なぜ○○なのか?シリーズ (冴え渡る)
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「大人になるってどういう事?」

 

 

 

教室

自習の時間

 

 

友人「大人になる時っていつだと思う?」

 

 

女「いきなり何?」

 

友人「いや、糞真面目に自習とかアホらしいじゃん?」

 

ピザ「確かに体育の後に黙して自習をやる気分にはならないでござるが………その質問は何というか………友人殿らしくない真面目な質問でござるな」

 

友人「ほぅ……俺はこんな真面目な疑問を抱く事すらいけないってか?」

 

ピザ「ちょっ………拙者はただいつもの友人殿らしくないと言っただけでござるよ!」

 

友人「遠回しに馬鹿にしてんじゃねーか!」

 

女「でも実際アンタがそんな事聞いてくるなんて珍しーね?いつもならもんストとかの話題ぐらいしかしないのに」

 

友人「昨日………課金したいって親に聞いたら『また金をせびりに来たのか?いつまで経ってもガキだなお前は……』って言われてさ」

 

女「………親に課金の金貰ってんの?」

 

友人「ちょっとちひろさんに貢ぎすぎてな………」

 

ピザ「あぁー………確か今回は高垣楓さんが報酬でしたな」

 

友人「ウサミンの時は10取れなかったからな………今回は500位内目指して走り回るさ」

 

女「もんストにデレスタ……いくつやってんの?」

 

友人「俺は20前後」

 

女「………ほんっと課金勢は理解できないわ。ピザは?」

 

ピザ「拙者は4つでござる」

 

女「意外。何で?」

 

ピザ「パズドラともんスト、COCに白猫で手一杯でござるよ」

 

女「パズドラ……ねぇ?ランクは?」

 

ピザ「712」

 

女「」

 

友人「こいつは限定廃課金だからな………って、そんなのどうでもいいんだよ。お前らはさ、『大人になる時』っていつだと思う?」

 

女「そんなもん『○○○した時』でしょ」

 

友人「………なんで?」

 

女「だって………大人の階段を登ったっていうし。童貞とかガキ臭いじゃん」

 

ピザ「いやいやいや、ちょっと待ってほしいでござる。その理屈だと、魔法使いは全員大人になれてないでござるよ?」

 

友人「確かに。それに今時の中学生の中にも大人がいるって事だぜ?」

 

女「でも経験してないやつって子供っぽいと思わない?」

 

ピザ・友人「あぁー………」

 

女「それにさ、経験者って包容力あるのよ?なんか『大人』ってかんじするじゃない?」

 

ピザ「拙者は女たらしなだけだと思うのござるが………」

 

友人「うーん………なんか『大人』っていうのとは別な気がする」

 

ピザ「では『働き始めた時』はどうでござるか?」

 

女「なんで?」

 

ピザ「労働というのは責任の塊でござる。日本の接客業はお客様は神様の精神で臨まなければならないし、工場などの単純作業でも細かいミスに気をつけなければいけないでござる」

 

友人「なるほどな………確かに『ガキ』には出来ない事だな」

 

ピザ「働き始める時、その仕事に対して責任を持って臨もうとするでござる。即ち『働き始めた時』が大人になるタイミングなのでござるよ」

 

女「ちょっと待って。バイトとかあたしたまにやってるけど、他の従業員でポカばっかするやつとかいるよ?」

 

ピザ「それはバイトだからでござるよ。社員になればそんな事は………」

 

友人「ん?ピザ、社員とかでも職務中にサボったりパズドラやってるやつはいるぜ?」

 

女「責任感全くない、いかにも『ガキ』ってやついるよね。いい歳したおっさんでも」

 

ピザ「むむむ…………労働してても『大人』になりきれないのでござるか…………」

 

女「あ!じゃあ『責任感があるやつ』は?」

 

友人「それは人によるだろ?真面目なやつもいれば不真面目なやつもいるし………」

 

ピザ「不真面目に生きてても大人な人間は多いでござるよ」

 

女「………なんか分かんなくなってきた」

 

友人「………やっぱ男がいないとダメだな」

 

ピザ「男殿は今日は遅刻でござるからな……」

 

女「あの哲学の塊なら分かんない事なんてないでしょ?」

 

ピザ「あそこまで穴だらけの理論を押し通せるのは一つの才能でござるな」

 

友人「………電話して聞いてみるわ」

 

男『……………もしもし』

 

