いろは(八幡お兄ちゃん )八幡(俺はいつからお前のお兄ちゃんになったんだ...?)(題名を変える予定です。内容は変えません) (@まきにき)
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「八幡、小町、いろは3人の出会い」

物語の進行はアニメとほぼ同じでいこうと思います。ただ、いろはは、八幡と小町の幼なじみという設定で、物語を進めていきます!


※皆様からの指摘の元少しずつ直しています。もう少し時間がかかってしまいますが出来るだけ早く読みやすくなるように、頑張ります!
一応ですが、直してみました!まだ違和感が拭えませんが...この違和感の正体は、一体なんなのでしょうか。

見直してみておかしな所が見つかったら、また随時直していきます!






  



世界一可愛い小町のお兄ちゃんとして、比企谷八幡はこれからの人生を楽しく過ごしていくというスケジュールを、あの日1つ年下のあざとい幼馴染みの一色いろはによって壊されそうになっていた。

 

今日はセミのよく鳴く8月8日そう俺の誕生日だ、いや誰も知りませんよね...

 

俺は8才の誕生日を迎えようとしていた、だが比企谷家にとって比企谷八幡の誕生日が祝われたのは、妹の小町が生まれるまでで、比企谷八幡が3才の誕生日になるときには、すでに無くなっており、妹の小町の誕生日にしか両親は祝わないでいた。

 

他の家庭から見れば可哀想や、哀れみの目を向けられるかもしれないが、比企谷八幡にとっては、そんな哀れみの目も同情の言葉も糞くらえとしかおもっていなかったのだ、そんなむしろ普通の日常のように過ぎていく己の誕生日に八幡は、独り言のように「おめでとう俺」と言って朝を迎えていた。

 

まだ朝の7時を過ぎようとしている時間だというのに軽快に『ドタタタタタタタ』っと、階段をかけ上がってくる音が聞こえてきたと思ったらおもいっきり自分の部屋の扉が開かれた。

 

小町「おはよう♪お兄ちゃーん愛しの小町だよー」っと言って俺の部屋に小町が入ってきた。

 

八幡「お、おお小町朝からどうした?」

ちょっと挙動不審になりながらも、なんとか言葉を繋げて愛しの妹小町に反応した。

 

小町「何しにきたの??見たいな顔しないでよ!!お兄ちゃん!今日は、お兄ちゃんの大切な誕生日なんだからお祝いしようと思って小町がわざわざやってきたんだよ♪あっ今の小町的にポイント高い♪」

 

八幡「あー可愛い可愛い...で、だ小町さん?後ろの女の子は、どこから拐ってきたのですか??」

 

小町「あー適当だなー、別にお兄ちゃんじゃないんだから女の子拐ってこないから!この子は一色いろはちゃんって言って私たちの幼馴染みなんだよ!」エッヘン

 

小町は無い胸をつきだして、エッヘンと、どうだ!!とでも言いたいような感じで俺を見ているがこいつは、何がしたいのか俺にはサッパリ分からないでいた。

 

いろは「」ペコ

 

小町に隠れるようにしていたその子は、ペコっと、可愛らしく頭を下げてこちらを見ていた、一瞬心臓がドキッと動いた気がするが気のせいだ気の迷いだと切り捨てた。

 

見た目は、かなり可愛くて、身長を見るにあまり年も変わらないようなのだが、何故か目はウルウルとしており、上目遣いでこちらを見ており、年より大人っぽく見える、髪の色は亜麻色でよりいっそう可愛く見える、見えるのだがなんだろう...この子なんかあざとい.....と八幡は思っていた。

 

八幡「それで、俺が8才になるまで知らなかった幼馴染みを俺の部屋に連れてきてなにがしたいんだ?」

当然の理由を我が妹に聞いてみた。

 

小町「ハァーこれだから、ゴミいちゃんは....」

 

ちょっと待て、小町さん?ゴミいちゃんとは?あれー可笑しいな幻聴かな?俺の妹にかぎって、ゴミいちゃんなんて言うはずがないよね?ないよね??そんな風に呼ばれたらお兄ちゃん死んじゃうよ!!

 

小町「いい?お兄ちゃん(あっ、良かった聞き違いか)お兄ちゃんの誕生日を一緒に祝ってもらうために、いろはちゃんを連れてきたの!お兄ちゃんのために!!あっ今の小町的にポイント高ーい 」

 

この妹様は、今何て言ったんだ??俺の誕生日を祝うために呼んだ?why?なぜ?

 

八幡「えと、知らない人が部屋に入ると俺の緊張がメーターを振り切ってしまうので今すぐ回れみ...「もしも帰って何て言ったら、小町お兄ちゃんの事嫌いになってもう一生話さないからね」......よーし良く来てくださいました、ほんとに感謝感激で今すぐ泣きそうです」

 

小町は首をウンウンと上下に動かしている。

 

 

その時いろはは、八幡のことを変わった人だなぁーと思っていた、いろはと小町は良く会って話をしたり遊んでいたので面識もあり御互いが幼馴染みって知っているので殆ど無礼講で話はしているが、小町ちゃんのお兄ちゃんという人は、私に来て早々に帰れと言おうとしてきていた。

 

私は普段から周りの人に好かれるために7才でありながら、どのように振る舞えば可愛いのかを常に研究しており甘ったるく、そして受けのいい言葉を選んで接しているのだ。

 

 だが、小町ちゃんのお兄ちゃんに限っては、回りの人と反応があまりにも違っていた、最初見たときはなんだろう、容姿はいいのに目が腐っているとしか思わなくて、少し話しかけてみたら顔を赤くして目を反らしてあっ、この人チョロいなっと思っていたのに帰れと言われそうになったのだ、そこでいろはは、少しこの人に興味が湧いていた。

 

いろは「えと、お兄さんは...「俺はお前のお兄さんではない!!」えっ?」

 

いろはは意味がわからないでいた、だって確かに名前どういう風に呼べば言いかわからなくて、今まで空気でしたが年上って小町ちゃんから聞いてたしお兄さんっていえば相手もデレるし一石二鳥で話の主導権は、私が掴めると思っていたのにおもいっきり切り離されてしまった。

 

小町「お兄ちゃん!!せっかくいろはさん来てくれて話しかけてくれたのに、その反応は何??激おこだよ!」ヽ(`Д´)ノプンプン

 

八幡「だ、だがな小町よ俺の妹は、世界一可愛いお前しかいないんだよ?他の誰にも譲ってやる気はない!おっ今の八幡的にポイント高いよな?」

 

小町「いやー流石にそのシスコンっぷりは引くわー」ウワー

 

いろは「あはは、じゃあ私は、なんて呼べば良いですか?」

 

この子は、なんで上目遣いで目をウルウルしてるの?小動物なの?可愛い♪...いやいや違う違う

 

いろは「あのー「ひゃひゃい!!」えと、なんて呼べば?」

顔赤くしてまた目そむけてるしこの人チョロいのかチョロくないのかわかないなー。

 

八幡「・・・比企谷で///)

 

はっ、恥ずかしい顔なんか熱いし、たぶんスッゲー赤くなってるから目見れなくてほんとに疲れる....でも、何故か悪い気はしていない....。

 

小町「だーめ!だよお兄ちゃん!「ふ、ふぇ?」その声は、正直キモいってまぁいいや、えとね比企谷だと小町も紛らわしいから八幡お兄ちゃんってどうかな??」キラキラ

 

なんで俺の妹様は、今爆弾を投下したの??なんで目をキラキラさせてるの??

 

いろは「なるほどーでは、コホン....初めまして八幡お兄ちゃん 」

や、やばい、なにがやばいってそんなのは決まっている、うんそうとにかくやばい、うんやばいのは俺だなうん知ってる

 

八幡「お、おう///」

 

小町「グフフ、ではではー本人の了解も取れたみたいですし、早速誕生日会を始めたいと思います~⤴」

 

いろは「そうですねぇーではうちに移動しますか」

 

ん?うちに移動??why?なぜ??ちょっと待てなんで口開けて呆然としている俺の両手を女の子もとい妹と幼馴染みは、ロックして運ぼうとしていらっしゃるの??なんで二人ともそんなに楽しそうに笑顔なの?なにその笑顔怖いよ??俺今日死亡なの?これフラグなのん??

 

いろは「ほら~八幡お兄ちゃん~早く移動しますよ~」

 

八幡「あ、あざとい...」

 

げ、口から思っていたことが漏れてしまっていた...背中に一筋の冷や汗が垂れる、だがいくら待っていても俺を運ぼうとするだけで何もなかったので、心からホッとした。

 

いろは「・・・なんで、わかっちゃったんだろ」ボソ

 

八幡「ん?一色なにか言ったか?」

 

いろは「いえいえ、何も早く八幡お兄ちゃんが自分で歩いてくれないかなぁーと思っただけですよ♪」ニコ

 

八幡「お、おうすまんな」アタフタ

ここでようやく俺は、どういう状況なのか理解して慌てて二人から離れる。そして何故か二人とも頬を膨らませてまたもやロックしてきそうになったので、強引に起き上がる。

 

八幡「も、もう大丈夫だから、一人で歩けるから!!」

こんなことをこんな大声で叫ぶのは俺の人生でももうないだろう、いやあってほしくはない....今俺の顔は羞恥で真っ赤になっているだろう。

 

そんなこんな、恥ずかしい初体験を終えた俺はいや、俺たちは一色の家の前に到着したらしい...まじですか?真横でした....何故今まで1度もこいつと鉢合わせしなかったのか、不思議なくらいであった...。

 

小町「はぁーいお兄ちゃんここがいろはちゃんの家です!!」エッヘン

 

いろは「ここがこんなに可愛いいろはちゃんのおうちですよ~八幡お兄ちゃん 」エッヘン

何この子たち、意志疎通してるの??

 

八幡「お、おう....真横だったんだな、よく今まで会わなかったな」

 

いろは「はっ??なんですか?初めてこんな可愛い子が話しかけてくれて家にまで招待してくれて、前から会っていればとかなんとか考えてるんですか?ごめんなさい、そんなこと言われても気持ち悪いだけですし無理です!」

 

えっ!?何この子なんでこんだけの事こんな早口で噛まなくて言えるの?ねぇ?あと俺泣いていいよね?ね?これ泣いても大丈夫だよね??

 

小町「あはははは、いろはちゃん面白い~」アハハ

 

いろは「で、でわ、とりあえず入りましょうか~」ガチャ

家の中に入ると俺の家の玄関とは、違うなんだろう一色と同じ匂いが俺の鼻を刺激していた。

 

小町「おっ邪魔しまーす♪」

 

八幡「お、お邪魔します」

 

 

いろは「でわでわー」スッ

 

一色のでわでわーという声とともに、俺の視界が真っ暗に閉ざされた、というより手で見えないようにされた、俺が家の中を見ないようになのか....?やばいちょっと泣きそうです八幡は、強い子元気な子を心のなかで繰り返しているとどこかの部屋が開いたようで、ガチャっという音が聞こえた。

 

いろは「はい、八幡お兄ちゃん 」スッ

と言われて俺の目に光が射してくるが、先程まで目隠しをされていたのでモヤモヤしていてあまりよく見えない。

 

八幡「こ、これは....」

 

少しずつ目が慣れてきて部屋の様子が見えてきた、部屋の机の上には美味しそうなご飯やお菓子、部屋の回りには誕生日会によくありそうな飾りそして、真ん中には大きい木の板みたいのに八幡お兄ちゃんお誕生日おめでとうと書かれていた。

 

八幡「こ、これは、いっ、たい...」ポタ

なにか目から熱いのが溢れて垂れた気がした。それがなんなのか、俺は暫く分からないでいた。

 

小町「お兄ちゃんいままで、ほ、本当に、ご、ごめん...に、ゃ、さい...うぅ」グス

俺は、小町がなんでこの状況で泣いて謝ってきてるのか全く分からなかった...そんな気持ちが届いたのか

 

小町「あ、あの、ね....うぅ、こ、小町が、生まれてきてしまったせいで、う、グスおに、お兄ちゃんが、普段からお父さんや、お、お母さんからま、まるでいない子みたいな扱い受けててこ、小町が生まれてなんて、こうぅ、来なければお兄ちゃんが、こんなにぃも、うう、ぐす、辛い思いなんて、ううしなくても、うぅ、すんだのに、本当にごめん、ぐす、なさい....」

 

小町は、ひたすら泣いていたそして泣きながら、自分が生まれてきてしまってごめんなさいって俺に謝ってきている...俺は、この時もうシスコンって思われてもいいからこの子を...妹を守りたいと強く思った。

 

八幡「小町」ギュー

小町を抱きしめながら、八幡は思ったことを全て言おうと思った。

 

八幡「小町俺は、お前が生まれてこなければいいなんて思った事は一度だってない、むしろ俺は小町がいてくれて良かったんだ、俺はこんな性格だし目は腐ってるしな、親には遅かれ早かれ見放されてたさでもな小町だけは、いつも俺の味方でいてくれた、お、俺はそれがうれ...しくて、うれしくて、グス......だからな、小町」ギュー

抱きしめてた力をさっきより強くした。

 

八幡「生まれてこなければいいなんてもう絶対に言わないでくれ俺は、小町が大好きなシスコン変態馬鹿兄貴なんだからな」

 

いろは「」グス 

 

小町「お、お兄ちゃん......」ゴシゴシ

 

小町「お兄ちゃん!!」

 

八幡「ん?」

 

小町「小町もねお兄ちゃんの事大好きだよ」エヘヘ

 

八幡「おう」と返事をして頭を撫でてると、一色のことを思い出したので、慌てて一色を呼ぶ。

 

八幡「あ、一色」スッ

小町を離しながら一色を呼ぶ

 

いろは「は、はい?」グス

一色も泣いてくれていたんだな、ありがとうな

 

八幡「すまないな一色俺は、2才までしか誕生日ていうものをしてもらえなくてな、それ「あ、はい、それは小町ちゃんから効いてたので」あ、そうか」ポリポリ

(そりゃ、小町から聞いてるよなぁー恥ずかしい.....)

 

八幡「え、えとそのあ、ありがとな一色」

 

いろは「ふ、ふぇ?い、いえいえいえいえ、私は何もしていませんし、泣いちゃいましたし....」

 

八幡「いや、こういう機会を作ってくれたり静かに見守ってくれてくれたり、ほんとに感謝してる、ほんとにありがとう」ペコ

 

男の人から初めて頭下げられちゃった、なんだろうこの気持ちこの人に喜んでもらえて私もなんか嬉しい....って違う違う!!いやでも、この気持ち.....

 

小町「あのお兄ちゃんがね~小町意外の人に頭を下げるなんてね」ボソッ

 

八幡「あ、あの一色......さん?」

 

いろは「ふ、ふぇ??あああああ、いや、はっ!まさか今の口説いてましたか??ごめんなさい一瞬ドキッとしちゃいましたが無理です!ごめんなさい」

 

八幡「いや、別に口説いてないし、俺はこの子に何回振られればいいのだろう....そしてあざとい」

 

小町「」ニヤニヤ

小町さんや?あなたは、何をそんな新しいおもちゃを見つけた子供のごとくニヤニヤしているんでしょうか??

 

いろは「えと、小町ちゃん?何かな?」

 

小町「ううん、べっつに~仲いいなってね 」ニヤニヤ

 

八幡「こま「そそそ、それでは、八幡先輩!」ん??」

 

いろは「せ~の❕」

小町-いろは「八幡(お兄ちゃん)お誕生日おめでとう♪」

 

 

 

 

俺は卑屈にボッチで生きてきたそれに誇りすらあった、俺には、小町だけいてくれればいい、そう思ったこともよくあった、しかし確かに今思った一色が、一色いろはという幼馴染みが小町と一緒に今いてくれて、俺は今いままでで一番幸せだと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




む、難しいですね、小説投稿っていままで、読んだことしかなかったので、なんとも....うまくいかなさすぎて泣きそうです( ノД`)…


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「いろはの気持ち」

調子にのって、投稿しちゃいました!目指すのは1週間で3話以上は、投稿できたらいいなと思います!


比企谷八幡の誕生日会が終わって幼馴染みの一色と小町そして、俺の三人は、よく遊ぶようになっていた。

 まぁ遊ぶと言っても俺の、いや小町の家か、一色の家のどちらかだがその日は一色の家で三人仲良く?遊んでいた時だった。

 

八幡「スゥースゥー」スピー

 

いろは「八幡お兄ちゃん寝ちゃったね」ゴニョゴニョ

 

小町「うん、やっぱりお兄ちゃん寝顔は可愛いなぁ~」デヘー

 

いろは「そうだねぇーっと、いやいやいやいや、そそそそんなことない、うっ...」

 

(あ、小町ちゃんの前で墓穴ほってしまったぁー、しかもなんかめっちゃニヤニヤしてるし、終わった...)

 

小町「グフフ、いやーそういえば小町ちょっーと用事があったの思い出したので一度家に帰りますね 」ニヤニヤ

 

いろは「え、えと小町ちゃん?八幡お兄ちゃんは??」

(私はすごい嫌な予感がしました)ドキドキ

 

ん?あれ?ドキドキ??私もしかして、き、期待してる?八幡お兄ちゃんと二人きりになるのに?まさか...

 

小町「お兄ちゃんは、気持ち良さそうに寝てるとこ起こすのも悪いからここにお★い★て★く★ね♪」ニヤニヤ

 

いろは「小町ちゃん?気のせいかな?おいてくね?のとこちょっとおかしな気がするんだけど??」冷や汗

 

小町「それじゃねー!いろはちゃん!!」ε≡≡ヘ( ´∀`)ノ

 

どうしよう、小町ちゃん凄い良い顔しながら帰っちゃったけど、八幡お兄ちゃんと二人きりか....

 

自然と八幡の顔を覗き込んでいた、八幡お兄ちゃんの、顔が近くて、鼻息も聞こえてくる、あと少しで唇が触れそうになった...。

小町「ごめーん、忘れも....の、を」バタン

 

勢いよく部屋の扉が開いて小町ちゃんが戻ってきていた... 今の状況を確認すると、私が八幡お兄ちゃんに、き、きききききき、キスしようとしてる状況に見える....いやたぶん小町ちゃん来なければしていた....。

 

小町「し、ししし失礼しましたーーーー!」ビュッバタン!!!

 

いろは「........」ダラダラ

 

汗が、暑くないのに次から次から湧き出てくるみたいに出てることに気ずいた...

 

いろは「ま、ままま待ってー小町ちゃーーん!!」

私は叫びながら、小町ちゃんを追っていた。

 

いろは「はぁはぁはぁ」

ようやく小町に追い付いたいろはは、肩で息をして呼吸を整えていた。

 

小町「す、すいません、いろはさん、ま、まさか、いろはさんがお兄ちゃんの事をその好きだとは、いえ....いままでLikeのほうかと思っていたもので、まさかLoveのほうだったなんて....」

 

いろは「いや、小町ちゃん?いま、さん付けは辞めてね、ほんとに、いや、ごめんなさい」ペコ

 

小町「いやーで実際のとこあの兄のどこがいいんですか??」ピタ

 

こ、小町ちゃんいきなり隣に座ってピタっとくっつかないで~可愛い可愛いから、いやほんとにこの子可愛いなぁ~ただ、その質問はいろは的にポイント低いよ!小町ちゃん!!

いろは「え、えーと、その優しくて、文句を言ってくるのに、絶対に助けてくれて、そのたまに、カッコいいところとか....っは!」

 

しまった、また乗せられた...小町ちゃんほんとに、乗せるの上手すぎだよぉ~

 

小町「ふむふむ、ならば!いろはちゃん!」

 

いろは「は、はひ!」

 

小町ちゃんのあまりの勢いに噛んじゃった....恥ずかしい

小町「うちの兄は超の付くほどのにぶちんで、ひねデレてます!」

 

いろは「あ、うん、そだねそこはなんとなく分かるような」

 

小町「ですから!!」バン

うぉ、小町ちゃんいきなり机叩きながら大きな声出さないでビックリするから!!

 

小町「もっと攻めていきましょう!」ニコ

 

いろは「ふ、ふぇ?」

 

小町「いえいえ、いろはちゃん、可愛い声を出してとは言ってないんです!攻めていきましょう!っと言ってるんです!」

いやこの子は何を言い出してるのでしょうか....。

 

小町「まずは、ですね!お兄ちゃんを、誘ってデートに行ってきてください!」

 

おっと、小町ちゃん?そのノリはいったいどこで習ったのかな?なんで、私が八幡お兄ちゃんをデートに誘う話になっているの??いや、私が好きだからか....でもね、私まだ7才だからね、小町ちゃんなんて6才だよね?ちょっとどれだけ大人なの?

 

小町「いろはちゃん!」グイ

ち、近い!近いよ小町ちゃん!

 

いろは「ん、んん何かな?」

 

小町「お兄ちゃんが他の人に取られてもいいの?」

 

痛っ.....なんだろう、今の胸が何かに刺されたみたいな痛みはよく分からないけどこれだけは言える。

 

いろは「い、嫌、嫌...だよぉ、そんなのわた、し、わたし....」グス

 

小町「あああ、い、いえ、だから今のうちに攻略しましょうってことですよ!!えと、いろはちゃん泣かないで...」

 

いろはちゃんは、ほんとにお兄ちゃんの事が好きなんだなぁ小町的にはお兄ちゃんを取られたみたいで少し悲しいけど、いろはちゃんなら、良いかなって思えるから不思議だなぁ。

 

いろは「ひ、ひぐ、ご、ごめん....ね、自分でも、よく分からないんだけど、ね涙溢れてきちゃって...」ウルウル

 

ごめんなさい、いろはちゃん今のいろはちゃんやばいです、めっちゃ可愛いすぎです。

 

小町「頑張ってねいろはちゃん」ギュー

小町ちゃんに優しく抱きしめられて、慰められてしまった、私の方がお姉さんなのに、これも全部八幡お兄ちゃんのせいなんですからね!責任取って貰いますからね八幡お兄ちゃん。 

 

そんなことがあったその頃

 

八幡「ん?あれ」キョロo(・ω・= ・ω・)oキョロ

 

八幡「なんで俺は、一色の家のベットの上で寝ていて、誰もいないんだ.....もしかして、俺の寝顔を見た二人が気持ち悪くなってどこか行ってしまったのかな、はぁ、死にたい...」

 

 

 

 

 

 

 




やっぱり、いろは超可愛い(ノ≧▽≦)ノ7才のいろはとか想像しただけでやばいです!


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「決意!そして別れ」

皆さん、こんにちわ!
まさか、感想を書いていただけるとは思っていませんでした、なんと、お気に入りしてくれた人が5人もいて、感動で涙を流しつつも、指摘してくださった部分を、なるべく直していき、もっと、たくさんの人に読んでもらえるような小説を、書けるように頑張ります!


 

いろはの気持ちが小町に伝わってから、4ヶ月が過ぎた頃いろはは、ある決意をしていた。

 

いろは「今日は、12月22日明後日はクリスマス、なんとか八幡お兄ちゃんをクリスマスデートに誘いたい」ボソ

 

 独り言のつもりで呟いただけだったそう、独り言を、ただしこの空間にはもう一人いた、いろはが好きになった八幡お兄ちゃんの妹こと、小町ちゃんだ。

 

それを思い出し慌てて聞かれてないことを祈りそちらを見るとニヤニヤとこちらを見つめ返してくる小町ちゃんがいた、私の中で、あっ、終わったと何かが崩れるような感じに襲われた。

 

小町「ねぇ、いろはちゃん??」ニヤニヤ

 

いろは「えと、なな、なんでしょうか...」

 

小町「小町が、いろはちゃんとお兄ちゃんが二人でデートに行けるように手伝ってあげますよ!」エッヘン

 

と、得意気にこの頃見る機会が減ってきたエッヘンを久しぶりに見てしまった、うぅーやっぱり可愛いなぁー。

 

いろは「いや、でも小町ちゃんがクリスマスに1人になっちゃうよ?」

 

小町「ふふふ、いいんですよ!小町の事は!それよりいろはちゃんと、お兄ちゃんが進展してくれると小町的にはとても嬉しいのです♪」ニコ

 

いろは「小町ちゃん....」

 

小町ちゃんほんとに、良い子で可愛くて男の子だったら、私絶対に惚れてたよ!..あーだから八幡お兄ちゃんに惚れたのか...

 

小町「でもー、上手くいったあとも、小町ともその遊んでくれると嬉しいかなぁーて」エヘヘ

 

今までの笑顔よりも少し悲しさが、溢れてた笑顔だった、私の胸に何かが刺さったように痛みがあった、そうか、そこで私は確信した、私は小町ちゃんも好きなんだ、だから小町ちゃんが悲しくなれば、私も悲しくなるのかぁ...

 

いろは「小町ちゃん」

 

小町「いや、でもそんなのきついですよねぇー、付き合うってことは、そうい「小町ちゃん!」ひゃ、ひゃい!」

 

ごめんね、小町ちゃん驚かせちゃったね、でもね、ごめん、言わせてね。私は大きく深呼吸をした。

 

いろは「小町ちゃん、あのね私は確かに八幡お兄ちゃんが好き、ううん、大好きだよ」

 

小町「....はい」

 

いろは「でもね、私は、その気持ちと同じくらいに小町ちゃんのことも大好きなの!だから私はね小町ちゃんと、八幡お兄ちゃんと三人で遊んでいたいの」

 

私は、いろはちゃんのことを、誤解していた、確かにいろはちゃんは、いい人だ兄のことも分かってくれている私のことも考えてくれているでもどこかあざとい、そして可愛いい、それが彼女、一色いろはさんだと私は思っていた、でも本当は違っていた、私は彼女の素を初めて見た気がした、彼女の素は、ほんとに直球ど真ん中でどんな言葉よりも私には響いた。

 

小町「」グス

 

私は、泣いていたでも嫌な気分ではないむしろ、嬉しかったのだ、ここまで嬉しくて嬉しくて泣いたのは、初めてだった。

 

いろは「わわ、ごめんね、小町ちゃん私、小町ちゃんまた泣かせちゃったね....うぅ」

 

小町「い..いいえ、ち、ぎゃ...グスうんです..うぇ..ひっく....」

 

いろは「」ギュー

 

私はこの子に泣き止んでほしくて落ち着いてもらいたくて、どうしたら良いのか考えていたはずなのだが頭の中で考えて答えを出す前に体が勝手に動いていた。

 

小町「うぇ、グス、グス...うううぇーーーんんんん、いろはさーん、うううう」グス

 

初めてだった小町ちゃんがこんなにも回りの目を気にしないで感情だけを表にだして泣いているのをみて私は抱きしめて頭を撫でる事しか出来ないでいた、でもそれでもこうして、抱きしめる事ができている自分にも感謝をしている自分もいた。少し時間が経つと少しずつ落ち着いてきたようで、少し離れて顔を上げてきた。

 

小町「兄の事をよろしくお願いします」ニコ

 

今までで一番の笑顔で小町ちゃんは、笑いながら言ってくれた。それが嬉しくて、私も泣きそうになったけど必死に堪えていろは「はい」と返事をするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

Prrrrrrr(レプリカは、いらない~本物が欲しい~)

お、愛しの妹から電話だと俺は勢いよく電話にでた。

 

八幡「どうした愛しの妹よ、お兄ちゃん1人でお留守番でちょっと寂しいから早く帰っておいで~」

 

小町「いや、そのシスコンっぷりは、流石に引くわ...」

 

八幡「うう、この頃妹がつめ「あ、あとお兄ちゃん?」ん?なんだ?最後まで言わせてくれよ」

 

小町「明後日ってさ、クリスマスじゃん?」

 

八幡「あーそうだな」ワクワク

 

なーんか声のトーンが分かりやすく上がったなぁーまぁ小町もね嬉しいんだけどさ今回の場合はポイント低いかなぁ~。

 

小町「それでね、お兄ちゃん予定とかってある?」

 

八幡「ん?勿論あるぞ」ワクワク

 

小町「えっ!?だ*れ*とかな?かな?」プルプル

 

あれなんだろ、小町ちゃん怒ってるのかな?なんか、体プルプルして、声のトーンが下がったし、まさか、八幡お兄ちゃん予定あるのかな...

 

八幡「え?小町とのイチャイチャクリスマスに決まってるじゃないか!おっ今の八幡的にポイント高い♪」

 

小町「あーなるほどねー」

 

あれ、トーンが上がった?勘違いだったのかな?

 

小町「あーでもね、そう言ってくれるのは非常ーに小町的にもねポイント高いんだけど、今年のクリスマスは、予定があ「おいこら、どこの男だ、今からそいつの名字名前生年月日、年、どんなやつか、どこに住んでいるのかを教えやがれ」お兄ちゃんちょっとストップ」

 

小町「女の子だから相手」

 

八幡「なーんだ、ん?もしかして、一色なのか?」

 

小町「ううん、違うよーなんで??」

 

うーん、話の流れがどこまで来ているのか小町ちゃん私気になります!

 

八幡「いや、一色だったら、俺も行こっかなって思ってさ.....」

 

小町「実は誘って貰ったんだけど断ったんだぁーそしたら、いろはちゃん今年のクリスマスは、一人だぁー寂しいよぉーって泣いてたからさ」

 

ん?ちょっと待って聴き逃せない単語がでてきましたよ?小町ちゃん??どゆこと??

小町「だから、お兄ちゃん、いろはちゃんと遊びに行ってきなよ」

 

八幡「一色と二人で......か?」

 

小町「餅の論だよ!お兄ちゃん!!」

 

八幡「小町ちゃんあなたは、いったいどこでそんな言葉遣いを覚えてくるの?そんな子に育てた覚えはないわよ!」

 

小町「いや、むしろご飯毎回小町作ってるしむしろ育ててるの小町でそ」

 

八幡「た、確かに...」

 

小町「それで?お兄ちゃん返答は?」

 

八幡「・・・・ああ、いいぞ」

 

小町「..そっか、うん分かった❗いろはちゃんにも、言っておくね♪それじゃねー!」プツー

 

これ以上話してるのは、きつくなりそうだから急いで切ったけど大丈夫だよね?お兄ちゃんにばれてないよね?

 

小町「大丈夫だよね?」ブツブツ

 

いろは「あのー?小町ちゃん?」

 

小町「ふ、ふぇ??」

 

いろは「いや....返事やっぱりダメだった?」

 

小町「な、なーにを言ってるんですか!オッケーに決まってるじゃないですか!」

 

いろは「そ、そっか、オッケーだったんだ、エヘヘ」ニコニコ

 

いろはちゃん、無意識だと思うけど凄い笑顔になってるなぁ~キャラ崩れてるけどこれがきっとこの子の素なんだろうなぁ~

 

いろは「え、えと小町ちゃん!」

 

小町「は、はい??」

 

いろは「ほんとに、ありがとう」ニコ

 

小町「いえいえ、勝負はこれからですよ♪ファイトです!いろはちゃん!」

 

いろは「はい!」

 

 

 

八幡「一色と二人で...か」

 

いつもの、俺なら拒否していただろう、でもなぜかわからないが、一色とクリスマスを過ごすのもいいかもと思ってしまった、俺は、何を期待しているのだろうか....一色はただ可愛い妹と同じって事なんだろ。

 

 

 

いろは「ねぇ、お母さん相談があるの」

 

いろは母「んー恋の悩みかしら?」

 

いろは「!?」

 

いろは母「あら、当たっちゃったかしらね」フフフ

 

いろは母「お相手は...比企谷君だと見た!」

 

いろは「///」

 

なんでだろう、家の母に隠し事は無理だなぁと改めて思い知った。

 

いろは母「もぅ~可愛いわねぇーほんとにそれで、どんなことが聴きたいの?」

 

母は、前髪を少し手であげながら聞いてきた...うんあざとい、そして可愛い、なんでだろう年確か3「ごほんごほんいろは?」なんでもありません、あれ?心の声にまで、反応してこられてちょっと怖いよ...

 

いろは「男の人とデートに行くのにどうゆう場所がいいのか分からなくて....」

 

いろは母「ふむふむ、それならパンさんランドにいってきなさい!」

 

いろは「いやでも、お金が...」

 

いろは母「そんなものは、お母様にまかせときなさい!」エッヘン

 

そして、お母様は、年甲斐もなく、エッヘンとポーズを取っていた、うんなぜだろう、とてもあっていて、可愛い謎です。

 

いろは「お母さん、ありがとう」ニコ

 

いろは母「頑張ってきなさいね!」

 

そしてその夜いろはは、いく場所が決まったので八幡お兄ちゃんに、電話をかけようと、気持ちを落ち着かせて携帯を掴んでかけようとしたしたり、辞めたりを繰り返しているときだった。

 

Prrrrr(プルルル)

 

家の受話器が鳴っていた。そして、下からお母さんの叫び声が聞こえてきた。

 

いろは母「なんでですか!?そんなこんなときに、どうして...いろはにはなんて伝えるんですか!せめて、クリスマスが過ぎるまでまでなんとかならないんですか!?」

 

お母さんが、あんなに叫んでいるのを私は聞いたことがなかったのでフリーズしてしまっていた。

 

ガチャン

 

電話をおく音が聞こえてお母さんが、その場にへたりこんだ。私は慌てて「お母さん!」と叫びながら近寄った。

 

いろは母「・・・いろは」

 

お母さんは、弱々しく私の名前を言って一度目を閉じそして、何かを覚悟したかのようにして、口を開いた。何故だろうまだ聞いてもいないのに、聞きたくない、ここにいたくない、そんな気持ちで一杯だった...だから私は、逃げた自分の部屋に、部屋に入って鍵を閉めた。そして、扉のところに力なく崩れた。

 

暫くして、お母さんが、部屋をノックする音が聞こえた。

 

いろは母「」コンコン

 

いろは母「いろは、少し話したいことがあるの、聞いてくれる?」

 

お母さんの声は、どこか弱々しく申し訳無さそうに聞こえた。

 

いろは「・・・うん」

 

私が返事を返すとお母さんが「そのままでいいから聞いて」と言ってきた。なので、扉は開けなかった。

 

いろは母「・・・あのねいろは、お父さんの仕事の都合で、アメリカに転勤しなきゃいけなくなったんだって...」

 

その言葉を聞いた瞬間に、頭の中が真っ白になった感覚に襲われた。アメリカ?なんで、お父さんの転勤、仕事の都合?待ってよ、だって私は、明日八幡お兄ちゃんとデートして、告白しようとしてたんだよ?なのに、なんでこのタイミングなの?ねぇ?どおしてなの?グス

 

なんで、小町ちゃんだってほんとは、約束なんてしてないし、私のために、譲ってくれたんだよ、そんなチャンスを、八幡お兄ちゃんだって、やっといいよって私と二人でもいいよって言ってくれたんだよ、前までは小町いなきゃ行かんとか、あざといとかしか言ってくれなかったんだよ?やっと、やっとなんだよ、なのに、なのに、どおして!嫌だ、そんなの嫌だ、私何か悪いことしたの?嫌だ八幡お兄ちゃんと、お別れなんて嫌だよぉ。

 

いろは母「いろは....」

 

いろは「嫌だ、嫌だよ....そんなの、絶対に嫌だよぉ!!!!」バァン!!!

 

声とともに、物凄い音が扉の向こうからした、音的にいろはが携帯を投げたのだろう。

 

いろは「グス、ウェッ、ひぐす.....うぇーーーん」

 

いろはが泣いてから何分が過ぎたのだろう、30分いや、40分くらいたっているのかもしれない、でもいろはの親として母親として、この我が子の涙を受け入れなくてはいけないと思っていた。

 

 そして、少しずつ落ち着いてきてガチャと、いろはの部屋の扉が開いた。いろはの顔はいつもの、あざとさは全くなく、目も涙で真っ赤になっていた、そんな我が子を見て、自然ともう枯れてしまってもうでないと思っていた目からまた涙が、溢れてきた。今から私は娘のいろはから何を言われてもそれを、受け止めなければいけなかった、例え嫌いと言われようが顔も見たくないと言われようが受け止めなければと...

 

いろは「お母さん...ひく、お母さんが悪い訳じゃないのに、当たったりしてごめんなさい」ペコ

 

だが、返ってきた言葉は謝罪だった、私はまた、涙を流した、さっきまでは恐怖で一杯だったが、いまでは罪悪感で胸が押し潰されそうだった。

 

いろは母「」ギュー

 

いろは母「いろは、ごめんね、ほんとに、ごめんなさい、お母さんなにもしてあげれなくて、ほんとに、ごめんなさい」

 

 

 

その日に私から八幡お兄ちゃんに電話をかけることはなく、ただ、ずっと画面の割れた携帯を抱きしめて、ただひたすらにベットの上で泣いていた。

 

 




文才が、文才がほしぃーよぉー

皆さん指摘してくださった、第1、2をこれから直していきます!読みやすくなるように時間は、かかると思いますが頑張るので、長い目で見守ってください!


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「比企谷八幡が死んだ魚の目のようなった理由」

皆様ほんとにすいませんでしたm(._.)m皆様からいただいていた指摘直すのに時間がかかりすぎてしまいました...

ほんとは、もっと早く直すつもりでは、あったのですが、読み直すたびに、見つけてしまい、少しずつ減ってゎいたのですが、見落としばかりしていました。

これからは、気をつけて書いていきたいと思いますのでよろしくお願いいたしますm(._.)m

今回は、少し短いです!


12月23日比企谷家には1本の電話がかかって来ていた。

ガチャン

 

小町「はい、もしもし比企谷です」

 

いろは母「あ、もしもし私いろはの母です。遅い時間にごめんなさいね」

 

なんだろう、いろはちゃんのお母さん?泣いていたのかな、声が震えていてとても辛そう...何かあったのかな。

 

 遅い時間にと言われ時計を見ると11時を指していた確かに遅い時間だ。この時刻が、よりいっそうに小町を不安にさせていた。

 

小町「いえいえ、まだ寝ていなかったので問題ないですよ」

 

いろは母「そう、それはよかった...あのね」

 

そこから、色々な話を聞いた、アメリカへの転勤の話、それも明日の朝6時からというもの、帰って来るのは、いろはが高校生になる頃だという、9年間は帰って来れないということになる、いろはちゃんは、何度も何度も、泣きつかれて寝た後も、小町ちゃん本当にごめんなさいって言っていたこと。

 

小町「」グス  

 

私は泣いていた、今すぐにでもいろはちゃんに会いたい、でもそれは辞めた方がいいだろうようやく諦めがついたのに今会ってしまえばいろはちゃんの決意は崩れてしまうだろう....それだけはできない、それに、一番辛いのはいろはちゃんの筈なんだから.....

 

いろは母「ほんとうにいままで、いろはと仲良くしてくれて、ありがとうね」

 

そんな、もう会えないみたいな言い方しないでくださいよ...

小町「い、いろはちゃ....いろはさんは、9年後にまた帰って来るんですよね?」

 

いろはちゃんのお母さんに少し語尾を強めて聞いてしまった...だって、あんな言い方されたら、もう、最後のお別れみたいじゃないですか、私はそれが我慢出来なかった。

 

いろは母「ええ、この町に帰って来るつもりよ」

 

小町「あの、不躾かとは思いますが、帰って来たあとも、あの、いろはさんとは、なか...なかよく、グス、グス....す、すいません、涙が溢れてきてしまって....」

 

いろはちゃんのお母さんに強く聞いて八つ当たりをしてしまった罪悪感と、帰ってくるという言葉に安堵して、私は我慢しきれず再び涙を流していた。

 

いろは母「いいのよ、こちらこそ戻って来たときは、よろしくお願いします」ペコ

 

電話越しだがこの子には敬意を払わなければいけないと思い深く、深く頭を下げながら言った。

 

 

いろはさんのお母さんから電話をもらった後お兄ちゃんにも何があったかを話した

 「・・・そうか」と呟き、少しずつ、目が濁っていき生気が無くなったようになり自分の部屋に静かに戻っていった。

 

小町(私....私じゃあ、今のお兄ちゃんに何も声をかけて、あげられないよういろはちゃん.....)

 

小町は、枯れたはずの目から大粒の涙を流しながら静かに心の中で叫ぶしかなかった、聞こえるはずのないあの子に向かって.....




短いですが、ここの回は、どうしても入れたかったので書きました!後悔はありません!

いろは母この人は、ある意味完璧だと思っています!ただの予想ですが!

次回ゎ、いよいよ雪ノ下と八幡の出会いの話です!いろは出てきにくくなりますが、ちゃんと出番ゎ考えてありますので、見てくれると嬉しいです(*´∀`)ノ


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雪ノ下との出会い

皆さんこんばんわ!@まきにきです!お気に入りがまた増えていて、毎回みながらニヤニヤしています..もう嬉しすぎてほんとは、この次の回は来週にするつもりだったのですが書いてしまいました!

話は変わりますが、皆さんはクリスマスをどうお過ごしになりますか?私は予定が驚くほどありません!小説を書いて読んでくらいです!


一色がアメリカに行ってしまってから3年が過ぎて八幡は、小学5年生になっていた。

 

 

 

一色がアメリカに行った後八幡の心はスッポリと穴が空いてしまったようになり顔からは生気がなくなり毎日学校には行っているのだが与えられた仕事をただやっているとい感じでいつも教室の隅で到底小学生が読むであろう本ではない厚い本を読んでいた。

 

人間という生き物は、自分が理解出来ない生き物に対して畏怖の念というものを抱くもので八幡は、図られずしてボッチになっていた。

 

畏怖の念を抱くのは、何も年齢が低いから...と言うわけではない。初めは先生たちも八幡が1人でいることを良しとはせず、話しかけたり皆の和の中に連れていったりするのだが、別に話そうとはせず、その場で本を読んでしまうのだ、そんな日が繰り返されれば、先生たちも徐々に八幡のことは気にしなくなっていた。

 

 

 

こんな日常が続いて4ヵ月ほどが過ぎ夏になった頃朝のHR

 

担任「今日は、このクラスに新しい仲間が増えます~」

 

八幡は、編入生かと思って気にもとめずに再び本に視線を戻した。

 周りでは生徒たちが「誰ー?」や「男の子?女の子?」、「かっこいい?可愛い?」などと盛り上がっていた。

 

担任「とーっても可愛い女の子ですよぉ~しかもアメリカからの帰国子女ですよぉー」

 

皆(男子)「よっしゃああ」

 

皆(男子-女子)「帰国子女って何ですかー?」

 

八幡「」ズコッ

(こいつら、帰国子女も知らないのか...)

 

担任「えーっとですねー、帰国子女と言うのはー....さぁ、それでは入ってきてくださーい」

 

(まさか...俺の担任の先生も知らないのか?大丈夫か?この学校...)

 

1人の女の子が入って来た...いや年は変わらないはずなのだがどこか、大人っぽいというのか周りとは空気が明らかに違っていた。

 

雪ノ下「」ジー

 

いつの間にか、俺は雪ノ下を見てしまったようで、目が合ったが直ぐに目線を反らした...はずだ、だが雪ノ下の視線はこちらを向いている気がした。

 

担任「じゃあ、雪ノ下さん自己紹介をお願いね」

 

雪ノ下「はい、分かりました」

担任の先生に軽く返事をして、自己紹介を初めた。

 

雪ノ下「雪ノ下雪乃です、よろしくお願いします」ペコ

 

およそ、小学生らしくはない自己紹介を終えて担任の先生から、俺のうしろが空いていたのでそこに座るように指示されていた。

 俺ゎもう興味が無くなっていたので、再び本に視線を戻した。

 

雪ノ下が、席に座ると授業が開始された。

 

1時間目は、国語だった自慢ではないが八幡は小学生にあがってから国語のテストで100点しか取ったことがなく得意教科であった。

 

 1時間目が始められた際に担任の先生は雪ノ下が編入したばかりで教科書を持っていないのにそのまま始めていた、八幡は心底驚いた、正直よくわからないが怒りも感じていただから、この怒りをなんとかしたくて自分のためだと心に言い聞かせながら、後ろに座った雪ノ下に教科書を渡した。

 

雪ノ下「あ、ありがとう、でもあなたが教科書を見れなくなってしまうわ」

雪ノ下は、少し困惑した様子で言ってきた

 

八幡「いいや、俺のためにしてることだから気にしないでくれ」

 

雪ノ下「ふふ、そうそれなら、しょうがないわね、あなたのために使ってあげるわ」クス

 

俺は、斜め上の返答に驚き雪ノ下に顔を向けて皮肉の1つでも言ってやろうとしたが...それは出来なかった、見るもの全てを包みこんでしまいそうな顔で彼女...雪ノ下雪乃は笑っていたからだ..俺は完璧にその笑顔に魅入られてしまっていた。

 

雪ノ下「ど、どうかしたのかしら?」

 

どれくらい俺は呆けていたのだろうか、時間にしてみれば一瞬だったかもしれないでも、その一瞬の雪ノ下の笑顔が俺の頭の中でフラッシュバックして何度も何度も俺に見せてくる..俺は、恥ずかしくなり雪ノ下から目線を反らし前を向いた。

 

八幡「・・・な、何でもねぇよ...」

今俺の顔は真っ赤になっているだろう、いままで感じたことのないほど八幡は顔に熱が出ていることに気づく

 

八幡「顔から火が出るっていう比喩は、比喩じゃないのかもな...」ボソ

 

八幡は、誰にも聞こえないほど小さな声で囁いた。

 

1時間目が、終わると皆雪ノ下の机の前に集まって質問の雨あられ状態だった、それは別によくあることなので良いのだが..雪ノ下がいるのは俺のうしろの席なのでものすごく、ここにいずらかった。

 

 俺は席から立ち上がり1人で廊下に出ていった、廊下に出るときに雪ノ下を一瞬見た、とても困惑している顔をして俺を見てきたが、俺にはどうすることも出来ないので見て見ぬふりをして廊下に出たのだが、何故か雪ノ下のあの困惑していた顔がちらついて同時に罪悪感に押し潰されそうになったので俺は気をまぎらわせるために、保健室に向かった。

 

八幡「失礼します」

 

保健室の扉を開けて少し会釈をしながら言う。

 

保健室の先生「どおしたの?」

 

八幡「少し具合が悪くなってしまったので、保健室で少し寝させてもらいたいんですが」

俺はさも気持悪いという表情で言った。

 

保健室の先生「まぁ、そんなに目が腐ってしまうまで我慢してたら駄目じゃない!ほら、ベット用意してあげるから早く横になって!」

 

ベット借りれるのは嬉しいのだが、先生目は元々何ですが...

 

八幡「あの、先生...目は元々なんですが...」

 

保健室の先生「何言ってるの!?そんな腐った目の人がいるわけないでしょ!」

 

いやいや、先生目の前にいるんですよ?てか、俺の目はそこまで酷いんですか?もうほんとに具合は悪くないのに、心が痛くなってきましたよ。

 

八幡「そ、そうですね..それじゃあ、俺は寝させてもらいます」

 

これ以上言っても自分の心を抉るだけな気がしたのでそのまま眠ることにした。

 

キーンコーンカーンコーン

 

俺はチャイムの音で目を覚ました、結構寝てしまったようだ....ん?

 

八幡「ゆ、ゆゆゆ、雪ノ下さん?」

 

雪ノ下「なにかしら?」

 

いやいや、なにかしらってそんな頭を少し曲げて何も分からないわみたいな顔をしないでくださいよ俺がおかしいみたいな気分になるじゃないですか...

 

八幡「なんで、雪ノ下さんは俺の顔を覗きこんでいるのでしゅか?」

し、しまった...緊張しすぎて噛んでしまった。

 

雪ノ下「何でって担任の先生があなたが具合悪くなって、授業をサボってるって聞いたので私も具合悪いと言って授業を抜けてきたのよ」クス

 

いやいや、それじゃまるで俺が授業をサボったみたいじゃないですか....サボったな確かに...だが、何故雪ノ下もそれでサボるのだ?

 

八幡「例え俺がサボったとして、何故お前もサボる必要がある?」

 

雪ノ下「そのお前って誰のことかしら?私には雪ノ下雪乃という名前があるのだけれど、あなたは一体どこのお前さんと話をしているの?今は私と話をしているはずなのだけれど?それとも、そんなことも分からないほどの馬鹿だったのかしらね」

 

え?なんで俺雪ノ下の事をお前呼ばわりしただけでこんなに罵られてるの?怖いよ小町お兄ちゃん、もう耐えられそうにないよぉー。

 

八幡「いや、だって会ったばかりで名前で呼ぶのもどうかと思って、それに名前なんて友達同士で呼び合うもんだろ?俺は友達がいないので他の奴を覚える必要はない」

 

雪ノ下「では何故あなたは私が最初あなたを覗いていたとき雪ノ下と呼んだのかしらね」

 

あ....やっちまったぁーーー、自分で墓穴をほっていたとは..いやね、確かに呼んでましたよですがねあんな状態で俺の意識がしっかりしてるわけないじゃん?だって俺だよ、男子とも録に話さないで女子とも学校では...いや、女子とは学校で話したことなかったです...そう、そんな俺だよ??そんな俺が保健室で寝てて目をあけたら美少女が顔を覗いているんですよ?普通に考えて無理じゃん?だから俺は悪くない、雪ノ下が悪い

 

八幡「そ、それ「ほら答えられないじゃない」」

 

こ、こいつ、俺が答える前に潰してきやがった...なんて恐ろしい((((;゜Д゜)))

 

雪ノ下「ねぇ、友達がいない寂しくて残念な目の持ち主の孤独谷君」

 

八幡「おい、待て...俺に勝手に変なあだ名をつけるな」

あ、危なかったあと少しで雪ノ下といいかけてしまった...

 

雪ノ下「ピッタリだと思ったのだけれど」

 

八幡「確かに孤独だが俺はそれが嫌だなんて思ったことはない!」

 

そう、これは本心だった、俺はもう、近づいて離れてしまうのが嫌だった、かつて一色と離れ離れになってしまったときのように...あんな気持ちには二度となりたくないだから俺は友達を作らない、小町だけいてくれればいいと本心で思っていた。

 

雪ノ下「本当にそう思っているようね」

 

八幡「あぁ」

 

雪ノ下「なら、私があなたの友達になってあげるわ」

 

八幡「は?」

 

雪ノ下「は?じゃないわよ、あなた日本語も理解出来ないくらい馬鹿だったのね、むしろ可愛そうすら思えてくるわ、哀谷君」

 

八幡「おい、変なあだ名をつけるなってそれに、友達になろうくらいの日本語分かるからな?俺が分からないのは何故お前が俺と、と...友達になろうとしているかが分からないんだよ」

 

雪ノ下「だから、あなたは一体誰と話しているのかしら?」

 

こいつ...

 

八幡「ゆ...雪ノ下さんは、何故俺と友達になりたいんですか?」

 

雪ノ下「そうね、あなたが友達を作らないと聞いて、私が友達になってあげれば嫌がると思ったからよ」

 

八幡「えと?」

 

雪ノ下「ここまで言っても分からないなんて想像以上に馬鹿谷君ね...」ハァ

 

雪ノ下は、疲れたとでも言いたそうに頭に手をおきながらため息をついている。

 

八幡「俺のあだ名は一体どれだけあるんだよ...それに理由がサッパリ分からないんですが..」

 

雪ノ下「あなたが嫌がると思ったから言ったのよ」

 

成る程理解出来ました、雪ノ下はただ俺が嫌がると思って言ったらしい、なら...

 

八幡「それなら、友達の件は却下だ」

 

雪ノ下「あなたに、拒否権があると思っているのかしら?」

 

八幡「・・・どういう意味だ?」

 

雪ノ下「何故私がわざわざ今言ったと思うの?」

 

今?そんなの思いつきだろう...しかしこれが計画的犯行なら、必ず理由がある....なら考えよう...まずは、場所だな、ここは保健室、そして次に状況、二人きり...!?保健室の先生はどこにいったんだ...

 

八幡「・・・おい、保健室の先生はどこに行ったんだ?」

 

雪ノ下「お姉ちゃんに電話して、頼んだら直ぐに大慌てで飛び出していったわ」クス

 

な、なん...だと?こいつ、二人きりという状況を作るために保健室の先生を排除しやがったのか...だが、別に保健室に俺と雪ノ下が二人きりでいても別に問題はないはずだ俺は別にこいつに手を出してはいな.....!?ま、さか...

 

八幡「雪ノ下...まさか..」

 

雪ノ下「あら?ようやく分かったかしらね、どう?あなたに拒否権あると思う?」

 

そう、別に俺が手を出してないと言っても...だ現実は甘くない、もしも、雪ノ下が襲われたと言ったら俺がいくら否定したとしてもこんな目の腐った奴と美少女の雪ノ下では、雪ノ下が有利であることは揺るがないだろう...それに、俺には助けてくれる友達もいない。

 

八幡「・・・分かった、雪ノ下の友達になってやる...よ」

 

渋々ながら承諾した。

 

雪ノ下「あら?あなたは一体何を言っているのかしら?」

 

八幡「?」

 

雪ノ下「私と友達になって下さいでしょ?」ニコ

 

ものすごく良い笑顔だった、だが先程とは違い俺は初めて雪ノ下という人間を知ることになった...そして、俺はこいつには勝てない...そう思うのであった。

 

八幡「私と友達になって下さい」

 

雪ノ下「えぇ良いわよ」ニコ

 

雪ノ下は、最後まで笑顔で俺を見続けるのであった。そして、俺に初めて学校で友達が出来た瞬間だった

 

 

 




雪ノ下の性格を上手く出せていれば良いのですが...それと、先生達の名前は考えた方がいいですかね?平塚先生くらいしか、今のところ考えていないので、必要な場合は教えてくださると嬉しいです!それでは皆さんメリークリスマスです!

次回は、陽乃さんを登場させる予定です!


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陽乃さんのビックリサプライズ

皆さんこんばんは!@まきにきです!調子に乗ってまた書いてしまいました...すごく今小説が書きたくてたまらないです。

今回は、陽乃さん登場ですが、陽乃さん難し過ぎです...陽乃さんに見えなかったらすいませんm(._.)m今回は、まだ雪乃は小学生なので、陽乃のことが、大好きという設定で書いてます!

少し長くなってしまいましたが、良ければ見てください!

修正をしました、4年が過ぎてしまうと、小学生6年になってしまうということなので、3年に過ぎたに変更しました。ご指摘ありがとうございます!


    デパートの屋上噴水広場にて。

 

雪ノ下「比企谷君、来るのが遅いのだけれど」

 

八幡「いや、今回は俺のせいではないと思うんだが...」

 

雪ノ下「全く、時間ピッタリだからといって、女の子と出かけるのに後から来る時点で遅刻なのよ?遅刻谷君」

 

八幡「り、理不尽すぎる....」

 

 

何故、雪ノ下と八幡が二人で、デパートの屋上にいるかと言うと今から1時間ほど前に遡る必要がある。

 

 

俺は朝起きると目の前に見覚えのない美人なお姉さんが俺の顔を覗いていた。

 なんか、デジャブな気がしたがそこはスルーしておこう。

 

八幡「え、えと何をしているのですか?」

 

陽乃「君の寝顔を覗いているのよ」ニコ

 

何故だ?訳がわからなかった...てかこの人誰だよ。

 

八幡「えと、あなたは誰ですか?小町の友達とか?」

 

陽乃「私はねぇ~うーん」

 

なんで、この人自分の名前言うだけなのに、こんなに考えてるの?名前ないの?

 

陽乃「私誰だと思う~?」

 

は?この人は何を言ってるんだ?

 

八幡「いや、質問を質問で返さないでくださいよ...」

 

陽乃「アハハ君は面白いね~普通こんな美人なお姉さんが朝起きた時にいたら襲うと思うんだけど?」

 

八幡「何を言っているのか全く分からないんですが...不法侵入なら警察呼びますよ?」

 

陽乃「ひどい!不法侵入なんてお姉さんしてないぞー」

 

八幡「じゃあどうやって入ってきたんですか?」

 

陽乃「比企谷君の彼女って言ったら君の妹ちゃんが入れてくれたよ?」

 

 

八幡「」ボー

 

陽乃「フゥ~」

 

 

八幡「あ、ひゃひ?」

 

いきなり、耳に息を吹き掛けてきやがった...しかも、変な声でちゃったし

 

陽乃「アハハ、耳赤くして可愛い~」

 

しまった...ここでようやく気づいた..この人は俺から主導権を取りたかっただけだ...

 

陽乃「さてーと、とりあえず、メールを見てくれるかな?」

 

八幡「ハァ」

 

俺はため息混じりに仕方なく携帯を開いた...メールが、27件もたまっていた...この人超怖ぇえ。

 

陽乃「えと、分かってくれたかな?」

 

え、何が?俺の前にいる人が、しつこいストーカー癖の変質者ってことかな?

 

陽乃「私は別に変態じゃないからね?」

 

はぁ...ん?あぁ宛名に名前書いてあるな、陽乃..さんか。

 

八幡「あのー陽乃さん?」

 

陽乃「おぉ、ようやく分かったのかね」

 

八幡「えと、それで俺に何のようですか?」

 

陽乃「比企谷君をお迎えに来ましたぁー♪」

 

八幡「は?」

 

陽乃「あっれー?まだ内容読んでないのかなぁ?」

 

八幡「あぁ、すいません俺のメアド知ってるの、小町か楽トンくらいだし、メール来ても家の中なら別に見る必要が....あの」

 

陽乃「んー?どうしたのかなー?比企谷君」

 

八幡「あの...なんで俺のメアド知ってるん、ですか?」

 

陽乃「フフフ知りたい?」

 

これを聞いたら何か分からないが戻れない気がしたので...

 

八幡「・・・いや、結構です」

 

陽乃「さぁて、謎が解決したところで」

 

いや、全く解決してないんですが?

 

陽乃「比企谷君」ニコ

 

 

陽乃さん、笑顔がすごい怖い..小町間違いでもいいからお兄ちゃんの部屋に来てくれ~

 

八幡「・・・は、はい」

 

陽乃「着替えよっか♪」

 

もう訳が分からない...頭で考えて何も言葉が出てこないのは初めてだ。

 

陽乃「ほらほら~早く脱いで~」

 

呆然と立ち尽くしている俺に陽乃さんは、I LOVE 千葉と書かれたTシャツを脱がしにかかっていた。

 

八幡「にゃ、にゃにをやっているんですか!?」

 

陽乃「なにをって着替えを手伝っているんだよー?」

 

いや、そんな当たり前でしょみたいな顔でキョトンとしないでくださいよ、可愛いから、俺の理性飛んじゃうから。

 

小町「お、お兄ちゃん、さっきは急で困惑しちゃったけど、彼女って一体...?」ガチャ

 

小町が最悪の状態で俺の部屋に入ってきた、今俺はTシャツを脱がされて上の服を着ていない...いや脱がされている。

 

小町「や、やっぱり二人は...」

 

八幡「お、おい...小町、お前何か勘違いを」

 

陽乃「あっれー小町ちゃんだっけー?ごめんね、こんな所見せちゃって~」ダキ

 

陽乃さんは、俺が誤解を解こうとしたら、爆弾を投下しながら抱きついてきた..ちょ、やめてください..や、柔らかい...これが、万乳引力か、は、離れられない。

 

小町「お、お邪魔しましたぁーーー」バタン

 

扉が勢いよく閉められて小町が部屋から飛び出していった。

 その音で我に返り陽乃さんを引き離す。

 

八幡「じ、自分でやりますから!」

 

陽乃「ちぇーまっいっか...それじゃ外で待ってるからね~10分いないに来ないと...じゃね~」

 

・・・10分以上かかったら、何があるの...八幡死んじゃうの?今日は、8月8日これが俺の命日か..ん?8月8日?何か大事な日だったような... てか、小町の誤解も解かないと...そんなことを考えていると外からさも楽しいと言いたげな明るい声が聞こえてきた。

 

陽乃「比企谷君~あと5分だよぉー♪」

 

いままで、考えてた事を全て忘れて着替えを済まし、階段から半分落ちながら急いで外に出た。

 

 

陽乃「おっしー」

 

ま、間に合わなかった...のか。

 

陽乃「残念あと少しで10分過ぎたのにね~」

 

え?間に合ったの?どっちなのん?

 

陽乃「さ、それじゃいこっか」ニコ

 

八幡「・・・どこにですか?」

 

陽乃「そ☆れ☆わ、着いてからのお楽しみだよ♪」

 

八幡「はぁ」

 

もう、ため息しかでてこなかった...そして、陽乃さんは確実に俺の苦手なタイプだと思った。

 

八幡「えと...陽乃さん?」

 

陽乃「んー?早く乗りなよぉ~」

 

陽乃さんが、乗り込んだのは、黒塗りのいわゆるベンツだった...この人の家どれだけ金持ちなんだ..金持ちの人がなんで俺を?....まさか..俺を拐って身代金の要求を!?...いや俺にはそれだけの価値がないので却下だな...あとは、俺が国語の点数良いのを知って、何かに利用するんじゃ!いや、明らかに陽乃さんのが頭が良いのでこれも、却下だな...うん分からん謎だ。

 

八幡「はぁ」

 

こうして、今日何回目かのため息を吐きながら渋々ベンツに乗るのだった。

 

陽乃「さてと、私たちは今先週オープンしたばかりのデパートに向かっています♪」

 

八幡「へぇー...はぁ?」

 

オープンしたばかりのデパート..しかも、日曜日絶対混んでんじゃん!やだ、八幡帰る。

 

八幡「あの、すいません俺ちょっと用事をおも「あ、見てみてあれだよぉー」」

 

どうやら、陽乃さんは俺を帰す気はないようだ..

 

陽乃「それじゃあ、本題ね、比企谷君には今から雪乃ちゃんとデートをしてもらいまーす♪」

 

・・・もう、驚き過ぎて反応するのもめんどくさい...がこの話題は、スルー出来るほど穏やかじゃない、なんか俺の命運がかかっていそうだ。

 

八幡「あの」

 

陽乃「なにかな~?」

 

八幡「質問を3つほどいいですかね?」

 

陽乃「答えないかも知れないけどねぇ~」

 

八幡「まずひとつ目、デートってなんですか?」

 

陽乃「比企谷君、デートも知らないの?全く~しょうがないなぁ~デートっていうのはね、男と女が二人で遊びにいくことだよ♪」

 

デートの定義を聞いた訳じゃないんですが...しかもなんか言い方がエロい..。

 

八幡「はぁ、それじゃあ二つ目、雪乃ちゃんて誰?」

 

陽乃「あっれ~友達の名前も忘れちゃったのかなぁー?」

 

友達?俺に友達なんていな....あ、雪ノ下...雪乃か。

 

八幡「なるほど」

 

陽乃「ほほう、思い出したのかね?」

 

八幡「はい、まぁ、じゃあラストで、雪ノ下と陽乃さんの関係は?」

 

陽乃「姉妹だよ~似てないかなぁ~?」ニコ

 

いや似てるんですが、性格が違いすぎて別人だと思ってた...そういえば、保健室の時、お姉ちゃんに頼んで保健室の先生排除したって言ってたな...成る程この姉なら簡単に排除しそうだ。

 

陽乃「はーい、着いたよ~」

 

八幡「えと、待ち合わせ場所もう少し先だと思うんですが...」

 

ここは、大きなデパートの扉の前で待ち合わせ場所は、屋上の噴水広場とメールに書いてあった...屋上には、車でもそのまま行けるように屋上の隣にも駐車場が設置されており、そこまで車でいけば早いはずだ、しかも楽だ、こんな人混みの中歩いて屋上まで行きたくない、俺は出来るだけ動きたくないのだ。

 

陽乃「あとは、自分で歩いていってらっしゃーい♪」

 

八幡「この、人混みの中をですか?」

 

陽乃「アハハ、それが嫌なら」グイ

 

ちょ、近い、近い、良い匂い...て違う!

 

 

陽乃「私を、お姫様抱っこしながら屋上まで行きたい?」

 

とんでもないことを、言い出しやがった...そんなことになれば俺の人生は確実に終わる...やはり俺は陽乃さん...いや雪ノ下姉妹には勝つことは出来ないのだと思った。

 

八幡「はぁ、分かりました、屋上まで「お姫様抱っこしてくれるのー?」なわけねぇだろ!」

 

しまった、俺としたことが..年上にタメ口で怒鳴ってしまった...

 

陽乃「比企谷君、ひどい!まぁあんまり期待はしてなかったんだけどね~」

 

八幡「あーはいはい」

 

俺は、ベンツから降りて一度お辞儀をしてからデパートの扉に向かって歩き始めた。

 

陽乃「あ、比企谷君~」

 

そんな、俺に陽乃さんは、ベンツから大声で俺を呼び始めた...ほんとに、やめてください、なんか周りの人俺めっちゃ見てるし、恥ずかしいんで勘弁してください。

 

陽乃「ちゃんと、待ち合わせ場所にいくんだぞー寄り道なんてしたらお姉さん許さないからねぇー」

 

俺は、軽く頷き速足でデパートの中に入っていった。

 

俺は、時間を確認するために携帯をポケットから取りだし時間を見る。確か...約束の時間は10時だったな、今は...9時52分...何のフラグだよこれ。

 

俺は、エレベーターまで走った珍しく人目も気にせずになのに...

 

八幡「な、なんだと?」

 

エレベーターは、点検中で使用不可能と書かれていた..上に行くには隣の非常階段を、かけあがりやがれと、書いてあった...かけあがりやがれってなんだよ!クソッ

 

もう一度、携帯をポケットから出し時間を確認した、9時55分、ここまで走ったお陰かそこまで経ってはいなかった。俺は非常階段に手をかけてかけあがった。

 

八幡「はぁはぁはぁ」

 

さっき、30階という文字が見えたがまだ上のようだった...八幡は、疲れきっていて、肩で息をしていた。普段からあまり動いていないので体力がないので、この階数はかなりきつかったが、八幡は、諦めていなかった、陽乃さんという、恐怖の対象のおかげで、とっくに無くなっているはずの体力を振り絞り階段を1段1段登っていく..そして、50階という文字が見えて、屋上の入り口らしき扉が見えた。

 

八幡「や、やっと屋上についたぞ...」

 

ここで、八幡は思い出した、時間は?携帯をポケットから出して見てみると10時29分を指していた...終わった、心の底からそう思ったが、約束された場所には行かないといけないと思ったので、速足で向かうと見知った顔が噴水の前にいた。

 

雪ノ下雪乃だ、いつものストレートではなく、リボンで結んでツインテールになっている..かなり、可愛いのだが..俺は口の中に溜まった、唾液を飲み込み、手汗をかいた手を強く握りしめて雪ノ下に話しかけた。

 

八幡「よ、よぉ雪ノ下奇遇だな」

 

俺は素直に謝ろうとしたが、言い訳を言っていた。

 

 

ここから冒頭に戻ります。

 

 

八幡「・・・ちょっと、待て雪ノ下時間ピッタリ?」

 

雪ノ下「えぇ、だって今は10時じゃない、ついに、あなたは時計も読めなくなってしまったの?馬鹿谷君」

 

八幡「いやだって、俺の携帯では...携帯」

 

俺は嫌な予感がしていた...俺の脳内では、陽乃さんが笑って俺を見ている状態がフラッシュバックされている...まさか、な。

 

八幡「なぁ、雪ノ下」

 

雪ノ下「なにかしら?」

 

八幡「今からもしかしてここに雪ノ下の姉も来るんじゃないのか?」

 

雪ノ下「え、えぇそうだけれど何故あなたがお姉ちゃんのことを知っているのかしら?私はあなたにお姉ちゃんのことを話した覚えはないのだけれど...」

 

話した覚えはないだろうが、口には出していたんだがな...まぁそこはあまり重要ではない。

 

八幡「雪ノ下が、何を考えているのかは知らんがそれは違う、俺が何故雪ノ下の姉を知ってるのかは後で話すだからとりあえず」

 

俺は雪ノ下の手を掴むとデパートの中に向かって走り出した。途中雪ノ下が、何か言っていた気がするがそんなことに構ってやれるほど、俺は今余裕がない。

 

2階、降りてきた所でこの辺までくれば大丈夫だろうと思って、走るのをやめてとまった。

 

八幡「ふぅーこれで安心」

 

雪ノ下「はぁはぁはぁ」

 

・・・すっかり、雪ノ下のことを忘れていた...雪ノ下は、よほど疲れたのか文句も言えずに肩で息をしながら床に座り込んでしまった。

 

俺は、雪ノ下をこのままにしておくことはできず、近くのにゃんにゃんカフェという場所があったので、とりあえずそこまで雪ノ下を連れていった。店員さんは、俺に肩を預けている雪ノ下を見て困惑していたが、俺が「二人で...あの早めに座らせて貰えると嬉いんですが...」と言うと、慌てながら席まで案内してくれた。

 

雪ノ下「はぁ、はぁ...ひ、比企谷君、どういうつもりかしら?」ゴゴゴ

 

明らかに雪ノ下は、怒っていた、まぁそれは当然なので、素直に怒られる覚悟を決めていたのだが、一匹の救世主が現れた。

 

三毛猫「ニャー」

 

いきなり、猫が雪ノ下の膝に座り込んで丸くなり「ニャー」とないている。

 

雪ノ下「ひ、比企谷君」

 

あれ?なんか嬉しそう?てかもう怒ってなさそう?

 

八幡「は、はい」

 

雪ノ下「今回は、こんな素敵な場所に連れてきてくれたことに敬意を賞して許してあげるわ」

 

あ、猫好きなんですね..なんか、雪ノ下も猫撫でながら、ニャーって言ってるし..まぁ怒られないならいいか。

 

八幡「そっか」

 

雪ノ下「でも、お姉ちゃんのことは話してもらわよ?」

 

そこは、忘れてなかったんですね...なんだかんだ忘れてくれたと思ったのに...話すしか、ないか。

 

八幡「分かりましたよ」

 

八幡「朝、陽乃さんがうちに来たんだよ」

 

雪ノ下「お姉ちゃんが?にわかには信じられないのだけれど」

 

八幡「あぁ、実際体験した俺も信じられん、陽乃さんと話していくうちにあの人の性格はなんとなく分かったからな」

 

雪ノ下「その様子だと、嘘をついている、という訳でもなさそうね」

 

雪ノ下「そう、お姉ちゃんがあなたの家に」ボソ

 

八幡「嘘ついても俺には得ないしなー」

 

雪ノ下「ふふ、そうね」

 

八幡「お、そうだ俺も1つ聞いてもいいか?」

 

車の中で陽乃さんに聞こうとしたことを雪ノ下に聞くことにした。

 

雪ノ下「えぇいいわよ、答えないかも知れないけれど」

 

こいつ...姉と同じこと言いやがった。

 

八幡「何故俺を呼んだんだ?」

 

雪ノ下「あなたは本当に馬鹿なのね...可哀想に、今日は何月何日かしら?」

 

八幡「雪ノ下は俺をわざわざ罵らないと話を進められないのか?えーと確か8月8日だろ?それがなんだよ」

 

雪ノ下「そう、8月8日この日ってあなたにとっては特別な日じゃないのかしら?」

 

八幡「んー降参だ、サッパリ分からん」

 

俺は、本当に分からなかったので両手を頭の上にやって降参のポーズをとる。

 

雪ノ下「はい、比企谷君これ」

 

そう言って雪ノ下は持っていた紙袋を渡してくる。

 

八幡「なにこれ?」

 

雪ノ下「比企谷君、お誕生日おめでとう」

 

その一言で全てが繋がった気がした、俺は、8才の誕生日を思い出していた、雪ノ下と同じように俺の誕生日を祝ってくれた、俺の幼馴染み...いままで、忘れていた、いや、忘れようと努力して、忘れていたんだ...俺は、嬉さと、悲しさに襲われて言葉が出なかった。

 

頬に熱いものが垂れた気がした、俺はこの感じを知っている、4年前に同じように流した...あの時は、分からなかったが今なら分かる、俺は泣いていた。

 

雪ノ下「ちょ、ちょっと別に泣かなくてもいいじゃないの..えと、ハンカチ..を」

 

珍しく雪ノ下が、俺に対してアタフタしていた、俺は雪ノ下から、ハンカチを受けとると、涙を拭いた。

 

八幡「す、すまないな、雪ノ下、泣いちまって...」

 

雪ノ下「えぇ、いやそれは別に良いのだけれど...」

 

八幡「雪ノ下、今日はありがとな」

 

雪ノ下「珍しいわね、あなたが私に素直にお礼を言うなんて、明日は雪かしらね」ニコ

 

すごく、優しい笑顔で雪ノ下は言った。いつも通り罵しられているはずなのにこの罵りが今は心地よく感じてしまっていた...俺は決してドMではない...と思う。

 

八幡「いや、8月に雪が降るわけないだろう」

 

雪ノ下「そんなこと分かっているわ、ただの例え話よ」

 

八幡「そっか」

 

それから、俺と雪ノ下は暫くにゃんにゃんカフェで話をしてから解散になった。

 

帰りは、バスで帰ることにした、そして、もうすぐ家に着くという所で彼女にあった。

 

陽乃「ひゃっはろー♪」

 

なにその挨拶...流行ってんの?

 

八幡「ウス」ペコ

 

俺は簡単に返事をして頭を下げた。

 

陽乃「お、やけに素直だねぇー」

 

八幡「えと、ここじゃなんなんで、近くに公園があるのでそこで話しませんか?」

 

陽乃「お?告白かな?お姉さん意外と簡単に落ちちゃうかもよぉー?」

 

八幡「いえ、それはないです」

 

陽乃「んもぉー可愛くないなぁ~」

 

八幡「はぁ、それでは移動しましょうか」

 

俺と陽乃さんは、公園のベンチに座った。

 

八幡「あの、今日はありがとうございました」

 

陽乃「うん?なんのことかなぁー?」

 

八幡「雪ノ下から聞きました、今日のこと計画したの陽乃さんなんでしょ?」

 

陽乃「んーまぁね、君のこと調べてるうちに色々分かっちゃって、私たちに似てるな~って思ったからね、つい手を出したくなっただけだよ」

 

八幡「まぁそれでも、俺は感謝してるんで、一応」

 

陽乃「そっか」

 

八幡「あ、あと聞きたいことが2つほどあるんですが」

 

陽乃「んー?比企谷君になら何でも答えちゃうよ~私のスリーサイズでも、好きなタイプでも、ね♪」

 

八幡「いえ、そういうのはいいんで」

 

陽乃「傷つくなぁー」

 

八幡「あ、いやその、すいません」

 

陽乃「うそうそ、からかいたくなっただけだよ、それで、聞きたい事ってのは?」

 

八幡「それじゃあ、ひとつ目、あの俺の携帯「あぁ、それなら弄ったよ?」えと、いつですか?」

 

陽乃「服を脱がせた時にちょちょいってね♪」

 

八幡「まじですか...で、今回のデートなんですけど」

 

陽乃「うん?」

 

八幡「陽乃さん、最初から俺と雪ノ下をふたりで、フググ」

 

 

陽乃さんは、ウインクをしながら、俺の唇に指を置いてそれ以上話せないようにした。

 

陽乃「お姉さん、勘の鋭い子は嫌いよ?」ニコ

 

思わず、陽乃さんの笑顔に釘づけになっていた。いままで、怖いとしか感じてこなかったのに、今は、見惚れていた。

 

陽乃「ふふ、それじゃあねー比企谷君~♪」

 

陽乃さんは、俺の唇に当てていた指を今度は自分の唇に当てながら、もう片方の手でこちらに手を振りながら帰っていった。

 

俺は暫く呆然として、動けずにいた。

 

 

そして、ようやく意識がしっかりとして、家につくと、小町に腕を引っ張られて、ソファーの上に正座させられて、質問攻めに合って、誤解を解いた頃は既に夜の11時になっていた。

 

俺は、ため息を吐きながら寝るために自分の部屋に入ろうとすると、小町に呼び止められた。

 

小町「お兄ちゃん、お誕生日おめでとう♪」

 

はいこれと言われてプレゼントを、受けとるとそそくさと、小町は、自分の部屋に戻っていった。

 

その夜、俺は雪ノ下からもらったプレゼントと、小町からもらったプレゼントを開けた。

 

雪ノ下からは、手紙と手作りのクッキーが入っていた。手紙には、一言だけ私の大切な友達の比企谷君へと書かれていた。

 

俺は、また涙を流しながら、クッキーを1つ1つ食べた、少し、焦げてジャリジャリしていたが、いままでで食べたどのクッキーよりも美味しく感じた。

 

小町のプレゼントも開けてみると、手紙が1枚入っていた、その手紙にも一言だけ友達は大切にねと書いてあった。

 

俺は、クッキーを食べ終わり、二枚の手紙を優しく胸の前で両手で包み込みながら静かに眠りに入った。




なんと言うか一番陽乃さんの性格が、掴めません...

後書きに書くことがないので....

作「助けて~はちえもーん」

八「いや、俺に言うなよ...」

作「私に文才を~」

雪「あなた、今、文才が欲しいと言ったのかしら?」

作「そうなんですよ、私才能ないので..」

雪「努力もしてないのに、才能のせいにするのはやめなさい、あなた、今才能が無いって言ったわね?」

作「は、はい」

雪「まず、才能のせいにするのをやめなさい、才能が、あふる人の努力を理解することが出来ないからあなたたちは才能のせいにするのよ、人間は皆平等なのよ、まずは、努力をしなさい」

作「は、はい、分かりました、1から努力して沢山の人に読んで貰えるように頑張ります!ありがとう雪ノ下さん!」


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二人の距離

皆さんこんにちわ!@まきにきです!今回は、雪ノ下のキャラが少し崩壊していないかとてつもなく不安です...




八幡の誕生日が祝われてから5ヶ月が経ち、お正月になっていた。

 

この、5ヶ月間、八幡と雪ノ下は、陽乃さんがテニスにハマってしまったらしく、毎週のように二人が休みになると、テニスコートに連れていき、テニス三昧という日々を送っていた。

 確か、陽乃さんは3つ上で今中学生のはずだ、千葉の中学ではなく、東京の中学に寮生活をしていると雪ノ下に聞いたんだが、毎週この人は千葉に帰ってきて俺と雪ノ下と遊んでいるのだが、中学で友達はいないのだろうかと、この頃心配になってきた。

 

 

お正月なので、八幡は家から一歩も出ずにこたつの上で過ごすという、計画をたてていたが、それは、1本のメールによって崩される。

 

Prrrr

 

八幡は、誕生日の時から携帯が鳴ったらしっかり、相手をチェックするという癖ができていた。

 

八幡「はぁ...」

 

メールの内容を見て思わずため息がでた。

 

小町「どしたの?お兄ちゃん」

 

俺がため息をついているのを見て小町が聞いてくるので俺はメールをそのまま小町に見せた。

 

 

From : 陽乃

 

 

件名: こたつから出て初詣にいくぞぉ~♪

 

 

今日の朝11時迄に●●神社に集合!あ、妹ちゃんも連れてきてねぇ~♪来なかったら迎えにいっちゃうからからね♪

 

 

 

小町「あれ、小町も行ってもいいの?」

 

八幡「あぁ、良いみたいだな、嫌な予感しかしないが...」

 

八幡「小町も一緒にいくか?」

 

小町「お兄ちゃんがいくなら小町も行きたいなぁ~あ、今の小町的にポイント高い♪」

 

俺は時計を確認した、あまり、時間に余裕がなかったので、嫌々ながらも、こたつからでて、着替えに向かう。

 

八幡「小町ー、行くならもう時間ないから支度しろー」

 

小町「了解であります!」

 

ビシッという、効果音が出ていそうなほどの、敬礼をしながら、小町は自分の部屋に戻っていった。

 

数分後、俺は服だけ適当に着替えて、財布に携帯を持ち玄関で小町を待っていた。

 

八幡「小町~まだかー?」

 

10分ほど経っても中々でてこないので、玄関から小町を呼んでみる。

 

小町「んー、後少しだからちょっと待ってお兄ちゃん」

 

小町から、ちょっと待ってと返答が来たので、玄関に腰をおろして、携帯を開いて時間を見る...ギリギリだな..なんで、女ってのは、こんなにも支度に時間がかかるんだ...

