変な転生者と魔法少女 (ディアズ・R)
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天国から地獄へ、そして転生

震脚でどこまでできるかの挑戦。
戦闘になるまで基本出番はないけどね!


オッス!オラ悟○!ごめん、嘘ついた……ホントはヤ○チャ。

リア充になろうとしてたら、非リア充の兄貴に爆破された。

まだリア充じゃなかったのに!!

D☆T卒業、したかったZE……ところで、この白い空間はなんだろう?

あれか?転生っすか?お約束ですね、わかります。

謝る神か?それとも、ふざけた神か?

 

「侵入者か……消えろ」

 

背後から声が聞こえたと思ったら、景色が黒になっていた。

な、何を言っているのかわからねぇと思うが、俺も何を言っているのかわからねぇ!最も恐ろしいモノの片りんをあじわったぜ。

で、今度はどこ?

 

「新規さんいらっしゃ~い!」

 

え?誰このピエロ?

目の前に二メートル越えのピエロが現れた。

それはもう、パッと現れた。

これが、今の神か……新しいぜ。

 

「あれあれ~?なんかお菓子いな~?黄身~弐階ぐらい新でな~い?」

 

多分さっきぶっ殺された。

侵入者とか言ってたし。

もしかして、アッチが天国の天使で、コッチが地獄の悪魔か?

天国で天使に殺されて地獄で悪魔に会うか……新しくね?

でも、神には会えなかった……ちょっと期待していた自分がいる。

巨乳で美人な神に会いたかった。

 

「この漢字は~城い処でやられちゃったっぽいね~」

 

てか、さっきからこいつの言葉に違和感を感じる。

なんか、間違ってないんだけど間違ってるようなそんな感じだ。

まあ、聞く分には問題無いしいっか。

 

「そっかそっか~諂曲域(てんごくいき)だったのにね~こっち着ちゃったか~石槨(せっかく)だし~朝臣(あそん)でく~?」

 

地獄で遊ぶとか、新し過ぎるわ。

どうする……最悪一生地獄で暮らすことになりそうだぞ?

でも他に行く宛も無いし、このピエロにくっ付いてれば何とかなるんじゃね?

よし、行こう。

 

「おぉ~じゃあ逝こうか~」

 

今凄いピッタリだった気がする。

 

 

◇◇◇

 

 

ピエロに連れられて地獄で遊ぶこと……約千年。

俺は、震脚を極めた。

ここだと疲れたり食事の必要が無いから、永延と修行できたんだよ。

え?他には何もしてないのかって?

俺、ゲームは極振りタイプなんだ。

一つを極めるのって、楽しいな~

まあ、無理矢理他の事も憶えさせられたけど。

てか、千年かけてやっと震脚を極められる俺って……

 

「ここが抱懐しかける新客っていうのも、銅貨と想うけどね~」

 

こいつとも千年の付き合いだ。

未だに、ピエロ衣装と化粧状態以外見たことが無い。

そして、このピエロは地獄でもかなりお偉いさんらしい。

あと、俺はこの地獄じゃ停滞しているらしい。

技術とかは極められるけど、身体能力とか年齢とか性格とか記憶とか、ずっと千年前のままだ。

てか、この貧弱ボディのせいで震脚一つ極めるのに千年かかったんだ!

もっと筋肉をくれ!

皆!オラに筋肉をわけてくれ!!

 

「もうすぐ君の魂が砕けちゃうか~こんなに長い間僕と一緒にいてくれたのは君が初めてだよ~」

 

ん?なんか、いつもと違うな。

ちなみに、身体はあれど声は出せないこの俺です。

あと、ピエロと遊んだことがある奴は結構いるが、そいつ等は地獄の過酷さと残酷さに心が壊れたらしい。

俺は、ほら、震脚極めんのに必死だったから。

むしろ俺の震脚のせいで地獄が地獄絵図に早変わりしてたからな。

特に針山地獄とかヤバかった。

 

「君と二度と会えないのは嫌だな~そうだ!ねえ!転生してみる気ない!」

 

転生?……あぁ、そういえば、最初はそれ期待してたっけ。

震脚極めるのとピエロの不思議喋りで頭いっぱいだった。

転生か~俺の震脚がどこまで通用するのか、確かめたいな!

転生してもいいかな!?

 

「いいとも~!」

 

こういうネタは震脚修行中に教えてやった。

結構娯楽に飢えてたらしく、スポンジの様にネタを吸収した。

で、転生ってどこ?

俺の震脚なら空中でも効果あるけど、俺飛べないぜ?

飛行とか浮遊してる奴相手だとかなり厳しいんだが。

だって、俺震脚しか使えないようなもんだし。

まあ、跳ぶことならいくらでもできるんだけどな。

あと、出来ることと言ったら陰陽術の札を作れるぐらいか?

アベさんとドウさんにならったんだ。

昔は式神使ってバトったり、ブイブイいわせていたらしい。

 

「そこは撲がなんとかするよ~んん~これでオッケ~だね♪」

「早いな!?」

 

まあ、ありがたいけど。

 

「あんまり次官もないし~いってらっしゃ~い♪還ってきたら、また一書にいようね~♪」

 

おう~またな~

転生の為、溶岩の中に落ちながらアレをやる。

徐々に沈みながら、サムズアップ。

アイルビーバック!

 

「アハハ、アイルビーバック!」




ピ「ピエロと!」
主「主人公の!」
ピ主「「後書き祭り!!」」
ピ「で、名煮するの?」
主「ん~……最初だから、することないな」
ピ「それじゃあ、これやる忌は?」
主「ない」
ピ「謂いきった!じゃあ、痔極ではどんな火止と亜ったの?」
主「るしふぁーさんまじぱねぇ」
ピ「あ~」
主「あと、666の獣をその身に宿したどこぞの型月キャラもいたな」
ピ「だから枚荷血666解頃されてるんだ~」
主「そう言えば、美人でSな将軍が逆に鬼を拷問してたな……」
ピ「きっと弁筐厨なんだよ」
主「地獄にもいろんな奴がいるって、俺も勉強になったよ」
ピ「そっか~」
主「ん?あぁ、そろそろ時間だな!」
ピ「おぉ、遺骸と活けたね!」
主「だな!それじゃあ、次回もまた見てね!」
ピ「ばいばいき~ん」


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第一話・転生初日

まだ震脚の出番ではない……我慢するのデス。


オッス!オラ悟……前やったな。

千年ぐらい前だけど。

さて、どうやら転生したようだ。

年齢は三歳である。

てか、転生して最初にいる場所が病院ってのもどうなんだ?

身近にある物でいろいろ調べた結果、ここは海鳴市の病院で、この世界は魔法少女でリリカルなアニメの世界だと言うことが分かった。

記憶は千年前のモノだから、いろいろ覚えてるわ。

 

魔王様のトラウ魔砲。

 

これを覚えているなら、大抵何とかなる気がする。

さて、この病院から逃げるか。

何で逃げるかと言うと、荷物も何もなくて置手紙が一枚あったのだ。

ピエロからで、我が家の場所への地図と名前不明住所不明など不明尽くしなせいで、もうすぐ警察が話をしに来るらしいことが書いてあった。

事件性の調査の為らしい。

細かい説明は家に着いてかららしいので、この病院から脱出だ。

病室から抜け出し、出入口の方へ誰にも気づかれない様に向かう。

が、ちょうど警察の方が来たらしく、こちらへ向かってきていた。

急いで戻るが、同じ部屋に逃げ込んでも結局来るので元の病室には入れない。

 

そこで隣の病室に侵入。

そこには、重傷で意識不明の若いアンちゃんがいた。

なんでかわからんが、凄い重要人物な気がする。

患者名見とくんだった。

俺のいた病室が少し騒がしくなってるな。

てか、なんでピエロは俺を病院に転生させたんだ?

いや、倒れた状態で保護された俺が悪いのか?

そうだな、ピエロは悪くない。

アイツは良い奴だ。

 

で、今目の前にいるアンちゃんどうしようか?

一思いに殺すなら、踏み砕けばいいんだがな。

そうだ、地獄の鬼達から教わった魂のツボを押そう。

鬼曰く、上手くやれば魂を粉々に砕けるらしい。

肉体がある相手にやれば全身から血を噴きだして絶命させることもできるとか。

で、失敗すると魂を綺麗に出来るらしい。

肉体がある相手だと、全回復できるとか。

ただし、俺の場合死にかけてたり意識が無い相手限定だけど。

そして、俺は今まで失敗しかしていない。

 

「というわけで、てい!」

 

心臓附近を一押ししたら、ビクンッ!とアンちゃんの身体が跳ねて、ジュクジュクと傷が塞がっていく。

 

キモかったですマル

 

メモ帳とペンが置いてあったので、それで治癒符を作って鍛えられた大胸筋に張り付ける。

筋肉が羨ましくて指をくわえて眺めていた。

数分して逃げないといけないことを思い出し、窓から逃走しようと思った。

三階だ。

三歳児だからか?

この体が耐えられることを祈って……跳んだ。

 

 

◇◇◇

 

 

足の骨は折れたけど、家に着いたじぇ♪

 

「痛いひ」

 

俺の治癒符じゃ治せないレベルだぜ。

まあ、地獄でサディスティックな鬼女達に遊ばれたからな、痛みには慣れてるんだぜ。

あの方々人が嫌がること凄い嬉しそうにやるからな。

針山の上で震脚の練習させられた時は、ホントに辛かった。

でも、慣れると結構気持ちいいんだよな……それはさておき、折れてる足を引き摺りながら家探し。

リビングの机の上に分厚い説明書があった。

三日かけて読んで、大体の内容を把握する。

簡単に言うと、お金は銀行と家の中に大量にあるらしい、この家は機械や魔法とか異能などに属する力で盗聴や透視が不可となっているらしい、ついでに人払いの結界なるものもおまけらしい、家族無し、デバイス無し、原作知識没収、強制原作介入、最後に一言「がんがれ」だった。

原作知識没収か……あと三秒で無くなるらしい。

とりあえず、魔王のトラウ魔砲だけ覚えさせてくれるように祈ってみた。

原作知識が消失して、魔王のトラウ魔砲のことだけ覚えている、ありがとうピエロ。

よし、白い悪魔には気を付けよう!誰か知らないけど!

で、この説明書に魔法と書かれているが、魔法について何も書かれていないんだが。

 

「……ま、まさか!?」

 

忘れてる?

え?てか、忘れてこの分厚さ?

言ってなかったけど、説明書は広辞苑三個分ぐらいかな♪

なんか、三っていう数字に縁があるな。

三に呪われてね?

どうせなら、魔法が使いたかった……だって、足が痛いのを治したかったんだもん。

何で痛いかって?だって折れてるんだもん♪

 

「ピエロ~助けておくれ~」

 

……返事がない、ただの痛い人になってしまったようだ。

とりあえず、そろそろ寝よう。

なんだかんだで三徹してるし、おやすみ~

 

 

◇◇◇

 

 

足が治ってたぜ!?

このベッド、なんて宿屋効果ですか?すげぇ、このベッドすげぇよ!

説明書でとばした部分に書いてあった室内の家具については、見ておいた方が良いかもしれんな。

たくさんあり過ぎて見る気失せるけど。

いや、一回読んだんだよ?多すぎて忘れただけ。

さて、原作知識も無いし、どうしよ?

ポクポクポク、チーン!とりあえず飯だ!

 

「……」

 

冷蔵庫の中身……プライスレス。

よし、外食にしよう。

お金は一万でいいや、レッツゴー。

 

 

◇◇◇

 

 

純真無垢な可愛らしい男の子を演じて美味しいお店を聞き回ったところ、翠屋という喫茶店が良いとのことなので来ましたぜ!

「一人なの?」とか「一緒に行こうか?」とか聞かれる度に、俺の良心と言う名の何かがゴリゴリ削られたが、なんとか到着した。

というわけで、入店する。

 

「いらっしゃいませ~あら?どうしたのボク?」

 

デラベッピン。

若いな……二十代に見える。

しかし!俺は地獄で、魂だけの奴の年齢を見分けることができるという特技を手に入れたのだよ!

つまり、この人はただ若作りしてるだけのババ―――

 

「今何か言ったかな~?」

「にゃにもいっへましぇん」(なにもいってません)

 

何かを感じたのか、ほっぺたを引っ張られた。

この俺が、抵抗すらできないだと!?

まあ、大抵の相手に抵抗すらできないんだけど。

震脚さえ!震脚さえ使えればこんにゃヤツ!

俺のもちもち肌が気に入ったのか、そのままふにふにしてくる店員さん。

な、なにをするだぁ~

 

「ふにふに……ハッ!?私ったらつい……えっと、お母さんかお父さんは一緒じゃないの?」

 

どうする?どう答える?

ポクポクポク……チーン!二度ネタはサブいな。

 

「おつかいなの!」

「あら、そうなの~じゃあ何が良いかな?」

 

計・画・通・り。

やっぱり、俺は不可能を可能に!

 

「桃子、少し話が……ん?おやおや、随分小さなお客さんだ。んん?君、どこかで……」

 

いつぞやの若いアンちゃんやないの。

まあ、若いと言っても見た目だけで、このアンちゃんもジジ―――

 

「おっと、手が滑った」

「いひゃい」(いたい)

 

このアンちゃんにも俺のプリティほっぺを引っ張られた。

もにゅもにゅしないで~

 

「ふわふわ……ハッ!?私は何を……」

「やっちゃうよね~」

 

いちゃついてんじゃねぇよ、注文させろよ。

俺の至高のほっぺの触り心地について話し合い始める二人。

客は無視か?訴えるぞ?三歳児の俺の話なんか誰も聞かないだろうけど。

 

「あ!ご、ごめんね?えっと、とりあえず席に座ってくれる?」

「あ~このメニューの中から好きなのを選んでくれれば、すぐに用意するよ」

 

やっとか、入店してから席に案内されるまで三分か……て、また三か!?

おのれぇ……まだ俺に付き纏うか!

まあいいや、何にしようかな~

 

「シンプルにイチゴか、それともチョコか……」

「じー」

「いや、あえての抹茶なんかもいいんじゃないか?」

「じー」

「……」

「じー」

 

さっきから、テーブルで隠れる様に一人の幼女がこちらを見ていた。

ネタに走るべきか、それとも普通に対応するべきか。

ピエロ……お前なら、どうする?

 

(ネタに橋っても、いいんじゃないかな?)

 

よし、アレをやろう。

 

「幼女!貴様!見ているな!」

「にゃ!?」

 

ズビシッ!と効果音が鳴るくらい全力で幼女を威嚇。

幼女は逃げ出した……フッ勝利だ。

またメニューを見ていたら、幼女が戻ってきた。

さっきと同じようにひょこっと顔を出す。

俺は何故か持っていたみかんを、幼女の顔の前に置いてみた。

 

「……」

「……」

「……」

「……!」

 

みかんを盗って、幼女が逃走。

ところで、なんで俺みかん持ってたんだ?

ピエロが持たせてくれたのかな?

とりあえず、注文しようかな。

 

「すいませ~ん」

「は~い。ご注文はお決まりですか?」

「ガトーショコラ、抹茶ロール、イチゴのタルト、ブル-ベリーチーズケーキ、フルーツゼリーを一個ずつ持ち帰りでお願いします!あと、お子様ランチとショートケーキとメロンクリームソーダをお願いします!」

「はい、かしこまりました。少々お待ちください」

 

……あれ?そういえば、俺っておつかいっていうていでここに来たんだよな。

ここで食事しちゃ怪しまれんじゃね?……ま、なんとかなるか。

ご都合主義が働いてくれることを祈るぜ。

 

 

◇◇◇

 

 

美味だった。

たかがお子様ランチ、されどお子様ランチ。

見事な料理技術だ。

まあ、激辛とかの辛口系の料理なら俺もかなりの腕前なんだけどな。

何でそんな偏ってるのかって?イタズラ用だよ、言わせんな恥ずかしい。

それはさておき、会計済ませるか。

 

「お会計が3800円になります」

「お願いします」

「一万円のお預かりです。おつりが6200円になります。はい、落とさないようにね?あと、なのはにみかんくれてありがとうね♪また来てね♪」

 

なのはってあの幼女か。

幼女を探すと、女性店員さんに隠れながら俺のことを見ている。

 

「うい!」

「……ばいばい」

「ばいば~い」

 

女性店員に隠れながら手を振る幼女に手を振りかえす。

さて!食うもん食ったし、帰るか。

あ、食材が無い……コンビニでいいかな。

明日から真面目に生きる。




ピ「天聖したね~」
主「だな~」
ピ「で、することないね」
主「だな」
ピ「ゲストとかないの?」
主「まだ始まったばっかだしな~しばらく二人だと思うぞ?」
ピ「そっか~」
主「ま、のんびりやろうぜ。それはさておき、何故にミカン?」
ピ「そこにミカンがあったから」
主「ならしょうがないな」
ピ「でしょ?」
主「……」
ピ「……」
主「マジですることないな」
ピ「だね」
主「これはもう、質問募集しかないな!」
ピ「室門魔ってま~す。でもさ、失問することなくない?」
主「……誤字報告でもいいです!」
ピ「そう気たか!」
主「あ、ピエロのは誤字じゃないっす」
ピ「デスデス」
主「じゃあ、話すことないし、解散で!おつかれ~」
ピ「またね~」


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第二話・修行は趣味です

久遠と那美さんが出てしまった。
この主人公だと、霊関係がやりやすいんだもの!


保育園や幼稚園に行く意味がないどころか、苦行でしかないので自宅にて陰陽術用の札を作成している。

さすがに、式神を召喚できるような技術は無いので、精々火の玉にして飛ばしたり、治癒符として使ったりするぐらいだ。

あと、身体強化とかも貼り付ければ効果がある。

で、一番役に立つのが肩代わりの人紙っていう、所謂身代わり人形を10枚ほど携帯している。

これのメリットはあらゆる攻撃を必ず一枚一回で防いでくれることだ。

デメリットがあるとすれば、かすり傷だろうと発動してしまう点だな。

まあそれはさておき、自作したホルダーに札を入れて外に出る。

練習しないといかんのです。

 

 

◇◇◇

 

 

で、冬の砂浜に一人立ってみた。

海を見て黄昏る少年が一人。

あかん、傍目に見たら自殺一歩手前だ。

ここはやめよう。

 

結構近場に在った神社の林に来てみた。

狐が隠れてこちらを窺っているが、どうでもいい。

狐に九尾様以上の存在がいると思えん。

いや、玉藻前がいるか。

まあ、なんでもいいから仙道が出来るかどうか試そう。

あ、仙道っていうのはジョ○ョの波紋だ。

地獄にも使える奴がいたんだよ。

地獄にって言っても本人が希望して来たらしいんだけど。

パウパウ言ってるおっさんから波紋を習ったんだ。

あの人、違うって言っていたけど絶対ツェ○リ男爵だろ。

それは置いといて、波紋ほど震脚を極める為にピッタリな技術がそうそうないのだ。

とりあえず、秒間10回の呼吸を繰り返す。

 

「コホォォォォォ……」

 

波紋が全身を巡る。

俺は試すように足に波紋を一点集中し、震脚をする。

 

ドゴォォォォォン!!

 

地面が震度三で揺れ、足元に結構な大きさのクレーターを作ってしまった。

やり過ぎちゃった♪

てか、波紋で身体強化してれば、転生初日の骨折無かったんじゃ……忘れよう。

ん?視線を感じる!

 

「貴様!見ているな!!」

「クッ!?」

 

バッと振り返って指した先には、先ほどの狐がビクッとしていた。

ふむ……改めて見て見ると、なんか憑かれてるよな?

怨霊かな?結構強力なのに憑かれてる。

あの狐、なんだろうか?

 

「……」

「……」

「……」ジリジリ

「……」ビクビク

 

勝負は一瞬……今だ!!

右足の踏み出しと同時に震脚で狐のバランスを崩して一気に近寄る。

狐は何とか逃げようとピョンピョン跳ねているが、千年の修業は伊達では無い!

狐の足が地面に触れた瞬間に震脚でバランスを崩し、狐を両手で掴んで掲げる!

