遊戯王~友と絆と愛とそして……~ (瑞田高光)
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プロローグ

 時は夕刻……学生たちが学校での勉学を終えて帰る時刻…………

 

 そしてここ……都立菖ヶ丘学園高等部でも二人の男子学生が背伸びをしながら学校を後にしていた…………

 しかし、他の学生が見当たらない。

 

???「よーやく終わったああああっ!!あのセンコー細かいとこばっか指摘すんだからよぉ~…………」

 

???「ったく……なんで俺もとばっちりを受けないといけないんだよ…………本当ならテストが終わってスグにでも帰って次の大会に向けて調整したいのにさ…………」

 

 先程声をあげていた男子生徒は九十九燐平(つくもりんぺい)……

 そしてブツブツ呟いているのが出海雄介(いずみゆうすけ)である。

 

 雄介の言う通り……今日はテストで、本来ならば午前中に帰れるはずだったのだが…………

 

雄介「お前がテスト中に遊戯王のデッキ構築してっからこんなことになるんだよぉ!しかもストッパーの俺も残されるし…………解せぬ。」

 

燐平「だからゴメンってぇ…………」

 

 と、言うわけである。

 因みに、雄介の言っていた大会とは遊戯王の事で…………

 いきつけのカードショップ主催で月に1度、定期的に行われる大会の事である。

 そして、この二人もそれに参加する事になっている…………いや、訂正しよう。

 そこに近付くこの二人とはまた違う制服を着た青年と、中学生程の背丈の学生を含めた四人である。

 

???「…………今誰かに身長をネタにされたような感じがしたんだけど??」

 

???「気のせいさ……龍騎。」

 

龍騎「だよねっ!兄ちゃん!」

 

燐平「本当に仲が良いよなぁ……満さんと龍騎は。」

 

雄介「この地域では一番仲が良い兄弟だもんな…………」

 

 彼らは三林満、龍騎兄弟。燐平と遊介の幼馴染みで……とても仲が良い事で地域ではかなりの有名兄弟である。

 一応、満は高校3年でその他は高校2年である。

 互いにデッキの調整等を話し合いながら、四人で帰路につくのであった…………

 

side雄介

 

龍騎「そーいやさ、この近くにカードショップがあるのって知ってる??」

 

雄介「へぇ……そいつは知らなかったな…………初耳だよ」

 

 龍騎がふとこんなことを聞いてきた…………

 でもまぁ…………

 

雄介「この事は燐平には言わない方が良いと思うんだが…………」

 

龍騎「あ~……だよな。アイツ…………」

 

二人「「デュエル馬鹿だもんな……」」

 

 そう。

 アイツは典型的なデュエル馬鹿だ…………遊戯王の事になると、周りが見えなくなる程の馬鹿だ。

 そして今日みたいにどんなときでもデッキ編成を考えるからストッパーとして俺が毎回突っ込まないといけない位だ…………気苦労が増えるからか最近胃が痛い…………

 

龍騎「…………心中察するよ。」

 

雄介「…………サンキュ。」

 

燐平「なぁ!折角だし最近この近くに出来たカードショップに行かね?」

 

 ほうら噂をすればなんとやら

 …………何か嫌な予感がするのは気のせいか?

 

 

 

 

 …………で

 

雄介「結局来る羽目になったわけだ…………ハァ。」

 

燐平「大丈夫か?悩みがあるなら相談してくれよ?デュエル関連だけだがな!」

 

 誰がお前に相談するんだよ…………ってかお前のせいだぞ?

 

満「すまないね……俺がこの店のこと言っちゃったから…………」

 

雄介「…………いえ、気にしないで下さい。」

 

 そして……店内に入ると…………

 

 

 

龍騎「人……居ないね。」

 

満「居ないな…………」

 

雄介「閑古鳥が鳴いているにも程があるだろ…………」

 

燐平「お店の人も居ないぞ?…………あ、これ欲しかったカード!」

 

 …………おい、最後さりげなくカードを拾うな。

 

満「…………ん?なんだこのカード…………」

 

 色々全員で店員さんを捜索してたら満さんがふと不思議なカードを拾い上げた。

 そのカードは白の枠で何も描かれてないカードだった…………ってあれ?確か……

 

雄介「これ…………似てません?」

 

 そういって俺が取り出したカードは同じく何も描かれてないカードだが、枠の色が青のカードだ。

 すると……

 

燐平「それなら俺も見つけたよ!」

 

龍騎「僕も!」

 

 燐平が見せてくれたのは紫枠のカード……そして龍騎が持ってきたのは黒枠のカードだ…………どちらとも何も描かれてない。

 

龍騎「何なんだろうね…………」

 

パアアアアアアッ!

 

4人「「「「ええっ!?」」」」

 

 龍騎がそう呟くと突然4枚のカードが光始めたんだ!

 そして俺達は意識を失った…………



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異世界での取引

side燐平

 

子供たち「「デュエル!!」」

 

 あ……ありのままに今起こってる事を話すぜ!

 不思議なカードから放たれた光で意識を失った俺達が目を覚ました初めて見た光景はアニメで凄く憧れて実際に(オモチャだけど……)買ったことのあるデュエルディスクを付けている子供達がこれまたアニメ限定で楽しんでいたソリッドビジョンでデュエルをしていたんだ!

 

 念のために頬っぺたつねってみよう…………痛い……

 

龍騎「な……何が…………」

 

遊介「起こってるんだ…………」

 

 龍騎と雄介も何が何だかさっぱりといった顔をしている…………ってあれ?

 雄介の髪型とか風貌が普段と違うような…………気のせいかな?

 

 

 それに……満さんが…………居ない?

 

満「おーい!」

 

燐平「あ!満さん!!」

 

遊介「満さん!」

 

龍騎「兄ちゃん!」

 

 そして……俺達は満さんの発した発言を疑ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

満「どうやらここは遊戯王GXの世界の様だ…………」

 

3人「「「…………えええええええええええええええええええええっ!?」」」

 

遊介「…………ま、まさか~……そんな冗談が通じーー

 

「じゃあ今現在目の前で起こっているのは夢なのか?」

 

…………違いますね、すいません。」

 

 雄介の淡い期待をアッサリと打ち砕く満さん…………そして、手には紙……?

 

満「後……こんなのも見つけたんだ。」

 

 そこに書いてあったのは…………アカデミア受験票??

 しかも順番3番て…………

 

満「ポケットに入ってたんだよ…………お前らのポケットにも入ってないか?」

 

 そう言われて俺達は自分のポケットを探ってみる……すると…………

 

燐平「あ、あった。俺は75番だ。」

 

龍騎「僕も!!105番だね……」

 

 確かに俺達のポケットに不思議な紙が入っていたんだ…………すると雄介が紙を見たまま動かない……不思議に思った満さんが「どうしたの?」って聞くと…………

 

遊介「どうして……俺の名前が遊城遊介なんだ!?この時代から想像するに明らかに十代の家族だよな!?」

 

 あ~……確かに前の時代に居たときに見た二次創作小説で「下の名前に遊が入ってると死亡フラグ」ってのをみたことあるな…………って……ずっと気になってたけど…………

 

燐平「そういや龍騎…………満さんと龍騎って…………双子だったっけ?」

 

満・龍騎「「え??」」

 

燐平「いやさ……背丈と顔つき……殆ど一緒だからさ…………違うのは服装とか性格、一人称位だから…………」

 

 すると二人は慌てて鏡(どこから取り出したんだ?)を取り出して自分の顔を兄弟の顔を見比べて…………

 

満・龍騎「「本当だ!!」」

 

 同時に喋っていた。

 双子になったからか…………シンクロ感が際立っている……

 

満「う~ん…………どうしてこうなったのか分からないけど…………ま、いっか。」

 

 良いんですか!?

 

龍騎「気にしたらまけだしね。」

 

 龍騎もかよ!?

 …………突っ込み疲れた……元々突っ込み気質じゃねぇからかな?

 

満「…………そうだ!良いこと思い付いた!」

 

3人「「「え??」」」

 

満「みんなさ、自分のデッキある?」

 

 そう言われて俺達は自分のデッキを探した…………勿論あったけど……すると満さんはとてつもないことを言い出した。

 

満「これからさ、KC社に行って俺達の世界のカードの使用許可を貰うんだよ。そうでもしねぇと色々不便だしな。シンクロもエクシーズもできなくなっちまう。」

 

 あぁ……それは確かに困るよな。俺や遊介はそれぞれ違う召喚を得意にしているとはいえ、シンクロ・エクシーズを全く使わないと言う訳じゃないし…………良いかもな!

 

燐平「俺は乗るぜ!」

 

龍騎「僕も!」

 

遊介「燐平のストッパーである俺がやらないわけには行かないし…………いくよ。」

 

 遊介ぇ……最後の要らねぇだろ別に…………

 

満「よーし!それじゃあ、行くか!!」

 

4人「「「「おおおっ!」」」」

 

 そういう事で俺達はKC社に行くことになった!

 楽しみだなぁ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~side燐平→満~

 

 10分後…………俺達はKC社前に辿り着いた。

 さてと…………

 

満「どうやって入るかな。」

 

3人「「「考えてないの!?」」」

 

 当たり前だろ…………あ、一応燐平や遊介にはタメ口で話すように伝えてある。背丈、受験票を持っていることからして…………同学年だろうしな……そうだ!良いこと思い付いた!!

 

満「ちょっと行ってくる。ここで待っててくれ!」

 

龍騎「うん!」

 

燐平「おう!」

 

遊介「気を付けてな!」

 

 3人が手を振りながら見送ってくれた。

 そして俺は単身でKC社に入ることに。

 

 

受付嬢「ようこそ、KC社に。何か御用でしょうか?」

 

満「あの……海馬社長にお目に掛かりたいのですが…………」

 

 まずはファーストアタック。

 

受付嬢「……でしたらアポイントメントはありますでしょうか?」

 

満「いえ、ですが……今すぐに見せたい物があるので…………ダメでしょうか?」

 

 セカンドアタック……

 

受付嬢「……では社長に聞いてみますので…………少々お待ちください…………」

 

満「お願いします。」

 

 良し!これで相手の出方を探るぜ!

 

 

数分後…………

 

受付嬢「お待たせいたしました。では、ご案内致します。」

 

満「あ、実は連れが3人いるので……そいつらも良いですか?」

 

受付嬢「ええ。大丈夫かと…………」

 

満「ではちょっと連れてきますね!」

 

 そういって一度KC社を出て、龍騎達の元へと戻る

 

燐平「どうだった?」

 

満「バッチリ食い付いた。後はこっちの上手いように釣り上げるだけさ。」

 

遊介「流石は『言葉のマジシャン』…………」

 

 ん?今、変な二つ名を言われた気が……気のせいか。

 

龍騎「だったら早くいこうよ。海馬って相当短気でせっかちな筈だよ。」

 

満「おう!」

 

 と、言うことで改めてKC社の受付嬢の人に案内を頼んだ。

 

 

 

~KC社社長室~

 

 社長室に入るとソコには海馬と木馬の二人がいた。

 海馬は椅子に座ってて木馬はその横に立っていた。

 

満「失礼します。突然のご訪問申し訳ありません。」

 

海馬「ふん……どうせやらなければならない仕事も無かったのでな…………で、見せたい物とは一体なんだ?」

 

満「それよりも……まずは俺達の身の上話をさせて下さい。」

 

海馬「ふぅん…………まぁ、良いだろう。」

 

 許可も貰ったし……早速話すか…………

 

満「少々オカルトじみた話ですが、最後まで聞いてほしいんです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

満「…………と、言う訳なんです。」

 

海馬「ふん……下らんな。そんなオカルトを信じる馬鹿がどこにいる。」

 

 まぁ、そう来るよな…………なら。

 

満「では、このカードを見てもそう言い切れますか?」

 

 そういって海馬に見せたカードは社長の嫁である『青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイトドラゴン)』だ。

 

海馬「なっ!?何故そのカードを貴様が持っている!?」

 

満「何だったら……徹底的に調べて貰って構いませんが?」

 

 そういってカードをテーブルに置く…………すると海馬はカードを手に取ると…………

 

海馬「くっ…………磯野!今すぐにこれをコピーかどうか判別してこい!!」

 

磯野「はっ!」

 

 いつの間にか現れていた海馬の秘書である磯野さんが俺のカードを手に部屋を出ていった。

 

 そして数分後…………磯野さんが戻ってきた。

 

海馬「どうだった?やはりコピーか?」

 

 おいおい……しょっぱなからコピーと決めつけてやがるよ…………

 

磯野「はっ…………コピーではなくまちがいなく本物でした。」

 

海馬「そうかやはりコピー…………じゃないだとぉ!?」

 

 フッ……こちらの勝利!

 

満「これでどうです?俺達の話を信じて貰えますか?」

 

 そう聞くと、顔を真っ赤にした海馬が「ならば!」と立ち上がった……あれか。

 

海馬「デュエルだ!!お前と俺でデュエルをする!お前が勝てばお前らの要求を答えれる程度に答えてやる!但し負けたらどうなるか分かってるだろうな…………」

 

 来たよデュエル万能説…………ま、負ける気がしないけどね……

 

満「ええ。望むところですよ…………デュエルしましょう。」

 

 うおっしゃ!負けねぇぞ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木馬「でもさ、お前どうやってデュエルするんだ?デュエルディスクねぇじゃん。」

 

 あ、すっかり忘れてた。

 

満「俺達この世界に来たばっかなんでデュエルディスク貸して頂けますか?」



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一つの油断は敗北への道標 vs海馬

~KC社屋内ソリッドビジョンシステム調整室~

~no side~

 

 7人が移動したのはKC社の誇るソリッドビジョンシステム調整室……いわば疑似デュエルフィールドだ。

 

 そして7人のうち2人が広めの場所へと移動して5人は壁の反対側へと移動。ここからでも充分デュエルを見れ、衝撃波から己の身を守れるからだ。

 

燐平「あいつ……勝てるよな。相手は伝説のデュエリストだぞ?」

 

 燐平は満が勝利するか心配そうに見つめている…………

 

龍騎「兄貴なら平気さ、絶対に…………」

 

遊介「だからさ、俺達は見守っておこうぜ。」

 

燐平「そうだな…………」

 

 3人は壁の向こうにいる仲間の勝利を信じるしかできないのだった…………

 

 

海馬「準備は出来たか!」

 

満「ええ!楽しいデュエルをしましょう。」

 

海馬・満「「デュエル!!」」

 

~満のターン~

 

 えっと……デュエルディスクに“先攻”って出てるし俺からだよな。

 ってかそういやこの世界ってLPは4000だったな。

 

「先攻は俺から。俺のターン……ドロー!」

 

 う~ん……手札がイマイチだな…………キーカードが足りない…………

 

満「俺はモンスターをセット!そしてカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

 まずはこれで様子見だ…………

 

満LP4000

手札3枚

モンスター

???

魔法・罠

セットカード×2

 

~海馬のターン~

 

 ふぅん……やけに消極的なデュエリストだ…………つまらん。

 

海馬「俺様のターン!ドロー!!」

 

 フッ…………これなら俺の勝利は確実だな。

 

海馬「俺は魔法カード<融合>を発動!手札の<青眼の白龍>3体を融合!!現れよ!<青眼の究極龍>!!」

 

青眼の究極龍ATK4500

 

 俺のフィールドに崇高なる龍が舞い降りた…………これで勝利はほぼ確実だな!!

 

満「うわぁ……いきなり手札融合…………」

 

 あの男も驚きを隠せないようだな!

 だが、容赦はせん。

 

海馬「俺は更に装備魔法<メテオ・ストライク>を青眼の究極龍に装備!これで貫通能力を得る!!バトルフェイズ!雑魚モンスターを蹴散らせ!!『アルティメット・ストリーム』!!」

 

DEF300

 

満「リバースカードオープン!!<ガードブロック>!この戦闘でのダメージを0にしてデッキから1枚ドロー!そして破壊されたカードガンナーの効果で更に1枚ドロー!!」

 

満手札3→5枚

 

海馬「っちぃ!カードをセットしてターンエンドだ!(厄介な……だが伏せカードは<聖なるバリア-ミラーフォース->……どんなモンスターを召喚してきたところで返り討ちだ!!)」

 

海馬LP4000

手札0枚

モンスター

青眼の究極龍ATK4500

魔法・罠

メテオ・ストライク(青眼の究極龍に装備)

伏せカード

 

~満のターン~

 

 う~ん……いきなり4500の壁か…………でも、それだからこそ燃える!!

 

満「俺のターン……ドロー!!」

 

手札5→6

 

 …………よっしゃ!大分揃ってきた。これなら1ターンkill行けるかな……でも、墓地に送られるカードによるかな。

 

満「俺は魔法カード<調律>を発動!デッキからシンクロンと名の付くチューナーをデッキから手札に加える。そしてシャッフルしてデッキトップからカードを1枚墓地に送る。俺はチューナーモンスターの<クイック・シンクロン>を手札に!そしてデッキトップからカードを1枚墓地に送る。」

 

墓地に送られたカード

ボルト・ヘッジホッグ

 

 お、いいカード落ちた。

 

海馬「チューナーだと!?なんだそれは!!」

 

満「これから見せますんで黙ってて下さい。俺は手札のモンスターを墓地に送ってチューナーモンスター、<クイック・シンクロン>を特殊召喚!」

 

墓地に送ったモンスター

レベル・スティーラー

 

 出てきたのはテンガロンハットを被ったちょっと小さなガンマンが現れた。

 

クイック・シンクロンDEF1400

 

満「そして!フィールドにチューナーモンスターがいるときにコイツは墓地から特殊召喚出来る!こい!ボルト・ヘッジホッグ!」

 

 黒い穴から黄色いネズミが這い上がってきた…………可愛い……癒しだわ…………

 

ボルト・ヘッジホッグDEF800

 

 さてと…………3枚の手札が残ってるけど……内1枚は見たことないカード…………でも、このデッキにはちょうどいいな!

 ま、取りあえずはあれを見せる!!

 

満「行くぜ!俺はレベル2のボルトヘッジホッグにレベル5のクイック・シンクロンをチューニング!!」

 

 クイックシンクロンが空中に出てきたルーレットを撃ち抜く……撃ち抜かれたのはジャンク・シンクロンのマス……

 

 そしてクイック・シンクロンが5つの緑色の輪になり、ボルト・ヘッジホッグを囲むとボルト・ヘッジホッグが2つの星になって一本の光の柱になる…………生で見れるとかマジで感動ものだろ!!

 

満「7つの輝く星々が、すべてを射ぬく矢となりて、今ここに生誕する!シンクロ召喚!射抜け!ジャンク・アーチャー!!」

 

ジャンク・アーチャーATK2300

 

 召喚文句……恥ずかしい…………でも、ある意味楽しいかも。

 

海馬「シンクロ召喚だと!?……だが所詮は雑魚だな!」

 

 確かに攻撃力は心許ない…………でも、コイツは中々強力な効果を持ってんだぜ?

 

満「ジャンク・アーチャーのモンスター効果!相手フィールド上のモンスターをエンドフェイズ時まで除外する!『ディメンション・シュート』!!」

 

 ジャンク・アーチャーが青眼の究極龍を射抜くと青眼の究極龍が次元の裂け目へと消えていった…………

 

海馬「なっ!?お前俺の青眼の究極龍をどこへやった!?」

 

満「……一時的に除外したんですって…………ま、これで後は伏せカードだけだ。」

 

 召喚時じゃなかったし…………ミラフォとか幽閉かな。無力化だと嫌だけど…………

 

満「さてと…………続けて切り込み隊長を通常召喚。切り込み隊長の効果でチューナーモンスター、<X-セイバー エアベルン>を特殊召喚。」

 

切り込み隊長ATK1300

X-セイバー エアベルンATK1600

 

 さてと……最後にこれを使うか。

 

満「更に!魔法カード<レベルストラック>を発動!!自分フィールドにシンクロモンスターがいるとき、自分のライフを500ポイント支払って自分フィールドのモンスターを2体選択、1~4の好きなレベルに出来る!俺は切り込み隊長とエアベルンをレベル4にする!!」

 

魔法カードレベルストラック(オリカ)

通常魔法

自分フィールド上にシンクロモンスターがいるときに発動できる。

ライフを500ポイント支払って自分フィールド上にいるモンスター2体を選択して、レベルを1~4の好きな数字に変更できる。

 

満LP4000→3500

 

切り込み隊長☆3→4

 

X-セイバー エアベルン☆3→4

 

海馬「ふん!そんな雑魚を並べてまたシンクロ召喚をするつもりなのか?」

 

満「まぁね~……やってもいいんだけど、折角だから他にも見せたいんでね!俺はレベル4になった切り込み隊長とエアベルンでオーバーレイ!」

 

 すると今度は2体がオレンジ色の光の球になって現れた黒い穴に入る…………そして赤い爆発(?)が起きる……そして地中から出てきたのは水晶の様なものが体全体に纏っているドラゴンが現れた。

 

満「いでよ!カチコチドラゴン!」

 

カチコチドラゴンATK2100

 

燐平「出た!微妙な攻撃力のカチコチ!!」

 

満「それを言うなっ!!」

 

 確かに攻撃力が心許ないけど!攻撃力後400はほしいけど!!見た目好きなんだから仕方ないだろ!!

 …………でも後ではずそう。やっぱホープが一番ええわ。

 

満「これでよし…………バトルフェイズ!行けぇ!ジャンクアロー!カチコチストーム!!」

 

海馬「フハハハ!罠カード発動!<聖なる-バリアミラーフォース->!これでお前のモンスターは全滅だ!!」

 

満「そうはさせるか!リバースカードオープン!トラップスタン!このターンの罠カードの効果を無効にする!!」

 

 ピンク色のバリアが出てきたけどスグに消滅して矢と竜巻が海馬に突き進む!

 

海馬「何だとっ!……ぐああああああっ!?」

 

海馬LP4000→1700→-400

 

満win

 

 あ、マジで1killしちゃった…………しかも海馬に…………

 

 

~side out~

 

海馬「この俺様が…………一撃で倒された……だと!?」

 

満「これがお見せしたかった新しい召喚方法…………シンクロ召喚、そしてエクシーズ召喚です。俺達の願いとしてはこれらをこの世界で使用可能な状態にすることです。」

 

 すると海馬はスクッと立ち上がると…………

 

海馬「磯野っ!今すぐにシンクロ召喚とエクシーズ召喚のデータを研究しろ!」

 

磯野「はっ!」

 

満「へ??」

 

海馬「折角だ、こちらでも作らせてもらう。ただしお前から報酬を貰うぞ?」

 

満「あぁ、それならこれ等でどうです?」

 

 取り合えず状況を理解した満はカバンからひとつのデッキを取り出してそのまま手渡した。

 

海馬「…………これは?」

 

満「青眼の白龍を主体としたデッキですよ。その中から好きなカードをあげますよ。」

 

 すると眼の色を変えたようにデッキをくまなくチェックする海馬…………

 

海馬「<伝説の白石>……墓地に送ることで青眼の白龍をデッキからサーチ出来るのか!…………ふん、この俺様が有り難く貰っておく。感謝するんだな!」

 

満「どうぞ…………(どーせ、どれも自分のものにしたいだけだろ…………)」

 

 少々呆れながらも了承する満だった…………

 

 

 

 

~KC社前~

 

満「ありがとうございます。俺達のデュエルディスクまで貰って…………」

 

海馬「フン、気にするな。これからは新カードテスターとして働いて貰うぞ?」

 

満「まぁ、気にしませんよ。取り合えずどこまで封印した方が良いですかね?」

 

海馬「来年の元旦には指定されたカードは出来上がる。ただし、どうしても使う場合は連絡をすれば使えるようにしてやる。」

 

満「了解です。では失礼しまーす!」

 

 4人はKC社を後にする…………

 

 

 

 

満「ふぅ…………疲れた……」

 

 暫く歩いた所で満は深く息を吐いた…………

 そしてそれを見た3人は苦笑いをしている…………

 

龍騎「にしても……まさか1killを達成するなんてね…………驚きだよ。」

 

満「ま、もう今日は大分遅いし……帰るか。」

 

遊介「でもさ…………家の場所分かるの?」

 

満「うん、もうすぐ…………あ、あれじゃね?」

 

 満が指差したのは…………とても大きな一軒家だった…………

 

龍騎「…………本当にここ?」

 

満「そうだろ……だって、表札もあるし。」

 

 確かに表札には三林の文字と、九十九の文字が書かれてあった…………

 

燐平「まぁ、それは良いとして…………コイツは?」

 

 と、燐平が遊介を指差すと満は驚愕の事実をいい放つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

満「ああ……遊介はお隣の十代の家に住むらしいよ?」

 

龍騎・燐平・遊介「「「はぁっ!?」」」




高光「はい、今日から始まるキーカード説明のコーナー!」

満「…………ここどこ?」

高光「やだなぁ、満君。ここはかくかくしかじかという理由で生まれた特別な部屋なんだよ。」

満「なんだよかくかくしかじかって…………んと、今日のキーカードはジャンク・アーチャーか。相手フィールドにモンスターが1体だけならダイレクトアタックが出来る強者だ。
…………何でオリカじゃないんだ?」

高光「何故って言われてもそれがフィニッシュを決める手だてに繋がらないし。」

満「いや、レベルを変えてエクシーズしたから勝てたんだろ。」

高光「俺が単純にランク3のやつを探すのがめんどくさいから自分の持ってるカードを使うためだけに…………って感じ。」

満「なんだよそれ…………」

高光「それに次はデュエルはないと思う。」

満「良いのか?序盤でデュエルが2回も無いって…………」

高光「良いの!後で色々増えるんだから!!次回もお楽しみに!!」


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原作キャラとの接触とデッキ作り(少し)と禁止制限のプチ感想

龍騎「それって…………本当に?」

 

満「うん。だって……ホラ。」

 

 満が指差した方向には確かに「遊城」と書かれた表札が…………

 

ガチャッ……

 

???「あ、遊介ぇ~!どこ行ってたんだよ!」

 

 と、その時……隣の家の中から出てきたのはアニメ主人公である遊城十代だ。

 

十代「電話にも出なかったから心配したんだぞ?」

 

遊介「ごめんごめん……ちょっと色々あってね…………あ、紹介するよ。三林満、三林龍騎、九十九燐平。彼らは今日、隣のこの家に引っ越して来たんだって。」

 

 遊介は謝りながらも3人を紹介する…………

 

満「俺は三林満だよ。宜しくね!」

 

龍騎「僕は三林龍騎!満兄さんとは双子なんだ。宜しく!」

 

燐平「俺は九十九燐平!訳あって、満達と住むことになったんだ!宜しくな!」

 

 3人の紹介が終わるとなるほどといった感じで十代が頷いていた。

 

十代「そうなのか!俺は遊城十代!遊介とは従兄弟同士なんだが、こいつの家の事情で母さんが引き取って養子になったって感じなんだ!宜しくな!!」

 

遊介「あ、十代!今日はコイツらんちに泊まっても良いかな?」

 

 突然の質問に十代はニカッと笑って…………

 

十代「良いんじゃね?どうせ母さんは昨日から旅行で1週間出掛けてるんだし…………」

 

遊介「そういや、そうだな。そんじゃあ!」

 

十代「おう!後でデュエルしようぜ!」

 

遊介「わーったよ!」

 

 

 

自宅~

 

満「…………」

 

龍騎「…………」

 

燐平「…………」

 

遊介「…………」

 

 4人は居間に入るなり黙ったままになってしまった…………

 それもその筈、何故ならそこには

 

???「~~♪」

 

 白い髭を生やした背の低い男性がジェラルミンケースをいくつも変な空間の裂け目らしきところから出しては置くを繰り返していたからだ…………

 

???「これでよし…………っていつの間に!?」

 

 裂け目を無くして1つ頷いたその少年(?)は後ろを振り向いて驚いていた。

 

満「…………ボコる?」

 

???「あっていきなり物騒すぎないかい!?」

 

龍騎「いや…………誰でも自分の家に不審者が変なところからジェラルミンケースを何個も取り出しているところを見ればボコりたくなるよ?」

 

???「え…………見てたの!?いつから!?」

 

燐平「えっと…………俺らから見えたのはジェラルミンケースがすでに3つ出ていたかな。」

 

???「大分序盤だよね!?」

 

遊介「しかもご丁寧にラベリングもしてあるし…………」

 

 と、遊介はいつの間にか少年の出したジェラルミンケースを近くに座り込んで見ていた

 

???「はやっ!?僕でも気づかなかったよ!?ってか然り気無くジェラルミンケースを開けてるし!!」

 

遊介「ん?俺の名前の奴だ…………あ、これ俺のカード!…………こっちも!!」

 

 遊介はその少年を無視しながら内容が自分のカードであることを確認すると

 

遊介「なぁ…………これどうやって持ってきた?」

 

???「え…………普通に持ってきたよ?だって僕、神様だもん♪」

 

4人「「「「…………はぃ?」」」」

 

 少年は自分の事を神様だと言っている…………が

 

満「どうでもいい……んで、どうして俺達をこの世界につれてきた?」

 

 満は無意識に辛辣なコメントを残しつつも大体の状況を把握しているようだ…………

 

神様「え……秘密だよ?んじゃ、そういうことでさいなら~!」

 

燐平「うぉい!?待てって!! …………逃げられた。」

 

 神様がダッシュで逃げると、燐平が一呼吸おいて走り出す…………も、逃げられたようだ…………

 

遊介「まぁさ、俺達のカードなんだし…………いいんじゃね?」

 

龍騎「まぁね…………どうせ自分のカードなんだし……好きにしても良いでしょ。それにさ、僕達デッキが一つしかないからこの世界じゃ不安だし…………」

 

 遊介と龍騎が燐平と満を宥めようとしている…………そして色々討論したあと…………

 

満「まぁ、何あともあれ…………デッキ作るか。」

 

3人「「「賛成!」」」

 

 何故かデッキを作ることで一致し、みんな各々でデッキ作りに勤しんでいた…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

満「見たことないカードが案外あるな…………」

 

遊介「このデッキだと…………案外これがあうかもな。」

 

龍騎「禁止制限が緩い…………強欲が制限とか…………しかも天よりの宝札が原作効果で制限…………」

 

燐平「バブルマンもだぜ?原作効果の上に準制限と来ている。しかも、どのカードも10枚以上あるからか、大分探すのめんどいな…………」

 

満「んじゃ、明日は暇なときに各々のカード置き場でも作るか?どうせ部屋は無駄に空いてるわけだし…………」

 

遊介「良いね。でもさ、シンクロ、エクシーズはひとまとめで別の部屋にしないか?他の人に見つかると色々面倒だろ。」

 

龍騎「賛成!んじゃ、僕は棚用の木材買ってくるよ。」

 

燐平「あ、俺も。大分かさばるだろうしな!」

 

 そんなこんなで和気あいあいと過ごしていく4人だった…………




次はこの小説内でのオリジナル禁止制限です。

一部、変な所があるかも知れませんがご了承ください。


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小説内での禁止・制限詳細

恐らく(確実に?)制限改訂があると思います。
が、基本的な制限に関してはこれをご覧ください。


禁止

イレカエル

ヴィクトリー・ドラゴン

混沌帝龍-終焉の使者-

キラー・スネーク

黒き森のウィッチ

サイバー・ポッド

処刑人-マキュラ

聖なる魔術師

デビル・フランケン

同族感染ウィルス

ファイバーポッド

八汰烏

 

いたずら好きな悪魔

王家の神殿

強奪

心変わり

サンダー・ボルト

ハーピィの羽根箒

遺言状

 

王宮の勅命

現世と冥界の逆転

刻の封印

ラストバトル!

 

制限

カオスソーサラー

カオスソルジャー-開闢の使者-

クリッター

混沌の黒魔術師

深淵の暗殺者

ダーク・アームド・ドラゴン

ダンディライオン

月読命

ネクロフェイス

封印されしエクゾディア

封印されし右足

封印されし右腕

封印されし左足

封印されし左腕

マシュマロン

冥府の使者 ゴーズ

メタモルポッド

馬頭鬼

 

悪夢の蜃気楼

命削りの宝札

大嵐

愚かな埋葬

巨大化

苦渋の決断

原始の種

強引な番兵

強欲な壺

次元融合

死者蘇生

スケープ・ゴート

生還の宝札

精神操作

洗脳-ブレインコントロール

増援

団結の力

壺の中の魔術書

手札抹殺

天使の施し

天よりの宝札(原作効果)

貪欲な壺

早すぎた埋葬

光の護封剣

ブラック・ホール

埋葬呪文の宝札

未来融合-フューチャー・フュージョン-

突然変異

リミッター解除

レベル制限B地区

 

王宮の弾圧

神の警告

激流葬

死のデッキ破壊ウィルス

聖なるバリア-ミラーフォース-

ダスト・シュート

停戦協定

転生の予言

破壊輪

 

準制限

E・HEROバブルマン(原作効果)

カードガンナー

召喚僧サモンプリースト

大天使クリスティア

ネクロ・ガードナー

ライオウ

 

高等儀式術

サイクロン

魔法石の発掘

魔導師の力

 

奈落の落とし穴

マインドクラッシュ

魔法の筒




次回からようやく原作介入です!!


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入学実技試験!!龍騎&愛花

いよいよ原作介入です!

そしてまたオリキャラが登場します!


~1か月後…………(満視点)~

 

 海馬とのデュエルのあった日から色々あって1か月後…………

 俺達7人は実技試験会場である海馬ドームの受験会場の一角に座っている。

 え?なんで7人なのかって? それは…………

 

龍騎「うぅ~……緊張するよ…………」

 

愛花「楽しみだよね!」

 

 コイツは天野愛花。近所に住んでいる女子。説明としては頭、タクティクスは微妙だけどドローは十代の様に引く超強運。受験番号は109番(因みに龍騎は105番で十代が110番。(全体で120人いるらしい))

 主な使用デッキは【天使族】だ。

 

大吾「あれ?十代は??」

 

遊介「寝てたよ。俺が出る直前に声は掛けておいたけど…………」

 

 んで、彼が神崎大吾。彼も近所に住んでいる…………

 デュエルタクティクスはかなりで知識もそれなりにあると言うところだ。受験番号が37番と高めだ。

 デッキはデュエルをしていないから知らないけど龍騎いわく、【未来カオス】らしい。

 

霧斗「はぁ…………」

 

燐平「どうしたんだ?しょぼくれて…………」

 

霧斗「いや……ちょっとね…………」

 

 最後に溜め息をついたのが滝川霧斗。

 やっぱり近所に住んでいるやつだ。

 デュエルタクティクス、知識はそれなり。悪く言うと平々凡々な60番。

 デッキは……【特殊勝利】【ロックバーン】。そう、この世界での2大嫌われやすいデッキだ。

 さすがにそれだけだと可哀想だったから幾つかデッキを見積もったけどね。

 

 

クロノス「それでーワ!入学試験を執り行うのーネ!!」

 

 お、始まった。

 

アナウンス「120番から111番の受験者はフィールドに上がってきてください。」

 

 

 

 

 

 

 

 

~30分後~

 

アナウンス「それでは次に110番から101番までの受験者の方はフィールドに上がってきてください。」

 

 お、まずは龍騎と愛花だな。俺としては弟の龍騎が気になる所だ…………

 

龍騎「それじゃあ、行ってくるね!」

 

愛花「楽しみだなぁ…………」

 

 

 

 さてと……龍騎のデュエルを見に来た訳だ。

 

龍騎「三林龍騎です!宜しくお願いします!!」

 

試験官「うん、負けても落ちるとは限らないから気楽に臨んでね。」

 

龍騎「はいっ!」

 

龍騎・試験官「「デュエル!!」」

 

龍騎LP4000

 

試験官LP4000

 

試験官「先攻は受験者からだ。」

 

龍騎「ありがとうございます!僕のターン……ドロー!」

 

あいつ……どんなデッキで挑むつもりなんだ?

 

龍騎「僕は……«豊穣のアルテミス»を攻撃表示で召喚!」

 

豊穣のアルテミスATK1600

 

【エンジェンル・パーミッション】か…………相手の人……終わったかな。

 

龍騎「更にカードを4枚セットしてターンエンド!」

 

龍騎LP4000

手札1枚

モンスター

豊穣のアルテミスATK1600

魔法・罠

伏せカード4枚

 

試験官「私のターン!ドロー!」

 

龍騎「この時リバースカードオープン!«強烈な叩き落とし»!これで今手札に加えたカードを墓地に送って下さい。そして僕はアルテミスの効果で1ドロー。」

 

墓地に送られたカード

死者蘇生

 

 うぉい!?いきなりそれかよ!!

 っつーか死者蘇生を潰されるとか……災難過ぎるだろ…………

 

試験官「く……私は«ゴブリン突撃部隊»を召喚!」

 

龍騎「カウンタートラップ発動!«キックバック»!これで手札に戻って貰います。そして1ドロー!」

 

試験官「っく!私はカードを2枚セットしてターン終了です!」

 

試験官LP4000

手札3枚(内1枚ゴブリン突撃部隊)

モンスター

魔法・罠

伏せカード2枚

 

龍騎「僕のターン!ドロー!」

 

試験官「リバースカード«スキルドレイン»を発動!1000のライフコストを支払ってモンスター効果を無効に!」

 

試験官LP4000→3000

 

龍騎「させないよ!カウンター罠«魔宮の賄賂»!スキドレの効果を無効にして破壊!そして試験官さんは1ドロー。そして僕も1ドロー。」

 

 …………ここまで封じるか……しかもまだ伏せカードが残ってるという恐怖…………

 

龍騎「う~ん……«天空の宝札»を発動!このターンの特殊召喚と戦闘を放棄して手札の«裁きを下すものボルテニス»を除外して2枚ドロー…………よし!«天空聖者メルティウス»を攻撃表示で召喚して«天空の聖域»を発動して2枚セットターンエンド!」

 

 あ、しかも聖域軸…………

 

龍騎LP4000

手札0枚

モンスター

天空聖者メルティウス

豊穣のアルテミス

魔法・罠

伏せカード3枚

 

フィールド魔法

天空の聖域

 

試験官「わ……私のターン!ドロー!私は«ゴブリン突撃部隊»を召喚!更に«二重召喚»を発動して«ゴブリン突撃部隊»を生け贄に!«偉大魔獣ガーゼット»を召喚!」

 

偉大魔獣ガーゼットATK0→4600

 

試験官「バトル!アルテミスにアタック!」

 

龍騎「リバースカード«攻撃の無力化»!これで攻撃を無効にしてバトルフェイズを強制終了!そしてアルテミスの効果で1ドローしてメルティウスの効果でライフ1000ポイント回復。さらに天空の聖域があるため、メルティウスの追加効果でガーゼットを破壊!」

 

龍騎LP4000→5000

 

試験官「…………カ……カードを伏せてターンエンド…………」

 

 試験官も真っ青だな…………

 

試験官LP3000

手札0枚

モンスター

魔法・罠

伏せカード2枚

 

龍騎「僕のターン!ドロー!メイン1にリバースカード«奇跡の光臨»発動!除外されてるボルテニスを特殊召喚!」

 

裁きを下すものボルテニスATK2800

 

龍騎「そして……«ジェルエンデュオ»を召喚!」

 

ジェルエンデュオATK1700

 

龍騎「バトル!全員で総攻撃!!」

 

試験官「リバース罠オープン!«聖なるバリアーー」

龍騎「カウンター罠の«神罰»発動!ミラフォの効果を無効にする。そして1ドローしてライフ回復して残った伏せカード破壊。」

 

 ミラフォ仕事しねぇよな。つくづくそう思うよ…………

 

龍騎LP5000→6000

 

試験官「な…………ぐああああああっ!?」

 

試験官LP3000→200→-1400→-3000→-4700

 

 おいおい…………LP8000でも致命傷だろ……酷い…………

 

龍騎「ありがとうございました~!」

 

 しかも清々しい顔で帰ってくるところがすごい。相手になった試験官さんが魂抜けかけてるし…………

 

龍騎「ただいま!勝ってきたよ!」

 

満「お……おう!良かったな。取りあえずは大丈夫だと思うぞ。」

 

龍騎「よかったぁ……愛花ちゃんのところいこ!」

 

満「だな。」

 

 そして俺達は愛花のいるフィールドへと向かった。

 

 

 

 無事に辿り着いた…………のはいいんだが……

 

愛花LP100

手札5枚

モンスター

光神テテュスATK2400

魔法・罠

コート・オブ・ジャスティス

リビングデッドの呼び声(対象:光神テテュス)

伏せカード2枚

 

試験官LP7800

手札3枚

モンスター

コスモクィーンATK4900(デーモンの斧×2装備)

魔法・罠

デーモンの斧(対象:コスモクィーン)

デーモンの斧(上と同じく)

伏せカード2枚

 

 

満「…………何があった!?」

 

龍騎「さ……さぁ?」

 

 龍騎が苦笑いしながら返してきた…………

 

愛花「私のターン……ドロー…………!テテュスの効果!ドローしたカードが天使族モンスターだったときにそのカードをオープンすることでもう一枚ドローできる!ドローしたのはフレイヤ!よってもう一枚ドロー!ドローカードはテテュス!ドロー!ドローしたのはクリスティア!ドロー!アテナをドローしたからドロー!シャインエンジェルをドローしたからドロー!コーリングノヴァをドローしたからドロー!…………これで打ち止めかぁ。」

 

愛花

手札5→12

 

 手札が倍増した…………多分これでラストターンだね。

 

愛花「私は伏せていた2枚の«サンダー・ブレイク»を発動!手札1枚をコストにして一枚破壊できる!私は手札のコーリングノヴァとテテュスを墓地に送ってデーモンの斧と右の伏せカードの2枚破壊!」

 

破壊された伏せカード

次元幽閉

 

愛花「更に«勝利の導き手フレイヤ»を召喚!そして«コート・オブ・ジャスティス»の効果。フィールドにLv1の天使がいるとき手札の天使を特殊召喚出来る!私はアテナを特殊召喚!」

 

勝利の導き手フレイヤATK100→500

 

アテナATK2600→3000

 

愛花「そしてアテナの効果!フィールドの天使を墓地に送って墓地に眠る天使を特殊召喚出来るわ!テテュスを送ってもう一度テテュスを特殊召喚!」

 

光神テテュスATK2400→2800

 

愛花「まだまだ!アテナの効果で600ポイントダメージを与える!」

 

試験官LP7800→7200

 

試験官「ぐぅぅ……」

 

愛花「そして墓地に眠るテテュスとシャインエンジェルを除外して«神聖なる魂»を特殊召喚!アテナの効果でダメージを与えるわ!」

 

神聖なる魂ATK2000→2400

 

試験官LP7200→6400

 

試験官「ぐぅぅ……」

 

愛花「そして墓地に眠る天使は4体!よって大天使クリスティアは特殊召喚出来る!墓地のフレイヤを回収してアテナでダメージ!」

 

大天使クリスティアATK2800→3200

 

試験官LP6400→5800

 

試験官「な……なぁ!?」

 

愛花「そして魔法カード«フォトン・ブースター»をフレイヤを対象に発動。この子の攻撃力はエンドフェイズまで2000になる。」

 

 あ、俺があげたカード…………すげぇ使いこなしてる。

 

フレイヤATK500→2000

 

愛花「«マジックプランター»を発動して対象の居ない«リビングデッドの呼び声»を墓地に送って2枚ドロー。ドローは止めとこ。«ハリケーン»を発動して魔法・罠を全て手札に。永続魔法«一族の結束»を発動して…………と。」

 

試験官「あ……あぁ…………(私のミラーフォースが…………)」

 

 はい!? …………フィールド整理。

 

愛花LP600

手札6枚(内シャインエンジェルとフレイヤ、コート・オブ・ジャスティス)

モンスター

光神テテュスATK2400→3600

大天使クリスティアATK2800→4000

アテナATK2600→3800

フレイヤATK100→2800

神聖なる魂ATK2000→3200

魔法・罠

一族の結束

 

試験官LP5800

手札6枚(内デーモンの斧、ミラーフォース)

モンスター

コスモクィーンATK2900

魔法・罠

無し

 

 …………元々の世界でも1kill出来んぞ!?

