・・・・・・

 

「さぁて・・・今日も小遣い稼ぎと行くか・・・」

 

~街中~

 

学校を出た誌乃はそのまま帰らずに買いものに。彼女は一人暮らしをしており、色々なことを自分自身でこなしている。

 

誌乃はスーパーの外に並んでる野菜類を吟味し、今日の献立を考えていると、誌乃にとっては聴きたくない声で呼ばれた。

 

「あ~さ~だ~?朝田詩乃~?」

 

誌乃「はぁ・・・今度は一体何?」

 

誌乃はそう言いながら振り向くと、2人組のガラの悪そうな誌乃と同じ高校に通う女2人が立っていた。

 

「へっへっへ。黙ってついてくりゃあ良いんだよ朝田ぁ。」

 

2人の女は誌乃の腕を無理やり掴むと、近くの路地裏へと連れて行かれた。

 

路地裏には2人組の親玉のようなこれまたガラの悪そうな女がそこにはいた。

 

「ほら。姉さんがお前をお呼びだぞ!」

 

誌乃はそう言われながら軽く突き飛ばされ、親玉の前に立たされた。

 

その親玉の名は遠藤。良くいる不良かぶれの女子高生と言ったところだ。

 

遠藤「悪い朝田。私達ファミレスで勉強してたら頼みすぎてよぉ 電車代無くなっちまったんだよねぇ。明日返すからこんだけ貸してくれ。」

 

誌乃の目の前に人差し指が1本出される。つまりは1万貸せと誌乃は言われていた。

 

誌乃「1万円・・・そんなに持ってないわよ。大体定期があるなら電車代なんていらないじゃない。」

 

遠藤「1万くらい下ろして来てよ。後、また出かけるんだよ。その為の電車賃。」

 

実はこの3人組。何かと言えば誌乃に金を貸せと言い、誌乃に付きまとっている。3人が夏期講習を受けたのは勉強なんかのためでは無く、夏休みでも誌乃に金をせびるためだった。

 

誌乃「嫌。今日出かけるのは諦めたらどう?大体、ファミレスで勉強してたって言っても信じられないわ。今日聞いたわよ、勉強道具で持ってきたのは筆箱位だって。」

 

遠藤「あぁ?てめぇ良くそんな口がきけるなぁ朝田。何様のつもりだ?」

 

誌乃「何様も何も私達は同級生でしょ。上も下も何も無い。どいてよ。私行かなきゃいけないんだから。」

 

誌乃は遠藤に背を向け、とりまき2人に退くように言ったが、遠藤がそれを許さなかった。

 

遠藤「まぁまぁ待てよ朝田・・・これ見れば考えも変わるだろ?」

 

遠藤は誌乃の目の前で指を拳銃のような形にしてみせた。今まで平然としていた誌乃だったがその指によって作られた銃口を見ると、まるで世界が逆さまになったかのような感覚に陥り、震えが止まらない。

 

遠藤「なぁ朝田?兄貴がモデルガン持ってるわけよ。今度見せてやるよ。お前好きだったよなぁ?ピストル。」

 

誌乃はそれを聞き首を振ると、軽くむせてしまい、口を抑えた。

以前誌乃は教室でこのやり取りをやられてしまい、教室で嘔吐してしまい、倒れた経験がある。

 

そう、誰しもトラウマがあるよう。誌乃にもピストルによるトラウマがある。それを3人は汚い手で利用していたのだった。

 

遠藤「んじゃあ仕方ねぇなぁ。今持ってる分で許してやるよ。朝田は具合悪そうだしなぁ?」

 

遠藤はそう言って誌乃のバックに手を伸ばし、誌乃の有り金に手をつけようとした。

 

だが、誰かが警察を呼んでいるのか「おまわりさん!」と言う声が路地裏に響いた。

 

その言葉を聞くと遠藤は誌乃のバッグを投げ捨てとりまきと共にその場から離れていった。

 

誌乃「はぁ・・・はぁ・・・!」

 

誌乃は膝から倒れ、荒い息を何とか持ち直そうとした。

 

誌乃が呼吸を持ち直そうとしているその時、誰かが誌乃に話しかけた。

 

「大丈夫?朝田さん。」

 

誌乃「だ、大丈夫だよ。ありがとう新川君。」

 

誌乃に話しかけたのは新川恭二(しんかわきょうじ)。制服を着ている誌乃と違い私服を着ており、くせっ毛が特徴の少年だ。

 

新川「そっか、それなら良かった。」

 

実を言うと先程の声は彼が正体。しかし本当はおまわりさんなんて呼んでもいなく、単なるハッタリだったのだった。

 

誌乃「また・・・助けられたのね・・・」

 

新川「朝田さん?どうしたの?」

 

誌乃「・・・・・・・・・・・・」

 

『俺はもっと手に入れたい、その精神的強さを。』

 

誌乃はある言葉を思い出しながら、己の無力さに苛立ちながら立ち上がった。

 

誌乃「もっと・・・もっと強く・・・!!!」

 

新川「?」

 

誌乃は拳を握り、再度自身の目標を確認するのであった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後誌乃は新川と少しカフェで休息を取った後に別れ、帰宅していた。

 

~誌乃家~

 

誌乃「・・・・・・・・・・・・」

 

誌乃はスカートを脱ぎシャツだけのラフな恰好になった。

 

そして誌乃は目に入ったアミュスフィアをずっと凝視していた。

 

誌乃「ベヒモス・・・・・・か・・・・・・」

 

ベヒモス。それはGGO内においてシノンが倒したミニガン使いのプレイヤー。噂では集団戦で倒れたことの無いタフさを持っていたそうだ。

 

誌乃「私は朝田詩乃であって・・・・・・"シノン"じゃない・・・・・・」

 

何を隠そう。彼女こそGGO最強スナイパーと言われるシノンなのであった。

 

誌乃「でも・・・あのベヒモスを倒せた今なら・・・」

 

誌乃はそう呟きながら机の棚を開け、棚の中に入ってるモデルガンを手に取った。

 

遠藤も言っていたが、誌乃はピストルが好き・・・と言う訳ではなく、それどころか誌乃はピストルに対して深いトラウマを持っている。

 

それは、誌乃の少女時代に遡る。

 

誌乃は物心着く前に父親を亡くし、父親の顔は見たことが無かった。父親の死後は住んでいた東京から母親の実家に帰り、そこで暮らしていた。

 

そう、その日は誌乃と母親が銀行に行っていた時だった。

 

~数年前~

 

『誌乃?ここに座って本を読んでてね。お母さんすぐに戻ってくるからね。』

 

誌乃『うん!』

 

何も疑いもない、良くある親子の平穏な光景だった。だが、そんな平穏は直ぐに壊されることとなる。

 

ある男が銀行に入った。その男はハンドバッグを持っており、口から涎を垂らし、どう見ても違和感満載の男だった。

 

誌乃もどう見ても怪しいと思いその男を見ていると、ハンドバッグから拳銃を取り出した。そう、この男は銀行強盗だったのだ。

 

『おい!このバッグにありったけの金を詰めろ!警報なんて押してみろ!こいつが黙っちゃねぇぞ!』

 

男は銀行の職員に拳銃をチラつかせ、金を要求するが1人の職員が警報を押した。

 

『警報を押すなって言っただろうが!!!』

 

男はそう言いながら警報を押した職員に発砲し、撃たれた職員はその場で倒れた。

 

『おい!てめぇだそこの女!金詰めろ!』

 

男は女性職員に拳銃を向け再度金を詰めるように言った。

 

『さもなきゃこの女の命はねぇぞ!!!』

 

そう言って銃口を向けられたのは誌乃の母親だった。

 

誌乃『っ!?』

 

誌乃はその光景を見て何もしていなければ母親が撃たれると考え、誌乃は強盗犯に忍び寄ると拳銃を持っている方の腕に噛み付いた。

 

『っ!?てめェ!ガキっ!離れろ!!!!!!』

 

男は噛み付いた誌乃を振りほどくように腕を振るうが誌乃も相当な強さで噛み付いており中々離れない。男はもう片方の腕で誌乃を離すが噛まれた痛みで持っていた拳銃を落としてしまい、拳銃は誌乃の正面に落下し、誌乃はすぐさま拳銃を拾った。

 

『返しやがれこの!!!』

 

誌乃『嫌!離して!』

 

男は誌乃に掴みかかり拳銃を奪い返そうとするも誌乃も抵抗してジタバタと暴れた。

 

その時だった。誌乃の指は拳銃の引き金を引いておりその弾丸は男の肩を貫いていた。

 

『がっ・・・!?』

 

誌乃『っ!?』

 

誌乃自身は自分が引き金を引いたことを理解しておらず、再び掴みかかろうとする男に向けまた無意識に1発の弾丸を放つ。

 

今度は脇腹に当たり、男は血まみれになっていた。

 

『ぐっ・・・このクソガキがぁ!!!』

 

男は最後の力を振り絞り三度誌乃に掴みかかろうとする。

 

誌乃『っ!!嫌ぁ!!!』

 

誌乃は今度は己の意思で引き金を引いた。今まで放った2発の弾丸は一生懸命の無意識の内に放ったものだが、今度のは誌乃自身で放った弾丸だった。

 

3度目の弾丸は心臓付近に直撃し、男は誌乃に触れることなく倒れた。

 

誌乃『はぁ・・・はぁ・・・お母さん・・・?大丈夫・・・?』

 

誌乃は自分の事ではなく真っ先に母親の心配をした。だが当の母親は誌乃をまるで殺人鬼かと思うよな表情で見ていた。

 

違和感を感じた誌乃は自身の身体を見ると、放った弾丸による返り血で血まみれになっていた。

 

誌乃『っ!?』

 

誌乃は血に濡れた自身の腕を震えながら見つめた。ここで誌乃はようやく理解したのだった。

 

"自分が人を殺した"と。

 

それ以来、誌乃はピストル含む銃器に大きなトラウマを抱えており、それによるPTSDに悩まされていた。

 

誌乃の通う高校でも直ぐに誌乃の殺しの噂は広がり、その噂を聞きつけた遠藤たちに良いように利用されてしまっている訳だ。

 

誌乃は拳銃を持つとその時の光景を思い出してしまい、身体が拒絶反応起こす。誌乃はこの現象をなんとかしたいと考えてはいるが、どうにもならずに数年経っている。誌乃はこの現象は自分がもっと強くなれば治ると考えている。誌乃の強さへの渇望はこう言った訳があったのだ。

 

だが、克服しようにも拳銃を持つだけで拒絶反応を起こしてしまっては克服しようがない。誌乃は長年その事で悩まされていたが、そんな悩みを解消しのがGGOだった。

 

GGOに初ログインし朝田詩乃としてではなく、シノンとして拳銃に触れると不思議なことに拒絶反応は起こらなかった。以来、GGOで強くなり、拳銃に触れていればトラウマが克服できるのではないかと考えた誌乃は、シノンとして拳銃、弾丸と向き合っている。

 

以前ベヒモスを倒したことで、ある程度の克服はできたのではないかと思った誌乃は机の中にあるモデルガンを取り出し、手に取った。

 

モデルガンは中身は違えど見た目は本物そっくり。モデルガンを持つと途端に身体が震えだし、脳裏にあの時の光景が浮かび、誌乃の身体は拳銃を拒絶した。

 

それと同時に、誌乃の中の人を殺したと言う記憶が出てきて、誌乃は全身を恐怖で震わせた。

 

誌乃「あ・・・!あぁ・・・!嫌・・・嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

誌乃は声を出す程に拳銃を拒絶してしまい、最終的には嘔吐してしまった。

 

今回も誌乃のトラウマ克服とはならなかったようだ。

 

誌乃「・・・・・・まだ・・・・・・駄目なのね・・・・・・」

 

誌乃はモデルガンをしまい、自身の嘔吐の後始末をした。

 

誌乃「・・・・・・なんでなの・・・・・・いくら敵を倒そうと・・・・・・!」

 

誌乃は自分自身に嫌気を感じながら、ベッドに倒れ込んだ。

 

誌乃「誰か・・・・・・誰か私を助けて・・・・・・」

 

誌乃はそう思いながら、眠りについた。

 

~数時間後~

 

誌乃「・・・私・・・寝ちゃったのか・・・」

 

PTSDを発症し疲れ切った身体は、眠りについたことで回復をしたが誌乃自身の精神状態は未だズタズタのままだった。

 

誌乃「・・・散歩でも行こう・・・」

 

誌乃は立ち上がり普段着に着替え、気晴らしの散歩に出かけた。

 

誌乃は良く人混みの中を歩く。ごった返した人混みの中にいるといらないことを考えないで済むからだ。

 

誌乃「・・・・・・」

 

誌乃(もう一度・・・彼と話したいな・・・あそこに行けば会えるのかな・・・)

 

誌乃はそう思いながら歩いていると、1人の青年とぶつかった。

 

「あ!悪い!大丈夫か・・・って、君はあん時の!」

 

誌乃「あ、貴方は!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~哲也 side~

 

あの後ログアウトした俺は、菊岡さんから今日にはログインしてくれとの連絡を受けており、GGOには俺や木綿季がSAOにログアウトした後に入院していた病院でログインすることになっている。それも安全確保の為だ。

 

夕暮れ頃にログインすることになっており、俺はそれまで適当に過ごすことにした。

 

木綿季「ねぇね。今日だったよね?GGOにコンバートするのって。」

 

哲也「そっ。少し寂しい思いをさせるかもしんねぇけど我慢してろよ?」

 

木綿季「うん!ただ本当に気をつけてよね?約束破ったらただじゃ置かないからね!」

 

哲也「はいはい。」

 

木綿季「後、女の子とデレデレしたら殺す。」

 

哲也「は、はい・・・」

 

今回の件で女の子と触れ合うことなんてないと思うがなぁ・・・

 

木綿季「後は!きちんと受け持った事は最後までやるんだよ!サボったら許さないからね!」

 

哲也「分かってるって。木綿季は心配性だな。」

 

木綿季「いつも無茶するのはどこの誰だっけ!?」

 

哲也「・・・・・・俺です・・・・・・」

 

木綿季「大体1度ボクの前で死んでるんだからね!そこの所忘れない!」

 

哲也「はい・・・」

 

俺はその後も木綿季の説教を数十分聴いた。グサグサと心に刺さる事ばかり言われた。

 

木綿季「はい!お説教は終わり!」

 

哲也「いつもながら長ぇよお前の説教・・・」

 

木綿季「浮気性で巨乳好きの哲也が悪い!」

 

哲也「・・・・・・ご最もです・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・本当に気をつけてね?無事に仕事を終えたらご馳走作ってあげるからね♪」

 

そう言って木綿季は俺に抱きついてきた。これがあるから木綿季といるのは止められない。

 

哲也「うん。任せとけ。」

 

木綿季「哲也。ボクからのお守りだよ♪」

 

そう言って木綿季はキスをしてきた。俺は木綿季を抱きしめ、木綿季のお守りを受け取った。

 

哲也「サンキューな木綿季♪」

 

木綿季「えへへ♪」

 

哲也「良し!んじゃそろそろ出るな!行ってくるな木綿季!」

 

木綿季「行ってらっしゃい哲也♪」

 

俺は木綿季の頭を撫で、家を出た。

 

まだ早いが、なるべく早めに新しい環境には慣れておきたい。だから予定時刻より早めに向かうことにした。

 

俺は気を引き締め、無事に事件を解決する事を誓いながら病院に向かった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

家を出た後の俺は電車に乗り、病院の最寄り駅に着いていた。

 

和人に関しては一緒に来ている訳ではなく、別行動でGGOで合流ということになっていた。

 

後、和人は高校入学頃からバイクの免許を取るために教習所に通っていて無事に免許も取れた為、今ではあいつの足は大体バイクだ。

 

哲也「良し、んじゃ病院に向かうか!」

 

本来はバスで向かうのが早いが次のバスまでには大分ある、だったら軽くランニングしながら病院に行った方が早いし身体にも良い。

 

俺はランニングで病院まで向かおうとした。しかし、その前に俺の携帯に電話が。

 

哲也「誰だこんな時に・・・って和人か。もしもし?」

 

和人『哲也。今どこにいる?』

 

哲也「どこって、病院の最寄り。今着いたばっか。」

 

和人『なんだ、お前も予定より早く来てたんだな。俺はもう病院に着いてるから。』

 

哲也「考えることは同じって訳だな。俺を待たずに先にログインしててくれ。準備運動でもしててくれ。」

 

和人『良いのか?準備運動でお前より多くリードしてやるぞ?』

 

哲也「上等じゃねぇか。ハンデくらいくれてやらなきゃな。」

 

和人『なら俺は先にログインして待ってる。多分ログイン場所は同じだろうからその目の前くらいに立ってるよ。』

 

哲也「分かった。んじゃGGO内で落ち合おう。」

 

和人『了解だ。じゃあな哲也。』

 

哲也「おう!」

 

和人は先にログインする訳か。ちょっとリードされちまったがまぁ良いさ。後からでも充分追いつける。

 

哲也「んじゃ行きますか!」

 

俺は改めてランニングで病院に向かった。

 

病院までの道のりは多少人が多いいが仕方が無い、人にぶつからないように走らなきゃな。て言うか、マジで人が多かったら走るのは辞めるべきか。

 

それにしてもGGOはSAOやALOとは勝手が違うだろうからな・・・舐めてかかったら命が幾つあっても足りねぇだろうし。色々なことを用心してかからなきゃな。

 

その中でも特に気をつけるのはやっぱりデスガンか・・・あいつの弾丸で2人が実際に・・・あれから色々と考えてはみたがやっぱり理由は分からない。

 

一体どうやって2人は・・・・・・

 

俺はそういった事を考えながら走ってると、女の子とぶつかった。

 

哲也「あ!悪い!大丈夫か・・・って君はあん時の!」

 

俺がぶつかったのはあの雨の日に出くわした女の子だった。

 

誌乃「あ、貴方は!!!」

 

哲也「奇遇だな!こんな所で会うなんて!」

 

誌乃「え、えぇ。久しぶりね。」

 

哲也「久しぶり!まさかまた会えるなんて!どうだ?あれから調子は。」

 

誌乃「っ・・・・・・」

 

俺が質問をすると、余り良い顔をせずに俯いてしまった。

 

哲也「ええっと・・・大丈夫そうじゃなさそうだね・・・」

 

誌乃「・・・ねぇ、これから暇かな?」

 

哲也「へ?まぁ時間に余裕はあるが・・・」

 

誌乃「なら、また貴方に色々と話をしたいの。良いかな?」

 

哲也「俺でよかったら。この先に公園あったからそこでいいかな?」

 

誌乃「うん。そこでお願い。」

 

まぁ時間にはまだかなり余裕があるし大丈夫だろう。それに、この子のことはなんでか放っておけない気がする。

 

俺は女の子と一緒に公園に向かい、互いに公園のベンチに座った。

 

哲也「さて、まずどこから聴いたらいい?」

 

誌乃「以前、貴方は一番大切なのは精神的な力って言ってたよね。」

 

哲也「あぁ、それがなけりゃ基礎があっても駄目駄目になっちまうからな。」

 

誌乃「なら、その力はどうやって付けたら良い?」

 

哲也「うーん・・・難しい話だな・・・やっぱし、何事も場数を踏んでいくことが大事なんじゃないかな?」

 

誌乃「つまり、怖い事や苦手なことからも逃げずに立ち向かって行けば良いってこと?」

 

哲也「そういうことになるのかな?色々なことを経験すれば色々な事が分かってきて、そうすれば沢山のことを踏まえて行動できるだろ?」

 

誌乃「じゃあ、色々な経験を踏んでも、どうしても駄目な事が出来た場合どうすればいい?」

 

哲也「うーん・・・そんときゃ一旦その事を置いておくのが大事なのかな?」

 

誌乃「置いておく?」

 

哲也「そっ。駄目なことを良い方向に持って行こうとして、それがトラウマレベルに苦手になったら話にならないだろ?最も、俺もつい最近苦手な事をやりすぎて1つトラウマになっちまったんだけどな。」

 

誌乃「あ、貴方でもトラウマってあるのね。」

 

哲也「そりゃそうだよ。俺だって人間なんだしね。君の場合は確かストレス障害があったんだよね?」

 

誌乃「えぇ、そう。私はそれに何度も振り回されてきた。」

 

哲也「もしその事をどうにかしたいって思うなら、一旦その事を考えるのは辞めて、他のことを考えてみたらどうかな?」

 

誌乃「他のこと・・・」

 

哲也「もっと他のことで経験を踏むんだ。そうすれば、今持ってるトラウマにも立ち向かえるかもしれない。何度も駄目なら一度見方を考えなきゃね。」

 

誌乃「じゃ、じゃあ貴方だったらトラウマをどう克服する?」

 

哲也「お、俺か?そうだな・・・俺の場合ジェットコースターがトラウマになっちゃったんだけども、それだったら似たようなフリーフォールだとかであの圧力がかかる感じに慣れるとかになるのかな?」

 

誌乃「じぇ、ジェットコースター!?」

 

哲也「うん。いや、ほんとにあの超速度でGがかかる感じ無理なんだ・・・」

 

俺が震えながらにそう言うと、少女は声を上げて笑いだした。

 

哲也「そ、そんなにおかしいかな?」

 

誌乃「だ、だってこんなに強そうな貴方がジェットコースターにトラウマを持ってるなんて・・・」

 

哲也「君が思ってるほど俺は強くないさ。泣いたりするし、怖がったりもする。」

 

誌乃「そっか。貴方でも怖いことはあるんだね・・・そう思ったら安心したわ。」

 

哲也「・・・・・・そう。怖いことはあるさ・・・・・・俺にだって・・・・・・」

 

誌乃「?ど、どうしたの?いきなり怖い顔になって。」

 

哲也「へ?そんな顔してた?」

 

誌乃「うん。まるで今にも何か起こしそうな顔になってたよ?」

 

哲也「そうか・・・うん。君がストレス障害があるって言ってくれたのに俺だけ君に何も打ち明けてないのは何か申し訳ないな。良し。君にだけ特別に話すか。」

 

誌乃「へ?何を?」

 

哲也「俺のやった事さ。君はソードアート・オンラインってゲームで起きた事件 知ってるかい?」

 

誌乃「SAO事件なんて起こった時から世間はそれ一色だったわよ。多分知らない国民はいないんじゃない?」

 

哲也「そ、そんなに有名だったのか。まぁそれなら話は早い。俺はそのSAOの生還者なんだ。」

 

誌乃「えぇ!?あ、あのSAOの!?」

 

哲也「うん。俺は2年間死と隣り合わせだったんだ。大分スリルのある2年間だったよ。」

 

誌乃「そ、そう・・・だから貴方の言う言葉には重みがあったのね・・・」

 

哲也「まぁ、君も知ってる通りあの世界でHPが無くなる=現実での死が待ってる訳だ。だから皆死なない為に必死こいて成長したんだ。んでだ、そんなゲームの中でも皆に協力しないで犯罪を犯すやつもいたんだ。」

 

誌乃「へ?犯罪?ゲーム内で犯罪って言うと盗みとか?」

 

哲也「そんなもんじゃない。殺しだよ。」

 

誌乃「っ!?」

 

哲也「俺達はゲームクリアに加えて、その犯罪者共の鎮圧もしなきゃいけなかった。俺の仲間も大勢死んだ。」

 

誌乃「そうなのね・・・そんなことが・・・」

 

哲也「ある時を境にその犯罪者達も消えた訳だが・・・・・・ある日のことだった。俺は1人の女の子と所謂ダンジョンに潜っていたんだ。そこに、その犯罪者共の残党がいたんだ。俺は必死にその女の子を逃がそうとした。でも、俺は手が出せずにその女の子の事を・・・・・・見殺しにした・・・・・・」

 

誌乃「っ・・・・・・」

 

哲也「本当なら、どうにかする方法はあったんだけど、あの時の俺にとってそれは諸刃の剣で、下手したら俺が死ぬ恐れもあったんだ。要は俺は自分が可愛くてその女の子を殺してしまったんだ。」

 

誌乃「そ、それで貴方はその残党達をどうしたの?上手く逃げたの?」

 

哲也「逃げてはいない・・・残党の数は30人。俺はその30人全員を・・・・・・殺したんだ。」

 

誌乃「なっ!?殺しっ!?」

 

哲也「SAOのシステム上、一度罪を犯したヤツらを殺そうが罪にはならない。だから俺は普通のプレイヤーのままでいれたけど、実際俺は30人を殺した殺人鬼だ。」

 

誌乃「じゃあ・・・貴方のした罪って・・・」

 

哲也「そう・・・・・・殺人だ・・・・・・」

 

俺はこの時初めて、自分がしたことを他人に話した。

 

哲也「悲鳴をあげ、命乞いをする奴らを俺はこの手で斬り裂いた。首を斬ると一瞬で殺せるけど、俺はそんなことをせずにまるで遊び感覚で何度も斬り裂いて殺した。最もあの時の俺は少し意識が飛んでて、正常な判断が出来てなかったってのもあるけどね。」

 

誌乃「・・・・・・30人・・・・・・貴方はその30人のことは忘れることは出来ているの?」

 

哲也「無理だ。忘れるどころか夢に出る。今日も夢に出た。言われたよ。殺しに正当もクソも無いってな。」

 

誌乃「殺しに正当もクソも・・・・・・か・・・・・・」

 

哲也「これが俺の秘密だ。一応内緒にしててね。あ、俺は現実ではそんなことはしないからね!善良なる高校生だ!」

 

誌乃「わ、分かってる!貴方はそんなことする人じゃないって信じられるし・・・」

 

哲也「なら良かった。とにかくだ。君もトラウマを持っているように俺もトラウマと戦ってるんだ。一緒に頑張ろう。」

 

俺はそう言ってあの時のように拳を出した。

 

誌乃「・・・・・・えぇ。そうね。頑張りましょう。」

 

俺達は拳をあわせ、互いの健闘を祈った。

 

哲也「さてと!んじゃ俺もそろそろ行かなきゃな。」

 

誌乃「あ!あの・・・」

 

哲也「ん?」

 

誌乃「よ、よかったら・・・連絡先を・・・」

 

女の子が言葉を言い終わる前に、俺の携帯の着信が鳴った。

 

哲也「ごめん!少し待ってね!」

 

俺は慌てて電話に出ると、いきなり電話越しに大声で怒鳴られた。

 

『ゴラァァ!!!一体何時だと思ってんだ哲也!!!!!!』

 

哲也「いぃ!?な、なんであんたが!?」

 

『ほぉう?あんたとはいい身分になったもんだねぇ?こっちはお前のメディカルチェックに付き合わされるってのに。』

 

哲也「ま、まさかとは思うがあんたが俺のチェックを?」

 

『そうだよ!!!!!!分かったらさっさと来いこの馬鹿野郎!!!!!!』

 

電話はそこで途切れた。だが、時間を見ると確かに予定時刻をかなりオーバーしていた。ここで話すぎていたようだ。

 

哲也「やっべ!ごめん!緊急で行かなきゃいけなくなった!多分数日間はこの辺にいれば会えると思うからまた!!!!!!」

 

俺はそう言って急いで病院に向かった。

 

誌乃「あっ・・・・・・・・・また・・・・・・・・・連絡先交換出来なかった・・・・・・」

 

誌乃(でも・・・・・・貴方も人を・・・・・・それも私より多く・・・・・・それでも私より強く振る舞えるなんて・・・・・・本当に貴方って強いのね・・・・・・見習わなくちゃね。私も。)

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~病院~

 

哲也「やばいやばい!このままじゃ殺される!!!」

 

俺は本来は行けないことだと分かってはいたが急ぎ病院の中を走り、菊岡さんに指定された病室に向かっていた。

 

哲也「良し!ここだ!」

 

俺は指定の病室のドアを勢いよく開いた。

 

「遅い!!!!!!」

 

病室に入った俺はいきなり目の前に立つ病院の先生に勢いよくかかと落としをくらった。

 

哲也「いでぇ!?」

 

「お前忘れたわけじゃないだろうね?私が時間に厳しいって。」

 

哲也「いつつ・・・!あのなぁ!俺はもうあんたが担当するリハビリ患者じゃねぇんだぞ!?」

 

「なら尚更時間通りに来るべきだろうがアホが!!!」

 

哲也「うぅ・・・悪魔め・・・」

 

俺の前に立ってるすごーく怖いこの病院の先生は朝日奈詩織(あさひなしおり)さん。SAOログアウト後はこの先生の元で俺はリハビリしていた。クールそうな目付きをしていて、髪は結ばずにいるセミロングの結構ナイスバディな先生ではあるが、見てくれた通り怖い。リハビリしてる時に時間に遅れたりするとこのようにめちゃくちゃキレる。いや、時間遅れた俺が悪いのは分かってるけどそれにしてもめちゃくちゃ怖い。

 

詩織「だいたい!夜勤明けで疲れてんのになんでこんなことを・・・!」

 

哲也「断りゃ良いじゃないっすか!俺だって詩織さんに見られんの怖いもん!!!」

 

詩織「大人には大人の事情があんだよ!ったく。久々に会ったんだ。身体チェックしてやるよ。」

 

詩織さんはそう言って俺の身体を弄り出した。

 

詩織「ふむふむ。大分良い筋肉の付き方になってるな。ちゃんと筋トレは欠かしてないみたいだな!」

 

哲也「こっちだって夢があるんだ。2年間分のツケはさっさと払わなきゃね。」

 

詩織「この分ならログインしても平気だろう。さて、大人の事情って奴だがな、眼鏡の総務省のお偉いさんに頼まれちまってな。お前のVR世界のログイン中のことについてな。一応リハビリを担当していた私がお前を担当することになったんだ。私はここであんたをモニタリングすることになった。異常があれば直ぐに私が何とかしてやるからあんたは安心してログインしててくれ。」

 

哲也「おう!」

 

詩織「ったく。アホみたいに元気だな。あった時は死んだ魚みたいな目をしてたのに。」

 

哲也「俺にだって色々とあるんすよ!んじゃ詩織さん。俺の事よろしく頼みますね!」

 

詩織「待った。急ぎすぎだ。これを預かってる。」

 

そう言って詩織さんは胸元のポケットから1枚の紙切れを取り出し、俺に渡してきた。

 

それを見てみると、菊岡さんからの今回のことについての連絡だった。

 

菊岡『哲也君。報告書は和人君に任せてあるから君はいつも通り存分に暴れてくれたまえ。諸経費は任務後に報酬と合わせて払うから請求を忘れないよう。

PS ナイスバディで若い先生と個室で二人きりだからって、若い衝動を爆発させないように♪ 』

 

哲也「爆発させてたまるか!!!」

 

俺はその紙をぐちゃぐちゃにしながらそう言った。

 

詩織「何が書いてあるか分からんが、ログインするなら服脱げよ。」

 

哲也「えぇ!?し、詩織さんまさか俺を狙って・・・」

 

詩織「殺すぞ。」

 

哲也「すんません!!!」

 

詩織「脱いで電極貼らなきゃモニタリングにならねぇだろうが。大体。入院してる時に全部見てるっての お前のソレもな。」

 

哲也「ひぃ!?」

 

俺は思わず股間を手で隠してしまった。俺先生の前では素っ裸同然なんだな・・・

 

詩織「上だけでいいからさっさと脱げ このエロ坊主。」

 

哲也「エロは余計だ!」

 

俺は言われた通りに上の服を脱ぎ、身体に電極を貼られた。

 

詩織「これで完了。良いぞ哲也。」

 

哲也「ありがとうございます。んじゃ早速!数時間は潜りっぱなしなんでそこんとこよろしくお願いします!」

 

詩織「分かったよ。早く行ってこい。」

 

哲也「んじゃ行ってきます詩織さん!」

 

アミュスフィアを付け、ベットに寝転がり、俺はGGOにログインした。

 

哲也「リンクスタート!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

~誌乃 side~

 

会いたいと願っていた彼と会えた私は、話してるうちに今日のことがくだらないことだと思えてきて、散歩から帰ってきていた。

 

誌乃「30人・・・私は1人でこんなになってるのに・・・私と彼の違いは一体・・・」

 

考えたくもない。30人なんて人数この手で殺めたら恐らく私はショック死している。だけど彼は普通に生活出来ている。

 

いや、彼も私と同じで人を殺した過去と歩んでるんだ。私もきっと彼みたいになれるはず。

 

今度会えた時は、私から言わなきゃ。一番最初に会った時に聞いた事は全部私についてだって。

 

さて、そろそろログインしようかな。今日からのログインは色々なことを経験することを考えていかなきゃ。

 

丁度"アレ"も近づいてることだし。

 

私はアミュスフィアを装着して、ベットに横たわり、朝田詩乃からシノンに変わるためのあの言葉を言った。

 

誌乃「リンクスタート!!」




人を殺めた過去を持つ哲也と誌乃。

初めて自分の過去を他人に語った哲也。誌乃はそれを聞いて改めて哲也の凄さを理解する。

まだ互いの名も知らぬ2人だが、この先2人にどのような運命が待っているのだろうか?

次回はいよいよGGOにログインです!そして哲也にまさかのアクシデント!?お楽しみに!


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Part110 コンバート~まさかの事態~

今回はいよいよGGOにログイン!ですが何やら異変が・・・?

その異変はその目で確かめてください!

では本編をどうぞ!


哲也「リンクスタート!」

 

俺はお決まりのその台詞を叫び、いよいよGGOにログインをした。

 

ALOのアカウントを引き継いでる俺は以前のような名前入力画面には突入せず、そのままログインできた。

 

テツヤ「よぉし。ログイン完了だな!」

 

俺はログインしたてのGGOの街並みを簡単に見渡した。辺りには重装備をしたプレイヤーばかりがそこにはいた。

 

テツヤ「まぁまずはキリトと合流からだな。」

 

俺はGGOで初めてとなる第1歩を踏み出した。だが、その最初の1歩で俺は何かを踏んずけて顔からすっ転んだ。

 

テツヤ「ごぶっ!?」

 

顔を思い切り強打したから辺りは見れないが恐らく周りのプレイヤーは皆俺の事を見ているだろう。かなり勢いよく転んだし仕方が無いが、俺は何を踏んだんだ?

 

テツヤ「いつつ・・・一体何が・・・・・・っ!?」

 

俺が顔を上げた先には鏡があり、そこで初めて自分自身のGGOでのアバターを確認した。

 

そこには、なんとも綺麗な女の子が座っていた。それ以外には誰も写っていなかった。

 

テツヤ「・・・・・・ふぇ?」

 

思わず一声漏らすと俺の声質ではなく、寧ろユウキの声質に近い声が出てきた。

 

俺が頬を触ると鏡越しの女の子も頬を触る。腕を上げると女の子も腕を上げる。めちゃくちゃな動きをすると女の子もその動きに見事について来ていた。

 

最後に髪の毛に触れると明らかに男の髪質ではなく、女の子の髪質だった。

 

・・・・・・・・・うん。これ・・・・・・俺か?

 

テツヤ「・・・・・・はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

俺は思わずその場から立ち上がり、鏡で全身を見た。長い髪にとても男とは思えない可愛らしい容姿。そしてすらっとした身体付き。どう考えても女の子の身体付きだった。

 

テツヤ「ま、まさかな・・・?」

 

見た感じ巨乳ではない、もしかしたら女の子みたいな顔の男って可能性はあった。俺は恐る恐る自身の手を胸元に近づけていった、俺の手は柔らかい感覚を掴み取ってしまっていた。

 

うん。おっぱいだこれ。

 

テツヤ「おっぱい・・・・・・ってことはまさか!?」

 

いや、流石にそれは無い。あれがなけりゃ俺は俺じゃなくなる。むしろ無かったら・・・・・・

 

俺は祈る思いで自分の手を股間に近づけた。そして手はその俺の望んでいたものを触ることなく、終わった。そう、一番男として必要な俺のアレがない。

 

俺はどっからどう見ても可愛らしい女の子になってしまっていた。それを追撃するようにステータス画面を見てみると性別の項目が『女』になっていた。

 

テツヤ「どうなってんじゃァァァァァァァァ!!!!?」

 

俺はそう叫び、頭を抱えた。訳が分からない。なんで俺が女に?ALOのデータのはずなのに・・・しかも、ネカマプレイはもう今のVRMMO環境じゃ出来ないはずなのに・・・!

 

何故今の環境でネカマプレイが不可なのかと言うと、男がネカマプレイをすると男性器が無いことに違和感を覚えるプレイヤーが多くなると表明され、長時間に及ぶネカマプレイは下手したら後天的な性同一性障害になる可能性があるとして現状どのゲームでもネカマプレイは不可能になっている。女の子の場合もまた然り。

 

テツヤ「なんで・・・なんでだよ・・・これじゃあ黒髪のユウキじゃねぇかよ・・・」

 

俺の髪型はまるでユウキの様に長く、恐らくさっき踏んだのもこの長い髪だろう。

 

これは明らかなバグだ。恐らくコンバートの際に何かしらのミスが起きたんだろう。こうしちゃいられん。直ぐに運営に・・・・・・ってこのゲームの運営は何の連絡先も公開してねぇんだっけ!?んじゃ俺GGOの間ずっと女!?

 

テツヤ「そ、そんな・・・こんなバグありかよ・・・!」

 

俺はその場で倒れ込み、早速の不幸を呪った。

 

テツヤ「ちくしょぉ・・・どうにか出来ねぇのかよ・・・!!」

 

俺はそう思いながらその場で座り込むと、目の前を2人のプレイヤーが通って行った。

 

「なぁ知ってるか?今日本で非公式なんだがGGOのサポートがあるらしいぜ?」

 

「あぁ、知ってるぜ?なんでも致命的なバグを解決してくれるって噂なんだろ?」

 

テツヤ「っ!?」

 

「俺実は電話番号GETしたんだ~♪」

 

「マジ!?すげぇじゃねぇか!これならいつでもバグ対応してもらえるな!」

 

テツヤ「ちょっとそこのお兄さん達?」

 

俺は2人の肩をガッシリと掴み、呼び止めた。今現状をどうにかするにはこいつらから情報を聞くしかねぇ!

 

「え?なになに?逆ナン?」

 

「いやぁ困るな~♪でもどうしてもって言うなら~♪」

 

テツヤ「非公式のGGOサポートの電話番号・・・教えてくれない?」

 

「え?電話番号?」

 

「なんで?」

 

テツヤ「良いから教えろ!!!さもねぇと・・・」

 

って・・・今は女だったんだな・・・男の時の交渉術じゃ逆効果だろうし・・・なら!!!

 

テツヤ「ボク~どうしてもその電話番号欲しいな~って思うの・・・駄目?」

 

俺はプライドをかなぐり捨てユウキのように可愛らしくねだるような声を出しながら首をかしげた。

 

「そんなに欲しいならあげちゃう!」

 

「うんうん!」

 

そう言って1人のプレイヤーが俺にある電話番号をウインドウに出してきた。良し。これでとりあえずは何とかなったな。

 

テツヤ「ありがと♪じゃあね~♪」

 

「「じゃあね~♪」」

 

畜生・・・!これじゃ本当に女になっちまう・・・!!電話番号は手に入れたんだ。とりあえずキリトと合流して一旦ログアウトしなくちゃ・・・!

 

テツヤ「キリト!!!どこだ!!!」

 

俺はキリトと合流する為に大きな声で叫んだ、でも辺りでは誰も反応することなく終わった。

 

テツヤ「んだよ・・・どこにいんだよアイツは・・・・・・仕方ねぇ、この辺で待つか・・・・・・」

 

俺はキリトを待つために近くの柵によっかかり、キリトのことを待った。

 

テツヤ「一体どうなってんだよ・・・こんなアクシデント想定してなかったぞ・・・」

 

俺は自分の置かれた境遇に落胆すると、1人のプレイヤーが俺に話しかけてきた。

 

「あの~ちょっといいかな?」

 

テツヤ「はい?なんですか?」

 

顔を上げると、そこには髪の長い女の子のプレイヤーがいた。

 

「この辺で初めてログインしたっぽい男のプレイヤーを見なかったかな?」

 

テツヤ「男?いや、見てないけども・・・」

 

「そっか。自分はその人と合流しようとしててね 君は?」

 

テツヤ「俺もそんな感じ。ここで待ってるって言ったのにどっか行きやがって・・・」

 

「そ、そうなんだね。お互い大変だね。」

 

テツヤ「ほんとほんと。ったくキリトの野郎どこ行きやがったんだ?」

 

「っ!?い、今なんて!?」

 

テツヤ「だから、キリトの野郎って・・・」

 

俺はそう言いながら相手の顔を見ると、明らかに動揺した顔をしていた。って言うかこの顔どっかで見たような・・・・・・

 

「あ、あの・・・俺がそのキリト・・・・・・なんだけどなぁ・・・・・・そういう君は・・・・・・テツヤ?」

 

テツヤ「っ!?キリト!?」

 

そのプレイヤーはあろう事か自分がキリトだと名乗り出した。いや、アイツは男だ。こんな髪が長い訳・・・でも俺のこと知ってるってことは・・・・・・

 

テツヤ「・・・・・・キリト・・・・・・?」

 

キリト「・・・・・・テツヤ・・・・・・?」

 

俺達は互いに、相手のことを指さして、同じことを言った。

 

テツヤ・キリト「「誰だお前!?」」

 

今改めてGGOのキリト見たが、キリトも俺のように女の子になってしまっていた。長い髪に綺麗な容姿。まるで俺と同じ現状だ。恐らくキリトも俺の姿を見て驚いただろう。そりゃ互いに『誰だお前!?』ってなる。

 

なんだ?コンバート勢は全員そうなっちまうのか?

 

テツヤ「き、キリトなんだよな!?」

 

キリト「お前はテツヤであってるんだよな・・・?」

 

テツヤ「いや待て、お前が偽物の可能性もある・・・・・・俺の彼女の名前は!?」

 

キリト「ユウキ・・・・・・だろ?」

 

テツヤ「・・・・・・当たってる・・・・・・」

 

キリト「じゃあ俺の彼女の名前は?」

 

テツヤ「アスナ・・・・・・だろ?」

 

キリト「分かっただろ?俺がキリトだよ・・・こんなんになっちまったけど・・・・・・」

 

テツヤ「・・・お前もか・・・」

 

キリト「そのようだな・・・」

 

テツヤ「はぁ・・・コンバートしたら女にでもなっちまうのか?GGOってのは。」

 

キリト「はぁ?女?俺は見た目は女の子だけどれっきとした男だけど・・・」

 

テツヤ「はぁ!?お前!胸は!?」

 

キリト「無いに決まってるだろ?」

 

テツヤ「嘘だろ!?」

 

俺は思わずキリトの胸を触った、確かに女の胸ではなく男の胸元だった。

 

テツヤ「じゃ、じゃあアレは!?」

 

キリト「?あるに決まってるだろ?何言ってるんだテツヤ?」

 

テツヤ「んだとぉ!?」

 

流石にアレに触れるのは辞めたがどうやキリトは俺の望んでいた女の子のような男ってことになってるらしい。

 

キリト「・・・その様子だとまさかとは思うが・・・」

 

テツヤ「・・・・・・触ってみるか・・・・・・?」

 

俺はキリトの手を取り、自分の胸に近づけさせ触らせた。

 

キリトは俺の胸の感じに驚いていた。

 

キリト「な、なんでお前におっぱいが!?」

 

テツヤ「おっぱいがあるだけじゃない・・・アレがねぇ・・・」

 

キリト「・・・・・・ってことはまさかお前・・・・・・」

 

テツヤ「えへへ~♪ボク。女の子になっちゃったみたい♪」

 

俺はまたユウキの様に振舞ってみた。キリトは明らかに顔を顰めていた。

 

キリト「ええっと・・・・・・ユウキじゃないんだよな?」

 

テツヤ「これでも見てくれ・・・」

 

俺はキリトに自分のステータス画面を見せた。名前はテツヤだが、性別はさっきも言ったように女になっていた

 

キリト「じゃあ正真正銘テツヤってことか・・・」

 

テツヤ「うん!そうだよ!」

 

キリト「一々女っぽくなるの辞めろ!気持ちが悪い!」

 

テツヤ「えぇ~?キリト酷い~!」

 

キリト「お前なんだかんだこの状況楽しんでないか?」

 

テツヤ「なわけあるか!身体に胸があるのもアレが無いのとで違和感感じまくりだ!」

 

キリト「だよなぁ・・・焦ったところでどうしようも無いだろうしな。女としてプレイするか?今のVR環境でネカマなんて凄いと思うぞ?」

 

テツヤ「ネカマなんかしてたまるか!一応解決策は見つかった。どうやら非公式のGGOのサポートがあるらしく、その電話番号を手に入れた。一度ログアウトしてそこに電話してみる。」

 

キリト「そ、そんなものが・・・とにかく!早くログアウトして聞いてこい!俺がお前の身体見とくから!」

 

テツヤ「すまん!恩に着る!」

 

俺は急いでログアウトボタンを押し、街中で緊急ログアウトをした。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

詩織「ログインしてから心拍数がずっと上がってる・・・一体どうなってんだ?」

 

哲也「どんなバグだよ!!!」

 

詩織「んなぁ!?」

 

俺はログアウトして直ぐに身体を起こし、つい大声を出してしまった。。いきなりの大声に詩織さんを驚かしてしまったようだ。

 

詩織「な、なんだよ一体!ログインしっぱなしなんじゃないのか!?」

 

哲也「急用!ちょっと電話しますね!!!」

 

詩織「か、構わないけど・・・」

 

俺は早速先程貰った電話番号に電話をかけた、するとツーコール位で電話にでてくれた。

 

『こちらGGOサポートの者です~と言っても非公式ですけどね~』

 

電話に出てくれたのは女性のようだ。

 

哲也「あ!すんません!今さっきGGOにコンバートでログインしたんですけどもコンバート前のアカウントは男なのにGGOだと女になってるんですけど!?」

 

『ありゃ~それは致命的なバグっすね~男性でお間違いないっすよね?』

 

哲也「そうですけど?」

 

『うーん、実はこの前もALOからGGOにコンバートしたプレイヤーが女になってるって連絡が来たんすよ。コンバートしたのはALOからっすか?』

 

哲也「そうです!ALOです!」

 

『あ~それなら何とかバグ対応可能っすね~とりあえず最低1週間を見積もってもらえれば。』

 

哲也「はぁ!?1週間!?1週間女で過ごせって言うんですか!?」

 

『前の人はそれが嫌だから1週間はログインしなかったって言ってたっすよ?もしGGOで何かしなきゃいけないってなると我慢してもらう他ないっすね。』

 

哲也「んな馬鹿な~・・・」

 

『ただ、私達も非公式っすがGGOのサポートっす。必ずどうにかしてみせるっす!あ、アカウント名教えて貰っていいっすか?』

 

哲也「テツヤです。」

 

『じゃあ貴方のアカウントのバグを至急治したいと思っす。もしかしたらもっと早く終わるかもしれないっすからそこは乞うご期待ってことで。』

 

哲也「はい。所で非公式の方々がどうやってバグを?って言うかなんでバクが?」

 

『企業秘密っすからね~それは言えないんすよ~バグの内容も同じッスね~』

 

哲也「そ、そうなんですか・・・」

 

『他に何かご要件は?』

 

哲也「今回はこの件だけで。んじゃお願いしますね!」

 

『はいはい~それじゃあ失礼します~』

 

俺は通話を終わらせ、下手したら任務中ずっと女って可能性も出てきて落胆した。

 

詩織「な、なんだ?女で過ごすって。」

 

哲也「まぁ色々と・・・んじゃ詩織さん。もっかい潜りますね。」

 

詩織「待て。お前ログインしてからしばらく心拍数上がりっぱなしだったぞ?何があった?」

 

哲也「え?いや、特には・・・」

 

詩織「ふーん・・・まぁ次のログインでも心拍数がずっと上がってたら拷問してでも何があったか聞くからな。」

 

哲也「お、お手柔らかに・・・」

 

俺はそう言い残して、再度GGOにログインした。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

再度ログインした俺はキリトに先程のことを伝え、下手をすると任務中は女でいる可能性が高いことを伝えた。

 

キリト「そ、それじゃあお前どうするんだよ?任務辞めるのか?」

 

テツヤ「辞めてたまるかよ・・・こうなったらヤケだ!女としてこの任務こなしてみせる!」

 

キリト「女としてって、男と女じゃ大分勝手がちがうと思うけど大丈夫なのか?それにその発言の仕方じゃ男のままだぞ?」

 

テツヤ「ごほんっ・・・・・・こんにちは!ボクの名前はテツヤって言うんだ!名前は男の子っぽいけどちゃーんと女の子なんだからね!」

 

俺は女の子の声を利用し、いつも一緒にいるユウキが言いそうな台詞を言ってみた。

 

キリト「そ、そうしてみるとちゃんとした女の子らしいな・・・」

 

テツヤ「俺はお前の前ではこうしていつもの口調で喋るが、他のプレイヤーと接触した時は長年連れ添ったユウキらしい口ぶりで喋る。要はお前の前では普通にするがそれ以外では女として過ごすってことだ。嫌だけど変な奴だと思われたくないし仕方あるまい・・・」

 

キリト「今回の任務は一筋縄じゃ行かないってことだな・・・」

 

テツヤ「そういう事だ・・・まぁしょげてても仕方ねぇ!キリト!誰か見つけて情報収集だ!」

 

キリト「あぁ!そうしよう!任務開始だ!」

 

俺はキリトとハイタッチをし、互いの気合を入れた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あの後、キリトと歩いているとそれはもうナンパナンパ雨ナンパと言わんばかりに男が声をかけてくる。鬱陶しくて仕方がない。

 

テツヤ「だからぁ!余計なお世話だって言ってんのが分かんねぇのか!?」

 

「ひぃ!?すんませんでしたぁぁ!!!」

 

俺が睨みを聞かせながらそう言うと、ナンパ目的で声をかけてきた男はどこかへ走っていった。

 

キリト「おい・・・あんまし派手な声を出すな・・・怪しまれるだろ?」

 

テツヤ「仕方ねぇだろ・・・!ナンパなんかアレでいいんだよアレで!」

 

キリト「ったく・・・これじゃあ男のまんまだな・・・」

 

テツヤ「メインストリートじゃ拉致があかねぇ!裏道行くぞ!」

 

キリト「お、おい!?」

 

俺達の現状の目的はデスガンに名を売ること。ってなると当然強いってとこを見せつけなくてはいけない。そんな訳で安い武器屋での武具捜索と、総督府に向かいそこで行われるらしい最強プレイヤー決定戦に出場登録することが現状の目的。なんだけどどいつもこいつもナンパしかしてこねぇ女を求めた醜い野郎どもばかりが邪魔をしてきてうんざり。だから一旦メインストリートを外れて裏道に進むことにした。したんだが・・・

 

テツヤ「うーん、裏道に入ったはいいが・・・」

 

キリト「お前迷ったとか言うなよ・・・?」

 

テツヤ「てへ♪迷っちゃった♪」

 

キリト「ふざけるなよ!?総督府に行かなきゃ俺達の目標は果たせないんだぞ!?」

 

テツヤ「分かってるっての!うぅん・・・」

 

俺はこの状況を打破する何かいい方法を考えてみるけど、初めてのゲームで右も左も分からない状況じゃお手上げに近い。こりゃちょっとやばいかも・・・

 

そう思ってると、数メートル先を青い髪をした女の子のプレイヤーが歩いていた。互いに赤子同然のこの状況。もうこの際あの子に道を聞いちまおう!

 

テツヤ「ねぇね!そこのお姉さん!」

 

キリト「お、おい!?」

 

俺は走りながらその女の子の元へ向かった。女の子は止まってこちらを振り向いてくれた。

 

「何?」

 

テツヤ「はぁ・・・あ、あのね?ちょっと道を聞きたいんだ!良いかな?」

 

キリト「お、おい!?今度はお前がナンパしてどうするんだよ!」

 

テツヤ「今は俺は外見女だ!ナンパには見られねぇよ!」

 

俺とキリトは小声でそう話した。そう、今の俺だったら女の子でも怪しまれずに話を聞けるのはいい点だ。

 

「ええっと・・・話し合い?」

 

テツヤ「あ!大丈夫大丈夫!ボク達ログインしたばかりでGGOのこと全然分からないから道に迷っちゃって・・・」

 

「ログインしたばかりなのね。それじゃあ案内してあげるわ どこに行きたいの?」

 

テツヤ「ええっとね!安めの武器屋さんと総督府に行きたいの!お願いしていいかな?」

 

「ええ。良いわよ。女の子2人じゃナンパされて大変でしょ?」

 

テツヤ「そうそう!ボク達さっきっからナンパされっぱなしで・・・」

 

キリト「えっ!?いや、その・・・」

 

キリト(ど、どうする・・・このまま女だと偽るべきか・・・はたまた本当のことを話すべきか・・・・・・どうせほんの少しの付き合いになるだろうしまぁ良いかな・・・・・・)

 

キリト「そ、そうなんですよ!ナンパを断るのも大変で・・・ね?」

 

テツヤ「ねー!」

 

「仲が良いのね。友達?」

 

テツヤ「うん!リアルでも知り合いなんだ!」

 

キリト「ね♪」

 

「そうなのね。それじゃあ2人の案内を受け持つわ。着いてきて。」

 

そう言って青髪の女の子は俺達の前を歩いていった。

 

テツヤ「お前もやれば出来るじゃんか。」

 

キリト「あの子には悪いがしばらくは俺も女ってことにさせてもらおう・・・その方が都合も良さそうだしな・・・」

 

「どうしたの?また何か話ごと?」

 

テツヤ「ううん!なんでもないよ!早く行こ!」

 

キリト「う、うん!」

 

こうして、俺達は女の子に道案内をしてもらうことに。

 

幸先は不安だけど女の身体にも慣れてきたし、こっからは暴れるぜぇ!!!




まさかのバグで女の子になってしまったテツヤと女の子みたいな容姿ではあるが男のまんまのキリト。

互いに違いはあるが幸先が不安なことは明らか。

そんな中2人は道案内役に青髪の女の子のプレイヤーを選び、総督府までの案内をしてもらうことに。

2人は無事にデスガンに会うことは出来るのか?

次回は2人の武器調達!2人はどのような武器を選ぶのか!?お楽しみに!


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Part111 準備~2人の相棒~

前回、まさかの女の子のなってしまったテツヤと女の子みたいな男になってしまったキリト。

2人は1人の女の子に道を訪ねるが一体どうなるのか?

言い忘れてましたがGGOにログインしてる時はユウキの出番は暫く無いと思っていてください。あるとしてもテツヤの回想場面くらいのものと思っていただけたら幸いです。

それでは本編をどうぞ!


GGOにログインしたは良いが、まさかのバグで女の子になってしまった俺は、これまた女の子っぽいがちゃんとした男であるキリトと合流。その後は目標である総督府へ向かうために青髪の女の子に道案内を頼むことに。

 

テツヤ「何だか凄いね~ゲーム内にエスカレーターがあるなんて。」

 

「この世界じゃ常識よ。貴女は今までどんなゲームをしてたの?」

 

テツヤ「ボク達は今までファンタジー系のゲームをしてたから、こういう近未来な世界は初めてなんだ!」

 

「そうなのね、所でなんで総督府に?」

 

キリト「私達゛バレット・オブ・バレッツ゛って言う大会に出場しに来たんです。」

 

テツヤ「自分の腕を確かめるためにね!」

 

バレット・オブ・バレッツ 略称BOB。これは俺達が手っ取り早く名を売るために使う為の最強プレイヤー決定戦。

 

ここで活躍できればきっとデスガンも俺達に気づくはず。

 

「び、BOBに?ええっと・・・初心者の貴女達じゃ厳しいんじゃないかな・・・」

 

テツヤ「これはコンバートしたデータだから能力は引き継いであるんだ!」

 

キリト「並のプレイヤーには負けませんよ!」

 

「そ、そうなのね。相当腕に自信があるようね。」

 

テツヤ「うん!お姉さんも出るの?」

 

「えぇ。そのつもりよ あ、そう言えば自己紹介してなかったわね、私はシノンって言うの。短い付き合いかもしれないけどよろしくね。」

 

そう言って青髪の・・・基シノンは俺達にお辞儀をしてくれた。

 

テツヤ「ボクはテツヤ!」

 

キリト「キリトです。」

 

シノン「2人共随分と男の子っぽい名前ね・・・」

 

テツヤ「あ!ええっとこれは・・・・・・そう!実はこの名前あるVRMMOのプレイヤーから取ってるんだ!ボク実はこのテツヤって人のファンなの!」

 

キリト「そ、そうなんです!私もキリトさんの大ファンなんです!」

 

シノン「そういう事ね。VRMMOの世界じゃそう言った理由でプレイヤーネームを決める人もいるしね。」

 

あ、あぶねぇ・・・理由は適当だけど理解してくれて助かった・・・

 

シノン「それじゃあ2人共。BOBに出るんだったら色々と揃ってる大きいマーケットがすぐ近くにあるわ。そこに行って色々と調達しましょう。」

 

テツヤ「うん!そうしよう!」

 

こうして俺達はシノンについていきその大きなマーケットへ。

 

にしても銃の世界だし剣は無いだろうし・・・ま!ここは敢えて銃にチャレンジしてみるか!

 

~GGO内・マーケット~

 

テツヤ「す、すげぇ・・・」

 

キリト「あ、あぁ・・・リズベット武具店とは天と地ほどの差があるな・・・」

 

シノンに連れられたマーケットに入ると、それはもう大勢のプレイヤーで大賑わいの広々とした中に大量の武器が展示されていた。

 

中にはモデルであろうNPCの女もいて確かにリズベット武具店じゃここまでの盛り上がりは難しいだろう。

 

シノン「驚いた?色々な武器があるからきっと気に入るものがあるはずよ。」

 

テツヤ「ええっと、何を選んだら・・・」

 

シノン「まず、GGOには大まかに光学銃と実弾銃があるの。光学銃は軽くて当てやすいけどプレイヤーが装備してる防護フィールドで防がれちゃう難点があるの。対人戦、つまりBOBとかだと皆実弾銃を使ってるわ」

 

キリト「なるほど・・・」

 

シノン「貴女達のステータスってどんなタイプかな?」

 

テツヤ「ボクは速さ特化でその次が筋力だよ」

 

キリト「私はその逆の筋力特化でその次が速さ」

 

シノン「2人共似たタイプってことね。ならメインアームはアサルトライフルか大口径マシンガンってとこかしら。サブにはハンドガンを持った中距離の戦闘タイプがおすすめかな?」

 

・・・・・・ヤバい。何を言ってるのか全然理解できない・・・・・・メインアーム?サブ?こんなんでやっていけるのか俺・・・・・・

 

シノン「って、忘れてたけど2人共コンバートなのよね。お金が・・・」

 

テツヤ「あ、そう言えば・・・」

 

俺とキリトは互いに自分のステータス画面を開いた。金額を表す数字は1000クレジットしか無かった。

 

シノン「初期金額か・・・それだと新品は難しいわね・・・中古のリボルバーが買えるかどうか・・・でもそれでBOBは・・・うん。じゃあ2人は欲しいものを私に言って。私が貸してあげるから。」

 

テツヤ「えっ!?いや、良いよ!?」

 

キリト「道案内してもらった上にお金まで借りれません・・・!」

 

テツヤ「そうだ!何かギャンブルみたいなものは無いの!?」

 

シノン「オススメは出来ないけど・・・一応このお店にもギャンブルゲームはあるわ。付いてきて。」

 

俺達はシノンに連れられ店内を歩くと、そこには小さな西部劇の舞台のような物が広げられていて、奥にはNPCのガンマンが立っていた。

 

テツヤ「これは?」

 

シノン「手前のゲートがあるでしょ?あそこからスタートして奥にいるNPCガンマンの撃つ弾丸から全て避け切ってあのNPCに触れれば今までこのゲームに挑戦したプレイヤーが注ぎ込んだ金額が全額バックってゲームよ。」

 

このゲームに今まで注ぎ込まれた金額は約60万。2人で分けても30万の充分な金額だった。

 

テツヤ「ろ、60万バックぅ!?」

 

シノン「60万だったら2人で分けて30万に出来る計算ね。」

 

キリト「す、凄い金額・・・」

 

シノン「まぁ、ほぼ無理ゲーに近いんだけどね。あのガンマンは近づけば近づくほどインチキレベルの早撃ちをしてくるの。予測線が見えた時には終わりよ。」

 

テツヤ「よそくせん?」

 

シノン「ほら、見てて。今日もまた無謀にも挑もうとする人がいるわ。」

 

ゲーム場には3人のプレイヤーがいて、どうやらその内の1人が挑むようだ。

 

既に周りには観客がいた。

 

1人のプレイヤーが金を入れると、ゲームスタート。すると奥のNPCはそのプレイヤーを目がけ弾丸を次々と放つ。だが、その弾丸を撃つ前に何やら赤い線がプレイヤーに向けられていた。

 

テツヤ「アレが予測線ってやつ?」

 

シノン「うん。防御的システムアシスト バレットライン。狙撃の初弾は別だけども狙われたプレイヤーの視界には弾道予測線が表示されるの。それを避ければまず当たらないって寸法よ。」

 

テツヤ「へぇ~」

 

ゲームに挑んだプレイヤーは次々と弾丸を交わしていくが、近づくにつれ弾丸がどんどん早くなり、最後には弾丸に捕まり、ゲームオーバーとなった。

 

シノン「見てたでしょ?近づけば弾丸を反応できない速度で撃ってくるの。だからこのゲームをクリアするのはほぼ無理って言われてるの。」

 

テツヤ「なるほど。予測線が見えた時には死って訳か・・・良し!」

 

キリト「任せていいのか?」

 

テツヤ「まぁね♪」

 

シノン「ちょ、ちょっと!?まさかやるつもり!?」

 

テツヤ「そのまさかだよ♪」

 

俺はゲームに挑む為に有り金を全部つぎ込み、このギャンブルに挑戦した。

 

「へっ。ビギナーが挑戦か?」

 

「今度のカモは可愛いじゃんか。可哀想だな。無駄に金をつぎ込んで。」

 

「ま、ついでに見てくか。」

 

シノン「はぁ・・・1000クレジットが・・・」

 

キリト「まぁまぁ、見ててください。」

 

3秒カウントを合図に、ゲーム始まった。ゲートが開くと同時に俺は走り出した。

 

「I'll Kill You!」

 

NPCは物騒な言葉を言いながら俺に銃口を向けてくる。すると俺の顔に一筋の赤い線が伸びてきた。

 

テツヤ「予測線があるなら怖いもんはねぇ!」

 

俺は3発の弾丸を避けながら前に進み、敵に捉えられないようジグザグに走った。

 

それでも敵は俺を捉え弾丸を放ってくる。流石はNPCと言った所か。

 

だけど来る場所が分かってる弾丸に当たる俺じゃない。その弾丸も素早く避けて前へと進んだ。

 

シノン「は、速い・・・!もう10メートルに・・・!」

 

10メートルに入ると弾丸の速さはどんどん増していくが、それでもまだ余裕で避けられる。もっと近づくと今度は弾丸の数も増えるが上半身だけを狙って来たから俺はそれをスライディングで避けて一気にNPCに近づいた。

 

テツヤ「こんだけ撃てば弾切れだろ!!!」

 

弾切れだと思ってスピードをあげると、弾切れだと思ってた拳銃から今度は光の弾丸が数発放たれた。レーザー銃と言うやつか?

 

シノン「っ!危ない!」

 

テツヤ「へっ!こんなの朝飯前だ!」

 

俺はそれをジャンプで避けると着地先にはNPCが、俺はNPCの脇腹をタッチした。

 

テツヤ「チェックメイト♪」

 

俺はそう言いながらNPCに離れると、NPCは悔しそうな声を出しながら頭を抱え倒れた。すると後ろの窓から大量のクレジットが。そう今まで溜め込んだ金を遂に吐き出したのだ。

 

テツヤ「やりぃ!」

 

シノン「う、嘘・・・・・・クリアしちゃうなんて・・・・・・」

 

キリト「凄いでしょ?あの子。」

 

俺は吐き出された60万と数千クレジットを受け取り、シノンとキリトの元へ。

 

テツヤ「ボクの大勝利!V!」

 

俺はVサインを2人に見せつけた。シノンは驚きが隠せない様子だった。

 

シノン「あ、貴女どういう反射神経して・・・最後の2メートル付近からのレーザーを何で避けれたの!?あんな距離弾道予測線はほぼ無意味なのに!」

 

テツヤ「簡単だよ。゛目゛を見たんだ。」

 

シノン「目?目があの反応とどう関係があるの?」

 

テツヤ「どんな人だってNPCだって狙う箇所は目で追うでしょ?ボクは相手の目を見て狙う箇所を把握してたの。それであのジャンプが出来たってわけ!」

 

シノン「・・・・・・貴女って凄い才能の持ち主なのね・・・・・・」

 

テツヤ「ううん!ボクだってこんな単純なことに気づいたのつい最近だもん!」

 

そう、俺がこのことに気づいたのあの合宿の時の地獄の夜ノックの時。中々打球が取れない俺だったけどユウキの目を見て動けばあら不思議、簡単にボールが取れちゃう。でも実際の試合の時に相手の目線を見れるかって言うとそうでは無いし、やり続けると変な癖が出来ると思って直ぐにユウキの目を見るのは辞めたけども、こういった所には活かせたって訳さ。

 

テツヤ「要するに、予測線を予測することがクリアの方法でしょ?」

 

シノン「よ、予測線を予測!?いや、目を見てどこを狙われるか分かった貴女ならそれも可能かもしれないけど・・・!」

 

テツヤ「まぁそれだったら並のプレイヤーはクリア出来ないのも納得だね。」

 

キリト「それを知らずにここまでクレジットをつぎ込んだ皆さんが少し気の毒ですね・・・」

 

テツヤ「それに、実践前に弾道予測線のことを理解出来たし良いギャンブルだね♪」

 

シノン「貴女位よ・・・?そんな超絶反応出来るの・・・」

 

テツヤ「えへへ~♪」

 

シノン「でも、実力は本物みたいね。これじゃあ私も負けちゃうかもね。」

 

テツヤ「またまた~♪あ、キリト。これ。」

 

俺はキリトに半分の30万クレジットを渡した。

 

キリト「うん、ありがと。」

 

テツヤ「いやぁごめんねキリト~♪出番奪っちゃって♪」

 

キリト「まぁ、ぶっつけ本番でもやれるって所は見せてあげるよ。」

 

テツヤ「言ったな!?」

 

キリト「どっちが勝つかはお楽しみだな!」

 

シノン「これは私も気を抜いていられないかもね・・・」

 

テツヤ「それじゃあ武器を選ぼー!」

 

俺達は改めて武器を選ぶ為にギャンブル場を後にした。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

とりあえずシノンにメインアームサブアームの説明を貰い、2つの武器を選ぶことに。

 

テツヤ「うーん・・・」

 

キリト「何にするべきか・・・」

 

武器を選ぶってなったんだがこれが中々どうしようか迷う迷う。

 

シノン「色々な武器種はあるけど、何もこれを使えば絶対って物は無いわ。個人の好みもあるし こだわりとかもあるでしょ?」

 

テツヤ「こだわりか・・・でもやっぱりこの世界に来たなら銃を是非使いたいって気持ちはあるし・・・」

 

キリト「あ、あのさ。これは一体?」

 

キリトが指さした武器はなにやら細い筒状の物だった。こんな銃あるのか?

 

シノン「あ、それは光剣ね。」

 

テツヤ「剣ってことはこの世界にも剣が!?」

 

シノン「正式名はフォトン・ソード。でも皆レーザーブレードだとかビームサーベルって呼んでるわ。まぁ使う人は殆ど皆無だけどね。」

 

キリト「それはどうして?」

 

シノン「超近距離に潜り込まなきゃ当たらない武器なんて弾丸が蔓延る戦場じゃ殆ど役立たずよ。接近する頃には蜂の巣なんてよくある事よ。」

 

キリト「接近できれば良いんですね。」

 

キリトはそう言ってフォトン・ソードの色を黒に選択し、購入ボタンを押した。

 

シノン「あ・・・」

 

ボタンを押すとどこからともなくロボット型のNPCがキリトに近づき、最終確認を済ませるとロボットからキリトにフォトン・ソードが手渡された。

 

シノン「あ、貴女ねぇ・・・」

 

テツヤ「まぁまぁ♪キリトもボクと同じくらい強いんだからね♪」

 

『お買い上げありがとうございました!』

 

NPCはそう言い残してまたどこかへと移動して行った。

 

シノン「戦闘スタイルもこだわりがとは言ったけど・・・」

 

キリト「売ってるってことは使えるってことでしょ?」

 

キリトはそう言うと機械式の鞘から光の剣を出した。その場で何度か素振りをすると、キリトは気に入ったのか大喜びだ。

 

シノン「やるじゃない!光剣でこれだけ動けるなんて!」

 

キリト「いえいえ♪ありがとうございます♪」

 

シノン「それじゃあ貴女はメインアームは光剣で決まりね。後は近づくための牽制用のハンドガンとかをサブに装備しなくちゃね。残りは幾ら?」

 

キリト「15万ちょっとですね。」

 

シノン「うひゃ。光剣って使われない割に高いのね。でもそれなら弾丸に防具にハンドガンと揃えることは出来るわ。」

 

キリト「それなら良かったです♪じゃあ後はテツヤのメインアームだね!」

 

テツヤ「う、うん・・・」

 

ど、どうしよう・・・本気で何を使おうか迷う・・・

 

俺の速度ならさっさと近づいてキリトみたいに斬ることも可能だが剣は折角の世界だし使いたくない・・・どうしようか・・・

 

・・・・・・そういや前親父が銃について偉く熱弁してたな・・・・・・確か・・・・・・

 

一輝『良いか哲也!世の中色々な銃があるがオススメするのは゛コルトパイソン゛って銃だ!リボルバー式の銃でカッコイイんだぞ~!』

 

哲也『いきなり何だよ銃の話なんかしだして、俺に人を殺せってのか?』

 

一輝『いや、父さんが好きな大分昔のアニメがあるんだが主人公がそれを使ってな!凄いハードボイルドな主人公で父さんの昔の憧れだったんだ!』

 

哲也『んで今では娘と息子に構い過ぎるあまりウザがられるハードボイルドとはかけ離れた親父になったと。』

 

一輝『そ、そんなこと言わなくても・・・』

 

哲也『まぁ親父がそれが好きだって事は分かったよ。機会があれば触れてみるさ。』

 

一輝『おう!目指せガンマン!』

 

そうだった・・・親父が言ってたのはコルトパイソンって奴だったな・・・

 

まぁ悩んで全然決まらねぇんだ。親父の好きな銃ってのに触れてみるか。

 

テツヤ「ね、ねぇシノン!コルトパイソンって銃あるかな!?」

 

シノン「コルトパイソン?勿論。コルトパイソンにしたいの?」

 

テツヤ「うん!」

 

シノン「コルトパイソンはサブにする?それともメインアーム?メインアームにするんだったらサブアームは本当に慎重に選ばないとって感じね。」

 

テツヤ「ボク銃のことはこれしか知らないからメインアームにするよ!」

 

シノン「分かったわ。こっちにあるわ。」

 

俺とキリトはシノンについて行くと、そこには数多くのハンドガンが陳列されていた。

 

シノン「コルトパイソンのオススメは4インチね。」

 

テツヤ「インチ?」

 

シノン「コルトパイソンは幾つかサイズがあってね、1番収まりやすいのは4インチって呼ばれてるの。個人差はあるけどね。」

 

テツヤ「じゃあそれにするよ!」

 

俺は早速コルトパイソンを購入することに。購入ボタンを押すと先程のようにNPCが現れ、俺に最終確認をさせると購入完了。無事にコルトパイソンが俺の手に。

 

テツヤ「えへへ!これがコルトパイソンかぁ!」

 

コルトパイソン。こいつが俺のGGO世界での相棒だ!

 

シノン「後で少し練習しましょうね。あ、キリトのハンドガンもいま決めちゃおうか。」

 

キリト「ハンドガンはお手上げなのでお任せします。」

 

シノン「そうね、それなら残金ギリギリにはなるけど このFNファイブセブンかな?」

 

キリト「ファイブセブン?」

 

シノン「口径のことよ。5.7mmだからファイブセブン。普通の9mmの弾丸よりは小さいけども形がライフルに近いから命中精度、それと貫通力に優れるの。」

 

キリト「それじゃあこれを。ありがとうございます。」

 

キリトはシノンに薦められたファイブセブンを購入し、キリトはメインサブともに決定。

 

テツヤ「後はボクのサブアームか・・・どうしようかな・・・」

 

俺は店内を再び歩き、何にしようか迷ってると何やら在庫処分コーナーらしき物が。

 

テツヤ「在庫処分?」

 

シノン「ここには諸々の事情で殆ど売れなかった武器があるの。もしかしたら掘り出し物があるかもね。それに在庫処分だから普通より遥かに安いわ。」

 

テツヤ「なるほど!それじゃあ探してみよっと!」

 

在庫処分ってなると相当癖が強い武器があったり・・・でも逆に言えば使いこなせれば・・・

 

そう思いながら在庫処分品を漁ってると、何やらキリトの光剣のようではあるがやけに小さい鞘とは言えない代物が。

 

テツヤ「?なんだこれ?」

 

シノン「あぁ、それは少し前に出たビームブーメランね。正式名は゛スラッシュエッジ゛。」

 

テツヤ「へぇ~!ビームブーメランかぁ!面白そう!それにしても、ビームサーベルにビームブーメランってどこかのロボットアニメみたいだね。」

 

シノン「最初は光剣もスラッシュエッジも無かったんだけど、近代戦争を舞台にしてるならあってもおかしくないってことで追加実装されたの。」

 

テツヤ「へぇ~なるほどね。」

 

シノン「それの触れ込みはなんと言っても弾道予測線が出ないことにあるの。」

 

テツヤ「だ、弾道予測線が出ない!?」

 

シノン「そう。だからこのスラッシュエッジが出た時には皆こぞってこれを牽制用途のサブアームとして買ったわ。ただ、難点は扱いが難しすぎる点ね。」

 

テツヤ「難しい?」

 

シノン「ブーメランだから投げると自分の手元に戻ってくるでしょ?でもそれが中々キャッチしづらい構造になっててね。自分で投げたブーメランに自爆する人が相次いでね。しかもキャッチ出来ないと壊れる耐久性の脆さもあって遂には殆ど使われなくなったの。唯一の救いは新品でもそこまで値が張らないってとこかしらね。だからここにあるのね。」

 

テツヤ「へぇ。俄然興味湧いてきた!」

 

俺はスラッシュエッジを手に取ると、値段が表示された。値段は50個セットで5000クレジット。2セット買っても1万ならお値打ちだ。

 

それに、ブーメランも今まで使ったことの無い武器種だ。ALOでユウキとのデュエルの時にユウキが剣をブーメランみたいに使ってた時はいい案だと思ったし、俺も反応できなかったしブーメランは牽制にはかなり使えるだろう。

 

シノン「扱いはとても難しいけど慣れればサブアームとしては抜群の牽制力を持つわ。貴女なら牽制して直ぐに近づいてコルトパイソンで撃ち抜いて終わりってことも出来るかもね。」

 

テツヤ「良し!ならこれにする!」

 

俺は50個セットを2つ買い、合計100個のビームブーメランを手に入れた。

 

シノン「これで2人の武器調達も完了ね。後はホルスター、予備弾倉、防具防護フィールドも欲しいところね。後、テツヤのコルトパイソンは知ってると思うけどリボルバー方式の銃だからリロード用のスピードローダーも買っといた方が良いわね。」

 

テツヤ「そ、その辺はシノンに任せて良いかな?武器選ぶのに疲れちゃった。」

 

キリト「私も・・・」

 

シノン「えぇ、私オススメの物をチョイスしてあげる。」

 

武器を選んだ俺達はその後シノンに防具やらなんやらを選んでもらい、 幾らかシノンに貸してもらいはしたがこれで装備は整った。

 

最後に、互いに初心者であり銃を撃った経験は無いので店内の練習場所で撃たせてもらうことに。

 

~店内・練習場~

 

テツヤ「弾丸の音ってこんなにうるさいものなのか・・・!」

 

練習場に入るとそこでは何人かが練習をしており、凄い爆音が響いていた。

 

シノン「お店で買った銃ならここで練習出来るわ。2人共。隣同士空いてる場所があるからそこでやってみて。」

 

俺とキリトは互いに買ったハンドガンを取り出し、空いてるレーンに。奥には的がありアレを狙う感じだな。

 

シノン「撃ち方は分かる?」

 

テツヤ「多分!」

 

キリト「右に同じ!」

 

俺は人生で初めて銃を構えた。想像していたよりは軽かった。

 

テツヤ「こ、こんなに軽いものなんだね・・・」

 

シノン「素材が強化プラスチックだからね。反動もリアルよりかは抑えられてるの。かと言って慣れないうちは片手で撃つより両手で撃った方が精度は上がるわ。あ、両目も開けてね。」

 

テツヤ「なるほど・・・」

 

俺はコルトパイソンを両手で構え、目の前の的に狙いを定めた。

 

すると、何やら緑色の丸いサークルが現れた。

 

シノン「今2人の視界には丸いサークルが表示されているはずよ。」

 

テツヤ「おっきくなったり小さくなったりしてるよ?」

 

シノン「それは攻撃的システムアシスト バレットサークル。弾はその円の範囲にランダムで命中するの。」

 

テツヤ「で、でもこれだけ広いと当たらないんじゃ・・・命中率をあげるにはどうすればいいの?」

 

シノン「一番簡単なのは対象に近づく事ね。後は冷静になること。焦りは禁物。冷静に狙いを定めて撃つことが何よりのコツよ。」

 

テツヤ「冷静・・・」

 

シノン「サークルは心臓の鼓動に応じて広がるの。だから心拍数が高くなる緊張状態だと中々当たらないの。」

 

テツヤ「なるほどね・・・!」

 

俺は目を瞑り、今ここは例えるなら試合の真っ最中だと考え落ち着くようにした。心拍数がある程度抑えられたところで目を開けると先程とはサークルの広さが段違いに狭まっていた。これなら当たるだろ!

 

そう思い、初めての引き金を引くと俺は予想していたより強い反動に驚き、体勢を崩してしまった。

 

同じようにキリトも撃ったがキリトも体勢を崩した。やはり最初はこんなものなのか?

 

シノン「それじゃあ2人の弾丸が当たったか確かめてみましょう。」

 

シノンは俺とキリトの的を近くまで寄せた。すると、俺の撃った弾丸はカスリもしてないが、キリトは若干ではあるがかすりはしていた。

 

テツヤ「なにぃ!?」

 

シノン「どうやら、銃の対決だとキリトが1枚上手みたいね。」

 

キリト「いやぁそれほどでも♪」

 

テツヤ「悔しい~!本番では負けないからね!」

 

シノン「でも、凄いわねキリト。初めてで当てるなんて。」

 

テツヤ「クソ~!見とけよキリト!次は負けないからね!」

 

キリト「望むとこだ!」

 

こうして、一通りの準備と練習を済ませた俺達はマーケットから出ることに。

 

テツヤ「色々とありがとねシノン!」

 

キリト「ありがとうございました。」

 

シノン「ううん。良いのGGOって女の子のプレイヤー珍しいしそれが2人もいるなんて何だか嬉しくなってね。」

 

・・・・・・なんかこの娘のこと騙してると思うと胸が・・・・・・

 

シノン「さて!じゃあ準備も終わったし3人でBOBのエントリーに・・・ってえぇ!?」

 

シノンは何かを見ると驚きの声を上げた。一体何が?

 

シノン「エントリー終了まで後10分しかない!ここで時間食いすぎたわね・・・!」

 

テツヤ「うそぉ!?や、ヤバいんじゃ!」

 

キリト「あ、テレポート的な移動手段は?」

 

シノン「そんなもの無いわ。死んだ時に蘇生される時に街に戻らされるくらいね。街中ではHPが減ることは無いからその手は使えない。とにかく走りましょう!」

 

テツヤ「う、うん!」

 

キリト「はい!」

 

こ、このままエントリー出来なきゃデスガンに近づくのが夢のまた夢になっちまう・・・

 

シノン「あの大きいタワーのようなものが総督府よ。後3キロか・・・」

 

テツヤ「さ、3キロ!?」

 

シノン「エントリー操作に5分かかるとして・・・後3分で着かなきゃ・・・!」

 

テツヤ「くそぉ~!こんなんで諦められるかぁ!」

 

キリト「いいや手はある!テツヤ!お前なら乗らないでもなんとかなるだろ!?シノン!こっち!」

 

シノン「ひゃっ!?」

 

キリトはシノンの手を引き、スピードを上げた。キリトの向かった先は二人乗り用のバイク乗り場。

 

シノンを後ろに乗せるとキリトはエンジンをかけた。

 

なるほど。バイクなら間に合う可能性は高い。

 

でも二人乗り・・・っ!?乗らないでもなんとかなるってそういうことか!?

 

テツヤ「ちょっとまてぇ!!!!俺を置いてくなぁ!!!!」

 

俺はシノンの座る席の背もたれの部分を掴むと、キリトはバイクを走らせた。

 

キリトはそのまま高速道路のような場所に出て、一気に速度を上げた。

 

テツヤ「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

向かい風が全身にぶつかってきて、前を見るのも大変だ。っていうかこの速度で身を投げ出されてるのはしんどい。

 

シノン「こ、このバイク乗りこなすのすごい難しいのによく乗れたわね!」

 

キリト「む、昔レースゲームもかじってたんですよ!」

 

シノン「なるほどね!じゃあキリト!もっと飛ばして!速く速く!」

 

キリト「了解!」

 

テツヤ「了解じゃねぇこの色男がぁぁぁぁ!!!!!!」

 

シノンに言われたようにキリトはギアをあげるが、それは即ち俺の受ける風がもっと強くなることを意味していた。

 

テツヤ「俺のことを忘れるなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

俺は何度も大きな声を出すが風でかき消されてしまい、シノンとキリトには全然聞こえないようだ。

 

シノン「GOGO♪」

 

結局、俺は総督府まで身を投げ出された状態だった。途中何度かキリトは走ってる車を避けるために車線を変えたりしたがその度に俺は振り落とされそうになった。このままじゃバイクまでトラウマになりそうだ・・・

 

シノン「もっともっと速く~♪」

 

テツヤ「シノンは鬼だぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」




シノンと言うクールな女の子に色々と案内してもらい、それぞれ無事にこの世界での相棒を決めた2人。

無事にデスガンに接触することは出来るのか?

そして、2人はいつまでシノンに自身のことを隠せるのか?

次回はいよいよBOB予選!お楽しみに!

※コルトパイソンについては色々と調べて分かったことを書いています。何かこれが違うということがありましたら是非教えてください。


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Part112 バレット・オブ・バレッツ~最強プレイヤーは誰だ~

今回からいよいよBOBが始まります!

一体誰が優勝するのか!?

それでは本編です!どうぞ!


キリト「よし!もう到着だ!」

 

キリトはバイクを総督府の入口前で急停車させた。俺はその勢いで遂に振り落とされた。顎から落下してしまいかなりの衝撃が襲った。

 

テツヤ「ゴブッ!?」

 

シノン「後5分!行くよ2人共!」

 

テツヤ「め、目がまわるぅ・・・」

 

キリト「何してるんだテツヤ!早く!」

 

テツヤ「き、キリトの野郎・・・後で殺す・・・!!!!」

 

俺はフラフラになった身体を頑張って立ち上がらせ、シノンについて行った。

 

~総督府~

 

キリト「こ、ここが総督府・・・」

 

テツヤ「け、血気盛んな奴らが大勢・・・人の多さで吐きそう・・・」

 

総督府の中は既にBOB一色に染まっており、中には既に出場するであろうプレイヤーがわんさかいた。

 

この中にデスガンもいるんだろうか?って・・・今人なんか探したら本気で吐きそうだし止めとこう・・・

 

シノン「さぁ 2人共こっちよ。あのコンソールで参加登録するの。」

 

テツヤ「うえぇ・・・気持ち悪い・・・」

 

シノン「ご、ごめんねテツヤ。貴女のことつい忘れて飛ばせなんて言っちゃって・・・」

 

テツヤ「い、良いから早く登録を・・・」

 

シノン「そ、そうね!それじゃあ2人共。コンソールの案内通りに登録して!」

 

テツヤ「了解~・・・」

 

俺はコンソールのエントリーボタンを押すと、ユーザー情報入力の画面が現れた。どうやら上位に入賞した時の景品を送るために名前 住所 電話番号 メールアドレスを入力するらしい。

 

テツヤ「リアルの情報を入れるって・・・」

 

俺は備考欄を良く見てみると、空白や偽りのデータでも参加は可能と書いてあった。ならこんなの入力しない方がいい。下手に自分のリアルがバラされたら大変なことになっちまう。

 

俺はユーザー情報登録をせず、大会にエントリーした。

 

キリト「うぅ・・・」

 

テツヤ「どしたんだ?」

 

キリト「いや、上位入賞賞品は悩む・・・」

 

テツヤ「んなので悩んでる暇あったら俺への謝罪文考えやがれ!」

 

俺はキリトのユーザー情報を登録させずにエントリーさせた。

 

キリト「んなぁ!?」

 

テツヤ「けっ。んな賞品に目をくらませる前に自分の目的考えろっつうの!」

 

キリト「はぁ・・・まぁ下手に住所バレるよりこれで良かったのかな・・・」

 

シノン「2人共終わった?」

 

テツヤ「う、うん!終わったよ!」

 

キリト「は、はい!」

 

シノン「2人共。予選ブロックはどこ?」

 

テツヤ「予選ブロック?これのこと?」

 

俺は自分のエントリーしたコンソールを見ると、そこにはFの文字が。

 

テツヤ「ボクはFみたい。」

 

キリト「私はGですね。」

 

シノン「そっか。ほぼ同時の申し込みだからブロックが近くなったのね。テツヤ 私は貴女と同じブロックよ。」

 

テツヤ「えぇ!?シノンと!?」

 

シノン「言っとくけど、簡単に負けるつもりはないからね!テツヤも手加減は無用よ!」

 

ま、まずい・・・!流石にコンバートしてるとは言えシノンはかなりの手練に見える・・・!シノンに勝てなきゃデスガンと接触するチャンスが・・・

 

シノン「それと、BOBの予選は1位と2位が本戦に出場する機会があるの。私とテツヤは当たるとしたら決勝だし、そしたら一緒に本戦に出れるね。」

 

テツヤ「あ、そうだったんだね!それなら良かった♪」

 

よ、良かった・・・それならまだ準優勝でも機会はある・・・

 

キリト「私は2人とは違うブロックではあるけど、勝ち上がって本戦で合流出来るように頑張りますよ!」

 

テツヤ「よし!じゃあ3人で本戦に出場するぞー!」

 

シノン・キリト「おー!」

 

よぉし・・・さっきは準優勝でもって言ったが予選だろうが勝たせてもらうぜ!悪く思わないでくれよシノン!

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

シノン「それじゃあ2人共。控え室に行って装備を変えましょう。控え室は地下にあるの。付いてきて。」

 

テツヤ「うん!」

 

キリト「ひ、控え室・・・ってことは・・・」

 

テツヤ「お前の弁護はしねぇからな!」

 

キリト「そ、そんなぁ・・・」

 

シノン「また2人で話ごと?仲が良いのね。」

 

テツヤ「あ!いや!それほどでも・・・」

 

シノン「それじゃあ行くわよ。」

 

俺達はシノンに付いて行き、エレベーターを使い選手控え室のある地下へと向かった。

 

地下で降りると、そこには自身の武器を見せつけた殺気の立つ男達が沢山いた。

 

シノン「全く試合前に自分の武器見せつけてアホみたい。調子乗ってるんじゃないかしら。」

 

テツヤ「あ、あはは・・・」

 

シノン「あんなの対策してくれって言ってるようなものじゃない。そんなので戦場で勝てると思ったら大間違いよ!」

 

キリト「は、はい・・・」

 

俺達はシノンにGGOの何たるかを聴きながら、女性用の選手控え室に入った。

 

~選手控え室~

 

シノン「ったく。良い?あんな弱そうな奴らにやられたら許さないからね!本戦出場を確実に果たすこと!」

 

テツヤ「う、うん!」

 

キリト「は、はい!」

 

シノン「じゃあ2人も試合前から自分の買った武器を見せびらかすような馬鹿な真似はしないでね?じゃあ着替えましょうか。」

 

キリト「っ!?」

 

テツヤ「そうしよう!」

 

お、俺は女なんだ・・・脱いでも大丈夫大丈夫・・・

 

シノンは着ていた服を脱ぎ、下着姿になると俺もそれに続き下着姿に。良かった。脱いだら男に戻るとか変なバグじゃなくてちゃんと女の子だ・・・って俺は正真正銘の男だっての!

 

テツヤ「よし!じゃあ早速防具を・・・」

 

シノン「?どうしたのキリト。早く着替えないと間に合わないわよ?」

 

キリト「い、いや!あの・・・その!」

 

ははーん。こいつ今まで男だって嘘ついてたツケが回ったな。ザマまぁみろ!俺をバイクであんな目に合わすから天罰が下ったんだ!

 

キリト「す、すいませんでした!!!!俺は君を騙してた!!!!」

 

キリトはそう言ってシノンに自身のステータス画面を送った。これで男ってバレたな。

 

シノン「い、今?・・・・・・っ!?お、男!?」

 

キリト「ごめん!!こんなナリしてるけど男なんだ!でも女って言ってた方が都合がいいかなって思って・・・!騙してごめん!!!!」

 

シノン「う、うそ・・・明らかに女の子の恰好なのに・・・って!?」

 

シノンは今現在の自分の格好に気がついた。そう。下着姿だったのだ。つまりシノンは男であるキリトに下着姿を見せつけていたことになる。

 

シノン「こ、このド変態!!!!」

 

シノンはそう言いながらキリトの頬に渾身のビンタをかました。

 

キリト「ハブっ!?」

 

キリトの顔には真っ赤なビンタの跡ができていた。そりゃ性別騙して下着見られたんじゃこうなるけど、こう思うと俺の場合は性別を勘違いしての不可抗力だけど初っ端から鈴奈に凄く失礼なことしてたんだなぁと思う・・・後でもう1回謝っとこう・・・

 

シノン「お、女の子のフリしてそんなことしてるなんて信じらんない!!!!最低のドスケベ野郎!!!!」

 

キリト「な、何も言えない・・・」

 

テツヤ「ざまぁみろ~!」

 

シノン「テツヤ。貴女こんな奴と友人だなんて縁切った方が良いわよ?いつ襲われるか分かった物じゃない。」

 

テツヤ「う、うん・・・」

 

い、言えない・・・俺が男なんて・・・言ったら殺される・・・デスガンじゃなくてシノンに・・・

 

キリト「こ、この野郎・・・テツヤ!!!!お前もいい加減正体を現したらどうなんだ!?」

 

テツヤ「っ!?馬鹿!余計なことを!!!!」

 

シノン「しょ、正体?どういうこと?」

 

テツヤ「はぁ・・・もう言わなきゃ収拾がつかないよな・・・正直に言う。俺も男だ。」

 

シノン「・・・・・・・・・あ、貴女頭がおかしくなった?貴女は正真正銘女の子じゃない。こんなやつのこと庇うために嘘なんてつかなくて良いのよ?」

 

テツヤ「シノン。1から説明するから聞いてくれ。その後に思う存分殴ってくれ。」

 

シノン「は、はぁ。」

 

俺はシノンにデスガンを追ってGGOにログインしたってこと以外を全部話した。自分は本来男だが、バグのおかげでこんな女の子のアバターになってしまったネカマプレイヤーってことを。俺の女の子の口調は仲のいい女の子の真似であることも伝えた。後極力俺と話す時に他の誰かがいる時は俺を女として扱って欲しいということも。

 

シノン「つ、つまり・・・本来男だけどバグで女の子になったってこと!?」

 

テツヤ「その通りさ。さぁ 俺も殴られなきゃキリトに悪い。殴ってくれ。」

 

俺はそう言ってシノンの前に立ち、目を閉じた。もう殴れる覚悟は出来てるんだ。いつでも殴って来てくれ。

 

・・・・・・あれ?いつまで経っても殴られない?どうなってんの?

 

テツヤ「し、シノン?」

 

目を開けてシノンのことを見ると、俺の事をじーっと見ていた。

 

シノン「・・・・・・貴方は殴れないわ・・・・・・自分で女の子のフリしてたのは正直ムカつくけども、男の子なのにバグで女の子になったなんて・・・・・・可哀想だし・・・・・・」

 

キリト「えぇ!?テツヤは良いの!?」

 

シノン「アンタとは別でしょ!!」

 

テツヤ「い、良いのか?俺もれっきとした男で君の下着姿を見ちまったし・・・」

 

シノン「それも含めて許すの!!・・・・・・ただし条件付きよ。決勝戦まで必ず来なさい!そこで貴方と真剣勝負をしてもう一度審議にかける!もし貴方がどうしようもないクズだったらやっぱり許さないし、礼儀正しい人だったらもうとやかく言わないわ。ただしキリト アンタだけは当分許さないからね・・・!」

 

キリト「そ、そんなぁ・・・」

 

シノン「ほら!分かったらさっさと着替える!テツヤもそこのドスケベも!」

 

テツヤ「お、おう!」

 

キリト「好きで女の格好になったわけじゃないのにぃ・・・!」

 

こうして、俺達は思わぬハプニングを迎えたが俺はシノンに情けをかけてもらい、キリトはド変態のレッテルを貼られてしまったが無事に着替えは終わった。 俺はシノンにキリトがシノンを覗かないよう見張るようにって命令を受けたからずっとキリトを見てたけど・・・

 

着替えが終わると、俺達は控え室から出て来るその時を待っていた。

 

シノン「・・・・・・・・・」

 

キリト「あ、あのさ・・・この後一体どうなるのかな・・・?」

 

シノン「テツヤそこのドスケベにこう伝えて 『時間になったらブロック毎に戦場に転送されて、それから予選が始まる』って」

 

テツヤ「だ、そうだ。」

 

キリト「はぁ・・・」

 

シノン「だいたい!最初っから男だって言っとけば良いものをなんで女だなんて嘘つくの!?その神経が信じられない!」

 

キリト「だ、だってテツヤが女の子として近づいたしシノンも俺を最初女の子だって勘違いしてたからその方が良いかなと・・・」

 

シノン「これからは人を外見で判断するのは止めよう・・・」

 

テツヤ「ははは・・・」

 

シノン「良い。予選は勝てばここに戻ってこれる。負けたら終わりよ。テツヤ 私は貴方の結果はずっと見張ってるからね!負けたらこのスケベみたいになるって思っときなさい!言わば貴方は執行猶予付きよ!」

 

テツヤ「は!はい!」

 

シノン「Fブロックは5回勝てば本戦出場確定。それまでに負けたら・・・分かってるわね?」

 

テツヤ「は、はい・・・」

 

キリト「あ、あの・・・Gブロックは・・・」

 

シノン「自分のブロックは自分で確認!」

 

キリト「は、はい!」

 

シノン「テツヤ 貴方が男だって分かったなら手加減はしない。テツヤは私が必ず倒してあげる。貴方に色々とレクチャーしたけど 決勝戦で最後のレクチャーをしてあげるわ。」

 

テツヤ「へぇ。偉く自信があるな。んで?最後のレクチャーってのは?」

 

シノン「《敗北を告げる弾丸の味》 貴方に思う存分知ってもらうわ。」

 

テツヤ「面白い。んじゃシノン。俺からも宣戦布告と行かしてもらう。敗北を告げる弾丸の味は教えられねぇが・・・《死線を超えた先の強さ》ってやつを存分に味あわせてやる!」

 

シノン「なら私もたっぷりとレクチャーしてもらおうかしら。でも大口叩いて決勝に来られなかったら恥ずかしいわよ?」

 

テツヤ「まぁ負けたら俺もそこまでの奴だったってことさ。そんときゃシノンの罰も受ける。」

 

キリト「が、頑張れよ2人共・・・俺も頑張るから・・・」

 

シノン「・・・・・・キリト、アンタも本戦出場が条件よ。出場出来なかった時は晒される覚悟を持ちなさい」

 

キリト「晒・・・!?が、頑張ります!」

 

シノン「いい!?何はともあれここまでレクチャーしたからには本戦で私と戦いなさい2人共!」

 

テツヤ「任せとけ!」

 

キリト「汚名は返上してみせるさ!」

 

シノン「そこの所理解して予選に挑みなさいよ!」

 

シノンの激励のおかげで気合が入った。よし!んじゃ予選決勝に進んだ時には真剣勝負だぜシノン!

 

シノンに喝を入れられたところで、俺達の前に1人の男のプレイヤーが。

 

「やぁ。遅かったなシノン 遅刻するかと思ったよ。」

 

シノン「あら こんにちはシュピーゲル。」

 

シノンに話しかけたそのプレイヤーはシュピーゲルと言うらしい。男だが髪を結ぶほどに長い髪が特徴的だ。んな事言ったらキリトの髪も長いが・・・

 

シュピーゲル「シノンにしては遅かったじゃないか。何してたんだ?」

 

シノン「ちょっと道案内をね。」

 

そう言ってシノンは俺達の方に目を向けた。

 

テツヤ「ど、どうも~♪」

 

キリト「こんにちは♪」

 

シュピーゲル「こ、これはまた随分と綺麗なプレイヤーで・・・」

 

シノン「騙されないで。こっちは男。」

 

そう言ってシノンはキリトを指さした。

 

シュピーゲル「えっ!?」

 

キリト「キリトって言います♪以後お見知り置きを♪」

 

シュピーゲル「う、噂に聞くレアアカウントってやつだね・・・ビックリした・・・」

 

テツヤ「レアアカウント?」

 

キリト「そう言えばログインした時にこのアカウントを売ってくれって人が・・・もちろん断ったけど・・・」

 

シノン「噂に聞くM9000番台のアカウントって訳ね・・・こんなややこしいアカウント作る必要ないでしょうが・・・!」

 

な、なるほど・・・GGOではアカウント事にレアリティがあるのか・・・俺の本来のアカウントはどんなやつなんだ・・・?

 

テツヤ「と、特殊な趣味の人用に作られたんじゃないかな~・・・」

 

シュピーゲル「となるとまさかそちらも!?」

 

シノン「ううん。こっちと違って彼女は正真正銘女の子よ。」

 

テツヤ「はい!ボクの名前はテツヤって言うんだ!」

 

シュピーゲル「お、女の子でテツヤ?」

 

テツヤ「実はこれボクの彼氏の名前なんです♪」

 

シュピーゲル「そ、そういう事か・・・まぁ名前は個人の自由だしね・・・」

 

いちいち出会った奴らに名前の言い訳考えるのも大変だ・・・名前だけ変えさせてもらえれば良いのに・・・

 

シノン「ところでシュピーゲル 貴方今回のBOBには参加しないって言ってたのにどうしてここに?」

 

シュピーゲル「何って、シノンの応援さ。ここなら大画面で応援できるだろ?」

 

シノン「そういう事ね ありがとう。あ、紹介しとくわねテツヤ。彼はシュピーゲル。一応前回のBOBで上位の成績を収めたんだけど 今回は未参加で応援に回るらしいの。」

 

キリト「露骨な俺への無視が辛い・・・」

 

シノン「自分がやった事の反省をしなさい!」

 

キリト「はい・・・」

 

テツヤ「と、とにかく!ボクの応援もよろしく♪」

 

シュピーゲル「あ、あぁ。任しといてよ。」

 

テツヤ「ところでなんでシュピーゲルさんは今回BOBに出ないんですか?」

 

シュピーゲル「へ?あぁ 理由はリアルの都合と ちょっともうこのアカウントじゃ厳しくてね。 選択した能力振りを間違えてね。これじゃあやってられないってことに気づいたのさ。」

 

テツヤ「そうなんですか、どんな能力振りだったんですか?ボク達一応コンバート組なんでそこの所は一応分かります!」

 

シュピーゲル「そうなんだね。実はある理由でアジリティに極端に振ってたんだけど それじゃあやってられないってことに気づいてね。全く 何がアジリティ最強だよ 困ったものさ。」

 

テツヤ「アジリティ?それってつまり素早さ重視ってことですよね?」

 

シュピーゲル「まぁそうだね。」

 

テツヤ「なーんだ!それならボクと一緒だね!」

 

シュピーゲル「君もなのか。でもそれなら残念だ。この世界ではアジリティ型は通用しないよ。」

 

テツヤ「ふーん・・・・・・よし!じゃあシュピーゲルの考えをボクが粉砕してあげるよ!」

 

シュピーゲル「へ?」

 

テツヤ「アジリティが無理?そんなの腕次第で幾らでもどうにでもなるってことを見せてあげるよ♪」

 

シュピーゲル「初心者ほどそう言ってくるのさ。甘い世界じゃないよGGOは。」

 

テツヤ「ふーん。ねぇシュピーゲル シノンはどれくらい強い?」

 

シュピーゲル「シノン?シノンはGGOの中でもナンバーワンの狙撃の腕を持ってると言われてる。そして彼女はGGOでも何人かいる中での異名持ちなんだ。」

 

キリト「異名?なんて呼ばれてるんだ?」

 

シュピーゲル「シノンの異名は゛女神゛ 由来はシノンの使うライフルの名前から来てるんだ。」

 

へぇ、女神か。シノンの異名も神の名を冠してるってことだな。

 

テツヤ「つまり、相当強いってことで間違いないね?」

 

シュピーゲル「ま、まぁ下馬評でBOB優勝もありえるって言われるくらいにはね。」

 

テツヤ「なら、ボクがシノンのことを倒してみせるよ!」

 

シュピーゲル「き、君が?無理だと思うが・・・」

 

シノン「良いじゃないシュピーゲル 言わせとけば。 テツヤ!決勝戦まで来なさいよ!アンタに風穴開けてやるからね!!」

 

テツヤ「望むところ!」

 

俺がシノンと目を合わせると、BOB開催のアナウンスが流れた。

 

『予選試合もそろそろ始まります。皆さん準備をよろしくお願いします。』

 

テツヤ「よっしゃ!勝つぞー!!!!」

 

俺はそう言いながらその場から離れ、軽い準備運動をした。

 

シュピーゲル「テツヤ 君がシノンを倒せたらアジリティでもやれるってことは認めるよ。夢を見させてくれよ。」

 

テツヤ「任しといてよ!キリト!負けないでよね!」

 

キリト「おう!俺もそろそろ1試合目だしな!」

 

シノン「私以外の奴に撃たれたらタダじゃおかないからね!」

 

テツヤ「分かってるよー♪」

 

そう言って笑顔を見せると、俺の身体は光に包まれた。いよいよ予選試合のステージに飛ばされるようだ。

 

シュピーゲル「馬鹿が・・・・・・アジリティじゃあ無理なんだよ・・・・・・!!!!」

 

シュピーゲルはそう言いながら、自身の拳を強く握りしめた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「こ、ここが予選ステージか・・・」

 

俺が転送されたのは広いとも狭いとも言えない崩壊した城のような物が崩れ落ちてるフィールド。さて、敵はどこに・・・

 

テツヤ「うーん・・・どこにいるんだろう・・・」

 

俺は念の為にコルトパイソンを右手に持ちながらあたりを見渡した、すると1発の弾丸が俺の横を通って行った。

 

テツヤ「っ!そこか!」

 

弾丸の発射された方向を見ると、そこには1人のプレイヤーが俺を狙っていた。よし!見つけたなら近づいて・・・

 

と思ったが敵の銃からは何発もの弾丸が一瞬のうちに発射されている。シノンの言ってたアサルトライフルとかそういうタイプか?

 

テツヤ「ちょ!?多すぎ!だっつうの!」

 

予測線が見えてるとはいえ流石にこの数を全部捌くのは無理だ。数発の弾丸を貰いながら俺は柱の裏に隠れた。柱の裏に隠れても相手からの弾丸の雨は止まない。俺は俺で弾をよけるのに必死で敵を見失ってしまった。

 

テツヤ「あんなのどう避けろっつーんだよ!」

 

俺は身体を縮こまらせて弾丸に当たらないようにした。しばらく待つとようやく弾丸の雨が止んだ。弾切れのようだな。

 

テツヤ「よぉし・・・こっからはこっちの番だ!」

 

俺は腰に装備したスラッシュエッジに手を付け、敵がどこにいるかを探る。こいつで敵を狙って気を逸らした隙にコルトパイソンで・・・よし!イメージは完璧だ!

 

テツヤ「さぁ出ておいで・・・かわい子ちゃんよ!」

 

息を殺し、敵の僅かな音を読み取るために耳に神経を集中させた。すると、近くの草むらがガサッと動いた。

 

テツヤ「っ!そこだあ!!!!」

 

俺はブーメランを敵に投げ、それと同時に敵に近づいた。動きは天鎖斬月の時よりかは劣るがそれでも充分自慢できるスピードはある!

 

「っ!ブーメラン!?牽制か!」

 

テツヤ「その通り!」

 

「っ!?」

 

敵が牽制用のブーメランに気を取られてる隙に俺は一気に近づくと、バレットサークルは敵のみを示していた。これなら当たるだろ!

 

俺はコルトパイソンの引き金を引いた。俺の放った弾丸は敵に見事にクリーンヒットした。

 

テツヤ「よし!」

 

クリーンヒットしたはいいが、敵のHPは微妙な値を残してしまった。

 

テツヤ「いぃ!?」

 

「あ、危ねぇ・・・可愛い嬢ちゃんには酷だが死んでもらう!」

 

敵は俺の頭に直接銃口を押し付けた。確かにこの距離で撃たれたらヘッドショットで一撃でお陀仏だ。

 

テツヤ「負けるなんていやぁ~!!!!・・・・・・なーんてね♪」

 

「あん?」

 

俺の発言に油断した敵は、俺を殺すことなくHPが無くなり、目の前から消え去った。俺は手元に戻ってきたスラッシュエッジをキャッチし、その場に座り込んだ。

 

それと同時に、俺の勝ちのアナウンスが流れた。

 

テツヤ「あっぶねぇ・・・とっさだったけど間に合ってくれたか・・・」

 

俺が敵をどうやって倒したか?それは簡単。スラッシュエッジでだ。

 

あの時俺は牽制用にブーメランを投げたが、それと同時に攻撃用にもう1つのブーメランを投げていたんだ。

 

牽制用のブーメランはすぐ様敵の目に入ったが、攻撃用のブーメランは大きな円を描き敵の背後から接近し俺のやられる寸前で当たったという訳だ。

 

コルトパイソンで倒せなかった時の保険に投げたが、無事に倒せて良かった・・・

 

シノンは難しいって言ってたが割とブーメランの扱いも簡単だな。スナップ効かせて身体全体で投げれば思うがままだ。その点はピッチャーに通ずるところがある。難しいって言ってたキャッチもしっかりと注意してれば難なく取れるし、俺にはうってつけの武器だった訳だ。

 

テツヤ「よし!まず一勝!!」

 

俺がそう言って天に拳を掲げると再び光に包まれ、先程の場所に戻された。

 

テツヤ「さぁて、後4勝でBOB本戦だ。頑張るぞ~!」

 

っと、その前に情報収集だ。シノンの戦いを見とこっと。

 

俺はモニターに映されてる戦いの様子に目をやった。全部のモニターを見たがシノンの戦いは表示されてない。シノンの出番はまだなのかな?それとも1戦目はもう勝った?

 

テツヤ「まぁシノンなら勝てるだろうしな。シノンとの対決がぶっつけ本番だろうがやってやるぜぇ!」

 

俺はそう言いながら自分の手のひらに自分の拳をぶつけた。

 

決勝戦は死神対女神って訳だ・・・両極端の神はどっちが勝つかな!待ってろよ女神様!

 

俺が対シノン戦に気合を入れていると、いきなり後ろから話しかけられた。

 

「お前・・・・・・・・・本物・・・・・・・・・・・・か・・・・・・・・・・・・?」

 

テツヤ「ふぇ?」

 

俺は後ろを向いた。すると後ろには図体がエギル並にでかい髑髏のフェイスマスクを付け、マントを羽織った男が立っていた。

 

テツヤ「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

俺は驚きの声を上げた。いや、後ろ向いたら馬鹿でかい髑髏フェイスが立ってるんだよ?そんなの怖がらないでいられるかってんだよ。

 

「・・・・・・怖がる必要は無い・・・・・・」

 

テツヤ「お、驚かせるなこの野郎!!!!せめて肩を叩くとかしやがれ!!!!」

 

「もう一度聞こう・・・・・・お前は本物か・・・・・・?」

 

テツヤ「ほ、本物!?なんの事だよ!?」

 

「その名前・・・・・・あのスピード・・・・・・センス・・・・・・貴様は"死神"・・・・・・だな?」

 

テツヤ「っ!?」

 

な、なんでこいつ俺の異名のことを・・・・・・死神の異名はSAOの時にしか付いてない、ALOでは全然広まってない名だぞ?

 

てなるとこいつ・・・・・・

 

テツヤ「てめぇ・・・・・・SAOサバイバーと見て間違いなさそうだな・・・・・・」

 

俺の異名を知ってるってことは少なくともSAOサバイバーの可能性が非常に高い。SAOサバイバーだったら恐らくだがSAO時代に出会っている可能性は高い。だが、どこでだ?こんなやつといつどこで・・・・・・

 

「・・・・・・何故剣を使わない・・・・・・?」

 

テツヤ「あぁん?この世界は銃で戦うのがコンセプトだろうが。俺はその世界観に合わせた戦い方をしてぇんだよ。」

 

「・・・・・・黒の剣士は剣を使っていた・・・・・・」

 

キリトのことも知ってるのかこいつ・・・・・・てなるとサバイバーってことで間違いなさそうだな・・・・・・

 

テツヤ「アイツは剣主義者だからな、俺とは違うんだよ。んな事より、てめぇ何者だ。」

 

「・・・・・・この名前 偽りでは無いな・・・・・・?」

 

そう言って見せてきたのは俺のBOB登録名。SAOサバイバーなら確かに俺とキリトの名を知ってるのは確かだがそこに本物かどうかを問うのはなんなんだ?

 

テツヤ「おう。今は都合でこんなんになってるが正真正銘の本物だ。んで?何が本物なんだ?」

 

「・・・・・・我々は・・・・・・貴様を許さない・・・・・・」

 

そう言って、男は腕に巻いてた包帯を少しだけ緩めた。

 

すると、そこに見えたのは俺がSAO時代 一番見たくないギルドマークと言っても過言ではないマークがついていた。

 

テツヤ「っ!?それは・・・・・・笑う棺桶(ラフィン・コフィン)・・・・・・!?」

 

そう、棺桶マークの中に不気味な笑う髑髏。SAO時代の悪魔と言われたナンバーワン殺人ギルド"ラフィン・コフィン"のギルドマークだった。

 

SAOの時のラフコフの残党は俺が全員殺した・・・・・・てなるとこいつは残党じゃなくてSAOの時に投獄されてたメンバーってことか・・・!!!!

 

「お前は我々の仲間を殺した・・・・・・殺人者だ・・・・・・」

 

テツヤ「戯言抜かしてんじゃねぇ!!!!俺達の仲間や罪のないプレイヤーを殺し続けたテメェらも同罪だ!!!!寧ろこっちは正当防衛が成り立つレベルだ!!!!それを都合のいい様に偽善者ぶってんじゃねぇ!!!!」

 

「・・・・・・黒の剣士は自分を偽っていたが・・・・・・貴様はどうやら馬鹿正直なようだな・・・・・・その方が話も早い・・・・・・」

 

自分を偽ったって・・・・・・こいつまさか俺より先にキリトと接触を!?

 

テツヤ「御生憎様!俺は小細工は大嫌いなんでな!!!!テメェらみたいにコソコソ逃げ隠れは殺すなんて汚ぇやり方は真っ平御免だ!!!!」

 

「・・・・・・なら話は早い・・・・・・本戦が貴様の最後の舞台だ・・・・・・あの紫髪の小娘に最後の別れを告げておくことだ・・・・・・」

 

紫髪の小娘ってユウキの事か・・・ユウキも知ってるってなるとやはりコイツ・・・

 

テツヤ「上等だ!未だ1人で昔の栄光にすがってるテメェに負ける奴だと思うなよ!!!!天鎖斬月が無かろうが俺はお前を殺す!!!!」

 

「・・・・・・楽しみにしておくがいい・・・・・・我々の恨み・・・・・・その全てを・・・・・・!!!!」

 

そう言って髑髏フェイスの男はどこかへと歩いて行った。

 

テツヤ「クソ・・・・・・ラフィン・コフィンの残存メンバーとは・・・・・・こりゃ本気で一筋縄じゃ行かねぇミッションになったな・・・・・・」

 

ラフィン・コフィン。 HPが尽きたら死ぬSAO時代にプレイヤーキルをなんの躊躇もなく行ってきた犯罪者共で、リーダーの名はPoH。リーダーの顔は誰も見たことは無いがその罪の意識の無い男は多くの死ぬ必要のなかったプレイヤーを殺してきた。

 

その中には アスカも・・・・・・・・・

 

興奮状態だった俺は次の試合で支障が起こらないようクールダウンする為に、どこかで1人になろうと歩いていると、頭を抱え、座っているキリトの姿を見つけた。

 

テツヤ「っ!キリト!!!!」

 

俺はキリトの側まで駆け寄った。キリトは大量の汗を流して、呼吸が荒くなっていた。

 

テツヤ「き、キリト!?どうしたんだ!?」

 

キリト「テツヤ・・・俺は・・・俺は・・・!!」

 

キリトの声はいつもの声ではなく、何かに怯えている声だった。

 

テツヤ「・・・・・・そうか・・・・・・俺も会ったよ・・・・・・本人かって聞かれたよ。」

 

キリト「・・・・・・なんで・・・・・・なんでアイツらが・・・・・・!!」

 

テツヤ「・・・・・・俺達で因縁にケリを付けろってこったろうな・・・・・・」

 

SAOにおける攻略組であった俺達と、ラフィン・コフィンの因縁は深く、幾度となく闘って来た。

 

そう、それは《血の惨劇》と言われたあの日も例外では無かった・・・・・・




シノンに性別がバレてしまい、酷い扱いを受けたキリトと情けを貰ったテツヤ。

シノンと予選決勝で戦う為に気合を入れるテツヤだったが、そこで遭遇したのはなんとSAOの頃の宿敵ラフィン・コフィンの残存メンバーの一人だった。

怯えるキリト。そして、血の惨劇とは一体なんなのか。

次回もお楽しみに!


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Part113 棺桶の悪夢~深い傷跡~

笑う棺桶 通称ラフィン・コフィン。

 

そいつらはSAO時代の大量殺人者であり、現代のジャック・ザ・リッパーを夢見たクズどもの集まりであった。

 

そんなラフィン・コフィンをいよいよ退治するために、SAO時代に攻略組である俺やユウキ キリトにアスナ ショウにクライン率いる風林火山のメンバーと言った腕に覚えのあるプレイヤーが棺桶退治の選抜メンバーに選ばれていた。

 

この作戦は直接アジトに乗り込み、メンバーを全員とっちめると言う作戦だった。

 

なんの策略もないわけではない この作戦決行日はラフィン・コフィン全員の集会。全員の集会に集まらないメンバーなんていない。だからこの日に作戦を決行したんだ。

 

その時はキリトも二刀流スキルを明かしておらず、俺もまだ卍解を完全に使いこなせていない時だった。

 

~SAO時代~

 

「さぁ。いよいよ棺桶を沈める時間が来たぞ。皆。」

 

その時隊長を務めていたのヒースクリフ団長ではなく、他のギルドの隊長だった。

 

今回の作戦は様々な人達の協力の上に成り立った最終決戦にするべき為に行う作戦だ。

 

「特に死神 絶剣 黒の剣士 閃光の4人には大いに期待してるぞ。」

 

ユウキ「頑張ろうねテツヤ!」

 

テツヤ「あぁ。一般プレイヤーをビクビク過ごさせる日常も終わりだ。」

 

ラフィン・コフィンの存在により下の層にいるプレイヤーは日々血盟騎士団本部にラフィン・コフィンを退治してくれとの連絡が数多く来ていた。今日はそんなプレイヤーに安息をもたらす日でもあったんだ。

 

アスナ「でも・・・アジトで集会の割にはプレイヤーが全然いないのはおかしいよね・・・」

 

キリト「確かに・・・・・・」

 

今日の作戦はアジトでの集会が行われると聞いての行動だ。なのにプレイヤーがいないこの状況はどう考えてもおかしい。まさかとは思うがアジトを変えたのか?それとも集会場は別の場所か?

 

ショウ「っ!?皆!!上だ!!!!」

 

テツヤ「何っ!?」

 

ショウの言う通り上を見ると、数十人のラフィン・コフィンの野郎共が俺達目がけ突撃してきた。

 

テツヤ「クソっ!待ち伏せか!!!!」

 

咄嗟だったが斬月を抜刀し攻撃を防ぎ、そのまま1人のプレイヤーと相手になった。

 

俺以外の奴らもそれぞれ応戦し、その場は瞬く間に戦場となった。

 

どうやら敵は全員俺達を奇襲する為にアジトにある空中浮遊している足場に待機していたらしい。

 

「さ、作戦は筒抜けだったというのか・・・!?」

 

テツヤ「今はんな事で嘆いてる場合か!!!!さっさと応戦しやがれ!!!!」

 

クライン「急におっぱじまりやがったな!?気をつけろよテツヤ!」

 

テツヤ「お前もな!!!!!」

 

俺は敵の腹部を蹴って押し倒し、まず1人のメンバーを縄で縛り拘束した。

 

だが、それと同時に一気に3人のプレイヤーが俺に攻撃を仕掛けてきた。

 

テツヤ「しまっ!?」

 

ユウキ「テツヤは!」

 

アスナ「やらせない!」

 

ユウキとアスナが俺のカバーに入ってくれて、3人の内の2人を相手にしてくれた。

 

テツヤ「サンキュー!」

 

俺は残った1人と交戦し、そいつのことも無事に拘束した。

 

戦いは俺達の有利でことは運んではいたが、しばらく経ってくると幹部クラスの連中が出てきたのか途端に敵の動きが変わり始めた。

 

ショウ「クソ!動きが全然違う!」

 

クライン「こりゃちょっとまずいんじゃねぇのか!?」

 

テツヤ「これじゃあこっちが殺られんのも時間の問題だ!卍解して巻き返す!!!!」

 

俺は現状を打破すべく卍解をし、スピード決着を試みた。

 

だが、俺が動き出す前に俺達の味方が次々と敵に囲まれてしまい、部隊長含む10人以上が殺されてしまった。

 

部隊長が死んでしまったことでこちらの命令系統が失われてしまった。難しい戦いの中でこの状況はかなりまずかった。

 

テツヤ「ちっ!皆!1人で戦おうとするな!2人1組で応戦しろ!」

 

アスナ「テツヤ君の言う通りに動いて!これ以上の被害は抑えて!!!!」

 

キリト「テツヤ!巻き返すどころか押されてるぞ!早く幹部連中を!」

 

テツヤ「んなの分かってる!お前らも探せ!」

 

俺は敵の幹部らしき奴らを探した きっと幹部と言うだけあって武装が他の奴らより違うはず・・・!

 

敵を捌きながら幹部を探すと ユウキがそれらしき奴と交戦していた。

しかし、ユウキは幹部に加え取り巻きの雑魚にも囲まれHPバーがレットゾーンに陥っていた。

 

テツヤ「っ!?ユウキ!!!!」

 

嫌だ。これ以上の被害も ユウキを殺させもしない・・・!!殺られる位なら・・・・・・殺ってやる!!!!

 

俺はすぐ様ユウキの元へ向かい、ユウキにトドメを誘うとしている奴の首を斬り裂いた。

 

ユウキ「て、テツヤ!」

 

テツヤ「ヒール!」

 

俺は回復結晶でユウキを回復させ、ユウキは何とかセーフティーゾーンに入った。

 

ユウキ「あ、ありがとう・・・」

 

テツヤ「てめぇら・・・俺のユウキに手ぇ出して・・・生きて帰れると思うんじゃねぇ!!!!」

 

本来の目標は全員の生け捕り、だが 場合によっては生死を問わないのが今回の作戦。もう俺の頭の中にはユウキを傷つけた奴らを生け捕りするという選択肢は無かった。

 

テツヤ「オラァ!!!!」

 

1人のプレイヤーを斬り裂くと HPバーが尽きてなくなり、死んでいった。

 

敵もやられた間まで終わる訳なく俺に襲いかかるが、それを難なく捌きそのまま2人、3人、4人と次々とこの手で殺めて行き、最後に残ったのは幹部の奴だった。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「黙ってねぇで・・・・・・死んどけこの野郎!!!!」

 

ユウキ「テツヤ!!!!もう止めて!!!!」

 

俺は幹部の奴に振り下ろした天鎖斬月を既のところで止めた。

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・!」

 

ユウキ「もういい!!テツヤがそんなに殺す必要ないよ!それじゃあこいつらとやってる事が一緒になっちゃう!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・確かにな・・・・・・」

 

俺は敵を捉え 縄で腕を縛り拘束した。

 

ショウ「テツヤ。こっちも幹部を捉えたぞ。」

 

クライン「俺も捉えたぜ!」

 

テツヤ「そうか・・・・・・アスナ・・・・・・こいつの連行は頼んだ・・・・・・」

 

アスナ「う、うん!任せて!」

 

テツヤ「・・・・・・遂に俺も殺っちまったか・・・・・・」

 

幹部候補全員を拘束すると、敵の動きは一気に低迷。闘いは俺達の勝利という形で幕を閉じた。

 

しかし、この戦いで俺達の陣営の10人以上は殺されてしまった。だがそれと同時に俺達も多くのラフィン・コフィンのメンバーを殺してしまった。 その内俺は5人のプレイヤーを殺し、キリトも2人のプレイヤーを殺した。

 

この作戦は過去最大級に多くのプレイヤーが死んでしまった闘いとなってしまったことから、《血の惨劇》と呼ばれる闘いになった。

 

それと同時に、この闘いにおいて一番敵を殺めたのが俺であることが何者かにリークされてしまい、 死神の名を更にSAO全土に響き渡らせてしまった。

 

そう、俺はここで5人を殺し その後残党である30人も殺し 合計35人もの人間をこの手で殺した。相手がラフィン・コフィンだろうが関係無い。これは紛れもない事実だ。

 

それから少し時は流れ、それは俺が血盟騎士団に入団した直後 アスナやキリトには内緒でヒースクリフ団長に呼び出されていた。

 

~血盟騎士団本部~

 

テツヤ「あ、あの・・・何の用ですか?アスナに今日は初任務があるから早く来いって言われてるんすけど・・・」

 

ヒースクリフ「テツヤ君。君の血の惨劇における活躍は聞いたよ。良くやってくれた。」

 

テツヤ「っ・・・・・・」

 

ヒースクリフ「それと、ラフィン・コフィン復活を掲げるプレイヤーを全員君の手で殺したそうじゃないか。素晴らしい活躍だよ。テツヤ君。」

 

テツヤ「ふざけんな・・・素晴らしくなんかねぇ!!!!」

 

俺はこの時、団長のデスクを思い切り掌で叩いてしまった。SAO最強ギルドの団長にやる行動じゃないってのは分かってた。それでも俺は団長の発言が気に食わなかった。

 

テツヤ「俺のやった事は殺しだ!!!!要はラフィン・コフィンの野郎共と一緒なんだ!!!!それを何が素晴らしい活躍だ!!!!それに!俺は30人の戦闘で1人のプレイヤーを見殺しも同然に殺させてしまった・・・・・・!!!!もう俺は・・・正義の為に剣を握る資格はねぇ・・・!!!!」

 

ヒースクリフ「・・・・・・確かに君は計35人のプレイヤーを殺めた。しかしだ。私の個人的感想になるが君の殺しは正義の為にある殺しではないか?」

 

テツヤ「ど、どういうことだよ!?」

 

ヒースクリフ「我々が常に追っていたラフィン・コフィンは君の知っての通り、罪のないプレイヤーをありとあらゆる手で殺害してきたレッドギルドだ。君の殺めた35人は全てその罪のないプレイヤーを殺してきたプレイヤーだ。君は自分のやったことを単なる殺しと思うかもしれないが、私は君の殺しはこの世界を平和に導く1つの正義だと思っているよ。」

 

テツヤ「こ、殺しが正義・・・!?」

 

ヒースクリフ「もし君が残存メンバーを殺さずにいたら、今頃もしかしたらまた新たな犠牲者が出ていたのかもしれない。君が見殺しにしてしまったプレイヤーのように。それを君は未然に防いだんだ。新たな犠牲を産むことなく終わらせたんだ。何も自分自身を責める必要はない。寧ろ これからも我々と共に正義の為に その剣を握ってくれ。」

 

そう言って団長は俺の肩を叩き、笑みをみせた。

 

ヒースクリフ「頼んだよ。゛正義の死神゛君。」

 

テツヤ「正義の・・・・・・死神・・・・・・」

 

正義の死神。それは俺が団長に付けられ、定着はしなかった俺の2つ目の異名だった。

 

ヒースクリフ「テツヤ君。ラフィン・コフィンの完全壊滅は君のおかげだ。これからも間違ったプレイヤーを見つけたら君の剣でその間違いを潰してくれ。」

 

テツヤ「団長・・・」

 

ヒースクリフ「それに、君が見殺しにしてしまったプレイヤーも君の活躍を見れば報われるんじゃないかな。」

 

テツヤ「・・・・・・わかりました・・・・・・俺はこれからも戦います!もう二度とあんな奴らをこの世界に生み出さない為に!」

 

ヒースクリフ「その意義だ。よろしく頼んだよテツヤ君。」

 

こうして、多くの殺人を犯し気が滅入っていた俺だったが、団長には正義の為の殺人と言われ、少しは気が楽になった。

 

正義の殺人とは分かってる。だが、それでも殺して行ったプレイヤーの夢を見るのは一体何故なんだ?

 

俺は・・・・・・未だ殺してしまったことを悩んでるのかな・・・・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

そう、俺とキリトは言わば《人殺し》だ。例え団長に言われた正義の為の殺しだろうが人殺しは人殺し。

 

恐らく、キリトも俺と同じような夢を何度か見ているはずだ。殺した相手が出てくる夢を。

 

~GGO・BOB予選会場~

 

キリト「はぁ・・・はぁ・・・!」

 

テツヤ「キリト 落ち着け。怯えたところで何も始まらない。寧ろこれから先に支障をきたすだけだ。」

 

キリト「でも・・・!俺は・・・俺はあの男と恐らく血の惨劇の時に出会ってるんだ・・・!」

 

テツヤ「何?」

 

キリト「そうだ・・・きっとアイツは俺達に復讐を・・・!!!!」

 

テツヤ「キリト!!!!しっかりしろ!!!!良いか!!!!今更あんな野郎どもが1人現れて何が出来る!?集団殺人は出来やしないしここはSAOじゃねぇ!!!!GGOだ!!!!殺されやしない!!!!」

 

キリト「気づいてないのかテツヤ・・・!アイツは・・・俺たちの追ってる"デスガン"と同じ声をしていた・・・!!!!」

 

テツヤ「っ!?んな馬鹿な・・・・・・」

 

俺はログイン前一応家で録音されたデスガンのボイスを聴いていた。確かにあの時は声なんて全然気にしてなかったけども今考えたら声の質は全く同じだ。

 

てなると、あの野郎がデスガンって可能性がかなり高い。そうなると一応接触は出来たわけではあるが・・・こりゃちょっと久しぶりに事をSAO時代並みに死ぬ気でやらなきゃ乗り越えられないっぽいな・・・

 

テツヤ「確かにそうだ・・・・・・てなると復讐も・・・・・・」

 

キリト「出来るってわけだよ・・・!!テツヤ・・・俺達はどうしたら・・・!」

 

テツヤ「ったく。何ビビってやがるんだよキリト俺達はあんな野郎に簡単に殺られるヤワなコンビじゃねぇだろ?今回もあの時も同じように潰すだけだ!」

 

キリト「だけど・・・!」

 

震える身体を抑えながら珍しく弱音を吐くキリト。そこに丁度シノンが現れた。

 

シノン「2人共!ここにいるなら勝ったってことね。それなら良く・・・無さそうね・・・・・・」

 

テツヤ「シノン・・・・・・」

 

キリト「し、シノンか・・・良かった・・・」

 

シノン「い、一体何があったの?キリトの顔色酷いわよ?」

 

テツヤ「・・・・・・ちっとな。」

 

シノン「1回戦そんなに緊張した?それともかなりギリギリの勝利?でもその割には早く戻ってきてるし・・・まぁ何はともあれ、アンタも頑張んなさいよ。」

 

そう言ってシノンはキリトにエールを送るように肩を軽く叩いた。するとキリトはシノンの手を取り、心を落ち着かせるためか目でじっとシノンの手を見つめていた。

 

シノン「・・・・・・どうしたの・・・・・・?」

 

シノンはキリトに心配そうにそう言ったが、キリトは次の試合の為にフィールドに転送されてしまった。

 

シノン「あっ・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・斬月無しでやれるのか・・・・・・アイツ相手に俺は・・・・・・」

 

シノン「ざん・・・げつ?貴方の別のゲームで使ってる武器のこと?」

 

テツヤ「あ、聞こえてたか。悪いな。今のことは忘れて・・・」

 

俺はそう言ってその場から離れようとしたが、シノンが俺の肩を掴み逃さないようにした。

 

シノン「待ちなさい!」

 

テツヤ「し、シノン?」

 

シノン「私に何があったか教えろとは言わない・・・・・・ただ、何かに気を取られて腑抜けた試合したらBOBじゃなくともアンタの額に風穴開けるからね!!!!私との勝負忘れたら許さないからね!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・わぁってるよ。サンキューなシノン。」

 

俺はそう言ってシノンの頭に手を置くと、俺の身体が次の試合の為に転送され始めた。

 

テツヤ「んじゃシノン!次もサクッと勝ってくるな!」

 

俺はそう言い残して、次の試合のフィールドへと向かった。

 

シノン「・・・・・・勝ちなさいよ・・・・・・ホントに・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

俺は何を言ってるんだ・・・!!!!ここはソードアート・オンラインでもなければアルヴヘイム・オンラインでも無い!ガンゲイル・オンラインなんだ!!!!そんな世界で斬月なんかに頼ろうとした時点で俺はまだ甘えてるんだ!過去の栄光に!!!!

 

過去の栄光なんざ捨てろ!!!!今は・・・・・・目の前の敵に全神経を集中させるんだ!!!!

 

過去の栄光には縋らない・・・でも、過去にやってきた戦い方を思い出せばきっと勝てるはずだ!!!!

 

2回戦はもう始まっている。既に俺に数発の弾丸が当たってるが、これも良い教材だと思えば安いもんだ。

 

テツヤ「そうだ・・・・・・俺は・・・・・・負けない!!!!」

 

スラッシュエッジを両手で投げ、それと同時に敵に向かって走る。

 

敵は左右両方から迫るビームブーメランの対処に追われるが、それと同時に目の前に俺が現れると言う三面楚歌の状態。後ろに下がろうとも弾丸の前には無力だ。

 

「んな馬鹿な!?」

 

テツヤ「これで終いだ!!!!」

 

俺は1発の弾丸と2つのスラッシュエッジによる攻撃で敵を一撃で倒した。そして俺に戻ってくるブーメランをしっかりとキャッチして2回戦目も突破だ。

 

テツヤ「負けない・・・・・・どんな相手だろうが俺は戦う!!!!」

 

俺はこの勢いに乗り、3、4回戦目も難なく突破。そして続く5回戦。

 

~5回戦~

 

「これだけ弾幕を張れば近寄れないだろ!」

 

敵は俺の戦法と相性が少し悪い弾が普通より多いマシンガンを使ってる。それにより弾切れと同時に近づくということがなかなか出来ない。

 

テツヤ「・・・でも・・・こっちの武器をお忘れなくってね!!!!」

 

俺と敵の距離はそこまで離れてはいない、俺はスラッシュエッジを投擲し敵ではなく、敵の銃口目がけて投げた。

 

すると、見事にビームブーメランの刃先が銃口に当たり、そのまま銃口を斬り裂いた。

 

「じゅ、銃口が!?」

 

これはSAOやALOでも使われていた武器破壊だ。まだサブアームがあるが見たところハンドガンだし弾道予測が一辺倒になるハンドガンならば突っ込もうが当たりはしない。

 

「ひ、ひぃ!?」

 

テツヤ「本戦出場は貰ったぁ!!!!」

 

そう言いながら敵の後ろに回り込み、左腕で首を締めながらコルトパイソンの銃口を頭に押し付けた。

 

「ま、まて!?」

 

テツヤ「待たねぇよ。」

 

俺はそのまま有無を言わさずに撃ち抜き、見事に5回戦も勝利。これで無事にBOB本戦出場決定だな。

 

それに、この予選で大分戻ってきた・・・・・・相手を殺す気で戦うってスタイルが。

 

この戦い方はユウキを守るために常に相手を殺す気で行けって言うもう1人の俺の教えてくれた戦闘スタイルだが、流石にアップデート後のALOでそこまでする必要も無いと思い、その戦い方は封印してきた。

 

だけど、相手がSAOサバイバーでありしかも、ラフィン・コフィンって言うなら容赦はしない・・・!!!!