 

「とったどぉぉぉぉぉ!!!」

「クゥーーーーー!!!」

 

ジタバタ抵抗する狐を掲げながら神社を走り回る。

 

「ヒャッハー!!」

「クゥーーー!」

 

走り回る。

 

「ふぉぉぉぉぉ!!!」

「クゥ……」

 

走り回―――

 

「いい加減に止まりなさい!」

「クリーンヒット!!」

 

巫女さんに箒で止められてしまった。

おのれぇ……む、美人だな!

まあ、オレ視点だと魂が綺麗か汚いかぐらいしか見分けらんねぇけど。

ぶっちゃけ顔なんて皆一緒じゃね?え?違う?そっか、ピエロが言うならそうなんだろうな……ん?なんでピエロが?

 

「あ、あれ?君大丈夫?ねぇ?聞こえてる!?起きて!!君!!」

 

ハッ!?考え事してたらメッチャ揺すられてる。

う……吐き気が……別にない。

 

「ここは誰?私はどこ?」

「き、記憶喪失!?どどどどうしよう!?警察!?その前に救急車!?どうすればいいのぉぉぉぉぉ!?」

 

……こいつ、面白い。

もっとからかおう。

 

「貴女は、お姉様!!」

「え、えぇぇぇぇぇ!?」

「お会いしとうございました!!」

「あ、その、私は、違くて、だから、あの……」

「私をお忘れになってしまったのですか!?」

「えぅ……ご、ごめんなさい!!」

 

何故か謝りだした。

頭を下げた際、胸が揺れ……なかった……フゥ。

 

「なんだろう、凄く殴りたくなった」

「ところで、お姉さんは誰なのかな?ちなみに俺に名前は無い!」

「名乗ってなかったっけ?神崎那美っていいます……え?名前、無いの?」

 

……これ、親に捨てられたと思われてね?

残念!俺に親はいない!自然発生した新人類だ!!

 

「フッ気軽に黒鳥のチェコと呼んでくれ」

「えっと、黒鳥のチェコ君でいいのかな?」

「……やっぱなしで」

 

予想以上に恥ずいぜ!

そういえば、狐がなんだかんだでいなくなっちゃったな~

 

「俺の名前はジョナサン・ジョッキー、ジョジョって呼んでくれよな!」

「ホントにそれでいいの?」

「……………待って、もうちょっと考える」

 

くっそ、名前が一番難易度高いってどうなんだよ!

名前名前……もうチェコ使うか。

 

「チェコ・イーグレットで行こうと思います!」

「え、えぇ……チェコ君、でいいのね?」

「ちなみにイーグレットはイーグルを名前っぽくしてみただけです!」

「……そんな名前で、ホントにいいの?」

 

ピエロって入れた方が良かったかな?

いや、ピエロはアイツだけだな。

 

「ところで、あの狐はなんですか?」

「狐、久遠のことね」

 

ちょっと離れたところで、木に隠れながらこちらを窺っている狐。

久遠……なんて名前っぽいんだ!

べ、別に羨ましくなんかないんだからね!!

 

「そういう君は何をしてたの?さっき凄い揺れたのも君でしょ?」

「ななな何を言ってるのかわかりませんな」

「目が泳いでるし、身体も震えてるよ?」

 

俺はやってねぇ、やってねぇ!!

一歩後ずさると、一歩前に出てくる那美。

なんだかんだで警察に追われてる身としては、どう逃げるべきか!

 

「ひ」

「ひ?」

「ヒ・ミ・ツ♪」

「……うわぁ」

 

orz

 

「言いたくないんだから仕方がないじゃないかぁぁぁ!!!」

「お、落ち着いて!」

「俺だってやりたくなかったよ!でもそれ以外思い浮かばなかったんだからしょうがないじゃん!!もういっそ笑えよ!笑ってくれよぉぉぉぉぉ!!!!!」

「落ち着いてって、言ってるでしょう!!」

「膝蹴りゅ!?」

 

は、鼻が、折れた……これ絶対折れた。

鼻血が止まんねぇもの。

 

「な、なにをするだぁぁぁ!?」

「あ、ごめん」

「許さん!!貴様の服を赤く染めてくれるわぁぁぁぁぁ!!!」

「これ借り物だからやめてぇぇぇ!!!」

 

追う子供と、追われる女。

それを眺める狐が一匹。

 

「……クォン」

 

そんなこんなで、普段はここで修業をすることになるのだった。

 

「これ弁償するの私なのにぃぃぃ!!!待ちなさい!!」

「にーげるんだよぉ!」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

翌日、神社の前にて。

 

「チェコ君の震脚ってホント凄いね。なんというか、長年使い続けたみたいな?」

「クゥ~」

「フッそれほどでもあるぜ!」

「うわ~自信満々だな~」

 

那美に震脚を見せた反応がこれだ。

那美も剣術をやってるらしく、結構鋭い指摘を受けた。

まあ、那美自体は運動音痴なんで、震脚無しでも勝とうと思えば勝てるレベルだ。

たぶん、久遠の方が手ごわい。

狐に負ける人間って、ヤバいよね?

 

「フム……那美」

「呼び捨て……何?」

「ちょっと、身体鍛えよっか?」

「……ゑ?」




本当のサブタイトルは、修行《をさせるの》は趣味です、かな。
地獄帰りは、他人をイジメるのが好きという設定。

忘れてたので追加です!

主「作者よ、忘れるとは何事か!」
ピ「まあ、泣くても悶大綯いしね~」
主「でもやらないとピエロの出番が名前しかなくなっちゃうだろ!」
ピ「朴は捌に哭くてもいいけど~」
主「俺が会いたい」キリッ
ピ「……」テレテレ
那「男同士なのに、仲良いのね~」
主「何者!?」
ピ「ナニヤツ!!」
那「え?あの、今回初登場の那美ですけど……」
主「チッ……あぁ、ゲストの肩ですか!」
ピ「よろしこ~」
那「今舌打ち……」
主「まあ、もう終わりなんだけどね!」
那「嘘!?」
ピ「次回もまた見てね~」
主「那美のポロリもあるかもよ~」
那「無いよ!!……無い、よね?」


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第三話・幼女が可愛いと自分もカワイイ(混乱中)

先に言っておきます。
感想の催促ではありません。
では本編どぞーヽ(^0^)ノ


俺だ!誰だ?って聞きたそうな雰囲気してんで自己紹介させてもらうぜ!俺の名前はおせっかい焼きのチェコ・イーグレット!親友のピエロとまた遊ぶために魂が安定するまで生き返ったんだぜ!

そんな俺が今直面している事態、それは!

 

「交通事故で死にかけの家族が目の前に!」

 

さぁ!どうしよう!ん?ピエロからの通信だ。

助けないのかって?

いやいや、俺が関わる前にこうなってるってことは、こうなる運命ってことだよ?

地獄帰りの俺が、そんな命の寿命に介入するとでも?

ちなみに、家族の乗っていた車とぶつかった車はすでに逃走していなかった。

実に酷い奴だ。

 

「……ぅ」

「む?」

 

まだ生きてたのか。

でも死ぬのも時間の問題だな。

いや……両親の方は無理だが、子供の方は大丈夫そうだな。

まあ、車から出られればの話だが。

ちなみに俺なら全員助けられるんだけど……

父親が俺に気が付いたのか、必死になって言ってくる。

 

「お、お願い、します……どうか、娘を……」

 

自分より家族か……だから魂が綺麗なわけだ。

真っ直ぐ生きて来たんだろうな。

さてさて、マジでどうしようか?

早く助けないと車のガソリンに火がついて爆発だぜ。

ちなみに、車が崖から落ちて上下逆さまになっている。

だから、自力で出ることはできないようだ。

 

「どうか……娘、だけでも……」

 

……………定められた運命への干渉っていうのは、滅茶苦茶ヤバいことなんだよ。

地獄でしっかり学んださ。

最近の転生者どもは簡単に運命に干渉するけど、冗談抜きでヤバいことなんだよ。

具体的に言うと、足の小指をサッカーボールを蹴る勢いで壁の角にぶつけるぐらいヤバい。

原作という未来を知っているからこそ、たった一度の干渉で全てが変わることだってある。

だからこと運命への干渉は避けるべきなのである。

 

「でも俺は御節介焼きだからな!目の前で助けを求められたなら助けちゃうんだぜ!!」

 

というわけで俺得震脚の出番!

今回は空気に干渉するんだぜ!するとどうでしょう!周囲にあるすべての動くモノの動きが止まったではありませんか!

まあ、止めるには止めている間ずっと震脚し続けないといけないから、意外と辛いっす。

ちなみに、この技は空気の歯車な世界で石の王を名乗っていたらしい人から教わった。

本人はタイヤのついた靴がないと使えないとか言ってたけど、俺は普通に使える。

ただ、これだけだと現状維持しかできない。

なので、追加で火に干渉。

燃えている部分から酸素のみを振動で弾く。

そして空気への干渉をやめると、次の瞬間燃えていた火がフッと消えた。

どうやってるのかって?修行の成果だ!1000年続ければ意外とできるもんだぜ!君も一緒に地獄の底で修行ライフ!

だがしかし、フフ、やはり震脚はすばらすぃ!

震脚こそが至高!最高!絶好調!!

 

「フフフ、フハハハハハ!!」

「……」

 

ん?あぁ、父親は気を失ってしまったようだ。

さて、折角助けたのに死んでしまったら元も子もない。

とりあえず、家族三人を引っ張り出して並べる。

娘が真ん中の川の字に。

このまま死んでも三途の川へというわけではない。

というか、三途の川を船で渡ってると河童が川に引き摺り込もうとしてくるんだぜ?

後ろの穴から魂引っこ抜いて身体は船に戻すんだ。

で、その魂が河童になって次の得物を引き摺り込む。

三途の川の下には、大量の河童が得物を待っているんだ。

ちなみに、河童が狙うのは男だけだ。

女はスル―してたな。

川の向こうに渡れる男は、河童の皿を割れる実力があるか、もしくは女のように可愛い男の娘ぐらいである。

まあ、三途の川の話は置いといて、この家族をどうしようか。

 

「む!?殺気!!」

 

幼女の真上から強大な負の気配を感じてバックステップ。

黒い光が辺りを照らす。

光が治まって幼女を見て見ると、身体の上に一冊の本が置かれていた。

ただ、その本からには尋常じゃない負の気配が押し込められ、その負の気配が幼女の足元と心臓に絡みついていた。

心臓の方は特に問題無いようだが、足元の方は徐々に全身へと浸食するタイプのようだ。

あれだ、妖刀みたいな感じ。

これどうするべ?

 

「ふむふむ……俺は何も見なかった……よし!ここはアレだ!逃げるんだよォォォーッ!!」

 

 

◇◇◇

 

 

 

ご家族を助けてから三日後。

今日は翠屋に来ている。

入り口付近に邪魔にならないよう立っている幼女の頭の上にみかんを置く。

特に意味はない。

 

「お子様一名ご来店です」

「あら?フフ、いらっしゃいませ♪空いてるお席にどうぞ♪」

 

やっぱり子供一人で来てるのにこの対応、間違ってると思います!

まあ、自然発生した俺にはありがたいんだけどね。

窓際の席に座ってメニューを開く。

 

「今日は何を食べようかにゃ~♪」

 

デザート一覧を見ていると、向かい側の席に幼女が座る。

机からヒョコッと顔を出しながら、みかんを頬が膨らむぐらい口に詰め込んでいる。

二度ネタはやるが、三には呪われているからな……あのネタはやらないぜ?

カッと目を見開いて幼女に指を突きつける。

 

「きさま!見ているなッ!!」

「!?」

 

テケテケとカウンターの奥に逃げる幼女。

このネタはやらないといったな、あれは嘘だ。

 

「注文お願いしま~す」

「は~い。ご注文をお伺いします」

「ルーローキャフェとホットミルクを店内で、持ち帰り用にレアチーズケーキとガトーショコラをお願いします」

「かしこまりました。ご用意いたしますので少々お待ちください」

 

この店、結構マニアックなのあるよね。

説明しよう!ルーローキャフェは砂糖で甘くしたクリームチーズをほんのり香るコーヒー風味のロール生地で巻いてクルミを砂糖で焼き固めた飾りを生クリームと一緒に乗せて苦めのコーヒーソースを波線のようにかけたケーキだ。

ぶっちゃけ子供に人気はないと思う。

ちなみに、なんでケーキについてこれほど詳しいのか、それはグルメ家を名乗る武闘派集団が作っては食わせて説明して、作っては食わせて説明して、を100年ぐらい続けやがったからだ。

説明の後は、俺の修行の邪魔をした罰に身体に震脚を使って爆散させてやったけど。

意外とシブトいから、腕がもげようが足が千切れようが料理料理だったな。

てか、簡単なのなら俺でも作れるようになったぐらいだ。

捕獲レベルとかは正直よくわからんかったけど。

 

「お待たせしました」

「早!?」

 

まだ1分経ってないぜ!

時間確認中……………33秒、だと!?

おのれぇ!まだ付きまとうか!

 

「お持ち帰りのケーキはお会計の際にお渡ししますね」

「あ、はい」

「それでは失礼します。それと、みかんありがとうね♪」

 

ナイススマイル。

照れる……(〃▽〃)ポッ

とりあえずケーキを食べよう。

一口。

 

「なんだこれッ!?ンマイなぁぁあぁぁーッ!」

 

食べ方がワザと臭い?

演技がデフォルトですが、なにか?

素なんてそう簡単に見せられるわけないじゃないっすか~

 

「……」

「ハッ!?」

 

いつの間にか幼女が俺の足下にきていた。

暗がりから覗いてくる邪気の無い二つの瞳が俺を見る。

や、やめろ……そんな綺麗な目で俺を見るなぁぁぁぁぁ!!!

 

「みかん味の飴をやろう」

 

飴を渡してやると、パァァァァァと効果音がつきそうな笑顔で飴を舐め始める幼女。

何故かイソイソと俺の膝の上に座る幼女。

幼女はカワイイ、俺もカワイイ、ミンナカワイイ……アバババババ(錯乱中)

 

「あら?ふふ、ごめんなさいね♪良かったらもう少し一緒にいてあげてくれるかしら♪」

 

全然申し訳なさそうじゃないじゃないっすかヤダー。

しかし美人なので許す!

ケーキをパクついてると、三人家族が店に入ってきた。

というか、どこかで見たことある三人だ。

てか、三日前に助けた家族だ。

幼女は車椅子である。

初見の時より浸食が悪化している気がするが、俺には関係ない!

 

「ッ!?君は!」

 

父親の方が俺の顔を見て実に驚愕している。

唯一俺の顔を見ているからな……

なんか面倒そうなので、適当に誤魔化そう。

 

「what?」

「え?」

「アナタ?」

「お父さん?どうしたんや?」

 

ここで俺の見た目を言っておくと、短髪白髪、赤黒い瞳、わずかに焼けた肌(文字通り)、右目の下に小さな星マークのある表情豊かな少年である。

ぱっと見外人なので、英語で会話すれば日本人なら逃げること間違いなし!

俺なら逃げる!!

 

「あ、いや……人違い、なのかな?えっと、いきなりごめんね?」

「oh……」

 

誤魔化せたぜ!

てかあの車椅子幼女、幼女らしくないんだが……可愛いからいっか!

膝上の幼女は車椅子幼女が気になるようなので、ちょっとばかりお節介を……

リンゴ味の飴を幼女に渡す。

幼女が見上げてくるのでニッコリ笑って頷くと、精一杯真剣な表情で幼女が車椅子幼女の所へいく。

幼女が飴を渡して、俺の膝まで逃げてきた。

スゴク、カワユイ。

てか、もうケーキ食べちゃったし……帰ろっかな。

幼女の頭を撫で、車椅子幼女に手を振って、会計。

 

「ありがとうございました♪またのお越しをお待ちしております♪」

「……ばいばい」

「フッ……チェコ・イーグレットはクールに去るぜ」

 

店を出て自宅へ。

たどり着く途中で瀕死の猫を拾った。

魂が消えかけているので、パパウパウパウして蘇生。

魔力?で生きているようだったので、空気中から魔力を吸収できるようにお札を取り込ませる。

戦闘できるだけの魔力は貯まらないけど、生きてく分には問題ないはずである。

途中のペットショップで猫用のカゴなどを買って帰宅。

寿命まで平和に生きたいもんだ。

 

「次にお前は、「それは無理」と言う!」

 

……………ツッコミ役が欲しいな。




ピ「卿が兵輪に繰らせることはないかな~」
主「マズィで!?」
ピ「ガンバレ」(o゚▽゚)o
主「応援の仕方が緩いぜ!」
車「私はこれからどうなるんや?両親生きとるし。てか、車て……」
主「原作崩壊の際一番簡単にできそうな車椅子幼女さんが登場しました~」
車「車椅子幼女って……私にはちゃんと名前が───」
ピ「会ってもまだ要っちゃダメ~」
車「なんてこったい!」
主「原作崩壊させるなら話し方も変えてやろうかな……幼女はなのなの言うようにして、車椅子幼女は一人称をウチにしてツッコミキャラに、まだ出てない露出幼女はドS仕様に……完璧ジャマイカ」
車「あかん、こいつ早く何とかしないと……」
ピ「だが底がいい」


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第四話・とりあえず殴っとけ!

今回はジョジョセリフ盛ってみた。
もうちょっとよいしょよいしょで入れる方がいいのかな?
まあ、そこまで深く考えて作ってないし。
次回は時間が飛んで原作開始前らへんになるかな?


「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオォラァ!!」

『ひでぶ!?』

 

開幕ラッシュをした理由を言っておこう。

ツンデレっぽいパツキン幼女が誘拐されて、チョメチョメ後に殺されそうだったので助けてみた。

チョメチョメが何かって?セッ○スだよ、言わせんな恥ずかしい。

しかし幼女を犯そうとは……このロリコン共め!!

ちなみに、誘拐犯は六人ほどで、そのうちロリコンは三人だった。

ロリコン達は全裸にして三角形に配置してみた。

自分でやっておいてなんだが、見ていて気分のいいものじゃない。

三角形の意味?ウロボロススタイルだ、分かる人は分かるはず。

さて、そんなことはさておき、おもらしパツキン幼女を見る。

ビクッとしたので、ふざけたくなった。

 

「君、初めて見た時……なんていうか、その……下品なんですが……フフ……勃起……しちゃいましてね……」

「ヒッ!?」

 

めっちゃビビられてる(笑)

小鹿みたいに震えちゃって、カワイイだから♪

まあ、小娘に興味はないからさっさとお家にお帰りなさい。

ロリコン達が持っていたパツキン幼女の携帯電話で自宅に電話。

 

【アリサ!?無事なのか!?】

 

焦った男の声が鼓膜を貫く。

ホントに幼女が電話してたら鼓膜破れてたんじゃね?

面白そうなので女声で話そう。

 

「パパったらそんなに焦っちゃって、亜理紗困っちゃう♪」

【「……」】

 

電話向こうのパパとパツキン幼女の沈黙が痛いです。

 

「三百年たった世界の友人よ。おまえの名をきかせてくれ」

【……フレッド・バニングスだ】

「おまえは1枚のCDを聞き終わったら、キチッとケースにしまってから次のCDを聞くだろう?誰だってそーする。おれもそーする」

【いや、何を言ってるのか理解できないのだが……】

「ごめん、俺も何を言ってるのか理解できない」

 

ネタで会話はやめましょう。

お互いに理解不能に陥ります。

 

「お嬢さん助けたんでお迎えお願いします。場所は―――」

「アリサお嬢様!!ご無事ですか!?」

「―――どこかです」

【……アリサに代わってもらえるか?】

 

はいよろこんでー。

執事にケガの確認をされてるパツキン幼女に携帯を返す。

親子の会話に興味はないので少年○ャンプを読む。

もともとこれを買いに行って帰る途中にコレだからな。

人生何が起こるかわからんぜ。

とら○るを読み終わったタイミングで、パツキン幼女が携帯を差し出してきた。

携帯を受け取り、ジャンプを渡す。

困惑してるパツキン幼女を無視して電話に出る。

 

「フッ私だ。何か用かね?」

【君がアリサを、私の娘を助けてくれたそうだね。ありがとう】

「……『言葉』でなく『心』で理解できた」

【フッ言葉は不要か。君が良ければウチに来てもらいたいが……】

「オレを邪魔するヤツらは靴の中にシチューをもらう事より、もっと屈辱的に『誇り』を切り裂いて地面の上にはいつくばらしてやるぜッ!」

【無理強いはすまい。君は『引力』を信じるか?人と人の間には『引力』があるということを……いつか会えるのを楽しみにしているよ】

 

何故そのセリフを!?