 

小町「おっ待たせーお兄ちゃん♪」

 

八幡「おー、小町遅かったな」

 

小町「はぁ..これだからゴミいちゃんは...」

 

ちょっと、小町ちゃん?ゴミいちゃん?ってなーに?お兄ちゃん泣いちゃうよ?

 

小町「あのね、お兄ちゃん、女の子が着替えに時間かかるのは当たり前なの!遅いとか小町的にポイント低いよ!」

 

八幡「へいへい」

 

小町「あと~お兄ちゃん♪」

 

八幡「ん?何だよ、まだなにかあるのか?」

 

小町「わざわざ、お洒落したんだよ!何か言うことないの?」

 

八幡「あー、世界一可愛いよ」

 

小町「うわー、適当だなぁ...まぁいいや、雪乃さんや、陽乃さんはしっかり誉めてあげるんだよ、お兄ちゃん!」

 

八幡「はぁ、分かったよ」

 

これ以上、小町にさからってもいいことないので取り合えず肯定しておく。

 

15分ほど歩いて待ち合わせ場所の神社につくと、雪ノ下姉妹は既に来ていた。

 

陽乃さんは、俺と小町を見つけると駆け足で近寄ってきた。

 

陽乃「ひゃっはろー♪比企谷君と小町ちゃん」

 

八幡「うす」

 

小町「ひゃっはろーです♪陽乃さん、今日は着物ですか?とても似合ってますね!ねぇ?お兄ちゃん?」

 

八幡「あ、あぁそうだな」

 

ひゃっはろーって挨拶流行ってるんですか?恥ずかしいので小町はやめなさいと帰ってから言っておくか。

 

 雪ノ下も近寄ってきた。

 

雪乃「おはよう、比企谷君に、小町ちゃん」

 

小町「雪乃さんも、ひゃっはろーです♪わぉ、雪乃さんも、着物ですね!すっごく似合ってますよ!」

 

八幡「」ボー

 

雪乃「そう、小町ちゃんありがとう」

 

俺はこのとき、雪ノ下雪乃に目を奪われていた、陽乃さんの、着物は、青1色という感じに花柄のついた陽乃さんらしい浴衣でとても似合っていた。雪ノ下は、白1色にあまり、デザインはないが、それを一層彼女の容姿を引き立てていた。

 

陽乃「あっれ~比企谷君もしかして、雪乃ちゃんの着物に目を奪わちゃったのかな~?」

 

八幡「ふ、ふぇ、い、いえ俺は別に...」

 

小町「ふふふ、お兄ちゃん分かりやすすぎだよ~」

 

雪乃「」カー

 

俺が雪ノ下を見て固まっていると、陽乃さんが爆弾を投下してきた、俺は、ほんとに目を奪われていたので変な反応になってしまい、小町にも弄られ、雪ノ下は、少し顔を下に向けて、顔を赤らめていた。

 

この状況を、何とかしなくてはと思い、俺は口を開いた。

 

八幡「え、えと雪ノ下?」

 

雪乃「・・・何かしら?」

 

八幡「そ、そのいい感じだな」

 

雪乃「あ、ありがとう..」

 

 

何故だ、この状況を打開したくて、発した言葉なのに逆効果になっている気がした。

 

陽乃「さぁ、それじゃ仲の良い二人は置いて初詣に行こっか♪小町ちゃん」ニヤニヤ

 

小町「はい、そうですね、それじゃあ、お兄ちゃん、頑張ってね♪」

 

おい、ちょっと待て、今この状況で置いてくなよ...気まず過ぎるだろ。

 

八幡「お、おい、お前...」

 

雪乃「」キュ

 

俺は、陽乃さんと小町を呼ぶことは出来なかった、俺が呼ぼうとしたときに、雪ノ下に服の袖を引っ張られたからだ。

 なんで、雪ノ下こんなに、顔赤いんだよ...俺は雪ノ下に袖を引っ張られ顔を見たとき思わず目を反らした。明らかにいつもの雪ノ下では、なくなっていたからだ、顔を赤くして震えていてどこか弱々しく見えた。

 

 

八幡「」

 

雪乃「」

 

 

どのくらい時間が、経っただろうか、ずっとこの状況が続いている..流石にまずいと思ったので、雪ノ下を呼ぶことにしたのだが...先に口を出されていた。

 

雪乃「・・・比企谷君は、わ、私と二人で初詣は嫌...だったのかしら?」

 

俺は、困惑していた...明らかにいつもの雪ノ下雪乃ではない、いつもの雪ノ下なら、こんなことは絶対にしないし、言わない、それに俺から見た雪ノ下の印象は、陽乃さんほどではないが、強化外骨格だと思っていたので、こんな、弱々しい雪ノ下を見るのは初めてだった...だが、俺が勝手に付けたレッテルで彼女...雪ノ下の評価を決めていたのだと、思うと自分がどんどん嫌になってきた。

 

八幡「な、なぁ雪ノ下?」

 

雪乃「はっ、ご、ごめんなさい、比企谷君少し取り乱してしま..ひゃっ」

 

俺が話しかけると、雪ノ下は慌てて俺から飛び離れたので、小さな川に落ちそうになっていた。俺は考えるよりも先に体が動き、雪ノ下を自分の胸に抱きとめていた。

 

八幡「だ、大丈夫か?」

 

雪乃「え、えぇありがとう、あなたのおかげで濡れずにすんだわ...その」

 

八幡「?」

 

雪乃「・・・そろそろ離してくれないかしら?人の目もあるのだし、恥ずかしいのだけれど..」

 

八幡「お、おう悪い!」

 

俺は、ようやく自分のしている状況が分かり、顔を真っ赤にして、雪ノ下から離れた。

 

雪乃「まぁ、いいわ...そのそれじゃあ、いきましょうか?」

 

八幡「どこに?」

 

俺は、先程のことで頭が回らず、すっとんきょうな言葉を返していた。

 

雪乃「はぁ...あなたはここに何をしにきたのかしら?」

 

八幡「・・・あ」

 

雪乃「それじゃあ、いきましょうか...八幡」ボソ

 

最後の言葉は聞こえなかったが、雪ノ下は笑顔だったので、このまま、初詣に行こうと思った。

 

 この光景を、八幡と雪ノ下以外にも隠れて見ている人が二人いるのだが、この二人は知るよしもなかった。

 




早く、いろはを出したいんですが、過程を踏んでいくと...中々出せそうになくて辛いです...ですが、過程は踏みたいので...飛ばさずに書いていきます!


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悲しみと別れ

皆さんこんばんは♪@まきにきです!お気に入り数が増えていてすごく嬉しいです!

今回はかなり短いです!あと、もう1話更新しますが、それも少し短いです!


 

八幡と雪ノ下と、陽乃さんは、ほとんど毎週の休みには遊びに行っていたので八幡にとっても今までの人生でここまで、楽しんだのは初めてかもしれなかった。...しかし、楽しい時間はすぐに過ぎるというように、今日は、八幡と雪ノ下は、小学校の卒業式を迎えていた。

 

八幡と、雪ノ下は、クラスに友達と言える人はいなかったが、お互いに、お互いがいてくれれば楽しかったので、他のやつなんてどうでもよかった。

 

八幡は、卒業式が終わり教室に戻ると、雪ノ下の姿だけがどこにも見当たらないことに気がついた。

 

自分の机のなかに手紙のようなものが、入っているのに気がつき急いでそれを、取りだし中身を見ると【さようなら...雪ノ下雪乃より】と1文だけかかれた手紙が入っていた。八幡は、訳が分からず手紙を握りしめながら走った。目的の場所など分からない、でもじっとしてもいられなかった、涙も出てきて顔もグシャグシャになりながら走った。

 

八幡「はぁはぁはぁ」

 

もうどれくらい、走っただろうか、少し落ち着いてきて、今の状況を冷静に分析しようとするがあまり、頭が回らない...

 

 

八幡「クソッ」

 

八幡は、悔しくて思っていた言葉が、そのまま口に出ていた。その時1つ思い付いた、学校の先生なら、雪ノ下の居場所が分かるはず、俺はそう考えるとまた走った、疲れきってボロボロだったが、それでも構わず足を前にだして、走り続けた。

 

八幡「せ、先生...」

 

担任の先生「あれ?比企谷君どうしたの?こんな時間に」

 

校門の時計を見てみると19時を指していて辺りは真っ暗だった。

 

八幡「はぁはぁはぁ、ちょ、はぁ、先生に聞きたいことが」

 

担任の先生「分かったから、一度落ち着いて、ほら、深呼吸して」

 

八幡「ふぅ...」

 

担任の先生「どう?落ち着いた?」

 

八幡「はい、ありがとうございます」ペコ

 

担任の先生「ううん、それで聞きたいことって言うのは?」

 

八幡「あの、雪ノ下はどこにいったのか知りませんか?」

 

担任の先生「あぁー雪ノ下さんはね、東京の中学校に行ったのよ、昨日出発したみたいでね、今日の卒業式に出れなくて残念だったわ」

 

八幡「・・・東京?」

 

担任の先生「えぇ」

 

八幡「そうですか...すいません先生ありがとうございました」

 

担任の先生「い、いえ気をつけて帰るのよ」

 

八幡「はい」

 

それだけ言うと八幡は、ゆっくりと家に帰っていった。

その日小町に何があったの?と聞かれたが何も答えることが出来ず、そのままご飯も食べずに部屋に入っていった。





予定より、早いですが別れとなりました!これ以上は、キャラ崩壊が酷すぎて書いたんですがやめました...ですが、本編は今からなので、読んでくれると嬉しいです!


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色々なスタート

一気に2作だします!次はいよいよ本編に繋がるので、少しドキドキしながら書いてます!それでは、拙い文ですが、楽しんでもらえると嬉しいです!


 

 

八幡は、あの日雪ノ下が東京に進学してしまってから、元気がなく中学でも友達を作ろうとはしなかった、むしろ友達を作ること事態に嫌悪感さえ覚えていた。今日八幡は中学3年になり卒業式を迎えていた。

 

小町「ねぇ、お兄ちゃん」

 

八幡「なんだ?小町」

 

小町「雪ノ下さんたちと、離れてからなんかお兄ちゃん、人との接触避けてるように小町見えるんだけど、お兄ちゃん高校では、しっかり友達つくってね?」

 

八幡「・・・友達か、いずれ離れてあんな気持ちになるなら俺はもう...」

 

小町「」ギュウ

 

俺がいらないと言おうと思ったが、小町が背中に抱きついてきたので、言えないで終わる。

 

小町「お兄ちゃん、辛いのは分かるよ、いろはちゃんの時、雪ノ下さんの時、離ればなれになったときお兄ちゃん、同じ顔してた、もう何も信じられないって顔」

 

八幡「・・・」

 

俺は何も答えられなかった..小町がここまで心配してくれているとは思っていなかったからだ。

 

小町「いろはちゃんの時も、雪ノ下さんの時も、小町は何もお兄ちゃんに言ってあげられなかった、今も後悔してるけどたぶん、今も何も言えない...小町はお兄ちゃんが心配だけど、かけてあげれる言葉が思い付かないから..」

 

八幡「・・・小町」

 

八幡「小町ありがとうな..」

 

小町「ううん、小町は何もしてないよ、何もできないもん...」

 

八幡「今こうやってくれてるだけで結構俺は救われてんだよ、だから、頑張るからさ小町のためなら頑張れるから」

 

小町「そっか..今のは小町的に、ポイント高いよお兄ちゃん♪」

 

八幡「そうかい」

 

その次の日に八幡は無事総武高に入学し新しく歩みを進めることを決めた。

 

その頃、総武高で卒業式が行われていた。

 

陽乃「あ、静ちゃーん♪」

 

静「その呼び方はやめろと言ってるだろう...陽乃卒業おめでとう」

 

陽乃「ありがとう、静ちゃーん♪」

 

静「それで、私をこんなところに呼び出してどういうつもりだ?陽乃」

 

ここは、屋上で陽乃は静先生をわざわざ呼び出していたのだ。

 

陽乃「うん、静ちゃんにお願いがあって」

 

静「・・・お願い?」カチッ

 

静先生は、タバコに火をつけた。

 

静「言ってみろ」フゥー

 

陽乃「静先生、来年に私の妹と比企谷君って男の子が総武高に入学してきます」

 

静「」ポロ

 

静先生は、驚いたあまり、タバコを落としてしまった。いつも、陽気な話し方をする陽乃が静先生と呼び敬語を使って真面目な顔をしているからだ。

 

静「それで?」カチッ

 

新しいタバコに火をつけて、話を聞く。

 

陽乃「その二人を静先生が顧問をするところの部活動にいれてほしいの」

 

静「それは、何故だ?」

 

陽乃「訳は言えないけど、私からの最後のお願い」ペコ

 

陽乃は、頭を下げて静先生にお願いした、静先生は、陽乃が簡単に頭を下げるやつだとは思っていないので、覚悟がどれだけ強いのかを感じていた。

 

静「とりあえず、頭を上げろ、陽乃」

 

静「とりあえず、分かった、良いだろうお前の頼みだし聞いてやるよ」

 

陽乃「ありがとう、静ちゃん!」

 

静「だから、静ちゃんはやめろ、でも、妹は分かるがお前が男に気をかけているのは珍しいな何故だ?」

 

陽乃「私が気になっている妹が気になってる男の子だからかな?♪」

 

静「ふん、成る程な、それで部活名は何にするんだ?」

 

陽乃「うーん、そうだなぁ~それじゃあ奉仕部にしよう♪」

 

 

こうして、総武高に奉仕部が誕生した。




次回は、いよいよ、由比ヶ浜さん登場します!ちょっとですが!


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雪ノ下との再会と由比ヶ浜との出合い

皆さんこんにちわ!@まきにきです!ようやくここまで、来ることができました、長かったです、やっと次から少しずついろはがでてきます、今回は出てきませんが楽しんで頂けると嬉しいです!

少し訂正をしました。比企谷が事故にあったのは1年の入学式の日です、最初はいつなのか、書いていませんでしたので、分かりにくかったと思いますが誠にすいませんでしたm(._.)m


すいません、もうひとつ訂正します、入院で3カ月休むと留年になってしまうので、入院を1カ月に変更しました、自分の知恵が浅いばかりに申し訳ありません...ご指摘ありがとうございました!


小町との約束もあり中学のことなんて忘れて高校1年の入学式にちょっとテンションを上げて期待をし、2時間も早く学校に向かって歩いていた。その学校に行く途中で、信号が赤だというのに犬が飛び出してきた、心の中で(チッ)と舌打ちをしながら体は勝手に動いていた。そして、高級なベンツの車が横から走ってきていたが、なんとか犬を助けることに成功したが足を跳ねられてしまい、その時に少し頭も打ってしまったのか、その時に何か言われた気がしたが、意識が離れてしまった。

 

結衣「・・・ひ、ヒッキー...どうして」

 

俺は目が覚めるとそこは、病院のベットの上だった。

 

 まぁーあれだ、これで俺は高校でも開幕ボッチが確定した。

 医師からは頭を打っていたので記憶に誤差がしょうじるかもしれないと言われたが別に何を忘れてると言われても勉強面でもないし、妹が小町だってことも分かる、あれ?記憶失ってなくね?でも、妹は小町...だよな、ちょっと引っ掛かるところはあった。

 

そして入院生活が、1ヶ月過ぎてようやく俺は学校に通えるようになった。そして、まぁ、ボッチの学校ライフを堪能していたある日俺は朝早くから小町に起こされた、あ、起こされるのは

いつもか。

 

小町「お兄ちゃん!おーきーてー」

 

八幡「」グー

うわー超可愛い、うん世界一可愛い、このまま起きちゃうのももったないしこのままでいようかなと目を閉じ直したその時

 

小町「ていっ」

と小町の手套が、火を吹いた...うん痛かったそして、耳元で囁かれた。

 

小町「お兄ちゃん?二度寝は許さないよ?」ボソッ

一瞬にして目が覚めた、もうね超快適といっても過言ではないわこれ。

 

八幡「よう、おはよう」

 

小町「うん、お兄ちゃんおはよう♪」ニコ

 

八幡「さて、飯くって早く学校行かなきゃな」

 

小町「お兄ちゃん?今日は小町も乗せてって?」上目遣い

 

八幡「うわーあざといあざとい、まるで...あれ?だれだっけ?あれ...」

 

小町「ん?どうかしたのお兄ちゃん?」

 

八幡「んーいや、なんでもない」

 

ご飯を食べ終えて自転車にまたがると、小町も自転車の荷台に乗っかってきた。

 

小町「お兄ちゃん今度は事故おこさないでね、小町も、乗ってるから」

 

八幡「・・・俺1人の時は良いのかよ」ハァ

おもわず溜め息をはいていた。

 

小町「ちょっとお兄ちゃん!溜め息は、小町的にポイント低いよ!!」

 

八幡「そっか」

 

軽く返事をして俺は小町が乗ったことにより普段より少し重くなった、ペダルを学校に向けてこぎだすのであった。

 

小町「」トントン

 

小町がいつものように肩を叩いてきたこれは、ここまでで良いから降ろしてーという意味が込められているので、そこで自転車を停めて小町を降ろすことにする。

 

小町「でわ、お兄ちゃん!いってくるであります 」ビシ

 

どこかの軍隊さながらの、敬礼をすませにこやかにスキップしながら、中学校に向かっていたが、ここでふと自転車のカゴを見ると俺の鞄ともうひとつの鞄が入っていた。

 

小町「お、お兄ちゃん( ノД`)…」

 

小町が鞄が無いことに気がついたらしく泣きながらこっちに戻ってくる。

 

八幡「あの馬鹿...」ハァ

そして本日二度目の溜め息がでるのであった。

 

 

そんなことも終わり俺は教室の扉を開いた。クラスの奴らは、一瞬だけ俺の方に目線を移動させるがまた、目線を戻し誰も来なかったかのように、友達と話始める。そして俺はいつも通り自分の机の所までいき、耳にイヤホンを付け寝たふりをする。あれから、どれくらい経ったのだろうか、チャイムの音が聞こえて目が覚めた、どうやら本当に寝てしまったらしい。顔を上げるとそこには。

 

平塚「やぁ、比企谷私の授業中ずっと寝ているとはいい度胸じゃないか」ピクピク

 

1時間目は国語だったらしく、1番怒らせたくない人が俺の目の前で仁王立ちしていた...

 

八幡「い、いえ、ここここ、これはですね、そう...新しい勉強法なんですよ!」冷や汗

 

平塚「ほぅ~新しい勉強法....か、では、どういった勉強法なのかを、ご教授願えるかな?国語学年1位の比企谷八幡?」

 

平塚先生は、額に青筋を浮かべながら、聞いてきた、あれ?もうこれどうしようもく、outな展開じゃないですか...

 

八幡「いえ、そのですよ、国語というのはですね、用は聴くことから始まるのですよ、ですから周りの風景が見えてしまっては集中出来ないのでこのように、わざと見えないようにしてって、グハ」

 

能弁を垂れていたら、俺の腹に平塚先生の必殺のセカンドブリットが直撃していた。

 

平塚「なぁ、比企谷?ならなぜお前はイヤホンを付けているんだ?」

 

俺の顔が一気に青ざめていくのが分かる、ヤバい、これは、ほんとにヤバいと思った俺はなんとか弁明しようと話をしようとした。

 

八幡「あ、あのですね」

 

ブン!

 

俺の目の前に平塚先生の拳が直前で止められていた...いや、風圧は確かに俺の顔に当たっていてその威力を物語っていた。

 

八幡「ひ...ほんとすいませんでした!」ズザー

土下座をした、うん勢いよく土下座をしました。

 

八幡「で、ですから、もう、ひっ....」

 

平塚「うん、比企谷は理解が早くて助かる」ニコ

 

あれは理解ではない、体に直接理解させただけだ、あ、それも理解...か

 

平塚「」ウーン

 

平塚先生は、手を自分の顎に当てながらなにか考えていたようだがハッと何かを思い付いたようにこちらに目を向けた。

 

平塚「比企谷ちょっとついてきなさい」

 

俺は心底嫌だったが拒否権などないことは初めから分かっていたので頷くしかなかった。

 

八幡「・・・はい」

 

平塚先生に付いていくとある教室の前まで連れてこられた

 

ガラッ

 

勢いよく平塚先生は、その教室の扉を開けた。

 

平塚「邪魔するぞー雪ノ下」

 

雪ノ下「先生ノックを」

 

平塚「悪い悪いでも君はノックをしても返事をした試しがないじゃないか」

 

雪乃「はぁ、まぁいいでしょう、それで、平塚先生用事はなんでしょうか?」

 

平塚「あぁ、そうだったな」

 

平塚「こいつの名前は比企谷だ見れば分かると思うがこいつの腐った目同様根性も腐ってるそのせいで、いつも孤独な残念なやつだ、この部で彼のひねくれた孤独体質を更正する頼めるか?」

 

雪乃「えぇ、彼のことならよく知っています」ボソ

 

平塚「うん、何か言ったか?雪ノ下」

 

雪乃「いえ何も、彼の依頼承りました。」

 

平塚「ん?やけに素直に引き受けたな?もう少し嫌がると思ったんだがな」

 

雪乃「まぁ、平塚先生の頼みを無下にもできませんし、この部活も1人しかいませんし部員補充にもなりますから」

 

平塚「・・・そうか、それじゃあ後は任せたぞ雪ノ下」

 

雪乃「はい」

 

平塚先生は言いたいことだけを言って部室を出ていった。

 

平塚「約束は守ったぞ、陽乃」

 

平塚先生は、廊下で1人呟き職員室に戻っていった。

 

 

雪乃「比企谷君、久しぶりね」

 

八幡「あ、あぁ」

 

雪乃「どうしたのかしら?そんなところに、突っ立ったままで、立つことしか出来ないならクーラーのほうがまだましよ?」

 

八幡「お、おう..」

 

俺は久しぶりに雪ノ下に再会して、戸惑っているが、とりあえず、席についた。

 

雪乃「何も聞かないのね」

 

雪ノ下が、読んでいた本にしおりをはさんで聞いてくる。

 

八幡「別に、お前がどこの中学行こうが俺には何も言う資格なんてないからな」

 

雪乃「お前というのは、一体誰に対して言っているのかしら?あなたは、今誰と会話をしているのかしら?」

 

八幡「うぐ..懐かしいなそれ...」

 

雪乃「なんのことかしら?それより、私は、今あなたに質問しているのだけれど、その質問に答えてくれるかしら?不答谷君」

 

八幡「はぁ..雪ノ下が、どこの中学校に行こうが俺には、何も言う資格なんてないだろ」

 

雪乃「・・・そうね、その通りだわ」

 

八幡「それより、ここ何部なんだ?」

 

雪乃「あら、平塚先生から何も聞いていないの?」

 

八幡「無理矢理連れてこられたからな」

 

雪乃「持つものが持たざるものに慈悲の念をもってそれを与える人はそれをボランティアと言うの」

 

八幡「」

 

俺は、何も言えなかった...だが1つだけ言えることがあった、雪ノ下は昔も今も変わらないのだと。

 

雪ノ下「ようこそ、奉仕部に歓迎するわ比企谷君」

 

八幡「あぁ、よろしくな..」

 

俺と雪ノ下が話を終えた時に部室の扉が開いた。

 

結衣「あ、あのー...平塚先生から聞いて来たんですけど」

 

結衣「な、なななんでヒッキーがここにいんの!?」

 

八幡「いや、俺ここの部員だし...てか、ヒッキーて俺のこと?その前にお前誰?」

 

結衣「ハァ?同じクラスじゃん!」

 

雪乃「彼女は、由比ヶ浜結衣さんよ」

 

結衣「雪ノ下さんは、私のこと知っててくれたんだ」

 

八幡「それで、由比ヶ浜お前は何しにきたんだ?」

 

結衣「え、えーと平塚先生に聞いたんだけどここって生徒のお願い叶えてくれるんだよね?」

 

え?そうなの?なにそれ願い叶えてくれるなら俺がお願いしたいんだけど、なんで、俺他人の願い叶えるために働いてんだよ..。

 

雪乃「それは、違うわ由比ヶ浜さん」

 

結衣「え?」

 

雪乃「ここは、飢えた人に魚を与えるのではなく、捕り方を教えてやる気を促すの」

 

え?そうなの?初めてこの部活の方針を聞いたような気がした。

 

結衣「え、えーと要はお手伝いしてくれるってこと?」

 

雪乃「まぁそうなるわね」

 

結衣「そ、それじゃあ...その手作りクッキーを作りたいんだけど...私料理下手で手伝ってほしいんだけど大丈夫かな?」

 

八幡「そんなの、友達に頼めよ」

 

結衣「そ、そうなんだけど、皆にバレたくないし、こんなまじな雰囲気周りとは合わないから...」

 

雪乃「いいでしょう、由比ヶ浜さんの手作りクッキーのお手伝いの依頼を受けます」

 

結衣「あ、ありがとう!雪ノ下さん!」

 

八幡「でも、練習たってどこでやるんだ?今工事中で家庭科室は使用不可能だぞ?」

 

結衣「ふぇぇ、やっぱり難しいのかな...」

 

雪乃「はぁ、私のうちでよければ教えてあげるわ」

 

結衣「え?ほんとに良いの!?」

 

すごい勢いで由比ヶ浜が、雪ノ下に近づき手を握っている。

 

雪乃「え、えぇ構わないのだけれど、あの、由比ヶ浜さん」

 

結衣「何?雪ノ下さん」

 

雪乃「その、手を離してくれるとありがたいのだけれど」

 

結衣「あ、ああごめんね、雪ノ下さん、なんか嬉しくって」

 

八幡「それじゃあ、俺は帰るな役にたちそうなことは無さそうだし」

 

雪乃「待ちなさい」

 

八幡「ん?」

 

雪乃「あなたも来るのよ?」

 

八幡「なんでだよ...」

 

雪乃「あなたは、食べて感想をくれればいいのよ」

 

結衣「う、うんヒッキーも行こうよ!」

 

八幡「お、おう」

 

こうして、俺たちは今雪ノ下の家に向かって歩いている。

 それにしても、何だろうこの二人ずっとくっつきながら、歩いているいや、ほとんど由比ヶ浜が無理矢理話を振ってくっついているんだが、雪ノ下も一応辞めてとは言っているが、そこまで嫌そうには見えない、むしろ少し嬉しそうにすら見える..なにこの二人百合なの?ゆるゆりってるの?

 

そんなことを考えていると、雪ノ下の家に着いたみたいで高級そうなマンションの前でとまった。俺が昔行ったことのある、城みたいな家ではなくて、少しホッとしたが、雪ノ下は何故マンションに住んでいるのか疑問に思っていた。

 

マンションの中に入り、扉を開いて中に入る。

 

雪ノ下「どうぞ、上がって」

 

結衣「うわー雪ノ下さんここに住んでるの!?」

 

雪ノ下「え、えぇ今は1人暮らしをしているわ」

 

ん?1人暮らしをこいつが...3年間で何かあったのか...と思っていると、キッチンに連れていかれたので奉仕部の仕事をしようと頭を切り替える。

 

八幡「それじゃあ、俺は邪魔になってもあれだし、ソファーの上でゆっくりしてていいか?」

 

雪乃「えぇ、後でお茶を持っていくわ」

 

八幡「あぁ、頼む」

 

俺は、それだけ言うとソファーに腰を掛けるとすぐに、雪ノ下がお茶を淹れてきてくれた。

 

八幡「ありがとな」

 

雪乃「いえ、それじゃあ出来たら呼ぶわね」

 

八幡「あぁ頼む」

 

俺は、お茶を飲むと睡魔に襲われて、瞼が重くなり、意識が離れた。

 

ガッシャーン

 

なんか、ものすごい音が聞こえて目が覚める、辺りを見回すと時計の針が11時を指していた...うわ、寝すぎた..てかいつまで作ってんだよ、もう、初めてから3時間近く経っていた、クッキーを作るだけなら30分もあれば終わるはずだが...気になり俺はキッチンに行くと...。

 

八幡「お、おい....」

 

由比ヶ浜の前には、真っ黒な木炭が並べられていて、雪ノ下は頭を抱えて突っ伏していた。

 

結衣「あ、ひヒッキー...」

 

雪乃「比企谷君..ごめんなさいね、予想以上だったわ...」

 

八幡「これは、木炭でも作っていたのか?」

 

結衣「い、いやクッキーだから!」

 

雪乃「さあ、比企谷君、味見を」

 

八幡「これは、毒味だ...」

 

結衣「何が毒だし...やっぱり毒かな?」

 

結衣「やっぱり私向いてないのかな、才能っていうの?そういうの無いし」

 

由比ヶ浜...それは、まずい、俺が言おうとすると既に雪ノ下は口を開いていた。

 

雪乃「由比ヶ浜さん、今才能って言ったわね?」

 

結衣「う、うん」

 

雪乃「まず、その思考を考え直しなさい、才能が無い人は、才能のある人の努力を理解できないから乗り越えられないのよ、努力でしか解決できないのだから、そういう考えは、酷く不快だわ」

 

八幡「お、おいちょっと言い過ぎ」

 

結衣「か、カッコいい」

 

雪乃-八幡「はぁ!?」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、あなた話聞いてたのかしら?結構酷いこと言ったつもりなのだけど」

 

結衣「うん、確かに言い方は酷かった...でも、本音って感じがするの、建前とか全然言わないんだ...そういうのカッコいい!」

 

八幡「はぁ、俺もしっかり見ててやるからもう一度作ってみろ」

 

雪乃「えぇ、そうね、二人で見てれば何か見つかるかも知れないものね...」

 

結衣「うん、ありがとう!頑張るね!」

 

そして、分かった、由比ヶ浜はクッキーを最後焼くときに火を強火にして、しかも何故かひっくり返していた...ハンバーグでも作ってんのかよこいつは...。

 

悪いとこが見つかり指摘すると、すぐに普通のクッキーが出来上がっていた。

 

結衣「ヒッキー、ゆきのんほんとに今日はありがとう!こんなに上手くクッキーが作れるなんて思ってなかったからほんとにありがとう!」

 

雪乃「あの、由比ヶ浜さん、そのゆきのんっていうの気持ち悪いからやめてくれるかし「でねーゆきのん、私放課後暇だし手伝うね!いやなにこれもお礼だから気にしないで!」いや、あの...由比ヶ浜さん?」

 

由比ヶ浜、すげぇ...雪ノ下を勢いで押しきっている..だがそれよりも。

 

八幡「おい」

 

結衣「ん?どうしたのヒッキー」

 

八幡「今深夜の12時なんだけど、由比ヶ浜時間大丈夫なのか?」

 

結衣「!?ど、どうしよう!」

 

雪乃「ごめんなさい、時間を見ていなかった、私のミスね...」

 

八幡「とりあえず、由比ヶ浜は今日雪ノ下に泊めてもらえ俺は帰る」

 

結衣「え、でもヒッキーだって今からじゃ...」

 

雪乃「別に今回は私がいけないのだし二人とも泊まっていっても大丈夫なのだけれど」

 

八幡「小町から呼び出しの着信が止まらないんだよ...早く帰らないと怖いんだよ...」

 

雪乃「そ、そうそれなら仕方ないわね」

 

結衣「そ、そっか、じゃあねヒッキーまた明日ね!」

 

八幡「おう、二人ともお疲れさん」

 

雪乃「ええ、それじゃあ、おやすみなさい」

 

俺は、そのまま真っ直ぐ家に帰ったが時刻は、1時を指しているのだが、何故かうちの玄関の電気がついていた。

 

八幡「はぁ...」

 

今から起こることを予想してため息を吐き覚悟を決めて玄関の扉をあける。

 

小町「お兄ちゃん!遅すぎだよ!」

 

八幡「いや、ちょっと用事が...」

 

小町「全く、遅くなるなら連絡くらいしてくれないと心配するでしょ!」

 

このまま、小町の小言を土下座をしながら3時まで聞いてようやく、解放された。

 

かなり疲れた1日だったが、楽しかったと思ってしまっていた。

 明日また、学校に行くのだが、いつもより少し楽しみにしてる自分がいて笑いながら眠りについた。

 

 

 

 

 




この頃、ずっとアニメの俺がいる見直してますもう、15回くらいは見直しています、何回見ても飽きないです!ほんと、3期がくることを願っています!


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手紙といろは...悲しい現実

皆さんこんにちわ!@まきにきです!いろは登場すると言うことでいつもより早すぎる投稿になってしまいました...なんか、いろは書いてると他のキャラより頭の回転が早い気がします...ということで、久しぶりのいろは登場楽しんでもらえると嬉しいです!


 

由比ヶ浜の依頼をこなして少々疲れていた、次の日別段何事もなく終わり家に着いた俺はソファーの上で疲れを癒していた。

 

すると小町が帰ってきた。

 

小町「ただいまー」

 

 

小町「あれー?お兄ちゃんどうしたの?風邪?」

 

八幡「あーちょっと働きすぎてお兄ちゃん筋肉痛なんだ、良ければマッサージをお願いしたいんだが」

 

小町「うんー別に良いよーあ、でもちょっと待ってね、郵便受けにハガキとか、結構きてたからそれ見てご飯の支度して、ご飯食べてからねぇー」

 

八幡「おぉ、そうかい、いつもすまないねぇー」

 

小町「お兄ちゃん、それは言わない約束だよぉー」

 

そんな感じに、小町と話していると急に小町が叫び声をあげた。

 

小町「おおおおお、お兄ちゃん!!」

 

八幡「ん?どどうした小町、いきなり大声だして」

 

小町「お兄ちゃん!いろはちゃんから手紙きてるよ!久しぶりだなぁー」

 

八幡「ん?いろは?小町よそれは誰だ?お前の友達か?」

 

え?お兄ちゃん何言ってるの?確かに8年ぶりのことだけどお兄ちゃんにとっても大切な記憶のはずだよ?お兄ちゃんの顔はほんとに、誰だか分かっていないという顔をしており、小町は嫌な予感がしていた。

 

小町「ねぇ?お兄ちゃん、8才の頃のこと覚えてる?」

八幡「ん?8才の頃のこと?うーん...痛っ、悪い小町なんか頭が割れそうに、痛っ...」

 

そっか、お兄ちゃん...あの事故の影響で、忘れちゃったんだね、あのときのこと、あの日のこと、いろはちゃんのこと...

 

小町「」ポロ

 

八幡「こ、小町?何で、泣いてるんだ?俺が泣かした....のか?」

 

小町「え?あ、いやごめんね、違うよ、お兄ちゃんのせいじゃないよ...」

 

小町「ごめんね、お兄ちゃんちょっと、この手紙読みたいから、小町少し自分の部屋にいってるね」

 

そう言うと、小町は、駆け足で自分の部屋に駆け込んだ。俺は何故だが分からないが体中を罪悪感で、金縛りのように動けないでいた。

 

可愛くデコられた手紙を小町は丁寧に開けて中身を見た。

 

「「拝啓小町ちゃん、八幡お兄ちゃん

 

いままで、連絡を入れることが出来なくてほんとうに、ごめんなさい、でも、下手に連絡をすれば、会いたくて自分が可笑しくなりそうだったので、連絡出来ずにいました。いや、連絡しなくても会いたくてしかたなかったんですが...まず、小町ちゃん、あのときは、せっかく譲ってくれたのに、小町ちゃんの、期待を裏切り本当にごめんなさい、あのときに謝らなければいけなかったんだけど、勇気がでなかった、私を許してください、そして、八幡お兄ちゃん、あのとき、行けないという、電話すらかけれなかったこと、本当にごめんなさい、何度も八幡お兄ちゃんに、電話しようと思ったんだけど、電話する勇気がでなかった私を許してください、二人はこんな事をしてしまった、私をもう許してはもらえないかもしれませんが、もしも、叶うことなら、後1年後にまた千葉に戻るので会って話をしてくれると嬉しいです。私は今でも小町ちゃんと、八幡お兄ちゃんが、大好きです。許してくれるのであればですが、LINEのIDと、電話番号を載せておくので、連絡してくれると嬉しいです、かなり、自己中で、不躾で、最低だとは分かっていますが...私にもう一度チャンスをください、お願いします。」」いろはより

 

 

私は泣いていた、この手紙の内容を見て、いろはちゃんは、ずっと9年間もこのことに悩み私達に嫌われていないんじゃないかと、思っていて、とても辛いことが伝わってきた。

 

 いろはちゃんが、悪いわけではないのにそれでも自分を責めて...私は付属していた、紙を取りだし、急いでいろはちゃんに、電話をかけた、泣き声になるだろうけど関係ない、今すぐにいろはちゃんにお礼と...ちゃんと怒ってあげなきゃいけなかったから、私達がいろはちゃんを、嫌うことなんてあるわけがないんだから!

 

Prrrr「こんな、レプリカは、いらないー本物だけでいい~」

 

私の携帯の電話が鳴っていた、私はあの手紙を、送ってからもしかしたら、私を許してくれて小町ちゃんから連絡が来たのではと思い電話にでると大抵裏切られた、私の友達から聞いただとか、好きですとか、ほんとにどうでも良い電話しかかかってこなかった。

 

また今日も、と思いながらも、電話に出た。

 

いろは「はい、もしもし、いろはですが」

 

いろはちゃんの声は8年前に比べると少し大人っぽくなっており、でもあの頃に聞いていた声と同じで優しい声だった、そしてその声を聞いてしまった、私はまた涙を堪えきれなくて泣きながらもいろはちゃんに、言わなければいけないことを言おうと思った。

 

小町「・・・い、いろはちゃん」

 

この声、8年前にも聞いたことがあり、私がいままで待ち望んでいた声、私の大好きな声、小町ちゃんの...声だ、私はそれが分かると口元に手をおいて必死に涙で声が掠れているのをばれないようにしながら電話に答えた。

 

いろは「こ、小町ちゃん?」

 

小町「い、いろはさーん、ずっと、ず、グズ、ずっと、話したくて、会いたくて....、グス....いろはさーん」

 

小町ちゃんは泣いていた、こんな私のために涙を流してくれている、裏切った私に、ずっと会いたかったと、話したかったと言ってくれた、私は涙を堪えきれずその場にへたりこんだ。

 

いろは「な、なんで...グス、あのときに裏切った私をゆる....してくれたの?」

 

そうだ、私はいろはちゃんを、怒らなければいけなかったんだ、嬉しすぎて忘れていた。

 

小町「いろはちゃん、私は今とても怒っています」

 

そうだよね、そりゃ、怒ってるよね....

 

いろは「・・・うん」

 

小町「でも、それは裏切られたとか、そういうのじゃありません!私は...わた、し、いろはちゃんとずっと、会いたくて、離れたくなくて、やっと、話せるようになったのに...なのに、許してくださいって、どうゆうことですか!あのときのことは、いろはちゃんには何も責任はないんです、それにいろはちゃんのお母さんから、大体の話はあの日に聞かせてもらいました」

 

え?お母さん...から?そんな話は1度も...

 

小町「ですから、私はいろはちゃんのことを、許してないなんて、あるわけないじゃないですか!だって、だって、私も...私もいろはちゃんのこと昔から今も大好きなんですから!もう、そんな悲しくなるようなこと言わないでください...」グス

 

私は、今さっきまでは嬉しさと、期待そして恐怖心や、罪悪感に押し潰されて泣いていた、でも今は嬉しさだけで泣いていた、何度も何度も泣きながら、うん、うんと小町ちゃんに、頷く、ごめんね、小町ちゃんこんな反応しかできない私を許してね?今とても幸せで嬉しすぎて他に、言葉が出てこないんだ...

 

いろは「・・・小町ちゃん」

 

小町「はい、なんでしょう、いろはちゃん」

 

いろは「来年私はまた千葉に戻ります、そしたら、そしたら...」

 

私はまだこれから先を言うのが怖かった、小町ちゃんは優しい、だから拒絶なんてされないって分かってる、でももし、もしも拒絶されたら、私はたぶんもう、立ち直れないだから、喉が乾いてしまって、その先を言わせないように体が抵抗してくる。

 

小町「いろはちゃん、私からも1つお願いがあります!」

 

いろは「?」

 

小町「いろはちゃんが、戻ってきたら、小町とまた、沢山遊んでくださいね!」

 

小町ちゃん...私が言いたかった事を言えない私の代わりに言ってくれた。1つ年が下で誰よりも可愛くて、私にとっては妹みたいな存在の小町ちゃん、今私の中で小町ちゃんは、昔よりも大きい存在になっていた。私は泣きながら頷くことしか出来なかったが、会ったときに沢山感謝をしようと心に決めていた。

 

いろは「うん、うん...ありがとう、小町ちゃん」

 

そのあと少し落ち着いてきたので八幡お兄ちゃんのことを聞こうと思った。

 

いろは「あ、あのね小町ちゃん」

 

小町「はい、何でしょう?いろはちゃん」

 

いろは「は、八幡お兄ちゃんは、今どうしてる?」

 

私は言いながら語尾にいくにつれて、声が小さくなっていくことに気ずいていた、誰かと付き合っているのではないかと不安だったからだ...

 

小町「あ、えーと」

 

小町ちゃんは、心底答えにくそうにしていたので、私の予想は当たったのかと思っていた。

 

いろは「・・・そっか、まぁ八幡お兄ちゃん世界一かっこいいし、優しいもんね、そりゃね...」

 

小町「いえ、あの兄に彼女はまだいませんよ?」

 

あれ?いないの?だったら、なんであんな反応を?

 

小町「え、えーとですねちょっと、言いにくいですが、説明しますね」

 

そう言うと、小町ちゃんは何があったのか説明してくれた、事故の事、その事故で八幡お兄ちゃんは、私の事を忘れてしまった事、私は胸が苦しくなった、呼吸もしにくくて、どんどん息が乱れてくる。

 

いろは「・・・そっか、私の事忘れちゃったんだ....」

 

小町「で、でもですね、医師の話では記憶は戻る可能性もあるといっていたので、もしかしたら...」

 

小町ちゃんも、辛いのに、私は何一人でたそがれているんだ、しっかりしなくちゃね、それに...

 

いろは「小町ちゃん、私頑張るから八幡お兄ちゃんに記憶がないなら、私を好きになってくれるように頑張るから、だから、また皆で遊ぼう...ね?」

 

小町「い....いろはちゃんーうぅ、あ、ありがとうございます」

 

それから、私たちは日が変わるまで話して話ながらそのまま、眠りにつくのであった。

 

 

八幡「いろは、いろはか...小町の言い方だと俺も知ってるやつなのか?いろは・・・一色?ん?なんで俺今一色って....っ!何だよ、何で涙なんて、出てくんだよ、わけわかんねぇよ....」

 

八幡も、そのまま部屋にいき布団に潜り込んだ。

 

 




早くいろはと、八幡を会わせたいですが...色々考えたので、実際に二人が会うのはもう少し先になります。


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天使君臨?葉山隼人という男

こんばんわ!@まきにきです!今回は前書きで、小ネタを少しやりたくなったので、書きました!本作とは、全く関係ありません!見たくない人はスクロールして、飛ばしてください!


ご指摘を頂いたので修正します!

先生の言っていた数日前に事故にあってだと、話に矛盾が生まれてしまうので、始業式の日に、に変更します!ご指摘ありがとうございました!





俺は録画し忘れた、プリキュアを見せてもらいに材木座の家に向かって朝から歩いていた。


いろは「ヒキタニ先輩♪」

八幡「一色なんど言ったら分かるんだ?俺の名前は比企谷だ」

いろは「すいません、噛みました」

八幡「いや、わざとだ」

いろは「ところでヒキガエル先輩」

八幡「おいちょっと待てなんでお前俺の中学校でのアダ名しってんの?」

いろは「ところで、ヒキタニ先輩?」

八幡「お前やっぱりわざとじゃねぇか・・・」

いろは「噛みまみた」

八幡「わざとじゃない!?」

雪乃「あら、比企谷君じゃないの」

八幡「おぉ、雪ノ下か」

雪乃「比企谷君、年下の女の子ナンパしてるのなら、通報するわよ」

八幡「ちょ、ちょっと待ってくれ雪ノ下さん!いや雪ノ下様、訳を言うからとりあえず、その携帯をしまってくれ」

雪乃「嫌よ」

八幡「なんでだよ...」

いろは「ちょっと、比企谷先輩!あの女誰なんですか!?それと、私を忘れて話を進めないでください!」ダキ

八幡「いやいや...ておい、一色俺の背中に抱きつくなぁー!お前せめて今だけはやめろぉ!」

ジャリ

ん?なにか嫌な音が聞こえたきがしたが...。

雪乃「比企谷君、ホッチキスとカッターはどっちが好みかしら?」

八幡「お、おほぇ、どっちも口に突っ込んだ状態で聞くことじゃないよなそれ!?」

結衣「だめだよ、ゆきのん、ヒッキーを虐めちゃ」

雪乃「・・・ゆ、由比ヶ浜さん」ビク

な、なんだ雪ノ下が急に大人しくなったぞ...。

八幡「由比ヶ浜ありがとな、助かったわ」

結衣「ううん、私は当然の事をしただけだよ」

八幡「それよりなんで、由比ヶ浜こんなとこにいるんだ?」

結衣「それゃ、ヒッキーがプリキュア録画し忘れて中2の人のとこに行くって知ったからここにくれば会えると思って」ニコ

その笑顔恐い...。

八幡「お前は何でも知ってるんだな」

結衣「何でもは知らないよ、ヒッキーのことだけ」ニコ

八幡「・・・そ、そうなのか」

いろは「比企谷先輩~」

雪ノ下「比企谷君」

結衣「ヒッキー」

俺は今日、材木座の家に辿り着けるのか...?

続く....かも



「・・・お兄ちゃん」

 

八幡「誰だ...」

 

「お兄ちゃん」

 

八幡「・・・小町?いや小町の声じゃない..」

 

「八幡お兄ちゃん」

 

八幡「一色...」

 

 

小町「お兄ちゃん起きて!」

 

八幡「ん?あぁ夢...か」

 

小町「お兄ちゃん、うなされてたみたいだけど大丈夫?」

 

八幡「あぁ、大丈夫だ悪いな」

 

小町「良いってそれじゃリビングに朝ごはん出来てるから、顔洗って早く食べよ」

 

八幡「分かった、先に行っててくれ」

 

小町「はーい」

 

一色...夢でふと頭に出てきたが..誰なんだ...小町と前に話したときにも頭に出てきたけど...だめだ全然思い出せない。

 

 早く朝ごはん食べないと食べる時間なくなるしとりあえず、顔洗いに行くか...。

 

 

 

 

お兄ちゃん...起きる少し前に一色って..思い出したのかな?でも、思い出せたなら小町に何かしら聞くはずだし...お兄ちゃん、早く思い出してあげてよね!

 

俺は、そのあと小町が作ってくれた、ハムエッグと味噌汁とご飯を食べ終え、小町を学校まで自転車で送り自分の学校に到着して、机の上で寝たふりをしている。

 

キーンコーンカーンコーン

 

俺は、1度平塚先生の授業中寝てしまい、腹に、グーパン喰らわされたあげく、奉仕部に強制的に入れられるという、理不尽なことをされてから、ほんとに寝ないように気を付けていた。

 

八幡「1時限目は、体育か」

 

俺は、体操着を持ち一人で更衣室に向かう。

 

男子更衣室に入ると俺は目を丸くした、男子更衣室に可愛い女の子がいたからだ。俺は扉を開けてそのまま固まってしまった。

 

戸塚「あ、比企谷君次の体育はテニスなんだって!ボク楽しみなんだぁ~」

 

ちょっと待て、今の状況がよく分からないから整理しそう..目の前に天使がいる!・・・うん、俺の頭は馬鹿か...えと、まず俺は、間違いなく男子更衣室に入ると天使がいた。

 

八幡「えと、ここは男子更衣室なんですが、女子更衣室は隣ですよ?」

 

俺は、精一杯の勇気を振り絞り女子と会話をした。

 

戸塚「・・・え?ボク男の娘だよ?」

 

八幡「・・・」

 

そんな...馬鹿な、こんな可愛い男がいるわけがない、これが、男子更衣室の出会いでなければ俺は恐らく、告白して即フラれるほどだ...いや、フラれちゃうのかよ...。

 

八幡「・・・まじで?」

 

戸塚「えと、うん、それにボク達同じクラスだよ?」 

 

八幡「す、すまん...いつも顔下に向けてるから、同じクラスでも、分からなかったんだ...」

 

戸塚「あ、そっか...あ、じゃあ自己紹介が必要だね、ボクの名前は戸塚彩加です、八幡よろしくね♪」ニコ

 

八幡「ま、毎日俺の味噌汁作ってくれ」

 

戸塚「え?どうゆうこと?」

 

八幡「あ、いや何でもないぞ、なんでも...」

 

俺と戸塚は着替え終わり、テニスコートに着くと、もう皆既にテニスコートにいて、並んでいた。

 

体育教師「今日の体育は、テニスだ!二人一組にペアを作り、打ち合いの練習を始めろー」

 

俺にペアを作れ?作れるわけないだろ、俺はここでいつも使っている、手段で1人で壁打ちをすることに決めた。

 

八幡「先生、俺体調悪いので壁打ちしてて良いですか?皆の迷惑になっちゃうといけないんで」

 

体育教師「おー、そうか確か比企谷は始業式の日に事故にあっていたな、まだ調子悪いのかあまり無理するなよ」

 

そう、俺はあのときの事故の影響でこのように簡単にサボることができる。皆は俺とペアになる必要がなくなる、俺も一人で出来るまさに、winwinな状況だ。

 

俺は、早速壁打ちを始めた、壁打ちというのは、やってみるとなかなか楽しくなってしまう、なんせこちらがどんな悪送球で返しても嫌な顔はされず、一言も喋る必要がないからだ。

 

 俺が、夢中に壁打ちをしていると、テニスボールが俺めがけて飛んできた、俺はそれをとっさにかわすが自分で壁打ちしていた、ボールのことをすっかり忘れてしまい、返ってきたボールが顔に直撃した。

 

八幡「痛っ...」

 

戸部「ごっめーん、えと...ひ、ヒキタニ君?」

 

誰だよ、ヒキタニ君と心の中で文句を言いながらテニスボールを投げた...が戸部の方にはいかず、もう一人の方に飛んでいった。

 

葉山「ありがとぉーヒキタニ君ー」

 

八幡「」ペコ

 

なに俺は、会釈とかしてんだよ...どうやら、あいつのほうが上だと感覚的に体が判断してしまったようだ...卑屈だ。

 

 

昼休みになったので、俺はご飯を食べるために小町の作ってくれた弁当を持ち、いつものベストプレイスに向かうため席をたった。

 

 

まぁベストプレイスといってもただ、中庭の端のことで、普段誰も来ないのでそこで食べていた、何故教室で食べないのかって?おい察しろ...て俺は誰に突っ込んでんだ....。

 

ベストプレイスにつく前に俺は自販機の前にいた、午後からの授業を乗りきるためにマッカンを買いに来たのだ。

 

 マッカンを左手に持ちお弁当を右手で持ちベストプレイスにつくと、そこには今日知ったばかりの天使がいた。

 

戸塚「やぁ比企谷君、君を待ってたんだ」

 

ん?なんだ俺はこんな可愛い天使とは、今日話したばかりだぞ...俺を待っていた?理由が分からない...なので残りの可能性を聞いてみた。

 

八幡「えと、決闘かなにかの待ち合わせでもしていましたっけ?」

 

戸塚「」( ゚д゚)ポカーン

 

え?なんかめっちゃポカーンてされてる、え?違うの?

 

戸塚「はっ!え、えとね比企谷君にお願いがあって、ここで待ってたんだ、由比ヶ浜さんに聞いたらたぶんここでご飯食べてるって聞いて....」

 

由比ヶ浜あのやろう...ナイスだ!よく教えた!でも、何故あいつは俺のベストプレイスの場所を知ってたんだ?

 

 

八幡「あ、ああそうなのか、それで何をお願いしたいんだ?」

 

戸塚「え、えっとね//」モジモジ

 

八幡「」ゴクリ

 

俺は、何を期待してるんだ...こいつは男だぞ...いや、違う天使だったな、だから、俺が期待するのもしょうがないはず!

 

戸塚「僕テニス部に入ってるんだけど、比企谷君も良かったら入ってくれないかなって...」ニコ

 

・・・守りたいこの笑顔...だが

 

八幡「・・・なんで俺なんだ?」

 

そうだ、ホントにここが謎なんだ。

 

戸塚「体育の時壁打ちとても上手くてフォームも凄く綺麗だったから、絶対上手くなると思って...あの迷惑だったかな?」ウルウル

 

や、やめてそんな顔しないで!

 

八幡「い、いや、べべべ別に迷惑じゃねぇよ、ただ、一応部活入ってるから他の奴にも聞かないと決められないってだけだ」

 

戸塚「そ、そっか良かった」ニコ

 

やばい、まじ天使かと思った...くぅ、何故男なんだ、女だったら、告白して、フられるのに...て、やっぱりフラれちゃうのかよ。

 

八幡「てことで、放課後聞いては見るけど期待はするなよ?」

 

戸塚「うん、ありがとう八幡!」

 

ん?

 

八幡「え、えともう一回言って!」

 

戸塚「あ、ありがとう?」

 

八幡「い、いやそのあと」

 

戸塚「八幡?」

 

八幡「」ボー

 

戸塚「ねぇ、八幡?」

 

八幡「」ボー

 

戸塚「八幡聞いてるの!?」

 

( ゚д゚)ハッ!!しまった思わず聞き入ってしまった...

 

八幡「す、すまん、戸塚なんの話だっけ?」

 

戸塚「もう」プンスカ

 

「もう」と言いながら胸の前で腕を組んで頬を膨らませる戸塚を見てまた、ボーっとしそうになるがなんとか耐えて言い訳をした。

 

八幡「す、すまん戸塚とりあえず放課後に聞いてみるからさ」

 

あれ?これって奉支部辞めるための口実になるんじゃね?テニス部ばっかり行き奉支部には、幽霊部員となり、そしてテニス部も徐々に幽霊部員になっていき、最終的には....自由だぁー!小町、お兄ちゃん超天才だぜ!

 

 

 

そして放課後、奉支部にて

 

雪乃「無理ね」

 

八幡「な、なんでだよ」

 

俺の作戦は最初から既に折られそうだった。

 

雪乃「あなたに団体行動ができると思っているの?大体あなたが入ったことで最初は皆協力するでしょう、でもねそれはあくまでもあなたを、潰すための努力よ、無駄な事には変わりないわ...それに、あなたと3年も私は一緒にいるのよ、どうせ、この部を幽霊部員になって、テニス部でもって所かしら」

 

俺の、作戦は全て見破られていた...打つ手なし...だな。

 

すると、奉仕部の扉をノックする音が聞こえた。

 

ガラッ

 

 

雪乃「どうぞ」

 

結衣「やっはろー♪今日は依頼人連れてきたよ!」

 

雪乃「えと、由比ヶ浜さん?」

 

結衣「いや、何私もここの部員だし、これくらいはってね、ゆきのん別にお礼とかいいから!」

 

雪乃「いや、別にあなたはここの部員ではないのだけれど」

 

結衣「違うんだ!?」

 

違うのか知らない間になんとなく部員になってるってパターンじゃないんだ。

 

雪乃「ええ、別に入部届も出てないのであなたは部員ではないわ」

 

結衣「うわーん、入部届くらいいくらでも書くよー」

 

その後ろから1人まぁ、今日名前を覚えたばかりの天使が入ってきた。

 

戸塚「こんにちわ、えと由比ヶ浜さんからここは願いを叶えてくれるって聞いたんですけど...」

 

雪乃「いえ、ここは願いを叶える場所ではないわ、飢えた人に魚を与えるのではなく、取り方を教えるところなの」

 

戸塚「えと、つまりはお手伝いを、してくれるってこと?」

 

雪乃「まぁそうなるわね」

 

八幡「あ、戸塚」 

 

戸塚「あ、八幡!」

 

八幡「すまん、やっぱりテニス部の件は無理だった」

 

戸塚「ううん、気にしないで部活に既に入ってたんだもん、しょうがないよ」

 

結衣「あれ?彩ちゃん、もうヒッキーと知り合いだったの?」

 

雪乃「貴女にも知り合いがいたのね、驚いたわ」

 

雪ノ下さん、久々に会ってるのに罵り過ぎではないですかね?まじでこれ泣いていいよね?

 

戸塚「あ、うん、テニス部のことで、今日のお昼に相談してたんだー」

 

結衣「あーじゃあやっぱりヒッキーあそこにいたんだねー」

 

八幡「なぁ、由比ヶ浜」

 

結衣「んー?なーに?」

 

八幡「なんでお前俺のベストプレイスの場所知ってるの?」

 

結衣「んーこの前自販機にジュース買いに行ったときヒッキー見えたからどこで食べてるのか気になって付いていったら中庭の方に行ってたからそこかなて」

 

八幡「なるほどな」

 

雪乃「まあ、その話はいいとして、戸塚さんは、なにか言いに来たのでゎないのかしら?」

 

戸塚「えと、僕テニス部員なんだけど、うちのテニス部ってかなり弱くて今の三年生が卒業しちゃったら、一番上僕だけになっちゃうから、僕をテニスで鍛えて欲しいんだ」

 

雪乃「テニスで強くなりたいと?」

 

戸塚「うん」

 

雪乃「でもなぜ?」

 

戸塚「僕が強くなれば僕の後輩も入ってきたときに、やる気になると思うし今のままだと弱すぎて...」

 

雪乃「やる気と強さはあまり比例しないと思うのだけれど」

 

戸塚「で、でも強くなりたいんです」

 

結衣「ね、ねぇゆきのん手伝ってあげれないかな?」

 

雪乃「でも、彼が強くなったとしても周りがやる気になるとは思えないわ、あと、ゆきのんって気持ち悪いから辞めてちょうだいってこの前も言ったはずなのだけれど」

 

結衣「でもね、ゆきのん」

 

すげぇー由比ヶ浜さん、まじパネェッすあの、雪ノ下を勢いで丸めている、てかなんか周りから見てると、ゆるユリってんなー怒られるから絶対言わないが。

 

雪乃「はぁ...分かったわ....彼の依頼を受けましょう」

 

おぉ、雪ノ下が折れた。

 

八幡「依頼を受けたとして、どうする気なんだ?」

 

雪乃「死ぬまで走って死ぬまで素振り、死ぬまで筋トレかしらね」ニコ

 

ものすごくいい笑顔なのに、俺は苦笑いしかできないでいた、死ぬなよ....戸塚ぁー

 

今戸塚はサイドステップを、踏みながら腰を下げ雪ノ下が、コートの両端を、狙ってくるから、それを打ち返すという練習を30分している。

 

言うのは簡単だがこれはやってみるとかなり辛い、いつも以上に下げることで体感、腹筋、瞬発力、足の筋力が格段に上がるだろう、だがそれ以上にきついのだ、そう考えてる間に体に足がついていかなくなったことで、戸塚が足を絡めて転んだ。

 

戸塚「痛っ...

膝が擦りむけてかなり痛そうだ。

 

結衣「彩ちゃん!大丈夫!?」

 

由比ヶ浜が、慌てて駆け寄ったが戸塚は直ぐに立ち上がった。

 

雪乃「まだ続けるの?」

 

戸塚「うん、皆付き合ってくれるし、もう少しだけ」

 

雪乃「そう」

 

雪ノ下は俺と由比ヶ浜に後はお願いねっと言ってコートから立ち去った。

 

戸塚「なんか、あんまり上達しないし呆れられちゃったかな?」

 

結衣「ううん、そんなことないと思うよ、ゆきのん頑張ってる人を見捨てたりしないもん」チラッ

 

言い切った後に俺のほうを見てくる、フォローしろってことか...

 

八幡「まぁ、そうだな、こいつの御菓子作りにも最後まで協力してたからな」

 

結衣「ん?それはどういう意味だー!」

 

戸塚「アハハ、二人ともありがとね」

 

その時テニスコートの扉が開く音がした。

キィー

 

三浦「えー何テニスじゃん面白そう、あーしらもやってもいいよね?」

 

そこには、我がクラスのトップカーストが全員揃っていた。三浦、葉山、海老名、戸部だっけな。

 

 

戸部「三浦さん、僕たちは別に遊んでいるわけじゃあ..」

 

三浦「え?何聞こえないんですけどー?」

 

三浦「それに、そいつらだってテニス部じゃないんだから、部外者でしょ?」

 

八幡「俺らは依頼できてんだよ、遊び半分で来たお前らと一緒にするな」

 

三浦「あ?何?あーしに文句でもあるわけ?」

 

八幡「・・・」

 

こ、怖えーよ超怖えーよなにこいつ...。

 

隼人「まぁまぁ、二人とも落ち着いて優美子も喧嘩腰になるなって」

 

三浦「んーでも~」

 

あまり納得はしていないようだが、あの三浦を、一発で抑えやがったなにこいつ...人間なの?

 

三浦「ねぇ、隼人ーあーしもうテニスやりたいんだけどー」

 

隼人「んーならこうしよう、俺とひきたにくんで、勝負して勝った方が戸塚にテニスを教える戸塚だって上手いやつと、やった方がいいはずだ」

 

はぁ?何言ってんの?こいつ。

 

八幡「なぁ葉山お前が性格がいいのは充分わかった、さぞ女子におモテになるんでしょうなー」

 

隼人「何言って...」

 

八幡「そんな、何もかも持ってるやつが俺からテニスコートまで奪う気なの?人として恥ずかしくないの?」

 

隼人「いや、そんなつもりじゃないんだ、俺はただ皆で仲良くやろうと思っただけで」

 

八幡「皆って誰だよ、お父さん、お母さんが皆仲良くねの皆かよ、あいにく俺にはそんなやついたことねーから分かんねぇよ」

 

隼人「い、いやそんなつもりじゃ」

 

八幡「まぁ、いいさお前の間違いはテニスで勝った後に教えてやるよ、その代わり混合ダブルスとかやめろよ?俺のパートナーになってくれるやつなんて、いねぇーから不戦勝で俺が負ける」

 

自分で言っててなんか涙出てきたが、もう取り返しはつかないな。

 

隼人「・・・いいだろう、俺も負ける気はないからな」

 

八幡「はっ!言ってろ」

 

こうして、八幡と葉山のテニス勝負が始まった!




葉山とのテニス勝負の結果は次回にもち越すことにします!もう少し考えたいので、あまり遅くならずに更新できればと思っています!


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葉山とのテニス勝負

皆さん、新年あけましておめでとうございますm(._.)m:まきにきです!部屋の大掃除やらで忙しく中々更新できなかったです..。

 さて、1月になりました!1月といえば...そう雪ノ下雪乃さんの誕生日間近です!特に予定はないですが、楽しみです!


 

 

今俺は、葉山隼人とテニス勝負をしている...出来るだけ、動きたくはないが今回だけは別だ、俺は怒っていた、葉山隼人という人物に、あいつは過ちを犯した、いや普通の人から見れば過ちに気ずくこともなく過ぎ去ってしまうだろう...だが、俺は許すことが出来なかった俺は、いままで人とは成るべく接しずにきた、しかし、少なからず接しなければいけない場合も出てくるその時に気を付けていたことをこいつは簡単に犯した、俺はいままでの俺を否定されているかのようで、イライラして仕方なかったのだ、だから自分から喧嘩を売るようにして葉山隼人にテニス勝負を挑んだのだ。

 

 

八幡(さぁて、どうすれば一番葉山を追い詰められるか...)

 

ピぃー

 

そんなことを考えていると、審判の戸塚が開始の合図の笛を鳴らした。

 

最初のサービスは俺がもらっていたので、俺は左手にラケットを持ち変えて軽く当てるようにして、ボールを葉山が打ちやすいであろう場所に打った。

 

葉山「そんなんじゃあ、僕に勝つことはできないよ!」

 

葉山は、チャンスだと思ったらしく、俺のコートのギリギリに向かって打ち返してくる、俺はそれを打ち返しにはいかず、ただ見ていた。

 

三浦「きゃー隼人ーかっこいい」

 

戸部「隼人くーん、マジパネェッしょー」

 

海老名「は、葉山君とひきたにくんとのボールの打ち合い....ハヤ×ハチきましたわぁあああ!」ブシュー

 

三浦「ちょっ、海老名おまほんと擬態しろし」

 

葉山が得点を決めたので、三浦と戸部が騒いでいる、あと一人よくわからない事を言いながら鼻血を吹き出している奴がいたが俺は見てない!三浦が鼻血を拭いている姿を見てなんか、オカンぽいなとか思ってない!

 

そのあとは、マッチポイントまで葉山にポイントをとらせ続けた。

 

戸塚「ま、マッチポイント」

 

戸部「まじ、ヤッバイワーやっぱ隼人君天才じゃね?もうこれ決まりっしょー」

 

三浦「そんなの当たり前だし、隼人が負けるわけないじゃん」

 

戸塚が、マッチポイントと言うと葉山がゆっくりと、ネットまで近づいてきた。

 

葉山「ヒキタニ君もういいんじゃないか?もう、逆転は無理だと思うし負けを認めてくれないか?」

 

八幡「お前は何を言ってるんだ?」

 

葉山「?」

 

八幡「はぁ、まぁいいや早く戻れよ俺がサーブ打てねぇだろ」

 

俺は、後ろを振り返りながら言い右手にラケットを持ち変えた。

 

八幡「さて、イッツショウタイムだな」ボソ

 

俺は、誰にも聞こえないくらいで呟き、いままでの打ち方とは、変わりジャンプサーブを打つ。鋭く、スピードもプロではないので200キロとはいかないが180キロは出ているだろう、サッカー部の葉山がその、スピードに反応出来るわけがなく、動けずに俺のサーブが決まる。

 

葉山「・・・そんな、今までの本気じゃなかったってこと...かい?」

 

俺は、何も答えずに次のサーブも打ち難なく決める。

 

三浦「こ、こんなのありえないし...」

 

戸部「や、やばいわー、これは、ほんとにちょっとやばいでしょー」

 

結衣「・・・ヒッキーすごい..」

 

 

そして、同点まで追い付いた時に俺は、ネット際に寄りさっき、葉山に言われたことと同じことを言った。

 

八幡「なぁ、葉山?もう力の差は分かっただろう?お前が降参するなら辞めてやってもいいんだぜ?」

 

葉山は、この時自分が言ったことの意味が初めて分かったらしく、顔を少し青ざめさせた。

 

葉山「・・・分かった、僕の負けだ...大人しく帰ることにするよ」

 

八幡「待てよ」

 

葉山「?」

 

八幡「言っただろう?お前が負けたらお前の間違いを教えてやるってよ」

 

葉山「今の事じゃないのかい?」

 

八幡「んなわけねぇだろ」

 

葉山「?」

 

葉山は、本当に分からないらしく、首を横にキョトンとした顔をしている。

 

八幡「なぁ葉山、お前確かサッカーで全国狙ってるんだよな?」

 

葉山「あぁ、そうだけど」

 

八幡「じゃあ、俺が全国行くの手伝ってやるよ、俺本当はテニスよりも、サッカーの方が得意だからさ、いやなにお礼なんていらねぇよ、暇だから遊びついでに手伝ってやるよ、お前は好きなんだろ?皆で仲良くやりたいんだもんな?」

 

葉山「・・・」

 

葉山は、やっと状況が理解出来たようで、苦虫を噛みしめた顔をして頭を下に向けている。

 

 そう、葉山の間違いは、戸塚が真面目に練習をしているのに、土足で礼儀もわきまえずにズカズカと入ってきて、邪魔をしていることだ。

 

八幡「まっ、分かったようだしもういいよ、俺はもう帰る」

 

葉山「・・・すまない」

 

消え入るような声で葉山が謝ってくる...がそれは俺に言うべき言葉ではないだろう。

 

八幡「それは、俺に言っても仕方ねぇだろ」

 

俺は、それだけ言うとテニスコートを出ていき奉仕部に向かった。

 

それから、30分ほど断つと由比ヶ浜と雪ノ下が奉仕部に入ってきた。

 

結衣「ヒッキー少しやり過ぎだよぉ...優美子責任感じて泣き出しちゃうし..あのあと大変だったんだからね!」

 

八幡「お、おうそれは悪かったな」

 

結衣「べ、別にヒッキーのせいじゃないんだけど...いやヒッキーのせいでもあるのか」

 

お前は、慰めたいの?それとも俺を追い詰めたいの?

 

雪乃「比企谷君?」ニコ

 

・・・一目で分かった、これは怒っているそれも、かなり怒っている。はぁ...帰りたい。

 

 

八幡「え、えとどうした?雪ノ下」

 

雪乃「私のいない所で随分勝手な事をしてくれたみたいじゃないの」

 

 

八幡「い、いやあれは仕方なかったとしか...」

 

結衣「そ、そうだよ、ゆきのん今回はしょうがなかったよ、だからあまり怒らないであげて...ね?」

 

雪乃「はぁ、まぁいいわ」

 

あれ?雪ノ下さん、あなた最近由比ヶ浜さんに甘過ぎるのではないですか?

 

雪乃「葉山君は、ちゃんとズタボロにしたのでしょう?」

 

八幡「あぁ、まあな」

 

雪乃「なら、私から言うことはないわ」

 

結衣「ゆきのん、あのねヒッキーすごいテニス上手かったんだよ!」

 

雪乃「えぇ、それは知ってるわ」

 

結衣「ん?どうして?」

 

雪乃「・・・昔ちょっとね」

 

結衣「・・・昔...うんそうなんだ!」

 

八幡「まぁ、今日はこのくらいで解散でいいだろ?少し疲れたしな」

 

雪乃「まぁ、そうね今日はこれで解散にしましょう」

 

結衣「うん!それじゃあね!ヒッキー、ゆきのん、また明日♪」

 

雪乃「えぇ、由比ヶ浜さん、また明日」

 

八幡「おう、じゃあな」

 

俺はその日ご飯も食べずに死んだ魚のように眠りについた。




皆様ハッピイーニューイヤーです!


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不快な目線?材木座の登場

皆様こんばんわ!@まきにきです!ついに、雪ノ下雪乃さんが誕生日を迎えました!1月3日なので、過ぎましたがおめでとうございます!


 

 

 

八幡は、戸惑っていた。

 

こんな、出だしで何を戸惑っているのか分からないだろうが落ち着いて聞いてほしい...。

 

 八幡がいつも通り学校について自分の教室に向かって歩いている時に何故か知らない女子生徒や男子生徒とすれ違う度に、頭を下げられたり目が合っただけでそらされたりしていた。

 

 

八幡は、日頃からなるべく目立たないようにしていたので、訳が分からぬまま自分のクラスについたので扉をあけた。

 

葉山「あっ、ヒキタニ君少しいいかい?」

 

八幡「はぁ...分かった少しだけだからな」

 

 

扉を開けると葉山が俺に話しかけてきた。その光景を見て周りがヒソヒソと話している...俺はこの時、今日の俺に対しての周りの反応が何故おかしかったのか少し分かった気がした。

 

俺は、葉山に何を言われるかだいたい分かっていたがこの状況で聞かない訳にもいかず、葉山の誘いに了承した。

 

海老名「は、葉山君がヒキタニ君を誘って、昨日のライバルは、今日のホモ!ブシュー」

 

三浦「ちょ、海老名おまほんとに擬態しろし、あと今回だけはだまってろって」

 

海老名さんが、テニスの時みたく全く訳がわからない事を言い出しながら鼻血を吹き出しそれを三浦が拭いていた。

 

葉山「それじゃあ、ここじゃ話しずらいし屋上に行こうか」

 

八幡「・・・分かった」

 

俺は、授業開始まで後15分ほどしかなかったので一瞬躊躇ったが葉山の顔を見て渋々頷いた。

 

俺は、葉山と一緒に屋上に向かっているのだがここであることを思い出した。確かここの学校は屋上の出入りを禁止していて、鍵が掛かっているはずなのだ。

 

八幡「なぁ、葉山」

 

葉山「ん?なんだいヒキタニ君?」

 

八幡「確かうちの高校って屋上鍵掛かってなかったか?」

 

葉山「へぇ、知っていたのかい」

 

八幡「あぁ、まあな俺はボッチだから一人になれそうな所はだいたい把握してるぞ」

 

葉山「・・・成る程な、でもその心配は必要ないよ」

 

八幡「ん?何故だ?」

 

葉山「俺が壊しといたからな」

 

・・・な、何?ちょっと待てこいつはそんなことをするようなやつではないはずだ、こいつは常に周りを意識して行動をしているなのに何故だ?

 

八幡「・・・何故だ?」

 

葉山「・・・君と二人っきりで話がしたかったからだよ」

 

どこぞの人が聞いたら鼻血を出して大騒ぎしそうな言葉が返ってきた。

 

そのあとは、特に話さずに屋上についた。

 

屋上についてから10分くらいたっただろうか葉山がずっと空を見て黙っているので俺から話しかけようとするとチャイムがなった。

 

キーンコーンカーンコーン

 

八幡「おい、葉山チャイム鳴ったし何もないなら戻るぞ?」

 

葉山「・・・あ、あぁすまないな、でも、話すことはあるから聞いてくれ」

 

八幡「早く言えよ」

 

葉山「まずは、君に謝りたかった...本当にすまなかった」ペコ

 

八幡「あのときも、言ったと思うが俺に謝るのは筋違いだ」

 

葉山「戸塚君にはもう謝ったよ」

 

八幡「それなら、それでもう終わりでいいだろ、俺はお前に恨まれることはあっても謝罪されることはない」

 

葉山「そうか...君はそういう人間なんだな」ボソ

 

八幡「はぁ...完璧に遅刻だな、まぁいいや話は終わったみたいだし俺はもういくぞ」

 

葉山「皆に俺達が遅れるって適当に理由をつけてもらっているから大丈夫だよ、それにまだ話は終わってないんだ」

 

八幡「・・・まじかよ」

 

葉山「ヒキタニ君実は昨日の俺と君の勝負を誰かが見ていたらしくてそのせいで噂になってしまったんだ」

 

八幡「あぁ、そのことならだいたい分かっていたよ今日の周りの反応を見てな」

 

そう、これを言われるだろうと八幡はあのとき考えていた、だがあの時の葉山の顔を見たときこれだけではないと思ったから俺はここまできたのだ。

 

葉山「それだけじゃないんだ...」

 

葉山は言いにくいことなのだろう、下を向いて1度深呼吸をして決意をして話はじめる。

 

葉山「君と俺のテニス勝負で君が勝ったのがいかさまを君がして、さらに俺に謝罪を強調したという噂がながれているんだ...」

 

これで、全てのピースが繋がった。葉山隼人はこの学校では恐らく1、2を争うほどにトップカーストの位置なのだろうその葉山に対してそれだけの事をしたと噂になっていればそりゃ俺の事を恐れて頭を下げたり、目をそらされたりするわけだ。

 

八幡「別にほとんど間違ってねぇし、お前が気にすることじゃねぇしいいだろ」

 

葉山「でも、この噂は俺のせいでもあるんだ...だから」

 

八幡「お前のせい?おい葉山あまり自分自身を過大に評価するなよ?お前にそこまでの価値はない」

 

葉山「・・・」

 

葉山は何も言わなくなったので、俺はそのまま屋上を後にして教室に向かった。授業は、ちょうど終わっていたらしく休み時間になっていた。

 

結衣「ひ、ヒッキー....あのその」

 

由比ヶ浜がさっきのことが気になっているのか珍しく教室で俺に話しかけてきた、だがタイミングが悪い今の俺に話しかけてくるのは葉山の敵対として周りにとられてもおかしくないからだ。

 

八幡「由比ヶ浜、放課後に部室で話すだから今は聞かないでくれ」

 

今は言いたくないと言葉を混ぜて話したくはないとは言はないことで由比ヶ浜を引きやすくさせる。

 

結衣「う、うん分かったそれじゃあ部室で...ね?」

 

それだけ、言って大人しくいつもの和に戻っていく。葉山も授業が始まる前には戻ってきており普通に授業を受けていた。

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

そして、放課後になった。確かに周りからは不快な目で見られはしたが特に何もなく部室に向かうと、珍しく俺より先に由比ヶ浜が来ていたらしいのだが、由比ヶ浜と雪ノ下が部室にも入らずに中を警戒した様子で見ていた。

 

八幡「どうした?お前ら」

 

結衣「ひっ、ヒッキーか脅かさないでよ」

 

雪乃「はぁ、ほんとにびっくりしたわね...」

 

俺の顔はそんなにびっくりすんのかよ...もう世界で一番怖いお化け屋敷とか俺がいれば出来るレベルじゃないの?

