fate/zeroにカリスが参加するようです。…え?やさぐれブレイドも参加するのかい?⚠︎完結しました (ハクリ)
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序章
序章1


私にとってはこれが初めての作品です。肩の力をできるだけ抜いてご覧ください。あと、文才はないのでご注意下さい。


 

???

 

「ここは…?」

青年は目を覚ました。そこは、見たこともないような空間だった。

「あ、気が付いたかい?」

その声に対し、青年は反応はできたが、目を覚ましてすぐだからか、体を動かすことはできなかった。

「…誰だ…?」

そこで、声だけでも反応を返した。そして、その声はこう言った。

「僕はこの『座』の管理人みたいなものだよ。まあ、ここにはまだ君しか来てないけどね」

「…座?」

「ああ。僕はこの空間を、過去に偉業や逸話たらしめるような活躍をした英雄や反英雄などの魂が訪れる場所…そういった解釈をしている。そしてこの空間はまだ無数に存在する」

「…ということは、俺は反英雄の魂としてここに来た…という事か」

そう言って青年は自嘲するかのような表情をしたが、ここで予想外の返答を返される。

「え?君は、『英雄』としてここに来てるんだけど…?ほら、このリスト見てくれよ」

「ハァ!?ふざけたこと言ってっとムッコロスゾ!」

ついついオンドゥル語を使いながら、そのリストを見る。そこには…

『名前 相川 始

性別 男

年齢 おそらく20代?

性格 一匹狼のような感じだが、ロリコン。居候先の少女に対する態度はまさに、イエスロリータ、ノータッチのロリコン紳士である。そして、軽度のツンデレである。

正体 その世界の終わりを告げる何の祖でもないと言われながらもカミキリムシじゃね?とか言われてるジョーカー。』

このリストを見た、いや見てしまった「始」は…

「………なんだこれはーーーー!?いや、これはおかしい!まともな表記が名前と性別、強いて言うなら年齢までしか存在していない!?しかもロリコンってなんだロリコンって!しかもなんで俺がツンデレなんだ!?」

「僕に聞かれても困る!渡されたリストがこれなんだから!」

「それに確かに俺はジョーカーだ!でも何の祖でもないはずなんだ!似てるとはいえカミキリムシだと!?」

「え?違うの?」

「違うわ!」

…なんだかんだ漫才しているような2人だったが…

 

ペカー…

 

「おい。なんだあの光は?」

「あー。なんか、日本の…冬木?だったかな?そこで聖杯戦争ってのをやってるみたいでね。その時に戦いの中心となるサーヴァントの召喚が行われてるみたいだ」

「…聖杯か…」

「君が『変身』してたのは、確かハートのイメージがあったね。その起源といってもいいようなものさ」

「なるほどな…それで?」

「ん?『それで?』とは?」

「その戦争の勝利者の報酬は?」

「願いの成就だ。マスターとサーヴァントの願いが叶う」

「!?」

聖杯戦争の報酬に驚く始。これなら、ジョーカーの呪縛から解放されるかもしれない…。そう期待した…

 

しかし、現実はそんなに甘くない。

 

「でもね…その聖杯は…汚染されてるんだ…」

「…は?」

いきなりの発言に戸惑う始。そこにさらに追撃を加えるかのように…

「今のままだと、聖杯に願いを告げた時点で災厄でその願いを叶えようとするだろう…」

「ならどうすればいい!?」

せっかくのチャンスを無駄にはしたくない…そう思う始に管理人はある提案をする。

「君…聖杯戦争に出場しないか?」




初めまして。ハクリと申します。
この度はこのような作品をご覧いただきありがとうございます。
改善点などがあれば、ぜひよろしくお願いします。


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序章2

ざっくりしたあらすじ
始、座にて目覚める→聖杯戦争についてを聞く→あれ?ジョーカーの呪縛からの解放チャンス!?→そんなことはなかった…→聖杯戦争、出てみない?
こんな感じです。
勢いで書きました。
引き続きよろしくお願いします!
あと、映画版世界での剣崎が、あまりキングフォームに変身していないという独自解釈と、小説版の展開にオリジナルのアフターストーリーつけてます。


「君…聖杯戦争に出場しないか?」

 

「……は?」

 

始は、突然の提案に困惑した。なぜなら。

「今のままだと願いは叶わないんだろ!?出る意味がない!」

そう。始にとってはジョーカーの呪縛から解放されるかもしれないチャンス。しかしそれは聖杯の汚染という最悪の妨害要素により、叶わないも同然なのだから…

 

「あー…説明が足りなかったね。君が聖杯戦争に出場するのなら…

 

 

 

 

『君を人間という器に受肉させる』」

 

「…………は?待て。もう一回言ってくれ」

 

「だから、君を人間として受肉させる。もちろんサーヴァントとして召喚されるのは変わらないけどね」

「それは、つまり…」

「ああ。君が聖杯戦争に出場するのなら、君を人間として受肉させよう。」

「…だが…俺にはジョーカーが…」

「もちろんその意識も無くしてあげよう。…けど、完全には無くせないかも…なにせ、それが君の本当の「言うな!」…」

「俺は…もうあの姿に戻りたくない…。自分の意思に関係なく大切なものを傷つける獣には!」

「…そうだよね…。ごめん。失言だった」

もうあんな獣に戻りたくない。そんな気持ちを管理人にぶつける始。管理人は、その想いの強さに驚きながらも謝罪をする。

「話を戻そう。君には人間の身体、精神、サーヴァントとしての身体機能とスキルに、「生前に君が使っていた変身アイテム」の改良版を与えよう」

「あ、ああ…って良いのか?そんなに貰って…返せるものなんかないぞ?」

「まあ、確かにここまでの補助があるのに、代償なしはないよ。そこで、僕からお願いなんだけど…

 

 

聖杯を、この戦争で壊して欲しいんだ」

 

 

「…なに?」

やはりと言うべきか、始は驚愕した。当然だ。聖杯戦争の核たる聖杯を壊してくれと言うのだから。

「なぜ壊すんだ?汚染を取り除けば…」

「それが不可能だからだよ。出来たら僕でもやってるんだから」

「さらにだ。サーヴァントは、聖杯により召喚されると言っていただろう。俺はまたここに戻るのか?」

「それはNOだ。君はサーヴァントでありながら人間…いや、人間でありながらサーヴァントという存在として召喚される。だから、核たる聖杯が破壊されても、君は消滅することはないんだ。体がほぼ人間だからね」

「なるほどな…。で、その後はどうすればいい?」

「それは君の自由。気長に生きればいいさ。それに、願いを災厄で叶える願望機なんか…あって欲しくないからね。」

気長に生きればいい。

そんな言葉に始は考える。確かにそうしたい。人間として生きられるなら。しかし、疑問があった。

「…なぜここまでしてくれるんだ?」

「ん?」

「確かに俺はジョーカーだ。でも人間として生きたいとも思っている。しかし、お前はここで知り合ったばかりだ。それに、お前はここの管理人なんだろ?なら、なんでそこまで、俺に肩入れして、『人間としての生』を与えたいんだ?」

それは管理人が、人間として受肉させると言った時から気になっていたことだった。

「…君が、ジョーカーとしての自分を嫌っていたからだよ。だから、『君だけでも人間にしてあげたかった』んだ」

「…おい、待て。どういうことだ。君だけでもって…」

「君は…いや『並行世界の僕』は、14(『フォーティーン』)の生贄にされた天音ちゃんの代わりに封印され、内側からその力を弱めるためにカードごと壊されて、死んだんだろ?」

「…ああ、確かにそうだ。だが並行世界とはどういうことだ?」

「ああ…僕は…いや、俺は、並行世界の『相川 始』なんだ」

その言葉は、始を動揺させるには充分な言葉だった。

「!?どういうことだ!?なら、なんでお前はここで管理人をしている!?それに、お前もジョーカーなら、こんなところにはいないだろ!?」

「確かにそうだ。だが…お前とは、違う終わり方だったんだ…」

「違う…終わり方…!?」

「なら聞こうか。お前の世界での剣崎は…『人間』だったか?」

「…?当然だろう。剣崎は人間だ!まさか、人間以外の種族…よりにもよってアンデッドになったとでも言うのか!?」

「…ああ、そうだ…。しかも…ジョーカーにな」

「な!?そんな兆しは無かったぞ!?」

「当然だ。お前の世界ではキングフォームになることが少なかっただろう?」

『キングフォーム』とは、彼らの親友ともいうべき者の最強の姿である。

「…確かに、そうだが…」

「キングフォームは、その強さと引き換えに…アンデッド化の危険も孕んでいたんだ…」

「なら…なぜ…」

「俺を…救う為だ…」

「な…」

「ジョーカーとしての本能を抑えられなくなった俺を止める為に…バトルファイトを続ける為に、あいつはジョーカーになった。そして、俺に人間と共に生きろと言って…みんなの前から姿を消した…」

「その後は…?」

「再会したのは300年後だ。その時は別の星に飛ばされたし、そこのシステムを認識するのに時間かかったよ…」

「…マジか…惑星移動したのか…」

「統制者が『バトルファイト絶対なんらかの方法で終わらせるマン』と化していたからな…。しかも、なんか統制者、最後龍になったし」

「龍!?」

「ああ。双頭龍だった…デカイ上に、上下左右が際限ない空間内での戦いだったからな…その世界でのライダー四人揃ってたといっても、倒すのに苦労したよ…」

「…よく倒せるな…」

なんか、少し気の抜けた話が入ったようだが、すぐに話は戻った。

「その後、地球に戻って、剣崎とは一年に一回会えるくらいまでにはジョーカーの衝動を抑えられた…」

「でも…何かが起きた…ということか」

「ジョーカーの衝動を極限まで抑えることで、いつの間にか身体が人間に近いものになってたんだ。それで、剣崎は流行病になって、そして死んだ。俺も悲しかったよ。だから、ナイフを自分の腹に刺して、刺さったまま持ち上げた。そして直後に抜いて、頭に刺した」

「…うっ…」

その方法を頭に思い浮かべてしまい、吐き気を催す始。

こちらの始としては、あまり人が自分で死ぬのを見たことがない。それ故にそのような話に慣れているはずも無かった。

「そして、俺は死んで、ここにいる。これが、俺がここにいる顛末だ」

「待て。話や質問に微妙に繋がっていない。ならなんで俺を人間に…」

「…悲しかったからだ」

「え?」

「お前の死に方が自己犠牲みたいで…悲しかったんだ」

「だが…あの時はああするしか!」

「それで残された者の気持ちが分かるか!?確かにお前の死後、力が弱まった14は倒された!だが、お前が戻るわけでもない。お前がいなくて…一番誰が悲しそうにしていたと思っている!!!」

「っ!」

「…そういうことだ。だから、お前には人間として生きて欲しいんだ」

そんな並行世界の始の話を聞き、本来の始は…

 

「分かった。やるよ。聖杯戦争」

「っ。…ありがとう…。ありがとう…!」

「泣くなよ…仮にも俺なんだろ?」

「ああ…。そうだったな」

 

 

数時間後

 

ペカー←召喚の光。

 

「聖杯からのお呼び出しだな」

「これでお別れか…」

「まぁ気にするな。…新しい生活。しっかり楽しんでこい」

「そうさせてもらうよ」

「じゃあな」

そして、始は聖杯戦争のサーヴァント召喚の光に包まれて…消えた。

 

 

 

「ああ。じゃあな。もう一人の俺」

 

 

 

 

ザザ…

 

 

 

 

サア、戦争ノハジまりダ。どウなるかは、役者シダいの60ねンニいちドのおマツり。

 

 

カいえんダ。




読んでいただきありがとうございます。
感想や評価などをもらえると、とても嬉しいです。
では、また次回。
次回から、fate/zeroに入ります!さあ、このとんでもサーヴァント。引き当てるのは誰だ!?
ちなみに、剣崎がどうなったかが記されていないのは伏線みたいなものです。


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戦争、開幕。
サーヴァント召喚…おや?遠坂くんの様子が変だぞ?


ざっくりとしたあらすじ
ジョーカーからの解放不可…?→聖杯戦争出て聖杯破壊してくれるなら人間の身体とかあげるよ。→マジで?→あと俺、並行世界のお前だから。→ファ!?まあいいか、行ってきまーす→達者でな〜
こんな感じです。
ちょっと頑張りました。第3話。
ここから本編に入っていきたいと思っています。
さあ、このサーヴァント(始の事です)、引き当てるのは誰だ!?


 

間桐家 蟲蔵

 

「あ…ガハ…ゴホッ…グハッ…」

「カカカカ。気分はどうじゃ?雁夜よ」

「ハ…ハ、最悪だよ…ゴホッ…」

そこには、体内を蟲の餌食とさせている「間桐雁夜」と、その蟲を操る張本人の、

 

「間桐…臓硯…このクソ…ジジイ、ゴホッ」

「間桐臓硯」がいた。

 

「カカカ…それより雁夜、貴様きちんと覚えてきたのであろうな?」

「…当たり…ま、えだろ…お前…こそ、わすれ、てねぇだろう…な…」

「当たり前よ。この戦争に勝利すれば、桜を解放してやろう」

「クッソ…足下…見やがって…」

「ほれ。そろそろ時間じゃ…早う用意せい」

言いながら、臓硯は自分の持つ杖で雁夜を叩く。実際音はかなり軽かったが、

「ガッ…アアア!?」

身体の中がほとんど蟲の雁夜にとっては、それは恐ろしい激痛となる。しかし、それに耐え雁夜は立ち上がる。全ては、あの子の…「桜」のためだ。そのためには、この聖杯戦争に勝たなくてはいけない…。

「時間じゃ。さあ、召喚せい」

「グ、ウゥ…」

時間となり、召喚陣に向き直し、英霊召喚の儀を行う。

 

 

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ

閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。

繰り返すつどに五度。

ただ、満たされる刻を破却する

――――告げる。

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

誓いを此処に。

我は常世総ての善と成る者、

我は常世総ての悪を敷く者…」

 

 

本来、臓硯が雁夜に召喚させようとしたサーヴァントのクラス、「バーサーカー」は、この後に特殊な詠唱を加えることで、基本ランダムに選ばれるクラスをバーサーカーに固定させることができる。実際、あまり魔術師として優秀とは言えない雁夜には荷が重すぎるのだが、短期決戦にのみ焦点を絞るなら、狂化によるステータスの上昇が売りのバーサーカーはかなり向いていると言える。臓硯もここまでは予想の範囲内だった。

 

 

 

しかし、ここで間桐臓硯にとって予想外の事態が発生する。

 

「汝三大の言霊を纏う七天、

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

 

なんと雁夜が、バーサーカー固定の詠唱をパスして詠唱を完了させてしまった。これには臓硯も驚いた。まさか、バーサーカー以外のクラスを呼ぶとは思わなかったからだ。

 

(「ハッ…あわて、てやがる…ちょっと…でも、抵抗して…みるもんだ…な」)

これは、臓硯を嫌う雁夜が起こした、ちょっとした抵抗。もちろん、後からとやかく言われるだろうが、関係はない。雁夜からしたら、理性がなく連携が取りづらいバーサーカーは論外だったのだ。だが、どんな英霊が召喚されるかはわからない。もしかすると、バーサーカーの方が良かったかも知れない…一瞬雁夜もそう思った。

 

 

 

召喚の光が失せ、そのサーヴァントを見るまでは。

 

 

「サーヴァント「アーチャー」、とりあえず召喚により出てきたが…

まあ、一応形式上問おうか。

 

お前が俺のマスターか?」

 

そこには、青年が立っていた。しかし、雁夜はこの青年を「画面越し」に、知っていた。

何の祖でもない生物。人の姿を得て、人の心、想いを知った自分の正体を嫌う者。

 

それは、

 

 

「嘘…だろ…!?

 

相川…始…!?」

 

そんなことを呟き、意識を闇に落とした。

 

 




オマケ 注意 このオマケで完全に原作が壊れます。

「師よ。これから英霊を召喚するのですね…」
「ああ。まぁ見ておきなさい…私が優雅に召喚してみせよう」
(「あ、これは師がうっかりするパターンだ」)
(「どうせ間桐雁夜は、バーサーカーを召喚するのだろうな…」)
(「言ったほうがいいか…いや、いいだろう…本人もそろそろ気がついているはず」)

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。祖には我が大師シュバインオーグ――。
降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ
閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。
繰り返すつどに五度。
ただ、満たされる刻を破却する
――――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ
誓いを此処に。
我は常世総ての善と成る者、
我は常世総ての悪を敷く者…」
(「ここまでは順調か…」)
「されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者――」
(「あ、やっぱりミスった…」)
「汝三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」


「ガァーーーー!!!」

「え…?あれ…?なぜだ?私は普通に召喚したはず…」
「師よ。今更ですが、バーサーカーの詠唱が入っていました」
「なぜその時に言わない!?」
「いえ、うっかりのパターンに入っていたので、もういい加減気づいているだろうと…」
「私のうっかりは血筋なのだ!言わないと分からん!」
「駄々を捏ねられましても…」
「ガァーーーー!!!」←時臣殺そうと迫ってます。
「な!うわ!れ、令呪をもって命ずる!」
(「狂化を解くのですな…」)
「自害せよ!バーサーカー!」
「あるぇー?」
「ガッ!?ガァーーー…」ザァー…
「…はっ!?間違って自害させてしまった…」
「…はぁ…事後処理が…」

時臣氏、バーサーカー(ギルガメッシュ)をうっかりで召喚し、うっかりで自害させ、敗退。

ということで、雁夜がアーチャー、時臣がギルガメッシュを召喚。時臣はうっかりで自害させて敗退。
…はっきり言って、時臣が関わると話が極めて厄介になるので、ここで敗退させてもらいました。ギルガメッシュファンの方、時臣ファンの方申し訳ありません。
こんな作者の都合ましましの愚作ですが、今後ともよろしくお願いします。


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不死の儚さと本当の夢と魔術師殺しの英霊召喚

ざっくりとしたあらすじ
DV受けてる雁夜さん→杖でどつかれて倒れる→でも立ち上がる(「桜ちゃん桜ちゃん桜ちゃん桜ちゃん)」→英霊召喚→雁夜「え!?」→時臣さんうっかり誤爆でバーサーカー召喚&令呪誤発動で即敗退→綺礼「…事後処理が…」
こんな感じです。
始さんのマスターは雁夜さんでした〜。そして時臣さんは即敗退。綺礼さんは事後処理…
さて、今回はこの作品を作るにおいて解決すべき間桐家の問題を解決します。そして、みんな大好きケリィも英霊召喚するよ。
というわけで、今後ともよろしくお願いします。


間桐家 臓硯の部屋

 

日中でもあまり陽の当たらないこの部屋には、部屋の主の臓硯と、さきほど召喚されたサーヴァントのアーチャー…「相川 始」がいる。…え?かりやん?魔力空っぽ寸前なので自身の部屋でダウンしてるよ?

 

「で、何の用じゃ、アーチャー」

「惚けるなよ、蟲。お前が純粋な人間でないことは、とっくに知ってる」

「…なるほどのぅ…。で?だからなんじゃ?」

何を聞かれるか分からないうえに、正体を知られているとなると警戒したほうがいい…そう思っていたが、

 

「お前は、体を蟲にしてまで、一体何がしたかったんだ?」

「…?」

「お前は、何が目的で自身を蟲と化した?」

「…ハァ…そんな質問か…決まっておろう。根源にたどり着くためじゃよ…。そして不老不死になるためじゃ。それが?」

「それは魔術師の血統「間桐家」としてのお前の意見だろう。「お前個人」はどうなんだ?」

「ワシ個人…?そんなもん…決まって…」

「決まって?どうなんだ?」

「ワシが、そこまでしたかったのは…」

 

なんだったんじゃ…?

 

 

「だろうな。お前は、自身を蟲にしてまで、死を乗り越え生きてきた。そのうちに、自身の本当の夢、理想、そんなものを忘れた…そんなとこだろ…」

「うるさい!お前に何がわかる!高々、死を奉られただけの存在が!」

「…分かる。俺も生前は仮にも不死だったからな」

「なん…じゃと…?」

「生前は単なる獣として生まれた。だけど、人の姿を手にした時に感じたんだ…人のぬくもりを、心を、夢を。そして、不死の獣だった俺にも夢が出来た。それは、自分の後ろにいた少女と、その母を守ることだった。…でも、その中で大切な親友と、永遠の別れをしてしまった…残された者たちの気持ちも知らずに…特に、俺なんかを慕ってくれた女の子1人の気持ちにも…気がつきもせずに…な」

「…」

「だからこそ、お前には聞きたいんだ。

 

 

お前が本当にしたかったことは…なんだ?」

 

 

 

 

 

 

「…そうか…思い出した…ワシは…世界の平和を願っていたのか…なのにワシは…やり方を間違っていたのか…」

「いや、間違っていたなら、これから間違えなければいい。」

「そうか…そうじゃな…」

 

そして不老不死を求めた蟲老人は、自身の夢を思い出し、蟲に頼ることを辞めた…。

 

「…しかし、やはりまだ生きていたいのぉ…」

「なら、やってみよう」

「?」

『スピリット、リモート、リカバー』

「…」

「え?ちょ、待て。待つんじゃアーチャー…ワシらは仮にも不死じゃった。そして理解し合えた仲であろう!?それなのにこの仕打ちは…」

「動くな。狙いが定まらない」

「ちょ…ギャーーーーー!」

 

「うっせえぞ!ジジイ!ゴホッ!グホァ!

 

 

…あれ?体の中の蟲の気配が…消えた?」

 

「な、何をしたんじゃ…あれ?」

ペタ、ペタペタ。

 

「「ワシ(俺)、純粋な人間に戻っとる(てる)ーーーー!?」」

 

「「…はっ!桜(桜ちゃん)は!?」」

 

「えーと…何があったんでしょうか?あ、雁夜おじさん!おじいちゃん!どうしたの?」

桜も、純粋な人間に戻っていました。

 

「アーチャー。何したんだよ?」

「世間話と、荒療治」

「???」

こうして、間桐家の方々は、蟲に頼るような魔術をやめ、純粋な属性、水を使っていくことにしました。

 

所変わって…

 

 

ドイツ アインツベルン城

 

「こんな簡単な儀式でいいの?」

「ああ。アイリは驚くかもだけどね」

「裸同然の姿になって踊るとかしなくていいのね?よかったわ〜」

「ブフゥ!?い、いやそんな必要はないよ…後は詠唱だけだからね」

「人身御供とかしなくて済むのはいいわね〜」

「だから、そういう考えからちょっとは離れてくれ!?」

なんだか、とっても惚気ながら召喚するようです!

「「惚気てない!」」

おや?聞こえたかな?まあ、いいか。そしてそこに、いかにも長生きしていそうな老人が来た。

「フォッフォッフォッ…準備はできたか?」

「ああ。滞りなく」

「では始めよ」

(「アイリ。作戦は?」)

(「順調。そろそろ…」)

「キリツグー!母上ー!」

「見ているだけですよ?」

「たのしみー」

「ん?なんじゃ、誰かと思えば。そこで見ているだけじゃぞ」

「はーい!」

「では始める…

 

素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ

閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。

繰り返すつどに五度。

ただ、満たされる刻を破却する

――――告げる。

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

誓いを此処に。

我は常世総ての善と成る者、

我は常世総ての悪を敷く者。

汝三大の言霊を纏う七天、

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

現れたのは…

 

「サーヴァントセイバー…召喚により参上したが…誰が俺のマスターだ…?」

「僕だ」

「そうか…」

しかしその直後、

「すまんセイバー。ちょっといいか?」

「…?」

ヒソヒソ…

「俺はいいが…いいのか?」

「いいんだ。でないとアイリが怖い…」

「あ、ああ」

 

そして、作戦が決行される。

「では、今回の聖杯戦争の方針だが」

 

「固有時制御…トリプルアクセル!」

「変身…そして、

 

『スペード10、J、Q、K、A。ロイヤルストレートフラッシュ』

 

ハァ!!!」

 

ドッカーーーーーーン!!!

 

「な、わしの城が…アインツベルン城が…」

 

「ゴフッ…い、今だ!みんな!行くぞ!」

「うん!(ええ!)(分かったー)(はい!)」

「すまん…先導できるか!?」

「…当たり前だ…」

 

「くっ…逃げられるじゃと…?こんな…こんな…

 

 

爆発オチなんて最低じゃーーーーー!」

 

衛宮切嗣。アイリスフィール、イリヤスフィール、セラ、リズ、セイバーを連れ、日本に逃走。

 

 




と、いうわけで臓硯改心と、雁夜、桜、臓硯を純粋な人間への回帰。そして、衛宮サイドの英霊召喚と一家逃走という流れ。
これは、自分の筋書きのためには、必要不可欠な話です。気分を悪くした方は申し訳ありません。
こんな作品ですが、今後ともよろしくお願いします。
活動報告に、今回の話の裏話的なのを用意しました。よろしければご覧ください。


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他陣営、始動…あれ?殺人鬼が…

ざっくりとしたあらすじ
臓硯、始さんとお話→始「俺、不死だったんだ…」臓硯「マジか」→臓硯改心→臓硯「まだ生きたい」始「やってみよう」臓硯「え、ちょ、ま」→間桐家、蟲から脱却。→切嗣、セイバーを召喚直後、大技ぶっぱさせアインツベルン城を爆発オチに→その隙に、家族とともに日本に高飛び
こんな感じです。
ハッピーエンド主義者なので、どうしても救済が欲しかったんです…。許していただきたいです…。
前回のオリジナルコンボ
『スピリット、リモート、リカバー』
周囲の「異常」を持つ者の精神、記憶、体内外状況を完全回復する。また、一定以上の年齢の者は、最盛期の時点まで若返る。ただし、このコンボで外傷を癒すことはできない。
とんだチートコンボです。
愚作ですが、ハッピーエンド目指して頑張りたいと思います。
今後とも感想や評価など、よろしくお願いします。


衛宮サイド

 

飛行機内。

 

切嗣は、自身の子(と書いて天使と読む)である、イリヤを見つめていた。

「zzz…」

「よく寝てるね。イリヤは」

「なんだかんだ一番楽しみにしていましたから…私もそうですが…(ボソっ)」

「セラ、照れてるー」

「っ!///黙りなさい!リーゼリット!あなたもはしゃいでいたでしょう!?」

「…騒いで迷惑になるくらいなら、アイリの相手をしてあげてくれ」

「すごい…ほんとに鉄の塊が空を飛んでる…あ、何かしらこれ?」←なぜか酸素マスクが落ちてくる。

そこには、外を知らない子供のようなアイリスフィールがいた。

「あ。静かにしましょう。リーゼリット」

「さんせー」

「ふう。じゃあ僕も少し寝るよ。おやすみ」

「おやすみなさいませ(おやすみー)」

衛宮家御一行が、冬木市に降り立つ日は、近い。

 

所変わって

 

 

ケイネスサイド

「あら、ごはんできたわよ。ディル。さ、座って。あ、ケイネス。あなたは自炊してね?」

「フッ。自炊とはいえ、夕食にありつけるのは素晴らしいではないですか。マスター。まあ、私にとっては、ここにいる美しい花を愛でることに精一杯なので…」

「もう!ディルったら〜///」

「ぐぬぬぬぬ…これか!?これがNTRか!?日本のドラマで幾つか見たことはあるが、私がされるとは思わなかったよ!」

「自身のフィアンセを取られて、どんな気持ちですかぁ?どんな気持ちなんですかぁ!?」

「黙れ!うう…なぜ…こんなことに…」

 

 

数日前

「征服王イスカンダルの触媒は失ったが、まあ、これでもなんとかなるであろう」

「ふーん…まぁ、頑張って」

 

「ふむ…では儀式を執り行う。

素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ

閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。

繰り返すつどに五度。

ただ、満たされる刻を破却する

――――告げる。

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

誓いを此処に。

我は常世総ての善と成る者、

我は常世総ての悪を敷く者。

汝三大の言霊を纏う七天、

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

 

 

「サーヴァント、ランサー召喚により参上した。そこの御麗人。あなた様が私のマスターですか?」

「いや、この私、ケイネス・エルメロイ・アーチボルトこそがお前のマスターだ」

ランサーが近くにいたソラウをマスターと誤認しようとしたこと以外は通常通りの召喚だった。

 

 

次の言葉を聞くまでは。

 

 

「は?いや、あなたのような、将来確実にハゲそうな方がマスターなのですか?こちらの御麗人がマスターではないのですか!?」

「おまえがなんと言おうと、私が、このケイネス・エルメロイ・アーチボルトこそがお前のマスターだ!」

「…………御麗人…自害させていただいてもよろしいですか?」

「ま、待て!自害など許さんぞ!」

「あなたには聞いていない!それにあなたのような者がマスターなど、やる気が起きない!御麗人にマスターの資格の全てを譲渡しない限りは、自害させてもらう!」

「そういうわけだから、さあ、左腕を出しなさい。ケイネス」

「(ガタガタガタガタガタガタ…)分かり…ました…」

この時のソラウの背後には、黒いカソックを着た神父のような男の姿が見えたという…。

 

また所変わって

 

ウェイバーサイド

 

「くっ…!よし!ここだ!行け!」

「ほう…なかなかの腕ではないか。そこはこうしたらもう少し早くやれるのでな。試すといい」

「分かった!よーし。やるぞー!」

「あらあら、あの子ったら…」

「楽しいならいいだろう。孫がいなくなった今、あの子はわしらにとっての孫同然なんだからのぉ」

「あっちの大きいお友達も逞しくていいわね〜」

 

ウェイバーは、マッケンジー宅に居候しようとしたのはいいが、暗示に失敗し、流石にまずいと思ったが…

 

「おまえは、わしらの孫同然なんじゃ。ここから出て行かせる理由などないよ」

 

 

と、許可をもらえたので、居候を続けている。また、召喚したライダー、征服王イスカンダルは、なぜかゲーム好きで、最初はそれを否めていたものの、いざやらされると、時計塔で溜まったストレスを発散するかのごとく熱中。最近は、ライダーと一緒に日雇いのアルバイトをしながら、居候代、ゲーム代、食費を賄う生活が続いている…これでいいのか魔術師よ。

 

「良いのではないか?どう生きようが、本人の勝手だろう。それにケチをつけるとなると…其方、結構歪んでおるな?」

また聞こえる人か…まあ確かに歪んでいる自覚はありますが…

まあ…そんなこんなで、ウェイバーはライダーを召喚したとともに、新たな発見「ゲームは楽しい」ということを知れたのである。

 

「やった!ゲームクリアだ!」

 

 

やはり所変わって

 

綺礼サイド

 

(「私は、聖杯に託すような願いがない…」)

 

自らの師、遠坂時臣が「うっかりの連続発動」によりサーヴァントを召喚した直後に敗退という、聖杯戦争で類を見ない敗退をしてしまったため、自分がその事後処理、つまりは聖杯戦争で勝利しなければならなくなった。しかし、先ほど話していた通り、願いがない。つまり、このまま行けば、時臣の願い(根源の渦への到達)が叶えられないという事態が発生しているのである。

 

「だが…仕方がない…闘いの中で望みを知ることとしよう…」

そうして、綺礼は腹をくくり、英霊召喚に臨む。

 

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ

閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。

繰り返すつどに五度。

ただ、満たされる刻を破却する

――――告げる。

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

誓いを此処に。

我は常世総ての善と成る者、

我は常世総ての悪を敷く者。

汝三大の言霊を纏う七天、

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

 

「聖杯の寄る辺に従い、アサシン「ハサン」参上しました」

 

「…アサシンか…戦闘向けではないが…やるしかないか…ところでアサシン。おまえの願いはなんだ?」

「いや〜…実の所、多重人格に困っておりまして…それを治すのが望みでございます」

「おまえの宝具は?どんな「ザバーニーヤ」だ」

アサシン「ハサン」の宝具「ザバーニーヤ」は、名前の読みこそ同じだが、召喚されるハサンによって内容が違うという珍しい宝具である。

「自らの多重人格を召喚できます」

「…やってみろ」

「はっ。では…妄想幻像…」

ズズズズズ…

「私がザイード。先ほどからマスターと話していた者です」

「アサ子です。数少ないこのハサンの中での女です」

「…」

「で。こちらがちびアサシン。こちらも女の子です。ですが、この人格が生まれた経緯が尋問を受けていた時なので、あまり話さな…」

「アサ子お姉ちゃん。おなかすいた」

「あ!ちょっとだけ待っててね?マスターにみんなを紹介しなきゃだからね?いい子だから、ね?」

「うん♪」

「くう…やはり天使だねぇ!ちびアサシンは!あ、マスター。このまま、この子を愛でていてもいいですか?」

「好きにしろ…もう諦めた…」

しかし、ここで言峰はふと思った。

 

 

「おまえたち」

「はい。(ちびアサシン以外全員)」

「そのままいれば多重人格どうたらこうたらは解決できるのでは?」

「……………ああ!(同じくちびアサシン以外全員)」

「やれやれ…」

 

言峰は呆れながらも、少し感じるものがあった。

 

そうか…これが友情か…

 

 

このようなものも、良いな。

 

 

アサシンを召喚し、コント染みたことをしながら、なぜか友情を学ぼうと決めた言峰であった。

 

何回も申し訳ないが所変わって

 

???サイド

 

「よし…これでいいか。まあ、連続殺人鬼にはもってこいな死に方だろ」

 

そこには、2人の青年がいた…いや、1人は人とは呼べない状態だった…。そして、その青年は、「雨生龍之介」という。

 

頭、両腕、両手、胴体、両足、両腿、両脛の12分割されているにも関わらず、無駄な傷は一切なく、寝ているような表情で、化粧もされているようだ。しかし、その青年が形作っているのは…

 

 

植木のようにも見える。

 

胴体を土台にし、両腿、両脛を縦につなげ、その上に頭を置かれている。そして、耳にあたる所からそれぞれ腕が。そして頭の上には両手、両足が木に生い茂る草のように置かれていた。そして、なぜか、継ぎ接ぎになっているような痕が一切ない。

 

「ま、これに至っては魔術さまさまか…。しっかし、起源が「殺人芸術」って…使い辛いったらありゃしない」

 

そう。この「魔術師」は、青年を強力な睡眠魔術で眠らせ、切断魔術を使い無駄な傷や出血のない12分割。その後に化粧を行い、青年で木を形作り、接ぎ目がでないように固定魔術で固定したのだ。

 

「でも…悪者退治した報酬は…相当なもんだったみたいだ…」

その手にあったのは、木にされた青年が持っていた小さな本だった。

 

「しかし…ほぼ一般的な家庭から、英霊召喚の詠唱が記された書物が掘り出されるとは…偶然も重なり合えば必然…ってことか…ま、英霊召喚の詠唱だけがどうしてもわからなかったからな…丁度良かった。ここには陣を描くための血もあるし。儀式。始めるか」

 

そして10分程で準備を完了させ、儀式を始める。

 

「えー…素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ

閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。…この後もか?閉じよ(みたせ)。

繰り返すつどに…四度じゃなく、五度か。

ただ、満たされる刻を破却する

――――告げる。

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

誓いを此処に。

我は常世総ての善と成る者、

我は常世総ての悪を敷く者。

汝三大の言霊を纏う七天、

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ――。

こんな感じか…?うお?」

 

 

「キャスター…おまえか?マスターは?」

「…ああ。俺がマスターだよ。よろしくな。キャスターさん」

 

ここに、身元不明。しかし、マスターの資格を得た魔術師と、これまた真名が不明の、黒づくめのキャスターのコンビが誕生した。

 

 

 

ザザ…

 

さア、おレハ召喚されタぞ。たのしモウじゃないか。

 

 

英霊ども。




すいません…オリキャラ出してしまいました…できるだけ原作キャラだけで済ます予定だったのですが…筋書きを考えていると、龍之介がハッピーエンドブレイカーだったので、ご退場させていただきました。龍之介ファンの方、申し訳ありません。
なお、この度の死体アートは、友人の提案からです。
このような愚作ではありますが、今後ともよろしくお願いします。


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聖杯除去と間桐家の家庭内事情と暗躍者の謎

ざっくりとしたあらすじ
衛宮家、飛行機ではしゃぐ→ケイネスがNTR被害者に→ウェイバーくん、ゲームにハマる→言峰、友情について真剣に考える→オリキャラ、謎の暗躍
こんな感じです。
表現力不足が原因で、龍之介ファンの方を失望させてしまったことを重ね重ね謝罪させていただきます。
今回は衛宮家と、ちょっと空気になりつつあった、間桐家の話です。
今後ともよろしくお願いします。



衛宮家サイド

 

「ようやく着いたか…冬木市に」

「そうですわね。となると、まずは…」

「家探しよね?」

「いや、そうすると僕がアイリの作戦(アインツベルン城爆発オチ大作戦)に乗った意味がなくなってしまう」

「え?私からしたら、爆発オチまでで満足だったんだけど?」

「いや、『アインツベルン城爆発オチ大作戦』は、僕にとっては計画の第1段階だったんだ」

「え?これまでのアハト翁からの嫌がらせで貯められた鬱憤を、晴らすため…だったのでは?」

「最初はそうだった!でもここまで来たら、とことん運命に抗ってやる!聖杯!?そんなもん知ったこっちゃない!僕はイリヤが産まれた時に1を捨て10を救うなんていう正義の味方はやめたんだ!恒久的世界平和なんか必要ない!僕が欲しいのは、家族みんなとの平穏だ!」

「あらあら切嗣ったら〜///」

「もう〜///キリツグは、イリヤがいないとダメなんだから〜///」

「あの、その、直接言われると照れますわね///」

「うれし〜///」

「…!」

 

嬉しさから照れる衛宮家女性陣に対し、セイバー「剣崎一真」は、「俺は今…無性に腹が立っている…」とでも言いたいようなしかめっ面でこう言った。

「運命に抗うなんてことはな、そんな簡単に口にして、どうこうできるような事じゃない。抗えば最後、一生苦しみながら生きる選択だ。そんな簡単に言えるなら

 

 

この世界は、とっくと昔に平和だよ。それにな、結果が伴わない抵抗なんかムダなんだよ。それを認める勇気を持った方がいいぞ?マスター…」

「…なんだと?」

「何度でも言おう。結局成功しない限りは無駄だ。何をしようとな」

「なら、僕のしようとしていることもお見通しかい?」

「そんなもん知らない。結局無駄な抵抗…」

「聖杯をね、

 

アイリの身体から取り除こうと思うんだ」

 

「………ウェイ!?Σ(0w0)」

「確かに、無駄な抵抗かも知れない。けど、これしか家族みんなで暮らす方法がない。そのためには、使えるものはなんでも使う」

「…方法はあるんだな?」

「向こうが受けてくれたらね」

あーだこーだ…ウソダドントコ、ホントダウェイウェイ。

「何を話しているのかしら〜?」

「さあ?」

ここに、聖杯戦争をとんでもない方法で終わらせようとする父親(夫)がいた。

 

所変わって

 

雁夜サイド

 

「………なあ、アーチャー」

「…なんだ?」

「そういえばさ、

 

飯、どうしよう」

「え?」

そう、今、間桐家の食卓がヤバかった。ここまでは、置いてあったものを食べるだけで済んだ…が、それも切れた今、何を食えばいいか分からないのだ。

「どうする…?ここは臓硯でも食うか…?」

「俺に人食趣味はない」

「おい雁夜、さらっと人食い宣言するな」

「あのー…」

 

「なんだかんだ家族も増えたからな。食費も考えないと…」

「まあな。しかし、うちの資産も余るほどあるが、限りもあるぞ」

「うちには、料理を作れるやつはいないのか?」

「あのー」

 

「始は…ダメか?」

「毎食たこ焼きならイイぞ」

「あ、やめときます」

「とかいう臓硯も出来ねぇし、俺も無理だ…」

「どうするべきか…」

「あの」

 

「外食行くか?」

「一番無難だが…入り浸りもどうなんだ…?」

「仕方ない…カップラーメンでも食うか…」

 

「あの!!」

 

「「「うわ!?」」」

 

「一応、料理…出来ますよ?」

「え?いや、桜ちゃんにさせるわけにはいかないよ。まだ小さいんだから。ケガでもしたらどうするんだい?」

「確かにな。君の身体は、君だけのものじゃない。君がケガをして心配する人がいることを忘れちゃいけないよ」

「雁夜おじさん…始さん…」

「…でも、今から覚えておいた方がイイかもな。将来こういうことは役に立つ」

「…確かにな。よし。桜ちゃん。俺たちも手伝うよ。みんなで作ろう」

「ワシも手伝おう。伊達に何百年生きてないからな」

「…うん!」

 

こうして、間桐家は家族みんなでご飯を作る事となった。なお、桜が以後、料理番の長になったのは言うまでもない。

 

また所変わって

 

オリキャラ『祟身 渉(たたみ わたる)』サイド

 

「ふう、キャスターの固有スキル、陣地作成の腕前はっと、…うーん…なんか、びみょーだな」

「オレは、全体的にスキルランクが、低い。その代わり、ステータスは、高い。それは期待、していい」

「へぇ、ま、期待してるよ」

「今日から、聖杯戦争、始まるが、どうする?」

「とりあえず様子見。3日目から動く」

「なぜ?」

「そこまで行けば少なくとも進展はあるだろ。そこに突っ込む」

「分かった」

 

このキャスターのマスター、祟身 渉は、本来は時計塔の魔術師だった。しかし、行動阻害、敵対勢力弱体化、逃走補助などの魔術「しか」できない魔術師だった。

 

 

 

少なくとも表向きは。

 

その実、渉の起源は、「殺人芸術」。

殺害した者の遺体で芸術作品を作るための魔術に特化した異端の起源である。上記の他に、切断、固定、化粧、睡眠などの魔術なども極めて高いレベルなのである。危険すぎるために封印していたが、聖杯戦争の話を聞き、自分の望みを叶えるためにこの冬木に来たわけだ。その願いは、

 

 

「さーてと…俺の願望、『俺以外の全人類死体アート大作戦』の一歩、頑張りますか」

 

 

その望みは、純粋で、しかし歪み、汚れていた…。

 




というわけで、第6話でした。
待たせてしまい申し訳ありません。オリキャラの名前を考えるのにちょっと時間がかかりました。
オリキャラの設定は、作中の通りです。ご希望があれば、詳しい設定を作りますので、その際は感想のほうにお願いします。
感想、評価お待ちしております。


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ようやく戦闘…あれ?切嗣さんナズェイルンディスカ?

ざっくりとしたあらすじ
切嗣、家族との平穏を望む→衛宮家女性陣照れる→剣崎「運命に抗うなんて簡単なことじゃな…」切嗣「聖杯をアイリから取り除く」剣崎「ウェイ!?∑(0w0)」→雁夜「飯どうしよ?」始「毎食たこ焼きなら作れr」雁夜「あ、いいです」臓硯「ならどうする」→桜「料理できます」→間桐家男性陣「マジかΣ( ̄□ ̄;)!!」→渉「全人類死体アート大作戦頑張ろ〜」
こんな感じです。
お待たせしました。戦闘描写を考えていたら、いつの間にか時間がかかった上に、リアルの事情が重なり、更新が遅くなりました。
今回から戦闘に入ります。
今後ともよろしくお願いします。


 

聖杯戦争1日目 夜 倉庫街

 

ここに、サーヴァントの気配を察知した、セイバーと衛宮切嗣がいた。

「ココか…確かにサーヴァントの気配がするな…」

「一応、警戒はしておけよ?マスターに死なれたら俺が生きてても負けなんだからな」

「もちろんだ」

「装備は?」

「いろいろ持ってきたよ。いざとなったら『アレ』もある。そっちは頼むよ?」

「任せておけ」

するとそこに

 

 

「来たか。サーヴァント、セイバー」

 

凛とした男性の声がした。

その男性…いやサーヴァントは、『槍』を持っている。ということは、

「サーヴァント、ランサーか…」

「敏捷性が高い機動型のサーヴァント…」

「話をしているところ悪いが…攻めさせてもらう!」

「くっ!?変身!」『turn up』

「ほう、それがお前の鎧か!来い!俺がお前に引導を渡してやる!」

言うが早いか、ランサー『ディルムッド・オディナ』は、ブレイドに対し、自慢の槍でランサーの特徴であるスピードを生かした素早い攻撃を繰り出す。対してブレイドは、その攻撃のスピードにギリギリで追いつき、自らの剣「ブレイラウザー」で受け止めながらも攻撃を加えようとするが、なかなか当たらない。

 

(「こいつ…速い!」)

「悪いセイバー!ここは頼む!僕はマスターを直に叩く!」

「死ぬなよ!?」

「分かってる!」

「!マスターのところになど行かせぬ!」

切嗣がランサーのマスターの下に向かおうとするのを見て切嗣を妨害しようとするが、

「いや、ここは足止めさせてもらう!」

「ちぃ!」

それはブレイドが許さない。切嗣に向かおうとするランサーの進路上にブレイラウザーを投げつけたのだ。これにはディルムッドも思わずその場に留まる。その隙に剣に追いつき、向かい合う。そして、

「固有時制御!ダブルアクセル!」

切嗣は、自身の有する魔術『固有時制御』で、ディルムッドのマスターの下に向かう。

それを攻撃せずに見届けたディルムッドに、ブレイドは疑問を感じた。

「…なぜ攻撃しなかった?」

「これでも騎士だからな。わざわざ離れようとする者を執拗に追うことはせんよ」

「そうか…なら…」

「「殺り合おうか」」

ここに、セイバーVSランサーの対決が始まった。

槍で貫かんとすれば剣でいなされ、また剣で斬ろうとすると、やはり槍で受け止められる。と、そのとき互いの武器がはじけ飛び、両者ともそれを取りに行く。その間、わずか2秒ほど。そして、ディルムッドがそのスピードでブレイドに攻撃を加えようとする。そこでブレイドは『あるもの』を取り出す。それは

 

カッ!!!!!

 

「グッ!これは…閃光弾か!?」

ディルムッドの視界が眩んでいる隙に

 

「よし…」『サンダー、スラッシュ。ライトニングスラッシュ』

「…ようやく視界が…ハッ!?」

「ウェーーーーイ!」

「くっ!?うぅ!」

ブレイドがコンボの一つ、『ライトニングスラッシュ』が発動し、肩から切り裂こうとしたが…

「…チッ。仕留められなかったか…」

ディルムッドは、斬られかかった際に、肩の犠牲を覚悟にバックステップをして、完全に斬られることを避けたのである。

「…電撃を纏う斬撃か。かなり効いたぞ…まだ肩が痺れる…」

「今のはいい手応えだと思ったんだけどな…」

「いや、バックステップをしなければ危なかった…!」

フォン…

「…消えた。…令呪による強制召集か。そして気配は…あちらか!」

『マッハ』

ラウズカード『マッハ』は、使用者に高速移動の恩恵を与えるラウズカードである。このカードを使って高速移動する理由は、切嗣に令呪を使わせないためである。

「チッ…間に合え…!」

 

所変わって

 

切嗣サイド

 

「…どちらがランサーのマスターだ?」

 

切嗣は困っていた。目の前でランサーのマスターらしき2人が所有権について争っているからだ。

 

 

「ディルは、私をマスターとして認識したのよ!?つまり、ディルは私のサーヴァントよ!」

「何を言う!ソラウ、君も見ていただろう!私が!水銀で!陣を描き!聖遺物を配置し!私が詠唱し!召喚したのを!そして!マスターの証明である令呪が!私の手にある!つまり!私が!私こそが!ランサー!ディルムッド・オディナの!マスターだ!」

 

「…なんだ…この茶番は…」

切嗣が持っている、おそらく対魔術師においては絶対の強さを誇る切札『起源弾』は、使える数がかなり限られている。無駄な弾は、決して出せない。そこで切嗣はマスターらしき男性に威嚇射撃を行うことにしたのだが…

 

「…あれ…!?コンテンダー以外…ない…!?」

 

そう。ここで切嗣はなぜか自らの拠点に、『トンプソン・コンテンダー』と呼ばれる自身の魔術礼装以外の武装をほとんど置いてきてしまっていたのだ。それ以外で使えるものといえば…

 

「………なんでこんなものが入ってるんだ?」

 

なぜか存在している無音性のバリカンだった。

 

また所変わって

 

ケイネスサイド

 

「なぜ分からない!?この私が!ケイネス•エルメロイ・アーチボルトこそが!ランサーのマスターだ!」

「いくら証明があっても、マスターを選ぶのはサーヴァントよ!サーヴァント本人に選ばれたのだから、私がマスターよ!」

 

未だに言い争いを続けている2人。しかし、ケイネスの背後に切嗣がいた。なぜか手にしているカンペには、

 

<そこの女。今から、こいつの頭を刈る。気づかれないよう、時間稼ぎを>

(…報酬は?)

<ランサーのマスター権>

(乗った)

そうしてソラウは、適当なことを言いながら切嗣の接近を補助する。

 

そして、

 

「む!?なぜだ!なぜ私の髪が刈られているのだ!!誰だ!私の髪を刈っているのは!」

「あ、待て、ランサーのマスター。今後ろを向いたら…」

しかしケイネスは、グルっと後ろに首を回した。いや、回してしまった。その結果、

 

ゾリッ…

 

「ギャーーーーー!頭がーーー!」

 

刈っている途中に動くなどすれば、頭の地肌を傷つけるのは当然である。ケイネスもこの例に洩れず、頭から大量の出血をしてしまった。

 

「あーあ、ケイネスったら。髪を刈っている時に動かないなんて、当然じゃないwwww…で、あなた、報酬」

「これを使え。そうすれば令呪が1画減るが、マスター権を持つことができる」

そう言いながら、冷静を装い、内心では疑問符があふれた状態で、やはりなぜか持っている偽臣の書をソラウに手渡す。

「助かるわ」

「き、貴様ら…」

「じゃあね。『ランサーのマスター』ケイネス」

「ぐっ…くそが!令呪をもって命ずる!ランサー!今すぐここに来い!」

「!?」

しかしここでケイネスは、ランサーを令呪で呼んだのである。

 

「不本意ですが…ランサー、ここに」

「再び令呪をもって命ずる!ランサー!この男を殺せ!」

「…はっ」

(「ぐっ!まずい!マスターだけならともかく、サーヴァントまで来るとは!このままだと…!」)

そして、ソラウの前だからカッコつけようとしたのか、ケイネスの目の前から動かず、切嗣に対し背を向けたまま槍で貫こうとした。

 

 

「アラララララーイ!」

ドゴン!

「グホァウ!?…!?ゴフッ…」

 

 

しかし、そこでライダーがディルムッドを神威の車輪『ゴルディアス・ホイール』で轢いてしまった。

 

そしてディルムッドは、カッコつけて背面突きをしようとしていたので

 

 

「グハッ…」

 

その自慢の槍が、

 

 

 

自身の心臓…を貫いていた。

 

「グハッ…!?クソ…そこまで…そこまでして聖杯が欲しいか!?ライダーと組み2対1など!卑怯にもほどがある!我が恋慕を!踏みにじるなど!万死に値する!馬に蹴られて!死んでしまえーーー!…グハッ…」

「うう…ディル…」

そしてランサーは、自らの認めた愛するマスター、ソラウに涙ながらに看取られ、その場から消えた。

 

「…なんか勝っちゃった…」

「マスター!?大丈夫か!?」

「あ、ああ…なんか…後味の悪い勝ちだった…」

「…?そうか」

 

衛宮切嗣、聖杯戦争初日を後味の悪い勝利で終えた。

 

「しかし…なんでトンプソン以外の武装が無かったんだ…?」




遅れて大変申し訳ありません…
待っていただいた方々には感謝しかありません。
今回は、聖杯戦争初日の戦闘でした。
そして、ランサーはやはり自害…とも思ったんですが、それだと『ランサー=自害』というワンパターンになりそうだと思ったので、自害に近い不運な死に方?を考えた結果、こうなりました。
「ランサーは自害じゃないと。」と思っていた方、申し訳ありません…が、一応、まだ出番は用意してあるので安心?してください。
また、やはりというべきか、この話の裏話も活動報告に上げようと思います。
今後ともこの愚作をよろしくお願いします。
また感想、評価、ご指摘もお待ちしております。


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アーチャー、冬木を散歩する…お、アサシンさん、動くのですな?