俺がいつか使おうと思ってたのに!!

だがこのセリフだけは譲らねぇ!!

 

アリーヴェデルチ(さよならだ)

Good bye(さよならだ)

 

電話が切れる。

なんかくやしいです。

クッ、負けを認めるしかないようだな……これが、若さゆえの過ち。

パツキン幼女がと○ぶるを見て顔を赤らめているのを、執事と一緒に温かい目で眺めていると慌てたように○ャンプを投げ返してくる。

 

「べ、別にこんなの興味ないんだからね!!」

「ですってよ、執事さん」

「苦しい言い訳ですな、少年」

「うるさいうるさいうるさーい!!」

 

俺は、面倒が嫌いなんだ。

というわけで窓から逃走!

顔を真っ赤にして怒鳴り散らすパツキン幼女とそれをなだめる執事さん、と周囲一帯に配置された特殊部隊の皆さんに手を振って走る。

ロリコン達は特殊部隊の人達が美味しく頂いたそうだ、もちろん性的に。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

パツキン幼女から逃走した俺の目の前には、汗をかきながら筋トレしてる半裸のおっさんとそれにドン引きしてる美男美女のカップルがいる。

何を言ってるんだと思うが、俺も何を言ってるのかわかってない。

ネタ台詞を間違えるぐらい困惑してる。

まあ、こうなった原因は俺なんだが。

簡単に言うと―――

 

おっさんが美人に襲い掛かる。

イケメンが妨害。

俺がおっさんに筋肉が足りないから負けたのだと耳元で囁き続ける。

そして今である。

 

「あ、あの~」

「なんだ!?今は筋トレに忙しい!!後にしろ!!」

「え、えぇ……」

 

人は変わるものなのだな。

また一つ、人間を理解したよ。

まあ、こいつ人間じゃないけど。

ついでに美人も。

魂視は相手が人間かそうじゃないかもわかるのだ!

てか、わからないと地獄の鬼達が人間にしか見えないのよね。

 

「そこのカップル、辺りを探してるお前らだ。そう、お前ら」

「「いやいやいや、カップルじゃないカップルじゃない!!」」

「息ピッタリでよく言うぜ!」

「俺は襲われてたから助けただけで!」

「私は助られただけで!」

 

思春期かよ。

いや、見た目思春期か?

魂レーダーによるとこいつらは15歳ぐらいか?

 

「ふぅ……やれやれだぜ」

「大体こんな美人が俺の彼女なわけがないだろ!?」

「び、美人……」

「あ……」

 

カップルが顔を赤くしてお互い顔をそらす。

砂糖吐いてもいいっすか?

 

「イチャイチャするならぁ~よそでやってもらえませんかぁ~?」

「「イ、イチャイチャなんかしてない!!」」

「ハハ、ワロス」

 

おっさんの筋トレを横目に、カップルと自己紹介をした。

イケメンは高町恭也、美人は月村忍というそうだ。

慌てふためく二人が面白かったので、連絡先を交換した。

帰ろうとしたらおっさんに止められた。

 

「待て!!筋トレだけでは何かが足りない!私はどうすればいい!?」

「向こうの方にトレーニングジムがあるから、そこで鍛えてこい」

「なんと!?そんな素晴らしい施設があるのか!!すぐさまいかなくては!!おぉ!忘れるところだった!月村忍!私はもう「夜の一族」の遺産など興味はないが、他の者は違うということを忘れるな!ではさらばだ!!」

 

走り去って行くおっさんを見て、忍嬢ちゃんを見て、キョーヤに話しかける。

 

「夜の一族、つまりエロい家系か!」

「なっ!?」

「そ、その、自分の身体は、もっと大事にした方が……」

「ちが―――」

「カップルなんだ、毎日エロエロな性活をしてるんだろ?」

「そういうことは結婚してからだ!不純な交際などしない!!」

「キョーヤは浮気しないタイプだ。良かったな、忍嬢ちゃん」

「話を、話を聞いて……」

 

シクシク泣く忍嬢ちゃん。

キョーヤを殴る!

 

「痛ッ!?」

「女を泣かせるんじゃない!!」

「君のせいですけど!?」

 

面白い二人と別れて二人の今後を考える。

きっといろいろな問題が二人を襲うのだろう。

しかし、二人なら乗り越えられると、俺は信じている。

二人の『覚悟』は……この登りゆく朝日よりも明るい輝きで『道』を照らしている……そして二人がこれから『向かうべき……正しい道』をもッ!

あ、二人がどうなろうがどうでもいいんで。

ネタ台詞が言いたかっただけです、はい。

 

「ゴムはしろよ!!」

「「まだそういう関係じゃないから!?」」

 

まだなんですかそうですか。

二人のこれからの人生、ニヤニヤしながら応援してるよ!




主「……」
ピ「どうしたの?」
主「震脚が、足りない……」
ピ「あ~近会はほとんど貝輪で御わったもんね~」
主「俺に、俺に震脚を使わせろぉぉぉ!!!WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!」
ピ「ギャース(笑)」
恭「いきなり呼ばれたんだが、いったい何が――――」
主「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」
恭「ぬ!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄!!!」
主&恭「オラァ!」「無駄ァ!」
ピ「異状、ラッシュの鮠さ倉部でした~」
主「これが、俺の最後だっていうのかよ……」身体に亀裂
恭「なんか、ごめん」
主「う~ううう、あんまりだ……HEEEEYYYY!あァァァんまりだアアアア」


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第五話・止められるものなら止めてみ―――

なんでこんなことに……こんなの絶対おかしいよ!
俺が書きたかったのは、真面目な吸血鬼関連の話で――――


ささくれが、ささくれが第二関節まで!?

うそ、だろ……夢なら醒め―――

 

「にゃ~」

「ハッ!?」

 

いつぞやの拾った猫が鳴いてる声で目が覚めた。

助かったけども、もう飯の時間か?

ばあさん、飯はまだかのぅ~

 

「どうした猫、発情期か?」

「……にゃあ」

「ん?何言ってるかわかんね。キャットフードとミルク置いとくから、頑張れ」

「……」

 

別に飼うつもりないし、飼い主のところに帰るなら帰ればいいと思ってます。

好きに生きてくださいな。

ネコジャラシを振って猫で遊んでると、ピンポン!というクイズで聞くようなチャイム音が響く。

ネコジャラシと夢中でじゃれてる猫を置いて、玄関へ。

そこには忍嬢ちゃんがいた。

 

「キャァァァァァ!!!ストーカーよ!」

「人聞きが悪いよ!?」

「別に近所無いんで、気にせんでいいよ」

「じゃあなんで叫んだの!?」

 

今更だが、我が家は私有地となっている山の麓らへんに建っている。

近所に家などない。

山には熊やらイノシシやら虎やらツチノコなんかがいるが、気にしてはいけない。

 

「で、なんか用?」

「えっと、ほら、この前巻きこんじゃったでしょ?だから、そのお詫びと、助けてもらったお礼がしたくて。恭也君はもう誘ってあるから、これから合流するところなの。君のことは調べてあったから一緒にと思って」

「ふむふむ、つまり初デートだけど二人じゃ緊張するから緩衝材になってほしいと」

「ちちち違いますけど!?」

「いいだろう!この俺が初デートから初チューまでいかせてやるぜ!」

「だから違うって!?」

 

真っ赤な顔で否定されてもねぇ?

ネコジャラシの前で何やら落ち込んでる雰囲気の猫に留守を任せ、出かける。

まずはキョーヤと合流だ!

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

巨大なショッピングセンターの広間でナンパされてるキョーヤを発見。

途中で買ったおもちゃの剣で襲いかかる。

銀色の波紋疾走(メタルシルバーオーバードライブ)

 

「すまないが人を待って、殺気!?」

「リア充は消毒だぁぁぁ!!」

「ぬぉぉぉぉぉ!?」

 

綺麗なブリッジで回避しやがった。

しかもそのまま飛び上がって、身体を捻りこちらを向きつつ着地。

「何者!?ってなんだ、忍さんとチェコか。いきなり襲いかかってきたらビックリするだろ」

「自分でやっといてなんだけど、ビックリですむアンタに驚きだよ」

 

俺とキョーヤのことを見ていた見物客たちが、俺の言葉に頷く。

そんなことはさておき、二人のデートを後ろからニヤニヤ見守ろうとしていたら両隣に二人が立って俺の手を掴んでいた。

何を言ってるかわからな───

 

「なんでさ」

「いや、こうしないとイライラしそうだったから」

「凄い恥ずかしいことをされる気がしたから」

 

なぜバレた。

下着売場とかそれとなく案内しようと思ってたのに……

 

「しかしこの図、若すぎる子持ちのカップルである」

「「んなっ!?」」

 

あらまあ、真っ赤な顔しちゃって~可愛いんだから( ´艸`)

どう見ても兄弟とか従兄弟とかそんな感じだろ。

ホントからかいやすいバカップルだ。

 

「二人とも若いんだから~もっと爛れた関係にならないと~」

「そうだな、もっと爛れた……爛れたらダメだろ!?」

「清い子作りに励んでるんだな!」

「清いってつければいいってモノじゃないよ!?」

「とりあえず、ゴム買っとく?」

「「いらんわ!!」」

 

まー聞きました奥さん!ゴム無しでするらしいですわよ!

最近の若い子は全くもう!デキてからじゃ遅いのよ!

そんな会話を近くの奥様方としていたら、顔を真っ赤に染めながら青筋を浮かべている笑顔の二人が左右から俺の頭をアイアンクロー。

あ、これ、割れそう!?

 

「イダダダダダ!?」

「「ちょっと、黙ろうか?」」

「……ひゃい」

 

その威圧感、まさに魔王級。

ちょっとだけ、チビりました。

それからは特に問題もなく、ちょっと買い物をして月村宅へ。

そこには姉妹っぽいメイド二人と幼女が一人!

 

「我が名はチェコ・イーグレット!我が魂の名誉の為に!我が友ピエロの心の安らぎの為に!この俺が貴様を絶望の淵へブチ込んでやる!!」

「「「……」」」

「あ、気にしなくていいよ」

「名前以外は特に意味はないから大丈夫だ。あと、俺の名前は高町恭也だ」

「「「あ、はい」」」

 

俺のネタを、潰した、だと!?

カエルの小便よりも……下衆な!下衆なネタ潰しなぞをよくも!よくもこの俺に!いい気になるなよ!KUAA!

 

「お姉ちゃん、チェコ君が凄く変なポーズをとってるんだけど」

「温かい目で見守ってあげて」

「うん、わかった」

 

……や、やめろ……そんな目で、俺を、俺を見るな……見るなぁぁぁぁぁ!!!

と一通りボケ終わったら暇になってしまったぜ。

 

「せっかく来てやったんだ、茶を出せ!!」

「どうぞ」

「……茶菓子を出―――」

「こちらを」

「……………アイスが―――」

「ここに」

「メイドさんが超優秀なんですけど」

 

今更だが、妹ちゃんは月村すずか、双子メイドは姉がノエル・K・エーアリヒカイト、妹がファリン・K・エーアリヒカイトらしい。

そのまま二時間ほどお茶をしばきながら話していたら……

 

「そう言えば、チェコに聞きたいことがあったんだ」

「キョーヤが俺に聞きたいこと?……あぁ、忍嬢ちゃんのスリーサイズ?上から82―――」

「やめてぇぇぇぇぇ!?というか何で知ってるのぉぉぉぉぉ!?」

「昨日までは80だったはずなのに、一日で?お嬢様、恐ろしい子」

「私の個人情報ダダもれぇぇぇぇぇ!?」

 

無表情なノエルの姉御と一緒にサムズアップ。

( ^ー゜)b d( ゜―゜)

 

「あ、え、その、そういうのじゃなくて、もっと別のことで」

「なんだ、早く言ってくれよ。忍嬢ちゃんの持ってる卑猥な本の隠し場所は―――」

「え?そんなの持ってないけど?」

「あ、この情報は君らの父親が昔隠してたやつだったな。故人を辱めるのはいかんからな、忘れてくれ」

「「お父様ぁぁぁぁぁ!?」」

「……それで本題なんだが、翠屋を知っているかい?」

 

床をゴロゴロしてる姉妹をガンスルーだよ。

キョーヤ、成長したな!

そんなキョーヤに、ボクは敬意を表する!!

 

「知ってる。地味に常連だな」

「じゃあ、なのは、妹によくみかんをくれるお客はやっぱり君か」

Exactly(そのとおりでございます)

 

てか、それがどうしたよ?

みかんゼリーでも持って行こうか?

 

「その、いろいろあってな、なのはには寂しい思いをさせたことがあるんだ。俺は、それに気が付けなかった……いや、気が付こうとしてなかったのかもしれないな……」

「あ、はい」

「俺は、なのはを幸せにしてあげたいんだ。所詮他人でしかない君に、こんなことをお願いするのは間違っているのはわかってる。だけど、どうか、なのはのことを見守ってはくれないか?」

 

ごめん、重い。

もっと軽くしてほしいわ。

所詮ただの幼女なんだ、酷いことにはならないさ!

……………おかしいな、想像してみた大人のなのは嬢が笑顔で襲い掛かってくる姿しか想像できない。

 

「できる範囲でなら」

「そうか!頼む!」

「それはそうと、忍嬢ちゃんの今日の下着の色は黒だぜ」

「へ?」

「何で知って!?」

「薄いピンクと迷ったみたいだけど、キョーヤが黒が好きそうだからっていう理由で黒なんだぜ!良かったな!」

「……えっと」

「だから何で知ってるのぉぉぉぉぉ!?」

 

それはもちろん聞いたからさ。

すずかたそではない。

姉妹メイドでもない。

なら誰にかって?

俺の左右に浮かんでる月村夫婦ですが、何か?

魂視ができるんだ、霊視ができて当然じゃまいか?

娘の着替えシーンを見てしまった旦那の顔はボコボコで、完全なホラーだけど気にしてはいけない。

 

「ちなみにすずかたそは姉の下着を見て鼻で笑ったことが数回」

「何のことかわからな~い♪」

「すずかぁぁぁぁぁ!!!」

 

姉妹の追いかけっこが始まる。

なんて醜いのでしょう!

 

「仲の良かった姉妹が決裂するなんて……いったい誰がこんなことを!!」

「「アナタのせいでしょ!?」」

「てへぺろ♪ちなみにキョーヤは裸ワイシャツ、つまり何もつけてない派だよ♪」

「キサマァァァァァ!?」

 

メイド二人が眺める中、四人の追いかけっこは数時間続くのだった。

 

「逆に考えるんだ。“教えちゃってもいいさ”と考えるんだ」

「「「うるさいわぁぁぁぁぁ!!!」」」




ピ「血虚苦(けっきょく)急結騎(きゅうけつき)勘錬ってどうなったの?」
主「俺が逃げながら話した」
ピ「そっか~」
主「ついでに、吸血鬼の彼女とか、夜もたっぷり吸われるんだな!って言ったら、飾られてた剣まで持ち出して襲い掛かってくるんだもん。俺はホントのことを言っただけじゃないか!!」
ピ「眞實を謂わないこともまた、信日なんだよ」
主「ピエロの言うことは深いぜ!それはさておき、猫、犬、兎、熊」
ピ「なにそれ?」
主「すずかたその持ってるパンツの―――」
鬼「さあ、お仕置きの時間だよベイビー」
主「 Σ(OдO;)」
鬼「というわけで、脳みそズル出してやる!背骨バキ折ってやるッ!」
主「た、助け―――」
ピ「あ~また自戒♪」


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第六話・学校へ行こう?そんなことよりポ○モンしようぜ!

なぜこうなった!?
無印が始まらないのに、キャラが揃っていく……
どうしてこうなった!?


なのは嬢が小学校に入学した。

それまでには特に重要なことは起こってない。

精々なのは嬢が俺に飛び膝蹴りをするようになったぐらいか。

あと、キョーヤと忍嬢は隠れてキスをする程度の仲になったぐらいだな。

ちなみに、俺は学校なんて行かんぞ。

というか、保護者がいないんで行けんぞ。

 

それはさておき、俺の最近のブームはポケモンである!

赤緑青、金銀クリスタル、ルビサファを殿堂入りし、現在エメラルドである。

メンバーはワンリキー、ロコン、エーフィー、アブソル、ストライク、サーナイトだ。

名前はそれぞれ、なのは、くおん、ももこ、シロー、キョーヤ、しのぶにしてる。

控えにムチュール(みゆきち)、タマザラシ(なみにゃん)、ビブラーバ(アリッサ)、ボスゴドラ(すずかたそ)、色違いエネコロロ(アネゴ)、アチャモ(メイド)、ピカチュウ(すてねこ)、色違いカクレオン(ピエロ)だ。

月村家が強い気もするが、なんとなくだ。

ちなみに、色違いカクレオンは努力値を限界まで厳選していて一匹で四天王とチャンピオンを勝てる強さであるが、当たり前だろ(゜ε゜)?

 

「と言うわけで視線があったそこな少女!ポケモンバトルだ!!」

「どういうわけやねん!?しかし、売られたバトルは買うのが常識!いざ尋常に!!」

「「デュエル!!」」

「お静かにお願いします♪」

「「はい……」」

 

現在の場所は図書館で、車椅子のいつぞやの少女と一緒に受付のお姉さんに笑顔で怒られました。

あ、あの女の目……養豚場の豚でも見るかのように冷たい目だ……残酷な目だ……“かわいそうだけど明日の朝にはお肉屋さんの店先に並ぶ運命なのね”って感じの!

それはさておき、まさかこんなところで会うとは……意外!それは運命!意外じゃねぇな。

 

「運命か……人の出会いってのは運命できめられてるのかもしれねえな……」

「いきなり何言うてんねん」

「気にしないでくれ、デフォルトだ」

「そ、そうなんか……」

 

そんなこんなで、ポケモンバトルを数回した。

ちょうどなのはがとびひざげりをはずして自滅したとき、車椅子少女改め八神はやてことはやちーが話しかけてくる。

 

「そういえば、チェコ君とどっかであったことある気がするんやけど」

「あるよ!」

「やっぱり気のせ……ってあるんかいな!?」

「行けももこ!メロメロだ!」

「あ!?」

「そしてとどめの、たいあたり!」

「ウチのエースしゃちほこ(ギャラドス)がぁぁぁぁぁ!!!」

「ダ★マ★レ♪」

「「マジスイマセンデシタ」」

 

会話を流すためにバトルを進めたら怒られた。

受付のお姉さん、超怖い。

はやちーとガクブルしながら図書館の外へ。

 

「そういえば一人なの?ボッチ?マジウケるんですけど(笑)」

「自己完結すな!てかボッチちゃうし!!」

「友達の数!」

「……」

「……なんか、ごめん」

「……うん」

 

気まずい空気が……ふ、払拭せねば!!

この空気はまずい!!

