ソードアート・オンライン episode of Ds (天界の片鱗)
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光の向こうへ(プロローグ)
天界の片鱗です
初めて耳にする方も大勢いらっしゃると思いますが今回で2作目になります!
1作目の続きを早く作ってほしいと思ってる方も少なからずいらっしゃると思いまs・・・・・・思いたいと思いますが!
すいません(><)
もう少々お待ちください
それではスタートです
俺は今日という日を迎えた事に、興奮していた
何かあるのかって?
別に、彼女とデートに行くとか家族で旅行に行くとかそんなチャチなもんじゃねえぞ。
まぁ前者の方は彼女がいない俺には、全く縁のない話なんだがな(笑)
で、今さっき言った事が予定にある訳じゃないんだ。
いや、ホントだぜ!
信じてくれよ。
それでだ!
今日は、とあるゲームソフトの発売日なんだよ。
ゲームが発売されるからってそんなに興奮しなくたっていいとは思う。早くプレイしたいと興奮する奴も中には結構いるとは思うが!
まぁ俺の場合、大抵の “普通'' のTVゲームや携帯ゲームだったら別に発売初日に買いに行きやしない
だが・・・・・・今回は “普通'' のゲームじゃない
仮想大規模オンライン『VRMMO』
って説明しても意味不明だよな?
ゲームって言えば箱みたいな機械にディスクを入れた後、テレビの電源を入れ、コントローラを操作して遊ぶってのをまず、思い浮かべる筈だ。
だが、今の時代は違う
『ナーヴギア』って言うゲーム機を頭に取り付けて「リンク・スタート」と声を発すると機械の中にある無数のセンサーが脳に干渉してゲームが起動するらしい。
ここまで言えば分かるよな!
スゲェのが自分自身がゲームの世界の中に行けるって訳だ。
そう仮想現実《バーチャルリアリティ》にダイブする。
後は五感全てに訴えかけてる事で
『視角』『聴覚』『触覚』『味覚』『嗅覚』を
リアルに再現している事だな。
あの機械だけでよく此処までスゲェ体験が出来るなんて信じられねえよ。とんでもねえ代物だよ、コイツは!
そんで今日ナーヴギア専用のゲームソフトを買う訳だ!
その為に今ゲームショップに買いに来ている。
そして俺の名はデュオ
デュオ・マックスウェルだ。よろしくな
名前からわかる通り、日本人じゃない!
アメリカ人だ。
まぁ人種はアメリカなんだが・・・・・・俺は生まれも育ちも日本なんだよ。
だからこの通り、日本語もペラペラって訳だ!!
他の事は後々説明するさ
ザワ ザワ ザワ
いつの間にか回りがざわめき出していた。
(お、そろそろか)
俺は内心で販売開始の時間が迫っている事にワクワクしていた
そして
販売開始の時間は訪れた
─────────────────────
俺は無事に念願の《ソードアート・オンライン》を買う事が出来た。
感動しながら、家に帰宅しようとドアを開けようとしたが、独りでに開いていき、中から女性が現れ、声を掛けられた。
「デュオか!
朝早く家を飛び出して行ったが…何処に向かっていたんだ?」
「お、姉貴か!ああゲームを買いにな。」
「そうか」
玄関先で会ったのはデュオの2つ年上の姉。
栗色のロングヘアーで、蒼色の瞳をしている。
スタイルも俺が言うのも何だが・・・なかなかである。
今は黒い帽子を被り、黒?灰色?っぽいコートを身に纏っており、先のデュオの様に何処かに出かけるのだろう。
「姉貴も出かけるのか?」
「ああ。友人と会う約束をしている。昼食は作っておいたから、後で温めて食べるといい。」
「ありがとよ。まぁ、気を付けて行ってこいよ。」
俺は姉とその場で別れ、姉が作ってくれたであろう昼食を摂りにリビングへと向かった。
それから自室に向かい準備をした後、約1時間後にして正式なサービスが開始された。
それと同時に俺は言葉を呟く
「リンク・スタート」
言葉を唱えた瞬間に目の前が光に覆われ、俺の意識は現実からフルダイブした
短くてすいません
これからも少しずつですが、お話を追加していきます。
至らない点や改善点が出る筈です。その時は指摘や感想などを頂けると幸いです。
タグ以外にも上手く調整して作品にあってるキャラや「居ても可笑しくなくねw」っていう他作品のキャラを少なからずは登場させます。
っていうか。
既にデュオの姉として、他作品のキャラを出しちゃいましたが・・・・・・
予定では、当分先ですがアインクラッドが終わったくらいにでも誰だったのかを紹介が出来ればなぁ~っと思ってます。
では
失礼します(>_<)
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アインクラッド
STAGE.1
やっとの思いで次話投稿出来ました(泣)
今回で2話目だと言うのに設定を変えさせて頂きました。
もうデュオ本人で良くない!?
無理に日本人にしなくてもいい!!そのままが1番だと痛感しました。
ではどうぞ
フルダイブをしてしばらくすると初期設定の画面が目の前に出現した。
要はアバターの作成である。
俺は髪型を弄り、外見の方にはあまりこだわりがない為か、デフォルトを基本に軽く弄ったくらいにした。
「名前は『デュオ』っと!」
各種設定し、最後にこの世界で自分を示す名前を入力し終えると目の前が真っ白になる。
次に目覚めると俺は《浮遊城アインクラッド》
第一層の『はじまりの街』の中央広場にいた。
上半身には服の上に革のアーマーが付いており、下はズボンを履いている。
試しに手を握ったり開いたり、腕を振ったりと動かす。
ダイブしたという実感…または動作不良がないかのチェックだろうか。サービス開始日である当日に後者である動作不良は起きないとは思うが...一応なのだろう。
少しして不備や違和感がないかの確認した後に俺は大空を見上げた。
(戻ってきた・・・いや、帰ってきたか)
俺は何を思ったのか、上を向き大空を見上げたまま心の中で一言呟き、中央広場を後にした。
「よし!じゃあ装備でも揃えてきますかね」
装備を整えに一人向かう。
しばらくして武器の購入を済ませたデュオ。
彼の手には武器カテゴリー《大鎌》の《サイズ》を握って、モンスターが溢れる《圏外》のフィールドに出た。
────
─────────
レベリングも兼ねてフィールドを彷徨っていると、ふと見えた。一人の白または銀髪の少女だろうか?
その手には《片手剣》を握り、モンスターに向かって刃を振るっているのが見えた。
「ハァァ!ハッ、ヤァァァァ!」
声を挙げながら見事な剣さばきで、モンスターを圧倒した。そして数秒後、モンスターのポリゴン化を確認した俺は、手を叩きながらその少女に近づき声を掛けた。
「失礼、お嬢さん。盗み見る気は無かったんだが、見事な剣さばきだな」
「え!あ、ありがとうございます。あの・・・失礼ですが、貴方は?」
目の前の少女は恥ずかしながらも嬉しくお辞儀をし、俺に聞いてきた
「悪いな。紹介が遅れた、俺はデュオだ。よろしくな」
どうも俺は自分を紹介するという事が頭に無いらしい。今度、手のひらに自己紹介って書いて飲んでみるか。
「ご丁寧にありがとうございます。私は、こn・・・間違えました。ヨウムと言います」
頭に黒のリボンを付けた少女、ヨウムも自ずと返してくれた。
「おう!よろしくな。ところでヨウムは《βテスター》か、何かか?」
俺は素朴な疑問を言ってみた。まぁ《ソードスキル》を使っているところを見てないから確証は無いが、通常の剣技とあの立ち回りが見事だった事からの判断だが...