 

テツヤ「俺がこの手で叩き潰す!!!!」

 

俺はそう言って5回戦の勝利ファンファーレと共に、拳を握った。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

場所は変わり、シノンの5回戦会場に。

 

シノン「車で移動してるのね・・・・・・確かにそれなら上手く狙いは定まら無いかもしれない。でも・・・・・・相手が悪かったわね。」

 

そう言ってシノンは、敵の乗る車の前方数メートルに1発の弾丸を放つ、するとその弾丸は見事に車を運転する敵のプレイヤーの頭を撃ち抜き、シノンが5回戦目を突破。

 

シノン「車から降りてればまだ勝機はあったのに・・・でも、これで私も本戦出場決定ね。」

 

こうして、Fブロックからはテツヤとシノンが本戦出場することに決まったのだった。

 

シノンはバトルフィールドから戻り、テツヤとキリトの戦闘結果をみた。

 

シノン「よし。無事に勝ったわね。テツヤ。キリト。」

 

テツヤも本戦出場を決めたが。キリトも無事にGブロックからの本戦出場を決めた。これで3人は本戦で戦えるというわけだ。

 

シノン「でも、テツヤの戦い方は一体どうだったのかな・・・」

 

シュピーゲル「その辺はじっくり見てたよ。彼女の戦いっぷり。」

 

シノン「シュピーゲル。それで?どうだった?」

 

シュピーゲル「彼女は凄いよ。アジリティの特性を最大限に活かして殆ど一撃決殺。方法はまずブーメランを2つ敵に目がけて投げて、敵がそれに目を取られてるうちに高速で接近して 相手が慌てふためいてる時に自身の攻撃と投げてたブーメランが当たりゲームセット。華麗に決める姿を見て既にメロメロになってるプレイヤーもいるみたいだね。」

 

シノン「そ、そうなのね・・・キリトは?」

 

シュピーゲル「彼は剣で相手の弾丸を切りながら突き進んで、銃で牽制しながら接近して最後には剣でトドメ!数発の弾丸は気にしないタイプだね。強引だけど勝ててるのが凄いよ。」

 

シノン「なるほどね・・・・・・」

 

シュピーゲル「シノン。気をつけて 彼女は強い。きっと自分なんかより遥かに。でも信じてるよ。君の勝利を。」

 

シノン「うん。ありがとう。やるからには勝つわよ。貴方の今までの戦法がスナイパーに通用するかしらね テツヤ。」

 

シノン(強いなら・・・・・・余計に勝たせてもらうわよ・・・・・・テツヤに勝って・・・・・・自分に自信を持たせることで私はトラウマを克服してみせる!!!!)

 

シノン「・・・・・・次に会えた時に・・・・・・変われた私を貴方に見せたいから・・・・・・」

 

シュピーゲル「?シノン?どうしたんだ?」

 

シノン「ううん。なんでもない。さて、そろそろ決勝ね!本気で来なさいよテツヤ!!!!」

 

『 Fブロック決勝戦がまもなく始まります。モニターにご注目ください。』




血の惨劇による悲劇でテツヤとキリトは互いに深い傷跡が残り、両者共にその傷跡は癒えていない。

そんな中で2人はデスガンを追い詰めることは出来るのか?

次回はいよいよテツヤとシノン 死神と女神の直接対決!お楽しみに!


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Part114 死神VS女神~夕闇の決闘~

今回はテツヤとシノンのBOB予選決勝戦!そして死神対女神の対決となります!

神の名を冠する2人ですが一体どちらが勝つのか!

それでは本編をどうぞ!




遂にデスガンと遭遇したテツヤとキリト。

 

だが、デスガンの正体に関してはSAOサバイバーであり、元ラフィン・コフィンのメンバーである可能性が非常に高い。言わば危険な人物。

 

2人は本戦出場の条件を満たし、テツヤはいよいよシノンとの直接対決。

 

テツヤは無事にシノンに勝つことは出来るのか?

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「キリトもシノンも無事に勝ったんだな。これで3人それぞれ本戦出場か。」

 

キリト「テツヤ。本戦出場おめでとう。」

 

テツヤ「おぉ、キリト。そっちこそおめでとう!」

 

俺とキリトは腕を合わせ、互いの勝利を祝った。

 

テツヤ「その様子だと吹っ切れたようだな。」

 

キリト「いつまでもビクビクはしてられないさ・・・テツヤこそ 決勝戦はシノンとだ。頑張れよ!」

 

テツヤ「おう!」

 

そのまま数分会話を交わしていると、Fブロックの決勝戦のアナウンスが流れた。

 

テツヤ「よぉし。見てろよ!!絶対勝ってやる!」

 

俺はキリトの目の前で決勝のフィールドへと転送された。

 

キリト「俺も勝つからお前も勝てよ!テツヤ!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~BOB予選・決勝フィールド~

 

今までのフィールドは荒野の中にあるフィールドが多かったが、今回は崩れた高速道路の上が舞台のようだ。頭上にも崩壊した高速道路があり上から道路が落ちてこないか心配だな。

 

予選の第1試合から大分時間も経ち、辺りは夕闇に包まれていた。

 

そして、俺は同じく転送されたシノンがどこにいるかを探していたら 向こうからスナイパーライフルを持って歩いてきたシノンが目の前に現れた。

 

一定の距離近づくと、そこで互いに止まり、顔を見合わせた。

 

テツヤ「よっ シノン。無事に決勝まで上り詰めたぜ。」

 

シノン「結果は見てたんだから知ってるわよ。テツヤ 貴方の戦法は確かに凄いと思う。でも、私は戦い方も貴方の武装も良く知ってる。今までのようにはいかないわ。」

 

テツヤ「俺はシノンの戦闘は運悪く全然見れなかったけども、その最高の腕を誇るスナイパーでも俺を撃ち抜けるかな?」

 

シノン「舐めてかかったら痛い目みるわよテツヤ。このへカートで貴方に教えてあげるわ。敗北を告げる弾丸の味をね。」

 

テツヤ「へカートか。それがお前の相棒なんだな。女神って言われてる所以はその武器の愛称が理由ってとこかな?それともシノンが女神みたいに可愛いとか?」

 

シノン「この武器は女神ヘカテーから名前を取ってるの。だから、そのへカートを使う私が女神って呼ばれてるの。私の柄じゃないけどもね。だから2つ目の理由ではないわ。」

 

テツヤ「なるほどね んじゃシノン。俺も1つ言っておくよ 俺も元のゲームでは異名持ちでな 神の名を貰ってんだ。 俺の付けられた異名は死神だ。」

 

シノン「へぇ。貴方も異名付きのプレイヤーなのね。しかも死神なんて女神とは正反対の神の名ね。」

 

テツヤ「この戦いは死神対女神って訳さ。勝たせてもらうぜシノン。」

 

シノン「こっちも負けないわよ。さて、おしゃべりは終わりにしましょう。」

 

そう言ってシノンはポケットからコインを取り出した。

 

シノン「コインが落ちたらバトルスタート。そこからは何が起きても恨みっこなしよ。無論 私がいきなり狙撃してもね。」

 

テツヤ「へー。流石の自信だな。なら 撃ってみる?俺も味わいたいしな、GGOナンバーワン狙撃手の腕ってやつ。」

 

シノン「う、撃ってみる!?何言ってるの!?幾ら貴方でもこの距離で狙撃されたら避けるなんて不可能よ!?」

 

テツヤ「んじゃあこうしよう。俺が避けれたら無事に無罪放免。撃たれて死んだら俺はドスケベって烙印を押されても構わない。これでどうだ?」

 

シノン「あ、アンタねぇ・・・じゃあいいわ。その賭け乗ったわ。結果は貴方のドスケベ認定で終わるでしょうね。」

 

テツヤ「まぁそこはやってみなきゃってことで。」

 

俺はそう言いながらシノンと距離を取り、シノンが狙撃しやすい位置で止まった。

 

テツヤ「コイントスは俺がする。落ちた瞬間に狙撃してくれ。狙撃後試合開始だ、避けたら俺も遠慮なく攻撃する。避けれなけゃお終い 簡単だろ?」

 

シノン「いいわよ。じゃあいつでもどうぞ!」

 

いよいよ決勝戦が始まる・・・敵はGGOイチのスナイパー 確かに強敵ではあるが・・・・・・負けはしない!!!!

 

テツヤ「んじゃ行くぞ!」

 

そう言いながら俺はコイントスした。コインは空中で何度か回転すると、高い音を響かせながら地面に落ちた。

 

コインが落ちた瞬間に俺達は互いの武器を構えた。シノンはへカートを、俺はスラッシュエッジを。

 

シノンが引き金を引くのと同時に、俺もスラッシュエッジをシノンに向け投擲した。

 

大体は敵の遠くから近づく軌道でブーメランを投擲するが、今回はその逆で真っ直ぐ的に向かうようにブーメランを投擲した。

 

シノンの弾丸と俺のブーメランはぶつかり合うとシノンの弾丸は軌道が逸れ、俺のスラッシュエッジは耐久値が無くなりこわれてしまった。

 

シノン「なっ!?ブーメランで弾丸を!?」

 

テツヤ「よぉし!これで俺は無罪放免だなシノン!」

 

シノン「ちょ、ちょっと待ちなさい!!!!避けたらの約束でしょ!!!!避けたんじゃなくて軌道を逸らしたんじゃない!!!!」

 

テツヤ「悔しいんだったら俺に一撃食らわせてみな!!!!」

 

俺はそう言ってシノンに近づいた。スナイパー相手に遠距離で距離を取るのは愚策だと言うのはさすがに分かる。

 

シノン「私がスナイパーだけの女だと思ったら大間違いよ!!」

 

そう言ってシノンはへカートを背負い、サブアームのハンドガンを取り出した。

 

テツヤ「ならこっちだって!!!!」

 

俺は接近しながらブーメランを投げ、直ぐにコルトパイソンを持った。

 

これはいつもの戦法。シノン相手に通じるとは思えないが・・・!

 

シノン「読み通り!!」

 

シノンは落ち着いて俺の投げたブーメランを撃ち落とすと、今度は目の前に迫った俺に狙いを定めた。

 

テツヤ「流石だな!やっぱこの作戦じゃ倒せないようだな!!!!」

 

シノン「壊されたブーメランが別のブーメランに再度リロードされるまでにかかるのは1分!!さっき壊したのもまだ30秒しか経ってないしこれで終わりよ!」

 

テツヤ「確かにそうだけど詰めが甘いぞシノン!!」

 

俺はそう言って腕にあるポケットを開いた。そこにはスラッシュエッジが入っていた。両腕にポケットがあるから合計4つのブーメランを使えるという訳だ。

 

シノン「なっ!?そんなとこにまで!?」

 

テツヤ「これでどうだ!」

 

俺はブーメランを構えながらシノンに向けコルトパイソンの引き金を引いた。

 

シノン「これくらい!」

 

シノンは身体を反らして弾丸を避けたが、それが俺の狙いだった。

 

俺は引き金を引いたのとほぼ同時にブーメランをシノンの首元に向け投げていた。シノンは弾道予測線から逃れるように避けたがそれはあくまで弾丸の話。ブーメランには弾道予測線は無い!!!!

 

シノン「しまっ!?」

 

テツヤ「勝ちは貰った!!」

 

シノン「この位で!!!!」

 

シノンは反らした身体に捻りを加え、当たるはずだったブーメランは寸前で避けられてしまい、ブーメランは俺の手元に戻ってきた。

 

テツヤ「す、すげぇ身のこなしだな・・・」

 

シノン「こう見えて避ける技術もトップレベルって言われてるのよ!そう簡単に討ち取れる相手だと思わない事ね!!!!」

 

テツヤ「シノン!!!!お前との勝負めちゃくちゃ面白い!!上手くいかないのがこうまで楽しいとはな!!俄然倒したくなってきた!!!!」

 

シノン「私も同感よ!!貴方との勝負簡単には終わらせたくない!!!!」

 

テツヤ「そう簡単にやられないでくれよ!!」

 

シノン「そっちもね!!」

 

そう言ってシノンは再度へカートを構えた。だが、構えるにしては至近距離過ぎるような・・・

 

テツヤ「そんな至近距離でスコープ覗いてたらやられちまうぞ!!」

 

シノン「甘いわねテツヤ!!狙いは別よ!!」

 

そう言ってシノンは俺とは別の方向に弾丸に放った。それと同時に急いで後方に退いて行った。シノンが狙撃のミスをするとは思えないし一体何が・・・

 

シノンの策は何だと考えていると、足元がグラグラと揺れ動き始めた。

 

テツヤ「ぬおっ!?」

 

シノン「今の私達の足元は崩れてるなかでもダメージが酷い部類なのよ!だから耐久値が一気に減る箇所を狙って撃ったって訳!」

 

テツヤ「んな馬鹿な!?そんなあんありかよ!!!!」

 

シノン「どうするの?移動しなきゃこのまま落下して場外でゲームセット。目の前に移動したら私のへカートの餌食。私としてはへカートの餌食になることをオススメするわよ?」

 

テツヤ「ち、ちくしょう・・・!地形を使われるとは・・・!」

 

ど、どうするんだ・・・!?確かにこのままだと俺は落下して場外で負け。この場から離れようと安全な場所に移動すればそこにはシノンがいてシノンに撃たれて・・・・・・

 

テツヤ「こうなったらやけくそだぁ!!!!」

 

俺はその場から走って移動し、安全圏かつシノンの射撃圏内に入った。

 

シノン「貰った!」

 

シノンは走る俺に向けて狙いを定める。俺は俺で逃げることに精一杯でシノンの目なんて全然見れてない。弾道予測線も出てない絶体絶命の状況だった。

 

テツヤ「ど、どうすれば・・・!?」

 

現状打破するには辺りにあるものを使うしかない!何か無いのか!?

 

辺りを見回すと、俺の右斜め上に倒壊しそうなビルが。こうなったら一かバチかだ!!!!!

 

俺は倒壊しそうなビルに向け3発弾丸を放った。するとビルは大きな音を立てて崩れ落ち始めた。

 

シノン「っ!?」

 

テツヤ「上手く出来てくれよ!!!!」

 

俺はその場から飛び、崩壊したビルの破片を足場にして次々と前へと進み、シノンの目の前まで移動した。

 

シノン「う、嘘!?そんな動きそう簡単に!?」

 

テツヤ「窮地脱却!!!!」

 

俺は三度シノンの目の前に立った。シノンは俺の姿を見て唖然としていた。

 

シノン「あ、貴方何者・・・!?崩れたビルの破片を足場にするって手は確かに熟練のプレイヤーはよくやるけど・・・!」

 

テツヤ「言ったろ?死神だって。」

 

俺とシノンは顔を見合わせると、互いにその場で笑みを浮かべた。

 

シノン「確かに貴方は強い。でもこっちにはGGOプレイヤーの矜持があるの。だから負ける訳にはいかない!」

 

テツヤ「俺もここまで強いプレイヤーとやりあえて誇りに思うよ。でもこっちもGGOに来たのには理由があるんだ!そう簡単に負けてたまるか!それに、どっちが教えられるのかな?」

 

シノン「私の敗北を告げる弾丸の味か・・・」

 

テツヤ「俺の死線を越えた先の強さか・・・」

 

俺とシノンは互いに距離を取り、自身のメインアームを手に取った。

 

シノン「いい加減決めさせてもらうわよ!!」

 

テツヤ「俺もさ!この戦い終わらせるのは名残惜しいけど俺の勝ちで決着をつけさせてもらう!」

 

シノン「そうそう上手くいくかしら!何が起こるのか分からないのが戦いよ!」

 

テツヤ「それもそうだ・・・・・・なら・・・・・・こっからは本気で行くぜ・・・!」

 

俺はそう言ってシノンを睨んだ。

 

シノン「っ!?」

 

シノン(な・・・なんなの・・・!?この怖さ・・・・・・殺気・・・・・・!?)

 

テツヤ「行くぞシノン!!!!」

 

俺は小細工無しにシノンに突撃した。狙いを定められないようにジグザグ走ったり時には緩急をつけてシノンへと近づいた。

 

シノン「っ!?気を取られて・・・!この距離でスナイパーじゃ!!」

 

シノンはへカートを背負い、ハンドガンに持ち替えた。

 

テツヤ「これで最後!!!!」

 

シノン「それはこっちのセリフよ!!!!」

 

俺が一定距離近づくと 互いに弾丸を放った。お互いに近くでの銃撃だったがどちらの弾丸も当たらず、俺とシノンは無傷だった。

 

テツヤ「ぐっ!?」

 

シノン「いい加減リロードしなきゃまずいんじゃない!こっちは弾も残ってるしセミオートだけど、そっちはリボルバー方式でしょ!!」

 

テツヤ「言われなくても!!!!」

 

俺は近場にある横たわる壊れた自動車に隠れ、スピードローダーでリロードした。

 

でもこのままじゃ埒が開かないしな・・・ここはいっちょ真正面からぶつかりますか!

 

テツヤ「なぁシノン!いい加減決着つけようぜ!こういうのはどうだ!!互いに10歩の距離を取って一緒のタイミングで撃つ!シノンはへカートを使ってくれて構わない!」

 

シノン「良いのかしら?私の狙撃の腕と貴方の狙撃の腕じゃ天と地ほど差があると思うけど。」

 

テツヤ「何事もやって見なきゃわかんねぇものだよ!」

 

俺はそう言って自動車から離れ、シノンと10歩離れた距離に向かいそこで止まった。

 

テツヤ「合図は俺が3つ数える!0のカウントになったら互いに狙い撃つ!それで決着を付けよう!」

 

シノン「分かったわ!カウント終わる前に撃ったら許さないからね!!」

 

テツヤ「んな事するかよ!んじゃ行くぞ!3!2!1・・・・・・」

 

1のカウントで俺はコルトパイソンを、シノンはへカートを構えた。これで撃たれて倒されようが後悔はない!

 

テツヤ「0!!!!!!」

 

0のカウントでほぼ同時に俺とシノンは引き金を引いた。

 

そして、俺はシノンの放った弾丸が左足に命中してしまった。

 

テツヤ「っ!?」

 

俺の放った弾丸はシノンの左肩を貫いた。

 

シノン「っ!」

 

俺とシノンは撃たれた箇所を抑えた。だが撃たれたのが肩と足じゃ俺の方が不利か・・・

 

シノン「なかなかやるじゃない!でも、足を撃たれちゃ自慢の速さももうお終いね!」

 

テツヤ「くそぉ~!足撃たれたんじゃシノンに対抗する自信も無いし悔しいけど一思いにやってくれ~!!!!」

 

シノン「なら遠慮無く!」

 

俺はその場で座り込み、シノンの弾丸の味を食らう覚悟を持った。

 

なのだが、急にフィールド全体を地震が襲い始めた。しかも結構強めの。

 

シノン「な、なにっ!?」

 

テツヤ「な、なんで地震が!?」

 

地震はそのまま20秒近く続き、ようやく収まった。

 

テツヤ「お、収まったのか・・・」

 

シノン「どうやらフィールドのエフェクトのようね!でももう邪魔は・・・」

 

テツヤ「っ!?シノン!危ねぇ!!!!」

 

俺はシノンの頭上を見ると、頭上は道路の切れ目になっていて 先程の地震の影響か巨大なトラックが今にもシノンに真っ逆さまに落下しそうになっていた。

 

シノン「っ!?」

 

テツヤ「くそっ!間に合えよ!!!!」

 

俺はその場から立ち上がり、シノンの救出に向かった。案の定トラックはその場から落下し、シノン目掛けて真っ逆さま。撃たれた左足のせいでスピードは遅いけど何もしないよりかはマシだ!!!!

 

シノン「しまっ!?」

 

テツヤ「殺らせるか!!!!」

 

俺はシノンを抱き抱えながら目前目掛けて飛び込んだ。無事にシノンは助けられたが、トラックが落下した衝撃で俺とシノンは吹き飛ばされてしまった。

 

テツヤ「のわぁ!?」

 

シノン「きゃぁ!?」

 

俺はそのまま衝撃に身を任せた。するとすぐ様かなりの衝撃が身体全体を襲った。

 

テツヤ「ぐはっ!?」

 

横たわったまま手で地面を触ると触った感じはコンクリート。だから場外には吹き飛ばされてはいないようだけど・・・

 

衝撃のせいで身体が若干麻痺して動かないけど、無理して身体を起こしてシノンを探すと、俺の真上に吹き飛ばされたシノンが。

 

シノン「いやぁぁぁぁ!?」

 

テツヤ「うそぉ!?」

 

シノンはそのまま俺の身体に落下。俺の身体はさっきよりも強い衝撃が襲い、俺のHPがレッドゾーンに入ってしまった。

 

テツヤ「うぅ・・・な、何でこんなことに・・・・・・」

 

現状俺とシノンは重なりあった状態で横たわっていた。落下の衝撃で自分がどんな体勢なのか、シノンがどんな体勢なのかも掴めない状況だった。

 

とりあえず右手を動かすと、今度はコンクリートとは違う凄く柔らかいものを掴み取っていた。いや、掴み取ってしまっていた。と言うか揉んでしまった。

 

シノン「ひゃぁ!?」

 

テツヤ「・・・・・・・・・・・・」

 

さて、俺は今までに何度こういうった経験をした?まずユウキから始まり、アスカやフィリアに姉ちゃん。そしてレイ・・・・・・

 

うん・・・この手の感触・・・絶対胸だ。

 

テツヤ「あ、あのぉ・・・シノンさん・・・?」

 

シノン「こ・・・殺す!!!!!!!!」

 

そう言ってシノンはへカートの銃口を俺の額に押し付けた。

 

テツヤ「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

シノン「ア、アンタもやっぱしドスケベじゃない!!!!どさくさに紛れて胸揉んでくるなんて信じられない!!!!」

 

テツヤ「だ、だってシノンが俺に向かって落ちたからこの惨状になったんじゃんか!!!!いや揉んだ俺も悪いけども!!!!」

 

シノン「遺言はそれだけ!?」

 

テツヤ「待って!!!!胸揉んだせいで死ぬなんていやです!!!!な、何か弁解のチャンスを!」

 

シノン「じゃあせめて聞いてあげるわ。あの時なんで私を助けたの?助けなかったら貴方の勝ちだったのに。」

 

テツヤ「んなの決まってんだろ。俺は目の前で女の子が・・・・・・いや、仲間が傷つくとこを見るのが嫌いなんだよ。決闘や試合として互いに傷つけるのが分かってるなら話は別だが意図しないところで傷つくのを見ると心が痛む。」

 

シノン「そ、それで助けて貴方の不利になろうとも?」

 

テツヤ「もちろん。手の届く範囲の人はこの手で助けたい。それが俺のポリシーさ。」

 

シノン「っ!?そ、その言葉・・・まさか貴方・・・・・・!?」

 

テツヤ「へ?なんか変な事言った?」

 

シノン「・・・・・・・・・考えすぎか・・・・・・同じポリシーを持つ人なんて幾らでもいるしね・・・・・・」

 

シノンはそう言うとへカートを俺から離してくれた。

 

テツヤ「し、シノン?」

 

シノン「・・・・・・今回は私の負けにしといてあげるわ。あの時助けられなかったらどっちにしろ貴方の勝ちだったんだし 拾われた命ならもう負けたも同然よ。」

 

テツヤ「えっ!?いや、だからってシノンが負ける必要は・・・だってその前に俺の足撃たれてるんだし・・・」

 

シノン「じゃあ今回の貴方の勝ちは助けてもらった私からのお礼ってことで。ただし・・・・・・!」

 

そう言ってシノンは再度銃口を額に押し付けてきた。

 

シノン「胸揉んできたことはこれとは別件で片付けるからね!!!!!!!!許されたと思わないこと!!!!!!」

 

テツヤ「は、はい!!!!!!!!」

 

シノンは落ち着くと完全に降伏体勢に入り、へカートもハンドガンも身から離した。

 

シノン「・・・・・・助けてくれてありがとね・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「へ?なんて?」

 

シノン「聞こえなくて結構よこのスケベ!!!!」

 

テツヤ「スケベ・・・・・・」

 

そう言うとシノンはメニュー画面を開き、この勝負を降参という形で降りた。

 

すると、この勝負の決着のファンファーレが流れ Fブロックは俺の優勝という形で幕を閉じた。

 

シノン「本戦は私と戦うまでに死ぬんじゃないわよテツヤ!約束よ!」

 

テツヤ「分かってるよシノン。もう一度戦おう。」

 

シノン「それと、この後選手控え室に来なさい!そこでさっきの件の自己弁護をたっぷり聞かせてもらうからね!」

 

テツヤ「は、はい・・・・・・」

 

こうして、予選Fブロックは俺の優勝 シノンの準優勝という形で幕を閉じた。

 

最も この後のシノンとの裁判は勝てる気がしないが・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

俺達の試合と同時並行に行われてたGブロックの決勝も無事にキリトが勝ち、俺とキリトのダブル優勝を遂げた。

 

優勝の後はMMOストリームの取材やらなんやらで時間を食われたが、そういった事も終わりいよいよ俺の痴漢裁判が開廷されようとしていた。

 

~選手控え室~

 

選手控え室に入った俺達はシノンの前で2人して正座させられていた。

 

シノン「さて・・・まずはキリトの変態の扱いは取りやめるわ。優勝おめでとう。悪かったわね今まで。」

 

キリト「あ、ありがとう・・・」

 

シノン「ただしテツヤ!貴方はそう簡単に話を終わらせないからね!」

 

テツヤ「はい・・・」

 

キリト「お前何やったんだよ!?」

 

テツヤ「シノンの胸揉みました・・・」

 

キリト「はぁ!?お前のラッキースケベ体質のせいで俺まで正座させられてるのか!?」

 

テツヤ「すみません・・・」

 

シノン「まぁ確かにキリトがここにいる必要も無いか・・・・・・悪いのはテツヤなんだし・・・・・・そうね。キリト 貴方はログアウトして構わないわ。本戦は明後日よ!くれぐれも忘れないこと!」

 

テツヤ「んなぁ!?」

 

キリト「良かった・・・じゃあお言葉に甘えて・・・」

 

テツヤ「て、てめぇ!苦楽を共にするのが仲間だろ!?」

 

キリト「それじゃあ本戦で~♪」

 

キリトはそう言って選手控え室から出ていった。

 

テツヤ「あんにゃろぉ・・・!!!!」

 

シノン「さてと・・・・・・それじゃあテツヤ。1つだけ聞かせて。」

 

テツヤ「は、はい!なんでも言わせていただきます!」

 

シノン「貴方・・・・・・彼女いたりする?」

 

テツヤ「へ?」

 

シノン「さっさと答える!」

 

テツヤ「は、はい!います!」

 

シノン「じゃあその彼女の髪色は!?」

 

テツヤ「え!?そ、それは流石に・・・」

 

シノン「じゃあ別のことを聞く。貴方の女の子の振りをしてる時の喋り方 彼女を基にしてる?」

 

テツヤ「そうです!はい!」

 

シノン「・・・・・・そっか・・・・・・」

 

テツヤ「し、シノン?」

 

シノン「・・・・・・やっぱり考えすぎかな・・・・・・そんな偶然起こるわけ・・・・・・」

 

テツヤ「ええっと・・・シノンさん?」

 

シノン「はぁ。なんか馬鹿らしくなっちゃった。良いわテツヤ。もう許す。あれは私を助けた事故ってことで私も理解しといてあげる。」

 

テツヤ「ま、マジっすか!?」

 

シノン「助けてくれたくせに難癖付けるのも変だし 恩人に牙をむいてる私自身が癪に触るわ。」

 

テツヤ「シノンが話が分かる人で良かった~ 今までこう言ったことで何度恐ろしい目にあってきたか・・・」

 

シノン「貴方も苦労人ね・・・」

 

テツヤ「・・・・・・そうさ・・・・・・苦労人と言うか・・・必然的に俺のやることが決まってて・・・でも未だにその過去に引きづられ続ける弱い男さ・・・・・・俺は・・・・・・」

 

シノン「過去?一体何が?」

 

テツヤ「・・・・・・悪いな・・・・・・これだけは言えない・・・・・・」

 

シノン「そ、そうなのね・・・ごめんなさい・・・私も余り他人には言えない過去があるから・・・・・・貴方の気持ち良くわかる・・・・・・」

 

テツヤ「そっか・・・・・・お前もそうなのか・・・・・・辛いよな・・・・・・誰にも相談できなくて・・・・・・仲間にも何も言えず・・・・・・1人でこの苦しみと戦い続けなくちゃいけない・・・・・・」

 

シノン「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「なぁシノン・・・・・・人間ってのは何で同じ人間を殺すことが出来るのかな・・・・・・」

 

シノン「へ・・・?」

 

テツヤ「同じ空の下で生きてるのに・・・なんで簡単に殺せるんだ・・・何で・・・何で・・・!!!!」

 

俺はその怒りをラフコフの野郎にぶつけるつもりで言ったが、同じことをやった俺に対する怒りも湧いてきて 思わず拳を強く握っていた。

 

テツヤ「・・・・・・悪いなシノン・・・・・・こんなことお前に言ってもなんの意味も無いよな・・・・・・」

 

シノン「い、良いの。さっきも言ったけどテツヤの気持ちはよく分かるから。」

 

テツヤ「・・・・・・辛気臭いのもなんか嫌だしな!シノン!予選突破おめでとう!!!!」

 

俺はそう言ってシノンと肩を組んだ。この重苦しくなっちまった雰囲気をどうにかしたかったからだ。

 

シノン「ひゃぁ!?い、いきなりなんなのよ!?」

 

テツヤ「重苦しいのは止めようぜ!せっかく互いに予選突破したんだし!」

 

シノン「・・・・・・それもそうね・・・・・・おめでとう テツヤ。」

 

シノンはそう言って微笑みを見せた。そうそう。人間笑顔でいなきゃね。

 

テツヤ「よしシノン!折角だし簡単な飯でも行くか!」

 

シノン「ご飯って、貴方お金は?」

 

テツヤ「あっ・・・忘れてた・・・」

 

シノン「はぁ。分かったわ。負けた私が奢ってあげる。」

 

テツヤ「えっ!?いや、勝ち譲ってもらって飯まで奢られるのは・・・」

 

シノン「じゃあ奢らせてください テツヤちゃん?」

 

テツヤ「・・・・・・んじゃあお言葉に甘えようかな・・・てかちゃんはやめい!」

 

シノン「ふふふ♪それじゃあ行くわよテツヤ!」

 

テツヤ「うん!行こうシノン!ボクお腹すいたな~♪」

 

シノン「器用ね貴方は・・・・・・」

 

シノンと食事に行った俺は予定していたログアウト時間を完全に逃してしまった。だけどあのまま重苦しい雰囲気で解散するよかよっぽどマシだ。

 

こうして、俺の激動の一日は終わった。

 

だが、これはほんの予選。明後日に待っている本戦で遭遇するであろうデスガンの野郎がやってることを暴いてみせる!!




BOB予選Fブロックは見事テツヤの優勝で幕を閉じた。

キリトも無事に本戦出場を決め3人とも無事に本戦へとコマを進める。

これはあくまで予選。本戦には一体何が待ち受けているのか。

次回はオリジナルの展開をお送りします!哲也の心情が明かされる!

次回もお楽しみに!


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Part115 英雄とは~孤高の存在の弱さ~

今回は前回の後書き通り哲也の心情が明かされます!一体哲也は今回の騒動で何を思うのか!

それでは本編をどうぞ!


あの後、ログアウトした俺は終電が無くなってしまった為にそのまま病院に泊まらせてもらった。木綿季に帰れると言ったのにこれだからきっと寂しがってるだろうなぁ・・・

 

俺は俺でしっかりと起床。今日も暑そうな夏日だなぁ。

 

哲也「ん~!いい朝だな~!」

 

詩織「やっと起きたのか。いいご身分だな哲也。」

 

哲也「っ!?詩織さん!?なんでここに!?」

 

泊まらせてもらったのは俺がGGOにログインした際に使った病室。詩織さんはログアウト後に病室から出て別の場所で寝てた為目の前にいることに俺は驚いてしまった。

 

詩織「仮眠室使わせてもらったんだよ。んな驚くことか。」

 

哲也「だ、だっててっきり家に帰ったのかと・・・」

 

詩織「御生憎様 私も終電逃しだよ。どっかの誰かのせいでな。」

 

哲也「うっ・・・すんません・・・」

 

詩織「まぁんなことはいいんだ。とにかくお前が無事に帰ってきて何よりだよ。ほれ。」

 

そう言って詩織さんはおにぎり2つとお茶を俺に差し出してくれた。

 

哲也「あ、あざっす!」

 

詩織「まぁそれ食いながらで良いから聞け。まずログイン中にお前の携帯に着信がかなり来てたこと。」

 

哲也「着信?誰からだ?」

 

おにぎりを食べながら携帯を見ると、GGO非公式サポートからの連絡だった。なんなんだろう?

 

詩織「後はだ、何か悩み事あるか?」

 

哲也「へ?」

 

詩織「昨日のお前の心拍数の上がりようが妙に引っかかってな。何か悩み事とかあるんじゃないか?私でよかったら聞くぞ?リハビリ受け持った好だ。なんでも言っていいぞ。」

 

哲也「・・・・・・・・・・・・」

 

確かに今悩み事はある。それはデスガンのこと、それと俺の解消しない正義の殺しだと知っていても未だに襲われる悪夢について。こんなこと詩織さんに話したところで・・・

 

哲也「いや。大丈夫っす。悩み事は何一つありません!」

 

詩織「そうか?なら良いけど・・・」

 

哲也「あ、強いて言うなら詩織さんが怖いとか・・・」

 

詩織「アァん!?」

 

哲也「嘘です最高です詩織さん!!!!」

 

詩織「ったく、まだまだガキだな哲也も。」

 

詩織さんはそう言って俺の頭を鷲掴みにしてくしゃくしゃと弄ってきた。

 

哲也「し、詩織さん?」

 

詩織「まぁ、私からしてみればお前はまだまだ可愛いガキンチョってことだよ。」

 

哲也「だからってこんなこと・・・」

 

詩織「ガキは大人しくお姉さんにこうされてろってことだ♪」

 

詩織さんはこういったことを良くしてくる。なんでも気に入った奴にしかやらないらしいが俺は詩織さんにとって絶好のイジリの対象なのだろうか?

 

詩織さんは俺を弄るのをやめると、帰り支度の準備を始めた。

 

詩織「今日は何も無いんだろ?私も非番だし今日はもう帰る。お前も疲れ残すんじゃないぞ?」

 

哲也「はい!明日もよろしく!」

 

詩織「はいはい。」

 

そう言って詩織さんは病室から出ていった。去り際に手を振ってくれる所は詩織さんなりの優しいところだ。

 

でも・・・・・・悩み事か・・・・・・・・・

 

・・・・・・こんな悩み言ったところで解決策は見つかりはしない・・・・・・もういっそ一生この悩みと暮らすってのも・・・・・・・・・

 

哲也「・・・・・・正義の死神って・・・・・・ほんとにいるんすかね・・・・・・ヒースクリフ団長・・・・・・」

 

俺はそう呟きながらお茶を含み、喉元につっかえてる何かと一緒に飲み込んだ。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

詩織さんと別れ、病室から出た俺は病院の施設内にある小さな外庭でGGOサポートの人達に折り返しの電話を入れていた。

 

今度の電話もツーコールで出てくれた。

 

『はいはいこちらGGOサポートの者っす。知っての通り非公式っす。』

 

電話に出てくれたのは昨日と同じ人のようだ。

 

哲也「あ、すいません。先日電話入れた者なんですが・・・」

 

『あぁ、テツヤさんっすね。折り返しありがとうございます。』

 

哲也「ええっと、何か俺に要件があったりします?」

 

『大アリっす。寧ろこれ聞くの忘れてたのはこちらの不覚っす!』

 

哲也「な、なんでしょうか。」

 

『実は私達バグの保証対象として何かしらのプレゼントをしてるんすよ。』

 

哲也「プレゼント?粗品的な?」

 

『そんなものじゃないっす!バグが起きてたゲームアカウントに直接何かを送り込むっす!所謂ゲーム内でのプレゼントっすね。』

 

哲也「ええっと・・・イマイチ掴めないんですが・・・」

 

『前例を上げるとすると、貴方と同じように女の子になってしまった人はALOの持ち金を全部GGOに持ってきてくれって頼んできたっす。私達はそのお願いをしっかり叶えて全額GGOに持ち越したっす!まぁ恐らく換金されたっすね。』

 

哲也「ええっ!?別ゲーの物をGGOに!?」

 

『と言っても似たようなプログラミングしてるALOとGGOだから出来たことっすけどね。さて、テツヤさんは何かご要望はありますか?』

 

哲也「ちょ、ちょっと待ってください。そんなことなんでするんですか?非公式サポートってだけなのに・・・」

 

『んなの決まってるっす!ザスカーのバグが最近あまりにも酷いっす!それこそネカマになるなんて言語道断っす!だからそんなバグを対応しないザスカーへの反抗として私達は無償でバグを治すし、こういったプレゼントもしてるっす!これもGGOを愛する・・・いや、全てのVRMMOを愛する者の辿るべき道!!!!』

 

哲也「な、なるほど・・・」

 

『と言っても何も無ければ何も無いで構わないっす。』

 

うーん・・・プレゼントか・・・何にしようかな・・・

 

・・・・・・ALOから持ち越しか・・・・・・

 

哲也「・・・・・・こんなことって可能ですか?」

 

『はいはい!なんでも言ってみてください!』

 

哲也「じゃあ──────────」

 

『ふむふむなるほど!そんなこと楽勝っす!ではすぐ様対応させてもらいますっす!』

 

哲也「はい。分かりました。」

 

『あ、それと 女の子になってしまったバグなんすけど 思った以上に早く対応が終わりそうっす。明日にでも!』

 

哲也「ほ、ほんとっすか!?明日のいつ頃に!?」

 

『申し訳ないっすけど貴方がBOBに参戦してることは確認させてもらったっす。BOB本戦の終戦間際になる可能性が高いっす!』

 

哲也「てなると生き残らなけりゃ男にはなれないって訳か・・・」

 

『頑張って生き残ってしっかりと男の子としてBOBを楽しんでくださいっす!』

 

哲也「はい!色々とありがとうございます!それじゃあよろしくお願いします!」

 

『はいはい!私達も頑張りますっす!!では!』

 

俺はここで通話を終わらせ、携帯を閉じて一呼吸付いた。

 

早く男になれるのは良いとして・・・時間が時間だな・・・多分あのマント野郎・・・いや、デスガンの奴はしっかりと本戦でも勝ってくるはず・・・それまで生き残れるかが鍵になってくるな・・・

 

哲也「よし!明日までにしっかり休んで勝つぞ~!」

 

俺はそう意気込んで外庭を出て、帰る為に駅に向かったのだった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

場所は変わり、BOB予選を勝ち残った少女 朝田詩乃は公園にて新川恭二と共にいたのであった。

 

詩乃「はぁ・・・まさかテツヤに負けるとはなぁ・・・私もまだまだだな・・・」

 

新川「いや、あれは朝田さんが弱かったんじゃない。彼女が強すぎた。アジリティじゃもうこの先やっていけないって言われてるGGOであれだけ勝ち残ったのは大したものだよ。」

 

詩乃「でも彼女にはただの強かとは違う・・・全く別のものを持ってる気がした・・・私にはそれがない・・・でもその別の物って正体も・・・これじゃあ私は彼女には・・・」

 

新川「別の物?一体彼女から何を感じたんだい?」

 

詩乃「・・・・・・凄い殺気・・・・・・あんな殺気・・・・・・それこそベヒモスと闘った時でも感じられなかった・・・・・・」

 

新川「殺気・・・・・・きっと彼女は一戦一戦に全てをかけるつもりで戦ってるんだろうね。」

 

詩乃「・・・・・・あの・・・・・・あの殺気を私が持てれば・・・・・・トラウマを乗り越えられるのかな・・・・・・」

 

新川「朝田さん・・・・・・」

 

詩乃がGGOをプレイし始めたのは他でもない新川の誘いだ。新川は詩乃の悩みを聞いてるうちに、銃の世界であるGGOにログインすれば少しでも悩みを解消出来るのではないかと考えたからだ。

 

確かに昔よりかは耐性はついたかもしれない。だが確実ではなく"かもしれない"の段階にある時点でまだまだ詩乃のトラウマ克服は先のようだ。

 

詩乃「はぁ・・・私も・・・あれくらい強ければなぁ・・・」

 

新川「そうだ!そのモヤモヤを今日晴らしとこうよ!今日はBOB本戦前日だから出場者と付き添い1人くらいなら無料でバトルシュミレーターを使えるはずだよ!」

 

詩乃「ううん。大丈夫だよ。だから心配しないで新川君。」

 

詩乃に進めた新川もまた、GGOプレイヤーでありプレイヤーネームはシュピーゲル。そう テツヤにアジリティでもやれるってことを教えられた張本人だ。

 

詩乃「それにしても、こんな所で油売ってて平気なの?勉強は大丈夫なの?」

 

新川「まぁ一応それなりにね 頑張っております!」

 

そう言って新川は詩乃に向け敬礼をした。新川は親が医者であり、その後を追うために1年生から猛勉強に励んでいる。GGOはその息抜きという訳だ。

 

詩乃「そっか。頑張ってね。」

 

新川「BOBを蹴ったんだから勉強に本腰入れなきゃ朝田さんに怒られちゃうよ。」

 

詩乃「明日の本戦見学はできるの?」

 

新川「一応ね 明日の勉強時間は減っちゃうと思うけどね。」

 

詩乃「そっか・・・・・・勝てるかな明日・・・・・・でも・・・・・・見てなさいテツヤ!本戦では私とへカートが貴女を狙い撃つわ!!」

 

詩乃はそう言って指で銃口を作って公園内にある木を狙った。

 

そう、あの時の遠藤のように。

 

新川「あ、朝田さん!?大丈夫なの!?そんなことして!?」

 

詩乃「へ?・・・・・・あ、あれ?」

 

詩乃はあの時遠藤の指による銃口を見ただけで発作を起こした。今回自分で銃口を表したがなんの発作も起きない。これは今までにないことだった。

 

新川「もしかしたら彼女への闘争心が朝田さんのトラウマを跳ね返したのかもしれないね。」

 

詩乃「そ、そうね・・・」

 

詩乃(別のことで経験を・・・か・・・・・・)

 

詩乃はあの時哲也に言われた台詞を思い出していた。他のことで経験を積めば今克服したいことがそれによって本当に克服できるかもしれない。詩乃にとって他のことで経験を積むというのはBOBが始まる今が絶好のチャンスだった。

 

詩乃「なら・・・テツヤを倒すことで・・・私は・・・今までの自分と決別してみせる・・・!」

 

新川「その意義だよ 朝田さん。」

 

そう言って新川は詩乃の手を握った。

 

詩乃「へ?」

 

新川「朝田さんはきっとトラウマなんて跳ね除ける!きっと今より強くなれるよ!」

 

詩乃「あ、ありがとう・・・新川君・・・」

 

新川「朝田さん・・・僕は君のためならなんだって協力するよ・・・」

 

新川はそう言ってじっと詩乃を見つめる。それはどこか狂気を感じさせる目線であった。

 

詩乃「し、新川君?」

 

新川「朝田さん・・・朝田さん・・・!」

 

新川はそう言って詩乃のことを抱きしめた。詩乃は思わず困惑して新川のことを押し飛ばしてしまった。

 

詩乃「ご、ごめんね・・・まだそんな気分になれなくて・・・」

 

新川「いや・・・こっちこそごめん・・・つい・・・」

 

詩乃「テツヤ・・・貴方に勝ってみせるわ・・・・・・」

 

詩乃(・・・応援してくれるかな・・・貴方は・・・)

 

詩乃は新たな目標を胸に、明日の本戦に望むのであった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~哲也 side~

 

俺は自宅の最寄り駅に付いてからそのまま家に帰るのではなく近くの川沿いに来ていた。

 

夏場の川沿いは少し涼しくて気持ちがいいし、なにより静かで自分のことに集中することが出来る良い場所だ。

 

哲也「・・・・ラフィン・コフィンか・・・・・」

 

昨日遭遇したあの野郎は俺にとっては因縁の相手だった。キリトが怯えていたのも無理もない 何故か?それはあの場面 俺は少し震えていたからだ。

 

未だに殺したヤツらの夢を見るくらいの俺が本物のラフコフに会って平然としていられるわけがない。本当なら俺だって何かに甘えたかった。

 

でも何故それをしないか?答えは簡単。俺は皆にとって"英雄"だからだ。

 

英雄の俺がガタガタ震えてたんじゃ話にならない。だからあの時は敢えて強気に振る舞うことで震えを止めていたんだ。

 

そう・・・・・英雄は皆の前では常に強くなくちゃならない いついかなる時も。

 

哲也「英雄か・・・・・・」

 

俺は流れる川をしばらくぼーっと見つめ、数十分後にその場を離れ家へと向かった。

 

・・・・・・俺が甘えられるのは木綿季の前だけだからな・・・・・・

 

こうして、俺は家に帰り、寂しい思いをさせた木綿季の相手をしていた。

 

木綿季「むぅ~終電逃すまでログインしてるなんて聞いてないよ~ボク寂しかったな~」

 

哲也「悪かった悪かった。ほら、おいで。」

 

俺は手を広げ木綿季を迎え入れる準備をすると、木綿季はすぐ様俺の胸に飛び込んだ。

 

哲也「よしよし。」

 

俺は木綿季のことを撫でてやると、木綿季は嬉しそうに声を漏らした。

 

木綿季「にへへ~♪」

 

アホ毛もめちゃくちゃ振ってるしご機嫌なようで何よりだ。

 

木綿季「ねぇ哲也?もしかしてとは思うけど・・・終電逃したの女の子と一緒にいたからとかじゃないよね?」

 

哲也「んなわけないだろ?ちょっと仕事が長引いただけだよ。」

 

木綿季「なら良かった♪」

 

・・・・・・言えない・・・・・・シノンの胸を揉んだことでログアウト時間を遥かに超えてログインしてたなんて・・・・・・しかも二人きりで食事まで・・・・・・木綿季に言ったらまた半殺しにされる・・・・・・

 

俺はヤンデレ化した木綿季にされてきた罰を思い出すと恐怖と共に大量に汗をかいてしまった。

 

今思えば月牙天衝何百連発から始まり・・・椅子ぶん投げられそうになったり・・・・・・アホ毛ドリルで腹を攻撃されたり・・・・・・女の子と一緒にいると小一時間問い詰められて・・・・・・しかも返答にミスるとその時点で半殺し確定・・・・・・お、恐ろしい・・・!

 

木綿季「?なんでそんなに汗かいてるの?そんなに部屋の中暑い?」

 

哲也「い、いや!大丈夫だよ!て、テレビでも見よっか!!!!」

 

俺は恐ろしいあの光景を忘れたくて思わずテレビを付けた。

 

だが、それ以上に忘れたいことを思い出してしまった。

 

『今日。数年前に起きた"連続殺人"犯の死刑が執行されます。この事件は・・・』

 

哲也「っ・・・・・・」

 

木綿季「れ、連続殺人犯だって・・・怖いね・・・」

 

連続殺人犯・・・・・・俺も・・・・・・それをやっちまった内の1人・・・・・・なんだよな・・・・・・

 

35人だぞ・・・35人・・・こんな人数・・・許されるわけ・・・なのに俺は何のお咎めも無しに生きてる・・・・・・

 

35人もの生命が・・・俺の手によって・・・俺は・・・本当は正義の死神なんかじゃなくて・・・本物の死神なんじゃないか・・・?

 

何人も何人もこの手で・・・・・・天鎖斬月で斬り裂いて・・・・・・気づいた時には俺の手はもう後戻り出来ないほどに赤く染まり・・・・・・本当は木綿季と一緒にいる資格も 木綿季を愛する権利も俺には無いんじゃないのかな・・・・・・

 

アイツらが人殺しだってのは分かるさ・・・・・・でも・・・・・・殺されたから殺してなんて・・・・・・そんなことやってたら永遠に真の平和なんて来るはずがない・・・・・・

 

俺に・・・・・・返り血で染まった手なんかで手の届く人を助けることなんか・・・・・・

 

頭の中で色々な考えが巡ると俺の胸はだんだんと苦しくなり、昨日とは比べ物にならないレベルの過呼吸に陥ってしまった。

 

木綿季「て、哲也!?どうしたの!?」

 

哲也「はぁ・・・!はぁ・・・!」

 

苦しい・・・もっと・・・もっと酸素が欲しい・・・俺に・・・俺に酸素を・・・

 

木綿季「哲也!!!!哲也!!!!!!!!」

 

哲也「ゆ・・・うき・・・苦・・・し・・・・・・」

 

俺はそう言いながら とてつもない苦しみと共に意識が途絶えた。

 

木綿季「哲也!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

ここは・・・・・・どこだ・・・・・・目の前が真っ暗だ・・・・・・

 

俺の身体すら見れない・・・・・・早く・・・・・・明かりを・・・・・・

 

『お前に明かりなんてねぇんだよ。』

 

哲也『っ!?』

 

俺はその声を聞いた瞬間に目に光が灯された。しかし、目の前に広がったのは数多の死体の山だった。

 

哲也『こ、これは・・・・・・!』

 

どれもこれも、斬り裂かれた跡が残ってる。間違いない。これは俺の殺してきた・・・・・・

 

『俺らを殺してのうのうと生きやがって・・・死神様よぉ・・・』

 

哲也『ち、違う!俺がお前らを殺したのは・・・自己防衛であって・・・』

 

『自己防衛で35人も殺すか?普通・・・』

 

『殺し屋の癖に英雄を気取るなよ。』

 

『お前に生きてる資格はないんだ。』

 

『人を助ける資格も。』

 

『今すぐ死ね。』

 

『死ね』『死ね』『死ね』『死ね』『死ね』『死ね』『死ね』『死ね』

 

辺りの死体がどんどんゆっくりと立ち上がり、俺を囲むようにポジションを取り始めた。

 

哲也『や、止めろ・・・!これ以上・・・!何も言うな!!!!』

 

『んじゃあさっさと死んじまえよ!正義の死神を気取った偽善者よぉ!!!!』

 

哲也『偽善者じゃねぇ・・・!俺達の仲間を殺したのはお前らであって・・・!』

 

『俺らの仲間殺したお前も一緒だ!』

 

『都合のいい御託並べればいいと思ってんじゃねぇぞ!』

 

『さっさと死ねよ!』

 

『地獄に落ちろ!!!!』

 

俺の耳が罵声という罵声で埋め尽くされる。もう嫌だ。助けてくれ。誰でもいいから・・・誰でもいいから・・・!!!!

 

哲也『助けてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

もうこの際この罵声が聞こえなくなればいい・・・聞こえなくなれば・・・・・・

 

・・・・・・あれ?なら・・・・・・

 

手っ取り早くコイツらを"殺しちまえば"良いんじゃねぇか・・・・・・

 

そうすりゃもう罵倒も何も無くなる・・・・・・今更35人から1人増えようが・・・・・・もうどうでもいい・・・・・・

 

あれ・・・・・・俺の手に丁度天鎖斬月があるな・・・・・・もうこれは殺せってことだな・・・・・・

 

哲也『・・・・・・月牙天衝!!!!!!!!』

 

俺は月牙天衝を罵倒してくる奴らに向かって放った。当たった月牙天衝はそいつらを斬り裂き多量の血が俺に跳ね返ってきた。

 

俺はそのまま近くにいる奴ら全員を殺した。何人も 何十人も 何百人も 全てこの手で斬り裂いた。

 

気づいた時にはもう周りには誰もいなくて、俺1人だった。

 

そして、俺の身体は数多の返り血で濡れていた。

 

哲也『はぁ・・・はぁ・・・これで・・・全員・・・か・・・』

 

ふと我に帰ると、足元に死体が転がっていた。男にしては大分小さな死体だけど・・・・・・俺はまさか女の子を・・・・・・?

 

俺はその死体の顔を見るために、上向きにした。

 

哲也『っ・・・・・・!?』

 

俺はその死体の顔を見て思わず困惑した。何故か?それは殺してた相手が・・・・・・"木綿季"だったからだ。

 

哲也『う、嘘だろ!?木綿季!?木綿季!!!!!!!!木綿季!!!!!!!!!!!!』

 

木綿季の身体を揺さぶるが、木綿季はなんの返事もせずただ虚ろな目が俺を睨みつけていた。

 

嘘だ。俺が木綿季を殺したなんて・・・そんなの・・・そんなの嘘に決まって・・・・・・

 

俺は何かに縋る思いで辺りを見回した。すると、俺のしていた行動の全てがそこに映し出されていた。

 

数多の横たわる死体は、全て俺の大切な仲間の死体だった。

 

木綿季に加え母さん 親父 姉ちゃん 翔 和人 直葉ちゃん 明日奈 クライン エギル 珪子 里香 琴音 鈴奈 カノン。横たわる仲間は・・・無意識の内に俺が殺したのか・・・・・・?

 

哲也『う、嘘だ・・・・・・こんなの・・・・・・全部・・・・・・!』

 

俺は仲間を殺してしまった自分の手を見た。俺の手は人間特有の色をしておらず、真っ赤に染まりあがっていた。

 

俺が・・・俺がもっと強ければ・・・あんな罵声にも屈せずにいられる心の強さがあれば・・・・・・こんな・・・・・・こんな事態には・・・・・・

 

俺は・・・・・・弱い癖に人を殺せる無差別殺人者だ・・・・・・

 

そう思った時点で、自分の意思ではなく身体が勝手に俺の腹部に天鎖斬月を突き刺していた。

 

痛い。痛いけど 俺はそんなことを知らずに仲間全員を・・・

 

こんな・・・こんな男死んでしまった方が身のためだ・・・もう・・・俺は英雄でもなんでもない・・・ただの殺人者だ・・・・・・

 

ごめんな・・・飛鳥・・・今度は・・・会えそうにないよ・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「哲也!!!!しっかりして哲也!!!!!!!!哲也!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「っ!!!!」

 

俺は大きな声に反応して思わず飛び起きた。目の前には涙目の木綿季がいた。

 

どうやら、あれは俺の見た悪夢のようだ。あんな悪夢今までで見たことないくらい一番酷い・・・・・・

 

木綿季「哲也・・・・・・!!」

 

木綿季は涙を流しながら俺に飛びついてきた。

 

哲也「木綿季・・・・・・?」

 

木綿季「いきなり哲也が倒れたから・・・ボク心配で・・・!でも直ぐに治ったみたいでほんとに良かった・・・!」

 

直ぐに・・・・・・ってことは俺は短い間にあんなものを・・・・・・

 

哲也「・・・・・・」

 

木綿季「哲也・・・!ほんとに大丈夫なの・・・!?」

 

哲也「・・・・・・平気さ・・・・・・大丈夫・・・・・・」

 

俺はそう言いながら木綿季のことを撫でた。

 

木綿季にこんなこと相談できっこない・・・・・・誰か・・・・・・誰か・・・・・・助けてくれ・・・・・・!!!!

 

俺の胸の苦しみを取ってくれ・・・!!!!

 

哲也「・・・・・・正義の死神なんか・・・・・・いる訳ねぇ・・・・・・」

 

俺は自分の中に蔓延ってる負の塊を忘れたくて、小さな木綿季の身体を思い切り抱きしめた。

 

何が・・・・・・何が英雄だよ・・・・・・自分のやったことにいつまでもグダグダと後悔し続けやがって・・・・・・それで何が英雄だ・・・・・・!!!!

 

彼女の前では威勢を張ってられるのに本当は自分のやったことに後悔し続けてる弱い男・・・・・・

 

それが俺・・・・・・似非のヒーロー・・・・・・荒波哲也だ・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あれから時間は経ち、夕食も食べ終え風呂も入り寝る時間に。

 

木綿季「哲也。そろそろ寝よっか。」

 

哲也「そうだな。俺は明日も任務があるからな。」

 

木綿季「じゃあちゃーんと寝て疲れは残さないようにしなきゃね!電気消すよ?」

 

哲也「うん。良いよ。」

 

木綿季「それじゃあおやすみ!哲也!」

 

哲也「おやすみ木綿季 愛してるよ。」

 

電気を消した木綿季が布団に入ったのを確認して、俺は木綿季の頬にキスをして眠りについた。

 

昼間あんなことがあったからだろうか。今日はとてつもなく眠い。このままぐっすり眠れそうだ。

 

明日はいよいよデスガンとの直接対決になる可能性がある・・・・・・でも・・・・・・こんな精神状態で俺はやって行けるのかな・・・・・・

 

『なぁに辛気臭い顔してんだよ哲也。お前らしくない。』

 

哲也「へ?木綿季?」

 

「ハズレだ馬鹿哲也。私だよ。」

 

俺は声の方を向いた。するとそこには飛鳥がいた。

 

哲也「あ、飛鳥!?なんでお前が!?」

 

飛鳥「なんでって、お前が寝たのを確認したからこうして久しぶりに遊びに来たんだよ。中間テストぶりかな?」

 

哲也「お、俺そんな早く寝たのか・・・どんだけ疲れてたんだ・・・」

 

飛鳥「さてと、今日はこんなこと話に来たんじゃない。もっと大事な話をしに来たんだよ。」

 

哲也「大事な?」

 

飛鳥「哲也 お前ラフィン・コフィンの残党に会ったらしいな。」

 

哲也「っ・・・・・・あぁ。そうだ。」

 

飛鳥「そうか・・・会っちゃったのか・・・」

 

哲也「・・・・・・お前を亡くした事件前に退治してた野郎だ・・・・・・あの野郎共より遥かに腕が立つ・・・・・・」

 

飛鳥「そうなのか?でも大丈夫だよ!お前なら勝てるさ!なんだっけ?GGOのBOBだっけ?本戦出場したからには勝てよ!!」

 

哲也「・・・・・・あぁ・・・・・・」

 

飛鳥「なんだ?お前らしくないな。元気出せよ!」

 

哲也「・・・・・・悪いな・・・・・・今悩んでてな・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・私で良かったら聞くぞ?」

 

・・・・・・もう死んじまってる飛鳥なら・・・・・・悩みを打ち明けても平気かな・・・・・・

 

哲也「・・・・・・俺さ・・・・・・お前が殺された後にあの場にいた全員を殺したんだ・・・・・・」

 

飛鳥「その事なら一応知ってるよ?私の仇を取ってくれたんだよな♪」

 

哲也「実は・・・その前のラフィン・コフィンの本丸との戦いでも人を殺してて・・・・・・累計で35人俺はこの手で殺めてる・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・」

 

哲也「こんな大人数殺して・・・俺は平然と生きてる・・・殺されることも無くただ平和に・・・・・・SAOの時にヒースクリフ団長にも言われたさ。君の殺しは正義の為の殺しだって。でも・・・だからって35人も殺して俺は・・・」

 

飛鳥「・・・・・・そっか・・・・・・それで苦悩してたんだね・・・・・・」

 

哲也「なぁ飛鳥・・・俺はどうすれば良いんだ・・・?もう俺の手は人を殺めた手だ・・・二度と治りっこない・・・永遠に人殺しの烙印を押されながら過ごさなきゃいけないのか・・・?俺は・・・ただ仲間達を助けたかっただけなのに・・・・・・俺の心の中の何かがその想いを吹き飛ばして締め付けるんだ・・・・・・」

 

飛鳥「・・・・・・ったく、お前はほんとに優しい男だな。」

 

飛鳥はそう言うと俺を撫でてきた。

 

哲也「飛鳥・・・・・・?」

 

飛鳥「きっとお前のことだ。あんな奴らでも人間だ。そんな人達でも殺すのが正解だったのかどうかで未だに悩んでるんだろ?」

 

哲也「・・・・・・分からない・・・・・・俺は一体どうすれば良いのかが・・・・・・」

 

飛鳥「なぁ哲也。もしも私が殺されたあの場面でお前がアイツらを全員殺してなければどうなってたと思う?」

 

哲也「・・・・・・そんなの・・・・・・」

 

飛鳥「答えは簡単だ。アイツらはお前に明確な殺意があった。あんな大人数で囲まれればお前も恐らく死んでただろうな。その後のSAOはどうなる?」

 

哲也「・・・・・・」

 

飛鳥「恐らく またラフィン・コフィンを復刻させて私やお前以外の多くのプレイヤーを殺してたのかもしれない。それこそ、お前の大好きな絶剣もな。もしそうなったら後の祭りだ。攻略組が全員殺される可能性もある。そしたらアインクラッド攻略はどうなる?残されたプレイヤー達はなんの反抗も出来ずに日々殺人者に怯えて暮らす最悪の世界になってだと思うぞ?」

 

哲也「・・・・・・そんな・・・・・・それはお前の考えすぎじゃ・・・・・・」

 

飛鳥「馬鹿野郎!!!!!!!!」

 

俺は飛鳥に力一杯ぶん殴られた。思わぬ自体に受身も取れずに俺は倒れてしまった。

 

飛鳥「確かに私の言ったことはIFに過ぎない!でもな!?その最悪なIFストーリーになってた可能性があったんだ!!だけど実際多くの犠牲者を出しながらもゲームはクリアされた!!!!それはなんでだ!?お前があの時アイツらを全員殺してお前自身がヒースクリフを倒してあの世界を終わらせたからだろ!?」

 

哲也「飛鳥・・・・・・」

 

飛鳥「良いか!お前は確かに人を殺した!だけどお前の行動で何千人の平和を取り戻したんだ!それを誇りに持てよ!!お前は英雄だろ!?」

 

哲也「・・・・・・」

 

・・・・・・英雄・・・・・・か・・・・・・

 

飛鳥「もしもお前が人殺しだって言ってくるやつがいたら私がそいつを呪い殺してやる!!!!だからお前は堂々と胸張って生きればいいんだよ!!!!俺は35人殺した以上に何千人の生命を救ったんだって!!!!」

 

哲也「・・・・・・」

 

飛鳥「だからお前が人を殺したことを気にすることは無い!分かったか!?」

 

・・・・・・35人殺した代わりに・・・・・・何千人を助けられた・・・・・・か・・・・・・

 

飛鳥「哲也 このこと私以外にも話してみろよ。きっとお前にとって為になることを言ってくれるはずだ。 私から言えるのはお前の取った行動と選択は決して間違いちゃいないってことだよ。」

 

俺の行動と選択に間違いはない・・・・・・か・・・・・・

 

哲也「そっか・・・・・・ありがとな飛鳥。このこと初めて相談できたから大分楽になれたよ。」

 

飛鳥「そっか!それなら何よりだ!」

 

哲也「飛鳥。明日お前の言ってくれた通り他の人にこのこと話してみる。それでその人の意見も聞いてみるよ。それで俺の心情が何も変わらなければ・・・・・・俺は一生をこの悪夢と添い遂げるよ。それもきっと英雄の宿命なのかもしれない。」

 

飛鳥「私は英雄でもなんでもないから何も言えないけど・・・・・・1人で何もかも背負うなよ。何もいいことは起きない 誰かに吐き出せる時に全部吐き出せよ。それに、彼女に言えなくても私が付いてる。私になら幾らでも言えるだろ?」

 

哲也「・・・・・・確かにな・・・・・・でも お前を毒吐きの相手になんかしないよ。毒は俺自身が何とかするさ。」

 

飛鳥「哲也。そんな精神状態で戦ったってラフィン・コフィンの野郎に殺られるのがオチだ。だから何とかしてみせろ!それで・・・私を安心させろ!お前はやっぱり英雄なんだって!」

 

哲也「あぁ。本戦の時までには何とかしてみせるよ。俺の弱さと一緒にね。」

 

飛鳥「負けたら許さないからな!勝ってみせろよ!」

 

哲也「分かってるさ ありがとう飛鳥。結果報告はまた後日に。」

 

飛鳥「待ってるよ!お前の勝利報告!」

 

哲也「それじゃあ飛鳥。俺はそろそろ帰らせてもらうよ。疲れは残したくないしね。」

 

飛鳥「・・・・・・絶対・・・・・・絶対勝てよ・・・・・・」

 

飛鳥はそう言って俺の事を強く抱きしめてくれた。今の俺にはそれが凄く暖かく 心地よい包容だった。

 

哲也「・・・・・・見守っててくれ・・・・・・飛鳥・・・・・・」

 

俺は小さくそう言って再び眠りについた。

 

飛鳥に抱きしめられたおかげでどこかに感じてた身体のダルさが解れ、ぐっすりと眠ることが出来た。

 

次に目を覚ました時には翌日になっていた。

 

ありがとな飛鳥 心のモヤが大分晴れたよ。だけど 完全に晴れたんじゃない。 これじゃあまたきっといつか悪夢を見る日が来るだろう。

 

哲也「・・・・・・」

 

俺は木綿季を起こさないようにゆっくりと立ち上がり、外に出て携帯から一通の電話をかけた。早朝ではあるがきっとあの人なら起きてるはずだ。

 

俺の予想通り、電話をかけた相手である詩織さんは通話に応じてくれた。

 

詩織『はいはいもしもし・・・朝からなんだ・・・?』

 

哲也「詩織さん 今日またGGOにログインする前に俺の悩み聞いて貰えませんか?」

 

詩織『あぁ・・・?昨日は何も無いって・・・』

 

哲也「お願いします!このことは詩織さんにしか頼めないんです!」

 

詩織『はぁ・・・分かったよ。お前の悩みの1つや2つくらい簡単に解決させてやるから安心して私に話せ。トップシークレットにしといてやる。』

 

哲也「頼りにしてますよ 詩織さん!」

 

詩織『んじゃあログイン前にちゃんと来いよ。出ないと話は聞いてやらないからな。』

 

哲也「はい!じゃあまた!」

 

詩織『またな 哲也。』

 

俺は詩織さんの声を聞いてから通話を終わらせた。

 

他力本願で申し訳ないんすけどきっと詩織さんなら俺の晴れかけたモヤを完全に吹き飛ばしてくれるはずだ。

 

俺が本当の意味での英雄なのか・・・・・・もしくは偶然祭り上げられてる偽物なのか・・・・・・教えてください・・・・・・詩織さん・・・・・・




数多の命を奪ってしまったことに心を痛めていた哲也。それは英雄であるからこそ抱き抱えている悩みであり、心の弱さでもある。

哲也は飛鳥との会話の中で何を思ったのか。そして哲也はこの悩みを解消するに至るのか。

次回は決勝戦のログイン前までをお送りします!お楽しみに!


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Part116 本戦前~正義の死神~

少し時間がかかり申し訳ございません!

今回は哲也が成長を遂げる回!一体哲也はどう成長するのか!

それてはどうぞ!


一昨日行われたBOB予選で見事シノンに勝った俺は予選一位という形でBOB本戦に出場を決めた。

 

昨日の夜に久しぶりに飛鳥に会って滅入ってた気分が大分楽になった俺は早く起きた為に木綿季が起きる前に朝食を作っていた。

 

~哲也自宅~

 

哲也「んで・・・?何でこんな朝っぱらからいるんだ姉ちゃんは・・・?」

 

渚「別にー?ただ木綿季ちゃんに会いたくなっただけだし~」

 

俺もだいぶ朝早く起きたけど、姉ちゃんもだいぶ早い時間に俺の家を訪れていた。まだ7時にもなってないのに・・・

 

哲也「少しは迷惑ってもんを考えねぇのかよ。いくら姉と言えど礼儀があんだろうが。」

 

渚「まぁ寝てたら寝てたで合鍵使うだけだしね♪この家はお姉ちゃんに掌握されてんのよ♪」

 

哲也「恐ろしい姉だ全く・・・朝飯食う?」

 

渚「うん!よろしく♪」

 

哲也「はいはい。」

 

こうして俺は朝食作りに取り掛かった。

 

哲也「本当に俺ん家に来たの木綿季に会いに来ただけなのか?」

 

渚「お姉ちゃんが弟の顔見るのに理由なんている?木綿季ちゃんに会いたくなったのは本当よ。」

 

哲也「そんなもんなのか?」

 

渚「哲也は私に会いたいとか思ったことは無いの?」

 

哲也「・・・・・・そりゃたまには・・・・・・」

 

渚「でしょ?そういうものよ姉弟ってものはね♪」

 

俺は時たま姉ちゃんのことが読めない時がある。怒ってる時の姉ちゃんは分かりやすいが突発的に行動してる時の姉ちゃんはあまり読めない。これも姉ちゃんの1つの魅力なんだろうか?

 

哲也「分かんねぇなぁ・・・すこぶる機嫌がいい時の姉ちゃんは・・・」

 

俺はそう呟きながら目玉焼きを焼いた。

 

数分して3人分の朝ごはんが出来上がり、寝ぼけてる木綿季を起こすと朝食に。

 

哲也「木綿季 しっかりしろ。」

 

木綿季「むぅ~・・・まだ寝てたいのにぃ・・・」

 

渚「あら、木綿季ちゃんにもこんな時があるのね。朝はスパッと起きて哲也に甘えるのが日常だと思ってたのに。」

 

哲也「たまーにこういう日があるんだよな木綿季にも。普段と違うのもまた可愛いけどさ。」

 

木綿季「哲也~だっこ~」

 

哲也「ご飯食べ終わったらね。」

 

木綿季「ぶぅぶぅ~!」

 

哲也「はぁ・・・ほら、おいで。」

 

俺は自分の膝を手で軽く叩くと木綿季はすぐさま俺の膝の上に座り俺に抱きついた。

 

木綿季「~♪哲也~♪」

 

渚「あいっかわらずラブラブね・・・羨ましいわ全く・・・」

 

哲也「こっちはこっちで結構大変な時があるんだからな?なぁ木綿季。」

 

俺は木綿季の顎をくすぐった。

 

木綿季「くすぐったいよ~♪」

 

哲也「ほら、もう良いだろ?ご飯食べようぜ。」

 

木綿季「うん!いっただきまーす!」

 

哲也「って俺の飯食うなよ!」

 

渚「た、確かに木綿季ちゃんを制御するのは少し大変かもね・・・」

 

何はともあれ朝食を食べ終え食器も洗い終えた後は3人でだらーんと過ごす。

 

と言っても木綿季は食後にまた寝てしまったけど。寝顔も可愛いなぁ。

 

木綿季「すぅ・・・むにゃむにゃ・・・」

 

哲也「よっぽど眠かったんだな。食べてすぐ寝るとはね。」

 

渚「幸せそうな寝顔ね 哲也 アンタ木綿季ちゃん不幸にさせたら許さないからね。」

 

哲也「分かってるよ。幸せにしてみせるよ。」

 

渚「哲也以外に幸せに出来る人はいないんだからね?それは忘れないこと。そう言えば哲也。アンタALO辞めた?」

 

哲也「え?な、なんで?」

 

渚「フレンドリストからアンタが消えてるからよ。そんくらいすぐ気づくっつうの。それと、面白いものを見つけたのよね~」

 

そう言って姉ちゃんは携帯の画面を見せてきた。そこにはBOB本戦出場者リストがありFブロックには俺とシノンの名があった。

 

渚「ここの名前哲也のアバターの名前そっくりよね~」

 

哲也「そ、そうだね~きっと俺と同じ名前なんだろうね~」

 

渚「ていうかこれアンタでしょうが!Gブロックに和人君の名前もあるし!」

 

哲也「うぐっ・・・」

 

渚「今回の件もまた菊岡さんのお願いって訳?」

 

哲也「そ、そうです・・・」

 

一応菊岡さんのことは大体の人達が知っている。だから俺に緊急の用事だとか何かあった時といえば大概が菊岡さんのせいだと言うことになっている。

 

渚「まぁそうだろうと思ったわ。それにしても何も言わずコンバートするのは酷いと思うな~」

 

哲也「わ、悪かったよ・・・あんまし気づかれたくなかったんだよ・・・」

 

渚「どうせ今度もバイト代入るんでしょ?」

 

哲也「・・・・・・わぁったよ。幾らか姉ちゃんに回すよ。」

 

渚「分かってるぅ♪買い物付き合ってもらうからね哲也♪」

 

哲也「はいはい・・・・・・」

 

木綿季以外には伝えて無かったのにまさかバレるとは・・・・・・BOB恐るべし・・・・・・

 

渚「それにしても、この哲也の下の名前にあるのって女の子の名前よね。女の子がこんなゲームやってるのね。」

 

哲也「ま、まぁそれは人それぞれだと思うぜ?」

 

俺がGGOだと女になってるって言ったら驚くんだろうなぁ・・・・・・口が裂けても言えないけど・・・・・・

 

哲也「な 木綿季。」

 

俺は寝てる木綿季の頬に手を置いた。ぷにぷにしてるほっぺは触り心地が抜群だ。

 

木綿季「うぅん・・・・・・てつやぁ・・・・・・」

 

哲也「さぁて!今日も頑張らなきゃな!」

 

BOB本戦でデスガンと遭遇する可能性がほぼ100%だろう。危険性はあるが実際に戦ってアイツの秘密の種を暴かなきゃならねぇ!

 

和人!2人であの野郎絶対とっちめるぞ!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~詩乃 side ~

 

今日はいよいよBOB本戦。キリトに加え、テツヤを倒さなければ優勝するのは無理と言うBOBで稀にある出場プレイヤーの質が高い大会になってしまったのは少し計算外だったけど、諦めはしない。

 

私はテツヤを撃ち抜いて BOBで優勝して、今までの自分と別れを告げる。そして、変わった私を貴方に見て欲しい。まだ名前も分からない貴方だけど、私にとって貴方は荒れた道をどう進むかを教えてくれた英雄的存在。

 

だから恩返しをしたい。恩返しするには私が変わったってところを見せたい。だから今回のBOBは絶対負けられない。

 

詩乃「でも・・・・・・あの時テツヤの言ってた言葉・・・・・・」

 

テツヤ『手の届く範囲の人はこの手で助けたい。それが俺のポリシーさ。』

 

詩乃「・・・・・・全く同じだった・・・・・・あの人とポリシーが・・・・・・」

 

あの時は似たポリシーを持つ人くらいってことで特に何も聞きはしなかったけど・・・・・・あの後言ったあのセリフ・・・・・・

 

テツヤ『なぁシノン・・・・・・人間ってのは何で同じ人間を殺すことが出来るのかな・・・・・・』

 

あの時は何であんなことを言ったのかはさっぱり分からなかったけど・・・・・・もしテツヤとあの人が同じって考えれば多くの人を殺めたあの人の辛い過去のはず・・・・・・それがあの人の悩み・・・・・・

 

でも、私の仮説は3割の確率で当たってればいいくらいの物。世の中には何十億人も人がいてあの人と同じポリシーを持って、彼女がいて、深い悩みを持ってる人なんて恐らく探せば何百人と出てくるはず。

 

詩乃「・・・・・・考えすぎかな・・・・・・貴方とテツヤが一緒なんて・・・・・・」

 

でも、私はあの時確かに聞けた。あんなに強いテツヤにも深い悩みがあるってことを。

 

強いテツヤでも悩みを持ってる。でもテツヤがあんなに重苦しい雰囲気になったのはあの時だけで、それ以外はとても楽しそうに過ごしてた。私は良くいえばクールに過ごしていて、悪くいえば口を開かない女。でもテツヤは明るく 強気に振舞えていた。きっとそれはテツヤのメンタルが強い証拠なんだ。

 

私も、私だって強くなってみせる。テツヤ以上の強さは無理かもしれない。でも、今回のBOBでテツヤの強さの極意を知ることはできるはず。

 

詩乃「・・・・・・テツヤなら・・・・・・私のことを助けてくれるのかな・・・・・・」

 

私は常に暗闇の中で1人過ごしてきた。でも、テツヤなら 私の暗闇をかき消すくらいの光を灯してくれるかもしれない。

 

テツヤだけじゃない。あの人の示した道を進めば私はこの暗闇から抜け出せるのかもしれない。

 

ずっとずっと雨だった世界が 晴れに広がっていくかもしれない。

 

詩乃「・・・・・・晴れるといいな・・・・・・この心を覆ったままの雲が・・・・・・」

 

私は人を殺した殺人者。例え相手が銀行強盗で人を撃ち殺した相手であろうと私のやった事は事実。

 

でも、貴方も私とは違う方向性ではあるけど 同じ様に殺人を犯してその事でトラウマを抱えてる。私なんかに比べたらきっと貴方の方が何倍も辛いはず。それでも私より凄く強い精神力を持ってる。それは貴方にあって私に無いもの。

 

テツヤが人を殺したなんてことは分からないけど、テツヤも同じ様に悩んでて、貴方と同じくらい強い人。

 

私の目の前に現れた2人の男の人は これから私にどう影響してくるのかな。

 

詩乃「私も・・・・・・同じ道を歩みたい・・・・・・」

 

2人が晴れの道を歩いているんだから、きっと私だって晴れの道を進めるに決まってる。なら、私も歩みたい 彼らと同じ晴れの道を。

 

その為に、私は今日のBOBでテツヤに勝ってみせる。テツヤに勝って弱い自分とお別れするんだ。

 

それで、貴方に言いたい。『ありがとう』って。

 

詩乃「絶対・・・絶対勝つ・・・!」

 

私は強い決心を胸に、今回の大会を勝ち進むことを決めた。

 

強いシノンとしてではなくて、もっと強くなれた朝田詩乃としてもう一度貴方に会いたいから。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~哲也 side~

 

あれから時間も経ち、午後になっていた。

 

午後という訳で俺も家を出て病院に移動。電車を乗り継ぎ数十分、病院に着いた俺は一昨日と同じ病室で詩織さんを待っていた。

 

病室で待つこと数分程度で詩織さんは姿を現した。

 

詩織「よぉ哲也。今日は時間通りに来てたんだな。」

 

哲也「えぇ。自分から約束しといて遅れるなんてそれこそ詩織さんに殺されかねませんからね。」

 

詩織「良くわかってるな。偉いぞ哲也。」

 

詩織さんはそう言って昨日のように俺の頭を掴みくしゃくしゃと弄ってきた。でも、今はこんなことを楽しんでいる時間ではないんだ。

 

哲也「詩織さん 早速本題に入っていいですか?」

 

詩織「そう焦るな。とりあえず互いに座ろう。話はそれからだ。」

 

哲也「それもそうっすね・・・」

 

俺はベッドに座り、詩織さんは備え付けの椅子に座り、互いに向かい合う感じで座った。

 

詩織「さて・・・・・・お前とこうして面と向かって真剣に話すのも久しぶりだな。前は木綿季が木綿季がって大変だったからな。それじゃあお前の悩みってやつ聞かせてもらおうか?」

 

詩織さんは俺のSAOログアウト後のリハビリ担当医だと言ったが、それと同時に俺のメンタル面でのカウンセリングも受け持ってくれた。ログアウトしたての頃は死んだと思った木綿季のことが忘れられずにずっと苦しんでいたからそのことで何度も詩織さんに相談して、その度に俺が元気になれる言葉を話してくれた。詩織さんはログアウトしたての俺にとっての大切な存在だったんだ。

 

だからこそ、俺は詩織さんに今回の件の相談を頼んだんだ。下手な人にはこんなこと頼めないしね。

 

哲也「詩織さんに言いましたっけ、俺のSAO時代のこと。」

 

詩織「いや、全く。そこの所はお前らに秘匿の権利があったからな、お前が言わなけりゃ私も知る必要が無い。」

 

哲也「なら今ここで俺の全てを話します。SAO時代にあった全部を。聞いてください詩織さん。」

 

詩織「お前が言うって言うなら聞いてやるさ。良し、言ってみな。」

 

哲也「実は・・・」

 

俺は詩織さんにSAO時代の全てを明かした。木綿季との出会い。付き合い始めたこと。俺の異名のこと。殺されて行った仲間達。俺がゲームを終わらせたプレイヤーであること。それが理由で英雄と呼ばれていること。そして、ラフィン・コフィンのこと。これら全部を詩織さんに話した。

 

詩織「なるほどな・・・SAOにそんな奴らがな・・・・・・」

 

哲也「はい・・・・・・実は俺の悩みはそいつらが原因でもあるんです・・・・・・」

 

詩織「仲間がその犯罪者に殺されたことか?」

 

哲也「いえ・・・・・・寧ろ逆というか・・・・・・俺は木綿季を守りたい為に・・・・・・そして目の前で散った仲間の敵討ちのためにそいつらを殺した・・・・・・その数は・・・・・・35人・・・・・・」

 

詩織「っ・・・・・・」

 

哲也「俺はこの殺した奴らのことを忘れられないでいるんです・・・・・・夢にも出てくる始末で夢に見ると決まって過呼吸を起こす・・・・・・俺は未だにSAOに囚われ続けてるのかもしれません・・・・・・」

 

詩織「・・・・・・そうか・・・・・・」

 

哲也「俺が35人を殺したことでそいつらの再犯は二度と起こらなかったのは事実です・・・でもだからって35人を殺すなんて・・・この悩みを昨晩SAO時代の仲間に相談したんです・・・・・・そいつにはお前がそいつらを壊滅させたから被害も増えなかったんだと言われました・・・・・・俺も確かにそれは思います・・・・・・でも・・・・・・だからってそんな大人数を殺して俺は良かったのか・・・・・・?」

 

哲也「俺はゲームを終わらせた英雄・・・・・・でもそんな英雄と呼ばれる男の手が自身が殺した相手の返り血で染まってて・・・・・・・・・それで本当に皆を救った英雄なんて名乗れるのか・・・・・・!?」

 

俺はその血に濡れた手を強く握った。それこそ血が滲み出てくるほどに強く強く握った。

 

哲也「俺は木綿季だけじゃなくて皆を護りたかった・・・・・・だから斬月だって天鎖斬月だって手に入れた・・・・・・でもだからって大量殺人していい訳じゃない・・・・・・!」

 

詩織「・・・・・・1つだけ質問させろ。哲也。そのラフィン・コフィンって奴らは罪のない人間なのか?それともお前の仲間を殺した仇か?どっちだ。」

 

哲也「そ、そんなの仇に決まって・・・!」

 

詩織「なら決まりじゃないか。お前の取った行動に間違いなんてなかったんだよ。」

 

詩織さんはそう言って強く握り過ぎて本当に血が出てきた俺の拳を優しく両手で包み込んでくれた。

 

哲也「詩織さん・・・」

 

詩織「殺した相手の返り血に染った手だぁ?んなのお前の殺した相手は多くの罪もない人間の返り血に染ってんだぞ?それをそいつらは楽しんで行って来てたドクズ野郎どもじゃねぇか。お前は例え相手が犯罪者であろうと相手のことを忘れないでいられる心優しい人間なんだよ。だからこそ殺した相手のことを忘れられずにいるんだ。お前は大人数を殺してしまった。それはもう過ぎ去ってしまって変えられもしない過去だ。」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

詩織「でも、未来なら幾らでも変えられる。今は辛い思いをしてるかもしれないがきっと変えられるさ。絶望の未来を変えたから今お前はこうしてここにいる。そうだろ?」

 

哲也「・・・・・・確かにそうかもしれません・・・・・・」

 

詩織「仲間を助けるために人を殺すなんて口では言えても簡単にできる行動じゃない。お前は人殺しだなんて悩む必要は無いんだよ。若い哲也なら人を殺したらそりゃ悩むだろうさ。私だってきっとお前と同じ立場に立ったら悩むと思う。でも結果的に大切な人や仲間を守れたんなら良いじゃないか。立派なことをしたんだよお前は。」

 

詩織さんはそう言って俺の頭を優しく撫でてくれた。

 

詩織「良いか哲也。35人のことを今すぐ忘れるのは難しいとは思う。でも35人殺したことで掴み取ったのが今の暮らしと、多くの命なんだろ?」

 

哲也「それは・・・・・・そうですけど・・・・・・」

 

詩織「じゃあそのお前が殺した35人は罪もない人物を殺して何を得たんだ?皆の命か?大切な人か?いいや違う。お前の殺したヤツらが得られたのは一時の愉悦、快楽、快感だけだ。しかも1人にしかその殺したって喜びは味わえないから皆で殺すんだ。それが集団殺人の心理なんじゃないかと私は思う。それに比べたらお前が得たものはとても有意義な物じゃないか。皆の時間、笑顔、命。35人ものクズを殺した代わりにお前はそれを得たんだ。もうお前が相手のことを気にするに必要は一切無い。気にするんだったら殺されてしまった罪のない人達だ。お前がクズ共のことを気にする必要は無いんだよ。」

 

哲也「・・・・・・昨日言われたんです・・・・・・お前は優しすぎるって・・・・・・だから殺した奴らを忘れられずにいるんだって・・・・・・知らないところで俺は慈悲の心を見せてしまってるんでしょうか・・・」

 

詩織「そうだ。お前は優しすぎるんだよ。誰にでも善意を向ける人間がいるか馬鹿。犯罪者に慈悲はいらないんだよ哲也。だからいっそこう思ってみろ。『ざまぁみろ!』ってな。」

 

哲也「・・・・・・ざまぁみろ・・・・・・か・・・・・・」

 

・・・・・・確かに俺は下手に皆を助けるって意識が強すぎた・・・・・・だから殺した奴らのことを忘れられずにいたのかもしれない・・・・・・

 

・・・・・・そもそもアイツらは飛鳥を殺し、木綿季までも殺そうとしたんだ・・・・・・なんで俺はそんな奴らにまで善意を向けなけりゃいけないんだ・・・・・・?大切な仲間を殺され、殺されかけたから殺したのが35人なんじゃないのか・・・・・・?

 

哲也「そうだ・・・・・・俺はアイツらが憎くて殺したんだ・・・・・・そんな奴らに慈悲の心を向ける必要なんて無い・・・・・・!!!!」

 

詩織「そういうことさ。分かってくれたか?」

 

哲也「はい!!!!詩織さん!!!!俺はもう後悔なんてしません!!!!俺の殺したヤツらはそもそも俺の仲間を殺し、木綿季までも殺そうとした奴らだ!!!!そんな奴らに何が慈悲の心だ・・・・・・!俺は・・・・・・俺は"正義の死神"だ!!!!クズ達に引導を渡すのは俺の役目だ!!!!」

 

そう。俺はただの死神ではなかった。正義の死神だったんだ。正義の死神だからこそ、罪のない人を殺し、俺の仲間を殺し、飛鳥を殺し、俺の大切な彼女を殺そうとした奴らに引導を渡したんだ。

 

もっと早く気づけば良かった。俺の殺しはただの殺しじゃない。クズ達を冥界に送るための殺しだったんだ。殺した奴らに怯えすぎてこんなことにも気づけなかったんだ。俺もまだまだってことだな。

 

死神の名前はSAO時代のアカウントを消すと同時に捨てはしたが、この日を境にもう一度名乗ろう。

 

そう、《正義の死神》と。

 

詩織「ふっ。やっと答えが出たな。そう。それでいいんだよ哲也。英雄って呼ばれてる男がグチグチ言ってるんじゃねぇ。英雄なら英雄らしく大きく構えてろ。」

 

詩織さんはそう言って俺の事を抱きしめてくれた。

 

詩織「英雄が手を汚してしまうのは当たり前のことだろ?なんでもいい。考えてみろ。英雄と呼ばれた人物の中に1人でも人を殺さなかった人がいるか?」

 

哲也「い、いや・・・」

 

詩織「英雄が手を汚すのは当然だ。血に汚れた英雄だの皆を救えたと呼べないだのギャーギャーうるせぇんだよ。お前は何千人もの命を救った大英雄だよ哲也。それでまだ血に汚れたって思うなら現実世界でも人助けをすればいい。人助けをしていればお前の手はきっと元通りになるさ。それが未来を変えるってことなんじゃないかな?」

 

哲也「詩織さん・・・・・・」

 

詩織「分かったか哲也。大人数を殺そうが英雄は英雄。そしてお前の殺した奴らは漏れなく全員クズだ。そんなクズ共に慈悲なんて与えるな。『お前らは俺が殺したんだ。ざまぁみろ。』そう思っとけ。」

 

哲也「はい!!!!俺はもう過去のことで迷いません!!!!自分のとった行動にも後悔もしません!!!!だって・・・・・・俺は皆の英雄だから!!!!」

 

そう、俺は英雄と呼ばれる人間。偶然の重ね合わせだろうがあのゲームを終わらせたプレイヤーが俺だ。そして俺の殺した奴らのことなんかもう気にするもんか。俺は正義の死神だ。正義が悪を潰すのは当たり前のことなんだ。こんな簡単なことにやっと気づけたんだ。詩織さんと飛鳥には感謝してもしきれない。

 

俺の弱さはきっと誰にでも優しすぎる点なんだ。99%恨んでいようが残り1%は心のどこかで慈悲の心を見せてるのかもしれない。それがいけないんだ。

 

もしまた須郷のような奴らが現れた時にも優しさを見せるってのか・・・・・・?いいや違う。俺はこれから恨むべき相手はとことん恨み、優しくするべき相手にはとことん優しくする。そう言った人間になりたい。

 

誰にも優しいのが英雄ではない。正義を信じ悪を下すのが本物の英雄に違いない。俺がこれから目指すのはそんな人間だ。

 

ありがとう。詩織さん。飛鳥。2人のおかげで完全に悩みが吹っ切れたよ。

 

俺は正義の死神。これから俺の目の前に現れる悪意を持つ人物は・・・・・・俺がこの手で叩き潰す!!!!それが出来ないで何が英雄だ!!!!

 

今の俺では似非の英雄かもしれない。でも俺はこれから進化してなるんだ。本物の英雄ってやつに。

 

そして、これから始まるBOB本戦は今までの自分との決別の為に戦うんだ。SAO時代の悪夢と戦い勝って、完全に断ち切るんだ。過ぎ去った過去を。

詩織「よし、それが分かったらお姉さんに抱きしめられとけ。ログイン前に英気を養うのも英雄の仕事のうちだ。」

 

詩織さんはそう言うと抱きしめる力を強くしてきた。確かにこうしてると凄く癒される感はあるけども少し苦しい・・・・・・

 

哲也「し、詩織さん・・・少し苦しいです・・・」

 

詩織「お前の成長祝いだ♪ありがたーく受け取っておけ♪」

 

哲也「そういうことなら・・・・・・」

 

詩織「んじゃあ哲也。もう1つ祝いのプレゼントくれてやるよ。」

 

そう言うと詩織さんは俺の額にキスをした。

 

哲也「えっ!?」

 

詩織「まだまだ子供のお前には早すぎたか?お姉さんのキスは。」

 

哲也「お、俺をそんなに子供扱いしないでください!!!!立派な高校生です!!!!」

 

詩織「私からしたら高校生なんてガキンチョなんだよ。私のキスは高く付くぞ?」

 

哲也「う・・・ありがとうございます・・・詩織さん・・・・・・」

 

歳上の女の人ってのは姉ちゃん然り詩織さん然り読めないものだなぁ・・・・・・

 

詩織「良し、んじゃ哲也。お前のカウンセリングも無事に終わったんだ。そろそろまたログインするか?」

 

哲也「はい!そうさせていただきます!」

 

詩織「んじゃ昨日の通りに・・・」

 

俺はGGOにログインする為に昨日同様上半身の服を脱ごうとしたが、その前に病室が数回ノックされた。一体誰だ?

 

詩織「はーい?今この部屋は・・・」

 

「あ、あの!ボクです!木綿季です!哲也いる!?」

 

哲也「ゆ、木綿季!?」

 

どうやらノックをしていたのは木綿季のようだった。でも一体なんで木綿季がこんな所に・・・?

 

哲也「とりあえず入らせていいですか?」

 

詩織「まぁ構わんが・・・」

 

哲也「木綿季。入っておいで。」

 

俺がそう言うと木綿季は病室に入ってきた。

 

木綿季「おじゃましまー・・・って詩織さん!?」

 

詩織「おう。久しぶりだな木綿季。」

 

実を言うと木綿季のリハビリ担当医も詩織さん。これは詩織さんが俺の話を聞いてるうちに木綿季と関わってみたくなったらしく詩織さんの直談判でリハビリ担当になったとか。木綿季自身も詩織さんとの会話は楽しくて結構リハビリ期間は楽しかったとか。何より2人が険悪なムードな関係じゃなくて良かったよ。

 

木綿季「な、なんで詩織さんが!?」

 

詩織「なんでって、こいつの安全確保の為の見張りだよ。ていうかなんでってのはこっちの台詞だ。なんでお前がここに?」

 

木綿季「い、いやどうしても哲也に会いたくて・・・受付の人に聞いたら哲也ならここにいるって教えてくれて・・・」

 

詩織「ったく、どこまでもバカップルだなお前らは。」

 

木綿季「ち、違うんです!哲也とイチャイチャする為に来たんじゃないんです!」

 

哲也「へ?じゃあなんでここに?」

 

木綿季「あ、あのね・・・哲也が家を出てからずっと変な違和感があったの・・・・・・女の勘って言うのかな・・・・・・哲也が今受け持ってる任務で大ピンチに陥る・・・・・・みたいな・・・・・・」

 

木綿季は俺の元に近づくと、俺の着ていた服をギュッと握ってきた。

木綿季は不安になったり怖がったりすると良くこうして俺の服を掴んでくる。今の木綿季は不安になってる証拠だ。

 

木綿季「哲也言ってたでしょ・・・コンバートしたゲームで殺しが絡んでるって・・・・・・もし・・・・・・ボクのこの不安が的中しちゃったら・・・・・・もしかしたら哲也が・・・・・・またボクの前からいなくなっちゃうんじゃないかって・・・・・・」

 

詩織「そうか・・・哲也はこの病院で一度死亡確認されたんだっけ・・・木綿季の泣き声が病院中に響いてたのを今でも覚えてるよ・・・・・・」

 

木綿季「だから哲也!本当に・・・本当に気をつけて欲しいの!!!!ボクは信じたい・・・・・・ボクの大好きな哲也が負けるはずないって・・・・・・でも・・・・・・万が一がある・・・・・・だから哲也の負ける可能性を少しでも潰して欲しいの!!!!だから哲也・・・・・・今回だけでいい・・・・・・今回だけでいいからもう一度"死神"としてログインして欲しいの!」

 

哲也「っ・・・・・・木綿季・・・・・・」

 

木綿季「それで・・・・・・SAO時代を思い出して欲しいの・・・・・・あの死と隣り合わせだったあの時を・・・・・・きっとそうすれば哲也は負けるはずがない。だって哲也はボク達を助けてくれた英雄だから。」

 

哲也「・・・・・・ったく、お前の心配症は多分永遠に治らねぇんだろうな。」

 

俺はそう言って木綿季のことを優しく抱きしめた。

 

哲也「木綿季。お前のお願い受け取ったぜ。今回のログインに関してはあの時を思い出してログインする。楽しくて仕方がないALOとは違い、辛くて厳しくも楽しかったあの日を思い出してね。」

 

木綿季「うん!頑張ってね哲也!!!!」

 

哲也「それとだ木綿季。もし俺が死ぬ程のピンチに陥った場合。下手したら巻き込まれる人がいるかもしれない。そいつは女なんだが、その場合そいつのことを助けてもいいか?」

 

俺の言った女の子とはシノンのこと。BOB本戦で再戦するであろうシノンが俺とキリトを狙ってるデスガンについでで狙われる可能性はかなり高いだろう。

 

シノンが再戦したがってるのは俺。俺と戦ってる隙にデスガンの野郎がシノンを殺す可能性があるかもしれない・・・・・・殺しのネタが上がってない今VRMMOの世界でシノンが殺されるなんてことあっちゃならない・・・・・・

 

なら、危険なことに巻き込ませた俺がシノンを助けるんだ。俺の目の前で仲間は殺させはしない・・・!!!!

 

デスガンのしていることを暴いてみせる。そして本当にラフィン・コフィンが潰れたその時が悪夢と別れる時だ!!!!

 

木綿季「・・・・・・はぁ・・・・・・ほんとに哲也って人は・・・・・・良いよ。寧ろ助けてあげて。ボクの大好きな哲也は人を助ける優しい男の子だから。もう今回の件で浮気だなんだなんて怒りもしない。だから哲也。無事に戻ってきて!それで、もしもの時はその子のこと助けてあげてね!」

 

哲也「あぁ!任せとけ!!!!」

 

木綿季「哲也。本当に頑張ってね。」

 

哲也「うん。見守っててね木綿季。」

 

俺は抱きしめてる木綿季を見つめ、キスをした。心配症な木綿季を安心させたいならこれが一番だ。

 

数秒間キスをすると、木綿季は満足そうに笑みを浮かべ 俺の事を見つめていた。

 

木綿季「頑張れヒーロー♪」

 

哲也「あぁ!!!!よっしゃ!!!!詩織さん!!!!そろそろ行きます!!!!」

 

詩織「ったく人に見せびらかしてそれかよ・・・良し、んじゃ服脱げ。」

 

木綿季「えぇ!?」

 

詩織「こいつの安全の為だ。変なことはしないから安心しろ。」

 

木綿季「よ、良かった・・・」

 

俺は服を脱ぎ、一昨日のようにモニタリングの為の電極を貼られた。

 

詩織「よし、準備完了だ。いつでもいいぞ。」

 

哲也「あ、あのぉ詩織さん。ペンダントとか付けても構わないですか?」

 

詩織「ペンダント?別に構わないが?」

 

哲也「なら・・・・・・」

 

俺はポケットに入れていた1つのペンダントを身につけた。

 

そのペンダントとは、天国に行った時に飛鳥から貰ったペンダントだ。

 

何故これを持ってきたかと言うと、敵はSAO時代からの天敵。このペンダントはそんな敵の前で無念に散らせてしまった飛鳥の想いを貸して貰おうと持ってきた。

 

哲也「飛鳥。天国から見守っててくれ・・・」

 

俺は目を瞑り、無念の中で散った飛鳥のことを思いながら、胸にペンダントを当てた。

 

数秒間そうした後に、俺は目を開いた。

 

哲也「んじゃ木綿季。行ってきます。」

 

木綿季「行ってらっしゃい哲也!頑張って!」

 

詩織「行ってこい。英雄君。」

 

俺は詩織さんと最愛の木綿季からの応援を受けながら、GGOにログインした。

 

哲也「リンクスタート!」

 

飛鳥・・・・・・俺はもう二度と目の前で仲間を散らせはしない・・・・・・だから今だけ・・・・・・俺にお前の想い・・・・・・貸してくれ・・・・・・!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「さてと・・・・・・ログイン完了だな・・・・・・」

 

前回ログアウトした宿内でログインした俺は身体を起こし、その場で軽い準備運動をした。

 

テツヤ「・・・・・・テツヤ・・・・・・お前から貰った傷・・・・・・もう1回貰うぜ・・・・・・」

 

俺はそう言いながらメインメニューを開き、フェイスパーツの画面を開き、あの時に貰った傷跡を頬に付けた。

 

この傷はSAO時代に二度と仲間を殺させやしないと誓った傷跡だ。SAO時代に戻るべき今、この傷跡は大切な俺の想いの象徴だった。

 

テツヤ「2人は守ってみせる・・・・・・例えこの身が朽ち果てようが・・・・・・!!」

 

俺はその誓いを胸に、宿屋を出て総督府に向かった。




詩織に言われた言葉に気付かされ、遂に迷いを捨てた哲也。

一度捨てた名を新たに名乗り、本戦への誓いを立てる彼の前に繰り広げられる戦いは一体どのようなものなのか。

次回で本戦突入!激動の後半戦を見逃すな!

次回もお楽しみに!


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Part117 本戦~殺人の瞬間~

すいません!また遅れてしまいました!

今回はいよいよBOBの始まりです!一体誰が勝つのか!そしてテツヤとキリトは無事に事件解決に至るのか!

それでは本編をどうぞ!


GGOにログインし、総督府に向かった俺は何事も無く無事に総督府に到着。総督府は既にこれから始まるBOB本戦の色に染まりきっていた。

 

総督府に着いてまず確認したのは今日の本戦出場全プレイヤーの名前。その中に今回の標的であるデスガンがいるかを探したが流石にその名は無かった。となると偽装登録してる可能性が高い。一体誰が・・・・・・

 

プレイヤーネームを見終えて改めて会場を見渡すと辺りには様々なプレイヤーがいた。まるでそれはお祭り騒ぎのような盛り上がりの様子だった。これだけで如何にBOBが凄い大会なのかが改めて伺える。

 

だが、俺は祭り事で終わらせちゃいけない。既に中にはデスガンも当然いるはず・・・・・・気を抜ける暇なんざありゃしない。

 

会場内を移動してると、俺を見て周りのプレイヤーがざわざわし始めた。良くはわからないけども本戦出場者であるからだろうか?

 

中央にあるモニター前でふと止まると、右斜め前にはシノンが、左斜め前にはキリトがいて、俺達は三角形の状態で出会うこととなった。

 

テツヤ「よぉ2人共、いよいよだな。」

 

シノン「えぇ、テツヤ。2度目は無いわ。必ず貴方を倒してみせる。」

 

キリト「こっちだってそうだ。テツヤ いざとなったらお前も踏み倒さなきゃいけない障害になるんだからな。手加減は・・・あれ?お前その頬の傷は?」

 

テツヤ「これか?これはお前も見慣れてるだろ?」

 

キリト「なるほどな。そういう訳ならお前もいよいよ本当の意味で本気になるってことだな。」

 

テツヤ「そういうことさ。こっちだって手加減しねぇからな!」

 

シノン「その傷になんの意味があるって言うの?ただのフェイスパーツの1部分じゃない。」

 

テツヤ「まぁそこは企業秘密ってことで。ただ言えるのは・・・今の俺は一昨日の俺までとは違うってことさ。下手したらシノンも一撃で殺られちゃうかもな。」

 

シノン「よ、良くは分からないけどつまりそれは貴方の力の源ってことで今は了承しとくわ。」

 

テツヤ「まぁそういう感じでよろしく♪」

 

シノン「ただ後で教えなさいよその秘密。有耶無耶のままで終わらせたら許さないから。」

 

テツヤ「分かってるよ。本戦が終わったら教えるさ。」

 

シノン「じゃあ2人共。本戦出場者認証は済んだ?済んでいないならこっちに来て。」

 

テツヤ「あいあいさー♪」

 

キリト「お前のその豹変ぷりがやっぱし気持ち悪いな・・・」

 

テツヤ「好きでこんなことやってんじゃねぇ!!!」

 

シノン「はいはいオカマの苦労話は良いから行くわよ。」

 

テツヤ「ちくしょう・・・人の苦労も知らずに・・・」

 

とりあえず出場者認証も終わらせ、俺達はシノンから色々と話を聞くことに。と言うか俺とキリトのシノンへの一方通行の情報収集と言った方が正しいかな。

 

一昨日と同じく控え室のある場所まで向かうと、その場は先程の場よりもさらに盛りあがっていた。出場選手を使って賭け事に勤しんでるプレイヤーもいれば、恐らくかなりの実力者であるプレイヤーがインタビューを受けていたり、既にアルコール類を飲んでいるのか酔っ払ってるプレイヤーもいたりと会場は多種多様のプレイヤーと声で埋め尽くされていた。

 

テツヤ「すげぇな・・・お祭り騒ぎだと思ってたけど本物の祭り事みたいだな・・・」

 

シノン「本戦になるといつもこうなの。試合開始前30分間から情報戦が始まってるのよ。」

 

キリト「なるほど・・・じゃあこっちも色々と策を練れるって訳だな。」

 

シノン「ただ、貴方達みたいな新しく出場する選手だと余り情報が得られてない人が多い。寧ろ私やいつも出てるような選手だと不利になるのよ。だから今回は既に貴方達が1歩リードしてる状況ね。」

 

テツヤ「そっか!んじゃあの戦法で行けそうだな!」

 

シノン「と言ってもテツヤ。油断大敵よ。変なとこで足掬われて私以外に撃たれてやられたなんて言ったらこの前の食事代と装備代含めて全部請求するからね!」

 

テツヤ「いぃ!?マジで!?」

 

シノン「嫌だったら撃たれないことね。貴方なら簡単でしょ?」

 

テツヤ「そりゃそうかもしれねぇけど・・・」

 

キリト「シノンにとっての良いカモだなテツヤは。」

 

シノン「そういう事ね♪」

 

テツヤ「くそ・・・俺のラッキースケベ症を怨む・・・」

 

こんな感じで3人で歩いていると、どこかからか俺達のことを喋っている声が聞こえてきた。

 

「なぁアレ、キリトちゃんじゃないか?」

 

「フォトンソードで敵をズタズタに斬り裂くプレイングだってな!」

 

「クールビューティーなバーサーカーってやつだな。」

 

「クールビューティーって言ったらやっぱしシノっちでしょ。」

 

「あのクールな眼差しで睨まれてへカートで撃たれてみてぇなぁ・・・」

 

「おいおいドMかよお前。」

 

「でもさでもさ!テツヤちゃんも可愛いさとあのシノンちゃんを倒した程の強さのギャップが良いよねぇ!」

 

「使い物にならないと言われてるスラッシュエッジであそこまでやれる女の子がいるなんて男のメンツ丸潰れだな。」

 

「テツヤちゃんのコンビネーションで倒されてぇ~!」

 

「俺シノっちに撃たれたい派。」

 

「俺キリトちゃんに斬られたい派。」

 

「俺テツヤちゃんに料理されたい派!」

 

「かぁ~あの3人が今大会同時に出るなんてレベル高ぇ~別の意味でも!!!」

 

・・・・・・勝手な想像してるとこ悪いけども俺達は女1に男2だぞ・・・まぁ言ってるうちはタダだしな・・・楽しんでくれたまえ・・・

 

俺はそんな会話をしてるプレイヤー達の方に目をやってると、2人組の男プレイヤーとぶつかってしまった。

 

テツヤ「あっ!ごめんなさい!大丈夫ですか?」

 

「だいじょ・・・ひぃ!?し、失礼しましたァ!!!」

 

「どうぞお進み下さい!!!テツヤさん!!!」

 

そう言って2人は俺の前に道を譲ってきた。なんだ?本戦出場者ってそんな恐ろしいのか?

 

俺はそのまま譲られた道を通ると、その場で立ち止まった。

 

「な、なんだ・・・?」

 

「ま、まさか俺達を殺る気じゃ・・・!?」

 

テツヤ「ねぇ・・・・・・君達・・・・・・」

 

「ひぃぃ!?なんでしょうか!?」

 

俺は背を向いていた状態から前を向き、女の子らしい可愛らしいポーズを取りこう言った。

 

テツヤ「皆♪本戦はボクのことを応援してね♡」

 

俺がそのセリフを言うと辺りにいたプレイヤーはまるで稲妻でも打たれたのような表情になったと思うと、次第にその顔はにやけ顔へと変わって行った。

 

「ま、任せてください!!!死に物狂いで応援します!!!」

 

「今回は貴女に全財産を賭けます!!!」

 

「テメェらテツヤちゃんに全財産特攻する準備は出来たかぁ!?」

 

テツヤ「えへへ~♪皆の応援があればボクも百人力だよ♡」

 

キリト「・・・・・・何やってんだ・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

シノン「・・・・・・変態というか変人ね・・・・・・なんでこんなのに負けたのかしら・・・・・・」

 

こうして俺の悪ふざけも終わると本戦が始まるまで残り20分となり、いよいよ本格的に腰を落ち着けて本戦までの情報収集に入った。

 

シノン「それじゃあそこの変態と変人の掛け合わせたオトコ女のせいで時間も減ったし簡単に本戦のルール確認と出場プレイヤーを見ていきましょう。」

 

テツヤ「なぁ!?どんどん俺の扱い酷くなってない!?」

 

キリト「あんなことするからだよ。普通の人ならあんなことやらない。」

 

テツヤ「だ、だって・・・皆がつられてるの見て少し調子に乗っちゃって・・・」

 

シノン「はいはい言い訳はいいわよ女装趣味人間。」

 

テツヤ「また悪化したよ!」

 

シノン「良い?本戦はね・・・」

 

話に聞くと本戦は予選とは違い本戦出場者30人が同時に同じフィールドに転送され、転送先は完全ランダムの遭遇戦ルールらしい。マップは10キロに渡り山岳地帯、森林地帯、草原地帯、廃墟地帯、砂漠地帯と様々。時間は午後からの設定となりそれにより防具などの有利性も無し。10キロのマップでどう敵を見つけるかと言うと、サテライトスキャンと呼ばれるシステムを使ったプレイヤー認識機能があり、そのサテライトスキャン端末を見ると15分に一度全プレイヤーがどこにいるかが掲載される。移動せずに人数が減るまで待とうとしても無駄という訳だ。

 

テツヤ「ふーん、なるほどね。」

 

シノン「ていうか!今まで私が言ったこと全部運営からのメールに書いてあるんだけど読んだの!?」

 

テツヤ「め、メール?そんなの来てた?」

 

キリト「い、一応俺は読んだけども・・・ほら!最終確認が必要じゃないか!」

 

シノン「はぁ・・・じゃあ女装趣味の変人無確認男は助かったって訳ね。」

 

テツヤ「お前俺のこと酷い呼び方にするの楽しんでない!?」

 

シノン「さぁね♪」

 

そう言ってシノンはテーブルに置かれたドリンクを飲んだ。駄目だ・・・このままじゃ勝ったはずのシノンに舐められっぱなしだ・・・なんでもいいからここは牽制しとくか・・・!

 

テツヤ「なぁシノン?そんなサテライトスキャンがあったらスナイパーは不利じゃないか?ずっと一定の位置にいるんじゃ15分後にはバレて終わりってことになっちまうぞ?」

 

シノン「ふんっ。1人撃ち抜いて1キロ移動するのに15分もかかると思う?こっちは伊達にスナイパーやってる訳じゃないのよ!」

 

テツヤ「なるほどね。相当な自信をお持ちのようで。ただ分からねぇぞ?すげぇ速さで近づいてくるプレイヤーがいたら流石のシノンもお陀仏だろ?」

 

シノン「そんなプレイヤーいたらお目にかかりたいわね。まぁその可能性を握ってるのは1人ってとこかしらね。」

 

テツヤ「へっ。結局俺とお前の一騎打ちってことになりそうだな。」

 

シノン「やっぱり闘いともなると目付きが変わるところは流石と言ったとこかしらね。楽しみにしてるわよ?テツヤ君。」

 

テツヤ「そっちこそ俺以外にやられんなよ。シノンちゃん。」

 

俺とシノンは互いに目を合わせるとまるで火花が散るかのように睨み続けた。

 

キリト「ストップストップ!!!2人の一騎打ちになる可能性は分かったから!最後に1つ!俺とテツヤ以外で今大会が初出場ってやつはいないのか!?」

 

シノン「へ?初出場者?」

 

テツヤ「なんでそんなことを?」

 

キリト「お前はシノンがいることで熱くなりすぎだ!俺達の本来の目的はなんだ!?」

 

・・・・・・俺の本来の目的はデスガンの正体を暴く事・・・・・・目先のシノンばっかしに注意が行ってしまうとは俺もまだまだだな。

 

テツヤ「確かにな・・・・・・。確かにそうだ!よしシノン!俺にも教えてくれ!!」

 

シノン「はいはい・・・初参加はキリトと変態女装趣味男を除くと後3人だけね。」

 

テツヤ「結局それかよ!」

 

キリト「いいから!それで!?その3人の名前は!?」

 

テツヤ「あ!そうそれだ!名前を教えてくれ!」

 

シノン「分かったから少し落ち着きを持ちなさいよ・・・1人目は銃士X 2人目はペイルライダー。3人目はSterben・・・スティーブンかしら?」

 

この3人の中にデスガンの野郎がいるってことか・・・・・・一体誰なんだ・・・・・・?

 

シノン「それでこれはなんの話になるの?アンタの女装仲間?」

 

テツヤ「あのなぁ・・・」

 

シノン「説明も無しに人の話を聞こうとするからよ。推測になるけどもこのプレイヤーの中に一昨日キリトが変に震えていた時の元凶となったプレイヤーがいるってこと?」

 

キリト「っ・・・・・・それは・・・・・・」

 

キリトは説明しようとしたがまた若干だが震えていた。俺はキリトの震える肩を持ち、変わりに俺が話した。

 

テツヤ「そうだ。そいつは俺とキリトがやってたVRMMOで出会った奴でな。そいつとは俺も会場内で会った。3人の中のどれかがそいつだって可能性があるんだ。」

 

シノン「それは友達って訳じゃないのよね。状況的に考えて。」

 

テツヤ「寧ろ敵だ。俺はそいつらの仲間と殺し合いをする程に戦った。恐らくはそいつとも殺り合ってるはず・・・」

 

シノン「殺しあった・・・・・・?パーティーでトラブって仲違いが起きた・・・ってとこ?」

 

テツヤ「そんな生温いもんで片付いたらこっちも助かるよ。俺達とそいつらがやってたのは本物の命を懸けた殺し合い。食うか食われるかの正にデスゲーム。」

 

シノン「・・・・・・デスゲーム・・・・・・?どこかで聞いたフレーズのような・・・・・・」

 

テツヤ「ログイン前までは俺もそいつらにビビってた心があったんだ。でももう俺は迷いはしない。自分のとった行動にも後悔はしない。なんせ俺は・・・・・・死神だからな。」

 

俺はそう言ってシノンとキリトに笑みを見せた。するとキリトの震えも止まり、シノンも笑みを浮かべていた。

 

シノン「そうなのね。ならその敵とやらを倒してさっさと私のところに来なさい。そこで思う存分戦うわよテツヤ。死神の本当の強さ。証明してみなさい。」

 

テツヤ「任せとけ!キリト!お前も腹はくくったか?」

 

キリト「・・・・・・あぁ・・・・・・俺は1人じゃない・・・・・・お前がいるんだ・・・・・・!なら怖いものなんて無い!!!」

 

テツヤ「その意気だ!!!よっしゃ!!!いよいよ本戦も始まるぞ!!!気合い入れてくぞキリト!!!」

 

キリト「あぁ!!!」

 

シノン「じゃあ2人共。待機ドームに移動するわよ。そこで武具点検や最後の精神集中時間に使うの!」

 

テツヤ・キリト「あぁ!!!」

 

俺達は待機ドームに向かうためにエレベーターに乗っていた。既に皆移動したのかエレベーター内は俺達3人だけだった。

 

シノン「テツヤ。」

 

テツヤ「ん?」

 

シノン「貴方とキリトに事情があるのは分かった。でも、貴方の事情とこっちの事情は混ぜないで。何度も言ってるけど私以外の弾丸で倒れたら本当に許さないからね。」

 

そう言ってシノンは俺の背中に指で作った銃口を押し付けてきた。これはシノンなりのエールであり俺への挑戦状だろう。

 

テツヤ「任せとけ。女の子との約束は果たす主義でね。」

 

シノン「そう。変態の貴方が言うなら安心したわ。」

 

テツヤ「最後までそれかよ・・・・・・」

 

シノン「テツヤ。私も貴方を倒すために生き残る。だから貴方も私に倒されるために生き残りなさい。」

 

テツヤ「あぁ。神の名に誓うさ。」

 

俺はそう言いながら拳を胸に当て目を瞑り、胸に誓いを込めた。

 

待機ドームに到着した俺達は個室でその時を待った。個室の方が静かになれるし何より集中がしやすい。

 

俺達は一言も発さないまま自身の武具調整等を行っていた。ただ静寂の中武器の音が響き渡っていた。

 

そして、遂にその時が。

 

『皆さんいよいよお待ちかね!!!バレット・オブ・バレッツの開催時間まで残り30秒となりました!!!一体誰が優勝をするのか!!!そして最強プレイヤーの座を掴むのは誰か!?』

 

『残り15秒は皆さんと共にカウントしていきましょう!14!』

 

テツヤ「なぁシノン。お前も俺以外のやつに殺られんなよ。」

 

シノン「えぇ。貴方以外に撃たれる気は微塵もないわよ。撃たれるなら貴方のコルトパイソンの方がよっぽどましね。」

 

キリト「2人とも完全に俺の事を忘れてないか・・・!?一応俺も本戦出場者なんだからな!?」

 

テツヤ「いやぁ悪い悪い。何分俺とシノンは再戦を誓った戦友だからさ♪」

 

キリト「戦友の前に親友を忘れてどうするんだよ!?」

 

テツヤ「まぁまぁ。んじゃ2人共。無事に生き残ってこの3人で1位を争おう!!!」

 

シノン「当たり前よ!」

 

キリト「当然!!!」

 

互いの健闘を称えて3人で拳を合わせたその瞬間。第3回バレット・オブ・バレッツ開催の火蓋が切って落とされた。

 

『第3回バレット・オブ・バレッツスタートです!!!』

 

大歓声が聞こえるなか、俺達はバトルフィールドに転送されたのであった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~side シノン~

 

試合開始から既に30分弱。30人のプレイヤーが各自で銃撃戦を繰り広げていた。

 

無論私は生き残っていた。そして今もスコープで敵に狙いを済ましてる真っ最中だった。

 

こちらにも気づいてない様子。私は敵の腰部にマウントされていた手榴弾を狙撃するとその手榴弾は爆発し、敵は一瞬で倒れることとなった。

 

そのまま木影に移動すると、サテライトスキャン端末を見て、現状の人数と誰がどこにいるかを確かめた。

 

シノン「人数も既に21人・・・近くにいるのはダインね・・・」

 

少し移動すればダインとダインと交戦しているペイルライダーと遭遇するはず。ここは行動を先読みして2人のすぐ側にある橋の近くに行くのが無難ね。

 

シノン「・・・・・・テツヤとキリトは・・・・・・あの二人なら余計な心配か。」

 

私はサテライトスキャン端末を閉じ、作戦通りに橋近くに向かう。

 

ダインより先回りして橋近くの高台の上で2人を待っていると、予想通りダインがやってきた。

 

ダイン「さぁ来い新参者!蜂の巣にしてやらぁ!」

 

ダインは橋を渡りきった場所でペイルライダーを待ち構えていた。確かに良い作戦ではあるかもしれない。でも・・・

 

シノン「いつも言ってるでしょダイン。常に四方八方に注意を向けろってね。」

 

完全に注意の全てがペイルライダーに向いているダインを撃ち抜こうとしたその時だった。

 

「動くな。」

 

シノン「っ!?」

 

私は背後から何者かに頭に銃口を押し付けられていた。でも近くにいたプレイヤーなんてあの2人以外には・・・

 

その時、私はふとあの時のやり取りを思い出した。

 

『すげぇ速さで近づいてくるプレイヤーがいたら流石のシノンもお陀仏だろ?』

 

シノン「っ!?まさか!?」

 

「ご名答♪」

 

後ろを振り向き銃口を押し付けていた犯人を確認すると、それはテツヤだった。

 

シノン「な、なんで!?さっき確認したときには・・・!?」

 

テツヤ「言ったろ?すげぇ速さで近づいてくるプレイヤーがってな。」

 

・・・・・・やっぱりムカつく。何もかもを見通したかのような言動と、バグとはいえあどけない容姿の癖にめちゃくちゃに強い。テツヤの強さは一体どこから来るって言うの?

 

テツヤ「ってそんなこと言ってる場合じゃねぇ。シノン。あのオッサン撃つの待ってくれ。」

 

シノン「はぁ!?ここは戦場よ!?撃てる敵を撃たないでどうしようって言うのよ!?」

 

テツヤ「頼む。あの2人の戦い俺に見せてくれ。」

 

そうか・・・・・・ダインと戦ってるのはペイルライダー・・・・・・テツヤにとっての目的となりうる可能性があるってことね。

 

シノン「分かったわよ。ったくアンタって人は・・・・・・」

 

テツヤ「サンキュー♪」

 

シノン「大体、あの2人の戦いを見た後どうする気よ。」

 

テツヤ「んーまぁそんときゃ離れるのが無難かな。作戦は後から練る。」

 

シノン「私が背後から撃たないとは限らないのに?」

 

テツヤ「お前はそんなくだらない方法で俺なんかを倒しゃしねえよ。信頼におけるから今こうしてここにいる。」

 

シノン「はぁ・・・・・・アンタの馬鹿さ加減は天井知らずね・・・・・・」

 

テツヤ「それ程でも♪」

 

シノン「ほら。これ。」

 

私はテツヤに双眼鏡を渡した。私にはへカートのスコープがあるからなくても困らないし。

 

テツヤ「悪いね。」

 

テツヤは双眼鏡を使って2人の戦いを観戦し始めた。私もスコープで2人の様子を伺ったけども、あのペイルライダーってプレイヤーの動きが柔軟でダインの放つ銃弾は一向に当たってはいなかった。動きはこの前のテツヤの崩れたビルの破片の乗り移りをもっと綺麗かつスピーディーに行ってるって感じに近い。

 

シノン「どう?あれが例の?」

 

テツヤ「まだ分からん。あの二人の戦いが終わるまでだ。」

 

シノン「それにしてもあそこまでアクロバットに動けるなんて・・・・・・アイツかなりのやり手よ。」

 

テツヤ「あぁ。でもスピードは俺の方が1枚上手かな?」

 

シノン「今だけはその自信買ってあげるわ・・・」

 

ダインは負けじと弾丸を次々と放つけれど、華麗に動き続けるペイルライダーを捉えることは出来ずに、リロードの隙を付かれ遂に至近距離に追い込まれペイルライダーの武器であるショットガンで頭を撃ち抜かれ、ダインは倒れた。

 

シノン「ダインも惜しかったわね・・・リロードをもう少し早く出来ていれば勝機もあったのに・・・・・・」

 

テツヤ「ペイルライダー・・・・・・あの野郎がデスガンなのか・・・・・・?いや待て・・・・・・あんな動きするやついたか・・・・・・?アクロバティックな動きと言えばそれこそPoHの奴の真骨頂・・・・・・となると下手するとPoHの野郎が敵って可能性が・・・・・・」

 

テツヤはいつに無く冷静かつ慎重に考え事をしていた。戦いとなるとこうしてギアを変えられるのもテツヤの強みなのかしら。

 

シノン「とにかく、戦闘は終わったわよ。私は今からアイツを撃つ。」

 

テツヤ「撃ってみてくれ。それで死ねばアイツは違うってことになるし、死ななければ・・・」

 

シノン「私がこの距離外すとでも?アンタには一撃も当たらなかったけどこれでも私は・・・」

 

そう言いながらスコープを覗いていると、ダインを倒しその前に仁王立ちしていたペイルライダーが何者かに襲われ、肩の部分に何かが突き刺さっていた。

 

いきなりのことで驚きはしたけど、一番驚いたのは何より銃声音が一切しなかったってこと。

 

シノン「テツヤ。聞こえた?」

 

テツヤ「いいや、となるとそっちもか。シノン この状況で考えられる戦闘方法は?」

 

シノン「口径の小さなレーザー銃で撃つか、サイレンサー付きの実弾銃だったか・・・そのどちらかね。」

 

テツヤ「お前みたいなスナイパーだったって線は?」

 

シノン「それもあるけど、近くにいたプレイヤーはあの2人以外にはいなかった。そう。だからアンタが今ここにいることが本来おかしいのよ。」

 

テツヤ「まぁ俺が本気で移動すればそんじょそこらのプレイヤーじゃ何年経っても追いつけねぇよ。それとだ、スキャンされた頃だったら丁度戦闘しててな。敵を倒した後に場所を隠そうと川に潜ってたんだよ。んで、川から上がった後にすぐ側で殺られたオッサンとペイルライダーの戦闘を見つけて、さっさと先回りしてあの2人の戦いを見ようとしたら ここに女神様が居たってわけよ。」

 

シノン「それじゃあ丁度スキャン終了間際に川から出たからサテライトスキャンからは逃れられたってこと?」

 

テツヤ「そゆこと♪いやぁ女の子の服装だから軽くて良いねぇ♪身体も軽いしすーいすい泳げちゃうしいつもより超速で移動できるし♪」

 

シノン「いっその事そのままずっと女のままでいたら?とにかくサテライトスキャンは川を潜ってれば逃れられるってことがよぉく分かったわ。」

 

テツヤ「話を戻してだ。シノン。アイツの肩に妙なエフェクト付きの物が突き刺さってないか?」

 

シノン「アレのこと?アレは・・・」

 

私はスコープの倍率を高め、もっと正確に撃たれたペイルライダーを見る。そして良く肩を見てみると肩に突き刺さっていたのはスタンバレットだった。

 

シノン「スタンバレット・・・なるほどね・・・」

 

テツヤ「なんだ?スタンガンみたいなものか?」

 

シノン「えぇ。そんなとこね。」

 

テツヤ「なるほ・・・・・・っ!?そうか・・・・・・あの野郎か・・・・・・!!!!」

 

テツヤは何か驚いた様子で橋の様子を見ていた。私もスコープで良く見てみると、橋の側にはなにやらマントを羽織り、髑髏のフェイスマスクを付けたプレイヤーがいた。テツヤの様子からしてアレが例の殺し合いをしたっていう・・・・・・?

 

シノン「な、何で・・・!?今までいなかったのに・・・!!」

 

テツヤ「んな事俺が知りてぇ位だよ!!」

 

髑髏マントのプレイヤーはゆっくりとペイルライダーに近づいて行った。そして、髑髏マントのプレイヤーが所持していた武器は 私と同じスナイパーライフルのサイレントアサシンだった。

 

シノン「サイレントアサシン!?」

 

テツヤ「なんだ?それがあの野郎の武器の名前か?」

 

シノン「えぇ。サイレンサーを標準装備したスナイパーライフル。GGOに存在するとは聞いていたけど・・・・・・扱いがかなり厄介だとも聞いたけれどそれを使いこなすなんて・・・!!」

 

髑髏マントのプレイヤーがペイルライダーの目の前で止まると。サイレントアサシンは使わず、ハンドガンを手に取りペイルライダーに狙いを定め、何やら手でジェスチャーのようなものをしていた。

 

シノン「状況的に考えたら確かにハンドガンか・・・」

 

テツヤ「おいシノン!!!撃て!!!」

 

シノン「へ?ペイルライダーを?」

 

テツヤ「ボケてる場合か!!!あの髑髏マント野郎だよ!!!

!!早く!!!マント野郎が撃つ前に!!!じゃないと俺がお前を今ここで倒すぞ!!!!!!」

 

凄い剣幕でテツヤは迫ってくる。脅しまでかけてくる程のことなのね・・・テツヤにとっては・・・

 

私にとってテツヤは何がなんでも倒さなきゃいけない相手・・・テツヤにとってもあの髑髏マントはどうにかしなきゃいけない相手・・・・・・それならアイツは私とテツヤにとって共通の相手って訳ね・・・!!

 

シノン「了解!!!」

 

私はバレットサークルが髑髏マントの頭部と重なり合う状態で止まると、へカートの引き金を引いた。

 

普通のプレイヤーなら一撃で終わるこの攻撃だったけれども、あの髑髏マントはいとも容易くその攻撃を避けてみせた。

 

シノン「う、嘘っ!?私の狙撃を!?」

 

テツヤ「てなるとこっちに気づいてて泳がせてたって訳だな・・・!!!相変わらず汚ぇ野郎だ・・・・・・!!!」

 

一度リロードして再度狙いを定めると、既にペイルライダーはあのプレイヤーに撃たれてしまっていた。だけど急所を外したのか生き残っていたペイルライダーはスタンバレットの効果が切れると同時に立ち上がりショットガンの銃口を髑髏マントの頭部に押し付けた。

 

しかし、ペイルライダーは引き金を引くことなく倒れると、胸を抑えながらまるでもがき苦しむように身体を小刻みに震えさせ、遂には強制ログアウトしてしまった。

 

シノン「な、なによ・・・今の・・・?」

 

テツヤ「・・・・・・アレがアイツの殺り方か・・・・・・」

 

髑髏マントのプレイヤーはハンドガンを高らかに上げると、近寄っていたカメラビジョンに向かいこう宣言した。

 

「我が名、そしてこの銃の名は・・・・・・死銃(デスガン)俺は貴様らの前に現れ、文字通り死を齎してやろう。俺にはその力があるんだ。忘れるなよ まだ何も終わってない。これは序曲にしか過ぎない。さぁ奏でよう 死のダンスを。IT'S SHOW TIME」

 

デスガンと名乗ったその男は何やら不気味なことを発言すると、マスクの中から水蒸気のような物が勢いよく出てきた。その姿は不気味その物だった。

 

テツヤ「確信した・・・・・・あの野郎がやっぱりデスガンだったんだな・・・・・・!!!!!!」

 

シノン「デスガン・・・・・・って例の撃たれてしまったら最後二度とログインしてくることはないって噂の?」

 

テツヤ「噂なんかじゃねぇ・・・!!!アイツは本物の殺人鬼だ・・・・・!!!!!!」

 

シノン「へ・・・・・・?」

 

本物の・・・・・・殺人鬼・・・・・・?一体それってどういう・・・・・・

 

テツヤ「でも大丈夫さシノン。安心しな。」

 

テツヤはそう言うと私の頭に手を置いた。

 

テツヤ「お前を危険な目には合わせはしないよ。約束だ。」

 

テツヤはそう言うとニッコリと笑った。分からない。なんであんなことが起きた後なのにこんなことが言えて笑えるのかが。

 

でも、何故だろう。テツヤの笑みは今現在他の何よりも安心できる気がした。私はしばらくその笑みをじっと見つめていたのだった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

場所は変り、時間を遡ること35分前。ここはALOのインプ領内。

 

アスナ「うーん。ユウキ遅いね~」

 

ショウ「ユウキのやつ『テツヤの出る大会だから絶対見る!』って言ってたのになぁ。」

 

フィリア「ユウキのことだからドタキャンなんてことはないと思うけど・・・」

 

クライン「もうそろそろ始まっちまうぜ~BOB。」

 

そう、テツヤら3人がBOB本戦に挑もうとしているその頃。ALO内にはいつもの仲間達が勢揃いでインプ領内の現在のテツヤ・ユウキの仮住まいの家の前にいた。

 

そして、ちょうどその時ユウキが皆の前に姿を現した。

 

ユウキ「ごめーん!!!待った!?」

 

リズ「おっそい!!!私達は折角始まる30分前に集まってたのに何してたのよ!」

 

ユウキ「時、実はその・・・テツヤに会いに行ってて・・・・・・」

 

シリカ「相変わらずで良かったです♪」

 

レイ「僕もそれには賛成だけれど、時間を指定といての遅刻は感心しないな。15分前待ち合わせだろう?」

 

ユウキ「ごめんなさい・・・」

 

リーファ「まぁまぁ♪良いじゃないですかラブラブな事で♪」

 

リナ「そうね♪朝もアツアツな所を見させてもらったしね♪」

 

クライン「よし!それじゃあ早速入らせてくれユウキちゃん!今日はこの日の為に取っておきの酒を持ってきたんだ!」

 

ユウキ「それじゃあ皆入って!モニターのチェックは住んであるから!」

 

こうして集まった全員は無事に試合開始前にテツヤ家に入り込み、各々好きな場所に座りモニターを見ることに。

 

ユウキがモニターの電源を付けるとMMOストリームが映り、試合開始3分前の状況だった。

 

アスナ「2人共どこまで勝ち進めるのかな?やっぱし2人の優勝争い?」

 

ショウ「どうだろうな。でもそう簡単にはやられないだろうな。」

 

レイ「でも・・・彼はコンバート前に変なことを言っていたけど・・・それが変なことに影響しなければ良いけど・・・」

 

クライン「変なこと?何を言ってたんだ?」

 

レイ「それが・・・」

 

レイがテツヤのことについて話そうとしたら、インターフォンの音が鳴った。

 

ユウキ「?こんな時に一体誰だろ・・・?」

 

ユウキは玄関に行き、玄関の扉を開いた。するとそこにはテツヤ、ユウキ、レイの3人にとっての領主であるカノンがいた。

 

ユウキ「ふぇぇ!?か、カノン!?」

 

レイ「なっ!?カノン様!?い、一体何故!?」

 

ユウキの声を聞くとレイは急いで玄関に向かい、カノンの前で膝を着いた。

 

カノン「何。わらわの部下が晴れ舞台で戦うというのに観戦しないでどうするんじゃ。折角ユウキもレイもいるならここでと思ってな。駄目じゃったか?」

 

ユウキ「い、いやボクは良いけども・・・」

 

レイ「僕は寧ろ歓迎しますが・・・」

 

カノン「ならいいじゃろ。失礼するぞ。」

 

カノンはそう言って2人と共に家に入っていった。無論中はリズ、リナ以外はカノンを見たことは無かったのでその存在に驚いていた。

 

ユウキ「と、とういう訳でボク達の領主であるカノンも今回試合観戦に来てくれました。」

 

カノン「リズやリナ以外とは初対面じゃったな。インプ領主のカノンと言う。一応テツヤは直属の部下ということになっている。皆よろしく頼む。」

 

アスナ「こ、これが領主なのね・・・」

 

ショウ「オーラが違う・・・」

 

シリカ「でも、怖いというよりかは優しさを感じます!」

 

クライン「私クラインと言います!サラマンダーやってます!以後お見知り置きを!」

 

カノン「ふむ。サラマンダーか そなたは間違った道に進むではないぞ?」

 

クライン「はい!!!」

 

ショウ「ここぞとばかりに媚び売ってるな・・・」

 

リーファ「で、でもリナちゃんは領主の集まりがある会合に付き合ってるんだもんね・・・私だったら緊張で押しつぶされちゃいそう・・・」

 

リナ「ううん。全然そんなことないよ?皆優しい人ばかりだしね。」

 

フィリア「凄く優しそうな人なんだね領主の人は。てっきり凄く怖い人がやっているのかとばかり・・・」

 

レイ「失礼だぞフィリア。」

 

フィリア「はっ!?ご、ごめんなさい!!!私変なこと言っちゃって!!」

 

カノン「構わぬ。そう思うのが普通じゃしな。」

 

クライン「美しいお顔に素晴らしいボディにその優しさ・・・・・・!俺のどストライクゾーンだ・・・・・・!」

 

リズ「はいはいどうせ振られんだから本気にしないしない。」

 

ユウキ「という訳で!!今日はこのメンバーでテツヤとキリトを精一杯応援しよう!!!ほら!もう始まるよ!!!」

 

既に試合開始前1分を切っていて、残り15秒の状態だった。

 

カノン「レイ。仲間を応援するのもまたわらわ達の仕事じゃ。張り切るのじゃぞ。」

 

レイ「はっ。」

 

ユウキ「頑張れテツヤ!!!」

 

ユウキのその声と同時に、BOBの火蓋が切って落とされたのであった。




始まった本戦で早速デスガンと遭遇したテツヤとシノン。

一体デスガンはどのようにして現実での殺人を可能としているのか?
そして、テツヤは本当にシノンを危険に晒すことなく守りきることは出来るのか?