 

「ドジこいたーッ!」

「いきなり叫んでどうしたんや?頭、大丈夫?」

「大丈夫だ、問題ない」

「あ、ダメっぽいわ」

 

そんなこんなで、はやちーと一緒に適当にぶらつく。

マツタケ(パラセクト)とミツヒデ(ブーバー)を交換しながら、なのは嬢の通ってる小学校までやってきた。

ちょうど体育の時間なのか、ブルマさんがたくさんいる。

 

「あ~ここアレか。たしかなのは嬢が通ってる聖なんとかか」

「なのは嬢?それって、チェコ君の彼女かなにかなん?」

「は?なのは嬢はみかん好きのワンリキーだよ」

「……それは酷ない?というか、凄い勢いでこっちに走ってくる子がおるんやけど」

 

それはたぶん、なのは嬢だろうな。

運動音痴のくせに、俺へのツッコミに対してだけは異常な身体能力を見せるんだよな。

つまり何が言いたいのかというと、俺の顔面に飛び膝蹴りがめり込んだ。

まるでスローモーションのようにゆっくり感じた。

 

「鋭い痛みをゆっくり与える、なの」

 

この呟きと頬に突き刺さる激痛を感じながら俺は思った。

なのは嬢……良いセンスだ。

 

「ぐべらぁっ!?」

「あ、チェコ君のワンリキーや」

「ハッ!?チェコ君が私の悪口言ってる気がしたからついやっちゃったの……あ、えっと、はじめまして?高町なのはなの」

「これはご丁寧に。八神はやていいます。チェコ君、白目向いてへんかな?」

「砂漠の砂粒……ひとつほども後悔はしていない……なの」

「さ、さよか。チェコ君はこっちで面倒見とくから、授業戻った方がいいんちゃうん?」

「あ、そうだね!じゃあ、また後で!」

 

という会話があったそうだ。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

と言うわけで放課後である。

 

「チェコ君!はやてちゃん!お待たせ!」

「ア、アンタは!?」

「あ……チェコ、さん」

 

なのは嬢、アリッサ、すずかたその三人が並んで校門に来た。

全員知り合いだな、世界は狭い!

とりあえずボケておこう。

 

「か、かなわない……でも、負けられない……もしこのバトルで負けたら、これから一生なのは嬢の影でオドオドと生活しなくてはならない!……ゆくぞ戦闘民族!膝の強度は十分か!!」

MASSACLE(み・な・殺・し)

「あ、ごめんなさい!許して!あぁぁぁぁぁ!?」

 

返事がない、ただの屍のようだ。

 

「あ、あの大人しいなのはが、こんなに強いだなんて……」

「な、なのはちゃん……」

「関節がほぼ全部逆方向に曲がっとるんやけど、生きとるんか?」

「大丈夫大丈夫!チェコ君ならこのぐらい次の瞬間には治ってるの」

「いやいやいや、そんなわけな―――」

「ふぅ、死ぬかと思ったぜ」

「「「えぇぇぇぇぇ!?」」」

 

近所迷惑な小娘どもだぜ。

てか、なのは嬢達はなんで知り合ってんだ?

 

 

「なのは嬢、あの二人とどうやって知り合ったんだ?」

「クラスのみんなと話して、特に仲良くなれたのがアリサちゃんとすずかちゃんだったの」

「コミュ力高くなったな。お兄さんは嬉しいぞ」

「チェコ君だって、初見さんにわけのわからないこと言って困らせるはずなの」

「フッご名答!!」

『胸を張るな』

「すいません」

 

おかしい、俺の方が精神年齢高いはずなのに……こんなの絶対おかしいよ!!

そう思った俺は、偶然通りかかった制服なみにゃんのスカートを引っ張ることにした。

 

「ちょっと!?なに!?なんなの!?あ、チェコ君か」

「ヘイ彼女!ちょっと俺とお茶しようZE♪」

「えっと、そっちの子達はいいの?」

 

なみにゃんにそういわれ、後ろのなのは嬢達を見る。

可愛らしいアホ面を晒してる美少女(笑)達。

 

『今凄いイラッときた』

「ここは華麗にスルーするぜ!てか、みんなどうせ暇だろ?翠屋でケーキ食おうぜ」

「その言い方は気に喰わないけどべつにいいよ。で、その人は誰なの?」

「今日は特に稽古はないし、別にいいけど……」

「私も今日の予定はないから大丈夫だよ。それで、その人との関係って……」

「俺の彼女のなみにゃんだ。実に冒涜的な何かだろ?」

『ッ!?』

「冒涜的って何!?というか、チェコ君の彼女は遠慮したいかな~」

「何故だ!?金もあるしそれなりにイケメンなのに!」

「性格が無理」

「そりゃどうしようもねぇわ!」

「諦めはや!?」

 

この性格を変えるつもりなどない。

というよりは、自分を変えてまで付き合いたいと思えるような魅力が、ねぇ?

 

「何でかわかんないけど、とりあえず一発殴っていいかな?」

「暴力は痛い!」

「暴力反対じゃないの!?」

「じゃあ翠屋行こうか」

「ここにきての無視!?」

「ケーキは俺のおごりだ!晩御飯が食べられる程度に食うがいい!」

「わ~い♪」

「おごってもらう必要なんてないけど、まあ、好意を無駄には出来ないわよね」

「ごちそうになります」

「自分で言うだけあってホントに金持ちなんやな」

「ケーキなんて久しぶりだな~何食べよっかな~」

「フハハックックックッヒヒヒヒヒケケケケケ、ノォホホノォホ、ヘラヘラヘラヘラ、アヘアヘアヘ」

『早く行け』

「あい」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

小学校から六人で翠屋にやってきた。

扉を開けて中に入った。

瞬きをして開いた時には、店の中から外に出ていて青空を見上げていた。

 

「あ、ありのまま今起こった事を話すぜ!『俺は普通に店の中に入ったと思ったら、いつの間にか外にいた』。な、何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった……頭がどうにかなりそうだった……催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……」

 

立ち上がって店にまた入ると、みんなは既に席に座っていた。

バ、バカな……へ、平常運転すぎる……動じなさすぎる……!?

 

「いらっしゃい」

「キョーヤ!聞いてくれ!この店は呪われているぞ!」

「店の外に出したのは俺だ」

「なんだつまんね」

『いやそれでいいの!?』

 

店の中にいた俺の知り合い以外のお客さん達からの総ツッコミをもらった。

この突き刺さるような視線……濡れる!!

ふざけるのはこのぐらいにしとくか。

ちなみに、キョーヤにぶっ飛ばされた理由は、なのは嬢と二人三脚で店に入ったからだと思う。

肩組んでたのが逆鱗に触れたっぽい。

ダメージ自体は一切ないから、手加減はしっかりしてくれてるみたいだし、俺から文句言うのは無しだろ。

 

「シェフ!全てのケーキを一品ずつ頼む!」

「飲み物は砂糖水でいいかな?」

「それだけは勘弁してください」

 

甘いのと甘いのの組み合わせは勘弁です。

 

「冗談だ。早く席に座るといい」

「ウィッス」

 

そんなこんなでなのは嬢達の座る席に行くと、すでに注文品が来ていた。

は、早すぎる!?

なのは嬢がトリプルベリーパフェを食べていて、その頂点にチェリーが乗っていた。

 

「なのは嬢、そのチェリー食べないのか?ガッつくようだが俺の好物なんだ……くれないか?」

「べつにいいの!」

 

なのは嬢からチェリーを貰い、口に含んでアレをやる。

 

「レロレロレロレロレロ」

「えい、なの」

「うばぁしゃあああああ!?」

「ねぇ、なんでそんな食べ方したの?答えてよ、質問はすでに……『拷問』に変わっているの」

「あの、その、えっと……………オレは「正しい」と思ったからやったんだ。後悔はない……こんな世界とはいえ オレは自分の『信じられる道』を歩いていたい!」

「そう……君は次に「おれは『恐怖』を克服することが『生きる』ことだと思う。世界の頂点に立つ者は!ほんのちっぽけな『恐怖』をも持たぬ者ッ!」と言うの」

「おれは『恐怖』を克服することが『生きる』ことだと思う。世界の頂点に立つ者は!ほんのちっぽけな『恐怖』をも持たぬ者ッ!ハッ!?」

「なのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのなのナァノォ!!!」

「おぼえれがべればづれでのばぢゅでがばべれでぽぢちかきくぎふぇねじゃなまえあで!?」

「やれやれなの」

 

なのは嬢にフルボッコにされた俺は、特に何事もなかったかのようにケーキを食べるのだった。

 

『……ん?あれ?』

 

俺となのは嬢、キョーヤ以外が目を擦って俺を凝視していたが、俺はそれをカレーにスルーするのだった。

なのは嬢、イチゴあげるからそのブルーベリープリーズ。




主「震脚の主人公、チェコです♪」
ピ「ジゴクの道家氏、ピエロです♪」
な「終焉の星壊者、なのはなの♪」
主「なのは嬢、それでいいの?」
な「星光波紋疾走(スターライト・オーバードライブ)、なの!!」
主「一撃の威力を極め――――」ジュ
ピ「罌粟跳んだwww(笑)」
な「戦いは、常に全力なの」
も「なのはも成長したのね……お母さん、寂しいわ」
な「お母さんにはもっといろいろ教えてほしいから、いっぱい甘えるの!」
も「あらあらまあまあ、嬉しいわ♪」
主「消し飛んだ俺を心配するものは皆無、と……泣けるぜ」
ピ「がんがれ!」
主「俺のヒロインは、ピエロだけだ!!」
な「しかし、真のヒロインは私なの」
主「なん、だと!?」
も「そして私が隠しヒロインよ」
主「そ、そんな……神は、死んだ……」
ピ「髪などいない!なんちゃって♪」
な「とりあえず、主人公は一回死んだ方が強くなるの」
主「それはちょっと待っ―――」ジュワ


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第七話・原作なんてポポポポーン♪上手に焼けました~♪

無印編はポンポン進める予定だよ!
てか、これ、原作の原形をとどめてな―――


ズキューン!!という効果音を大音量で流しながらキョーヤと忍嬢ちゃんのベロチューを眺めるのだった。

 

「「そこまでしてないよ!?」」

 

でもチューはしてるジャマイカ!

あ、ちなみに今いる場所は月村家で、すずかたそにお茶をしないかと誘われたから来た感じだ。

俺以外だとなのは嬢、アリッサ、すずかたそ、はやちーの四人もいる。

なのは嬢以外は俺の善意の(かけらもない)解釈実況を聞いて真っ赤になってる。

マセ餓鬼どもめ!なのは嬢を見習え!

ちなみに、俺とはやちー以外は小学三年生になりました~♪

 

「子作りは一人暮らしになってからしか許しませんからね!」

「そんなことしてない!」

「そうよ!恭也はあんまり触ろうとしないぐらいなんだから!!」

「え?あの、忍?」

「ほう!つまりもっと触れ合いたいと!性的に!」

「そうなのよ!!手を繋いだりキスをするだけだとどうしても物足りなくて……もっと恋人らしいことしたいわ!」

「だとよ甲斐性無し!!」

「グフッ!?」

 

俺の一言に息を吐いてキョーヤがorzの体勢に。

リア充が余裕ぶっこいてんじゃねぇよ!!

 

「まあ、私と恭也の今後は後でゆっくり手取り足取り話し合うとして―――」

「ナニする気だ」

「―――ウチの猫達に随分懐かれてるわね?」

 

この女、無視しやがった!?

スルースキルが上がっていやがるぜ!

まあ、動物には何故か好かれるからな。

今俺の頭と肩に8匹乗った状態で、足元にも群がってる。

見ろ!猫がごみのようだ!!

あ、ウチの捨て猫も連れてきてる。

オス猫達をどうやってか投げ飛ばしてボスの座を手にしてた。

 

「私にもそんなに懐いてないのに……」

「『全て』をあえて差し出した者が、最後には真の『全て』を得る」

「……てい」

「うばぁしゃあああああ!?」

 

なんでみんなとりあえず殴るのよ!?

痛いものは痛いのよ!!

 

「もいっぱあああああつッ!!なの」

「なんでぇぇぇぇぇ!?」

 

いや、マジでなんでなのは嬢に殴られたん!?

 

「なんとなく女々しかった気がしたから、気持ち悪かったの」

「こいつはひでぇ」

 

このあと、殴られたり、からかったり、殴られたり、ゲームでバトルしたり、跳び膝蹴り喰らったり、いろいろあって女子小学生四人のパンツが俺の手に。

 

『……』

「何故俺の手に!?……あ、諦めてたまるか!悪い出来事の未来も知る事は『絶望』と思うだろうが、逆だッ!明日『死ぬ』と分かっていても『覚悟』があるから幸福なんだ!『覚悟』は『絶望』を吹き飛ばすからだッ!人類はこれで変わるッ!!」

『遺言は、それだけでOK?』

「に、逃げるわけにはいかない!!「誇り」が消える……ここでこいつ等から退いたら!!」

『コレが私達の、全力全開!!』

「ごぼぉぇ!?……ご、ごのチェゴが、ごのチェゴがぁぁぁぁぁ!?ごめん、マジで吐いてくる」

 

 

~しばらく、お待ちください♪~

 

 

「最高に『ハイ!』ってやつだアアアアア!アハハハハハハハハハーッ!!」

「マジで不死身やな……燃やすとか?」

「銀の杭とか心臓に刺せばいけるでしょ」

「きゅ、吸血鬼用の方法だね。でも、よくよく考えると吸血鬼じゃなくても心臓に杭なんか刺したら死んじゃうよね。硫酸とかかければ?」

「火山の噴火に巻き込んだ後に宇宙までふっ飛ばせば、さすがのチェコ君でも逝くんじゃないかな?かな?」

「ヤダこの幼女達、超物騒なんですけど」

 

なんで殺害計画を練ってるの?

そしてなのは嬢は俺に考えるのをやめてほしいのか?

流石の俺も宇宙に行ったら……あ、意外と生きられるかも。

てか、空間を蹴り砕いて瞬間移動とか余裕だしな。

不死身でも不老不死でもないから普通に死ぬときは死ぬけどな。

 

「あ、もうそろそろ帰らんとあかんねんわ。ほなさいなら」

『パンツ返せ』

「だが断―――」

 

瞬間、星となる!

 

 

 

~数日後~

 

 

 

なのは嬢達が学校で勉強してるころ、俺は肉まん片手に浜辺を歩いてた。

当然、意味などない。

フラフラしてると、脳天に何かが直撃。

 

「あで!?どこのどいつだ物を人に投げたのは!!……あれ?」

 

周辺に人影無し。

物陰に気配無し。

首を傾げながら頭当たった物を拾う。

なかなか綺麗な石だった。

 

「待てよ……空から、石?ハッ!?まさか、これは!?」

 

そう、それは!

 

「飛〇石!?」

 

……でも形違う気がする。

とりあえず綺麗なのでポッケに入れて持ち帰ることに。

そのままフラフラしようとしたら、ポトポトと目の前に今さっき拾った石と同じものが5個落ちてきた。

空を見上げてみるが、特に何もない。

雲すらない快晴だ。

 

「……ま、まあ、折角だし、もらっとこ」

 

さっさか拾って浜辺から離れる。

これ以上拾っても、ねぇ?

適当に林の中をぶらついてると、瀕死のオコジョだかフェレットだかがいた。

不釣り合いなペンダント着けてる。

首輪はしてないので、きっとどこかから盗んだんだろう。

明日にでも交番に届けようと思う。

この細長いのは、同じく明日にでも保健所行きだな。

いや、待てよ……我が家の捨て猫の遊び相手になるんじゃね?

最悪ヤられちゃっても、いいよね?

よし、こいつは今日から我が家の住人だ。

これ以上物も生き物も拾うのはアレだから、さっさと帰ろうそうしよう。

 

「今日からお前も我が家のペットだ!」

「……キュ、キュ~」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

ペットが増えた朝4時頃。

猫とフェレットについて考える。

会わせた瞬間、何故か無言で向き合い以降一緒にいるようになった。

仲が良いのは良いことだ。

そして現在、変なのが襲撃してきたので返り討ち中。

 

「■■■!!」

「タックルしか攻撃方法がないなんて……雑魚が」

 

震脚で謎存在の空間を振動させる。

これにより謎存在は一切の身動きができなくなる。

魔力体に見えるけど、そんなことは関係ない!

今の謎存在の状態を分かりやすく言うなら、石の中にいるだ。

そして石は砕くものだろ?

跳んで踏み潰すように震脚で、分子結合を揺らすようにすればあら不思議、ドロドロにゲル化しました~♪

まあ、勢い余って地面に盛大な沼を作ってしまったけど……

このままもまずいので、一帯の熱を蹴り飛ばして沼を凍らせ、熱が溜まらないように特殊な振動を加えて、放置だ。

もうここに来ることはないだろうしな!

あ、謎存在が消えた場所に、砂浜で手に入れた綺麗な石二個落ちていた。

とりあえず回収して合計八個の石は現在、猫達の寝床に置いてある。

そして八時頃、朝食だ。

 

「というわけで朝飯だぞ~」

「にゃあ……」

「キュ……」

「なんだその「どういうわけ?」と言いたげな言い方は?そんなんだと朝ごはんの濃厚旨辛味噌ラーメンはやらんぞ!!」

「にゃ」

「キュ」

「いらないなんて言うなよ!畜生!!俺が朝早く起きて外で七輪使って炭火で炙った秋刀魚の塩焼きでも食ってろ!!」

「ニャン♪」

「キュ~♪」

「お前らなんて嫌いだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

そんなよくある(?)一日の始まり。

ちなみに、土曜日です♪

 

 

~喫茶翠屋へ行く途中~

 

 

「こ……こんなこと残酷すぎる!」

 

空腹で倒れているであろうパツキンガールとその頬を心配そうに舐めてる犬が目の前に!

とりあえず肩に担いでそのまま目的地へ。

犬が何やら威嚇してくるが、首根っこ引っ掴んで引き摺って行くスタイル。

そしてたどり着いた翠屋の扉を開けると、なのは嬢の膝が視界いっぱいに、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 

「そこの誘拐犯……お命ちょうだいいたします、なの」

「UREYYYYYそんなねむっちまいそうなのろい動きでこのチェコが倒せ―――」

 

とっさにパツキンガールと犬を働いていたキョーヤにパスして吹き飛ばされる。

フッ……また、威力が上がったな。

 

「おっぱァアアーッ!?」

「チェコ君の「おふざけ」は被害者自身にも法律にも見えないしわからない……だから わたしが裁く!なの!」

「ゲフッ……む、むだ、むだむだ」

「それで、あの子は誰なの?」

「途中で拾った」

「つまりいつも通り?」

Exactly(そのとおりでございます)

「今回は信じてあげるの。あと、いらっしゃいませ♪」

 

やだ、女って怖い。

とりま、入店してパツキンガールの右隣に座る。

俺の左になのは嬢が座り、前にアリッサ、すずかたそ、はやちーが座っていた。

犬は入り口付近でパツキンガールを心配そうに見ながら座っている。

 

「俺を省いて四人で集まっていたなんて……酷いわ!!」

「え、だって別に友達ってわけでもないし……」

「えっと、連絡先知らなかったから」

「あえてハブらせてもらったわ」

「というか、集まったこと自体偶然なの」

「なるほど……つまり、ツッコミ使いはボケ使いにひかれ合う!」

「「「「それはちがうよ」」」」

 

テヘペロ♪

というか、こいつらも本格的に染まって来たな。

スルースキルは磨かない様にしてね♪

 

「ぅ……ん……………ッ!?」

『あ、起きた』

 

起きると同時にビックリしたと思ったら辺りを見渡して飼い犬を見て安堵するパツキンガール。

とりあえず持っていた桃をプレゼント。

 

「え?あの……あ、ありがとう」

 

お礼言われちゃったでへー。

あ?なんだお前らその目は?

え?自分達にもよこせ?

NO!NO!NO!

痛い!?イダダ!!お前ら蹴るな!!なのは嬢は髪を引っ張るな!はやちーは俺がプレゼントしたマジックハンドで俺の首を掴むな!!

やめろお前ら!!