ざっくりとしたあらすじ
剣崎、切嗣とともに倉庫街へ→ディルムッド「待ってたぞ」→ブレイドVSディルムッド→切嗣「マスター潰す!固有時制御!」→『ライトニングスラッシュ』→肩を斬るも、ディルムッド令呪による招集により逃走→切嗣「なにこの夫婦漫才…」→ケイネス「私の髪が!」→ケイネス「ランサー、セイバーのマスター殺れ」→ディルムッドが、カッコつけで背面突きしようとする→ゲームを買った帰り道のライダーの宝具にぶち当たる。→ランサー死亡…?
こんな感じです。
お久しぶりです。お待たせしました。
今回は剣崎たちが戦っている間の、始サイドの動きをご覧いただきます。
⚠︎《〜〜》は、念話での会話です。


 

始サイド

 

繁華街 新都

「さて、どうしようか…」

この男、アーチャー『相川 始』は、呆然と立ち尽くしていた。何故なら…

回想

 

《アーチャー、お前から見てどんな感じだ?冬木の街は》

《賑やかで…どこか闇も多いように感じる…地理的に言えば…少し、人がいるところが多いな…そして、新都のほうはかなり遮蔽物があるな…》

 

始は、冬木の街を散歩…と言いたいが、立地などを調べていた。基本的にアーチャーは、弓などの飛び道具で戦うクラスだ。こういった立地の確認は意味のない行動に見えて実はかなりの意味があることなのである。

 

《このようなところで魔術での戦争か…あまりしたくはないものだが…》

《仕方ねぇだろ…それが聖杯戦争なんだから…それより、金は持ってってるよな?》

《…?ああ。雁夜がうるさかったからな。3000円くらいなら》

《せっかくなんだし、そっちで楽しんでこいよ。晩飯も食ってこい》

《は?なんで》

《せっかくこっちの世界に帰ってこれたんだろ?なら、ちょっとくらい楽しんでもいいんじゃねぇのか?今を生きてるってことをさ》

通常の魔術師と価値観の違う雁夜は、始にこの世界を少しでも楽しんでもらいたかったのだ。

《…》

《決まりだな…こっちで話はしとくから、そっちは楽しんでこい。良いな?》

《…わかった》

《OK。じゃあな…》

 

回想終了

 

こんなことがあったのだ。

つまり、楽しまないと帰れませんという状況になったのだ。そして始は、

 

 

「…その辺の店回るか」

 

考えることを一時やめることにした。

 

居酒屋 『CANJARADA』

 

「お前も何かと苦労してるんだな…」

「分かってくれるか…師はうっかりで敗退するし、その癖して事後処理はお前の仕事って…はぁ…泣きたい…」

「その…前を見て生きろ…そう言うしかない…」

「そうだな…確かにアサシンも頑張ってくれてるしなぁ…」

 

なぜか始は、うなだれながらやってきた言峰綺礼とともに度数の軽い酒を飲みながら、唐揚げを食べていた。言峰?キープボトル(度数高めの高級ワイン。キープ主はもちろん時臣)を勝手にグイグイ飲んでるよ?にも関わらず、ほぼシラフな言峰。パネェ…。

 

「代金は私が持っておく。師の金庫から『ちょっと』だけ拝借させてもらったのでな…金には余裕がある」

「…そうか…まあ、事後処理はしてるんだから、それなりのリターンはあってもいいだろう…」

 

その頃の時臣

「な!?金庫から…金が盗られてる!?しかも100万って…誰だ!?」

 

「今日は非常に、楽しい酒だった。ありがとう」

「いや、こっちも楽しめたよ。しかも、代金まで持ってくれるなんて、助かった」

「そうか…あぁ…その…なんだ…」

「…?」

帰り際に別れようとする言峰と始だったのだが…言峰が、何か言いたそうな顔をしていた。そして数十秒が経ち、言峰はようやく口に出した。

 

「…その、私と、『ともだち』に、なってはくれないだろうか?」

「え?」

それは、意外な言葉だった。特に、今は聖杯戦争中だ。サーヴァントが敵マスターの友人になることなど、もってのほかだ。しかし、始は。

 

「…俺なんかでよければ。また愚痴りたい時にはここに来よう」

「…ありがとう」

「それくらい、どうという事はない。また、困ったら俺を頼ってくれ」

「…分かった。私もお前が…いや、『始』が、ピンチなら、できる限りの助力はしよう」

「…!ああ…よろしく頼むよ『綺礼』」

「もちろんだ。では私はこれで…」

「じゃあな」

始は、突然呼び捨てで呼ばれて、その様子にかつての親友を重ねたが、すぐに返答して綺礼と別れた…。

 

ここに、アーチャーはマスター、アサシンはサーヴァントが知らないまま、友人関係というアーチャー・アサシン同盟が成立したのである。

 

 

所変わって

 

綺礼サイド

 

《アサシン》

《はっ。ここに》

綺礼は、霊体化させているアサシンを呼んだ。

《喜ぶべき事があった》

《なんでしょう?》

《…友人ができた》

先ほどの事を話すと、

《!?おい!皆の衆!マスターにご友人が出来た(デレた)そうだ!》《それは真か!?》《マスター直々に聞いたから間違いはない!》《ウオーーーー‼︎》

《いや、待てアサシン。そこまで言うことか…?》

《当然です!あなた様に我々以外の友人ができる事は、我々にとっても大きな喜びなのです!して、誰でしょう?》

少し考え、そして腹をくくり、友人が誰かを話した。

 

《…アーチャーだ》

《…え?》

《サーヴァント、アーチャーだ》

《《《…えーーーー!?》》》

《…うるさい》

《はっ!すいません…》

《いや、当然か…マスターとサーヴァントが友人になる…しかも、敵同士など…》

やはり、間違いだったのか…一瞬そう考えた綺礼だったが…

 

 

それを意外な人物が止めた。

 

《…でも、…それでもアーチャーさんは、マスターと、ともだちになってくれたんでしょ…?》

《…ちびアサシン…》

《…だったら、大切に、しよう?…わたしたちは、いつ、うらぎられても、おかしくなかった…から》《…》《…確かにそう…だったな…》

《…そうだな。すまん、アサシン達。私は父も、師も裏切ることとなる…それでも、付いてきてくれるか?》

《《《…当然でございます!》》》

《…ありがとう…すまん。こんなことを話してすぐになんだが、偵察をお願いしたい》

《分かりました!》

《…散!》

バババババ…

 

こうして、綺礼は始と友になり、アサシン達とも絆を深めて、冬木の夜の闇へとアサシン達を放った…。

 

所戻って

 

始サイド

 

「ただいま…」

「お、帰ってきたか」

「お帰りなさい!始さん!」

「おう、帰ってきたか。アーチャーよ」

始は、十分楽しめたと思ったので、こうして間桐家に帰ってきた。しかし、所持金がほとんど使われてないことに疑問を覚えた雁夜は、

 

「…おい、お前…もしかして、タダ酒飲んできた…とかないよな?」

「それはない。たまたま飲みに行ったところで、気前のいい神父がいてな…話をしていたら妙に気があって、代金をあちらが持ってくれたんだよ。で、その後にそいつと友達になった」

「ほう…で、どこの誰じゃ?」

「綺礼」

「…?ちょっと待てい、そいつのフルネームは?」

「言峰綺礼」

「「はぁ!?アサシンのマスターではないか!(じゃねえか!)」」

「雁夜おじさん、おじいちゃん、近所迷惑、うるさい」

「「あ、すいません」」

「ははは…」

こちらでもやはり驚かれた。特にアサシンは『マスター殺しのサーヴァント』として知られている。不意打ちでの敗退を危惧したのだろう。しかし、

 

「でも、あいつは多分俺を攻撃したりしない」

「!?なんでそう言える!?そいつはサーヴァントのマスターなんだぞ!?表面上ではいくらでも誤魔化せる!」

「それでも!!!俺はあいつを信じる!あいつは、俺に友達になってくれと言う前、言いにくそうだった!恐怖しているようにも感じた!一瞬、俺がサーヴァントだからとも思った!けど、違った!あいつは、ただ友達が欲しかっただけなんだ!俺が友達になるって言った時!あいつは!本当に幸せそうだった!ハア…ハア…もし、あいつに攻撃するようなら、俺が!お前達に牙をむく!」

つい、熱くなってしまった始の横にいた桜が、

 

「始さん…怖いよ…」

「…!」

始は、その一言があるまで、桜が横にいたことをすっかり忘れていた。そして罪悪感が湧き、

「…ごめんな…桜ちゃん。すまん雁夜、もう寝る…」

「あ、ああ…」

「おやすみ…」

バタン

 

「綺礼…お前は俺の友達だ。だからこそ、お前を失うくらいなら…俺が消える…」

 

そう呟き、自分が死んでしまった時のことを思い出し、眠りについた…。




申し訳ありません。大変お待たせしました。
今回は、少し友情系の話となりました。生前が異端だった始、現在の価値観が異端である綺礼。ともに異端同士、通じ合った結果だと思えていただければ幸いです。
また、綺礼はほぼ原作のキャラからブッとぶことになります。愉悦には…ならないと思いますので、ご了承ください。
これからもよろしくお願いします。また、感想、評価、ご指摘もお待ちしています。


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番外編
番外編 イリヤ'sドリーム


さて、今回は番外編なのでいつもの、ざっくりとしたあらすじはありません。
ですが、本編の終盤に関わる予定の大事な話です。
それでは、ご覧ください…


 

イリヤサイド

 

???

 

「…んゆ?…あれぇ!?ここどこぉ!?えーと…確か…冬木でキリツグが見つけてくれたお屋敷でお母様と一緒にお昼寝してたはず…それなのに…」

 

いきなりの事態に困惑するイリヤ。そこに、宝石で出来ている剣のような物を持ったおじいさんが現れた。

 

「君は、ワシが連れてきたのじゃ。あ、ワシの名はゼルレ…あ、いや、『ほうせきじいさん』とでも呼んどくれ」

「ほうせきじいさん。ほうせきじいさんはなんでイリヤをここに連れてきたの?キリツグとかお母様じゃダメなの?」

「…えーと…言ってしまってはいけないのかも知れんが…ここは夢の中じゃ。そして、ここに連れてこれるのは、子どもくらいなんじゃ」

「へー」

「そして、君には大事な話があるんじゃ」

「…?」

「わからないこともあるかもじゃが、まずはこれを見ておくれ。これは『あるかもしれない』事じゃ」

 

そして、映像が流れた。

 

ザザ…

 

 

そして映し出された映像には、

 

 

『グハッ…くっ…ここまで、かな?』

『生きてるか!?マスター!』

『ちょっと…厳しい、かな。けれど、ボクたちが諦めたら…』

『アイリスフィールに、イリヤ、リズや…セラもあいつに、狙われる…』

血まみれの切嗣とブレイドに変身してはいるものの、頭や肩などのアーマーが壊されている剣崎がいた。

「キリツグ!セイバー!なんで!?」

「落ち着けぃ。まだ終わっとらんからの」

そして、映像には『鎌を持った化け物』がいた。

 

『ギャギャギャギャ!無ダ…すベテはム駄だ!ひトシく、無ザマに死んデロ!』

『くっ…ウェェェイ!』

ブレイドは、掛け声とともにブレイラウザーで斬りかかる。が、

 

 

『ぎゃウ!』

 

バグ…バギィ!

 

『…なっ!?』

『ギャギャ…シね!』

『グァ!?』

『セイバー!…グフ…』

なんとその化け物はブレイラウザーの刀身を、喰うことで破壊してしまった。

そして攻撃を受け続け、動けない2人に化け物が迫る…

 

『ギャギャギャギャギャ!もウお前ラはオワりだ!とっとトシね!』

 

ザシュ…

 

そして2人に、逃れられない死が与えられた…

 

ブツン…

 

「…なに…?なんなのこれ?こんなのイリヤに見せてなんになるっていうの!?」

「すまん…それにもう一つ見てもらいたい…」

「また…人が死ぬの?」

「…すまん…」

「…もういいよ…そんなに悲しい顔した人、放っておいたらキリツグに怒られる…」

「…すまん…」

「そればっかりだね?ほうせきじいさん」

 

ザザ…

 

次の映像には、

 

 

『ハハハハハ!これが!俺の!芸術だ!ギャハハハハハ!おい、お前ら!これが!俺の正真正銘の魔術だよ!ギャハハハ!』

『狂ってるな…』

『あ、ああ…そう…だな……桜ちゃんは…お前の力でも、ダメなのか?』

『…すまない…死者蘇生までは…不可能だ…』

『…そうか…』

 

渉が老若男女、様々な人間の死体を椅子やベッド、楽器にドア…その他にもいろいろな芸術に変えられてしまっていた…そして、その中には、ただ殺され十字にかけられただけの桜の姿があった…

 

「なに…これ…ウッ…」

「あまり…見ない方がいいかものぉ…」

「…見るよ。我慢する…」

「無理になったら言うんじゃよ?」

「うん…」

 

『しかし、あいつの魔術は厄介だな…』

『…ああ…グッ…』

『!?雁夜…お前、腕を…!?』

『ああ…ちょっと切られた…だけど、まだ大丈夫…

 

 

『そんなわけねぇじゃん』

なんと渉が話していた2人にナイフを投げ、また出刃包丁を持って突っ込んできていたのだ。

 

『『!?』』

反応しきれなかった2人には…

 

グサグサ…ザシュ…

 

ナイフが刺さり、そして

 

首から上を飛ばされた…

 

 

ブツン…

 

「ウゥ…オェ…」

「すまん…本当にすまん…」

「ううん、大丈夫…それより、ほうせきじいさんは?」

「…?」

「あんなの見たら、ほうせきじいさんも嫌でしょ?」

「…まぁ、あまり見たくないはないの」

「…じゃあ、本題は?」

「…強いな…」

「…え?」

「あのようなものを見ても逃げないその姿勢、ワシらも見習いたいもんじゃ…」

「大人はみんな逃げちゃうの?」

「大人はな、強い力を目の前にするとな、よほどの者でない限り逃げてしまうもんなんじゃ…」

「…そっか…」

「そういうものじゃ。そして、本題じゃが…これをやろう…」

ほうせきじいさんは、イリヤにカードのような物を2枚渡した。

「もし、どうにもならないようなことになったら、それをこちらはセイバー、こちらはアーチャーに渡してくれ」

「なんなのこれ?何に使うの?」

「…それはまだ言えん……ネタバレになるからの」

「?ネタ…バレ?」

「さあ、夢が覚める時間じゃ。またの」

「え!?ちょ…」

 

ブゥン…

 

衛宮邸

 

 

「…夢…?だったの…かな?」

先ほどのことはやはり夢だった…そう思ったイリヤだが、

 

「え!?これって…あのときのカード…」

最後に手渡されたカードがイリヤの横に置かれていたのである。

 

「ふわ〜ぁ。あら〜?イリヤ、どうしたの?」

「あ、お母様!?ううん?何でもないよ?」

「…?」

そう言いながらカードを後ろに隠すイリヤだった…。

 




かーなーりーの胸くそ展開すいません。しかし、この話は前書きにも書いた通り、終盤に必要な話だったので、ご了承願います…。

これからも感想、評価、ご指摘よろしくお願いします。


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番外編その2 考えてみたら、すっかり忘れてた!

この話は番外編なので、ざっくりとしたあらすじはありません。基本登場する人は今作のセイバーさんとアーチャーさん、そして作者です。
なお、この話は『最終局面突入と大量召喚と決戦開始』を読んでからご覧ください。ご覧で無い方でも読めるようには工夫しましたが、読んでもらえると理解が深まると思います。
また、この番外編には作者も登場している(さらに掛け合いもあります) うえ、番外編という名の別時空です。さらに、「」の左に誰が話しているかも表示しています。苦手な方はご遠慮ください。
それではどうぞ。


 

 

作者「そういえば…」

セイバー(剣崎)さん(以下セイバー)「どうした?作者」

アーチャー(始)さん(以下アーチャー)「おおかた、何かを忘れてたんだろ。リアルでも結構あるようだしな」

作者「それは言わないでください…!ってそうじゃなくて!」

アーチャー&セイバー「「じゃあ何なの?」」

作者「えー、あのー…『最終局面突入と大量召喚と決戦開始』で、キャスターのステータス出しましたよね?」

セイバー「あー。何かと近接系なキャスターな。何であんなのになるんだ?」

作者「出典から考えたんですよ。キャスターらしく無いけど、ギリギリキャスターになるようにはしたつもりです…まぁ、それでもおかしくはありますが」

アーチャー「まあ、あれはおかしかったな。で、そのステータスが何だ?」

作者「考えてみたら、お二人のステータスを、まだ作ってなかったなって思い出しまして。なので今回、簡単なステータス情報を、この番外編で公開しとこうかと」

アーチャー「なるほど…」

セイバー「設定自体は考えてたんだろ?何ですぐに出せなかったんだ?」

作者「実は…今作書いてたら、設定してた方向性とちょっと違ってて…急遽、修正とかしてたら…」

アーチャー「ここまでお蔵入りだったと」

作者「はい…その通りです」

セイバー「まあ、とりあえずどんなのかを見てみようか」

作者「そうですね。じゃあ、まずはアーチャー、始さんからです」

 

アーチャー

真名:相川 始

出典:仮面ライダーブレイド

性別:男

属性:中庸・混沌

ステータス

筋力B+ 耐久B 敏捷A+ 魔力B 幸運C- 宝具A+

クラス別スキル

対魔力/B+ 単独行動/EX

固有スキル

変身/不明(特定の姿に変身できる)

騎乗/A(幻想種など、一部の乗り物以外を乗りこなせる)

心眼(偽)/A+(経験による先読みや危機察知)

人の想い/EX(今作オリジナルスキル。他の人の想いを力に変換できる。更にこのスキルは、宝具にも適用される)

 

作者「こんな感じですね」

アーチャー「このオリジナルスキルは、どういったものなんだ?」

作者「これは、他人から始さんへの想い(善意や感謝、尊敬などの正の想い)の強さの合計を自動的に数値化して、その一定量ごとに、ステータスが上昇していくという感じです」

アーチャー「なら、悪意や侮蔑、卑下などの負の想いの場合は?」

作者「それはほとんどノーカウントですが、あまりにも強すぎると、このスキルが機能しなくなります。その場合、ステータスの上昇も消え、再発動にも少し時間がかかります。でも、その度合いは全人類の約6割から受けたらぐらいなので、実質このデメリットは無いようなものです。」

アーチャー「このスキルが発動された形跡が無いんだが…」

作者「これは終盤に使うので」

アーチャー「なるほど。あ、早く剣崎のも紹介してやってくれ…剣崎が拗ねてるから」

セイバー「…拗ねてねぇよ…ただ遅いから体育座りして、のの字書いて待ってただけだ」

アーチャー「それは拗ねて無いとは言わないだろ…」

作者「はい、すいません!続いてはセイバー、剣崎さんです」

 

セイバー

真名:剣崎 一真

出典:仮面ライダーブレイド

性別:男

属性:善・中立

ステータス

筋力A+ 耐久B 敏捷B+ 魔力B 幸運D 宝具A++

クラス別スキル

対魔力/B+ 騎乗/A+

固有スキル

変身/不明(特定の姿に変身できる)

魔力放出(剣)/A+(武器や自身に魔力を付与し、瞬間的に放出することで、能力を向上させることができる)

カリスマ/E(軍団指揮のスキル。少人数のグループでなら、かなりの統率ができる)

心眼(偽)/B(経験による回避能力など)

人の想い/A+(上記と同様)

 

セイバー「…なんで同じスキルなのに、ランクが落ちてるんだ!?」

作者「あー…それは、あなたが『仮面ライダーディケイドに出てきた』剣崎さんだからです」

セイバー「…?どういうことだ?」

アーチャー「作者の言うには、本来の『仮面ライダーブレイド』でのお前ならともかく、『仮面ライダーディケイド』に出ていたお前には、運命に対して一種の諦めみたいなものを感じたらしくな…」

作者「そういう解釈があって本来ならEXランクなんですが…A+まで落とさせてもらいました」

セイバー「…ウゾダドンドコドーン!」

作者「すいません…本当にすいません…!」

アーチャー「あと、俺たちともに宝具の説明が無いのは何故だ?」

作者「それやったらネタバレになるので…」

セイバー「それもそうか…」

アーチャー「(それだったら、人の想いのスキルもネタバレだと思うが…)魔力放出(剣)の(剣)については、fate/goのハロウィンエリザベートの魔力放出(かぼちゃ)のようなもののバリエーションだと思ってくれ」

 

 

 

 

 

作者「今回はこんなところで、終了したいと思います。いつも、こんな駄作であり駄文な今作にお付き合いいただき、本当にありがとうございます」

セイバー「もし指摘とかあれば言ってやってくれ。なるべく対処するらしいからな」

アーチャー「感想も励みになっているようだしな。一応、感想が来たら返事をするつもりらしいが、時間の都合もあるから、すぐに返らないこともあるだろうが、その時は待っておいてやってくれ」

 

 

作者&セイバー&アーチャー「それでは、今後ともよろしくお願いします」




番外編その2でした。
こんなスキルは始さん(剣崎さん)にはないだろ。とか、なんで始さん(剣崎さん)にこのスキルが無いの!?などのいった批評もお待ちしております。

この話の中でもありましたが、今後ともよろしくお願いします。


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聖杯戦争3日目。キャスター、始動。
3日目と進行状況と行動開始


ざっくりとしたあらすじ
始、冬木の街の地理を確認する→楽しむまで帰れなくなった→3000円持って飲み屋へ→うなだれ綺礼さんと愚痴り合い→綺礼がデレた→アーチャー・アサシン同盟結成→アサシン、雁夜はびっくり→始と雁夜が喧嘩→桜が怖がり、それに気づいて喧嘩終了。
こんな感じです。
いきなり3日目に飛んでますが、2日目は特にどの陣営も動きがなかったと思ってください。
それではどうぞ。


 

 

3日目 教会

 

綺礼サイド

 

「ほぅ…今回は展開が早いのぅ…バーサーカーとランサーが既に敗北しているとは…」

「確かに、かなりの早さです。『バーサーカーはともかく』、ランサーが敗退するのはかなり早いでしょう。なにせ、三騎士のうちの一クラスですので」

「そうだな…『バーサーカーはともかく』な」

「…申し訳ありませんでした…」

「全く…うっかりでバーサーカー召喚し、うっかりで令呪による自害!?とんだうっかり誤爆だな!もう少し考えて冷静に…」くどくど…

「_| ̄|○」←説教くらい過ぎて心が滅されてゆく時臣

「全く…それなのに師は、私に事後処理は全て任せるし…教会は何でも屋ではないことを自覚してもらいたいのですが…」

「…返す言葉もございません…」

 

教会では、聖杯戦争の進行状況を確認している綺礼と、その父、璃正が時臣に説教をしていた。

 

「…ハア…もう済んだことだ…このくらいで止めておくかの…」

(「いや、もう師が粒子になって消えそうになっているのですが…ま、いっか。事後処理は全てこちら持ちなんだから…」)

「_|・・・サー…」←説教くらい過ぎて本当に滅されようとしている時臣

 

「しかし…綺礼、お主かなり嬉しそうな顔をしているが…どうした?」

「いえ、少し友が出来ただけですよ…」

「ほぉ…なら良いが…」

 

 

所変わって

 

切嗣サイド

 

切嗣は、ある人物に連絡を取っていた。

「ああ…頼む!あんただけが頼りなんだ!」

「……………」

「報酬!?そんなものいくらでも払う!頼む!アイリを助けてくれ!」

「……………」

「本当か!?分かった!こちらでも準備する!」ガチャ。

「…OKだったみたいだな」

「ああ!これで…アイリを救える!」

「あら〜?私がどうしたのかしら〜?」

「「うわ!?」」

期待していた返事を貰い、喜びに身を震わせていた切嗣と内心冷や冷やしていた剣崎の元に現れたのはアイリだった。

「…誰に電話してたのかしら〜?舞弥さん?あの人も女の子なんだから、ちゃんと女の子させなきゃダメよ?」

「ちゃんと女の子って…どういうことなんだい?しかも、電話の相手は舞弥じゃないよ」

「……ふ〜ん?そう…私や舞弥さんに飽き足らず、他の女にも手を出してるのね!?この浮気者!人でなし!色情魔!」ダッ!

「」

「…おい。アイリスフィールが勘違いしたまま何処かに行ってしまったぞ?」

「………はっ!急いで追いかけないと!」

「やれやれ…俺の分の準備をしとくか…」

切嗣はアイリを追いかけ、剣崎は電話の人物に会う準備をしていた。

 

 

所変わって

 

渉サイド

 

「そろそろ。動くのか」

「まぁね。…バーサーカーとランサーが退場してるのか…どっちも戦闘力が高いクラスだからな…キャスターのステでもちょいきついし…」

3日目に本格的に動くと言っていたので、それまでは本当に動かずに過ごしていた。そして、どの陣営を狙うかの話題になった。

「どうする?どこを狙う?」

「…ライダーか、アサシンだな…」

それは意外な答えだった。基本的に三騎士のサーヴァントに劣るクラスを狙うと言ったのだ。これにはキャスターも理由を問う。

「…何故だ?」

「アサシンはマスター殺しだからな。あと偵察に徹されて後々不利になっても困る。ライダーは宝具が複数…最悪、2、3個は覚悟したほうがいいからな。後々厄介になるなら先に潰しにかかったほうがいいってこと」

「なるほど」

確かに渉の言い分は的を得ている。敵がどのようなサーヴァントかは、ずっと動かずにいたので分からないが、基本的にアサシンとライダーのクラス特徴は掴んでいた。

「では、夜に動くか…そろそろ体が鈍ってきてた所だ」

「そうだな。…そういえば、最初の頃に比べてお前、かなり言語が流暢になってきたな?」

「この世界にも慣れてきた。そろそろ慣れもする」

「ま、それもそっか。さ、準備するか」

「ああ…」

ここに、最悪のマスターとサーヴァントが動き出す…

 

 

 

所変わり、時間も過ぎ

 

 

 

ウェイバーサイド

 

「ここなのか?サーヴァントの気配がしたのって」

「おう。しかし、かなり禍々しい気配だったわい。生前でも、あれまでの気配を持つものは、両手で数えられる程度だったからな…気をつけろ、ウェイバー」

「ああ…?待て!ライダー!」

「あん?どうしたウェイバー!」

「これは…結界!?まずい!退路を塞がれた!」

「!?ほう…そこまでできるのか…ということは相手は…」

「ああ…」

「「キャスター!」」

 

「…よく気付いたな。確かに、結界を張れる時点で気付かれるだろうな」

「ま、いいだろ?キャスター。俺も殺し足りなかったんだよ…!さあ、暴れようぜぇ!」

「…!来るぞ!ライダー!」

「分かっておる!」

マスターも前線に立てるタイプか…そうウェイバーは思っていた所、

 

ガキン!

 

 

なんとキャスターが、そのクラスに合わない接近戦を仕掛けてきた。だが、早々に攻撃を喰らうことを良しとしないライダーは、その攻撃を自らの剣で受け止める。

「…チッ…さすがに、いきなり首は狙いすぎたようだな…」

「…初手から迷わず首を狙うとは…かなり自信があると見た。そして…その得物は、黒いモヤに紛れてはおるが…鎌であろう?」

「今の一瞬のつばぜり合いで、そこまで知られたか…さすがはアレキサンダー大王…その戦闘センスは抜群…ということか」

「…!」

ライダーは、一瞬の攻防でキャスターの得物は特定できたが、キャスターはなんと、ライダーの真名を言い当てたのである。

 

 

 

 

しかし、その程度では弱さを見せないことが、このライダーの強みでもあった。

 

 

「ああ!そうだ!我こそが!若き名をアレクサンダー、今生の名は征服王!イスカンダルである!真名がバレた?だからどうした!我は!そのような小さなことは気にせんのでな!」

「ゲッ…真名バレしてもビビらずに突っ込んで来るパターンの英霊かよ!?」

「落ち着け…こちらは武器がバレただけだ…」

「…それもそうか。じゃ、俺も頑張りますかね…」

渉は、自分の着ている、黒に限りなく近い紺色のコートの中から、自らの魔術礼装を取り出す。それは…

 

 

「なんだあれ…!?鉈!?鉈があいつの魔術礼装なのか!?」

 

鉈。それも、両刃式の極めて殺傷能力の高いものだった。

 

「じゃあ…殺らせて貰おうか!まずはこれだ!」

「!?これは…移動阻害か!ライダー!そっちは!?」

「少し、体が重くなった程度だ!そちらは!?」

「ちょっと…きついかな!?だけど、そっちは抑えててくれ!」

「ウェイバー!お前にやれるのか!?」

「…やれるかじゃない!やってみる!」

「へぇ…なら、耐えてみろよ!クソが!ああん!?」

「くっそ…」

イスカンダルに対し大口を叩きはしたが、やはり相手は刃物を持った殺人魔術師。移動阻害をかけた相手に容赦なく斬りかかる相手には、ウェイバーも回避に徹するしかない。しかし、その中でウェイバーの隠れた才能が開花しつつあった。それは、

 

(「あれ? なんだ…?この感じ…。あいつ、少し…焦ってる…?」)

 

そう、洞察力である。そしてその読みは的中することとなる。

 

「う!ぐあ!?…ガァァァァァ!」

「どうした!マスター!」

渉はいきなり頭を抑えて苦しんでいた。渉の魔術は、かなり強力なものの代わりに、脳への負担が異常に大きく、半強制的に短期決戦を強いられ、しかも20分持つかどうかという世界なのである。さらにキャスターの焦りから

 

ジジ…

 

「…!ライダー!結界が弱まった!」

「そうか!こちらに来い!ウェイバー!」

「ああ!ここは一旦退くぞ!」

「おう!神威の車輪!」

結界が弱まった隙にライダーは宝具を呼び寄せ、ウェイバーと共にその場から離れた。

 

「ぐあ…くっそ…逃げ、られたか…」

「こちらも今日は、退いたほうがいい。アサシンに見つかっても厄介だ」

「確かに…そうだな…」

ライダーが退き、アサシンの存在を警戒したキャスターは、渉を連れてその場を離れた。




というわけで、キャスター陣営が動き出しました。
このキャスターは接近戦ができるという仕様です。魔術での戦闘力が少し低い代わりに、接近戦での戦闘力がえらく高いという、キャスターらしからぬキャスターです(戦闘力が低いだけで魔術での戦闘もできはします)。武器は鎌です。…ここまでくると、本当に正体バレが起こる可能性もあります…。
今後とも、感想、評価、ご指摘よろしくお願いします。


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考察と聖杯除去と飲み会

ざっくりとしたあらすじ
時臣さん、説教を受ける→心が滅されていくが、綺礼さん華麗にスルーをする→切嗣、聖杯除去を電話で予約→アイリに見つかり、浮気と誤解される→夫婦仲良く追いかけっこに→ライダーが、気配を察知しウェイバーを連れて某所へ→現れたキャスターに結界張られる→ライダー対キャスター、ウェイバー対渉の戦闘が起こる→ウェイバーの潜在能力、洞察眼覚醒。渉の焦りを読んだ→読み通り、短期決戦を仕掛けていた渉の脳の負担が限界になり、そのまま戦闘終了
こんな感じです。
お久しぶりです。テストに加え、実家の手伝いをしていたので、あまり投稿に時間がかけられず、待たせがちになり、申し訳ありません。
今回は、切嗣サイドの重要案件を処理します。
それではどうぞ。
⚠︎この小説が、「原作を破壊している」ことを前提として読んでください。もはや切嗣の過去も崩壊の一途をたどっています。


4日目 朝

 

切嗣サイド

 

?????

 

切嗣は、剣崎とアイリを連れてある場所へと向かい、到着した。

「ここか…待ち合わせの場所は…」

「ああ。ここで待っていれば、使いの者が来ることになっている」

そして、待ち合わせの手順を確認していたのだが…。

 

「なるほど…しかし、切嗣…」

「…なんだい?」

「アイリスフィールがめちゃめちゃ怖いんだが…」

剣崎が指さしているのは…

 

 

 

 

「ふふふふふふふふふ…さあ来なさい!泥棒猫!私から王子様を奪うなんて60年早いのよ!ここで血みどろにしてあげるわ…!」

「」

「切嗣…あれじゃヤンデレになるぞ…作者もタグの文字不足に悩んでるんだから、考えて接してやれよ…」

「いきなりメタいな…まあ善処してみよう…お、来たか」

 

そして、切嗣一行の前に現れたのは…

 

「もう!人は待たせちゃダメって、小さい頃から教えてたよね!?なんで守ってくれないのかな?「ケリィ」は…」

「ああ…ごめんね「姉さん」。僕の奥さんが少し怖かったんだよ」

 

「……………え?」

 

「「姉さん!!??」」

 

所変わって時間も少し戻り

 

3日目 夜

 

ウェイバーサイド

ウェイバーとイスカンダルは、先ほどの戦いの考察をしていた。

 

「なるほどのぅ。負担持ちのマスターか」

「ああ。多分、本気でやろうとすればするほど、負担が大きくなるタイプだ。魔術のレベルは高いけど、そこを突けば「マスターは」なんとか攻略できる、けど…「キャスターは」ヤバい」

「ほう。何が見えた?」

「…ステータスが…キャスターの域を大きく超えてる…!魔力Bで、筋力、敏捷がAっておかしいだろ!なんの英霊なんだよ、あいつ!」

「ふむ…そのような輩に心当たりはないが…」

「…ライダーには何が見えたんだ?」

「なんというかのぅ…内っ側にバケモンでも飼ってるかのような気配だったわい…おそらく、出させたら危険なタイプだぁな…」

「…」

そう、キャスターのマスターに弱点があることは知れたが、キャスター自身の情報が圧倒的に不足していた。当然と言えば当然だろう。近接戦闘をするキャスターなど、おそらく世界中を探しても、そういないはずなのだから。

「…この度の聖杯戦争…相当荒れるのよなぁ…」

「こんな規格外が居るんだからな…」

ウェイバーとイスカンダルは、聖杯戦争の雲行きが怪しくなったことを肌で感じていた…

 

所戻って

切嗣サイド

 

使いの者は、

 

「もう!また姉さん呼び!ここではちゃんと名前で呼んでよね!」

「あ…ははは…ごめん「シャーレイ」。謝るよ」

シャーレイだった。

「うん♪許す!じゃあこっちきて!」

「あ、シャーレイ!待ってくれ!すまんセイバー…」

「どうした?」

大方、アイリを連れてきてくれとだけ言われるのかと思っていた剣崎。

 

 

しかし、そこで受けた言葉は、

 

「アイリをお姫様抱っこで連れて行くから…置いてかれるなよ?」

「∑(OwO)ウェイ!?」

 

ある意味の死刑宣告だった…

 

なお、お姫様抱っこをされていた時のアイリの顔は、見事なまでに蕩けきっていたという…

 

「ほらほら!早く!あの人待ってるよ!」

「よし、ようやく…ハァ…ハァ…追いついた…ゼェゼェ」

「切嗣!またやってね?」

「ああ…ハァ…ハァ…約束するよ」

「…わざわざ変身して、マッハ使って来た俺には、労いの言葉はないわけだな?」

「ほら、行こう」

「スルー…か…」

 

着いた先にあった木の小屋の中にいたのは

 

 

「やあ、久しぶりだね切嗣。固有時制御の乱発、してないだろうね?」

「切嗣…教えてやろうか?あんたがここに来るまでにあたしが吸い終えたタバコの吸い殻の数を…」

「…待たせてごめん。父さん、母さん」

 

切嗣の実の父「衛宮矩賢」と育ての母「ナタリア・カミンスキー」だった。

 

 

 

 

数時間後…

 

 

 

「また来るよ、母さん」

「…ああ…またね」

「切嗣…無茶はするなよ?お前だけの体じゃないんだからな?」オロオロ…

「大丈夫だよ、父さん。僕も、頑張るからさ」

「キリツグ、近いうちに会いましょう…」

「ああ…その時は…ね」

「ケリィ…死なないでね…?また、一緒に遊ぼうね?」

「分かってるよ姉さん。また、ここに帰ってくる…行こう、セイバー」

「ああ…アイリスフィールを頼んだ」

「「「任せておけ(任せときな)(任せて!)」」」

「じゃあ…

 

 

「「いってきます」」

 

切嗣は、自分の両親と姉に妻を任せ、再び聖杯戦争に足を踏み入れる…

 

 

「しかし…まだ夜まで時間があるな…それに移動とかで疲れたし…セイバー、今日は動かずに、飲みにでも行くかい?もちろんセイバーの分も出すよ」

「…なら、行こうか…」

 

 

それでも、自陣営の疲弊が分かるくらいには、余裕があるようだ。

 

 

 

 

 

 

所変わって

居酒屋『CANJARADA』

 

 

「で…

 

 

 

なんでアサシン陣営とアーチャー陣営が飲み合ってるんだ!?」

そこには、串カツ(豚とミノ)と鳥の軟骨のから揚げをつまみに、酒を飲んでいる始とキープワインを飲んでいる綺礼、そしてキープしてある焼酎(キープ主はやはり時臣)を飲んでるアサシンと雁夜がいた…。

「…どうしてと言われてもな…」

「友人同士で飲み合うのは悪いことかね?衛宮切嗣…」

「…!お前!言峰綺礼か!」

「まあ座れ。お前たちも飲みに来たのだろう…」

これでは他の客に迷惑になると考えた綺礼は、とりあえず座らせようとする。しかし…

「…!?」

「…!!」

「「どうした?アーチャー(セイバー)?」」

「ちょっと来い…」

「…ああ…」

「…?すまん、アサシン。少しトイレに行ってくる」

「承知しました」

その場から離れた剣崎と始に不審感を持って、それについていった…

 

所変わって

綺礼サイド

 

CANJARADAの裏の路地

 

「どうなっているんだ?」

2人のことを遠目で見ていた綺礼。そこにいたのは、

 

「なんで、ここにいるんだ!始!」

「…こちらの台詞だ…どうしてこの聖杯戦争に参加している…?剣崎!」

お互いの存在に疑問を持つ2人の姿だった。

なぜここにいる、そう詰め寄る始。だが、

 

 

「…ハッ!来るな!」

その手は、剣崎によって弾かれた…

 

「来るな!来ちゃダメだ!近づいたら、ジョーカーが…」

「大丈夫だ!俺の手を掴んでくれ!剣崎!」

「嫌だ…暴れさせたくない…来るなくるなクルナ来るな…」『turn up』

「…!?剣崎!?」『change』

その異変に気がつき、変身する始だったが…

 

 

 

「…来るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

『スペード10、J、Q、K、A、ロイヤルストレートフラッシュ』

 

「…!?」『ファイア、ブリザード、ロック、メタル、リフレクト』

いきなりのロイヤルストレートフラッシュに驚きながらも、始は手持ちの防御に使えそうなカードを全てラウズした。そして手を前に出すと、そこから前方にオーロラのような盾が幾層にも重なって出現した。

 

「…ウェェェェェイ!」

「ぐっ…!耐え切ってくれ…!」

 

照射版ロイヤルストレートフラッシュをギリギリで抑える始。だが、

 

ビシ…ビシ…

 

それでも盾を壊そうとしている。そして…

 

 

バリン!

 

「くっ…剣崎…お前は…どうしてしまったんだ…」

「ウァァァァァァァァァ!」

 

勢いをギリギリまで殺した所で、盾が壊れた。

照射版ロイヤルストレートフラッシュを受け、倒れた始を見ていた変身解除後の剣崎の目には

 

 

泪の跡があった。

 

そして剣崎がフラフラと立ち去った後、

 

「大丈夫か!?始!」

綺礼はようやく出てこれた。

「…ああ…なんとか…」

「今、回復魔術をかける!じっとしていろ…」

「助かる…」

綺礼は、自身の得意とする回復魔術を使用し始の体を癒す。しかし、

 

 

 

 

「剣崎…お前とは…戦うことでしか…分かり合えないのか…?」

 

そう言って意識を落とした…

 




はい。今回は、アイリさん救済準備、ライダー陣営の考察と居酒屋での2人の戦闘をまとめました。
少し低クオリティでした。大変申し訳ありません…

今後とも感想、評価、ご指摘よろしくお願いします。


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勘違いと仲直り

ざっくりとしたあらすじ
セイバー陣営、ある場所へ→ヤンデレ化一歩手前?なアイリを抑えてる時にシャーレイさん登場→一方、ウェイバーは、キャスター戦の考察→所戻って切嗣がアイリをお姫様抱っこして固有時制御。剣崎も追い掛ける→その先にいたのは矩賢とナタリア→切嗣とセイバー、アイリを預けて聖杯戦争…には動かず、飲みに行く→あの居酒屋(第8話参照)で剣崎、始に会う→その場を離れる二人を追い掛ける綺礼→剣崎の様子が変。それに気づく始→しかし遅く、勢いは殺せたが、ロイヤルストレートフラッシュを食らい気絶。
こんな感じです。
前回、様子が変すぎた剣崎さん。その理由が明らかとなります。それではどうぞ。



 

 

 

セイバー(剣崎)サイド

 

「はぁ…はぁ…」

 

始に、ロイヤルストレートフラッシュを浴びせた剣崎は、その眼の中の光を失くしたまま、ふらふらと歩いていた。

 

(「俺は…何をしたかったんだ…」)

 

その疑問に答えを出せないまま、衛宮邸に戻ろうとした。

 

 

 

「待てセイバー。お前には、やらねばならぬことがある」

 

「…!?」

 

 

そこに現れたのは、

 

 

「お前は、私の友に許されざることをした。それを懺悔する義務がある」

 

 

綺礼だった。

 

所変わって

 

切嗣サイド

 

「なぁ衛宮。お前のとこのサーヴァント、遅くないか?」

「そういうお前のところのアーチャーも遅いだろう。いちいち気にするのか?」

「いや、別に…」

さすがの切嗣と雁夜も、酒を飲みながら自身のサーヴァントの帰りの遅さを心配していた。そこで、

 

「そういえば、綺礼も遅いですなぁ……ん?そういえば…」

「「どうした?」」

何やら、気になる含みを持たせているアサシンに、切嗣と雁夜が詰め寄る。

「いやぁー…話していいことなんだろうか…」

「話せ。さもなくば、僕のコートの内ポケットにある、コンテンダーが火を噴くことになるが…」

「あ、はい。話します」

さすがのアサシンも、近距離から銃弾を撃たれるのは避けたいのだろう。その意思をすぐさま返す。

 

「…あれは、聖杯戦争の本格的開始の数日前…」

 

回想

 

遠坂邸

 

 

「…」キョロキョロ…

何かを持ってキョロキョロしている綺礼さん。そこに、

 

「どうされました綺礼。そんなにキョロキョロして」

「…!!アサシンか…」

と言いながら、アサシンの死角に、持っているものを隠した。

「何かありました?」

「いや、なんでもない。…今から少しトイレに行ってくる」

「???はぁ…」

 

数分後

 

アサシンは、トイレに行っただけの綺礼がなかなか帰ってこないことに、気掛かりを感じていた。

 

「なかなか帰ってきませんなぁ…探しに行きますか」

さすがに探しに行くことを決意したアサシン。その数秒後、

 

「おや?あれは綺礼。そしてあそこは…機械系に疎すぎるこの家庭で、唯一パソコンがある部屋ではないですか…」

 

そう、何故か存在するパソコンがある部屋に、綺礼はいた。それを覗き込むアサシン。だが綺礼は、なんだかソワソワしている。そしてその手には、

 

(「…?…なんだ?あの円盤は」)

「…」スチャ、ウィーン…

 

そしてパソコンの画面に映し出されたのは、

 

 

 

『天ノ川学園高校の伝説の学生が教える!同世代や先輩、はたまた後輩や子供との友情の育み方!』

 

 

 

 

「ブフゥ!?」

 

「!?誰だ!…しまった…アサシンか…ウアアアア!なんということだ…師のお金を使って無断で購入した資料の存在を、知られて…しまうとは…」

「いや、見るつもりはなかったんですよ?ただ、帰りが遅い上にどこにいるか分からず、探していたところ、ここにいた…それだけです!」

 

必死に弁解するアサシン。しかし、

 

「ここで見たことは口外するな…いいな?」

 

「は、はい…」

 

恐怖は、すぐ近くにも存在する。そんな当たり前のことをアサシンは、身をもって味わった。

 

回想終了

 

「「…」」

「すいません…綺礼も綺礼なりに、自身の他人との価値観の違いに、少なからず苦悩しているんです…。そして、その最中に友情に目覚めたと本人は言っています」

「…言峰綺礼に対しての考えを少し、変えなきゃいけないな…」

「あいつ…本当に友達が欲しかっただけだったのか…」

「…だが、そんなことを話して、お前は何が言いたい?」

綺礼のことを考える二人だが、切嗣はすぐに本題に戻す。そして帰ってきた答えは、

 

 

 

「いえ、そういう経験から、綺礼の『少しトイレに行ってくる』は、暗に『誰にもバレないように行動したい』という意味を持つことと考えているのです」

 

 

所戻って

 

セイバー(剣崎)サイド

 

 

「くっ!この!」

「ふん!はっ!」

 

剣崎と綺礼は、裏路地で殴り合いをしていた。しかし、やはりと言うべきか、身体機能が人より優れているサーヴァントである剣崎が優勢だった。

だが、

 

「はぁ…はぁ…」

「ひとつ言いたいことがある…」

「なんだ!?」

「私は、始からお前たちの生前の事情を少なからず聞いている」

「…!だからなんだ!」

「確か、お前は近づいたらジョーカーが暴れ出す…暴れさせたくない…そのようなことを言っていたな…」

「…そうだ!あいつはジョーカーだ!でも、心を持った人間でもある!だから…」

「なら、なおさらだ。言ってしまおう。なら何故、お前の手を取れるほどの距離にいた始が、

 

 

 

 

 

 

 

ジョーカーにならずお前に手を伸ばし続けられたのだ?」

 

「あ、ああ…アアアァアァアアアア!」

 

そう、この世界にサーヴァントとして召喚された剣崎と始。しかし、その違いは『終わり方』にある。

 

劇場版での終わり方、つまりバニティカードに自ら封印され、内側から壊すことで14に対しての突破口を開く代償として、その命を落とした始。

 

それに対し、本編での終わり方、つまりジョーカー(始)との最後の戦いで、キングフォームの多用からアンデッド化(ジョーカー化)した剣崎が、仲間の前から姿を消し放浪していき、世界の破壊者を止めるストッパーとして動いていた剣崎。

 

その世界線、時間軸の違いに両者(始は、座にいた時に管理者に、少しながら教えてもらっていたので、結果的には剣崎のみ)があまり気がつけない状況になっていた。つまり、

 

 

 

「俺は…勘違いで…始を…?」

 

そう、勘違いから引き起こってしまったことだったのである。それを十分悔いたと思った綺礼は、

 

「ここに行け。そこに始がいる。もしもの時は私の使いで来た、とでも言えばいい」

 

そう言いながら、間桐家の場所と住所が書かれているメモを手渡した。

 

「始は今ここにいる。何せ私が連れて行ったからな。もし、謝りたいのなら、行ってこい」

「…分かった」

 

そうして去る剣崎を見ながら、

 

「…始の苦悩を本当に理解してやれるのは、私ではなくセイバー…いや、剣崎一真。お前だけだ」

 

その独り言は、綺礼以外の耳には入らなかった。

 

 

「…ここか」ピーンポーン…

「はい…こんな時間にどなたかの?」

「あの、すいません…」

「ん?あまり見ない顔だの。誰じゃ?」

「…言峰綺礼の使いの者です。始…さんの様子を見に来ました」

「ああ、なるほど。そしたら上がっていきなさい。始は奥の部屋で寝ておるからの」

「…ありがとうございます」

 

 

始の部屋

 

「…スゥ…スゥ…」

そこには、ケガの跡が少し残ってはいるが、穏やかな寝顔の始がいた。

 

 

「…始…ごめん…俺が、お前の事を聞かなかったから…」

そうしてうなだれていた剣崎の頭を、

 

 

ガシッ

 

いきなり掴んでくる手があった。

 

「…!?」

「…全く…お前は勘違いが多いな…それにどれほど振り回された事か…でも、今ではそれが懐かしい…

 

 

 

久しぶりだな、剣崎」

 

「ああ…!本当に久しぶりだ!始!」

 

 

二人は互いの友情を確かめ合うように抱擁をした。そして、

 

 

「…悪かったな…今から飲みに行くか?さっきのとこで」

「…そうだな!」

 

 

なんだかんだ、この二人は相性が良いようだ。

 




はい。というわけで第11話でした。
剣崎が始にいきなりロイヤルストレートフラッシュを打ち込んでしまったのは、こういった理由からです。まあ確かに、他の世界線の事を知れるような余裕もなかったから、しょうがないと思っていただけると幸いです。
そして仲直り。本編でもケンカしたり、やっぱり相性が良かったり…そんな感じを表現出来ていたらと思います。

今後とも感想、評価、ご指摘よろしくお願いします。


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聖杯戦争5日目 Sを除去せよ/キャスターの急襲
Kの起源/殺戮のキャスター


ざっくりとしたあらすじ
ふらふらと衛宮邸に帰ろうとする剣崎→しかし綺礼が止める→自らのサーヴァントの帰りの遅さに対し、疑問を持つマスター2名→アサシンにより、綺礼の言葉の深読みがなされる→しかしその過程で、綺礼のキャラが崩壊していることが知らされた→殴り合う綺礼と剣崎→勘違いを指摘され、謝るべく間桐家へ→始との和解成立。
こんな感じです。
今回は今までずーっと先延ばししていた聖杯を除去する作業に入ります。お待ちになっていただいた方、お待たせしました。
また、今回は独自解釈が少し多いかもです。
それではどうぞ。


 

5日目

 

衛宮サイド

 

山小屋

 

 

「あら!切嗣!」

「おはよう、アイリ。1日顔を合わせなかっただけなのに、ずいぶんと会ってない感じがするよ」

「もう、切嗣ったら〜…私もよ♪」

「やっぱり一緒が一番だね、アイリ」

そんなラブラブ空間にいる二人の女性は

 

(「ねぇ…ナタリアさん…」)

(「ああ…分かってるよ。シャーレイ…」)

 

(「「雰囲気が甘すぎる!その上、あんなにラブラブだったら…」」)

 

「「奪えないじゃん…」」ボソッ

略奪愛上等な方達だった。だが…

 

「ふっふっふ…奪えるなら奪ってごらんなさい!切嗣は私だけの王子様よ!」

「!?まさか…」

「聞こえてたってのかい…」

この正妻、略奪に対しては地獄耳なのである。

 

「ははっ♪ケリィは小さい頃から私といたんですよ?私を選ぶに決まってるじゃないですか♪」

 

「ハッ…そんなもの。私はね、あいつが今のような立派な姿に育て上げたんだ。その際にもいろいろやってるからねぇ…私を選ぶに決まってるよ…」

 

「あら、今の正妻たる私を忘れて、そんなことを言えるのね。今の切嗣が私を選んでるのだから、私が正妻で当然じゃない…」

 

 

 

「「「…………」」」

 

 

「「「ふふふふふふふふふ…」」」

 

 

それを見ていた切嗣と剣崎は、

 

「女性怖い女性怖い女性怖い…」

「…切嗣、その…頑張れ」

「こんなものを見て頑張れと言えるお前が羨ましいよ!」

「…だが、こうも考えられるぞ?」

「…?」

「切嗣がただの甲斐性なしか、女性に無自覚に好意を持たせることをしているか、それか、あんなことになるほどに愛されているのか…って感じにな」

「うーん…甲斐性がないわけでもないし、無自覚に好意を持たせること…したかな?まぁ、愛されるのなら、それはそれでいいかもね」

「…ダメだこのマスター。早くなんとかしないと…」

こんな正妻戦争と、恋愛ごとに対して知識があまりない(作者もあまり知識あるとは言えない)切嗣の相手に困った剣崎を救ったのは、

 