次回もお楽しみに!


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Part118 覚悟の共闘~遊びじゃない~

~ALO内 テツヤ・ユウキ家~

 

~ユウキ side~

 

ボク達はテツヤとキリトの出場してるBOB本戦をALOで観戦していた。それにしても別のゲームの大会をこうして皆で見れるなんてVRMMOって本当に凄いんだなぁって思う。なんたってボクとテツヤが出会えたのもVRMMOだし!

 

試合開始後30分が経ったけど、未だにテツヤもキリトもカメラには映ってない状況だった。

 

ユウキ「全然テツヤが映らない~!」

 

ショウ「まぁまぁ、まだ始まって30分なんだ。テツヤもキリトもまだ倒されてないしそのうち出てくるよ。」

 

BOBに参戦してる30人のプレイヤーの名前が画面の右端に映し出されていて、既に負けてしまったプレイヤーは灰色の名前で映されてる。テツヤもキリトも以前白字で映されてるしやられてはないみたい。

 

クライン「そうそう。あの2人のことだ。美味い具合に生き延びてるに決まってる。」

 

カノン「そうじゃな。簡単にやられてもらってはインプの沽券に関わる。それにしてもこの酒なかなかいけるのう。」

 

クライン「俺のイチオシの酒っすから!結構持ってきたんでじゃんじゃん飲みましょう!」

 

ショウ「悔しいけどこいつの酒選びのセンスだけは認める・・・」

 

ショウとクライン、それとカノンはクラインの持ってきたと言うお酒を飲みながら試合を見ていた。未成年のショウでも酒を窘めるのもVRMMOのまた良いところだよね。テツヤにはあんまし飲ませたくないけど・・・

 

かく言うボク達もお酒のまがい物の様なものを飲みながら試合観戦をしていた。ちょっぴり背伸びの大人気分♪

 

フィリア「テツヤとキリトのことだから銃の世界だって言うのに剣を使ってバッタバッタと斬り捨ててたりしてね。」

 

リズ「充分有り得るわね。キリトなんて特に。テツヤに関しては斬月以外だったら特別剣にこだわりは持ってなさそうだし。」

 

ユイ「パパのことだから敵を後ろから不意打ちで倒しまくりです!」

 

アスナ「キリト君らしいといえばらしいね。」

 

ユキ「ふんだ!お父さんなんかそんな事しないでも真正面から近づいて倒しちゃうもんね!!!」

 

ユウキ「あの速さを持ったテツヤならではの戦法だからね。充分有り得るね。」

 

ユキ・ユイ「むむむ・・・!」

 

ユキとユイちゃんはフェアリー姿でいたからボクとアスナの肩の上から睨み合うとバチバチ火柱が飛んでいた。

 

ユウキ「喧嘩しないの。めっ!」

 

ユキ「はーい・・・」

 

アスナ「ユイちゃんも駄目だよ?仲良くしようね♪」

 

ユイ「はいです・・・」

 

カノン「ナビゲーションピクシーが2人とは・・・わらわも中々に見ない光景じゃ・・・・・・」

 

レイ「でも、あの2人は聞いた話によるとSAO時代からの付き合いだそうです。」

 

カノン「なるほど。あのゲーム内から引っ張ってきたということじゃな。」

 

皆はそれぞれ試合観戦と会話を楽しんでいた。ボクもアスナの隣でテツヤとキリトの話を交わしながらBOBを観戦してた。すると、リズが賞賛の声を上げながらモニターを指さした。

 

リズ「ひゅー。やるねぇあのプレイヤー。あんな機敏な動き中々出来ないわよ。」

 

ユウキ「この人の事?」

 

ボクはリズが指さしたカメラビジョンを拡大した。そのカメラには顔をマスクか何かで覆った白い装備をしたプレイヤーとテンガロンハットを被ったプレイヤーの戦いが映し出されていた。

 

リーファ「凄いアクロバティックな動きだね。あんな簡単に銃弾を避けるなんて。」

 

リナ「確かに綺麗ではあるけども速さで言っちゃうとやっぱりテツヤより目劣りしちゃうのよね~ スピードだけなら全プレイヤーの中で1番早いと思うしねアイツ。悔しいけど。」

 

シリカ「私もあれだけ動けてみたいです・・・」

 

ユウキ「ボクのテツヤのスピードに勝てる人なんていないもんね~♪」

 

ボクはちょっぴり鼻を高くしながら映像を見た。すると白装備のアクロバティックな動きをしていたプレイヤーがテンガロンハットのプレイヤーに近づくと そのまま反撃されることなく倒した。テンガロンハットの方はリロードって言うのかな?それの隙を付かれちゃったからもう少し早く行動出来てればまだ可能性もあったとは思うけどな。

 

フィリア「凄い強さだね。これは優勝候補なんじゃないかな?」

 

クライン「テツヤとキリトの敵って訳だな?さぁどうやって倒すんだテツヤ達は?」

 

あれだけの動きをするプレイヤーとなるとテツヤでも苦戦しそうだけどきっと大丈夫!今のテツヤは敵無しなんだから!

 

そう思ってると白装備のプレイヤーは何者かに襲われちゃったのかその場で倒れ込んだ。

 

ショウ「おーっと。こりゃ噂をすればってやつか?」

 

ユウキ「ということはテツヤ!?」

 

アスナ「いいやキリト君だよ!」

 

ワクワクしながら画面を見るボクとアスナ。でも次にカメラが捉えたのはテツヤでもキリトでもなく、髑髏のフェイスマスクを付けた不気味なプレイヤーだった。

 

ユウキ「なーんだ・・・」

 

アスナ「がっかり・・・」

 

レイ「でも、あのプレイヤーどこか不気味だね・・・」

 

フィリア「うん・・・嫌な寒気がする・・・」

 

髑髏フェイスのプレイヤーはゆっくりと白装備のプレイヤーに近づくと小さな銃。ハンドガンって言うのかな?それを手に取って何か変なポーズを取り始めた。それはまるで誰かに合図を送るかのように。

 

ユウキ「変なプレイヤーだなぁ・・・」

 

そう思っていると髑髏フェイスのプレイヤーに向かって凄い速度の弾丸が向かってきた。でもその髑髏フェイスのプレイヤーはその弾丸を難なく避けた。

 

カメラはその弾丸を撃ったプレイヤーを映し出した。そこには青い髪をした可愛らしい女の子と、黒髪長髪のちょっぴりボクに似ている女の子がいた。女の子でもこんなゲームやるんだなぁと少し感心したら、

 

すぐ様カメラは戻り、再度髑髏フェイスのプレイヤーにフォーカスを当てると既に白装備のプレイヤーは撃たれていて、それでもまだ生き残っていたから立ち上がって反撃に出ようとしたけど、直ぐにまた倒れて、苦しそうに胸を抑えたかと思うとそのプレイヤーは強制ログアウトで消えてしまった。

 

リーファ「き、消えちゃった・・・」

 

シリカ「一体何が・・・?」

 

カメラは変わらないまま髑髏フェイスのプレイヤーを映していた。すると、いきなり顔全体を映し出し始めて その恐ろしい顔付きにボクは少し恐怖を覚えた。それになんだろう・・・違和感を感じる・・・・・・まるでどこかであったことがあるみたいな・・・・・・

 

ユウキ「・・・・・・気のせいかな・・・・・・」

 

髑髏フェイスのプレイヤーはその場で手に取っていたハンドガンを高らかに上げると、こう宣言した。

 

『我が名、そしてこの銃の名は・・・・・・死銃(デスガン) 俺は貴様らの前に現れ、文字通り死を齎してやろう。俺にはその力があるんだ。忘れるなよ まだ何も終わってない。これは序曲にしか過ぎない。さぁ奏でよう 死のダンスを。IT'S SHOW TIME』

 

ユウキ「死を齎す・・・もしかして・・・」

 

今日GGOにログインする前にテツヤに会いに行って、ボクの不安と違和感を伝えたけど もしかしたらテツヤがこのプレイヤーに・・・・・・?

 

シリカ「うぅ・・・怖いです・・・」

 

リズ「何ビビってんのよ。あんなのブラフやブラフ。」

 

リズは怯えるシリカを励ますようにそう言って背中をさすっていた。けれど、ショウとクラインは手に持っていたグラスを落として割ってしまった。

 

ショウ「・・・まさか・・・アイツは・・・・・・!?」

 

クライン「い、いや!間違いねぇぞショウ!聞いた覚えがあるだろあの台詞!!!」

 

ショウ「やっぱりか・・・・・・とんでもねぇ奴がいたもんだな・・・・・・!!!」

 

2人はあのプレイヤーを知ってるみたいな口調で話す。でもその顔はどこか苦々しい顔をしていた。

 

リナ「な、なんなの?あの人のこと知ってるのショウ君?」

 

ショウ「ALOからやってた人やリズやシリカ、フィリアみたいに攻略組じゃなかった人じゃ分かるはずもない・・・でも何で・・・・・・!?」

 

ユウキ「ね、ねぇショウ、クライン?一体誰なの?あのプレイヤー。」

 

アスナ「私も検討が・・・・・・」

 

クライン「・・・・・・アイツは・・・・・・"ラフコフ"の野郎だよ・・・・・・!!」

 

ユウキ「っ!?ラフコフって・・・・・・まさかあの!?」

 

ショウ「そうだ・・・あのラフィン・コフィンだよ・・・!」

 

ラフィン・コフィン。それは攻略組であるボク達と常に因縁を争ってきたSAO時代の人殺しギルド。血の惨劇でのテツヤ達の活躍を持ってその因縁に幕は閉じてギルドもほぼ壊滅となった。SAO時代は牢獄にずっと入れられてたけどリアルでは何もしなければ確かに生きていられる・・・・・・それがまさかGGOに現れるなんて・・・・・・!

 

フィリア「ら、ラフィン・コフィンってSAO時代の人殺しギルドのことでしょ!?何でそんなプレイヤーがBOBに!?」

 

クライン「そんなの俺達が知る由もない・・・!とにかく現状でわかるのこのBOBはただの大会じゃねぇ!簡易的なデスゲーム状態だ!!」

 

カノン「何で2人はあのプレイヤーがそのラフィン・コフィンとやらのメンバーだと分かったんじゃ?」

 

ショウ「アイツらには決め台詞があったんです・・・・・・それはアイツが最後に発していた・・・・・・『IT'S SHOW TIME』。」

 

アスナ「っ!確かに言ってた・・・・・・!あの台詞はリーダーのPoHが好んで使ってたって言う・・・・・・!」

 

レイ「じゃ、じゃあ今彼らは・・・・・・」

 

ショウ「アイツの言ってたことが本当だとしたら・・・・・・下手したら・・・・・・死ぬぞ・・・・・・」

 

ユウキ「っ!!!!!!」

 

下手したら死ぬ・・・・・・確かにそうだ・・・・・・あのデスガンってプレイヤーの言うことが本当だったら・・・・・・もしテツヤがやられちゃったら・・・・・・またテツヤは・・・・・・

 

・・・・・・ううん。そんな訳ない。今のテツヤはまた死神の名を取り戻してログインしてるんだもん。ただの人殺しが死神なんかに負ける訳ない・・・・・・!!!

 

ユウキ「こんな時こそ応援しなきゃ!大丈夫!テツヤとキリトが時代遅れのプレイヤーなんかに負ける訳ないでしょ!!!」

 

ショウ「ユウキ・・・・・・確かにそうだ。今更あんな奴らにやられる程やわなプレイヤーな訳がないんだ。無事を祈って見守ろうぜ。皆。」

 

レイ「それは少し無責任なんじゃ・・・下手をすれば2人はあのプレイヤーに・・・」

 

ショウ「無責任なんかじゃない。信頼があっての祈りだよレイ。あの2人がこれで殺られたなら運の尽きって奴だよ。」

 

レイ「そ、そういうものなのか・・・」

 

ショウ「仲間ってのはそういうもんだよ。なぁユウキ。」

 

ユウキ「うん!だからレイも2人のことを応援してね!」

 

レイ「そういうことなら心得た。2人の無事を切に祈ろう。」

 

そうだ。血の惨劇の時だって死ななかったテツヤがこんな所でやられる訳ない。だからテツヤ。絶対絶対勝ってね!ボクが一生懸命応援するからね!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

~GGO内・BOB本戦フィールド~

 

~テツヤ side~

 

髑髏マントの奇妙な演説を聞いた俺とシノンの2人は互いにあの髑髏野郎が俺の探し求めていたデスガン本人だってことが分かった。

 

どうやらシノンもデスガンのことは噂程度には耳にしていたらしい。プレッシャーに押されるタイプの女の子とは思えないがデスガンのせいでビビって正確な判断や動きが出来ないなんてことになるのが1番危うい。

 

俺は少しでもシノンを安心させるため、シノンの頭に手を置きニッコリとした笑みを見せた。

 

シノンは俺の顔をしばらくじっと見つめていた。そして照れくさくなったのか頬を少し赤くして身につけていたマフラーで口元を隠した。

 

シノン「き、期待してるわよ。死神様がどう人を助けるのかをね。」

 

テツヤ「任せとけ。人助けならお手の物さ。」

 

俺はシノンからデスガンに目を移すと、デスガンはあのおっさんのことは狙わずに、橋から遠ざかっていき 柱と丁度合わさったところでその存在は視認出来なくなった。

 

テツヤ「あの野郎今度はどこに・・・次の標的は誰だ・・・?」

 

シノン「ねぇテツヤ あのデスガンが例の?」

 

テツヤ「そう。俺とキリトにとっての今回の標的だ。アイツが如何にして人を現実でも殺してるかを見極めなきゃならん。」

 

シノン「で、でもVRMMO内で撃たれたら死ぬなんて有り得るの?」

 

テツヤ「さぁな。そのカラクリをさっさと見極めなきゃな。にしてもキリトの野郎はどこに・・・」

 

俺がそう言うと付近の草むらからガサガサと言った音が聞こえてきた。俺はすぐ様ホルスターからコルトパイソンを取り出して構えた。

 

テツヤ「動くな!!!」

 

「お、俺だよ!撃つな!」

 

そう言って草むらから出てきたのはお目当てのキリトだった。

 

テツヤ「んだよお前かよ・・・ビビらせやがって・・・」

 

シノン「な、なんでキリトまで・・・どうなってんのよサテライトスキャンは・・・」

 

キリト「あぁ、サテライトスキャンの時間なら確か・・・」

 

シノン「水中の中にいた。」

 

キリト「何っ!?なんで分かったんだ!?」

 

シノン「この女装趣味が同じことをして今ここにいるってことをさっき聞いたのよ。」

 

テツヤ「・・・・・・もう良いです・・・・・・女装趣味で・・・・・・ってんなこたぁどうでもいいんだよ!キリト!お前も見たか!?」

 

キリト「あぁ。この目でしっかりとな。途中狙撃された弾丸の方向に向いたら2人がいたから合流したって訳。」

 

シノン「とにかくあのデスガンっていうのはどうやって現れて・・・」

 

シノンの言葉を遮るようにサテライトスキャン端末が鳴り出した。15分経過の合図だ。

 

シノン「もうそんなに経ったのね。キリト。橋の方の見張りお願い。テツヤは私とアイツのことを確認するわよ。」

 

キリト「了解。」

 

テツヤ「おう。」

 

俺とシノンはほんの少しだけ移動してスキャンがよく見える位置に。そこでシノンが端末を開き俺とシノンはアイツの真のプレイヤーネームを確認した。

 

橋付近にはあのおっさんの名が。そしてその近くの岩場の3人は当然俺達。だが、問題のデスガンはそこまで遠くに行けてないはずなのに端末には映らずにいた。

 

シノン「となると2人のように水中の中とかって訳ね。なら絶好の好奇ね。」

 

テツヤ「好奇?一体どういう?」

 

シノン「テツヤ。貴方水の中に潜る時どうやって潜った?」

 

テツヤ「え?そりゃ、一旦武装全解除して全裸で・・・」

 

シノン「でしょうね。そうじゃないと幾ら女の子のボディとは言え武装が重くて潜れない。となるとアイツも同じ手を使ってくるはず。」

 

テツヤ「そりゃそうだが・・・・・・俺念の為にコルトパイソンを持ちながら泳いでたんだがアイツも同じことをやりそうじゃないか?」

 

シノン「貴方が1番良く分かるはずよ。ハンドガン程度の弾道予測線なんて・・・」

 

テツヤ「はいシノンちゃんアウトー」

 

俺はそう言いながらシノンの額を指で軽く押した。

 

シノン「ひゃっ!?何すんのよ!?」

 

テツヤ「さっき見たろ?デスガンの野郎がペイルライダーを強制ログアウトさせたの・・・あれで恐らくペイルライダーのアカウントを使ってたプレイヤーは死んだ。たった1発だけでだ。たかが1発。されど1発。お前だってこんな所で死にたくねぇだろ。」

 

シノンは俺の言葉を聞き、少し顔を逸らしてこう言った。

 

シノン「認めたくない・・・PKではなくて本当に人間を殺してるプレイヤーがいるなんてこと・・・・・・」

 

テツヤ「でも、実際にいるし お前は見たんだ。決定的な瞬間ってやつをな。」

 

シノン「もしかしたらペイルライダーの家がいきなり停電になったって線もありえるでしょ!?それがあの偶然と重なって・・・・・・」

 

テツヤ「認めたくねぇのは分かるさ・・・・・・でもなシノン。あの野郎は俺とキリトが昔やってたゲームで数多くの命を奪ってきたクズ共だ。死ぬんだってことがわかってたくせに多くの罪泣きプレイヤーを殺めてきた殺人犯・・・・・・」

 

俺は真剣な表情でシノンを見た。シノンは俺の表情から俺の言ってることに偽りはないと信じてくれた。

 

シノン「じゃあ・・・・・・本当に今・・・・・・GGOに殺人犯が・・・・・・」

 

テツヤ「そう。だからこそことは慎重に・・・・・・シノン?」

 

シノンを良く見てみると足元が震えていた。それに顔色も随分と悪い。

 

テツヤ「おいシノン?シノン!!!大丈夫か!?」

 

俺はシノンの肩を揺さぶった。するとシノンは我に返りシノンの肩に置いていた俺の手を握ってきた。

 

シノン「ごめん・・・ちょっとビックリして・・・」

 

テツヤ「そりゃ無理もない。いきなりこんな話されて平気でいられる方がおかしいさ。」

 

シノン「えぇ。話を聞いてビックリしたけど思い出したのよ。」

 

そう言ってシノンは俺の手を両手で握ってきた。

 

シノン「私には今敵だけど味方である神様がいるんだってね。」

 

そう言うとシノンは先程の俺のように笑ってきた。どうやら心配する必要はないらしい。

 

テツヤ「その通りさ。さぁ キリトにもこのこと説明しよう。戻るぞシノン。」

 

俺とシノンはキリトのいる場所に戻り、デスガンがサテライトスキャンでは見つからないことを伝えた。

 

キリト「なるほど・・・テツヤの言う通りだな。無闇やたらと近づいていいプレイヤーではないからな。」

 

シノン「とりあえず私達もここから動くわよ。3人で戦ってると思って近づいてきて漁夫の利を狙ってここまで来るはずよ。」

 

テツヤ「そっか。んじゃシノン。一旦ここでお別れだな。」

 

シノン「テツヤはこれからどうするのよ。」

 

テツヤ「俺か?俺はこれからキリトと一緒にデスガンの野郎を追うよ。お前は絶対に奴に近づくな。何があってもだ。」

 

シノン「で、でも・・・」

 

テツヤ「心配ご無用!女神様の加護があれば無敵ってね♪行くぞキリト!」

 

キリト「了解!」

 

シノン「ちょ、ちょっと!!!ストップ!!!」

 

俺とキリトはシノンに首根っこを掴まれた。俺とキリトは今まさにこの場から離れようと移動をしようとしていたところだったから首が締まる形になってしまった。

 

テツヤ「ちょっ・・・しの・・・ぐるじぃ・・・」

 

キリト「ぎ、ギブ・・・」

 

シノン「あ・・・ごめん・・・」

 

シノンは俺とキリトから手を離した。俺とキリトは呼吸を整え、落ち着いたところでシノンに話しかけた。

 

テツヤ「ど、どうしたんだ?何かあるのか?」

 

シノン「わ、私も一緒に行かせて。お願い。」

 

キリト「だ、だけどさっきも言ったように・・・」

 

テツヤ「まぁ待て。何で一緒に行きたいんだ?それを教えてくれ。」

 

シノン「デスガンって奴は相当に強い。そりゃテツヤだって私の中では今までで出会ったプレイヤーの中で既にナンバーワンの実力者だけど・・・テツヤよりデスガンが強くてテツヤがやられたんじゃ私はテツヤと戦えなくなる。ここは一時休戦と行きましょ。3人でアイツを片付けて改めて本戦の舞台で戦いましょう。」

 

テツヤ「・・・・・・覚悟はあるか?今からデスガンを追う間 この舞台はゲームであって遊びでは無くなるぞ。」

 

シノン「っ・・・・・・」

 

《ゲームであって遊びでは無い》。これはSAOにログインしたあの日 茅場が俺達に投げかけたフレーズ。推測でらあるがこの言葉の意味は当然ゲーム内であろうが死んだら最後 現実でも死ぬと言うデスゲームだということを深く植え付ける為だ。茅場が死んじまった今じゃ確かめようが無いがこう受け取るのが筋ってものだろう。

 

これは今回のデスガンの件に関しても言えること。アイツに撃たれたペイルライダーは恐らく既に・・・・・・

 

きっとシノンだって覚悟は決めてるはず。でも生半可な覚悟で俺達に着いてきて欲しくないからあえてこう言い放った。

 

シノン「・・・・・・上等じゃない。今この瞬間から私は死ぬ気の思いで戦う。そして3人でアイツを倒してみせる。第一私はGGOを遊び半分でやってるんじゃない。いつも決死の覚悟でプレイしてるのよ。それを今更遊びじゃないと言われたところでよ。」

 

そう言い放ったシノンの目は覚悟を抱き、目の前の敵に一点集中するかの如く鋭さを持っていた。この様子なら生半可な覚悟でもないし。強い思いもある。それを邪険にするのは俺も嫌だ。

 

テツヤ「分かった。この3人であの野郎とっちめるぞ。良いなキリト。」

 

キリト「了解だ。2人の決着の舞台を付けるためのお膳立てと行こう。」

 

シノン「ありがとう・・・私のわがままに付き合ってくれて・・・」

 

テツヤ「なぁに。女の子のわがままには慣れてるよ♪」

 

シノン「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「さてと!そんじゃあこのチームでの初仕事と行こうか!!!」

 

俺はそう言いながらスラッシュエッジを草むらの方向に投擲した。

 

シノン「へ!?何してんのよ!?」

 

テツヤ「まぁ見てろって。」

 

スラッシュエッジの刃が草むらを刈ると、そこには1人の男のプレイヤーが。

 

シノン「なっ!?」

 

「ひぃ!?何で俺の事が!?」

 

テツヤ「音には敏感なもんでね!そらよ!」

 

俺はキャッチしたスラッシュエッジを続けざまに敵に向け投擲しながらコルトパイソンの引き金を引いた。

 

急速に近づいてくる弾丸とブーメランの前に為す術もなく、敵はその場で倒れた。

 

テツヤ「いっちょ上がり♪」

 

その場でガッツポーズをすると、今度は別の方向から銃声が。何連発も聴こえるから恐らくマシンガンタイプだな。

 

キリト「テツヤは殺らせないよ!!!」

 

そう言ってキリトは俺の目前に経つと俺に向けて放たれていたマシンガンの弾を光剣で全て弾いていた。早く、鋭い剣さばきは未だ衰えることの無いキリトのお得意技だ。

 

テツヤ「ひゅー。やるぅ。」

 

シノン「な・・・なんなの・・・この2人・・・」

 

キリトが敵の弾丸を全て弾き返すと、敵は酷く驚き急いでリロードをしようとマガジンを取り出そうとしていた。

 

キリト「テツヤ!バトンタッチ!」

 

テツヤ「任せとけ!シノン!このリロードした弾丸全部弾くからまた撃ち終わったら狙撃してくれ!期待してるぜ!」

 

シノン「あ・・・りょ、了解!」

 

俺はキリトが空中に投げた光剣をキャッチしながらそう言い、リロードが完了し再び放ってきた弾丸をキリトと同じく光剣で防いだ。かなり軽い剣だから天鎖斬月を振るう感覚で銃弾を防ぐことが出来た。

 

そして、再び弾切れを迎えるとシノンは敵の頭を的確に狙い撃ち、もう1人の敵も撃退。

 

感覚を研ぎ澄まして辺りを探索してみてももう周りには誰もいなくなっていた。

 

テツヤ「よし。2人共無事か?」

 

キリト「あぁ。」

 

シノン「え、えぇ・・・」

 

テツヤ「にしてもほんとに軽いなコレ。軽すぎでぶっ飛ばすんじゃないかと思ったよ。」

 

俺は光剣の刃を締まい、キリトに投げ渡した。

 

キリト「軽いからお前にはうってつけなんじゃないか?」

 

テツヤ「やめとくよ。俺の真の相棒は斬月だけだよ。」

 

キリト「それもそうだな。」

 

テツヤ「よし!んじゃこの調子で行くぞシノン!」

 

シノン「な、なんであんな咄嗟であそこまでのコンビネーションを・・・」

 

テツヤ「コンビネーションたってたかが剣の受け渡しだけだろ?」

 

シノン「だからそれが普通だったらあたふたしてできないって言ってるのよ!!!」

 

キリト「うーん・・・・・・まぁ、テツヤとどれだけ一緒に過ごして来たかってことがコンビネーションに繋がるのかな?」

 

テツヤ「2年近く一緒に戦ってりゃ嫌でも癖から何まで分かるようになるさ。そういうこったよシノン。」

 

シノン「・・・・・・動きが少し現実離れしてて理解が追いつけない・・・・・・」

 

テツヤ「まぁここ現実じゃねぇしな。VRMMOだし。」

 

・・・・・・数十秒の間静観が流れる。口火を切ったのはシノンだった。

 

シノン「・・・・・・貴方のさむーいギャグのおかげで頭も整理出来たわ。さぁ行きましょう2人共。デスガンは川沿いを北に向かったはずよ。」

 

キリト「あぁ。これ以上の被害は何としてでも抑えるんだ。」

 

テツヤ「過去1番扱いが酷い気がする・・・」

 

キリト「そんなどうでもいいことはさておき」

 

テツヤ「どうでもいいだぁ!?」

 

キリト「なんだよ!お前だってコンバート先のゲームで何か悩んでると必ずちょっかい出して来るじゃないか!!!ALOではバグってたアイテムを捨てるしGGOではBOBの申し込みの時に悩んでたところをすっ飛ばされるし・・・!」

 

テツヤ「バグってた奴はお前を思ってだ!!!BOB申し込みの時は俺を酷い目に合わせるからだ!!!」

 

シノン「くだらないことでいがみ合ってないでこの後どうするか決めるわよ。銃声嗅ぎつけてまた敵が来る可能性もあるし。」

 

テツヤ「うぐっ・・・確かにそうだ・・・」

 

キリト「決着はまた別のときだな・・・」

 

テツヤ「んじゃシノンに質問。アイツはスナイパーを持ってると言ってたが同じスナイパーであるシノンだったらどうするよ?この場に居座る?それとも隠れる場所がいっぱいありそうな街中にでも行くか?」

 

シノン「・・・・・・そうね・・・・・・私だったら街中に行くわね。こんな荒野じゃスナイパーは隠れられる場所も早々にないしかなり不利よ。行くなら街ね。」

 

テツヤ「了解!んじゃ街を目指してレッツラゴー!」

 

俺は拳を高く上げ、3人で街のフィールドへと向かい、歩き始めた。

 

待ってろよクズ野郎・・・必ず俺がこの世界での息の根を止めてやる!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

場所は再び戻りALOのユウキ達のいる場所に。

 

先程までは試合観戦をしていた皆だったが、ラフィン・コフィンについて詳しく知らない1部の為にその説明をショウとクラインが受け持っていた。

 

ショウ「さてと、まずはSAOの破っちゃならない固い掟ってやつを説明しとく。SAOでやっちゃいけない そしてあってはならないのがHPの全損。ALOで言うリメインライト化になることだな。」

 

クライン「こっちじゃ有難くリメインライト化があるが、SAOじゃそんなもんじゃ済まされねぇ。全損したが最後二度と戻ってくるプレイヤーはいなかった。」

 

レイ「つまり・・・SAO内でHPが全損したプレイヤーは現実でも死んでしまったと言うことで間違いはないよね?」

 

ショウ「そうだ。けれど、ラフコフの野郎達はそれこそ何百人もの命を殺めてきた。それ以上の被害を抑えるため、最後は俺達に加え テツヤとキリトも加入していた攻略組がラフコフ鎮圧に動いた。討伐隊を動員して捕獲を試みたが、結局は双方に被害を出し 過去最悪のPK騒動となった。フィリア達も聞いた覚えはあるだろ?『血の惨劇』って奴は。」

 

フィリア「・・・・・・聞いたって言うか記事で見たって言うか・・・・・・確かその時にテツヤは・・・・・・」

 

ショウ「そう。テツヤはユウキを助けるために5人のプレイヤーを殺した。その時のテツヤは既に死神の名を付けられていたから、その異名は悪い方向性で更に知れ渡ったんだ。」

 

クライン「死神ってのはアイツの目にも止まらぬ速さで敵を仕留め、消えたり現れたりして敵の命を狩り取るその戦闘スタイルがそもそもの発端なんだが、何も知らない奴らにとっちゃテツヤの異名はただおっかない人殺しになったんだ。」

 

リナ「テツヤにそんな過去が・・・・・・」

 

レイ「カノン様・・・あの時のテツヤの言っていたことは・・・・・・」

 

カノン「どうやら、本当にその事で悩んでいてのことだったのじゃな・・・その事に気づけぬは・・・・・・」

 

アスナ「・・・・・・あの時のことは未だに鮮明に覚えてる・・・・・・私の目の前でも数人のプレイヤーが倒れて・・・・・・キリト君もやむを終えず2人のプレイヤーを・・・・・・」

 

リーファ「お兄ちゃん・・・・・・」

 

ユウキ「・・・・・・あのねショウ・・・・・・ボク今日遅れてきたでしょ・・・・・・」

 

ショウ「テツヤと会いに行ってたってやつだろ?それがどうしたんだ?」

 

ユウキ「テツヤに会いに行った理由は会いたかったからっていうのもあるけども・・・・・・それ以上に嫌な予感がしたのを伝えに行ったの・・・・・・この場で言っていいのか分からないけど・・・・・・テツヤがデスガンに殺られちゃうみたいな・・・・・・」

 

ユウキのその言葉を聞き、皆は固唾を呑んだ。そしてリーファがこう続けた。

 

リーファ「その・・・・・・お兄ちゃんの様子が昨日から少しおかしかったんです・・・・・・このことを知ってたっていうなら・・・・・・」

 

リズ「ちょっと待ちなさいよ!!!あの2人は単なるバイトだったんじゃ無かったの!?それがどうしてこんなことになってんのよ!!!」

 

シリカ「で、でも今回のバイトの成功条件があのデスガンに関することだったのなら・・・・・・」

 

皆はラフィン・コフィン そしてデスガンについてを知ってから気が動揺していた。下手をすればテツヤとキリトは帰らぬ人となるかもしれない。だが皆は何もすることが出来ない無力の状態にあった。

 

皆が動揺する中、ユウキは立ち上がった。

 

ユウキ「皆 ボク一旦落ちるね。」

 

フィリア「落ちるって、どうするつもりなのユウキ?」

 

ユウキ「まずは今回2人をあんな目に陥れたあの人に連絡を取る。前々からテツヤを良いように使ってたのが癪に障ってたけど今回ばかしは我慢出来ない!!!なんでこんな目に合わせたのか説明させる!!!」

 

ユウキは以前目の前で愛するテツヤの死に際を見た。その後はまるでファンタジーが如くテツヤは生き返ったがそんな奇跡2度も起こるわけがない。

 

もう二度と愛する人を亡くしたくない。その想いがユウキを動かしているのだ。

 

ユウキ「ユキ。ボクがいない間にGGO関連の情報を調べて欲しいの。出来るかな?」

 

ユキ「ユキにお任せあれ!!!お父さんのピンチなんだからいつも以上に働くよ!!!」

 

ユウキ「それじゃあお願いねユキ。後で美味しいご飯作ってあげるからね♪」

 

ユキ「わーい♪」

 

ユウキ「それじゃあ皆 一旦落ちてくるね!」

 

ユウキはそう言ってメインメニューを開き、ALOからログアウトした。

 

リズ「あぁもう何でいつもいつもあの2人は・・・!!!特にテツヤの奴なんて分かってて無茶する良い奴過ぎる馬鹿だってのに・・・!!!」

 

アスナ「キリト君・・・・・・大丈夫なのかな・・・・・・」

 

フィリア「・・・・・・テツヤ・・・・・・皆にとっても・・・・・・私にとっても・・・・・・テツヤはかけがえのない英雄なんだから・・・・・・負けないでね・・・・・・」

 

リナ「また死んだなんて言ったら化けて出てやるんだから・・・・・・帰ってきてまた私を馬鹿にしなさい・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

クライン「悪いな2人共・・・・・・お前らのピンチに何も出来ねぇで・・・・・・絶対に勝てよ!!!テツヤ!!!キリト!!!」

 

ショウ「キリトは状況判断が出来るやつだけど・・・・・・お前は馬鹿正直に突っ込んでく奴だからな・・・・・・余計な心配かもしれないが上手く立ち回れよテツヤ・・・・・・絶対に死ぬなよ・・・・・・!!!!!!」

 

ALO内での皆に出来ることはただ1つ。無事を祈ること。この場にいる皆はテツヤとキリトの無事をただ祈り続けるのであった。

 

───また、ここにいる皆で笑い合いたいから。───




デスガンを倒すことを目的に共闘することを選んだテツヤ キリト シノンの3人。

3人は無事にデスガン事件の真相にたどり着くことは出来るのだろうか?

そして、ALOにいる皆の祈りは2人に届くのだろうか。

次回もお楽しみに!


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Part119 死銃~戦慄の恐怖~

本戦と言うバトルロイヤルの舞台で俺 キリト シノンの3人は一時休戦し、デスガンの奴を倒すために異例のバトルロイヤル中にチームを組んだ。

 

今現在、メインアームがスナイパーであるデスガンが街に行ってる可能性が高いということで3人で街に向かって移動していた。

 

テツヤ「な、長ぇな・・・街までこんなにかかるとは・・・」

 

シノン「文句言わない。こうしてる今もデスガンは次なる標的を狙ってるのかもしれないのよ。」

 

キリト「その通りだテツヤ。リアルで日頃から運動してるお前ならこれくらい余裕だろ?」

 

テツヤ「そりゃそうだがよ・・・」

 

そうこうしてる内に無事に街に到着。だが、移動してる間デスガンらしき人影は1度も見かけはしなかった。

 

シノン「デスガンとは遭遇しなかったわね。」

 

キリト「走りながら水中のチェックもしてたけどそれらしき人影は1度たりとも現れなかった。」

 

テツヤ「となると・・・既に街の中ってことかな・・・よし、んじゃ2人共。次のスキャンで奴の居場所を見極めよう。そして俺が先行して交戦するから2人は隙をついて攻撃してくれ。特にシノン お前のスナイパーがこの共闘作戦のカギだ。頼むぜ。」

 

シノン「了解。ただ1つその作戦に異議を唱えさせてもらうわ。」

 

テツヤ「異議?」

 

シノン「デスガンって言うのは別名。アイツの真のプレイヤーネームは別にあるのよ。ペイルライダーはあの時殺られたから、残りは銃士Xかスティーブンのどちらかってとこね。」

 

テツヤ「そ、そういやそうだったな・・・俺がさっきあの戦闘見たのもペイルライダーがデスガンかどうかを見るためだったんだ・・・」

 

キリト「2人共街にいたら少し面倒なことになるな。その場合は?」

 

テツヤ「そんときゃそん時でまた考えるさ。」

 

シノン「ねぇ2人共。凄く安易な考えではあるんだけど、銃士Xって名前 銃士をひっくり返せば士銃 デスガンってことになるわよね。Xはクロス ペイルライダーを撃つ前にデスガンがやっていた十字を斬るジェスチャー。なんて考えは安易すぎるかな?」

 

キリト「うーん、でもプレイヤーネームなんてそれこそ安易で決めてるとは思うんだ。俺は本名の捩りだし。シノンは?」

 

シノン「私も・・・テツヤは?」

 

テツヤ「俺?俺は・・・ここだけの話リアルネームなんだ・・・VRMMO始めた時の名前もリアルネームにしてさ その名残でね。内密にね。」

 

シノン「そうなのね・・・でも、場合によっては考えてる戦闘スタイルのことをそのまま名前にしてる人もいるかもしれない。」

 

テツヤ「まぁ偶にいるパターンだよな・・・よし。んじゃこうしよう。2人いたら銃士Xの方に狙いを定める。これで外してたらスティーブンがアイツの真の正体って訳さ。」

 

キリト「先陣を切るのは任せて良いのか?」

 

テツヤ「先頭バッターくらい華麗にこなしてみせるさ♪キリトも頃合いを見て戦いに加わってくれ。2対1でアイツが焦りだしたところで最後は勝利の女神様が微笑むって寸法さ。」

 

シノン「そ、そこまで期待されると逆に怖いんだけど・・・」

 

キリト「とにかく 3人共無事にデスガンを倒そう。それから本戦再スタートと行こう。」

 

テツヤ「おう!頼んだぜ2人共!」

 

俺はそう言ってキリトとシノンの肩に手を置いた。

 

キリト「あぁ。2番バッターの役目は任せておけ。」

 

シノン「確認しとくけどこれはあくまで一時休戦なんだからね!デスガン倒したら容赦無く2人共狙い撃つからね!!!」

 

テツヤ「分かってるさ♪んじゃどこか隠れられそうな場所でサテライトスキャンの時間を待とう。」

 

俺達は隠れられそうな適当な場所を見つけ、そこでサテライトスキャン更新時間を待った。

 

待つこと数分でサテライトスキャンが更新された。3人で協力して各プレイヤーの名前を確認していく。そして、恐らく街の中の廃れたドームであろう場所にいるプレイヤーの名前は 銃士Xを示していた。

 

テツヤ「みーっけた!2人共スティーブンの方は!?」

 

キリト「いや、見つからない。」

 

シノン「右に同じ。そうなるとやっぱり銃士Xが・・・」

 

テツヤ「あぁ・・・ようやく見つけたぜ・・・デスガン・・・!!!」

 

俺はそう言いながら立ち上がり、その場で軽い準備運動をした。

 

テツヤ「次の標的が奴の射程に入るまでに叩こう。作戦はこうだ。まずは3人でドーム付近に向かう。そして近づいたら先に俺が先陣を切る。シノンは近場のビルから援護を。キリトは俺の交戦後1分前後で敵の後ろから奇襲をかけてくれ。そして奴が押されたところでシノンがトドメを刺す。この作戦でどうだ?」

 

キリト・シノン「了解。」

 

テツヤ「よし、んじゃ早速ドームに向かおう。」

 

サテライトスキャン端末を閉じ、俺達は作戦通りにドーム付近に向かった。

 

到着するとシノンが索敵をする。シノンの索敵で敵はビルの看板からライフルを出して標的を待ち構えていた。

 

シノン「あそこね。」

 

テツヤ「よぉし。んじゃ作戦通り行動開始だ。」

 

シノン「あ・・・あのさテツヤ・・・さっきは了解なんて言ったけど・・・アンタは大丈夫なの・・・?テツヤだってデスガンの弾丸に当たったら・・・」

 

テツヤ「その為のお前だよシノン。俺とキリトはお前の援護があるから恐れず敵に近づける。現状この3人はチームなんだ。俺が先陣担当。キリトが奇襲担当。そしてシノンが援護担当。この布陣で奴を倒すんだ。」

 

俺はそう言ってシノンの肩に手を置いた。

 

シノン「テツヤ・・・・・・分かった。2人の援護任させてもらうわ。だから2人共失敗するんじゃないわよ。」

 

テツヤ「任せとけ。」

 

キリト「仰せの通りに。」

 

テツヤ「よし、んじゃ作戦開始!」

 

俺はその場から離れ銃士Xのいる場所へと向かった。

 

だが、俺の立てたこの作戦がこのチームを大きく引き離す事となってしまうこということを、この時の俺は知る由もなかった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~シノン side~

 

私はテツヤに言われた通り、近場のビルに向かい 援護射撃の準備に取り掛かろうとした。

 

シノン「頼むわよ・・・先陣切ったアンタが早々に殺られましたなんて許さないからね・・・!!!」

 

私はビルの入口手前で止まり、移動の際で乱れてた呼吸を整えた。

 

それにしても・・・本戦前は絶対にテツヤを倒すなんて決めてたのに・・・なんで共闘なんかしてるんだろう・・・あの時にテツヤを倒してれば・・・

 

ううん。あんな所でテツヤを倒してもそれは本当に昔の私を超えたことにはならない。正々堂々。真正面からテツヤとぶつかるんだ。それで勝ってこそ 私は本当に変わることが出来るのだから。

 

その為には確実にデスガンを倒さないとね。

 

シノン「よし、それじゃあ・・・」

 

私はテツヤと戦うんだということをもう一度強く思い、ビルに入ろうとした。

 

その時、私は急激な身体の痺れを感じ その場で倒れ込んでしまった。

 

これは一体何なの?なんで急に・・・?

 

私は右腕に目を移すと、あの時ペイルライダーに撃ち込まれていたスタンバレットが私の右腕にも撃ち込まれていた。

 

そして、ペイルライダーを倒したのはあのデスガン。つまりこれはデスガンの・・・・・・?いや、でも今デスガンはテツヤが・・・・・・一体なんで・・・・・・

 

色々な思惑が脳内で錯綜してると、いきなり目の前の空間がまるで時空が歪んだかのような荒れ方をし始めた。そして、誰もいなかったその場所から現れたのは 髑髏マントの男・・・・・・即ちデスガンだった。

 

シノン「っ!?」

 

ここにデスガンがいるって言うことは・・・・・・テツヤが今戦ってるのは全くの別人・・・・・・つまりスティーブンがデスガンの本当の・・・・・・!?

 

死銃「・・・・・・黒の剣士は愚か・・・・・・死神すらいないとは・・・・・・不用心な奴らだ・・・・・・」

 

デスガンはそう言いながら私にジリジリと近づいてくる。

 

死銃「・・・・・・俺の標的はテツヤ・・・・・・キリトはその次だ・・・・・・どちらにせよ2人をおびき寄せるその為には・・・・・・犠牲を作らなくてはならない・・・・・・」

 

シノン「なっ・・・!?」

 

死銃「新しく出来た仲間であるお前を殺せば・・・・・・恐らく奴らは猛り狂い、俺を殺しにかかるだろう・・・・・・理性を失いかけた人間程脆いものは無い・・・・・・安心しろ・・・・・・直ぐに2人をあの世に送ってやるさ・・・・・・」

 

・・・・・・嫌だ・・・・・・こんな所で・・・・・・こんな所で私は・・・・・・死にたくない・・・・・・!!!!!!

 

まだ身体に痺れが残る中左腕を腰部に付けてるハンドガンに伸ばす。

 

でも、私の前にデスガンが素早くハンドガンを取り出した。

 

でも、そのハンドガンは 私にとってのトラウマ、そして悪夢の象徴であった。

 

シノン「っ!?・・・・・・黒星(ヘイシン)・・・・・・54式・・・・・・!?」

 

黒星(ヘイシン)54式。そのハンドガンは私が強盗犯を直接殺してしまった代物。マガジンが入る部分に星マークが付いているのが特徴のハンドガン。

 

私はそのハンドガンをみた瞬間に 伸ばしていた左腕が急速に脱力してしまった。

 

何故か?そもそも私はあのハンドガンのせいで未だに拳銃という物に恐怖感を抱いている。GGOをプレイしているシノンの時は別に発作も何も起こりはしなかったけど 私がこうなってしまった全ての原因であるあのハンドガンだけはGGOの世界だけでも触れたくも見たくもなかった。

 

嫌だ。見たくない。死にたくない。見たくない。死にたくない。見たくない。死にたくない。

 

そう思いながらデスガンを睨むと、デスガンはハンドガンをスライドさせ いつでも弾丸が出せる状態にした。

 

私はデスガンの赤い目をずっと睨んでいた。すると その赤い目からあの時私が殺めた強盗犯の顔が覗いた。

 

シノン「っ!?」

 

身体中の血液が急速に循環していくのが心臓の鼓動を通して感じる。

なんで・・・・・・なんで・・・・・・なんでゲームの中でさえあの銃は私の邪魔をするのよ!!!!!!!!!!

 

死にたくない・・・・・・誰でもいい・・・・・・誰でも良いから・・・・・・!!!

 

私を助けて!!!!!!!!!!!!

 

目を閉じて必死に祈る。助けを。だけど現実は非常でその瞬間に銃声の音が聞こえた。

 

私の命・・・・・・ここで終わっちゃうのかな・・・・・・

 

・・・・・・あれ・・・・・・弾丸を食らった感覚がない・・・・・・でも銃声は確かに・・・・・・

 

閉じていた目を開けると、目の前で私に狙いを定めていたデスガンは肩の部分を撃たれていた。

 

そして、もう1発の弾丸がデスガンのマントに当たる。そこでデスガンはすぐ近くの柱に隠れてどこから狙われていたのかを探り出した。

 

すると、今度は弾丸ではなくビルの近くにグレネードが投げ込まれた。

 

シノン「ぐ、グレネード・・・!?」

 

デスガンはビルの中に隠れ爆発に備えたけど、未だにスタンバレットの効果が切れない。私は今度こそ終わってしまうのかと思ったけど そのグレネードはスモークグレネードであって、爆発はしなかった。

 

煙幕が私を包んでいる隙に、何者かが私のことを抱えてどこかへと連れ出した。

 

煙の中から出て、その顔を確認すると それはキリトだった。

 

シノン「き、キリト・・・なんでここに・・・テツヤと一緒じゃ・・・?」

 

キリト「移動しながら話をする!銃士Xと交戦したテツヤは・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ『銃士X!かく・・・・・・ご・・・・・・?』

 

まず、銃士Xは女性プレイヤーだったんだ。完全にデスガンだと思い込んでたテツヤはそこで酷く困惑したんだが、BOBはバトルロイヤル戦。人数を1人でも減らすため銃士Xと戦い始めた。

 

そして俺の出番なんて必要無く その戦いはテツヤの勝利で幕を閉じた。

 

キリト『違ったようだな。テツヤ。』

 

テツヤ『まぁな。んじゃ待機させてたシノンと合流を・・・って!?おいキリト!!!アレまさか!?』

 

キリト『アレ?』

 

俺はテツヤの指差す方向を向いた。すると そこには倒れてるシノンとデスガンがいたのが見えたんだ。それを見て直ぐにシノンのピンチだって分かった。

 

テツヤ『ヤバい!直ぐに援護に・・・』

 

シノンと合流する為に移動を始めたんだが、そこで俺達は3人程のプレイヤーに一斉に襲われたんだ。数発の弾丸が見舞われ当たりはしなかったが互いに危ない状況だと分かったんだ。

 

テツヤ『畜生!!!こんな時に!!!』

 

キリト『どうするんだ!?』

 

テツヤ『仕方ねぇ!ここは俺がアイツらを引き受ける!お前がシノンの援護に行け!!!』

 

キリト『い、良いのか!?いくらお前と言えど新天地で3人を相手にするのは・・・』

 

テツヤ『お前と幾つ修羅場乗りこえたと思ってんだよ!!!それにもし何かあって少し離れた場合でも俺なら直ぐに戻って来れるだろ!だからここはお前がシノンを助けろ!!!良いな!!!』

 

キリト『了解・・・・・・死ぬなよ・・・・・・!!!』

 

テツヤ『お前こそな!!!ほーらお兄さん達!ボクの方に着いておいで!』

 

こうして、俺がシノンの援護に そしてテツヤは現れた敵を別の場所に誘導する為にとここで別れたんだ。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

シノン「・・・・・・そう言う・・・・・・ことね・・・・・・ねぇキリト・・・・・・もう私のことはほっておいて・・・・・・もう・・・・・・」

 

キリト「駄目だ!!!君はテツヤともう一度戦いたいんだろ!?諦めるな!!!」

 

キリトは私を連れ、走りながらそう言った。

 

そして、その背後から何発かの銃声が聞こえた。恐らくデスガンの攻撃だろうけど、今私にはそんなことを確認する余裕はなかった。

 

街中を走っているとあの時のようにバイクがあった。そしてバイクと一緒に機械式の馬も置いてあった。

 

キリトは悩むことなくバイクに私を乗せ、エンジンをかけて走り出した。

 

シノン「て、テツヤは・・・どうするの・・・?」

 

キリト「アイツのことだ 直ぐに戻ってきてくれるさ!それよりシノン!君のスナイパーライフルであの機械式の馬を撃って破壊してくれないか?」

 

シノン「馬を・・・?」

 

キリト「アイツが追ってくるのが1番最悪なことだ。バイクに乗れるかは分からないがとにかく不安要素となりうるあの馬を破壊してくれ!」

 

シノン「わ、分かった・・・」

 

キリトはバイクを停止させ私が狙撃しやすいようにしてくれた。私は言われた通り馬に狙いを定めた。

 

私はいつも通りのルーティーンで馬を狙撃しようとした。しかし、幾ら落ち着こうともバレットサークルが定まることはなく、そして幾ら引き金を引こうとも指がそれを許さなかった。

 

シノン「う・・・嘘・・・なんで・・・?」

 

言葉ではそう言ったけど、内心では検討は着いていた。デスガンの所持していた黒星54式のせいだ。

 

私のトラウマの要因であり、私が未だに過去と戦い続けている要因でもあるあの銃は 私にとっての天敵そのもの。そんな物を見て弱い私が平常心を保っていられる訳がなかった。

 

シノン「なんで・・・なんで・・・!?」

 

キリト「どうしたんだ!?」

 

シノン「と、トリガーが・・・引き金が引けない・・・!」

 

キリト「なんだって!?」

 

トリガーが引けないって言うスナイパーにあるまじき前代未聞の自体に陥った私は 1度スコープから目を離した そして目に入ってきたのはこちらに走ってきていたデスガンの姿だった。

 

こちらを見通すその赤い目は 恐ろしい恐怖の色だった。

 

シノン「っ・・・・・・デス・・・・・・ガン・・・・・・」

 

キリト「シノン!捕まれ!」

 

キリトは私の手をバイクの背もたれ部分にかけさせた。でも私はずっとデスガンのことを見ていた。

 

デスガンを見ていると、デスガンのマスクがどんどん変形していき その姿はまた あの時の強盗犯の狂気の顔に変わっていた。

 

シノン「っ・・・・・・!」

 

嫌だ 来るな 来ないで 私の前に姿を見せないで その顔で私を見ないで

 

そう思っていると キリトはバイクを走らせた 私はバイクの進行方向に完全に身体を向け デスガンのことを見ないようにした。

 

シノン「な・・・なんなの・・・・・・アイツ・・・・・・一体・・・・・・」

 

キリト「くっ・・・やはり馬を使ってきたか・・・!」

 

シノン「へ・・・?」

 

私はバイクのサイドミラーを見た するとそこにはデスガンが私が撃てずに終わった馬を使って私達を追ってくる姿が捉えられていた。

 

馬の速度はどんどん早くなっていき このままでは私達はアイツに追いつかれてしまう。それだけは絶対に嫌だ。

 

シノン「キリト・・・もっと・・・あの時みたいにスピード出してよ・・・!追いつかれちゃうよ・・・!」

 

キリト「くそっ!馬の癖になんなんだあのスピードは!!!機械式だからとかそんなのありなのか!?」

 

サイドミラーではなく、自分自身の目でデスガンを確かめると 既にデスガンは私達のバイクの後ろに付けていた。

 

そして、デスガンはハンドガンを私達に向けて構えてきた。

 

シノン「っ!!!!!!」

 

弾道予測線が馬の影響かチラついていた。そして、遂に弾道予測線は私の頬を捉えた。

 

シノン「っ!?」

 

私は予測線から逃げるように顔を逸らした デスガンの放った弾丸が私の頬を掠めるように逸れて行った。

 

もし、当たっていたら私はあの日の強盗のように・・・・・・

 

シノン「いや・・・嫌ァ!!!」

 

そんなこと考えたくもない。私は思わずキリトの背に顔を填めた。

 

デスガンはその後も何発か発砲したけど その弾丸は私に当たることは無かった。

 

でも その弾丸がいつ私に当たってもおかしくない。私は今生か死かのラインギリギリを生き延びていた。恐怖感とトラウマの両方に胸を苦しめられていた。

 

シノン「いや・・・・・・助けて・・・・・・助けてよ・・・・・・!!!」

 

『お前を危険な目には合わせはしないよ。約束だ。』

 

危険な目に合わせないんでしょ・・・・・・!?なら・・・・・・ならなんでこんな肝心な時にアンタは居ないのよ!!!!!

 

キリトは運転で精一杯のこの状況なのに・・・・・・なんで一大事に居ないのよ!!!!!!

 

それなのに・・・・・・何が安心しろよ・・・・・・何が約束よ・・・・・・!!!

 

できない約束・・・・・・笑いながらするな馬鹿テツヤ!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

キリト「くそ・・・・・・このままじゃ追いつかれる・・・・・・シノン!今は当たる当たらないは問わない!牽制でも構わないからアイツを狙ってくれないか!?」

 

シノン「・・・・・・ごめんキリト・・・・・・肝心な時なのに・・・・・・私今・・・・・・引き金を引けないの・・・・・・」

 

キリト「くっ・・・まだ駄目か・・・デスガンが影響してるのか!?」

 

シノン「で・・・デスガンが・・・・・・デスガンが・・・・・・私の・・・・・・!!!」

 

私のトラウマを呼び寄せた。私はその言葉を言えずに言葉を呑んでしまった。

 

もう嫌だ 戦いたくない 逃げたい こんな所から離れたい 私は強くなんかならなくてもいい ずっと弱くていいから。

 

GGOなら・・・・・・シノンなら強くなれると思ったのは・・・・・・幻想に過ぎない私の戯言だったんだ・・・・・・

 

シノン「もう・・・もう嫌だ・・・・・・!!!」

 

私は意図せずに涙を零した。

 

キリト「くっ・・・もう追いつかれる・・・・・・!!!」

 

気づいたら私達とデスガンの距離は目と鼻の先だった。

 

デスガンが乗っていた馬がバイクの横につくと その馬がバイクに衝突した。そしてその衝突で私とキリトはバイクから振り下ろされてしまった。

 

キリト「なっ!?」

 

シノン「いやっ!?」

 

私とキリトは強い衝撃を受けながら地面に叩きつけられた。衝撃の影響で少し身体が麻痺してるけど 無理り身体を起こした。そして 私の目の前に 再びデスガンが現れた。

 

デスガンは私を見ると マスク越しから赤い目がギロりと光った。

 

シノン「い、嫌・・・・・・来るな・・・・・・来ないで・・・・・・!」

 

今の私に戦うすべはない。ただ後ずさりすることが今の私に出来る唯一の方法だった。

 

でも、そんな私のことなど気にせず デスガンはまた あのハンドガンで私を狙ってきた。

 

シノン「っ!?」

 

死銃「さぁ。覚悟は良いか。女神よ。」

 

シノン「いや・・・いや・・・いやいやいやいやいやいやいやいやいやいや・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

なんで なんでこんな目に会わなくちゃいけないの?私はただゲームをしてるだけなのに なんで死ぬ目に会わなきゃいならないの?私は強くならずに ただ弱いまま死んでいけって そう言いたいの?

 

へカート・・・・・・私を助けて・・・・・・!!!

 

私はへカートを握りしめ 一心不乱で助けを祈った。

 

そして その祈りが通じたのか デスガンを狙う弾道予測線が現れた。

 

死銃「ほぉう。やはりあれくらいで死にはしないか 黒の剣士 いや、キリト。」

 

弾道予測線の正体はキリトのファイブセブンだった。キリトはファイブセブンの銃口をデスガンに向けながら私を守るように私の前に立った。

 

キリト「彼女を撃ちたければまずは俺から撃つんだな 言っとくが昔のままの俺だと思ったら大間違いだぜ ラフィン・コフィンさん。」

 

死銃「ふんっ。ならばその実力 今確かめてやろう。メインディッシュは後からでも遅くはない。安心しろ 死神の奴も直ぐに捉えて殺してやる。」

 

なんで・・・なんで私なんかの為に・・・・・・もう・・・・・・私は戦いたくないよ・・・・・・そっとしておいて・・・・・・キリト・・・・・・

 

キリト「良いかシノン!よく聞け!!!」

 

シノン「へ・・・・・・?」

 

キリト「君は今引き金を引けない状態にある!でも!引き金を引けないからって諦めるな!!闘志を捨てるな!!!諦めさえしなければ・・・・・・必ず活路は見いだせる!!!!!!」

 

シノン「活路って・・・・・・でも・・・・・もう私は戦えない・・・・・・引き金を引けないガンマンなんて・・・・・・!」

 

キリト「だからって諦めるのか!?嘘だったのか!?君がテツヤともう一度戦いたいって言う気持ちは!!!」

 

シノン「っ・・・・・・」

 

キリト「正直に言って現状戦闘が行えない君を庇いながら戦うこの状況は圧倒的にこちらが不利だ・・・・・・でもだからって俺まで諦めたら全ての可能性が潰えてしまう!!!まだ俺達にはアイツがいるんだ・・・・・・!!!勝つ確率がある限り諦めはしない!!!」

 

シノン「アイツって・・・・・・こんな肝心な時にいないやつを・・・・・・なんでそこまで信用できるの・・・・・・?」

 

キリト「確かに本来だったら信用はできないさ。でも 俺はアイツの事を心から信用してる。大事な時にいなくとも信頼出来る関係。それが本当の意味での仲間ってものなんじゃないかな。シノン。」

 

シノン「仲間・・・・・・」

 

死銃「お喋りもそこまでにしたらどうだ?どちらにせよこの俺に狙われた貴様らの生存確率は・・・・・・0だ。」

 

キリト「あぁそうかい・・・・・・なら殺ってみるんだな!!!!!!」

 

キリトはそう言って光剣でデスガンに攻撃を仕掛けた。

 

分からない なんでなのキリト。アイツは アイツは嘘をつく奴なんだよ?それなのになんでそんなに信頼できるの?

 

仲間って・・・・・・そんなにも信頼出来るものなの・・・・・・?

 

ねぇ・・・・・・・・・今は一時休戦してるのよ・・・・・・要するに今は仲間なのよ・・・・・・?

あの時の言葉と笑顔・・・・・・それが嘘じゃないって言うなら・・・・・・ここに来てよ・・・・・・ここに来て・・・・・・私達を助けてよ・・・・・・テツヤ・・・・・・!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

~テツヤ side~

 

テツヤ「はぁ・・・はぁ・・・クソが・・・どいつもこいつも・・・・・・俺一人だけ狙いやがって・・・・・・!!!」

 

今現在俺は街から大分離れた荒野にいた。

 

シノンのピンチだって言うのに 急に3人のプレイヤーが俺とキリトを襲い その場は俺が引き受けキリトにシノンの救助を託したその後だが、俺は俺でピンチに陥ってしまった。

 

まず、あの3人を倒した頃にはもう街の外に出てしまっていた。2人の援護に向かう為に戻ろうとするとまた複数人のプレイヤーと遭遇してしまい とんでもない大混戦となってしまった。

 

大混戦とは言うが俺は本戦要注意プレイヤーに上げられていたようで周りのプレイヤーが即興でチームを組みだし、俺のみを狙ってきたのだ。

 

幾多の修羅場を乗りこえた俺も新天地で新しい武器を手に複数人を相手にするのは厳しく 時間をかけて銃弾を避け 敵を倒し また避けて 倒してを繰り返し、遂に俺はその混戦をも乗り越えた。

 

だがしかし、移動しながらの戦いのおかげで俺は完全に街から離れてしまった。 幾らスピードに自信のある俺でも街が視認できない距離からだと時間は食う。下手をすれば2人は今頃デスガンに・・・・・・

 

得意気に敵を引き受けた結果がこれかよ・・・!!!2人は守るって決めたのに何してんだ俺は!!!クソっ!!!!!

 

歯を食いしばり 早く救援に向かおうとその場から移動しようとしたが 急に俺の足場が揺れだした。軽い揺れからどんどん激しい揺れに変わって行った。

 

テツヤ「な、なんだ?」

 

揺れが激しくなると 後ろから大きな汽笛の音が聞こえた。

 

テツヤ「こ、この音って・・・・・・まさか・・・・・・!?」

 

俺は直ぐに後ろを向いた。すると 数メートル先に猛スピードで走ってくる汽車が向かってきていた。

 

テツヤ「なぁ!?や、ヤバい!!!」

 

あんなのに引かれたら一瞬で死ぬ!!!こんな所で死んで敗退とかシャレにならねぇ!!!

 

俺はその場から右方向に飛び込んだ。するとその瞬間に汽車は俺のいた足場を通っていき 汽車はどんどん離れていった。

 

テツヤ「あ、危ねぇ・・・死ぬとこだった・・・」

 

それにしてもなんで汽車なんかがこんな荒野に?俺は汽車の走った足場を見てみると そこには汽車の走るレールが敷いてあった。

 

テツヤ「な、なんだ・・・ここは汽車の通り道だったのか・・・・・・にしても凄いな こんな場所を走るなんて・・・・・・ん・・・・・・?レール・・・・・・?」

 

俺はレールを見てある事が脳に浮かんだ。レールは真っ直ぐに俺が今来た道を進んでいた。恐らくこのレールは街にも・・・・・・

 

テツヤ「これを使えば・・・・・・悩んでる暇はねぇ!!!今は行くしかねぇんだ!!!!!」

 

恐らくこれなら格段に早く街に行けるはず・・・!!!頼む!!!2人共無事でいてくれよ!!!!!!




銃士Xがデスガンだと思ったテツヤ考案の作戦がまさかの大失敗となり、テツヤは2人と遠く離れてしまう自体となった。

そして、シノンはデスガンの所持しているトラウマの象徴である黒星54式を見た結果精神不安定状態となり、デスガンに追い詰められてしまう大ピンチを迎える。

テツヤは無事に2人と合流出来るのか!そしてキリトはテツヤが来るその時までにシノンを守りきれるのか!?

次回もお楽しみに!


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Part120 諦めない~託された想い~

今年も8月に突入し、つい最近までなんともなかったのに嘘みたいに暑くなりましたね。

皆さんも熱中症に気をつけ、夏をエンジョイしてください!

さて、今回の話の一人称視点はシノンでお送り致します!

ではどうぞ!


キリト「はぁ!!!」

 

死銃「むっ・・・!」

 

バイクで逃走を図っていた私とキリトだったけど デスガンの操る馬にバイクを吹き飛ばされしまいバイクが使えなくなり逃走はほぼ不可能に。

 

そして、私自身もトラウマと死への恐怖からスナイパーだと言うのに引き金も引けない役立たずとなってしまった。GGOナンバーワンスナイパーがこれだなんて失笑ものね。私のGGOにおける強さは所詮泡沫のような脆さだったんだ。それなのにデスガンを倒してテツヤと戦おうなんて 私は酷い夢物語を描いていた。既に私の中の闘志は半分消え去り、ほぼ諦めかけていた。

 

けれど、キリトはテツヤを信じて戦い続けている。録に使い物にならない私を庇いながら 必死に。

 

もう良いよ 止めてキリト 貴方は逃げて 逃げたその先でテツヤと合流してよ。私なんて所詮昨日今日出会ったばかりの人間でしょ?なのに、なんでそこまでしようとするの?

 

キリト「はぁ・・・はぁ・・・!」

 

死銃「随分とバテバテじゃないか。ぬるま湯に浸かったような生活をしてればそうなるか。」

 

キリト「このくらいどうってことない・・・!!!シノンの苦しみに比べれば!!!」

 

死銃「死ねば全て楽になるものを・・・・・・言ったはずだ。俺に狙われたお前らの生存確率は0だと。」

 

キリト「それはお前の勝手な理屈だ!!!俺は死んだなんて1ミリも思っちゃいない!!!」

 

死銃「まぁ良い・・・直ぐにあの世で後悔することになるだろう・・・」

 

キリト「それはこっちのセリフだ!!!」

 

キリトは光剣とファイブセブンを巧みに操りデスガンに詰め寄り攻撃をしかける けれど キリトはデスガンの持つハンドガンに恐れて後一歩詰めれないという状況が続いていた。

 

いつもなら・・・本来なら私がキリトを援護出来てるのに・・・・・・でも・・・あの時の光景がチラつくと・・・入れようとした力が一瞬で抜けていく・・・・・・

 

テツヤを倒すことで強くなるなんて言ってたくせに・・・!昔の私から変わるって言ったくせに・・・!!あの銃1つでこんな状態になってたら結局何も変わらないじゃない・・・!!!

 

なんで・・・・・・なんで私は・・・・・・あの時引き金を引いてしまったの・・・・・・?

 

ただ撃たれそうだったお母さんを助けたかった・・・その一心で私は強盗犯に立ち向かったのに・・・何故あの時あの銃を拾い・・・私の指はトリガーを引いたの・・・・・・?

 

こんなことに・・・こんな目に合うなら・・・・・・あの時あんなことしなければ・・・・・・!!!

 

死銃「どうした?コイツが怖いか?キリト。」

 

死銃はそう言いながらキリトに向けて黒星54式を向けた キリトは光剣を構えながら身構えた。

 

キリト「くっ・・・」

 

死銃「それもそうだろうな。無闇矢鱈と近づけばお前は一瞬で死ぬ。怖いか?死ぬのは。」

 

キリト「黙れ!!!とうの昔に恐れなんて捨ててきた!!!今更脅しをかけたところで無駄だ!!!!!!」

 

死銃「ふんっ 強がりを。本当に怖くないというのなら何故お前は俺の懐にまで飛び込んでこない?」

 

キリト「っ・・・・・・それは・・・・・・」

 

死銃「そうだろう 怖いだろう 死ぬのは でも今更遅い もう貴様の行く末はあの世と決まっている。口ではどうとでも言える 怖くないとな。たがどうだ?実際問題貴様は先程から俺に1度もその剣で俺を捉えることは出来ていない。」

 

キリト「くっ・・・」

 

シノン「キリト・・・」

 

そんなの誰だって怖いに決まってる。デスガンに撃たれたら死ぬ これ以上単純明快で恐ろしい物もそうは見つからない。

 

そして、デスガンの次に放った言葉に私は酷く驚いた。

 

死銃「どうだキリト 死んで我らの仲間に償いでもするか?貴様が"殺した"2人にな。」

 

キリト「っ!!!」

 

シノン「なっ!?」

 

ど・・・どういうこと・・・キリトが・・・殺した・・・!?

 

死銃「正義を気取ってはいるが実際貴様は何をした?正義という偽善の元に行われた殺人だろう?」

 

キリト「黙れ!!!!!!いいか!!!!!貴様らはそれ以上に何百人もの罪無きプレイヤーを殺してきた!!!!!!その癖に仲間が殺されたら殺人鬼扱いだと!?ご都合主義もいい加減にしろ!!!!!」

 

死銃「ふんっ。人を殺したその瞬間にどんな奴であろうと殺人鬼と化す。そこに善悪などは関係は無い。ただ対等に与えられた命を奪ったという事実のみだ。」

 

キリト「勝手な理屈を!!!!!」

 

キリトはそうは言ってはいるが 先程までと比べて明らかに冷静ではない。少し興奮気味の状態だった。

 

やってない人ならただ否定するだけで終わるはず・・・・・・そうなると・・・・・・本当にキリトは人を・・・・・・?

 

死銃「キリト 正義の基に 正当防衛の基に殺しをした人間はどうなったと思う?」

 

キリト「そんなの俺が知るわけがないだろ!!!お前の戯言に突き合わせるな!!!」

 

死銃「まぁ聞け。例を挙げてやる 小学生高学年である少女はある日 母親と銀行に向かった先で強盗に出くわした。要するに銀行強盗だ。相手は拳銃を持った凶悪犯 そしてその銃口は少女の母親に向けられた。少女は母親を助けたいその一心で強盗に立ち向かった 結果助けられたは良いが 少女は自分の手を汚した 銃で相手を撃ち抜くことでな。銃は相手が落とした隙に拾い上げたもの 強盗犯が再度奪い返そうとした際に気づいた時には引き金を引いていたそうだが、これも立派な殺人。そうだろう?」

 

シノン「なっ・・・!?」

 

デスガンの言っているエピソードは 間違いなく私の過去の出来事だった。でもなんでコイツなんかが私の過去を・・・・・・?

 

デスガンは私のことを知っている・・・・・・!?

 

キリト「・・・・・・確かにな・・・・・・」

 

シノン「っ・・・」

 

そういったキリトの声は 今までに無く暗く、重いものであった。

 

・・・・・・やっぱりそうだよね・・・・・・殺しに・・・・・・正当も何も・・・・・・私の汚れた手が元に戻るなんて・・・・・・

 

・・・・・・貴方も言ってたもんね・・・・・・殺しに正当もクソもないって・・・・・・

 

キリト「確かにその子は人を殺めてしまったのかもしれない。でもその代わりにかけがえのないもの物を守れたのもまた事実だ。結果は殺してしまったかもしれないがそれで得るものがあったのなら その子の取った道は正しいんだ。」

 

死銃「ほぉう・・・」

 

キリト「いいかデスガン お前らの殺しはなんの生産性も無い純粋な悪の心で行ってきたものだ。だがな!!!その子も俺も!!!守りたいものの為に戦った結果だ!!!確かに人を殺したさ!!!でもそれに代わって俺もその子も大切な物を守れたんだ!!!!!守るものも無く無闇に殺しをした貴様らと一緒にするな!!!!!」

 

死銃「・・・・・・なら俺も貴様の言葉を使わせてもらおうじゃないか・・・・・・勝手な理屈を述べるなとな。」

 

キリト「何だと!?」

 

死銃「先程の少女の話の続きと行こう。殺しをした少女に待ってた現実はなんだと思う?良くやったという称賛の声か?」

 

キリト「・・・・・・それは分からない・・・・・・」

 

死銃「そうだろうな。その少女は人殺しのレッテルを貼られ、毎日毎日その事を言われ続けたそうだ。アイツは人を殺したから近づくな等とな。」

 

キリト「っ・・・・・・それは何も知らない第三者の言った言葉だ!!!その子にはなんのダメージも・・・・・・!!」

 

死銃「小学生高学年ともなれば強い自我も生まれる頃合いだ。かと言って色々なことの善悪がまだまだしっかりと掴めない年頃でもある。そんな子供達が母親にあの子には近づくな等と言われればその時をもって子供達にとってはその少女はただの人殺しと化す訳だ。」

 

なんで・・・・・・なんでコイツは私の全てを知ってるの・・・・・・!?本当に私の知り合い・・・・・・なの・・・・・・!?

 

シノン「いや・・・もう言わないで・・・!!!!!」

 

私は思わず耳を塞いだ。

 

キリト「し、シノン・・・?」

 

死銃「現在少女は高校1年生となった。地元を離れやっと普通の生活が送れると思った矢先 早速その少女の過去の出来事が何者かに暴露されてしまう 今度は小学生では無く高校生 口だけでなく行動による虐めも横行する。その少女のトラウマであるハンドガンをちらつかせることでカツアゲを行ったりとな。」

 

キリト「な、なんなんだお前は・・・何故赤の他人であるその少女の事を・・・・・・!!!!!」

 

死銃「ハンドガンを見せつけられた少女は怯え 酷いときでは嘔吐をしたりと醜い惨状となる。そう・・・・・・このようにな!!!!!!!!!!」

 

そう言ってデスガンは私に銃口を向けてきた。

 

その銃口を見た瞬間 あの日あの時あの瞬間が脳裏に浮かび上がり どんどん息苦しくなっていった。

 

シノン「いや!!!!!止めて!!!!!その銃を私に向けないで!!!!!!!!!!!!!!!」

 

私は視覚の情報を止めるために目を閉じた ずっと見ていたら今の私では再起出来なくなってしまう。

 

キリト「し、シノン・・・・・・っ・・・・・・!ま・・・・・・まさか・・・・・・その少女って・・・・・・!?」

 

死銃「察しの通りだ。 ここにいる皆1度は殺人を犯してる殺人鬼の集まりという訳だ。滑稽だな?人を殺してる俺を止めようとしてるのは 同じ人殺しだ。人殺しが何故人殺しを咎める?同じ人殺し同士仲良くしようじゃないか? 怯えてる女神様もその方が気が楽になるんじゃ無いか?」

 

シノン「もう止めて!!!!!!!!!!私の過去を掘り返さないで!!!!!!!!!!」

 

キリト「そう・・・・・・だったのか・・・・・・君も・・・・・・」

 

死銃「女神よ 1つ提案をくれてやろう 俺の仲間になれ。」

 

シノン「なっ・・・!?」

 

死銃「俺の仲間になればもうお前にコイツは向けないでやろう 俺の仲間となりここにいるキリト そしてテツヤを殺すんだ。お前の手でな。」

 

キリト「シノン!!!!!奴の話しを聞くな!!!!!騙されるな!!!!!」

 

死銃「どうする 仲間になるか ならないか 気にするな お前は既に1人殺してる。今更2人増えようが後の祭りだ。」

 

シノン「・・・・・・私は・・・・・・」

 

・・・・・・仲間になれば・・・・・・もう二度とあの銃が私に向けられることは無い・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・・ごめんね・・・・・・キリト・・・・・・・・・

 

私はゆっくりとゆっくりとデスガンのいる方へ足を向けた。もう あんな思いしたくはない。あの恐怖を味合わないで済むなら なんだってする。

 

キリト「シノン!!!!!行くな!!!!!!!!!!止まれ!!!!!!!!!!!!!!!」

 

私はキリトの静止を無視し、デスガンの目の前に立った。

 

死銃「どうやらこちらの方が利口のようだ。約束だ コイツは向けないでやろう。」

 

そう言ってデスガンは所持していた黒星54式をホルスターの中に入れた。

 

良かった これで これで私はあの恐怖から解放されるんだ。

 

シノン「キリト・・・・・・ごめんね・・・・・・」

 

キリト「シノン・・・・・・!!!!!」

 

死銃「・・・・・・精神が乱れた人間程扱いやすいものは無いな・・・・・・」

 

シノン「へ・・・・・・?」

 

デスガンはそう言うと私の脇腹を思い切り蹴飛ばした。

 

シノン「ぐっ・・・!?」

 

完全に無抵抗な状態で蹴りを食らってしまった私は受身も取れずそのまま倒れ込んだ。

 

キリト「シノン!!!貴様ァ!!!!!」

 

死銃「お前の手など借りずとも2人など俺が殺す。お役御免だ。」

 

デスガンはそう言うと もう向けないと言ったはずの黒星54式の銃口を私に向けてきた。

 

シノン「っ!?な・・・なんで・・・!?」

 

死銃「敵は信用するなという訳だ。さらばだ 女神よ。」

 

シノン「っ!!!!!」

 

迂闊だった 馬鹿だった 間抜けだった 普段の私だったらあんな提案間違いなく断っていたのに あの銃1つのせいでこんな事態に陥ってしまった。

 

・・・・・・あんなことだけでこんなことになる位なら・・・・・・もう私なんてここで死んだ方がましね・・・・・・

 

・・・・・・私も・・・・・・貴方みたいに変わりたかった・・・・・・強くなりたかった・・・・・・でも・・・・・・もう無理みたい・・・・・・

 

・・・・・・出来れば・・・・・・晴れ渡った世界を・・・・・・もう一度見てみたかったなぁ・・・・・・

 

撃たれた私はあの時のペイルライダーの様に胸が苦しめられた後に 死んでいくのだろう。私は少しでも苦しみを味合わないために 色々な思いを胸に閉じ込めながら 目を閉じた。

 

そして、その直後に私の耳に銃声音が鳴り響いた。これで私もあの時の強盗犯のように・・・・・・

 

最後にもう一度 雲におおわれたGGOの空を見ようと目を開けた。でも私の目には雲なんて映らずに 目に映ったのは私を守るように四つん這いになっていたキリトの姿だった。

 

キリト「シ・・・シノン・・・大丈夫かい・・・?」

 

シノン「っ・・・!?キ・・・リト・・・!?」

 

死銃「・・・仕留め損なったか・・・」

 

キリト「良かった・・・無事・・・だな・・・」

 

キリトはそう言うと 力を無くしたように横たわってしまった。

 

シノン「キリト!!!!!」

 

私は横たわるキリトを抱えた。でもなんで?なんで私なんかを?

 

キリト「し・・・シノン・・・すまない・・・俺はどうやらここまでのようだ・・・」

 

キリトは弾丸を食らったことでHPバーがイエローにまで落ちていた。それに加え体力ゲージが徐々にだけど減っていってる。奴の弾丸が体内に残りダメージを与えているのだと思う。

 

シノン「なんで・・・!?なんで私を・・・!!!私は貴方を裏切ったのよ・・・!?」

 

キリト「以前・・・俺は目の前で精神が弱った友人が傷付いて行くのを気づけずに助けられなかったんだ・・・俺はその時決めたんだ・・・もう二度と・・・弱った仲間のことは放っておかないって・・・」

 

シノン「だからって貴方が撃たれる必要は無かった!!!!!」

 

キリト「でも・・・結果的には君が助かったんだ・・・それならそれで構わないさ・・・」

 

キリトはそう言うと手に持っていた光剣を私に手渡してきた。

 

シノン「こ、これは・・・?」

 

キリト「良いかシノン・・・奴は今の君が1人で勝てる相手じゃない・・・!!!必ずテツヤと合流するんだ!!!!!これはきっとアイツを倒すための切り札になるはずだ!!!!!」

 

シノン「でも・・・!テツヤが生きてる保証も無いし今どこにいるのかすらも分からないのにどうやって・・・・・・!!!!!」

 

キリト「信じるんだ・・・!テツヤを・・・!そうすれば・・・必ずアイツは君を照らす光となってくれるはずだ・・・!」

 

シノン「キリト・・・・・・」

 

キリト「・・・・・・最後に・・・・・・テツヤに謝っといてくれ・・・・・・こんな所で死んで申し訳ないって・・・・・・」

 

そう言ってキリトは私の手を強く握ってきた。

 

キリト「安心しろシノン・・・・・・なんて言ったってテツヤは・・・・・・俺・・・・・・達の・・・・・・」

 

キリトは最後まで言葉を言い終えることが出来ずに、HPバーが尽きてしまった。

 

そして私を握っていた手は徐々に力を無くし あっという間にキリトの手は脱力してしまった。

 

そして、キリトの頭上に《Dead》の文字が現れた。それはキリトが本当に倒されてしまったことを表していた。

 

シノン「・・・・・・キリト・・・・・・」

 

死銃「順序が変わってしまったがまぁ良い。」

 

そう言ってデスガンは座り込んでいた私の頭に銃口を押し付けてきた。

 

死銃「こんどこそお別れだ。」

 

シノン「っ・・・!」

 

逃げなきゃ 逃げて 逃げてテツヤと合流しなきゃ。キリトの託した想いの全てが無駄に終わってしまう。

 

馬鹿な私何かのためにキリトが犠牲になってしまった。キリトの犠牲を無駄にしちゃいけない・・・・・・!!!

 

シノン「離れて!!!!!」

 

私は意を決してキリトの託した光剣で攻撃した。使ったことの無い武器だから攻撃が当たることは無かったけど デスガンは私の攻撃を避けるために私から離れた。この隙なら!

 

そう思い走り出そうとしたけど デスガンは逃がすことなく私の首根っこを掴み 私を投げ飛ばした。

 

今度は投げ飛ばされた時点で受身を取れたけど私の後ろにはビルがあり、目の前にはデスガンがいる。左右に逃げれば確実にあの銃の餌食に。まさに四面楚歌だ。

 

死銃「いい加減諦めたらどうだ?もうお前に残された道はない。ここで死ぬのが運命だ。」

 

シノン「・・・・・・さっきまでの私ならそう思ったかもしれない・・・・・・けれど今の私はキリトの想いを託されてる!!!!!託された想いを無下にはしたくない!!!!!」

 

死銃「無駄なことを。チェックメイトだ。」

 

そう言ってデスガンは銃口を私に向けてきた。

 

駄目だ 諦めちゃ キリトは諦めずに戦った。なら・・・なら私だって!

 

シノン「チェックメイトかどうかを勝手に決めないで!!!!!」

 

私はそう言いながらハンドガンの銃口をデスガンに向けた。

 

キリトの想いは絶対にテツヤに託す。絶対生き残るんだ。

 

死銃「ほぉう。戦う覚悟ができたのか。」

 

シノン「こんな所で死ねはしない!!!!」

 

私はそう言いながらスモークグレネードをデスガンの足元に向け投擲した。

 

スモークグレネードが作動すると同時に私は走り出した。いくらデスガンと言えど煙の中から私を的確に狙い撃つのは不可能のはず。今の隙に遠く離れるんだ。

 

そう思い走り、煙の外に出ると 私の目の前には既にデスガンがいた。

 

シノン「なっ!?読まれて!?」

 

死銃「この俺に浅知恵の作戦が通じると思うなよ。」

 

デスガンは私の頭を鷲掴みにすると、その場に叩きつけられた。

 

シノン「ぐっ・・・!!!!!」

 

死銃「今度こそ終わりだ 無駄な抵抗もな。」

 

私は頭を掴まれながら銃口を再度押し付けられた。

 

女の私が巨体のデスガンを弾き飛ばすことは出来ない。もう完全に詰みの状態だ。

 

シノン「ここまでなの・・・・・・!!!!!」

 

せっかく・・・・・・せっかくキリトが私に託してくれたのに・・・・・・もう駄目なの・・・・・・!?

 

死銃「さぁ 死の音色を奏でよう。」

 

どこからどう見てももう私に反撃できるチャンスも隙もない。

 

ごめん・・・キリト・・・託された想い・・・繋げられなくて・・・!

 

己の無力さが悔しくて 歯を食いしばりながら最後の時を待つと 聞き覚えのある大きな声が聞こえてきた。

 

「諦めんな!!!!!!!!!!!!!シノン!!!!!!!!!!」

 

シノン「っ!!!!」

 

死銃「っ・・・この声は・・・」

 

デスガンはその声に驚き 私から手を離した。私は直ぐに声のした方向を見た。

 

そこには 汽車の走るレールを滑りこちらに向かっているテツヤの姿があった。

 

シノン「あ、あれってグラインド・・・?」

 

グラインド。それはGGOにおける移動テクニックの1つ。橋やあぁいったレールの上を滑るという単純ではあるけど実際には相当に高い身体バランス能力が必要で出来るプレイヤーはほんの一握りの超高等テクニックの1つ。

 

ただ出来れば長距離の移動を乗り物を必要とせずとも可能となり、敵を撹乱したり 遠く離れた敵と近づくにはうってつけのテクニックだ。

 

死銃「やっと来たか・・・・・・死神・・・・・・!!」

 

テツヤ「お望み通り来てやったぜ殺人鬼野郎!!!!!」

 

テツヤはそう言いながらレールから飛び、私の目の前に着地した。

 

その後ろ姿は 背丈は小さくとも 今の私にはとても大きくて 頼りがいのある背中に見えた。

 

シノン「テツヤ・・・・・・来てくれたんだね・・・・・・!」

 

テツヤ「悪いなシノン。あんなこと言っといてお前を・・・・・・って・・・・・・キリトは・・・・・・?」

 

シノン「・・・・・・キリトは・・・・・・私を・・・・・・庇って・・・・・・」

 

テツヤ「っ・・・・・・そう・・・・・・か・・・・・・馬鹿野郎・・・・・・死ぬなって言っただろうが・・・・・・!!!」

 

そう言ったテツヤは拳を強く握り、わなわなと身を震わせていた。

 

キリトがあれだけテツヤを信用していたと同様に きっとテツヤだってキリトを深く信用していたんだと思う。そんなキリトが死んでしまって悔しさを表さない人間はいないと思う。

 

シノン「テツヤ・・・キリトから貴方に伝えて欲しいことがって・・・こんな所で死んでごめんって・・・・・・それと・・・・・・キリトがコレをテツヤにって・・・・・・」

 

テツヤ「俺に・・・・・・?」

 

私はテツヤにキリトが残した光剣を手渡した。

 

テツヤ「これは・・・・・・」

 

シノン「キリトはこうも言ってた・・・コレはきっとアイツを倒すための切り札になるって・・・・・・」

 

テツヤ「成程な・・・・・・キリト・・・・・・お前の無念・・・・・・俺が晴らしてやる・・・・・・!!!!!」

 

シノン「テツヤ・・・・・・ごめん・・・・・・私の・・・・・・私のせいでキリトが・・・・・・!!」

 

テツヤ「訳は後で聞く。それより今はアイツを撒こう。」

 

シノン「ま、撒くってどうやって・・・?」

 

テツヤ「本当はお前との決戦まで取っておくつもりだったけどこんな時だ。出し惜しみはしない。」

 

テツヤはそう言うと右ポケットに入っていたスラッシュエッジを左手で取り出し、右手で光剣を握った。

 

死銃「そんなもので何をする?近づけばお前もキリトの様に死ぬかもしれないぞ?」

 

テツヤ「殺れるもんならやってみな!!!!!」

 

テツヤはそう言うと即座にデスガンの懐に潜り込んだ。

 

死銃「っ!!」

 

テツヤはそのまま光剣で攻撃し、続けてスラッシュエッジを投擲するのではなく所持しながら攻撃した。続けざまに腹部に攻撃を受けたデスガンがその攻撃でよろめいた所でテツヤはバク転をした。

 

バク転でデスガンから距離を取ったテツヤはそこでスラッシュエッジをデスガンに向けて投擲。投擲したブーメランはデスガンのマントに突き刺さった為にデスガンへの直接的なダメージにはならなかった。

 

テツヤは空いた左手でコルトパイソンを持つと、その場で1発の弾丸を放った。

 

放った弾丸がデスガンに当たると その場で小規模の爆発が起きた。そしてテツヤは私の傍に着地をした。

 

シノン「なっ!?爆発・・・!?」

 

テツヤ「本戦前に全部のブーメランに少量の火薬を付着させたんだ。投擲し突き刺さったブーメランの火薬が付いた所を狙い撃てばああなるって寸法さ。さっきも言ったけど本来お前との決戦用だったんだけど キリトがやられた今四の五の言っていられない。」

 

シノン「そんな・・・あの状況でそれを狙って・・・?」

 

テツヤ「それと シノン コイツ受け取れ。」

 

そう言ってテツヤは何かを投げてきた。その何かとはバイクから振り下ろされた際に手放してしまったへカートだった。

 

私は投げられたへカートを両手でしっかりと抱え込むようにキャッチした。

 

シノン「へカート・・・・・・」

 

テツヤ「バク転して手を着いたその場に落ちてたんだ。もうお前の相棒を離すなよシノン さぁ!今はここから移動しよう!!!」

 

テツヤは私の手を引くと さっきまでのデスガンが乗っていた機械式の馬に乗った。

 

テツヤ「シノン!」

 

シノン「うん!」

 

テツヤは手を差し出してきてくれた 私はその手を掴み テツヤの後ろに跨った。

 

テツヤ「しっかり掴まっとけよ!!!!!」

 

そう言ってテツヤは馬を走らせ始めた。私はテツヤの腰に手を回して離れられないようにした。

 

デスガンが追ってくることもなく無事に街から脱出し、テツヤと私は荒野の道を進んで行った。

 

デスガンから一旦離れて 改めて考えては見たけど 何故デスガンは私のことを知っていたんだろうか。

 

それに、デスガンは私と初めて対面した時こうも言っていた。

 

『2人をおびき寄せるその為には・・・・・・犠牲を作らなくてはならない・・・・・・』

 

2人・・・・・・テツヤはともかくキリトがいたあの状況で何故デスガンはキリトより私を・・・・・・?

 

デスガン・・・・・・一体何が目的なの・・・・・・?




自分の弱さを利用され 罠にはめられてしまい危うくデスガンに撃たれかけたシノンだったが、キリトの体を張った行動のおかげで生き延びた。

だが、その代償は大きく キリトがデスガンに撃たれ、殺されてしまった。

キリトから託された想いを繋げるために反撃に出るシノンではあるがデスガンの前に倒されてしまう。

絶体絶命の状況で現れたテツヤのおかげでシノンは再び窮地を脱却したが、引き金を引けぬシノンはこの先どうするのか?

次回もお楽しみに!


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Part121 明かされる過去~君を護る誓い~

すいません!話の構成をどうするかでちょっと迷って投稿するのに時間がかかりました!

それでは本編をどうぞ!




街を遠く離れた俺は咄嗟の判断ではあったが汽車が走るレールを滑り街に戻り何とかシノンとの合流は果たした。

 

だが、俺の立てた作戦で離れ離れになってしまったせいで大切な仲間であるキリトを失ってしまった。

 

あの時俺は誓ったのに絶対2人は守るって。

 

なのに・・・なのに俺はキリトを・・・・・・!!!!!

 

・・・・・・絶対・・・・・・絶対に仇は取ってやるからな・・・・・・!!!

 

~本戦フィールド・荒野~

 

荒野に来た俺達は身を潜めるためにサテライトスキャンから逃れられる洞窟に入っていた。

 

テツヤ「サンキューな 助けてくれて。」

 

俺はそう言ってあの場で咄嗟に乗った馬を撫でた。

 

機械式だから無反応かと思いきや 喜んだような声が出てきた。どうやらちゃんとこう言ったものにも感情を入れているらしい。

 

シノン「その馬を操作するのも相当に難しいはずなんだけど 何でそんな簡単に?まさかテツヤってリアルだと騎手?」

 

テツヤ「そんなんじゃないさ。前やってたゲームでちょっとな。」

 

俺はキリトのようにバイクの免許を持ってる訳では無いが、SAO時代に移動手段として馬を用いてた時もあった。だからこう言った物なら俺にだって扱える。

 

シノン「・・・・・・そう・・・・・・前の・・・・・・ね・・・・・・」

 

シノンはそう言うと へカートを大事そうに抱えながら座り込んだ。

 

テツヤ「さて・・・・・・シノン 俺がいない間に何があったのかを教えてくれ そしてキリトが何故 デスガンに殺されてしまったのかを。言えるかい?」

 

シノン「・・・・・・うん・・・・・・もしかしたら途中で言葉が途切れるかもしれないけど全部説明するから聞いて・・・・・・」

 

テツヤ「分かった。」

 

こうして俺はシノンから俺がいない間の話を聞いた。スタンバレットを撃ち込まれたかと思えば目の前からいきなりデスガンが現れたこと。今まで引けてたトリガーが急に引けなくなってしまったこと。そして逃げてる最中に乗っていたバイクを吹き飛ばされ キリトがデスガンと応戦したが シノンはデスガンの罠に嵌められ 殺されかけたがそこをキリトに助けてもらい 代わりにキリトが殺されてしまったこと。

 

テツヤ「・・・・・・そうか・・・・・・そんなことがあったんだな・・・・・・キリトらしいと言うか・・・・・・」

 

シノン「・・・・・・私のせいで・・・・・・私のせいで・・・・・・キリトは・・・・・・」

 

テツヤ「悔やむのは後にしろシノン 何もデスガンは完全に死んだ訳じゃねぇんだ。あくまであの爆破は小規模でありダメージも少ない。やれてあのマントを壊せたくらいだろう。」

 

シノン「じゃあ・・・・・・まだデスガンは・・・・・・」

 

テツヤ「そう。まだ終わっちゃいないんだ。終わるまでは犠牲になった人の話は控えるんだ 今は目の前の事に目を向けよう。」

 

シノン「・・・・・・そうね・・・・・・」

 

俺はシノンの座ってる目の前に座り 話しやすいように姿勢を取った。

 

シノン「ねぇテツヤ。キリトから聞いてはいるんだけどあの後貴方はどうやってあそこまで?」

 

テツヤ「じゃあ俺もその辺の説明をしなきゃだな。まずは俺達がデスガンだと思い込んだ銃士Xは女だった。それは聞いたと思う。」

 

シノン「うん。キリトの出番なく倒せたって。」

 

テツヤ「そっ。んでさ 銃士Xと戦う前に『銃士X覚悟!』って言ったら『私の名はマスケティアイクスだ!!!』って言われてよ。女であるし名前も全然違うしで俺らの予想は完全に外したって訳よ。んで マスケティアを速攻で倒した俺はキリトと合流。そしたらスタジアムから倒れてるお前が見えたから援護に向かおうとしたがそこで3人の敵が俺らを狙ってきてこっちまで危ない状況になった訳だ。」

 

シノン「その3人は貴方が引き受けたのよね?」

 

テツヤ「あぁ。キリトには俺が死んだマスケティアから拾った銃とスモークグレネードを渡しておいたんだがキリトは上手く使えてたか?」

 

シノン「だからあの時・・・」

 

テツヤ「その様子だと使えたようだな。まぁそうじゃなきゃシノンからデスガンを離すことなんか出来ねぇよな。」

 

シノン「・・・・・・そうね・・・・・・」

 

テツヤ「あのレーダーに映らねぇってことはデスガンは唐突に現れたんだよな?何か特殊な装備か?」

 

シノン「うん・・・・・・ミラーステルス機能の付いてるマントだと思う・・・・・・あれさえあれば消えることも現れることも自由自在だから・・・・・・あ、でもここの砂は深いし歩けば音が聞こえるはずだからさっきみたいなヘマはしないと思う・・・・・・」

 

テツヤ「そっか。んじゃあ耳をすませておかなきゃな!」

 

シノン「・・・・・・・・・」

 

シノンは無言のまま顔を俯いていた。

 

テツヤ「さて・・・・・・シノン お前はここにいて休んでろよ。」

 

俺は立ち上がり シノンの前を通り過ぎながらそう言った。

 

シノン「へ・・・?デスガンと1人で・・・?」

 

テツヤ「あぁ。今はシノンも引き金を引けない状況なんだろ?なら俺が1人でこの事件片付けてくるさ。それに・・・・・・お前まで殺させるわけにはいかない。」

 

シノン「怖くはないの・・・・・・?キリトは撃たれることを恐れて・・・・・・」

 

テツヤ「そりゃ俺だって怖いよ。死にたくないしね でもその恐れから1歩踏み出すことで俺達人間ってのは先に進めるんじゃないかな。」

 

シノン「・・・・・・あの状況でデスガンに立ち向かえるキリトも強いと思った・・・・・・でも・・・・・・貴方は頭1つ抜けてる・・・・・・あの場面でデスガンに恐れずに懐に踏み込んで攻撃を・・・・・・」

 

テツヤ「あの時はあの野郎が油断し切ってたからな おかげで上手く理想の攻撃を繰り出すことが出来たよ。」

 

シノン「・・・・・・ねぇ・・・・・・私も・・・・・・貴方についていきたい・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・正気か・・・・・・?」

 

シノン「正気よ・・・・・・!あの時言ったでしょ・・・生半可な気持ちじゃ無いんだって・・・!!!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・」

 

俺は1度シノンの前に立ち、肩に手を置きそのままシノンの目線に目を合わせるようにしゃがんだ。

 

テツヤ「心を鬼にして正直に言う。迷惑だ 引き金も引けねぇようなスナイパーが着いてきてなんになるんだ。マントを壊して安心してるのかもしれないがあれは悪魔で俺の仮説であって本当に壊れたかなんて分かりゃしねぇ。今のお前が俺に付いてきたところであの野郎に近づかれて今度こそ死ぬぞ。」

 

シノン「っ・・・・・・・・・」

 

俺だって本来仲間にまして女の子に対してこんなこと言いたくない。でもこうでも言って突き放さなきゃシノンは付いてくる。現状それだけは避けなければいけない。

 

テツヤ「分かったな。お前はここで大人しく・・・」

 

シノン「死んでもいい・・・・・・」

 

テツヤ「なっ!?何言ってんだよ!!!」

 

シノン「もう嫌なの!!!何もかもに恐れて何も出来ない自分が!!!」

 

テツヤ「っ・・・・・・シノン・・・・・・」

 

シノン「子供の頃より大きくなったのは図体だけで精神面ではちっとも強くなってない・・・・・・!!!!!もうそんなの懲り懲りなのよ・・・・・・!!!怖いからって悲鳴あげて助けを求めて・・・・・・銃口を向けないから仲間になれと言われてそれに素直に応じた結果・・・・・・キリトが・・・・・・!!!」

 

テツヤ「さっき言ったろ?俺だって怖いんだ。それだったら俺とお前は一緒だろ。別に怖がることに恥じることなんて・・・」

 

シノン「それが嫌なのよ・・・・・・!怖がって・・・・・・怯えてビクビクと過ごすなんて・・・・・・!!!!!疲れたのよ・・・・・・もう・・・・・・全てに・・・・・・だったらアイツと刺し違えてでも・・・・・・私は・・・・・・!!!」

 

そう言ってシノンは立ち上がりながらへカートを持った。俺はその手を掴みシノンのことを引き止めた。

 

テツヤ「犬死することが今のお前に出来る最善の手だってのか!?」

 

シノン「それが私の運命だったのよ。貴方に勝って あの人に強くなった私を見せたいだなんて夢物語描いてたのが馬鹿らしいわ。 テツヤ 離して。私アイツと・・・」

 

テツヤ「自暴自棄にでもなったか!?考え直せよシノン!!!お前が死んだその瞬間どうなると思うんだよ!?ただ死ぬんじゃない!お前の周りの人のお前という存在が死ぬんだ!!!そうなると心にでかい穴が開くんだよ!!!その穴は埋めようとも埋めようとも埋まりはしない穴だ!!!お前はそんな穴を皆に作りてぇのか!?」

 

シノン「私に周りの人なんていない!!!!!ずっとずっと孤独だった!!!!!だから関係ない!!!!!」

 

テツヤ「馬鹿野郎!!!!!だったら今の目の前にいる俺は何なんだ!?もう俺の心の中にもシノンっていう存在が組み込まれてんだよ!!!!!」

 

シノン「誰がアンタの心に私を組み込めって頼んだのよ!!!!!私は私を誰かに預けたことなんて・・・・・・!!!!!」

 

テツヤ「ふざけんなこの野郎!!!!!なら身体を張ってお前を守ったキリトの犠牲は一体なんなんだよ!!!!!!!!!!」

 

俺は思わずシノンの胸ぐらを掴みながらそう言ってしまった。

 

テツヤ「キリトがいてくれたからお前はここにいるんだろ!?そして俺もいるからお前はここにいる!!!!!既に2人の人間に自分のこと預けといて何言ってやがる!!!それに俺とお前はこうして関わってるじゃねぇかよ!!!!!お前と俺は既に互いに互いのことを預かってんだよ!!!!!」

 

シノン「なら・・・・・・なら・・・・・・!!!」

 

シノンはそう言うと俺の胸ぐらを掴み返してきた。

 

シノン「なら!!!貴方が私を一生護ってよ!!!!!」

 

そう言いったシノンの目から 涙が零れ落ちていた。

 

シノン「何もかも知らないくせに・・・・・・!!何も出来ないくせに・・・・・・!!!勝手なこと言わないでよ・・・・・・!!!!!これは私の・・・・・・私だけの戦いなのよ・・・・・・!!!!!負けて死のうが・・・・・・誰にも私を責める権利なんてない・・・・・・!!!!!」

 

テツヤ「シノン・・・・・・」

 

シノン「それとも貴方は背負ってくれるの・・・・・・!?この・・・・・・人殺しの・・・・・・手を・・・・・・!!!!!」

 

テツヤ「っ・・・・・・!?」

 

シノン「貴方は握ってくれるっていうの!?この汚れ切った手を!!!!!!!!!!」

 

人殺しの手をって・・・・・・シノン・・・・・・お前・・・・・・人を・・・・・・?

 

シノン「幼い頃からずっとそうだった・・・!こんな汚れた私を救おうとする人なんてまず現れない・・・・・・!!!ずっとずっと人殺しと言われ続けた・・・・・・!!!!!それは数年経った今だって同じ・・・・・・!!!!!なら貴方は私を支えられるの!?血に溢れ人を殺めたこの私を!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・そうか・・・・・・そんな過去があったんだな・・・・・・」

 

シノン「何も知らないくせに私を説教するな!!!この馬鹿テツヤ!!!!!」

 

シノンは泣きながら俺の肩付近を何度も何度も殴ってくる。数発殴り終えたところで シノンは俺の胸に顔を填め 本格的に泣き出した。

 

シノンのその涙は GGOナンバーワンスナイパーと言われてるとは思えないほどに か弱くて 何かを求めてるかのような物だった。

 

シノン「嫌いよ!!!!!大嫌い!!!!!アンタなんか!!!!!カッコつけて約束した癖に全然約束守れてないじゃない!!!!何が安心しろよ!!!!!何が危険な目には合わせはしないよ!!!!!!!!!!この男女!!!!!!!!!!」

 

俺は涙目で訴えてくるシノンに何も言えずに ただただシノンのことを見ることしか出来なかった。

 

シノンは泣き崩れ、俺の膝に手を付けながらただ泣き続けた。シノンの泣き声が小さな洞窟の中で何度も反響していた。

 

数分してシノンは泣き止んでくれた。互いに落ち着いて一旦座ることにした。

 

シノン「アンタのことは大嫌いよ・・・・・・でも・・・・・・今は休ませて・・・・・・」

 

そう言ってシノンは俺の膝の上に寝転がってきた。

 

俺は黙ってシノンことを見ていた。そしてシノンの口が開きこう言った。

 

シノン「テツヤ・・・・・・私ね・・・・・・人を殺したの・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・そうか・・・・・・」

 

シノン「貴方は怖がらないの・・・?」

 

テツヤ「とにかく聞かせてくれ シノンの過去って奴を。」

 

シノン「うん・・・・・・5年前 東北の小さな街で起きた銀行強盗の事件があるの。報道では犯人の死因は銃の暴発と報じられた。でも実際は その場に居合わせた私が強盗の銃を奪って 撃ち殺したの。」

 

テツヤ「5年前って・・・」

 

シノン「11歳の時。私ね それ以来銃を見ると吐いたり倒れたりしちゃうの・・・・・・銃を見ると目の前に殺したあの時の男の顔が浮かんできて・・・・・・それがとてつもなく怖いの・・・・・・どうしようもなく・・・・・・」

 

テツヤ「ならなんでお前はGGOにいられるんだ?こんな世界シノンにとっちゃトラウマ製造機じゃないか。」

 

シノン「この世界なら何故か銃を見ようが触れようが平気だったの。だからこう思った この世界で1番強くなるんだって そしたらきっと現実での私も強くなれるって あの時のことを忘れられることが出来るって。でも デスガンに襲われた時 怖くて いつの間にかシノンでは無くて 現実の怯え続ける私に戻ってた。死ぬのは怖い。でも・・・それと同じくらい怯えたまま生きるのは嫌なの・・・・・・!デスガンと・・・・・・以前の記憶と戦わずに逃げたら・・・・・・シノンですら弱くなってしまう・・・・・・!!!だから・・・・・・だから・・・・・・!!!!!」

 

テツヤ「そうか・・・シノンも苦労してあの結論を出したんだな・・・」

 

シノン「誰からも支えてもらえないから私1人でどう強くなりどう変わろうかを考えてきた。でもね、そんな私にもようやく 私のことを理解してくれそうな人が現れたの。」

 

テツヤ「そうなのか?」

 

シノン「うん。その人とは完全なる偶然で出会ったんだけど その人も 私と同じように人を殺していたの。しかも 30人もの人をね。」

 

テツヤ「さ、30!?そりゃ結構な人数を・・・」

 

30か・・・・・・俺も35人を殺ってるから分かるけどきっとその人も内心では辛い日々を送ってるんだろうなぁ・・・・・・

 

シノン「その人はね 私の相談を聞いてくれた上に その人が人を殺したっていう秘密まで教えてくれたの。まだその人には私の秘密も言えてないから次に会えた時に言うんだ 私も人をって。」

 

テツヤ「そうか。聞いてくれるといいな。」

 

シノン「うん。それとね その人は私がこの先どう道を歩むべきかをも教えてくれた、私にとってはヒーローのような存在なの。それに 30人を殺しても私のように怯えてるのではなくて 普通に人生を謳歌していた。可愛らしい彼女もいたしね 私も 彼のようにそうなりたい。」

 

テツヤ「男だったのか その人ってのは。」

 

シノン「そうなの。言ってる言葉に重みがあって 私は彼のようになりたい。それでね 決めていたの 本戦で貴方を倒し 強いシノンを超えたもっと強いリアルの私で 彼に会うんだって。」

 

テツヤ「成程・・・じゃあ俺も超えなきゃいけない踏み台って訳だな。」

 

シノン「私の心の中はずっと曇に覆われている。二度と晴れることは無いと思った 彼と出会えたあの雨の日のように。そう言ったら彼は『雨はどんな時でも止む そして雨の次は晴れやかな晴天だ だからいつか君にも晴れが来るよ』ってね。」

 

テツヤ「そっか・・・・・・いい事言うな・・・・・・その人・・・・・・」

 

シノン「その時に彼から傘を貰えたの。私その傘を一生大事にするつもりなんだ その傘を彼だと思って持っておきたいの。」

 

・・・・・・あれ?彼と出会えた雨の日・・・・・・雨の次は晴れ・・・・・・彼から貰えた傘・・・・・・?

 

そ・・・その彼ってまさか・・・・・・?

 

シノン「それにね 彼は貴方と同じポリシーを持っていたの。」

 

テツヤ「へ?そ、そのポリシーって・・・?」

 

シノン「私を助けてくれた時こう言ったでしょ?『手の届く範囲の人はこの手で助けたい』って。彼も貴方と同じことを言ってたの 最初に聞いた時は驚いたわ。」

 

テツヤ「・・・・・・その彼・・・・・・SAOサバイバー・・・・・・か?」

 

シノン「え、えぇ。そうよ。良くわかったわね。」

 

テツヤ「な、なら彼の彼女の髪型は今の俺っぽくて紫色だったか?」

 

シノン「そうだったわね。それがどうかした?」

 

俺はシノンのその一言で確信した。雨の日に出会った彼 同じポリシー 彼から貰った傘 30人を殺したSAOサバイバーであり彼女はロングヘアーの紫色の髪色・・・・・・って・・・・・・

 

テツヤ「そうか・・・・・・世の中は広いようで狭いんだな・・・・・・」

 

シノン「へ?」

 

テツヤ「俺のあげた傘 そんなに大切にしてくれてるんだな シノン。」

 

シノン「へ?俺の傘・・・・・・ってまさか・・・・・・まさか貴方が・・・・・・!?」

 

テツヤ「あぁ。俺がお前の言う彼だよ。シノン。」

 

シノン「なっ・・・・・・!?」

 

このシノンの反応 思った通りだ。

 

シノンの言っている彼とは 俺の事だったようだ。

 

シノンは酷く驚いた表情でずっと俺の事を見つめていた。

 

シノン「じゃ・・・じゃあ・・・貴方は・・・ほんとにあの・・・・・・?」

 

テツヤ「あぁ。君の相談を受けた高校生だよ。」

 

シノンは俺の言葉を聞くと、横たわった状態から座り直し その状態で俺に抱きついてきた。

 

テツヤ「し、シノン?」

 

シノン「アンタなんか・・・・・・アンタなんか大嫌いなのに・・・・・・!!!でも貴方はあの彼であって・・・・・・!!!もう何なのよ・・・・・・!!!!!」

 

テツヤ「そ、そう言われても・・・ほ、ほら?奇跡の偶然ってのもありえる話じゃん?」

 

シノン「大嫌いよ・・・・・・でも・・・・・・今こうして貴方がここいてくれる事が・・・・・・何より心強い・・・・・・!!!!!」

 

シノンはそう言うとしがみつくように再度抱きついた。

 

テツヤ「シノン・・・・・・」

 

シノン「何も恐れずに立ち向かえる貴方の存在が嬉しい・・・・・・!でも・・・・・・私はそれに甘えてる・・・・・・!貴方のようになりたいのに・・・・・・このままじゃ私は一生おんぶされて生きていく弱い人間になる・・・・・・!」

 

シノンの身体は震えていた シノンの性格から察するに 己の弱さが悔しくて悔しくて仕方が無いんだろう。

 

テツヤ「さっき言ったよなシノン 俺だって怖いって。」

 

シノン「でも貴方には恐怖心に打ち勝つだけの心の強さがある・・・・・・私にそれは無い・・・・・・!!!」

 

テツヤ「・・・・・・俺ももう1つ隠し事があったんだ・・・・・・聞いてくれるかい?一度離れてくれると嬉しいな。」

 

シノン「わ、分かったわ・・・」

 

シノンは俺から離れ、俺の目の前に座った。

 

シノン「・・・どんな隠し事なの・・・?」

 

テツヤ「30人殺したのもそうだが 俺が本来殺めた人数は35人。30人以前に5人のプレイヤーを俺が殺していたんだ。」

 

シノン「さ、35人!?」

 

テツヤ「そう。デスガンのようなテロリスト達 SAO時代ではそいつらはラフィン・コフィンと言われてた人殺しの集団でな、 そいつらと闘った血の惨劇って呼ばれるSAO史上最悪の戦闘があった。その闘いには俺やキリトも参戦してた。その闘いはまさに悲惨な物でな 敵味方合わせてSAO史上最多の死者が出たんだ。そこで俺は5人を キリトは2人を殺した。」

 

シノン「キリト・・・・・・じゃあさっきデスガンが言ってたことは・・・・・・」

 

テツヤ「その様子だとデスガンのやつは言ったみたいだな キリトの過去のことを。だけどな?1つ違うのはアイツらの殺しはただ快楽のために行ったもの。俺とキリトの殺しは殺らなきゃ殺られてた 所謂正当防衛の物だったんだ。絶対にアイツらと一緒の殺しなんかじゃない。」

 

シノン「で、でも貴方はこう言ってたよね?殺しに正当もクソもって。」

 

テツヤ「あぁ。自分のやったことは正しいって思ってるくせに 夢に出るくらい未だに悔やんでた心の弱い男の逃げ道作りだ。」

 

シノン「心の・・・弱い・・・?」

 

テツヤ「そう。俺は君の前で偉そうに道を説いたように見えるが その実まだまだ精神面が貧弱な男なのさ。」

 

シノン「で、でもならなんでデスガンに立ち向かえるの?殺した相手の仲間なのよ?」

 

テツヤ「そいつは今日のログイン前に俺の中で考えが変わったからさ。まずそれを話す前にこれも言っとくか 俺はSAOサバイバーであり、SAOをゲームクリアに導いたプレイヤーなんだ。」

 

シノン「へっ!?あ、貴方が!?」

 

テツヤ「そう。生還した皆は俺の事を英雄と呼び始めた。俺もまたその声に応えようとした 俺の中で英雄とは不殺を貫き皆を導く物だと思っていた。だが俺は言った通り35人の人間を殺した人殺しだ 俺は理想の英雄像と自分を重ねていく内に 俺は英雄なんて名乗れないただゲームをクリアしたに過ぎない人殺しだって思った。」

 

シノン「そう・・・・・・なのね・・・・・・貴方も苦悩し続けていたのね・・・・・・」

 

テツヤ「そして英雄は孤高の存在だとも思った 孤高でいるからこそ 他の人の前では常に堂々と強くあらなきゃならないと。あの時シノンの目には平常心の俺が写ったかもしれないが 内心ではビクビクしていたんだ。俺が殺した奴らの仲間がってな。色々なことを考えた俺はこう結論付けた。 俺はただ祭り上げられてる似非の英雄とな。」

 

シノン「似非の・・・英雄・・・」

 

テツヤ「でも、シノンにとっての俺のように 俺もまた自分の考えを変えてくれる人がいてくれたんだ。それが昨日の夜と今日ログインする前の話さ。」

 

シノン「その人は貴方に何を?」

 

テツヤ「それぞれ別の人ではあるんだ。昨晩の人はSAO時代の仲間だったんだがその人には35人を殺した以上に何千人もの命を救えたんだから俺の行動に間違いはないって。そして今日の人はSAO時代の俺を知らなかったから全部打ち明けたんだ。俺の話全部聴いた上でその人はそんなクズ共に殺してしまったなんて善意を向ける必要は無いって言ってきた それと同時に英雄が手を汚すのは当たり前のことだとも言った。その2人の言葉で俺は気づかされたんだ 俺の進んだ道に1つも間違いはない 俺は正真正銘の英雄だと。」

 

シノン「じゃあもう貴方の中に恐怖や迷いは無いの?」

 

テツヤ「さっきも言ってたけど死ぬことはやっぱり怖いよ。でも、もう迷いはしない 俺は仲間の為に そして散ってしまったSAOプレイヤーの為に 剣を振るう。無論今俺の剣はお前の為に捧げるぜ シノン。」

 

シノン「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「なぁシノン この頬の傷の意味がなんなのか知りたがってたよな。」

 

シノン「その頬の傷が貴方の力って言ってたわよね?どういう意味なの?」

 

テツヤ「この傷はな 俺の覚悟の象徴なんだ。もう二度と目の前で仲間は殺させないっていうな。」

 

シノン「覚悟・・・」

 

テツヤ「この傷を付けることで俺はあの地獄のような日々のことを思い出せる。だから今日この傷をあえて付けてきたんだ。だが、俺は今日・・・・・・キリトを・・・・・・」

 

シノン「それは貴方が悪いんじゃない・・・・・・私が・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・この話は今はよそう・・・・・・話してく内に俺の中の何かが壊れちまいそうだ・・・・・・そしたらお前まで守れなくなる・・・・・・」

 

シノン「わ、分かったわ・・・」

 

テツヤ「シノン この傷にかけて 俺はお前を殺させやしない。絶対に守ってやる 約束だ。」

 

シノン「・・・・・・次は無いからね・・・・・・」

 

テツヤ「セカンドチャンスで充分だ。さぁ シノン 手を出して。」

 

シノン「へ?」

 

シノンは俺の言う通り手を差し出した。俺はその手をギュッと握った。

 

テツヤ「シノン お前1人の手くらい幾らでも背負ってやる 握ってやる。俺の手なんかはお前より遥かに血に汚れた汚い手かもしれないが それでも構わないか?」

 

シノン「っ・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「一生とは言えない 今この場面 俺にお前の命預けてくれないか?」

 

俺はそう言いながらシノンの頭に手を置いた。

 

テツヤ「それとも シノンより血に汚れた俺の手なんかじゃ助けられたくなかったかな?」

 

俺は笑いながらそう言った。俺の事を唖然としながら見つめていたシノンは、シノンの手を握っていた俺の手に涙を流し始めた。

 

シノン「こんなに・・・・・・こんなに手って温かいのね・・・・・・」

 

テツヤ「お前の小さな手くらい幾らでも握ってやるさ。俺のリードでよければ幾らでも支えてやるさ。だからもう俺の前で涙は流さないでくれないか?大切な仲間に涙は流させたくないからさ。」

 

俺はそう言って涙袋に溜まっていたシノンの涙を指で拭き取った。

 

シノン「じゃあ・・・・・・今の私を・・・・・・貴方に預けるね・・・・・・」

 

そう言ってシノンは俺に抱きついた。

 

テツヤ「うん。預からせてもらうな シノン。」

 

俺は抱きついたシノンを抱きしめ返した。先程で震えていた身体の震えはもう止まっていた。

 

シノン「温かい・・・・・・貴方の温もりを感じる・・・・・・人ってこんなに温かいんだね・・・・・・」

 

テツヤ「ずっとずっと寂しかったよな・・・・・・1人で・・・・・・でももう大丈夫・・・・・・お前には俺がいるからな・・・・・・」

 

シノン「女神が死神に助けられるなんて話・・・・・・聞いたことないわね・・・・・・」

 

テツヤ「確かにそうだな・・・・・・でもシノン 俺は普通の死神なんかじゃない。 俺は人を助ける為に降臨する神 正義の死神だ。」

 

シノン「正義の死神・・・?」

 

テツヤ「SAO時代の上司的存在に俺の殺しのことを言ったら 君の殺しは正義の為の殺しだって言われてな。そしてこう言われた 正義の死神とな。俺はその名に恥じぬ生き方をしたい 弱気を助け悪を滅ぼす死神になるんだ。」

 

シノン「そうなのね・・・・・・きっと貴方ならなれるわ。本物の正義の死神にね。」

 

テツヤ「ありがとな。女神に言われたら自信も出てきたよ♪」

 

シノン「全く お調子者ね貴方は。」

 

テツヤ「シノン 君だけは必ず護る 君に涙は流させない これは俺の誓いだ。」

 

シノン「今度こそ・・・絶対にこの約束は守ってね・・・・・・」

 

テツヤ「あぁ。互いに生き抜いて絶対にもう一度戦おう。そしてトラウマを乗り越えよう。」

 

シノン「うん。貴方と一緒ならもう怖くない それに私にはへカートがある。貴方とへカートと一緒にトラウマを乗り越えてみせるわ。」

 

テツヤ「その意気だ 今は英気を養って次のサテライトスキャンの時を

使って作戦を立てよう。」

 

シノン「了解。もう少しだけこうしてていい?」

 

テツヤ「構わねぇよ。自分は1人じゃないんだってことを味わっとけ。」

 

シノン「ありがとう テツヤ。」

 

そう言うとシノンは更に強く抱きついてきた。俺はシノンの頭を軽く撫でてやった。

 

次のサテライトスキャンは恐らくまだ大分先だろう。馬に乗ってる時に更新されたがその時は見れていないからな。ただその時間をこうして使えるのは今の俺達にとっては何よりのプラスだ。今のうちに恐怖心は全部取り除いて安心感に変えといてくれよな シノン。

 

そしてデスガン・・・・・・キリトを殺った貴様だけは何があろうと許さない・・・・・・俺がこの手で必ず倒す!!!!!




遂にテツヤはシノンの辛い過去を知ることとなった。誰からも手を差し伸べて貰えない辛い現実を。

そしてシノンはテツヤが2度相談に乗ってくれたあの高校生だということを知り、強い安堵感を得る。

テツヤはシノンと交わし守れなかった約束と キリトを護れなかった悔やんでも悔やみきれない想いを胸に 再度シノンに約束を交わす。

テツヤは無事にシノンを護り抜き、今度こそ誓いを果たすことが出来るのだろうか?

次回もお楽しみに!


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Part122 悪魔の正体~殺しのカラクリ~

今回で遂に2人は事件についての核心に触れる!

一体デスガンはどのような方法を取って殺人をしているのか!?

それではどうぞ!


まさかシノンがあの眼鏡の女の子だとは俺も夢にも思わなかった。でもそのおかげでシノンは俺のことを少しは信頼してくれたようで何よりだ。

 

シノンがしっかりと引き金を引ける状態に戻ってくれればこちらも反撃ができる。

 

ただ、状況はこちらが少し割を食ってると言わざるを得ない。第一こちらはキリトを失ってしまい 俺は俺で女の身体だからいくら全力を出そうが100%の力には到底達することは出来ない。シノンを助けた時は完全にアイツが油断し切ってたから上手く連撃を繰り出すことが出来たが真正面からやり合うとなると力負けする可能性は高い。

 

そろそろ試合も終盤・・・・・・俺の身体がいつ元に戻ってくれるかがこの戦いのカギになるだろうな・・・・・・

 

それにこの身の今は絶対にシノンとの協力を欠くことは出来ない スナイパーであるシノンが少しでも牽制をしてくれれば男に戻れなくとも勝機を見いだせるかもしれない。

 

とにかくサテライトスキャンの更新時間まで後約10分程度。それまでにシノンが万全の態勢に戻ってくれれば良いんだが・・・

 

シノン「あのねテツヤ 1つ言い忘れてたことがあったの 私が錯乱していたのには恐ろしいからって言うのともう1つ訳があってね デスガンが私の過去を的確に言い当ててきたの。」

 

テツヤ「っ!?なんだって!?」

 

デスガンがシノンの過去を!?っとなるとまさかデスガンはシノンの知り合いなのか・・・・・・!?

 

テツヤ「シノンの知り合いでGGOやってるのはシュピーゲル以外にはいるのか!?」

 

シノン「ううん・・・・・・私の知り合いでGGOをやっているのなんてシュピーゲルだけであって彼も今は本戦を見ているはず・・・・・・」

 

テツヤ「一体どうなってんだ・・・・・・大体あの野郎もデスガンなんて大層な名前つけやがって・・・・・・!SAO時代の名前さえ分かりゃ住所諸々全部特定可能なのに・・・・・・!!!」

 

シノン「でもなんで私を・・・?と言うか私だけを撃つのならペイルライダーは何で・・・・・・」

 

テツヤ「それもそうだな・・・・・・じゃあ一旦情報を整理してみよう。あの野郎が撃った事が分かっているのはゼクシード、薄塩たらこ ペイルライダー そしてシノンを庇ったキリト。どれも大勢の目が入る場所で弾丸を撃っている。ゼクシードはMMOストリーム出演中、薄塩たらこはギルド・・・こっちではスコードロンって名前だったな その集会の中で撃たれ、ペイルライダーとキリトは今大会 BOBって言う人目に最も付くであろう場所だ。アイツは見せびらかしてるんだ 俺は本気で人をゲーム内で殺せるんだってな。」

 

シノン「既に4人も・・・でもならどうやって殺しているの?本当にあの弾丸には何かが仕組まれているの?」

 

テツヤ「俺が今回の一件の概要を聞いた限りじゃゼクシードとたらこの2人は脳の損傷とかではなく心不全が死因だったそうだ。」

 

シノン「心不全・・・?なんでゲーム内での発砲で心不全を・・・?」

 

テツヤ「俺も最初その点が分からなかった VR世界で放たれた弾丸が何をどうやって現実の相手を心不全に追い込んでいるのか・・・でもキリトと話した結論はこっちで撃った弾丸で相手を本気で殺すとは無理だってことなんだ。」

 

シノン「普通はそうでしょうね・・・デスガンが撃った全員漏れなくあのハンドガンで殺してるのが何か関係あるのかしら・・・」

 

テツヤ「ハンドガン・・・ハンドガンだけで殺してるならなんでアイツはわざわざ移動速度が落ちそうなスナイパーを使ってんだ・・・・・・?そこに何か種がありそうだな・・・」

 

シノン「一々標的の目の前に現れてハンドガンで殺すのは威嚇目的としてなら何故スナイパーをメインアームとして使っているのか・・・」

 

テツヤ「そういやあの野郎ペイルライダーを撃つ時十字を切るモーションしてたよな?あれも何か関係してんのかな?」

 

シノン「所謂ルーティーンって奴・・・かな?殺す前の合図というか・・・」

 

テツヤ「合図・・・・・・か・・・・・・っ!?合図!?」

 

俺はシノンの言葉を聞き、雷に頭が撃たれたかのような衝撃が走った。

 

シノン「ど、どうしたの?何か分かったの?」

 

テツヤ「あ、あぁ。俺が考えついた策が合ってるなら・・・」

 

シノン「その策って何よ?」

 

テツヤ「恐らくではあるが・・・・・・デスガン・・・・・・あの野郎には"協力者"がいる・・・・・・」

 

シノン「っ!?協力者!?」

 

テツヤ「そう。仮定としてなんだが デスガンと協力者Aがいるとしよう。2人は事前に作戦を考え デスガンがVR内で行動・・・要はハンドガンで相手を撃つってことだ そしてAはその撃った相手の現実での身体に何かしらの細工を加え 心不全を起こさせる 要するに殺すってことだな。心不全を起こしたプレイヤーは強制ログアウトさせられてしまい その場から消え去る そうなるとあたかも周りのプレイヤーは本当にデスガンが撃ったことで死んだんだと思う訳だ。」

 

シノン「ちょ、ちょっと待ってよ!現実での身体にってどうやって住所を特定すんのよ!?」

 

テツヤ「んなの幾らでも仕入れられるさ BOBに出るような強者ならな。」

 

シノン「一体どう言うことなの・・・?」

 

テツヤ「シノンだって覚えてるだろ?BOB出場登録の時 上位入賞賞品が欲しい人は住所を登録しろってバナーがあったろ?アイツはそれを覗き見たんだよ あそこはオープンスペースで誰だって覗けるチャンスはあるからな。」

 

シノン「覗き見るってそんなのしたら後ろに不審な奴がいるって警戒されて住所なんて見れないはずよ それにスコープや双眼鏡の使用は出来ないから遠くから覗くのも無理だし・・・」

 

テツヤ「だが、アイツにはミラーステルスマントがあるんだろ?」

 

シノン「っ・・・確かにそれを使えば覗き見ることは・・・」

 

テツヤ「そう、そうすれば住所を見ることも・・・だがこの仮説を立証させるには協力者が如何にして現実の身を心不全に陥れさせるかが分からなきゃ・・・」

 

シノン「それもそうだけど、その前にどうやって家に忍び込むって言うの?住所が分かっても忍び込んだらまずそこで通報されるのがオチじゃない。」

 

テツヤ「ゼクシードとたらこは一人暮らしをしていたプレイヤーだ。んでもって住まいは古いアパート となると今主流の電子ロックもセキリュティが少し緩い初期型のやつだろうな んなもん細工すれば簡単にこじ開けられちまう。通報に関してもリアルの身体はダイブしてる時下手な衝撃が加わらない限りは完全無意識。通報なんて絶対無理だろうな。多少侵入の際に戸惑ってもなんの問題もありゃしないって訳だ。」

 

シノン「なるほど・・・・・・認めたくないけど認めなきゃいけない現実みたいね・・・・・・なら、これは貴方も知りたがってた話よ どうやって相手を心不全に・・・・・・要は殺したのか。警察や医者が分からない方法で殺すなんてその辺の人間にできるの?」

 

テツヤ「問題はそこだ・・・・・・ただ思い浮かぶのは毒殺って線なんだよな・・・・・・薬品を身体に投与して殺す・・・・・・この方法でおそらく確定だろうな・・・・・・」

 

シノン「注射痕は出たの?どうなの?」

 

テツヤ「いや、分からん 死体の発見が遅れたせいで腐敗が進んでてな。」

 

シノン「そうなのね・・・ねぇ なんでデスガンはそうまでして人を殺したがるの・・・・・・?」

 

テツヤ「俺が思うに アイツは過去の栄光から離れられないでいるんだろうな 大量殺人を犯した人間だってな。俺が英雄と呼ばれることも過去の栄光と言う産物があってこその物だ アイツもアイツでラフコフの中で祭り上げられていたんだろうな。その事が忘れられないんだろう。」

 

シノン「少し分かるかも・・・・・・私も時々 スナイパーなんだって思うことがあるし・・・・・・じゃ、じゃあアイツだけじゃなく協力者も・・・・・・」

 

テツヤ「ラフコフのメンバーだったって考えていいだろな。」

 

シノン「じゃあ・・・・・・そのラフィン・コフィンっていうのに私を知ってる人がいるってことになるのかな・・・・・・」

 

テツヤ「そういうことになるな・・・・・・シュピーゲルはSAOサバイバーか?」

 

シノン「ううん・・・・・・GGOが初のVRMMOだって言ってたわ・・・・・・」

 

GGOが初・・・・・・まぁシュピーゲルが奴らって可能性は無いか・・・・・・

 

シノン「でも・・・・・・今頃キリトもその協力者に・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・あぁ・・・・・・俺達はアイツの犠牲を・・・・・・って待てよ!?」

 

俺はその時 予選登録時のキリトとのやり取りを思い出した。

 

キリト『うぅ・・・』

 

テツヤ『どしたんだ?』

 

キリト『いや、上位入賞賞品は悩む・・・』

 

テツヤ『んなので悩んでる暇あったら俺への謝罪文考えやがれ!』

 

キリト『んなぁ!?』

 

テツヤ『けっ。んな賞品に目をくらませる前に自分の目的考えろっつうの!』

 

キリト『はぁ・・・まぁ下手に住所バレるよりこれで良かったのかな・・・』

 

あの時俺はキリトへのイライラをぶちまけるようにプレイヤー情報入力をさせなかった・・・・・・まさかあのイライラがこんな所で役立つとはな・・・・・・!!!

 

テツヤ「シノン!!!キリトは今も生きてる!!!」

 

シノン「っ!?な、何で!?」

 

テツヤ「今回の予選登録の時にキリトの住所登録はさせなかったんだよ!!!それにキリトは今1人でログインしてる訳じゃなくてある病院でチェックされながらログインしてるんだ!!!そんな所に怪しげな協力者の野郎が近づけるわけが無い!!!」

 

シノン「じゃ、じゃあキリトは死んでは・・・」

 

テツヤ「あぁ!今頃アイツは試合を観戦してる筈だ!」

 

デスガンに撃たれた奴は全員死ぬと思ってはいたが協力者がキリトの元にいないんじゃ殺すことなんて不可能・・・・・・デスガンなんてカッコつけやがってとんだペテン師野郎だ・・・・・・!!!

 

シノン「・・・・・・良かった・・・・・・私のせいで彼を殺してしまったと思ってたから・・・・・・本当によかった・・・・・・!」

 

テツヤ「俺も良かったよ・・・・・・親友を死なせてしまったんじゃないかと思ってたから・・・・・・でも待てよ・・・?そうなるとキリトはシノンが食らうはずだった弾丸から護ったわけだよな・・・・・・?」

 

シノン「え、えぇ、そうよ。」

 

テツヤ「お前も一人暮らしだったな・・・」

 

シノン「う、うん・・・・・・っ!?ま、まさか!?」

 

テツヤ「こんなこと言いたかねぇが・・・・・・デスガンと協力者は今すぐにでも シノンを殺す準備が出来ているんじゃ・・・・・・」

 

シノン「っ!?」

 

そう考えるしかない。本来あの場面で死ぬところだったシノンが今こうして生きていられるのもキリトが庇ってこそ。

 

だが、キリトが庇っていなかったらシノンは今頃協力者に毒薬を撃たれていて・・・・・・

 

シノン「嫌・・・・・・嫌っ・・・・・・!嫌ぁ!!!!!!」

 

シノンはそう言いながら俺にしがみついてきた。シノンの呼吸は酷く乱れていた まるで過呼吸を起こしている俺のように。

 

このままでいたら心拍数の急激上昇による強制ログアウトをさせられてしまう・・・・・・それだけは避けなきゃならない・・・・・・!!!