 しかも最低ラインが2800とかどうよ…………

 

愛花「う~ん…………バトル!クリスティアでコスモクィーンにアタック!そして残った4人でダイレクトアタック!エンジェル・クィンテット!!」

 

試験官「う……うわあああああああっ!?」

 

試験官LP5800→4700→1100→-2700→-5500→-8700

 

愛花win

 

愛花「ありがとうございました!」

 

 …………えっと、次は……燐平達か!どんな戦いを見せてくれるか楽しみだな。




龍騎「今回の最強カードのコーナー!」

愛花「今回の最強カードは…………これ!」

アテナ
☆7 光属性 天使族
1ターンに一度『アテナ』以外の表側表示で存在する天使族モンスターを墓地に送ることで、『アテナ』以外の自分の墓地に存在する天使族モンスターを特殊召喚する。
フィールド上に天使族モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時、相手ライフに600ポイントのダメージを与える。

愛花「私のフェイバリットカードのアテナ!天使族モンスターがフィールド上に出てくるだけで600ポイントのバーンダメージを与えれるカードよ!」

龍騎「しかもコイツの厄介な所は相手フィールド上に天使族モンスターが出てきてもバーンダメージを与えれる所…………ってこれ本当に?」

作者「まだ確認してないけど…………『フィールド上に』としか明記されてないからそうなんじゃねぇの?」

(※フィールド上なので相手のフィールドに特殊召喚されたも適用されます。)

愛花「なんて無責任な…………まぁ、今回は天使族モンスターを相手が使ってなかったから良かったけど…………そして今回のように『リビングデッドの呼び声』で復活したモンスターを墓地に送って復活させる事で『マジック・プランター』のコストにも応用出来るよ!」


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入学試験デュエル!! 燐平&霧斗

noside~

 

アナウンス「それでは次に80番から71番の方どうぞ。」

 

燐平「んお?俺かぁ!よっしゃ!楽しんでくるぜ!!」

 

 燐平が右腕を回しながらバトルフィールドへと向かう…………

 

 

~バトルフィールド~

 

燐平「受験番号75番!九十九燐平です!」

 

試験官「うん、宜しくね。」

 

燐平「はいっ!」

 

燐平&試験官「「デュエル!!」」

 

~燐平のターン~

 

燐平「俺のターン!ドロー!!」

 

 う~ん……キーカードが…………まぁ、なんとかなるか。

 

燐平「俺はモンスターをセット!カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

燐平LP4000

手札3枚

モンスター

???

魔法・罠

伏せカード2枚

 

~試験官のターン~

 

試験官「そんな消極的じゃ勝てないぞ!私のターン!ドロー!!」

 

手札5→6

 

 ふっ……これならかなり有利に進めれるな。

 

試験官「私は手札から«サンダー・ドラゴン»の効果!手札から墓地に送る事により、デッキから2体の«サンダー・ドラゴン»を手札に加える!そして融合!2体の«サンダー・ドラゴン»を融合!現れろ!«双頭の雷龍»!!」

 

双頭の雷龍ATK2800

 

試験官「更に手札の«メテオドラゴン»と«心眼の女神»を融合!«心眼の女神»は融合の代用素材として扱える!現れろ!«メテオ・ブラック・ドラゴン»!!」

 

メテオ・ブラック・ドラゴンATK3500

 

燐平「げげっ!?」

 

 フフフ……今回の私の手札はとてもよく回ってくれる。

 

試験官「私は更に«貪欲な壺»を発動!墓地に眠る3体の«サンダー・ドラゴン»、«メテオドラゴン»、«心眼の女神»をデッキに戻して2枚ドロー…………魔法カード«強欲な壺»で2枚ドロー!」

 

手札0→2→1→3

 

 フフフ……これで終いだ!

 

試験官「私は再び«サンダー・ドラゴン»の効果でデッキから«サンダー・ドラゴン»を手札に!そして融合!」

 

燐平「また!?」

 

試験官「再び現れろ!«双頭の雷龍»!!そしてバトル!今融合した«双頭の雷龍»で伏せモンスターにアタック!」

 

燐平「ぐっ……セットモンスター«ジェムタートル»の効果!デッキから«ジェムナイト・フュージョン»を手札に!」

 

 この受験生は【ジェムナイト】か……

 

試験官「まだだ!«双頭の雷龍»で攻撃!」

 

燐平「リバースカードオープン!«ガード・ブロック»!!この戦闘でのダメージを0にして1枚ドロー!」

 

 ぐっ……このターンで終わらせれないか…………

 

試験官「ならば«メテオブラックドラゴン»の攻撃!」

 

燐平「どわあああっ!?」

 

燐平LP4000→500

 

試験官「残ったか……私はカードを伏せてターンエンド。」

 

燐平「エンドフェイズ時にリバースカードオープン!«サイクロン»!伏せカードを破壊する!」

 

試験官「な!?(私の«魔法の筒»が!?だが……私の勝利に変わりはしない…………)…………改めてターンエンドだ……」

 

試験官LP4000

手札0枚

モンスター

双頭の雷龍ATK2800

双頭の雷龍ATK2800

メテオ・ブラック・ドラゴンATK3500

魔法・罠

無し

 

~燐平のターン~

 

 やべぇよ……いきなり2500越えモンスターが3体とか…………でも……そういう状況だからこそ燃えてくる!

 

燐平「俺のターン!ドロー!」

 

手札5→6

 

 良し、まずは一体でも除去する!

 

燐平「俺は魔法カード«ジェムナイト・フュージョン»を発動!手札のサフィアとガネットを融合!水面の様に澄み渡る蒼の宝石……その騎士を今ここに!現れろ!«ジェムナイト・アクアマリナ»!守備表示だ!」

 

ジェムナイト・アクアマリナDEF2600

 

試験官「ほぅ……だが、それでは私のモンスターに敵わんぞ?」

 

燐平「更に墓地に眠る«ジェムナイト・フュージョン»の効果。」

 

試験官「っ!?墓地から魔法!?」

 

 知らなかったのか!?嘘だろ!?

 

燐平「墓地に眠るジェムナイトを除外して«ジェムナイト・フュージョン»を手札に加えれる。俺はサフィアを除外してこれを手札に。そして再び発動!手札のサフィアとフィールドのアクアマリナを融合!」

 

 俺は墓地から2枚のカードを墓地から取り出して、モンスターカードをポケットに……魔法カードを…………そのまま発動した。

 

試験官「な!?融合モンスターを素材に!?」

 

 驚いてる……まぁ、普通しないもんね。でもコイツは素材にしたらより活躍出来るからね!

 

燐平「再び守備表示で降臨せよ!アクアマリナ!そして融合素材になったアクアマリナの効果!墓地に送られた事により、相手のフィールドのカードを手札に戻す!«メテオ・ブラック・ドラゴン»を融合デッキに!『アクアリバース』!」

 

 巨大な龍の一体が水に押し流されて融合デッキに戻っていった…………

 

試験官「くっ!?」

 

 後は……バトルはしないから…………

 

燐平「俺はカードを伏せてターンエンド。」

 

 これで耐えきれるかどうか……気になるな。

 相手が攻撃力500以上のモンスターを引かないことを祈るか。

 

燐平LP500

手札1枚

モンスター

ジェムナイト・アクアマリナDEF2600

魔法・罠

伏せカード1枚

 

~試験官のターン~

 

 くそ……私のエースがあっさりとデッキに戻されるなんて…………それにあのアクアマリナ……次にモンスターを引かないとかなりヤバい…………

 

試験官「私のターン!ドロー!!」

 

手札0→1

 

 …………くそっ!モンスターが来ない!

 

試験官「私は«双頭の雷龍»でアクアマリナに攻撃!」

 

燐平「ぐっ……だが!破壊されたアクアマリナの効果で墓地に送られたから攻撃してない雷龍を融合デッキに!(良かった!これでなんとかなる!)」

 

 ぐ……やはりデッキに戻された…………

 

試験官「私は永続魔法«凡骨の意地»を発動してターンエンド!」

 

 これで倒しきれなかった代償はいかほどか…………

 

試験官LP4000

手札0

モンスター

双頭の雷龍ATK2800

魔法・罠

凡骨の意地

 

~燐平のターン~

 

 よっしゃ!これで繋げる筈だ!

 

燐平「俺のターン!ドロー!」

 

 っ!来た!デッキ調整してたときに使えそうだと入れてた最強ドローソース!

 まずは序盤から使おうか迷ってたコイツ!

 

燐平「俺は«ジェムナイト・アレキサンド»を召喚!」

 

ジェムナイト・アレキサンドATK1800

 

燐平「俺はアレキサンドの効果発動!コイツをリr……生け贄にしてデッキからジェムナイトを特殊召喚する!来い!«ジェムナイト・クリスタ»!」

 

ジェムナイト・クリスタATK2450

 

燐平「そして!俺は魔法カード«天よりの宝札»を発動!互いに手札が6枚になるようにドロー!」

 

試験官「ここで最強ドローソース!?くっ……ドロー!(次のドローがモンスターだった!?一足遅かったのか!?)」

 

試験官手札0→6

燐平手札0→6

 

 手札補充完了!しかもこのカードがあるのは嬉しいな!

 

燐平「俺は儀式魔法«高等儀式術»を発動!デッキからルマリンとガネットを墓地に送り……闇の中より出でよ!«闇の支配者-ゾーク»!」

 

闇の支配者-ゾークATK2700

 

燐平「ゾークの効果発動!ダイスロール!」

 

 俺の声に呼応するようにソリッドビジョンのサイコロが回り出す…………あ、そういや……原作で確かイカサマダイスを使ってるやつ居たなぁ……誰だっけ?

 …………と、そうこうしている間にも回っていたサイコロの動きが遅くなり…………上を向いた面は…………

 

燐平「よし!3だ!よって«双頭の雷龍»を破壊する!」

 

 ゾークから放たれた黒い球が龍に当たって爆発した…………

 

試験官「ぐうっ!?」

 

 これで……とどめ!

 

燐平「墓地の«ジェムナイト・フュージョン»の効果!墓地のサフィアを除外して回収して発動!フィールドのクリスタと手札のガネット、ルマリンを融合!」

 

試験官「な!?3体融合!?」

 

燐平「輝石(きせき)の騎士の王よ……今ここにその姿を現し仲間との絆を示せ!融合召喚!降臨せよ!«ジェムナイトマスター・ダイヤ»!!ダイヤは墓地の“ジェムナイト”と名のつくモンスター×100ポイント攻撃力をあげる!バトル!2体でダイレクトアタック!」

 

ジェムナイトマスター・ダイヤATK2900→3800

 

試験官LP4000→200→-2500

 

試験官「ぐわああああああっ!?」

 

燐平win

 

 デュエルが終わると俺は試験官にお辞儀をすると満達の元へと戻っていった……するとどうやら俺が最後だったらしくアナウンスが掛かった。

 

アナウンス「次は70番から61番の方、どうぞ。」

 

 

~更に20数分後~

 

アナウンス「続いては60番から51番の方……どうぞ。」

 

霧斗「あ……俺か…………頑張ってくるよ……」

 

 霧斗は少しうつむきながらフィールドへ移動する…………

 

~バトルフィールド~

 

霧斗「受験番号60番の滝川霧斗です……」

 

試験官「うむ…………元気が無いが……大丈夫か?」

 

霧斗「え……あ、はい。」

 

試験官「まぁ、負けて不合格にはならないから気にするな。」

 

霧斗「あ、はい…………」

 

試験官「行くぞ!デュエル!」

 

霧斗「デュエル…………」

 

~霧斗のターン~

 

霧斗「えっと……俺のターンから……ドロー。(このデッキ…………)」

 

 ……やるしかないか。

 

霧斗「魔法カード«苦渋の選択»を発動します。デッキから指定するカードは……これです。」

 

指定されたカード

○封印されしエクゾティア

○封印されし右足

○封印されし右腕

○封印されし左足

○封印されし左腕

 

試験官「な!?【エクゾディア】だと!?……左足を選択する。」

 

 試験官は驚きながらもカードを選択した…………

 

霧斗「……では、それ以外のカードを墓地に送ります。そしてモンスターをセット、カード2枚を伏せてターン終了。」

 

霧斗LP4000

手札3枚

モンスター

???

魔法・罠

伏せカード2枚

 

~試験官のターン~

 

 【エクゾディア】か……しかし何故パーツを墓地に…………

 

試験官「悩んでいても仕方がないな……私のターン、ドロー!」

 

 っ!?…………彼には大分厳しいが……仕方ないか。この手札では大分厳しかったしな。

 

試験官「私は魔法カード«二重召喚»を使用して、更に«手札抹殺»を発動する。」

 

霧斗「っ…………分かりました。」

 

試験官のカード

コスモクィーン

拡散する波動

邪帝ガイウス

コスモクィーン

 

霧斗の捨てたカード

封印されし左腕

手札断殺

邪気退散

 

 …………よし、比較的マシになったな。さっきまで手札事故してたからな……にしても……何故手札断殺を伏せなかった?…………考えるだけ無駄か。

 

試験官「このターン、私は通常召喚を2回行える。よって«魔導戦士 ブレイカー»と«魔導騎士 ディフェンダー»を召喚!それぞれの効果により魔力カウンターを1つ乗せる!ブレイカーは魔力カウンター1つにつき300ポイント攻撃力をあげる!」

 

ブレイカーMC0→1

ディフェンダーMC0→1

 

魔導戦士ブレイカーATK1600→1900

魔導騎士ディフェンダーDEF2000

 

霧斗「…………(このカードを使う場所はここじゃない……)」

 

試験官「…………(召喚関連じゃない?取り合えずこれを使うか……)魔法カードサイクロン!その私から見て右の伏せカードを破壊する!!」

 

霧斗「(ここ!)チェーンでリバースカードオープン!«速攻魔力増幅機»!墓地の速攻魔法をデッキに戻すことができる!«手札断殺»をデッキに!そして相手により破壊されたためデッキから速攻魔法を手札に!«手札断殺»を選択!」

 

試験官「な!?(くそ……ブラフだったのか…………一杯食わされたな。)ならばバトル!ブレイカーで攻撃!」

 

霧斗「セットモンスターは王立魔法図書館!守備力2000!」

 

試験官LP4000→3900

 

試験官「やるな…………ターンエンドだ。(手札のカードでは殆ど防ぎようがない…………)」




燐平「今日の最強カードのコーナー!!このコーナーは毎回、その回に登場したメンバーがデュエルで活躍したカードを紹介するコーナーだ!!」
霧斗「今回は…………これ」

ジェムナイト・アクアマリナ
☆6 地属性 岩石族 融合モンスター
「ジェムナイト・サフィア」+「ジェムナイト」と名のついたモンスター
このカードは上記のカードを融合素材にした融合召喚でのみエクストラデッキから特殊召喚出来る。このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。このカードがフィールド上から墓地に送られた時、相手フィールド上に存在するカードを一枚選択して持ち主の手札に戻す。

燐平「俺のフェイバリッドの一枚!ジェムナイト・アクアマリナだ!フィールド上から墓地に送られた時に相手フィールドのカードを手札にバウンスする効果を持っている!しかも強制効果だから融合やシンクロの素材にしても、タイミングを逃さないのも好評価だ!」

霧斗「…………でも、フィールドから除外されたり……マクロコスモスみたいな墓地メタには弱いから注意が必要。」

燐平「まぁな…………では次回予告!!次回は霧斗のデュエルも終盤!そして遊介の出番!どんなデュエルを見せてくれるか楽しみだぜ!」

霧斗「……次回もお楽しみに。」


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入学試験デュエル!!霧斗(後半戦)&遊介

前回は中途半端に終わってしまいすみません;;;

今回は霧斗戦の後半、そして遊介のデュエルとなっております!

是非是非ご覧ください。


前回のフィールドおさらい

 

霧斗LP4000

手札4枚(手札断殺)

モンスター

王立魔法図書館DEF2000

魔法・罠

無し

 

試験官LP3900

手札1枚

モンスター

魔導戦士ブレイカーATK1900 MC1

魔導騎士ディフェンダーDEF2000 MC1

魔法・罠

無し

 

~霧斗のターン~

 

霧斗「俺のターン……ドロー。«貪欲な壺»を発動して墓地のパーツ全てをデッキに戻す。そして2枚ドロー…………そして図書館に魔力カウンターが1つ乗る……(パーツ……来ない…………)」

 

霧斗手札5→4→6

王立魔法図書館MC0→1

 

霧斗「カードを4枚セット……«命削りの宝札»を発動して5枚になるようにドロー。図書館にカウンターが乗る……«壺の中の魔術書»を発動して互いに3枚ドロー。再び図書館にカウンターが乗る。」

 

試験官「(ドローソースの宝庫だな…………)ドロー。」

 

霧斗手札6→2→1→5→4→7

 

試験官手札1→4

 

王立魔法図書館MC1→2→3

 

霧斗「そして図書館に乗ってる魔力カウンターを3つ取り除いて1枚ドロー。«手札断殺»を2回発動して互いに2枚捨てて2枚ドローを2回行う。そして図書館にカウンターが乗る。(お、リーチだ……)」

 

霧斗捨てたカード

サンダー・ドラゴン

サンダー・ドラゴン

手札抹殺

サンダー・ドラゴン

 

試験官捨てたカード

コスモクィーン

コスモクィーン

魔法族の里

手札断殺

 

王立魔法図書館MC3→0→1→2

 

霧斗手札7→6→4→6→5→3→5

 

試験官手札4→2→4→2→4

 

霧斗「……«天使の施し»を発動して3枚ドローして2枚捨てる。」

 

霧斗手札5→8→6

 

霧斗捨てたカード

クリッター

王立魔法図書館

 

 ふぅ…………

 

霧斗「手札に5枚のエクゾディアパーツが来ました…………」

 

試験官「な!?」

 

霧斗「これで終了です…………『地獄の業火 エクゾード・フレイム』!」

 

霧斗win

 

 

~そして…………1時間弱後~

 

アナウンス「それでは、40番から31番の方々、お上がり下さい。」

 

遊介「お、俺たちの出番だな!」

 

大吾「よっしゃ!やってやる!」

 

 遊介と大吾が指定されたフィールドへと移動する…………

 

~遊介デュエルside~

 

試験官「宜しく…………」

 

遊介「宜しくお願いします!」

 

遊介・試験官「「デュエル!!」」

 

~遊介のターン~

 

遊介「俺の先攻!ドロー!」

 

 ぐ…………キーカードが……でも、呼び込む事は可能!

 

遊介「俺は«ソニックバード»を召喚!召喚時効果により、デッキから«高等儀式術»を手札に加えて発動!デッキの«ネオバグ»2体を儀式の素材にし……«破滅の女神ルイン»を儀式召喚!……カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

遊介LP4000

手札2枚

モンスター

破滅の女神ルインATK2300

ソニックバードATK1400

魔法・罠

伏せカード2枚

 

~試験官のターン~

 

試験官「私のターン、ドロー!……私は魔法カード«ライトニングボルテックス»を使用!これにより手札を1枚コストとし……相手フィールドのモンスターを一掃する!」

 

墓地に送ったカード

ライトロードビースト・ウォルフ

 

遊介「げっ…………」

 

試験官「更に!手札のカードを墓地に送り……«The・トリッキー»を特殊召喚!そして«死者蘇生»!墓地に眠るトリッキーを特殊召喚!」

 

The・トリッキーATK2000

 

遊介「さっきのトリッキーのコストか…………ならこっちも2体目のトリッキー特殊召喚時に罠カードオープン!«スリップ・サモン»!これにより手札から«髑髏顔(どくろがん) 天道虫(レディバグ)»を守備表示特殊召喚!」

 

髑髏顔 天道虫DEF1500

 

試験官「ふむ…………ならばトリッキー1体を生け贄に捧げて……«ライトロード・ドラゴン グラコニス»を生け贄召喚!」

 

遊介「墓地のライトロードの種類×300ポイントの攻撃力をあげる貫通持ちのモンスター…………!」

 

ライトロード・ドラゴン グラコニスATK2000→2300

 

試験官「ふむ、説明の手間が省けたな。ならばバトル!グラコニスよ、その虫に攻撃!」

 

遊介「うわああっ!?…………なんてね。」

 

遊介LP4000→3200→4200

 

試験官「な!?なぜライフが!?」

 

遊介「«髑髏顔 天道虫»の効果!墓地に送られたとき、自分のライフを1000ポイント回復する!」

 

試験官「なるほど……ではトリッキーの直接攻撃!」

 

遊介「それも防ぐ!リバースカードオープン!«ガード・ブロック»!戦闘ダメージを0にして……1枚ドロー!!」

 

試験官「っ……防がれたか…………カードを1枚伏せてターンエンドだ。このときにデッキの上から3枚を墓地に送る。」

 

墓地に送られたカード

ライトロード・パラディン ジェイン

ライトロード・ハンター ライコウ

ライオウ

 

試験官LP4000

手札0枚

モンスター

ライトロードドラゴン・グラコニスATK2300→2900

The・トリッキーATK2000

魔法・罠

伏せカード1枚

 

~遊介のターン~

 

遊介「俺のターン!ドロー!!」

 

 う~ん……手札がなぁ…………取り合えず少しでも相手のモンスターを消すか。

 

遊介「俺はクリッターを守備表示で召喚。」

 

クリッターDEF600

 

遊介「更にカードを伏せてターンエンド!」

 

遊介LP4200

手札1枚

モンスター

クリッターDEF600

魔法・罠

伏せカード1枚

 

~試験官のターン~

 

試験官「私のターン!ドロー!」

 

……このターンで終わりになるのか…………見極めさせてもらう!

 

試験官「行くぞ!グラコニスでクリッターに攻撃!この時伏せカードの«針虫の巣窟»を発動!デッキから5枚を墓地に!」

 

墓地に送られたカード

ライトロード・ドラゴン グラコニス

ライトロード・モンク エイリン

ライトロード・シーフ ライニャン

針虫の巣窟

愚かな埋葬

 

試験官「墓地に新たなライトロードモンスターが3種類墓地に送られたため900ポイント攻撃力アップする!」

 

ライトロード・ドラゴン グラコニスATK2900→3800

 

遊介「流石にそれはくらいたくないっすね…………チェーンしてトラップ発動!«カオス・バースト»!自分フィールドのモンスターを墓地に送って攻撃してきたモンスターを破壊!その後1000ポイントのダメージを与える!」

 

試験官「ぐっ…………」

 

試験官LP4000→3000

 

遊介「更にクリッターの効果!デッキから«マンジュ・ゴッド»を手札に!」

 

試験官「だがこれで防ぐものはいない!トリッキーの直接攻撃!」

 

遊介「ぐうぅ…………」

 

遊介LP4200→2200

 

試験官「(手札のカードではこれ以上は無理だな……)私はターンエンド。」

 

試験官LP3000

手札1枚

モンスター

The トリッキーATK2000

魔法・罠

無し

 

~遊介のターン~

 

遊介「俺のターン……」

 

 俺の手札にはクリッターでサーチしたマンジュと初期手札から残り続けている儀式魔神だけ…………このドローで勝敗が決まるかも知れないよなぁ…………

 

遊介「でも…………引き当てる!ドロー!!」

 

 俺がドローカードを祈るようにゆっくりと見ると…………

 

遊介「(«強欲な壺»!…………まだチャンスは残ってる!)」

 

 そう思った俺は行動に移すのに時間は掛からなかった

 

遊介「«強欲な壺»を発動!デッキから2枚ドロー!」

 

 1枚目…………«エンド・オブ・ザ・ワールド»……儀式魔法だけど……これだけだとまだ勝利できない…………2枚目…………貪欲な壺!望みは残ってる!

 

遊介「俺は«マンジュ・ゴッド»を召喚して«終焉の王 デミス»をデッキから手札に加える!そして……儀式魔法«エンド・オブ・ザ・ワールド»を発動!手札の«儀式魔神プレサイダー»とフィールドの«マンジュ・ゴッド»を儀式素材として…………

 

深き闇に潜む終焉の王よ……この決闘に終焉をもたらせ!

 

儀式召喚!いでよ!«終焉の王 デミス»!」

 

終焉の王デミスATK2400

 

遊介「デミスの効果!自分のライフを2000支払って……このカード以外のフィールドのカードを破壊する!…………ぅぐ……」

 

遊介LP2200→200

 

試験官「ぐぬぅ…………だが、その攻撃力では私のライフを0には出来ないぞ!」

 

 敗北フラグ……ゴチになりますっ!!

 

遊介「俺は«貪欲な壺»を発動!墓地のカードを戻して2枚ドロー!!」

 

デッキに戻したカード

○ソニックバード

○儀式魔神プレサイダー

○破滅の女神ルイン

○髑髏顔天道虫

○マンジュ・ゴッド

 

遊介「ドロー!…………来た!墓地の«ネオバグ»2体を除外して…………来い!«デビルドーザー»!」

 

デビルドーザーATK2800

 

試験官「…………私の負けか……さあ!来い!」

 

遊介「2体でダイレクトアタック!」

 

試験官LP3000→200→-2200

 

win遊介

 

遊介「ありがとうございました!」

 

試験官「うん、中々良かったよ。これなら合格はするだろうね……」

 

遊介「ありがとうございます!!」

 

 …………大吾は大丈夫かな?

 

遊介「ん…………メール?」

 

 十代から…………『寝坊したあ!!なんで起こさなかったんだよ!!今、電車が事故で動かないんだよ!!試験官の人に何とか説明しててくれ!!』

 

 …………しょうがないか……一応、従兄弟だもんな…………

 

遊介「あの……すいません…………」

 

試験官「ん?どうしたんだい?」

 

遊介「実は従兄弟の遊城十代って奴も受験するんですが……乗っている電車が事故を起こして立ち往生しているらしいんです…………ですので…………遅れると言うことを伝えてくれと…………」

 

試験官「ふむ…………分かった。伝えておくよ。」

 

遊介「ありがとうございます!失礼します!」

 

 これで当面の危機は回避したかな?…………多分。




遊介「何でも今回は最強カードは調べてから掲載するらしい。」

霧斗「まぁ、調べずに掲載して赤っ恥かくよりマシでしょ?」

遊介「…………お前中々辛辣だな。」

霧斗「だって俺とか大吾はさ準レギュラーなのに出番が少ないだろ?だから出るにはこういった所でガツガツ行きたいんだよ。愛花は唯一のオリキャラ女子キャラだから比較的出番が安定してるけどよ?」

遊介「……まぁ、俺とか燐平もレギュラーなのに出番は準レギュラークラスらしいしな…………こんだけ増やしたツケがここで帰ってきたんだ、仕方ないさ。さてと……次回は大吾の試験デュエルだ!どんなデュエルになるかな?」

霧斗「次回も、ルールを守って楽しくデュエル!!」

…………あんたらメタいぞ。物凄くメタいぞ。


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入学試験~大吾編~

~大吾side~

 

 いよいよ俺の試験かぁ!楽しみだなぁ…………

 

大吾「受験番号35番!神崎大吾っす!」

 

試験官「うん、宜しくな。まあ、負けたから不合格とは限らないから」

 

大吾「うぃっす!」

 

試験官・大吾「「デュエル!!」」

 

試験官「受験生の先攻だ。」

 

大吾「うぃっす!俺のターン……ドロー!」

 

手札5→6

 

 いきなりキーカードが来るなんて、運がいい…………

 

大吾「俺は永続魔法«未来融合-フューチャー・フュージョン»発動!融合デッキの«聖女ジャンヌ»を見せてデッキから«慈悲深き修堂女»と«堕天使マリー»を墓地に!」

 

 俺はデッキから2枚のカードを墓地に送ってデッキをシャッフルしたあとで再びセットし……手札のカードを見ながら考える…………

 

大吾「(ここで一番最良な手は…………)俺はモンスターをセットしてカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

大吾LP4000

手札2枚

モンスター

???

魔法・罠

未来融合-フューチャー・フュージョン(聖女ジャンヌ)○○

伏せカード2枚

 

~試験官のターン~

 

試験官さんのデッキは何かなぁ…………

 

試験官「私のターン……ドロー。」

 

試験官手札5→6

 

試験官「……私はモンスターをセット、カードを5枚伏せてターンエンド。」

 

 んな!?いきなりの全伏せ!?

 

試験官LP4000

手札0枚

モンスター

???

魔法・罠

伏せカード5枚

 

~大吾のターン~

 

 いきなり全伏せ…………伏せモンスターは何となくの想像はつくけど…………

 

大吾「俺のターン、ドロー!」

 

大吾手札2→3

 

 デッキは必ず答えてくれる!

 

未来融合-フューチャー・フュージョンカウンター0→1

 

大吾LP4000→4200

 

大吾「スタンバイフェイズにフューチャー・フュージョンにカウンターが1つ乗ってマリーの効果で200ポイントライフを回復…………そして、俺は«ハリケーン»を発動する!フィールドの魔法・罠カードを全て持ち主の手札に!」

 

試験官「っ!?」

 

大吾「そしてもう一度«未来融合-フューチャー・フュージョン»を発動!再度«慈悲深き修道女»と«堕天使マリー»をデッキから墓地に送る!更に«終末の騎士»を召喚!その効果によりデッキから«ハウンド・ドラゴン»を墓地に送る!カードを3枚伏せてバトル!«終末の騎士»でセットモンスターにアタック!」

 

終末の騎士ATK1400

 

 黒装束に身を包んだ騎士が伏せモンスターに切りかかる…………そして反転したのは……壺のようなモンスターだ。

 

メタモルポッドDEF600

 

試験官「……«メタモルポッド»の効果…………互いに手札を全て捨てて5枚ドローする…………」

 

試験官の捨てたカード

死者蘇生

聖なるバリア-ミラー・フォース

王宮のお触れ

次元幽閉

奈落の落とし穴

 

 俺は手札が0だから良いけど試験官の人は俺が手札に戻した5枚のカードを捨てなくてはいけない…………にしても無惨な手札だ…………

 

試験官手札5→0→5

 

大吾手札0→5

 

 さてと……手札補充したし…………ここは…………これで良いか。

 

大吾「俺は手札から«融合»を発動。手札の«慈悲深き修道女»と«堕天使マリー»を手札融合。

 

戦乱を沈めし一人の天使よ……今ここに降り立て!

 

融合召喚!現れろ!«聖女ジャンヌ»!ターンエンド。」

 

聖女ジャンヌATK2800

 

大吾LP4200

手札3枚

モンスター

終末の騎士ATK1400

聖女ジャンヌATK2800

???

魔法・罠

未来融合-フューチャー・フュージョン○○

伏せカード3枚

 

~試験官のターン~

 

試験官「私のターン……ドロー。私は永続魔法«魔法吸収»を発動する!そしてフィールド魔法«始皇帝の陵墓»を発動し、そして……魔法を発動したためLPを500回復する。」

 

試験官LP4000→4500

 

試験官「そして……LPを2000支払い…………«始皇帝の陵墓»の効果を使用する!出でよ!«八俣大蛇»!」

 

試験官LP4500→2500

 

八俣大蛇ATK2600

 

試験官「更に«ハリケーン»!フィールドの魔法・罠を手札に!」

 

大吾「げっ…………」

 

 さっきの返された……ミラフォ、無力化、幽閉が…………にしても……【上級スピリット】か…………色々厄介だな。

 

試験官「再び«魔法吸収»と«始皇帝の陵墓»を発動!«魔法吸収»の効果でライフ回復!バトル!八俣大蛇で終末の騎士に攻撃!」

 

試験官LP2500→3000

 

大吾「うぐ…………」

 

大吾LP4200→3000

 

試験官「相手に戦闘ダメージを与えたため、八俣大蛇の効果により手札が5枚になるようにドローする。」

 

試験官手札0→5

 

試験官「そして«二重召喚»を発動してライフ回復をして……1000のライフコストを支払い……«伊弉凪»を召喚!これで手札に戻る効果は無くなる!カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

試験官LP3000→3500→2500

 

伊弉凪ATK2000

 

試験官LP2500

手札1枚

モンスター

八俣大蛇ATK2600

伊弉凪ATK2000

魔法・罠

魔法吸収

伏せカード2枚

 

フィールド

始皇帝の陵墓

 

~大吾のターン~

 

 うぐ…………とりあえずジャンヌがいるから何とかなるけど……スグに除去去れそうで怖いな…………こうなったらヤケになるか?

 

大吾「俺のターン……ドロー!!」

 

手札7→8

 

 あ!!俺のエース来たぁ!!でもコイツの効果をよりよく使うには…………

 

大吾「スタンバイフェイズ時にマリー効果でライフを600回復!」

 

大吾LP3000→3600

 

大吾「俺は«闇の誘惑»を発動!2枚ドローして闇属性のモンスターを除外する…………!俺はリボルバードラゴンを除外!カードを3枚伏せる!」

 

試験官「魔法カードが発動されたので私のライフは回復する。」

 

試験官LP2500→3000

 

大吾手札8→7→9→8→5

 

 良かった……さっきのドローでリボルバードラゴンが来なかったらマジで終わってた…………!

 さっき手札に返された3枚を伏せておいたし……行くぞ。

 

大吾「«未来融合-フューチャー・フュージョン»を三度発動!今度は«F・G・D»を選択する!これにより……デッキから«ミラージュドラゴン»3体、そして«ハウンド・ドラゴン»2体を墓地に送る!そして«暗黒界のミミックLv1»を反転召喚!その効果でドロー!」

 

試験官LP3000→3500

 

暗黒界のミミックLv1ATK100

 

大吾手札4→5

 

大吾「そしてミミックをリリースして«天魔神インヴィシル»を召喚!」

 

天魔神インヴィシルATK2000

 

大吾「インヴィシルは闇属性・悪魔族を生け贄にして召喚したとき……フィールド上に表側表示でいる限り罠の効果を無効にする!」

 

試験官「何!?(これでは«炸裂装甲»と«攻撃の無力化»が発動出来ない!!)」

 

 これで俺のエースを出す準備は完了した!

 

大吾「俺は手札の光属性の«シャインエンジェル»と闇属性の«ネクロガードナー»と«終末の騎士»を墓地に送って…………

 

光と闇の狭間……混沌に封印されし龍よ……今こそその封印から目覚め戦場に舞い降りよ!

 

現れろ!«混沌紅龍-カオス・ブラッド・ドラゴン»!!」

 

混沌紅龍-カオス・ブラッド・ドラゴンATK2500

 

試験官「それが君のエースか……しかしそのモンスターでは八俣大蛇には勝てんぞ?」

 

 確かに攻撃力はカオス・ブラッド・ドラゴンの方が下……でも!

 

大吾「カオス・ブラッドの効果!手札からの特殊召喚に成功した時、フィールド上のモンスター1体を指定し……自分フィールド上の魔法・罠を任意の枚数除外して……その除外した枚数×100ポイントの攻撃力を指定したモンスターに加える!俺はカオス・ブラッドを選択し俺の伏せカード全てを除外して300の攻撃力をカオス・ブラッドに加える!」

 

カオス・ブラッドATK2500→2800

 

試験官「攻撃力2800…………八俣大蛇を上回った……!?」

 

大吾「さらにカオス・ブラッドの効果!自分の墓地の光属性モンスターと闇属性モンスターを1体ずつ除外することで相手モンスター1体を指定して攻撃力の半分のダメージを相手に与える!«シャインエンジェル»と«ハウンド・ドラゴン»を除外して八俣大蛇を選択!その攻撃力の半分……1300のダメージを受けてもらう!『カオス・インパクト』!!」

 

試験官「な!?ぐおっ!?」

 

試験官LP3500→2200

 

大吾「最も……この効果を使用したエンドフェイズには破壊されてこいつの攻撃力分のダメージを喰らうことになるけど…………バトル!カオス・ブラッドで八俣大蛇を攻撃!『カオス・テンペスト』!」

 

試験官「ぐぅぅぅ…………」

 

試験官LP2200→2000

 

大吾「ジャンヌとインヴィシルで攻撃!」

 

試験官「ぐおおおおっ!」

 

試験官LP2000→1200→-1000

 

win大吾

 

大吾「ありがとうございました!」

 

試験官「うむ、申し分ない戦いだった。合格はほぼ確実だろう。」

 

大吾「ありがとうございます!失礼します!」

 

 よっしゃ!合格は間違いないっぽいし…………安心出来るな!

 

 

 

 

~それからしばらくして~

 

 

 

アナウンス「それでは試験番号10番から1番の方はお上がり下さい。」

 

満「お、俺の番か…………」

 

 いよいよ満の番……色んなデッキ持ってたけど…………今回はどのデッキを使うのか楽しみだな!

 

 試験官は…………白いおかっぱ?

 

満「…………え?」

 

クロノス「アナターは特別ーに私がお相手致しますノーね!」

 

「お……おい…………あの3番……実技最高指導者のクロノス教諭が相手するのか!?」

 

「いくら試験用のデッキとは言え……ダメなんじゃないか??」

 

 な!?そんなすげぇ人と対戦するのかよ…………

 

満「…………何でですか?」

 

クロノス「アナターは筆記のラスト問題で素晴らしすぎる回答をしましーた!ですのーで……この私…………クロノス・メディチがお相手致しますノーね!」

 

満「…………分かりました!楽しいデュエルをしましょう!」

 

クロノス・満「「デュエル!!」」

 

 満!良いデュエルを期待してるぞ!!




大吾「今回は俺の入学試験だったぜ!今回のキーカードはこれだ!」

混沌紅龍ーカオス・ブラッド・ドラゴン
☆8 闇属性・ドラゴン族
ATK2500DEF3000
手札から光属性モンスターと闇属性モンスターを墓地に送ることで手札から特殊召喚出来る。
手札からの特殊召喚に成功時にフィールド上のモンスターを1体選択して自分フィールド上の魔法・罠を任意の枚数だけ除外してその枚数分×100ポイントの攻撃力を上げる。
また、1ターンに1度だけ相手モンスターを選択して墓地の光属性モンスターと闇属性モンスターを除外して発動する。
選択したモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える。
この効果を発動したターンのエンドフェイズ時、このモンスターを破壊して攻撃力分のダメージを受ける。
墓地のこのカード以外の闇属性と光属性のモンスターを全て除外して墓地から特殊召喚出来る。
この時、このモンスターの元々の攻撃力は0となり、自身の効果で墓地から特殊召喚したこのモンスターがフィールド上から離れると相手フィールド上に手札から特殊召喚された扱いとして特殊召喚する。

大吾「俺のエースモンスターのカオス・ブラッド!手札から特殊召喚されるとフィールド上のモンスターを強化出来るぜ!」

満「しかも、墓地の光と闇を除外すればバーンダメージを与えれるから敢えて相手のモンスターを強化して止めとして使うことも可能だ!ただし、その後攻めきれないと自滅する可能性があるぞ!墓地からの自己蘇生も可能だが、除去されると非常にキツい展開にされてしまうから中々扱いにくいカードだ。」

大吾「ちなみに、モンスターのATKとDEFは社長の嫁を反転させたものなのはいずれ社長の嫁vsカオス・ブラッドをやってみたいからだそうだ。」

満「次回は俺の試験だ!ルールを守って、楽しくデュエルしようぜ!」


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入学試験~満の場合~

~満side~

~満のターン~

 

クロノス「受験者の先攻なのーネ!」

 

 まぁ、有りがたいけど現在手札が事故ってんだよな…………

 

満「分かりました!俺のターンドロー!」

 

 ……あれ?まだ事故ってる…………

 …………まぁ、このデッキは結構重量級だから仕方ないけど……

 

満「カードを2枚伏せてターンエンド。」

 

満LP4000

手札4枚

モンスター

無し

魔法・罠

伏せカード2枚

 

クロノス「…………手札事故を起こしたのーネ?」

 

満「いえ、ちょっと手札が悪いだけです。」

 

 嘘だよ!めちゃくちゃ事故ってるよ!!

 こら、そこの外野!「所詮頭脳が良いだけ」とか言うな!

 

外野B「つーか、それを一般的に事故って言うんじゃ?」

 

 …………ごもっとも。

 

~クロノスのターン~

 

クロノス「…………私のターン……ドローニョ!」

 

 突っ込んだ方が良いのかな?それ……

 

クロノス「私は«古代の機械騎士»を召喚するのーネ!」

 

 確か今は通常モンスターだよな

 

満「…………通します。」

 

クロノス「ならーば、バトル!古代の機械騎士の直接攻撃!」

 

満「リバースカードオープン!«次元幽閉»!これで古代の機械騎士は除外です!」

 

クロノス「…………さすがなのーネ……カードを2枚伏せてターンエンドなのーネ!」

 

クロノスLP4000

手札3枚

モンスター

無し

魔法・罠

伏せカード2枚

 

~満のターン~

 

満「俺のターン……ドロー!」

 

 よし!これなら一気に動ける!