 

 

「あー、そのー…君達?本題、忘れてないかい?」

「「「「…あ」」」」

「…ハァ…」

 

矩賢だった。

 

 

所変わって

 

渉サイド

 

「…暇だ…」

「暇だな」

 

聖杯戦争は魔術の秘匿を理由に、夜に行われることが暗黙の了解となっている。それは知っているが、やはり退屈なのは変わりないようだ。

 

「…あー…なんかテキトーに子どもでもさらう?」

「…それもいいかもな」

「じゃあ、そうしますか…あ、そういやキャスターはさ」

「…なんだ?渉」

「変装とかできる?」

「まぁ、可能だが…」

「それやっといて。バレると厄介だから」

「分かった…だが、驚くなよ?」

「…?」

 

キャスターの最後の言葉に疑問を持つこと数分、

 

「やあ!さ、行こうか!」

「…誰!?」

「いやだなぁ!キャスターだよ!さっきの!」

「……………ハァ!?」

「あ!この姿での僕は、『志村純一』と呼んでください!あ、『海東』ではありませんからね!」

「…?なぜに海東?」

「…そういえばなんででしょう!」

そして二人は街へと足を運んだ。

 

新都 繁華街

 

「あれえ?おかーさーん!どこー?」

そこには親とはぐれた男の子がいた。

 

「あれ!どうしたのかな!ぼく!」

「えっと、あのね、おかあさんがね、いなくなっちゃったの!」

「どんな人だったのかな?」

「えーっと、あ!みどりのしましまのふくきてた!」

「ああ!その人ならさっき見かけたよ!君のことを随分探してたからね!」

《…?おい、そんな奴見てねーだろ?》

《まあまあ落ち着いて…》

「うう…どこいっちゃったの?おかあさん…」

「あ〜、じゃあ、連れてってあげるよ!」

「ほんと!?」

「ああ!じゃあ離れないように捕まってて!」

「うん!」

 

 

 

 

「あれ!?○○!?○○!?どこに行ったの!?○○!」

 

 

 

 

そして、その子どもはその時を最後に姿を消した…。

 

 

 

所戻って

 

切嗣サイド

 

「さあ、聖杯を取り除こうか」

「ああ…そうだな。父さん」

「とは言っても、やることは簡単なんだ…『やることは』ね」

「…どういうことだ?」

「そこからの作業が難しいんだ…特に切嗣、お前は絶対に必要なピースなんだ」

「…ああ、分かってる。で、どうすればいいんだ?」

二人で話している所に口を挟んだのは

「まぁ、あんたの『起源』を借りたいんだよ」

「…『起源』を?」

ナタリアだった。

「そう。あんたに作った『起源弾』。あれを一発貸しな」

「…分かった」

「ということだ…アイリスフィール、覚悟はいいな?」

「ええ…。いつでも」

「ちょっと待て!!覚悟はって…!」

そしてナタリアは、

 

 

ドス

 

 

起源弾をアイリの体に打ち込んだ。

 

 

「!?!?!?アイリィィィィ!ウワァァァ!ウワァァァ!ナダリアァ!オンドゥルルラギッタンディスカー!!」∑(0M0)

「落ち着け切嗣!なんか顔が橘さんみたいになってる!しかもそのセリフは俺のだ!」

「そこのセイバーの言うとおりだ!切嗣、少し落ち着け!」

「そんなこと言ってる場合か!?」

「いや、あんた…『起源弾』の特性、忘れてないかい?」

「…えーっと…かれこれ何年も使ってないから…忘れちゃったよ…ごめんねナタリア。せっかく作ってくれたのに」

「あ、いや、反省してるならいいけどな…///べ、別に感謝なんかしなくてもいいんだからな!?///」

「うん…でも、ごめん」

「…ま、今の家庭でこんなにも優しい切嗣にしてもらって忘れたのなら、それはそれでいいかもねぇ…」

「あはは…で、『起源弾』の特性って?」

「ああ、『起源弾』自体の開発工程は、覚えてるね?」

「あはは…肋骨を削られた時は本気で痛かった…」

「あんたの起源は、『切断』と『結合』。『切って、繋ぐ』…そんな感じだよ」

「…なるほど…」

「でもね、それは『元どおりに戻る』わけではなく、必ず『切れ目や解け目、結び目』があるんだ。『切断したロープは決して元のロープに戻らない…結んでもそれは元の形とは言えない』…とでも言えばわかりやすいかい?」

「…まぁ、ギリギリ」

「その性質を利用するんだ…お、そろそろだね」

「!?何だ…!?これは…!」

そうして切嗣が目にしたのは、

 

 

「そう。これが、あんたが当初欲しがってた

 

 

 

 

聖杯だよ」

 

 

黒く、おぞましき気配を漂わせている聖杯がそこにはあった…。




というわけで、第12話でした。
今作のハッピーエンドに欠かせない『聖杯除去』を行っています。
切嗣の起源の説明は、wikiに載っていたものを自分なりに解釈したものです。分かりにくかったのであれば、申し訳ありません。自分の語彙不足です。
これからも感想、評価、ご指摘よろしくお願いします。


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中身とキャスターの宝具と臨時収集

ざっくりとしたあらすじ
衛宮夫妻、ラブラブ状態→略奪愛上等なナタリアさんとシャーレイさん→やはり取り合いに→怖がる切嗣を励ます剣崎→矩賢「本題は?」→剣崎以外「あ、」→渉、暇(と殺し足りないということ)を理由に街に繰り出す→キャスターの変装は某ニーサンではなく、募金箱に財布ごと突っ込む表向きは優男な人→子供を騙し、その場から連れ去る→切嗣視点に戻り、聖杯除去を行う→その時、ナタリアが起源弾をアイリにめり込ませる→切嗣「オンドゥルルラギッタンディスカー!!」剣崎「それ俺のセリフ!」
長くてすいません。こんな感じです。
今回から少し展開が急になります。ご了承下さい。
それではどうぞ。



切嗣サイド

 

「な…これが…聖杯!?こんな禍々しいものがか!?」

「ああ、そうさ。これが聖杯さ。どう思う?切嗣、あんたはこんなもんに、願いを叶えてもらおうとしてたんだよ?それも、『恒久的世界平和』なんてのをね」

「…イリヤが産まれてくれてよかった…そんな願い…こんなものを見たのなら、絶対に願い下げだ!」

「だろうね。でも、すごいのは…やっぱりか。ほら、見てみな」

「…?」

ナタリアに促され、聖杯の中を見る切嗣。そこは

 

 

死ね

 

 

死ねしね

 

 

死ねしねシネ

 

 

死ね死ねしねシネ死ねシネシネしね死ねしね死ねシネ死ね

 

 

「うわ!?な、なんだ…これ…」

「これは、聖杯の泥とされるものだ。とっくの前…聖杯は汚染されてたんだよ」

「原因は!?」

「…アインツベルン家だ」

「!?」

切嗣は、聖杯の汚染の原因が、意外なところにあることを知った。

 

所変わって

 

渉サイド

 

あれから、かれこれ数十人を殺し、その死体からも魔力を奪い続けてきたキャスター陣営は、廃墟を陣地としていた。

 

「ふぅ…やっぱ殺しは気持ちいいな…キャスター、そっちの魔力は?」

「かなり貯蔵出来た。そろそろ宝具を解放できる」

「へぇ!どんなのなんだ?」

気になりその宝具に関して聞く渉。それに対しての返答は、

 

 

「おいマスター、世界が死体だらけになる様を、特等席でみたいとは思うか?」

 

 

こんな言葉だった。渉の応答は、

 

「…イイねぇ!ゾクゾクするねぇ!もちろんだよ!」

限りなく肯定だった。

 

「では、この石版に触れてくれ」

「ああ…触れたけど?」

「これでいい。あとは『 』ことができれば、特等席の完成だ…」

「ふーん。てことは、あんまり後のことを気にせずに攻めたらいいのね?」

「そのようなものだ。あと、実践起動させるには、まだ魔力が足りない」

「じゃあ、また手軽そうな奴、探しますか」

「そうだな」

キャスター陣営は、宝具を発動させるための第1ステップをクリアし、次のステップに移るために、またすぐに殺せる人間を探しに出た…。

 

 

 

 

 

(「これは…ヤバそうですな…」)

 

 

 

「次のニュースです。この一週間で冬木市には、大量の変死体が発見されています。夜道や、人ごみには十分ご注意ください」

 

「へー…綺礼、こんなことになってるのね。今の冬木市は」

「とか言って、外に出るのはダメだ。お前の身が心配だからな」

「…///」

《綺礼、そのニュースの殺人はおそらくキャスター陣営が犯人です》

《…マズイな…このままだと…》

《どうします?綺礼》

 

そして綺礼は決心する。

 

 

「キャスター陣営以外の全ての陣営に、臨時収集を掛ける。この街を…冬木市を屍の街にするわけにはいかん!」

 

「ふふっ!がんばって!綺礼!」

「ああ…行ってくるよ、凛」

 

 

所戻って

 

切嗣サイド

 

「まさか…アインツベルン家が原因とは…しかしその原因はどういったものなんだ?」

「切嗣、あんたは『第三次聖杯戦争』でアインツベルンが何を召喚したか知ってるか?」

「…?いや…」

いきなりのナタリアからの質問に答えることができなかった切嗣。だが、その答えは

 

 

「クラス名はアヴェンジャー。そしてその正体はゾロアスター教の悪神、『この世全ての悪』と呼ばれる物、その名をアンリマユという」

 

 

「アンリ…マユ…」

「…この話題はもういいか?とりあえず聖杯は取り出せた。後はこれを起動できなくするだけだ。矩賢、『あれ』を」

「分かってる」

「…?あれって?」

そして矩賢が取り出したのは

 

 

 

「………

 

 

冷蔵庫?」

 

「ああそうさ、冷蔵庫(中古品9800円)さ。これで、聖杯の起動を限りなく遅れさせられる」

いきなりの展開に頭がこんがらがる切嗣。

「いやいやいや、ちょっと待ってくれ。冷蔵庫!?冷蔵庫で聖杯の動きを遅れさせられるのか!?」

「……そうか…」

ここで、ほとんど空気だった剣崎が口を開いた。

「余計なお世話だ」

おっと…久々に聞かれてたよ…こっちの声。

「どういうことだい?セイバー」

「切嗣、あんたの魔術はなんだった?」

「…?時間操作だ。正しくは、体内や小因果の時間を操作する魔術…っておい…まさか…」

「そう、そのまさかさ。この冷蔵庫の中はその小因果で形成されている。だから、この中に聖杯をぶち込んで、あんたらの魔術でこの中の時間の進みをほとんど0にする。そうすれば、聖杯は動かない」

「…まさか、そんな方法があったなんてな…」

「さあ、執り行おう。この戦争はこれで終わ…」

 

 

 

ピーコン…

 

 

「おい切嗣、なんだ今のは」

「あ、僕…とセイバーのケータイだ…LI○Eきてる…ん?言峰から?」

 

弓剣殺の素晴らしき飲み会(5)

 

キレイ綺礼「キャスター陣営がヤバいなう。(゚o゚;;できる限り早急に言峰教会に来て^_^」

雁夜ん「マジか!∑(゚Д゚)おけ。10分くらいで着く」

始「上に同じだ…

あ、ライダーも見つけた。連れて行く(⌒▽⌒)」

キレイ綺礼「おけ(⌒▽⌒)b」

 

「これは…すまない。僕とセイバーは行かなくちゃならないみたいだ…行くぞ、セイバー」

「分かった!」

既読4「分かった。僕も今から行くが時間かかる」ケリィ

 

一真「上に同じ!

一時間くらいかかる!(>_<)」

 

 

 

一時間後。

 

所変わって

 

綺礼サイド

 

言峰教会

 

 

「集まったか…ここに、キャスター陣営討伐の緊急会議を開催する!」

 

 

綺礼は、声を高らかにそう宣言した。




お久しぶりです。
今回は聖杯の除去、呪い、そして臨時収集の様子を書きました。途中のLI○Eが切嗣だけ右表記なのは、切嗣のケータイ視点だからです。
おそらくこの話か、次の話で2015年最後の更新となります。
今後とも感想、評価、ご指摘よろしくお願いします。


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C討伐の緊急会議/水面下で動く者、動かされる者

ざっくりとしたあらすじ
切嗣「うわ!聖杯、黒っ!」→ナタリア「原因?アインツベルン」切嗣「は!?」→キャスター陣営、宝具を解放→本格的起動の為に、殺人に乗り切ろうとするところを、アサシンが目撃→綺礼「キャスター陣営以外に緊急収集かける」→L○NEでみんなを呼ぶ→冷蔵庫で、聖杯を起動できないようにしようとしたセイバー陣営にも届く→その1時間後、綺礼「キャスター陣営討伐の緊急会議を開催する!」
こんな感じです。
2015年最後の更新です。
前回に続き、展開が急になります。
それではどうぞ。


 

 

綺礼サイド

 

言峰教会

 

綺礼は、切嗣と剣崎、雁夜と始、ウェイバーとイスカンダルが席に着いたことを確認し、口を開く。

「席に着いたところで、今回の件について説明しようと思う。

この度キャスター陣営が、魔術を用いて罪無き冬木市の市民、特に女性や子どもを、魔力収集の為に殺害していることが発覚した」

 

この発言の「子ども」のところで過剰に反応する者達がいた。

 

「…なんてやつだ…。そんなことの為に…子ども達を…。これじゃあ、桜ちゃんもターゲットにされるんじゃ…」

「その通りだ…。たかだか魔力収集の為だけに小さな女の子…ムッホン、ムッホン…子ども達を殺してるだと…」

「最悪だ…。こんな状況では、イリヤを連れて散歩したり、アイリとのデートを楽しめないじゃないか…」

 

雁夜、始、切嗣の3人である。

 

この発言を聞いた綺礼は、

 

 

 

「…お前達…充実してるな…」

 

「「「悪いか?」」」

 

 

所変わって

 

渉サイド

 

魔力収集を行っていた渉たちは、その手を少し止めていた。

「どう?魔力の量は」

「集まりはしたが少し不安定だ。安定させる為に日数を置く必要がある」

「へー…じゃあ、そん時くらいまで、特等席はお預け?」

「まあ、あと数日だ。気長に待ってくれ」

「へいへーい」

 

 

 

 

 

キャスター、宝具解放まであと○○時間。

 

 

所戻って

 

綺礼サイド

 

「とりあえず、集まったからには話し合おう。何か、キャスター陣営に関しての情報を持っている者はいるか?」

「…あ」

綺礼の問いかけに反応したのは、ウェイバーだった。

 

「何かあるのか?」

「僕たちは…キャスター陣営と戦闘したことがある」

「本当か!?」

「ああ。ライダーが言うには、キャスターの武器は鎌で、黒いモヤみたいなもので、体を覆ってた。そしてマスターは…恐らく対象の行動に阻害をかけるタイプの魔術だと思う。あと、マスターの方は、全力だと長期戦ができないタイプだと思う」

 

ウェイバーは、キャスターと渉との戦闘を思い出しながら話していく。

 

「…マスターの方の確証は?」

「そいつは僕に、鉈を振り回してきたんだけど…その最中に焦ってる感じがしたんだ」

「ほう…」

「その直後、そいつが頭を抑えて苦しみ始めたんだ。それでキャスターが一瞬動揺した隙に、逃げおおせたんだ」

「なるほどな」

「待て、そのキャスターのステータスは?何故そこで勝負を決められなかった?」

納得した綺礼に対して、ステータスと勝負の行方に疑問を感じた始が口を挟む。

「流石にあっちも、逃げの姿勢ですぐに逃げられる感じだったからな…。あと、こっちが言ってもないのに、戦いのセンスだけでこいつの真名を当てられるし…。それと、ステータスはこんな感じだった…あ、メモあります?」

「ここにあるが」

「ありがとうございます…よし、書けた。これがキャスターのステータスです」

 

そのメモには

 

クラス キャスター

 

身長 約200センチ

 

体重 約100キロ

 

属性 悪・混沌

 

筋力A 耐久Cー 敏捷A 魔力B 幸運D 宝具A+

 

クラス別スキル

陣地作成Cー

道具作成Cー

 

固有スキル

 

『 』 Bー

 

『 』A

 

『魔術』特殊

 

まず反応したのは、雁夜と始だった。

「なんだこれ…近接戦闘向きキャスター!?」

「俺としては真名と固有スキルの一部が隠蔽させていることが気になるな…。」

「宝具もどんなものかわからないしな…。まず表記すらしてない…。モヤにステータスの一部を隠蔽する効果があるのか…。」

 

そうこうして、会議は進んでいった。

 

「…とりあえず、こうなってしまったからには、聖杯戦争を一時中断し、キャスター陣営討伐を行う。異論は?」

 

綺礼のこの言葉に、反論するものはいなかった。

 

「では、今日はこれで解散しよう。今後のことは、追って連絡する」

 

 

所変わって

 

始サイド

 

始と雁夜は、今日の会議について話していた。

 

「なあ、アーチャー。キャスターについて心当たりはないのか?」

「…何故俺に聞く?」

「てことは、あるんだな」

「うっ…まぁな。ただ…」

「…?」

 

 

 

「もし当たってたら、冬木市どころじゃない。この世界の危機だ…」

 

「!?」

「驚くのはいいが、その震えは桜ちゃんには見せるなよ?」

「あ、ああ…」

 

そして、

 

「お帰りなさい!始さん!雁夜おじさん!」

 

「「ただいま」」

 

2人は、表面上は笑顔で、しかし内面では不安を抱きながら、自分たちの家へと帰った。

 

所変わって

 

切嗣サイド

 

切嗣と剣崎は、ナタリアたちがいる小屋に戻っていた。

 

そして、ようやく…

 

 

「…よし!聖杯除去、完了!」

「…終わったか…!ようやく…!」

「あとは起こすだけだよ、切嗣」

「ああ!アイリ…起きてくれ」

 

 

 

 

 

 

しかし、起きない。

 

 

 

「…あれ?おーい…アイリ?もう終わったよ?ほら、起きてくれ」

 

 

 

 

 

 

やはり、起きない。

 

 

 

 

「…!?なぜだ…!?どうして起きてくれない…!?」

 

 

アイリが起きないことに焦る切嗣。しかし、他の4人は…

 

 

(「ああ〜なるほどねぇ〜」)

(「切嗣、男の…いや、夫としての愛を見せる時だぞ」)

(「マスター…これは俺でも気付くぞ…アイリスフィールが何して欲しいか…それを考えろ…」)

(「ケリィの〜カッコいいとこ、見てみたい!ハイ!」)

 

 

約1名少しズレているが、思うことは同じだった。そして…

 

 

 

(「切嗣からのキスはまだかしら♪最近は、セラとかリズとかイリヤとかが居たから、あまりキス出来てないのよねぇ〜…」)←実は、最初の呼びかけの時点で起きているが、タヌキ寝入りしている。

 

 

そして、こんな雰囲気に耐えきれずに、シャーレイが切嗣にこんな助け船をだす。

 

「そういえば、難病で植物状態の女性が居たんだけど…」

「…?」

「その人、夫からのキスで、植物状態から回復して、さらには病状も一気に改善したんだって!」

「…!?」

 

そんな根拠も実例のない、白雪姫みたいなでたらめで大丈夫か…?

 

そんなことを他の3人は思っていた。

 

だが、

 

 

「…そうか…今必要なのは、僕からアイリへの、愛の証明か。ありがとう、シャーレイ」

「へ!?あ、うん!どういたしまして!」

(「「「信じたーーー!?」」」)

 

 

そして…

 

 

「アイリ…起きてくれ…一緒にまた、君と過ごしたい…」

 

 

アイリに対し、熱い口付けをした。

 

 

(「アイリスフィールが羨ましいねぇ…こんな夫を貰えるなんて…」)

(「流石だな!切嗣!」)

(「…見ているこっちが恥ずかしくなるほどのキスって…マスター、少しは加減してくれ…」)

(「キターーーー!…あれ?なんだろう…何も食べてないのに、口の中に甘みが…」)

 

 

 

「…ふふ…おはよう、切嗣。これからも、ずっと一緒よ?」

 

「…!アイリ!うぅ…起きてくれてよかった…死んでしまったのかと思った…!」

「これくらいのことで死んじゃう訳ないでしょ?私は衛宮家のママなんだから♪少しは信じてよね?ダーリン?」

「そうだったね…ハニー」

 

 

 

(「「「「あ、ダメだ。甘すぎるわ、これ」」」」)

 

 

 

そんなこんなで、

 

 

聖杯の除去、完了。

 

 

「あ、そういえば…セイバー、ちょっといいかい?」

「どうした?ナタリア」

「そのバックルなんだけどさ…」

 

 

所変わって

 

綺礼サイド

 

「えー?綺礼〜遊んでよー!」

「すまないな、凛。だが、これからのことを考えると、重要なことなんだ」

「あ、それなら、私たちがやっておきます」

 

凛に遊んでと迫られる綺礼を助けたのは、アサシンだった。

 

「…良いのか?」

「まぁ、皆さんに渡す偵察報告くらいなら。それに、それを書くとなると、直接見た私たちの方が、よく書けると思いますが…」

「…それもそうか…。すまない、アサシン。やっておいてくれ」

「承知」

「ねぇ、なんの話してたの?」

「凛、少しだけだが遊ぼうか。今、あの人たちが時間を作ってくれた」

「ほんと!?なら、おままごとしよ!」

「その後は、少し手合わせ願いたいんだが…良いか?」

「もちろん!あ、手加減はしてね!」

「分かっている。では、遊ぼうか」

「うん!じゃあ、綺礼が旦那さん役で、凛が奥さん役…べ、別に変な意味はないよ!?」

「…?なんのことかわからんが…まぁ良いだろう」

(「綺礼のお嫁さん…綺礼のお嫁さん…///」プシュー…)

「大丈夫か?凛。…熱はないようだが…」↑おでことおでこがピタッ

「…!…!///」←恥ずかしくて悶絶してる

「…体調が悪いなら、やめようか?」

「ううん!大丈夫!むしろ絶好調だから!///」

「…なら良いが…」

 

 

(「綺礼よ…凛は渡さんぞ!私から奪いたければ、私を倒してから行け!」)

(「時臣さん…凛もそういう年頃なのよ。察してあげるのが、親の役目でしょ?」)

(「葵…念話無しで、脳内に直接…!?」)

 

 

2人の様子を見て思う事のある親たちだった。

 

 

所変わって

 

 

???サイド

 

「『 』ご飯できたわよ?」

「分かりました…!?なんだこの蜘蛛の大群は!え、ちょ…ウワァーーー!」

「『 』!?『 』ーーー!」

 

 

どこかの誰かが、小さな蜘蛛の大群に襲われていた…




という訳で、キャスターの対策会議、聖杯の除去の完了、そして物語のメインとなる視点の動きでした。

それでは来年も、この作品をよろしくお願いします。


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Cを止めろ/聖杯戦争最終局面
最終局面突入と大量召喚と決戦開始


ざっくりとしたあらすじ
綺礼「子供や女性が数多く殺されてる」→切嗣・雁夜・始「「「何てやつだ!」」」→キャスター、宝具解放が秒読み段階に。→ウェイバーからのキャスター陣営の情報を処理。→一部の人「キャスターのステ…ヤバくね?」→会議は次回に持ち越し。→始サイドは、不安を抱きながら我が家へ。→切嗣サイドにて。聖杯除去…かーらーの、甘々空間発生。これにはみなさん苦笑い。→綺礼サイドは、凛との戯れ…なのに、なんか凛さんの様子変ですよ?時臣さんは親バカだし…→どこかの誰かは、なんか蜘蛛に襲われてるし…
ざっくりとしたもののはずが、超長くなりましたが、こんな感じです。
あけましておめでとうございます。
ついにこの小説も、最終局面に移ります。
それではどうぞ。
注意!必ずこれを読んでから本編を読み進めてください。

ハッピーエンドにはしたいとおもいますが、自分の中での話の構想上、サーヴァントは恐らくセイバーとアーチャー、つまり剣崎と始しか残らないということをご理解ください。



 

8日目

 

渉サイド

 

「…よし。完了だ。これで大規模な召喚が可能になった。これでスキルでの眷族召喚が出来るうえに、宝具の魔力も安定した。」

「お!マジか!ようやくか〜。これでもかなり我慢してたんだよなぁ」

「ならば、その我慢を解き放とうではないか。さあ、こんな戦争早く終わらせて、この世界を蹂躙するとしよう。マスター」

「ああ!今日はその第一歩!場所はこちら!『 』だ!さあ、徒党を組むであろう各陣営諸君!

 

 

 

 

俺たちを、止められるかぁ!?」

 

 

 

 

「無より出でよ!我が眷族であり下僕!『アルビローチ』よ!」

 

 

 

 

 

「「「「「「「「ギャシャシャシャシャ!!!!」」」」」」」」

 

 

その脅威は静かに、しかし騒がしくも『ある場所』に迫っていた。

 

 

キャスター、宝具解放まで、あと10時間

 

 

(「…な、なんだ!あの白いゴキ○リのようなものの大群は!そして方角は…!?馬鹿な!」)

 

 

アサシンは、慌てて綺礼に念話を繋げる。

 

《綺礼!緊急報告です!》

《どうした!?》

《キャスターが大量に下僕を召喚した模様!さらに、マスター共々…

 

 

 

 

 

『 』に向かっています!》

《…なんだと!?》

 

 

所変わって

 

切嗣サイド

 

切嗣とセイバーは、以前の時のようにナタリア、矩賢、シャーレイにアイリを任せ、冬木市に戻ることにした。アイリを一緒にしないのは、巻き込まないためだ。

「切嗣…行くのかい?」

「ああ。世話になったな…父さん」

「ま、どうでもいいさ。あんたは私の息子だ。もし、本当にどうしようもなかったら、私達に言いな。出来る限りは何でもしてやる」

「何から何まですまないね。ナタ…母さん」

「…ぜーったいに、また会おうね!お姉ちゃんとの約束だよ!」

「うん。分かったよ、姉さん。約束する」

「セイバー、真名剣崎一真と、そのマスターであり、わたしの愛する夫、衛宮切嗣に勝利の祝福を…」

「祈ってくれてありがとう、アイリ…でも、そろそろ行くから裾を離してくれ!?」

「嫌!また生き死にの戦いになるんでしょ!?もうする必要も無いのよ!?何で…」

「それでも、戦争は終わらせなきゃならない…大丈夫!今度はイリヤも連れてくるから!」

「…信じてます…」

「…よし!行くぞ、セイバー!」

「とか言ってるが、一番待ってたのは俺なんだが…」

「…すまない…」

 

なんだかんだ締まらない切嗣だった。

 

 

車内

 

「ん?…!?」

「どうした!?セイバー!」

「…綺礼から…L○NEが来ててな…」

「それで!?なんて書いてある!?」

「…」

剣崎が見せた携帯に表示されていたのは、

 

 

剣弓殺騎の心温まる素晴らしきサークル(7)

 

キレイ綺礼「最悪の事態だ…これは真剣に受け取ってくれ。キャスターが、下僕を引き連れ、

 

 

 

 

 

 

 

この冬木市の中心部に侵攻している。」

 

 

 

 

 

「…嘘だろ…まだ、冬木にはイリヤたちが!」

「俺が冬木に残る!マスター…いや!切嗣!あんたはイリヤたちをあの小屋に連れて行って来い!それまでは時間を稼ぐ!」

「…!分かった!絶対に死ぬなよ!?」

「これでも生前は不死に近かったんだ!そうそう死にはしない!」

 

 

そう言いながら2人の乗る車は、法定速度を大幅に超えながら、冬木市に向かっていた…。

 

 

所変わって

 

始サイド

 

こちらも、綺礼からのL○NEを受け取っていた。そのL○NEのすぐ下には、その下僕やキャスターの写っている画像もあった。そしてキャスターは、黒いモヤを取っ払っていた。

「そんな…どうすればいいってんだ!こんなの!」

「…この下僕、キャスターの正体は…まさか…本当に、『あいつ』が…なのか…!?」

「おい!どうした!?顔が青いぞ!?…ま、まさか…」

「ああ…悪い予感が的中した…こいつは『アルビノジョーカー』…俺の生前の世界で『邪神』を召喚したやつだ…」

「なんだって!?てことは…あいつの狙いはその『邪神』を冬木市の中心部で召喚することか!?」

「恐らくな。いずれにせよ、冬木市はもうすぐ戦場になる…」

「そうだな…よし!行くか!」

「そうだな雁夜!これがおそらく最終局面だ!俺も全力で行く!」

「頼むぞ!!始!」

2人は覚悟を決め、最大の戦場となるであろう、冬木市中心部に向かった。

 

所変わって

 

ウェイバーサイド

 

「あいつは…!」

「久方ぶりだのぉ…」

 

ウェイバーとイスカンダルが出会ったのは、

 

 

 

「確かに久しぶりだ。さあ、やりあおうではないか。英霊同士の殺し合いを!血湧き肉躍る闘いを!」

 

 

マスターである渉と別行動をしているキャスターであった。

 

 

「おうともさ!そちらは大量に使い魔を呼び出すんだよなぁ!実にいい!なら…これで相手だ!王の軍勢『アイオニオン・ヘタイロイ』なり!」

 

 

イスカンダルも、召喚の固有結界である王の軍勢『アイオニオン・ヘタイロイ』を発動し、それぞれがぶつかり合う。

 

 

「さあ!雌雄を決しようではないか!キャスター!!」

「そうだな…それもいいか…!」

 

 

キャスター『アルビノジョーカー』VSライダー『イスカンダル』スタート。

 

 

 

キャスター、宝具解放まで約7時間。




あけましておめでとうございます。
今回から物語は最終局面です。次の展開はこれから作っていきますので、気ままにお待ちください。
2016年も、感想、評価、ご指摘など、よろしくお願いします。


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Kが必須/殺人鬼VS暗殺者

ざっくりとしたあらすじ
キャスター『アルビノジョーカー』、アルビローチを従え、冬木市中心へ→それを知り、綺礼に念話をするアサシン→その内容をL○NEで知らせる綺礼→アーチャー、セイバー陣営が動く→その頃、ライダー陣営はなぜかマスターといないキャスターと遭遇→即戦闘
こんな感じです。
なぜキャスターは、マスターと分かれて行動しているのか。今回はそこに迫ります。
それではどうぞ。



 

 

渉サイド

 

 

時は、アルビノジョーカーとイスカンダルが戦闘開始して間もない頃、渉は写真を片手に繁華街を歩いていた。

 

 

「はぁ…まだ足りないものあるんだったら、早めに言っといてくれよ…探すの面倒いじゃねーか…」

 

そう言いながら、キャスターから渡された写真を見て溜息をつく。その写真に写っていたのは、

 

 

「うーん…髪は紫色みたいな感じか…探せば一発か?てか、目が死んでるじゃん…」

 

 

 

始が召喚される前の、死んだ目をした桜の姿だった。

 

 

所変わって

 

切嗣サイド

 

「みんな!早くここから離れるぞ!」

「え!?いきなりどうしたの、キリツグ!?」

切嗣は、自分の購入した家にいたイリヤとセラ、リズを帰ってくるなり、最低限の用意と結界をさせ、車に乗せた。「あの…さすがにいきなりすぎるので、説明を」

「どうかーん。あ、読者から見て4行で説明してー。」

「え!?あー…キャスターが、ゴキ…人型使い魔を大量に従えて冬木市に迫ってるんだ!アイリはすでに逃がしてるからイリヤたちも早く!」

「なんですって!?」

「たいへーん」

さすがに切嗣もゴキブリ型の使い魔とは言えず、人型使い魔とぼかした。まあ辛うじて人型なので、あながち間違ってはないだろう。

 

 

「よし乗ったな!?出るぞ!」

 

そして切嗣は、法定速度ギリギリを超えたスピードで走っていた。

 

 

 

「あ、そこの車、止まってください。スピード超えてます」

「あ、はい…すいません…」

 

 

けどやっぱり、切嗣はなかなか良い感じには締まらないのであった…。

 

 

 

所変わって

 

臓硯サイド

 

「ねぇ、おじいちゃん。始さん達、いつ戻ってくるかなぁ?」

「んっ!?ゴホッゴホッ!」

「…おじいちゃん、汚ないよ」

「…すいません」

茶を飲んでいた臓硯は、桜にいきなり質問され、蒸せ返してしまった。

「…すぐ帰ってくるだろう。それまで待っていれば良いさ」

「でも帰ってこなかったら…」

「そういう気持ちが悪い方向に繋がっていき、そして実際に悪いことが起こってしまう…大丈夫。あの2人は絶対に帰ってくる。なにせ、ワシの息子だからな」

「…うん」

そんなことを話していると

 

 

「ハハッ。ここにいたのか…ん?目がいきいきしてるな…?まぁでも、こいつに間違いないだろ」

 

 

「…!?桜!後ろに隠れておれ!」

「うん…でも、誰!?」

 

庭に突然、渉が現れた。

臓硯は、とっさに桜を背中に隠すも、いきなりの奇襲で頭をフル回転させることに時間がかかる。

 

「そいつさ、『虚数属性』だろ?俺たちのやることに必要だからさあ、こっちにくれない?」

「断る!この子は戦いには巻き込ません!」

「チッ…

 

 

じゃあ奪い盗るか」

「…!?」

そう言うと渉は、足に強化魔術を施し、一気に桜を攫い、その場から離れていく。

 

「おじいちゃん!」

「ハッ!俺は、真正面から戦うなんて柄じゃねーんだよ!じゃあなぁ!!」

「桜!ぐっ…逃げられた…!あやつらに知らせなければ…!」

 

そこからの行動は早く、すぐさま始と雁夜にL○NEをした。

 

間桐家の一族(3)

「緊急事態!桜が連れ去られた!キャスターのマスターだ!」ゾォルケン爺さん

既読2

始「なんだって!?それは本当かい!?」

雁夜ん「ネタ言ってる場合か!?ヤバい!今は家から大幅に離れてる!」

 

「くっ…!どうにかならんのか…!?」

 

どうにもならない事態に嘆いていると、

 

 

 

 

「その話、聞かせてもらった」

 

 

「そ、その声は!」

 

 

「ここは私に任せてもらおう」

 

 

この事態を脱するための、

 

 

「言峰綺礼!」

 

 

救世主が現れた。

 

 

所変わって

 

渉サイド

 

廃工場に逃げた渉は、桜の口にガムテープを貼り、ロープで体を縛った。

 

「んー!んー!」

「チッ…黙ってろよ…」

 

 

 

ドドド…

 

 

「しっかし…良いよなぁ…俺なんかと違って、純粋な『才能』なんだからなぁ…」

「んー!?んー!」

 

 

ドドドドド…

 

 

「あーあ…俺もこんな…殺人だのなんだのじゃなくて…普通の才能…欲しかったなぁ…」

「んー…!んんー!」

 

 

 

ドドドドドドドド…

 

 

 

「ああ、もう!さっきからなんの音だ!?いちいちうるせぇんだよ!」

 

 

 

ガシャン!

 

 

「!?」

 

自分の上寄りの正面にある窓が割れ、驚く渉の前に現れたのは、

 

「さて、祟身渉。友の家族を返してもらおう」

「同じく。我々アサシンも、抵抗するのならば手加減はせん」

 

綺礼とアサシン達だった。

 

「追っ手か…早すぎんだろ…!ま、来られちまったんならしょうがねぇ!やってやるよ!」

「その娘は返してもらうぞ…!」

 

 

祟身渉VS綺礼&アサシン『百の貌のハサン』スタート。

 

 

キャスター宝具解放まで、あと5時間。




こんばんは。
渉による桜の誘拐、残った家族を逃がそうとする切嗣、そして誘拐犯の渉を追跡する綺礼についてでした。

今後とも、感想、ご指摘、評価よろしくお願いします。


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Kよ急げ/それぞれの戦い

ざっくりとしたあらすじ
渉「足りないものあるとか…マジか」→切嗣、家に帰るなり、イリヤたちに用意をまとめさせ、車で連れ出す→スピード違反で止められ、やはり締まらない切嗣→始と雁夜の帰りを待つ桜と臓硯→渉、襲来→桜を攫われ、始と雁夜にLI○Eを送るも、逆方向→焦っていると、救世主綺礼さん推参→廃工場にいる渉、謎のつぶやき→からの、追跡者綺礼さんが廃工場の窓を割りながら突入→戦闘開始
こんな感じです。
大変お待たせいたしました。それでは第17話です。


 

ウェイバーサイド

 

「ムン!」

「ハァ!」

 

ガン!ギン!

 

イスカンダルとアルビノジョーカーは、己の得物をぶつけ合い、

 

 

「「「「ギャギャギャギャギャギャ!!」」」」

 

「「「「うおおおおおおおお!!!!!」」」」

 

その2人の召喚した軍勢の実力もほぼ拮抗していた。

 

 

「お主、なかなかやるなぁ!このような出会いでなければ!我の下に欲しかったのだがなぁ!」

「フン!オレはオレの意思でしか動かん!お前ごときに従うとでも思うか!」

 

ガッ!ガギン!

 

そう話している最中にも、ぶつかり合う2人の武。

 

 

 

しかし、そんな場所で場違いな者もいた。それは、

 

 

 

 

 

「うわあ〜!なんなんだよアレ!あんなのゲーム以外でも出てくるのかよ〜!」

「「「「「「ギャギャギャギャギャギャ!」」」」」」

 

 

 

イスカンダルのマスター、ウェイバー・ベルベットだった。

基本的に凡才な彼には、アルビローチの集団に怯え逃走していた。

 

 

 

が、

 

 

 

(「…?まただ…あの時と、同じ感覚…?」)

 

 

それは逃げ惑いながらも、相手を観察していたウェイバーが、以前の渉の焦りを見抜いた時のような感覚に陥った。それは自らの実力には直結しないながらも、かなりの練度を誇る観察眼であった。

 

そして、

 

(「こいつら…ライダーが呼び出してる兵隊たちより、魔力の残滓が…かなり弱い…?もしかして」)

 

「くらえ!」

 

ウェイバーは、自身の行使できる攻撃魔術をアルビローチに対して行ってみた。すると、

 

 

 

「ギャギャ…!?」

 

 

いとも簡単に崩れ去ってしまったのだ。これにはウェイバーもビックリ。

 

「え!?本当か!?本当に倒せたのか!?」

「どうしたウェイバー!」

 

いきなり驚きの声を上げたウェイバーにイスカンダルが問いかけた。

 

「このゴキブリみたいな奴ら!まともに一発攻撃できれば簡単に消せる!なんせ、僕みたいなやつの魔術でも一発だったから!」

「真か!皆の者!」

「「「「「オオオオオオオ!」」」」」

「「「「「「「ギャギャギャ!?!?」」」」」」」

 

(「チッ…!急ごしらえの数だけなのがバレたのか!?」)

 

この事実に気づかれるとも思わず、心の中で舌を打つアルビノジョーカー。しかし、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だが、マスターのほうは、完全にお留守のようだな!」

 

 

「!?」

 

 

ウェイバーに、凶刃が迫る。

 

所変わって

切嗣サイド

 

切嗣は、アイリたちのいる山小屋にイリヤたちを預け、また冬木市に帰ろうとしていた。

「すぐ帰ってきてね!?約束だよ!キリツグ!」

「ああ。パパとの約束だ」

「うん!」

「できるだけ早くねー」

「奥様もお待ちですので」

「そういうセラも、早く帰ってきて欲しいくせに〜」

「なっ…!?///何を言い出すんです!リーゼリット!」

「ヘ〜…セラ、あなたにも「O☆HA☆NA☆SHI」しないといけないかしら…?」

「」

「…どんまい?」

「…僕は行くよ。そしてみんなで、またあの家で一緒に暖かいごはんを食べよう!」

「うん!キリツグ!いってらっしゃい!」

「ああ、いってきます」

 

そして行こうとして車に乗る直前に、ナタリアがアタッシュケースを切嗣に向けて放り投げた。

 

「…あ痛ァ!?」

「(…あ、しまった…まぁいいか)切嗣、それを持って行きな」

「…これは?」

「セイバーのベルトを解析して、切嗣でも使えるような形にしておいた。もしもの時は使え」

「…!ありがとう。恩にきるよ、母さん」

「フッ…早く帰って来なよ?あんたには、待ってる家族がいるんだからな?」

「…ああ!」

 

そして、決意を新たに切嗣は冬木市に向けて車を走らせた。

 

 

 

 

 

「あ、すいません。ここはただいま臨時の工事中でして…少し迂回されたところをお通り下さい」

「クソ!こんな時に!」

 

 

締まらないというか、ツイていないだけなのかもしれない切嗣だった。

 

所変わって

 

綺礼サイド

 

こちらは、ややワンサイドな戦いとなっていた。それもそのはず。渉は1人なのに対し、綺礼側は綺礼自身を加えて「80人」。分割された存在とはいえ、アサシンたちの圧倒的な数での有利がある綺礼側に分があった。そこから抜け出そうにも、

 

 

「各自、フォーメーションAを保ちながら、ヒットアンドアウェイ!逃がす隙間を作るな!

 

「「「「承知!」」」」

 

 

 

綺礼の指令とアサシンたちの連携の隙が見えず、抜け出すこともできない。正に多勢に無勢である。綺礼はその隙に桜を解放する。

 

 

「ぷは!はぁ…はぁ…」

「大丈夫か?」

「うん…大丈夫…雁夜おじさんたちは?」

「少しいる場所が逆方向でな…近い場所にいた私が助けに来た、ということだ」

「…ありがとう。神父のおじさん」

「…綺礼でいい。少し待っていてくれ。あの者を捕まえなければならん」

「うん…気をつけてね」

「分かっている」

 

その頃アサシンと渉は。

 

「クソ!オラァ!」

 

ブォン!ブォン!

 

なかなかに速いアサシンに攻撃を加えようとするも、空振って当たらない。そして

 

「ハッ!」「デア!」「しゃあ!」「セイヤー!」「お前はどこのメダルの王だ!」「行くぜ行くぜ行くぜえ!」「そっちはどこの迷惑な桃太郎だ!?」

 

…何やらボケとツッコミをしながら、ヒットアンドアウェイで攻撃していくアサシンたち。

 

そして、

 

「ウグ!?ガァァ!?」

 

「あの時間が訪れたか…アサシン!フォーメーションCだ!警戒しながら事に当たれ!」

 

「「「「承知!」」」」

 

以前同様、頭を抑え苦しむ渉。その間にも攻撃は休まらず、少しずつダメージを蓄積させる渉。トドメに、

 

 

「…フン!」

 

「が、アァ…」

 

 

綺礼が自身の拳で敵の胸を穿ち、渉は気絶した。

 

「フォーメーションDだ!速やかに捕獲せよ!」

「「「「承知!」」」」

 

 

そして綺礼は、アサシンに捕獲を任せて、桜を連れて帰ろうとした時にある言葉が聞こえた。いや、

 

 

 

 

聞こえてしまった。

 

 

 

 

「あーあ…もうしーらね…」

 

 

「………!?!?」

 

 

「な!?こいつ…!?」「グハァ!?」「グァー!」「ご、ゴホ…!?」「ゲホァ…」

 

 

「アヒャ…あひャヒャひゃヒャヒゃひャヒゃヒャ!」

 

 

 

 

 

それは突然だった。

 

 

 

渉の背中に、血走ったような紋様の

 

 

 

 

尖った尻尾のような物が生えていて、

 

 

 

それが、

 

 

 

 

 

アサシンたちの胸を、貫いていた。

 

 

 

「…!?残っているアサシンに告ぐ!今すぐこちらに来い!」

「承知!」

「…くっ…!残っているのもお前だけか…ザイード」

「…申し訳ありませぬ。流石に想定外でございました…」

「なんとしてでもこの娘だけは…!」

なんとか桜だけでもと思う綺礼。

 

 

 

しかしそこに、

 

 

 

「アヒャヒゃヒャひゃヒゃひャ!」

 

 

「…!!」

 

 

あの尻尾が向かってきていた。




というわけで、ライダー陣営VSアルビノジョーカー、アサシン陣営VS祟身渉の戦いと切嗣の様子を表しました。
次回は突然の変貌を遂げた渉のことについてです。

今後とも感想など、よろしくお願いします。


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Wの過去・FILE1/理性なき殺意の影

ざっくりとしたあらすじ
アルビノジョーカーVSイスカンダルはほぼ互角→但しウェイバーさんは絶賛逃走中→ご都合的に観察眼発動で窮地を脱した→と思ったら、アルビノジョーカーが鎌構えてて絶体絶命→渉VSアサシン&綺礼は、もはや数の暴力→しかもフォーメーション組んでるので、隙もない→綺礼「捕らえろ!」渉「あーあ、もう知らね」綺礼「!?」→渉の背中から尻尾みたいなのが生えてきた→アサシンたちは貫かれ、残ったのはザイードのみ→そこに尻尾くる
こんな感じです。大変長らくお待たせしました。今回から、渉の過去編に入ります。

⚠︎アンケートは締め切りました。

それではどうぞ。


 

綺礼サイド

 

 

くっ!この位置はマズい!右…いや、左に!

 

そして、私が避けた直後に、右にあの尾が5、6本刺さっていた。

 

「ア?なンデ読まレテんダ?」

 

…危なかった…!右に避けていたら即死だった…!…ハッ!アサシンは!?

 

「大丈夫です!綺礼!」

 

よかった。桜も抱えてくれていたか。しかし…あれは何だ?まるで、

 

 

 

 

「妖狐の尾ではないか…!」

 

 

 

 

所変わって

 

 

渉サイド

 

 

あーあ…。

 

やっぱこうなるか…でも、もういいや…

 

 

 

「『あの時』、失うもんは失ったからな…」

 

「…!?」

 

あの神父が驚いてるように見えるが、まあ関係ねぇか…

 

暴走か…

 

あ…何でこんな時に思い出すんだろ…『あの時』のこと…

 

忘れるって…決めたはずなんだけどなぁ…

 

 

 

 

時を戻して

 

 

7年前

 

 

この時、渉14歳

 

 

祟身家

 

 

「…よし、魔術刻印の移植が完了した。よく頑張ったな、渉」

 

はぁ…こんな才能はちっとも欲しくなかっんだけどな…ま、使えないよりマシか…

 

「ああ、ありがとう。父さん」

 

俺の親父、『祟身 陣介』は5代目祟身家当主。ま、家の取り決めで、刻印を移植したら当主は退くって事になってるから、今この時を持って、俺が6代目祟身家当主ってなるんだけど。

 

「明日から新学期だが、当主であるという自覚を忘れるなよ?」

「分かってるって。じゃ、おやすみ」

 

 

 

この時、この刻印がどんな物かを確認していれば、あんな事にはなんなかったのかもな…。

 

 

次の日

 

中学校(日本の)

 

「おい!こいつ、まーたココに来てやがるぜ!」

「ハッハー!まだ懲りてねぇのかよ!イジメられ足りねぇんじゃねえか!?」

「とりあえずボコられとけや!アァン!?」

 

ま、こうなることは分かってたけどね。俺いじめられっ子だから。あ、言ってなかったっけ?まあ、言ってないんだけどね。

 

ん?こんなにやられてるのに、なんでみんな助けてくれないのか?簡単だよ。自分がやられたくないからさ。自分の身の安全欲しさに、助けようとしない。教師もそんな感じだ。注意もない上に、イジメを隠蔽するんだから、余計にタチが悪い。ま、でも、そんな俺にも救いはあったんだ。

 

 

 

「コラ、てめーら!渉に何やってんだ!周りの奴もだ!どうして助けようとしねぇんだ!?やられたくない?それでやられてる奴が死んだら、お前らどう思うんだ!?言ってみろよ!」

 

そう言われると、他の奴らはどっかに行った。

 

男言葉だから分かんねえかもだけど、こいつは女だ。名前は、『叉倉 楓』。小4の時に知り合ってからの仲だ。

 

 

「…いつも悪いな…楓…」

 

「良いって…あたしは、あんたがイジメられてるのを見たくないだけだから」

 

「…ハハ…お前に助けられてばっかで、情けねぇなぁ…」

 

「良いんだよ、それで。だから、あたしに甘えとけ」ぽふ

 

「わぷ!?///学校でそういうことやめろよな!///結構恥ずかしいんだから!」

 

「…ダメ?」

 

「……ダメ///」

 

こいつ、実は着痩せするタイプで、普段は目立たないが、結構包容力あるんだよ…そして、時々出してくる女の子の表情(今回は首ちょい傾げと口の下に人差し指もあり)にやられるときもしばしば…

 

あ、一応楓とは…まあ、その…付き合ってる。告白は俺から中1の終わりにした。まぁ、今となっては『いた』なんだけどな…

 

楓は、結構人気者だった。

 

成績は、常に学年上位20位以内に入り、スポーツも万能。絵も上手いし、アニメとかにも精通してる。さらに実家は小さな教会もやっていて、1日30人くらいは参拝に来ていたんだそうな(楓はそこでシスターもしてた)。

 

そして、まぁ…やっぱり、可愛いんだよな…。髪は黒のセミロング、目はくりくりしてるし、スタイルも良い。背は少し高めで170センチほど…なお、俺は『現在』168センチ…もう伸びないから、勝ち目はないなぁ…。そして何より、自分が可愛いって絶対言わない。俺は、そんなところにも惹かれた。

 

ここで、おそらく読者の気になっているであろうことの1つを解消しよう。多分、『何故こいつが、こんな好物件な女の子と付き合えたのか』だと思うが。

 

答えは、

 

 

「あ、放課後に屋上な?」ボソ…

 

「…あぁ。『あれ』ね」ボソ…

 

 

 

放課後 屋上

 

俺と楓は、こっそり複製した屋上の鍵を使って、屋上に来た。

 

ここで何をするかというと、

 

「じゃ、いただくね?」

 

「確認はいいよ。…ほら」

 

俺は手首を差し出して

 

「…がぷ…」

 

「…!」

 

楓は、その手首に噛み付いた。

 

 

 

あー…これだけじゃ分からないよな。

 

楓は、少々生まれが特殊なんだ。その関係で、定期的に血を摂取しないといけない。しかも男子の。それで周りに俺以外で付き合いのいい男子がいなかったという感じ。…まぁそんなこんなで、結果的に付き合ってる方がいいって結論に至った、というわけ。

 

楓の家が教会なのも表向き。裏では魔術系のことを結構やってる。そういった後ろ盾があるから、今まで魔術協会とかに殺られずに済んでるんだ。あ、俺の家が魔術師の家柄ということを知ってるのも、学校の中では楓だけだ。

 

 

「…ふぅ…あ〜、美味しかった」

 

「血はあくまでも飲み物じゃねえからな?それになんか言ってることも吸血鬼っぽいし」

 

「そこは雰囲気だ。ノリが足りねぇぞ?」

 

「さいですか…よし。これでいいか」

 

俺は手首に包帯を巻き、楓と共に屋上から出た。

 

 

俺は、楓にイジメから助けてもらう。

 

楓は、俺から血を定期的にもらう。

 

端から見たら、ギブアンドテイクも良いところだけど、俺たちは確かにお互いを好いていた。

 

「今からどっか行くか?」

 

「ゲーセン行く?ガンゲーしたい」

 

「乗った!…今日こそ楓のソロスコア越してやる…!」

 

「やってみればー?出来るならな♪」

 

「…ああ、もう!可愛いなお前は!」

 

…なんかそう言った時の顔が可愛くて、衝動的に撫でてしまってた…。何というか…今思うと、何やってんのさ俺…。

 

「ふえ!?あの、その。え?可愛い?」

 

「ああ!お前は可愛いよ!そして優しい!何てったって、俺なんかと付き合ってくれてるんだし…」

 

「あー…なるほどね。実は、な?」

 

「…ん?」

 

「お前から告白されたとき…実はその日、そっちから来なかったら、こっちから行こうとしてたんだ」

 

「…へ!?」

 

「告白する前から…両思いだったんだよ。あたし達は…」

 

この時、本当に驚いた。ドキドキしすぎて、鼓動の速さがバレるんじゃないかってほどに。

 

「そうだったのか…なんか幸せだな…」

 

「あたしも!さ、ゲームしよ?」

 

「そうだな!」

 

ちなみに、ガンゲーのソロスコアは越すことができず、それどころかハイスコアを更新されてしまったとだけ言っておく。

 

 

 

 

この時までは、俺も楓も、間違いなく幸せだった…

 

 

 

 

『この時』までは。




今回は、渉の過去について(その1)でした。
出来る限り、甘々にしてみたつもりです。
次くらいで過去編は終わると思います。

⚠︎アンケートは締め切りました。

今後とも、ご指摘、感想、評価よろしくお願いします。



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Wの過去・FILE2/狂った刻印と別れ

ざっくりとしたあらすじ
綺礼達に向かっていた尻尾のようなものは、ギリギリ回避→暴走している中で、渉の過去の話に入る→7年前、いじめられっ子だった渉は、恋人の楓に助けられながら生活していた→そして渉は、楓に血を与えていた→ゲーセンに行くも、スコア更新ならず。の上に、ハイスコアを更新される渉…
こんな感じです。
アンケートを取ったのですが、0件だったので、感想の書き方や返信、視点の書き方を作者のやりやすい感じにしたいと思います。

というわけで、どうぞ。


渉サイド

 

数日後

 

 

「じゃあ、今日はこっちだから。じゃあな、楓」

 

「うん。また明日な〜」

 

その日は、楓と別々に帰る日だった。というのも、他の奴らには楓と付き合ってることをバレたくないからだ。俺はもちろん、あいつも傷つく。それは許されない。

 

 

 

 

 

でも今思えば、無理やりにでも…一緒に帰っておくべきだったな…。

 

 

その帰り道で

 

 

♪〜

 

 

突然、電話が掛かってきた。開くと、画面には『楓』の文字。俺はすぐに出た。

 

「もしもし?楓か?」

 

 

 

 

 

 

「残念だったね。叉倉さんは、こちらで預かってる」

 

 

でも、聞こえてきたのは、聞きたかった楓の声じゃなく、どこか気色の悪い男の声だった。その声を聞いて俺は、

 

 

 

「…誰だ?お前。…少なくとも、俺をイジメてるやつらの中にはいなかったよな?」

 

6割くらいの殺意を込めて、そいつに言ってやった。するとそいつは、ひぃひぃ言いながら誰かに変わった。

 

 

「おう、祟身。こっちには〜、お前の愛しの、愛しのプリンセスが転がってるんだ。返して欲しけりゃ…分かるよなぁ?」

 

 

こいつは、俺をイジメて来るやつらのリーダー格だ。そして俺は、そいつに指定された場所に走った。

 

 

所変わって、時間を少し戻して、

 

楓サイド

 

「じゃあ、今日はこっちだから。じゃあな、楓」

 

「うん。また明日な〜」

 

ふう〜。今日も楽しかったなぁ…渉といると、ほんっとーに楽しい。…ま、イジメは無くなってないんだけどな…。

 

そんなこと考えながら歩いていると

 

 

「おう、叉倉さんよぅ。ちょい顔貸せや」

 

「…!」

 

 

渉をイジメるやつらのリーダー格の男が、いきなり出てきた。しかも明らかに、あたし達が別れたところを狙って。やられた。しかも囲まれて逃げ場がない…!