「ベータ・・・テスター?えっと・・・それはいったい?」
ヨウムはβテスターが何かを知らないらしい。俺はざっと簡単に説明する。
「ん~サービス開始前に事前に先行プレイヤーの募集があってな、このゲームのテストパイロットのようなものだな。これがかなりの倍率でな。見た感じヨウムは上手いから経験者。テスターかなっと」
「そう言う事ですか。なら私は違いますよ。ただ、剣は少々腕に覚えがある程度で・・・・・・えっと・・・ダイブでしたか?よくわかりませんがゲームの事は全然で」
苦笑いしながら答えるヨウム。
よく考えるとゲームの事は全然分からず、ソロでフィールドに出てはモンスターを狩っていたと・・・・・・ヤバすぎだろう!?
まぁモンスターに関してはこの辺は低レベルだが.....それでもだ。
そんなヨウムに俺は一つ提案してみる。
「そうか。なら俺で良ければ、レクチャーするが?」
どうだ?と問いかけると『本当ですか!?』
っとヨウムは歓喜をあげていた。
まぁこんな事言われれば、基本誰だって喜ぶか・・・たぶん。
「ご迷惑でなければお願いします。1人だと不安だったもので・・・・・・って事はもしかしてデュオさんは経験者の方ですか?」
「まぁな。じゃ、やるか!」
「はい!お願いします」
─────────
────
この辺りではフレンジーボアというイノシシ型のモンスターが良く出現する。そいつ等を相手に主にスキルについてのレクチャーをしていた。
《他に教える事は無いのか?》
と思う者もいるかと思うが、デュオは先のヨウムの立ち回りを見てるので不要と思い、省いたのが素直な感想だった。
「ソードスキルを発動させるには先ずは初動に必要なモーションを起こす事で発動出来るんだが…これじゃ分からないよな」
「すいません……」
そうデュオは簡潔に述べるが話しを聞くヨウムの頭の上には《?》マークが浮かんでいる様に思える。
「まぁ何かを溜めるようにイメージをして剣を構えるんだ。俺の場合、ヨウムと違い鎌だから分かり辛いと思うが先ずは手本を見せるぜ──」
俺はモーションに入る。
発動するのは《大鎌》ソードスキル
単発横薙ぎ──《スターヴ》──が発動する。
すると構えていた鎌が瞬く間に発光して、フレンジーボアを横一線に切り裂いた。
「…凄い」
ソードスキルは通常の攻撃と違い、威力も段違いで、他のゲームでいう必殺技のようなものだ。あとは某RPGゲームの『と○モノ。』でいう特技である。
ヨウムは目を輝かせていた。
「──っとま、こんな感じだ。別に難しく考えなくていいぜ。ソードスキルさえ発動すれば、後はシステムが勝手にやってくれるからよ」
「なるほど。モーションに、タメ・・・ですか。やってみますね」
ヨウムはぎこちないながらも俺がやって見せた様に見よう見まねで片手剣を構え、タメを意識し始めた。
直後、先ほどのデュオと同じように剣が発光して、その勢いのままに近くのフレンジーボアを切り裂いた。
「で、出来ました!」
「お~初のソードスキル発動おめでとう、ヨウム」
「これがソードスキルですか。実に気持ちのいいものですね!」
俺が『マジか!?』と内心唖然としている傍でソードスキルを扱えた事に喜びを唱えるヨウム。
立ち会っている俺が言うのも何だが、ヨウムのゲームの腕は相当なものだ。先ほども言った通り、彼女はゲーム初心者らしい。これは一種の才能なのではないだろうか。
因みに今回ヨウムが使ったのは《スラント》というソードスキルで、レベルが低い者でも扱える《片手剣》ソードスキルだ。その為、このスキルのレクチャーをしていく。
─────
──────────
その後も話しながら何度もソードスキルを使いモンスターを倒していくヨウム。
一段落して落ちついた頃に、ヨウムは俺の近くに腰を掛け疑問を唱える。
「それにしても・・・・・・ホントにこうして何度も何度も周りを見回してますが、未だに信じられないですよ。ここが《ゲーム》の世界だなんて」
「ま、別に魂がゲーム世界に移動した訳じゃないけどな。俺たちの脳がさ、眼や耳などの代わりに見たり聞いたりしているだけで、《ナーヴギア》が電磁波に乗って流してくる物を認識しているってだけさ」
俺の説明を聞いたあと、ヨウムはと言えば・・・
「それは、デュオさんはもう慣れていらっしゃるんでしょうけども。先ほどもお話しした通り、私はこれが初の《フルダイブ》体験なんですよ!素晴らしいです・・・・・・今はこんなにも凄い時代なんですね!ホント、製作者の方は秀才・・・いや、天才ですね!!」
「そこまでは大げさだろう」
ハハっと思わずヨウムの言い分に笑っちまったが、俺も内心では彼女とまったくの同意見だった。
ゲームの中に入る。これを《フルダイブ》と言うが
このフルダイブの体験は、ゲーマーたちの心を鷲掴みし、深く魅了したのである。これを体験した後では、携帯ゲーム・テレビゲーム・ゲームセンターにある数々のゲーム程度のグラフィックでは満足出来ず、``これら'' のゲームには戻れないと思ってしまうくらいの威力、フルダイブの新時代の魔力だろう。
今一度、俺は周りの草原、彼方に見える大きな浮遊城《アインクラット》を見据えた後、今度は俺がヨウムに質問してみた。
「そうだ。ヨウムはナーヴギアでのゲーム自体がこの
「いえ、ナーヴギアとは言わず、むしろテレビゲームもやったことないです。あるのは携帯型のゲーム○ーイアド○ンスくらいで・・・SAOも友人に勧められて、一緒に買う事になって、それからハードディスクでしたか?も慌てて揃えたって感じなんです。友人に勧められていなければ、この世界の良さにも気づかずじまいでしたよ・・・」
「マジかー。ゲー○ボーイア○バンスかよww。逆に驚きだぜ。でも、よかったな。その友人のお陰でこの世界を知れてよ。」
ヨウムのゲーム初心者です暴露に一時は驚かされたが、彼女も俺と同じでフルダイブの良さに共感出来ている事が何よりもいい気分になる。彼女は突然立ち上がり言葉を発する
「もう少し、一緒にレベリングして下さいね」
「お!やる気だな。よし、再開するか」
俺たちは話しを切り上げ、先ほどまでのレベリングを再開した。
「もうこんな時間ですか!」
長時間、共にレベリングしているとヨウムが唐突に声を掛けてきた。
確かに時計を見ると既に夕方の5時を回っていた。
「実はこの後、予定がありまして」
「そっか。俺はまだ続けるが・・・よかったらフレンド登録しておかないか?何かと便利だからさ!」
「フレンド登録・・・友達って事ですね。こちらこそお願いします」
了承を得て、その場で俺はヨウムとフレンド登録を済ませた。
「出来たな」
「ありがとうございます。では、また」
「おう。またな」
お互いに別れの言葉を交わし、ヨウムはウィンドウを操作してメニュー画面を開いたが、、
「・・・・・・あれ?・・・辞めるボタンが見当たらない・・・・・・」
メニューを開いて、呟いたヨウム。
そんな可笑しな事はないだろうに・・・・・・
「どうしたんだ?ログアウトボタンならここに・・・・・・ん?」
デュオも同じようにメニューを開いてみたがログアウトボタンが無くなっていた。
ゲームにログインした直後は確かにあった。
その筈が今では元から無かったかの様に綺麗さっぱり消えていた。
サービス初日にこんなバグがある筈がない。
デュオはそう思い、GMコールに不具合を知らせようとしたが……
─────
──
「駄目だな。GMコールをしても全然繋がらない」
「大丈夫なんでしょうか・・・・・・このまま帰れないなんってことは・・・」
「わからねえ、今は何とも」
ヨウムは不安に陥っていた。
だが、現状が理解出来ない。そんなことを考えていると何処かで鐘がなり、身体全体が光に包まれた。
デュオとヨウムは強制的にテレポートされた様で『はじまりの街』の広場に戻って来ていた。
大鎌に
オリジナルソードスキル《スターヴ》
これから色々オリジナルを作って行きたいと思います。
短いですが、次回はもっと早く投稿出来るように頑張ります!
