【Blaze.Over.Color・紅蓮の巨人は何のために戦う】 (三号機)
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序章
第1話・小さな炎の巨人・前篇


ハーメルン様に投稿するのは初めてです…
オリジナルアバター複数登場します。



【Blaze.Over.Color・紅蓮の巨人は何の為に戦う】

 

「第1話・小さな炎の巨人・前篇」

 

 

雨の降る東京にて、一つの喫茶店に

 

金髪で緑色の服をきて、首には深緑色の首輪のような機械ニューロリンカーを付けた

チャライ感じの少年と、190センチ以上の背の高い

白いYシャツを着て何だがオドオドとした彼も首に鋼色のニューロリンカーを付けた

茶髪の青年が、向かい合って…コーヒーを飲んでいた。

 

 

 

「まったく龍ちゃん~相変わらず人見知りって言うか

そんないいガタイをしてんのに…もっと堂々としても良いと俺ちゃんは

そう思うぜぃ?」

 

金髪の少年は笑いながら、目の前の巨体の青年向かって言う。

この二人、幼馴染であり…二人とも中学生である。

 

茶髪の青年もとい、少年の名は【田所龍馬】仇名は龍である

小学生5年まで空手をやっていた。

少年であり…見た目とは違って、幼少からかなりの怖がりの人見知りであり、

ある事件を空手を止めた原因を起こしから、より一層怖がりが更に

怖がりになっていた、その事件の所為でたった1月位だが…

引きこもりになるほどだったのを、向かい側の幼馴染の唯一無二の親友

【金案寺信彦(きんあんじ・のぶひこ)】事ノブのお陰でたった一月で、引きこもりを

卒業できた、恩人でもある。

 

 

今日は、ノブに相談をする為…龍は二人の行きつけの喫茶店に来たのだ。

 

相談内容は、自分の家の引っ越しだ。

 

「ノブ、ぼ、僕に…そんな無茶を言わないでくれよ~」

彼は自分の何倍の小さな虫にでさえ、怖がったりするほどの根っからのビビりだ。

 

「ハハハ悪い悪い、でもよ~メールでも見たけど…

学校変わるんなら、そのビビり根性…人見知りだけも矯正しないと

無理なんじゃねぃ?俺ちゃんがいなくても良いようにさ…」

 

龍の引っ越しは、別に東京を離れる訳じゃない

自分の家の近所のこの喫茶店のある、東京23区の渋谷区から

隣の目黒区に移る、一戸建ての家に引っ越すだけである。

 

だが通学の問題から中学を変える必要が有った。

 

故に人見知りで怖がりの、チキンハートの巨体の少年龍にとっては

環境ががらりと変わるのは、死活問題なのだ。

 

事件をおこして小学校に居る事が、出来なくなり…

それが切っ掛けでプチ引きこもりを起こした龍だったが…

さっきも語った通り、ノブの力で…救われ今現在に至る。

 

彼が居たから、学校に通えるようになったのだ。

 

そして中学も一緒にだったのだが…

今でも熱々夫婦の自分の両親が、「念願のマイホーム買ったよ!龍ちゃん!

2週間後に、引っ越しだからね!」と、いきなり言って来たのだ。

これには、頭の思考回路が回らなくなったのは良いお思いでだ。

 

 

「まぁ、お前さんのそれはちょっとやそっとでは、直らんのは

昔からの付き合いで解るよ…と言う訳で、そんな優しい

俺様から、龍にプレゼントやるぜぃ!」

 

彼の性格を理解しているノブは、ポケットから青緑色のケーブルを取り出し

 

「ん、いいもんをダウンロードしてやるから直結しようぜ?」

 

直結、ニューロリンカー専用のケーブルXSBケーブルを

ニューロリンカー同士で繋げる事を差す。

 

そもそも、ニューロリンカーとは脳とこのニューロリンカーとで、量子無線接続をし

五感や映像、ネット環境、マネーや連絡手段その他様々な事で、サポートをする

携帯端末機だ。その直結は、ニューロリンカーの中身を完全にさらす事になるので

 

ちょっとやそっとでは、簡単に直結は許さないのが常識だ。

 

 

「良いもんって何、ノブ?」

 

「ちょっと変わったオンラインゲームさ

俺ちゃんはちょっち分け合って、【あんま出来ない

いや、やる資格がないけど】お前さんなら、やってもいいと思う

まぁ目黒に行くと聞いた時から、これを渡そうと思って来たのが本音

まぁ多分お前さん、龍のトラウマと空手の才能を考えれば…

条件は余裕っしょ!隙あり!」

 

ノブは素早く、ケーブルをニューロリンカーの差し込み部分に

差し込み、ウィンドウ画面を開き物凄い速さで何かを打ちこんでいき…

 

それと同時に自分の目の前に表示枠が浮かび上がる。

 

内容は【外部からデーターを、ダウンロードされています。

危険な不正プログラムの可能性が有ります。

これ以上のダウンロードは、実行者の許可が要ります。

BB2039.exeを実行しますか?Yes/No】

 

「良い事教えてやるよ龍、いや龍馬このゲームは唯のゲームじゃない。

そうだな~お前さんが小学生の時、空手に熱中してる間の

2年間、お前さんとあんま付き合い悪かっただろ、俺?

それの原因がこれ…プログラム名【BB2039.exe】

ゲーム名は、【Brain.Burst】…俺を含めた一部の

ガキンチョ共のユートピアにして、現実を破壊するツールがこれさ

これなら、人見知りのお前も…かなりマシに生まれ変わるのは

保障しよう」

 

龍は目を見開く、いきなり幼馴染が突拍子も無い事を言って来たのだ。

彼は金案寺信彦は…何か何時もチャラチャラして、何時も笑顔の絶えない。

親友だ、幼稚園のからの付き合いの自分をからかって遊ぶのが彼だ。

何かに熱中していると聞いたのは、結構意外だった。

あの頃移行、何かを熱中する姿を見た事が無かった…

だって彼は3年前、自分の夢を諦めざるをえなかったのだから…

3年前あの時から、何事にも無気力になり黒かった髪を金髪に染めたり

趣味じゃなかったろう、アクセサリーや服にも手を伸ばし、今はつけて無いが

かっこいいからとか言ってサングラスをも着けて…色々遊んでいた

そうここ3年、自分を巻き込んで遊んでいる印象が強かったのだが…

 

「現実を壊す?ほ、本当に?」

 

こんなウソのような話、本来は信じない。

彼のからかう冗談かもしれないけど、こっちも付き合いが長い。

彼がノブが…自分を龍馬と呼ぶ時はまじめな話しだ。

 

「ああ、それも保障してやんよ。

現実は壊れる180度にな、まぁ龍馬がやらないなら

それはそれで良いぜぃ?強制はしない…こいつはまぁ今は言えないが…

結構てか、6割り位俺の独りよがりも入ってるからな…。

断っても気にすんな!気にすんな!

で、どうすんよ?ああ、大丈夫インストした後は俺様がチャンとレクチャーして

やるから、安心しな」

 

彼の言動と表情に何処が悲しそうな…物を感じだ龍。

この表情は珍しい、自分のネガディブの塊の対極にたっている

ポジティブの塊の彼ノブが、悲しそうな表情をしてるのは

これで多分自分が知っているので三回だ。

 

一つは3年前の自分とは違う事件に巻き込まれた後…

 

もう一つは2年前の自分を救ってくれた時

 

そして3つ目はこれだ。

 

目黒に何かあるのか?

 

駄目だ、ピースが足りなくて…よく解らない。

けど、彼の気持ちは解る。

 

「ノブは…僕にこれをやってほしいんだね?」

 

この言葉に…確信を言いあてられて、ノブはやや困った様に笑って頷く。

 

「うん、解った僕…やってみるよ…このえ、っと

BRAIN.BURSTだったかな?

僕の現実を壊してくれるなら、願っても無いしね」

 

龍も笑って承諾し、空間に表示されている表示枠のYESボタンを押す

 

それと同時に彼の視界いっぱいに炎が噴き上がり、自分を取り巻く様に

炎は動き…その炎は体の前に、集約され…

 

【BRAIN.BURST】と言う炎が文字になった、タイトルロゴが表示される。

 

 

そこから…

 

 

インストールしてから20秒経過した…

やや龍は眉を細める、自分のニューロリンカーは父が

やっている会社のニューモデルであり、プログラムから何まで…

父が自分のネット環境を良くしてくれるために、色々拡張してくれたり

バージョンアップをしているので、一般の人のニューロリンカーより

圧倒的なスピード環境で、ネット生活をしているのだが…

 

このブレイン・バーストのプログラムが、やけに重いのだ。

普段なら、自分の趣味のロボット物のアニメや特撮やらゲームの

DLする時でも、重くても10秒は掛らない仕様だ。

オンラインゲームだからか?

だが、ニューロリンカー用アプリとしては容量が大きいな?

 

燃え盛るタイトルロゴの下に表示されたインジケータ・バーが

ようやく100%になった瞬間、インジケータ・バーが消え…

ロゴも燃え尽きる様に消滅した。

 

其処にオレンジ色の残り火が英語フォントで

 

『ウェルカム・トゥ・アクセラテッド・ワールド』

の文字が現れてそれも燃え尽きるように消えた。

 

それに呆気に取られて…ボーっとしている。

 

「おやぁ?その表情が察するに、終わった様だねぃ?

お前さんの素質なら十分行けると思ってたから

適性があって良かったぜぃ!」

 

その言葉に我に返った龍は、その後何も起こらない事に

不思議になりながら…彼の言葉に疑問を抱く。

 

 

「て、適性…?」

 

「そうよんこのブレイン・バーストは、そもそもある一定以上の脳神経反応速度が

必要何だ、高レベルのな。その反射神経が無けりゃー

インストールできない仕組みなんだわぁ…まぁ、先に動かれて

後出しで追い越せる。空手界の元天才には、問題無しだろうけどな」

 

「そして条件がもう一つある、生まれてからこいつを肌身離さず…

着けてるのも条件なんだわ…故にこのゲームは、一番年上で高校生だ

これもお前さんは、余裕でクリアしてそうだったしな。

ニューロリンカーの会社の幹部なんだろう、親父さんは?」

 

はぁ?とその言葉に目を丸くする、龍確かに

父はニューロリンカーの、販売部門の取締役の幹部だし、自分も

生まれた時から、父と体の弱かった母の思いでニューロリンカーを付けられた

 

だが、このゲーム内容はまだ解らないが…

やるまでの条件がやたら厳しすぎるんじゃないのか!?

 

そんな感想を持った龍。

 

龍の何か考えている顔を見た、ノブはXSBケーブルを引っこ抜き

 

「まぁ今のは、ちょっと置いといて…てかまぁ明日まで忘れろ

ブレイン・バーストを無事ダウンロードできた記念に…

ヌフフフ…良いもん見せてやるよ。

合図したら、この言葉を小さく言えよ…」

 

何か良からぬ事を考えているノブに

若干嫌な予感を覚える龍…

 

 

 

「ウェイトレスさぁ~ん!すいません注文追加していいですか!?」

とウェイトレスさんを大声で呼び出すノブ

 

「はい、何でしょうか?」

その声に聞いて、白いウェイトレス服で、スカートがミニの

ウェイトレスのお姉さんがやってくる。

 

 

 

 

「このパフェ二つ下さい…おおっと!スプーンを落としちまったぜ!」

 

ノブは、そう言いながらあからさまに技とコーヒーをかき交ぜる

小さいスプーンを落とす…。

 

それを見たウェイトレスは、屈みこんで…拾い上げようとした瞬間

此方に向けてガッツポーズの、サインを送る。

 

何だが解らずに…さっき教えてくれた…言葉を二人同時に小声で言う。

 

<バースト・リンク!>

バシィィィという甲高い音が鳴った

その刹那、自分の全ての時が止まった…

 

世界がモノトーンの青に浸食された、この世界に…

 

 

「へ…何…これ…?」

 

何が起っているのかよく解らない…気がつくと自分は

自分を見下ろしているのだ。

 

幽体離脱?と最初に錯覚したが…直ぐにそれは違うと

判断できた。

 

何故なら今見下ろしている自分の格好は、フルダイブ用のアバター

自分の顔と体系に、適当にフランケンシュタインチックに

コスプレをさせたアバターなのだ。

 

フルダイブしているのか…だが、何かおかしい?

何故?どうして?という疑問が頭を駆け巡る。

 

「ヌフフフ…ようこそ通常加速世界へ…」

 

背後から、物凄く聞き覚えのある声が聞こえたので振り返ると…

 

金髪だけど狼顔になった親友が居た。

狼男が彼のアバターだ。

 

「こいつはな、時が止まった訳じゃない。

俺達はブレイン・バーストの環境下に居るんだぜぃ…!

聞いて驚け、ブレイン・バーストはこのニューロリンカーを

とおして、ソーシャルカメラにハッキングをかけ…

更に!更に!此処は大事なので2回言うぜぃ!

脳と無線通信をし、自分達の脳内意識を加速させている!

まぁあんま、俺は専門的に良く解らんのだが…

知り合いの【黒の姐さん】曰く、俺達の固有振動

すなわち心臓の鼓動を増幅し、その増幅された心臓の鼓動は

無線信号で脳に送られ、その働きにより脳神経の思考の部分を

1千倍に増加させる事ができる…」

 

 

「は、え?いや、嘘!そんな無茶苦茶な原理なんて…

嫌でも、ナーヴギア…とか

インプランターチップの後継機のニューロリンカーなら…

可能かもでも、ソーシャルカメラをハッキングするとか…

あり得ないことだ、だけど開発者が

ソーシャルカメラのプログラム開発の関係者なら…或いは…

でもそれなならこの意味が解らない、ゲームのプレイ条件は一体なんだ?

ブレイン・バーストを作った人間は、一体何者なんだ!」

 

ニューロリンカー関係の仕事をしている父が居る為、ある程度

彼の説明で、腑に落ちないことが有ったが…

原理は解る、ニューロリンカーを使えば脳や人体に

悪影響を与えないで、こんな物をやる事は理論上は可能だ。

 

だが、それは机上の上の原理だ。

これは技術では無い、魔法だと言っていい。

この思考を加速させる技術を大体的に発表すれば、ノーベル賞は

かるーく三つは貰えるだろうと、龍は頭に入ってきた知識を

ゆっくり噛み砕きながら、考察していき…

 

「まぁ、今のこの世界はカメラが写している画像から

再構成されたCG世界だ。カメラが見えない所は推測保管つって

見えない所は見えんが…

ほら、店の四方にある…ソーシャルカメラが

ウェイトレスの姉ちゃんを、ばっちり映し出しているぜぃ!

ほらほら見ようぜぃ…」

 

最悪だ、彼のやりたかった事に少し引き気味になりながら…

 

 

「で?ノブ、これって一体何秒まで引き延ばしている訳?」

 

 

「お前さんの場合は最初だから、リミッターがついてる。

体感時間は30分、現実時間は1.8秒」

 

スカートの中身を覗き込んでいる親友は

そう解説してくれる。

 

そうか、思考を1千倍にしているから、1秒が1千秒…

体感時間が16分40秒の計算か…

 

「これを使えばもうお前さんは空手の世界で、勝てる奴はいない

無敵になるけど?どうよ、引っ越ししたらまた復帰したら?」

 

その言葉に自分の心臓が鷲掴みにされる感覚を感じた、自分。

 

「無理だよ。確かにこれを使えば、空手だって何だって勝ててしまうけど…

【僕にもうやる資格はないんだ】…それに、やれたとしても…

これを使ったら、多分一生後悔してしまう…」

 

龍は、悲しそうな顔で目の前の大柄な少年を見つめる

それを聞いた狼の少年はこっちを向いて…

 

「クハハハ、やっぱお前さんはいいわ。流石MyFriend!俺なんかとは違うわ…

お前なら【黒の姐さん達に預けても】いいな…

良し今日は此処までだ、いや…明日にならないと

駄目だから…今日はお終い!但し、今日1日中ニューロリンカーを付けた

状態かつグローバルネットは切っとけよ!

ハイ、これを終わらせる合言葉はバースト・アウト!」

 

アバター姿の彼も目が悲しそうだったが、自分に笑いかける

 

その日はそれで終わった。

 

その後、彼の言いつけどおり1日中ニューロリンカーを付け…

就寝時間にも着けろと言われて、装着したまま寝た…その夜…。

 

 

 

悪夢を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

自分が、お爺ちゃんに教えられてやる様になった。

空手…最初は皆怖かったけど、これをやる時はその恐怖は

忘れるから好きだった、ゲームは好きだけど上手くないから駄目…

人に何かしようと怖がって駄目…他のスポーツは小学校の頃から

170はあった身長の所為と、結構ドジな所も有ったので、駄目なスポーツが

多かった。

 

一つ自慢ができたのが空手だった、お爺ちゃんや

師範代の先生が教えてくれた技術や技を使って、相手を負かすと

誰かに褒めてくれた…だから好きだった

 

これだけが唯一の取り柄だった…。

 

あの時が来るまでは…

 

 

身長の問題で、練習の時は自分より上の歳の人とやっていたある日…。

 

自分は力のコントロールを間違えて…

そのコントロールが効かなくなった、自分の技を

【練習相手が対処できずに、病院送りにして再起不能にしてしまったのだ】

 

その事はたちまち自分の小学校にも噂で広がり…

色々陰口を言われた

自分も相手を大怪我を負わせた罪悪感と、周囲の目、

そして…近づく人を、また同じ目に合わすのではと言う

自分自身に対しての恐怖で…

 

頭が一杯になり…

 

1カ月、自分の家の部屋から出て来れなかった…。

 

 

 

 

 

今自分は…その時のトラウマを延々と繰り返して

見続けている悪夢を。

 

 

自分の過ち、罪、恐怖、視線、そして今でも覚えてる左手に着いた

真っ赤で温かい血がこびり付いた感覚を…

 

「う、うわあああああああああああああああ!!」

 

怖い!人が!怖い!視線が!怖い!人の言葉が!