友人「あ、男?ちょっと聞きたい事があるんだけど?」

 

男『………何を?』

 

友人「男はさ、『大人になる時』いつだと思う?」

 

男『CLANNADで2回目に泣いた時』

 

友人「………は?」

 

男『だからCLANNADで2回目に泣いた時』

 

友人「えぇっと………なんでそう思うんだ?」

 

男『まず俺の言っている『大人』というのは責任感のある人間の事を指す』

 

友人「………続けてくれ」

 

男『責任感というのは意識して持てるものじゃない。子供の頃に持っている責任感というものは誰かに褒められたいという願望が混じっているから責任感ではない。そして『自分がやらなきゃ』という考えも他人を憐れむ優越感からくるものだから正確には責任感とは違う。この考えには憐憫という他人を見下す感情があるからな』

 

友人「それで?」

 

男『いいか?よくネット上で『CLANNADは人生』という言葉が出てくる』

 

友人「動画だと多いな」

 

男『あれはあながち間違いない。やつらの言う人生、と言うものはアニメ特有の感動を言い表したものだ』

 

友人「?どういう事だ?」

 

男『友人、お前はまどマギやCLANNAD、ぼくらのを見た時、何か胸にこみ上げてくるものが無かったか?』

 

友人「あぁ。それなら覚えがある。確かにあれは泣けるな。というより泣いた」

 

男『そのうまく言い表せないこみ上げてくる感情を言い表すのに最も近い言葉が『人生』だ。だがな?一般人からしてみれば彼らは『たかがアニメ如きに人生なんて大それたものを感じてるまじキチ』にしか見えんのだ。だからCLANNAD民がCLANNAD民以外に『人生』というとアンチがよく湧く』

 

友人「なるほど………で、なんでそれが大人になる時なんだ?」

 

男『良アニメでなく同志は多いが、同じアニメの同じシーンで2度泣く同志は少ない。一度見た後、数年後にもう一度、別の理由で泣くのだ』

 

友人「………どゆこと?」

 

男『1度目は『可哀想』という理由で泣く。2度目は『良かったネット』という理由で泣く。泣く理由が違うという事は見方が変わったと言う事。つまり価値観や考えも違うという事だ』

 

友人「ま、まぁ、間違ってはないと思うが」

 

男『最初に見た時、つまり子どもの時とは違い、少し経ってから見た時に違う理由で泣く。それは過去の自分と別の意見を持つと言う事。つまりは過去に自分を否定し、新たな意見を持ったと言う事。成長したと言う事。即ち『大人になっている』のだ』

 

友人「で、でもよぉ、そんなんで大人になるのか?」

 

男『………お前は勘違いしている』

 

友人「?何をだ?」

 

男『『大人』になるという事に終わりは無いのだ』

 

友人「………」

 

男『俺たち『子供』は善悪を覚え、判断力を養い、自我を持つ事で成長し、子供では無くなっていく。だがそれは『大人に近づく』という事で『大人になる』という事では無い。どんな大人でも子供という部分は無くない。限りなく子供としての自分は少なくなって行くが………それでも子供っぽい一面は残る。良くも悪くも』

 

友人「………」

 

男『年齢だけで大人とは言えない。いい歳した人間でも精神が子供だなんてのは多い。本当に大人になる時は自分を卒業した時だと思う』

 

友人「…………お前は大人なんだな」

 

男『違う』

 

友人「……なんでだよ?」

 

 

 

 

男『大人は遅刻を開き直らない』

 

 

 

 

 

 




久々に小説?書いた………



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「なんでテレビはつまらないの?」

女宅

テレビ前

 

テレビ『なんでやねん!』『いやいやいや』

 

女「…………最近のテレビって、なんかあれだな」

 

女(どこのチャンネルもパッとしないっていうか………ワンパターンっていうか)

 

女父「おーい、見るのが無いならリモコンくれー」

 

女「………うん、はい」

 

女父「おう、さんきゅーな」

 

女「何見るつもりなの?また野球?」

 

女父「ああ。最近のテレビは下品で見るに堪えんからな」

 

女「……下品?」

 

女父「見ていて気分が良くないものが多いんだよ。誰かを糾弾したり、騙したりとか。お笑いもめっきり減ったし………ケーブルで高校野球でも見てたほうが楽しいからな」

 

女(確かに………生真面目な人とかは下品なネタは無理かもね)

 

 