 

満「俺は手札のLv7以上の闇属性モンスターを墓地に送って……«ダーク・グレファー»を特殊召喚!」

 

墓地に送ったカード

○ゼータ・レティキュラント

 

ダーク・グレファーATK1700

 

クロノス「フフン、そんな弱小モンスターの召喚のために最上級モンスターを墓地に送るなんてプレイミスなのーネ!」

 

満「…………«ダーク・グレファー»の効果!手札の闇属性モンスターを墓地に送って……デッキから闇属性モンスターを墓地に送る!」

 

クロノス「またモンスターを墓地に……どうするつもりなのーネ…………」

 

 お、迷い始めたな…………とはいえ、俺もあまり動きたくないけどなぁ…………仕方ない、行くか。

 

満「«ダーク・グレファー»でクロノス教諭に直接攻撃!」

 

クロノス「それを通すわけには行かないのーネ!«攻撃の無力化»を発動!これでその攻撃は通らないのーネ!」

 

 ふむ…………モンスター除去じゃなかった……良かった。

 

満「ならこれでターンエンドです。(既に罠は仕掛けて終えている……後は手札が充実するのを待つか。)」

 

満LP4000

手札2枚

モンスター

ダーク・グレファーATK1700

魔法・罠

伏せカード1枚

 

~クロノスのターン~

 

クロノス「私のターン……ドローニョ!……グフッ!」

 

 あ、笑ってる…………ポーカーフェイスをしなさいよ?貴方は……

 

クロノス「私ーは«二重召喚»を発動して、«トロイホース»を召喚!更ーに!トロイホースを生け贄に…………現れなさい!«古代の機械巨人»!」

 

古代の機械巨人ATK3000

 

 出たよ……(この時代では)鬼のような攻撃力の持ち主が…………しかも鬼畜効果付きで……でも退場してもらうか。

 

満「残念ですがそうは行きません!罠発動!«奈落の落とし穴»!これで古代の機械巨人を破壊して除外します!」

 

 大きな機械でできた巨人が落とし穴に落ちた…………

 そして俺のフィールドにモンスターが増えた。

 

イーバトークンDEF500×3

 

クロノス「な!?何故貴方のフィールドにモンスターが!?」

 

満「墓地の«ゼータ・レティキュラント»のモンスター効果です。相手フィールド上のモンスターが除外されたとき、自分フィールドにレティキュラント1体につきイーバトークンを1体特殊召喚するんです。俺の墓地には3体のレティキュラントが眠っているのでイーバトークンを3体特殊召喚したんですよ。」

 

 除外するだけでトークンが増えるから楽しいよね。

 しかも重量級のこのデッキにはうってつけ。

 

クロノス「ぐっ……カードを伏せてターンエンドなのーネ!」

 

クロノスLP4000

手札0枚

モンスター

魔法・罠

伏せカード2枚

 

~満のターン~

 

満「俺のターン……ドロー!」

 

手札2→3

 

 良し!これなら行ける!

 …………まずはあの伏せカードを除去するか。

 

満「俺は魔法カード«ナイト・ショット»を発動。相手の伏せカードを除去出来る。俺は先程クロノス教諭が伏せたカードを破壊します。」

 

 あ、ミラフォ…………ミラフォは添えるだけだよね。

 

満「続けて強欲な壺を発動します。デッキから2枚ドロー!」

 

手札2→1→3

 

1枚目はグレファー……後でコストに。

2枚目は…………お、良いの引いたかな。

 

満「更に天使の施しを発動!更に3枚引いて2枚捨てる…………」

 

 おい……3枚共帝モンスターとかおかしいだろ…………とりあえずこの2体はいらないかな。

 

手札3→2→5→3

 

満「俺はダーク・グレファーの効果で手札のダーク・グレファーを墓地に送って……デッキからも同名モンスターを墓地に。そしてイーバトークン1体をリリースして…… 光帝クライス»をアドバンス召喚!」

 

光帝クライスATK2400

 

クロノス「リリース?アドバンス召喚??なんのことなのーネ?」

 

 あ、そういやまだ生け贄だったっけ?

 

満「なんか生け贄って言葉が悪いじゃないですか……だから個人的にこっちの方が良いかなぁって…………続けますね?」

 

クロノス「構わないのーネ!」

 

満「では、クライスの召喚時効果!フィールド上のカードを2枚まで破壊します。俺は自分のクライス自身とダーク・グレファーを選択。」

 

 クライスの放つ光がクライス自身とダーク・グレファーに直撃して消滅する…………

 

満「そして破壊されたカードのコントローラーはデッキから破壊されたカード1枚につきを1枚ドローする。よって2枚ドロー…………墓地のクライスとダーク・グレファーを除外して«カオス・ソーサラー»を特殊召喚。更に«壺の中の魔術書»を発動。互いに3枚ドロー!」

 

満手札1→4

 

クロノス0→3

 

満「そしてバトル!カオス・ソーサラーの直接攻撃!」

 

カオス・ソーサラーATK2300

 

満「ダメージステップ時に手札から速攻魔法«突進»を発動!カオス・ソーサラーの攻撃力を700アップ!」

 

カオス・ソーサラーATK2300→3000

 

クロノス「うぐっ!?……中々やるのーネ…………」

 

クロノスLP4000→1000

 

満「カードを2枚伏せてターンエンドです。(取り合えず次のターンで決着を付けるか…………ガイウスいるし……)」

 

満LP4000

手札1枚(邪帝ガイウス)

モンスター

カオス・ソーサラーATK3000→2300

イーバトークンDEF500

イーバトークンDEF500

魔法・罠

伏せカード2枚

 

~クロノスのターン~

 

クロノス「私のターン……ドローニョ!ムッフッフ…………」

 

 だからポーカーフェイスしろっての…………この世界の人間はポーカーフェイスを嫌うのか?

 

クロノス「中々やるのーネ!驚いたのーネ!」

 

満「お褒めに預かり光栄です。」

 

クロノス「ですがここで終わりなのーネ!手札を2枚伏せて魔法カード«天よりの宝札»!互いに6枚になるようにドローするのーネ!私の手札は1枚なので5枚ドローニョ!!」

 

満「俺も1枚だから5枚ドローですね…………」

 

 ここで最強ドローソース…………厄介なカードを引かれたもんだな…………

 

クロノス「私ーは伏せていた«融合»を発動!手札の«古代の機械巨人»と«古代の機械巨竜»2体を融合!現れるのーネ!«古代の機械究極巨人»!!」

 

 げ…………やばい!

 

古代の機械究極巨人ATK4400

 

クロノス「行くのーネ!バト……」

満「リバースカードオープン!速攻魔法«収縮»!«収縮»の効果で究極巨人の攻撃力を半分にする!」

 

古代の機械究極巨人ATK4400→2200

 

クロノス「…………仕方ないのーネ。イーバトークンに攻撃なのーネ!そして伏せてた速攻魔法«リミッター解除»!攻撃力を2倍にするのーネ!」

 

古代の機械究極巨人ATK2200→4400

 

 機械の巨人の腕がトークンを破壊して俺の方へと飛んでくる……

 

満「うわっ!?」

 

 俺は思わず腕をクロスしたけど……相手の力で吹き飛んでしまった…………

 

満LP4000→100

 

 いてて…………一気にライフが削られたな……

 

クロノス「カードを2枚伏せて、ターンエンドなのーネ。«リミッター解除»の効果で究極巨人は破壊されるけど墓地から«古代の機械巨人»を召喚条件を無視して特殊召喚するのーネ!」

 

 う~ん……厄介な残り方だな……

 

クロノスLP1000

手札1枚

モンスター

古代の機械巨人ATK3000

伏せカード4枚

 

~満のターン~

 

 なんか外野がガヤガヤ言ってる気がするけど気にしない!!LPがあるかぎり!

 

満「俺のターン……ドロー!」

 

クロノス「一応これを発動しておくのーネ。貴方のスタンバイフェイズ時にリバースカード«強欲な瓶»!この効果により、デッキから1枚ドローニョ!そして«マインドクラッシュ»!これにより……この状況でLPを削れそうな邪帝ガイウスを選択するのーネ!!」

 

満「っ!?……確かに俺の手札には邪帝ガイウスがいる……よって墓地に送る。一応ガイウスは制限じゃないし……手札をオープンします。」

 

 っつーかどんな運持ってんだよ……ある意味すげぇな…………

 

○マシュマロン(☆3)

○八俣大蛇(☆8)

○風帝ライザー(☆6)

○氷帝メビウス(☆6)

○超破龍(デストロイ・ドラゴン)(☆10)

○地帝グランマーグ(☆6)

 

クロノス「…………凄く重い手札なのーネ……」

 

 そーだよ…………今、俺のフィールドには攻撃力2300のソーサラー、そして攻守力500のイーバトークンのみ……アイツを除外してライザーを出せば負けない事はない…………だが、あの2枚の伏せカード……あれが攻撃反応型の罠……«炸裂装甲»等の可能性もある……それに俺も使った速攻魔法の«突進»の可能性も捨てがたい…………それに«和睦の使者»や«威嚇する咆吼»そして手札コストを必要とする«天罰»何かも捨てがたい…………取り合えずこれでどう出るかチャレンジしてみるか。

 

満「俺はソーサラーの効果!古代の機械巨人を除外する!!」

 

クロノス「させないのーネ!!カウンター罠«天罰»!手札1枚をコストとし、その効果を無効にして破壊するのーネ!!」

 

 …………やはり手札コストを使用するやつか。取り合えず残ったのは恐らく攻撃反応型かコンバットトリック用のか…………召喚反応系では無さそうかな?

 さてと…………大吾があの切り札を見せてきたんだから……俺もコイツを見せないと始まらねぇ!

 

満「いやぁ……流石は実技最高指導教官なだけはありますね!」

 

クロノス「褒めても何も出ないのーネ!」

 

満「でも…………勝つのは俺です!ファイナルターン!!俺は伏せカード«トラップスタン»を発動!これでこのターンの罠の効果を全て無効にする!」

 

クロノス「なんですート!?(これでは«奈落の落とし穴»が!?)」

 

満「そして…………俺は手札の光、炎、風、水、地属性の5体のモンスターを除外する!!」

 

除外したカード

○マシュマロン

○八俣大蛇

○風帝ライザー

○氷帝メビウス

○地帝グランマーグ

 

クロノス「な!!??」

 

満「さてと…………俺のこのデッキの切り札を召喚します!!

 

深淵に潜みし邪悪なる龍よ……

 

今ここに現れ全てを破壊しろ!!

 

«超破龍(デストロイ・ドラゴン)»を特殊召喚!!」

 

 俺のフィールドに現れたのはF・G・Dを思わせるような5つ首の漆黒の龍…………その龍が今雄叫びをあげる…………

 

「グギャオオオオオオオオオオオン!!」

 

超破龍(デストロイ・ドラゴン)ATK?




え~と、3DSの文字制限の関係上ちょうど良いのがここだったので切ります(汗)

次回は長かった(笑)入学試験も最終回になる予定です(笑)
では次回もお楽しみに。


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入学試験!~満の試験後半&十代の試験~

えぇ~と、結構早足ではありますが(どこがだよ
入学試験デュエルはラストになります。

オリカの壊れっぷりに注目してください(笑)

ではどうぞ!!


前回のフィールド整理

 

満LP100

手札0枚

モンスター

イーバトークンDEF500

超破龍(デストロイ・ドラゴン)ATK?

魔法・罠

無し

 

クロノスLP1000

手札1枚

モンスター

古代の機械巨人ATK3000

魔法・罠

伏せカード(奈落の落とし穴)

 

クロノス「攻撃力が定まってない?」

 

満「行きます!超破龍の攻撃力は特殊召喚したさいに除外したモンスターの攻撃力の合計値の半分となる!俺が除外したモンスターの攻撃力の合計は300+2600+2400+2400+2400の10100となる……よってその半分!!」

 

超破龍ATK?→5050

 

 これ結構運要素強いけどね~……取り合えず手札に溜まって腐った帝モンスターをコストに使えるし……そもそも重量級デッキだから火力も安定するし……結構使えるけど…………事故が多いんだよね……さっきは運よくダーク・グレファー来たけどさ。

 

十代「満~!いっけぇ~!!」

 

 んお?十代が漸く来たのか…………んじゃ……俺も止めに入りますか。

 

クロノス「攻撃力が5050!?«F・G・D»にも勝ち残れるですート!?」

 

満「ええ…………最も、闇属性モンスターをコストに除外しなかったため、このターンエンドフェイズにコイツは消滅し、その時の攻撃力の半分を受けるんですがね。」

 

 でも、これだけじゃないんだなぁ…………ま、今は関係ないけどね。

 

満「バトル!!超破龍よ!古代の機械巨人を攻撃せよ!『デストロイ・トルネード』!!」

 

 超破龍が吼えると、古代の機械巨人の足元から竜巻ができて…………竜巻は次第に大きくなっていく……そして古代の機械巨人を打ち上げて打ち上げられた機械の巨人が…………

 

クロノス「フギャ!!??」

 

 クロノスの上に落ちた…………そして爆☆散!

 

クロノス「ペペロンチィーノォー!!??」

 

 そしてクロノス先生は会場の壁に激突した…………あり?やり過ぎた??ダメージにしては飛びすぎだろ……

 

クロノスLP1000→-1050

 

満win

 

 

十代「よお!お疲れさん!」

 

満「おう!」

 

 十代が手をあげる…………俺はそれに合わせてハイタッチを交わす…………と、その時…………

 

アナウンス「遊城十代君、直ちにデュエルフィールドへ移動してください。繰り返します。遊城十代君…………」

 

満「お、呼ばれてっぞ?」

 

十代「やべ……行ってくるぜ!!」

 

 十代がアナウンスを聞いてデュエルフィールドへと移動する…………俺はその背中にエールを送った

 

満「おう!頑張れよ!」

 

クロノス「わたくしーが相手をするのーネ!!(さっきは不覚を取って負けましたーが!今度は負けないのーネ!!)」

 

十代「くぅぅ~!ワクワクするぜ!!」

 

クロノス・十代「「デュエル!!」」

 

 さてと……どうなることやら…………ちょっと魔改造(?)したけど。

 

~十代のターン~

 

十代「俺の先攻! ドロー!! ……ゲェ」

 

 ん?何か苦虫噛み潰した顔してるが…事故か?

 

十代「……俺はモンスターをセット!カードを伏せてターンエンド!!」

 

十代LP4000

手札4枚

モンスター

???

伏せカード1枚

 

 あれ?十代が初手融合しない??珍しいなおぃ…………

 

~クロノスのターン~

 

クロノス「私ーのターン!ドローニョ!!」

 

 さてと、どんな展開をしてくる?

 

クロノス「私ーは魔法カード«二重召喚»を発動!!そして«トロイホース»を召喚して生け贄に!現れなさい!«古代の機械巨人»!!」

 

古代の機械巨人ATK3000

 

クロノス「行くのーネ!バt」

十代「させねえっ!!伏せカード«威嚇する咆吼»発動!これで攻撃宣言は出来ないぜ!!」

 

 お、上手いな。やっぱ俺のパワボン究極巨人リミ解魔法石リミ解の35200のダイレクトをくらえば嫌でも記憶するか。攻撃宣言したら魔法・罠を使えなくなるのがね…………でも流石にやり過ぎたか

 

クロノス「…………カードを全て伏せてターンエンドなのーネ。」

 

クロノスLP4000

手札0枚

モンスター

古代の機械巨人ATK3000

魔法・罠

伏せカード3枚

 

~十代のターン~

 

十代「行くぜ!俺のターン!ドロー!!」

 

 さてと……どう展開するよ?

 

十代「俺は«強欲な壺»を発動!デッキから2枚ドロー!!更に«壺の中の魔術書»を発動!互いに3枚ドロー!!」

 

十代手札8枚

 

クロノス手札3枚

 

 …………いきなりドローカードの応酬か。

 

十代「俺は«融合»を発動!手札のバーストレディとフィールドのセットしていたフェザーマンを融合!!現れろ!マイフェイバリット!«E・HERO フレイム・ウィングマン»!!」

 

E・HERO フレイム・ウィングマンATK2100

 

十代「更に手札のネクロダークマンを除外して«HEROの宝札»を発動!!これでデッキから2枚ドローできる!が、その前に速攻魔法«異次元からの埋葬»!これによりコストで除外したネクロダークマンを墓地に!!そして2枚ドロー!!」

 

HEROの宝札(オリカ)

通常魔法

手札の『HERO』と名のつくモンスターを除外することで発動できる。

デッキから2枚ドローする。

また、墓地のこのカードを除外することでデッキから『HERO』と名のつくカードを手札に加えることが出来る。この効果は墓地に送られたターンは使用出来ない。

 

十代手札8→6→5→4→3→5

 

 あ、十代の(別の意味で)最強ドローソース……コストはデッキの殆どのモンスターだし…………墓地から除外すりゃHEROカードがサーチ出来るから強いよな。っつーか手札が減ってなさすぎ…………初期手札に戻ったぞ?

 

十代「更に«融合»!手札のバーストレディとクレイマンを融合して来い!«E・HERO ランバートガンナー»!そして墓地のネクロダークマンの効果!生け贄無しでエッジマンを召喚!」

 

E・HERO ランバートガンナーATK2000

 

E・HERO エッジマンATK2600

 

十代「そして«ホープ・オブ・フィフス»を発動!墓地のHEROをデッキに戻してシャッフル!2枚ドロー!装備魔法«フュージョン・ウェポン»をフレイム・ウィングマンに装備!攻撃力を1600アップだ!!」

 

 …………おい、何なんだこのフィールドは…………

 

 先攻は十代……そして現在3ターン目のメインフェイズ1だよな…………

 

 

十代LP4000

手札1枚

モンスター

E・HEROフレイム・ウィングマンATK2100→3600(フュージョンウェポン装備)

E・HERO エッジマンATK2600

E・HERO ランバートガンナーATK2000

魔法・罠

フュージョン・ウェポン(対象:フレイム・ウィングマン)

 

クロノスLP4000

手札3枚

モンスター

古代の機械巨人ATK3000

魔法・罠

伏せカード3枚

 

 

 …………ひでぇ。あまりにも酷すぎる…………っつーか原作より強くないか?

 

十代「いっけー!フレイム・ウィングマン!攻撃だ!!」

 

クロノス「ま……負けないのーネ!!リバースカードオープン!«聖なるバリアーミラーフォース»!これで貴方のモンスターは全滅ですーノ!」

 

十代「だが!そう簡単にはいかねぇ!手札から速攻魔法«我が身を盾に»!1500のライフを支払ってモンスターの効果破壊を無効にするぜ!!」

 

十代LP4000→2500

 

クロノス「なんですート!?グギャ!?」

 

 古代の機械巨人がフレイム・ウィングマンに蹴られてバラバラになった…………

 

クロノスLP4000→3400

 

十代「更に!フレイム・ウィングマンの効果!戦闘で破壊したモンスターの攻撃力分ダメージを与えるぜ!」

 

クロノス「アチャチャチャ!」

 

クロノスLP3400→400

 

 そしてフレイム・ウィングマンが先生を炎で焼く…………って、お前風属性だよな?

 

十代「行けぇっ!エッジマン!」

 

クロノス「リバースカードオープン!ガードブロック!これでこの戦闘でのダメージを0にしてデッキからカードをドローするのーネ!(でも残る伏せカードはブラフで伏せた«貪欲な壺»……手札に戦闘ダメージを0にするクリボー等は居ない…………負けなのーネ……)」

 

 あ、クロノス先生が悟った……何も無いのか…………

 

十代「行けぇ!ランバートガンナー!」

 

クロノス「こんなドロップアウトに負けるなんーテ!?」

 

クロノスLP400→-1600

 

十代win

 

 あ、終わった…………あれ?ハネクリは??

 

十代「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ!!」

 

 …………これで良かったのか?




満「本日の最強カードのコーナー!今回は、俺の今回のエース、それと十代の使ったとあるオリカを紹介するぜ!」

十代「でも、キチンとルビが振れてないのは作者が3DSでやってるからだから気にしないでくれよ?」

満「まずはコイツ!」

超破龍(デストロイ・ドラゴン)
☆10 闇属性 ドラゴン族
ATK?DEF3000
このモンスターは通常召喚できない。
このモンスターは手札の属性の違うモンスターを5体除外して手札・墓地から特殊召喚出来る。
特殊召喚成功時に、召喚の際に除外したモンスターの攻撃力の半分をこのモンスターの元々の攻撃力とする。
以下の属性のモンスターを除外して特殊召喚しなかったばあい、以下の効果が追加される。
闇属性:この特殊召喚に成功したターンのエンドフェイズ時にこのモンスターは破壊され、このモンスターの攻撃力分のダメージをコントロールしているプレイヤーが食らう。
水属性:このモンスターはリリース出来ない。
風属性:このモンスターの守備力は0となる

満「このデッキのエースとなるオリカだな。」

十代「デメリットが大きすぎないか?正規の特殊召喚しなかったら酷すぎるぞ?壁にも出来ないし生け贄素材にも出来ない…………」

満「でも破壊力は満載だぜ?最大火力は俺のデッキだと……バルバロス、火之迦具土、邪帝&風帝&光帝&氷帝の中から3種類だから3000+2800+2400+2400+2400で……13000の半分で6500だな。

ちなみに、レティキュラントの攻撃力を覚えてませんが、どちらにせよ、レティキュラントは既に墓地に落ちているという想定でやっております。それとレティキュラントの効果が手札から除外しても効果が発動されるのか分からないので取り合えずフィールド上からと言うだけにしています。」

十代「そんなもんがリアルにでたら世も末だろ!?」

満「いや、お前の使ったカードも充分鬼だぜ?と、いうことで十代の使った«HEROの宝札»について考察するぜ!効果は本文に出てるから割愛だ!」

十代「HEROと名のつくモンスターを除外して2枚ドロー。手札交換にサーチ効果がついただけだぜ?」

満「それでも、サーチ対象がHEROと名のつくカードって対象広すぎだろ!?絶対☆4以下のモンスターを付け加えるべきだろ!?」

十代「まぁ、良いじゃねぇか!次回予告しろって!」

満「ったく……次回はいよいよ入学式!学内探検をする十代と俺は万丈目と出会う……?次回!『入学式の校長先生の話って大概長すぎるよね?』……ちなみに題名は変わる可能性が高いから気を付けてくれ。」

十代「みんなもルールを守って楽しくデュエルしようぜ!!」


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キャラ設定(主人公的位置付けメンバーのみ)

え~と、シンプル(?)な設定集です。随時更新する予定です。デッキに関しては、過去に使ったデッキを公開していきます。ネタでもガチでも。


三林 満

 

年齢 18才(元の世界)→15才(現在)

 

性別 男

 

プロフィール

この物語の主人公その1で、大概は彼を主軸に書く予定。(by作者)

性格は穏やかで優しいが、かなりのブラコン。(ただし、本人は否定している)

基本的な知識を始め、原作の知識に加え遊戯王関連の知識など全体的な知識量は豊富なためか筆記試験では(本人は知らないが)3番と高順位。

シンクロ召喚を中心とした展開スピードの早いデッキを好んで使う傾向がある。勝率は4人の中でも高い。

 

現在確定している使用デッキ

【シンクロ主体(エクシーズもちょいあり)】

【ゼータ・レティキュラント軸超重量級デッキ】(今後出てくることはあまりない。余程せがまれない限りは)

【準遊星デッキ】(風の戦士たちにて使用。)

【六武衆ビート2013 9/1禁止制限準拠ver.】(遊戯王部部活動記 番外編にて使用。)

 

三林 龍騎

 

年齢 17才(元の世界)→15才(現在)

 

性別 男

 

プロフィール

主人公その2で、満の弟。

前の世界では普通の兄弟だったが、この世界では双子になっている。(本人はかなり嬉しいらしい)

知識量に関しては正直微妙で、受験番号も105番とかなり低い。

……が、デュエルタクティクスはかなり高くて満の次に勝率は高く、エクシーズモンスターやコンバットトリックを好んで使っている。

サイバー流には良いイメージが無いがカイザーは好き。

 

現在確定している使用デッキ

【聖域軸エンジェル・パーミッション】

【聖域エンジェル・ビート】(上記のエンジェルパーミのサイドデッキの中身と幾つか変えるとこっちになる。)

 

遊城 遊介(元の世界での名前:出海雄介)

 

年齢 17才(元の世界)→15才(現在)

 

性別 男

 

プロフィール

この物語の主人公その3で何故か十代の従兄弟に変わってしまった。

元の世界では…………?

知識はそれなりで受験番号は40番と比較的に高め。

デュエルタクティクスは普通で勝率も4人の中では一番低いが非公式のデュエルの大会でもベスト4に入るかなりの実力の持ち主。

因みに、得意としているのは儀式召喚。「儀式が古いとかもう言わせねぇ!!」をモットーにしていたらしい。

 

現在確定している使用デッキ

【デミスドーザー】

 

九十九 燐平

 

年齢 16才(元の世界)→15才(現在)

 

性別 男

 

プロフィール

主人公その4の十代並のデュエルバカだが、それなりの知識を身に付けているためか受験番号は75番。

デュエルタクティクスはそれなりだが、あまり伏せカードを気にせずバトルを仕掛けるいわゆる単純野郎。

九十九遊馬+遊城十代の頭脳に城ノ内克也のギャンブルの正確性能を合わせ持った感じである。

融合召喚を一番得意としているが、ギャンブル性の高さから「ギャンブラーが一番合うんじゃないの?」と言われる始末。

 

現在確定している使用デッキ

【ジェムナイト(+ゾーク)】



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校長先生の話って長いことに定評あるよね?

はい、ようやく学校生活に入れます…………(涙)

とは言っても今回はデュエル回ではありません。
その辺はご了承ください。

それと、後書きでちょっと重要な事を書きます。良かったら目を通して下さい。

では、どうぞ!


【とある巨大な船】

side満

 

龍騎「うーみーは広いーなおおきーいなーっ!」

 

 今、横で赤い制服に身を包む弟の龍騎が海を眺めながら歌っている……のだが声の高さが男とはやはり思えない…………

 ちなみに俺は黄色の制服だ。

 

燐平「お、よっす!」

 

 と、そこに同じく赤い制服に身を包む燐平もやって来る……

 

満「よっ、いよいよだな。俺達の原作介入が……」

 

燐平「あぁ、でもさ……俺はあんまりGXを見たこと無いんだが…………」

 

龍騎「あ、僕も~……ボスってどんなの?」

 

満「んとな……1年目はカードの力でムキムキになったじいさん、2年目が「当然、正位置ぃ!」のウザイ野郎、3年目前半が過保護悪魔で……後は覚えてねぇや。確か3年目後半もあったはずなんだが……忘れたよ。」

 

 そう、ちょうど4期目の時は家のテレビが綺麗に故障しててボスの時を見逃してたんだよな…………

 

龍騎「へぇ~……あ、そういや他の皆は?」

 

燐平「ん?あぁ……遊介は十代と……水色の髪の毛の小柄の子と一緒にデュエル中、愛花は船酔いでダウン、それと霧斗と大吾は一緒にデッキの調整中。」

 

 あ、ちなみに愛花が青い制服(なんでも女子は統一で青らしい。)

 それと大吾と遊介が黄色で十代と霧斗は赤な?

 

満「それにしても……男子組は見事にレッドとイエローに分かれたよなぁ…………霧斗はエクゾ使ったから仕方ないけど。」

 

龍騎「まぁね~……ここじゃバーン並に嫌われてるし。特殊勝利は…………」

 

燐平「前の世界でも対して変わらんだろ?」

 

 と、俺たちが特殊勝利に関して議論していると……

 

???「やあ、3番君に75番君、それに105番君。」

 

 こ……この呼び方…………

 

満「ん?……おや、君は確か受験番号1番の三沢大地君…………だよね?言っとくが俺らにも名前はある。俺は三林満だ。」

 

龍騎「僕は三林龍騎。満兄ちゃんとは双子だよ。」

 

燐平「俺は九十九燐平さ。宜しくな!」

 

三沢「そうか、宜しく。所でさっきは何の議論を交わしてたんだい?」

 

 食い付いたっ!?流石は壁に計算式書きすぎてビックバンした男だ……

 

満「いやね?特殊勝利についてなんだが……エクゾディアと終焉、それとウィジャ盤のどれが構築しやすいと思う?俺は必要なカード3枚と、持ってくるカードが数枚あればあとは構築自由な終焉だと思うんだが……」

 

龍騎「いやいや、パーツとデッキ圧縮だけで組めるエクゾディアじゃない?」

 

燐平「いや、意外に魔法・罠破壊を封じつつロックカードを組み込めば充分強いウィジャ盤じゃないか?」

 

三沢「……まず、それらを組む前提で話をしているのか?」

 

満「いや、もしも組むとしたらの話だ。」

 

三沢「そ……そうか。それは安心したよ。」

 

燐平「でもさ、バーン1killデッキもってるよね?」

 

 それを言うなっ!

 

三沢「そうなのか!?」

 

 食い付いたぁ……

 

満「あぁ。ロマン満載だが、決まれば相手のライフが12000でも削りきる自信があるぞ?」

 

三沢「ふむ……そのデッキは気になるな…………」

 

え、マジで?

 

満「なら折角だしアドバイスしてほしいからデッキ見せるよ!あのデッキも部屋にあるし、見せるから来いよ!」

 

三沢「な!?いや……そこまでしなくてもデュエルすれば…………」

 

三沢としては全部見たくないのか?

 

満「俺がお前に見てほしいから、見せるんだ!デッキの持ち主の俺が言ってるんだから良いんだよ!」

 

別に正論だろ?

 

龍騎「それじゃ僕達はここに居るね!」

 

満「あぁ。それじゃあ!」

 

 そんなこんなで龍騎達と一度別れて三沢と共に自室へ(強制的に連れてって)と戻る事に……

 

 

 

 

sideout

 

満「取り合えず……試験で使ったのがこんな感じかな」

 

 満は実際に試験で使ったデッキをテーブルに広げて見せていた。

 

三沢「ふむ……デッキのモンスターの割合に対しての☆5以上のモンスターが多めだな…………」

 

満「まぁ、ダーク・グレファーのコスト要員もそれなりに入れてるし……このデッキの主軸であるレティキュラントも闇属性の☆7だからね、効果で落として特殊召喚できるよ。基本的には手札の関係で超破龍は使えないけど……八俣大蛇で手札補充してメイン2で壁として特殊召喚という手も考えれるのでね…………」

 

 苦笑いをしつつもデッキの回し方を説明する満……

 

三沢「成る程……そして、バーンデッキだが…………」

 

 頷いた三沢は目線を隣に広げていたバーンデッキの方へと移した。

 

満「こっちはもう単純にバーンカード等で墓地を肥やして戦闘耐性のあるカードで相手の攻撃を牽制しつつ最後は連続で爆破させてジ・エンドと言うわけさ」

 

三沢「成る程、それで針虫の巣窟3枚と異次元からの埋葬、それと手札抹殺、手札断殺、愚かな埋葬など墓地にカードを送るものが多めなのか……」

 

 それに満は「あぁ」と返しつつ更に続ける

 

満「ついでにモンスターカードが墓地に送れるのを想定して二重召喚、サモンチェーンと言った召喚権増加カードも2枚ずつ入れてる。必然とデッキ枚数も増えてはいるが……墓地へ落としたりするのが多いから問題はない」

 

三沢「墓地に送られて効果が起動するのもそれなりにあるな……」

 

満「ま、アタッカーを擁して無い上にモンスター除去が破壊関連しか入ってないもんだからマテリアル・ドラゴンには完封されるのがオチだがな……次元幽閉を入れたいが枠がどうも見当たらないしな……」

 

三沢「なら、これを外すとどうなる…………?」

 

満「それか……それはな…………」

 

 満と三沢のデッキ論争(?)は船がデュエル・アカデミアに着くまで続けられた…………

 

 

 

~デュエル・アカデミア 講堂~

 

校長「……であるからして…………」

 

 講堂では学校行事ではお決まりの長い長いお話の真っ最中で…………既に1時間が経過しようという所だ…………

ここは、寮関係無くやはりキツいらしく……殆どの生徒と一部の教師がダウンしていた…………

 

校長「それでは、これからデュエル・アカデミアでの3年間の生活を謳歌して下さい。以上です」

 

 そう言ってデュエル・アカデミアの校長を勤めている鮫島校長の話は終わった…………が、話していた時間が1時間半という長丁場のため、その他のプログラムを一部削除してなんとか予定時間内に収まった…………

 

 そして、その後は各々自身の寮へと移る事となった…………

 

 

 

 

 

 

龍騎side

 

ヤッホー!三林龍騎だよ!

 …………誰に言ってるんだろ? ……まぁ、いっか。

 僕や燐平達……赤い制服を着ている生徒はオシリスレッド寮と言って何でも3番目の寮なんだって…………でも寮は3種類しか無いから最下位なんだけど…………

 まぁ、それはともかく……僕達レッド寮組のメンバーは和気あいあいと自分達がこれから住むことになる寮を目指していると…………一軒のアパートが見えてきた!

 

???「な……何だか…………ボロいっすね……」

 

 十代の隣にいた水色の髪の毛の男の子……えっと確か…………丸藤……そうそう!丸藤翔君!翔君がボソッと呟いていた。

 

十代「そうか?趣があって良いと思うけどな!」

 

燐平「だな。俺は結構こういう雰囲気好きだぜ?」

 

 とまあ、十代君と燐平君はニカッと笑いながら翔君を宥めている…………でも確かにボロっちぃな…………

 

霧斗「これから頑張ればイエローとかブルーも夢じゃ無いんだろうし……頑張ろうぜ?」

 

 それでも落ち込んでいる翔君を霧斗君が宥める…………それで翔君はと言うと……

 

翔「そう……っすね。頑張るっす!」

 

 元気を取り戻したみたい……

 

龍騎「えっと、僕と霧斗君、それと燐平君が同じ部屋で……2Fの一番奥。十代君と翔君が同じ部屋みたいだね!しかも隣同士だ!」

 

翔「アニキと一緒っすか!やったっす!……ってあれ?なんで女の子がレッドの制服なんすか?確か女の子ってブルー寮で統一の筈っすけど…………」

 

龍騎「へ…………?」

 

 キョトンとする僕……

 

燐平「あ…………」

 

 しまった……と言う感じの燐平君

 

霧斗「…………」

 

 目をあわそうとしない霧斗君……

 

十代「あ、そういえばそうだよな?」

 

 首をかしげる十代……あれ?

 え~と……翔君とは初対面だから良いとして…………十代は一緒にデュエルした仲間でしょ!?

 

龍騎「僕はれっきとした男だよ!」

 

翔「ええええええええっ!? ……それにしては声高いっすね。声変わりしたんすか?」

 

龍騎「した筈だよ?」

 

翔「自覚なし!?」

 

 いや、僕もこの状態でこの世界来たし……分かんないもん。

 でも、一応男の象徴はあるから良しとするよ!それに前の世界でも声変わりしてもこれくらいだったし……

 ……そういや、お兄ちゃん達のイエローって…………どうなってるんだろ?折角だし、後で皆で学校探険したいなぁ……

 

 

満side

 こちらはイエロー寮の三林満だ。

 ……誰に向けて言うんだろうな? 気にすることじゃないが。

 

 俺は大吾と遊介、それと船で仲良くなった三沢と共にイエロー寮へ向けて歩いた。

 そして見えてきたのは……結構いい感じの避暑地のホテルって感じ。

 

遊介「おぉ、中々良さげな寮だな」

 

 遊介はだいぶご満悦らしいな。

 

大吾「でもさ、これが中間って事はブルー寮とレッド寮はどうなってるんだ??」

 

 大吾は他の寮の設備が気になるようだ……

 

三沢「何でも、レッド寮はボロボロのアパートで1部屋に3人が生活するらしいな。それでブルー寮はその逆で宮殿のような建物に様々な設備があるようだ。ちなみにイエロー寮は一人1部屋のシンプルな造りで……寮長は無類のカレー好きの樺山先生らしい。」

 

 そして三沢はいつの間にか調べていたであろう情報を教えてくれた……すげぇ。

 あ、そういや俺らの部屋を確認するの忘れてた。

 

満「えっと……お、この4人は部屋が並んでるな。1F左奥から大吾、遊介、俺、三沢の順だ。覚えやすくて良いな…………」

 

 さてと、荷物を置いたらまずはデッキ調整しておくか…………




はい、如何でしたでしょうか?至って加筆する場所も見当たらず…………ですかね。

あ、前回の感想で『翔にアニキと呼ばせるのか?』的な質問があったのでお答えします。
しっかり呼ばせます。一応今回のでわかった方もいるとは思いますが。詳しい事情は次回明らかになります。

それと、ここからが少し重要なことです。

実は作者は、「ここまで行ったらコラボしたいなぁ……」というラインを決めてました。
それが、学校生活スタート…………つまり、今回の話なんです。
と、言うことでこんな駄作とコラボしてくれるという銀河系の様に心の広い方がいらっしゃいましたら是非ともご連絡お願いします。

それと、実は有難い事にすでにお一方コラボしても良いと仰ってる方がきます!本当にありがとうございます!!
改めて詳しいコラボ方法をちょっと共に考えて頂けると助かります!後程メッセージを送りますので!!

それでは!




追筆
え~と、一部分変えました。
かなり不評でしたし。オリジナル設定も結構厳しいかと思い、変えました。


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傲慢な人はその殆どが自分の方が上だと勘違いしている残念な人

え~……お久しぶりですみません!

今年は自分は受験生ですのでその分もあって更新が遅れてしまいました…………しかも内容がチョコチョコしか書いて無かったから薄い…………orz

どうか、ハードルは地面より1mmほど浮かせて見て下さいませ…………


それと、一応前半はオリジナル設定の説明的な場面がちょびっとだけはいってます。
そこも併せてご覧くださいm( _ _ )m


龍騎side

 

龍騎「へぇ~……それで翔君はアニキって言ってるんだ!」

 

翔「うん!」

 

燐平「でもさ、そのまとめかたはさすがデュエルバカだな?」

 

霧斗「……いやそれ誉めて無いだろ?」

 

十代「いやぁ……照れるぜ!」

 

霧斗「…………(本当にバカだった……)」

 

 あれから荷物をおいたらスグに十代君が翔君を連れて僕達の部屋に来て探険に誘ってきてくれたから僕達もデッキとディスクをセットして探険に出掛けることになったんだよ!

 それで、その道すがら翔君が十代君の事をアニキって呼んでた理由を聞いてたんだけど…………

 

 何でも翔君が街でカツアゲに遭った時に、たまたま通りすがった十代君がデュエルで決着を付けたらしいんだ。それで、その時のデュエルをしている姿がお兄さんのカイザー亮に似ていたらしいんだ。だからアニキって呼んでるんだって!

 ……僕はどうしても、サイバー流は好かないんだよね。亮さんは別格だけど…………

 

満「ん?」

 

 あ、兄ちゃんだ! いつの間にかイエロー寮に着いてたみたい!

 

 

満side

 

 とりあえずデッキの準備はできたし……どうしようかなぁ……と思ってさっき仕上げたデッキをデュエルディスクにセットしてイエロー寮の外をウロウロしていると学校探険してたらしい龍騎達と偶然遭遇した。

 

満「どうしたんだ?」

 

十代「いやぁ……折角だし色々学校を探険するんだ!」

 

龍騎「僕達も折角だし色々見て回りたいなぁと思って!」

 

 そう言っていると十代が「デュエルの匂いがするぜっ!」と叫んで走っていった…………って!?

 

翔「アニキー! 待ってよー!!」

 

 翔が慌てて追い掛けたな……

 

満「俺達も追うか!」

 

龍騎「勿論!」

 

燐平「そのつもりだ」

 

霧斗「俺も……」

 

 そう言うことで皆で追い掛ける事に!

 

 

 

ブルー生徒A「おい! ここはオベリスクブルーの使えるデュエル場だ!」

 

ブルー生徒B「お前らレッドやイエローの使える場所じゃねぇんだよ!」

 

 って訳で絡まれました。

 

 いやぁ……どうしてこうなったかと言うと…………

 十代を追ってったらデュエル場に到着。その後、十代にデュエルを申し込まれる。俺はそれを快諾し一緒に上がろうとするとブルーの生徒2人登場し、現在に至る訳だ。

 

満「んじゃ、お前らがいれば文句ないだろ? 一緒にデュエルするか?」

 

ブルー生徒A「はぁ? なんでテメェらみてぇな雑魚とやらなきゃいけないんだ?」

 

万丈目「ビークワイエット! お前たち、何を騒いでる!!」

 

ブルー生徒2人「「万丈目さん!」」

 

 お、出てきた。似非エリートの万丈目だ。まだサンダーじゃないんだよなぁ…………

 

十代・龍騎「「誰だ(なの)? アイツ……」」

 

ブルー生徒A「なっ!? お前ら中等部でのトップである万丈目さんを知らないだと!?」

 

 …………お前ら、覚えておいてやろうぜ……せめてさ、万丈目グループの末っ子でボンボンの苦労を知らない坊っちゃんって事だけでも覚えとこうぜ?」

 

ブルー生徒B「貴様まで愚弄するつもりか!!」

 

 あれ、聞こえてたのかな? しかも万丈目の顔がゆでダコのように真っ赤になってる…………

 

燐平「物凄くボロクソに言い過ぎだろ?」

 

 隣で燐平が苦笑いしてる…………

 

満「俺って言葉に出してた?」

 

霧斗「うん…………「覚えてやろうぜ」って所から……」

 

 ものっそい最初じゃねーか!?

 

万丈目「貴様……貴様だけは許さん! 今ここでデュエルしろ!」

 

 ふむ……

 

満「良いだろう、売られたデュエルは買うのが(この世界での)礼儀って物だ」

 

十代「あーっ! ずるいぞ! 俺にもやらせろよ!!」

 

 おい、デュエル脳自重しろよ。

 

ブルー生徒A「万丈目さんが出るほどの相手じゃ無いですよ!」

 

ブルー生徒B「俺達だけで充分ですよ!」

 

万丈目「……お前らは下がっていろ。あいつら二人はマグレとはいえ、あのクロノス先生を倒した相手だ」

 

満「マグレじゃねぇ、実力さ」

 

十代「そうだぜ!」

 

万丈目「フン、そんな強気が何処まで続くかな? さぁデュエ……」

 

 万丈目がデュエルを宣言しようとした矢先……

 

???「貴方たち、ここで何をしているのよ!」

 

???「あれ?色々メンバーがお揃いじゃん」

 

万丈目「っ!! て……天上院君に愛花君…………」

 

 お、ミスアカデミアとなるであろう若き女王、天上院明日香に愛花じゃん。

 

明日香「もうすぐ新入生歓迎会よ?」

 

愛花「早く行かないと間に合わないんじゃないの~?」

 

万丈目「っ……行くぞ! お前ら!」

 

ブルー生徒A・B「ハイッ!」

 

 あ~……去ってった…………

 

明日香「……彼らに関わらない方が良いわよ?」

 

満「関わるっつーか……イチャモンつけられたんだが…………」

 

燐平・霧斗・翔・十代・龍騎『あれは満(兄ちゃん/満君)のせいだろ(でしょ/っすよね)!?』

 

満「…………」

 

 ……反論出来んな…………無自覚に言ってたみたいだし……

 

明日香「…………どちらにしても、もうすぐ貴方達の寮でも新入生歓迎会があるはずよ? 愛花、行きましょ!」

 

愛花「それじゃあね~……」

 

 あ、行った…………

 

満「んじゃ……俺達も戻ろうぜ?」

 

燐平「だね」

 

十代「え~、探険終わりなのか?」

 

 おい、駄々っ子みたいに頬を膨らませるな。

 

霧斗「歓迎会だからご馳走あるんじゃないの?」

 

十代「ご馳走っ!? 早く戻ろうぜっ!!」

 

翔「あっ! アニキ待って~!」

 

 …………デジャヴ??