色々クロスオーバー予定ですので、楽しみにお待ち下さい。
ってか!
デュオさんって、まさかテスターなん?
それとも……
では失礼しますm(__)m
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STAGE.2
このペースとやる気ならバカテスの方にも力いれろよ!って話ですが……
ではスタートです
セーフティ解除!!
この瞬間を待っていたんだ
デュオとヨウムは、はじまりの街へと強制転移された。
二人の周りには数多のプレイヤーが一同に集結している。
「何が起こってるんでしょうか...?」
「さっき確認したバグについてじゃないか?」
隣でヨウムが不安げに呟いたので今起きている事の説明がこれから行われるのではないかと伝えたデュオ。
周りのプレイヤーたちも二人同様、最初の一瞬又は数秒程度は黙っていたがやがて少しずつざわざわと喋り出した。
「どうなってるの?」
「やっとログアウトされるのか?」
「無能GM乙」
あちらこちらで色々な声が聞こえてくる。
この事から俺たちだけに不具合が起きている訳ではないとデュオは独り納得する。
話からしてここにいる全員が全員、ログアウトが不可能なのだろう。
すると突然、上空に『warning』という文字が表示された。
それと同時に赤い液体のようなモノから顔の部分だけが黒く塗り潰されたローブを被った人の様な何かが現れた。
こんな事が出来るのは運営くらいなものだろう。
周りの皆も一人一人思ってる。
ログアウトボタンが無いことについてのお詫びだろうか?
『プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ』
突然独りでに語り出した赤いローブ
俺はこれからゲームのセレモニーでも強制的に始めるのではないかと内心思った。
だが、次の言葉が語られるまでは...
『私の名は茅場晶彦。今やこの世界をコントロール出来る唯一の人間である。』
「馬鹿な茅場晶彦だと!!?」
「え…茅場って、このゲームを創った!」
赤いローブの正体がSAOの製作者
"茅場晶彦"本人だと発せられると周りのプレイヤー達は発狂まではいかないものの皆同じように驚いていた。
勿論、俺も隣のヨウムも驚いてる。
『プレイヤーの諸君らは既にメインメニューからログアウトボタンが消滅している事に気づいてると思う。しかし、これはゲームの不具合ではない。繰り返す。不具合ではない、これは『ソードアート・オンライン』本来の仕様である。』
(アイツは何を言っているんだ。不具合じゃない?......本来の仕様...だと!?)
『諸君らは自発的にログアウトすることは出来ない。また、外部の人間の手によるナーヴギアの停止、または解除もあり得ない。もしそれが試みられた場合、ナーヴギアの信号素子が発する、高出力マイクロウェーブが、諸君らの脳を破壊し、生命活動を停止させる。』
「嘘だろ!」
「ふざけんな。冗談じゃねえぞ!?」
周りで騒いでいる者達の発言はナーヴキアの構造を知らないから又はただただ信用して無い者の多数だろう。
だが、俺は今の話が事実であると直感した
「ナーヴキアにそんな事が出来るものなんですか?だって只のゲームをする機械じゃないですか?」
「いや、残念ながら可能だ。ナーヴキアの原理は例えるなら電子レンジと同じなんだ。リミッターさえ解除しちまえば、脳を焼き切るなんて簡単な事だ。」
ヨウムは今最もな疑問をぶつけてきたが、ナーヴキアの内部構造を理解してるデュオが左右に首を振り、分かりやすい様に否定した
「で、ですが!?停電など不慮の事故で電気の進行を妨げる事が起きたら、停止するのでは?」
『まだ可能性はある』と微かな希望を抱くヨウムだが、デュオは再び彼女の希望を打ち砕く
「それでも可能なんだよ。ナーヴキアの持つ全体の重さの3割程度はバッテリーセルって代物が内蔵されてやがるんだ。耳にした事はないか?」
「そんな・・・事って・・・」
ヨウムは今にも消えそうな言葉と共にその場に崩れ落ちる
その後も茅場から説明が続けられた。
第百層までクリアしなければログアウトの不可、自分たちのライフ・・・
この報道が信じられないと思い、叫んでいる者も少なからずいた。だが、茅場晶彦だと言う赤いローブがウィンドウを出した。
その瞬間、皆が皆この話が真実であると思い知らされた・・・・・・
『───。では最後に、諸君らに私からのプレゼントを用意した。アイテムストレージを確認してくれたまえ』
その言葉と共に俺達は一斉にメニューウィンドを開き、アイテムストレージを確認した。そこに表示されていたのは1つの《手鏡》だった。
訳もわからず取り出して覗きこむが、これに一体何が?