 

教室

 

女「という事があったんだけど」

 

ピザ「確かに今、社会全体でのテレビ離れが目立つでござるな」

 

友人「でもよぉ……実際つまんねーじゃん?びっくり映像みたいなのも同じようなのしかないし、リアクションも同じ感じのしかないし」

 

男「俺は好きだがな。テレビ」

 

友人「おっ?珍しいじゃねぇか。男はてっきり動画サイトへ行ってると思ったぜ」

 

ピザ「拙者は日本で二番目に人気なサイトを巡回したりVIPで荒らしたりしてるので、テレビは全然使わなくなったでござる」

 

男「俺はヒッパレとか好きだからな」

 

女「ヒッパレ?」

 

ピザ「夜のヒットパレードという昭和の歌番組でござるよ。………今のmusicstation、『Mステ』と同じでござるな」

 

女「昭和の歌番組見てるんだ………」

 

男「そもそも昭和の番組のほうが面白いからな」

 

友人「例えば?」

 

男「さっきも言った、『夜のヒットパレード』『8時だよ!全員集合!』『電波少年』『風雲たけし城』『笑っていいとも』『タモリ倶楽部』変化球で『徹子の部屋』」

 

女「二つしか知らないんだけど………」

 

友人「その二つぐらいしか平成まで続いてないという………」

 

ピザ「男殿は今のテレビ番組は見ないのでござるか?」

 

男「『Rの法則』とか」

 

友人「ボカロスペだけだろ?」

 

男「おう」

 

友人「やっぱな。………俺は『びっくり仰天』とかかな」

 

ピザ「拙者は『ZIP』だけでござる」

 

女「あたしは………アニメぐらいしか見ないな」

 

友人「今のアニメは見てないなー……」

 

ピザ「サイトで事足りてしまうでござるからな………」

 

女「……なんでつまんないんだろ?」

 

友人「んなもんあれだろ?面白い番組が減ったからだろ?」

 

ピザ「確かに。長寿番組は大分減ったでござるな」

 

友人「つまんねー番組しか残ってねーんだから見ねーよ、フツー」

 

女「…………めぼしいドラマとかもあんまないし」

 

友人「ドラマ、は番組関係無いよな……なんでだろ?」

 

 

 

男「つまらないのは当然だ」

 

 

 

ピザ「?男殿、どういう事でござるか?」

 

友人「当然って……」

 

女「なんで今のテレビがつまらないの?」

 

男「お前ら、どんな番組が好きだった?」

 

ピザ「拙者は昔のアニメと、『本怖』が好きでテレビに噛り付いてたでござるな」

 

友人「『馬鹿殿』一択だろ!」

 

女「『エンタ』と『レッドカーペット』、かな」

 

男「どこに惹かれた?」

 

ピザ「どういう事でござるか?」

 

 

 

男「…………昔のアニメのどこがいい?」

 

 

 

ピザ「それは………やはり目新しさでござる。今のアニメの原作が悪いとは言わないでござるが………日常ものとバトル物は最終回が似たり寄ったりで………途中で終わってしまうのでオチが納得いかないのもあるでござる」

 

男「他には?」

 

ピザ「かっこよさでござるな。ハンターハンターやドラゴンボールの主人公が強くなっていく様………男として生まれたからには惹かれないわけには行かないでござる!」

 

友人「シリアスもいーよなー………『エヴァ』のシンジ君はとても中二らしい精神の描写だったし」

 

女「『ポケモン』も良かったよね。あたしヒトカゲの登場シーンで泣いたし」

 

男「『本怖』のいいところは?」

 

友人「そんなの簡単だろ?怖いから面白いじゃーねーか」

 

男「怖いだけなら他にもあるだろ?」

 

友人「わかってねーなー………『本怖』特有の怖さがあるんだよ!」

 

女「ホントそれ。あれはやばかった」

 

ピザ「……他にも、同時期なら『世にも』も怖くて面白い番組でござった」

 

男「友人、お前『馬鹿殿』のどこを見て笑える?」

 

友人「おきまりのネタと妥協しないボケだな!志村さんは本当にスゲェよ!」

 

ピザ「上島のネタももはや十八番でござるからな。視聴者側としても」

 

女「なんでもアリなところが良いよね。一切妥協しないっていうかさ」

 

 

 

男「そこだ」

 

 

ピザ「どういう事でござるか?」

 