 

 

「ま、さすがのお前も、女だからなぁ。多勢に無勢だろ?どうでもいいがなぁ!」

 

そして抵抗する暇もなく、眼鏡をかけた、いかにも勉強だけが取り柄だっていうようなやつに、縛られた。

 

「よーし!あそこに連れてくぞ!お前はこいつのケータイであいつに連絡入れろ!そしたら嫌でもあいつは来るからなぁ!」

 

「おう!あー!早くあいつ殴りてぇなあ!最近殴ってなくてイライラしてんだ!」

 

「ひひひ…コレで、叉倉さんは僕のものだ…!ひっひっひ!」

 

…ヤベェ。明らかにヤベェやつがいる…!殴られるのは見たくないから、来て欲しくはないけど…

 

 

 

 

助けて…渉…!

 

 

 

所変わって

 

 

渉サイド

 

 

俺は、あいつらに指定された公園に行った。そこには、

 

「おう来たか!とっととサンドバッグになっとけよ!」

 

「ひひひ…来たね、祟身君。君なんかに叉倉さんは似合わない。僕みたいな勉強が出来て、秀才な僕こそが!叉倉さんと釣り合うんだ!」

 

「…渉…こいつ、ヤバい。早く逃げて!」

 

楓が縛られていた。よく見ると、制服が少しズタズタになってる。ナイフを持って、変なこと言ってる眼鏡のやつがやったんだろう…。そして、それを囲むように俺をイジメてるやつらが3人、楓を囲んでいる。それを見た俺は、

 

 

 

 

 

「…楓を傷つけるなんてな…覚悟は出来たか…?」

 

 

 

 

魔術回路を解放した。

 

俺の回路を解放する感覚は、段階を踏んだ数だけ回路の解放する数が増える特別製だ。

 

ナイフを持つようなイメージで、第一段階。

 

そのナイフで敵を斬るイメージで、第二段階。

 

そして、その後に出てきた血飛沫が自分にかかるイメージで、最終段階。

 

俺は、第二段階まで解放した。

 

その直後、足に6割、手に4割の強化魔術をかけた。

 

そして、

 

 

「お!?なんだこいつ!?…ぐえ!」

 

「ちっ!くそがぁば!」

 

「く、クソったれぐあ!?」

 

「ひっ!く、来るなわば!?」

 

とりあえず、黙らせるだけで止めておいた。そして楓に掛けられた縄を常備してる小型ナイフで切る。

 

「…渉…」

 

「…ああ。俺だよ」

 

「怖かった…怖かったよぅ…!」

 

「…ああ。早く帰ろう」

 

「うん。…痛っ!」

 

どうやら、足を痛めたらしかった。それを見かねた俺は…その、えっと…うん。

 

「ほっ、これでいいか?」

 

「ふぇ!?な、何してんだ!?///」

 

「何って…おんぶだよ…///歩けないんだったら、これしかないだろ…///」

 

「…うん…///」

 

そうして、俺たちはそこから離れようとしたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソ…!叉倉さんは、僕のものだ!お前のような野蛮人に、渡してたまるかぁーーーーー!」

 

 

 

 

 

「…え?」

 

「…!?」

 

その眼鏡は、俺たちの『後ろ』から、ナイフを持って突っ込んで来た。俺は今、楓をおぶってる。つまり、楓を守るには…!

 

 

 

 

 

ザシュ…

 

 

「…ゴハ…!」

 

 

「…あ、あれ?さ、刺さっちゃった…。そ、そうだ!こいつがこっちを向いたから悪いんだ!だから、僕は悪くないんだ!コレで、叉倉さんは、正真正銘僕のものだ!」

 

 

「…テメェーーーーー!」

 

 

俺は、楓が眼鏡に突っ込んで行くのを見て、意識を落とした。

 

 

 

それでも、やっぱり刃物相手には不利。しかも楓は足を痛めてる。

 

 

 

嫌だ。

 

イヤだ。

 

嫌だイヤだいやだイヤだ嫌だイヤだ!

 

楓を死なせたくない!

 

 

 

 

 

ドクン…

 

 

その時、

 

 

俺の中の何かが、

 

 

 

 

 

壊れた。

 

 

ザシュザシュザシュザシュ…!

 

 

その音と同時に、俺は目を覚ました。

 

 

 

 

そこには、俺をイジメていた連中3人と、クソ眼鏡。

 

 

 

 

そして楓が、何かに腹を貫かれたような姿で倒れていた…

 

 

「…え?あ、え…?…ハッ!楓!」

 

俺はすぐに我を取り戻して、楓の下に向かった。

 

「楓!大丈夫か!?楓!?」

 

「…ああ…渉か…」

 

「喋るな!今、助けを…」

 

「無理だ…あたしは、助からない。なにせ、血を流しすぎたからな…ハハッ…」

 

「…誰がやったんだ…?」

 

「…ごめんね」

 

なぜか突然、楓が謝ってきた。

 

「…なんで謝るんだよ…?」

 

「あたしが、あんなのに捕まったから、こんなことになっちゃったんだよね…」

 

「違う!悪いのはあいつらだ!楓は悪くない!」

 

「それでも、こんなことをさせたのは…あたしだ。…あれっ?…渉…そこに、いるんだよね?」

 

「…!ああ…ここにいる…!だから、居なくなるな!俺の前から…居なくならないでくれよ…!俺を…独りにしないでくれよ!」

 

「大丈夫…だよ。あたしは、ずっと…渉の、そば…に…いる…から…んっ…」

 

「…んっ…」

 

そう言って、楓が俺にキスをすると、

 

「…じゃあね。また、会おうね…」

 

楓の命は、静かに消えた…。

 

 

ポツ…ポツポツ…

 

 

ザーッ…

 

 

雨が降ってきた。

 

 

下を見れば、楓が幸せそうな顔で眠っていた。死んでるとは思えなかった。

 

 

「……うああああああああああ!」

 

俺は泣きながら、空に向かって吠えていた。

 

楓は、もう帰ってこない。その事実が、俺の心に突き刺さった。

 

 

祟身家 屋敷

 

俺は、家に帰って、とんでもないことを聞いた。

 

 

「…自動防衛魔術…?」

 

「ああ。お前に移植した魔術刻印には、自動防衛魔術が掛けられている。所有者の命が危機に晒されると、自動的に発動する。背に妖狐の尾を召喚し、迎撃する魔術がな」

 

「それは…俺の意思で動かせるのか…?」

 

「無理だ。迎撃するだけの魔術に意思など必要ない。ただ、近くにいる者を破壊するだけだ」

 

その言葉を聞いた瞬間、ナイフで背を向けていた親父を刺した。

 

「が…は!」

 

「…」

 

即死だった。

 

俺は、親父に教えられた、証拠隠滅法を使い、強盗に刺されたという状況を作り出した。

 

 

そして、金庫にあった金や、魔術礼装などを全て抜き取り、荷物をまとめ、家を出た。

 

そして、時計塔に入学した。その時に、殺人芸術は封印した。

 

その後、何年か経った時に、ケイネスが聖遺物を用意しようと依頼しているのを聞いて、聖杯戦争を知った。

 

これなら、これならば、楓を蘇生できる。

 

そんな想いを胸に、数日前にこの冬木に降り立った。

 

しかし聖遺物もなければ、詠唱もわからない。

 

そこに、

 

「うーん…そろそろ飽きてったなぁ…」

 

こんな言葉が聞こえた。

 

そいつの近くに死んだ子供がいた。

 

俺は、そいつを殺した。

 

そして、そいつが持ってた本には、

 

「これは…英霊召喚の詠唱か…!」

 

そして、俺は詠唱を終え、

 

キャスターを召喚したんだ。

 

 

回想終了

 

 

所変わって

 

綺礼サイド

 

…む?動きが止まった…?

 

いや、何かを思い出しているのか?

 

なら、攻撃のタイミングは、いま

 

 

「…楓のいない世界は…いらねぇんだよーーーー!」

 

だっ…!?

 

くっ!尻尾が!防御を…!

 

 

ドゴン!

 

「ぐは!?」

 

しまった…!突きを意識しすぎた!払いを…計算から外してしまっていた!

 

「くっ、肋骨は…何本かやられたか…だが、治す暇もない…」

 

そして、痛みを堪えて構えようとしたが、

 

 

ズキン…!

 

「ぐっ…!」

 

やはり、痛みで膝をついてしまう。そこに、

 

 

「…死ね」

 

あの尻尾が向かって来た。突きだった。私は、情けないことに、動けなかった。そして、

 

 

 

 

ザシュザシュザシュ…

 

 

 

「ぐ…あ…」

 

 

私…

 

 

ではなく、

 

 

 

アサシンが、私を庇い尻尾に貫かれた。

 

「ぐっ…」

 

「アサシン!しっかりしろ!」

 

「…綺礼…私は、もう持ちません…」

 

「ふざけたことを言うな!友を…失ってたまるか!」

 

そう言いながら、治療魔術を行使するが、

 

「…何故だ!何故、治療魔術が効かない!?」

 

「この尾で出来た傷は、おそらく治りません…綺礼、これを…」

 

そう言って、アサシンが渡してきたのは、ハサンたる所以の髑髏の仮面と、アサシン全員と私が写った写真だった。

 

「私は、この世界に現界して…ようやく、願いが叶いました…あなたに会えて、あなたのサーヴァントになれて、私は…いえ、私たちは…幸せでした…」

 

そう言ったかと思うと、私を突き飛ばして祟身に突っ込んで行った。

 

「この身は、暗殺王を目指す者!やられるだけでは、絶対に終わらん!」

 

「!?…ぐあぁ!?」

 

数本のダーク(アサシンの持つ短刀)は、祟身の腕などに刺さった。が、

 

 

ザシュザシュザシュザシュ…

 

 

アサシンは数十本の尾に貫かれ、この世界から、消えた。

 

 

「…アサシーーーーーーーーーーン!!!!」




というわけで、19話でした。
渉の過去は、『自分なりに考えた、最悪の過去』っていうのがテーマだったので、楽しんで(?)いただけたのであれば幸いです。

最後のは、ある作品のある場面のオマージュです。いろいろ改変していますが、本質的には似ているかと思います。考えてみるのも、また一興だと思います。そして、その場面に気づいたとき、次回綺礼に何が起こるか、なんとなーく想像できると思います。⚠︎ヒント、本来は絶対出来ません。

今後とも、ご指摘、感想、評価よろしくお願いします。


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綺礼、覚醒

ざっくりとしたあらすじ
帰り道に誘拐された楓を助けに行く渉→イジメっ子のした行為にキレた渉が、魔術回路を第2段階で解放→楓を助けるが、渉が刺される→魔術刻印暴走→イジメっ子と楓、死亡→聖杯戦争を知り、冬木に降り立った。過去編終了→渉の暴走は止まらず、負傷した綺礼を庇い、ザイードが尾に貫かれる→アサシンが綺礼に、アサシン全員が写った写真と、自らの髑髏の仮面を渡し、渉に特攻→数本のダークを刺したが、また貫かれザイードが死亡→綺礼「アサシーーーーーーーン!!!」
こんな感じです。
今回は、絶対に本来は起こらないことが起こります。俗に言う、オリジナル要素のようなものです(ザイード死亡の元ネタ風にするためです)。苦手な方はすぐにブラウザバックをすることを推奨します。
あと、やはり、感想も普通に書き、また返したいと思います。変えるのは視点の書き方だけです。散々引っ掻き回して申し訳ありません。
それではどうぞ。


 

綺礼サイド

 

ザイードが、死んだ。私の目の前で。一度貫かれてなお、敵に向かい、そして死んだ。

 

私の手の中に残されたのは、そんな、友の遺したかけがえのない宝。

 

「ハッ!悲しみに暮れてる暇なんかねぇぜ!お前もラクにしてやるよ!」

 

私はその攻撃を、バックステップで躱して距離をとり、アサシンの遺した仮面に残っていた、アサシンの魔力の残りカスを預託令呪で増強。そして告げる…友の象徴たる、現象を発動させるべく。

 

 

「妄想幻像《ザバーニーヤ》」

 

 

 

 

渉サイド

 

「…!?」

 

 

俺は、とんでもないものを見て、驚いていた。

 

…なんで驚いてるのかって?

 

 

 

 

 

 

「ハッ!」「フゥッ!」「トア!」「…シッ!」

 

 

…俺が殺そうとした奴が、いきなり4人に分身して、こっちに攻撃加えてきてんだぜ?そりゃ驚くわ!

 

 

「チッ!なかなか喰らわん!」「やはり慣れんな…鍛錬が必要か…」「…早く麻婆を食べたいんだが…」「お前ら!それでも私か!?…アサシンの苦労がよくわかる…」

 

…多分、最後のやつが本体っぽいな…苦労人っぽいし。

 

まあ…殺すけどな。

 

「うおら!とっとと死ねよ!」

 

って攻撃する。もちろん、あっちは最後のやつがツッコミ続けてて、攻撃には気づいてない。

 

しかし、

 

「フ!」「ホッ!」「トウェイ!」「クッ!」

 

…なんで避けれるんですかねぇ!しかも3番目のやつ!こっち見てねぇし!

 

「ハァ!」

 

「…!ウグァ!」

 

ヤッベ…ちょっと気を抜いたらこれか…!しかもこいつの拳…八極拳っぽいのに、本質は殺人拳か!?

 

 

 

けど、まあ…

 

 

「グァ!!」「ゴッハ!」「マァボ!?」「ツッ!?」

 

 

数が増えただけだからなぁ… でも、ここまで持ってるのはスゲーと思うけど…

 

「まだまだ!」「てああ!」「麻婆のためなら!」「この程度!」

 

ってマジか!?まだ動けんのか…いややっぱおかしいだろ!特に3番目ぇ!

 

「クッ!とりあえず死んでろよ!」

 

俺は尾で攻撃するけど、やっぱ避けられる…。

 

「マー…ボー!」

 

メキャ。

 

「!!?…ガッハ!」

 

クッソ…!一発一発が、一撃必殺狙ってんだろ!しかも受けた拳があの3番目のやつだっていうのが、この上なく辛え!

 

くっ…なんとか、しねぇと…!

 

 

 

 

綺礼サイド

 

 

…なんとも不本意な人格の表れ方だ…

 

確かに私の中には、『代行者の時のような戦闘ばかりしていた私』、『鍛錬に意味を求めていた私』、『泰山の麻婆豆腐をこよなく愛する私』が存在していたのだろう…

 

だが!そういったものが、そのまま出てくるものなのか!?統制にかなり苦労する…アサシンの持っていた望みを私はなんとなく理解できた。しかし…

 

このまま行けば…!

 

そう思って、私は他人格とともに、祟身に突っ込む。

 

 

 

だが、

 

 

「ん?」「ムッ!?」「マァボ!?」

 

スゥー…

 

…ここで切れるか…!

 

 

「ハァ…ようやく切れたか…!終わりだ!」

 

 

私は、祟身に突っ込んでいた。急停止はできない、したらいい的になるだけだ…!このままだと…!

 

 

 

 

 

ドン!

 

「ぐっ!?」

 

私は、何かに突き飛ばされた…そして聞こえてきた。

 

 

 

『ファイア、ブリザード、ロック、メタル、リフレクト』

 

 

ようやく来てくれたか…!

 

 

「大丈夫か!綺礼!」

 

 

…私の、友が!

 

 

 

 

 

所変わって

 

ウェイバーサイド

 

あ、久々に出番だ…って言ってる場合じゃないんだよ!こっちにあの化物キャスターが来てるんだよ!

 

ザシャ…

 

「ヌ…グァ…」

 

「…え?な、なんで…」

 

そこには、敵に背を向け、その大きな体で僕を守ろうと覆っていた、ライダーがいた。

 

「…グ…ア…」

 

「ライダー!?なんで…なんで僕なんか守ったんだよ!そのまま、あの怪物たちの相手してればよかっただろ!?」

 

「我の朋友が…命の危機だというのに、体を張らん訳にはいかんだろう…!」

 

「…!」

 

ライダーが…僕を…友と認めてくれた…。過去は征服王、今はゲーマーなライダーだけど、やっぱり…『王』なんだ…!

 

僕は…ウグ…僕は…!

 

「泣くでない、ウェイバー。お前は…我の朋友だ…!」

 

スゥー…

 

消える…王が…僕の、友達が…!

 

「行くなよ…行かないでくれよ!ライダー!いや、イスカンダル!こんなとこで死ぬなよ!受肉するんだろ!?」

 

「…そうだったなぁ。だが、朋友を守れたのだ…悔いは…無い」

 

「…そうかよ…じゃあな、ライダー」

 

「おう!

 

 

 

…あ、予約していたゲームはしたかったなぁ…」

 

…悔い残りまくってんじゃないか!全然だよ!そうだよ!考えてみれば当然じゃん!僕守ったからって悔い残ってないわけないんだから!

 

「…とりあえず、お前も死ね」

 

あ、自分の身の危険忘れてた。

 

 

ガキン!

 

 

…?なんだ?変な金属音が…金属音?

 

待て待て待て。そんな音鳴るはずない!だって目の前にあったのは、あいつの鎌だけなんだから!だとしたら何が…

 

 

「すまん…もう少し早く来るつもりだったんだが…殊の外…雑魚が多くてな…」

 

 

そこに現れた、金ピカの鎧を着た剣士も、どことなく…王の気配がした。




というわけで綺礼サイド、ウェイバーサイドの両方に助っ人が現れたところで、今回は終了しました。
…サーヴァントの死に方がワンパターンなのは分かってます…けど、良いと思うんです。友達を守って死ぬって。
アサシン死亡→綺礼覚醒の元ネタは『仮面ライダードライブ』でした。チェイスの自爆で泣き、その後のチェイサーマッハの無双には心が躍りました。それをどことなーく表せられているのであれば幸いです。

今後とも、ご指摘、感想、評価よろしくお願いします。


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両雄、到着。

ざっくりとしたあらすじ
アサシン死亡からの、綺礼さんがアサシンの仮面を媒体に、妄想幻像『ザバーニーヤ』発動→もちろん渉は驚く→ただ出てきた方達は、どこか癖が強く、本人は苦労するハメに→それでもあとちょっとのところで妄想幻像が切れて、綺礼さん絶体絶命→しかしここで始到着(雁夜もちゃんといます)→ウェイバーもライダーに庇われていた→悔いがないと言ったのに、最期の最後で、悔い残りまくりなことを自供→少し間が空いて、キャスターの「とりあえず死ね」発言→ウェイバーくん、自分の危機を忘れてました→斬られたかと思ったら、ブレイドキングフォームが、キャスターの鎌を弾いてた。
こんな感じです。
前回、2つの戦場に到着した、運命と戦う者2人の決戦、開幕です。なお今回、独自解釈が入ってます。
それではどうぞ。


 

始サイド

 

桜ちゃんが誘拐されたっていうL○NEを臓硯からもらって、雁夜とその辺にいたローチを倒してから、一度家に戻って用意を完了させてから来た。

 

「すまん、始!助かった!」

 

よかった…綺礼は無事か。

 

…いや待て、アサシンがいない…?

 

ということは…

 

《…アサシンは、死んだか…》

 

《ああ…『あの子以外』はな》

 

《…それでも、すまん。もう少し早く、ここに来れていれば…》

 

《…過ぎたことは、もう割り切った…》

 

《…そうか》

 

念話で綺礼と少し話した後、俺はキャスターのマスターに向き合った。

 

すると、

 

 

 

 

 

 

 

 

「…始…さん?いや待て。だったらなんで、この戦争にいるんだ?あれはあくまでも、『創作物』…だよな?ならなんで…?」ボソ…

 

 

 

…そういうことか…

 

 

最初、俺がこの世界に召喚された時、雁夜が魔力の枯渇で意識を失う直前、雁夜は俺のことを『相川 始』と呼んだ。一切の情報を与える前にだ。

 

 

だから俺は聞いてみた。

 

「この世界での俺はどのような存在だったんだ?」

 

そうすると、

 

「うーん…物語の主軸の1人、かな?というか、テレビ番組だったんだよ。『仮面ライダーブレイド』っていう」

 

俺はその時、一体どういうことなのかと思った。この世界でやっていたテレビ番組なら、その役をやっていた人物もいるだろうから、何らかのパラドックスが起こっても不思議ではない。

 

しかし今ならわかる…

 

あくまでも創作物からなら、その創作物の中でのデータから、聖杯を通して召喚出来る。アルビノジョーカーも同じ方法で召喚されたのか、と。

 

 

 

「まあいい。いくら始さんでも…邪魔するなら、殺す」

 

 

さて、とりあえずこいつを捕獲しなければな…

 

 

所変わって

 

剣崎サイド

 

…数分遅かったか。もう少し早ければ、ライダーと共闘して幾らかは削れると思ったが…

 

「お、お前、セイバーか?」

 

「ああ。そういうお前は…ライダーのマスターか」

 

「…ああ」

 

「とりあえず、ここから離れろ。こいつは俺の相手だ」

 

「分かった!僕は避難を要請しておく!」

 

この申し出は助かる。間も無くここは戦場になる。それなら、少しでも安全な場所に他の住民を移した方がいい。

 

「頼む!」

 

「じゃあ!」

 

よし…こいつを数分、足止めするか…!

 

 

 

数分後

 

ガン!ギン!

 

…なかなかに強い…!当てようにも当たらない…!

 

…ライダーのマスターは逃げれたようだな…

 

 

「攻められてばかりも飽きてくる。こちらも攻勢に出るとしよう」

 

そう言って鎌を杖のように扱い、片手をこちらに向けて、

 

「目覚めよ!白きイバラよ!」

 

 

…!?これは…

 

「グッ!これは…イバラ!?どういう…」

 

俺は気がつくと、地面から生えてきている白いイバラに身体を拘束されていた。

 

そして、縛られている俺を、問答無用で鎌を用いて縦に横にと、斬ってくる。斬られるたびに、アーマーから火花が散る。

 

「ハハハハハ!金の剣王も、やられるがままか?」

 

…金の剣王?

 

金→俺の今のアーマーの色

 

剣王→キングフォーム

 

 

…こういう事か?だがなぜ、初対面である俺のこのフォームのことを知っている?と言っても、俺も『白いジョーカー』なんて知らないが…

 

「ククク。雪辱を晴らすには丁度いい。素直に死ね!」

 

雪辱?流石に知らないが、このままやられるわけにはいかない。俺はキングラウザーでイバラを斬り裂き、相手の動きを止めることにした。

 

『タイム』

 

 

そのカードを、ラウズすることなく。

 

俺のキングフォームは、本来なら♠︎のK(キング)『エボリューションコーカサス』1体との融合で発現するはずの姿だった。

 

しかし、アンデッドとの融合に必要な『融合係数』と呼ばれるものの数値が異常に高かった俺は、自分の持つ♠︎のカードのアンデッド13体と融合するというイレギュラーな事態が発生してしまった。

 

これにより、ジョーカー化や暴走の可能性というリスクと引き換えに、ラウズカードをラウズすることなく、♠︎のアンデッドの力を使うことができる。

 

それにより、あのジョーカーの動きをノータイム(洒落じゃない)で止めた

 

 

 

 

「刻を縛れ!白きスカラベよ!」

 

 

はずだったんだがなぁ!…ん?スカラベ…!?『タイム』は♠︎の10。そしてそのフルネームは、『タイムスカラベ』。つまり…

 

 

(「コイツは…詠唱だけでラウズカードの力を使えるのか…!となると、さっきのイバラは❤︎の7、『バイオプラント』か!」)

 

 

なるほど。という事は、『タイム』で止められた動きを、同じ『タイム』の力で相殺したのか!

 

 

 

 

「その通りだ!いい推察だな!だが無意味だ!」

 

 

 

ドゴン!

 

 

「ぐっ!」

 

不意を突かれて無防備だった俺に腹パンを入れてきたキャスター。…クソ。キャスターにしては強すぎる!

 

しかも、恐らく扱えるカードの力は、確実にあちらの方が多い…。どうにかならないか…!

 

 

 

所変わって

 

 

始サイド

 

「うあああ!」

 

キャスターのマスターからの攻撃が、こちらに向かって飛んで来る。

 

多方向からか…なら、

 

『スラッシュ、チョップ、トルネード』

 

俺はこの3枚をラウズした。

 

ん?なぜ、『チョップ、トルネード』の『スピニングウェーブ』を使わないか?

 

その理由はこれだ。

 

「ハァ!」

 

俺は、色々な方向に向きながら、カリスアローを振り回した。すると、

 

 

 

 

ブォンブォンブォン!!

 

 

 

 

こうして、『風を纏った飛ぶ斬撃』の完成だ。しかも、スラッシュに加えチョップも入ってるから、実質的に、『中距離版スピニングウェーブ』とも言えるようなものになる。

 

ザシュザシャ!

 

「…!グアアア!」

 

…よし。2本切れたか!

 

「ウガァ!」

 

…切れた断面から再生とは…俺の苦労って一体…

 

ドガドガドガドガン!

 

…なんとか避けきれたが、アスファルトをめくり上げるほどの力を持つのか…綺礼もこんな攻撃でよく肋骨だけで損傷が済んだな! 下手したら死んでるぞ!

 

俺は危険を承知で、接近戦を試みた。

 

すぐそこまでは行けるが、やはり尾に阻まれる。

 

 

 

 

「ハハ…ハハハ、これじゃあ、俺が悪役か…」ボソ…

 

 

 

 

…ん?

 

 

 

 

「…まぁいいや。楓がいないこの世界なんかに、未練はない…さっさと壊されればいいんだよ…こんな世界…!」

 

 

俺は近付けている今が好機と、尾を弾きながら、声を大にして聞いた。

 

 

「楓とは誰だ!お前の願いに関係している者か!」

 

そして返ってきた返事は、

 

 

 

 

 

「ああ、そうだよ!楓は!俺の大事な恋人だった!でも死んだ!俺が殺したようなものだ!だから、こんな運命を楓に与えた世界なんか、壊されればいいんだよ!」

 

 

 

…ブチッ。

 

コイツは何を言っている?死ぬような運命を恋人に与えたから、世界を壊す…?

 

「おい…!」

 

自分でも驚くほどに、低い声が出た。その声にアイツも一瞬震えた。

 

「お前は運命から逃げているだけだろ…!あいつのように…剣崎のように、運命と戦うことなく逃げた、ただの臆病者だ!」

 

その言葉を聞き、アイツは

 

 

「…そうだよ!俺は、元々…

 

 

 

イジメられるような臆病者だよ、クソったれがぁぁぁ!」

 

 

 

…不味い、地雷を踏んだか…?

 

ドドドドドドド…!

 

…尾の数が増えてる、だと!?

 

 

「アハハハハ!死ね!しね!シネェ!」

 

これは…ヤバイ。あの3人は逃したとはいえ、このままだと俺が生きて帰れない。

 

俺はそう思いながら呟いた。

 

「ハァ…こいつ、早くなんとかしないと」

 

と。




というわけで、第21話でした。
どうも劣勢なブレイドとカリス。この窮地、どう覆すのか。それは今後のお楽しみということでお願いします。

作者的に考えて、仮面ライダー作品は、言ってはなんですが、脚本や物語がなければ、『ただの劇』に成り下がってしまう。しかし、脚本や物語があるからこそ、伝記や叙事詩などの『創作物』というカテゴリーに属するのだと思っています。そのため、聖杯を通して召喚できたと解釈しました。分かりにくいかもしれませんがご了承ください。

今後とも、ご指摘、感想、評価よろしくお願いします。


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劣勢とお父さんの到着とクラスカード

ざっくりとしたあらすじ
始、到着→渉「なんで始さんがここに?まあ、邪魔だから殺す」→戦闘開始→ウェイバーの所にも剣崎が到着→アルビノジョーカーに、なかなか攻撃が当てられない→白いイバラで拘束され、ズバズバされるブレイド→アルビノジョーカーの『金の剣王』発言に疑問を抱きながら拘束から脱出、ノーラウズのタイムで時止め→だが、同じ力で相殺され、腹パンを受ける→始は、結構善戦→しかし、渉の言葉に激怒。渉に説教する→が、地雷を踏んでしまい、劣勢に→剣崎/始「「どうにかならないものか…」」
こんな感じです。
今回は、タイトルを見れば分かりますが、あのお父さんが冬木に帰ってきます。そして…?
展開が少し急ぎ足になるかもです。そして、この回にも独自解釈があります。
それではどうぞ。
⚠︎クラスカードの出どころについては、番外編『イリヤ'sドリーム』をお読みください。
前回のオリジナルコンボ『スラッシュ、チョップ、トルネード』
カリスアローに風の斬撃という要素を付与し、カリスアローを振ることにより、風の斬撃を飛ばすというコンボ。中距離での戦闘を考慮して考えられた『中距離版スピニングウェーブ』とも言えるコンボである。


 

始サイド

 

 

 

『エボリューション』

 

俺は、❤︎のK(キング)『エボリューションパラドキサ』を使い、『ワイルドカリス』に変身した。

 

このフォームは、ジョーカーの能力である『他のアンデッドへの変化』による、『パラドキサアンデッドの姿への変化』ではなく、『今の姿(=仮面ライダーカリス(通常))』に、『エボリューション』本来の『進化』の力が作用して発現するフォームだと推測している。

 

これにより、黒がメインだったボディは赤く染まり、銀と赤だった胸のクリスタルは、緑へと色を変えた。

 

そして俺は、腿に現れた『醒鎌ワイルドスラッシャー』を手に取り、攻撃を仕掛ける。

 

 

ザシュ!ズバ!

 

「…!グウゥ!」

 

切れた…と思っても、

 

「ガウア!」

 

やはり、断面から再生する…

 

なら、

 

 

 

 

 

 

 

一撃で、この尾を全て吹き飛ばせばいい。

 

そして考えた俺は、詠唱を開始する。

 

「運命を貫き…」

 

そう言いながら、ワイルドスラッシャーをカリスアローにドッキングさせる。すると俺の体から、ハートスートのカード13枚が飛び出してくる。

 

「絶望の闇を穿つ光の旋風よ!」

 

飛び出したカードが1つとなり、一枚のカードが生み出される。

 

 

そしてそのカードを、

 

 

「今ここに、その力を証明しろ!」

 

 

ワイルドスラッシャーをドッキングさせたカリスアローに、ラウズする。

 

『ワイルド』

 

「これで終わりだ…!『荒々しく黒き光の旋風(ワイルドサイクロン)』!」

 

そしてカリスアローから、圧縮された高出力なエネルギーを、こちらに向けて突きに来ようとしている、尾に放った。

 

俺の宝具、『ワイルドサイクロン』は2パターンあるが、今回は、対軍宝具である射撃型を使用した。

 

そして、

 

 

「…!?アギャアアアアアア!?」

 

 

目論見通り、尾を吹き飛ばすことに成功した。

 

俺は、その一瞬を見逃すことなく、キャスターのマスターを捕獲すべく、接近した。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、これが間違いだった。

 

「…?」

 

俺の腹に

 

 

 

 

 

風穴が

 

 

 

 

 

 

空いていた

 

 

 

「…え?」

 

 

所変わって

 

剣崎サイド

 

ガッ!ガキン!

 

チッ…!なかなか有効打が打てない…!

 

俺は、この白いジョーカーに対し攻撃を仕掛けてはいるものの、いなされたり、弾かれたりと、なかなか素直に攻撃が当たらない…

 

さらに…

 

『スラッシュ』

 

俺がノーラウズ能力を使えば、

 

「斬れ味を増せ!白きトカゲよ!」

 

相手も同じ力を使い、こちらの強化を相殺してくる。

 

しかも、相手はスペード以外のカードの力も使える。それに対し、俺はスペード以外のカードの力を使えない。敵の方が、使える力の数が多い。単純計算でも敵の手札は、俺の約4倍の枚数だ。

 

それなら、

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな手札の多さでも防げない、圧倒的な一枚を切ればいい。

 

 

俺は、小っ恥ずかしい限りだが、詠唱を開始することにした。

 

 

「青き5つの力よ…」

 

そう言うと、体から俺が望む5枚のカードが、手元に現れた。

 

「王たる剣の礎となり…」

 

そして、その5枚のカードを、キングラウザーに装填する。

 

「最たる一撃を敵に与えよ!」

 

『スペード10、J(ジャック)、Q(クイーン)、K(キング)、A(エース)』

 

「受けるがいい!『至高なりて愚直なる閃光(ロイヤルストレートフラッシュ)』!」

 

『ロイヤルストレートフラッシュ』

 

…あー、恥ずかしかった。ちなみに、これまでにも何回かこの技は放っていると思うが、あれは加減が入っている。

 

切嗣と共にアインツベルン城を爆発オチにした時は70%強。

 

始に勘違いで放った時は、50%強。

 

そして、今の痛い詠唱を伴って、ようやく100%だ。

 

俺は、今自分の力だけで放てるであろう最強の一撃で、敵を討つ。

 

俺が剣を構えると、目の前に5枚のカードが現れる。

 

俺は、そのカードに向かい突進する。

 

一枚一枚のカードを通り抜けていくたびに、俺の中にとてつもない力が注がれてくる。

 

そして…

 

「ウェェェェェェェェイ!」

 

「…!?グオオォオォォオォ!?」

 

俺は、白いジョーカーに正真正銘、100%のロイヤルストレートフラッシュで、直接的に斬り裂いた。

 

俺は、敵より少し離れた位置で停止したので、後ろを見る。

 

 

 

「やったか…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、やれていないぞ。金の剣王よ」

 

 

「…!?」

 

ドゴン!

 

 

「グァ!?」

 

俺は、何故か背後に現れた白いジョーカーに、とてつもなく重い一撃を食らってしまった。

 

 

そしてその一撃で、なんとキングフォームが解除されてしまった…。

 

「が、あ…!」

 

「いや、さすがに危なかったよ…しかし、こちらもギリギリ間に合ったのでね」

 

そうか…!コイツは、俺が停止した場所にいた時に…!

 

『我を癒せ!白きラクダよ!そして、地に潜らせたまえ!白きモグラよ!』

 

こういう詠唱をしたんだろう…!そして潜ってこちらに接近している間に、拳の力をキングフォームを解除できるまでに強化した訳か…!

 

「グ…ウェェェェェェェェイ!」

 

俺は、背中に走る痛みを堪えながら、敵に斬りかかる。

 

 

 

 

が、

 

 

 

「無駄だ」

 

 

 

バギン…!

 

 

「…な!?」

 

ブレイラウザーが、折られたのだ。まるで、クルミを砕くかのような感覚で。

 

「ハァ!」

 

「グ!アァァ!」

 

さらに、鎌で斬りかかって来られ、防ぐ術のない俺は、まともにその斬撃を受けてしまった。

 

「ハハハハハ!終わりだ!金の剣王よ!」

 

 

 

俺は…ここで死ぬのか…?

 

 

 

心残りは…無いな。あいつと…始とまた、飯食って、酒飲んで、この世界で…新しい友達が出来て、そして、

 

 

俺を尊敬して見てくれる、友達の娘がいて…

 

 

 

………

 

 

ああ…ダメだ。

 

そうだ、まだ死ねない。

 

始も、天音ちゃんを護りたいって思った時、こんな気持ちだったんだろうか…

 

あの娘と…イリヤスフィールと、また遊ぶ約束を…切嗣には内緒でしてたな…

 

 

なら、せめて…

 

 

 

ボロボロでも良いから、帰らないとなぁ…!

 

 

俺は、折れたブレイラウザーを掴み、刺し違えてでもと思いながら、斬りかかった。

 

 

しかし、

 

 

 

 

 

バババババ!

 

 

「…!?」

 

「…ムゥ!?」

 

そこに、この場には異質な、『銃声』が聞こえてきた。

 

 

そして、

 

 

「セイバー!これを使え!」

 

 

その銃声の主であり、俺のマスター。衛宮切嗣から、カードを渡される。

 

そのカードは横に回転しながら、俺の手元に向かってきた。

 

そのカードは、

 

 

 

「…なんだ?このカード…?」

 

鎧をまとった剣士が描かれた、下部に『セイバー』と英語訳で書かれたカードだった。

 

ただ、ラウズカードでないことはわかる。

 

しかし、何故かどう使うべきか、体が知っていた。

 

 

『アブゾーブQ(クイーン)』

 

俺は、アブゾーバーを起動し、

 

 

 

 

 

『エボリューションセイバー』

 

 

そのカードを、アブゾーバーにラウズした。

 

 

その時、切嗣がこんなことを言っていた。

 

 

 

「…ん!?アーチャーのカードが…!ひとりでに…!」

 

 

 

所変わって

 

始サイド

 

 

俺は、あの尾に貫かれていた。

 

その時、ワイルドカリスから通常のカリスに戻ってしまった…

 

尾の再生速度の速さを…俺は計算していなかったんだ…

 

リカバーでも、さすがに回復しきれないダメージである事は一目で分かった…

 

血の気が引いていくのが分かる。

 

ここに召喚されて、友達が出来て、剣崎とも再会できた。不死で、かえって苦しむ理解者もいた。

 

そして、

 

この世界でも、護りたい娘が出来た。

 

俺は、天音ちゃんの事を…もう、護る事はできない。あの世界で、俺は死んでしまったから…

 

でも、こうして新たな生を貰った。

 

そこであの娘と…桜ちゃんと出会い、今度こそ護り切ると、自分に誓った。

 

ここで、死んではいられない。

 

俺は…俺は!

 

「あの娘を護る…守護者だ!」

 

そう叫んだ俺に、尾が向かってくる。

 

俺は、決して目を閉じなかった。

 

そして、

 

 

 

 

 

『ほう…自らを守護者と宣言するか…いや、お前こそが真の守護者たる者なのだろうな』

 

俺の前に、よく分からない一枚のカードが現れたかと思えば、

 

 

『…ハァ!』

 

 

なんと、向かってきた尾を弾き飛ばしたんだ。そしてそのカードは、俺の手元に来た。

 

カードには、弓を引く女性が描かれており、下部には『アーチャー』と英語訳で書かれてある。

 

『使え。私も、手を貸そう』

 

そうして俺は、

 

 

 

 

『アーチャー』

 

 

 

そのカードを、カリスラウザーにラウズした。




というわけで、第22話でした。

今回は番外編『イリヤ'sドリーム』に登場した、クラスカードが2人の手に渡り、そのカードを使用した所まででした。

作者的には、ワイルドカリスは『ジョーカーラウザーの能力である、他のアンデッドへの変化』ではなく、『K(キング)のカードの力である「進化」の能力が、マンティスアンデッドの姿に作用した』と考えています。

さあ、物語も終盤戦です。今作品のオリジナルフォームも登場します。

今後とも、ご指摘、感想、評価よろしくお願いします。


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セイバーとアーチャー

ざっくりとしたあらすじ
カリスが、ついにワイルドカリスに→尾の数と再生に痺れを切らす→宝具『荒々しく黒き光の旋風(ワイルドサイクロン)』発動→尾を吹き飛ばし、接近→が、再生スピードの計算をしておらず、腹部に風穴が開く→ブレイドも、相手の使える力の多さに宝具使用→剣崎「詠唱が痛すぎて恥ずかしい」→確かに食らわせたが、伝統なフラグ『やったか?』を使用してしまう→背後からの襲撃でキングフォーム解除→ブレイラウザーも折られ、斬撃もまともに受け、倒れそうになる→しかし、イリヤとの密かな約束(切嗣「おい、何のことだ!聞いてないぞ!」)を思い出す→切嗣お父さん、到着→セイバーのクラスカードを渡されたブレイド、アブゾーバーでそのカードを発動→カリスも桜ちゃんへの想いと、最期まで護り切るという願いがよぎる→自分への攻撃をアーチャーのカードに弾き飛ばしてもらい、自身はアーチャーのカードをラウズした
こんな感じです。
…まさかのあらすじだけで約400字です。長過ぎる!という方、申し訳ございません。
今回は、オリジナルフォーム、原作破壊、伝説無視、独自解釈、同文字羅列、長い行間があります。苦手な方はブラウザバックを推奨します。
それではどうぞ。


剣崎サイド

 

???

 

……

 

 

 

…あれ?ここ、どこだ?

 

 

 

…俺は、たしか、あのカードをラウズして…

 

 

 

あ、そうしたら光が出てきて…それっきりか。

 

 

 

しかし…ここはどこだ?見たところ、どこかの丘か?

 

 

 

でも、俺が海に飛び込んだ丘でもないし…?

 

 

 

 

 

「あなたが、次の『担い手』となる方ですね」

 

 

 

…!?

 

突然の声に驚いた俺は、その声の発生源を向く。

 

そこには、

 

 

 

 

 

 

「…女…の子?」

 

 

金髪で、美しさと気高さを兼ね備えた美貌。その手には、刀身が金色に輝く剣と、『青い鞘』が握られていた。

 

一応、名前を聞いてみることにした。

 

「…君は?」

 

「はい。私の名は『アルトリア・ペンドラゴン』。アーサー王…といえば、理解してもらえますか?」

 

 

 

 

 

 

 

………(0w0)

 

 

 

 

 

……ウェ!?Σ(0w0)

 

あ、アーサー王だって!?

 

…ん?いや、ちょっと待て…

 

確か…アーサー王って、『男』だったんじゃ…?

 

「あくまでも、それは伝記の中での話です。こういう『if』も、有るのですよ」

 

…さらっと心を読まれた…ドウイウコトナンダイッタイ…

 

 

 

 

…アーサー王?なら、その持ってる剣は…!

 

 

 

 

「はい。あなたの想像通り、この剣は『エクスカリバー』。あまりにも有名すぎる聖剣です」

 

 

やはりか…!ということは、

 

 

「『担い手』というのは…聖剣の、ということか」

 

「はい。そしてもう1つ、これもです」

 

そう言って彼女が見せたのは、青い鞘だった。

 

「これもか?だが、この鞘は一体…!」

 

と、言いながら『アーサー王伝説』、そして『鞘』。

 

この2つが関連する事柄に、俺は心当たりがあった。それは、

 

 

 

 

 

 

 

「『エクスカリバーを納める魔法の鞘』…所有者不傷の鞘か!」

 

「えぇ。『アヴァロン』といいます」

 

「…ちょっと待て。伝説通りなら、その鞘は…」

 

そう。伝説通りなら、その鞘はアーサー王の異父姉である『モルガン』が、アーサー王から盗み取ったはずなのだ。

 

「あ〜。その事ですか。実はこんなことがありまして…」

 

 

回想開始(アルトリアサイド)

 

 

ブリテン 円卓の間

 

時は、鞘が盗まれてしばらく経過しての事です。

 

私は、いつものようにランスロットから、国の様子を聞いていました。

 

 

 

 

 

「王様ゲーム?」

 

「はい。民の中で、ゲームの中といえど王になれるということで、密かに人気なのだとか…」

 

私は王として、民の事を知ることを大事にし、繁栄を願っていた。その際に、『王様ゲーム』なるものがあると知りました。そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…では、円卓の騎士たちでやってみましょう」

 

「…ウェ?」

 

 

その時のランスロットの「え?」の発音が少しおかしかったのは気にしてません。

 

 

 

 

数時間後

 

 

「何故このようなことを?」

 

「民の事を知るのは、繁栄の上でとても大事なことです。というわけで、やってみましょう。あ、私もルールに則りますので、あなた達の誰かが王様の印を引いて、私が指名されたとしても、素直に従います」

 

(『王が…ゲームとはいえ、私達の命に…従う!?』)

 

「さあ、

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲームを始めましょう」

 

 

1巡目

 

『王様だーれだ!』

 

「あ、私ですね」

 

引いたのはガウェインでした。

 

「そうですね…では、『5番が6番に愛の告白をする』!」

 

 

『ぶふぅ!?』

 

いきなりの爆弾命令。

 

そして、その餌食となったのは、

 

 

 

 

「あ、アーサー王!いえ、父上!俺と結婚してください!」

 

モードレッドと、

 

「却下します。第一、私は父ではなく母です…」

 

先程のモードレッドの発言通り、私でした。

 

「うぅ…でもいつか!父上に相応しくなれるように、頑張ります!」

 

「…だから、私は母です…父じゃ…ないんです…orz」

 

…正直、どこで育て方を間違えたのかと思いましたよ、えぇ。

 

そして2巡目。

 

 

ここで、とんでもないことになったんです。

 

 

それは…

 

 

「それは…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一体、この王様ゲームに何が起こったのか!?続きは別サイドの後で!」

 

「ここまで引っ張って、『続きはCMの後で』みたいなノリ!?しかもなんかメタいし!」

 

 

所変わって

 

始サイド

 

 

「ここは…?」

 

 

俺は、空で歯車が廻る荒野にいた。

 

そして、俺の周りにあるのは無数の、

 

 

 

 

 

剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣…

剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣…

剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣剣…

 

 

 

 

そう、無数の剣だった。しかし、

 

「…?この剣…少し『中身』が薄い…?」

 

俺は、その剣の一本一本の『中身』、つまり『本物らしさ』、とでもいうべきものが、薄いのではと思ったのだ。

 

「そうだ。あくまで、それらは本物に近い偽物、贋作だ」

 

その聞き覚えのある声に、俺は振り向いた。

 

そこにいたのは、黒のインナーに赤い外套を着た、褐色肌の1人の青年だった。

 

 

「さっきは助かった。礼を言う」

 

死にかけだった、俺を守ってくれたことを素直に感謝した。すると、

 

「なぁに。私が目指していたのは『正義の味方』だ。それが人の1人救えないでどうする?」

 

と、返された。…悪い奴ではないと思うんだが…

 

「…お前に聞いたい。『お前はなんだ』?」

 

 

つい俺は、その思っていた一言を口にした。

 

すると彼は、

 

「俺、あ、いや私は…理想に溺れただけの無銘の弓兵だ」

 

と、嘲笑しながら自分へ言い聞かせるかのように、口にしていた。

 

「なら、『守護者』というワードに反応した理由は?」

 

「…それは、私が世界と契約した『守護者』だからだ。まぁ、ただ世界の崩壊を守るために、罪の無い者の命も奪う…ただの『掃除屋』だったがな…」

 

俺は『罪のない者の命も奪う』という言葉に武器を構えかけたが…その青年が、苦虫を何匹も噛み潰しているような表情をしているのを見て、その手を収めた。

 

「…だからこその『真の守護者』か…」

 

「そういうことだ。言ってしまえば、私は自身の正義のために、罪の無い者も殺したが…お前は『桜』を守るために、悪を切り裂く…その姿は、まさに私の目指す理想たるものだ」

 

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

 

 

 

……ん?

 

 

 

 

 

 

 

 

…おい待て、ちょっと待て。

 

 

 

 

 

 

「何故、お前が桜ちゃんを知っている!?答えろ!…ハッ!まさか…物心ついていない頃の桜ちゃんに、あんなことやこんなことをしたのか!?」

 

「!?いや待て!こちらの話を聞け!それは多大なる誤解だ!」

 

 

 

我ながら、思考が暴走しているのは分かっている。

 

 

 

だが、この男が桜ちゃんに手をかけたなら、話は別だ!

 

 

「問答無用!」

 

『フロート、ドリル、トルネード』

 

『スピニングダンス』

 

「ハァーー!」

 

「いや、だから!あぁ…もう!こんなに話が伝わらないのは、『凛』以来だ!『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)』!」

 

「凛ちゃんにも手をかけたのかぁーーー!!?」

 

「誤解だって言ってるだろぉ!?あぁ…もう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんでさーーーーーーーーーー!」

 

 

…なんでだろう…今の悲鳴が素のコイツだと思えた。

 

 

 

 

数分?後

 

 

「…すまなかった。俺の勘違いだったようだな…」

 

「いや、私も…何も言わずにその2人の名を出すのは、いささか不審感を扇ぐだけだったな…」

 

俺たちは、それぞれが持っていた勘違いを解消し、お互い謝罪した。

 

その際に、こいつの過去も聞いた。…まさか、未来の桜ちゃんの先輩とは…

 

「…まぁ、お前の実力も分かった。お前なら、これを使えるだろう」

 

そう言いながら渡してきたのは、黒い弓と捻れた…剣?矢?を渡してきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カードの中から、お前が桜を守れるか、この目で見極めさせてもらう」

 

…最後の最後に重荷乗せてきた…。

 

 

 

 

 

 

そして…

 

 

現実世界

 

カード使用より約3秒後

 

俺は、自分の姿を見てみた。

 

その姿は…

 

 

 

 

 

 

 

「…なるほど、あいつ…俺に与えたのはあれだけではなかったのか。全く、根はお人好しか…境遇から本質まで…剣崎によく似ているな…」

 

従来の肩のアーマーが外れ、アイツの着ていた赤い外套を着ている。膝下程の長さだが、動きを阻害しているわけではなく、むしろ動きやすい。

 

俺は、右手にカリスアローを出現させる。そのカリスアローは、赤以外の色が全て漆黒に染められていた。

 

そして、自身に爆発的に注がれた魔力を霧散させ、キャスターのマスターの前に姿を現した。

 

 

「…!?なんだ…!?そのフォームは…!」

 

 

 

敢えて名乗るなら…そうだな、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『仮面ライダーカリス・アーチャーフォーム』…とでも言っておこうか…では、行くぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

全てを狩られる準備は出来たか?」

 

 

「…ウガアアアアアアアア!」

 

さあ、ここから反撃と行こうか。

 

 

 

所変わって

 

剣崎サイド

 

「さて、別サイドの話を挟んだところで、続きをお話しします」

 

…この世界での体感だが、40分くらい待った気がする…あと、別サイドって何だったんだ?