 

「降参だよ。俺の負けだ、真っ白にな」

「いや、意味が分からないんだけど。日本語はちゃんと使いなさいよ」

「アリッサ!国語の教師か、おめーはよォォォォ!!」

「あ、うるさくてごめんね?あたしはアリサよ。アリサ・バニングス」

「おいおいおいおいおいおいおい、スルーはやめてくれよ」

「私は月村すずかっていいます」

「あの、ちょっと?」

「うちは八神はやてや!」

「もっしー?聞こえてるー?」

「私は高町なのはっていうの!」

「くそ!全員して無視しやがって……『ギャグキャラ』はこのチェコだ!!依然変わりなくッ!!」

「……フェイト。フェイト・テスタロッサ。あっちはアルフ」

 

俺、なのは嬢、はやちーを見て渋い顔をしながら自己紹介するパツキンガール改めフェイトン。

このあと、なんだかんだで俺が殴られ全員仲良くなり、俺が奢る羽目になったZE♪

約15000円なり~

お土産だからと持ち帰り用ケーキまで奢らされるとは……み、貢いでなんかいないんだからね!!

……ん?俺しか損して無くね?

あれ?……………び、美少女に殴られるのは、我々の業界ではご褒美です!!




主「みんな、抱きしめて!銀河の果てまで!!」(わかもと風味)
ピ「巨躯と肥が前々有って亡いね~」
夜「チェコ君パナいわ~あ、どうも~夜天の主にて天空の支配者、八神はやてです♪」
主「ポケ〇ンゲットだぜーッ!たとえ火の中水の中草の中森の中!土の中雲の中あの子のスカートの中!」
夜「キャ~~~!!と言いつつレバーブロー」
主「ヘブン!?……かひゅ」
ピ「貌蒼いよ~?」
夜「女の子にそういう破廉恥ないたずらはあかんで?」
主「……大きな胸が目の前にあったら?」
夜「揉む」
主「流石夜の主!俺達に出来ないことを平然と言ってのけるッ!そこにシビれる!あこがれるゥ!」
夜「そう言うチェコ君は、目の前に落とし穴があったらどうするん?」
主「全力ダイブ」
夜「Σd⌒d(d'∀')」
主「Σb( `・ω・´)」
ピ「煮た物動詞だね~」
主「次回!やっと登場魔法少女!」
夜「というか、なのはちゃんはどうやって魔法少女になれるんや!」
主「なんか頑張る!」
夜「オケ、把握」
ピ「磁界も身てね~」


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第八話・魔法少女が誕生してたらしい

久しぶり、だよね?
やっと魔法少女が出てきたけど、なんでこうなった?
自分の想定していたのと話が変わってる……
ホントはもっと魔法少女成分多目に……ねぇ?

うん、ネタばれになる前に読んでもらいます。
それなりに長いから暇潰しに読んでね♪


どジャアァぁぁぁ~~~ン。

私だ。

チェコ・イーグレットだ。

今俺はサッカーの試合を眺めてる。

俺はいつも実況者よ……クソッ!!俺もサッカーしてぇ!!

ちなみに、いつものメンツが近くに座ってサッカーを眺めてる。

あと、今日はリニス()ユーノ(フェレット)久遠()も一緒だ。

我が家のペットの名前は本人達が紙に書いて決めていたので、そう呼んでるだけ。

あ、フェイトンとアルわんの一人と一匹は探し物があるらしく来ていないぜ!

 

「にゃ~」

「リニスちゃんかわいい♪」

「キュ、キュー」

「えへへ~♪ユーノ君フワフワ~♪」

「クォン」

「狐なんて珍しいわね……」

「愛するはやちーの為に、いつかイギーを連れてきてあげようじゃないか」

「連れてきたらコロコロするで~」

 

イギーの何が嫌だっていうんだ!!

俺はペットショップの方が好きだけど、イギーファンは多いんだぞ!!

試合終了後に翠屋で打ち上げをするらしい。

が!俺は少女に告白しようとする少年を発見。

プレゼントに綺麗な石を渡すつもりの模様。

てか、妙に見覚えのある石だ。

プレゼントのショボさでフラれるかもしれないのは可哀そうだったので、兎のぬいぐるみを即興で作って石と交換。

クールに少年の前から去って翠屋に戻ると、なのは嬢達がぬいぐるみを欲しがってきた。

独断と偏見でなのは嬢に抱き枕サイズのト●ロ、アリッサに等身大のゴールデンレトリバー、すずかたそに蝙蝠キーホルダー版とクッションサイズのボスゴドラ、はやちーに巨●兵の抱き枕とタヌキの置物風のぬいぐるみをプレゼント。

みんな喜んでくれたが、すずかたそとはやちーの二人が俺の鳩尾に一発ずつ入れてった。

 

「いらないなら……受け取らなきゃ……いいじゃん、ね?……コフッ」

「折角くれるのに受け取らないのは失礼かなって思って」

「タヌキの置物が気に入らんかっただけで、抱き枕の方は全然オッケーや」

 

殴る必要が無い件について。

これ、俺怒っていいんじゃね?

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

なんやかんやで温泉に行くことになった。

なのは嬢達が俺をおいて行ったから行く訳じゃ断じてない。

偶然、そう!偶然旅行券が手に入って、その場所が偶然なのは嬢達と同じ旅館だっただけなのだ。

はやちーからの連絡が無ければ全く関係ない日に行って一人寂しく温泉だっただろう……温泉の仕切り板ブッ壊して混浴にしてやる(怒)

そんなこんなで旅館に向かっていたのだが、見事に迷った。

何故か森の中を進んでいるんだぜ?

背負っているバックの中で休んでいたリニスに先導してもらうことになった。

ユーノはみゆきちとももこさんに持ってかれた。

フェイトンやはやちー一家すら同行しているのに……何故俺がそこにいない!?

久遠はなみにゃんと一緒に仕事行っちゃったし、もう俺にはリニスしかいない!!

 

「……にゃ」

 

なんだその「貴方の代わりはいくらでもいますけどね」と言いたげな声は!?

泣くぞ!!

 

「んむ?」

 

何やら戦いの気配がするぞよ。

リニスが引っかいたり噛みついたりしてくるが、気にせず誰かが戦ってる方へ向かう。

しばらく歩くと、輝いてる石とその上で戦う見知った二人と二匹。

なのは嬢、フェイトン、ユーノ、アルわんだ。

なのは嬢とフェイトンはコスプレして空を飛び、メカニックな槍と大鎌で接近戦してる。

とりあえず、今にもユーノを捕食しそうなアルわんを抱っこし、ユーノを鷲掴みしておく。

 

「もちつけアルわん」

「ッ!?ワ、ワンワン!!」

「……きゅ、きゅー」

 

ペット二匹の喧嘩は収めたが、あの二人はなんで争ってんだ?

とりあえず落とすか。

 

「せーのっ!!」

 

いつもの様に震脚。

広範囲に対して重力異常を起こし数秒間だけ数倍の重力がかかる。

いきなりそんな状態になったなのは嬢とフェイトンはあっさり落ち、池へと着水。

重力異常はすぐに収まり、池から頭を出した二人がこちらを見て文字通り飛ぶように向かってくる。

フェイトンは手前でちゃんと止まったが、なのは嬢は勢いつけて俺に膝蹴り。

 

「メメタァ!?」

「あ……つい癖で、ごめんなさいなの」

「ゴフッ……ひるむ、と!思うのか……これしきの……これしきの事でよォォォオオオオ!!!でも素直に謝ったから許す」

「許しちゃうんだ……」

 

フェイトン、これが俺となのは嬢の関係だぜ?

 

「さて、ちみら二人は何故戦っていたのかな?というか、どうやって飛んでたん?」

「「えっと、それは、その……マ、マジックで」」

 

仲良いなお前ら。

何、空中浮遊マジックってか?

いつマジシャンになったんだお前らは。

……ま、まさか……この二人のどっちかが、トラウ魔砲の使い手なのか!?

でも槍と大鎌が武器だし、大丈夫か!

 

「で?戦ってた理由は?」

「その、フェイトちゃんがジュエルシードっていう危ない石を持ってこうとしてたから……」

「ジュエルシードがどうしても必要で、なのはが邪魔をするから……」

 

この石がね……我が家に九個あるよな?

折角だしこれを入れてキリ良く十個にしよう。

それらしいことを言ってネコババだ!

 

「喧嘩をしてまで欲しがるなんてどうかしてるぞ?というわけでこの石は俺が預かる」

「そんな!?」

「ん~まあ、チェコ君なら別にいっか」

「てかさっきから光ってて鬱陶しいわ」

 

べシッと浮かんで光っていた石を叩き落し、お札で包んでリュックのポケットへ。

リニスがすごく大人しくしているのが気になったが、今はこの二人である。

 

「ところでだ……お前らこんな時間にこんなところいて大丈夫か?」

「「「「……あ!?」」」」

「ん?なんか声が多かったような?」

「気のせいなの!空耳なの!幻聴なの!!」

「そんな細かいことより一緒に行こう!」

「ワン!」

「きゅ!」

「え?あ、はい」

 

二人に左右から手を引かれて旅館へ向かう。

なんかよくわからんが、とりあえず平然と俺をおいていったアリッサとすずかたそを辱めるプランでも考えよう。

大事なことを流した気がするが、別に良いっしょ!

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「ローマ法王だって絶対に自分ではコントロールできないはず!ゆえに、俺が女湯にいるのは必・然!」

「「キャァァァァァ!?」」

「うわ、ホンマに来たんか……ぱないわぁ」

「あらあら、チェコ君も来てたのね~」

「いくら子供でも堂々とし過ぎじゃない?」

 

アリッサ、すずかたそ、はやちー、桃子さん、みゆきちが入ってる女湯に突入。

なのは嬢とフェイトンにも一緒に入るか聞いたんだけど、赤くなって拒否された。

拒否の仕方が前後からのダブルラリアットっていうのは……どうかしてるぜ!

 

「一人だけハブられて、楽しい旅行に混ぜてもらえないのは、寂しいんだよ!」

「なるほど……ウチはチェコ君誘ってるもんやと思ってたわ。誘ってないって聞いてびっくりしたんやで?」

「ふむ……その言葉、信じよう。だがそこの二人!テメェらは許さねぇ!!二人が!泣くまで!風呂から出さん!!」

 

出入り口に陣取る俺を、あの二人が裸で通れるわけがないのだ。

タオルは、はやちーがスッと回収して俺の足元に投げてた。

ちなみにだけど、俺はちゃんと腰にタオル巻いてるよ?

 

「うぐぐぐ……」

「ぁぅぁぅ……」

「ん~あのさチェコ君」

「今忙しいんだ、手短に頼むよみゆきち君」

「……後で仕返しされない?」

 

ぁ……

 

「「「……」」」

「あちゃ~美由紀さん、言ってはいけないことを……」

「あらあら~」

「え?え?えぇ!?」

 

いつも考えるのは自分の「やってしまった事」だった。

『なぜ自分はイキナリあんなことをしたのだろう?』。

でもあれは「恨み」だとか「嫌悪」だとか人を「侮辱」するようなものは何もないことだった……キョーヤとしのぶ嬢を辱めて「怒る」時とは大ちがいだ。

ホントなんでこんなことをしてしまったのだろう。

俺には何の得もないのに……俺のあの態度の事を考えると後の絶望が強くわいてくる。

 

「……どうか、軽めでお願いします」

「「だが断る」」

「助けてキョーヤ!女児達に殺されるぅ!!」

「あらあら~恭也なら忍さんと散歩しに行ってるわよ~」

「OH!MY!GOD!」

 

とりあえず、すぐさま逃走。

数分後、ボコボコにされますた。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

キョーヤと忍嬢の部屋に突撃隣の晩御飯!

 

「キョーヤと忍嬢がヌロヌロのグチャグチャのエロエロだ!」

「「そんなことしてない!!」」

「でもキスはしたんでしょ?」

「「……」」

「ちなみにシローさんは桃子さんに貸し切りの混浴に連れてかれていったぜ♪」

「と、父さん……」

「な、なんて大胆な……」

「桃子さんは言っていた!「『覚悟』とは!!暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開くことよッ!」だそうだ」

「……最近我が家はチェコ君に浸食されてきている気がする」

 

そそそそれは気のせいだよ……(゚ー゚;Aアセアセ

 

「というか、よく来れたな」

「吐き気をもよおす『邪悪』とはッ!なにも知らぬ無知なる者を利用する事だ!!自分の利益だけのために利用する事だ!!」

「なるほど」

「え?今の分かったの!?」

「あぁ、つまり一人置いてかれたのが寂しかったから必ず仕返ししてやると言ってるんだ」

「そ、そうなんだ……」

 

キョーヤの俺理解力が上昇傾向。

良いセンスだ。

 

「というわけで、俺がキョーヤと忍嬢の声真似をして録音したこのエッチな会話を皆に聞かせてくるね♪」

「「おいお前ちょっと待てよ」」

「でも断る!ヒャッハー!リア充は爆発だぁぁぁ!!」

 

数秒後、そこにはボコボコにされた俺の姿があった。

どうしてこうなった?

まあ、自業自得なんですけどね!

 

「二人で子作りしてないでなのは嬢達と遊ぼうぜぇ~」

「「子作りなんかしてない!!」」

「ハイハイ」

 

というわけで、高町、八神夫婦を除いてみんな集合。

 

「さあ!なにしよう!」チェコ

「決めてないんかい!」はやて

「ならここはド定番の王様ゲームいっとく!?」チェコ

「そう言うと思ってここにクジがあります!」はやて

「ブラボー!おお……ブラボー!!」チェコ

「さぁみんな!クジを引くんや!ハリーハリー!」はやて

『なんでそんなに息ピッタリなの?』

 

そして王様はなのは嬢になった。

俺は1番。

 

「じゃあ、5番は1番にデンプシーロールなの」なのは

「5番は……すずかね。1番はどうせアンタでしょ」アリサ

「やってられるか!俺は帰るぞ!」チェコ

「しかし回り込まれてしまった」はやて

「なん、だと!?」チェコ

「そう、その位置。そこが一番……拳を叩き込みやすい角度!!」すずか

「じょ、冗談じゃ―――」チェコ

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄―――」すずか

「すずかが壊れた……」忍

「―――WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY、無駄無駄無駄、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄、無駄ァアアアアア!」すずか

 

~三分後~

 

「じょあ、づぎぼげーぶだ」(さぁ、次のゲームだ)チェコ

「タフだね~」美由紀

「全員クジを引いたわね?それじゃあ……」アリサ

『王様だ~れだ!』

「あ、私やな!じゃあ、3番が2番に膝枕(物理)や!」はやて

「3番が俺だと!?謀ったな……謀ったなはやて!!」チェコ

「この私の膝枕(物理)、私が飽きるまで味わわせてくれるわ!!」アリサ

 

~五分後~

 

「……」チェコ

「返事がない、ただの屍のようだ」忍

「無茶しやがって……」恭也

「さくさくいこか!」はやて

『王様だ~れだ!』

「あ、私です」フェイト

「この王様は善王だな」チェコ

「えっと、6番が7番に肩車―――」フェイト

「6は俺で7ははやてか、余裕だな」チェコ

「―――しながら小指だけで10分待機してください」フェイト

「ファ!?」チェコ

「あ、車椅子ごと持ってください」フェイト

「ヴェ!?」チェコ

「ついでに逆立ちしてくれると嬉しいです♪」フェイト

「ドゥエ!?」チェコ

「フェイトちゃん、意外とドSやな」はやて

 

~十分後~

 

「ゆ、ゆびが……小指が折れる……」チェコ

「まさかやりきるとは……」アリサ

「折れてないならまだ大丈夫だね。次いってみよ~♪」美由紀

『王様だ~れだ!』

「「帝王」はこのチェコだ!!依然変わりなくッ!!」チェコ

「嫌な予感がする!」恭也

「4番はサイドチェストしながら1番と(チョコのついてない部分で)ポッキーゲームだ」チョコ

「4番ピンポイントで俺だ!?あとなんでサイドチェスト!?」恭也

「当然1番はこの私よ!」忍

「なんでノリノリ!?」恭也

「はい、ポッキーのチョコのついてない部分やで」はやて

『ワクワクドキドキ』

「むぐぅぅぅぅぅ!!!」美由紀(拘束済み)

「恭也……ん」忍

「ぅ……し、忍」恭也

「ふむ……小学生は閲覧禁止だな!」チェコ

『えぇーブーブー』

 

カーテンで隠してシルエットと音のみでの濃厚なキッス。

 

「「そこまで濃厚なのしてないよ!?」」

 

そんなこんなで就寝時間。

俺は別の部屋で一人寂しく寝るのです。

一人寂しく!

そうだ、部屋に戻る前になのは嬢とフェイトンに聞きたいことが。

 

「そういえば、なのは嬢とフェイトンはいつ手品師になったんだ?」

『手品師?』

「「……あ」」

「変身する上に空も飛んでたんだよ」

『……詳しく聞きましょう』

「はわわ!?」

「あわわ!?」

 

慌てるなのは嬢とフェイトン。

何々?俺もしかしなくても、まずいこと言った?

んん?変身、空を飛ぶ、近くにマスコット的なペット……

 

「あ!魔法少女か!」

「「ファ!?」」

『ほう、魔法少女』

 

なるほど、なのは嬢とフェイトンは魔法少女だったんだな。

つまり、ユーノとアルフは喋れる!

もしかしたら、何故か部屋から出なかったリニスも喋れるんじゃない?

俺も魔法少女か!?

どうでもいいか……早く寝よ。

 

「まあいいや。じゃあおやすみ~」

「「……朝起こしに行くね♪」」

 

なのは嬢とフェイトンの顔は笑っているけど、目が一切笑ってない!?

こ、これは……凄まじい殺気ってやつだッ!ケツの穴にツララを突っ込まれた気分だ……!

ちなみに、ホントに突っ込まれる時は綺麗に磨いておかないと切痔になっちゃうぞ♪

……あと、長過ぎるのもやめておこうね。

ピエロ……なんであの時止めてくれなかった……

 

「というわけでただいまリニス」

「……ふにゃ」

「おやすみリニス」

「ふにゃ~」

 

激しい「喜び」はいらない……そのかわり深い「絶望」もない……「植物の心」のような人生を……そんな「平穏な生活」こそわたしの目標なのです……もういいや。

 

「「Zzzz……」」

 

~朝七時~

 

「「ふるえるよハート!燃え尽きるほどヒート!!はあぁぁぁっ、刻むは血液のビート!!山吹き色(サンライトイエロー)波紋疾走(オーバードライブ)!!」」

「ごぼふぉえ!?!?!?」

「「真実から出た『誠の行動』は……決して滅びはしない……」」

 

波紋……使えるように、なったんだ……グフッ




主「最近、体が重いんだ……」
ピ「あなた、憑かれてるのよ」
主「なんかしっくりきたな。それはさておき、映画を見るのがマイブーム!どーもー主人公のチェコで~す♪」
ピ「ピカ●ュウではなく、ピエロで~す♪」
猫「ラブリーキュートな猫耳美少女!リニスちゃんで~す♪」
主「……え?そんなキャラだったの?」
猫「いえ、とりあえずキャラ作っておこうかとそれっぽく言ってみただけです」
鼬「淫獣でもイタチでもないよ!フェレッツのユーノだよ!ごほん!僕と契約して、魔法少―――」
犬「やめんかい!」ドロップキック
鼬「ありがとうございます!」輝く笑顔
ピ「ナイススマイル」パシャパシャ
猫「カオスですね」m9(・_・)プギャー
主「真顔はやめて」
犬「まったく……次回予告だよ!次回は、フェイトの母親登場!まあ、プレシアなんだけど。あとアリシア」
主「ネタバレ!!」
猫「こんなわけのわからない作品みてる時点で原作もしくは他の二次を閲覧済みですからね。ネタバレと言えばネタバレですけど、こんなものじゃないですか?」
ピ「アリシアについては、穂苅とはチガウ完二なるんじゃないかな?」
犬「もうスタンド化しちゃえばいいんじゃない?アリシアは犠牲になったのだ。犠牲の為の犠牲!」
鼬「そのまた犠牲!犠牲!」
猫「そしてフェイトはまた受け継ぐ。彼女の生き方とその精神を……」
主「ペット達が暴走し始めたんで今日はここまで~」
ピ「まったね~♪」


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第九話・悪霊退散!え?やめろって?でも断———

出来たから早めに投稿!
誤字とかあったら教えてもらえるとうっれしいです!

原作、息してないよ!
無印をサクサク進めるために適当にノリで書いてたらド凄いことになってきた。

どうしよう?