 

テツヤ「落ち着いてシノン!!!協力者もデスガンが弾丸を放たなければ何も出来ない!!!今自動切断なんてしたらそれこそ最後だ・・・・・・大丈夫だよ シノンには俺が付いているからな。」

 

俺はそう言いながらシノンの背中を摩り 頭を撫でてあげた。

 

未だシノンの呼吸は乱れている。それもそうだ。今まさに死ぬかもしれないという状況で平然としていられる女子高校生がいる訳が無い。

 

テツヤ「落ち着いて リラックスリラックス 不安にならないで 俺が絶対に護ってみせるからね。」

 

俺がそう言いながらシノンを落ち着かせていると 呼吸も落ち着き、強くしがみついていた状態から脱力し、俺に身体を預けてきた為俺はシノンのことを優しく抱きしめてあげた。

 

テツヤ「シノンが撃たれなけりゃリアルのシノンの身体に投薬されることは無い 大丈夫だよ 絶対に撃たせないから。今自動ログアウトなんてしたら俺はもう何も君に出来なくなる 怖いだろうけど耐えるんだシノン。」

 

シノン「でも怖いよ・・・・・・!嫌だよ・・・・・・死にたくないよ・・・・・・!!!」

 

テツヤ「分かってる・・・・・・死ぬことがどんなに怖くて絶望的かなんて・・・・・・俺が1番知ってる・・・・・・だから絶対君にそんな想いはさせない・・・・・・俺ももう一度強くなった君にリアルで会いたいから・・・・・・」

 

俺は1度死んでいる。須郷に撃たれたあの日あの瞬間は今でも覚えている。どんどん意識が遠のいて 愛するユウキが目の前にいるのに抱きしめることも抱きつくことも出来ずに 無力なまま俺は死んだ。あんなに怖くて寂しい気持ちになったことは恐らく過去未来合わせてもあの瞬間が1番だろう。シノンをそんな目に合わせたくはない。

 

俺はその思いでシノンを抱きしめ頭を撫で続けた 抱きしめていることで本当に落ち着いたのかシノンは何も言わず 俺に撫でられ続けていた。

 

シノン「本当に・・・・・・本当に私を護ってね・・・・・・今は貴方しか頼れる人がいないから・・・・・・」

 

テツヤ「うん。任せて シノンの涙を笑顔に変えてみせるよ。」

 

シノン「ありがとう・・・・・・貴方のその言葉があれば私は・・・・・・幾らでも復活することが出来る・・・・・・」

 

テツヤ「それなら良かったよ また不安だったり怖かったりそんな気持ちになったりしたら俺に言いな シノンの負の気持ち全部かっ飛ばしてやるからさ。」

 

シノン「ありがとう・・・・・・貴方に出会えて本当に良かった・・・・・・」

 

テツヤ「どういたしまして♪」

 

シノン「でもテツヤ・・・・・・私はどうすれば良いの・・・・・・警察に言おうにも部屋に協力者がいる今ログアウトも出来ない・・・・・・」

 

テツヤ「方法は単純明快 デスガンをこの世界で倒す。そうすりゃ協力者も何も出来ずただ去っていくだけだよ。デスガンの野郎はその後で警察に突き出せばいい。」

 

シノン「でも、デスガンはあのハンドガン・・・・・・黒星抜きでもかなりのやり手よ?私の狙撃を簡単に避けるあの反応速度は貴方並みの腕よ。」

 

テツヤ「確かにそうかもしれないが 今はコイツがある。」

 

俺はそう言いながら キリトから託された光剣を手に持った。

 

テツヤ「あんましこの世界に来てまで剣で戦いたくはなかったが四の五の言ってられない コイツで勝負をかける。」

 

シノン「接近戦・・・・・・確かにそれならどうにかなるかもしれない・・・・・・」

 

テツヤ「スラッシュエッジだってアイツ相手に牽制に使えれば御の字だ コルトパイソンだってそう。それに 今はこの世界で最強の相棒がいる。」

 

そう言ってシノンの顔を見た。

 

シノン「私?」

 

テツヤ「死と隣り合わせの今は凄く怖いかもしれない でも君のその狙撃があれば俺はもっと動ける。成層圏まで狙い撃てなんてことは言わない ただいつも通りの狙撃をしてもらいたいんだ。 今こそ弱い自分とお別れのときだよ シノン。」

 

シノン「テツヤ・・・」

 

テツヤ「それとも 荒療治でまた胸でも揉もうか?そうすりゃまた引き金引けてたり♪」

 

俺はそう言いながら指をうねうねと動かした。

 

シノン「なっ!?何言い出すのよこのスケベ!!!!!!」

 

めちゃくちゃ冗談のつもりで言ったつもりが 俺はシノンに引っぱたかれてしまった。

 

テツヤ「アウチ!?」

 

シノン「上等じゃない!!!そんなに引き金引いて欲しけりゃ今引いてやるわよ!!!!!!」

 

そう言ってシノンは俺の眉間にへカートの銃口を押し付けてきた。

 

テツヤ「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?待て待て待て待てぇ!?」

 

俺はそう言いながら無我夢中で手を横に降っていると シノンはくすっと笑いながらへカートを置いた。

 

シノン「冗談よ♪」

 

そう言いながらシノンは俺の頬をつついてきた。

 

テツヤ「ほっ・・・し・・・死ぬかと思った・・・」

 

シノン「でもありがとね スケベなアンタのおかげでたった今 引き金を引ける確信を得たわ 多分あのままいってたら本気で貴方を殺してたでしょうし。」

 

テツヤ「そ・・・そうかい・・・シノンが元に戻ってくれたようで・・・何よりです・・・」

 

良かったことには変わりないがやはり銃口を押し付けられるのは心臓に悪い・・・・・・

 

シノン「全く 貴方がこんなにスケベな人だとは思いもしなかったわ 人は見かけによらないわね。」

 

テツヤ「あれは冗談で言った迄であって俺はそこまでスケベじゃないわ!!!」

 

シノン「はいはい。そういうことにしとくわ ラッキースケベ君。」

 

テツヤ「ったく・・・でもほんとに良かったよ 最強のスナイパーが復活してくれて。」

 

シノン「貴方のおかげよ ほんとにありがとね テツヤ。」

 

そう言ってシノンは再び俺に抱きついてきた。

 

テツヤ「おう♪」

 

俺はシノンの頭に手を置いた。すると 俺の目にシノンの頭上の何やらカメラのような何かがあったのが入った。

 

テツヤ「シノン?あれなんだ?」

 

シノン「?あ、あれはLIVE中継カメラね・・・普段は戦闘してる人しか映さないけど 人数も人数だしこんな所にまで来たって訳ね・・・」

 

テツヤ「何っ!?こ、この会話聴かれてた!?協力者に聴かれてたら・・・」

 

シノン「大丈夫よ 大声で叫ばない限り音声は拾わないから でもさっきのやり取りは恐らく聴かれてたでしょうね。スケベテツヤちゃん。」

 

テツヤ「うぅ・・・俺が単なる変態と思われる・・・」

 

シノン「手でも振ってあげたら?あ、でも貴方彼女が・・・」

 

テツヤ「いや!普段は嫉妬深くてこんなことしてたら間違いなく殺されているが今回の1件に関しては浮気どうのこうは問わないって言われたから大丈夫だ!それに俺が女だってことも言ってないしね♪それを言うならシノンの方こそ良いのか?俺とくっ付いてると互いにレズだと思われちまうかもよ?」

 

シノン「別にいいわよ その方が男寄ってこなくなりそうだし。それに・・・・・・」

 

テツヤ「それに?」

 

シノン「・・・・・・なんでもないわよ・・・・・・馬鹿・・・・・・/////」

 

俺の顔を見た後頬を赤らめたシノンはマフラーで口を隠しながら俺の胸に顔をうずめてきた。

 

テツヤ「し、シノン?」

 

シノン「なんで男の癖にこんな柔らかい胸があんのよ・・・・・・ムカつく・・・・・・」

 

テツヤ「り、リアルなら筋トレもしてるしちゃんと男らしい身体付きだからな。勘違いすんなよ。」

 

シノン「2度も会ってんだから分かってるわよそのくらい。」

 

テツヤ「そりゃ何よりで。」

 

俺がそう言うと、中継カメラは姿を消してまたどこか別の場所へと撮影に向かって行った。

 

テツヤ「行ったか。さてシノン 次のサテライトスキャンまで残すところ後数分なんだが 1つ提案がある。」

 

シノン「提案?」

 

テツヤ「うん。次のスキャンの時に 俺だけが姿を見せてスキャンにわざと捉えられるようにするよ。そうすればきっとデスガンは殺せない俺の事をスナイパーで狙撃してくるはず そこでシノンは俺と別の場所からデスガンを狙い撃って欲しい。初撃を避けた後なら位置も特定できるはずだ。」

 

シノン「・・・・・・確かにいい案かも・・・・・・でも たった一撃で殺られましたなんて止めてよね 私達の本来の目的 忘れてないでしょうね?」

 

テツヤ「当然 お前とガチでやり合うまでは死ねないよ。そのトリガーに俺達の運命がかかってるんだ 頼むぜシノン。」

 

俺はそう言ってシノンの肩を拳で小突いた。

 

シノン「任せなさい 貴方に本当に最強のスナイパーは誰かってこと分からせてあげるわ。」

 

シノンの目はさっきまでの恐怖に戦いていた目ではなく あの時共闘を誓ってくれた鋭い目に変わっていた これならもう精神面での不安はない。後は勝負に勝つ為に最善を尽くすだけだな。

 

シノン「そう言えば そうなるとデスガンのプレイヤーネームってスティーブンなのね・・・なんの意味をもって付けたのかしら・・・」

 

テツヤ「さぁな 大方ラフコフ内で流行ってたワードとかそんなとこだろうな。さてと んじゃスキャンの為に外に出てくるな。」

 

シノン「うん。そのせいで殺されるなんてヘマしないでよ。」

 

テツヤ「わぁーってるよん♪」

 

俺はそう言いながら外に出て、サテライトスキャンの時間を待った。

 

数分してサテライトスキャンの合図が訪れた為、俺はスキャン端末を開き 誰がどこにいるかを確かめた。

 

画面を見ると当然シノンは映らない そしてデスガンも探しても見つからないところを見るとやはりマントは破壊できてなかったようだな・・・・・・

 

画面には映らないシノンとデスガンの二人分を加えた人数を数えるとして 残りは6人か・・・辺りには誰もいない・・・街中で2人が交戦中ってとこかな・・・

 

だが、その交戦中の2人はほぼ同時にたった今シグナルロストした。恐らく相打ちになったのだろう。

 

テツヤ「んじゃあ後4人・・・ってあれ?」

 

俺はサテライトスキャンに表示されていたプレイヤーカウンターを見た そこには24/30と表示されていた。こうなると生き残っているのは6人が正しいが実際は4人しか生存者はいない・・・でもそうなると28人しか居ないことに・・・ペイルライダーを入れても29人・・・人数がどうも合わない・・・・・・1人足りない・・・・・・?

 

デスガンの野郎がまた誰かを・・・・・・?いや、協力者はシノンの家に・・・・・・そうなると俺達みたいに洞窟に隠れてるってことかな・・・・・・

 

・・・・・・それとも・・・・・・まだ何か俺達は掴めてない情報があるとか・・・・・・?

 

とにかく、俺はシノンに報告する為に洞窟に戻った。

 

シノン「どうだった?」

 

テツヤ「とりあえずこの辺りには誰もいなかった。人数は残り5人 俺 シノン 闇風 デスガン それともう1人マップに映らない誰かさん。」

 

シノン「あと5人・・・時間も考慮すればそれもそうなるか・・・」

 

テツヤ「とりあえず画面に映ったのは闇風1人。だからここに来るとしたら闇風だな。んで、強い?闇風って。」

 

シノン「はぁ?前回の準優勝者よ?幾らコンバート組だからって下調べぐらいしたらどうなの?アジリティ特化型でランガンの鬼って呼ばれてるわ。」

 

テツヤ「ランガンって走って撃ってってことか。おもしれぇ 俺にスピードで勝てるか試してみたくなった!」

 

シノン「ワクワクするのは後よ 前大会ではゼクシードのレア防具レア武器に負けて準優勝止まりだったけど プレイヤーとしてなら闇風の方が遥かに上って話よ。」

 

テツヤ「プロだらけの中のトップってことだな!!!俄然一戦やりたくなってきた!!!」

 

シノン「はぁ・・・SAO生還者って戦闘バカ・・・?」

 

テツヤ「んだと!?」

 

シノン「それは置いといて ねぇ 貴方の推測が正しければ今デスガンが殺せるのは私だけってことよね?協力者は私の家に居なきゃいけないんだし。」

 

テツヤ「まぁそうだな。」

 

シノン「それなら闇風がゼクシードのように殺される心配はないって事ね?」

 

テツヤ「そういうことになるな いっそデスガンの囮にでもしちまうか?闇風を撃ったとこでシノンが一撃!」

 

シノン「私もそれを言おうと思ってたの なら話が早いわ。」

 

テツヤ「でも、1つ気になることがあってな?さっき殺されたプレイヤーと生きてるプレイヤーの総人数を数えたんだが 28人しかいなくてな 1人はペイルライダーとして もう1人は・・・?」

 

シノン「ま、またデスガンが!?で、でもそんなの無理よ!!!今は私が標的なんでしょ!?」

 

テツヤ「そうなんだが・・・少し違和感を感じるんだよ。」

 

シノン「違和感?」

 

テツヤ「ペイルライダーを撃ってからシノンに標的を変えるまで30分少々。そんな時間でシノンを殺る準備が整うっておかしくないか?ペイルライダーとシノンの家が30分の距離ってか?」

 

シノン「でも!考えるならそうとしか!」

 

テツヤ「いや、もう1つ考えられる 協力者が2人いるってことだ。」

 

シノン「ふ、2人!?」

 

テツヤ「そう。2人いるならば シノンを狙いながら闇風を殺すことも・・・」

 

シノン「そんな・・・こんな恐ろしい犯罪に3人も関わってるの・・・!?どうかしてんじゃないの・・・!?」

 

テツヤ「元ラフコフの生還者は10人以上はいる。全員とは言わねぇが協力者が多いと考えてもおかしくはねぇだろうな。」

 

シノン「なんでそこまでするのよ!?そこまでして人を殺したいの!?SAOから生還できたのにどうして!?」

 

テツヤ「また同じことを言うことになるが 過去の栄光だろうな。仲間内でチヤホヤされてきた昔が忘れられないんだろう。それが動機だ。」

 

シノン「最低よ・・・!!!そんな最低な栄光に縋り続けてる奴らなんて・・・!!!」

 

テツヤ「俺も分からねぇ いや、人を殺す快感なんか分かりたくもねぇ。ただ言えるのはアイツらを生かしちゃ置けないってことだ。」

 

シノン「私はあんな奴らに負けたくない!!!絶対に勝ってみせる!!!」

 

テツヤ「SAOのクズ共はSAOから帰った俺が始末する。これ以上調子に乗らせる前に俺が命を刈り取ってやる 正義の死神としてな。」

 

これ以上犠牲者を出させはしない その為に俺はここにいるんだ。

 

シノン「闇風は私が相手をするわ。デスガンには殺らせない・・・!」

 

テツヤ「えぇ~!?闇風は俺がやりたい~!!!」

 

シノン「子供かアンタは!!!幾ら強い貴方でも瞬殺は無理でしょ!?私がきっちりヘッドショット一発で始末する!!!」

 

テツヤ「まぁ仕方ねぇか・・・人の命がかかってる場面だしな・・・よし!狙撃は任せたぜシノン!そろそろ闇風もデスガンも近づいてくる頃だろうしな。俺がまずは飛び出す シノンは後から移動 狙撃出来る位置についてくれ。」

 

シノン「うん。頼んだわよ。」

 

テツヤ「さて、作戦開始前に弾丸のチェックさせてくれ。」

 

俺はそう言って残る弾数をチェックした。複数人と戦ったことで大分弾丸もスラッシュエッジも減ったが別段困ることはない。ただ牽制牽制と無駄遣いしてたら呆気なく終わっちまう数だ そこは気をつけなきゃな。

 

問題は光剣。俺は光剣の残留エネルギーをチェックしたが 残りが10メモリー分の5メモリーしかなかった。一体どのくらい持つかは分からんが長時間の戦闘になったら若干不利か・・・

 

テツヤ「少し際どいな・・・コイツは使い所を間違えないようにしなきゃな・・・」

 

シノン「奥の手は取っておくのよ 忘れないでね。」

 

テツヤ「分かってるさ。それに 俺達には本当の意味での"最後の切り札"がある。そいつが来るまで互いに生き残ってれば勝ちは貰ったようなものさ。」

 

シノン「最後の切り札・・・?」

 

テツヤ「そっ。今は諸事情で内緒ってことで でも冥土の土産には抜群の品物さ♪」

 

シノン「はぁ・・・内緒が多いのねアンタは・・・」

 

テツヤ「そう言うなよ。その時が来ればシノンにも見せてやるから でもその為には諦めないことだ 絶対に諦めるなよシノン。」

 

俺はそう言ってシノンの前に拳を出した。

 

シノン「うん。そっちこそ諦めないでね 頼りにしてるわよ 相棒」

 

そう言ってシノンは俺の拳に拳を合わせてきた。

 

拳と拳を合わせる動作 これは俺とシノンにとって互いを称えるエールだった。

 

俺も頑張るからお前も頑張れよシノン 諦めなければ本当に神は降臨してくれるんだからな。

 

にしてもそろそろ試合も終わる頃合いだぞ・・・・・・いつになったら俺の身体は元に戻るんだ・・・・・・?

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

時間は遡りテツヤとシノンが洞窟内にいるとき。そして場所も変わりALOはテツヤ&ユウキ家。

 

あれからユウキも一旦ALOに戻り、GGOの試合を観戦していた。

 

だが、アスナはキリトがデスガンによって倒されたショックで寝込んでしまっていた。

 

他の皆も キリトが倒されたショックで口数が少なくなっていた。

 

シリカ「キリトさん・・・・・・」

 

リーファ「・・・・・・お兄・・・・・・ちゃん・・・・・・」

 

クライン「キリト・・・すまねぇな・・・何もしてやれなくて・・・!!!」

 

ユウキ「キリト・・・・・・」

 

ユウキは気が気でなかった あのキリトが殺られてしまったのだ テツヤだって本当に殺されてしまうのではないかと。

 

その時、部屋にインターフォンの音が響いた。

 

ユウキ「入って来て!!!遅い!!!」

 

ユウキは誰かということが分かっていたから玄関まで行かずに家へと上がらせた。

 

「お、遅いと言われても・・・って・・・これは何かあったような雰囲気だね・・・」

 

リズ「"クリスハイト"・・・アンタ・・・何しでかしてくれたのか分かってんでしょうね・・・!!!!!!」

 

ユウキが家へ呼んだのはクリスハイトと呼ばれた男性のプレイヤー その正体はテツヤとキリトを今回GGOにコンバートさせた張本人 菊岡誠二郎だ。

 

ウンディーネ族で髪はユウキのような長髪 それでいて眼鏡をつけた少し大人びた外見だ。

 

レイとカノン以外の皆はクリスハイトに1度はあったことはあるが、一緒に冒険したりといったことはしたことが無いという関係だ。なのでテツヤやキリト以外は少し疑わしく思っている。最もその2人もまだ強い信頼を得るには至ってはいないが。

 

リナ「キリト君が・・・キリト君がデスガンに倒されたのよ!?これがどういうことを表すか分かってんでしょうねアンタ!!!!!!!!!」

 

そう言ってリナはクリスハイトの首を掴んだ。

 

クリスハイト「うぐっ・・・!?」

 

フィリア「ちょっとリナ!?」

 

レイ「止めろ!!!そんなことしてもキリトは・・・!!」

 

リナ「でも!!!キリト君は私達の大切な仲間よ!?アスナちゃんはショックで倒れちゃうし・・・!!!」

 

クリスハイト「げほっ!ごほっ!ひ・・・酷いな・・・いきなり首を掴むなんて・・・」

 

ユウキ「クリスハイト!!!何があったのかを説明して!!!!!」

 

ユウキはクリスハイトの前に立つと、睨みつけるようにそう言った。

 

クリスハイト「・・・その・・・何から話すべきかというか・・・」

 

ユウキ「言えないくせにこんな危険な目に合わせてるの!?キリトが実際にデスガンに殺されたんだよ!?いい加減にして!!!!!!」

 

ユキ「ならその説明ユキに任せてください!!!」

 

ユキは何故2人がGGOにコンバートされたのかを簡潔にそれでいて簡単に皆に説明した。

 

クリスハイト「わ、わーお・・・全部あってる・・・僕が来る迄に調べあげるとは・・・そう、この子の言ってることは本当だよ皆。」

 

ショウ「おい お前がテツヤとキリトのバイトの依頼主と聞いたが?てことはこの殺人事件のこと何から何まで知っててコンバートさせたのかテメェは!!!!!!あぁ!?」

 

クリスハイト「待ったショウ君。殺人事件ではない。」

 

ショウ「んだと!?」

 

クリスハイト「アミュスフィアでは何があろうと毛ほどの傷も付けられない 機械とリンクしてない心臓を止めるなんてことも無理。僕達3人はたっぷり議論した後にそう結論を付けた。ゲーム内の弾丸で現実の肉体を殺す術はないとね。」

 

ショウ「ぐっ・・・」

 

フィリア「ねぇ ならなんで貴方は2人にGGOに行くように差し向けたんですか?」

 

リーファ「貴方も薄々勘づいてるはずですよ お兄ちゃんを倒したデスガンというプレイヤーには恐ろしい秘密があると。」

 

クリスハイト「それはどういう・・・」

 

ユウキ「じゃあこっちから言わせてもらう あのデスガンってプレイヤーはSAO時代における最悪最凶のレッドギルド ラフィン・コフィンのメンバーだよ。」

 

クリスハイト「っ・・・それは本当かい・・・?」

 

ユウキ「そんなくだらない嘘付かない 名前は分からないけどそれは確かだよ。ボクやアスナ ショウにクラインはあの血の惨劇に参加していたから分かるんだ。」

 

リズ「ユウキ?クリスハイトにそんなこと言っても分かるの?SAOのことなんてわからないと思うけど・・・このゲームだって研究がてら触ってるってレベルなんだし・・・仕事だってネットワーク関連の仕事してる公務員でしょ?」

 

クリスハイト「まぁそれもそうだが・・・昔は別の仕事をしていてね 僕は総務省のSAO対策チームの一員だったんだ。まぁ名ばかりでほぼ何も出来ないチームだったがね。」

 

クライン「なぁクリスの旦那。お前さんならあのデスガンとか言う野郎の住所やらを特定できんじゃねぇのか?ラフコフの生還者をリストアップすれば・・・」

 

クリスハイト「それは不可能なんだクライン氏 元ラフィン・コフィンのメンバーと知っていても住所までの特定は出来ない。」

 

レイ「それなら運営に問い合わせればいいのでは無いか?そんなプレイヤー野放しにしてる運営もどうかと思うが・・・」

 

クリスハイト「GGOは海外に運営企業があるからね 今すぐにと言うのはとても難しい。」

 

リナ「海外って・・・あっちではこんなプレイヤーがいるのを野放しにしてるっていうの・・・!?」

 

カノン「クリスハイトとやら 今2人はどのようにログインしておるのじゃ?身の安全は保証できておるのか?」

 

クリスハイト「そういえばそれを言ってなかったね 今現在2人は僕が指定した場所でログインしている。そしてその状態をモニタリングして貰ってる最中だ。テツヤ君もキリト君もね もし何かあれば直ぐに必ず僕にそれが伝わってくる 命を預かってる状態だからね。 キリト君が倒れたのは一体いつだい?」

 

シリカ「確か10分前程度だったかと・・・」

 

クリスハイト「ふむ。僕がここにログインしたのは約5分前 その間5分間は時間があったがキリト君が心肺停止になった等の身の危険の連絡は一切届いていない。」

 

リーファ「っ!?じゃ、じゃあお兄ちゃんは・・・!?」

 

クリスハイト「間違いなく生きているよ。これは断言出来る。」

 

キリトが生きている。この事を実感した皆は心の底から安堵した。

 

リズ「よ・・・良かった・・・ほんとに今回ばっかしは駄目かと思った・・・」

 

ユウキ「アスナ!アスナ!!起きて!!!キリトが生きてるって!!!!!!」

 

ユウキは寝込んでいたアスナを揺さぶって起こした。アスナはゆっくりと起きながら、ユウキの肩を掴んだ。

 

アスナ「ほんと・・・なの・・・?キリト君は・・・生きて・・・?」

 

ユウキ「うん!クリスハイトが断言出来るって!!!」

 

アスナはその言葉を聞くと、ユウキに抱きつき、涙を流した。

 

アスナ「良かった・・・!!!ほんとに良かった・・・!!!」

 

クリスハイト「皆はここでデスガン氏がキリト君を撃つ瞬間を見ていたんだね?」

 

ユウキ「うん。青髪の女の子を庇ってるプレイヤーがいて、そのプレイヤーが死んだ瞬間にキリトの名前の横にdeadの文字が出てきて・・・」

 

ショウ「でも・・・そうなるとデスガンは確実に殺せるわけではないのか・・・?」

 

クリスハイト「どうやらこの事件は思っていた以上に奥が深そうだね テツヤ君は?」

 

フィリア「テツヤならまだ生きてる状態です でも、不思議とテツヤがカメラに映ったことは無いんですよね・・・」

 

クライン「キリトが倒されるカメラともう1つのカメラは大勢のプレイヤーを相手にしてるめちゃくちゃ強い女の子を映してたんだよな あの娘は一体何者なんだ?」

 

リズ「実はテツヤが変装してたりしてね。」

 

リーファ「で、でもあれは確実に女の子の顔付きでしたよ?ネカマプレイは出来ないはず・・・」

 

クリスハイト「ともかくまだテツヤ君が生きているのならばテツヤ君に事件の全貌を明かしてもらう以外には無いみたいだね 安全性はさっきも言ったように万全だから安心して欲しい。」

 

ユウキ「ねぇクリスハイト テツヤは一体どこに?」

 

クリスハイト「え?何故それを?」

 

ユウキ「さっさと答える!!!!!」

 

クリスハイト「わ、分かったよ・・・場所は御茶ノ水の病院だよ。」

 

ユウキ「お、御茶ノ水!?それってボクやテツヤ達が入院してた!?」

 

クリスハイト「そ、そうだが・・・」

 

ユウキ「じゃあボク今から行く!!!テツヤの所に!!!」

 

アスナ「それなら私も!!!キリト君の傍にいてあげたい!!!」

 

クリスハイト「それは・・・って止めても無駄そうだね・・・病院の人に言えばきっと病室を教えてくれるはずだよ 頼んだよ2人共。」

 

フィリア「ユウキ!私の分もテツヤを見守ってあげてね!」

 

リナ「お願いね!ユウキちゃん!」

 

ユウキ「うん!じゃあ皆!!!ボク達テツヤの所に行ってくるね!!!」

 

アスナ「後のことはお願い!!!」

 

ユウキ(待っててね・・・・・・テツヤ・・・・・・!!!)

 

2人は最愛の彼氏の元に行く為に 早々にログアウトして行った。

 

リナ「でもほんとに良かった・・・キリト君が生きてくれてて・・・」

 

リーファ「うん・・・デスガンだなんてハッタリも良いとこだね・・・」

 

レイ「だが、実際に撃たれてしまい強制ログアウトしてしまったあのプレイヤーは一体どうなったんだろうか・・・」

 

シリカ「わ、訳が分からなくなってきました・・・」

 

ショウ「何はともあれ残すとこ人数も僅かだ・・・テツヤを信じて待つしかないか・・・」

 

クライン「あの野郎共言ってくれればコンバートくらいしてやった物を・・・・・・!!!おい!!!絶対に倒されんじゃねぇぞテツヤ!!!仲間外れにしたんだから絶対に今回の件片付けて優勝しやがれ!!!」

 

クリスハイト「今回の件 残りは君にかかっているんだ 頼んだよテツヤ君・・・!」

 

クリスハイトはモニターのカメラが映している抱きついている青髪の少女と抱きつかれてる黒髪の少女を見ながらそう言った。




テツヤとシノンはデスガンが1人で犯行を行っているのではなく協力者がいる上での犯行だと言うことが分かった。

そして、シノンが未だ命の危険にさらされていることには変わりがない。

2人は無事にデスガンを倒し テツヤはシノンの事を救うことは出来るのだろうか?そしてテツヤの言う最後の切り札とは一体何なのか?

次回もお楽しみに!

※次回の投稿は私の事情があり9月2週目頃になる可能性が高いです。予めご了承をお願い致します。


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Part123 死闘~この身消えるその時~

今回はいよいよテツヤとデスガンが激突する!

勝つのは一体どちらか!!!

それではどうぞ!!!


~シノン side~

 

あれから私とテツヤは作戦通りに動き、テツヤは囮を引き受け 私がテツヤを狙撃するであろうデスガンを狙い撃てる位置に待機していた。

 

テツヤとは大分離れてはいるけど スコープでテツヤのことを確認すると凄くリラックスした状態で準備運動を行っていた。

 

テツヤならきっと大丈夫。貴方には予測線を予測してしまう程の腕を持っている。貴方ならデスガンの狙撃を必ず避けることが出来ると信じてる。

 

貴方の言う死線を超えた先の強さ もう一度私に見せて欲しい。

 

テツヤだけじゃない。私だってこの狙撃は絶対成功しなくちゃならない。

 

闇風を狙う私の狙撃が外れたらテツヤはデスガンと闇風に挟み撃ちにされる。流石のテツヤもそんな状況では生き残れる可能性は0に近い。そうなるとデスガンは私のことを狙ってくるはず・・・・・・そうなれば私の命は・・・・・・

 

私のこの狙撃は ただの一発の弾丸なんかじゃない。私の命 そして未来を賭けた弾丸。

 

へカート・・・・・・あの時は手放してごめんなさい・・・・・・もし許してくれるというのなら・・・・・・弱い私にもう一度力を貸して欲しい・・・・・・!!

 

晴れやかな空の下で、彼のように笑って歩きたいから・・・・・・!!!!

 

シノン「貴女の力無しでは太刀打ちは出来ない・・・・・・だからへカート・・・・・・お願い・・・・・・!」

 

私は深呼吸をし、もう一度スコープを覗き込むとテツヤがこちらを見てにっこりと笑って、親指を立ててきた。

 

シノン「テツヤ・・・・・・」

 

テツヤは今例えるなら四方八方を囲まれた中で敵の攻撃を避けようとしている。万人は無理と言うかもしれないけど、それすらをまるで楽しんでいるかのようにリラックスしているテツヤの自信と力には脱帽する。

 

テツヤの自信を壊さない為にも・・・・・・絶対に闇風は狙い撃ってみせる・・・・・・だから貴方も頑張って・・・・・・テツヤ・・・・・・!!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「さーてと・・・・・・どっから来るんだい・・・・・・敵さんよぉ・・・・・・」

 

テツヤは今準備運動をしながら、敵がいつ来ても良いように感覚を研ぎ澄ましている。

 

彼がデスガンの弾丸を避けられなければシノンは死んでしまう。絶対に避ける以外にシノンを救う方法は無い。

 

テツヤは待機しているシノンの方へ向き、笑顔で親指を立てて少しでもシノンを安心させようとした。

 

テツヤ「シノン・・・・・・お前の狙撃もクリア出来なきゃ今回の作戦が全部狂っちまう・・・・・・頼むぜ・・・・・・」

 

テツヤはシノンへの期待を胸に 目を閉じながら感覚を最高潮に高めると、南西の方角から砂漠を駆ける足音をテツヤは感じ取った。

 

テツヤ(闇風はシノンが殺ってくれる・・・・・・今はメインであるデスガンに狙いを定めるんだ・・・・・・!)

 

闇風のことも気に止めながら、テツヤは本来のターゲットであるデスガンがどこにいるかを探った。

 

テツヤが今まで戦ってきた中で、一番憎悪と殺気で満ちていたのは あの血の惨劇の舞台だ。

 

あの感覚を掴めばそこにデスガンがいるはず。そう思ったテツヤはあの時感じた憎悪を探していた。

 

自身の感覚に全神経を研ぎ澄ましていると、テツヤの背後から何かゾワッとする気持ちの悪い感覚が溢れ出てきた。それはテツヤが血の惨劇の舞台で味わった凄まじい殺気だった。

 

テツヤ「後ろか!?」

 

背後を振り向き、目を凝らすと 数十メートル先から発砲したと見られる小さな光が見える。

 

テツヤはその光を目処に身体を横に大きく逸らした。すると一発の弾丸は目先で通過していき、通過した弾丸は大きな崩れた建物に当たると、その建物はまるで切断されたかのように崩れ落ちていった。

 

テツヤ「う、嘘だろ・・・・・・!?あんな対人兵器あっていいのかよ・・・・・・!?」

 

恐ろしい破壊力だ。あんなの食らったら洒落にならない。

 

一発の弾丸を避けたことで彼に向けられた弾道予測線が現れた。闇風が背後にいる今この予測線は絶対にデスガンの物だとテツヤは確信した。

 

テツヤ「見つけたぜぇ!!!この野郎が!!!!」

 

テツヤは両手にスラッシュエッジを構えながら、デスガンの元まで走り出した。

 

走ってる途中に放たれる弾丸はスラッシュエッジの刃で確実に処理し、一撃も当たらないようにした。

 

そして、テツヤがデスガンの元に向かってる最中に、シノンは闇風を狙おうとしていた。

 

闇風はたった今デスガンの放った弾丸によって壊れた建物に隠れ様子を伺っていた。先程からちょこまかと動いていた闇風にシノンは悪戦苦闘していたが標的が止まっているのならばそんなのはシノンにとって朝飯前の敵だった。

 

シノン「頂き・・・!!!」

 

シノンは闇風に狙いを済まし、バレットサークルが闇風に留まった所で引き金を引くと、その弾丸は闇風の心臓部分に直撃した。そして心臓部分に風穴が空いた闇風の頭上にDeadの文字が。シノンは見事一撃で闇風を倒すことに成功したのだった。

 

シノン「闇風デリート完了・・・・・・テツヤ!!!」

 

シノンはすぐ様デスガンの元へ走るテツヤの方へ向いた。スラッシュエッジの小さな刃で弾丸を切り落とす離れ業を披露しているテツヤの先にスコープを向けると、そこには伏せた状態でテツヤを狙撃しているデスガンの姿があった。

 

シノン「その首貰うわよ・・・・・・!」

 

シノンはデスガンに狙いを定めるが シノンも一発放った影響により弾道予測線が現れてしまっていたため、その予測線でデスガンに位置がバレてしまい デスガンもシノンに狙いを定めた。

 

狙いを定められたことで一瞬だけ怯んでしまったシノンだが、今度はしっかりとその指で引き金を引くことが出来た。だがそれと同時にデスガンも引き金を引いた。

 

互いの弾丸が横ですれ違うと、デスガンの放った弾丸はへカートの装備されていたスコープに直撃し破壊されてしまったが、 シノンの放った弾丸はデスガンの所持するスナイパーライフルである サイレントアサシンに直撃し見事破壊することに成功した。

 

シノン「スコープが・・・・・・でもあっちももうスナイパーは使えない・・・・・・後は託したわ・・・・・・テツヤ・・・・・・!」

 

スコープを持たぬ今シノンがテツヤを援護することは難しい。よってこの勝負の命運は完全にテツヤに託されたと言って良いだろう。

 

テツヤ「サンキューシノン・・・・・・最高の援護射撃だ・・・・・・!!!!後は俺があの野郎を潰す・・・・・・!!!」

 

スナイパーライフルを失ったことで狙撃することを諦めたデスガンに向け、テツヤは持っていた2つのスラッシュエッジを同時に投擲した。

 

スラッシュエッジは大きく円を描くように左右に展開した。並大抵のプレイヤーならばどう処理していいか分からずモタモタしてる内にその刃で倒されていたことだろう。

 

だが、相手はテツヤ同様のSAOサバイバー。その場から瞬時に動きテツヤに近づくと、何か細身の物でテツヤに攻撃をしていた。

 

テツヤ「何っ!?」

 

その細身の物の正体は弾丸でもなんでもなく、キリトがテツヤに託した光剣に類似した物だった。いや、光剣と言うよりかはそれはSAOやALOに存在する金属で出来た剣だった。

 

死銃「馬鹿め・・・・・・スナイパーを失ったことで俺の力が落ちたとでも思ったのか・・・・・・?浅はかなやつだ・・・・・・」

 

テツヤ「なるほど・・・・・・お前もこの世界で剣を使ってたってわけか・・・・・・随分と鋭利なことで・・・・・・」

 

テツヤが攻撃されたのは左肩。そこには防護用の小さなシールドが付いていたがデスガンの持つ剣はそれすらも穿ったのだ。これと言ったダメージにはなってはいないがあの鋭利さはかなり危険な物だ。

 

死銃「ただの剣ではない・・・・・・こいつは俺が作った専用でな。素材はこ→

のゲームにおける最高級の金属。宇宙戦艦の装甲板と言われている。」

 

テツヤ「宇宙戦艦・・・・・・?よく分からねぇがそりゃ最高級と言われるのに相応しいだろうな・・・・・・まぁ、んなもん俺の相棒に比べたらゴミカスだろうけどな。」

 

死銃「未だにあの剣・・・・・・天鎖斬月を使っているのか・・・・・・?ワンパターンな男だ・・・・・・」

 

テツヤ「ワンパターンだと?だとしたらテメェはなんなんだ?いつまでも人殺しの過去の栄光に縋りやがって・・・・・・何がデスガンだ・・・・・・未だにだっせぇマークを腕に巻いてる包帯の奥に隠しやがってこのサイコパス野郎が・・・・・・!!!!!!」

 

デスガンが腕に巻いている包帯が風でなびくと、その隙間からチラチラとあの棺桶のマーク・・・・・・すなわちラフィン・コフィンのマークが見えていた。

 

死銃「この名を愚弄するか・・・・・・いや、あの死神と呼ばれたお前にとっては邪魔な存在なのかもしれんな この俺がな。」

 

テツヤ「お呼びじゃねぇんだよ今の時代にテメェのようなゴミクズはな!!!時代は変わった!!!とっととそのサイコパス気取りも止めにしやがれ!!!!!!」

 

死銃「サイコパス・・・・・・?ならば貴様はなんなんだ?我らの仲間を殺し 脳天気に生きている貴様は・・・・・・?」

 

デスガンはそう言いながら所持する剣、エストックをテツヤに向けた。

 

死銃「貴様は考えもせず我らの仲間を殺した 5人 いや、後から聞いた話では追加で30人も殺したらしいな?計35人は俺が殺したのと同等の人数だ 要は貴様と俺は同じ穴のムジナだ。」

 

テツヤ「ふざけるな!!!テメェの殺しと一緒にすんじゃねぇ!!!!!俺がもしあの35人を殺していなければ、攻略組はテメェらに八つ裂きにされ、未だにSAOは続き ラフィン・コフィンが支配する絶望の世界になっていたかもしれない!!!俺はそれを未然に防いだんだ!!!それに!俺があの35人を殺したことで救えた命が幾つあると思ってんだ!!!!それに比べテメェらはただ快楽のため、愉悦のために罪もないプレイヤーを殺し続けてきた!!!人としてゴミ同然のテメェらと少なからず殺したことで多くの命を救えた俺を一緒にすんじゃねぇ!!!!!!!!!」

 

死銃「命を救う?何を言っている。お前も俺も 死の名を冠しているのだぞ?貴様は死神だ。死神が人を救う訳がなかろう そして俺のデスガン この名は最高の名にして 多くの人を殺める名となるだろう。」

 

テツヤ「とっくにテメェの殺しのネタは上がってんだよ!!!何がデスガンだ!!!他人と協力することでしか人を殺せない人任せのクズ野郎が!!!お前のそのハンドガンも!!!お前のそのアバター自身も!!!人を直接殺したことは一度もないパチモンの集大成だ!!!!!!!」

 

死銃「ほぉう 面白い。そのネタとやらを言ってもらおうか?」

 

テツヤ「テメェはそのミラーステルスマントを使い、総督府に侵入。BOB参加者の住所を片っ端から盗み見ることでその住所先に共犯者を侵入させる。お前のハンドガンの銃撃に合わせて薬品を投与 それが心不全による死の原因だ。俺の知り合いに総務省のお偉いさんがいてなぁ?総務省にはSAO時代のプレイヤーネームと本名のデータやらが全部保存されてるらしい。お前の名前が分かれば全てのデータが明らかになる 本名 住所 テメェの殺しの手口もな。」

 

死銃「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

テツヤ「どうした?図星をつかれて何も言えませんって面だな?おっと、お前はだっせぇマスクで顔を覆ってたんだな 悪いな そのマスクの奥は今頃脂汗で滲みまくってんのか?」

 

死銃「何・・・・・・面白い想像だと思っただけさ・・・・・・少し惜しいな・・・・・・お前じゃ俺を止めることは出来ない・・・・・・何故か分かるか?それは貴様が俺のSAO時代の名を思い出すことが不可能だからだ。」

 

テツヤ「大層な自信だな。その根拠がどっから出てくるんだ?」

 

死銃「何故か?簡単だ あの血の惨劇で俺とお前は対話をしている。だが、その時俺は貴様に名を名乗ったと思うか?」

 

テツヤ「っ・・・・・・」

 

そう、この2人はたった1度きり あの血の惨劇の舞台で数秒程度だが対話していた。だがその内容は余りにシンプルなものだ。

 

血の惨劇によって囚われたデスガンがテツヤの元を通り過ぎる際 名を名乗ろうとしたがその時のテツヤは苛立っていた為デスガンにただ『消えろクズ野郎』と胸ぐらを掴み、恐ろしい声で言っただけだったのだ。

 

死銃「思い出す?そもそも貴様は俺の名を知らない。よって俺の正体を明かすことなんて不可能。貴様はこの俺に殺され 女神が俺の手によって殺される瞬間を指を咥えて見る以外に無い。」

 

テツヤ「そうかい・・・・・・なら直接聞いてやるぜ・・・・・・お前が恐怖に戦いた時にな・・・・・・!!!」

 

そう言ってテツヤは腰部に装備していたキリトから託された切り札である光剣を取りだし、残り半分のエネルギー量である光の剣を出した。

 

死銃「ふん・・・・・・あの時は油断したが今度はやられはしない・・・・・・」

 

テツヤ「抜かせ お前はどっちにしろ俺の怒りを買った キリトを倒し そしてシノンを泣かせたお前は・・・・・・絶対に許さねぇ・・・・・・!!!」

 

死銃「なら貴様の怒り 味あわせてもらう!!!」

 

デスガンはそう言い、高速でテツヤに攻撃を仕掛けた。だが テツヤはスピードに関しては右に出る者は居ないほどのプレイヤーだ。デスガンの攻撃をエストックを持つ手を掴むことで簡単に防いでみせた。

 

テツヤ「お前の攻撃が俺に通ると思ったら大間違いなんだよ!!!!!!」

 

死銃「ちっ・・・・・・やはり素早さは今でも健在のようだな・・・・・・!だがこれはどうかな?」

 

デスガンは一度テツヤから離れると黒星を手に持ちシノンのいる場所に向け構えた。

 

テツヤ「何っ!?んな事させるか!!!」

 

テツヤは黒星の弾丸からシノンを守ろうと、その銃口の目の前に立った。だが、それはデスガンの狙い通り。

 

死銃「やはり甘いな!死神!!!!!!」

 

テツヤ「っ!?」

 

デスガンは無防備状態だったテツヤに向け超速度での連撃を繰り出した。

 

デスガンの持つエストックは言った通りGGO世界における最高級の素材で作られており、その鋭利さは折り紙付きだ。次々とテツヤの身体に赤い傷が付いていく。

 

テツヤ「ちっ!!!離れやがれ!!!」

 

テツヤはそう言いデスガンの足を薙ぎ払おうとしたが 女の身であったテツヤの足はいつもの長さではなくなっていた為空振りしたに過ぎなかった。

 

テツヤ「何っ!?」

 

死銃「貰った!!」

 

デスガンはテツヤの首元へ向け、エストックを突き刺そうとしたがテツヤはそれを転がることで間一髪で防いだ。

 

テツヤは首跳ね起きで立ち上がるが、デスガンはすぐ様間合いを詰め更なる攻撃をテツヤに仕掛けた。

 

光剣で防ぎたいところではあるが実体剣とレーザー剣で鍔迫り合いを起こすことは不可能なため、テツヤは仕掛けられた攻撃を避けるか食らうかの二択しか無かった。

 

テツヤ「ちっ・・・・・!!!この身体じゃ・・・・・・!!!」

 

小さな身で巨体のデスガンに立ち向かうのはテツヤでも厳しく、窮地に陥ってしまったテツヤだったが デスガンの顔に向けた弾道予測線が現れた。

 

死銃「っ・・・・・・!?」

 

デスガンは急な予測線に怯み、攻撃を止めた。

 

テツヤ「っ!!!しめた!!!!!!」

 

テツヤはその隙を付き今度こそデスガンの足を薙ぎ払い、姿勢を崩させた所でテツヤは一旦距離を取った。

 

テツヤ「あの予測線・・・・・・」

 

テツヤはシノンの方角を見ると、シノンはスコープを付けない状態でデスガンのことを狙っていたのだった。

 

テツヤ「やっぱりお前か・・・・・・サンキューなシノン・・・・・・」

 

テツヤがそう言うと、予めシノンがテツヤに渡していた通信機からシノンからの通信が入った。

 

シノン『テツヤ!私も援護に行く!今その身でデスガンと戦うのは無謀すぎる!』

 

テツヤ「馬鹿野郎!!!アイツの狙いはお前だ!!!そう簡単に狙われに来るな!!!」

 

シノン『でも・・・・・・だからって貴方がやられたら私は・・・・・・!!!』

 

テツヤ「大丈夫さ!ちょっとばかし油断しただけさ!」

 

シノン『油断って何考えてるのよ!?相手はデスガンなのよ!?』

 

テツヤ「女の身じゃ身体が言うことを聞いてくれなくてな!こっからはそれも踏まえて立ち回るから平気だ!とにかくシノンはそこにいろ!分かったな!?」

 

シノン『分かったわよ・・・・・・でもまた危ないと思ったら遠慮なく援護しに行くからね!』

 

テツヤ「それでいい。最高の援護ありがとな シノン。」

 

テツヤは通信を一旦閉じ、再びデスガンの方を向いた。

 

死銃「くっ・・・・・・あの距離で照準を合わせてくるとはな・・・・・・」

 

テツヤ「さしずめファントムバレット(幻影の弾丸)ってとこだな。 危うく殺られちまうとこだったぜ。」

 

死銃「ふっ。あれだけ強気でいてそのザマとはな?貴様こそもう過去の人物だ。俺に勝つことは出来ない。」

 

テツヤ「・・・・・・確かにそうかもしれないな・・・・・・」

 

死銃「ほぉう 認めるか。ならば・・・・・・」

 

テツヤ「誰が認めたなんて言ったかよ・・・・・・俺はかもしれないと言ったんだ・・・・・・」

 

死銃「何?」

 

テツヤ「いいか・・・・・・今は確かに形勢的にもこの身からして俺が完全に不利だ・・・・・・だがな!!!!!!"この身が消えた時"がテメェの最期だ!!!!!!!!!」

 

死銃「笑わせるな それは貴様が死ぬ時俺も死ぬということか?」

 

テツヤ「それは後からのお楽しみだ!!!!!!」

 

そう言ってテツヤは攻撃をしかけた。

 

テツヤ(クソっ・・・・・・まだなのかよ・・・・・・!!!!!!一体何してんだよサポートの人達は・・・・・・!!!!!!)

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

GGOでテツヤがデスガンと死闘を演じている最中、ALOからログアウトした木綿季はタクシーを飛ばしてもらい御茶ノ水の病院に着き、そこで哲也の病室を聞いた木綿季は哲也の病室に向かっていた。

 

木綿季「ユキ・・・哲也は大丈夫かな・・・」

 

現在木綿季は携帯とアミュスフィアを通じユキとの連絡を取っていた。無論バッテリーに限界時間があるために長時間の接続は無理ではあるが哲也が勝ち残るその時まで連絡を取り合うのは十分に可能だ。

 

ユキ『きっと大丈夫!姿が今まで見れてないのは不安だけど、絶対絶対お父さんなら勝てるよ!だってユキのお父さんだもん!』

 

木綿季「そうだよね・・・哲也ならきっと倒してくれるよね・・・」

 

ユキは思ったままに哲也の無事を確信していたが、それでも木綿季は不安だった。

 

菊岡が幾ら安全と言えどこの世界では何が起こるかわかったものでは無い。もしかしたら本当に哲也がデスガンに倒された影響で死んでしまうのかもしれない不安で胸が張り裂けそうになっていた。

 

木綿季は急ぎ足で哲也の病室に向かい、哲也の病室前に着くとノックをして入室した。

 

木綿季「詩織さん!哲也は!?」

 

詩織「ゆ、木綿季!?どうしてお前が!?」

 

木綿季「今の哲也の様子がどうしても心配で来ちゃったんです!哲也は!?」

 

詩織「そういう事か・・・少し前までは安静を保ってたが急に心拍数が膨れ上がってな・・・」

 

木綿季「な、何で!?」

 

詩織「哲也を見てみろ 呼吸がかなり乱れてる。」

 

木綿季が哲也の傍に近づくと、確かに哲也の呼吸はまるで全速力で走った後のような呼吸をしていた。

 

詩織「身体に危険は無いんだがな・・・ログインした先で何かあった可能性が高い・・・」

 

木綿季「なんでこんなことに・・・・・・まさか本当に哲也は・・・・・・」

 

ユキ『お母さん!病室のモニターをMMOストリームに繋ぐよ!そうすればBOB本戦が見られるはず!』

 

木綿季「うん!お願い!」

 

ユキは病室のモニターをMMOストリームに繋ぎ、本戦のLIVE映像を映し出した。

 

そこには、デスガンと戦う1人の少女が映っていた。

 

詩織「な、なんだ!?これが哲也がログインしてるゲームなのか!?」

 

木綿季「はい・・・・・・でもやっぱり哲也は・・・・・・」

 

ユキ『お、お母さん!?あの女の人の足元に出てる名前見て!!!』

 

木綿季「へ?」

 

木綿季はユキに言われた通りに 少女の足元を見ると、そこには哲也の名が映し出されていた。

 

木綿季「なっ!?哲也!?」

 

詩織「どういうことだ!?聞いた話ではこの世界で哲也が女の子になることは不可能だってあのお偉いさんが言ってたぞ!?」

 

ユキ『バグか何かで女の子になっちゃったのかな・・・・・・でもまさかめちゃくちゃに強い女の人がお父さんだったなんて・・・・・・』

 

木綿季「でも哲也の心拍数が上がってるのは今戦っているからってことはわかった。でも慣れない身体でデスガンと戦うなんて・・・」

 

木綿季は哲也のアバターからデスガンへと目を移した。そして木綿季はデスガンの所持している武器がエストックであることに気づいた。

 

木綿季「エストック・・・・・・?あれって確かレイピアと似たタイプの・・・・・・そう言えばラフィン・コフィンにいたはず・・・・・・エストックの達人と呼ばれたプレイヤーが・・・・・・名前は・・・・・・」

 

木綿季はデスガンの名を確かめようと足元に目を移した。するとそこにはsterbenと表記されていた。

 

詩織「なんだコイツ?ドイツ語なんか使いやがって。」

 

木綿季「ど、ドイツ語?」

 

詩織「そうだ。医療関係の用語でな 読み方はスティーブンでは無く《ステルベン》って言うんだ。」

 

木綿季「すてるべん・・・・・・?どういう意味なんですか・・・・・・?」

 

詩織「その意味は《死》だ。病院だと患者さん達が亡くなってしまった時に使う用語なんだ。」

 

木綿季「死を意味するって・・・・・・それじゃあ・・・・・・」

 

死。それは木綿季にとっての最愛の人物に訪れてしまった全てを無に帰す悪魔の言葉。

 

そんな悪魔の言葉を冠するプレイヤーと今なお戦っている哲也が木綿季は心配で仕方がなかった。

 

詩織「おいおい 怖いのは分かるが彼女のお前が哲也を信頼しないでどうするんだ?大丈夫さ 哲也はなんて言ったって皆の英雄だからな。」

 

ユキ『そうだよ!死の名を冠するのはたった一人!お父さんだけで充分だよ!!!あんなプレイヤーお父さんがボッコボコにしてくれるよ!』

 

木綿季「二人とも・・・・・・」

 

二人の言葉で木綿季は気付かされた。今木綿季は物理的には何も出来ないが哲也の無事を祈ることはできる。そしてその祈りは他の誰よりも効果のある祈りだ。

 

木綿季「哲也・・・・・・今こそSAO時代を・・・・・・死神と呼ばれた剣士の力を思い出して・・・・・・!!!」

 

木綿季は哲也の右手を両手で優しく握り、哲也の勝利とその身の無事を強く強く祈った。




デスガンとの決着をつけるべく交戦したテツヤだが、女の身であることが災いし形勢は明らかに不利。

シノンのファントムバレットによる援護で事なきを得たが一体テツヤはどう勝機を見出すのか?

そして、テツヤの身体は本当に男になることはあるのか?

次回でいよいよ長い闘いに終止符が打たれる!最後に立っているのは一体どちらか!?

次回もお楽しみに!


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Part124 決着の時~舞い降りる死神~

長い間投稿を滞らせて申し訳ありませんでした!
モチベーションが低下してしまい上手く筆が進みませんでした・・・

ひとまず本編をどうぞ!



遂に始まったデスガン事件を終わらせる為のデスガンとの戦いは、開幕から俺が押される劣勢状態になっていた。

 

シノンの援護のおかげでなんとか体勢を立て直せたが、それでもやはり巨体のデスガン相手に小さなこの身で戦うとなるとかなり繊細な動きと確実な回避と攻撃が必要になる。

 

一体男になれるのはいつなんだよ・・・・・・今は何とかなってるがこんな状態ふとした事で一瞬で殺されちまうぞ・・・・・・!

 

テツヤ「せりゃぁ!!!!!!」

 

死銃「甘い・・・・・・!」

 

俺のしかける攻撃は相手の隙を付かない限り体格差の暴力により弾き飛ばされてしまう その癖にデスガンの攻撃はかなり素早いからほぼ防戦一方となってしまっていた。

 

テツヤ「だったらコイツで!!!」

 

俺は距離を取りながらスラッシュエッジをデスガンに向け投擲し、火薬部分を狙いコルトパイソンで撃ち抜いた。

 

撃ち抜いたスラッシュエッジはあの時のように小さな爆発を起こし、爆風を上げた。

 

以前はゼロ距離で爆発したが今回は少し距離がある これが決定打になるとは到底思えないが一旦間合いをとる分には申し分無い。

 

テツヤ「なんなんだあの野郎の動きは・・・・・・男版アスナとやり合ってる感覚だ・・・・・・!」

 

デスガンのエストックによる攻撃は早く鋭くまるでソードスキルを使ってくるアスナと戦っている感覚だ。それも図体がかなりデカいから破壊力はこちらの方がある。目を離してみろ・・・・・・一瞬のうちにやられちまうぞ・・・・・・!

 

俺は爆風の影響で発生した砂嵐が収まるのを待ちながら身構えた。いざ砂嵐が止むと俺の目の前にはデスガンがいなくなっていた。

 

テツヤ「移動されたか・・・・・・どこ行ったんだあの野郎・・・・・・!」

 

恐らく砂嵐が起きてる間にミラーステルスマントを使ったんだろう。ちょっとばかしめんどくさいことになったな・・・・・・

 

周囲に気を配りながら辺りを見渡すと、背後から砂を踏む足音が。

 

テツヤ「後ろか!!!」

 

俺は振り向きながら光剣を振り抜くとその剣はステルスで隠れていたデスガンを捉えおり、デスガンがその姿を表した。

 

死銃「くっ・・・・・・流石にこの程度で殺れる貴様ではないか・・・・・・!」

 

テツヤ「こんな砂漠地帯で身を潜められるもんかよ!足音でバレバレなんだよ!!!」

 

死銃「ならば・・・・・・!」

 

デスガンのマスクの赤い目がギロりと光を放つと、俺のことを蹴り飛ばしてきた。

 

咄嗟の蹴りで防げずにいた俺は受け身を取れずに倒れてしまった。

 

テツヤ「ぐっ・・・!!」

 

急いで立ち上がろうとするがデスガンはそれを阻止するために俺の身体に跨り、俺の首を締めてきた。

 

テツヤ「うっ・・・・・・!?」

 

死銃「お前が自由に動かれると厄介だ・・・・・・このまま窒息させて強制ログアウトさせてやろう・・・・・・!!!」

 

俺の首を絞めるデスガンの力は凄まじく、気を緩めれば一瞬で意識が飛ばされてしまいそうだ。

 

テツヤ「がっ・・・・・・・・・・・・はな・・・・・・せ・・・・・・!」

 

意識が朦朧としてきた中で俺は両手でスラッシュエッジを持ち、それをデスガンの両腕に突き刺した。

 

両腕にスラッシュエッジが刺さった影響で首を絞めるデスガンの力が大分弱まり なんとか呼吸できるようになった俺は続け様にコルトパイソンをデスガンに押し付けるとデスガンはそれを避ける為に俺の身体から離れた。

 

テツヤ「げほっ!!!ごほっ!!!」

 

息を整えるために呼吸をするが噎せてしまう。もしあのままだったら1分もせずに強制ログアウトしてたかもしれないな・・・・・・

 

深呼吸して息を整えると通信機からシノンの声が聞こえてきた。

 

シノン『テツヤ!テツヤ!大丈夫なの!?』

 

テツヤ「あ、あぁ。危ういとこだったけどな。」

 

シノン『負けないで!!!私は信じてるから!!!貴方のことを!!!』

 

テツヤ「任せとけ・・・・・・逆境を跳ね返すのもまた一興ってね・・・・・・じゃあシノン 通信一旦切るな。」

 

俺は通信を切り、デスガンのことを睨みつけた。

 

死銃「ちっ・・・・・・小癪な真似を・・・・・・!」

 

テツヤ「危うくガチで強制ログアウトさせられちまうとこだったぜ・・・・・・油断も隙もありゃしねぇ野郎だ・・・・・・!」

 

俺は地面に落としていた光剣を拾いながら、再度身構えた。

 

デスガンも腕に突き刺さったスラッシュエッジを引き抜き エストックを構えた。

 

テツヤ「聞かせろ!!!お前は何故シノンを付け狙う!!!何が目的だ!!!」

 

死銃「理由?・・・・・・それはただ俺の殺しの白羽の矢がたったのが女神というだけだ・・・・・・」

 

テツヤ「んだと!?ならお前に殺されたペイルライダーやゼクシードもそれで死んだって言うのか!?」

 

死銃「力のある者はこの俺の邪魔となりうる存在だ・・・・・・早い内に殺しておく方が何かと便利でな?」

 

テツヤ「それでお前は味方に協力を願い相手が何も抵抗できない内に殺したって言うのか!?テメェらラフィン・コフィンはどこまで性格がネジ切れてんだ!!!」

 

死銃「相手に反抗されるのは面倒でな それはお前もSAO時代に味わったはずだ。あの戦いでな。」

 

テツヤ「だったらテメェこそ知ってんだろうが!!!血の惨劇によってテメェらは壊滅に追い込まれた!!!そしてゲームが終わる最後までの長い時間を牢獄で過ごした癖にまだ反省してねぇのか!!!それとも何か!!!ゲームとリアルの区別が付いてない哀れな人間を演じてんのか!?」

 

死銃「牢獄か・・・・・あそこは地獄のようだった・・・・・・許されるのは食事 睡眠 自由時間は1時間のみ 人を殺すなんて当然出来ず 俺達は貴様らがゲームを終わらせるその時まで苦痛を味合わされた・・・・・・俺の存在は言わばその復讐と言うべきか。」

 

テツヤ「復讐だと!?逆恨みにも程がある!!!お前らが受けた罰はそれ程の物だと何故理解出来ないんだ!!!!!!」

 

死銃「理解等出来ぬさ・・・・・・俺達とお前達では住んでる世界、意識がそもそも違うのでな・・・・・・だから貴様は分からないだろう・・・・・・俺の怒りと憎悪の深さがな・・・・・・!!!」

 

テツヤ「そうかい・・・・・・要するにテメェに更生の余地はねぇって事だな・・・・・・」

 

死銃「死神・・・・・・貴様を倒し女神を殺すことで我らラフィン・コフィンの復讐は始まるのだ・・・・・・」

 

テツヤ「復讐なんて始めさせねぇよ・・・・・・お前は今ここで俺に倒されるからな!!!!!!」

 

俺はそう言ってデスガンに斬りかかった。俺の一撃は避けられただ砂を斬っただけになったが避けた先を先読みしていた俺は再度斬りかかり、しかけた攻撃は今度こそヒットした。

 

死銃「ちぃ・・・・・・!」

 

テツヤ「まだまだァ!!!!!!」

 

俺はそのままデスガンを何度も斬りつけた。デスガンの身体には俺が付けた切り傷の跡が次々と出来ていた。

 

テツヤ「これで!!!!!!」

 

俺は仕上げにコルトパイソンの引き金を引き弾丸をデスガンに向け放とうとした。

 

死銃「それを待っていたぞ!!!」

 

テツヤ「なっ!?」

 

デスガンは俺がコルトパイソンを構えるコンマ数秒の隙をついて攻撃を仕掛けてきた。今まで食らった俺の攻撃がまるで無意味だったかのような身のこなしだ。

 

素早いエストックの連撃は慣れようにも慣れずに避けようとしても攻撃を10回に仮定したとしてその内3回避けられれば良い方で、それが何度も何度も繰り返されるからかなりタチが悪い。

 

テツヤ「なら!!!」

 

俺はデスガンがエストックで攻撃してくる瞬間に合わせ光剣でマスクを狙った。エストックと光剣で鍔迫り合いは起こせない デスガンが退かなければマスクに攻撃が絶対に入ることになる。幾らマスクをしてると言えどマスクを斬られれば顔に攻撃が入るはずだ。

 

死銃「甘いな。」

 

俺の斬撃がデスガンのマスクに当たり、そのまま顔にダメージが入ると思ったが光剣はまるで硬い石を斬ったかのように跳ね返されてしまった。

 

テツヤ「なっ!?硬い!?」

 

死銃「俺のこのマスクも自作でな。」

 

テツヤ「また宇宙船の素材って訳かよ・・・・・・!!!」

 

死銃「そうだ。俺のこの身体は最早宇宙船に包まれてると言っても良い。俺のこの身を斬り裂くのはそう簡単ではない。お前のHPが尽きるその時までに俺を倒すことが出来るか?」

 

デスガンのHPを見てみると先程の攻撃によるダメージは毛ほども無かった。こんなに硬い相手初めてかもしれない。

 

テツヤ「なろぉ・・・・・・そう簡単に俺が諦めると思うなよ!!!」

 

俺はシノンに言ったんだ・・・・・・絶対に諦めるなって だから俺が諦めるなんてことあっちゃならねぇ!!!

 

絶対に・・・・・・絶対に勝つんだ!!!!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

SAO時代最悪の闘いと呼ばれる血の惨劇。その闘いは攻略組とラフィン・コフィンの有力なプレイヤーが戦ったことにより多くのプレイヤーの命が失われてしまった。

 

血の惨劇はそもそもラフィン・コフィンを退治するための闘いであった為 それはかなりの作戦会議を得ての作戦決行だったのだ。

 

ある日の作戦会議は、ラフィン・コフィンに所属する有力なプレイヤーについてを作戦に参加してるプレイヤーに享受する日だったのだ。

 

『良いか皆 ここには死神 絶剣 黒の剣士 閃光の4人を始め腕に自信のあるプレイヤーが数多くいるがそれは向こうも同じ。今回はラフィン・コフィンの有力なプレイヤーを皆の頭に入れといて欲しい。今回用意出来たのは3名と少ないがこの写真を見てくれ。』

 

作戦のリーダーがそう言うとボードに3枚の写真が映し出されていた。

1人は素顔のままだが、残り2人はマスクでその素顔を隠していた。

 

ユウキ『なんだか全員不気味だね・・・・・・特にあの"赤目"のプレイヤーなんかが1番かも・・・・・・』

 

ユウキが指さしたプレイヤーはドクロの面を付け、その目からは赤き瞳がくっきりと映し出されていた。

 

テツヤ『あぁ・・・・・・3人中2人が顔を隠してる犯罪組織とはな まぁ人殺すのに顔が知れ渡ってたらめんどくせぇからそれは奴らの考えなのかな・・・・・・』

 

クライン『でも汚ぇ野郎共だ!顔を隠して人を殺すなんてよ!!!』

 

『その通りだ 我々はこのプレイヤー達を絶対に許してはいけないんだ。ではこの3人についてを情報共有しよう。』

 

リーダーは3名のプレイヤーについて知ってることをある限り話参加してるプレイヤーに出来る限りの情報を提供した。

 

『それでは最後にこの赤目のプレイヤーだなこのプレイヤーの名は────』

 

テツヤ「はぁ!!!!!!」

 

死銃「そんな攻撃・・・・・・!」

 

テツヤの繰り出す斬撃は当たりはするがその殆どが装備によってダメージを吸収されてしまう。戦闘が始まりそろそろ30分になるがデスガンのHPバーは依然として減っていないが、テツヤのHPバーは既に4割程削れてしまっていた。

 

テツヤ「この野郎!!!男なら男らしくそんな防具外して戦いやがれ!!!!!!」

 

死銃「武具を最大限に使うのが闘いだ。そんな発言をしたところを見ると俺を倒すのは厳しいと踏んだところだな?」

 

テツヤ「うるせぇ!!!そんな装備お前ごと斬り裂いてやらぁ!!!!!!」

 

テツヤはそう言うが正直光剣でデスガンを斬るならば大きな隙を付かなければダメージを与えるのがかなり難しい。だがデスガン生じる隙は早々多くはなくテツヤはこれまでにない苦戦を強いられていた。

 

死銃「やれる物ならやってみるがいい!!!」

 

デスガンはそう言いながらエストックでテツヤの胴体部分を攻撃した。だがテツヤも歴戦の手練。30分経過したことによりようやく攻撃の大半を避けれるようになっていた。

 

テツヤ「避けられればお前の攻撃なんか痒いもんだぜ!!!」

 

テツヤはデスガンが突き刺そうとしてきたエストックを持った腕を掴み、光剣で首元を斬り裂こうとした。

 

だがデスガンもテツヤの光剣を持つ腕を掴み、テツヤとデスガンは膠着状態になってしまった。

 

死銃「女の身で良くやれる物だ・・・・・・褒めてやろう・・・・・・」

 

テツヤ「テメェの言葉なんか誰が受け取るかよ!!!」

 

膠着してしまった場合テツヤが押されることは確実。テツヤも耐えはするがデスガンのその巨体に徐々に押され始めていった。

 

テツヤ「このっ・・・・・・!!!」

 

テツヤもデスガンを押し返そうとするが体重が軽すぎてびくともしない。

 

死銃「諦めたらどうだ?幾ら俺と殺り合おうがお前のその身で勝てるはずが無かろう。安心しろ 女神を殺した後に俺はログアウトする。優勝は譲ってやる。」

 

テツヤ「俺は優勝したくてBOBに参戦したんじゃねぇ!!!俺はテメェの悪事を暴くために!!!!そしてシノンを守るためにここまで戦ってきたんだ!!!!!!誰が・・・・・・誰が諦めるか!!!!!!」

 

テツヤはそう言いながらデスガンを睨みつけた。そしてテツヤはマスクから覗かれるデスガンの赤い目を見たその瞬間に何かを思い出した。

 

テツヤ(赤い目・・・・・・赤の目・・・・・・赤・・・・・・目・・・・・・赤目!?赤目って確か血の惨劇前の作戦会議で・・・・・・)

 

死銃「そうか・・・・・・ならここで貴様を殺して・・・・・・」

 

テツヤ「・・・・・・赤目・・・・・・」

 

死銃「っ・・・・・・!?」

 

テツヤ「お前のその赤い目を見て今理解出来た・・・・・・"赤目のザザ"!!!それがテメェのSAO時代のプレイヤーネームだ!!!デスガン!!!!!!」

 

《赤目のザザ》。それはラフィン・コフィンに所属するプレイヤーの中でも1番のエストックの使い手でありその腕は達人級。そして何よりの特徴はドクロのフェスマスクの奥に隠れた赤い目だ。

 

デスガンもエストックの腕は達人の域に達しており、顔をドクロのマスクで隠している そして何よりの決定打は元ラフィン・コフィンと言う点だ。この3点が合致して赤目のザザでは無いと言い訳は出来ない。

 

死銃「な、何故だ・・・・・・何故この俺の名を・・・・・・!?」

 

テツヤ「テメェ程の腕の持ち主が俺達攻略組に知られてないとでも思ったのかよ!!!」

 

死銃「貴様・・・・・・!!!」

 

テツヤ「流石のお前も自分の名前を知られて焦ってるようだな!!!後はお前を倒せば全てが終わる!!!!!!」

 

死銃「くっ・・・・・・せめて女神を・・・・・・あの女を!!!!!!」

 

そう言ってデスガンはテツヤに背を向け、シノンのいる廃ビルへと向かっていった。

 

テツヤ「なっ!?逃げろ!!!シノン!!!!!!」

 

シノン『っ!?』

 

テツヤはデスガンを追いながら通信機でシノンに逃げるように呼びかけたが、デスガンは既にビルに向け手榴弾を投げ込んでおり 手榴弾が爆発するとシノンのいたビルは大きな音を立てて崩れ落ちてしまった。

 

シノン「きゃぁぁ!?」

 

テツヤ「シノン!!!!!!」

 

落下していくシノンを素早く移動したテツヤは抱き抱えて落下ダメージを阻止させたが、デスガンはシノンに近づいてしまった危機的状況が生まれてしまったことに変わりはない。

 

テツヤ「シノン!大丈夫か!?」

 

シノン「え、えぇ。でもデスガンが・・・」

 

死銃「こうなれば俺諸共女神を葬ってやる・・・・・・!!!!!!」

 

デスガンは自分のプレイヤーネームがバレたことにより焦りを覚えていた。後先考えていない人程危ないものだ。

 

テツヤ「クソっ・・・・・・こんなことになるとは・・・・・・!シノン!絶対にデスガンから目を離すなよ!」

 

シノン「りょ、了解!!!」

 

死銃「死神・・・・・・貴様は邪魔な存在だ・・・・・・!!!貴様を殺してからじっくりと女神は料理してやる・・・・・・!!!」

 

テツヤ「油断すんなよシノン!!!奴の目標がお前だってことは忘れんなよ!!!」

 

シノン「分かってる!私も援護するから貴方も頑張って!!!」

 

テツヤ「お前の掩護があれば百人力だ!!!行くぞシノン!!!」

 

シノン「えぇ!!!」

 

シノンの援護がどれだけ頼りになるかは言わずもがな。だが、シノンの身が危険な状態なのもまた確かだ。デスガンからシノンを狙わせないように常にシノンを気遣いながらテツヤは戦い始めた。

 

死銃「死神!!!邪魔をするなぁ!!!」

 

死銃は先程よりも早く鋭い攻撃をテツヤにしかけた。だがいくら早かろうが何度も喰らい続けたその攻撃にテツヤの目は完全に慣れきっていたテツヤはその攻撃を見切っていた。

 

テツヤ「どうしたどうした!!!ワンパターンもここまで行くと芸当だな!!!」

 

死銃「黙れ!!!お前は!!!お前は!!!!!!」

 

テツヤ「シノン!!!デスガンの頭狙えるか!?」

 

シノン「早すぎて無理よ!!!」

 

テツヤ「ならこいつの足を止めなきゃ駄目か・・・・・・!!!」

 

テツヤはデスガンの執拗な攻撃を避け続け、デスガンをどう足止めしようかを考えようとしたが、激しい攻撃を避けながら作戦を考えられる程甘くはなかった。

 

デスガンは休むことなく攻撃をしかけ続け、テツヤもまた避け続けるイタチごっこのような状態が続いていた。

 

テツヤ「いい加減にしやがれ!!!」

 

テツヤは攻撃を避けると同時にデスガンの腹部を蹴り飛ばした。攻撃に神経を集中させていたデスガンはその蹴りで体勢を崩してしまった。

 

デスガン「っ!」

 

テツヤ「こっからは俺の番だ!!!!!!」

 

テツヤは光剣を持ちデスガンに斬りかかった。体勢を崩し隙が生まれてる今ならば攻撃も通るはずだった。

 

テツヤがデスガンの肩目掛け剣を振り下ろしたその瞬間。光の剣がその鞘に収まってしまった。長い時間剣を出しっぱなしにしてた影響でバッテリーが完全に切れてしまったのだ。

 

テツヤ「なっ!?」

 

シノン「バッテリー切れ!?」

 

死銃「ふっ 黒の剣士から託された剣もここまでだ そしてお前の役割もな。」

 

テツヤ「な、なんだと!?」

 

死銃「貴様がいる足場の周りを良く見てみろ。」

 

テツヤ「足場・・・・・・っ!?」

 

テツヤは言われた通りに立っている足場を見ると、テツヤを360度囲むように赤い光が灯っていた。

 

シノン「っ!?地雷・・・・・・!?」

 

テツヤ「んだと!?」

 

死銃「貴様が攻撃を避けることに集中してるあいだに仕掛けさせてもらった。この地雷は最高威力の物でな それが貴様を囲うように仕掛けられている。後は言わないでもわかるだろう。」

 

テツヤ「っ・・・・・・わざとあんな攻撃しかけてたって訳か・・・・・・!」

 

死銃「俺が焦ったように見えたか?馬鹿なヤツめ。全ては俺の計算通りだ。」

 

シノン「テツヤ・・・・・・!」

 

死銃「これで貴様も終いだ 死神よ。」

 

デスガンは地雷用の起爆スイッチを手に持った。

 

死銃「遅かれ早かれ 貴様らの運命は決まっていたんだ 早い内に諦めていたら良かったものを。」

 

デスガンのその言葉を聞き、テツヤは歯を食いしばり、拳を強く握り悔しそうに俯いていた。

 

シノン「テツヤ!!!諦めないで!!!!!!貴方言ったでしょ!?諦めるなって!!!!!!」

 

テツヤ「・・・・・・俺だって諦めたくないさ・・・!!!でも1歩でも動けば・・・・・・それに起爆スイッチが今奴の手に・・・!!!!」

 

諦めたくない 諦めたくはないがテツヤにこの状況を打破する方法は見つけ出せなかった。

 

死銃「さらばだ 死神!!!」

 

デスガンが地雷の起爆スイッチを押すと、テツヤの周りを強い光が包み始めた。

 

シノン「テツヤ!!!!!!!!!」

 

テツヤ(ここまでか・・・・・・!!!!!!!!!)

 

テツヤは何の抵抗も出来ずに、地雷の爆散によりその姿は見えなくなってしまった。

 

大爆発が起きてるから当たり前のことだが、その後にテツヤがその場にいる確率は0だろう。あんな大爆発で死なない人間もプレイヤーもいる訳がなかった。

 

シノン「あ・・・・・・あ・・・・・・!いや・・・・・・いや・・・・・・!テツヤ・・・・・・テツヤァァァァァァ!!!!!!!!!」

 

シノンは涙を流しながらその場で崩れ落ちてしまった。シノンのこの涙は自分への悔しさやトラウマによる怖さのものでは無い テツヤがいなくなってしまったことによる悲しさで涙を流していた。シノン自身他人へ涙を流すのはそれこそ小学生以来のことだった。

 

死銃「くくく・・・・・・やっと邪魔な死神が死んだ・・・・・・これで貴様を殺すことを妨げる邪魔者はいないという訳だ・・・・・・!!!」

 

デスガンはそう言ってシノンに向け黒星の銃口を向けた。

 

シノン「・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

シノンは強く信頼していたテツヤが倒されてしまったショックでデスガンに対する反抗心を持てずに、ただただその場で絶望していただけだった。

 

死銃「今度こそ終わりだ。女神よ。」

 

シノン「・・・・・・・・・」

 

撃たれれば死んでしまう。それなのにシノンは1歩も動けずにただその場で座り込んでしまっていた。それ程までにテツヤが倒れたことはシノンにとってショックなことだった。

 

デスガンはいつものように十字を切るジェスチャーを行い、改めて黒星でシノンに狙いを定めたその時だった。

 

デスガンの持つ黒星は何かによって銃身が斬られ、使い物にならなくなったのだ。

 

死銃「っ・・・・・・!?」

 

シノン「な・・・なん・・・で・・・?」

 

シノンとデスガンは互いに困惑した テツヤが倒れ 反抗する気力が無かったシノンしかいない今デスガンを邪魔する者は誰もいないはず。それなのに何故デスガンの黒星の銃口は斬られたのか?

 

そんな時だった。

 

「悪いな シノンを殺させやしねぇよ。」

 

シノン「っ・・・・・・この声・・・・・・は・・・・・・?」

 

聞き覚えのある声ではあった。だがシノンはこの世界でその声の持ち主に出会ったことは無い。いや、厳密に言えば出会ってはいるが訳あってその声ではなくなっていたのだ。

 

そう、その声の持ち主はシノンにとっての英雄とも言え、恩人である彼だった。

 

地雷の爆発による砂煙が収まると、その姿を表した。

 

それは、先程までの小さな少女等ではなく 現実世界で出会ったように男らしい身体付きになっていたテツヤ本人だった。

 

シノン「っ!?テツ・・・・・・ヤ・・・・・・!?」

 

テツヤ「無事みたいだなシノン。」

 

シノン「ぶ、無事だけどなんで貴方は生き残って・・・・・・!?」

 

テツヤ「シノンに言ったよな バグで女になってたって。」

 

シノン「え、えぇ。」

 

テツヤ「そのバグの対応を頼んでおいてな 男のアバターに戻してくれることになってたんだがその時が丁度あの爆発の瞬間に来たんだ。そのおかげで俺はあの爆発をノーダメージでくぐり抜けることが出来たんだ。良いタイミングで戻してくれたもんだよ。」

 

死銃「貴様ァ・・・・・・小癪な奴め・・・・・・!!!!!!」

 

テツヤ「地雷のプレゼントありがとよデスガン。そっちも俺からのプレゼントは受け取ったか?」

 

テツヤはそう言うと手に持っていたスラッシュエッジをデスガンに見せつけた。

 

死銃「っ・・・・・・銃身を斬り裂いたのはスラッシュエッジか・・・・・・時代遅れの古臭い武器を・・・・・・!!!!!!」

 

テツヤ「どんなに使われなくて無能と言われてる武器でも使い手によっちゃ強い輝きを放てるんだ。残念だったな。」

 

死銃「くっ・・・・・・どこまでもギザな奴だ・・・・・・!!!!!!」

 

テツヤ「さぁデスガン。俺の"あの身"は消え去ったんだ。今度はお前が消える番だ。」

 

死銃「・・・・・・この身が消える時と言うのは女の身のことを言っていたのか・・・・・・」

 

テツヤ「そうさ・・・・・・もうお前がシノンを殺す術はない・・・・・・存分に殺らせてもらうぜ・・・・・・!!!!!!」

 

死銃「だがお前はどう俺を倒すと言うんだ?頼みの綱の光剣はエネルギー切れ。先程は油断していたが俺をコルトパイソンやスラッシュエッジなんぞで殺れると思うなよ。」

 

テツヤ「安心しな お前の冥土の土産に最高の物があるからな。」

 

死銃「何?」

 

テツヤ「もういい加減終わらせようぜ お前にいつまでも付き合ってられるほど俺も余裕じゃないんでな。」

 

テツヤはそう言うと エネルギー切れを起こし使い物にならなくなってしまった光剣の鞘を右手に持った。

 

死銃「そんな使い物にならない物を持ってどうする気だ?気でも狂ったか?」

 

テツヤ「使い物にならない?寧ろコイツはお前を倒す為に絶対に必要な"鍵"だったんだよ。」

 

シノン「鍵って・・・もう使えない光剣で何を・・・?」

 

テツヤ「シノンは初めて見るもんな。なら、しっかりとその目に焼き付けな。」

 

テツヤはそう言うと手に取った光剣を突き出すように構えると、左手で右腕を支えるように持った。

 

死銃「っ・・・・・・その構え・・・・・・まさか・・・・・・!?」

 

テツヤは息を吐きながら精神を研ぎ澄ましていくと テツヤの身体を蒼白のオーラが包み始めた。

 

シノン「な、なんなの・・・!?テツヤの身体が光って・・・・・・」

 

テツヤ「今呼んでやるさ・・・・・・本物の死神って奴をな・・・・・・!!!」

 

テツヤの身体全身をオーラが包んだことを感じると、テツヤは護るために手に入れた力を呼ぶ為にあの言葉を力強く発した。

 

テツヤ「卍解!!!!!!」

 

テツヤのその言葉を合図に一面の砂が高く舞い上がり、辺り一帯に砂嵐が巻き起こった。

 

シノン「な・・・何これ・・・!?」

 

目を開けようとも激しすぎる砂嵐にうっすらとしか目を開けることしか出来ない。シノンはそんな状況でもテツヤの姿を確認しようとしていた。

 

酷い視界の中でシノンが見つけたのは、GGOにとてもいるとは思えないような装備を身につけたテツヤの姿だった。

 

テツヤが右腕を振るうと 金属の高く鳴り響く音と共に辺りの砂嵐はたちまちの内に消え去っていき、一気に視界が良好になった。

 

シノン「テツヤ・・・・・・なんなの・・・・・・その・・・・・・姿は・・・・・・?」

 

シノンが改めて見たテツヤの姿は黒のロングコートのような防具に身を包み 細身の金属剣を手に持っていたテツヤだった。

 

テツヤ「ふぅ。どうやらコイツも無事に持ち込めたようだな。流石は非公式とは言えサポート陣だな。」

 

テツヤはそう言いながら持っていた剣を見ていた。シノンには急展開過ぎて何が何だか分からなくなっていた。

 

テツヤ「シノン コイツが俺達の切り札だ。名前は天鎖斬月って言うんだ。」

 

テツヤはそう言って天鎖斬月をシノンに見せつけた。

 

シノン「てんさ・・・ざんげつ・・・?」

 

死銃「な・・・何故だ・・・何故天鎖斬月がこの世界にあるんだ!!!」

 

テツヤ「コイツは俺が女になったバグの補償みたいなもんでな。コイツでテメェを冥土に送ってやるぜ。っとその前にだ シノン。」

 

テツヤはそう言うと、シノンの元まで歩み近づいた。

 

シノン「テツヤ・・・?」

 

テツヤ「悪かったなシノン お前にみっともない姿見せちまって。こっからお前は俺が何故死神と呼ばれたかの由縁を知ることになると思うから 楽しみに待っててくれよな。」

 

テツヤはそう言うとシノンの頭に手を置いた。

 

シノン「死神の由縁・・・・・・じゃあその姿が貴方の本気モードってことなのね・・・・・・待ってるよ・・・・・・貴方の勝利を信じて・・・・・・!!!」

 

シノンはテツヤにとびっきりの笑顔を見せた。テツヤはシノンの顔を見て微笑むと頬を優しく撫で、デスガンの方を向くためにシノンに背を向けた。

 

シノンの目に入ったその姿は 女の身だったテツヤの時に比べると 格段に大きくて 優しくて 暖かな温もりを感じることの出来るシノンにとっての英雄の背中だった。

 

テツヤ「覚悟しろデスガン・・・・・・テメェは死神であるこの俺が殺す!!!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

俺がGGOサポートの人達に電話した際に言われたことを皆は覚えてるだろうか。

 

そう、ALOからGGOにアイテムを持ち越せるという内容だ。

 

俺はあの時こんなことを頼んでいたんだ。

 

『はいはい!何でも言ってみてください!』

 

哲也『じゃあ、アイテムを何個か持ち越すことって可能ですか?』

 

『アイテムっすか?そんなの余裕も余裕っす!あ、でも申し訳ないっすが個数制限があるっす。アイテム 装備 防具とそれぞれ1つずつになってしまうっす。それ以上の持ち越しはまたコンバートした際にバグってしまう可能性があるんでご了承を願うっす。』

 

哲也『それなら充分です!!!あの、俺の装備欄にアロンダイトがあるはずなんでそれを持ち越すようにお願いします!!!!!!』

 

『はいはい!アロンダイトっすね!かしこまり・・・・・・アロンダイト!?あ、あのレジェンダリーウェポンの!?』

 

哲也『は、はい。そうです。』

 

『あ、あのアロンダイトを持っているとは恐れ入るっす!我々も喜んでGGOに持ち込ませてもらうっす!それ以外は特にないっすか?』

 

哲也『はい。それさえあれば全部事足りるんで・・・・・・ってしまった!?』

 

『どうしたっすか?』

 

哲也『いや、アロンダイトを使うにはあることをしなけりゃならないんですけどそれにはもう1つ武器が必要なんですよ・・・・・・まさかとは思うんですけどその対応とか・・・・・・』

 

『要はアロンダイトを呼び出す儀式のようなものを使うにはそのもう1つの武器が必要ってことっすね!それならばGGO世界ではその武器無しでもアロンダイトを呼び出せるようにしますっす!!!』

 

哲也『嘘ぉ!?そんなこと出来んの!?』

 

『私達を舐めてもらっちゃ困るっす!アロンダイトは男の身に慣れたその時に呼び出せるようにするっす!』

 

哲也『な、なんかすんません・・・それじゃあよろしく頼みますね!!!!!!』

 

『ではすぐ様対応させてもらいますっす!』

 

このように、俺はアロンダイト 要は天鎖斬月を持ってこれるように頼んだんだ。正直斬月無しで卍解できる日が来るなんて思いもしなかったよ。

 

男に慣れたその時には卍解の為にキリトから光剣を借りようとしていた。キリトがシノンに光剣を託したのは正にファインプレーだ。

 

俺が今ここにいられるのはキリトやシノンのおかげだけじゃない サポートの人達のまさに手厚いサポートのおかげだってことを忘れちゃならない。

 

テツヤ「デスガン!!!お前の企みもここで終いだ!!!」

 

死銃「天鎖斬月がなんだと言うんだ・・・・・・!!!そんなもの俺のエストックでへし折ってやる・・・・・・!!!」

 

テツヤ「ならやってみろよ。そんなもんで俺の天鎖斬月を折れたら大したもんだ。」

 

死銃「この俺を舐めるな・・・・・・死神・・・・・・!!!」

 

デスガンはそう言うと俺の懐に素早く潜り込んできて素早い連続攻撃を繰り出してきた。

 

だが、何度も受け続けたその攻撃はもう容易く受け流せるようになっていた。

 

テツヤ「そらそらどうしたどうした!!!!!!お前の実力はそんなもんかよ!!!」

 

死銃「くっ・・・・・・!」

 

さっきまでは体格差もありその攻撃は恐ろしさがあったが卍解した俺の敵かといえばそうでは無い。

 

テツヤ「いい加減に飽きたんだよお前の攻撃にはな!!!」

 

俺はそう言ってデスガンの光剣を天鎖斬月で受け止めた。先程までは光剣だった為に防ぐことが出来なかったが今は俺も金属剣である天鎖斬月を持っている。条件で言えば対等だ。

 

死銃「死神・・・・・・!!!!!!死神の名を持つ貴様が何故この俺の邪魔をする・・・・・・!!!互いに死の名を冠するプレイヤーならば手を組め・・・・・・!!!!!!」

 

テツヤ「テメェと手を組むだァ!?戯言言ってんじゃねぇ!!!!!!」

 

俺はそう言って死銃のことを蹴り飛ばし、そのまま腹部を斬りつけた。

 

テツヤ「俺の死神はただの死の神なんかじゃねぇ!!!俺のこの名は"正義の死神"として呼ばれているんだ!!!!!!悪に加担する気は更々ねぇ!!!ただ無益に殺しを楽しみ そしてテメェの手を汚さずに人殺しをしてるだの語るテメェと組む気なんて微塵もありゃしねぇ!!!!!!」

 

死銃「正義の死神だと・・・・・・!?そんな存在ある訳が無かろう・・・・・・!!!」

 

テツヤ「テメェのデスガンだって全部他人のおかげの紛い物の癖に何言ってやがる!!!!!テメェには死んだ方がマシって地獄を見せてやる!!!!!!」

 

俺はそう言い、この卍解時における最大戦力である超スピードを繰り出した。

 

シノン「は・・・早い・・・・・・!?」

 

死銃「くっ・・・・・・!」

 

テツヤ「こっちだウスノロ!!!」

 

俺を見つけようとウロチョロするデスガンの背後から斬りつけ、再度デスガンの周りを超速度で移動した。

 

攻撃しては翻弄しを繰り返し 今まで無傷同然デスガンの身に次々と傷が付いていく。

 

シノン「消えたり・・・・・・現れたり・・・・・・着々と相手を死に追いやっていく・・・・・・これが・・・・・・貴方が死神と呼ばれる由縁・・・・・・」

 

死銃「貴様!!!姿を表せ死神!!!」

 

テツヤ「おいおい!俺はテメェの目の前を移動してるんだぜ!!姿を表すも何ももっと目を凝らして見てみろよ!!!!!!」

 

死銃「卑怯な男だ・・・・・・!!!」

 

テツヤ「宇宙船の装甲で身を包まれたテメェが良く言うぜ!!!そこまで姿を表して欲しけりゃ止まってやるよ!!!!!!」

 

俺はそう言ってデスガンの目の前で動きを止めた。デスガンの顔がどうなってるかは分からんが恐らくマスク越しでかなり怒りの表情を浮かべてることだろう。

 

シノン「凄い・・・・・・デスガンを相手にあそこまで弄べるなんて・・・・・・」

 

テツヤ「劣勢状況が一気に形勢逆転だ。諦めなければいつだって逆転の道は作り出せるんだ。」

 

死銃「貴様ァ・・・・・・!!!!!!」

 

デスガンのマスクから水蒸気のような物が吹き上がる。奴の頭に血が上ってるのが目に見えなくとも分かる。

 

テツヤ「デスガン。テメェは簡単には殺さねぇ。お前には2人に狙われて死んでいく恐怖を存分に味わって貰うぜ。」

 

シノン「2人?じゃあ私も戦いに参加を・・・・・・?」

 

テツヤ「いや、シノンはそこで見てればいいんだ。"コイツ"がいるからな。」

 

俺はそう言って 懐からある物を取り出した。

 

そのある物とは、虚化時に使うもう1人の俺から渡された仮面だった。

 

死銃「そんな物がなんになる!!!まさか被って俺の真似とでも言う気か!!!」

 

テツヤ「誰がテメェのだせぇファッションの真似するかよ!!!被るって手もあるにはあるが今回は被らねぇ。」

 

死銃「ならなんだそれは!!!」

 

テツヤ「まぁそう焦るなよ。こう使うんだよ!!!」

 

俺はそう言って手に取っていた仮面を粉々に握り潰した。

 

シノン「っ!?」

 

死銃「握り潰すために見せびらかしたのか貴様は・・・・・・!!!どこまで俺を愚弄する気だ・・・・・・!!!」

 

テツヤ「少し待てよ。スペシャルゲストを呼んでやったんだからな。」

 

シノン「スペシャルゲスト・・・・・・?」

 

握り潰した仮面の破片が全て俺の傍に落ちると、その破片が砂漠の砂を身に纏い破片同士が合体していきどんどんと大きくなっていった。

 

そして、10秒足らずで全ての仮面が合体しその身を宿しこの場に現れた。

 

死銃「っ・・・・・・!?」

 

シノン「ど・・・・・・どういうこと・・・・・・!?テツヤが・・・・・・"2人"・・・・・・!?」

 

そう。仮面が姿を形成したのはもう1人の俺であるテツヤの姿だった。

 

虚化に使う仮面はテツヤの力を宿した物。それならば仮面を砕き力を注げばテツヤが呼び出せると思い浮かべた俺は この広大な砂漠を力のソースとして使い、無事にテツヤを呼び出すことに成功したというわけだ。

 

テツヤ「ククク・・・・・・おい哲也・・・・・・この俺を呼び出すたァどう言う要件だ・・・・・・?」

 

哲也「お前も見てたろ。あのクズを俺達で叩きのめすんだよ。」

 

テツヤ「あのデスガンだとか言う野郎をか?んなもんテメェ1人の力で充分だろうがよ。」

 

哲也「確かにそうだが、今回はお前の力も借りなきゃ駄目なんだ。アイツには2人に命を狙われる恐ろしさって物を叩き込まなきゃならねぇからな。」

 

テツヤ「へっ。まぁテメェの命令なら仕方ねぇな。殺ってやろうじゃねぇか。おぉ?デスガンよぉ。」

 

死銃「ど・・・・・・どういうことだ・・・・・・!?何故死神が2人も・・・・・・!?」

 

テツヤ「お前がそのことを知る必要はねぇ・・・・・・俺達に殺されるんだからなぁァ!!!」

 

テツヤはそう言って白い天鎖斬月の鎖部分に指を入れその場で振り回し始めた。敵として見るとかなり厄介だが味方として見るとここまで信頼出来る奴も中々いない。

 

テツヤ「俺も気に食わなかったぜ・・・・・・テメェは何もしてねぇ癖に何がデスガンだ・・・・・・俺はお前みたいな無様な野郎が大嫌いでなぁ?」

 

死銃「くっ・・・・・・!俺が無様だと・・・・・・!?」

 

哲也「お前一人では何も出来ず、仲間の力を借りてるくせに人殺しを気取ってるテメェを見て無様と言わずになんて呼べばいいんだ?お前の人殺しの名はもう過去の産物に過ぎねぇんだよ。」

 

テツヤ「出来ることならテメェの協力者も殺してぇところだがここはVR世界なんだろ?ならこの世界にいるテメェをぶち殺して協力者に死っていう恐怖を存分に叩き込んでやろうじゃねぇか。なぁ哲也。」

 

シノン「あ・・・貴方も哲也・・・なの・・・?」

 

テツヤ「あん?どっからどう見てもそうだろうがよ。」

 

哲也「止めろテツヤ この娘は俺の味方だ。 悪いなシノン。色んなことが重なりすぎて訳わかんないかもしれないけど。今は俺達にとって絶好のチャンスって思ってもらえればいい。訳は後で全部話す。」

 

シノン「わ、分かったわ。その、白いテツヤも頑張って!!!」

 

テツヤ「ヒャーハッハッハッ!!!言われなくてもやってやらァ!!!久々の戦いだァ・・・・・・血祭りにしてやるぜぇ・・・・・・!!!」

 

哲也「そうだな・・・・・・血祭りなんかじゃ収まりが付かねぇかもしれねぇがな・・・・・・!!!!!!」

 

死銃「っ・・・・・・!!!」

 

デスガンも俺達2人に睨まれると恐怖を感じたのか、その場で1歩後ろに下がった。

 

テツヤ「おっと!!!!!!逃げようたってそうは行かねぇぞ!!!!!!」

 

テツヤは超速度でデスガンの後ろに回り込み、デスガンの逃げ道を塞いだ。

 

死銃「っ!?」

 

テツヤ「諦めろ・・・・・・お前はよりによって俺達を敵に回した・・・・・・それが運の尽きだ・・・・・・良いぜ?今から1分逃げるチャンスをやってもよ。まぁテメェがどこまでも逃げようと俺達2人で地の果てまで追いかけ回して 最後には殺してやるからよぉ・・・・・・ククク・・・・・・」

 

死銃「なんだと・・・・・・!?」

 

哲也「デスガン。俺はテメェみたいにリアルで人殺しをするなんて気は更々ねぇが、このVRMMOの世界ならテメェのようなクズはどんな野郎であろうと殺してやる。それが俺なりの正義の通し方だ。」

 

テツヤ「光栄に思えよ・・・・・・テメェは死の神2人直々に殺されんだからなぁ!!!!!!」

 

哲也「覚悟しろ・・・・・・似非の人殺しが・・・・・・!!!!!!」

 

死銃「っ・・・・・・!!!」

 

後退りをしようと後ろにはテツヤがいる。目の前には俺がいる。左右どちらに逃げようとも俺達ならすぐ様捕まえられる。いよいよGGO世界を恐怖に陥れていたデスガンに終止符を打つ時が来た。

 

テツヤ「ククク・・・それじゃあお前にも見せて野郎じゃねぇか・・・地獄の入口をなぁ・・・!!!」

 

哲也「行くぞテツヤ!!!!!!」

 

まず俺がデスガンに詰め寄り、怯んでいたデスガンに向け素早く連続で斬りつけた。縦横無尽に何度も斬りつける俺は最後に蹴飛ばしその先にいるテツヤにデスガンをパスした。

 

テツヤも俺と同じようにデスガンを攻撃し続けた。阿吽の呼吸と言うべきか俺とテツヤの動きは全く同じだった。

 

テツヤ「ヒャーハッハッハ!!!!!!どうしたどうした!?お前の実力はこんなもんかよ!!!!!!」

 

デスガン「ふざけるな貴様ら!!!2対1で卑怯だとは思わないのか!!!」

 

哲也「卑怯だァ!?2人で殺しを演じてたテメェがよく言えたな!!!!!!」

 

俺はテツヤからパスされたデスガンの胸ぐらを掴んだ。

 

哲也「自分は手を汚さねぇで人殺しを謳ってる卑怯の塊みてぇなやつが自分が危なくなったら俺達のやってる事が卑怯だとよく言えたな!!!俺はお前みたいな野郎が大嫌いなんだよ!!!!!!」

 

テツヤ「そいつァ同感だな・・・・・・挙句の果てには狙ってるのが女っつうのが尚更癪に障るぜ・・・・・・」

 

哲也「シノンを泣かせたお前だけはぜってぇ許さねぇ!!!!!!テツヤ!!!付いてこれんだろうな!!!!!!」

 

テツヤ「俺様を誰だと思ってやがんだよ!!!!!!いつでも良いぜ!!!!!!」

 

デスガン「な・・・何をする気だ・・・!!!」

 

哲也「決まってんだろうが!!!!!!テメェの処刑だ!!!!!!」

 

俺は掴んでいたデスガンを離し、デスガンを股下から斬り上げ、空中へと浮かばせた。

 

哲也「行くぞ!!!」

 

俺はデスガンの斜め上へ、テツヤは斜め下へ素早く移動し、浮かんだデスガンを挟み込むように陣取った俺達は互いの代名詞とも言えるあの技の準備をした。

 

哲也「うらぁ!!!!!!!!!」

 

テツヤ「ヒャーハッハッハ!!!!!!」

 

互いの天鎖斬月に黒いオーラと白いオーラが宿る。そして俺達はあの技をデスガンに向け放った。

 

哲也・テツヤ「月牙天衝!!!!!!!!!」

 

黒と白の月牙天衝はデスガンの身体で交わると凄まじい衝撃波を放った。その衝撃波はデスガンの全身をつつみこんだ。

 

強い衝撃が収まると既にデスガンの身体は存在していなく、あの不気味な頭部のみが砂漠に転がっていた。

 

俺は最後の仕上げにその頭部を踏みつけ、粉々に砕いてやった。

 

すると、今までデスガンが存在していた場所には《Dead》の文字が現れた。この瞬間 皆を恐怖に陥れていた偽りの殺人者であるデスガンは消え去ったのだ。

 

哲也「これでお前も終いだ赤目のザザ 残念だったな。俺が攻略組であったことを恨むんだな。」

 

シノン「お・・・終わった・・・の・・・?」

 

シノンはへカートを抱えながら俺たちの元へ近寄ってきた。

 

哲也「おう もう安心だぜシノン。あの野郎は完全に消滅した。」

 

テツヤ「あんな強さで良くデスガンと名乗れたもんだぜ。もうちっと手応えがあると思ったのだがな・・・」

 

シノン「あ・・・そ、その・・・白いテツヤは一体・・・?」

 

哲也「もう俺とお前だけだもんな 説明するよ。コイツはもう1人の俺。裏の俺と思ってもらえれば分かりやすいかな。前は敵対していたがふとした事で味方になってな。実際に共闘したのは今回が初めてだ。」

 

シノン「う、裏のテツヤ・・・!?」

 

テツヤ「ククク・・・・・・良かったなぁ?このお人好しの馬鹿のおかげで助かってよォ。」

 

哲也「・・・・・・お前もそんなこと言えんだな・・・・・・」

 

俺はテツヤがシノンを心配していたような口振りを聞き少し驚いた。

 

テツヤ「けっ テメェの悪影響を受けちまったみたいだ。さて、さっきの月牙天衝でもう俺も限界みてぇだ。」

 

そう言ったテツヤの足元を見てみると確かに少しずつその身が砂へと変わっていっていた。

 

哲也「そうか。急に呼び出して悪かったなテツヤ 助かったよ。」

 

テツヤ「出来ればこれっきりが望ましいぜ。もうこんなの懲り懲りだ。」

 

哲也「奇遇だな。同感だ。」

 

テツヤ「そうかよ・・・・・・またな 哲也。」

 

哲也「あぁ またな。」

 

次々と砂に変わっていく身体が脳天まで達するとテツヤの姿は当然だが消え去り、その場にテツヤへと変わっていた仮面が綺麗な形で置かれていた。

 

哲也「素直じゃねぇなお前も・・・・・・お前らしいっちゃらしいがな・・・・・・」

 

俺はテツヤに感謝をしながらその仮面を懐に閉まった。

 

シノン「その・・・・・・もう1人のテツヤはどこに・・・・・・?」

 

テツヤ「戻るべく場所に戻ったさ。俺の心の中にな。」

 

シノン「そ、そうなのね・・・・・・死んじゃった訳では無いのね・・・・・・」

 

テツヤ「そう簡単にくたばるやつじゃねぇさアイツは。安心しろ。」

 

シノン「う、うん・・・それなら良かったわ・・・」

 

テツヤ「さてと!紆余曲折あったがこれにて俺の任務完了だ!デスガンを倒してシノンも守り通した!」

 

シノン「お疲れ様テツヤ それと ほんとにありがとうね ずっと私を守ってくれて。」

 

そう言ってシノンは拳を出してきた為、俺はシノンの拳に自身の拳を合わせ健闘を称えた。

 

テツヤ「悪かったな・・・何度も何度もお前をピンチに合わせて・・・」

 

シノン「気にしないでテツヤ 確かに何度も怖い思いをしたけど 貴方がいてくれたから私は今もこうして貴方と一緒にいられる。それだけで凄く幸せだよ。」

 

そう言ってシノンは俺の手を優しく握って微笑んでくれた。

 

テツヤ「そっか それなら良かったよ。俺も嬉しいよ 無事にシノンを守り通せてね。」

 

シノン「やっぱり、貴方は私にとっての英雄ね♪」

 

テツヤ「そう言って貰えたら俺も鼻高だよ。でも、まだ本当の意味で安心はできない。お前を狙ってた野郎はデスガンが倒れたことで一時的に身を隠してるはずだ だからログアウトしても家を出ないで110番なりして警察を・・・」

 

シノン「警察って、どう呼べばいいの?まさかゲーム内で殺されかけたから助けてくれだなんて言えないし。」

 

テツヤ「うーんそれもそうだな・・・あ、俺の今回の雇い主の人が公務員だからその人に頼んで・・・・・・つってもお前の住所やら名前を知らねぇんじゃなぁ・・・・・・」

 

シノン「それじゃあ貴方に教えればいいんでしょ?」

 

テツヤ「へ?」

 

シノン「テツヤ 私の本名は朝田詩乃って言うの。」

 

シノンは俺の耳元に近づきシノンのリアルネームと住所を俺に伝えてくれた。

 

テツヤ「なるほどな。だからあの時あの公園の近くにいたんだな。」

 

シノン「うん。テツヤはどこからログインを?」

 

テツヤ「俺はそのまた近くの大きな病院さ。よし、それなら俺がお前の家に行こう。それで俺の任務も全部終了だ。」

 

シノン「本当!?テツヤが来てくれたら安心・・・・・・出来るけど、やっぱり大丈夫。近くに信用の置ける友達がいるから。」

 

テツヤ「そうか?まぁそれなら俺はお役御免だな。ログアウトしてから俺の依頼人に連絡して警察を向かわせる。」

 

シノン「了解。それじゃあ・・・って、アンタ 私だけ個人情報晒して少し卑怯じゃないの?」

 

テツヤ「おっと悪い悪い んじゃ少し遅れたが俺の名前は荒波哲也。2度も会っておいて今更だがよろしくな シノン。」

 

シノン「荒波哲也・・・・・・ふふっ 本当に名前そのままなのね 不用心な人。」

 

テツヤ「るせぇ ン付けただけのお前に言われたかないやい。」

 

シノン「お互い様ね♪」

 

テツヤ「だな♪」

 

俺とシノンは互いに微笑み合った。

 

テツヤ「よし!んじゃ諸々の話が終わったところでいっちょやるかシノン!!」

 

シノン「へ?何を?」

 

テツヤ「何って、俺とお前の決着付けるんだろ?俺も男の姿だし本気だすぜぇ!」

 

俺はそう言いながら右腕をぶんぶんと振った。

 

シノン「決着って・・・貴方はさっきの戦いのダメージが残ってるし、条件が貴方にとってアンフェアじゃない。そんなの御免蒙るわ。私は対等な条件下で貴方を撃ち抜きたいのよ。」

 

テツヤ「えぇ~?折角楽しみにしてたのに・・・まぁそれならいいか シノン 優勝はお前に譲る ほれ。」

 

俺は手に持っていた天鎖斬月を地面に置き、両手を広げ無防備になった。

 

シノン「そ、それは?」

 

テツヤ「だから、優勝は譲るから撃っていいよ。」

 

シノン「うーん・・・無抵抗の相手を撃つのはそれもそれで申し訳が・・・」

 

テツヤ「じゃあどうすんだよ!どっちか死ななきゃ終わらねぇんだぞ!!!」

 

シノン「それなら私にいい案があるわ。少し待ちなさい。」

 

シノンはそう言うと腰に装備してた手榴弾を手に取った。

 

テツヤ「それでどうすんだ?」

 

シノン「テツヤ 貴方は知らないかもしれないけど第1回BOBは優勝者が2人いるの。」

 

テツヤ「2人?そりゃどうして。」

 

シノン「最後に残った2人の内1人は普通に撃って倒したんだけど、その倒したプレイヤーは喜びすぎて撃たれたプレイヤーが残したお土産グレネードに気づけなくてそのプレイヤーも倒されちゃったのよ。」

 

テツヤ「ふーん。間抜けなプレイヤーもいるもんだなぁ・・・・・・んで、それとこれがどう?」

 

シノン「だから、こうするのよ♪」

 

シノンはおもむろに手榴弾のスイッチを押すと、俺にそれをパスしてきた。

 

テツヤ「なぁぁぁぁぁぁぁ!?ば、馬鹿野郎!!!!!こんな危ねぇもん渡すな!!!!!!!!!!」

 

俺は咄嗟だったが手榴弾を投げ飛ばすために投球フォームに入り右腕を振ろうとした。だがその時だった。

 

シノン「そうはさせないわよ!」

 

シノンはにっこりと笑いながら俺に抱きついてきた。その影響で手榴弾を投げようにも投げられない体制になってしまった。

 

テツヤ「いぃ!?し、シノン!?お前何を!?」

 

シノン「ふふふ♪死なば諸共よ♪」

 

テツヤ「っ・・・・・・はぁ・・・参ったよ・・・」

 

俺はシノンの可愛らしい笑顔を見て反抗する気力をなくし、そのまま右手を下ろした。

 

シノン「ありがとね♪私のヒーロー♪」

 

シノンの言葉を聴いたのを最後に、手榴弾の爆発に飲み込まれてしまった。当然だが俺に抱きついていたシノンも爆発に飲まれ互いに自爆する形になった。

 

よって、第3回バレット・オブ・バレッツの優勝者は俺とシノンの2人という結果でここに幕を閉じた。




九死に一生を得たテツヤは遂にデスガンを倒し、シノンを無事に守り通すことが出来た。

優勝も自爆する形で2人に決まり残りはシノンの家の近くにいるであろう協力者から逃げ切ることが出来れば全てがめでたしで終わるが、一体どうなるのか?

前書きでも書きましたが今回の話に関してお待ちしてしまった皆様にはお詫び申し上げます。私個人の勝手な理由のせいで本当に申し訳ありません。

一応モチベーションは回復してるので全盛期程では無いにしろこれからもこの作品は進めていくつもりです。

こんな私の作品でよろしかったらこれからもご愛読の程よろしくお願いします。

次回もお楽しみに!


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Part125 決別~真の成長への1歩~

哲也「・・・・・・ふぅ・・・・・・終わった・・・・・・」

 

俺はそう呟きながらゆっくりと身体を起こした。すると涙目の木綿季が俺に強く強くしがみついてきた。

 

木綿季「良かった・・・・・・哲也が無事で本当に良かった・・・・・・!!!!」

 

哲也「な、なんで木綿季がここに・・・?」

 

詩織「お前を心配に思って来てたんだよ。そこの液晶でゲーム内のお前の姿を見てたんだ。愛する彼女に心配されて良かったな哲也。」

 

哲也「そうだったのか・・・悪かったな 心配かけさせて。」

 

木綿季「哲也が無事ならそれでいいよ・・・!お疲れ様・・・!」

 

哲也「お疲れ様と言われたいとこだけど まだもう一仕事残ってるんだ。後はそれを終わらせるだけだ。」

 

俺はそう言ってアミュスフィアや電極を外してから洋服を着て ベットから立ち上がった。

 

木綿季「ど、どこに行くの・・・?」

 

哲也「BOBの映像みてたなら俺の傍にもう1人女の子がいたの分かるだろ?そいつのところに行ってくる。少し胸騒ぎがしてな・・・」

 

詩織「おいおい、お前長時間ログインしっぱなしだったんだぞ?少しは身体を休ませなきゃ・・・」

 

哲也「ちょっとした延長戦程度で休んでられません。木綿季 また不安にさせるかもしれないけど絶対無事に戻る 約束だ。」

 

木綿季「絶対・・・・・・絶対死んじゃ嫌だからね・・・・・・?」

 

哲也「分かってるよ。それじゃあ行ってきます 木綿季。」

 

俺は涙を流している木綿季の頬にキスをしてから病室を出た。

 

哲也「お前には止められたけど・・・・・・やっぱり心配だ・・・・・・無事でいろよシノン・・・・・・!!!!」

 

俺はシノンの安全確保の為大急ぎでシノンの家に向かった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

詩乃「・・・・・・私・・・・・・生きてる・・・・・・のよね・・・・・・?」

 

先程まで死と常に隣合わせだった詩乃は思わず自分の心臓部に手を当てた。詩乃の心臓は確かに鼓動しており 死んでいるなんてことは無かった。当たり前の事ではあるがそのことに詩乃は安堵した。

 

アミュスフィアを外し眼鏡を付けた詩乃は真っ先に人が隠れられそうな場所全部を探した。クローゼット、ベッドの下、ユニットバス等を探したが 人影は愚か不穏な気配すら感じ取れなかった詩乃は 大きくため息を吐いて長時間張り詰めっぱなしだった気持ちをようやく落ち着かせることが出来た。

 

安心したのも束の間。詩乃の家のインターフォンが2、3度鳴らされた。

 

詩乃「っ!?」

 

詩乃はインターフォンに警戒し扉を開け内容にしたが、扉の先から詩乃の聞き慣れた声がした。

 

「朝田さん?僕だよ朝田さん。」

 

詩乃「し、新川君!なんだ・・・貴方だったのね・・・」

 

そう、声の主は詩乃の友人でもある新川恭二。詩乃が信頼を寄せる人物でありここで詩乃の警戒は解けたのだった。

 

新川「どうしてもお祝いがしたくてね ケーキ買ってきたからさ。」

 

ドアスコープから外を除くと確かに新川その人であり、右手には買ってきたと言うケーキの箱を持っていた。

 

詩乃「ありがとう。今開けるね。」

 

詩乃は玄関ドアを開け、新川を家に向い入れた。

 

詩乃「こんな時間にわざわざありがとね。」

 

新川「良いのさ 朝田さんの優勝なんだからパァーっと景気よくね♪」

 

詩乃「そう言って貰えると気が楽になるわ♪」

 

新川「それなら良かった♪さて!ひとまず優勝おめでとうございます!朝田さ・・・いや、シノンの方が今は合ってるね とうとう誰も寄せ付けない最強のガンナーになったね。僕には分かっていたけどね♪」

 

詩乃「いや、今回は優勝とは言えどW優勝。次こそはテツヤを・・・!」

 

新川「凄いや朝田さんは 優勝したのにすぐ次の目標を建ててるなんて・・・そんな・・・そんな朝田さんだから・・・僕は・・・!!!!」

 

詩乃「し、新川君・・・?」

 

新川「ねぇ朝田さん・・・あの時こう言ったよね?『まだそんな気分になれない』って。」

 

詩乃「へ?え、えぇ。確かに言ったけど・・・」

 

新川「なら・・・なら今がその時じゃない?」

 

詩乃「へ・・・・・・?」

 

新川は立ち上がると、その場で笑みを浮かべこう続けた。

 

新川「僕が君を守るんだ・・・!あんな奴には渡さない・・・僕が未来永劫・・・・・・!朝田さんを・・・・・・!!!!」

 

詩乃の目に映った新川のその笑みは、清々しい物ではなく どこか狂気を感じる笑みだった。

 

新川「朝田さん!!!!」

 

新川は詩乃のことを強く抱きしめた。

 

詩乃「っ!?」

 

新川「朝田さん・・・・・・好きだよ朝田さん・・・・・・!僕だけの朝田さん・・・・・・僕だけのシノン・・・・・・!!!!」

 

新川の抱擁は詩乃にとって何も感じなかった。GGO内でテツヤに抱きしめられた時はあれだけ安心し、心安らぐものだったのにそれが何一つとして和らぎも安らぎも感じられない。

 

詩乃「い、嫌!!!!離して!!!!」

 

詩乃は思わず新川のことを突き飛ばした。新川は思わぬ反応を受けそのまま尻もちを着いた。

 

新川「駄目じゃないか・・・・・・!朝田さんが僕を裏切っちゃ・・・・・・!そんな悪いことをする朝田さんには罰を与えなくちゃ・・・・・・!!!!」

 

詩乃「な・・・・・・何を言って・・・・・・?」

 

新川の異様な様子に困惑する詩乃。新川はポケットから何かを取り出すと詩乃の脇腹にそれを押し付けた。

 

詩乃「なっ・・・・・・!?」

 

新川「動いちゃ行けないよ朝田さん・・・・・・この注射器の中身は凄い効き目でね・・・・・・撃つと途端に身体の筋肉全部が動かなくなり、肺は愚か 心臓だって止まる・・・・・・凄いでしょ・・・・・・?」

 

詩乃「っ!?ちゅ、注射器・・・・・・!?」

 

詩乃はGGO内でのテツヤとの会話を思い出した。

 

テツヤ『思い浮かぶのは毒殺って線なんだよな・・・・・・薬品を身体に投与して殺す・・・・・・この方法でおそらく確定だろうな・・・・・・』

 

そして、新川の親は医者であり そんな医者の息子の新川ならどの薬がどう働くかはすぐ分かるだろう。

 

詩乃「まさか・・・・・・まさか君が・・・・・・もう1人の・・・・・・デスガン・・・・・・なの・・・・・・?」

 

新川「あらら・・・・・・やっぱり凄いや朝田さんは・・・・・・まさかデスガンの秘密を見破られるなんて・・・・・・そうさ・・・・・・僕がデスガンの右腕さ・・・・・・実はね GGO前までは僕がステルベンを動かしてたんだけどね 今回に限ってはこっちの役を譲ってもらったんだ。だって・・・・・・僕の朝田さんを他の手に触らせるなんて許せないからね・・・・・・幾ら"兄弟"と言えどね?」

 

詩乃「きょ、兄弟って・・・・・・まさかSAOの頃に殺人ギルドに入ってたのは・・・・・・貴方のお兄さん・・・・・・!?」

 

新川「安心してよ・・・・・・朝田さんを1人になんてしないさ・・・・・・」

 

そう言って新川は詩乃のシャツに手を入れようとした。だが、詩乃はその手を掴んで止めた。

 

詩乃「まだ!まだやり直せる・・・!貴方が今まで勉強してきた時間が全部無駄になっちゃうんだよ・・・・・・!?」

 

新川「そんな時間どうだっていいさ・・・・・・この世界何もかも馬鹿なやつらばかりだ!!!!GGOで最強にさえなれればそれで良かった・・・・・・なのにゼクシードのクズが・・・・・・!!!!スピードこそが命だなんてホラを吹いたから僕は全てを失った・・・・・・!!!!何もかもをGGOへとぶつけてきたのに・・・・・・!!!!クソッタレ!!!!!!!!」

 

詩乃「ま・・・まさかそれが原因でゼクシードを・・・・・・!?」

 

新川「そうさ・・・・・・!!!!デスガンの伝説を広めるに格好の獲物だったのが奴さ・・・・・・!!!!」

 

詩乃「で、でも貴方知ってるでしょ!?今回のW優勝者のもう1人があのテツヤだって!!!!彼だってあなたと同じアジリティ特化型プレイヤーよ!?」

 

新川「・・・・・・何が言いたい・・・・・・!!!!」

 

詩乃「へ・・・・・・?」

 

新川「何が言いたい何が言いたい何が言いたい何が言いたい何が言いたい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

新川は大声でそう叫ぶと詩乃の首を締め始めた。

 

詩乃「ぐっ・・・・・・!?」

 

新川「アジリティで勝てないのは僕の腕不足だと!!!!そう言いたいのか!!!!君は!!!!!!!!違う!!!!僕が悪いんじゃない!!!!全部・・・・・・全部あのゼクシードが・・・・・・!!!!!!!!」

 

新川は詩乃の首から手を離し、頭を抱え始めた。詩乃息を整えてから改めて新川の姿を見ると その姿は何もかもを破壊された後の無き凶器の人物・・・・・・そう、あの最終局面でのデスガンに似ていたのだ。

 

新川「まぁもうそんなのどうだっていいさ・・・・・・さぁ朝田さん・・・・・・これからは僕と君の世界を作ろう・・・・・・!どんなゲームがいい・・・・・・?ファンタジー系?それともミリタリー系?まぁなんだっていいよ・・・・・・朝田さんと夫婦になれればそれで!!!!!!!!」

 

新川は詩乃の身体を強く握り身動きを取れないようにした。身体が小さな詩乃に今の新川を跳ね返せる力は無かった。

 

新川「子供は何人欲しい!?君が望むなら僕は幾らでも頑張るよ!!!!だから・・・・・・一緒になろうよ朝田さん・・・・・・!」

 

詩乃「ひっ・・・・・・!?」

 

新川「あぁ・・・・・・アサダサン・・・・・・綺麗だよアサダサン・・・・・・僕だけのアサダサン・・・・・・!アサダサンのいい匂いも綺麗な髪も僕だけの物さ・・・・・・それにしても誰だか知らないけどいい話をリークしてくれたものだね・・・・・アサダサンがハンドガンで銃を殺した少女だなんて・・・・・・そんな話を聞いてから僕はずっと君一筋だった・・・・・・!!!!」

 

新川は詩乃の頭を撫でながらそう喋り段々と凶器を感じるような喋り方になっていった。

 

詩乃「っ・・・・・・!」

 

新川「だからこそデスガンのハンドガンは54式なのさ・・・・・・アサダサンは僕の憧れなんだ・・・・・・デスガンの原点は君なのさ!!!!!!!!」

 

詩乃「そんな・・・・・・そんなこと・・・・・!」

 

新川「さぁアサダサン・・・・・・今から予行演習と行こうよ・・・・・・!!!!君と僕で一緒になるんだ・・・・・・!!!!」

 

詩乃「そ、そんな・・・・・・嫌・・・・・・!嫌・・・・・・!!!!」

 

新川「泣いたって無駄さ・・・・・・あーもうこのシャツ邪魔だな!!!!!!!!」

 

新川は詩乃が着ていたシャツのボタンを全て引きちぎり、詩乃の上裸を顕にした。

 

詩乃「っ!?嫌ぁ!!!!」

 

詩乃は新川をつき飛ばそうとしたが、新川は更に強い力で詩乃を押さえつけた。

 

新川「無駄さアサダサン・・・・・・それともいいのかい?僕に歯向かってみなよ・・・・・・すぐにでも僕は君を殺せることを忘れない事だね・・・・・・」

 

そう言って新川は詩乃の腹部に押し当てていた注射器を更に強く押し当てた。詩乃のその存在に恐怖し身体に力を全て抜かしてしまった。

 

新川「そうさ・・・・・・そうしてればいいのさ・・・・・・僕が君の初めて全部を貰ってあげるからね・・・・・・!!!!」

 

新川はそう言って詩乃の涙伝う頬を舐めた。

 

詩乃「っ・・・・・・!!!!」

 

新川「あぁなんて甘いんだ・・・・・・僕だけの・・・・・・アサダサン・・・・・・!!!!」

 

詩乃「や・・・・・・やだ・・・・・・!」

 

新川「安心してよアサダサン・・・・・・キスは僕と君が繋がった時に取っておくよ・・・・・・それまで待っててアサダサン・・・・・・!!!!」

 

新川はそのまま自身の思うように行動を続けた。詩乃の胸を触り全身を舐めまわし、詩乃が恐怖で何も出来ないのをいいことに好き放題に触り続けた。

 

詩乃(何で・・・・・・何で私がこんな目に合わなきゃ行けないの・・・・・・?やっぱり・・・・・・人殺しは所詮人殺しなの・・・・・・?貴方と同じ空の下を・・・・・・歩いちゃいけないの・・・・・・?)

 

詩乃は恐怖で自分の世界にこもってしまった。そこは明るみのない詩乃のトラウマが常に周りで展開している詩乃の心の中。

 

詩乃(ごめんねテツヤ・・・・・・貴方がせっかく守ってくれたのに・・・・・・私・・・・・・汚されちゃう・・・・・・)

 

『よし、それなら俺がお前の家に行こう。それで俺の任務も全部終了だ。』

 

詩乃(っ・・・・・・今テツヤが来たらテツヤまで・・・・・・いや、テツヤが来るのは私が断ったんだ・・・・・・テツヤが来るわけ・・・・・・)

 

あの時テツヤに甘えておけば 後悔する詩乃はもう何も考えないことにした これからされることは全て夢だと思い込むことにしたのだった。

 

だが、その時だった。

 

『まだ諦めるには早いよ 詩乃。』

 

何者かが詩乃の肩を手を置いた。

 

詩乃『っ!?だ、誰!?』

 

『私だよ 詩乃。』

 

詩乃の肩に手を置いたのは 他の誰でもない詩乃自身・・・・・・いや、その詩乃のアバターであるシノンだった。

 

詩乃『っ!?し、シノン・・・・・・!?』

 

シノン『諦めちゃだめだってテツヤが言ってたの忘れたの?彼は諦めなければ活路が開けるってことを実際に体現したよ?』

 

詩乃『で・・・でも・・・私は弱い・・・・・・貴女と違って・・・・・・!!!!』

 

シノン『そんなの私だってそうだった。でも、貴女なら分かってるはずよ?シノンは弱い自分とお別れできたってことを。』

 

詩乃『っ・・・・・・シノン・・・・・・』

 

シノン『次は貴女の番よ 今までの自分と決別して 1歩前進してみよ!』

 

詩乃『・・・・・・GGO最強スナイパーに言われたら やるしかないわね。』

 

詩乃はそう言ってシノンに笑みを見せた。

 

シノン『その心意気よ!良い?諦めたら全部終わっちゃう。諦めなければきっと奇跡は起こるんだから!さぁ!行こう!』

 

詩乃『うん!』

 

詩乃はシノンの手を握り、暗いトラウマが覆う世界から脱出した。シノンの手の引く先には 光の指す世界が広がっていた。そこにはシルエットではあり誰かは分からないが1人の男が2人に対して手を伸ばしているように詩乃は見えた。

 

脱出したと同時に詩乃はふと我に返った。そこでは新川が注射器を手放し詩乃の下着を脱がそうとしていた最中だった。

 

詩乃「止めて!!!!!!!!」

 

下半身に顔を近づけていた新川は詩乃に思い切り顔面を蹴られ、その場に倒れ込んだ。

 

詩乃は大急ぎで玄関に向かい玄関の鍵やチェーンを外し、助けを求めようとしたが新川が詩乃の足を掴みその行く手を阻んだ。

 

新川「痛いじゃないか・・・・・・アサダサン・・・・・・アサダサンアサダサンアサダサンアサダサンアサダサンアサダサンアサダサンアサダサンアサダサン・・・・・・・・・!!!!アサダサン!!!!!!!!!!!!」

 

詩乃「い・・・嫌・・・!!!!!!!!」

 

新川は詩乃に覆い被さるように襲いかかり、再度詩乃に手を出そうとしたその時だった。

 

何者かが玄関の扉を開け、勢いよく新川の顔面に蹴りを入れたのだった。その勢いで新川は部屋に突き飛ばされた。

 

新川「ぐぶっ!?」

 

詩乃「っ!?だ、誰・・・・・・!?」

 

新川に蹴りを入れた人物は詩乃のすぐ真横にいた。暗くてよく見えずにいると第一声を口にした。

 

「ふぅ どうやら俺の勘が冴えてたみたいだ。大丈夫か?シノン。」

 

詩乃はその声を聞いて誰かとすぐに分かった。そう 助けに来たのは共にBOBを戦い抜き優勝をも共にした哲也だった。

 

詩乃「っ・・・・・・テツヤ・・・・・・!?」

 

哲也「悪いな お前の話無視して 少し胸騒ぎが・・・・・・ってなんでお前上裸なんだよ!?」

 

詩乃「そ、それは・・・・・・」

 

詩乃が事情を説明しようとすると、新川が哲也に襲いかかった。

 

新川「お前・・・・・・!!!!僕とアサダサンの子供作りを邪魔するなぁ!!!!!!!!」

 

哲也「邪魔はてめぇだ!!!!」

 

哲也は冷静に新川の拳を避けると、腹部に膝蹴りを入れ 怯んだところでもう一度部屋に蹴り飛ばし詩乃と距離をおかした。

 

哲也「何となく察したよ アイツに襲われたんだな。怖かっただろうけどもう安心だ。俺がアイツをどうにかしてやる。」

 

そう言って哲也は羽織っていたシャツを詩乃に着せた。

 

詩乃「で、でも彼は注射器を・・・!」

 

哲也「成程 あいつがデスガンの仲間か でもあんな貧弱な奴に力では負けないよ それとだ 1つ良いか。」

 

詩乃「な、何?」

 

哲也「俺はあいつを無理やりにでも止めるつもりだ。少し家が荒れるかもしれん 俺も片付け手伝うから少しばかり好きにしていいか?」

 

詩乃「貴方が無事ならなんだっていい!だから・・・だから絶対に死なないで!!!!」

 

哲也「了解!お前はそこにいるなり安全な場所にいるんだぞ? ええっと・・・・・・あ、詩乃。」

 

哲也はそう言って詩乃の頭を撫でた。新川のそれと違い詩乃は哲也のその行動に安らぎを得た。

 

詩乃「名前忘れてんじゃないわよ・・・・・・馬鹿哲也・・・・・・!」

 

哲也「悪い悪い♪さぁ!最後の仕上げだ!!!!」

 

哲也はそう言って新川に近づいた 立ち上がっていた新川は再度哲也に襲いかかった。

 

新川「僕のアサダサンさんに手を出すなぁ!!!!お前が!!!!お前なんかにぃ!!!!!!」

 

新川は哲也に掴みかかったが哲也は新川の手を強く握り潰そうとした。

 

新川「ぐっ!?」

 

哲也「てめぇ・・・・・・何も出来ない相手に卑劣な真似をしやがって・・・・・・!!!!挙句の果てには婦女暴行だ!?人の事舐め腐るのもいい加減にしやがれ!!!!!!!!」

 

哲也は新川の顔を思い切り殴り付け、新川は床に倒れた。

 

新川「うっ・・・・・・!?」

 

哲也「良く聞けクズ野郎!!!!人の命は人が易々と奪っていい物じゃねぇんだよ!!!!!!!!それを何人も殺しやがって・・・・・・!!!!てめぇは俺らSAOサバイバー全員の敵だ!!!!!!!!」

 

新川「うるさい!!!!元はと言えばゼクシードが・・・・・・奴が全て悪いんだ・・・・・・!!!!!!!!」

 

哲也「ゼクシードがお前に何をした!?盗みか!?ギルド追放か!?」

 

新川「奴は・・・・・・奴はアジリティが最強だと言っておきながら・・・・・・!!!!それを裏切った・・・・・・!!!!アジリティ型に変更したのに・・・・・・僕がGGOにどれだけ情熱を注いでいたかを知らずに!!!!!!!!」

 

哲也「っ・・・・・・アジリティで詩乃の知り合い・・・・・・お前まさか・・・・・・シュピーゲル・・・・・・か?」

 

新川「そうだ!僕はシュピーゲルとしてGGOをプレイしていた!!!!それがなんだ!!!!」

 

哲也「・・・・・・お前たしかこう言ったよな・・・・・・アジリティじゃやってられないだとかなんとかって・・・・・・」

 

新川「言ったさ!!!!実際にそうじゃないか!!!!何がアジ最強だ・・・・・・!!!!」

 

哲也「まさか・・・・・・お前がゼクシードを殺ったのは・・・・・・」

 

新川「嘘をついたあいつにはいい罰さ!!!!死んで後悔するんだな!!!!」

 

哲也「っ・・・・・・てめぇ・・・・・・自分がアジリティで勝てないのを逆恨みでゼクシードのせいにしたってのか・・・・・・!!!!」

 

新川「そうだ!!!!本来の僕なら今回だってBOBに!!!!」

 

哲也「ふざけんじゃねぇ!!!!!!!!!!!!」

 

哲也は再度新川のことを思い切り殴った。新川はその衝撃で鼻血を出した。

 

新川「っ!?」

 

哲也「てめぇの腕が無いのをいいことに殺した!?どこまで命を冒涜すれば気が済むんだてめぇは!!!!!!!!」

 

哲也は新川の胸ぐらを掴み無理やり立たせた。

 

新川「な・・・・・・なんだと・・・・・・!」

 

哲也「今回のBOB優勝者知ってんだろ!!!!言ってみやがれ!!!!」

 

新川「それは・・・・・・シノンと・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

哲也「そうだ!!!!俺がそのテツヤだ!!!!!!!!」

 

新川「なっ!?」

 

哲也「俺はアジリティでも勝てたぞ!!!!アジリティじゃ無理だなんて理論も水泡だ!!!!てめぇが勝てねぇのを他人のせいにして言い訳述べてんじゃねぇ!!!!!!!!」

 

哲也はそう言って新川を殴りつけた。新川は勢いよく殴られた影響で詩乃の部屋にあるタンスに叩きつけられ、新川はその場で倒れタンスも倒れ新川はタンスの下敷きになった。そこまで大きいタンスではないため内蔵破裂等にはならないだろうけど男にしては華奢な新川の身にはかなり強い衝撃が走った。

 

新川「がぁ!?」

 

哲也「俺はお前みたいに自分の能力の無さを他人のせいにする奴が大嫌いなんだよ!!!!!!!!ましてやそれで人の命を・・・・・・!!!!人生舐めるのも大概にしやがれこのゲス野郎!!!!!!!!」

 

新川「う・・・うるさい・・・・・・・・・!!!!僕は強いんだ・・・・・・!!!!前回のBOBでも優勝出来るチャンスは合ったんだ・・・・・・!!!!全部全部あのゼクシードが・・・・・・!!!!!!!!」

 

新川はそう言いながら必死にタンスから抜け出そうと足掻いていた。

 

哲也「だから!!!!結局お前の実力不足が前回でも優勝を果たせず今シュピーゲルとして腐ってるんだろうが!!!!都合のいい免罪符使う暇があるなら少しでも強くなる努力をしやがれ!!!!!!!!詩乃は実際に変わったぞ!!!!!デスガンを前にしても怯むことなく弾丸を撃てた!!!!それは紛れもなく詩乃の成長あってこそだ!!!!」

 

新川「黙れ!!!!黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

新川はタンスから脱出するとポケットから注射器を取り出し哲也に突撃した。

 

詩乃「っ!?哲也!!!!その注射器!!!!」

 

哲也「わかってるさ!!!!」

 

哲也は新川の単調な突撃を交わし、注射器を持っていた右腕を掴み通常ならば曲がらない方向へ力づくで曲げた。その瞬間に新川の右腕は酷い音を立てた。

 

新川「っ!?ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」

 

新川はその場で右腕を抑えながら倒れ込んだ。

 

哲也「正当防衛だ。悪く思うな。」

 

哲也はそう言いながら新川をその場にあったCDコンポ用の延長コードで倒れていたタンスにくくりつけ身動きを取れないようにした。

 

新川「き・・・・・・貴様・・・・・・!!!!」

 

哲也「もうじき警察も来る そこで言う自己弁護でも考えておくこった。 最も 人殺しの自己弁護を聞くほど相手も暇じゃねぇと思うがな。」

 

哲也はそう言って 玄関にいる詩乃の元へ向かった。詩乃は思わず哲也に抱きついた。

 

詩乃「哲也・・・・・・!哲也哲也哲也!!!!」

 

哲也「もう大丈夫 おまえを殺そうとするやつはいないよ。」

 

詩乃「怖かった・・・・・・怖かったよ・・・・・・!!!!」

 

詩乃は哲也の胸の中で声を出しながら泣いた。今まで溜まっていた恐怖が一気に溢れ出したのだ。哲也は詩乃を優しく抱きしめ撫でながら詩乃の涙を受け止めていた。

 

哲也「よしよし・・・・・・もう安心だ・・・・・・良く頑張ったな・・・・・・詩乃・・・・・・」

 

詩乃「うん・・・・・・!」

 

安心する2人はその場で抱き合い続けた。だが、そこへ先程タンスに括りつけたはずの新川が現れた。

 

詩乃「っ!?新川君・・・・・・!?」

 

哲也「な、なんで!?縛りが甘かったか!?」

 

新川「あんな物で・・・・・・僕とアサダサンを離せるとおもうなよ・・・・・・お前なんか・・・・・・お前なんか・・・・・・!!!!!!!!」

 

新川の左手にはあの注射器が握られていた。

 

新川「あぁ・・・・・・そんなに仲良さそうに抱き合って・・・・・・そうか・・・・・・君はあのテツヤと・・・・・・それなら・・・・・・もう君なんていらない存在だ・・・・・・だから・・・・・・せめて僕が殺してあげるよ!!!!!!!!」

 

詩乃「っ!?」

 

新川はそう言って詩乃目掛け左手を振り下ろした。恐怖に足がすくんでしまった詩乃は避けられずにいた。

 

哲也「詩乃!!!!!!!!!!!!」

 

哲也は詩乃を庇うように立ち塞がった。そして新川の持つ注射器は哲也の心臓部へ突き刺さってしまった。

 

詩乃「て・・・・・・哲也・・・・・・!?」

 

哲也「ぐっ・・・・・・詰めが甘かった・・・・・・」

 

哲也はそう言ってその場に座り込むように倒れてしまった。

 

詩乃「哲也!?哲也!!!!」

 

哲也「わ・・・悪い・・・詩乃・・・」

 

詩乃「そんな・・・・・・何で・・・・・・私なんかの為に・・・・・・貴方が・・・・・・!」

 

新川「邪魔な男も消えた・・・・・・さぁアサダサン・・・・・・もう一度僕と・・・・・・!」

 

詩乃「・・・・・・元はと言えば・・・・・・貴方の・・・・・・アンタのせいだ!!!!!!!!」

 

詩乃は新川の腹部に突撃し、新川を倒れさせた。

 

新川「なっ!?」

 

詩乃「お前なんか!!!!!!!!」

 

詩乃はそう言いながらCDコンポを新川の顔に叩きつけた。

 

強く叩きつけた影響で新川はその場で気絶した。そして詩乃はすぐ様哲也の安否を気遣った。

 

詩乃「哲也!!!!哲也!?」

 

哲也「あーあ・・・・・・かっこ悪い死に方しちまうなぁ・・・・・・自分の詰めの甘さのせいで死ぬとは・・・・・・」

 

詩乃「そんな事言わないで!!!!お願いだから!!!!」

 

哲也「詩乃・・・・・・君だけのヒーローの最後・・・・・・見届けてくれ・・・・・・さよ・・・・・・なら・・・・・・」

 

哲也はそう言うと力を無くしたように息絶えた。

 

詩乃「え・・・・・・?いや・・・・・・いやよ・・・・・・こんなの・・・・・・いや・・・・・・貴方が死ぬ訳・・・・・・何で・・・・・・貴方が・・・・・・!!!!目を開けて!!!!お願い!!!!目を開けてよ哲也!!!!!!!!哲也!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

何度訴えても哲也は目を開けようとしない。詩乃は涙を浮かべながら哲也に抱きついた。

 

詩乃「死んじゃ嫌だよ哲也!!!!!!!!!!!!私ともう一度一緒に・・・・・・・・・・・・?」

 

詩乃は何か違和感があることに気づいた 死んでしまった哲也なら心臓が動いてるわけがないのに 心臓が強く鼓動していたのだった。

 

詩乃「・・・・・・あんたまさか・・・・・・死んだふりしてるんじゃないでしょうね・・・・・・」

 

哲也「あ、バレた?」

 

哲也はそう言って目を開けると、詩乃目掛けドッキリでしたかのようなウインクをした。詩乃はその哲也の顔を見て思わず力強く殴ってしまった。

 

哲也「うごっ!?」

 

詩乃「馬鹿!!!!!!!!ふざけんじゃないわよ!!!!!!!!人がこんなに心配してるのに死んだふりしてるなんて信じられない!!!!!!!!ほんとに死ね!!!!!!!!!!!!」

 

詩乃はそう言いながら哲也の顔を何度も殴った 最初の内は力強く殴っていたが、徐々に涙を流しながらの優しいパンチへと変わっていたのだった。

 

詩乃「ば・・・・・・かぁ・・・・・・!!!!ほんとに・・・・・・ほんとに心配したんだからぁ!!!!!!!!」

 

哲也「わ、悪かったよ詩乃 少しでも場を和ませたくて・・・」

 

詩乃「時と場合考えなさいよ!!!!この馬鹿!!!!」

 

哲也「ごめんなさい・・・」

 

詩乃「全く・・・・・・ほんとに馬鹿なんだから・・・・・・!!!!」

 

詩乃はそう言って哲也に抱きついた。

 

哲也「お前が無事で何よりだよ 詩乃。」

 

哲也も詩乃を抱きしめ返し今度こそ2人でこの平和を噛み締めあった。

 

詩乃「で、でもなんで貴方は生きてるの?あの注射器中身は心臓も止めるって・・・・・・」

 

哲也「それなら こいつが守ってくれたんだ。」

 

哲也はそう言って身につけていたペンダントを詩乃に見せた。そのペンダントは確かに薬らしきもので濡れていた。

 

そう、哲也が身につけてきた飛鳥との思い出のペンダントが哲也を守ったのだ。

 

詩乃「ペンダント・・・・・・貴方って運も良いのね。尊敬するわ。」

 

哲也「どういたしまして♪・・・・・・サンキューな 飛鳥。」

 

哲也はそう言って自分自身を守ってくれた飛鳥の想いが込められたペンダントを握りしめた。

 

哲也「あ、それはそうとだ シュピーゲルは?」

 

詩乃「さっきCDコンポ顔になげつけたから多分気絶してるとは思うけど・・・」

 

哲也「え!?あのでかい音そんなことしてたの!?お、恐ろしい娘・・・!」

 

詩乃「元はと言えばアンタが悪いんだからね!!!!死んだフリなんてしてなければ・・・・・・!」

 

哲也「分かってるよ 俺の仇討ちでやってくれたんだよな サンキュー詩乃♪」

 

詩乃「全く・・・・・・調子良いんだから・・・・・・」

 

哲也「さて・・・依頼人に連絡はしといたからもうそろそろ警察も来る そしたら本当に一件落着だ。」

 

詩乃「そうなのね それなら良かった。」

 

哲也「警察が来るまでひとまず散らかった部屋でも片付けるか?」

 

詩乃「・・・・・・ううん。今はこうしていたい。」

 

詩乃はそう言って再度強く哲也に抱きついた。

 

哲也「おいおい、女神がそんなに死神に甘えていいのか?」

 

詩乃「それじゃあ私は死神に射貫かれた女神ってことで♪」

 

哲也「全く とんだ女神様だな・・・ 分かったよ。」

 

哲也は詩乃のことを抱きしめ返し背中を優しくさすった。

 

詩乃は再度思った。新川の時は何も感じなかったが 哲也に抱きしめられるだけでこんなにも心安らいで 落ち着くことが出来るのは きっと詩乃が哲也に・・・・・・・・・

 

その後 詩乃の家に菊岡が呼んだ警察が到着し、新川は警察に連行され 哲也と詩乃の2人は病院に連れていかれ検査をした後に事情聴取等も受け 初めて互いの家に帰ることが出来た。

 

哲也は帰る前に詩乃の家に寄り、ちゃんと諸々の片付けをしてから帰った。

 

哲也「ふぅ。こんなとこかな。これでいい?」

 

詩乃「うん。色々とありがとね哲也。」

 

哲也「俺が荒したんだしこんくらいやって当然さ♪さて、そんじゃ彼女も家で待ってるしそろそろ帰るな またな詩乃。」

 

哲也はそう言って帰ろうとした。詩乃はその哲也の服を摘み哲也のことを止めた。

 

哲也「?どした?」

 

詩乃「あ、あの!折角だし優勝者同士で写真撮ろうよ!」

 

哲也「おっ!良いね!撮ろう撮ろう!」

 

詩乃「それじゃあ私の携帯で・・・」

 

詩乃は携帯を机に置き、セルフタイマーで写真を撮った。互いの健闘を称え合い腕を組んでの記念写真となった。

 

詩乃「ありがと哲也♪」

 

哲也「どういたしまして♪それじゃあその写真後で・・・」

 

詩乃「送りたいけど送る手段が・・・あ!連絡先!交換しよ?」

 

哲也「あ、そういやしてないっけ。うん 良いよ。RAINで良いよね?」

 

詩乃「うん。」

 

哲也と詩乃はここで初めて連絡先を交換した。念願の連絡先交換に詩乃は哲也のRAINアカウントをみて思わず微笑みを浮かべてしまった。

 

哲也「どうした?そんなに嬉しいのか?」

 

詩乃「ええ♪良い召使いが出来たなって思ってね♪」

 

哲也「なんだよそれ・・・んじゃ またな 相棒。」

 

哲也はそう言って詩乃の前に拳を出した 詩乃はその拳に拳を合わせた。

 

詩乃「えぇ。連絡来るの待ってるわよ♪」

 

哲也「俺もさ そいじゃな。」

 

哲也はそう言って詩乃の家を出て行った。

 

詩乃「・・・・・・哲也との写真・・・・・・♪」

 

詩乃は先程撮った写真を画面に映し、大事そうに抱えながらベッドに寝転んだ。

 

詩乃は今回の一件を通して 強く そして逞しく成長したのだった。

 

そして、気づいた時には女神と呼ばれた一人の少女は 死神と呼ばれた少年に魅入られてしまったのだった。それは 正しく"禁断の恋"と呼ぶに相応しい物だった。




遂にデスガンの仲間である新川恭二を取り押さえ、無事デスガン事件の全てを終わらせた哲也と詩乃。

そして詩乃はこの1件を通じ哲也にある想いを抱いてた。その想いとは?