 

八幡「それでどうしたの?」

 

結衣-雪乃「部室に不審人物がいる(のよ)」

 

八幡「はぁ?」

 

 

不審人物?誰だよそれ、怖いな帰って良い俺

まぁ帰るわけにもいかず、覗いて見るとそこには俺の知ってるやつが、窓の方を見て仁王立ちで立っていた。

 

ガラッ

 

俺は取り敢えず扉を開けて中に入ってそいつに話しかけようとしたが逆に話しかけられた。

 

 

材木座「待ちわびたぞ、比企谷八幡!!」

 

結衣「ヒッキーの知り合い?」

 

八幡「いやこんなやつ、知ってても知らん」

 

材木座「ふははは、比企谷八幡よ、我との誓いを果たしよくぞ我の元に馳せ参じた」

 

雪乃「貴女のお友達かしら?」

 

ねぇ?その言い方だと、お前友達いたの?に聞こえるんですが、気のせいですか?そうですか

 

八幡「はぁー、何のようだ材木座」

 

結衣「やっぱり、ヒッキーの友達だったし」

 

八幡「だから、友達じゃねえって」

 

材木座「左様!我と八幡はその様な馴れ合いの関係ではないわー我はいつも1人そう、ほんと1人....」

 

おい、材木座素が出てるぞ

 

材木座「ごらむごらむ」

 

えっ?何その気持ち悪い咳払い

 

材木座「ところで、八幡よお主葉山某に喧嘩を売っていかさまをして勝利を掴みボロカスにしたとは本当か?」

 

雪乃「あなたは何を言ってるのかしら?」ニコ

 

雪ノ下のこの笑顔はかなり怒っている笑顔だ、材木座が何か言ったか?俺には思い付かんが...。

 

材木座「ひ、ひぃ...その我も噂で聞いただけでして...その」

 

雪乃「比企谷君は、ちゃんと勝負をして勝ったのよ、いかさまだなんてしてないわ」

 

結衣「うん、ヒッキーほんとに強かったもんね」

 

雪ノ下は、どうやらいかさまのことに関して怒っていたようだ、でも珍しいなこいつが人の事で怒るなんてな、いままで1回も無かったのに。

 

雪乃「それで、何か用があったのではないの?」

 

材木座「お、おっとそうであった、ここは何やら我の願いを叶えてくれる場所みたいだな?」

 

 

雪ノ下「いえ、それは勘違いだわ、ここは別に願いを叶える場所ではないの、飢えた人に魚を与えるのではなく、魚の取り方を教える場所なの」

 

材木座「」

 

材木座....雪ノ下に...いや女の子に話しかけられてどういう反応をすればいいのか分からないんだな、うん、まぁ分からんでもないがそいつ無視すると後が怖いぞ?

 

材木座「ごらむごらむ、ところで八幡よ」

 

あ、こいつ無視しやがった。

 

雪乃「今は私が話しているのだけれど?あなたはちゃんと聞いているのかしら、人に物を頼みに来る前にまずは、ちゃんとした常識を身に付けるのが先ではないのかしら?それとも、あなたの依頼は、その常識を身に付けることなのかしら?悪いけれど非常識なのは一人で充分なので、悪いけどお引き取り願えるかしら?とても不愉快だわ」

 

由比ヶ浜「ゆきのん、凄い」

 

あの気持ち悪い、材木座を言葉だけで意気消沈させやがった、ほんとに凄いなこいつ、あと非常識なやつが既に1人いるってのは誰のことなんですかね?八幡気になります。

 

材木座「あ、えとそのすいません」ペコ

 

どうやら、素に戻り謝ることを選んだようだ、正しい選択だな、材木座。

 

材木座「あのーそれで、我の書いた小説を読んでもらってその感想をほしいのだが...」

 

あ、こいつそれで、ここに来たのかでも、小説ならネットの中にでも、張り付ければ勝手に読んでもらって感想を聞けるだろうに....。

 

八幡「なぁ、材木座小説なら、ネットとかに、張り付ければ勝手に読んでもらって感想をくれるんじゃねぇのか?」

 

材木座「そうなのだが、あそこの住人は容赦が無いからなぁー酷評されれば多分我死ぬぞ?」

 

うぜぇーなんだこいつ、しゃべり方もそうだが、心も弱いようだ。

 

雪ノ下「取り敢えず、それを読んで感想を言えば良いのね?」

 

材木座「あ、はいそうです、お願いします」ペコ

 

雪ノ下には素でいくんだな。

 

雪ノ下「それじゃあ、用件はすんだのだしもう、帰ってくれるかしら?」

 

材木座「あ、はい、それではまた明日来ます失礼しました」ペコ

 

あー、材木座キャラもう崩れてるぞ。

 

雪乃「はぁ、では今日の所はそろそろ解散にしましょうか、これを読まなくてはいけないようですしあなたの噂の事はまた今度教えてちょうだい」

 

ほんとに、憂鬱そうだなぁー俺もかなり憂鬱だが...てか、やっぱり気になっていたのか。

 

結衣「それじゃあ、ヒッキー私もその時でいいやヒッキー、ゆきのんまた明日ねー!」

 

なんでこいつこんな元気なの?今からあの初心者が書いた分厚い原稿読まなきゃいけないのよ?分かってる?

 

まぁでも、由比ヶ浜結構気になっていたみたいだし先伸ばしにしてくれたのは少しありがたいな、今度なにかお礼で奢ってやるか。

 

 

俺は取り敢えず、分厚い原稿用紙を持って家に帰りリビングで、少し読みはじめていると、小町が帰ってきた。

 

小町「ただいまーお兄ちゃん 」ダキッ

 

なにか、機嫌が良いらしく俺の背中に抱きついてきた。

 

八幡「おぉーお帰り~小町なんか機嫌がいいが、どした?」

 

小町「んーちょっと昨日いままで、離ればなれだった、大切な人とお話できてね~」

 

大切な人?

 

八幡「おい、小町そいつは男か?だったら、今からそいつの、年齢、住所、どういう経歴の持ち主か、あと、名前、苗字を全部教えやがれ、そいつ今から骨が残らないまで潰してくる」

 

小町「女の子だよーお兄ちゃん」

 

八幡「なんだ、そうかーよかった~」

 

小町「お兄ちゃんどれだけ、シスコンなの、流石に引くわー」

 

引くわーと言いながらも、抱きついたままじゃないですか、よっぽど嬉しかったんだな。

 

小町「そういえば、お兄ちゃん何してるの?」

 

八幡「ん?あぁ部活の依頼でなこの駄作を読んで明日感想を言わなきゃならないんだよ」

 

小町「ふむふむ、だったらそんなの、これ何のパクり?って聞いとけばオールオッケーだよお兄ちゃん!」

 

え?そうなの?小町ちゃん、マジ天才それなら読む必要ないじゃない。

 

八幡「それじゃあ、それでいいや、一応一通りは軽く読み終えてるしな」

 

そう思い、俺はその小説を机の上においた。

 

小町「そんなことより小町と遊んで!お兄ちゃん 」

 

なんか、この甘えっぷりはなんだろうか、いや、お兄ちゃん的にも大好きな妹にこういって貰えてポイント高いんだけど、何か引っ掛かるな、まぁいいか。

 

八幡「そうだな、それじゃあ、風呂でも入ってこいよ、飯は今日俺が作っとくから、それ食べてゲームでもしようぜ」

 

小町「うん、分かった!それじゃあお願いねお兄ちゃん 」トテトテ

 

トテトテと小町は、お風呂場に向かっていくが、何かを思い出したようで壁から少し顔だけを出して顔を少し赤らめて...爆弾を投下していった。

 

小町「・・・お兄ちゃん....その一緒に入る?」

 

おいおい、俺の妹様は何を言ってるんだ?俺は今高校1年だそして、小町は中学2年だ、誰が見てもまずいだろう。

 

八幡「何冗談いってんだ、早く入ってこいよ」

 

小町「はーい」

 

はーいと言って小町は再びお風呂場に向かって歩いていった。俺は小町を見送った後、料理にとりかかった、さて、何を作ろうか....。

 

 何を作ろうか悩んだ末に冷蔵庫の中を見て決めることにした。普段は小町が作ってくれるので、冷蔵庫の中に何が入っているのか、分からないのだ。

 

俺は冷蔵庫の中を見て顔が青くなった、ほとんど何も入っていなかったのだ....暫く現実逃避をしているとお風呂場の方から小町の声が聞こえてきた。

 

小町「あ、お兄ちゃん!今日買い物いくの忘れてたから冷蔵庫の中何もないかも!」

 

小町それは、もう少し早くいってくれれば何か買いにいったのに、さてどうするか....野菜は玉ねぎ2玉、ニンジン1本、じゃがいも2つ、そして豚の小間切れ肉が150グラムほど.....か、よしカレーを作ろう、俺は早速カレー作りにとりかかった。

 

 予め、豚の小間切れ肉に塩コショウをふっておき少しねかせて、その間に野菜を食べやすい大きさに切って、鍋に切った野菜を入れねずみ色になったら、下味を付けて、肉を入れて肉にも火が通ったら、適量に水を入れて煮込み、味の素をいれ少し煮込んでから、カレーのルーを入れた、後は煮込んで完成だ。

 

カレーのルーをいれ始めた頃には小町はお風呂から出てきて、椅子の上に座って、テレビを見ていた。

 

八幡「ほれ」

 

カレーを盛り付け小町の前に置いた。

 

小町「ありがとう、お兄ちゃん、んー良い匂いい♪」パクッ

 

美味そうに食べてくれたので、少し自分も嬉しくなり、小町の前の椅子に座り自分も食べ始める。

 

カレーはあっという間になくなり、そのあと俺は風呂に入り小町と3時までマリ⚪パーティーをして、自分の部屋に戻り重い瞼をゆっくり閉じて眠りについた。

 

 

俺は、ゲームを遅くまでしていたせいで目の下に少しくまをつくり眠たそうな顔のまま駐輪場までつくと、由比ヶ浜に話しかけられた。

 

結衣「やっはろ~♪ヒッキー」

 

八幡「よぉ、お前なんで元気なんだ?」

 

あの話を読んでいたのなら、こんなに元気な訳はないはずだ、まぁ俺も目は通したが軽くだしたしなあまり由比ヶ浜のことばかり言えないが。

 

結衣「ん?何で?」

 

あ、この子読むこと事態覚えてないや...まぁいいか。

 

八幡「まぁ、いいやそれより早く教室いくぞ」

 

結衣「うん、そうだね!」

 

今日も、昨日と変わらない視線を浴びながら放課後になり俺は奉仕部に向かった。

 

奉仕部に入ると既に雪ノ下がいて、小説を持ちながら寝ていた。

 

八幡「お疲れさん」

 

俺は、小説に大量の付箋が貼ってあるのを見てみぬふりをして寝ているであろう雪ノ下に労いの言葉をかける。

 

雪乃「・・・驚いた」

 

雪乃「あなたの顔を見ると一発で目が覚めるわね」

 

八幡「うぐ」

 

俺は複雑な気持ちになりながら、材木座を待っていると、由比ヶ浜が入ってきてその後に材木座も入ってきた。

 

材木座「そ、それでは感想をもらえるかな?」

 

雪乃「ごめんなさい、私はこういう物にあまり興味がなくてよく分からないのだけれど」

 

材木座「あ、大丈夫です、一般の人の意見も知りたいので」

 

材木座...やはり雪ノ下が怖いんだな。

 

雪乃「それじゃあ」

 

雪乃「つまらなかった、想像を越えてつまなかった、もはや苦痛ですらあったわ」

 

材木座「ぐはぁー」

 

雪乃「あなた、文法も滅茶苦茶で、表現は支離滅裂、いきなり女の子が脱ぎ出すし、訳がわからないわ」

 

材木座「」ピクピク

 

 

材木座が痙攣し始めたのでそこまでにしてもらうために、俺が止める。

 

八幡「まぁ、その辺でいいんじゃないか?いっぺんに言ってもあれだし」

 

雪乃「まだまだ、いい足りないのだけれどまぁいいわ、それでは次は由比ヶ浜さん」

 

結衣「ふぇ?あ、えと難しい漢字いっぱい知ってるね!」

 

材木座「ぐえらー」

 

結衣「ひっ...えとそれじゃあヒッキーどうぞ」

 

材木座がよっぽど気持ち悪かったのか由比ヶ浜が引きながら俺に丸投げしてきた。

 

まぁ、俺の言うことは決まっているのだが。

 

材木座「は、八幡...お主なら分かってくれるよな?」

 

八幡「それで、あれ何のパクリ?」

 

 

材木座「ぎゃーたぼらーさーとーりゃー」

 

なんか、訳わからんことを言いながら転がりはじめた、いつもより、うざい....。

 

5分くらいして落ち着いたのか、材木座が立ち上がり始めた。

 

材木座「その、また読んでくれるか?」

 

結衣「ドMなの?」

 

材木座「いや、確かに悪評はされた...だが嬉しかったのだ、自分で書いた物を読んでもらえるというのは...良いものだな」

 

八幡「そうか、また読むよ」

 

材木座「すまなかったな、それでは先に帰る!でわ去らばだー!」

 

あいつは、気持ち悪いがちゃんと夢を持って前を向いて進もうとしている、そんな材木座を見て俺は少し材木座を羨ましいと感じていた。               





私は、お正月おみくじを引きに初詣に行ってきました!なんと、そこで大吉を引くことができました!今年は良い年でありますように!

皆様今年もよろしくお願いいたしますm(._.)m


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葉山隼人のグループ

こんばんわ、@まきにきです!お気に入りがたくさん増えてくれて本当に感謝感激です!もう、感動で良い作品を書けるように頑張ります!

誤字がありましたので、修正しました、奉支部➡奉仕部

誤字報告ありがとうございました!


 

材木座の依頼を聞いてから1週間ほどたった6月の10日俺は、平塚先生に生徒指導室に呼び出されていた。

 

平塚「比企谷なぜお前を呼び出したのか分かっているか?」

 

八幡「いえ、全く身に覚えがないんですが」

 

これは嘘だ本当は身に覚えがあった、いやありすぎるくらいにあった、だがここでそれを言えば殴られる気がしたのでやめておく。

 

 

平塚「はぁ...今度の職場見学の件だよ、なんだこれは自宅に職場見学って何故こうなった?」

 

八幡「俺は将来的に専業主婦を目指しているので自宅に訪問するのは当然だと思いましたが?」

 

平塚「比企谷、お前は国語だけはできるんだから、その道を進んでいこうとか思わないのか?」カチッ

 

平塚先生が、たばこに火をつけながら言ってくる。

 

八幡「嫌です、俺は働いたら負けだと思っているので、そんな面倒な道には進みたくありません」

 

平塚「ほほぉ、比企谷この私に対してそんな口を叩くなんていい度胸だな」ボキバキ

 

八幡「ちょっ、暴力はNOって「では、殴る前に1つチャンスをやろう」チャンス?」

 

平塚「あぁ、そうだ私を納得させることができれば自宅に訪問することを認めてやろう」

 

八幡「・・・まじですか?」

 

静「あぁ、大マジだ」

 

 

ヤッターこれで、1日家でくつろぐことができる...よし俺の本気見せてやるよ。

 

平塚「ただし」

 

八幡「ただし?」

 

静「納得いかなかった場合は....ボキバキ・・・分かるよな?」

 

こ、これは休めるからではなく自分の命のために全力を出さねば...考えろ比企谷八幡、童貞15才、過去に出来た恋人0頭をフル稼働させろ!

 

 

八幡「・・・では」

 

八幡「人生と言うものは間違いながら進んでいくもので、それを自分で見つけて修正しやり直していく物だと俺は考えています」

 

平塚「ふむふむ、それで?」

 

八幡「ですので、今私比企谷八幡は間違いに気づいたので、職場見学しっかりと選ばせていただきます」

 

俺の頭の中で出た結論それは、どうやって言いくるめて自分が楽をするのではなく、自分の命を優先して本気の土下座をして謝ることだった。

 

平塚「分かってくれたようで、何よりだ明日までにはしっかり決めて提出するように」

 

八幡「・・・はい」

 

平塚「ときに、比企谷」

 

八幡「なんですか?」

 

平塚「奉仕部は最近どうだ?」

 

八幡「はぁ、まあボチボチやってますよ」

 

平塚市「そうか...雪ノ下と由比ヶ浜のことはどう思う?」

 

八幡「・・・どう...とは?」

 

平塚「お前から見てどんなやつらだ?」

 

八幡「そうですね、雪ノ下は...まぁちゃんとやってると思いますよ、由比ヶ浜も協力的ですし、俺は楽できますし「そういうことじゃないよ」えと?」

 

平塚「お前から見てあいつらはお前にどううつる?」

 

八幡「・・・」

 

俺は、何も答えることが出来なかった、いやもうその答えは出ているのかもしれないだが、いままでがいままでなので口に出すのが怖かったのだ。

 

平塚「・・・そうか、まぁ無言も1種の答えみたいなものだしな、悪いな引き留めてそれじゃあ、帰りなさい」

 

八幡「・・・はい」

 

俺は、その日部室には行かずに家に帰った。

 

小町「お兄ちゃん♪おっ帰り~、今日は早いね!」

 

八幡「あぁ、まあちょっとな」

 

小町「ふーん、なにか悩み事でもあるの?」

 

・・・悩み事....か、確かにあるがこれは聞いてはいけない気がしたので、断ろうとしたが今小町と揉めるのも嫌なので他の相談をすることにした。

 

八幡「なぁ、小町」

 

小町「なーに?」

 

八幡「俺、職場見学に行かなきゃいけなくてさ、どこに行こうか全然決まらないんだけどどうすればいいかな?」

 

小町「うーん、そうだなぁ~お兄ちゃん将来は何になりたいの?」

 

八幡「専業主婦」

 

小町「は?」

 

八幡「あ、あの小町さんちょっと、怖いんだけど...」

 

小町「それで?何になりたいの?」

 

気のせいかな、先程よりも口調が強くて怖い...。

 

八幡「・・・えと、国語が得意なのでそれを伸ばせる道に進もうと...」

 

 

あまりの恐怖に平塚先生に言われたことをそのまま言ってしまった。

 

小町「うん、それいいんじゃないの?」

 

八幡「えと、それでどこに職場見学してくれば?」

 

小町「今回は大学とかはいけないんだよね?」

 

八幡「あぁ、職場を見るだけだな」

 

小町「それなら、もういく場所はある程度決まっているわけだし、適当に選んで決めればいいんじゃない?」

 

八幡「そんなんでいいのか?」

 

小町「お兄ちゃんのことだから、どうせ自宅に職場見学するって言ったんでしょ?」

 

八幡「ぐ...完全に読まれてやがる」

 

小町「はぁ、まあちゃんと選べば良いだけだし人気が無さそうなのにしてみたら?」

 

八幡「あぁ、成る程人気が無さそうなところなら1人で行動しやすいしな、ありがとよ小町」

 

小町「別に良いってそれじゃ、頑張ってねお兄ちゃん♪」

 

小町に、頑張ってねと言われて適当に決めようと思った次の日の放課後、何故か平塚先生が体調不良で欠席のため、職場見学の場所をせっかく決めたのに明日提出しなさいと、担任に言われ仕方なく奉仕部に来ていた。

 

雪乃「あら、比企谷君昨日はどうしてこなかったのかしら?」

 

八幡「いや、平塚先生に呼ばれてたんだよ」

 

雪乃「そう、でも来れなくなるのなら連絡の1本でもするのが礼儀ではないのかしら?」

 

八幡「・・・悪かったよ、だが俺は雪ノ下のアドレスを知らないから連絡できないんだが?」

 

雪乃「それも、そうね...今回は私にも原因があるようだし不問にするわ」

 

八幡「そうですか」

 

雪乃「それと、比企谷君」

 

八幡「ん?」

 

雪乃「携帯電話を出しなさい」

 

八幡「え?何故?」

 

雪乃「今の話の流れから分からないのかしら?あなた本当に馬鹿だったのね、馬鹿谷君」

 

八幡「はぁ...いちいち罵らなくていいから...ほらよ」

 

雪乃「・・・」

 

八幡「何?出せって言っておいて何で出してるの?見たいな顔しないでくれる?俺だって傷つくぞ」

 

雪乃「い、いえあなたなら嫌がると思っていたもの」

 

八幡「別にアドレスくらいいいだろう、それより由比ヶ浜は今日は休みか?」

 

雪乃「由比ヶ浜さんなら、あなたを探しに教室に行ったわよ?会わなかったの?」

 

八幡「いや、会ってねぇよ...」

 

 

ちょうど、その時奉仕部の扉が勢いよく開いた。

 

結衣「あぁ!いた、やっと見つけたよ!」

 

八幡「いやいや、別に俺隠れてないんだけど?」

 

結衣「もう、皆にヒッキーのこと聞きながら探してたんだからね!そしたら、比企谷?あ、あの...とかしか、皆言わないし超大変だったんだからね!」

 

八幡「いや、何で俺探してたんだよ...」

 

結衣「だって、ヒッキー昨日何も言わずに帰っちゃうし、今日もサボるかもしれなかったから...ヒッキーのせいだからね!」

 

確かに、今日も1度生徒指導室に言って本来なら職場見学のプリントを出す予定だったので少し遅れたな....。

 

八幡「あぁ、すまなかったな」

 

結衣「いや、別にいいんだけどさ...あ、あのさヒッキー」

 

八幡「ん?どうした?」

 

結衣「こういうとき困るし携帯のアドレス交換しよ?」

 

八幡「お前もか...まぁいいぞ、ほらよ」

 

結衣「ん?お前も?・・・ふーん、そっか」

 

雪乃「・・・」

 

八幡「それじゃ、うち終えたら返してくれ」

 

結衣「て、私が打つんだ、てか人に携帯を素直に渡せることが凄いね」

 

八幡「別に何も無いしなー、てお前打つの早いな...」

 

結衣「んー?普通じゃん、てかヒッキーメールとかしないから手が退化してるんじゃないの?」ピピ

 

八幡「ばっか、お前俺だって女子とメールくらいしたことあるぞ」

 

結衣「・・・嘘」

 

パキ

 

八幡「て、おい俺の携帯落とすなよ!壊れるだろ」

 

雪乃「比企谷君、それはどういうことかしら?」

 

あれ?先程まで大人しかった雪ノ下がいきなり会話に入ってきたんですが...てか、怒ってる?

 

八幡「いや、携帯を落としたら壊れるにきま「そんなことは聞いていないわ」・・・はい」

 

結衣「その子はどんな子だったの?」

 

八幡「そ、そうだなぁー清楚で真面目風な感じだったな、なんせ夜の7時にメールを送れば翌朝にごめーん寝てた~くらいには真面目だったな」

 

結衣「うぅ、それって」

 

雪乃「寝たふりをして、あなたのメールを無視していたのね、比企谷君、現実というのは厳しいものなのよ?」

 

八幡「現実が厳しいことくらい、俺が一番知ってるっつうの」

 

コンコン

 

奉仕部の扉を叩く音がしたので、話をやめて雪ノ下が「どうぞ」と言って入室を促す。

 

葉山「失礼します、奉仕部ってここでいいのかな?」

 

それは、俺がもっとも会いたくないと思っている相手だった。

 

結衣「あ!葉山君じゃん、やっはろー」

 

葉山「結衣もここの部員だったんだな」

 

結衣「うん、そうだよぉーそれで何かあったの?」

 

葉山「ちょっと相談があるんだ」

 

葉山はそう言って、携帯を俺たち全員に見えるようにして1つのメールを開く。そこには、葉山がいつも一緒に行動しているであろう、戸部と大和と大岡の悪口が書かれた所謂チェーンメールだった。

 

葉山「これが来てからなんかあの3人あまり仲良くない気がして」

 

雪乃「それは、あなただけにきているのかしら?」

 

葉山「あ、えとたぶん俺にしかきていないと思う」

 

結衣「私には来てないよ」

 

八幡「なんで、俺を見るんだよ、来てるわけねぇだろ」

 

雪乃「あなたなら、出しているかも知れないじゃない?」

 

八幡「そんなわけねぇだろ、むしろ葉山のアドレスすら俺は知らねぇしな」

 

雪乃「ただの、冗談よあなたがそんなことするわけがないじゃない、それで、あなたの依頼はチェーンメールの差出人を見つけてこらしめればいいのかしら?」

 

葉山「い、いや俺はもうこんなことやらないって言ってくれればそれでいいんだ、だからもう、やらないでもらえる方法を知りたいんだ」

 

雪乃「そう、それならやっぱり犯人を探すしかないわね」

 

葉山「え、えとどうしてそうなるの?」

 

雪乃「チェーンメール...あれは、人の尊厳を貶める最低の行為よ、見つけて根絶やしにするしかないわ、ソースは私」

 

結衣「根絶やしにしたんだ...」

 

雪乃「私は犯人を見つけるわ、見つけたあとはあなたに任せるそれでいいかしら?」

 

葉山「・・・あぁ、分かった、それで頼むよ」

 

比企谷「それで、どうやって見つける気だ?」

 

雪乃「まずは、情報を集めないとね、その人たちの特徴を教えてくれるかしら?葉山隼人君」

 

葉山「あ、あぁまず戸部は見た目悪そうに見えるけどムードメーカーって言うか良いやつだよ」

 

雪乃「見た目が悪いただのお調子者と」

 

葉山「・・・」

 

雪乃「どうしたの?続けて?」

 

葉山「え、えと大和は優しくていつも皆の事を一番に考えてくれる良いやつだよ」

 

雪乃「自分では自分の行動を決めることができない、優柔不断と」

 

葉山「大岡は、色々な場面で庇ってくれたり、相手の事を思いやれる良いやつだよ」

 

雪乃「人の顔を伺う風見鶏と...誰が犯人でもおかしくないわね」

 

雪乃「葉山君の言うことではいまいち要領を得ないわね、由比ヶ浜さんと、比企谷君、彼らの周りの彼らの評価それに彼らの関係性について、明日教室で調べてきてくれないかしら?」

 

結衣「う、うん....」

 

雪乃「ごめんなさい、あまり気持ちの良いものではなかったわね」

 

八幡「俺がやるよ、別にクラスでどう思われようが気にしないしな」

 

結衣「わ、私もやるよ!ゆきのんの役にもたちたいしね!」

 

雪乃「そ、そう?あ、ありがとう」

 

結衣「頑張るね♪」ダキ

 

葉山「仲が良いんだな」

 

八幡「あぁ、あいつらはな」

 

葉山「ヒキタニ君もだよ」

 

こいつは何言ってるんだ?ヒキタニなんてやつはいない。

 

そして、翌日俺は早速調べようとしたが、由比ヶ浜に私がやるからヒッキーは何もしないでいいよと言われたので、机に突っ伏しながら由比ヶ浜の様子を見ていた。

 

結衣「やっはろー♪優美子、姫菜」

 

優美子「あー結衣おはよ~」

 

海老名「はろはろ~結衣~」

 

結衣「いやはやーそれより、この頃戸部っちや大和君や大岡君ってなんか微妙だよねー」

 

おい、由比ヶ浜いくらなんでも直球すぎだろ...。

 

海老名「結衣ってそう言うこと言う子だったっけ?」

 

優美子「あのさーそう言うこと言うの良くないんじゃないー?友達の悪口とかさー」

 

結衣「いやいや、そうじゃなくて!気になるというか....あ」

 

優美子「結衣~何あの3人の中で好きな人できたん?ほれほれ言ってみー協力するからー」

 

結衣「いや、あの3人の関係性が気になると言うか」

 

海老名「分かる!」

 

結衣「え?」

 

海老名「結衣も気になってたんだね」ズイ

 

海老名さんは、由比ヶ浜に凄い勢いで近づいて由比ヶ浜が、どんどん後ろに下がって教卓と海老名さんに挟まれてなんか、エロい...じゃない、俺は何を考えてるんだ...。

 

海老名「私もやっぱり戸部っち受けだと思うの!」

 

結衣「はい?」

 

海老名「いや、ここは大岡君の強き攻め!あぁ、でも個人的には葉山君とヒキタニ君もいれて、ヒキタニ君受けオーラすごいし、4人全員のを受けて総受け!!決ましたわぁああー!ブシュー」

 

優美子「ちょ、海老名おまほんと擬態しろし」

 

なんだろう、俺別に何もしてないのに心が既に抉られた気分だ....。

 

 

そして、由比ヶ浜が俺のとこに戻ってきた。

 

結衣「ごめん!分からなかった」

 

八幡「まぁ、最初から色々間違えてたしな、何故か俺は被害にあうし」

 

結衣「あれ?ヒッキーこっちずっと見てたの?」

 

八幡「あ、あぁ気になってな」

 

結衣「そ、そっか...でもどうしよう」

 

八幡「俺に任せておけ」

 

結衣「なにやるの?」

 

八幡「放課後、部室で教えてやるよ」

 

ちなみに、俺は既にチェーンメールを出した送り主が分かっているのだがもうひとつの依頼が解決してないので、あの三人の関係性を見ることにした。10分ほど眺めていると、葉山がこちらに向かってきた。

 

葉山「やぁ、何か分かったかい?」

 

八幡「あぁ、まぁな」

 

葉山「へぇ、それはどっちが分かったんだい?」

 

俺はここで自分の推理が当たっているのかカマをかけることにした。

 

八幡「あぁ、チェーンメールの送り主だけ分かったよ....ん?」

 

ここで、俺はようやくあの三人の関係性も分かり葉山に言う。

 

葉山「どうしたんだい?」

 

八幡「どっちも分かったよ、昼休みに奉仕部にこい、それとチェーンメールの送り主本当に言ってもいいん....だな?」

 

葉山「・・・成る程な彼女が気にしてる所はこういう所...か」

 

八幡「彼女?」

 

葉山「いや、何でもない出来れば言わないで貰えると助かる」

 

八幡「あぁ、そうかい分かったよ」

 

葉山「それじゃあ昼休みに」

 

八幡「おう」

 

 

 

 

 

       昼休み・奉仕部

 

雪乃「それじゃあ、比企谷君話してくれるかしら?」

 

結衣「ヒッキー本当に分かったの?」

 

八幡「あぁ、まずあのグループいやあの三人は葉山のためのグループということだ」

 

葉山「・・・そんなことはないとおもうんだが」

 

八幡「なぁ葉山、お前はお前がいないときの三人を見たことがあるか?あいつらお前がいないときは全然仲良くないんだよ、つまり、あいつらにとっては葉山は友達だがそれ以外は友達の友達ってことだ」

 

葉山「・・・」

 

結衣「あーでもそれすごいよく分かる、話盛り上げてくれる人いなくなると気まずいよね、なにして良いか分からなくて携帯いじっちゃう」

 

雪乃「それで、あなたの解決策は?」

 

八幡「おそらく、今回のことは職場見学これが問題だと俺は思っている、あれは三人で一組のペアを組まなくてはいけない、だから「あー!そうか誰か1人が余っちゃうからギクシャクしてたのかー」おい、由比ヶ浜良いとこでとるなよ....」

 

結衣「あ、ごめんねヒッキー」

 

八幡「いや、別に良いんだけどさ...なぁ葉山?」

 

葉山「ん?」

 

八幡「お前が望むのなら解決する方法はある、知りたいか?」

 

葉山「あぁ、教えてくれ」

 

 

俺が、葉山に説明し終わると雪ノ下が聞いてきた。

 

雪乃「比企谷君?それで、チェーンメールの送り主は誰だったの?あなたは分かっているのでしょ?」

 

流石に雪ノ下は鋭いな、これで終わりまで持っていけると思っていたがそこまで甘くはなかったようだ。

 

結衣「あ、そうだよヒッキーどっちも分かってるって言ってたじゃん!」

 

八幡「あ、あぁ悪いなそれは実は嘘なんだ、送り主までは見つからなかった」 

 

雪乃「それは、嘘ね」 

 

簡単に見破られてしまった....やはり雪ノ下に嘘をつくことは無理だな。

 

八幡「嘘じゃねーよ....」

 

雪乃「そう、そう言うことね」

 

結衣「え!?なに?なんなの??」

 

雪ノ下は俺の顔を見て何かに納得したように、葉山の顔を見て葉山が顔を反らした所で雪ノ下は納得した....いや、全て分かったのだろう、チェーンメールの送り主が葉山自身であることに...あいつは、あの三人の仲が急に悪くなったのを感じとり、俺達奉仕部に頼ることを決めたのだろう....。

 

しかし、この前のテニス勝負のこともあり、簡単には、依頼を承諾してくれないと思いこの方法を思い付いたのだろう、だがあいつは悪者にはなりきれなかった、チェーンメールを見せていたとき俺だけは葉山の顔を見てしまっていた。

 

俺はその顔をしっていた、自分のやったことに許せなくて唇を噛み締めながら必死に耐えようとする表情だ、一瞬だったので雪ノ下や由比ヶ浜は見てなかったが、その顔で俺はだいたい分かっていた。

 

 それに、確かに悪口が書いてあったのだが悪者になりきれてなかった、酷いには酷いのだが、なにが悪いのかあまり伝わってはこない内容だったからだ、そして、俺の予想が確信に変わったのは葉山にカマをかけたとき、「出来れば言わないで欲しい」この言葉を聞いてからだ。

 

 

雪乃「それじゃあ、葉山君の依頼はこれで終わりでいいのかしら?」

 

葉山「あ、ああ色々とすまなかった、あとありがとう」

 

結衣「なんか、私だけ分かってないみたいで、納得いかないけど、とりあえず三人が仲良くなってくれるといいね!」

 

八幡「まぁ、それじゃあさっきいった通りにやってくれ」

 

葉山「あぁ、分かったよ」

 

 

そして、昼休みが終わり授業が始まったのだが、この時間は自習になり、担当の先生が平塚先生だったこともあり、職場見学の三人一組ののメンバーを決めることになった。

 

葉山「やぁ、ヒキタニ君」

 

八幡「なんだよ」

 

葉山「ありがとな、君のお陰であの三人が本当の友達になったような気がするよ」

 

八幡「別に俺は何もしてねぇよ、ただお前があいつらと組まないでボッチの道に引きずりこんだだけだ」 

 

葉山「最初あいつらも、俺はお前らとは行かないって言ったら驚いてたけどな」

 

八幡「まぁ、そうだろうな」

 

葉山「ヒキタニ君、良かったら一緒にどう?」

 

 

なにこいつ、アメリカ人なの?なんでこんなに簡単に人誘えるの?

 

八幡「お、オーケー」

 

思わず英語で返しちまったじゃねえかよ。

 

戸塚「ねぇ?八幡、僕は?」

 

八幡「え?いや別に行くとは言ってなかったような」

 

戸塚「八幡ずっと、どこ行くか決まって無かったから、待ってたんだよ!」

 

八幡「お、おうそうなのか、なんかすまんな」

 

戸塚「ううん、別に良いんだけど良いかな?」

 

八幡「あ、あぁ別に構わないぞ」

 

戸塚「そっか、良かった」ニコ

 

ま、守りたいこの笑顔。

 

戸塚「それじゃあ、よろしくね、八幡、葉山くん」

 

葉山「あぁ、よろしくな」

 

 

そのあと、俺達はいく場所を黒板に書き終えると、皆葉山と同じところが良いらしく俺らのクラスは皆で同じところに行くことになった。     

 




ここで、次回予告です!次回は、由比ヶ浜と終わと初めという内容です!


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彼と彼女の物語は始まる前に終わりを告げる


皆様こんばんわ!@まきにきです!本日成人式でこの頃多忙につきなかなか更新が出来ませんでした...だけど、途中でやめる気はありません、頑張っていきます!


 

 

八幡「・・・どうしてこうなった?」

 

今比企谷八幡は、職場見学である会社に向かうためバスに乗っている....のだが。

 

八幡(なんで、うちのクラスのやつが全員同じ場所にいくんだよぉー!)

 

 

 

俺は、出来る限り1人でいたいのに...何故だ...。

 

ちなみに、俺は1人専用の運転手さんの助手席を勝ち取っているので、俺のとなりになった女子に「え?まじでありえないんですけどぉー」って言われる心配は無くなったので良かったのだが、ここのバスにはうちのクラスと他のクラスから、4人くらいしかきていない、それほど人気ではない場所を俺は選んだのだそれなのに、クラス全員が来てしまった....それもこれも、全部あのくそイケメンのせいだぁー!!

 

 

八幡「・・・いや、まぁ良いんだけどさ...」

 

クラスのやつ全員が同じ場所で、1人になれないと思っていたが違った、いく場所は同じでも八幡の周りには誰もおらずしっかり1人になれていた。

 

八幡「ハァ...まぁこんなも「はちまーん」ん?」

 

戸塚「八幡探しちゃったよ」ニコ

 

八幡「・・・天使だ」

 

戸塚「え?何どういうこと?」

 

八幡「あ、いやべべ別に何でもねぇよ、ていうか戸塚はどうしたんだ?」

 

戸塚「え、えと八幡と見て回ろうと思って駄目、かな?」

 

八幡「い、いや別に駄目じゃねぇよ」

 

戸塚「そ、そっか良かった」ニコ

 

守りたいこの笑顔

 

八幡「ところで、戸塚は将来何になりたいとか決めてるのか?」

 

戸塚「うーん、まだ決まってないかなー八幡はどうなの?」

 

八幡「俺は、専業主婦目指してるからな!」

 

戸塚「アハハ、八幡らしいね」

 

八幡「そ、そうか?」

 

戸塚「うん!あ、そうだ八幡」

 

八幡「ん?どうした?」

 

戸塚「八幡入学式初日の日に事故にあってたでしょ」

 

八幡「ん?あぁ...ん?でも何で戸塚が知ってるんだ?」

 

戸塚「いやいや、同じクラスでしょ?僕達、先生から朝のHRで聞いてたよ」

 

確かに、入院で来れなくなった生徒の状況くらい知ってるわなそりゃーでも、何故今聞くんだ?

 

八幡「・・・なるほどな、でも何で今聞くんだ?」

 

戸塚「・・・実は僕その時あの場を見てたんだ」

 

俺は思わず歩いていた足を止めて戸塚の方に振りかえる。

 

八幡「見て...たのか?」

 

戸塚「うん、由比ヶ浜さんちの犬を八幡が助けて車に跳ねられちゃって、僕跳ねられちゃった八幡を見たとき何も出来なくて怖くなってその時逃げ出しちゃったんだ...だから、その事をずっと、謝りたくて...」

 

いや、そりゃ朝から人が跳ねられたところなんて見たら怖くなって逃げだすのは理解出来るが、犬の飼い主が由比ヶ浜?

 

八幡「えと、由比ヶ浜のうちの...犬?」

 

戸塚「え?八幡は知らなかったの?」

 

八幡「あ、あぁ意識が直ぐに飛んじまってな...」

 

そうか、だから由比ヶ浜は俺に話しかけてくれていたのか...俺に、負い目を感じて責任を感じて...てどっちも意味はあんま変わらねぇな...俺はいままで彼女に気を使わせていたのか...そうか、なら俺は....。

 

戸塚「そ、それより、ごめんなさい、八幡」

 

八幡「良いよ戸塚...別に気にしてないしそれに、俺だって逆の立場だったら逃げてると思うしな」

 

戸塚「・・・で、でも」

 

八幡「俺は気にしてないからそれに、もうすんだことだし、変に気にされても困るしな、だからもう気にするな」

 

そのあと、俺と戸塚は集合の時間まで会社を見学した。話はしたがお互いどちらも、話しにくく少し気まずかったがしょうがないだろう。

 

三浦「んじゃこれで、職場見学も終わりだし行ける人でこのあと、打ち上げいかない?」

 

戸部「べーまじ優美子さえてるわー」

 

三浦「だっーしょ!」

 

葉山「うん、いいなそれ、皆行こうよ」

 

ようやく、職場見学が終わって帰れると言うのに、女王様こと三浦がとんでもないことを言い出しやがった....。

 

 まぁ、俺はそもそもいく気がなかったので帰るために1人教室から出ていき廊下を歩いていると後ろから足音が聞こえてきたので振り向く。

 

結衣「ヒッキー、ヒッキーも一緒に打ち上げ行こうよ!」

 

八幡「・・・由比ヶ浜...」

 

結衣「ん?どうしたのヒッキー」

 

あぁ、由比ヶ浜は優しい、俺に対して優しい女の子なんて初めてかもしれないだけど、この優しさが、あの負い目からくるものならば俺は彼女に言わなければいけない...。

 

八幡「・・・なぁ、由比ヶ浜」

 

結衣「ヒッキーほんとにどうしたの?」

 

八幡「あのときの交通事故の犬の飼い主ってお前だったんだな」

 

結衣「・・・ヒッキー知ってたんだ」

 

八幡「あぁ、つい最近だけどな知ったのは」

 

結衣「そっか...」

 

八幡「・・・もうやめにしないか?」

 

結衣「何が?」

 

八幡「俺にそんな風に気を使ってくれるのはあのときの事故からくる負い目からなんだろ?責任を感じて俺に話しかけてくれてるんだろ?でも、そんならもう辞めてくれ別に俺はお前だから助けようとしたわけじゃないし、それに、俺はあの場で事故にあっていなくてもたぶん...いやボッチだったしなお前が気にする必要なんてないんだ」

 

結衣「・・・なんで、なんでそんなこと...言うの?」ポロ

 

由比ヶ浜は、泣いていた俺は自分が考えていた反応とは全く違う反応で動くことも出来ずその場で固まってしまう。

 

結衣「馬鹿」

 

由比ヶ浜は、それだけ言って走り去ってしまった。俺の心に残ったのは、やり遂げた達成感といままでの誤解が解けた安堵という感じではなく、ただ、ただ後悔だけが残り暫くその場から動くことは出来なかった。

 

 

 

 

 

      由比ヶ浜の部屋

 

結衣「ハァ....なんであんなこと言っちゃったんだろ...」

 

彼女は、自分の部屋のベットの上で呟いていた。

 

結衣「ヒッキー、覚えてないのかな...私はヒッキーに救われたことサブレを助けてくれたことともうひとつ私自身を救ってくれたことの2回あるんだよ?ねぇヒッキー」ボソ

 

誰にも、聞こえない声で由比ヶ浜は、呟きあのときの少年のことを思い出しながら眠りについた。

 

 

 




今回は、少し短かったですかね....次回はもう少し長くなる予定です!


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彼と彼女の物語は新たに始まりを迎える

皆様こんばんわ@まきにきです!前書きとあとがき書くことが無さすぎてそっちを考えることも考えている最近の私です、あぁアイディアが貧困すぎる....。



       

 

 

         6月15日

 

 

職場見学が終わり数日が過ぎているが比企谷八幡は、職場見学いらい由比ヶ浜結衣と話をすることは全くなくなっていた。

 

八幡「授業も終わったし部活にいきますかね」

 

俺は独り言を呟き奉仕部に向かって歩きだす。

 

ガラッ

 

雪乃「・・・比企谷君....か」

 

八幡「ハァ...由比ヶ浜じゃなくて悪かったな」

 

雪乃「別にそう言うわけではないのだけれど」

 

由比ヶ浜はあれいらい部活にも顔を出していなかった、だから雪ノ下がこうも由比ヶ浜のことを気にしてると俺が原因なので、すごく負い目を感じて奉仕部にいずらくなっていた。

 

ガラッ

 

俺が入ったあと暫くたったあとに奉仕部の扉が開いた。

 

平塚「邪魔するぞ」

 

雪乃「平塚先生ノックを」

 

平塚「悪い悪い」ヨイショ

 

平塚先生は、適当な返事をしながら俺のとなりに座ってきた。

 

平塚「ハァ...由比ヶ浜は今日もこないのか、彼女には少し期待をしていたんだがな」

 

雪乃「由比ヶ浜さんは、別に辞めた訳でわ「同じだよ」・・・」

 

平塚「来ないのならば同じだ、面倒を見てやるのは義務教育まで、やる気のないものは去る他ない」

 

八幡「あの、俺やる気も来る気もないので来なくても良いですか?」

 

平塚「ボキバキ」ニコ

 

平塚先生が、凄い良い笑顔しながら指を鳴らしばしめた...怖い、どこのヤンキーだよ....。

 

八幡「す、すいません、冗談です...」

 

平塚「まぁ、だが由比ヶ浜がいてくれたお陰で二人よりも三人のほうが効率が良くなることが分かった、だから人員の募集をしようと思う」

 

雪乃「・・・分かりました、人員の募集をすればいいんですよね?」

 

平塚「その通りだよ、雪ノ下、それじゃあ二人ともあとは私が閉めといてやるから早速人員の募集をしてきなさい」

 

八幡「・・・横暴だ」

 

平塚「心外だな、私なりの優しさだがね」

 

それから、俺と雪ノ下は平塚先生に無理矢理部室から追い出された。

 

八幡「それで、雪ノ下お前は誰を誘うんだ?」

 

雪乃「宛ならあるわ」

 

八幡「んー、戸塚か?戸塚だろ?」

 

雪乃「確かに、彼も頼めば入ってくれそうではあるけれど彼ではないわ」

 

八幡「ん?じゃあ誰?」

 

雪乃「由比ヶ浜さんよ」

 

八幡「え?でも辞めるんでそ?」

 

雪乃「なら、もう一度入り直してもらえば良いだけでしょ?」

 

八幡「いやいや、普通は去っていったらそのままだろ...」

 

雪乃「例え、そうだとしても由比ヶ浜さんにはいままでの感謝を伝えたいのよ...だから、その」

 

八幡「ん?」

 

雪乃「つ、付き合ってもらえないかしら?」

 

八幡「はぁ?」

 

 

      翌日・デパート

 

八幡「よぉ」

 

雪乃「あら、おはよう」

 

あのあと、雪ノ下から由比ヶ浜のプレゼント選びに付き合ってということを聞き渋々了承した。

 

小町「雪乃さん、お久し振りです!」ダキ

 

雪乃「こ、小町さんお久し振り、その離れてもらってもいいかしら?」

 

小町「あ、すいません、あまりに久しぶりだったのでつい」

 

雪乃「えぇ、まぁそれはもういいわ」

 

八幡「それじゃあ、由比ヶ浜のプレゼント選びだが効率重視でいこう、俺はこっちを周り雪ノ下はあっちで小町は「ストップです」痛てててて」

 

小町「早速なので皆で回りませんか?その方が楽しいですし」

 

八幡「なんだよそれ、てか耳めっちゃ痛い」

 

俺は小町に耳を引っ張られて少し赤くなっていた。

 

雪乃「でも、ここのデパートは大きいから回りきれないのではないかしら?」

 

小町「大丈夫です!小町の見立てでいけば、結衣さんの趣味的には...あっ!ここなんて見れば大丈夫だと思います!」

 

小町はデパートの案内板を指差しながらどや顔で言った。

 

八幡「なぁ、小町ちゃん?」

 

小町「ん?どしたの?お兄ちゃん目が死んだ魚のようだよ?」

 

雪乃「小町さん、それは元々よ」

 

小町「あっ!そうでした!」

 

八幡「酷い...いやそうじゃなくて、なんでお前由比ヶ浜のこと知ってんの?」

 

それは、由比ヶ浜が八幡が事故にあって入院中の時にお菓子を持ってきてくれてそれで仲良くなったのだが、そのお菓子の存在を八幡には話していないのと由比ヶ浜から自分から言いたいからヒッキーには内緒にしててと言われているので小町は言葉を濁すしかなかった。

 

小町「あ、えーと....お、お兄ちゃんとは違って小町は知り合い多いからね!」

 

八幡「ハァ....そうかい」

 

小町「それじゃあ、早速いきましょう!レッツゴー♪」

 

何だかんだで30分くらい過ぎたころ異変が起きた。

 

雪乃「あら?小町さんは?」

 

八幡「あれ?いない....ちょっと連絡してみる」

 

 

Prrr

 

小町「はいはい、小町です」

 

八幡「お前今どこでなにしてんの?」

 

小町「え?何ストーカー?警察に電話されたくなければ、直ぐに切って「俺だよ」おれおれ詐欺!?」

 

八幡「比企谷八幡だ....」

 

小町「あーなんだお兄ちゃんか、それで何?」

 

八幡「お前今何してるの?」

 

小町「あー小町ちょっと買いたいものあってー暫くかかりそうだし小町自分で帰るから気にしないでいいよー」

 

八幡「一緒に回りましょうって言ったのお前じゃん、妹の頭のなかがここまで残念なことになっていたなんてお兄ちゃん、ショックだよ」

 

小町「はぁ、お兄ちゃんに分かれって言うほうが無理か~」

 

八幡「何が言いたいんだよ」

 

小町「まぁ、そう言うことだから、それじゃあね!」

 

雪乃「小町さん何だって?」

 

八幡「あぁ、何か買いたいものがあるんだそうだ」

 

雪乃「そう、まぁ元々急に誘ったのだし何か言えた訳でもないし、こちらのことはこちらでやりましょう」

 

そこから、3時間俺と雪ノ下はお洒落な服や、調理器具などを見ていたが全然決まらず、イスに座って休んでいた。

 

八幡「まさか、服を選ぶのに耐久性で選ぶとはな...」

 

雪乃「仕方ないじゃない、ああいうことでしか物を選ぶことが出来ないのよ...私由比ヶ浜さんのこと何も知らなかったのね」

 

八幡「別に知らなくても良いだろう、知らないのに、知ったふうに言われると腹が立つしな」

 

雪乃「どういう意味かしら?」

 

八幡「例えば、ソムリエに半端な知識でワイン送ることだよ」

 

雪乃「成る程、それなら」

 

 

 

雪乃「どうかしら?」

 

雪ノ下は、猫のデザインがあるエプロンを着けて俺に評価を聞いてくる。

 

八幡「あぁ、良いんじゃないのか似合ってるし」

 

雪乃「そう、ありがとう..でも私にではなくて由比ヶ浜さんにどうという意味だったのだけれど」

 

八幡「由比ヶ浜ならもっとばぁぱぁとよく分からない、そっちのピンクのほうが似合うと思うぞ」

 

雪乃「すごい、評価の仕方だけど、その通りだから反応に困るわね」

 

雪ノ下は、先程試着していた猫のデザインがあるエプロンとピンクのエプロンを購入した。

 

八幡「・・・どっちも買うんだな」

 

雪乃「何か問題でも?」

 

八幡「いや、別に問題はねぇよ」

 

そのあと、プレゼントが決まったので先程座っていたイスに改めて座り直した。

 

 

陽乃「あれ?雪乃ちゃん?」

 

雪乃「姉さん...」

 

ん?姉さん?あのお姉ちゃん大好き雪ノ下が姉さん??

 

陽乃「あっ!やっぱり雪乃ちゃんだ!それにそっちは、比企谷君じゃーん!わぁ懐かしい」

 

そう言いなから俺と雪ノ下が座っていたイスに同席してきた。

 

八幡「ども...お久し振りです」

 

陽乃「何?今日はデート!?二人は付き合ってどれくらいなの?」グィ

 

陽乃さん、相変わらず近い...良い匂い、そして前よりも豊満になった胸がやわらかってなに考えてんだ俺は....。

 

雪乃「姉さん、いい加減にして!」

 

 

陽乃「あ、ごめんねお姉ちゃん、調子に乗りすぎちゃったね」

 

八幡「陽乃さん、別に俺らはデートに来たわけじゃなくて、と、友達のプレゼントを買いにきただけですよ」

 

 

陽乃「へぇー、君がそれを言うんだ~やっぱり君は変わらないね、優しくて、今も昔も」

 

陽乃「比企谷君、また今度お茶しようね♪」

 

そういって陽乃さんは、走り去っていった、ほんとに昔から台風みたいな人だ....。

 

雪ノ下が、何故陽乃さんのことをお姉ちゃんから姉さんに変えたのかは気になってはいたが

陽乃さんの雪ノ下への話し方が少しおかしかったので何かあったのだろうと一人で納得したのだが、このときはまだ、比企谷八幡は、どのように話し方が変わったのかはまだ理解していなかった。

 

雪乃「それじゃあ、帰りましょうか...」

 

八幡「あぁ、そうだな」

 

わん、わんわん!

 

その時、元気よく犬が俺めがけて飛びかかってきた。

 

サブレ「わん!」

 

雪乃「ひ、比企谷君」

 

あぁ、そう言えばこいつ犬苦手だったな。

 

八幡「なんか、無駄になつきすぎだろ...飼い主どうした」

 

結衣「ごめんなさーい、うちのサブレがご迷惑をってゆきのんとヒッキー?なんでここに?」

 

八幡-雪乃「なんでって別に」

 

結衣「あぁ、いや二人で居るってことはそう言うことだよね、アハハ、なんで気がつかなかったのかなぁあたし、空気読むことだけが取り柄だったのに」

 

雪乃「あの、由比ヶ浜さんに私言いたいことが」

 

結衣「・・・私あまり、聞きたくないかも、今さら聞いても敵わないっていうか...」

 

雪乃「それでも、ちゃんと聞いてほしいの私の気持ちをだから、月曜日の放課後に奉仕部に来てくれないかしら?」

 

結衣「・・・うん、分かったよゆきのん」

 

八幡「なんか、微妙に話噛み合ってなくないか?」

 

 

      6月の18日・奉仕部

 

比企谷八幡は困っていた、それは何故か奉仕部の前で扉を開けようとしては放して深呼吸をしてを繰り返している由比ヶ浜がいたからだ、はぁ、そろそろ声かけるか...この状態が15分くらい続いていたので、声をかけることにした。

 

八幡「由比ヶ浜」

 

結衣「ひゃ、ひ、ヒッキー..」

 

八幡「なにしてんの?こんなとこで」

 

結衣「いや、何....空気が美味しかったというか...この先に行きたくないというか...」

 

最後の方は声が小さくて聞こえなかった。

 

八幡「いくぞ」

 

結衣「・・・うん」

 

ガラッ

 

雪乃「待っていたわ」

 

結衣「ご、ごめんねゆきのん...」

 

雪乃「いえ、扉の前にいたのは分かっていたので」

 

八幡「あのさ、ちょっといいか?」

 

雪乃「何かしら?」

 

八幡「由比ヶ浜、お前何か勘違いをしてないか?この前の話を聞いてるときに思ったんだが」

 

結衣「え?」

 

 

説明10分後

 

 

結衣「え?それじゃあ別に二人は付き合っているわけじゃないの?」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、あなた何故そんな思考にいきついたのかしら?」

 

八幡「あぁ、ただ俺たちは「比企谷君それをいう前に」あぁ、まぁそうだな」

 

雪乃「はい、由比ヶ浜さん...あの誕生日おめでとう」

 

結衣「え?ゆきのんこれって...」

 

雪乃「私だけでは不安だったので比企谷君に一緒に来てもらっていたのよ」

 

結衣「そうだったんだ...ゆきのんありがとう」ダキ

 

雪乃「ゆ、由比ヶ浜さん...別に私だけが選んだわけではないのよ」

 

俺は、予め買っておいたプレゼントを由比ヶ浜に渡す。

 

結衣「ひ、ヒッキーがプレゼント用意してくれてるとは思わなかったな、最近微妙だったし...」

 

八幡「わりぃな、誕生日だからって訳じゃないんだ、そのこの前のもこれでチャラにしないかお前の犬を助けたこともお前が気にかけていてくれたことも、これでチャラ」

 

結衣「なんで、そういうこと言うの...私そういうふうに思ったことなんて1度もないよ...あぁ、もうなんか分からなくなっちゃったもっと簡単なことだと思ってたのにな」

 

雪乃「別にいいじゃない、あなたたちは助けた助けられたで、どちらも被害者なのだから、あなたたちはやり直せるわ、だから1度最初からという彼の意見も正しいと思うわ」

 

結衣「そっか、もう1度最初から...うん」

 

結衣「ねぇ、ヒッキー、ゆきのん」

 

八幡-雪乃「ん?」

 

結衣「これからも、私ここに奉仕部にいてもいい....かな?」

 

雪乃「えぇ、歓迎するわ」ニコ

 

八幡「あぁ、良いんじゃないのか」

 

結衣「二人ともありがとう♪」ダキ

 

雪乃「ゆ、由比ヶ浜さん!?」

 

八幡「ちょ、由比ヶ浜抱きつくなって」

 

由比ヶ浜は笑顔で俺と雪ノ下に抱きついてきたが、俺も雪ノ下も引き剥がそうとはせず離れるまで暫く三人は抱き合ったままだった。

 

 

 

 

 

 

 

 




はい!書くことがないので個人的俺がいる好きな女性ランキングなんてものを作ってみました!注あくまで私の目線です!


第1位 一色いろは

いや圧倒的ですね、完璧にいろはす~ですよ、可愛さも声も全てにおいて完璧です!

第2位 比企谷小町

やっぱり、妹はこうでないと!めっちゃ可愛いです!

第3位 由比ヶ浜結衣

はい、巨乳であの性格は正直言ってずるいです!リアルにいたら速攻告ってフラれます!....てフラれちゃうのかよ!

第4位 鶴見瑠美

やっぱり、小学生は最高だぜ!

第5位 雪ノ下陽乃

あの、スタイル...まじで完璧っす!シスコンですが!


とりあえず、5位までにします!


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プールでの大事件1

皆様こんばんわ!@まきにきです!自分の書いた小説を誰かに読んでもらえるって言うのはほんとに良いものですね!(材木座感)

今回は少し長くなりそうだったの分けることにしました!まずは1です!楽しんでもらえると嬉しいです!


 

 

八幡と雪ノ下が由比ヶ浜と仲直りをして、部室ではさらに、ゆるゆりってしまっているのだが険悪な雰囲気になるよりはいいのでそこは毎日見て見ぬふりをしている、俺にお礼を言ってもらいたい。

 

 

         奉仕部

 

結衣「ゆきのん~」

 

雪乃「ゆ、由比ヶ浜さんそんなに近づかれると」

 

奉仕部では毎日のように、雪ノ下が座っているすぐとなりに由比ヶ浜が椅子を持っていき、肩が触れあうくらいに近くまでいき話をしているのだ。

 

八幡(・・・しょ、正直いずらい....)

 

このいずらさは由比ヶ浜とすれ違いをしていたときの負い目からくるいずらさとは全く違うベクトルで八幡のライフを確実に毎日削っていた。

 

ガラッ

 

その時、奉仕部の扉が荒っぽく開いた。

 

雪乃「平塚先生、入るときはノックを」

 

平塚「悪い悪い」

 

結衣「なんか、この会話にも慣れてくる私がいるよ」

 

そして、いつものように平塚先生が入ってきていつものように俺のとなりに座ってきた。

 

八幡「えと、何のようなんですか?」

 

平塚「あ、あぁそうだな、というか由比ヶ浜と雪ノ下は仲がいいな」

 

結衣「そりゃ、友達ですから!」

 

雪乃「と、友達?」

 

結衣「うん!友達」

 

雪乃「そ、そうね///」

 

八幡「先生それで要件は?」

 

平塚「あぁそうだったな、お前らは明日から夏休みだ....そこで」

 

結衣「ゆきのん休みも一緒に遊ぼうね♪」

 

雪乃「え、えぇまぁ空いている日なら問題ないわ」

 

平塚「おい、そこ!私が話をしている間にイチャイチャするな!」

 

結衣「いやいや、女同士ですよ?」

 

平塚「女同士でもだめだ!」

 

結衣「・・・はい」

 

雪乃「そもそも、イチャイチャしていないのだけれど」

 

八幡(思いっきりしてたじゃねぇか...言ったら怖いから言わないが....それより)

 

八幡「平塚先生、そろそろ本題を」

 

平塚「あぁ、忘れていた!とりあえず、これをやろうと思ってな!」

 

そういって平塚先生は机に三枚の紙を叩きつけた。

 

結衣「これ大型プールの無料チケットしゃないですか!ウォータースライダーとかもあってなんか、ぐおーって感じなんだよ!」

 

雪乃「でも何故チケット?」

 

八幡「平塚先生これどうしたんですか?」

 

平塚「あぁ、実はこの前の休みに友達の結婚式があってなそこのビンゴ大会で当てたものだ」

 

八幡「何故3枚?」

 

平塚「あぁ、カップルのチケットではなく、家族用で用意していたらしい、あのやろうこれで、1人で4回もいけるね♪なんて、言いやがってくそリア充がーーー」

 

結衣「う、うわー...」

 

八幡「ん?4回?3枚しかないですけど」

 

平塚「あぁ、その3枚は君たちのだ、1枚は私が貰っている」

 

雪乃「何故私たちに?」

 

平塚「あぁ、1人でプールに行くのが悲しくてな...ではなく日頃頑張ってやってくれている部員へのご褒美だよ!」

 

八幡(うわー...本音言っちゃってるし...虚しすぎる、もう誰か貰ってやれよ、じゃないと俺がもう貰っちゃうぞ)

 

結衣「でも、ここのプールって結構遠いんだよね~」

 

平塚「あぁ、それなら問題ない、私が送迎をしてやろう」

 

結衣「いいんですか!?」

 

平塚「あぁかまわないよ」

 

雪乃「私は、まだ行くとは言っていないのだけれど」

 

八幡(おいおい、雪ノ下空気読めよ、そんなこと言っちゃったら)

 

平塚「だ、だめなのか?やっぱり、私となんて...あぁ、そうだな悪かったよ...」

 

平塚先生は、いじけて泣き始めてしまった、良い大人がこれくらいで泣くなよ...。

 

雪乃「いや、平塚先生...泣かなくても」

 

結衣「ゆきのん、平塚先生可哀想だし言ってあげようよ、明日からどうせ夏休みなんだし」

 

雪乃「うーん...」チラッ

 

八幡(何故そこで俺の方を見る...)

 

八幡「せっかく、貰った物だしな使わなきゃ勿体無いし行くか」

 

結衣「わーい!」

 

雪乃「そ、そうね、勿体無いものね」

 

平塚「うぅ..ありがと」

 

雪乃「それで、明日は何時にどこに集まれば良いでしょうか?」

 

平塚「んーそうだなぁー」

 

結衣「それなら、校門に8時くらいでいいんじゃない?」

 

八幡「え?8時?10時とかじゃだめなの?」

 

結衣「だから、ヒッキーさっきも言ったけどここからじゃ結構遠いんだって」

 

八幡「どれくらいかかるんだ?」

 

結衣「え、えーとー」

 

八幡「こいつ、どれくらいかかるか分からないで遠い遠いって言ってたのかアホだな」

 

結衣「だ、誰がアホだし!!」

 

雪乃「車なら高速を使っても3時間くらいかかるわね」

 

結衣「流石ゆきのん!」

 

八幡「そこって千葉なのか...?」

 

雪乃「怪しい所ね」クス

 

平塚「それじゃあ、明日の8時に校門に集合だな、遅れたものには地獄を見せてやるから覚悟しとけーそれでは、今日は解散だ」

 

 

 

         比企谷家

 

八幡「おう、小町~ちょっといいか?」

 

小町「んー?どうしたのお兄ちゃん」

 

八幡「俺明日ちょっと部活の連中とプールに行ってくるから明日いないけど」

 

小町「お、お兄ちゃんが誰かとお出掛け!?もしや、デート!?」

 

八幡「いやいや、違えよ」

 

小町「なーんだ...で、誰と行くの?」

 

八幡「えと、平塚先生と由比ヶ浜と雪ノ下だな」

 

小町「どこの、ハーレム野郎だよ....」ボソ

 

八幡「ん?なんかいったか?」

 

小町「ううん、何でもないよ♪頑張ってね!」

 

八幡「ハァ...何を頑張んだよ」

 

小町「まぁそのうち分かるんじゃない?...やっぱお兄ちゃんじゃ無理か」

 

八幡「酷い...」

 

小町「うん、まぁいいよ了解!お兄ちゃん楽しんできてね♪」

 

 

小町の了承を貰い明日の支度をしていると携帯にメールがきた。

 

メールは平塚先生からだったが俺は平塚先生のメールを読んであの人が結婚できない理由が分かった気がした。

 

八幡「なんで、メール50件もきてんだよ...しかも平塚先生だけ...怖っ」

 

 

       総武校・校門前

 

八幡「ふぁ~眠い...」

 

結衣「ヒッキー目が死んでるよー」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、それは元々よ」

 

八幡「ハァ...ところで平塚先生は?」

 

結衣「んー遅いよね?」

 

雪乃「えぇ、もう20分は約束の時間から過ぎてるわね」

 

結衣「連絡しても繋がらないし、どうしよっか?」

 

八幡「どうするもなにも待つしかないだろう」

 

雪乃「そうね」

 

それから、暫くすると黒塗りの高級車が俺達の目の前で停まった。

 

陽乃「ひゃっはろ~、待たせちゃったかな?」

 

雪乃「・・・姉さん」

 

結衣「え?ゆきのんのお姉さん!?すっごい綺麗な人~」

 

陽乃「ふふふ、ありがとう、それであなたは?」

 

結衣「あ、私由比ヶ浜結衣っていいます」

 

陽乃「ふむふむ、由比ヶ浜ちゃんか~」ジロジロ

 

結衣「あ、あのー」

 

八幡「あの陽乃さん、由比ヶ浜困ってますよ」

 

陽乃「ん?あー比企谷君~」ダキ

 

八幡「ちょ!?抱き付かないで下さい!」

 

陽乃「えーなんでー良いじゃない~久しぶりにあったんだしー」

 

結衣「あ、あのヒッキー嫌がってますから」

 

俺が陽乃さんに拘束されていると由比ヶ浜が間に入って助けてくれた。

 

陽乃「もう~今からが面白かったのに」

 

雪乃「姉さん、いい加減にして!!」

 

陽乃「まっ、この辺でいっかな、今日はケンカしたくて来たわけじゃないし、ほら早く乗って」

 

八幡「いや、あのう俺達は、平塚先生を待ってるんですが?」

 

陽乃「ん?静ちゃんなら来れないよ?」

 

雪乃「どうゆうことかしら?」

 

結衣「平塚先生に、何かあったんですか?」

 

陽乃「熱が出ちゃったみたいでねー、それで私が頼まれたの」

 

雪乃「・・・私帰るわ」

 

八幡「雪ノ下?」

 

この間もそうだったが、この二人にいったい何があったんだ?あんなにも仲が良かったのに、それに、俺には陽乃さんがわざと雪ノ下が嫌がるように言ってるように見える、だけど陽乃さんという人は超の付くほどのシスコンだ...それなら、何故陽乃さんは、雪ノ下にたいして嫌がられるような態度をとっているのか.....カマをかけてみる...か、陽乃さんに効くかは期待薄だが...。

 

八幡「あの、陽乃さん」

 

陽乃「何かな~比企谷君」ズイ

 

ち、近い...良い匂い...これはやばいな、早く済ませないと、近いなら逆に都合が良いしな。

 

八幡「雪ノ下と何かありましたか?」ボソ

 

陽乃「別に何もないよ」ニコ

 

陽乃さんのこの笑顔は嘘だ、昔にたまに見たことがある、社交辞令の時の笑顔だ、つまり...嘘をついている、何かあったのか...それなら。

 

八幡「陽乃さん、東京の中学校....目標...ですね?」ボソ

 

俺は、雪ノ下と由比ヶ浜には聞こえないように陽乃さんに耳打ちをした。

 

陽乃「へぇーやっぱり、比企谷君は何でも分かっちゃうんだね~あの少しの話からよくそこまで引き出せたものだね」

 

雪乃「なんの話をしているのかしら?」

 

 

陽乃「ううん、何でもないよ~」

 

これで、はっきりした...陽乃さんは雪ノ下に自分と同じ道を歩んできて欲しくないのだ、だから、嫌われようとしている...姉のようになりたいと願う妹と、妹には自由に自分の進みたい道を進んでほしいと思っている姉...か、ほんと仲の良い姉妹で不器用な姉妹だな...。

 

八幡「なぁ、雪ノ下」

 

雪乃「何かしら?」

 

八幡「プールいかないか?」

 

雪乃「・・・何故かしら?姉さんに何か言われたの?あなたはそんなことを言う人ではなかったと思うのだけれど」

 

八幡「陽乃さんは、送ったら帰るみたいだしそれなら...な、こんな朝早く起きて結局行かなかったじゃ嫌だしな...」

 

結衣「う、うん!そうだね!せっかく来たんだし、行こうよ!ゆきのん!」

 

雪乃「そう...そうね、分かったわ」

 

 

陽乃「それじゃあ、乗ってね♪」

 

その後、車の中では誰も話さなかったが陽乃さんから、じゃあ私送ったら帰るけど後悔しないでね?と耳打ちされたが、その時の俺は、何に後悔するのか分かっていなかった、いや俺達はまだ分かっていなかったのだ、まさか、後であんなことになるなんてことは陽乃さんしか気づいていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 





なかなか、いろは出せていないので後書きで少し出してみました~。







いろは「ねぇー作者さーんー私~全然出番ないんですけど~どういうことですかー?」

作「い、いやほら物には順序がですね...いろはさん」

いろは「でも~今回の話って無くても良くないですか~?」

作「・・・」冷や汗

いろは「聞いてますか?」

作「すいません、描きたいと思ったので描きましたーm(._.)m」

いろは「はぁ...私はいつ出れるんですか?」

作「だ、大丈夫、そろそろ出すから!絶対!」

いろは「ふーん、まっ良いですけどね、出してくれるなら」

作「いろはす怖っ....」

いろは「何ですか?」ニコ

作「とっても可愛いです!」

いろは「そうですか~それじゃあ、待ってますね♪」

作「うん...頑張るしかないなこれ...」



これからも、頑張っていきます!


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プールでの大事件2

皆様こんばんわ!@まきにきです!今回は皆様お待ちかねのけーちゃん登場です!書いてて思ったのはやっぱり、けーちゃんって可愛いですね!


 

 

 

八幡「いつのまにか、眠っちまったのか...」

 

陽乃「ひゃっはろ~比企谷君♪」

 

八幡「もう着いたんですか?」

 

陽乃「うん、30分くらいまえに着いてたんだけどね~皆気持ち良さそうに寝てたから起こさずに起きるの待ってたんだぁ~」

 

八幡「それは、ありがとうございます」

 

 

陽乃「別に良いって~比企谷君のファーストキス貰っといたからね♪」

 

八幡「ふぁ、ふぁい!?」

 

陽乃「ふふふ、嘘、嘘だょおー比企谷君♪いやー比企谷君はほんとに面白いな~」

 

八幡「ハァ...それで、雪ノ下と由比ヶ浜は?」

 

陽乃「二人とも隣で寝てるじゃない♪女の子二人に挟まれて..ね♪」

 

俺は、両肩に重みがあるのを感じて首だけを何とか捻って今の現状を確認すると、由比ヶ浜と雪ノ下が俺にもたれかかって寝息をたてていた....何この状況...。

 

しかも、由比ヶ浜服の間から谷間が思いっきり見えちゃってて慌てて前を向いた、恐らく顔は真っ赤に赤くなっていることだろう。

 

陽乃「あっれ~比企谷君?」

 

八幡「は、はい...」

 

陽乃「由比ヶ浜ちゃんの胸元を見て興奮しちゃったのかな?」

 

八幡「・・・えっと、なんのことでしょうか」

 

結衣「ひ、ヒッキー...」

 

ものすごく間の悪いことに由比ヶ浜が起きて俺を見ていた...なんで顔真っ赤になってんだよ...て俺のせいか....。

 

八幡「いや、そのあのだな..由比ヶ浜ちょっと落ち着けって「ねぇ、ヒッキー」・・・はい」

 

結衣「私の寝顔見た?」

 

八幡「いや、あの見てい「比企谷君ならガン見してたよ~ね?比企谷君」・・・はい」

 

俺は最後まで言葉を言えないらしい...。

 

結衣「ううぅ、あのそのどうだった?」

 

八幡「えと...何が?」

 

結衣「いや、そのー寝てたし顔変じゃなかったかなって...」

 

八幡「いや、その」

 

陽乃「可愛かったって言わないと胸元見て興奮してたってばらしちゃうよ?」ボソ

 

八幡「な、なん...だと」

 

結衣「ひ、ヒッキー?」

 

八幡(これは、もう言うしかないのか...陽乃さんめっちゃ楽しそうだなぁー...)

 

八幡「えと、その...可愛かったよ...」

 

結衣「え!?うえあああ、そ、そっか...えへへ、ありがとう」ニコ

 

八幡「・・・それより、雪ノ下を早く起こしてプール行こうぜ」

 

結衣「あ、うん...そうだね、ゆきのん!起きてー」

 

雪乃「ん...ん、ここは?」

 

八幡「おい、起きろ、もうプール着いてるぞ」

 

雪乃「そう、寝てしまったのね」

 

結衣「それじゃあ、レッツゴー!」

 

雪ノ下を起こして俺達は車を降りて、プールに向かおうとすると俺だけ陽乃さんに呼び戻された。

 

陽乃「あ、忘れてた、比企谷君~ちょっと来てー」

 

八幡「何ですか?」

 

陽乃「はいこれ」

 

八幡「・・・なんですかこの巾着袋は...」

 

陽乃「いいからいいから、もしもの時に開けてね♪」

 

八幡「何かやばいことでもあるんですか?」

 

陽乃「だから、もしもだって使わないかも知れないし使うかも知れないし、まっ、使うまでは絶対に中見ちゃダメだぞ?」

 

八幡「・・・分かりましたよ」

 

陽乃「んー良い返事だ~それじゃあね、比企谷君♪」

 

それだけ言って陽乃さんは、帰っていった。

 

雪乃「姉さん、何か言ってたの?」

 

結衣「ん?ヒッキーその巾着袋何?」

 

八幡「さぁな、陽乃さんに何かあったらこれを使いなさいって言われただけだよ」

 

結衣「ふぅん~それで中には何が入ってるの?」

 

雪乃「恐らく中は使うときまで見るなって言われたんじゃないかしら?」

 

八幡「その通りだ」

 

雪乃「ハァ...やっぱりね」

 

八幡「てことで、残念だが使うまでは開けないでそのままにしとくぞ」

 

結衣「ん?別に見てもばれないと思うけど?」

 

八幡「由比ヶ浜...お前は陽乃さんの恐ろしさを知らないんだな...」

 

雪乃「そうね...とても羨ましいわ」

 

結衣「あはは...よく分からないけどとりあえず、見ない方が良いのは分かったよ」

 

雪乃「それじゃあ、プールに来たのだし早く着替えに行きましょうか」

 

八幡「あぁ、そうだな...とりあえず、着替え終わったら、更衣室出たとこで待ってるわ」

 

結衣「オッケー!それじゃあ、ゆきのん!行こう!ヒッキーまた後でね♪」

 

八幡「おう」

 

そして、俺が着替え終わってから10分程たったが、未だに二人が出てこない...これは、まさか俺だけ置いて二人で帰ったとか?ハァ....泣きたくなってきた....。あれは...

 

結衣「ヒッキー、お待たせ~」

 

由比ヶ浜の水着はビキニだった、ピンク1色で由比ヶ浜にとても似合っていたのだが...あの胸は...反則だな、別の所に目を向けようとしても自然と目を引き付けられてしまう...これが万乳引力か、乳ートン先生流石っす。

 

結衣「ひ、ヒッキー?」

 

八幡「お、おう」

 

結衣「どうかな?」

 

八幡「あ、あぁよく似合ってると思うぞ」

 

結衣「そ、そっか~エヘヘ」

 

由比ヶ浜が顔を赤くしながら喜んでいると雪ノ下も更衣室から出てくる。

 

結衣「うわ!ゆきのん超やばい!もうほんとに可愛い♪」

 

雪乃「あ、ありがとう」

 

八幡「・・・」

 

俺は、不覚ながらも魅いってしまっていた、雪ノ下は、パレオ大判スカーフタイプの黒色の水着で猫が1匹だけ書かれたシンプルな水着だった、由比ヶ浜とは違い露出度は少ないがとても、雪ノ下に似合っていた。..由比ヶ浜とは違って胸はあれなのだが、それを補うだけの魅力はあると思った。

 

雪乃「あの、比企谷君?どうかしら」

 

八幡「あ、あぁよく似合ってると思うぞ」

 

雪乃「そ、そう、ありがとう」

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

八幡(なんだ、この無言の重い壁は...)

 

結衣「えと、それじゃあ、早速ウォータースライダーやろうよ!ウォータースライダー!」

 

雪乃「え、えぇそうね」

 

八幡「あ、あぁそれじゃあ向かうか」

 

係りの人「はーい、ではお客様えーとこのウォータースライダーは、二人以上で滑るのですが三人で大丈夫でしょうか?」

 

結衣「ふぇ!さ、三人で!?」

 

雪乃「どうやって、三人ですべるのかしら...」

 

八幡「そして、なんでさっきまで空いてたのにいきなり行列になってんだよ...」

 

結衣「あはは...」

 

係りの人「滑り方ですと、この場合男性が1人ですので男性が真ん中で前の女性の方に抱きつき、後ろの女性の方は後ろから男性の方に抱きつくような形になります」

 

雪乃「さ、流石にそれは...」

 

八幡「ハァ....俺は滑らずに降りるからお前たちだけで滑ってこいよ」

 

結衣「えーでも....」

 

係りの人「次の人も待ってますのでそろそろ」

 

結衣「んーゆきのん!ヒッキーごめんね!」ダキ

 

由比ヶ浜は、いきなり俺に抱きついてきて、その勢いのまま、俺は雪ノ下に抱きつく格好になりそのまま、ウォータースライダーに三人で飛び込んだ。

 

八幡(こ、この体制はやばい...由比ヶ浜の柔らかいものが俺の背中にしかも、雪ノ下のくびれにてを回してるから密着度が半端なくて、雪ノ下から良い匂いが....もうこれは、ウォータースライダー早すぎるせいにして乗りきるしか....ない!)