 

「というわけで、回想の続きです」

 

回想再開(アルトリアサイド)

 

そう、2巡目。たったの2巡目。ここで、事件が起こります。

 

 

 

 

 

2巡目

 

『王様だーれだ!』

 

 

 

「あ、次は私ですね」

 

この時、私が王様の印を引きました。

 

(『あるべきところに戻ったと感じるのは、私たちだけだろうか…』←円卓の騎士の方たちの思ったこと)

 

 

 

ここで私は、どんな命令をしようか、誰がなんの数字を持っているのか、そんなことを思いワクワクしながら、周りを見ていました。

 

苦笑いしている騎士もいれば、そっぽを向いてる騎士もいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その中で、とりわけ焦っている者がいました。

 

そう、モルガンです。

 

私は、直感をフルに活用し、モルガンの数字を当てに行きました。

 

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、4番の方。私に隠していることを正直に話し、罪を悔い改めなさい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…その時のモルガンの表情ですか?この世の終わりみたいな顔でしたよ?

 

 

 

 

 

「では、隠していることを、この場で堂々と話しなさい」

 

「……………した」

 

「聞こえん!王の前であるぞ!あなたが王の異父姉であろうと、このゲームでの王の命は絶対!さあ!話すのだ!」

 

…なんだかゲームに対してノリノリなランスロットがそう言うと、モルガンは小さな…本当に小さな声で話し始めた。

 

 

 

「私は…私は!

 

 

 

 

アル…あ、いえ、アーサー王の!エクスカリバーの鞘を盗んでしまいました!大変申し訳ありません!」

 

 

 

 

 

 

 

『………えーーーーーーーーーーー!!??』

 

 

 

そしてその後、アヴァロンを返してもらいました。

 

モルガン自体は、今のブリテンを壊すことで、発展させようとしていたようです。モードレッドもそのために、文字通り『造った』子どもなのだそうです。しかし、私にとっては、たった1人の最愛の『娘』です…あまり男言葉を使ってほしくないのですが…

 

 

 

 

 

 

 

「父…あ、ううん…『母上』!今から遊んでくれますか?」

 

鞘を返してもらってすぐ、モードレッドにそんなことを言われました。

 

そしてその表情が年相応の『女の子』の表情でありました。

 

…円卓まで来るのに、相当な道だったでしょう。母親であるのに、甘えさせることもできなかった…

 

だからせめて、

 

 

 

 

 

「ええ!この後、私の部屋に来てください。トランプで遊びましょう!」

 

「やった!母上と遊べる!」

 

「…モードレッド、あなたはあなたの好きなように生きなさい。私は、そろそろ隠居でもします」

 

「…うん。『もう1人の母上』!これからも元気で!」

 

「…ええ!」

 

私の娘を、甘えさせることにしたのです。

 

回想終了

 

 

 

…あれ?

 

「おい。なんでブリテンが滅んでないんだ?」

 

こんな調子だと、モードレッドの反乱が起きていない、ということになる。だって、真の『家族』って感じだったし。

 

「あ〜…やっぱり気付きましたか。実は、やはり反逆派の騎士の勢いが絶えず、どれだけの武勲を挙げた者でも1人、また1人と死んでいきました。そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

私とモードレッドは最後まで生き残り、モードレッドが私を庇って死にました。そして、モードレッドを抱き寄せ…そのまま…自殺しました。流石のアヴァロンでも、自殺は予想外だったのでしょうね」

 

「…反逆派…ランスロットか」

 

「それもありましたが、やはり…私のやり方に反対する者も多かった。それ故にです」

 

「…」

 

「それでも…モードレッドは、私についてきてくれました。その身が…私に反逆するために生まれた存在だったにも関わらずです」

 

「…なるほど。お前は娘に愛され、また愛したんだな」

 

 

 

…俺は、幼い頃に親を火事で亡くした。そんな両親も…生きていたら、そこまでの愛を注いでくれただろうか?

 

「…私の話はこれで終わりです。あなたは、あなたの生きたいように生きればいい。私は、この丘から見守っています」

 

そう言いながら、俺に剣と鞘を渡してきた。すると、鞘が俺の体の中に入り込んだ。そして…

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の体の中の、『何か』が変わった気がした。

 

俺はその感覚に疑問を覚えながら、

 

「さようなら。あなたに、剣の加護がありますように…」

 

 

現実に帰って行った。

 

 

 

そして…

 

 

現実世界

 

 

カード使用から約4秒後

 

 

「…!?なんだ!?その姿は!そんなもの…見たことないぞ!」

 

…俺も初めてなんだから当然だろ。

 

体を見れば、彼女が着ていた鎧に似たアーマーが胴のところに、スカートのようなアーマーが腿に追加される。そして、胴のアーマーにスペードの紋章、その中には剣の紋章が施されていた。

 

 

 

 

「貴様…!何者だ!」

 

そう聞いてきたキャスターに、俺はこう答えた。

 

 

「…名乗るなら、『仮面ライダーブレイド・セイバーフォーム』…とでも言っておく。あぁ…ちなみに、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どこかの通りすがりのように、覚えておかなくてもいいぞ?キャスター」

 

 

「…ほざけ!」

 

さて、聖剣の力…見せてもらうとするか。

 

 




…というわけで、23話でしたが…長すぎでしたね…。作者自身もこれは長いと思いながら文字を打っていました。

2人の姿はノーマルフォームに、アルトリアさんとエミヤさんの装備が一部追加されたような感じです。

あと、これは創作というフィクションです。本来のアーサー王伝説に、王様ゲームで鞘を回収…なんてことはないはずです。まず王様ゲーム自体無いはずですし…

本当に駄文で駄作、妄想が全開の小説で申し訳ありません。

こんな作品でもよろしければ、今後ともご指摘、感想、評価よろしくお願いします。


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剣/弓/復/助

ざっくりとしたあらすじ
セイバーのカードをラウズし、アルトリアと会う剣崎→聖剣の担い手となるかと思いきや、鞘もだという→剣崎「どういうことだ?」アルトリア「別サイドのあとで!」CMのあとでみたいなノリで別サイド→こちらもアーチャーのカードをラウズし、某赤い弓兵さんと出会う→色々聞いていると、(始にとっては)何故か桜の名前が出てきた→スピニングダンス決行→某赤い弓兵さんもロー・アイアスで守りに入るが、うっかり凛の名前も出してしまい、勢い上昇。赤い弓兵さん「なんでさーーー!」→勘違い解消後、現実世界に戻り、カリスが『アーチャーフォーム』に覚醒→剣崎さんは、ようやく続きの話となり、なぜアルトリアさんがアヴァロンを持っているかのエピソードを聞く→その後、最期を聞きアヴァロンを体に埋め込まれる→そして現実世界に戻り、ブレイドが『セイバーフォーム』に覚醒→2人「「さあ、反撃開始だ!」」
こんな感じです。今回もあらすじで約400字です…。
今回は、平成ライダーの定番である、『新フォームは、初戦らでそれまでの苦戦が嘘のような勝利をする』というのがこの話の前半の目的なので、少し無双的な感じがあるかもです。さらに、カメラからの視点(3人称サイドというのでしょうか?)もあります。苦手な方は、ブラウザバックを推奨します。
それではどうぞ。


 

剣崎サイド

 

 

カメラ視点

 

 

「ヌァァ!」

 

「はぁぁ!」

 

 

ガン!ガキン!

 

 

アルビノジョーカーの鎌と、ブレイドの持つ聖剣がぶつかり合う。火花を散らせながら、つばぜり合いを繰り返す両者。しかし優勢なのは、

 

 

 

 

 

「ウェーーーーイ!」

 

先ほど覚醒し、聖剣を手に戦うブレイドだ。対してアルビノジョーカーは、敵の突然の強化に戸惑い、攻めに転ずることができない。

 

 

 

そして…

 

 

「もらった!」

 

 

 

 

キィーーーン!

 

 

 

「…!鎌が!!」

 

ブレイドは、アルビノジョーカーの鎌を弾き飛ばすことに成功した。

 

「ハッ!デア!…ウェーーーイ!」

 

ザン!ザシャ!ザン!

 

「グォオォオォオォォオォ!」

 

さらに、無防備になったアルビノジョーカーに、剣撃を叩き込む。まともなダメージをロイヤルストレートフラッシュ以外で加えた瞬間だった。そしてその後、相手を遠くに弾き飛ばす。

 

 

「グゥ…ウガァァアァアアァァア!」

 

 

突進して一気に距離を詰め、ブレイドを倒そうとするアルビノジョーカー。その真っ直ぐな突進に目を背けず、むしろ向き合いながら、詠唱を開始する。

 

 

 

 

「幾星霜の光を束ねし剣は…」

 

 

 

 

光の奔流が、下段に構える聖剣に集まっていく。

 

 

 

 

 

「今ここに!聖なる輝きを解き放つ!」

 

 

 

やがて光は、爆発的な魔力を保ちながら、その刀身に集中していく。

 

 

 

 

 

 

そしてついに…

 

 

「これが…人類の『最強の幻想(ラスト・ファンタズム)』!」

 

 

光が、放出する。

 

「受けるがいい!『約束された(エクス)…」

 

 

 

 

 

 

 

ブレイドが、そう言いながら両手で聖剣を振り上げる。

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 

「勝利の剣(カリバー)』!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一気に振り下ろした。

 

 

 

「…ウギャァァアァアアァァア!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのとき剣崎は、一瞬だけ鈍い光が見えたような気がした。

 

 

所変わって

 

始サイド

 

カメラ視点

 

「フッ!ハァ!」

 

「…!アアァアァアアァァア!」

 

始に、尾が迫ってくる。しかし、時には避け、時には斬りかかりながら、渉に向かい接近する。

 

「オラァ!」

 

さらに尾の数が増え、始を襲う。

 

 

が、

 

 

 

 

「…そこだ!」

 

始は、尾を斬り飛ばし、そこから矢を放つ。

 

 

 

 

 

ドッ!

 

「…!?再生…出来ねぇ!?」

 

その理由は、始が斬った尾の断面に矢を放ち、刺さった矢が『エネルギー体の塊』から『実体の矢』に変わり、再生を阻害しているためだ。

 

 

ザシュ!ドッ!ザシャ!ドド!

 

「グギャぁああアァァアァア!」

 

その行為を何回も繰り返し、渉は尾の再生が出来なくなった。

 

それを見た始は渉の背後に回り、詠唱を始める。

 

「我、物の怪なり」

 

 

かつての自分への自虐を含みながら、カリスアローからラウザーを外し、ベルトに戻す。

 

 

「されど、持ちし心は人間なり!」

 

 

 

 

黒い矢を構え、狙うは一点。外すことはない。何故ならそれは…

 

 

 

 

 

「貫け!『偽(カラド)…」

 

 

 

『既に中っている』のだから。

 

 

 

「螺旋剣(ボルグⅡ)』!」

 

 

 

そしてその矢は、

 

 

 

 

 

 

『ぎゃあーーぁーーあーーーーーあーーーぁー!!!』

 

 

 

 

渉の『魔術刻印』に的中した。そして、魔術刻印は生命を持っているかのような動きをし、始から逃亡しようとする。

 

 

 

「…!やはりか!」

 

 

しかし、それを察知していた始は、その魔術刻印を斬り裂き、持っていたブランクカードに無理やり封印させた。

 

 

 

『ギャァアァアアァァアァ…』

 

 

そのカードは何のカテゴリーもスートもなく、ただ刻印が何重もの鎖に繋がれ、その封印の強度がうかがえる。

 

 

「…」

 

 

それを確認した後、渉のところに向かう。

 

 

「…あーぁ…もう少しで、勝てそう…だったんだけどな…」

 

「俺に勝ってたところで、どうにもならないだろう。お前の願いは叶わない」

 

「いや…ひとつは叶ったよ…」

 

「…?」

 

その言葉に疑問を持つ始。

 

 

 

 

その表情を見て渉は、口を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「『俺が一番好きな仮面ライダー』と…バトれたんだからさ…」

 

 

ズズズ…

 

 

「…!?」

 

 

その濃密な魔力に、今の今まで気づかなかった始。

 

 

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガッ…シュー…ン…

 

 

 

渉の胸ポケットから出てきた一枚のカードに、渉は吸い込まれた。

 

 

 

 

…バシュ!

 

 

 

最終的には、ひとりでに猛スピードで飛んで行った。

 

 

 

そのカードを見て、始は驚愕を隠せなかった。なにせそのカードは…

 

 

 

「今のは…まさか、『バニティカード』!?くっ!あれを追わないと…

 

 

 

 

最悪…この街が終わるぞ…!」

 

 

自身の『1度目の死』に大きく関わったカードなのだから。

 

 

 

所変わって

 

剣崎サイド(剣崎視点)

 

「…!?」

 

 

俺は、確かにキャスターを斬った。実際あいつはほぼ消えかけだ。なのに…

 

 

 

「なんだ…!?この異常なまでの魔力は…!」

 

 

 

そう。キャスターを倒したはずなのに、どうにも嫌な予感が拭えない。

 

 

 

 

 

その時、

 

 

 

 

 

ヒューーーー…

 

 

 

 

 

「…!カード…?」

 

 

ラウズカードが飛んできたのだ。だが、そのカードは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガシン…!

 

 

 

 

 

 

「ククク…お前たちは終わりだ…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青、橙、赤、緑の王よ!その力を現し、混沌たる邪神を顕現せよ!『14復活の石板(リバイバルストーン・フォーティーン)』!」

 

 

 

 

 

キャスターが持っていた石板に、セットされた。そして…

 

 

 

 

 

 

 

ズズズズズ…

 

 

 

 

 

 

突然、地鳴りが響きだした。

 

 

「くそ…遅かったか!」

 

「始!?」

 

俺は、いきなり現れた始に正直驚いていた。しかし、その様子を見る限り、始は先ほどのカードを追いかけてきたようだ。

 

「マズイ…!おそらくキャスターの宝具は、邪神を復活させる物だ!早く止めないと…!」

 

始のその異常とも呼べる焦りが、俺の身にも染みてきた。石板から放たれている、この禍々しい魔力とその大きさ、どれを取っても始の推測に違わないと思うからだ。

 

「ああ!止めるぞ!」

 

そう言いながら、2人で石板を攻撃するが、効かない。

 

 

「…クッ!聖剣でもダメか…!?」

 

「この弓でも、いささか威力が不足しているか…!」

 

 

 

 

 

 

 

しかし、俺たちの健闘むなしく…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オォオォォオォオオオオオォオォォオォ!」

 

 

 

 

 

キャスターの宝具が発動され、俺たちの前に、邪神が現れてしまった。

 

「14(フォーティーン)…ついに復活したか…!」

 

「始!何か知ってるのか!?」

 

「…俺の生前に、少しばかりな…だが、言ってる暇はない!俺たちだけでもアレを止めるぞ!」

 

「分かった!」

 

 

そして、俺と始は並び立つ。

 

「…お前とこうして並んで戦うのも…久々だな」

 

「そうだな…行くぞ、剣崎!邪神を倒すぞ!」

 

「ああ!」

 

そう言って、俺たちは邪神に向かっていく。だが、

 

『フハハハハ!いくら強かろうと、この14に2人でかなうものか!』

 

 

 

 

 

ドゴーーーーン!

 

 

 

 

「「うわァァァアァアアァァア!」」

 

 

14は、手に持っている剣で、俺たちのいる地面ごと薙ぎはらった。当然、その上を走る俺たちも吹き飛ばされる。

 

「くそ…!これじゃ近づけない!」

 

「弓は放つまでを狙われたらキツイ…!どうすれば…!」

 

『考え事など、している暇があるのか?喰らえ!』

 

そうこうしているうちに、雷を落とされる。

 

 

「「ぐあああああああああ!!」」

 

 

この攻撃で、俺も始も変身が解除された。セイバーフォームのアーマーでも、かなりキツイということだ。

 

『フハハハハ!死ねぇ!』

 

俺たちに再び剣が迫る。

 

 

 

 

 

その時、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒューーーー…ン!

 

 

 

 

 

 

 

 

ドゴーーーーン!

 

 

『ヌゥ!?何者だ!』

 

突如、ロケットランチャーの弾が14に命中した。しかし…何者だ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やはり、デカブツにはデカブツか。持ってこれるだけの大型銃器も、持ってきて良かった」

 

…!?この声は…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待たせたな、セイバー!いや、剣崎!僕も加勢する!」

 

「切嗣!早く逃げろ!これは、普通の人間とか魔術師でどうにかなるレベルじゃない!」

 

確かに先ほどあのロケランに助けられたが、それでも油断を突いた物だ。2発目が当たることはないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

そう思っていると、

 

 

 

 

 

 

 

 

もう1人現れた。

 

 

 

 

「ハァアアァァアァア!」

 

 

 

 

ドスドスドス…!

 

 

『ヌゥオォオオォォォオォオォォオォ!?』

 

 

 

この声も聞き覚えがある…が、何故だ!?

 

「この『ディルムッド・オディナ』、これより助太刀いたします」

 

「何故生きている!?ランサー!」

 

そう、『自身の槍で胸を貫き死んだ』ランサーだった。




というわけで、第24話でした。

何故ランサーが生きているか。それは次回説明します。

やはり戦闘描写は難しいです。構成を考えるのに時間がかかりました。それでも難しいです…。

今後ともご指摘、感想、評価よろしくお願いします。


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運命の最終決戦!時空を超えたブレイドライダーズVS14!
生存と戦う理由と『!?』


ざっくりとしたあらすじ
ブレイド/セイバーフォームvsアルビノジョーカー→聖剣は、やはり強かった→『約束された勝利の剣』で、アルビノジョーカー撃破→カリス/アーチャーフォームvs渉(暴走)→尾の再生を矢で妨げる→すかさず渉の背後に回る→『偽・螺旋剣』で『渉の魔術刻印』を貫き、強制封印→しかし、バニティカード発動。渉を封印し、ひとりでに飛んでいくカードをカリスも追いかけるが…→少し遅く、『14復活の石板』を発動されてしまう→制止しようとするが、止められず、14が復活→2人で立ち向かうも、その力は圧倒的。変身も解かれてしまう→そこにロケランがぶっぱされる→剣崎/始「!?」切嗣「…待たせたな!」→と思ったら、ランサーも…って→剣崎/始/切嗣「なんで生きてるの!?」
こんな感じです。
大変お待たせしました…。体調不良、卒業式や応援の練習、F/GOのコラボとさまざまな理由が重なってしまい、更新が遅れたことを申し訳なく思っています。
今回は、『ランサーがなぜ生存していたのか』ということや、『え?マジで?』というようなことを用意しています。
今回は、wiki知識などが含まれています。また、カッコの中の点がズレたところもあります。
それではどうぞ。


 

剣崎サイド

 

俺は今、とんでもないものを見ている。

 

「この『ディルムッド・オディナ』、これより助太刀いたします」

 

死んだはずのランサーが、何事もなかったかのように俺たちの前に現れたからだ。切嗣は…目を見開いてるな。口は半開きだし、少々震えているようにも見える。まぁ、分からないでもないが…。

 

「なぁ…なんで生きてるんだ?確か…僕の目の前で、ライダーの戦車に轢かれて、その時に僕を貫こうとした槍が、ランサーの心臓を貫いていたはずだよな?そして、消失した…はずだよな?」

 

…まぁ、自分の目の前で消失したはずのランサーが、今ここにいるんだから、質問の最後の方が不安そうなのもよくわかる。

 

「ああ!そのことですか!実はこんなことがありまして…」

 

 

 

 

 

 

 

回想開始(ランサーサイド)

 

それはあの時(7話の最後付近)のことです。あの時、セイバーのマスターを当初、『破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)』で貫こうとしたんです。その時、ソラウ様に念話でこう言われたんです。

 

 

 

《…!待ってディル!それじゃダメ!『必滅の黄薔薇(ゲイ・ボウ)』に変えて!今すぐ!》

 

 

 

私は最初『何を言っているのか』と思いましたが、それもまた彼女の御言葉。素直に従いました。

 

すると、

 

 

 

 

 

 

 

「アラララララーイ!」

 

あの戦車男が、私に突っ込んできたのです。ええ、それはもう、かなりの勢いで。そして、

 

 

ドゴン!

「グホァウ!?…!?ゴフッ…」

 

私は思い切り轢かれて、その影響で持っていた『必滅の黄薔薇』で、自分の心臓を貫いてしまうということになったんです。

 

 

回想一時停止(この間、約2秒)

 

「ちょっと待て!結局は貫かれたんだろう!?なんで生きてるんだ!?」

 

「切嗣、ちょっと黙ろうか…?話の流れ的に、今からが本題だろう…親バカやら甲斐性なしを拗らせるまえに、まずその早とちりを治そうか…」

 

「剣崎、ちょっと怖いぞ…?」

 

始がなんか言ってるが気にはしない。まずは自分のマスターを矯正するのが、俺の役目だ。

 

「ランサー。続きを」

 

「分かった」

 

回想再開(ランサーサイド)

 

そして貫かれたわけですが…またソラウ様より、念話が届きました。

 

 

 

 

 

《ディル!霊体化して!》

 

(「…あ、そうか…!そういうことか…!」)

 

 

 

そして私は、その場で霊体化して『消失したフリ』をしていたのです。

 

 

回想終了(この間約1秒)

 

 

 

俺たちは、その話を聞いていたのだが…

 

「…しかし、そうだとしても腑に落ちないな…。なぜ貫かれて生きてるんだ?」

 

そう。槍で心臓を貫いていたのなら、なぜ生きているのか…?そこが疑問である。

 

「あ、それを言うのを忘れてましたね。その訳は、私を貫いたのが、『必滅の黄薔薇』だったからです」

 

…?

 

「実は、あの槍には『治癒の阻害』という呪いを相手に与える効果があるんです」

 

「ちょっと待て。それならなおさら…」

 

そうだ。治癒の阻害というのが本当なら、こいつは生存なんてしてないはず…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まぁ、この槍で私自身は傷つかないんですけどね?」

 

 

 

 

 

 

 

「…え?」

 

「さすがに、持ち主に治癒の阻害をかけるような槍など使いませんよ。今回はそのおかげで助かりました」

 

…つまり…

 

「ランサーが槍で貫かれた→でも、その槍でランサーは傷つかない→結果、死ななかった。

大体はこんな感じか?」

 

「はい。そして、あのハゲ親父の支配から脱した訳です」

 

…最後のひと言で台無しすぎる…。

 

「とにかく、ここは協力しよう。この街で過ごすソラウ様に危害を加えさせる訳にはいかんからな」

 

「…この町を守るのには、僕も賛成だ。アイリとの愛の巣…ゲフン。イリヤ達とのWai-Wai ROOM…も違うな。まぁ、衛宮家を壊されるのは嫌だからね…」

 

…切嗣ェ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…さて、あちらも怒ってることだし、そろそろ戦闘体制に入れ。あ、剣崎のマスターにランサー。お前達の分のカードだ」

 

「あぁ、ありがとう」

 

「では、ありがたく」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………

 

 

 

 

 

 

 

あ。

 

 

「そういえば、14いたんだったっけ」

 

「忘れるな!我は邪神ぞ!?」

 

そうだ。素で忘れてた。今戦闘中だった。

 

負けることは出来ない。負ける気もない。

 

 

 

 

 

 

だからこそ…

 

 

 

 

 

 

 

「俺は…戦えない者のために戦う!この身にまだ!ライダーとしての資格があるなら!」

 

 

俺は、かつての想いを再燃させた。

 

 

 

その言葉を聞いた切嗣も、口を開く。

 

 

 

「…僕は戦う…愛する家族のために。たとえその力が!かつて捨てた『正義の味方』の力だとしても!」

 

 

 

それに続くように、ランサーも宣言する。

 

 

 

「私は戦う…私の、勝利を願う者のために!」

 

 

 

そして、始は覚悟を決めた。

 

 

 

「俺は戦う…!新しい生を受け入れてくれた家族のために…そして、桜ちゃんのために!」

 

 

 

俺たち4人は今、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「変身!」」」」

『『turn up』』

『change』

『open up』

 

運命の扉を開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「セッ!ハァ!」

 

ガギン!ギィィィィィィン!

 

「そこだ!」

 

ドゥドゥドン!

 

「…フッ!」

 

ドスドシャドシュ!

 

「喰らえ!」

 

ザシュザシャ…ドゥ!

 

俺は斬り、ギャレンである切嗣が銃を放つ。俺たちはジャックフォームで、飛翔しながら攻撃を与えていく。

 

レンゲルであるランサーが、『2本の』槍…どちらもラウザーのようだが、おそらくランサーの持つ槍が変質したのだろう。そのラウザーで突き、飛翔能力を持つ始は飛翔しながら、ワイルドスラッシャーを装着したカリスアローで斬りつけては、矢を放つ。

 

レンゲルは、飛翔能力を持ってはいないが、俺の記憶にあるレンゲルよりアーマーが軽そうで、俊敏な動きをしている。

 

しかし、

 

「フハハハハ!無駄だ!お前達の攻めなど!」

 

ズァァアアアァァアァア!

 

 

「「「「うわああぁあぁあぁ!!!!」」」」

 

 

14は、俺たちを剣の一振りで吹き飛ばす。

 

 

 

 

「くそ!どうする!?このままだと、相手に攻撃が通らない!」

 

「…敵の心臓部を攻撃できれば…!」

 

「ハハハハハ!死に惑え!雑魚どもが!」

 

バチバチバチ…ドゴーーーン!

 

「うわ!?」

 

…今の雷は、なぜランサーだけ受けかけたのだろうか。これが幸運Eか…。

 

 

 

 

 

 

 

…ん?

 

 

 

 

 

今、雷出したやつ…

 

 

 

 

 

 

…じ〜…

 

 

ピピピピピ…

 

 

ピーン!

 

 

…!?

 

 

ちょっと待て…!まさか、あれ…!

 

 

 

 

「おいみんな!ちょっといいか!?」

 

「…!?どうした剣崎!」

 

「ん?どうした!セイバー!」

 

「あまり時間もない!手短に話せ!」

 

「あの雷を出すやつをよく見てくれ!」

 

「「「?」」」

 

 

 

 

 

 

…じ〜…

 

ピピピピピ…

 

3人の目線が点線付きの矢印のように、その武器に向かう。

 

そして、

 

 

 

 

 

 

ピーン!

 

 

そして認識した。さて、俺も(頭の中で)叫ぶとするか…

 

 

 

 

 

 

せーの…

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()》》》》

 

 

 

みんな、俺と同じ気持ちだったようだ。

 

 

さてと…アレどうしようか??




というわけで、第25話でした。
ランサーの槍については、fateのwikiを見てもらえればよく分かります。この性質はあまり他の小説などで見ないので、活用してみました。
14についてですが、こちらもwikiやピクシブ百科事典などを見れば、剣や棍棒の他に、金貨型の盾や雷を出す聖杯を所持していることも掲載してあります。

今後ともご指摘、感想、評価、ご質問よろしくお願いします。


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方針と心臓部と毒槍特攻

ざっくりとしたあらすじ
剣崎「なんでランサー生きてるの?」ランサー「この槍じゃ私は傷つかないんです」切嗣、始、剣崎「大体わかった」→その後4人は、自分の想いを爆発させながら、同時に変身。ダメージを与えていくも…→14が「ムダぁ!」と、剣を振るだけでみんな吹っ飛びます→そして、雷が「ランサーにだけ」当たりそうになる→その時、不思議な物を見た!それは…→4人「聖杯ーーーーーーーー!?」
こんな感じです。
さあ、14が聖杯を持っていることに気づいたカリスさんとブレイドさん御一行。突然の事態を前に、果たしてどう対応するのか!?
それではどうぞ。


始サイド

 

…うん、間違いない。現物は初めて見るが…あれは間違いなく聖杯だろう…。

 

 

そういえば、座の管理人も言っていたな…

 

 

 

『君が【変身】してたのは、確かハートのイメージがあったね。その起源と言ってもいいものさ』

 

 

 

 

って…。よく考えたら、あれは一種のフラグだったのか…?とにかく…

 

 

 

 

「おい、14!ちょっと話し合いをさせろ!」

 

 

 

 

 

 

(「…!?始!そんなのに応じるわけ無いだろ!何やってるんだ!?」)

 

(「おいアーチャー!そこまであいつを怒らせたいのか!?」)

 

(「アーチャーよ…かなりの駄策だと思うのだが…」)

 

 

 

「フン!お前らを潰すことなど、今の私には容易いことだ!いいだろう!30分待ってやる!」

 

 

 

(((「「「応じたーーーーーーーーーーー!?」」」)))

 

 

…なんか、他の3人の目が冷たいが、まぁいい。時間も貰えたからな。

 

 

 

 

そして俺たちは、肩を組んで円陣の形になり、念話を開始した。

 

《セイバー…間違いなくあれは聖杯なのか?叫んだのは同じなのだが…いささか信じ難くてな…》

 

ランサーのその質問に、

 

《ああ、確かにあれは聖杯だ。俺と切嗣は聖杯の実物を間近で見ている。そして、あれはほとんどその聖杯と同一だ》

 

…ん?

 

《剣崎、聖杯を見たことがあるのか!?》

 

《ああ。切嗣の奥さんの体の中にあった》

 

だが…アレは…

 

《汚染はどうした!?かなりやっかいな物のはず…》

 

 

 

 

《ああ…アレは今、冷蔵庫の中だ》

 

 

 

 

 

 

…ゑ?

 

 

 

 

 

 

《汚染されてたから、冷蔵庫の中に作った小因果に突っ込んでおいた。そして、切嗣と切嗣の父親の魔術で封印処理して、万事解決…ってわけだ》

 

《…冷蔵庫、いや…『REIZOUKO』すごいな!?》

 

まさか、そんな方法で汚染された聖杯を無力化するとは…!

 

しかし…それが本当なら、確かに願いを叶えるためには、あいつの持つ聖杯が必要だな…。何故かはわからんが、あいつは自分の持ってるものが、聖杯だとは気づいてないみたいだしな…。

 

《とりあえず、ここでみんなの願いを確認しておこうか》

 

あいつと戦う前に、聖杯に願うことを聞いてみることにした。

 

《まずは俺から。俺は、この世界に人間として受肉したサーヴァントだ。だから、俺の願いだった『人間になること』は、召喚の時点で叶ってるから、聖杯に願うことが無い。次は剣崎…のマスター》

 

《僕の願いは『恒久的世界平和』だった…けど、そんなものは必要ない!『大切な家族との平和』さえあれば、それでいい!…でもそれは、僕が築いていけばいいものだからね。僕も聖杯に願うようなことはないな…次は剣崎》

 

《俺も、始と同じで『人間になること』だった。けど、さっき『セイバーフォーム』になった時、体内に鞘が入ったんだ。その時に、体が人間になってたんだ…。だから、俺も聖杯に願うことが無い…では、最期にランサー》

 

《『さいご』の文字がおかしい気がするのですが!?…私は…いえ、何もありません。ただ、この生でソラウ様と出会えた。ソラウ様に仕えることが出来た。それだけで満足です》

 

…?ランサーの願いが、こう…歯に何か挟まったような言い方だ。だが、気のせいだろう…。

 

 

そして、4人で考えた作戦を確認しあって、

 

 

《アレは紛れもなく聖杯だ。あいつに気づかれる前に回収するぞ》

 

《よし、行くか…まともに始と共闘できるのは久々だな…!》

 

《この作戦の肝はランサーだな…。ランサー、遅れるなよ?》

 

《私は最速だ!遅れるわけがなかろう!》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが…近くにいた俺も気付かなかった。

 

 

 

 

 

 

そのランサーから感じる魔力が

 

 

 

 

 

 

少なくなってきていることを。

 

 

 

 

 

 

 

 

そこからしばらくして…

 

「そろそろ30分だ。いくら考えても無駄なのは分かっただろう!跪け!命乞いをしろ!」

 

 

「「「「誰がするか!」」」」

 

 

…14は、割と律儀に待ってくれていたようだ。

 

 

 

そして、俺たちは作戦を実行に移した。

 

『『アブゾーブQ』』

『フュージョンJ』

『エボリューションセイバー』

『アーチャー』

 

俺はアーチャーフォーム、剣崎もセイバーフォームに。剣崎のマスター…切嗣は、ジャックフォームに。ランサーは…そういった形態が無いのでノーマルのまま。

 

さらに、あいつの高さに出来る限り近づける物の上に、乗り移った。というのも、冬木の赤い橋の天辺だが。

 

そして、

 

『『ラッシュ、ブリザード、ポイズン』』

 

『『ブリザードベノム』』

 

ランサーが片方のラウザーにカードをラウズさせると、もう片方のラウザーからも、認証音声が鳴る。

 

そのランサーを、

 

「「ランサー…できるとは思うが…

 

 

 

 

 

 

 

風に乗って跳べるか?」」

 

 

 

 

 

「…無論!私は…私は最速だ!その程度、造作も無い!」

 

俺と剣崎で、14より遥か上空にランサーを飛ばす。俺は『トルネード』で回転を加えさせながら飛ばし、剣崎は『風王鉄槌(ストライク・エア)』で下から剣を振り上げ、ランサーの足に打ちつけ、跳ね飛ばす。

 

「…ぬ!?」

 

もちろん、そんな派手なことをすれば、14も気づく。

 

 

 

 

なので、

 

「こっちだ!」

 

ドウドウドゥドゥ!!

 

切嗣に牽制してもらう。

 

 

 

 

…よし。いいところまで飛んだな…!

 

 

「フィオナ騎士団が一番槍!ランサー、ディルムッド・オディナ!参る!」

 

 

 

ランサーは、滞空限界の一瞬を感じながら、空を足場に踏み込み、14に突っ込んだ。その姿はまさに、一本の槍。

 

 

「よし…行け!ランサー!」

 

「ハァアァアアァァア!」

 

そして切嗣に気を取られていた14は、

 

「ヌオオォオォオォオォォオォ!」

 

無防備なまま、心臓部を穿たれた。さらに、そのラウザーは、ランサーの持つ宝具が変質したもの。つまり、

 

 

 

「…!?な、くっ!やめろぉぉぉ!」

 

 

魔力を断つ槍『破魔の紅薔薇』と治癒阻害の呪いを付与させる『必滅の黄薔薇』が、心臓部にヒットしたのだ。

 

心臓部に治らない傷、さらに14を形作る宝具の魔力を槍が刺さっている間、無力化している。その間に…!

 

「…よし!取った!」

 

「ランサー!離脱しろ!」

 

「分かりま

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「させると思うかぁ!?」

 

 

ガ…アァ!?」

 

 

なんと、14はランサーを殺すためだけに、自らの剣で心臓部を攻撃した。ランサーは…クソ!直撃か!

 

「ランサー!」

 

『フロート、マッハ』

 

俺は、フロートとマッハのコンボで高速飛行し、ランサーを回収する。

 

そして、合流した時、

 

「ぐ…ウゥ!」

 

『『リモート』』

 

ランサーが、命懸けで回収した14を形作る宝具の片割れ『バニティカード』に対して、リモートを使用する。すると、

 

「…………」

 

そこから、気を失っている青年が現れた。おそらく、この青年がキャスターのマスターで、今回の生贄だったのだろう。俺は急いで綺礼に念話を掛ける。

 

《綺礼!要救護者2名だ!すぐに来てくれ!》

 

《分かった!今すぐ向かう!》

 

()()()で着く!?》

 

俺は、無茶を承知で秒単位で聞いてみた。

 

《フッ…

 

 

 

 

 

1()0()()だ!10秒持ち堪えろ!》

 

《ああ!分かった!》

 

なんと、了承されたので、待つことにする。

 

そして本当に10秒後…

 

「要救護者の回収に来た!…ランサーと、キャスターのマスターか!」

 

「おそらくな!じゃあ、頼むぞ!」

 

「言われずとも!」

 

「ウガァァアァアアァァア!逃がすカァァァァァア!!!」

 

その場から退避しようとする綺礼に、14の大剣が迫る。しかし、

 

「ふんぬ…!うぁああぁぁあぁああぁあああぁあぁ!」

 

 

それを、なんと剣崎が持っている剣一本で、耐えていた。その隙に、綺礼は退避に成功する。それを確認した後、剣崎も退がる。

 

「さて…あと3人か…どうなることやら…!」

 

俺は、この後の展開に不安を抱き始めていた。




というわけで、第26話でした。
ランサーによって、14は少なからず弱体化されました。
しかし、ランサーとバニティから解放された渉は、一時退場。場に残っているのは残り3人。なお決戦場所は、原作のzeroでキャスターが海魔を呼び出したあの橋です。

今後ともご指摘、感想、評価、質問よろしくお願いします。


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Kの意地/想い出との邂逅

ざっくりとしたあらすじ
一応、最初に建てたフラグ?回収→30分の話し合い開始→ 始、『REIZOUKO』の凄さを確認後、皆の願いを聞くとともに、作戦を立てる→作戦開始。ランサーを始と剣崎の2人で、真上に打ち上げる→ランサーが14の心臓部に攻撃成功。バニティカードを回収するも、14の攻撃が直撃する→重症になりながらも、リモートでバニティカードから、渉を解放する→綺礼にランサーと渉を預け、戦闘に臨む。
こんな感じです。
前回、ランサーの活躍で心臓部にダメージ+バニティカード喪失による弱体化に成功しましたが、やはり相手は14。一筋縄ではいきません。そして今回…?
さらに、ちょっとした謎解きもあります。

⚠︎本作は、fateシリーズ本編には、関係のないフィクションです。あるものないものが含まれています。

前回のオリジナルコンボ
『フロート』+『マッハ』高速飛行を可能にするコンボ。カーブなども速いが、やはり直線的飛行が一番速い…という感じです。

それではどうぞ。


切嗣サイド

 

「ギシャシャシャシャシャシャシャシャ!」

 

くっ!?剣が早すぎる!このままだと!

 

 

ギン!

 

「切嗣、今だ!」

 

「ああ…!助かった!」

 

くそ!戦いの場に出られるとはいえ、ただの魔術師とサーヴァントの強さの差は歴然か…!申し訳ないとは思うが…剣崎とアーチャー…相川と言ったか。その2人に頼らざるを得ないか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、それではダメだ。この場にいる以上、僕も戦わなくては…だが、どうする!?このギャレンの手札にそんなカードは…

 

 

 

 

 

 

 

 

待て、ある。おそらくあいつにも効く、僕しか持ってない武器が。だが…それを使うためには、変身を解くしかない。その上、そのままで効くかどうか…!

 

 

 

 

 

…ん?このカードは…!ナタ、ゴホン…母さん、感謝するよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ルーツ』

 

 

僕は、『ギャレン』の手札じゃなく、『僕自身』の手札を切らせてもらうことにした。

 

「…ココだ!」

 

バンバンバン!

 

「ふはははは!そんな射撃、効かぬわぁ!」

 

くっ…やはり無理があったか…!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『そのとき、不思議なことが起こった!』

 

…ん?なんだ、今の謎のナレーションは…

 

「ぐっ…がぁ!」

 

「「!?」」

 

…ふっ。2人とも驚いているようだな。やはり、サーヴァントで化け物だとしても、こいつは『キャスター』!魔術を使うためのラインを切断されて、さらには無理矢理繋がれたのだから、ダメージは届く!

 

「舐めるなよ…!若造がぁ!」

 

あの化け物がその体をぶつけようとしてくるが、

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハッ!」

 

僕は、その体を足場にして、跳躍する。Jフォームになっているため、そのまま飛翔することになる。そして、そのままラウザーにカードを通す。

 

 

 

 

 

 

『ドロップ』

 

「これが…」

 

『ファイア』

 

「父親としての、そして夫としての…」

 

『ジェミニ』

 

「意地だ!」

 

『バーニングディバイド』

 

「…アイリィィィィィィィィィィィ!」

 

僕は拳を握りしめながら、愛する妻…アイリの名を叫び、自らを鼓舞する。そして、体を丸めながら飛翔し、キックの体勢に入る。

 

「ハァァァアァアアァァア!」←切嗣本人

 

「イリヤァアァアアアァアァアアァ!」←分身切嗣

 

…ふっ。分身でもやはり僕。イリヤの名を叫ぶとは、わかってるじゃないか…!

 

 

 

 

僕×2の蹴撃は、聖杯を持つ腕にストレートに向かう。

 

 

 

 

 

ズドン!

 

「クギャァァアァァアァアアァァアァァ!」

 

 

そして見事命中し、その手から聖杯が滑り落ちる。それを見逃す僕ではない。そのまま聖杯を回収(回収時、聖杯は小さくなりました。)し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソがぁああああぁああぁあぁあああぁぁ!」

 

 

ゴゥ!バゴン!

 

メシャメシャ…

 

…ガハ!?今のは…パンチか!まずい…背骨が何箇所か折れてるのでは…!

 

だが、僕にできることは…!

 

《聖杯は回収した!すまないが、一時離脱する!》

 

《…!分かった!早く離脱しろ!》

 

《剣崎、頼むぞ!》

 

この場からの離脱だ。目的は達成した上、今受けたダメージは相当にキツイ。離脱が一番手っ取り早い策なんだ…。

 

「くっ…逃がすか!」

 

僕を逃がさんと14が攻撃してくるが、そのスピードは先ほどよりも遅い。僕は、その攻撃を突っ切って離脱に成功した。

 

 

 

 

 

 

 

 

所変わって

 

渉サイド

 

???

 

『うーん…』

 

なにやら、ーが唸っている。どうしたことやら…

 

『どうした?ー』

 

『あたし、このライダー好きなんだけどな…強いし、黒い剣とかカッコよくない?』

 

そう言いながら、ーはネットの画像を見せる。そこには、

 

『ん?ああ…ーーーーか。確かにカッコいいよな』

 

『でもなぁ…変身者が…』

 

『…大体分かった…確かにあの変身者はな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、好きなことに理由なんて必要か?〜〜が好きだからじゃ、ダメなのか?俺がーを愛してるのは、俺がーを愛しているから…そういうのじゃダメなのか?』

 

…なんか、恥ずかしいな…

 

『…ほんっとにもぅ…///…あんたが変身者だったらよかったのにな…ーーーーの…』

 

『ちょっ!?中身ーーーーーーーーーとか、本当に勘弁して!?』

 

…なんてこと言うんだよ、ー。俺は普通の人間なんだ!!

 

 

 

言峰教会

 

(…ん。今のは…昔の夢か…?そして、あえてこう言いたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

知らない天井だ…)

 

そう思いながら、俺は体を起こす。まだ痛みが残っているが、傷自体はかなり塞がっていた。さらに、周りを見渡せば、自分の知らない場所それに疑問を持っていると、

 

「起きたか。キャスターのマスターよ」

 

「あんた…さっきの」

 

「ああ…アサシンのマスター、言峰綺礼だ。勝手ながら治療させてもらった」

 

「いや、礼を言うよ…助かった」

 

「…過去に何かあったか?」

 

「………」

 

「ここは教会だ。過去を悔いる場でもある…少し話がしたい」

 

その言葉を聞いて、俺は過去の出来事を話した。

 

「…なるほど…自身の過ちと他人の過ち、その間で死んでしまった恋人か…後悔しているのは分かるが、むしろそこから、なぜ殺人をしていった?どこかの青髭のように、骸を集めれば自らの欲する者が生き返るとでも思ったのか?」

 

…反論はできない。それが俺のやってきたことだ。

 

「しかも、此度の聖杯は汚染されているしな…その願いを叶えるのは不可能…いや、不可能でないとしても、必ずなにか…破壊が生まれるからな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…は?聖杯が…汚染、されてる?聞いてないぞ…。

 

 

 

 

 

 

じゃあ…俺がこの戦争に参加した意味は…

 

「…残念ながら、ほぼ無意味だ。聖杯の汚染を取り除くか…『中身が無色の聖杯』でも無ければな…」

 

…ハハハ…ハ、ハ…

 

「ぁああああぁああぁあぁあああぁぁ!!!クソ!なんだったんだよ!俺の…やってきたことは、一体何だったんだよ!教えてくれよ!」

 

「…しかし、やはり『楓』か…」

 

…?

 

「どういうことだ?『やはり』ってなんだよ!?」

 

「先ほど、私と戦闘した時にも同じ名を口にしていたからな」

 

「…ああ…あの時(19話後半)か」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「という訳で、これを渡そうと思う」

 

「いや、唐突すぎるだろ!ってなんだよコレ…アタッシュケースと…手紙?」

 

疑問を抱きながら、アタッシュケースを開けようとすると、

 

「まずは手紙から読むように」

 

と言われたので、手紙から見ることにし、その封を開け、その字を見て、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絶句した。

 

「…おい、何の真似だ…!?なんでこの手紙の字は…『楓の筆跡』なんだよ!?」

 

少々声が荒いが関係ない。代筆屋でも使って書かせたのなら、許されることじゃない。そんなので俺の心に響くとでも思ったのか!?

 

「…私のコネに優秀なイタコがいてな…その者に憑依されてもらい、書かせたものだ」

 

…イタコって確か、『死んだ者の霊をその身に憑かせて、現世の者にその言葉を伝える霊能者』…って感じだよな?…ってことは!?

 

「そうだ。その手紙には、お前の恋人である『叉倉 楓』の想いが綴られている」

 

そう言われ、俺は手紙を読むことにした。

 

 

渉へ

 

ダメだよ?そんな…人を殺すなんてさ。

 

イタコの人に憑依させてる私が言うのもなんだけどね?

 

好きだからって、そこまで狂わなくても良かったんだよ。

 

きらいになっちゃうぞ?そんなことしたら。

 

だって、あたしが死んでも想い続けてくれたんだから。

よるも朝も、ずっと想い続けてくれる。

 

愛してくれていたら、あたしはそれで嬉しかったんだよ。

 

しかも、生き返らせるために戦争するなんて…やだよ…

 

て言うより、私はずっと渉の側にいるから。

 

るんるん気分の私が言うんだから、間違いないって!

 

 

 

 

じゃあね。

 

PS.もしもの時のために、私が取っておいたのを『本当に』使えるように頼んでおいたから、受け取って。

 

 

私は、こんな世界でも愛してるから。渉といた世界だから…だから、壊さないで。壊すようなやつから、この世界を守ってね?『仮面ライダー』!

 

叉倉 楓』

 

「………」

 

俺は、間違ってたのかな?あいつに会いたいからって…ずっと壊れてたのかなぁ?て言うか、るんるん気分で言うから間違いないって…いや、確かにるんるん気分の楓の言うことはかなり信憑性があるからな…それこそ神秘とか、予知の域に片足突っ込んでるような感じだったし。

 

 

 

「と思いながら、なぜ読み続けている?祟身渉」

 

「ナチュラルに心を読むな…いや、あいつが俺に手紙を送るときは、必ず暗号とかを書いてくるんだ。と言っても、携帯持ってなかった頃の連絡手段だったから、その癖が残ってるかどうかは…」

 

そう言うと言峰は溜め息を吐いていた。

 

「全く…私はもう分かったぞ。勘のいい読者の方も、分かっているだろう」

 

「…?」

 

俺はその言葉に、疑問こそ覚えたが見つけることはできず、アタッシュケースを開けてみることにした。

 

そこには、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『グレイブバックル』に…『グレイブラウザー』!?」

 

この2つが入っていた。

 

グレイブラウザーは、楓が発売日早朝に販売店に並び、購入後に学校に登校(その日、楓は当然…遅刻ではなかった(!?))するという、とんでもない所業をやらかしていた。

 

そしてグレイブバックルは、楓がレンゲルバックルを3日掛けて塗装、工作して完成させた逸品だったりする。

 

それが、本当に使える…か。楓は、あの考えを改めることを死んでもしなかったのか…。

 

俺は人間だ。アルビノジョーカーじゃない。でも、

 

 

 

 

「俺は死んでない。楓のいない、この最高に無意味な世界で。それでも俺は戦う。楓の愛した、この世界を守るために。…遅すぎだとしてもな」

 

「覚悟があるのなら、臆せず行け。迷いを感じた時点で死が待っている。今からお前のいく戦場は、まさしくそのような場所だ」

 

「…忠告どうも。それじゃあ行ってくる…」

 

「…ああ…」

 

そして、教会の扉を開き、外へ出る。閉める際に、言峰がなにやら携帯を弄っていたのを見たが…何も気にすることは無いだろう…

 

 

 

 

 

 

 

 

綺礼サイド

 

私は、祟身渉が教会から出たのを見て、自らの持つコネの中で、かなりのクラスな『ある2人』に連絡を取る。

 

「ああ…ぜひ『この仕事』をお願いしたい…分かった。協力、感謝する」

 

よし…1人は出来た。こちらが通れば、2人目は金額次第だ。

 

「…ああ、ーーさんの事務所ですか?私、言峰と申し…あぁ、本人か。実は、ある人物の『弁護』をお願いしたいのだが…」

 

そして、2人目との交渉も通った。




というわけで、第27話でした。
手紙の暗号は分かりましたでしょうか?と言っても、かなり無理矢理詰め込みましたが…。
そして綺礼さんも、最後は誰かに電話してましたね。…いったい誰なんでしょうね?(すっとぼけ)

今後とも、ご指摘、ご指導、感想、質問よろしくお願いします。


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Fにさよなら/高揚と腹パンと勝利への賭け

ざっくりとしたあらすじ
剣崎さんと始さんの強さに頼らざるを得ない切嗣さん→自分のできることを探し、『ギャレン』の手札ではなく、『自分』の手札を切ろうとするが、変身を解除しないといけない。切嗣「どうすれば…」→切嗣さん、ナタリアさんからの贈り物を発見→そのカードを使い狙撃→見事ダメージに!→そして14の攻撃を足場に飛翔。バーニングディバイドを放つ(妻と娘への愛を叫びながら)→聖杯を回収するも負傷し、戦線離脱→その頃、渉は過去の夢を見ていた→夢から覚める。渉(知らない天井だ…)→綺礼さんに過去を暴露→手紙とアタッシュケースを渡され手紙を読む→渉は、楓の愛した世界を守るため、戦うことを決意→渉が教会から出たのを見て、綺礼さんが『ある2人』に交渉。そして成立
こんな感じです。
いよいよフィナーレです。ついに渉も参戦します。なお、今回はご都合主義、ある種のネタバレ、オリジナル要素あるかもです。
それではどうぞ。

オリジナルラウズカード解説
『ルーツ』
切嗣専用に、ナタリアが作った人工ラウズカード。起源弾をデータ化し、それをラウザーで読み込ませて発射できるようにする。なお、アンデッドは封印されておらず、起源弾のデータのみが内包されており、一枚で撃てる弾数は3発である。実は、あともう2種(と言っても、似たような性能で、強いか少し弱いか程度の差)ナタリアからの贈り物(人工ラウズカード)が存在するが、登場はしていない。


 

 

始サイド

 

この怪物相手に剣崎と2人か…だが、

 

「剣崎、こういう状況なのに、なぜか心が躍るんだが…心当たりはないか?」

 

「俺はあるな…こうして始と、肩を並べて戦うのは…本当に何年ぶりかな…?」

 

ああ。やはり剣崎もか…

 

「それなら、こいつにも勝てるな」

 

「そうだな…俺たち2人が揃ってた時に負けた時は…」

 

「睦月との初戦…だったか?いきなりアンデッドを解放なんてされるとは思わなかったからなぁ…」

 

そう言いながらも俺は矢で、剣崎は剣でダメージを14に与えていく。

 

「グゥ…ゥウゥウウゥウウウウゥウゥ!」

 

14はそう叫びながら攻撃してくる。先ほどよりかは余裕が出てきたが、まだ侮れない。そう考え、作戦を立てるために、一旦剣崎と合流することにした。

 

が、そこで

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そこダァ!貰ったぞ!」

 

「「!?」」

 

なんと14は、俺たちが着地した瞬間を見計らって、棍棒を振り下ろしてきた。このままでは…!そう思った俺は手元に、この聖杯戦争で何回か使ってきた、あの防御のコンボをしようとしたが…

 

 

 

 

 

 

 

「…!しまった…!ダイヤのカードが…!」

 

そう。ランサーからクラブのカードは回収したのだが、切嗣からは、ダイヤのカードを回収できていなかったのだ…。このままでは強度が足りない!そう思った時、

 

 

 

 

 

 

 

 

『…い出せ…』

 

 

 

 

俺は頭に響いた謎の声に驚く。しかし、その声は続いて聞こえてくる。

 

 

 

 

 

『思い出せ…私の使った盾を…私の持つ、最大の護りを…』

 

俺は、その声が先ほどの無銘のアーチャー、『エミヤ』の声だと気付き、思い出した。勘違いでぶつかり合った時に、アーチャーの使っていた盾を…それは、

 

 

 

 

 

「『熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス!)』」

 

 

 

ガギーン!