GGO編も残り2話となりました。4月頭か中旬には終わらせられると思います。

次回もお楽しみに!


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Part126 小さな英雄~命救ったヒーロー~

BOB決勝から数日 詩乃は夏休み最後の夏期講習を受けるために学校に来ていた。

 

蝉時雨が響く中詩乃はしっかりと自身のやるべき勉強をこなし、無事に夏期講習を終えた。

 

通常なら講習を終えた時点で家に帰ることになっているのだが、詩乃はある者に呼び出され学校の人目のつかない場所で待たされていた。

 

詩乃が言われた時刻から数分が経つと、以前詩乃からカツアゲを行おうとしていた遠藤とその取り巻き2人が現れた。

 

詩乃「呼び出しておいて待たせるってどういう気?」

 

「朝田 お前なんか最近イキってんじゃないの?」

 

「ほんと せっかく呼び出して上げたのにさ?」

 

遠藤「そんなこと構わないさ "友達"だもんな?友達なら私達が困ってる時助けてくれるよな?とりあえず2万だな 貸して。」

 

詩乃「はぁ・・・お金を貸す気はこれっぽっちもない。いい加減学習したら?」

 

詩乃は眼鏡を外し 少し強気な口調でそう言った。

 

遠藤「んだと・・・そうかいそうかい・・・ならその減らず口 兄貴から借りてきたコイツの前でも言ってみるんだな!!!!」

 

遠藤はそう言ってバッグの中からモデルガンを取りだし、詩乃に銃口を向けた。

 

詩乃「っ!?」

 

詩乃はその銃口を見た瞬間 体内の血液が急速に駆け巡っていくのを感じた。あの事件が終わったとは言え、過去のトラウマがそう簡単に治れば苦労はしない。

 

遠藤「まぁ人には向けんなって言われてっけど お前なら大丈夫だよな?慣れてるもんな?さぁ泣けよ!泣き喚け!!!!土下座して謝れ!!!!!」

 

詩乃の中で駆け巡る恐怖の過去。今までだったら 言われた通りに土下座をしていたかもしれないが 詩乃はそれと同じ程の輝かしい記憶が今はある。

 

『シノン。』

 

詩乃「っ・・・・・・」

 

遠藤「土下座しねぇってなら・・・くたばっちまえ!」

 

遠藤はそう言ってモデルガンのトリガーを引こうとした。だが、トリガーを引こうとしてもそのトリガーはビクともしなかった。

 

遠藤「はぁ?なんで撃てねぇんだよ!!!!壊れてんじゃねぇのか!?」

 

取り巻きの2人が困惑する中、詩乃は遠藤に近づきそのモデルガンを奪い取った。

 

遠藤「なっ!?」

 

詩乃「使い方も知らずに良く持ってこれたものね・・・良い?大抵の銃はセーフティを解除しないと撃てないの。」

 

詩乃はそう言うと、的になりそうな缶のゴミがあった為 それに狙いを定めてトリガーを引いた。BB弾は見事缶のゴミにヒットし倒れた。

 

遠藤「っ・・・・・・」

 

詩乃「人には向けないのが正解ね。こんなので撃たれたら下手したら抉れるわ。」

 

詩乃はしっかりとセーフティを戻し 遠藤の手にそのモデルガンを戻した。

 

詩乃「それじゃあね モデルガンの扱いには気をつけなさい。」

 

詩乃がそう言ってその場を離れると、遠藤は腰が抜けたように座り込んだ。

 

遠藤「なんなんだよ・・・・・・アイツ・・・・・・」

 

この時、詩乃は初めてあのような状況を自分1人で打破することに成功した。だが、詩乃の緊張感も強くあの場から離れた場所で過呼吸とまでは言わないが呼吸を荒くしていた。

 

詩乃「はぁ・・・はぁ・・・!大丈夫・・・これが・・・初めの1歩なんだから・・・!」

 

詩乃は深呼吸をして 呼吸が整ったのを感じてから 改めて1歩踏み出した。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

遠藤の呼び出しも無事に終わり 帰宅しようとしていた詩乃。正門に向かうと何故かそこには人集りが。

 

詩乃「何かあったのかしら・・・」

 

「あ!朝田さん!朝田さんのこと呼んでる人がいるよ!正門前で待ってるよ!」

 

詩乃「へ?私を?」

 

「そう!しかも男の人で結構整ったの顔してるの!もしかして彼氏!?」

 

男の人が呼んでる。詩乃はその時脳裏には哲也の顔を浮かべていた。最もそれは色恋とか関係無く哲也との待ち合わせがあったからでもある。

 

詩乃「か、彼氏とかそんなんじゃ・・・!も、もう!アンタなんでこんな所に・・・」

 

詩乃はそう言って正門を出てその姿を確認しようとした。だがそこにお目当ての哲也はおらず、バイクの近くで暑そうにしていた哲也と年齢の近い男が立っていた。

 

「おっ やっと来たな。えっと君が朝田詩乃で間違いないかな?」

 

詩乃「へ?え、えぇ・・・あ、貴方誰・・・?」

 

「そっか こっちで会うのは初めてだったね。俺の名前は桐々谷和人 GGOではキリトとしてログインしていた者だ。」

 

詩乃「っ!?き、キリトって・・・じゃ、じゃあ貴方やっぱり生きて・・・!」

 

和人「お、おいおい。勝手に人を殺さないでくれよ・・・そりゃ確かに俺も死を覚悟がはしたが・・・」

 

詩乃「ごめんなさい!!!!私の勝手な行動のせいで貴方を危険な目に合わせて・・・・・・!!!!」

 

和人「気にしないでいいよ。無事に今回の件が終わって何よりだ。おっとその前に 君は本来哲也と待ち合わせをしていたんだよね?」

 

詩乃「え、えぇ。今回の件で話したいことがあるとかなんとかって・・・」

 

和人「その通り。その通りなんだけど哲也にはバイクだとかそういった物が無くて 話したい人が少し時間が押してるそうなんだ。だからバイクを持ってる俺が君を迎えに来たって訳。」

 

詩乃「そ、そうなのね・・・」

 

和人「哲也の方が良かったかな?」

 

詩乃「い!いや!別にそんなわけでは・・・!」

 

和人「それなら良かった。それじゃあこのヘルメット被って。安全運転で行くから安心して。」

 

和人は詩乃にヘルメットを渡し、自身もヘルメットを被りバイクのエンジンを付けた。詩乃もバイクに乗り和人はバイクを走らせた。

 

「彼氏さんと仲良くね~♪」

 

「事故には気をつけて~!」

 

詩乃「だからそんなんじゃないってば!!!!!!!!」

 

和人「ははは・・・っとその前に BOB優勝おめでとう シノン。」

 

詩乃「あ、ありがと・・・と言っても哲也と一緒って形になっちゃったけどね・・・」

 

和人「それでも立派なもんだよ。俺も出来れば優勝争いに加わりたかったなぁ・・・って君のことを責めてるわけじゃないんだよ!?」

 

詩乃「ううん・・・私は貴方に酷いことをした・・・それくらい言われても仕方がない位に・・・なんて言って謝れば良いのか・・・」

 

和人「俺は別に良いんだ 君が無事で哲也も無事。事件も無事に解決してミッションコンプリートって訳さ。」

 

詩乃「でも、私の気が済まないからまた別の機会に謝罪をさせて。良い?」

 

和人「そこまで言われたら素直に受け取るよ。いつでも構わないからね。」

 

詩乃「うん。待っててね キリト。」

 

こうして2人は話し合いの場である銀座まで向かった。バイクを停めて和人は以前菊岡と話したカフェまで詩乃を連れていった。

 

和人「ここだよ 多分中に哲也もいるはずなんだけど・・・」

 

店内に入り2人を探すと 菊岡と哲也が向かい合って座っていた。

 

哲也「おーい!こっち!」

 

和人「待たせて悪いな。」

 

哲也「こっちこそ詩乃の出迎え頼んで悪いな 詩乃 学校はどうだった?」

 

詩乃「あ、あの・・・えっとその・・・べ、別になんにもなかった・・・かな?」

 

哲也「そっか 呼び出して悪かったな この目の前にいる人がどうしても話すんだって聞かなくってよ・・・なあ 今日この後用事あんだろ?別に今日話さなくても・・・」

 

菊岡「いやぁ僕にも色々な予定がこの先てんこ盛りでね♪今日じゃないとスケジュールがしばらく無いのさ まぁ念の為に時間は開けてるから心配はご無用だよ♪」

 

哲也「別に心配なんざしてねぇけどよ・・・」

 

和人 哲也 詩乃がそれぞれ座り菊岡も3人の対面に座りいよいよ本題に突入。

 

まず、本命であったデスガンこと新川昌一とその弟 恭二は逮捕された。そして昌一の発言により第3の協力者である金本敦と言う人物が明るみに出た。だが、現在逃亡中であり行方不明 だが逮捕も時間の問題と菊岡は言った。

 

デスガンが産まれた理由 それは昌一がリアルマネー取引の際 透明化できるマント・・・所謂ミラーステルスマントを手にしたことが始まりだった。マントと双眼鏡を使い 昌一はプレイヤーのリアルの情報を手にすることに熱中した。

 

弟の恭二はキャラクターの育成に行き詰まっていた時であり アジリティ型で育成をしたシュピーゲルは以前アジリティ型最強と謳っていながら自身はその後育成方針を大幅に変えたゼクシードに強い恨みを抱いていた。

 

その話を聞いた昌一はゼクシードの住所や名前等の情報を恭二に教え どのような方法で粛清しようかを話し合った。最初は本気では無かったが何度も何度も話して行くうちに 計画は現実味を帯び、遂に2人は父親の経営する病院にある電子キーを解錠するマスターキー帯び 劇薬を盗み出すことに成功した。

 

2人は念入りの下調べを行い 標的は一人暮らしで尚且つ セキュリティーが弱い人物の元に潜り込んだ。昌一はまず最初にゼクシードこと茂村保の家へマスターキーを使用して侵入。計画の時間通りに茂村を殺害し 恭二は兄のステルベンでログイン デスガンを名乗り銃撃した。

 

2人目の薄塩たらこも同上の手口で反抗が行われた。だが、2人の犠牲者が出ようともGGOのプレイヤーはデスガンの存在を否定し、デマ扱いをした。業を煮やした2人はBOB本戦で一気に3人を殺害する手立てに出た。

 

標的は反抗を行いやすいプレイヤーを選んだ それがペイルライダー ギャレット そしてシノンの3名だった。

 

哲也「成程な でも その3人をって算段は奴らにも無茶が生じたみてぇだな。」

 

菊岡「その通り。犯行を行うにしても1人で3人の家を回るのは短時間じゃとても厳しい。」

 

和人「そこで 金本が加わったと・・・」

 

菊岡「金本は昔からの古き友人・・・と言えば聞こえはいいが SAO時代のギルドメンバーだったそうだ。キャラクターネームは《ジョニーブラック》。聞き覚えは?」

 

哲也「確か・・・デスガンじゃねぇや ザザの野郎とコンビを組んでた毒ナイフの使い手だな。」

 

菊岡「金本は自宅が近いペイルライダー そしてギャレットの犯行を実行。恭二はシノンを引き受けた。今までの実行役は昌一だった訳だが 今回に限っては恭二が実行役に固執したそうだ。」

 

哲也「あんなの見たらそりゃ固執したわけだって思うわ・・・」

 

詩乃「あの・・・その事は恭二君が・・・?」

 

菊岡「いや、これらは全て兄の供述による話です。恭二本人は黙秘を続けている。」

 

詩乃「・・・・・・そうですか・・・・・・」

 

菊岡「ちなみに 昌一と言う人物は幼い頃から病気がちでね 父親はそんな兄を早々に捨て 弟を病院の跡継ぎに決めたそうだ。でも兄弟仲は悪くないどころか大変素晴らしいと言わざるを得ないね。そんな兄の昌一はMMORPGにのめりこんだ。そして ソードアート・オンラインへとログインをし 虜囚となった。そしてログアウト後は弟にだけ伝えたそうだ 自分がゲーム内でどれだけ恐れられたか 真の殺人者であったかを。恭二にとっての兄は英雄に見えたそうだ。」

 

哲也「なにが英雄だあの野郎・・・・・・!!!もっぺん殴ってやろうか・・・!!!!」

 

菊岡「まぁまぁ、さて 昌一だが今回の1件 デスガンとしての行動を含め 全てはゲームだったと話している。SAOで情報収取を重ね 装備を整え 殺したのと何ら違いは無い・・・とね。」

 

和人「VRMMOのダークサイドを味わった身からしたらそうだろうな 現実が薄味になっていき過激さを求める 奴らにとっての殺人は麻薬と言っても良い。」

 

哲也「嫌だねそんな劇薬・・・」

 

哲也は紅茶を呑んでから溜め息を吐いた。

 

菊岡「君達2人はどうなんだい?君らの現実とは?」

 

哲也「うーん・・・まぁあっちに置いてきたものも多いさ でも こっちで学んだことだって多い。」

 

和人「そうだな 失ったものもあれば得た物だってある。それが俺達人間の生きていく上で必然になるんじゃないのかな。」

 

菊岡「ふむ・・・では 2人はその失ったものを取りに『戻りたい』とは思うかい?」

 

哲也「戻らん戻らん!誰が好き好んでまたあんな世界に!死にたくねぇし!」

 

和人「全くだ・・・悪趣味がすぎるぜ・・・」

 

菊岡「いやぁごめんごめん♪お兄さんのとんでもない所を露わにしてしまったよ♪」

 

哲也「あんた女子高生の前でよくそんなこと言えんな・・・」

 

菊岡「これくらい言えなきゃ世渡りは出来ないのさ哲也君 さて、少し脱線したが以上が僕が現状知ってる全てだ。御三方 何か質問は?」

 

詩乃「あ、あの・・・恭二君はこれから一体・・・」

 

菊岡「ふむ・・・彼らの言動を見る限りでは 医療少年院への週間の可能性が高いと見ている。何せ2人とも現実という区別がついていないしね。」

 

詩乃「私はそうじゃないと思います。」

 

菊岡「と言うと?」

 

詩乃「お兄さんのことは私にはわからないです。でも 恭二君にとっての現実はGGOの中にあったんです。私達の現実を全て捨ててでも 彼はGGOで生きた。GGOの中こそ 彼にとっての全てだと 彼は決めてたんだと思います。頂点を目指して 何日も何日も面倒で辛い経験値稼ぎをして そのストレスはきっと私達じゃ計り知れない物・・・」

 

菊岡「げ、ゲームでストレス?本来ストレスを発散するためにあるゲームでストレスを貯めてたら本末転倒じゃ・・・」

 

詩乃「きっと彼は文字通り転倒させたんです こちらの世界とあちらの世界を。」

 

菊岡「それは何故?」

 

詩乃「それは・・・私にも分かりません・・・ねぇ 貴方なら分かる?哲也。」

 

哲也「俺に振るのかよ・・・まぁそんなの強くなりてぇって思いの一筋だろうな。誰しも強く強くありたいと思うもんだ。」

 

詩乃「うん、私もその思いだった。あの世界に行けば誰もがそう思うのかもしれない・・・強くなりたいと・・・菊岡さん 私恭二君に会いに行きます 私が感じたこれまでの全てを 彼に話したい。」

 

菊岡「うん。貴女は強い方だ 是非そうしてください。面会可能になったらメールでご連絡をします それまでお待ちください。」

 

詩乃「はい。ありがとうございます。」

 

菊岡「それとだ 哲也君宛に昌一から伝言が届いているよ。」

 

そう言って菊岡は胸ポケットから手紙を取り出した。

 

哲也「伝言だァ?」

 

菊岡「うん。当然君は聞く権利を破棄することが出来る訳だが どうする?」

 

哲也「おもしれぇ 聞いてやろうじゃねぇか。」

 

菊岡「では・・・『これで終わったと思うな お前に全てを終わらす力など無い 直ぐにそのことに気づくだろう その時が来るのを怯えて待っているんだな It’s show time』だそうだ。」

 

哲也「けっ!俺に負けた野郎が偉そうにしやがって!!!!いつでもかかって来やがれ!!!!」

 

菊岡「哲也君らしいね それとだ それとこれとは大きく変わるが哲也君 BOBシノンとの同時優勝おめでとう♪僕のケーキ食べていいよ♪」

 

そう言って菊岡は自身のケーキを哲也に差し出した。

 

哲也「さ、サンキューな・・・」

 

菊岡「それと、聞きたいことがあるんだけど 何故君はあの局面アロンダイトを使えたんだい?」

 

和人「あ、アロンダイトってまさか天鎖斬月のことか!?何でそんなもんGGOで使ってるんだよ!!!!」

 

哲也「あぁ、なんかGGOの非公式サポートだとか言う人がいてさ その人が俺の女体化のバグの補填で天鎖斬月を送ってくれたんだよ。おかげでデスガンを倒して詩乃は無事にここにいるってわけさ・・・・・・って待てよ?なんであんた俺が天鎖斬月使ったこと知ってんだよ?」

 

菊岡「あぁ、それは僕がALOにログインしていたクライン氏達と君の活躍を見ていたからなんだよ♪それとだ、君 GGO非公式サポートと言ったね?」

 

哲也「ん?言ったけどそれが?」

 

菊岡「いやね、噂には聞いていんだがどんな人か知りたくってね?ちょっと電話かけて貰えないかな。話がしたいんだ。」

 

哲也「そんな事ならおやすい御用だが・・・ちょっと待てよ・・・」

 

俺は菊岡さんの言う通りGGOの非公式サポートへと電話をかけた。

 

哲也「出てくれっかな・・・」

 

俺が電話をかけたその数秒後 菊岡の携帯が鳴った。

 

菊岡「おっと、気にしないでくれたまえ・・・」

 

そう言って菊岡さんは後ろを向いて携帯を耳に当てた。

 

それとほぼ同時にGGO非公式サポートの人も電話を出てくれた。

 

哲也「あ、もしもし?」

 

『はい!こちらGGOサポートっス!非公式も非公式っス!』

 

以前と変わらぬ声でその声は出た・・・・・・菊岡の口から。

 

哲也「・・・・・・・・・は?」

 

菊岡『は?とはなんの事っスか?』

 

和人「ちょ、ちょっと待て!!!!ま、まさか哲也の言う非公式サポートって・・・・・・」

 

詩乃「・・・・・・菊岡・・・・・・さん・・・・・・?」

 

菊岡『はい!その通りっス!凄いでしょ僕の携帯のボイスチェンジャー♪』

 

そう、哲也が今まで連絡していたのはまさかまさかの菊岡だったのだ。

 

哲也「待て待て待て!!!!俺あんたの携帯番号知ってんだぞ!?なんで番号2つあんだよ!?」

 

菊岡『偉い人になると2台持ちが普通っス♪』

 

和人「そ、そうなると俺達は・・・・・・」

 

詩乃「菊岡さんに救われてたって訳・・・・・・?」

 

菊岡『もう事件もあらかた片付いたし種明かしっス♪驚いたっスか?』

 

哲也「ちょっと待った!!!!アンタが俺のサポートをしてくれたのは分かった!!!!だったらあんたはどうして俺を女体化させた!!!!

 

菊岡『それはっスね~』

 

哲也「普通に喋りやがれ!!!!」

 

菊岡「わ、分かったよ・・・まぁ所謂ちょっとした細工さ。」

 

哲也「さ、細工?」

 

菊岡「あの女体化バグは割とあらゆるゲームに存在してね それも起こす方法がほぼ同じなんだ。」

 

詩乃「その方法は?」

 

菊岡「事前にその端末で女性がログインしていること。そうすると次にログインするのが新規プレイヤーだと何故か女性になっているのさ もうすぐこのバグも修正されるけどね。」

 

哲也「じゃ、じゃあまさか詩織さんにログインを・・・?」

 

菊岡「ご名答♪その事は黙ってたみたいだね♪流石は哲也君の先生だ♪君が女体化してゲームにログインした方が何かと序盤は融通が聞くと思ってね♪」

 

詩乃「確かに私も哲也が女の子だとは思ったけど・・・」

 

和人「じゃあ天鎖斬月を持ち込めたのも・・・」

 

菊岡「当然僕さ!あれくらいゲームシステムいじればちょちょいのちょいさ♪まぁハッキングがバレたら僕もヤバいけど哲也君のサポートの為ならそれくらいのリスクは当然さ♪」

 

哲也「俺の中での疑問が溶けたよ・・・よくよく考えれば今天鎖斬月は木綿季が持ってるのに何で俺のアイテム欄から持ってこれたんだって・・・」

 

菊岡「おっと安心してくれたまえ!君の天鎖斬月はちゃんとALOでも存在しているからその点は問題ナッシング♪」

 

哲也「じゃ、じゃあ俺に電話番号を教えてくれた2人は!?」

 

菊岡「あれは僕の課のメンバーだよ 思わずログアウト後はテツヤ君の必死な姿に大爆笑だったそうだ♪」

 

詩乃「なんというかご愁傷さまね・・・」

 

哲也「・・・・・・ちょっと待てや。」

 

哲也は半分切れたような声でそう言った。

 

菊岡「な、なんだい?」

 

哲也「アンタが俺をサポートしてくれたのはよーく分かった・・・・・・だがそうなると気になるのは1つ・・・本当はいつから男に戻せたんだ?」

 

菊岡「あぁ、実はそんなのいつでも・・・あっ!?」

 

菊岡は口を滑らせたのか口を自らの手で押さえ込んだ。

 

詩乃「い、いつでも!?て、哲也はいつ頃元に戻してもらうって言ってたの!?」

 

哲也「アンタいつ戻せるか聞いたらこう言ったよな・・・『BOBの本戦終戦間際』って・・・・・・」

 

菊岡「あ、あぁ・・・言ったね・・・」

 

哲也「そうなるとだよ・・・・・・俺があの局面女体化でデスガンと戦う必要皆無だったんじゃねぇのか!?」

 

菊岡「い、いやぁ・・・それはそのだね・・・」

 

哲也「説明しやがれ!!!!」

 

菊岡「い、いやね?もうちょっとピンチの場面で戻した方がドラマティックかなぁと・・・・・・」

 

和人「はぁ!?」

 

哲也「その為にあんたは俺がわざわざ死にかけたところで男に戻したってのか・・・・・・!?」

 

菊岡「い、いやさ!?結果的には君もかっこよく男の姿に戻れた訳であつて・・・・・・」

 

哲也「下手したら詩乃が死ぬとこだったんだぞ・・・・・・!!!!」

 

菊岡「それは・・・・・・結果論と言うか・・・・・・」

 

菊岡は汗をダラダラと流しながら哲也にそう説明した、そして遂に哲也の堪忍袋の緒が切れた。

 

哲也「てめぇこの野郎!!!!!!!!俺達を殺しかけといて結果論だぁ!?舐めてんのか!!!!!!!!」

 

哲也は菊岡に殴りかかろうとしたが和人と詩乃が必死にそれを止めた。

 

和人「や、やめるんだ哲也!!!!」

 

詩乃「そ、そうよ!菊岡さん殴ったってなにも産まれないわよ!?」

 

哲也「離せ!!!!こいつ殴って捕まって収監先であの兄弟もぶっ飛ばしてやる!!!!!!!!」

 

菊岡「ま!待って!僕が悪かった!この通りです!!!!許してください!!!!」

 

菊岡はそう言って哲也に土下座をして謝った。

 

哲也「詩乃が死んでたらどうしてた!!!!!!!!和人が死んでたらどうしてた!!!!!!!!俺が男になってれば解決してた場面がどれだけあったと思ってんだこの野郎!!!!!!!!やっぱり殴る!!!!!!!!」

 

菊岡「お願い許して!!!!君のお願いなんでも聞くから!!!!3回まわってワンって鳴くから!!!!」

 

詩乃「哲也!私からもお願い!許してあげて!?」

 

哲也「お前はこいつに殺されかけてんだぞ!?なんで許せるんだよ!?」

 

詩乃「そ、それは・・・・・・かっこいい・・・・・・貴方が見れたから・・・・・・/////」

 

哲也「へ?」

 

詩乃「っ!とにかく許しなさい!!!!許さなきゃ私がアンタを殴るわよ!!!!!!!!」

 

哲也「・・・・・・詩乃がそこまで言うのなら・・・・・・」

 

菊岡「ほっ・・・・・・」

 

哲也「ただし!覚えとけよ!!!!俺の願いはなんでも聞いてもらうからな!!!!!」

 

菊岡「も、もちろん!!!!ただし何かお高いものの予約とかは1回限りで・・・」

 

哲也「ったく!とんでもねぇ野郎だ!!!!」

 

和人「とにかく一件落着・・・・・・なのかな?」

 

詩乃「多分・・・・・・」

 

哲也「俺の願い1つでも断ったら今後あんたの仕事は一切受けねぇからな!!!!!!!!」

 

菊岡「はい・・・ごめんなさい・・・」

 

こうして、一波乱あったこの事件の結末も 一旦は無事に終わりを迎えた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

菊岡「そ、それじゃあね 3人とも気をつけて。」

 

哲也「はいはい んじゃあな。」

 

カフェの中での一騒動も収まり、菊岡さんは次の仕事の為にタクシーに乗って帰っていった。

 

和人「さてと、漸く一段落ってとこかな。」

 

哲也「そいつがまだなんだ。詩乃 この後空いてっか?」

 

詩乃「一応空いてるけど・・・」

 

哲也「そいじゃあちょいと俺とデートだ。付き合ってもらうぜ詩乃。」

 

詩乃「で!?ででででデート!?/////」

 

哲也「なんだ?そんな顔赤くして。」

 

詩乃「あ!当たり前でしょ!!!!こ、心の準備が全然整って・・・/////」

 

和人「それじゃあこの先は2人に任せる。申し訳ないが俺はこの後別件で用事があるからこれで。」

 

哲也「おう 安全運転で帰れよな。」

 

詩乃「さ、さよなら・・・」

 

和人「うん また会おう。」

 

和人はそう言って手を振りながら自身のバイクのある場所へと向かっていった。

 

哲也「さてと、詩乃 これから一緒に御徒町に行こう。そこで話したいことがある。」

 

詩乃「う、うん・・・分かった・・・/////」

 

哲也「どうしたんだ?さっきからちじこまって詩乃らしくない・・・あ、もしかしてさっきデートって言ったから?」

 

詩乃「それは・・・その・・・そうと言えばそうだけどそうでは無いといえば・・・」

 

哲也「わ、悪い さっきのはちょっとジョーク交じりにどこかに行こうって暗示だったんだ・・・期待してたのなら悪いな?」

 

詩乃「っ!?別に期待なんてしてないわよ!!!!馬鹿哲也!!!!さっさと行くわよ!!!!」

 

詩乃は俺の手を引いて駅の方面まで歩きだした。

 

哲也「ちょおい詩乃!?」

 

詩乃は大分怒ってたけど俺達は御徒町へと向かった。

 

銀座から御徒町は電車で30分とかからない。俺は道中詩乃と他愛の無い話をしながら目的地へと向かった。

 

詩乃「ねぇ 一体どこに行くの?」

 

哲也「俺のダチがやってるカフェさ。ちょっと詩乃に合わせたい人がいてね 別に悪友じゃないから変なことにはならないから安心して。」

 

詩乃「別に貴方のこと疑ってはいないけど・・・合わせたい人ってどんな人?」

 

哲也「まぁそれは会ってからのお楽しみさ♪さぁ!着いたぞ!」

 

俺は詩乃を連れてエギルが開いているダイシーカフェまでやってきた。

 

詩乃「貴方の友達でこんな立派なお店開いてる人がいるだなんて・・・」

 

哲也「ダチと言っても割と歳の差があるダチだけどよ んじゃ入るよ。」

 

俺はそう言ってカフェの入口を開けた カフェの中では木綿季 琴音 エギルの3人がカウンターで会話を弾ませていた。

 

琴音「待ってたよ哲也!暑い中ご苦労さま♪」

 

哲也「あぁ こっちこそ待たせて悪いな。」

 

木綿季「あれ?その人って前どこかで会ったような・・・?」

 

哲也「紹介する こいつの名前は朝田詩乃 今回の一件通して親しくなった俺の大切な仲間だ。」

 

詩乃「ど、どうも・・・」

 

哲也「んでだ 詩乃から見て右側にいるオレンジの髪がチャームポイントの娘が竹宮琴音。」

 

琴音「よろしくね♪」

 

哲也「左が前にも1度会ってるけど 俺の彼女でもある紺野木綿季だ。2人とも良いやつだから直ぐに馴染めると思う。」

 

木綿季「よろしく!」

 

詩乃「よ、よろしくお願いします。」

 

詩乃はそう言って頭を下げた。

 

哲也「えっと 一応奥のでかいのがこの店の店主 アンドリュー・ギルバート・ミルズ。俺達はエギルって呼んでるんだ。ちょいとごつくて見た目はおっかないけど根はめちゃくちゃに良い奴だから恐れずに話して見てほしい」

 

エギル「デカくてごつくて悪かったな。何はともあれよろしく。」

 

詩乃「は、はい。」

 

哲也「さて、とりあえず立ち話もあれだし一旦座ろっか。」

 

俺達は4人でテーブル席に座り、色々なことを話し出した。

 

詩乃「そっか・・・ステルベンって病院用語で死を表していたのね・・・何でそんな名前を・・・」

 

木綿季「やっぱり名前負けしない為とか?デスガンを名乗っておいて名前がラッキーとかハッピーとかだったら笑えちゃうもん!」

 

琴音「言えてるかも!」

 

詩乃「確かにそうね。」

 

詩乃はそう言ってくすりと笑った。

 

琴音「でもこうしてリアルで同じくVRMMOをやってる人と知り合えると嬉しいね♪」

 

木綿季「だね!朝田さんと出会えて嬉しいよ!少しずつでいいから仲良くなろうね♪」

 

詩乃「っ・・・・・・」

 

木綿季のその発言を聞いて詩乃は少し顔を逸らした。今回の一件で色々なことを味わってしまったことを考えると詩乃が初めてあった他者をあまり信用出来ないのも納得がいく。

 

哲也「まぁ無理もないさ・・・・・・木綿季。」

 

木綿季「うん。もう大丈夫だよ あのね朝田さん 今日哲也に貴女を連れてきてもらったのにはボク達と合わせたいとかではなくてちゃんとした理由があるの。」

 

詩乃「ちゃんとした理由・・・?」

 

哲也「まずは俺から話させてくれ・・・詩乃 申し訳ないけどお前が以前したこと・・・・・・勝手ながら俺はこの2人に話しをした」

 

俺はそう言って詩乃に謝罪の意を込めて深々と礼をした。

 

詩乃「へ・・・・・・?」

 

木綿季「哲也に言われてボク達は以前貴女が住んでる街に行ってきたの。」

 

詩乃「な・・・なんでよ・・・!?なんでそんなこと!?」

 

詩乃は恐怖の表情を浮かべながら椅子から立ち上がろうとしたが、俺は詩乃の手を握りそれを阻止した。

 

哲也「俺が勝手にこんなことしたのは本当に悪いと思ってる!!でも お前は会わなきゃいけない人に聞かなきゃいけない言葉があるんだ!!!後で今回のことを詫びる・・・・・・だから頼む詩乃!!!!話を聞いて欲しい!!!!!」

 

詩乃「会うべき人に・・・聞かなきゃいけない言葉・・・?」

 

哲也「そう・・・お前が以前俺と出会い話を聞いたから俺を目標にしたように・・・・・・琴音。」

 

琴音「うん。」

 

琴音はカフェのプライベートルームへ進む扉を開いた。そこから母娘の親子が1組出てきた。

 

木綿季と琴音は立ち上がりその親子に席を譲った。2人は詩乃の前に座った。

 

母親は座り次第詩乃にお辞儀をした。子供である女の子も母娘に続いてお辞儀をした。

 

詩乃「あの・・・貴女は一体・・・」

 

「初めまして 朝田詩乃さんですね?私 この子が産まれるまでは銀行で働いていたんです。」

 

詩乃「銀行・・・・・・っ!?ま、まさかあの時の従業員の・・・・・・!?」

 

「ごめんなさい詩乃さん・・・・・・私はもっと早く貴女に会わなければならなかった・・・・・・謝罪も・・・・・・お礼も何も言わずに・・・・・・!」

 

母親は流れた涙を拭うと、お子さんの頭を撫で始めた。

 

「あの時の事件 私のお腹にこの子がいたんです。だから詩乃さんは私だけでなく この子の命も救ってくれたの。言葉だけではこの感謝は伝えられない・・・・・・本当にありがとう・・・・・・!!!」

 

詩乃「私が・・・・・・命を・・・・・・?」

 

哲也「詩乃 お前はずっと自分のやった行動を後悔し続けてきた。自分に罰を与えようとしていた。それが間違いだなんて俺には言えない でもよ 話聞いたろ?お前は自分のやった行動によって守れた命があったんだ。守れた命の代償は?銀行強盗しようとしていた犯罪者だろ?んなもん銀行強盗に哀れみをくれるやつなんざいない。寧ろ小さな命を救ったお前は感謝されなきゃいけないんだ。今回みたいにな。」

 

俺がそう言い終えると 女の子は立ち上がり詩乃に1枚の絵を渡した。

 

その絵には親子3人が仲良く暮らしている様子が書かれたものだった。

 

「しのおねえさん!ママと私を守ってくれてありがとうございました!」

 

詩乃「っ・・・・・・!!!!」

 

詩乃はその絵を受け取り、女の子からの言葉を受け取ると涙を流し始めた。

 

哲也「なぁ詩乃 俺の話覚えてるか?」

 

詩乃「・・・・・・うん・・・・・・話を聞いてから忘れたことなんて無い・・・・・・」

 

哲也「それは良かった 俺も今までは自分のやった行いが間違いだと思ってきた でも守れた命の代償は前にも言ったがクズの集団だ。人数違えど詩乃は俺と同じことをやったんだ お前がもう今までのことで悔やみ悩む必要は金輪際無いんだ。」

 

詩乃「哲也・・・・・・」

 

哲也「それと、俺は英雄と呼ばれてるが 俺が思う英雄像ってのは 大小限らず その人が心からその行いに感謝したら それはその人にとっての英雄なんだって思うんだ。」

 

俺は少し自分の言ってることに照れくさくなり頭を掻きながら続けた。

 

哲也「俺はSAOを救ったからSAOプレイヤーからは英雄と呼ばれてる。だけど詩乃 お前はそんな俺より遥か先に大きな命と小さな命を救ってるんだ。何が言いたいかって言うとだ お前は俺より先に"英雄になった"んだぜ 詩乃。」

 

詩乃「私が・・・哲也より先に英雄に・・・?」

 

哲也「そう。お前も立派な英雄さ 詩乃。」

 

「えいゆうってなぁに?」

 

お子さんが俺の腕を引っ張り質問してきた。

 

哲也「英雄って言うのはね ヒーローと同じような意味なんだよ。ヒーローは分かる?」

 

「わぁ!ひーろーと同じなんだね!しのさんはえいゆうー!」

 

お子さんはそう言って詩乃の手を握りにっこりと笑った。詩乃もその手を取り笑い返した。

 

詩乃「ありがとう哲也・・・本当に貴方は私にとって永遠に変わらないヒーロー・・・・・・真の英雄よ・・・・・・!!!!」

 

詩乃は涙を浮かべながらも俺に微笑んでくれた。その表情は先程の恐怖を浮かべた顔とは180度違っていた。

 

哲也「先輩にそう言って貰えて嬉しいよ♪」

 

詩乃「本当に・・・・・・本当にありがとう・・・!!!!」

 

詩乃は笑いながらも涙を流していた 俺はその表情を見てもう詩乃はシノンという強い仮面を付けずとも 朝田詩乃という一人物としてやって行けるだろうと確信をした。

 

そしてそれは、女神と呼ばれたシノンが 強くあり続ける為に握り続けた へカートをその手から離した瞬間でもあった。




自身の行った過去を悔やみ続け罰し続けた詩乃。
だが彼女は本来悔やむのでは無く感謝される人物であり蔑まされる理由など一切無いのだ。

そう、彼女は小さな命を救った"英雄"なのだから。

原作では今回でGGO編は終わりますがこの作品では次の話をもちましてGGO編を終わらせて頂こうと思います。

GGO編最終話もお楽しみに!


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Part127 2人の英雄~死神と女神~

ある日のこと 俺はシノンに報告することがあった為GGOに呼び出していた。

 

街中にあるバーにシノンを呼び出し俺はシノンが来るのを待っていた。

 

テツヤ「にしてもやっぱここに呼び出したの失敗かな・・・・・・さっきから声かけられてめんどくせぇ・・・・・・」

 

実は先程から俺に声をかけるプレイヤーが多いこと多いこと。やっぱりBOB優勝したことが原因だろうけどやはり何故俺のアカウントが女から男に変わっているのかを知りたがるプレイヤーが大半だった。

 

説明しても理解してくれる人の方が少なくて大変だった。

 

テツヤ「はぁ・・・まだかなぁシノン・・・」

 

溜め息を吐いて頼んでいた酒を飲むと 何者かに肩を叩かれた。

 

「お兄さん?真昼間からいいご身分ですね?」

 

テツヤ「あん?」

 

俺は肩を叩いた人物を見た するとそこにはシノンが立っていた。

 

テツヤ「おっ やっと来たなシノン。」

 

シノン「て言うか なんでわざわざ人目に付くようなこんな場所に呼び出したのよ!見てみなさいよ周りの目を!」

 

テツヤ「いや、それは俺もここに来てから後悔してる・・・素直に安宿でも取っておけば良かったよ・・・・・・」

 

シノン「それなら早く移動しましょう こんな所じゃ話なんてとてもじゃないけど出来ないわ。」

 

テツヤ「そうすっか んじゃ行くぞシノン。」

 

俺はシノンを連れてバー近くにあった安い宿を取り、そこでシノンと2人きりになり腰を落ち着かせた。

 

テツヤ「はぁ・・・やっと落ち着けたぜ・・・」

 

シノン「BOB優勝者ってこと忘れたの?しばらくは一般プレイヤーとしてプレイできるとは思わないこと。」

 

テツヤ「そうだな・・・・・・まぁ、そんなことももう今日でおさらばだな。」

 

シノン「へ?それってどういう・・・」

 

テツヤ「さて、お前を呼び出した本題を話すよ シノン 俺は今日限りでGGOを仮引退する。」

 

シノン「へっ!?それってどういう・・・」

 

テツヤ「と言っても俺が元いた場所に戻るだけさ。ALOに再コンバートしようと思ってね だから今日はシノンを呼び出したんだ。」

 

シノン「ALOに・・・そうよね・・・貴方の本来の居場所はALOな訳であって・・・」

 

テツヤ「キリトも俺と同じタイミングでコンバートする。そんな訳でもうしばらくはこの世界とはおさらばだな。またBOB開催が近づいたら新規アカウントでログインでもしようかな。」

 

シノン「テツヤ 今日呼び出したのはこの件で?」

 

テツヤ「あぁ。これだけは会って伝えたくてさ 悪かったなこんなことに時間取らせちまって。」

 

シノン「貴方この後時間は?」

 

テツヤ「ん?一応相手はいるけど・・・」

 

シノン「そう。実はね 私も貴方に1つお願いがあったの こっちの世界でね。」

 

テツヤ「そうなのか?そのお願いって?」

 

シノン「決まってるでしょ テツヤ 私と今すぐ決着を付けなさい。BOBの真の優勝者を決めるわよ。」

 

テツヤ「BOBの真の優勝者か・・・面白いじゃねぇか。でも良いのか?今俺には天鎖斬月に加え コルトパイソンにスラッシュエッジもある。言うなれば俺の今までの集大成と言ってもいい 手加減しようにも出来ないかもしれねぇけど構わないか?」

 

シノン「愚問ね 私だってあの頃の私じゃないのよ。お互いに全力を出して戦いましょう。最後に見せてもらうわよ 貴方の死線を越えた先の強さって物を。」

 

テツヤ「よっしゃ!なら早速荒野に駆り出すか!!!!」

 

シノン「うん!負けないわよ!」

 

テツヤ「こっちだって!」

 

こうして、俺達はBOBの真の優勝者を決める為にシノンと戦闘が出来る荒野に向かった。

 

~GGO内・荒野フィールド~

 

テツヤ「さて、そいじゃあ早速行きますか!」

 

シノン「ちょっと待ちなさい 貴方は剣を持っているからいいけど本来なら皆銃撃戦をするのがこの世界よ?こういった時は1分程度互いに離れてからスタートするのよ。」

 

テツヤ「あ、悪い悪い。つい癖でな んじゃあ俺も離れっからシノンも離れろよ!1分後この置型信号弾が発射されたらゲームスタートだ。良いか?」

 

シノン「えぇ。いつでも良いわよ。」

 

テツヤ「よし・・・・・・んじゃあ1分後にタイマー設置して・・・・・・よし、こいつを置いたら互いに離れるぞ!」

 

俺は信号弾のタイマーを設置し地面に置くと 互いにその場から離れた。

 

これが最後のGGOでの1戦。シノン お前の成長を俺に直接ぶつけてくれ!!!!

 

一定の距離離れてから岩場に隠れると、信号弾が発射された。いよいよ試合開始だ。

 

だが、今この状況だとへカートがあるシノンが有利。俺は自分の有利範囲に持ち込むために近づくことが先だ。

 

テツヤ「よし!行くぜシノン!」

 

俺は岩場から飛び出しシノンがどこにいるかを探し出した。バレットラインが出てない現状シノンに1発撃たせる前にシノンを見つけなくちゃ・・・

 

岩場に隠れながら少しずつ少しずつ前進していくと、1つの岩場には時限爆弾がしかけられていた。

 

テツヤ「なにぃ!?」

 

俺はその爆弾を回避するために岩場から飛び出すと同時に爆弾は爆発した。

 

テツヤ「ふぅ・・・危ねぇ危ねぇ・・・」

 

俺は這いつくばりながら冷や汗を拭くと、俺の目の前に手榴弾が転がってきた。

 

テツヤ「なぁ!?またかよ!?」

 

俺は急いで立ちその場から離れると手榴弾は爆発した。俺はその爆風に軽く吹き飛ばされてしまい地面に叩きつけられた。

 

テツヤ「ぐぬぬ・・・!流石はシノン・・・良い作戦を立てる・・・!」

 

俺がその場から立ち上がろとしたその時だった。背後から頭に銃口を押し付けられた。状況的にシノンで間違いないだろう。

 

テツヤ「っ!」

 

シノン「悪く思わないでよ こうでもしないと貴方の動きは止められないからね。」

 

テツヤ「ははは・・・やっぱこっちの世界での戦闘はお前の方が1枚上手だな・・・・・・だけどよシノン ちょっと詰めが甘かったな。」

 

シノン「へ?それってどういう・・・っ!」

 

そう、俺はシノンに銃口を押し付けられたその時両手は何も封じられていなかった。だから俺は腰にマウントしていたキリトからの預かり物である光剣の剣先をシノンの脇腹に押し付けていた。

 

シノン「流石はテツヤね・・・この作戦結構良いと思っていたけどこれくらいじゃ無理だったわね・・・」

 

テツヤ「でもよ おかげで俺はお前に近付けた訳だ 俺の優位範囲なら・・・」

 

シノン「テツヤ 忘れてる?私 未だに弾丸を放っていないのよ。」

 

テツヤ「へ?それがどういう・・・」

 

シノン「こういうことよ!」

 

シノンは俺の頭から銃口を離すと その場に煙幕を張った。

 

テツヤ「しまった!?」

 

俺は背後を振り向きシノンのことを捉えようとしたが、既にその場にシノンはいなかった。

 

まずったな・・・・・・確かにまだ初撃を放っていないシノンにこのまま離れられたのはまずい・・・・・・!

 

テツヤ「くそっ!」

 

俺は光剣で煙幕を振り払い視界をクリアにした。すると俺の目にへカートを構えたシノンが数十メートル先に霞んで見えた。

 

そして シノンの持つへカートが若干だが揺れた シノンが弾丸を放った反動だろう。

 

俺は急いで身体を逸らし その弾丸を避けた。

 

テツヤ「よっしゃ!」

 

シノン「くっ!やっぱりそう簡単にはいかないか・・・!」

 

テツヤ「よし!こっからは条件対等だ!俺も全力を出させてもらう!卍解!!!!!!!!」

 

俺は力を貯めながら卍解をした。いつものロングコートの装備と天鎖斬月。やっぱりこれが俺の正装だ。

 

シノン「卍解・・・貴方の・・・死神と呼ばれた所以の姿・・・そんな貴方を・・・女神と呼ばれた私が倒す!!!!」

 

テツヤ「俺も負けねぇさ!!!!シノンにも味わってもらうぜ 俺の戦い方を!!!!」

 

俺はその場から一気にシノンの目の前に移動した。慣れない速度にシノンはかなり驚いていた。

 

シノン「なっ!?」

 

テツヤ「こいつで!」

 

俺はシノンを肩先から斬ろうとしたが、一瞬の隙を付かれてタックルされてしまい体勢を崩してしまった。

 

テツヤ「なっ!?」

 

シノン「少し大振りが過ぎるわよ!!!!」

 

シノンはそう言って体勢を崩した俺にハンドガンで攻撃しようとしたが 俺は崩れた体勢からシノンのハンドガンを持つ手を蹴り飛ばし、ハンドガンをふっ飛ばすことでその攻撃を防いだ。

 

シノン「くっ!やるわね!」

 

テツヤ「そっちこそ!」

 

俺は受身を取り体勢を立て直した。そして天鎖斬月をシノンに向けた。

 

テツヤ「シノン 女神と呼ばれたお前を倒して俺が真の優勝者になる。俺も負けるのは嫌な性分でね。」

 

シノン「真の勝者は譲れない 憧れの貴方を倒すために全力で行かせてもらうわ。あの時味わって貰えなかった物・・・敗北を告げる弾丸の味を貴方に味わってもらうわ!」

 

テツヤ「あぁ お前に負けたなら悔いはないさ でも俺だって負けないぜ!」

 

シノン「勝たせてもらうわよ!テツヤ!!!!」

 

シノンはへカートを持ち 俺の攻撃に備え身構えた。至近距離でもハンドガンを拾わずスナイパーライフルであるへカートを使うのはシノンの女神としての意地だろう。なら 俺はシノンの意地に応えたい。

 

テツヤ「行くぜ・・・・・・シノン!!!!!!!!」

 

俺はシノンに向け1発の月牙天衝を放った。シノンは月牙天衝を避けるとへカートのスコープを覗くことなく俺に弾丸を放った。かなりの反動があるスナイパーライフルを避けながら撃つとは俺も驚いた。

 

その弾丸は俺の太腿に当たり、若干だがダメージを貰った。

 

テツヤ「さすがだな!でも俺もまだまだ!」

 

俺はスラッシュエッジを立て続けに2つ投擲した。投擲したスラッシュエッジはシノンの左右両方から襲いかかった。

 

シノン「くっ!」

 

シノンはその場で伏せることでその攻撃を凌いだが 俺もそれは計算通りだった。

 

テツヤ「貰った!!」

 

シノン「っ!」

 

俺はコルトパイソンの引き金をシノン目掛けて引いたが、シノンはそれすらも避けてしまった。

 

シノン「甘いわね!それくらい予想通り・・・」

 

テツヤ「甘いのはお前さシノン!!!!」

 

シノン「っ!?」

 

俺はそのまま戻ってきたスラッシュエッジをもう一度シノン目掛けてまっすぐ投げた。シノンは避けた拍子に体勢を崩していた為スラッシュエッジの刃を腹部に食らった。

 

シノン「っ・・・流石ねテツヤ!!!!」

 

テツヤ「お前こそ!やっぱりお前との戦いは心が踊る!!!!」

 

シノン「そう言って貰えて光栄よ!!!!」

 

俺とシノンはそのままほぼ近接状態での殴り合いになった。

 

互いに隙を付いては攻撃を重ねていき、それはとてもGGOの戦闘とは思えない様なものだった。

 

シノン「これで!」

 

シノンはとてもへカートを持っているとは思えないような身のこなしで俺の攻撃をかわし、その弾丸を少しずつ俺に食らわせていた。

 

大きなダメージになるような場所には俺も当てさせないようにしているが塵も積もれば山となるように既にHPバーは半分を切っていた。

 

テツヤ「まだまだ!!!!」

 

だが俺だってただ食らっているだけでは無い シノンの隙を少しずつついていきスラッシュエッジやコルトパイソン 天鎖斬月で攻撃を繰り返しシノンのHPも半分以下になっていた。

 

シノン「お互いに残りHPはわずか・・・」

 

テツヤ「そうだな・・・悪いがこれで決めさせてもらうぜ!!!!」

 

俺は先程と同じようにスラッシュエッジを投擲した シノンの足めがけ向かっていったスラッシュエッジをシノンは飛んで避けた。

 

シノン「もうこんなのもの!」

 

テツヤ「やっぱり避けてくれたか!!!!サンキューシノン!!!!」

 

シノン「っ!?」

 

本来ならシノンの足を斬り裂いていたスラッシュエッジ2つを俺はコルトパイソンで狙い撃った。以前細工しておいた通りにスラッシュエッジはその場で小さな爆発を起こした。

 

シノン「っ!!一体何を・・・!!!!」

 

テツヤ「こいつは俺の今出来うる最高のコンビネーションだ!!!!」

 

シノン「っ!?」

 

俺は天鎖斬月に力を込め シノンに向けそう言った。爆発が収まりシノンは俺の足場に黒いオーラが集まっていることに驚きを隠せてはいなかった。

 

シノン「さっきの2つは力を溜めるための・・・!?」

 

テツヤ「その通りだ・・・悪いがこれで終わりだ!!!!!!!!」

 

俺はそう言って天鎖斬月を思い切り振り下ろした。

 

テツヤ「月牙天衝!!!!!!!!!!!!」

 

俺はシノンに向け全力の月牙天衝を放った。特大の月牙天衝はその大きさ故に斬り裂いたシノンのことを見られずにいたが、流石に至近距離での月牙天衝をほぼ初見のシノンが避けられるとは思えない。

 

テツヤ「チェックメイトだ シノン。」

 

俺は月牙天衝が斬り裂いたシノンの生死を確認しようと近づいたが、その場に残っていたのは倒れたシノンでは無く、シノンの両足だった。

 

テツヤ「っ!?」

 

シノン「トドメよ!!!!!!!!」

 

シノンの声のするほうを向くと 足を斬り裂かれたシノンがへカートで俺に狙いを定めていた。シノンが俺の攻撃で倒れたと踏んでいた俺はその奇襲を避けきれずに、シノンの弾丸が俺の心臓部に当たった。

 

テツヤ「ぐっ・・・!?」

 

既に残り体力が半分以下だった俺はその攻撃によって、HPが全損に近い形で減り その場で倒れた。本来ならば死んでいるはずだがコンバートによる影響と俺の死覇装がそれをなんとか防いでくれたようだ。

 

テツヤ「ぐっ・・・・・・流石だな・・・・・・シノン・・・・・・」

 

俺の目の前にも足を失い立つことの出来なくなったシノンが落ちてきた。シノンも俺同様のHPを残しており互いにジワジワと減りゆくHPが消えゆくのを待つだけだった。

 

シノン「やっと・・・貴方に味合わせられたわね・・・敗北を告げる弾丸の味を・・・・・・」

 

テツヤ「あ・・・あぁ・・・味あわせてもらったぜ・・・」

 

シノン「でも・・・私も貴方の全力の一撃貰っちゃった・・・あんなに大きな衝撃波どう避けろって言うのよ・・・・・・」

 

テツヤ「ははは・・・・・・でも両足犠牲にしてでも俺を撃ちに行くとは・・・・・・恐れ多い女神様だよお前は・・・・・・」

 

シノン「ふふふ・・・・・・英雄と謳われた貴方にそんなこと言われたら・・・・・・私も嬉しい限りよ・・・・・・」

 

シノンはそう言って最後の力を振り絞り 俺の手を握ってきた。

 

シノン「テツヤ・・・・・・ありがとね・・・・・・」

 

テツヤ「あぁ・・・・・・こちらこそ・・・・・・」

 

俺とシノンはHPが全損するまで手を握り続け ほぼ同タイミングで全損し、死んでしまった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤ「んん・・・・・・」

 

シノン「テツヤ 気がついた?」

 

テツヤ「あれ・・・俺達どうなったんだ・・・?」

 

シノン「あの後互いにHP全損して 宿屋でリカバリーしたみたいね。私の方が早く回復したのを見たところ 勝ちは私ってことかな♪」

 

テツヤ「えぇ!?そんなぁ・・・・・・負けちまったか・・・・・・そっか・・・・・・」

 

シノン「あ、貴方が異議を申し立てるなら再戦でも良いわよ?」

 

テツヤ「うーん・・・・・・いや、俺は全力を出し切ったんだ。今回はシノンの勝ちで構わないさ。」

 

シノン「そ、そう?それなら真の優勝者は私で良いの?」

 

テツヤ「あぁ シノンは今回の一件で強くなったんだ。紛れもない真の優勝者だよ。それにあの時傷だらけだった俺を攻撃してればほぼシノンの優勝だったんだ。結果的には二人の優勝ではあるけど本当の優勝者はシノンだよ。」

 

シノン「そこまで言うなら 真の優勝者の称号 喜んで預からせてもらうわね♪」

 

テツヤ「シノン 本当に良く頑張ったな 君は強くなった。」

 

俺はそう言って笑いながらシノンのことを撫でた。

 

シノン「テツヤ・・・テツヤ・・・・・・テツヤぁ・・・・・・!!!!!!!!」

 

シノンは俺の顔を見ると、何故か泣き出してしまい俺の胸元に飛びついてきた。

 

テツヤ「なっ!?ど、どうしたんだ!?」

 

シノン「私嬉しいの・・・・・・!!!!憧れの貴方に強くなったって言ってもらえて・・・・・・褒めて貰えて・・・・・・!!!!」

 

テツヤ「そっか・・・・・・」

 

シノン「うっ・・・・・・うわぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

この時 俺は初めてシノンが大きな声を出して泣いたのを見た。それも悲しさや恐怖から来る物ではなく 本当に心から喜んでいる喜びの涙によって。

 

テツヤ「よしよし・・・もうお前は弱くない・・・強い強い女神様だ・・・」

 

シノン「ぐすっ・・・ほんとに・・・ほんとにありがとうテツヤ・・・!!!!」

 

テツヤ「こちらこそ シノンに出会えて本当に嬉しいよ。」

 

俺はそのままシノンが泣き止むまで優しく撫でてあげた。5分程度シノンは泣き続けた後に泣き止んだ。

 

シノン「ごめんね・・・何だか私最近涙腺緩いのかしら・・・貴方の前でずっと泣いてる気がする・・・」

 

テツヤ「あんな恐怖の場面に直面して泣かない子がいたらそれはそれで恐怖だよ。泣いたっていいんだよシノン 泣くことが恥ずかしいなんて時代でも無いんだ。」

 

シノン「うん。テツヤにそう言って貰えると嬉しい。」

 

テツヤ「でも 強くなれたシノンを見れて本当に良かった。それだけでも今日ここにログインした価値はあったよ。」

 

シノン「・・・・・・それじゃあテツヤ 次は私のお願い聞いてもらってもいい?」

 

テツヤ「ん?なんだ?」

 

シノン「今度はリアルで会いたい。シノンではなく朝田詩乃として 荒波哲也にお礼が言いたいの。」

 

テツヤ「そういう事ならおやすい御用だ。」

 

シノン「良かった。それじゃあログアウトしてから 私達が初めて出会ったあの場所に 私は電車で移動するから少し時間頂戴。」

 

テツヤ「分かった。それじゃあログアウトしちゃうな。」

 

シノン「うん。私もそうするね。」

 

こうして、俺達はリアルで会うためにGGOをログアウトした。

 

哲也「ふぅ・・・」

 

木綿季「あっ!帰ってきた!」

 

木綿季は起き上がった俺の事を見るなり俺に飛びついて頬ずりしてきた。デスガン事件以来木綿季の甘え具合が更に加速してる気がする。

 

哲也「よしよし。」

 

木綿季「~♡」

 

哲也「っとこんなことしてる暇じゃなかったんだ。悪い 少し出かけてくるな木綿季。」

 

木綿季「へ?どこに?」

 

哲也「ちょいと用事!!!!」

 

俺はそう言って急いで初めて詩乃と出会った場所に向かった。

 

木綿季「・・・・・・怪しい・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「確かこの辺りに・・・あっ、あったあった。」

 

俺は詩乃と初めてであった雨宿りをした店の前に到着した。どうやら今日は休業中らしく以前のようにシャッターが降りていた為陽射しを避けるためあの日のように店の前に立った。

 

30分程経ってから詩乃は到着した。今日は燦燦と日が出ているのにも関わらず傘を持ってきていた。

 

詩乃「お待たせ哲也 待った?」

 

哲也「いや、そうでも無いさ それよりお前何で傘を?」

 

詩乃「何でって この傘が私と貴方を繋いでくれたようなものでしょ?だから持ってきたのよ♪」

 

哲也「そっか 本当に大切にしてくれてたんだな。」

 

詩乃「うん。怖いことや嫌なことがあったら私は思わずこの傘を握っていたの そうすればあの時の彼のようになれるんじゃないかって思ってね。でももうこの傘にその用途で使うことは無いと思う 貴方のおかげで私は完全とはまだ言えないと思うけどトラウマを克服することが出来たから。」

 

哲也「もうお前は詩乃としてもシノンとしてもそういう恐怖には立ち向かえるとは思う。でももしまた何かの拍子に恐怖心や不安感が出たらいつでも言ってくれ 俺が幾らでも話を聞いてやる。」

 

詩乃「ありがとう哲也 でももうしばらく銃と触れ合う生活とは離れることにするわ。」

 

哲也「と言うと?」

 

詩乃「私も ALOを始めようと思うの。貴方のホームグラウンドで私も一緒に戦いたい。」

 

哲也「おっ!詩乃もALO始めるのか!!!!大歓迎だよ!!!!」

 

詩乃「今度色々と手ほどきしてくれる?」

 

哲也「勿論!手取り足取り教えてやる!」

 

詩乃「ありがと♪GGOの時とは立場逆転ね♪」

 

哲也「そうだな ALOでも女神としての威厳発揮してくれよな♪」

 

詩乃「任せて♪ALOでもきっちり援護してあげるからね♪」

 

哲也「頼もしいよ 頼むな詩乃♪」

 

詩乃がALOに・・・また頼もしい仲間が増えたってことだな。ALOやるのが楽しみになってきたぜ。

 

詩乃「了解よ♪・・・・・・ねぇ 哲也。」

 

哲也「ん?」

 

詩乃「あの、私ね 貴方には心から感謝してるの それこそ言葉なんかではそれを表せられないほどに・・・私がヤケになった時も貴方は私を見捨てずに守ってくれた・・・私の中での英雄は貴方たった一人よ。」

 

詩乃はそう言うと俺の右手を握ってきた。

 

哲也「俺だって詩乃がいなかったらあの世界できっと陸に動けなかったと思う お前がいてくれたからこそ俺はお前を守ることが出来たんだ。」

 

詩乃「そう言えるのは貴方の強さであって優しさだと思う・・・私はそんなあなたに惹かれたんだと思う・・・・・・全く・・・・・・女神と呼ばれた私がね・・・・・・」

 

詩乃は小声で何かを呟いた 俺はその言葉を聞き取れなかった。

 

哲也「詩乃?どうしたんだ?」

 

詩乃「哲也・・・・・・私からのお礼 受け取って♪」

 

詩乃はそう言うと 俺の右の頬にキスをしてきた。

 

哲也「なっ!?」

 

詩乃「本来ならこんなことじゃお礼の足しにもならないと思う・・・でも、今のは私が初めてしたキスよ 受け取って♪」

 

詩乃はそう言うと満面の笑みを俺に見せてくれた。その可愛らしい笑顔を見て俺も思わず微笑んでしまった。

 

哲也「あぁ。詩乃のファーストキス受け取らせて貰ったよ♪」

 

詩乃「本当にありがとう 死神であり私の中の英雄 荒波哲也君。」

 

哲也「詩乃・・・・・・」

 

詩乃「哲也・・・・・・」

 

詩乃が左の手も握ってきた為、俺は詩乃と顔を見合った。それは赤の他人から見たらカップルと取られて当然の光景だった。

 

そんな時だった。

 

「哲也ァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

どこからともなく聞こえた俺を呼ぶ大きな声 俺はその声のする方を向くと髪を逆立ておぞましいオーラを身体に纏わせた木綿季がそこにはいた。

 

哲也「いぃ!?ゆ、木綿季・・・!?」

 

詩乃「っ・・・!?な・・・なに・・・!?この威圧感・・・!?」

 

木綿季「怪しいとは思ったけど・・・・・・まさか朝田さんと浮気してたなんて・・・・・・!!!!!!!!!!!!」

 

哲也「だぁぁぁ!?待て待て!!!!!!!!お、お前今回の一件では浮気とは怒らないって言ったじゃんかぁ!!!!!!!!いや浮気も してないけどもね!?」

 

木綿季「GGOの任務は・・・・・・とっくに終わってるじゃんか!!!!!!!!ボクのこと無視して会ったなんていい度胸だねぇ・・・・・・流石は英雄だねぇ!!!!!!!!」

 

哲也「あわわわわ・・・・・・」

 

詩乃「あ、貴方の彼女何者なの・・・・・・デスガンより怖い・・・・・・!」

 

俺と詩乃は涙を浮かべながら仁王立ちをしている木綿季を見ていた。

 

木綿季「じゃあ久しぶりに・・・・・・お仕置き行ってみようか・・・・・・!!!!」

 

哲也「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?!?」

 

こうして、俺はいつもより多めに木綿季の暴力によるお仕置きをたっぷり味わってしまった。

 

木綿季「ふんっ!!!!用件が済んだなら早く帰るよ!!!!!!!!」

 

哲也「ぐぶっ・・・は・・・はい・・・またな詩乃・・・」

 

木綿季「それじゃあ朝田さん またね♪」

 

詩乃「ま・・・また・・・」

 

俺は木綿季に引きずられながら帰らされた。

 

詩乃「・・・・・・英雄のそばには恐怖の彼女あり・・・・・・か・・・・・・またね・・・・・・哲也・・・・・・」

 

詩乃(ねぇ哲也・・・・・・貴方にこんなことは絶対に言えないけど・・・・・・女神と呼ばれた私が死神と呼ばれる貴方に惹かれる 禁断の恋をした・・・・・・なんて言ったら 貴方はなんて言って笑ってくれるかな・・・・・・優しくて強くて勇敢な貴方が"大好き"だよ・・・・・・哲也・・・・・・!)

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「全く!!!!こんなことなら浮気容認なんてするんじゃなかったよ!!!!!!!!ボクが目を離すと直ぐに可愛い子とイチャイチャしだすんだから!!!!!!!!」

 

哲也「はい・・・・・・ごめんなさい・・・・・・」

 

木綿季「今日の夜はボクが満足するまで相手してもらうからね!!!!」

 

哲也「俺も最初からそのつもりだったよ お前は俺の大切な彼女なんだから。」

 

木綿季「それなら良し♪早く帰ろ♪」

 

木綿季は哲也の手を引いて帰路へと向かった。だが、哲也はその場で立ち止まり木綿季の手を離した。

 

木綿季「哲也?」

 

哲也「・・・・・・あ、あのさ・・・・・・俺お前に隠してた秘密があったんだ・・・・・・」

 

木綿季「秘密?」

 

哲也「うん・・・・・・それを言ったらお前は俺から離れて行くんじゃないかって不安で不安で言い出せなかったんだ・・・・・・でも、詩乃が強くなって怖さを克服したのに 俺がこれを言い出せなかったら俺は詩乃の前で英雄なんて面構えできない・・・・・・この話を聞いてどうするかは木綿季の好きにしてくれ・・・・・・」

 

木綿季「哲也・・・・・・分かった 哲也の秘密ボクに教えて。」

 

哲也「ありがとう・・・・・・お前は血の惨劇のことは覚えてるか?」

 

木綿季「うん、あのラフィン・コフィンとの殺し合いの事だよね?」

 

哲也「そう・・・俺はあの時お前を守るために5人を殺した・・・でも問題はその後なんだ・・・」

 

木綿季「その後?」

 

哲也「前に飛鳥のことを話したよな?」

 

木綿季「うん。哲也が守れなかった人だよね・・・」

 

哲也「あぁ・・・・・・その飛鳥を殺した相手は30人近いラフィン・コフィンの残党だったんだ・・・・・・」

 

木綿季「さ、30人!?哲也はその時アスカさんと一緒にいたんだよね!?どうやって帰ってこれたの!?全員気絶させたとか瀕死にさせたとか!?」

 

哲也「そのどちらでもない・・・・・・俺は30人全員皆殺しにしたんだ・・・・・・」

 

木綿季「っ!?み・・・皆殺し・・・!?」

 

哲也「あぁ・・・気づいた時にはもう俺の天鎖斬月が29人を殺していて 最後に飛鳥にトドメを刺した奴を月牙天衝で斬り裂いて殺したんだ・・・5に加えて30人 計35人を俺はSAO時代に殺していたんだ・・・・・・」

 

木綿季「っ・・・・・・」

 

哲也「俺が今まで恐怖に震えてお前に甘えてる時 俺はその時殺した奴らの夢を見てたんだ・・・・・・そいつらが俺を人殺しと蔑み 恨み言を言い 俺を囲むんだ・・・・・・そんな夢が俺は怖くて怖くて仕方が無かった・・・・・・35人殺したことを俺は詩乃同様に後悔していたからだ・・・・・・」

 

木綿季「そっか・・・哲也はそんな怖い夢と戦ってたんだね・・・」

 

哲也「俺はこのことを意を決して詩織さんに話してみたんだ・・・・・・そしたら詩織さんは人殺しをしていた奴らを殺して悔やんでるんじゃねぇって言われてさ そこで俺は初めて自分の過去の行いを悔いることを止められたんだ。んで 詩乃もあの親子と会ったことでトラウマを脱却できた。俺が最後にしなきゃいけないのは大切な木綿季にこのことを話すことだって思ってな・・・・・・」

 

哲也は少し震えていた身体を深呼吸して落ち着かせ、続いて木綿季に話した。

 

哲也「木綿季・・・・・・この話を聞いてもし怖いと思ったり嫌だと思ったら俺の側から離れてもらっても良い・・・・・・俺は自分のやったことに後悔はしていない・・・・・・でもお前は女の子だ・・・・・・人殺しと付き合ってられないと思ったなら・・・・・・」

 

木綿季「哲也の馬鹿!!!!」

 

木綿季はそう言うと哲也の頬をビンタした。

 

哲也「っ!?」

 

木綿季「何でそんなこと言うの!!!!ボクは何があっても哲也に付いて行くって決めてるんだよ!?結婚を前提に付き合ってくれだなんて言ったくせに側から離れてもいいだなんて言わないでよ!!!!」

 

哲也「木綿季・・・」

 

木綿季「それに・・・・・・ボクだって哲也を守るために1人殺してる身なんだよ・・・・・・!?人殺しに人数なんて関係ない・・・・・・ボクだって人殺しなんだ・・・・・・ボクにはもう哲也しか有り得ないんだよ!!!!」

 

木綿季はそう言って涙を流しながら哲也に抱きついた。

 

木綿季「そんなことで離れろだなんて嫌だよ・・・・・・!!!!ボクは一生哲也に付いていくんだから・・・・・・!!!!」

 

哲也「・・・・・・ごめん・・・・・・木綿季・・・・・・!」

 

木綿季「35人殺していようが哲也はボクにとっての大切な彼氏でボク達SAOプレイヤーを帰してくれた英雄なんだから・・・!!!!そんなこと言わないでよ・・・・・・!!!!人殺し同士カップルでも良いじゃんか・・・!!!」

 

哲也「木綿季・・・・・・!!!」

 

哲也は涙目で訴える木綿季のことを強く強く抱きしめた。

 

哲也「ごめん木綿季・・・!!あんなこと言って・・・!もうあんなこと言わないよ・・・・・・寧ろ俺の傍から離れてみろ・・・・・・お前のこと地の果てまで追ってでも殺しちまうからな・・・・・・!!!!!!!!」

 

木綿季「ボクだって・・・・・・!!!!これからも浮気してたら殺しちゃうんだから・・・・・・覚悟しててよね・・・・・・!!!!」

 

哲也「木綿季・・・・・・!!!!」

 

木綿季「哲也・・・・・・!!!!」

 

2人は涙を浮かべながら キスを交わした。それは他の真髄を許さない2人の固い絆を表す甘いながらもしょっぱいキスだった。

 

死銃事件 それはGGOを恐怖の戦慄に震え上がらせたVR内での死人が出る事件。

 

死神と女神 本来ならば組むことの有り得ない二人の神が手を組んだ奇跡のタッグは事件を無事に解決させ互いのトラウマに悩む日々に終止符を打つことが出来た。

 

死神と呼ばれた少年は 多くの命を救い助けることが出来た大きな英雄

女神と呼ばれた少女も少ないながら2つの命を救った小さな英雄。

 

そして小さな英雄は大きな英雄に助けられることとなった。

 

小さな英雄にとってのこれまでの日常は常に世界が暗闇に覆われ ただただ闇雲に走り続けるだけの物だったが、これからは違う。

 

これまでの暗闇に覆われた世界からは変わり 夏の陽射しよりも明るく 幾つもの道がこれから先英雄を導く筈。

 

二人の英雄による物語はこれからも続いていくであろう 二人に人を想う気持ちある限り──────

 

 

 

 

 

 

ガンゲイル・オンライン~死神と女神編~ FIN




上記の通り 今Partを持ちまして死神と女神編の完結とさせていただきます。

メインヒロインの木綿季より詩乃が多く登場したこのGGO編はお楽しみ頂けましたでしょうか?

まず第一に長らくの間投稿を滞らせてしまってことを深くお詫び申し上げます
楽しみに待って頂いた方がいらっしゃる中でこのようなことをしてしまったのにも関わらず未だこの小説を読んでくださることを心から感謝します。

一応これからの予定はまた私自身の考えた話をお送りし、その後本編秋頃にキャリバー編 キャリバー編の後にまた私の話をした後に時期未定ですがマザーズロザリオ編へと移行しようと思っております。一応劇場版の話もどこかで混ぜれたらと思っております。

今現在も放送されているアリシゼーション編につきましては私個人が見ていない事+話として余りにも長いということを耳にし私の小説ではこちらの話を書くことを断念させてもらいます 申し訳ありません。

一応次回からも本編という事ではなく、SAO編ALO編でも行ったそーどあーとおふらいんを用い皆さんとGGO編を振り返った後、再度本編に突入という形にさせていただきます。

何はともあれ これからも私のお送りする小説に付き合って貰えたら幸いでございます。

それではまた次回にお会いしましょう!!!!


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そーどあーと・おふらいん~GGO編~

今回はGGO編の総集編及びプレイバックです!

テツヤ達と一緒にGGO編を振り返ってもらえたら嬉しいです!

ではどうぞ!


アスナ「こんにちは!ニュースのお時間です!今月未明 GGO首都グロッケンに謎の美少女プレイヤー2名が現れたとの情報が入りました!男性プレイヤーが多いGGOに現れた美しい2人は早速多くのプレイヤーをその美貌で虜にさせているようです!実は既に非公認ファンクラブがあるとか無いとか?これはもしかしたらユウキの新しい敵になるかもしれません!!!今後の展開に注目ですね!以上!ニュースのお時間でした!」

 

~あの人も黙認!そーどあーと・おふらいん プレイバック GGO編~

 

アスナ「皆さんこんにちは!司会のアスナです!」

 

ユウキ「同じく司会のユウキでーす!今回からはアスナと一緒に司会をやらせてもらうよ~♪」

 

アスナ「よろしくねユウキ♪さて、今回諸事情があってテツヤ君とキリト君両2名はお休みとなっています。」

 

ユウキ「テツヤも司会の予定だったのに~・・・ドタキャンなんて酷いや酷いや・・・」

 

アスナ「ま、まぁまぁそうしょぼくれないでね その代わりに、今回は今話題沸騰中のあの2人を特別ゲストとして呼べたんだから!」

 

ユウキ「あの2人?」

 

アスナ「それじゃあ早速出てもらおっか♪ではご登場お願いします!」

 

アスナがそう言うと司会の2人に負けず劣らずな2人の美女プレイヤーが即座に姿を表した。

 

「はいはーい♪ボク達がゲストの2人だよ~!!!」

 

「よ、よろしくお願いします・・・」

 

ユウキ「わぁ!綺麗な人だね!お名前はなんて言うんですか?」

 

「ぼ、ボクがテツヤで~」

 

「わ、私がキリトって言います・・・」

 

アスナ「な、なんと!2人の名前は今日バックれた2人と同じ名前なんですね!!!映像で見るよりもずっと可愛いですね!!!」

 

テツヤ「そ、そんな~♪司会のお2人には負けますよ~♪」

 

キリト「そ、そうですよ 私達なんて2人の足元にも及びません。」

 

ユウキ「でもでも、非公式ファンクラブの人達は2人のアイドルデビューと写真集発売を期待してるみたいだよ?」

 

テツヤ「あい!?えぇっと・・・ぼ、ボク達そっちの路線はちょっとパスかな~?」

 

キリト「じ、自由にやって行きたいので・・・」

 

テツヤ「でもでも、どうしてもって言うならボク達考えちゃうかもな~?」

 

アスナ「ぷっ・・・!す、すいません・・・!す、好きな男性のタイプは?」

 

テツヤ「た、タイプ・・・!?え、ええっと優しくて守ってくれるって感じの人かな~♪」

 

キリト「私も同じくです・・・」

 

ユウキ「じゃ、じゃあ好きなデートスポットは・・・!?」

 

司会の2人は笑いを堪えながら2人に質問を投げかけていた そんな状況に遂にテツヤが痺れを切らした。

 

テツヤ「おめぇらいい加減にしやがれ!!!わざわざこの姿で登場させておいて公開拷問ってそんな趣味だったか!?」

 

アスナ「だ、だって2人共反応が初々しいしくて可愛いんだもん・・・!」

 

キリト「て言うか冒頭の2人の美少女ってテツヤは正しいけど俺は男だろ!?訂正してくれ!!!」

 

ユウキ「でも、非公式ファンクラブがいるって言うのは本当みたいだよ?」

 

キリト「なにぃ!?」

 

テツヤ「ったく ファンクラブでもなんでも構わんけど もう1人忘れちゃいないか?」

 

ユウキ「あ、すっかり忘れてた・・・で、では気を取り直して登場してもらいましょう!クールな美少女スナイパーのシノンさんです!」

 

ユウキがそう言うとテツヤとキリトの隣にシノンは登場した。

 

シノン「どうも シノンです。美少女・・・なのかは分からないけど 一応GGOナンバーワンスナイパーって肩書きを持たせてもらってるわ。今日はよろしく アスナさん ユウキさん それとテツヤちゃんにキリトちゃん。」

 

テツヤ「ちゃん付けすな!!!」

 

キリト「俺はこれでも男だ!!!」

 

シノン「2人共その姿を良いことにあんなことそんなことしておいて良く言うわ。」

 

アスナ「シノンさんは2人と何かあった感じなのかな・・・?」

 

シノン「それはもう散々な目に・・・って、一応助けられたりもしてるからそこまで強く言えないけど・・・」

 

ユウキ「うーん、何があったか気になるけど やっぱりそれはこれからのプレイバックで確かめなくちゃね!」

 

アスナ「そうだね!それじゃあ今回も以前もやったように GGO編の流れをピックアップして振り返って行くよ。一応前回のキリト君の位置をユウキに担当してもらって ショウ君のポジションにシノンさんがいるって形だと思ってもらえれば幸いです。」

 

テツヤ「さて、今回はどっちが酷い目に会うかだな・・・」

 

キリト「前みたいなスタジオ半壊騒ぎは御免だぞ・・・」

 

ユウキ「あ、あはは・・・♪さ、さて!それでは早速振り返って行くよ!まず最初のシーンはここだよ!」

 

~Part110 『まさかの事態』より~

 

テツヤ「よぉし。ログイン完了だな!」

 

俺はログインしたてのGGOの街並みを簡単に見渡した。辺りには重装備をしたプレイヤーばかりがそこにはいた。

 

テツヤ「まぁまずはキリトと合流からだな。」

 

俺はGGOで初めてとなる第1歩を踏み出した。だが、その最初の1歩で俺は何かを踏んずけて顔からすっ転んだ。

 

テツヤ「ごぶっ!?」

 

顔を思い切り強打したから辺りは見れないが恐らく周りのプレイヤーは皆俺の事を見ているだろう。かなり勢いよく転んだし仕方が無いが、俺は何を踏んだんだ?

 

テツヤ「いつつ・・・一体何が・・・・・・っ!?」

 

俺が顔を上げた先には鏡があり、そこで初めて自分自身のGGOでのアバターを確認した。

 

そこには、なんとも綺麗な女の子が座っていた。それ以外には誰も写っていなかった。

 

テツヤ「・・・・・・ふぇ?」

 

思わず一声漏らすと俺の声質ではなく、寧ろユウキの声質に近い声が出てきた。

 

俺が頬を触ると鏡越しの女の子も頬を触る。腕を上げると女の子も腕を上げる。めちゃくちゃな動きをすると女の子もその動きに見事について来ていた。

 

最後に髪の毛に触れると明らかに男の髪質ではなく、女の子の髪質だった。

 

・・・・・・・・・うん。これ・・・・・・俺か?

 

テツヤ「・・・・・・はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

俺は思わずその場から立ち上がり、鏡で全身を見た。長い髪にとても男とは思えない可愛らしい容姿。そしてすらっとした身体付き。どう考えても女の子の身体付きだった。

 

テツヤ「ま、まさかな・・・?」

 

見た感じ巨乳ではない、もしかしたら女の子みたいな顔の男って可能性はあった。俺は恐る恐る自身の手を胸元に近づけていった、俺の手は柔らかい感覚を掴み取ってしまっていた。

 

うん。おっぱいだこれ。

 

テツヤ「おっぱい・・・・・・ってことはまさか!?」

 

いや、流石にそれは無い。あれがなけりゃ俺は俺じゃなくなる。むしろ無かったら・・・・・・

 

俺は祈る思いで自分の手を股間に近づけた。そして手はその俺の望んでいたものを触ることなく、終わった。そう、一番男として必要な俺のアレがない。

 

俺はどっからどう見ても可愛らしい女の子になってしまっていた。それを追撃するようにステータス画面を見てみると性別の項目が『女』になっていた。

 

テツヤ「どうなってんじゃァァァァァァァァ!!!!?」

 

~映像終了~

 

アスナ「これはテツヤ君がテツヤちゃんになっちゃったシーンだね。」

 

テツヤ「その呼び方止めてよ・・・」

 

シノン「ふーん こんな風に女装化に成功してた訳ね。」

 

テツヤ「女装してんのはキリトだ!!!」

 

キリト「誰が女装だ!!!」

 

ユウキ「でも、この姿髪色を黒にしただけで他はボクそっくりだね。」

 

テツヤ「この姿で暫く過ごしてお前の凄さが分かったよ・・・良く長い髪に引っかかったりしないな・・・毎回毎回気をつけなきゃいけなくて大変だったよ・・・」

 

アスナ「ところでテツヤ君はなんでキリト君みたいに女装したんじゃなくて本物の女の子になっちゃったの?」

 

テツヤ「どうやら最近のVRMMOは同端末を使う時に前のプレイヤーが女の人で次に新規プレイヤーがログインすると女体化してしまうバグがあるらしくてな 序盤に都合よく動く為の菊岡さんなりの考えらしい。」

 

シノン「まぁ確かに貴方がいたからこそ私もなんの警戒もなく2人を案内出来たし菊岡さんも失敗した訳ではないわね。」

 

ユウキ「それじゃあ次はそんなテツヤ達とシノンさんの出会いを見てみよう!」

 

~同じく Part110 より~

 

そう思ってると、数メートル先を青い髪をした女の子のプレイヤーが歩いていた。互いに赤子同然のこの状況。もうこの際あの子に道を聞いちまおう!

 

テツヤ「ねぇね!そこのお姉さん!」

 

キリト「お、おい!?」

 

俺は走りながらその女の子の元へ向かった。女の子は止まってこちらを振り向いてくれた。

 

「何?」

 

テツヤ「はぁ・・・あ、あのね?ちょっと道を聞きたいんだ!良いかな?」

 

キリト「お、おい!?今度はお前がナンパしてどうするんだよ!」

 

テツヤ「今は俺は外見女だ!ナンパには見られねぇよ!」

 

俺とキリトは小声でそう話した。そう、今の俺だったら女の子でも怪しまれずに話を聞けるのはいい点だ。

 

「ええっと・・・話し合い?」

 

テツヤ「あ!大丈夫大丈夫!ボク達ログインしたばかりでGGOのこと全然分からないから道に迷っちゃって・・・」

 

「ログインしたばかりなのね。それじゃあ案内してあげるわ どこに行きたいの?」

 

テツヤ「ええっとね!安めの武器屋さんと総督府に行きたいの!お願いしていいかな?」

 

「ええ。良いわよ。女の子2人じゃナンパされて大変でしょ?」

 

テツヤ「そうそう!ボク達さっきっからナンパされっぱなしで・・・」

 

キリト「えっ!?いや、その・・・」

 

キリト(ど、どうする・・・このまま女だと偽るべきか・・・はたまた本当のことを話すべきか・・・・・・どうせほんの少しの付き合いになるだろうしまぁ良いかな・・・・・・)

 

キリト「そ、そうなんですよ!ナンパを断るのも大変で・・・ね?」

 

テツヤ「ねー!」

 

「仲が良いのね。友達?」

 

テツヤ「うん!リアルでも知り合いなんだ!」

 

キリト「ね♪」

 

「そうなのね。それじゃあ2人の案内を受け持つわ。着いてきて。」

 

そう言って青髪の女の子は俺達の前を歩いていった。

 

テツヤ「お前もやれば出来るじゃんか。」

 

キリト「あの子には悪いがしばらくは俺も女ってことにさせてもらおう・・・その方が都合も良さそうだしな・・・」

 

「どうしたの?また何か話ごと?」

 

テツヤ「ううん!なんでもないよ!早く行こ!」

 

キリト「う、うん!」

 

~映像終了~

 

シノン「私が2人と出会った場面ね ていうか!あんな迷いしてるんだったら最初から男だって言ったらどうなの!?アンタのことよキリト!!!」

 

キリト「い、いやな!?テツヤがあぁ言った手前男だってカミングアウトがしづらくて・・・!」

 

テツヤ「俺のせいにすんなよ!?」

 

アスナ「一応このシーンの前でテツヤ君とキリト君はしつこくナンパにあってたみたいだね。それで裏道を通ってたら道に迷って シノンさんに出会ったって流れだよ。」

 

ユウキ「そりゃこんな可愛い女の子と見た目女の子の男の子がいたらナンパするだろうね。ボク達だってSAO時代ナンパされまくって大変だったもん・・・」

 

テツヤ「ユウキの苦労が今回通して色々と分かったよ・・・」

 

シノン「私だってナンパはされるし気持ちは分からないでもないけど 騙そうとする神経が気に食わないのよ!!!嫌に女の子の振り上手いし2人とも女装癖でもあるんじゃないの?」

 

テツヤ「俺は女装じゃなくてユウキの真似をしてるの!!!」

 

キリト「お、俺は・・・あ、アスナの真似を・・・」

 

ユウキ「似ても似つかないと思うけどなぁ・・・?」

 

キリト「うぐっ・・・」

 

アスナ「だ、大丈夫!!!私は女装してるキリト君も大好きだから!!!」

 

シノン「ああ言うフォローが1番来るのよね・・・」

 

テツヤ「だな・・・」

 

キリト「うぅ・・・と、とにかく次のシーンだ次の!!!アスナ頼む次に行って!!!」

 

アスナ「それじゃあキリト君の要望通り次のシーンに参りましょう♪」

 

~Part112 『最強プレイヤーは誰だ』より~

 

シノン「じゃあ2人も試合前から自分の買った武器を見せびらかすような馬鹿な真似はしないでね?じゃあ着替えましょうか。」

 

キリト「っ!?」

 

テツヤ「そうしよう!」

 

お、俺は女なんだ・・・脱いでも大丈夫大丈夫・・・

 

シノンは着ていた服を脱ぎ、下着姿になると俺もそれに続き下着姿に。良かった。脱いだら男に戻るとか変なバグじゃなくてちゃんと女の子だ・・・って俺は正真正銘の男だっての!

 

テツヤ「よし!じゃあ早速防具を・・・」

 

シノン「?どうしたのキリト。早く着替えないと間に合わないわよ?」

 

キリト「い、いや!あの・・・その!」

 

ははーん。こいつ今まで男だって嘘ついてたツケが回ったな。ザマまぁみろ!俺をバイクであんな目に合わすから天罰が下ったんだ!

 

キリト「す、すいませんでした!!!!俺は君を騙してた!!!!」

 

キリトはそう言ってシノンに自身のステータス画面を送った。これで男ってバレたな。

 

シノン「い、今?・・・・・・っ!?お、男!?」

 

キリト「ごめん!!こんなナリしてるけど男なんだ!でも女って言ってた方が都合がいいかなって思って・・・!騙してごめん!!!!」

 

シノン「う、うそ・・・明らかに女の子の恰好なのに・・・って!?」

 

シノンは今現在の自分の格好に気がついた。そう。下着姿だったのだ。つまりシノンは男であるキリトに下着姿を見せつけていたことになる。

 

シノン「こ、このド変態!!!!」

 

シノンはそう言いながらキリトの頬に渾身のビンタをかました。

 

キリト「ハブっ!?」

 

キリトの顔には真っ赤なビンタの跡ができていた。そりゃ性別騙して下着見られたんじゃこうなるけど、こう思うと俺の場合は性別を勘違いしての不可抗力だけど初っ端から鈴奈に凄く失礼なことしてたんだなぁと思う・・・後でもう1回謝っとこう・・・

 

シノン「お、女の子のフリしてそんなことしてるなんて信じらんない!!!!最低のドスケベ野郎!!!!」

 

キリト「な、何も言えない・・・」

 

テツヤ「ざまぁみろ~!」

 

シノン「テツヤ。貴女こんな奴と友人だなんて縁切った方が良いわよ?いつ襲われるか分かった物じゃない。」

 

テツヤ「う、うん・・・」

 

い、言えない・・・俺が男なんて・・・言ったら殺される・・・デスガンじゃなくてシノンに・・・

 

キリト「こ、この野郎・・・テツヤ!!!!お前もいい加減正体を現したらどうなんだ!?」

 

テツヤ「っ!?馬鹿!余計なことを!!!!」

 

シノン「しょ、正体?どういうこと?」

 

テツヤ「はぁ・・・もう言わなきゃ収拾がつかないよな・・・正直に言う。俺も男だ。」

 

シノン「・・・・・・・・・あ、貴女頭がおかしくなった?貴女は正真正銘女の子じゃない。こんなやつのこと庇うために嘘なんてつかなくて良いのよ?」

 

テツヤ「シノン。1から説明するから聞いてくれ。その後に思う存分殴ってくれ。」

 

シノン「は、はぁ。」

 

俺はシノンにデスガンを追ってGGOにログインしたってこと以外を全部話した。自分は本来男だが、バグのおかげでこんな女の子のアバターになってしまったネカマプレイヤーってことを。俺の女の子の口調は仲のいい女の子の真似であることも伝えた。後極力俺と話す時に他の誰かがいる時は俺を女として扱って欲しいということも。

 

シノン「つ、つまり・・・本来男だけどバグで女の子になったってこと!?」

 

テツヤ「その通りさ。さぁ 俺も殴られなきゃキリトに悪い。殴ってくれ。」

 

俺はそう言ってシノンの前に立ち、目を閉じた。もう殴れる覚悟は出来てるんだ。いつでも殴って来てくれ。

 

・・・・・・あれ?いつまで経っても殴られない?どうなってんの?

 

テツヤ「し、シノン?」

 

目を開けてシノンのことを見ると、俺の事をじーっと見ていた。

 

シノン「・・・・・・貴方は殴れないわ・・・・・・自分で女の子のフリしてたのは正直ムカつくけども、男の子なのにバグで女の子になったなんて・・・・・・可哀想だし・・・・・・」

 

キリト「えぇ!?テツヤは良いの!?」

 

シノン「アンタとは別でしょ!!」

 

テツヤ「い、良いのか?俺もれっきとした男で君の下着姿を見ちまったし・・・」

 

シノン「それも含めて許すの!!・・・・・・ただし条件付きよ。決勝戦まで必ず来なさい!そこで貴方と真剣勝負をしてもう一度審議にかける!もし貴方がどうしようもないクズだったらやっぱり許さないし、礼儀正しい人だったらもうとやかく言わないわ。ただしキリト アンタだけは当分許さないからね・・・!」

 

キリト「そ、そんなぁ・・・」

 

シノン「ほら!分かったらさっさと着替える!テツヤもそこのドスケベも!」

 

テツヤ「お、おう!」

 

キリト「好きで女の格好になったわけじゃないのにぃ・・・!」

 

こうして、俺達は思わぬハプニングを迎えたが俺はシノンに情けをかけてもらい、キリトはド変態のレッテルを貼られてしまったが無事に着替えは終わった。 俺はシノンにキリトがシノンを覗かないよう見張るようにって命令を受けたからずっとキリトを見てたけど・・・

 

~映像終了~

 

キリト「な、なんでよりによって次がこれなんだよ!!!」

 

シノン「今回はあんたらの変態行為を隅々までチェックして流してるんだからね 言い逃れしようったってそうは行かないわよ。」

 

テツヤ「まぁ女のフリしてシノンの着替え覗くなんてそりゃこんな報いを受けるさね。」

 

キリト「またんかい!!!お前だって男だろうが!!!!!!なんでお前が許されてる流れになってるんだ!!!」

 

テツヤ「だってボク女の子だもん♪」

 

テツヤはそう言うときゃぴきゃぴしたようなポーズを取り笑った。

 

ユウキ「なんだか楽しそうだねテツヤ。」

 

アスナ「1番楽しんでたり・・・」

 

テツヤ「まぁなんだかんだ言って結構新鮮だしな♪身体も軽いし動きやすい 欠点は軽すぎて男みたいな戦い方は出来ないってとこだな。」

 

シノン「なんだかこんなのに負けたと思うと腹たってきた・・・」

 

ユウキ「それじゃあ次はそんな2人の戦闘場面だよ!どうぞ~♪」

 

~part144 『夕闇の決闘』より~

 

コインが落ちた瞬間に俺達は互いの武器を構えた。シノンはへカートを、俺はスラッシュエッジを。

 

シノンが引き金を引くのと同時に、俺もスラッシュエッジをシノンに向け投擲した。

 

大体は敵の遠くから近づく軌道でブーメランを投擲するが、今回はその逆で真っ直ぐ的に向かうようにブーメランを投擲した。

 

シノンの弾丸と俺のブーメランはぶつかり合うとシノンの弾丸は軌道が逸れ、俺のスラッシュエッジは耐久値が無くなりこわれてしまった。

 

シノン「なっ!?ブーメランで弾丸を!?」

 

テツヤ「よぉし!これで俺は無罪放免だなシノン!」

 

シノン「ちょ、ちょっと待ちなさい!!!!避けたらの約束でしょ!!!!避けたんじゃなくて軌道を逸らしたんじゃない!!!!」

 

テツヤ「悔しいんだったら俺に一撃食らわせてみな!!!!」

 

俺はそう言ってシノンに近づいた。スナイパー相手に遠距離で距離を取るのは愚策だと言うのはさすがに分かる。

 

シノン「私がスナイパーだけの女だと思ったら大間違いよ!!」

 

そう言ってシノンはへカートを背負い、サブアームのハンドガンを取り出した。

 

テツヤ「ならこっちだって!!!!」

 

俺は接近しながらブーメランを投げ、直ぐにコルトパイソンを持った。

 

これはいつもの戦法。シノン相手に通じるとは思えないが・・・!

 

シノン「読み通り!!」

 

シノンは落ち着いて俺の投げたブーメランを撃ち落とすと、今度は目の前に迫った俺に狙いを定めた。

 

テツヤ「流石だな!やっぱこの作戦じゃ倒せないようだな!!!!」

 

シノン「壊されたブーメランが別のブーメランに再度リロードされるまでにかかるのは1分!!さっき壊したのもまだ30秒しか経ってないしこれで終わりよ!」

 

テツヤ「確かにそうだけど詰めが甘いぞシノン!!」

 

俺はそう言って腕にあるポケットを開いた。そこにはスラッシュエッジが入っていた。両腕にポケットがあるから合計4つのブーメランを使えるという訳だ。

 

シノン「なっ!?そんなとこにまで!?」

 

テツヤ「これでどうだ!」

 

俺はブーメランを構えながらシノンに向けコルトパイソンの引き金を引いた。

 

シノン「これくらい!」

 

シノンは身体を反らして弾丸を避けたが、それが俺の狙いだった。

 

俺は引き金を引いたのとほぼ同時にブーメランをシノンの首元に向け投げていた。シノンは弾道予測線から逃れるように避けたがそれはあくまで弾丸の話。ブーメランには弾道予測線は無い!!!!

 

シノン「しまっ!?」

 

テツヤ「勝ちは貰った!!」

 

シノン「この位で!!!!」

 

シノンは反らした身体に捻りを加え、当たるはずだったブーメランは寸前で避けられてしまい、ブーメランは俺の手元に戻ってきた。

 

テツヤ「す、すげぇ身のこなしだな・・・」

 

シノン「こう見えて避ける技術もトップレベルって言われてるのよ!そう簡単に討ち取れる相手だと思わない事ね!!!!」

 

テツヤ「シノン!!!!お前との勝負めちゃくちゃ面白い!!上手くいかないのがこうまで楽しいとはな!!俄然倒したくなってきた!!!!」

 

シノン「私も同感よ!!貴方との勝負簡単には終わらせたくない!!!!」

 

テツヤ「そう簡単にやられないでくれよ!!」

 

シノン「そっちもね!!」

 

~映像終了~

 

アスナ「おぉ~白熱のバトルが繰り広げられてるね!!!」

 

シノン「テツヤの動きは奇想天外過ぎて全然読めなくて大変だったわ。」

 

テツヤ「シノンこそ まさか女プレイヤーでここまで戦える子がユウキ以外にいるなんて思いもしなかったよ。」

 

キリト「この時俺も決勝戦の最中だったんだけど、一体どう決着が着いたんだ?テツヤがシノンの胸をもんだってことは分かるんだが・・・」

 

ユウキ「は?」

 

ユウキはキリトの話を聞いた途端おぞましいオーラを背後に宿らせた。

 

テツヤ「ご!誤解を招く言い方すんじゃねぇ!!!試合中フィールドの地震のせいでシノンの頭上に巨大トラックが落ちてきそうになってそれを助けたら結果的に揉んじまっただけだ!!!」

 

シノン「全く どさくさに紛れての行動は天下一品ね。」

 

アスナ「ま、まぁテツヤ君のラッキースケベ体質は今に始まったことではないんだし・・・だ、だからユウキもそのおぞましいオーラは閉まってくれると嬉しいなぁ・・・?」

 

ユウキ「全くなんでいつもいつも女の子のおっぱいを・・・ぶつぶつ・・・」

 

テツヤ「ば、場の流れが悪いから次行こう次!!!!!!」

 

~part115 『孤高の存在の弱さ』より~

 

哲也「・・・・ラフィン・コフィンか・・・・・」

 

昨日遭遇したあの野郎は俺にとっては因縁の相手だった。キリトが怯えていたのも無理もない 何故か?それはあの場面 俺は少し震えていたからだ。

 

未だに殺したヤツらの夢を見るくらいの俺が本物のラフコフに会って平然としていられるわけがない。本当なら俺だって何かに甘えたかった。

 

でも何故それをしないか?答えは簡単。俺は皆にとって"英雄"だからだ。

 

英雄の俺がガタガタ震えてたんじゃ話にならない。だからあの時は敢えて強気に振る舞うことで震えを止めていたんだ。

 

そう・・・・・英雄は皆の前では常に強くなくちゃならない いついかなる時も。

 

哲也「英雄か・・・・・・」

 

俺は流れる川をしばらくぼーっと見つめ、数十分後にその場を離れ家へと向かった。

 

・・・・・・俺が甘えられるのは木綿季の前だけだからな・・・・・・

 

~映像終了~

 

アスナ「ここはテツヤ君が溜め込んでいる心情を独白してるシーンだね。」

 

ユウキ「一応このGGO編は英雄とはってことを話にしてる所もあるからね。」

 

シノン「貴方あの時怯えていたのね・・・意外だわ・・・」

 

キリト「ラフコフを目の前にビビらないなんて流石はテツヤと思ったけど なんだかんだビビってたんだな。」

 

テツヤ「るせぇな!!!35人も関係者殺せば良心持つやつなら誰だって恐怖心は抱くわ!!!」

 

アスナ「英雄でも怯えて甘えちゃうちょっぴり可愛らしい一面だね。」

 

ユウキ「ボクにならいつでも甘えていいからね♪ボクになら♪」

 

シノン「凄い強調するわね・・・」

 

アスナ「私もいつでも歓迎だよキリト君♪」

 

キリト「い、いや、俺はその・・・」

 

シノン「よ、4人の痴話話はここまでにして 次に行きましょ。」

 

~part116『正義の死神』より~

 

今日はいよいよBOB本戦。キリトに加え、テツヤを倒さなければ優勝するのは無理と言うBOBで稀にある出場プレイヤーの質が高い大会になってしまったのは少し計算外だったけど、諦めはしない。

 

私はテツヤを撃ち抜いて BOBで優勝して、今までの自分と別れを告げる。そして、変わった私を貴方に見て欲しい。まだ名前も分からない貴方だけど、私にとって貴方は荒れた道をどう進むかを教えてくれた英雄的存在。

 

だから恩返しをしたい。恩返しするには私が変わったってところを見せたい。だから今回のBOBは絶対負けられない。

 

詩乃「でも・・・・・・あの時テツヤの言ってた言葉・・・・・・」

 

テツヤ『手の届く範囲の人はこの手で助けたい。それが俺のポリシーさ。』

 

詩乃「・・・・・・全く同じだった・・・・・・あの人とポリシーが・・・・・・」

 

あの時は似たポリシーを持つ人くらいってことで特に何も聞きはしなかったけど・・・・・・あの後言ったあのセリフ・・・・・・

 

テツヤ『なぁシノン・・・・・・人間ってのは何で同じ人間を殺すことが出来るのかな・・・・・・』

 

あの時は何であんなことを言ったのかはさっぱり分からなかったけど・・・・・・もしテツヤとあの人が同じって考えれば多くの人を殺めたあの人の辛い過去のはず・・・・・・それがあの人の悩み・・・・・・

 

でも、私の仮説は3割の確率で当たってればいいくらいの物。世の中には何十億人も人がいてあの人と同じポリシーを持って、彼女がいて、深い悩みを持ってる人なんて恐らく探せば何百人と出てくるはず。

 

詩乃「・・・・・・考えすぎかな・・・・・・貴方とテツヤが一緒なんて・・・・・・」

 

でも、私はあの時確かに聞けた。あんなに強いテツヤにも深い悩みがあるってことを。

 

強いテツヤでも悩みを持ってる。でもテツヤがあんなに重苦しい雰囲気になったのはあの時だけで、それ以外はとても楽しそうに過ごしてた。私は良くいえばクールに過ごしていて、悪くいえば口を開かない女。でもテツヤは明るく 強気に振舞えていた。きっとそれはテツヤのメンタルが強い証拠なんだ。

 

私も、私だって強くなってみせる。テツヤ以上の強さは無理かもしれない。でも、今回のBOBでテツヤの強さの極意を知ることはできるはず。

 

詩乃「・・・・・・テツヤなら・・・・・・私のことを助けてくれるのかな・・・・・・」

 

私は常に暗闇の中で1人過ごしてきた。でも、テツヤなら 私の暗闇をかき消すくらいの光を灯してくれるかもしれない。

 

テツヤだけじゃない。あの人の示した道を進めば私はこの暗闇から抜け出せるのかもしれない。

 

ずっとずっと雨だった世界が 晴れに広がっていくかもしれない。

 

詩乃「・・・・・・晴れるといいな・・・・・・この心を覆ったままの雲が・・・・・・」

 

私は人を殺した殺人者。例え相手が銀行強盗で人を撃ち殺した相手であろうと私のやった事は事実。

 

でも、貴方も私とは違う方向性ではあるけど 同じ様に殺人を犯してその事でトラウマを抱えてる。私なんかに比べたらきっと貴方の方が何倍も辛いはず。それでも私より凄く強い精神力を持ってる。それは貴方にあって私に無いもの。

 

テツヤが人を殺したなんてことは分からないけど、テツヤも同じ様に悩んでて、貴方と同じくらい強い人。

 

私の目の前に現れた2人の男の人は これから私にどう影響してくるのかな。

 

詩乃「私も・・・・・・同じ道を歩みたい・・・・・・」

 

2人が晴れの道を歩いているんだから、きっと私だって晴れの道を進めるに決まってる。なら、私も歩みたい 彼らと同じ晴れの道を。

 

その為に、私は今日のBOBでテツヤに勝ってみせる。テツヤに勝って弱い自分とお別れするんだ。

 

それで、貴方に言いたい。『ありがとう』って。

 

詩乃「絶対・・・絶対勝つ・・・!」

 

私は強い決心を胸に、今回の大会を勝ち進むことを決めた。

 

強いシノンとしてではなくて、もっと強くなれた朝田詩乃としてもう一度貴方に会いたいから。

 

~映像終了~

 

ユウキ「これはシノンさんの抱いてる思いについてだね。」

 

テツヤ「そんなに俺の事意識してるなんていつもはツンツンしてるくせに可愛いとこあるじゃん♪」

 

シノン「う、うるさいわね!!!黙らないとその口狙い撃つわよ!!!/////」

 

シノンはそう言うとへカートの銃口をテツヤに向けた。

 

テツヤ「す、すいません勘弁してください!!!」

 

アスナ「でも実際ビックリしちゃうよね~ 憧れの人と倒したい相手が全くの同一人物だったなんて!!!」

 

ユウキ「VRMMOプレイヤーならではの出来事だね。」

 

キリト「これだけ憧れ持たれるなんて 一体シノンに何を言ったんだ?」

 

テツヤ「別に大したことじゃないさ 俺のポリシーってやつをシノンに教えてやっただけだ。」

 

シノン「でも、そのポリシーのおかげで私は今日ここにいられる その・・・ありがとね・・・テツヤ・・・/////」

 

テツヤ「どういたしましてシノン♪」

 

ユウキ「はいはいイチャついてないで次のシーン行くよ!!!」

 

ユウキはテツヤの頬を引っ張りながら次のシーンへの指示を出した。

 

テツヤ「いでででで!?」

 

~同じく part116より~

 

俺は詩織さんにSAO時代の全てを明かした。木綿季との出会い。付き合い始めたこと。俺の異名のこと。殺されて行った仲間達。俺がゲームを終わらせたプレイヤーであること。それが理由で英雄と呼ばれていること。そして、ラフィン・コフィンのこと。これら全部を詩織さんに話した。

 

詩織「なるほどな・・・SAOにそんな奴らがな・・・・・・」

 

哲也「はい・・・・・・実は俺の悩みはそいつらが原因でもあるんです・・・・・・」

 

詩織「仲間がその犯罪者に殺されたことか?」

 

哲也「いえ・・・・・・寧ろ逆というか・・・・・・俺は木綿季を守りたい為に・・・・・・そして目の前で散った仲間の敵討ちのためにそいつらを殺した・・・・・・その数は・・・・・・35人・・・・・・」

 

詩織「っ・・・・・・」

 

哲也「俺はこの殺した奴らのことを忘れられないでいるんです・・・・・・夢にも出てくる始末で夢に見ると決まって過呼吸を起こす・・・・・・俺は未だにSAOに囚われ続けてるのかもしれません・・・・・・」

 

詩織「・・・・・・そうか・・・・・・」

 

哲也「俺が35人を殺したことでそいつらの再犯は二度と起こらなかったのは事実です・・・でもだからって35人を殺すなんて・・・この悩みを昨晩SAO時代の仲間に相談したんです・・・・・・そいつにはお前がそいつらを壊滅させたから被害も増えなかったんだと言われました・・・・・・俺も確かにそれは思います・・・・・・でも・・・・・・だからってそんな大人数を殺して俺は良かったのか・・・・・・?」

 

哲也「俺はゲームを終わらせた英雄・・・・・・でもそんな英雄と呼ばれる男の手が自身が殺した相手の返り血で染まってて・・・・・・・・・それで本当に皆を救った英雄なんて名乗れるのか・・・・・・!?」

 

俺はその血に濡れた手を強く握った。それこそ血が滲み出てくるほどに強く強く握った。

 

哲也「俺は木綿季だけじゃなくて皆を護りたかった・・・・・・だから斬月だって天鎖斬月だって手に入れた・・・・・・でもだからって大量殺人していい訳じゃない・・・・・・!」

 

詩織「・・・・・・1つだけ質問させろ。哲也。そのラフィン・コフィンって奴らは罪のない人間なのか?それともお前の仲間を殺した仇か?どっちだ。」

 

哲也「そ、そんなの仇に決まって・・・!」

 

詩織「なら決まりじゃないか。お前の取った行動に間違いなんてなかったんだよ。」

 

詩織さんはそう言って強く握り過ぎて本当に血が出てきた俺の拳を優しく両手で包み込んでくれた。

 

哲也「詩織さん・・・」

 

詩織「殺した相手の返り血に染った手だぁ?んなのお前の殺した相手は多くの罪もない人間の返り血に染ってんだぞ?それをそいつらは楽しんで行って来てたドクズ野郎どもじゃねぇか。お前は例え相手が犯罪者であろうと相手のことを忘れないでいられる心優しい人間なんだよ。だからこそ殺した相手のことを忘れられずにいるんだ。お前は大人数を殺してしまった。それはもう過ぎ去ってしまって変えられもしない過去だ。」

 

哲也「・・・・・・・・・」

 

詩織「でも、未来なら幾らでも変えられる。今は辛い思いをしてるかもしれないがきっと変えられるさ。絶望の未来を変えたから今お前はこうしてここにいる。そうだろ?」

 

哲也「・・・・・・確かにそうかもしれません・・・・・・」

 

詩織「仲間を助けるために人を殺すなんて口では言えても簡単にできる行動じゃない。お前は人殺しだなんて悩む必要は無いんだよ。若い哲也なら人を殺したらそりゃ悩むだろうさ。私だってきっとお前と同じ立場に立ったら悩むと思う。でも結果的に大切な人や仲間を守れたんなら良いじゃないか。立派なことをしたんだよお前は。」

 

詩織さんはそう言って俺の頭を優しく撫でてくれた。

 

詩織「良いか哲也。35人のことを今すぐ忘れるのは難しいとは思う。でも35人殺したことで掴み取ったのが今の暮らしと、多くの命なんだろ?」

 

哲也「それは・・・・・・そうですけど・・・・・・」

 

詩織「じゃあそのお前が殺した35人は罪もない人物を殺して何を得たんだ?皆の命か?大切な人か?いいや違う。お前の殺したヤツらが得られたのは一時の愉悦、快楽、快感だけだ。しかも1人にしかその殺したって喜びは味わえないから皆で殺すんだ。それが集団殺人の心理なんじゃないかと私は思う。それに比べたらお前が得たものはとても有意義な物じゃないか。皆の時間、笑顔、命。35人ものクズを殺した代わりにお前はそれを得たんだ。もうお前が相手のことを気にするに必要は一切無い。気にするんだったら殺されてしまった罪のない人達だ。お前がクズ共のことを気にする必要は無いんだよ。」

 

哲也「・・・・・・昨日言われたんです・・・・・・お前は優しすぎるって・・・・・・だから殺した奴らを忘れられずにいるんだって・・・・・・知らないところで俺は慈悲の心を見せてしまってるんでしょうか・・・」

 

詩織「そうだ。お前は優しすぎるんだよ。誰にでも善意を向ける人間がいるか馬鹿。犯罪者に慈悲はいらないんだよ哲也。だからいっそこう思ってみろ。『ざまぁみろ!』ってな。」

 

哲也「・・・・・・ざまぁみろ・・・・・・か・・・・・・」

 

・・・・・・確かに俺は下手に皆を助けるって意識が強すぎた・・・・・・だから殺した奴らのことを忘れられずにいたのかもしれない・・・・・・

 

・・・・・・そもそもアイツらは飛鳥を殺し、木綿季までも殺そうとしたんだ・・・・・・なんで俺はそんな奴らにまで善意を向けなけりゃいけないんだ・・・・・・?大切な仲間を殺され、殺されかけたから殺したのが35人なんじゃないのか・・・・・・?

 

哲也「そうだ・・・・・・俺はアイツらが憎くて殺したんだ・・・・・・そんな奴らに慈悲の心を向ける必要なんて無い・・・・・・!!!!」

 

詩織「そういうことさ。分かってくれたか?」

 

哲也「はい!!!!詩織さん!!!!俺はもう後悔なんてしません!!!!俺の殺したヤツらはそもそも俺の仲間を殺し、木綿季までも殺そうとした奴らだ!!!!そんな奴らに何が慈悲の心だ・・・・・・!俺は・・・・・・俺は"正義の死神"だ!!!!クズ達に引導を渡すのは俺の役目だ!!!!」

 

そう。俺はただの死神ではなかった。正義の死神だったんだ。正義の死神だからこそ、罪のない人を殺し、俺の仲間を殺し、飛鳥を殺し、俺の大切な彼女を殺そうとした奴らに引導を渡したんだ。

 

もっと早く気づけば良かった。俺の殺しはただの殺しじゃない。クズ達を冥界に送るための殺しだったんだ。殺した奴らに怯えすぎてこんなことにも気づけなかったんだ。俺もまだまだってことだな。

 

死神の名前はSAO時代のアカウントを消すと同時に捨てはしたが、この日を境にもう一度名乗ろう。

 

そう、《正義の死神》と。

 

~映像終了~

 

テツヤ「俺が詩織さんに悩みを打ち明けたシーンだな。いやぁやっぱこういう時は包容力ある大人の人に言うのに限るねぇ。」

 

ユウキ「悲しいけどこの悩みはボクじゃ完璧に解決できなさそうだったし・・・」

 

アスナ「ここで死神の名前を復活かせることを決めたんだね。」

 

キリト「俺達の英雄の完全復活って言うわけだな。」

 

テツヤ「まぁここで悩みを打ち明けていなかったらきっと俺もシノンを助けられずに死んじまってただろうしな・・・飛鳥と詩織さんには感謝しかないよ・・・」

 

シノン「飛鳥・・・って言うのは?」

 

アスナ「テツヤ君の仲間の人なんだ 今はもう死んじゃってるけど 時折テツヤ君の為に夢枕に出てくれる良い人なんだ♪」

 

ユウキ「すっごいボンキュッボンだからあんまし会って欲しくないけど・・・」

 

シノン「ボンキュッボン・・・か・・・・・・」

 

テツヤ「まぁそんな気にすんなってシノン 人間何も胸だけじゃ・・・」

 

テツヤがそう言いかけたところでテツヤの右の頬を一発の弾丸が掠めた。

 

シノン「これ以上いったら本気で殺す・・・!!!」

 

テツヤ「す・・・すいませんでした・・・!!!」

 

テツヤは半べそを浮かべながら必死に謝っていた。

 

アスナ「あ、あはは・・・そ、それじゃあ次のシーンをどうぞ~!」

 

~part117 『殺人の瞬間』より~

 

テツヤ「あっ!ごめんなさい!大丈夫ですか?」

 

「だいじょ・・・ひぃ!?し、失礼しましたァ!!!」

 

「どうぞお進み下さい!!!テツヤさん!!!」

 

そう言って2人は俺の前に道を譲ってきた。なんだ?本戦出場者ってそんな恐ろしいのか?