 

八幡「い、意外には、早いーーー!!怖い、うぉーー!」

 

雪乃「いやぁあああー」

 

結衣「これは、終わったら怒られそうだなー」

 

八幡「はぁ、はぁはぁ...怖かった...」

 

雪乃「もう、あれは乗りたくないわね...」

 

結衣「二人とも大丈夫?」

 

八幡「大丈夫もなにも、由比ヶ浜がいきなりだ、抱きついてきて飛び込んだからだろうが...」

 

結衣「えーでも後ろに他のお客さんも待ってたしあれはしょうがなかったと思うけどな~」

 

雪乃「まぁ、そうね...今回は...ね」

 

結衣「エヘヘ、ゆきのん、ありがとう♪」ダキ

 

雪乃「く、くっつかないで...」

 

八幡(雪ノ下も由比ヶ浜に抱きつかれて嫌な感じはしてないんだろうなーほんとに嫌なら振りほどくだろうし)

 

俺達はその後、昼御飯を食べたり、泳いだりして楽しんだ...そして、時刻は5時を指していて、辺りは暗くなり始めたので俺達は帰ることにした。

 

俺は二人よりも早く着替えが終わり入口付近で待ちながらあることに気づいた。

 

八幡「陽乃さんが帰ったってことは、俺達はどうやって帰るんだ...?」

 

俺はその事に気づくと顔に血の気が引いていくのが分かった。

 

結衣「あ、ヒッキーお待たせ!」

 

雪乃「あら、比企谷君?顔色が悪いんじゃないかしら?」

 

結衣「ヒッキー具合悪いの?早く帰らなきゃ!」

 

八幡「なぁ...由比ヶ浜、雪ノ下」

 

俺は消え入りそうな声で二人に聞こうとしたが、雪ノ下も気づいたようで、顔が青くなり始めた...。

 

雪乃「帰る方法がないわね....」

 

八幡「あぁ」

 

結衣「え!?だって」

 

八幡「陽乃さんは、帰っちゃったから帰る方法がないんだよ....」

 

結衣「そんな....あっ!!」

 

雪乃「どうしたの?由比ヶ浜さん」

 

結衣「ほら!陽乃さんから渡された巾着袋!」

 

雪乃「そう言えば...」

 

八幡「あの人はこうなるって知っててこれを渡したってことか...」

 

八幡-雪乃「あの人(姉さん)らしいな」

 

結衣「それで、中身は?」

 

八幡「えと、紙切れとお金...だな」

 

雪乃「何か書いてある?」

 

八幡「えーと何々....読むより見たほうが早い...ほら」

 

 

ひゃっはろ~比企谷君♪君達が帰れなくて困ってると思って、優しいお姉さんが旅館を予約しておきました!ふふふ感謝しなさい~♪それと、旅館のお金は払ってあるからそのなかに入っているお金は好きに使ってね♪●●温泉宿屋に行ってね!そこからちょっと遠いからタクシー使っても大丈夫だよ♪それじゃあ、またね♪

 

雪乃「なんというか....ハァ....」

 

結衣「ふぅ~良かった~陽乃さんのお陰で野宿しなくてすみそうだね!それに、お金全部で6万もあるんだけど...こんなに何に使うの?」

 

八幡「とりあえず、タクシーで、向かってご飯を食べてからだな」

 

雪乃「そうね...とても疲れたので早く眠りたいわね」

 

結衣「うんーそれはあるよねー」

 

俺達は、近くを通ったタクシーに乗り込み約40分くらいで目的の宿屋に到着した。このとき、3500円ほどタクシー代を支払い、その宿屋に入った。

 

女将「ようこそ、いらっしゃいませ」

 

八幡「えと、予約していたものですが」

 

女将「あぁ、雪ノ下様ですね?」

 

八幡「はい、そうです」

 

女将「それでは、こちらにどうぞ」

 

女将に連れてこられた部屋は3人用の部屋らしくかなり広い部屋だった、そして、眺めも良いのだが....ちょっと待ってくれ。

 

八幡「あの、女将さん?」

 

女将「はい?なんでございましょう?」

 

八幡「えと、他の部屋は余ってますか?」

 

女将「いえ、ここ以外は全部埋まっておりますので」

 

八幡「ハァ...そうですか」

 

雪乃「私少し頭痛がしてきたわ....」

 

結衣「アハハ...どうしよっか?」

 

八幡「流石に同じ部屋に泊まるわけにはいかないだろう」

 

雪乃「そうなのだけどね、これは姉さんのせいなのだし...由比ヶ浜さんさえよければ私は....構わないわ」

 

 

結衣「わ、私も別にいいよ...ほらヒッキー外で寝るのも...可哀想だし」

 

八幡「いやでも...流石に」

 

雪乃「別に何かあるわけじゃない、問題ないのではないかしら...それともあなたは何かする気なの?」

 

八幡「ば、んなことあるわけないだろ!」

 

雪乃「なら構わないじゃない」

 

結衣「決まりだね♪」

 

八幡「ハァ...」

 

結衣「それじゃあ、せっかくの旅館なんだし、ゆきのん!温泉行こ!」

 

雪乃「え、えぇ分かったわ」

 

結衣「ヒッキーはどうする?」

 

八幡「俺は少しやることがあるから、それが終わったらいくよ」

 

結衣「ふーん、そっかぁーじゃゆきのん!早く行こう~」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、ちょっと落ち着いて...」

 

二人で部屋から出るのを確認して俺はある人に電話をかけた。

 

陽乃「ひゃっはろ~比企谷君♪そろそろかかってくるんじゃないかって思ってたよ」

 

八幡「ども...それでどうゆうつもりでこんなことを?」

 

陽乃「んー?こんなことって?」

 

八幡「何故俺達が帰れなくなることが分かってて何も言わずに、しかも同じ部屋って」

 

陽乃「へぇ~君達は旅館に泊まることを選んだんだー」

 

八幡「えと?他に選択肢がありませんでしたから「本当に?」・・・どうゆうことですか?」

 

陽乃「私が渡した巾着袋には6万円ほど入ってたと思うけど電車で帰ろうとはしなかったのかな?」

 

八幡「・・・そ、それは気がつか「気づかなかったなんてありえないよね?」・・・」

 

陽乃「由比ヶ浜ちゃんならともかく、雪乃ちゃんと比企谷君が電車のことを気づかないわけがない、てことは、比企谷君は今の比企谷君の現状を崩したくなかったってことでしょ?」

 

八幡「それは....違うと思います」

 

陽乃「何も違わないじゃない、だって帰ろうとすれば帰れたのに帰らずに私が指定した旅館に泊まったそれも、同じ部屋で」

 

八幡「・・・」

 

陽乃「そして、泊まるときに私という便利な言葉を使って無理矢理に自分を納得させたんじゃない?」

 

陽乃「私が怖いから、あの人には逆らえないから、あの人が仕組んだことならしょうがないって具合に、でも本当はあの二人と一緒にいたかったんでしょ?でも、それを言ってしまうと今の関係が崩れてしまうかもしれない、それが君は怖いだけなんだ」

 

八幡「・・・」

 

俺は、陽乃さんの言葉に何も言い返すことができずに、今日あったことを思い返していた。

 

陽乃「これだけ言えば分かったかね?」

 

八幡「陽乃さんは何でも分かってるんですね....」

 

陽乃「何でもなんて、分かるわけないじゃない、自分のことも理解できてない私が他人のことを理解できているはずがないもの」

 

八幡「・・・そうですね」

 

陽乃「ま、お姉さんからはこれで終わり、せっかくの旅館に宿泊なんだから楽しんでおいでね♪比企谷君♪」

 

陽乃さんに、何も言い返すことができないまま、電話は切れた。

 

八幡「・・・温泉でも入りにいくか....」

 

 

 

そんなことが八幡にあったときに由比ヶ浜と雪ノ下にもピンチが訪れていた。

 

結衣「ふ~温泉って気持ちいね♪ゆきのん!」

 

雪乃「えぇ、そうね」

 

川崎「・・・由比ヶ浜?」

 

結衣「ん?あれー!?川崎さん!なんでここに!?」

 

川崎「いや、家族旅行で温泉に来てて、そっちは雪ノ下だっけ?」

 

雪乃「初めまして、雪ノ下雪乃です」

 

川崎「あ、あぁ初めまして川崎沙希です」

 

ブクブクブク

 

結衣「ん?なんか川崎さんの周りから泡が吹き出てない?」

 

川崎「あぁ、これは妹が「どーん!」ちょ、けーちゃん」

 

京華「さーちゃん!見てた?こんなにも長く潜ってられたよ!」

 

川崎「うん、見てたよ~すごいね、けーちゃんは」ナデナデ

 

京華「エヘヘ~」

 

雪乃「あのー、その子は?」

 

川崎「あ、あぁ...私の妹で川崎京華って言うんだ」

 

京華「よろしくね♪さーちゃんのお友だち?」

 

結衣「うん、そうだよ♪よろしくね、えーと京華ちゃん」

 

京華「えーと」

 

結衣「あ、ごめんね、私は由比ヶ浜結衣っていうの」

 

京華「じゃあ、ゆーちゃんだ♪」

 

京華「ゆーちゃんと、ゆーちゃん....二人とも同じ名前?」

 

川崎「プ...ふははは」

 

雪乃「川崎さん、笑いすぎなのだけれど...」

 

結衣「川崎さん、酷いよー」

 

京華「どうしよう....さーちゃん」

 

川崎「由比ヶ浜は、ユッキーで良いんじゃないか?」

 

結衣「ちょっ!何でだし!」

 

川崎「だって、比企谷のことヒッキーて呼んでたじゃん」

 

結衣「そうだけど、なんかアホっぽいから嫌!」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、あなたがそれを言うのはどうかと思うのだけれど...」

 

京華「ユッキーに、ゆーちゃんよろしくね♪」

 

雪乃「えぇよろしくね、京華さん」

 

結衣「んー、まっいっか、よろしくね!けーちゃん♪」

 

川崎「あんたも、けーちゃんって呼ぶのか...それより、二人は他に誰かときたの?」

 

結衣「え?それなら、ヒ「由比ヶ浜さん」いや、私とゆきのんの二人だよ?」

 

川崎「じゃあ、ここまでどうやってきたんだよ」

 

結衣「え、えーとー」

 

雪乃「ここまでは、由比ヶ浜さんの両親が送ってくれたのよ」

 

結衣「そ、そうなんだよ!」

 

川崎「ふーん、そうなんだ....まっ私達は先に上がるから、それじゃ」

 

京華「またねー♪ユッキーとゆーちゃん♪」

 

結衣「うん、川崎さんとけーちゃんまたね♪」

 

雪乃「川崎さんと、京華さん、また」

 

 

 

 

その頃、比企谷八幡は陽乃さんとの電話を終えて温泉に向かって歩いていた。

 

 

八幡「ハァ....疲れた、早く温泉に入って、寝よう...」

 

川崎「・・・比企谷」

 

京華「あっ!ハーちゃん!久しぶり♪」

 

八幡「は!?何で、川崎とけーちゃんがここに?」

 

川崎「私達は家族旅行だよ...あんたは?」

 

八幡「いや、俺は...ほら1人で温泉巡りにきてんだよ」

 

京華「ハーちゃん!嘘ついた顔してるよ?」

 

八幡「・・・そ、そんなことないよー」棒読み

 

川崎「さっき、雪ノ下と由比ヶ浜にあって事情は聞いたよ、一緒に来てるんだろ?」

 

八幡「何だ...もう聞いてたのかよ...あぁまあな」

 

川崎「え?まじで一緒に来てるの?」

 

八幡「え?だって聞いたって....」

 

川崎「嘘に決まってるだろ」

 

八幡「は、ははは」

 

俺の顔は真っ青になりもう笑うしかなかった。

 

京華「ねぇ、ハーちゃん、お顔真っ青だけど大丈夫?」

 

八幡「あ、あぁ大丈夫だよ....」

 

川崎「それじゃあ、後で事情を聞かせてね、由比ヶ浜と雪ノ下も一緒に」

 

八幡「・・・はい」

 

 

 

 




始まりかたはこんな感じで大丈夫でしたかね...結構不安です...プールでの大事件は次の回でラストになると思います!


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プールでの大事件3

皆様こんばんわ!@まきにきです!今回でプール事件は終わりになり次回は文化祭編をやろうと思います!


 

 

 

 

今比企谷八幡は部屋で正座をしていた。

 

八幡「あ、あの...」

 

雪乃「なにかしら?秘密を守ることも録にできない、役立たず君」

 

結衣「いやー、でも今回はちょっとまずったねーヒッキー」

 

川崎「いや、比企谷だけ正座してるけど、あなたたちも同罪だからね?」

 

雪乃「あら、別に友達と旅館に泊まりにきて何か悪いかしら?それとも、あなたに何か迷惑をかけた?」

 

結衣「ゆ、ゆきのん...」

 

川崎「いや、高校生でしかも、同じ部屋に泊まるとかダメに決まってるでしょ」

 

雪乃「あら、ならあなたはそこに座っているクズ谷君には外で寝ろと言うのかしら?思ったより冷たいのね」

 

八幡「・・・」

 

川崎「べ、別にそんなこと言ってないし」

 

雪乃「じゃあ、どうすれば良いのかしら?あいにくここの旅館にはもう空いている部屋はないのだけれど、何か良い案はあるのかしら?」

 

川崎「それは、ない...けど」

 

雪乃「ほら、最初からこうすることいがいに方法がないのよ」

 

川崎「なら、なんで予約の時に一緒の部屋で予約したのよ」

 

雪乃「ハァ....そうね、あなたには何故こうなったのか理由を話していなかったわね」

 

そこから、10分ほどかけて雪ノ下は川崎に事情を説明した。

 

川崎「・・・成る程ね、あなたの姉ってのがとんでもないってことは分かったよ」

 

雪乃「わかってくれたのなら良かったわ」

 

結衣「ふぅー」

 

八幡「あ、あのーそろそろ足を崩しても」

 

雪乃-川崎「ダメ(に決まっているでしょ)」

 

八幡「・・・はい」

 

結衣「ひ、ヒッキー」ボソ

 

八幡「なんだ、由比ヶ浜?」ボソ

 

結衣「あとで、マッサージしてあげるから今は頑張って!」ボソ

 

八幡「・・・由比ヶ浜」

 

俺はこのとき初めて由比ヶ浜が女神に見えた。

 

雪乃「あなたたちは、何をコソコソと話しているのかしら?」

 

川崎「比企谷?あんた反省してんの?」

 

八幡「こ、怖い...」

 

川崎「だいたい、あんたがそんなだからこんな事になったんだから反省しな」

 

雪乃「あら、良いこと言うじゃない川崎さん、私も同じ意見よ」

 

そこから、何故か仲良くなった川崎と雪ノ下から1時間ほど罵声を正座のまま浴びせられ川崎は部屋に戻っていった。

 

雪乃「それじゃあ、私はそろそろ寝るわね」

 

結衣「え?でもまだ夜ご飯食べてないよ?」

 

八幡「は、腹へった...足痛い...」

 

結衣「さっき、女将さんがきて話が終わったら部屋にご飯持ってくるって言ってたよ」

 

雪乃「そ、そう、なら私が言ってくるわ」

 

結衣「え?でも」

 

雪乃「良いのよ、半分は私のせいなのだからこれくらいはさせて」

 

八幡「いや、全部おま「ヒッキー今は静かにしてて」・・・はい」

 

結衣「それじゃあ、ゆきのんよろしくね♪」

 

雪乃「ええ」

 

そう言って雪ノ下は、女将さんを探しに部屋を出ていった。

 

結衣「ふーもう、ヒッキーまた余計なこと言いそうになったでしょ?」

 

八幡「いや、だってたぶん残りの半分は俺のせいってことだろ、あれは....俺は何もしてないし俺は悪くない」

 

結衣「いや、ヒッキーがばらしたからこうなったんだし」

 

八幡「分かってるよ...ハァ...」

 

結衣「それより、ほら、足貸して」

 

八幡「え?何故ゆえ?」

 

結衣「さっき、マッサージしたげるって言ったじゃん、もう忘れたの?」

 

八幡「あぁ、いやでも流石に悪いし」

 

結衣「良いってほら早く」

 

八幡「あぁ...」

 

結衣「ヨイショ、ヨイショどう?ヒッキー気持ちいい?」

 

八幡「ん...あぁ上手いな」

 

結衣「エヘヘ、これでもお父さんのマッサージやってたからね」

 

八幡「ん、そうなのか」

 

雪乃「あなたたちは、何をやっているのかしら?」

 

八幡「・・・由比ヶ浜が、マッサージしてくれるって言ったからマッサージしてもらってるんだよ」

 

結衣「ヒッキーこのまま動けないのも邪魔になると思って」

 

雪乃「そ、そう...あ、女将さんに伝えたらすぐにもってきてくれるそうよ」

 

八幡「それは、助かるな」

 

結衣「と言ってもまだ9時だけどね」

 

雪乃「1日がこんなに長く感じたのはいついらいかしら...」

 

結衣「あはは....そうだね、私は初めてかもヒッキーは?」

 

八幡「あぁ、俺も初めてかもな」

 

女将「お待たせしました、お食事をお持ちしましたのですぐに準備したいと思います」

 

女将さんが、入ってくるのと同時に由比ヶ浜のマッサージも終わり俺たちはようやく夜ご飯にありつけた。

 

結衣「うっわー!すごい!見てみて!ゆきのん!超豪華だよ!」

 

雪乃「え、えぇ由比ヶ浜さん、見ているからちょっと落ち着いて...」

 

八幡「ほんとに、すごいな...」

 

基本的には海の幸で彩られていた、色々な魚の刺身に、アワビの姿焼き、生しらす、さざえなどなど豪華だ、しかし、しかしだ....。

 

八幡「何故にこのメニューでご飯が松茸ご飯なんだ?今は夏だし、これだけおかしいだろ...」

 

雪乃「えぇ、確かにおかしいわね...」

 

結衣「ん?そう?でもすっごく美味しいよ♪」

 

八幡「いや、美味しいんだけどな...誰かの...いや気にしてもしょうがないしな...」

 

雪乃「・・・そうね、美味しくいただきましょう」

 

その後、俺達はご飯を食べ終わると布団を敷き、すぐに倒れるように眠りにはつけなかった、布団を部屋に敷くと布団と布団の間はほとんどなくなっていた。由比ヶ浜の提案で入り口のドア側が雪ノ下で真ん中が由比ヶ浜、そして、入り口からもっとも遠い由比ヶ浜の隣で寝ているのが俺だ。

 

八幡「これだけ近いと、鼻息とか、呼吸音とか聞こえてきて全く寝れる気がしない...」ボソ

 

結衣「(-_-)zzz」

 

八幡(由比ヶ浜、寝付くの早すぎだろ...にしても、何故こっちを向いて寝てんだこの子は...しかも、旅館に置いてあった着物を着ているのだが気崩れていて...谷間が見えてしまっている)

 

八幡「これは、寝れる気がしない...な」

 

しばらくすると、雪ノ下の寝息も聞こえてきた。

 

八幡「ハァ...あとは俺だけか...もう、夜中の3時だし...」

 

その後、八幡は結局寝ることができずに朝を迎える。

 

八幡「ね..眠い」

 

結衣「ふぁあ~ヒッキーおはよう」

 

八幡「おぉ、由比ヶ浜ー...早いな」

 

結衣「そう?ヒッキーのが早いじゃん」

 

八幡「いや、俺は寝てないからな...」

 

結衣「え!?ヒッキー大丈夫?」

 

八幡「こんな、状況で寝られるわけがないだろう...」

 

結衣「あはは...あたし普通に寝ちゃってたよ」

 

八幡「ハァ...とりあえず雪ノ下が起きたらここを出発して、電車で帰るぞ」

 

結衣「うん!そうだね!」

 

そこからが大変だった...雪ノ下は、朝に弱いらしく9時になるまで中々起きることはなく、しかも起きたと思ったら、訳のわからないことを言い出すし、完全に寝ぼけていた。

 

雪乃「こ、コホン...私朝は弱くてごめんなさい...」

 

結衣「い、良いってゆきのん、なんか可愛かったし!ね?ヒッキー」

 

八幡「お前、そのふりはわざとやってんのか?」

 

結衣「ん?なんのこと?」

 

八幡「きずいてねぇのか...天然って恐ろしいな...」

 

結衣「誰が天然だし!」

 

八幡「まぁ、そんなことは良いから早く支度して帰るぞ」

 

雪乃「そうね」

 

結衣「うん!」

 

そのあと、俺達は旅館の女将さん達にお礼を行ってタクシーを拾って駅まで行き、電車の切符を買って電車に乗り込んだ。

 

雪乃「ようやく、帰れるわね」

 

結衣「何だかんだあったけど、楽しかったね♪」

 

八幡「俺はもうごめんだ」

 

結衣「もう、ヒッキーはすぐそう言うこというー」

 

雪乃「私ももう遠慮したいわ」

 

結衣「えー?ゆきのんも?」

 

八幡「ハァ...それより席どこだ?」

 

雪乃「特急の指定席を買ったのだから確認すれば良いのではないかしら?」

 

結衣「えーと、B-1とB-2とB-3だね」

 

八幡「それじゃあ、俺が窓側を「待ちなさい」はい?」

 

雪乃「私は電車に酔いやすいのだから...私が窓側に座るわ」

 

八幡「えぇーそれじゃあ俺は通路側「あ、通路側は、私座るからね?」はい?」

 

結衣「私飲み物とか頼みたいし」

 

八幡「それなら、俺が頼んでやるよ」

 

結衣「いやいや、ヒッキーその顔絶対寝るでしょ」

 

八幡「ぐ...確かにめちゃくちゃ眠いが...」

 

結衣「でしょ、ほら早く座って」 

 

八幡「いや、けどな」

 

結衣「大丈夫、ゆきのんならもう寝てるから」

 

雪乃「Zzz」

 

八幡「は、早い...」

 

結衣「ほら、早く乗ってよ!」

 

駅員「それでは~発車します、皆様は席にお座りになって、駅員が切符を確認しに参りますのでしっかりと、座ってお待ちください」

 

結衣「ほら、駅員さんもこう言ってるし!」

 

八幡「分かったよ、分かったから押さないでくれ」

 

そのあと、結局由比ヶ浜も寝てしまい俺の肩には由比ヶ浜と雪ノ下が頭をのせていた...これじゃ寝れねぇだろ...と思っていたが、俺は昨日寝ていなかったためか、自然と眠っていた。

 

俺は、自分が寝てしまっていることに気づき、両肩に頭をのせている由比ヶ浜と雪ノ下を起こさないように、今どこなの確認すると...千葉駅はとっくに過ぎさってしまっていた...東京駅にまできてしまっていて現実逃避をしたくなり比企谷八幡は、また目を閉じるのだった。




少し、無理矢理だったか心配です...。


次回の学園祭編が終わればついに、いろはが登場します!


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比企谷八幡初めての文化祭 失うものと得たもの

皆様こんばんわ!@まきにきです!今回は、かなり長いです!そして、書きながら、フリーズして内容がぶっ飛んで私の心は何回も折れそうになりましたが...なんとか、書き上げることができました!長すぎて読みづらかったらすいません..。楽しんで貰えると嬉しいです!


 

 

 

プールから、無事に帰った俺達はそのあとも海にいったりBBQしたり海やBBQには、小町もついてきたが...つまり俺の夏休みはとても忙しかったわけで....。

 

 

八幡「ハァ....ハァー....」

 

小町「ん?お兄ちゃんなにため息ついてんの?」

 

八幡「夏休みが、あんなにあった夏休みがこんなに早く終わってしまった....」

 

小町「あー楽しかったね♪お兄ちゃん」

 

八幡「いや、楽しいかどうかは置いといて...夏休み入る前より疲れてるんだが...」

 

小町「ハァ...お兄ちゃんはほんとにゴミぃちゃんだなぁ」

 

八幡「ハァ...このまま寝てぇ...」

 

小町「何言ってんのお兄ちゃん、早く着替えて学校行くよ」

 

八幡「てことは、荷台に乗ってくのな...」

 

小町「お兄ちゃんの後ろは小町だけの特等席だもん♪あっ!今の小町的にポイント高い♪」

 

八幡はどこがだよと言い着替えて自転車を準備して小町を呼ぶ。

 

八幡「おーい、小町ー行くぞー」

 

小町「ちょっと待ってー!」

 

暫く待った後に小町がいきなり荷台に飛び乗ってきたので自転車が倒れないように腹筋に力をいれる。

 

八幡「うぉ...危ねぇ...」

 

小町「さぁ!レッツゴー!」

 

八幡「へいへい」

 

そのあと、小町を中学校まで自転車で送り届けて、俺は学校に向かいながら、今日の予定を考える。

 

八幡(確か、今日は始業式だけで授業はなかったはず!よっしゃあぁぁ!すぐに帰って寝よう)

 

そんなことを考えながら、総武校に着いたので自転車を置き、自分のクラスの扉をあける。

 

戸塚「あ!八幡、おはよう♪久しぶりだね!」

 

八幡「学校に来て良かった....」

 

戸塚「え?何どうしたの?」

 

八幡「あ、いやなんでもない、おはよう戸塚」

 

戸塚「うん♪」

 

そのあと、無事に始業式も終わり、担任の先生から、下校という言葉を聞き帰ろうとすると、俺の教室の扉が開いた。

 

 

平塚「比企谷ー」

 

八幡「・・・平塚先生...何のようですか?」

 

平塚「今日も部活はあるからな」ニヤ

 

八幡「何故わざわざ言いに?」

 

平塚「お前どうせ帰ろうとしてただろう?」

 

八幡「・・・そ、そんなことありませんのことよ?」

 

平塚「比企谷...嘘をつくときはもう少しばれないようにやれ」

 

八幡「ハァ....」

 

結衣「ヒッキー、早く部室行こ?」

 

八幡「あぁ、行くよ」

 

結衣「ヒッキー言わなきゃ帰りそうだったし一緒に部室いくよ!」

 

平塚「どうやら私が来る必要はなかったようだな」

 

八幡「・・・そうみたいっすね」

 

俺は、由比ヶ浜と部室に向かい奉仕部の扉を開けた。

 

雪乃「あら?来たのね」

 

八幡「お前らは、俺の心でも読んでるのん?」

 

雪乃「そんなこと出来るわけがないじゃない、あなたの心を読んだって心が汚れるだけだわ、汚れ谷君」

 

八幡「久しぶりに、罵られるとかなり、きついな...」

 

雪乃「あら?毎日罵ってほしいだなんて、とんだ変態どMね、変態谷君」

 

結衣「ヒッキー、きも~い」

 

八幡「ひ、ひでぇ...」

 

久しぶりに会って...いや、夏休み中ずっと会ってたから、久しぶりじゃ...ないか。久しぶりに罵られて俺の心が折れかけていると、奉仕部の扉が開いた。

 

葉山「こんにちわ、ちょっといいかな?」

 

八幡「・・・葉山」

 

雪乃「何のようかしら?」

 

結衣「隼人くん、依頼しにきたの?」

 

葉山「あ、あぁヒキタニ君に相談があってな...」

 

八幡「・・・俺に?」

 

雪乃「どうゆう、内容かしら?」

 

結衣「ヒッキーに相談?」

 

葉山「あぁ、出来れば俺とヒキタニ君だけで話したいんだが...」

 

雪乃「そう、それなら席を外すわ」

 

結衣「うん..そう....だね」

 

八幡「ちょっと待て」

 

雪ノ下と由比ヶ浜が席から立とうとするところで俺が止める。

 

八幡「俺達は、3人で奉仕部だ、こいつらに言えないような事は引き受けられない、こいつらに言えないなら帰ってくれ」

 

雪乃「・・・比企谷君」

 

結衣「・・・ヒッキー」

 

葉山「・・・分かった...雪ノ下さんと結衣にも聞いてもらうよ...ヒキタニ」

 

八幡「ん?」

 

葉山「・・・後悔するなよ?」

 

八幡「は?」

 

俺の頭の上に?マークを浮かべていると葉山は自分の鞄の中から1冊の薄い本を取り出した。

 

 

雪乃「これは、なんのつもりかしら?」

 

結衣「ひゃ、ひゃあ....」カー

 

八幡「・・・」

 

その本には、ハヤ×ハチと題名に書かれており、上半身裸の...俺?と葉山が抱き合っていた....それを見た、雪ノ下は明らかに怒っていた...由比ヶ浜は、顔を真っ赤にして手で前を隠して....いなかった...指と指の間から見ていた...頼むからあまり見ないでくれ...。

 

葉山「先に断っておくけどこれは、俺の私物ではない」

 

雪乃「そんなことはいいから早く依頼の内容を言ってくれないかしら?」

 

結衣「ゆ、ゆきのん、押さえて押さえて」

 

その時、奉仕部の扉をノックする音が聞こえた...俺は嫌な予感がしたので反射的に薄い本を自分の膝の上に隠した。

 

ガラッ

 

海老名「はろはろ~」

 

葉山「・・・姫菜」

 

結衣「あれ?姫菜じゃん!どうしたの?」

 

八幡「このタイミング...てことは」

 

雪乃「あまり、良い予感はしないわね」

 

海老名「あれー?隼人くんも何か依頼?」

 

葉山「あ、あぁそうなんだ、ヒキタニ君に相談があって」

 

八幡(こいつ、俺を巻き込みやがった...)

 

海老名「葉山君が、ヒキタニ君を求めて、わざわざ相談にそして、最後まで....きましたわぁぁあああ!」ブシュー

 

結衣「ひ、姫菜!大丈夫!?」

 

いつも、三浦が海老名さんの鼻血を拭いているのだが、ここにはいないので、代わりに由比ヶ浜が拭いている。

 

 

雪乃「それで、何のようかしら?」

 

海老名「あ、そうそう、実はね、私傑作の本を書き上げたんだけど、誰かに盗まれちゃって」

 

八幡「・・・盗まれた?どこかに、忘れたってことはないのか?」

 

海老名「私が、どこかに置き忘れるように見える?」

 

八幡「い、いえ..見えません」

 

結衣「でも、酷いね!せっかく、書いた本を誰かが盗むなんて!」

 

八幡(由比ヶ浜...お前気づいてない...のか?)

 

雪乃「それじゃあ、あなたの依頼内容は、その犯人を見つける...ということでいいのかしら?」

 

海老名「そうしてくれると、助かるかな、あとその、犯人が見つかったら私に教えてくれると嬉しいな」

 

八幡「・・・何故...ですか?」

 

海老名「え?だって、その本を盗んだってことは、興味があるってことだから、丸一日かけて、語り合おうと思って...ね?」ニコ

 

葉山「あ、あぁそうだな...俺もたまたまとは言え話を聞いてしまったんだし、俺も犯人探すの手伝うよ」

 

結衣「私も、頑張って犯人見つけるよ!」

 

八幡「あぁ、そうだな」

 

雪乃「では、あなたの依頼内容を受けるわ」

 

海老名「皆ありがとね♪それじゃあ、よろしくね♪」

 

そう言って海老名さんは部室から立ち去った。

 

 

結衣「でも、犯人って誰なんだろうね」

 

八幡「・・・由比ヶ浜」

 

結衣「ん?なーに?」

 

八幡「お前、本当に分かってないのか?」

 

結衣「ん?何を?」

 

葉山「結衣らしいな...」

 

雪乃「流石だわ」

 

結衣「なんか、皆が酷いし!」

 

八幡「まず、1つ目に...だ、葉山が依頼をしにきた本を持ってな...そこで、すぐに海老名さんの傑作の本が消えて、ここに、相談にきた」

 

結衣「うん、それが?」

 

八幡「この、薄い本が海老名さんの書いた、傑作ってことだよ...」

 

結衣「で、でも、確かにタイミングは完璧だったけど、それだけじゃ、違う本の可能性だって」

 

八幡「ここからが、重要だ...葉山はっきり言って、お前は今かなりやばい」

 

葉山「あぁ、ばれたら...俺は「そうじゃない」ん?」

 

八幡「・・・もう、ばれてんだよ」

 

葉山「!?ど、どういうことだい?」

 

雪乃「・・・それは、今日が始業式だけってことと関係があるのかしら?」

 

八幡「あぁ、そうだ」

 

結衣「意味わかんない」

 

八幡「あくまでも、これは、俺の推論だ...だが、ほぼ間違いないと思う...まずあのタイミングで海老名さんがきた理由恐らく2つある、何か分かるか?」

 

結衣「んと、本を盗んだ犯人を探して欲しかったんじゃないの?」

 

八幡「あぁ、それもあるが、本質ではない」

 

葉山「どういう意味だい?」

 

八幡「ハァ...今日は、始業式だけ、そして前日は夏休みで、今奉仕部に来るやつなんて、普通はいねぇんだよ....」

 

葉山「!!....成る程な」

 

雪乃「そういうことね」

 

結衣「えと?何で二人は今の説明で分かるの?」

 

八幡「逆に何でお前はわかんねぇんだ?」

 

結衣「もう、馬鹿にしないでよ!」

 

八幡「極めつけは、葉山が俺に用があるって言った....あれは、まずい...自白してんのと同じだ」

 

葉山「あぁ....今気がついたよ」

 

雪乃「かなり、状況は良くないわね...」

 

結衣「ねぇ?いいかげん教えてよ」

 

八幡「あの、薄い本...もしも、相談するにしても、俺だって女子には相談しない....それに、俺と葉山は仲が良くない...そんなやつに、相談なんて言ったら、自白してんのと同じだ」

 

結衣「な、成る程...」

 

八幡「そこで、葉山お前の相談っていうのは?」

 

葉山「あぁ、あの薄い本の内容を文化祭の演劇でやるつもりらしい...だから、それを止めたい」

 

雪乃「でも、依頼を受けてしまった以上は退きさがれないのだけれど」

 

結衣「姫菜にやりたくないって言えばいいんじゃないの?」

 

八幡「由比ヶ浜...それは無理だ」

 

結衣「何で?」

 

八幡「おそらく、決めるときになったら、誰も海老名さんを止めることはできない」

 

結衣「あ、あぁ...」

 

八幡「まぁ、だがなんとかなる、方法が1つだけある」

 

葉山「・・・それは?」

 

結衣「そんな、方法があるの?」

 

雪乃「どんな、方法かしら?」

 

八幡「なぁ、雪ノ下」

 

雪乃「なにかしら?」

 

八幡「お前、陽乃さんの高校三年生の時のバンド見たか?」

 

雪乃「えぇ、ビデオで送ってこられたから」

 

八幡「あれを、俺達でやろうと思う」

 

雪乃「!?む、無理よ、あんな風に出来るはずが「雪ノ下、問題を履き違えるな」」

 

八幡「俺達の今もっとも危惧する問題は、演劇をやること...だ、別にあんな風になるってことじゃない」

 

結衣「つまり、どういうこと?」

 

葉山「バンド....成る程そういうことか」

 

八幡「葉山は分かったようだな...そう、演劇をやる場合、覚えるのに時間がかかる、だが、もうすでに何かを始めているのなら、断る理由をつけることができる」

 

結衣「あぁ、なるほど」

 

雪乃「それで、誰がどの楽器をやるの?」

 

八幡「あぁ、もうだいたい決めてある...由比ヶ浜」

 

結衣「は、はい!」

 

八幡「お前は、ボーカルだ」

 

結衣「え、え!?私がボーカル?」

 

八幡「次に、雪ノ下、お前は、ギター&ボーカルだ、流石に由比ヶ浜1人じゃ心もとないからな」

 

雪乃「えぇ、分かったわ」

 

結衣「何その失礼な言いかた....でも、ゆきのんも一緒に歌ってくれると少し安心かも!」

 

八幡「そして、葉山...お前はベースだ」

 

葉山「オッケー、それで、君は何をやるんだい?」

 

八幡「俺は...ドラムだ」

 

結衣「えぇ?ヒッキードラムできたの?」 

 

雪乃「意外ね」

 

葉山「意外だな」 

 

八幡「そんなに、上手くねぇよ、この中じゃこれくらいしかまともに出来るのないだけだよ」

 

雪乃「それじゃあ、今日はここまでにしましょう、明日からさっそく、始めましょう」

 

結衣「あ、でも、楽器どうしよう...」

 

雪乃「それなら、私が平塚先生に頼んで用意しておくわ」

 

八幡「悪いな、雪ノ下、助かる」

 

雪乃「あなたが、素直にお礼を言うなんて、明日は雨かしらね」

 

八幡「おい、こら人が素直にお礼言ってんのにどういう了見だ?」 

 

雪乃「別に、深い意味はないわ」

 

葉山「それじゃあ、皆また明日よろしくな」

 

結衣「皆、また明日!」

 

 

 

 

 

 

そして、次の日の1時限目は、学園祭の準備に変わっていた、この学校では毎年お客さんが大勢来るので、かなり、学園祭に力をいれているのだ、そのため、この時期はほとんど、学園祭の準備になる、2年生からは、学園祭の委員会みたいなのもあるみたいだが、俺達1年生は、体育館に椅子を並べたり雑用が殆どなので、殆どの時間は学園祭の準備が出来るというわけだ。

 

そして、学園祭で何の出し物をするかの議題に入ると手が上がった。

 

海老名「はい!わ、私演劇がいいと思います!」

 

三浦「いいんじゃないの?あーしも賛成」

 

我がクラスの女王三浦が賛成したことにより、誰も反対してくる者はいない。

 

そして、出し物は演劇になり、海老名さんは前に出て黒板に何かをかきはじめた。

 

 

そして....。

 

バァーン!と黒板を海老名さんが叩いて皆を注目させる。

 

八幡「な、な...んだと」

 

演劇の役決めの際は大抵、話の内容を見て、登場人物の名前を書き、やりたい人はてをあげて決めるんじゃないのん?

 

海老名さんは、題名に登場人物の名前の下に俺達の名前も既に入っていた。

 

これは、止めなければ手遅れになると感じた俺は、海老名さんに抗議しようとする....が。

 

八幡「ちょっといいか?」

 

三浦「あ?ヒキオ、あんたもしかして、なんか文句でもあんの?」

 

三浦に妨げられた。

 

八幡「い、いえ.....」

 

葉山「優美子、ちょっといいか?」

 

三浦「隼人....」

 

葉山「実は、俺とヒキタニ君と、結衣と、雪ノ下さんとバンドをやることにしてるから、悪いけど、あまり演劇とか、時間とれないと思うから、俺達は出来ないんだ」

 

八幡(ば、馬鹿野郎が....そこで、由比ヶ浜の名前なんてだしたら、確実に由比ヶ浜は標的になってしまう)

 

三浦「結衣、今の話ほんと?」

 

結衣「う、うん...」

 

三浦「はぁ...何で?あーし達に隠してたの?あーし達友達じゃないの?」

 

結衣「そ、それは...」

 

八幡「おい、三浦」

 

三浦「あ?今あーしは結衣と話してんだけど」

 

八幡「ハァ....由比ヶ浜に内緒にしてくれって頼んだのは俺だ、皆を驚かせたくてな」

 

結衣「ひ、ヒッキー....」

 

八幡「だけど、所詮お前らなんてこんなもんだったんだな、ハァ....自分に嫌気がさしてくるわ」

 

三浦「ヒキオ、何がいいたい?」

 

八幡「俺は、お前が何したいのか分かんないんだが?いや、あーそうか、お前はただ仲間外れみたいにされたのが許せないんだな...流石女王三浦様だな」

 

三浦「っ!?あ、あんた」

 

明らかに、三浦の顔つきが変わった、今にも殴りかかってきそうだ。

 

葉山「ひ、比企谷...もうやめろ..」

 

もうやめろ?今やめるわけにはいかねぇだろ、おそらくだが、三浦がここまで突っかかってくるのは、海老名さんから、何かしら言われたからだろう、恐らく、私の配役だと皆やりたがらないと思う...けど私は皆で演劇をやりたい...とかな、それを三浦は聞いたからこそ退けないのだろう...三浦は三浦で優しさがある...だが、今俺が退けば、三浦と、葉山、海老名、そして雪ノ下こいつらの関係わ崩れるだろう....それだけは、させるわけにはいかなかった。

 

 

八幡「ハァ...お前らの為に何かをやろうとした、俺が間違ってたよ、全く自分にヘドが出るぜ、悪いが俺はもう、このクラスのことで何もする気はないからな、めんどくさいしやる気にもならんからな、まぁーこれで、楽できるわけだしお前にはお礼をいっとくよ、三浦ありがとよ」

 

ここで、三浦の怒りが爆発し俺は三浦におもいっきり殴られた。

 

葉山「優美子、もう....やめるんだ」

 

三浦「だって、こいが....こいつさえいなければ!」

 

葉山「優美子!」

 

八幡「俺、今日はもう帰るわ」

 

結衣「ひ、ヒッキー....」

 

海老名(ヒキタニ君は、そうするんだね...一応私の我が儘だったし、あとで、お礼くらいはしとこう...かな、それに、優美子には悪いことしちゃったし、後で謝らないとな...)

 

 

 

俺は、取り合えず、帰るわけにもいかず、だが、教室からも飛び出して来てしまったせいでどこに行くか悩んでいた。

 

八幡「・・・屋上にでも行くか」

 

 

 

         放課後

 

俺は、いつの間にか眠ってしまったらしい、目を覚ますと辺りは少し日が沈み始めていた。

 

海老名「やぁ?ヒキタニ君、やっと起きたね」

 

八幡「・・・海老名さん...何のようですか?」

 

海老名「一応、お礼...言っとこうと思って」

 

八幡「俺はなにもしてませんよ、ただ思ったことを言っただけです」

 

海老名「そうやって、ほんとのことは、隠して自分を傷つける周りを...ううん、友達を助けるために」

 

八幡「何言って...」

 

海老名「ねぇ?ヒキタニ君は、どこまで分かってたの?」

 

八幡「・・・今回のことなら、殆ど分かってない」

 

海老名「嘘だね...君は全部分かっていて、自分を犠牲にして、全てを守ろうとした...違う?」

 

八幡「・・・」

 

海老名「沈黙は肯定とみなすよ?」

 

八幡「ハァ...」

 

海老名「クスクス...ねぇヒキタニ君」

 

八幡「はい、何ですか?」

 

海老名「私と付き合ってくれないかな?」

 

八幡「・・・ひゃ!?ひゃおげば??」

 

海老名「ヒキタニ君となら上手くやれると思うんだよね」

 

八幡「冗談ならやめてくれ」

 

海老名「冗談なんかじゃないよ、冗談じゃない、私は本気だよ....だから、しっかりと返事をしてほしい」

 

八幡「・・・すいません...俺、海老名さんとは付き合えません」

 

海老名「そっか...アハハ...そう...だよね....はぁ...ふられちゃぁたなぁ....」グス

 

八幡「あ、あの」

 

海老名「いいの、何も、何も言わないで...」

 

八幡「・・・」

 

海老名「ふぅ....あ、ヒキタニ君」

 

八幡「・・・はい」

 

海老名「平塚先生が、進路指導室に来なさいって言ってたよ?」

 

八幡「まじかよ..」

 

俺は、そこで海老名さんとは、別れ進路指導室に向かった。

 

        

 

 

        進路指導室

 

八幡「し、失礼します」

 

平塚「よぉ、比企谷、お前はまたやらかしたみたいだな」

 

八幡「そうみたいっすね」

 

平塚「まぁ、いい今回のことは、葉山と由比ヶ浜から聞いている、お前が何をしたかったのかもだいたい分かった、だから今回だけは特別に許してやる」

 

八幡「あ、ありがとうございます」

 

平塚「だがな、比企谷...これだけは覚えておけ」

 

八幡「・・・はい?」

 

平塚「誰かを守ると言うことは君自信を傷つけることにはならないよ...君が傷ついて周りの奴等も傷つくことをそろそろ理解した方がいい...説教は、ここまでだ」

 

八幡「うす...」

 

平塚「奉仕部には、しっかりよっていけよ」

 

八幡「・・・はい...あの平塚先生」

 

平塚「なんだ?」

 

八幡「そ、そのありがとうございます」

 

平塚「ふん...気にするな」

 

そして、俺は奉仕部に近づく度に重くなる足をあげて、奉仕部の扉の前まで来た。

 

だが、扉に手を何回も置いているのだが開けることが出来ない...まるで、心臓が悲鳴をあげているように鼓動が早くなり、扉を触っている、手は、寒くもないのに震えてくる....これ以上、進むのが怖くて....怖くてしかたなかった....いつも、すんなり開けることが出来る扉...今は見ることさえ辛かった...次第に帰りたいという気持ちがどんどん強くなっていく....その時、部室の中から音がしてきた。

 

八幡「こ、これは...」

 

あのとき、陽乃さんが高校三年生の時に演奏していた曲だった....勿論あのときより何倍も下手だと言うことは分かるでも...でも不思議と心が暖かくなってきて、俺は深呼吸をし、奉仕部の扉を開けた。

 

 

俺が、入ると演奏をしていた、由比ヶ浜と雪ノ下と葉山は演奏をやめ、こちらを見てくる。

 

雪乃「比企谷君...正座」

 

八幡「・・・はい」

 

なぜだろう、雪ノ下に正座と言われたあと俺はもう、変に緊張もしておらず、手の震えもいつの間にか止まっていた。

 

結衣「ひ、ヒッキー...ごめんね」

 

葉山「比企谷、ほんとにすまない」

 

八幡「えと、何が?」

 

結衣「私達を守るためにヒッキー...あんなこと言ったんだよね....」

 

葉山「俺が...俺があそこで、結衣の名前を出していなければ...ほんとに、すまない」

 

違う、これは違う...俺はこんな光景が見たいんじゃない。

 

八幡「お前らは誤解してる」

 

結衣-葉山「え?」

 

八幡「あれは、お前らのためなんかじゃない、あれは、俺のためにやったんだ」

 

雪乃「ハァ...やはり、あなたはそう言うのね」

 

八幡「分かってたから、正座させたんだろ?」

 

雪乃「ええ」

 

結衣「だって...あれはどうみても...ヒッキーが」

 

八幡「由比ヶ浜、あれは俺が、俺であるために、自分のためにやったことだ、だがら、お前らが気にする必要はない」

 

葉山「だけど...」

 

八幡「なら、ひとつ俺の頼みを聞いてくれ、それでチャラだ」

 

結衣「・・・分かった、あたしに出来ることなら何でも言って!」

 

葉山「俺も出来ることなら、何でもするよ」

 

八幡(えと、由比ヶ浜さん、何でもするなんて、女の子は簡単に言っちゃダメですよ...ほんとに...)

 

八幡「俺たちのバンドを成功させたい...だから、お前たちの力を貸してくれ、頼む」

 

結衣「ひ、ヒッキー...勿論だよ!」

 

葉山「比企谷....分かった、全力を尽くそう」

 

雪乃「さて、もう正座をやめてもいいわよ」

 

八幡「あぁ、流石に痛いな...」

 

雪乃「その痛み、あなただけが感じている痛みじゃないわ、しっかりこの意味を考えなさい」

 

八幡「・・・分かった」

 

そこからの俺達は毎日練習、練習だった、ただ、俺は学校中でものすごく悪者になっていて、あれ以来、由比ヶ浜と、雪ノ下、葉山、戸塚、材木座以外の生徒は、全くといって近づいこようとする人は誰もいなかったし、目すら合わせてくれなかったが、俺は何故か楽しかった...俺のことを分かってくれている奴がいることがすごく何よりも嬉しかったからだ、そして、そんな日が続きながら、文化祭の前日になっていた。

 

八幡「もう、皆だいたい完璧だな」

 

雪乃「ええ、だけど1つ問題がありそうね」

 

葉山「あぁ...」

 

結衣「うん...」

 

あの日、比企谷八幡のおかげで、あのグループはバラバラに崩れなくてすんだ....だが..代わりに全部比企谷1人が重みを背負ったのだ、その代償は思ったよりも大きかった...比企谷が関わると皆その場からいなくなってしまうのだ...この分だと、ステージに立っても、比企谷がいるだけで、ステージの客が全員いなくなりかねないのだ。

 

八幡「実は、その問題の対処法はもう考えてきた」

 

雪乃「どうするの?まさか、あなた出ないつもりではないでしょうね?」

 

結衣「そ、それだけは、絶対にダメだよ!ヒッキー」

 

葉山「比企谷、それだけは、認めないぞ...」

 

八幡「違えよ、俺だって一生懸命練習して無駄おりはごめんだ...てか、葉山、お前俺の名前ちゃんと知ってたんだな..」

 

葉山「あぁ、もう前の名前じゃ呼べないと思ったからね...君には借りがある」

 

八幡「借りなんてないだろ...」

 

雪乃「それで、早くその対処法を教えてくれるかしら?」

 

八幡「あぁ、それはこれだ!」

 

そう言って、比企谷はサングラスを取り出した。

 

雪乃「サングラス?そんなものでばれないと本気で思っているのかしら?」

 

八幡「お前、この案は俺の可愛い妹の小町から教えてもらったんだ...小町の言うことは絶対だ、問題ない」

 

雪乃「そ、そう...小町さんが..なら安心ね」

 

結衣「うん!確かに小町ちゃんなら大丈夫だね!」

 

葉山「二人は知り合いなのかい?」

 

雪乃「ええ、まぁ」

 

結衣「すっごい、可愛くて、真面目なの!ヒッキーと真逆って感じ!」

 

八幡(ねぇ、由比ヶ浜さん?悪意....悪意はないんですよね?天然って恐ろしい...)

 

八幡「まぁ、いいから見てろって」

 

 

そして、俺はサングラスをかけた...がいくら、待っても皆の反応がなかった。

 

結衣「・・・」ボー

 

雪乃「・・・」ボー

 

葉山「・・・こ、これは...」ボソ

 

八幡「あ、あの反応くらいしてくれませんかね?泣きたくなってくるんだけど」

 

雪乃「はっ!ご、ごめんなさい...流石小町さんね....ある意味、完璧だわ」

 

結衣「う、うん....とっても似合ってるよ!」

 

葉山「あぁ、これはすごいぞ、比企谷ってわからない」

 

八幡「ま、まじで?良かったぁ~」

 

結衣「ただ、ヒッキー1つ約束して」

 

八幡「な、なんだよ...由比ヶ浜怖いぞ...」

 

結衣「その、サングラス、部室と本番以外では絶対に使わないこと、いい?」

 

八幡「な、なぜ...」

 

結衣(ひ、ヒッキーほんとに、目が腐ってなければ超イケメンだった...やばい、これは、ほんとに...誰かに見られる訳にはいかない..だから!)

 

雪乃「比企谷君」

 

八幡「な、なんだ?」

 

雪乃「部長命令よ」

 

八幡「・・・はい」

 

葉山「アハハ....比企谷、頑張れ」

 

問題も解決したあと、何回か通して今日は解散となった。

 

      総武校・文化祭当日!

 

俺達は今、舞台裏でセットしていた、勿論俺は今、サングラスを付けている。

 

八幡「次は俺達の番....だな」

 

雪乃「あら?緊張しているのかしら?」

 

結衣「アハハ....でも、私まだ歌詞がうるおぼえだから心配だなぁ....」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、ただしくは、うろ覚えと言うのよ...今ので少し不安になってきたわ」

 

結衣「ゆ、ゆきのん!酷いよー」

 

 

葉山「アハハ...でも、やれることはやってきたんだ...大丈夫絶対上手くいくさ」

 

先輩「はい、次の人、ステージに上がってください」

 

そして、ついに俺達の番になった。

 

俺達は、1ヶ月ずっと、ひたすらに練習をして、今ここに立っている、俺を見ても、皆あれ誰~?って感じで俺は内心でホッとしてドラムをおもいっきり叩いて曲を始める。

 

八幡「はぁはぁはぁ」

 

 

客1「うぉおおおお!良かったぞ~!」

 

客2「すっごい、上手いし、皆イケメンと可愛い子ばっかりで、ほんとにやばい!」

 

俺達は顔を見合わせて笑顔でハイタッチをしてステージから、降りた。

 

八幡「あんなに、成功して、嬉しいと思うなんてな...」

 

雪乃「あら?あなたにしては珍しいわね」

 

結衣「うんうん、でも、皆本当に頑張ってたもんね!」

 

葉山「あぁ、ほんとに楽しかったよ、ありがとう」

 

八幡「それは、俺のセリフだよ...その、サンキューな」

 

結衣「ヒッキー」

 

八幡「ん?」

 

結衣「あ、あのね、このあとこのメンバーだけで、打ち上げいこうと思って...その来てくれる?」

 

ここで、クラスではなく、このメンバーだけと言うのは俺に気を使ってくれてのことだろう...。

 

八幡「あぁ、分かった...行かせてもらうよ」

 

結衣「ほ、本当に!?」

 

八幡「なんで、そんなに驚いてんだよ...」

 

結衣「いや、ヒッキーのことだからてっきり...いや、俺はこのあとすぐ帰って寝たいからじゃあな...だと思ってたから」

 

八幡「いや、言わねぇし、てかその声マネ全然似てねぇからな?」

 

雪乃「まぁ、いいじゃない、そんなことは」

 

結衣「そうだね!」

 

葉山「あぁ!」

 

八幡「そうだな...あ、その前に小町に帰り遅くなるって連絡してくる」

 

Prrrr

 

小町「はいはい?お兄ちゃん?」

 

八幡「あぁ、今日は少し帰り遅れるけど大丈夫か?」

 

小町「ん?あぁ打ち上げね!勿論大丈夫だよ!あ、あと演奏すごい良かったよ!お兄ちゃん、カッコ良かったよ!」

 

八幡「あぁ、ありがとな...ん?小町来てたのか?」

 

小町「うん、もう帰ってきてるけどね」

 

八幡「なんで、言わないんだよ、言ってくれれば迎えに行ったのに」

 

小町「小町は、お兄ちゃんの演奏が聞きたかっただけだし、あっ!今の小町的にポイント高いし♪」

 

 

八幡「あぁ、高い、高い」

 

小町「あー適当ー適当でたー」

 

八幡「それじゃ、またあとでな」

 

小町「うん♪お兄ちゃん楽しんできてね♪」

 

 

電話も終わり、俺は、雪ノ下と由比ヶ浜と葉山と二次会に向かった。

 

 

 

Prrrrr

 

小町「ん?お兄ちゃん?何かいい忘れたのかな?」

 

ガチャ

 

小町「はい、もしもし」

 

いろは母「あ、もしもし、こちら比企谷さんのお電話ですか?」

 

小町「はい、そうですがどなたですか?」

 

いろは母「私は、いろはの母です...あの小町さんですか?」

 

小町「い、いろはちゃんのお母さん!?」

 

いろは母「フフフ、良かった...小町さんみたいね」

 

小町「あ、はい...そうです、すみません、気が動転してしまいまして...」

 

いろは母「それで、折り入ってお願いがあるの」

 

小町「何でしょうか?」

 

いろは母「実は一ーーーーーーーと大変迷惑だと思いますけどよければ...お願いしたいの...」

 

小町「も、勿論!喜んで引き受けます!」

 

いろは母「良かった....本当にありがとうございます...よろしくお願いします」

 

小町「こちらこそ、ありがとうございます!私が責任を持ってーーーしますので安心してください!」

 

いろは母「えぇ、それじゃあお願いね」

 

そう言われて電話は切れたが、小町は嬉しすぎて、その日は寝られなかった。

 




次回は、ついにいろはす登場です!いろはすやっと出せる~!


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母親の存在


皆様こんばんわ!@まきにきです!題名がちょっと、自分でもよくわかりませんが、スルーしてもらえると嬉しいです!

さて、今回はようやく、いろはが登場します!八幡との絡みは、次の回でたくさん、絡ませようと思います!


 

         12月24日

 

文化祭も無事に成功して時はクリスマスイブ

 

 

     アメリカ・いろは宅

 

いろは「ハァ....なんで八幡お兄ちゃん、あんなに難しい高校に進学しちゃったんですかね...私のクリスマスイブが、勉強で終わっちゃうじゃないですか~」

 

勉強を、しながら愚痴をこぼしていると部屋の扉が開かれた。

 

いろは母「いろはー、ちょっと話があるんだけど大丈夫かしら?」

 

いろは「うん、大丈夫だよお母さん、ちょうど休憩挟もうとしてたところだから」

 

そう言うと、いろは母は部屋にある、ベットの上に座る。

 

いろは母「いろは、勉強の調子はどう?」

 

いろは「うーん、だいたいは問題ないよ、お母さん...でも、国語だけがどうしても上手くいかなくってー...ハァ...」

 

いろは母「そう、そこで、頑張っている、いろはにお母さんから、プレゼントがあります♪」

 

いろは「プレゼントー?」

 

いろは母「はい、これ」

 

いろは「・・・お母さん...これ、日本行きのチケット...」

 

いろは母「そうよ、いろは、あなたは一足先に、日本に帰りなさい」

 

いろは「え?で、でも私...」

 

いろは母「大丈夫、2ヶ月後には、お母さんとお父さんも帰るから」

 

いろは「でも、私独り暮らしなんて...」

 

いろは母「大丈夫、お母さんのとても信頼出来る人にいろはの事は任せてあるから」

 

いろは「信頼出来る人...?」

 

いろは母「ふふふ、誰かは秘密♪だけど、いろはもよく知ってる人よ」

 

いろは「・・・私も知ってる人?」

 

いろは母「そうよ、後は日本に着いてからのお楽しみ、空港に迎えに来てくれるように言ってあるからね」

 

いろは「うん...」

 

いろは母「いろは、不安だと思うけど、比企谷君に会いたいんでしょ?」

 

いろは「・・・お母さん、ずっと気にしてたの?」

 

いろは母「当たり前じゃない、あの時に私は何も出来なかった....お母さん、何も出来なくて...だから、これくらいは、させてちょうだい」

 

いろは「お母さん...でも、アメリカでの学校がまだ...」

 

いろは母「大丈夫よ、いろは、あなたは、もう卒業出来るだけの単位はとれているし先生にはもう、連絡しておいたわ」

 

いろは「・・・お母さん...ありがとう...ほんとに」

 

いろは母「あと、カードも一緒に持っていきなさい、あまり、多くは入っていないけど...自分のために使いなさい」

 

いろは「お母さん...本当にあり...がとう」

 

いろは母「時間は、14時間くらいかかるけど、今日の夕方に出発すれば、明日の朝8時くらいにつけるはずよ、後4時間くらいしか時間ないから、とりあえず、支度して、すぐ出掛けるわよ!」

 

いろは「・・・お母さん...とっても、嬉しいんだけど、急すぎ...」

 

私のお母さんは、とても気配りが出来て優秀なのだが、少し抜けている...そこが、またお母さんの可愛さをより引き出しているのだと思うが。

 

いろは母「あら?そうかしら?でも、必要な物は日本で買えばいいし、そんなに、荷物は必要ないんじゃない?」

 

いろは「そういう問題じゃないと思うんだけど....とりあえず、支度できたら、呼ぶね、お母さん」

 

いろは母「分かったわ、それじゃあ、また後でね♪」

 

そう言って、お母さんは私の部屋から出ていった、私は、お母さんが部屋から出ていったことを確認してから、荷物の整理を始めた。

 

いろは「私、今から日本に帰るんだ....これで、八幡お兄ちゃんに会えるんだ..やっと、やっと....」

 

私は、嬉しさからなのか、恐怖からなのか、自分の手が震えていることに気づいた。

 

いろは「怖い...けど、やっぱり、嬉しい....な」

 

支度は1時間くらいで、ようやく終わり、まぁ荷物の準備よりも、髪型を整える時間が殆どだったのだが、お母さんに支度が終わったと言いにいこうとすると、既にお母さんは、車の中にいた。

 

いろは母「いろはー、早く出発するわよー!」

 

いろは「ちょ、ちょっと待ってーー!」

 

私は、自分の服などで重くなった、キャリーケースを持ち上げて急いで車に駆け込む。

 

いろは母「それじゃあ、空港に向かうわよ!忘れ物はない?」

 

いろは「うん、お母さん!大丈夫だよ」

 

そうとだけ、お母さんは車を発進させた、空港までは、2時間くらいかかったけど、車の中で二人は無言だった。

 

         

 

         空港

 

いろは母「このまま、まっすぐ行けば飛行機に乗って日本に行けるわ」

 

いろは「お母さん...本当にありがとう、私..私ね、お母さんが私のお母さんで本当に良かった...大好き」ダキッ

 

いろはは、お母さんに抱きついた、顔は埋めて、涙が見えないように...。

 

いろは母「・・・いろは、私もよ、いろは、あなたが、私の娘で本当に良かったわ...一緒に行ってはあげれないけど、風邪には気をつけて、元気で、げ..んき...で......ごめんなさい、泣かないって決めてたのに..」

 

いろは「お母さん....」

 

いろは母「さぁ、いってらっしゃい!しばらく、会えないんですから、笑顔で...ね」

 

いろは「うん!お母さん、行ってきます♪」ニコ

 

いろはは、その後、飛行機まで、振り返らずに走っていった。

 

いろは母「・・・いろは、頑張るのよ...」ボソ

 

お母さんの最後の声は聞こえない...でも、いろはには、しっかりと、伝わっていた。

 

 

 

 

     14時間後・12月25日

 

いろは「んーー、飛行機、乗ってる時間長すぎて..腰と首が痛い...」

 

いろは「それより、お母さんの信頼出来る、知り合いって誰のことだろう?」

 

タタタタタッ

 

その時、こちらに走ってくる人影が見えた、私は、そのかげを見たとき、誰なのか1発で分かった。

 

いろは「・・・こ、小町ちゃん?」

 

小町「いろはちゃーーーん」ダキッ

 

小町は、そのまま、いろはに抱きついた。

 

いろは「こ、小町ちゃん、ほんとに小町ちゃん?」

 

小町「い、いろはちゃん、私ずっと、いろはちゃんに会いたくて会いたくて」

 

いろは「私もだよ...小町ちゃん...ずっと、ずっと会いたかったよぉ...」

 

小町「いろはちゃん」

 

いろは「はい」

 

小町「おかえりなさい」ニコ

 

いろは「・・・うん、ただいま、小町ちゃん」ニコ

 

小町「いやーでも、早く見つけることが出来てよかったですよ~思ったよりも空港広くて、ちょっと心配でした」

 

いろは「ありがとう、小町ちゃん....あれ?それじゃあ、お母さんの信頼できる、知り合いって、もしかして?」

 

小町「はい~私です♪」

 

いろは「てことは、私は今日から」

 

小町「お!察しがいいですね!いろはちゃん!そうでぇす~いろはちゃんは、今日から、2ヶ月間は私の家で一緒に暮らしてもらいます!」

 

いろは「え、えーーーー!!」

 

小町「えと、いろはちゃん、ここ一応空港なので、大声は...あ、そこのサイゼで話しませんか?」

 

いろは「・・・ご、ごめんね...あまりに、いきなりだったから、そうだね、私も、お腹空いてたし、ちょうど良かったよ、小町ちゃん」

 

サイゼに入ると、結構混んでいたけど一番奥の席が空いていたので、二人でそこに座る。

 

小町「とりあえず、その...お兄ちゃんのことなんだけど...ごめんなさい、いろはちゃん、やっぱり、お兄ちゃんまだ思い出せてない...」

 

いろは「・・・大丈夫だよ、小町ちゃん」

 

小町「で、でも、いろはちゃん....」

 

いろは「大丈夫なの..それに、私..もう、お兄ちゃんじゃ嫌なの...嫌...なの」

 

小町「いろはちゃん...」

 

いろは「だから、ちょうど、良かったんだよ..」

 

小町「・・・いろはちゃん...」

 

いろは「だから、この話は終わり!」

 

小町「はい...分かりました..ですが!ここで、幼馴染みの小町から、いろはちゃんにクリスマスプレゼントがあります!」

 

いろは「え!?私なにも用意してないよ!?」

 

小町「大丈夫です!いろはちゃん、ある筋から入手した、情報によりますとぉー国語が苦手みたいですね!?」

 

いろは「お母さん....か、うん、確かに、今困ってるけど」

 

小町「そこで!お兄ちゃんをいろはちゃんの家庭教師にすることに決めました!」

 

いろは「ふぇ!?え、え、えーーーー!?」

 

小町「ああ見えて、兄は国語が得意です!そして、私も教わっているので教えるのは上手いです!」

 

いろは「で、でも...悪いんじゃあ...」

 

小町「大丈夫ですよ!いろはちゃん!説得は私がやるので!」

 

いろは「で、でも...」

 

小町「大丈夫ですよ!それに、言ったじゃないですか、クリスマスプレゼントだって!だから素直に受け取ってくださいね♪」

 

いろは「小町ちゃん...ありがとう」

 

小町「これぐらいは、させてください!」

 

それから、いろはと小町は、注文しておいた、ミラノ風ドリアを食べ終えて、さっそく、比企谷家に向かった。

 

 

        比企谷家

 

八幡「ふぁ~...眠い...小町が今日は絶対に何処にもでかけないでねって、言うから大人しく家にいるが..言った本人がどっかいっちまうし..ハァ...」

 

重いため息をだしていると、チャイムがなった。

 

八幡「やっと、帰ってきた...か」

 

ガチャ

 

八幡「小町、ようやく帰ってきたか、お前が出掛けるなって言うから大人しく家にいたのに、お前が出掛けるってどうゆう...」

 

小町「どうしたの?お兄ちゃん」

 

八幡「いや、小町の後ろの女性はどこから拐ってきたの?」

 

小町「お兄ちゃんじゃないんだから、拐ってこないから!」

 

八幡「いや、俺だって拐ってこねぇし...ハァ...小町の友達..か?」

 

いろは「は、八幡お兄ちゃん?」

 

八幡「俺は、いつからお前のお兄ちゃんになったんだ?」

 

小町「なんか、懐かしいなぁ~」

 

いろは「・・・はっ!すいません、直接見たらつい...」

 

八幡「えと、所で誰?」

 

いろは「あ、はい!私は一色いろはっていいます!よろしくです♪」

 

いろはは、片手を頭の前で敬礼するみたいにして、頭を少し傾けて、ウインクをしてきた。

 

八幡「・・・あ、あざとい...」

 

いろは「やっぱり、分かっちゃうんですね」ボソ

 

八幡「ん?何か言ったか?」

 

いろは「いえいえ、何でもないですよ、先輩♪」

 

八幡「・・・先輩?」

 

小町「いろはちゃんは、お兄ちゃんと同じ高校目指してるからね~」

 

八幡「あ、あぁそういうことか」

 

いろは「これから、よろしくお願いしますね♪先輩♪」

 

八幡「ん?これから?」

 

小町「あー、いい忘れてたけど、いろはちゃん、これから2ヶ月間家で一緒に住むことになったから」

 

八幡「えーと、小町さん、俺聞いてないんですが...?」

 

小町「うん、今言ったもん」

 

八幡「えと、まじで?」

 

小町「まじで、あ、あといろはちゃんの勉強も見てあげてね、お兄ちゃん♪」

 

いろは(久しぶりに、見たら、八幡お兄ちゃんって言っちゃったよー...は、恥ずかしい...)

 

八幡「何故俺が...」

 

小町「お兄ちゃん?大丈夫だよね?」

 

八幡「え、えと「大丈夫だよね?」・・・はい」

 

いろは「あ、あの、よろしくお願いします」ペコ

 

八幡「あぁ、それで俺は何の教科をみればいいんだ...」

 

いろは「えと、国語をお願いしたいんですが、大丈夫ですか?」

 

八幡「あぁ、国語なら、なんとかなるな、分かった」

 

小町「さーて、とりあえず打ち解けたみたいだし、色々ご飯は作ってあるから今日の所は勉強は、お休みで明日から頑張りましょう!いろはちゃんも長旅で疲れてるだろうし!」

 

そのあと、小町のプロ顔負けの料理を食べて、その日は寝ることになった。

 

 

 

このとき、誰の部屋で寝るのか少し揉めたが、それは、また別の話。

 





お気に入り数が増えてきていて、本当に嬉しいです!この頃、小説投稿が生き甲斐になっているまである、私ですが、皆様に楽しんで頂けるようこれからも頑張っていきます!


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勉強とライバル!

皆様こんばんわ♪@まきにきです!前書きに書くことが何も思い付かなかったので....俺がいるの男性キャラ個人的に好きランキングでもしようかと思います!


それでは、さっそく書いてきます!

第1位 比企谷八幡

個人的に、八幡の性格はとても良いと思います!私も八幡みたいな友達がほしいです!


第2位 材木座義輝

確かに、中二病ですが、私も中二病だと思うので、むしろ仲良くできる気がします!
なんだかんだで、良いやつ!


第3位 戸部翔

通称戸部っち!いつもは悪そうで、頼りなさそうですが、すごい、仲間想いでいいやつだと思います!少し、べーべー、うるさいのがたまに傷ですが....海老名さんに、告白しようとしたときの戸部っちはかっこよかったです!


それでは、本編に入ります!




 

なんだ....誰かが何か言ってる?小町の声じゃない...これは夢なのか...?

 

 

???「ーーーー!」

 

八幡「んー....」

 

???「ーーーぱい!」

 

八幡「ん...」

 

???「先輩!」

 

八幡「ふぁ~...あれ?なんで一色が俺の部屋にいるんだ?」

 

いろは「もう先輩、全然起きなくて困ってたんですよ~」

 

八幡「・・・てゆうか、小町は?」

 

いろは「あー、小町ちゃんなら朝ごはん作ってますよ~私も手伝おうとしたんですが、先輩を起こしてきてと頼まれたので私が起こしにきたんです」

 

八幡「あぁ、そうなのか、ありがとな」

 

いろは「いえいえ、それでは朝ごはん食べにいきましょ、先輩♪」

 

 

俺は、特に着替えず寝間着のまま一色とリビングに向かった。

 

 

 

小町「もぉー!お兄ちゃん、そろそろ朝1人で起きれるようになってよね!」

 

八幡「・・・いや、俺は毎朝小町に起こしてもらえるようにあえて、遅く起きるようにしてるんだよ、おっ!今の八幡的にポイント高いよな?」

 

いろは「シスコン...」

 

八幡「ちょ!待て、俺はシスコンではない!」

 

小町「全く..お兄ちゃんは....それより、早くご飯食べて、いろはちゃんの勉強見てあげてよ、お兄ちゃん」 

 

八幡「ん?勉強を見る?なんのことだ?」

 

いろは「・・・先輩」

 

小町「・・・ハァ...この、ゴミぃちゃんが...」

 

八幡「えと、お二人さん、お顔が怖いんですが....」

 

いろは「私の、勉強を見てくれるって、昨日言ったじゃないですか...酷いです」

 

八幡「・・・あ...す、すまん...忘れてた..このあと、ちゃんと勉強見るから...その」

 

いろは「ハァ...でも、はち...先輩だから、良いです...許してあげます♪」

 

八幡「あ、あぁ...そうか、すまんな」

 

小町「グフフ~小町、お邪魔ですか~?」

 

いろは「こ、小町ちゃん///」

 

八幡(一色のやつ、俺だから良いって、俺達知り合って2日目のはずなのに...どうしてだ?...まぁ、許してくれるなら...いいか)

 

 

ご飯を食べ終わると、小町に「後片付けは、私がやっておくので、二人は勉強を始めてください!」と言われたので俺達は勉強するために、部屋を移動する。

 

八幡「なぁ、一色...どこで勉強するんだ?」

 

いろは「え?先輩の部屋でいいんじゃないですか?」

 

八幡「え?いや、それは...まずいだろう、色々と...」

 

いろは「え?何ですか?その反応は、もしかして、色々と期待しちゃったんですか?こんな、可愛い女の子と密室で二人きりになるからって、押し倒せば、少しはどうにかなるとか思ってるんですか?正直かなりヤバイのでやめてください、ごめんなさい」 

 

八幡「お前...よくそんな早口で言えるな...」

 

いろは「それに、先輩はそんなことしないでしょ?」

 

八幡「当たり前だろ!お前は俺のこと何だと思ってるんだよ」

 

いろは「さぁ、思い出せば、分かるんじゃないですか?」

 

八幡「いや昨日あったばかりで、思い出せと言われても....」

 

いろは「まぁまぁ、それでは先輩の部屋に行きましょう♪」

 

八幡「お前、なんだか....楽しそうだな」

 

 

俺は、少し小さめだが、机を自分の部屋に持ってきて、一色に座らせ一色が座った反対側に俺が座る。

 

いろは「ちょっと、待ってください...先輩」

 

八幡「ん?あ、あぁ...少し近すぎたか、悪いもう少しはな「そうじゃありません」ん?」

 

いろは「勉強を教えてもらうのに、そこじゃ遠すぎじゃないですか...ほらここに」

 

一色は、カーペットを叩いて隣に座るように言ってくる。

 

八幡「いや、ちょっと待て...近すぎるだろ」

 

いろは「でも、ここに来てもらったほうが、教えてもらいやすいじゃないですか~ほら早く」

 

八幡「ハァ...お前は嫌じゃないのか?」

 

いろは「先輩なら構いませんよ?」

 

八幡(いやいや、そんな、何言ってるの?見たいな感じで見るなよ...普通の男どもなら、ここで、こいつ、俺のこと好きなんじゃね?とか思うだろうが、俺は違う)

 

八幡「・・・そうか」

 

 

俺は、一色に従い隣に座る...ここで、1つ問題がでてきた...隣に来たことにより、一色の匂いが、俺の鼻を刺激してくる...昨日まで、何も意識してなかったが、変に意識してしまう...。

 

いろは「先輩~」

 

八幡「ひゃ、ひゃい!」

 

八幡(いきなり、話しかけられたから、びっくりして、噛んじまったじゃねぇか...)

 

いろは「えーと、とりあえず漢字からお願いしても、大丈夫ですか~?」

 

八幡「あ、あぁ、それじゃあ、俺がテストに出そうな漢字をいくつか、考えて、テスト作るから、それをやってみてくれ、一色がどれくらい出来るかとかわかんねぇからな」

 

いろは「はい!分かりました!」

 

テストが出来上がり、一色に渡して30分経つと終わったらしく、仏頂面でテストを渡してくる。

 

いろは「お、終わりましたー...」

 

俺は、そのテストを見ると愕然とした。

 

八幡「・・・お前、全く出来てねぇじゃねえか」

 

いろは「漢字、苦手なんですよぉー...」

 

八幡「えーと、まぁ落ち込むなよ、頑張ればなんとかなんだろ、時間もあるしな」ナデナデ

 

いろは「せ、先輩...私の頭を撫でてますか?」

 

八幡「あ、す、すまん...いつも小町に教えてる時の癖で撫でちまった...」

 

いろは「い、いえ..びっくり、しただけですから!」

 

八幡「お、おう...そっかなら良かったけど」

 

いろは「そ、それに..結構落ちついたので...あの!」

 

八幡「な、なんだ!?」

 

いろは「この、漢字テストみたいなの、毎回やってください...そして、満点をとれたら...その、あの...頭を...撫でてください...」

 

八幡「いや、えと...え?」

 

いろは「・・・ダメ...ですか?」ウルウル

 

ここで、男諸君に問おう..可愛い女の子が目の前で、目をウルウルさせながら、上目使いで、お願いをしてきた、ここで断れる男がいるだろうか?答えは....否である。

 

八幡「わ、分かった...その代わり、満点取れたら、だからな?」

 

いろは「はい♪」

 

それから、2時間くらいすぎて時刻は11時になっていた、小腹が空いてきたと俺が思っていると、俺の部屋の扉を小町が開けて入ってきた。

 

小町「お兄ちゃん、いろはちゃん、勉強はとりあえず、一段落で、外に3人で食べにいきませんか?」

 

八幡「あー、小腹も空いてきたし、たまには外で食うのもいいな、どうだ?一色」

 

いろは「はい、私もいい気分転換になると、思うので行きたいです♪」

 

小町「よーし、それじゃあ、早速着替えて出発しましょう♪」

 

着替えが終わり、俺達は大きめなショッピングモールにやってきた。

 

八幡「飯食うだけなら、ここまでくる必要なかったんじゃないか?」

 

小町「お兄ちゃん、ただご飯を食べるより色々と見て回りながらのほうがいろはちゃんの気分転換になるでしょ!」

 

いろは「こ、小町ちゃん、ありがとう♪」ダキッ

 

小町「い、いろはちゃん、くすぐったいよぉ~」

 

八幡「お前ら仲いいな」

 

いろは「それは、そうですよー私小町ちゃん、大好きですから♪」

 

小町「小町もいろはちゃん、大好きですよ!」

 

八幡(なんか、雪ノ下と、由比ヶ浜みたいだな...)

 

小町「お兄ちゃん、いろはちゃん、ここに入りましょう!」

 

八幡-いろは「やっぱりサイゼ(だよな~)(ですよねぇ~)」

 

結衣「あれ?ヒッキー?」

 

八幡「・・・おう、由比ヶ浜か」

 

小町「あれ?結衣さん!やっはろ~」

 

結衣「小町ちゃん、やっはろー♪」

 

いろは「・・・」

 

結衣「あれ?その子、ヒッキー達の知り合い?」

 

小町「あ、いろはちゃんは、私と兄の友達ですよ!結衣さん」

 

いろは「あ、えと私、一色いろはって言います、よろしくお願いします♪」

 

結衣「私は由比ヶ浜結衣だよ、よろしくね、いろはちゃん♪」

 

いろは「ところで、結衣さんは、先輩とどうゆう関係何ですか?」

 

結衣「え!?えと、私とヒッキーは...」

 

八幡「部活が同じで、同じクラスなだけだよ」

 

結衣「う、うん、そう!同じ部活なの!」

 

いろは(いまの、反応...流石先輩ですね...)

 

いろは「そうだったんですねぇ~それなら、結衣先輩ですね♪」

 

結衣「ん?私まだ高校1年生だよ?」

 

八幡「由比ヶ浜...お前やっぱり、馬鹿なんだな...」

 

小町「アハハ....結衣さんらしいですけどね」

 

いろは「先輩...この人本当に、先輩と同じ高校に受かったんですか?...なんか、自信沸いてきました」

 

結衣「なんか、すごい言われようだ!うぅ、皆酷いよぉー、私だって、ちゃんと入試受けて総武校受かったんだからね!」

 

八幡「一生の謎だよな」

 

結衣「もう!ヒッキー酷すぎだし!」

 

小町「それよりー結衣さんは、こんなところで何をやってたんですかー?」

 

結衣「あ、うん、ちょっとお腹空いちゃって家に何も食べるもの無かったし、サイゼで食べようかと思って」

 

小町「それならー私達も同じなので、一緒に食べませんか?」

 

結衣「え!?いいの?」

 

八幡「お、おい小町」

 

いろは「いいじゃないですか~私も、学校での先輩のこと聞きたいですし~一緒に食べましょうよ~」

 

結衣「ありがとう、一人だとどうしても、入りずらくって、少し困ってたんだぁー...でも、ヒッキー、私もいい...かな?」

 

八幡「・・・あぁ、別に良いよ、俺はいてもいなくても代わらないし、小町と一色が良いならどちでもな」

 

結衣「もぉ~またそういうこと言うー....でも、ありがと♪」ニコ

 

いろは「仲がいいんですねぇー結衣先輩と先輩ってー」

 

八幡(なんだろう...一色が怖い...)

 

結衣「え!?そんなことないし!それより、早く入って、ご飯食べようよ!」

 

小町「おーこれが修羅場ってやつだね~、ねーお兄ちゃん」

 

八幡「・・・いや、違うだろ」

 

俺と一色と小町と由比ヶ浜で店内に入ったのだが、問題が起きた...2人ずつ座る椅子なので俺は、小町と座ろうとしていたんだが、一色と由比ヶ浜が見事に分かれて座ってくれたのだ、これで、俺はどちらかと座らなければいけなくなった。

 

八幡「いや、お前ら...俺は小町と座るからお前らはお前らで座れよ...」

 

小町「お兄ちゃん...小町、嬉しいよ」ボソ

 

小町が1人で何か言ってる気がするが、今はそれどころではない。

 

いろは「えー、先輩はどっちと座りたいんですか?」

 

結衣「ひ、ヒッキー...私とじゃ嫌...かな?」

 

小町「いやーこれは、すごいですね、お兄ちゃんには一生縁がないと思ってたことが現実に」ブツブツ

 

八幡「分かった、お前ら、一緒に座れ...じゃないと俺は家に今すぐ帰る」

 

俺がそう言った瞬間、いろはがすごい勢いで、由比ヶ浜の隣に移動していた。

 

いろは「では、先輩は小町ちゃんと、どうぞ」

 

八幡「・・・お前は忍者かなにかなのか?」

 

いろは「そんなわけ、ないじゃないですか~」

 

小町「お兄ちゃん、らしい選択だなぁ~」

 

結衣「アハハ...それじゃ、頼もっか、なに食べる?私は、ミラノ風ドリア!」

 

八幡「・・・ドリア」 

 

小町「小町もドリアで!」

 

いろは「私もドリアお願いします~」

 

結衣「皆、同じメニューなんだね!」

 

八幡「まぁサイゼなら、ドリアだろ、安いし」

 

いろは「ちょうど、お腹もたまるんですよねぇ~」

 

小町「小町は、お兄ちゃんと同じ物が食べたいからだよ~あっ!今の小町的に超ポイント高い♪」

 

八幡「あー高い、高い」

 

小町「うわー適当だなぁ~」

 

 

いろは「それより~結衣先輩、先輩って学校ではどんな感じ何ですか~?」

 

八幡「いやいや、別に俺の話題じゃなくても...」

 

結衣「んーそうだね~」

 

八幡「あー聞いてないのね、それとも聞こえてないの?「お兄ちゃん、少しうるさい」・・・はい... 」

 

結衣「ヒッキーは、クラスでは、殆ど寝たフリしてるからなぁー」

 

いろは「え?でも、ほんとに寝てるかも知れないじゃないですかぁー?どうして、フリって分かるんですか?」

 

結衣「そりゃー見てれば分かるし」

 

八幡「いや、見てんなよ...」

 

結衣「あ、いや...今の、今の無しで!」

 

いろは「ハァ....まぁ成る程です、それで部室ではどうなんですか?」

 

結衣「んー部室では、本を読んでるかなーあと、ゆきのんと話したり...かなー」

 

八幡(おい、由比ヶ浜、そこで雪ノ下の名前をだしたら...)