 

その棍棒を7枚の花弁で受け止める。しかし、14の攻撃も強力。対城宝具とも取れるその棍棒を受け止め続けるのは難しい…。何枚も花弁が割れ、ラスト1枚に迫った時、剣崎が俺の前に現れ、

 

 

 

 

 

 

「我が身と友を護りたまえ!全て遠き理想郷(アヴァロン)!」

 

 

 

そう叫び、真名解放した鞘を前に突き出し、棍棒を見事に防いだ。その光景に驚いていると、

 

「始!『リフレクト』だ!」

 

「…!そうか!」

 

『リフレクト』

 

俺は躊躇うことなくそのカードをラウズし、剣崎の持つ鞘に反射能力を付与した。すると、

 

 

 

「!?…ゴガァ!?」

 

 

思った通り、その膨大なエネルギーを反射され、かなりのダメージとなったのがわかる。そして攻撃に転じようと、防御を解除する。そこに、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「舐めおって!この程度でやられるはずがなかろう!」

 

「な!?」

 

「マズイ!?」

 

なんと、ダメージを受けてのけぞった体勢から、一気に棍棒を振り下ろしてきたのだ。さすがに防御の姿勢が取れない。さすがに終わったか…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう思った時、橋の天辺に誰かが立っていた。そして、その青年は、レンゲルのベルトに似たベルトを腰に装着し、左手が右腰のあたりに、右手が顔の左側に来るように構え、その手を強く握り、

 

 

 

 

「…変身!」

『open up』

 

 

 

右腰のあたりに、右手を持ってくる要領で、ベルトを開き変身した。そして、金のオリハルコンエレメントを突き抜け、そのまま飛び上がる。そして、

 

 

 

 

 

 

 

『マイティ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういった認証音声が聞こえた…。マイティ!?まさか…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くれてやるよ…14!」

 

 

「…!ヌォオオオォオォォオォア!」

 

 

ズバァ!

 

 

その剣戟、『グラビティスラッシュ』は、寸分違わず棍棒を持つ腕を切り裂いた。

 

 

そしてそこには、黒のボディに、金のアーマーの仮面ライダーがいた…。こいつは…!

 

 

「…グレイブか!?」

 

「…?グレイブってなんだ?」

 

「かくかくムッコロ…」

 

「これこれウェイウェイ…なるほど、そっちの世界のライダーか。俺が知らないはずだ…」

 

そうこうしているうちに、グレイブは14の前に立つ。

 

「よう…『キャスター』。出来の悪いマスターが、説教ぶちかましに来たぜ…!」

 

「…!?貴様、俺の駄マスターか!」

 

「ああ!そんじゃあ、マスター特権使わせてもらうぜ!令呪を持って命ずる!『さっさと宝具を解除して、始さんと剣崎さんの2人に倒されろ!』」

 

「ぐ!グゥォオゥオォウゥウォァァアアアァァア!」

 

苦しんではいるが、宝具が解除される様子がない。

 

「チッ…!やっぱ、発動したら解除されないタイプか…!なら、令呪を2画持って命ずる!『そこから動くな!例えその身が亡くなるとしてもなぁ!』」

 

「が…!チクショゥウゥウウゥウウウウゥウゥ!」

 

と思いきや、発想を変えた令呪による命令で、動きを止めた。

 

「ふ、フン!良いのか!?私がいなければお前の願い…『恋人を蘇らせる』ことが叶わんぞ!?それでも良いのか!?」

 

…くっ!なんて卑劣な…!そう思ったが…

 

 

 

「確かにそうだな。俺の願いは叶わない。けど、結果的には絶対に叶わないことを、俺は知ってる。だからあえてこう言わせてもらう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

良い台詞だ…!感動的だな!だが無意味だ!」

 

そう叫び、14に突っ込む。そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「(無言の腹パン)」

 

ズドゴン!

 

「…ふぐわ!?」

 

「…なんだろうか…祟身の奴、今すっごく良い笑顔してる気がする…」

 

「奇遇だな剣崎。俺もだ…。しかも、令呪による束縛ありとはいえ、14に腹パンって…」

 

「おかしいよな、普通…しかも、何も無しに殴ってあの音は普通聞こえないだろ…」

 

そんなことを言っていると、

 

「『なんでこんな力を出せるか』…ですか」

 

「「!?」」

 

聞かれていた!?マズイ…今のこいつは怒らせるとヤバイ…!

 

「簡単ですよ…それは、人間が持つ感情の中で簡単な物…それは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

愛です!」

 

 

 

「「…ウェイ?」」

 

思わず変な声を上げてしまった。今何と言った?愛?それだけで、14の巨体を薙ぎ倒すほどの腹パンをしたとでも言うのか!?

 

「はい。あ、一応言っときますね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一つの恋に縛られる男は、それを侮辱されると、とんでもなく腹ただしいんです☆」

 

「………」

 

「………」

 

なんというか、言葉が出なかった。剣崎からしたら、ナニイテンダ…コイツ…といった感じだろうが、先ほどの言葉を俺は『ある人物』に置き換えてみた。するとどうだろう。急に寒気が止まらなくなってきた…。ん?ある人物とは誰かって?…想像すれば分かる。ヒントは『俺に近い【位置】にいた人』だ。『立場』じゃないところがポイントだ。そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、俺の役割はこれで終わりです。後は頼みましたよ!『仮面ライダー』!」

 

 

 

そう言われ、俺たちは気合いを入れ直す。

 

「そういえば…」

 

「ん?どうした、始?」

 

「少し…やってみたいことがあるんだが…」

 

「これまた奇遇だな始、俺もなんだ」

 

「よし…ならば」

 

「「やってみるか」」

 

俺たちは、完全に14を消滅させるべく、ある無謀な賭けをすることにした。

 

『アブゾーブQ』

『エボリューションセイバー』

『アーチャー』

 

バチバチ…!

 

「くっ…!」

「うっ!」

 

この日、3回目のクラスサーヴァント形態への変身に、体も悲鳴を上げている。しかし、俺たちには帰りを待つ子たちが居る。それが俺たちを奮い立たせる。

 

「「う…おおおおおおお!」」

 

そして俺たちは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アブゾーブQ』

『エボリューションK』

『エボリューション』

 

 

 

 

 

賭けに、勝った。

 

 

 

 

 

 

 

「…なんだ…!その姿は…!?」

 

 

剣崎は、先ほど見たアーマーに、青いマントと金の小さな王冠が追加されていて、魔力の量もハンパじゃない上昇の仕方をしている。なお、持っているのはキングラウザーだ。

 

俺は、先ほどの赤い外套は何処へやら。ワイルドカリスの赤と追加された金のアーマーを纏ったような感じだ…。胸のレリーフも、金色に染まっている。しかし、その手にある弓は、本来の色であり、黒く染まってはいない。

 

 

「この姿のことか?うーん…始、なんて説明する?」

 

「この際、力を借りたサーヴァントの名を冠せばいいだろう…」

 

「あ、そっか。なら、改めて…

 

 

 

 

俺は、『仮面ライダーブレイド・アルトリアフォーム』!」

 

「なら、俺も改めて…

 

 

 

 

俺は『仮面ライダーカリス・エミヤフォーム』…」

 

 

 

 

「「さぁ!お前の罪を数えろ!14!」」

 

「…ぬかせ!」

 

そして、俺たちは最後の戦いに出る。とは言っても…

 

 

 

 

 

 

「せぁ!」

 

ズバァン!

 

「ハッ!」

 

バシュシュシュ!

 

「ヌ…グア!」

 

渉が14に掛けた令呪による束縛で、14がほとんど動けない状況なんだよな…。

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、だからこそだ…!

 

 

 

 

 

 

「やるぞ剣崎…!あいつを、この世界から完全に消滅させる!」

 

「分かった!行くぞ、始!」

 

そう言って、剣崎はグラビティジェネレーターで、空へ。俺は地上で、宝具解放の準備に入る。

 

「青き5つの力よ!王たる剣の礎となり、最たる一撃を敵に与えよ!」

『スペード10、J、Q、K、A』

 

剣崎は、14の頭より上を取り、頭から真っ二つにしようとする算段だろう…。

 

「運命を貫き、絶望の闇を穿つ光の旋風よ!今ここに、その力を証明しろ!」

『ワイルド』

 

俺は地上から、かなりのダメージを蓄積させている心臓部を狙う。前の矢と同じだ…すでに中っている。ならば…!

 

 

 

後は放つだけだ!

 

 

 

「受けるがいい!『至高なりて愚直なる閃光(ロイヤルストレートフラッシュ)』!」

『ロイヤルストレートフラッシュ』

 

「これで終わりだ!『荒々しく黒き光の旋風(ワイルドサイクロン)』!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヌゥ!ムオオオオオオオオウゥアウウウウウオウア!」

 

 

 

今できる最大の宝具。それを14は完全防御態勢で迎え撃ってきた。俺の宝具は盾で、剣崎の宝具は剣で防いでいた。さらに、まだ余力が残っているのか、少し押され気味だ…このままだと…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、俺たちのマスターは、俺たちの想いに応えてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《令呪を持って、我が友に命ずる…!剣崎、絶対に勝て…!》

《令呪を持って、俺の家族に命ずる!始、絶対に勝ってこい!》

 

まだ続く。

 

《重ねて令呪を持って命ずる…!剣崎…必ず生きて帰ってこい!》

《重ねて令呪を持って命ずる!始!死ぬな!絶対にウチに帰ってこい!》

 

そして、最後は…

 

《重ねて令呪を持って命ずる…!》

《重ねて令呪を持って命ずる!》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()

 

 

2人とも、同じ命令だった。

 

これまでに無い強力な魔力に押しつぶされそうになりながらも、剣崎はキングラウザーを右手のみで持ち、左手を空ける。すると、

 

 

 

 

 

 

スゥー…!

 

 

 

 

なんと、先ほどの聖剣が現れた。

 

「古代と現代…2人の青き王の剣を受けるがいい!『至高なる勝利の剣(エクスカリバー・ロイヤル)』!」

 

 

 

 

 

そして、その光を纏った王の双剣で14の体を真っ二つにする。

 

 

 

「ギシャァァアァオアアアオアアオアアォ!」

 

「今だ!やれ、始!」

 

 

 

 

 

俺も、弓をもう一度に引き絞り、『ある言葉』を呟く。

 

 

 

 

 

 

 

 

「『投影、開始(トレース・オン)』!!」

 

その叫びをトリガーに、俺の横に、何本ものカリスアローが宙に浮いて現れる。それは全て、黒い矢を番えていた。そして、俺の持つワイルドスラッシャーがドッキングされたカリスアローの先端に、黒い矢が装填される。それを見て、

 

「『工程完了(ロールアウト)!全投影、待機(オールバレット・クリア)!…停止解凍(フリーズアウト)、全投影連続総射(サイクロンバレルフルオープン)』!!」

 

その言葉で、黒い矢が一斉総射される。それは全てが一点のみに集中した。

 

 

 

ズドドドドドドドドドド…

 

 

そして、そのダメージに耐えられなくなった14の体は、

 

 

 

「チクショウーーーーーーーー!我が…我が野望がぁーーーーーーー!」

 

 

 

カッ!ブァ…!

 

 

 

完全に消え去った。…ん?

 

 

 

 

「剣崎…渉、あれ。」

 

「ん?なにが…あ」

 

「…?どうしました?…ハハッ…なるほど」

 

 

 

 

俺たちの視線のその先に、俺たちの勝利を祝福する太陽が、その姿を現した…。そして俺たちは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「…おおおおおおおおおおおおおお!!!!」」」

 

勝利の雄叫びを上げた。日の出の光で、その身を照らしながら…




というわけで、第28話でした。
VS14戦ついに終了です!というわけで、この物語も最終回が近いです。いつもご覧いただき、誠にありがとうございます。出来ることならば、もう少しお付き合いください。

なお、ブレイドは、セイバーフォームの追加アーマーに加え、王冠、青いマント…つまり、F/GOの最終再臨アルトリア、カリスの金色の鎧は、エミヤの神話礼装を各所に纏ったと考えていただければ幸いです。

また、カリスの呪文については、『ソードバレル』というのは少し合わないと思い、少しいじりました。ソードバレルの方が良かったという方、本当に申し訳有りません。

今後とも、ご指摘、ご指導、感想、質問よろしくお願いします。


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終章
終章1


ざっくりとしたあらすじ
始さん、久々の剣崎さんとのコンビで興奮中→剣崎さんも同じくです→しかし、一瞬の隙を見逃さない14が、棍棒を振る→2人は、自らの持つ守りの切り札を切る(なお、通常形態)→リフレクト発動で反射させるも、その勢いそのまま振り下ろされ、危機に→渉「変身!」→令呪で14を縛る→ニーサン風いい台詞(以下略)腹パンで14ぶっ飛ばす→2人「えー…」渉「愛の力です!」→その後、アーチャー(セイバー)フォームに、Kの力を掛け合わせる暴挙に出る→成功し、エミヤ(アルトリア)フォーム爆誕→令呪の縛りもあり、一方的な戦いに→宝具を使用するが防がれ、少しあちらが優勢→しかし、切嗣と雁夜が令呪3画のブーストをかけ、剣崎さんは、『至高なる勝利の剣(エクスカリバー・ロイヤル)』で真っ二つ→始さんが、カリスアローを『投影』し、『全投影連続総射(サイクロンバレルフルオープン)』で、心臓部にオールヒット→14「我が野望がーーーーーーー!」→始「あ…日の出」剣崎、渉「あ、本当だ」→3人、日の出でその身を照らし、勝利の雄叫びをあげる。
こんな感じです。
今回でセミファイナルとなります。ここまで見てくださった方、本当にありがとうございます!今回はランサーの最期、そして聖杯に願い事を告げます。
今回、前々回の手紙の暗号の答えを載せています。まだ解けてない人には、ネタバレになるかもです。また、他作品ネタを最後の方に結構詰め込んであります。
それではどうぞ。


 

始サイド

 

俺たちは、勝利を報告しに言峰教会に向かった。そこで見たのは、

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、死なないで!ディル!」

 

「「「!?」」」

 

 

泣き叫ぶランサーのマスターだった。その目線の先には、

 

 

 

「泣かないでください…ここまで生き残り、貴女とともにこの世界を謳歌できたのは、私の忘れ難い想い出です…」

 

「だったら!もっといればいいじゃない!想い出も、もっと作ればいいじゃない!私を…1人にしないで!」

 

「…申し訳ございません。そろそろ…」

 

「う…うぅ…!」

 

「おい。どういうことだ綺礼!ランサーは、なんで…」

 

少し強めだが、聞きたくて仕方なかった。すると、綺礼は苦い顔をして、

 

「教会まで連れ込んだ時には、すでに魔力がほぼ空っぽの状態だったんだ…。さらに、外傷も深く…すでに手遅れだった…」

 

「…!そうか…詰め寄って悪かった」

 

あの時受けたダメージで、すでに…

 

「しかし、ランサーの気力は恐ろしいものだ。単独行動も無いのに、ここまで無茶をできるとは…」

 

…?どういうことだ?

 

「状態的に、私が到着する10分前には、すでに魔力がほぼ空になっていたはずだ。さらに、カリスやブレイドと同じようにカードを使う時に、魔力を使うのであろう?」

 

「あ、ああ…!?」

 

待て。綺礼が到着する10分前って…!

 

「14の心臓部を…ランサーが貫いた時!」

 

「始…ってことは…!」

 

「ああ…おそらく、あの『ブリザードベノム』で、魔力がほぼ空になったんだ。ただでさえラウザー2本分だ。そして、最後のリモートで…」

 

魔力が空になったんだ…。俺は膝をつき、倒れているランサーと顔を合わせた。

 

「ランサー…」

 

「ああ…アーチャーか…此度の共闘、見事なものだった…!」

 

「すまんな、ランサー。今回の戦いは、お前がいなければ負けていた…ランサーのマスターにも礼を言う。ありがとう」

 

俺は素直に頭を下げた。その時剣崎に、妙な視線を送られたが、気にはしなかった。

 

「…そうか。私は最期に、この街を…ソラウ様がいる街を、守ることができたのだな…」

 

「ああ…!だから…静かに眠れ。ランサー…」

 

「すまんな…では、さらばだ」

 

「ディル!いや、ディルーーーーーー!」

 

 

 

 

ランサー、ディルムッド・オディナ。愛する者の為に戦い、その命を今、散らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そういえば、なんでさっき妙な視線を俺に送ってたんだ?」

「ウェ?あー…いやなんか、お前が素直に感謝で頭下げるのを見たこと無いような気がしたからさ…ハハハ…」

「…ムッコロされたいか…?」

「………すいませんでした。反省と後悔はしています」

「よろしい」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、勝利報告を終えた後に切嗣を呼び、14の残した『聖杯』について語っていた。しかし、何やら綺礼の後ろに妙な箱…棺桶のような物があり、気になって仕方が無い…。が、話をしていくことにした。

 

「綺礼には、何か願いは無いのか?」

 

「私は、この戦争に願いがないにも関わらず、参加することとなった…。しかし、参加して良かったと思っている。なにせ『友』が出来たのだからな」

 

「なるほどな…ということは…」

 

「ああ。私が戦争の中で見出した願いは、『親友を作ること』だ…。しかし、この願いは叶っている。聖杯は必要ない…」

 

「と、いうことは…」

 

「…ん?俺ですか?」

 

「ああ。お前の願いは…そういえば、『恋人を蘇らせること』だったか」

 

そんなことを14が言ってたのを思い出した。そして、あの腹パンも…。

 

「あー…でも、あの手紙読んだから、今はそこまで執着無いんですけどね…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて…では、その願いを叶えるとするか…」

 

「え!?いやいやいや!だから言ってるじゃん!もうそこまで執着してないから!蘇らせる必要無いから!」

 

…何やら綺礼が突拍子もなく、渉の願いを叶えると言い出した。剣崎も切嗣も、綺礼を止めにかかるが…

 

「…何か、考えがあるのか?」

 

俺は、綺礼が『アサシンのマスター』ではなく、『神父』の顔になってるのを見て、そう聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ああ。救いの無かった者に救いを差し伸べる…。それが神に仕える者のルールであろう?」

 

 

 

 

 

そして、綺礼は聖杯に願った。

 

 

 

 

 

「この『人形』に、『叉倉 楓の魂』を吹き込んでくれ…」

 

 

 

 

…人形!?まさか…あの棺桶の中身は人形なのか!?

 

しかし、やはりというべきか、その棺桶の中には女性の形をした人形が入っていた。

 

「…言峰綺礼…一体何がしたい?」

 

…マズイ!渉が怒りを抑えきれていない!…しかし、俺も天音ちゃんや、桜ちゃんで同じことをされたら…そう思うと、共感せざるを得ない。

 

 

 

が、実は…

 

 

 

「すまない…が、なにせ7年前の遺体だ…。『そのまま叉倉楓を蘇らせる』と願ってしまうと、聖杯が『叉倉楓をそのまま』スケルトンで蘇らせる可能性があった…。その誤認を防止するためだ…安心してくれ、人形師にはコネがあってな…世界最高峰の人材を用意した。だから、安心してくれ。信じることが出来ぬのなら、まず人形を見てから言ってやって欲しい」

 

「………あ…か、楓だ…!間違いなく楓だ…。けど、少し大きい…?」

 

「写真や本人の言葉、そしてこの7年の成長具合の推測から作った物だ…後は本人の持つ魂を注げば…」

 

そういった時、聖杯から柔らかな光が放たれ、人形が照らされる。そして…

 

「ん…ふわぁ〜ぁ…んゆ?あれれ?なんか…渉に、始さんとか剣崎さんが見える…?あ、これ夢か…んじゃ、おやすみ〜…zzz…」

 

 

 

 

 

 

 

 

…なんか、夢だと思われたのか、二度寝し始めた。

 

 

 

 

 

 

「………ハ、ハハハ…ハハ…

 

 

 

 

 

 

 

楓ーーーーーーーーーー!」

 

渉がいきなり叫びながら、その女性に抱きつく。

 

「楓…楓ぇ…!」

 

「ちょっとまって!?え!本当に渉なのか!?…てことは…?」

 

「あー…俺、剣崎一真…仮面ライダーブレイド」

 

「相川始、仮面ライダーカリスだ」

 

「うっそ〜…まさかの本人さんかよ…」

 

その女性は、本当に驚いた顔をしていた。

 

「君が、叉倉楓さんか?」

 

「ああ。自己紹介がまだだったな。叉倉楓、今は14…じゃなくて+7で21歳だ。因みに、女だからな?あと、渉にちょっかいかけてみろ…いくらあなたたちでも、殺しにかかりますよ?」

 

…ゾッ!とした…。これが…渉の恋人か…。

 

「ゔっ…うぅ…!」

 

「あー、もう!泣くなよ〜!私はここにいるだろー?」

 

「ゔん…うん…」

 

「なぁ…話せる範囲でいいんだけど…昔の事、聞かせてくれないかな?」

 

「ん?いいよ、別に」

 

1時間後

 

「…なるほど…だからこんなになってるのか…」

 

「…あの時の叫び(21話ラスト付近)は、こういうことか…」

 

「…いじめ、か。『いじめで人生が黒く染まる』っていうことの典型例だな…」

 

「楓…楓…」

 

「はいはい…ここにいるよー」

 

「しかし…そこまでになるか…」

 

なんか…張り詰めた糸が突然切れたかのように、楓さんにべったりな渉。…基本こんな感じだったのか…。と思っていたが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ…」

 

 

 

 

 

 

 

突然、渉が何かを思い出したように、そう呟いた。

 

「ん?どうしたの、渉?何か思い出したことでもあった?」

 

「あの手紙…どんな暗号を入れたんだ?」

 

…暗号?

 

「楓は、手紙の中に暗号を入れるのが癖だったんです…と言っても、携帯を持ってない頃の連絡手段だったので保証は無いんですが…」

 

「私が分かったことで、暗号を入れていると踏んだ…ということか」

 

「ああ…」

 

「…綺礼、その手紙、俺たちも見てみたい」

 

「分かった。コレだ」

 

その手紙を見て数分後、

 

「愛されてていいなぁ…」

 

と、剣崎が言い始め、

 

「なかなかロマンチックじゃないか…!」

 

と、切嗣も何やら分かったらしい。

 

「…渉、いい彼女を持ったな…」

 

と言っても、俺、剣崎、切嗣の中では、俺が一番早く気づいた。

 

「…え?なにが書いてあったんですか?」

 

ここで、暗号のネタばらしをする事にした。

 

「…頭の文字を抜き取ってみろ。正確には、『渉へ』から、『るんるん気分』のところまでだ。あと、『渉へ』のところのみは、まとめて読んでもいい…」

 

「は、はい。えーと…渉(へ)ダイ好きだよ愛し…て、る?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

へ?『渉(へ)、大好きだよ愛してる。』…!?」

 

 

渉が楓さんの方を向くと、赤くなって恥ずかしそうに俯いてる楓さんがいた。

 

「…楓ーーーー!」

 

「わぷ!ちょ!?落ち着けって!な?恥ずかしいからやめてーーーーー!」

 

…見てるこっちが恥ずかしい結果だった。

 

 

 

数日後

 

渉が警察に出頭した。聖杯戦争中に行った大量殺人の件だ…。しかし、俺としては彼の行った大量殺人は、あくまでも渉の精神の破綻が原因だと思っている。それに、もう渉にはやる理由もない…。出来るだけ軽い罪になればいいが…と思っていた。

 

そして裁判が始まった…のだが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「判決を言い渡します。被告人、祟身渉を懲役5年、執行猶予6ヶ月に処す」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…明らかに軽すぎる!驚きを隠せない俺や雁夜、剣崎と切嗣で、したり顔をしている綺礼に何をしたのか聞いた。すると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私のコネに、『黒を白に変える』…というスーパー弁護士がいてな…。安心したまえ、再就職の件も私のコネにナイフの技術力が高い者を探しているゲーム会社がある…救済するときは最後の最後まで救済する…それが私の8割の決断だ。残りの2割はオマケ…幸せな若者を見たいという私のわがままだな…それに、ある時に出会った、よく当たる占い系スピリチュアル女子高生(高3)に、『この2人は絶対に幸せになれる。カードがウチにそう告げるんや』と言っていたからな…」

 

「「「「…コネ多すぎんだろ!て言うか最後!犯罪臭がするんだが!?」」」」

 

「問題ない。その高校には半年に一度、講習に行っているし、そこの理事長とも懇意にしている。その関係から、その学校の顔である者の1人に、そう告げられたのだ…2人のことについて、一切何も語ってないにも関わらず…な」

 

 

…それは占いどころか、予知なのでは…?。まぁでも…

 

 

 

 

 

「良かったな、渉!」

 

「ああ。後のことも、綺礼さんがいろいろ用意してくれてるみたいだから…ほんとに、みんなに助けられてばっかりだ…」

 

「それでも、一緒に暮らせるんだよな!?」

 

「それは約束できる。だから安心してくれ」

 

「よーし!じゃあ早速帰ろう!この7年、渉とイチャイチャできなくて渉分欠乏症なんだよぅ!」

 

「なんだそれ!?いや、ちょっと待てって!皆さんいるんだからさ!」

 

「…ダメ…?」抱きつき+下から覗き込んで涙目

 

「」ゴゴゴゴゴ…カチン!

 

…なんか、どこかの女子小学生魔法少女の、いけないスイッチが入ったようなイメージが見えた。

 

「あ、すいません。やっぱりこれで帰りますね…俺、楓を愛さなきゃなんで」

 

「…あ、うん…ファイト…」

 

剣崎が戸惑いながら返事すると、2人は指を絡めた手のつなぎ方をして歩いてたと思うと、おもむろに腕を組んで歩き出したのを見て、

 

 

 

 

「「「「もうあいつ、あれで良いんじゃないか?」」」」

 

と言っていた。




というわけで、第29話でした。
…最後の方は、他作品ネタ詰め込み放題だったと思います。実際に綺礼さんにあそこまでコネはないと思いますが…あってもおかしくはないかなー…と思いました。
次で最終回となります。もう少しお付き合い下さい。

今後とも、ご指摘、ご指導、感想、質問よろしくお願いします。


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最終回 第4次聖杯戦争にカリスが参戦していたようです。あ、やさぐれてたブレイドさんも参加してたみたいです。

ざっくりとしたあらすじ
教会に帰ると、泣いてるソラウと消えそうになってるランサー→戦闘中に魔力が空になったうえ、14に受けたダメージで致命傷になっていたという→始はランサーに感謝し、その言葉を受けた後、ランサーが散る→本題・願いについて→綺礼さんの願いは叶っているので除外→渉は恋人を蘇らせることだったが…→唐突にそれを叶えようとする綺礼さん→世界最高峰の人形師の作品に魂を吹き込ませ、楓さん復活→手紙の暗号解読→楓さん赤面、渉抱きつく、周囲小っ恥ずかしい→渉、連続殺人の罪で出頭→裁判になるが、やった事に対して罪が軽すぎる…?→綺礼さんのコネtueeeeeee!な事態発生→渉、楓さんの小悪魔トラップに数年ぶりに引っかかる→渉と楓さん、イチャイチャしながら帰る→始、剣崎、雁夜、切嗣「「「「もうあれで良いんじゃないかな?」」」」
こんな感じです。
とうとう最終回です!ここまで応援してくださった方、本当にありがとうございます!
この回には、オリジナル要素、他作品系のネタなどがあります。
それでは最終回、どうぞ!


始サイド

 

あの戦争から、およそ1年弱が経った。

 

俺と剣崎は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…はい。計4点、合計25252円です…30000円お預かりします。お釣り、4748円です。ありがとうございます」

 

「えー、コレとコレが会計別ですね。こちらの会計が小物4点…で、合計874円、こちら、ストラップ3点の会計が、合計1101円です!こちらは1000円お預かりで、お釣りは126円です。こっちが…1170円お預かりで、お釣りが69円です!ありがとうございます!」

 

「うんうん。剣崎くんは元気だねー!…けど相川くーん?もっと元気出してこ!元気が無いと、お店が辛気臭くなっちゃうにゃー!」

 

「は、はい…」

 

「あ、すぐには治さなくて良いにゃ。突然変わっちゃったら、お客さんも驚いちゃうだろうし」

 

「はい…わかりました」

 

綺礼のコネで、街の小さなアニメショップで働いていた。

なお、地味に時給も良く、昼の12時〜18時までの6時間で912円/時という、割と破格の条件だった…。福利厚生も充実していて、福利厚生費も店が持ってくれるという…。優しくて真面目な素晴らしい店長だが、ラーメンと猫が大好きなところもある、ちょっとお茶目(?)な動ける系女性だ。なにせ学生時代は、学校でアイドル活動をしていたそうで、その中でも運動神経はかなりのものだったという…。

 

 

「あ!はい、今月のお給料!」

 

「(そういえば、もう月末か…)はい。ありがとうございます」

 

「(あ、もう月末か!)ありがとうございます!」

 

俺たちは、給料を受け取り店から帰った…。

 

 

間桐家

 

「ただいま…」

 

俺は、静かに家の戸を開ける。が、

 

「あ、始さん!おかえり!」

 

元気に迎えてくれる桜ちゃんと、

 

「おぉ、始か…」

 

臓硯がいた。

 

「あぁ、ただいま。ん?雁夜はどうしたんだ?」

 

俺はここで、雁夜がいないことを疑問に思う。

 

「雁夜なら自分の部屋にいるだろう…。そういえば、始を呼んどったぞ。なんでも、話を聞きたいとかどうとか…」

 

「なるほど…『アレ』のことか…」

 

俺は雁夜の用事を理解すると、雁夜の部屋に向かった。

 

雁夜の部屋

 

「お。帰ったか、始」

 

「また『アレ』のことか…?別にいいが、本当に売るのか?」

 

「まぁな。こんな経験初めてだし、なにか形にしておきたくてな…」

 

「…そうか」

 

雁夜は、この聖杯戦争でのことを、ファンタジー小説のような感じで売り込もうとしているらしい…。そのため雁夜は、仕事の合間を縫って、聖杯戦争参加者に話を聞きに行ったりしている。すると、

 

「あ、そういや…」

 

「どうした?」

 

雁夜が、なにか思い出したような表情を見せていた。

 

「コレコレ…

 

 

 

 

『お誘い』だ」

 

「…ああ!よし、行くか!」

 

「そうだな!親父!ちょっと出るから、晩ご飯は桜と食べといてくれ!」

 

「おう、分かった!」

 

「「じゃあ行くか!」」

 

ちなみに、雁夜が見せた携帯電話の画面

聖杯を囲むこの上なき飲み会(8)

 

 

キレイ綺礼「飲み会を開催したい。今日の20時から行ける者は言ってくれ」

 

雁夜ん「俺行けるぜ。始は…帰ってきたら言ってみる」

 

ケリィ「僕も同じくだ。剣崎には後で言っておく」

 

マジカル☆アイリン「私も行きます!」

 

渉・ザ・リッパー「俺も行けますー。今日は早めに終わるので」

 

眠り姫/楓「私も行きたい!」

 

キレイ綺礼「では、始と剣崎には後で伝えておいてくれ。場所は、『いつもの場所』だ」

 

雁夜ん「d(^∇^)」

 

ケリィ「d(^∇^)」

 

マジカル☆アイリン「d(^∇^)」

 

渉・ザ・リッパー「d(^∇^)」

 

眠り姫/楓「d(^∇^)」

 

キレイ綺礼「d( ̄^ ̄)ゞ任せておけ。ここは私が是が非でも席を取る」

 

ここに、

 

一真「俺も行ける!d(^∇^)」

 

始「俺もだ。d(^∇^)」

 

という返事が追加されたのは、言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

居酒屋『CANJARADA』

 

 

 

 

 

「では、ここに集まれる運命に感謝し、

 

 

 

 

 

 

乾杯!」

 

「「「「「「「かんぱーーーーーーーーい!」」」」」」」

 

俺たちは思い思いにコップを当て、ここに集まれる喜びを表す。俺はライムチューハイ、雁夜と切嗣は焼酎、綺礼とアイリと剣崎、渉と楓は赤ワインを飲んでいる。そしてそのつまみは、柿の種からチーズ、焼き鳥に串カツ、サラダにチーズフォンデュなど、各種さまざまだ。

 

そして、口の緩んだところで、世間話が始まる。

 

「で?切嗣のところの『息子さん』…どうなんだ?」

 

「ああ…『士郎』のことか。今ではすっかりイリヤのお兄ちゃんだ。その上、家事のレベルもかなりのものでね…セラが『このままだと、私仕事無いんじゃ…!?』と嘆いているくらいだからね…」

 

「…それは凄いな…」

 

実はここ1年の中で、綺礼は教会に孤児園を開いた。そこに、いの一番に入った…いや、『拾われた』と言ってもいいのが士郎くんだ。

 

当時、優しい性格だった彼につけ込んだガキ大将が行った行為に反抗したところボコボコにされ、その時に怒った士郎くんが、『無意識に体から剣を出す』ということをしてしまい、そのガキ大将が重傷になってしまう。これが原因で周囲から忌避されてしまう上、両親からも見放されてしまう。

 

そんな時に綺礼が孤児園を開いたのだ。その両親はこの上なく幸福を感じただろう。なにせ、自分たちの生活を脅かす存在だ。自分たちの前から消せることを心から喜んだだろう。

 

もちろん、そんな気持ちを見通した綺礼が、説教とともにお手製のマジカル☆八極拳(加減版)を食らわせたそうだ。それを受け、ヒィヒィ言いながら逃げて行ったらしい…。

 

そこに来たのが切嗣だった。

 

その境遇を聞き、切嗣が引き取ると宣言。先ほど話したことを『魔術が関係している』ことと判断し、そのセーブとともに、有効活用法を模索しているようだ。なんでも、投影が得意なのだとか。

 

…なんか、俺が力を借りた英霊と、かなり酷似してるんだよなぁ…その特性…。もしかして、幼少期…なのか?ハハハ…それは、無い…よな?

 

「そ、そっちはどうなんだ、渉。ゲーム会社だと聞いたが…?」

 

「あ〜…実は、俺がナイフの技術提供したゲームなんですが…結構ヒットしたんです…。けど、『技が本気すぎる』とか、『人体的急所を狙いすぎてる』とか…結構問題も抱えてるんですよ…」

 

「…それは仕方ないだろ…。基本そういうタイプのナイフ使いだろ?お前」

 

「そうなんですけどね…やっぱり、自分が関わったゲームが悪く言われるのはちょっと…それに、『このナイフ使いがリアルすぎてヤベェ!』とか、『このナイフ技術は何年先も伝えていけるレベル』とかっていう肯定的な意見もあるんで、止められないんですよね」

 

「やはり分かる者には分かるのだよ…」

 

「また今度、鍛錬に付き合ってくださいね?綺礼さん」

 

「ふっ…いずれな」

 

渉も、再就職で頑張ってるみたいだ。…どことなく物騒な言葉も聞こえてきたが…。

 

このタイミングで、

 

「そういえば、綺礼さん」

 

「ん?どうした、渉」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「妹弟子の凛ちゃん…でしたっけ?あれからどうなんですか?」

 

 

 

 

 

「ブフゥ!?」

 

 

爆弾を投下した。

 

 

「「「「「「綺礼(さん)どうした(の)!?」」」」」」

 

 

「実は、な…かくかくハッキョク」

 

「「「「「「これこれムッコロ…あ〜なるほど…」」」」」」

 

まとめるとこうだ。

 

元々、綺礼に好意を持っていた凛ちゃんが、ある日突然綺礼に告白する。

当然びっくりし、自問自答などして、三日三晩答えが出ずに悶え苦しんだ

そして、断った。すると、

親バカ時臣が、『娘は渡さーーーん!』と言いながら、火球を飛ばしてくる

近くにいた凛ちゃんを庇いながら、黒鍵で火球を弾く

凛ちゃんにさらに惚れられ、親友以上恋人未満(限りなく恋人)というかなり微妙な関係になる。

 

 

 

 

 

 

…なんとも言えないことだった…。

 

 

その他にも、アイリさんと楓さんが恋人論議してたり、それを聞いた切嗣と渉が赤くなったり、雁夜がみんなから話を聞いたりと、聖杯戦争前では考えられないメンツでの飲み会は、渉が限界そうなのを確認し、終了することにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、これにて第4回聖杯飲み会を終了する…解散!」

 

 

 

俺は、本来この世界に呼び出される者ではなかっただろう…。しかし、この生を与えてくれた、あの『管理人』には礼を言いたい…。なにせ、護るべき者とたくさんの笑顔に、出会わせてくれたからな…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なーに辛気臭い顔してんだ?始」

 

「ん?あぁ…ちょっと1年前のことを思い出してた…」

 

「1年前、か。そういえばもう1年になるのか…」

 

「そうだな…」

 

 

 

 

そして、1番感謝したいのは、

 

 

「まぁ、こうしてまた会えたんだし、そこは感謝してもいいんじゃないか?」

 

「…それもそうだな」

 

 

剣崎と、もう一度会えたことだ。世界は違ったかもしれない。が、ここにいるのは確かに剣崎だ。そんなことを思っていると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『全く…現金だな。だが、それでこそだ。それでこそ、その生に意味がある。もう一度会えたのだから、今度は別離するなよ…俺みたいにな…』

 

そんな声が聞こえた気がした…。慌ててその方向を向くが、遅かった。

 

「どうした、始?」

 

「いや、なんでもない…」

 

「ふーん。ま、いいか。

 

 

 

 

…お。始、空みろよ…」

 

「ん?

 

 

 

 

…これは…!」

 

そこには、満天の星空が広がっていた。ここまでの星空は、これまでに見たことがないくらいのものだった。

 

 

 

「…俺たちは、人間になれたんだな…」

 

「ああ。こうして、お前の横で星を見れるんだからな…」

 

「…じゃ、『また明日』」

 

「ああ。『また明日』、な」

 

 

 

そんな星空の下、2人は帰りを待つ者のところへと帰って行った…。|

 

「…ふぅー。こんな感じかな?」

 

ここまでをパソコンで打ち終わった雁夜は、パソコンの前で背筋を伸ばし、そして確認を終え、USBメモリへの保存も完了する。

 

「よし。後は出版社にデータを持っていくだけだな」

 

そして、そのデータをパソコンにも保存させ、スタート画面に戻し、そのまま出版社へと向かった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピコーン。

 

 

『メールが届きました』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パソコンの画面

 

メールが届いています。

 

メール1

キャラのその後(この話の直前までの詳細)、ボツ案倉庫が追加されます。追加時期は未定(4月以降は確実)です。

⚠︎4月7日19時31分、追加完了しました。

 

メール2

fate/GO風の簡単ステータス画面を作成します(始と剣崎のみ。アルビノジョーカーは、リクエスト次第で作成したいと思っています)。

⚠︎5月3日0時2分、カリスとブレイド両方のステータス投稿完了。

メール3

後日談の短編を作成します。投稿時期は未定(5月中に完成させようとは思っております)。




今回は、前回から約1年後、後日談のようなものでした。

やはりエンドは飲み会にしたいと思いました。つまみは男女混じってでの飲み会では、こんなつまみではないかという想像からです。

アイリ、渉、楓のL○NEの名前も、即興で考えました。

最後のパソコンの画面、実は…?

とか言っておりますが、本編はこれにて最終回とさせていただきます。ここまで応援してくださった方々、本当にありがとうございます!おかげでなんとか完走することができました!

今回の追加分の投稿は、おそらく4月以降となります。ご了承ください。

また、今後もご指摘、ご指導、感想、質問は受け付けておりますのでよろしくお願いします。

繰り返しとなりますが、読者のみなさま、本当にありがとうございます!


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添付ファイル
追加分① キャラの聖杯戦争終了後/ボツ案・裏設定倉庫


これは、本編最終回の最後に、雁夜のパソコンに届いていたメールの添付ファイル。

メールの本文には、こう書かれている。

差出人 不明


この世界に現れた、この世界に存在・現存しない者たち。そしてその手綱を握った者たちの、戦いのその後。そして、最初は存在したはずなのに、無くなった運命。物語が紡がれ終わるその時までに、この物語を認め、待ってくれた者が、ひとときでも50を超えし時、物語の終わりを祝し、このレコードを解放する。


































という設定です。ちょっと痛めな言葉で書きました。すいません。
それではどうぞ。


 

 

相川 始(アーチャー)(以下始)

 

聖杯戦争終了後、綺礼のコネを利用したりしなかったりしながら、様々な職を転々とし、最終回登場の店に行き着いた。これに至っては、後述の剣崎と同じではあるが、職の種類が違った(剣崎の職種が工事現場中心に対して、始は喫茶店などの接客商売系中心)。

 

また、綺礼から稀に、魔術関連での仕事を依頼される事もある。この仕事っぷりから、魔術師の一部に『暴虐の疾風(タイラント・サイクロン)』という二つ名で呼ばれる時があるが、本人自体はそこまで嫌でもないらしい。

 

さらに、仕事の合間を縫い、士郎や桜に弓の使い方も教えている。2人とも始めてすぐだが腕前は良く、士郎は『的の中心を当てる』ことを得意とし、その反面に桜は『的に当てること』を得意とする。なお、士郎には投影の魔術についても、経験則や正しい使い方、応用などを教えている。

 

飲み会にはかなりの頻度で参加する…が、体が『アンデッド→人間』なので、まだ酒に慣れておらず、度数の低い酒類を好む。

 

雁夜にとっては、同年代の従兄弟のような存在となっており、桜からも頼れるお兄さんとして見られている。綺礼にとっては、自らを理解してくれる友。

 

また、1度目の生(ブレイド本編)での経験や、この生になってからの、かつての職種などから、コーヒーや紅茶などの茶類を淹れる技術は凄まじいものとなっている。

 

ボツ案+裏設定

(ボツ案)この作品の創作当初は、狂化(ジョーカー化)もつけようと考えたが、『一回死んじゃってるんだし、人間にして取り除いちゃおう』と考え、オミット。

(裏設定)実は人間になったことにより、❤︎の2『スピリット』は必要ないのだが、始が自分の意思で持っている。また、『スピリット』に代わり❤︎の2には、『アローピラニア(矢の威力上昇)』というカードがある。

さらに、ワイルドカリス及びエミヤフォーム時には、『魔力放出(嵐):A+(魔力放出(炎)のバリエーションのようなもの)』が付与されている。

 

 

剣崎一真(セイバー)(以下剣崎)

 

聖杯戦争終了後に職を転々としていたのは前述の通りで、こちらにも、魔術関連での仕事が入る時がある(こちらの場合、切嗣の代わりという名目もあるため、頻度は始より高い)。剣崎は、『雷の王剣(プラズマ・キングブレイド)』と呼ばれている。剣崎としては、かなり恥ずかしいようだ。

 

剣崎も士郎と桜、そしてイリヤにも、剣術を教えている。桜は伸びがイマイチだが、時折見せる威圧がハンパなものではない。士郎とイリヤはかなりの伸びで、特にイリヤは、肉体強化魔術有りなら剣崎から一本を取ってしまうことがあったほど(基本的に3人と打ちあう時は3割程度。この時は肉体強化魔術有りのルールなため、途中で7割まで出したが、一瞬の隙を突かれ、一本を取られた)。

 

飲み会にはよく参加するが、稀に魔術関連の仕事で行けない時もある。始とは違い、『人間→アンデッド→人間』となっているので、酒類には慣れがあり、ワインなども良く飲む。

 

切嗣からすれば、気の合う友人兼家族。イリヤからすると、師匠であり気立てのいいお兄さん。

 

ボツ案+裏設定

(ボツ案)こちらも、狂化をつけようとして、後々のことを考えオミット。さらに、アハト翁を斬り殺すという案を、爆破オチに変更。

(裏設定)実は、アヴァロンを体内に入れた時に、魔術回路が生まれており、魔術を行使することができる。が、本人はあまり使わないようにしている(起源は、fateシリーズ本編の士郎と同じく剣。といっても、回路を持つ前から起源が剣であったため、アヴァロンによって書き換えられたわけではない。属性は雷≧風>火>>水という4属性持ち)。

 

 

 

 

衛宮切嗣(以下切嗣)

 

聖杯戦争終了後は、魔術師殺しも引退。愛する妻と娘に、妻と娘の実家から連れ出したメイド2人、そして…愛する正妻がギリギリ公認した愛人3人と、最近新しく家族の仲間入りを果たした息子『衛宮士郎』に、自身が召喚した友人である剣崎と仲良く(?)暮らす。相も変わらず、アイリとはバカップル。イリヤに対しても激甘。メイド2人に対しては普通だが、稀に不必要な発言をして、セラにどつかれる。愛人たちにも平等に愛を注ぎ、息子に過ぎた夢は持たないよう、経験談を話したりしている。が、稀に綺礼から魔術関連での仕事を引き受けることもある(依頼全体の約7割は剣崎にスルーしている)。その稼ぎで一家を支えている。

 

士郎の魔術の特異性を薄々感じてはいるが、判断のしようがないため、魔術の鍛練は比較的似通った性質の魔術を行使したことのある始とともに行うようになった。

 

飲み会には、たまに参加する程度。日本酒や焼酎を好んで飲むが、ワインなども嫌いではない。

 

アイリからすれば、最強で最高の夫。イリヤからすれば、ちょっと過保護なかっこいいお父さん。士郎からすれば、魔術の師匠の片割れであり、良き父親。そして、自分に光を与えてくれた恩人でもある。

 

(ボツ案)魔術属性である『火』と『土』を活用した魔術戦もさせようかとも考えたが、文章力の無さからボツに。また、後述の裏設定のために、傍らに舞弥を置くのもボツ案行きに。

(裏設定)この世界の切嗣は、父親である矩賢から魔術刻印を完全に受け取っているため、固有時制御の負担が本編より少なくなっている(といっても、誤差の範囲内)。そのため、身体への負担を度外視するなら、『4倍速(スクエアアクセル)』も出来る。

実は舞弥さんも愛人…なのだが、ケーキバイキング3週間分に釣られ、『魔術師殺し・衛宮切嗣』を恨み、憎む魔術師を水面下で狩る作業をしていた。そのため、本編には登場していなかった。

さらに、聖杯戦争開始直後は、セラに料理を全て一任するわけにもいかなかったので(アイリ→壊滅的な料理下手/イリヤ→娘に怪我をさせたくなかったため論外/リズ→そもそもできるか分からない)、簡単な料理なら作ることができ、味についても問題はないが、切嗣の起源の関係でキッチンが毎回、起源弾を受けた魔術回路のように、めちゃくちゃになる。

 

 

 

間桐雁夜(以下雁夜)

 

聖杯戦争終了後は、ルポライターと戦場カメラマンという二足のわらじを履いている。また、最終回でもあったように、聖杯戦争での出来事を関係者に取材しながら、ファンタジー小説として書き連ねている。さらに、紛争地の水事情を、微力ながら改善しようと、水属性の魔術を訓練している。今では、水属性なら中級魔術師程度。

 

桜を大切にしているのはfate/zero本編と同じ。だが、蟲の支配下から桜を脱却させることができたため、fate/zero本編ほど時臣を憎んではいない。

 

始からすれば、軽口を叩きあえる友人。桜からすれば、親切な叔父。臓硯からすれば、手のかかる義理の息子。

 

飲み会には、国内にいれば必ず参加する。国内外の酒を問わずなんでも飲めるが、やはり日本の酒が好きなようだ。

 

(ボツ案)本来はもうちょっと出番のある予定だったが、最終的にはほぼ空気になった。

(裏設定)この世界の雁夜は、実は触媒無しでサーヴァントの召喚を成功させ、始を引き当てるぐらいは強運である。なので、マスター(雁夜)の幸運に引っ張られるサーヴァント(始)の幸運値は、本来はB+ほど。だが、始自体の幸運値が低いので、Cーとなっている。

 

 

 

ケイネス・エルメロイ・アーチボルト(以下ケイネス)

 

ランサー死亡の偽装工作に見事引っかかり、敗戦したと思い込み、帰国。その後、自身の負けをしっかり反省し、生徒の教育に熱を入れるようになる。そこから生徒の質問にも真摯に応えたりと、反応も少しながら丸くなった。

 

冬木に滞在していないため、飲み会には参加していないし、そもそも飲み会が聖杯戦争中にも行われたということすら知らない。

 

(ボツ案)月霊髄液(ヴォールメン・ハイドラグラム)を使用させようとしたが、笑い成分が欲しくなりカット。

(裏設定)特になし。

 

 

 

ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ(以下ソラウ)

 

聖杯戦争終了後も、ディルムッドと共にいた冬木に滞在している。なお、綺礼のコネでコペンハーゲンにて働いている。

 

なお飲み会には、綺礼から誘われてはいるが、参加していない。

 

(ボツ案)特になし。実は動かしやすかったキャラ。

(裏設定)この作品の中で、イスカンダルの触媒をウェイバーに流したのは、実はソラウ。ケイネスの性格と財力、伝手の度合いから鑑みて、ディルムッドの触媒を用意すると考え、ディルムッドに寝取られる気満々だったが、まさかここまで上手くいくとも思ってなかった。

 

 

 

 

言峰綺礼(以下綺礼)

 

聖杯戦争終了後、教会で孤児院を開く。そこにいの一番に入った士郎を保護。6割のマジカル☆八極拳と説教で士郎の両親を追い払う。また、魔術を悪しき目的で使う者に制裁を加える代行者紛いの仕事をしている(この仕事に、始や剣崎、切嗣がたまに同行する)。また、ちびアサシンの父親にもなっている(戸籍上の名前は、『言峰霧子』)。

 

凛からすれば、年上の彼氏(綺礼は否定)。時臣からすれば、愛娘を誑かす獣。始からすれば、この世界で出来た初めての友。

 

飲み会では、毎回幹事をしているので、『綺礼がいなくては飲み会が始まらない』というほど。基本的に日本酒などを飲むが、気分がいい時はワインをがぶ飲みする。しかも、めちゃくちゃ酒に強いため、ワイン1本を飲みきってもシラフに近い状態という酒豪。