 

俺はそのまま譲られた道を通ると、その場で立ち止まった。

 

「な、なんだ・・・?」

 

「ま、まさか俺達を殺る気じゃ・・・!?」

 

テツヤ「ねぇ・・・・・・君達・・・・・・」

 

「ひぃぃ!?なんでしょうか!?」

 

俺は背を向いていた状態から前を向き、女の子らしい可愛らしいポーズを取りこう言った。

 

テツヤ「皆♪本戦はボクのことを応援してね♡」

 

俺がそのセリフを言うと辺りにいたプレイヤーはまるで稲妻でも打たれたのような表情になったと思うと、次第にその顔はにやけ顔へと変わって行った。

 

「ま、任せてください!!!死に物狂いで応援します!!!」

 

「今回は貴女に全財産を賭けます!!!」

 

「テメェらテツヤちゃんに全財産特攻する準備は出来たかぁ!?」

 

テツヤ「えへへ~♪皆の応援があればボクも百人力だよ♡」

 

キリト「・・・・・・何やってんだ・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

シノン「・・・・・・変態というか変人ね・・・・・・なんでこんなのに負けたのかしら・・・・・・」

 

~映像終了~

 

ユウキ「なーんかかなり女の子の姿楽しんでるねテツヤ。」

 

アスナ「しかも言動がユウキそっくり。」

 

シノン「実は彼女の服をこっそり拝借して着てたりして。」

 

テツヤ「もし現実でそんなことやったらパッツンパッツンで動けんわ。」

 

キリト「いや、お前には敬愛してるお姉さんがいる 大学生のお姉さんの服ならば・・・」

 

テツヤ「あのなぁ!!!俺の身長と姉ちゃんとユウキの服はどっちも釣り合わん!!!んなこと言うならお前はどうなんだよ!!!妹と背丈似てるしお前こそ妹のジャージだとか下着だとかつけてんじゃねぇのか!!!」

 

キリト「俺がそんなことするか!!!」

 

シノン「まぁテツヤは身長が身長だから断念してそうだけど 貴方はできる余地あるわよね?」

 

アスナ「き、キリト君・・・」

 

キリト「み、見るな・・・そんな目で俺を見るな・・・!!!!!!」

 

シノン「それじゃあテツヤの変態の片鱗を見せたところで次のシーンよ。」

 

テツヤ「誰が変態じゃ!!!」

 

~part120 『託された想い』より~

 

「諦めんな!!!!!!!!!!!!!シノン!!!!!!!!!!」

 

シノン「っ!!!!」

 

死銃「っ・・・この声は・・・」

 

デスガンはその声に驚き 私から手を離した。私は直ぐに声のした方向を見た。

 

そこには 汽車の走るレールを滑りこちらに向かっているテツヤの姿があった。

 

シノン「あ、あれってグラインド・・・?」

 

グラインド。それはGGOにおける移動テクニックの1つ。橋やあぁいったレールの上を滑るという単純ではあるけど実際には相当に高い身体バランス能力が必要で出来るプレイヤーはほんの一握りの超高等テクニックの1つ。

 

ただ出来れば長距離の移動を乗り物を必要とせずとも可能となり、敵を撹乱したり 遠く離れた敵と近づくにはうってつけのテクニックだ。

 

死銃「やっと来たか・・・・・・死神・・・・・・!!」

 

テツヤ「お望み通り来てやったぜ殺人鬼野郎!!!!!」

 

テツヤはそう言いながらレールから飛び、私の目の前に着地した。

 

その後ろ姿は 背丈は小さくとも 今の私にはとても大きくて 頼りがいのある背中に見えた。

 

シノン「テツヤ・・・・・・来てくれたんだね・・・・・・!」

 

テツヤ「悪いなシノン。あんなこと言っといてお前を・・・・・・って・・・・・・キリトは・・・・・・?」

 

シノン「・・・・・・キリトは・・・・・・私を・・・・・・庇って・・・・・・」

 

テツヤ「っ・・・・・・そう・・・・・・か・・・・・・馬鹿野郎・・・・・・死ぬなって言っただろうが・・・・・・!!!」

 

そう言ったテツヤは拳を強く握り、わなわなと身を震わせていた。

 

キリトがあれだけテツヤを信用していたと同様に きっとテツヤだってキリトを深く信用していたんだと思う。そんなキリトが死んでしまって悔しさを表さない人間はいないと思う。

 

シノン「テツヤ・・・キリトから貴方に伝えて欲しいことがって・・・こんな所で死んでごめんって・・・・・・それと・・・・・・キリトがコレをテツヤにって・・・・・・」

 

テツヤ「俺に・・・・・・?」

 

私はテツヤにキリトが残した光剣を手渡した。

 

テツヤ「これは・・・・・・」

 

シノン「キリトはこうも言ってた・・・コレはきっとアイツを倒すための切り札になるって・・・・・・」

 

テツヤ「成程な・・・・・・キリト・・・・・・お前の無念・・・・・・俺が晴らしてやる・・・・・・!!!!!」

 

シノン「テツヤ・・・・・・ごめん・・・・・・私の・・・・・・私のせいでキリトが・・・・・・!!」

 

テツヤ「訳は後で聞く。それより今はアイツを撒こう。」

 

シノン「ま、撒くってどうやって・・・?」

 

テツヤ「本当はお前との決戦まで取っておくつもりだったけどこんな時だ。出し惜しみはしない。」

 

テツヤはそう言うと右ポケットに入っていたスラッシュエッジを左手で取り出し、右手で光剣を握った。

 

死銃「そんなもので何をする?近づけばお前もキリトの様に死ぬかもしれないぞ?」

 

テツヤ「殺れるもんならやってみな!!!!!」

 

テツヤはそう言うと即座にデスガンの懐に潜り込んだ。

 

死銃「っ!!」

 

テツヤはそのまま光剣で攻撃し、続けてスラッシュエッジを投擲するのではなく所持しながら攻撃した。続けざまに腹部に攻撃を受けたデスガンがその攻撃でよろめいた所でテツヤはバク転をした。

 

バク転でデスガンから距離を取ったテツヤはそこでスラッシュエッジをデスガンに向けて投擲。投擲したブーメランはデスガンのマントに突き刺さった為にデスガンへの直接的なダメージにはならなかった。

 

テツヤは空いた左手でコルトパイソンを持つと、その場で1発の弾丸を放った。

 

放った弾丸がデスガンに当たると その場で小規模の爆発が起きた。そしてテツヤは私の傍に着地をした。

 

シノン「なっ!?爆発・・・!?」

 

テツヤ「本戦前に全部のブーメランに少量の火薬を付着させたんだ。投擲し突き刺さったブーメランの火薬が付いた所を狙い撃てばああなるって寸法さ。さっきも言ったけど本来お前との決戦用だったんだけど キリトがやられた今四の五の言っていられない。」

 

シノン「そんな・・・あの状況でそれを狙って・・・?」

 

テツヤ「それと シノン コイツ受け取れ。」

 

そう言ってテツヤは何かを投げてきた。その何かとはバイクから振り下ろされた際に手放してしまったへカートだった。

 

私は投げられたへカートを両手でしっかりと抱え込むようにキャッチした。

 

シノン「へカート・・・・・・」

 

テツヤ「バク転して手を着いたその場に落ちてたんだ。もうお前の相棒を離すなよシノン さぁ!今はここから移動しよう!!!」

 

テツヤは私の手を引くと さっきまでのデスガンが乗っていた機械式の馬に乗った。

 

テツヤ「シノン!」

 

シノン「うん!」

 

テツヤは手を差し出してきてくれた 私はその手を掴み テツヤの後ろに跨った。

 

テツヤ「しっかり掴まっとけよ!!!!!」

 

そう言ってテツヤは馬を走らせ始めた。私はテツヤの腰に手を回して離れられないようにした。

 

デスガンが追ってくることもなく無事に街から脱出し、テツヤと私は荒野の道を進んで行った。

 

~映像終了~

 

アスナ「こ、ここはキリト君が倒された後 颯爽とシノンさんの助けに入るテツヤ君のシーンだね。」

 

ユウキ「なんでこの時テツヤはグラインドで登場なんてしたの?」

 

テツヤ「この前に何人かとまとめて戦ってたんだけど 気づいたら郊外に出ちゃってな・・・それで、足場見たら偶然汽車のレールがあったからこれを伝って来たって訳さ。」

 

キリト「だが俺はここでフェードアウトだな・・・ここから先は俺も良く知らないから楽しみだ。」

 

シノン「病室で本戦は見なかったの?」

 

キリト「ログアウト後のケアで手一杯でな・・・後泣きじゃくるアスナの対応とか・・・」

 

アスナ「ちょ、ちょっと!!それは内緒って言ったじゃない!!!」

 

テツヤ「まぁ負けたのをいいことににゃんにゃんしてたってことだな。」

 

キリト「違う!!!」

 

ユウキ「それじゃあここからはテツヤとシノンさんメインになるよ!次のシーンをどうぞ♪」

 

~Part121 『君を護る誓い』より~

 

テツヤ「シノン この傷にかけて 俺はお前を殺させやしない。絶対に守ってやる 約束だ。」

 

シノン「・・・・・・次は無いからね・・・・・・」

 

テツヤ「セカンドチャンスで充分だ。さぁ シノン 手を出して。」

 

シノン「へ?」

 

シノンは俺の言う通り手を差し出した。俺はその手をギュッと握った。

 

テツヤ「シノン お前1人の手くらい幾らでも背負ってやる 握ってやる。俺の手なんかはお前より遥かに血に汚れた汚い手かもしれないが それでも構わないか?」

 

シノン「っ・・・・・・テツヤ・・・・・・」

 

テツヤ「一生とは言えない 今この場面 俺にお前の命預けてくれないか?」

 

俺はそう言いながらシノンの頭に手を置いた。

 

テツヤ「それとも シノンより血に汚れた俺の手なんかじゃ助けられたくなかったかな?」

 

俺は笑いながらそう言った。俺の事を唖然としながら見つめていたシノンは、シノンの手を握っていた俺の手に涙を流し始めた。

 

シノン「こんなに・・・・・・こんなに手って温かいのね・・・・・・」

 

テツヤ「お前の小さな手くらい幾らでも握ってやるさ。俺のリードでよければ幾らでも支えてやるさ。だからもう俺の前で涙は流さないでくれないか?大切な仲間に涙は流させたくないからさ。」

 

俺はそう言って涙袋に溜まっていたシノンの涙を指で拭き取った。

 

シノン「じゃあ・・・・・・今の私を・・・・・・貴方に預けるね・・・・・・」

 

そう言ってシノンは俺に抱きついた。

 

テツヤ「うん。預からせてもらうな シノン。」

 

俺は抱きついたシノンを抱きしめ返した。先程で震えていた身体の震えはもう止まっていた。

 

シノン「温かい・・・・・・貴方の温もりを感じる・・・・・・人ってこんなに温かいんだね・・・・・・」

 

テツヤ「ずっとずっと寂しかったよな・・・・・・1人で・・・・・・でももう大丈夫・・・・・・お前には俺がいるからな・・・・・・」

 

シノン「女神が死神に助けられるなんて話・・・・・・聞いたことないわね・・・・・・」

 

テツヤ「確かにそうだな・・・・・・でもシノン 俺は普通の死神なんかじゃない。 俺は人を助ける為に降臨する神 正義の死神だ。」

 

シノン「正義の死神・・・?」

 

テツヤ「SAO時代の上司的存在に俺の殺しのことを言ったら 君の殺しは正義の為の殺しだって言われてな。そしてこう言われた 正義の死神とな。俺はその名に恥じぬ生き方をしたい 弱気を助け悪を滅ぼす死神になるんだ。」

 

シノン「そうなのね・・・・・・きっと貴方ならなれるわ。本物の正義の死神にね。」

 

テツヤ「ありがとな。女神に言われたら自信も出てきたよ♪」

 

シノン「全く お調子者ね貴方は。」

 

テツヤ「シノン 君だけは必ず護る 君に涙は流させない これは俺の誓いだ。」

 

シノン「今度こそ・・・絶対にこの約束は守ってね・・・・・・」

 

テツヤ「あぁ。互いに生き抜いて絶対にもう一度戦おう。そしてトラウマを乗り越えよう。」

 

シノン「うん。貴方と一緒ならもう怖くない それに私にはへカートがある。貴方とへカートと一緒にトラウマを乗り越えてみせるわ。」

 

テツヤ「その意気だ 今は英気を養って次のサテライトスキャンの時を

使って作戦を立てよう。」

 

シノン「了解。もう少しだけこうしてていい?」

 

テツヤ「構わねぇよ。自分は1人じゃないんだってことを味わっとけ。」

 

シノン「ありがとう テツヤ。」

 

そう言うとシノンは更に強く抱きついてきた。俺はシノンの頭を軽く撫でてやった。

 

~映像終了~

 

シノン「っ!?な、なんでこのシーンを・・・!?」

 

アスナ「一応ここもシノンさんの想い人がテツヤ君だったってシーンだから・・・」

 

テツヤ「女神に死神に甘えるなんて滅多に見られない光景だぜ?まさにレアシーンだな。」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・」

 

キリト「あ、あれ?ユウキが怒ってない・・・?」

 

アスナ「た、確かに いつもなら浮気だって騒いでるのに・・・」

 

ユウキ「ボク約束したんだ・・・このGGOの一件に関しては浮気どうこうは問わないって・・・だから怒れないんだ・・・」

 

キリト「な、なるほど だからか。」

 

シノン「だ、だから貴方この後それをいいことに私にあんなことやそんなことをしたのね・・・・・・?」

 

テツヤ「え?」

 

ユウキ「は?」

 

シノン「私・・・この後テツヤに『お前を守る代わりだ』なんて言われて・・・辱めを・・・!!!」

 

シノンは目に涙を浮かべながら皆に訴えかけた。

 

アスナ「て・・・テツヤ君・・・」

 

キリト「・・・・・・お前・・・・・・」

 

テツヤ「ち、違う違う!!!俺はそんなことやってない!!!」

 

ユウキ「テツヤ ちょっと裏行こっか。」

 

ユウキはそう言うとテツヤの首根っこを掴んで引きずっていった。

 

テツヤ「い、嫌だァァァァ!?濡れ衣だァァァァァァ!!!!!!」

 

シノン「さっきから私の事おちょくった罰よ 反省する事ね。」

 

アスナ「え、ええっと テツヤ君がお仕置を食らってしまったので一旦ここでコマーシャルです♪」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

~第5回 ユキのトリビアコーナー♪~

 

ユキ「はいはーい!お父さんがお母さんにボッコボコにされてるから 今の内にユキのトリビアだよ!今回はお父さんの使った武器について!」

 

ユキ「まずはコルトパイソン!お父さんのお父さん ユキにとってのおじいちゃんが好きなアニメのキャラが使ってたハンドガンで お父さんはおじいちゃんの言ってた事を思い出してこの武器を購入したよ!威力はハンドガンの中でも指折り!でも他のハンドガンと違ってリボルバー式だからリロードに時間がかかるのが少し弱点かな?そんな弱点もスピードローダーを使えば一安心♪」

 

ユキ「次にスラッシュエッジ!これはビームブーメランの事で在庫処分コーナーにあったこれを気に入ったお父さんが購入して最後までサブアームとして戦ったよ!一応牽制目的が主だけどお父さんの実力をもってすれば スラッシュエッジだけでも倒せるプレイヤーは多かったみたい!」

 

ユキ「お父さんはこの2つの武器を使って自慢のスピードで戦ういつもとは違う少しテクニカルな動きでGGOを戦い抜いたよ!皆はいつものお父さんと今回のお父さん どっちが好きかな?あ、丁度お母さんのお仕置も終わったみたいだから ここで説明は終わらせるね♪バイバーイ♪」

 

~第5回 ユキのトリビアコーナー♪ 終わり~

 

~~~~~~~~~~~~~

 

アスナ「は、はい!というわけでお2人も戻ってきたので続きを始めようと思います!」

 

今現在テツヤはユウキに半殺しにされ まるでボロ雑巾かのように横たわっていた。

 

テツヤ「グフッ・・・」

 

シノン「ご、ごめんなさい・・・まさかこんなことになるだなんて・・・」

 

ユウキ「心配なんていらないいらない♪その内治るから♪」

 

キリト「す、末恐ろしい・・・」

 

アスナ「じゃ、じゃあ早速CM開け1発目のシーンだよ!」

 

~Part122 『殺しのカラクリ』より~

 

テツヤ「スラッシュエッジだってアイツ相手に牽制に使えれば御の字だ コルトパイソンだってそう。それに 今はこの世界で最強の相棒がいる。」

 

そう言ってシノンの顔を見た。

 

シノン「私?」

 

テツヤ「死と隣り合わせの今は凄く怖いかもしれない でも君のその狙撃があれば俺はもっと動ける。成層圏まで狙い撃てなんてことは言わない ただいつも通りの狙撃をしてもらいたいんだ。 今こそ弱い自分とお別れのときだよ シノン。」

 

シノン「テツヤ・・・」

 

テツヤ「それとも 荒療治でまた胸でも揉もうか?そうすりゃまた引き金引けてたり♪」

 

俺はそう言いながら指をうねうねと動かした。

 

シノン「なっ!?何言い出すのよこのスケベ!!!!!!」

 

めちゃくちゃ冗談のつもりで言ったつもりが 俺はシノンに引っぱたかれてしまった。

 

テツヤ「アウチ!?」

 

シノン「上等じゃない!!!そんなに引き金引いて欲しけりゃ今引いてやるわよ!!!!!!」

 

そう言ってシノンは俺の眉間にへカートの銃口を押し付けてきた。

 

テツヤ「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?待て待て待て待てぇ!?」

 

俺はそう言いながら無我夢中で手を横に降っていると シノンはくすっと笑いながらへカートを置いた。

 

シノン「冗談よ♪」

 

そう言いながらシノンは俺の頬をつついてきた。

 

テツヤ「ほっ・・・し・・・死ぬかと思った・・・」

 

シノン「でもありがとね スケベなアンタのおかげでたった今 引き金を引ける確信を得たわ 多分あのままいってたら本気で貴方を殺してたでしょうし。」

 

テツヤ「そ・・・そうかい・・・シノンが元に戻ってくれたようで・・・何よりです・・・」

 

良かったことには変わりないがやはり銃口を押し付けられるのは心臓に悪い・・・・・・

 

シノン「全く 貴方がこんなにスケベな人だとは思いもしなかったわ 人は見かけによらないわね。」

 

テツヤ「あれは冗談で言った迄であって俺はそこまでスケベじゃないわ!!!」

 

シノン「はいはい。そういうことにしとくわ ラッキースケベ君。」

 

テツヤ「ったく・・・でもほんとに良かったよ 最強のスナイパーが復活してくれて。」

 

シノン「貴方のおかげよ ほんとにありがとね テツヤ。」

 

そう言ってシノンは再び俺に抱きついてきた。

 

テツヤ「おう♪」

 

~映像終了~

 

テツヤ「っ!?ま、待ってユウ・・・」

 

ユウキ「結局シノンさんの言うことがあってるじゃんかこの言い訳大魔神!!!」

 

ユウキはテツヤにスープレックスを仕掛け、それは綺麗な形で決まりテツヤの頭は勢いよく地面にぶつかった。

 

テツヤ「あげぅっ!?」

 

キリト「ど、どうやらここはシノンが引き金を引けるきっかけを取り戻したシーンなんだが・・・」

 

ユウキ「胸触るのはNGに決まってるでしょ・・・!!!!!!」

 

ユウキは四の字をキメながらそう言った。

 

テツヤ「ギブギブギブギブ!!!!!!助けてシノン!!!」

 

シノン「あ、あのユウキさん?これ一応私にも悪いところはあるし・・・」

 

ユウキ「女の子の弱みに漬け込んで浮気だなんて絶対許さない!!!!!!」

 

テツヤ「いやぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

アスナ「ま、まぁあれがいつも通りだし良いんじゃないかな・・・もう・・・」

 

キリト「テツヤの事は見捨てて 次のシーンに行こう。」

 

~Part123 『この身消えるその時』より~

 

テツヤ「何っ!?」

 

死銃「貰った!!」

 

デスガンはテツヤの首元へ向け、エストックを突き刺そうとしたがテツヤはそれを転がることで間一髪で防いだ。

 

テツヤは首跳ね起きで立ち上がるが、デスガンはすぐ様間合いを詰め更なる攻撃をテツヤに仕掛けた。

 

光剣で防ぎたいところではあるが実体剣とレーザー剣で鍔迫り合いを起こすことは不可能なため、テツヤは仕掛けられた攻撃を避けるか食らうかの二択しか無かった。

 

テツヤ「ちっ・・・・・!!!この身体じゃ・・・・・・!!!」

 

小さな身で巨体のデスガンに立ち向かうのはテツヤでも厳しく、窮地に陥ってしまったテツヤだったが デスガンの顔に向けた弾道予測線が現れた。

 

死銃「っ・・・・・・!?」

 

デスガンは急な予測線に怯み、攻撃を止めた。

 

テツヤ「っ!!!しめた!!!!!!」

 

テツヤはその隙を付き今度こそデスガンの足を薙ぎ払い、姿勢を崩させた所でテツヤは一旦距離を取った。

 

テツヤ「あの予測線・・・・・・」

 

テツヤはシノンの方角を見ると、シノンはスコープを付けない状態でデスガンのことを狙っていたのだった。

 

テツヤ「やっぱりお前か・・・・・・サンキューなシノン・・・・・・」

 

テツヤがそう言うと、予めシノンがテツヤに渡していた通信機からシノンからの通信が入った。

 

シノン『テツヤ!私も援護に行く!今その身でデスガンと戦うのは無謀すぎる!』

 

テツヤ「馬鹿野郎!!!アイツの狙いはお前だ!!!そう簡単に狙われに来るな!!!」

 

シノン『でも・・・・・・だからって貴方がやられたら私は・・・・・・!!!』

 

テツヤ「大丈夫さ!ちょっとばかし油断しただけさ!」

 

シノン『油断って何考えてるのよ!?相手はデスガンなのよ!?』

 

テツヤ「女の身じゃ身体が言うことを聞いてくれなくてな!こっからはそれも踏まえて立ち回るから平気だ!とにかくシノンはそこにいろ!分かったな!?」

 

シノン『分かったわよ・・・・・・でもまた危ないと思ったら遠慮なく援護しに行くからね!』

 

テツヤ「それでいい。最高の援護ありがとな シノン。」

 

テツヤは通信を一旦閉じ、再びデスガンの方を向いた。

 

死銃「くっ・・・・・・あの距離で照準を合わせてくるとはな・・・・・・」

 

テツヤ「さしずめファントムバレット(幻影の弾丸)ってとこだな。 危うく殺られちまうとこだったぜ。」

 

死銃「ふっ。あれだけ強気でいてそのザマとはな?貴様こそもう過去の人物だ。俺に勝つことは出来ない。」

 

テツヤ「・・・・・・確かにそうかもしれないな・・・・・・」

 

死銃「ほぉう 認めるか。ならば・・・・・・」

 

テツヤ「誰が認めたなんて言ったかよ・・・・・・俺はかもしれないと言ったんだ・・・・・・」

 

死銃「何?」

 

テツヤ「いいか・・・・・・今は確かに形勢的にもこの身からして俺が完全に不利だ・・・・・・だがな!!!!!!"この身が消えた時"がテメェの最期だ!!!!!!!!!」

 

死銃「笑わせるな それは貴様が死ぬ時俺も死ぬということか?」

 

テツヤ「それは後からのお楽しみだ!!!!!!」

 

そう言ってテツヤは攻撃をしかけた。

 

~映像終了~

 

アスナ「いよいよデスガンとの一騎打ちのところだね!!!シノンさんの援護もあって良いシーンだね!!!」

 

キリト「当の本人は完全に伸びきってるけど・・・」

 

テツヤ「あぅ・・・」

 

ユウキ「ふんっ!!!」

 

シノン「だ、大丈夫?立てる?」

 

テツヤ「うん・・・ありがとシノン・・・」

 

テツヤはシノンの肩を借りてなんとか立ち上がった。

 

テツヤ「ぐふっ・・・こ、ここではアスナも言ったけどほんとにシノンがいいアシストをしてくれたんだ・・・おかげで助かったぜ・・・」

 

アスナ「でも、原作ではデスガンを倒すきっかけだった幻影の弾丸をこんな所で使っても平気だったの?」

 

テツヤ「なに・・・こっからがこの話最大級の見せ場さ・・・じゃあ次のシーンもどうぞ・・・」

 

~Part124 『舞い降りる死神』より

 

デスガンはいつものように十字を切るジェスチャーを行い、改めて黒星でシノンに狙いを定めたその時だった。

 

デスガンの持つ黒星は何かによって銃身が斬られ、使い物にならなくなったのだ。

 

死銃「っ・・・・・・!?」

 

シノン「な・・・なん・・・で・・・?」

 

シノンとデスガンは互いに困惑した テツヤが倒れ 反抗する気力が無かったシノンしかいない今デスガンを邪魔する者は誰もいないはず。それなのに何故デスガンの黒星の銃口は斬られたのか?

 

そんな時だった。

 

「悪いな シノンを殺させやしねぇよ。」

 

シノン「っ・・・・・・この声・・・・・・は・・・・・・?」

 

聞き覚えのある声ではあった。だがシノンはこの世界でその声の持ち主に出会ったことは無い。いや、厳密に言えば出会ってはいるが訳あってその声ではなくなっていたのだ。

 

そう、その声の持ち主はシノンにとっての英雄とも言え、恩人である彼だった。

 

地雷の爆発による砂煙が収まると、その姿を表した。

 

それは、先程までの小さな少女等ではなく 現実世界で出会ったように男らしい身体付きになっていたテツヤ本人だった。

 

シノン「っ!?テツ・・・・・・ヤ・・・・・・!?」

 

テツヤ「無事みたいだなシノン。」

 

シノン「ぶ、無事だけどなんで貴方は生き残って・・・・・・!?」

 

テツヤ「シノンに言ったよな バグで女になってたって。」

 

シノン「え、えぇ。」

 

テツヤ「そのバグの対応を頼んでおいてな 男のアバターに戻してくれることになってたんだがその時が丁度あの爆発の瞬間に来たんだ。そのおかげで俺はあの爆発をノーダメージでくぐり抜けることが出来たんだ。良いタイミングで戻してくれたもんだよ。」

 

死銃「貴様ァ・・・・・・小癪な奴め・・・・・・!!!!!!」

 

テツヤ「地雷のプレゼントありがとよデスガン。そっちも俺からのプレゼントは受け取ったか?」

 

テツヤはそう言うと手に持っていたスラッシュエッジをデスガンに見せつけた。

 

死銃「っ・・・・・・銃身を斬り裂いたのはスラッシュエッジか・・・・・・時代遅れの古臭い武器を・・・・・・!!!!!!」

 

テツヤ「どんなに使われなくて無能と言われてる武器でも使い手によっちゃ強い輝きを放てるんだ。残念だったな。」

 

死銃「くっ・・・・・・どこまでもギザな奴だ・・・・・・!!!!!!」

 

テツヤ「さぁデスガン。俺の"あの身"は消え去ったんだ。今度はお前が消える番だ。」

 

死銃「・・・・・・この身が消える時と言うのは女の身のことを言っていたのか・・・・・・」

 

テツヤ「そうさ・・・・・・もうお前がシノンを殺す術はない・・・・・・存分に殺らせてもらうぜ・・・・・・!!!!!!」

 

死銃「だがお前はどう俺を倒すと言うんだ?頼みの綱の光剣はエネルギー切れ。先程は油断していたが俺をコルトパイソンやスラッシュエッジなんぞで殺れると思うなよ。」

 

テツヤ「安心しな お前の冥土の土産に最高の物があるからな。」

 

死銃「何?」

 

テツヤ「もういい加減終わらせようぜ お前にいつまでも付き合ってられるほど俺も余裕じゃないんでな。」

 

テツヤはそう言うと エネルギー切れを起こし使い物にならなくなってしまった光剣の鞘を右手に持った。

 

死銃「そんな使い物にならない物を持ってどうする気だ?気でも狂ったか?」

 

テツヤ「使い物にならない?寧ろコイツはお前を倒す為に絶対に必要な"鍵"だったんだよ。」

 

シノン「鍵って・・・もう使えない光剣で何を・・・?」

 

テツヤ「シノンは初めて見るもんな。なら、しっかりとその目に焼き付けな。」

 

テツヤはそう言うと手に取った光剣を突き出すように構えると、左手で右腕を支えるように持った。

 

死銃「っ・・・・・・その構え・・・・・・まさか・・・・・・!?」

 

テツヤは息を吐きながら精神を研ぎ澄ましていくと テツヤの身体を蒼白のオーラが包み始めた。

 

シノン「な、なんなの・・・!?テツヤの身体が光って・・・・・・」

 

テツヤ「今呼んでやるさ・・・・・・本物の死神って奴をな・・・・・・!!!」

 

テツヤの身体全身をオーラが包んだことを感じると、テツヤは護るために手に入れた力を呼ぶ為にあの言葉を力強く発した。

 

テツヤ「卍解!!!!!!」

 

テツヤのその言葉を合図に一面の砂が高く舞い上がり、辺り一帯に砂嵐が巻き起こった。

 

シノン「な・・・何これ・・・!?」

 

目を開けようとも激しすぎる砂嵐にうっすらとしか目を開けることしか出来ない。シノンはそんな状況でもテツヤの姿を確認しようとしていた。

 

酷い視界の中でシノンが見つけたのは、GGOにとてもいるとは思えないような装備を身につけたテツヤの姿だった。

 

テツヤが右腕を振るうと 金属の高く鳴り響く音と共に辺りの砂嵐はたちまちの内に消え去っていき、一気に視界が良好になった。

 

シノン「テツヤ・・・・・・なんなの・・・・・・その・・・・・・姿は・・・・・・?」

 

シノンが改めて見たテツヤの姿は黒のロングコートのような防具に身を包み 細身の金属剣を手に持っていたテツヤだった。

 

テツヤ「ふぅ。どうやらコイツも無事に持ち込めたようだな。流石は非公式とは言えサポート陣だな。」

 

テツヤはそう言いながら持っていた剣を見ていた。シノンには急展開過ぎて何が何だか分からなくなっていた。

 

テツヤ「シノン コイツが俺達の切り札だ。名前は天鎖斬月って言うんだ。」

 

テツヤはそう言って天鎖斬月をシノンに見せつけた。

 

シノン「てんさ・・・ざんげつ・・・?」

 

死銃「な・・・何故だ・・・何故天鎖斬月がこの世界にあるんだ!!!」

 

テツヤ「コイツは俺が女になったバグの補償みたいなもんでな。コイツでテメェを冥土に送ってやるぜ。っとその前にだ シノン。」

 

テツヤはそう言うと、シノンの元まで歩み近づいた。

 

シノン「テツヤ・・・?」

 

テツヤ「悪かったなシノン お前にみっともない姿見せちまって。こっからお前は俺が何故死神と呼ばれたかの由縁を知ることになると思うから 楽しみに待っててくれよな。」

 

テツヤはそう言うとシノンの頭に手を置いた。

 

シノン「死神の由縁・・・・・・じゃあその姿が貴方の本気モードってことなのね・・・・・・待ってるよ・・・・・・貴方の勝利を信じて・・・・・・!!!」

 

シノンはテツヤにとびっきりの笑顔を見せた。テツヤはシノンの顔を見て微笑むと頬を優しく撫で、デスガンの方を向くためにシノンに背を向けた。

 

シノンの目に入ったその姿は 女の身だったテツヤの時に比べると 格段に大きくて 優しくて 暖かな温もりを感じることの出来るシノンにとっての英雄の背中だった。

 

テツヤ「覚悟しろデスガン・・・・・・テメェは死神であるこの俺が殺す!!!!!!」

 

~映像終了~

 

アスナ「て、天鎖斬月がGGOに!?一体どうして!?」

 

キリト「それはテツヤの口から・・・って今ボロボロだから説明も出来ないか・・・」

 

テツヤ「いや!心配ならご無用だ!!!」

 

シノン「っ!?な、なんで貴方男の姿に!?」

 

テツヤ「んなの映像見たように俺が男の姿に戻ったからさ♪おかげで傷も元通り♪」

 

ユウキ「まぁいつも以上にお仕置したし良いかな それでなんでテツヤは天鎖斬月を使えたの?」

 

テツヤ「実はな、この女体化のバグをどうにかしてもらおうとして シノンと会う前の場面で非公式サポートがいるって噂を聞いて その対応を頼んだんだ こいつはその補填さ。」

 

アスナ「へぇ~非公式サポートなんているんだね。」

 

シノン「まぁその正体実は菊岡さんなのよね・・・」

 

ユウキ「えぇ!?」

 

キリト「動きやすくするため女体化にして ついでにハッキングか何かをして天鎖斬月をGGOに送り込んだそうだ・・・」

 

テツヤ「ったくあの野郎いつでも戻せんだったらさっさと戻せっつんだよ 余計なピンチ招くしよぉ。」

 

シノン「で、でも貴方はかっこよくデスガンを倒せたしそれはそれで良かったんじゃない?」

 

アスナ「じゃあデスガンはやっぱり月牙天衝で?」

 

テツヤ「んーまぁこれも映像出みてもらった方がいいかな んじゃ次はいよいよあの野郎を俺がぶっ飛ばすシーンだ!!!」

 

~同じく Part124 より~

 

哲也「デスガン。俺はテメェみたいにリアルで人殺しをするなんて気は更々ねぇが、このVRMMOの世界ならテメェのようなクズはどんな野郎であろうと殺してやる。それが俺なりの正義の通し方だ。」

 

テツヤ「光栄に思えよ・・・・・・テメェは死の神2人直々に殺されんだからなぁ!!!!!!」

 

哲也「覚悟しろ・・・・・・似非の人殺しが・・・・・・!!!!!!」

 

死銃「っ・・・・・・!!!」

 

後退りをしようと後ろにはテツヤがいる。目の前には俺がいる。左右どちらに逃げようとも俺達ならすぐ様捕まえられる。いよいよGGO世界を恐怖に陥れていたデスガンに終止符を打つ時が来た。

 

テツヤ「ククク・・・それじゃあお前にも見せて野郎じゃねぇか・・・地獄の入口をなぁ・・・!!!」

 

哲也「行くぞテツヤ!!!!!!」

 

まず俺がデスガンに詰め寄り、怯んでいたデスガンに向け素早く連続で斬りつけた。縦横無尽に何度も斬りつける俺は最後に蹴飛ばしその先にいるテツヤにデスガンをパスした。

 

テツヤも俺と同じようにデスガンを攻撃し続けた。阿吽の呼吸と言うべきか俺とテツヤの動きは全く同じだった。

 

テツヤ「ヒャーハッハッハ!!!!!!どうしたどうした!?お前の実力はこんなもんかよ!!!!!!」

 

デスガン「ふざけるな貴様ら!!!2対1で卑怯だとは思わないのか!!!」

 

哲也「卑怯だァ!?2人で殺しを演じてたテメェがよく言えたな!!!!!!」

 

俺はテツヤからパスされたデスガンの胸ぐらを掴んだ。

 

哲也「自分は手を汚さねぇで人殺しを謳ってる卑怯の塊みてぇなやつが自分が危なくなったら俺達のやってる事が卑怯だとよく言えたな!!!俺はお前みたいな野郎が大嫌いなんだよ!!!!!!」

 

テツヤ「そいつァ同感だな・・・・・・挙句の果てには狙ってるのが女っつうのが尚更癪に障るぜ・・・・・・」

 

哲也「シノンを泣かせたお前だけはぜってぇ許さねぇ!!!!!!テツヤ!!!付いてこれんだろうな!!!!!!」

 

テツヤ「俺様を誰だと思ってやがんだよ!!!!!!いつでも良いぜ!!!!!!」

 

デスガン「な・・・何をする気だ・・・!!!」

 

哲也「決まってんだろうが!!!!!!テメェの処刑だ!!!!!!」

 

俺は掴んでいたデスガンを離し、デスガンを股下から斬り上げ、空中へと浮かばせた。

 

哲也「行くぞ!!!」

 

俺はデスガンの斜め上へ、テツヤは斜め下へ素早く移動し、浮かんだデスガンを挟み込むように陣取った俺達は互いの代名詞とも言えるあの技の準備をした。

 

哲也「うらぁ!!!!!!!!!」

 

テツヤ「ヒャーハッハッハ!!!!!!」

 

互いの天鎖斬月に黒いオーラと白いオーラが宿る。そして俺達はあの技をデスガンに向け放った。

 

哲也・テツヤ「月牙天衝!!!!!!!!!」

 

黒と白の月牙天衝はデスガンの身体で交わると凄まじい衝撃波を放った。その衝撃波はデスガンの全身をつつみこんだ。

 

強い衝撃が収まると既にデスガンの身体は存在していなく、あの不気味な頭部のみが砂漠に転がっていた。

 

俺は最後の仕上げにその頭部を踏みつけ、粉々に砕いてやった。

 

すると、今までデスガンが存在していた場所には《Dead》の文字が現れた。この瞬間 皆を恐怖に陥れていた偽りの殺人者であるデスガンは消え去ったのだ。

 

~映像終了~

 

アスナ「っ!?て、テツヤ君が2人・・・!?」

 

ユウキ「ボクは一応モニターで見てたけどいきなりテツヤがもう1人出てきてびっくりしたよ!」

 

シノン「2人の連携は圧巻だったわ 最強のプレイヤー2人が連携攻撃なんてしたら当然よね。」

 

テツヤ「実はよ 今日はゲストでもう1人だけ まぁ限定的だけどいるんだ 呼んでいいか?」

 

キリト「場の流れ的になんとなく予想はできるが・・・」

 

アスナ「そ、それじゃあテツヤ君 そのゲストの人呼んでよ!」

 

哲也「よし来た んじゃ出てこいよ テツヤ。」

 

哲也がそう言うと いきなり哲也の背後からもう1人のテツヤが現れた。

 

テツヤ「けっ なんでわざわざ俺がこんな所に・・・」

 

ユウキ「わぁ~!!!テツヤが2人いる~!!!!!!」

 

アスナ「え、ええっと 貴方はズバリもう1人のテツヤ君?」

 

哲也「そうだよ 皆が見たのはSAO編の時以来だったな。」

 

キリト「俺には嫌な思い出しかない・・・」

 

テツヤ「んだよ こんな雑魚までいたのか。」

 

キリト「ざ・・・雑魚・・・」

 

テツヤ「雑魚を雑魚呼ばわりして何がわりぃんだ?悔しかったらやってみるか?まぁ俺に蹂躙されるのがオチだろうがよ。ヒャーハッハッハ!!!!!!!!!」

 

哲也「とまぁ、本来の俺とは性格が正反対のやつなんだが なんだかんだ俺に協力してくれる俺にとっての良き相棒だ。」

 

シノン「あ、あの・・・もう1人のテツヤ・・・」

 

テツヤ「あぁん?」

 

シノン「その・・・あの時は本当にありがとう・・・」

 

テツヤ「・・・・・・けっ 礼なんていらねぇよ それはこのお人好しに言え。」

 

哲也「何照れてんだよお前らしくねぇな。」

 

テツヤ「照れてなんてねぇ!!!殺すぞ!!!!!!」

 

哲也「んだとやんのかこの野郎!?今度こそ消されてぇのか!?」

 

テツヤ「だったら俺がテメェを乗っ取ってやるよ!!!!!!ヒャーハッハッハ!!!!!!」

 

ユウキ「喧嘩すな!!!!!!」

 

ユウキはそう言うと2人のテツヤのことを引っぱたいた。

 

哲也「げふっ!?」

 

テツヤ「っ!?」

 

ユウキ「2人共自分自身で喧嘩しない!!!ゲストってことを忘れないこと!!!!!!」

 

哲也「はーい・・・」

 

テツヤ「なんで俺まで・・・」

 

アスナ「性格が正反対でも結局ユウキには負けるんだね・・・」

 

キリト「自分の妻に勝てないのは同じなんだな・・・」

 

シノン「そ、それじゃあ落ち着いたところで 次のシーンに行きましょ。」

 

~Part125 『真の成長への1歩』より~

 

詩乃「哲也!!!!哲也!?」

 

哲也「あーあ・・・・・・かっこ悪い死に方しちまうなぁ・・・・・・自分の詰めの甘さのせいで死ぬとは・・・・・・」

 

詩乃「そんな事言わないで!!!!お願いだから!!!!」

 

哲也「詩乃・・・・・・君だけのヒーローの最後・・・・・・見届けてくれ・・・・・・さよ・・・・・・なら・・・・・・」

 

哲也はそう言うと力を無くしたように息絶えた。

 

詩乃「え・・・・・・?いや・・・・・・いやよ・・・・・・こんなの・・・・・・いや・・・・・・貴方が死ぬ訳・・・・・・何で・・・・・・貴方が・・・・・・!!!!目を開けて!!!!お願い!!!!目を開けてよ哲也!!!!!!!!哲也!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

何度訴えても哲也は目を開けようとしない。詩乃は涙を浮かべながら哲也に抱きついた。

 

詩乃「死んじゃ嫌だよ哲也!!!!!!!!!!!!私ともう一度一緒に・・・・・・・・・・・・?」

 

詩乃は何か違和感があることに気づいた 死んでしまった哲也なら心臓が動いてるわけがないのに 心臓が強く鼓動していたのだった。

 

詩乃「・・・・・・あんたまさか・・・・・・死んだふりしてるんじゃないでしょうね・・・・・・」

 

哲也「あ、バレた?」

 

哲也はそう言って目を開けると、詩乃目掛けドッキリでしたかのようなウインクをした。詩乃はその哲也の顔を見て思わず力強く殴ってしまった。

 

哲也「うごっ!?」

 

詩乃「馬鹿!!!!!!!!ふざけんじゃないわよ!!!!!!!!人がこんなに心配してるのに死んだふりしてるなんて信じられない!!!!!!!!ほんとに死ね!!!!!!!!!!!!」

 

詩乃はそう言いながら哲也の顔を何度も殴った 最初の内は力強く殴っていたが、徐々に涙を流しながらの優しいパンチへと変わっていたのだった。

 

詩乃「ば・・・・・・かぁ・・・・・・!!!!ほんとに・・・・・・ほんとに心配したんだからぁ!!!!!!!!」

 

哲也「わ、悪かったよ詩乃 少しでも場を和ませたくて・・・」

 

詩乃「時と場合考えなさいよ!!!!この馬鹿!!!!」

 

哲也「ごめんなさい・・・」

 

詩乃「全く・・・・・・ほんとに馬鹿なんだから・・・・・・!!!!」

 

詩乃はそう言って哲也に抱きついた。

 

哲也「お前が無事で何よりだよ 詩乃。」

 

哲也も詩乃を抱きしめ返し今度こそ2人でこの平和を噛み締めあった。

 

詩乃「で、でもなんで貴方は生きてるの?あの注射器中身は心臓も止めるって・・・・・・」

 

哲也「それなら こいつが守ってくれたんだ。」

 

哲也はそう言って身につけていたペンダントを詩乃に見せた。そのペンダントは確かに薬らしきもので濡れていた。

 

そう、哲也が身につけてきた飛鳥との思い出のペンダントが哲也を守ったのだ。

 

詩乃「ペンダント・・・・・・貴方って運も良いのね。尊敬するわ。」

 

哲也「どういたしまして♪・・・・・・サンキューな 飛鳥。」

 

哲也はそう言って自分自身を守ってくれた飛鳥の想いが込められたペンダントを握りしめた。

 

哲也「あ、それはそうとだ シュピーゲルは?」

 

詩乃「さっきCDコンポ顔になげつけたから多分気絶してるとは思うけど・・・」

 

哲也「え!?あのでかい音そんなことしてたの!?お、恐ろしい娘・・・!」

 

詩乃「元はと言えばアンタが悪いんだからね!!!!死んだフリなんてしてなければ・・・・・・!」

 

哲也「分かってるよ 俺の仇討ちでやってくれたんだよな サンキュー詩乃♪」

 

詩乃「全く・・・・・・調子良いんだから・・・・・・」

 

哲也「さて・・・依頼人に連絡はしといたからもうそろそろ警察も来る そしたら本当に一件落着だ。」

 

詩乃「そうなのね それなら良かった。」

 

哲也「警察が来るまでひとまず散らかった部屋でも片付けるか?」

 

詩乃「・・・・・・ううん。今はこうしていたい。」

 

詩乃はそう言って再度強く哲也に抱きついた。

 

哲也「おいおい、女神がそんなに死神に甘えていいのか?」

 

詩乃「それじゃあ私は死神に射貫かれた女神ってことで♪」

 

哲也「全く とんだ女神様だな・・・ 分かったよ。」

 

哲也は詩乃のことを抱きしめ返し背中を優しくさすった。

 

詩乃は再度思った。新川の時は何も感じなかったが 哲也に抱きしめられるだけでこんなにも心安らいで 落ち着くことが出来るのは きっと詩乃が哲也に・・・・・・・・・

 

~映像終了~

 

シノン「っ!?最後の1文いらないでしょ!?/////」

 

キリト「そ、そんなことより・・・」

 

ユウキ「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

アスナ「あ、あの ユウキ?」

 

テツヤ「い、嫌な予感するから俺はここで消えるぜ じゃあな哲也。」

 

テツヤはそう言うとその場で消え去ってしまった。

 

テツヤ「なぁ!?て、てめぇ都合悪くなったら逃げやがって!?」

 

ユウキ「あのさぁ?一応この場面流す時までのあらすじ書いてあるからあんまし怒らないけどさぁ?」

 

テツヤ「は・・・はい・・・すいません・・・」

 

キリト「ま、まぁまぁ ここは2人が漸く色々なことが終わって落ち着けたところなんだから それで良しと・・・」

 

ユウキ「全く いつもいつもテツヤは・・・ぶつぶつ・・・」

 

テツヤ「た・・・助かった・・・」

 

シノン「なんだかほんとにごめんなさい・・・私がテツヤに甘えるばっかりに・・・」

 

ユウキ「別に良いよ・・・ど う せ 後でボクのこといっっっっっっっっっっっっっっっっっっぱい可愛がってくれるんだし。」

 

アスナ「かなり根に持ってるね・・・」

 

テツヤ「分かってるよユウキ・・・収録終わったらデート行こうな・・・」

 

ユウキ「わーい♪それじゃあ次のシーンどうぞ♪」

 

シノン「す、凄い扱いやすいわね・・・」

 

~Part126 『命救ったヒーロー』より~

 

哲也「なぁ詩乃 俺の話覚えてるか?」

 

詩乃「・・・・・・うん・・・・・・話を聞いてから忘れたことなんて無い・・・・・・」

 

哲也「それは良かった 俺も今までは自分のやった行いが間違いだと思ってきた でも守れた命の代償は前にも言ったがクズの集団だ。人数違えど詩乃は俺と同じことをやったんだ お前がもう今までのことで悔やみ悩む必要は金輪際無いんだ。」

 

詩乃「哲也・・・・・・」

 

哲也「それと、俺は英雄と呼ばれてるが 俺が思う英雄像ってのは 大小限らず その人が心からその行いに感謝したら それはその人にとっての英雄なんだって思うんだ。」

 

俺は少し自分の言ってることに照れくさくなり頭を掻きながら続けた。

 

哲也「俺はSAOを救ったからSAOプレイヤーからは英雄と呼ばれてる。だけど詩乃 お前はそんな俺より遥か先に大きな命と小さな命を救ってるんだ。何が言いたいかって言うとだ お前は俺より先に"英雄になった"んだぜ 詩乃。」

 

詩乃「私が・・・哲也より先に英雄に・・・?」

 

哲也「そう。お前も立派な英雄さ 詩乃。」

 

「えいゆうってなぁに?」

 

お子さんが俺の腕を引っ張り質問してきた。

 

哲也「英雄って言うのはね ヒーローと同じような意味なんだよ。ヒーローは分かる?」

 

「わぁ!ひーろーと同じなんだね!しのさんはえいゆうー!」

 

お子さんはそう言って詩乃の手を握りにっこりと笑った。詩乃もその手を取り笑い返した。

 

詩乃「ありがとう哲也・・・本当に貴方は私にとって永遠に変わらないヒーロー・・・・・・真の英雄よ・・・・・・!!!!」

 

詩乃は涙を浮かべながらも俺に微笑んでくれた。その表情は先程の恐怖を浮かべた顔とは180度違っていた。

 

哲也「先輩にそう言って貰えて嬉しいよ♪」

 

詩乃「本当に・・・・・・本当にありがとう・・・!!!!」

 

詩乃は笑いながらも涙を流していた 俺はその表情を見てもう詩乃はシノンという強い仮面を付けずとも 朝田詩乃という一人物としてやって行けるだろうと確信をした。

 

そしてそれは、女神と呼ばれたシノンが 強くあり続ける為に握り続けた へカートをその手から離した瞬間でもあった。

 

~映像終了~

 

ユウキ「ここはボクが初めてシノンさんに会った場面だね。」

 

シノン「正直テツヤが2人に話をしたって時は絶望したけど そのおかげで私は小さな英雄ってことを自覚出来た・・・なんがたんだ言ってきたけどやっぱり貴方には頭が上がらないわ・・・」

 

テツヤ「良いってことよ♪先輩を敬うのは後輩の役目さ♪」

 

アスナ「死神と女神と呼ばれた2人の英雄の物語・・・感動的だね・・・♪」

 

キリト「小さな英雄と偉大なる英雄 そんなタッグがいればそりゃ優勝出来るはずだよ。」

 

ユウキ「テツヤは一体何人の人生を変えてきたんだろうね・・・そんなテツヤが大好きだよ♪」

 

テツヤ「どういたしまして♪」

 

アスナ「さて!予定していたプレイバックは以上で終了となります!いかがでしたか?」

 

ユウキ「アスナ待った!カンペ出てるよ!」

 

アスナ「どれどれ・・・『追加でワンシーン』だ、そうです。それじゃあ正真正銘のラストシーン 流しましょう!どうぞ!」

 

テツヤ「・・・・・・待て なにかすごい嫌な予感が・・・・・・」

 

~Part127 『死神と女神』より

 

詩乃「あの、私ね 貴方には心から感謝してるの それこそ言葉なんかではそれを表せられないほどに・・・私がヤケになった時も貴方は私を見捨てずに守ってくれた・・・私の中での英雄は貴方たった一人よ。」

 

詩乃はそう言うと俺の右手を握ってきた。

 

哲也「俺だって詩乃がいなかったらあの世界できっと陸に動けなかったと思う お前がいてくれたからこそ俺はお前を守ることが出来たんだ。」

 

詩乃「そう言えるのは貴方の強さであって優しさだと思う・・・私はそんなあなたに惹かれたんだと思う・・・・・・全く・・・・・・女神と呼ばれた私がね・・・・・・」

 

詩乃は小声で何かを呟いた 俺はその言葉を聞き取れなかった。

 

哲也「詩乃?どうしたんだ?」

 

詩乃「哲也・・・・・・私からのお礼 受け取って♪」

 

詩乃はそう言うと 俺の右の頬にキスをしてきた。

 

哲也「なっ!?」

 

詩乃「本来ならこんなことじゃお礼の足しにもならないと思う・・・でも、今のは私が初めてしたキスよ 受け取って♪」

 

詩乃はそう言うと満面の笑みを俺に見せてくれた。その可愛らしい笑顔を見て俺も思わず微笑んでしまった。

 

哲也「あぁ。詩乃のファーストキス受け取らせて貰ったよ♪」

 

詩乃「本当にありがとう 死神であり私の中の英雄 荒波哲也君。」

 

哲也「詩乃・・・・・・」

 

詩乃「哲也・・・・・・」

 

詩乃が左の手も握ってきた為、俺は詩乃と顔を見合った。それは赤の他人から見たらカップルと取られて当然の光景だった。

 

~映像終了~

 

テツヤ・シノン「っ!?」

 

アスナ「シノンさん大胆~!!!!!!これはこのシーンの追加もなっとくです!」

 

キリト「どっからどう見ても浮気シーンだけどな・・・」

 

ユウキ「ほんとだよ!!!後付けて見張ってたらキスされてデレデレしてるだなんて浮気だよ浮気!!!!!!」

 

テツヤ「い、いや待て!俺はこの件で既にお仕置きを喰らってるから・・・」

 

シノン「な、なんでこのシーンが・・・/////」

 

アスナ「まぁ言っちゃうと立派なヒロイン候補だからね シノンさんも。」

 

ユウキ「ヒロイン多すぎだって!!!だからテツヤが浮気するんだよ!」

 

ユウキはテツヤの首を絞めながらそう言った。

 

テツヤ「ヒロインの数はおれにいうな・・・!!!」

 

アスナ「とまぁこのシーンで本当にプレイバックは終了です!いかがでしたか?楽しんで頂けたら何よりです♪それではひとまずコマーシャルです♪」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

~第6回 ユキのトリビアコーナー♪~

 

ユキ「むぅ~!!!お母さん以外にキスされてデレデレしてるだなんて~!!!っとそれは置いといて ユキのトリビアコーナーだよ♪今回はシノンさんについて!」

 

ユキ「シノンさんは幼い頃 お母さんと出かけてる最中に銀行強盗と遭遇してしまうハプニングが起こって、その強盗犯を気付かぬうちに射殺してしまったの。以来シノンさんはハンドガンを持ったりするとPTSDを発症してしまう体質になっちゃったの。」

 

ユキ「ある日 偶然にお父さんと出会ったことでシノンさんはお父さんのようになりたいって思って そのお父さんに近づくために強さを求め続けたの それがシノンさんなりのトラウマの解決方法であり お父さんのようになるための秘訣だと考えたからだね。実際GGOで会えた時は嬉しい半面 大嫌いと言った直後だったから少し困惑してただろうね。」

 

ユキ「その後シノンさんはお父さんと一緒に行動を共にすることで無事にトラウマを克服!そしてシノンさんは無事にサブヒロインの仲間入りを果たすよ!今後の活躍にも乞うご期待です!それじゃあ今回のトリビアはここまで!次はいつになるか分からないけど、また会おうね♪ばいばーい♡」

 

~第6回 ユキのトリビアコーナー♪ 終わり~

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~テツヤとシノンに聞け!お悩み質問コーナーPart2!~

 

アスナ「というわけで次はお悩み質問コーナーだよ!今回はGGOプレイヤーから多数の質問を頂いてます!以前はユウキにもやってもらったけど 今回はテツヤ君とシノンさんにやってもらうよ♪」

 

シノン「私なんかでよければ 出来る限り答えさせて頂くわ。」

 

テツヤ「右に同じだ 俺とシノンに答えられんものは多分無い!」

 

キリト「一応俺はここで質問を2人に渡す係に入るよ それじゃあ早速1個目 ペンネームモブ×2さんからのお便り『以前出会った黒髪のボクっ娘に会いたくて会いたくて夜も眠れません どうすれば直接会えますか?』だとさ。」

 

テツヤ「・・・・・・残念ながらもう二度と会えないんじゃないかな・・・・・・」

 

シノン「そ、そうね・・・」

 

アスナ「でも、実を言うとテツヤ君が男の人だってわかってから尚のこと人気が増してるって説もあるらしいよ!」

 

テツヤ「なにぃ!?」

 

ユウキ「まぁ世の中色々な趣味の人いるからねぇ~」

 

キリト「とりあえず次の質問に行くな ペンネーム銀6さんから『テツヤさんとシノっちは洞窟内で抱き合ってましたね 最初はレズなのかと思ってましたがテツヤさんが男だと分かった今 お2人は付き合っているのですか?』とのこと。」

 

シノン「付き合っているわけでは・・・」

 

テツヤ「無い。」

 

ユウキ「ボクがテツヤの彼女ですよ~♪」

 

アスナ「やっぱりシノンさんは人気だね~ シノンさん関連の質問がかなり多く来てるよ。」

 

シノン「そうなの?それなら一遍に答えた方が楽かしら。」

 

キリト「それじゃあペンネームは省略して 『シノンちゃん付き合って!』『シノンさんふんずけて!』『シノンさん是非アイドルデビューして!』『シノンちゃんお金払うから・・・』」

 

シノン「全部却下!!!!!!」

 

アスナ「中々色の濃い質問内容だね・・・」

 

テツヤ「俺を毎回撃ち抜いてんだからせめて撃ち抜いてやれば良いのに・・・」

 

シノン「アンタは別!!!それともまた私に撃ち抜かれたいのかしら?」

 

シノンはそう言うとテツヤの眉間に銃口を押し付けた。

 

テツヤ「か、勘弁してください!!!」

 

シノン「とりあえず今彼氏は募集してない!踏みつける趣味もない!アイドルデビューもしない!!!金貰って何かを売るだなんてもってのほか!!!!!!」

 

ユウキ「やっぱり美少女だとその辺の悩み大変だよね・・・」

 

キリト「まぁ大方シノンへの質問がこんな感じのが多いから 次に行くな ペンネーム我ら美少女三人衆さん・・・?からで『私達出番があまり貰えません 出番をください MOREDEBAN!!!』って内容なんだが・・・」

 

テツヤ「この作品で出番がここの所少ない美少女っていやぁリズ、シリカ それとリーファか?」

 

ユウキ「うーん確かにリズのメイン1話 シリカのメイン1話 リーファメインの話は1話も無いからねぇ・・・」

 

シノン「出番ってそんなに欲しいものかしら・・・?色々と準備しなきゃいけないし 出番があると嫌でも目立っちゃうし。スナイパーの私からしたら目立つのは控えたいのよね・・・」

 

テツヤ「キリトなんSAOの時に二刀流バレたら『しばらく匿ってくれ!』なんて1週間は俺ん家にいた記憶あるぞ。」

 

キリト「目立つのは御免だ・・・むしろその3人が羨ましいまである・・・」

 

アスナ「私も血盟騎士団にいた時はストーカー 求婚 ナンパなんて日常茶飯事レベルだったからなぁ・・・」

 

ユウキ「ボクなんてテツヤがいるのに付き合ってくれって人がいたんだからね!!!なんでテツヤを捨ててそんな人と付き合わなきゃ行けないのさ!!!」

 

テツヤ「俺はもう目立つのに慣れちまったからなぁ 黄色い目線を浴びせられ続けたからな。まぁ大丈夫だよ3人共 そのうち出番くるさきっと うん。」

 

テツヤがそう言ったところで何故かテツヤの額に矢が三本突き刺さり、その内の1本は矢文だった。

 

テツヤ「ごぶっ!?」

 

シノン「て、テツヤ!?」

 

ユウキ「大丈夫!?」

 

アスナ「ユウキ 矢文の内容読んでみてよ。」

 

ユウキ「分かった!」

 

ユウキはテツヤの額から矢を無理やり引き抜いた。

 

テツヤ「もっと優しく抜け!!!!!!」

 

ユウキ「ええっとなになに・・・『良い気になってんじゃないわよこの色男野郎!!!さっさと店のツケ払えこのバカ!!!!!!その内ぎゃふんと言わせますからね!!!!!!覚悟しててください!!!!!!』だってさ 文末に怒りマークが10個近くある・・・」

 

テツヤ「な、なんで俺だけ・・・?」

 

シノン「調子に乗りすぎよ 反省する事ね。」

 

テツヤ「ちぇ・・・」

 

キリト「と、とりあえず質問はここまでだ お疲れ様2人共。」

 

アスナ「質問コーナーも終わったので これにてそーどあーと・おふらいんGGO編の全行程終了となります!」

 

ユウキ「皆は楽しんでくれたかな?ボクはテツヤ目線でGGOを振り返られて楽しかったよ♪」

 

テツヤ「結局今回も酷い目にあった・・・」

 

キリト「テツヤの総集編の時のアンラッキー体質は恐らく今後も続くだろうな・・・」

 

シノン「私は色々なことを終えたあとだからこそ言えるけど 自分の進んだ道をこうして振り返られて楽しかったわ。」

 

ユウキ「これから先はまたALOメインに話に進むし、シノンさんの活躍にも注目だね!だからって浮気は駄目だよ!!!」

 

アスナ「一応これからの流れはまたオリジナルの話をこちらの世界の8月末まで 9月以降にキャリバー編 その後なんやかんやして、冬頃にマザーズロザリオ編 以後の話は今のところ未定らしいよ。」

 

テツヤ「はたしてロザリオ編に行くまでに後何年かかるやら・・・」

 

ユウキ「実は夏休み期間ボクとテツヤが遂に・・・!?ってことらしいので、期待しててね♪」

 

シノン「一応以前もアナウンスはしたけど 今絶賛放送中のシリーズ アリシゼーション編はやっぱりこの作品じゃ扱わないみたい。私の太陽神姿はテレビで味わって欲しいかな。」

 

キリト「幾ら待たせることになろうとも 絶対にマザーズロザリオ編までは投稿を続けるらしいから 画面の前の皆さんも是非 今後ともこの作品にお付き合い頂けたら幸いです。」

 

アスナ「それじゃあいよいよ本当に終了だよ!それじゃあ最後にシノンさん 皆に別れの挨拶を!」

 

シノン「わ、私が?ええっと・・・急に言われると緊張するわね・・・・・・その、今後は私も沢山話に出てくるから 是非テツヤやユウキと一緒に応援して欲しいわ。でないと、画面の前の皆には敗北を告げる弾丸の味 たっぷり味あわせるわよ!!!こんなふうにね♪」

 

シノンがそう言うと何故かテツヤに向け弾丸を放った。

 

テツヤ「あぶねっ!?何しやがんだ!!!」

 

シノン「なんで避けるのよ!!!今のはデモンストレーションなんだから当たりなさい!!!」

 

テツヤ「んな横暴だ!!!」

 

シノン「横暴だろうがなんだろうが1発くらい当てさせなさい!!!もしかしたらへカート最後の出番なのよ!?」

 

テツヤ「んな事知るかぁ!!!!!!」

 

テツヤとシノンはそうこうしてるうちに恐怖の追いかけっこを初めてしまった。

 

アスナ「ええっと、少し騒がしい状況ですけど ここでお別れです♪また皆さんとは本編でお会いしましょう♪」

 

ユウキ「皆 ボク達にまた会いに来てね!!!ばいばーい♡」

 

ユウキが笑顔で別れの手を振るさなか 銃撃音と共に テツヤの悲鳴がスタジオ内に響き渡ったのであった。




という訳でGGO編の総集編はいかがでしたでしょうか

後述になり申し訳ないのですが、4ヶ月以上投稿を開けてしまい申し訳ありません コロナ期間による新生活でドタバタしてしまいなかなか時間が取れませんでした。

一応次回からの話は総集編を執筆しながらも構成を練っていたので今回のような空白期間はあまり無いと思います あって1ヶ月ほど思っていただけたら嬉しいです。

劇中で申したようにマザーズロザリオ編までは絶対に続けたいと思いますので こんな作品で良ければついてきていただけたら幸いです。

それではまた次回にお会いしましょう!


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第五章 夏休み~深まる愛情編~
Part128 新たな出会い~シノン歓迎会~


今回からいよいよALO復帰となります!

復帰第1話目はシノンの歓迎会です!

それではどうぞ!


デスガン事件も無事に幕を閉じ、俺と和人もALOに復帰を遂げた。

 

そして、それを詩乃に伝えたあの日、詩乃もALOを始めるということを伝えられ 今日は詩乃にALOについてを俺が教える日となっていた。

 

日中は詩乃をみっちりトレーニング。そして夜にはいつものメンバーを交えて詩乃の歓迎会だ。

 

今現在はALOログイン前に電話をしながら俺が詩乃に種族の説明をしていたところだ。

 

哲也「とりあえず種族はこんな感じ。種族説明はこんな感じで平気かな?」

 

詩乃『えぇ。ありがとうね哲也。それじゃあもうログインしていいかしら?』

 

哲也「って種族聞かねぇとお前のこと迎えに行けねぇじゃねぇかよ。どれにするつもりなんだ?」

 

詩乃『どこか待ち合わせになる場所はないの?総督府みたいな。』

 

哲也「一応アルンって場所がGGOで言う総督府になってはいるけど・・・」

 

詩乃『じゃあそこで待ち合わせしましょう。その時に私の種族を当ててみなさい♪』

 

哲也「そういうことなら分かった。一応各領には転移できる場所があるからそこでアルンを選んでくれ 転移してすぐ側に噴水があるから俺はそこで待ってるよ。あ、俺はインプだから噴水前にいるインプに話しかけてくれ。」

 

詩乃『了解。それじゃあまたALOで。』

 

哲也「おう。またな。」

 

俺と詩乃は通話を終わらせ、俺はアミュスフィアを被りALOにログインした。

 

哲也「リンクスタート!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~

 

~ALO・アルン~

 

テツヤ「さてと、シノンはいつ来るのかな~」

 

俺は噴水の前でシノンが来るのを待った。やはりGGOとは違い女性プレイヤーも多いALOだとシノンを探すのはちょっと難しいかな。それにアイツは今回がALO初ログインだしな アルンにとは言ったがほんとに来れるのか心配になってきたな・・・

 

俺は準備運動をしながらシノンを待っていると、何者かに後ろから腕を掴まれ頭に何かを突きつけられた。

 

「動くな。」

 

テツヤ「っ・・・・・・って、ここはALOなんだからバレバレだっての シノン。」

 

俺はそう言って後ろを向いた そこにはお馴染みのヘアカラーをしたシノンが立っていた。

 

シノン「ふふふ♪慌てふためくと思ったけど流石にALOだとそうはいかないみたいね♪」

 

テツヤ「まぁな。改めてようこそALOに お前は種族をケットシーにしたんだな。」

 

シノンの姿を改めて見てみると、頭部には猫の耳があり、お尻の部分には猫の尻尾があった。これはケットシー特有のキャラクターデザインだ。それに、シリカやアリシャさんもこういったアバターになっていたから直ぐにケットシーだと分かった。

 

シノン「えぇ。どうかしら?似合う?」

 

テツヤ「おう。似合ってるぜシノン。」

 

シノン「そう♪ありがとね♪それじゃあテツヤ 今日は私をみっちりコーチングしてくれるんでしょ?」

 

テツヤ「任せとけ。魔法は苦手だけど教えられる分には教えられるからよ。ところでなんだがお前なんでケットシーに?」

 

シノン「さっき貴方が言ってたでしょ?ケットシーは9種族の中で視力が抜群にいいって。」

 

そう、ケットシーはマジで視力の補助補正が抜群に高い。以前シリカと狩りに出た時も俺には全く見つからなかったがシリカには数キロ先のモンスターの姿がハッキリと視認できたらしい。俺らインプとはまた違った特殊能力だな。

 

テツヤ「あぁ、それが理由に?」

 

シノン「えぇ。元スナイパーの腕を活かすなら 使う武器は弓と思ったから視力の良いケットシーを選んだの。」

 

テツヤ「なるほどな。んじゃ早速弓でも見に行くか。初期装備だと弓が無いからな。」

 

シノン「えぇ。エスコートよろしくね 死神様。」

 

テツヤ「了解 女神様。」

 

そう言ってシノンは手を出してきた。俺はその手を握りアルンの商業エリアに向かった。

 

~アルン・商業エリア~

 

テツヤ「さてと!ここは俺の奢りだ!欲しい装備があればなんでも言ってくれよな!」

 

シノン「ALOでは貴方も金持ちって訳?」

 

テツヤ「まぁね。商業エリア位の防具なら幾らでも買ってやるよ。オーダーメイドとなると俺も流石に全身揃えさせるのは厳しいかもしれないけどな。さて、まずはなんと言っても弓だな。初期アカウントだから熟練度は0だから 最初は初心者用の弓で慣れとこう。」

 

シノン「えぇ。分かったわ。防具はどうすれば?」

 

テツヤ「うーん、弓に適した防具っていうのがまだよく分からないからなぁ。とりあえず前線にいないのは確かだから防御力を少し捨てて移動速度や回避力を上げる感じの装備にしよう。」

 

シノン「さぁ 貴方のエスコート力がどれほどのものか見せてもらうわよテツヤ。」

 

テツヤ「まぁ楽しみにしとけって。」

 

こうして俺はシノンの買い物のエスコートをした。

 

まず 弓は1番安く初心者向けのファーストボウを購入。防具はとにかく軽くて動きやすいものをチョイス。へそ出しに緑基調の動きやすい防具に胸元を金属ガードで防いでいる物にした 普通にシノンに似合ってて安心だ。

 

テツヤ「さて、後は・・・」

 

シノン「ねぇテツヤ 弓なんだけど弓矢がないと駄目なんじゃない?」

 

テツヤ「そっか、それもあるな。んじゃ後は弓矢と回復アイテムやらを俺が買うからそれで買い物は終わりにしよう。」

 

シノン「もっと大雑把なエスコートだと思ってたけど、思ったよりスムーズに行けたわね。ありがとテツヤ♪」

 

テツヤ「ALOは俺の方が慣れてるしね。さぁ。行こうかシノン。」

 

シノン「うん。」

 

再度シノンの手を引いてアイテムショップに向かい、諸々のアイテムも買い終わり無事に買い物終了。

 

テツヤ「よし、買い物も完了だな。シノン ほれ。」

 

俺は買ったアイテムを全てシノンに渡した。

 

シノン「ありがとね 何から何まで。」

 

テツヤ「GGOで同じことやって貰えたんだしその礼だよ。んじゃシノン 買い物の後はこの世界特有の飛行についてのレクチャーだ。弓についても頼りないかもしれないけど俺が戦闘練習を手伝うよ。んじゃあとりあえず・・・」

 

俺はアルンの転移できる場所に向かい、雑魚の敵が出やすい場所に転移しようとしたが、俺とシノンの目の前に2人のケットシーの男プレイヤーが現れた。

 

「よぉよぉ兄ちゃん。飛行レクチャーだって?それなら俺達に任せなよ!」

 

「彼女さんもその方が喜ぶと思うぜぇ?」

 

テツヤ「はぁ・・・いるんだよなぁこういうめんどくせぇの・・・気にするな 行くぞシノン。」

 

シノン「うん。ごめんねお兄さん達 私彼の彼女だから。」

 

そう言ってシノンは俺の腕に抱きついてきた。いや、そんなことよりも今なんて言った?

 

テツヤ「誰が彼女じゃ!!!」

 

シノン「良いじゃない 今は合わせて合わせて。」

 

テツヤ「うっ・・・そ、そういうことさ。なぁシノン。」

 

シノン「うん♪」

 

「嘘つけ!!!今兄ちゃんの方明らかに嘘ついてる顔してたぞ!」

 

シノン「演技力ないのねぇ・・・」

 

テツヤ「あのなぁ・・・急に言われて出来るかよ・・・」

 

「まぁまぁ、なら俺達が彼女を引き取るからさ♪」

 

シノン「じゃあ彼より強いってところ証明して。そしたらなんでも付き合ってあげるわ。」

 

「そういうことなら!」

 

「悪く思うな兄ちゃん!」

 

そう言って2人のプレイヤーは俺に殴りかかろうとしてきた。

 

テツヤ「シノン どいてろ。」

 

俺からシノンを離し、2人の相手をした。

 

2人をまとめて蹴りで薙ぎ払い、転ばした後に蹲ってる2人を踏んづけた。

 

うん。恐ろしく弱いなこの2人。

 

「うぐっ・・・強い・・・」

 

「何もんだ兄ちゃん・・・」

 

テツヤ「そんな弱い奴らにシノンは渡せねぇな。じゃあな。」

 

俺はシノンのいる場所に戻り、改めて移動した。

 

シノン「流石は私の彼氏ね♪」

 

そう言ってシノンは腕に抱きついてきた。

 

テツヤ「その設定やめんか。俺には立派な彼女が既にいるんだから。」

 

シノン「ふふふ♪分かってるわよ♪」

 

あの事件以来 俺と2人で話してる時のシノンは何やら機嫌が良さげだ。俺を目標としてくれたシノンが元気でいてくれるのは凄く嬉しい。

 

とにかく、俺はシノンのレクチャーをする為に改めてフィールドに転移をした。

 

~~~~~~~~~~~~~

 

フィールドに出た俺とシノンはとりあえず飛ぶ練習を行った。

 

飲み込みがよく直ぐに飛べるようにはなったがやはりまだ自由に動くのは難しいようでユウキと同じく練習が必要のようだ。

 

テツヤ「よし、んじゃいよいよ弓の練習といこう。シノン 弓出して。」

 

シノン「うん。」

 

シノンはストレージから弓を取り出し、装備した。

 

シノン「まずはどうすれば・・・」

 

テツヤ「最初は当てることからだろうね。んじゃシノン まずはあの木に向かって矢を放ってくれ。」

 

俺が指さしたのはここから数メートル先の大きな大木だ。

 

シノン「了解。」

 

シノンは早速弓を引くと その矢は見事に木に命中。GGOナンバーワンスナイパーの腕はまだまだ現在のようだ。

 

テツヤ「流石だな 腕は衰えていないみたいだな。」

 

シノン「でもあれは大きいし的は動いてないでしょ これくらい当てなきゃね。」

 

テツヤ「俺は初めてコルトパイソン撃ったときおもいっきり外したけどな・・・」

 

シノン「私は射撃に慣れてたからよ 貴方はあの時が人生初射撃だったんでしょ?」

 

テツヤ「まぁ・・・」

 

シノン「なら外しても仕方ないわよ。じゃあテツヤ 次の目標指定して 今日中にコツを掴むわ。」

 

テツヤ「よっしゃ なら今度はもうちっと遠いあの木を射ってみな。」

 

シノン「えぇ。」

 

こうして 俺はシノンの特訓に付き合った。

 

初めてのログインではあるが持ち前の射撃センスは抜群で俺の示した目標を外しても直ぐに修正して5射未満で当ててみせていた。

 

テツヤ「流石だなシノン 恐れ入った。」

 

シノン「ねぇ そろそろ動く的が欲しいわ モンスターは?」

 

テツヤ「歩いてすぐ側に猪型の雑魚モンスターがいるよ そいつを標的にしてみて。」

 

シノン「分かった 行きましょうテツヤ。」

 

俺とシノンは5分くらい歩いて そのモンスターが出現する場所に。そこには多くのモンスターがいた。

 

テツヤ「よーし シノンの的になるのが楽しみなやつがうじゃうじゃいるぞ。」

 

シノン「じゃあ試しに適当に撃ってみるわね。」

 

テツヤ「うん。やってごらん。」

 

シノンは頷くと、落ち着いて弓矢を放ってみせた。その矢は見事モンスターの眉間部分にヒット、一撃でモンスターを倒した。

 

シノン「た、倒せた・・・」

 

テツヤ「あぁ。じゃあ次は俺がアイツらを挑発して動きを活発にさせるから その状態の敵を狙ってみてくれ。」

 

シノン「じゃあお願い テツヤ。」

 

テツヤ「任せとけって♪」

 

俺はシノンから離れて猪の群れに向かい石ころを投げつけた 猪達は一斉に俺の方に振り向くと突撃してきた。

 

テツヤ「よし!やってみなシノン!」

 

シノン「雑魚敵で死なないでよね!」

 

テツヤ「死んだら引退するさ!ほーらおいでおいで!」

 

俺は手を叩き猪を挑発しながら右に左に動いた。猪は俺に向け突撃してくるがシノンの放つ矢が直撃したりして徐々にその数は減っていた。

 

そして最後の1匹も見事にシノンが仕留め俺の役目も終了。

 

テツヤ「こんだけやれれば充分だろ!よくやったシノン!」

 

シノン「貴方が誘導を引き受けてくれたおかげよ こちらこそありがとう。」

 

テツヤ「まぁ、ここまではシノンなら余裕だと思ってたけどな。さぁこっからは難しくなるぞ?」

 

シノン「一体何をやらせる気?」

 

テツヤ「至ってシンプル 俺を弓矢で当ててみな。」

 

シノン「はぁ!?テツヤを!?そんなの慣れ親しんだへカートでだって苦戦したのに初めての弓で当たる訳・・・!」

 

テツヤ「まぁまぁ、そのくらいやれなきゃALOじゃ通用しないってことさ むしろ俺を当てられたらお前がALOで挫折することは早々無いさ。今度は俺に敗北を告げる弓矢の味を味あわせてくれ シノン。」

 

シノン「それもそうね・・・・・・良いわ やってやろうじゃない!但し後で文句言われても聞かないからね!」

 

テツヤ「おう!俺も本気で避けるからな!当ててみろシノン!卍解!!!」

 

俺は背負ってた斬月に手を当て、卍解をした。本気で行くならばやはり卍解をしないとな。

 

テツヤ「天鎖斬月。」

 

シノン「・・・・・・」

 

テツヤ「ん?シノン?どうした?」

 

シノン「あっ・・・い、いや・・・なんでもないわよ・・・/////」

 

シノンはそう言うとGGOのアバターで付けていたマフラーで口元を隠す動作をした ちなみにALOでは当然マフラーなぞしてはいない 恐らくよくやってた一種の癖だな。

 

テツヤ「はぁ なんでもないやつが癖でマフラーで口元隠す行動をするか?」

 

シノン「はっ!?/////」

 

テツヤ「まぁGGOの癖は抜いとけ「死ね!!!」よ!?」

 

俺は言葉を言い終わる前にシノンに矢を放たれた。急だったけどなんとか矢を避けることに成功した。

 

テツヤ「不意打ちとは卑怯な!?」

 

シノン「うるさい!!!!私に撃ち抜かれなさい!!!」

 

そう言ってシノンは何発も弓矢を連射してくる 俺はその矢をひょいひょいっと避けてみせた。

 

テツヤ「ほーら!俺は早く動けるんだ!先読みしなきゃ当てられねぇぞ!!!」

 

シノン「ムカつく・・・!!!良いわ!!!アンタのその余裕へし折ってあげる!!!」

 

シノン(卑怯なのよ・・・貴方の卍解のカッコ良さ・・・/////)

 

こうして、俺とシノンの追いかけっこがはじまった。

 

始まって1時間程度立つがシノンの弓矢が俺を捉えることは一向になかった。

 

シノン「このっ!いい加減!」

 

テツヤ「あらよっと!」

 

シノン「まだまだ!」

 

テツヤ「力むなよシノン!冷静でないとスナイパーは務まらないぜ!」

 

シノン「うっ・・・・・・それもそうね・・・・・・」

 

テツヤ「そうそう!冷静に冷静に!」

 

シノン「やっぱり戦闘経験じゃテツヤの方が一枚上手か・・・・・・どうすれば・・・・・・・・・」

 

テツヤ「って、もうそろそろ昼時だな。ローテアウトでもするか シノン!そろそろ時間だ!ローテアウトしよう!」

 

俺はシノンに言葉を投げかけるがシノンは考え事をしていたのか反応してくれなかった。

 

俺は考え事をしていたシノンの目の前に立ち、肩に手を置いた。シノンの防具は肩が丸出しだった為直接肌に触れた。

 

テツヤ「シーノーン?」

 

シノン「ひゃぁ!?何すんのよこの変態!!!」

 

シノンは俺に痛烈なビンタをかましてきた。至近距離での一撃だった為流石にそのビンタは避けられなかった。

 

テツヤ「何べっ!?」

 

シノン「あ、あれ?テツヤ?」

 

テツヤ「うぅ・・・女の子のビンタだけは避けれん・・・」

 

シノン「ご、ごめんなさい・・・私作戦考えてて・・・」

 

テツヤ「だろうと思ったよ にしてもいきなりビンタは酷いよ・・・」

 

シノン「だ、だって・・・いきなり肩触られたと思ったから・・・良く見たら貴方で・・・・・・」

 

テツヤ「ま、まぁ不用意に女の子にボディータッチした俺が悪いんだ 気にすんな んでだ もう時間もお昼時だしローテアウトしようぜ。」

 

シノン「ローテアウト?」

 

テツヤ「なんだ、GGOでやったことは無いのか。ローテアウトっつうのは数人のプレイヤーでログインしてる時に例えば今みたいに昼時だから数人はログインしたまま、数人は昼飯を食うためにログアウトをする ログアウトしてたプレイヤーが戻ってきたら今度は逆のことをやる。簡単だろ?」

 

シノン「なるほどね 理解出来たわ。」

 

テツヤ「ログアウト方法はGGOと一緒 先にログアウトしていいよ 俺がお前を見とくから。」

 

シノン「分かった ありがとねテツヤ。」

 

そう言ってシノンはログアウトして行った。

 

テツヤ「さてと、女神様の身体を守りきらなきゃな。」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~詩乃 side~

 

詩乃「はぁ・・・何してんのよ私は・・・せっかくレクチャーしてくれてるのに見とれてたなんて・・・馬鹿みたい・・・」

 

私はアミュスフィアを外し、予め用意してあったそうめんを食べ始めた。

 

うーん・・・卍解の時の哲也の素早さは目の前で良く見たから分かるけど・・・あんなの捉えられるのかしら・・・

 

・・・・・・でも・・・・・・哲也ならきっと・・・・・・あの時みたいに『諦めんな!』って言ってくる・・・・・・だから絶対諦めはしない・・・・・・

 

でも実際にどうテツヤを捉えたら良いのか・・・・・・

 

詩乃「・・・・・・哲也のログアウト時間が鍵ね・・・・・・」

 

八分目程度のそうめんを食べ終えた私は その後諸々のことを済ませて改めてログイン。

 

シノン「テツヤ 戻ったわよ。」

 

テツヤ「おかえりシノン んじゃ今度は俺の番だな。」

 

シノン「えぇ。ちゃんと守ったげるからログアウトしてきなさい。」

 

テツヤ「んじゃよろしく♪」

 

テツヤはそう言ってログアウトした。テツヤがいない今が地形を把握するチャンス。

 

私はテツヤを視認できる距離を保ちながら空を飛び、辺りを見渡した。この辺りは木々が生い茂ってるフィールド。荒れた荒野ばかりだったGGOとは比べたら凄く穏やかな雰囲気だ。

 

フィールドの中でも木があまりない場所とありすぎて移動に困りそうな場所があった。ここは比較的に木が小さく少ないので移動しやすい場所だ。移動しにくい場所ならテツヤも・・・・・・

 

シノン「木が沢山ある・・・・・・視力補正・・・・・・よし・・・・・・これにかけよう!後はどうテツヤを誘導できるかが勝負ね・・・・・・」

 

作戦を練り終えた私は改めてテツヤのすぐ側に戻る。

 

あれだけ強く、勇敢な彼も 眠ってるというかログアウトをしている時は可愛らしい寝顔をしているのはどこか卑怯だ。

 

シノン「・・・・・・なんかムカつく・・・・・・」

 

私はログアウトしてるテツヤの顔を引っ張ってみた するとテツヤの顔は変な顔となった。

 

シノン「ふふふ♪楽しいわね♪」

 

私はそのまま頬を持ちながら上にしたり下にしたりもっと引っ張ってみたりと色々と弄った 無抵抗なテツヤをこうして触ってられるのも面白いわね♪

 

10分か20分か、その位ずっとテツヤの頬をいじくっていた。

 

「あ、あにょーしにょんしゃん・・・?」

 

どこからか声がした。私は頬を引っ張ってるテツヤを見るとぱっちりと目を開けていた。

 

シノン「ひゃぁ!?」

 

私は慌ててテツヤの頬を離した するとテツヤは頬を抑えながら起き上がった。

 

テツヤ「な、何してたんだ?やけに頬に違和感が・・・」

 

シノン「い、いやその・・・そう!テツヤの頬に虫が止まってたからつい・・・」

 

テツヤ「そ、そうか?サンキューな。」

 

あ、危ない・・・テツヤの頬で遊んでたなんてバレたら幻滅される・・・・・・

 

テツヤ「よし!んじゃ互いに軽く準備運動したら再戦と行こう!」

 

シノン「えぇ!今度こそ射抜いてみせるわ!」

 

私とテツヤはログアウトした身体を起こすために準備運動をした後に 再び勝負を開始した。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~テツヤ side~

 

何故かシノンに頬を弄られていて困惑しながらローテアウトから開け、準備運動をこなして再戦。

 

まだまだシノンの弓が俺を捉えるのは難しいようで放ってくる矢を俺は簡単に避け続けていた。

 

テツヤ「ほらほら!どうしたシノン!俺はここだぞ!」

 

シノン「分かってるわよ!見てなさい!」

 

そう言ってシノンは再度攻撃してくるがそれも避けた。それにしてもシノンにしては無闇に攻撃を続けてくるな・・・・・・一体何か企んでるのか・・・・・・?

 

俺は一旦シノンから目を離し目の前を向くと数メートル先には大木が大量にあるエリアが。

 

テツヤ「いっ!?ヤバい!」

 

あのエリアじゃ流石に今みたいに自由には動けない。そう思い俺は横に移動しようとしたがそれをシノンの弓矢が許さなかった。

 

テツヤ「ちっ!」

 

シノン「やっぱり貴方もあのエリアに追い込まれたんじゃ厳しいみたいね!でも気づくのが遅かったわね!」

 

左右に避ければ流石にシノンの弓矢が飛んでくるだろうし・・・・・・ここはシノンの罠に乗っかるしかねぇみたいだ・・・!!!

 

俺はそのまま直線し、大木のエリアに入った。

 

テツヤ「くそ・・・やっぱり木が邪魔で思うように・・・って待てよ・・・?俺だって動けないんだしそれはシノンも同じ・・・・・・じゃあなんでシノンはわざわざこんな所に・・・?」

 

そう、条件が同じならばシノンだってこんな所じゃ思うように動けないはず。なら何故シノンは俺をここに・・・・・・

 

そう考えていると俺の脇腹を1本の弓矢が通過した。弓矢は俺のすぐ後ろにある木に直撃した。

 

テツヤ「なっ!?てことはシノンか!!でもどこに!?」

 

目を凝らしてみるがシノンは見つからない でもなら何でシノンは俺を・・・

 

っ!そうか!アイツはケットシーなんだ!だから俺が見えなくともアイツは・・・・・・!

 

テツヤ「えぇい!ならこれだ!」

 

俺はシノンの弓矢を警戒し目の前に風魔法を唱えた 風の魔法ならば撃たれた弓矢を撃ち落としてくれるから俺に当たることは無いはず。

 

「甘いわねテツヤ!!!」

 

テツヤ「っ!?上か!?」

 

俺は声の聞こえた真上を見た するとそこには弓矢を構えながら俺に突撃してくるシノンの姿があった。

 

シノン「貰った!!!」

 

テツヤ「ぐっ!?」

 

流石にこんだけ自由度が低い場所じゃ俺も放つ弓矢全部を避けるのは無理だった。

 

ついに俺の右肩にシノンの放った弓矢が当たってしまった。

 

シノン「やった!当たった!」

 

テツヤ「あーあ。当たったか。お前の作戦勝ち・・・ってお前なんで減速しないんだよ!?」

 

肩に当たった弓矢を見たその直後に真上を見るとシノンは何故か停止せずにそのまま俺に向かってきていた、

 

シノン「止まり方が分からなーい!!!!!!」

 

テツヤ「うそぉん!?」

 

結局、シノンは結構なスピードのまま俺に激突してきた。うーん・・・なんか嫌な予感・・・前にもこんなことがあってその時にはシノンの胸が・・・

 

いやーな予感しかしない状況で俺は慎重に慎重に両手を動かした、すると俺が触れたのは地面に生えてた草。よかった 胸じゃない。

 

そう思って顔をあげた瞬間 なんとも柔らかい感覚が俺の顔を包んだ。

 

シノン「ひゃん!?」

 

さて、この感覚 正直胸では無いと思う でも何か包まれてる感じがある・・・・・・

 

それに何かが顔をくすぐる感覚がある さぁこの柔らかい感覚の正解は・・・

 

シノン「アンタねぇ・・・!!!何どさくさに紛れて私のお、お尻に顔突っ込んでんのよ!!!」

 

そう、俺の顔に当たったのはシノンのお尻だった 俺の顔をくすぐっていたのはシノンの尻尾だった。

 

テツヤ「待て待て待て!!!不可抗力だ!!!」

 

シノン「問答無用!!!」

 

そう言ってシノンは弓矢を構え 俺の眉間に押し付けた。

 

テツヤ「いやぁぁぁぁぁぁ!?」

 

結局 俺はシノンから弓矢の雨を貰い 身体中に弓矢が突き刺さった。

 

テツヤ「うぅ・・・不可抗力だって・・・」

 

シノン「前に胸揉んだ時は私を助けたから不問にしたのであって今回のは完全にアンタが100%悪いわよ!!!バカ!!!」

 

テツヤ「お前が止まってればこんなことには・・・」

 

シノン「・・・・・・それはそうだけども・・・・・・結局!!!彼女でもない女の子の胸触ったりお尻に顔突っ込んだりをタダで許されようなんて甘いのよ!!!」

 

テツヤ「はい・・・・・・私が悪かったです・・・・・・」

 

俺とシノンは一旦その場から抜け出し、俺の転移道具でスプリガン領の自宅に向かった。

 

~スプリガン領内 テツヤ・ユウキ家~

 

テツヤ「しんどかった・・・身体中の弓矢が消え去るまで冷たい目線までもが俺に突き刺さってきた・・・」

 

シノン「そ、その・・・それは悪かったわね・・・で、でもここスプリガンの領地なんでしょ?ケットシーの私が入っていいの?」

 

テツヤ「ここは一応俺の家だ。気にすんな。」

 

シノン「い、家!?家なんて持てるの!?」

 

テツヤ「あぁ。GGOだと家購入システムとかはなかったのか?」

 

シノン「GGOなんて街以外全て戦場と化すゲームよ?そんなゲームで家なんてあっても数時間後には爆発四散よ。」

 

テツヤ「そ、そりゃ末恐ろしいゲームだな・・・」

 

シノン「えぇ。だから家なんて持ってるってことに驚いたのよ。」

 

テツヤ「んじゃこいつなんて見たらド肝抜かすかもな。ユキ。」

 

ユキ「はーい!」

 

シノン「うわっ!?」

 

ユキは俺の装備の襟元から姿を表した ユキが現れる場所は毎度毎度神出鬼没だから俺もたまに驚く。

 

テツヤ「んじゃまずはユキの紹介から。ユキは俺の彼女との娘なんだ。」

 

シノン「む、娘!?ってゲーム内でそういうことが出来るのは聞いた覚えがあるにはあるけどまさか子供まで・・・」

 

テツヤ「コイツはそういう理由で出来たんじゃないんだ。SAOの頃にカウンセリングプログラムとして出会って 1度は消滅しかけたんだが無理やりユキのデータを引っ張り出してね んでALOに来た時にそいつを取り出してみたらあーら不思議 こんな可愛い妖精姿になったって訳。」

 

そう言ってフェアリー姿だったユキのことを指でつんつんとつついた。

 

ユキ「ふふーん♪ユキは凄いんだ♪」

 

シノン「す、凄い子なのね・・・」

 

ユキ「ていうかさ!この人誰さ!また浮気!?」

 

シノン「う、浮気!?わ、私は別にそんな・・・」

 

シノン(・・・・・・よくよく考えてみたら・・・・・・今テツヤと2人きり・・・・・・なのよね・・・・・・あんなことしてくるテツヤなんだし・・・・・・間違いが起こることも・・・・・・/////)

 

シノン「って何考えさせてんのよこのスケベテツヤ!!!!!/////」

 

テツヤ「なして!?」

 

ユキ「ほらやっぱり!フィリアさんの時と反応が似てる!!!」

 

テツヤ「だからフィリアも浮気じゃねぇって!」

 

ユキ「お母さんは知ってるの!?」

 

テツヤ「お、お母さんも知ってはいるが詳しくはまだ知らないんだ これから紹介するんだよ。」

 

ユキ「全く浮気症のお父さんには困っちゃうよ!!!」

 

シノン「・・・・・・浮気症なの・・・・・・?」

 

テツヤ「断じて違う!!!勘違いされてるだけだ!!!」

 

シノン「・・・・・・そう・・・・・・」

 

何故かシノンは俯いてそう言った。

 

テツヤ「と、とにかくねユキ このお姉さんはシノンさん。ユキも見てたと思うけどBOB本戦の時に共闘した俺の仲間なんだよ。仲良くしてあげてね。」

 

ユキ「お母さん次第だね!浮気相手だったらユキの敵だし!」

 

テツヤ「はぁ・・・悪いなシノン・・・」

 

俺はユキを無理やり装備の胸ポケットに押し込んだ。

 

ユキ「こ、こらぁ!ユキは・・・」

 

シノン「さ、最初から警戒されちゃったわね・・・」

 

テツヤ「はぁ・・・母娘揃って浮気に厳しい家族でお父さん下手に女の人と話せませんのよ・・・」

 

シノン「そ、それは大変ね・・・」

 

ユキを紹介したことで一波乱あったが、とりあえず俺はシノンに紅茶を出し、先程のことの振り返りに入った。

 

テツヤ「さてと、シノンは見事俺の肩に弓矢を命中させた訳で 所謂お前に教えることはって状態なんだけど あの時前から弓矢来たのに なんでお前は空から攻めて来ることが出来たんだ?」

 

シノン「まず 貴方をあそこにおびき寄せることから始めたの 何発も何発も粘り強く弓矢を放って やっとの事で貴方をあそこまで追い詰めたのよ。そして、その次は木を上手く利用して貴方よりもっと奥に行ったの それで 貴方が私を見失ってる隙にわざと外すように矢を放った。あの時脇腹辺りを矢が通り過ぎたでしょ?」

 

テツヤ「あぁ。やっぱあの時お前は俺の視認距離にはいなかったんだな。」

 

シノン「それで 今度は飛んで 貴方を見失わないように移動して 最後は突っ込んで貴方に弓矢を当てたって訳。作戦勝ちね♪」

 

テツヤ「にしても割とお前大胆な作戦立てるな。俺が反撃していいルールだったら月牙天衝で対処出来てたぞ?」

 

シノン「それは貴方がそういうルールにしなかったんでしょ。そこを突いただけよ。」

 

テツヤ「まぁそれもそうだな。さてと、あれだけ上手く作戦立てられればお前も充分に戦えるだろう。これからシノンに会わせたい皆も弓を使える奴を欲しがってたんだ。大戦力になるぜ シノンは」

 

シノン「貴方にそう言って貰えると自信も出てくるわね。ねぇテツヤ その会わせたい皆と会う場所と時間は?」

 

テツヤ「場所はアルンの宿屋を貸し切ってる 時間は6時から 美味い料理が・・・・・・ってしまったぁ!?」

 

シノン「ど、どうしたの!?」

 

テツヤ「お前の為に美味い料理を用意しようとしたんだがその予約忘れちまった・・・申し訳ない・・・」

 

シノン「えぇ!?そんなの用意するつもりだったの!?」

 

テツヤ「せっかく新しく仲間が増えるのに何もなしってのも味気ないと思ったんだが・・・・・・しゃあねぇ。今日はお前の為に一肌脱ぐか」

 

シノン「な、何をするつもり?」

 

テツヤ「それはお楽しみに♪さぁてと シノン 1時間ちょっとまだあるから30分だけ家を出るな シノンは家で待っててもらえるか?後で多分色々なやつに話を聞かれると思うからそれまで休憩しとけ♪」

 

シノン「え、えぇ。分かったわ。どこに行くの?」

 

テツヤ「ちょっくら買い物にね♪んじゃ行ってきます!」

 

シノン「行ってらっしゃい・・・」

 

俺はシノンを置いて家を出た。何の買い物に行くかはまだ内緒だ。

 

シノン「・・・・・・そうそう上手くテツヤとゆっくり2人きりだなんて無理か・・・・・・」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

数十分をかけ多くの街で買い物を終えた俺は シノンと合流しに家に向かった。

 

テツヤ「はぁ~思ったより高かったな~まぁ今回は俺のミスだし仕方ねぇか・・・・・・シノン。ただいま」

 

俺はそう言いながら自宅のドアを開いた。しかし、シノンからの返答は無い。

 

テツヤ「あれ?おーい?シノン?いないのか?」

 

俺は家に上がりリビングに向かった。するとシノンはソファーに座りうたた寝をしていた。

 

シノン「すぅ・・・すぅ・・・」

 

テツヤ「寝てたのか。そりゃ悪いことしたな。」

 

俺はゆっくりと歩き、 ソファーの端に座った。

 

テツヤ「まぁ、初めてのゲームで疲れたのかな 流石のシノンも。」

 

シノン「うぅん・・・・・・」

 

シノンは俺のいる方に倒れ、シノンは俺の膝の上に頭を乗せてきた。

 

テツヤ「あ、あらら・・・」

 

シノン「Zzz・・・テツヤ・・・」

 

テツヤ「まぁ、シノンもこんな時があるよな。」

 

俺はシノンの頬にそっと手を触れた。シノンの体温はまるで動物のように温かかった。これもケットシーの持つ能力だったりして。

 

テツヤ「ゆっくりおやすみ シノン。」

 

シノン「・・・・・・♪」

 

俺はその体勢のまま過ごし、シノンが起きるのを待った。

 

シノンは10分程度で起きた。

 

シノン「うぅん・・・寝ちゃったのね・・・」

 

テツヤ「おはよ。シノン。」

 

シノン「おはよ・・・テツヤ・・・・・・ってテツヤ!?」

 

テツヤ「よっ。いや起こさないようにと思っただけど寝てたシノンが俺の方に倒れてきちゃってさ。悪かったかな?」

 

シノン「・・・・・・ううん・・・・・・むしろ起こさないでくれてありがとね・・・・・・疲れが凄く取れた気がする・・・・・・♪」

 

テツヤ「そ、そうか?それなら良かったな。」

 

シノン「ありがと♪テツヤ♪」

 

そう言ってシノンは俺に微笑んできた。この可愛らしい笑顔を守れて本当に良かった。

 

テツヤ「んじゃシノン。そろそろ時間だしアルンに行こっか。」

 

シノン「うん。じゃあ寝起きだからエスコートしてね。」

 

テツヤ「はいはい。行くよシノン。」

 

俺はシノンの手を引いてアルンに向かった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

以前レイを皆に紹介した時は予めユウキ達が料理を用意していたが、今回は完全に俺主体のシノンとの交流会。上手くいくかが不安だな・・・

 

さて、今日の会場であるアルンの大きめの宿屋に着いた俺とシノン。俺は皆が来る前にシノンに予定を伝えた。

 

テツヤ「さてシノン。皆が来るまでまだ時間があるからシノンは宿屋の上でスタンバイしといて貰えるかな?」

 

シノン「う、うん。テツヤが呼んだ時に来ればいいのね?」

 

どうやらシノンも緊張してるらしい。顔が結構強ばっていた。

 

テツヤ「そゆこと。んじゃ少しだけ待っててなシノン。リラックスして待ってろよ♪」

 

シノン「そうさせてもらうわ。待ってるね テツヤ。」

 

そう言ってシノンは宿屋の上の階に上がって行った。後は皆待ちだな。

 

~数十分後~

 

1時間もしないうちにいつものメンバーがこの宿屋に集合した。

 

シノンを詳しく知ってるのは俺とキリト 何となく知っているのは事件の調査を手伝ってくれたユウキ フィリア それとダイシーカフェを貸してくれたエギルの3人だからこの中の大半はシノンを知らないことになる。

 

まぁ、以前レイを紹介した時もそんなもんだったけど やっぱりその時と同様に新しい仲間が出来ることに皆ワクワクしていた。

 

クライン「おうおうテツヤ!早いとこあのかわい子ちゃん紹介しやがれい!」

 

テツヤ「レイとタイプが似てるから絶望的にお前とは合わない気がするがな・・・」

 

レイ「僕と?」

 

リナ「という事はクールってことね?」

 

テツヤ「そゆこと。」

 

ユウキ「ねぇねぇ~!皆いるんだし早く詳しい紹介してよ~!」

 

テツヤ「はいはい分かったよ それじゃあ・・・」

 

俺はシノンにメッセージを飛ばした。すると、シノンは上の部屋から降りてきてこの場に来てくれた。

 

シノン「こ、この人数だと流石に緊張するわね・・・」

 

テツヤ「んじゃあ俺が説明を プレイヤーネームはシノン。BOBを見てくれた皆は知ってるとは思うがGGOナンバーワンスナイパーと呼ばれた凄腕のプレイヤーで俺とキリトの手助けをしてくれた恩人だ。今回ALOにログインするにあたって種族はケットシーに 武器は弓を使うことに決めたそうだ。念願の弓使いという訳だ。んじゃシノン 自己紹介よろしく♪」

 

シノン「え、えぇ・・・は、初めまして シノンです。テツヤの紹介してくれた通りで今日からALOを始めました。呼び捨てタメ語で構いませんので今日はよろしく・・・」

 

シノンがそう言い終えると、早速ユウキがシノンの目の前に立ち握手し出した。

 

ユウキ「よろしくねシノン!ボクはユウキって言うんだ♪呼び捨てでいいからね!一度会ってるから勿論知ってるとは思うけどテツヤの"彼女"だからそこの所よろしくね♪」

 

ユウキはわざとらしく彼女の部分を強調して言った。 確実にあの時俺の頬にキスしたことを根に持っているのだろう。

 

シノン「え、えぇ。よろしくね ユウキ。」

 

テツヤ「クールな奴だが可愛げもあるから皆仲良くしてやってくれよな♪さて、この後は恒例のパーティータイムと行きたいが・・・・・・」

 

ユウキ「わーい!」

 

テツヤ「俺の手違いで料理と飲み物予約するのを完全に忘れて今現在何もかもございません!」

 

ユウキ「がーん!」

 

エギル「おいおい、今日の料理は豪華だって皆に言ってたのにらしくないミスだな。」

 

テツヤ「話は最後まで聞け!料理を予約し忘れた俺のケジメとして今から俺が料理を作る!!!!!飲み物も買ってある!!!!!俺の料理が完成するまではシノンのことをもみくしゃにして構わん!!!」

 

シノン「て、テツヤが料理って作れるの?」

 

テツヤ「まぁ任せとけって♪その辺のシェフよりかはマシなものを用意するさ♪んじゃ皆!俺は料理を作るからその間にシノンと話しててくれ!んじゃシノン ちっと待っててくれよな♪」

 

俺はそう言ってシノンの頭に手を置いた後にキッチンへと向かった。

 

さぁて!こっからは腕によりをかけて作らなきゃな!!!

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

テツヤがキッチンに向かい数十分。皆はシノンとの会話を楽しみながら親交を深めていた。

 

ユウキ「じゃ、じゃあテツヤとキリトがいなかったらシノンは今頃・・・」

 

シノン「間違いなく死んでいたわ。2人には感謝してもしきれないわ。」

 

アスナ「テツヤ君の無茶癖がキリト君にも移っちゃったみたいだね。」

 

キリト「偶には俺も無茶をしないとな。テツヤにずっとおんぶじゃ申し訳が無い。」

 

リナ「ほんとアイツも相当に無茶するからねぇ・・・それもアイツの良さでもあるけどさ。」

 

シノン「特に テツヤはGGOログイン前からふとしたことで知り合えて 私の悩みを聴いてくれたりしたの。テツヤの言葉のおかげで今ここにいると言っても過言ではないわね。」

 

フィリア「じゃあ私とシノンは一緒だね!」

 

シノン「フィリアと私が?」

 

フィリア「私もね SAOの時にテツヤに助けて貰えたの!昔のことで塞ぎ込んでた心をテツヤが溶かしてくれて 今こうして沢山の友達と仲間に囲まれていられるのは間違いなくテツヤのおかげだよ!」

 

シノン「そうなのね。色々な子の人生を救ってるみたいね テツヤは。」

 

レイ「じゃあ彼のラッキースケベ症はその見返りなのかな・・・」

 

シノン「・・・・・・それは言えてるかも・・・・・・」

 

フィリア「ま、まぁまぁ。私は別に何されても良いし・・・・・・/////」

 

シノン「フィリア・・・?」

 

フィリア「あっ!い、いや!なんでもないよ!?」

 

シノン「そ、そう?」

 

クライン「クソが・・・テツヤばかり美味しい目を・・・!!!」

 

ショウ「昔の女に興味を持っていなかったテツヤはどこに行ったのやら。」

 

キリト「スグ テツヤにはあまり近づくんじゃないぞ・・・」

 

リーファ「う、うん・・・」

 

アスナ「でも私は1度も被害に遭ってないんだよねぇ。」

 

シリカ「私もです。フィリアさんが特に被害に遭ってる気が・・・」

 

エギル「裁判起こされたらアイツに勝ち目は無さそうだな。」

 

ユウキ「ほんとにテツヤの浮気癖には困っちゃうよ・・・」

 

ショウ「互いが互いに依存してるからな2人は。」

 

アスナ「あれだけラブラブなのは羨ましいよ・・・」

 

シノン「そ、そんなにラブラブなのね・・・」

 

フィリア「邪魔する隙がないくらいにね・・・」

 

ユウキ「でもボクはテツヤにボクだけを見て欲しいの~!特におっぱいの大きいフィリアとレイでエッチな事故は起こして欲しくない!」

 

シノン「それはどうして?」

 

ユウキ「だってテツヤってばおっぱいが大好きなんだもん!」

 

キリト「それは男皆がそうと言うか・・・」

 

アスナ「キリトく~ん?」

 

アスナはそう言いながらキリトの頬を強くつねった。

 

キリト「いでででで!?」

 

クライン「はぁ・・・こんな学校で学園生活を送りたかったぜ・・・」

 

エギル「お前の場合下心を見せないことからだなクライン。テツヤのような男が1番モテるんだよ。」

 

キリト「学校でも色々な女子から黄色い声援送られてるからなぁアイツ。」

 

シノン「人気者なのねテツヤは 流石というかやっぱりと言うか。」

 

皆がテツヤの話で盛り上がっていると、噂のテツヤが皆の前に現れた。

 

テツヤ「どうだ?盛り上がってるか?」

 

ユウキ「あ!テツヤ!!!」

 

ユウキはテツヤを見ると同時に飛びついた。テツヤは飛びついたユウキをしっかりと抱きしめた。

 

テツヤ「よしよし♪」

 

ユウキ「えへへ~♪」

 

シノン「こ、これは確かに邪魔する隙は無いわね・・・」

 

アスナ「キリト君もあれくらいしてくれたらな~」

 

キリト「むっ。俺だって甘えられたらあれくらい・・・」

 

アスナ「そ、それは私が恥ずかしいかな・・・」

 

シノン「対照的にこっちは余り皆の前ではいちゃつかないのね。」

 

リズ「ラブラブなのは一緒だけど普段からアホみたいにくっ付いてるのはテツヤユウキね。裏でにゃんにゃんしてるのがキリトアスナの方よ。」

 

テツヤ「アホは余計だ。さて!お待ちかねの料理が完成したぞ!」

 

ユウキ「わーい!待ってました!!!」

 

ユウキがテツヤから離れると テツヤはメニュー画面を開き作った料理をテーブルに並べて行った。

 

和食、洋食、中華等の数々の料理が色とりどりに置かれた。

 

シノン「す・・・凄い・・・美味しそう・・・」

 

テツヤ「飲み物はこっち。ユウキ お前は酒禁止な。」

 

テツヤはそう言いながら飲み物を出した アルコール類からジュースまでALO内の飲み物をほぼ網羅してある。

 

ユウキ「テツヤも飲みすぎはダメだからね!」

 

テツヤ「んじゃあ皆それぞれ好きな飲み物取ってくれ!」

 

テツヤの合図を元に皆はそれぞれ好きな飲み物をグラスに入れ手に取った。

 

テツヤ「皆準備はいいな?んじゃあ!シノンの仲間入りを祝して乾杯!!!!!」

 

一同「乾杯!!!!!」

 

それぞれグラスを軽く合わせ、歓迎会がスタートした。

 

ユウキ「~♡テツヤの手作り料理だいしゅき~♡」

 

ユウキは開幕そうそう口いっぱいに料理を頬張り幸せいっぱいの表情。

 

シノン「す、凄いわね・・・こんなに食べられるなんて・・・」

 

テツヤ「こいつが特殊なんだよ。ユウキ用に沢山作っても気づけば無くなるなんてこともざらだからな。」

 

アスナ「でもでも、作った料理をこんなに美味しそうに食べられるのって凄く嬉しいんだよね♪」

 

テツヤ「まぁね♪ほら、皆も食べて食べて 掃除機に吸い込まれちまうぞ。」

 

ユウキ「誰が掃除機だ!」

 

テツヤ「お前じゃ!!」

 

フィリア「ほら、どんな展開でもイチャイチャできるんだから2人には敵わないよ・・・」

 

シノン「確かにそうね・・・」

 

ショウ「下手に手を出せば互いが黙っちゃいないカップルでもあるからな。特にユウキが浮気関連で怒った時なんかまさに烈火の如く怒るからな・・・」

 

レイ「あの状態になったら最後 テツヤが酷い目に遭わないと治まらないからね・・・・・・」

 

リズ「多分テツヤにとってはどんな敵よりも怒ったユウキが1番怖くて勝てない相手なんでしょうね・・・」

 

シノン「そうね・・・私もあのユウキを見た時は凄く怖かったし・・・」

 

クライン「も、もうあのユウキちゃんを経験してんのか・・・」

 

エギル「そりゃ恐ろしい体験をしたな・・・」

 

ユウキ「なになに?なんの話?」

 

フィリア「今テツヤとユウキの話をしてたんだよ♪」

 

ユウキ「ボクとテツヤ?」

 

テツヤ「大方浮気に怒ったユウキが怖いってことだろう。」

 

ユウキ「えぇ~!?ボクそんな怖い~!?」

 

テツヤ「怖いわ!!!!!!!!!!!!!!」

 

リーファ「自覚無しって言うのが・・・」

 

シリカ「1番の恐怖ですね・・・」

 

ピナ「きゅる・・・」

 

テツヤ「っとんなことよりだ、どうだシノン 皆とは溶け込めそうか?」

 

シノン「うん。ちょっと不安だったけど皆優しくて不安なんて消し飛んだわ。特にフィリアが私と境遇が似てるって話になったの。」

 

テツヤ「フィリアと?」

 

シノン「私も昔の事件で塞ぎ込んでた、フィリアもそんな状況だったのを 貴方は助けてくれた。」

 

フィリア「テツヤには感謝してもしきれないよ・・・本当にありがとね・・・」

 

テツヤ「どういたしまして。2人ももう1人じゃない 俺達がいるんだ。だから寂しい思いはさせないよ。」

 

俺はそう言ってフィリアとシノンの肩に手を置いた。

 

フィリア「うん!私もう寂しくないよ♪」

 

そう言ってフィリアは俺の右腕に抱きついてきた。

 

テツヤ「いぃ!?」

 

シノン「そうね・・・私もう辛くないわ・・・貴方のおかげよ・・・」

 

そう言うとシノンまで俺の左腕に抱きついてきた。

 

テツヤ「なぁ!?」

 

アスナ「あーりゃりゃ・・・」

 

エギル「これは・・・」

 

リナ「浮気ね・・・・・・」

 

2人は抱きついたテツヤの腕にピタリとくっつくととても幸せそうな笑顔をしていた それはどっからどう見ても浮気の決定的瞬間だった。

 

無論 こんな場面をあのユウキが黙ってる訳が無く・・・

 

ユウキ「テーツーヤー・・・・・・・・・!!!!!!!!!!!!!!!」

 

この場にいる皆の予想通り 髪を逆立てアホ毛を尖らせ鬼の形相をしたユウキが現れてしまった。

 

テツヤ「だぁぁぁぁ!?待て待て待ってぇ!?俺なんにも悪く無くない!?」

 

ユウキ「うるさいこの浮気マスター!!!!!!!!」

 

テツヤ「マスター!?」

 

レイ「遂にマスター認定されたね・・・」

 

ユウキ「ログアウトした後覚えておいてよね・・・・・・!!!!!!!!」

 

テツヤ「は・・・はい・・・」

 

クライン「おぉ怖い怖い・・・」

 

リーファ「一番怖いのはこの状況で尚抱きついてる2人じゃ・・・」

 

フィリア・シノン「~♪」

 

ユウキ「いい加減離れろぉ!!!!!!!!」

 

ユウキはフィリアとシノンを無理やりテツヤから引っペがした。

 

フィリア「ご、ごめんなさい・・・」

 

シノン「つい出来心で・・・」

 

ユウキ「世間ではそう言うのを浮気って言うの!!!!シノンは目が離せないよ全く!」

 

テツヤ「はぁ・・・また飯抜きか・・・」

 

クライン「今回はボヤ騒ぎですんだな・・・いつもだったらマジで辺り一帯火の海なのに・・・」

 

キリト「火の海どころか死人が出てる時もあるしな・・・死人の10割テツヤだけど・・・」

 

シノン「でも これだけ楽しく話せるのは本当に久しぶりな気がするわ やっぱりテツヤのおかげかな♪」

 

テツヤ「ここにいればあんな怖い目には会わないさ。これから楽しんでいこうぜシノン!!」

 

シノン「うん!」

 

ユウキ「でも浮気は許さないからね!!!!」

 

アスナ「さっそくユウキの標的になっちゃったね・・・」

 

テツヤ「お前も仲良くすること 分かったか?」

 

ユウキ「それは当たり前だよ!テツヤも浮気しないでよね!」

 

テツヤ「分かってるよ。」

 

クライン「よっしゃ!この後はいつもの恒例の皆でクエストに繰り出すか!!!!」

 

レイ「うん。せっかくなんだし戦いの中でもコミュニケーションを取りたいからね。」

 

ショウ「シノンの腕も見てみたいしな。」

 

テツヤ「なら飯食った後は皆でクエストだな!シノンの実力見せてやれ♪」

 

シノン「え、えぇ。皆に認めてもらえるよう頑張るわ!」

 

ユウキ「それじゃあいっぱいご飯食べて力蓄えなきゃ♪」

 

テツヤ「お前は食いすぎないこと!!!!あくまで主役はシノン!」

 

ユウキ「はーい・・・」

 

こうして、シノンも無事いつものメンバーへと仲間入りを果たし その後は皆でクエストに繰り出した。

 

今までは1人でいる事が多かったシノンだが、このメンバーならばそんなことにはならいだろう。これから先 シノンにとっては輝かしい道が広がっているのだから。




こうして、無事にいつもの皆の仲間入りを果たしたシノン。

これからのシノンは過去に抱いていたトラウマよりも楽しい記憶を数多く作っていくことでしょう。

次回はリアルで詩乃が数人のメンバーと出会うことに!次回もお楽しみに!


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Part129 リアルの出会い~皆でお泊まり~

シノン歓迎会の会った翌日 ALO内のテツヤ家に集まって夏休みの課題に取り組んでいたテツヤ ユウキ フィリア リナ シノン レイの6人。

 

ユウキ「ここはこの答えじゃない?」

 

テツヤ「え?でも作者はこう言ってるんだぜ?」

 

フィリア「私はこっちだと思うよ?」

 

同じ学校だった3人はそれぞれ悩みながら回答しており、他の3人は歳上のリナを主体に取り組んでいた。

 

リナ「うん、2人共その計算式であってるよ♪」

 

シノン「やっぱり歳上の人がいてくれると頼もしいわ ありがとうございます。」

 

レイ「とてもテツヤのお姉さんとは思えないよ。」

 

テツヤ「うるせいやい 俺だって一応学年トップになったことあるんだからな。」

 

ユウキ「でも期末の時は50位くらいだったよね おかげでボクが1位取れたけど♪」

 

フィリア「ユウキって運動出来て頭も良くて可愛いし料理もできてウイークポイントが見つからないよね~ 完璧人間って感じがする。」

 

テツヤ「でもこいつ少し天然なとこあるからなぁ そこも可愛いけどたまにとんでもないことやらかすからな・・・」

 

シノン「ねぇ、気になるんだけどALOでの皆のことは詳しくしれたけど リアルでの皆はどんな感じなの?1度会ったユウキとフィリアは分かるけど それ以外の人のこと全然知らないから・・・」

 

リナ「確かに 私もリアルのシノンちゃんに会ってみたいわ。」

 

ユウキ「それならいっそ今日会っちゃおうよ!どうせ夏休みだし!」

 

レイ「と言うと?」

 

ユウキ「今日ボクん家泊まり決定!!!」

 

テツヤ「はぁ!?お前何いきなり決めてんだよ!?」

 

ユウキ「だってどうせこの後暇でしょ?それにさっきも言ったけど夏休み期間だし♪部活も明日は午後からだよ♪」

 

テツヤ「まぁそれはそうだが・・・」

 

シノン「私は平気だけど、ユウキの家ってどこなの?」

 

ユウキ「今絶賛テツヤと同居中なんだ♡」

 

シノン「ど、同居!?」

 

フィリア「私の下の部屋なんだよね♪」

 

シノン「フィリアの家と近いんだ・・・仲良い人と一緒だと羨ましい・・・」

 

リナ「それで、どうするのテツヤ?」

 

テツヤ「まぁ一応人数分眠れるスペースはあるしなぁ・・・良し、んじゃせっかくだし今日決行するか 泊まり。」

 

ユウキ「わーい!」

 

テツヤ「他の皆は?」

 

フィリア「勿論行くよ!どうせ1階降りるだけだし♪」

 

リナ「私も!」

 

レイ「それならせっかくだし僕も・・・」

 

シノン「行かせてもらうわね テツヤ。」

 

テツヤ「分かった んじゃ皆の為に色々と用意しとくよ。」

 

ユウキ「それなら尚のこと今日中に今日決めた範囲終わらせなくちゃ!ほら!始めるよ2人共!」

 

テツヤ・フィリア「はーい・・・」

 

リナ「それじゃあ私達も続き始めましょうか。」

 

シノン・レイ「はい。」

 

こうして、急遽このメンバーでのテツヤ家の泊まりが決定することに。果たして一体どうなることやら・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~

 

宿題をある程度終わらせログアウトした後は 俺と木綿季は買い物等の諸々の準備をしていた。

 

哲也「さて、問題は布団なんだが・・・」

 

木綿季「ふっふっふ!コレ見てよ!」

 

木綿季はそう言うと最近できた超布団圧縮シートを4つ取り出した。ちなみに大きさは普通の布団の4分の1程度。

 

哲也「おっ よくそんなもの用意してたな。」

 

木綿季「おじいちゃんがいざと言う時のためにって用意してくれたんだ♪」

 

哲也「それなら皆をちゃんと布団に寝かせられるな 後は皆に用意してもらってるから大丈夫だな。」

 

木綿季「楽しみだなぁ~皆でお泊まり♪琴音1人とか渚さん1人とかはあったけどこんなに沢山来るなんて早々ないからね~♪」

 

哲也「良かったな木綿季♪」

 

俺はそう言いながら木綿季のことを撫でた。

 

木綿季「うん♪」

 

そうこうしてるうちに、琴音と姉ちゃんが家に到着。

 

琴音「おじゃしまーす♪」

 

渚「まだ私と琴音ちゃんだけなのね 少し早く来すぎたかな?」

 

哲也「今2人も電車で向かってるらしいから俺が迎えに行ってくるよ。木綿季 お留守番頼むな。」

 

木綿季「らじゃー♪気をつけてね?」

 

哲也「おう。んじゃ行ってくるな。」

 

俺は鈴奈と詩乃を迎えに最寄り駅まで向かった。連絡では俺が着く少し前には駅に着くらしい。

 

軽くランニングしながら駅に向かっていると駅に着いた。駅の出口のすぐ側に少し感覚を取って鈴奈と詩乃が立っていた。

 

哲也「よう鈴奈 詩乃 待たせたか?」

 

鈴奈「へ?じゃ、じゃあ君がシノン?」

 

詩乃「貴女がレイ?」

 

哲也「そっか 2人ともリアルの姿は見てなかったからな。」

 

鈴奈「そうだね、シノン 僕は一ノ瀬鈴奈と言う よろしく頼む。」

 

詩乃「私は朝田詩乃よ よろしくね鈴奈。」

 

哲也「よし、んじゃ自己紹介も終えたところで行くか。」

 

鈴奈「良かったね哲也 可愛い女の子2人を連れ歩けて。」

 

詩乃「哲也にとっては何よりのご褒美ね♪」

 

哲也「自分で可愛い女の子言うな まぁ間違いはないけど・・・」

 

鈴奈「それじゃあ案内頼むよ 哲也。」

 

哲也「了解 それじゃあ行こっか。」

 

こうして俺は鈴奈と詩乃を連れて家へと向かった。

 

詩乃「ねぇ 哲也のお姉さんってこっちだとどんな人なの?」

 

哲也「まぁ良い姉ちゃんではあるよ 少し扱いが面倒臭いだけで。」

 

鈴奈「かなり仲のいい姉弟だから少し妬いちゃうね。羨ましいというかなんと言うか。」

 

詩乃「鈴奈は一人っ子なの?」

 

鈴奈「ま、まぁそんなところ・・・・・・かな・・・・・・」

 

詩乃の質問に対して、何故か悲しげな表情をした鈴奈。その表情を見て俺と詩乃は少し申し訳なくなった。

 

鈴奈「そ、そんな暗い雰囲気にならないでも これから楽しいことが待ってるんだから。」

 

哲也「そ、そうだな 2人共盛り上がっていこうぜ♪」

 

俺は2人の背中を軽く押した。2人はバランスを軽く崩したが、2人して俺の腕を掴むことで倒れずにすんだ。

 

鈴奈「な、何をするんだ!」

 

詩乃「いきなりだとびっくりするじゃない!!!」

 

哲也「いい顔してるな2人共 暗い表情されると悲しくなるからな♪」

 

鈴奈「全く・・・君ってやつは・・・」

 

詩乃「でも、貴方らしいと言えばらしいわね それじゃあ哲也 このまま案内引き続きよろしく♪」

 

詩乃はそう言うと俺の左腕に抱きついた。

 

哲也「あ、あぁ。」

 

鈴奈「それならたまには僕も甘えさせてもらおうかな♪」

 

鈴奈は詩乃と逆の右腕に抱きつきながらそう言った。

 

哲也「お、お前まで・・・なんか調子狂うな・・・」

 

鈴奈「何を言う 僕はこれでも君のことは一定以上の評価はしているんだよ?なんだかんだ言って頼りになってくれるのは評価点だ。」

 

哲也「そ、そうなのか?」

 

鈴奈「ただ気に食わないのは色々な女の子を誑かしている所だ 僕だってそうだし琴音に渚さんに恐らく詩乃も・・・・・・まぁその点以外は他人よりかは好意を持っているよ その点以外は。」

 

哲也「要はその点で俺は大幅な減点食らってるって訳だな・・・」

 

鈴奈「そういう事さ ほら、早く行くぞ♪」

 

哲也「はいはい分かりましたよ・・・」

 

流石に腕に抱きつかれてると歩きづらいから2人と手を繋ぎながら家に向かった。

 

家に着く少し前に手を離し、漸く家に到着。

 

哲也「ただいま。」

 

鈴奈・詩乃「お邪魔します。」

 

木綿季「おかえり哲也!待ってたよ2人共!さぁさぁ上がって上がって♪」

 

木綿季は2人の手を引っ張ってリビングに案内した。

 

哲也「さて・・・また浮気だって言われないように気をつけなきゃな・・・」

 

俺は身を引きしめて 皆の待つリビングに向かった。

 

リビングでは改めて詩乃が姉ちゃんに自己紹介をしていた。

 

琴音「それじゃあ私も改めて、竹宮琴音です♪よろしくね♪」

 

木綿季「紺野木綿季だよ♪」

 

渚「私は荒波渚!哲也の姉だからよろしくね♪哲也が何か変なことしてきたらすぐ言ってね!」

 

哲也「俺が変なことなんかするか。」

 

木綿季「詩乃にキスされてデッレデレしてた癖に・・・」

 

哲也「い、いやあれは・・・」

 

琴音「哲也は人気者だから大変だよね♪」

 

渚「色んな女の子のこと助けてればそりゃモテますよねぇ 英雄君。」

 

鈴奈「君の強さは確かに折り紙つきだけど それをいいことにあれやそれやとやってると痛い目を見るよ?」

 

哲也「だから毎度毎度痛い目見てるってのに・・・」

 

木綿季「哲也の惚れ込んだところは皆にとっても格好良いって思えちゃうからなぁ・・・・・・でも哲也を譲る気は無いよ!!!」

 

そう言って木綿季は俺に抱きついてきた。

 

哲也「誰も取ろうだなんてしてないから平気だよ。」

 

木綿季「哲也の場合油断ならないの!すぐおっぱいに目が行くし虹架さんがテレビに出てたら鼻の下伸ばしてるし!!!」

 

哲也「そ、そんなに俺は巨乳マニアじゃないわ!!!」

 

渚「よく言うわよ あのことバラしちゃおっかなぁ?」

 

哲也「そ、それだけはご勘弁を・・・!!」

 

琴音「ま、まぁまぁ 男子なんて大体そうなんだし 哲也も高校生なんだし ね?」

 

哲也「いつもいつも擁護してくれるのは琴音だけだよ・・・ありがと・・・」

 

詩乃「擁護してくれるからって琴音にスケベなこと毎度毎度してるんじゃないでしょうね。」

 

哲也「するか!!!」

 

木綿季「こういう時の哲也はどこか安心できないんだよなぁ・・・」

 

鈴奈「彼女に信頼されないなんて相当だね。」

 

渚「まぁ今だお姉ちゃんに甘えるくらいだしね~♪」

 

詩乃「ま、まぁ結論哲也は人気者って事でいいんじゃない?」

 

哲也「その結論でいてくれると助かるな・・・」

 

木綿季「まぁその人気者を独り占めにしてるのもボクだし~♪」

 

哲也「まぁ木綿季のお仕置は全部愛情故だもんね♪」

 

木綿季「うん♪」

 

琴音「だからって毎回毎回半殺しにされてたらね・・・」

 

詩乃「は、半殺し・・・」

 

鈴奈「浮気性を治すのにはいいんじゃないかい?」

 

哲也「誰が浮気性じゃ!俺が1度でもお前らと身体の関係になったことあるか!?」

 

木綿季「寧ろなってたらアソコちょんぎった上に考えられうる拷問をした後に殺すよ。」

 

哲也「ぜ、絶対そんなことしません!!!」

 

木綿季「ならよろしい♪」

 

琴音「数年後に四肢切断死体として見つかったなんて言われないでね・・・」

 

こんな感じで皆で色々なことを話した後、夕食の準備をすることに。

 

琴音「哲也 何か手伝うことあるかな?」

 

鈴奈「いきなり押しかけてきたのだから できることがあるならなんでも言って欲しい。」

 

哲也「うーん それじゃあ皆にはスプーンを人数分出してもらおうかな。皿とかはこっちで用意するからさ。」

 

木綿季「後、皆はゆっくりしてていからね♪料理はボク達にお任せあれ♪」

 

渚「それじゃあせっかくだしもっと詩乃ちゃんのこと聞かせてもらおうかな!拒否権は無いわよ~♪」

 

詩乃「ま、まぁ構いませんけど・・・」

 

琴音「それじゃあ哲也 スプーン貰ってくね♪」

 

哲也「おう!んじゃ少し待っててくれよな。」

 

木綿季「よーし!今日はいつも以上に頑張っちゃうぞ!」

 

俺と木綿季は皆のために腕を奮った 人数が人数だから少し時間は食ったが無事に人数分の料理が完成した。

 

木綿季「おっ待たせ~♪」

 

哲也「悪いな 1人分作るのに時間食ってな。」

 

俺と木綿季はそう言って4人の前に俺と木綿季の手作りオムライスを置いた。

 

琴音「オムライスだね!美味しそ~!」

 

詩乃「だから時間かかってたのね 納得したわ。」

 

木綿季「ちゃーんとサラダもあるからね♪」

 

鈴奈「これはどちらがメインになって作ったんだい?」

 

哲也「メインは木綿季 俺が補助に回った。一応オムライスは木綿季の1番得意な料理だからな。」

 

渚「オムライスかぁ・・・私が哲也に出した時なんか・・・」

 

哲也「わ、悪かったよあん時は 今度また姉ちゃんのオムライス食べさせてくれ。」

 

渚「うん♪いつでも食べに来なさい♪」

 

木綿季「SAO時代からボクが作ったオムライスを1番美味しいって哲也が言ってくれたんだ♪だから味はお墨付きだよ♪」

 

哲也「んじゃ食べよっか。」

 

木綿季「いっただっきまーす♪」

 

一同「いただきます。」

 

皆はそれぞれオムライスを口に運んだ。

 

琴音「~!!!美味しい~!」

 

詩乃「こんなふわふわした卵一般の家庭で初めて食べたわ・・・!」

 

鈴奈「ここまでレベルが高いだなんて・・・!」

 

渚「哲也が羨ましい・・・」

 

木綿季「えへへ~♪皆に褒めて貰えてよかった♪」

 

哲也「はむっ・・・・・・うん♪やっぱし木綿季の作るオムライスが1番だな♪」

 

琴音「良いな~これだけ美味しいと毎食が楽しみだろうなぁ~・・・」

 

詩乃「でも楽しみすぎると逆に太っちゃいそうね・・・」

 

木綿季「そこは、哲也と同じトレーニングをするんだ♪あんまり筋肉付きすぎるのも嫌だけど太っちゃうのも哲也と釣り会えなくなっちゃうし・・・」

 

鈴奈「2人でするだけでもモチベーションも上がるからね。」

 

渚「木綿季ちゃんもそうだけど哲也も上手いからな~料理に関しては。」

 

哲也「木綿季はあんまし好き嫌いしないからレパートリーも多く揃えられて嬉しいんだよね~♪」

 

詩乃「木綿季の嫌いな食べ物ってあるの?」

 

木綿季「少し前まで椎茸が苦手だったんだけど、それを克服したら今度は長ネギが苦手に・・・」

 

哲也「3歩進んで2歩下がるんだよなぁ木綿季は・・・」

 

鈴奈「でも極端に野菜が食べられないとかじゃないならいいんじゃないかい?」

 

渚「それにしても本当に美味しいわ~♪舌の上でふわっとする舌触りが何とも・・・・・・♪」

 

琴音「専属のシェフにしたいよ~♪」

 

哲也「そう言えばいつも思うんだが、いつも5人前はペロリの木綿季が1人前で足りんのか?」

 

木綿季「そこはデザート食べたりして胃袋を調整してるんだよ~♪」

 

鈴奈「食費がかさばりそうだね・・・」

 

詩乃「養うのも大変そうね・・・」

 

哲也「まぁ頑張るさ・・・・・・」

 

俺達はこうして楽しく会話をしながらオムライスを食べた。皆楽しそうだし美味しいと言って貰えて何よりだ。

 

皿洗い等も終え、落ち着いたところで俺と木綿季が風呂に入ることに。

 

哲也「んじゃ木綿季 お風呂入ろっか。」

 

木綿季「うん!」

 

琴音「私達はもう入って来ちゃったから服着替えちゃうね♪」

 

詩乃「ごゆっくりね。」

 

哲也「おう。」

 

こうして俺と木綿季はゆっくりとお風呂に浸かることに。

 

木綿季「やっぱり皆と一緒だと楽しいね~♪」

 

哲也「そうだな こうして皆と一緒にいられるのが幸せだよ。」

 

木綿季「うん♪あ、言っとくけど浮気したら怒るよ。」

 

哲也「それじゃあ、浮気しないように今の内に味わっちゃおうかな~♪」

 

いつものように木綿季は俺の膝の上で湯船に浸かっていたため、俺は木綿季のおっぱいを揉み始めた。

 

木綿季「ひゃぁ~!?も、もぉ・・・/////」

 

哲也「愛してるよ・・・・・・木綿季・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・ボクも・・・・・・/////」

 

俺は胸を揉みながら木綿季とキスを交わし、俺なりの浮気をしないよと言う想いを木綿季にしっかりと伝えてあげた。

 

木綿季「はぁ・・・はぁ・・・/////もぉ・・・・・・エッチなんだから・・・・・・/////」

 

哲也「ふふふ♪のぼせると危ないからそろそろ出よっか♪」

 

木綿季「うん・・・・・・/////」

 

俺と木綿季は風呂の中で少々エロいことをしてから風呂を出た。

 

木綿季「まったくぅ・・・普段ならいいけど今は皆いるんだからね?」

 

哲也「お前に愛を伝えなきゃと思ってな♪」

 

木綿季「嬉しいけどさ・・・・・・じゃあ哲也 シャツ貸して♪」

 

哲也「はいはい だろうと思って2枚分持ってきたよ。」

 

俺は木綿季に俺が着る予定だったシャツを貸してやると、喜んでそのシャツを着だした。所謂彼シャツだ。

 

木綿季「えっへへ~♪」

 

哲也「ドライヤーはあっちでかけてやるからな。」

 

木綿季「うん♪」

 

俺と木綿季は風呂から出て、皆の待つ部屋に向かうと 皆は何故か星座をしていた。

 

哲也「ん?どうしたんだ皆?」

 

琴音「ひぃ!?な、なんでもないよ!?」

 

渚「うんうん!!!なんでもないなんでも!!!ね、ねぇ鈴奈ちゃん!」

 

鈴奈「そ、そう・・・だね・・・/////」

 

詩乃「・・・・・・ぅん・・・・・・/////」

 

木綿季「?なんで2人共そんなに顔赤いの?」

 

鈴奈「い、いやそれはその・・・」

 

詩乃「・・・・・・なんでも・・・・・・ないから・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・もしかしてなんだが・・・・・・お前ら風呂場に来た?」

 

4人「っ!?」

 

俺のその発言を聞いて4人は肩がビクッとなった うーむ・・・・・・これは・・・・・・

 

木綿季「・・・・・・覗きに来たんだね・・・・・・?」

 

琴音「の、覗いたわけじゃないの!!!2人がどんな風にお風呂に入ってるのかなぁって思って・・・・・・4人で行ってみたら・・・・・・木綿季が・・・・・・/////」

 

木綿季「わぁ~~~~~!!!!!!!!!忘れて忘れて忘れて忘れて忘れて忘れて忘れて~~~~~!!!!!!!!!/////」

 

木綿季は一気に顔を赤くしてその場でバタバタと転がり出した。

 

木綿季「だ、だから言ったじゃん!!!!!!皆がいるって!!!!!!」

 

哲也「だ、だってまさか覗かれるとは思わないじゃんか・・・」

 

木綿季「だ、だからってなんでわざわざイかせるのさぁ・・・/////」

 

哲也「そ、それはお前が・・・・・・」

 

渚「ストップ!!!わ、分かったから!!!私達の前で惚気けるのはやめてくれない・・・?」

 

鈴奈「こっちまで恥ずかしくなる・・・/////」

 

詩乃「て言うか既に恥ずかしい・・・・・・/////」

 

琴音「うん・・・・・・/////」

 

木綿季「はぅぅ・・・・・・お嫁に行けないよぉ~・・・・・・/////」

 

哲也「だ、大丈夫だよ!俺が嫁に貰うから!!!」

 

木綿季「そういう問題じゃない!!!」

 

こうして、30分少々は皆口数が減ってしまったのだった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あれからしばらくして皆の口数も増え始めた。

 

木綿季「全く・・・覗きなんて趣味悪いんだから・・・」

 

4人「ごめんなさい・・・」

 

哲也「そもそもなんで覗きなんてしようとしたんだ?」

 

渚「2人がどんな話してるのかなぁって思って私が提案したんだ・・・罰するなら私を・・・」

 

哲也「まぁJDがJKよりも貧乳なのが既に罰みたいだから置いとくとして・・・」

 

渚「ムカつく・・・・・・!!!」

 

木綿季「まぁもう過ぎたことをグチグチ言い続けるのもつまんないし!皆で遊ぼ!何する?」

 

鈴奈「えぇと・・・僕達が提案するのも申し訳ないし・・・」

 

木綿季「もぉ~別にもういいから♪あれくらい付き合ってればあるあるだよ♪」

 

詩乃「そ、そういうものなのかしら・・・」

 

哲也「まぁ木綿季がそう言ってるんだし 気にしなさんな。」

 

俺は木綿季のことを撫でながらそういった。

 

木綿季「~♪」

 

琴音「じゃあさ!せっかくだし詩乃の親睦兼ねて王様ゲームやってみない?男女比合ってないけど・・・」

 

渚「面白そう!賛成!」

 

詩乃「私も賛成。ちょっとやってみたかったのよね♪」

 

鈴奈「それなら僕も。このメンバーならなんでも出来そうだ。」

 

木綿季「ボクもと言いたいけどなんか嫌な予感するんだよなぁ・・・」

 

哲也「俺は皆が良いならそれで構わないよ。」

 

琴音「それじゃあやろー!という訳で小道具がここに♪」

 

そう言って琴音は割り箸数本を取り出した。

 

哲也「お前は準備良いなぁ。て言うかやる気満々だったろ。」

 

琴音「てへへ~♪さぁさぁ皆割り箸引いて!赤く塗ってあるのが王様だよ~♪」

 

木綿季「よ、よーし!」

 

俺達は琴音の持った割り箸を一斉に手に取った。

 

一同「王様だーれだ!!!」

 

皆で割り箸を引くと、第1王様は俺だった。

 

哲也「あ、俺か。」

 

琴音「ルールはわかってると思うけど、名前指定じゃなくて数字指定で指名してね♪後王様の命令は?」

 

5人「絶対。」

 

琴音「うん♪それじゃあ哲也 1回目の指示行ってみよ~♪」

 

哲也「うーん、それじゃあ・・・・・・1番が2番に頭なでなででどうだ?」

 

渚「あ、私1番。」

 

木綿季「ボク2番!じゃあ渚さんよろしく♪」

 

渚「うん♪」

 

姉ちゃんは木綿季の頭を撫で始めた 良く見る義理の姉が義理の妹を撫でる和やかな光景だった。

 

渚「こんなとこでいいかな?」

 

木綿季「ありがとうございます♪」

 

哲也「まぁ最初はこんなもんで良いだろう。さぁ次行くぞ。」

 

琴音「どんどん行くよ~!」

 

王様ゲームは割とハイペースで進んでいく 後々になると割と難度高めの命令が来るのも覚悟しなくてはならない。

 

詩乃「私が王様ね、それじゃあ4番が3番にしっぺでどう?」

 

哲也「げっ、マジかよ・・・3番だ・・・」

 

鈴奈「なら僕がしっぺさせてもらおう♪」

 

そういった鈴奈の表情はやけにニヤニヤしていた。

 

哲也「よし、んじゃ良いぞ。」

 

俺は鈴奈に右腕を差し出した すると鈴奈は2、3度素振りをすると全力でしっぺをしてきた。

 

哲也「いってぇ!?」

 

鈴奈「日頃の怨みを込めさせてもらったよ♪さぁ次に行こう♪」

 

~王様だーれだ~

 

木綿季「わーい♪ボクだ!それじゃあ5番と3番が手を繋ぐ!」

 

哲也「お、俺3番だ。」

 

詩乃「私が5番ね それじゃあ哲也 はい。」

 

俺は手を出してきた詩乃の手を握った。

 

木綿季「し、しまった・・・!!!哲也の存在を忘れてた・・・!!!」

 

哲也「これで浮気って怒ったら後で俺がお仕置するからな。」

 

琴音「王様の命令は絶対だよ~♪さぁ次!!!」

 

~王様だーれだ~

 

琴音「あ、私だね それじゃあ2番が5番をぎゅー!」

 

木綿季「ボク2番!」

 

鈴奈「じゃあ僕が抱きつかれるんだね 木綿季 いつでもいいよ。」

 

木綿季「それじゃあ、ぎゅー!!!」

 

木綿季は鈴奈のことを抱きしめた。

 

木綿季「よーしよーし♪」

 

鈴奈「ゆ、木綿季・・・そんな頭まで撫でなくても・・・」

 

木綿季「良いの良いの♪ボクにとってはこれもセットでハグなんだから♪」

 

木綿季「そ、そうかい・・・?」

 

渚「何だか良いわね~可愛い子が抱き合う絵面って・・・♪」

 

哲也「百合好きかよ・・・」

 

詩乃「でも楽しそうでいいじゃない♪」

 

哲也「まぁそりゃね。」

 

木綿季「じゃあ終わり♪またね鈴奈♪」

 

木綿季はそう言って鈴奈のことを撫でた。

 

鈴奈「な、なんだか調子狂うね・・・」

 

琴音「それじゃあ次行ってみよー♪」

 

~王様だーれだ~

 

渚「あ、私ね それじゃあそうね・・・1番の身につけてるものを4番が付けるってどうかな?」

 

詩乃「私が1番よ。」

 

琴音「私が4番だよ~♪ところで詩乃が身に付けてるものだと眼鏡・・・でいいのかな?」

 

詩乃「そうね、度数は結構低いから付けても平気だと思う。」

 

詩乃はそう言って琴音に眼鏡を渡した。

 

琴音「それじゃあ・・・・・・」

 

琴音は眼鏡を付けた 結構似合ってて可愛らしい。

 

琴音「次の王様の時に返すね♪」

 

木綿季「よーし!それじゃあそろそろちょっと厳しい命令行っちゃおう!」

 

哲也「それは良いけどさぁ・・・」

 

木綿季「こ、今回はボク公認で許す!!!」

 

琴音・渚・詩乃「っ!!!」

 

鈴奈「い、良いのかい木綿季?彼が付け上がる可能性もあるんだよ?」

 

木綿季「そしたら後でボコボコにするから♪」

 

哲也「まぁ木綿季がそう言うなら・・・・・・んじゃ琴音 続きいこうか。」

 

琴音「う、うん!!!それじゃあ行くよー!!!」

 

~王様だーれだ~

 

木綿季「あ、ボクだ じゃあ早速・・・・・・5番が4番に膝枕♪」

 

渚「私が5番ね。」

 

詩乃「私が4番です。」

 

渚「それじゃあおいで詩乃ちゃん♪」

 

姉ちゃんは星座をすると膝をぽんぽんと叩いて手招きをした。詩乃は姉ちゃんの膝のに寝転んだ。

 

渚「痛くない?」

 

詩乃「はい、大丈夫です。」

 

琴音「それじゃあ次行くよ♪」

 

~王様だーれだ~

 

詩乃「私ね。それじゃあ3番が2番にビンタ♪」

 

哲也「げぇ!?俺2番!?なんで詩乃の命令暴力的なんだよ!?」

 

木綿季「ちなみにボクが2番だよ~♪」

 

哲也「いぃ!?ち、ちなみに王様?威力はどんな分で・・・」

 

詩乃「そうね・・・哲也だったら8割でも平気でしょう♪」

 

哲也「んな馬鹿なぁ~!?」

 

木綿季「よーしそれじゃあどうせ浮気するから今の内に!!!」

 

木綿季はそう言って俺の頬にビンタしてきた かなり乾いた音が響き渡った。

 

哲也「あぶんっ!?」

 

渚「良い音ね~」

 

哲也「詩乃てめぇ・・・!!!」

 

詩乃「王様の命令は~?」

 

哲也「うぐっ・・・・・・」

 

詩乃「ふふふ♪」

 

琴音「か、顔結構腫れちゃったね・・・それはさておき次!」

 

哲也「さておき!?」

 

~王様だーれだ~

 

渚「私ね~ それじゃあそろそろ行こっか!2番が3番にキス♪」

 

琴音「あ、私2番・・・さ、3番は・・・・・・?」

 

木綿季「残念ボクでしたー!」

 

琴音「ガックシ・・・それじゃあいくよ・・・所で唇とほっぺただとどっちなんですか?」

 

渚「うーんどっちでもいいわよ♪」

 

木綿季「ボクもどちらでも♪」

 

琴音「それじゃあせっかくだし・・・」

 

そう言って琴音は木綿季の唇にフレンチキスをした。

 

木綿季「び、ビックリしちゃった・・・/////」

 

琴音「私と木綿季の仲だしね♪」

 

・・・・・・何故だろうか 彼女が仲の良い女の子とイチャイチャしてる姿はちょっと興奮すると言うか新たな感情を呼び覚ましそうなそんな気がしてしまう。

 

哲也「よ、よーし次行くぞー!」

 

~王様だーれだ~

 

鈴奈「僕か・・・・・・それじゃあ3番が5番をお姫様抱っこ 出来なければ素直にハグで構わないよ。」

 

哲也「俺が3番だから大丈夫だ 5番は?」

 

琴音「はいはいはーい私でーす!!!!」

 

詩乃・渚「むっ・・・」

 

哲也「それじゃあ琴音 ちょっと失礼。」

 

俺はそう言って琴音をお姫様抱っこした。琴音は俺の首に手を回し満面の笑みを浮かべていた。

 

琴音「えっへへ~♪」

 

哲也「鈴奈 どれくらいやってたらいい?」

 

鈴奈「せっかくだから次までやっていたらどうだい?」

 

琴音「うんうん♪そうしようそうしよう♪」

 

哲也「分かった んじゃ次行こうか。」

 

琴音「ふんふ~ん♪」

 

渚・詩乃(次こそは・・・!!!)

 

~王様だーれだ~

 

琴音「私だね それじゃあ1番が2番に壁ドンからのキス!」

 

鈴奈「ぼ、僕が受けるのか・・・1番は誰だい?」

 

哲也「俺だな・・・」

 

鈴奈「よりによって君か・・・・・・ってまてよ!?キス!?」

 

琴音「当然唇でもほっぺでもかまいませーん♪」

 

木綿季「むぅ~・・・」

 

渚・詩乃(ずるい・・・!!!)