っと疑問に思った。
すると、手鏡が突然光り出した。
「何だ!?」
光りは瞬く間に俺の身体を包み込む。周りでも同じように光りに包み込れている事が少なからず確認できた。
少して光りは徐々に消えていく。
「どうなってんだ・・・一体??」
「デュオさん、だいじょう・・・ぶ・・・です・・・か?」
「あ、ああ。俺はなんともない。ってか・・・お前・・・ヨウムか?」
「そちらこそ・・・デュオさん・・・ですか!?」
俺に声を掛けてきた者の方を向くと、そこに居たのは黒いリボンを着けた銀髪の少女だった。
先程までとは若干違って髪の長さが異なるがヨウムだとわかると、すぐに手に持った手鏡にもう一度顔を向けてみた。
「俺がいる・・・」
するとそこに写っていたのは、茶髪で腰に届く?くらい長く伸ばし、髪を三つ編みに束ねた良く知る現実世界の自分だった。
別に意識的に千葉県を舞台にした人気のアニメ作品の名前をわざと口に出した訳ではないことをわかって欲しい・・・・・・
『それでは、チュートリアルを終了する。諸君らの健闘を祈る。』
その言葉を最後に茅場晶彦であろう者の姿は消え、直後に広場全体は混乱した。
家族、友人、恋人の名前を叫ぶ者、泣き崩れて悲鳴をあげている者、現実を受け入れられず固まっている者
っと様々なプレイヤーが辺りを占める。
俺だって内心騒ぎたい。
現実は一度切りのモノだ。だがゲームは…ゲームの世界だけは違うと小さい頃から今まで思っていた。
例え死んだとしても何度でも蘇る事が出来るモノ。それがゲームの鉄則なのに!
奴は、茅場晶彦はゲームを現実として置き換えた
死んだら終わりのVRMMORPG
「ふざけんなよ!ここから出せよ!!」
「誰か助けて!!」
「お前、男かよ」
「ウホッ いい男☆ ヤ・ラ・ナ・イ・カ?」
後半の方は聴こえなかった事にしよう・・・・・・
「ヨウム・・・悪い、ちょっと来てくれ」
「は、はい」
俺はヨウムを連れ街の離れに移動した。
「聞いてくれ。これからしばらくこの街は混乱が続く筈だ。俺は直ぐにこの街を出て、次の村へ向かう」
まだ知り合って間もないのに、これからについて懸命に語りだすデュオ。その醸し出す雰囲気に呑まれたヨウム。
「奴・・・茅場晶彦が語った事は、全て事実だ。なら俺たちがやる事は一つ、このクソったれなゲームのクリアだ。ゲーム初心者のヨウム・・・お前はわからねえと思うが、MMORPGに限らずこの手のゲームってのはプレイヤー間のリソースの奪い合いなんだ!」
「リソース・・・ですか」
「そうさ。システムが供給する限られた金とアイテム、経験値を多く獲得した奴が強くなれる仕様だ。」
「と、言う事は・・・もしかして・・・・・・!」
「ああ。βテスター達は真っ先に動く。このはじまりの街の周辺フィールドでは同じことを考える連中に仮尽くされて、直ぐに枯渇するだろう。モンスターのリポップをひたすら探し回るハメになる。今のうちに次の村を拠点にした方がいい。俺は道も危険なポイントも知ってる・・・だからレベルが低くても安全に辿り着ける筈だ」
「ッ!!・・・・・・同行したいですが・・・・・・友人と一緒にこのゲームを並んで買いましたから。その人もログインしてさっきの広場にいる筈なんです。だから・・・置いてなんて行けません・・・」
ヨウムはこの世界に現実での友達がいる筈との事で着いて行けないと誘いを断った。見た目通り、友達思いの優しい娘なんだと俺は思った。
「わかった・・・・・・・じゃあヨウム、俺は行くぜ。何かあったらインスタントメッセージ飛ばしてくれ」
「はい、分かりました。ではまた」
「ああ、またな」
俺は走って街をあとにしようとしたが
「───デュオさん!」
後ろから急に俺の名前を呼んだヨウム。何かと思い、彼女の方を振り向いた。
「私も直ぐに、デュオさんのあとを追い掛けますから!」
彼女の瞳は何かを強く決意した眼だった。広場の連中とは違う。彼女なら、絶対に大丈夫だろう
「おう!・・・・・・それと『デュオ』って呼び捨てでいいぜ。」
「わかりました・・・デュオ!」
俺はヨウムに別れを告げ、街をあとにした。───────────────────
1話1話短くてすいません
長く描けたらいいな~っと思うんですが難しいです。
本編でのキリトの台詞をちょっと弄りデュオの台詞として使いましたが、安心してください!
キリトも出ますよ!
今回は東方projectの魂魄妖夢を出してみました。
妖夢は幻想郷の方で刀を扱ってるので、場違いではないとは思ってます。(今の層では片手剣ですが、後々にでも)
あっちでは半人半霊ですが、こっちではちゃんとした人間です。
喋り方が違うこともこれからあると思いますが、出来る限りそれらしい様に頑張ってみます。
後は《みょん》って何処かしらで使ってみたいですね。
タグでは『デュオ×ユウキ』ですが、何かヨウムでもいい気がしてきたな(笑)
まぁそれは置いといて
現実で妖夢と一緒にゲームを買ったのは、一体誰なのか?
妖夢の傍にいる人?っと言えばあのニーt ゲフンゲフンですが!
そう事はうまくいきませんよ(笑)
では、また次回お会いいたしましょう
失礼します。
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STAGE.3
更新するまで3ヶ月も経ってしまい申し訳ありません。
本当なら7月の頭。ラブライブ!サンシャインが始まると同時くらいに更新出来ればと思っていたのですが、駄目でした。
振り返ってみると、サンシャインも残すところ後1話。
ホント時間が経つのは早いです。
文章を上手く構成出来ないのが心苦しい(泣)
少しずつ頑張っていきます
すいません。長くなりました
それではどうぞ
STAGE.3
デスゲームの宣告から早5日。開幕ダッシュで初日の夜に俺は《小村ホルンカ》にたどり着き、今も独りレベリングを行っている。要はソロだ。
この村に着いてから今まで周辺フィールドのマッピングや経験値稼ぎに最適なクエスト、そしてちょっとしたクエストも行ってきた。
そして俺が現在使用している武器のカテゴリーは代わらず《大鎌》だ。
だが、、、
運が良いことに滅多にお目にかかれないレアモンスターに遭遇し、ソイツを倒してドロップしたのがカテゴリー《大鎌》の固有名《エッジ・サイズ》だ。
今ではコイツを主軸に戦っている。
《エッジ・サイズ》は初期の《サイズ》よりも刃が大きく色は全体的にブロンズ一色で相手に与えるダメージ量も先のサイズに比べ大きく、壊れにくい丈夫さも備えている。
勿論、初期装備であった《サイズ》もストレージに入れてある。
武器を2つ以上もいるのか?───
という声もあるだろうが。
それはある無しで考えるなら間違いなく、ある。
同じ武器とは問わず、自分が扱える代えの武器を常備する事は普通だ。
それもその筈
武器にはそれぞれ《耐久値》があって、強化すればこの数値も上昇する。
だが、それが無くなると武器は砕ける・・・要はロストだ。
強化も無限ではない。耐久値をカンストすればそれなりに保つだろうが、現実問題いつかは壊れる。
何も、耐久値を強化するな!