怖い!抑えれない自分が!

怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!怖い!

 

 

 

怖いのなら…恐怖を覚えるのなら…全て何もかも遠ざければ良い…

 

 

ああ、そうだ…

 

 

それが良い

 

自分以外居なければ傷つく必要が無いのだから…

 

 

≪それがお前さんの望みかい?≫

 

黒い悪夢の中最後、親友の声と共に…悪夢は其処で終わっしまう

 



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第2話・小さな炎の巨人・後編

【Blaze.Over.Color・紅蓮の巨人は何の為に戦う】

 

「第2話・小さな炎の巨人・後編」

 

次の日、東京渋谷区の某喫茶店。

 

あるテーブルで、二人の少年がジュースを飲んでいた。

 

「ムフフフ、龍…その辛気臭い面、もしや悪夢をみたんだねぃ?」

一人は金髪のチャラチャラした少年、金案寺信彦

 

「うん、起きた時吐きそうだった…」

そして彼の二周りあるだろうかなりのでかい図体をした

少年、田所竜龍馬

 

 

「それには訳あるんだぜぃ…俺が何故昨日じゃなく今日にしようと

言ったのは、ブレイン・バーストがニューロリンカーを経由して、お前さんの記憶の中の

トラウマ、心意的な一番の心の傷…2年前のあれを探り当て

夢の中でそれを再現しちまうのさ…

因みに俺のトラウマは、お前の解る通り三年前の

足を轢かれた事件だ。まぁ傷のなめ合いはこれ位にしといて…

これには訳があるんだわ…まぁ説明するのは、やってみた方が

早いか…んじゃお互いグローバル接続するぞぃ」

 

ん、今何て言った?ふと、彼の発言に疑問を感じる龍。

良く解らないが彼の忠告で、グローバル接続を切っていたが…

何で彼も接続を切っているのだ?

 

 

「よっと、接続と!

よっしゃ…お互いグローバル接続できたみたいだし…もう一回直結して、

バースト・リンクすんぞ…龍!」

 

 

街を出歩いてる間や、何処に居ても…グローバル接続を切っていたのか?

 

 

そんな疑問を抱いたまま…再び昨日と同じ直結し…

 

再度コールをする…魔法の言葉を

 

 

≪バースト・リンク!≫

 

 

再び時が加速をした世界に足を踏み入れる自分事、龍馬…。

 

「よし、先ず最初に…視界の左側に

ブレイン・バーストのBのタイトルアイコンが有るだろ。

其処にアクセスしな…」

 

言われると、自分の登録しているゲームや画像群の中に、見覚えの無い

燃え上がるBのマークが新規登録されていたので、其処をクリックする。

 

「はい信彦先生のワンポイントレッスン、ブレイン・バースト入門編!

対格闘戦ゲームソフト、ブレイン・バーストのメニュー画面だ!

自分のステータスや、戦闘成績、更には俺や他のブレイン・バーストユーザー事

バーストリンカーて言うんだが、そのバーストリンカーを検索する機能を持っている!

マッチメイキングのボタン押してみぃ?」

 

と言われた通り最後の辺りにメニュー欄にあった、マッチメイキングの

ボタンを押した龍

 

ブレイン・バーストのウィンドウから、新たに違うウィンドウが展開される

一瞬のサーチングの後に二つのネームリストが表示される。

 

一つは<ブレイズ・パイロット>

 

もう一つは<ヴィジリアン・ランナー>の名前…。

 

「その中にヴィジリアン・ランナーが有れば、そいつを指定し対戦を申し込みな

それが俺のブレイン・バースト内の俺の分身である、デュエル・アバターだ。

後直結してるから…サーチに引っかかるのは、俺とお前さんだけだ。

一番上のは、お前さんのデュエル・アバターな

後は対戦フィールドで説明してやんよ」

 

ノブの言葉を聞き…そうか、このブレイズ・パイロットが僕の分身と

言う奴か…そう思いながら。

 

言われるまま、ヴィジリアン・ランナーを指定し…対戦を申し込んだ

 

【HERE.COMS.A.NEW.CHALLENGER!!】

瞬間、更に引き込まれると同時に炎のフォントで

そのアルファベット文字が浮かび上がる。

アルファベット文字が燃え尽きた瞬間、視界の上部に1800のカウントか?

その文字が現れ更に文字の両左右に青いバーと、緑のバーが同時に出現し…

 

最後に視界の中央部分にこれも炎の文字で【FIGHT!】の文字が…

 

本当に格闘ゲームなんだと、思ってたら…周りの風景が変わっていると気付く…。

此処は喫茶店の外か?

 

 

 

だが、渋谷やの街並みいや世界が真っ赤だ、そう紅一色なのだ。

更に街並みが荒廃し、アチラ此方燃え盛っているのだ…。

 

そして更にある事に気付く…自分のアバターが変わっているし…。

身長が低くなっているではないか。

 

自分のアバターは、赤とオレンジがかかった色合いをし、

頭は丸くオレンジ色のバイザーをつけ

首より少し上の部分に二つ、真っ赤な紐が地面つくほど伸びている

他の部分も丸み帯びているのが特徴だが、両肘や両肩の後ろや両足裏が…

クーラーや暖房器具のような通気口できており、これは一体何のためだ?

 

と考え込むともう一度バーをみる、右側自分の名であろう…

ブレイズ・パイロット、左側はノブのヴィジリアン・ランナー

 

なら、ノブも居るのか?

 

 

「おおっと、居た居た成る程やっぱ名前の通り…赤系か龍?」

噂をすれば影、声の方に振り向くと…

 

「ノ…ブ?」

 

其処には、明るい青緑色多分名前の通り、ヴィジリアン色一色の狼?

目の前のノブは大柄で、犬、いや狼のような頭をした頭部をもち

がっちりとした体形だが、流線型フォルムを取っている。

両腕は、どんな物でも切り裂けそうな爪をした大きな両腕を持ち…

下半身は剣状に尖った、衣装をしたヒラヒラを付け、膝が尖っているが

華奢な両足を見せていた…。

 

ブランクがあるが、今の彼を見て解る。

今の僕と彼のこのブレイン・バースト内の実力は天と地の差が有ると…

 

何故か解らないが…今の彼は強い、圧倒的な強さを秘めていると解る。

 

 

 

「おうよ、今はヴィジリアン・ランナーな」

ノブことヴィジリアン・ランナーは、親指をたてガッツポーズを

此方に向けそう言い、じろじろ此方を観察し…

 

「炎色って…赤色だったけ?まぁ分類上は

特殊系の赤か?てかパイロットって…まさか…」

 

と自分の事を考察している…。

 

「やっぱり、このアバター変なの?

と言うよりアバターって変えれないの?」

 

変えれるのなら変えたい、何故なら少し身長が低いからだ…。

 

今の身長は多分150在るかどうかだ…。

リアル並みとは言わないが…、160は欲しい所だ。

 

 

「あー無理無理、デュエル・アバターは

自分のトラウマと願望が再現され、再構築された姿がそれだ…。

お前さんが見た悪夢は、デュエル・アバターを構築する時

脳にそれを検索をさせて、見せた映像だ。

まぁそれがお前の相棒だ……」

 

考え込むように、自分のデュエル・アバターを推察している。

ノブ事ヴィジリアン・ランナー…。

 

「信彦先生orランナー先生のワンポイントレッスン・入門編!

自分のデュエル・アバターを確認しよう!

ステータス画面開いてみぃ?其処で自分のアビリティや

お前さんの赤系は多分武器、強化外装が有る筈だ…

それと必殺技や通常技も確認できる…」

 

言われた、自分のデュエル・アバターのステータス画面を開く。

 

ブレイズ・パイロット

 

アビリティ・炎熱系完全無効

炎熱関係の攻撃、地系効果ダメージ完全無効

 

アビリティ・ボディーバーニア

体各部にあるバーニアから、高熱の炎が噴き上がる。

 

アビリティ・???

今の状況では使用不可

 

 

強化外装【フレアガン】

ブレイズ・パイロット専用武器

五発装填可能の小銃

 

 

 

通常技【フレア・バレット】貫通属性、実弾属性、炎熱属性の

三つを持っている、フレアガンの弾丸攻撃、連射可能数五発

 

通常技【ブースト・パンチ】

肘の部分のバーニアから炎が噴出され、それをブーストした打撃攻撃が可能である。

 

必殺技【バーニング・キック】

全身にあるバーニアの炎に体を包みこみ、飛びあがって相手に蹴りを叩きつける技

高度が高ければ高いほど威力増加

 

必殺技消費ゲージ1本

 

と書いてあった説明を音読しながら…

ヴィジリアンにも説明する。

 

 

「へー近接できる赤って…普通に考えれば弱そうに見えるんだが…

空手の天才が使うんなら…準々パーフェクトマッチか?

だが、腑に落ちねーのが、何だその???って…

聞いた事がねーぞ、そんなもん…

普通なら未修得のアビは視認できねーんだが…

レベルを上げれば、自動的に解禁するタイプか?

うーん、まさか…【心…ゴホン】…じゃあるまいし…

偶発的生まれたって聞いた、姐さんの子の鴉の飛行アビとは違うな…

まてよ、パイロットの名前を考えれば…

クリキンや二代目の次にやっぱ生まれるのか…!?

その謎の欄を解禁すれば…ひょっとすると、ひょっとするかも…

黒の姐さんのガキは大当たりだったが、俺様のガキも

かなりの当たりかもしれんな…」

 

自分の世界に入りながら

クッククと推察が自己完結をし…笑うヴィジリアン。

 

「よし…対戦時間の間…このブレイン・バーストという

ユートピアの監獄のルールを教えてやる

対戦の駆け引きや、デュエル・アバターのカラーチャート

加速世界のこと、生き抜き方、鉄の掟…そして純色の六王のこと

俺が持てる知識全部お前にやるよ、ブレイズ・パイロット…

名前が長いから、パイな。俺の事が呼びにくいなら、リアルと同じノリで

ランと呼べ」

 

ハッハハと笑い、何かを隠すかのようにランは

自分にブレイン・バーストのルールを語る。

 

 

其処から三日、渋谷の繁華街

 

 

ブレイン・バーストの対戦フィールド

 

ステージ名【煉獄】

 

燃えさかる紅蓮のフィールドで…

 

二人のデュエル・アバターが向き合っていた。

 

一人は、足をガクガク震わせている小柄なデュエル・アバター

リアル内は巨人のあだ名の…田所龍馬こと、ブレイズ・パイロット

レベルは1

 

それと相対するのは

 

 

「ヒャハアアアアアアアアア!!ニュビーキタコレェエエエエエィ!」

バイクに乗り、中指を立ててシャウトする灰色の骸骨のライダー

 

名前はアッシュ・ローラーレベルは2

 

格上の相手の対戦…

そして久々の実戦で…緊張しまくっている龍こと、ブレイズ・パイロット

 

繁華街のビルの上には幾人か、観察している視線を感じる。

ヴィジリアン・ランナー事ランの情報通りギャラリーがいる。

この中の何処かに…ランも混ざって観戦している。

 

『おい、あの赤系デュエル・アバター…初顔だよな?』

 

『うん、見た事が無いね…一体誰の子?』

 

『ニュービーかな?ここん所新人が増えて嬉しい限りよ!』

 

『てか、アッシュさん…今日で7連戦だよ頑張るね…そんなに飛べるよう成った

鴉に負けた事が悔しいんだろうな』

 

『おーおー油断しとるねー。アッシュの野郎』

 

『頑張ってください!アッシュさん!』

 

『げぇ!鴉が居やがる!』

 

と両方に観客の意見が聞こえてくる…。

多分最後のはランだろう…。

 

ランの方を見て、少し観客がどよめくが、直ぐに此方の対戦に視線が戻る。

 

 

「ウヒャハァー!クロウより、ガリチビじゃねぇか!

俺様ギガラッキィィィー!後テメェー牛乳飲みやがれ!チビ野郎!」

 

いえ、リアルで牛乳を飲んだらさらに伸びそうなので…止めてください!

と渋谷区でのデビュー戦は行き成りだった。

ランが色々レクチャーをしてくれて、デュエル・アバター【ブレイズ・パイロット】の

体動かしかたの慣らしを終え、さて行き成りだがグローバル接続をしたまま

渋谷歩こうかと言われ、歩いていたら

 

この、兄より優れた妹はいねぇと言いそうな

世紀末ライダー、アッシュ・ローラーが対戦を吹っ掛けて来たのだ。

 

「よ、よろしくお願いします!」

今でも染みついている、対戦前の頭を深々と下げお辞儀をし…

対戦が始まる

 

先ず動いたのは、アッシュ・ローラーだった行き成り来た…

素早いバイクをアッシュの頭上を軽々と、三回転ジャンプという

アクロバティックな避け方をし、ラン以外の観客と

アッシュ・ローラーを驚かす。

 

 

体が平均的なサイズなら、龍は運動全般は将来を有望される程の…

実力を持っている。

 

加速時間内では、このリアルでは違う小柄な体格で何処まできるか…

ラン監修の下体さばきの特訓をしていたのが、功をそうした。

 

「ファッツ!?テメェ、何処の中国雑技の人間だ!?」

 

身軽な体さばきをみて、ツッコミを入れるアッシュ・ローラーは

再度バイクで突撃をかましてくる。

 

 

が…今度は違う方法でだ。

 

「喰らえ!試作Vツイン拳」

何と…アッシュ・ローラーはバイクの上で直立し、サーフボートの要領で

バイクを操っている。

 

あれならさっきの様には行かないだろうが、自分はさっきと同じように

バイクの真正面から飛びあがり、更に蹴りを叩きこむ姿勢に入る。

 

「迎え撃つぜぇい!」

アッシュ・ローラーも飛び蹴りで応戦してくるが…

それが狙いだった。

 

「来いフレアガン!」

 

とのコール共に彼の左手から…紅い小銃が現れる。

飛び蹴りの態勢を維持しながら、小銃でアッシュ・ローラーの肩を

撃ち抜き空中で態勢をくずし、此方の飛び蹴りが追撃で叩きこまれ

バイクの上から叩きだされる、アッシュ・ローラー

 

 

 

『おおお!!』

観客が再び驚く、今回現れたニュービー(素人)が

格上相手に全くの引けを取らずどころか、序盤から

アクロバティックな動きで、圧倒しているのだ。

 

 

「ギガァアアアフアック!!この俺様をこうも

簡単にバイクを封じるとは、いい度胸じゃねええええか!」

 

起き上がった、アッシュ・ローラーは

ファイティングポーズを取る。

 

今のアッシュ・ローラーには、少し動揺しているが…

何とか銃弾を掻い潜り、接近戦に入れば

慎重差も有って…こちらに有利な筈だと…

 

このアッシュ・ローラーの基本ポテンシャルは、全てバイクの強化外装

【ナイトロッカー】に集約されている為、降りたらかなり弱い…が

 

相手は遠距離の赤系だ…しかもちっちゃい…接近戦を嫌う筈だ。

幾ら何でも、百発百中の銃の腕前を持ってる筈がない!

何とか接近戦に持ち込み、怯ませて…奴の後方のMySOULである…

ナイトロッカーに再び乗りこまなければ、あの銃相手に流石にきつい!

 

と、判断したアッシュ・ローラーはボクシングの

ファイティングポーズの状態で、ブレイズ・パイロットに突っ込む。

 

 

「…」

ブレイズ・パイロットは、無言で左手の小銃をみる…

彼が思うの唯一つ、この銃邪魔だな…と故にブレイズ・パイロットが取った

行動は、更に観客や…アッシュ・ローラーを、驚かす事になる。

 

彼のブレイズ・パイロットの強化外装【フレアガン】を上空に高く、投げ捨て

ブレイズ・パイロット自身も、アッシュ・ローラー相手に突っ込んだのだ。

 

 

アッシュ・ローラーの右ストレートが襲うが、未だに空手への未練タラタラの

ブレイズ・パイロット、龍からしてみれば…素人のパンチ、蚊が止まった様な

スピード故に、小さくなった体を生かし、スレスレで右ストレートを回避し

そのまま懐に入り込み、綺麗で容赦のない左からの正拳突きを土手腹に叩きこまれる…

が、接近戦は畑違いの赤系統の為、ダメージは余り削れていない…

打撃力が無い事は、既に知っていた…ブレイズ・パイロット

そのまま連撃で、肘打ちをもう一度素早く叩きこみ…

今だ使いこなしていない、ボディーバーニアを使用し

 

肘から紅蓮の炎が、アッシュ・ローラーに目掛けて…噴射され…

炎に包まれた…アッシュ・ローラーは後方に吹き飛ばされる。

 

ばく転で、ブレイズ・パイロットも後方に下がり、落ちて来る。

フレアガンを回収し、吹き飛ばされたアッシュ・ローラーに向かって

此方から突撃する。

 

 

「ちっくしょう!ギガバット!このガリチビ野郎!