 

燐平「……んじゃ、俺達も戻るか!」

 

霧斗「うん…………」

 

龍騎「それじゃ、兄ちゃんまたね~!」

 

満「おう!」

 

 

 …………と、言うことで俺達もそれぞれの寮へと戻ることに。

 

 

 

 

樺山「皆さん、初めまして。私はイエロー寮の寮長をしております。今回は皆さんを歓迎する意味を込めましてカレーを沢山ご用意させて頂きました。遠慮せずどんどん食べてくださいね」

 

 

 

 

 

 …………と、言うことでイエロー寮である俺、大吾、遊介、三沢は在校生と樺山先生が作ったであろう巨大寸胴のカレーに挑んでる訳だが…………

 

三沢「それにしても……すごい量だな…………」

 

満「まぁ、美味しいから良いけどね?」

 

大吾「ってか脱落生徒続出する量を作るな……って話なんだが…………」

 

遊介「すまん……これ以上は無理だ…………」

 

 あ、遊介が脱落した…………これで残るは俺達3人と大柄な生徒一人になった…………確か、大原だっけ?

 でも樺山先生のあの目を見ると…………残すのが悪い気がしてくる……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

満「…………大分落ち着いてきたか」

 

 結局の所、辛うじて残り4人で食べ切った訳だが…………その反動で殆どが動けないという結果に終わった…………

 まぁ、部屋に戻って各々腹ごなしをしよう…………って事で俺は自分の部屋でデッキの新築。

 大吾と遊介は大吾の部屋にてデュエルをするらしく、三沢はそれを研究するために着いていった…………

 

満「…………ん?」

 

 1つデッキが完成した時、PDAにメールが届いたらしく音が鳴る。

 

満「…………え~と、『午前0時に共用デュエルフィールドにて待つ。このデュエルに来ないと言うことは臆病者なのだろうな!』…………ボコろう、デュエルで……」

 

 俺は早速作ったデッキをデュエルディスクにセットして共用デュエルフィールドへと向かうことに…………あ、一応予備のデュエルディスクとデッキも用意しとこ…………

 …………後であのメルアド、迷惑メールにしとくか。

 

 

 

 

 と、デュエルフィールドに辿り着く手前で声を掛けられたので後ろを振り向くと…………

 

満「あれ? 十代に龍騎に燐平?」

 

十代「お、満! お前もデュエルに呼ばれたのか?」

 

龍騎「まぁ、あんなに毒舌を吐けばそりゃ呼ばれるよね…………」

 

燐平「俺と龍騎は十代に着いてきただけだけどさ。」

 

 だろうな…………ってアレ?

 

満「翔と霧斗は?」

 

燐平「あぁ、霧斗は校則違反だから行かないって言い出して……翔もスレスレの合格だったからあんまり校則違反したくないんだと…………」

 

 …………アレ? 原作崩壊しちゃってる……?

 まぁ、もうとっくに崩壊してるから気にすることないか。

 

 そうこう考えてる間にデュエルフィールドに辿り着けば、ブルー寮の服装をしている万丈目、そして取り巻き3人…………ん? 3人??

 

万丈目「フン、怖じ気づいたかと思ったぞ!」

 

十代「んな訳ねぇだろ! お前とデュエル出来ると知って楽しみだったんだからよ!!」

 

万丈目「ほう、ならお前のその心を叩き潰してやる!! 覚悟しろ!!」

 

十代・万丈目「「デュエル!!」」

 

 あ、あっちでもう始まった…………

 

満「俺の相手は?」

 

 すると取り巻き3人が前に出てきた…………

 

取り巻き1「それは俺達さ」

 

取り巻き2「お前ごとき1人で充分だが、念には念をと言うことでな…………」

 

ブルー生徒「あんたにゃ怨みは無いけど万丈目さんの為だから戦わせて貰うよ!」

 

満「ん……まぁ良いけど…………」

 

 3vs1か……面倒だなと、思いつつもデュエルディスクを起動させていると……

 

龍騎「それは卑怯じゃない? 1vs1にしない?」

 

燐平「そうそう! 俺達にも戦わせろって!」

 

 ……何か二人が俺の隣に来てデュエルディスク起動させてるし…………まぁ、このデッキだとLPが凄く減るから有難いな……

 

取り巻き2「…………チッ、まぁ……レッドが二人加わった所で俺達が負けるわけがないからな! 良いだろう!」

 

取り巻き1「良いか! 俺達が勝てばお前らのデッキは頂くぞ!」

 

ブルー生徒「あ、俺は気にしなくて良いからな?」

 

 何、このブルー生徒…………微妙に律儀なんだけど!?

 

満「……まぁ、良いか…………やるか?」

 

取り巻き2「構わねぇぜ!」

 

 そんじゃ……行きますか!

 

満「それじゃ、いくよ!! あ、俺の名前は三林満だ、宜しく」

 

龍騎「僕は三林龍騎! 満兄ちゃんとは双子の弟さ!」

 

燐平「よっしゃー! 燃えて来たー!! あ、俺は九十九燐平だ!」

 

取り巻き1「行くぞお前ら!」

 

取り巻き2「あぁ!」

 

ブルー生徒「まぁ……宜しく…………あ、最初が取巻太陽、それとその次が慕谷雷蔵、そして俺は新義利地(しんぎりち)条太(じょうた)だ。宜しく頼む……」

 

6人『デュエル!!』

 

 …………あれ?

 最後の奴の名前を入れ替えると……律儀信条だ(りちぎしんじょうた)…………かなりえぇ奴やん!?




と、言うわけでして次回からはオリキャラ勢のシングルデュエルを各々別の話でやって行こうと思います。

一応、この3つの話は全て同じ時間軸で行うデュエル回になっております…………が、デュエルの行うスピードが話毎に違う事もあるのでそこはご了承下さいませ。


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vsブルー生徒(満side)

満・取巻『デュエル!!』

 

満side

 

満「俺のターン、ドロー!」

 

 さて、俺は取巻とかいう奴とのデュエルになった訳だが……LP4000制度だとこのデッキは戦い方を考えないと厳しいんだよな………ま、出来ることはやるだけやっておく!

 

満「俺はインヴェルズ万能態を守備表示で召喚。更にカードを2枚伏せてターンエンド!!」

 

満LP4000

手札3枚

モンスター

インヴェルズ万能態DEF0

魔法・罠

伏せカード2枚

 

取巻「俺のターン! ドロー!!」

 

 さて、どう出てくるかな…………

 

取巻「俺はゴブリンエリート部隊を召喚!!」

 

ゴブリンエリート部隊ATK2200

 

取巻「このカードはエリートの俺達だからこそ使えるカードなんだよ!ゴブリンエリート部隊でその雑魚モンスターを攻撃!!」

 

 

 インヴェルズ万能態をゴブリン達が足蹴にしている……浦○太郎かよ…………

 とりあえずこれは発動しておくか。墓地を肥やす為にもね…………

 

満「ダメージステップ時にリバースカード、“侵略の手段”を発動。デッキから『インヴェルズ』と名のついたモンスター1体を墓地に送って自分フィールドにいるインヴェルズモンスター1体の攻撃力を800ポイントあげる…………最も、攻撃力を上げても意味はないがな。俺は……“インヴェルズの門番”を墓地に送るぜ」

 

取巻「ハッ、そんな意味ないことをしても意味ねぇのにか? バトル終了時にコイツは守備表示になるが……関係無いな。俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ!! 今すぐサレンダーしてお前の持ってるレアカードを寄越せば見過ごしてやるぜ?」

 

取巻LP4000

手札3枚

モンスター

ゴブリンエリート部隊DEF1500

魔法・罠

伏せカード2枚

 

 おいおい……ずいぶんと強気じゃねぇか…………

 

満「まさか! 俺はそんなのでサレンダーするほど柔じゃねぇぜ! 俺のターン、ドロー!!」

 

 よし、とりあえず理想的な手札だな。

 伏せカードは何か分からないけど…………ある程度は行けるかな?

 

明日香「ちょっとあなたたち! ここで何してるのよ!!」

 

万丈目「て……天上院君に愛花君…………」

 

 あ、明日香に愛花だ。万丈目がタジタジだな……ま、本来この時間はダメだしね~。

 

万丈目「いや、このドロップアウト達に世間の厳しさを教えてあげようと思ってね……」

 

満「誘われたからボコろうと思って」

 

十代「俺もデュエルに誘われたからな!」

 

明日香「とりあえず万丈目君と十代の理由は何となく分かったけど……満のは…………」

 

 …………あ、いつの間にか十代が万丈目に“ヘルポリマー”でフレイムウィングマンを取られてた。原作と変わらないな~……

 ……別に現実逃避してないぞ、うん…………さて、

 

満「俺のフィールドにモンスターが存在しない場合、コイツは特殊召喚出来る。こい! “インヴェルズの魔細胞”!」

 

インヴェルズの魔細胞ATK0

 

 俺のデッキで絶対的に必要なモンスターだな。召喚権を残してリリース素材になるから良いよね。

 

取巻「はん!そんな雑魚モンスターを出した所で何にもならねぇぞ?」

 

満「んな風に言うんなら、黙って見てろっ!そして…………この時、伏せていた罠カード“侵略の波紋”を発動。LPを500支払って俺の墓地に眠るインヴェルズモンスターを特殊召喚する。蘇れ“インヴェルズの門番”!!」

 

満LP4000→3500

 

インヴェルズの門番DEF1900

 

 何故守備表示かって? ……そりゃ、念には念をってね。

 

満「こっから一気に行くぜ! 俺はインヴェルズの魔細胞をリリース! アドバンス召喚! 出でよ! “インヴェルズ・マディス”!!」

 

インヴェルズ・マディスATK2200

 

 さて、ぶんまわすか。

 

満「更にマディスの効果! インヴェルズをリリースして召喚した場合! 1000ポイントのLPを支払って墓地のインヴェルズモンスターを特殊召喚する! こい! インヴェルズ万能態!!」

 

満LP3500→2500

 

インヴェルズ万能態ATK1000

 

取巻「ふん。LPを自分で失って出したモンスターがそんな雑魚だとはな……(俺の伏せカードには“魔法の筒”がある…………モンスター最上級モンスターを出したらてめーは終わりだよ!!)」

 

 その自信は攻撃に反応する罠があるからか? ……どちらにしても叩く!

 

満「そして門番が居るときにインヴェルズモンスターがアドバンス召喚に成功したとき! そのターンに一度だけ通常召喚を再び行える! 更に万能態はインヴェルズモンスターのアドバンス召喚のリリース素材になったとき、2体分のリリース素材にできる! 俺は2体分のリリース素材になっているインヴェルズ万能態をリリース!! 現れよ! インヴェルズ・ガザス!!」

 

ATK2800

 

取巻「なっ……(だっ、だが……“魔法の筒”がある! 攻撃した途端にお前は終わる!!)」

 

 まだ焦ってる様子ねぇなぁ~……

 

満「ガザスの効果は二つある……一つはフィールド上のこのモンスター以外のモンスターを破壊する効果…………そして、もうひとつは全ての魔法・罠を破壊する! 俺は魔法・罠破壊効果を選択!」

 

取巻「なっ…………さっ……させるか! 罠カード“和睦の使者”だ! これでダメージを受けない!!」

 

 チッ……魔法の筒を破壊できたのは良いけど戦闘はダメか…………意外に知識はあるんだな……腐ってもブルー生徒って訳か?

 

満「ダメだったかぁ~……カードを伏せてターンエンド!」

 

とりあえず、これで何とかなる…………と良いんだけど。

 

満LP2500

手札0

モンスター

インヴェルズ・ガザスATK2800

インヴェルズ・マディスATK2200

魔法・罠

伏せカード1枚

 

取巻「俺のターンっ……ドロー…………!!」

 

 ……ん? アイツ…………良さげなカードを引き当てた様だな……笑顔になりすぎだろ。そしてその笑顔が卑しいぞ。

 

取巻「やっぱり俺様はエリート! 行くぜ!! ゴブリンエリート部隊を生け贄に捧げて……“偉大魔獣ガーゼット”を召喚! ガーゼットは生け贄にしたモンスターの攻撃力の倍の数値を自分の攻撃力とする!!」

 

偉大魔獣ガーゼットATK?→4400

 

 

満「ふぅん……」

 

 あ、十代がミラーゲートでフレイムウィングマンを取り返した……けど魔法カードで破壊されてダメージくらった…………そっちは原作通りだな。

 

取巻「更に! “強欲な壺”を発動! デッキより2枚ドロー!! そして装備魔法“団結の力”と、“魔導師の力”をガーゼットに装備! 手札を2枚セット! これで攻撃力が更にアップだ!!」

 

ガーゼットATK4400→5200→7200

 

 あ、何か十代のデュエルを見てたらいつの間にか攻撃力が7200に跳ね上がってた……めっちゃ誇らしそう…………

 

取巻「これで止めだ! バトル!インヴェルズ・マディスに攻撃!!」

 

…………魔法・罠破壊を引けなかったあんたの負けだな

 

満「お生憎さま! リバースカードオープン! “ディメンション・ウォール”発動!」



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vsブルー生徒(龍騎side)

慕谷・龍騎『デュエル!!』

 

龍騎side

 

 さて、お兄ちゃん達も始めたし僕も頑張らないと!

 …………手札は微妙だけど……

 

慕谷「俺のターン! ドロー!! 俺はこのモンスターをセット! 更にカードを3枚伏せてターンエンド!」

 

 う~ん……中々微妙だな……

 

慕谷LP4000

手札2枚

モンスター

???

魔法・罠

伏せカード3枚

 

 よし! 行くぞ!!

 

龍騎「僕のターン、ドロー!!」

 

慕谷「この時! リバースカードオープン!!」

 

龍騎「えっ!?」

 

慕谷「“闇のデッキ破壊ウイルス”!! 俺はセットしていた“可変機獣ガンナードラゴン”をウイルスの媒体としてお前のデッキを蝕ませる! そして罠カードを選択するっ! さあ、手札を見せろ!!」

 

 うわ……厳しいな…………僕のデッキは【聖域軸エンジェル・パーミッション】……カウンター罠を主体としたデッキ構成だ。そのウイルスは確かに僕のデッキには恐怖…………

 

手札

ジェルエンデュオ

天空の宝札

アテナ

天空の聖域

裁きのボルテニス

冥王竜ヴァンダルギオン

 

慕谷「はあっ!?」

 

 ……最も、手札に罠があればの話だけどさ。

 

龍騎「いやぁ……手札が事故ってて助かったなぁ…………罠が無い意味で」

 

明日香「ちょっとあなたたち! 何してるのよ!!」

 

万丈目「あ……明日香くんに愛花君…………」

 

 あ、明日香さんだ。万丈目がメロメロなんだっけ?

 

万丈目「いや、このドロップアウト達に世間を厳しさを教えてあげようと思ってね……」

 

満「呼ばれたからボコろうと思って」

 

十代「俺もデュエルに誘われたからな!」

 

明日香「……万丈目君と十代の理由はとりあえず理解できたけど満の理由はなんとも言いがたいわね…………」

 

 ちょっと明日香さんが兄ちゃんに引いてるのは気にしたら負けだと思う。

 

龍騎「……んじゃ、再開! “ジェルエンデュオ”を召喚して、“天空の聖域”を発動! そして“天空の宝札”を発動! ボルテニスを除外して特殊召喚権と攻撃権を放棄して2枚ドロー!!」

 

ジェルエンデュオATK1700

 

慕谷「ドローしたカードも見せてもらうぞっ!!」

 

ドローしたカード

トレード・イン

光神機-轟龍

 

龍騎「残念! 罠は無いからそのまま手札に! そして“トレード・イン”を発動!! 轟龍を墓地に送って2枚ドロー! ウイルス効果でドローしたカードをオープン!」

 

ドローしたカード

ブレイクスルー・スキル

ネクロ・ガードナー

 

龍騎「あ、“ブレイクスルー・スキル”は罠カードだから墓地に送るね……」

 

慕谷「ふん、そんだけ引けば当然さ!!」

 

 いや、落ちたのかなり良いカードだからね? そんなので威張ってもダメだからね?

 

龍騎「ま、バトル出来ないしターンエンド!」

 

龍騎LP4000

手札3枚(アテナ・冥王龍・ネクガ)

モンスター

ジェルエンデュオATK1700

魔法・罠

無し

 

フィールド魔法

天空の聖域

 

 

慕谷「俺のターン! ドロー!! ……チッ、俺はモンスターをセットしてターンエンドだ!」

 

 どうやら、お目当てのカードを引けなかった様だね……

 

慕谷LP4000

手札2枚

モンスター

???

魔法・罠

伏せカード3枚

 

 

龍騎「僕のターン! ドロー!!」

 

 お、中々良さげ?

 

龍騎「僕が引いたのは……」

 

ドローカード

天使の施し

 

慕谷「チッ……そのまま手札に加えろ!」

 

龍騎「それじゃ、天使の施し発動!! 3枚引いて……2枚捨てる。ドローしたのは……」

 

ドローしたカード

スキル・サクセサー

強欲な壺

堕天使スペルディア

 

墓地に送ったカード

堕天使スペルディア

ネクロ・ガードナー

 

龍騎「“スキル・サクセサー”は罠カードだから強制的に墓地に送るね……そして、強欲な壺を発動! デッキから更に2枚ドロー!」

 

ドローしたカード

光神化

地獄の暴走召喚

 

 二枚ともラッキーな事に必要なカードで助かった……ってかこのターンで終わらせれるくない?

 

龍騎「どちらも魔法カードだし、手札に加えて……」

 

 さて、これで行くか!

 

龍騎「バトル! ジェルエンデュオでセットモンスターにアタック!!」

 

伏せモンスター

仮面竜DEF1100

 

慕谷「仮面竜の効果! 戦闘で破壊されて墓地に送られたため、デッキから新たに仮面竜を特殊召喚!」

 

仮面竜ATK1400

 

 リクルーターか……と、なると相手は【炎+機械】? それならヴァルカノン辺りを注意しつつバトルするけど……もう、勝てるかな。

 

龍騎「でも速攻魔法“光神化”を発動! これにより手札から天使モンスターを攻撃力を半分にして特殊召喚するよ! 来い、アテナ!!」

 

アテナATK2600→1300

 

慕谷「最上級モンスターをいきなり!? ……だが、ソイツの攻撃力じゃ仮面竜は倒せねぇし、エンドフェイズに消えるだけだ!!」

 

龍騎「そうは問屋が卸さないよ! 更に特殊召喚成功時! “地獄の暴走召喚”! これにより相手フィールド上にモンスターがおり、攻撃力1500以下のモンスターを特殊召喚したとき、そのモンスターと同名モンスターを手札・デッキ・墓地から可能な限り特殊召喚するよ! その時、相手も自分フィールド上のモンスターを選択して、可能な限り特殊召喚出来るよ。僕はデッキからアテナを2体特殊召喚! そして天使が召喚されたためアテナの効果ダメージ!」

 

アテナATK2600

アテナATK2600

 

慕谷LP4000→3400

 

 この時余分にダメージ与えれないから何とも言えないけどね~……

 

慕谷「なっ!? お、俺は仮面竜を守備表示でデッキと墓地から特殊召喚……」

 

仮面竜DEF1100

仮面竜DEF1100

 

龍騎「当然、まだバトルフェイズだから攻撃可能だよ! 攻撃力が変わってないアテナ1体で攻撃表示の仮面竜を攻撃!」

 

慕谷「ぐあっ!?」

 

慕谷KP3400→2100

 

慕谷「く……仮面竜の効果! デッキから“プロミネンス・ドラゴン”を特殊召喚!」

 

プロミネンス・ドラゴンDEF1000

 

 こりゃこれ以上相手のデッキ圧縮する利点は無いし……ってかこれでthe endかな!

 

龍騎「それじゃ、暴走召喚で特殊召喚したもう一体のアテナでプロミネンス・ドラゴンを攻撃! そしてメインフェイズ2へ……アテナの効果! ジェルエンデュオを墓地に送ってスペルディアを特殊召喚! アテナ3体分のダメージ!」

 

慕谷「ぐあっ!?」

 

慕谷LP2100→1500→900→300

 

龍騎「さらにスペルディアが墓地から特殊召喚した時のモンスター効果! 墓地からジェルエンデュオを特殊召喚! そして……アテナの効果で終わりだよ!!」



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vsブルー生徒(燐平side)

燐平side

 

条太「ゴメンな? アイツらのせいで君達にデュエルを申込む形になっちまって……」

 

燐平「気にすんなよ! 俺は楽しいデュエルを出来ればそれで良いからよ!」

 

条太「そうか……それじゃ、始めるぞ!」

 

燐平「来い!」

 

条太「俺のターン、ドロー!!」

 

 さぁ、コイツのデッキは何なんだ!

 

条太「俺はモンスターをセット! カードを2枚伏せてターンエンドだ!」

 

条太LP4000

手札3枚

モンスター

???

魔法・罠

伏せカード2枚

 

 う~ん……動かないか…………

 

燐平「俺のターン、ドロー!!」

 

明日香「ちょっと、あなたたち! ここで何してるのよ!!」

 

万丈目「あ……明日香くんに愛花君…………」

 

 ん、なんだなんだ? 明日香……?

 

万丈目「いや、俺は彼等に世間の厳しさを教えてあげようと……」

 

満「俺は呼ばれたからボコろうと思った」

 

十代「俺もデュエルに誘われたからな!」

 

明日香「万丈目君と十代は分かるけど……満のは…………」

 

 ……ま、気にしても意味ないか!

 

燐平「行くぜ……えっと…………新義利地……だっけ?」

 

 あ、名前合ってるかな……?

 

条太「条太で良いぜ!」

 

燐平「そっか……なら行くぜ、条太! 俺のターン、ドロー!!」

 

 とりあえず……行くぜ!

 

燐平「俺は魔法カード“ジェムナイト・フュージョン”を発動! 手札のサフィアとガネットを融合! 炎の輝石と水の輝石が交わりし時、新たな輝石が産まれる! 融合召喚! 貫く焔の輝石! “ジェムナイト・ルビーズ”!! そしてジェムナイト・フュージョンの更なる効果によりガネットを除外して手札に加える!」

 

ジェムナイト・ルビーズATK2500

 

 とりあえずこんな感じで良いかな?他に何も出来ねぇし……

 

燐平「バトル! ルビーズでアタック!」

 

 ルビーズの持つ剣から炎が渦を巻いて伏せモンスターに向かっていく……かと思われたが…………

 

条太「させないよ! リバースカードオープン! カウンター罠“攻撃の無力化”!」

 

 ルビーズの放った炎が渦に飲み込まれて消えた……流石に簡単には倒れねぇか…………

 

燐平「俺はカードを2枚セットして、ターンエンドだ!」

 

燐平LP4000

手札2枚

モンスター

ジェムナイト・ルビーズATK2500

魔法・罠

伏せカード2枚

 

条太「俺のターン……ドロー!」

 

 条太が引いたカードを見てニヤリと笑った?

 

条太「……最近はパワーの強いモンスターが多い…………」

 

 ?? どうしたんだ?

 

条太「でも、弱いからと言って蔑ろにする奴は嫌いでね。それを上手く付いたデッキを使ってるんだ。いくぞ!」

 

燐平「っ!!」

 

 ……来るかっ!!

 

条太「俺は装備魔法“幻惑の巻物”を発動! 君のルビーズに装備させ、属性を水属性に変更!」

 

 条太のフィールドに何か風変わりした巻物が出てきて、そこに書かれた文字が水に変化してルビーズに吸い込まれた…………すると俺のルビーズが突然湿り出した!?

 

燐平「お、俺のモンスターに装備!?」

 

 何で水属性にしたんだ…………?

 

条太「俺はセットモンスターを反転召喚! 来てくれ! “水霊使いエリア”!」

 

水霊使いエリアATK800

 

 反転して出てきたのは水色の服を着た巫女さんのような女の子……ってヤバッ!?

 

条太「今更気づいてももう遅いよ! エリアのリバース効果発動!! 相手フィールドの水属性モンスターのコントロールを得る!」

 

 マズイっ!?回避しねぇとっ!?

 

燐平「罠カード、オープン! “ジェム・エンハンス”!」

 

条太「っ!!」

 

燐平「フィールド上のジェムナイトを墓地に送って、墓地のジェムナイトを特殊召喚する! 俺はルビーズを墓地に送って再びルビーズを特殊召喚するぜ!!」

 

 これで回避できるはず…………

 

条太「君がそう来るなら俺はその上を行く! 永続罠“DNA移植手術”発動!」

 

 げっ!?

 

条太「この効果により、フィールドに存在するモンスターは全て好きな属性に変更できる! 俺は水属性を選択!」

 

 クソッ……これ以上の手立てがない…………

 

条太「……何も無いなら、効果処理に入るぜ。移植手術の効果でフィールドのモンスターは全て水属性となる。そして、ジェム・エンハンスでルビーズが墓地へ移動した後にフィールドに戻る。この時、幻惑の巻物は対象を失って墓地に送られる……が、ルビーズは移植手術の効果で水属性になっている。そして、エリアの効果。これにより水属性モンスターとなったルビーズのコントロールを得る!」

 

 ルビーズの足元と相手のエリアの隣にに水溜まりが出来たと思ったらルビーズが水溜まりに消えて、あっちの水溜まりからルビーズが姿を現した……ってヤバいな…………

 

条太「いくよ! ルビーズの攻撃からエリアのダイレクトアタック!!」

 

 エリアから放たれた水の渦とルビーズの炎の渦が俺に向かってくる……防げねぇっ!

 

燐平「うおおおっ!?」

 

燐平LP4000→2500→1700

 

 一気に半分以下になったな……

 

条太「まだまだっ……メインフェイズ2にエリアと水属性モンスターのルビーズをリリースして!」

 

 っ……ルビーズとエリアが消えた!?

 

条太「デッキから特殊召喚する!来てくれマイフェイバリットメンバー! “憑依装着-エリア”!」

 

憑依装着-エリアATK1850

 

 …………いや、確かにそれは強いけど……何でわざわざ…………攻撃力の低いエリアをそのままにしたくないだけなのか?

 

条太「自身の効果で特殊召喚したエリアは貫通効果を得る。更に“マジック・プランター”発動。自分フィールドの永続罠を墓地に送って2枚ドローする……カードを1枚伏せてモンスターをセット、ターンエンド!」

 

条太LP4000

手札1枚

モンスター

憑依装着-エリアATK1850

???

魔法・罠

伏せカード1枚

 

 つくづくヤバい……相手のフィールドには貫通効果のあるモンスターにセットモンスター、更に伏せカードもあれば……手札も残ってる…………それにひきかえ、俺のフィールドはブラフで伏せている魔法カードが1枚と手札にはダブってたジェムナイト・フュージョンにサーチ能力のあるものの、エリアに攻撃力の劣る“ジェムレシス”のみ……とても心許ない。アタックしても良いが、デッキに他にも霊使いがいると考えた時にあの伏せモンスターがアウスだと、ヤバい。

 でも、負けられないんだ!!

 

燐平「俺のターン! ドロー!!」

 

 運命を分けるドローカードは…………!ドロー補助カードだ、まだ行ける!!

 

燐平「俺は魔法カード“輝石採掘”を発動! 手札の“ジェムナイト・フュージョン”をデッキに戻してシャッフルして2枚ドローする!!」

 

 あの時、アイツが活用したカード……俺にも力を分けてくれ!!

 

燐平「ドロー!!」

 

 …………良し、まだ耐えれるな!

 

燐平「俺はモンスターをセット! ターンエンド!!」

 

燐平LP700

手札2枚

モンスター

???

魔法・罠

伏せカード1枚

 

条太「俺のターン、ドロー……(これか……ジェムナイトはサフィア以外なら守備力はそれほど高くなかった筈!)……バトル!」

 

 どうやら他に良さげなモンスターが居なかったらしい……

 

条太「エリアで攻撃!」

 

 カードが反転して出てきたのは宝石が甲羅にはまってる亀が現れた。

 

ジェムタートルDEF2000

 

燐平「“ジェムタートル”のリバース効果! デッキから“ジェムナイト・フュージョン”を手札に!」

 

条太「しかも守備力はエリアよりも高いから反射ダメージがくる…………!(くそ……油断してた…………)」

 

条太LP4000→3850

 

条太「なら俺はモンスターを反転召喚! “地霊使いアウス”!! その効果でジェムタートルは頂くぜ!」

 

ATK800

 

 ちょっ!? マジか!! 危な…………アウスがジェムタートルに手招きすると、ジェムタートルが俊敏な動きで相手フィールドに移動しているし……って事は…………!

 

条太「ジェムタートルとアウスをリリース! デッキより来い! “憑依装着-アウス”!!」

 

ATK1850

 

 壁を残すのは得策ではないと判断したのか……

 

条太「更に“憑依装着-ウィン”を通常召喚!」

 

憑依装着-ウィンATK1850

 

条太「そして装備魔法“団結の力”を発動! エリアに装備させる! ターンエンド!(これで何とか出来る……伏せカードは和睦の使者…………次のターンで決める!)」

 

憑依装着-エリアATK1850→4250

 

 いよいよ厳しいな…………っつーか、霊使いしか出てきてないんだが…………まさか……ね?

 

条太LP3850

手札0枚

モンスター

憑依装着-エリアATK4250(貫通効果持ち)(団結の力装備)

憑依装着-ウィンATK1850

憑依装着-アウスATK1850(貫通効果持ち)

魔法・罠

団結の力(対象:憑依装着-エリア)

伏せカード1枚

 

 とりあえず何とかなったけど……次のでどうなるかだな…………

 

燐平「俺のターン……ドローっ!!」

 

 まだ行けるっ!!

 

燐平「俺は魔法カード“ナイト・ショット”を発動! 伏せカードを破壊する!!」

 

条太「っ……リバースカード…………っ!?」

 

破壊から免れようとしてたらしいけど…………残念ながら……

 

燐平「“ナイト・ショット”の発動にたいして魔法・罠は発動出来ないぜ!!」

 

そして破壊されたのは…………和睦の使者!?あぶねぇ…………

 

条太「なっ!?」

 

でも、これで安心して攻めれるな!

 

燐平「更に“ジェムレシス”を召喚! 効果でクリスタを手札に! 伏せていた魔法カード、“ジェムナイト・フュージョン”を発動!!」



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vsブルー生徒その後

満「“ディメンション・ウォール”を発動!!」

 

龍騎「“アテナ”のモンスター効果発動!」

 

燐平「伏せていた“ジェムナイト・フュージョン”を発動!!」

 

 3人が各々決定打となりうるカードの効果を処理しようとしたとき…………

 

明日香「っ!! ガードマンが来たわよっ!!」

 

満「チッ……しょうがないか…………」

 

 明日香の言葉を聞いた満が軽く舌打ちしてデュエルモードを解除した……それを見た龍騎や燐平、条太もデュエルモードを解除した……

 

取巻「おい! どういうつもりだ!」

 

満「どうもこうも、規則違反になるからな。時間外のデュエルフィールドの使用は……」

 

取巻「チッ……」

 

 満の言葉に取り巻き達は仕方なくまだデュエルをしている万丈目の方へと走って行った……そして満達も十代の元へと走り出す……

 

 

 

満side

 

取巻「万丈目さん! 早く逃げましょう!!」

 

満「おい、十代! 俺達も去るぞ!!」

 

万丈目「何だと!? 今こちらが有利なのにか!?」

 

慕谷「でもこのままだと降格の可能性もありますっ!!」

 

万丈目「なっ…………チッ、この勝負は預けておく! 覚えておけよ!!」

 

 あ、万丈目の方は比較的すぐ終わったっぽいな……舌打ちしたあとに走り去ってったんだから…………

 さて、問題は龍騎達が手こずってるデュエルバカだけど……

 

十代「何でだよ! デュエルは最後までやり通してぇんだよ! 万丈目~! デュエルの決着つけようぜ~!!」

 

龍騎「もうっ! 相手も居ないんだから諦めてよっ!!」

 

燐平「だから時間なんだよっ!!」

 

十代「何でだよ! ここならデュエルして良いんだろ!!」

 

 …………このデュエル脳どうにかしたいな…………

 

満「ハァ……一応これ、規則違反だし……見付かったら退学になるぞ!」

 

十代「いっ……マジかよ…………それだけは勘弁だぜ…………」

 

 やっとおとなしくなったか……

 

満「んじゃ、さっさとずらかるぞ」

 

 そう言いながら俺達はデュエルフィールドから走りながら去っていった

 

龍騎「それは言葉として悪役が使うイメージなんだけど…………」

 

 …………気のせいだ。龍騎が何か言ってたが気のせいだ……

 

 

 

 

 

 そして、学校の外の林までやって来た…………っと

 

満「……ふぅ、ここまでくれば大丈夫だろ…………」

 

 すると、十代が悔しい表情を浮かべてはクッソ~と呟いては空を仰いだ。

 

十代「折角勝てそうだったのになぁ~……」

 

龍騎「そう言えば、ドローしたカードは何なの? ニヤリとしてたけど……」

 

 確か原作だとドローは死者蘇生だったっけ?

 そう考えながら見せてきたカードは…………

 

十代「死者蘇生だぜ! これでフレイムウィングマンを蘇生するつもりだったぜ!」

 

 あ、やっぱり…………

 

明日香「ハァ……十代、テキストをよく見なさい」

 

燐平「ソイツは融合でしか召喚できないぜ?」

 

十代「ゲッ……マジかよぉ…………あ、ホントだ…………」

 

愛花「へぇ~……そうなんだ……覚えておこうっと!」

 

 あ、凹んだ…………って愛花も知らなかったのか?

 

満「自分のカードなんだからテキストはよく確認しような?」

 

龍騎「でも蘇生対象が“E・HERO クレイマン”なら耐えれてたかもね!」

 

明日香「……そう言えば、あなたたちはどうだったのよ…………」

 

 ……は? 使用していたカード見てなかったのか…………?

 

満「……俺は“ディメンション・ウォール”で7000超えの相手のモンスターのダメージを返してフィニッシュだったな」

 

龍騎「僕は“アテナ”! “堕天使スペルディア”の効果で“ジェルエンデュオ”を蘇生させてのバーンダメージだったけどね……」

 

 ……ん? 愛花が驚いた様な顔で龍騎を見てるな……どうしたんだ?

 

燐平「俺は“ジェムナイト・フュージョン”を発動して、“ジェムナイト・ジルコニア”を出してから“命削りの宝札”でドローしようとしてたな。って事でドロー……」

 

 そして引いたカードは……“フュージョン・ウェポン”×2に“下降潮流”、それと“廃石融合”と“ジェム・マーチャント”か……下降潮流はフュージョン・ウェポンの対象を広げる為に入れてるんだな…………多分。

 

 となると……ジルコニアの2900にウェポン効果で1500×2が追加されて5900の攻撃力か。相手のモンスターやライフの状況を見てないから何とも言えねぇが決着はつけれてたかな?

 

(※この時相手LPは3850、相手フィールドには4250と1850×2体が居たので、決めきれました。)

 

愛花「えっと……つまり皆の勝利って事だね?」

 

明日香「……どうやらその様ね。杞憂に終わったようで何よりよ…………それじゃあ、ここで別れましょうか」

 

満「だな……二人は大丈夫か?」

 

愛花「気にしないでね、別に問題ないから~」

 

明日香「えぇ。心配ご無用よ……それじゃあ…………」

 

 と、言うことで二人が去っていったと…………

 

満「んじゃ、俺も帰るよ……」

 

龍騎「じゃあね~!」

 

燐平「またなっ!!」

 

十代「今度はデュエルしようぜっ!!」

 

満「はいはい……んじゃあ!」

 

 そして、俺達も解散し……俺はイエロー寮に、龍騎達はレッド寮へと帰って行った…………

 

 

 

 

 

sideout

 

 

 そして、無事に自室へと戻った満はカードの入ってる段ボール箱を開けて何かのカードを探していた…………

 

満「さてと……そーいや、殆どのカードを集めてたけど無くなっているのは…………」

 

 どうやら、この世界にやって来てなくなったカードを探しているようだ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、一方の龍騎達はと言うと…………

 

龍騎「ただいま……っと霧斗君は寝ちゃってるか…………」

 

 龍騎は既にベッドで寝ている同室の仲間を見て苦笑いしている……

 

燐平「まぁ、時間が時間だしな…………なぁ、久々にあのデッキとデュエルさせてくれよ!」

 

 燐平の言葉(まぁ小声だが)に驚く龍騎……(もちろん、小声でだが…………)

 

龍騎「えっ……でも、霧斗君居るよ?」

 

燐平「寝てるし問題ねえって! な、良いだろ?」

 

龍騎「う~ん……分かった。懐中電灯を灯りにしてプレイマットでやろっか」

 

燐平「やりぃ!」

 

 そして結局折れた龍騎は懐中電灯を3つとプレイマット、計算機を荷物の中から取り出して床に置いた。

 

龍騎「それじゃ、いくよ……」

 

燐平「おう!」

 

龍騎・燐平「デュエル!」

 

 そして、人知れず二人のデュエルが始まった…………

 

 

 

龍騎「エクシーズ召喚。いでよ、“ガチガチガンテツ”」

 

燐平「エクシーズ召喚! 頼むぜ、“ダイガスタ・エメラル”!」

 

 時折エクシーズ召喚が行われているのはご愛敬…………

 

 

 

 

 

 

 

 そして満はと言うと……

 

満「んと……三幻魔、三幻神、三邪神……くらいかな?無くなったのは惜しいけど……デュエルでそんなに出ないし……問題ないかな…………」

 

 一部カードが無くなっており残念な表情をしていたが、何か閃いた様にテーブルに向かい、何かを書き始めた

 

満「折角だし、原作キャラの使うデッキの強化版デッキでも作ってみるか? 確か原作キャラのデッキ内容を記した紙をどっかにしまっておいた筈…………」

 

 

 

 どうやら、満の夜もまだまだ長引く様だ…………

 

 

 

 

 

 

 

 更に一方で……

 

 

愛花「う~ん……やっぱり奥が深いなぁ…………デュエルモンスターズは……」

 

 愛花がベッドに入りながらもまだ興奮冷めやらぬ面持ちで考えていた。

 

愛花「あ、うん……私もビックリしたよ~…………龍騎君がアテナを使うなんて……うん…………でも、私も負けられないんだから! 明日は新しいデッキの調整してよっと! …………え? 入れれないよ~……だって天使デッキじゃないんだから~……でも、今度龍騎くんと天使対決したいなぁ~…………」

 

 何やら誰かと会話をしている様だったが、辺りには誰も居なかった…………



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普段の授業の一部+翔救出作戦……?

 深夜のアンティデュエルがあった数日後……現在、3クラス合同でのクロノス教諭の授業中だ…………

 

「それでーワ、シニョール天上院。カードの種類について説明出来ますーノ?」

 

 名指しされた明日香はスッと椅子から立ち上がるとスラスラとクロノス教諭の問いに答え始めた。

 

「はい、まずデュエルモンスターズのカードはモンスターカード、魔法カード、罠カードがあります。そしてモンスターカードは通常モンスター、効果モンスター、儀式モンスター、融合モンスターの4種類に……魔法カードは通常魔法、速攻魔法、永続魔法、儀式魔法、装備魔法、フィールド魔法の6種類。罠カードは、通常罠、永続罠、カウンター罠の3種類にそれぞれ分類出来ます」

 

「スプレンティーッド!素晴らしいのーネ!さすがに貴女には易しすぎましたーネ……では、シニョール三林満!」

 

 明日香が座るのを見届けたクロノス教諭が次に指名をしたのは……デッキ構築をノートに書いていた満だった。満は指名された事に気付くと立ち上がった

 

「ん……あぁ、はい」

 

「ちょっと難しい問題になるとは思いますーガ、この問いに答えてみてくださいーノ!」

 

 プロジェクターにより、黒板に映し出された文章は以下の通りだ。

 

ポールポジションが発動されており、相手フィールド上に«デーモンの斧»を装備している«ネオバグ»が居るとき、自分が«メカ・ハンター»を召喚しようとしたらどうなる?