男「昔と今のテレビの違いは二つ、そのうちの一つは『妥協しない』と言うところだ」

 

女「妥協?………今も結構下品なネタとかあるよね?」

 

男「違う。………例えばだ。昔のお笑い番組の下ネタを今の番組にブッコムとする。すると何が起きると思う?」

 

ピザ「あまりにもアレな内容ならすぐに抗議の電話が来るでござるな」

 

友人「時間帯にもよるけどな。深夜帯ならかなりアレなネタが多いぜ」

 

女「いや、普通はそんな時間にテレビなんて見ないから」

 

男「今の番組はあらゆる面で内容を規制してある。だから面白さが減る。アウトのハードルが下がり続けるんだ」

 

友人「…………それはあれか?あんまエロいのを9時前とかに流しちゃいけないって感じの………」

 

ピザ「その時間なら小さい子もまだ起きてる故、悪影響なのでござるよ」

 

男「これははっきり言って意味無いと思うがな」

 

女「なんで?」

 

男「つまらんネタばかりのテレビを子供が見るか?しかも最近の子は新しい物に目を惹かれる。そんな子達がネットスマホに手を伸ばさないでテレビに向かう訳がない」

 

友人「なるほど………だからテレビ離れか」

 

男「パソコンはブラックボックスだ。調べればすぐに過激な内容のものが出るし、調べなくても出てしまう事がある。その上、テレビのように時間帯が決まってるわけじゃない。だから何時でも、何時までもパソコンに向かえてしまうわけだ」

 

ピザ「パソコンを使う年代も広くなってるでござるからなぁ……」

 

女「でもそれってパソコンを使う人も増えてるだけでしょ?アニメとかドラマとかは普通にテレビで見ないの?」

 

男「アニメも規制が激しい。作る側、放送する側としては幅広い層に見て欲しいんだ。万人受けする内容に無理して変えて、その結果としてつまらないアニメが出来る。原作が面白いからアニメになるのにな………そこを削った代わりに、物語を作る事に関して素人なアニメ制作者と自分の世界観でアニメを作りたい監督が訳のわからない物をブッコム。結果として原作とは違う『似ているが全く違うものになってしまったアニメ』の完成だ」

 

友人「ドラマは?あれは話の本筋を変えたりしたらダメだろ?」

 

男「単純にネタ不足だな。小説が基となるドラマは、原作の小説の内容自体が面白いだけじゃダメなんだ」

 

ピザ「面白いだけじゃダメ、というと?他にも話題になるためには必要な要素があるという事でござるか?」

 

女「小説、………そもそもあんまり読まないから」

 

男「いいか?昔のドラマで流行ったもの、代表作なら『金八先生』『相棒』『trick』『花より男子』だ」

 

友人「お、あんまりドラマを見ない俺でも知ってるぜ!有名だよな!」

 

ピザ「拙者は半分くらいは原作でも読んでるでござるよ。特に『花より男子』はとても好きでござった」

 

 

 

男「ドラマが流行る条件そのニ……それは『既存のドラマとは違う』という事だ」

 

 

女「………あれ?アニメは違うから面白くないって言ってたよね?ドラマは同じだから?………ごめん、よく分かんないんだけど」

 

男「ベクトルが違う。原作と違うのが面白いと言うのではなく、他のドラマと違うのが面白いのだ」

 

友人「噛み砕いて説明頼む」

 

男「刑事ドラマ、これは起承転結が大体同じだ。事件が起きて、調べて、対決して、丸く収める。基本的な構造は変わらない。だが、同じ刑事ドラマでも『相棒』と『trick』では面白さのポイントが違う」

 

女「どこら辺が違うの?二つとも起承転結は変わらないじゃない」

 

男「『相棒』の面白さ、それは『二人のコンビ力』そして『杉下右京』の人格だ」

 

ピザ「コンビ力と人格?面白い人格の刑事なら色んなドラマにいるでござるよ?コンビ力についても、『タクシードライバーの推理日誌』『お宮さん』それこそ『trick』にもあるでござる」

 

男「いいか?型破りな刑事ってのはいてナンボだ。奇想天外な解決法もな。刑事ドラマの面白さ、それは視聴者を裏切るように演じる事だ」

 

友人「裏切る?」

 

男「事件が起きてからの展開が気になるから続きを見る。ところが先の展開が大体読み取れてしまう。となると気になるのは犯人ぐらいのものだ。それだと毎回犯人を予想するだけになってしまい、当然ながら次回を見ようとは思わなくなる。物語自体は気にならないんだからな」