 

哲也「それじゃあ琴音 下ろすね。」

 

琴音「うん♪」

 

俺は琴音を下ろして、改めて琴音の命令を果たすことに。

 

鈴奈「て・・・哲也・・・本当に・・・するのかい・・・?」

 

哲也「そりゃ王様の命令ですから・・・致し方あるまい・・・」

 

鈴奈「そ、そんな言い方するな!!!僕だって女の子なんだ!!!嫌々するみたいに言われるのは嫌だ!!!」

 

哲也「わ、分かったよ・・・喜んでさせてもらう。これでいい?」

 

鈴奈「ま、まぁどうせされるのならその方が・・・」

 

哲也「んじゃ鈴奈 行くよ?」

 

俺はそういって鈴奈に壁ドンをして、顎をクイッと持ちあげた。

 

鈴奈「す、好きにしろ・・・・・・馬鹿・・・・・・/////」

 

そう言って鈴奈は頬を真っ赤に染めて目を閉じた。

 

俺はそんな鈴奈にフレンチにキスをした 唇ではなく頬に。

 

鈴奈「っ!!!」

 

哲也「はい、命令完了。」

 

木綿季「ほっ・・・」

 

鈴奈「て、哲也!!!頬にするのだったら先にそう言え!!!僕1人で盛り上がってしまったじゃないか!!!!!!」

 

哲也「いやそんな事言われても・・・」

 

鈴奈「も、もう限界だ!!!王様ゲームはここまでだ!!!異論は認めん!!!」

 

琴音「それじゃあ王様ゲームはお開きにしよっか♪」

 

詩乃「残念・・・・・・」

 

渚「また次の機会か・・・」

 

木綿季「良かった・・・」

 

哲也「俺も・・・・・・」

 

こうして、波乱の王様ゲームは幕を閉じた。

 

鈴奈と木綿季には痛い目似合わされたけど琴音の可愛い笑顔と鈴奈の照れ顔を見れたしまぁ良しとするか・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あれから皆で歯を磨いたりして布団を敷いていたところ。ある程度終わって皆で寝れる箇所も確保出来た。

 

木綿季「てりゃ!」

 

鈴奈「っ!?」

 

木綿季はいきなり鈴奈に枕を顔面に投げた。

 

木綿季「ストライク~♪」

 

鈴奈「木綿季!!!いきなりなんて卑怯だぞ!!!」

 

木綿季「やっぱり泊まりといえば枕投げでしょ~♪という訳でもういっちょ!」

 

鈴奈「させるか!」

 

鈴奈は木綿季が投げた枕を避けたが、それは詩乃にヒットしてしまった。しかもまた顔面に。

 

詩乃「・・・・・・良いじゃない・・・・・・スナイパー相手に上等よ!」

 

琴音「私もやる~!!!」

 

渚「な、なんかしっちゃかめっちゃかになったわね・・・」

 

哲也「あ、あの~?いくら防音されてるからって・・・」

 

詩乃「せりゃ!」

 

俺が皆を宥めようとしている時に、詩乃の投げた枕が俺の顔に直撃した。

 

詩乃「あ。」

 

哲也「・・・・・・・・・てめぇら上等じゃねぇか・・・・・・!!!」

 

渚「ちょ、ちょっと哲也!?」

 

哲也「お前ら全員敵じゃあ!!!」

 

俺がそう言って2つの枕を同時に投げると、1つは木綿季に 1つは姉ちゃんに当たった。

 

渚「アンタねぇ・・・・・・!!!なら私だって!!!」

 

そう言って姉ちゃんも枕を投げ始めた。結局全員が枕投げに参加することになってしまいてんやわんやになった。

 

30分かそこいらは続けて、次第に皆疲れて座り込んでしまった。

 

木綿季「つ・・・疲れた・・・」

 

詩乃「私も・・・」

 

哲也「もう今すぐ寝れる・・・・・・」

 

渚「私も~・・・もう寝ようよ~・・・」

 

鈴奈「僕も賛成・・・」

 

詩乃「も・・・もう限界・・・哲也・・・」

 

哲也「ん?」

 

詩乃はかなりウトウトしていて、眼鏡を手に持ったその状態で俺にもたれかかってきた。

 

詩乃「すぅ・・・すぅ・・・」

 

哲也「ありゃりゃ、寝ちったか。そしたら俺達も寝るとするか 木綿季 電気消しちゃって。」

 

木綿季「了解~!」

 

木綿季はそう言ってリモコンで電気を消してくれた。俺は詩乃のことを俺の右隣に寝かせ、眼鏡を踏まないように別の場所に置いて 布団をかけてあげた。

 

哲也「おやすみ、詩乃。」

 

俺は詩乃のことを軽く撫でた。

 

哲也「さて、それじゃあ・・・」

 

琴音「私が哲也の隣~♪」

 

そう言って琴音は俺の左隣に横になり、左腕に抱きついてきた。

 

渚「人気者ね本当に・・・」

 

鈴奈「それじゃあ哲也 お休み。」

 

鈴奈は琴音の左隣の布団に入った。

 

哲也「おやすみ鈴奈。」

 

木綿季「すぴー・・・すぴー・・・」

 

いつの間に抱きついていた木綿季は既に俺の身体の上で寝ていた 器用と言うかなんというか・・・

 

哲也「木綿季もお休み。」

 

琴音「哲也 お休みなさい♪」

 

哲也「おやすみ 琴音。」

 

渚「それじゃあ私も寝るね 寝てるからって皆に変なことするんじゃないわよ。」

 

哲也「わぁってるよ。」

 

渚「それじゃあおやすみなさい 哲也♪」

 

姉ちゃんはそう言うと俺の頬にキスをしてから詩乃の右隣の布団に入った。

 

哲也「ったく、お休み姉ちゃん。」

 

こうして、皆はそれぞれ眠りにつき始めた。

 

哲也「さて、俺も寝るか・・・・・・」

 

木綿季の上から布団をかけて目を閉じ、眠りにつこうとしたその時だった。

 

木綿季「だーめー・・・!!!」

 

木綿季は俺の顎に頭突きをしてきた。運悪くこんな日に寝相の悪い木綿季の日に当たってしまったようだ。

 

哲也「いってぇ・・・・・・!!!」

 

寝てる皆を起こさないように小さな声で痛みに嘆き、木綿季のことを見てみるとかなり疲れたようで俺によだれをたらしながら鼻ちょうちんを作りそれはそれは気持ちよさそうに眠っていた。あーこんな時でも可愛いなこいつはこんちくしょうめ。

 

木綿季「むにゃむにゃ・・・」

 

哲也「ったく木綿季は・・・」

 

左腕は相も変わらず琴音が枕がわりにして眠っていた。以前勉強会の時も琴音とは寝たことはあるが琴音はかなり寝相が良いから安心出来る。

 

琴音「すぅ・・・すぅ・・・」

 

哲也「木綿季も琴音の寝相を見習って欲しいよ・・・寝てる時もやんちゃなんだから・・・」

 

そうこうしていると寝ぼけた詩乃が俺の右腕に抱きついてきた。

 

詩乃「まくら・・・・・・Zzz・・・・・・」

 

哲也「おいおい・・・枕は・・・まぁ良いか・・・」

 

無理にひっぺがすのも申し訳がないからこのまま寝かすことにした。

 

渚「Zzz・・・Zzz・・・」

 

姉ちゃんはああ見えて寝相が結構良い 生還してから何度か一緒のベットで寝たりしたが蹴り落とされたり布団が剥がれてたり服を脱いでいたりしたことは1度もない。強いていえば何度か俺の胴体に抱きついていたことくらいかな。

 

鈴奈「Zzz・・・」

 

鈴奈は枕を抱きしめながら寝ていた どうやら鈴奈は抱き枕派の様だ。

 

そうこうしてる内に3人の体温で程よく身体も温まり段々と眠くなってきた為、俺も寝ることに。

 

こんな可愛い子が周りにいるんだ きっと良い夢を見られるに違いない。お休み皆 また明日会おう。

 

哲也「Zzz・・・・・・Zzz・・・・・・」

 

~オマケ~

 

哲也「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

あれから寝れはしたが良い夢どころか夢の中で何かに鷲掴みされる夢を見て起きてしまい それから寝れずにいた。

 

いや、だって・・・・・・

 

琴音・詩乃「すぅ・・・すぅ・・・」

 

腕に抱きついていた2人は少し位置がずれて 俺の胴体に抱きついていた。オマケに足を俺の足に絡ませていた為俺の足が動かせなくなっていた。

 

渚・鈴奈「むにゃむにゃ・・・・・・」

 

そして、それにより右隣左隣が空いた為恐らく転がってきた2人が俺の腕に抱きついており、腕が動かせなくなっていた。ていうか姉ちゃんが転がるなんて珍しい・・・・・・

 

木綿季「すぴー・・・すぴー・・・」

 

更に木綿季 未だ俺の上で幸せそうに寝ている木綿季だが、胴体に抱きついている影響で若干ではあるが寝苦しい。

 

どうやらあの鷲掴みにされた夢は5人に抱きつかれたから見てしまったようだ。

 

こんな状況むしろありがたいさ 美女5人にこんなご褒美貰えるなんてまさに役得。

 

でもね?俺だって現役男子高校生さ・・・・・・正直我慢ならん・・・・・・!!!

 

哲也「・・・・・・生き地獄だぁ・・・・・・!」

 

こうして俺は移動も出来ない手も使えないことで所謂賢者タイムにも入れず、そのまま地獄を味わったまま翌朝を迎えるのであった。




哲也に加えて木綿季 琴音 渚 鈴奈と出会うこととなり友好関係を広めた詩乃。

これから哲也を取り巻く環境はどうなっていくのか。

次回は我らが木綿季について、今一度おさらいしてみませんか?

次回もお楽しみに!


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Part130 哲也の考察~木綿季とは?~

今回は前回書いたように木綿季について!

皆さんも是非今一度木綿季の魅力に酔いしれいってください!

それではどうぞ!!!




ある日、俺は詩乃に呼び出されて指定されたカフェに来ていた。

 

哲也「どうしたんだ?何かあったのか?」

 

詩乃「いや、そんなに重苦しい物ではないのだけれど 木綿季についてをもっと詳しく知っておきたくて貴方を呼んだの。」

 

哲也「木綿季を?何でだ?」

 

詩乃「木綿季とはもっと仲良くなりたくて それなら貴方に木綿季のことを聞くことが1番良いと思ってね。」

 

哲也「そういう事か よし分かった んじゃあ今日は長年付き添って理解した木綿季についてを俺が徹底的に教えよう。」

 

詩乃「うん、お願いね。」

 

こうして、俺は詩乃に木綿季についてを徹底的に教えることになった。

 

皆もこの機会に詩乃と一緒に木綿季についてをもう一度見てもらい、再度木綿季の魅力に気づいて貰えたら嬉しいと思う。

 

さて、それじゃあ木綿季の彼氏である俺が考察した木綿季についてを紹介していこう。

 

~木綿季その1 めっちゃ甘えん坊~

 

哲也「とりあえずなんと言っても木綿季はめちゃくちゃに甘えたがりだ 今日も実際家を出る前は木綿季とイチャイチャしてたんだ。」

 

詩乃「貴方達のこと近くで見てそれは大方察しは付いていたけど、具体的にどう甘えん坊なの?」

 

哲也「んじゃあ例を上げよう。寝起きでは・・・」

 

哲也『木綿季 朝だよ 起きて。』

 

木綿季『もうちょっと寝たいよ~・・・じゃあ起きるからギューってして♪』

 

哲也『はいはい。これでいいだろ?』

 

木綿季のわがままを叶えるために抱きしめてやると 木綿季はそれにほっぺをすりすりしてきて応えてきた。もちもちすべすべの木綿季のほっぺすりすりはとても可愛らしくてたまらない。

 

木綿季『これこれ~♪』

 

哲也『可愛いなぁ木綿季は~♪』

 

木綿季『えへへ~♡』

 

哲也「とまぁこんな感じで甘えてくる訳だ。日中では更に加速し・・・」

 

木綿季『とぉー!』

 

木綿季は寝転がってる俺に飛び込んできた。

 

哲也『ごぶっ!?』

 

木綿季『えへへ~♪着陸~♪』

 

哲也『お前らしいな・・・遠慮なしに全力でぶつかってくるのは・・・』

 

俺はそんな木綿季の頭を撫でてあげた 木綿季は俺の胴体にしがみつき幸せに浸っている。

 

木綿季『だ~い好き♡』

 

哲也『はいはい、俺もだよ。』

 

木綿季『むぅ!感情こもってない!』

 

哲也『はぁ・・・・・・愛してるよ 木綿季。』

 

木綿季のリクエスト通り感情を込めながら少しシリアスな感じで木綿季の頬に触れながらそう言うと、木綿季は顔を真っ赤にしながら微笑んでいた。

 

木綿季『えへへ・・・/////』

 

哲也「とまぁ昼は木綿季も元気いっぱいなわけで甘え具合が更に加速する。」

 

詩乃「大変そうね・・・貴方達が底無しにラブラブだって言うのは分かったけども・・・」

 

哲也「まぁ俺も木綿季のこと大好きだしね 甘えて来て嬉しい気持ちでいっぱいだが少し大変なのよ。さて 朝、日中と来れば夜も当然甘えてくる訳だが・・・」

 

哲也『ほら木綿季 寝るぞ。』

 

木綿季『やっ!もっと遊ぶの!』

 

木綿季はそう言って俺に枕を投げつけてきた。

 

哲也『んなっ!?こんにゃろう!』

 

俺はそう言って木綿季を押し倒し、木綿季のことをくすぐった。

 

木綿季『ふにゃぁ!?や、やめて~!』

 

哲也『ほーら寝ないとずーっとくすぐっちゃうぞ~?』

 

木綿季『わ、分かったよぉ!ね、寝るからもう止めて~!』

 

哲也『よろしい。』

 

俺は観念した木綿季から離れると、今度は逆に俺が押し倒された。

 

哲也『ぬおっ!?』

 

木綿季『哲也がそう言うなら今日はこれで寝るもんね~♪』

 

木綿季はそう言って俺の着てる服に入り込み、俺にがっしりとしがみつきながら俺と同じ場所から首を出してきた。

 

哲也『お前なぁ!服が伸びんだろうが!』

 

木綿季『だってこのために哲也のパジャマは大きめのサイズ買ってきてるんだも~ん♪』

 

哲也『はぁ・・・参ったよ・・・ほら、寝るぞ。』

 

俺はそう言って電気を消すと、木綿季は俺の耳を甘噛みしてきた。

 

木綿季『はむはむ~♪』

 

哲也『このあまえんぼが。』

 

俺はそう言って木綿季の頬をつついた。

 

木綿季『だいしゅき~♪』

 

哲也『ったく お休み木綿季。』

 

木綿季『おやしゅみてちゅや♡』

 

哲也「とまぁこんな感じで俺と木綿季の1日は過ぎていくんだ。」

 

詩乃「相当に甘えん坊なのね・・・でもそこまで深い愛を貰えるなんてなんだか羨ましいかも。」

 

哲也「そりゃ愛する彼女からの愛情表現は最高のご褒美だよ。ただ、夜ああして寝る場合木綿季は幸せすぎなのか滅多にたらさないよだれを垂らしてくるから俺の身体に木綿季のよだれがついてる場合が多数ある。それも全部可愛いから許しちゃうんだけどね。」

 

詩乃「なんだか幼い子供みたいね・・・」

 

哲也「まぁ見た目も少し幼いしな 木綿季の前世は恐らく犬だろうな。」

 

詩乃「それだけ甘えて来る犬なんだからきっと飼い主思いの前世だったんでしょうね。」

 

木綿季「でも、木綿季はただ甘えん坊な訳ではなくて理由もちゃんとあるんだ。」

 

詩乃「理由?」

 

哲也「木綿季は小さな頃に両親を亡くしててさ んで木綿季には姉ちゃんもいるんだがSAOログイン前に姉ちゃんの方も先が長くないと言われてな 木綿季は悲しかったんだろうな 自分の大好きな両親やお姉ちゃんを亡くすことになって。だからこそSAOで出会えた俺に甘えて自分の愛する人を日々認識してるんだろうな。」

 

詩乃「木綿季にそんな過去があったのね・・・」

 

哲也「今は俺もいるしお姉さんの容態も回復して退院を目指してる状態で木綿季にとっての大切な人が俺含めて沢山出来たから幸せだろうな。両親と姉ちゃんを亡くしかけたあの頃に比べたら。」

 

詩乃「木綿季の甘えん坊の影にはそんな悲しいことがあったって訳ね 木綿季も危うく1人になってたかもしれないけど貴方の存在のおかげで今でも元気を保ててるのね。」

 

哲也「まぁね。後木綿季の甘えにはマーキングの意思もあるんじゃないかな?」

 

詩乃「ま、マーキング?」

 

哲也「『哲也はボクの!!!!!!!誰にもあげないもん!!!!!!』的なね。」

 

詩乃「ま、まぁ確かに浮気に凄く厳しいものね・・・」

 

哲也「とまぁとりあえずこれで木綿季は甘えん坊だと分かってくれただろう、んじゃ次はこれだな。」

 

~木綿季その2 アホ毛は喜怒哀楽を表している~

 

哲也「木綿季のチャームポイントといえばあのちょこんと1本生えてるアホ毛だ。」

 

詩乃「確かにぴょこぴょこ跳ねて可愛らしいわね。」

 

哲也「アホ毛はチャームポイントであると同時に実は喜怒哀楽もあらわしてんだ。」

 

詩乃「あ、アホ毛で!?どうやって!?」

 

哲也「んじゃこれも例を挙げてみよう。」

 

木綿季『てーつーやー♡』

 

哲也「とまぁこんな感じで甘えて来てきたり嬉しかったりすると木綿季のアホ毛は犬のしっぽのようにブンブン振られる。」

 

詩乃「ほ、ほんとにブンブンになってるわね・・・あれは意図的に動かせているのかしら・・・」

 

哲也「いや、本人曰く完全無意識らしい。」

 

詩乃「じゃあ本当に感情のメーターになってるのね・・・」

 

哲也「それじゃあ次は悲しんでる時。」

 

木綿季『むぅ~・・・哲也が構ってくれない~・・・』

 

詩乃「今度は垂れ下がってるわね・・・」

 

哲也「木綿季は悲しんだり不安な時にはアホ毛がこんな具合に垂れ下がるんだ。だからそんな時はちゃんと構ってあげないとね。」

 

詩乃「わ、分かりやすい・・・」

 

哲也「そして怒った時。」

 

木綿季『哲也!!!!!!ボクのケーキ食べたなぁ!?』

 

詩乃「こ、今度は尖った・・・」

 

哲也「見た通り木綿季は怒るとこんな感じでアホ毛が尖る。そしてその鋭利さは計り知れない 俺も二、三度あのアホ毛ドリルでやられてる・・・」

 

詩乃「あ、アホ毛ドリル・・・?」

 

哲也「まぁ例えば俺が浮気したんじゃないかと疑ってお仕置きをする時にあの尖らせたアホ毛をくい込ませるように身体を回転させながら俺の腹部に突撃してくるんだ。食らうとすんげぇ痛い。」

 

詩乃「そ、そんな攻撃方法があるのね・・・」

 

哲也「ぶっちゃけあれをいつでも使えたらデスガンだろうがなんだろうが一撃で殺せる気がする。」

 

詩乃「そんなに!?」

 

哲也「そいで次は楽しい時。」

 

木綿季『わーい♪ボクも遊ぶ~♪』

 

詩乃「今回は普通にぴょこぴょこしてるわね。」

 

哲也「俺にイタズラして成功した時とか、琴音や明日奈達と遊んでて楽しい時にはこんな感じになる。ちなみに感情複合体の場合もあって、楽しい+嬉しい時はぴょこぴょこブンブンになるんだ。」

 

詩乃「じゃあ木綿季の機嫌はアホ毛を見れば分かるのね。これからは気をつけて木綿季を見ていかなきゃね。」

 

哲也「ちなみに、木綿季が最高潮にイライラしてる時は超速度で貧乏揺すりしてアホ毛がビンビンに尖ってるからそこに気をつけよう。」

 

詩乃「どんな時にイライラするの?なんだか貴方に甘えてる限りそんなことになる気が・・・」

 

哲也「まぁ詩乃の言う通り木綿季が甘えてくるのを俺が拒みすぎたりするとそうなる。そうなると木綿季も意地になって俺が甘えさせようとしても突き放してくるから元通りにさせるには大変なんだよね・・・まぁ俺が木綿季を甘えさせときゃこんなことにはならないってことも覚えとこう。」

 

詩乃「分かったわ。」

 

哲也「んじゃ次に行こう。」

 

~木綿季その3 食いしん坊~

 

哲也「この前詩乃がALOで驚いたと思うが木綿季はめちゃくちゃ飯を食う。俺以上に食う。ちなみに俺は部活として高校野球をやってて身体作りのためにも結構食う方だとは思ってるんだけどそれでも俺より食ってるな。」

 

詩乃「て、哲也以上!?高校野球児より食べる女子高校生って・・・・・・」

 

哲也「んじゃあこれも実例をあげよう。その日木綿季は訳あって朝から何も食べれてなくてな 夜飯に木綿季希望の焼肉食べ放題を食べに行ったんだ。」

 

木綿季『焼肉焼肉~♪』

 

哲也『あ、すいません。』

 

『お伺いします。』

 

木綿季『全部のお肉10人前お願いします!後サラダ5人前!!』

 

『10!?あ、あの・・・確認しますが大量にお残しになられた場合その分の代金を請求させてもらいますが・・・』

 

哲也『だ、大丈夫なんでお願いします・・・』

 

『か、かしこまりました・・・お待ちくださいませ・・・』

 

木綿季『朝から忙しくて何も食べれてないからね~♪今日は思う存分食べちゃうぞ~♪』

 

哲也『ほ、程々にな・・・』

 

~数分後~

 

『お、お待たせしました。全ての肉類10人前とサラダ5人前をご用意させて頂きました。』

 

定員さんはテーブルに全てのメニューを置いた。めちゃくちゃ数が多くて俺だってこんな量見た事ない。

 

哲也『すげぇ・・・こんな食えんのか・・・?』

 

木綿季『よゆーよゆー♪それじゃあガンガン焼いてこー!』

 

こうして、俺と木綿季でこの全てのメニューを食べることに。

 

木綿季『はむ~♪一日ぶりのご飯ってこんなに美味しいんだね~♪いくらでも食べられちゃう~♪哲也もいっぱい食べてね?野球児は身体が資本だからね!!!』

 

哲也『そ、そうだな・・・』

 

木綿季『あ、カルビ5人前追加で!』

 

哲也『嘘だろ!?』

 

とまぁこんな感じで木綿季は10人前は愚か多分20人前位の量を食べてフィニッシュ。俺はそこそこの量を食べて後は木綿季が可愛らしくも恐ろしく頬張る姿を拝見していた。

 

木綿季『ふぇ~♪ボク満足~♡』

 

哲也『コイツの胃袋はブラックホールか・・・・・・?それとも実はどこぞの戦闘民族・・・・・・?』

 

木綿季『あ、デザートでアイス3種類3人分お願いします!』

 

哲也『まだ食うの!?』

 

木綿季曰く8分目を迎えたところで食事は完全終了。

 

木綿季『ぷはぁー!食べた食べた!ご馳走様!』

 

哲也『食べ放題じゃなきゃ有に10万は行ってる・・・・・・食べ放題で良かった・・・・・・』

 

哲也「とまぁこんな感じで木綿季はその気になれば恐ろしい量を食えるという訳だ。」

 

詩乃「凄い・・・私だったら早々にギブアップしてるわ・・・・・・」

 

哲也「ちなみにその時店員さんが泣きながら会計をしてたのを今でも鮮明に覚えてるよ・・・」

 

詩乃「そ、そりゃ10万を3千円そこいらで終わらせられたら泣くわね・・・」

 

哲也「木綿季は飲食店泣かせだよ・・・食べてる姿はめちゃくちゃ可愛いけどあの胃袋解剖したらどうなってんのか見てみたい・・・」

 

詩乃「ていうかそれだけ食べてあのスタイルなのが羨ましいかも・・・」

 

哲也「木綿季曰く『いつもいつも哲也と同じトレーニングしてるしボクだって考えてるもんね!』だそうだ。まぁ確かに木綿季が太ったとこは見た事がないな。寧ろあれだけ食べてなぜあの胸なのだろうか・・・詩乃は少食?」

 

詩乃「セクハラで訴えるわよこのスケベ。」

 

哲也「じょ、冗談!んじゃ次!!!」

 

~木綿季その4 浮気はしないし許さない~

 

哲也「さて、木綿季と言えばやはり独占欲の強い娘で、浮気なんざ絶対に許されないし絶対に浮気はしないんだ。」

 

詩乃「あの時は死ぬ程怖かったわ・・・」

 

哲也「実は木綿季が1番怖い説はあるな。さて、木綿季は俺が他の女の子 たとえば詩乃や琴音 鈴奈なんかと仲良さそうに話してると真っ先に浮気を疑われる。最もそれは俺がラッキースケベを多発させてるせいでもあるがな・・・」

 

詩乃「本当は狙ってるんじゃないの?」

 

哲也「なわけあるか!話を戻すと、それはアイドルだろうが例外はなく俺がアイドルを応援してたら木綿季に怒られたこともあってね。」

 

詩乃「貴方がアイドルを好きとはね。今話題のあの枳殻虹架ちゃんとか?」

 

哲也「そうそう!1度生であったけど可愛くて綺麗だったな~♪」

 

詩乃「・・・・・・それは浮気を疑われるわね・・・・・・」

 

哲也「はっ!と、とりあえず木綿季は俺の浮気は絶対に許さないんだ!だが俺は今まで1度たりとも木綿季に飽きたことは無い!例え木綿季に浮気と疑われアホ毛ドリルでおしおきされようが俺は木綿季を愛してる!!!!!」

 

詩乃「わ、分かったわよ そこまで熱弁しなくても理解出来るわよ。」

 

哲也「だが、俺はさっき言ったように虹架ちゃんを応援してる。そこで木綿季に聞いてみたんだ。好きな男のアイドルはいないかと。」

 

哲也『なぁ木綿季?お前好きなアイドルとかいないの?』

 

木綿季『ボク?うーん・・・・・・興味無いしそんなのいないや。』

 

哲也『興味無い!?じゃ、じゃあ例えばXザエルとかは!?』

 

木綿季『ぜーんぜん知らないし興味ない!!!!』

 

哲也『すげぇ・・・まさか近頃の女子高校生で人気な男アイドルを知らんとは・・・』

 

木綿季『だってだって~♪』

 

木綿季はそう言うと俺に抱きついてきた。

 

木綿季『ボクは哲也一途なんだもーん♡例えアイドルだろうと浮気なんかしないよ~♪』

 

哲也『木綿季・・・・・・』

 

木綿季『だから哲也が虹架さんを応援するのは程々にして欲しいな・・・・・・普段はボクだけを見ててね・・・・・・?』

 

木綿季はそう言って抱きつくと上目遣いで俺に懇願してきていた。俺はその可愛い目に射抜かれてしまった。

 

哲也『お、おう!俺も木綿季のこと愛してるからね!!!!!』

 

俺は木綿季のことを強く強く抱きしめた 木綿季は嬉しそうに笑顔になると俺の腹部にすりすりしてきた。

 

木綿季『えへへ・・・♪』

 

哲也「とまぁこういう具合で木綿季は俺にゾッコンだ。と言うか俺木綿季共々共依存してるな。」

 

詩乃「それは嬉しいようで確かに浮気なんかしたらアホ毛ドリルで攻撃されるわね・・・」

 

哲也「という訳で俺は日頃から虹架ちゃんの応援とかをする訳ではなくテレビに映ったら応援する程度にしてる!虹架ちゃんが出るテレビは全部木綿季の了承済みでチェックしてるんだ♪」

 

詩乃「木綿季公認なのね。それなら良かったじゃない。」

 

哲也「ただ、木綿季曰く『虹架さんがセクシーな格好してる時は見ちゃダメ!写真集も買っちゃダメ!おっぱい星人の哲也にとって虹架さんは危険すぎる!』だとのことで。」

 

詩乃「哲也の浮気癖は木綿季も治すのが大変そうね。」

 

哲也「浮気癖なんか無いわ!!!!!!木綿季の勘違いが多いだけさ・・・多分・・・」

 

詩乃「多分ねぇ・・・」

 

哲也「な、なんだよその目は!とにかく次行くぞ!」

 

~木綿季その5 実は怖がりで不安がり~

 

哲也「木綿季の性格上なんでもござれと思いがちだが、木綿季は実はめちゃくちゃ怖がりで不安がりだ。」

 

詩乃「具体的にどういうことで?」

 

哲也「んじゃこれも実例上げるか。これは数日前夜に木綿季と心霊番組を見た時・・・」

 

『その時・・・・・・壁の後ろに人の手が・・・・・・!!!!!!』

 

木綿季『うぅぅ・・・・・・怖いよぉ・・・・・・!』

 

木綿季は震えながら俺に抱きついてきた。

 

哲也『怖がりだな~木綿季は 何で怖いって分かっててこんな番組見ようとしたんだ?』

 

木綿季『だ、だってこうして哲也に甘えられるし・・・大丈夫かなって・・・』

 

哲也『ったく、まだまだガキンチョだな。』

 

俺はそう言って木綿季のことを撫でた。

 

『その瞬間撮影者の背後を襲う何かが・・・!!!!!!』

 

木綿季『ぎにゃぁぁぁぁぁ!?』

 

木綿季は怖がりすぎて俺に抱きついてる状態で動いた為、木綿季の後頭部が勢いよく顎に直撃した。

 

哲也『ウゴっ!?』

 

木綿季『あぅぅぅ・・・・・・怖いぃ・・・・・・!』

 

哲也『お、俺からしたらお前の方が怖いわ・・・・・・!!』

 

結局木綿季はビビりまくりながらも2時間の番組を見終え、俺と木綿季は共に寝た。

 

哲也『Zzz・・・・・・』

 

木綿季『・・・・・うぅ・・・・・・おしっこ・・・・・・』

 

木綿季は立ち上がり、トイレに向かう為に部屋を出た。部屋を出ると当然廊下は勿論全部の照明が落ちてるため真っ暗闇だ。

 

木綿季はそんな真っ暗闇の中、先程の心霊番組の内容を思い出してしまった。

 

《背後を襲う何かが・・・!!!!!!》

 

木綿季『っ・・・・・・こ・・・・・・怖いよぉ・・・・・・!!!!!!』

 

木綿季はすぐさま部屋に戻り、寝てる哲也を揺すり起こそうとした。

 

木綿季『哲也・・・・・・哲也・・・・・・起きて・・・・・・』

 

哲也『んんぅ・・・・・・?おいで木綿季・・・・・・』

 

哲也は寝ぼけながら木綿季を抱きしめるため手を広げた。

 

木綿季『ち、違うよぉ・・・甘えたいんじゃなくてぇ・・・』

 

哲也『じゃあどうしたんだ・・・?』

 

木綿季『あ、あのさ・・・・・・トイレ行きたくて・・・・・・』

 

哲也『トイレくらい行けるだろぉ・・・・・・』

 

木綿季『だ、だって見てたテレビ思い出しちゃって・・・・・・途中で漏らしちゃうかも・・・・・・』

 

哲也『はぁ・・・・・・?要はトイレ付き合ってってことか・・・・・・?』

 

木綿季『うん・・・・・・』

 

哲也『ったく・・・・・・だから言ったのに・・・・・・ほら、行くよ木綿季・・・・・・』

 

哲也は寝ぼけながら木綿季の手を引き、トイレまで向かった。

 

木綿季『ぜ、絶対離れないでね・・・・・・?ボクがトイレしてる間待っててよね・・・・・・?』

 

哲也『分かってるから早くしてきな さもなきゃ一緒に入っちゃうぞ?』

 

木綿季『哲也のエッチ・・・・・・/////』

 

木綿季はそう言いながらトイレに入った。そして、哲也は悪知恵を思い付いた。

 

それは、実際木綿季の言う通り待たないでいたらどうなるかということ。

 

哲也は音を立てずにリビングに向かい、そこから木綿季が出てくるのを待った。

 

哲也『怖がるかな~やっぱり甘えてくるんだろうな~♪』

 

そうこうしてるうちに木綿季はトイレから出てきた。そしてそこでいるはずの哲也と共に戻ろうとしたが、そこに哲也はいなく木綿季はオロオロしていた。

 

木綿季『て・・・哲也・・・?どこ・・・?』

 

哲也『うひゃ~・・・!オロオロしてる木綿季すんげぇ可愛い・・・!』

 

哲也は愛する彼女の愛らしい姿をニヤニヤしながら観察していると、木綿季は遂に泣き出してしまった。

 

哲也『嘘っ!?』

 

木綿季『うわぁぁぁぁぁぁん!!!!!!哲也の嘘つきぃ~!!!!!!』

 

深夜にも関わず、木綿季はとても大きな声で泣いた。哲也は慌てて木綿季の元に向かい木綿季を抱きしめた。

 

哲也『ごめんごめん!悪かったよ木綿季!』

 

木綿季『哲也の馬鹿馬鹿馬鹿ァ!!!!!!うぇぇぇん!!!!!!』

 

哲也は木綿季を泣き止ます為に必死に撫で、抱きしめ続けた。次第に木綿季は泣き疲れて眠りについたが、上の階の琴音から苦情が来たのも付け加えておく。

 

琴音『うるさい!!!!!!今何時だと思ってるのよ!!!!!!』

 

哲也『はい・・・・・・すいません・・・・・・』

 

哲也「という訳で木綿季はイケイケな性格だと思いきや繊細な心の持ち主でもあるんだ。それがまた木綿季の愛らしいところでもある。」

 

詩乃「木綿季が怖がりだったとは・・・あの鬼のような怒り方しても怖い物はあるのね・・・・・・」

 

哲也「ちなみに蛇や蛙類も苦手だ。怯える姿がまた可愛くてさぁ~♪」

 

詩乃「バカップルね・・・・・・ほんとに・・・・・・」

 

哲也「良く言われるよ。んじゃあ次は木綿季最大の特徴を紹介するよ。」

 

~木綿季その6 ヤンデレ~

 

哲也「木綿季は最近流行り?のヤンデレだ。詩乃がキスをしてきた時の木綿季は軽いヤンデレモードだったな。」

 

詩乃「ヤンデレってあの好き過ぎるあまり病んでしまうってやつよね?」

 

哲也「うん。木綿季がヤンデレになる時は詩乃が経験したように俺が木綿季以外の女の子にキスやら抱きしめられたりしてる時、そして俺が木綿季以外の女の子にキスしたり抱きしめたりしてる時、それと俺が木綿季以外に性的興奮を覚えてる時とかかな?要するに俺が木綿季以外に欲情したりするとヤンデレモードに入る。」

 

詩乃「それってかなりなりやすいんじゃ・・・・・・」

 

哲也「実はそうなんだよね・・・・・・預かってるエロ本の所持とかもヤンデレ化の要因だ・・・・・・」

 

詩乃「なんで木綿季がヤンデレだってことに気づいたの?」

 

哲也「事の発端はSAOの頃にあったクエストだな。俺がNPCの女の子からキスされたことを少し喜んだ結果、木綿季がヤンデレに目覚めてしまった・・・・・・」

 

詩乃「そんな前からなのね・・・」

 

哲也「半殺しにされた回数は数しれず・・・・・・いや俺も何個か悪いのはあるがな・・・・・・例えば久しぶりにあった琴音を抱きしめちゃったりとかな・・・・・・」

 

詩乃「それは確かに貴方が悪いわね 反省点がわかってるならどうにでもなるんじゃない?」

 

哲也「それがそうにも行かなくて・・・・・・木綿季の勘違いのパターンも多くてな・・・・・・例えばこの時もそうだった・・・・・・」

 

その日俺は木綿季とは別々に帰ってたんだ。その日は遅延の影響もあっていつもより車内が混んでたんだ。

 

身動き中々取れず両手で吊革を掴んでいたら突如電車が急停車したんだ。そしたら目の前にいたOLのお姉さんが俺にもたれ掛かるように倒れて来たんだ。

 

『あ、ごめんなさい!大丈夫ですか!?』

 

哲也『大丈夫ですよ。お姉さんこそ大丈夫ですか?』

 

『私は大丈・・・って大変!シャツに口紅が・・・!』

 

そう言われたのでシャツを見てみると確かにくっきりと口紅が染み込んでしまっていた。

 

『ごめんなさい!クリーニング代を・・・』

 

哲也『そ、そんなの良いですよ、自分で落とせますので。』

 

『で、でも・・・』

 

哲也『気にしないでください。この混み具合ですから仕方ないですよ。』

 

『そこまで言うのなら・・・本当にごめんなさい・・・』

 

とまぁこんな感じで話は落ち着いて、その後は無事に最寄り駅に到着。

 

数分歩いて家に着くと木綿季が飛びつくように迎えてくれたんだ。

 

木綿季『お帰り~♡』

 

木綿季はそう言いながら抱きつくとほっぺをすりすりして来た。これが可愛いんだよね~♪

 

哲也『ただいま木綿季♪』

 

木綿季『お疲れ様!今ご飯の準備を・・・・・・って・・・・・・』

 

木綿季はいきなり動きをとめ、何かを凝視していた。

 

哲也『ど、どうしたんだ?』

 

木綿季『・・・・・・なによ・・・・・・この口紅・・・・・・』

 

哲也『あぁ、今日は電車が混んでてなぁ。ちょっとした事故で・・・』

 

木綿季『ふーん・・・・・・良くそんな都合のいい言い訳思いつくね・・・・・・』

 

哲也『え?』

 

木綿季は次第にアホ毛を尖らせ髪を逆立てると 禍々しいオーラをその身に宿してしまった。ヤンデレユウキの降臨だ。

 

木綿季『ボクがいないことを良いことに浮気!?』

 

哲也『いぃ!?ち、違う!!!!!浮気なんかじゃ・・・!!!!!』

 

木綿季『大体こういうのは浮気って相場が決まってんの 全くボクも舐められた物だよねぇ 毎度毎度こうやって浮気してさぁ!!!!!』

 

哲也『だ、だから違うって・・・!だからいつもの木綿季に戻って欲しいなぁ・・・!?』

 

木綿季『いい加減浮気癖治せぇ!!!!!!!!!!』

 

木綿季はそう言うと思い切りビンタしてきた。

 

哲也『ばぐっ!?』

 

木綿季『ふんっ!!!!!罰として晩御飯抜き!!!!!』

 

哲也『そ、そんなぁ!?』

 

木綿季『口答えする気?』

 

哲也『うぅ・・・今回のは事故なのにぃ・・・・・・』

 

哲也「と、こんな感じで事故だろうが木綿季が1度浮気認定したら最後俺はこうして絶対的にお仕置を受けるんだ・・・弁明はほぼ不可能さ・・・」

 

詩乃「そ、それはご愁傷さまというか・・・」

 

哲也「この時は軽度のヤンデレだったからいいけど本気でヤンデレになったら殺す気でかかってくるからな・・・対処が大変だ・・・」

 

詩乃「で、でも逆に言えばそれだけ浮気で怒ってくれるなら愛されてる証拠ってことじゃない。」

 

哲也「まぁなぁ・・・俺もそれは嬉しいけど怖いんだもん・・・」

 

詩乃「そ、それもそうね・・・」

 

哲也「という訳でこんな所が木綿季の全貌だ。参考になって貰えたかな?」

 

詩乃「えぇ。木綿季がいかに貴方を愛しているかがよーく分かったわ。」

 

哲也「そりゃ何よりだ。」

 

詩乃「木綿季の前ではあまり貴方とは話さない方が良いのかもしれないわね。貴方の為にも。」

 

哲也「んなこと気にしなさんな。ぶっちゃけ言うと・・・・・・詩乃 後ろ向いてみな。」

 

詩乃「後ろ?」

 

詩乃はそう言うとその場で後ろを向いた。今俺と詩乃の目線にはマスクとサングラスをかけ帽子をかぶった不審者の様な奴が1人多くの料理と飲み物をテーブルに乗せてこちらの方をじっとみていた。

 

詩乃「な・・・なにあの人・・・」

 

哲也「ありゃ木綿季だよ。」

 

詩乃「へっ!?」

 

木綿季「今日詩乃に呼ばれたことは木綿季にも話したけど、気になって変装して尾行してんだろうな。こんなことしょっちゅうだからもうあの服も見慣れちまったよ。」

 

詩乃「しょ、しょっちゅうって・・・」

 

哲也「まぁ、変なことしなけりゃアイツも怒らねぇさ。さて、俺達も何か食べるか。詩乃も食うか?奢るぞ。」

 

詩乃「そ、そう?それじゃあ遠慮なく♪」

 

哲也「・・・・・・お前も一緒に食うか?木綿季。」

 

俺がそう言うと奥にいた木綿季は身体をビクンとはね上げ驚いた表情でサングラスと帽子を取った。

 

木綿季「ど、どうしてボクだってわかったの!?」

 

哲也「毎度毎度女の子と用事があるときに尾行されたら慣れるわ。」

 

木綿季「うぅ・・・」

 

詩乃「木綿季もどう?皆で食べた方が美味しいわよ。」

 

哲也「詩乃もそう言ってるしどう?」

 

木綿季「そ、それじゃあ遠慮なく・・・」

 

哲也「んじゃ俺らも・・・」

 

詩乃「そうね、頼みましょうか。」

 

こうして、俺達は変装した木綿季も加え3人でカフェ内で軽く食事を楽しんだ。最も木綿季はカフェだろうが関係なくガッツリ食べていた。そしてその姿を見た詩乃は薄ら笑いを浮かべていた。




木綿季についてを詳しく知ることが出来た詩乃。

これから先詩乃にとって木綿季は親友と呼べる仲になることは出来るのだろうか。

次回もお楽しみに!



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Part131 入浴剤~琴音とお風呂~

今回の話はホロウ・フラグメントのイベントをモチーフに考案してあります!

一応琴音メインで木綿季の出番が極端に少ないのですがご了承下さい。

それではどうぞ!


木綿季「哲也!前々から言ってたけど今日はお姉ちゃんの体験退院日だから実家に帰るね!」

 

哲也「あぁ。姉妹でゆっくりしてきな。」

 

木綿季「うん!じゃあね哲也!行ってきます!」

 

そう言って木綿季は実家へと向かっていった。

 

木綿季も言ってたけど今日は藍子さんの体験退院日。順調に身体が回復していってる藍子さんが本当に退院した時に早く日常生活になれる為のいわゆるテスト日だ。木綿季曰くそろそろ退院も視野に入ってるそうで俺も一安心だ。

 

その為に今日は久しぶりに1人で過ごすことになる。木綿季がいないのは少し寂しいけど藍子さんだって妹の木綿季がいた方が嬉しいに決まってるしね。

 

かく言う俺も今日はエギルが営んでるダイシーカフェで軽いバイトをすることになってる。どうやら今日は日中店を貸切で貸してるらしく、人手が欲しいとの事で俺が抜擢されたという訳だ。

 

哲也「さて!んじゃあバイトに行きますか!」

 

俺は家を出て、ダイシーカフェがある御徒町へと向かった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~御徒町・ダイシーカフェ~

 

「兄ちゃん!こっちアイスコーヒー!」

 

「俺は紅茶で!」

 

哲也「はい!エギル!アイスコーヒーと紅茶!」

 

エギル「おう!後アップルパイ焼きあがってるぞ!」

 

哲也「了解!」

 

今日の貸切は昔からこの店をご贔屓にしてくれてる常連さん達の大きな仕事上がりの打ち上げ。

 

打ち上げでなんでカフェなんだと思ったが、どうやらその仕事に着いてた人達が奇跡的に全員酒を飲めないのと全員が甘党だとかでここを貸し切ってるらしい。

 

エギルは他の皆にも声をかけたはいいが日中空いてるのは俺のみだったらしく、現在俺とエギル そしてエギルの奥さんの3人で必死こいてオーダーを回していた。

 

カフェだって言うのにまるで居酒屋のような感じだ。救いなのは人数が莫大に多いとかではなく、10人程度の集まりだったから辛うじて何とかなっている。

 

哲也「SAO時代にバイト経験しといて良かったぜ・・・」

 

「兄ちゃん!オレンジジュースと自家製ケーキお願い!」

 

哲也「はい!エギル!」

 

エギル「おう!」

 

SAO時代にエギルの店を何度か手伝ってた甲斐があってか、俺は1度もミスすることなく、今日のバイトを終えた。

 

エギル「お疲れさん。助かったぜ哲也。」

 

哲也「あぁ・・・ていうかよお・・・なんでこんな日に翔じゃなくて俺なんだよ・・・お前の店手伝ってたのアイツの方があるかに多いじゃねぇかよ・・・」

 

エギル「それが翔のやつ『お前の頼みなら受けたいところだけど申し訳ない その日は家の用事で1日空いてないんだ。哲也なら暇してるんじゃないかな?』ってな具合で断られてな。んで翔の言う通りお前だけが暇だったって訳さ。」

 

哲也「うぐっ・・・流石は翔と言ったところか・・・俺の事を良く知ってる・・・」

 

エギル「とにかくサンキューな。ほら バイト代と賄いのアップルパイだ。」

 

そう言ってエギルは封筒と焼きたてのアップルパイを俺に差し出してくれた。

 

俺は有難くエギルから封筒を受け取り、アップルパイを食べ始めた。

 

エギル「オーダーお前に押し付けて悪かったな。礼と言ってはなんだがコイツを受け取ってくれ。」

 

そう言ってエギルは何やら小さな袋のようなものを渡してきた。俺はそれを受け取った。

 

哲也「なんだ?これ。」

 

エギル「俺の知り合いが作った入浴剤だ。疲労を取るのに抜群の効果があるらしい。」

 

哲也「マジで!?そんなの貰っていいの!?」

 

エギル「別に入浴剤なんて使わないしな。ゆっくり風呂にでも浸かって感想を聞かせてくれ。」

 

哲也「ラッキー!恩に着るぜエギル!」

 

エギル「今日は助かったぜ哲也。また何かあった時はよろしく頼むぜ。」

 

哲也「おう!お安い御用だ!」

 

その後俺は数十分エギルと談笑。そしてその後に帰宅した。

 

にしても疲労に効く入浴剤かぁ・・・・・・楽しみだなぁ~♪

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

バイトを終えた俺は家に帰っていた。そして、家の中で日課のトレーニング中。

 

哲也「97・・・98・・・99・・・100!」

 

俺は腕立て100回3セットを終えると、その場で寝転んだ。

 

哲也「まだ5時か・・・風呂入るには微妙な時間だしな・・・・・・よし!1時間くらいランニングしてくるか!」

 

以前も風呂が好きだとは言ってたが俺自身男の癖にそこまで風呂が好きなのかと突っ込まれるほどの風呂好きだ。若干女っぽいと突っ込まれたこともあるが好きなもんは好きなんだ。仕方ないだろ。

 

しかも、今日は入浴剤がある!そんな時に汗かかないでどうするよ!

 

俺はルンルン気分でランニングに出かけた。多少顔がにやけてはいるがこれはトレーニングにもなるし入浴剤入りの風呂を最高に気持ちよく入るための運動であり正に一石二鳥だ。

 

家の近くにある川沿いを走り 街中を走り 途中休憩を挟み同じルートを戻り最後はちょっとした坂道を走って帰路に着く。これで約1時間半位だ。

 

今日は真夏日でもあった為途中に休憩も挟んだがランニングを終えた俺は良い具合に汗をかいていた。

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・よぉし・・・これで気持ちよく風呂に入るための準備は整った・・・・・・」

 

家に帰る前に持っていたタオルで汗を拭きながら歩いてると、前に琴音がいた。

 

琴音「あ!哲也!」

 

哲也「よっ琴音!元気か?」

 

琴音「うん!哲也はって凄い汗の量だね!ランニング終わりってところかな?」

 

哲也「そっ♪実は今日入浴剤貰ってさ♪入浴剤入りの風呂を最大限に楽しむ為にこうして疲れてるって訳さ♪琴音は・・・どこかに行くのか?」

 

琴音の姿を見ると軽装に手提げ袋を持っていた。買い物に行く感じかな?

 

琴音「それがね・・・家のお風呂が壊れちゃって・・・」

 

哲也「ふ、風呂が壊れた!?」

 

琴音「うん・・・今朝シャワー浴びようとしたら全然水が出なくて・・・修理会社に連絡を入れたら修理に行けるのは明日になるって言うから・・・・・・今から銭湯に行こうとしてたんだ。」

 

哲也「うーん・・・・・・なぁ琴音!せっかくだし俺ん家の風呂入ってけよ!」

 

琴音「えぇ!?哲也のお風呂!?良いの!?」

 

哲也「銭湯行くのもタダじゃないしさ。それにその入浴剤の効果がどうやら疲労をとるのにいいらしいんだ!」

 

琴音「でも・・・良いの?せっかく哲也が貰ったものなのに・・・」

 

哲也「良い風呂は皆で分かち合うものさ♪今日は木綿季も実家に帰っててどっちにしろ1人だったんだ。だから気にしないで入ってくれ!」

 

琴音「じゃあ・・・・・・お言葉に甘えるね♪」

 

哲也「おう!どーんと甘えてこい!」

 

こうして、今日は琴音も風呂に入ることになった。

 

俺は琴音を連れ家に帰り、7時頃に風呂に入れるよう準備に取り掛かった。

 

哲也「よし、んじゃ早速風呂を洗おう。」

 

琴音「あ!それは私がやるよ!私は今日哲也に甘えさせてもらって身分だしね♪」

 

哲也「え?いや、風呂洗いは俺がやるから平気だよ♪」

 

琴音「えぇ~!?それじゃあ申し訳ないから私が!」

 

哲也「大丈夫だから琴音はテレビでも見てて!」

 

琴音「哲也こそ!」

 

俺と琴音は風呂を洗うためにシャワーを取り合った。どちらも譲らずに膠着してしまった。

 

哲也・琴音「ぐぬぬ・・・!」

 

シャワーを引っ張り引っ張られを続けてると、勢い良く引っ張った俺の肘がシャワーのハンドルに当たってしまった。

 

俺の家のシャワーはレバー型のハンドルの為にそのままシャワーが出てしまい、シャワーのヘッドが琴音の方向を向いてしまっていた為勢いよく琴音に冷水がかかってしまった。

 

琴音「ひゃぁんっ!?」

 

哲也「なっ!?ごめん琴音!!!」

 

俺は直ぐにシャワーを止めた。だが琴音の洋服はびしょ濡れだ。

 

琴音「うぅ・・・濡れちゃった・・・」

 

哲也「わ、悪い琴音!大丈・・・夫?」

 

俺は琴音を心配して琴音を見たが、琴音の着ていた服の素材が薄かったのか塗らてしまった洋服の上から琴音の下着が丸見えの状態になってしまっていた。

 

琴音「うん。大丈夫だよ哲也。ごめんね・・・私があんなことしたばっかりに・・・って!?」

 

今日の琴音の洋服は白を基調としたシンプルな感じになっていたため、余計に琴音の付けていたオレンジと白のしましま模様のブラジャーがはっきりと分かってしまっていた。

 

琴音「・・・・・・・・・見た・・・・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・ごめん・・・・・・」

 

琴音「・・・・・・エッチ・・・・・・/////」

 

何故だ・・・琴音と何かをするといつもエロいハプニングが起こる気がする・・・・・・狙ってる訳でもないのになんでだ?

 

哲也「と、とりあえずバスタオル貸すからさ!服は置いといて!って言っても俺は弄らないからね!!!ただ琴音が風邪を引かないか心配で・・・・・・」

 

琴音「・・・・・・やっぱり哲也って優しいね・・・・・・♪じゃあここで脱いじゃうね♪」

 

そう言って琴音は服を脱ぎ出した。服越しから見えてたとはいえ実際に下着を目にするのはやはり何か行けない気がするから俺は目を逸らした。

 

琴音「ねぇ哲也。ズボンの方も濡れちゃったからその・・・全部脱いで良いかな・・・・・・?」

 

哲也「はぁ!?ぜ、全部!?いや濡れてるなら致し方ないとはいえ・・・・・・」

 

琴音「じゃあ下の方も脱いじゃおっと♪その前にバスタオル借りるね♪」

 

哲也「お・・・おう・・・」

 

ど、どうしてこうなった・・・?ただ風呂洗いどうするかだけだったのに・・・今後ろで琴音が裸に・・・・・・木綿季いたら殺されてたな・・・・・・

 

琴音「じゃあ哲也♪裸になっちゃったし私がお風呂洗うね♪」

 

哲也「あ・・・あぁ・・・頼む・・・」

 

琴音「うん♪」

 

良く分からない・・・琴音に羞恥心というものは無いのか?

 

俺は申し訳なさでいっぱいになりながら部屋で無心になり座ってると、数分後に琴音が部屋に入ってきた。

 

琴音「お風呂洗い終わったからお湯入れちゃったけど良いよね?」

 

哲也「あ、あぁ・・・構わないよ・・・悪かったな・・・」

 

琴音「良いの良いの♪事故なんだから仕方ないよ♪」

 

琴音は笑ってそう答えた。駄目だ・・・琴音の前向き気持ちが余りにも健気すぎる・・・そんな琴音にいつもエロいことしてる俺ってクズだな・・・・・・

 

琴音「あ、ねぇね哲也。今日なんだけどさ せっかくだし泊まっても良いかな?」

 

哲也「あ、あぁ・・・濡らした服もあるしな・・・構わないよ・・・」

 

琴音「やったぁ♪」

 

琴音はニッコリと笑った。にしても琴音・・・・・・俺の前でほぼ全裸のこの状況でよく平然としてられるな・・・・・・

 

哲也「あ、あのさ・・・琴音。」

 

琴音「どうしたの?」

 

哲也「その・・・お風呂・・・先入っていいからね・・・・・・」

 

琴音「えぇ!?持ち主より先に入るなんてそれだけは駄目だよ!1番風呂は哲也!」

 

哲也「琴音が風邪ひいたら俺も嫌だし ここは琴音が入ってくれ。頼む。」

 

琴音「むぅ~これじゃあ私尽くされてばかりの女じゃん・・・じゃあせめて今日のご飯くらい私に作らせてよね!哲也の為に腕を奮うよ!」

 

哲也「あ、あぁ・・・頼むな琴音・・・」

 

良かった・・・とりあえずこれで服を乾かしておけば俺が風呂入った後には琴音は服を着てる・・・

 

琴音に濡れてしまった服を乾かしてもらったりしてるうちに風呂が沸き、俺は貰った入浴剤を風呂の中に入れた。入浴剤を入れた瞬間から良い香りが漂ってくる。うぅ・・・早く入りてぇ・・・

 

琴音「じゃ、じゃあ哲也。お先にお風呂頂くね!」

 

哲也「あぁ。ゆっくり浸かるんだぞ。良くあったまれよ。」

 

琴音「うん♪」

 

こうして琴音は風呂に入った。

 

はぁ・・・俺にとって琴音はハリケーンガールだな・・・琴音といると必ず何か起きてる気がする・・・・・・まぁ琴音が笑ってるのならそれが一番だけどね。

 

俺は部屋の中から琴音が出てくるのを待った。琴音の可愛らしい鼻歌が聞こえてくる。

 

『~♪』

 

哲也「まぁ・・・・・・出会ったばかりの時に比べたら今の方が大分楽しいけどもな。」

 

『哲也ー?シャンプーとボディーソープ借りるねー?』

 

哲也「おう!良いぞ!」

 

『ありがとう!~♪』

 

あの時の琴音のままだったら、こんなことにもなってないだろうしね。

 

『うぅ~ん♪良いお湯・・・♪』

 

哲也「ごゆっくり。琴音。」

 

俺は琴音が風呂から上がるその時を待ち続けた。

 

~数十分後~

 

琴音「哲也~?お風呂上がったよ~?」

 

哲也「待ってました!どうだった?」

 

琴音「とーっても気持ち良かったよ~♪」

 

風呂から上がった琴音は再びバスタオル姿で俺の部屋に来た。だが、どこか琴音の様子がおかしいというか・・・顔がやけに赤い。

 

琴音「あの入浴剤疲労回復だけじゃなくてこんなに気持ちよくお風呂入れたよ~♪」

 

哲也「そうなんだね、にしても顔赤くないか?」

 

琴音「えぇ~?そうかなぁ~?のぼせちゃったのかも~?」

 

・・・・・・なんだろう・・・・・・この感じ・・・・・・どこか酔ってる木綿季と似てる感覚が・・・・・・

 

琴音「でも・・・火照っちゃってるかも・・・ポカポカしてる・・・椅子借りて良い・・・?」

 

哲也「あ、あぁ。構わないよ。」

 

琴音「えへへ♪ありがと哲也♪」

 

哲也「うーん・・・逆上せるほどいいお湯だったとか・・・?」

 

琴音「かもね~♪哲也も早く入って来なよ~♪」

 

哲也「そ、そうだな。んじゃ俺も・・・」

 

琴音「あ~!良いこと思いついた~♪」

 

そう言って琴音は俺に近づくと腕に抱きついてきた。

 

哲也「ぬおっ!?」

 

琴音「えへへ♪ねぇね 一緒に入ろ♡」

 

哲也「えっ!?一緒にって風呂に!?」

 

琴音「うん♪」

 

哲也「いやいやまて!!!それはまずいって!」

 

これはのぼせたの一言で済まされるのか・・・?

 

とりあえず抱きつかれてる状況はまずかったので俺は琴音を腕から離して椅座らせた。

 

琴音「えぇ~!?なんでぇ~!?」

 

哲也「なんでってお前なぁ!?木綿季が・・・」

 

そう、琴音と一緒に風呂入ったなんて後から木綿季にバレたら処刑物だ。琴音には悪いけどこれだけは甘えさせることは・・・

 

琴音「むぅ~!じゃあ良いもん!携帯貸して!」

 

哲也「え?は、はい。」

 

俺は手を差し出してきたその手の上に俺の携帯を置いた。

 

琴音「えぇっとぉ・・・・・・」

 

琴音は携帯をいじると耳に当て始めた。何をしたんだ?

 

琴音「あ~!木綿季~!やっほ~♪」

 

哲也「いぃっ!?おまっ!?何してんの!?」

 

どうやら琴音は木綿季に電話をかけたらしい。裸の琴音と2人でいるなんてことがバレても半殺し確定・・・・・・

 

琴音「ねぇね木綿季。今日哲也と一緒にお風呂入って良い~?」

 

哲也「なぁぁぁ!?」

 

何言ってんの琴音!?俺を地雷原にぶち込むのは止めて!!!!!!半殺しじゃなくて殺される!!!!!!

 

琴音「哲也~木綿季が電話変わってだって~♪」

 

そう言って琴音は俺に携帯を差し出してきた。俺は恐る恐るそれを受け取り電話に出た。

 

哲也「もしもし・・・?」

 

木綿季『あ!!!ちょっと!!!琴音とお風呂ってどういうこと!?なんか琴音の様子がおかしかったけどまさかお酒飲ませたなんてこと無いよね!?』

 

哲也「違う違う!!!説明させてくれ!!!」

 

俺は木綿季に事の発端を話した。

 

木綿季『ええっと・・・つまり琴音は今のぼせてる状態にあるってこと?』

 

哲也「それにしてはやけに顔がニコニコしてるからのぼせとは違うのかもしれんけど・・・」

 

木綿季『うぅーん・・・・・・じゃあ哲也!今日だけ特例!琴音とお風呂に入ってあげて!!』

 

哲也「なにィ!?いつもなら怒るお前が一体どう言う!?」

 

木綿季『琴音を1人にさせて何か異変が起きたら大変でしょ!だから哲也が琴音を見張ってあげて!浮気どうこうは問いません!!!ただし・・・初エッチを琴音になんてことになったら・・・・・・その時は分かってるよね?』

 

哲也「は、はい!!!!!!」

 

木綿季『それじゃあ哲也 琴音のことよろしくね!また何かあったら連絡してね♪大好きだよ♡』

 

哲也「分かった。俺も愛してるよ 木綿季。」

 

俺はそう言って電話を切った。それにしてもまさか木綿季が琴音との入浴を許可するとは・・・でもこれは俺が信頼されてる証拠!絶対間違いは起こしちゃいけない!!!

 

哲也「琴音。木綿季から許可貰えたよ。一緒にお風呂入ろう。」

 

琴音「ほんと!?やったぁ!!!!!!」

 

そう言って琴音は俺に飛びついてきた。しかし、その飛びついてきた時に琴音の身体に巻かれていたバスタオルが外れてしまい 琴音は完全に全裸の状態で俺に抱きついてきた。

 

哲也「いぃ・・・!?」

 

琴音「えへへ~♪哲也の身体冷たくて気持ちいい~♡」

 

そう言って琴音は更に強く抱きついてくる。琴音の胸が俺の身体に押し付けられるこの感覚。味わいたくとも味わってはいけない感覚だ。

 

哲也「こ、琴音?ほら、お風呂入ろ?」

 

琴音「やっ♪哲也もギュッてしてくれたら良いよ♪むしろそうしないと入りませ~ん♪」

 

・・・・・・木綿季が浮気を問わないでくれて助かった・・・・・・

 

俺は背中に手を回し、琴音を抱きしめた。

 

琴音「あ・・・♪えへへ♪哲也~♪」

 

そう言って琴音は俺の首元に手を回してきた。ニコニコ笑顔の琴音は凄い可愛らしい。でも浮気を問わないからと言ってあんなことそんなことをしてるようじゃ俺はド屑人間。俺は琴音の頭を軽く撫で、琴音を離した。

 

哲也「ほら。行くよ琴音。」

 

琴音「哲也にエスコートして欲しいなぁ~?」

 

哲也「分かったよ。わがまま姫様。」

 

俺は琴音の前に左手を差し出した。琴音はすぐさまその手を握ってきた。

 

琴音「えへへ~♪」

 

哲也「困ったもんだ・・・」

 

俺は琴音を連れて風呂場に向かい、そこで服を脱ぎ琴音と共に風呂に入る。

 

ちゃんと琴音にはバスタオルを巻かせてあるし、俺も腰の部分にはバスタオルを巻いてる。最低限やっとかなきゃ俺までものぼせた時1番あってはならない状況になる可能性もあるからな。

 

哲也「ほら、琴音はもう身体とか洗い終わってるんだから湯船に入ってて。」

 

琴音「えぇ~!?やだ!私が哲也のこと洗うの!!!」

 

哲也「ど、どうしても洗いたい?」

 

琴音「だって~今日はお泊まりさせてもらう身だし身体で払いたいな・・・」

 

琴音は上目遣いで懇願してくる。

 

哲也「そんな目で見られたら勝てねぇよ・・・・・・じゃあお願いね琴音・・・・・・」

 

琴音「やった♪じゃあ背中から洗いますねご主人様♪」

 

哲也「ご、ご主人様・・・?」

 

疑問に思うところはあったが、琴音に身体と頭を洗ってもらうことに。

 

琴音「哲也の身体逞しいな~♪」

 

哲也「そうかな?」

 

琴音「思わず抱きつきたくなっちゃうな~♪えーい!」

 

そう言って琴音は俺の背面から抱きついてきた。

 

哲也「いぃっ!?」

 

琴音「~♪このまま洗ってあげる♪」

 

哲也「お、お好きなように・・・」

 

な、なんなんだ?身体洗いってそんなに今流行なのか?

 

にしてもなんなんだ今日の琴音の暴れっぷりは・・・まるで酒飲んだ木綿季のような・・・

 

ま、まさかとは思うが入浴剤にアルコール成分があるとか・・・?い、いやそんなまさかな・・・・・・

 

琴音の異変についてを考えていると、いつの間にか身体と頭が洗い終わっていた。

 

琴音「はいでーきた♪顔は哲也が洗ってね?」

 

哲也「うん。ありがと琴音。」

 

俺は自身で顔を洗い、いよいよ待ち焦がれた湯船に。

 

哲也「んじゃ琴音 湯船入るから少し待っててね。」

 

琴音「えぇ~!?一緒に入るんでしょ~!?」

 

哲也「ゆ、湯船にまで!?さ、さすがにそれは・・・」

 

今の琴音と湯船に入るのは非常にまずい。姉ちゃんや飛鳥とはまた違った危険性を持ってるからだ。

 

正直湯船に入らないでくれるのが1番助かる。けれど、琴音は俺が湯船に入るのを止めようとすると泣き出してしまった。

 

哲也「えっ!?」

 

琴音「あ、甘えていいって・・・甘えていいって言ったのにぃ・・・ぐすんっ・・・」

 

哲也「わーわー泣くな琴音!!!ほら!一緒に入ろ!?」

 

俺は湯船に使っておいでおいでとジェスチャーした。すると泣き顔だった琴音の顔は最大レベルの笑顔に変わっていた。

 

琴音「やったぁ!じゃあ失礼しまーす♪」

 

湯船に足を伸ばしながら使っていた俺の太もものあたりに琴音は座ってきた。いつもは木綿季のポジションだったから何か新鮮味を感じざるを得ない。

 

さて、焦って湯船に入ったから今まで感じなかったけど この入浴剤入りの湯船凄く心地が良い。身体の疲れがすーっと抜けていく感覚がする。

 

哲也「いいお湯だなぁ・・・♪」

 

琴音「えへへ♪哲也とお風呂♪哲也とお風呂♪」

 

琴音は足を軽くばたばたさせながら嬉しそうにそのワードを口ずさんだ。

 

哲也「よっぽど嬉しいんだね琴音。」

 

琴音「うん♪」

 

まぁ、琴音がこんだけご機嫌だしいっか。あの頃の琴音を知ってる俺だからこそこの琴音の可愛さを味わえるのもまた乙なものだ。

 

・・・・・・それにしても・・・・・・なんだか頭がポカポカしてきたような・・・・・・

 

琴音「ねぇねぇ・・・私なんだかまたポカポカしてきたよぉ・・・なんでかなぁ・・・?」

 

そう言って琴音は俺の方に向いてきて改めて抱きついてきた。

 

琴音「えへへ~♪」

 

哲也「お、おい・・・琴音・・・」

 

だ、駄目だ・・・なんでだかこの湯船に入ってるて琴音を止めることが出来ない・・・・・・なんて言うか上手く身体が動かせない・・・・・・

 

って・・・まさかマジでこの入浴剤アルコール成分が・・・?でもSAO時代に飲んだ時もこんなことになったことは・・・・・・

 

・・・・・・ていうか・・・・・・今の琴音・・・・・・凄く色っぽく見える・・・・・・なんでだ・・・・・・?

 

琴音「今の哲也・・・・・・いつにも増してカッコイイ・・・・・・♪」

 

俺と琴音は見あった。い、いや待て。これが木綿季ならばいつものお決まりでキスして・・・・・・

 

だ、駄目だ!!!キス以上は絶対やっちゃならん!!!

 

哲也「琴音!!!上がろう!!!この湯船というか入れた入浴剤少し変だ!!!」

 

琴音「え~?でも私は平気だよ~♪」

 

哲也「そう言ってる人が1番危ないの!!!ほらおいで!」

 

琴音「むぅ~哲也のケチんぼさん~」

 

琴音を無理やり湯船から上がらせて、互いに身体を拭いて俺の部屋に向かった。

 

琴音「ねぇね~?どうしたの~?あんなにお風呂楽しみにしてたのに変な哲也~」

 

だ、駄目だ・・・琴音が色っぽいどころかエロく見えて仕方がない・・・!!!一体どうなってんだこれ・・・!!!

 

考えられるのは1つ 入浴剤だ。俺は捨てた入浴剤の入れ物の効能部分を見た。

 

エギルの言った通り確かに疲労を取る効果はあるみたいだ。ただ小さく注意書きがあった。

 

そこには『この入浴剤を未成年が使用するのはお控え下さい アルコール成分が強く含まれております』と書いてあった。

 

哲也「や、やっぱりか・・・」

 

SAO時代に何度か飲んだ時に酒に飲まれた経験は無い でも琴音が色っぽく見えたりエロく見えたりするのは間違いなく風呂の成分のせいだろう。

 

それに、琴音は俺よりも数十分長く風呂に入ってた 酒に弱いかは分からないけどそりゃ琴音も変になる訳だ。

 

琴音「哲也~?私の話聞いてる~?」

 

哲也「あ、あぁ。聞いてるよ。」

 

琴音「じゃあじゃあ~私と木綿季どっちが好き~?」

 

哲也「さ、さすがにそれだと木綿季かな。琴音には悪いけど。」

 

琴音「むぅ~!そこはお世辞でも私って言ってよ~!」

 

そう言って琴音は頬を膨らませた。今の状況はのぼせたどうこうより酔ったの方が正しいようだ。

 

多分琴音も酒弱いんだろうなぁ・・・木綿季と一緒だ・・・

 

とりあえず酔った状態の琴音を下手に動かさない方がいい。ここはこの部屋で隔離というか一緒にいた方が良いだろう。

 

それに、さっさと風呂から出たおかげが俺の気分も大分落ち着いてきた。後は琴音の回復待ちだ。ただ、琴音は長時間入浴してたから一体回復がいつになるやら・・・

 

哲也「ねぇ琴音。一緒に横になろうよ。」

 

琴音「うん!だいさんせー!」

 

そう言って琴音はまた俺にくっ付いてきた。琴音は酔うと甘えたがりになるようだ。

 

琴音「布団敷こ!布団!」

 

哲也「そ、その前に琴音は裸で良いのかな?服とか・・・」

 

琴音「いーらない♪」

 

哲也「そ、そうか・・・」

 

俺は琴音に言われた通り布団を敷いた。すると琴音はすぐさま布団にダイブした。そしてそのダイブでまた琴音の巻いてたバスタオルが外れてしまった。

 

琴音「哲也も来てよ~♪」

 

哲也「は、はいはい・・・」

 

俺は絶対に間違いは犯さないと言う覚悟を決めて琴音の横に寝転がった。すると琴音は俺に抱きついてきた。

 

琴音「えへへ♪哲也のいい匂い♪」

 

哲也「性格が180度変わるな・・・酔うと・・・」

 

俺は琴音のことを軽く撫でた。すると琴音は満面の笑みになった。

 

琴音「~♪私哲也の優しいところが大好きなんだ♪」

 

哲也「そっか。そう言って貰えて俺も嬉しいよ♪」

 

でも、琴音とこうして2人でいるのも久しぶりだな。当たり前だけど俺には木綿季がいるからこういった時間は作れないし 普段だったら浮気を恐れてこんなこととても出来ないし・・・

 

琴音「あのねあのね哲也。私ね ほんとにほんとに哲也に感謝してるんだ。」

 

哲也「へ?なんでだ?」

 

琴音「なんでって。SAOであの日あの時に哲也と出会えてなかってらきっと私今頃 また虐められるって思って引きこもりになっちゃってたかもしれないんだよ?でも、哲也は私を助けてくれて 私に沢山の友達を紹介してくれて ほんとに哲也には返しきれないくらいの恩を貰えたんだ 私。」

 

哲也「琴音・・・」

 

琴音「ねぇ哲也 私 変われたと思う?あの、誰をも拒絶してたあの日から。」

 

哲也「うん。琴音は変われたよ だから今こうして俺と寝てるんだろ?それに、あの時は怖いと思ったけど 今の琴音はとっても優しくて、可愛い女の子だよ♪」

 

琴音「可愛い・・・・・・えへへ・・・・・・/////」

 

琴音は顔を赤くしながらにっこりとした。酒に酔った赤さとかではなく、照れてる赤さだと思う。

 

琴音「ねぇねぇ・・・哲也は私の事・・・好き?」

 

琴音は俺の首元に腕を回し、首を傾げ可愛らしい表情で俺に問いかけた。

 

哲也「あぁ。他人思いで 優しくて 可愛いらしい そんな琴音が大好きだよ。」

 

俺はそう言いながら琴音のことを撫でてあげた。

 

琴音「嬉しい・・・!私も大好き・・・!」

 

琴音はそう言いながら抱きついてきた。嬉しそうに笑いながら抱きついてくるその姿はとても愛らしかった。

 

哲也「そっか それなら良かったよ。」

 

琴音「哲也もぎゅってして・・・?」

 

哲也「はいはい。」

 

俺は琴音のリクエスト通りに琴音を軽く抱きしめてあげた。琴音は再度強く抱きついてきて嬉しそうに笑った。

 

琴音「なでなでも~!」

 

哲也「わ、分かったよ。」

 

俺は琴音の頭を撫でて上げると、そのまま抱きついたまま大人しくなった。しばらく撫でていると琴音の可愛らしい寝息が聞こえてきた。安心した表情ですやすやと眠っていた。

 

哲也「寝ちゃったか・・・まだ早いけど俺も付き添うか・・・」

 

俺は琴音の寝息を聞きながら、眠りにつくことにした。入浴剤の影響で割と眠気が来ていたから俺は琴音を撫でながら今日一日を終えた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「んんぅ・・・もう朝か・・・」

 

朝の日差しが俺を照らし目を開けると、目の前には裸の琴音がその場にいた。まだ可愛らしく俺に抱きつきながら眠っており俺のことを離そうとはしなかった。

 

琴音「すぅ・・・すぅ・・・」

 

哲也「もう少し付き合ってやるか・・・」

 

俺は眠る琴音としばらく近く一緒にいた。琴音が起きたのは俺が起きてから1時間程度経ってからだった。

 

琴音「うぅん・・・・・・あ・・・・・・あれ・・・・・・?なんで哲也が目の前に・・・・・・?」

 

哲也「おはよう琴音。覚えてない?昨日お風呂入ったら入浴剤の効力で少し酔っ払っちゃったんだよ。んで、琴音が俺に抱きつきながら寝ちゃったから俺もこうして寝てた訳。」

 

琴音「えぇ!?そ、そんなことしてたの!?私全然覚えてないや・・・・・・ってなんで私裸なの!?ま、まさか哲也寝てる私と・・・・・・/////」

 

哲也「い、いやね?酔っちゃった琴音が中々に甘えん坊でね・・・裸のまんま俺に甘えてたら寝ちゃったんだ・・・寝てる琴音をなんてことはしてないから安心して。」

 

琴音「うぅ・・・こんなの恥ずかしいよぉ・・・・・・/////」

 

そう言って琴音は何故か俺に強く抱きついてきた。

 

哲也「こ、琴音?」

 

琴音「だってこうしてないと哲也に見られちゃうもん・・・/////」

 

哲也「だからってそんなに胸押し付けられたら・・・」

 

琴音「べ、別にそれは・・・哲也になら良いもん・・・/////」

 

哲也「琴音の恥ずかしい基準がよく分からん・・・とりあえず琴音の着替えがお風呂場にあるから着替えておいで 俺は目を瞑っておくから・・・」

 

俺はそう言って琴音の裸を見ないように目を瞑った。

 

琴音「じゃ、じゃあ急いで着替えちゃうね!」

 

琴音は俺から離れると急いで部屋から出ていった。そして物の5分程度で琴音は戻ってきた。

 

琴音「ごめんね哲也!!わざわざ目を瞑ってもらっちゃって・・・」

 

哲也「気にしないで良いよ。流石にジロジロと見る訳にもいかないしね。」

 

琴音「あ、あのさ・・・・・・」

 

哲也「ん?」

 

琴音「き、昨日・・・・・・ほんのちょっとでも・・・・・・私に抱きつかれて興奮・・・・・・した・・・・・・?」

 

哲也「へ?」

 

琴音「良いから答える!!!!」

 

哲也「は、はい!!・・・・・・そりゃあ・・・・・・可愛い子に裸で抱きつかれたら・・・・・・誰だって興奮くらいするさ・・・・・・」

 

琴音「っ!ほんと!?」

 

哲也「こんなことで嘘つかないよ・・・」

 

琴音「えへへ・・・・・・/////」

 

琴音は嬉しそうに頬を赤らめにこにこと笑っていた。何故笑ってるかは分からないけど琴音が嬉しそうで何よりだ。

 

琴音「哲也と一緒にいられて幸せだな・・・♪」

 

哲也「そっか ならもう少し一緒にいよっか。」

 

琴音「うん!」

 

初めてあった時はあんなに怖かった琴音が 今ではこんなに可愛らしい表情を見せてくれる。そんな君に出会えて本当に幸せなのは俺だよ 琴音。

 

哲也「琴音 これからも沢山思い出を作っていこうね。」

 

琴音「もちろん!」

 

そう 沢山の思い出を作るんだ。琴音が虐められていた過去を揉み消すほどの楽しい思い出を。

 

~おまけ~

 

木綿季「で?言い訳は?」

 

哲也「それはその・・・でしてね?」

 

あの後、俺と琴音は昼寝をしてしまいどうやら琴音が俺にしがみついて寝ているところを帰ってきた木綿季が目撃してしまい今俺は木綿季に拷問を受けている。

 

琴音「あ、あの・・・悪いのは私で・・・」

 

木綿季「琴音は黙ってて!」

 

琴音「はい!」

 

木綿季「で?ボクは昨日は許すと言ったけど今日についてはなんも言ってないけど?」

 

哲也「いや、ですからその・・・」

 

結局 俺は愚か琴音まで説教を長時間受けてしまった。鬼の形相の木綿季の説教を受けた琴音は若干涙目だった。

 

ま、まぁこういうのもいずれは思い出になるんじゃないかな・・・




酔ったせいで普段よりも大胆になった琴音に振り回された哲也。

久しぶりに2人きりになれたことで再び仲も深まり いじめられていた記憶よりも既に楽しい記憶の方が多い琴音は恐らく幸せで胸いっぱいです。

次回もお楽しみに!


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Part132 木綿季お怒り~悪戦苦闘の物語~

ある日のこと 朝食を食べ終えた俺はいつものように木綿季とイチャイチャしようとしていた時だった。

 

哲也「なぁ木綿季~♪」

 

木綿季「何・・・・・・」

 

哲也「イチャイチャしようぜ~♪ほら、おいでおいで~♪」

 

俺は木綿季を迎え入れるために手を広げた、だが木綿季は俺を見るとぷいっと横を向いてしまった。

 

哲也「あ、あれれ・・・?ゆ、木綿季~?ほら、おいで♪」

 

木綿季「ふんっ!!!!」

 

哲也「ゆ、木綿季怒ってる?機嫌治してイチャイチャしようぜ~♪」

 

俺はそう言って木綿季を後ろから抱きしめほっぺをつんつんした。

 

その時だった。

 

木綿季「だぁもうウザイ!!!!!!!!!!!!」

 

木綿季はそう言って俺の事を跳ね除けてしまった。まさかそんなことされると思ってなかった俺は尻もちをついてしまった。

 

哲也「ゆ・・・ゆう・・・き・・・?う、ウザイって俺のこと・・・?」

 

木綿季「哲也以外に誰がいんのさ!!!!!!!!今日はもう哲也と話さない!!!!!!!!実家に帰る!!!!!!!!」

 

木綿季はそう言うと怒り心頭な表情で立ち上がり荷物を持って家から出ていってしまった。

 

哲也「そ・・・そんなぁ・・・!?お、俺何かした・・・・・・!?」

 

木綿季に何かしたとは思えない 甘えを拒んだり約束をバックれたなんてことはここ1週間無い・・・・・・なのに・・・なのになんで木綿季は怒ってるんだ・・・・・・?

 

これは、木綿季の謎の不機嫌を何とか解決するための俺の悪戦苦闘の物語である。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

まず手始めに俺は、1番身近な女の子である琴音にこのことを相談に行った。

 

琴音「えぇ!?木綿季が哲也をウザがった!?」

 

哲也「うん・・・俺何かしたかな・・・」

 

琴音「で、でも確かに昨日は木綿季も部活でイライラしてたしなぁ・・・」

 

哲也「で、でも俺は木綿季の甘えを断った記憶は無いぜ?」

 

琴音「うーん・・・ご飯が美味しくなかったとか?」

 

哲也「いや、今日も普通に美味しかったけどなぁ・・・」

 

琴音「じゃあ遂に哲也の浮気癖に呆れてイライラし始めた?」

 

哲也「・・・・・・もしそうだったらどうしよう・・・・・・俺浮気のつもりは無いのになぁ・・・・・・」

 

琴音「木綿季がそう受け取っちゃったら最後だからね・・・・・・」

 

哲也「今日は一日中木綿季とイチャイチャしていようと思ったのになぁ・・・・・・まさか木綿季の爺ちゃんの家に帰られるとは・・・・・・」

 

琴音「でもきっと時間が解決してくれるとは思うよ?テストの時以来木綿季が哲也のこと悪く言ってるの見たところないもん♪」

 

哲也「そうだといいんだがなぁ・・・・・・」

 

琴音「他の人にも相談してみたら?渚さんとか!」

 

哲也「んーまぁ片っ端から相談してみるかな・・・サンキュー琴音 とりあえず姉ちゃんのとこ行ってみるね。」

 

琴音「うん!またね!」

 

俺は琴音の提案通りに姉ちゃんのいる自身の実家へ向かった。

 

~荒波家~

 

渚「ゆ、木綿季ちゃんが哲也を拒絶した!?」

 

哲也「うん・・・イチャイチャしようとしたらいきなり木綿季がさ・・・なぁ姉ちゃん 女の子が急にイライラすることに何か思い当たる節ある?」

 

渚「うーん・・・・・・私そんなことないから分からないなぁ・・・・・・アンタが木綿季ちゃん怒らせたんじゃないの?浮気したぁとか甘えてきたのに拒否したぁとか。」

 

哲也「どっちも無いから困ってんの!ほんとに急にこれなんだぜ・・・?不安でしかないよ・・・・・・」

 

渚「可愛い弟の為に何かをしてあげたい気持ちではあるけど理由が分からないしなぁ・・・私が木綿季ちゃんに聞いてみる?」

 

哲也「いや、俺も電話したけど電源切ってるんだよ・・・俺は何したんだよ・・・」

 

渚「ありゃりゃ、喧嘩してるところ1回しか見た事ないけど珍しいこともあるものね~」

 

哲也「些細な喧嘩なら良くするけどあんなに一方的にウザがられたの初めてでさ・・・理由も分からないからどうしようもないんだよね・・・」

 

渚「琴音ちゃんに相談しても余り良い答え見つからなかったんでしょ?なら木綿季ちゃんの機嫌が治るの待ってれば良いとは思うよ?」

 

哲也「やっぱ時間の解決を待った方が良いかなぁ・・・アイツの好きなケーキとか買って待っとくかな・・・」

 

渚「そうしたらいいと思うよ。悪いわね 何も力になってあげられなくて。変わりにお姉ちゃんがよしよししてあげる♪」

 

哲也「い、良いよ別に・・・」

 

渚「照れるな照れるな♪よしよし♪」

 

姉ちゃんは俺の頭を優しく撫でてくれた。

 

哲也「ったく・・・」

 

渚「普段もこれくらい素直ならお姉ちゃん嬉しいんだけどなぁ♪」

 

哲也「るせぇ ツンデレめ。」

 

俺はその後久しぶりに姉弟2人きりで会った為1時間程度一緒に過ごしてから、木綿季の好きなケーキを買いに向かった。

 

哲也「木綿季はショートケーキとチョコケーキが好きだったよな・・・後は適当に何個か買っておけばいっかな・・・」

 

俺は木綿季の為にケーキを5個購入した。5個もあれば木綿季もきっと機嫌を治してくれるだろう。

 

哲也「さてと、そんじゃあ帰るか・・・」

 

その他に用事が無かった俺はそのまま家に帰ろうとしたが、自転車に乗る前に携帯に着信が入った。携帯を見ると里香からの電話だった。

 

哲也「どうしたんだ急に・・・もしもし?」

 

里香『おーっす哲也!急で悪いんだけどこの後ALOに来れない?木綿季と一緒に手伝って欲しいことがあってさ!』

 

哲也「あーええっとだな・・・木綿季はちょっと無理なんだ・・・悪いな・・・」

 

里香『おっと?その様子だと喧嘩したな?』

 

哲也「流石だな・・・色々と相談してきただけある・・・まぁちょっとな・・・」

 

里香『よし!それじゃあ手伝って欲しいことが終わったら無料で相談に乗ったげるわ!明日奈も呼んでるから木綿季のことならお任せよ♪』

 

哲也「そりゃ助かるよ 今外にいるから帰ってから直ぐにALOにログインするよ。」

 

里香『私と明日奈は先にログインしてウンディーネ領のカフェにいるからね!』

 

哲也「ウンディーネ領だな。分かった ちょっと待っててくれ んじゃな。」

 

俺は通話を切り、急いで家に向かった。

 

家に帰ってすぐにケーキを冷蔵庫に入れ、俺はALOにログインした。

 

テツヤ「さて、ウンディーネ領だったな インプ領から近くて助かるぜ。」

 

俺は飛んでウンディーネ領まで向かった。ウンディーネ領はサラマンダーの奴らとは違い領主であるアイナさんの様に優しいプレイヤーが多い為他種族でも割と簡単に領内には入ることが出来る。

 

「インプのテツヤ様ですね アイナ様から通すようにと言われております故ご自由にお通りください。」

 

テツヤ「そうなのか、サンキューな。」

 

ウンディーネ領のNPC門番に通らせてもらい、俺はリズ達がいる場所へと向かった。

 

~ウンディーネ領内・カフェ~

 

カフェには既に2人がいて、リズが手を振って俺を迎えてくれた。

 

リズ「来たわねー喧嘩別れ!」

 

テツヤ「別れてなんかねぇ!!!!ちょっと行き違いがあっただけだ!!!!」

 

アスナ「でも珍しいね 2人が喧嘩なんて。テストの時以来?」

 

テツヤ「ま、まぁな・・・とにかくリズ お前の頼み事って?」

 

リズ「頼み事はこれよ!」

 

リズはそう言ってテーブルに紙1枚を置いた。

 

アスナ「なになに・・・『夏限定!夏祭りクエスト!報酬は豪華賞品!』だってテツヤ君。」

 

テツヤ「その豪華賞品が欲しいの?」

 

リズ「実はね!私が欲しかった鍛冶ハンマーもその賞品に含まれてるのよ!レア度がレア度だからドロップ率は低いけど今回はこれをゲットするまで周回するわよ~!!!」

 

アスナ「しゅ、周回!?」

 

テツヤ「難度的には簡単だろうけどこりゃ骨が俺そうだな・・・・・・」

 

リズ「よーしんじゃあ早速行ってみよー!!!!」

 

テツヤ・アスナ「おー・・・」

 

ハイテンションのリズと長時間周回することを覚悟した俺とアスナでは大分テンションは違ったがこうして俺達はその夏祭りクエストを受けることになった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

夏祭りクエストはウンディーネ領近くで開催されている為、クエストをウンディーネ領で受注した俺達は早速クエストの場へと向かった。

 

そこは普段なら水辺が広がる場所ではあったが夏祭りクエストともあって辺りに屋台のようなものが設置され舞台は夏祭りが開催されてる神社のようになっていた。

 

テツヤ「ふーん、雰囲気出てるなあ。」

 

リズ「敵も夏祭りに対応した敵になってるらしいわよ。まぁ私達なら負けることはないだろうけど気を抜かず行くわよ!」

 

アスナ「よーし!今日はテツヤ君にも負けないぞ~!」

 

テツヤ「おう!俺も負けないぞ!んじゃ行くぞ!」

 

俺はまず先陣をきって1歩を踏み出した 1歩出すと周囲に敵が現れた。その敵はタコや金魚だったりと確かに夏祭りを表すような敵になっていた。

 

テツヤ「にしても夏祭りも随分行ってねぇなぁ どっかで開催されないもんかね!!!!」

 

俺はそう言いながら月牙天衝でタコを蹴散らした。アスナは金魚を倒しておりリズはイカに苦戦していた。

 

リズ「な、なにこいつ!?ハンマーが跳ね返される!?」

 

アスナ「任せて!」

 

アスナはリズと変わりリズが苦戦してたイカを倒した。流石はアスナだな。

 

リズ「ごめーん!助かったわ!」

 

アスナ「気にしない気にしない♪ほら!どんどん行くよ!」

 

アスナはそう言って前線に出ると出る敵出る敵全部を蹴散らしてしまった。バーサクヒーラーとはよく言った物だな。

 

そのままアスナに任せっぱなしにしているとクエスト場の最深部に到着した。

 

最深部には今まで出てきた敵が合体したようななんか気持ち悪いボスが現れた。

 

リズ「うげぇ・・・気持ち悪い・・・」

 

アスナ「わ、私もこれは遠慮したいかも・・・」

 

テツヤ「なら俺に任せとけ!」

 

俺はボスが持つ触手を月牙天衝で1本残らず斬り落とし、残った本体を斬撃で倒した。

 

テツヤ「ようし!倒したぞ2人共!」

 

リズ「ありがとテツヤ!それじゃあクエストクリア報告に戻りましょう!」

 

俺達は一旦ウンディーネ領に戻りクリア報告に向かった。クリア報告によって報酬を受け取ることになったが手に入ったのはそれぞれたこ焼き イカ焼き イカを模した片手剣と祭りに関係ある物が手に入ったが、リズが欲しがってた鍛冶ハンマーは手に入らなかった。

 

アスナ「手に入らなかったね・・・」

 

テツヤ「だな・・・」

 

リズ「よし!ならもういっちょ!」

 

テツヤ・アスナ「はーい・・・・・・」

 

こうしてリズの目的の物が手に入るまで地獄のクエスト周回が始まってしまった。

 

~3時間後~

 

テツヤ「こ、これで100回目・・・・・・」

 

アスナ「もう嫌だよぉ・・・」

 

リズ「大丈夫よ!次で出るから!ほら!クリア報告行くわよ!」

 

クエスト自体は本当に簡単 道中はアスナとリズで雑魚を蹴散らしてもらいボスを俺が担当する役割分担は出来ているが数が数なだけにもういい加減飽きてきた。

 

俺とアスナは祈る気持ちでクリア報告をして、クエスト報酬を受け取った。

 

すると、俺の入手アイテムに見たことない物が入っていた。

 

テツヤ「あー!?こ、これお前の希望のもんじゃねぇか!?」

 

俺はリズにそのアイテムを見せつけた。

 

リズ「そ、それよそれ!!!!やっと手に入った~!!!!」

 

アスナ「ほっ・・・良かった・・・」

 

リズ「いやぁ助かった助かった♪ありがとね2人共♪」

 

テツヤ「んじゃあこの後は俺の話に付き合ってもらうぞ!!!!!!!!」

 

アスナ「確かテツヤ君とユウキの事だったよね よし!それならテツヤ君の家に行って話そうそうしましょう!」

 

テツヤ「あぁ・・・今は腰を下ろしてゆっくりしたい・・・」

 

無事にリズの依頼を終わらせた俺達はユウキのことを話すためにインプ領にある我が家へと向かった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

俺達はクエスト報酬で腐るほど手に入れたたこ焼きや焼きそば等の祭りに纏わる食べ物を食べながらユウキについての話をしていた。

 

リズ「でも、あんたも悪いんじゃないの?不機嫌なユウキ相手にイチャイチャしようなんて。」

 

テツヤ「だ、だって俺が不機嫌な時もユウキに甘えられたら1発で機嫌治るぜ?」

 

リズ「あんたとユウキを一緒にすな!」

 

アスナ「いつもはどうなの?」

 

テツヤ「いや、あそこまで不機嫌なユウキ見たことないし・・・基本ユウキって不機嫌だったら俺に甘えてくる方だし・・・」

 

アスナ「じゃあ今回は真逆だったってことだよね・・・一体どうしちゃったんだろ・・・」

 

リズ「空腹だった あんたに邪険にされた 何か嫌なことがあったとか?あんたに愛想尽かしたことはないとは思うけどなぁ・・・」

 

テツヤ「はぁ・・・なーんかいいユウキの機嫌を取り持つイベントないかなぁ・・・・・・ご飯食べ放題だとか・・・・・・」

 

アスナ「ご、ご飯食べ放題で機嫌が治るってユウキらしいけど・・・・・・」

 

リズ「あ!イベントって言えば私良いもん知ってるよ!!!!!普段なら見返り求めたいとこだけど今回はさっきの件もあるしタダで教えたげる♪」

 

テツヤ「マジで!?助かるぜリズ!!!!!」

 

リズ「ちょっと待ちなさい・・・・・・あったあった!ほら!これよ!」

 

リズは検索ツールで何が調べると、俺とアスナにそのウィンドウを見せてくれた。

 

テツヤ・アスナ「東京一大夏祭り?」

 

リズ「そうよ!東京23区で一斉に開催される数年に1回開催されるそれはもう豪華で煌びやかなお祭りらしいわよ!それが今週末に開催されるの!」

 

アスナ「テツヤ君!これにユウキ誘ってみなよ!私もキリト君誘いたいし!」

 

テツヤ「あぁ!そうするよ!折角なら皆で行きたいしいつものメンバーに声掛けてみようぜ!」

 

リズ「私は空いてるから行けるわよ♪」

 

アスナ「私も!」

 

テツヤ「俺も部活が午前中までだから行けるよ!」

 

リズ「なら決定ね!私が皆に声かけとくからあんたらは自分の彼女彼氏に連絡しときなさい!」

 

アスナ「うん!そうするね!」

 

テツヤ「サンキューリズ!お前がいてくれてほんとに助かるぜ!」

 

リズ「それほどでもないわよ♪ほら、あんたらは帰って連絡しな。」

 

テツヤ「そうするよ!んじゃリズ!この飯よろしく!」

 

リズ「はぁ!?」

 

アスナ「それじゃあ私も帰るね♪ありがとリズ♪」

 

俺とアスナはほぼ同時にログアウトして行った。

 

リズ「こ、この量のご飯どうすんのよぉぉぉぉ!?」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

俺はログアウトしてアミュスフィアを取り外し身体を起こした。そして部屋を見渡すと俺の右隣にむくれ顔の木綿季が座っていた。

 

哲也「のわぁぁ!?ゆ、木綿季!?ど、どうしたんだよ!?」

 

木綿季「何 同歳してる彼氏の家に帰ってきて悪いの?」

 

哲也「い、いやそういう意味で言ったんじゃなくってな!?実家に帰ったんじゃ・・・」

 

木綿季「忘れ物あったし戻ってきただけだよ。」

 

木綿季はそう言って立ち上がった どうやら未だ不機嫌なのは変わりないらしい。

 

哲也「ちょーっと待った!木綿季!話がある!」

 

俺は木綿季の手を引いて引き止めた。

 

木綿季「何さ!」

 

哲也「あ、あのよ!今週末これ行かない!?」

 

俺は携帯で先程里香に見せてもらった夏祭りのホームページを見せた。

 

木綿季「もうなんなのよ・・・東京一大夏祭り?」

 

哲也「そう!これ皆で行こって話になったんだけど木綿季も行こうぜ!なっ!?」

 

木綿季「・・・・・・まぁ良いけど・・・・・・」

 

哲也「そうか!?なら良かった!!!!」

 

ひとまず木綿季を誘うことは出来た 後は木綿季の機嫌をどう取り戻すかなんだよなぁ・・・・・・

 

木綿季「夏祭り行くなら尚のこと実家に帰る 忘れ物も取ったし。」

 

哲也「えっ!?あ、あの忘れ物とは・・・!?」

 

木綿季「部活着だよ!!!!一々うるさいんだけど!!!!黙って貰えない!?」

 

哲也「はい・・・黙ります・・・」

 

木綿季「全く!!!!じゃあ明日部活でね!!!!電話もしないでよね!!!!」

 

哲也「あー最後にもう1つ!!!冷蔵庫にケーキが・・・」

 

木綿季「いらない!!!!!!!!!」

 

木綿季はそう言って部屋のドアをバタンと閉めてまた帰ってしまった。

 

哲也「ケーキでも駄目だとは・・・・・・はうぅ・・・・・・木綿季ぃ・・・・・・甘えて欲しいよぉ・・・・・・イチャイチャしてぇよぉ・・・・・・!」

 

結局木綿季の不機嫌の理由は分からずじまいではあるが、夏祭りに誘うことは出来た 夏祭りで木綿季の不機嫌の理由が分かれば良いんだが・・・




木綿季の不機嫌な理由が分からず苦悩する哲也。

しかし、里香から教えてもらった夏祭りには誘うことには成功 哲也は夏祭りで無事木綿季の機嫌を取り戻すことは出来るのか?

次回もお楽しみに!


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Part133 東京一大夏祭り~木綿季との絆~

前回木綿季に拒絶され 試行錯誤の末夏祭りに誘うことは出来た哲也。

2人はちゃんと仲直りできるのだろうか?

一応少し長めのお話ですがどうぞお楽しみください!!!


木綿季が俺を拒絶してからの数日間はそれはそれは地獄だった。

 

挨拶しようと無視され いつもは応援してくれてるのに応援のおの字も感じないくらいに俺に無関心だった。一応マネージャー業務はしっかりしていたけど、何故か俺にだけ汲んでくれる飲み物が少なかったりと俺への当たりは健在だった。

 

琴音「こ、これは相当だね・・・」

 

哲也「あぁ・・・でもこれも今週末の夏祭りまでの苦労・・・そこで何としてでも木綿季の機嫌を治さなければ・・・!!!」

 

翔「ったく、どうせお前が変なこと木綿季にしたんじゃねぇのか?」

 

新井「嫌がってるのに無理やり甘えたとかな。」

 

哲也「うぐっ・・・」

 

東山「図星か・・・」

 

翔「どうでもいいけど来週までにはどうにかしてくれよ?」

 

哲也「どうでもよかねぇんだよ!!!まぁ頑張って何とかするから見とけよ!!!」

 

木綿季「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

・・・・・・痛い・・・・・・木綿季の凍てつくような目線がどうしようもなく背中に突き刺さって痛い・・・・・・俺はこんな状態の木綿季をどうにかできるのだろうか・・・・・・

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

あっという間に週末を迎えた。夏祭り前日から実家に帰っていた俺は姉ちゃんと色々な作戦を考えていた。

 

当日の朝 俺は姉ちゃんより早く起きてリビングに向かうと 既に母さんと親父が起きていた。

 

美咲「おはよ哲也 よく寝れた?」

 

哲也「うん おはよう母さん。」

 

一輝「おっす哲也!見ろよ今日のニュース!お前が行くって祭りでいっぱいだぞ!」

 

哲也「ふーん どれどれ。」

 

俺は椅子に座ってテレビに注視した。そこには夏祭りの規模 出店の内容 夜にやる花火の量などが紹介されていて並大抵の祭りでないことがテレビ越しに伝わってきた。

 

『尚、夏祭りの影響により一部路線は大幅な運行状況変更が・・・・・・』

 

哲也「まぁこの辺は見ないでいっか 母さん 悪いんだけどご飯お願い。」

 

美咲「うん♪それじゃあついでに渚も呼んできて 部活ない日だと結構寝坊助さんでねあの子も。」

 

哲也「へーい。」

 

俺は未だ寝てる姉ちゃんを起こしに行き、まだ寝ぼけていた姉ちゃんを無理矢理気味に起こしてリビングに連れてきた。

 

渚「もぉ~まだ朝7時じゃない・・・後1時間は寝れたのにぃ・・・」

 

美咲「弟が部活で朝早起きしてるんだから お姉ちゃんも頑張りなさい。」

 

渚「哲也~牛乳~・・・」

 

哲也「はいはい。」

 

久しぶりに実家の朝の感覚を味わい、8時頃には家を出て部活の為学校に向かう。

 

渚「いってらっしゃーい・・・」

 

哲也「いつまで寝ぼけてんだよ・・・行ってきます 姉ちゃん。」

 

寝ぼけなまこを擦る姉ちゃんに別れを告げ 駅へと向かいそこで翔と琴音と合流し学校へ。

 

部室に着くと既にマネージャー服に着替え 最近では1番穏やかな顔をした木綿季がベンチに座ってボールを磨いていた。

 

琴音「おはよう木綿季♪」

 

木綿季「お、おはよ 琴音。」

 

翔「おはよう木綿季。」

 

木綿季「おはよう 翔。」

 

哲也「よ、よぉ木綿季 相変わらず早いな。」

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

これはここ数日のお決まり 木綿季は琴音と翔には返事を返すが俺には一切言葉を返さないのだ。

 

哲也「今日もか・・・」

 

翔「ま、まぁまぁ ほら 着替えんぞ。」

 

俺は翔と着替えて準備運動やらをして時間を潰していよいよ部活始動。

 

凛「さて、今日は皆楽しみにしてる夏祭りだけど、お昼頃まではきっちり身体動かしてもらうからね!」

 

新庄「よーし 今日も張り切ってくぞー」

 

いつものように少し締まらない先生のその声を合図に練習を始め ランニング バッティング ノック等を着々とこなしていく。

 

哲也「ゆ、木綿季?飲み物は・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

木綿季は何も言わずに俺にコップを差し出した 俺はそれを受け取ったがなんとちゃんと中身があるではないか 木綿季の機嫌も少しは良くなったようだ。

 

哲也「あ、ありがとね。」

 

安心感と共にコップの中身を飲み干すと 俺は再び練習に戻った。

 

木綿季「・・・・・・はぁ・・・・・・」

 

そうこうしてるうちに練習も無事終了。

 

新庄「お疲れさん 疲れは残さないようにしろよ。」

 

凛「後、夏祭りがあるからってあんまりはしゃぎ過ぎないようにね!飲酒なんてもってのほかだからね!」

 

哲也「さて、着替えて帰るとするか。」

 

木綿季「・・・・・・ね・・・・・・ねえ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

唐突だった あれだけ俺に口を聞かなかった木綿季がいきなり後ろから話しかけてきた。

 

哲也「っ!?ど、どうしたんだ!?」

 

木綿季「その・・・・・・・・・・・・やっぱりなんでもない・・・・・・」

 

木綿季はそう言うと荷物を持って女子トイレへと向かった。どうやら着替えに行くらしい。

 

哲也「な・・・・・・なんだったんだ・・・・・・?」

 

翔「でも良いじゃねぇか 一歩前進だ。」

 

琴音「そうだよ!でも今下手に哲也から行動を起こすのは危ないからまた木綿季からのアプローチ待ちだね。」

 

哲也「そっか・・・・・・夏祭りでどうにかなればいいけどなぁ・・・・・・」

 

若干の進展に心躍らせながら着替え等を終わらせ帰路に向かう。ちなみに木綿季は先に帰ってしまったようだ。

 

最寄り駅に着いた俺達はそれぞれの家への道で別れることに。

 

琴音「それじゃあ哲也 また後で!」

 

哲也「あぁ また後でね。」

 

翔「また後でな きっとどうにかなるかさ 哲也。」

 

哲也「そうなることを祈るさ。んじゃな翔。」

 

こうして2人と別れ、俺は実家へと帰った。

 

帰ってからまずはシャワーを浴び汗や汚れをしっかりと落とし、母さんが作ってくれた昼飯を食べた。

 

食べ終えた後は姉ちゃんの部屋で祭りの待ち合わせ時間までゆっくり過ごすことに。

 

渚「あら、やっと木綿季ちゃんから話しかけて貰えたのね。」

 

哲也「俺に要件があったみたいなんだけど 何も言ってくれなかったんだよね・・・」

 

渚「でも、一歩前進ね 後はお祭り会場でアンタがどう出るかよ。」

 

哲也「果たしてどうなる事やら・・・」

 

渚「大丈夫よ きっと上手くいくって♪」

 

哲也「だといいけどね・・・」

 

そのまま姉ちゃんと一緒に軽くトレーニングしたりゲームしたりして時間を潰した。そして出かける30分前に姉ちゃんの浴衣の着付けを母さんがすることに。

 

美咲「よーし完成よ!あんまり派手に動いちゃダメよ?」

 

渚「うん!ありがとねお母さん!」

 

姉ちゃんの浴衣は紺色に桜の花びらがイラストされた少し大人びたタイプ 黒髪ショートに良く似合っている。

 

渚「どう哲也?似合う?」

 

哲也「うん 似合ってるよ姉ちゃん。」

 

渚「なら良かった♪」

 

哲也「浴衣だと貧乳が隠れて尚・・・」

 

渚「死ね!!!」

 

姉ちゃんは俺がまだ喋ってる最中なのにハイキックで俺の顔を蹴ろうとしてきた。だけど思ったより動けなかったのかその場で体制を崩して尻もちを着いた。

 

渚「いったぁい・・・!」

 

美咲「言ったそばから派手に動いて・・・」

 

哲也「だ、大丈夫か?」

 

俺は姉ちゃんに手を伸ばした 姉ちゃんはその手を取り立ち上がった。

 

渚「あ、ありがとね。」

 

哲也「後、ほんとに祭りの会場でそんなことすんなよ。」

 

渚「哲也・・・・・・私の事心配してくれて・・・」

 

哲也「いや、それもあるけどおもっきしパンツ見えてたから。紺の下にオレンジってバレバレじゃねぇの?」

 

渚「っ!?こ、このスケベ!!!どさくさに紛れて何見てんのよ変態!!!!!!」

 

哲也「んだと!?」

 

一輝「ほんとに夫婦みてぇだなお前ら。」

 

哲也・渚「誰が夫婦だ!!!!!!」

 

美咲「相変わらず 仲がよろしいようで♪」

 

そんなこんなでいよいよ出かける時間 俺と姉ちゃんは翔と琴音と駅で合流することになっている。

 

渚「うーん・・・草履ってやっぱり歩きづらいなぁ・・・」

 

哲也「転びそうになったら俺の肩に捕まれよ?」

 

渚「そのつもりではあったけど・・・やっぱりスニーカーとかの方が良かったかなぁ・・・でもせっかくの浴衣なんだし・・・」

 

哲也「あんまし無茶すんなよ?」

 

姉ちゃんに合わせて少しゆっくり歩いて駅に到着 既に翔と琴音は到着していた。

 

哲也「よっ。悪いな 待たせたか?」

 

翔「いや、俺達もちょうど着いたところ。」

 

渚「ごめんね2人共 少し歩きづらく時間かかっちゃって・・・」

 

琴音「あ、それすっごい分かります・・・私も違和感が凄くて・・・」

 

ちなみに琴音も浴衣 琴音は青基調の朝顔がイメージされてる浴衣。オレンジ髪の琴音によく似合っていて可愛らしい。

 

哲也「よし!んじゃ行きますか!」

 

翔「だな。」

 

渚・琴音「おー♪」

 

いざ電車に乗ってみると車内は浴衣を着た人達が大勢いた。浴衣を着てない俺と翔が少し浮いてるレベル。

 

哲也「こ、こんなことなら俺も浴衣にしてくれば良かったかな・・・」

 

翔「お前が浴衣じゃなくて平気だって言ったんだろうが・・・!」

 

琴音「でも、こう人混みが酷いとスリとか痴漢にはきをつけなくちゃね。」

 

渚「でも流石に混みすぎて手とか動かせないから・・・」

 

哲也「前も確かそんな感じで琴音と酷いことになったな・・・」

 

琴音「お、思い出さないでよエッチ!」

 

駅に停車する度に車内に人が増え、遂には翔と姉ちゃんとはぐれてしまった。

 

哲也「まぁ目的地で降りれば見つかるだろう 琴音 俺に近づいときな 俺が琴音のこと庇うから。」

 

琴音「う・・・うん・・・/////」

 

琴音は俺の腰に手を回し離れないようにしてきた。とりあえずこれで一安心だな。

 

琴音「えへへ・・・こんなことなら毎日が満員電車がいいな・・・/////」

 

哲也「へ?なんて?」

 

琴音「なんでもないよ♪」

 

哲也「そ、そうか?」

 

ギュウギュウ詰めの車内の中 なんとか琴音と離れることなく目的駅に着いた為俺と琴音は手を繋いで降り、降りたその場で姉ちゃんと翔と合流。

 

改札を出ると既に大勢の人達が沢山集まっていた。

 

哲也「す、すげぇ人の集まりだな。」

 

琴音「まるでSAOのデスゲーム開幕宣言前みたいだね・・・嫌なこと思い出しちゃった・・・」

 

翔「テーマパークの中とかもっと例え方あったのに・・・」

 

哲也「さて、他の皆ももうついてるはずなんだが・・・」

 

俺はそう言いながら辺りを見渡すと 明日奈に和人 直葉ちゃんが一緒に歩いてるのを見つけた。

 

渚「あ、おーい!明日奈ちゃん!こっちこっち!」

 

明日奈「あっ!やっと見つけた!この人だかりだから探すのも一苦労だよ~・・・」

 

和人「まるでSAOのデスゲーム開幕前みたいだな・・・」

 

哲也「琴音と全く同じこと言ってるな・・・」

 

翔「悲しきサバイバーの記憶・・・」

 

直葉「お久しぶりです渚さん♪」

 

渚「久しぶり直葉ちゃん♪元気にしてた?」

 

直葉「勿論です♪」

 

和人は浴衣を着てないが、明日奈と直葉ちゃんは浴衣着用。明日奈が深みのある紺色に花がイラストされてるもの 直葉ちゃんは淡い緑色に綺麗な花がイラストされてる。

 

和人「こうも人が多いとはぐれたら大変なことになりそうだな・・・」

 

哲也「携帯は必需品だな。」

 

琴音「あ、あっちに里香達がいるよ!」

 

琴音の指さした方角には里香と珪子がいた。2人も浴衣を着ており里香が赤に桜の花弁をイラストしたもの 珪子は淡いピンク色に様々な花をイラストした物。

 

里香「もぉ~なんなのよこの人混みは!!!人気アイドルのライブか!」

 

珪子「小さな私だと歩くのも一苦労です・・・」

 

哲也「だろうな・・・お疲れ様 珪子。」

 

珪子「皆さんと会えるのならこんな苦労へっちゃらです♪」

 

里香「んな事より哲也明日奈!!!あんたらあの後大変だったんだからね!!!たこ焼きやらお好み焼きやら処分するの!!!」

 

哲也「い、いやぁ流石は里香!俺達がやりにくいことでもやってくれるその姉御肌!!!」

 

明日奈「私も助かっちゃったよ~♪ありがとね♪」

 

里香「そ、そう?それなら・・・・・・って騙されるか!!!!!!」

 

里香とわぁわぁやってる内に今度は箸休めと言わんばかりにエギルとクラインが現れた。

 

クライン「おっす!!!こっちで会うのは久しぶりだな哲也!!!」

 

哲也「よぉ 相変わらず元気そうで何よりだよクライン。」

 

俺とクラインは軽く拳を合わせた。

 

エギル「久しぶりだな翔 元気にしてたか?」

 

翔「哲也と一緒にいれば嫌でも元気になれるさ。」

 

哲也「どういうことだおい。」

 

渚「後は詩乃ちゃん鈴奈ちゃんに木綿季ちゃんね。」

 

直葉「あ、噂をすれば詩乃さんと鈴奈さんですよ!」

 

次に現れたのは詩乃と鈴奈のクールコンビ。

 

詩乃「ふぅ 予想はしていたけど半端じゃないわねこの人混みは。」

 

鈴奈「全くだよ でも やはりお祭りといえばこうでなくちゃね。」

 

女性陣といえばやはり浴衣。詩乃の浴衣は黒に大きな花弁がイラストされた浴衣 鈴奈は白に赤い花弁がイラストされたもの。

 

クライン「となると ラストは木綿季ちゃんだな。」

 

哲也「てっきりはしゃいで一番乗りしてると思ったんだがなぁ・・・」

 

里香「実はバックれたりして。」

 

明日奈「まさか!木綿季に限ってそんなことは・・・」

 

俺は里香の一言で少し胸が締め付けられたが 愛する彼女を信頼しないで何が彼氏と言えようか。俺は木綿季のことを信じて木綿季が現れるまで待つことにした。

 

その決心をした10秒後 何者かが俺の服の裾を掴んで引っ張ってきた。誰か確認しようとしたらそこには顔を俯けた木綿季が。

 

哲也「ゆ、木綿季!?」

 

明日奈「ほら!木綿季がバックれるなんて言いがかりが酷いよ里香!!!」

 

里香「ご、ごめんなさい・・・」

 

木綿季「その・・・・・・待った・・・・・・?」

 

その時 木綿季は俺の顔を見ながら目を潤ませていた。あまりにも可愛すぎて直視が出来ない。

 

ちなみにそんな木綿季の浴衣は薄いピンク寄りの紫色で、金魚がイラストされた木綿季に似合った可愛らしいもの。ほんとに何着ても可愛いなぁ・・・

 

哲也「ま、待ってないよ!!!全然!!!」

 

渚「よし!それじゃあ全員集合したわね!」

 

直葉「数年に1度のお祭り 楽しんじゃいましょー!!!」

 

一同「おぉー!!!」

 

皆で祭りの会場まで行こうとした時、木綿季が俺に抱きついてきた。

 

哲也「っ!ゆ、木綿季?」

 

木綿季「・・・・・・」

 

木綿季は何も言わなかったけど、抱きしめる力をかなり強めてきた。

 

里香「おーおー早速飛ばしてますねぇ。」

 

明日奈「お熱いうちに私達は避難しちゃお♪」

 

詩乃「また後でね 哲也。」

 

皆は空気を察したのか俺と木綿季を置いて先に行ってしまった。

 

哲也「・・・・・・どうしたんだ・・・・・・?」

 

俺は木綿季のことを撫でながら質問をした。

 

木綿季「その・・・・・・ごめんね・・・・・・ここ数日間ちょっと自分でもイライラが制御出来なくて・・・・・・哲也に強く当たっちゃった・・・・・・」

 

哲也「木綿季・・・・・・」

 

木綿季「あれだけ怒っておいて都合良すぎるって思われるかもしれないけど・・・・・・もし哲也が許してくれるなら・・・・・・今日のお祭り 一緒に楽しも?」

 

木綿季はそう言いながら俺に涙目で訴えてきた。こんな可愛らしい目をみて断れる普通の男子高校生が世の中にいるのだろうか。いいやいない 断言出来る。

 

哲也「許すも何も 俺は今日のお祭りお前や皆と楽しむ為に提案したんだぜ?ほら、早く皆と合流しに行こうぜ。」

 

木綿季「っ!!!うん!!!!!!」

 

木綿季はそう言うと再度元気いっぱいに抱きついてきた。あぁ・・・俺が味わいたかったのはこれだよこれ・・・・・・

 

哲也「それじゃあ行こっか♪」

 

木綿季「うん♡」

 

木綿季は俺の腕に抱きつき 仲直りをしたことで改めて夏祭りへと向かった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

琴音「結局 なんだかんだ2人の終着点はここになるんだよね・・・」

 

哲也「木綿季~♪」

 

木綿季「哲也~♪」

 

現在俺と木綿季は出店で買ったたこ焼きを一緒に食べていた。

 

哲也「あーん♪」

 

木綿季「あーん・・・・・・んんぅ~美味しい~!!!」

 

里香「今後あいつの恋路悩み聴くのやめようかしら・・・」

 

明日奈「ま、まぁまぁ 良いじゃない無事に仲直り出来たんだし♪」

 

クライン「喧嘩してるよりああしてる方がよっぽど2人らしいさ。」

 

翔「だな。」

 

鈴奈「それにしてもこの人数で移動すると少し窮屈だね・・・」

 

詩乃「他の人達も沢山いるからね・・・」

 

今現在は皆で移動してる最中 鈴奈も言ったように14人で歩くのは他の人達にも若干迷惑がかかる。

 

哲也「皆で移動したいとこだけどこうなると少し別れた方が良さそうだな。」

 

明日奈「それじゃあ花火が始まる時間までは各自で一旦別れて行動しよっか 花火の場所はRAINで送るから、これからは各自自由行動で!」

 

哲也「了解 そいじゃあ数年ぶりの祭りを楽しむか木綿季!!!」

 

木綿季「うん!!!じゃあ次はりんご飴~♪」

 

エギル「な、なんかさっきから食ってばかりだな・・・」

 

珪子「木綿季さんらしいです・・・」

 

翔「一体今日だけで幾ら使うんだろうか・・・」

 

こうして、俺達は夏祭りを存分に楽しむことにした。

 

エギルやクラインは2人で酒と共に祭りを楽しむらしい 和人は明日奈 直葉ちゃん 里香 珪子達と 俺は木綿季 翔 姉ちゃん 琴音 鈴奈 詩乃と行動を共にすることになった。

 

琴音「哲也 イカ焼きのカップル割りがあるから一緒に食べて貰えない?」

 

哲也「イカ焼きか うん 良いよ。」

 

琴音「やった♪すいません イカ焼き2つ♪」

 

琴音はそう言うと俺の腕に抱きついてきた。

 

「はいよ!カップル割りだから2つで200円ね!お熱いうちに食べなよ!」

 

琴音「はーい♪はい、哲也♪」

 

哲也「ん、サンキュー。」

 

琴音「あーん♪」

 

哲也「え?い、いや、それは・・・」

 

琴音「まぁまぁ♪あーん♪」

 

俺にイカ焼きを食べさせようとする琴音の可愛らしい笑顔に負け、俺は琴音の差し出すイカ焼きを食べた。

 

琴音「どう?美味しい?」

 

哲也「おぉ、中々いけるぞ 琴音も あーん。」

 

琴音にイカ焼きを渡すと笑みを浮かべ口を開け、イカ焼きを食べた。

 

琴音「ほんとだ!美味しい!」

 

哲也「出店の数もすごいけど味も中々だな!」

 

琴音「そうだね!もう一口!」

 

哲也「はいはい あーん。」

 

琴音「あーん♪」

 

俺が琴音にイカ焼きを食べさせようとしたら 木綿季が凄い妬みの表情で俺を見ていた。

 

木綿季「むぅ~!!!!!!」

 

哲也「ん?木綿季もイカ焼き食う?」

 

木綿季「食べる♪」

 

琴音「て、てっきりまた怒ったのかと・・・」

 

哲也「こいつの場合空腹だと第1優先は飯だ。」

 

渚「実に木綿季ちゃんらしいわね・・・」

 

木綿季「えへへ~♪あ、そうだボクやって欲しいことあったんだ!哲也少し付き合って♪皆も来て来て!」

 

木綿季はそう言うと俺の手を引っ張ってどこかへと連れていった。

 

哲也「そんな急がなくても俺はどこにも行かないよ。」

 

木綿季「あ、あった!哲也これこれ!」

 

そう言って木綿季が指さしたのは割と本格的なストラックアウトの屋台だった。

 

哲也「ストラックアウト?」

 

木綿季「うん!哲也なら余裕でしょ?」

 

哲也「うーんそうかもしれないけど結構こういうの難しいんだぜ?」

 

渚「でも1等は結構豪華な景品らしいわよ。」

 

詩乃「前調べだと このお祭りの1等賞はどれも数千円以上の品物らしいわ 本当にどうかは分からないけど以前だと最高値で2万円相当の買い物券だとかゲーム機なんかが当たったらしいわ。」

 

琴音「豪華なんだね~!3×3の的で8ビンゴのパーフェクトで1等賞だってさ!」

 

鈴奈「やってみたらどうだい哲也 いつものスケベな君とは違う姿を楽しみにしてるよ。」

 

詩乃「私も見たことないから見てみたいわ 哲也が投げてるところ。」

 

「なんだいなんだい兄ちゃん!可愛い嬢ちゃんの前でかっこいいとこ見せたいかい?それなら1回500円だけどやってけやってけ!」

 

翔「ご指名入ったぞ哲也 それにしても500円って高いな。まぁいつもの距離より短いからお前なら余裕だろ。」

 

哲也「しゃぁねぇ ここはいっちょ俺の本気2人に見せつけてリアルじゃ唯のド変態じゃないってとこ見せつけてやりますか。おじさん!ワンプレイ!」

 

俺はおじさんに500円を手渡した。

 

「毎度!球は12球あるから書いてあるとおりパーフェクトで豪華景品だ!ちなみに今現在の最高記録は3ビンゴだよ!」

 

哲也「3か それくらい余裕だな。」

 

木綿季「頑張れ頑張れてーつーやー♡」

 

琴音「いつもの調子でファイトだよ~♡」

 

翔「いつもの調子でやれよ 変に気張るなよ。」

 

哲也「わぁってるよ んじゃ早速!!!」

 

俺が投じた1球は早速ひとマス目を貫いた。

 

渚「あら、前より大分球速上がったわね。」

 

哲也「上がったのは球速だけじゃないぜ!!!」

 

俺はそう言って引き続き投球した 5球を投げて1球外したが4マスを抜き1ビンゴ。

 

鈴奈「凄いじゃないか プロでも外す人は多いのに。」

 

詩乃「口だけって訳じゃないのね 流石ね♪」

 

哲也「よーしこのまま!!!」

 

4球を投げてまた1マス外したが3マスを抜き、残すは真ん中中段と下段の2マス。

 

哲也「ラスト!!!!!!」

 

最後に投じたボールで2枚抜きを達成して無事にパーフェクト達成。

 

哲也「やりぃ♪」

 

俺はその場で拳を握った。木綿季と琴音は黄色い歓声を上げてくれていた。

 

木綿季「流石哲也~♡」

 

琴音「かっこいい~♡」

 

渚「うんうん ちゃんと頑張ってるみたいね。」

 

哲也「どうだ鈴奈 詩乃。俺が唯の変態じゃないってわかったろ。」

 

鈴奈「あぁ これは僕も謝罪が必要みたいだね いつもいつも君をゴミを見るような目で蔑んで悪かったよ。」

 

哲也「いつもそんなこと思ってたのかお前は!?」

 

詩乃「私は信じてたよ 貴方が唯の変態じゃなくて やる時はやってくれるかっこいい変態だって♪」

 

哲也「変態であることに変わりはねぇんだな・・・・・・」

 

「ま、まさか開始1時間でパーフェクト達成とは・・・・・・!!!ええい俺も男だ!持ってけドロボー!!!」

 

おじさんはそう言って1等の景品を俺に渡してくれた 何やら白い少し長細い箱だった。

 

哲也「なんだこれ?」

 

翔「さぁ。とりあえず開けてみたらどうだ?」

 

哲也「そうするか よっと。」

 

その箱を開封すると 中には綺麗なネックレスが入っていた。

 

琴音「綺麗なネックレスだね~」

 

木綿季「高そう・・・・・・」

 

鈴奈「あれ、これって確か最近発売されたブランド物の限定品じゃないかい?」

 

渚「そうなの?幾ら位するの?」

 

鈴奈「確か店頭販売で4万円弱 転売だと人によるけど10万円は・・・・・・」

 

詩乃「じゅ、10万円・・・・・・!?それを500円でだなんて凄いわね・・・・・・」

 

哲也「お、俺も自分で驚きだよ・・・・・・こりゃ俺の手にも余るな まっ ここはやっぱし・・・・・・」

 

俺は箱のネックレスを手に取り、木綿季の首元に付けてあげた。

 

木綿季「ふぇぇ!?こ、こんなのボクに似合うかなぁ・・・・・・」

 

琴音「大丈夫大丈夫♪木綿季に似合ってるよ♪」

 

渚「良かったね木綿季ちゃん♪」

 

鈴奈「まさか君がここまでやれるとはね 改めて君の凄さを認識させてもらったよ。」

 

哲也「へへっ まぁね♪」

 

木綿季「とにかくありがと哲也♪ボク絶対絶対大切にするからね♪」

 

哲也「おう♪大切に使ってくれ♪」

 

俺はそう言って木綿季を撫でた はぁ・・・・・・やっぱ木綿季の髪は綺麗だし潤ってるし触ってるだけで癒される・・・・・・♪

 

詩乃「ねぇ哲也 次は私と1勝負しましょう。」

 

哲也「詩乃と?内容は?」

 

詩乃「当然・・・・・・射的よ!!!!!!」

 

哲也「射的か!面白い!!!受けて立つ!!!GGOの借りはここで返すぜ!!!」

 

詩乃「貴方とは暫定一勝一敗一分け・・・ここで勝ち越させてもらうわよ!」

 

哲也「んなの俺だって!!!後で泣いたって知らねぇぞ!!!」

 

詩乃「泣きを見るのはどっちかしらね!!!」

 

俺と詩乃はその場で見合った。俺から見ても詩乃の目が闘志で燃えているのが分かる。

 

鈴奈「射的は確かあっちにあったよ。」

 

翔「それじゃあ案内頼むよ 鈴奈。」

 

詩乃「楽しみね・・・!」

 

哲也「こっちのセリフさ・・・!」

 

琴音「す、凄い火花が散ってる・・・」

 

翔「一体どっちが勝つのやら・・・」

 

俺は詩乃と見合ったまま、鈴奈に案内してもらい射的の場所に。

 

「らっしゃい!どうだい射的!」

 

哲也・詩乃「1回!!!」

 

俺と詩乃は射的の代金である200円をおじさんの前に置いた。

 

「あ、あいよ!ありがとね兄ちゃんにお嬢ちゃん!好きなレーン選んでいいからね!」

 

詩乃「鈴奈 ちょっと眼鏡頼める?」

 

鈴奈「わ、分かった 預からせてもらうね。」

 

詩乃はリアルでは必ずつけていた眼鏡を外して鈴奈に渡した。詩乃は相当ガチで来るつもりだな。

 

哲也「よーし・・・・・・負けねぇぞ・・・・・・!」

 

詩乃「私だって・・・・・・!」

 

持ち玉であるコルクはそれぞれ7発 得点が多い方の勝ちだ。

 

渚「よし!それじゃあ初め!!!」

 

詩乃「狙い撃つ!!!」

 

哲也「乱れ撃つ!!!」

 

木綿季「いや、乱れ撃っちゃ駄目でしょ・・・」

 

俺と詩乃の射的対決は双方譲らずに互角の勝負となった。

 

哲也「互いに残り1発 得点は同点。」

 

詩乃「流石ね哲也 持ち前のセンスは相変わらずね。」

 

哲也「最後の1発は大きく出させてもらうぜ!!!」

 

詩乃「そうはさせないわよ!!!」

 

俺と詩乃は最高得点の小さなロボットを狙った。しかし、互いにそのロボットを撃ち抜くことはなく互いの撃ったコルクがロボットの前でぶつかってしまい、まさかの最後の1発は無得点となってしまった。

 

哲也・詩乃「なっ!?」

 

「ありゃりゃ、惜しかったね2人共 でも銀賞だ!はい、花火セット。」

 

俺と詩乃はおじさんから小さい花火セットを受け取った。

 

哲也「残念だけど また引き分けだな。」

 

詩乃「そうね・・・次は負けないからね!!!」

 

鈴奈「でも流石だね 哲也も伊達にGGOをプレイしたわけでは無いようだね。」

 

渚「かっこよかったわよ詩乃ちゃん♪」

 

詩乃「ありがとうございます。でも、やっぱり悔しいなぁ・・・」

 

哲也「次の挑戦も待ってるぜ 可愛い女神様♪」

 

詩乃「次は負けないんだからね!!!」

 

木綿季「はりゃ?もう終わっちゃったの?見たかったのに残念・・・」

 

そう言う木綿季の手には複数のビニール袋に加え手にはチョコバナナ等を持っていた。

 

翔「っ!?い、いつの間にそんな量・・・!?」

 

木綿季「いやぁ~お腹すいちゃってさ♪それに買い物すると可愛いからってサービスして貰えちゃうんだぁ♪」

 

鈴奈「木綿季 少し分けて貰えないかな 僕もお腹が減っちゃって・・・」

 

哲也「それなら遊びも程々にちゃんと飯食うことにするか。美少女割りだったらここにいる全員適用するだろうしな。」

 

こうして俺達はそれぞれ食べたいものを買ってみんなでシェアすることにした。大体数買ってからはベンチで座って食べることに。

 

木綿季「ぱくっ・・・・・・ひゃう!?あ、頭痛い~!!!」

 

木綿季はかき氷を食べてあのきーんとなる感じに襲われてるようだ 何しても何されても可愛いなぁ~♪

 

哲也「いやぁこれだけでかい祭りだと出店のレベルも高いなぁ。」

 

俺はそう言いながらお好み焼きを食べた。普通にお店で食べられるような美味しさのものが300円。なんてお値打ちなのだろう。

 

翔「それに、俺と哲也が買う以外だと皆おまけで何かしら付けてくれたり値段落としてくれてお得だな。」

 

渚「美人ってだけで得よね~♪」

 

鈴奈「この時ばかりは女性というものに感謝できるね♪」

 

哲也「皆が認める美女に囲まれて俺と翔も鼻高だよ♪」

 

詩乃「まさか私までおまけを貰えるとは・・・」

 

木綿季「詩乃だって可愛いよ~♪」

 

渚「そうそう♪そんなに自分を過小評価しなくていいわよ♪」

 

詩乃「ねぇ 哲也は私の事どう思う?」

 

哲也「へ?そりゃ可愛い子だと思うよ 琴音もそうだったけどこんな可愛い子を学校で虐めてるなんて許せねぇよな。」

 

詩乃「そ・・・そっか・・・ありがとね・・・/////」

 

鈴奈「こうして彼の巧みな話術によって浮気が成立していくんだね。」

 

鈴奈は毎回俺の事を貶してくるような気がする ちょっと普段の礼も兼ねて仕返しをしてやろう。

 

哲也「鈴奈・・・・・・」

 

俺は鈴奈の肩を優しく掴み、鈴奈の顔をじっと見つめた。

 

鈴奈「な、なんだい?」

 

哲也「お前も可愛いよ その瞳で俺を見つめてくれ 鈴奈。」

 

鈴奈「なっ!?何を言い出すんだ君は!!!/////」

 

そういった鈴奈の顔は真っ赤になっていた。わかりやすいなコイツ。

 

哲也「お前だって照れてんじゃねぇか 良く人の事貶せたな。」

 

木綿季「こらぁ!!!浮気はだめぇ!!!」

 

鈴奈「そ、そうだ!!!僕はそんな君の罠にはハマらないぞ!!!」

 

琴音「私は哲也に可愛いって言われたら嬉しいけどなぁ~♪かっこいい人に褒めて貰えたら嬉しくない?」

 

詩乃「分からなくはないわね。見ず知らずの人だと少し恐怖感を感じちゃうけど。」

 

翔「昔の哲也とは比べ物にならないな 複数の女の子を手玉に取るような屑に成り下がるとはな。」

 

哲也「んな事してねぇよ!!!嫉妬か!?」

 

翔「残念ながら俺はモテないのでね。」

 

渚「でも翔君もかなり人気あると思うけどなぁ?」

 

琴音「あ、この前翔目当ての女の子が何人か練習見てたよ?」

 

木綿季「見てた見てた!結構可愛かったよね!!!」

 

2人の会話を見た翔は焼きそばを食べる手を止め、少しピクっとした。

 

哲也「ほぉう モテない男目当てに可愛い子が練習見るかねぇ?」

 

詩乃「翔も充分かっこいい物ね。」

 

鈴奈「浮気しない分翔の方がいいかも知れないね。哲也を選ぶと浮気と戦うことになるし。」

 

翔「ま、まぁ俺なら浮気なんてしないな。」

 

そういった翔の口は他から見たらそう見えないだろうけど長年一緒にいた俺からしたらかなりにやけていた。

 

哲也「にやにやしやがって お前だって本音はモテたいんだろ?」

 

木綿季「練習見てた子の中にボクの友達いたから紹介しようか♪」

 

翔「い、いや 良いよ そんな事しないでも。」

 

琴音「翔が照れてるなんて珍しいこともあるんだね。」

 

渚「昔からクールだったからね~ なかなか見られる姿じゃないよ。」

 

哲也「明日は下手したら雪だな。」

 

翔「うるせぇぞ哲也!!!俺が照れて悪いのか!?」

 

哲也「んな事言ってねぇだろ!?大体お前だってモテるくせにクール気取ってっから彼女が出来ねぇんだよ!!!」

 

木綿季「翔も彼女作ってみたら~?ボクは哲也と一緒にいるだけですっごい幸せだよ♡」

 

木綿季はそう言うと俺に抱きついてきた。

 

哲也「俺も木綿季と一緒にいるだけで幸せだよ♡」

 

琴音「羨ましい・・・」

 

詩乃「そうね・・・」

 

鈴奈「2人らしいと言うかなんというか・・・」

 

渚「人気者の弟でお姉ちゃんも鼻が高いわ♪」

 

飯を食べながらこのメンバーで色々なことを談笑して夏祭りの雰囲気を楽しんだ。

 

木綿季「もぐもぐ~♪」

 

木綿季はデザートにチョコバナナを食べていた 割と大きめなチョコバナナを頑張って頬張る木綿季・・・・・・何故だろう 凄いエロい気がする・・・・・・

 

渚「コラ なに木綿季ちゃん見て鼻の下伸ばしてんのよ。」

 

哲也「な、なんだよ 彼女見て興奮することも許されねぇのかよ。」

 

鈴奈「2人きりなら構わないけど皆のいる前で興奮するなんて君は猿か。」

 

琴音「まぁまぁ カップルなんだから♪」

 

詩乃「それにキングオブドスケベヒーローに性欲を制御しろだなんて無理難題押し付けるのは可哀想よ。ねぇ哲也。」

 

翔「だってよ性欲モンスター君。」

 

哲也「ひ、否定が出来ないのが悲しい・・・・・・でも俺は年がら年中欲情してる訳じゃねぇ!!!なんだキングオブドスケベヒーローっのは!?」

 

詩乃「貴方への敬愛よ♪」

 

詩乃はそう言うと俺にウインクしてきた 可愛らしいそのウインクで俺は怒る気をなくした。

 

木綿季「あー美味しかった♪うーんやっぱりお祭りで食べるご飯は格別だね~♪」

 

哲也「皆で食べるから余計に美味しいよな♪」

 

琴音「そうだね♪」

 

鈴奈「あ、そろそろ花火の時間だね 待ち合わせの場所に行こうか。」

 

哲也「もうそんな時間か んじゃあ移動すっか。」

 

木綿季「おー♪」

 

俺達は明日奈が指定した待ち合わせの場所に向かった どうやら花火が1番綺麗に見れる場所らしい。明日奈が良い場所を前調べで探してくれていたらしい。

 

木綿季「花火なんて見るの久しぶりだよ~♪」

 

哲也「SAOから帰ってから初めてだから2年ぶり位だな。姉ちゃんに鈴奈と詩乃は直近で見た覚えは?」

 

詩乃「私は無いかな?」

 

鈴奈「僕もだね こうして夏祭りに行くのも久しぶりだよ。」

 

渚「私の高校時代はソフトボール漬けだったから余裕は無かったわね SAOだと花火イベントとかは無かったの?」

 

琴音「SAO時代のイベントってあんまり良かった記憶が・・・・・・」

 

翔「強いていえばエギルの店のサービスデイだとかだな。」

 

哲也「安く飯食えたりして助かったな~♪」

 

木綿季「後バーゲンの日とか♪」

 

琴音「その辺は結婚した2人だからこそだね。」

 

詩乃「となると大きなイベントらしいイベントはそこまで無かったのね。」

 

鈴奈「そうなると気が休める日がないのが大変だねSAOは・・・」

 

哲也「まぁ今となっては良き思い出だな そろそろ明日奈の言ってた場所だな。」

 

明日奈が指定したのは祭り会場近くの河原。既に俺達以外にも多くの人が花火が始まるのを待ちわびていた。

 

明日奈「あっ!哲也君!こっちこっち!!!」

 

哲也「おっ すぐ見つけられてよかったな 悪いな 待たせたか?」

 

明日奈「ううん、そんなに待ってないから大丈夫だよ♪」

 

琴音「確かにここだと花火も見やすそうだね!楽しみだなぁ~!」

 

里香「ネットでも評判の花火だからね~」

 

珪子「楽しみです~♪」

 

木綿季「どれだけ綺麗なのが上がるんだろうね♪楽しみだね哲也♪」

 

哲也「だな♪」

 

俺は木綿季の腰に手を回し、木綿季は俺の右腕に抱きつき 花火の打ち上がるその時を待った。

 

数分程度待ってると いよいよ大一発目が盛大に打ち上がった。

 

一同「おぉ~!!」

 

木綿季「赤くて綺麗だね~!!!」

 

クライン「どうやら打ち上げ数3万発は軽く越すらしいぜ!」

 

クラインの言う通り1発目を皮切りに次々と花火が上がっていった。こんなに綺麗で華やかなものを愛する彼女と そして大切な仲間と共にこうして一緒に見れるのは本当に幸せの一言に尽きる。

 

木綿季「ボクこんなに綺麗なの初めて・・・・・・感動だよ・・・・・・!」

 

哲也「そうだな・・・・・・」

 

次々と打ち上がる花火は俺達を魅了した。それほどまでに美しくて綺麗な花火だった。

 

渚「来年も こうやって皆といれるといいね・・・・・・♪」

 

哲也「来年だけじゃない これから先ずっと皆と一緒にいたい 歳食って爺ちゃん婆ちゃんになろうとも。」

 

エギル「俺とクラインは少し早く爺さんになっちまうな。」

 

クライン「爺さんになろうがダチはダチだ!!!硬い友情で結ばれた俺達に歳なんざ関係ねいやい!!!」

 

明日奈「そうだね♪歳をとっても皆一緒だよ♪」

 

琴音「おばあちゃんになっても皆と会えたら若返られる気がするよ♪」

 

和人「皆との思い出は俺にとってかけがえのないものだよ。」

 

やはり3万発と言う数は時間も相応にかかるが、俺達は花火に見入ってた為時間など気にする暇は一切無かった。

 

鈴奈「久しぶりに見た花火がここまで綺麗だと今後の花火が少し寂しく感じてしまうかもしれないね。」

 

詩乃「そうね、でもそれはこの花火がって訳じゃなくて 皆と一緒に見たからじゃない?」

 

里香「大切な友達と見る何かって凄く良い思い出になるからね。」

 

珪子「今後も花火を見たりする時は皆さんと一緒が良いですね♪」

 

直葉「毎年集まれると良いですね♪」

 

翔「部活やそういった物が無ければ良いな これからも。」

 

哲也「あ、そろそろクライマックスっぽいな。」

 

花火もいよいよラストに近づいてきた ラストに相応しく多くの花火が乱れ打たれていた。

 

木綿季「うわぁ~!すご~い!!!」

 

哲也「こんだけ綺麗なの早々見れないな。」

 

多くの花火が打ち上がる中 ラストに打ち上がった花火は今までの物より格段に大きく それでいて綺麗な物だった。ラストに相応しい花火となった。

 

琴音「最後のはすっごい大きかったね~!!!」

 

詩乃「あんなに綺麗なの見たことないわ。」

 

鈴奈「最高の一日になったよ 暫くは余韻に浸れそうだ♪」

 

哲也「だな、さーて!名残惜しいがいよいよ祭りも終わりだな。」

 

明日奈「ちょーっと待った!!!まだまだ私達のお祭りは終わらないよ~!!!」

 

木綿季「へ?何かまだあるの?」

 

直葉「実は~・・・じゃじゃーん!!!!!!」

 

そう言って直葉ちゃんは俺達にビニール袋を見せつけた。

 

渚「ビニール袋・・・?」

 

珪子「実は出店のクジで私が二等賞を当てたんです♪その内容は花火詰め合わせ!!!」

 

里香「打ち上げ花火の次は手持ち花火よ♪」

 

和人「一応ここはそう言う花火もやれるし、水なら飲んでたペットボトルで汲めば火の心配も無い。」

 

哲也「花火だったら実は俺も・・・・・・詩乃。」

 

詩乃「うん。皆 私と哲也も花火を景品で貰えたの これも使いましょ。」

 

クライン「実は俺も・・・まぁ俺は皆とやるようにと買ってきたんだがそんな心配もなかったみたいだな。」

 

木綿季「なら花火やろうよやろうよ!!!」

 

木綿季は俺の側でぴょこぴょこと跳ねていた 可愛いなぁ。

 

翔「そうだな 打ち上げ花火の次の小さな花火もまた良いもんだ。」

 

エギル「・・・・・・なんか忘れてる気がするんだが・・・・・・気のせいか・・・・・」

 

哲也「どうしたんだエギル お前はやんないのか?」

 

エギル「い、いや 当然やるさ お前達の監視役でもあるんだしな。」

 

明日奈「それじゃあ皆で楽しもっか♪」

 

こうして珪子、俺と詩乃 クラインの花火を使って俺達だけの花火大会が開かれることとなった。

 

木綿季「見て見て哲也!綺麗でしょ~♪」

 

木綿季は花火を2本持ちながら俺に近づいてきた。

 

哲也「そうだけど2本持ちなんてして火傷すんなよ?」

 

和人「使った花火はポイ捨てしないでちゃんと入れ物があるからそこに入れてくれよ。」

 

クライン「それにしても手持ち花火もやるの数年ぶりだなぁ なんかこんな小さなことでも感動するなんてやっぱ歳食っちまったなぁ。」

 

翔「身近なことを久しぶりにやると誰だって感動するもんだろ?」

 

哲也「そうそう それではしゃぎまくってる奴もいるしな。」

 

木綿季は久しぶりの花火に心躍らせすぎて皆に絡んでいた。でも 皆楽しそうで俺も見ていて和む。ほんの少し前までは命を賭けた戦いをしていた皆が 今こうして皆で微笑ましい光景を見せてくれている。これだけで俺が英雄と呼ばれている価値もあると思う。

 

俺は少し休もうと土手に座ると 隣に姉ちゃんが座ってきた。

 

渚「どう哲也 久しぶりの手持ち花火は。」

 

哲也「昔は家の前でやったりもしたけど 久しぶりだとこんなに綺麗に映るんだな。多分可愛い皆がやってるからって言うのもあるだろうけどさ。」

 

渚「今は家の前でやるのも難しい時代だからね こうやって土手で出来るのだって珍しいんだから感謝しなきゃね。」

 

哲也「それにしても本当に今が幸せだな 皆と一緒にいれて 木綿季もいて 隣には姉ちゃんがいる。俺にとってこれが何より幸せだよ。」

 

渚「なんだかんだ言ってお姉ちゃん大好きだもんね哲也は♪」

 

そう言って姉ちゃんは俺の頬をつついてきた。

 

哲也「・・・・・・うん やっぱり姉ちゃんのこと好きだよ 俺。」

 

渚「なっ・・・・・・/////」

 

哲也「姉ちゃんとこうして一緒にいるだけで 木綿季と一緒にいる時の安心感が感じられるのは 俺が姉ちゃんのことを好きだからだと思う 俺も姉ちゃんに負けず劣らずのシスコンなのかもしれねぇな。」

 

俺はそう言って姉ちゃんの前で笑ってみせた 姉ちゃんは俺を見ると微笑み返し、土手に付いていた手に姉ちゃんの手を重ねてきた。

 

渚「私達 VRMMOやってて良かったね やってなかったら今頃こんなとこにいないし 哲也のことこんなに好きになること無かったと思うし。」

 

哲也「それもこれも 結局木綿季のおかげなんだよな 俺達姉弟の仲を戻してくれたのは。」

 

渚「そうだね・・・・・・木綿季ちゃんには感謝しなくちゃね・・・・・・」

 

木綿季「哲也?渚さんと何してるの?」

 

哲也「仲良く姉弟でお話中だったんだよ ほら 姉ちゃんも皆に混ざって花火やろうぜ。」

 

俺はそう言って姉ちゃんの手を繋ぎ、立ち上げさせた。

 

渚「うん♪」

 

木綿季「でも残ってるの後線香花火しかないよ?哲也じっとできる?」

 

哲也「お前よりよっぽど自信あるわ。木綿季 俺と姉ちゃんに1本ずつ頂戴。」

 

木綿季から花火を手渡された俺と姉ちゃんはその場で火をつけた。

 

小さく炸裂する刹那の灯火。皆も線香花火をつけていたからその輝きはより一層 そして先程の打ち上げ花火よりも綺麗に映っていた。

 

木綿季「・・・・・・綺麗だね・・・・・・♪」

 

哲也「そうだな でも お前の方が綺麗だよ♪」

 

ベッタベタなセリフだが俺はそう言って木綿季を見て笑うと 木綿季は顔を真っ赤にして照れると花火がポトリと落ちてしまった。

 

木綿季「むぅ~・・・急だと照れるよ馬鹿~・・・/////」

 

哲也「大好きだよ木綿季♪」

 

俺が木綿季にそう言うと木綿季は俺の頬にキスしてきた。

 

木綿季「お返し!!!えへへ♪」

 

明日奈「和むな~2人を見てると♪」

 

直葉「相変わらずラブラブで何よりですね♪」

 

琴音「羨ましい・・・・・・」

 

詩乃「・・・・・・・・・」

 

線香花火も使い終わり、残りの手持ち花火の数も尽きた為 これにて俺達の夏祭りも終了。

 

クライン「後始末もOKだな、よっしゃ!んじゃあ帰るか!終電までまだ余裕あるし浴衣ガールズに合わせてゆっくり歩いていこうぜ♪」

 

哲也「木綿季 手繋ぐか♪」

 

木綿季「うん♡」

 

俺はニッコリと微笑む木綿季の手を握ろうとしたが、その前に携帯に着信が。

 

哲也「なんだよこんな時に・・・って親父か 何かあったのかな もしもし?」

 

一輝『よぉ哲也 お前今駅か?』

 

哲也「え?いや、まだ祭り会場の近くだけども・・・」

 

一輝『はぁ?お前今日帰れなくなったってしらねぇぞ?』

 

哲也「へ?どういう意味だよそれ?」

 

一輝『あ、そういやお前も渚もテレビ見てないのか お前らが帰るのに使う路線なんだが次で終電だぞ?』

 

哲也「はぁ!?しゅ、終電!?終電ってまだ21時半だぞ!?」

 

一輝『ほら、この巨大な規模の祭りの影響でダイヤルに影響が出てたんだよ。その報道はお前も見ただろ?』

 

哲也「そ、そういやそんなこと言ってたな・・・・・・」

 

一輝『ってこんなのんびり電話してる暇じゃねぇ!!!哲也!!!終電まで後10分だ!!!死ぬ気で駅まで走れ!!!!!!分かったな!!!』

 

親父はそう言うと電話を切ってきた。ま、まずい 終電逃したら距離的に帰れなくなる・・・・・・!!!