いい加減にしやがれぇええええ!!」

 

炎を振り払い、立ち上がり激昂するアッシュ・ローラー

アッシュ・ローラーも再度、ブレイズ・パイロットに向かって

突撃をし、また再び右ストレートを叩きこもうとする…。

 

ブレイズ・パイロットは、それに答えるかのように…

此方も右手からの、ストレートパンチで迎撃をする。

 

一見、接近戦完全アウト同士の戦いだが、もしアッシュ・ローラーの相手が

ブレイズ・パイロットと同じ、普通の赤系統なら…この右ストレートの

打ちあいの軍配は、アッシュ・ローラーに上がるが…

 

このデュエル・アバター・ブレイズ・パイロット、田所龍馬の

自分の好きな事で起こしてしまった罪悪感と、好きな事への未練

幼少より有った他者との恐怖によって生まれた存在である。

このブレイズ・パイロットに限っては、打撃接近戦は得意距離である。

 

ぶつかり合う、灰色と炎色の右拳…

 

「はあああああ!」

ここで、黙々と戦っていたブレイズ・パイロットが叫ぶ。

それに交応して右後ろ肩のバーニアの火が点火され、炎が噴出され…

更には、右肘のバーニアも炎も噴出され、両足から腰、そのまま胸に上がって

右手に力を螺旋の如く、右手を弾だとイメージをし、その下は砲台だと思いながら…

右手から繰り出される、ブーストパンチが…アッシュ・ローラーの右手を砕き

三度、アッシュ・ローラーの腹に直撃し…。

 

「うぉおおおお!」

フレアガンを装備欄に収納し…左手がフリーになり其処から

両肘のバーニアが、連続で点火される。

 

バーニア点火一つで、拳の弾が一発ずつ叩きこまれる。

攻撃はさせない、反撃の手口は全て封じる。

 

怒涛の拳撃の弾幕が、今をなおアッシュ・ローラーの

懐に打ち続けられる。

 

何故ならこのブレイズ・パイロット、接近戦特化型の赤系統にも拘らず…。

物理攻撃全般弱点、しかも防御力は紙屑程度

打撃力も、今は止まったまましか打てない…

ブーストパンチだけだ。

先ほどの拳同士の直撃、競り勝って居なかったら…

HPは三分の一にまで削られる仕様なのだ。

 

 

それに、ブレイズ・パイロットの攻撃は物理攻撃の

ブーストパンチより、特殊な赤系統の為

フレアガンのフレアバレットの方が

威力が有るのだ…が…龍は射撃のセンスも才能も無い。

中距離から撃っても、当たらないので…

やはり接近戦を余儀なくされるのだ。

 

 

と言っても、少し格上のレベル2では…彼の戦闘センスも相まって

初見なら彼に勝てる物は居なく、レベル3でも苦戦するレベルだろう。

 

現に、対戦が始まって5分しかたって居なかったが、対戦はもう終わろうとしていた。

ブレイズ・パイロットは回し蹴りを叩きこみ、態勢を再度態勢を崩した

アッシュ・ローラーに近距離で再び、フレアガンを呼びだし

紅蓮の弾丸を撃ち鳴らす、ブレイズ・パイロット…

 

狙うは、胸だ…この距離ならド下手な龍でも外さない。

 

「ガハ、ガハ!」

 

怒涛の腹パンの応酬に、先ほどの的確な射撃によって…

地面に仰向けになって汚い言葉より、苦しみによって嘔吐をしている。

 

其処に弾をチャージをしたブレイズは、最後の止めをさす前に

抵抗できないように両足に一発ずつ、弾丸を叩きこみ。

 

 

「すいません、少々苦しいでしょうが…次で終わらせますので」

 

右胸に、左足を乗せ

骸骨のヘルメットの眉間に、フレアガンを乗せ

 

引き金を引き、クリティカルヒットで―対戦終了―

 

―勝者はブレイズ・パイロット―

 

ほぼノーダメージで、アッシュ・ローラーを下したのだ。

 

ブレイズ・パイロットのデビュー戦を華々しく飾ったのであった。

 

 

 

 




どうも、ここでは初めての三号機です。
一応この小説のネタが有ったのですが…最新刊のアクセワールドの
ニコの男前プリに感化されて執筆投稿しました。

本当なら、Arcadia様に投稿しようと思っていたのですが…
今現在復旧中なので、話数が増え次第…そちらにもマルチ投稿します。

因みに原作はシアン戦終えて、カレントさんの護衛が終わった時期です。

オリキャラのモデル、主人公・スパロボOGのラッセル、ノブ・とある禁書の土御門
ノブのイメージはまんま語尾にやーしないツッチーを
イメージしています。

後はブレイズ・パイロットの色はツッコミは無しで…
炎色反応は科学実験だろうとか!13巻にマイク持ちで女の子で
似たような奴いるだろうとか…解っています。

一応ブレイズの色はオレンジが混ざった赤です。
火事の炎の色をイメージしています。色の変化はしません

次の投稿は早めにします、長くなりましが感想や意見などくれればうれしいです。


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第3話・ブレイヴ・オブ・バード-銀色の鴉との邂逅・前篇

「ああぁー!」

なり響く、歓声

 

秋葉原、世紀末フィールドに、今話題のデュエル・アバター・ブレイズ・パイロットが、

同レベル代2で自分より大柄のデュエル・アバターを地に倒し、見下ろしていたのだ。

 

今現在ブレイズ・パイロット、今三十五連勝中

今現在、破竹の連勝記録更新中出会った

 

『強い、変わったアビリティが無いのに!』

 

『死角の攻撃を殆ど当たっていないぞ!』

 

『空手なのか?あれのおかげもあるが、新しく出たアビリティで

アバターの弱点をほぼカバーしている!』

 

対戦を終えたブレイズ・パイロットは、ぺこりと観客席に

お辞儀をし仮想空間のフィールドから、ログアウトしていた。

ここ全ての試合を全て見てきた、銀色のカラーチャートの

デュエル・アバターが見ていたのを知らずに…

 

 

 

【第三話・ブレイヴ・オブ・バード-銀色の鴉との邂逅・前篇】

 

ふぅーと秋葉原のとあるネカフェで、一息をつく大柄の青年がいた

彼の名は田所龍馬、背は205センチ…二メートルちっとある

巨漢である。

日本人特有の短足胴長ではなく長足胴長…おまけに両手も、それに見合った

長さをしておりしかも筋力や反射神経も幼いときから、恵まれ

運動の神に愛された…彼は見た目に反して、歳が若い

今年で13歳なのだ。

 

ブレイン・バーストを始めて1週間ちょっと経過

明日で丁度2週間、目黒区の引越しは滞りなく進められ今の住居は

目黒の梅郷の近くだ。今ある友人に進められたゲーム、ブレインバーストにドはまりし

今日は秋葉原まで遠征をしに来たのだ。

遠征には理由がある、彼の親がノブことヴィジリアン・ランナーと言う事が

ノブに口止めされていたが、ついうっかり龍ことブレイズ・パイロットが口を滑らせて

【オーロラ・オーバル】のレギオン所属の、デュエル・アバターに言ってしまい

何だかんだで、追われる羽目になっている。

何でも、ヴィジリアン・ランナーことランは個人でも有名で

【森林を襲う嵐】【疾風怒濤】【殺し屋】等の、多数の異名を持っているが…

この場合は、違うみたいだ…彼が前に所属していて

【今年復活したレギオンの5人いた旧・幹部だった】のが原因のようだ。

 

ランがいたレギオンを紫のレギオンのオーロラが、あまり理由が解らないが

かなりの敵対心を表にしている。

あの敵対心は異常だと、思い他にも名前は忘れたが【原住民族ぽいレギオン】や

緑や青のあと紫にも反比例して、自分のスカウトに力を入れている

【赤のレギオン】のスカウトを受けている。

全部断ったが赤と原住民族に半ば追われる形で…未だスカウトを受けている。

此処までのラブコールは当然である。

 

同レベル帯や1つ上の相手に金曜日から日曜日まで、おそらくニュービーで

もう後には出てくる事がないではあろう、あれから抜かずの50連勝という記録を叩き出した

 

いきなり現れた超新星なのだ。

 

今のバースト・ポイントなら安全圏を無視してやれば、既にレベル4にも上がれる

ポイント総数を持っている。

 

「ふぅー」

再度息を吐き、勝利の余韻をあじわう龍

そこからもう一度バースト・リンクをし、自分のデュエル・アバターの

ステータスを開く

 

レベル2に上げて、1週間以上レベルアップ時のステータスアップの

スキルポイント振り分け以来、開けていなかった。

 

因みに、スキルポイントの振り分けはアビリティ入手に振り分けた。

それで手に入れた、アビリティが

 

【ヒート・ジャンプ】

足裏のバーニアを使って、一時的なホバーや連続ジャンプが可能になる

ただしヒート・ジャンプは使用するごとに、必殺技ゲージが消費される。

 

この連続ジャンプアビリティ・ヒートジャンプのお陰で、戦闘の幅がかなり広くなった。

遠距離の狙撃がこれで回避できるしいろいろ使い道が多い

 

「ノブは、レベル4になるまで…今のところ教えるところは今はないって

言うし…何か、アッシュさんがこっちに来そうな予感がするし、どうしようかな?

うーん」

 

ふと、ポイント総数を見た…龍はもう既にレベル3に到達していい

ポイントを保有している。

なら、もう上げようかなと思った龍は

今まで、ためたのは単に安全マージンを人より

高く自己設定していた為だからだ。

 

まぁただ単にビビッていたのが本音だが

 

自分の心配性というかビビリ体質を、何とかしたいなー

とか思いつつブレイズ・パイロットをレベル3にした瞬間…

加速中にピロロリンという音声が鳴ったので、ヒイとか言って

小さく丸くなる、数秒後何も起こらないので辺りを見回し

ステータス画面を覗くと

 

 

「あれ?アビリティーが増えてる?」

今のはアビリティーを知らせる音声だっただろうのか?

 

「えっなにこれ?」

 

アビリティー【プロミネンスゲート・ゲージメーター】

ブレイズ・パイロットのアビリティー

ボディー・バーニア、ヒート・ジャンプ及び

通常技ブースト・パンチ、フレア・バレット

必殺技、バーニング・キックや相手の炎熱攻撃で放出される、

【廃熱を循環させ溜め込むだけの専用特殊ゲージ】

 

特殊アビリティ以外では自分にしか視認できない

その他の効果はなしという、釘の刺し方の文章が明記されていた。

 

開放条件

 

レベルが3

 

ヒート・ジャンプを開放

 

レベル1からあった???が消えてる。

まさかこの無駄に名前が長い、PGメーターが正体だったのか?

プロミネンス…って太陽の紅炎の意味だよな?

それに開放条件が見えるって…ノブが聞いたら、ある種ドン引きされそうだな。

「お前ちゃんのゲーム、本当にブレイン・バーストか?」って確実に聞いてくる。

でも、こんな条件を組み入れてるにも拘らず、意味のなさそうなアビリティなんだ?

だめだ、自分のデュエル・アバターが謎が多すぎる。

 

そう思いながら、明日は転校初日だ今日は早く切り上げよう。

 

明日はあたらしい学校に転校する。

 

 

 

 

 

 

 

学校の名は――――【梅郷中学校】――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは龍がまだブレイン・バーストに入る前の話。

 

ある所に三人の少年背は普通で才色兼備の少年と、背が低く太った

苛められっ子の少年二人と、そんな二人の間に立つ元気いっぱいの少女が

居ました。

 

病院のローカルネットと外のグローバルネットが

絡みあった、仮想空間、ステージ属性【煉獄】

 

 

「でも、バカだ!大馬鹿野郎だ!!お前は!」

 

「取れちゃったよ!脚!!何て脆いんだ!!

それでもメタルカラーかい!?」

 

幼い時からこの三人は仲が良く、この三人ならどんな辛いことなんか

忘れられると少女は想い、何時までも何時までも一緒に居られたら

良いと思った少女…が…

 

 

「君はそうしているのが似合ってるよ。なのに、さっきは随分言いたい放題

言ってくれたじゃないか?まるで、チーちゃんのことを、自分一人が理解してるみたいに?」

 

だが…そんな思いは只の幻想である…

変わらない物なんて、この世界探してそんな物は存在しないのだ。

 

才色兼備の少年が、ブレイン・バーストに手を出し所から、この関係に罅が入る

 

そして、太った少年も運命の黒い蝶の女王に力と加速する世界

ブレイン・バーストを渡され、三人の輪から出て行った

 

 

 

呪われた加速機能にすがりついた少年と、

 

親友を取り戻す為に、こんなダメな自分を好きだと

愛していると言ってくれた黒い蝶の女王の為に太った少年が

 

三人で暮らしてきて、笑って-泣いて-怒って-喜んだ

 

10数年分の事を白紙にし…

 

今仮想空間にて己が存在を掛けて、激突している。

 

「―――――≪スプラッシュ・スティンガー≫ああああああああああ!」

 

「-――――≪スパイラル・グラビディ・ドライバー≫!!」

 

度重なる、怒涛の必殺技が銀色のデュエル・アバターを襲いかかる

蒼い槍否、杭撃ち機を持った…蒼い騎士のデュエル・アバター

 

この銀色が太った少年のアバターで、蒼い奴才色兼備の少年のアバターだ。

蒼いアバターが圧倒している、それもその筈

この蒼いアバター【シアン・パイル】はレベル4で

 

この銀色のデュエル・アバターは未だ1なのだ

圧倒的にシアン・パイルが優勢ムードだった。

 

 

誰しもが、この勝負の行方を確信した瞬間であった

 

 

「ぼくはまだ立てる…まだ、戦える!」

 

「――――行っ、けええええええええええええ!!」

 

その絶望のムードが、たった一つのアビリティーの覚醒によって

 

一気にそして初めからそうであったかのように…状況は変わった

 

太った少年の想いが奇蹟へと昇華したのだ!

 

戦闘によって最下階まで大きくぶち抜かれた、病院

その最下層から銀色の光が飛びあがる。

 

観客たちは、シアン・パイルはその銀色の光の正体をみて、呆気にとられる。

 

それは奇蹟と言わなければ何と呼ぶ…

 

アビリティー…力が無かった少年のたった一つの奇蹟の力

 

脆い、銀色の鴉の名のデュエル・アバターは、銀色の翼を持って大空に飛ぶ

 

 

加速世界で、唯一無二の空を飛ぶ飛行アビリティーを持った

デュエル・アバター【シルバー・クロウ】の誕生である!

 

 

 

「ほぅ…」

 

そんなバトルを観戦していた人物がいた。

彼はとある目的で、ひたすらワイルド級エネミーを一人で狩っていたり

レギオンの仕事もあったりオマケにリアルでも忙しいのだが、彼の趣味が一つある。

 

最初の頃【余ったポイントを貯めて買った】かなり高い複数回使用の撮影録画アイテムを

使って、期待有る初心者のアバターの対戦を追っかけで撮って

リアルで、コーヒーを片手に見るという趣味だ。

因みに本当に気に入った奴は、自分の名を伏せさせるが部下に手を回し

勧誘する事もある。

 

例えば…最近だとアッシュ・ローラーだ

 

今は自分がかなり有名になったので、お忍びで犬の姿の疑似アバターで観戦している。

 

そんななか最近光る物を持ったデュエル・アバターを見つけた。

彼の名は、シルバー・クロウと言うらしい。

 

今回は、前々から…ブルーの所で飼い殺しされかけている。

シアン・パイルも、デビュー当時から注目していたので

レギオンから引きぬけないか…来ていたのだが…

まさか、最近のお気に入りだったシルバー・クロウと勝ちあうとは

ブレイン・バースト、いやな事件も多々あるが…

やはりこんな状況になると、ガラではないが…心が躍る物だ。

 

昔はレッドとレディオやブルーや…それとロータス…達と競うように

よく引き抜き合戦をしたのだがな…

 

思案がそれたな…

 

自分の目測通り中々心身とも、いいバースト・リンカーだと思う。

彼の親は中々良い教育をしている…。

 

バースト・リンカーの最初の心構えは、諦めない信念

前に踏み出す覚悟、これを持つか否かでデュエル・アバターの強さが

変わる。

 

その二つの想いは、時にはデュエル・アバターを伝って…

奇蹟と呼べる事象を起こす。

 

 

「ふむ、今度ブルーかレディオにもこの対戦見せようか…

いや、先にパウンドに言ってスカウトするか…?