 

いろは「へぇー、それでそのゆきのんさんって誰なんですか?」

 

結衣「ゆきのんは、とっても綺麗で可愛い女の子だよ!」

 

八幡「いや、それじゃあ、わかんねぇだろ...」

 

結衣「えーでも....じゃあ、ヒッキーなら何ていうの?」

 

八幡「・・・頭が良くて、口が悪い」

 

小町「お兄ちゃん...まぁ、いろはちゃん、総武校に入れば会えますから、直接見たほうがいいと思いますし」

 

いろは「んーちょっと気になるけど...小町ちゃんがそう言うなら...」

 

結衣「てか、ヒッキーのゆきのんに対しての評価、酷くない!?」

 

八幡「いや、俺は悪口言われてるし」

 

結衣「そうかもしれないけどー」

 

八幡「まぁ、これくらいでいいだろう...ドリアも食べ終わったし、そろそろ帰ろうぜ」

 

いろは「はい、そうですね...帰って勉強もやらなくちゃ行けないですし」

 

小町「そうですね、結衣さん!また会いましょう♪」

 

結衣「うん!小町ちゃんといろはちゃんと...それにヒッキー、またね♪」

 

八幡「俺はオマケかよ...」

 

いろは「はい、結衣先輩、またです♪」

 

結衣「いろはちゃん、勉強頑張ってね!」

 

いろは「・・・はい、頑張ります!」

 

結衣「それじゃあ、またねー!」

 

サイゼから出たあとにそう言って、由比ヶ浜は俺達とは反対方向に歩いていく。

 

いろは「・・・結衣先輩って可愛くていい人ですね」

 

小町「結衣さん、いつも相手のことを考えてますからねぇ~」

 

八幡「まぁ、そうだな」

 

いろは「ま、まだ何も無さそうですし、いいですけど」ボソ

 

八幡「ん?一色何か言ったか?」

 

いろは「いえ、帰ったら、また勉強見てくださいねって言ったんですよ」

 

八幡「あぁ、分かったよ」

 

小町「いろはちゃん!ファイトですよぉー!」

 

いろは「うん!」

 

そのあと、家に帰り俺の部屋で夜の9時まで勉強をして、明日の漢字テストの範囲を一色に言って今日のところは、終了となった。

 

八幡「一応、明日のテストの範囲だすけど、今日は、もう疲れてるだろうし、あんまり無理すんなよ?」

 

いろは「はい♪大丈夫ですよ、先輩♪おやすみなさい♪」ニコ

 

八幡「あぁ、おやすみ」

 

        

 

       小町の部屋

 

 

小町「あ、いろはちゃん、勉強お疲れさま!」

 

いろは「うん、小町ちゃん、ありがとう♪」

 

小町「もう、疲れてると思いますし、寝ますか?」

 

いろは「ううん、漢字の宿題出てるから、これ覚えるまでは、寝ないで勉強しようと思う」

 

小町「え!?こんな時間から、宿題出したんですか!?」

 

いろは「ち、違うの、小町ちゃん...私が頼んだの」

 

小町「いろはちゃんが?」

 

いろは「私ね、先輩に、勉強教えてもらってる間とっても楽しかったの、勉強ってこんなに楽しいんだって初めて知って...いや、違うかな..先輩と一緒にいると、なんでも楽しくて嬉しくて、だから..全然無理なんかじゃないの!」

 

小町「そうですか..分かりました!なら、小町も微力ながら、手伝わせてください!お腹が空いたら、軽いもの作ってきますし、気分転換がしたければ、小町と話しましょう!」

 

いろは「でも、流石にそれは、悪いよ..小町ちゃん、既に色々とお世話になってるのに」

 

小町「それは、小町がしたいから、するんです!小町の為にやらせてください!」

 

いろは「小町ちゃん...ほんとに、ありがとう」

 

そのあと、勉強は深夜の3時まで続いて、小町ちゃんにおにぎりを作ってもらったり、二人で話したりして、眠りについたのは4時になっていた。

 

 

 

 

 




いろはすと勉強....八幡がめちゃくちゃ羨ましいです...出来れば代わってほしいです!


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彼は、彼女との記憶を取り戻す

皆様こんばんわ♪@まきにきです!


私、昨日始めて、ニセコイを見ました、めちゃくちゃ面白くて、2期までまとめて見てしまいました!そして、小野寺春ちゃん、可愛すぎる...早く3期あれば、やってほしいです!


 

 

 

 

「・・・お兄ちゃん♪」

 

八幡「俺はこの声を知っている....」

 

「八幡お兄ちゃん♪」

 

八幡「誰なんだ...」

 

「私はーーーですよ♪」

 

ガバッ

 

 

八幡「はぁ、はぁ、はぁ....夢?...なのか」

 

俺は、汗だくになりながら、起き上がり、自分の現状を確認して、今までのが夢であることに気づく。

 

 

八幡「やけに、リアルな夢だったな...何で俺はこの声を知ってるんだ...お前は一体誰なんだ」

 

ここで、俺は時計を見て時間を確認すると、既に午前10時をさしていた。

 

八幡「何で、一色や小町は起こしにきてくれてないんだ?」

 

俺は、とても不安になりながら、台所に向かう。

 

八幡「・・・誰もいない」

 

俺は、台所を確認したあと、少し足早に小町の部屋までいき、急いでいたので、ノックをするのも忘れて、扉を開けた。

 

八幡「・・・成る程...な」

 

俺は、小町の部屋の扉を開けて、全て分かった、漢字テストのプリントの上によだれを垂らしながら寝ている一色にその、一色にもたれかかっている、小町がいたからだ。

 

八幡「ハァ...無茶するなって言ったのに...フッ」

 

俺は、何故か分からなかったが、嬉しかった...そして、自分が笑っていることに、驚きながら、静かに部屋を閉めた。

 

八幡「さて...今日の朝飯は俺が作るか」

 

ただ、一生懸命努力をしている、あいつらに、朝飯くらいは作ってやろう、そう思うのだった。

 

 

朝ご飯を作り終えて、30分ほどしたら、小町と一色が下におりてきた。

 

小町「えーとーお兄ちゃん...エヘヘ」

 

いろは「すいません、先輩...こんな時間まで寝てしまいました...」

 

 

八幡「別に良いって、ほら...朝飯が昼飯になっちまったが、ドリア作ったから、食べてくれ」

 

小町「おー、珍しくお兄ちゃんが優しい!」

 

いろは「わぁ...先輩って料理できたんですね」

 

八幡「小町には、勝てないけどな...まぁなんだ、勉強お疲れさん」

 

小町「ん~お兄ちゃん!今のは小町的にポイント超高いよ♪」

 

いろは「///」

 

八幡「ん?どうした、一色?顔赤いぞ、具合悪いのか?」

 

いろは「い、いえ!そんなことありませんよ!いろはは、元気ですよ!」

 

八幡「お、おう、そうか...それなら良いんだが」

 

小町「私、やっぱりお邪魔かな?」

 

いろは「もう!小町ちゃん!からかわないでよ///」

 

小町「でも~いろはちゃん、顔真っ赤で可愛いですよ♪」

 

いろは「も、もぅ....」カー

 

八幡「おいおい、本当に大丈夫か?いくらなんでも赤すぎるし」

 

俺は、心配になり自分の額に手を置き、もう片方の手を一色の額に置く。

 

八幡「んー、熱はないみたいだな」

 

いろは「は、はわわわ」プルプル

 

小町「お兄ちゃん...いつから、そんな高等テクを...」

 

プチ....

 

八幡「・・・プチ?」

 

いろは「ちょ、ちょっと、忘れ物をしたので、小町ちゃんの部屋に取りに行ってきます///」

 

八幡「あ...あれ?」

 

小町「いやーいろはちゃん、可愛いなぁ~」

 

八幡「なぁ?小町」

 

小町「なーに?お兄ちゃん」

 

八幡「俺、一色に何かしたか?」

 

小町「お兄ちゃん...いろはちゃんは、妹じゃないんだよ?」

 

八幡「・・・あ...」

 

小町「ハァ...気づいた?」

 

八幡「・・・俺はどうしたらいいんだ...?」

 

小町「それはね、いろはちゃんを追いかけて!謝ってきなさい!怒ってないと思うけど!」

 

八幡「よし...謝って...ん?怒ってないのか?」

 

小町「ハァ...そんなこといいから、早くいく!」

 

八幡「お、おう...」

 

 

いろは(や、やばいよぉ~嬉しすぎて...顔のニヤつきが直らない...こんなんじゃあ、先輩の前にいけないよぉ...)

 

八幡「え、えーと...一色、とりあえず、部屋に入ってもいいか...?」

 

いろは「え!?えと、今はちょっと、困ると言いますか、いえ、入れたくないというわけではなくてですね...」

 

八幡(これは、嫌われたかな...)

 

俺は、小町の部屋の前で覚悟を決めて話始める。

 

八幡「それじゃあ、このまま聞いてくれ」

 

 

いろは「・・・は、はい」

 

八幡「・・・そ、その、悪い...」

 

いろは「え、えと?何で謝ってるんですか?」

 

八幡「え、だってお前、俺が馴れ馴れしすぎたから、怒ったんだろ...なんか、ここしばらく、一緒に過ごしてて、少し親近感みたいなの合ったみたいで...俺らしくもないことしちまった...」

 

いろは「そういうことですか」

 

ガチャ

 

小町の部屋の扉が開いて、一色が少し顔を覗かせる。

 

いろは「入ってください」

 

八幡「あ、あぁ..」

 

俺は、今実の妹の部屋で、女の子と二人っきりでいる時間がしばらく続いていた...世の男どもなら、羨ましぃと言うかもしれないがちょっと待ってくれ、それは、状況によるものだ、実の妹の部屋で俺はずっと、正座をしている...そろそろ、足も心も限界だ...。

 

八幡「・・・あ、あのー、一色さん?」

 

いろは「何でしょうか?先輩」

 

いつもの、甘い声ではなく、トーンが少し下がっている...これは、完全に怒ってらっしゃる...。

 

八幡「あ、あの、一色さんは、怒っているんですよね?」

 

いろは「はい、まぁ、それと、敬語やめてください」

 

八幡「はぁ...」

 

いろは「先輩は、私が何に怒っているか分かってますか?」

 

八幡「いや、だから馴れ馴れしすぎたから「違います」え?」

 

 

いろは「私の、体調を気遣ってくれたのに、怒るわけないじゃないですか」

 

八幡「じゃあ、なんで、怒ってるんだ?」

 

いろは「・・・悪くないのに、謝ってきたからです」

 

八幡「・・・いや、悪い、そのよく意味が分からないんだが?」

 

いろは「何で分からないんですか~」

 

八幡「いや、えーと、俺が謝ったから、怒ったと?」

 

いろは「まぁ、そうですね」

 

八幡「いや、わけわかんねぇよ...」

 

いろは「許してほしいですか?」

 

八幡「え?」

 

いろは「ですから、今回のこと許してほしいですか?と聞いてるんです」

 

八幡「あ、いや、えと」

 

いろは「どっちなんですか?ハッキリしてください」

 

八幡「許してほしいです....」

 

いろは「そうですか...それなら、来週の日曜に私と二人でデパートに行ってください」

 

八幡「いや、え?」

 

いろは「何ですか?私とじゃ嫌なんですか?」

 

八幡「いや、別に良いんだけどさ」

 

いろは「では、良いじゃないですか」

 

八幡「ハァ...そうだな、それじゃあ、結局ドリア食べ終わってないし、戻ろうぜ、小町も待ってるしな」

 

いろは「そうですね~」

 

 

戻ると、小町は何処にもおらず書き置きだけ置いてあった。

 

 

お兄ちゃんといろはちゃんへ

 

 

お兄ちゃん♪そろそろ、元旦だから、家の大掃除をしようと思います!小町は必要な物を買いにいってくるので、二人で、二人で!先に掃除を始めててください♪

 

 

愛しの小町より

 

 

八幡「・・・」

 

いろは「・・・小町ちゃん」

 

八幡「ハァ...それじゃあ、勉強は掃除の後な、とりあえず、食べちまおうぜ」

 

いろは「そ、そうですね...」

 

それから、俺達はドリアを食べ終わり、食器を洗って、リビングの椅子に座る。

 

八幡「それじゃあ、掃除を始めるか」

 

いろは「そうですねー私は何処をやればいいですかー?」

 

八幡「そうだな...俺は、自分の部屋から始めるから小町の部屋から頼むわ」

 

いろは「了解です♪」

 

俺は、とりあえず、窓を拭いたり、掃除機をかけたりと、わりと真面目に掃除をし終えると、30分ほど経っていた。

 

俺は、他にやり残した所がないか、辺りを見回すと、タンスが目に入った。

 

八幡「そろそろ、片付けるか...」

 

そのタンスには、俺の中学生時代の黒歴史とも言える....所謂、中二病的な物が大量に入っている。

 

毎年、片付けようとしてきたのだが、なかなか手をのばすことが出来なかったのだ。

 

八幡「・・・よし、やるか」

 

俺は、覚悟を決めて、そのタンスの扉を開ける。

 

八幡「うぉ....なんだ、この黒マントと、オモチャの剣とか...」

 

タンスを開けると、そこには見るだけで顔が熱くなってくるような恥ずかしい物で溢れていた。

 

いろは「先輩♪自分の部屋終わりましたか~?」

 

八幡「い、いや!まだ終わってないから!ちょっと、まだこないでくれ!」

 

いろは「は、はぁ...分かりました、まぁ先輩もお年頃ですし、見られたくないものとかありますもんね~分かりました」

 

八幡「あ、あぁすまない」

 

八幡(ハァ...ばれなくて、すんだが...他の何か大事な物を失った気がする...)

 

八幡「ハァ...また、来年...だな」

 

いっきに疲れたので、また来年やればいいやとタンスの扉を閉めようとすると、タンスの上から俺の頭に何かが落ちてきた。

 

八幡「痛っ!?...何だこれ、写真?」

 

八幡「これは、一色...そうか....思い..だした」

 

そこに、写っていたのは、幼い頃の俺と俺の両隣に、幼い頃の小町と、幼い感じの一色...そして、後ろには、八幡お兄ちゃん、8才の誕生日おめでとうと書かれた、大きな木の板が写っていた。

 

 

 

 






正直、八幡の記憶を戻そうか真剣に悩みました...そして、戻すことにしました!間違った選択にならないよう、頑張ります!


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彼は記憶を偽る

皆様こんばんわ、@まきにきです!

今回は、少しいろはすが攻めにいっています!ただ、少し八幡の性格崩壊に、なっていないか..本当に心配です。


 

 

一色いろはの事を、1枚の写真を見て全部思い出した....いや、忘れていたことさえ、忘れていたのだが、思い出した俺は、1人部屋で写真から目を離せなくなっていた。

 

八幡「・・・なんで、俺はこんな大事な記憶を忘れていたんだ...」ボソ

 

俺は、独り言を言いながら、一色に言われたことを思い出していた。

 

 

それは、一色の勉強を見ると約束していたのに、俺はすっかり忘れていて、怒られると思っていたのだが一色からは俺だから良いって言われた時のことだった。

 

         

八幡「・・・一色...おまえは、き「先輩!!」!?」

 

俺が、写真を見ながら、独り言を言っていると俺の部屋の前から一色の声がして、入ってこようとしたので、俺は、慌てて写真を背中に隠す。

 

ただし、両手を背中の方にまわしているため、一色からは、何か慌てて隠したことはバレバレなのだが....。

 

いろは「先輩!いったい何時間、自分の部屋の掃除をしてるんですか!?」

 

時計を見て時間を確認すると、部屋の掃除を始めてから、2時間は、既に経過していた。

 

八幡「・・・お、おう...悪いな、一色」

 

いろは「いえ、それよりも...先輩」

 

八幡「ひ、ひゃい!!」

 

一色の声のトーンが急に下がったので、声が裏返ってしまった。

 

いろは「・・・背中に何を隠したんですか?」

 

八幡(別に、一色にこの写真を見られること事態は、さして問題ないはずだ...でも、俺の記憶が戻っていることを、一色には...ばれたくなかった....ん?なんで、ばれたくないんだ....)

 

八幡「い、いやー、これは...そのー」

 

いろは「はっきり言ってください」

 

八幡「え、えと、ですね、これがバレてしまうと俺の人生は、永久に」

 

いろは「エロ本なのは、分かっていますから出してください」

 

八幡「・・・は?」

 

いろは「いえ、ですから、先輩が隠したのは、エロ本だと言うのは分かっていますから出してください」

 

八幡(この子は、なんてとこで、勘違いしてんだ...)

 

いろは(せ、先輩の趣味...エロ本で確認するのは、嫌ですが...背に腹は変えれません!)

 

八幡「えーと、一色...さん、あなたは、勘違いをしています」

 

いろは「私は、勘違いなんてしてませんよ?」

 

八幡「いやですね、勘違いをしているか、していないかは、主観で決めることではないと思うんですよ、客観的に見るべきだと思うので、ここでは、俺の言っていることだけがただ「能書きはそれくらいで良いですか?」・・・はい」

 

いろは「はぁ...分かりました、そこまで、先輩がその本を隠すんでしたら」

 

八幡「いや、ですから...本ではな「はい?」・・・何でもありません....」

 

いろは「その本は、見なかったことにする代わりに1つ先輩に、条件を出します」

 

八幡「・・・条件?」

 

いろは「はい、とっても簡単なことです」

 

八幡「あのー...俺、お金ないから、高いのとか無理だぞ?」

 

いろは「・・・ちなみに、いくらあるんですか?」

 

八幡「350円....」

 

いろは「安いのも無理じゃないてすか....」

 

八幡「いや、だから「お金とかかかりませんから」じゃあ、何を?」

 

いろは「わ、私のことを、いろはと呼んでください」

 

八幡「・・・はい?」

 

いろは「なんですか、不満なんですか?それなら、指輪でも「いえいえ、不満なんてありません!是非呼ばせていただきます」・・・そうですか」

 

 

いろは「それでは、先輩...呼んでみてください」

 

八幡「い、いろ「ただいまー!」!?」

 

いろは「」ビクッ

 

俺が、一色のことを、いろはと言おうとしたら、玄関が勢いよく開いた音がして、小町が帰ってきた。

 

 

いろは「・・・先輩、とりあえず、私は小町ちゃんの所に行きますが、ちゃんと、条件は守ってくださいね」

 

八幡「・・・はい」

 

いろは「でわ」ニコ

 

一色は、条件を守ることに念をおしてから笑顔で俺の部屋を出ていった。

 

小町「いやー、二人ともごめんね~掃除任せていっちゃって」

 

いろは「もう!急に出かけちゃうからびっくりしたよ、小町ちゃん!」

 

小町「いやーすいません、いろはちゃん...でも、その方が良かったんじゃないですか?」

 

いろは「もう...小町ちゃん、気を使いすぎだよぉー...」

 

小町「いえいえ!小町は応援してますよ!」

 

いろは「ありがとう、小町ちゃん♪」

 

 

一色が、部屋から出ていって、俺は、すぐに写真を机の引き出しに隠した。

 

八幡(俺は、何であの時...写真を隠したんだ...) 

 

俺は、何で一色に、自分の記憶が戻っているのがばれたくないのか、考えていると、二人の女性の顔が浮かび上がった。

 

八幡「・・・雪ノ下と由比ヶ浜...か」ボソ

 

何故、彼女達が浮かび上がったのか、しばらく、考えたが分からなかった....いや、分かっていたが、その事実を受け止めることができなかっただけなのかもしれない。

 

ただ、比企谷八幡は、初めて、気づいた、今まで、気づくことも思うこともなかった、感情、一生自分には、縁がないと思っていた感情...

 

比企谷八幡にとって、彼女達...一色いろはも、雪ノ下雪乃も、由比ヶ浜結衣も皆大切で失いたくないと思う存在になっていた。

 

 

そのあと、小町も掃除に参加して、家の中は2時間ほどで綺麗になり、俺は、一色の勉強を見ることになった。

 

小町は、邪魔しちゃ悪いし~と言って、外に飛び出していった....。

 

八幡「・・・それじゃあ、いっし「いろは」・・・」

 

いろは「先輩、約束ですよ」

 

八幡「・・・い、いろは」

 

いろは「」カー

 

俺がいろはと言うと顔を真っ赤にして、うつむいてしまった....。

 

しばらく、沈黙が続いたあと、一色が少しずつ顔をあげてきた...だが、この角度は、やばい...一色は今下を向いていた、顔を少しだけあげて、目をウルウルさせて、顔は、真っ赤なのだ結果から言うと、すごい、完璧な上目使いになっているのだ。

 

八幡「・・・か、かわ」カー

 

俺は、そんな一色を見て、かわ...まで言って、顔を赤くして、目をそらしてしまった。

 

いろは「せ、先輩...今なんて言おうとして...ましたか?」

 

八幡「べ、別に...何も言おうとしてねぇよ」

 

いろは「えーでもー」

 

八幡「そ、それより、漢字テスト、やるんだろ?」

 

いろは「あー!そうでした!先輩、約束忘れてませんよね?」

 

八幡「あぁ、頭撫でるやつだろ...覚えてるよ、でも、全部出来たらだぞ?」

 

いろは「勿論です!」

 

俺は、昨日一色に1度どれくらい出来るか、入試試験で出そうな漢字を100個ほど、出してみた結果...一色は、僅か28個しか出来ていなかったのだ、俺は、流石に1日で何とかなるとは思っていなかった。

 

いろは「はい!先輩できました!」

 

八幡「おう、マル付けするからちょっと待っててくれ」

 

数分後...

 

 

八幡「・・・う、嘘だろ...」

 

漢字テストは、全て正解していた。

 

いろは「エヘヘ、私頑張ったんですよ!」

 

八幡「あぁ、でも、何で急に...出来るようになったんだ?」

 

いろは「そ、それは...もぉー!そんなこと良いじゃないですか!」ポス

 

そう言って、一色は俺のすぐ隣に座ってくる。

 

八幡「ちょ!?一色、近すぎ「これくらいじゃないと、撫でれないじゃないですか」」

 

八幡「いや、でも....お前は良いのか?」

 

いろは「私は、構いませんよ...それに、いろはって言ってください」

 

八幡「ハァ...分かったよ....い、い、いろは」ナデナデ

 

俺が、いろはと言いながら、頭を撫でると、一色は、一瞬体を震わせたので、慌てて、手を離した。

 

八幡「す、すまん...いろは、痛かったか?」

 

いろは「い、いえ!ちょっと、びっくりしただけなので、あの...続きお願いします」

 

正直、今俺は自分との対決だった、一色のいい匂いと、手が頭に触れたときに起こる、ビクッという動作に若い衝動を我慢させることで精一杯だった。

 

八幡「い、いろは...そろそろ、いいか?」

 

いろは「・・・」コテ

 

一色に、問いかけると、反応がなく...代わりに、頭が俺の肩に体重を預けるようにして、寄りかかってきた。

 

八幡「ちょ!いろは、流石にそれは...」

 

いろは「スースー」

 

一色から、寝息が聞こえてきて、俺は、一気に緊張がほぐれた。

 

八幡「ハァ...こいつは、昔から...無防備すぎなんだよ....」

 

俺は、誰にも聞かれてないと思って、緊張が急にほどけた、ためか、そんなことを口にしてしまった。

 

いろは(・・・寝たフリをすれば、先輩に寄りかかれると思って、ついしてしまいましたが...先輩...今の記憶が戻っているってこと...ですか?)

 

 

そのあと、俺は、一色が今の話を聞いてしまったことなど知らずに、一色も、聞いてしまったことは、八幡には、言えずに、寝たフリを続けて、御互いに、そのまま眠りについた。

 

 

 

 

    





とりあえず!書くことが無いので....次回予告です!


八幡「初詣?」


いろは「先輩ー♪このお二人とはどういった関係なんですか?」ニコ

雪乃「比企君には、もう着物は見せてしまっているので、着てくる必要がなかったのよ」

結衣「ヒッキー...私...私、ね」


こんな感じの次回予告にしてみました!


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由比ヶ浜の宣戦布告

皆様こんにちは!@まきにきです!

皆様の、所では雪の影響は、大丈夫ですか?私の所では、かなり悲惨な状態です、雪かけを、ずっとして、手首が痛いです....皆様、雪には、充分お気をつけください!





 

 

 

一色いろはと眠ってしまって、その翌日....には、ならなかった、そのあと、小町が帰ってきて、俺達は、小町に起こされた。

 

その時、小町は、何も言はなかった...いや、何か言ってくれたほうがまだ、救いはあったのかもしれない....俺は、あの時初めて無言で見られる圧力の大きさに畏怖の念を小町に覚えるのだった....小町のあの目を忘れることは俺には一生できないだろう...。

 

一色は、そのまま小町に無言で手を引かれて、小町の部屋に連れていかれて、俺は、しばらく動けないでいた...いや、本当は、5分や6分だろうが、とても長く感じたのだ...まるで、悪いテストの点数を隠していたのが母親にバレたときのようになどと、少し現実逃避みたいなことを考えていた俺を再び現実に戻したのは、1本の電話だった。

 

Prrrr

 

八幡「・・・こんなときに、誰だ?」

 

Prrrr Prrrr

 

俺は、でようかしばらく迷ったがなかなか、切れないのででることにした。

 

八幡「は、はい、比企「ヒッキー、電話出るの遅いし!もう寝ちゃってるかと思ったし!!」・・・由比ヶ浜」

 

電話の相手は一色とあんなことが、合ったあとで、あまり、話したくない、相手だった。

 

八幡「それで、何のようだ?....別に用がないなら、切っても」

 

結衣「いや、切っちゃダメだし!まだ、何も言ってないでしょ!....それとも、ヒッキーは」

 

八幡「ん?」

 

結衣「ひ、ヒッキーは....私と電話するの....嫌?」

 

八幡「べ、別に嫌ってわけじゃねぇよ...」

 

結衣「そ、そっか~良かった」

 

八幡「それで、用件って?」

 

結衣「あぁ、そうだった!ねぇ、ヒッキー、明後日って空いてる?」

 

八幡「・・・いや、空いてないな、寝るのに忙しいし」

 

結衣「ちょ!それって、暇ってことじゃん!」

 

八幡「いや、俺は初夢で一富士、ニ鷹、三那須の夢を見るんだよ」

 

結衣「いや、本当に意味わかんないし、なんで、なんなのそれ?」

 

八幡「ハァ...いいか?1回しか言わないからよく聞けよ」

 

結衣「う、うん」

 

八幡「まずは、富士というのは無事、鷹は高い、那須はなすことを成すという掛けことばなんだよ」

 

結衣「うんうん、だから?」

 

八幡「縁起がいいんだよ、だから、俺は毎年この縁起のいい夢を見ようと努力してんの」

 

結衣「ふーん、それでさ、明後日なんだけど」

 

八幡「ちょ、俺の話を聞いてたのか?」

 

結衣「え?だから、ヒッキー、暇ってことでしょ?」

 

八幡「何で、あの説明から....そうなるんだ?」

 

結衣「一緒に、初詣いこうよ!」

 

八幡「初詣?」

 

結衣「そう!初詣!ゆきのんも誘ってあるから!」

 

八幡「ん?雪ノ下も来るのか?」

 

結衣「勿論!ゆきのん誘わない訳ないじゃん!」

 

八幡「・・・あいつ、正月は実家に帰るんじゃねぇのか?」

 

結衣「え!?そうなの?ゆきのん、そんなこと言ってなかったよ!?」

 

八幡(どうなってんだ?俺達と、小学生のときに、初詣行ったのは、俺が陽乃さんに頼まれて、雪ノ下を無理矢理連れていったから、いけたはずだ....本来は、実家のパーティーに参加しなければならなかったはずだ...)

 

結衣「ヒッキー?どうしたの?」

 

 

八幡「あ、あぁ...いや、何でもない」

 

結衣「ふ~ん、そっか....あの、さ...ヒッキー」

 

八幡「ん?どうした?」

 

結衣「ヒッキーと、ゆきのんってさ、昔.....」ボソ

 

八幡「ん?なんだ由比ヶ浜、小さくて聞こえないぞ?」

 

結衣「う、ううん、やっぱ....いいや、それじゃ!ヒッキー、明後日、初詣ちゃんときてよね!」

 

八幡「お、おい!由比ヶ「プツ.....プープープー」・・・俺、待ち合わせ場所も、集合時間も聞いてないんだけど....フッ」

 

俺は、由比ヶ浜らしいなと思い、思わず笑ってしまっていた、すると、また電話がかかってきた。

 

Prrrr

 

八幡(由比ヶ浜が、気づいて、電話をかけ直してきたか)

 

八幡「もしもし、由比ヶ浜」

 

雪乃「残念ながら、私は、由比ヶ浜さんでは、ないわ」

 

八幡「・・・雪ノ下」

 

雪乃「えぇ、久しぶりね、比企谷君」

 

八幡「あぁ、それで...何のようだ?」

 

雪乃「さっき、由比ヶ浜さんから、連絡がきたのでしょ?」

 

八幡「あぁ」

 

雪乃「なら、集合場所と、集合時間を、由比ヶ浜さんなら伝え忘れていると思ったので、電話したのよ....それに、あなたも、私に何か聞きたいことがあるのでしょ?」

 

八幡「前者は、聞きたいが、後者は....そうだな、気にならないって言ったら嘘になる」

 

雪乃「そう...」

 

八幡「でも、どっちでもいいよ、お前が....雪ノ下が、言いたくないって言うなら別に話さなくていいと思うしな、誰にだって、触れてほしくないことなんてあるだろうしな...まぁ、話したくなったら聞いてやるよ」

 

雪乃「フフ、偉く上から目線でものを言うのね」

 

八幡「悪いかよ」

 

雪乃「いいえ」

 

八幡「・・・」

 

雪乃「その、すごく助かるわ....あ、ありがとう」

 

八幡「雪ノ下に、お礼を言われるのは、何年ぶりだろうな」

 

雪乃「さぁ?そんなのあったかしらね」

 

八幡「まぁ、覚えてないなら、いいけどな」

 

雪乃(忘れるはずがないじゃない....私を初めて、あの地獄のような、場所から連れ出してくれた日のことだもの...そして、私にとっては、忘れることができない特別な日)

 

雪乃「」

 

八幡「ん?雪ノ下?」

 

雪乃「あ、い、いえ...なんの話だったかしら?」

 

八幡「・・・まぁ、あれだ、集合場所と、時間を教えてくれ」

 

雪乃「そうだったわね...集合場所は、神社の、大きい鳥居よ、集合時間は、午前10時って言っていたわ」

 

八幡「おぉそうか、わざわざ、すまなかったな

 

雪乃「あら?やけに素直じゃないの、明日は雪かしらね」

 

八幡「生憎と、晴天だよ...たく、俺をなんだと思ってんだ...」

 

雪乃「さぁ?何かしらね?」

 

八幡「たく....あ、あと...小町とあと一人たぶん、連れてっていうか、ついてくると思うんだが、大丈夫か?」

 

雪乃「えぇ、問題ないわ....由比ヶ浜さんからも、いろはさんのことは、聞いているわ」

 

八幡「そうか」

 

雪乃「勿論、小町さんなら、大歓迎よ」

 

八幡(一色は、あんまり歓迎してないのな...)

 

八幡「お、おぉそれじゃあ..またな」

 

雪乃「えぇ、おやすみなさい」

 

俺は、雪ノ下との電話が終わると、そのまま眠りについた。

 

 

 

         翌朝

 

俺は、一色に起こされて、リビングに向かう。

 

八幡「・・・お、おはよう」

 

小町「あ、お兄ちゃん♪おはよ~」

 

小町は、昨日のことなど、無かったことのように、笑顔で俺に、挨拶してきた。

 

八幡「一色...昨日、あのあと何があった?」ボソ

 

いろは「と、特に何もなかったですよ...あ、ああ...あのまま、眠りにつきました....それより、先輩、いろは...ですよ」ブルブル

 

あきらかに、一色は動揺していた...怖いのでこれ以上の詮索は諦めた。

 

朝食も食べ終わり、初詣の件を二人に話すことにした。

 

八幡「昨日、由比ヶ浜と雪ノ下から初詣に誘われたんだが、お前らも行くか?」

 

いろは「え~何ですかーそれー私、先輩と二人っきり....こ、小町ちゃんと、先輩と三人で初詣行こうとしてましたのに!」

 

小町「ん~小町的には、そうですね、せっかく、誘われたんですし、皆で行きましょう~....ね?いろはちゃん?」

 

いろは「そ、そそそそうですね!!いやー結衣先輩ともまた、会いたかったですし!雪ノ下先輩っていう人とも会って見たかったんですよー!!」

 

一体この二人に、昨晩何が合ったのか...俺には、知るよしもなかった。

 

八幡「お、おう...そうか、それは良かった」

 

小町「明日が、楽しみだね~」

 

いろは「そ、そうだねー!!」

 

八幡(・・・不安でしかない)

 

 

そのあとは、一色の勉強を見ることになった、まぁリビングでなのだが...そして、そのあとは、何事もなく、夜の8時くらいまで、ミッチリやって、晩御飯を食べて、風呂に入って眠りについた。

 

 

        翌日・神社

 

俺と、小町と、一色は、集合場所の鳥居に20分前に到着したのだが、雪ノ下と由比ヶ浜は既に来ていた。

 

結衣「あっ!ヒッキー、小町ちゃん~いろはちゃん~こっちだよぉー!」

 

八幡「そんなに、でかい声出さなくても聞こえるっつうの」

 

結衣「やっはろ~小町ちゃん、いろはちゃん、わぁ...二人とも着物すごい似合ってる!」

 

いろは「やっはろ~です♪結衣先輩、結衣先輩も着物すごいよく似合ってますよ♪」

 

小町「結衣さん、着物可愛いですねー!あれ?雪乃さんは、私服ですか?」

 

雪乃「えぇ、こんにちは..小町さん」

 

結衣「私も、ゆきのん、着物すごい似合うと思ってたから、見てみたかったんだけどなー」

 

雪乃「そ、そんなことは」

 

いろは「わぁ...雪ノ下先輩も綺麗な人ですね...私服で良かったです」

 

雪乃「あなたが、いろはさん...かしら?」

 

いろは「あ、はい!そうです、私、一色いろはって言います、雪ノ下先輩よろしくです♪」

 

雪乃「ええ、よろしく...私は、雪ノ下雪乃です」

 

いろは「先輩ー♪このお二人とはどういった関係なんですか?」ニコ

 

八幡「・・・いや、だから...二人とも、同じ部活ってだけで」

 

小町「えー、でも、お兄ちゃん、同じ部活ってだけの知り合いだったら、お兄ちゃん、誘われても初詣なんて、来なかったんじゃないかなー」棒読み

 

八幡「こ、こま「へぇーそうなんですねー」・・・一色さん?」

 

いろは「先輩♪呼び方が違いますよ?」

 

雪乃-結衣「?」

 

八幡「い、いろは....」

 

雪乃-結衣「!?」

 

いろは「はーい♪先輩♪」

 

小町(これは、なんていうか、小町的に...お兄ちゃんが、刺されないか心配になってきますねー)

 

雪乃「ひ、比企谷君?」

 

八幡「・・・はい」

 

雪乃「今のは、どうゆうことかしら?」

 

いろは「あれー?雪ノ下先輩~何か問題でもあるんですかー?」ニコ

 

雪乃「い、いえ、別に...その男が、あなたの事をなんと呼ぼうが私には関係のないことなのだけれど...」

 

いろは「ですよねー、ならいいじゃないですか♪」ダキ

 

いろはは、笑顔で俺に抱きついてきた。

 

八幡「ちょ!おま、お前...なにして」

 

いろは「はぐれないように、先輩の腕に抱きついているんですよ?」

 

結衣「そ、そうだよね...はぐれちゃ困るもんね!」ダキ

 

由比ヶ浜も、そう言いながら、俺のもう片方の腕に、抱きついてきた。

 

いろは「結衣先輩、流石にそれじゃあ、先輩が歩きずらいですよ~離してあげてください♪」ニコ

 

結衣「べ、別に邪魔じゃないし!い、いろはちゃんこそ、離れたらいいと思うし!」

 

雪乃「ハァ...これは、なんなのかしらね....小町さん、先にいっていましょう」

 

小町「え?でも、いいんですか?」

 

雪乃「構わないわ...それに、まだ時間はあるもの」ニコ

 

小町「そうですか、分かりました!...それでは、雪乃さん、一緒に行きましょう♪」ダキ

 

雪乃「ちょ、小町さん!?」

 

小町「エヘヘ、はぐれちゃ困りますから!」

 

雪乃「え、ええ...そうね」

 

小町「あ、でも、雪乃さんは、着物じゃなくて良かったんですか?」

 

雪乃「比企谷君には、もう着物は見せてしまっているので、着てくる必要がなかったのよ」

 

小町「そう、直球に言われますと、困りますね...」

 

雪乃「い、いえ...今のは違うのよ....」

 

小町「まぁまぁ、お兄ちゃんには、聞こえてませんから♪」

 

雪乃「ちょっと...小町さん」

 

小町「それじゃあ、いきましょー!」

 

雪ノ下と、小町は、八幡と由比ヶ浜と一色を置いて、神社の奥に進んでいった。

 

八幡「ハァ...いつのまにか、小町も雪ノ下も先にいっちまうし...この、状況は..」

 

今、俺の両腕には、一色と由比ヶ浜が抱きついている、二人とも、かなり可愛い女の子だ...そして、今は、初詣に来ている、当然人もたくさんいるのだ。

 

男1「うっわー、なんで、あんな、目の腐ったような奴がー」

 

女1「ちょっと、何で他の女なんて見てるのよ!」

 

男2「なんで、俺には、彼女どころか、女友達もいないのに、不幸だぁー!」

 

八幡「な、なぁ、お前ら」

 

結衣「んー、何?ヒッキー」

 

いろは「何ですか~?せーんぱい♪」

 

八幡「周りの目が怖いんですが....」

 

結衣-いろは「何が(ですか?)(かな?)」

 

八幡「い、いえ...なんでもありません...」

 

 

それから、御守りや、おみくじを引いたりして、初詣を満喫した....この状況ではなければ。

 

八幡「ハァ...」

 

いろは「先輩ーどうしたんですか?」

 

結衣「ヒッキー、もしかして、疲れちゃった?」

 

八幡「いや、さっきのおみくじがなぁー...」

 

いろは「先輩、なんだったんですかー?ちなみに、私は、大吉ですよ~♪先輩♪」

 

結衣「えー、いいなぁー...いろはちゃん、私は、小吉だったよー..」

 

ちなみに、比企谷は大凶だったりする、注意事項に、女性関係に気を付けろと書いてあったりもする。

 

八幡「俺の今の悩みは、お前らだ...」ボソ

 

いろは「何か言いましたか?先輩」

 

八幡「い、いや...何も、それより、もうお賽銭も、御守りも、おみくじもやったし、そろそろ、帰ろ「あ!ヒッキー、あっちで、出店がでてるよ!」ちょ」

 

いろは「わーほんとですね~先輩行きますよ♪」

 

結衣「ヒッキー、早くいこ!」

 

八幡「・・・ハァ」

 

俺は、そのあと、たこ焼きやら、唐揚げやら、わたあめを買わされたあげく、周りからは、さんざんな目で見られながら、時間が過ぎていった。

 

八幡「はぁ、はぁ...しんどい」

 

結衣「小町ちゃんも、ゆきのんも、結局会えなかったねー」

 

いろは「あ、小町ちゃん達なら、もう、先に帰ってるって連絡来ましたよ?」

 

八幡(え?なにそれ、俺、そんなこと聞いてないんだけど?)

 

いろは「あ!先輩に言わなかったのは、先輩が、なら、俺も帰るって言うと思ったからですよぉー♪」

 

八幡「・・・まじか...よ」

 

結衣「んー、でも、流石にもう、夕方になっちゃったし、帰ろっか?」

 

いろは「そうですね~、先輩もキツそうですし、帰りますか」

 

八幡「やっと、帰れるのか...」

 

そのあと、俺達は帰るために、神社を出ると、ようやく、二人から解放された。

 

いろは「それでは、結衣先輩~“私達”はこっちなので♪」ニコ

 

八幡「・・・」

 

結衣「そ、そっかぁー、アハハ....ねぇ?ヒッキー?」

 

八幡「ん?」

 

由比ヶ浜は、俺を呼ぶと、そのまま俺の隣まで走ってきて、耳元で囁いてきた。

 

結衣「ヒッキー...私...私、ね」

 

俺の心臓はかつてないほどに、跳ね上がった。

 

いろは「な、何やってるんですか!?」

 

俺には、いや....たぶん、由比ヶ浜も一色の言葉は聞こえていなかっただろう。

 

結衣「」チュ

 

八幡「!?」

 

俺の、頬に由比ヶ浜の柔らかい唇の感触が伝る。

 

いろは「ーーーー!!」

 

この間、一色は、ひたすら何か叫んでいた...でも、俺の耳にその声が届くことはなかった。

 

ゆっくりと、頬に感じていた、感触が離れていく。

 

結衣「今は、これだけで...いいや」

 

由比ヶ浜は、顔を真っ赤にして、走り去ってしまった。

 

俺は、まだ残る、由比ヶ浜の唇の感触を思いだしながら、頬に手をあてる。

 

八幡「な、何で....」

 

俺が、その場で固まっていると、今度は逆の頬に痛みが走る、俺は、その痛みがなんなのか、しばらく、分からなかったが、一色の顔を見てなんだったのか理解する。

 

いろは「・・・せ、先輩...サイテーです、最悪です...もう、わけがわかんないです!!」ポロ

 

 

俺が、その日最後に見た、一色の顔は、涙でぐしゃぐしゃになった、悔しさが溢れでてる、後悔と悲痛の顔だった。

 

 

 

 






次回予告です!

今度は、題名で!

一色いろはは、あきらめない!


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一色いろはは、諦めない!

皆様こんばんわ!@まきにきです!この頃、この小説を書いていると、私もこんな...いえ、ここまでドロドロしてなくていいのですが....青春を送りたかったなぁーて思います。


 

一色の前で、由比ヶ浜から頬にキスをされた俺は、翌日になっても、一色と上手く話をすることは、できていなかった。

 

 

翌日、朝に俺を起こしてくれたのは、小町だった、小町は何も聞かずに、俺を起こして、朝食できてるからと言って、俺の部屋からでていった。

 

俺は、あの出来事のことを、甘くとらえていた、翌日になれば、一色とは、いつも通りに、なると思っていたからだ、しかし...現実は、そこまで甘くはなかった。

 

朝、俺を起こしに来てくれたのは、小町だったからだ。

 

八幡「・・・ハァ」

 

リビングに、朝食を食べに行くことが、こんなにも、憂鬱に思う時が来るとは、思っていなかった...しかし、なら、俺はあの時...由比ヶ浜が俺の頬にキスをしてきたとき、俺は...一体どういう反応をすれば、こんなことにはならなかったのか、何回考えてみても、俺には、分からなかった。

 

八幡「とりあえず、朝食を食いにいくか....」

 

俺は、ベットから重い体を起こして、ゆっくり、リビングに向かった。

 

リビングに着くと、既に一色と、小町はイスに座って俺が来るのを待っていた。

 

小町「お兄ちゃん、遅いよ、中々来ないから、先に食べちゃおうかと思ったよ」

 

八幡「・・・あ、あぁそうか、悪かったな」

 

いろは「」

 

一色は、何も俺に言ってくれなかった、いつもの、おはようございますもなければ、いつもみたいに、からかってくることもない、俺は、何か大切な物を失ってしまったんじゃないかと、やっと、昨日の事がどれ程のことをしてしまったのかを、ようやく理解した。

 

 

誰も、喋らない朝食が終わり、一色は、1人で、小町の部屋に戻った。

 

小町「ハァ...てことで、お兄ちゃん、昨日何があったの?」

 

小町が、一色が部屋に入るのを確認してから、俺に昨日の事を聞いてくる。

 

俺は、正直話すか、話さないか迷っていた、少なからず、小町にも迷惑をかけている....だが、由比ヶ浜のことを、あのことを小町に話すのは、何か違う気がしたのだ。

 

八幡「・・・別に」

 

だから、俺はこんな言葉を返すことしかできなかった。

 

小町「お兄ちゃん、お兄ちゃんが言いづらいことなのは、何となくその顔を見たら分かったよ、でも、でもね...妹にも、小町にも話せないようなことなの?」

 

八幡「・・・すまん」 

 

俺は、この時、自分が心底情けなかった、今の現状を作ってしまったのは自分で、小町を捲き込んでしまっている、そして、一色いろはをあんなにも、傷つけてしまっている、なのに、自分には、何をすればいいのか、何をすべきなのか、全く分からないからだ。

 

小町「そっか、小町にも言えないことなんだね...でも、お兄ちゃんが何かやったことなの?」

 

八幡「」

 

俺は、無言でいることしかできなかった、頷くことや、首を横にふることはできたはずなのに、体は動かなかった。

 

小町「お兄ちゃん...少し、色々抱えすぎなんじゃないの?」

 

八幡「いや、俺は...」

 

小町「お兄ちゃんは、優しいからね、たぶん誰かの為に今その誰かを庇っているから話せないんだよね」

 

八幡(違う、それだけは違う、俺は...誰かの為に、やってるんじゃない、話せないのは、あくまで自分のため、俺は)

 

小町「もう、いいんだよ、お兄ちゃん...誰かの為に何かを捨てようとしなくても」

 

八幡「小町、違う...違うんだ、俺は優しくなんてない、俺は、サイテーで、自分のために、自分のためだけに、やってるんだ、誰かの為に動いてるんじゃない...」

 

小町「お兄ちゃん、私が何年お兄ちゃんの妹やってると思ってるの?お兄ちゃんのことくらい全部分かってるよ」

 

小町は、俺の手を握ってくる。

 

小町「お兄ちゃんの、守りたいこと、小町には分からない、でも、何かを誰か大切な人を守ろうとしてるのは分かる、それは、きっと、いろはちゃんや、結衣さん」

 

八幡「お、俺...は」

 

小町「お兄ちゃん、何があったのか話さなくてもいい...でも、でもね...小町、いろはちゃんと、このままなんて...嫌、だよ....せっかく、せっかく...また「そうだな」?」

 

八幡「せっかく、また昔みたいに会えるようになったのに、こんなんじゃ、嫌だよな」

 

小町「お、お兄ちゃん!?き、記憶...」

 

八幡「あぁ、少し前にな」

 

小町「な、なんで戻ったの教えてくれなかったの!!」

 

八幡「い、いや...いい忘れてたんだよ...」

 

小町「もう...でも、良かった、記憶戻ったんだね」

 

八幡「あぁ」

 

小町「・・・お兄ちゃん、小町からのお願い、いろはちゃんと、ちゃんと仲直りして...」

 

八幡「あぁ、俺には、一色に...いや、いろはに8才のときの誕生日で借りがあるしな」

 

小町「・・・お兄ちゃん?」

 

八幡「小町からのお願いなら、聞かない訳にはいかないしな」

 

小町「お兄ちゃん!」

 

八幡「いろはと、話してくる」

 

小町「うん!」

 

俺は、覚悟を決めて、小町の部屋をノックする。

 

一色からの、返事はなかった。

 

八幡「い...いろは!話したいことがある...開けてくれないか?」

 

しばらくすると、扉が少し開いた。

 

いろは「・・・はい」

 

八幡「いろは、まずはお前に謝りたい....本当にすまない」

 

いろは「何で謝るんですか...」

 

八幡「俺は、昔の記憶が戻ってる」

 

いろは「・・・知ってました」

 

八幡「え?」

 

いろは「だから!そんなの知ってましたよ!私は...私は、先輩とずっと一緒に...いたんですから」

 

八幡「・・・いろは」

 

いろは「でも、この前のことを謝ろうとしてるんじゃなくて良かったです」

 

八幡「あぁ、あのことを謝るのは違うと思ったんだ」

 

いろは「はい、もしあのことでしたら、私は、先輩に失望するところでした」

 

八幡「アハハ....」

 

いろは「でも、記憶が戻ってるって言ってくれたのは、少し嬉しかったです...」

 

八幡「・・・いろは」

 

いろは「先輩...」

 

八幡「なんだ?」

 

いろは「あの...その、私もすいませんでした」

 

八幡「いや、お前の方こそ悪いことしてないだろ」

 

いろは「そうじゃないんですよ、先輩、私あれから、ずっと先輩のこと避けてて...雰囲気とか、悪くしちゃってて...」

 

八幡「あぁ、そのことなら、小町に言ってやってくれ、あいつが、一番お前のこと心配してたからな」

 

いろは「そうですね...小町ちゃんには、ちゃんと後で言うことにします」

 

八幡「頼む」

 

いろは「あの、ところで先輩」

 

八幡「ん?」

 

いろは「私との約束覚えてますか?」

 

八幡「ん?あぁデパートに行くってやつだろ、覚えてるが、それがどうかしたか?」

 

いろは「はい、あの...明日でもいいですか?」

 

八幡「明日か、特に予定もないし...いいぞ」

 

いろは「ありがとうございます♪先輩」ニコ

 

八幡「やっと、いつものいろはに戻ってくれたな」

 

いろは「な、何を言ってるんですか!?」

 

八幡「いや、なんかな、お前にあんな風に避けられてると、かなりきつかったから、良かったなって」

 

いろは「な、なななにを!」

 

八幡「ん?どうした、いろは」

 

いろは「はっ!まさか今口説こうとしてましたか!?1度落としてから、また、上げてなんとか効果みたいなのを使って落としてみれば、案外簡単に落ちるんじゃないかーとか、考えが甘いので、良い雰囲気の時に出直してきてください、ごめんなさい」

 

八幡「・・・俺は、昔から何回お前にフラれればいいんだ?」

 

いろは「さぁ?何回でしょうね?先輩♪」ニコ

 

八幡「それじゃ、俺はもう自分の部屋に戻るわ」 

 

いろは「せ、先輩、待ってください!」

 

八幡「ん?どうかしたか?」

 

いろは「あの、べ、勉強を教えてください...」

 

八幡「あいよ」

 

俺は、昔から他人のために、働きたくないと思っていた、常に楽をしたいと思っていた...でも、いまは、こうして一色のために、勉強を教えてることを、素直に楽しいと思う自分がいた。

 

一色と仲直りをして、夜まで勉強した、俺達は、勉強を終えたあと、二人で小町の前で、土下座をした、小町は「良かった」と言って泣きながら、俺達二人に抱きついてきた、俺は、また小町に感謝してもしきれない借りを作ってしまったなと思いながら、心の中で(ありがとう)と感謝をして、1日を終えた。

 

 

        次の日

 

いろは「おはようございます♪先輩!」

 

八幡「あ、あぁおはよう」

 

いろは「エヘヘ~先輩♪」ニコニコ

 

八幡「あ、あのーいろはさん?あなたは今何をやっているのでしょうか?」

 

今、いろはは、俺と同じ布団の中に、入ってきていた。

 

いろは「先輩が中々起きなくて、寒くなったので、お邪魔しました♪」

 

八幡(ま、まずい...俺はこれでも健全な男子高校生だ....朝のそれも、寝起きのベットの中とかほんとにやばい)

 

八幡「え、えーと、その...もう起きたので、布団から出てもらえると...」

 

いろは「えーでも~」

 

八幡「いや、起きたから!大丈夫だから!」

 

いろは「そうですか~、それなら、一緒にいきましょう!先輩♪」

 

一色は、俺の手を掴んで布団から出そうとしてきた。

 

八幡「ま、待て!いろは、すぐに、すぐに向かうから、頼むから先に行っててくれ....」

 

いろは「はぁ、何故かは分かりませんが、その方が、良さそうですね、それでは!リビングで待ってますね!」

 

八幡「た、助かった.....」

 

あと少しで、比企谷八幡の人生は終わりを迎えていただろう....。

 

俺は、しばらくして、ようやく布団から出て、リビングに向かった。

 

小町「もう!お兄ちゃん、遅いよ!」

 

いろは「そうですよ~すぐ来るって言ったのに中々来ませんし~所で何でこれなかったんですか?」

 

八幡「いえ、これには色々と、深い...マリアナ海溝よりも、ふか~い、理由があるんですよ...それに、先に飯なら食べてて良かったんだぞ、待ってなくても」

 

小町「それは駄目だよ、お兄ちゃん、お兄ちゃんも一緒に食べなきゃ意味ないもん!あっ!今の小町的に超超ポイント高い♪」

 

八幡「・・・はいはい、高い高い」

 

いろは「あ、あの先輩」

 

八幡「あぁそうだ、いろは、飯食い終わったら、着替えて、行くか」

 

いろは「はい!」

 

八幡「小町も「小町は、今日忙しいので、いけません、なので、お二人で行ってきてください!」お、おう」

 

いろは「流石小町ちゃん!」ボソ

 

八幡「そんじゃ、いろは、二人で行くか」

 

いろは「はい!先輩♪二人で行くなんてまるで、デート見たいですね♪」ニコニコ

 

八幡「い、いや別にそんなことないだろ」

 

小町「まぁまぁ、小町も今日は、夕方くらいまで帰りませんし、ゆっくりしてきてくださいね♪」

 

いろは「うん!ありがとう、小町ちゃん♪」

 

そのあと、ご飯を食べ終わり、俺と一色は着替えて、デパートに向かうことになった。

 

八幡「そんじゃ、小町行ってくる」

 

いろは「小町ちゃん、行ってくるね♪」

 

小町「はい!ごゆっくり♪」ニヤニヤ

 

しばらく、歩いて駅に着いたので、電車に乗ることになったのだが...。

 

いろは「・・・こ、混んでますね」

 

八幡「お、おう....」

 

電車が来て乗り込むと、次の駅から人が急に増え出したのだ、どんなに、身を小さくしても、隣の人に当たってしまうような状況だった。

 

八幡「いろは、ちょっと来い」

 

いろは「え!?せ、先輩?」

 

俺は、一色の手を掴み、電車の扉の所まで一色を移動させ、一色に、他の人が当たらないように、後ろは、扉、前は自分で塞いだ。

 

いろは「せ、先輩...その、あ、ありがとうございます」カー

 

八幡「い、いや、その...すまん」

 

扉の所まで、来たのは良かったのだが、思った以上に混んでいたため、バランスがとれず、一色とは、密着して、一色の後ろの壁に手をおいて、バランスを取っているのだが...。

 

いろは「これって、壁ドンですかね」

 

八幡「す、すまん...」

 

いろは「いえ、構いませんよ」

 

八幡「え?」

 

いろは「先輩なら、私は構いません」

 

八幡「い、いろは...」

 

いろは「先輩...」

 

俺は、後ろの客から押されて、少しずつ、一色と顔が近くなっていく、一色と密着しているため、一色の温もりが直に俺に伝わってくる、それに、一色から匂ってくる、一色の良い匂いで、少し変な気分になっていた。

 

一色の目を見ると、虚ろになっており、息づかいも荒くなっていく、そんな、一色とどんどん唇が近づいていき、お互いの息づかいが相手に届いた時、「次はー次はー駅ーおおりのかたは、大変混雑しておりますので、気を付けながらおおりください」という、車掌さんの声で我に返った。

 

八幡「あ、こ..ここだったな、降りるの」

 

いろは「え、ええ!そうですね♪先輩!」

 

八幡(お、俺は今何を考えていたんだ...)

 

いろは(ドキドキした....もう少しで、キスされそうでした....もう!あそこで、邪魔が入らなければ....)

 

電車の扉が開いて、俺は慌てて一色の手を掴み、駅のホームに出た。

 

八幡「す、すごい...混んでたな」

 

いろは「え、ええ、私もあんなのは初めてでした...」

 

八幡「ハァ...なんか、疲れたし、どうする?帰る?」

 

いろは「帰らないですよぉーまだ、何もしてないじゃないですか~」

 

八幡「ハァ....それじゃあ、行くか」

 

いろは「はい♪」

 

 

俺達は、そのあと喉が乾いたので、自販機で、俺は、マッカンを買って、一色はミルクティーを買った。

 

八幡「ハァ...やっぱり、マッカンだなぁー」

 

いろは「それ、そんなに美味しいんですか?」

 

八幡「当たり前だ!千葉県民は、皆マッカン好きなんだよ!むしろ、マッカンのない千葉なんて、カレーに福神漬けがないようなもんだ」

 

いろは「そ、その例えはどうかと思いますが...そうですか、そんなに美味しいなら少し私にも飲ませてください」

 

八幡「いや、これはもう俺「いただきます♪」・・・あ」

 

一色は、俺が言う前に、マッカンを奪い取り、そのまま自分の口にもっていった。

 

いろは「うわー甘っ....」

 

八幡「勝手に飲んでおいて、すごい言いようだな、おい」

 

いろは「もう、いいです...これ返します」

 

八幡(いや、そんな口つけたもん、飲めるわけねぇだろ...)

 

八幡「いや、俺はもう...」

 

いろは「ん?あぁそれなら、ミルクティーをどうぞ」

 

俺が中々受け取らないと、一色が半分まで飲んだ、ミルクティーを俺に渡してきた。

 

八幡「いや、おい...」

 

いろは「いや~先輩もこれ、甘すぎて、飲むの嫌だったんですよね?ですから~はい♪」

 

八幡「いや、そうじゃなくて...お前、飲みかけ....」

 

いろは「・・・わ、私は別に気にしませんよ?」

 

八幡「いや、俺は気にするんだよ...それに、そんなの飲んだって味分かんなくなるだろうが...」

 

いろは「先輩らしいですね」

 

八幡「・・・俺らしい...か」

 

いろは「ん?どうしました?先輩」

 

八幡「いや、何でも...それより、もうそろそろ、デパートつくぞ」

 

いろは「ん?あ!先輩!見えてきましたよ!」

 

八幡「あ、ああ...そうだな」

 

いろは「元気ないですね~」

 

八幡「なんか、嫌な予感がしてな....」

 

いろは「まっ!そんなこと良いですから早く行きましょう!」ダキ

 

八幡「お、おい...いろは」

 

一色は俺の腕に抱きついてきた。

 

いろは「とりあえず、服を見に行きましょう!」

 

八幡「・・・そうだな」

 

俺は、女子用服専門店の試着室の前で2時間による一色のファッションショーで感想を聞かれ、周りの女性客には、不審者を見るような、目で、俺は見られつづけ今は、デパートのサイゼの中で、机に顔を埋めていた。

 

いろは「先輩~大丈夫ですか?」

 

八幡「あ、あぁ大丈夫だ...たぶん」

 

いろは「かなり、きつそうですね...」

 

八幡「あぁ、でも、別にいろはのせいじゃないからな、ただ、周りの女性客の目が怖かったというか...」

 

いろは「そうですか♪」ニコ

 

八幡「・・・てか、なんで、いろは...俺の隣に座ってるの?向かい側でも良かったんじゃ」

 

いろは「先輩、疲れてるようでしたし、まぁ~気にしないでください♪」

 

八幡「・・・はぁ」

 

陽乃「あれ~比企谷君じゃんーひゃっはろ~」

 

俺は、この時今日の嫌な予感がこれであることがすぐに分かった。

 

八幡「・・・陽乃さん」

 

いろは「あなたは~一体誰ですか~?」

 

陽乃「ん?私もあなたのことは知らないな~あー!比企谷君まーた、違う女の子と一緒に、いるなんて~雪乃ちゃんに、ばらしちゃうぞー?」

 

いろは「あなたは、誰なんですか?」

 

八幡「この人は...雪ノ下陽乃さん...雪ノ下雪乃のお姉さんだ...」

 

いろは「あの、雪ノ下先輩の...」

 

陽乃「そっ、私は雪ノ下陽乃、比企谷君とは、彼氏彼女の仲だから~」

 

八幡「違います」

 

陽乃「えー比企谷君、つれない~」

 

そう言いながら、陽乃さんは俺達の向かい側に座ってくる。

 

いろは「同席を認めた覚えはありませんが」 

 

陽乃「うん、だって同席をお願いしてないもの、それに、別に私はあなたと同席したいわけじゃないもの、あなたの許可は必要ないわ」

 

いろは「グッ...で、でも!」

 

八幡「いろは」

 

いろは「!?」

 

俺は、一色の手を握り落ち着かせる。

 

八幡「陽乃さん、何の用があってきたんですか?」

 

陽乃「今日が何の日か覚えてる?」

 

八幡(今日は、1月の3日...つまり、雪ノ下雪乃の誕生日だ....それで、この人は来たのか..本当にどれだけシスコンなんだよ...)

 

八幡「雪ノ下の誕生日ですね」

 

いろは「え!?」

 

陽乃「そ、覚えているのなら、いいわ、それじゃあね、比企谷君♪」

 

いろは「せ、先輩...良かったんですか?」

 

八幡「・・・あぁ良いんだよ、あいつは、どうせ、来れないしな」

 

いろは「・・・そうですか」

 

八幡「もう、遅くなってきたし、そろそろ帰るか?」

 

いろは「・・・はい」

 

帰りの電車の中では、二人とも、無言だった、お互いになんて言えばいいのか分からなかったからだ。

 

あと少しで、うちに着くという所で一色に声をかけられた。

 

いろは「・・・先輩」

 

八幡「どうした?」

 

いろは「ちょっと、公園に寄ってもいいですか?」

 

八幡「あ、ああ、いいけど」

 

俺達は、すぐ近くの公園のベンチに座った。

 

いろは「ハァ...なんか、あの人すごい人ですね」

 

八幡「アハハ....そこは、本当に同感だな..」

 

いろは「あの、先輩...」

 

八幡「なんだ?」

 

いろは「私、先輩が、結衣先輩とほっぺでしたが、キスをしたの、すごい嫌....でした、胸がとても痛くて、痛くて...」

 

八幡「」

 

いろは「先輩は、結衣先輩のこと好き....ですか?」

 

八幡「・・・分からない」

 

いろは「そうですか....」

 

そのあと、またしばらく沈黙が続いて、その沈黙を破ったのは、一色だった。

 

いろは「やっぱり、待ってても、ダメですね....」

 

八幡「何が?」

 

いろは「待ってても、何も変わりそうもありませんから、私は...いえ、私も自分からいくことにしました♪」ニコ

 

八幡「それってどうい!?」

 

俺は、言葉を最後まで言えず、一色にキスされた、由比ヶ浜とは違い、口と口で。

 

いろは「先輩、私....初めてです、先輩が」

 

八幡「・・・い、一色....お、俺だって初めてで...」

 

いろは「先輩のファーストキス、いただきです♪」ニコ

 

俺の、心臓は一色の顔を見て鼓動を早くした、少し顔を赤らめて、笑ったその笑顔に俺は魅とれてしまっていた。

 

八幡「い、いや...えと」カー

 

俺の顔も、どんどん赤くなっていくのが分かる。

 

いろは「それでは、先輩、あの...先に帰ってますね♪」

 

八幡「・・・いろは」

 

俺は、その場に1人で取り残された、一人になった俺は、これからのことを考えようとしたが、あまりに、自分には経験がないことばかりで、この問題は、明日の俺に任せようと、現実逃避をするのであった。

 

 

 

 

 

 

 





次回は、ようやく、休みが終わり、学校が始まります!


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彼の噂は、彼の知らないところで広がっていく

皆様こんばんわ!@まきにきです!サブタイトルって書いていくと、中々うまい感じにつけれなくて、この頃、一番悩んでるかもしれません....。




 

 

一色いろはから、キスをされた日の夜俺は中々寝付けなかった。

 

 

いろは「先輩!」

 

八幡「・・・いろ...は?」

 

八幡(昨日、あんなこと、あったから目が合わせずらい....)

 

いろは「先輩!そろそろ起きないと遅刻しちゃいますよ?」

 

八幡「・・・え?」

 

いろは「寝ぼけてるんですか?今日から、先輩学校始まるんですよ!」

 

八幡「!!...今何時だ?」

 

俺は、今の現状が分かり慌てて一色に聞いた。

 

いろは「朝の6時30分ですよ♪」

 

八幡「・・・は?」

 

いろは「聞いてなかったんですか~それともまだ、寝てるんですか?」

 

八幡「いや、全然遅刻しそうな時間じゃないんだが?」

 

いろは「え~そうでしたっけ?」テヘ

 

一色は、右手を頭に当てて、ウインクをしながら、舌を少し出してきた、そのしぐさを見て確信犯だとは分かったのだが...。

 

八幡(何だそれ、可愛いなお前)

 

八幡「・・・つまり、確信犯だったわけだな」

 

いろは「もう~それより、小町ちゃんも、待ってますから、早く朝御飯食べにいきますよぉ~」

 

八幡「・・・そうだな」

 

俺と一色が、リビングに向かうと、小町が食べずに待って....いなかった。

 

八幡「あのー小町ちゃんや?昨日確か、皆で食べるために待つっていってませんでしたっけ?」

 

小町「だって、二人ともと遅いんだもん~」

 

いろは「まぁまぁ、先輩~私は一緒ですからね♪」

 

八幡「あ、あぁ」

 

小町「お、これは何か昨日ありましたかな?」

 

俺は、その言葉に、思わず無言で下を向いてしまった。

 

いろは「嫌だな~小町ちゃん、何もないですよぉ~...ね、先輩?」

 

一色は、いつもと同じように答えて聞いてくる。

 

八幡(一色は、昨日のことを、気にしてないのか?それとも、あれは....夢だったのか?)

 

八幡「あ、ああ....そうだな」

 

いろは(へ、変な風に言ってませんでしたよね.....いつも通りに言えてましたよね....)

 

八幡-いろは(ハァ....緊張(する)(します))

 

小町「ふーん、ふむふむ」ニヤニヤ

 

八幡「・・・なんだよ」

 

小町「べっつに~あっ!それより、早く食べて学校行かないと!」

 

八幡「てことは、また俺の後ろに乗ってくのな....」

 

小町「嫌じゃないくせに~」

 

いろは「・・・いいなぁ~小町ちゃん」ボソ

 

八幡「ん?いろは、どうした?」

 

いろは「い、いえ!ななな、何でもないですよ///」

 

小町「あれーいろはちゃん、顔真っ赤ですよ~?」

 

いろは「こ、小町ちゃん!」

 

小町「ふふふ、冗談ですよ、冗談♪」

 

いろは「もう///」

 

八幡「あー、ごちそうさん、小町早く食べないと置いてくぞ」

 

小町「あ!お兄ちゃん、ちょっと待って!」

 

俺は、着替えをして、玄関にいくと一色が立っていた。

 

いろは「あ、先輩♪」

 

八幡「ん?いろは、何かようか?」

 

いろは「行ってきますの~キス...しますか?」ニコ

 

八幡「バッ!?す、するわけねぇだろ!」

 

いろは「えーいいじゃないですか~」

 

八幡「何がいいんだよ....」

 

いろは「もう~...まっ、いいです、先輩♪」

 

八幡「ん?」

 

いろは「行ってらっしゃい♪」ニコ

 

八幡「ほいよ、行ってきます」

 

俺は、玄関の方を向いて、右手を少しあげて、玄関を開けた。

 

小町「レッツゴー♪」

 

俺が、玄関の扉を開けると、小町が自転車の荷台に乗って、レッツゴーと俺に言ってきた。

 

八幡「こいつは....」

 

小町「さぁ、早く~お兄ちゃん!」

 

八幡「へいへい」

 

俺は自転車にまたがって、重くなったペダルを漕ぎ始めた。

 

小町「ねぇ?お兄ちゃん」

 

八幡「なんだ?」

 

小町「さっき、玄関で、いろはちゃんと、何話してたの?」 

 

八幡「別に何も話してねぇよ」

 

小町「ふーん、そっか」

 

八幡「なぁ、小町?」

 

小町「ん~?なぁに?お兄ちゃん」

 

八幡「・・・いや、やっぱ何でもない」

 

小町「ちょ、それ気になるんだけど!」

 

八幡「いや、お前ちょっと、重くなったかなー

痛てててて、痛いって!」

 

小町「今のは、お兄ちゃんがいけないよ!全く、お兄ちゃんはデリカシーが足りてないんだから!」 

 

八幡「あー、俺には縁がないもんだからな」

 

小町「ハァ...どの口がいってんだか....」

 

八幡「とりあえず、着いたから降りて学校行け」

 

小町「おおっと!危ない、それではお兄ちゃん、行ってくるでありまーす!」

 

小町は、いつもの敬礼をして、中学校に走っていった。

 

八幡「さて、俺も向かうか....」

 

正直、俺はあまり学校には、行きたくなかった、由比ヶ浜のこともあるが、それよりも....。

 

八幡「文化祭の前に、三浦と口喧嘩したことが、休み前、学校中で広まっていて、それが原因で、バンドの時、サングラスしてたわけだし...ハァ...どうすっかな」

 

行きたくない場所に向かうときは、不思議とあっという間に、目的地についてしまうもので。

 

八幡「ハァ...教室行きたくねぇ...」

 

俺は、自転車を駐輪場に置いて、下駄箱で、上履きに履き替えたあと、その場でしばらく動けないでいると、意外な人物に話しかけられた。

 

 

隼人「やぁ、比企谷君、おはよう、久しぶりだな」

 

八幡「・・・葉山」

 

隼人「下駄箱のとこに、しばらくいるけど、何してるんだ?」

 

八幡「教室に行きづらくてな」

 

隼人「ああ、あの事なら心配いらないぞ、優美子には俺から言っておいたからな....ただ」

 

八幡「ただ?」

 

隼人「別の噂が立ってるけどな...」

 

八幡「・・・は?」

 

隼人「いや、今回のは、たぶん大丈夫だと思うし気にしなくていいと僕は思うよ」

 

八幡「いやいや、俺は流れてる、噂の内容も知らないんだけど?」

 

隼人「ああ、そうだな....サングラスを付けて教室に入らなければ問題ないだろう」

 

八幡「?」

 

俺は、葉山の言っている意味が分からないまま、二人で教室に入った。

 

戸部「あー!隼人く~ん、いい加減教えてくれよ~」

 

男子1「そうだ、そろそろ教えてくれてもいいだろう!」

 

女子1「葉山君なら、知ってるって聞いたよ!ねぇ?誰なの!?」

 

俺と葉山が教室にはいると、見事に俺だけ除外され、葉山の周りは教室のクラスの奴らでいっぱいだった。

 

俺は、そのまま静かに、自分の机まで行き寝たフリを始めたが、由比ヶ浜が、気になり横目で見ると、酷く疲れきって机の上に頭を埋めていた。

 

八幡「何やってんだあいつは....」

 

しばらくして、葉山に聞いていた奴から信じられない言葉が聞こえてきた。

 

男子2「文化祭の時のバンドでドラムやってた、サングラスかけた奴!そろそろ誰か教えてよ!隼人君!」

 

八幡(・・・バンドでサングラス...それって....俺じゃねぇか)

 

隼人「いや、だから教えられないって....」

 

女子2「えー、でも噂だと葉山君の弟か兄って噂もあるんだけど!どうなの!?」

 

男子3「いや、それはねえって、平塚先生が誰かは言えないが、この学校の生徒ってだけ教えてくれたんだから」

 

八幡「やっぱ....あの人が絡んでんのか...」ボソ

 

女子3「でも、すっごいかっこよかったじゃん?私、違う学校の友達から紹介してって頼まれちゃってさー、あんな人、この学校にいる?」

 

八幡(な、なん....だと)

 

隼人「とりあえず、皆落ち着いてくれ....その人のことを知りたいなら、平塚先生に聞いてくれ」

 

戸部「え~隼人君ーそれはないべーいいじゃん、教えてくれよー」

 

大和「でも、ここまで言わないなら言えない理由があるんだろ」

 

大岡「そうそう、それよりー来週テストとかないわー」

 

そのあとは、大岡のテストという言葉で、クラスは、一気にテストの話になった。

 

 

そのまま、何事もなく放課後になり、俺は奉仕部に向かう。

 

 

         奉仕部

 

八幡「よお」

 

雪乃「あら、こんにちわ」

 

雪ノ下は、俺が入ったときに、手を額に当てて下を向いていたので、頭痛でもしてるのかと思い聞いてみることにした。

 

八幡「・・・頭痛いのか?」

 

雪乃「ええ、あなたが原因でね」

 

八幡「いや、何でだよ....」

 

雪乃「文化祭での、バンド....皆あなたの事を聞いてきたわ」

 

八幡「いや、それは、俺のせいでは「やっはろー!」」

 

雪乃「あら、由比ヶ浜さん、こんにちわ、少し遅かったのね」

 

結衣「あーうん、また、ヒッキーのことでね」

 

八幡「そんなに、迷惑かけてたのか....」

 

雪乃「別に迷惑というほどでもないけれど、少し疲れたわね」

 

結衣「うん、ちょっとキツかったね」

 

八幡「悪かったな....」

 

結衣「ひ、ヒッキーが素直に謝った....ゆきのん!ヒッキー病気!?」

 

雪乃「比企谷君、具合がすぐれないのなら、帰っても大丈夫なのよ、あまり無理しないほうがいいわ」

 

八幡「酷い....まぁ、でも迷惑かけてるみたいだし、明日、サングラスかけて、教室行けば、問題は解決するだろうし、明日かけてくるわ」

 

雪乃-結衣「比企谷君?(ヒッキー?)」

 

八幡(なんでだろう、二人とも怖いんですが....)

 

八幡「・・・はい」

 

雪乃-結衣「だめ」ニコ

 

俺の体が、由比ヶ浜と、雪ノ下の笑顔を見た瞬間、震えた、身体中からは、脂汗が流れてきて、口の中に溜まった、唾液を飲み込む。

 

八幡「・・・はい」

 

俺には、この言葉以外の選択肢は、きっとなかっただろう。

 

それから、しばらく本を読んでいると、由比ヶ浜が、唐突に口を開いた。

 

結衣「あ、あのね...ゆきのん」

 

雪乃「何かしら?」

 

結衣「そ、その...1日遅れちゃったけど、誕生日おめでとう」

 

そう言って、由比ヶ浜が渡したのは、猫のデザインがはいった、暖かそうな手袋だった。

 

雪乃「こ、これ....」

 

結衣「昨日、忙しいって聞いたから、今日渡そうと思って...その気に入ってくれると嬉しいな」

 

雪乃「ありがとう...由比ヶ浜さん、その...大切にするわ」ニコ

 

結衣「良かった♪」

 

八幡「あー、じゃあ、俺も一応用意したから」

 

そう言って、俺は、一色と買い物に行ったときにコッソリ買っておいた、マフラーを渡す。

 

結衣「ヒッキーも、ちゃんと、用意してたんだね」

 

八幡「ある人から、釘を押されてな」

 

雪乃「姉さんに会ったの?」

 

八幡「あ、ああ、少しな」

 

雪乃「そう.....二人とも、本当にありがとう、大切にするわ」ニコ

 

雪ノ下は、少し気になったようだが、何か諦めたように、笑った。

 

雪乃「それでは、今日は、そろそろ解散にしましょうか」

 

八幡「ああ、そうだな」

 

結衣「うん!」

 

奉仕部で、雪ノ下の誕生日が祝われて、帰ろうとしてるとき、この少女も動き出していた。

 

いろは「さて、ここが総武校ですか~暇なので、人に道を聞きながら来ちゃいましたが、先輩、まだいますよね?」

 

 

 




次回は、

いろは「先輩♪」

結衣「わ、私も...」 

雪乃「比企谷君?」

八幡「なんだこの状況....」

川崎「あんた、また違う女といるし」

京華「あ!はーちゃんに、ゆーちゃんに、ユッキーとお姉ちゃんだぁれ?」

次回はこんな感じでいこうと思ってます!


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彼女は、俺たちの関係を羨み近づきたいと願う

皆様こんにちわ!@まきにきです!この頃非常に仕事が忙しいです、てか毎日眠いです...。

さて!今回は、けーちゃんが久々の登場!うん、やっぱりけーちゃん可愛いなぁ~


 

俺と雪ノ下と由比ヶ浜は部活を終えて

3人で帰ろうとしていた。

 

八幡「ハァ....」

 

結衣「あれー?ヒッキーなんか疲れてる?」

 

八幡「ああ、この頃ちょっとな」

 

雪乃「その、良ければこのあと、うちに来てくれないかしら?」

 

八幡「え?何で?」

 

結衣「うわー!ゆきのん!良いの!?」

 

雪乃「その、今日のお礼....というか、比企谷君も疲れているみたいだし、紅茶くらいなら淹れる....けれど」

 

八幡「あ、あぁ...でも悪くな「あ!先輩♪」この声は....」

 

俺たちは、話ながら校門まで来ると、聞き覚えのある声が聞こえた。

 

いろは「先輩♪遅いんで迎えに来ちゃいました♪」エヘ

 

八幡「いや、頼んでないし、あざといし」

 

いろは「やだなぁ~素に決まってるじゃないですか~」ダキ

 

一色は、いきなり俺の腕に抱きついてきた...勿論俺の隣には、雪ノ下と由比ヶ浜もいるのだが...。

 

結衣「あ、あのーいろはちゃん、やっはろー...」

 

雪乃「いろはさん、ここは、一応公共の場なので、そういう行動は、控えた方がいいと思うのだけれど」

 

いろは「あ、お二人ともいたんですか」ニコ

 

結衣-雪乃「」プルプル

 

八幡(なんで、こいつ、こいつらに喧嘩売ろうとしてんだよ....)

 

八幡「そろそろ、離れてくれ、いろは」

 

結衣-雪乃「ねぇ?(ヒッキー)(比企谷君)」ピク

 

八幡「ん?あ、いやこれは、別に違うからな?」

 

いろは「えー、まだ離れたくはありませんが、まぁ、帰ってからでもできますし...ね!」ニコ

 

八幡(その一言は....いろはのやつ完璧に狙ってやがる....)