という訳ではなく、1つの武器で挑むより、何かあった時の為の《スペア》となる武器を用意しておく事は悪い事ではない。という事だ
戦闘中に武器が無くなれば、自分は攻撃出来ない。
だが、敵からすれば丸裸であり、一方的な狩りが始まる。
これほど楽な事はないだろう。
ま、最終的には人それぞれ、十人十色。
一人一人自分の考え方がある。何が正しくて、何が違うのかを決めるのは自分自身だ。
この村で俺にとってやる必要のないクエストはいくつかある。その中でも一つは《子供を病魔に冒された母親》の依頼
その内容とは植物型モンスターを狩って秘薬の材料を集めると言う物でモンスターを狩ると言う点は経験値稼ぎにはなるのだが、その報酬が、、
その名を《アニール・ブレード》
──第一層で小村ホルンカのクエスト報酬で手に入る性能のいい《片手長剣》である──
第一層で《片手剣》を扱うなら間違いなくこの武器を強くオススメする。性能も高く強化もそれなりに出来るからな。使った事はあるが幸い今の俺には無縁なカテゴリーなのでスルーだ。
話しは戻り───
(《アイツ》も・・・来ているのかな)
ふと、"ある人物"の事を思う
親友って程の大それたモンじゃないが、昔一緒に戦ったプレイヤーがいる。
一緒といっても、そいつと俺はパーティーを組んでだ訳ではない。
ただ、共に"ソロ"で
レベリングも順調に進んでいった俺は、新たな拠点である街《トールバーナ》を目指して歩みだしていた。
途中モンスターも出現するが、いつも通り薙ぎ倒しながら進んで行く。
一応、モンスターを無視して最短で向かっても良いのだが、ついでのレベリング、微々たる物だが撃破時のゴルド獲得をあえてしていく。時間ロスはするが、今後の事を考えればこちらの方が断然いい事は間違いないだろう。
現在の俺のレベルは8
ゲーム開始から今日までの間でここまで上げられたのは脅威的であると自分を褒めてやりたい。
だが、まだまだ《安全マージン》にはほど遠い。
今いる階層が第一層。各層のボス攻略にはその層のプラス10レベル・・・
11レベルを越えていれば安全と言えるが最低レベルが11の為、もう3、4レベは上げて攻略へ向かう事が賢明である。
────
────────
ホルンカの村を出発してから現在、トールバーナ寄りくらいにいるであろう俺。
そろそろ着く筈と、歩み続けていると不意に後ろからプレイヤーに声を掛けられた。
「お、その三つ編みテールは『デュデュ』だナ~」
この人の名前を自分勝手なあだ名で呼ぶ奴は俺はこの世界では1人しか知らない────
「お前か"アルゴ"。奇遇だな、何か用か?」
《アルゴ》
元βテスターの1人でパツキンの小柄な女性プレイヤー
現在はフードを被っている模様
「何か用かって、ご挨拶だナ・・・それはいいとして、今トールバーナへ向かってるんだロ?」
「ああ。そうだけど」
「だよナ。なら、オレっちも一緒に同行させてくれヨ~」
「別に構わねーが・・・パーティーでも組むのか?」
「それはオイラと一緒に居たいってことカ?もう、デュデュも隅に置けないナ~」
コノコノっと肘で突きながら、おちょくってくるアルゴ。
全くコイツは何を考えているんだか、、
「ハァ、俺は少女(にしか見えない)を相手にしてるほど暇は無いんだぜ」
「誰が少女ダ!?オネーサンと呼べ!''オネーサン''と!!それにデュデュじゃなきゃ頼まないヨ」
自称オネーサンと強調してくる見た目
俺じゃなきゃいけないって理由が良くわかんねーが、別にいいだろう、全く。
まぁ見てくれはアレだが、信頼出来るし、面白いし、好感は持てるプレイヤーである。
「わかったわかった、悪かったって。それじゃパーティー組もうぜ」
「オイラも暑くなり過ぎたナ。少しの間だけど、よろしく頼むヨ!!」
お互いに謝罪を述べたあと、俺はウィンドウを操作してパーティー申請を送くった。
コイツが俺を見つけたのは偶然か?
それとも、フレンド同士だったからのどちらかだろう。
多分、後者かな(笑)
「ってかよ、この前合った時に言ってくれれば、即組んだのによ。どうして今さら?」
「それはデュデュのレベリングの邪魔をしたら悪いナ~っと思ってネ」
どうして俺を頼ったのか聞いたがそう言う事かい。
「ま、確かにパーティーを組んでのレベリングじゃ、経験値が分散しちまうしな!」
「ダロ~。だからデュデュが次の拠点に進むであろう頃合いを詠んで声を掛けたって訳サ」
後はレベルが高いから側に居られると助かるかららしい。
彼女なりに考えがあったらしいが最後の一言で俺は『ボディーガード目的かよ!』っと叫んだ
あれこれ雑談しながらも俺たちは次の目的地のトールバーナに向かうのであった
2000文字ちょっとの短い文で恥ずかしい。
もっと頑張らないと!
オリジナル武器《エッジ・サイズ》
次回では、他作品のキャラクターを数名出す予定です。
お楽しみに。
(作者の頭では、既にGGOまで話が出来ている。だが文章として表現が出来ない為にまだSAO)
このまま前進!ヨーソロー
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STAGE.4
やっと次話を投稿です。
結構な年月が経っているのにも関わらず、お気に入り登録をし続けて頂いてるユーザー様。
誠にありがとうございます。
毎度毎度、投稿が遅そ過ぎてすいません
ムネニカケテ ムネニ
デスゲーム開始の宣告から早くも3週間が経つ。
"俺たち"は現在に至るまでひたすらレベリングを繰り返し行った。その結果もあり俺のレベルは14まで上がっていた。
約3週間で頑張ったと思う。
装備もベストな状態に整えたし、後は周りと協力が出来るか、だな。
今はトールバーナという最前線の街の中央広場…
そこから少しばかり離れた場所で俺は待機している。
今日はこの場所で、攻略の会議が始まるとの事だ。
語弊だか"俺たち"というのは……
「デュオ!」
俺を呼ぶ明るく陽気な声。振り向いた視線の先にいるソイツは、此方に向かいながら手を振りながら向かってきた
「遅いぜ、"ユウキ"」
「もう、デュオが早すぎなんだよ。それに、始まるまでちょっと時間があるんだし、ギリギリセーフだよ!」
「わかったわかった。それじゃ、人混みの方へ向かおうぜ」
「うん!」
時間ギリギリに着いた、この少女
名を『ユウキ』
腰の辺りまで長く伸ばした黒を含む紫色を主張とする長髪を揺らしながら、腰には片手剣を差す、一目で剣士だと分かる可愛らしい見た目の『女性』プレーヤーだ。
レベルも12と。
安全マージンを超えてる為にフロアボス攻略も問題はない。
そろそろ時間と言う事もあり、彼らは辺りの雰囲気が重そうな人だかりが出来てる所に向かった。
まぁ一応
ここでコイツとの出会いを教えておきたいと思う。
変な期待はするなよ?