 

哲也「ど、どうやら今日の祭りの影響で終電が早まってるらしい!!!10分以内に駅に着かなきゃ終電逃すことになるぞ!!!」

 

一同「嘘ぉ!?」

 

哲也「く、クライン!!!駅まで何分かかる!?」

 

クライン「え、ええっと歩くと15分は・・・・・・」

 

哲也「じゃあ歩いてらんねぇじゃねぇか!!!皆走るぞ!!!!!!」

 

俺達は終電に何とか間に合わせるために死ぬ気で駅まで走った。

 

里香「それにしても皆終電のこと知らなかったなんて間抜けなグループね・・・!!」

 

エギル「さっき感じた違和感はこれだったのか・・・!俺としたことが迂闊だった・・・!!!」

 

明日奈「お祭りのこと調べてたけどここまでは調べてなかったよ~!!!」

 

木綿季「走りづらい~!!!」

 

哲也「頑張れ木綿季!!!後もう少しだ!!!」

 

詩乃「ふ、普段から運動しとけば良かった・・・!!!」

 

それぞれ急いで駅まで向かったおかげで何とか8分で駅に着いた 後は電車に乗るだけだ!!!

 

翔「よし!何とか間に合いそうだ!!!」

 

哲也「一時はどうなる事かと・・・・・・」

 

木綿季「あっ!?」

 

皆が走る中、木綿季の履いていた草履の鼻緒がちぎれてしまい、木綿季がすっ転んでしまった。

 

哲也「っ!?木綿季!?」

 

俺は急いで木綿季の転んでいた場所まで戻り、木綿季のことを抱き抱え急いで階段を降りた。

 

哲也「ま、待てぇ!!!!!!いかないでぇ!!!!!!」

 

翔「哲也!!!速く!!!!!!」

 

琴音「頑張って!!!!!!」

 

渚「あと少しだから!!!」

 

皆の鼓舞する声が俺には届いた だがしかし 俺の健闘虚しく俺が階段を降りたその時に電車の扉が閉まってしまった。

 

哲也「なぁぁぁぁぁ!?」

 

木綿季「閉まっちゃった!?」

 

電車の扉の窓から皆が俺達を心配そうで見つめる中 無常にも電車は発車してしまった。

 

『尚、今日の東京一大夏祭りの影響により 只今の列車が最終となります 繰り返します・・・・・・』

 

俺と木綿季は駅構内に響き渡るアナウンスを聴きながら途方に暮れた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

木綿季「ごめん・・・・・・ボクが転んだせいで・・・・・・」

 

哲也「いや、元はと言えば今回の祭りで起こる他のことについてノータッチだった俺が悪いんだ。気にすんな お前と一緒ならどうとでもなるさ。」

 

草履の鼻緒をとりあえず簡単に治して、俺と木綿季は駅から出て駅前のバスロータリーのベンチに座っていた。

ちなみにバスも電車同様に最終はとっくに過ぎている。

 

哲也「さてと、適当に漫画喫茶やらネカフェやらでも探すか木綿季。」

 

木綿季「・・・・・・ねぇ・・・・・・哲也・・・・・・ここ・・・・・・いかない・・・・・・?」

 

そう言って木綿季は携帯の画面を見せてきた。そこに書いてあったのはネカフェや漫画喫茶でもビジホでもない 正真正銘紛うことなきラブホだった。

 

哲也「っ!?ゆ、木綿季?お前ここがどこなのか分かって・・・」

 

木綿季「分かってるよ・・・・・・分かってるからこそ行きたいんだよ・・・・・・?」

 

・・・・・・いつだってそうだった 俺が木綿季と一線を越えようとする度に里香や姉ちゃんに邪魔をされて結局越えれずに来た。そんな皆も今頃は帰路についてる頃。終電だから皆が邪魔をしに来ることは確実に無い。

 

哲也「・・・・・・まぁそろそろ良い機会なのかもしれないな・・・・・・」

 

木綿季「・・・・・・どうするの・・・・・・?」

 

哲也「・・・・・・よ、よしっ、い、行くか 木綿季。」

 

木綿季「う、うん!!!」

 

こうして、高ぶる胸の鼓動を抑えて俺と木綿季は終電を逃したこの日一日を 近場のラブホテルで過ごすことになった。

 

~ラブホテル~

 

木綿季「こ、これどうすればいいの・・・?」

 

哲也「こ、この部屋のボタン押せば良いんじゃない・・・?ど、どこがいい?」

 

木綿季「えと・・・・・・じゃあこの部屋・・・・・・」

 

木綿季はある部屋のボタンを押した するとパネルに『選択した部屋までお進み下さい 精算はチェックアウト時に行います。』と書いてあった。

 

哲也「よ、よし・・・い、いこっか・・・・・・」

 

木綿季「う・・・・・・うん・・・・・・」

 

ちなみに ここまで来てお互いに緊張のし過ぎでタジタジになってしまっていた。

 

部屋に着き、部屋のドアを開けるとその緊張度は更に増すこととなった。

 

大きなダブルベッドに 誇張しすぎない程度のライトアップ。部屋の作りはそこまで過度なものでは無いけど ここはあくまでラブホテル。

 

これから木綿季とセックスをすると考えただけで 俺の頭は爆発しそうなくらいに緊張してしまっていた。

 

哲也「あ、あの?木綿季さん?」

 

木綿季「な、なななな 何?」

 

哲也「お、お風呂・・・先どうぞ・・・?」

 

木綿季「う、うん・・・・・・そうするね・・・・・・」

 

俺は先に木綿季を風呂に入らせた。

 

さて、冷静になろう 俺は今から木綿季とセックスをする 今まで何度もしようとしてきた木綿季とのセックス いざ誰からも邪魔されずやれると考えても 失敗したらどうしようなどの恐怖感が増してくる。

 

哲也「違う違う!!!恐れを持ってどうする!?俺は愛する木綿季と最高の行為をするんだ!!!!!!寧ろ興奮するべきだ!!!楽しむべきだ!!!!!!頑張れ俺の息子よ!!!!!!」

 

部屋が防音なのを良いことに俺は自分自身を鼓舞した。自分自身の発した言葉で段々と恐怖感より興奮が増してきた。

 

1人で色々と考えてるうちに木綿季がお風呂から上がったようだ。バスローブを羽織っていた木綿季を見た俺は固唾を飲んだ。

 

木綿季「お、お待たせ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「お、おう!!!そ、そんじゃあ俺も風呂入ってくるぜ!!!」

 

木綿季「う、うん・・・・・・ごゆっくり・・・・・・」

 

何も考えずにいつもの感覚で風呂場に入ったが、ラブホテルの風呂って言うのは結構大きなもんなんだな・・・・・・こりゃ木綿季と一緒に入ってものびのび出来そうだ。

 

俺は身体と頭 顔をいつも以上に入念に洗い、湯船に浸かった。

 

哲也「・・・・・・そ、そういや緊張のし過ぎで勃たないとか聞いたことあるけど大丈夫なんかな・・・・・・」

 

いや、余計なことを考えるな・・・・・・今は目の前の木綿季のことだけ考えるんだ・・・・・・俺・・・・・・!!!

 

10分程度入ったところで、俺は身体を拭き、歯を磨き 髪を乾かして俺もバスローブを着てから木綿季の待つベッドに向かった。

 

木綿季「お、お疲れ様 哲也。」

 

哲也「お、おう・・・・・・」

 

俺はダブルベッドに座るいつも以上に大人びて見えた木綿季の隣に座った。

 

・・・・・・・・・だ、ダメだ 間が持たない・・・・・・そ、そうだ、テレビ・・・・・・

 

俺は藁にもすがる思いでテレビの電源を付けた しかし、テレビから流れてきたのは普通の番組とかじゃなくてAVだった。

 

哲也・木綿季「っ!?」

 

テレビの音量が大きく、女優の喘ぎ声が部屋中に響き渡った。俺は急いでテレビの電源を消した。

 

哲也「・・・・・・ご、ごめん・・・・・・緊張をほぐそうとしたんだが・・・・・・」

 

木綿季「や、やっぱり哲也も緊張してたんだ・・・・・・英雄なのにこんな時はへっぴり腰なんだね・・・・・・」

 

木綿季はくすっと笑いながらそう言ってきた。

 

哲也「し、仕方ねぇだろ・・・・・・初めてなんだし・・・・・・」

 

木綿季「ボクだってそうだよ・・・・・・?だから・・・・・・ボクと一緒に一線越えよう・・・・・・?」

 

哲也「そうだね・・・・・・少し不器用かもしれないけど許して欲しい・・・・・・」

 

木綿季「愛があれば不器用なんて関係ないよ・・・・・・大好きだよ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「愛してるよ・・・・・・木綿季・・・・・・」

 

俺と木綿季は顔を見合うと、その場で久しぶりのキスを交わした。

 

こうして、俺と木綿季はこの日の夜 遅すぎる次の1歩へと足を踏み入れたのだった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

哲也「・・・・・・んんぅ・・・・・・?あれ・・・・・・俺は・・・・・・」

 

木綿季「おはよ♡哲也♡」

 

俺はまだ少し眠気のある目を擦りながら木綿季のことを見た。裸で俺に抱きついている木綿季をみて、俺が昨日何をしたかを瞬時に思い出した。

 

哲也「・・・・・・そうか・・・・・・夢でもなんでもなくて ちゃんとした現実なんだな・・・・・・」

 

朝日が差すダブルベッドの上で俺は木綿季のことを抱きしめた。柔らかい胸が俺の胸部に当たるのは夜のことを思い出させる。

 

木綿季「~♪」

 

哲也「よしよし♪」

 

木綿季「ボクこのシチュエーションに憧れてたんだ♪大好きな人とこうやって朝を迎えるの♪」

 

哲也「そっか 悪かったな 木綿季の憧れをこんなに遅くしちゃって。」

 

木綿季「今こうして一緒に裸でいられるんだから良いの♡」

 

木綿季はそう言って俺にキスをするとぎゅーっと抱きついてきた。俺はそんな木綿季を優しく抱きしめた。

 

哲也「・・・・・・幸せだね・・・・・・木綿季・・・・・・」

 

木綿季「うん・・・・・・♡」

 

アホ毛を揺らしながら俺の胸部にほっぺをすりすりしてくる木綿季のその姿はどうしようもなく可愛くて可愛くて仕方が無かった。

 

木綿季「・・・・・・あ、あのさ・・・・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「ん?なんだ?」

 

木綿季「その、昨日は哲也には生でしてもらって、それも中出ししてくれたでしょ・・・・・・?」

 

哲也「うん、そうだね 俺もびっくりしたよ 木綿季が生じゃなきゃ嫌だって言うしいきなり足を絡めてきたから抜けないしで・・・・・・まぁ木綿季の事だから安全日だったんだろ?」

 

木綿季「そう思ってたんだけどさ・・・・・・実は・・・・・・ボク生理の周期間違えて・・・・・・今危険日期間かも・・・・・・しれないの」

 

哲也「っ!?そ、それってもしかして・・・・・・に、妊娠するってこと・・・・・・?」

 

木綿季「・・・・・・かも・・・・・・」

 

俺はそれを聞いて冷や汗をかいてしまった。

確かに俺は中出しをした 木綿季に懇願されたからとはいえ、木綿季がそんなことになったからには ケジメを付けなくちゃな・・・・・・

 

哲也「そうか・・・・・・なら、俺学校辞めるよ。」

 

木綿季「っ!?」

 

哲也「お前を妊娠させてしまったならプロだなんだなんて言ってられない しっかり働いてお前のことも赤ちゃんも俺が養わなくちゃ・・・・・・」

 

木綿季「ま、まま待って!?その、ごめんなさい!!!!!!今のは嘘なんです!!!!!!」

 

哲也「へっ!?う、嘘!?」

 

木綿季「ごめんね・・・・・・騙すようで悪かったんだけど、今のはボクが本当の最後に哲也を試したかったの・・・・・・本当にボクの事を想ってくれてるのかって・・・・・・もしこれで哲也が堕ろせとか逃げるようなことしてるようだったら・・・・・・殺してたかも♪」

 

哲也「あのなぁ・・・・・・俺はお前のことが好きだから昨日もこうして過ごしたんだ!!!今更お前のこと捨てるか!!!!!!」

 

木綿季「・・・・・・なら良かった・・・・・・♪」

 

そう言う木綿季の目には涙が浮かんでいた。俺も駄目だな 愛する木綿季に少しでも不安感を抱かせちゃ・・・・・・

 

木綿季「実はね哲也 ボクがイライラしてたのって生理不順のせいだったんだ。」

 

哲也「せ、生理不順?」

 

木綿季「うん。だから、実家に戻ってから病院に行って ピルを貰って今それを飲んでるの これがどういう意味か分かる?」

 

哲也「いや、生理が上手く来るように・・・・・・とか?」

 

木綿季「じゃあ教えてあげる・・・・・・」

 

木綿季はそう言うと俺の首元に抱きつき、耳元でこう囁いた。

 

木綿季「今なら1ヶ月間 生ハメ中出しし放題だよ♡」

 

木綿季はそう言って俺の頬にキスをしてきた。

 

哲也「っ!?」

 

木綿季「ねぇね・・・チェックアウトまでまだ時間あるよ・・・哲也はどうしたい・・・・・・?」

 

そう言って木綿季はベッドに仰向けに寝転がった。俺はと言うと 今の木綿季の言葉を聞いて もう我慢の限界に来ていた。

 

哲也「そりゃ当然・・・・・・延長戦だ・・・・・・!!!」

 

木綿季「えへへ・・・・・・♡来て・・・・・・哲也・・・・・・♡」

 

俺は木綿季にキスを交わし、もう1回することにした。

 

木綿季と出会い 付き合ってからの遅すぎる俺達のある意味での初夜は 互いの愛溢れる最高の夜となった。

 

木綿季が怒ってた一時はどうなる事かと思ったけど 今はこうして木綿季と最高の愛を育んでいる。人生いつなんどきどうなるかなんて分かったもんじゃないな。

 

今までもそうだったけど俺の全力の愛情は昨日の夜を通して木綿季にしっかりと伝えられたはずだし、木綿季の全力の愛は俺にしっかりと伝わった。

 

これからも俺は木綿季に全力全開で全ての愛をぶつけるつもりだ だからお前も俺に全身全霊の愛をぶつけて欲しい 木綿季。

 

本当に 誰よりも愛してるよ 俺も君のことを護るから これからも俺の事を支えて欲しい 木綿季。




木綿季に拒絶された哲也だったが、見事仲直りに成功 更には初夜を過ごすとになりより一層深い愛情を育んだ2人。

さて、いきなりの展開でしたが ようやく2人の初めての夜を描くことが出来ました。

今まで付き合う関係 ファーストキス 結婚 同居等はかけましたがなかなか初夜と言うものは描けなかったので良かったです。

一応サブヒロインの皆とのやり取りもありちょっとした豪勢なPartになったんじゃないかなぁと思っています。

次回からはより愛し合った2人の話を進めていくので これからもお付き合いしてくださいませ!

次回もお楽しみに!




























え?2人の初夜シーンを詳しく見たい?

申し訳ありませんがそれはここでお伝えする訳には行きません

そのシーンは この後掲載予定の"R18番" 死神と呼ばれた剣士でお伝えします!!!!!!


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Part134 ダブルデート~明日奈の詮索~

今回はテツユウだけでなく本小説で初めてのキリアスも含んだ話となっております

後、今回はタイトル通りダブルデートなので4人以外は出ません。

それではどうぞ!


前回 仲直りと共に遂に一線を超えた2人。

 

こんな時にあの木綿季好きの彼女が黙っていられる訳がなかった。

 

明日奈「~♪」

 

夏祭りから2日たった今日ではあるが 前日に明日奈が水族館に行きたいと言い出し 和人もそれに賛成。更に2人の提案で哲也と木綿季を誘うことになり、2人もその誘いに乗ったことで 本日はGGOログイン前以来のダブルデート日だ。

 

既に明日奈は水族館最寄り駅に着いており、3人を待っていた。

 

和人「お待たせ明日奈 待った?」

 

明日奈「あ、和人君 全然待ってないよ 今来たところ。」

 

和人「それなら良かった それじゃあ2人を待とうか。」

 

明日奈「うん♪楽しみだね♪」

 

明日奈はそう言うと和人と手を繋いだ 2人は見つめ合うと笑いあった。

2人も立派なカップル バカップルとまでは言わないので人前で余りイチャつくことは無いが デートの時はこうして手を繋ぐのは2人の通例だ。

 

和人「たまにはあの2人みたいにしてみたい?」

 

明日奈「そ、それは恥ずかしいよぉ・・・私が甘えるのは夜の時だけ・・・/////」

 

和人「明日奈・・・・・・」

 

2人は照れくさくなり和人は頬をかき、明日奈は顔を俯けた。

 

そんな時 もう1組のカップルも到着した。

 

木綿季「やっほー2人共♪」

 

哲也「おっす 悪いな 待たせたかな?」

 

和人「よ、よぉ2人共・・・?」

 

明日奈「あ・・・相変わらず・・・だね・・・?」

 

2人は哲也と木綿季を見たが、木綿季は哲也と手を繋ぎなら左腕に抱きついていた SAO時代ALO内含めて今まで何度かダブルデートしたことはあったがこんなに初っ端からイチャついた所は見たことがなかった。

 

和人「ふ、2人共そんなに朝からイチャつく方だったっけ・・・?」

 

哲也「え~?俺達はいつも通りだよいつも通り ねぇ木綿季♪」

 

木綿季「ねぇ哲也♪」

 

木綿季は哲也の腕に頬ずりをすると 哲也は右手で木綿季のことを撫でた。

 

哲也「可愛いなぁお前は~♪」

 

木綿季「~♪」

 

明日奈「・・・・・・何かおかしい気が・・・・・・」

 

和人と明日奈は若干違和感を感じつつも 予定通り水族館に向かうことになった。

 

~水族館~

 

『高校生4名様ですね 御手数ですが学生証等の提示をお願いします。』

 

哲也「はーい 木綿季 学生証取るから1回離れて。」

 

木綿季「えぇ~このままでも取れるでしょ~?」

 

哲也「お前も取るんだからだーめ。」

 

木綿季「むぅ ケチ。」

 

木綿季はやむ無く哲也を手放し、学生証をそれぞれ差し出した。

 

『ありがとうございます お値段の方がおひとり様2000円となります。』

 

明日奈「それじゃあ私が集めちゃう・・・・・・ね・・・・・・」

 

明日奈が哲也と木綿季の方をむくと 既にそこにはイチャつき始めていた2人がいた。

 

木綿季「てーつや♪」

 

哲也「ゆーうき♪」

 

和人「こ、これは相当だな・・・・・・」

 

明日奈「だね・・・・・・」

 

とりあえず料金を支払い終えた4人はチケットを入手して入場した。

 

明日奈「わぁ~綺麗~!」

 

明日奈はまるで子供のようにはしゃぎだし 大きな水槽に近づいた。

 

哲也「明日奈にも木綿季みたいな所あるんだな。」

 

和人「あぁ ああいうギャップが明日奈の可愛さなんだよ♪」

 

哲也「まぁ木綿季には適わねぇけどなぁ~♪」

 

和人「なんだと!?」

 

木綿季「ねぇねねぇね ボクも魚見たいよ~」

 

哲也「おっと 入口で喧嘩しててもしゃあねぇ んじゃ和人 俺達も行くぞ。」

 

哲也はそう言うと木綿季のことを抱き寄せながら明日奈のいる場所に向かった。

 

和人「・・・・・・・・・やっぱりなんかおかしい・・・・・・」

 

さて、ここまで2人が幾度となく違和感を感じているが それはこれまでのデートを見てきた2人だからこそ分かるものだ。

 

それこそ 最初のデート何てものは・・・・・・

 

テツヤ『ゆ、ユウキ?その、手繋ぐ?』

 

ユウキ『う、うん!』

 

アスナ『まだまだ初々しいね♪』

 

キリト『だな。』

 

とまぁ緊張しっぱなしだったものだが、少し慣れた際には・・・・・・

 

テツヤ『ほらユウキ お前の分。』

 

ユウキ『ありがと!ボクもテツヤの分買っといたよ♪』

 

テツヤ『おっ サンキューユウキ♪』

 

ユウキ『えへへ~♪』

 

アスナ『やっと慣れてきた感じだね~♪』

 

キリト『2人の笑顔が眩しいよ。』

 

さらにさらにここ最近の場合・・・

 

哲也『木綿季 お前の分俺がもったげる♪』

 

木綿季『えぇ~でも悪いよ ボクの方が買った量多いし・・・』

 

哲也『良いから良いから こうでもしなきゃ手を握れないだろ?お前の片手分の荷物くらい軽い軽い♪』

 

木綿季『それじゃあお言葉に甘えて、ぎゅー♪』

 

明日奈『はぁ~見てて和むなぁ~♡』

 

和人『そ、そうだな・・・・・・なんで明日奈がキュンキュンしてるんだ・・・・・・?』

 

と このように今日のように過激にイチャつくようなことは一切無かったのだが 今日に関しては度が過ぎていると言える。夏祭りの時は仲直り+夜+雰囲気と色々な条件が合わさっていたため差ほど気にしていなかった2人だが今日に関しては確実におかしいと感じていた。

 

木綿季「わっ!?おっきい亀!」

 

哲也「ほんとだ でもゆっくり泳いでて可愛らしいな♪」

 

木綿季「そうだね♪・・・・・・哲也のとどっちが大きいのかな・・・・・・/////」

 

哲也「こらこら まだ日中だぞ?」

 

木綿季「えへへ・・・/////」

 

明日奈「か・・・和人君・・・・・・!?今の聞いた・・・・・・!?」

 

和人「あ、あぁ・・・」

 

明日奈「こ、これは間違いない・・・・・・2人はきっと私たちが知らぬ間に一線を超えたのよ!!」

 

和人「ま、まさか!?あの2人に限って・・・」

 

明日奈「良いや!木綿季は私に何度も抱かれたい抱かれたいって相談してたんだよ!?いつそうなってもおかしくない!」

 

和人「そ、そんな相談受けてたんだな・・・・・・」

 

明日奈「間違いないとは言ったけどまだ不安要素が残ってるから もう少し2人の様子を見てから切り込みましょう。」

 

和人「わ、分かったよ。」

 

木綿季「ねぇね!あっちにも行こうよ!」

 

明日奈「そ、そうだね!行こっか!」

 

こうして 2組のダブルデートに加え 明日奈和人の調査も始まった。

 

哲也「おぉ でかい鮫だ。」

 

木綿季「あ、あんなのに食べられたら死んじゃうね・・・」

 

哲也「その前に俺がお前を食べてやる~♪」

 

木綿季「もぉ~エッチなんだからぁ♪」

 

明日奈「・・・・・・」

 

和人「こ、これは確定じゃ・・・」

 

明日奈「ま、まだまだ!私はまだ確信してないよ!」

 

哲也「確信?何の話だ?」

 

明日奈「こ、こっちの話だよ!それにしても大きな鮫だね~!」

 

木綿季「あっちの部屋だと上にも鏡があるみたいだよ!行ってみよ!」

 

哲也「そうだな 2人も行こうぜ。」

 

哲也は木綿季を抱き寄せながらそう言った。

 

明日奈「う、うん!行こ行こ!ねぇ和人君♪」

 

和人「あ、あぁ。」

 

その後 大きな水槽のエリアを抜け 次は暗い雰囲気を醸し出すエリアに。

 

木綿季「わぁ~綺麗だね~♪」

 

哲也「そうだね♪あ、こんなとこにも。」

 

木綿季「やっぱり暗い方が好きな魚もいるんだね~ でもボク達はこういう所こそ痴漢とかスリに気をつけなくちゃ!」

 

哲也「大丈夫大丈夫 俺がついてるから安心して♪」

 

木綿季「そう言ってボクのこと触る気でしょエッチ。」

 

哲也「あ、バレてた?」

 

木綿季「バレバレ♪」

 

明日奈「うぅ・・・暗い中で尚イチャつく2人のせいで眩しく見える・・・・・・」

 

和人「そ、そうだな・・・・・・」

 

暗いエリアを抜けた次は 野外エリアに。

 

木綿季「うはぁ~!ペンギンだよペンギン!見て見て哲也ってば!」

 

哲也「そ、そんなに引っ張らないでもいなくならないよ 木綿季はペンギンが好きなの?」

 

木綿季「うん!見てよあのよちよち歩く可愛さ!あぁ~癒されるぅ~♡」

 

哲也「俺はそんなお前を見て癒されるよ♪」

 

木綿季「えへへ~♪あ!こっち来たよ!」

 

哲也「ほんとだ 挨拶してくれてんのかな。」

 

木綿季「かもね♪」

 

2人はペンギンの泳ぐ水槽前でも抱き寄せ抱きつきながら鑑賞していた 無論隣には明日奈と和人も しかしこちらは依然手を繋いだまま。

 

明日奈「ペンギンもペンギンではしゃぐ木綿季も可愛いけど何よりいつまでも腕に抱きついてる木綿季に一体なんの変化があったの・・・・・・!?」

 

和人「あ、明日奈 俺ならいつでも歓迎だよ?」

 

明日奈「私だってそうしたいけどやっぱり人前だと恥ずかしいよぉ・・・/////」

 

木綿季「明日奈明日奈!あっちにイルカもいるんだって!イルカショーもあるし行こうよ!」

 

明日奈「そ、そうだね!それじゃあ行こっか!」

 

こうして4人はイルカショーを見る為にイルカのいるエリアまで向かった。

 

哲也「いやぁ~久しぶりにこう綺麗な魚達を見るとGGOやらなんやらで疲れた心が癒されるなぁ~♪」

 

木綿季「ぼ、ボクの癒しじゃ足りなかった・・・?」

 

哲也「そ、そんなわけないだろ!?寧ろお前のおかげで俺はこうして元気いっぱいなんだから♪」

 

木綿季「なら良かった♪その元気 今日の"夜"に活かしてね♪」

 

哲也「おう♪」

 

明日奈「っ!?き、聞きましたか桐ヶ谷隊長!?」

 

和人「あ、あぁ・・・・・・て言うかなんだその役職付けは・・・・・・」

 

明日奈「元気を夜に活かせって・・・・・・もう今日の夜抱いてって言ってるも同然じゃない!?という事は本当の本当に木綿季達は・・・・・・!?」

 

和人「まぁ恐らくやることをヤったんだろうな・・・・・・」

 

明日奈「うぅ・・・・・・あの木綿季が遂にこの日が・・・・・・まるで自分の愛娘ユイちゃんが巣立つかのような嬉しさと悲しさが込み上げてくる・・・・・・」

 

明日奈はそう言って目に付着していた1粒の涙を拭った。

 

和人「あ、相変わらず明日奈は木綿季大好きだな 少し嫉妬しちゃうよ。」

 

明日奈「当然1番は和人君だよ♪だーいすき♡」

 

明日奈はそう言うとムッとしてた和人の頬にキスをした。

 

和人「っ!?」

 

明日奈「ほ、ほら!行こ行こ!」

 

明日奈は自分でした行動に照れくさくなり、和人の手を引っ張り2人より前に出た。

 

哲也「相変わらずラブラブなことで。」

 

木綿季「ボク達も負けないけどね~♪」

 

こうして4人はイルカショーを見ることになった。無論ここでも哲也と木綿季はイチャイチャしながら鑑賞していた。

 

『さぁここで大ジャーンプ!!!』

 

イルカがトレーナーである女性の声とたを合図に高々と飛び跳ねる 着水の際には前側の席の人達に飛び跳ねた水がかかっていた。

 

木綿季「うわぁ~すっごいジャンプ力!ねぇねぇあれALOでやってみようよ!」

 

哲也「えぇ~?難しくない?」

 

木綿季「なら着水だけでも!卍解して高度で超速度で水に突撃すればあれくらい・・・」

 

哲也「その前に水圧で死ぬわ!!!」

 

明日奈「でも可愛いね~イルカって♪人懐っこくてまるで木綿季みたい♪」

 

和人「木綿季は人を嫌わないからな 前世はもしかしてイルカとか?」

 

哲也「いやいや、こいつは犬だって ほら見ろこのアホ毛 どっからどう見ても犬のしっぽの生え変わりだ。」

 

木綿季「ボクのしっぽはアホ毛じゃない!」

 

哲也「しっぽって認めてんじゃねぇか!!!」

 

木綿季「あっ!?い、今の無し~!ノーカンノーカン!」

 

明日奈「どちらにせよ人懐っこいところは木綿季の長所だね♪」

 

木綿季「ふふ~♪」

 

こうしてイルカショーも無事に終わり、4人で昼食をとることに。

 

哲也「ゆ、木綿季 こういう所で食べ過ぎんなよ?物価が高いんだから。」

 

木綿季「何言ってるのさ哲也 今日ボクと明日奈で内緒にしてたことがあるんだ♪」

 

和人「それは?」

 

明日奈「実は~じゃじゃーん!」

 

木綿季と明日奈はそれぞれ箱を取りだした そう 2人は今日早起きして昼食用の手料理を作っていたのだ。

 

哲也・和人「おぉ~!!!」

 

明日奈「私達で愛情いっぱい込めたから沢山食べてね♡」

 

木綿季「哲也は勿論和人も明日奈も遠慮しないでね♪」

 

哲也「やったぁ!木綿季と明日奈の手料理食べられるとは幸運この上ない!」

 

和人「さ、早速食べていいかな?」

 

明日奈「どうぞ召し上がれ♪」

 

哲也・和人「いただきます!!!」

 

2人はがっつくように弁当に手をつけた 哲也は木綿季の握ったおにぎりを食べながら明日奈の作った卵焼きを食べていた。

 

哲也「はむっ・・・・・・んんぅ~どっちもうめぇ~♪幸せだな和人♪」

 

和人「あぁ♪2人の料理を味わえる俺達が今ここで誰よりも幸せだ♪」

 

明日奈「そう言って貰えると嬉しいなぁ♪」

 

木綿季「それじゃあボク達も食べよ明日奈♪」

 

明日奈「うん!いただきます!」

 

木綿季「いただきまーす!」

 

こうして4人は2人で作った手作り弁当を食べ始めた。

 

哲也「それにしても本当に上達したなぁ木綿季の腕前・・・・・・俺嬉しいよ・・・・・・」

 

木綿季「もしあのままだったらボク哲也に甘えっぱなしになっちゃってたもんね・・・・・・SAOやってて良かったって思える理由の1つだよね♪」

 

明日奈「うんうん♪ご飯食べるのが大好きな彼氏を持つ私達からしたら料理スキルは必需品だよ♪」

 

和人「そ、そんなに俺飯食うように見える?」

 

明日奈「見えます 和人君はなんでも食べちゃうんだから カエルとか・・・」

 

木綿季「哲也はご飯もボクも美味しく食べてくれるもんね・・・・・・/////」

 

哲也「へへへ♪木綿季を調理出来んのは俺だけだよ♪」

 

2人が再び夜の行為について暗示した所で 明日奈が質問をなげかけた。

 

明日奈「あ、あのね2人共 聞きたいことがあるんだけどいいかな・・・?」

 

哲也「ん?なんだ?」

 

木綿季「何かあったの?」

 

明日奈「いやぁそのぉですね・・・・・・?なんと言いましょうか・・・・・・」

 

和人「聞にくいなら俺が・・・」

 

明日奈「だ、大丈夫・・・・・・大丈夫だから・・・・・・こほんっ、 単刀直入に聞きます 哲也君に木綿季 貴方達もしかしなくてもエッチしたでしょ。」

 

哲也・木綿季「っ!?」

 

2人は明日奈のその言葉を聞き『何故バレた!?』とでも言いたそうな顔になった。

 

和人「ろ、露骨だな・・・」

 

明日奈「わぁ~やっぱり~!おめでと木綿季~!」

 

明日奈は木綿季の手を握り喜びを顕にした。SAO時代から相談に乗っていた1つの過程をやっと終えたことに自分の事のように喜んでいたのだった。

 

木綿季「あ、ありがと明日奈♪これも明日奈が色々と相談に乗ってくれてたからだよ~♪」

 

和人「だから朝からあれだけイチャイチャしてたんだな・・・まぁ確かに1回するともっと仲良くなれるよな。」

 

哲也「おう!俺と木綿季の仲はもう誰にも壊せないぞ♪」

 

哲也は木綿季のことを抱き寄せながらそう言った 木綿季はアホ毛を揺らしながら喜んでいた。

 

明日奈「ねぇねぇ木綿季!どっちから持ち込んだの!?哲也君!?木綿季!?」

 

木綿季「えぇ!?そ、それはちょっと・・・」

 

明日奈「木綿季 私が今まで木綿季に話してきたことは全て実話だよ?和人君にされてきたあんなことそんなことまで全て嘘偽りなく・・・・・・」

 

和人「なっ!?な、何話してんだよ!?」

 

木綿季「うーんならボクも隠すのは・・・・・・」

 

哲也「い、いや待て木綿季 そのこと話すのは・・・・・・」

 

明日奈「哲也君♪少し黙ってね♪」

 

哲也「い、いやだから・・・・・・」

 

明日奈「黙って♡」

 

明日奈はにっこりと笑いながら哲也の肩を掴んだ 明日奈はかなり力強く握っていたのか哲也は明日奈に恐怖した。

 

哲也「はい・・・・・・・・・」

 

明日奈「さぁ話して話して!どっちから!?どうやって!?生!?外!?」

 

明日奈は若干興奮気味に木綿季に詰め寄った。初めてここまでグイグイ来ていた明日奈に木綿季も恐怖した。

 

木綿季「うぅ・・・・・・じゃあ説明するよ・・・・・・・・・」

 

こうして木綿季は明日奈に全てを暴露した 夏祭りで終電を逃してから木綿季からホテルインに持ち込んだこと どのように行為をしたのか 木綿季がピルを飲んでいることで生でした事などを赤裸々に暴露した。

 

哲也「死にたい・・・・・・」

 

明日奈「あらあらまぁまぁ~♡初めてなのにそんなとろとろで甘々なエッチしてたんだねぇ~♡」

 

和人「俺より激しそうだな・・・・・・」

 

木綿季「エッチの時の哲也って凄い虐めてくる癖に甘えてくるんだ・・・・・・♪ボク益々好きになっちゃった・・・・・・♡」

 

明日奈「本当におめでとう木綿季~!私本当に嬉しいよ~!」

 

明日奈は木綿季のことを抱きしめた 親族以外だと木綿季のことを哲也の次に好きなのは間違いなく明日奈であろう 木綿季も哲也に抱きしめられたように安心していた。

 

木綿季「えへへ~♪」

 

和人「明日奈の木綿季好きは相当だよな・・・・・・」

 

哲也「あぁ・・・・・・ここまで仲がいいと俺達のことも全部さらけ出されるんだよな・・・・・・」

 

和人「あ、あぁ・・・・・・」

 

哲也「・・・・・・って待てよ?木綿季は明日奈から話を聞いていて 明日奈と和人は今木綿季から話を聞いた・・・・・・俺だけ知らねぇなんて汚ぇぞ!?俺に教えやがれ和人!!!!!!」

 

和人「えぇ!?い、いや待てよ!?俺が聞いたのはある意味不可抗力・・・・・・」

 

哲也「知るか!!!今すぐ教えろ!!!さぁさぁ!!!」

 

明日奈「て、哲也君?一旦落ち着いて・・・・・・」

 

哲也「明日奈さん?俺の静止を力強くで黙らせたの誰だっけ?」

 

明日奈「そ、それは私だけども・・・・・・」

 

哲也「んじゃ教えて♪教えないなら彼氏兼未来の旦那権限で金輪際木綿季との接見を禁じます。」

 

明日奈「それはいやぁ~!!!話しますから~!!!」

 

和人「なにぃ!?」

 

木綿季「哲也哲也 結構2人もラブラブなんだよ?それこそ・・・・・」

 

和人「ま、待ってくれ!?」

 

哲也「さぁ明日奈教えて♪」

 

哲也は和人の頭を鷲掴みしながら明日奈の話を聞こうとした。

 

和人「いてててててて!?」

 

明日奈「はい・・・・・・・・・実は・・・・・・・・・」

 

こうして今度は和人明日奈の夜のことを聞くことになった。2人とも人前で目立つようにイチャ付かない方なので夜はその反動なのかお互い甘えまくり 時には和人の家(直葉不在時)で 時にはホテルで 時には明日奈家(両親不在時)でと今まで何度も何度も行為をいたしたらしい。当然ALOでも。

 

そんな2人の初体験は哲也木綿季と違いかなり早くSAO時代に遡る 明日奈が下着姿で迫ったことで初夜を過ごすことになった。

 

哲也「ほうほうほうほう 桐ヶ谷く~ん 君も中々隅に置けないじゃないですかぁ。」

 

哲也は和人を肘でつつきながらおちょくった。

 

和人「うぅ・・・・・・すげぇ恥ずかしい・・・・・・」

 

木綿季「良いな良いな~そんなに早く~SAO時代の哲也ってば奥手も奥手のスーパー臆病者だった物ね・・・・・・あの頃の哲也に今のエッチな哲也を見せてあげたいよ・・・・・・」

 

明日奈「でも私達どっちも女の子から誘ってたんだね~ 1回しちゃうともう歯止めが効かないみたいに・・・・・・」

 

木綿季「あーそれすっごいわかる ボクも一回してから哲也にもっと甘えるようになっちゃって・・・・・・」

 

哲也「あの鬼の副団長と呼ばれた明日奈がねぇ やはり男が出来ると鬼も女の子になるってことだな。」

 

哲也は思い出したかのようにおにぎりに手を伸ばすと 明日奈は哲也のその手を握ってきた。

 

明日奈「誰が鬼ですって♪」

 

明日奈は笑いながら哲也の手の皮をつねった。

 

哲也「いでででで!?か、和人助けて!?」

 

和人「ほ、ほら明日奈 哲也も悪気があったわけじゃないんだから・・・・・・」

 

明日奈「そんな意地悪言う哲也君にはもうお弁当あげません!!!」

 

木綿季「それじゃあボクもそうしよっかなぁ~♪」

 

哲也「なぁ!?ご、ごめんなさい~!?謝るからそれだけは許して~!?」

 

明日奈「冗談冗談♪ほら、早く食べてまだ見てない所も見に行こうよ♪」

 

哲也「ほっ・・・・・・」

 

木綿季「ほらほら早く食べなきゃボクが全部食べちゃうぞ~♪」

 

哲也「なぁ!?お前に食われたらなんも食えねぇじゃねぇか!?」

 

和人「お、俺の分も残してくれぇ!?」

 

明日奈「ふふふ♪幸せだね木綿季♪」

 

木綿季「そうだね明日奈♪」

 

こうして4人は昼食を食べ終えた後はまだ見ぬエリアを探索。

 

哲也「へぇ~ワニもいるんだね。」

 

木綿季「あうぅ~・・・・・ワニとか蛇は嫌ぁ~・・・・・・」

 

哲也「お前は分かりやすくて可愛いなぁ♡」

 

和人「明日奈は爬虫類系どう?苦手?」

 

明日奈「実は結構得意だよ♪」

 

哲也「あ、明日奈の肩に蛇が。」

 

明日奈「ひゃぁん!?」

 

明日奈は哲也の言葉に驚き和人に抱きついた。

 

和人「うわっ!?」

 

明日奈「か、和人君取って!得意と言っても肩にいるのは問題外!!!」

 

哲也「じょ、冗談だよ冗談 騙してごめんな明日奈。」

 

明日奈「てーつーやーくーん!?」

 

木綿季「まぁまぁ♪和人も明日奈に抱きつかれて嬉しそうだし♪」

 

明日奈「あっ!?ご、ごめんね!?急に・・・・・・抱きついちゃって・・・・・・/////」

 

和人「い、いや・・・大丈夫だよ・・・・・・」

 

哲也「木綿季 写真撮れた?」

 

木綿季「バッチリ♪」

 

哲也と木綿季は笑い合うと親指をぐっと立てた。

 

更に別のエリアでは・・・ふれあい方の水槽に。

 

木綿季「よーし・・・・・・わっ!ザラザラしてるよ!?」

 

木綿季は小さな鮫に触ると驚いたように哲也の顔を見た。

 

哲也「木綿季に触られると食べられると思って逃げちゃうんじゃないの?」

 

木綿季「そこまで食い意地貼ってないよ馬鹿!!!」

 

明日奈「見て見て和人君 ヒトデ♪」

 

和人「明日奈の手の平ピッタリだね ここまで大きくなれるんだね。」

 

木綿季「よーし今度はウニを・・・・・・」

 

哲也「高級食材ばっかだな触るの・・・・・・」

 

その後も色々な場所を巡り 最後にはお土産コーナーで4人揃ってのペアストラップを買うことに。

 

木綿季「へぇ~名前も入れられるんだって 500円なのに良いサービスだね。」

 

哲也「リズベット武具店もこんくらい良いサービスしてくれたらなぁ・・・」

 

和人「明らかぼったくりだよなアイツの鍛治・・・・・・」

 

明日奈「まぁまぁ♪その分腕は確かなんだから♪」

 

木綿季「ぼったくりの所は否定しないんだね・・・・・・」

 

こうして、楽しかった時間もあっという間に過ぎ去り、4人は水族館を後にした。帰宅の時間も加味するといい時刻だった為帰路につくことに。

 

明日奈「いやぁ~楽しかった~♪木綿季のことも聞けたし大満足だよ~♪」

 

木綿季「ボクも楽しかったよ!また行こうね!」

 

哲也「出来ればこういうゆっくり出来る場所がいいな・・・・・・次回も・・・・・・」

 

和人「遊園地だと酷い目に合ってたもんな・・・・・・」

 

木綿季「撮った写真とかは後でRAINグループに送っとくよ♪」

 

明日奈「私も送っておくね♪」

 

哲也「おう さてと、名残惜しいが今日はここでお開きとしますかね。」

 

和人「そうだな まぁまだ夏休みも中旬に差し掛かったばかりだから また遊べたらいいな。」

 

木綿季「部活がない時なら大歓迎だよ♪」

 

明日奈「また誘わせてもらうね♪」

 

哲也「あぁ 楽しみに待ってるよ。」

 

駅に着いた4人はそれぞれの電車乗り場に向かうことになった。哲也と木綿季は当然同居中なので同じ乗り場。

 

哲也「そんじゃあな和人 明日奈 気をつけてな。」

 

木綿季「ばいばーい!またね!」

 

和人「またな 2人共。」

 

明日奈「気をつけてね~!」

 

木綿季は哲也の腕に抱きついたまま 乗り場へと向かい姿を消して行った。

 

和人「さて、それじゃあ俺達もお別れだな 明日奈 またね。」

 

明日奈「あっ・・・・・・あの・・・・・・和人君・・・・・・」

 

明日奈は和人の服を掴み、すこしもじもじしていた。

 

和人「ん?どうしたんだ?」

 

明日奈「えと・・・その・・・・・・今日この後・・・・・・空いてる・・・・・・?」

 

和人「空いてはいるけど・・・・・・」

 

明日奈「その・・・・・・今日さ・・・・・・両親が家開けてて私1人なんだよね・・・・・・」

 

和人「っ・・・・・・・・・そ、それは率直にお誘いということで・・・・・・?」

 

明日奈は少し照れながらもうなづいた。

 

和人「・・・・・・わ、分かった それじゃあ今日は明日奈の家に・・・・・・」

 

明日奈「ま、待って!あの、今日はホテルに・・・・・・行かない・・・・・・?木綿季と哲也君見てたから・・・・・・私今すぐにでも甘えたい・・・・・・/////」

 

和人「明日奈・・・・・・・・・うん 行こう ホテルでもどこでも 明日奈と一緒なら大歓迎だ。」

 

明日奈「和人君・・・・・・うん!それじゃあ行きましょ♡」

 

明日奈は喜んで和人の腕に抱きついた。

 

和人「おいおい 人前だと恥ずかしいんじゃないのか?」

 

明日奈「もう時間も時間だから良いの!ほら、早く行こ行こ♪」

 

和人「うん 正直俺もこうされると我慢ならないし・・・・・・」

 

明日奈「和人君のエッチ・・・・・・/////」

 

こうして、2人は人混みの中 愛を育むために進んでいくのであった。




今回は哲也と木綿季だけでなく和人と明日奈にもフォーカスを当てた話となっていましたがいかがでしたでしょうか。

正直な話お姉さん気質な明日奈にどのような言葉を使わせるかは少し悩んだのですが 2人も哲也木綿季に負けずラブラブなのでこれで行こうと思いました 楽しんで貰えたら幸いです。

次回もお楽しみに!


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Part135 小話集~アホ毛の秘密~

すいません 少し纏まった時間が取れず今回は温めておいた小話集を投稿させていただきます。

一応哲也木綿季メインの話がほとんどなので上手くストーリー仕立てに出来なかった話をお楽しみくださいませ。

それではどうぞ!


~その1 浮気調査~

 

ある日のこと 木綿季は夜にあるテレビ番組を見ていた。

 

『だから私気になっていけないと思って旦那の携帯見ちゃったんですよ・・・・・・そしたら・・・・・・』

 

木綿季「うーん・・・・・・世の中には哲也以上の浮気者が沢山いるんだなぁ・・・・・・」

 

テレビの内容は浮気したされた夫 妻のリアルな声を聞くような番組で たまたまチャンネルを回した番組を見入ってしまった木綿季はこんなにもドロドロの夫婦間仲があるのかと恐怖していた。

 

『それはお前も男がいたから!!!』

 

『貴方が女を作ったからでしょう!?』

 

木綿季「うわぁ凄い怒ってる・・・・・・」

 

哲也「ふぁ~・・・何見てんの木綿季・・・・・・」

 

木綿季「今浮気したされたって番組見てたんだ。」

 

哲也「なんじゃそりゃ・・・くだらねぇ 寝ようぜ木綿季。」

 

哲也は木綿季の頭に手をポンッとおいて寝室に向かった。

 

木綿季「あ、待ってよ~」

 

木綿季はテレビの電源を消し、哲也と一緒に寝室に向かい、就寝した。

 

哲也「Zzz・・・」

 

木綿季「・・・・・・・・・」

 

木綿季は先程の番組の女のしていた行動を見てモヤモヤしていた。

 

女のしていたことは当然木綿季もしてはいけないと思ってはいたが その女が見た携帯には浮気の証拠が大量に入っており、そこから修羅場に発展してしまっていた。

 

木綿季「うぅ・・・・・・どうしよう・・・・・・もしかして琴音とか詩乃とかにエッチなRAIN送って無いかな・・・・・・渚さんとか鈴奈のエッチな写真持ってないかなぁ・・・・・・うぅ・・・・・・ごめん哲也・・・・・・!!!」

 

木綿季は意を決して哲也の携帯を見ようとしたが 携帯にはロックがかかっていたが、木綿季の誕生日を入れると1発で開いた。

 

木綿季「ボクの誕生日だったんだ・・・・・・じゃあとりあえず写真から・・・・・・」

 

携帯の写真フォルダを調べてみると 皆との写真に加えて木綿季との写真 琴音との写真等女の子とのツーショットも数多くとっていた。

 

木綿季「うーん別にエッチな写真は無いし・・・・・・」

 

画面をフリックしまくると、1つのフォルダを見つけた。

 

その名は『木綿季♡』と言うフォルダ。

 

木綿季「・・・・・・なにこれ・・・・・・」

 

木綿季はそのフォルダを選択すると そこには1000枚は超える写真画入っていた 漏れなく全てが木綿季の写真。

 

木綿季「こ、これ全部ボク・・・・・・?/////」

 

木綿季は少し照れくさくなりながらもフォルダ内の写真を見ていた そこにはご飯を食べて幸せそうにしている木綿季 何かを見て怯えている木綿季 泣いている木綿季 にっこりしてる木綿季 そして極めつけはセックス中の木綿季まで。

 

木綿季「っ!?/////ば、馬鹿ぁ!!!」

 

木綿季はそう言って哲也のことを叩き起こした。

 

哲也「うわぁ!?な、なに!?何かあった!?」

 

木綿季「なんなのさこれ!!!なんでハメ撮りなんてしてんのさ!!!」

 

木綿季は思わず携帯の画面を哲也に見せてしまった。

 

哲也「っ!?な、なんで俺の携帯見てんだよ!?」

 

木綿季「だ、だってさっきの番組で・・・・・・」

 

哲也「どうせ浮気の証拠が携帯にとかだろ?俺はそんなもんしてねぇし 証拠もクソもねぇよ なんなら木綿季のそう言う写真も20枚くらい・・・・・・」

 

木綿季「うにゃぁ~!?消してよバカァ!!!誰かに見られたらどうすんのさ!!!」

 

哲也「誰かに携帯見せることもないし平気だよ さて、そんじゃあお前も見たんだから俺も見せてもらうからな。」

 

木綿季「っ!?ま、待って!!!」

 

哲也「待ちません。」

 

哲也は木綿季の携帯を開き、写真フォルダを開いた。木綿季は必死に奪い取ろうとしたが哲也に片手であしらわれていた。

 

木綿季「見ないで~!」

 

哲也「どれどれ~」

 

早速フォルダ名に『♡哲也♡』とかかれた物があったのでそれを開くと 哲也の1000枚より倍以上の3000枚近くの写真がそこには入っていた。

 

そこに入っていたのは朝寝ぼけてる哲也 朝食を摂る哲也 登校中の哲也 授業中の哲也 昼食を食べる哲也 午後の授業で寝る哲也 部活で頑張っている哲也 疲れて電車内で眠ってしまっている哲也 帰って夕食を作っている哲也 夕食を食べてる哲也 風呂上がり全裸の哲也 セックス前の哲也とほぼ日常生活全ての動作が写真に収められていた。

 

哲也「・・・・・・お前これ一歩間違えたらストーカーだぞ・・・・・・」

 

木綿季「だ、だって哲也のことは全部知っておきたいんだもん・・・」

 

哲也「まぁ木綿季だから許すけどさ・・・・・・さて、馬鹿な話は辞めにして寝るぞ。」

 

木綿季「待て!ボクのエッチの時の写真消せ!」

 

哲也「消しませーん♪なんならもう1枚増やしちゃおっかな?」

 

そう言って哲也は木綿季の顎を持ち上げた 怒っていた木綿季だったが真面目な表情の哲也を見たことで怒るに怒れなくなってしまった。

 

木綿季「馬鹿・・・・・・誰にも見せちゃ駄目だよ・・・・・・?」

 

哲也「分かってるよ・・・・・・」

 

こうして、また1枚木綿季のあられもない写真が1枚増えるのであった。

 

~その2 2人の防具~

 

その日はテツヤの家でテツヤ ユウキ シノンの3人でゆっくり紅茶を飲んでいた。

 

シノン「美味しいわねこの紅茶。」

 

ユウキ「でしょでしょ~♪レイに教えて貰っていっぱい買ったんだ~♪」

 

テツヤ「うん やっぱアイツのこういう時の目利きは天賦の才だな 普段からの毒舌辞めればいいのに・・・」

 

シノン「あんたのスケベ心丸出しな行動も慎んだら良いんじゃない?」

 

ユウキ「そうだそうだ!いつもボク以外のおっぱい揉んで!!!」

 

テツヤ「ごめんなさい・・・・・・でもよシノン お前そんなにスケベスケベってそういう事に警戒心剥き出しなのになんでそんな防具付けてんだ?」

 

シノン「ど、どういうことよ。」

 

テツヤ「だってお前の装備ってこっちだとへそ出しだし、GGOに関しては狙撃なんかの時にしゃがむ時ショートパンツ短すぎて一部分丸見えだったぞ?」

 

シノン「なっ!?/////い、いつ見たのよこの変態!!!それにALOの防具はアンタがチョイスしたんでしょうが!!!」

 

シノンは耳を逆立て尻尾も立たせ怒っているのが良くわかる。

 

テツヤ「確かにそうだけど断る選択肢だってあったろ?後、GGOの時は本戦でお前に近づいた時だったな いやぁあの時はクールなお前がする装備がこれだと思って吹きそうになったのを必死に堪えてさ~♪」

 

シノン「私はあれが1番しっくり来たのよ!!!そ、そんなこと言ったらユウキはどうなのよ!!!ユウキだって割と際どい防具してるじゃない!!!」

 

テツヤ「まぁ確かに防具の下のインナーハイレグっぽいしな・・・・・・」

 

ユウキ「そ、そんなにジロジロ見られたら恥ずかしいよ~♪」

 

テツヤ「まぁユウキはSAOの頃からこんな感じだったしな~ 付き合う前と付き合ってからの数ヶ月はたまにヒラヒラする防具から覗くユウキのお尻りにドキドキしたもんだ・・・・・・」

 

テツヤはそう言うと紅茶を飲んだ。

 

シノン「つまりアンタは私達が選んだ装備にすらスケベ心を見出してたってことね。しんじらんない なんでこんな男を・・・・・・」

 

テツヤ「そんじゃあそんなシノンに1つ面白い情報を。」

 

シノン「な、なによ。」

 

テツヤ「最後にGGOログインしてた時に酒場で聞いた話なんだけどよ 恐らくシノンと同じくギルドに入ってた奴らだと思うんだけど お前そいつらから『しりのん』って言われてたぜ。」

 

シノン「なっ・・・・・・!?/////」

 

ユウキ「し、しりのん・・・・・・?」

 

テツヤ「まぁ同じギルドだから一緒に戦う機会も多かったろうし そりゃ半ケツ状態見られて当たり前だろ・・・実はお前が1番スケベなんじゃねぇの?痴女だと思われても致し方ない・・・・・・」

 

テツヤはそう言って再び紅茶を飲もうとしたら 怒りに身を震わせていたシノンに押し倒され、紅茶はテツヤの顔に全てかかった。

 

テツヤ「あっちぃ!?な、何すんだよ!?」

 

シノン「うるさい!!!ユウキ!!!少しの間コイツの身柄借りるわよ!!!」

 

ユウキ「まぁ全面的にテツヤが悪いし 良いよ♪」

 

テツヤ「なにぃ!?」

 

シノン「貴方知ってる?ケットシーって割と爪が鋭くなってるのよ?」

 

シノンはテツヤの頬を爪で撫でながらそう言った。

 

テツヤ「ひぃ!?な、何すんだよシノン!?」

 

シノン「私が痴女みたいな行動するわけ無いでしょうが・・・・・・!!!これでも女神としてそれなりに行動は慎んでるんだからね・・・・・・!!!」

 

テツヤ「め、女神が爪で死神の顔を引っ掻くか!?離反か!?」

 

シノン「女の子を辱めたその罪は重いのよ・・・・・・!」

 

テツヤ「た、頼むシノン様お許しください!!!もう言わないから!!!」

 

シノン「うるさい!!!!!!私が今まで何度アンタを許したと思ってるのよ!!!」

 

シノンはそう言ってテツヤの頬を何度も何度も引っ掻いた。

 

テツヤ「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

シノン「ふんっ!!!いい気味ね!!!」

 

ユウキ「うわぁ凄い腫れてる。」

 

シノン「全くこのスケベは!!!!大体・・・・・・貴方以外に痴女みたいなことする訳ないじゃない・・・・・・馬鹿・・・・・・/////」

 

テツヤ「み、皆も言わなくていいことは言わないようにしようね・・・・・・」

 

~その3 婚姻届~

 

琴音「それにしても相変わらず仲良しだね~2人は。」

 

木綿季「えへへ~♪」

 

哲也「よしよし♪」

 

琴音「流石は元夫婦だね 今すぐにでも結婚してもおかしくないね。」

 

哲也「今すぐは無理だよ 俺の年齢的にもね でも前はこいつのおかげで危うくとんでもなことになる所だったんだよ・・・・・・」

 

琴音「どういうこと?」

 

哲也「それは木綿季が同居してきてすぐだったな~」

 

~回想~

 

木綿季『哲也哲也!!!これに判子頂戴!!!』

 

木綿季はそう言って何かの紙切れを哲也に渡した。

 

哲也『へ?判子?なんで。』

 

木綿季『良いから早く早く!!!』

 

哲也『はいはい・・・ほいっと。』

 

哲也は木綿季が示した箇所に判子を押した。

 

木綿季『ありがと!!!!!!』

 

木綿季はそう言って目の前から立ち去ろうとした しかし哲也は木綿季が持っていた紙切れが嫌に気になった。

 

哲也「またんかい。」

 

哲也は木綿季の髪を掴んで木綿季を捕まえた。

 

木綿季『ふぎゃっ!?か、髪引っ張るのは幾ら哲也でも駄目~!!!!!!』

 

哲也『じゃあその持ってる紙切れ見せて。』

 

木綿季『うっ・・・・・・やっ!!!見せないもん!!!』

 

木綿季はぷいっと横を向いた 哲也はそんな木綿季を無理やり抱き寄せ膝に乗せると 脇をくすぐった。

 

哲也『こちょこちょこちょ~』

 

木綿季『ひゃぁん!?や、止めて~!?』

 

木綿季はその場で笑ってしまい 紙切れを持つ手の力が緩んだ為哲也は紙切れを奪い取った。

 

木綿季『あぁっ!?』

 

哲也『どれどれ・・・』

 

哲也が紙切れを広げると それは列記とした公認の《婚姻届》だった。

 

哲也『こ、婚姻届ぇ!?お前こんなもんどうしようとしたんだよ!?』

 

木綿季『だ、だってボク16歳になったから結婚出来るんだもん・・・・・・』

 

哲也『俺は誕生日来てもまだ17だ!!!結婚するにしても後1年足らねぇしそもそも今は結婚する気は無い!!!!!!』

 

木綿季『えぇ~!?なんでぇ~!?』

 

哲也『当たり前だろうが!!!アホか!?アホだよな!?』

 

木綿季『アホアホ言うな馬鹿馬鹿馬鹿!!!』

 

哲也『馬鹿言うな馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!!!!!!』

 

木綿季『馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿バカぁ!!!!!!!!!!!!!!!』

 

哲也『やかましいわ!!!とにかくこれは預かっておくからな!!!』

 

木綿季『ぶぅぶぅ~!』

 

哲也『んな可愛い顔でむくれたって法律は許してくれないの!!!』

 

~回想終了~

 

哲也「てなことがあってね。」

 

琴音「婚姻届を出そうとしたなんて木綿季らしいと言うか・・・」

 

木綿季「だってボク達結婚を前提に付き合ってるんだし~」

 

哲也「だからって16になったからって婚姻届出しに行くやつがいるか!!!」

 

木綿季「ボクー♪」

 

木綿季はそう言って自分のことを指さした。

 

哲也「やっぱ馬鹿だ!!!」

 

木綿季「なんだと馬鹿!!!」

 

哲也「じゃあ今日無しね。」

 

木綿季「っ!?ご、ごめんなさい~!!」

 

琴音「毎日毎日お疲れ様・・・・・・」

 

~その4 アホ毛~

 

哲也「うーん・・・・・・おかしいなぁ・・・・・・」

 

木綿季「どうしたの?」

 

哲也「いや、調べ物したいんだけど電波が悪いのか全然調べられないんだよね・・・・・・故障かなぁ・・・・・・」

 

木綿季「それならボクにお任せあれ♪」

 

哲也「へ?木綿季こういうの詳しいっけ?」

 

木綿季「違うけど携帯見ててね~♪ぐぬぬぬぬぬ・・・・・・・・・・・・!!!」

 

木綿季は力み出すと、哲也の携帯がスムーズに動くようになった。

 

哲也「おぉ!動いた動いた!凄いな木綿季!何をし・・・・・・た・・・・・・!?」

 

木綿季のことを見ると、木綿季のアホ毛が怒ってもいなのにビンビンに尖っていた。

 

哲也「な、なんで怒ってるの・・・・・・!?」

 

木綿季「へ?怒ってないよ?」

 

哲也「だ、だってお前アホ毛が・・・・・・!」

 

木綿季「あぁこれ?ボクのアホ毛は電波塔にもなるんだよ~♪」

 

哲也「で、電波塔ってすげぇな・・・・・・」

 

哲也はまだまだ木綿季のことを分からないなと思っていると、今度はアホ毛から音楽が鳴りだした。

 

『最高の空にダイブ~♪』

 

哲也「っ!?な、なんだ!?」

 

木綿季「あ、着信かも。よっと。」

 

木綿季はそう言うとアホ毛をブチッと引き抜いた。木綿季はそのままアホ毛を耳に当てた。

 

木綿季「もしもし~?あ、明日奈~!やっほー♪」

 

哲也「っ!?!?!?」

 

木綿季はそのままアホ毛越しに明日奈と通話をした 哲也は開いた口が塞がらなくなっていた。

 

木綿季「うん、うん 分かった!それじゃあまたね~♪」

 

木綿季は通話を終わらせると 元の位置にアホ毛を戻した。アホ毛を戻すと再びぴょこぴょこと揺れだした。

 

木綿季「さて、なんの話ししてたんだっけ?」

 

哲也「ど、どーなってんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

哲也は目を閉じて頭を抱えた しばらくしてから哲也が目を開けると そこはさっきまでの場所ではなく2人の寝室だった。

 

哲也「はぁ・・・はぁ・・・ゆ・・・・・・夢・・・・・・!?」

 

隣で眠っていた木綿季は鼻ちょうちんを作り気持ちよさそうに眠っていた 哲也は先程のことを確かめるため 木綿季の携帯に電話をした。

 

すると、木綿季のアホ毛から音が流れるなんてことはなく しっかり木綿季の携帯から着信が。

 

木綿季「うぅ・・・・・・だれぇ・・・・・・もしもし・・・・・・・・・」

 

木綿季は寝ぼけながら電話に出た。

 

哲也「あ、わりぃ木綿季 俺俺。」

 

木綿季「哲也~・・・?もぉ何してるのさぁ~・・・」

 

木綿季が手を広げた為、哲也は木綿季のことを優しく抱きしめた。

 

哲也「悪い悪い 少し気になることがあってね。」

 

木綿季「まったくぅ・・・・・・それじゃあ顔洗ってくるね・・・・・・」

 

哲也「おう。行ってこい。」

 

~洗顔中~

 

木綿季「ふぅすっきり・・・・・・あれ?なんか携帯の電波悪いなぁ・・・・・・よっと!」

 

木綿季はそう言うとアホ毛を引き抜く そこから新たなアホ毛がにょきにょきっと生えてきた。

 

木綿季「あ、良くなった よしよし♪」

 

木綿季は1人微笑んでいるが、そんな一場面を哲也は見ていてしまっていた。

 

哲也「・・・・・・・・・ま・・・・・・・・・まじ・・・・・・・・・・・・・・・?こ・・・・・・これも夢・・・・・・・・・・・・だよね・・・・・・・・・・・・・・・?」

 

木綿季のアホ毛の都市伝説 信じるか信じないかはあなた次第。

 

~その5 注意力散漫~

 

新庄「おい 早弁するか寝るか授業受けるか1つに絞りやがれアホ。」

 

新庄はそう言うと哲也の頭を教科書で軽く小突いた。

 

哲也「うっ!?」

 

新庄「ったく まぁ俺も若い頃早弁してたから分からなくはないがんな注意力散漫の状態で俺の目は逃れられねぇぞ 今日ダッシュの本数増やすからな。」

 

哲也「そ、そんなぁ・・・・・・」

 

木綿季「???」

 

その後 昼食の時間。

 

琴音「駄目だよ哲也 あろう事か顧問の先生の授業で寝るなんて。」

 

翔「全くだ これがキャプテンだなんて俺達の株が下がる。」

 

哲也「だって寝みぃし腹減ったしで我慢できなくてつい・・・・・・」

 

木綿季「ねぇねぇ 結局哲也は怒られたの?褒められたの?」

 

哲也「へ?ほ、褒められた?」

 

琴音「なんでそうなったの?」

 

木綿季「だって先生哲也に『注意力3万』って言ってたでしょ?イマイチ注意力3万の3万がどこから来てるのか分からないけどね 戦闘力53万みたいな感じなのかな。」

 

翔「・・・・・・哲也 分かりやすく略してくれないか ちょっと理解が・・・・・・」

 

哲也「要するにこいつは散漫を数字の3万と勘違いしてたんだろ?たまにある天然だ。」

 

木綿季「えぇ!?3万じゃなくて散漫なの!?」

 

琴音「逆に注意力3万ってどんな数値なの・・・」

 

哲也「もしかしてなんだがお前たまに漫画とかで見る世界広しってやつ『世界ヒロシ』と勘違いしてるんじゃねぇだろうな。」

 

木綿季「えぇ!?それも違うの!?世界ヒロシって人がいるのかと・・・」

 

翔「ほ、本当に木綿季が前回の学年順位1位なのか・・・・・・?」

 

哲也「こいつ頭良いのか悪いのかよくわかんないんだよな・・・・・・」

 

木綿季「うぅ・・・・・・反省します・・・・・・」

 

哲也「こいつの萌え要素は天井知らずだよ・・・・・・」

 

頭の良い木綿季だからこそ 時折起こる天然が際立つのだろう。

 

~その6 下着泥棒~

 

ある日の朝 2人は朝食を食べながらニュースを見ていた。

 

『警察は依然として 多発している下着泥棒の行方を追っています。』

 

哲也「ふーん このご時世にも下着泥棒なんているんだなぁ。」

 

木綿季「下着泥棒なんてしたら別れるからね?」

 

哲也「いやぁ流石に下着泥棒なんて俺やる気にならないよ て言うか俺下着泥棒する人の気が知れないんだよね。」

 

木綿季「どういうこと?」

 

哲也「うーんまぁそれは後で教えてあげるよ ほら 食い終わったならさっさと片付けとかして制服に着替えようぜ。」

 

木綿季「?う、うん。」

 

木綿季は疑問に思いながらも朝食の後片付けや歯磨き等を終わらせ制服に着替えることに。

 

木綿季「哲也 準備終わったよ。」

 

哲也「終わったな んじゃ木綿季 ちょっと失礼。」

 

哲也はそう言うと木綿季のスカートを捲りパンツを見た。

 

木綿季「うにゃぁ!?な、なにすんのさエッチ!!!!/////」

 

哲也「うん、やっぱパンツはこうでなくちゃね。」

 

木綿季「な、なんでこんなことすんのさ!!!!」

 

哲也「さっき下着泥棒の気が知れないって理由を知りたがってただろ、下着泥棒って盗むのはパンツオンリーな訳だろ?」

 

木綿季「ま、まぁそうだけど・・・」

 

哲也「俺が見たいのは ちゃんとした用途の元見れるパンツ及びパンチラな訳 んなパンツだけ見たってそりゃ少しはドキッとするかもしれんがやっぱ今みたいなパンツを見るのが1番だよ。」

 

哲也はそう言いながらずっと木綿季のスカートを捲っていた。

 

木綿季「哲也のパンツへの熱意はよーく分かったよ・・・・・・でもさっさとスカートから手を離してよ!!!!いつまで見てるのよ!!!!」

 

哲也「いやぁ眼福だなぁって・・・♪」

 

木綿季「エッチの時に幾らでも見れるでしょうが馬鹿ぁ!!!!」

 

哲也「夜の時に見るのと制服姿のパンチラは違うの~♪」

 

木綿季「もぉ~・・・・・・・・・こんなエッチな人ボクじゃなきゃ制御出来ないよ~・・・・・・/////」

 

結局 木綿季は哲也の行動にされるがままでいたら遅刻したのだった。

 

~その7 ロリコン~

 

ある日の午後 部活が午前中終わりだった2人はデートに出かけていた。

行先はアウトレットモール 木綿季がこれから先に来る秋用の服が欲しいということで源次郎に通帳の金を洋服に使うことの許可を貰い 買い物に出ていた。

 

木綿季「ねぇねぇ~早く行こ行こ~」

 

哲也「まぁまぁそう焦るなよ。」

 

哲也は急かす木綿季の手を繋ぎ歩きだそうとした時 背後から誰かに肩を掴まれた哲也は後ろを振り向いた そこに居たのは警察官。

 

「お兄さん ちょっと良いですか。」

 

哲也「はい?なにか?」

 

「・・・・・・どう見てもそのお連れさん 未成年だよね?」

 

哲也「は、はぁ・・・・・・」

 

「全くこんな女子中学生に手を出して・・・・・・とりあえず署まで連行します。」

 

哲也「はぁ!?な、なんで!?」

 

木綿季「女子中学生ってどういうことなんですか!?」

 

「あのねお嬢さん 貴女もこんな悪い男に付いて行っちゃ駄目ですよ 所謂ロリコンって人種が少なからずいるんですから ほら 行きますよ。」

 

どうやら警察官は哲也を20歳以上 木綿季のことは女子中学生だと思っているようだ。

 

木綿季「あーもうじゃあこれみてください!!!!!!!!」

 

木綿季はそう言うと自身の学生証を提示した。

 

「・・・・・・女子高校生・・・・・・ということは援交ですか?余計に罪が重くなるだけですよ?」

 

哲也「じゃあこれも見ろ!!!!」

 

哲也も木綿季と同じように学生証を見せつけた。

 

「・・・・・・・・・・・・え?高校生?」

 

哲也「誰がロリコンだ!!!!幾ら警察官でも言っていいこと悪いことあるんじゃねぇのか!?」

 

木綿季「そうですよ!!!!大体ロリコンでも援交でも無いしボク達ちゃんと付き合ってます!!!!!!!!」

 

「し、失礼いたしました!!!!!!!!何分ここ最近そのような犯罪が多いので・・・・・・!!!!」

 

哲也「はぁ もっと大人かどうかちゃんと見てください・・・行くぞ木綿季。」

 

哲也は半ギレで木綿季を連れながら歩き出した。

 

哲也「ったく!誰がロリコンだあの野郎!!!!」

 

木綿季「ホントだよ!まさか女子中学生に間違えられるとは思いもしなかったよ!!!!」

 

哲也「まぁ木綿季は見る人が見れば小学生と受け取る人もいるだろうしなぁ・・・・・・でもそんな木綿季を好きになった俺もやはりロリコンなのだろうか・・・・・・」

 

木綿季「誰がロリだこらぁ!!!!」

 

木綿季はそう言うと少し怒り出した だが背の高い哲也に怒っている木綿季はどう見ても大人に怒っている子供と言う様に見えた。

 

哲也「ま、まぁまぁ そう怒らないでよ木綿季 ロリでも木綿季は木綿季だよ。」

 

木綿季「フォローになってないこのロリコンめ!!!!」

 

哲也「自分でロリって認めてんじゃねぇかよ!!!!」

 

哲也と木綿季は仲良く言い合いをしながら買い物に向かうのであった。

 

~その8 イエスノー枕~

 

アウトレットモールから帰宅した2人は買ってきた物を整理していた。

 

哲也「にしても大分買い込んだなぁ・・・・・・」

 

木綿季「いやぁボクの好きなブランドのとこが丁度セールでさぁ♪ついつい買い込んじゃった♪でも哲也も買えたんだし良いじゃん♪」

 

哲也「まぁそりゃそうだが・・・・・・ん?なんだこれ?」

 

哲也は袋から取り出した2つのクッションのような物を見て首を傾げた。

 

木綿季「あ!それはねぇ・・・・・・じゃーん!!!!」

 

木綿季はその正体を哲也に見せびらかした 片方にはYES もう片方にはNOと書かれた物だった。

 

哲也「YESとNO?ジョークグッズ?」

 

木綿季「もぉーエッチな癖に鈍いんだからぁ これはイエスノー枕って言って 夜にエッチしたいって意思表示の時はYESを したくないって時はNOを見せるの ウブな夫婦でもこれさえあればってグッズなの!!」

 

哲也「ふーん そんなのあるんだな でも別にウブって訳でもないしなんならお前したい時自分から誘ってくるじゃねぇか。」

 

木綿季「もー夢がないなぁ たまにはこれで意思表示した方が面白いでしょ!」

 

哲也「まぁそうかもしれんが・・・・・・まぁいっか 枕なら1個増えても問題ないし。」

 

木綿季「うんうん♪さぁさぁ他の服もどんどん出していくよ!」

 

哲也「へーい」

 

服を整理し終えた2人はその後惣菜として買ってきていたハンバーグを食べ、入浴等を済ませ寝ることに。

 

哲也「すぅ・・・すぅ・・・」

 

木綿季「ねぇねぇ・・・哲也・・・・・・」

 

哲也「んぅ・・・?どしたの・・・」

 

木綿季「しようよ・・・良いでしょ・・・」

 

木綿季はそう言うと哲也の腹部を指でなぞりながらそう言った。

 

普段は誘いに乗る哲也だが買い物の疲れなどがあり今日は断ろうとした だが完全に寝ぼけていた哲也は上手く口が開かない だが目の前には木綿季が買ってきていたイエスノー枕があり、哲也はその枕が『YES』

と書かれていたことを確認した。

 

哲也「木綿季・・・・・・これ・・・・・・」

 

哲也はそう言うと枕の『NO』を見せつけた。哲也はこの時確かにこの意思表示方法は楽だなぁと感じた。

 

木綿季「わーい♪じゃあ早速・・・・・・」

 

木綿季はそう言うと哲也のパンツを脱がそうとしてきた 半脱ぎにされた所で流石に哲也も目が冴えた。

 

哲也「ちょ、ちょっと待てや!!!!俺はNOにしたろ!?」

 

木綿季「えぇ?どう見たってYESじゃん。」

 

哲也「んだと!?」

 

哲也は自分の持っていた枕を確認した その枕は裏表両方にYESと書かれていた。

 

哲也「っ!?なんだこれ!?イエスノーじゃなくてイエスイエス枕じゃねぇか!!!!」

 

木綿季「ふっふっふ~♪これぞボクのカモフラージュだよ!前々からこの為に作っておいたんだから!!」

 

哲也「お前はそうでもして俺とヤりてぇのか!?」

 

木綿季「ヤりたい!!!!」

 

哲也「あぁもうこのドスケベ娘は・・・・・・!!!とにかく今日はやらん!!!!寝ろ!!!!」

 

哲也はそう言うと布団を被って再び寝ようとした。

 

木綿季「えぇ~!?」

 

哲也「寝ないと椅子に縛り付けて一日中放置するぞ!!!!」

 

木綿季「・・・・・・それも良いかも・・・・・・放置プレイだなんて哲也のエッチ/////」

 

哲也「誰かこいつの性欲を止めてくれ・・・・・・・・・」

 

哲也は木綿季の性欲の強さに少し呆れながら結局その日は何もせずに眠りについた 翌朝 寝起きを木綿季に襲われたのは別の話。

 

~その9 色んな好き~

 

ユウキ「ねぇねぇテツヤ!」

 

テツヤ「ん?どうしたのユウキ。」

 

ユウキ「ええっと ヤー ティビャー リュブリュー!」

 

テツヤ「・・・・・・・・・?」

 

テツヤは初めて聞いたその言葉に眉を顰めた。

 

ユウキ「うーん分かんないか それじゃあ・・・ティ アーモ。」

 

テツヤ「はぁ?さっきからなんなんだ?」

 

ユウキ「えぇ~?じゃあ・・・・・・イッヒ リーベ ディヒ!」

 

テツヤ「だからなんなの!?」

 

ユウキ「むぅ~!!!!サランヘヨ!!!!」

 

テツヤ「ん?それは聞いたことあるな。」

 

ユウキ「ならこれ!!!!ウォーアイニー!!!!」

 

テツヤ「あ!それも聞いたことあるぞ!!!!でも意味までは・・・・・・」

 

ユウキ「ならこれならこの意味分かるでしょ?アイラブユー♡」

 

テツヤ「そりゃ勿論・・・・・・あ、もしかしてお前が言ってた言葉の意味って・・・・・・」

 

ユウキ「分かってくれたんだね♪それじゃあ最後はお互いに言お♪」

 

テツヤ「おう!」

 

テツヤ・ユウキ「せーの!大好きー!!!!!!!!」

 

テツヤとユウキはそう言うと抱き合った。2人は幸せいっぱいの笑みを浮かべていた。

 

リズ「一体何見せられてんのよ私達は・・・・・・・・・」

 

シリカ「終身名誉バカップルですね~」

 

クライン「んで?そっちのカップルはどんなバカップルっぷりを見せてくれるんだ?」

 

アスナ・キリト「するか!!!!!!!!」

 

フィリア「私もしてみたいなぁ・・・・・・」

 

テツヤ「ゆーうき♡」

 

ユウキ「てーつや♡」

 

結局その後も2人はイチャついたままで行くはずだったクエストには行けなかった。

 

~その10 サブヒロインズの苦悩~

 

※サブヒロインの皆がそれぞれ意中の相手を知っているという世界線でお楽しみください

 

フィリア「はぁ・・・・・・これで何度目かになる定例会だけどどうかな皆・・・・・・」

 

シリカ「全然ダメです・・・・・・何をしてもうんともすんとも・・・・・・」

 

リナ「私も・・・・・・姉ポジションでもあのガード崩すのは不可能に近いわ・・・・・・」

 

リーファ「妹ポジションも同じく・・・・・・」

 

リズ「良いじゃないテツヤ組はちょっと胸とか触らせとけばコロッと靡きそうなんだから・・・・・・キリトは色気より食い気だから・・・・・・」

 

シノン「そうは言ってもユウキの恐ろしさを知ってる身からすると・・・・・・」

 

レイ「ところでなんだが毎回毎回僕は出席してる意味はあるのかい?」

 

リズ「どっちつかずの意見も必要なのよ!」

 

フィリア「うんうん!どっちのことも狙ってないレイはとっても大切なんだよ!」

 

レイ「いや、だからそもそも彼女のいる彼らを狙うのはどうかと・・・・・・」

 

レイがそう言うと皆はまるで聞いてないかのように明後日の方向を向いた。

 

レイ「毎回これだ・・・・・・」

 

フィリア「この前だって一緒にお風呂入った時にもテツヤは手を出して来なかったんだよ?そりゃ私が酔ってたのもあるけど・・・・・・」

 

リーファ「それなら私だってお兄ちゃんと一緒に寝ましたけど結局すぐ爆睡・・・・・・」

 

リナ「巨乳の2人は良いよ身体で迫れば良いんだから・・・・・・」

 

シリカ「貧乳の私達の身にもなってください・・・・・・」

 

シノン「私なんてあっちとこっちで胸のサイズが違うからあっちだと身体を使うのは・・・・・・」

 

リズ「あーあーなーんであんな早いペースで付き合っちゃったのかなぁ2人共 そうすれば私達だって何しようが怒られずに済むのに・・・・・・」

 

レイ「キリトのことはよく分からないけど テツヤはいっそフィリアシノンで迫ってみたらどうだい?アバター問題があるならアバターで迫ってしまえば彼のスケベ心がユウキへの良心に勝ると思うが。」

 

フィリア「それだ!シノン!早速決行だ!」

 

シノン「うん。リナさんは?」

 

リナ「わ、私もアバターの方が多少なりと大きいし・・・・・・」

 

リズ「それなら私達もその手で行くわよリーファ!」

 

リーファ「はい!」

 

シリカ「わ、私もやります!」

 

レイ「後で怒られても僕は知らないとシラを切らせてもらうからね 特にユウキに怒られるのは僕も嫌だ。」

 

フィリア「よし!それじゃあ今から2人をこっちに呼んで作戦開始だよ!押して押して押しまくってこっちに振り向かせるんだよ!!!」

 

レイ以外「おー!!!!!!」

 

皆はその場で手を合わせ検討を誓い合った そんな時だった。

 

「へぇ~身体使ってだーれを誘惑しようとしてるのかなぁ~♪」

 

「そりゃおっぱい大きいフィリアとシノンならテツヤも落ちそうだよね~♪」

 

穏やかな声をしているが明らかに殺気がこもったその声を聞いた一同は 一斉に声のした方に振り向くと そこには怒りの炎に包まれたユウキとアスナが仁王立ちしていた。

 

アスナ「それで・・・・・・?誰が誰を振り向かそうとしたのかなぁ・・・・・・?」

 

アスナはシリカ リズ リーファを追い込むよう立ちはだかると その場で指をバキバキと鳴らした。

 

リズ「ひぃ・・・・・・!!!」

 

ユウキ「ボクが小さいのをいいことに巨乳の2人で言いよろうだなんていい度胸してるねぇ・・・・・・?」

 

ユウキはフィリア リナ シノンの前に立ちはだかり、にっこりと微笑んでいた。

 

フィリア「あわわわわわ・・・・・・・・・」

 

この修羅場を使い、レイはその場から逃げ出そうとしたが ユウキが逃げるレイの頭を鷲掴みにした。

 

レイ「っ!?」

 

ユウキ「れーいー・・・・・・?あんな作戦考えて何を企んでたのかなぁ・・・・・・?」

 

レイ「い、いや待て!僕は1つの案を出しただけだ!!!別に君らの彼氏を狙おうだなんて・・・・・・・・・!!!!!!」

 

アスナ「レイちゃん♪少し黙ろっか♪さっさと皆のとこに戻ってね♪」

 

レイ「・・・・・・はい・・・・・・」

 

レイもアスナの威圧感に負け、皆と一緒に怒られることに。

 

ユウキ「それでそれで~?フィリアとシノンはそのおっぱい使って何をしようとしたのかなぁ?」

 

フィリア「しょ、しょれはしょの・・・・・・」

 

シノン「にゃんといいましゅか・・・・・・」

 

フィリアとシノンはユウキの背後に見えた鬼を見て抱き合って泣いていた。

 

リナ「あわわわわ・・・・・・・・・」

 

アスナ「リズとリーファちゃんもまさかとは思うけどキリト君を奪おうだなんて思ってないよね~?」

 

リズ「あ、あのでしゅね・・・・・・」

 

リーファ「うぅ・・・・・・」

 

シリカ「はわわわわわ・・・・・・・・・」

 

レイ「なんで僕まで・・・・・・」

 

皆が半べそになりながらこうべを垂れると、その場に更にもう2人の人物が登場した。

 

「何してんだユウキ?」

 

「アスナまで皆を土下座させてどうしたんだ?」

 

そう、この場に現れたのはそれぞれが狙っていたテツヤとキリトだった。

 

フィリア「っ!て、テツヤ~!!!」

 

リナ「助けて~!!!」

 

フィリア、リナ、シノン おまけにレイはテツヤに抱きつくようにユウキの前から逃げた。

 

テツヤ「なっ!?お、お前ら何を!?」

 

リーファ「おにいちゃ~ん!!!!!!」

 

シリカ「私を助けて~!!!」

 

リズ、リーファ、シリカは同じようにキリトに。

 

キリト「なっ!?」

 

ユウキ「てーつーやー・・・・・・!!!!!!!!!」

 

アスナ「キリト君~・・・・・・・・・!!!!!!!!!」

 

テツヤ「ま、待て待て待て!!!早まるな!!!俺は何もしてねぇ!!!」

 

キリト「そ、そうだアスナ!!!不可抗力だ!!!」

 

シノン「もうしないから許してください・・・・・・お願いします・・・・・・」

 

ユウキ「テツヤに抱きついて言えるセリフか!!!!!!」

 

リズ「お願いよアスナ!私との仲じゃない!!!」

 

アスナ「キリト君に抱きついてなかったらね!!!」

 

テツヤ「でも・・・・・・」

 

キリト「でも?」

 

テツヤ「た、たまにはこういうのも悪くないかなぁ~って♪」

 

キリト「・・・・・・だな♪」

 

互いに胸を押し付けられてるこの状況に鼻の下を伸ばしニヤついていると、ユウキは飛び蹴りを、アスナはドロップキックを彼氏の顔面に食らわせた。

 

テツヤ「えぶりっ!?」

 

キリト「はぶりっ!?」

 

ユウキ「さぁ皆に提案です♪今この場でボクに殺されるかテツヤから離れるか選んでね♪」

 

アスナ「殺されたい人は言ってね♪確実に殺してやるから・・・・・・」

 

ドスのきいたアスナのその声を聞き、皆は一斉に2人から離れた。

 

ユウキ「二度とこんなこと考えないように!!!!!!」

 

アスナ「親しき中でも礼儀あってだよ!!!!!!!!!」

 

一同「ごめんなさい・・・・・・・・・」

 

こうして、この定例会が開かれることは今後二度と無かった。

 

この後 抱きつかれていたことにデレデレしていた2人がそれぞれの彼女から拷問されたのは言うまでもない。




という訳で今回は10個のお話をお送り致しました お楽しみいただけましたか?

以後はもう少しだけ夏のお話を展開して秋に突入出来たらなと思っています。

それでは次回をお楽しみに!


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5周年記念作品~重大発表~

今日で死神と呼ばれた剣士も5周年を迎えました!!!!これも皆様が応援してくれるおかげです!

2周年ぶりとなります記念作品は今までのような特別物語ではなくおふらいん形式で送らせて頂こうと思います!

それではどうぞ!


その日は総集編等はなんら予定はされていなかったが、テツヤら数人はおふらいん放送会場に呼ばれていた。

 

テツヤ「うーん なんで俺達だけ呼ばれたんだろう。」

 

ショウ「このメンバーに当てはまるのは・・・」

 

リナ「この作品のオリジナルキャラ・・・?」

 

レイ「そうだね 僕達が何かしたのだろうか・・・」

 

カノン「そうじゃのう もしやのクビと言う可能性も無きにしも非ずじゃな。」

 

テツヤ「まさか~?俺は主人公だし この作品のコンセプトは斬月を使った俺の活躍と 俺とユウキがひたすらにイチャイチャイチャイチャイチャイチャしまくることだぜ?」

 

ショウ「それに苦言を呈してきたやつがいるんじゃねぇの?」

 

リナ「まぁ他人から見たらイライラする物ね・・・2人のイチャ付き方・・・」

 

レイ「でも、君のクビで何故僕達まで呼び出されるんだい?」

 

テツヤ「俺をクビ候補筆頭にすんじゃねぇ!!!!主人公だぞ!!!!」

 

カノン「まぁ今のはわらわの仮説じゃ 真に受けんでくれ。」

 

5人が色々なことで呼ばれた原因を考えていると、いきなり会場の照明がブラックアウトした。

 

テツヤ「な、なんだ!?」

 

レイ「停電・・・?」

 

「ぱんぱかぱーん!!!皆おめでとうございまーす!!!」

 

会場にその音声が響き渡ると、会場に一気に明かりが灯った。そこには見たことの無いコスチュームに身を包んだユウキ アスナ キリト フィリア シノンがいた。

 

ユウキ「いやぁ~テツヤ良かったね~!!!遂にボク達の仲間入りだよ♪」

 

フィリア「テツヤだけじゃなくて他の皆もだよ♪」

 

テツヤ「ちょっと待った!何がおめでとうなのか仲間入りなのかが全然分からん!!!」

 

ショウ「それにテツヤだけじゃなくて皆って、一体なんのことなんだ?後その訳の分からない姿格好。」

 

ユウキ「それじゃあボクがヒント出しちゃいまーす♪テツヤ ボクのこの姿 見たことない?」

 

ユウキはそう言ってテツヤに近づいた テツヤはユウキの姿を入念に調べた。

 

テツヤ「背中に誠の入った青白の背広・・・・・・これって確か"新撰組"の?」

 

ユウキ「うん!いわゆる『ユウキさん大勝利~!』ってやつだよ!」

 

リナ「それってユウキちゃんの中の人ネタ・・・?」

 

ユウキ「その通り!ちなみに皆もそれぞれ由縁のある姿格好をしてるよ♪」

 

レイ「フィリアのその姿は・・・・・・調査兵団かい?」

 

フィリア「そうだよ!これでビシバシ動いて巨人共を血祭りにあげるよ♪」

 

ショウ「キリトのそれは料理人か?」

 

キリト「あぁ 今日はこの後皆に美味しいご馳走を振舞ってやるからな♪今ならテツヤにもユウキにもアスナにも負ける気はしないぞ♪」

 

カノン「アスナのそれは制服・・・・・・であってるかのう?」

 

アスナ「はい!戦況オペレーターと整備は任せて欲しいなのです♪」

 

リナ「シノンちゃんのその格好は・・・・・・騎士・・・・・・なのかな?」

 

シノン「はい、私だけ幾つもコスチュームがあったんですけど選ぶならってことで これにしたんです。いつも弓やスナイパーライフルを持ってるから新鮮です。」

 

テツヤ「へぇ どんなコスチュームだったんだ?」

 

シノン「そ、それは・・・・・・」

 

ユウキ「それじゃあせっかくだしシノンのコスチューム1着お披露目!」

 

ユウキが指をパチンっと鳴らすと、その場でシノンの服が切り替わり

全身をムチムチとしたタイツで包んだセクシーな姿に変わった。

 

シノン「いやぁ!?ちょっとユウキ!?これは嫌だって言ったでしょ!?」

 

テツヤ「こ、こりゃ結構な・・・」

 

シノン「ジロジロ見るなこのスケベ!!!!!」

 

ユウキ「他にもシノン用にハサミ おしゃぶり 尖る髪の毛 鞭などなどを用意してたんだけど どれもこれも嫌だって言って結局そのアーサー王息子の姿にしたんだ。」

 

シノン「だってハサミはなんか嫌だしおしゃぶりだとそもそも裸にならなきゃいけないし尖る髪の毛もなんか違うし鞭も私には高貴過ぎて似合わないし・・・・・・と、とにかく早く元の姿に戻して!!!!」

 

ユウキ「はーい。」

 

ユウキが手を挙げるとシノンの姿は元に戻った。

 

テツヤ「まぁとにかく皆の姿の出典は分かったけどよ それとこれとがなんの関係なんだ?」

 

キリト「まだ分からないのか?相変わらず鈍いやつだなお前は。」

 

アスナ「それじゃあ私がネタバレを!実は今日読んだ皆さんには遂に遂になんとなんと!"CV"が付いちゃったのです~!」

 

5人「CV!?」

 

フィリア「仲間入りっていうのは所謂声が付いたって感覚だね。」

 

テツヤ「ま、マジで!?」

 

ショウ「俺にもこの日が来たのか・・・」

 

リナ「遂に私にも・・・!」

 

レイ「ぼ、僕にもなのかい?」

 

カノン「いや、わらわまで貰っても良いのか?」

 

ユウキ「うん♪多分5人には声があったほうが読者の皆も感情輸入だったり話の想像がしやすいと思うんだ♪」

 

フィリア「もう5年以上続けてるしこれくらいやっても罰はないと思うよ♪」

 

シノン「ただ、発表する時は実名じゃなくて その人が演じたキャラの特徴を書いていくから 是非そこから正解を導き出して欲しいわ。でも、作者は最近のアニメをあまり見てないから若干古いアニメのキャラで表すことが多いとは思うけど そこはご了承をお願い。」

 

アスナ「それと、もう既に皆の中で『テツヤ君はこの声だ!』とか『ショウ君はこれ!』ってイメージがある人は是非そのイメージで今後とも話を見て欲しいな。これはあくまで作者が考えたイメージだからね♪」

 

キリト「こちらの意見を押し付けてイメージが崩れるのも申し訳ないしな これは作者の考案した1つのイメージの形だからね。 皆のイメージを尊重して欲しい。」

 

ユウキ「よーし!それじゃあまずはこの作品の主人公であり、ボクの彼氏 テツヤの声からだよ!」

 

~作者がイメージしてるテツヤのCV~

 

① 霊感を持つ男子高校生且つ 死神代行

② 破壊神の付き人であり師匠

③ メジャーリーグ本塁打王に輝いた名キャッチャー

 

ユウキ「という訳でこれがテツヤのCVだよ♪1番イメージして欲しいのは勿論①だよ♪」

 

テツヤ「なるほどな これが俺の声なのか・・・」

 

ショウ「本家斬月の持ち主と同じだな。」

 

フィリア「作者曰く やっぱり斬月の持ち主はこの人でなきゃ!ってことらしいよ。」

 

アスナ「天鎖斬月ってキメてくれるのかっこいいもんね~♪」

 

シノン「そうね・・・普段のスケベさからかけ離れてる物ね・・・」

 

キリト「皆の中のイメージと作者のイメージはどうだったかな?」

 

テツヤ「あ!そういやもう1人の俺の声も同じことになるのか?」

 

ユウキ「うん、そのつもりだよ。」

 

リナ「まんま原作通りってわけね・・・でもその方が皆も想像しやすいのかな?」

 

カノン「そうじゃろうな。ファンには嬉しいCV抜擢じゃろうな。」

 

ユウキ「あ、それと今回は発表されたイメージ通りのキャラの姿で過ごしてもらうよ!という訳でテツヤはいつものこれ!!!」

 

ユウキが指を鳴らすと テツヤの姿はいつもの卍解時の死覇装に変わった。

 

テツヤ「おっ まぁこの方が雰囲気出るよな よっしゃ!これからもこの姿でどんどん活躍していくからこれからも応援よろしくな!俺だけじゃなくて 斬月も天鎖斬月も応援よろしく!」

 

フィリア「それじゃあ次はそんなテツヤの相棒 ショウのCV紹介だよ!」

 

~作者がイメージしてるショウのCV~

 

① 変革を目指し、平和のために対話することを目指したパイロット

② 氷のストライカーの異名を持つサッカープレイヤー

③ ウエイトレスの格好をしたとある動物のソムリエ

 

フィリア「という訳でこれがショウのCVだよ♪特にイメージして欲しいのは①の2期の方だね♪」

 

ショウ「これが俺の声なのか・・・」

 

レイ「クールな君に良く似合ったいい声だね。」

 

シノン「ちなみに作者曰く 1番悩みに悩んだのがショウの声らしいわ。他にも候補があって 最後まで競り合ったのはひょんなことから魔界の王を決める戦いに巻き込まれた天才的な頭脳を持つ高校生のCVらしいわ。」

 

キリト「悩みに悩んだ結果 作者が自分でイメージしてショウに合うのはどっちだってなった時結果 こちらの方に決まったらしい。」

 

ショウ「なるほど・・・」

 

アスナ「時折熱くなるショウ君にはピッタリの声です~♪ミレイn・・・ごほんっ、アスナも嬉しいです~♪」

 

キリト「あ、アスナ?」

 

アスナ「これで人気はうなぎ登りです~♪ですですです~♪」

 

ショウ「アスナ・・・無理して俺の声の作品と合わせなくても良いんだぞ・・・?」

 

アスナ「せっかくこの服きてるんだし良いかな~って♪」

 

カノン「どうやら作者は2人の声が同じだと知った時声優さんの凄さを改めて実感したそうじゃ。」

 

ユウキ「まぁ似ても似つかないもんね・・・アスナとその人・・・」

 

フィリア「それじゃあショウも着替えちゃいましょう!はい!」

 

フィリアも指を鳴らすと その場でショウの服装がとある組織の青色の制服に切り替わった。

 

ショウ「この姿になると何かに乗って介入活動したくなるな それはともかく 俺はこれからも頑張ってテツヤ達を助けていくから 皆もよろしく。」

 

シノン「それじゃあ次に行くわよ 次はいよいよテツヤの実姉のリナさんの声の発表ね。」

 

~作者がイメージしてるリナのCV~

 

① ミニスカートの似合うナイスバディな赤髪のパイロット

② 百年戦争の英雄であり聖女

③ ②とは正反対の人格ではあるが元は②と同じである復讐者

 

シノン「これがリナさんのCVね イメージしてもらいたいのは①ね。でもツンツンしてる時は③でもいいかも知れないわね。」

 

リナ「へぇ~これが私の声なのね。」

 

ユウキ「優しくて気品のあるリナにピッタリの声だね♪」

 

シノン「ちなみにこの5人の中では最速でCVイメージが付いてたらしいわ 初登場した時には既にこのイメージでやってたみたいね。」

 

テツヤ「うーん・・・なんだか姉ちゃんが可哀想な・・・」

 

リナ「な、なんでよ?」

 

テツヤ「だって①~③まで全員ボンキュッボンだろ?まな板の姉ちゃんにこれはギャップが・・・・・・」

 

リナ「余計なお世話よこのドスケベ!!!!!!」

 

そう言うとリナはテツヤにラリアットを食らわせた。

 

テツヤ「げぶっ!?」

 

アスナ「おぉ~見事な演じ分け。」

 

テツヤ「なにしやがんだ!!!素直な感想言っただけじゃねぇか!!!」

 

リナ「それが余計なお世話って言ってんのよ!!!貧乳だろうが巨乳であろうが美人であることには変わりないのよ!!!」

 

テツヤ「自分で美人言うな自分でこのまな板!!!」

 

キリト「やっぱりこうした声を聞いた後に喧嘩を聞くと より良いイメージで喧嘩の声が再生できるな。」

 

アスナ「ちなみに、お姉ちゃんモードに入った時は是非②でイメージしてみてね♪」

 

リナ「生意気言うテツヤなんかにお姉ちゃんモードしてあげないんだから!!!」

 

テツヤ「良く言うぜ!!!姉の癖に弟に良く甘えて泣きついてくるくせによぉ!!!!!!」

 

フィリア「喧嘩するほどなんとやらだね~♪」

 

レイ「ほ、ほら2人共 喧嘩は程々に・・・」

 

テツヤ「けっ!!!」

 

リナ「ふんっ!!!」

 

ユウキ「まぁ2人はこれが平常運行だしね・・・」

 

シノン「それじゃあリナさんにも着替えてもらいましょうか ではどうぞ。」

 

シノンが手を上げると リナは赤い軍服にピンクのミニスカートの姿に着替えた。

 

リナ「わっ!?こ、これ結構際どいわね・・・・・・テツヤ 似合うかしら♡」

 

リナはそう言ってテツヤの前で少しセクシーなポーズを取った。それは胸の大きなフィリアやレイがやったら谷間が強調されるであろう皆も1度は見た事のあるあのポーズ。

 

テツヤ「うーむ・・・・・・確かに姉ちゃんは胸以外は結構良い身体だから絶対領域とか含めてこれはこれでありだけど・・・・・・」

 

リナ「ムカつくことは置いとくけど ありだけど何よ?」

 

テツヤ「いやな?この軍服は巨乳のあの人が着るからこそ似合ってる訳で その胸の部分がまな板状態だと今ここで読んでくれてる皆も想像するのが嫌に・・・・・・・・・・・・」

 

リナ「余計なお世話よこのおっぱい星人!!!!!!!!!」

 

リナはそう言ってテツヤの顔をハイキックで蹴飛ばした テツヤは突然のことに防げず地面に倒れた。

 

テツヤ「な、何しやがんだよ姉ちゃん・・・!!!」

 

リナ「ちょっと褒めてくれたと思ったら結局胸か!!!私あんたに褒められて嬉しかったんだからね!?それなのにこの巨乳好きは・・・・・・!!!!!!もう限界よ!!!!!!ここで殺す!!!」

 

リナはそう言うとスカートに隠れた太腿に手を伸ばし そこからハンドガンを取りだした。

 

テツヤ「いぃぃ!?な、なんでそんな!?」

 

リナ「これ一応軍服なのよ!!!太腿のとこに隠していたのよ!!!」

 

シノン「あ、あのリナさん・・・何もそこまで・・・・・・」

 

テツヤ「そ、そうだよ姉ちゃん!?俺が貶してるのは愛情の裏返しで・・・・・・」

 

リナ「しるかこの馬鹿!!!!!!!!!」

 

リナはそう言ってテツヤの頭上スレスレを狙い弾丸を放った。

 

テツヤ「ぴゃぁぁぁぁぁぁ!?」

 

リナ「次私の胸貶したらその頭撃ち抜くからね・・・・・・!!!」

 

テツヤ「は、はい・・・・・・・・・!!!!!!!!!」

 

ユウキ「あ、あはは・・・・・・仲良しな二人だからこその喧嘩だね・・・・・・」

 

リナ「あ、時間取らせてごめんね皆、さて!これからもテツヤのお姉ちゃんとしてどんどん活躍していくから皆応援してね♡」

 

アスナ「それじゃあ次はレイちゃんの発表だよ!」

 

~作者がイメージしてるレイのCV~

 

① 女性にしか操れない重装備を操るボクっ娘

② 有名恋愛シュミレーションゲームに登場する音楽の天才少女

③ デスゲームに幽閉されたゲームの天才

 

アスナ「これがレイちゃんのCVだよ♪イメージとしては①と②を足して2で割った感じかな?」

 

レイ「これが僕の声・・・」

 

テツヤ「良く似合ってるぜ レイ。」

 

カノン「うむ。2人が良き声を持ててわらわは嬉しく思うぞ。」

 

レイ「ありがとうございます カノン様。ついでにテツヤ。」

 

テツヤ「ついでかよ・・・」

 

フィリア「ちなみにレイの決め手は①のボクっ娘を書く時にイメージしてたかららしいよ。」

 

ユウキ「でもレイとは性格が正反対だよね。」

 

キリト「だからこそ ②のイメージが大切らしいんだ。後②は作者がクールなキャラがこの子しか分からなかっただけであってもし見てるアニメやゲーム等にクールなキャラがいたらそちらを思い浮かべて欲しい。何分ここ数年しっかりとアニメを見た事が数回しかないのがこの作品の作者だからね。」

 

ショウ「クールなレイに良く似合う良い声だな。」

 

アスナ「これでまた今後もレイちゃんの話が増えてテツヤ君に被害を受けることも増えちゃうかもね♪」

 

レイ「僕としてはいい迷惑だよ・・・大体一番最初に僕の胸を揉んでこなければこんなことには・・・!」

 

テツヤ「俺のせいかよ・・・」

 

フィリア「まぁまぁ♪可愛いレイだから仕方ないよ♪」

 

レイ「全く 僕達の声も嬉しいけど彼のスケベ症を治した方が良いのではないか?」

 

ユウキ「多分一生治らないよ・・・」

 

リナ「あんた彼女に言われてるんだから治しなさいよねぇ・・・」

 

テツヤ「ご、ごめんなさい・・・」

 

アスナ「まぁお色気シーンは無いと書いてる作者も読んでる皆もつまらないって思っちゃうからね♪」

 

キリト「それで犠牲になる皆はたまったもんじゃないと思うけど・・・」

 

フィリア「わ、私は別にテツヤになら・・・/////」

 

アスナ「よし!それじゃあレイちゃんも例に漏れず!」

 

アスナが手を鳴らすと レイは白を基調とした少しワンピースに似た制服に姿を変えた。

 

レイ「こ、この衣装は中々リスキーな服装だね・・・・・・特に目の前のラッキースケベ男の手にかかれば簡単に下着なんかが脱がされそうだよ。」

 

テツヤ「俺をジロジロ見るな俺を。」

 

フィリア「レイの声だと本当にそうなりそうだね~ いつしかミスターラッキースケベって呼ばれたりして。」

 

ユウキ「テツヤ レイのパンツ脱がしてそこに顔突っ込んだりしたらその首へし折るよ。」

 

テツヤ「やらんやらん!!!!!!誰にやるとか関係無しにレイなんかにやったら俺は明日をも知らぬことになる!!!!!!」

 

レイ「全く そう言うなら他の子にもそうしたらいいじゃないか まさかとは思うがフィリアやシノンはラッキースケベを引き起こしても怒られないからとわざと触ってるんじゃないのかい?」

 

フィリア「ふぇっ!?/////」

 

シノン「ど、どういうことよスケベ男!!!/////」

 

テツヤ「んなわけねぇだろうが!!!何もかも事故も事故 事故of事故だ!!!!!!俺は好きで皆の胸をもんでるわけじゃねぇんだ!!!」

 

アスナ「まぁキリト君がやらないなら私はそれで良いけど♪」

 

ユウキ「良いわけないでしょうが!!!」

 

レイ「とにかく、今後とも是非僕のことを応援して欲しい 皆の為に僕も頑張るよ。」

 

キリト「それじゃあいよいよ最後のカノンさんのCVを発表するぞ!」

 

~作者のイメージしてるカノンのCV~

 

① 古代ローマ皇帝の少女

② 伝説のヴァンパイアであり、全盛期の姿を取り戻すべく活動している

 

キリト「これがカノンさんのCVだ これは①② どちらでもいいかもしれないな。」

 

カノン「ふむ これがわらわの声なのじゃな。」

 

テツヤ「ん?なんでカノンだけ2つしかイメージをあげてねぇんだ?」

 

フィリア「それが作者が声優にわかすぎて知ってるキャラがこの2人しかいなかったんだ だから2つしかイメージが無いんだ。」

 

ユウキ「でもでも、カノンにあった良い声だね!!!」

 

レイ「うん。この気品に溢れた声はカノン様にピッタリだ。」

 

アスナ「一応カノンさんの音声はカノンさんらしい『~なのじゃ』って音声が似合う声を探してたところたまたまやってたゲームとかでその2人を発見してって形だね。」

 

ショウ「でも特徴的だからイメージはしやすいだろうな。」

 

キリト「それじゃあカノンさんにも着替えてもらおう どうぞ。」

 

キリトは指を鳴らすと赤く気品のある服装にカノンは着替えた。

 

カノン「ふむ これは確かに皇帝と呼ぶにふさわしいのう。少しわらわには似合わんかもしれんが テツヤ どうじゃ?似合うか?」

 

テツヤ「お前なら何着ようが似合うよ 姉ちゃんと違ってボンキュッボンだし・・・・・・」

 

リナ「うるさいわねボンキュッボンボンキュッボンってどうせ私は貧乳だよ馬鹿テツヤ!!!!!!!!!」

 

カノン「まぁ待てリナよ お主この言葉は知っておるか?『貧乳はステータス 希少価値』と言うものじゃ。」

 

リナ「い、言え・・・初耳です・・・・・・」

 

カノン「確かにテツヤは恐らく生粋の巨乳好きであろう それはリナにとってイライラすることにはなるかもしれんが 逆に考えるのじゃ お主の歳でその胸のサイズはかなり希少じゃ。実際見てみろ ユウキはまだ発展途上かもしれんがフィリア シノン レイ アスナ ここにはおらぬリーファにリズと巨乳だらけじゃ そう思えばお主の存在はこの国において希少も希少の激レアじゃ。」

 

リナ「わ、私が激レア・・・・・・?」

 

カノン「さしずめレジェンダリーウェポン級じゃな。」

 

リナ「私が伝説・・・・・・・・・えへへ・・・・・・♪」

 

リナはカノンの言った言葉が身に染みたのか ニヤニヤしながら喜んでいた。

 

テツヤ「わっかりやすい・・・」

 

カノン「テツヤ お主は自分の性癖にストレート過ぎじゃ 自身の姉とはいえちゃんと敬わなければならぬぞ。」

 

テツヤ「は、はい・・・かしこまりました・・・・・・」

 

アスナ「流石はカノンさんだね~♪私以上のお姉さんだね♪」

 

キリト「テツヤ達の領主だけある・・・・・・」

 

カノン「さて、胸の大きさについては置いといて 画面の前のお主達 わらわは今後もインプ領主として活躍するから是非応援頼むぞ?」

 

ユウキ「さて!!!と言うわけでこの5人のCV発表でした!もしイメージが湧いてなかった人がいたら参考程度に見てみてね♪」

 

テツヤ「ところでなんだが、主要メンバー以外にCVが決まってるキャラいたりするの?」

 

アスナ「一応テツヤ君のお父さんは、菊岡さんと同じイメージだよ♪」

 

リナ「じゃあ荒波家は割と本家をイメージされてる感じなのね。」

 

ユウキ「後、この作品オリジナル領主の人達だと 今の所ウルフさんが犬の格好をした死神の人のイメージだよ♪」

 

テツヤ「割と似合ってるな ウルフ繋がりってのもあるのかも。」

 

フィリア「他だとアイナさんが相当古い例えになっちゃうんだけど 水を被ると変身しちゃう主人公の許嫁の長女の人とか、ゼロさんは氷結系最強斬魄刀の持ち主の人だったり モーティマーさんは億を超える桜を用いて戦う人だったりだよ!」

 

リナ「割とテツヤの世界線から多くモチーフにしてるのね。」

 

キリト「他のハクさんサラさんはまだ未定なんだ。決まってからどこかしらの後書きで発表しようと思う。」

 

シノン「それじゃあ大方の発表は終わったかしら さて、それじゃあ次は・・・・・・」

 

シノンが次の話に入ろうとしたその時だった。

 

「ちょっと待った!!!!!!!!!」

 

そう言ってテツヤ達の目の前に現れたのは 既に死んでしまっているアスカだった。

 

テツヤ「っ!?あ、アスカ!?」

 

アスカ「あぁ!!!会いたかったぞテツヤ!!!」

 

アスカはそう言うとテツヤのことを抱きしめた。

 

テツヤ「むぐぅ!?」

 

ユウキ・リナ「なぁぁぁ!?」

 

フィリア・シノン「・・・・・・誰・・・・・・?」

 

レイ「またテツヤの浮気相手候補なのかい?」

 

カノン「モテるのう お主は。」

 

アスナ「そ、そういえば知らない人もいたね ご紹介します!彼女こそテツヤ君を影から支えるサブヒロインの一員 アスカさんです!」

 

アスカ「よろしくね♪」

 

テツヤ「ところでなんでアスカがこんな所に?」

 

アスカ「なんでって これは特別編だしな♪それに、私に声が追加されないと思ってんのか?最近出番が少ないけど立派なヒロインなんだぞヒロイン!!!」

 

キリト「今回最後に発表するのはアスカさんの声だ アスカさんはとあるギャングのお嬢様の幼馴染兼ヒットマンである声をイメージしてる。他で言い表すとガンプラ制作する小学生の男の子だね。」

 

アスカ「はっはっは!遂に私にも声が付いたんだ!!!これからはバンバン出演するぞ~!!!」

 

ショウ「夜中に出てくるアスカさんだからテツヤも浮気しやすいだけに警戒人物だな。」

 

ユウキ「ぶぅぶぅ~!!!巨乳で言いよるの反則です~!!!!!!」

 

テツヤ「俺は浮気なんかしないから平気だよユウキ。」

 

レイ「巨乳好きの君のそのセリフはあまり信用ならないね。」

 

シノン「私もあれくらいあれば・・・・・・」

 

アスカ「それにしてもここ最近私の出番極端に少ないくないか!?そりゃ死人だってことはわかってるし所詮サブのヒロインであることは分かってるけど直近で出番あったのGGO編だしそれ除くとかなり溯るぞ!?」

 

テツヤ「うーんまぁ作者がサボってたりした期間あったから中々出せずにいたんだろうなぁ サボっておいてユウキを出さないなんてことは出来ないし フィリアや姉ちゃん達はユウキと一緒に出せるけどお前に関してはどうしても・・・・・・」

 

アスカ「ぐぅ・・・・・・まぁMORE DEBAN組とやらに比べたらマシなのかな・・・・・・」

 

アスナ「あはは・・・・・・と、とにかく!当作品のオリジナルキャラの皆さんのCVの発表も終わったので一旦コマーシャルです♪」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

~第7回 ユキのトリビアコーナー♪~

 

ユキ「はいはーい!今回はおふらいんじゃないけどユキのトリビアコーナー言っちゃうよ!今回は5周年記念という事で1度お父さんの周りの人との関係を相関図として纏めようと思うんだ!え?相関図なんて小説だと無理?そんなの気合いでカバーです!それじゃあ早速見ていきましょう!どうぞ~♪」

 

『ユウキ ご存知テツヤの彼女であり未来の奥さん お互いに愛し合い支え合うその仲を崩すことは恐らく不可能 お互いに負けず嫌いであり常に何かしら勝負をしてその仲を深めている。』

 

『ショウ 昔からの大親友 野球ではピッチャーとキャッチャーとして 生活面ではだらしのないテツヤをしっかりとしたショウが支えるまさにテツヤにとっての女房。』

 

『キリト SAO時代からの戦友 ビーターと言われソロ期間が多かったキリトだったがテツヤとは良く一緒にレベリングしていた仲でありショウに次ぐ親友とも言える 戦績はテツヤの方が一勝上回っている。 』

 

『アスナ 彼女であるユウキの親友であるアスナはテツヤとも仲は良い ユウキ大好きなアスナはテツヤに良くユウキとの進捗を聞いたりしていてテツヤも自慢げにそれを話している。』

 

『クライン SAO時代の兄貴分 余りゲームの知識が無いテツヤはクラインから他のゲームやアニメのことを聞いたりして知恵を付けたのだが 若干性癖まで似てきたのはここだけの話。』

 

『エギル 親友であるショウの兄貴分 エギルの店に遊びに行っていたテツヤにとっても良き兄貴分 まだ精神面で幼かったテツヤを良く叱っていた父のような存在でもある。』

 

『シリカ ユウキよりも幼いシリカはテツヤにとってはまるで妹のような存在 シリカもテツヤを信頼しておりその関係は良好 テイムモンスターであるピナはテツヤに1番懐いており良く頭の上で眠ったりしている。』

 

『リズ 48層で出会って以来の仲でお互いに分け隔てなく話せる友達以上恋人未満と言った関係 お互いに悩みを持ちかけ一緒に解決策を探すまさに男女の垣根を超えた仲。リズ曰く1つ文句があると言えばさっさと店のツケを払えとのこと。』

 

『アスカ 既に死んでしまっているが神様のご好意で夜にだけ会えることになっている かなり勝気でテツヤに憧れており共に戦ったことで憧れが好きに変わっていった ナイスバディでその身体を使いテツヤを誘惑するのでテツヤも大変だが満更でもない。』

 

『フィリア SAO時代共に死線をくぐり抜け 閉ざしていた心を開いてくれたことでフィリアはテツヤに恋心を抱く 学校で再会してからはユウキに負けじとアタックしている ユウキにとってはアスナに次いでの親友とも言える。』

 

『ユキ テツヤとユウキの実の娘 かなりやんちゃで夫婦を困らせて喜んでいる だが時にはしっかりとした一面を見せて2人を驚かせている

ピクシー姿の際はテツヤの防具 ユウキの防具どちらからも姿を見せる。』

 

『ユイ キリトとアスナの実の娘 ユキと対照的にかなりしっかりとした女の子。ユキとはかなり仲が良く親友と言える ユキと良く《どっちのお父さんが強いか論争》を巻き起こすが大体ユウキ、アスナに止められて終わる。そんなユイにとってテツヤは《パパの親友》と言う認識でありキリトアスナに次いでテツヤユウキを信頼している。』

 

『リナ テツヤの実の姉 ALOプレイ前は余り良い仲とは言えなかったがALOプレイ後は姉弟という間柄を超えた様な仲となっており、リナは実の弟に恋心を抱いてしまっていた。今でも喧嘩はするが上手く素直になれない2人にとってはそれこそがスキンシップであり愛情だ。』

 

『リーファ キリトの妹であり共に世界樹まで向かった戦友 互いに呼び方はリアルとゲーム内で異なっておりテツヤは《直葉ちゃん・リーファ》と呼び リーファは《哲也さん・テツヤ君》となっている テツヤの姉であるリナとはゲームリアル通して仲が良く遊びに行ったりしてるそう。』

 

『レイ インプであるテツヤの上司 領主であるカノンの片腕とも言える存在でテツヤはそんなレイを支える幹部。初デュエルの際に胸を揉んだことで警戒されていたが最近はテツヤのことを認めつつありちゃんとした上司部下の関係を取り持っている。』

 

『カノン テツヤ達インプ領の長。テツヤの実力を高く評価しておりレイの部下に任命する 領主ではあるがテツヤとカノンの関係は寧ろ友人と言っても良い程には良好 この中で唯一リアルでの出会いが無い。』

 

『シノン ある雨の日に出会い その後はGGO内で再会。過去のトラウマで塞ぎ込んでいたシノンにとってテツヤの存在は太陽のようで死と隣合わせだった状況から守り抜いてくれたテツヤにシノンは恋心を抱いている。初めて会った時に拳を合わせて以来2人にとってはそれがハグのような物であり大切な動作 ちなみにシノンは携帯の待受をテツヤと共に撮った写真にしておりお守り代わりにしている。』

 

ユキ「とまぁこんな所かな?うーんこうしてみるとお父さんってかなりモテモテだね・・・・・・そりゃお母さんも苦労するよ・・・・・・」

 

ユキ「え?ユキのCVが知りたい?も~しょうがないな~♪それじゃあユキのCVも大公開!ばばーん!!!!」

 

~作者がイメージしてるユキのCV~

 

① とある組織に所属する炊事係の少女

② 主人公の元カノで厨二病

③ 人の心を読める女子高校生

 

ユキ「これがユキの声だよ!①の声をイメージしてね♪皆はどんなイメージしてたのかな?これからも是非ユキのことを応援してくださいね♪それじゃあ今回のトリビアコーナーも終わりだよ!またね~♪」

 

~第7回 ユキのトリビアコーナー♪ 終わり~

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

アスナ「はい!と言うわけでCMも開けたところなんですがこれからはもう1つの重大発表をしたいと思っています!」

 

テツヤ「重大発表?また誰かの声?」

 

アスカ「もしかして私復活!?」

 

キリト「残念ながらそれは無いんだけど きっと読者の皆が喜んでくれるような発表だそうだ。」

 

リナ「じゃあ私の巨乳化!?」

 

テツヤ「誰得だよそれ。」

 

リナはテツヤのことを殴り倒したがアスナは気にせず続けた。

 

アスナ「残念ながら誰かが生き返るとか胸が大きくなるとかそう言うお話ではありません でもきっとこれを見て頂けたら喜んでいただけると思います。」

 

ユウキ「じゃあ早く流してよ~ボクも気になる~」

 

アスナ「そうだね♪それじゃあ早速ですがどうぞ!!!!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

───俺達が死んだ後 その魂はどこに行くのだろうか───

 

命を授かった人間には必ず最期 即ち死の瞬間が訪れる。

 

一般的には天国 地獄と死後の世界があると言われているがそれが事実なのだろうか。

 

「・・・・・・なんだよ・・・・・・お前・・・・・・」

 

「僕かい?そうだな・・・・・・うん "死神"と言った方が君達には分かりやすいかな?」

 

哲也の目の前に突如現れる自分を死神と名乗る男。

 

「ちょ、ちょっと待てよ!?俺だよ!!!!哲也だよ!!!!」

 

「はぁ?哲也?誰よそれ。」

 

木綿季含め周りの人達が哲也の記憶を無くしている。

 

「さぁ これからが楽しいパーティーの始まりだよ そうだろう?」

 

「くくく・・・・・・俺達の手にかかれば敵無しだ・・・・・・」

 

知らぬ内に暗躍する黒い影 その存在は哲也も知っているあの男。

 

物語は現世と魂の終着点である世界を含めた戦いとなる 記憶を無くされ頼りになれる存在がほぼ居ない状態で哲也は戦えるのだろうか。

 

「荒波哲也だ・・・・・・あんたは・・・・・・」

 

「・・・・・・"黒崎一護"だ。」

 

ソードアート・オンライン~死神と呼ばれた剣士~ BLEACHコラボ開催予定。

 

※ここで掲載した文面と実際のストーリーとは異なる場合があります

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

アスナ「と言うわけで!!!!なんとテツヤ君の天鎖斬月の出典の世界であるBLEACHとのコラボを予定しています!!!!」

 

テツヤ「ま、マジでか!?で、でもそれだと俺の声と被るんじゃ・・・」

 

シノン「大丈夫よ 声分けくらい私達は幾らでも出来るわ 貴方だってきっと無理ではないはずよ。」

 

ショウ「シノンに言われると確かに納得できるな。」

 

レイ「気になるのは皆がテツヤの記憶を無くしているという部分だね 一体どうなってそうなるのか・・・」

 

アスナ「一応最序盤の話だけは既に練ってるんだけどそこは乞うご期待ということで♪」

 

ユウキ「とにかくテツヤとの話は早く見たいね~!!!!」

 

フィリア「注意点は書いてあるように掲載した文面と実際のストーリーが異なる可能性があるけど そこは暖かい目で見守ってください。」

 

カノン「ユウキとの絡みもそうじゃがやはり天鎖斬月を目当てに来ている人もいるじゃろうし これは楽しみじゃのう。」

 

アスカ「そうなるとまた私の出番が減りそう・・・」

 

リナ「て言うか記憶無くしたらそもそもテツヤと戦うことなんて・・・」

 

キリト「一応このコラボはアリシゼーション編の代わりの様な位置に当たるそうだ。そうなると恐らくテツヤ達を助けるためにって流れもあるだろうな。」

 

アスナ「そうなると私の出番は無さそうだね・・・・・・」

 

ユウキ「代わりにボク達がテツヤを支えるよ!!!!」

 

テツヤ「まぁとにかくこのコラボを楽しみに待っててくれよな皆 きっとBLEACHが好きな皆にとっては楽しみな話になると思うぜ。」

 

アスナ「マザーズロザリオ編以降か以前を考えているので時間はかかりますが是非期待しててください♪さて!!!!今回の発表は以上なのでこれにて終了です!皆は楽しめたかな?」

 

テツヤ「そりゃ俺達の声が分かったんだし楽しめたよ。」

 

ショウ「新鮮な気持ちで楽しめたよ。」

 

リナ「服装が違うのも楽しいよね♪」

 

レイ「そうだね 色々なことが分かった楽しい機会だったよ。」

 

カノン「皆の声が分かって一安心じゃ。」

 

アスカ「私は皆に会えたことが楽しかったよ!!!!」

 

ユウキ「皆が楽しんでもらえて何よりだよ♪」

 

フィリア「これからもこの作品のメインとして頑張ってね皆♪」

 

シノン「当然 引き続き私達も頑張るからテツヤ達も応援してね。」

 

テツヤ「おう♪期待してるぜシノン♪」

 

キリト「さて、今回はここで5周年記念作品も終わりとなります 楽しんで貰えたかな? 次回からも作者イメージのCV 皆様が思い浮かべているCVでこの作品を楽しんで貰えたら嬉しいです。無論俺の応援もよろしく頼む!さてと!それじゃあ予定通りこれから俺の料理を・・・」

 

アスカ「待った!飯もいいけど久しぶりに会えたんだしイチャつくぞテツヤ~♡」

 

そう言ってアスカはテツヤのことを引きずって別の場所に向かって行った。

 

テツヤ「ちょ、ちょっと!?と、とりあえずこれからもこの作品のことよろしくな皆!!!!!!」

 

ユウキ「あぁ!?ま、まてぇ~!!!」

 

リナ「このままじゃ私の勝ち目が・・・!!!」

 

フィリア「私もイチャイチャする~!!!」

 

シノン「ま、待ちなさい!!!私を除け者にしないで!!!」

 

カノン「い、行ってしまったのう 相変わらずの人気じゃな。」

 

レイ「ユウキももっと強気に言わなきゃ彼の浮気癖は永劫治らないぞ・・・?」

 

アスナ「レイちゃんはテツヤ君のところに行かないでいいの?」

 

レイ「別に構わない 彼が浮気しようがしまいが僕には関係ない。」

 

ショウ「レイらしいな まぁそれが普通の感性なんだろうけど。」

 

キリト「それじゃあテツヤ達もいなくなっちゃったし、料理は後にしてここでお開きにしようかアスナ。」

 

アスナ「そうだね!それじゃあ皆さん これからもこの作品のことどうぞよろしくお願い致します♪」

 

ちなみにアスカに連れていかれたテツヤはと言うと・・・

 

ユウキ「むぅ~!ボクも撫でてよ~!アスカさんばっかずるい~!」

 

リナ「そうよ!私達もちゃんと相手しなさい!」

 

フィリア「私ももっと~!」

 

シノン「わ、私にもしなさいよ!」

 

アスカ「今は私が第1優先~!」

 

普段のメンバーに加えアスカ含めた5人とイチャついていた。

 

テツヤ「か、勘弁してくれ~・・・」

 

5年経とうとテツヤの人気は止まることを知らないのだろう。

 

画面の前の皆様も テツヤのこれからの行く末を暖かく見守ってあげてください。




と言うわけで今回は私が想像している今作のオリジナルキャラのCV そしてこの先に予定しているBLEACHコラボの予報をさせて頂きました!

CVについては完全に私の趣味が入っていますので書いてありますよう皆様が想像していたCVが既にありましたらそちらの方を思い浮かべて貰えたら嬉しいです。

さて、前書きでも本編でも書かせていただきましたがこの5年間ハーメルンさんでこの作品を投稿させて貰い継続してこれたのはこんな駄文の作品を応援して頂いた皆様のおかげ他なりません 本当に感謝しています。

何気なく投稿したこの作品をまさか5年も続けられることになるだなんて自分でも驚いています 結果的に私の中のユウキ愛も増しオリジナルキャラ達にも愛着が湧きこの作品が私にとってのSAOと言っても過言ではありません。

この作品の終わりもいつかは来ると思います このペースだともう5年以上かかるかと思いますがこれからもこんな作品で良かったら読んでくださったら幸いです。

最後になりますが今までありがとうございました そして今後とも死神と呼ばれた剣士をよろしくお願いします。


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