 

「えっと……まず、この場合だとポールポジションの効果により、攻撃力の一番高いネオバグに効果が及んで魔法効果を受け付けなるのでデーモンの斧の効果が無効化されます。しかし、この状態で召喚した場合、攻撃力はメカ・ハンターの攻撃力が1番高くなります。ここでポールポジションの効果がメカ・ハンターに移ります。すると、ネオバグに効果が及ばなくなるのでデーモンの斧に効果が適応されます。これで再び攻撃力の高いネオバグに効果が及びます。そして再び最初の説明に戻りループしてしまうため、ループを継続させる行為であるメカ・ハンターの召喚自体をすることは出来ません。ついでですが今回のポールポジションでの効果範囲はネオバグの元々の攻撃力値に1を足した数値からデーモンの斧適応時の攻撃力値……2800までが効果移動適応範囲内となるので……攻撃力1801以上2800未満が対象となりますので、その間の攻撃力を持つモンスターの召喚・特殊召喚は出来ないものと見て良いと思います。……ですが、ポールポジションはその特徴故に調整中の部分が未だ多くあるので注意が必要です。例えば……」

 

「も、もういいのーネ! …………ここまで見事に答えられるとは……思わなかったのーネ…………さて、それでーh【キーンコーンカーンコーン】……まだ途中ですーガ、本日はこれで終わりますのーネ!」

 

『ありがとうございました!』

 

 満の予想外の知識量に困惑気味に区切らせたクロノス教諭だったが、少しブツブツ呟いていたかと思うとスグに元に戻って次の人を指名しようとしたら授業終了の鈴が鳴ったので少し教えたらないと言った様子ではあったが授業を終了させた。

 

 

 

 そして、お昼時……イエロー寮の食堂では満と遊介が各々昼飯の乗ったトレイを席に持って行って仲良く談笑しながら食べていた……

 

「そういやさ、さっきの体育授業の終わりん時にさ……翔を見なかったか?」

 

「ん?いや、見てないが…………どうしてだ?」

 

「……とりあえず、今日の夜は俺の部屋来てくれるか?」

 

 潜める感じの言い方に加えて満のこの言葉で遊介はある程度の把握をした。

 

「……ああ、大まか把握したぜ。そういやその時期か…………」

 

「あぁ。だからさ、今晩……良いか?」

 

「あぁ、俺もイベントは逃したくないしな……了解。」

 

 と、遊介が頷くと、遊介のポケットのPDAが鳴った……

 

「……ん? 十代だ……どうした?」

 

 どうやら相手は十代だったようで…………

 

『よぉ! あのさ、翔のやつ見なかったか?』

 

 十代の質問にデジャヴかと思いながらも遊介は答える

 

「いや、見てないが……どうした?」

 

『実はさ、さっき……ニヤニヤしながらドローパン食ってたんだよ…………』

 

 十代の答えに遊介はやっぱりと思いながら話を続けた……

 

「別に普通じゃないか? 好きな具が当たったとか黄金の卵パンが当たったとか……」

 

『いや、それはねぇ』

 

 遊介の言葉に対して即答で否定をする十代……と、言うのも

 

『だってよ? 具なしパンだったんだぜ?しかもその中にあったカードもめぼしい奴は無かったらしいし……そもそも黄金の卵パンなら俺が引いたんだぜ!』

 

「……そーいや、これで初日からお前が引き当てる連続記録続いてるな。まぁ、気にせず…………とりあえずさ、今日はそおっとしてあげたら?理由はさ、明日にでも聞けば良いだろ?」

 

『うぅ~……分かった…………明日にでも聞いてみるぜ! じゃあな!』

 

 ちょっと腑に落ちない感じではあったものの、最後は明るいいつもの十代に戻り通話は切れた……

 

「確定だな」

 

「だな……それじゃ、また後で!」

 

 短い会話をしながら食べ終えた食器を返却し、次の授業が互いに違う科目を選択していたためにそれぞれ別の教室へと向かっていった…………

 

 

 

 

 

 

 そして、その日の夜……

 

「よぉ、満~!」

 

「……お、遊介! ちゃんとデッキとディスクは持ってきてたんだな」

 

「当然!」

 

 満の部屋に遊介がやって来た……当然のようにデッキとデュエルディスクを持って…………

 

「あ、折角だしさ……久々にあのデッキを使ってみようと思ってさ!」

 

「あのデッキか……全盛期の動き出来んのか?」

 

「おう! エクシーズは使わねーけどさ……『マジシャン』の二つ名を受けていたあの時と動きは変わらず出来ると思うぜ? 『瞬間勝負師』さん」

 

 ニヤリと不敵な笑みを浮かべる遊介の口から出た『マジシャン』と『瞬間勝負師』……これらは満達4人に前の世界で付いた二つ名であり…………

 遊介は『マジシャン』。これは儀式を多用する彼が全盛期の時の動き方がまさにマジシャンの様にあれよあれよとフィールド・手札のアドバンテージを取られてしまう様子から名付けられた。彼が全盛期の時は満や龍騎でさえも手も足も出なかったほどである……

 そして、満の『瞬間勝負師』…………これは満の最も得意とする展開力であっという間にフィールドを我が物にする速さ、そしてその展開を最大限出来ると予想を付けるタイミングが素晴らしくマッチしていた様子から名付けられた。

 龍騎と燐平にも二つ名はあるのだが、これが明かされるのは後程となるだろう…………(どちらかはおおよその検討を付けられるとは思うが……)

 

「おいおい……言ってくれるじゃねぇか…………これは益々先攻取らねぇと負けるかもな?」

 

 その言葉を聞いた満は苦笑いをしながらも腰に掲げたデッキをデュエルディスクにセットした……

 

「ちょ、おま……そのデッキってもしかして…………」

 

 顔をひきつらせてデッキを指差す遊介に満はニヤリとほくそ笑みながら答える

 

「あぁ。【六武衆】シンクロ・エクシーズ無しのこっち準拠さ。」

 

「それ門全積みだろ……鬼だな」

 

「まぁ、1体出すだけでサーチ出来るしな、強いよ」

 

「まさかとは思うけど……【六武衆霞城ver.】?」

 

「勿論だ。道場はデッキが膨らむから諦めたけどな」

 

「いや、それ入ると展開が楽になり過ぎるから正解だって……じゃなくて門全積みの時点でアウトだろ」

 

「真六武マジ万歳」

 

「これは先攻めっちゃ取られたくないわー」

 

 と、互いのデッキを晒し笑いあったた時……遊介のPDAに連絡が…………相手は……

 

『遊介! 頼みがあるんだ!!』

 

「十代、今夜中だ。声のボリュームに注意しろ」

 

 十代だ……その声色から少し慌てている様子が見てとれる。

 

『翔が誘拐されたんだよ!!』

 

「……マジか!」

 

『あぁ! それで女子寮に今から向かうんだけどさ……場所知らねぇから今から合流出来ねぇか!?』

 

「あ~……構わねぇぞ。誰か誘おうか?」

 

『そうしてくれると助かるぜ!』

 

 その言葉で連絡が切れた……

 

「そういうわけで、着いてきてくれるか?」

 

「いいとも……ってか?」

 

 そして満と遊介の二人はそのまま部屋を駆け出して行った…………

 

 

 

 

 

 

 さて、何だかんだで女子寮付近の裏にある湖にてボートに乗って漕いでる俺、遊介だが……

 

「……んで、龍騎と燐平も助っ人で呼ばれたのか?」

 

「うん。まぁ、翔君は結構仲良いからね。折角だから……」

 

「俺もな。霧斗はもう寝てたから起こすのも悪いなと思ってさ……」

 

「そっか……」

 

 結局、翔救出組は俺・満・龍騎・十代・燐平の5人みたいだな。原作だとその場に居たのは明日香と取り巻きの二人だけど……俺らと人数合わせるには5vs5だよな。後二人居るとしたら誰だろ…………愛花は居そうかな?でも他に居るっけ……?

 

 

 

「やっと来たのね…………!?」

 

「あら、この坊や達が貴女の気になってる殿方?」

 

 うわぁお、まさかの藤原雪乃じゃん。生は当然ながら初見だけど…………存在感すげぇな……

 

「そ、そんなのじゃないわよ雪乃! ……どうして十代しか呼んでないのにこんなにも居るのかしら?」

 

『十代に誘われた。異論は認めない』

 

 俺達の声が見事に揃った。十代は悪びれた様子もなく笑ってるし…………

 

「……まぁ、良いわ」

 

「……ところで、本題なんだけど…………どうして翔はぐるぐる巻きのイモムシ状態なの??」

 

 …………あ、すっかり忘れてた……そういや、翔を救出するのが本来の目的じゃん。

 

「そ、それは話すと長くなるんすけど…………」

 

「この男が風呂場の覗きをしたのよっ!!」

 

『短いっ!?』

 

 想定しててもやっぱ短い理由だな…………思わず叫んじゃったし。

 

 

 

 

 

 

「……で、結局こうして偽物であり他人宛のラブレターを信じて来たわけ?」

 

「うぅ…………面目ないっす……」

 

「んで、僕達……翔君救出組vs女子組によるデュエルを5回戦して3回勝った方が翔君をどうするか決めれると?」

 

「そういうことになるわね。坊や……であってるわよね? レッドの制服を着てるってことは」

 

「まぁ、問題は全くないよ。後、後者の質問に対してはもう慣れてるとしか言えないね……」

 

 龍騎が確認したルールによると、俺達vs明日香達による5vs5の団体戦で、先鋒・次鋒・中堅・副将・大将でのタイマンで争う奴だな。

 ちなみに俺らは十代→燐平→俺→龍騎→満の順だ。相手は……先鋒が明日香か…………大将戦かと思ったが、どうやら特にこれってのは決めてなくて、誰に誰をぶつけるかは直前で決めてる……っぽいね。

 ちなみに、人数とかの関係上……陸でやるっぽいね。

 

「それじゃ、行くぞ! 明日香!!」

 

「えぇ……負けるわけにはいかないわよ?」

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

 

 

「くらえ! “E・HEROサンダー・ジャイアント”でダイレクトアタック! 【ボルティク・サンダー】!!」

 

「きゃああああっ!!」

 

 ……うん、原作と寸分の狂いもないデュエル内容だったね。池のクロノス先生にもダイレクトアタック決まってたし。

 

「よっしゃ! まずは先制だ!」

 

「あんたね! 明日香様が手加減したのに気付いてないの!? ドロップアウトのオシリスレッドの癖に生意気なのよ!」

 

「ジュンコ!」

 

 ここら辺もそんなに変わらない…………のか?

 

「……んで、次の俺の相手は?」

 

 ……おい、デュエル脳少しはあっちの方に興味を示せ。

 

「はーい! 私だよ!」

 

「お、愛花か……んじゃ…………やるか!」

 

 次は愛花かぁ~……あのチートドローをどう利用していくか…………そこが鍵となりそうだよな。

 …………俺もあっちのに興味を示せなかった。やっぱり、喧嘩よりも断然デュエルの方が好きだからだな。うん……

 

「「デュエル!!」」



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愛花vs燐平 天使と輝石の戦い

「俺からだな! ドロー!」

 

 燐平は引いたカードを見てニヤリと笑うと、十代の名前を呼んだ。

 

「十代!」

 

「何だ?」

 

 十代が反応した時、不敵な笑みを浮かべていた……

 

「お前に俺の……俺達のHEROを見せてやるよ! 俺は……“E・HERO エアーマン”を召喚!」

 

 お、来たな! HEROデッキのメインエンジン!! ……ってか、俺達って…………まぁ、俺達4人とも持ってるっちゃあ持ってるけども……俺は儀式の方が好きだから使わねぇんだけど…………今度十代に譲ろうかな……?

 

「おぉっ! 新しいHEROじゃねぇかっ!! ……って俺達の??」

 

 あ、やっぱり引っ掛かってる?

 

「あぁ! 俺と遊介、満に龍騎も持ってるぜ?」

 

「良いなぁ~……羨ましいぜっ!」

 

 俺に羨ましがるな。後でやるから今は待っててくれよ…………

 

「ハハッ! 俺はエアーマンの二つ目の効果を使う。デッキからHEROを手札に加える! 俺はデッキから“E・HEROネクロダークマン”を手札に!」

 

 ネクロダークマンか……って事はエッジマンが居るのかな?

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンド!!」

 

燐平LP4000

手札4(ネクロダークマン)

フィールド

エアーマンATK1800

伏せカード2枚

 

 このターンは融合はしないか……まぁ、相手が相手だし…………な。

 

「私のターン、ドロー! ……私は手札から速攻魔法“フォトン・リード”を発動!」

 

 ☆4光属性の特殊召喚カードか……愛花のデッキなら相性は抜群だし使えるカードだよな…………

 

「私は“ジェルエンデュオ”を特殊召喚!!」

 

ジェルエンデュオDEF0

 

 召喚コスト軽減モンスター……って事は既に手札には最上級天使が居るのかよ!?

 

「私は、ジェルエンデュオを2体分の生け贄素材にして……来て! 私のエース! アテナ!!」

 

アテナATK2600

 

「うげえ……いきなりアテナかよ…………」

 

 いきなりか……これはちと分が悪いな…………燐平も思わず顔をしかめてるし……伏せカードで何とか対策出来るか??

 

「バトル! アテナでエアーマンに攻撃!」

 

 アテナが手に持った槍でエアーマンの腹部を突き刺した……

 

「ぐうっ……だが、ただではやられん!! リバースカード、ヒーローシグナルを発動。これによりデッキから“E・HEROフォレストマン”を特殊召喚するっ!!」

 

「おぉっ! また新しいHEROじゃねぇかっ!!」

 

燐平LP4000→3200

 

 ダメージは先制されたけど、全体的なアドはまだ守ってるかな?? 後、十代ははしゃぐな。湖に落ちるぞ?

 

「うぅ……これはちょっと不味いかも…………カードを伏せてターンエンd「んじゃ、そのエンドフェイズにリビングデッドの呼び声。エアーマンを蘇生してデッキから“E・HEROザ・ヒート”を手札に加えるぜ?」うぅ……流石だね、ターンエンド…………」

 

愛花LP4000

手札1枚

フィールド

アテナATK2600

伏せカード2枚

 

 うわぁ、流石。フォレストマンが場に居たから伏せカード破壊も出来たとは思うけど……敢えてサーチを選んだのは手札に魔法破壊の手段があるのか…………? 俺だったら、破壊の効果選んでたけど……

 

「俺のターン、ドロー!! ……んで、スタンバイフェイズにフォレストマンの効果でデッキから“融合”を手札に!」

 

「な、なんつー効果よ! インチキ効果も大概にしなさいよね!」

 

 女子サイドの外野(主にジュンコ(明日香が言うには))が煩い……そういう効果なんだから我慢しろよ…………

 

「んじゃ……魔法カード“ナイト・ショット”! これで俺から見て右側の伏せカードを破壊させてもらうぜ!」

 

「うぅ……やっぱりミラーフォースは破壊されやすいなぁ…………」

 

 成程。ナイトショットを持ってたから確実にサーチを事前にしておいたのか……にしても、天罰の可能性は考えなかったのか…………?

 

「うっしゃ! これで比較的楽に動けるぜ!! 俺は融合を発動! 手札のクレイマンと、手札のネクロダークマンを融合!!」

 

「ん? ……あの融合素材で出せるHEROって居たっけ…………?」

 

 あ、十代が首をかしげてる……まぁ、無理も無いよな…………?

 

「大地の力を持ちしHEROよ、邪悪なる者を大地に沈めよ! 融合召喚、地のHERO……“E・HEROガイア”!」

 

E・HEROガイアAEK2200

 

「うおおっ! 新しい融合HEROだ!!」

 

 ……もう、突っ込むのは止めよう。あの勢いなら属性HERO全部出しそうだし。

 

「うわぁ……で、でも攻撃力はアテナの方が上…………」

 

「属性HEROを舐めんな! ガイアの効果! 融合召喚成功時に相手モンスターの攻撃力の半分をエンドフェイズ時まで半分にして、コイツに加える!! ガイア・クラップ!!」

 

「うそっ!?」

 

アテナATK2600→1300

 

E・HEROガイアATK2200→3500

 

「じ、実質のダイレクトアタックじゃん!?」

 

「へへっ……でも、まだだぜ? 更に“融合回収”を発動して融合とネクロダークマンを回収…………そして……融合! これで手札のネクロダークマンとザ・ヒートを融合っ!!」

 

 さぁ、どっちを選ぶんだ? 火力upかドローか……

 

「燃え上がるこの想いで邪悪な者を滅せよ! 融合召喚! 炎のHERO、“E・HERO ノヴァマスター”!!」

 

E・HERO ノヴァマスターATK2600

 

 おぉ、どっち選んでも1killコースには変わらなかったけど……ドロー出来る方を選んだか…………

 

「また新しいHERO……今度は一体どんな効果が…………?」

 

「へへっ、見てなって! バトル!ノヴァマスターでアテナに攻撃っ! ノヴァ・ブレイク!!」

 

「うわっ!?」

 

 ノヴァマスターが拳に炎を纏わせて…………アテナを殴ったああ!?

 

愛花LP4000→2700

 

「よし……ノヴァマスターは戦闘でモンスターを破壊したら1枚ドローする効果があるからドロー(追撃は出来そうにないか……)…………これが決まれば終わるっ! コンチネンタルハンマー!!」

 

「さ、させないっ! “ガードブロック”っ!! ダメージを0にして1枚ドロー!」

 

 おぉ、防ぎ切った…………

 

「チェ……倒し損ねたかよ……まぁ、良いか。俺はモンスターを伏せて、ターンエンド。エンドフェイズにガイアの攻撃力は元に戻るぜ……」

 

燐平HP3200

手札0

フィールド

E・HERO ガイアATK3500→2200

E・HERO ノヴァマスターATK2600

???

 

「流石だよね! 燐平君……あっという間に追い詰められちゃった…………」

 

「でも、これで諦めねぇんだろ?」

 

「うん! 私は自分のライフが尽きるまで戦い抜くよ! 私のターン……ドローっ!!」

 

 さぁ……何を引いた?

 

「よしっ! まずは魔法カード“死者蘇生”! これでアテナを復活させるよ!!」

 

「また来やがったか……」

 

「まだまだ! カードを1枚伏せて、私の大切なカード……“命削りの宝札”! 私は手札が5枚になるようにドローするっ! 私の手札は0枚だから5枚……ドローっ!!」

 

 ここで命削りの宝札……少しでも手札の欲しい状況で良く引き当てたな…………流石のドロー運だ。

 

「……応えてくれてありがとう! 私のデッキ! 私は“勝利の導き手フレイヤ”を攻撃表示で召喚!」

 

勝利の導き手フレイヤATK100

 

「フレイヤが場に居るとき、私の天使達の攻撃力と守備力は400ポイントアップする!! それに、アテナの効果! 天使達が場に現れたら、相手に600ポイントのダメージを与えるっ!」

 

「うおっ……」

 

燐平LP3200→2600

 

「更に、アテナの効果でフレイヤをリリースして、再度特殊召喚! もちろん攻撃表示で! そしてバーンダメージ!!」

 

燐平LP2600→2000

 

 これは……燐平負けるかな…………

 

「そして……伏せていた魔法カード、“天使集会”! このカードは、発動したら手札を全て公開して、その中に天使族モンスターがいれば任意の数だけ特殊召喚出来る!」

 

「んなっ!?」

 

 うわあ……かなりきっついな。

 

「でも、この効果で特殊召喚したモンスターは効果が無効になって、エンドフェイズ時に破壊されて、私はその数×500のダメージを受けるの。だから……これがラストターン! 私の手札は…………これ!」

 

愛花の手札

●コーリング・ノヴァ

●光神テテュス

●勝利の導き手フレイヤ

●オネスト

 

「オネスト……か…………俺の負け、だな」

 

 手札もバックも0……墓地にも防げるカード無いしな…………

 

「私は、オネスト以外の天使達を特殊召喚! この時に、アテナの効果が発動されるけど……この効果での特殊召喚は1回に1度だから600だけだよ」

 

「それで充分だっての……」

 

勝利の導き手フレイヤ×2ATK500→900

アテナATK3000→3400

光神テテュスATK2400→2800→3200

コーリング・ノヴァATK1400→1800→2200

 

燐平LP2000→1400

 

「俺にはもう何も出来ねぇから思う存分やりたいことをやれ! 全部受け止めてやる!!」

 

 あの時にエアーマンの効果で伏せカードを割らなかったのがアイツの敗因、かな……

 

「うん。これが……私の全力! アテナでノヴァマスターを攻撃! ダメージステップ時にオネストの効果を使って攻撃力アップ!」

 

アテナATK3400→6000

 

燐平LP1600→-1800

 

「ぐああああああああっ!!」

 

愛花win

 

 

 

「愛花、ご苦労様」

 

「ありがとう、明日香ちゃん!」

 

「すまねぇ……負けちまった…………」

 

「気にするなよ。今度は俺が敵を取っから……」

 

 さて、1勝1敗……ここは出来れば勝って次に回すとするか…………って言っても、次にはあの兄弟がいるから安心かな? 気楽にやらせてもらおう。

 

「俺の相手は……」

 

「私ですわ~」

 

 あれ、この人って…………確かももえさんだったかな?

 

「んと……宜しくね?」

 

「宜しくお願いいたしますわ~」

 

 ……う~ん、やりづらい…………

 

「デュエル!」

「デュエルですわ!」



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ブルー女子との戦い 儀式と岩石の一戦

今回、デュエルは2戦組み込みました。
理由は何となくですが、ちょっと遊戯王デッキサイトを見ててやってみたくなったので2試合目に組み込んでしまいました(苦笑)

まぁ、温かい目でご覧ください。


「俺の先攻、ドロー!」

 

「……あの対戦相手、終わったな」

 

「…………え¨!?」

 

 ……兄ちゃんが遊介が先攻ドローした瞬間に終わったっていってんだけど……他のみんなもキョトンとした様子で兄ちゃん見てるし…………

 

「アイツのあのデッキは……俺と龍騎でさえも初手を取られたら敗北を考えるデッキだ」

 

 …………あ、今分かったかも……先攻超有利な遊介のデッキって言えば……アレしか無いじゃん。

 

「俺は儀式魔法カード、“リチュアの儀水鏡”を発動! 手札の“聖刻龍-トフェニドラゴン”を儀式の生け贄として……いでよ! “イビリチュア-ガストクラーケ”!!」

 

 やっぱり、【リチュア】……しかも、【聖刻リチュア】だね。シンクロとエクシーズは使えないけど……どこまで行けるんだろ??

 

「ガストクラーケの効果発動! そちらの手札を2枚見て、片方をデッキに戻してもらう。両端を見せて?」

 

「ピーピングハンデスですか~……どうぞ?」

 

ピーピングした手札

●黒蛇病

●デス・ウォンバット

 

 うわ、あっという間にやりたいことバレた。

 

「……黒蛇病をデッキへ」

 

「了解ですわ~」

 

 流石にここまで上手くピーピング出来たのは予想外だったらしいね……遊介苦笑いしてるもん…………

 

「んじゃ、次にトフェニの効果だ!」

 

「トフェニ……って儀式に使われた子ですね?」

 

「あぁ、コイツはリリース……まぁ、つまりは生け贄だな。リリースされた時に効果が発揮出来る。その効果は、デッキから通常ドラゴン族モンスターを攻守0にして特殊召喚する効果! よって、デッキからエレキテルドラゴンを守備表示で特殊召喚!!」

 

エレキテルドラゴンDEF0

 

「うわぁ……展開が素晴らしいですね…………」

 

「お褒めに預かり光栄ですよ……っと。更に手札を1枚伏せて命削りの宝札! カードを5枚ドロー…………良し、伏せていた2枚目の儀水鏡を発動!エレキテルドラゴンをリリース……カモン、2体目のガストクラーケ! ガストクラーケの効果。もう一回両端見せて?」

 

「うぅ……」

 

見せられたカード

●聖なるバリア-ミラーフォース

●レスキュー・キャット

 

 そういや、この世界って猫ちゃんはまだ禁止じゃないんだ……『死の呪文……サモプリサモプリキャットベルンベルンササキササキ』は酷かった。

 

「んじゃ、ミラフォ戻してね」

 

「あぅ……でも、これで流石に尽きたのでは?」

 

 確かに、これくらい行けば充分他にやる手立ては少ないと思う。でも、手札はまだ4枚である不思議。

 

「う~ん……確かにキッツイね。でも、まだやれるよ…………儀式の準備を発動! これにより、デッキからガストクラーケを……そして墓地の儀水鏡を手札に加えるよ。」

 

 あ、ピーピングハンデスの弾が補充された……

 

「んじゃ、儀水鏡発動ね。今度は場のガストクラーケ1体で3体目を儀式召喚! 効果で右側2枚見せて」

 

「え、あ……はい…………」

 

見せられたカード

●次元幽閉

●巨大ネズミ

 

 もう止めて。相手はキョトンとしか出来てないから……って然り気無くガストクラーケ墓地に落としたし…………しかも奇跡的に全部バレたし……

 

「次元幽閉戻してもらって…………んじゃ、次は墓地の儀水鏡の効果……」

 

「まだあるのですか!?」

 

 まぁ、普通はそうだよね。僕らはやられまくって慣れたけど……

 

「うん。墓地のこのカードをデッキに戻して、墓地のリチュアの儀式モンスターを手札に加える。当然、ガストクラーケ選択ね?」

 

「……手札、残りますよね?」

 

「さぁ? 多分……残らないよ」

 

 …………そんな満面の笑顔で死刑宣告言わないで。手札0スタートなんて鬼以外の何物でもないから。

 

「んで、“シャドウ・リチュア”の効果。手札から捨てて、リチュアの儀水を手札に。そしてまた場のガストクラーケを儀式素材にして4度目の登場。またまた右の2枚見せてね」

 

「…………もう、泣いても良いですわよね?」

 

 うん、泣いても良いよ。これはもう……ね?

 

見せられたカード

●デス・ウォンバット

●巨大ネズミ

 

「ん~……巨大ネズミ戻して」

 

「……楽しんでます?」

 

「いや、デュエルは楽しむもんだろ?」

 

 ……ダメだ、常識人が少しずつ壊れだした…………早く何とかしないと……

 

「んで、儀水鏡効果で戻してガストクラーケ回収。3枚目の儀水鏡発動。またまた場のガストクラーケでガストクラーケ出すね? んじゃ、残りを見せてね」

 

「……もうご指名どうぞ?」

 

「一応……ね?」

 

「…………はい」

 

見せられたカード

●デス・ウォンバット

●レスキュー・キャット

 

「猫ちゃん戻して」

 

「分かりましたわ……で、でも手札は残り1m「あ、強欲な壺発動ね? 2枚ドロー」……さすがに手札が増えようとも、無理ですわよね!? ね!?」

 

 …………うわぁ……相手が凄く必死だ。

 

「……だね。手札のこれじゃあこのターンに残ったデス・ウォンバットはハンデス出来ないけどやれることはする。“リチュア・ビースト”を召喚して墓地のリチュア……シャドウ・リチュアを特殊召喚。儀水鏡をデッキに戻してガストクラーケを回収……カードを伏せてターンエンド」

 

リチュア・ビーストATK1500

 

シャドウ・リチュアDEF800

 

 よ、漸く終わったけど…………なんか不穏な発言が聴こえたのは僕の気のせいだよね……?

 ちなみに、相手の手札は1枚。次のドローで2枚になるけど……墓地は一切肥えてない上に手札はデス・ウォンバットだけ……どうやって巻き返せば良いんだろう…………

 

遊介LP4000

手札1(ガストクラーケ)

ガストクラーケ×2ATK2400

リチュア・ビーストATK1500

シャドウ・リチュアDEF800

伏せ1枚

 

「よ、漸くですわ……私のターン、ドロー「あ、この時伏せ“水霊術-葵”をビーストをリリースして発動」…………え?」

 

「その様子なら効果の説明は良いかな? 手札を見せてね?」

 

「…………」

 

見せられた手札

デス・ウォンバット

手札抹殺

 

 あ、詰んだ

 

「デス・ウォンバットをデッキへ」

 

「……サレンダーしても?」

 

「…………最後までやるのが決闘者じゃねぇの?」

 

 ひ、ひでぇ……頼むから普段の遊介に戻ってくれぇぇぇぇ…………

 

「なんてな。冗談だ……サレンダーどうぞ?」

 

「……サレンダーいたしますわ」

 

 よ、漸く終わった…………(別の意味で)酷いデュエルを見た…………

 

 

 

 

 

「ただいm」

「お前、流石にやりすぎだ。相手にトラウマを植え付けるな」

 

 ってか、兄ちゃんデッキ内容知ってたのなら止めさせてよ……先手ハンデス成功するって分かったら少し暴走するの分かってるじゃん…………

 

「それじゃあ……僕行ってくるね」

 

「おう。何なら、俺の出番無いようにしてくれよな?」

 

 ……兄ちゃんに出番ねぇ…………なら本気で潰さないと。相手はジュンコさん……っぽいね。

 

「さっきは本当に遊介がゴメン……」

 

「本当よ! 全く……野蛮な男子が増えて困ったわ…………でも、アンタに負けるわけにはいかないわ!」

 

 まぁ、そうだよね。おんなじ男子だしn「レッドの制服を着た女子に負けるわけ無いわよ!!」…………はい?

 

「……僕は男だ」

 

『うそ(ですわ)!? 男の子なの(なんですの)!? 有り得ない……』

 

 …………決めた。ワンキル目指す。このデッキはワンキル出来るし……さっさと済ませよう。そして帰ろう。

 

「ま、まぁ男の子だろうと負けるつもりはないわよ!」

 

「負けない、絶対」

 

『デュエル!!』

 

「私のターン、ドロー!(うそ…………モンスターが2体だけ……しかも低火力モンスターと最上級モンスター…………仕方ないわね)私はモンスターをセット、カードを伏せてターンエンドよ!(伏せカードは魔法の筒……高い攻撃力を持つモンスターこれではね返すわ!)」

 

「僕のターン、ドロー!!」

 

手札は……最良だね。新しく作ったこのデッキがここまで回るとは思わなかったけど……あの伏せカードはあの自信の程から多分魔法・罠無効じゃない! それなら、さっさと終わらせる!

 

「僕は“トーチ・ゴーレム”をあんたの場に特殊召喚して僕の場にトーチ・トークンを特殊召喚!! そしてこのターン、僕は通常召喚が出来ない。」

 

「なっ!?」

 

トーチ・ゴーレムATK3000

 

トーチ・トークンATK0×2

 

 相手の場に石のような物で出来たゴーレムが出現して、僕の場に小さい版のゴーレムが2体現れた。

 

「な、何をしたかと思えば……攻撃力3000のモンスターをくれたのね…………それに引き換え貴方の場には弱小トークンが2体現れただけ…………「バトルフェイズ!」なっ!?」

 

「おい! 龍騎!? 今バトルしてもダメージをくらうだけだぞ!?」

 

 十代君が何か叫んでるけど……このデッキはこれが狙い。小さいゴーレムがそのまま相手の場のトーチ・ゴーレムめがけて突進して粉砕し……その余波が僕の方に来る…………!

 

「ぐっ…………」

 

龍騎LP4000→1000

 

「この時、速攻魔法“ヘル・テンペスト”を発動っ!!」

 

「ヘル・テンペスト……まさかそのデッキは 【トーチ・テンペスト】!?」

 

「どうやら、兄ちゃんは気付いた様だね……このカードはこのデュエルで3000以上の戦闘ダメージが発生したときに発動できるカード。その効果で……互いのデッキ・墓地のモンスターを全て除外する! もっとも、どちらの墓地にもモンスターは居ないからデッキからだけ、だけどね!!」

 

『なっ!?』

 

ジュンコ

デッキ34→16

 

龍騎

デッキ44→21

 

 ヘル・テンペストが発動されて、互いのデッキのモンスターカードが宙に舞っていく……そして、僕のデッキから舞ったある1枚のカードが光った。

 

「更に除外されたネクロフェイスのモンスター効果! このカードが除外されたとき、お互いのデッキの上から5枚のカードを除外する!! よって、更に5枚除外!!」

 

ジュンコ

デッキ16→11

 

龍騎

デッキ21→16

 

「くっ……やるわね…………でも、貴方のライフは既に1000の上、場には弱小トークンのみ……そして、私の場には攻撃力3000のモンスター……次のターンで決着をつけさせて貰うわ!!」

 

 ……確かに、僕の今の手札には攻撃を防ぐカードは無いし……そもそも数少ない攻撃回避手段は全て除外されたしね…………

 

「……確かに、貴女のターンが回れば僕の負け…………」

 

「そらみなさい! 早くサr「貴女にターンが回ればの話ですがね!!」なっ!!??」

 

 そう、このターンで決着をつければ良いだけの話。

 

「メインフェイズ2……手札を1枚伏せて、“手札抹殺”を発動。互いに手札を全て捨てて、同じ枚数ドローする」

 

「くっ…………」

 

「僕は2枚の手札を捨てて、2枚ドロー」

 

龍騎

手札2→0→2

デッキ16→14

 

「……私の手札は4枚だから捨てて、4枚ドロー……!」

 

ジュンコ

手札4→0→4

デッキ11→7

 

「まだいくよ……伏せていた魔法“浅すぎた墓穴”を発動。さぁ、お好きなモンスターを墓地からセットしてください? 僕はさっき墓地に送ったメタモルポッドを選択」

 

「私は“ハーピィズペットドラゴン”を選択!!」

 

 【ハーピィ】……ねぇ。まぁ、僕は勝つけど。

 

「なら、手札から“太陽の書”を発動。僕の場のメタモルポッドを反転し、メタモルポッドの効果…………に“皆既日食の書”をチェーンで発動させる。互いの場のすべてのモンスターを裏守備に……でも、メタモルの効果はそのまま適応される。…………だから、手札捨ててね?」

 

「くっ……(“死者蘇生”が…………!)」

 

『ドロー!』

 

龍騎

手札0→5

デッキ14→9

 

ジュンコ

手札4→0→5

デッキ7→2

 

「これで僕のターンは終了するけど…………この時に皆既日食の書の追加効果を発動する。この効果で相手の場の裏側守備表示モンスターを表側守備表示にして、表になったモンスターの数だけ、相手はドローしなくてはならない…………」

 

「なっ…………まさか!?」

 

 今更気付いても、もう遅い。

 

「けど、貴女のデッキは残り2枚……それに対し、モンスターは3体…………つまり」

 

「わ、私の……負け…………!?」

 

龍騎 win



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儀式vs侍 独壇場

1か月振りの更新ですね。
遅れてしまい申し訳ありません…………

早くシンクロ・エクシーズのカードを本編に出したいぜ…………


 あ~あ……ありゃ、完全に龍騎の奴キレてるな。アイツ……怒った時は結構1killデッキ多用するし…………ああなるととりあえず後2、3戦は怒ったままだし、後で俺が相手しとくか……

 

「あぁいう奴は女子だろうと僕は大っ嫌いだよ」

 

「まぁまぁ……とりあえず明日俺とデュエルしようぜ?」

 

「良いよ。兄ちゃんだろうと負けるつもり無いから……このデッキまだまだ調整出来るし…………」

 

 うわ……完全にキレてやがる…………こりゃ、色々恐いな……と、とにかくこれで勝ち越しだな。

 

「これで3勝1敗……仮に俺が負けたとしても、俺達の勝ち越しは変わらないぜ? さっさと翔を解放したらどうだ?」

 

「くっ……あんなデッキ破壊なんて卑怯じゃないのよ!!」

 

 さっきデュエルに負けたジュンコが食いかかってきた……仕方ない。俺が相手をするか

 

「あ? んなの言い掛かりだな。ちゃんとこのデッキに関してはネットにも情報が行ってるぞ?」

 

 俺はそう言いながらPDFの画面を見せる。画面にはしっかり【トーチ・テンペスト】のデッキ構築に関する情報の乗っているサイトが表示されてあった。

 

「っ!! で、でもっ……「見苦しいわよ」明日香さん…………でも!」

 

 ……お?

 

「確かに、今回の彼のデッキは不意を付かれた形になったわね……でも、そういう形のデッキなら仕方ないわ。翔君を解放するわ…………雪乃」

 

「……分かったわ」

 

 そう言って、雪乃が縄で縛られている翔を解放してくれた。解放されると同時に翔が駆け出す。

 

「アニキぃぃ~!」

 

「翔…………うおっ!?」

 

 あ、翔がよろけて十代巻き込んで倒れた……ま、いっか。

 

「んじゃ、俺達もう帰るk「ちょっと待ちなさい」ら…………?」

 

 雪乃に呼び止められたが……何を理由で呼び止めるんだ…………

 

「折角私もデッキを持ってきたから……デュエルしない?」

 

 ……なんかデュエルを始める準備をする動きが一々色っぽいんだが…………まぁ、良いか。

 

「……分かった。このデュエルはあくまでもお前の独断だろ?」

 

「当然よ。殿方を見極めるのにデュエルは必須よ」

 

 必須……なのか? ま、まぁ……いっか。

 

「「デュエル!!」」

 

「あら、私のターンね……ドロー」

 

 ……妖艶過ぎワラエナイ。

 

雪乃

手札5→6

 

「そうねぇ……“トレード・イン”を発動するわ。“鋼鉄装甲虫”を捨てて2枚ドロー……あら、またね…………もう一度トレード・インで鋼鉄装甲虫を捨てて2枚引くわ」

 

5→4→6→5→4→6

 

 ちょ……トレード・イン引きすぎじゃね?

 

「そうねぇ……私はモンスターをセット、カードを2枚伏せてターンエンドにするわ」

 

雪乃LP4000

手札3枚

???

伏せカード2枚

 

 ……連続の手札交換の割には普通の動きだな。

 

「俺のターン……ドロー!!」

 

 う~ん……何とも言いがたい手札だな…………まぁ、張れるだけ張っておくか。

 

「俺はモンスターをセットして……永続魔法“六武の門”と“六武衆の結束”を2枚発動して、カードを伏せてターン終了だ」

 

満LP4000

手札1枚

???

六武の門

六武衆の結束×2

伏せカード1枚

 

 まぁ、この程度で問題ないだろう……多分。

 

「あらあら……【六武衆】ね…………私のターン、ドロー」

 

手札3→4

 

「良いわぁ……私は儀式魔法“高等儀式術”を発動するわね…………デッキのネオバグ2体を使って……来なさい、“終焉の王 デミス”!」

 

終焉の王 デミスATK2400

 

 げ……リセット野郎じゃねぇか…………遊介のエースカードでもある…………

 

「デミスの効果よ……LPを2000支払ってこの子以外のカードを破壊するわぁ…………ああぁん!」

 

 だから妖艶過ぎる…………って言ってる場合じゃねぇな、これ!

 

「リバースカード、“ブレイクスルー・スキル”発動! この効果で当然、デミスの効果を無効にするぜ!!」

 

「あら、効果を封じられたわね……仕方ないわ。なら墓地の4体の昆虫族を除外して……2体の“デビル・ドーザー”を特殊召喚するわね」

 

 おいおい……これ伏せモンスターがコイツじゃなかったら1killコースまっしぐらじゃねぇかよ!? くっそあぶねぇ…………

 

「それじゃあ、バトルよ……デミスでその伏せモンスターに攻撃!」

 

???→紫炎の足軽

 

「セットモンスターは“紫炎の足軽”! よって、モンスター効果を発揮!! デッキから六武衆モンスターを特殊召喚する! ……来てくれ。“真六武衆-シナイ”!!」

 

真六武衆-シナイDEF1500

 

「そんで、門と結束の効果発動。それぞれにカウンターが乗るよ!」

 

六武の門 武士道カウンター0→2

六武衆の結束×2 武士道カウンター0→1

 

「ふぅん……なら、片方のデビル・ドーザーでシナイを攻撃してもう片方でダイレクトアタックよ」

 

 1体のデビル・ドーザーがシナイを押し潰すと、もう1体が俺に突進してきた……!

 

「ぐううっ……」

 

 そして、その反動で俺のデッキの上から1枚が墓地に送られた……

 

満LP4000→1200

墓地に送られたカード

●真六武衆-ミズホ

 

 …………お? これ……もしかしたら…………行けるかもな

 

「……中々坊や、粘るのね…………私はこれでターンエンドよ」

 

雪乃LP4000

手札0

終焉の王デミスATK2400

デビル・ドーザーATK2800×2

 

 

「……もう、諦めなさい」

 

「……あぁ?」

 

 ……急に何を言い出すかと思えば…………

 

「私の場には攻撃力2000以上のモンスターが3体……それにひきかえ、貴方の場にはモンスターも居ないし、手札も1枚……サーチするにしても、他に手立てはない……私は弱い男には興味がないの。サレンダーをするなら受け付「んなこと誰がするか」…………?」

 

「言っとくが、俺はどんな状況でも諦めるつもりはない。幸いにも、俺にはこの状況を引っくり返しつつお前を沈める為の条件は殆ど揃っている」

 

「な!?」

 

「俺のターン、ドロー!!」

 

手札1→2

 

 よし、充分すぎるな。ここまでくれば!

 

「永続魔法“六武の門”を発動!」

 

 俺は今引いたカードをそのまま発動させた。

 

「ここで2枚目!?」

 

「そして、門の第2の効果! 俺の場にある武士道カウンターを4つ取り除いてデッキ・墓地から六武衆モンスターを手札に加える事が出来る効果を選択! 俺は場にある4つの武士道カウンターを使って、墓地からシナイを回収! そして、“真六武衆-カゲキ”を通常召喚! カゲキの効果でシナイを特殊召喚して、武士道カウンターの乗るカードにそれぞれ適応された数だけ乗せる!!」

 

真六武衆-カゲキATK200

真六武衆-シナイATK1500

 

六武の門×2:武士道カウンター2→0→2→4

六武衆の結束×2:武士道カウンター1→0→1→2

 

「まだだ! 二枚の結束から武士道カウンターを計4つ取り除いて墓地からミズホを……そして、片方の門からも4つ取り除いてまたミズホを手札に! ミズホはシナイが場にいれば特殊召喚出来るから2体のミズホを特殊召喚! そしてカウンターが乗る!」

 

真六武衆-ミズホ×2ATK1600

 

六武の門A:4→6→8

六武の門B:4→0→2→4

六武衆の結束×2:2→0→1→2

 

 ここまで来れば……後は…………ずっと俺のターン!!

 

「ここでミズホの効果! 場の六武衆をリリースすることで……相手の場のカードを破壊する!! 対象は俺から見て右のデビル・ドーザー!」

 

「っ!!」

 

 ミズホAがミズホBをグルグル回しながら投げ、ミズホBがデビル・ドーザーにぶつかってそのまま2体が爆散した。

 

「それで、もっかい門の第2の効果!! 2枚の結束のからカウンターを計4つ取り除いて、墓地からミズホを回収して特殊召喚! またまたカウンターが乗るぜ!」

 

六武の門A:8→10

六武の門B:4→6

六武衆の結束×2:2→0→1

 

「……おい、これってまさか…………」

 

「まちがいなく、あの時に使った戦法だね……門が早く規制されりゃ良いのに…………」

 

 おい、燐平に遊介。聴こえてるし、遊介に至ってはお前が言うなって。ガストクラーケよ、早く規制されろ!

 

「んで、ミズホBの効果でミズホAをリリースして残りのドーザーを破壊する……そして、門の第2の効果で乗ってるカウンターの数の少ない方の門から4つ取り除いて、墓地からミズホを手札に加えて特殊召喚し、カウンターを乗せる……んで、ミズホでシナイをリリースしてデミスを破壊っと。この時、シナイの効果があるんだけど……墓地に六武衆が居ないから省略ね」

 

六武の門A:10→12

六武の門B:6→2→4

六武衆の結束×2:1→2

 

「そ、そんな……私の最強の布陣が…………」

 

「まだ続ける。武士道カウンターが2つ乗ってる結束を墓地に送って2枚ドロー出来る墓地に送ったのは2枚だから、計4枚ドロー!」

 

手札0→4

 

 あ、ここで来るか。今更過ぎるし……でもまぁ、場を揃える意味では素晴らしい引きか。

 

「3枚目の六武の門、そしてフィールド魔法“六武院”を発動し……場に六武衆がいるから“六武衆の師範”と“真六武衆-キザン”を特殊召喚! 当然、カウンターが乗る」

 

真六武衆-キザンATK1800

六武衆の師範ATK2100

 

六武の門A:12→14→16

六武の門B:4→6→8

六武の門C:0→2→4

六武院:0→1→2

 

「んで、キザンは場に他の六武衆が2体以上いれば、攻守が300ポイント上がり、カゲキもまた、他の六武衆が居ることにより、攻撃力が1500ポイント上がる!!」

 

真六武衆-カゲキATK200→1700

真六武衆-キザンATK1800→2100

 

「六武の門を使うのはこれでラスト。門の第1の効果を発動!カウンターを2つ取り除く事で場の六武衆の攻撃力を500上げる事が出来る。俺は場にあるカウンター……計30個全てを使用して…………全ての六武衆の攻撃力を1500ずつ上げる!!」

 

 全ての武士道カウンターが光ったかと思うと、それぞれのカウンターが6個ずつに分かれて、俺の場のモンスター全てに吸収されていき、全員の闘志が燃え上がった。

 

六武の門A:16→0

六武の門B:8→0

六武の門C:4→0

六武院:2→0

 

真六武衆-キザンATK2100→3600

真六武衆-カゲキATK1700→3200

真六武衆-ミズホ×2ATK1600→3100

六武衆の師範ATK2100→3600

 

「そ、そんな…………!」

 

 んと……攻撃力の合計は…………3600+3200+3100+3100+3600だから……

 

「総攻撃力……16600…………!?」

 

 ……うん、素晴らしい程にオーバーキルだね。この世界なら4人を葬れるよ。1vs4なら場にカードがいっぱいあっただろうからまだ火力が出たのかな?