 

結衣「今の言葉も気になるけど、とりあえずは...ひ、ヒッキー?」

 

八幡「ん?何だ、由比ヶ浜」 

 

結衣「なんで、いろはちゃんは、下の名前で呼んでるの?」

 

八幡「いや、それ「私が、頼んだからですよ?」」

 

結衣「そ、そうなんだ....」

 

いろは「ええ、先輩には名前で呼んでほしいですから」ニコ

 

八幡「おい、いろ「ねえ!ヒッキー」な、なんだよ....」

 

結衣「わ、私も...」ボソ

 

八幡「ん?すまん、よく聞こえないんだが」

 

結衣「わ、私のことも、名前で呼んでくれないかな?」

 

八幡「は?いや、何でだよ....」

 

結衣「いや、だって...そ、そう、ヒッキーと会ってから、結構経つのに、名字で呼ぶなんて、なんか、他人みたいだし...」

 

八幡「いや、他人じゃないの?」

 

いろは「先輩、私からもお願いがあります」

 

八幡「ん?どうした?」

 

いろは「結衣先輩と雪ノ下先輩のこと、名前で呼んであげてください」

 

結衣-雪乃「!?」

 

八幡「いや、だから....何でだよ」

 

いろは「別に名前で呼ぶくらい、良いじゃないですか~それとも、先輩は、名前で呼ぶと困ることでもあるんですか?」

 

八幡「いや、ねぇけど....」

 

いろは「それじゃあ、良いじゃないですか~ほら、呼んでみてください」

 

八幡「ハァ....ゆ、結衣」

 

結衣「ふ、ふぇい!」

 

八幡「いや、その反応は、何だよ....」

 

結衣「い、いや...ちょっと緊張しちゃって...」

 

八幡「ゆ、雪乃....」

 

雪乃「え、ええ....悪くないわね....」ボソ

 

八幡「ん?何か言ったか?」

 

雪乃「何も言っていないわ」

 

八幡「そ、そうか」

 

いろは「それじゃ、先輩♪そろそろおうちに帰りましょ?」ニコ

 

結衣「ちょ、ちょっと待ったー!」

 

いろは「はい、何でしょうか?結衣先輩」

 

結衣「何で、同じ家に帰るみたいに言ってるの?」

 

いろは「え?だって同じですから」

 

雪乃「それは、どういう意味かしら?」

 

いろは「ああ、それはですね」

 

 

       

 

           いろは説明中

 

 

 

いろは「というわけです!私は、比企谷先輩とは、幼馴染みで、今は、小町ちゃんの行為に甘えさせてもらって、住まわせてもらっているんです」

 

結衣「な、成る程....」

 

雪乃「そう、それなら...私....私達も今日は、泊まりに行ってもいいかしら?」

 

いろは「はい♪いいですよ、小町ちゃんから既に許可は、もらっていますから」

 

八幡(いろはが、何をしたいのか、全く俺には分からない....)

 

結衣「・・・いいの?」

 

いろは「はい、最初から誘うつもりでしたし」

 

雪乃「よく意味が分からないのだけれど....」

 

結衣「うん、私も分からないよ」

 

いろは「私は、お二人とも仲良くしたいんです...休みのときに、お二人には、少しですが、お会いすることが、できました....私その時に思ったんです、先輩と雪ノ下先輩と結衣先輩の関係って羨ましいなって、私も近づきたいなって...お二人は嫌....かもしれませんが....そのもし、よろしければ、私と友達になってくれると、その「勿論だよ!」」

 

八幡(そうか、一色は、ずっとこいつらと、仲良くしたかったのか...だから、一色は、今日変な態度で、心配だったが、別に大丈夫みたいだな)

 

結衣「私もいろはちゃんとは、仲良くしたかったもん!」

 

雪乃「あの....その、私にもよく分からないのだけれど、あなたと....その友達になれたらいいなと....その」

 

いろは「結衣先輩....雪ノ下先輩...あり、ありがとうございます!」ダキ

 

一色は、お礼をいいながら、二人に抱きついた。

 

八幡「俺は、泊まっていいとは言ってないんだが?」

 

雪乃「別にあなたの許可は必要ないわ」

 

八幡「いや、なんでだよ....俺の家なんですが?」

 

結衣「だって私達は、小町ちゃんの家に行くだけだし」

 

八幡「・・・いや「先輩」どうした?」

 

いろは「小町ちゃんには、もう来るって言ってしまっているので、ここで来ないと、後が怖いと思いますよ」ボソ

 

八幡「・・・もう好きにしてくれ....」

 

結衣「わーい!それじゃあ!行こっか!」

 

雪乃「そうね、でも1度帰って着替えを持ちにいかないといけないわね」

 

結衣「あ、そうだね!それじゃあ、ゆきのん!またあとでね♪」

 

雪乃「ええ」

 

いろは「雪ノ下先輩、また後程です♪」

 

川崎「あれ?比企谷?」

 

八幡「何で、このタイミングでお前が出てくんだよ....」

 

川崎「いや私は、けーちゃんを保育園に迎えにいった、帰りなんだけど」

 

八幡「ん?けーちゃんもいるのか?」

 

京華の姿が見えなかった俺は、川崎一人だと思っていた。

 

八幡「それで、けーちゃん、どこにいるの?」

 

京華「はーちゃん!ここだよ!」

 

川崎の後ろの方から声がして居場所は分かったが、俺はわからないフリをすることにした....何故かって?その方が面白くなりそうだからに決まっているじゃありませんか。

 

八幡「あれー?けーちゃんの声はするのに姿が全然見えないぞ~」

 

京華「クスクス、はーちゃん!こっちだよ!」

 

どうやら、見つかってないということがおきにめしたようだ、けーちゃん笑ってるもんね!

 

八幡「うん?ここかな?あれー?いないぞー、どこだーけーちゃんー」

 

俺は、調子にのって、演技を続けてしまった....この時に、気付くべきだったのだ、俺は今一人で、川崎に会っているのではないことを....。

 

いろは-雪乃-結衣「・・・ロリコン」

 

八幡「な、ちょ...ちょっと待て、俺はシスコンであっても、ロリコンではない、断じて違う」

 

結衣「シスコンは、認めちゃうんだ....」

 

八幡「千葉の兄は、皆シスコンなんだよ」

 

いろは「というか先輩~あまりに普段と違いすぎです、なんか、声とか優しくなってるし、正直キモいです」

 

結衣「ヒッキー、まじでありえないんだけど...てか、キモすぎだから」

 

雪乃「比企谷君、警察に通報するけれど、何か言いたいことはあるかしら?」

 

八幡「・・・う、俺は、言葉で人を殺せることを学んだぞ....そして、ゆきのし....雪乃、携帯を耳から離せ、いや離してください、お願いします」

 

川崎「てか、あんたまた違う女といるし...」

 

八幡「ちょっと待て、人をそんな、いつも違う女と歩いている用な奴みたいな言いかたするな」

 

いろは「間違ってないんじゃないですか?」

 

八幡「いや、おい....」

 

ようやく、ここでけーちゃんが、川崎の後ろから、ヒョコと頭を出して、笑顔で俺に抱きついてた.....うん、可愛い。

 

京華「はーちゃん!ひさしぶり♪」

 

八幡「おお、けーちゃん、ひさしぶりだなぁ~元気だったか~?」ナデナデ

 

俺は、抱きついてたけーちゃんの頭を撫でながら言った。

 

いろは「先輩~何をうらやま....じゃなかった、犯罪行為を平気でしてるんですか!通報しますよ!」

 

八幡「おいおい....」

 

京華「あ!はーちゃんに、ゆーちゃんに、ユッキーとお姉ちゃんだぁれ?」

 

いろは「私は、一色いろはですよ♪えと、けーちゃんよろしくね♪」

 

どうやら、俺が、けーちゃんと呼んでいたので、一色も京華のことをけーちゃんと呼ぶらしい。

 

京華「うん!よろしくね♪いーちゃん!」

 

川崎「ん?一色って...うちの学校にいたっけ?」

 

いろは「いえ、私はまだ中学3年生ですから」

 

川崎「ふーん、それで、来年は総武校に入るの?」

 

いろは「はい、そのつもりですよ....受かればですが...」

 

川崎「それは、心配ないんじゃない」

 

いろは「え?」

 

川崎「分からなかったら、そこの男使えばいいし、雪ノ下にも教えてもらえばいいよ、由比ヶ浜は.....きっと、応援してくれると思うし」

 

八幡「おいおい、なんで俺そんなに、軽く使われてんの?」

 

川崎「は?」

 

八幡「ひ、す、すいません.....」

 

八幡(カツアゲされている気分だ....)

 

結衣「てか、私だけ応援!?私だって教えられるし!」

 

八幡「由比ヶ....結衣、お前はやめとけ、いろはの将来に関わるからな」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、勉強面は、私とこの男で、大丈夫だから....ね?」

 

結衣「うわーん、ゆきのんまでー!」

 

いろは「あはは....その皆さん、ありがとうございます!」

 

川崎「・・・で、いい雰囲気の中悪いんだけどさ、なんであんた、雪ノ下と由比ヶ浜のこと名前で呼んでんの?」

 

八幡「そ、それは..だな」

 

結衣「いや、あの、私が頼んだんだ...なんか、名字呼びだと、他人ぽいていうか....近づけないというか....」

 

最後のほうは、声が小さくてよく聞こえなかったが、由比ヶ浜は、俺を庇ってくれたみたいだ。

 

川崎「・・・そ」

 

八幡「気に入らないなら、お前のことも、さーちゃんて呼「あ?」すいません...」

 

川崎「ハァ....疲れたし、私達はこれで帰るよ、それじゃ」

 

京華「あ、待って!さーちゃん!それじゃあね!はーちゃんに、ゆーちゃんに、いーちゃんに、ユッキー♪」

 

雪乃「ええ、それじゃ」

 

結衣「またねー!けーちゃん!」

 

いろは「また、会いましょうね♪」 

 

八幡「じゃあな」

 

川崎とけーちゃんを見送ってから、雪ノ下と、由比ヶ浜は、家に1度帰って、俺の家に行くと言って帰っていった.....だが、この時、俺はまだこのお泊まりで、まさかあんなことになるなんて、想像もしていなかった。

 

もし分かっていたなら、雪ノ下と、由比ヶ浜が泊まりにくることを俺は、死ぬ気で止めるはずなのだから....。

 

 

 




次は、お泊まり会です!

出来るだけ、早めに更新したいと思います!


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彼と彼女達のお泊まり会はどこか間違っている。

皆様こんばんわ、@まきにきです!

お気に入りが、どんどん、増えてきていて、本当に嬉しいです!

やっぱり、たくさんの人に読んでもらえるっていうのは、とても嬉しいです!


俺と一色が家についた後、しばらくしてから、由比ヶ浜と雪ノ下がやってきた。

 

 

ピーンポーン

 

ガチャ

 

小町「結衣さん、雪乃さん、待ってましたよー!ささ、どうぞ上がってください!」

 

結衣「やっはろ~、小町ちゃん、今日は急に泊まるなんて言ってごめんね?迷惑じゃなかった?」 

 

小町「全然ですよぉ~いろはちゃんから、誘うとは聞いていましたし、それに、お二人ならいつでも、大歓迎です!welcomeです!」

 

結衣「そ、そっか~良かった~」

 

雪乃「こんにちは小町さん、今日は急なことでごめんなさいね」

 

小町「雪乃さんも、お堅いのは無しですよぉ~さぁ、上がってください!」

 

小町は、雪ノ下と由比ヶ浜をリビングまで連れていって、ゆっくりしててくださいね!と言って台所に向かっていった。

 

結衣「あ!ヒッキー、やっはろ~」

 

八幡「ああ、もう来たのかお前ら意外と早かったな」

 

雪乃「ええ、急いで来たもの、早いのは当たり前だわ」

 

八幡「そうですか」

 

結衣「ねえ?ヒッキーいろはちゃんは?」

 

八幡「ああ、いろはなら、小町と一緒に晩御飯作ってるぞ」

 

結衣「ええ、二人に任せるのも悪いし、私も手伝うよ!」

 

八幡「・・・結衣、爆発落ちにしかならないから辞めてくれ」

 

結衣「もう!ヒッキー酷いし!そんな漫画みたい展開になるわけないじゃん!」

 

雪乃「このままでは、悪いし台所に行って何か手伝えることがないか聞いてくるわ」

 

八幡「いや、座ってろって一応客なんだし、それに、小町も言ってただろ、ゆっくりしててくださいねって」

 

雪乃「・・・それもそうね」

 

八幡「それに、俺も何もしてないが、少しも気にしてない」

 

雪乃「それは気にしなさい」

 

小町「皆さーん!料理ができましたよぉー!」

 

いろは「お待たせいたしました、すいませんが、皆さん料理を運ぶの手伝ってもらっても大丈夫ですか?」

 

結衣「うん!て、すごいご馳走!これ、二人で作ったの!?」

 

雪乃「すごい本格的ね」

 

小町「頑張りましたよぉー!味も保証できます!」

 

いろは「色々、頑張って準備しましたからね、さぁ、皆で美味しくいただきましょう!」

 

机の上に、乗りきらないほどの料理を運び終えて、晩御飯となった。

 

全「いただきます!」

 

 

小町「あ、そうだ!言うの忘れてたんですけど、このあと、ゲームをするので楽しみにしててくださいね!」

 

いろは「ん?小町ちゃん、ゲームって?」

 

八幡(二人で準備してたから、いろはも知ってると思ったが、いろはも知らないのか...)

 

小町「ふふふ、内緒です♪」

 

結衣「でも、皆でゲームなんて、なんか楽しそうでいいよね!」

 

雪乃「いえ、私は遠慮しておくわ、明日も学校があるのだし、寝不足にはなりたくないもの」

 

結衣「えー、ゆきのんもやろうよぉー」

 

いろは「あ、もしかして雪ノ下先輩、負けるのが怖いんですか?」

 

一色が、その言葉を発した瞬間その場が凍りついた。

 

雪乃「はい?一色さんなんのことかしら?」ニコ

 

いろは「ひっ....」

 

結衣「そ、それなら、ゆきのんも一緒にやろうよぉー」

 

雪乃「・・・ハァ...分かったわ、少しだけね」

 

結衣「ありがとう、ゆきのん!」ダキ

 

八幡(ほんとに、結衣に甘すぎませんかね?いろはなんて、今にも泣きそうだぞ)

 

雪乃「あの、一色さん」

 

いろは「・・・はい」

 

雪乃「少し強く言い過ぎてしまったわ、ごめんなさい」

 

いろは「い、いえ...いいんですよ、挑発したのは私ですから」

 

結衣「それよりも、このハンバーグ美味しいね!」

 

八幡(流石、結衣だな、空気を読んで話を変えようとしている)

 

いろは「先輩」ボソ

 

八幡「ん?どうした、いろは?」

 

いろは「雪ノ下先輩って、怖いんですね....」ボソ

 

八幡「ああ、メチャクチャ怖いぞ、ちなみに俺に対しての時は、あんなもんじゃない」ボソ

 

いろは「アハハ、私、雪ノ下先輩を挑発するのは、もう辞めます....」

 

八幡「ああ、そうしたほうがいいぞ、心を抉られるからな」

 

雪乃「何をコソコソと話しているのかしら?」

 

八幡「い、いやこのあとのゲームなんだろうなって」

 

いろは「そ、そうなんですよ、ゲームの内容が気になってしまって....アハハ」

 

結衣「んー、確かに気になるよね~」

 

雪乃「食べ終えたら、分かるのだし気にしてもしょうがないと思うのだけれど」

 

八幡「まぁ、それもそうなんだけどさ」

 

小町「雪乃さんの言う通りだよ、お兄ちゃん、食べ終わったら、ちゃんと教えてあげるからー」

 

結衣「それじゃ、早く食べちゃお!」

 

八幡(おいおい、結衣いくら早く食べたくてもがっつくなよ....)

 

いろは「結衣先輩~女の子が、その食べ方はちょっと....」

 

結衣「ふ、ふぇ....ひ、ヒッキー...見てた?」

 

八幡「いや、見てるも見てないも、その角度だと、どうしても目に入っちゃうだろ....」

 

結衣「うぅ....」

 

いろは「まぁまぁ、そういうところも、結衣先輩の可愛い所だと思いますよ♪」ニコ

 

結衣「い、いろはちゃん!ありがとう!」

 

そのあと、10分ほどで晩御飯を食べ終わり、比企谷の部屋に集まっていた。

 

八幡「・・・何で俺の部屋に集合なのん?」

 

いろは「しょうがないじゃないですか~小町ちゃんが、先輩の部屋に集合って言ったんですから~」

 

結衣「こ、ここが、ヒッキーの部屋....」

 

雪乃「わりと、普通の部屋なのね」

 

八幡「どうゆう意味だよ....」

 

雪乃「あら、あなたの部屋なら妹の写真で埋まっていると思っていたもの」

 

八幡「俺は、どんだけ変態なんだよ....」

 

結衣「」キョロキョロ

 

八幡「・・・なぁ?結衣何キョロキョロしてんの?」

 

結衣「い、いや男の子の部屋って入ったの初めてで....どうなってるのか、気になって...」

 

いろは「あー、先輩の部屋には、Hな本とかはないですよぉ~」

 

結衣「え、えええ、エッチな本!?」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、落ち着きなさい」

 

ガチャ

 

そんな話をしていると、部屋の扉が開いた。

 

小町「はいはい!でわ!皆さんやるのはーーーこれです!」

 

小町は、どこから持ってきたのか分からない、黒い箱を持ってきた。

 

八幡「え?何この怪しい箱....」

 

雪乃「小町ちゃん、中が見えないのだけれど...」

 

結衣「なんか、ビックリ箱みたいだね!」

 

小町「ふふふ、この箱でするゲームは・・・王さまゲームです!」

 

八幡-結衣「王さまゲーム?」

 

雪乃「王さまゲームって何かしら?」

 

小町-八幡-結衣「え!?」

 

小町「ゆ、雪乃さんは、王さまゲームやったことないんですか!?」

 

雪乃「え、ええ」

 

八幡「まじか....」

 

結衣「アハハ...どうしよっか?」

 

小町「ちょっーと待っていてください!すぐすみます」

 

そう言うと、小町は雪乃を廊下に連れていった。

 

 

        小町説明中

 

しばらくすると、小町と一緒に頭を抱えた、雪ノ下が戻ってきた。

 

八幡「大丈夫か?」

 

雪乃「え、ええ....まさか、あんなルールとはね」

 

八幡「ああ、まぁ結構無茶ぶりなゲームだしな、やっぱり辞めとくか?」

 

雪乃「・・・いえ、やるわ」

 

八幡(あれ?何かやる気になってませんかね?小町何か言ったのか?)

 

八幡「そっか」

 

小町「ええーそれではー王さまゲーム始めたいと思います!まず、ルール説明をします!」

 

八幡「いや、皆知ってるだろ...」

 

小町「この、王さまゲームには、少し特別なルールが適用されています!」

 

結衣「特別なルール?」

 

雪乃「・・・」

 

八幡(雪乃は、何か知ってるみたいだな...それが、やる気になった理由か?)

 

小町「まずひとつ目、まぁこれは同じですが!王さまの命令は、絶対遵守で!」

 

八幡「どんな、願いでも....か?」

 

小町「餅の論だよ!お兄ちゃん♪」ニコ

 

結衣「え、で、でもそれって....」

 

小町「はい、思っている通りです、ですが、ここで、二つ目のルールを言います!命令の実行は、ゲームが終わったあとに纏めてやってもらいます!」

 

八幡「・・・そうか、命令の拒否が出来るようになるのか」

 

小町「さっすが、お兄ちゃん♪その通り!」

 

結衣「ん?ヒッキーどういう意味?」

 

雪乃「・・・成る程」

 

いろは「そういうことですか...」

 

結衣「え?何で皆分かるの!?」

 

八幡「小町が説明してくれるから、ちょっと落ち着け、アホヶ浜」

 

結衣「ちょ!ヒッキー酷いし!」

 

小町「さて、三つ目です!王さまに、なった人は、もし自分が王さまに命令されていたら、拒否することができます!」

 

結衣「あ!成る程!そういうこと「ただし!」え?」

 

 

小町「命令を拒否出来るのは、二人までです!」

 

八幡「どういう意味だ、それは」

 

雪乃-いろは「?」

 

雪乃も、いろはも分かっていないみたいだ、ん?由比ヶ浜?うん、察してくれ。

 

小町「そうですね~例えばです!例えば、お兄ちゃんに皆で、今日は外で寝ろと言ったとします!」

 

八幡「おい、ちょっと待て!なんだその理不尽すぎる、虐めは!てか、今1月で、外雪ふりはじめてんだけど!?」

 

雪乃「比企谷君、五月蝿いわよ」

 

結衣「ヒッキー、ルールが分からないから、口挟まないで!」

 

いろは「先輩~、少し静かにしてくださいね♪」ニコ

 

八幡「・・・まじ、泣きたくなってきた」

 

小町「えー、コホン....それでは、続きを、その命令を解くには、お兄ちゃんは王さまに2回ならなければいけないってことです!」

 

八幡「狙われたら、終わりって....俺不利じゃん.....」

 

雪乃「それで、ルールは、それで終わりかしら?」

 

小町「いえいえ、次でラストです!全員が、王さまになったら、このゲームは終わりです!」

 

雪乃「つまり、終わるときは、運ってことね?」

 

八幡「一人で何回も、王さまになることもあるってことか」

 

いろは「成る程~色々と奥が深そうな、王さまゲームですね!」

 

結衣「う、うん...私もなんとか、分かったよ!」

 

小町「それじゃ、始めましょうー!」

 

八幡「で?どうやって、王さまを決めるんだ?」

 

小町「あー忘れてた、この黒い箱の中心部、から手を入れれるようになっているので、そこから、手を入れると、割り箸が入っているので、1人1本とってください!ちなみに、割り箸に赤くぬってあるのが、王さまですからね!」

 

いろは「なんか、福引きみたいですね~」

 

結衣「あー!確かに!」

 

小町「それじゃあー皆さん~掴んでください!」

 

俺達は、そのよくわからない、黒い箱の中に手を突っ込み、中に割り箸らしき物が入っていたので、それを握る.....が、箱が狭いから、皆の手が、自然に触れてしまう....。

 

小町「皆さん、掴みましたね?」

 

全「」コク

 

全員が、小町の言葉に頷き、一斉に箱から手を出して、王さまを確認する。

 

無  八幡

 

無  結衣

 

無  雪乃

 

無  小町

 

赤  いろは

 

 

いろは「やりました!私が、王さまです!」

 

八幡(ん?そう言えば、これ番号付いてないけど、どうやって、命令するんだ?)

 

結衣「あー残念」

 

雪乃「まぁ、5分の1ですものね」

 

小町「さあ!いろはちゃん!命令ーは!?」

 

いろは「せ、先輩の部屋で私も一緒に寝ます!」

 

八幡「・・・は、はぁーー!?」

 

結衣「!?」

 

雪乃「・・・」

 

小町「成る程!では、次ですね!」

 

八幡「ちょっと待て!」

 

小町「何かなーお兄ちゃん」

 

八幡「何かなーじゃないだろ!無理に決まってるだろ!一緒に寝るなんて!そもそも、命令する相手を指名ってなんだよ!」

 

小町「いや、お兄ちゃん....そもそも、この割り箸に、番号とかない時点で、気づいてよ....」

 

八幡「え?何?俺がおかしいの?」

 

小町「はい!では、二回目を始めまーす!」

 

八幡(無視ですか....)

 

そう言って、皆一斉に手を入れる。

 

無  八幡

 

無  雪乃

 

無  いろは

 

無  小町

 

赤  結衣

 

結衣「やったー!私、王さま!」

 

小町「でわ、結衣先輩、命令をどうぞ!」

 

結衣「ひ、ヒッキー...」

 

八幡「え?俺?」

 

結衣「あの、いろはちゃん、一人だと心配だし、私も一緒に寝るから....」

 

小町「はい!命令決まりました!では、次ですね!」

 

八幡(もう、突っ込む気すら失せてきた....)

 

無  八幡

 

無  結衣

 

無  いろは

 

無  小町

 

赤  雪乃

 

八幡「また、無かよ....」

 

雪乃「今度は、私が王さまね」

 

小町「でわ!雪乃さん!どうぞ!」

 

雪乃「ひ、比企谷君、一色さんと、由比ヶ浜さんだけじゃ、心配だから....私も監視することにするわ」

 

八幡「そうですか.....」

 

小町「はいーでは!次ですね!」

 

 

無  結衣

 

無  雪乃

 

無  いろは

 

無  小町

 

赤  八幡

 

 

八幡「それで、俺....か」

 

結衣「なんか、綺麗にバラけたねぇー」

 

雪乃「ええ、まぁこんなこともあるでしょ」

 

いろは「私的には、何か裏がありそうな気もしますが...まぁいいです」

 

小町「それで、お兄ちゃん、どうするの?二人しか、キャンセルできないからね?」

 

八幡「・・・」

 

結衣「ひ、ヒッキー....」

 

雪乃「ひ、比企谷君....」

 

いろは「せ、先輩.....」

 

結衣-雪乃-いろは「・・・誰を選ぶの?(かしら?)(ですか?)」

 

小町「さ、お兄ちゃん」

 

八幡「お、俺は....俺は、1階のリビングのソファで、一人で寝る」

 

結衣「・・・ヒッキーらしいね」

 

雪乃「・・・そうね、あなたらしいわ」

 

いろは「・・・流石、先輩ですね」

 

小町「まさか、王さまが、自分自身に命令するなんて、よく気がついたねーお兄ちゃん」

 

八幡「んなことは、いいから早く終わらすぞ、どうせ、次で終わるんだろ?」

 

小町「さぁ、どうかな~それじゃ!皆さん手を入れてください!」

 

 

無  八幡

 

無  結衣

 

無  雪乃

 

無  いろは

 

赤  小町

 

小町「私ですね~」

 

八幡「さぁ、ラストは、何て命令するんだ?」

 

小町「・・・お兄ちゃんは、今すぐに、全員分の、ジュースを自販機から、買ってきてー」

 

八幡「は?」

 

小町「はい、実行してください~」

 

八幡「いや、あの....外、雪ふってんだけど?」

 

小町「約束は、遵守だよ、お兄ちゃん♪」

 

八幡「ハァ....」

 

結衣「ヒッキー、いってらっしゃい~」

 

いろは「先輩~ジュース待ってますからね」

 

俺は、コートとマフラーを着込み、雪のふる中、ジュースを買いに、徒歩10分程の自販機に向かう。

 

八幡「うう、寒い.....」 

 

陽乃「ひゃっはろ~比企谷君、ご無沙汰だね~」

 

八幡「・・・何でこんなところに?」

 

陽乃「王さまゲームは、楽しかったかね?」

 

八幡「陽乃さんが、提案したんですか?」

 

陽乃「うん、だって、あの黒い箱用意したの私だもん」

 

八幡「あんたは、何やってんですか....ちなみに、あの箱って、どんなトリックがあるんですか?」

 

陽乃「なんのことかな~」

 

八幡「俺達が、自分で割り箸を取ってるのに、小町が、思い通りに、王さまを操ることが出来たのは何故ですか?」

 

陽乃「ふふふ、企業秘密だよ♪」ニコ

 

八幡「まぁ、それなら、それでいいですけど」

 

陽乃「ねえ、比企谷君...ちょっと歩かない?」

 

八幡「いや、寒いんで、今すぐにでも帰りたいんですが?」

 

陽乃「もぉ~つれないなぁーこんな美人なお姉さんと歩けるなんて、滅多にないんだぞ~」

 

八幡「ハァ....少しですよ」

 

陽乃「ありがとう♪比企谷君♪」ダキ

 

陽乃さんは、そのまま俺の腕に抱きついてきた。

 

八幡「ちょ、陽乃さん....何やってんですか」

 

陽乃「だって、これなら....寒くないでしょ?」

 

八幡(いや、寒くはないんですがね?発育のいいその、二つの山がですね、当たって....しかも、良い匂いが.....)

 

八幡「そ、それで用ってなんですか?」 

 

陽乃「比企谷君は、あの三人の誰を選ぶのかなってね」

 

八幡「なんのことですかね....」

 

陽乃「それじゃあ、四人だったら誰を選ぶのかね?」

 

八幡「いや、四人目って誰なんですか.....?」

 

陽乃「おやー三人は、決まってるんだ~」

 

八幡「ぐ....」

 

陽乃さん、相手にぼけつをほってしまった....。

 

陽乃「じゃあさ!私が、ここで比企谷君に好きって言ったら、四人目にいれてくれる?」

 

八幡「・・・は?」

 

陽乃「もうー、何度も言わせないのー....で、どうなのかな?」

 

八幡「何が目的で、言ってるか分かりませんが、陽乃さんが、俺のことをす、好きになるなんて、ありえないじゃないですか、なので、そんなこと、考えるだけ、意味ないですよ」

 

陽乃「そっか....普通にフラれるより、キツいな....」ボソ

 

八幡「ん?今なんて?」

 

陽乃「何でもないよ♪そ!私が、比企谷君のことを好きになることはない....あ、でも、私よりも、国語の点数が良いって所は気になるなぁ~」

 

八幡「いや、あなたは、全教科卒業するまで、100点、そこで、唯一取りのがしたのが、国語で、1度だけ98点取っただけじゃないですか....嫌味にしか聞こえませんよ」

 

陽乃「ふーん、点数まで知ってるんだ~」

 

八幡「内容も知ってますよ」

 

陽乃「へぇ~誰に聞いたの?」

 

八幡「・・・平塚先生ですよ」

 

陽乃「静ちゃんか~お喋りだなぁ~」

 

八幡「まぁ、その間違え方、正しくは、前までは、間違えだったその問題は、陽乃さんなら、間違えるはずのない問題だったはずですが?」

 

陽乃「だって~あんな出し方されたら、ああ書くでしょ!?」

 

八幡「いや、書きませんよ....」

 

陽乃「えーそうー?」

 

 

この、超完璧超人が間違えた問題がこれである。

 

問 雪の下に咲いているあなたが思う、最も綺麗な花を答えなさい。

 

ちなみに、この問題は、国語の平均点が前回低く、点数を上げるために、用意した問題だ、この文を要約すると、あなたの好きな花の名前を答えなさい....だ。

 

陽乃さんの、その時の答えがこれだ。

 

答 雪乃ちゃん♥

 

既に、花ですらない....この問題を、間違えたのは、陽乃さんだけだったらしい。

 

八幡「まぁ、俺が驚いたのは、このあとのことなんですがね」

 

陽乃「このあと?」

 

八幡「陽乃さん、テスト返しがあった、次の日から、1週間休みましたよね?」

 

陽乃「うんー、休んだよ」

 

八幡「その、1週間で新種の花を探しだし、雪乃ちゃんという名前をつけましたね?」

 

陽乃「そこまで、知ってるなんて、ビックリだなぁー」

 

八幡「知ってますか?その時、教師たちの間で、あなたのことを何て呼ばれるようになったのか」

 

陽乃「知らないわよー、興味もないもの」

 

八幡「答えが正解なのではない、雪ノ下陽乃が書いた答えが、答えなのだ....だそうです」

 

陽乃「ふーん、なかなか面白いこと言ってくれてたんだね、でも」

 

八幡「そう、でも、結局国語は、98点だった、まぁ、恐らくですが、テストの日より後に出来た花だからていう理由なんじゃないかと思っています」

 

陽乃「そ、それで合ってるよ、その時に、静ちゃんと、仲良くなったの」

 

八幡「・・・そうなんですか」

 

陽乃「じゃあ、そろそろ帰るけど、ひとつ宿題を出しとくね」

 

八幡「宿題?」

 

陽乃「君の大切だと思う、存在は誰?」

 

八幡「そ、それは....」

 

陽乃「次回答え合わせね♪」

 

八幡「は、陽乃さん!」

 

陽乃「ん?」

 

八幡「答えなんてあるんですか?」

 

陽乃「さあ?でも、君が考えて、理解できたなら、それが答えなんじゃないの?」

 

八幡「・・・」

 

陽乃「それじゃあね♪比企谷君」

 

俺は、そのあと、小町への少しの抵抗として、全員にマッカンを買って帰るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしょうか、楽しんでいただけていると嬉しいのですが....次回は


いろは「また、違う女性ですか.....」

八幡「誰だ?」

三浦「あーしは、こいつと話があるから、二人にしてくれない?」

八幡「そうか....そうだったのか...」



みたいな感じです!



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比企谷八幡の答え

皆様おはようございます!@まきにきです!今回は、ある意外な人物が比企谷の家に訪問してきます!


ご指摘をいただき、アメリカの学校の卒業の過程が日本と異なっていたので、修正します、ご指摘ありがとうございます!

修正 雪乃「よくそんな特例が認められるのかしら?」

   雪乃「そう、確か...アメリカと日本では、卒業の過程が違っていたわね」





 

 

小町「・・・38.0度って....」

 

八幡「・・・ゴホ....悪い」

 

結衣「ヒッキー、大丈夫?」

 

いろは「先輩~流石にこの時期に、リビングのソファーの上で寝るのは、無理がありましたね」

 

雪乃「まさか、本当にリビングで寝るとはね....」

 

八幡「仕方ねえだろ....俺の部屋に、お前らが寝てんだから」

 

結衣「でも、旅館でも一緒だったし、今更って感じはあったけどねー」

 

いろは「結衣先輩ー」ニコ

 

結衣「い、いろはちゃん?」

 

いろは「その話、詳しく後で教えてくださいね♪」

 

結衣「あー、いや、うーん....ゆきのん」

 

雪乃「ハァ....一色さんには、私から後で話すわ、でも今はそれより」

 

小町「お兄ちゃん、流石にこんなに熱があるんじゃ、学校無理だから、今日はお休みだね」

 

八幡「・・・ああ」

 

結衣「あ!そうだ、ヒッキー、私が今日1日看病してあげるよ!」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、あなたも今日学校があるのよ?」

 

結衣「あ、そうだった....」

 

小町「んーでも、この状態で、一人にさせとくのもあれですし....お兄ちゃん、小町、学校休もっか?」

 

八幡「いや、良いよ、一人でもなんとかな「いやいや、皆さん、私がいますから」」

 

結衣「え、でも、いろはちゃんも学校あるでしょ?」

 

いろは「いえ、私の通っていた、学校はアメリカですし、それに、もう単位は取れていましたので、先に卒業させてもらいました♪」

 

雪乃「そう、確か...アメリカと日本では、卒業の過程が違っていたわね」

 

いろは「そうなんですよ♪」

 

小町「うーん、でも、小町的には、いろはちゃんと二人っきりというのも、色々と心配なんですが....」

 

結衣「そ、そうだよ!ヒッキーが襲ってきたらどうするの!?」

 

八幡「おいこら、何で俺が襲うの確定なの?どう考えても、襲うのとか、体力的に無理だからな?」

 

結衣「それじゃあ!安心だね!」 

 

小町「いやー襲われたときに、拒否する力も無いってのはなー....」ボソ

 

いろは「大丈夫ですよ!ただ、看病するだけですから、皆さんは、安心して、学校に行ってください」

 

雪乃「それじゃあ、後の事は、一色さんに任せて学校に行きましょうか」

 

結衣「うん、そうだね.....いろはちゃん、ヒッキーのことよろしくね!」

 

いろは「はい!任せてください!」

 

そのあと、一色と俺を残して全員学校に向かった。

 

いろは「先輩、食欲あまりないかもしれませんが、お粥を作ってくるので、それまで寝ててください」

 

八幡「あ、ああ....悪いな」 

 

いろは「いえいえ♪」

 

八幡「あの、ところでさ」

 

いろは「何ですか?」

 

八幡「流石に、ソファーの上だとキツいから、俺の部屋まで行きたいんだけど....」

 

いろは「・・・何故、皆さんがいたときに言わないんですか!?」

 

八幡「いや、忘れてたと言いますか....」

 

いろは「・・・まぁ、このまま、リビングのソファーの上にいるわけにも行かないので、移動しますか...先輩立てますか?」

 

八幡「悪い、力入らない...」

 

いろは「分かりました」

 

八幡「え?あ、いや...いろはさん?」

 

一色は、俺を起こすと、脇から首を通して、腰に手を回して、倒れないように支えてくれた。

 

一色が、体重を支えてくれているので、なんとか、立ち上がることができたが、この体勢はまずい....。

 

八幡(い、いろはの匂いが...何故、女の子ってこんな良い匂いがするんだ?それに、なんか、体柔らかくて...)

 

いろは「先輩...顔すごい、赤いですけど、大丈夫ですか?歩けます?」

 

八幡(いろは、優しい....おそらく、俺の顔が、急に赤くなったのは、風邪のせいではない....あー、罪悪感で、押し潰されそうだ.....)

 

八幡「あ、ああ...何とかな、悪いな、いろはこんなことまで、頼んじまって」

 

いろは「何言ってるんですか、先輩、普段お世話になってる、御礼ですよ」

 

八幡「俺は、殆どなにもしてない気がするけどな...」

 

これは、謙遜でもなんでもない、確かに勉強を見たりしてるが、俺だって、朝起こしてもらっているのだ、お互いにとって、winwinな関係と言っていいだろう。

 

いろは「・・・そんなことありません」

 

八幡「いろは?」

 

いろは「あ、い...いえ!先輩が、勉強を教えてくれたので、総武校に入れるだけの点数を取れるようになったわけですし」

 

八幡「いや、俺教えたって言ったって、国語だけだぞ?」

 

いろは「そうですね...でも、あ....先輩部屋に着いたので、とりあえず、ベットの上に寝かせますね?」

 

八幡「・・・ああ、悪いな」

 

いろは「先輩、今日は謝ってばかりですね」クス

 

八幡「ああ、確かにな...」

 

八幡(どうも、風邪になったりすると、不安になり、いつもより、素直になっちまうんだよなぁ....)

 

いろは「さて...ヨイショ」

 

一色は、まるで割れ物でも扱うように、優しく、俺をベットの上に寝かせて、布団をかけてくれた。

 

八幡「ありがとな」

 

いろは「もう~いつもそのくらい、素直なら可愛いんですけどねぇ~」

 

八幡「いや、俺が素直になったって、可愛いくはならんだろ....」

 

いろは「ん~そうですね、ぶっちゃけ、超キモいです」

 

八幡「酷い....」

 

いろは「・・・でも、私は、そんな先輩でも....」

 

八幡「・・・いろは?」

 

いろは「あ、いや!何でもありませんよ!」

 

八幡「そ、そうか」

 

いろは「先程の、話の続きは、後程ということで、お粥作ってきますね♪」

 

八幡「ああ、悪いな....」

 

いろは「いえいえ、大人しく寝ていてくださいね♪」

 

一色は、それだけ言い残して、俺の部屋から出ていった。

 

八幡「ハァ....風邪、か....」

 

そのあと、直ぐに瞼が重くなり、目を閉じるのだった。

 

 

 

俺は、目をあけると一色が、隣で座っていた。

 

いろは「あ、先輩、よく寝られましたか?」

 

八幡「ああ...俺寝てたのか」

 

いろは「はい、私が戻って来たときには、既に」

 

八幡「そうか」

 

いろは「では、お粥冷めちゃいましたし、温めてきますね♪」

 

八幡「二度手間になっちまったな...」

 

いろは「いえいえ、先輩は寝れるときに、寝てくれればいいんですよ♪」

 

そう言って、一色は、俺の部屋から出ていった。

 

 

 

一色が、部屋から居なくなって、5分程経った頃、俺は、何故か分からないが、俺の頭では、とてつもない不安が、襲っていた。

 

八幡(いろはが、下に降りていって、どれくらい経ったんだ...温めるだけなら、そろそろきてもいいはずなのに...)

 

俺は、まだ5分しか経っていないというのに、言いようがないような、不安に襲われ、物音1つしない、部屋にいることで、余計に不安になっていた。

 

八幡「い、いろ...は」

 

俺は、この時、恐怖と不安で泣きながら、一色のことを呼び続けた、風邪で、喉が炎症を起こしているため、大きな声は出ないが、それでも、ひたすら、呼んだ。

 

それから、5分程過ぎて一色が部屋に戻ってきた。

 

いろは「先輩~おまたせし!先輩!どうしたんです!?」

 

ガチャン

 

一色は、ベットから半分落ちている、俺を見つけると、持っていたお粥を落として、俺の方に慌てて来た。

 

八幡「わ...悪い..いろは、情けなくて、熱が下がった後に、悶絶しそうだが...どうしようもできなくて...」

 

いろは「・・・先輩、すいません、心細かったんですね...」ギュ

 

一色は、優しく俺を抱きしめてくれた、いつもなら、恥ずかしいという気持ちが我先に出たはずなのだが、その時は、安心した気持ちが大きくて、一色の腕の中で再び眠りについた。

 

いろは(やばい...この状況すごい、幸せだけど....どうしようーーー)

 

 

 

八幡「...ん?ここは....午後6時...て、もう夕方かよ」

 

俺は、目を覚ますとベットの上で寝ていた....しかし。

 

八幡(なんで、いろはの手を握ってんだ俺はー!てか、いろはも寝てるし...)

 

【ピーンポーン】

 

俺が一色を起こそうか悩んでいると家の呼鈴がなった。

 

八幡「誰か来たみたいだし起こすか」

 

【ピーンポーン】

 

再度呼鈴が鳴らされた。

 

八幡「帰るつもりもないみたいだしな....」

 

【ピンポンピンポンピンポンピンポン....ピーンポーン】

 

 

八幡「いやいや、怖えよ.....呼鈴連打とか、まじでやめてくれ」

 

いろは「うーん....先輩?何の音ですか?」

 

一色が、呼鈴の音で目を覚ました....まぁ、これだけ、連打されればな...。

 

八幡「誰だか、分かんねえけど、呼鈴連打してんだよ....」

 

いろは「いやいや、何ですかそれ、怖いんですけど....」

 

八幡「俺だって、怖いけど帰るつもりないみたいだし、とりあえず行くか...」

 

いろは「せ、先輩...ファイトです!」ブルブル

 

一色は、いつの間にか俺のベットのなかに入り、布団をかぶっていた。

 

八幡「お前も行くんだよ!」

 

俺は、一色を布団から引っ張り出して、引きずりながら玄関に向かう。

 

いろは「ちょ!先輩ー私行きたくありません!」

 

【ピンポンピンポンピンポンピンポン.....ピーンポーン....バンバン!!】

 

八幡-いろは「!?」

 

俺達が、玄関まで行くと再び、呼鈴が鳴り、今度は、玄関の扉を叩かれた。

 

いろは「先輩....洒落になってないんですが....」

 

一色は、よほど怖かったのか腰を抜かしたらしく、涙目でその場にへたりこんでしまった...。

 

八幡「・・・分かった、俺が開けるからそこにいてくれ...」

 

いろは「は、はい....」

 

八幡(自分家の玄関開けるのに、こんなに緊張することになるなんてな.....)

 

俺は、深呼吸をして、扉を開けた。

 

三浦「あーやっと、開いたし...ヒキオ出てくんの遅すぎ」

 

八幡「・・・は?」

 

俺の頭の中は、ものすごく混乱していた、勇気を振り絞って、扉を開けると、そこには、クラスメイトの三浦優美子が立っていたからだ、しかも、俺と三浦は、今絶賛喧嘩中というか、学園祭のー件のおかげで、お互いにあまり会いたくないと思っているはずだ、俺が風邪で休んだからといって、御見舞いに来るはずがない。

 

三浦「何その態度、なんかあーしに文句でもあるわけ?」

 

八幡「い、いえ...ありません」

 

いろは「先輩~結局誰が来たんですか~?」

 

一色が、復活したらしく俺の元まで駆け寄ってくる。

 

三浦「あ?誰あんた?」

 

いろは「また違う女性ですか...」

 

八幡「いや、またって何だよ、誤解を招くような言い方はやめろ」

 

三浦「ちょっと、あーし、今あんたに誰かって聞いたんだけど?聞こえなかったの?それとも聞こえてて無視してんの?」

 

八幡(三浦、怖えー、言われてる訳じゃないのに、足が震えてきた....)

 

いろは「せ、先輩....この人怖いです....」

 

一色は、震えながら俺の後ろに移動した...ちょっと待て、俺を盾に使うな....。

 

八幡「ハァ....こいつは、一色いろはって言って、俺の幼馴染みだ」

 

三浦「へぇ~あんたら、付き合ってんの?」

 

八幡「べ、別に付き合ってねーし」

 

いろは「・・・ハァ」

 

三浦「ふーん、あっそ....ならいいや」

 

八幡「それで、三浦は、何しに来たんだ?」

 

三浦「あー、とりあえず、あげてもらっていい?」

 

いろは「あがってくんでふか?」

 

八幡(一色...ビビりすぎて噛んでるぞ...)

 

三浦「別にあんたには、関係ないっしょ?」

 

いろは「あ、ありま「あぁ?」何でもありません...」

 

八幡(一色が、だんだん可哀想になってきたな...)

 

こうして、三浦をリビングまで案内して椅子に座らせる。

 

俺の向かい側に三浦、俺のとなりに一色が座った。

 

八幡「それで、用ってのは?」

 

三浦「てかあーし、こいつと話があるから、二人にしてくれない?」

 

いろは「・・・二人っきりで何を話すつもりなんですか?」

 

三浦「別にあんたには、関係ないっしょ」

 

いろは「あります!」ガタ

 

一色は、急に椅子から立ち上がり、初めて三浦に言い返した。

 

八幡「お、おい...いろは」

 

いろは「はっ.....すいません、取り乱しました」

 

三浦「ふーん、まっいいけど、それよりあんた、何か勘違いしてるでしょ?」

 

いろは「・・・勘違い?」

 

三浦「あーしは、別にこいつのことなんとも思ってないし、好きなやつ他にいるから...そーゆのじゃないってこと」

 

いろは「え?....違うんですか?」

 

八幡「お前は、何考えてんだよ....」

 

いろは「アハハ...私が知ってる限りでも、先輩は、幼馴染みに、巨乳に、美人に、幼女に妹に手を出しているので、次はギャルかと思いまして....」

 

八幡「おいこら、手を出すって何だよ、俺は1度も手なんか出したことないんだからな!」カー

 

この時、俺は祭の後での由比ヶ浜とのキスのことと、その翌日に一色とキスをしたことを思い出して、顔が少し赤くなっていた。

 

三浦「それに、ホモ大好きな眼鏡っ子とかね」

 

八幡「・・・」

 

俺は、三浦の言葉に言い返すことは出来なかった、どう考えても、あの人のことだろうと、分かってしまったから、黙ることしか出来なかった。

 

いろは「え!?なんですか、その新手の属性は!先輩~だれなんですかー」

 

八幡「ハァ....」

 

三浦「まっ、この件は、このくらいでいっかな」

 

八幡「他にも何かあるんですか?」

 

三浦「流石にこの先は、あんたいると話せないんだけど」

 

いろは「・・・分かりました、それでは先輩、私は小町ちゃんの部屋にいるので、終わったら教えてください」

 

 

一色が、小町の部屋に行った後、しばらくの沈黙が続いた。

 

八幡(き、気まずい....)

 

三浦「あ、あのさ....ヒキオ」

 

八幡「ひゃ、ひゃい!」

 

急に話しかけられて、思わず声が裏返ってしまった....死にたい。

 

三浦「きも」

 

八幡「すいません....」

 

三浦「クス」 

 

八幡「え、えーと三浦さん?」

 

俺が、謝ると三浦が急に笑いだした。

 

三浦「あー悪い悪い、ヒキオとこうやって話してんのがちょっと可笑しくてさ」

 

八幡「確かにな」

 

八幡(俺と三浦は、学校の中でさえ話さないのだ、唯一話したと言えば、学園祭の喧嘩....か、あれで何故こうなったのか、本当にわからん....)

 

三浦「今日はさ...ヒキオに謝るために来たんだ」

 

八幡「え?」

 

三浦「あんた、さっきからちょくちょくムカつくんだけど、もしかして、わざとやってる?」

 

八幡「・・・それはない、俺はそんな器用にできてないもんでな」

 

三浦「あー確かに」

 

八幡(自分で肯定するのと人に肯定するのでは、意味は、同じなのに、捉え方が変わってしまう、本当に不思議なもんだ....)

 

三浦「学園祭の時...さ」

 

八幡「ああ」

 

三浦「あそこまで、あーしに言ったのって、あーしらの関係を守ろうとしてだって、聞いてさ」

 

八幡「は?いや誰に?」

 

三浦「隼人と結衣と、海老名に」

 

八幡「あいつらか....」

 

三浦「だから、その....」

 

八幡「いや、あれは俺が、俺のためにやっただけだし別に三浦が気にすることじゃないだろ」

 

三浦「ふーん、結衣の言った通りじゃん」

 

八幡「は?何が?」

 

三浦「結衣がさ、ヒキオにこの事話したら絶対に自分のためとか言ってくるって言ってたし」

 

八幡「いやでも、だな」

 

三浦「あんたのやり方、私は正直好きじゃない」

 

八幡「・・・だろうな」

 

三浦「・・・でも、感謝はしてるし」

 

八幡「・・・感謝?」

 

三浦「ヒキオのおかげで、あーしらの今があると思ってる、だから....あ、ありがと」

 

八幡「あ、あの三浦が...感謝?」

 

三浦「ああ?何か文句でもあんの?」

 

八幡(こいつ、本当に俺にお礼を言いにきたのか?)

 

八幡「いや、まさかお前からお礼を言われるなんて想わなくてな」

 

三浦「あ、あーしだって、思ってなかったし」

 

八幡「はは....そうだな」

 

三浦「それでさ、あーしのせいで、ヒキオ皆から避けられてんじゃん?」

 

八幡「いや、それは違うだろ」

 

三浦「いや、あーしと喧嘩したあとから、どう考えても避けられてるでしょ」

 

八幡「100歩譲って、仮にそうだったとしても、気にする必要はねえよ、お前と喧嘩しなくても、俺ならいずれは、そうなってただろうしな」

 

三浦「クス....そうかもね」

 

八幡「いや、笑うなよ....」

 

三浦「でもさ、ヒキオ、あーしは....いや、あーしらは、あんたに感謝してるだから...学校で居場所がないってんなら、あーしらがあんたの居場所になってやるし」

 

八幡「・・・え?」

 

三浦「やっぱりさ、居場所が無いってのは、辛いじゃん」 

 

八幡「いやでも....」

 

三浦「ヒキオとつるむことで、周りが何か言ってくるかもしれない...かもね、でもさ、あーしらは、それでも良いって思ってる」

 

八幡「だけど「それに」」

 

三浦「この事は、結衣や隼人や海老名も賛成だけど、決めたのはあーしだから」

 

八幡「・・・三浦」

 

三浦「それにさ、そんなに気にすることじゃないっしょ、あーしら....友達なんだからさ」

 

八幡「・・・とも...だち」

 

八幡(俺は、この時あの日に陽乃さんに言われていた、宿題のことを思い出していた...「君の大切だと思う、存在は誰?」

)

 

三浦「ヒキオー?どうしたー?」

 

八幡「そうか....そうだったのか...」

 

八幡(俺の大切だと思う、存在...)

 

三浦「あんた、本当にどうした?」

 

八幡「あ、いや何でもねえよ....そのありがとな」

 

三浦「うえ....ヒキオに感謝されるとか、何か気持ち悪いんですけど」

 

八幡「・・・酷くね?」

 

三浦「クス、それじゃあ、あーしはそろそろ帰るよ、言いたいことは言えたし」

 

八幡「ああ」

 

俺は、三浦を見送るために玄関まで行くと、三浦は帰る間際に振り返ってきた。

 

三浦「それじゃあ、また明日」ニコ

 

八幡「」

 

俺は、突然で何も言えなかったが、三浦の笑顔を初めて見た気がした、そして俺は思うのだ、明日学校に行ったときには、しっかり挨拶をしようと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい!今回はここまでです!比企谷がようやく気づいた、自分が大切だと思う、存在...それは、次に陽乃さんに会ったときに、書きます!


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彼は彼自身が何をやりたいのか分からない

皆様こんばんわ!@まきにきです!今回の話は次回の話に繋げるためにちょっと無理したかなと少し思います。




 

 

 

三浦がうちに来た翌日の朝、すっかり俺の熱は下がっていた。

 

八幡「・・・ちゃんと、皆に礼を言わないとな....」

 

ガチャ

 

俺の目が覚めて昨日のことを思い出していると、部屋の扉が開いた。

 

いろは「先輩♪朝ですよー起きてくだ...て、今日は、しっかり起きてるじゃないですか~」

 

八幡「ああ、起こしにに来てくれたのか...ありがとな」

 

いろは「え?先輩がお礼?明日は、雨ですか?」

 

八幡「いやいや、降らねえよ...昨日看病してくれただろ...その「あー!昨日の先輩可愛かったですよー♪」」 

 

いろは「私が少し離れただけで、いろはーいろはーって」

 

八幡「い、いや...忘れてくれ....」

 

いろは「えーどうしよっかな~」

 

八幡「いやまじで「二人ともなーにやってるんですかねー?」」

 

八幡-いろは「・・・あ」

 

俺がいろはに、忘れてくれと頼んでいると、小町が部屋に入ってきた。

 

小町「お兄ちゃんもいろはちゃんも遅ーい!!」

 

八幡「い、いやその」

 

いろは「あ、あのね...これには」

 

小町「二人とも言い訳は良いから、早く朝ごはん食べるよ!」

 

俺といろはは、小町に怒られながらリビングに向かい、ご飯を急いで食べて、制服に着替えて外に出ると、小町が既に自転車の荷台の上に乗っていた。

 

小町「レッツゴー♪」

 

八幡「はぁ....またか」

 

小町を自転車の荷台に乗せて中学校まで送り届けて自分も学校に向かう。

 

学校に着くとやはりまだ、俺を見るとその場から、離れる人や目線を反らす人ばかりだった。

 

八幡「覚悟はしてたが...まぁこんなものか」

 

八幡(まぁ、もともと....ボッチだったしな)

 

俺は自分のクラスの前に着き、扉を開けると思いがけない人から声をかけられた。

 

戸部「お、ヒキタニ君じゃん~」

 

八幡「お、おう」

 

いままでは、教室に入っても俺に話しかけてくる人なんていなかったので、少し戸惑ってしまった。

 

優美子「おはよ、ヒキオ何キョドってんの?キモいから、その顔やめた方がいいよ」

 

八幡「・・・三浦」

 

この時、俺は昨日三浦に言われたことを思い出していた。

 

隼人「やぁ、比企谷」

 

八幡「・・・葉山」

 

結衣「ヒッキー、やっはろ~♪」

 

由比ヶ浜も、教室では表だって俺に話しかけてくることは、いままで無かったのだが何かが吹っ切れたように話しかけてきた。

 

八幡「お、おう...おは「てか、優美子ヒキオって誰だよ~ヒキタニ君だしー」・・・どっちでもねえよ....」

 

優美子「えー名前なんて何でもよくなーい?」

 

八幡)今気づいたが全員違う呼び方なんだよな....俺の名前いくつあるんだよ...)

 

海老名「あれー皆今日来るの早いね~」

 

優美子「おっ海老名じゃーん、はよっす」

 

八幡(え?何はよっすって何処の挨拶なの?)

 

海老名「うん、優美子ハロハロ~」

 

結衣「姫菜~やっはろ~♪」

 

海老名「結衣もハロハロ~」

 

八幡(こいつらは、挨拶も統一する気がないのか....)

 

海老名「ヒキタニ君もハロハロ~」

 

八幡「お、おう」

 

俺は、自慢ではないがこの学校内ではトップワーストだ...うん、そもそも自慢出来る事でもないな....。

 そして、そんなトップワーストみたいな俺が教室に入るやいきなり学校内でのトップカーストである、メンバーと挨拶を交わし普通に話をする...そんなことをすればどうなるかなんて分かりきっていた、俺は誰にも気づかれないように周りの様子を確認した。

 

クラスメイト達は、何人かで集まってこちらを向きながらコソコソと話をしていた。

 何を話しているのか聞こえた訳では勿論ないが態度が露骨すぎて何を言っているのかは何となく分かっていた。

 

だが、いつもの俺ならここで皮肉の1つでも言ってこの状況を打開して、ボッチに戻っていただろう...しかし、俺がその行動に移れない理由があった。

 あの時の三浦が俺に言った言葉...「あーしら友達じゃん」この言葉が俺の行動を止めていた。

 

八幡「・・・友達...か」ボソ

 

結衣「ん?ヒッキーどったの?」

 

八幡「いや...ちょっとな」

 

俺が俯いてしまったせいか、由比ヶ浜が心配して声をかけてくれる...。

 

八幡(由比ヶ浜は、やはり優しいな...でも何故だろう、三浦や葉山、結衣....それに戸部、こいつらは、俺に優しくしてくれている、気を使ってくれている...その現状が...この現状に甘えているおれ自身に、俺は許せないでいた、何故許せないのかは分からない、これが俺の求めていた結果なのか、友達というものなのか分からない、だけど俺は自分を偽ろうとしている....気づいているのに、気づいていないフリを俺はしているのだ、だから俺は自分自身を許すことができない)

 

俺は、休み時間になる度に話しかけてくれる状況に身を任せてさぞ楽しそうに心の中では、自分を嫌いになりながら話を放課後になるまで続けた。

 

キーンコーンカーンコーン

 

八幡「・・・放課後...か」

 

結衣「ヒッキー!一緒に部室行こ!」

 

八幡「あ、ああ...わかったよ」

 

俺は、由比ヶ浜に言われるがままに立ち上がり教室をあとにした。

 

廊下を由比ヶ浜と並んで部室に向けて歩いていると、急に由比ヶ浜が少し歩くペースを速くして、俺の少し前に行くと俺に話しかけてきた。

 

結衣「ね、ねぇ...ヒッキー」

 

由比ヶ浜が、少し前を歩いているので顔は良く見えないが声は、少し震えていることは分かった。

 

八幡「・・・どうした?」

 

結衣「今日ね、ヒッキーなんだか元気無かったし...あの、私達が教室でヒッキーに話しかけたのって迷惑だったのかなって...」

 

八幡「!!」

 

由比ヶ浜の言葉で俺は、驚愕した....俺は顔の表情を隠すのは上手いと自負していた、だから上手く隠せていたと思っていた、だが...由比ヶ浜には、簡単に見破られていたのだ。

 

結衣「たぶん、皆は気づいてないと思うよ...でも、でもね...」

 

由比ヶ浜は、歩くのをやめてその場に立ち止まる...俺は由比ヶ浜の顔を表情を見るのが怖くて俺も一緒に止まってしまった。

 

結衣「私は....私には分かるよ!!ヒッキーなんか今日とっても辛そうだった...顔はなんとか笑おうとしてた....けど、全然そんなの笑顔じゃないよ!ヒッキーが、何でそんなに辛そうにしてたのか私ずっと考えてた...でも全然分からなくて...ねぇ?ヒッキーには、私達と教室で話すのって迷惑なの?」

 

由比ヶ浜は、少しずつ俺の方に振り向いてきた...その顔は涙を必死に堪えている顔、それに...俺はこの顔を知っている・・・自分には、何も出来ない、どうにかしたいのに自分ではどうにもならない...自分に対して許せない時の顔だ...。きっと俺も今由比ヶ浜と、同じ顔をしているのだろう...。

 

八幡「ち、違うんだ...別に嫌じゃなかった...でも、俺にも分からないんだ....皆の優しさは素直に嬉しい...だけど、自分が自分自身がどうしても俺は許せないんだ」

 

結衣「・・・ヒッキー」

 

八幡「悪いな...俺は「そっか、それなら良いんだ....」」

 

結衣「私...私....ね、ヒッキーに嫌われちゃったのかなって思って...」

 

八幡「感謝はしても、嫌いになるなんてことはねえよ....お前が俺を嫌いになることはあるかも知れないけどな」

 

由比ヶ浜は、目に溜まっていた涙を拭いながら顔を赤く染めながら笑顔で俺に言ってきた。

 

結衣「ううん、それだけは絶対にないよ」クス

 

八幡「」ボー

 

夕焼けのせいなのかその時の由比ヶ浜の笑顔は、とても可愛くて魅力的で俺は、何も言えずに由比ヶ浜に魅とれてしまった。

 

結衣「な、何!?ヒッキー、私の顔に何かついてる!?」

 

八幡「あ、いや...ちょっと魅とれちまって...あっ」

 

結衣「え、魅とって...えーーー!」

 

八幡「あ、いや...すまん、今の無しで....」

 

八幡(しまった....本人に直接言うとか...何やってんだ俺は....)

 

結衣「あーいや...そのありがと」

 

最後の言葉は小さくて聞こえなかったが、顔を赤くして俯いてしまった、由比ヶ浜を見て俺は謝ることにした。

 

八幡「そ、その...すまん」

 

結衣「いや、別に謝らなくても....」

 

八幡「いや、でもな」

 

結衣「うーん...それなら、あ、あのさ....」

 

八幡「ん?」

 

結衣「その今度の日曜に千葉の春祭りがあるんだけど....かなり小さいお祭りなんだけど、二人で一緒に行ってくれない...かな?」

 

八幡「ん?こんな時期に祭りがやってるのか?いやでも、なんで..?」

 

結衣「ほ、ほら...屋台でたくさん...奢ってもらえるし!今回のお詫びってわけで!」

 

本当は俺だって分かっている..お正月に由比ヶ浜にキスをされたんだ...流石に由比ヶ浜の気持ちにも気づいている。

 だが....由比ヶ浜が俺に抱いてくれている感情...俺は由比ヶ浜の気持ちに気づいていないと気づいてはいけないと自分に言い聞かせてしまう...もしも、由比ヶ浜の気持ちに気づいてしまえば、きっと今の状況は崩れてしまう...雪ノ下や、一色、由比ヶ浜とのこの日々は終わりを告げてしまうと俺は分かってしまっているのだ...だから、俺は分かっていても分かっていないと自身に呪いをかけてしまう。

 

八幡「まぁ...今回のは俺が悪いしな....」

 

結衣「え!?じゃあ良いの!?」

 

八幡「あ、ああ」

 

結衣「やったぁー!それじゃあ、部室に行こう!」

 

由比ヶ浜は、いままでの暗かった表情が嘘みたいに笑顔になり、部室に向かう。

 

八幡(・・・結衣と二人で....か)

 

 

 




次回は、由比ヶ浜が何故事故の時に比企谷八幡の事を知っていたのかが明らかになります!楽しんでもらえると嬉しいです!


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由比ヶ浜の過去

皆様こんばんわ!@まきにきです!

今回は前書きで俺ガイルの男性メンバーで面白いキャラベスト3をやりたいと思います!

早速ですが....

第3位からいきまーす!

第3位 材木座義輝

はい!材木座の中二病あそこまできてると面白いですね!リアルでいたら引くかもしれませんが!見てる分にはありです!

第2位 比企谷八幡

突っ込みに関しても作文に関しても斜め右すぎて面白いです!一緒にいて飽きなさそう!

第1位 玉縄

あそこまで笑ったのは久し振りというくらいまで笑わせてもらいました!もうほんとに面白いキャラって感じです!

あくまでも、個人的な順位なので気にしないでください!

では本編に移ります。


 

 

 

 

2月の12日日曜日・・・そう今日は、由比ヶ浜と二人で祭りに行こうと約束した日だ、だが比企谷八幡は、1つ大きな悩みを抱えていた。

 

 

八幡「ハァ....いろはと小町には何て言っていけばいいんだ」

 

俺は困っていた、由比ヶ浜と出掛けることをではなく、由比ヶ浜と一緒に出掛けるにあたり、うちにいる、幼馴染みと妹になんて言い訳を言えば着いてこないか....だ。

 今回の件では、由比ヶ浜に二人でと言われているので、小町もいろはも連れていくわけにはいかない...。

 

八幡「・・・どうしたもんかな」

 

俺は悩みながら、体を起こして時計を見ると昼の12時を指していた。

 

八幡(・・・昼の12時?何でいつもみたいに起こされなかったんだ....てか、しまったぁああ!プリキュア見逃しちまったぁぁあ....) 

 

俺は日曜朝からやっている、プリキュアを見ることが1週間で一番の楽しみだったのだが見えない事が分かって、体が徐々に重くなっていく。

 

八幡「・・・ハァ、材木座なら録画してるだろうし、今度見せにもらいにいけばいいか....」

 

八幡(結衣との約束の時間まで後3時間もあるし、とりあえず...軽く飯でも食べるか)

 

俺は時間に余裕があることを確認して、小腹が空いていたので何か食べるためにリビングに向かった。

 リビングに着くと、机の上に書き置きが置いてあった。

 

 

『いろはちゃんと一緒にお買い物行ってきます♪お兄ちゃんのことだから、昼まで起きないだろうし昼ご飯だけ作っておいて冷蔵庫の中に入ってるから温めて食べてね♪       

 

追伸 洗濯物干してあるからいれといてね』

 

 

俺は由比ヶ浜と一緒に行くにあたっての言い訳を考えなくてすんだことにホッとして、冷蔵庫の中に入っていた、チャーハンを温めて食べることにした。

 

昼御飯も食べ終わり洗濯物もたたみ終えると時間は2時を指していたので少し早いが待ち合わせ場所にいくことにした。

 待ち合わせの場所は昨日メールで●●神社の赤い鳥居の柱と言われていたので先に行って待ってることにした。

 

八幡「・・・結構人いるんだな」

 

待ち合わせの場所につくと、意外にもたくさんのお客さんで賑わっていた。

 時間を確認するとまだ30分も前だったので鳥居の柱に寄りかかり目を閉じながら由比ヶ浜が来るのを待つことにした。

 

???「だーれだ♪」

 

10分程待っていると、いきなりひんやりと冷えた手で目を塞がれた。

 

八幡(結衣....の声じゃないな、しかし俺は今鳥居の柱に寄りかかっていた筈だどうやって目を塞いでんだ?)

 

俺は今の状況に少し疑問を感じながらも相手の質問に答えることにした。

 

八幡「・・・陽乃さん何でこんなところにいるんですか?」

 

陽乃「当ったり~♪」

 

当ったり~と言いながら陽乃さんは、俺の目に当てていた手を少しずつ離していく。

 

八幡「・・・なん..だと」

 

陽乃「どうしたのかな?」

 

俺が視界を確認すると、陽乃さんは俺の目の前にいた、つまり俺の目の前に立ちながら目隠しをしていたらしい。

 

八幡「何故俺の目の前に立ちながら目隠しを?」

 

陽乃「だって柱が邪魔で後ろから出来なかったし~それにこっちのが面白いと思って♪」

 

八幡「成る程....それで、なんでここに?」

 

陽乃「あの日の宿題の答え合わせをしようと思ってね、ちゃんと覚えてるかな?」 

 

あの日の宿題...「君の大切だと思う、存在は誰?」あの時陽乃さんに聞かれたとき俺は答える事ができなかったでも今は....。

 

八幡「・・・覚えてますよ」

 

陽乃「そう、それなら答えを教えてくれるかな?」

 

 

その頃この会話を隠れて聞いている人物が1人いた。  

 

結衣(ど、どうしよう...待ち合わせ場所に来たらヒッキーとゆきのんのお姉さんが一緒にいて思わず隠れちゃったけど何話してるんだろう....)

 

 

八幡「俺にとって大切な存在は」

 

結衣(えっ...ヒッキーの大切な存在?盗み聞きは良くないのは分かってるけど...)

 

八幡「俺の居場所でいてくれる人...ですかね」

 

陽乃「ふーん、それで?」

 

八幡「いやそれでと言われても」

 

陽乃「私は誰かって聞いてるんだけどなー」

 

八幡「・・・そうですね、小町やいろは、雪乃に結衣、それに俺の居場所でいてくれる、クラスの奴ら、それに「ちょっと待ってくれるかな?」」

 

陽乃「君らしくない答えだね...誰かに言われたのかな?」

 

八幡「・・・別にそういうわけじゃありませんよ」

 

陽乃「でもそんな答え、全然面白くない~」

 

八幡「面白かったら芸人になってますよ」

 

陽乃「あははは、そういうとこは好きよ」

 

八幡「それに、さっきの答えですが」

 

陽乃「んー?」

 

八幡「陽乃さんもですよ、昔から色々お世話になりましたし....か、感謝してます」

 

陽乃「へぇ~それで、私のご機嫌が取れるとでも?」

 

八幡「いや、そういう意味じゃないですよ...」

 

陽乃「君は本物を探してるんだと思ってたんだけどな~」

 

八幡「そうですね...探してたのかもしれないです」

 

陽乃「でもさっきの言葉を聞く限りじゃ偽物を探しているみたいに聞こえたけどな~」

 

八幡「・・・偽物と本物の違いってなんなんですかね」

 

陽乃「さぁ、そんなの私が知ってるわけないじゃない」

 

八幡「そうですね・・・確かに俺は前まで本物を探していたのかもしれません、偽物なんていらないと思っていました」

 

陽乃「それならなんでかな?」

 

八幡「陽乃さん、俺思ったんです...偽物が無ければ本物もないんじゃないかって」

 

陽乃「次は言葉遊びかな?」

 

八幡「そうじゃないっすよ」

 

陽乃「なら、私も言うよ...偽物は合っても本物なんてない」

 

八幡(俺もずっとその言葉の真意を考えていた、その言葉を覆そうと動けば全てが裏目に出て本物なんて信じられなくなってしまっていたんだ...でも)

 

八幡「陽乃さん...俺もそう思ってきました、その言葉に逆らおうとして、行動しました、知恵を絞りました、俺の出来る限りのことをしてきました、でも全て裏目に出て本物なんて無いんだって思ってきました」

 

陽乃「そう...全部偽物、ほんと退屈な世界」

 

八幡「でも、偽物が本物になることだってあるんじゃないですかね」

 

陽乃「どういう意味かな?」

 

八幡「さっきも言いましたけど偽物が無ければ本物もない、例えばですが光があるから影ができる、影が出来るときは光がある...片方だけでは成り立たないと思うんですよ」

 

陽乃「ふーん、それで偽物でいいかって、諦めたのかな?」

 

八幡「違います、俺は本物が欲しいから...本物を手にいれるためにいままでいらないと思っていた、偽物を受け入れようとしているんです..」

 

陽乃「ふーん、そっか...それが今の君の答え...か」

 

八幡「はい」

 

陽乃「それなら、1つ教えてくれるかな?」

 

八幡「答えられる範囲なら」

 

陽乃「本物ってあると思う?」

 

八幡「・・・あると信じてます」

 

陽乃「そっか...ん~まっ、いっかな....それじゃそろそろー出ておいでよ、そこの陰で隠れてるのはわかってるから」

 

八幡「え?」

 

俺は今の話を誰かに聞かれていたことを知り自分の言っていた事を思いだしながら顔が真っ赤になる..せめて、俺の知り合いに聞かれていたんじゃないと淡い希望に頼りながら陽乃さんの見ている方を見る...と俺の淡い希望は見事に砕け散った。

 

八幡「ゆ、結衣....」

 

結衣「や、やっはろー...ヒッキー」

 

陽乃「えーと確か....何ヶ浜ちゃんだっけ?」

 

結衣「由比ヶ浜です!」

 

陽乃「あ、そうだそうだ、思い出した~それで、何で盗み聞きしてたのかな?」

 

結衣「・・・あっ、いや盗み聞きするつもりはなかったんですけど」

 

陽乃「でも、聞いてたんだよね?」

 

結衣「・・・はい」

 

八幡「・・・いや、そもそも俺は結衣と待ち合わせしてたんだから、ここに来るのはおかしくないんじゃないですか?」

 

結衣「・・・ヒッキー」

 

陽乃「全く~君は優しいね」

 

八幡「・・・そんなんじゃないですよ」

 

陽乃「まぁいいや、それじゃ私はこれで帰るね♪」

 

陽乃さんは帰っていったのだが1つだけ問題があった...それは。

 

結衣「ひ、ヒッキー....」

 

そう、先程の話を由比ヶ浜に聞かれてしまったことだ....今すぐにでも叫びながら悶え死にそうだ..。

 

八幡「あ、ああ...悪かったな、何故か陽乃さん急に現れてな」

 

結衣「う、ううん大丈夫...それじゃ祭りいこ?」

 

八幡「あ、ああ」

 

俺と由比ヶ浜は、金魚すくいをしたり射的をしたりしてたくさん遊んだ後に、リンゴ飴を買って家に向かって歩いていると急に由比ヶ浜が声をかけてきた。

 

結衣「ひ、ヒッキー」

 

八幡「・・・ん?どうした」

 

結衣「あのね、陽乃さんとの話...私勝手に聞いちゃって...その」

 

八幡「ああ、その事なら気にしなくていいって、別に内緒にしとく話でもないしな」

 

結衣「そ、そっか...ありがとね」

 

八幡「なんでお礼なんだよ」

 

結衣「ふふふ、さぁーね」

 

八幡「いや、さぁーねってお前...」

 

結衣「ねぇ、ヒッキー」

 

八幡「ん?」

 

結衣「いろはちゃんとは、幼馴染み...ゆきのんとは小学校の時一緒だったんだよね?」

 

八幡「なんで雪ノ下とのこと知ってるんだ?」

 

結衣「前にゆきのんが教えてくれたの」

 

八幡「そうか」

 

 

結衣「それでね...ヒッキーは覚えてないかも知れないけど...私も実は高校より前にヒッキーと会ってるんだよ?」

 

八幡「俺と結衣が高校入る前に会ってる?」

 

結衣「うん...やっぱりヒッキー覚えてないし」

 

八幡「いや、その...悪い」

 

結衣「べ、別に...いいんだけどさ、今とは全然違ってたし...ヒッキーは中学二年の学園祭の時って覚えてる?」

 

・・・覚えていた、いや何回も忘れようとしたが忘れられなかった記憶だった、あの日学園祭当日の日に俺の中学生活は、終わりを告げたと言ってもいいくらいの出来事があったときなのだから。

 

 

    

 

    回想  中学二年の学園祭

 

俺の中学二年の時の学園祭は、担任のこの言葉により始まった。

 

 

担任の先生「よーし!お前ら今日は待ちに待った学園祭だぁー!締まっていけよー!」

 

クラスの奴ら「先生ーその台詞なんか違う気がしまーす!」

 

ちなみに、俺たちはロミオとジュリエットという演劇をすることになっていた。

 しかし、俺は雪ノ下と小学校の卒業式の時に離れ離れになってしまって以来人と話すことを避けており、学園祭で演劇をやることになっていたのだが教室で寝ていられるほどに教室では空気になることができた、誰にも気づかれずに寝ていられるのだ、俺はこの特技に名前をつけることにした...ステルスヒッキーと。 

 

しばらくすると、教室からクラスの奴らと先生は出ていき教室に残っているのは俺1人のはずだった。

 俺は全員が教室から出ていったのを確認するために、頭を少しあげると俺の前の席に女の子が1人で座っていた...俺は、まだいると思い急いで顔を下に向けるがおかしいことに気付き再び頭を上にあげて残っている女の子を見た。

 髪の色はピンク色で胸がほんとに中学生か?と疑いたくなるくらいに大きな女の子が1人で座っていた。

 

きっと、魔が差してしまったのであろう...他に思いあたらない....こんな学園祭なんてリア充どもにとっては最大のイベントの筈だ、なのに教室に残って空をぼんやり見ているその女の子に俺は話しかけていた。

 

八幡「あ、あの...なんで皆と一緒にいかないんだ?」

 

???「ん、うひゃ!....び、ビックリしたぁ...す、すいません...誰もいないと思っていたので、ビックリしてしまって」

 

八幡(あー、ステルスヒッキー発動してたの忘れてた...てか、ほんとに俺認識されてなかったんだな、確認したことないから分からなかったが...まぁ確認できる相手がいなかっただけなのだが)

 

八幡「あ、ああ...こっちこそ急に話しかけて悪かったな」

 

???「い、いえ...その、すいません、誰ですか?」

 

八幡(同じクラスの奴から名前覚えられてないのになんだか...慣れてきたな)

 

八幡「同じクラスなんだがな...」

 

???「えーー!ほんとに?」

 

八幡「あ、ああ...まぁ俺もお前のこと知らんが」

 

???「なら、お互い様だね」

 

八幡「そうだな」

 

結衣「私の名前は由比ヶ浜結衣です、よろしくね」

 

八幡「ああ、よろしくな」

 

 

結衣「・・・いやいやいやいや、あなたの名前は!?」

 

八幡「ん?ああ、比企谷八幡だ」

 

結衣「普通こっち名乗ってるんだから、名乗ると思うんですけど?」

 

八幡「いや、俺中学上がってから名前言ったことないし、名前言う行動じたい忘れてたわ」

 

結衣「えー....」

 

八幡「てかさ」

 

結衣「はい?」

 

八幡「何でお前敬語なの?」

 

結衣「いや...私こうしてないと不安ていうか...合わせたり、敬語使ってないと上手く話せなくて...でも、虐められちゃって...私どうしていいか分からなくて...」

 

八幡(成る程な...だいたい分かってきた...が)

 

八幡「それで、1人でいたのか?」

 

結衣「うん...何でだろう、1年生の時は上手く出来てたのに」

 

八幡(恐らくこいつは1年の時からずっと気を使いながら敬語で話し続けて過ごしてきたのだろう...最初こそ皆初めてで、遠慮があった筈だ、でも日をおう毎に親しみが出ていくだろう、しかし、由比ヶ浜は敬語で話し続けた、それは相手からみれば中々親しくしてくれない、距離があると思われてしまったのだろう、それが今の現状の原因である...と答えを導き出すのは簡単だ、しかし問題の解決をするのは簡単ではない...こればっかりは、本人に直接教えればいいというわけでもない、何故ならば由比ヶ浜のいままでを否定することになるからだ)

 

八幡「うーん...」

 

結衣「え、えーと比企谷君?」

 

八幡「あ、ああ...そうだな、俺にも分からん、友達いないしな」

 

だから、俺は分からないと言葉を返した、答えは分かっていてもその答えでは解決にはならないからだ。

 

結衣「そっかぁ...そうですよね」

 

それから、3時間程俺たちは各々適当に時間を潰していると文化祭が終わったらしくクラスの奴らが戻ってきた。

 ここでいつもの俺なら寝たフリをして全ての音を遮断するのだが、ある2人のクラスの女子により寝たフリが出来なくなった。

 

クラス女子1「ねえ、由比ヶ浜さんだっけ?何で皆で文化祭成功させようと頑張ってるのにあんたは教室でのんびりしてるわけ?」

 

結衣「い、いや...その」

 

クラス女子1「おどおどしてても、分かんないんだけどーちょっとばかし見た目が可愛いからって調子にのらないでくれる?」

 

結衣「・・・ご、ごめんなさい」

 

クラス女子2「ごめんなさいってやっぱり調子に乗ってるんだーへぇー」

 

結衣「い、いや...その」

 

八幡(成る程...つまりこれは、女子どもの嫉妬から始まった虐めか、良く見れば由比ヶ浜を虐めてんのはこの二人で他のやつらは見てるだけ...か)

 

クラス女子1「いちいち、むかつくんだよ!」

 

結衣「わ、私何もしてない....」

 

クラス女子2「ああ?なんだって?」

 

八幡(いつもの俺ならこんなこと聞いても動こうとしないだろう...でも、知ってる女の子が泣きそうな顔してるの見てるとあの日のことを...一色いろはのことを思い出して動かずにいられねんだよ)

 

八幡「おい、そこのうるせえ馬鹿二人」

 

クラス女子1-2「ああ?なんだよてめえ、てか誰だよ」

 

結衣「ひ、比企谷君...」

 

八幡「・・・だ、誰かなんて関係ねえよ、お前ら何してんの?」

 

クラス女子1「はぁ?見て分かんないの?サボったやつに教育だろ?」 

 

八幡「ハァ...」

 

クラス女子2「何ため息ついてんだよ、馬鹿にしてんのか?」

 

八幡「いやーしてるけど?」

 

クラス女子1「は?お前まじなんなの?キモいんだけど」

 

八幡(よし、とりあえず由比ヶ浜から標的は俺に移動出来たな...)