俺とユウキが出会ったのは今から2週間くらい前のことになるんだ。
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アルゴと共に次の街『トールバーナ』へ向かってから数日。
俺は後から現れるであろうプレーヤー達の動向の確認とトールバーナ周辺と迷宮の探索をしていた。
何でそんな事をしてるのかと言うとアルゴからお願いされたからだ。
まぁ俺も気にはしていた事なのでレベリングも兼ねてその依頼を二つ返事で了承した。
狩りを始めてから数十分。
現在の最前線の街付近である為か、『はじまりの町』周辺と比べて大きくモンスターの強さの違いが分かる。
だが…
「今のところ
っと俺は独り『迷宮』の中で愚痴た。
「町周辺のモンスターの動きが何も変わって無かったから、迷宮の方も変わってないだろうと思ってたが案の定だったな」
一通り視認したモンスターの攻撃、行動パターンを記し依頼人であるアルゴにインスタントメッセージで送り、一先ず休憩をしようと迷宮を抜け、街に戻る途中の森林でモンスターに囲まれているプレイヤーを見つけた。
このままだと不味い。
(間に合ってくれ)
デュオは先にいる"少女"のもとに全速力で走っていく
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???side
何でボクは後先を考えずに突っ走ってしまったんだろう。
この世界の事を全く知らないのに、早く強くなりたいからって理由だけでここに来てしまったんだろう。
狼系のモンスターたちが僕を囲んで倒そうとしている。
ダメだ!殺られる!!
やっぱり『はじまりの街』の周辺でゆっくりレベリングをしていれば良かったのかな…
「ごめん、姉ちゃん」
自分はこのまま死ぬのだと悟り、少女は迫り来る恐怖で今は"居ない"姉へ向けて懺悔する様に目を閉じた。
だが、一向にこない痛み
恐る恐る目を開けるボク。
「大丈夫か、今助ける!」
「え?」
誰だろう?
シルエットは見えないがモンスターの後ろから確かに僕を助けようとしてくれる人の声が聞こえた。
「おいおい。モンスターだからって、か弱い娘を集団で襲おうっとすんなっての!」
そこには三つ編みをした男性がいた。
ボクとはカテゴリーが違う両手物。
使用者よりも大きい『鎌』の武器を手に、近くのモンスターたちを呆れながら次々と撃退していく。
「凄い…」
彼にターゲットを切り替える残りのモンスターたち。
だが、彼の攻防は数の不利を感じさせない圧倒的な物だった。
その剣舞に見とれていると、あっという間に僕の周りにいたモンスターたちは倒され、ポリゴンと化した。
気が抜けながらその場に座り込む
「あ、ありがとう。助かったよ!」
「礼は別にいい。この辺りはモンスターが良くポップするから安全な所まで急いで離れた方がいいぜ。立てるか?」
「う、うん!」
見た感じ年上だろうか?
余り年も離れて無さそうな彼はボクの手を取り、先導してくれた。
(何だろう…凄く、安心するな)
今まで独りだったからか、それとも恐怖から免れたからなのか変に温もりを感じる。
そんな事を考えていると目的地に着いていた。
連れて行ってくれた先は『トールバーナ』と言う街らしい。
「ここまでくればもう大丈夫だ。それじゃあな」
「待って!!」
ボクは咄嗟に背を見せる彼に問いかける
「ん?お礼とかなら間に合ってるぜ」
「違うんだ、その…折角助けて貰ってなんだけど、ボク行く宛てが無いんだ。この
「だろうな。俺だってこんな事になるなんて思いもしなかったよ」
そうだよね。
SAOにログインした人でこんな状況になるなんて思ってた人はいる訳ないよね。
だから強く思う。
「でも、今は違う!!この世界に負けたくないって思うんだ。だから…」
ボクは懺悔の如く彼に今の気持ちを伝えた。
足手まといになると思う、、、けど!
もし、共に行けるならって!!
「なら、、一緒に来るか?」
「え!?いいの?」
「ああ。負けたくないってんなら強くなるしかない。でも強さってのは何もレベルだけじゃない。武器や防具の強化に、そしてお前さんの様に芯が確りしてる奴の事だと俺は思うぜ」
この人はボクを強いと言ってくれる。
レベルだけが全てじゃないと。
そんな彼からある提案が、、、
「俺はデュオ。このゲームのクリアを目指してる。よろしくな。一緒に行くなら先ずはお前の装備を難とかしないとな」
「うん!ボクはユウキ。よろしくね!!」
これが彼、デュオとの出会いだった。
見知らぬ筈の…
普通なら自分も危険に陥る可能性があるのに、それにも関わらずボクを助けてくれた。
指摘をされた通り。
ボクの持ってる片手剣はNPCのショップで購入した物。
それを今の今まで使って戦ってきたんだ。
デュオの持ってる武器はボクのと違い1つ前の村の、、、えっと何だっけ?
思い出した『ホルンカ』だ。
その町を出てフィールドで出逢ったモンスタードロップらしい。
しかもレアなモンスターから得た物なんだって。
そして片手剣使いなら手にしたい武器があるんだって。
同じくさっき言ったホルンカにある何かのクエストの報酬で手に入る武器らしくて!
デュオ言わく、現時点で最も強い片手剣の武器らしいんだ。
ボクの為に二人で時間が掛かるけど逆戻りをしてクエストを受注する事になったんだけど、、、
ビックリ!
デュオが既に必要な素材を持ってて直ぐにクエストが完了しちゃったんだ(汗)
何でも地図のマッピングの為に所々向かってモンスターを次いでに狩りまくって、その中に件の植物型のモンスターも居て素材を手に入れたらしいんだ。
ボクも何度かその植物型モンスター《リトルネペント》と戦った事があるから素材を持ってたんだなって気づいたよ。
そのお陰でボクも強い武器を手に入れられた。
ここからは凄かったよ…
レベリングの為、ゲットしたアニール・ブレードを使ってみたけど、、、以前まで使ってた武器よりもモンスターに与えるダメージ量が全然違った。
以前の武器《スモールソード》も一応強化はしたけど何も強化してないこの剣はそれを軽々超えてるんだ。
試しにデュオの持ってるエッジ・サイズを見せて貰ったら+5(正確には3S2D)だった。
各武器には強化の回数がそれぞれ決まってるんだって。
お金とアイテムがあれば何回でも強化出来るものだと思ってたから知れてよかったよ。
で、このアニールブレードは全部で8回まで強化が出来るらしいんだ。
でも忘れちゃいけないのは強化を行えば必ず成功するって訳じゃない!!
例えば数字で表すと0の次は1だよね?