 

「……さて、これが一応だけどこのデッキで出せるタイマン勝負での最高火力。これでも、俺が弱いと言い切れるのか?」

 

 エクシーズとかシンクロすれば場が上手く空くからまだ火力伸ばせたんだけどね……シンクロ・エクシーズ無いからしょうがない。

 

「…………いいえ、前言撤回させてもらうわ。貴方、強いのね」

 

「少なくとも、十代達の中では戦歴は一応トップだからな。バトル! 全員で相手プレイヤーにダイレクトアタック!!」

 

「いやあああぁぁんっ!!」

 

 ……最後まで色っぽくしなくて結構です。

 

雪乃LP4000→-12600

 

三林満 Over Kill win

 

 

その後、俺たちは各々の寮の部屋へと戻った。そして、その時に雪乃から「貴方が欲しい」という内容のメールを貰いゾッとしたのはまた別の話だ。




はい、そんなわけで今回の満のデッキは【六武衆破壊ループ】でした。


……やっぱり、六武の門は規制されて正解ですね。鬼だ…………


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月1試験 天堕vsHERO~知り尽くすものたちの戦い~

~数日後~

 

「んでさ、ここがこうで……」

 

「えっと……う~ん…………分かんないよぉ……」

 

「うがぁぁ~! 俺は実技でいい点取るから良いんだよ~!」

 

「十代、お前……何でデュエルに関する座学以外がこうもダメなんだよ…………」

 

「あぁ、オシリスの天空竜様~。死者蘇生の如く我を導きたまえ~」

 

「……ダメなんだな、翔のSAN値はとっくに0の様なんだな」

 

「……なんなんだ、この混沌空間…………あ、今度カオス系のデッキ作ろうかなぁ……あ、でもカオス使い結構いるからデッキコンセプトが被らないようにしないとなぁ~」

 

 ……ダレか、この混沌空間を払拭してくれ…………突っ込みは俺の管轄外なんだよ……

 

「おい、燐平。そこで現実逃避せずに勉強続けろ。特に数学をな」

 

「うぐ……わ、分かったよ…………でも数学は勘弁してく「ダメだ。お前赤点常習犯だろ」で、ですよねぇ~……トホホ」

 

 せっかく勉強から逃げれると思ったのに…………よりにもよって数学かよ……マジで嫌だなぁ…………

 

 

 

 

 

 

 

「…………それまで! 書く手を止めて回答の紙を前に回して!」

 

 ふ、ふぃぃ……やっと終わった…………こっちの世界でもテストがあるとか…………嫌になっちゃうぜ……まぁ、デュエル大好きな俺にとってはこの世界での実技試験は嬉しい限りだけどな。

 

「燐平、飯行こうぜ~!」

 

「おう……ってあれ? 満達は??」

 

「あぁ……二人なら問題の答え合わせを自主的にやってるよ。確か、三沢大地…………だったかな? 彼と一緒だったから間違いないよ」

 

「そっか~……」

 

 っつーか人が全く居ねぇけど……あ、そういやテスト終了後にクロノスが新弾パックを買い占めるイベントがあったっけ…………でも、あれいつだっけ??

 

「さ、早く行こうぜ」

 

「お、おうっ!」

 

 

 

 

 

「今日はどうする?」

 

「ん~……折角だし、ドローパンかな! たまには当たりを引きたいからな!」

 

「……そういや、今までドローパンの戦歴って…………」

 

「…………くさや2の納豆4、ゴーヤーが3で……後は具なしが9だったな…………」

 

 そう、今までドローパンで良いものを引いた試しが無いんだ。具なしパンなら、カードが貰えるけど……ズシンとかキーメイスとか……使いこなすには一癖二癖あるカードが多かったな…………当たりを引きたいぜ……

 

「トメさーん! ドローパン2つと牛乳500mlの1パック!」

 

「はいよ。じゃ、牛乳ね……それと、ドローをどうぞ」

 

 今日こそ当てるっ!!

 

「いくぜっ! 強欲に2ドロー!!」

 

 手元にはちゃんと2つのドローパン……今日こそは当ててやる!!

 

「んじゃ、俺もドロー!」

 

 お、遊介もか。アイツの時はクリームパンとかジャムパンとか無難なのが多いんだよな……せめて無難な奴を…………!

 

「よし! 1つめは…………辛っ!?」

 

 ちょっ……唐辛子パンかよっ!? 牛乳牛乳……

 

「アハハ……相変わらず、ドローパンでのドローは冴えないね…………あ、卵パンだ。普通のだけど、美味しいから良いや」

 

 ……無難なパンを引き当てる遊介が羨ましいぜこんちくせう…………

 

「つ、次こそ…………具なしパンかよ……」

 

 ま、まぁ……期待はしてねぇけどカード交換してくるか…………

 

「トメさーん! カードの交換お願い!」

 

「おっ、はいよ…………はい、どうぞ」

 

 さて、どんなカードが入ってるかな…………ってこれは……

 

「今日は当たりを引けたかも知れねぇな…………」

 

 よっし! 早速デッキ改造するぜっ!!

 

 

 

 

 

 

「それでーハ、これより月1テストの実技試験を開始するのーネ! 呼ばれた人ーハ、指定されたデュエルフィールドへと向かうのーネ!」

 

 いよいよ実技試験だぜっ!!

 

「次、オシリスレッドの九十九燐平! 三林龍騎! 」

 

 お、早速か! いっくぜ!!

 

 

 

 

「…………で、相手ってお前かよ……龍騎」

 

「燐平とのデュエルか……ちょっと怖いけど…………ま、負けるつもりは無いから安心してね?」

 

 安心出来るかよ!!

 

「にしても、懐かしいな。俺達が初めてデュエルしたときの事、覚えてっか?」

 

「うん……燐平に誘われて始めたデュエル…………最初はボロボロに負けっぱなしだったもんね。……最近じゃ、勝ち数は僕の方が多いけど!」

 

「あぁ、だから俺はお前に勝つ!」

 

「僕だって負けないよ。この新しく作ったデッキで勝つ!!」

 

「「デュエル!!」」

 

先攻:九十九 燐平LP4000

後攻:三林 龍騎LP4000

 

「うっし、俺の先攻ドロー!!」

 

 相手はあの“制圧者”の二つ名を持つ龍騎だからな……あっという間に押されない様にしねぇと…………

 

「俺はモンスターをセット! 更にカードを3枚セットして、ターンエンドだ!」

 

燐平LP4000

手札2

???

伏せカード3

 

 

「むぅ……いきなり3伏せぇ? 燐平らしくないっちゃあらしくないけど……僕のターン、ドロー!!」

 

 ……さぁ、どうくる!

 

「…………まぁ、気にしてたら負けか。魔法カード、“大嵐”を発動!! 魔法・罠を全て破壊するよ! ……チェーンで発動するカードは?」

 

「…………いや、無いぜ。そのまま通す」

 

破壊されたカード

●ブレイクスルー・スキル

●ヒーロー・メダル

●白銀のスナイパー

 

 俺の場の伏せカードが3枚とも捲れていき、破壊される…………が、その内の2枚が光輝いた。

 

「でも、“白銀のスナイパー”と“ヒーロー・メダル”をの効果を発動! これでヒーロー・メダルをデッキに戻してシャッフルした後でデッキからカードをドローして、白銀のスナイパーはこのターンのエンドフェイズに特殊召喚されるぜ!」

 

手札2→3

 

 …………お、早速このカードが引けたか。

 

「むぅ……あんまり破壊しても嬉しくないカードばっかじゃん…………まぁ、だからって攻めるのを躊躇ってたら敗けだし……更に攻め込む! “天空の聖域”を発動して……魔法カード“聖域の秘術書”を発動! これは天空の聖域を発動したターンのメインフェイズにしか発動出来ないカードだよ。この効果で、僕はライフを500失う代わりに、デッキから☆4以下の天使族モンスターを効果を無効にして2体特殊召喚出来るよ! 来て……コーリング・ノヴァ、シャイン・エンジェル!」

 

コーリング・ノヴァATK1400

シャイン・エンジェルATK1400

 

「バトル! コーリング・ノヴァでセットモンスターを攻撃!!」

 

「セットモンスターは“幻影の魔術師”! その効果でデッキから攻撃力1000以下の“E・HERO フォレストマン”を表側守備表示で特殊召喚するぜ!!」

 

E・HEROフォレストマンDEF2000

 

「うっ……これじゃ追撃出来ないじゃん…………モンスターとカードを1枚セットしてターンエンド!」

 

「おっと、ならエンドフェイズに白銀のスナイパーが特殊召喚されるぜ! その追加効果でお前のモンスターを1体破壊……」

 

「出来ないよ! 聖域の秘術書はその効果で特殊召喚されたモンスターにこのターンの間だけ効果破壊耐性を付与させる追加効果があるからね!」

 

聖域の魔術書(オリカ) 通常魔法

自分の場に『天空の聖域』がある場合のみライフを500ポイント支払い発動出来る。

デッキからレベル4以下の天使族モンスターを2体特殊召喚する。特殊召喚されたモンスターはモンスター効果が無効になり、発動したターンの間だけカード効果によって破壊されない。

 

「くっ……だが、白銀のスナイパーは特殊召喚出来るぜ!!」

 

「改めて、ターンエンド!」

 

白銀のスナイパーATK1500

 

龍騎LP3500

手札2

シャイン・エンジェルATK1400

コーリング・ノヴァATK1400

???

伏せ1

 

フィールド:天空の聖域

 

「俺のターン、ドロー!!」

 

 …………お? 案外いけるかもな。

 

手札3→4

 

「んで、スタンバイフェイズにフォレストマンの効果を発動……」

 

「させないっ! カウンター罠“神罰”! これでフォレストマンの効果を無効にして破壊する!! 融合はさせないからね!」

 

 ぐっ……やっぱ、一筋縄では行かねぇか…………だが! 今ので俺の勝利への道筋が見えた!

 

「まだだっ! “E・HEROエアーマン”を召喚して効果を発動!! デッキからヒートをサーチ!」

 

「うっ……握ってたんだね…………それとも今引いたのかな……」

 

「まだだっ……まだ俺のターンは終わらねぇ! “融合”を発動!」

 

「いっ!? そっちも握ってたの!?」

 

「これは今引いたぜっ! 手札のヒートと場のエアーマンを融合! 燃え上がる炎のHERO、ここに見参! 融合召喚、“E・HERO ノヴァマスター”!」

 

E・HERO ノヴァマスターATK2600

 

「更に、“ミラクル・フュージョン”を発動っ!墓地の幻影の魔術師とフォレストマンを除外して融合召喚! 深淵の闇より姿を現し闇のHERO、“E・HERO エスクリダオ”を融合召喚! エスクリダオは墓地のHEROの数×100だけ攻撃力が上がる!」

 

「そ、そっちも持ってたの……!?」

 

E・HERO エスクリダオATK2500→2700

 

「バトル! ノヴァマスで……シャインエンジェルに攻撃! フレイム・ノヴァ!!」

 

「ぐっ……でも、天空の聖域があって、僕の場に天使がいる限り戦闘ダメは発生しないよ! そして、シャインエンジェルの効果を忘れてない? 効果を無効にされているのは場にいるとき……つまりリクルート効果は生きる訳だよ!」

 

 ふむ……でも、それは関係無いっ!

 

「わかってらぁ! だからこっちもシャインエンジェルの効果にノヴァマスの効果をチェーン発動だ。デッキからカードを1枚ドローっ!!」

 

 …………うっしゃ! これなら行ける!

 

「なら、シャインエンジェルの効果で“コーリング・ノヴァ”を特殊召喚するね!」

 

コーリング・ノヴァATK1500

 

「まだだっ! 続けてエスクリダオで今出てきたコーリング・ノヴァを攻撃! この時に手札から速攻魔法サイクロンを発動。これで聖域を破壊する!」

 

「っ!? しまっ……ノヴァマスで引いてたのっ!?」

 

「あぁ! これでダメージは通るっ! Dark diffusion!」

 

「うわあああっ!」

 

龍騎LP4000→2700

 

「ぐっ……でも、コーリング・ノヴァの効果でヘカテリスを攻撃表示で特殊召喚…………これで攻撃はもうお仕舞い……「誰がこんな最良の手札で終わらせるかっ! 自分の融合HEROがバトルで相手に戦闘ダメージを与えたバトルフェイズに、この速攻魔法を発動する!!」なっ!!??」

 

「速攻魔法、“コンストレック・エレメント”! その効果により、自分の場にいる融合HEROを全て墓地に送り、デッキから同レベルの融合HEROを特殊召喚するっ! 尚、特殊召喚されたモンスターは効果は無効となるっ!!俺は☆8の融合HERO2体を墓地に送って……」

 

 さて、ここでどのHEROを出すかな……別にレベルを合わせれば良いんだから同名モンスターでも良いっぽいけど……効果無効はなぁ…………ま、墓地に送られても発動できるアイツらにするか。

 

「…………俺は、ZEROとシャイニングを特殊召喚するぜっ!!」

 

E・HERO アブソルートZEROATK2500

 

E・HERO The シャイニングATK2600

 

 

コンストレック・エレメント 速攻魔法

『HERO』と名の付いた融合モンスターがバトルにより、相手に戦闘ダメージを与えた時にのみ発動できる。

自分の場にいる全ての『HERO』と名の付く融合モンスターを墓地に送り、エクストラデッキから墓地に送ったモンスターと同じレベルの融合HEROを特殊召喚する。

この効果で特殊召喚したモンスターは場にいるとき、効果は無効となる。

 

 さて、このターンでの決着は無理だけど……ダメージは与えておいて問題ないかな。

 

「当然、バトルフェイズの特殊召喚だから攻撃出来るぜ! シャイニングでヘカテリスに、そしてZEROでコーリング・ノヴァにそれぞれ攻撃!! シャイニング・ストーム! Freezing at moment!」

 

「うわあああああっ……!」

 

龍騎LP2700→1600→400

 

「くっ……コーリング・ノヴァの効果で守備表示でジェル・エンデュオを特殊召喚するよ…………!」

 

 チェッ……少し残ったか…………でも、龍騎には守備表示のジェル・エンデュオと僅かな手札のみ……ここからどうくる……!?

 

「白銀のスナイパーを守備表示にして、ターンエンドだっ!!」

 

「エンドフェイズに手札から罠発動!」

 

 っ!? 手札から罠!?

 

「罠カード“堕天使を呼ぶ笛”! これは僕がダメージを受けたターンにエンドフェイズに手札から発動できるカード! 勿論、伏せて使うならその縛りは無いけどね……でも、手札から発動したら二つ目の効果が使えるからね。まずはどっちでも使える共通効果! 自分の受けたダメージ以下の攻撃力を持つ“堕天使”と名の付く天使を特殊召喚する! 来て、“堕天使アスモディウス”! そして、第二の効果で、自分の受けたダメージの分だけ攻撃力を上げる!」

 

 はあっ!? ちょ、攻撃力を上げるって…………

 

堕天使アスモディウスATK3000→6600

 

堕天使を呼ぶ笛 通常罠

戦闘ダメージを受けたターンに発動できる。受けた戦闘ダメージ以下の攻撃力を持つ堕天使を手札から特殊召喚する。

戦闘ダメージを受けたターンのエンドフェイズに手札からこのカードが発動されると以下の効果が適用される。

●受けた戦闘ダメージ分、自分の堕天使と名の付くモンスター1体の攻撃力を上げる。

 

「こ、攻撃力が……6600!?」

 

 や、ヤバい…………しかもこの状況なら確実に永続アップ効果……!

 

燐平LP4000

手札0

E・HERO The シャイニングATK2600

E・HERO アブソルート ZEROATK2500

白銀のスナイパーDEF1300

 

「僕のターン……ドローッ!!」

 

手札0→1

 

 ……さぁ、どうくる…………

 

「強欲な壺を発動して2枚ドロー!」

 

 うぐ……ここでドローソースかよ…………

 

「っ!! ……アスモディウスの効果でデッキからスペルディアを墓地に。そして、手札の“幻惑の巻物”をアスモディウスに装備して光属性に変更して…………バトル!」

 

 っ……光属性に変更? まさか…………オネスト!?

 

「バトルフェイズ直前にリバースカード、“ヒーロー・バリア”っ!」

 

 これで攻撃は出来ないから何とかなる…………ん、微笑んでる?

 

「……メイン2へ。カードを伏せてターンエンドだよ」

 

…………え!?

 

「っちょ!? それオネストと違うのか!?」

 

「へへっ……幻惑の巻物は確かに堕天使へのオネスト用に入れてたけど、こんな風に見せ掛けも出来るからね」

 

龍騎LP400

手札0

堕天使アスモディウスATK6600(幻惑の巻物:光属性)

???

幻惑の巻物(堕天使アスモディウス:光)

伏せカード1枚

 

 くっ……してやられたな。だが、あの伏せカードが何か……結構怖いな。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 ネクガ…………ダメ、か。これでは突破は無理そうだ……。

 

「2体を守備に変更、ターンエンドだ……」

 

「エンドフェイズに永続罠、“最終突撃命令”! これで全員強制攻撃表示にするよ!!」

 

「しまっ……!」

 

 そして、龍騎の場に序盤からセットされていたモンスターカードが裏返る…………

 

???→オネストATK1100

 

 セットモンスターはオネストだったのか…………

 

「って、場に伏せてたんかい!?」

 

「えへへ……でも、これで僕の勝利だよね?」

 

「…………あぁ。完敗だぜ……」

 

 何が驚いたかって、最終突撃命令には驚かされたな。ああやって無理にでもダメージを当てにくるのは分からなかった……ってか、あれがセットならどっちにしろ負けてたな。ZEROだろうとシャイニングだろうと、4000以上のダメージが通って負けだしな。

 

「僕のターン! オネスト回収してバトル。アスモディウスでZEROに攻撃っ!」

 

「…………ダメステをスルーは……してくれるか?」

 

 ダメ元で聞いてみる。

 

「勿論。ダメステ時に手札からオネストの効果を発動! 攻撃力をアップさせちゃうよ」

 

 ですよねー……1killされちゃったかぁ…………

 

アスモディウスATK6600→9100

 

燐平LP4000→-2600

 

龍騎win



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月1試験 儀式vs魔女~互いを知り尽くしたものたちpart2~

 龍騎と燐平がデュエルを始めたその頃、イエロー寮サイドの実技デュエルでは……

 

「「デュエル!」」

 

後攻:遊介LP4000

vs

先攻:満LP4000

 

 同じく、月一試験の実技でぶつかる事になった満と遊介……

 

「行くぜ、俺のターン……ドロー!」

 

「チェッ……ランダムだからしゃーねぇけど、先攻取られたかぁ…………」

 

「お前に取られたくねぇよっ! ……うん、まぁまぁかな? 俺はフィールド魔法“フューチャー・ヴィジョン”を発動!」

 

「フューチャー・ヴィジョン……ってことはアレか」

 

 遊介は満の発動したカードを見て少し苦笑いを浮かべた……

 

「俺は“フォーチュンレディ・ライティー”を通常召喚!!」

 

フォーチュンレディ・ライティーATK?

 

「フォーチュンレディはレベルで攻守の値が変わる。ライティーはそのレベル×200となる……ま、レベルは1だから200だけどな」

 

フォーチュンレディ・ライティー

☆1ATK?→200

 

「だが、召喚成功時にフューチャー・ヴィジョンの効果が発揮される。通常召喚に成功したモンスターを除外! そして、ライティーの効果! カード効果で場からライティーが離れたらデッキからフォーチュンレディを特殊召喚出来る! 出でよ、“フォーチュンレディ アーシー”」

 

フォーチュンレディ・アーシーATK?

 

「相変わらず展開はスゴいな。いきなり高レベルモンスターがヒョイヒョイ出てくるんだから……」

 

「お褒めに預かりどーも。アーシーの攻守力の値はレベル×400。レベルは6だから攻守力は2400となる! カードを2枚伏せて、ターンエンドだ」

 

満LP4000

手札2

フォーチュン・レディ アーシー

☆6ATK2400

伏せカード2枚

 

フィールド

フューチャー・ヴィジョン

 

 

「んじゃ、俺のターン……ドロー!」

 

 遊介が一枚引くと、少しニヤリとした。

 

「よし、俺は……手札から、永続魔法“儀式の檻”を発動するぜ。そして……儀式魔法“高等儀式術”を発動!デッキから“バニーラ”3体と“六武衆の侍従”を儀式素材とし……いでよ! “ライカン・スロープ”!!」

 

ライカン・スロープATK2400

 

「ライカン・スロープか……だが、攻撃力は同じ。相討ちするつもりか?」

 

「そんなわけない! 手札から装備魔法“儀式の剣”をライカン・スロープに装備! これは儀式モンスター専用装備魔法だな。攻撃力を1500ポイント上げる!」

 

 本の模様が持ち手の先の珠に印されている剣がライカン・スロープに装備される。

 

ライカン・スロープATK2400→3900

 

「ありゃりゃ、上回ったか……(あれ? 確か墓地に送った通常モンスターって地属性だけ……??)」

 

「バトル! ライカン・スロープでアーシーを攻撃!!」

 

「……とりあえずリバースカード、“タイムパッセージ”を発動! アーシーのレベルを3つ上げる!! もちろん、攻撃力も変化する……そして、アーシーのバーン効果も発揮する!」

 

フォーチュン・レディ アーシー

☆6→9 ATK2400→3600

 

遊介LP4000→3600

 

「っ……だが、僅かに足りなかったな! いけっ、ライカン・スロープ。ライカスラッシュ!」

 

満LP4000→3700

 

「……っく、アーシーがやられたか…………ま、最低ダメージで済んだから良いけど」

 

「まだだ! ライカン・スロープの効果。墓地の通常モンスターの数×200ダメージ……4体だから800ダメージを追加で与える! シャドウ・ガスト!」

 

満LP3700→2900

 

「俺はカードを1枚セットして、モンスターを伏せる。ターンエ」

「おっと、エンドフェイズに“フォーチュン・インリーハット”を発動するぜ?」

 

 突然のカードの発動に戸惑いを隠せなかった遊介だったが、少し考えてから頷いた。

 

「っ……あぁ、構わない。改めてターンエンド」

 

遊介LP3600

手札0

ライカン・スロープATK3900

???

儀式の剣(対象:ライカン・スロープ)

儀式の檻

伏せカード1枚

 

「んじゃ、俺のターン……ドロー!」

 

「……(大丈夫だ。手札は3枚とは言え、そう簡単に高いレベルのフォーチュンレディは引けない筈だし……それに、ライカン・スロープは儀式の檻でモンスター効果破壊耐性を得ているからファイリーは無理……そう簡単には突破出来ない筈……!)」

 

 遊介が満の行動をジッと見ていると、ドローしたカードを見ていた満は表情を思考から笑みへと変えた。

 

「……行くぜ。まずフューチャー・ヴィジョンの効果で逃げていたライティーが戻ってくる」

 

フォーチュンレディ・ライティー

☆1ATK?→200

 

「更に、フォーチュン・インリーハットの効果で……手札から“フォーチュンレディ・ダルキー”と“フォーチュンレディ・ウォーテリー”を特殊召喚するぜ」

 

フォーチュンレディ・ダルキー

☆5ATK?→2000

 

フォーチュンレディ・ウォーテリー

☆4ATK?→1200

 

「っ……ダルキーにウォーテリーか。それは少し想定外だったな…………増える手札も2枚なら……」

 

「おいおい、俺の展開はまだ終わってねぇぜ? ウォーテリーの特殊召喚成功時効果にチェーンして、手札から速攻魔法“地獄の暴走召喚”!」

 

「はあっ!?」

 

 満の発動したカードに流石に遊介も突っ込まざるを得なかった。何故なら、このコンボは特殊召喚方法のあまりないフォーチュンレディの中でも特殊召喚成功時のドロー効果を持つウォーテリーを大量に出すことで手札を大量に増やせるが、これで出そうと思う人はかなり少なく、ある種のロマンデッキと言えるだろう。

 

「お、おま……そんなのも入れてたのか!?」

 

「あぁ。2積みでな」

 

 しかも、手札で腐りやすいカードを2枚も入れるとは……中々危ないものである。

 

「んじゃ、何もないなら効果処理入るぜ?」

 

「お、おう……」

 

「俺は攻撃力1200のウォーテリーを選択している。お前も自陣の表側のモンスターを選べる……が、お前の場にいるのは儀式モンスターとセットモンスターのみ」

 

「あぁ。だから俺は出せないな……」

 

 遊介は驚きと同時に悔しさを露にした。先程の自分の甘い考えを一蹴されたからだ。

 

「んじゃ、デッキから2体のウォーテリーを特殊召喚するぜ。そしてチェーン処理で2枚引き、次に新たに出てきたウォーテリー2体でチェーン。その処理により、計4枚ドロー!! それに加え、これ等はスタンバイフェイズ中だから、レベルがあがる!」

 

満手札0→6

 

フォーチュンレディ・ウォーテリー×3☆4→5ATK?→1200→1500

フォーチュンレディ・ダルキー☆5→6ATK2000→2400

フォーチュンレディ・ライティー☆1→2ATK200→400

 

「一気に手札が補充された、か……(俺のセットモンスターなら、少しは俺にもチャンスはあるかも知れない……けど、きっとアイツならとんでもない方法で突破するはず…………それに、ライカン・スロープもこのターンに突破されそうな予感……でも、装備魔法で強化されてるモンスターがいて、その突破が厳しいと判断したアイツの取る行動は……)」

 

「(これなら……)俺は、サイクロンを発動する! 当然、俺は儀式の剣を選択する!」

 

「(やっぱり装備魔法破壊! それならこの装備魔法の効果の絶好のカモ!)相手の効果により破壊された儀式の剣の効果発動!」

 

「んなっ!?」

 

「このカードが相手のカード効果により破壊されたとき、デッキ・墓地から儀式魔人を2体戦闘破壊耐性を与えて特殊召喚出来る! 俺はデッキから“儀式魔人リリーサー”と“儀式魔人プレサイダー”を特殊召喚するぜ!!」

 

儀式の剣 装備魔法

このカードは儀式モンスターにのみ装備できる。

このカードを装備したモンスターの攻撃力を1500ポイントあげる。

また、装備状態のこのカードが相手により破壊され墓地に送られた時、デッキ・墓地から儀式魔人と名の付くモンスターを2体特殊召喚出来る。

この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズまで戦闘では破壊されない。

 

儀式魔人プレサイダーDEF1400

儀式魔人リリーサーDEF2000

 

ライカン・スロープATK3900→2400

 

「っ……ここで壁が増えるか…………仕方ない。ダルキーに装備魔法“ワンショット・ワンド”を装備!! 攻撃力を800ポイント上げて……バトル! ダルキーでライカン・スロープを攻撃!」

 

フォーチュンレディ・ダルキーATK2400→3200

 

 ダルキーの魔術によって、ライカン・スロープが破壊される……

 

「やられたか……でも、儀式の檻の効果で戦闘ダメージは通らないぜ!」

 

「あぁ。それに、俺の場が埋まってるから効果は使えない……けど、ダメステ終了後にワンショットの効果でこのカードを破壊して1枚ドロー。続いてウォーテリーでセットモンスターを攻撃!」

 

手札6→7

 

???→メタモルポットDEF600

 

「……だが、セットモンスターは…………“メタモルポット”! その効果で互いに手札をすべて捨てて5枚引く!」

 

流石にセットモンスターの予想が出来てなかった満は怯みながらも手札の2枚に手を掛けた。

 

「っ……なら、その効果に手札の速攻魔法タイム・パッセージと“ディメンジョン・マジック”を発動! パッセージを2、ディメンジョンを3でチェーンを組む!! ここは……ライティーを墓地に送って、手札からアーシーを特殊召喚! 破壊効果は使わない。そしてタイム・パッセージでウォーテリーのレベルをあげる!!」

 

フォーチュンレディ・アーシー☆6ATK?→2400

 

フォーチュンレディ・ウォーテリー☆5→8ATK1500→2400

 

「……そして、互いに手札を全て捨てて5枚引く処理…………俺は手札4枚捨てる」

 

満の捨てた手札

ブレイクスルー・スキル

フォーチュンレディ・ファイアリー

フォーチュンレディ・ウィンディー

カトブレパスと運命の魔女

 

「俺は手札が無いから5枚引くだけだな」

 

『ドロー!!』

 

手札7→4→0→5

 

遊介

手札0→5

 

「……俺は、カードを2枚セット。ライティーを守備表示にして、ターンエンド」

 

満LP2900

手札3

フォーチュンレディ・アーシー☆6ATK2400

フォーチュンレディ・ダルキー☆6ATK2400

フォーチュンレディ・ウォーテリー☆5×3ATK1500

伏せカード2枚

 

「このドローで勝敗が決まるのか……なら、俺は絶対に勝つ!俺のターン…………ドロー!」

 

手札5→6

 

 遊介が引いたカードを見てニヤリと微笑んだ。

 

「来た来た来たぁぁ!! 俺は、儀式魔法“大地讃頌”を発動!」

 

「っ!!」

 

「俺は、場のプレサイダーとリリーサーを儀式の為にリリース! 儀式召喚! ガブッと噛み付け、“スーパー・ウォー・ライオン”!」

 

スーパー・ウォー・ライオンATK2300

 

「ここでスーパー・ウォー・ライオン……? 確か効果はこれといって持ってなかった筈……」

 

「へへっ、ビックリした? でも、驚きはこれからだ! 更に手札から“儀式の準備”を発動! 墓地の儀式魔法である高等儀式術を回収する! 更にデッキから☆7以下の儀式モンスター……ライカン・スロープを手札に加えるぜ」

 

手札6→5→4→3→5(内、高等儀式術&ライカン・スロープ)

 

「更に! 手札から高等儀式術を使用!デミスを見せてデッキから☆8になるように通常モンスターを儀式の為にリリース!」

 

墓地に送られた通常モンスター

●はにわ×3

●太古の壺×2

 

「儀式召喚! 出でよ、俺の最高なパートナー……この決闘に終焉をもたらせ、“終焉の王 デミス”!」

 

終焉の王 デミスATK2400

 

「おいおい……デミスまで入れてんのかよ…………」

 

「俺の最高のパートナーだからな! デミスの効果発動! 俺はライフを2000支払って……フィールド上のコイツ以外のカードを破壊する! 終焉の嘆き!!」

 

遊介LP3600→1600

 

「くっ…………!」

 

 満が何かを叫んでいたが、デミスの嘆きの大きさにより声は殆ど聞こえなかった。そして……

 

 

満LP2900

手札3

無し

 

遊介LP1600

手札2(内1枚ライカン・スロープ)

終焉の王 デミスATK2400

スーパー・ウォー・ライオンATK2300

 

「なっ!! デミスはともかくスーパー・ウォー・ライオンも!?」

 

「儀式の檻は自分モンスター効果も守れる。そして、モンスターが破壊されるのは魔法・罠より前……だから儀式の檻が適応されていたわけだ!」

 

「あ、そういやそんな効果あったな……」

 

「だが、これで終わりじゃねぇ!更に儀式の準備! 墓地から高等儀式術を手札に加える! デッキからは……そうだな、スーパー・ウォー・ライオンを手札に加える」

 

手札2→1→3(ライカン・スロープ&高等儀式術&スーパー・ウォー・ライオン)

 

「これでラスト! 高等儀式術による儀式召喚! その己の身に刻まれた合成されしものたちの無念を戦場で解き放て! 儀式召喚、再び参上! ライカン・スロープ!!」

 

墓地に送られたカード

●太古の壺

●迷宮壁~ラビリンス・ウォール~

 

ライカン・スロープATK2400

 

「地属性通常モンスター中心だけど……儀式魔人とかデミスを入れてたりするところはお前らしいな…………」

 

「まぁね、でも……これで本当にデュエルは終焉になっちゃうよ? 全員で総攻撃!」

 

 そう、満のライフは2900。いくらなんでも7100のダメージ+効果ダメージ2200を受けては元も子も無いが…………

 

「があああああっ…………でも、俺を完全には倒せない……ぜ?」

 

満LP2800→2200→1625→1025→475

 

 遊介の思惑とは裏腹に僅かに残った……

 

「えっ!! どうして…………」

 

「全く、伏せカードのお陰で助かったぜ。お前がデミスの効果を使った時にチェーンして、2枚の“ダメージ・ダイエット”を使わせてもらった」

 

「っ!! フリーチェーンのダメージ半減カード……!」

 

「そう。この効果で、俺は自分の受けるダメージを4分の1に減らして、総ダメージを2325にしたって訳さ」

 

「してやられた……でも、満はリリーサーを素材にしているスーパー・ウォー・ライオンがいるから特殊召喚出来ないよ!! ターンエンド!!」

 

遊介LP1600

手札1(スーパー・ウォー・ライオン)

スーパー・ウォー・ライオンATK2300(リリーサー&プレサイダー素材)

終焉の王 デミスATK2400

ライカン・スロープATK2400

 

「俺のラストターン……」

 

 満がデッキに指をかけたとき、遊介は突然背筋にゾゾゾッと悪寒が走った。

 この時、何を感じたのかは不明だが…………その時、遊介の思った事はただ一つ……

 

「ドローッ!!」

 

 

 このデュエルで負けるのは……自分かも知れない…………と。

 

手札3→4

 

「まだ……強欲な壺を発動して2枚ドロー…………希望は、どんな逆境でも輝いている。それを今から教えるぜ!!」

 

手札4→3→5

 

「っ!!」

 

「手札から魔法カード“ミスフォーチュン”! バトルを放棄して相手モンスターを破壊する。そして、その攻撃力の半分のダメージを与える!対象は……スーパー・ウォー・ライオン!」

 

 満が選択すると、スーパー・ウォー・ライオンは突如として苦しみだし、最終的には爆発した。そして爆風が遊介を襲った。

 

遊介LP1600→450

 

「ぐっ……で、でも攻撃出来ないなら意味ないんじゃ…………!!」

 

「なら、攻撃せずに勝つ! 俺の墓地には……ライティ、ファイアリー、ウィンディー、ウォーテリー、ダルキー、アーシー…………6種のフォーチュンレディがいる時のみ、コイツは特殊召喚出来る」

 

「……!?」

 

「希望を紡がんとす魔女よ……その魔術により希望を見出だせ! “フォーチュンクィーン・ホーペス”を特殊召喚!」

 

満の場に現れたのは虹色のローブに身を包んだ老婆の様なモンスターだった……

 

フオーチュンクィーン・ホーペス☆8ATK???

 

「フォーチュンクィーン・ホーペスはフォーチュンレディたちと同じようにレベルで攻撃力が変動する。ホーペスはレベル×500の数値になる……まぁ、レベル8以上の時は攻撃出来ないけどね」

 

フォーチュンクィーン・ホーペスATK???→4000

 

「攻撃力4000……でも、既に攻撃はできないし…………! そのモンスターの効果か……」

 

 遊介はある程度の見当を付けた。

 

「あぁ。コイツの効果は手札からフォーチュンレディを3体除外して、墓地のフォーチュンレディを1体除外する。そして選択したモンスターの効果を発動条件を無視して発動できる」

 

「は!? 何その重すぎるコスト……って、え…………まさか!?」

 

「そう……俺は手札のファイリー・ダルキー・ウィンディーを除外。そして、墓地のファイリーを除外する」

 

「……だよなぁ…………ま、無念は特に無いからな!」

 

「んじゃ、効果発動! 相手モンスターの攻撃力分のダメージを与える!! 対象は……ライカン・スロープ!」

 

ライカン・スロープに向けて炎球を撃ち放った。その炎球によりライカン・スロープが爆発した。

 

遊介「くっ……うわあああああああっ!!」

 

遊介LP450→-1950

 

満win

 

 

ちなみに他のメンバーをダイジェスト(早くシンクロ出したいからこうしました。悔いは無い。)

 

霧斗vs翔

結果:霧斗のウィジャ盤完成により霧斗の勝利

 

大吾vs三沢

結果:大吾のプレイングを読みきった三沢の勝利

 

愛花vs明日香

結果:クリスティアの特殊召喚封じを存分に利用した愛花の勝利

 

十代vs万丈目

結果:原作通りフェザーマンによるダイレクトアタックで十代の勝利

 

 

その後、十代と満……龍騎に霧斗は昇格の話を持ち掛けられたが十代と満は断った。その理由は…………

 

「俺はこの情熱の赤が好きだからな!」

 

「あんな卑怯極まりないブルーに誰が行くものか。俺はあの状態が解決されない限り昇格はしない」

 

 

とのことだった…………



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シンクロ初お目見え! 闇のデュエル!!

えっと、まず先に言っておきますが、今回だけはすごく長いです。


今回は20000文字越えですからね。


…………まぁ、なんでこうなったのかってぇと……本来は4部構成だったんですが…………シンクロを出したい欲求がMAX振り切れてしまったために、1話分丸々を1ターン経過だけに使ってしまったのが原因です。はい……

それで、流石にそのまま更新するのもあれかと思って、この闇のデュエル回を全て1話にしてしまいました。


なので、普段ではあり得ない長さとなっています。二度とこんなに長くはしないと思います。多分……

○○出したい欲求が出なければ普段通りの5000文字未満の手頃な話になるので大丈夫かと…………どっちにしても投稿までの期間は空いてしまうんですけどね

それでは、もう何話目になるのか分かりませんが……ここで漸くこの小説でシンクロ本格始動です!

一時的に本当に「ずっと俺のタァァァァァン」になるのでその辺はご了承ください。



それでは、どうぞ!


 龍騎と霧斗は無事に(龍騎は筆記が大分危なかったが)イエロー寮に昇格出来たものの、部屋があまり無かった事もあり、霧斗が空き部屋に……そして龍騎は…………

 

 

 

「……って訳で、宜しくね。兄ちゃん!」

 

「まぁ、無難だよな……」

 

 満との相部屋となった……

 

 

 

 

 それから数日後の深夜、満は愛花にPDAで呼ばれて廃寮の近くにやって来た。

 

「愛花、どうしたんだ?」

 

「満くん……実はね、明日香ちやんがこの中に入っていっちゃって…………」

 

 その返答で満はすべてを察した。既にここまで来たのだと……

 

「分かった。愛花はここで待機しておけ」

 

「え、う……うん!」

 

 愛花を残して満は足早に廃寮の中へと向かった。

 

 

 

 

 

 

「……そんで、お前らは探険気分で廃寮の中に来たのか?」

 

「おう! 折角だから肝試しってな!」

 

「それに、お前も居たのか……道理で帰ってきてないと思えば…………」

 

「良いじゃん、楽しみだったんだから!!」

 

 ……のだが、満はホールの所で固まっている十代らを見付けた。

 満は、このときのメンバーの中に翔やコアラ君……そして燐平に龍騎の姿を確認した…………その時、突如として女子の叫び声が聴こえた。

 

『っ!!??』

 

「アレは……明日香!?」

 

「(もう始まってるのか!!)行くぞ!!」

 

 十代が叫び声の主が明日香であることに気付くと、満と十代が先導して声のする方へと走っていく…………と、その最中に十代が足元に何か落ちているのを見付けた。

 

「!? コレは明日香のカードじゃねぇか!!」

 

 そして、満は何かの跡に気付いた。

 

「この跡は何かが引き摺られたような……龍騎、燐平。俺達は先に行こう。十代達はそのカードを全部まとめておくんだ!!」

 

 ほぼ怒号に近い指示だしに十代らは若干驚きながらも頷いた。

 

「「うん(オーケー)!!」」

 

『り……了解(っす/なんだな)!』

 

 そして、満と龍騎、燐平は跡を追って更に奥へと進んで行った。

 

 

 

 

辿り着いた部屋には謎の大柄な男が仁王立ちで立っていた

 

「フフフ、待っていたぞぉ……三林満ぅ、それに…………? 遊城十代は何処だぁ…………?」

 

 どうやら、その男は満と十代を待っていた様子だったが、十代が居ないことに疑問を抱いていた。

 

「アイツは遅れてくる。そんなことより、俺に何の用がある??」

 

「……まぁいいだろぅ。我が名はタイタン。貴様に闇のデュエルを申し込むぅ!!」

 

「……良いだろう。受けて立つ!!」

 

「兄ちゃん……(原作知ってるから怖くないけど…………問題は見破った後……あの後、本物の闇のデュエルになる…………)」

 

「大丈夫だ。闇のデュエルなんてそうそうあるもんじゃねぇ……(原作的にそう言っといた方が良いよな? ……それに、さっきここに来る途中に社長に連絡して何とかシンクロをこれからも使える様にしてもらったけど…………まぁ、別に『蒼眼の銀龍』位なら問題ないかな?)」

 

「……良いだろぅ…………デュエルだぁぁ……」

 

「デュエル!」

「デュエルゥゥ……」

 

満LP4000

タイタンLP4000

 

「(できる限り早く終わらせて帰る!!)先攻は俺だ! 俺のターン……ドロー!!」

 

手札5→6

 

「!! (……モンスターがコイツだけ…………!? 普段は手札に2~3体は回って来るのに!!)俺はモンスターとカードを4枚セット永続魔法“悪夢の蜃気楼”を発動…………ターン、エンドだ!」

 

「!?」

 

「兄ちゃん……」

 

満LP4000

手札0

???