 

(ボツ案)『妄想幻像(ザバーニーヤ)』を使用した際、勝たせようとしたが、その後の展開が繋がらなくなるので、考え抜いた結果、ボツ案。

(裏設定)コネの強さの理由は、魔術的にも一般社会的にも基本的に融通の利く存在であるから。ちなみに、某スーパー弁護士に至っては、コネを最大限まで使った結果。

 

 

 

 

祟身渉(以下渉)

 

綺礼のコネでゲーム会社に就職。その会社でナイフや効率的な殺しの技術を提供。その技術の高さに、軽蔑どころか尊敬の目で見られるようになり、正直戸惑っている。

 

家に帰れば、楓にべったり。ただ、自分<楓というような考え方で、稼ぎの使い方もそんな感じなので、基本的にはかなり質素。

 

飲み会にはほとんど出席するが、飲み慣れておらず、少し酒に弱い。

 

(ボツ案込みの裏設定)fate/zero本編のキャスター陣営を、作者の都合マシマシという理由でボツ案にして、生まれたオリキャラ。本来は渉自体がボツ案。

 

 

 

佐倉楓(以下楓)

 

渉の願いのために作られたオリキャラ。そして、某世界最高峰の人形師が作った人形に魂を注ぐという形で、蘇った。そして渉といるときは常にべったり。だが、蘇って時間が経ってないので、起きている時間より、寝ている時間の方が長い。L○NEの名前に眠り姫と入っているのも、そのため。

それでも、渉が帰ったら、その気配で飛び起きる。

 

(ボツ案)無し。

(裏設定)実は、全力を出して戦えば(渉の血を吸う+肉体強化有り)、カリス及びブレイドのノーマルフォーム相手に殴り勝てるほどの強さを持つ。

 

 

 

ウェイバー・ベルベット(以下ウェイバー)

 

聖杯戦争終了後に帰国。時計塔で観察眼の才を発揮し、今ではその眼を頼りに語り合える者も増えたが、ウェイバーとしては、自身の実力を見て欲しいようだ。

 

冬木にも、たまに帰ってくるので、タイミングが合えば、飲み会に参加している。

 

(ボツ案)実はイスカンダル(fate/GO版)を召喚させようとしたが、どのようなキャラかを掴めなかったので、ボツ案に。

(裏設定)2度目の対キャスター戦で、本来使えるかどうかわからない攻撃魔術を使用していたが、アイデアはfate/GOから。そして、その魔術も訓練することで、将来は自らの実力で時計塔講師となる…が、そこまでは遠い。

 

 

 

遠坂時臣(以下時臣)

 

愛娘である凛が綺礼に取られそうになり(誤解)、かなり焦りながら生きている。

最近は葵に自分の考えを見抜かれ続けており、ニ○ータイプではないかと疑っている。

 

飲み会については存在していることも知らず、その度に金庫から綺礼が金を抜いていることも知らない。

 

(ボツ案)ギルガメッシュをアーチャーで召喚する行為をボツ案に。

(裏設定)実は、ちょいちょい仮面ライダーシリーズも見ていて、時折指輪に魔力を注ぎ、そこから火を放つというウィザードっぽい技も練習したりしていた(なお、その様子を葵や凛も見ていたが、時臣本人は気づいていない)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

番外編

 

『座』の管理人(仮面ライダーブレイド本編エンドの相川始)

 

最終回のあの言葉からは、気配すら感じない。今ではロクに人の来ない英霊の座で、管理人兼お留守番をしている。

 

 

(ボツ案)実は、カメレオンアンデッドの力を使い変化した、アルビノジョーカー…というのを考えたが、アルビノジョーカーが本来知らないはずの知識なので、ボツ案。

(裏設定)無し。




ということで、キャラの聖杯戦争終了後&裏設定・ボツ案倉庫でした。
疑問に思ったことなどがありましたら、質問も受け付けております。

今後ともご指摘、ご指導、感想、質問よろしくお願いします。


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追加分② fate/GO風のステータス①(カリス)(超簡単仕様)

これは、本編最終回の最後に、雁夜のパソコンに届いていたメールの添付ファイル。

メールの本文には、こう書かれている。

差出人 不明




この世界に、現れるはずのなかった射手と剣士。手綱を引く者が視認できる、その強さ。この物語を特異的に閲覧した者が20000を超えし時、それを記念しこのレコードを解放する。













また痛めな文を考えてしまいました(確信犯)。
今回は、カリスのステータスをfate/GO風にしてみました。
作者の妄想全開&チートがあるのでご注意ください。
それではどうぞ。


Archer 相川 始

 

☆☆☆☆☆

 

LV90/90

 

HP 14811

 

ATK 12837

 

COST 16

 

 

スキル

 

心眼(偽):A+ チャージタイム 8→7(LV.6〜)→6(LV.10)

 

自身に回避状態を付与(1ターン)

&クリティカル威力アップ【LV.1】(3ターン)(LV.1→20%。LV上昇ごとに2%ずつ強化されていき、LV.10到達時は4%強化(LV.10到達でクリティカル威力40%アップとなる)。)

 

♡9・リカバー:B チャージタイム 9→8(LV.6〜)→7(LV.10)

 

味方単体のHPを回復【LV.1】(LV.1→2000回復。LV上昇ごとに回復量+500)

&自身のNPが減少(デメリット)【LV.1】(LV.1→20%減少。LV上昇ごとに1%ずつ少なくなる。LV.10到達時は2%少なくなる(LV.10到達でNP10%減少となる)。)

《霊基再臨を1段階突破で解放》

 

人の想い:EX チャージタイム 10→9(LV.6〜)→8(LV.10)

 

自身の攻撃力アップ【LV.1】(4ターン)(LV.1→15%強化。LV上昇ごとに2%ずつ強化。LV.10到達時は4%強化(LV.10到達で攻撃力35%強化となる)。)

&自身の宝具威力アップ【LV.1】(1ターン)(LV.1→20%強化。LV上昇ごとに2%ずつ強化。LV.10到達時は4%強化(LV.10到達で宝具威力40%アップとなる)。)

&自身のNPを増やす【LV.1】(LV.1→11%増量。LV上昇ごとに1%アップ。LV.10到達でNP20%増量となる)

《霊基再臨を3段階突破で解放》

 

クラススキル

 

対魔力:B+(自身の弱体耐性をアップ)

 

単独行動:EX(自身のクリティカル威力をかなりアップ)

 

騎乗:A(自身のクイックカードの性能をアップ)

 

 

宝具(作者の妄想全開(確定)&チート(暫定)込みですのでご注意)

 

 

 

 

荒々しく黒き光の旋風(ワイルドサイクロン)

バスターカード

ランク:A+

LV.1

 

敵単体に超強力な《アンデッド》特攻攻撃【LV.1〜】(特攻倍率→LV.1=40%。LVが1上昇するごとに10%強化。LV.5特攻倍率=80%)

オーバーチャージで

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《宝具が変化する》。

 

 

 

200%時

 

偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)

自身に無敵貫通効果を付与(1ターン)

+敵単体に超強力な《アンデッド》・《魔術》特攻攻撃【LV.1〜】(特攻倍率→LV.1=50%。LVが1上昇するごとに10%強化。LV.5特攻倍率=90%)(特攻倍率の重複(魔術とアンデッド、両方の特性を備えた敵に対して行った場合、LV.1→50%+50%=100%となる)あり)

 

 

300%以上

全投影連続総射(サイクロンバレルフルオープン)

自身に無敵貫通効果を付与(1ターン)+敵単体に超強力な《アンデッド》・《魔術》・《巨大》・《邪神》特攻攻撃【LV.1〜】(特攻倍率→LV.1=60%。LVが1上昇するごとに15%強化。LV.5特攻倍率=120%)(特攻倍率の重複(上記を参照)あり)

+スター大量獲得(20個(LV.1〜))《オーバーチャージで獲得数アップ(400%→25個(LV.2〜)、500%→30個(LV.5))》

 

 

カード構成

 

バスターカード 2枚

アーツカード 2枚

クイックカード 1枚

 

ボイス(希望CV→森○亮治)

 

開始1

「さて…始めるか」

 

開始2

「戦闘か…。マスター、指示を頼む」

 

スキル1

「これを使うか…」

 

スキル2

「これで、終わらせる!」

 

コマンドカード1

「よし…」

 

コマンドカード2

「これだな…」

 

コマンドカード3

「行くか…」

 

宝具カード

「そろそろ行くか…。これが全力だ!」

 

アタック1

「ハッ!」

 

アタック2

「そこだ!」

 

アタック3

「テァァ!」

 

エクストラアタック

「大人しく…倒れろ!」

 

宝具1

「絶望の闇を穿つ光の旋風よ!

 

今ここに、その力を証明しろ!

 

これで終わりだ…!『荒々しく黒き光の旋風(ワイルドサイクロン)』!」

 

宝具2

「我、物の怪なり。

 

されど、持ちし心は人間なり!

 

貫け!『偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)』!」

 

宝具3

「投影、開始(トレース・オン)!

 

全投影、待機(オールバレット・クリア)!

 

…停止解凍(フリーズアウト)、全投影連続総射(サイクロンバレルフルオープン)!!」

 

ダメージ1

「グッ!」

 

ダメージ2

「チッ!」

 

戦闘不能1

「くそ…ここまで、か…」

 

戦闘不能2

「剣崎…!天音ちゃん…!」

 

勝利1

「さて、帰るべき場所に帰るか…」

 

勝利2

「やっと終わったか…」

 

レベルアップ

「よし…この調子だ」

 

霊基再臨1

「よし…!さて、狩りを始めるか…!」

 

霊基再臨2

「…いい具合だ。だが、気を抜くなよ」

 

霊基再臨3

「ここからが本番だ…。全力で行くとするか!」

 

霊基再臨4

「まさかここまでとは…礼を言うぞ、マスター。ここまで昇華出来たのは、間違いなくお前のおかげだ」

 

絆1

「…まだお前に気を許したわけじゃない。精々、寝首をかかれるなよ?」

 

絆2

「本当に物好きだな…お前は…」

 

絆3

「お前がマスターなのは認めよう。だが、俺にどこまで付いてこれるんだ?」

 

絆4

「全く…お前は本当に物好きだな、マスター。俺に付きまとったところで、機嫌など取れないぞ?」

 

絆5

「全く…お前は剣崎や綺礼と同じ人種か?ああ。お前は俺の友だ。これからは、全力で守らせてくれ」

 

会話1

「いつまでダラダラしている。敵を倒しにいくぞ」

 

会話2

「俺がジョーカーであろうが無かろうが、今はお前のサーヴァントだ。使いたければ使え」

 

会話3

「お前が倒れる時が、俺の倒れる時だ。そうならないように、実力をつけておけ。後々足を引っ張るマスターになられても困るんでな」

 

好きなこと

「好きなものは…団らん、かな?争うよりは、はるかに楽しいものだからな…」

 

嫌いなこと

「嫌いなのは、親友を侮辱されることだ。いくらマスターでも、俺の親友を侮辱するなら、容赦はしない」

 

聖杯について

「あの時の聖杯は、汚染されてるとは分かってたが…もし、汚染されてなかったら…いや、それはあくまでもIFの話か…」

 

イベント開催中

「ん?何か騒がしいな…。マスター、見に行くぞ」

 

誕生日

「誕生日おめでとう。たまには、茶でもいれようか?」

 

召喚

「サーヴァント『アーチャー』、とりあえず召喚により出てきたが…まあ、一応形式上問おうか。

 

お前が俺のマスターか?」

 

ステータスパラメーター

筋力ーーーー B+

耐久ーーーー B

敏捷ーーーーー A+

魔力ーーーー B

幸運ーーー Cー

宝具ーーーーー A+




というわけで、カリスのfate/GO風ステータスでした。チート過ぎるだろ言われてもおかしくないようなものにしています(所詮は創作なので)。
ブレイドについては鋭意制作中です…。もう少しお待ちください…。
これからもご指摘、ご指導、感想、評価、質問よろしくお願いします。


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追加分② fate/GO風のステータス②(ブレイド)(超簡単仕様)


本当にお待たせしました…。

前回の続きで、今回はセイバー、剣崎さんのステータスです。やはりというべきか、チートっぽいところや作者の妄想全開なところがあります。

それではどうぞ。


 

 

 

Saber 剣崎一真

 

 

☆☆☆☆☆

 

LV90/90

 

HP 13482

 

ATK 12628

 

COST 16

 

 

スキル

 

魔力放出(剣):A+ チャージタイム 9→8(LV.6〜)→7(LV.10)

 

自身のバスターカードの性能アップ【LV.1】(1ターン)(LV.1→20%アップ。LV上昇ごとに2%ずつ強化されていき、LV.10到達時は4%強化(LV.10到達でバスターカード性能40%アップとなる)。)

&自身の宝具威力アップ【LV.1】(1ターン)(LV.1→25%アップ。LV上昇ごとに1%ずつ強化されていき、LV.10到達時は2%強化(LV.10到達で宝具威力35%アップとなる)。)

&自身の攻撃力アップ【LV.1】(1ターン)(LV.1→25%アップ。強化具合は同スキルの『宝具威力アップ』と同じ度合い。)

 

♤9・マッハ:B チャージタイム 9→8(LV.6〜)→7(LV.10)

 

自身に回避状態を付与(4回)

&攻撃力アップ【LV.1】(LV.1→6%。LV上昇ごとに1%ずつ強化されていく(LV.10到達で、攻撃力15%アップとなる)。)

&自身のNPが減少(デメリット)【LV.1】(LV.1→16%減少。LVが3上昇するごとに2%ずつ少なくなる(LV.10到達でNP10%減少となる)。)

《霊基再臨を1段階突破で解放》

 

人の想い: A+ チャージタイム 10→9(LV.6〜)→8(LV.10)

 

自身の攻撃力アップ【LV.1】(4ターン)(LV.1→10%強化。LV上昇ごとに2%ずつ強化。LV.10到達時は4%強化(LV.10到達で攻撃力30%強化となる)。)

&自身の宝具威力アップ【LV.1】(1ターン)(LV.1→15%強化。LV上昇ごとに2%ずつ強化。LV.10到達時は4%強化(LV.10到達で宝具威力35%アップとなる)。)

&自身のNPを増やす【LV.1】(LV.1→9%増量。LV上昇ごとに1%アップ。LV.10到達でNP18%増量となる)

《霊基再臨を3段階突破で解放》

 

クラススキル

 

対魔力:B+(自身の弱体耐性をアップ)

 

騎乗:A+(自身のクイックカードの性能をアップ)

 

 

宝具(作者の妄想全開(確定)&チート(暫定)込みですのでご注意)

 

 

 

 

至高なりて愚直なる閃光(ロイヤルストレートフラッシュ)

バスターカード

ランク:A+

LV.1

 

敵単体に超強力な《アンデッド》特攻攻撃【LV.1〜】(特攻倍率→LV.1=40%。LVが1上昇するごとに10%強化。LV.5特攻倍率=80%

オーバーチャージで《宝具が変化する》。

 

 

 

200%時

 

約束された勝利の剣(エクスカリバー)

敵単体に超強力な《アンデッド》・《魔術》特攻攻撃【LV.1〜】(特攻倍率→LV.1=50%。LVが1上昇するごとに10%強化。LV.5特攻倍率=90%(特攻倍率の重複(重複については、前回のカリスの宝具より参照)あり)

+NPを少しリチャージ【LV.1】(LV.1=15%。LVが1上昇するごとに5%アップ(LV.5到達で35%リチャージとなる)。)

 

300%以上

 

至高なる勝利の剣(エクスカリバー・ロイヤル)

敵単体に超強力な《アンデッド》・《魔術》・《巨大》・《邪神》特攻攻撃【LV.1〜】(特攻倍率→LV.1=60%。LVが1上昇するごとに15%強化。LV.5特攻倍率=120%)(特攻倍率の重複あり)

+NPをリチャージ【LV.1〜】(LV.1=30%。LVが1上昇するごとに5%アップ(LV.5到達で50%リチャージとなる)。)

 

 

カード構成

 

バスターカード 2枚

アーツカード 2枚

クイックカード 1枚

 

ボイス(希望CV→椿○之)

 

開始1

「よし!行くぞ!」

 

開始2

「ここは任せてくれ」

 

スキル1

「これを使うか」

 

スキル2

「これで終わらせる!」

 

コマンドカード1

「よし!」

 

コマンドカード2

「これか!」

 

コマンドカード3

「ウェイ!」

 

宝具カード

「俺は運命と戦う!」

 

アタック1

「ハァ!」

 

アタック2

「そこだ!」

 

アタック3

「ウェイ!」

 

エクストラアタック

「ハァー…ウェーイ!」

 

宝具1

「青き5つの力よ…。

王たる剣の礎となり、最たる一撃を敵に与えよ!

受けるがいい!『至高なりて愚直なる閃光(ロイヤルストレートフラッシュ)』!」

 

宝具2

「幾星霜の光を束ねし剣は、

今ここに!聖なる輝きを解き放つ!

これが…人類の『最強の幻想(ラスト・ファンタズム)』!

受けるがいい!『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』!」

 

宝具3

「古代と現代…2人の青き王の剣を受けるがいい!『至高なる勝利の剣(エクスカリバー・ロイヤル)』!」

 

ダメージ1

「うっ!」

 

ダメージ2

「ぐぁっ!?」

 

戦闘不能1

「始…お前は、人間たちの中で…生き続けろ…」

 

戦闘不能2

「みんな、ごめん…」

 

勝利1

「アンデッドを封印するのが、俺の仕事だ。」

 

勝利2

「俺は戦い続ける!俺に、ライダーとしての資格があるなら!」

 

レベルアップ

「よし!いい感じだ!」

 

霊基再臨1

「…とりあえず、及第点か。」

 

霊基再臨2

「この調子なら、まだまだ上に行ける…!」

 

霊基再臨3

「もうちょっとで頂って感じだな…。」

 

霊基再臨4

「ここが俺の終着点…。これからもよろしくな!マスター!」

 

絆1

「…なんだ?まだ顔を合わせて間もないだろ?」

 

絆2

「ん?何かあったのか?何もないなら呼ぶな…。」

 

絆3

「お前なら、いつも通りでもいいか…。あ、いや。何でもない。」

 

絆4

「マスター。一応これでも認めてはいるんだぞ?もっと胸張れよ!」

 

絆5

「ははっ。ここまで仲良くなれたのは始以来かな?まだまだ行けるよな?マスター!」

 

会話1

「おい、敵を倒しに行かないのか?」

 

会話2

「別にお前がどうというわけでもないが、使い潰すならそうしてくれ。」

 

会話3

「俺とお前は一蓮托生だからな…。あんまり倒れるなよ?」

 

好きなこと

「好きなこと?人助け…は、なんか義務っぽいな…。何だろ?」

 

嫌いなこと

「嫌いなことは、目の前で大切なものを失うことかな…。その重みは、計り知れないから…。」

 

聖杯について

「うーん、聖杯か…。使い道はあまり考えてないな…。マスターが使うか?」

 

イベント開催中

「お?何かお祭りでもやってるのか?見に行ってみようか、マスター!」

 

誕生日

「誕生日おめでとう、マスター。…花でも送ろうか?」

 

召喚

「サーヴァントセイバー、召喚により参上したが…お前が俺のマスターか?」

⚠︎第4話のセリフは、あくまでも召喚場所に複数人いたので、召喚直後は誰がマスターか分かりにくかったのであのセリフだったが、対面しているのが1人ならこのセリフとなる。

 

ステータスパラメーター

筋力 ーーーーー A+

耐久 ーーーー B

敏捷 ーーーー B+

魔力 ーーーー B

幸運 ーー D

宝具 ーーーーーA++




前書きでもありましたが、お待たせしてしまい、本当に申し訳ありません。

おそらく次の追加分で、この作品は本当のラストとなります。ご愛読、本当にありがとうございます。

これからも、ご指導、ご指摘、感想、評価、質問よろしくお願いします。


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追加分③ H達の長い夜・FILE.1/異界化トラップにご用心!?

これは、本編最終回の最後に、雁夜のパソコンに届いていたメールの添付ファイル。

メールの本文には、こう書かれている。



聖杯戦争を終えし者達のある日常、そして非日常。罪を重ねし魔術師が、絆を結びし魔術師達に、粛清される後日談。

この物語たちを紡ぎ表すパーツが100,000を超えた時、この後日談を語ろう。





はい。自分でも何書いてるんだっていうのが本音です。

この短編というか、番外編は、何回かに分けて行います(一回だけでまとめられる自信がないのが現状です…)。

この後日談には、オリキャラ・オリジナル展開などがあります。苦手な方はご了承ください。

それではどうぞ。


始サイド

 

 

俺と剣崎は、いつも通りにアニメショップで働いていた。来る人来る人、特徴はある(なんか、ジャンルを問わず、『ジャンヌ・ダルク』のグッズを大量に買う客とか…)が、基本的に客もマナーや礼儀はあるほうで、以前に客を見かけた時は、おばあさんの荷物を持ってあげていたり、マナーの悪いアニメ好きに注意したりもしていた。

 

 

今日もいつも通り…。

 

 

 

 

と思っていた。

 

 

 

ピーコン…。

 

 

 

L○NEの通知が来たのだ。

 

仕事中には、『あるグループ』を除いて、通知をオフにしている。

そして、その通知をオンにしたままのグループは、

 

 

 

 

 

 

 

『悪魔術師狩り』。

 

 

 

 

 

 

 

これはあくまでも副業だが、悪徳な魔術師を狩る仕事もしている。そして内容は、

 

 

 

 

 

 

 

悪魔術師狩り(6)

 

綺礼キレイ「魔術師達の中でも、危険視されている『アルファレア・ガーネルム』が、冬木の街に潜伏していることがわかった。詳細は本日20:00に、いつもの場所で集合されたし」

 

ケリィ「チッ!ここに来るとは盲点だった…!今回は僕も出る!席を確保しておいてくれ!」

 

雁夜ん「稀に聞く名だと思ったら、マジもんの危険人物かよ!?俺も出る!」

 

綺礼キレイ「後は、始と剣崎、そして渉だが…」

 

渉・ザ・リッパー「俺も出れます!今回は、楓も連れて行きます!」

 

綺礼キレイ「よし、あとはあの2人の返事次第か」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は、剣崎と顔を見合わせた。剣崎の目は、『日常を謳歌する人間・剣崎一真』ではなく、『大切なものを守る青き剣の王仮面ライダーブレイド・剣崎一真』の眼となっていた。それを見て、俺も『アニメショップ店員・相川始』から、『人の想いを守護する黒い嵐・相川始』となる。

 

「店長!今日はこれで帰ります!」

 

「店長すいません!俺もです!」

 

俺たちは、ほぼ同じタイミングで店長にそう告げた。

 

すると、

 

 

 

 

「うん!いつもの用事だね!行ってらっしゃい!けど、『約束』は忘れてないよね!!」

 

「「ハイ!」」

 

 

俺と剣崎、そして店長との約束は、『仕事が終わったら、まず最初に、絶対にここに帰ってくること』。

 

この約束は、悪魔術師狩りを始めた時の最初の仕事の後、俺たちは店長に無断で、身体を休めるために休みを取っていた。

 

次の日、仕事場に行った時、店長が泣きながら俺たちを抱きしめてきた。その目にはクマがあって、俺たちが休んでいる間、寝もせずにずっと俺たちを待っていたことを聞き、俺たちは自分たちの近くにいる人を泣かせてしまったことを後悔し、この約束を了承した。それからはちゃんと、店に顔を出してから家に帰るようにしている。

 

 

 

そんな約束を胸に、俺たちはいつもの飲み屋に向かった。

 

もっとも、今日は飲むのが目的ではないが。

 

 

 

 

 

始「直接行くから席を取っておいてくれ」

 

一真「俺も始と行くから!」

 

もちろんL○NEの返事も入れて。

 

 

 

居酒屋『CANJARADA』

 

 

「さて、皆が集まったところで、今回の概要を説明する」

 

 

綺礼がそう話すと、モニターにターゲットとなる人物が映し出された。

 

この居酒屋は予約すれば、こうしたモニターなどのついた会議室仕様の個室も借りることができる。もはや何でもありな気がするのは俺だけではないはずだ…。

 

 

 

「まずは今回のターゲット、『アルファレア・ガーネルム』についてだ。

 

アルファレア・ガーネルム

 

年齢 39歳

 

性別 男

 

魔術礼装 不明

 

ガーネルム家9代目当主

 

 

ここまでで質問はあるか?」

 

そこでまず手を挙げたのは、雁夜だった。

 

「えっと…見てる限りだと、まだ危険人物って気がしないんだが…。なんで危険人物なんだ?」

 

「間桐雁夜、それについては、もうちょっと話を聞いてたら、いずれ分かる」

 

「…?分かった」

 

 

 

「先ほど雁夜から、危険性について問われたな。なぜこの男が危険か。それは、この男が使用する魔術にある」

 

「…どんな魔術なんだ?」

 

俺と剣崎は、少し嫌な予感がした。何故かはわからないが、こう…まとわりつくような不快感だった。

 

 

 

 

「その魔術は、『人を操る魔術』だ。これを行使し、幾多の魔術師をこの世から脱落させている」

 

 

 

悪い予感は、的中した。が、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時は、あんなことが待ってることまでは、さすがに読めなかった。

 

 

 

「潜伏場所は街はずれの廃屋敷だ。そこに、自身の使役する人間を多数閉じ込めている」

 

「…クソ、なんかイライラしてくるな…。人をスケープゴートに使って、自分は罪を逃れようとか、ふざけてんじゃねぇぞ…!」

 

「…渉、ちょっと落ち着いて。そんな人達を助けるためには、渉の力も必要なんだから」

 

「楓…。すまん。ちょっと頭冷えたわ」

 

渉も、やや憤りを見せているな…。スケープゴート云々は、イジメられてる時にやられたのか…?

 

だが、

 

 

 

1番怒っている者がいた。

 

 

 

 

 

 

それは、

 

 

 

 

 

 

 

「こいつは、アイリやイリヤ、姉さんに母さんと父さんに舞弥、セラやリズ、果ては士郎も狙ってるということか…!許さん…。ガーネルム、ゆ゛る゛さ゛ん゛!!」

 

 

…これはヤバイ。主にターゲットが。下手すりゃ蜂の巣だ…。

 

しかし、自分の近くにいる者が狙われるという懸念は理解出来た。俺も帰ったら臓硯に言って、桜を匿っておこう。

 

 

「狩りの決行は2時間後だ。それまでに、準備をしておいてくれ」

 

「「「「「「了解!」」」」」」

 

さぁ、狩りの時だ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

「あのー、そこのお嬢さん」

 

「え?はい、なんですか?」

 

「ちょっと、道をお伺いしたいのですが…」

 

道を伺いたい、そういった男の顔は、爛々としていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まるで、欲しいオモチャを見つけた、子供のように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2時間後

 

 

廃屋敷前

 

「さて、全員いるな」

 

いつもの神父服を着た綺礼が点呼を行い、全員いることを確認した。

 

俺は、生前から着ていたベージュのコート、剣崎は、BOARDの社章のついた服、切嗣はいつもの黒いコート、雁夜はフード付きパーカー、渉は長い青のコート、楓ちゃ…さんは、完全黒のゴシックロリータだった。

 

「よし、それでは…

 

 

突入!」

 

 

 

そして屋敷に侵入した。この屋敷はかなり広く、皆と離れれば、不利になる可能性もある。俺たちは集まろうとしたが、なにか違和感を感じた。

 

 

そして、周りを見ると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一緒に突入したはずの皆が、消えていた。

 

「…!?どういうことだ!?剣崎!綺礼!切嗣!」

 

返事がなく、ある可能性を悟った。そう、これは…。

 

 

 

 

 

 

 

「くっ!『異界化トラップ』か!」

 

俺たちは、まんまと罠にかかり、後手に回ることとなった。




少し微妙なところですが、今回はここまでです。
この後日談は、3話くらいにまとめる予定です。そこまでお付き合いいただければ幸いです。

今後ともご指導、ご指摘、感想に質問、評価、よろしくお願いします。


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追加分③ H達の長い夜・FILE.2/トラップから脱出せよ

ざっくりとしたあらすじ

本編最終回から1年後、いつも通りの労働日和…→だったが、悪性魔術師『アルファレア・ガーネルム』が冬木に襲来→いつもの居酒屋で作戦会議開始。ガーネルムの素性も確認→いざ、万全の態勢で敵の拠点に侵入!→したら異界化トラップだった…。なんでさ…。

こんな感じです。

約1ヶ月も待たせてしまい、申し訳ありません。リアルでの事情が重なってしまい、こちらに来れない状況でした。本当にすいませんでした…。

そして、この追加分も3回で終わらせる予定でしたが、どう考えても延びてしまうことが判明しました…。重ね重ね、お詫び申し上げます。

今回も謎解きのようなものがあります。お暇な方はやってみてください。

それではどうぞ。


 

 

 

始サイド

 

 

 

「チィ!異界化の上に分断か…!これはマズイな…」

 

 

俺は、玄関のような場所にいた。

 

冷静に判断しても、すぐにガーネルムにはたどり着けはしない…。一旦、探索に回るか…。いや、その前に念話…は通じないか…。何か…みんなの無事を確認できる術は…

 

 

 

 

…ん?

 

 

 

 

 

 

所変わって

 

剣崎サイド

 

「…クソ、誰もいないか…」

 

俺は、気付いたらどこかの部屋の一室にいた。人1人の部屋というなら頷けるくらいの広さだ。俺はここから出ようとするが、

 

 

ガチャガチャ…

 

 

「…?鍵がかかっている?」

 

 

鍵がかかっていた…。しかもこちらから開けられない…。それなら…

 

 

「変身!」

『turn up』

 

 

 

ブレイラウザーでドアごと…!

 

 

 

ガキーーーン!

 

 

「!?」

 

マジか…これで削れないのか…。『ジャックフォーム以上は、ガーネルム戦のために温存』…っていう方針だからな…。素直に外から、開けてもらうしかないか…。しかし、この状況を念話なしにどうやって伝えれば…。

 

 

 

…ウェ?

 

 

 

 

また所変わって

 

雁夜&切嗣&綺礼サイド

 

 

この3人は、広めの客間のようなところに飛ばされていた。 …。

 

 

「な、始たちが…いない!?」

 

「分断か…。少々厄介だな…」

 

「さすがに始と剣崎は大丈夫だろうが…問題は、渉と楓だ。昔からの友…いや、恋仲とはいえ、さすがに実戦はかなりのブランクがあるだろう…」

 

「でも、念話は使えねぇし、どうやって連絡とるんだよ!」

 

「それは僕も考えてる!何か、何か手は…!」

 

この3人では、文殊の知恵とはならないと思われた。その時。

 

 

 

 

「…あれ?」

 

「どうした、雁夜」

 

「2人共、これ…」

 

「「…!!」」

 

 

 

やっぱり所変わって

 

渉&楓サイド

 

この2人も剣崎と同じく、どこかの部屋の一室に飛ばされていた。しかし、この部屋は中から鍵を使って開けられるようで、その鍵を探している。

 

「始さんに綺礼さんまでいない…完全に分断されたな…。楓、何か見つけたか?」

 

「ダメ。こっちも探してみてるけど、何一つ見つかりゃしない…」

 

「うーん、どうしたものか…

 

 

あれ?なんだ、そのミニカー?」

 

渉はふと、楓が使役(?)しているミニカーが目に入った。

 

「あー、これ?シ○トカーに魔力突っ込んで操作してるんだ。捜査の手は多いほうがいいだろ?」

 

「…『操作』と『捜査』を掛けたのか?」

 

「いや、そういうわけじゃねーけど…とにかく、早く鍵探そうぜ?」

 

「しかし、他の人たちの安否が気になる…。特に雁夜さん…」

 

「あ〜…確かに単体じゃ脆そうだしね…」

 

「でも念話出来ねぇし…」

 

「どうしようも…ありゃ?」

 

「…?どうしたんだ?楓」

 

今度は楓があることに気づく。

 

 

 

 

 

 

そして、他の場所に居た仲間たちも、同じことを思っていた。

 

 

 

 

それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

悪魔術師狩り(6)

 

綺礼キレイ「無事か!?私は、切嗣と雁夜と共にいる!」

 

始「俺は1人だ。玄関のような場所に飛ばされた」

 

渉・ザ・リッパー「楓といます!どこかの部屋の一室に閉じ込められてて、今、鍵の捜索中です!」

 

一真「俺は1人で、飛ばされた場所は渉と似たような感じなんだが…、内側から開けられないから、外から開けてもらわないといけない状況だ」

 

渉・ザ・リッパー「あれ?それ俺たちよりやばいんじゃ…」

 

綺礼キレイ「無事なのは分かった。それぞれやるべきことをやってくれ!」

 

始「了解」

 

渉・ザ・リッパー「了解!」

 

一真「了解!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「さーて、探すぞ。楓」

 

「他の場所は?」

 

「無事。でも、とりあえずここを出なきゃな…」

 

「そうだなぁ…」

 

 

 

ガサゴソ…

 

 

ガサゴソ…

 

 

 

 

「お、なんだこりゃ?」

 

「渉?どうした?」

 

「なんか箱があった…鍵は、番号式か」

 

「やってみようか…

 

 

えーと、

 

『仮面ライダ○剣で一番コストの低いコンボのAP

10x11x12ー13+1

(1+2+3+4+5+6+7+8+9+10+11+12+13)×4

II

???』

 

 

 

何これ!?」

 

「こりゃやばいな…。しかも、仮○ライダー剣ってことは…」

 

「始さんと剣崎さんの能力、かなり把握されてるってことだよね?」

 

「これは知らせておくか…

 

 

 

 

渉・ザ・リッパー「敵は始さんと剣崎さんの能力を把握してる可能性が高いです!」

 

始「分かった」

 

一真「分かった!警戒する!」

 

 

 

これで良し…」

 

「じゃあ解いていこうか」

 

「そうだな」

 

 

そして2人は、箱の鍵を開ける暗号を考えていった。

 

 

 

 




というわけで、追加分③のfile.2でした。
リハビリも兼ねているので、いつもより短かったと思います。これからは、なるべく更新していくようにしますが、リアル優先のため、割と遅れる可能性があります。ご了承ください。


それでは今後とも、ご指摘、ご指導、誤字脱字報告、質問、感想よろしくお願いします。


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追加分③ H達の長い夜・FILE.3/再会と決戦

ざっくりとしたあらすじ

各々が分断され、念話も出来ない状況に→携帯の電波が入るようなので、L○NEで無事を確認→渉&楓、謎の箱のロック解除に挑戦。

こんな感じです。

…申し訳ありません。このような更新速度で…。考えていてもネタが浮かばないこと2ヶ月強…。本当に申し訳ありません…。

今回は、異界化空間からの脱出、そしてガーネルムとの対面くらいまでです。

今回は、他作品ネタ多めです。苦手な方はブラウザバックを推奨します。

それではどうぞ。


 

渉(&楓)サイド

 

「えーっと、

 

仮面ラ○ダー剣のコンボの中で1番低いAPは1600。

 

10x11x12ー13+1=1308

 

(1+2+3+4+5+6+7+8+9+10+11+12+13)×4=364

 

これを足せば…よし!コードは3272!」

 

「オッケー!3…2…7…2…

 

 

お、開いた!」

 

 

よし!こういうのには、鍵とかが入ってるのが定石!

 

これでここから出られ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャ…

 

 

 

 

 

 

 

「「…え?」」

 

 

 

 

そこに、

 

 

 

 

 

 

 

 

いたのは、

 

 

 

「「「「「「アァアアァアァアァ…血ダ…唾液ダぁぁああああぁああぁあぁあああぁぁ!」」」」」」

 

 

「「うわあああああああ!?!?!?」」

 

 

なんか血やら唾液を欲するゾンビだった…って、

 

 

「「なんなんだこいつらはあぁああぁ!?」」

 

うん。あれは無理。至近距離、それも不意打ちすぎて準備もできてない。これは逃げるが勝ち…なんだけど、

 

「渉!ここ、これ以上空間が無い!多分これ以上は進めねぇ!」

 

「あぁ、くそ!てことは…」

 

「あのゾンビ?達、倒さないとね」

 

「そうだな」

 

楓は優しい。

 

あんな奴らが相手でも、『殺す』ことはしないんだから。

 

「さーて、やるか!楓!」

 

「おお!ひっさびさの吸血強化!」

 

ガブ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………痛い。

 

 

「痛って!?ちょっと待って!以前よりはるかに痛い!?加減して!?」

 

「あ、ごめん。久々だから、つい加減が…」

 

「ま、いいや。()()()()()()()()()()?」

 

3()くらいだけど?」

 

「なら大丈夫か。よし!こいつらぶっ倒すぞ!」

 

「分かってるっ…ての!」

 

楓がそう言いながら突撃。固まっていた敵を崩し、その勢いで敵を、ボウリングのピンのごとく弾き飛ばす。

 

「ハァ!セィ!…セイヤー!」

 

「楓ー!なんか混じってますよー!?」

 

 

そして俺の仕事は…

 

 

 

ヒューン…

 

 

 

 

 

あ。きた。

 

 

 

 

「フン!」

 

ズドゴン!

 

「ガ…ああぁ」

 

こういうやつの後始末。もちろん絶命はさせて無い。それするとキレる人がここにいるし…。

 

 

片付いたので、俺たちはこの異界化空間を探索することにした。

 

 

 

 

所変わって

 

 

 

綺礼(&雁夜&切嗣)サイド

 

 

さて、全員の無事はとりあえず確認した…。

 

ならば、ここから脱出するのが、私たちのすべきこと…。

 

 

 

「ここ、どの辺なんだろうな…」

 

「さぁね。けど、()()()()()()()()?」

 

「ああ。()()()()

 

そう、この異界化空間の作成者、『アルファレア・ガーネルム』は、異界化空間を作るのはいいが、稀にドジを踏み、自らも異界化空間に落ちてしまうことがある。そこから出るために、脱出ルートを作ってるらしいが、果たしてどこにあるのやら…

 

 

 

 

 

ガサガサガサ…

 

 

 

 

…!この音は…?

 

 

 

 

 

「アアァ…血を、血をクレェェェ!」

「抜け駆けスンナァァ!ワタシノ獲物ダァアァアアァァア!」

「エモノが向こウからキターーーーー!」

 

 

…なんか、最後のヤツの叫び方、私の友達作りの師匠によく似ている気が…

 

…いや、気のせいだろう。だって、リーゼントじゃないし。

 

 

 

とりあえず…

 

 

 

「切嗣!雁夜!各個撃破だ!攻撃はマニュアルで構わんな?」

 

「もちろんだよ」

 

「当然だ!」

 

 

そう言いながら、切嗣は固有時制御を発動しながらナイフで一体を攻め、雁夜も水圧弾で一体。私も黒鍵で斬る。もちろん、急所は外している。

 

「よし、撃破完了だな。しかし、この空間の地形がよく分からん…」

 

「こういうのがちょいちょい出てくるってことは、よく分かったけど」

 

「じゃあ行こうか。ここに長居しても意味は無いからね…」

 

そうして、私たちはここから離れた…。

 

 

 

所変わって

 

剣崎サイド

 

 

 

「うーん…暇だ」

 

そう。俺は今、暇だ。誰も来ないし、もしかしたら誰も助けに来ずにそのまま終了…なんてのもあり得る?

 

「それは嫌だなぁ…。でも暇だしなぁ…。

 

 

 

 

 

 

あ、そうだ。F/G○でもしてるか」

 

そして起動…。が、

 

 

「またメンテか!

 

 

…今度はどれくらい、石をくれるんだろうなぁ…?」

 

 

 

…俺自身、今【とてもいい笑顔】をしていると思う。

 

 

 

と、その時。

 

 

 

 

 

ガチャ…

 

 

 

「っ!」

 

俺はその音に気付き、臨戦態勢をとる。

 

現れたのは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「無事ですか!剣崎さん!」

 

「外敵なし!今のうちだよ!渉!剣崎さん!」

 

「「わかった!」」

 

俺は2人のおかげで、なんとか脱出できた。しかし、メンテはいつ明けるのか…。

 

ま、どうせメンテが明けても、またメンテなんだろうなぁ…。

 

 

 

やっぱり所変わって

 

始サイド

 

 

「進んでも進んでも同じ風景…か。なるほど。異空間に閉じ込められたか…」

 

 

以前、綺礼から聞いたガーネルムの特徴からすれば、脱出する方法はあるはずだが…試した方法はすべて空振り…。

 

いっそのこと、宝具で一帯を吹き飛ばそうか…そんなことを考えた時、

 

 

 

 

グニャァ…

 

 

 

「ん?これは…」

 

 

目の前の空間が歪み始めた…だと?一体なにが…。俺はまだ宝具どころか、変身もしてない。それに、空間を歪めるような斬撃も放ったりしてないはずだ…。

 

 

ピタァ…!

 

 

そして、空間の境界線が合わさった時…。

 

 

 

「始!無事だったか!」

 

「良かった!始さんは無事だ!」

 

 

横から剣崎と渉たちが現れ、

 

 

「始!ここだったか!」

 

「良かった…。ところで、一瞬魔力がごっそり持っていかれそうになったんだけど…なんか心当たりは?」

 

綺礼に雁夜、切嗣も現れた。そして雁夜の質問に対しての答えは、

 

 

 

 

 

 

「いや、気のせいじゃないか?」

 

 

惚けておく事にした。

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 

ガーネルムの館:書斎

 

 

 

 

「…やぁ、待ってたよ。魔術師狩りの諸君!」

 

 

全員が入るなり突然、男が声を上げる。こいつこそが俺たちの敵『アルファレア・ガーネルム』だ。

 

 

「ここまで来たってことは、俺の傀儡たちを壊してきたってことか…。どうだ?【痛かったか】?」

 

「…?

…いや、壊してはいない。戦闘不能にはしたがな」

 

そんなことを綺礼が言うが、状況的には俺と剣崎は、会ってないけどな…。しかし、それを聞いたガーネルムは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…へー。

 

 

 

 

 

なら、この数の傀儡と破壊人形…

 

 

 

 

 

 

 

そして、この『絡繰死霊』相手に、その軽口は叩けるかぁ!?」

 

 

ガーネルムがそう言うと、本棚が突然、音を立てて倒れ、大量の生気を失った人間や機械が現れ、側に3人の人…いや、死体が現れた。

 

そして、

 

 

 

 

 

 

ギュワン!

 

 

 

 

その三体の死体と俺たちは、再び異空間に閉じ込められた。

 




というわけで、FILE.3でした。

次かその次で終わるはずです…。

さらに、やはりと言いますか、この次も更新は不明となっております。更新してたらラッキーくらいの寛大なお気持ちでお待ちください。

それでは、ご指摘、感想、誤字報告、質問など、今後とも宜しくお願いします。


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追加分③ H達の長い夜・FILE.4/死霊vs生者

ざっくりとしたあらすじ

渉と楓、箱のパスコード解除完了…と思いきや、ゾンビ侵入→逃げ場を失い、とりあえず撃退→綺礼と切嗣、雁夜にもゾンビが迫るが、難なく撃退→剣崎、暇になりF/GOを起動するもメンテ→渉と楓が外から扉を開け救出→始は、同じ場所をぐるぐる回っていた→全員が異界から抜け出した事により、始の異界も解除。全員で書斎へ→決戦開始…と思いきや、大量のゾンビと自動人形、3体の死体が現れ、また異界に飛ばされる。

こんな感じです。

言い訳かもしれませんが、苦手(過ぎる)な戦闘描写です。クオリティが低いかもしれません。こんな物を作るのに何ヶ月(具体的には半年以上)もかかってしまう作者をお許しいただきたいです…。

今回、多機能フォームを使ってみました。また、オリジナル魔術もあります。苦手な方はブラウザバック推奨です。

それではどうぞ。


始(&剣崎)サイド

 

 

ドドサ!

 

 

「痛っ!」

 

「ヴェ!」

 

 

俺と剣崎は、いきなり異界に放り出され、床に叩きつけられた。起き上がろうとすると、

 

 

 

 

ゴキグシャァ!

 

「ぎゃあああああ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

…ん?なんか、悲鳴が…。

 

 

 

 

 

「痛!あ、ダメだこれ。絶対背骨のどっか折れてる!いや、この感じは砕けてんのか!?って、あー!首が変な方向向いてるし!?

…ふー。よし、覚悟を決めたぞ。せーの、ふん!(ベキャ!)…あ!直ったよ!クビノホウコウナオッタヨ!(←逆方向に向いただけ)」

 

 

 

「「なんだ?あいつ…」」

 

 

さっきガーネルムが出した死体に似てるが…え?あいつ、ここへの送り方を間違えたのか…?

 

 

「あ!お前ら!ちょっと今ダメなんだわ。悪りぃけど俺の首の方向直して!?どうせにしたって、お前らがちゃんと俺を倒さねぇと、ここから出られないからな!」

 

 

 

ふむ…かなり不愉快だが、出れないなら仕方ない…。

 

直してやるか…。

 

 

 

スッ…

 

 

 

(人体からあまり鳴ってはいけない音)

 

 

「ぎゃあああぁあああ…」

 

 

 

あ、激痛伴うの忘れてた。まぁいいか。

 

 

 

 

数分後

 

 

「いやー、助かった!生前からわりかし不運でなぁ!さっきのは、死んだ時を思い出した!」

 

 

…どんな死因だったんだ…?

 

 

「…とりあえず始めようか。こちらも時間がない」

 

「ああ!あいつは絶対捕まえる!」

 

「おう!では殺りあおうか!此度蘇ってからこの体、戦いを求め疼いていたからなぁ!」

 

 

 

 

そして数瞬のインターバルを挟み、

 

 

 

「「「…行くぞ!」」」

 

 

 

俺たちは、不運な剣士とぶつかった。

 

 

 

所変わって

 

雁夜(&綺礼&切嗣)サイド

 

 

「よっ」

 

「ふっ」

 

「痛!」

 

 

俺と綺礼はしっかり着地できたが、切嗣は何故か尻餅をついていた…。相変わらず締まらないな…。

 

 

「ここは…またあいつの異界か…」

 

「その通りだ雁夜。そして十中八九、出口には門番がいるだろう」

 

「ああ…きっとそうなんだろうな…。というより、なんで僕だけこんなことに…?」

 

「「そういう立ち位置だからだろ」」

 

「そんな…!僕はただ…いい父親に、なりたいだけなのに…!_| ̄|○」

 

凹む切嗣をよそに、

 

 

ビシ…

 

 

 

ビキビギ…

 

 

 

 

その物音にいち早く気づいたのは、

 

 

「_| ̄|○

 

…ん?これは…!綺礼!雁夜!離れろ!」

 

「「え?」」

 

その瞬間、

 

 

ドゴン!

 

 

 

「「「うわぁ!?」」」

 

 

床が突然揺れ始め、その形を変えていく。

 

幸い、凹んでいた切嗣が直前に気づいたから、3人で固まることができたけど…

 

 

「土系の陥没魔術…!誰だ!出てこい!」

 

 

その声に反応したのか、そいつは姿を現した。

 

「ハハ。どうかね?お気に召したかい?魔術師殺しさん」

 

「…そう見えるなら、その眼を早急に眼科医に診てもらうことをお勧めする」

 

敵の冗談に、割と本気で返す綺礼…。それを見て、俺は切嗣に尋ねた。

 

「切嗣、どうする?」

 

「こちらも応戦だ。コードは…3人だから、雁夜は『魚』確定だな。僕は『狼』、綺礼は『人造』で行くか」

 

「3人揃った時のテンプレだな。…けど、行けるか?」

 

「あいつは、僕のことは知ってるが、綺礼とか雁夜は知らない様子だった。魔術師殺し『達』って言わなかったのが根拠だ」

 

「あ…!」

 

俺は、切嗣の話す根拠に納得した。しかも、代行者とも言わないから、綺礼が何者かも知らない可能性がある。ましてや…!

 

 

「間桐の家を出て行ってた俺のことなんか、絶対に知らないはず…!」

 

「そう。この場を制圧するカギを握っているのは間違いなく、ほとんど知られていないだろう、雁夜、君の魔術だ」

 

他の奴の強さに劣等感を持ってた俺は、その言葉を聞いて、胸の中に何かが燃えるのを感じた。

 

「…ああ!やってやる…!俺だって、もう弱いままは嫌なんだ!」

 

 

 

「…作戦は決まったか?

 

…来い!叩き潰してやる!」

 

相手は1人…!あいつがどこまでの実力者かはわからない。けど、絶対に勝つ!

 

 

 

また所変わって

 

 

渉(&楓)サイド

 

 

 

「…ん?」

 

俺の視界は闇に包まれていた。

 

もしかしてヤバイとこに来たか…?それに楓がいない…。逸れたのか…?それになんか、息苦しい…。そんなことを考えていると、

 

 

 

 

 

「んゅ…渉、ちょっと待って…ふにゅー!」

 

ドッ…!

 

ガラガラガラガラ…

 

 

「ぶは!な、何だったんだ?」

 

「あ、ごめん渉。なんか瓦礫が多い場所に入っちまってて…私が上だったから、瓦礫退けたんだけど…。

 

 

 

 

渉、なんで窒息しかけてたんだ?」

 

 

 

 

…あー、そうか。息苦しさの理由が分かった。

 

そう、アレだ。あいつの胸だ。さっき、あいつが瓦礫を背中で退けただろ?その時にあいつの上半身が上に行って、息苦しさが解消された訳だ。

 

 

とりあえず頭の中で整理した時、

 

 

 

「あらー?これはこれは…。あんのクソヤロー!まぁーた土系使って撃破しようとしたなぁ!?あいつが使うと、こっちが迷惑被るんだよ!畜生が!」

 

 

 

「…なんかいるな…」

 

「なんだあいつ?」

 

そんな風に楓と話していると、

 

 

 

 

 

「あ!てめぇらか!侵入者ってのは!あーもー!ってことは今回の番人プレイヤーは俺ですか、このヤロー!面倒くさいんだって言ってんのに!あとお前ら!リア充爆発しろ!正確にはそこのリア充男!爆ぜやがれ!」

 

 

…なんてことを、あの魔術師は言いやがる…。

 

 

 

…ああ、『こいつ』が怖い。終わったら慰めよう…。

 

 

 

 

 

「おいテメェ…今、渉に爆ぜやがれって言ったか…?」

 

「は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

こいつさっきの一瞬で血を『6』持って行きました…。ということは…。

 

 

 

 

 

 

 

 

「渉に喋るな触るな近づくな…。もし破ったら…お前が何者でも、アタシがあんたを潰してやるよ…!」

 

「…!?」

 

 

 

 

俺は、少し貧血気味になってるから、しばらくは動けない…だから、

 

 

「楓、少しの間…頼むぜ」

 

 

 

その言葉に、

 

 

 

 

 

「任せとけって。ちゃんと首持って行ってやるから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや、そこまでしなくていいよ!?

 

 

 

所変わって

 

始(&剣崎)サイド

 

 

ギキン!キン!

 

「クッソ!攻撃が…」

 

「通らない、だと!?」

 

俺たちは今、実のところ苦戦している。相手は1人なのにだ。

 

「ハハハハ!どうした、あれほど期待させておきながらこれか!?そんなもので、よく倒せると思うたな!」

 

チッ!ここは…

 

「剣崎、()()()()()()()()()()()

 

「…?

 

ああ!()()()!」

 

そう言うと俺たちは

 

『エボリューション』

『アブゾーブQ、エボリューションK』

 

ワイルドカリスとキングフォームとなった。そして、

 

『♠︎10、J、Q、K、A』

 

剣崎がカードを通している間に、

 

「ハァ!」

 

「ぬぐ?」

 

相手の肩を斬りつけながら敵の背後を取り、❤︎スートのラウズカードを一つにし、

 

 

『ロイヤルストレートフラッシュ』

 

『ワイルド』

 

剣崎と同じタイミングで宝具を解放する。

 

「絶望の闇を斬り裂く光の旋風よ!今ここに!その力を証明しろ!」

 

「青き5つの力よ…。王たる剣の礎となり、最たる一撃を敵に与えよ!受けるがいい!」

 

俺の武器には光の旋風が宿り、剣崎の前にも5枚のオリハルコンエレメントが出現する。なお、俺のセリフが違う点については、今回のは射出型ではなく斬撃型だからである…って俺は、誰に言ってるんだ?