 

八幡「お前らは、ただたんに由比ヶ浜の容姿に嫉妬してるだけだろ?」

 

クラス女子1「はぁ?なんで私達がこんなブスに嫉妬しなきゃならないわけ?」

 

八幡(よし、いい感じに怒ってきたな...あとは手を出してくれれば俺の勝ちだが...まぁ、後のことは別にいいか)

 

八幡「こいつがブスねぇー、それならお前らは人間なのか?」

 

クラス女子2「なめてんじゃねえよ!」

 

バキッ

 

俺は殴られると思っていたら思いっきり蹴られてしまった....覚悟していたところではないところを攻撃されるとかなり痛い...。

 だが、これでこの勝負は俺の勝ちだ。

 

八幡「痛っ...」

 

クラス女子2「はぁはぁ...どうだ少しは懲りたか?」

 

クラス女子1「ちょっ、流石に手出すのはまずいって」

 

八幡「は、ははははは」

 

クラス女子2「な、何笑って」

 

八幡「今俺はお前に手を出していないのにお前は俺に手を出した、これを校長に言いにいったらお前はどうなるかな?」

 

クラス女子2「そ、そんなの私知らないし、私のせいじゃ...ねえ?」

 

クラス女子1「だ、だから...手を出すのはまずいって言ったじゃん...わ、私は関係ないからね」

 

クラス女子2「そ、そんな...最初にあんたが由比ヶ浜虐めようって私に言い出したんじゃん!」

 

クラス女子1「な、何言ってんのよ!私何も知らないし!」

 

八幡(全て狙い通りだ...人という生き物は、皆自分が一番可愛いと思っている、だから自分がピンチになれば簡単に友達だろうが仲間だろうが自分が助かるために相手を売る、そんな人間の汚い部分を知ってしまったら、仲良くなんて出来ないだろう、これで由比ヶ浜を虐めることもなくなるだろう)

 

クラスの奴ら「比企谷って奴...簡単に先生にチクるのか、怖っ」「話しかけなければ大丈夫なんじゃない?」

 

クラスの奴らが何を話しているのかは大体この案を実行するときに覚悟していた、皆の目の前でクラスの二人の人生を終わらせようとしてるのだ、そりゃ関わりになりたくないだろう。

 俺は静かに立ち上がり教室を出ていくと1人の女の子が走って俺を追いかけてきた。

 

結衣「まっ!待ってください!」

 

八幡「・・・なんだよ、俺と話してるとお前もはぶかれるぞ?」

 

結衣「何で...私のためにあんなことを」

 

八幡「お前のためじゃねえよ、俺のためにやったんだよ」

 

結衣「でも!」

 

八幡「俺の目の前の席で毎回あんなことされてたらたまんねえからな...だから、お前のためじゃねえよ」

 

結衣「そんなの...」

 

八幡「負い目を感じてんなら、2つほど頼まれてほしいんだが」

 

結衣「うん!何でも言ってください!私に出来ることなら何でもします!」

 

八幡(女の子が何でもなんて軽く言ってんじゃねえよ...こいつの将来が少し不安になってきた)

 

八幡「んじゃ、まず1つ目...その敬語をこんりんざい辞めろ」

 

結衣「え!?いや...でもこれは...」

 

八幡「お前なら大丈夫だよ、敬語じゃなくてもやっていける」

 

結衣「う、うん...わ、分かった...よ」

 

八幡「ぎこちねえがまぁ、慣れるだろ、2つ目は...」

 

結衣「2つ目は?」

 

八幡「・・・中学では、俺に話しかけてこないこと...だ」

 

結衣「そ、そんなの」

 

八幡「これはお互いのためでもあるんだよ」

 

結衣「お互いのため?」

 

八幡「ああ、俺は本来誰かと友達とかになりたくねえの、1人が好きなんだよ、お前だって俺と話してたらせっかく友達作れるチャンスなのに無くなっちまうぞ」

 

結衣「でも...」

 

八幡「まっ、今から友達つくんのも簡単じゃねえだろうけど...頑張れよ、じゃあな」

 

結衣(中学校では....か)

 

 

        回想終わり

 

結衣「思い出した?」

 

八幡「あ、ああ...話し方全然違い過ぎて分からなかった...」

 

結衣「もう!ヒッキーがそうしろって言ったんでしょ!?」

 

八幡「いや悪かったって...」

 

結衣「でも私、ヒッキーには感謝してるんだ」

 

八幡「感謝?」

 

結衣「まぁあのとき私を助けてくれたのはヒッキーだしそれに...」

 

八幡「それに?」

 

結衣(それに、無理して総武校来たのもヒッキーが総武校受けるって聞いて必死で追いかけてきたなんて言えないよね....ふふ)

 

八幡「どうした?結衣」

 

結衣「んー、なーんでもないよ♪」ニコ

 

八幡「変な奴だな」

 

結衣「もう!ヒッキーには言われたくないよー」

 

八幡「そうですか」

 

結衣「うん!そうだ....あっ!もう家近くだからここまででいいよ、ありがとう」

 

八幡「お、おう..そっか」

 

結衣「じゃあまた明日ね♪ヒッキー」

 

八幡「おう」

 

俺は由比ヶ浜が見えなくなるのを待ってから家に向かって歩き始める、歩きながら中学校の時ことを思い出して少し嫌な想い出が良い想い出に変わり家に帰った。

 

 

 

 

 





そろそろ、番外編を書こうと思います!番外編といってもいままで書いてきて、書く予定がなかった部分を書いたりするだけですが...一応感想で言ってもらった、一色が比企谷と寄り添って寝たところを小町に目撃されて、一色が小町に部屋に連れていかれたときに何があったのかみたいなことを書こうと思います!



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番外編 小町といろは

皆様こんにちわ!@まきにきです!

今回は番外編ということで少し過去に遡ります。

ご指摘をいただいたので修正します。


小町「あ、ありがとう...小町ちゃん」ポロ
        ↓

小町「あ、ありがとう...いろはちゃん」ポロ

に修正しました、ご指摘ありがとうございます!



 

 

今日は2月の13日いよいよ明日はバレンタインですがその前に私一色いろはが比企谷先輩の家に来てからの話を少し振り替えってみたいと思います。

 私の記憶の中で初めて小町ちゃんが怖いと感じた出来事が起こった時の話です。

 あれは比企谷先輩にテスト勉強を教えてもらっていた時の話です、先輩との約束で先輩の出す問題に全問正解出来たら頭を撫でてもらうというご褒美までついています!どうしてもご褒美をしてもらいたかった私は、必死に苦手である国語を勉強しました、でも一人で勉強していた時とは違って苦手な筈の国語を勉強しているのにとても楽しかったんです。

 私は夜遅くまで勉強して先輩が用意したテストを受けました、私の苦手な所が把握されていて可笑しいと笑われるかも知れないですけど、先輩が私のことを理解してくれているんだなって思うと不思議と嬉しくて笑みが溢れてしまいました。

 

テストを受けると見事全問正解することができました!

 先輩の驚いた顔を見れたのも私自身実はご褒美だったりして、そんなご褒美ばかりみたいな勉強ですが全問正解したので本来のご褒美に移ることになりました。

 

先輩は最初こそ抵抗があったみたいですが徐々になれてきたみたいで私の頭を優しく撫でてくれます、もうほんとに生きてて良かったと天にも昇る勢いでした、なので・・・私は欲張ることにしました、先輩が撫でてくれているのでそのまま先輩に寄りかかり寝たフリをしたのです。

 

最初こそ先輩も私を起こそうとしていましたが、優しく「昨日勉強お疲れさま」なんて言われたら嫌でも起きたくなくなっちゃいますよ。

 先輩は、どこでこんなテクを覚えてきたのやら....少し不安に思うのと安心して私は眠りにつきました。

 

夢の中で誰かに起こされた気がしました、いや現実で小町ちゃんがこの状況を見て起こしただけだったんですが...その時の起こしに来た小町ちゃんの顔を見たとき私は初めて小町ちゃんが怖いと感じました。

 いつもあんなに優しくて可愛かった小町ちゃん....なのにまるで鬼の形相でした、そして私だけ手を引かれこまちちゃんの部屋に連行されました。

 

パタン

 

小町ちゃんの部屋に着き扉が閉められる。

 

小町「それでは、いろはちゃん何故あんな状況になったのかを教えてくれますか?」

 

いろは「・・・はい」

 

私はこの質問がきてどう言えば死刑判決を免れるのかを必死に考えていた。

 

いろは「えと..勉強を教えてもらっててですね、先輩との約束で先輩の用意したテストで満点を取れれば頭を撫でてもらえるというですね」

 

小町「それで昨日あんなに勉強を頑張っていたんですか」

 

いろは「・・・まあ」

 

小町「でもどう見ても二人で肩を寄せあって添い寝してるようにしか見えませんでしたが?」

 

いろは「いえ、それはなんと言いますか...その場のノリといいますか....すいません」

 

小町「何で謝るんですか?私は別に怒っていませんよ?」

 

いろは「え!?・・・でも」

 

小町「私はただ兄に強制させられたのかと思ったので無理矢理連れてきただけですよ?」

 

いろは「でも、小町ちゃんも先輩の事好きだから...」

 

小町「確かにー好き....ですよ、でもこの気持ちは兄に伝えてはいけませんから」

 

いろは「でも!!」

 

小町「私がこの気持ちを伝えればー兄はたぶん誰とも付き合わずに私だけを見てくれる気がします...でもそれじゃあ誰も幸せになりませんから」ニコ

 

私は分かってしまった、今の小町ちゃんの笑顔は嘘だ無理して笑顔を作っている、この笑顔は私が幼いときに先輩と小町ちゃんと離れ離れになってしまうときにした覚悟の笑顔、でもそれじゃあ...。

 

いろは「こ、小町ちゃん」

 

小町「ごめんね、いろはちゃん....今は何も言わないで、今言われたらせっかく決意したのに折れちゃいそうだから」

 

いろは「小町ちゃん....」

 

小町「・・・ですがいろはちゃん!お兄ちゃんは私が参戦しなくても手強いですよ!」

 

いろは「うん、それは分かってるんだけど」

 

小町「私の気持ちを知っているのは恐らく...いろはちゃんだけです、なのであまり気にしないでください、私の事ばかり気にしてるとお兄ちゃん誰かに取られちゃいますよ?」ニコ

 

いろは(小町ちゃん一番辛いはずなのに....何で笑っていられるの?それに私は小町ちゃんのこともお兄ちゃんと同じくらい大好きなんだよ....2つとも諦められないよ、私は欲張りな女なんですから!)

 

いろは「小町ちゃん!私はどちらか1つをとるなんて嫌です....私は欲張りな女なんですよ!」

 

小町「で、でも...どちらも取るなんて出来る筈が」

 

いろは「なので、私が先輩と婚約できたら小町ちゃんも一緒に3人で暮らしましょう!」

 

小町「・・・えっ」

 

いろは「これなら3人仲良くいつまでも暮らせます....勿論小町ちゃんの相手が見つかるまででしょうけど...」

 

小町「私も一緒に暮らしてもいいんですか?」

 

いろは「はい!勿論です♪」

 

小町「あ、ありがとう...いろはちゃん」ポロ

 

小町ちゃんは泣いていた...でもさっきの笑顔よりは良い顔をしていると思ったので私は泣いている小町ちゃんを優しく抱き締めた。

 

いろは「いつまでも三人で仲良く出来ると私も嬉しいです」

 

小町「・・・うん♪」

 

この話の事は先輩に話すわけにもいかなくなったので怯えたフリをしようといろはは決めるのだった。

 

 

 

 

 




次回の話はバレンタインデーです!


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バレンタインデー前編

皆様こんばんわ!@まきにきです!更新が遅れてしまい申し訳ありませんでした...突然家で倒れて1週間ほど入院しておりました、体調がすっかり良くなったのでまた、更新していきたいと思います!頑張っていくので応援していただけると嬉しいです!


 

 

2月14日...俺はこの日が嫌いだ、世のリア充どもにとっては、最高のイベントであろう、それも高校生の時のともあれば尚更である、だが俺はこの日が嫌いだった、いままで苦い思いでしかないからだ、しかしいままでとは別の意味で今日というイベント...バレンタインデーという日が嫌いになりそうだった。

 

 

俺はいつも通り学校に登校して来ているのだが来て早々、今日学校に来たことを後悔し始めていた。

 

八幡「ハァ...最悪だ」

 

俺が何故学校に着いてこんなため息を吐いているのかといえばクラスの空気がギスギスしていたからだ。

 そして、そのギスギスの原因は、この学校でのトップカーストにしてサッカー部のキャプテンでもある、葉山隼人が原因だった。

 

本来トップカーストのこいつにとって今日というイベントの日は喜ばしい筈だ、だが俺は葉山隼人が何をしたいのか理解出来なかった。

 

俺が朝学校に来ると葉山の席の前には、学校中の女子が長蛇の列を作り本日がバレンタインデーであることを理由にして我先にと葉山に手作りチョコを受け取って貰うために奮闘していた。

 この風景を見ただけなら俺が葉山を僻んでいると思う人もいるだろうが違う、ここで葉山が普通にチョコを受け取っていたのならそんな気持ちも持っていただろ...いや、俺が僻んでいるだけのほうがよかったのかもしれない、それは何故か、葉山はチョコを誰からも受け取らないのだ、何人かの女子達は泣きながら何処かに行ってしまうわ、どうにか理由を聞こうと質問しているもので教室中がギスギスしてしまっているのだ。

 

八幡(・・・ほんとに、教室にいずらくていい迷惑なんだが....そもそもあいつは何でチョコをだれからも受け取らないんだ?)

 

女子1「葉山君....誰か他に好きな人がいるから受け取れないんですか?」

 

隼人「すまないけど、理由も言えないし、誰からも受け取るつもりはないんだ」

 

女子1「そんな....分かりました」

 

女の子は、次々に泣きながら教室から出ていく。

 

隼人「・・・すまない」ボソ

 

八幡「・・・」

 

葉山が最後に言った言葉は小さすぎて誰も聞こえていなかっただろう...しかし、俺は中学校の時に身に付けた、自分の特技でもある、人間観察をしていた。

 元来人という生き物は言葉の内容が3割りほどで残りの7割りは、相手の視線や表情によって会話をしていると言えるだろう、俺は相手を見ることによって会話をしていた、だから相手の表情を読み解くのが得意になっていた、最後に葉山が呟いた言葉....葉山を観察していた俺だから気付けたであろう、葉山が一瞬だけ見せた表情と謝罪の言葉を見て聞いてしまった俺は、今日の授業中その事が気になってしまい、忘れようとしても、葉山のあの時の顔を思い出してしまい、全然授業に集中することができなかった。

 

俺は目線を葉山から三浦や由比ヶ浜に移した、この状況を見てどんな反応をしているのか気になったからだ・・・結果は、由比ヶ浜は予想通り、今の状況をどうにかしようとあたふたしているだけだった、だが三浦は違っていた。

 三浦は、葉山の方は見ずにどこか悲しそうに窓の外を席に座りながら眺めていた、俺はその時に三浦は、何か知っているんじゃないかと思ったが自分から関わりたくなりたくなかったので、気にしないことにした。

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

結局最後まで、教室の中はギスギスしたまま、授業が終わり放課後になった。

 俺は部室に行こうと席から立ち上がると、いつもは、戸部達と話をしている葉山が俺より先に教室から出ていこうとしていた、教室から出ていこうとしていた葉山の背中はどこか淋しそうで俺らしくないとは分かっているのだが体が勝手に動いて、廊下に出た葉山を俺は呼び止めていた。

 

八幡「おい」

 

隼人「・・・何かな?」

 

いつもの葉山にも見えた...だけどそれは誰から見ても自分を完全に偽った葉山隼人だった。

 

八幡「・・・お前は!...」

 

隼人「僕は?」

 

その言葉の続きが出てこなかった、先程まで言おうとしていた言葉が今になって肝心な所で喉の奥で止まってしまった。

 

八幡「お、お前は...」

 

隼人「僕が...なんだい?」

 

八幡「・・・」

 

その後、しばらくの間沈黙が続いた、恐らく10分くらいそのままで二人とも立ち尽くしていた。

 

八幡(俺は、葉山隼人という人間を全然理解出来ていなかったのだ、皆が尊敬して皆に慕われて、皆に好かれる葉山隼人という人物...俺は..いや俺達は勝手に葉山隼人はいつも期待に答えてくれると勝手に思い込んでいただけだ...今こうして答えをだせない俺を待ち続けている、それは一体何故?恐らく答えは...自分も分からない答えを教えて....いや、答えに導いてほしいと思っているからだ...)

 

八幡「葉山」

 

隼人「なんだい?」

 

八幡「お前が、何故チョコを受け取らないのか俺にはそんなこと分からないしどっちでもいい「それなら、放っておいてくれないか?」だがな!」

 

隼人「?」

 

八幡「俺は今日1日お前が気に入らなかった、さっきまで気に入らなかった理由もよく分からなかったけどな」

 

隼人「そうか」

 

八幡「お前は皆が期待する、葉山隼人を辞めたいんだ...違うか?」

 

隼人「・・・」

 

八幡「でもな、こんなやり方じゃ何も変わらないぞ?」

 

隼人「・・・ならどうしたらいいんだ?...君ならどうするんだ?」

 

八幡「俺の話なんていいだろ、お前と俺じゃ違う」

 

隼人「・・・そうか」

 

八幡「でもな」

 

隼人「?」

 

八幡「手助けくらいならできる...もし本当に困っているなら奉仕部に来い...きっと由比ヶ浜や雪ノ下が何とかしてくれる」

 

隼人「ははは...人任せじゃないか」

 

八幡「ほっとけ」

 

俺はそれだけ言い残して部室に向かった。

 

隼人「・・・奉仕部...か」

 

 

 

 

俺が部室に着いてから2時間ほど過ぎたがまだ、葉山隼人は奉仕部に来てはいなかった。

 

八幡(やっぱりあいつは来ないか)

 

俺は葉山隼人がそもそも自分のことを人に頼ったりする性格じゃないことを思いだしもうこないだろうと思いつつも奉仕部の入り口をしきりに気にしてしまっていた。

 

結衣「ヒッキーさっきから入り口ばっかり気にしてるけど何かあったの?」

 

俺があまりに入り口を気にしていたらしく由比ヶ浜が聞いてきた。

 

雪乃「ハァ...何かあったのなら言ってみなさい」

 

八幡(結衣と雪乃は俺の事を心配して聞いてきてくれる、正直話して楽になってしまいたい、だけどこの事を俺の口から彼女たちに伝えるのは何か違うと思う...だから)

 

八幡「・・・いや、何でもない」

 

結衣「・・・そっか」

 

雪乃「そう、ならいいのだけれど」 

 

ガラッ

 

俺が葉山が来ることを諦めかけていると奉仕部の入り口が開いた...しかし、来た人物は俺が待っていた人物ではなかった。

 

平塚先生「邪魔するぞ」

 

雪乃「平塚先生...入るときにはノックをと「悪い悪い」ハァ...」

 

八幡(この会話を聞くのも、もう何度目になるだろうか、雪乃なんてもう諦めかけてるし)

 

平塚先生は、いつも通り雪ノ下の言葉に適当に返し俺の隣に空いている椅子を持ってきて座る。

 

八幡「あの、なんかようなんですか?」

 

平塚先生「別に用はなかったさ」

 

八幡「何故過去形?」

 

平塚先生「君の顔を見たら用が出来たからな」

 

俺は一瞬心をみすかれたみたいで戸惑ったがいつも通りに返すことにした。

 

八幡「な、何ですかそれ?俺の顔に対して言うのやめてもらってもいいですかね、昔の事を思い出すので」

 

カチッ、シュボ

 

平塚先生は、着ていた白衣からタバコを取りだして火をつけた。

 

平塚先生「ふー...なぁ、比企谷?」

 

八幡「・・・何ですか?」

 

平塚先生「何があった?」

 

八幡「・・・」

 

俺は何も言葉を返すことが出来なかった、平塚先生は鋭い、何か話せば必ずボロがでてばれる、そして話さなくても結果は...同じだ。

 

結衣「あ、あの平塚先生....」

 

平塚先生「ん?由比ヶ浜かどうした?」

 

俺が黙っていると由比ヶ浜が平塚先生に話しかけた。

 

結衣「そ、そのヒッキーが何かを隠してるって...ことですか?」

 

平塚先生「隠している...か、うーんどうなんだろうな、こいつは少なくともお前達二人に何か隠し事をするようなやつだとは、私は思わない」

 

結衣「そ、それは私だって...でも」

 

平塚「ふー、こいつは優しいからな、人が傷つくなら自分が傷つくことを自分から進んでやるようなやつだ」

 

雪乃「・・・そうね」

 

結衣「・・・うん」

 

八幡「ちょ!ちょっと待てよ...俺がいつ人の為に自分を犠牲にしたんだよ!」

 

雪乃「比企谷君、私は...何度もあなたに助けられたわ」

 

八幡「・・・いや、それは結果だけみたらそうかもしれないだけで、俺は俺のために」

 

結衣「私もだよ、ヒッキー...私もヒッキーには助けられてばかりだよ」

 

八幡「そんなこと...」

 

平塚先生「なぁ、比企谷...誰かを助けることは自分を犠牲にしてもいいってことにはならないよ」

 

八幡「俺は...俺は」

 

平塚先生「君が犠牲になることで、君が頼ってくれないことで傷つくものがいることにそろそろ気付くべきだ...いやもう気付いてはいるのか...認めろ比企谷、他人からの優しさを受け入れるんだ比企谷」

 

八幡「・・・先生、俺...」

 

平塚先生「・・・さて、もうこんな時間だ、私はもう職員室に戻らなくては、じゃあな後はお前次第だ比企谷....あっ、ちゃんと部室の鍵は閉めるようにな」

 

それだけ言って平塚先生は部室から出ていった。

 

八幡(・・・他人からの優しさを受け入れろ...か、本当カッコいいな、あんたが後少し若ければ心底惚れていたかもしれない...ありがとうございます平塚先生)

 

ガタン

 

俺は、椅子から立ち上がりいつも依頼人の人が座る俺達が座っている対抗側に移動して座り直した。

 

結衣「ひ、ヒッキー...」

 

雪乃「比企谷君...」

 

八幡「・・・すうーはぁー....お前達に頼みがある」

 

俺は大きく深呼吸をして今から言うことに、今まで何度も人を信じようとして裏切られたことで人を信じることが出来なくなっていた自分にもう一度信じてみようと、この二人なら信じられると決意を固めて依頼をした。

 

結衣「・・・うん、待ってたよ、ヒッキー」グス

 

雪乃「ええ、そうね....それで依頼内容は?」

 

八幡(これは俺の我儘だ、本人は嫌がるかもしれない、迷惑かもしれない、でもそれでも放ってはおけない)

 

八幡「助けたい奴がいる」

 

俺は今までの自分なら絶対に言わないであろう依頼内容を雪ノ下と由比ヶ浜に依頼した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




一応前編なので、後編に続きます、少し間が空いてしまったのでまた、少しずつ読み直しながら書いていきたいと思います!


修正します!後編に続くと書いてありますが、その前に中編をはさむことにしました!


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バレンタインデー中編


皆様こんばんわ!@まきにきです!何度も書き直していたらいつの間にか2週間も経ってしまっていました...いや時間ていうのは、あっという間に過ぎてしまいますね...。さて、本来は、バレンタインデー後編に続く予定でしたが書いているうちに、長くなりすぎたことと、まだ少し考えたいので中編をはさむことにしました!


         

 

 

       由比ヶ浜の部屋

 

結衣「はぁ・・・まさかヒッキーがあんなこと言うなんて思ってもみなかったなー」

 

由比ヶ浜は、家に着くなり自分の部屋のベットの上に寝転がり、抱き枕を抱きしめながら今日あったことを思い出していた。

 今日あったこととは、比企谷八幡が由比ヶ浜と雪ノ下に依頼をしたことなのだが、その内容は、今から2時間ほど前部室での出来事。

 

          

        回想 奉仕部

 

 

 

八幡「助けたい奴がいる」

 

結衣「そ、それって葉山君のこと?」

 

八幡「」コクリ

 

俺は頭を縦にふることで由比ヶ浜の質問に答えた。

 

雪乃「・・・そう」

 

八幡「・・・それで、手伝ってくれるのか?」

 

結衣「勿論だよ!ね?ゆきのん!」

 

雪乃「その前に、具体的に葉山くんをどうしたいのかしら?助けると言っても色々な形があると思うのだけれど」

 

八幡「それは...葉山が俺達に自分から、自分の意思で依頼を頼みに来るようにしたいんだ」

 

結衣「それってどういうこと?ゆきのんは、分かった?」

 

雪乃「私にもよく分からないのだけれど、もう少し分かりやすく言ってくれるかしら?」

 

八幡「・・・葉山自身の悩みの大方のところは予想出来ている、だからそれを解決するために俺達が動けば解決出来るかもしれない」

 

結衣「なら、その悩みを解決しちゃった方が葉山君にとってもいいんじゃないの?」

 

八幡「いや、それじゃ駄目なんだ」

 

雪乃「何故?」

 

八幡「・・・それだと、今現在の葉山隼人を否定することになる」

 

結衣「でも、ヒッキーは、今の・・・ううん、今日の葉山君のあれを見たから助けたいって思ったんだよね?それって、今の葉山君を結局否定してるってことじゃないの?」

 

八幡(・・・結衣の癖に痛いところをついてきたな..でもそれは違う、葉山が何故あんな態度をとったのか、それは今現在の自分への抵抗、そして周りへの僅かな抵抗、こんな風になってしまったのはやり方が間違っていただけで悪いことじゃない、あれは葉山なりの努力なのだから、だが結衣も雪乃も葉山の悩みを知らない、だから間違った捉え方をする、そしてそれは何もこいつらだけじゃない周りのやつらもそうなのだ)

 

八幡「結衣の言いたいことは、もっともだと思うが少し違う、あいつのやろうとしていることに対しては、俺は悪くないと思ってる」

 

結衣「それって、チョコを受け取らないこと?」

 

八幡「やろうとしていることって言っただろ?あいつは、ただやり方を間違えただけでやろうとしていることは、間違っていないってことさ」

 

結衣「ヒッキーが何を言いたいのか全然分かんないよ」

 

八幡(変なとこは鋭いのに、何でこんなにこいつは馬鹿なんだ....)

 

雪乃「・・・成る程、概ね理解したわ」

 

八幡「流石、雪乃だな」

 

結衣「え!?ゆきのん、今の説明で分かったの!?」

 

雪乃「でも、この依頼は思った以上に難しそうね」

 

八幡「ああ」

 

結衣「え、えーと私何も理解出来てないんだけど?あとゆきのん、無視!?」

 

雪乃「無視という訳じゃないわ、ただ説明が難しくてどう言えば伝わるのか考えているのよ」

 

結衣「そ、それならいいんだけど...」

 

八幡「それで依頼は受けてくれるか?」

 

雪乃「ええ、その依頼受けるわ」

 

八幡「すまん、助かる」

 

結衣「わ、私も手伝うからね!」

 

八幡「助かる」

 

雪乃「さて、問題はどうやって葉山君に自分から私達に依頼をしにこさせるかだけれど」

 

結衣「え!そんな内容だったの!?」

 

雪乃「」

 

八幡「」

 

雪乃「・・・比企谷君、何か策はあるかしら?」

 

結衣「あれ?また無視!?」

 

八幡「1つだけ気になることがある」

 

雪乃「気になること?」

 

結衣「もおー!二人とも酷いよ!それで、ヒッキー、気になることって?」

 

八幡「葉山が、今日1日おかしかったように、もう一人おかしかったやつがいた」

 

雪乃「私は、分からないわね、誰かしら?」

 

八幡「ああ、クラスが違うしな」

 

結衣「誰ー?」

 

八幡「いや、お前は分かってもいいはずなんだが?」

 

結衣「えーそんなこと言われても分かんないし!それに、あんなことになったら周りなんて気にしてられないじゃん!」

 

八幡「そういえばそうだな」

 

雪乃「それで誰のことなのかしら?」

 

八幡「三浦だ」

 

結衣「優美子?確かに少し元気なさげだったけど、あんなことがあったら当然じゃない?」

 

雪乃「由比ヶ浜さんの言っていることは、もっともだと思うのだけれど、でもあなたが気になると言うなら何かあるのね?」

 

八幡「まあな」

 

結衣「他に何か変だった?」

 

八幡「まずは、あの状況だが葉山に女子達がチョコを渡すために列を作っていた、普段の三浦ならこれを良しとはしないだろう」

 

結衣「ああー確かにいつもだったら睨んだりしてたかも」

 

八幡「それにだ、そんな状況なのに、あいつは1人外ばかり見ていた、これは何かしら知っていると考えていいと思う」

 

雪乃「成る程ね、それなら明日葉山君に直接話を聞くよりは、三浦さんに話を聞いてから行動に移した方が良さそうね」

 

八幡「ああ」

 

結衣「優美子に話を聞くなら私に任せてよ!」

 

八幡「・・・そうだな、頼む」

 

雪乃「・・・そうね」

 

結衣「いやなんか二人ともあんまり信頼してないし!」

 

八幡「いや、信頼はしている、信用はしてないが」

 

結衣「もー!すぐそう言うこという!泥船にのったつもりで待っててよ!」

 

八幡「・・・すぐに沈みそうだな」

 

結衣「え?」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、恐らくだけれど大船に乗ったつもりでと言いたかったのかしら?」

 

結衣「そ、そうそれ!!」

 

八幡「不安しかないな」

 

結衣「もう!大丈夫だし!」

 

雪乃「さて・・・依頼の方針も決まったし、そろそろ帰りましょうか」

 

八幡「そうだな」

 

結衣「二人とも絶対明日ギャフンと言わせてあげるんだからね!」

 

 

 

 

 

 

    回想終わり  由比ヶ浜の部屋

 

 

 

 

結衣(あーそういえばヒッキーに、チョコ渡すのわすれちゃってたなぁ...でも、依頼のこととかあったし、依頼が終わってからでいいよね!)

 

結衣「依頼したときのヒッキー少し格好よかったなぁー」

 

コンコン

 

結衣「ふ、ふぁい!」

 

私は部屋で今日の事を思い出していると部屋の扉を急にノックされたので変な声を出てしまった。

 

結衣母「結衣~ご飯だからそろそろ下に降りてきなさい~」

 

結衣「ま、ママ!急に部屋に入ってこないでよ!」

 

結衣母「えー、何回も呼んだのに結衣、全然聞こえてないみたいだったから~」

 

結衣「でも!!「それより~」え?」

 

結衣母「さっきの、ヒッキー君と言うのは誰かな~?」ニコ

 

結衣(・・・声に出ちゃってたんだ...)

 

結衣「べ!別にただの友達」

 

結衣母「ふ~ん、それで~どういう関係なの~?」

?」

 

結衣「べ、べべべ別に普通に友達だって!ヒッキーは!」

 

私の顔はどんどん熱を帯びてきて恐らく今は、真っ赤に赤くなっているだろう。

 

結衣母「やっぱり、結衣って可愛いわよね~」

 

結衣「もう!違うってば!」

 

結衣母「あ!そうだ、ヒッキー君、今度家に連れて来ても良いわよ~私も話してみたいし~」

 

結衣「家に....い、いやいやいやいや!あり得ないから!」

 

そのあとも、由比ヶ浜は暫く比企谷のことを聞かれ続け、夜ご飯を食べたのは、あまりに戻って来るのが遅くて、由比ヶ浜の父が心配になって呼びに来てからだった。

 

ご飯を食べ終わり、お風呂からあがった由比ヶ浜は、寝る前になにかを思い出したように電話をかけ、電話を終えるとそのまま目を閉じて眠りについた。

 

 

 

 

 

 

翌日俺が学校に来ると予想していた通り、教室では未だ、ギスギスしていた。

 いつもなら、葉山のグループが騒ぎ賑やかなクラスなのだが、いまや誰も口を開こうとはせずにまるで御葬式状態だった。

 

八幡(こんな状態で、結衣は三浦に話を聞くことが出来るのか不安になってきたな...)

 

俺の不安は、どうやら的中していたらしく授業の合間の休み時間にも、昼休みにも由比ヶ浜は、三浦から話を聞くことができないで、放課後になってしまった。

 

結衣「ヒッキー...」

 

いつもより力ない弱々しい声で由比ヶ浜が俺に話しかけてきた。

 

八幡「とりあえず、ここじゃ話しづらいし部室行くぞ」

 

結衣「・・・うん」

 

 

 

        

         奉仕部

 

 

結衣「あ、あのね....ごめん」

 

八幡「別にあれはお前のせいじゃないだろ、気にすんなよ」

 

結衣「でも...それでも、私話しかけることすらできなくて」

 

雪乃「昨日の今日なのだし、今日の教室の状況なんて考えれば分かったことだもの、配慮しなかった、私の責任だわ...由比ヶ浜さん、一人に任せてしまったのだから」

 

結衣「・・・ゆきのん、ヒッキー」

 

八幡「やり方を変える」

 

雪乃「どうするの?」 

 

八幡「今は、丁度放課後だ、勿論三浦は部活には入っていないから家に帰っているはずだ、そこを狙う」

 

雪乃「・・・比企谷君、三浦さんをストーカーするのはどうかと思うのだけれど」

 

結衣「ヒッキーすこぶるサイテーだ」

 

八幡「いや違うから、俺一人なら間違えられるかもしれないが、お前らも一緒だから」

 

雪乃「一緒にストーカーなんてやらないわよ?痴漢谷君」

 

八幡「おい、痴漢谷ってそれすでに名前じゃないだろ」

 

雪乃「あら、そうだったかしら?まぁ、どちらも同じよね」ニコ

 

八幡「いや全然違うから」

 

雪乃「それで、悪ふざけはこのくらいにして、三浦さんが一人になったところで話を聞く、それでいいのかしら?」

 

八幡「ああ、まぁ...そうだな」

 

結衣「ヒッキー、あんまし納得してないみたいだけど他に何かあるの?」

 

八幡「いや概ね雪乃が今言った通りだ、だけどどうやって聞けば話してくれるかがどうしても思い付かないんだ」

 

雪乃「それなら単刀直入に話を聞けばどうかしら?別に隠さなければいけないことでもないのだし、葉山君に直接でもいいと思うのだけれど」

 

八幡「いや、それじゃ駄目だ」

 

雪乃「何故?」

 

八幡「今回のことは、三浦にとって...いや勿論葉山にとっても、とてもナイーブなことだと思う」

 

結衣「ナイーブって?」

 

雪乃「海外でまた意味は違ってくるのだけれど、日本では、飾りけがなく素直な様や純粋で傷つきやすい様など、他には、単純という意味で使われているわね」

 

結衣「いや!意味くらい分かるから!どんな風にナイーブかってこと!」

 

八幡「例えば....そうだな、結衣が人に言えないような秘密にしていることがあるとしよう」

 

結衣「うん」

 

八幡「もしそれが、うっかり他人にバレてしまった、その時お前は、どう思う?...いやその秘密を知ってしまった、友達にお前はどう行動してほしい?」

 

結衣「うーん...誰にも言わないでほしいかも」

 

八幡「つまりそういうことだ、勢いだけでいけば必ず失敗する」

 

結衣「それじゃあ、どうするの?」

 

八幡「こういうことに詳しい奴に聞く、または...第三者から協力してもらう」 

 

雪乃「第三者?」

 

八幡「ああ、この場合では...そうだな、まず原因である、葉山とその原因を知っているであろう三浦で分けることが出来るだろう、そして、その原因を何とかしようとしている、俺や結衣、雪乃で分けることが出来るだろう、そしてそれ以外での第三者だ」

 

結衣「でも、そんなのたくさんいない?私達以外なら」

 

八幡「いや、そうでもない、この第三者になりえる人は、かなり少ない」

 

雪乃「何故?」

 

八幡「まず、俺達と同じようにこの状況を何とかしようとしてる奴じゃなきゃ駄目だ、そもそも何とかしようとしてなければ、協力すらしてくれないだろう、それに葉山にチョコをあげようとした女子は全員駄目だ」

 

結衣「それって、女子の殆どが駄目じゃん...」

 

雪乃「成る程ね...でもそれなら男子に協力してもらえば?」

 

八幡「・・・これは、あまり言いたくないんだが、男子も殆どが無理だと思った方がいい」

 

結衣「えー、何で!?」

 

雪乃「それは何故かしら?」

 

八幡「・・・はぁ...葉山があんなに女子におモテてにならなければ手伝ってくれるやつもたくさんいただろうけどな、普段のあいつは、モテモテで、頭も良く1年にしてサッカー部のエースとまで言われているんだぞ、そんな何でも持っているようなやつが、失敗したところで助けたいなんて思うやつ誰もいねえよ」

 

結衣「でも、ヒッキーは、助けたいんでしょ?」

 

八幡「・・・いや、おお俺は、あいつに借りがあるからそれを返すだけであって別に」

 

雪乃「それでどうするのかしら?」

 

八幡「ベストは...三浦と葉山と同じ中学の奴か、それか中学のことを知っている奴だな」

 

結衣「あっ!それなら私一人知ってるよ!!」

 

八幡「誰だ?」

 

結衣「姫菜だよ!」

 

八幡「・・・海老名さんか」

 

八幡(俺は、文化祭の時に海老名さんに告白されて振ったせいでか、あの日以来少し此方からは話しづらかった、勿論海老名さんの方は、いつも通りというか、いつものペースというか、まぁ...すごいのだが)

 

雪乃「あまり乗り気ではないようね」

 

八幡「いや、そんなことはないんだが...」

 

結衣「まぁ...こんなことになってるし、頼みにくいっていうのも分かるけど、他になくない?」

 

八幡「ああ...」

 

コンコン、ガラッ

 

 

俺が渋々海老名さんに、相談することを承諾すると部室の扉がノックされて雪ノ下の「どうぞ」の一言で入ってきた、俺達は、入ってきた人物を見て驚愕した。

 

海老名「はろはろ~」

 

結衣「ひ、姫菜!!」

 

由比ヶ浜は、あまりに驚いたのか椅子から立ち上がって海老名さんの名前を叫んでいた。

 

八幡「タイミング良すぎだろ...」

 

海老名「もお~結衣~、そんなに驚かなくても~」

 

雪乃「それで用件があってきたのかしら?」

 

海老名「あっ!そうそう、依頼がしたいんだよー」

 

雪乃「依頼と...いうのは?」

 

海老名「んー、隼人君の事なんだけど」

 

八幡-結衣-雪乃「!!」

 

俺達は、驚いて三人とも顔を見合わせて海老名さんに再び視線を戻した。

 

雪乃「そ、それは、あのバレンタインデーのことを言っているのかしら?」

 

海老名「そうそう!私さ...今のこの居場所が好きなんだ、でも...今のこの状況は私じゃどうにもできないから...頼めるかな?」

 

雪乃「ええ、その依頼受けるわ」

 

海老名「良かったー、今のままじゃヒキタニ君も寂しいと思うし!」

 

結衣「あれ?姫菜は、ヒッキーが私達に葉山君のことで依頼しに来たの知ってたの?」

 

八幡「おい、馬鹿か結衣...この人にそんなこと言ったら」

 

海老名「ひ、ヒキタニ君が、隼人君のために!ハヤⅩハチきましたわぁあああ!!」ブシュー

 

海老名さんは、いつも通り興奮して鼻血を出して椅子にもたれ掛かった。

 

結衣「ちょっ!姫菜大丈夫!?」

 

八幡(やっぱり、三浦がいないと、海老名さんの鼻血を拭くのは、結衣なんだな)

 

雪乃「はぁ...そろそろ話を先に進めたいのだけれど」

 

雪ノ下が額に手を当てながら溜め息混じりに言ったおかげで腐った話から解放された。

 

海老名「あっ!そうだったね!えーと私の依頼は、今の状況の解決..かな?」

 

八幡「それは構わない....けど中学での葉山や、三浦の事を教えてくれ」

 

海老名「・・・優美子のことも?」

 

八幡「ああ、あきらかにあの態度は、おかしかったからな」

 

海老名「んー隼人君の事は、良いけど優美子の事はちょっといいづらいかな」

 

雪乃「二人の依頼は、葉山くんの事なのだから、まずは話せるところまでで構わないので聞かせてもらえるかしら?」

 

海老名「でも話していけばたぶん、優美子のことも少し触れちゃうんだけどね...」

 

結衣「ひ、姫菜言いにくいなら無理しなくても」

 

海老名「ううん、大丈夫だよ、結衣」

 

海老名「あ、あとこの話しは絶対に他の人には話さないって約束してくれるかな?」

 

八幡-結衣-雪乃「」コクリ

 

俺達三人は、頷くことで海老名さんに同意した。

 

海老名「あれは、今から3年前の昨日のバレンタインデーの日の事なんだけど、優美子も隼人君にチョコをあげてたんだけど、学校中の女子が皆隼人君にチョコをあげて、そこまでは良かったんだけど...」

 

八幡「学校中の女子全員って...そこまでくると可愛そうに思えてくるな」

 

結衣「へぇー意外、ヒッキーなら羨ましいとか言うと思ったのに」

 

八幡「・・・限度があるだろ」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、比企谷君、話が止まってしまうのであとにしてちょうだい、それじゃ、海老名さん続きを」

 

海老名「あ、うんそうだね、チョコをもらった後に女子達が喧嘩しちゃったんだ、あの時は、ほんとに凄かったんだよ、先生が全員きても暫く収集つかなくて、それでそれ以来隼人君誰からも、勿論優美子からもチョコを受け取らなくなっちゃって...」

 

結衣「・・・そんなことがあったなんて私全然知らなかった...」

 

八幡「そりゃ、いくら仲が良いっていったって言えないことの1つや2つあるもんだからな、それよりも」

 

雪乃「これは、少し困ったわね」

 

八幡「ああ、余計に打つ手がなくなったな」

 

海老名「ちなみに、皆はどうやって解決しようとしてたのか教えてくれる?」

 

八幡「まず1つ目の案だが、一応ボツにはなっていた案なんだが、三浦に直接事情を聞く」

 

海老名「それは...駄目だね、というか辞めておいた方がいいと思うよ」

 

八幡「ああ、それに」

 

雪乃「そして、2つ目に葉山くんに直接聞く」

 

八幡(もしかして、俺が雪乃の案を否定したことこいつ怒ってるのか?)

 

海老名「んーそれも」

 

雪乃「そう」

 

結衣「んー...はい!私思い付いた!」

 

海老名「お!結衣~言ってみ~」

 

結衣「ヒッキーが、葉山くんにチョコをあげるってのはどう!?」

 

八幡「え、えーと?「結衣...」」

 

海老名「それだよー!!ヒキタニ君が隼人君にチョコをあげればいいんだよ!」

 

八幡「いや...意味わかんないしなんの解決にもならないだろ...それにあいつ受け取らないんだろ?」

 

海老名「男同士ならセーフだよ!!」

 

八幡「前提がアウトじゃねえか...」

 

結衣「いやそうじゃなくて、チョコを渡すついでに、メモも付けるってのはどうかな?」

 

八幡「メモ?」

 

結衣「うん、今の状況だと隼人君誰とも話さないだろうし、それにたぶんだけど、ヒッキーからなら受けとると思うんだ」

 

海老名「」ピクピク

 

由比ヶ浜のとんでもない一言で海老名さんは、興奮し過ぎて鼻血を噴水のように出しながら倒れてしまったので俺達は、海老名さんを保健室まで運んでいきまた、部室に戻ってきた。

 

 

八幡「・・・さて、あまり気が進まないがさっきの続きだが」

 

結衣「アハハ...ごめんね、まさか姫菜倒れちゃうとは思わなくて」

 

雪乃「それはもういいから、それでそのメモには何て書くのかしら?」

 

結衣「うん、それはヒッキーに任せるよ!」

 

八幡「・・・は?」

 

結衣「なんかこう、私達に依頼をしたくなるようにヒッキーが書くの!いいアイディアじゃない!?」

 

八幡「・・・よしやり方を変えよう」

 

結衣「え!!どうして?いいアイディアだと思ったのに」

 

雪乃「由比ヶ浜さん、流石にそれは...」

 

結衣「そうかな?」

 

雪乃「それで比企谷君、他のやり方っていうのはどんなやり方かしら?」

 

八幡「葉山に直接俺が話す」

 

雪乃「でも、それは初め私が言ってあなたが、否定したはずだけれど?」

 

八幡「ああ、俺も最初は、駄目だと思った...だけどいい方法を思い付いた」ニヤ

 

雪乃「・・・あまりいい方法とは言えなさそうね」

 

八幡「人の顔で判断する前に、まぁ聞け」

 

雪乃-結衣「」

 

八幡「葉山の悩みの大方のところは理解出来ている、そう言っただろ?」

 

雪乃「ええ」

 

結衣「うん、言ったね」

 

八幡「だから、それを利用する」

 

雪乃「その言い方だと、私達に方法の内容を話すことはないようね」

 

結衣「え!教えてくれないの!?」

 

八幡「ああ、まだ言えない」

 

雪乃「・・・まぁ、いいわ」

 

結衣「うん、そだね」

 

八幡「・・・てっきり何かしら言われると思っていたんだが」

 

雪乃「信用はしてないけれど、信頼はしているもの」

 

結衣「うん!」

 

八幡「!!...俺が結衣に言った言葉を雪乃に言われるなんてな...あ、ありがとな」

 

結衣「ううん、それにヒッキーの依頼はこれからでしょ!」

 

雪乃「海老名さんの依頼のためにも、葉山君をしっかり連れてきてちょうだい」

 

八幡「ああ」

 




次にバレンタインデー後編に移ります!更新が遅れてしまって申し訳ありません!今回少し海老名さんらしくないかなとも思いましたが、楽しんで読んでいただけていたら嬉しいです!


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バレンタインデー後編

皆様こんばんわ@まきです!本当にお久しぶりです、ちょっとずつ忙しすぎてと内容を考えていたら更新が送れてしまいました(。´Д⊂)申し訳ないですが今回の話少し長いですが楽しんでいただけると嬉しいです!


 

 

 

 

奉仕部の部室を出た俺は、そのままサッカー部が部活をしているであろう、グラウンドに向かった、だがグラウンドに着

くと1つ問題が起きた。

 

 

八幡「葉山は?」

 

俺がグラウンドに着いて葉山を探そうとグラウンドを見渡したが葉山の姿が何処にも見当たらなかった。

 

八幡(・・・葉山が部活に顔だしてないって、これどうすればいいんだよ、葉山以外の奴に話しかけて葉山はどうした?そんなの俺が聞けるはずがない....)

 

俺が1人困りながら葉山がいない、サッカー部の練習をこれからどうすればいいか考えなから見ていると1人と目があった。

 

戸部「ん?あっれー!ヒキタニ君じゃーん!やべどうしたーん?」

 

八幡「・・・」

 

 

今の状況を説明しよう、サッカー部はグラウンドの真ん中で練習をしている、それにうちのグラウンドは、わりとかなり広い、野球部もサッカー部と一緒に練習できるくらいの広さがあるのだ....でだ、そんな広いグラウンドの真ん中辺りにいる戸部がグラウンドの隅で見ていた俺に大声で話しかけながら手を振ってきたらどうなるか....サッカー部の奴ら、それに下校中の奴らにも、一辺に視線を浴びせられてまるで、死刑判決をうけた罪人のような気分だった...。うん、もうすぐ走って帰りたい...だが俺はここで帰るわけにはいかなかった、苦しくも今の状況は、葉山がいない状況にとっては、一番有難い状況だったからだ。

 

俺は、黙りながら戸部を手で此方に来るように促し、戸部が顧問の先生に何かを話したあと、俺の方に走りながら、駆け寄ってきた。

 

戸部「やっべー、てかどうしたんーヒキタニ君ー?あっ!もしかしてもしかして!サッカーに興味あったり!?」

 

八幡(何?なんでこいつこんなに親しく話しかけてくるの?友達かと思っちゃうだろうが...)

 

八幡「い、いやそうじゃないんだ、戸部...というか少し落ち着け」

 

戸部「んー?それじゃ何のようなのよー?」

 

八幡「ここじゃ、言いにくいんだ、悪いが少し人目が無いところに移動したいんだがいいか?」

 

戸部「んー、それって隼人君の事?」

 

八幡「ああ」

 

戸部「ふーん」

 

八幡「やっぱり、部活中だし無理か?」

 

戸部「いや、勿論オッケーに決まってるでしょー!」

 

そのあと、俺は戸部と一緒に本来は、葉山を連れてくる予定であった、屋上まで戸部を連れてきた。

 

戸部「やっべ!まじやっべー!!ヒキタニ君なんで屋上の鍵かかってないのよー?」

 

この学校では、基本先生の許可がなければ屋上には、危ないので入ることが出来ないので戸部が屋上に鍵がかかっていないことを騒ぎ始めた、かなり五月蝿いので鍵がかかっていない理由を言おうか悩んだが、葉山が俺と話すために鍵を壊したとは、言えないので軽く流すことにした。

 

八幡「あーまぁ鍵をかけ忘れたんだろ」

 

戸部「そっかー、以外に先生もおっちょこちょいでしょー!」

 

八幡(何でこいつは、こんなにテンションが高いんだ?)

 

八幡「それで、聞きたい事なんだが」

 

戸部「そうそれ!まじヒキタニ君が隼人君の事気になってるとか、意外でしょー!」

 

八幡「ほっとけ....それで葉山は、いつから部活に来なくなったんだ?」

 

戸部「あーえーと、うーん...」

 

八幡「もしかして、あの日以来か?」

 

戸部「んー、まあそうなるんかなー、隼人君、あれ以来、風邪や家の用事って言って休み続けてるんだわー」

 

八幡「そうか」

 

戸部「それに、話しかけても素っ気ないし、いつもの隼人君じゃないし、こっちも話しかけずらいってゆーか、でも、俺達友達じゃん?だから、何とかしたいって思ってたんだわ」

 

八幡「友達...か」

 

戸部「ヒキタニ君?」 

 

八幡「あ、いや何でもない」

 

戸部「それで話は、もう終わりー?」

 

八幡「なあ、戸部」

 

戸部「ん?」

 

八幡「相談があるんだがいいか?」

 

戸部「勿論でしょー!」

 

八幡「葉山と二人きりで話すには、どうすればいいと思う?」

 

戸部「んー、それなら直接隼人君の家に行けばいいんじゃない?」

 

八幡「直接?」

 

戸部「そうそう、隼人君の家に行けば二人で話せるでしょー!やっべー!俺って天才?」

 

八幡「・・・そうだな、葉山の家の住所を教えてくれないか?」

 

戸部「んー?隼人君の家の住所ー?うーん、あっ!ごっめーん!行ったことないからわからないやー!」

 

八幡「・・・おい」

 

戸部「でもでも、いい案だとは思うわけよー!ほら得意不得意っていうでしょー?俺は、情報を提供したからあとは任せるでしょー!」

 

八幡「適材適所っていいたいのか?」

 

戸部「そうそれ!」

 

八幡(こいつ、まさか由衣並みか?)

 

八幡「はぁ...分かった、部活中に呼び出して悪かったな」

 

俺は、それだけ言って戸部から視線を外しその場を立ち去ろうとすると、戸部に呼び止められた。

 

戸部「あ、あのさ!ヒキタニ君!!」

 

八幡「どうした?」

 

戸部「お、俺こんな性格だからさ、あんまりマジになれないってゆーか、ふざけてる風にしか見えないかもしれないけど、俺本気で心配してっから!だから隼人君の事頼むわ」

 

八幡「・・・ああ」

 

 

俺は、それだけ言い残してある人物に電話をかけた。

 

 

Prrrrr.prrrr

 

 

陽乃「ひゃっはろ~比企谷君から私に電話をしてくるなんて珍しいね何かあったの?」

 

八幡「陽乃さん、急にすいません、今忙しかったですか?」

 

陽乃「ううん、大丈夫だよ~、それでどうしたのかね?雪乃ちゃんのことなら何でも知ってるよ♪」

 

八幡「いや、雪乃のことではないので「あれ?」あっ...」

 

陽乃「あれあれ~二人は、いつから名前で呼ぶような間柄になったのかな~?」

 

八幡「いやこれは、その色々ありまして...」

 

陽乃「色々って何があったのかな~?」

 

八幡(まずい、これは聞けるまで逃がしてくれる気はないみたいだ....それなら)

 

八幡「・・・分かりました、どうして名前で呼ぶようになったのかの経緯をお話しします、その代わり、俺の聞きたいことにも答えてください」

 

陽乃「ふーん、私に何を聞きたいのかね?」

 

八幡「葉山隼人って知ってますか?」

 

陽乃「ああ、隼人なら知ってるよ?」

 

八幡(この人ほんとに顔広いな、この人が知らない人って逆にいるのか気になるレベルで)

 

陽乃「てゆーか、知ってるもなにも隼人の両親は、うちの顧問弁護士だもん~知らない方がおかしいでしょうに」

 

八幡「・・・は!?」

 

陽乃「あ、ちなみにこの事は、雪乃ちゃんは知らないからね」

 

八幡「いや、顧問弁護士なら顔合わせくらいあると思いますが?」

 

陽乃「だって~雪乃ちゃんが行きたくないっていうし~それに独り暮らし始めちゃうしで結局1度も雪乃ちゃんは、挨拶しなかったんだよね~、まぁ行きたくないって言ってる雪乃ちゃんが可愛くて、私が母に頼んだんだけどね♪」

 

八幡「はは...それで本題なんですが」

 

陽乃「何かね?」

 

八幡「葉山の家の住所を教えてもらいたいんですが」

 

陽乃「隼人の家の住所か....」

 

八幡「あの無理で「良いよ♪」」

 

俺はこの時、ものすごく嫌な予感がしていた、陽乃さんのことだから、渋るか何かこちらに条件を出してくると思ったからだ、それなのに上手い具合に話が簡単に進みすぎている、俺は、絶対になにかあると思い、これから言われるであろう不条理に拒否権が無いことは分かっているので、口に溜まった唾液を飲み込み覚悟を決める。

 

陽乃「それじゃあ、迎えに行くから学校の校門の前で待っててね♪」

 

八幡「なっ!ちょ、それはどういう」

 

ブチッ

 

プープープー

 

俺は、葉山の家の住所を教えてもらおうとしたら迎えに来ると言われてしまった、俺が弁明する余地なく電話は切られ仕方なく校門の前で待つことにした。

 

       校門前 20分後

 

 

八幡「遅い...」

 

校門前に迎えに行くからと陽乃さんに言われて20分が過ぎていた、その間に下校してくる生徒に変な目で見られたり、こそこそと話されて笑われて最悪だったが、帰るわけにも行かなかった、けして葉山のためではない、俺のために。

 

それから10分ほど待つと見覚えのある黒塗りのベンツが俺の前で止まり静かに助手席の窓が開くと陽乃さんが手を振りながら現れた。

 

陽乃「ひゃっはろー比企谷君、少し待たせちゃったかな?」

 

俺は、少しじゃなくてかなり待ちましたという言葉を必死に我慢して飲みんこんだ。

 

八幡「いえ...それよりもどうして遅く....あの陽乃さん?」

 

陽乃「何かね?」

 

八幡「何で葉山が後ろに乗ってるんですか?」

 

隼人「・・・やあ」

 

葉山は、ばつが悪そうに俺に挨拶をしてきた。

 

陽乃「だって面白そうだったから」

 

八幡「またそれですか...」

 

陽乃「それに、隼人と話したいって比企谷君が私に言ったからここまでしてあげたんだよ?感謝くらいしてくれてもいいと思うけどー?」

 

八幡「うっ...ありがとうございます」

 

陽乃「まっお礼を言われても今回のは、貸しだからね?いつか返してもらうよ♪」

 

八幡「・・・はぁ」

 

俺は、陽乃さんに貸しを作ってしまったことを後悔しつつ、学校の前に黒塗りのベンツが止まっていると聞いた生徒が集まってきたので、足早に車に乗り込んだ。

 

八幡「それで、葉山をどうやって連れてきたんですか?まさか....」

 

陽乃「やだなぁ、手荒なことなんてしてないよ?ただ一緒にいたから連れてきただけ」

 

八幡「一緒に?」

 

葉山「俺の両親と陽乃さんの両親が知り合いでね...それで両親同士の挨拶に同伴しただけだよ」

 

八幡「成る程な」

 

陽乃「それで~比企谷君は、これからどうするの?」

 

八幡「特に考えなんてありませんよ、ただ葉山と二人で話したいんですが」

 

陽乃「うん、この車なら誰も聞いてないから二人で話しても大丈夫だよ♪」

 

八幡「・・・葉山と二人で話したいんですが」

 

陽乃「えーでもそれだとお姉さん、暇になっちゃうじゃない~せっかくここまでお膳立てしてあげたのにつまんない~」

 

八幡「いえ、面白くする気は最初からなかったので」

 

陽乃「ん~まっ、いっか二人で話せるところまで送ってあげるね♪」

 

八幡「嫌な予感がするんですが...」

 

陽乃「~~~♪」

 

そのあと、陽乃さんは機嫌がよくなり鼻歌を目的地に着くまで口ずさむ姿を見て俺は、また体に悪寒が走っていた。

 

 

 

 

 

 

陽乃「着いたよ~♪」

 

八幡「あの、陽乃さん....」

 

陽乃「何かね?」

 

八幡「ここ俺の家じゃないですか...」

 

陽乃「だって二人っきりで話したいって言うから~ここかなって♪」

 

八幡「誰もいない公園とかあったと思うんですが?」

 

陽乃「もーあんまり聞き分けないと雪乃ちゃんに電話しちゃうよ?」

 

八幡「・・・はぁ、分かりました」

 

隼人「ここが比企谷の家なのか」

 

八幡「なんだよ、狭くて悪かったな」

 

隼人「いや狭くはないと思うが...普通だな」

 

八幡「なんだよそれ....」

 

陽乃「あははは、まぁ隼人の家もうちも家は大きいから、仕方ないかもね」

 

家の前で話をしているとかなり声が大きかったのかうちの扉が開いて小町が出てきた。

 

ガチャっ

 

小町「どなたです...お兄ちゃん!と陽乃さん!?何で陽乃さんがここに!?」

 

陽乃「小町ちゃん、ひゃっはろ~久し振りだね」

 

小町「ひゃっはろ~です!...えーとそれでそちらのイケメンさんはどちら様でしょうか?」

 

葉山「あ、俺は葉山隼人って言うんだ、比企谷とは友達でよろしくね、小町ちゃん...でいいのかな?」

 

八幡「おいこら葉山、うちの妹を馴れ馴れしく呼ぶんじゃねえ」

 

隼人「え?」

 

小町「あー兄のことはほおっておいてもらって大丈夫なので、呼び方は好きに呼んでください」

 

いろは「小町ちゃーん?話長いみたいだけどだれか来たの?」

 

小町「あっ!いろはちゃん、ごめんなさいー忘れてました」てへっ

 

いろは「もう~あっ!先輩おかえりです♪それに...あの時の確か...陽乃さんでしたっけ?」

 

俺といろはは、1度陽乃さんと会っておりそのときのせいでいろはは、陽乃さんが苦手になっているみたいだ。

 

陽乃「んー?あーあの時のーえーと二色ちゃんだったっけ?」

 

いろは「二色って誰ですか!?1つ多くなっちゃってますよ!私の名前は一色いろはです!!」

 

陽乃「あーそうだったそうだった、一色ちゃんだったね、でも何であなたがここにいるのかね?」

 

八幡(・・・まずい)

 

八幡「あ、あの陽乃さ「比企谷君は、少し黙ってよっか?」・・・はい」

 

いろは「お、親が外国に行ってしまっているのでお世話になっているだけです」

 

陽乃「へぇ~知らなかったなー」

 

隼人「陽乃さん、そのくらいで」

 

陽乃「まっいいや、比企谷君、私は納得はしてないからね?」

 

八幡「・・・はい」

 

いろは「って...何ですか先輩このイケメンは!」

 

八幡「ああ、こいつは葉山だ」

 

いろは「・・・紹介終わりですか!?」

 

八幡「他にあるのか?」

 

隼人「はは...俺は葉山隼人、比企谷とは友達だよ」

 

いろは「先輩にも男友達いたんですね!」

 

八幡「おいこら、いろはちょっと待てそれは、どういう意味だ」

 

いろは「だって~先輩の連れてくる人って皆綺麗な女性ばっかりなんですもーん」

 

八幡「人をそんなリア充みたいな風に言うな、誤解を招くじゃねえか」

 

小町「誤解ねぇ~はぁ...まっそれがお兄ちゃんだよね」

 

陽乃「あっそうだ、一色ちゃん隼人と付き合ってみる~?私が協力しちゃうぞ♥」

 

隼人「っ...」

 

いろは「・・・すいません、昔の私だったら迷わずにお願いしたかも知れないですけど今は、偽物はいらないんです...」

 

この時、陽乃さんが面をくらった顔をしているのを俺は、初めて見た。

 

陽乃「そっか」

 

そのあと、俺と葉山だけ俺の部屋に他は1階のリビングに移動することになった。

 

八幡(色々ありすぎてそもそも何で葉山を呼んだのか忘れるところだった...)

 

俺と葉山は、二人っきりで俺の部屋にいる...だがしばらくお互いに無言で気まずい雰囲気で包まれていて、俺はこの空気を破れそうになく、流石というかやはりこの空気を最初に破ったのは葉山だった。

 

隼人「・・・それで俺に用ってのは何なんだい?」

 

八幡「バレンタインデーの時のことだ」

 

隼人「そのことか...君には関係ないだろう」

 

八幡「ああ、そうだな」

 

隼人「それなら、もう帰ってもいいかい?俺もそこまで暇じゃないんだ」

 

八幡「ならなんでお前は、ここまで来たんだ?途中で帰ることも出来た、それにまず来ないことだって出来たはずだ」

 

隼人「あの日も、こんな会話を君としたね」

 

八幡「そうだな」

 

隼人「俺は、君に負けたくなかったんだと思う」

 

八幡「は?」

 

隼人「君のことは、あの日テニスで勝負してからずっと見てきた」

 

八幡(どっかの人が聞いたら卒倒しそうな事を言い出しやがった...)

 

八幡「いやいや、ちょっと待てお前が俺に負けている?」

 

隼人「というよりは、劣っている...かな、そう思う自分も嫌だけどね、君とは対等であってほしいんだ」

 

八幡「今のままで明らかに俺より上だと思うんだが?」

 

隼人「比企谷は、俺にはない要素がある...俺には真似できない要素だ...」

 

八幡「俺とお前は違うんだから真似できない事があってもそれは、普通だろ?」

 

隼人「確かにな、それでも真似をしようとすれば出来ることもあると俺は思ったんだ」

 

八幡「それが今回の事ってことか?」

 

隼人「ああ、でも俺は君のようにはなれなかった」

 

八幡「なぁ葉山」

 

隼人「?」

 

八幡「お前は、俺を過大評価しすぎだ、俺はそんな出来た人間なんかじゃないし、むしろお前と比べれば俺なんて底辺も底辺だ、そんな俺と対等になろうとする必要なんかないだろ?」

 

隼人「君こそ自分を過小評価しすぎだよ、いや本当は君も気づいているんじゃないのかい?」

 

八幡「何が言いたいんだ?」

 

隼人「君は、僕なんかよりよっぽどすごいってことさ」

 

八幡「そんなことねえって....」

 

隼人「現に君の周りには、素敵な人が集まってるじゃないか、君を求めてね」

 

そう話す隼人の顔は、どこか寂しそうに見えた。

 

八幡「・・・別に俺を求めてるわけじゃねえだろ...それに、お前の周りにだっているだろ?」

 

隼人「・・・俺の周り...か」

 

八幡「何だよ?」

 

隼人「俺の周りには、君の周りにいるような人はいないよ」

 

八幡「どういう意味だ?」

 

葉山の言いたいことは、何となく分かっていたが、俺は葉山と話をする前に戸部と葉山との事で話をした、その時最後の言葉が何回も俺の頭の中で繰返し流れていて、葉山の今言った言葉を許すことができず、俺らしくないとは思うが怒りが湧いてきた。

 

隼人「俺の周りにいる人は、偽物だからさ」

 

 

       ~ ~ ~ ~ ~

 

戸部「俺本気で心配してっから!だから隼人君の事頼むわ」

 

 

 

 

この時俺の頭の中では、葉山の言葉は聞こえず戸部の言葉が頭の中で何回も何回も繰返し繰返し流れてきて、気づいたときには葉山の胸ぐらを掴みながら殴りかかろうとしていた。

 

 

八幡「はぁ..はぁ...悪い」

 

俺は、自分がやろうとしたことに気づき謝罪をしながら葉山から離れた。

 

隼人「・・・君らしくないな」

 

八幡「ああ、俺もなんでこんなことしたのか分かんねえよ」

 

隼人「そうか」

 

八幡「・・・でもな、葉山」

 

隼人「?」

 

八幡「お前の周りにいるやつが全員偽物って言うのは止めろ、お前の事を本気で心配しているやつもいるんだ」

 

隼人「・・・そうか」

 

八幡「・・・悪いな、色々いらんことまで言っちまった...」

 

隼人「いや、いいんだ...今ので少し目が覚めた気がしたよ」

 

八幡「そうか」

 

隼人「ふっ」

 

八幡「何だよ?何か可笑しかったか?」

 

隼人「ははは、いや今日、比企谷と話せて良かったよ、気持ちが楽になった、サンキューな」

 

八幡「俺は、何もしてねえよ」

 

隼人「そんなことないさ...なぁ比企谷」

 

八幡「何だ?」

 

隼人「奉仕部に依頼がしたい、頼ってもいいかな?」

 

八幡「ああ、雪乃や結衣が何とかしてくれるさ」

 

隼人「ははは、人任せだな」

 

八幡「俺は、基本的に働きたくないからな」

 

隼人「ははは、比企谷らしいな」

 

八幡「専業主夫目指してるからな!」

 

隼人「比企谷は、どっちかと言うと地味な所でこきつかわれると思うけどな」

 

八幡「ちょっと待て、ちょっとありえそうなフラグを建てるな」

 

隼人「ははは、それじゃあ、俺はそろそろ帰るよ」

 

八幡「ああ、また明日な」

 

隼人「ああ、また明日」

 

葉山が、帰った後何故か陽乃さんは暫く帰らずにご飯を一緒に食べてから帰っていった。

 俺が葉山と話をしているときに、小町といろはと話をしたらしいが、小町にもいろはにも、何を話したか聞いても教えてくれなかったので何を話したのか気にはなったが追求することはしないで、眠りについた。

 

 

 

 

       翌朝  教室

 

 

 

八幡「やっぱり、まだギスギスしてるな...」

 

結衣「やっはろー、ヒッキー♪」

 

八幡「おう、結衣か...どうした?」

 

結衣「いや、普通に挨拶だし!それと....」

 

八幡「葉山の事なら心配するな」

 

結衣「そ、それじゃあ!!」

 

由比ヶ浜は、教室ということを忘れているみたいで大声で叫びながら顔を近づけてくる。

 

八幡(顔、近い近い近い、何で女子って近づくだけでこんなにいい匂いするの?香水か何かでできてるのん?)

 

八幡「結衣....ここ教室、あと顔近いから」

 

結衣「ひゃっ...ごめん」

 

八幡「いやいいけど...」

 

戸塚「二人ともおはよー、ん?何かあったの?」

 

結衣「彩ちゃん!やっはろー!何でもないよ!!」

 

八幡「よっ、てん....戸塚、ただ結衣が暴れてただけだ気にするな」

 

結衣「ちょ!私別に暴れてないし!」

 

戸塚「二人ともいつも仲いいね」

 

結衣「い、いやそんなことは...」

 

八幡「部活の事話してただけだ、別になんともねえよ」

 

戸塚「でも比企谷君、由比ヶ浜さんのこと名前で呼んでたから付き合ったのかなって思ったんだけど...違った?」

 

八幡「・・・」

 

結衣「つ、付き合ってないから!てかありえないから!それは、少しくらいあれだけど...って!いやいや!ないない!」

 

戸塚「ふーん、そうなんだ」

 

結衣「そうそう!」

 

キーンコーンカーンコーン

 

結衣「ほ、ほら!チャイムも鳴ったしもう席つこ!」

 

八幡「俺は最初からついてるけどな」

 

戸塚「あはは、そうだね」

 

 

 

      放課後  部室

 

 

 

 

八幡「・・・遅い」

 

雪乃「比企谷君、ずいぶん話が違うようなのだけれど葉山くんは、いつくるのかしら?」

 

結衣「そうだよ!ヒッキー、教室であんなに自信満々で大丈夫って言ったのに来る気配全くないし!どうなってんの?」

 

八幡「いやほら、まだ部活始まって1時間くらいしかたってないしやむ終えない事情が起きて遅れてるだけだってことも考えられるだろ?」

 

雪乃「例えば?」

 

八幡「例えば...そ、そうだ部室の場所が分からないとか「却下」」

 

雪乃「そんなことありえないわ、一瞬でも真面目に聞こうとした事を後悔したわ」

 

結衣「ヒッキー、今の言い訳は無理があると思う...てか普通にあえりないでしょ」

 

八幡「うっ...結衣に言われるとなんか...納得いかなくなるな」

 

結衣「それはどういう意味だし!」

 

 

コンコン

 

 

俺達が話していると奉仕部の扉をノックする音が聞こえ雪乃のどうぞという声とともに俺達が待っていた人物が入ってきた。

 

隼人「やあ、遅れてすまない」

 

八幡「何してたんだよ...」

 

雪乃「立ち話もなんだし、とりあえず座ったら?」

 

隼人「あ、うんそうだね、そうさせてもらうよ」

 

結衣「は、隼人君...」

 

隼人「結衣にも迷惑をかけてすまない」

 

結衣「い、いや!そんな隼人君のせいってわけじゃないし!」

 

雪乃「それで用件は?」

 

隼人「君達に依頼がしたい」

 

八幡「内容は?とは聞かなくても分かるが話してくれるか?」

 

隼人「ああ、俺は今の葉山隼人を辞めたい...その協力をしてほしい、頼めるかな?」

 

葉山は、椅子から立ち上がり俺達の方に深く頭を下げながら頼んできた、俺達は、葉山が頭を下げたことに多少は、面食らったが葉山の言葉に対する返答は決まっていた。

 

八幡「ああ」

 

雪乃「その依頼受けるわ」

 

結衣「うん!あっ、でも隼人君今の状況の問題は、大丈夫なの?」

 

隼人「ああ、それなら問題ないよ」

 

八幡「お前...来る前に何かしてきたのか?」

 

隼人「まあね、チョコをくれようとしていた女の子達と迷惑をかけた人達に謝りに行ってたんだ」

 

八幡「それで遅くなったのか...」

 

結衣「全員ってすごいね....」

 

雪乃「今は、それよりも依頼のことだけれど、そんなに簡単なことではなさそうね」

 

八幡「ああ、でも方法がない訳じゃない」

 

隼人「どうすればいいんだい?」

 

八幡「まぁ待てよ、焦ってもしょうがない、それに俺のやり方だと結果的に現れるのは、2ヶ月後だ、これ以外の方法が思い付くかもしれんからとりあえず話すのは、明日で各自で色々考えてくるってことにしたいんだがそれでいいか?」

 

雪乃「私は構わないわ、由比ヶ浜さんはどうかしら?」

 

結衣「いいと思うけど、そのどういうふうにすればいいとか知りたいから、ヒッキーの聞いてから考えてくるじゃ駄目なの?」

 

八幡「それだと、考えるときにどうしても先入観が邪魔しちまって似たような案しか出てこないから駄目だ」

 

結衣「んー、難しいね」

 

隼人「俺のためにすまないな...」

 

八幡「お前のためじゃねえよ」

 

隼人「自分のため...かい?」

 

八幡「ああ、あんなギスギスした雰囲気の教室じゃ居心地悪すぎて困るからな」

 

隼人「君らしな」

 

そのあと、葉山は部室から出ていきここで解散になるのかと思ったのだが由比ヶ浜と雪ノ下にこのあと、少し話すことがあるからと由比ヶ浜の家にそのまま向かうことになった。

 

八幡「・・・なぁ、何で俺も結衣の家に行くんだ?」

 

雪乃「あなたは、黙って着いてくればいいのよ」

 

結衣「そうだよ、ヒッキー」

 

八幡「いや俺は、これから用事が」

 

雪乃「用事って何かしら?」ニコ

 

八幡(怖っ...何その笑顔、何でこんなに笑顔なのにこんなに怖いんだよ....)

 

八幡「分かった....分かったから」

 

俺はそのまま抵抗出来ずに由比ヶ浜の家まで連れていかれた、これから何があるかも知らされずに。

 

 

 

 

 




どうだったでしょうか楽しんでいただけたなら幸いです!次回は、八幡のバレンタインデーと葉山の依頼というお話にしようと思っています!


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やはり俺が小学生にデートに誘れるのは間違っている

皆様こんばんわ♪@まきにきです!何か気に入らなくて何回も書き直していたらいつのまにかこんなに日が....。


それでは!本編にどうぞ!


 

俺こと比企谷八幡は葉山隼人を自分から奉仕部に依頼に来させるという無理難題を終えた後、由比ヶ浜と雪ノ下に連れられて由比ヶ浜の家に向かって歩いていた。

 

八幡「な、なあ?何で結衣の家に向かってるんだ?話なら部室でも出来るだろ」

 

結衣「もう、ヒッキー後少しで着くんだし今更そんなこと言わないでよ」

 

雪乃「あなたは、ただ黙って付いてくればいいのよ」

 

八幡「はぁ...」

 

俺が不満を溢しつつ、学校から30分くらいで由比ヶ浜の家に到着した。

 

結衣「二人とも着いたよ!」

 

雪乃「思ったより近かったわね」

 

八幡「雪乃は、結衣の家に来たことないのか?」

 

雪乃「初めて来るわ、あなたはどうなのかしら?聞くまでもないと思うけれど」

 

八幡「初めてに決まってんだろ...てか分かってんなら聞くな」

 

結衣「それじゃあ、ヒッキーは少し外で待っててね、準備が出来たら呼びに来るから」

 

八幡「え?・・・俺帰っていい?」

 

結衣「駄目に決まってるし!てか少しくらい待つでしょ普通!」

 

八幡「いやいやこんな薄暗い中で玄関の前にいたら通報される」

 

雪乃「それもそうね」

 

結衣「あー確かに...どうしよっか?」

 

八幡(冗談で言ったつもりだったんだが...)

 

八幡「はぁ...早く準備してきてくれ」 

 

結衣「う、うん!分かった、行こゆきのん」

 

雪乃「え、ええ」

 

由比ヶ浜と雪ノ下が家の中に入っていって10分くらいたった時俺は薄暗くなって街灯がつき始めた路地を見ていると小さなシルエットが此方に向かって歩いてくるのが見えた。

 

八幡(誰だ?時間的には、6時になろうとしているから別に不思議じゃねーんだけど小さくないか....)

 

時間的には、まだ人が歩いていても可笑しくはないが、近づいてくるに連れて段々とそのシルエットが見えてきて俺は驚いた。その人影の正体は小学生だったのだ。

 

え?何故小学生って分かるかって?ランドセル背負ってるからだ。

 

八幡(何でこんな時間に小学生が一人で歩いてんだ?しかも女の子が)

 

俺の目の前まで来ると一瞬だけ此方に目を向けてそのまま止まらずに歩いて行こうとしている、普段の俺ならそのまま見送るのだが目が一瞬合ったときに自分と何かが似ていると何故か思ってしまった俺はその小学生女子に声をかけていた。

 

八幡「お、おい」

 

俺は、声をかけた後に後悔した、こんな時間に小学生女子に話しかける目が腐ってる高校生とか周りから見たら犯罪者にしか見えないので、通報される可能性があるからだ。

 

???「・・・何?」

 

小学生女子は、高校生に急に話しかけられたのにもかかわらず気負うことはなく、どこか冷めたように返してきた。

 

八幡「い、いや...そのこんな時間になにしてんだ?」 

 

???「別にあんたには関係ないでしょ?」

 

もっともな意見だった、小学生女子に論破される高校生とか、などと少し思いながら俺はこの子の雰囲気が誰かに似ている気がしていた。

小学生女子のわりに、クールでどこか大人びた佇まい・・・そうか。

 

雪ノ下雪乃に似てるんだ。

 

八幡「確かに関係ないな、でもお前俺に話しかけられたとき何で無視しなかったんだ?」

 

???「」

 

八幡(無言...か)

 

これは、俺が思うボッチの理論なんだが、普段話しかけられないボッチというのは話しかけられることにたいして耐性が全くといっていいほどない、だから急に話しかけられると反射的に反応してしまうのだ。

恐らく、この小学生女子も同じなのだろう、俺と同じ...。

 

八幡「まっ、引きとめて悪かったな、周り暗いし気を付けて帰れよ」

 

???「あ、あの...」

 

俺が少し気まずくなったので由比ヶ浜のうちに入ろうとすると呼び止められた。

 

八幡「ん?」

 

???「なんかあんたは、学校にいるやつらとは違う気がする」

 

八幡「学校?」

 

???「うん、なんかあんたは私と同類って感じがする」

 

八幡(類は友を呼ぶってこういう感じなのかね...ボッチどうしが呼びあってもしょうがないと思うんですけど...)

 

八幡「同類...ね、それで学校で何かあったのか?」

 

???「・・・ここじゃ話しづらい」

 

八幡(あー確かにな)

 

俺は由比ヶ浜に、少しトイレに行ってくるとメールを送り、小学生女子と近くの公園に場所を移動した。

 

八幡「それで?」

 

???「大体想像つくと思うけど、私ハブられてるんだ」

 

八幡「ハブられてる原因は分かってるのか?」

 

???「前からさ誰かをハブにすることは、よくあったんだ、私もやってたし、でもいつの間にか標的が私になってて...」

 

八幡(成る程な、てか今時の小学生怖っ)

 

八幡「まぁよくある話だわな、でもそれなら誰かに助けを求めればいいんじゃないか?」

 

???「もう出来ないよ...」

 

八幡「どうしてだ?」

 

???「私、見捨てちゃった、助けを求められたのに...なのに」

 

八幡(1度見捨てて、自分が標的になったら助けを求めて自分だけ助かるなんて出来ないってところか...ほんとに誰かさんみたいにプライド高えな..)