伏せカード4枚

悪夢の蜃気楼

 

 

「ぅ私のターン……ドゥルォォ…………」

 

「スタンバイフェイズに悪夢の蜃気楼の効果が適応される……デッキからカードを4枚ドロー! 更に、“非常食”をチェーンで発動。逆順処理を開始する。非常食により、俺の場の悪夢の蜃気楼を墓地に送り、その数×1000回復。更に蜃気楼により手札を増やす……」

 

タイタン手札5→6

 

満手札0→4

LP4000→5000

 

「……手札を補充したか。ただの事故か、それとも何を考えているのか…………」

 

「…………どちらか……見極めてみろよ……!(くそが……何がどうなってんだよ…………! 何とか少しは来たけど……これじゃ、全然足りない…………!)」

 

 満は額に汗を滲ませ内心焦りながらも声を若干荒げて威嚇する……が、兄の事をよく知る龍騎は…………

 

「(兄ちゃん……前に教えてくれたじゃん……焦ってたらデッキが答えてくれないって…………!)」

 

「……まぁ、良い。私は“インフェルノクインデーモン”を召喚するぅ!」

 

インフェルノクインデーモンATK900

 

「確かそいつは、毎ターン自分のデーモンモンスターの攻撃力を1000ポイント上げれるんだったな……?」

 

「その通りだぁ……私はインフェルノクインデーモン自身を選択ぅ…………」

 

インフェルノクインデーモンATK900→1900

 

「更にぃ……フィールド魔法“万魔殿~悪魔の巣窟~”を発動するぅ!」

 

「っ!!」

 

 辺りが何やら気味の悪い世界に変わってしまうと、満は更に苦い顔になり……

 

「チッ……コストを踏み倒す為か…………」

 

「そうだぁ……さしずめ、地獄の一丁目と言うべきかぁ…………? さて、バトルぅ!! インフェルノクインデーモンで伏せモンスターに攻撃ぃぃ!」

 

 そして伏せられていたモンスターカードが裏返る……

 

???→ボルト・ヘッジホッグDEF600

 

「……セットモンスターは“ボルト・ヘッジホッグ”…………破壊される」

 

「!!(兄ちゃん、もしかしてあのデッキは……!)」

 

「……見たことないモンスターだが、そのモンスターも伏せカードも破壊されることがトリガーの様でも無いから気にしなくとも良いか…………カードを2枚セットし、ターンを終える」

 

タイタンLP4000

手札2

場(万魔殿~悪魔の巣窟~)

インフェルノクインデーモンATK1900→900

伏せカード2枚

 

「…………俺の、ターン……(このドローで……大分戦況が変わるが、このデッキでやれるのか……?)」

 

 満がデッキを見つめてドローしようと手を動かしていると……

 

「満!!」

 

 ここで十代らが満らと合流した。満は驚いて後ろを振り向く。

 

「っ!! 十代……」

 

「お、満のデュエルか! 今、どうなってんだ??」

 

「今、ちょうどアイツのターンなんだがよ……序盤だけど、LPは少し上回っているけど、盤面で言うと少し不利なんだよな…………」

 

「そっか…………満! お前さ、何があったのかわかんねぇけど……お前の強さを見せ付けろよ!!」

 

「……!」

 

 燐平から現在のデュエルの状況を簡単に説明すると十代は頷き、満の方を向くと叫び、笑顔でいつものポーズをやった。

 満はその様子を見て驚くと「ねえ、兄ちゃん!」という龍騎の言葉を聞き、龍騎の方を振り向く。

 

「兄ちゃんさ、前に教えてくれたよね」

 

「前に……?」

 

「うん。『デッキは言わば自分の心だ。自分の心が揺らいでたらデッキも答えてくれない』って……」

 

「あ……!」

 

 そこで満は気付いた。自分は早く決着を付けようと焦っていたのだと…………その上で良いカードが引けなかったのをデッキのせいにしかけていた。

 

「…………ありがとう。漸く目が覚めたよ」

 

 満は涙を流しそうになったが、気合いで乗りきるとデュエルの相手であるタイタンの方へと向く。一度目を閉じてそして軽く息を吐き……目を開いた。そして十代達や、龍騎らに聞こえる声で叫んだ。

 

「こっからが、ショータイムだ…………驚いて、腰抜かすなよ!!」

 

「へへっ、お前のデュエルは驚かされっぱなしだったから……ちょっとやそっとじゃ驚かねぇぜ?? さぁ、見せてくれよ。お前のデュエルを!!」

 

 満の言葉に十代はニヤリとしながらデュエルを促す。

 

「あぁ! 俺のターン……ドロー!!」

 

手札4→5

 

 満はデッキトップを勢いよく引く……そして、そのカードを見るとクスリと笑って自分の伏せカードを発動させた。

 

「2枚入れてたのは正解だったかもな! まずは伏せていた3枚の同じカードを全て発動!! “ゴブリンのやりくり上手”っ!!」

 

「え、兄貴ぃ……あのカードって…………確か墓地にあればあるほどいいカードだったよね? 今、全部発動しても処理が終わってから墓地にいくから意味が無いんじゃないっけ??」

 

「あぁ……そうだよな…………一体何を??」

 

「兄ちゃんってば、非常食2積みだったの……!?」

 

 十代と翔が満の行動に疑問を抱いていると、龍騎が苦笑いで呟いた。

 

「非常食……なんだな?」

 

「あぁ。まぁ、見てみろよ……これが…………アイツのドローコンボだからよ……!」

 

 コアラ君が非常食のカードが何を意味するのかと首をかしげていると、燐平はニヤリとしながらそう答えた。

 

「更に手札から非常食を発動してチェーンを組む! ……使いたいカードはおありで??」

 

「…………いや、無い。続けてくれぇ(何を仕掛けてくる…………まぁ、伏せているカードの片方はミラーフォース……高火力のモンスターを出してもこれ等で返り討ちにするぅ……!)」

 

「んじゃ、俺のドローコンボ発動! まずは非常食の処理によって場の3枚のやりくりを墓地に送ってライフ3000回復……そしてやりくりの効果処理に移る…………けど、ここで問題。今からゴブリンのやりくり上手の効果を処理するけど、この時、俺の手札は4枚から何枚に増えるかな??」

 

 効果処理の途中で満は後ろにいる面々に振り向かずに問題を出した。

 

「え、えっと……墓地の同名カード1枚につき引ける数は増えるから…………えっと……って、あれ…………これ、まさかとは思うけど……墓地にあるのは3枚!?」

 

 翔は計算途中で何かに気付いたようだ。

 

「? どうしたんだ??」

 

「……??」

 

「うん。ひとつ前の処理で3枚とも墓地に送ったからね。それじゃ、答えを計算しようか」

 

 十代とコアラ君は分かってない様子で翔の方を見る。龍騎が翔の言葉を肯定し、答え合わせを行った。

 

「1枚目の処理時に4枚ドローして1枚をボトムに。2枚目の処理で4枚ドローして1枚ボトムに。3枚目の処理で4枚ドローして1枚ボトムに……つまり、計9枚引けるわけで…………答えは13枚、だね!」

 

「はあっ!? マジかよ!? そんなに引いたらデッキ無くなるんじゃ…………」

 

 龍騎の弾き出した答えに十代が拍子抜けの声をあげた後、信じられないといった様子で呟いた。

 その光景を背中を向けたまま聞いていた満は「やっぱり驚いた」と楽しげに言って、更に続けた。

 

「龍騎、その通り正解! だから、俺のこのデッキだけは55枚にしてあるんだぜ!」

 

 そして、満は3枚のゴブリンのやりくり上手を処理した……

 

満手札4→8→7→11→10→14→13

LP5000→8000

 

「何だとぉ!? 手札を……一気に増やしながらもLPを大量に確保しているだとぉ!?」

 

 タイタンもこの光景に目を見開いていた…………が、次第に落ち着きを取り戻し始めた……否、むしろ笑みを浮かべていた。

 

「……これは予想外ではあったが…………これならばこの伏せカードが役に立つぅ! リバースカード、発動ぅ。“悪魔からの貢ぎ物”!!」

 

「!?(あのカードは見たことないな……“悪魔への貢物”とは違うのか?)」

 

 見たことないカードに満は少し警戒した。

 

「このカードは相手の手札が6枚以上の時に発動出来るぅ! 私の場のデーモンと名の付くモンスターを生け贄としてぇ……デッキからデーモンモンスターを特殊召喚出来るのだぁ!! 出でよ、“戦慄のスカル・デーモン”!! 更に! このターンはスカル・デーモンは戦闘や効果で破壊されない!!」

 

戦慄のスカル・デーモンATK3000

 

「更に、特殊召喚に成功したとき……相手のLP分自分のLPを回復するぅ!!」

 

『ハアアアアアッ!?』

 

タイタンLP4000→12000

 

「はぁ!? 何だよそれ、インチキ効果も大概にしろよ!!」

 

 燐平はその光景に思わずあの名台詞を叫んだ。

 

「…………攻撃力3000の戦闘・効果破壊耐性、更に対象を取れば無効に出来る可能性のあるモンスターに加えて伏せカードも残るだなんて…………ちょっと端から見れば絶望以外の何物でもないな……」

 

 流石に満は苦笑いではすまないと分かってても、苦笑いをしてしまう…………が、その笑みは次第に行けるという笑みへと変わる。

 

「…………だが、何とかする方法はこの手札にあるな」

 

「なんだとぅ!? 私のこの場を見てそう言える筈がない!!」

 

 満の確信めいた言葉にタイタンは思わず叫んで否定した。

 

「まぁまぁ……まずはこれからかな? 永続魔法“調和再生”を発動して……手札のモンスターを墓地に送って……チューナーモンスター“クイック・シンクロン”を特殊召喚!!」

 

クイック・シンクロンATK700

 

『チューナーモンスターだと(だってぇ/なんだな)!?』

 

 十代や翔、コアラ君は全く聞き覚えのないカードの登場にとても驚いた。

 龍騎は「やっぱり」と頬を緩め、燐平は「やっとおでましか」と口角を上げた。

 

「な、何なんだそのモンスターは!!」

 

 タイタンも顔を少し強ばらせながら説明を求めた。

 

「チューナーモンスター……その真価はこれから発揮されるさ! だが、その前に下準備から。チューナーモンスター“ジャンク・シンクロン”を召喚!」

 

 満はその様子に気にも止めずに更に手札のモンスターを通常召喚した。

 

ジャンク・シンクロンATK1300

 

「ここでジャンク・シンクロンのモンスター効果! 墓地のレベル2以下のモンスターを守備表示で特殊召喚する事が出来る。カモン、“チューニング・サポーター”!!」

 

 ジャンク・シンクロンが地面を叩き、黒っぽい穴を開けると、そこからチューニング・サポーターが這い上がって来た。満にはその時、一瞬だがジャンク・シンクロンがこっちを見た様な気がした……が、気のせいかと思い、言葉を続けた。

 

チューニング・サポーターDEF300

 

「もっとも、コイツの効果で出したモンスターは効果が無効になるがな……更に魔法カード“機械複製術”! これで攻撃力500以下の機械族を選択して、複製する! 更に来い! チューニング・サポーター達よ!!」

 

チューニング・サポーターDEF300×2

 

「す、すげぇ……場があっという間に埋まりやがった…………やっぱり満はすげぇ!」

 

 十代は驚いていたが、次第にいつもの様子を取り戻していたが、翔とコアラ君はまだ唖然としている……

 

「……だ、だが! そのモンスターらはすべての攻撃力が低い!!私のモンスターに勝てる筈が無い!!」

 

 タイタンも目を見開いていたが、すべての攻撃力が低いと分かると威勢を取り戻した。

 が、満は笑みを絶やさなかった。

 

「……これを見てもそう言えるかな? 俺はレベル2として扱うチューニング・サポーターに、レベル3のジャンク・シンクロンをチューニング!!」

 

『チューニング!?』

 

 十代らとタイタンは聞き覚えのない単語に驚きを隠せなかった。

 そして、ジャンク・シンクロンが3つの緑色の輪になり、チューニング・サポーターがその輪を潜り、2つの星となった。

 

「英知ある万能なる秘書よ……その智に置いて可能性を見出だせ、シンクロ召喚!! 最強司書官、“TGハイパーライブラリアン”!!」

 

TGハイパーライブラリアンATK2400

 

『し、シンクロ召喚!?』

 

「シンクロ召喚とは、チューナーモンスターとチューナーモンスター以外のモンスターのレベルを合計した数のレベルを持つモンスターを融合デッキ……いや、融合モンスターしか入れてない訳じゃ無いから便宜上エクストラデッキにしようか。エクストラデッキから特殊召喚する……新しい特殊召喚方法なんだ!」

 

 龍騎と燐平を除く皆が驚きを隠せずにいると、満がシンクロ召喚の説明をした。すると、タイタンはハッとした様子でくってかかった。

 

「ま、まて!! そのチューニング・サポーターのレベルは1……しかし、ジャンク・シンクロンのレベルは3……そしてそのモンスターのレベルは5…………ならばレベルが合わないぞ!!」

 

 しかし、満は笑みを絶やさぬまま続けた。

 

「残念、チューニング・サポーターは、シンクロ召喚の素材となるとき、任意でレベル2のモンスターとしても扱えるんだ! 更に、チューニング・サポーターの追加効果により、1枚ドロー!」

 

手札8→9

 

「……と、ここで調和再生の効果が適応されるぜ! コイツぁ、俺がシンクロ召喚に成功したときに、追加で1ターンに1度だけ通常召喚権を増やせる!!」

 

調和再生 オリカ 永続魔法

自分がシンクロ召喚に成功した場合、1ターンに1度だけ通常召喚権を増やす事が出来る。

 

『な、なんだってぇぇぇ!?』

 

 その効果の凡庸性能の高さに思わず皆が目を見開いた。これにはさすがに燐平や龍騎らも驚いた。

 

「さて、対象に取れない上に戦闘・効果破壊耐性があるのはきっついけど……やれるだけやるか。俺は更に、レベル1とレベル2として扱うチューニング・サポーターに、レベル5クイック・シンクロンを自身の効果によりロード・シンクロンの代替としてチューニング!!」

 

 更に、クイック・シンクロンが5つの輪となり、2体のチューニング・サポーターがその輪を潜り、3つの星となった。

 

「その金色の体で、戦場を駆け巡れ! シンクロ召喚! 駆けろ、“ロード・ウォリアー”!!」

 

ロード・ウォリアーATK3000

 

「こ、今度は攻撃力3000のモンスターがポンッと出てきたぁ!?」

 

「しかも、チューニング・サポーターでまた更に引くんだろ?」

 

「……いや、まだ引ける筈だぜ?」

 

「え、いや……だってもう引ける可能性はないんだな?」

 

「あるよ。兄ちゃんの場にいるライブラリアンが……」

 

 翔が満の場にモンスターが次々と出てくる様子に驚き、十代らはドローの量を計算していた……

 

「ここでレッツドロー加速!! まずは強制効果……チューニング・サポーター2体をそれぞれチェーン1、2の組んで、更にライブラリアンのも強制効果だから1枚ドローできる……よって、3枚ドロー!」

 

手札9→12

 

「で、デッキがもう半分近くになった…………」

 

「これは流石に……スゴい、恐ろしい」

 

 流石にシンクロを知っている龍騎と燐平でも、これには戸惑いを隠せていない様子……

 

「んじゃ、更に手札のモンスターを墓地に送って、クイック・シンクロンを特殊召喚。更に増えた召喚権で“ゴブリンドバーグ”を召喚!」

 

ゴブリンドバーグATK1400

 

「ここでゴブリンドバーグのモンスター効果! 手札のレベル4以下のモンスターを特殊召喚出来る。ダークシー・レスキューを特殊召喚! この効果を使ったらゴブリンドバーグは守備表示になるがな」

 

ダークシー・レスキューDEF0

 

ゴブリンドバーグATK1400→DEF0

 

「さて、レベル1のダークシー・レスキューにレベル5のクイック・シンクロンをチューニング!!」

 

 再びクイック・シンクロンが5つの輪となり、その中にダークシー・レスキューがオールを一生懸命漕いで中に入ると1つの星になった。

 

「集いし鋼鉄の意思が、皆を護る盾となる!シンクロ召喚! 護れ、ジャンク・ガードナー!!」

 

ジャンク・ガードナーDEF2600

 

「ダークシーもシンクロ素材になればドロー出来るから2枚ドロー」

 

手札8→10

 

「んじゃ、更にロード・ウォリアーのモンスター効果で、デッキからレベル2以下のモンスターを特殊召喚する……レベル1、“音響戦士ベーシス”を特殊召喚!」

 

音響戦士ベーシスATK600

 

「ここで魔法カード“下降潮流”を発動。これによりゴブリンドバーグのレベルを1に変更! そしてレベル1にしたゴブリンドバーグにレベル1のベーシスをチューニング!」

 

「今度はレベル2のシンクロモンスター!?」

 

「一体何が……出てくるんだ!?」

 

「地平を疾風(はし)り抜けるその速さで、希望の未来へ誘え! シンクロ召喚! 出でよ、シンクロチューナー……“フォーミュラ・シンクロン”!!」

 

フォーミュラ・シンクロンDEF1500

 

『し、シンクロチューナー!?』

 

「シンクロチューナーってのは、言わばチューナーとして扱えるシンクロモンスターだね」

 

「あーあ、こりゃ本気も本気120%だわ」

 

 新たなるモンスターの出現に驚く十代達に龍騎は説明をし、燐平は苦笑いをする……

 

「フォーミュラ・シンクロンはシンクロ召喚成功時にドロー出来るから2枚ドローっと……これで場に4体並んじゃったか…………ならレベル6、ジャンク・ガードナーにレベル2、フォーミュラ・シンクロンをチューニング!!」

 

手札9→11

 

 フォーミュラ・シンクロンが2つの輪となると、その中にジャンク・ガードナーが入り6つの星となった。

 

「夜空に輝く星屑龍よ、その輝きをもって、世界を羽ばたけ!」

 

「このシンクロ口上……!」

 

 満の召喚口上に龍騎はとあるモンスターを思い出した。

 

「シンクロ召喚! 飛翔せよ俺のフェイバリット、スターダスト・ドラゴン!!」

 

スターダスト・ドラゴンATK2500

 

『きれいだ…………』

 

 その輝きに思わずその場にいた全員がそう呟いた……

 

「…………あ、そうだ。ライブラの効果でドローっと」

 

 見とれていた満だったが、ふと効果処理が終わってなかった事を思い出すとカードを1枚引いた。

 

手札11→12

 

「お、ようやく引けた…………んじゃ、とりあえず……魔法カード“ナイト・ショット”! これにより相手のセットカードを撃ち抜く!」

 

「なんだとぅ!? 私のミラーフォースがぁ!?」

 

「……(ミラフォ……外れかよ)まぁ、でもこれで展開の邪魔は完全に居ないかな? 手札のカードを2枚伏せてそのカードを破壊。“ジャンク・シンクロン・カスタム”を特殊召喚するぜ!」

 

ジャンク・シンクロン・カスタム(ナタタクさんオリカ)ATK1300

 

破壊した伏せカード

ミラフォ

スキル・サクセサー

 

「そんで……墓地のボルト・ヘッジホッグのモンスター効果。俺の場にチューナーが居れば特殊召喚出来る。もっとも、この効果を使ったあとに場を離れたら除外されるけどね……カモン、ボルト・ヘッジホッグ!」

 

ボルト・ヘッジホッグDEF800

 

「さて、行くぜ! レベル2ボルト・ヘッジホッグにレベル5のジャンク・シンクロン・カスタムをチューニング……集いしくず鉄が破壊の巨人を生み出し、その巨人の一太刀ですべてを斬り裂く! シンクロ召喚! 斬り伏せろ、ジャンク・バーサーカー!! んで、1枚ドローっと」

 

ジャンク・バーサーカーATK2700

 

手札8→9

 

「だ、だがぁ……私のスカルデーモンにはどれも攻撃力が足りてないぞぉ!!」

 

「んじゃ、下げちゃおう。永続魔法“強者の苦痛”3枚発動ね。勿論これは相手の場全体にだから対象取らないよ?」

 

「全部手札に握ってたぁ!?」

 

 手札の握り量にいろんな意味で驚く燐平……

 

スカルデーモンATK3000→600

 

「な、なぁ……!?」

 

「これでサンドバッグ状態に出来たし……バトル。全員でスカル・デーモンフルボッコに!」

 

「うぼぁぁぁぁぁ!?」

 

タイタンLP12000→3800

 

「うわぁお……ライフ12000あったのに8000も一発で吹っ飛んだ…………あのデッキ、絶対に40枚に組み直させないと……」

 

「すげぇぜ、満! お前はやっぱり最高なデュエリストだぜ!!」

 

 見ていた龍騎はドン引きしながら呟き、殆どのメンバーもひきつった顔のまま無言で頷く…………が、十代だけはこの状況でテンションがMAXになっている……

 

「うぐぅ…………だが、これをみろお……!」

 

 流石に8000ダメージは衝撃が凄まじかったらしく、タイタンもそれなりにボロボロになっていたが、首から提げていた金色に輝く三角錘のアレを手に取ると、光が発せられた。すると……満の目にはタイタンの胸元に大きく穴が空いているように見えた…………

 

「うそだろ……タイタンの左半身の殆どがきえてやがる…………!?」

 

「え、脚の部分じゃないの!?」

 

「顔や首を除いた上半身じゃないんだな……??」

 

『…………え!?』

 

 十代、翔、コアラ君が顔を見合わせる……

 

「……やっぱりそうか。お前、ニセモンの闇のデュエリストだろ」

 

「な、何を言うぅ……私は本物の闇のデュエリストだ…………!」

 

 満の確信めいた言葉に若干たじろぐタイタンだったが、満は更に続ける。

「いーや、間違いだね。これの理由は今からする質問に答えてくれよ?そうすれば分かるからさ……」

 

「良かろう……!」

 

「古代の千年アイテム……その数は?」

 

「そ、それは……な…………」

 

「!!」

 

 タイタンの言葉に十代が驚いた表情になる

 

「……ふふふ、なぁなだぁ!」

 

 それを見たタイタンは威勢良く答えた。

 

「せ、正解なんだな……」

 

「ふふふ! そう、七つある千年パズルの一つの持ち主がこの私なのだぁ!!」

 

「はい、ダウト。千年パズルは一つしか無いぜ? 千年アイテムは各種一つずつ7種類だからな?」

 

 タイタンが胸を張り威勢良く答えたが、満は冷静に指を指して訂正した。そして、タイタンの顔が少しずつ驚きの表情になっていく。

 

「な、なぁ……!」

 

「つまり、そのタイタンって奴は偽者なんだね!」

 

「く……くそぉぉぉぉ!!」

 

 驚きの表情で満を見詰めるタイタンに龍騎が更に追い撃ちの一撃となる言葉を浴びせた結果、タイタンは偽物の千年パズルを投げ捨てた……すると、満とタイタンの真後ろから突如として黒い壁のような物が現れた……

 

「「「「「!?」」」」」

 

「なっ!?」

 

「な、なんだぁコレは!?」

 

「!? 兄ちゃん! …………うわっ!?」

 

 デュエルを見ていた十代らは何事かと目を丸くし、満とタイタンは驚きのあまりその場で硬直してしまい、ただ辺りを見渡すだけで逃げ出せずにいた。そして、謎の黒い壁が二人を包み込もうとしていると、龍騎はハッと我に帰り、慌ててその壁に触れようとしたら……突如として壁に電流が流れたのを見て、思わず手を引っ込めてしまった。

 

「龍騎っ!?」

 

「お兄ちゃ」

 

その状況に気付いた満はハッと後ろに振り返ると、龍騎の方へと手を伸ばし、龍騎も必死に声を上げたが黒い壁は完全に二人を遮断し、龍騎の声も途中で途切れてしまった…………

 

「い、一体これは…………!?(原作ではこんな感じじゃ無かった筈…………!)」

 

「う、うぉぉ!? く、来るな! こっちへくるなぁぁぁぁ!!」

 

「っ?!」

 

 原作知識とは違う光景に戸惑いを隠せずにいると、突如としてタイタンの叫び声が聞こえ、ソチラを振り向くと、タイタンの足元に何やら黒いスライムの様なものが現れ、タイタンの体をどんどん包み込んでいくのが見えた。

 

「クソッ…………!? うわっ、こっちにも!!」

 

 その様子に思わず歯ぎしりをしていると、足首にヒンヤリとした感覚を覚え、ハッとして足元を見ると、なんと此方にも黒いスライムの様なものが自分の体を包み込もうと上がって来るのが見えた。

 

「うわっ!? や、止めろって!!」

 

 慌てて足をばたつかせ離れさせようとしたが、スライムはその粘着力の謎の高さにより、離れず、どんどん足元から膝小僧の所まで侵略してきた……

 

「クッソ……まずいぞ…………!」

 

 満が額に汗を滲ませていると…………突如として声が聞こえた。

 

『マスター、そこを動かないで!』

 

「っ!? う、動くなだって!?」

 

 その声は、とても透き通っている声で、満も思わず反復しながらも動かずにいた…………すると、足元に光線の様なものが飛んできて、黒いスライムを撃ち抜いた! それに驚いたスライムはそそくさと満から離れていった…………

 

「うおっ!? い、今のは…………スターダスト?」

 

 その光景にまたしても驚き、その光線の出所を確かめようと見上げると、そこには此方を向いているスターダスト・ドラゴンの姿があった。

 

『うん。僕、マスターにお仕えするスターダスト・ドラゴンの精霊だよ!』

 

「うお!? スターダストが喋った……ってより、精霊!!?? っつーか一人称僕なの!?」

 

『驚くとこそこかな? ……あの、マスター…………それよりも今回のデュエルのお相手、かなり厄介だよ……』

 

「……え? お、おう…………!?」

 

 色んな情報が交錯して頭がこんがらがっている満にスターダストが溜め息を吐きつつ相手であるタイタンの方を向くように指摘すると、満も一旦は落ち着きを取り戻し、タイタンの方を見る……するとタイタンはすでに黒いスライムに全身を取り込まれてしまい、黒いスライムがタイタンの体の中に入っている様子か見えた。

 

「うっげ……これはSAN値直葬イベントじゃねぇかよ…………下手したら発狂しそうだわこれ……」

 

『…………マスター、発狂しないでよ? ……ダイス振る?』

 

「わーってるけどよ……これさ、何なの……? あとダイスは振らねぇからな?」

 

『多分、ここに潜む闇のデュエルを司る【何か】じゃないかな?』

 

「…………」

 

「……あ、取り込まれ終わった…………のか?」

 

「……うぅあ…………」

 

『…………ぽいね。どうやら、相手はターンを終えたのか聞いてるらしいよ』

 

「すげぇ、精霊ってそこまでわかんのか…………俺はカードを2枚セットしてターン終了だ!」

 

 満が首をかしげていると、タイタン(?)が少しうめいた。それを見ていたスターダスト・ドラゴンは相手の言葉が分かるのかまでは定かではないが、何となくで分かった言葉を満に伝えた。

 満はそれに対し頷くと、カードを2枚伏せてエンド宣言をした。

 

「さて、と……俺に出来る事はそれなりにやった筈だ…………さぁ、アンタのターンだぜ」

 

「…………」

 

 満が相手にターンを進めると、タイタンの体を乗っ取った【何か】は無言でカードをドローした。

 

【何か】

手札2→3

 

「…………」

 

 そして、【何か】は一枚の魔法カードを発動した。満はそのカードの絵柄、そして効果を見て、何かを把握した。

 

「うおっ、大嵐かよっ! リバースカード、オープン! “和睦の使者”と“ダメージ・ダイエット”!! このターン、戦闘ダメージを無効にして、戦闘破壊も防ぐ! 更にこのターンに俺が受けるダメージすべてを半減!(危なかった……でも、モンスターを守る術はもう無いな…………手札誘発も墓地効果も無いし……)」

 

 満は咄嗟の判断で伏せカードを無駄に破壊されずに済んだが、これで何も【何か】の行動を阻止する事は出来なくなった…………

 

「……」

 

 【何か】は更に強欲な壺を発動して手札を増やす作戦に出た……

 

手札3→2→1→3

 

「…………」

 

 そして、【何か】は引いたカードを見ると不敵な笑みを浮かべた……

 

「……?(一体……何を引いたんだ…………?)」

 

 その様子に満は警戒を強めた。

 

「……キサマに、闇のデュエルの痛みを教えてやる…………」

 

「っ!!」

 

 【何か】がそう言うと、満は背中に悪寒が走るのを感じた……まるで、体が早くにげろと言ってるかのようだった…………だが、満は自分の理性でそれを押し止まった。

 

「(例え……どんな事があっても…………デュエリストなら、逃げ出さない!!)さぁ……来るなら来い!」

 

「ほう……中々根性があるな…………ならば、その身に受けよ! 魔法カード“悪魔の洗礼”!」

 

 一枚の魔法カードが発動されたその時、突如として、満の場のTGハイパー・ライブラリアンが苦しみ始めた

 

「ライブラリアン!? ……あのカードの効果か……!」

 

「そう……悪魔の洗礼は相手の場の一番攻撃力の低いモンスターを選択し、墓地へ送る。そして……私のライフと墓地へ送ったモンスターの攻撃力を合計した数値を…………キサマのライフから減らす!!」

 

悪魔の洗礼 通常魔法

自分の場に“デーモン”と名のつくモンスターが居るときのみ発動できる。

相手の場にいる攻撃力の一番低いモンスターを選択し、墓地に送る。

その後、自分のライフが4000以下の時、自分のライフと墓地に送ったモンスターの攻撃力の合計した数値を相手のライフから減らす

 

「なっ!? ライフを……減らす!?(しかも効果破壊じゃないからスターダストの効果が使えない……!?)そ、それじゃあ…………」

 

「あぁ……ダメージ・ダイエットの効果適応外だ…………さぁ、8000あるキサマのライフから3800と2400を合わせた……6200、減らさせてもらおう!!」

 

 満が驚愕し半歩下がると、【何か】は不気味に笑い、声をあげた。すると、ライブラリアンは黒い穴の中へ消えていき、その穴から漆黒の光線の様なものが出てきて、そのまま満へと向かっていった……

 

「くっ……うわああああああっ!!??」

 

『マスター!?』

 

満LP8000→1800

 

 満はその衝撃にあっという間に負けて吹き飛ばされ、背後の壁に激突する。悲鳴を聞いたスターダストが満の方を振り返ると、満はお腹を押さえながら唸っていた。

 

「うぐ……うぅ…………(これが……闇のデュエルのダメージ…………キッツいな……)」

 

『マスター……』

 

「っ……大…………丈夫だ、スターダスト。俺は……この程度で……始めたデュエルを、止めたりしない…………!」

 

 満はスターダストの声が聞こえると、両手足に力を入れ気合いで何とか立ち上がった……

 

「ホゥ、これ程のダメージを受けても気絶しないか……まぁ、良い。私は更に場の“迅雷の魔王 スカル・デーモン”を生け贄に捧げ…………“究極悪魔王 デーモン・デビルキング”を特殊召喚する!!」

 

 【何か】の場のスカル・デーモンが消えると、そこに現れたのは漆黒の体に悪魔の顔、更に全身に緑の恐怖している人間の顔の様なものがある黒い杖を持った見るにも恐怖しそうなものだった。

 

究極悪魔王 デーモン・デビルキングATK5000

 

「このモンスターはスカル・デーモンを生け贄に捧げた時にのみ初めて場に出る事の許されるモンスター……そしてその効果により、キサマの場にいるモンスターの中で一番攻撃力の高いモンスターの攻撃力を0にし、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージをキサマに与える事が出来る」

 

「んな…………!?」

 

「キサマの罠、ダメージ・ダイエットにより、その効果は半減されるが…………問題は無いだろう。やれ! デーモン・デビルキング!!」

 

 デーモン・デビルキングの持つ杖から紫色の光線が満の場にいるロード・ウォリアーに当たると、ロード・ウォリアーの体から魂の様なものが抜けると、ロード・ウォリアーは石の様になってしまい、抜けた魂の様なものをデーモン・デビルキングが近付き、喰らうと全身の人の顔の様なところから深紅の光線が出てきて満を襲った。既に満身そう意だった満はそれをもろに受けて、再び床に倒れてしまった…………

 

「う……ぐぁぁぁぁぁ…………!」

 

ドサァァ……

 

『マスターァァァ!!』

 

ロード・ウォリアーATK3000→0

 

満LP1800→300

 

「この効果を使ったターン、攻撃は出来ないが、元よりするつもりは無かった…………が、どうやら起き上がれそうに無いな」

 

「うぐ…………」

 

『マスター! マスターしっかりしてください!!』

 

パラパラ……

 

「……む?」

 

 満がその痛みに苦悶の表情を浮かべており、スターダストが慌てて満の安否を確認していると、突如として満の後ろの壁にヒビが入った……どうやら、先程のデーモン・デビルキングの効果で発生した光線で満にヒットしなかったものが後ろの壁に辺り、ヒビが入った様だった。そして、その時……

 

「兄ちゃん!! 兄ちゃん、しっかりして!!」

 

「満!? 満、大丈夫か!?」

 

 そのひび割れた部分から、龍騎と燐平がやって来た……

 

「嘘……さっきまであんなにあったLPが…………相手のメインフェイズ1の段階で僅か300に…………!? それに、ひどい怪我……!」

 

「クソォ……やい、お前! 俺が相手を…………」

 

「ま…………って、く……れ…………」

 

「「「!!」」」

 

 龍騎が満の体の安否と共にLPがごっそり減っていることに驚いた。そして、燐平は歯ぎしりをして【何か】に対しデュエルしろ!と言おうとしたとき、満が燐平の足を掴んだ。それに燐平や龍騎、更に相手をしていた【何か】も驚きを隠せなかった…………

 

「ここまでダメージを与えたにも関わらず……意識をまだ保っている上に動けるのか…………!?」

 

「兄ちゃん!? そんな体じゃ……無茶だよ!」

 

「そうだって! お前は休んでろよ!」

 

 【何か】は目を見開き、龍騎と燐平は満を休ませようとするが、満はゆっくりと確実に立ち上がって、首をゆっくり振った

 

「いや…………これは……俺が、受けた、闇の……デュエルだ。誰、にも…………邪魔を……され、た……くない、んだ…………っ!」

 

「で、でも…………」

 

 龍騎は更に食い下がったが、満は頑として首を振った。

 

「頼む……小言は後で幾らでも聞いてやるからよ…………弟の、愛する……兄、の我が……儘に付……き合って、くれね…………ぇか、な……?」

 

「満……お前…………!」

 

 燐平は満の強いこのデュエルへの想いに少し戸惑いを覚えた。

 

「さぁ、待たせ……たな…………! まだ、お前の……ターン…………だろう?」

 

「……ならば、私はカードを伏せてターンを終えるが、デーモン・デビルキングはカード効果の対象になれば、サイコロを振り、その時に出た目が1,3,5,6の場合ならばその効果を無効にして破壊する効果を持つぞ?(それに私の伏せたカードは“魔法の筒”……いくら攻撃力5000を越えようとも、このカードの前では、無力なのだ…………)」

 

究極悪魔王 デーモン・デビルキング

ATK5000DEF5000

このモンスターは自分の場にいる迅雷の魔王 スカル・デーモンを墓地に送ることでのみ特殊召喚できる。特殊召喚に成功した時、相手の場の一番攻撃力の高いモンスター1体を選択し、そのモンスターの攻撃力を0にし、変化した数値分相手にダメージを与える。

このモンスターがカード効果の対象になったとき、サイコロを1回振る。その時に出た数字が1,3,5,6の場合、効果の発動を無効にし、破壊する。

 

【何か】LP3800

手札0

究極悪魔王デーモン・デビルキングATK5000

伏せカード1枚

 

「はぁ……はぁ……俺の、ターン…………(恐らく、これが……俺のラストターン…………これで、運命が決まると言っても過言じゃない…………)俺のデッキよ……力を…………貸してくれ……ドロー…………!」

 

 満は発言するのにも苦痛を伴っている状況でも尚、デッキを信じ、デッキトップを1枚引いた…………そして、それを確認した時、そのカード……そして、手札に違和感を覚えた。

 

「……?(あれ、そう言えば今まで気付かなかったけど、このすでに握っている4枚の手札の内の3枚……それに今引いたこの魔法カード……どれも、このデッキに入れた記憶が無いんだが…………)」

 

 満が疑問を抱き眉をしかめていると……突如として満の回りに風の渦が巻き起こった

 

「な!?」

 

「え!?」

 

「うおっ!?」

 

「!! な、なんだ!?」

 

 その場にいた全員が驚いていると、渦巻いた風が満を包み込むと強風となった。そして、満の頭の中に突如として謎の声が響きだした。

 

『私に体を委ねろ……そうすれば、我が主であるお主に勝利をもたらす事が出来る』

 

「っ誰だ!?」

 

「兄ちゃん、どうしたの!?」

 

「満の奴、どうしたんだ……!?」

 

 満はハッとして辺りを見渡すが、龍騎と燐平は突然キョロキョロし始めた満に違和感を感じた。

 さらに、渦巻く強風の音によって声が互いに聞こえていない状況となっている…………

 

『この気配……もしかして…………マスター、エクストラデッキです! あのお方のカードが眠っているのかも知れませんよ!!』

 

「あ、あのお方!?」

 

 スターダストは何かに気づき、満の脳内に直接言葉を送った。満もそれに気付くと、エクストラデッキに手を伸ばし、エクストラデッキのカードを確認した。すると…………

 

「……あ、あった……このカード…………俺がこの世界に来る事になった……!!」

 

 満はいつも愛用していたシンクロデッキに入れていたあの時の真っ白いカードが発光している事に気付いた。すると、そのカードに絵柄や名前、そのモンスター効果が浮かび上がり一枚のカードとなった……

 

『我に身を委ねよ……』

 

「……それは出来ない!」

 

『!? ……何故だ。何故断る?』

 

 それを確認した満の頭の中に再び声が入り込んできたが、満は謎の声の言葉を断り、謎の声は驚いた様子で理由を訊ねた。

 

「俺はお前が何者なのか何となくだけど……検討はついてる。でも、これは俺のデュエルだし……何より、俺は、お前と共に勝利を分かち合いたい。お前に体を譲ったら勝てるのかも知れないが、俺だってこのデュエルの勝利を感じたいんだ」

 

『…………ふむ、面白い。流石は我が主とでも言うべきか……良かろう。ならば、我と共に勝利を得ようではないか!』

 

「おう!」

 

 満と何者かが会話を終えると、満の回りに渦巻く強風は次第に微風となっていった。

 

「兄ちゃん、大丈夫……!? 兄ちゃん、怪我が…………」

 

「え…………殆ど治ってる……!?」

 

「…………すげぇ……」

 

 真っ先に気付いた龍騎の言葉に満が気付き体を見渡すと、酷い傷痕はどれも完全にとまではいかないが目立たなくなっており、軽い怪我や擦り傷程度のものに関しては完治していた……燐平もそれに気付き、凄いと感嘆を漏らした。

 

「…………ありがとう。さて……このターンで決めさせて貰うよ!」

 

「何!?」

 

 満はこの状況に驚きをかくせなかったが、次第に笑顔になっていき、デュエルディスクを構えてラストターンを宣言した。

 もちろん、【何か】は驚きを隠せずにいた。自分の最高の場を僅か1ターンで崩す上に自分の残りライフを0にすると宣言したのだから…………

 

「まずは……手札からカードを1枚捨てて、速攻魔法“トラップ・ブースター”を発動する。この効果で俺は手札から罠カードを発動できる…………が、ここで今捨てた……“シンクリスト”のモンスター効果がチェーン発動される!」

 

トラップ・ブースター 未OCGオリカ調整版 速攻魔法

 

手札からカードを1枚捨てて発動できる。

手札から罠カードを1枚発動及び効果の使用が出来る。

 

 満の場に黒い穴が現れたかと思うと、そこから白衣を纏った不思議な液体の入ったフラスコを持ったリスが出てきて、そのリスが不敵に笑うと、フラスコの中に入った液体を自分の体に掛ける……すると、その体が煙に包まれ、煙が消えるとそこには墓地に行っていた筈のTGハイパーライブラリアンがその場に居た。

 

「なっ!?」

 

「シンクリストのモンスター効果……このカードが墓地へ送られたとき、このカードを除外することで墓地の魔法使い族のシンクロモンスターを特殊召喚出来る!」

 

シンクリスト オリカ

☆2 闇属性 魔法使い族 ATK500 DEF600

このカードが墓地へ送られたとき、墓地のこのカードを除外して墓地の魔法使い族シンクロモンスターを効果を無効にして特殊召喚する。

 

TGハイパーライブラリアン

 

「そして……俺が手札から発動する罠は…………永続罠“DNA改造手術”だ!」

 

「何!?」

 

「でぃっ……DNA改造手術!?」

 

「そ、そんな事故要因入れてたの!?」

 

「いや、正確にはいつの間にか入ってた……って感じだな。俺はこの効果で、場のすべてのモンスターを機械族に!!」

 

『おぉ~、なんかカッコいいねぇ~』

 

 満の発動した罠に全員が驚く中、満の場にいるモンスター達は何やら機械のパーツの様なものに身を纏っていき、デーモン・デビルキングもその身を纏っていった…………

 

「これで、漸く発動できる……! 魔法カード、“アイアンコール”!」

 

「あっ! あのカード……!(もしかして…………兄ちゃんの狙いは!)」

 

 龍騎は満の発動したカードに見覚えがあった。そして、何故満が機械族にしたのかの理由も心の中で確信した。

 

「俺の場に機械族モンスターが居るとき、その効果により墓地の機械族モンスターを特殊召喚出来る! 再び駆けろ、シンクロチューナー……フォーミュラ・シンクロン!!」

 

フォーミュラ・シンクロン DEF1500

 

 満の発動したカードにより、再び場には5体のモンスターが出揃った……

 

「ぐっ……だが、どんなにモンスターを揃えたところで、私のデビルキングには勝てぬ!」

 

「確かに、このままじゃあ無理だな。だから、その為のカードを引き当てる。魔法カード“マジック・プランター”発動。俺の場の永続罠を墓地に送ってカードを2枚ドローっ!! DNA改造手術が場から離れたから、全てのモンスターは元の種族に戻る」

 

『あ~あ……カッコいいのに…………』

 

「(おいおい……)」

 

 満は既に用を成さないDNA改造手術を墓地に送り、デッキトップに手をかけた。

 そして、装甲が消えると、スターダストはつまらなさそうに呟き、聞こえていた満は内心で苦笑いしつつ2枚引いた。

 

満手札0→2

 

 満が引いたカードを見る…………と、待ってましたと言わんばかりの笑顔になった。

 

「よし、これで決めれる!」

 

「なっ!?」

 

「いけぇっ! 満ぅ!!」

「兄ちゃん、いっけぇぇ!!」

 

「これが、俺の真の切り札を出すための秘策……魔法カード“エキスパート・チューンニング”! この効果により……俺の場にいるモンスターは全て、一番レベルの低いチューナーモンスターのレベルとなる!!」

 

エキスパート・チューンニング オリカ 通常魔法

自分の場にいるモンスター全てを、レベルのもっとも低いチューナーモンスターと同じレベルにする。

 

TGハイパーライブラリアン☆5→2

ロード・ウォリアー☆8→2

ジャンク・バーサーカー☆7→2

スターダスト・ドラゴン☆8→2

 

「っ……これでの合計レベルは…………10!?」

 

「来るよ……兄ちゃんのこのデッキのエースが…………!」

 

「さてと、これで準備は整った……行くぞ!

 

我を導きし蒼き風を纏いし龍よ、その蒼き風で我らに勝利をもたらせ!