 

ピザ「確かに………刑事ドラマは大体、犯人ぐらいしか予想しないで見てたでござる」

 

同じ「犯行については『へぇー、そんな感じでやったんだ』ぐらいにしか思わないよね」

 

友人「そんで犯人分かったらすぐチャンネル変える」

 

男「そう、だからこそ『相棒』は凄いんだよ。なんせ長い間視聴者を惹きつけたんだからな。二人の才能、杉下右京の意外な人脈、杉下右京だけの推理だと思ったら相棒の意外な助力、そしてあの読めない表情と行動力からなる捜査、全てにおいて『視聴者の予想を裏切り、視聴者の期待を裏切らない』という偉業をこなしている」

 

友人「trickは?」

 

男「シリアスとシュールの使い所だな。笑わせる部分と考えさせる部分がはっきりと分かれている。その上、マジなトリックで視聴者を不思議に思わせる。不思議だなぁ、ではなくそんなん無理だろ、というとこまで言わせておいて可能にさせるという流れ。人物のインパクトも他とは違い、マジシャンと教授という異色の組み合わせだ。若女将でもなく窓際でもなく、探偵でもない。そこがみそだ」

 

ピザ「そこまで分析しているのでござるか………拙者には無理な芸当でござる」

 

男「刑事ドラマでなくても大体は同じ事が言える。ネタ不足、天丼、規制、後は俳優を無理して使う事だ。良すぎず悪過ぎない、ちゃんとそのキャラにあった俳優を使えばいい」

 

友人「なるほど」

 

ピザ「確かに男殿の言う通りならテレビ離れもやむなし、と言ったところでござるな」

 

女「……………なんかスッキリした、ありがと」

 

男「おう、それと」

 

 

 

 

男「面白いというのは個人によって違う。番組によっては新しい発見もある。だから全く見ないってのはやめておけ?」

 

 

 



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「なぜロリコンは発症するのか?」

 

友人「へへへ………」

 

ピザ「…………こぽぉ……」

 

男「……………ふっ」

 

女「………ねぇ」

 

男「………なんだ?」

 

女「ちょっと聞きたいんだけど」

 

男「今忙しいから手短にな」

 

 

 

 

 

女「………なんでエロ本読んでんの?」

 

 

 

 

 

男「なんだ?藪から棒に」

 

女「違うよね?そんな意外なタイミングじゃないよね?寧ろ当然の疑問だよね?なんで逆にそんな顔できるの?」

 

男「エロ本じゃないから大丈夫だ」

 

女「………じゃあ何?」

 

男「『く○み○テクニック』だ」

 

女「何が大丈夫なの?えっ?何をもって大丈夫って言ったの?ねぇ?」

 

男「阿部さんだからセーフだ」

 

女「馬鹿なの?ねぇ、馬鹿なの?」

 

友人「うるさいなぁ!今良いとこなんだから邪魔すんなよ!」

 

女「…………アンタは何見てんの?」

 

友人「『快○天』」

 

女「ガチじゃん!」

 

友人「セーフセーフ、『失○天』じゃないからセーフ」

 

女「アンタらのその基準はなんなの…………?」

 

ピザ「そうでござるよ?校内でエロ本を開くなど………二人とも自重するでござる!」

 

女「………アンタはスマホで何してたの?」

 

ピザ「ア○速巡回してたでござる」

 

男・友人「「お前が一番ガチじゃねーか!」」

 

女「えっ、なに?○グ速?何それ?」

 

男「止めとけ、俺ですら偶に無理だアレは」

 

友人「上級者の紳士じゃねーとありゃ無理だぜ………俺は絶対無理」

 

ピザ「拙者は九割いけるでござる」

 

男「俺は6〜7割だな」

 

女「その前によく女子の前で堂々と読めるね。そしてその後に猥談だもんなぁ………」

 

友人(俺は知っている。こいつは本屋のBLコーナーで半日ニヤニヤできる猛者だと)

 

男(奇遇だな。俺はこいつから色々と借りてる)

 

友人(おまっ…………直接脳内に⁉︎てかお前ホモかよ!)