きゃるる~ん♪

私!そう!チェコよ!

 

「キラキラしてて気持ち悪いよ」

「笑顔で毒を吐きやがるぜ!」

 

現在、温泉旅行から帰る前にお土産選び中である。

そして何故か俺、フェイトン、アルわん、ユーノの二人と二匹で行動していた。

リニス?朝からいないよ。

 

「買うものは温泉饅頭、温泉卵、温泉の素、源泉を使って作った銘酒【魔祓い】かな」

「お酒?なんでお酒?なんか凄そうだけど」

「味は辛めだが後味すっきり!肩こり・腰痛・痛風・高血圧・神経痛・関節痛・筋肉痛などに予防効果あり!ついでに除霊にも使える!今なら一升瓶2980円!いつ買うの!」

『今でしょ!』

「!?」

 

わーっと拍手してくる他のお客さん達両手を挙げて答える俺。

実にいい気分だ。

皆が銘酒を買っていくのに紛れて俺も二本ほど買う。

未成年だからとかそういう細かいことは気にしてはいけない。

買う物も買ったので適当にぶらついていたが、ふと思ったことをフェイトンに聞いてみる。

 

「そういえば、フェイトンのご両親は?引き籠り?」

「もしかして今喧嘩売られた?ねぇ?」

「ほ、ほう……鋭い、いい目をするようになったな……だが、そのようなまなざしを持つ者がおれに会った時……そいつは早死にする」

「フンッ!!」

「タコス!?」

 

脇腹を抉るような鋭い右コークスクリュー(弱波紋付きでダメージが全身に伝播)だ。

あ、これ、ヤバい……身体の動きが、鈍いぞ……う、動けん。

 

「お父さんはいないよ。お母さんはいるけど……なのは達のお母さんとは、ちょっと違うかな」

「フーフー……カハッ」

「チェコが無理矢理私をなのは達に会わせてくれなきゃ、こんなことを思う事はなかったんだと思う……お母さんの言うとおりにしてれば、いつか本当に私のことを必要としてくれるって……」

「くぅん」

「正直、チェコのことは嫌いかな。でも、なのは達がチェコの傍にいる理由は、なんとなくわかったかも……もし、私が手伝ってって言ったら、チェコはどうする?」

 

ごめん、なんも聞いてなかった。

こういう時は、その場の空気に合わせて……定型文。

 

「言われなくても手伝うさ……友達だからな」

 

僕はキメ顔でそう言った。

 

「そっか……えへへ、ありがとう」

「わん!」

「きゅ!」

「ならばさっそく手伝ってもらいましょう!」

「「「「え?」」」」

 

唐突に会話に乱入してきたのは、灰色の着物を花魁風に着た猫耳の美人だった。

初見なのにさも知り合いのような態度に、ぼったくりの文字が思い浮かんだ。

ペット二匹を持って逃走しようとしたが、失敗。

 

「リ、ニス?リニス!!」

「フェイト、久しぶりですね」

 

フェイトンの知り合いらしかった。

というか、リニス?ウチの猫と同じ名前だな。

珍しいこともあったもんだ。

てか、見た目完全に痴女がいるのに全然騒ぎにならないな~と思って周囲を見てみると、まるで時間が止まっているかのように何も動かず、俺達以外の生き物が存在していなかった。

いつスタンド攻撃くらったんだろうと思いながら、とりあえず空気を読んで黙ってる。

アルわんも混ざって二人と一匹で何やら話し込んでるのを眺める俺とユーノ。

 

「さて、積もる話もありますがチェコ、最初に言っておきます。嘘ではありません」

 

え?何が?

 

「フェイトは魔法使いで、私とアルフは人間じゃありません」

「フェイトンは知らんが、貴女とアルわんが人間じゃないのは見ればわかるけど……」

「「「「え?」」」」

「てかアルわん、犬なんだから人ですらないだろ?まあ、半分魔力構成なのを見ると使い魔とかそういうのだろ?うちのリニスも貴女も同じような、いや、完全に同じ?だとすると、あの猫は貴女か!?」

「今気づいたんですか!?」

「俺がそんな細かいこと気にして生きているとでも!?」

「「「「……あー」」」」

 

だから、何で声が多いんだよ。

あれか?リニスと同じで人間になれるのか?

どうせ美人なんだろ。

世の中そんなものさ。

ずっと鳴いてないユーノもその内人間になるさ。

 

「細かいことは気にせず、フェイトンの何を手伝えと?」

「あぁ!そうですそうです!フェイトの母親、プレシア・テスタロッサにあって欲しいんです」

「いきなりご両親にご挨拶なんて過程をすっ飛ばし過ぎじゃないか?もっと順序をだね」

「次ふざけたらブッ飛ばしますよ♪」

「あ、明日から頑張る」

「チェコ!あしたって今さッ!」

 

脳を揺らす鋭い右フックが俺を襲う!

てか、そのセリフはふざけてるうちに入らないのですか?

う、意識が……

 

「アルフ、今のうちに運びましょう。できればユーノ君も手伝ってください」

「あたしは別に良いけど、チェコ大丈夫かね?」

「完全に敵対するよりは協力した方がジュエルシードもすぐ集められそうだし……うん、協力するよ」

「じゃあ、転移するね。バルディッシュ」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「……知らない天井だ」

 

目が覚めたら、そこは見知らぬ部屋だった。

とりあえず起きて部屋を見渡してみると、フェイトンにクリソツな少女が浮かんでいた。

うん、幽霊ですねわかります。

弱震脚で周辺一帯をサーチ。

フェイトン達以外に一人いるのがわかった。

全員同じ部屋にいるようなので、俺も向かう。

なんとなく幽霊少女を手招きして一緒に行くことに。

 

「よろしゅうたむわ」

〈よろしくね~♪〉

 

そしてやって来ました皆のいる部屋!

さっきまでいた部屋の隣だがな!

三分ぐらい歩いたわ……誰だこんな無駄な設計にしたの!

 

「〈たのもー!〉」

 

幽霊少女と仲良く部屋に入ったら?フェイトンの母親っぽいのがフェイトン達を魔法っぽいので拘束して鞭持ってる。

アブノーマルな香りがします。

 

「お邪魔しました~」

〈止めないの!?〉

「ほら、あれが家族の愛の形かもしれないだろ?他人が入るなんて無粋じゃん?」

〈どこからどう見てもDV だよ!〉

 

幽霊少女を説得して出ていこうと試みるも、幽霊少女はフェイトン達をDV から助けて欲しいと言う。

人様のご家庭に物申せるほど立派な人間じゃないです。

あ、ユーノも拘束されてんじゃん……アイツはM、そういうことにしておこう。

 

「チェコ……さっきから誰と話しているんですか?」

「あ、そう言えば名前聞いてない。俺の名はチェコ・イーグレット、チェコって呼んでくれよな」

〈そう言えば名乗ってない!私はアリシア・テスタロッサ!アリーって呼んでね!〉

「あだ名は俺が決める!アリシアだから、アリアリと呼ぶぜ!」

〈ぶーアリーの方が可愛いのに~〉

 

幽霊少女改めてアリアリの膨れっ面をにこやかに受け流していたら、フェイトン達が口を開けて驚いていた。

何?ゴリラがジャンプでも読んでたのか?

それとも鏡の中にスタンドでも映ってたか?

 

「ア、アリシア?」

「……リニス、あの子にアリシアのことは?」

「……言ってません」

「坊や……本当に、そこにアリシアがいるの?」

「え!?もしかして魔法使いって幽霊とか見えない系!?」

 

そんなんじゃスタンド使いに勝てないぞ!!

 

〈ねーねーチェコ、お母さん達とお話ししたいんだけど、なんとかならない?〉

「幽霊が喋りたいって?しょうがないなぁアリ太君。たたたたったたーおーふーだー」

 

どこからともなく一枚のお札を取り出し、アリアリに差し出す。

 

「このお札をつければあら不思議!幽霊が成仏します」

〈おのれチェコーはかったなー〉

 

やだ、凄い棒読み。

まあ、俺が冗談を言ってるんだとわかってるからだろうけど。

そして俺のことを知らず、冗談とわからない人が一人。

 

「アリシアに何をする気!?」

「へ?あばばばば!?」

 

凄まじい電撃が俺を襲う。

レッチリに捕まった兄のようにバリバリ光る俺がいた。

 

「……ハッ!?プレシアストップです!今のはチェコ悪ふざけです!」

「え?」

 

パッと電撃が消え、白くなった俺と俺に視線を合わせないプレシア?さんが残った。

 

「ぁ……ぃ……」

「……えっと」

〈もしかして幽霊になっちゃう?〉

 

部屋に漂う気まずい雰囲気を一切気にせず嬉しげに俺の周囲を飛ぶアリアリ。

とりあえず、回復するまで暫しお待ちを。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

「気を取り直して、さぁアリアリよ!このお札に触れるのだ!」

 

細かい説明をして幽霊を実体化なんてしてられるか!

勢いでやれば行けるさ!

まあ、お札でアリアリの霊力を可視化しつつ周囲の魔力素を集めて幽体を維持、俺が波紋を部屋一帯に透して声を聞こえるようにする。

簡単に説明するならそれだけ。

そしてアリアリが俺の差し出したお札に触れる。

 

〈これで、見えるようになったの?〉

「ア、リシア……」

〈ふぇ?ホントに見えてるの?嘘じゃなかったんだ~〉

「おいコラお前失礼だぞ」

「はいはい、今は黙ってましょうね~」

「うわ!?なにをす―――」

 

リニスが俺の口の中にレモンを押し込んで黙らせる。

両手両足をバインド?で拘束されてるので取り出せない。

吐き出そうにも口を押えられていて吐き出せない。

無理に喋るとレモンが潰れて口の中が大変なことに。

おのれリニス!

 

「アリシア、やっと、また話せるのね……」

〈ママ!!〉

「え!?」

 

アリアリは私怒ってますと言いたげな顔でプレシアさんを指さす。

 

〈私はママに言いたいことがあります!〉

「な、なにかしら?」

〈フェイトに酷いことし過ぎだよ!〉

「え?で、でも、フェイトはアリシアのクローンで……」

〈そんなの関係ないよ!フェイトは立派な私の妹だもん!〉

 

プンプンしてるアリシアを呆然と眺めるプレシアさんとフェイトン。

多分クローンの自分がオリジナルのアリアリに受け入れられたことが信じられないのだろう。

てか、フェイトンクローンだったんだ……アリシアの太ももに小さいホクロがあったんだけど、フェイトンにもついてますか?お尻とは言えないギリパンツの外にあるホクロ。

そんなことを考えてたらアルわんが俺の足に噛みつき、リニスがレモンをもう一個詰め込んできた。

無理に詰め込むからレモンが潰れ、ほぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

 

〈それに、ママが人に暴力振るうところは、もう見たくないよ……〉

「ぁ……わ、たし……ご、ごめんなさい、アリシア……ごめんなさい、フェイト」

「かあ、さん……」

 

俺の味覚が大ダメージをおっている間に、テスタロッサ家がみんなで抱き合いながら泣いてた。

俺の苦悶の声をBGMにこんな感動のシーンを流すなんて……アニメだったら最低のギャグアニメだな!!

とりあえずもう喋ってもいいと判断されたのかリニスが俺を開放する。

すぐさま口のレモンを吐き出し近くの水差しから水を飲んでスッキリ。

 

「ふぅ……さて、これからどうしようか」

「……坊や、アリシアのこの状態はずっと維持できるのかしら?」

「無理」

「……そう、なのね」

「そんな……」

〈しょうがないよ。だってもう死んでるんだもん〉

「てか体と魂あるんだから生き返らせればいいじゃん」

『……ん?』

 

え?俺変なこと言った?

完璧に意識を保った霊体の魂と近くに損傷の無い本来の肉体があるんだから、あとは魂を肉体に入れるだけじゃん。

まあ、霊体で漂っていたからか生前より魂の格が上がってるのを肉体に反映させるために大量の魔力は必要だけど。

魔力さえ用意できれば後は陰陽術と降霊術の合わせ技でどうとでもなるし。

む?電波が……死者を生き返らせていいのかって?霊体が消滅せずに何年も完璧な状態で維持されてるのを考えると、霊視さえできる人間がいれば蘇生自体は難しく無さげ。

肉体の方も損傷皆無の完全保存状態だから、うん、見えさえすれば全然復活出来るっぽいよ。

 

「……生き、返らせれるの?」

「必要なのは魔力かな?アリアリの今の魂の状態からすると……かなり大量に必要そうだな」

「ジュエルシードの魔力は?」

 

今まで空気を読んで黙ってたユーノがボソッと呟く。

その場の全員が何個必要なのかと目で訴えてる。

……ジュエルシードってなんだっけ?

まて、すぐ思い出す……………あぁ、あの石か。

魔力?あったか?いや、あったな。

 

「ん~10個で足りるかな?まあ、足りなきゃ龍脈なりなんなりに震脚で穴開けて無理矢理持ってこれば……失敗すると地球が天変地異だけど。まあ、15個あれば余裕があるかな?」

「ユーノ、申し訳ないけど……」

「……この状態で拒否はできなかったってことにしてもらえる?」

「はい!プレシア、とりあえず10個です」

「後5個ね……フェイト、お願いできるかしら?」

「うん!母さんと、なによりも姉さんの為なら!」

 

ん~なんだろう?盛大に何かをぶっ壊した気がする。

……今更か!

 

「折角だし、なのは嬢にも協力してもらうか」

 

さらに何かが壊れた気がするけど、気のせい気のせい。

よし、とりあえずアリアリ蘇生の準備をしますかね。

 

「そう言えば、なんで坊やはアリシアを助けてくれるのかしら?」

「いや、特に理由は、ハッ!?……深い理由なんかねえよ。“なにも死ぬこたあねー”さっきはそー思っただけだよ」

「?」

「あ、気にしなくていいですよ。持病みたいなものですから」

「そ、そうなの?」

 

突っ切るしかねえッ!真の『覚悟』はここからだッ!

 

「リニス!2+2は5だッ!3×3は8だッ!サメは植物だ!富士山は世界一高い山だ!」

「私とアルフで先にジュエルシードを探しておくのでフェイトとユーノはなのはちゃんに協力要請を」

「任せときな!」

「うん!」

「わかった!」

「プレシアはアリシアの身体に問題が無いか一応確認を」

「えぇ」

「チェコは適当になんかしててください」

「そうだな……わたしは「結果」だけを求めてはいない。「結果」だけを求めていると人は近道をしたがるものだ……近道した時真実を見失うかもしれない。やる気も次第に失せていく。大切なのは『真実に向かおうとする意志』だと思っている。向かおうとする意志さえあればたとえ今回は犯人が逃げたとしてもいつかはたどり着くだろう?向かっているわけだからな……違うかい?」

「それでは行動開始です!」

 

……(´・ω・`)




主「好きなスタンドはホルス神!」
ピ「空きなスタンドはスティッキィ・フィンガーズ」
幽「一番は猫草!」
主「てか管理局VS主人公組の予感!」
ピ「まさかの天界だね!」
幽「私の為に争わないで!」
主「しかしやめられない止まらない」
ピ「まあガンバってね~」
幽「次回!最恐!トラウ魔砲!消えるのは、ただ一人……」
主「次回予告が完全にホラー」
ピ「木尾着けてね」
主「……え!?もしかして俺!?」
幽「次回も見てね♪まったね~」
ピ「バイバ~イ♪」
主「お、落ちつくんだ……『素数』を数えて落ちつくんだ……『素数』は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字……わたしに勇気を与えてくれる。2…3…5…7…11…13…17…19」


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第十話・最恐!トラウ魔砲!消えるのは、ただ一人……だと良いね

完成した!
何故こうなった!?



「かくかくしかじか、と言うわけなんだ」

「まるまるうまうま、てわけやな」

『どんな会話?』

 

アリアリ復活祭のために皆に宿へ集合してもらっての説明。

はやちーだけがわかった俺の説明を無かったかのように説明をするリニスとフェイトン。

アレほど詳細に説明したと言うのに……やれやれだぜ。

 

「───と言うわけなんです」

『なるほど』

「もちろんフェイトちゃんを手伝うよ!」

「なのはとフェイト以外だと、そのジュエルシードをどうにかできないみたいだから私達は情報収集ね」

 

こやつらの団結力ヤバイ。

死者蘇生をする俺が言うのはアレだけど、受け入れちゃうんだ。

 

「たぶんチェコのせいですね」

『うん』

 

あれぇ?

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

温泉旅行から一週間後。

その間に大した出来事はなかった。

しいていうなら、昨日ちょっとね。

あ、なのは嬢と相棒の魔法の杖(デバイス)レイジングハート(レイハさん)が、なにやら新魔法を開発したらしい。

たとえジュエルシード15個以上が暴走しても沈められる自信があるとか。

……そのジュエルシードに一番近いところで作業する俺の安全は保証されてますよね(;゜∀゜)

 

「シローさん」

「なにかなチェコ君」

「なぜ俺はキッチンで料理を作ってるのか」

「ソレは人手が足りないからだよ」

「年齢的に小学生を働かせるなんて、労働基準法違反だ」

「住民票が三歳まで無かった上に義務教育の小学校に通っていない君が言うのかい?」

「黙って働きます」

 

いくらピエロでも、存在していなかった期間はどうしようもない。

三歳で自然発生した俺が悪いんや。

マッポに連絡だけはマジ勘弁。

 

「そういえば、ジュエルシード21個のうち14個まで集まったんだって?」

「お前は今まで食ったパンの枚数を覚えているのか?」

「また除け者にされてるんだね」

「ち、違うし!別行動してるだけだし!」

 

10個は俺の手柄やぞ!?

 

「さて、そろそろあがっていいよ。今日もご苦労様」

「自分の運命に満足しておる……すべて受け入れておるよ……」

「あぁ、客席でなのはが呼んでたよ」

 

ふむ……昨日、願いが叶う宝石と知ってから一度やってみたかった【ギャルのアレ】を要求したことに対するクレームだろうか?

やりたくなっても仕方がないじゃない、だって男だもの。

まあ、ピカピカ光ったと思ったら勝手に封印状態になりやがったけど。

 

「やれやれだぜ」

「……一応言っておくなら、なのは以外にもいるよ」

「……………や、やれやれだぜ」

 

服の中にジャンプしこんどこ。

ゴソゴソやった後、コキコキと骨を鳴らす音が聞こえる客席に冷や汗を流しながら近づく。

 

「質問だよ♪……右のコブシで殴るか、左のコブシで殴るか、当ててみて♪」

 

なのは嬢がめっちゃにこやかに告げてくる!?

 

「ひ、ひと思いに右で……やってくれ」

 

フェイトンがにこやかに首を振る。

 

「ひ、左?」

 

リニスが笑顔で指の骨を鳴らす。

 

「り、りょうほーですかあああ~!?」

 

アルわんが犬歯を見せながら笑う。

 

「もしかしなくてもオラオラですかーッ!?」

「覚悟はいい?」

「「「「私達はできてる」」」」

「た、助け―――」

 

 

~3分後~

 

 

「ああいうお願いは二度としないでね♪」

「……」

 

喋れないので頷く。

最近ホント暴力を振るうのに躊躇いが無いよ。

誰だこんな暴力的な女子にしたの!?

 

「ん?」

「……」

 

全力で首を振る。

違うんです!けなそうとかそういうんじゃないんです!

 

「チェコはもうどうでもいいとして、なのはちゃん、フェイト、あと少しだけどここからは慎重にね?」

「何でですかリニスさん?」

「管理局が来たみたいなの」

「管理局?」

 

管理局と聞いてなんか難しい話が始まりそうだったので聞き流す。

どうせ裏世界の秘密結社とかそんなんだろ?

大丈夫大丈夫!なのは嬢も聞き返しはしたけど、あの顔は聞き流してるから。

 

「ちなみに裏世界の秘密結社とかではなく別惑星の住人とでも言うべき者ですね。私やフェイト達もこれに含まれます」

「「つまり宇宙人!」」

「……まあ、そんな感じです」

 

なのは嬢と同じ結論に至ったんだけど、リニスが諦め顔をしているのは何故だろう?