 

八幡「別に助けを求めたそいつだって、今はお前をハブに、てか一緒に虐めてんだろ?ならいいだろ助けを求めても」

 

???「別にハブにされること自体は嫌じゃないんだ、でも一人でいて周りからお前は下だって言われてるみたいなのが嫌ってだけで」

 

八幡(成る程、この子はもう諦めてるのか、世界は自分が変えようとすれば変わると言うけれどそれは違う、変えられるものは特別な奴だけで凡人は、その特別な奴の引いたレールの上をひたすら進まなければならない、それを分かってるのか)

 

八幡「見下されるのは嫌か?」

 

???「・・・うん」

 

八幡「そうか..それなら俺が相談にのってやるよ」

 

???「相談?」

 

八幡「ああ、何かあったときに相談出来るやつがいないと何もかわんねえだろ?」

 

???「・・・でも、いいの?」

 

八幡「ああ、ちょっと待ってろ...えーとお前、紙とペン持ってるか?」

 

???「お前じゃない...」

 

八幡「え?」

 

留美「鶴見留美」

 

八幡「えと...鶴見?」

 

留美「留美」

 

八幡「・・・る、留美」

 

留美「うん」

 

八幡「えーとそれじゃあ..留美、紙とペン持ってるか?」

 

留美「持ってない」

 

八幡「即答かよ...てかお前の後ろに背負ってるのは飾りか?筆記用具とかないのか?」

 

留美「何に使うの?」

 

八幡「俺のアドレスだよ、連絡とれる手段ないと意味ないだろ?」

 

留美「それなら」 

 

留美は、何かを思い付いたようにポケットから携帯電話を取り出した。

 

留美「携帯持ってる」

 

八幡(小学生の段階で携帯持ってるってまじか...)

 

八幡「あーそうか、それじゃあ」

 

留美「え?」

 

俺は由比ヶ浜と雪ノ下の時と同様に、自分の携帯電話を留美に渡した。

 

留美「私が打つの?」

 

八幡「携帯は滅多に使わねえからな」

 

留美「ふーん」

 

 

ピッ、ピピッ、ピッ。

 

留美「はい、終わったよ八幡」

 

八幡「あいよ、てか俺名前教えたっけ?」

 

留美「ううん、メールがきてたからそれ見たら書いてあった」

 

八幡「へー...てメール?」

 

留美「うん」

 

 

メールには、雪ノ下から1文だけ送られてきていた。

 

 

To 比企谷八幡

 

 

早く戻ってきなさい。

 

 

 

八幡(あーそういえば、トイレに行くっていったきり、30分くらい経ったしそりゃメールくらいくるか...)

 

留美「どうしたの?八幡」

 

八幡「ああ、ちょっと呼び出しだ、てかさっき読んだって言わなかった?」

 

留美「宛先までしかみなかったから」

 

八幡「あー成る程な、じゃあそろそろ俺行くけど何かあったらいつでもメールしていいからな」

 

留美「うん」

 

八幡「じゃあな」

 

留美「あ、あの..八幡!」

 

八幡「ん?」

 

留美「ありがとう」ニコ

 

留美は俺にお礼を言うと公園から走って行ってしまった、だがさっきまで仏頂面しか見せなかった留美が最後に笑ったことで俺はどこか安心して由比ヶ浜の家に向かった。

 

 

ピーンポーン。

 

俺は、由比ヶ浜の家まで戻ると玄関には何故か鍵が掛かっていたのでインターホンを押した。

 

結衣「ヒッキー?」

 

八幡「ああ、開けてくれ」

 

俺は何故鍵が掛かっていたのかと疑問を持ちながらも扉が開いて唖然とした。

そこには、雪ノ下と由比ヶ浜以外にも一色に小町までいたからだ。

 

小町「もおーお兄ちゃん、トイレに行くのにどれだけ時間かかるの!待ちくたびれちゃったよ!」

 

八幡「いやいや、何で小町もいんの?いろはも」

 

いろは「えーセンパ~イ酷いですよー、まるで私がいちゃいけないみたいないいかたしてー」

 

八幡「いやそうは言ってねえけど何でいるの?」

 

いろは「やっぱり言ってるじゃないですか!」

 

結衣「ひ、ヒッキー今回は私が皆を誘ったんだよ」

 

八幡「まぁ結衣の家に集まってるくらいだしな」

 

結衣「と、取り合えず玄関で話しててもあれだし、あがって!」

 

八幡「お、おお」

 

俺は由比ヶ浜の勢いにじゃっかん圧されつつ客間に通された。

客間には、沢山のご馳走がテーブルに並べられていた。

 

結衣「ヒッキーのために、皆で作ったんだよ♪」

 

雪乃「別に比企谷君のためではないのだけれど」

 

八幡「早くも食い違ってるな」

 

いろは「私は先輩のために作ったんですよ♪」 

 

八幡「お前は、あざといって...」

 

小町「まぁまぁ皆さん落ち着いてください、さぁお兄ちゃんここに全部で4種類のおかずがあるよね?」

 

八幡「あ、ああ、すごい量だな」

 

小町「この4種類のおかずは、私達が1つずつ作ったんだよ♪」

 

八幡「それで?」

 

小町「お兄ちゃんには、食べたあと誰のおかずが一番美味しかったのか発表してもらいまーす♪」

 

八幡「・・・何で?」

 

いろは「そんなの決まってるじゃないですか~先輩~誰が一番か決めてもらうためですよ」

 

八幡(確か、雪乃はこういうことにあまり積極的には参加しないはず..)

 

八幡「・・・雪乃も参加するのか?」

 

雪乃「え、ええ...」

 

結衣「ゆきのん、最初は、そんなことをして何が楽しいの?私はごめんだわって言って渋ってたんだけどね」

 

八幡「雪乃らしいな」

 

結衣「でも自信ないんだ?って言ったら乗ってきた」

 

八幡「雪乃らしいな...」

 

雪乃「由比ヶ浜さん?それは私の真似かしら?」

 

結衣「ゆ、ゆきのん、怒らないで!」

 

いろは「まぁまぁ雪ノ下先輩~勝つのはどうせ私なんですから♪」

 

雪乃「・・・それは聞き捨てならないわね、一色さん、私が誰に負けるっていうのかしら?」

 

いろは「あれ~聞こえなかったんですか~私ですよ~♪」

 

八幡(嫌だな~怖いな~)

 

結衣「ちょ!ちょっと二人とも何火花散らしてるし!?」

 

一色と雪ノ下が少し険悪なムードになっていると客間の扉が開いた。

 

結衣母「あら~いらっしゃい」

 

結衣「あ、ママ、お帰り~」

 

雪乃「夜分遅くすみません、お邪魔しています」

 

いろは「お邪魔しています♪」

 

小町「こんばんわ~結衣さんのお母さん、お邪魔してまーす!ほらお兄ちゃんも挨拶挨拶!」

 

八幡「お、おお、お邪魔してます」

 

結衣ママ「皆、いらっしゃーい、それにしても結衣もやるわね~」

 

結衣「え?」

 

結衣ママ「家に連れてきても良いとは言ったけど、言ったすぐあとに連れて来ちゃうなんて」

 

結衣「ま、ママ!余計なこと言わなくていいから!」

 

結衣ママ「えー、ところであなたがヒッキー君、ね?」

 

由比ヶ浜のお母さんは、俺の近くまで来て由比ヶ浜がいつも俺を呼ぶときに使うあだ名で呼んでくる、とても綺麗な人で大人の女性特有の良い匂いと由比ヶ浜よりも大きな2つの双丘が目にはいり、自然と目を反らすが何回反らしても引き付けられてしまう。

 

八幡「あ、はい、そうですけど」

 

結衣ママ「結衣から話は聞いてるのよ~」

 

結衣「も、もう!!ママ!もうあっちいっててよ!」

 

結衣ママ「えーママもヒッキー君とお話ししたーい~」

 

小町「それにしても結衣さんのお母さん、とっても綺麗な人ですね!ね!お兄ちゃん」

 

八幡「あ、ああ、そうだな」

 

結衣ママ「ありがとう♪それであなたは?」

 

小町「あ、はい!ここにいる目が残念な兄の妹です♪」

 

結衣ママ「そう、私のことはお母さんって呼んでもいいのよ~♪えーと小町ちゃんでいいかしら?」

 

小町「はい!お母さん!」

 

結衣「も、もう、小町ちゃんまで...」

 

いろは「ちょっと待ってください!先輩!何でうちの両親に会いに来る前に結衣先輩のお母さんに会いに来てるんですか!」

 

八幡「いや、俺が一番意味わかんねえのは、お前だよ?」

 

雪乃「・・・収拾がつかなくなる前にご飯にしないかしら?」

 

結衣「そ、そうだね!ゆきのん!」

 

結衣ママ「あなたが、ゆきのんちゃん?」

 

雪乃「いえ、私は雪ノ下雪乃と言います」

 

結衣ママ「ゆきのんちゃんのことも結衣からたくさん聞いてるのよぉ~もうほんとに楽しそうに話すものだから私も嬉しくって~いつでも遊びにいらっしゃいね♪」

 

雪乃「・・・ありがとうございます」

 

結衣「恥ずかしいよぉ!」 

 

八幡「流石の雪ノ下も結衣のお母さん相手じゃ弱いんだな」

 

雪乃「何か言ったかしら?」

 

八幡「いや何も」

 

由比ヶ浜のお母さんは、一波たてたあと自分の部屋でやることがあるといって客間から出ていきご飯を食べることになった。

だが、1つ俺には問題が残っていた。

 

八幡(誰が一番美味しいか言わなきゃいけないんだよな....)

 

こんなに美味しそうなご飯が並んでいるのに喉に通したくないという不思議な感覚と戦いながら食べようとすると1つの料理が目に入った。

俺の前に並んでいるご飯は全部で4種類左から言うと、パエリア、肉じゃが、何か、鮭のマリネ....だ。

 

違和感に気づいただろうか....そう左から3番目のご飯だけ何にも見えないのだ。

いや、例えるものが無いわけではない...無いわけではないのだが、しいて例えるなら丸い木炭だ。

 

八幡(この木炭を作った奴に心当たりがあるんだが....)

 

俺は以前に由比ヶ浜の依頼でチョコを作る手伝いをしたことがある、その時作ったチョコがちょうどこんな感じに木炭化していたのだ。

だが、由比ヶ浜はあのとき、しっかりチョコを作れるようになったはずだが、こいつはご飯を木炭に変える能力でも持ってるのか?と思いながら由比ヶ浜の方に目を向けると由比ヶ浜と目が合ってしまい慌てて木炭に戻しもう一度見てみると顔を赤くして下を向いていた。

 

俺はそんな由比ヶ浜の姿を見て食べないという選択肢を頭から除外し覚悟を決めた。

 

八幡「・・・よしっ」

 

俺は一番最初に木炭にかぶり付いた、味は予想を上回るほど酷いものだったが、俺が食べてるのを見て由比ヶ浜が嬉しそうに此方を見ているのを見てしまうと、残すわけにもいかず一気に俺は胃に流し混んだ。

 

八幡「うっぷ...ご、ごちそうさん」

 

結衣「ひ、ヒッキー...」

 

いろは「一番最初にいきますか流石先輩ですね...」

 

雪乃「ええ、まさか完食するとはね」

 

小町「あ、味の感想はあとで聞くから次のご飯にいっちゃってーお兄ちゃん♪」

 

そのあと俺は肉じゃが、パエリア、鮭のムニエルという順番で食べた。

味は勿論どれも美味しかった。だが、ご飯を食べ終わると小町が4品のどれが一番美味しかったー?と聞いた瞬間由比ヶ浜と雪ノ下と一色の空気が変わり3人とも俺に視線を移してきた。

 

八幡(どれを選んでもアウトな気しかしないんだが...怒られるかもしれないがここは全部美味かったって言って誤魔化すしか)

 

小町「さあ!お兄ちゃん、どれが一番美味しかった?あ、全部とかは無しだからね?」

 

八幡(バレてやがる....)

 

いろは「先輩~あんまり引っ張らなくていいのでそろそろ答えてくれませんか?」

 

雪乃「そうね、時間もあれなのだし、あまりゆっくりしていては由比ヶ浜さんの家に迷惑だわ」

 

結衣「い、いや...うちは遅くなっても大丈夫だよ」

 

八幡(仕方ない...ここは無難に小町の作ってくれたであろう肉じゃがにしておけば大丈夫だろう、毎日食ってるから小町の味は分かるから肉じゃがに間違いないしな)

 

八幡「一番はprrrr....ん?」

 

俺が一番は、小町と言いかけた瞬間俺の携帯からメールの受信音がなった。

 

八幡(誰からだ?)

 

俺は1度言うのをやめて携帯を開くと留美からメールが1件来ていた。

いつでも相談に乗ってやると言った手前返事を返さない訳にもいかず仕方なくメールを開いた。

 

From 留美

 

八幡、明日って暇?

 

 

八幡「は?」

 

俺は、メールを見たのだがメールに書かれている文の意味が分からず思わず口に出してしまった。

 

俺は内容の意味が分からなかったが明日は土曜日で特に予定もなかったので寝るから忙しいと返信した。

 

小町「お兄ちゃんにメールが来るなんて珍しいー誰から?」

 

八幡「あ、ああちょっとな」

 

いろは「てか先輩のメアド知ってるのってここにいる私たち以外にもいるんですか?」

 

雪乃「確かに不自然ね、比企谷君念のためなのだけれど相手は人間かしら?」

 

八幡「いやその疑問は可笑しいだろ....」

 

結衣「もしかして、女の子だったり?」

 

八幡「」

 

いろは「え?」

 

小町「えー!お兄ちゃんほんとに!?」

 

八幡(どうする..返事返した時点で迷惑メールとは言えねえし....ほんとの事を言うしかないか)

 

八幡「ああ、ちょっと相談されてな」

 

いろは「ふーん、先輩に相談ですか、物好きな人もいるんですね」

 

雪乃「確かにそうね、相談する相手を間違っていると教えてあげたいわね」

 

結衣「てことでヒッキー、携帯貸して?」

 

八幡(何がていうことなんだ?でもここで渡さないと面倒なことになりかねないし素直に渡しておくか)

 

八幡「ほら」

 

俺が由比ヶ浜に自分の携帯を渡すと雪ノ下と一色と小町も由比ヶ浜の隣から携帯を見ている。

 

結衣「ねえ、ヒッキーこの留美ちゃんて誰?」

 

八幡「別にお前らには関係ないだろ、てか見たなら携帯返してくれ」

 

結衣「んー、ゆきのん、留美ちゃんって子知ってる?」

 

雪乃「いえ、私は知らないわね、たぶんなのだけれどうちの学校には、いないと思うわ」

 

結衣「そっかー...」

 

いろは「てか先輩!どうやって他校の子のアドレス手にいれたんですか!?」

 

小町「お兄ちゃん...警察沙汰だけは小町嫌だよ?」

 

八幡「酷え....」

 

いろは「先輩、寝るから忙しいってどんな断りかたですか、今時の小学生ですらもう少しマシな嘘つきますよ」

 

一色の言った小学生という言葉に一瞬心臓の音が跳ね上がったがバレないようにポーカーフェイスを作る。

 

結衣「何もないみたいだし、いっか...はいヒッキー」

 

八幡「おう」

 

由比ヶ浜がやっと納得してくれたのか携帯を俺に返そうとしたときに事件は起きた。

 

Prrrr。

 

八幡「・・・」

 

小町「またメールきましたね」

 

八幡(なんであんな内容でメール返ってくるんだよ!留美どれだけ暇なのん?俺が中学校の時なんて翌日の朝にならなければ返信返ってこなかったのに何故今....)

 

結衣「あ、ヒッキーちょっと待ってね♪」

 

八幡(気のせいかな?結衣、笑ってるのに笑顔が怖い...)

 

いろは「あー結衣先輩~私にも見せてくださいよ」

 

結衣「うん、一緒に見よ、ほらゆきのんも!」

 

雪乃「わ、私は別に良いのだけれど..」

 

 

 

From 留美

 

それって暇ってことじゃん。

 

明日の12時に○○デパートの噴水前まで来て相談があるから。

 

 

追伸  遅れたら死刑だから。

 

 

いろは「な、なな」

 

結衣「これって...」

 

小町(これが修羅場ってやつなのかなー)

 

八幡「なんて書いてあったんだ?」

 

いろは「先輩!」

 

八幡「ふぇい?」

 

いろは「その反応はキモいです!じゃなくて!」

 

八幡「酷い...」

 

いろは「せ、先輩と留美さんってどんな関係なんですか!?」

 

八幡「は?」

 

いろは「とぼけないでください!」

 

八幡「いや落ち着けって...」

 

結衣「ヒッキー、これ」

 

由比ヶ浜が携帯を俺に返してくれ、俺はメールの内容を見る。

 

八幡(あー相談聞くって言ったしな、でもこれでなんでこいつらが怒ってんだ?)

 

八幡「これがどうした?」

 

いろは「どうしたじゃないですよ!デートのお誘いじゃないですか!」

 

八幡「・・・はぁあああ!?」

 

いろは「違うって言うんですか?」

 

八幡「いやどうみても違うだろ!」

 

八幡(この絵文字が1つもなく、そのあとの追伸を見て何故デートの誘いだと間違えられるのか俺には分からん...)

 

小町「それでお兄ちゃんはどうするの?」

 

八幡「どうするって?」

 

小町「だから、行くの?」

 

八幡「相談に乗るって言った手前行かない訳にはいかねえだろ」

 

結衣「まぁ、しょうがないよね、相談に乗るって言っちゃったんじゃ」

 

いろは「えー!結衣先輩、何簡単に引いてるんですか!」

 

小町「お二人とも落ち着いてください、あと結衣さんと雪乃さんといろはちゃんはこちらに」

 

小町に呼ばれて3人に何か耳打ちすると「そういうことなら」と全員納得して、小町が何を言ったのか俺は凄く気になったが追求されずにすんだので深くは考えないことにした。

 

そのあとは、再び由比ヶ浜のお母さんが来て「全員泊まってくでしょ?」とか言い出したので小町だけ泊まらして俺は帰ることにした。

 

八幡(明日は忘れずにデパートいかないとな)

 

俺は留美に返事を返してないことを思いだしメールを返して寝ることにした。

 

 

 

From 八幡

 

遅れずに行くよ、死刑は嫌だからな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




留美ちゃん登場です!本来は登場させない予定でしたが留美ちゃん出るまで当分後なので我慢出来ませんでした!悔いはないです!



楽しめていただければ幸いです。


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やはり俺がメガネをかけると面倒事が増える

皆様お久しぶりです、@まきにきです。投稿かなり遅くてすいません...。

えー今回暗殺教室というアニメの神崎さんを出させていただきました、クロスにする気は全く無かったので今回限りにしようかとも思いましたが思いの外馴染んでいるので迷っています、宜しければ神崎さんの出演これからもした方がいいのかのアンケートを取りたいと...取れればいいんですが...取りたいと思います。


俺は今とても困っていた。それは昨日留美という女の子と出会って何故か今日一緒にデパートで会わなければいけないからだ。

先に言っておくとこれはデートではない。俺は仮にも高校一年だ、小学生女子などいくら可愛くてもそれは愛でる対象であっても恋には決して発展しない。

 

だが問題は、周りの人が俺と留美が一緒にデパートを歩いていてどう思うかだ。勿論俺が留美の悩み相談で今日付き合っているなんて事は知らないのだ、それに留美は幼いと言ってもかなり可愛い部類にはいるであろう顔立ちをしている。そんな幼い女の子とこんな腐った目の高校生が一緒にデパートを歩いていればどうなるか、それは間違いなく通報される。

誘拐と間違えられて絶対通報される、てかもし俺が逆の立場なら通報する。

 

そんなわけで俺はとても困っていた、だが救いなのが集合時間が12時でまだ余裕があるということだ。なのである人物に電話で相談してみることにした。

 

Prrr。

 

???「何?」

 

急に休みの日に電話をかけたわりにワンコールで電話を取ってくれたが、その行動とは裏腹に声には怒気が含まれている感じがした。

 

八幡「え、えーと何か怒ってる?」

 

???「別に怒ってないけど...何?」

 

というか、よく考えたら普段からこいつは....えーと、か、川なんとかさんはこんな感じだった気もする。んー..名前が出てこない、確かー...川、川....川崎だ!

 

八幡「え、えーと...」

 

川崎「用がないなら切るよ?」

 

八幡「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

 

ここで見放されたら俺は今日刑務所送りになるかもしれないので慌てて川崎を止める。

 

川崎「はぁ...それで何?」

 

八幡「実は...」

 

俺はその後、川崎に今から小学生女子とデパートに行くんだけど俺とその子が一緒に歩いていると周りが不審に思い警察に通報されるかもしれないから何かいい方法はないかと聞いてみた。え?何故相談をされたってことを言わなかったって?それは聞かれなかったからだ。

 

川崎「比企谷...」

 

八幡「ん?どうした川崎?」

 

川崎「間違いが起こる前に私が今警察に連絡しようか?」

 

八幡「何でだよ!?」

 

川崎「何でって...あんた小学生に手を出すのは流石にヤバイでしょ...」

 

八幡「は?」

 

俺は川崎が何を言いたいのか分からなかった、唯一分かるとしたら何か誤解をされてしまったということだけだ。

 

川崎「てかもしかして...あんた」

 

八幡「ん?」

 

川崎「けーちゃんにも手を出すつもりじゃ....」

 

八幡「・・・はぁああああ!?」

 

俺はようやく川崎が何を誤解しているのかを理解して昨日のことを1から説明し直した。

 

川崎「なんだそういうこと」

 

八幡「はぁはぁ....ここまで説明するのにすごい疲れた...」

 

川崎「ま、今回のことは理解したけど、もしけーちゃんに手を出したら...殺すよ?」

 

八幡「ひゃ、ひゃい!」

 

あまりの迫力に電話越しなのにビビってしまい、変に噛んでしまった。

 

川崎「それでどうやったら比企谷が犯罪者に見えなくなるかってことだっけ?」

 

え?そんな議題でしたっけ?というか俺ってそんなに犯罪者に見えるの?小町~お兄ちゃんショック死しそうだよぉ~。

 

八幡「別に俺は犯罪者じゃないんですけど...」

 

川崎「それならメガネでもかけていけば?」

 

八幡「・・・は?何でメガネ?」

 

川崎「いやだって、あんたの目が腐ってなければ解決ってことでしょ?」

 

八幡「酷い...そこまで言うほどじゃないだろ?ないよね?」

 

川崎「いや実際かなりやばいよ?」

 

八幡「まじですか...」

 

川崎「でもメガネかけてれば目が腐ってても分からないし通報される心配もなくなるんじゃないの?」

 

八幡「・・・あ」

 

川崎「これで用事終わったならもう切るよ、じゃあね」

 

八幡「か、川崎」

 

川崎「ん?」

 

八幡「ありがとな」

 

川崎「別に、それじゃ」

 

八幡「ああ」

 

電話を終えた俺はさっそくメガネを付けようとするが、少し前に結衣や雪乃に部室以外ではメガネを付けないように言われた事を思い出した....まっいいか。

俺が寝間着から私服に着替えてメガネをかけて時間を確認すると11時を指していた、家からデパートまではバスが通っており大体40分ほどでデパートに着くことができる。俺は少し早いとは思ったが別段やることもなく小町は結衣の家にお泊まりなので少し早めに家を出ることにした。べ、別に小町がいないからって寂しいとか思ってない。

 

俺は家をでてバスに乗り目的地であるデパートに到着した。

デパートは土曜日ということもあり多くの客で溢れていた、俺はその人混みをなんとか抜けて待ち合わせ場所の噴水のある場所まで移動する、デパートの待ち合わせ場所によく使われるだけあり大勢の人が噴水の周りに座ったり立っていながら待っているのが遠目からでもわかった。こんな人の多いところで待っているのも嫌だったが帰るわけにもいかず仕方なく噴水の近くの空いているベンチの隅に座る。

 

???「あのー...すいません」

 

ベンチで待っていると知らない女の子に急に話しかけられた、年は恐らく同い年か少し上くらいで清楚系でいかにも男子にモテそうな女の子だった、当然こんな可愛い子と俺が知り合いのはずはないのだが、俺が座っているベンチの後ろは噴水で人がいるはずもないので俺に話しかけてきたことが分かった。俺に話しかけるとかこの子罰ゲームでもやらされてるのん?

 

八幡「何ですか?」

 

???「もしかして総武高の学祭の時にドラムやってた人じゃないですか?」

 

あのときのバンドの演奏を見た人か、それなら俺のことを知っていても不思議じゃない。はぁー罰ゲームで話しかけてきたとかじゃなくてよかった~中学の時とか罰ゲームで俺に話しかけるっていうのが流行っていたみたいで俺に話しかけた人は皆泣きながら後ろで笑っている友達の方に戻っていくのだ、泣きたいのは俺の方だとずっと言ってやりたかった。

 

八幡「そうですけど、誰ですか?」

 

???「あっ!ごめんなさい、私の名前は神崎有希子、椚ヶ丘中学校に通っています」

 

椚ヶ丘中学?この子中学生だったのか...全然見えない、むしろ年上って言われた方が納得できるレベル。てか椚ヶ丘中学って偏差値くそ高いとこじゃねえか、頭も良くて顔も良いとかどこの雪ノ下だよ..。

 

八幡「中学生?」

 

神崎「はい、私の友達が総武高の学生で息抜きに遊びにって誘ってくれたんです」

 

成る程...この子が何故総武高の学祭に来たのかは分かった。だが、俺が気になるのは何故俺に話しかけてきたかだ。

 

八幡「それで何かようですか?」

 

神崎「えと、あの....あなたたちのバンドを聞いてその...あなただけは何か違うような気がして」

 

もしかしてこの子絶対音感とか持ってるのん?それで俺だけ音ズレしてたから注意しに来たの?ほんとに勘弁してもらいたい。

 

八幡「えーと、もうドラムやる機会はないと思うんで心配ないですよ?」

 

神崎「え?」

 

八幡「ん?」

 

神崎「・・・あっ!い、いや違います!あなたの演奏全然変じゃなかったですから!むしろとても上手でしたよ」

 

あれ?違うの?それなら俺に用ってなんだ?

 

神崎「そ、その...バンドしてるときあなただけ、とても寂しそうに見えて....あ、あのごめんなさい初めて会うのにこんな失礼なこと言ってしまって...」

 

本当に悪いと思っているらしく少し目には涙を浮かべている、ほんとに残念なことに俺はこの手の女の子に弱い。それに俺が寂しそうにしていたなんて分かるやつあいつら以外にもいるとは思わなかった。

 

八幡「別に気にしてないんで、泣くの無しでほんとに警察沙汰だけは勘弁なんで!」

 

俺は少し冗談混じりに話を変えようとした。

 

神崎「クスッ、優しいんですね」

 

八幡「さっきまで泣こうとしてたのにいきなり笑うとか女は分からん...」

 

神崎「女じゃないですよ」

 

あれ?声に出てた?恥ずかしい!!てか女じゃない?

 

神崎「神崎です」

 

八幡「・・・神崎さん」

 

神崎「年上なんですから、さんはいらないですよ、神崎です」

 

八幡「いや俺は...」

 

神崎「神崎」

 

八幡「はぁ...神崎」

 

神崎「はい♪あっ、そう言えば名前は何て言うんですか?」

 

八幡「ああ、比企谷八幡だ」

 

神崎「八幡さんですね、それじゃあ八幡さん私はこれから友達との約束があるので」

 

八幡「ああ」

 

神崎「また会えるといいですね」

 

最後にそれだけ言って神崎は帰っていった。

この時神崎と俺の会話を見ていた人が4人いた。

 

 

 

 

 

 

 

小町「おおー!お兄ちゃんには勿体無いくらい美人な人が!」

 

雪乃「小町さん、声が大きすぎて比企谷君に聞こえてしまうわ」

 

小町「す、すいません...」

 

いろは「誰なんですか!?あの人は!あの人が昨日メールしてた留美ちゃんなんですか!?」

 

結衣「いろはちゃんも落ち着いて、バレちゃうから!てゆうかあの子、有希子ちゃんだよ」

 

いろは「誰ですか!いやもう誰でもいいので私が変わってきます」

 

結衣「んとね、有希子ちゃんとは学祭の時に知り合ったんだ~なんか優美子が中学の時にゲーセンで一緒に遊んでたらしくて優美子が学祭に呼んだみたいで」

 

雪乃「まぁその有希子さんが何故比企谷君にという疑問は残るけれど...とりあえず一色さん、落ち着きなさい...」

 

結衣「いろはちゃん、キャラがブレてるよ!」

 

いろは「ブレもしますよ!な、なななんで先輩メガネかけて来てるんですか!?もう!カッコ良すぎるので私がその留美ちゃんとやらの代わりに行ってきます!」

 

雪乃「今は有希子さんと一緒なのではないかしら...」

 

結衣「いや私もゆきのんも行きたいんだからいろはちゃんも我慢しようよ!」

 

雪乃「わ、私は別に行きたいなんて言ってないのだけれど....」

 

小町「まぁまぁ~皆さんとりあえず落ち着きましょう♪」

 

雪乃「何故小町さんはそんなに楽しそうなのかしら?」

 

小町「いえいえ!そんなことないですよ♪」

 

???「ねえ?君達可愛いね、俺達と遊びに行かない?」

 

後ろからそんな声がしたので後ろを振り返るとそこにはいかにも俺不良というやつらが3人いた。

 

いろは「はぁ...キモいです帰ってください」

 

結衣「邪魔だから帰ってくれないかな?」

 

雪乃「あなたたちに構ってあげれる時間はないの、私の前から消えてちょうだい」

 

小町(うわー....皆機嫌悪すぎ、少し怖いよ...)

 

不良1「んだと!この女(アマ)!!!調子のってんじゃねえぞ!」

 

不良2「下手に出れば調子に乗りやがって!」

 

不良3「少しばかり可愛いからって調子に乗りすぎなんだよ!!こらぁ!」

 

雪乃「ギャアギャア吠えるのもそのくらいにしてくれるかしら?」

 

結衣やいろはも言い返そうとしたが雪乃のいつもとは明らかに違う声音を聞いて口から声が出なくなる。ここで初めて雪乃は怒っていたというより雪乃も機嫌が悪かったことを全員理解する。

 

不良1「言ってくれんじゃねえか、ケガさせたくはなかったんだけどな!おらぁ!」

 

雪乃の言葉を聞いて不良1の怒りはピークを越えたらしく雪乃目掛けて殴りかかってきた。

 

小町「雪乃さん!」

 

結衣「ゆきのん!」

 

いろは「雪ノ下先輩!」

 

3人は皆雪乃が殴られていないことを祈り目を閉じる、そして目を開けると目の前には殴りかかってきたはずの不良1が倒れていた。

 

不良2「て、てめえ!何しやがった!」

 

不良2も雪乃目掛けて殴りかかってきた、雪乃は殴りかかってきた不良の拳に合わせて自分の手のひらをあてがい受け流しながら不良2の足に自分の足をかけて転ばせた。先程倒した不良1がいるところに不良2がおもいっきり倒れて二人ともお互いの頭をぶつけ目を回している。

 

雪乃「もう終わりなの?」

 

不良3に言った声音はいままで聞いた雪乃の声でもっとも冷めた声だった。

3人は確信していた、雪乃は先程までこの中で一番落ち着いている方だと思っていたがそうじゃなかったのだ。気持ちを表に出さない分、中に溜め込んでそしてその溜め込んだものを吐き出したのだ。

3人は不良達に向けて心の中で合掌した。

 

不良3は気付いたら雪乃により投げられ後頭部を強打したらしく目を回していた。

 

いろは「ゆ、雪ノ下先輩ってやっぱり怖いですよね...」

 

結衣「ね、ねえ?ゆきのん!最後の投げたやつってどうやったの?」

 

小町(小町的には~この状況でそれを聞ける結衣さんのほうがすごいと思うな~でも面白そうだし合わせてみよ!)

 

小町「確かに私も気になりました!」

 

雪乃「最後のは只の空気投げよ」

 

いろは「・・・いやいや!分かりませんよ!何ですか空気投げって!」

 

雪乃「そうね説明すると、相手が踏み込んできた時に私も踏み込んで投げただけよ」

 

いろは「もう、凄すぎて分からないです....」

 

結衣「やっぱりゆきのんって凄いよね!」

 

いろは「結衣先輩、どこら辺が凄いのかちゃんと分かってますか?」

 

結衣「ん?なんかこービュードン!て所!!」

 

いろは(あーはい、聞いた私が馬鹿でした、てかこの人が一番大物ですよね....)

 

小町「あー!」

 

雪乃「小町さん、どうしたの?」

 

小町「兄がいません!」

 

いろは「あ!完全に忘れてましたね...」

 

結衣「ヒッキーどこ行ったんだろ...」

 

雪乃「そこまで落ち込まなくても、ここはデパートなのだし中に入れば見つけられると思うのだけれど...」

 

結衣「それだ!」

 

いろは「それです!」

 

小町「それじゃあ、皆さん兄を探しにいきましょうー!」

 

小町達が雪乃の意外な一面を目の当たりにした少し前。

 

 

 

 

 

先程から俺のことをチラチラ見ながら通りすぎたり戻ってきたりしている留美がいる、何故話しかけてこないのだろうか?というか面白くてこちらからも声をかけるか迷う。

 

八幡「なにしてんの?」

 

俺が見かねて話しかけると留美は顔を真っ赤にして目を見開いた。

 

留美「や、やっぱり...八幡」

 

八幡「ああ、昨日暗くて顔あんまよく見えなかったからな」

 

留美「いや...目が腐ってないから別人かと思った」

 

何なの?皆俺の目の悪口言う癖に俺の目を目印にするの止めてもらえませんかね?しまいにゃ泣くぞ!

 

八幡「はぁ...それで相談って言うのは?」

 

留美「ここ人多いから」

 

なら何故ここを待ち合わせ場所にしたのん?馬鹿なの?

 

八幡「それじゃあ、近くの公園でもいくか?」

 

留美「うん...ありがと」

 

まぁ俺も人混みは苦手なのでその方が助かるわけでお礼を言われるいわれはない。

 

八幡「俺も人混みは嫌いだしお互い様だ、お礼は言わなくていいだろ」

 

留美「・・・ふふ、八幡やっぱり面白い」

 

八幡「何が?」

 

留美「いいの、ほら早く行こ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




神崎さん出すなら紹介の方に付け加えなきゃなー...。

それでは読んでくださりありがとうございました、また次回です(。・ω・。)ゞ


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やはり俺はまだ「本物」を知らない

皆様こんにちはー!@まきにきです!

お盆前が忙しすぎて全然投稿できずすいませんでしたm(._.)m少し短いですが次の話はある程度出来てるのでそこまで更新まで時間がかからないで投稿できると思います。


御感想や御指摘おまちしてます!


公園に移動してきた俺と留美は自動販売機でマッカンを買って空いているベンチに座った。

公園に移動してきたのはいいのだがベンチに座ったとたんに留美が何も喋らなくなり暫く沈黙が続いていた。俺はこの沈黙を破ろうとマッカンの蓋を開けて飲みながら留美に聞く。

 

八幡「それで相談っていうのはなんなんだ?」

 

留美「ん?・・・あー。それよりも八幡が買ってきたこのMaxコーヒーって美味しいの?」

 

八幡「おいこら。なんだ今のそう言えばそんなのあったなーみたいな空返事は」

 

留美「別に良いでしょ。それより美味しいの?」

 

八幡「良くねぇだろ...。はぁ、千葉県民のくせにマッカン飲んだことないのか?」

 

留美「ない。というか興味すらなかったから」

 

八幡「なら、飲んでみろよ。美味いから」

 

留美「・・・あま」

 

ああ、分かってたよ。どうせ皆そういう反応ですよね。ええ、いろはも結衣も俺が飲んでたら何故か横から取ってくし、最後まで飲まずに返してくるけど。これでも俺は男なので色々と意識しちゃうわけで結論からいうとやめてほしい、ほんとに勘違いしそうになるから!

 

八幡「その甘さがいいんだよ。世の中苦いことしかねえんだから飲み物くらい甘いもん飲みたいだろ」

 

留美「スゴい曲がった解釈」

 

八幡「うるせぇ」

 

留美「でも。ゴクゴク...うぇ。・・・そこまで悪くないかもね」

 

留美はマッカンを一気に飲みほして少しひきつってはいるが笑顔で言ってくる。

 

留美「ねぇ...八幡」 

 

八幡「なんだ?」

 

留美「今日ほんとはね相談なんて特に無かったんだ」

 

え?なにそれ?それじゃ何で俺ここにいるの?と思ったが流石にこの真面目な雰囲気だとそんなこと言えるはずもない。

 

八幡「それじゃ何で俺に相談があるって言ったんだ?」

 

留美「なんか分からないけどさ...たぶん一人で居たくなかったんだと思う。あのままの気持ちで1人でいたらおかしくなりそうだったから。それに」

 

八幡「それに?」

 

留美「八幡暇そうだったし」

 

八幡「さいですか...」

 

留美「ふぅ...今日はありがとね。八幡」

 

八幡「礼なんていらねえよ。何もしてないしな」

 

留美「ふふ。そうだね。ねえ?八幡」

 

八幡「ん?」

 

留美「また困ったときに頼ってもいい?」

 

八幡「・・・時々ならな」

 

留美「そこはいつでもいいって言うところじゃないの?」

 

八幡「俺は暇じゃねえんだよ」

 

留美「忙しそうに見えない」

 

八幡「これでも忙しいんだよ。プリキュア見たり録画しておいたプリキュア見たり」

 

留美「八幡、プリキュアしか見てない」

 

八幡「プリキュアをそこらのアニメと一緒にするな」

 

留美「意味わかんない...。けどまぁいいや、それじゃあ今日はそろそろ帰るね」

 

八幡「もういいのか?」

 

留美「うん。別に用があった訳じゃないって言ったでしょ?」

 

八幡「んじゃ送ってくよ」

 

留美「ううん。ここでいいよ」

 

八幡「そっか」

 

留美「うん。それじゃまたね、八幡」

 

八幡「おう」

 

俺はそのあと家に帰って風呂に入り、日も暮れてきたが未だに小町といろはが帰ってきていないことに気がつき携帯で連絡をしようと思ったが携帯を開いた瞬間に俺の心臓は飛び出しそうになるほどの衝撃を受けた。

着信125件。メール350件。俺の携帯に100人くらいの知り合いがいるならこの数も不思議ではないだろう。だが俺の携帯のアドレスを知ってるのは、小町。雪乃。結衣。いろは。陽乃さん。留美。材木座(一応いるが八幡は忘れている)

の6人だ。この全員から連絡が来ていたとしても多すぎる件数だ。そして俺が驚いている今この瞬間にも連絡が入った。

 

 

Prrr。

 

連絡の相手はいろはからだった。俺はいままでのことを全て見なかったことにしてご飯も食べずに寝ることにした。

 

 

 

バチンっ!!

 

痛い...。何故だ、俺は自分のベットの中で寝ていたはずだ、こんなほっぺがヒリヒリするわけがない。痛みで少し目を開けると俺に馬乗りになっている、いろはが見えた。うん気のせいだ。きっと俺は夢を見ているんだ。ほらまた睡魔に襲われてーーー。

 

 

バチンっ!!

 

八幡「痛っ!!何すんだ!?」

 

いろは「何すんだじゃありませんよ、先輩!何で1回起きたのにまた寝るんですか!?」

 

いやだって自分の部屋のベットの上で幼馴染みの女の子が馬乗りになってるなんて何てエロゲー?って思ったし夢だと思った俺は悪くない。

 

八幡「それより、お前は何で俺の上で馬乗りになっているのでひょうか?」

 

うん。噛んだわ、超恥ずかしい。日頃から一緒にいたから慣れたと思ってたけど俺の経験値が少なすぎて対応出来なかったわ。

 

いろは「ぷっ、何ですか?先輩私のこと意識しちゃって焦ってるんですか?」

 

いろはは、馬乗りから俺の腹にゆっくりと腰を下ろしてきてた。そのせいでいろはの決して重くない体重と体温が服越しに伝わってくる。俺の体温は先程と比べて一気に沸騰したように熱くなり顔が赤くなっていくのが分かる。

 

八幡「なんで乗ってくるんだよ?」

 

いろは「だっておも...だってこのままだと態勢辛いじゃないですか~?こうやって先輩に乗っていれば楽ですし~。あっもしかして先輩~私に興奮とかしちゃいましたか?」

 

八幡「ばっ!んなわけねーし、ただ重いなーって思っただけだし!てかお前今面白いって言いかけたか?」

 

いろは「お、重くないですから!!というか先輩!こんな可愛い幼馴染みの後輩にこんなことしてもらってその感想は失礼じゃないですか!?」

 

八幡「いいから早くどけって。このままだと色々とまずいだろ」

 

うん。このままだと俺の男の子として大事な何かを失いそうで怖い。

 

いろは「え~でもー先輩が望むなら私は」

 

いろはの目は急に虚ろになり両手を俺の肩に乗せて顔を近づけてくる。俺の心臓は鼓動を高めていきただ乗せてあるだけのいろはの手を振りほどく事も出来ず心の中では止めなくちゃと思っていても体が思うように動いてくれない、あと少しでいろはの唇と俺の唇が重なるという寸前でいろは急に笑い始めた。

 

「ぷっふふふ、先輩ビックリしましたか?冗談ですよ♪冗談♪」

 

部屋が暗くてよく見えないがいろはの顔は赤みを帯びているような感じがした。そしてこのまま俺が無理矢理いろはの唇を奪ってもいろはは恐らく受け入れるだろう、それだけは分かってしまった。

だが俺は同時に恐れていた。受け入れてしまったら俺がずっと欲しかった「本物」というものを手にいれてしまったら今の俺のある関係は崩れてしまうのではないのか。「本物」だと思って手にいれたら本当は「偽物」だったのではないかということを。我ながら情けないが俺はいろはの冗談という言葉に乗せてもらうことにした。

 

八幡「お前の冗談は冗談になってねーんだよ」

 

いろは「てへ★」

 

八幡「はい、あざといあざとい。それでなんかようなの?」

 

いろは「あ、忘れてました」

 

いろはは、俺の腹から下りてベットの上に座り直す。

 

いろは「実は先輩に...人生相談があるんです」

 

・・・?えと出てくるアニメ間違えたのかな?

 

八幡「そうか...あんまりアニメ見すぎて2次元と3次元を一緒にするのは良くないと思うぞ?」

 

いろは「いや!そう言うことじゃないですから!用は先輩にお願いがあるってことなんですよ!」

 

八幡「なら最初からそう言えよ...それで俺は何をすれば良いんだ?」

 

いろは「先輩にしては素直ですね...ほんとに先輩ですか?」

 

何この子、あまりに失礼なんじゃないだろうか?

 

八幡「用がないなら部屋から出てけよ」

 

いろは「い、いえ。用は本当にあるので」 

 

八幡「俺は忙しいから簡単なやつな。あと高いのも無理だからな。財布に200円しかない」

 

いろは「安いのも無理じゃないですか...てか最初から先輩にそんな期待はしていません」

 

八幡「あっそ」

 

いろは「明日私とデートしてください」

 

八幡「・・・は?」

 

 

 

 

 

 

 

 




ここから暫くいろはが独壇場の話が続く予定です(;>_<;)


留美の漢字が瑠美になっていたので修正しました。


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やはり俺の幼馴染みがここまで積極的なのは間違っている

皆様こんばんわ!@まきにきです!やはり休みはいいですね~時間があって筆が進みます(*´ω`*)

えーと今回は....うん。やり過ぎました。


御感想や、御指摘待ってます。


 

 

俺は今大事な日曜日だというのにデパートに向けて足を進めている。では何故俺が自分の休みを削ってこうしてわざわざデパートに向けて歩いているのかといえば、いろはが原因である。ことの発端といえば昨日の夜にいろはに「デートをしてください」と言われたのが原因である。なら何故俺がこのデートを断らなかったか、それはいろはに人生相談のためと言われたからである。俺もただデートに行きたいと言われた時は断った、プリキュア見たかったし疲れたしで。だがいろはが「私が先輩と同じ高校に入学して~誰かと付き合ったりするじゃないですか?でも私このあたりよく知りませんしぶっちゃけ誰とも付き合ったこととかないので分からないんですよ~ですから私の恋人役をやってくれませんか?」と言ってきたのだ。まあフリなら問題ないだろと受けてしまったので俺は今1人でデパートに向かっているのだ。何故同じ家に住んでいるのにわざわざ待ち合わせ場所決めたのかというと……そんなの俺も知らん。むしろ俺が教えてもらいたいくらいだ。と誰にでもなく八つ当たりぎみに言っていると待ち合わせ場所に着いた。時間を確認してみると5分前だったが一応いろはが来ていないか辺りを探してみる。

 

 

いろは「私は人を待ってるんです!近付かないで下さい!」

 

いろはの叫び声が聞こえ俺は慌てていろはの叫び声がした方に向かう。いろはの周りには3人の男がしつこく声をかけていた。いろはは嫌がっていたが一人の男が嫌がるいろはの腕を無理矢理掴んだ。

 

いろは「い、嫌!離して!!せん……ぱい助けて」

 

いろはの震える声が聞こえて俺は生まれて初めて怒りを覚えた。理性で何があっても怒りを表だって表すことをしなかったが俺は何かが切れる感覚に襲われた。

 

不良1「な、なんだおま...ぐっ」

 

いろは「・・・先輩」

 

俺は気付いたらいろはに掴みかかった男を殴り飛ばしていろはを自分の胸に引き寄せていた。

 

(先輩来てくれた……先輩?先輩のこんな怒った顔見たことない……一瞬先輩だって分からないくらいに)

 

いろはに掴みかかっていた男を殴ると急に俺の頭の中が冷静になっていき今の現状を脳が理解していく。

 

 

 

これは俺がやったのか?

 

 

 

一瞬自分でも理解出来なかった。地面に鼻血を流しながら倒れている男とその周りに先程までいろはに声を一緒にかけていた二人の男が無事を確かめている。冷静になった俺の脳はこの状況を打破するためある結論にいたった。

 

八幡「いろは」

 

いろは「は、はい!先輩」

 

(良かった、先輩いつもの先輩に戻ったみたい。でも、私のためにあんなに怒ってくれたんですよね……もう、やばいですよ先輩。思い出したら顔のニヤニヤが止まらなくなってきました)

 

俺は男達に聞こえないように未だ俺の胸のところにいる、いろはに小声でいった。

 

八幡「逃げるぞ」

 

いろは「ふぇ?」

 

俺は、いろはの腕を掴んで走り出した。

 

不良2「あ!こら待てや!」

 

不良3「くそっ!絶対ゆるさねーぞ!」

 

いろは「せ、先輩!何か言ってますよ!てか今の場面逃げるところなんですか!?カッコよく不良倒しちゃうところなんじゃないんですか!?」

 

八幡「ばーか、いろは。俺がそんなカッコいいヒーローみたいな奴に見えるか?」

 

いろは「あー。見えませんね」

 

おいこら。さっき助けてやったのは誰だと思ってるんだ?まぁ俺もあんまり覚えてないし俺らしくないからいいけど。

 

八幡「即答かよ……」

 

いろは「はい。その方が先輩らしくて私は好きですよ♪」

 

八幡「・・・あざとい」

 

いろは「あれー?先輩顔赤くないですか?」

 

八幡「ばか。これは夕陽のせいだよ」

 

いろは「どこの名探偵ですか。……てかまだ朝ですよ?」

 

八幡「・・・実は今日熱があるんだよ。だから帰ろうぜ?」

 

いろは「どんな言い訳ですか!てか何で帰るんですか!まだ始まってもないですよ!」

 

八幡「だってここらじゃ見つかる可能性あるし困るだろ?」

 

いろは「まぁーそれはそうですね...」

 

いろはの顔はどんどん暗くなっていく。

 

八幡「でもここらじゃないならいいかもな」

 

いろは「先輩それって!」

 

八幡「少し遠いが電車乗って水族館でも行くか?」

 

いろは「はい♪先輩ありがとうございます!」

 

俺は財布の中身の心配をしながら駅まで走るのだった。

 

いろは「はぁはぁ……ここまでくれば大丈夫ですよね」

 

八幡「はぁはぁ……あ、ああ。たぶんな」

 

いろは「はぁー疲れました先輩。喉乾きました」

 

八幡「はぁ……何飲みたいんだよ?あそこに自販あるから買ってやるよ」

 

いろは「え!先輩買ってくれるんですか!?優しい~」

 

八幡「いやいや目の前に自販機あって飲みたいとか奢ってって言ってるようなもんだろ」

 

いろは「えーそんなことないですよ~」

 

八幡「それで何が飲みたいんだ?」

 

いろは「先輩は何がいいですか?」

 

八幡「え?何で俺?」

 

いろは「いや。まぁーいいです。とりあえずお金いれてください」

 

俺は疑問に思いながらも自販機に120円入れた。するといろはは、マッカンを押した。マッカンを手にとって蓋を開けてひとくち飲みいつも通りあま……と言ってそれを俺に渡してくる。

 

いろは「先輩も喉乾いてますよね?」

 

八幡「いやいいよ。他の買うし……」

 

てか、いろはが飲んだやつとか飲んでも味分かんないだろうが……。

 

いろは「先輩200円しかないんじゃないですか?」

 

八幡「いやそれなら電車乗れねーし、あるからいいよ」

 

いろは「えーでも私これあまり好きじゃないんですよねー」

 

なら何故それを買ったのん?

いろはとそんな話をしていると電車が来た、俺達は慌てて切符を買ってなんとか乗ることが出来た。電車はあまり混んでおらず空いている席に座ることにした。

 

いろは「ほら~先輩。何も買えなくて喉乾いてるんですから飲んだほうが良いですって」

 

八幡「お前は気にしないのか?」

 

(先輩、やっぱり間接キスになることを気にしていたんですね。クスッちょっとは可愛いところもあるじゃないですか♪)

 

いろは「何をですか~?」

 

八幡「いやほら、直だし」

 

いろは「いやいや。その言い方は予想の斜め上過ぎですって普通に間接キスで良いじゃないですか……てか普通にキモいですよ?」

 

八幡「分かってたのかよ……」

 

いろは「ええまぁ。というか問題ないですよ」

 

八幡「問題ないって……誰かれ構わずこういうことするの俺は良くないと思うぞ?勘違いさせる元になるし」

 

いろは「何言ってるんですか?先輩だからいいんですよ?」

 

八幡「・・・そういうのは誤解の元になるんだよ。冗談なら」

 

いろは「冗談なんかじゃないですよ。私はーーー」

 

(あれ。何ででしょうか、私何でこんなにも積極的に……あ、そうですね、さっき先輩に助けてもらったとき私は好きだった先輩が大好きになってしまったんですよね……。それで焦ってしまっている。先輩を雪ノ下先輩や由比ヶ浜先輩に取られてしまうんじゃないかということに。いままで私が勝手に敷いていた線、これを越えてしまえばきっとせっかく仲良くなった雪ノ下先輩と由比ヶ浜先輩との仲も終わってしまう。それを恐れて自分で敷いていた線、それを私は自分で越えようとしている。雪ノ下先輩や由比ヶ浜先輩との関係が壊れるより私は先輩と一緒にいられなくなるほうが嫌だと思ってしまっているから。それでもなかなか越えられないのは先輩に拒絶されてしまったら自分が自分でいられなくなってしまうことが分かってしまっているから)

 

 

 

次は~●●水族館前~次は~●●水族館前~。

 

いろはの声は車掌の声により最後まで聞こえることはなかった。

 

八幡「降りるか」

 

いろは「そうですね」

 

俺といろはは電車から降りてそのまま水族館に向かった。徒歩10分程のところなので15分ほど歩いたら水族館に着いた。

 

いろは「私久し振りに水族館に来ました」

 

八幡「そうなのか?」

 

いろは「はい。7年ぶりくらいです」

 

八幡「そっか。何か見たい魚とかいるか?」

 

いろは「う~ん、そうですね~。ペンギンがみたいです♪」

 

八幡「魚じゃねーし……まぁいいか。それじゃあペンギンコーナーに移動するか」

 

いろは「はい♪」

 

水族館の中に入ると日曜日だからかとても混んでいた。

 

八幡「結構混んでるな……」

 

いろは「はい……予想以上に混んでますね」

 

八幡「どうする?帰る?」

 

いろは「んー先輩」

 

八幡「どうした?」

 

いろは「手を繋ぎませんか?」

 

八幡「・・・は?」

 

いろは「いえ。は?ではなく手をですね」

 

八幡「いや別に聞こえてなかった訳じゃないが何でだ?」

 

いろは「迷ったら嫌じゃないですか~それに今日は先輩、私の恋人なんですよ?」

 

八幡「フリだろ……それにこんなに大勢の人がいるとこなら友達とかいるかもしれないぞ?」

 

いろは「え!先輩友達いたんですか!?」

 

八幡「酷い……俺じゃなくてお前だ」

 

いろは「あーそれなら腕に抱きつきましょうか?」

 

八幡「いやなんで?」

 

いろは「いや。めんどくさいなーと思ったので」

 

八幡「手で勘弁してください……」

 

いろは「それはそれで失礼じゃないですかね……。これでも私結構モテるんですよ?」

 

八幡「なら俺なんかじゃなくてもっと良い男探せよ」

 

いろは「そうですね~先輩以上にカッコいい人なんて山のようにいますね」

 

流石にここまでストレートで言われると思わなかった……もうこれ泣いて良いよね?

 

いろは「でも、先輩以上にいい人はいないと思ってます」にこっ

 

俺はいろはの笑顔に不覚にも目を奪われてしまった。

 

いろは「先輩?」

 

八幡「あ、ああ。それじゃあペンギン見に行くか」

 

いろは「はい♪」

 

俺はいろはと手を繋いでペンギンコーナーに向かった。

 

いろは「あー先輩~見てくださいよ~ペンギンすごい可愛いですね~♪」

 

いろははペンギンコーナーに着いても俺の手を離さずにずっと握っていた。

 

???「あれ?もしかしていろはちゃん?」

 

???「あ?ほんとだ~いろはちゃんじゃーん懐かしい~」

 

???「え?嘘何年ぶりー?」

 

俺達がペンギンを見ていると後ろからいろはに声が掛かけられた。

 

いろは「あー。お久しぶりです、小学校以来ですね」

 

小学校以来ということは、いろはがアメリカに行く前に通っていた小学校での元クラスメートか。

 

???「ねえねえ。いろはちゃんその隣で手を繋いでいるのってさーもしかしていろはちゃんの彼氏?」

 

???「いやいやー保護者とかでしょ?今日混んでるし」

 

???「いろはちゃんがこんなやつと付き合うわけないってー」

 

???「だよねー。くすくす」

 

成る程。いろはは、はっきりいって可愛い部類に入るだろう。恐らく小学校の時にトップカーストの位置にいてそしてここにいる3人もまた同じくトップカーストの位置にいたのだろう。そんなトップカーストにいたいろはの彼氏が、まぁ違うのだが俺だったらまぁ、釣り合わないわな。こういうときは、コッソリ離れるのが吉なんだが俺の手を繋いでいる。いろはの手の力がだんだん強くなっているので嫌な予感がしていた。

 

(はぁ……先輩のこと何も分かっていないのに悪口ですか。先輩以上の男なんていないのに、てかなんなんですかね。別にそこまで仲良くなかったと思うんですけど、なんでこんな馴れ馴れしくしかも私を勝手に想像しているんですかね。考えていたら腹が立ってきました、私が好きな人に対してこんななんて許せません)

 

いろは「あのー悪いんですけど~あなたたち誰でしたっけ?」

 

???「は?いやさっき久し振りって言ってたじゃん」

 

???「そうだよ。いろはちゃんどうしたの?」

 

???「うんうん。いろはちゃんちょっと変だよ?」

 

(あーほんとにうざい。先輩とのデートを邪魔されて只でさえイライラしてるのにほんとにやめてほしいんですけど)

 

「そういえば、えーと。咲希さんと楓さんと真樹さんでしたね」

 

咲希「なんだちゃんと覚えてたじゃん」

 

楓「もうーいろはちゃん冗談きついよー」

 

真樹「うんうん。ほんとにどうしちゃったかと思ったよ~」

 

いろは「まぁいいですけど私は今先輩とのデートで忙しいので何処かに行ってくれませんか?」

 

咲希「え?デートって…… その人が彼氏なの?」

 

楓「貢がせてるだけとかじゃなくて?」

 

真樹「あーいろはちゃんならありえるよねー」

 

俺はいままで俺への罵倒だったから黙っていたがいろはにターゲットが移ったため我慢が出来なくなり言い返そうとした。

 

八幡「お前らいいかげんに」

 

いろは「先輩いいですよ。先輩が怒ってくれるのは嬉しいですがそのせいで先輩が傷付くのは見たくありません」

 

八幡「俺は別に傷付くなんて」

 

いろは「ダメですよ。私を庇うために何かをしようとしたのは分かりましたから。先輩はいつでもやり過ぎてしまいますから」

 

咲希「いろはちゃん?」

 

いろは「先輩ごめんなさい」

 

いろはに謝られ、俺はいろはにキスをされた。祭りの翌日にもされた2度目のキスを。いろはの唇が俺の唇に重なる、俺は慌てて離れようとするがいろはの手が俺の背中に周り優しく抱き締めてくる。1度目とは違い人前でのキス……1度目とは違い永いキス。どれくらい経ったか息が苦しくなっていき呼吸をするために離れたところでいろはの肩を掴んでいろはを止める。

 

いろは「2度目は先輩からしてもらいたかったので私からはするつもりはなかったんですけどね……」

 

八幡「いろは……」

 

咲希「なっ……」

 

楓「き、キス……」

 

真樹「あわわわわ、こんなところで」

 

いろは「あなたたちが言うような関係じゃありません、目障りです。消えてください」

 

咲希「い、行こ」

 

楓「う、うん」 

 

真樹「そだね……」

 

いろはの一声で停止していた時間は再び動きだし3人とも移動していった。

 

いろは「すいません。先輩あんなことして……怒ってますよね」

 

八幡「ああして、俺を助けてくれたんだろ?なら感謝はしても怒ったりなんかするわけねえだろ」

 

いろは「なんか先輩じゃないみたいな言い方ですね」

 

八幡「ふっ、アニメでこの前見たときの主人公の台詞だ」

 

いろは「ぷっ、ふふふ先輩らしいですね」

 

八幡「いろは、その」

 

いろは「まだ良いですよ。無理しなくても今は決められないと分かっていますから」

 

八幡「・・・すまない」

 

いろは「いえいえ。そんな先輩も私は大好きです♪」

 

いろはの涙目の笑顔が俺の心に深く刺さり俺も逃げてばかりではいられないと「本物」がほしいなら自分から求めにいかないと「本物」は手に入らない。だけど今はまだいろはの言葉に甘えようとそう思うのだった。





まだしばらく、いろは続きます~というかいろは独断終わったらいよいよいろはが入学します!八幡達は2年生に...ようやく原作にのっとって書いていける...。


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やはりいろはと過ごす休日は間違っている

こんにちは@まきにきです。皆様お久し振りです。そしてすいません、投稿が遅れてしまいました。


今回はえろはす注意報です。苦手な人はバックキーをお願いします。


軽挙妄動という四字熟語がある。

意味は軽はずみに何も考えずに行動することだ。

今の状況を考えるとまさにその通りなのだろう。

 

 

 

 

 

八幡「いろは、すまない....」

 

いろは「い、いえ!先輩のせいではないですし」

俺達は今突然の豪雨により漫画喫茶に二人で入っている。何故二人で入っているのかと言えば、この豪雨は突発的に出現した台風らしく明日まで続き、電車も明日まで止まってしまって帰ることが出来なくなってしまったからだ。

近くの漫画喫茶に入るまでは良かったのだが二人分の部屋を借りるだけのお金が無かったので現在に至る。

 

八幡「にしても高いな……」

 

いろは「まぁ、1日中いるってことですからね」

 

静寂。

 

漫画喫茶の個室は本来一人用で狭く個室を取ったので全体的に囲まれてはいるが、それが返ってこの状況に拍車をかけて緊張をかけてくる。

 

いろは「あの先輩……わたしと一緒では嫌ですか?」

 

八幡「別に嫌じゃねえよ。ただマズイとは思ってるが……」

俺は椅子をいろはに譲るつもりでなるべく端に行き壁に寄りかかる。

 

いろは「あ、先輩、あの椅子使ってください」

 

八幡「いや流石にいろはが使えよ」

 

いろは「いえ、わたしはもう決めてあるので」

俺が理解してないまま椅子に座るといろはが俺の膝に座ってきた。

 

八幡「っ!?お、おい……」

いろはからはシャンプーの良い匂いがしてきて鼻腔を擽ってくる。それにこの体制はまずい。何がまずいって、あれがこーなると誤魔化せなくなる。

 

いろは「先輩何慌ててるんですか?気持ち悪いですよ?」

そんな満面な笑顔で言われたら何も言い返せなくなってしまう。

いろはは、少しずつ俺に体重を預けてくる。

 

八幡「い、いろは……流石にこの体制は……」

何故まずいかは言えないが本当にやばい。匂いもそうだが先程からいろはが位置が悪いのか若干動いているせいで刺激も加わり我慢が出来なくなってきていたのだ。

 

いろは「・・・分かってますよ。ねえ、先輩。わたしは良いですよ?」

何がとは聞けない聞いてはいけない気がしたから。

 

八幡「お前わざと動いてないか?」

 

いろは「少しずつ先輩固くなって来てませんか?」

 

八幡「ばっ……なってねーよ」

 

いろは「先輩、後ろから抱き締めてくれませんか?」

 

八幡「どうしたんだよ……」

 

いろは「その、今日助けてくれたこと本当にありがとうございました。実は少し怖かったんです」 

いろはは、話をしながら立ち上がって俺の方を向いて座り直してくる。

今俺は、いろはと向かい合っていろはは俺の腰に股がっている。スカートなので艶やかな足が露になりあと少しで見えそうな所で目を反らすと俺の頬を両手でガッシリと捕まえてきた。

 

いろは「・・・せん、ぱい……」

いろはの目はトロンとしており俺のあれもあれしてしまっていた。

 

そして。

 

今日2度目のキスをした。今度は軽く触れ合うだけのキスを。

 

いろは「先輩の事、待つって言ったのにごめんなさい……どうしても今日だけは……んっ!」

俺はいろはが言う前にキスをした。唇と唇を合わせる。その時に柔らかいいろはの唇に触れて体が熱くなってしまう。

 

いろは「ぷはぁ……嬉しいです先輩♪」

そんないろはの笑顔を見てしまった俺はまたキスをするために唇を近付ける。

 

いろは「んんっ……んん、せ、んん……せんぷぁい……ここ」

いろはは俺のある部分を見ながら言ってくる。

 

いろは「・・・わたしでこうなってくれたんですね」

いろはは右手を俺のそれへと伸ばした。

 

八幡「うっ……く」

少し触れただけなのに今まで味わったことの無いような感覚に陥っていく。

 

いろは「せんぷぁい~」

いろは、もう半分呂律が回っていないような声をあげて俺のそれをズボン越しに愛でている。

 

コンコン。

 

ビクッと御互いの肩が震えて意識が戻ってくる。

 

???「あれー?鍵かかってんなー……てここ304じゃなくて308じゃん……やっべ」

そう言ってどこかに行ってしまった。

 

いろは、八幡「「ふぅ……」」

俺といろはは揃って溜め息を吐いて顔を赤くしながら苦笑いを浮かべてその状態で眠りについた。

 

 

 

Prrrr。

俺は携帯の着信で起きると未読のメールが45件。不在着信が30件も入っていた。

最初の1件目は由比ヶ浜からだった。

 

 

 

 

【ヒッキーまだ来てないけど今日休みー?】

 

 

そして問題は2件目からだった。平塚先生の名前で埋まっていた。

 

 

1件目 時刻8時

【比企谷君。登校時間が過ぎています。もしかしてまだ寝てますか?(笑)】

 

 

2件目時刻8時10分

【先程もメールを送りましたが未だに返事がありません。着信もいれましたが音沙汰なしです。どうかしましたか?交通事故にでも遭ってしまいましたか?とても心配です】

ここまでなら良い先生だな。

 

 

 

3件目時刻8時30分

【まさか1時限目の私の授業だけボイコットする気ですか?それはないと信じてます。出来るだけ早く連絡をください】

 

 

 

4件目

【何度も何度も連絡をいれているのですが連絡がつきません。本当は気づいてるんじゃないんですか?ねえ?気付いてて無視してるんでしょう?

 

 

 

 

早くに電話に出ろ】

効果は抜群だー。先生が結婚できない理由は絶対ここにある。

 

俺は平塚先生に連絡をする。思った以上に聞き入れてくれて、今回は許してくれると言うことだった。

 

いろは「ん……んんっ……先輩?」

いろはが最悪のタイミングで起きて爆弾を投下してきた。

 

平塚先生「比企谷?」

 

八幡「何でもないです」

 

平塚先生「今女の声が聞こえたが?」

 

八幡「駅にいるので、そのせいですよ」

 

平塚先生「・・・ほう?どこの駅「あ!電車が来たので1度切ります!」」

それだけ言って電話を切った。

 

いろは「先輩、今の電話の相手誰ですか?」

いつもより少し冷たい声で聞いてくる。

 

八幡「あー平塚先生だよ」

 

いろは「先生でしたか♪おはようございます、せ~んぱい♪」

いつものあざとい笑顔で言ってくる。

 

八幡「なあ、いろははさ」

 

いろは「どうしました?」

 

八幡「その、俺といることで受ける被害って考えたことあるか?」

 

いろは「何ですかそれ?」

 

八幡「ほら、お前だって顔は可愛い方だろ?」

 

いろは「顔は、は余計ですけどそうですね、可愛いですよ?」

 

八幡「言い切るお前もすごいが、そんなお前が俺みたいなのと一緒にいて周りはどう思う?」

 

いろは「なんですか惚けですか?それ本人に言っても恥ずかしいだけですよ?」

 

八幡「惚けじゃねーよ 。ただ俺といることで……」

 

いろは「はあ……先輩の言おうとしていることはなんとなく分かりました。でも先輩は先輩です。周りが何て言おうともわたしには関係ありません」

 

八幡「いろは……」

 

いろは「まあ、優柔不断でマイナス思考な所と自分を犠牲にするところがなければもっと良いですけどね♪」

 

八幡「自分を犠牲になんてしてないだろ?」

 

いろは「自覚なしですか……まあ良いです。それよりも先輩これからどうしますか?」

 

八幡「これから?帰るんじゃないのか?」

いろはは俺に正面から抱き付いてきて耳元で言ってくる。

 

いろは「昨日の続きやりたいですか?」

 

八幡「・・・帰るぞ」

 

いろは「えー先輩~帰るんですかー」

 

 

俺達は漫画喫茶から出て家に向かって歩きだした。周りの目はあきらかにいろはに注がれている。そして俺を見て皆同様に肩を落とす。

俺が隣にいることで、いろはのイメージを悪くしているのではないか……いつも思っていた。でもいろはは言ってくれた。俺は俺だと。

 

 

 

 

家に着いたわけだが、中々家に入れないでいた。

 

いろは「あれ、小町ちゃんですよね」 

 

八幡「だな……」

 

いろは「小町ちゃんに連絡しなかったのは不味かったですね……」

 

八幡「ああ。平塚先生のが酷すぎて最後の方に来てた小町のメールに気付いたのも今さっきだったしな」

 

いろは「それでその……返信は?」

 

八幡「ない」

 

いろは「あ、あのーわたしちょっと用事を思い出したので家に一旦帰りー」

俺は回れ右をしたいろはの腕を掴む。

 

八幡「今はここがお前の家だろ?」

 

いろは「先輩、口説いてるんですか?今の状況で言われても困るだけなので、でも拒否もしないのでむしろウェルカムなので両親に挨拶をお願いします」

 

八幡「・・・いくぞ?」 

 

いろは「……はい」

俺達は覚悟を決めて扉を開けるとーーー。

 

 

 

ーーー小町が泣きながら俺達に抱き付いてきた。

 

八幡「ちょ、え?」

 

いろは「小町、ちゃん?」

 

小町「良かった……良かったよ。二人が無事で」

 

いろは「小町ちゃん、ごめんね心配かけて」

 

小町「・・・お兄ちゃん?」

俺といろはに抱き付いた後小町が少し語尾を強めて俺の名前を呼んできた。

 

八幡「どうした?」

 

小町「なんでお兄ちゃんからいろはちゃんの匂いがしていろはちゃんからお兄ちゃんの匂いがするの?」

 

八幡・いろは「」

俺達は小町の問いに黙っていることしか出来なかった。

 

小町「もしかして……やっちゃった?」

 

八幡「やっちゃった?て何をだよ。てかやってねーよ」

 

小町「ならどうして匂いがするの?」

 

八幡「それは……」

何か良いわけを言おうとするが昨日のことがフラッシュバックして声が出なくなる。いろはに助けを求めようといろはを見ると真っ赤になって下を向いていた。

 

小町「・・・小町的には二人が仲良くしてくれるのは良いんだよ?ただね、エッチはまだ早いんじゃないかな?」

 

八幡「おい小町、誰だそんな言葉教えたやつ」

 

いろは「先輩落ち着いてくだささい」

噛んでるお前に言われたくはない。

 

小町「小町がいてやりにくいなら言ってくだいね?いつでも家空けますから♪」

 

いろは「小町ちゃん、本当にそういうことは……」

 

小町「分かってますよ~たぶんですが寄り添って寝たくらいなんでしょうし、小町的にはお姉さん候補筆頭のいろはちゃんが1歩先に行ってもいいなーって言ってるだけですよ~♪」

実際はそれ以上先に進んだんだが言える筈もない。

 

 

八幡「疲れたからもう寝るわ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝起きたら大変なことになっているのだがまだ俺は知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




R15のタグを増やしました。


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偽物と本物

大変遅くなって申し訳ありません...。正直エタっていましたが感想を頂いたことで書こうと思うことが出来ました。恐らく月1か浮かんだときに投稿することになると思いますが、よろしくお願いします。


いろは「ん....んん....せん...ぱい」

 

わたしの頬は紅く高揚しており息づかいも荒くなっている。瞳も虚ろでわたしは、このまま先輩に全てを委ねてしまいたい。

 

八幡「いろは...」

 

いろは「せん...ぱい。良いですよ...わたしに先輩をもっと感じさせてください」

 

先輩がわたしを呼ぶ。体が喜んでいるのが分かるほど震えてしまう。きっとこれが快楽に堕ちているってことなんだろうな。先輩の指がわたしの胸から少しずつ下に...お腹に、腰に..そして一番敏感なところに。

 

体が跳ね上がる。

 

八幡「わ、悪い...痛かったか?」

 

先輩が不安そうな顔でわたしを覗きこむ。違うんです先輩...。

 

いろは「違います...嬉しいんです先輩」

 

先輩は安心したのかわたしの唇に自分唇を重ねて--------------。

 

 

いろは「ん?......」

 

 

いろは「........んんん!?」

 

小町「ん、あれ?いろはちゃんどうしたの?朝弱いのは知ってたけど」

 

小町「あ、いえ...そうでしたか。夢..だったんですね」

 

どうやら夢だったようだ。....こんな夢を見てしまうのは、きっと先輩のあれを触ってしまった事が原因ですよね。

 

あの時の先輩のあれは、ズボン越しからもはっきりと分かるくらいに大きくて、そして熱かった。不思議と愛でたくなって....それを....。

 

ち、違います!こんなことを考えるなんて!わたしはビッチじゃありません!先輩のせいなんです!

 

小町「何か夢でも見てたの?」

 

いろは「....」カァ....

 

わたしの顔は、今どうなっているんでしょうね..いや分かってますよ。目の前で小町ちゃんがこれだけニヤニヤしていれば..きっとわたしは熟れたリンゴのように真っ赤になっているんでしょう。

 

小町「ふむふむ。ズバリ!名探偵小町があててあげましょう!いろはちゃんはお兄ちゃんと何か如何わしいことをしている夢を見たんですね!」

 

間違いない!と言った感じにふふんっと自信満々と言ってくる小町ちゃん。はい、その通りだよ...小町ちゃん。でも、でもね!これにはわけがあるんだよ!言えるはずないけど....もう!こうなったのも全部先輩のせいなんですから!責任とってもらいますからね!

 

いろは「小町ちゃん誤解だよぉ」

 

小町「はいはい。それじゃそろそろ時間になるから朝御飯作ろうかな。今日は休みだからお兄ちゃん、起きてくるの遅いと思うから、いろはちゃんお兄ちゃん起こしてね!」

 

一瞬でパジャマから私服に着替えて笑顔のまま1階に降りていく小町ちゃん。速い!速すぎるよ小町ちゃん!

 

先輩を起こしに...か。そう言えばと先日の出来事を思い出す。

 

確か先輩を起こしに行ったときに、一度だけ中々布団から出てきてくれなかった時があったなぁ。どうしてだろ?

 

そんなことを考えながらわたしは、胸を踊らせながら先輩の部屋に向かうのだった。

 

「先輩!朝です....よ?あれ?先輩?」

 

八幡の部屋に八幡はいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

        公園

 

八幡「それで陽乃さん。俺をこんな朝早くに呼び出した理由を聞いてもいいですか?」

 

俺は今、朝7時前だと言うのに陽乃さんから連絡があり近くの公園に来ていた。

 

そもそも俺は、いろはとの事があり中々寝付けずにボーっとしていたので陽乃さんからの連絡にも気付いてしまい、出てしまったのでここに来ることになったのだ。

 

陽乃「んー。ちょっと気になることがあってね。これ見てくれるかな?」

 

陽乃さんは自分の携帯を俺に見せてくる。画面に写し出されている写真を見て俺は、その場に固まってしまった。

 

陽乃さんの携帯に写し出されていたのは、俺といろはがずぶ濡れになり漫画喫茶に入ろうとしている瞬間だった。

 

八幡「.....」

 

陽乃「んー、何か言ってくれるかな?比企谷君」

 

知り合いに見られていた事実に言葉を失っていると陽乃さんは追い討ちをかけてくる。

 

陽乃「無言か。もしかして比企谷君は、一色ちゃんを選んだのかな?」

 

八幡「っ!それは!....」

 

違うとは言えなかった。自分からキスをしておいて違うなんて今更言うことは出来なかった。

 

陽乃「それは?何なのかな?」

 

八幡「....」

 

陽乃「少し前に聞いたよね?比企谷君にとっての本物って何って。君の答えは曖昧だった。だって君に関わりのある者って多すぎるでしょ?それに誰かを選ぶって事はね、比企谷君」

 

陽乃さんの声は少しずつ暗く、濁っていく。まるで既に答えを知っているように。

 

陽乃「他の人を選ばないって事なんだよ?」

 

他の人。その言葉を言われたとき俺の脳内では、雪乃と結衣がフラッシュバックする。どうして?なんて今更聞かれなくても分かる。つまり俺にとっての本物はそういうことなんだ。

 

陽乃「本物になることが出来るのは一人だけ。そして君はその一人を選ぶ。だけど選んだ後、本物だった人は、尚も本物でいられるのかな?」

 

八幡「どういう意味ですか?....」

 

陽乃「分からないかな?誰かを選んだら残りは偽物になるって言ってるんだよ。本物があるからこそ偽物はある。君の言葉だったね。光があるから影が出来るように、仮に一色ちゃんと付き合ったとして比企谷君は、今まで通りに二人と接することが出来るのかな?」

 

八幡「そんなことは「無理だね」」

 

陽乃「比企谷君は優しいから、どうしても負い目を感じてしまう。そしてその少しの君の変化をヶ浜ちゃんと雪乃ちゃんが見落とす筈が無い。そんな中で一緒にいてそれが本当に本物って言えるのかな?」

 

八幡「偽物になるかなんて分からないじゃないですか...もしかしたら」

 

もしかしたら。そんなことを言う時点で俺自身、本当は気付いてしまっている。陽乃さんの言葉の意味を。

 

陽乃「もしかしたら、なんて曖昧な言葉を使ってる時点で比企谷君は、気づいているんじゃないのかな?」

 

陽乃さんは、全て分かっている。全て知っている。

 

八幡「なんのことですかね....」

 

だから。

 

陽乃「本物なんて本当はないんだってこと」

 

俺が何を言ってもその言葉にすら意味が無くなってしまう。

 

八幡「....」

 

陽乃「うつむいていても分からないよ?それじゃ、質問の仕方を変えようか。比企谷君が仮に一色ちゃんを選んだとする。雪乃ちゃん達には言えるのかな?」

 

俺がもし、いろはとそういう関係になったとして....俺は....。

 

八幡「.....分かりません」

 

陽乃「そっか。うんまぁそうだとは思ったけどね。比企谷君は、本当につまらない子になっちゃったのかな?」

 

八幡「誰かとつ、付き合ったりするとつまらなくなるんですか?」

 

陽乃「そんなことは言ってないよ比企谷君。何を勘違いしているのか分からないけど、誤魔化しているだけかもしれないけど。私は比企谷君の本物に対しての話をしてるだけだよ」

 

八幡「...仮に陽乃さんが誰かと付き合ったとしたらどうするんですか?」

 

陽乃「その問いは無意味だね。私は誰かと付き合ったことはないし、これからも付き合うつもりはないよ。偽物の私しか見てくれない人達なんて意味ないもの」

 

八幡「..陽乃さんの偽物」

 

陽乃「君は気付いてるでしょ?」

 

八幡「...どうですかね」

 

陽乃「私の取り繕った姿を見てよってくるなんて、あまりに偽物だと思わない?」

 

八幡「気付いてる奴もいるんじゃないですか?...」

 

陽乃「うん、確かにいるね。例えば比企谷君とかね。それで聞くけど私の本物を知ってる君は私と付き合いたいって思う?」

 

八幡「その質問の意味が分かりません..俺じゃ陽乃さんには、釣り合いませんし」 

 

陽乃「本当に釣り合わないのは、どっちかな~。ま、いいや。ごめんね、こんな早い時間に。それじゃまたね、比企谷君」

 

去っていく陽乃さんの後ろ姿に、俺の知っている強さは無く、何処か儚げで小さく見えた。

 

八幡「....帰るか」

 

陽乃さんの背中が見えなくなった事でようやく動くことが出来た俺は、重くなった足取りで家に向けて帰ることにした。

 




かなり久し振りに書いたので違和感があれば教えてください。


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