 

ピザ(男殿は確か超・雑食だっただけでござるよ)

 

友人(こいつもっ…………!直接だと⁉︎)

 

女「………なんでエロ本なんて読むわけ?」

 

男「なんで、だと?」

 

女「溜まるなら直接発散すれば良いじゃん。アンタら外見で十分騙せるでしょ?男は黙れば硬派な男前、友人は黙ればイケメン、ピザも痩せればハンサム、全員特に問題ないでしょ?」

 

友人「………理屈じゃねぇよなぁ」

 

ピザ「おにぎりだけでは飽きるでござる。偶にはパンも食べくなるのでござるよ。………いや、おにぎり食べた事ないでござるが」

 

男「性癖の問題だな」

 

女「男へ置いておくとして………アンタらそれ、使うの?」

 

友人「俺は後で」

 

ピザ「拙者はオカズを捜しているだけでござる」

 

女「うん。聞いた私も馬鹿だけどアンタらやっぱかなりアレだからね?………男は?」

 

男「ニヤニヤするだけだ」

 

女「使うとかはないの?」

 

 

 

男「俺は特殊なんだよ」

 

 

 

女「はぁ?」

 

友人「こいつさ…………ロリコンとマザコンとショタコンとファザコンを併発してんだよ」

 

女「」

 

ピザ「その上バイでござる故、普通のオカズは口にもしないのでござる」

 

女「………アンタら好きな人とかいないわけ?」

 

友人「○ゼ」

 

ピザ「キュア○ニー」

 

男「武○P」

 

友人・ピザ「「⁉︎」」

 

女「2次元じゃなくて!実際にいないの⁉︎」

 

友人「声優の○城み○き」

 

ピザ「とうの昔に見限ったでござる」

 

男「……………クラスメイト」

 

女「!男!誰!」

 

友人「…………まさかお前」

 

ピザ「先月の………」

 

男「……………元気っ娘」

 

 

 

元気っ娘「なにー?よんだー?」

 

 

 

男「!よ、呼んでない………」

 

元気っ娘「そっかー、じゃね!」

 

男「…………」

 

女「なんでなんで⁉︎すごい気になる!」

 

友人「お、おいおい………あんま突っ込んでやんなよ……」

 

女「だってあの男だよ⁉︎浴衣とつなぎが似合う硬派代表だよ⁉︎」

 

ピザ「先月にハンカチを拾ってもらttブベェラァッ⁉︎」

 

男「どうした?ピザいきなり倒れて吹き飛んで。顔がすごい事になってるぞ」

 

ピザ「あわわわわわわ……………せ、拙者なにも言ってないでござる!」

 

友人「とんでもない速度の裏拳………しかもそれを容赦無く顔面に放つとは………」

 

女「どこに惹かれたの?ねぇ?ねえってば!」

 

男「………なんか………子犬みたいだから」

 

友人「さっきも言った通り、こいつを構成する要素の中には『ロリコン』が存在する」

 

ピザ「も、元々………三人の中で最も童貞力が高い男殿でござる。ハンカチを拾ってもらって、その上笑顔で話しかけられたら簡単に落ちると言うもの」

 

友人「元気っ娘の外見も『艦これ』の『稲妻』そっくりのロリ体型だ。バリバリ日本人的趣向の男からして見れば天使にでも見えるんじゃないか?」

 

男「天使じゃない、女神だ」

 

友人「ほら、末期だろ?」

 

女「………うん、かなりアレだね」

 

ピザ「まぁ、これらの理由で男殿は恋をしているのでござるよ」

 

女「…………敢えて突っ込まなかったけど、ロリコンなんだ?」

 

 

 

男「………正確には『アリス・コンプレックス』の気も存在すると言うだけだ」

 

 

 

友人「あぁ………『ロリコン』じゃない!って主張だろ?実際はお前かなりのロリコンじゃないか」

 

男「………一般層から見る幼児体型の女性への求愛感情、それを纏めて『ロリコン』と言う間違った集団認識がある」

 

ピザ「あぁー………確か元ネタの小説があって、そこから来たんでござるな」

 

 

 

男「そもそも人間の雄と言う生き物は本能に従って行動する」

 

 

 

女「ロリコンが偉そうに………」

 

男「アダムとイブ、この二人は食べる事を禁止されていた『知恵の実』を食べてしまい、生命の終わりという罰と羞恥心という名の罰でありご褒美でもある制約を手に入れる」

 

ピザ「旧約聖書の内容でござるな」

 

友人「おかしい所あったよな?」

 