だが、私の口下手を考えると…二人に自慢ができないが…

うーん」

 

 

独り言をしている犬アバターとさりげなく滅茶苦茶、

最重要人物の名前を出す。この犬アバター一体何者なのか?

 

と、近くに居てその独り言を聞いてしまったデュエル・アバターは

汗をかきつつ対戦が佳境に入るのを確認し

そちらに、再度集中する

 

「駄目だ!駄目だ駄目だ!!ダメだダメだダメだダメだ!!ダメだああああああああ!!」

 

「お前が!!お前が僕を見下ろすなあああああああああああああ!!」

 

 

「うおおおおおおおおおお!!」

 

勝負はついた…犬アバター目をつむり、この勝負を記憶に留め…

自分の部下に、シルバー・クロウのスカウティングができないか…

相談しにいこうと、落ちる寸前だった。

 

対戦が終わらないのだ…。

おかしいと思い、良く見るとシルバー・クロウが、シアン・パイルに

止めをさすのに躊躇っているのか?

何やら揉めて、そのまま対戦の制限時間終了し…

引き分けになった…。

 

その後だった、ゾクとイイ知れぬ背筋の寒さのような感覚が…

体を駆け巡った、犬アバター…

 

この感覚…自分と同じクラスの兵がいる…一体どこだ!?

行き成りのそんな感覚を感じた、犬アバター

 

辺りを伺うと、病院の方面…シルバー・クロウとシアン・パイルが

主に戦っていた、病院から…ある恐らくは疑似アバターが出現する。

 

黒い蝶の羽をつけた少女のアバターだ。

シルバー・クロウは少女のアバターに近づく…。

 

まさか、シルバー・クロウの親は、あの黒い蝶のアバターか?

 

犬アバターは考察するそしてさっきの兵の気配

あの少女のアバターから、発せられるのが解った…

故に只物じゃないのは解っていると、考察している時

少女のアバターは表示枠を展開し…

 

黒い蝶の少女のアバターは、姿が変わり…

そこに現れたのは、漆黒の両手足が四本の剣の

黒色の禍々しくも美しいデュエル・アバターが姿を現す

 

その者の登場により、観客席は騒然となる。

 

「なるほど…ようやく、絶望の底から這い上がったか…」

 

 

が犬アバターは、落ち着きを払いそれ所か…納得している節もあった。

 

そして犬アバターは口にする。

 

かつて純色の七王と呼ばれた。

 

【絶対切断(ワールド・エンド)】の異名を持った

 

最強にして最悪の裏切りの黒の睡蓮

 

「シルバー・クロウと共に、再起し…目指すのだな…

ブラック・ロータス」

 

【加速世界の反逆者にして魔王・ブラック・ロータス】が突如復活したのだ。

 

ブラック・ロータスは、シルバー・クロウにお姫様だっこされ…

空中高く舞い上がり宣言する。

 

「聞け!!六王のレギオンに連なるバーストリンカーたちよ!

我が名はブラック・ロータス!!僭王の支配に抗う者だ!!」

 

「我と、我がレギオン≪ネガ・ネビュラス≫、今こそ雌伏の網より

出てて偽りの平穏を破らん!!剣を取れ!!炎を掲げよ!

戦いの時は来たれり!」

 

ネガ・ネビュラスの復活と、六大レギオン全てにおいての

宣戦布告が今この瞬間なされたのだ。

場は混乱をする…が、犬アバターはたじろぎもしない。

 

 

そのブラック・ロータスの言葉を聞いた、犬アバターは

こちらも表示枠を展開し、アバター設定を弄る。

瞬間、犬アバターの周囲の地面が地響きをあげ

【純色の緑】の閃光の柱が昇り…ガンと音をならし大地に叩きつけられる。

ブレイン・バーストにたった一つしかない、緑十字の大楯が出現し緑色の光柱から現れる。

これもまた緑色の重装甲を身に纏まった、巨躯のデュエル・アバターが出現した

緑色のデュエル・アバターが出てきた時、ブラック・ロータスが現れた時と同じ位、場が

騒然となる。

 

「グ、グリーン・グランデ!緑の王!」

 

そのもの-六大レギオン【グレート・ウォール】の支配者であり

 

そのもの-この加速世界八人しかいない、頂点にいしレベル9の超人たちであり

 

そのもの-伝説の七神器【天璣・THE STRIFE】を持ちし勇者の一人であり

 

そのもの-【絶対防御】を異名を持ちし加速世界、最大最硬の防御力誇る物である

 

緑の王にしてオリジネイターであるその者の名は

 

――――【加速世界の守護者にして番人・グリーン・グランデ】――――

その人である。

 

最硬の守護者は、最悪の反逆者を見すえ

 

「フッ良い物を見せてもらった…また、会おう戦友よ」

 

と言い残し、ログアウトする。

 

 

 

現実世界―

 

暗がりの部屋で、姿が見えないが…グリーン・グランデのリアルは

想いにふけり…

 

ニュー・ロリンカーの電話回線を開く…

名前の家族欄を選択し、一枚の金髪の少年の顔写真が表示される

 

名字が金案寺 信彦と書かれていた。

 

 

「何だィ珍しいじゃないか…一人暮らし中の兄貴が…

俺に何のようだい?」

 

と、何やら刺々しい反応が電話越しで帰ってくる

グリーン・グランデのリアルは…

それを無視し本題に入る。

 

 

「貴様の主、ブラック・ロータスが復活したぞ

貴様は何もしないのか…弟、信彦?

いや…ヴィジリアン・ランナー…帝城で何があったかは知らないが…

お前はこのままで、いいのか?」

 

 

 

これが全ての始まりである。

 

 

 

 

 

時間は戻り、龍が怒涛の50連勝をした次の日…

 

月曜日、梅郷中の昼休みの屋上の

仮想空間【黄昏】ステージにて…

 

そこで、シルバー・クロウとブレイズ・パイロットが

 

にらみ合って…

 

今まさに激突しようとしていたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも、三号機で―す
先週AWとSAOの合同イベントに友達と一緒に
東京観光もかねて大阪くんだりから、出張って行ってきました!
昼の部からだったので、ニコの人にも会えたり
ライブや生アフレコは非常によかったです!

そして今回戦闘一切なし!
そしてなぜ原作のバトルを入れたのか?
それはグリグラを入れたかったからだ!

次回バトル回ですよろしくお願いします!


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第4話・ブレイブ・オブ・バード-銀色の鴉との邂逅・後編

梅郷中仮想空間・黄昏ステージ

 

校内屋上にて…

 

 

銀色の流閃の光と…炎の火鉢が舞あがっている。

 

銀色の流閃の正体はデュエル・アバター名

シルバー・クロウ、今現在突如学校に現れた…

 

最近話題中の話題のデュエル・アバターにして

学校のローカルネットに出て来た

新たなデュエル・アバター、ブレイズ・パイロットと戦っていた。

 

 

両者、自分のアビリティーの力によって縦横無尽の

機動力でぶつかり合っている。

片や、連続ジャンプorホバー機能アビリティー、片や、飛行アビリティー

 

ブレイズ・パイロットは少々焦っていた。

 

 

何故なら学校のローカルネットのチェックをする

という事をノブから教えて貰っていなかったのだ

 

 

事の発端は少々時間をさかのぼる。

 

「た、田所龍馬でです!よろしくお、お願いします!」

 

今日は転校初日今現在緊張で死にそうだ。

しかも噛み噛みとか我ながら情けない

先ず教室に入って思ったことは、怖い人とかいないよね?とかである

苛めは小学五年のあの時いらい受けてない

 

前の中学では怖い不良さんに何故か敬語で喋ってくるだけで

比較的平和だった。

その反動で、普通の人はノブ以外誰も近づかなかったが…

 

 

何でもノブ曰く、考えてる時の表情の僕は

かなり迫力が有るとか…

 

言うなれば僕は怖いのか…

 

あーやばいやばい、緊張がマッハで吐き気が…

対戦や空手の時は気持ちのオンオフができたから、支障がないけど

 

 

どうしようと目を泳がせるが、あれ?皆目を合わしてくれない。

 

 

ハハハ、これは駄目かも…ノブ

 

 

 

 

 

 

【第四話・ブレイブ・オブ・バート―銀色の鴉との邂逅―後編】

 

昼休みの屋上で、険しい顔で向き合った二人の少年が居た。

 

一人はメガネをした優男、黛拓武と太った背の低い男名前は有田春雪だ。

二人ともバースト・リンカーの加速機能を使える、異端の人間で

たった3人の黒のレギオン、『ネガ・ネビュラス』のメンバーである。

タクムが、青系統の中距離接近型のデュエル・アバターの

シアン・パイルを使い、ハルユキがシルバー・クロウなのである。

 

 

昼休みに、黛タクムが偶々ブレイン・バーストで、デュエル・アバターの

マッチリングリストを検索した所

 

「この名前って、最近ハルが御手本にしている。

噂のバースト・リンカーだよね?」

加速中でフルダイブ用のアバターを使っている

自分の顔に、体はブリキの兵隊のようなキャラメイクをしたタクムの

アバターは目の前の、ピンク色のブタ型アバターのハルユキに聞く。

 

「うん、CCCの領土で五十人抜きをした、武道派バースト・リンカーだよ。

アッシュさんと一緒に、接近戦は御手本にする位、接近戦はかなり強いよ!」

 

自分のデビュー戦相手で永遠のライバルの、アッシュ・ローラーを

ノーダメージで倒した対戦を偶々見てたので、意識するようになった。

 

 

「僕も日曜日の…CCCでの対戦は、数回見てたけど

特殊系赤で、物理が弱点にも拘らず接近戦で全戦全勝

そう言うピーキーなデュエル・アバターが強いのは…

リアル側では、相当何かをやっている証拠…

本人は気づいてたかはしらないけど…」

 

一回間を開け、タクムはこう言った。

 

 

「知ってたかい?ハル、彼二十五戦目辺りから黄逹に粘着されていたらしいんだ

結果は日曜日には、50連勝にまで行った。

返り討ちにあったそうだよ…

それも凄いんだが、僕はブレイズという色に引っかかりを

感じるんだよね」

 

「え、何で色に引っかかてるのタク?」

 

「いや、この話題はマスターに直接聞いた方が良い。

彼女の方が、僕の何倍も加速世界の年長者だ。

恐らく『色被り』も、考察してくれる」

 

メガネを太陽の光で反射させ…そう意味深な事を言っている、タクム

加速中彼らの会話の時同じくして…

 

 

 

ノブ僕は、もうダメかもしれない。

 

ルールーと、泣いてないけど心で泣きながら、三角座りでそう言いながら

母の手作り弁当を屋上の端っこで食している、龍。

 

「誰も目を会わしてくれないとか、もう絶望的じゃないか。

あ、このエビフライ美味しい」

 

誰も目を、会わしてくれないのには理由がある。

 

彼は緊張すると、目力が上がり、考えこむと表情が険しくなるのも

相まってとてつもなく、怖く見えるのだ。

 

その迫力は歴戦の不良ですら、たじろぐほどだ。

 

因みに、本人には目力の事は自覚なしである。

 

ハッハハ、このままズルズル友達ができなかったら

僕どうすればいい…?

 

落ち込みまくって、もう周りを気にせず

完全自閉モードになっている龍。

 

そんな中チョンチョンと、肩を叩かれる。

 

「あ、あの…?」

 

それに気づいた龍は振り向くと

 

 

「あ…デュエル・アバター…?」

 

銀色のフルフェイスの、デュエル・アバターが居たのだ。

 

「あ…あれ?何時の間に…対戦モードに…?

と言うより、ローカルネットでブレイン・バーストって

出来たんだー」

 

超自閉モードに成っていたので、ブレイン・バーストで

対戦を吹っ掛けられたのに、気付いていなかった。

 

自分も、ブレイズ・パイロットになっている。

 

 

「すいません、すいません!!ぼく初心者なんで

学校のローカルネットでも、出来るなんて自分の親に聞いてなくて

この学校、何処かのレギオンの勢力圏でしょうか?

最初挨拶したほうが、良かったですよね?

本当にすいません、今日転校初日で其処まで頭が回らなくて!」

 

我に帰った、ブレイズ・パイロット事、龍は立ち上がり

銀色のデュエル・アバター、シルバー・クロウに

ペコペコと頭を下げまくる。

 

その腰の低さ、サラリーマンのお父さん如し

 

 

 

彼はデビューしてから今日まで、人気が上がり続けている。

理由は丁寧な紳士さと、腰の低さ、そこから予想できない強さだ。

 

「え、えーと、あのお、落ち着いてください…」

予想だにしていない、ブレイズ・パイロットのリアクションに

半ば動揺するシルバー・クロウ

 

彼の正体を探るのと、前々から興味が有った

シルバー・クロウ事ハルは、彼にローカルネット内の学校で

対戦を吹っ掛けたのだ。

と言っても、シルバー・クロウはこう見えても

彼のファンの一人でもあるので、戦った事がないが

彼の人成りを知っている。

 

腰は低く、礼儀正しい、正々堂々正面から戦う騎士道精神

それに彼は初心者だと言う事も今、解ったのだ。

 

タクからは、気をつけるようにと言われているし…

その肝心なタクは、シアン・パイルと成って後ろで、観戦しているので

今の出来事にも目を通している。

 

だが、驚く事が其処では無い。

 

対戦を吹っ掛けて対戦フィールドに入ったのはいいが、彼の出現ポイントが問題だ。

 

彼が出て来たのは、真後ろ…三角座りで暗いオーラーを出して…

落ち込んでいたのだ。

ブレイン・バーストの対戦を、吹っ掛けられているのにも

気づかず。

 

二人ともこれなら…彼のリアルが直ぐに解るなと

思っていたが、彼の言葉でピーンと来たハル

瞬間、何故か震え始める。

 

 

「て…転校?」

 

「え、ハイ…今日から1年に転校してきたんですが

恥ずかしい話、僕ビビりで人見知りな上に緊張しーで

それと図体だけがでかくてその所為か誰も話しかけてこない上に

目をも合わしてくれない悲劇!!」

 

今度はOTLの状態で、絶望するブレイズ・パイロット事龍

おー!と泣きだす始末。

 

そして、彼の証言で彼のリアルが誰だが検討がついてしまった

シルバー・クロウ事ハル

 

「え、えーともしかしていやもしかしなくとも…

うちのクラスに転入してきた、田所龍馬くん?」

 

恐る恐る、名前を言いだすハル。

 

「あーやっぱり解ります?親には余りリアルは隠せて

言われていたんですがねー」

 

ええええええーー!!っと心で絶叫するハルユキ。

 

「え、身長かなり有ったのに…デュエル・アバターの背って」

 

いや、人の事は言えないが…

デュエル・アバターはトラウマや、自分が嫌な物が具現化した存在だ

言うなれば、自分の負を移す鏡だ。

 

身長がリアルより伸びたり、縮んだりするのはざらであるので

珍しい事ではない。

 

「リアルでは、2メータちょい在るんですけど、このブレイズ・パイロット

150あるかないか、何ですよね…」

 

 

「あ、そう言えば…あのブレイズ・パイロットさん?」

 

「長いんでパイで良いですよ、えーとシルバー・クロウさん

何でしょうか?」

 

パイは、対戦相手の名前を読み取り

 

「パイさんは何処かのレギオンに所属しているんですか?」

 

「えーといや、ちょっと分け合って人を探してるんですよ

それを確かめる為にレギオンは断らせて貰っているんですよ」

 

 

「人探し?確かめるって何を?」

 

「『黒カラー』のデュエル・アバターの人に聞かなきゃいけない事が

有るんです。多分、僕がやらきゃ行けない事にも繋がるから!」

 

黒カラーのデュエル・アバター!?

 

「ごめんだけど差し支えなければ、その人に何を聞くのか教えて貰えないかな?」

 

それを聞いたパイは少し考えて、口を開く。

 

「僕の親が2年前にブレイン・バーストで何が有ったのかを

僕は知らないと、行けないんです!」

 

「親って…ブレイン・バーストの親…?」

 

「はい、僕はその親に頼まれて、ブレイン・バーストを始めたんです!」

 

ランはレギオンは『目黒区でブラックカラーの

デュエル・アバターの人がやっているレギオンを探して入れて貰いな

戦力不足だから赤系のお前は歓迎されるぜ』

とは言っていたが、僕は違う真意がある。

 

恐らく、彼が世話に成った黒の姐さんとは

そのブラックカラーのデュエル・アバターで女性で合っている筈だ。

しかもランより上のレベルを持った化け物だ。

これも推測だが、かなり有名なのは解っているのだが…

ランの親ばれの件と、バトル優先で余り調べれなかったのだ。

 

彼は何故僕を選んで、この世界を送りこんだのか。

 

どうして彼はああ言ったのだろうか。

 

それを知るために今レギオンに、入る気は無い。

 

「その親は!リアルでは僕の大事な恩人なんです!