 

 

「『荒々しく黒き光の旋風(ワイルドサイクロン) 』!」

 

「『至高なりて愚直なる閃光(ロイヤルストレートフラッシュ) 』!」

 

宝具の真名を開帳し敵に突っ込む。そして()()()()()()()()で叩き込まれた。

 

「ふ…ぬるあぁ!」

 

…はずだった。

 

 

「「…は?」」

 

思わず変な声を上げてしまったのは許してほしい。

 

なぜなら宝具だ。真名も開帳した。だから、死なない程度には傷つけられるはずだった。なのに!その攻撃をこいつは弾いた!こんな事態に落ち着いて考えられる頭があると思うか!?

 

「貰ったぁ!」

 

「…!ぐっ!」

 

「始!」

 

考え事をしてる暇など与えないと言うように、敵は攻めてきた。なんとか自分で後ろに飛んで勢いは殺したが…

 

「チッ…!少しマズイか…?」

 

「なにかあるはずだ…!俺と始の攻撃は確かに一致してた!それで天王寺も倒せたんだ!

…あいつは、何らかの形で防いだんじゃ?」

 

「としても、俺と剣崎の攻撃を同時にか?その方が考えにくいが…」

 

俺はそういうが、剣崎はとんでもないことを言い出した。

 

 

「待てよ…そうだ!物は試しだ!始、

 

 

 

 

 

ちょっと今だけ友情破棄で!」

 

…は?

 

え?おい、剣崎…?お前…何言ってるんだ?あれ?おかしいな…目からなにか、水みたいなものが出てきた…

 

「(あ、ごめん始!違うから!あいつは多分、『同時攻撃』だから防げたんだと思うんだ…。つまり攻撃のタイミングを少しズラせば、あいつは防げない可能性があるんだ!だから泣くな…って、お前…泣けたんだな)」

 

「…余計なお世話だ!」

 

危ない…精神的に壊れてしまうところだった…。

 

よし…タイミングをズラす…タイミングをズラす…

 

「「はぁ!」」

 

「おっと!」

 

いや、タイミングが合っちゃダメなんだ!今度こそ、タイミングをズラす…タイミングをズ

 

「始…そう考えてる間に攻撃すれば…」

 

 

 

ラす…

 

 

「早く言え!」

 

「いや、始はむしろ何で気付かなかったんだ!?」

 

と言いながら攻撃していく。

 

「ぬ、ぐ…が!?」

 

それぞれの一撃がズレにずれ、不協和音を創り上げていく。

 

剣崎の言った通り、同時攻撃は防御できるようだが…

 

「「バラバラの攻撃には、さっきのは使えないようだな!」」

 

「ええい!声だけは合わすか!面妖な!」

 

 

いや、この際はっきり言わせてもらう。

 

 

 

 

 

「「宝具防ぐとか、お前の方が面妖だよ!」」

 

俺たちはそう言いながらコンマ1秒足らずでズレた攻撃を叩き込み、

 

「そうだよなぁぁぉぁ!!!」

 

と言いながら敵は倒れ、また眠りについた。

 

「よし!」

 

「ふぅ…」

 

俺たちは何とか勝てたのを実感し、

 

「始!」

 

「剣崎…あぁ!」

 

ハイタッチを交わした。

 

そして、

 

 

 

 

 

ドゴーン!

 

 

大きな音を立てて、部屋の中央の床に穴が開いた…いや、下から壊されたのか!?

 

「剣崎…どうする?」

 

「行ってみよう。もしかしたら、あいつらの内の誰かに会えるかも」

 

「そうだな…行くか!」

 

「あぁ!」

 

そして俺たちは穴に飛び込んだ。

 

 

所変わり、時間も少し戻り

 

雁夜(&綺礼&切嗣)サイド

 

「くっ!なかなかフォーメーションが合わない!」

 

「どうしたのかね?もう終わりかい!?」

 

「んなわけ!」

 

と言いながらも水の魔術で相手に牽制を行うが、なかなか効かない。

 

あの2人はどうしたか?簡単だ。

 

「はぁ…はぁ…!」

 

「魔術師殺しも頑張りたまえよ。他の仲間の足場を、潰したくないだろう?そして、」

 

切嗣は、相手の土の陥没魔術を中和するために、俺たちも行使するのを見た事のない土系の魔術を使ってくれている。綺礼は、

 

「…!」

 

「フッ、気づいてないとでも?」

 

綺礼の不意をついた攻撃は、持ってる杖で止められた。

 

くそ、あいつの動きを止められたら…!

 

そう考えた時、ふと足元が何故か気になった。俺も一応物書きだ。小説とかもたまに読むし、実際ファンタジーみたいな事も当然ながら経験済だ。そういった話の中では、地面に固定するという形で敵の動きを止める、という類のものもある。

 

だからこそ思いついた。少し崩れてる程度の今なら、いける!

 

「2人とも!そいつから離れろ!」

 

「「…!」」

 

「む?」

 

その言葉を聞いてすぐ離れた2人の判断力は本当に優れている。俺なんか…いや、俺は俺にできることをすればいい!

 

そう思いながら水の魔力を『地面のヒビ』に向け敵の『真下』まで延ばす。そしてそれを…

 

「2人とも!飛べ!」

 

「「はっ!」」

 

一気に解放する!

 

「?…ごはぁ!?」

 

よし!一時的だが、行動を阻害できた!タイミングはここしかない!

 

 

俺が周囲に水のフィールドを張り、相手の足を鈍らせる。

 

「はぁ、はぁ…ぬ!?」

 

「『固有時制御・三倍速(タイムアルター・トリプルアクセル)』!」

 

「ぐっ!あが、ぐ!」

 

切嗣が固有時制御で加速しながら、ナイフで斬撃を入れていき、

 

「フッ…ハァッ!」

 

メキョッ…

 

「ごばぁっ…!!」

 

綺礼が八極拳で確実に仕留める!

 

これが俺たちのテンプレフォーメーション。

 

何を参考にしたか?

 

…コード名で察してくれ。

 

考える時、意外と綺礼が一番ノリよかったことは、ここだけの話な?

 

「ふぅ…何とか勝てたか」

 

「今回は、雁夜の判断力に救われたな」

 

「アレなんか、即興で考えた割にはかなりハマってたぞ。そうやって有効打を考え続けられるのは良いことだ」

 

「…そうか?偶然だろ?」

 

今日はいつになく褒めてくるな…なんか怖い。

 

「その判断力と実行力は誇って良いと思うぞ」

 

「それは僕も同感だ」

 

「「雁夜、お前(君)は弱くない」」

 

 

…なんか、自信が湧いてきた。よし、これからも頑張r

 

 

 

ドゴーン!

 

 

 

「…なんか、その…部屋の中央の床と天井に穴が開いたんだが…」

 

「見ればわかる。瓦礫の弾け具合からみて、この下で何かあったとみるのが基本だが…」

 

「…行こう。もしかすると、下で誰かが苦戦してるのかもしれない」

 

その一言でそこにいた全員の意見が固まり、穴から下に降りることにした。

 

所変わって、時間もさらに戻り

 

渉(&楓)サイド

 

どーも、渉です。目の前で俺の彼女が、ゴスロリな服装で礼装である槍をぶん回して攻撃してんだけど、なんか質問ある?無い?うん、分かってた。俺が現実逃避したいだけだし。

 

「あぁああああぁああぁあぁあああぁぁ!!!」

 

「ちょっ!?なんですかこいつ!無理ゲーにもほどがあるっしょ!」

 

「うるっせえぇぇえぇ!」

 

「面倒いなぁ!でも俺、番人なのよね!」

 

「楓!あまり焦るな!そいつ何があるか分からねぇ!」

 

「…チッ、命拾いしたな…!」

 

「いや、ほんとにね!?ウザすぎるんだよ!その槍!なに?『親の形見なんです〜』とかそのあたりかぁ?」

 

「あのクソやろ「挑発に乗るな!ああいうタイプは搦め手が多様なことが多い!」…チッ」

 

うーむ、彼女の手綱を引くのも俺の役目だけど、ちょっと難しいなぁ…。

 

「面倒くせえ…ここの掃除もしないといけないし、強制番人プレイだし…ほんと、うっぜぇえぇええぇえええええ!」

 

…!?なんだあいつ?魔力が…!

 

「来いよ使い魔!あいつらを排除しろぉぉおおぉ!」

 

あいつがそう叫んだ瞬間、コウモリやらアサルトライフル持ったゾンビやらが出てきた。

 

しかも、いきなり撃ってきたから俺を抱えて楓が物陰に置いてくれた。しかし…

 

「くそ、俺も前に出ないと…この数は…!」

 

そう、数が多い!ざっと2〜30はいる!だから前に出ようとしたけど、

 

「渉は下がってろ!まだ動けねぇだろ!」

 

「でも!」

 

止められた。確かにまだ動きにくいのも事実だ。俺は俺の心配なんかしてない、けど楓が一対多の状況を見ると、楓が死んだときのことを思い出しちまう…どうしてもあの日のことが過るんだ…!

 

「言っとくけど、あの時抑えてたのは私の方だ。もし、全力でやってたら、あいつら殺すまでで抑え効かなかったはずだからな」

 

その言葉を聞いて安心したと同時に、何処となく懺悔が入ってるように思えた。

 

「もしあの時、力を抑えてなかったら、渉に人殺しなんかさせずに済んだんだろうな…」

 

「…」

 

楓はそんな話をするような奴じゃなかったから、正直驚いた。

 

「…なんだよ、もしもの話だよ。時は戻せない。だけど今が最高だ。だって、お前がいてー綺礼さんもいてー、始さんに剣崎さんもいるんでしょ?最っ高じゃん」

 

「ああ…そうだな!」

 

「さーて、焼き尽くしますか!

 

大地を焦がす烈火のように、春に咲く桜のように!

 

十字架よ、炎のように、桜のように(クロイツ・フランメキルシュブリューテ)!」

 

「「「「「「ギリャァアぁああああぁああぁあぁあああぁぁ…」」」」」」

 

楓の魔術はいつ見てもヤバイねぇ…ここまでの多さを一焼きとか…

 

しかも職業柄、ゾンビとかには特攻付いてるんじゃねぇのかってくらいダメージ入ってるっぽいし…。

 

あ、なんかあいつ癇癪起こしてる。ま、無視む…

 

「ぁああああぁああぁあぁあああぁぁ!クッソ!役立たず共め!このクソアマ!生きて帰れると思うなよ!」

 

「…」

 

楓が、クソアマ?

 

「大体なんだよお前!女のクセして男みたいな口調だしよぉ!そのクセして胸と服装は女ってか!傑作以外の何物でもねぇな、おい!」

 

「…」

 

楓が女なのは、胸と服装だけ?

 

「男の方も、そういうとこばっか見てお前と付き合ってんじゃねぇの?可哀想だなあ!パーツしか見られてないなんてよ!」

 

俺が、楓の体しか見てない…?

 

 

 

ブチン…

 

 

 

「あーあ…」

 

「あん?なんだよ?負けでも認めるか?」

 

そこのゾンビ。

 

「ハァ?お前こそどうにかしてんのか?」

 

「何?」

 

お前は俺を、

 

「多分あんた、私以上にあいつを怒らせたな」

 

怒らせた。

 

「あん?何言って…

 

 

 

重力・十倍(グラビタ・テンス)

 

 

ぐぉおおおおぉお!?」

 

ボギメキメキメシャグシャベギベギ…

 

「ぎゃぁああああぁああぁあぁあ!な、な…なんだよコレェええぇぇぇえぇ!」

 

俺が行ったのは移動阻害の重力操作だ。こっちにも、それ相応のフィードバックが来るから、これが重力操作の限界倍率なんだ。

 

いやでも、堪忍袋の緒が切れたとはいえ、ここまで軽く放てるとは思わなかったなぁ…。

 

「楓、良いよな?俺がやって」

 

「ん?良いぞ。やっちまえ」

 

「まっ、待ってくれ!ここの空間の鍵なら渡す!お前たちも解放する!だ、だから命だけは…!」

 

ゾンビがここまできて命乞いか…

 

そう思いながらも鉈を持って敵の下へ歩く。

 

「悪いけど、これゲームじゃねぇんだわ。お前みたいに戦争ごっこでやってんじゃ…」

 

「ま、待て!ひっ!ヒィィィィイ!」

 

「ねぇんだよ!」

 

「」

 

何回も何回も斬った。割とズタボロにした。ゾンビだから死んでも大丈夫とは考えたが、二度と顔を見ないために、ここまでやれば蘇生も無理だろってくらい、ひき肉にした。割と酷い絵だ。

 

「…見なくて良いぞ」

 

「…一応、私はシスターだぜ?死者を弔うくらいの寛容さはある」

 

「俺が死んだ時もそうしてくれるか?」

 

冗談めいてそう言うと、

 

「は?やらないに決まってんじゃん」

 

と返ってくる。いつもの事だ。

 

そして、

 

「渉が死ぬ時が、私の死ぬ時だ。どんな死に方でも、あんたが死ねば後を追うよ。絶対、1人にはさせねぇからな?」

 

「…そっか。ありがとな」

 

こう返ってくるのいつもの話だ。

 

だからこそ、一度楓が死んだ時、どんなに寂しかったのか、時々よく考える。

 

聖杯の力で、こうして連続性のある命の蘇生を成し遂げた楓だけど、その生き方も変わりない。ただ、俺の命=自分の命と思ってる節があるから、それだけは直さないと…

 

「ま、渉は私が死なせないよ。死ぬ時は寿命で死のうぜ?」

 

「…分かってる。簡単に死んでたまるかよ。お前こそ、俺が守ってやるから…死ぬなよ?」

 

「何言ってんだか…ま、良いや。そんじゃここ抜け出しますか」

 

「おう。鍵はここにあるけど…」

 

と言いながら、ズタボロのひき肉にしたあのゾンビが持ってた鍵を見せる。

 

「そう言えばあいつなんか言ってたよな…?

 

 

あ!そっか!」

 

「ん?待て、微妙に繋がってない。どんな言葉を聞いて、何にたどり着いた?」

 

「ほら!さっきの奴『クソヤロー!土系の魔術使って倒そうとしやがった!』とかどうとか言ってたじゃん!」

 

「あー…そういえば」

 

で、さっきのと何が繋がるんだろうか…。

 

「私達が瓦礫に埋められてたってことは、多分あいつの仲間が土系の魔術使って、その余波でこっちの壁とかが崩れた。私達はその瓦礫の中に転送された。

 

こうは考えられない?」

 

なるほど、一理ある。

 

「で。どうするわけ?」

 

すると、とんでもないことを口にした。

 

「簡単!ここの天井を…2〜3個ぶっ壊す!

 

大地を砕く雷のように、罪を裁く鉄槌のように!

 

十字架よ、雷であれ、鉄槌であれ(クロイツ・ドンナーハンマー)!」

 

そう唱えながら槍を振り回す…あれ?なんか…デカくなっていってね?

 

そしてかなりの大きさになった槍を構え直し、

 

「おぉおおぉおおおおおらアアアァアァアアアア!!!!」

 

天井に向けてぶん投げた。

 

( ゚д゚)

 

↑こんな顔になってしまった俺を許してほしい。

 

 

 

 

ドゴーン!

 

 

あーあ…天井ぶち抜いちゃった…。俺知ーらね…

 

 

 

 

ヒューン…

 

 

あれ?

 

 

 

 

 

 

 

そして現在

 

カメラ視点

 

それぞれ上から降りてきた面々は、渉と楓に駆け寄る。

 

「渉!ここにいたか!」

 

「綺礼さん!」

 

「もしかして、さっきの天井…と言うかこちらからすれば床破壊は…」

 

「始さんの思ってる通りっす。楓がぶち抜きました」

 

「スゲェな…で、なんでこんな事を?」

 

「それについては楓から」

 

そして事の顛末を確認した一行は本棚の裏に隠されたドアを発見。鍵を開け、異界からの脱出に成功した。




というわけで、FILE.4でした。

ちなみに楓さんが使ってる槍は、長い十字架のような形をしております。

このような文を作るまでに半年以上かかってしまい、申し訳ありません。いつもの事だと流していただけるのであれば幸いです。

今後とも、ご指摘、ご指導、誤字脱字の報告、感想など、よろしくお願いします。


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追加分③ H達の長い夜・FILE.5/ご利用は計画的に。

ざっくりとしたあらすじ
また異界に飛ばされた一同はそれぞれのペアで敵と戦うことに→宝具を防がれて戸惑うカリス&ブレイドだが、タイミングをズラして攻撃することで勝利→雁夜&切嗣&綺礼は陣形が整わず苦戦。しかし、雁夜の奇策で陣形が整い、そのまま勝利→渉&楓は途中、ゾンビの大量召喚をされるも、楓が一掃。その後失言をした敵にブチギレした渉が、敵をひき肉に→その後楓が天井をぶち抜いて他の5人が降りてきたのち、異界から脱出。
こんな感じです。

戦闘描写の下手さがなかなか治らないです…どうしたら良いのでしょうか…。

今回も多機能フォームを使ってみました。

しかし今回、最後の方の地の文が、作者のセリフのようになっています。また、レンゲルのジャックフォームは手に現れる装甲でアブゾーバーが隠れているという独自解釈を行なっております。
そういったことに苦手意識がある方は、無理をせずブラウザバックをして下さい。

それではどうぞ。


 

ガーネルムの館 書斎

 

異界の中にあった扉を開いた先は、先ほどまでいたあの書斎だった。

 

「よし、抜け出せた!」

 

「くそ…あんの役立たず共が!侵入者の始末すら碌に出来ないのか!」

 

「これでお前も終わりだ!抵抗をやめれば命までは取らん!」

 

あくまでも慈悲を与える綺礼だが、

 

「そう言われて『はい分かりました』なんて言うとでも思うか!?こっちもな、やらなきゃならねぇことがあるんだよ!邪魔すんな!」

 

逆に、相手の怒りを煽る結果となってしまった。

 

「だが、時間がないのも事実だ…だからこいつを出す。出てこい!」

 

その言葉と共に何かが現れた。

 

 

「ガァ…ゴブァ…ボヘア…ボロロロ…」

 

 

 

それが出てきた瞬間から、凄まじい腐臭と死臭が漂う。

 

胴体と考えられる肉塊から人の腕や足が生えており、それらは統一感が一切無い。細い脚があるかと思えばぶよぶよと肉が付いている足もある。しわしわの腕もあれば、小さな子供くらいの腕もある。

 

頭のように思える場所には、数えるのが嫌になるほど人の顔が無造作に繋ぎ合わさっており、その1つ1つが苦悶の表情を浮かべている。

 

もはやこれは生物ではなく、人を形成するパーツの塊ともとれる『ナニカ』だった。

 

 

「うっ…なんだよ、これ…」

 

「アレはもう手遅れだな…死体を無理やり接続して動かしてるのか…?」

 

そこまで死体を見るのに慣れていない雁夜は手で口元を押さえ、始はこの『ナニカ』を見た瞬間救うことができない事に、ほんの少しだけ苛立つがそれを抑え『ナニカ』について目星をつけていく。

 

「お前らが何をしようが関係ねぇ!俺は俺の目的がある!お前らみたいなクズ共に割く時間は全く無いんだよ!」

 

「黙れ!貴様のような外道に与える時間など無い!ましてや、死人を冒涜する者になど!」

 

「はぁ!?死人に口無しってよく言うだろ!死んだらみんな終わりなんだ!その後の死体の再利用に、誰の許可がいるってんだよ!」

 

「…1つ言っておく。

 

 

 

死体の領得は、普通に刑法で犯罪だ。刑法第190条『死体損壊等罪』に当てはまる。さらにその遺体の領得方法次第では、刑法第188条『礼拝所不敬及び説教等妨害』に当てはまる可能性もなくは無いな。まぁ、なにが言いたいのかと聞かれれば、お前のやってる事は人としてまず最低の行為であるという事だ。こちらも容赦を捨てる!」

 

「はっ!だったらなんだ?こいつに勝てんのか?やってみろよ!ほら行け!」

 

その声を聞き『ナニカ』は、

 

「ヴゥラアァァアア!」

 

ドゴン!

 

脚と思われる部位を、床に叩きつけた。

 

「っ!」

 

「なんつー振動だよ!くそ!?」

 

「構えろ!来るぞ!」

 

誰が言ったかも振動の所為で定かでは無いが、全員が構えようとした。しかし、

 

「ぐっ!?」

 

「雁夜!…ちっ!」

 

雁夜が、人の足を繋げて生成された尻尾のようなもので飛ばされ、一瞬そちらを見た綺礼も食らいそうになるが、そこは黒鍵でなんとか堪える。

 

「そらそら!まだ人形はいるんだ!ただ突っ立ってると死ぬぜぇ!?」

 

「「「アァ…ウアァ…!」」」

 

「増殖ゥ…!ソれがゾンビぃ…!」

 

「水晶ミたいだナぁ…!君たチハぁ…!」

 

「くっ!ゾンビが多い…!」

 

「しゃらくせぇ…!渉!燃やすか!?」

 

「馬鹿!あれは範囲が広い!今やっちまったら、雁夜さんまで丸焦げだぞ!」

 

「(あれ?もしかして今、渉が止めてなかったら…俺丸焦げじゃね…?)」

 

ガーネルムは使役するゾンビも追加投入し、その数に苦言を漏らす始。そして前話のように焼き尽くすつもりの楓さん。さすがにヤバいと止める渉。丸焦げを回避できた事にひっそり喜びを感じる雁夜。

 

 

 

 

 

しかし、ここで戦況に変化が起こる。

 

 

「…ヴィイぃアアあアゥううウゥ…!」

 

「…!?なんだ!?どうした!」

 

突然、『ナニカ』が奇声をあげ、その様子に驚くガーネルム。すると、

 

「ヴォアアア!」

 

「増殖ゥ…ぞうしょ」

 

バクバクバク…グチャグチャ、ベキベキ、ゴクン。

 

仲間であるはずのゾンビを、幾つもの顔が旨そうに捕食し、咀嚼し始め、最後は飲み込んでしまった。

 

そしてその食事を終えた『ナニカ』の目線の先には、

 

「おい、何してる!そいつは食うもんじゃねぇよ!食うのはあいつらだ!

 

…おい、なんでこっち向いてんだよ。あっちだって言ってんだろ!?」

 

「ギィ…ギャハァ!」

 

「ひっ…ギャァァアアアァァアァア!!!」

 

グチャグチャ…ゴクン。

 

 

「…ガーネルムが」

 

「喰われた…のか…!?」

 

「あ〜…ああいうデカブツを思い通りに動かそうとする時に限って、逆に自分がやられちゃうと。操りきれないなら出すなよ…こっちが迷惑だよ…」

 

ガーネルムが喰われた事に驚く切嗣と剣崎。そして状況を飲み込みながらダレる渉。しかし、その渉の様子にキレている者もいる。

 

「渉…お前が言うか?」

 

「」ビクッ!

 

そう、綺礼である。聖杯戦争の後処理は凄まじく困難を極め、アルビノジョーカーの14(フォーティーン)化や大量のアルビローチを伴った冬木市中心部への進軍などの処理が、最もハードだったのである…。

 

巨大化したアレ(14[フォーティーン])はホログラムだの、特撮映画の着ぐるみ集団だった(アルビローチ)だのと言いまくり、なんとか認めてもらえた。

 

ちなみに、1日の作業が終わった後は凛とも遊び、また八極拳を打ち合い…という日々を送っている。その度に時臣から炎の玉が飛び、その時臣に葵や凛から罵倒が飛ぶところまでが一連の流れである。

 

そんなこともあったため、渉がキャスター・アルビノジョーカーの手綱を引けなかった事に対し、怒りを露わにしているのである。

 

「いや〜…アレは、どうにかなったんだし、結果オーライで…」

 

「結果、オーライ…で?なんだ?」

 

「…すいませんでしたぁぁあぁあぁ!!!!!」

 

「…あそこまでいくと、惨めにも見えるな。」

 

「はは…しょうがないだろ。あれは一種の自業自得だからな…」

 

綺礼の放つ、あまりの威圧感に即土下座をする渉。少し渉が惨めに見えてきた始とそれを聞いて自業自得と割り切る剣崎。しかし、

 

 

 

 

 

 

『おマえらーーーーーーーー!!!私の事を忘レるなぁアァああぁァあァ!!!」

 

「喋ったアァァアァア!(全員)」

 

『人間、そレも〈元〉主を喰ッタかラなぁ…多少喋ルコトなど、造作モナい!来い!死で全テガ終わる、下等ナ人間共ヨ!』

 

「ああ…なら全力で行かせてもらうぞ!」

 

「後で後悔するなよ、化け物!行けるか?切嗣!」

 

「勿論!早く片をつけて、家族とディナーを楽しむんだ!」

 

「父親!敵を終わらせにかかる動機が凄まじく父親!羨ましいなぁ、この人!?」

 

「今回は私が槍を務める。八極拳の使い手で知られる『李書文』は、槍の扱いにも長け、その槍は『神槍』と呼ばれたそうだ。私も八極拳を扱う身として、その極致まで及ばずとも、(せま)ってはみたいのでな…!」

 

「あたしと雁夜は周りの雑魚の相手をする!」

 

「皆、頼んだ!」

 

「ああ!行くぞ!」

 

 

 

「「「「「変身!!」」」」」

 

『change』

『『turn up』』

『『open up』』

 

 

 

「剣崎!出し惜しみは無しだ!」

 

『アーチャー』『エボリューション』

 

「分かってる!行くぞ、始!」

 

『アブゾーブQ』『エボリューションセイバー』『アブゾーブQ』『エボリューションK』

 

「僕もキングフォームくらいは使ってみたいが…仕方ないか」『アブゾーブQ』『フュージョンJ』

 

始と剣崎は共にエミヤフォームとアルトリアフォームになり、切嗣は自身にキングフォームがない事にボヤきを入れながらジャックフォームになる。

 

だが、切嗣よりも暗いイメージとなっているのは、

 

「しかし切嗣、私たちは」←レンゲル(綺礼)

 

「強化フォームすらないんですけど…」←グレイブ(渉)

 

案の定、この2人である。

 

「フィギュアでは…ギャレンはキングフォーム、レンゲルはジャックフォームあるけど…(小声)」

 

「ん?楓、なんか言ったか?」

 

「…!?いや、何も?」

 

これは楓さん、危ない。聞こえていたら一部の味方に甚大な被害を及ぼす一言を聞かれずに済みました。

 

「そんなに強化フォームが欲しいなら、作者に直談判すれば良いじゃないか。アニメやライダー系の妄想とかは、よくしてるだろうし」

 

「…ほう?」

 

とここで、切嗣さん。まさかの提案…って、こちらに丸投げしないでくださいよ!?メタくなるから!

 

「おい作者!グレイブの強化フォームなんか作れ!無茶苦茶でもいいからよぉ!」

 

「あ、これ。アブゾーバーです。レンゲルのジャックフォームは手に装甲が現れるので、目立たないように使えばアブゾーバーの存在は、なんとかバレないかと…(小声)」

 

「すまん、助かる。こちらは一応、フィギュアでは強化フォームがあるからな…。切嗣、ここはジャックフォームで留めておけ。そこからキングフォームになったら、間違いなく渉があちら側に着くぞ…(小声)」

 

「(ビクッ)あ、ああ…分かってる…(小声)」

 

「「(今、切嗣〈この人〉を止めなかったら使ってたな…)」」

 

…何故アブゾーバーを持ってるかは聞かないでおこうか。面倒そうだ…。

 

うーむ…グレイブのオリジナルフォーム…ねぇ…

 

 

 

 

どうしよう?読者の声でも聞く?




というわけで、FILE.5でした。

実際、グレイブのオリジナルフォーム…割と迷ってます。作者だけで作ろうか作るまいか。ただ、

作者のみで作る場合→何かしらのアイテム(アブゾーバーやらラウズカードやら)が必要。また、カリスやブレイドと違い、本当に0から生み出すので時間かかりそう。そして作れたとしても、矛盾が生まれない保証もないし、やりたい放題になってしまいそう。

作らない場合→こちらでも進められるけど、綺礼さんがアブゾーバーを手にしてしまった以上、グレイブにも何かないとフェアじゃない(?)かも…。

という問題が生じます…。

今回、本文にあったように、読者の方の声を聞くというのも、行ってみたいと思っております。その場合は、活動報告のこの話の投稿報告に対して返信をお願いします。気軽にご参加ください。
一応、期限としては約1ヶ月後を予定しております。その際は、作者の活動報告から締め切りの旨を通達しますので、通達されていない場合は、締め切りでないと思って頂ければ幸いです。

今後とも、ご指摘、ご指導、誤字脱字の報告、感想などよろしくお願いします。


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追加分③ H達の長い夜・FILE.6/重力の死神・グレイブ

ざっくりとしたあらすじ
異界から抜け出した一行→ぷっつんした敵さんが巨大肉塊とゾンビ召喚→雁夜さん、危うく焼死体になりかける→巨大肉塊、仲間と飼い主を平らげる→強化フォームに変身するカリス&ブレイドとギャレン(切嗣)→レンゲル(綺礼)とグレイブ(渉)、強化フォームを欲しがる→レンゲルはアブゾーバーを楓さんからお借りし、グレイブは作者に無茶振りをする。

こんな感じです。

グレイブのオリジナルフォームの件ですが、友人に相談してみたところ、あるアニメの話題となり、その時に『あ…その手があったか』と感心させられました。

先日、オリジナルは無しで行くと言っておりましたが、提案をしてくれた友人への感謝として、オリジナルフォームを作成させていただきます。言っていることがコロコロ変わる作者で申し訳ありません。

…このネタ、わかる人いるかなぁ…?

今回は急ぎ足で行きます。

また、fateの魔術師が仮面ライダーに変身する際のデメリットはオリジナル設定で、他作品ネタとルビ振りが多いです。
オリジナル設定や他作品ネタ、多めのルビ振りに苦手意識のある方は、無理をせずブラウザバックをする事を推奨します。

それではどうぞ。


 

 

メタサイド

 

…うん。リアルの友人すごい。重力で剣を使うってだけで当てはまるものを教えてくれたよ…。しかも、こちらも知ってるアニメで…

 

 

ただ…

 

 

 

元ネタ知ってる人、または覚えてる人ってどれくらいいるのかね…。

 

 

 

渉サイド

 

 

うん、正直…作者には無理だと思ってた。これには作者の友人に感謝する他にない。確かに作ったのは作者だけど、友人の鶴の一声が元だし…。

 

で、どんな能力なんだ?

 

 

『君もよく知ってると思うよ。では問題だ。

 

 

【重力】、【死神使い】、そして【ナマクラ刀】。これらの特徴を併せ持つキャラといえば?』

 

 

 

 

…?

 

……

 

………

 

…………あ。

 

 

「ああぁあああああ!?え!?マジ!?ちょ、それ…えぇ?いや、確かに俺の起源に含まれてる重力操作とかとは合ってるんだろうけどさぁ…?」

 

 

『つべこべ言わない。正直…重力操作の魔術使いすぎて、作者もそれが君の起源だって考えてる節あるからしょうがない。それに、無茶振りしたのは君でしょ?作者もない頭で考えて、読者の声も取り入れようとして、それでもなお出来なかったから友人に声をかけたんだよ?そしたら一発で解決。作者、言ってたよ。《もっと早く相談すべきだったかも…》って。っと、裏話はこの辺で。使い方とかはわかるよね?』

 

メタな話をあんまり持ってくんな!

 

大体はわかったけど…いや!だとすると武器はどうなる!まさか…

 

『いやいや、ちゃんと斬れるのを用意するから、安心したまえ』

 

…ならいいけど…。

 

 

で?どうやってなれるの?

 

 

『このカードをラウザーに直接通してねー』

 

と、言われた途端に目の前に見たことのないラウズカードが現れた。そのカードには『REAPER(リーパー)』の文字が記されている。

 

 

「『REAPER』…なるほど、死神か…ピッタリだなこりゃ!」

 

俺はそう言いながら、グレイブラウザーにラウズする。

 

 

『リーパー』

 

 

綺礼サイド

 

 

ほう、あれがグレイブのオリジナルフォームか…。

 

ドクロの留め具がある黒いボロボロのマントを纏っている以外には、姿形にさほど変化はない。

 

しかし、武器がかなり変わった印象がある。

 

刃は幅広のものとなった。

 

また、ナックルガードがエイのようなものになり、特徴的な三つ目のドクロが。

 

…ん?あの三つ目、今…赤く発光したような気がしたが…?

 

…まぁ、気にすることでもなかろう。

 

問題は、どれほど戦えるかだが…一体どんな能力を保有している…?

 

まぁいい。あちらはフォームチェンジした。こちらもどさくさに紛れ、ジャックフォームになるとしよう。

 

全体サイド

 

作者(組み立て)と作者の友人(全体的なモチーフの提案)の超協力プレイ(友人によるファインプレーがほとんどのウエイトを占めている)により誕生した『仮面ライダーグレイブ/リーパーフォーム』と、テレビ本編や劇場版では出てくることなくお蔵入りとなり、その後フィギュアで登場した『仮面ライダーレンゲル/ジャックフォーム』も発現し、さすがに敵も焦りを見せる。

 

『ええい、貴様ら!さすがにこの戦力差は卑怯であろう!誇りはないのか、誇りは!』

 

『誇りならある!ただしガーネルム、テメーはダメだ!』←ライダー勢の方々

 

『畜生がああああ!お前らは、私の血肉にしてやるわ!』

 

「ヤダね!喰われる前に俺らがお前を狩ってやるよ!俺が、俺たちが!天罰を下してやる!」

 

『ほざけえええええ!』

 

そう言いながら巨大肉塊(以下肉塊)は、自身に付いている無数の顔の一部を射出。そこから人型のゾンビが生まれていくと同時に、脚のツメで標的を斬り裂こうとしてくる。標的は…

 

「む、こちらか…!」

 

綺礼である。

 

しかし飛行能力がないために素の攻撃・防御力が増加されているためか、防御力を活かし肉塊のツメの攻撃を受け切り、左手に持った鉄球で脚を薙ぎ払い、体勢を崩す。

 

「今だ!行くぞ!」

 

体勢を整えさせまいと攻撃を加えて行くが…

 

「くっ!?こいつ…柔らかすぎる!」

 

「斬撃が通じない!?なら…」

 

ぶよぶよで柔らかすぎる肉塊の胴体が、斬撃の勢いを吸収し、無力化してしまう。

それを見たカリスが少し下がり、エネルギー波の矢を放つが

 

グニョーン…ボシュ!

 

「なっ!?」

 

矢がその柔らかい胴体を貫く前に、柔軟性を以ってエネルギー波を押し返してしまう。

 

カリスはそれをなんとか避けるが、攻めあぐねている間に体勢が整ってしまう。

 

懐に入り込んだ綺礼が寸勁を入れるが、やはり衝撃を吸収されてしまい、思うようにダメージが入らない。

 

「どうする!?このままじゃこっちがやられるぞ!」

 

ブレイドは焦るが、カリスがあることに気づいた。

 

「待て剣崎。確かにあいつの胴体には斬撃、射撃も通じなかった。

だが、脚には通じた。それならどこか別の場所も通じると考えてもいいと思う。それか…」

 

「そういった攻撃でない特殊系攻撃…だが、あの肉塊に通じるカードは限られるぞ…」

 

「確かに…どうするべきか…」

 

そんなことを言っていると、肉塊は尻尾を伸ばし、意趣返しのつもりか全員の足を払いにかかる。ライダー勢と雁夜はなんとか避けるが、周囲の雑兵に目を向けていた楓は、それに気づけず転倒してしまう。それを機に楓に集るゾンビと肉塊。

 

それでも、楓は笑っていた。

 

懐から聖書のようなものを取り出したかと思えばそれを開く。それは一見すると聖書そのものなのだが、実際には箱であり、中がくり抜かれている。そこには…

 

「はっ!そう簡単にやられるかっての!」

 

なんと手榴弾が入っていた。

 

それを真上に投げ、そこら辺の石を当て、起爆。ゾンビを吹き飛ばした。が、肝心の肉塊は吹き飛ばせていない。もちろん、迫ってくる

 

すると、楓のポケットの中に、入れた覚えのない、聖書(こちらは本当に本)が入っていた。

 

それを見てからグレイブを見る。そして何かを感じた。『なるほど、そういうことか』と。

 

楓は聖書を開き、口にする。

 

「渉!()()()()()()()()()()()

 

「待ってました!止まれ肉塊!『重力(グラビトン)』!」

 

「な!?なぜライダーの状態でカードの力もなく魔術が使える!?」

 

こう発言しているのは切嗣だ。

 

実は魔術師が仮面ライダーに変身する場合、その魔術師が使う本来の魔術は変身している間は使えなくなる。使いたい場合は危険承知で一度変身を解くか、以前の14(フォーティーン)の時みたく『ルーツ』のカードなどを使用しなければならないのだ。

 

ならなぜ、グレイブは自身の魔術であるはずの重力操作を使用できるのか。

 

 

 

 

 

「決まってんだろ!このフォームの能力、『重力形成(グラビトン)」だ!」

 

そう。魔術でなくそのライダー自身の能力なら、魔術とライダーシステムの相性など関係ないのだ。

 

 

「ここでこいつだ!」

 

『マイティ』

 

「圧せよ!『死神-岩盤牢獄-(ジャイルグラビテイション)』!」

 

重力形成を発動しながらマイティのカードをラウズする事で、マイティの重力斬で肉塊を留めながら、重力により押しつぶされ、めくれ上がった岩盤が骨だらけの死神の手のように獲物を握り潰す。それがグレイブの『死神-岩盤牢獄-(ジャイルグラビテイション)』である。

 

『グヌヌヌヌ…!このまま終わってたまるかぁ!』

 

「何!?」

 

しかし、肉塊は一瞬だけ肉体を縮め、瞬時に膨張させる事で縮めた時にできた重圧の隙間を押し広げ、押しつぶされる事なく脱出して来た。これにはグレイブも驚く。

 

「くそ、何か策は…

 

 

 

あ、待てよ…確か…!」

 

自分の能力の出所を思い出したグレイブが、ある策を思いついた。

 

あの肉塊に通じうる上、消滅まで持っていけそうな策が。

 

「何か策があるのか!?」

 

「あるんですが…かなり難しいです!最終的には、あいつをある程度の高さまで浮かせなきゃならない!」

 

「ある程度の高さまで吹き飛ばせばいいのか?」

 

「俺たちに出来ることは!?」

 

「何かあるかい?」

 

「はい、では説明します!特にトドメには剣崎さん!あなたも加わってもらいます!でないと成立しません!」

 

「…ウェ?俺?」

 

(剣崎のあの反応…久々に見た気がする…)

 

 

しばらくして。

 

 

『ヒハハハハ!人間ども、小細工をしようと同じことだ!』

 

「ハッ。その小細工に負けたらお前超弱いぞw」

 

『言わせておけば!』

 

渉のちょっとした挑発にマジギレして突進して来る肉塊。

 

(『うわぁ、チョロすぎ…』)←ライダーの方々

 

こう思ってしまうのも仕方ない。

 

「とりあえず、あいつを弱らせる!」

 

「脚以外で効くと思うのは!?」

 

「頭と尻尾くらいか。首と呼べる部位が存在しないからな…」

 

「ならその方針で!」

 

そう話しながら肉塊に対し攻撃を仕掛けていく。胴体が邪魔をするが、脚の他に頭・尻尾も予測通り攻撃が通る部位だと分かり、それと同時に勢いを強めていく。

 

もちろん、相手も黙っちゃいない。反撃もしてくる。

 

 

 

…大体は渉に。

 

「はぁ!?」

 

先ほどの挑発で、ターゲットは渉に集中している。それをなんとか避けながら、渉も聖書を取り出す(どこから取り出したか?考えるな、感じるのだ…)。

 

「聖書にはこうある。

 

『右のほおを殴られたら、

 

 

 

 

 

 

 

 

左の方へパイルドライバー』!」

 

※ありません

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ありません(大事なことなので二回言いました)

 

 

 

ぶっ飛んだ引用をしながら、肉塊の攻撃を避け、剣で攻撃を加える。

 

ギャレンは、

 

「この距離、この部位なら柔らかさは関係ないな!」『バレット・ラピッド・ファイア』『バーニングショット』

 

肉塊の頭にディアマンテエッジを突き刺し、まさに0距離でバーニングショットを放つ。当然、肉塊の頭は焼け焦げる。

 

肉塊も反撃を試みるが、肉塊自身も言っていた通り、かなりの戦力差。脚を砕かれ、尻尾は断たれ、ボロボロになっていた。

 

「よし、それでは手筈通りに!」

 

『おう!』←渉以外のライダー勢

 

「いくぜ、『重力(グラビトン)』!」

 

渉は『重力(グラビトン)』を発動し、先ほどの逆で、肉塊の重力を無くし、少々浮かせる。

 

「『投影、開始(トレース・オン)』!」

 

ここでカリスはカリスアローを投影し、肉塊の真下に移動。それと同時に投影されたカリスアローも肉塊の真下へ移動し、肉塊の方へ向きを変える。

 

ここで以前と違うのは…

 

『トルネード』

 

『トルネードトルネードトルネードトルネードトルネードトルネードトルネードトルネードトルネードトルネードトルネードトルネード………………』

 

カリスアローにトルネードをラウズ。投影品にも同じようにトルネードがラウズされる。

 

1つでもかなりの風力があるトルネード。それが複数集まれば…

 

 

 

 

「なんだありゃ…(バゴン!)って、屋根が吹き飛んだぞ!?」

 

「風が強すぎる…まずい、姿勢の制御が…!」

 

「飛ばずに私の後ろに下がれ!あれはまさしく…

 

 

 

嵐だ」

 

 

嵐とも呼ぶべき、巨大な竜巻の出来上がりである。

 

「『工程完了(ロールアウト)全投影、待機(オールバレット・クリア)!…停止解凍(フリーズアウト)全投影連続嵐射(テンペストバレルフルオープン)』!!」

 

『どおオオオオオオオ!?』

 

これにより、先ほどの『重力(グラビトン)』を抜きにしてもかなりの高度まで上昇した。屋根が吹き飛んだことにより、天井より高い位置まで上昇しているため、星空が見える。

 

「さっすが始!期待以上の結果だ!」

 

「そんな事はない。剣崎!祟身!一気に決めろ!」

 

「「おう!」」

 

渉は敵の真上、ブレイドは真下へ行き、

 

「こっから落ちろ!『重力(グラビトン)』!」

 

「これで、終わらせる!」『マグネ』

 

肉塊に向けられ放たれる『重力(グラビトン)』と『マグネ』

 

『マグネ』は、敵を磁力で引き寄せたり、突き放したり出来る(今使用しているのは後者である)カードだ。

 

しかし、考えてみてほしい。

 

上からの重力と、下からの反発の磁力。

 

今、肉塊はこれを同時に受けようとしている。

 

つまり肉塊に待っているのは…

 

 

 

 

 

『ぐあああああああああ!!?』

 

 

そう、重力と磁力の衝突。肉塊はその2つの板挟みとなっているのだ。

 

「これで!」

 

「終わりだ!」

 

『オオオオオオオ!死にたくない…!死にたく…!』

 

そして2人は、声高らかに叫ぶ。

 

「「『重力磁界・プレデタークロス』!!」」

 

『………!……………!……………………!』

 

肉塊は、断末魔も上げられぬまま肉片も残さず消滅した。

 

 

 

 

 

「さーて、あの作品なら、終わりのセリフはこうでなくっちゃ…!」

 

渉は肉塊の消滅を確認し、その場所から背を向け、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「判決、死刑!」

 

そう言いながら、右手で大きく十字を切った。




というわけで、FILE.6でした。

前書きや活動報告でもお伝えしましたが、言うことがコロコロ変わる作者で申し訳ありません。ですが、友人のアイデアがあったからこそ、この話を作れたと思っております。ご容赦ください。

さて、ようやくガーネルム戦が終了しました…。一年以上かけて終了…。楽しみにしている読者様をお待たせして申し訳ありません。

次の話で、本当のラストです。

正直な話、自分自身に課した課題をこの小説では達成できたためでもあります。お付き合いいただけるなら幸いです。

今後とも、ご指摘ご指導、感想や誤字・脱字報告など、よろしくお願いします。


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追加分③ H達の長い夜・FILE.7/長い夜の終わり

ざっくりとしたあらすじ
作者の言うことがコロコロ変わった末に登場した仮面ライダーグレイブ/リーパーフォームと仮面ライダーレンゲル/ジャックフォーム→攻撃がなかなか通らない中、「攻撃が通る部位があるのでは」と推測→楓さんが手榴弾爆破→リーパーフォームの能力で相手を止め、全員で攻める→最後はブレイドとグレイブの協力技で、GAME CLEAR!

こんな感じです。

これにて追加分含め、完結とさせていただきます。

それではどうぞ。


全員サイド

 

CANJARADA

 

 

「それでは、ガーネルム討伐成功を祝し、乾杯!」

 

『カンパーイ!』←綺礼以外の参加メンバー

 

ここはいつもの飲み屋、『CANJARADA』。

 

とはいっても、22時に突入して3時間で終わらせたとはいえ、今は25時。つまり深夜1時なのである。この店も夜の12時にはその日の営業を終了するのだが…

 

「そういえば綺礼、何故ここが開いている?表からではなく裏から入ったが、それと何か関係があるのか?」

 

始もやはり気になる様子。

 

その理由としては、

 

「店長は、自分が本当に信頼できる客にのみ、深夜でも出入りができる裏口の鍵を授ける。私もこの1年強通いつめ、ようやく頂いたのだ…。もちろん、飲んでいいのはキープしている物のみ。レンジやコンロなどは使用可能だが、食べ物や他に飲みたいものなどは自前で持ち込む必要はあるがな…」

 

なんとも不思議な店長だ…。

 

そう思いながら始は、剣崎と買ってきた焼き鳥(冷凍食品・20本入り198円+税)を日本酒を飲みながら食べる。

 

「最近の冷凍食品はクオリティ高いな…チンするだけでここまで美味いとは…」

 

「鶏肉の味もしっかりしている上に、このタレもなかなか…」

 

クオリティの高さに驚く剣崎と、しっかり吟味している始。

 

その横では

 

「今回は雁夜のとっさの判断でどうにか事なきを得たが…まだまだフォーメーションに改善の余地がありそうだな…」

 

「今回は、地形がほとんどぐっちゃぐちゃだったからな…あそこまでされると連携も取りづらいしなぁ…」

 

「地形が安定していない時に使うフォーメーションも考えていこうか。何か案は?」

 

それぞれ自分のお気に入りの酒を飲み、こちらはこちらで買ってきたドライソーセージ(1個80グラム/96円+税×15)とさきいか(一袋100グラム/108円+税)をつまみにしながら、今回の反省会を行なっている。

 

またその横では、

 

「私が一で相手が多の時に起こる、あのトラウマ発症はどうにか出来ないのか…?」

 

「アレでもマシになっただろ…?」

 

実はこのガーネルム討伐戦以前にも、楓が一で相手が多の時があった。

 

その時、渉はトラウマを初めて発症。手は震え呼吸も乱れ、楓が声を掛けても反応できないくらいのものだったのである。それを考えれば、反応が出来ただけまだマシだと言える。

 

「けど根本的な解決は先か…」

 

「悪い…けど、こういうのは時間がなんとかしてくれると思う…こうして楓が側にいてくれるからさ…」

 

「…うん。それはいいけどさ…

 

 

 

 

 

 

ちょっと飲み過ぎ!明日は休みだからってさすがに…!」

 

「あー…おっかしいな…楓が6人くらいいるー…かえでー。分身のエナジーアイテム使ったー?」

 

「使ってない!あ、すいません綺礼さん!渉が酔い潰れちゃいました!」

 

「む、では本日はここまでとするか」

 

「えー?誰が酔い潰れてるのー?ねえ、かえでー。誰ー?」

 

「だからお前!あ、タクシー呼んでください。あとはなんとかしますんで!」

 

「あぁ。気をつけて」

 

「すいません…」

 

 

そして楓と渉が帰った後、解散したメンバーはそれぞれの帰路につく。

 

 

「あ、剣崎…店行くぞ。あの人が待ってる」

 

「…あ、そうだった。切嗣!先帰ってていいぞー。俺たちちょっと野暮用があるからさー」

 

「分かった。では雁夜、帰りながら新しい陣形案を組み立てるぞ」

 

「了解。始!早めに帰って来いよー」

 

「分かってる」

 

 

 

そして店の前に来ると、

 

「お帰り!って…お酒飲んでた?」

 

「あ、少し」

 

「すいません。まずかったですか?」

 

「ううん。でも酔ってここに来ること忘れてなくて良かったよ…。よし、明日は休みね!2人とも、おやすみにゃ〜」

 

「「はい、おやすみなさい」」

 

 

そして2人になり、

 

「なぁ、始」

 

「どうした?」

 

「俺、この世界に来れて良かったと思う。始がいて、始と戦わなくてよくて、もちろん戦いを強要するモノリスも無くて…俺を頼ってくれる人もいて。なんかさ、こっちに来てから幸せなんだよ、俺。始はどうだ?」

 

そう言われ、始は

 

「俺もそうだ。こっちに来てから護りたいと思える子も出来た「ロリコン発症?」断じて違う。

…死んでもなお、人を護れること。俺はそれが嬉しい」

 

「そうか…確かに初めて会った頃を考えると、かなり人間らしくなってるな、始は」

「今は人間だがな」

 

「あ…それもそうか…なんだか、喋っててよくわからなくなってきた…」

 

「ふっ。酔いが回って来たか…っと、俺もなんだかんだ回ってるな…」

 

「酒飲むと口が軽くなるから…それで舌が回ってただけかもな…」

 

「確かにそうかもしれん。では帰るか」

 

「おう」

 

 

 

「「また明日」」

 

 

 

 

そして間桐家の自分の部屋の布団に倒れこみ、始は静かに眠る。

 

次の目覚めも、幸せだと確信しながら…。

 

 

 

 

 

メタサイド

 

やぁ、読者の皆。ここまで読んでくれて本当にありがとう。

 

正直、自身に課した課題がことごとく達成されるとは思ってもみなくてね…ストックとかまだ出来てなかったんだ…本当にすまない。

 

ここまで書き上げることが出来たのも、読者の皆が待っていてくれたからだ。『毎日1人でも見てくれる人がいるだけで俺自身に対しての励みになった』って作者も言ってる。待ってくれてる人がいなかったら、最悪削除ってことも考えられたけどね。そうならなくて良かったよ。

 

この物語はここで終わるけど、もし別の機会、別の場所で会えたら光栄だね。その時まで、俺も休むとしよう。

 

ではおやすみ。また会おう。

 

 




というわけで、FILE.7(本当の最終回)でした。

作中のメタサイドにもありましたが、ここまでやれたのは待っていてくれた皆様のおかげです。本当にありがとうございました。

あと投稿する直前にUA見たら3万超えてました…。すごく嬉しかったです。

連載当初から応援してくださった皆様、厳しいお声を掛けてくれた読者様。そしてこんな小説をお気に入りにしてくださった方々には本当に感謝の念でいっぱいです。

それでは皆様、私が次の物語を紡ぐ時があれば、宜しくお願い致します。

これにて、『fate/zeroにカリスが参加するようです。…え?やさぐれブレイドも参加するのかい?』は完結とします。

繰り返しながら皆様、本当にありがとうございました!


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