で、1の次は2、3、4と続いて数字が大きくなる。
でもこの強化に関しては1の次は0になる可能性もあるんだ。
数字が大きくなるに連れて強化の成功率はドンドン下がっていく。
そう考えるとデュオの持ってるエッジ・サイズは今の所5回強化して5回も強化を成功している訳で、あと計4回強化が出来る。
この時点で凄いと思う。1度も失敗してないんだから。
もしかしたら残りも全部成功してエッジ・サイズ+9を拝めるかもしれないねって言ったら『それは厳しいだろ(笑)』って笑ってたよ。
SAOの武器には、五つの強化パラメータがあるんだ。
鋭さ──Sharpness
速さ──Quickness
正確さ──Accuracy
重さ──Heaviness
丈夫さ──Durability
デュオのエッジ・サイズ+5(3S2D)は上記の「鋭さ(S)」が3つと「丈夫さ(D)」が2つ振られた武器になる。
「ボクも強化しないとな」
「どう強化するかはユウキ次第だからな。焦らずいこうぜ。何か必要な素材があれば集めるの手伝うからよ」
「うん!お願いするよ」
それから僕はデュオと一緒にレベリングや強化に必要な素材集めを行いながらSAOについて色々と教えて貰った。
いつか来るべき"第一層"フロアボス打倒の為に。
(これからもよろしくね。デュオ)
ユウキside out
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ユウキとの出会いはこんな感じだ。
後半はユウキが語ってくれたが、そこは許せ。
そんなこんなで冒頭に繋がる。
「今日は俺の呼びかけに応じてくれてありがとう!俺はディアベル、職業は気持ち的にナイトやってます!」
ディアベルと名乗る青髪の爽やかそうな青年の言葉に、集まっていたプレイヤー達が沸いた。緊迫していた広場全体の空気が明るくなる。会議の開始早々に冗談をかましてプレイヤー達の緊張や不安等を和らげる様、精神に余裕を持たせるあたり、リーダーとしての適性の高さが窺える。
「あの重々しかった空気を変えちゃったよ…何だか頼もしいね」
「だな。ああ言う奴がこれから先、大きなギルドを引っ張っていくのかもな」
ユウキと共に感心しているとディアベルが本題を切り出す。
「一カ月。ここまで、一カ月もかかったけど…それでも、俺たちは示さなきゃならない。ボスを倒し、第二層に到達して、このデスゲームもいつかクリアできることをはじまりの街で待っているみんなに伝えなきゃならない。それが、今この場所にいる俺たちトッププレイヤーの義務なんだ!そうだろ、みんな!」
集まったプレイヤー達に自分達の使命について語るディアベル。そんな彼に、拍手や雄叫び等、集まったプレイヤー達の士気が一気に向上している点からして、ディアベルのリーダーシップには非の打ちどころがない。
だが、そんないい雰囲気な場を乱す奴は何処にでもいる。
「ちょお待ってんか、ナイトはん」
ふと流れた人の声に、広場の空気が静まり返る。何事かと声のした方に振り返ってみると、そこには小柄だが、がっちりした体格の男性の姿が。背中には大型よりの片手剣を装備し、パッと見、サボテンにしか見えない尖ったヘアスタイルが特徴的だ。
そのままにディアベルの前まで出てくる
「わいは、キバオウっちゅうもんや。こん中に、五人か十人、ワビぃ入れなあかん"奴ら"がおるはずや!」
おそらくだが、アイツが言いたいのはβテスターの事だろうよ…
「キバオウさん。君の言う奴らとはつまり…元ベータテスターの人たちのこと、かな?」
「決まっとるやろ!」
キバオウは当然とばかりにディアベルに返し、そのままに会議に参加しているプレーヤーたちを睨みつけ、発言を続ける。
「ベータ上がりどもは、こんクソゲームが始まったその日にビギナーを見捨ててはじまりの街から消えよった。奴等は巧い狩場やらボロいクエストを独り占めして、ジブン等だけぽんぽん強うなって、その後もずーっと知らんぷりや」
いい雰囲気から一転、乱入してきたキバオウの発言に聞き入るしかほかないプレーヤー達。デュオは表情には出さないが、内心は複雑だった。
その隣では似た様に言葉には出さないがデュオを見て心配するユウキの姿が。
ナンヤネン、アノ、サボテンアタマ。キュウニデテキテエラソウニ
ミンホウガエエネ
「誰がサボテン頭や!」
スイマセン
イイヨー
「いい訳ないやろ!」
上の二人のギャグにキバオウの的確な突っ込み
トリオ漫才みたいだな。
っか俺以外にもサボテンだと思う奴らがいたか汗
「まぁええ。こん中にもおる筈やで!ベータ上がりの奴等が。そいつらに土下座さして、貯め込んだ金やアイテムを軒並み吐き出して貰わな、パーティーメンバーとして、命は預けられんし、預かれん!!」
奴のいい分はわかった。
だが、今やこんな空気だ。
名乗り出るなんて出来ねぇよ…
「「発言、いいだろうか(いいか?)」」
キバオウの叫びの後、会議の場のその前方と右方の席から、二つの声が重なり響く。デュオとユウキは、また新手の闖入者かと声のした方を交互に見る。そこには身長180cmは超えてるであろう引き締まった体型で髪は金髪の槍を背中に掛けている男性。格好からして素早さ重視なのだろう。片や身長190cmほどの筋骨隆々とした体格にスキンヘッドで肌はチョコレート色の男性が。こちらは見た目通りのパワープレイヤーなのだろう、背中にある武器も両手用戦斧だ。突如声を発した二人のプレイヤーは、キバオウやディアベルのいるステージ上に上がり、そのままキバオウに向き直る。圧倒的な体格差を目の当たりにしたキバオウは自ずと口を閉した。
「アンタからで構わないぜ」
「そうか。すまない」
二人の間で譲り合い、先に金髪の男性が発言する。
「私の名はシャア。キバオウ君、君の言いたい事は、つまり元ベータテスターがビギナーたちの面倒を見なかったから大勢のビギナーが亡くなった、その責任を取り、謝罪や賠償をしろ。と言う事かね?」
「そ、そうや」
シャアと名乗る男性はキバオウが訴えた内容を確認すると、指で操作したストレージから分厚い本のアイテムを取り出した。見た目からしても数百ページはあるだろう。それを掲げ、シャアはキバオウに逆に問う。
「キバオウ君。アイテムや金はともかくだが、情報はあった筈だ。君も向かった先々の街でこれと同じ物を獲得している筈だが?」
シャアの持つ本は、デュオやユウキの他、幾人かのベータテスターにとって馴染みがあり見覚えのある本だ。
何せ、デュオはその本を制作するに辺り、主であるアルゴから手伝いの依頼を受けていたのだから。
「もろうたで?それが何や」
威圧されながらも、刺々しく返すキバオウ。シャアは本を片手にそのまま、再び口を開く。
「このガイドブックは、私が新しい村や町に着くと道具屋などに置いてあった。君も、情報が早すぎる。とは思わなかったのかね?」
「せやから、早かったら何やっちゅうんや!」
「これに載ってるデータを
シャアの言葉に、会議に参加していた者達がざわめく。キバオウは苦々しい顔でまた押し黙り、シャアはガイドブックに関する説明を続ける。