 

シンクロ……召喚! 吹き荒ぶ蒼き風の龍…………“蒼嵐龍 ウィンディアス・ドラゴン”!」

 

「ギャオォォォォン!!」

 

蒼嵐龍 ウィンディアス・ドラゴン☆10 風属性 ドラゴン族 ATK??? DEF3000

 

「攻撃力が定まってない…………?」

 

 龍騎の呟きに満は頷いた。

 

「あぁ……ウィンディアス・ドラゴンのシンクロ召喚に成功したとき、コイツのシンクロ素材となったチューナー以外のシンクロモンスターの攻撃力を全て合算した数値となる!」

 

「何だと!? と、言うことは……!」

 

 満の言葉と共にウィンディアス・ドラゴンの背後にシンクロ素材となったモンスター達が半透明の姿となって現れ、ウィンディアス・ドラゴンに力を分け与えた。

 

蒼嵐龍ウィンディアス・ドラゴンATK???→10600

 

「こ、攻撃力10600…………すげぇ、すげぇよ!!」

 

「はは……ありがとう、燐平。さて…………このままバトルしたいけど、あの伏せカードが気になるな……今まで発動してないところを見ると攻撃宣言時に発動する罠かな?」

 

 燐平が目を輝かせて叫ぶと、満は軽く微笑みながら言うと、【何か】の伏せてあるカードに目をやり、【何か】の表情を確認した。【何か】は無表情で何も語らずに満を見据えていた。

 

「…………」

 

「……ま、そう簡単にどんなのか分かるわけ無いか。なら…………装備魔法“嵐龍の銀風”をウィンディアスに装備! コイツは風属性ドラゴン族にのみ装備できる装備魔法だ。これで破壊耐性や除外されない効果を得る。これで破壊系統罠や次元幽閉位なら止められないな……バトル! ウィンディアスで攻撃! ハリケイン・ブラスト!」

 

嵐龍の銀風 装備魔法 オリカ

このカードは風属性・ドラゴン族のモンスターにのみ装備可能。

このカードは装備したモンスターの効果による破壊を無効にし、除外されない。

 

 銀色の風を纏ったウィンディアス・ドラゴンが己の口に蒼い風を集めて、大きな風の球体を造りだし……それを【何か】に向けて撃ち出した!

 

「ふぅん……リバースカードオープン!“魔法の筒”!」

 

「あっ……! あのカード……!」

 

 【何か】の発動したカードに龍騎が思わず声を漏らした。【何か】は口角を上げてニヤリと笑い、不敵な笑みを浮かべた。

 

「この効果でウィンディアス・ドラゴンを指定。この攻撃を無効にし、ウィンディアス・ドラゴンの攻撃力分のダメージを与えさせて貰おう!! これで……仕舞いだっ!! フハハハハハハハハ「果たして、それはどうかなっ!」 何っ!?」

 

「ウィンディアスのモンスター効果っ……発動っ! ウィンディアスが魔法・罠カードの効果の対象となったとき……墓地のカードを2枚除外する事でその発動を無効にして破壊する! 俺は墓地の2枚のカードを除外して……魔法の筒を無効にして破壊する!」

 

除外したカード

・ミラフォ

・ゴブリンのやりくり上手

 

「な、なぁ…………!」

 

 【何か】の場に出ていた筒がウィンディアスの攻撃を吸収しようとするが、ウィンディアス・ドラゴンが両翼を羽ばたかせ青い風を魔法の筒に放つと、魔法の筒は青い風によって吹き飛ばされ、攻撃がデーモン・デビルキングへと当たり、その攻撃の余波が【何か】へと向かっていく。

 

「これでっ……トドメだっ!!」

 

「ぐ……ぐあああああああああっ!?」

 

 LPが0になったとき、【何か】はタイタンの口から出てきて、暗闇へと消えていった…………

 

【何か】LP3800→0

 

win三林満

 

「ふぅ……何とかってところか?」

 

「うぐぅ……こ、ここは一体…………?」

 

 満が溜め息を吐いてデッキを片していると、タイタンは頭を振って起き上がった。

 

「大丈夫か?」

 

「あ、あぁ……しかし、何故私の心配をするぅ…………」

 

「そうだよ、兄ちゃん……何で…………」

 

「何故って……言われてもなぁ…………」

 

 タイタンと龍騎の問いに満はう~んと唸ってからニコッと微笑んでから言葉を続けた

 

「俺は、タイタンはインチキを行おうとしなくても充分強いと思う。普通のデュエリストに戻って欲しいんだよ」

 

「満……そうだよな! インチキしなくたって、プレイングは凄かったし…………俺も戦いたかったぜ?」

 

 満の言葉に燐平はフッと笑うと頷いて笑って見せた。

 

「……ありがとう…………もう、闇のデュエルからは足を洗う事にするぅ…………」

 

 タイタンは軽く微笑むと、そう宣言した。龍騎も少し溜め息を吐いたが、ふと辺りを見渡しながら訊ねた。

 

「まぁ、別に良いけど…………この空間からどうやって脱出するのさ」

 

「確かになぁ……満、どうするよ…………」

 

「う~ん……」

 

 満は少し唸って考えていると、満のみにエクストラデッキから声が聞こえてきた。

 

『僕が道を開くよ! 僕を場に出して!』

 

「……ま、やってみる価値はあるか!」

 

 満はスターダストの言葉に頷くとデッキをシャッフルしてデュエルディスクにセットすると、デュエルディスクを起動した。

 

「? ……兄ちゃん??」

 

 満の行動に龍騎は首をかしげた。

 

「5枚引いて、ドロー……手札を捨ててワン・フォー・ワン発動。デッキから音楽戦士ベーシスを特殊召喚! 更に墓地のボルト・ヘッジホッグを特殊召喚。ベーシスは自身の効果でレベルを4つ上げる……コレでレベルは5になる。通常召喚、レベル・スティーラー! レベル1のスティーラーとレベル2のボルト・ヘッジホッグに……レベル5になったベーシスをチューニングっ! 集えし8つの星々が輝ける星屑龍となり見るものを魅了せよ! シンクロ召喚! 飛翔せよ、スターダスト・ドラゴン!! スターダスト、頼むぞ!!」

 

 満がスターダストを呼び出すと、スターダストに声を掛けた。スターダストはそれに頷いた。

 

『僕に任せて! シューティング・ソニック!!』

 

 スターダストの一撃は壁に当たり、そこにヒビが入った……そして、そこからヒビが全体に行き渡り…………壁が全て崩れ落ちた。

 

「満!」

 

「大丈夫っすか?!」

「大丈夫なんだな!?」

 

「って、あ! インチキ野郎!」

 

 十代が、タイタンに気付くと一気に詰め寄ろうとしたが、満がそれを制した。

 

「待て。こいつはただ操られていただけみたいなんだ」

 

『え??』

 

 満の言葉にその場にいた全員が思わず声を上げた。

 

「そ、そうなのだ……操られていたとはいえ、お前たちの仲間に酷いことをしてしまってすまなかった……」

 

 タイタンが満のアイコンタクトに気付いて頷きながら言葉をつづけた。

 

「う、うーん……なら、いっか」

 

 十代は少し疑問が残っていたようだったが、最終的には納得したようだった。

 その後、7人(と眠っていた明日香)はそれぞれ自分の寮へと戻っていった。(明日香は途中で起きて、廃寮前で待っていた愛花と共に、タイタンは満と連絡先を交換して帰っていった。)




今回の最強カード! 今回は作者の自分も参加しますよ?

満「これはもうこのカードしかないだろうな」

うん、はいドン!

蒼嵐龍 ウィンディアス・ドラゴン☆10
風属性 ドラゴン族
ATK???DEF3000
シンクロチューナー1体+チューナー以外のモンスター1体以上

このモンスターの攻撃力はシンクロ召喚に使用したチューナーモンスター以外のシンクロモンスターの攻撃力を全て合計した数値になる。
1ターンに1度、このモンスターが魔法・罠の効果対象となった時に発動できる。墓地のカードを2枚除外する事でその魔法・罠の発動を無効にし、破壊する。
このモンスターが戦闘で破壊された時、墓地のこのモンスターを除外する事で、墓地のチューナーモンスター以外のシンクロモンスターを効果を無効にして可能な限り特殊召喚出来る。


満「俺のデッキの新エース兼俺達がこの世界に来る事となった無地のカードの1枚だな」

だねぇ。実はね、このカード……元々シュースタを素材に指定しようかなぁ…………って思ってたんだよね

満「どんだけ辛い召喚条件だよ……ってかさ、これの召喚条件がさどう考えてもリミットオーバーアクセルシンクロ(デルタアクセルシンクロ)な件について」

これに関してはやっちゃった感満載なのは否めないけど、特殊なカードって設定だったし仕方ないネ☆

満「殴りたい、この笑顔」

あ、ちなみに姿としては青眼の光龍みたいに青白く輝いているスターダストって感じです。

満「はぁ…………んじゃ、効果の解説に移るか。まずは『1ターンに1度限定で墓地のカード2枚を除外して対象に取ってきた魔法・罠を破壊する』効果だね」

これはそれほどじゃないと思う。

満「まぁ、除外するカードの種類は問われない代わりに2枚除外するからな……まぁ仕方ないと言えば仕方ないのかな? ミラフォは仕事なかったけどね」

何を、コストとしてしっかり仕事したじゃないか

満「それを仕事と言えるのかはさておき、注目は今回は発動しなかった2つめの蘇生効果だね。」

自身を除外して効果を無効として可能な限り特殊召喚する……結構緩めだと思うぞ。一応戦闘破壊限定だし……

満「まぁ、出し辛さとか効果の範囲の関係上仕方ないと言えば仕方ない…………のか?」

うん。さて、次回から少しの間は皆さんお待ちかねの制裁回だね!

満「誰が制裁デュエルの対象になるのか……って事で?」

そうそう。イエローの扱いわかんねぇしさ。そこら辺は自分の匙加減ですけど……まぁ、お楽しみにって事で!

満「それじゃあ、みんな!次回も……」

満・作者「「ルールを守って、楽しくデュエル!」」


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制裁デュエル(準備編)

「ふぁあ……眠い…………」

 

 俺は朝起きるとまず最初にその日持ち歩くデッキを決める事から始めている。

 

「今日は……久しぶりにレティキュラントの持ってくかな…………」

 

 俺が普段通りデッキを決めて着替えていると、突然部屋のドアがドンドンと叩かれた。

 

「三林満! 三林龍騎! 至急部屋から出ろ!」

 

 俺はスグにピンと来た。早速アイツらがやって来たのだ……と。

 

「はいはい……今出ますよっと!」

 

 俺が部屋から出ると、女性が一人立っており、その後ろに屈強な男性が数人立っていた。

 

「三林満さんですね? 私たちは査問委員会の者です。至急、三林龍騎さんと共に校長室へとお越しください」

 

 へぇ……原作とは違って好感持てるかな…………原作だと問答無用で爆破させてたからな……

 

「了解です。ただ、まだ弟は寝てるので遅れるかも知れません。できる限り急がせますんで……」

 

「…………分かりました。急いでくださいね?」

 

 そう言うと、査問委員会のメンバーは去っていった…………っと、龍騎は寝起きはちょっと機嫌悪いから無理矢理起こしたくないんだよなぁ…………

 

 

 

 

 

「「「た、退学ぅぅぅ!?」」」

 

 ま、そうなるよな。ちなみに叫んだのは燐平と十代、翔だ。

 

「遊城十代、丸藤翔、九十九燐平、三林満、三林龍騎以上5名は廃寮に無断で侵入したノーネ! よって、遊城十代、丸藤翔、九十九燐平は退学処分、三林満、三林龍騎はレポート100枚と2週間の謹慎処分とするノーネ!」

 

「ちょっ……待てよ! 俺達以外にも明日香とか前田先輩いたんだぜ!?」

 

「それを証明出来るノーネ?」

 

「そうっすよ! それになんで龍騎君や満君がレポートと謹慎処分だけなんスか!」

 

「「驚くとこそこなの(か)?!」」

 

「いや……どーせ、イエローだからなんだろうけどよ…………俺は納得できねーって!!」

 

「しかし、先程校長も納得されたノーネ!」

 

 うわぁ……これじゃイタチごっこだな。よし…………

 

「あの、ちょっと良いですか? 色々腑に落ちない事があるので質問良いですか?」

 

 レッツ、リアル言いくるめ!

 

「な、なんなノーネ……?」

 

 スタート!

 

「まず、廃寮に入る事は確かに禁止されています。しかし、PDAにある廃寮に関しての記述がそれだけである点については?」

 

「そっ……それは倒壊の恐れがあるからで「ならばなぜその事を記述してないのですか?」ウグッ…………」

 

「確かに、その点については記述が無かったですね……」

 

 ファーストアタック、成功……何か、みんな口をポカーンと開けてるけど気にしない!!

 

「次に、退学処分理由の記述ですが……PDAにはアンティデュエル、夜間に無断でのデュエルフィールドの使用、過度な恐喝行為等が挙げられてますが、ここにも廃寮への侵入の記述がありません。よって、退学処分の理由としては不適切だと思われます」

 

「ウグググ…………」

 

「更にオシリスレッド寮に査問委員会が向かったとき、扉を爆破しようとしていたという情報もあります。これは過度な恐喝行為に当てはまりそうなのですが?」

 

 これは燐平に聞いた。燐平が何とか宥めて未遂に終わったようだが…………

 

「アググググ……」

 

「ふむ……では、こうしませんか?」

 

 クロノス先生をリアル言いくるめに成功した俺だったが……そしたら校長が何か提案してくれるようだ…………

 

「1週間後……貴方達5人を3つのグループに分け、タッグデュエル2回とシングルデュエル1回の計3回の制裁デュエルを行います。全勝すれば全員処分無し、2勝ならば全員にレポート10枚、1勝ならば全員にレポート50枚+1週間の謹慎処分。そして全敗なら全員にレポート100枚の2週間の謹慎処分……これでどうでしょうか?」

 

 ふむ、此方の勝利数で処分内容が決まるわけか。多く負けるとその分、量がかなり凄いが……負けなきゃいい。

 

「良いでしょう。その内容で乗ります」

 

「では、制裁デュエルの対戦相手は此方で用意します。組み合わせはそちらのお好きな様に組んでください」

 

「分かりました。それでは、失礼します」

 

 俺がお辞儀をして校長室を出ると皆がドタドタと校長室から出てきた。(お辞儀したのかな?)

 

 

 

 

 

「む、無理だよっ! 僕がいるんじゃあ1敗は確定じゃないかぁ…………」

 

「あのさ、そんなに悲観するなら十代と組んだらどうなのさ」

 

「まぁ、俺は気にしないぜ? タッグデュエルは初めてだし、楽しみだぜっ!!」

 

 十代はとてもやる気な様だ。元気があって大変よろしい。

 

「そ、そんなぁ……僕がアニキの足引っ張るじゃんか…………」

 

 一方、翔はネガティブな発言が多く見られるなぁ…………あ、十代に引っ張られて行った……龍騎と燐平は…………気付いてない様子。

 

「ん~……と、なると俺ら3人だれがタッグを組むか…………だよな……どうする? 龍騎…………」

 

「う~ん……僕はどっちでも良いよ? タッグ用デッキはあるにはあるし…………兄ちゃんは?」

 

「……俺は正直、シングルの方がやり易いかな。それにシングル前提で組むこと多いからタッグデュエル用のデッキ作るの面倒だし……まぁシンクロ使えるならアレあるし考えるけど……ダメだった場合を考えりゃ俺がシングルで行けば良いと思う」

 

「んじゃ、俺と龍騎が組んで……満がシングルって感じか。一応、サポート中心のデッキは持ってるには持ってるし……エクシーズどする?」

 

「良いんじゃないかな、エクシーズは僕は使用可能なら使いたいかな…………って、あれ? 十代と翔は?」

 

「十代がタッグの為に互いのデッキを知りたいからデュエルだっ! ……って翔を無理矢理連れてった」

 

「「把握」」

 

 二人とも漸く把握した所で……そういや、このイベント起きたってこたぁ次はあのデュエルだったな。

 

「んで……どうする? 今から行けば十代と翔の数少ないデュエル見れるけど」

 

「僕は良いや。燐平と一緒に今からデッキ調整したいし……燐平もそれで良いかな?」

 

「良いとも~。俺も龍騎のデッキがどんなのか知りたいし、調整を早目にして一度でも多く回したいから」

 

「んじゃ、俺は遊介取っ捕まえてデッキ作らせる。んで、タッグデュエルしてみるか?」

 

「「うん(おう)!」」

 

 そういうわけで俺は早速遊介にPDAで電話。

 

『もしもし……』

 

「遊介? 俺だ」

 

『満……? どした、制裁デュエルのテストタッグデュエルの相談?』

 

「エスパーかよ」

 

『んじゃ、タッグに使えそうなカード見積もっておくから部屋で待ってるぞ。シンクロは使えるのか?』

 

 これは幼馴染みだからこそ出来る術である。ちなみに考えが分かられたときに「エスパーかよ」って言えば肯定の印として俺達は取る様に決めてるからな。

 

「これから訊くとこ」

 

『あいよ。んじゃ、部屋で待ってる』

 

 とまぁこんな感じで電話を切った後、すぐさまヘッドホン型インカムを取り出して社長に連絡を取る。これは特別無線になってるから繋がりやすい。

 

『ふぅん、どうした?』

 

「実は、数日後に制裁デュエルがあるんですけど……もう、普通使っても良いですよね?」

 

『あぁ、構わん……好きに使え。だが、当日は俺も行かせてもらうぞ』

 

「了解d【プツッ】…………切れたよ」

 

 そして一方的に切れる無線だった……

 

「まぁ、シンクロやエクシーズ使っても良いってよ」

 

「了解~!」

 

「なら、それ前提で作ってくるぜ! 龍騎、俺の部屋行くぞ!」

 

「うん!」

 

 そっか……龍騎と霧斗がイエローに昇格したから燐平は一人部屋なのか。

 

「……んじゃ、俺も部屋にいくか。タッグデュエルなら…………やっぱりあのデッキが良いかな? パーツならアイツも持ってるだろうし……」

 

 俺はそんな事を呟きながらタッグデュエルのデッキを遊介と作るため、一度自分の部屋に戻りデッキやそのパーツを手に遊介の部屋へと向かった。

 

 

 

 

 

 そうして数時間経過し……

 

「……とりあえず、こんなところか?」

 

「だな。アイツらもそろそろ準備終わってるかな?」

 

 遊介がそう呟くと、タイミング良くPDAに連絡が入る。

 

「もしもし?」

 

『兄ちゃん、終わった?』

 

「おう。たった今な」

 

『それじゃ、廃寮の前で待ち合わせね!』

 

「ん、りょーかい【ピッ】……んじゃ、行くか」

 

「おう」

 

 PDAでの連絡が終わったから俺と遊介は龍騎と燐平の待つ廃寮前へと急いだ。

 

 

 

 

「おう! 遊介ぇ~!」

 

「なんか、少しぶりだね」

 

「まぁ、4人で会うのは殆ど無かったからねぇ……」

 

「だな…………そんじゃ、いっちょタッグデュエルすっか!」

 

 俺がデュエルディスクを構えると他の3人も頷いて構えた。

 

「「「おう(うん)!」」」

 

「「「「デュエル!!」」」」



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制裁デュエル(準備編part2)

すっかりお久しぶりになってしまいましたね……1年ぶりでしたかね、確か……

デュエルパートは書いてはいたのですが、調整がうまく捗らなかった上に七人目の方が書くのが楽しくてついつい後回しになってしまいました……

が、今日ようやく調節が終わったので投稿にまでこぎつけました。

続きも調整するだけですので、GW中に投稿出来ればよいな、と思っております。


満side

 

「先攻は僕だね。ドローッ!」

 

 TP(ターンプレイヤー)の順番はランダム機能の結果……(遊介→)龍騎→俺→燐平→遊介となり、遊介のターンから攻撃が出来る。

 墓地と除外ゾーン、フィールドは共有で、LPは2人で8000を共有。伏せたカードはTPが使用する設定だ。

(※作者がTFシリーズを持ってないので、こんな感じで進めます。ご了承ください。)

 

「僕は手札から“電池メン-単1型”を守備表示で召喚するよ!」

 

電池メン-単1型DEF1900

 

 龍騎は【電池メン】か……電池メンの必殺技の“漏電(ショートサーキット)”には気を付けないとね。

 

「僕は魔法カード“二重召喚”を発動。その効果で得た召喚権でモンスターをセット。カードを1枚伏せてターンエンド」

 

龍騎(TP)&燐平LP8000

手札

龍騎:2

燐平:5

電池メン-単1型DEF1900

???(龍騎)

伏せカード(龍騎)

 

 って事は燐平は雷族のサポート系のデッキかな? とりあえず、俺の手札はそれなりに良さげだし最初っからフルスロットルで行くか。……にしても、二重召喚なんて珍しいもの入れてるんだな。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

 うん、悪くない引きだ。

 

「相手の場にモンスターが存在し、こちらの場にモンスターが存在しない時、手札から“太陽の神官”は特殊召喚出来る!」

 

太陽の神官ATK1000

 

「うわ……嫌な予感するんだけど?」

 

 龍騎は既にデッキの内容を把握したらしく、苦笑いしていた。まぁ、半上級モンスター結構多目に入れてるし……仕方ないかな?

 

「更に“赤蟻アスカトル”を召喚!」

 

赤蟻アスカトルATK700

 

「だよねぇ……」

 

「うわっ……なるほど、それなら確かにタッグに向いてるよな」

 

 燐平も分かったみたいだ。

 

「ま、見ての通り俺のデッキは【インティ・クイラ】さ。レベル5の太陽の神官にレベル3の赤蟻アスカトルをチューニング!

 

真紅に燃える太陽龍よ、その力でもって、すべてを燃やせ!

 

 シンクロ召喚! 現れよ、“太陽龍インティ”!!」

 

太陽龍インティATK3000

 

「いきなりの3000打点はキッツイって……」

 

 確かに、龍騎のデッキの【電池メン】はパターンに填まるまでは火力に難があるからなぁ……暴走で単3を出せれば問題ないけど、それでも3000が最高だからねぇ…………有能な除去カードが揃ってるから話は別なんだけど……

 

「まぁ、まだバトル出来ねぇし……カードを2枚伏せてターンエンドかな」

 

満(TP)&遊介LP8000

手札

満:2

遊介:5

太陽龍インティATK3000

伏せカード(満)

伏せカード(満)

 

TP交代

龍騎→燐平

 

「うっし、俺のターンだなっ……ドローッ!!」

 

 デッキからカードを引いた燐平は少し悩み始めた……あまり手札がよく無いのか…………?

 

「(伏せカードはコレだし、手札にはモンスターがあまり居ないから微妙だな……)俺はモンスターをセット。さらにカードを2枚セットして、永続魔法“エレキュア”を発動。ターンを終えるぜ」

 

龍騎&燐平(TP)

手札

龍騎:2

燐平:2

電池メン-単1型DEF1900

???(龍騎)

???(燐平)

エレキュア

伏せカード(龍騎)

伏せカード(燐平)

伏せカード(燐平)

 

 

TP交代

満→遊介

 

 う~ん……エレキュアが見えてるって事は燐平のデッキは【エレキ】…………かな? 一応、雷族だった筈だしサポートカードは共有出来るけど……まだ分かんないな。

 

「俺のターンから攻撃出来たな。俺のターン、ドロー!」

 

 そして次のTPである遊介がデッキからカードをドローする。そしてこちらをチラリと見た……それに頷き返すと、遊介は俺の伏せたカードを発動させた。ちなみにこれは相手のエンドフェイズ発動でも良かったけど……正直、遊介の手札の内容が分からなかったから遊介の判断に任せることにした。

 

「スタンバイフェイズに、満が伏せたリバースカードオープン。“リミット・リバース”! 墓地の攻撃力1000以下のモンスターを蘇生させる」

 

「っ……させないっ! リミット・リバースにチェーンしてリバースカードオープン、“サイクロン”! リミット・リバースを破壊する!」

 

 燐平が蘇生を阻止しようとしてきたが……それは通さない、絶対に。

 

「ならサイクロンにチェーン。永続罠“宮廷のしきたり”! このカード以外の永続罠の破壊を防ぐ」

 

 俺のデッキの罠カードは蘇生系永続罠が殆どなもんだからそれを守るという意味で重要な罠だから入れてある。必要無くなればドローに使えば良いだけだし。

 

「っ……もう防ぐカードは無いよ…………!」

 

 どうやら、チェーン合戦は打ち止めのようだ。魔法・罠妨害罠は今のところは特に仕込まれて無いようだ。

 

「んじゃ、宮廷のしきたりで破壊から免れたリミリバの効果で太陽の神官を特殊召喚する!」

 

太陽の神官ATK1000

 

 遊介は迷わず太陽の神官を蘇生した……つまりは手札にチューナーがいるという判断で良いのかな?

 

「(手札に特殊召喚できるレベル5や通常召喚できるチューナーは居ないけど、この手札なら出来ない事はない)……そして、俺は手札から魔法カード“愚かな埋葬”を発動して、デッキから“スーパイ”を埋葬する」

 

 俺は「どうした」と呟いた……何せ、迷わず太陽の神官蘇生を選んだものだから手札にはチューナーモンスターがいるものだと思っていたらだ。だが、次に遊介の取った行動は……

 

「俺は太陽の神官をリリースして……“サルベージ・ウォリアー”をアドバンス召喚!」

 

サルベージ・ウォリアーATK1900

 

 俺の予想の斜め上だった。そう言えば、アイツは「案外使えるかも」と言って入れていたな……まさかここで活躍するとは思いもしなかったが。ピン指しだし。

 

「サルベージ・ウォリアーの効果発動! 墓地のチューナー……スーパイを特殊召喚するよ!」

 

「うっ……特に無い…………」

 

スーパイDEF100

 

 ここにも妨害は無い、か……伏せられている罠は奈落系の線は切っても良さげか?

 まぁ、相手の罠が何にせよ……スーパイがここで出てくるって事はアイツが考えているのは当然…………

 

「俺はレベル5、サルベージ・ウォリアーに、レベル1のスーパイをチューニング!

 

太陽を司る龍と共に並び立て、月を司る龍よ!

 

シンクロ召喚! “月影龍 クイラ”!」

 

月影龍 クイラATK2500

 

 このタイミングで俺たちのデッキのエース達が現れたのはとても良いと思う。片方がやられようとも、もう片方が場に残るからね。ついでに複数いると更に良いんだが、それは高望みし過ぎかな……ちなみに遊介のデッキは【レベル6&8軸シンクロ】となってて、俺のデッキに比べてチューナーの方が多目に入ってる。俺はレベル5の半上級モンスターを少し多目に入れているから丁度良かったりする。だから流れとしては……

俺が速攻シンクロ→蘇生系永続罠と宮廷のしきたりを伏せて遊介にターンを回す→遊介が俺の伏せカードを利用してシンクロ召喚をする

というのがこのデッキのパターンだ。

 俺のデッキみたいに速効性は無いけど、遊介らしい堅実な動きに特化したデッキ構成になっている。

 

「……(あの伏せカードは燐平の事だし攻撃反応除外罠……“次元幽閉”とかかな? 結構アイツは攻撃反応系罠を除外関連にすること多いし……可能性はあるよね)」

 

 遊介はただジッと龍騎と燐平の場にある伏せカードを見ていた。

 

「(一方の龍騎は攻撃反応系罠はバトルフェイズを終わらせるものを好む。可能性として一番大きいのが“攻撃の無力化”とかかな。後は“和睦の使者”も考えれる。手札に“バトルフェーダー”とか“速攻のかかし”持ってたら使うだろうし……使わせれるなら使わせたい…………それに、龍騎のデッキと燐平のデッキコンセプトが違うなら!)バトル。インティで、龍騎のセットしたモンスターを攻撃っ! コロナ・バースト!!」

 

 少し悩んだ結果、遊介は龍騎のセットしたモンスターへ攻撃を敢行。確かに、龍騎のデッキのリクルーターなら燐平のデッキに対象モンスターが入ってない可能性があるし……いい判断だ。そして裏返ったモンスターは…………!?

 

エレキトンボDEF100

 

 エレキモンスターのリクルーター!?

 

「へへっ、エレキトンボが戦闘破壊された時、エレキと名の付いたモンスターを特殊召喚するよ。……と言っても今のTPは燐平だから燐平のデッキからだね」

 

「おう! 俺はデッキから新たなエレキトンボを守備表示で特殊召喚するぜ!」

 

エレキトンボDEF100

 

 してやられたな。確かに雷族デッキだから無理なく入れれるし、墓地も共有だから後で好きなモンスターを回収できる……これは燐平のデッキにも幾分か電池メンがいると思って良いかな?

 

「っ……なら、単1型に攻撃っ!」

 

 クイラの攻撃は単1型に無事にヒットして単1型は消えた……けど、リクルーターはまだ生きてるし、伏せモンスターも残ってる……厄介だ。

 

「……カードを伏せてターン終了だ」

 

 バトルを終えると、そのままカードを伏せてターンを終えた。

 

満&遊介(TP)

手札

満:2

遊介:2

太陽龍 インティATK3000

月影龍 クイラATK2500

伏せカード(遊介)

伏せカード(遊介)

リミット・リバース(対象不在)

宮廷のしきたり

 

TP交代

燐平→龍騎

 

「僕のターンだね、ドロー!」

 

 そして龍騎のターンとなり、カードを1枚引いた。

 

「……僕はセットしていたモンスター…………“電池メン-ボタン型”を反転召喚!」

 

電池メン-ボタン型 ATK100

 

「ッ……やっぱりボタン型か…………」

 

 俺は思わず小さく舌打ちをしてしまった。何故なら、とてつもなく嫌な予感がしたからだ。

 

「んじゃ、リバース効果を使うよ。デッキから……“電池メン-単3型”を特殊召喚! 単3型は僕らの場のすべての単3型が同じ表示形式の時にその表示形式時の数値が僕らの場の単3型の数×1000となるよ」

 

電池メン-単3型 ATK???→1000

 

 あぁ……嫌な予感する。

 

「更に速攻魔法“地獄の暴走召喚”発動! 攻撃力は1000だから適応されるよ!」

 

 やっぱりか!! 遊介、どうする……?

 

「……それにチェーンしてリバースカード、オープン! 永続罠リミット・リバース! これで墓地から太陽の神官を蘇生する!」

 

「あっちゃあ……やっぱりあるんだ…………仕方ない。コチラはチェーンは無いよ」

 

 ひとまず、相手にのみ効果が及ぶ事は防げたか……そして、リミット・リバースから処理がされていく。

 

太陽の神官 ATK1000

 

「んじゃ、俺はデッキから2体の太陽の神官を守備表示で特殊召喚する。そして残った太陽の神官を墓地に送るぜ」

 

太陽の神官 DEF2000×2

 

「それじゃ、僕もデッキから単3型を2体攻撃表示で出すよ。当然、全員攻撃表示だから火力も上がるよ」

 

電池メン-単1型 ATK???→3000×3

 

「そして……魔法カード“漏電”!」



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制裁デュエル(準備編part3)

無事に書き上げれたので投稿します!(GWぎりっぎりだけど間に合いましたよ、ちゃんと……)

一部ちょっと微妙なとこがあるかもしれませんが、温かい目で見て下さいお願いします(DO☆GE☆ZA)

あ、この続きはまだ書いてないのでしばらく時間が空くと思います。ほんと申し訳ないですORZ


 やはり発動させたか……不味いな…………太陽の神官が3体いるから、それなりのデッキ圧縮になる。それにクイラの効果もあるとは言え……かなりキツいぞ……?

 

「……使っておくに越した事はないかな。リバースカード、オープン! “ダメージ・ダイエット”。このターンのダメージを全て半分にする!」

 

「くっ……特に発動するカードは無いよ…………」

 

 とりあえず、総ダメージは半減できるか……そして、俺達の場に多大な電気がほとばしる…………そして、俺達の場には……

 

太陽龍 インティATK3000

 

 クイラのスキルで蘇生されたインティ、そして宮廷のしきたりで守られていた対象が不在だったリミリバ……

 

「クイラの効果が発動されたからインティを蘇生させてもらったよ。そして、神官達の効果でスーパイ2枚とアスカトルを手札に加える」

 

「……分かってる。でも、これで安心して攻撃できる……バトル!」

 

 攻撃力の最大値は共に3000……このままだと相討ちだから…………オネストは……あるのか?

 

 

「単3でインティに攻撃っ!」

 

「…………」

「…………」

 

「「ダメージステップ直前、オネストを手札から捨てて効果発動!」」

 

 うおっ……二人とも使ってきた…………しかもタイミングは耳で判断しようにも、ほぼ同じに聞こえた…………どっちが先に発動したんだ……?!

 

太陽龍 インティATK3000→6000

 

電池メン-単3型ATK3000→9000

 

「よし、いけっ! オネスティ・電流放出!!」

 

「ぐっ……だが、ダメージダイエットで戦闘ダメージは半分! 更に戦闘破壊されたインティの効果で攻撃をしてきた単3型を破壊してその攻撃力分ダメージ!」

 

「やらせないよ。カウンター罠“ダメージ・ポラリライザー”! 効果ダメージの発生する効果の発動を無効にして互いに1枚ドローする! ドロー!」

 

「くっ……ドロー!」

 

満&遊介LP8000→6500

遊介:手札5→6(内、スーパイ2&アスカトル)

 

龍騎:手札2→3

 

「更に2体の単3型でダイレクトアタック! 電流放出2連出!!」

 

「ぐぅぅぅ……だが、ダメージは半分!」

 

満&遊介LP6500→3500

 

 それにしても、効果ダメージを防がれた上にこちらのLPは凡そ半分か……キツい試合展開になったな。

 

「エレキュアの効果でそっちに与えたダメージ分、僕らのLPは回復するよ。僕はカードを伏せてターンエンド!」

 

燐平&龍騎(TP)LP8000→12500

手札

龍騎:2

燐平:2

エレキトンボ DEF100

電池メンーボタン型 ATK100

電池メンー単3型 ATK3000×3

エレキュア

伏せカード(燐平)

伏せカード(龍騎)

 

TP交代

遊介→満

 

 それにしても、LP11500……削れる自信がまるで無ぇ…………まぁ、ドローして考えるか。

 

「俺のターン、ドロー……」

 

 …………まだ、チャンスはあるか。

 

「スタンバイフェイズにインティの効果。墓地からクイラを蘇生」

 

月影龍 クイラATK2500

 

「メインフェイズに移行。“マジック・プランター”を発動。対象の居ないリミリバを墓地に送って2枚ドロー……」

 

手札2→3→2→4

 

 さて、どうしたものか……あの伏せが攻撃反応型…………それも“光子化”とかだったら泣くしかないか? どっちにしろ、次のターンは凌げるからそれでなんとか遊介に繋いでなんとかしてもらおうか。

 

「……バトル! クイラで電池メンに攻撃!」

 

「俺のを使え、龍騎!」

 

「うん。リバースカード、“光子化”を発動! クイラの攻撃を無効にしてクイラの攻撃力分だけ、攻撃対象に選択された単3型の攻撃力がアップするよ!」

 

電池メンー単3型ATK2000→4500

 

 まぁ、そだよな。それにしても、龍騎のデッキの罠はカウンター罠だけにしてるのか…………? まだ判別は出来ないか。とりあえず、今はまだ何とかなりそうかな? 想像内だし。

 

「メイン2。魔法カード“一時休戦”を発動。次のそっちのエンドフェイズまでいかなるダメージも受けなくなる」

 

「ちぇ、俺のターンで追撃は無理か」

 

「そして、互いに1枚ドローする。今回は俺と龍騎だ」

 

『ドロー!!』

 

満4→5

 

龍騎2→3

 

 ……ほう、これは面白い引きだ。…………なら、相方に賭けてみるのもアリだな。

 

「俺は手札を全てセット。ターンエンド!」

 

「っ!?」

 

「えぇ?!」

 

満(TP)&遊介LP4500

手札

満0

遊介6(内スーパイ×2、アカストル)

月影龍 クイラATK2500

伏せカード(満)

伏せカード(満)

伏せカード(満)

伏せカード(満)

伏せカード(満)

 

 

TP交代

龍騎→燐平

 

 さて、遊介に全てを任せておくか。まずは割られない事を祈ろう。それようの伏せもあるけど……

 

「ドロー! …………(大嵐、引けないか。それどころか……伏せカードが割れない……ただ、攻撃をすると逆にライフを回復されてしまう、か)……カードを2枚伏せてボタン型を守備表示に…………ターンエンドだ(大丈夫……今伏せたのはエレキャンセルにエレキーパー……これでなんとかなるはず。手札にもエレキモンスターはいるからひとまずはなんとかなる)」

 

 エンド宣言! このコンボの発動はここしかない!

 

「リバースカード、ダブルサイクロン! 俺のエクストラデッキに一番近いセットカード1枚とそっちの真ん中の伏せカードを破壊する!」

 

「なっ……?! (龍騎が伏せてたのは無力化……発動の阻害は出来ない、か)…………龍騎、すまん」

 

「……燐平…………大丈夫! まだなんとかなるなる!」

 

 燐平は唐突なこの伏せカードに驚いたようだった。まぁ、ほぼディスアドだもんな……破壊されたのはエレキャンセル、か。ここでの発動は正解だったな。

 

「チェーンは無いようだし、ダブルサイクロンで選択したカードを破壊する……が、ここで破壊された“呪われた棺”の効果! そして、【フィールド上のカードが効果で破壊された】事により、リバースカード“連鎖旋風”をチェーンして発動するっ!」

 

「っ?!」

 

「嘘……?!」

 

「やっぱ、満のデッキにはコンボなくっちゃな……」

 

 俺の発動したコンボを見て三者三様の表情になっていた。前にライロで使ってたけど、中々使い勝手が良くて面白かったからね、入れてみたんだ。“ダブルサイクロン”も、一応永続罠が多目だし、必要性のないのを自分の場の破壊対象にしちゃえば問題ないから。

 

「何も無いようだし、チェーン処理するよ。まずは“連鎖旋風”の効果で残ったそちらの伏せカード2枚を破壊! そして、手札をランダムにハンデスするか、自分の場のモンスターを墓地に送るか選べるよ? ……まぁ、手札はその1枚だけだが…………さて、どうする?」

 

 破壊したのは“エレキーパー”に“攻撃の無力化”、ね……これは龍騎のデッキの罠はカウンター多めと見て良いようだね。

 

「……手札を捨てる」

 

 ハンデスを選択したか……場はなんとかなると踏んだかな? 捨てたのは……“エレキンメダイ”…………チューナーを手札に握ってた……いや、これは“エレキャンセル”のコストとして残しておいた……ってのが正しい判断かな? ま、いっか……後は頼んだぜ、遊介!

 

「改めて、ターンエンドだ! そして、単3型の上昇した攻撃力はもとに戻る」

 

龍騎&燐平(TP)LP12500

手札

龍騎2

燐平0

エレキトンボDEF100

電池メン-ボタン型DEF100

電池メン-単3型ATK2000×2

電池メン-単3型ATK4500→2000

 

TP交代

満→遊介

 

「俺のターン……ドロー!」

 

 遊介が力強くドローする……そして、手札とドローカードを見て今何が出来るかを考える。

 

「(ちょっと微妙だな。でも……引き次第ではマシになる!)俺は永続罠“リビングデッドの呼び声”を発動……この効果で“太陽の神官”を特殊召喚するっ!」

 

太陽の神官ATK1000

 

「そして……攻撃力1000の太陽の神官が相手の場にモンスターが表側で存在する時に特殊召喚されたから…………伏せてあった速攻魔法“地獄の暴走召喚”を発動!」

 

「っ……なるほど。なら、俺は単3型を選択するぜ」

 

「まぁ、だよな。んじゃ、“太陽の神官”を攻撃表示で可能な限り特殊召喚するぜ」

 

太陽の神官ATK1000×3(これで場には4体)

 

「俺のデッキにはもう居ないし、墓地にも居ない」

 

 そう言って燐平は俺達の方にやって来てにデッキを公開した。俺達がしっかり確認してデッキをシャッフルして返すと、デュエルディスクにセットして龍騎の隣へと戻った

 

「んじゃ続けるぜ、チューナーモンスターのアスカトルを召喚!」

 

赤蟻アスカトルATK700

 

「太陽の神官にアスカトルをチューニング! いでよ、2体目の“太陽龍 インティ”!」

 

太陽龍 インティATK3000

 

「更に手札から魔法カード“手札抹殺”を発動! 互いに手札を捨てて同じ枚数ドローできるけど……」

 

「ターンプレイヤーの俺は手札が無いからそっちだけ処理してくれ」

 

「おう。俺は5枚の手札を捨てて新しく5枚ドロー!」

 

 遊介は手札を入れ換えてその手札を見た。すると……

 

「(お、とりあえずこれはこうして……こうすりゃ、ある程度は行けるかな……ってか、あの2枚を引けば勝てる!)俺は手札から“死者蘇生”を発動! 対象はクイラ!」

 

 遊介はニヤリと笑うとクイラを蘇生させた。さて、どんな戦術を思い付いたのか……見せてみてくれ!

 

月影龍 クイラATK2500

 

「そんで、手札から“死者転生”も発動! 手札を1枚捨てて墓地のオネストを手札に戻す」

 

「くっ……キツいな…………」

 

「まだまだ! 場の2体のレベル5の太陽の神官でオーバーレイ!

 

2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!

燃え上がれ、魂の咆吼! すべてを燃やし尽くし、破壊せよ!

 

こい、“No.61 ヴォルカザウルス”!!」

 

No.61 ヴォルカザウルス ATK2500ORU2

 

「ゲッ……よりにもよってソイツかよ…………!」

 

「へへっ……俺はヴォルカザウルスのモンスター効果を発動! ORUを墓地に送って……デッキに一番近い単3型を破壊してその攻撃力分ダメージを与える!」

 

ORU2→1

 

龍騎&燐平

LP12500→9500

 

 成る程。これで一気に流れをコッチに引き寄せれた。それに、単3型が1体減ったから……攻撃力は2000に下がる。それに今の燐平に手札はない。オネストの警戒もしなくて良い。

 

「くぅぅ……きっついなぁ…………」

 

「更にヴォルカでオーバーレイネットワークを再構築! ランクアップエクシーズチェンジ! 雷の速さにて敵を貫け! “迅雷の騎士 ガイアドラグーン”をエクシーズ召喚!」

 

迅雷の騎士ガイアドラグーンATK2600 ORU2

 

 これでも手札はまだ3枚、しかも内1枚はオネスト……これは次のドロー次第で決着が着きそうかな。

 

「マジックプランターを発動。対象の居ないリビデを墓地に送って……2枚ドロー! (追撃出来そうなカードは……あっ、勝った!)ガイアドラグーンのORUを全て墓地に送って魔法カード、“鬼神の連撃”を発動!コイツを2回攻撃させる事ができる!」

 

「っ……でも、まだライフは残ってる…………!」

 

 龍騎は驚いた表情になりながらも強気な口調になる。…………それにしても、ここぞって時に引き当てる強運は凄いよなぁ……

 

「そんじゃ……バトル!!」



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