男「この羞恥心と言う感情が芽生えた二人はイチジクの葉で陰部を隠し、そのまま人類は衣服を身に纏うようになっていく」

 

女「うん、ご褒美以外は基本的に正しい事言ってるね」

 

男「『チラチズム』と言う言葉がある。これは現代の風潮で解釈すれば、見えそうで見えないと言う人間の探究心をくすぐる奥の深い嗜好の事を言う」

 

友人「ブラの下とかな」

 

ピザ「スカートの中もでござる」

 

女「へそとか?」

 

男「そうだ。オープンになっている所を見ても大して興奮はできない。普段からよく見ている顔のパーツを見て興奮するか?鼻を見て、耳を見て性的興奮を起こすか?普段から隠している衣服の下の部分など見るから興奮するのだ」

 

友人「?それなら別に巨乳のねーちゃんでも良いだろ?お前がロリコンなのは関係ないんじゃ……」

 

男「さっきも言ったが隠すと言う事は言いかえると『見せてはいけない』ということだ」

 

ピザ「確かに」

 

 

 

男「人間にとって最も甘い蜜、それは『禁忌を犯す』という事なのだ」

 

 

 

女「…………やっちゃいけない事をやるって事?」

 

男「そうだ。そして江戸時代以降、日本では生殖適齢期の年齢を迎えた年齢でないと子をなす事は許されておらず、法的に結ばれる事に関しては生殖適齢期を一回り超えた年齢でなければ倫理的にも許されない。そして、例え生殖適齢期を迎えて立派な淑女になったとしても体型が幼ければ倫理的にアウトというふざけたルールも存在する」

 

ピザ「ダメな事をする。………確かに教科書など、『見ても良い物』を見ても興奮など微塵も起きないでござるが、エロ本などの『見てはいけない物』もしくは『見えないようにしてある物』を見ると興奮は起こるでござる」

 

男「そしてその二つを結びつける。そうすると『あらゆる意味で生殖適齢期ではない女性と結ばれる』=『してはいけない事』、『してはいけない事』=『興奮する』、この事から『ロリと結ばれる』=『興奮不可避』という方程式が成り立つ。そしてこれらから、いけない行為を望む雄の本能をくすぐるロリ体型の女性に対して興奮を覚える事は雄の本能であるという理論が成立する!」

 

友人「おおっ!なんかそれっぽい!」

 

女「間違ってはないと思うけど」

 

ピザ「ロリコンが力説してるだけでござるからな」

 

女「でもいいの?」

 

男「何がだ?」

 

 

 

女「元気っ娘後ろにいるけど」

 

 

 

男「」

 

元気っ娘「……………」

 

男「」

 

元気っ娘「……………」

 

男「」

 

元気っ娘「……………きも」

 

男「」

 

元気っ娘「……………死ねば?」

 

男「」

 

 

 

友人「……………これは」

 

ピザ「惨すぎる……あまりにも惨い」

 

男「はぁはぁ、…………イイ………すごくイイ」

 

友人・男・女『⁉︎』

 

 

 

元気っ娘(男君は変態だったんだ…………あたしのSMプレイ(趣味)は受け入れてくれるのかな?)

 

 

 

 

 

男『変態は程々にな!あんまり我が道を行くと戻れなくなるぞ!』

 

 



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「なぜ数学は難しいのか?」

先生「今日はここまで。来週までに課題をやっておくように。特に友人、お前は忘れたらその日の課題を倍にするからな」

 

友人「うげっ」

 

ピザ「数学でござるか………憂鬱でござるよ」

 

女「あたしも。………国語とかの方がいい」

 

先生「それと男。次に授業中にデレスタをやっている所を見かけたら、意味の無いところで全部コンテニューさせるからな」

 

男「またちっひーに貢げばいい事よ………」

 

先生「止めるという選択肢は無いのか………」

 

友人「おい見ろよピザ。男の奴、先生に面と向かってバカを言ってるぜ」

 

ピザ「寧ろあそこで課金を迷わないのは男らしいでござるな………」

 

女「馬鹿なだけでしょ?」

 

男「お前のようなラブライバーは所詮、貢ぐ喜びを知らんのだ」

 

女「は?えりちーdisってんの?」

 

男「ちっひー舐めてんのか?」

 

友人「止めろ止めろ。お前らその話題で放課後全部潰したの忘れたのか?」

 

男「黙ってろウサミン取れなかった奴」

 