親に何かあったのか、どうして僕なのかそれを知るために…

彼のルーツを知っている人に、会わなきゃいけないんです!」

 

「…君の親の名前なに?」

少し間を置いたシルバー・クロウ、ブレイズ・パイロットの

思いを聞いたクロウは静かにそう聞く。

 

「ヴィジリアン・ランナー、昔在ったって言う名前は知らないんですが

黒のレギオンと言う所の元幹部だったらしいんです」

 

はい?っとそれを聞いたシルバー・クロウは、ちょっと待ってと言って

後ろのシアン・パイルの方に行き。

今までの事を話し、ヴィジリアン・ランナーの名前を聞く。

 

 

「ヴィジリアン・ランナー…ふむ聞いた事があるね。

結構マニアックな名前だね。嘘は言っていないみたいだよ。

確かに旧・ネガ・ネビュラスの幹部エレメンツの一人で

『樹』のエレメントの称号をもち他にも個人でも、『殺し屋』『強化外装マニア』等の

数多くの異名を持った、上位バースト・リンカーだね?

ちょうど、マスターが消えた時期と同時期に消えている。

十中八九、ブラックカラーてのはマスター事、ブラック・ロータスだろうから

うーんこの件は僕らがどう言える件じゃないね。

マスターの判断を聞かなくちゃ」

 

「これって…」

 

「多分だけど彼が知りたがっているのは

恐らく、旧・ネガ・ネビュラスがどうして解散したかって言う

理由にも繋がっているのだろうね」

 

「………解ったよ、この事は先輩に聞くという事で保留だけど…

彼の事ブレイズ・パイロットの事、もう少し知ろうと思う」

 

 

何か思ったシルバー・クロウは、少し考え込み

シアン・パイルにその用に言いながら背を向ける

 

 

「戦ってみるよ…彼と」

 

そして最後にそうボソリと呟いて行った。

 

「パイさん!俺は黒のカラーのデュエル・アバターを

知っているけど、俺はまだ貴方を信用できない!

だから、俺と戦って下さい!」

 

シルバー・クロウはパイに向かって、その事を告げ

ファイティングポーズを取る。

 

 

「勝てば…黒のカラーのデュエル・アバターに合わします!

負けたら僕達のレギオン、ネガ・ネビュラスに入ってください!」

 

大声で続けてブレイズ・パイロットにそれを宣言する、シルバー・クロウ

ブフっと、それを聞き吹いてしまったシアン・パイル。

 

そして、それを聞き無言となり雰囲気がガラリと変わる

ブレイズ・パイロット

 

その時彼の周囲から闘気のような、プレッシャーを感じたシアン・パイルと

シルバー・クロウ。

 

「なんて、プレッシャー何だ!本当に初心者か!?」

 

シルバー・クロウと対峙するブレイズ・パイロットから発せられる

闘気を感じそう評し、息をのむシアン・パイル。

 

「いいでしょう、時間もなんだかんだ言って半分切りましたし

その条件飲みましょう」

 

ブレイズ・パイロット…パイは左手を拳状にし前に出し、

右手も拳状にし腰に当て構えを取る。

 

「よろしくお願いします!」

 

「行くぞ!ブレイズ・パイロット!」

 

銀色と炎色は構えを取り睨みあい

 

同時に動く!

 

スピードは同じ、互角である。

 

先に仕掛けたのはシルバー・クロウだ。

右回し蹴りを、パイに叩きこむクロウ

 

それを冷静に見切り素早く一歩後ろに下がるが…

 

既に次の攻撃態勢に入っている、クロウ

今度は両手から来る拳打のラッシュ

 

スピード型のラッシュ攻撃は通常のデュエル・アバターの

攻撃より速いが、全て見切り回避するパイ。

 

彼が何故50戦不敗と言う、偉業成し遂げたのかは理由がある。

 

見切りと回避、追い込まれた時の対応力と洞察力この4つが

非常に高いのだ。

 

どんな攻撃をも見切り、回避し

もし攻撃が当たりピンチ成っても焦らず、相手を観察し

勝利の布石を打ち勝つ。

それが、そのシンプルな戦い方がブレイズ・パイロットの

勝利の方程式だ。

 

驕らず想い上がらず、自分を過小も過大評価をもする事の無い男

故の戦術だ。

 

故にルーキーにして強いのだ。

 

それを理解している、クロウ。

そしてファン故に彼の弱点に気付いた、クロウは

ラッシュ攻撃をし続け…

右手ストレートを叩きこむ。

 

 

パイはシルバー・クロウの、右手ストレートを回避するため

左に避けるが…何と左から既に

左ローキックが襲いかかって来ていたのだ!

 

「なぁ!?」

 

驚くブレイズ・パイロット

シルバー・クロウは右手を寸止めし、無理やり収め

左に回避している、ブレイズ・パイロットに

ローキックを叩きこんだのだ。

 

彼の弱点それは反射神経が、自分と同じくらい良すぎるのだ。

 

彼の回避を破る方法とは、先ず連続で攻撃し

その内の一つを囮にし、それに反応したブレイズ・パイロットが

避けている方向に、本命を叩きこむ事だ。

 

ただし、ブレイズ・パイロットも素早く小柄な為

小回りが利くので

 

この戦法をつかえるのは、彼を越える反射神経を持った

シルバー・クロウ位であろう。

 

ドコン!という鈍い音を立て右に飛んでいくパイ

 

転びながら無理やり態勢を取り戻すブレイズ・パイロット

 

HPゲージを見ると、あり得ない程の量でHPが削られて行く。

 

たった一発でHPは半分前だ。

 

「ウグ!やっぱりこの体は脆いね!けど、次はこっちから行くよ!」

 

ブレイズ・パイロット、パイはそう宣言し空手の時はしない

ステップを踏む。

 

クロウは警戒する…その時、ボンと言う音がした時

ブレイズ・パイロットが消える。

 

「くっ!」

それを見たクロウは、両手を×状にしガードする。

 

ガード態勢と同時に目の前にパイが出現…

宙返りするかのように、下からクロスガードを蹴りで解除され

 

地面に着いた瞬間、一気に懐より上彼の顔面に接近し

短い両手で彼の後頭部を掴み。

 

「オリジナル必殺技…クライシス・キャノン!」

飛びあがる瞬間に合わせた、両足裏のバーニアーを同時点火させ

 

クロウの顔面に相乗効果で殺人的に加速or威力が上がった

両膝蹴りが、シルバー・クロウの顔面に叩きこまれ

 

黄緑のフルフェイスが砕け、そのまま後方に右横回転をし吹き飛ぶ。

 

 

「あれは!昔懐かしのペーパー漫画!金剛番長のキャラクター

マシン番長の必殺技!技のチョイスが渋い!渋すぎる!!」

と頼まれても居ないのに何故か解説する、シアン・パイル

 

シルバー・クロウも、顔面の痛みに悶えながら…何故知っていると

心の中でツッコミをいれる。

 

今のはさっきの一撃一気に溜まった、

必殺技ゲージからのブレイズ・パイロットの

アビリティーの力だ!連続ジャンプを瞬間加速にし

それを連続でやり、更に攻撃に転用したのだ!

 

「ガハ!ガハ!!」

 

苦しみ、血を吐きたくとも吐けないが

今の一撃で、戦意を一気に削られそうになったのを

彼の親の顔を思い出し無理やり立ち上がる。

 

HPはブレイズ・パイロットよりは減って無いけど…

 

 

精神的なダメージが大きい!

 

あの顔面に叩きこまれた攻撃、確実に心を折りに来た攻撃だ。

彼の50戦でも、彼の血も涙も無い攻撃で、対戦途中で心が折れ泣きながら

止めてくれと言いだす、バースト・リンカーも2、3人いた程だ。

 

 

グッと!再び構えを取るパイ!

 

割れたフルフェイス越しで歯を食いしばり…

目を見開くクロウ否有田春雪!

 

 

その時、再びパイが消える!

 

来た!ヒート・ジャンプ!

さっきの二回のヒート・ジャンプは見切れなかったが!

 

今は

 

「見えているぞ!ブレイズ・パイロット!!」

 

二歩さがり、目の前に踵落としでカウンターを取る

シルバー・クロウ

 

「はああああ!」

 

目の前の瞬間加速している、ブレイズ・パイロットの右肩右肘から

炎が噴出され、シルバー・クロウの踵落としを紙一重で避ける!

 

ボディー・バーニアで無理やり軌道を変え、避けたのだ!

 

「隙だらけだ!」

 

ブレイズ・パイロット、パイの肘から炎が噴射される

パイの通常攻撃ブースト・パンチが、シルバー・クロウ、クロウを狙うが

 

 

「まだまだ!!」

此方も無理やり足を戻し、後ろに後退する形でブースト・パンチを

肘でガード、続けてヒート・ジャンプからの高速回転蹴りを

撃つも、さらに後退で回避。

 

そこから、パイの初戦アッシュ・ローラーの心を折った

ブースト・パンチのラッシュが、シルバー・クロウに襲いかかるが

 

その拳撃の嵐を、両手でガードをしながら撃ち落としていき

反撃をするクロウ。

 

高速拳撃を、高速防御を返し返し交互にやって行く攻防戦。

 

この攻防戦、一瞬でも集中力を欠くか

相手の反射神経を下回った瞬間、一瞬で終わってしまう。

 

お互い綱渡りの連続でしかも高速で延々と続く

 

ガードをし反撃をする、クロウ。

クロウは色ではなく、メタルチャートのシルバーに入る

デュエル・アバターだが、物理が弱いのにどうしてここまで持つのか。

 

それは、直撃をせず芯に当たる前に受け流しているのだ。

 

それを証拠に当たると同時に、受け流す過程で発生している

火鉢が見えるのだ。

 

 

そして此処で、シルバー・クロウが動く

 

「はぁああ!」

 

回し蹴りで、あえてブレイズ・パイロットと距離を取った

シルバー・クロウ…

 

 

「はああああああああああああ!」

 

叫ぶシルバー・クロウ、その瞬間ブレイズ・パイロット、龍の目を疑う

光景を目にする!

 

 

「何だ…あれは…」

シルバー・クロウの背中から、銀色の金属片飛び散って行く

その金属片は高速でかつ途轍もない量で、飛び散り

 

在る物を形成していく…。

 

 

「つ…ば…さ…?翼なのか?」

形成された、シルバー・クロウの翼に目を疑ったパイ

瞬間、シルバー・クロウの周りに風が吹き上がる。

 

 

その時バサッと、両翼をはためかせ宙に飛ぶクロウ。

 

さっきの攻防、必殺技ゲージを溜める為にあえて取った行動だ。

 

そして…シルバー・クロウの唯一にして最大の切り札。

 

加速世界を揺るがし…ブラック・ロータスが

希望を見出した、加速世界たった一つのアビリティー

 

【飛行アビリティー】が発動したのだ。

 

「あ、そうだ!来い!フレアガン!!」

 

左手に出現する、彼の小銃型の強化外装フレアガンをもち

 

臆する事も無くドンと超加速とハイジャンプをし、空中に居る

クロウに攻撃をするパイ

 

 

「遅い!」

翼を広げた、クロウは一瞬でパイの背後に回り

蹴りを叩きこむ…

 

「ちぃ!速い!」

ボディー・バーニアで、片方だけ噴射させ

一瞬で振り向き蹴りをガードをし、屋上の地面に叩きつけられる!

 

 

「ガアアアアアアアアアアアアア!!」

背中に襲いかかる激痛に、悲鳴を上げるパイ。

 

よろよろと立ち上がる、パイHPは今ので半分を切る。

 

 

此処までパイをデビュー戦以来、追い込まれたのは数少ない。

 

そして、ここまで攻撃を当てたのは…シルバー・クロウが始めてだ!

 

 

 

 

不味い、まだ時間はあるが…このままじゃ体力差で押し切られる!

飛んでいる為から、避けられる!

 

攻撃が極限に当たり難くなった!

 

どうする、このままじゃ確実に負ける!

 

考えるんだ!勝つための布石を!

 

!…そうだある!一発逆転の技が!

 

 

多分だが、奴の弱点は僕と同じ物理なら!

これを当てれば、勝てる!

 

「後は、確実に当てる場を用意する!」

 

再び闘志を燃やす、ブレイズ・パイロット

再度、ヒート・ジャンプをしシルバー・クロウに突撃をかける

ブレイズ・パイロット!

 

彼が取る作戦は唯一つ

 

飛行アビリティーを使うなら、使い続けさせる作戦を取ったのだ。

 

飛行アビリティー

シルバー・クロウが加速世界唯一使える力だ。

空中で完全静止し、空中からの急降下からの攻撃は

かなりのスピードが出る唯一無二のスピード特化型のアビリティー

 

 

ヒート・ジャンプ

ホバー機能や連続でのハイジャンプ、そしてハイジャンプを応用した

イグニッションブーストと、多種多様でかつ汎用性があり

同種系統のアビリティー、ボディー・バーニアを併用する事により

微弱な軌道修正が可能な為飛行アビリティー程ではないし

あまり、強力なアビリティーではないが使い方次第では

 

飛行アビリティーと対等に渡り合える、アビリティーだ

 

 

 

再度、ヒート・ジャンプで突撃をし

クロウも飛行アビリティーで、低空飛行で加速しながら

突撃をする。

 

 

シルバー・クロウが、飛行アビリティーのスピードで

一気に後ろに回りこむがボディー・バーニアで

一気に振り返り、フレアガンで至近距離で片手で発砲する!

 

 

「くっ!!」

発砲するが、3発ハズレ…残りの2発はクロウが地面を足で叩きつけ

一気に上空に回避したので、全弾外れる。

 

もし、パイが銃を使うのが得意なら今ので即死だったが…

銃撃戦下手ッピのパイに救われたクロウだが、こうなった以上

うかつに近づけなくなった。

 

クロウの弱点は、打撃ほかに…銃撃は打撃以上に弱点なのだ。

これで泣かされた数は多いクロウは、あの銃は脅威中の脅威だ!

 

「だけど、近づかないと勝てない!!」

再び歯を食いしばって、パイに飛行しながら接近するクロウ

パイは再チャージを終えたフレアガンが再び火を吹く!

 

「そんな、下手くそな持ち方で俺に当てられると思うなよ!」

 

下手くそな銃弾を回避しながら、空中からの格闘戦を強いるクロウ

それを序盤の様に見切り、ヒート・ジャンプで回避し…フレアガンで交戦するも

一発も当たらないと言っても、パイはフレアガンのフレアバレットを

当てる気はないのだ

 

 

「いまだ!ヒート・ジャンプフルブースト!!

いっけぇーーー!!」

 

行き成りだった、パイが空中高く飛んで行くのだ!

 

それをみた、シルバー・クロウはこっちも追撃に出ようと

思った時、ふと必殺ゲージを見た瞬間驚愕する

 

「なっ!不味い!!?」

なんと、シルバー・クロウの必殺技ゲージが残り

わずかだったのだ。

 

それもその筈、今まで発動して使い続けた

それに余りゲージを溜めて無かったので、必殺技ゲージを

消費しきりそうなのである。

 

が、ここで一つの疑問が有るのだ。

ブレイズ・パイロットの、必殺技ゲージだ。

なんと、ブレイズ・パイロット、パイのゲージは

先ほどのヒート・ジャンプフルブーストを

使ったが、三本立っているのだ。

 

何故だ!?彼もかなりのヒート・ジャンプを

使い込んでいた筈だ。

 

と、ある事に思い出すクロウ。

あの下手くそな銃撃だ、あれが此方を狙う物じゃなく…

 

オブジェクトを狙った物だったならと辺りを見回す。

 

屋上にあったオブジェクトは、何発か外していた後も有ったが

殆ど撃ち抜かれていたのだ。

 

全ては空中アビリティーを使いきらし、最高のタイミングで

 

「必殺技を使う為かブレイズ・パイロット!?」

 

と、ここまでの推測とパイの真意を数秒で推測したクロウ。

だが時は遅し!

 

 

「はああああああ!バァアアアアニング・キィィィイック!!」

 

ヒート・ジャンプフルブーストの力によって、高高度にまで上がったパイ

全身のスラスターバーニアから火を噴き上げ、全身を覆い

蹴りの姿勢で火の玉状態で、クロウ目掛けて空中落下する!

 

そう悠長な事を考える時間は無い!

判断を迫られた、クロウ。

 

「僕に力を貸して下さい、先輩!!」

必殺技ゲージは残りわずかこれを切らせば、勝機は無いなら

 

やる事は唯一つ!迎撃して返り討ちにする!

 

シルバー・クロウあ、残る全ての力を翼に込めて

飛びあがり此方も蹴りの姿勢で、上昇しながら

パイに目掛けて飛行する!