そんな感じで駄弁っていると、アリッサとすずかたそがやってきた。

その手にはなみにゃん特性の封印のお札に包まれたジュエルシード4個があった。

 

「見つけたわよ」

「見つけちゃいました」

「……あ~これで18個ですね。目的は達成しましたし、残り3個どうします?管理局にでも任せます?」

「一応危ないものだし、回収しておいた方がいいかもなの」

「そうだね。それに多ければ多い方が母さんも安心できるだろうし」

 

そういうことらしい。

ユーノ、アルわんとジェンガで遊んでたら今後の方針が決まった。

俺は俺のやりたいようにやるよ!じゃないとまたハブられる気がするんだ。

そう言えば、ずっと黙ってたけどプレシアさんの病気どうすんだろ?

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

子猫がジュエルシードを発動して巨大化したので、なのは嬢とフェイトンがフルボッコにして回収。

そこに現れた黒い少年!

なのは嬢とフェイトンが反射的に砲撃!

何か言っている途中でディバインバスターとサンダーレイジにのまれる黒い少年!

倒れ伏す被害者を見て気まずそうに視線を逸らす二人の加害者。

俺はそんな黒い少年の服を剥ぎ取りパンイチにする。

 

「「ちょ!?」」

 

写メ撮ってと……全裸も撮っとくか?

でも男の全裸とか。

ふむ……ちょっと追加しとくか。

パンイチ少年の手にソッとアリアリ用に買っておいたパンツを握らせてもう一枚パシャッと。

ふむふむ……なのは嬢達も足元だけ映ってるから、これなら変態が返り討ちにあったように見えるな。

後はこれで脅迫すればオッケ。

 

「なのは嬢、フェイトン……この男は変質者だ。君らは襲われて返り討ちにした。いいね?」

「それはちょっと……」

「……私達はか弱い少女なの」

「なのは!?」

 

それでいいなのは嬢。

こちらには証拠があり、向こうにはそれが無い。

知らぬ存ぜぬ向こうが悪い、これ一択。

先に襲い掛かったなんて事実は存在しません。

 

「よし、帰るか」

「は~い」

「ぇ……う、うん」

【ちょっと待ってもらえるかしら?】

「でも断る!!」

【あ!?ちょ!?】

 

三人で空中に現れたディスプレイから逃げるように走り去る。

あーあーきこえなーい。

そして次の日。

またまた暴走してるジュエルシードを封印して残すところ最後の一個となった。

その一個もちょうど近くで発動したので俺、なのは嬢、フェイトン、アルわん、ユーノのメンバーで回収に向かっている。

デカい木が根を動かして町を破壊していた。

 

「ヤツらを探し出すために『根掘り葉掘り聞き回る』の『根掘り葉掘り』ってよォ~『根を掘る』ってのはわかる、スゲーよくわかる。根っこは土の中に埋っとるからな……だが「葉掘り」って部分はどういう事だああ~っ!?葉っぱが掘れるかっつーのよーッ!ナメやがってこの言葉ァ超イラつくぜぇ~ッ!!」

「何言ってるのチェコ君?」

「いつもの発作?大丈夫?頭、殴る?」

「チェコは無視してさっさとジュエルシード手に入れちゃおうよ」

どこへ行かれるのですか?(ドミネ・クオ・ヴァディス)

「ユーノ君!?」

 

ユーノと視線を合わせお互いにニヒルに笑う。

ユーノを肩に乗せ、バァァァーン!!と効果音が鳴りそうなポーズで巨木の前に立つ。

 

「『ブッ殺す』……そんな言葉は使う必要がねーんだ。なぜならオレやオレたちの仲間は、その言葉を頭の中に思い浮かべた時には!実際に相手を殺っちまってもうすでに終わってるからだ!だから使った事がねェーッ 『ブッ殺した』なら使ってもいいッ!」

「今から攻撃すると思ったかい?残念、もう攻撃し終わってるよ」

 

そのユーノの言葉と同時にドン!!と巨木が地面ごと浮かび上がる。

上空に設置されていたバインドが巨木を縛り上げ地面に戻れなくする。

根っこがウネウネと蠢いているが、こちらまでその根っこが届くことはない。

やったことはいたってシンプル。

震脚に波紋【緋色の波紋疾走(スカーレット・オーバードライブ)】を合わせて地面の根っこを燃やして上空へ吹き飛ばしユーノが設置型のバインドを真上に設置していた、それだけだ。

 

「フッ……最後だ、ユーノ何か言ってやれ」

「勝ったッ!第3部完!」

「バッカお前それ負けフラグ!?」

「あ!?つい勢いで!?」

 

フラグが成立したとでもいうかのように巨木が輝き、その形を変えていく。

その姿はまさしくどこぞの魔法先生にでてくる古龍龍樹。

この世界にもあるマンガだけども!?

 

「おま、どうすんだよ!?」

「僕のせいにしないでよ!?」

「バカなやり取りしてないで早く倒すの。レイジングハート」

「Yes master」

「バルディッシュ」

「Yes sir」

「さっさとやるよ」

 

やだ、超クール。

それに比べて俺達男は……とりま応援しよう。

 

「なのは嬢サイコー!フェイトンクール!!」

「なのは!フェイト!なのは!フェイト!」

「「ふぉーーー!!」」

「「ちょっと黙ってて」」

「「……はい」」

「バカだねー」

 

それから三分後、無事封印し終わった。

戦闘シーン?震脚が出ないからカットです。

無事最後のジュエルシードを手に入れた俺達。

いざアリアリ復活をしようと転移の準備をしていると黒いアンちゃんが現れた。

 

「ストップだ!私は時空管理局執政官クロノ・ハラオウン!君達の持っているロストロギアを今すぐ渡すんだ!」

「黙れ小僧!!お前にサ○が、じゃない、アリシアが救えるか!!」

「は?」

 

いきなり出てきたから言うべきセリフの作品を間違えてしまった。

出てくるなら出てくるって言ってくれないと~

 

「兄ちゃん、一つ聞いてもいいかい?」

「……なんだ?」

「ロストロギアってなんぞ?」

 

そんな単語一回も聞いたことないんだけど。

なのは嬢達を見てみる。

なのは嬢は確かにって感じで俺と同じ。

それ以外はそう言えばって感じで気まずげに視線を逸らす。

 

「……君達が持っている石、ジュエルシードの様なモノを総称してロストロギアと言うんだ」

「へーじゃあそのロストロギアを回収するのが時空管理局の仕事なんだ」

「いや、時空管理局の任務の一つがロストロギアの確保と管理であるんだ」

「なるへそ!でもそれだと任務が多過ぎるんじゃないの?人員足りてる?」

「正直人手不足だなってなんで君にそんなことを説明しなければいけないんだ!!」

「怒るなよ~社会的にコロコロしちゃうよ?」

 

懐から取り出すはいつぞやの全裸写真。

 

「んなっ!?」

「選びたまえ……自らの職務を全うし社会的にシぬか、職務を放棄し見逃すか」

「クッ!卑劣な……」

「完全に悪役だね」

 

ユーノを肩に乗せながらクロ丸とそんなやり取りをしていたんだが……なんかギュンギュン聞こえる。

こう、なんていうか、溜めてるというか、チャージ中的なBGMだ。

クロ丸の視線が俺の後ろに向いており、顔を真っ青にしながら汗を流してる。

そんなクロ丸を見て、俺とユーノはギギギと後ろを振り向く。

 

「私とフェイトちゃんはか弱い女の子だから、何かされる前に倒すの」

「……ごめんなさい」

「私とフェイトにゃ止められんさね」

「スターライト―――」

 

俺の後ろでは、なのは嬢がいつものディバインバスター以上にヤバそうなのを放つ一歩手前だった。

何がヤバそうって?先ほどまでの戦闘で散った空気中にある魔力を集めているところだ。

視線をクロ丸に戻し、やられる前に言い放つ。

 

「一緒に散ってくれ!クロノ!」

「諦めなよ……もう手遅れだし」

「君達は仲間じゃないのか!?」

「―――ブレイカァーーーーー!!!」

 

そして男三人は光の中に消えたのだった。




主「……」返事が無い、ただの屍のようだ。
ピ「おお、しんでしまうとはなさけない」
魔「ワザと巻き込みました……テヘペロ♪」
主「ハッ!?俺は……光に……」
魔「も~そんなんじゃ()耐えられないよ?」
主「……幻聴かな?次って言ったかい?」
ピ「逝ったね~」
主「つ、つまり……噂のトラウ魔砲スターライトブレイカーより……」
魔「上があるの(笑)」
ピ「言ったね~」
主「……な、何だってェェェ~!なああああんだってエエエエエエエエえええええええええ!」
魔「次回!白ノ魔王……誰のことかな?かな?」
主「そう聞くってことは自覚があ―――」
ピ「……また自戒で~」


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第十一話・白ノ魔王「次にアナタは『もうこれ魔法少女じゃない』と言うの」

前書きは見なくても大丈夫です♪



ノリと勢いでトントン拍子に進めた結果がこれである。
一応注意書き。

この作品のなのはは、原形をとどめていません。
原作重視の方はご注意ください。

よし……まあ、私の他作品を見てる人にこんな注意今更だと思いますけどね~
何か書きたいだけです。

では、暇潰しにでも本編どうぞ!


「う、うわぁぁぁ!フェイトン!フェイトンがいいよォ~!なのは嬢は、ハッ!?……なんだ、夢か」

「どんな夢なの?」

「なのは嬢が俺とユーノとクロ丸の三人を魔法でブッ飛ばしたんだ。クロ丸はともかく、仲間まで吹っ飛ばすなんて……俺のことを馬鹿だなんだ言うけど、なのは嬢も立派なクズだよ」

「……ほぅ」

 

あれ?物凄い寒気がする……俺は今、誰と話しているのかな?

 

「さよなら……あたしの汚点……」

「話せばわか―――」

 

 

~しばらくお待ちください~

 

 

「起きたから連れてきたの~」

「ありがとうなのはちゃ……ん……」

「……その、彼?は、大丈夫、なのか?」

「特に問題ないの」

「いや、問題ないわけが」

「特に問題ないの」

「だから」

「特に問題ないの」

「「……」」

「特に問題ないの」

「「はい」」

 

 

~復旧しました~

 

 

「スゲーッ爽やかな気分だぜ!新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーによォ~ッ!」

「「ホントに大丈夫だった……」」

 

クロ丸と額に点々付けた緑髪の美人が驚愕の表情で俺を見ている。

おいおい、そんな見られると興奮するだろ?

ところで、なのは嬢にSLB(スターライトブレイカー)を喰らってからの記憶が無いんだけど。

一回起きた気もするんだけど、気のせいかな?

 

「何でもいいけど、ここはどこでせう?」

「あ、えっと、ここは次元航行艦【アースラ】の中です。そして私は時空管理局提督リンディ・ハラオウンです」

「んん!改めて時空管理局執務官クロノ・ハラオウンだ。一応君のことも高町達から聞いている」

「把握」

 

そんなわけで、俺、なのは嬢、ユーノ、フェイトン、アルわんの順に座り、対面にリンリンさんとクロ丸が座る。

場所は何故か畳である。

目の前にある砂糖過多のお茶を見ないようにしつつ、現状把握の為にユーノに声かけ。

 

「話はどこまで進んでるん?」

「ジュエルシードを集めてるのを説明して、これからは管理局が集めるっていうところまで」

「つまりラストスパートか」

「いくら魔法が使えるとはいえ、一般人にこれ以上危険なことはさせられない」

 

キリッとした顔でクロ丸がそう言うんだが、言い辛いな……もうすでに地球に落ちたの全部回収済みなんて。

チラッと他の奴らを見ると、さりげなーくクロ丸から視線を逸らしてやがった。

未だにこれからは~もう危険なことは~とか言ってるんだけど……気まずい。

 

「皆さんどうかしたのかしら?」

『いえ、別に』

 

お互いに真実を言うのを押し付け合っていると、目ざとく気付くリンリンさん。

なのは嬢とフェイトンがスッとユーノの背を押す。

二人を驚愕の表情で見た後、俺へと助けを求めてきたので、俺は……

 

(ガンバ)( ´∀`)bグッ!

 

見捨てることにした。

 

「……えっと、あの、ですね」

「なにかしら?」

「非常に言い辛いのですが……ジュエルシード、全部回収済みです」

「「……え?」」

「というか、さっきのが最後の一個です」

「「……………ゑ?」」

「正直、今更来られても……」

「「……」」

 

あれあれぇ~?もしかして、SEKKYOUとかしちゃいました?

あいったたたた~これはクリティカルヒットですわ~

ていうかさ、ジュエルシードが危険なものだってわかってるならなんでユーノに運ばせてたんだろうね。

いや、管理局とやらが厳重に輸送してたなら説教もわかるんだけど、管理局員じゃない一般人でしかないユーノに輸送させといて後から出てきて文句言ってもう関わるなって、頭おかしいんじゃないのかな?

ジュエルシードが危険なモノってわかってるなら、いざという時にすぐに対応できる人員に輸送させるのが普通じゃないの?

ジュエルシードを発掘したのがユーノだとしても、それを運ぶのまでやる必要なくね?

ユーノだってヤバいモノだってわかってるんだし、管理局に報告してるはずだから管理局員をよこしてから輸送するのが普通じゃね?

それとも、ユーノが先走って輸送したのかね?

いや、危険物を運ぶのに頭が良さげなユーノがイレギュラーを想定しないはずがないか。

つまり管理局マジ無能?まあ、言わないんですけどね。

だってそんなの俺のキャラじゃないし。

 

「グピィーッ!」

「こらチェコ君!煽らないの!」

「そうだよチェコ。もう解決済みなのに遅れて来といて偉そうなこと言ってるけど、権力はあるんだから」

 

フェイトン、意外と毒舌だよね。

知ってたけど。

まあ、管理外世界で管理局法うんぬん言ってるのはイミフだけどな。

ツッコミどころ多すぎてふざけたくなっちゃう♪

 

「役立た、んん!もう用がなさそうなら帰ってもいいですかね?」

「ぐっ……と、とりあえず今持ってるジュエルシードを渡してもらえるか?」

「え!?何もしてないのに手柄だけ持ってく感じですか!?管理局員ってそんな感じなんですね~あ、さっきの以外は安全な場所に置いてあるんでそこから持ってきますね~さぁフェイトン!こちらの何もしていない管理局員さん達にさっきのジュエルシードを渡してあげなさい」

「……大丈夫かな?」

 

なんだか心配そうなフェイトン。

アリアリ復活に一つ足りなくて大丈夫かってことかね?

 

「安心しろよ、俺がやるんだぜ?」

「うん、だから心配なんだけど」

 

あれれ~?

 

「大丈夫なの。というか、ダメだったらチェコ君を生贄にしてでも……」

「なのは……そうだね!」

 

そうなの!?

 

「ジュエルシードお渡しします」

「……確かに預かりました」

「他のジュエルシードはどこに?こちらで回収するか?」

 

さて何と言おう。

ちょっと死者蘇生にジュエルシード使うんで無理です?

さっきの感じからして全力で止められそう。

いつも通り適当で行こうか。

 

「山を登る時、ルートもわからん!頂上がどこにあるかもわからんでは遭難は確実なんじゃ!確実!そうコーラを飲んだらゲップが出るっていうくらい確実じゃッ!」

「「?」」

「持病みたいなものだから気にしなくていいの」

「すぐに慣れるから」

「てか、会話しようとしちゃだめだよ」

「明日か明後日には持ってこれると思いますので待っていてください」

「「あ、はい」」

 

皆冷たい……

そしていざ帰ろうとした時、ドガンッ!!と爆発音が響き足元が揺れる……前に震脚で振動を相殺する。

つまり、俺以外は爆発音しか聞いていないということだ。

結構デカそうなこの船?が揺れるほどの衝撃って、かなりだと思うが……

あれ?なんか、ちょっと嫌な予感が……

 

「今の音は!?クロノ執務官!すぐに確認を!」

「わかりました!」

 

バタバタしてるお二人からちょっと離れてなのは嬢達と集合。

 

「今すぐ逃げよう」

「え?なんで逃げるの?」

「危ないから脱出しようっていうならわかるけど……」

「ま、まさかアンタ!?」

「いつかやるんじゃないかと思ってたけど……」

 

お前らの信頼で俺の心はボドボドだよ。

 

「まあもちつけ。なのは嬢一つ確認だ……ここに来た時、プレシアさんに連絡したかな?」

 

そう、娘命になってる現状のプレシアさんが、管理局に連れられたフェイトンを放置するか?

それと、アリアリ復活できる俺も。

 

「……フェ、フェイトちゃんが」

「……て、てっきりアルフがしてるものかと」

「……ア、アタシはほら、ユーノがしっかりしてるし、ねぇ?」

「いや、僕とチェコは気絶してたし」

『……よし、逃げよう』

 

今こそ心を一つに!

フェイトンのデバイスのバルディッシュことバルさんが転移魔法の準備。

 

「それじゃあ忙しそうなんで帰ります!アリーヴェデルチ(さよならだ)!」

「え?ちょっとま―――」

 

そして帰ってきましたプレシア邸。

プレシアさん達のいる部屋まで急いで行くと、ジュエルシードを三個ほど浮かせて俺達を出迎えるプレシアさん。

ジュエルシードの魔力を数個なら制御できると聞いていたが、ここで使うか!?

 

「プレシア・テスタロッサ!貴様、見ていたな!?」

「えぇ、見ていたわ……どうやら最高のタイミングだったようね!」

『ハァ?』

「……えっと、もしかしてだけど……やっちゃった?」

『気づくのが遅いんだよアホレシア!』

「ごめんなさいぃぃぃ!?」

「やれやれですね……」

〈楽しそうだな~早く混ざりた~い〉

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

プレシアさんがやらかしたので、管理局が介入してくる前に事を進める必要ができた。

アリッサ達一般組の協力者達には事後報告になるが、きっと俺を殴るだけで許してくれるだろう。

俺は悪くないけど、マジで。

 

「アリアリの身体と霊体をジュエルシード20個の中心に配置して、四方に印を刻んで魔力を循環」

 

なのは嬢達魔法組が見守る中、アリアリ復活の準備をする。

通常、人の蘇生には多くの制約がある。

しかし、今回に限っては中身の魂、器の肉体のもっとも重要な二種が揃っている。

だから、失敗することなんて妨害でもされない限りありえないのだ。

……なんか、フラグが立った気がする。

 

「それじゃあ、始めようか」

〈よろしくお願いしま~す♪〉

「よっしゃ!行くぜオラ!!」

『そのテンションは安心できない……』

 

やる気がないよりましやろ!?

俺にしては真面目に儀式を執り行う。

順に四方の印に砂を撒いて火を灯し、シャンシャンと鈴をいくつか付け水で濡らした葉付きの木の棒を振るいながら、周囲を歩きつつ波紋を流し続ける。

陰陽五行の木・火・土・金・水全てをジュエルシードで囲んだ内側に用意。

地面に描いた陣が薄っすらと光始める。

それに連動するようにジュエルシードが浮かびだし、全てが軽く走るぐらいの速さで円を描くように動く。

霊体側のアリアリが光り始め、足元から光の粒子になっていき身体へと入っていく。

それに伴い、真っ白だったアリアリの身体に血が通い始めたのか頬が僅かに赤くなっていく。

アリアリの霊体が完全に消え、あとはジュエルシードをゆっくり止めるだけのタイミングで、それは起こった。

 

ドガンッ!!!

 

「時空管理局だ!!ロストロギアを今すぐ停止しろ!!」

 

扉を吹き飛ばしてそう言いながら部屋に入って来たクロ丸。

扉を吹き飛ばして、だ。

後は大体わかるだろう?