女「『太達』しかフルコンできない甘ちゃんは消えて」

 

友人「なんでや!『太達』楽しいやろ!」

 

ピザ「2000のなかでクリアした事のある曲は?」

 

友人「『さいたま』」

 

ピザ・男・女「「「にわかが」」」

 

友人「あ、やばい泣きそう」

 

男「………この話題はやめとこう」

 

女「不毛だしね……………ていうか課題やんないと」

 

ピザ「ではいつものようにマ○クで」

 

 

 

マ○ク

 

友人「じゃあ教えてくれ!」

 

男「だとよ店員さん」

 

店員「えっ⁉︎」

 

友人「お前だよ!なんで俺いきなり店員さんに数学教えてもらうように頼んでんだよ!」

 

男「俺はもうその部分終わってる。だから今更同じ所をやる必要は無いしお前に教える必要もない。Q.E.D終了」

 

女「オネショタ5冊」

 

男「ノートは貸してやる」

 

女「ありがと」

 

ピザ「ここは拙者が持つでござる」

 

男「ピザはどこが分からないんだ?後俺はバニラシェイクでいいぜ」

 

友人「待って!ポテト!ポテト奢るから!俺も助けて!」

 

男「………因みにどこが分からない?」

 

友人「全体!」

 

男「ビックマックセットとエビフィレで半分だ」

 

友人「辛辣過ぎない⁉︎」

 

男「問1は一次方程式だ!そこもわからない高校2年になにを教えろというんだこのグズが!」

 

友人「だ、だってよぉ………数学って難しいじゃん?こんなの絶対将来使わないし」

 

男「確かに。将来使うことは無いだろうな」

 

友人「そもそもなんで数学なんてやんの?」

 

ピザ「ある程度の基礎知識を持っていれば色んなところで評価されるからでござるよ」

 

女「就職でも進学でも多少はある頭良く無いといい評価して貰えないし」

 

男「そもそも日本人に数学をやらせる事自体があまりいい事じゃ無いんだけどな?」

 

女「そうなの?」

 

男「日本には大きく分けて文系と理系がある。この二つの内、どちらかを選ぶのが主な進学の道だが、そもそも片方だけで問題が解けるわけが無いのだ」

 

友人「ど、どゆこと……?」

 

男「簡単に言えば、日本語を満足に話す事ができない奴は数学の問題文を正しく理解できないわけだ」

 

友人「あぁー………スゲェ分かる。〜を用いて〜を求めろとかどこの事言ってるか分かんねーもん」

 

 

 

男「違う」

 

 

 

友人「は?」

 

男「お前の言っているのはもっと昔に突っかかるところだ」

 

ピザ「どこの事を指しているのでござるか?」

 

A君は周りの長さが10キロの池の周りを3時間かけて歩きました。

A君は1分間に何m進んだでしょう?

 

男「友人はこの問題の文に疑問を持ってしまう。『なんでこいつはこんなアホな事をしているんだ?』と」

 

友人「……………うん」

 

男「そして思考は問題ではなく、A君の精神に向いてしまい、『そもそもなんでこんな事求めなきゃならねーんだ?』という風に問題を解く事自体を拒否してしまう」

 

友人「確かに気になるな……」

 

男「そこに躓いたら最後、文を正確に読み解く事ができないようになり、公式を組み合わせる事ができない。〜の式を用いてという問題は〜の式を他の式を解くのに使う。だが〜の式を解くだけで用いる事は出来ないバカになるんだ」

 

友人「言い過ぎじゃ無い?」

 

男「将来使わないと言ったな?あれは嘘だ」

 

ピザ「ですがこのような複雑な公式……今まで生きてきて使った事などないですぞ?四則計算と時間の計算ぐらいかと」

 

男「数字を用いないだけで公式は使う。方程式なんかはそうだ。〜の時、〜ならばーである。会話にすればもっと楽だ。友人が宿題をやっていなかった時、今日が提出日なら、友人は怒られる。てな」

 

女「…………本当だ」

 

男「数を使わなくても考え方は使うんだ。その考え方を学ぶのに数字を用いるのが最も簡単なだけでな」

 

友人「………で、なんでこんな難しいの?」

 

男「簡単な話だ。『日本語を正しく理解していない』それだけだ。話せる、書ける、理解できる、は勿論。応用して用いる事ができる、まで出来れば解けない問題は無い」

 

 



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