 

 

そして、二つのキックがぶつかり合う

 

「うおおおおおおおおおおおおおーー!!」「はあああああああああああああーー!!」

 

ガガガガガと音を立て、そして二人は吠えながら乾坤一擲の攻撃をぶつけ合う。

もう既に、彼らの頭には最初の戦う理由は消えている。

 

彼らの頭を支配しているのは、ただ単純にして明快な物

 

奴を倒して勝つ事だ。

 

 

そうこのたった一つのシンプルな考えだけだ。

 

 

そして瞬間…ぶつかり合っているお互いの足が光を放ち。

両方を巻き込んだ、大爆発を生んだ。

 

「クロウ!!」

 

と、今まで息をのむバトルの攻防を観戦していた

シアン・パイルが声を上げた同時に…

 

 

【DRAW】と

炎のフォント文字と音声が対戦フィールドに流れた。

 

 

「なっ!?」

驚いた、シアン・パイルはゲージを見ると

何と両方のライフが、ゼロに成っていたのだ。

 

恐らくさっきのぶつかり合いと、その衝撃で起った爆発で

ブレイズ・パイロットとシルバー・クロウの

両方のHPを同時に0にしたのだろう。

 

そこから、遅れて二つの物体が空中から落ちて来たのを見た、シアン・パイルは

 

「やれやれ、まさかマスターが居ない時に…

大変なものが転がってきたね」

 

そう言いながら、クロウとパイに近づいて行く。

 

 

こうして、今だ生まれていない炎の巨人と、銀色の鴉の邂逅は

引き分けと言う形で幕を閉じた。

 

 

彼らの出会いと、黒のレギオンが彼に出会った事により

【太陽の炎の名を持つレギオン】が動くとも知らずに…。

 

 

 

次回【VS・SECOND・BLACK・SWORD―激突、二代目・黒の剣士―】

に続く

 

 




お待たせしました、第五話VSクロウ編です
10409文字あるそうで、途中長くて切りそうでしたが
gdgdになりそうだったので、クロウ戦丸々一本入れました。

次回も頑張って投稿しますでは感想待ってますノシ


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第5話VSSecond・Black・Sword-激突、二代目・黒の剣士

『おおおおおおおおおおお!!!』

響き渡る観客の声援

 

 

アキハバラ・バトル・グラウンド

 

CCC領土内で唯一の中立地帯である。

秋葉原にあるアミューズメントビル「カドタワー」のローカルネットから、

バースト・リンカーのみがアクセスできる賭け闘技場。通称「アキハバラBG」。

観戦者はネット内に掲示された対戦者に決められた

日時までにそれぞれ賭ける(金額の上限は300円まで。

ちなみに対戦の勝利者にはファイトマネーとして500円が支払われる)。

内部でルール違反を行った者は、腕利きの用心棒に(対戦で)

ネット内から叩き出される。

 

秋葉原を含む台東区エリアは本来黄のレギオン

「クリプト・コズミック・サーカス」の領土だが、ここだけは絶対中立となっており

頭首であるイエロー・レディオでさえ手を出すことは出来ず、

「バースト・リンカーの対戦の聖地」と呼ばれる由縁となっている。

 

 

そのアキハバラBGで、一人のリンカーが連戦連勝の高躍進をしていた。

 

 

今噂のブレイズ・パイロットではない。

 

 

青色系統のデュエル・アバター

 

深い青一色に右目を黒い眼帯を付け

頭部の付け根には白い髪が地面に着くほど

伸びていた

 

彼の名は【プロミネンス】所属

 

【ダークブルー・アサシン】

ブレイズ・パイロットより後から出て来た、謎の新人である。

 

戦闘スタイルはブレイズ・パイロットと同じ空手と

ある二本の剣の強化外装とだけ…

毎日4時半頃にアキハバラBGに現れて、戦って去っていく

 

性格は、ブレイズ・パイロットより寡黙で無口である。

 

 

試合を見ていた山吹色の魔術師のような格好をした

デュエル・アバターが、ダークブルー・アサシンに近づく。

どうやら、このデュエル・アバターとは顔なじみの様だ。

 

だが、このショップで買った

黒いテンガローハットを被り、黒いマントを着たデュエル・アバターが

現れた時、場は凍る。

 

このデュエル・アバターは、かなりの古惨のバースト・リンカーで

あっちこっちのレギオンを行き来した風来坊であり…

そこで、とある男【初代・赤の王レッド・ライダー】に

よくして貰ったのが、切っ掛けでプロミネンスに所属

二代目に代替わりしてもプロミネンスに所属し続けている。

 

【魔獣の支配者】と呼ばれ無限加速世界や領土戦では無敵と畏怖される、

バースト・リンカーにしてプロミネンス№5

【サンライトイエロー・ウィザード】が姿を露わにしたのだ。

 

そしてそのウィザードの背後に、紅い女子高生ぽい服を着た

ツインテのデュエル・アバターと、小柄な赤い騎士型デュエル・アバターが出て来る。

 

ツインテのデュエル・アバターの名は【ブレイズ・ハート】

 

紅い騎士型は、後に加速世界に波乱と混乱を起こす元凶に成る

バースト・リンカー【チェリー・ルーク】

 

四人は何か少し話しこみ

 

サンイエローライトが、帽子を取り観客席に深々と頭を下げた瞬間

アサシン、ルーク、ハートそしてサンイエローライト・ウィザードの

四人は一斉にログアウトする。

 

 

 

【第五話・VSSECOND・BLACK・SWORD―激突、二代目・黒の剣士】

 

 

「で、私が居ない時にそんな条件を?」

 

とある病室で、背後からゴゴゴゴという効果音が出る程の

迫力で在る小柄な太った少年を脅している、少女が居た。

 

 

「す、すいません!先輩!!」

 

少年の名は有田春雪、加速世界を行き来するバースト・リンカー

デュエル・アバター名はシルバー・クロウ

 

2日前、ブレイズ・パイロットと激闘を果たし引き分けた。

その後、対戦が終わりリアルに戻った時にタクムと

一緒に背後、ブレイズ・パイロットが出て来た当たりの大柄な少年

 

ブレイズ・パイロットのリアルで自分のクラスに転入してきた。

田所龍馬に話しかけたのだ。

 

最初クラス全員が、沈黙するほどの迫力を持った…彼だったが

いざ話しかけてみれば自分事、有田春雪と物凄く親近感を感じた。

口下手で、ビビりは正にそれだ。

 

そして聞いてる内に、色々趣味が合う所とか多くなり

友人と言っても、過言では無い状態に成っている

 

 

「フム、私が入院中にそんなバースト・リンカーが現れて

しかも梅郷中に転校してくるとは…後で恵に資料を

見せて貰うか」

 

「は、はい、かなりの強さで…その当時たったレベル2で

最高はレベル5のバースト・リンカーや、レベル3をバッタバッタ

倒しまくっている猛者中の猛者なんですよ、俺も引き分けが精一杯でしたし」

 

彼が現れた2週間の活躍、そして昨日の自分との対戦の激闘

洗いざらい、目の前の少女に話すハルユキ

 

 

「ホウ、デビューしてから50戦不敗…悪くて引き分けか…

リアルで何かしてると見た!

だが…ハルユキ君、その転校生バースト・リンカーは…

本当に色が【炎色のブレイズカラー】だったのかい?」

妙な事を聞いてきたので、頷くハルユキ

 

「ブレイズのカラーね…プロミネンスに古惨だが居るんだよ…

今はどう成ったのかは、少々解らないが多分生きている

炎のアイドル【ブレイズ・ハート】名前は聞いた事は無いかね?」

 

うーんと頭を悩ませながら考え、思い出す。

 

「居ましたね、領土戦で一回戦った事が有ります

でも、色被りって珍しいんですか?」

 

「珍しい、私もかなり加速世界に居たが…

色を被った奴を見るのも、聞くのも初めてだ

システム上というか美術関係的に似た色は幾らでも

あるからな…しかも、ご丁寧にメタルカラーチャートも

種類分けされる徹底ぶりだからな」

 

へぇーと驚きながら…彼の目的を思い出す。

 

「そ、それで…ブレイズ・パイロットの目的は

ブラック・ロータスの…く、黒雪姫先輩に

聞きたい事あるそうです!」

 

ハルユキは目の前の、小柄な黒いロングヘアーの少女

愛称、黒雪姫に本題を切りだす。

 

「うん?確か彼は学校内のバースト・リンカーの

チェックをするのも教えられていない、初心者じゃなかったのかな?

そんな、彼が私にようとは?」

 

「え、えーと…先輩、えーと…彼の親があ、あのー

そのー」

 

どう話していいのか解らず、しどろもどろになるハルユキ。

 

「ええい!速く言わんか!」

 

ブラック・ロータスのリアル、黒雪姫の一括により

は、はい!と声を上げるハルユキ

 

「彼の親の名前、ヴィジリアン・ランナーと

言うそうです。ブレイズ・パイロットは

彼の事を聞きたいそうで…」

 

ヴィジリアン・ランナーの名前を聞いた、黒雪姫

目を見開き、口をパクパクする。

 

「ほ、本当に!あのバカランの名前を言ったのかね!?」

と、その名前を聞きハルユキの制服の襟首を掴みブンブンと

前後左右にブン回す。

 

「お、落ち着いてください!せ、先輩!?」

 

「す、すまん…まさか、昔の仲間で親子システムに一番程遠い奴の

名前が出て来たからな…」

 

「ヴィジリアン・ランナーってどんな人だったんですか?」

 

「そうだな、一言で言えばチャラ男だなと言っても

そのチャラ男も、私達の仲間に成ってからでな。

仲間に成る前は、ポイントか強化外装を払えばどんな奴でも…

KILLする、ブレイン・バースト専用の殺し屋だった

腕もよくてな、客には不自由しなかったそうだ。

それなりのポイントか強化外装を払えば、相手が全損するまで

なぶり殺しに続ける…あの当時あの【災い】を除けば

加速世界を戦慄させた、最強最悪の上位バースト・リンカーだった」

 

それを聞いた、ハルユキはヒエーと言いながら震える。

 

「そ、そんな人、どうやって仲間にしたんですか?」

 

「なーに、その当時ネガ・ネビュラスは立ちあげ当初でな…

なりふり構わず、数多のレギオンを潰し続けてな…

その縁で恨まれて…依頼が来たんだよ奴に…

この私、ブラック・ロータスを全損させるまで殺せってね…

そしてその当時奴と私のレベルは同じ7だった」

 

「そ、それで如何したんですか?」

 

「ふむ、簡単だよハルユキ君…逆に考えるんだよ

殺されるなら…先に殺してしまえばいいと…丁度後の黄の王から

そんな情報が流れて来てな、面白そうだったからこっちから出向いて

強襲して、逆に全損寸前まで殺して追い込んだ」

 

と、震えてるハルユキとは対象的に、満面の笑顔で

えげつない事を告白する黒雪姫。

今度は自分の彼女にさっきより、震えて戦慄をするハルユキ

 

 

「まぁ、其処まで追い込むのに【上位のあの世界】でお互い【裏技あり】で

三日三晩のガチ戦闘したのは余談だがな。

最後の三日目は、『すいませんでした!姐さん!』とか言って

泣きながら、土下座をあっちからしてきてな。

戦力が欲しかったから、許す代わりにレギオンに入れと

剣を突きたてて脅して勧誘した」

 

よく解らない単語が二つ出てきたが…

これだけは解った、平然と笑顔でそんなエグイ話をする彼女を

敵に回したら駄目だと、そう心で理解したハルユキ

 

 

「コホン、それで入った直ぐに家のメンバーの一人に

まじ惚れしてな。そいつを気を引こうと頑張って行く内に

旧・ネガ・ネビュラスの主力陣の一人に成ったわけだ

やつのアビリティー的に、私達の主力メンバーとの

相性が良い奴が多くてな重宝したな」

 

遠い昔を思い出すかのように、悲しい目をする黒雪姫

 

「でだ…バースト・リンカーのブレイズ・パイロットは解った

奴の目的も解った…フム良いだろう、会って見ようじゃないか

ただし、バースト・リンカーの流儀でな」

 

悲しい表情から一変、何やら良からぬ事を考えている表情をしている

黒雪姫に嫌な予感をする、ハルユキ

 

 

 

 

 

 

そこから三日後、目黒区のオフィス街の仮想空間

【世紀末】ステージ

 

「プレッシャー・センチネル!!」

青色系統の大型の力士のような、デュエル・アバターから繰り出される

回転する張り手が、ブレイズ・パイロットを襲うが…

 

ヒート・ジャンプで、見事に回避し

高高度までヒート・ジャンプで駆けあがる。

 

 

「バーニング・キック!!」

 

青系統のデュエル・アバターの顔面に直撃し、爆発を巻き起こす

その爆発から出て来たのはブレイズ・パイロット。

 

 

【YOUWIN!】

 

『おおおおおおお!!』

 

土曜日現在、ブレイズ・パイロットは日課に成ってきている。

休日連戦をしていた。

 

 

現在59連勝

 

 

この間の対戦は、シルバー・クロウから申し出で、ノーカンでいいと

逆に頼まれたので、今も連戦記録を塗り替えている。

 

 

『パイロット!パイロット!』

 

『パイロット!パイロット!』

 

『ああああああああ!!』

 

ファンの追っかけもできたブレイズ・パイロット

ファンの声援にペコペコと、頭を下げまくり…

 

【HERE.COMS.A.NEW.CHALLENGER!!】

 

そこに乱入者が来た時、ブレイズ・パイロット以外

 

『はあああああああああああああああああ!?』

 

『えええええええええええええええ!?』

 

驚愕と戦慄の嵐が吹き荒れる。

 

 

乱入してきた者の名前を見て一同パニックに成っているのだ。

 

 

乱入してきた名は【ブラック・ロータス】

 

 

 

「え!?え!?」

理解していないのはブレイズ・パイロットのみ

 

目の前のビルの屋上に佇む一人の、デュエル・アバター

 

それを見た、ブレイズ・パイロットは…

 

「黒い…カラーの…デュエル・アバター!?」

 

やっと見つけた、目的の人物

漆黒のボディー、異様なほどの両手足の刀剣

紫のフェイス、そして圧倒的で禍々しい程のプレッシャー的な

オーラーがかなり離れているにも拘らず、それを感じた。

ブレイズ・パイロット事、龍。

 

彼は知らない、純色の六王は教えられていたが…

あえて、ブラック・ロータスの事は伏せられていた為、彼女が

純色の七王と呼ばれた一人であり、今の自分より次元の一つ二つ違う

レベル9の最強のバースト・リンカーである事を…。

 

『ブ、ブラック・ロータス!?』

 

『あの時以来、姿を見ていないけど…とうとう出て来た!?』

 

「ブラック…ロータス…?」

 

2年前、レベル9に同時に上がったブラック・ロータス含む

七人の最強のバースト・リンカー達が追い求めた、レベル10に上がる為の

悪夢の条件を知る。

 

レベル9のバースト・リンカー達7人の1人が

他のメンバー5人を倒す事が大前提なのだ。

…唯、この時倒された、レベル9のバースト・リンカー達の

バトルは敗れた時、そこでポイント全損のレベル9のリンカー専用の

デスマッチルールが設けられていた。

 

 

それを苦慮した、プロミネンス・初代・赤の王【レッド・ライダー】は

黄の勢力CCC・青の勢力レオニーズ・緑の勢力グレードウォール・

紫の勢力オーロラ・オーバル・白の勢力オシラトリ・ユニヴァース

そして、黒の勢力ネガ・ネビュラスに、赤の勢力【プロミネンス】の

支配者レッド・ライダーは無期限の停戦条約を提案し…

青・緑・黄・紫・白の賛成を取るが、黒の支配者ブラック・ロータスは

 

在る人物の思惑に操られ誘導されたにも拘らずだが

 

唯一それを真向から反対し…

 

初代・赤の王はブラック・ロータスの不意打ちで

必殺技とそして禁断の裏技、【心意システム】の複合された。

必殺技【宣告・抱擁による死(デス・バイ・エンブレイシング)】で

 

首を切断され、KILLされレベル9専用デスマッチの初の犠牲者となった。

それと同時に、その場に居なかった諸悪の根源白の王以外の

紫・黄・緑・青の4対1のバトルロワイヤルに突入し

 

ブラック・ロータスはからくも逃げ延び

 

その直後から加速世界、最大の反逆者と呼ばれ、各王達は

ブラック・ロータスを賞金首にし、追手を差し向けたが…

 

だが、ブラック・ロータスはそこで行方をくらました。

噂によれば、ネガ・ネビュラスは帝城に挑戦したが…

本人、ブラック・ロータスと幹部級は

スカイ・レイカーとヴィジリアン・ランナー以外の3人だけが生還し

他の物はチリジリになり、そして他のメンバー、アーダー・メイデン

アクア・カレント、グラファイト・エッジは帝城を守護する

最強最悪の4体のエネミー、超級四神達によって、半ば封印状態で

身動きできなくなったと…。

 

 

突如現れた、最強最悪の黒の王ブラック・ロータス

何故こんな事をしたかと言うと

 

 

話しは少し遡る…

 

 

再び舞台は、梅郷病院にて

 

「おめでとうございます、先輩」

 

「退院おめでとうございます。マスター」

 

ある事件に寄り、入院するはめに成った少女の退院に

祝福をする、ハルユキとタクム

 

そう今日はやっと黒雪姫の退院日なのだ。

 

 

「うむ、出迎え御苦労だ。タクム君にハルユキ君」

 

「まぁ善は急げだ、早速近くの外の喫茶店に行こうか」

 

そう言いながら、二人を連れてそそくさと速足で病院から出る。

 

「マスター何をしようと?」

疑問に感じた、タクムは黒雪姫に質問を投げかける。

 

 

「なーに、ヴィジリアン・ランナーと同じ勢いで

暴れ回っている、新人を勧誘するんだよ…。

生徒会経由から、彼の人成りは把握したし…。

なにより、今のネガ・ネビュラスは戦力不足だからな」

 

「や、やっぱり…殴りこみに行くんですか?」

 

震え声で、そう聞くハルユキ

 

「勧誘と言ってくれ、ハルユキ君、一度、私の子が勧誘を失敗したんだ。

そんな、上質な新人他のレギオンに渡すのは以ての外だ!