「しかも、ただのガイドではない。各村や町のフィールドのクエストの詳細、フィールドマップ、さらにはモンスターの詳細な攻撃パターンや有効な攻撃手段まで載っている。一人や二人で集められる情報量ではない。どう考えても、複数のベータテスターが作成に協力していることは明らかだ」
情報屋ことアルゴが配布しているこのガイドブックの情報は、シャアの言う通り複数のベータテスターによって集められたものだ。協力者の名前は今は伏せるが、デュオも大きく関わっており、各フィールドを隅々まで駆けまわって集めた情報なのだ。
「私にも一人、ゲーム初日に偶々知り合った元ベータテスターがいる。その者のお陰で私は基礎を学ぶ事が出来た。全員が全員、君の思うような者たちではない。だからこそ、私は今、この場にいる!」
彼、シャアもまた此処には居ないヨウムの様に他の元ベータテスターに教えて貰った様だ。
そのシャアの言葉でデュオは少しだが、気持ちが楽になった気がした。
「失礼。話しがそれたな。これだけ詳細な情報がビギナーにも配られていたのにも関わらず。それでも、大勢のプレイヤーが亡くなった。だが今は、その責任を追及してる場合じゃない。私達がそうなるかどうか、それがこの会議で左右されると、私は思っている。それと長々とすまない。君も発言をするだろうに」
「構わないでくれ、俺の言いたかった事を代弁してくれたんだ。何も言うことはない。遅れたがエギルだ、よろしくな」
シャアの真っ当な論旨に、キバオウは反論できない。しばし無言でシャアを睨みつけていたキバオウだが、やがてもといた場所へ向かった。隣にいたエギルに謝罪をしたシャアもそれに応えたエギルもそれに倣い、同じようにもといた場所へと戻っていく。プレイヤー達が落ち着いたことを確認したディアベルは、再び語りだす。
「みんな、それぞれに思うところはあるだろうけど、今だけはこの第一層を突破するために力を会わせて欲しい。どうしても元テスターとは一緒に戦えない、って人は、残念だけど抜けてくれて構わないよ。ボス戦では、チームワークが何より大事だからさ」
ディアベルの視線の先にいるキバオウは、未だ何か言いたそうにしていたが、これ以上は口を挟むつもりは無さそうだ。
言わずものだが、その後の会議は滞りなく進んだ。
「じゃあ最後に、ボス戦に向けてのパーティーを組もうか。周りの人たちと話し合って作ってくれ。作り終えたら今日は解散にしよう」
俺達はもう既にパーティーを組んでたが、二人では上限まで数が足りない、せめてもう一人か二人は誘いたい。誰かいねぇかな~。
周りを見回したら、フードを被ったプレーヤーと黒髪の男性のプレーヤーが揃って座ってるのが見えた。ユウキと話し合い、彼等のもとに向かった。
「なあ、おたくら。俺達とパーティー組まないか?」
「よかったら一緒にどうかな?」
俺たちの呼び掛けに振り向く二人。
「お!此方も人数が少なかったから構わないぜ」
「あなた達も?…好きにして」
男性は嬉しいそうに、一方、フードの方には無愛想に返事を返された。だが二人ともパーティーの招待を了承してくれた。
一人目のキャラネームはAsuna…アスナか。
そして…もう一人は片手長剣を背中に吊るした男性でネームはKirito…キリトというらしい。それに思わずデュオは確認する様に男性に問い掛ける。
「おい、お前…キリトなのか?」
「え!もしかして、デュオなのか?」
お互いにパーティー内で表示された仲間の名前を見て内心驚きながらも、ハモる様に答える二人。
取り残された後の二人は反応に困りはて、呆然とする
「久しぶりだな、キリト!」
「ああ!本当に久しぶりだな。会えて嬉しいよ」
思ってた通りにまたこの
「二人はどういう関係なの?」
「まぁベータテストで共に切磋琢磨した仲で親友みたいなもんだな。キリトはどう思ってるかは知らんが」
「ああ、俺だってデュオのこと親友だと思ってる。」
ユウキの疑問にお互いに親友と答えたデュオとキリト。
戦友に…この場合は親友に会えて本当に嬉しそうだ。
「お前が入れば百人力だ、背中は任せるぜ」
「任せろ」
拳と拳を合わせる二人。仲がいいのが伺える。
「ボクはユウキ。よろしくね。キリト、アスナ!」
「おう!改めてキリトだ。よろしくな、ユウキ」
「…よろしく」
諸々に後は簡単に自己紹介をしたのだが、、
「何で、私の名前を知ってるの!!?」
っとフードのプレイヤーが驚きのあまり声を挙げた。
「え、、左上のHPバーの近くに書いてると思うけど」
っとビックリした後に問うユウキ
他の二人も「何?知らなかったの」と言わんばかりの顔。
「~~
何か逆ギレされるキリト
災難な奴だな。
話しを切り替えて会議だ。
周りを見るに他もパーティーを組終わったらしい。
「よし!諸々組み終わったみたいだね。明日までにアイテムなどをちゃんと揃えるように!それでは解散!」
最終的にディアベルの掛け声で一応無事に会議の幕が閉じた
会議が終わった後、デュオたち四人は街に戻り、明日の作戦を練ったり、アイテムを揃えるなど必要な事を行い、キリトとアスナとは"また明日な"っとそこで別れた。
ユウキとデュオは揃って宿に帰り。
「一時はどうなるかと思ったよ」
「そうだな。あれはシャアって奴のお陰だな」
「だね。明日は頑張ろうね!」
「無茶だけはするなよ」
「うん!」
会議の事を振り返り
『よーし!』っと明日の戦いに張り切った後、
『おやすみ!』っと元気いっぱいにベットに横になるユウキ。
明日はいよいよボス攻略。
第一層『イルファング・ザ・コボルトロード』の打倒
閉じ込められたこの場所から帰還する為の始めての一歩。
横にいるユウキと新たにパーティーを組んだキリトやアスナたち仲間と共に、生きてここから出るために。
「明日は、必ず勝つぜ!」
決意を表し同じく眠りにつくデュオである
デュオの親友は本編の主人公
キリトこと桐ヶ谷和人でした。予想してた方もいらっしゃるかもしれませんが…その通りです。
そしてデュオ、デュオの姉(主が勝手に姉にした)に続きガンダム作品からシャアを登場させて頂きました。
シャアに基礎を教えたベータテスターは一体誰なのか?
先にお伝えしますがこの作品は多重クロス予定であり、ガンダム作品も入っております。ですので同じガンダム作品のキャラクターです。
今回は最長の8000文字超えを記録出来ました。
ホントに疲れた。でも今日まで執筆が止まっていた事を考えるとこれでも少ない。
これまで通り不定期で時間は掛かると思います。
それでも、続けていく所存です。
バカテスの方も順次挙げていきます。
そして新作も二つ程、制作中です。
片方は一話分(4000文字程度)は出来ているのですが、もう片方は設定の段階となってます。
投稿する気は今の所ありません。
まずはこの作品とバカテスの両方、または片方がきりのいい所まで行ったら投稿しようと考えてます。
お読み下りありがとうございます。
感想、疑問、改善点などありましたら何時でもどうぞ。
次回もよろしくお願いします
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