この部屋の入口は左右に偏らない中心で、儀式なんて部屋の中心でするのが普通でその中心には現状無防備なアリアリ。

俺はほぼ無意識にアリアリを飛んできた扉から守る為、震脚を畳返しの要領で使い扉を止めた。

そう、全てのジュエルシードの制御に細心の注意を払わなければいけない時に、精密機械の様に万全の準備をした陣ごと地面を粉砕した。

 

「ドジこいたーッ!冗談とかじゃなく!!」

『とりあえずよく守った!』

「……これ、僕のせいか?」

 

ジュエルシードが高速回転を始め、地面が砕けて浮かび上がり、その下が何やら黒い空間になっている。

ヤバそうだったので、とりあえずアリアリが落ちない様にお姫様抱っこして現状安全そうな場所に立って状況確認。

 

「チェコだったか!その穴に落ちるな!その穴の先は虚数空間と言って、魔法も何も使えずただ落ちていくだけだ!!」

「そういうのは足場がある時に行ってほしいな!?」

 

すでに足場は数歩歩ける程度しか残ってない。

震脚でどうにかできるとは思うけど、抱えてるアリアリに衝撃がいって弾け飛ぶ未来しか見えない。

だからと言って足元に置けるほど余裕もなく、置けたとしても未だに目覚めていないアリアリを崩れる可能性がある場所に放置できない。

プレシアさん、ユーノ、リニスが何とかジュエルシードを制御しようとしているが、数個を同時に制御しても他のジュエルシードが干渉してすぐに制御が外れてしまうようだ。

なのは嬢、フェイトン、クロ丸がジュエルシードに魔法を当てて止めようとするが、動きが速い上に障壁の様なモノを張っているらしく思うようにいかない。

ほぼ積みかけの状況で、俺はアルわんに視線を合わせる。

頷くアルわんと同時に抱えているアリアリがピクリと動くが、気づかないフリをしてアリアリを思いっきり投げる。

高速で動くジュエルシードにぶつかりそうになる瞬間、震脚でジュエルシードの動きを止める。

しかし、それが原因かわからないが足場が崩壊して姿勢を崩しながら落ちかけ、ギリギリ浮いている岩に片手で掴まって落下を防ぐ。

アリアリは何とかジュエルシードが動く前にアルわんがキャッチしたのを確認し、ここからどうしようかと途方に暮れる。

この世界で最後のセリフになるかもしれないと思ったら、言わずにはいられなかった。

 

「去ってしまった者達から受け継いだものは、さらに『先』に進めなくてはならない!!」

『そんな状況でふざけるな!!』

「すいません」

 

俺を助けようと皆が必死に行動してくれている中、俺は気づいた。

なのは嬢が集中するように目を閉じていることに。

何故だろう……物凄く、嫌な予感がします。

 

「レイジングハート……私達の全力全開で、絶望ごと薙ぎ払うの」

【イエス、マイマスター】

「レイジングハート、セーフティーオールリリース」

【オーバーレイモード起動します】

 

それを合図にレイジングハートの先端が四つに分かれて華が開くように三分の一ほどが展開する。

なのは嬢はそんなレイジングハートを傘を差すように掲げる。

その瞬間、その場にいた全てから魔力がその先端へと集まる。

なのは嬢がしているのは至ってシンプル、SLVの様に空気中からだけではなく魔力全てを集める。

空気中に漂う魔力、なのは嬢以外の人の魔力、ジュエルシードの魔力(・・・・・・・・・・)

後でなのは嬢から聞いたことだが、この状態の一番ヤバいのは魔法すら魔力として収束するところで、次にヤバいのが魔力収束されている間、まともに動くことができないところだ。

つまり、普段通りに動けない相手を魔法で防御すらできない状態にし、周辺の全ての魔力を集めた一撃を見舞う。

もはや魔法少女じゃなくて魔王とか魔神とか言えそうな攻撃である。

ゲームで言うなら強制負けイベント用の魔法。

 

「チェコ君、ちょっと痛いかもだけど……頑張って♪」

「なのは嬢!ソレを撃ったらどういうことになるかわかっているのか!?ドゥー・ユゥー・アンダスタンンンンドゥ!?」

「次にチェコ君は『お前はバカ丸出しだッ!あの世でお前が来るのを楽しみに待っててやるぞッ!』と言うの」

「お前はバカ丸出しだッ!あの世でお前が来るのを楽しみに待っててやるぞッ!ハッ!?」

「星々を超えて撃ち砕け!プラネット・オーバーライト・ブレイカァァァァァァァァァァ!!!!!」

 

そして放たれたSLV の数倍の砲撃。

この時の俺は、何も考えることができず頭の中真っ白だった。

見ていたみんなから聞いた話だが、絶対死んだと思ったとのこと。

まあ、ジュエルシードごと虚数空間の上から吹き飛ばされて助けられたことには変わりない。

でも、なのは嬢にこれだけは言いたい。

 

お前は魔法少女なんて可愛らしい物じゃない……ただの魔王や。




ピ「チェコに木藤」
電「もしチェコと出会ってなかったら、私がアレを……」
霊「次回予告に、私が来た!!」
犬「拳系使い魔の私は空気になると思ってたんだけど、出番があって驚いたよ」
電「そんなこと言ったら久遠達に失礼だよ!」
霊「それを言葉にするフェイトもね!」
ピ「では磁界!」
犬「ジュエルシード事件、事件?の結末」
霊「また会おう!」
電「姉さん……なんでヒーロー風なの?」
霊「アカデミアに行きたいから!次回に、私が来る!」
犬「やれやれだわ」


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第十二話・ジュエルシード?そんなものはない!

チマチマ書き続けやっとこさ更新である。
ぶっちゃけ、どんな内容かうる覚えだった。
無印まだ完結してなかった(´・ω・`)
なので無印編完結した。
続きチマチマ書いてます♪ヽ(´▽`)/


目が覚めたとき、三日経っていた。

そして、月村邸の寝室で目覚めた。

脱出ゲームよろしく室内の物色。

 

「こ、これは!?」

 

SMグッズを見つけた。

一応言うなら、物凄くオブラートに包んでる。

ソレはもうド凄いモノがベッド下の隠し棚にあった。

俺はそれらを見なかったことにした。

 

「夜の一族ぱないわ」

 

しっかり固定されてる窓ガラスを割ろうと跳び膝蹴りをしたら、いきなり窓が開きカウンター跳び膝蹴りが顔面にめり込んだ。

 

「チェコ君が部屋の外へ出る事は許可しないィィィィィィィーーーッ!!」

「あがぺぇ!?」

 

 

 

そして、月村邸の寝室で目覚めた。

 

 

 

「あ、ありのまま今起こった事を話すぜ!『俺は窓を壊して外に出ようとしていきなり窓が開いて膝蹴りを喰らって、いつの間にかベッドで寝ていた』。な、何を言っているのかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった……頭がどうにかなりそうだった……催眠術だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……」

 

時間ループとかマジやめて。

誰だ第三の爆弾起爆したの!

 

「フゥ……落ち着け俺、クールになるんだ」

 

窓はダメだ。

あのルートはなのは嬢ループにはいる。

なら、俺が選ぶ道は……上だ!

 

「これをすれば何かが起こる……それでもやらなければいけない、主人公の辛いところだ……覚悟はいいか?俺は出来てる!!」

 

昇龍拳よろしく飛び上がる!

天井まで後三センチのところでなのは嬢達が使ってたバインドとか言うので拘束され、空中停止。

不味い……今俺サンドバッグだ。

 

「チェコ君、なにしてるのかな?かな?」

「すずかたそ……話せばわか───」

「やっぱり『チェコ君』、わたしにとって『害』だったね」

 

 

 

そして、月村邸の寝室で目覚めた。

 

 

 

「なんだ、これは……なんなんだ……俺に一体何が起きているんだぁぁぁ!?」

 

一通り騒いで普通にドアから出る。

え?今までの?スキンシップですが何か?

 

「おはようございます。身体は大丈夫ですか?」

「身体は健康だけど心が疲弊してるっす」

「左様ですか」

 

ノエルの姉御が表情を変えずにそう言い、水入りコップを渡してくれた。

静かな優しさに全俺が泣いた。

 

「皆さんお待ちですので、どうぞこちらに」

「ういうい」

 

そして案内された先には、いつものメンバー+αがいた。

なので、+αに両手を広げて襲い掛かってみた。

 

「アリシア・テスタロッサ、お前の命、もらいうける!」

「なんの!稲妻十字空烈刃(サンダークロス・スプリットアタック)!」

「ぶげらっ!?」

 

喉元に見事なクロスチョップをくらった。

フッ……もうそこまで、動けるようになったんだな。

悔いはない……なんていうと思ったか!!

 

「スティール!」

「あ!」

 

風のごとくアリアリとすれ違い、その手に握る物を掲げる。

それは、まさに神業。

 

「貰ったぜ幼女パンツ」

「返して幼女パンツ」

「あんた等は何やってんのよ……」

「「後悔はしていない」」キリッ

 

盗った幼女パンツを返しつつ一言。

 

「もうやること無いから帰っていい?」

『いやまだあるから』

 

というわけで着席。

その上に幼女着席。

何故かなのは嬢からジッと見つめられる。

あえて華麗にスルーする俺ガイル。

 

「で?何の話?アリアリとフェイトンの身体年齢による姉妹逆転問題?」

「違うよ!でもソレについては後で家族会議だよ!」

「じゃあ、俺達が管理局の怠慢から地球に甚大な被害出しかけたジュエルシードを自力で回収して使ったこと?」

「それは、その……」

「あの、管理局法的には犯罪で……」

「管理外世界とか言ってなかったっけ?適応すんのその法?少なくとも地球にそんな法は無いだろ」

「「……はい」」

 

他に話し合うこと……あるか?

 

「ハッ!?そうだ!あのあとジュエルシードがどこにも見当たらないんだ!流石に危険だから回収はしたいんだ!」

「んー?探してなかったなら可能性は四つかな?」

 

一つ、俺と混ざった。

二つ、アリアリと混ざった。

三つ、どっかに飛んでいった。

四つ、消滅した。

 

「あの状況だとソレしか思い浮かばん。ちなみに皆はなんだと思う~」

『消滅』

「さ、さすがにそれは無いと、思う……」

 

自信無さ過ぎワロタ。

まあ、俺も冗談で言ったけどさ。

ぶっちゃけ一か三のどっちかだと思う。

ほら、俺って訳わかんねぇじゃん?生まれ的なね?性格とかはまともだろ?なぁ?

 

「何ででしょうね、何故か『それはない』って思ったわ」

「アリサちゃんも?」

「多分全員やろ。なーチェコくーん?」

 

おのれ……

 

「アリアリは調べたん?」

「調べたが、それらしい痕跡は無かった。深く関わってる君なら何かわかるかと待っていたんだ」

 

なるほどと思いアリアリの魂を観察。

……ジュエルシードの魔力が移ってるな。

例えるならレクイエム状態。

魔力が移ったからただの石になったジュエルシードはアレで消滅したっぽい。

つまり、戻すべき器が無いのでジュエルシードの魔力はもう戻せない。

それを伝えると、顔をしかめる管理局組とプレシアさん。

 

「なんとかできないかしら?」

「ムリムリ」

 

そして黙っているが、アリアリから感じるのは使ったジュエルシード14個分。

使ったのは20個分。

では残り6個分は?

思い出してほしい……あの時誰が何をしたのか。

管理局組に聞こえないように質問。

 

「なのは嬢、体に違和感とかある?」

「違和感?特に無いの」

 

……え?無いの?

アリアリは魂レベルで正しい器に創り変えられたようなものだから分かるけど、なのは嬢はなんで無事なんだ?

魂の方も特に歪みが見られない……なのは嬢って人間、だよね?

俺みたいなよくわからん存在じゃないよな?

でも、あの時魔力収束してたし……収束してた?

あ、もう一つあったか。

なのは嬢の平ら……未発達な胸元にある赤い玉を見た。

直後飛び膝蹴りが顔面に直撃した。

 

「ごべぇ」

「チェコ君……今、私の胸元見て何て考えたのかな?」

「なのは、話が進まないからやめなさい」

「はーい」

 

机にうつ伏せに倒れる俺。

血が、止まらねぇ。

 

「えっと、とりあえずチェコ君の考えではアリシアちゃんにジュエルシードの魔力が宿ってるってことでいいのかしら?」

「……」(_ _)d

「そ、そう……プレシアさん、どの様な結果になるか分からないけど管理局の方で詳しく調べさせてもらえないかしら?決して非道な真似はさせないと誓うわ」

「……そう、ね。出来れば、普通の暮らしをさせてあげたいのだけど……アリシア、貴方はどうしたい?」

「調べた方が後から楽なんだよね?ならそうする!」

 

と言うことになったらしい。

調べても魔力高いぐらいしかわからんと思うけど。

調べるで思い出した!プレシアさんの臓器がピンチや!

説明面倒だし、我が波紋治療で逝くぜ!

 

「プレシアさんや」

「何かしら?」

「パウッ!」

「カハッ!?」

 

波紋強化した小指をプレシアさんの鳩尾に突き刺す。

波紋による活性化!これで、俺の出番は終わりさ。

 

「ママ!?」

「母さん!?」

「「フン!」」

 

アリアリとフェイトンは倒れたプレシアに駆け寄る。

なのは嬢とリニスはダブルシャイニングウィザード(飛び膝蹴り)を俺の顔面に迫る。

他は俺の唐突な行動に呆然としてる。

俺は間違ったことはしていない……しかし、それが理解されないならば正しいとは言えないのでは?

だから俺は、あえて言おう!

 

「突っ切るしかねッ!真の『覚悟』はここからびぇ!?」

「吐き気をもよおす『邪悪』に成り下がったね、チェコ君」

「言動はともかく善良な人間だと思っていたのですが……残念です」

「お、おご……ぞ、ぞれでもぼれば!」

「「ボラーべ・ヴィーア(飛んで行きな)!」」

「ぐべぇらぁ!?」

 

シンクロアタックで窓を突き破りノエルの姉御にキャッチされた俺は、気を失う前に呟く。

 

「やれ、やれだぜ……フッ」

 

 

 

~主人公再生中~

 

 

 

「トドメを刺すの!」なのは

「もうやめたげてぇな。チェコ君のライフはゼロよ!」はやて

「チェコが泣くまで殴るのをやめない!」リニス

「アレの行動が唐突なのは何時ものことでしょうに……」アリサ

「なにか理由かあるんじゃないかな?たぶん」すずか

「母さん大丈夫?」フェイト

「お腹痛くない?」アリシア

「え、えぇ……不思議なくらい身体が軽いわ」プレシア

「またわけのわからない技術でなんかしたんじゃないの?」アルフ

「……今だから言うけど、不治の病だったのよね……でも、今は調子が良いとき位改善してるわ」プレシア

 

『いやそれじゃん』なのはとリニス以外

 

「わ、私達は悪くないもん!?チェコ君が何も言わずにやるから悪いんだもん!」なのは

「どう見ても攻撃にしか見えないのになんで不治の病が治るんですか!?理不尽でしょう!?」リニス

「とりあえず、チェコの無事を確認した方がいいんじゃ」ユーノ

「……いや、あれで生きてるのか?」クロノ

「窓を突き破ってたけど……」リンディ

 

『その程度で死ぬならもう死んでる』クロノとリンディ以外

「「あ、はい」」クロノとリンディ

 

「……もう、あまり時間がないと思っていたのだけど、これからどうすべきかしら?」プレシア

「残念だが、今回のことはロストロギアの不正使用で管理局法に違反している」クロノ

「残念ですけど、ここは管理外世界なので管理局法は適用できませんよ」リニス

「例外として管理局員に被害がでたとき、一部の法が適用されます」リンディ

「でも、ジュエルシードがロストロギアって判ってたのに輸送を民間に任せてたのは管理局側の職務怠慢じゃないんですか?」ユーノ

「それは……その件の担当者に確認するつもりだ」クロノ

「と言うか、管理局が最後に来なければ全部丸く収まってたと思うんですけどね」リニス

「だとしても、ロストロギアの使用を見逃すことはできません」リンディ

 

(なんだか難しい話してるの)」なのは

(下手に混ざると巻き込まれるから)(黙ってなさい)」アリサ

(大人のお話やな)」はやて

(チェコ君忘れられてて草)」すずか

(すずか!?)」アリサ

 

 

 

~主人公復活!~

 

 

 

「人間讃歌は───」

「そんなの後でいいから、プレシアさんになんであんなことしたのかキリキリ吐くの」

「待ってくれ俺のアイデンティティー」

 

なのは嬢が俺に厳しすぎるお(´・ω・`)

しょうがない、真面目に説明するか。

 

「大したことはしてない。波紋を徹して体内にある害の部分を押さえ込んでるだけだ。完治したわけではない。まあ、安静にして三ヶ月もすれば身体を蝕むことはなくなるだろうが、健常者ほどは期待しないでくれ」

『……』

 

……わかるよ、真面目に話せたんだって空気。

そりゃ話せるよ?でもそんなの俺じゃなくない?

ほら、女児達が目を擦ってるし。

クソが!もういいよ!

 

「これは『試練』だ。過去に打ち勝てという『試練』とオレは受け取った!!」

「何かわからないけどくらえッ!」

「なら何故やブェ!?」

 

アリアリのドロップキックが鳩尾に直撃。

膝から崩れ落ちながら、俺の知り合いは何故迷ったら攻撃するのか……誰のせいだよ!

 

それはさておき、細かい話は一旦置いといてこれからの話し合い。

まあ、話し合いなんてあれだ……結果だけが全てですよ。

 

まず、なのは嬢達地球組はそもそも管理局にどうこうする権限無し。

ユーノは管理局のロストロギアに対する危機管理能力不足が露呈してしまうので、上に報告しても握り潰されるから不問にするとリンディさんが保証してた。

クロ丸は不機嫌そうだったけど。

 

続いてテスタロッサ一味。

フェイトンは管理外世界に落ちたロストロギアを回収していただけだし、管理局と敵対した訳じゃないので無罪。

同様にリニスとアルわんも無罪

けしてクロ丸に例の写真を差し出して交渉などしていない。

アリアリは……むしろ存在を知られる方が不味いとの結論に。

リンディさんとクロ丸もお口チャックで納得。

ただ、プレシアさんだけは少々問題があった。

過去に色々あったとか、まあ、細かいことがあるんだけど……管理局の船、おもくそ攻撃してるのよね。

だから無罪は難しいとか。

なので、管理局本部に行って色々することになるらしい。

酷いことには絶対しないとリンディさん等は言っていた。

フェイトン達は一緒に着いていくと言っていたが、着いていく方が不味いので地球に待機。

 

で、プレシアさんが管理局本部に行っている間のフェイトン達の住居をどうするかで、何故かマイハウスに住むことに。

プレシアさんからの要請だ。

アリアリ以外全員から反対されたが、逆に他に選択肢があるのかと言われると皆何も言えなくなった。

アリッサの家は、他人を住まわせたりすると騒ぐバカが湧くから無理だとメル友執事から。

すずかたその家は、色々な事情で無理とノエルの姉御。

なのは嬢とはやちーの家は、親がいるのに親の許可無しでは無理と普通の回答。

俺の意見?適応されるとでも?

 

そんな感じで、今回のジュエルシード事件……事件?は終息した。

アリアリの検査はプレシアさんの判決が決まってから、とのこと。

そんなこんなで三週間後、今日も今日とてアリアリとカバディだ!

 

「「カバディカバディカバディカバディカバディ」」

「楽しいのかい、それ?」

「「カバディ!」」

「……フェイト!リニス!早く帰ってきてくれ!私じゃ無理だ!」

「「カバディ、ヤラナイカ?」」

「やらない!」




主「三年だか四年だかの月日を経て、やっと完結だよ」
ピ「ほぼエタってたねー」
な「そういうとこなの」
主「え?俺が悪いの?」
な「早く起きないからなの」
主「あ、実は三年経過してた的な設定のやつ?」
な「寝言は寝ていうの」
主「……ピエロ、なのは嬢がどんどん毒舌になるんだ。一番良い対処法求む」
ピ「そんなものはないない」
主「なんだって……なんだってぇぇぇぇぇ!?」
な「それでは、次回の闇の書編で会おうなの!」
主「なのは嬢、もしかしてA's編って知らな───」


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