と言う訳で、子の失敗は親が責任を取ると言う事で…

私自ら出よう、それに50連勝中の生きの良い

バースト・リンカーなら、復帰のリハビリに丁度いいしね」

 

後半が本音だろ!と心で叫ぶハルユキとタクム。

 

直ぐに洒落た喫茶店を見つけ、三人は奥の方に陣取り

三人とも、XSBケーブルをニュー・ロリンカーに直結する。

ハルユキと黒雪姫は少々短めで、ハルユキとタクムは普通の長さ

黒雪姫とタクムのは少々長い目のケーブル三本差し…

 

黒雪姫に言われるまま、黒雪姫のアバター・ブラック・ロータスの

観戦登録をしたハルユキとタクム。

 

「このミッションは、私の復帰戦及び…今噂の新人

【ブレイズ・パイロット】の勧誘である!

偶々、ハルユキ君が彼が今日は、目黒で重点的に対戦をすると

情報は得ている!この好機を逃さん!幸運にも、あっちも

私に用が有る、それを利用し、ブレイズ・パイロットを我がレギオン

ネガ・ネビュラスに向かいれるのが、最重要ミッションである!」

 

と思考発声で二人に宣言する黒雪姫

 

ハハハと苦笑いをするタクムと、ご愁傷様と心の中で合掌するハルユキ

 

「では、いざ行かん!我らの戦場に!加速世界に!」

 

このレギオンマスターノリノリであると思いながら

二人の表情が真剣に成り

 

 

≪バースト・リンク!≫と三人同時に魔法の言葉を紡ぎ。

 

 

 

そして、今に至る。

 

「今、我が子シルバー・クロウ以上の注目の中心

ブレイズ・パイロットと相意ないな!?

私が君が探していた、黒のカラーチャートのデュエル・アバターを持った

バースト・リンカー、ブラック・ロータスだ!

話しは、約一週間前にシルバー・クロウから聞いたよ…。

だが、君の願いは断わらせて貰う!」

 

と突如出現した、ブラック・ロータスはブレイズ・パイロットに

そう言って来たのだ。

 

『は、なんで?』

 

『え、ブレイズさんって、ブラック・ロータスの事

探していたの?』

 

『というか、さり気なくシルバー・クロウの親って認めたよ…

ブラック・ロータスさん』

 

と観客席は半ば混乱している。

 

「え?いや、まぁ引き分けだったから…それは良いんですけど…

え、なら何で…僕の前に!?」

 

そう、その事の為に出て来たのなら、シルバー・クロウのハルユキや

対戦していないが、自己紹介で付き合い出て来た。

シアン・パイルのタクム当たりに、伝言で伝えれば良いのだ。

 

 

「なーに、そんな物、簡単だよ…。先日の我がシルバー・クロウの借りを

私自ら、返しに来た!条件はシルバー・クロウが出したのと同じだが…

ハンデだ、私のHPを半分にできたら、君の勝ちで良い

だが、君が負ければ、我が黒のレギオン!【ネガ・ネビュラス】の

軍門に入って貰うぞ、もう一人のブレイズカラー!」

 

そう、宣言するブラック・ロータス

 

「解りました!その勝負、ハンデ事受けて立ちます!」

 

ブレイズ・パイロットはそれを即答する

 

『うあああああああ!!』

 

その二人の宣言により観客席は割れんばかりの、熱狂の声で包まれる。

 

 

 

 

 

ほぅー、あのハンデを悩まずに受け入れたか…。

ハルユキ君当たりなら、ハンデは要らないと言うだろうが…

 

この少年、戦闘センスはハルユキ君やタクム君以上か

まぁあの二人にはあの二人で、良い所はあるが…。

 

 

田所龍馬、渋谷区から一週間前に引っ越してきた

大柄の後輩、性格は二人の話と今彼と相対して解った。

ハルユキ君と似ているな…と、大人しく口下手で

人見知りをする少年だと

 

それと彼は小学3年から5年まで空手をしていた。

小学生の部だが、大会では個人戦無敗という才能を

発揮していたと言う

 

その事に彼の資料を持って来た、恵は何かテンション上がっていたが

まぁそれは置いといて、彼は空手を今は辞めている。

 

自ら辞めたのだ…それは5年生に在る事故を起こしている。

 

空手の練習で、在る事が原因で相手の右目を失明にしたのだ。

 

これは傷害事件に成るだろうが…この事件いや事故には

続きが有る。

 

年上、当時の中学生だったその被害者は…

年上ですら負かしてしまう

彼の才能に嫉妬し、何とか勝とうとしたある事をする。

 

彼のたった一人の友達…恐らくヴィジリアン・ランナーを酷く侮辱したのだ。

何故、田所少年自身では無く友人にしたのかは…

推測の域だが、彼田所龍馬は自分の事より、身近な人を

馬鹿にされると怒るタイプだったのだろう。

 

それを聞いた田所龍馬は、我を失い大柄な体格と才能を持って

その年上の中学生を負傷させたのだ、選手生命を潰すほどに…。

 

何故、ここまで詳しく知っているのかというと、

この事件は最初っから最後まで、道場に配置されていた

ソーシャル・カメラと、お互いのニュー・ロリンカーで

音声と映像が、ばっちり記録されていたのと、それを知った

被害者の親御さんが、こっちが完全に非があると…

事故として内々で、終わらせたのだ。

 

しかも、怪我を負わせた彼には十分に配慮するように

この資料を付けて、彼を守るようにしたのが顛末だったのだが…

 

彼は相手を再起不能にする程の負傷を

追い目に感じ、自主的に道場を辞め…その後空手自体辞めたそうだが

 

まぁ彼のプロフィールは此処までいいか…。

 

その経験か…私と彼の実力差を見ただけで判断したのか…

 

「面白い!」

 

ブラック・ロータスはそう呟き、ビルから飛び降り

彼女のデュエル・アバターに元々装備されていた、ホバー機能で

高高度から地面にぶつかる前に、見事に着地し…。

 

ブレイズ・パイロットに近づき

 

 

ブレイズ・パイロットも、ブラック・ロータスのそばに寄り…。

 

 

「お手合わせ、お願いします!」

いつもの、挨拶をし

ブレイズ・パイロットは何時もの構えを取る。

 

 

「ブレイズ・パイロット…死ぬんじゃないぞ…」

と、ボソリとブレイズ・パイロットに聞こえるように

小声で言った、ブラック・ロータスは…

 

ノーモーションで、姿を消す。

 

 

それを見た、ブレイズ・パイロットは背筋に途轍もない悪寒が走ったのと

同時に、直感的に目一杯右にボディーバーニアを

使用して何かを避けた。

 

その直後後ろの廃車のオブジェクトと更にその後ろにあった、小さな建物が

二つ纏めて縦一閃に真っ二つで、切り裂かれ…

 

遅れながら、自分も何故か更に右へ吹き飛ばされる。

 

 

「が!?」

 

何が起ったんだ?ブラック・ロータスと言う、自分が探していた

黒のカラーのデュエル・アバターと戦う事になったのは良い。

 

が、無動作でいきなり自分ですら、知覚できないほどスピードで

動くなんて無茶苦茶だ!?

 

避けただけで、ダメージ…いや、避け切れなかった

 

その証拠にHPは減っている。

 

今の攻撃は、恐らくあの両手剣のどちらかがの高速斬撃による物

剣を持った強化外装を使った、相手とは何度も戦ったけど…。

 

あそこまで、理不尽な動きと剣撃は見た事がない。

しかも、物凄く斬れるなんてあり得ない。

 

 

自分が遊びで、ランの本気のスピードを見て居なかったら…。

 

「今ので、やられていた!?」

 

立ち上がる、龍…違う場所での戦う場所を見つけた、彼には。

生半可な事では、彼の闘争心の炎は消す事は出来ないが…

 

 

「予測通りラン以上の強さだ、多分…アビリティーは

僕でも想像できない程の、恐ろしい物の筈…例えば…

何でも切断するとか…」

 

とチラッと先ほど車事切断され、瓦礫化した建物を見る。

 

 

「あの攻撃は、一発でももろに喰らったら駄目だ!

出先を潰すのが上策…そしてそれをやってくる対抗策も…

見当はつく…後は…」

そして今度は、自分の足をチラッと見る。

 

初見で実力の違いを解り

初撃で本当に実力の差を、確定してしまい

 

相手に恐怖をしているのだ。

 

恐怖が闘争心を弱め震えている自分の両足を見る。

 

 

「落ち着け、落ち着くんだ…。ここで…ここから、変わって行こうと

決めた筈だ!ノブ…ランのお陰で、最高の切っ掛けは出来た。

今度は、僕がランに恩返しする番だから!

それ故に知る必要があるから…!」

 

震える足を、相手に対する恐怖を、友人の励ましと

この世界と言うプレゼントを貰った恩を返したいと言う。

自分なりの鼓舞で、恐怖が闘争心で圧倒し…

 

一歩前に踏み出し、ヒート・ジャンプによる瞬間加速をする。

 

 

相手ブラック・ロータスに近づく、ブレイズ・パイロット

 

 

ブラック・ロータスもブレイズ・パイロットに近づき

 

必殺の一閃を、叩き込むが

 

小出力のヒート・ジャンプで上空に舞い上がり…

3回転宙返りをして、回避。

 

そのまま…ブラック・ロータスの懐に入り込む。

 

「接近戦上等!!」

 

ブラック・ロータスは懐に入られながらも…

右横一閃を放とうする時、その刃の面にパイロットの

振り上げた拳が上から下へと、叩きこまれようとしていた。

 

ロータスは、それを既に予測していた。

ロータスの右手剣が螺旋状の様に成り

振り上げた、パイロットの拳を絡め取り、投げ飛ばす

態勢に入ろうとしていた。

 

そうこれが、ブラック・ロータスが編み出した技

 

『柔法(ガード・リバーサル)』である。

 

が、螺旋状に剣が成った瞬間…彼の振り上げた拳は

解かれ彼の拳は手のひらで、パーの状態にし剣にそえて置かれ…

 

巻き込まれるのを受け入れるパイロット

 

「なっ!?」

 

剣に腕が巻き込まれるのを既に予期していた、パイロット

そのまま抵抗せず、そしてその剣を台座に片手逆上がりをし…

更にその体制で後ろ飛び蹴りで、ピンポイントに彼女の右肩関節に

蹴りを叩きこむ。

 

「まさか、あんな形でしかも初見で私の柔法を破る人間が居るとは…」

 

 

蹴りを叩きこまれた時、そのまま後ろに飛びのき

距離を置く、ロータス。

 

「くっ!?しかも…関節狙いか…これはやはりあいつの子という事か

あの、バカランも関節に重点的に攻撃を仕掛けて来たな!」

 

と昔の仲間を思い出し、今度は此方から仕掛ける番だ。

 

今度は初撃でやった、自分の今できる最高スピードによる

最高剣速の斬撃!

 

右肩は今さっきの攻撃で精神的に痺れて、余り動かせないが…

左だけでも十分だ!

 

 

とロータスから繰り出される、神速の斬撃が迫るが…

 

 

ブレイズ・パイロットは、右足を上げ…神速の斬撃が真正面に来て

左手剣の先が右足に触れた瞬間に、一本足で立っている左足を

体事回転させ…

 

突撃してきた…ブラック・ロータスを受け流し、そのままロータスは

一つのビルに向かって突っ込んで、激突してしまう。

 

 

今パイロットがやった、技は…

ロータスが失敗した、『柔法』である。

 

しかも、ロータスでさえ今だ研究途中の足でのみの

柔法を格上、しかも黒の王ブラック・ロータスの攻撃を見切って

やってのけたのだ。

 

何故それができるのか…

 

それは、彼が空手をやる切っ掛けとなった祖父が

空手と合気道の有段者だったからだ。

 

空手は好きだったが、合気道も習っていて…

合気道の方は今でも夏休みに田舎に帰る時

護身程度に習っている。

 

故に柔法の連度はブラック・ロータス以上にある。

 

「ふふふ、なるほどね。皆が君に興味を持ち

あのクロウがファンに成って…君を勧誘する訳だ、天啓的な

ヒーロー気質とでも言うのか…?

ハハハハ!うん、今度は本気で思うよ!

ブレイズ・パイロット!君は、ネガ・ネビュラスに来るべきだ。

君のその闘争心は、他のレギオンでは扱えない、いや腐らせるだけだ。

故に!ヴィジリアン・ランナーと同様!!殺して我が配下にしよう!!!」

 

彼の強さと闘争心を理解した、ロータス事黒雪姫

 

立ち上がり…再び神速の斬撃をパイロットに繰り出す。

 

もう一度柔法で、受け流そうとした矢先目の前で

ブラック・ロータスの軌道が変わる、ジャンプをしたのだ。

 

そこから、剣状の右足の飛び蹴りがさく裂する。

 

「くっ!!」

それを後方にジャンプするが、着地した瞬間

すかさず、左足の回し蹴り成らぬ回し斬りが

とんでもない速さで繰り出され、何とか回避したが

 

周りの、オブジェクト事一瞬にして切断されるのを見て

冷や汗をかくパイロット

 

「君の弱点は!」

 

左手の剣が縦一閃で襲いかかる、パイロットはもう一度回避するが

縦一閃の斬撃が突きに変わり…軌道が変わり

 

 

 

「なまじ視力が良い事だ!!」

右肩を貫くが、ヒート・ジャンプで更に後方に逃げ

その反動で無理やり引き抜く。

 

「はぁはぁ!!ぐっ!!」

 

本性と、ブラック・ロータスの本気を垣間見た

パイロットは、動揺するが…それと同時に…

 

 

「フハ…強い…強すぎる…」

リアルでは多分笑っているのだろう。

この加速世界で、ブラック・ロータスを探しながら…

この2年できなかった、空手をし続けていた。

が、自分をここまで楽しませる相手は

 

この間のシルバー・クロウ以外出てこなかった。

理由は単純未だにレベル3だからだ。

 

そして、パイロットは龍は思う。

彼女と同じレベルになれば、もっと強い人と戦えるのでは?と

 

思いながら、今度は柔法の構えを取るパイロット

今度は両手と足で、あのロータスの攻撃をさばいてみせる!

 

そして、再びブラック・ロータスが動く。

 

今度は普通のスピードでまた左一閃を叩きこむ

 

それを両手で受け止め…柔法で投げ飛ばそうとした瞬間…

 

「両手が絡めとられる!?」

 

両手事絡め取られて、そのままロータスは左手を振り回してビルに向かって

投げ捨てる。

 

「秘技・柔法返し!何度も同じ手に、食うわけがないだろルーキー君」

 

 

「柔法を柔法で投げ返すなんて!」

 

不味い、今までのダメージでHPを半分を切りそうだ。

直撃が、斬撃の突き攻撃だったから良かった物の…

 

今こうして生きているのが不思議なぐらいだ。

 

だが…必殺技ゲージはもう十分溜まった!

どうにか必殺技を叩きこめば勝てる!

 

未だ諦めず瓦礫をどけて、立ち上がる。

 

パイロットは直ぐに、ブラック・ロータス目掛けて

ヒート・ジャンプで、接近し…前と同じように

斬撃を再度ヒート・ジャンプで空中に上がり回避する。

 

但し、今回は…フルパワーなので高高度にまで跳ね上がる。

 

 

「ほぅ、必殺技か…良いだろう。この勝負を飾る最後にはそれ位が良い!」

 

何を狙っているのか一瞬で理解した、ロータス

ようやく治った右手を横にして斜め上に、落ちて来る。

ブレイズ・パイロットに、合わせる。

 

 

「バーニング・キィイイイック!!」

 

高高度に上がり、発動するブレイズ・パイロットの

最大の攻撃力を持った必殺技。

 

全身を炎で包み、物凄い速さでブラック・ロータス目掛けて

飛び蹴りがさく裂しようとした時…

 

「宣告・貫通による死(デス・バイ・ピアーシング)」

 

ジャキンーと音が成った瞬間、ブラック・ロータスは

ブレイズ・パイロットの必殺技が発動中にもかかわらず、後ろを振り向き。

 

「病み上がりには、丁度いいナイスバトルだったよパイロット。

ログアウトしたらクロウから、メールが来る。

その指示に従えパイロット君」

と良い剣も折りたたみ、全てが終わったかのように

そのまま後ろ姿をさらしながら歩いて行く。

 

理解しがたい事だったが、直ぐにその言葉の意味が解る。

 

「ガフ!?」

 

胸から血を吐こうとする嘔吐感が、必殺技発動中におこり

そして胸から下が、炎事斜めに入り…

 

 

そして理解する。

 

あれは、勝者のセリフだ。

病み上がりの本調子じゃない相手が

自分をリハビリの実験台にしていたのだと…

 

 

「ぼ…く…全く…歯牙に掛けられて…いな…?」

 

そして、切断されたブレイズ・パイロットは爆散する。

 

勝者、復活したブラック・ロータス

 

それと同時に公式の対戦初の敗北をしたブレイズ・パイロット

 

更に一種のスターだった、パイロットが遊ばれて一撃で倒されたのを見た

観客達は実感した、ネガ・ネビュラスにブラック・ロータスが

完全復活して帰還したのだと

 

 

 




はい、後書きでーす。
今回は12004文字だそうです
理由、次回の序章(オリジナル回)編ラスボスの顔見せや
原作主人公対オリ主の報告、姫戦の前に…
オリ主の龍の事件の真相をブッこんだりと
単刀直入言うと書くことが多過ぎた!のが原因…
しかも、これでもまだ途中で切ってるんだぜ?
これ以上長くなると逆にダメだと判断し、急きょ幕間という形で
後日談を挟むことになりました。
幕間は多分早目に投稿できるかと…

因みに黒雪姫が言っていた裏技は心意です

後、オリアバターはサンイエローライトとアサシンと
前に出てきた、ネガ組のランナーとパイのみの4組だけです。

では、後書きも長くなりましたが感想待っています!



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幕間-ネガ・ネビュラス-

幕間―【ネガ・ネビュラス】

 

 

目黒区とある漫画喫茶にて

ドーンと、落ち込む少年が居た。

 

周りからみると、大柄の20超えた青年見えるが

彼は2メータの身長にも拘らず、今だ中学1年生なのだ。

 

名前は田所龍馬・ブレイズ・パイロットのリアルだ。

 

そして今落ち込んでいるのは、何をされたか解らず。

胴体真っ二つで、ブレイン・バーストと言う

格闘ゲームで初の敗北をしたのだ。

 

 

あの敗北恐らく必殺技の突き攻撃をくらったのだ。

だが、恐ろしいのは本気だと思っていた、あの神速攻撃の上にもう一段

ギアが有った事に寄る戦慄である。

 

 

今までの常時攻撃が神速なら、最後にやったのは不可視だ。

 

自分の視力じゃ見えなかった。

しかも、手加減をされていたのにショックを受け

 

 

「ああ、ゲームだけど格闘で久々に負けた…悔しい…」

と相手がレベル9の化け物だとは知らない故に

落ち込みまくっている龍。

 

そこに目の前に表示枠が展開され

メールの受信を確認する、名前は梅郷中で仲良くなった。

同じ、バースト・リンカーのシルバー・クロウ事

有田春雪君からだ。

 

「ああ、ブラック・ロータスが

シルバー・クロウから、メールを送るって言っていたな…」

と表示枠を操作し、メールの中身を確認する。

 

目黒の○○に居るので

今から会えないだろうか?

 

という内容だ、自分も近くに居たのと約束だったので

了承し彼が居る、喫茶店に向かう。

 

 

 

 

数十分後病院の近くの喫茶店にたどり着くと

入口のとなりに太った小柄な少年が居た。

 

「龍馬!こっちこっち!」

自分を見つけた、少年彼が自分の新しい友人

有田春雪君だ。

 

「ごめん待たせたね、ハルユキ君」

 

そう言った時にハルユキはブンブンと首を横にふる。

 

「嫌々そんな事は無いよ!それより、先輩相手に

さっきは凄い戦いをしていたね!?」

 

せ…んぱい?もしかして、ブラック・ロータスさんの事か?

確か知り合いだと言うが、リアルで知り合いだったんだとー

内心そう感心する龍。

 

「いやーお見苦しい所を見せたね

あんな戦いは全然だよ、最初から本気を出されていたら

胴体か、首を切断して、はい終了だとおもうし」

 

そう自分から言って、三角座りをして落ち込む龍。

 

ウワーどうしようと、目の前の巨体の同級生を何んとか

励まそうとしているハルユキ。

 

 

「そ、そうだ!ヴィジリアン・ランナーだったけ?

先輩…ロータスさんが、話すそうだよ。

リアル直々で会いたいって」

 

それを聞いた龍は起き上がる。

 

「え?まじですか?本当に!?」

 

コクコクと頷くハルユキ

 

そして喫茶店の中に、龍馬と共に入る。

 

人が少ない喫茶店

 

喫茶店の奥の席、其処には茶髪のメガネの青年

黛拓武君と、小柄で黒い長髪で黒いこれは

家の学生服か…?黒ぽい梅郷中の学生服を着た

威厳の在りそうで、綺麗というか美しい少女、多分ハルユキ君の言を推測するなら

年上の先輩に当たる方が待っていた。

 

 

「やぁー、初めましてブレイズ・パイロット。

そして梅郷中一年転入してきた、田所龍馬君。

私は梅郷中の二年で生徒会副会長を務めている…

うーん、私は本名より愛称の方が好きなので

黒雪姫だ、覚えときたまえ」

 

愛称を名乗った目の前の、先輩兼副会長に自己紹介されたので

ご丁寧にどうもと、ペコペコと頭を下げる。

こう言う人って、学校でも人気あるんだろうなーとか

思いつつある事を言おうとする。

 

 

「僕のデュエル・アバターの名前を知っていると

言う事は…まさか、貴方が?」

 

「そうだ、私がネガ・ネビュラスの創設者で

レギオンマスターのブラック・ロータスだ」

 

ああ、僕はその人が居る梅郷中に居たんだ…。

とか、内心そう思っている時…

あれ…?そう言えば、うちの副会長って

本当にブラック・ロータスなのか?

何故なら、マッチングリストには、シアン・パイルと

シルバー・クロウしか居なかった筈

 

 

「訳があってな、じけ…事故のような物にあってね

2、3カ月ちょっとに入院していてな。

君が転入してきた頃は、大分ましに成ってきてたが

その間、梅郷中を留守にしていた」

 

と心を読むかのように、説明をしてくれる副会長。

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃

 

 

 

 

無限加速世界・秋葉原エリア

 

ビルの天辺にて、一人のデュエル・アバターが佇んでいた。

 

黄色い道化師のような…デュエル・アバター

空をずーっと見上げたまま、懐から一枚のカードを取り出す。

 

とある強化外装が封入されたカードだ。

 

それを見つめ…

 

「レッド・ライダー、貴方は友を作るのが不得手だった。

この私にも友だと言ってくれましたね…。

…私も貴方の事を友だと思っていましたよ…

だから…壊しましょう、貴方の居ない…あの場所を…

貴方がいてこその…あの場所だったのですから…

ですから…私はこれを使います、貴方と私が止めを刺した

この【災禍の鎧】を持って…」

 

 

「あの偽物を倒せば…次は貴様だ…ロータス!」

そう呟き…黄色い道化師は姿を消す。

 

 

同じく無限加速世界・新宿エリア近くのある門を越えた

先の山のダンジョン最上層にて

 

巨大な山の火口に突き刺さった巨大な深紅の剣を

麓で見つめる、青一色の騎士。

 

 

「最近…この剣から妙な力を感じる…。

七神器と同等される、三魔宝の一つ

魔剣が…このようなデカさだったとときは…

流石にあきれたが…フフ、このバカデカイ剣を担う者が…

出て来たと言うのか?なぁー魔剣【太陽のレヴァンティン】?

まぁ、色被りや、飛行アビリティーや、ロータス復活で

色々騒がしくなっているから…それに当てられたかな?

ハハハハハハ」

 

不敵な笑いをし青い騎士はその場を後にする。

 

 

 

そして渋谷区・グレート・ウォール本部

 

そこには緑カラーのデュエル・アバターがいた

 

一つは前記に在った騎士のような緑色でごつい

デュエル・アバター

 

 

 

そのデュエル・アバターが、ある映像を見ていた。

 

 

それは現実世界では遂さっき行われた。

ブラック・ロータスVSブレイズ・パイロット戦である。

 

メンバーの誰かが録画してきた物を貰って、視聴している。

 

「パイロットは奮戦するも、圧倒的の敵に前に敗北

ロータスは完全復活だが…」

 

名バトルと言っても良い。

この対戦…

 

だが、緑の騎士はこの対戦を見て思う。

 

 

「両者とも、危ういな…技でもなく体ではなく

心が…脆く危うい…

パイロットが、ネガ・ネビュラスに入れば…

加速世界は動く…」

 

「奴らが動かなくても…赤や紫、黄、

青…我が緑…あの女が率いる白レギオンは確実に動き…

そして噂でしか聞かない第三勢力も…」

 

 

ひとり静かに呟く緑の騎士

 

 

そして場面は戻り

 

「そうか…奴に引っ越しの切っ掛けで、ブレイン・バーストを渡されたか…」

 

「はいぼくこんな成りですが、普段小心者でビビりで、何故か解らないですが

周りはぼくを怖がって…友達らしい友達は、ランだけで」

 

話はじめて数分、何故ブレイン・バーストを始めたかとかその経緯を、三人に話をした。

 

「あのー下らない質問なんだけど、龍馬って

なにか格闘技をしてたの?」

 

そんな他愛もないハルユキ質問に龍は、少し黙り

黙り込んだ事情を知っている、黒雪姫も目をそむけ

何かヤバい物を触ったという空気を、ハルユキは感じた。

 

そしてただ一人、彼の心の傷の鍵が空手だと理解した。

タクムはメガネごしで、龍を見て判断する。

 

 

 

「うんやってた…やってました…もう2年も

前に辞めたけどね…」

と力無く笑う、龍。

 

え、辞めてあれだけの戦闘力?とやっぱり聞いちゃいけない

事だった!と内心、落ち込み驚くハルユキ。

 

 

「ボクは…2年前に空手の道場で…練習中に事件を起こしたんです…」

 

「え、どんな…?」

つい、口から出てしまったハルユキ

 

 

 

「ボクは…練習中に…相手を障害を負わせるほどの

怪我を負わせてしまったんです…」

 

 

「それも有って…ボクは空手を辞めたんです。

人を再起不能にする程の怪我を負わせたから、居づらくなって…

道場は辞めたんです」

 

何故怪我を負わせたのか、理由は言わない龍。

 

「何故か怪我を負わせた、保護者から…事故で良いと言われたらしいんです。

何でも、結構力のある名家らしくて…内々で処理してくれたって

後から聞いた話だったんですがね…」

 

「でも、この道場の事件が直ぐに自分の学校で

噂に成って…居づらくなって…少しの間引きこもったんです…

1カ月の間…ずーっと部屋の中に居たんですが…

そこから出してくれた人が居たんです…。

それが…」

 

「ランか…」

と、口を開いた黒雪姫

そして…その年月で気付く。

 

 

恐らく彼が引きこもりから救われたのは…

あの悪夢の帝城戦の後だと…自分の師グラファイト・エッジは玄武へ

アーダー・メイデンは朱雀、スカイ・レイカーと私は白虎の居る間へ

そして、戦術や情報収集担当で、コンビを組んでいた

あの二人は青龍に行くのを私は見た。

 

 

 

だが、彼は生き残ったと言う噂は聞くも…帝城後接触すらせず。

彼もまた、ネガ・ネビュラスから去って行った。

 

 

 

「引きこもったのは理由が有ったんです。

ボクはこれと言った取りえも無く、唯一有ったのが空手だったんです。

試合や練習が好きで…その時は弱い自分でも…

勇気が出せた…けど、あんな事をしてボクは

今でも空手をしたいけど…する資格を失った…」

 

 

あんな事をしてか…

 

『ロータス、お前は俺の友達だろ!?なら解ってくれる筈だ!』

 

ザーと黒雪姫の脳内に、赤一色のカウボーイハットの

デュエル・アバターが手を差し伸べ

自分に何かを訴える映像を思い出し。

 

 

『駄目よ…私は貴方からブレイン・バーストを

取り上げたくは無いわ』

 

そして…続けて微笑する、年上の女の事を思い出し

 

 

ツ!好きな物を追い求めた物で、犯してしまった罪

彼の苦しみ憤り、自分には出来なかった選択肢

ましてや、【自分の様に、いいわけをしない】彼を見て…

自分が情けなく思え、そして彼の苦しみを理解できる黒雪姫。

 

「それに、続けても…また怪我を負わせてしまう…

また自分を制御できなくなる…それが怖かった

これが一番の辞める理由ですかね…」

 

空手をまたしたいと言う闘争の感情と、やると怪我を負わせてしまうと言う恐怖の感情

その相反する矛盾する感情が、絡まり…

 

色を被り接近戦を得意とする遠距離の赤という矛盾

 

ブレイズ・パイロットが生まれ落ちたのか…。

 

継起は恐らく…これも時期的に考えて

私がフィジカル・フル・バーストで入院した時、この…

 

チラッと黒雪姫はタクムとハルユキを見て

 

シアン・パイルが私が入院している、病院を強襲し…

ハルユキ君のシルバー・クロウが、迎撃し

 

あのアビリティーを覚醒した後…

 

あのバカは、目黒に引っ越しをする彼にBBプログラムを渡したのか。

 

内容を聞く限り、奴が話した情報は意図的に穴が有った。

 

 

特に六王の相互不干渉条約にリアル割れと

レベル9リンカーを、私を名前事伏せていたのが証拠だ。

 

たっく、空手を使えてパット見怖そうな兄ちゃんに見える彼に

リアル割れからのPKは、教えとけあのバカめ!

 

だが…

 

『黒のカラーのバースト・リンカーがやっている

レギオンを探して入れて貰え』か…情報を伏せといて

あのバカは…一体、何を考えてるんだ?

帝城の事を気にしているのなら、私は気にしていないから、

帰ってきて欲しい、仲間であり家族であり自分と対等に渡り合える

ライバルでもあった…が、恐らく奴は帰ってこない理由は…

 

 

アクア・カレントか…

 

 

 

そして、彼が言っていた。

自分はブレイン・バーストをやる資格は無いと言う

言葉も気に成る。

 

あの帝城で、一体何が起ったんだ?

 

「ご、ごめん!龍馬!

こ、こんな話に成るとは思ってなくて!」

 

1人の少年の謝罪に…我に帰る黒雪姫。

 

「いやいや、大丈夫だよ…うん、これは終わった事だから…

それに約束だし、ランの事もあるし…

このレギオンに入るのなら…確実に何時かは言わなきゃ

いけない事だから…」

 

嘘だ…彼には終っていない、彼の事件は彼を苦しめ続ける鎖だ。

 

成る程、奴の糸が見えた。

 

彼にはブレイン・バーストをやる資格が有る。

 

彼を変えて、また一歩を踏み出させるために…

 

そしてお前は、自分の役目を彼に与えるために…

 

 

 

「そうだったな。そう言う約束だったな…。

君と正当に戦う為と、リアルの君をどうなのかを知る口実だ」

 

その言葉にウソだーと思う、タクムとハルユキ

 

 

「君は、このブレイン・バーストの世状に疎い。

あんのバカ狼が、あえて伏せている節が有る。

君は、ランの名前を出して…紫に追いかけられているん

じゃないのか?」

 

と黒雪姫の当てずっぽうのという

問いかけに、ハハと笑って返す龍。

 

図星か…

 

「さっき説明をしたが相互不干渉制約が

六大レギオンに敷かれている、目標到達点のレベル10に

しない、ならない、ならさせない為にな」

 

 

「我々ネガ・ネビュラスは、そんな偽りの安寧を打破し

レベル10の頂点に立ち…このブレイン・バーストの謎を知るために

行動している、ハルユキ君は私の子でそれに応じてくれるし

タクム君は少々特別な事情で入ったが、我々に賛同している仲間だ。

それで君は…どうかな?

聞く所によると紫以外のプロミネンスや、かくレギオンから

スカウトに来ているんだろう?何強制じゃないんだし、それに断っても…

リアルをさらすの様な事はしないさ?

それじゃ聞くが…君は安寧か?闘争か?どちらを選ぶ?」

 

 

前置きと逃げの場所を作った黒雪姫

 

そして…

 

「ボクは…何のために…ブレイン・バーストをやっているのか…

他の人より理由が薄いけど!ボクは今のブレイン・バーストをしたい…

そして、やるのなら…上に行きたい!上がり続けれる場所まで…」

 

 

龍のその言葉を聞いた、三人は…。

 

 

「合格だ、対戦の技術と度胸…そして君の思い

しかと受け止めよう…ようこそ…ネガ・ネビュラスへ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして…場所は再び無限加速世界へ。

 

場所練馬区

 

 

暗がりの建物の中

 

 

1人のデュエル・アバターが建物の玉座に座っている。

 

 

全身深紅で、瞳は緑、頭には小さなツインテの様な部分が有る。

 

そして…そのデュエル・アバターを取り囲むように、大きな円で赤系統のデュエル・アバターが大量にいる。

 

 

 

 

彼女の名は【スカーレット・レイン】

【不動要塞(イモービル・フォートレス)】【鮮血の暴風雨(ブラッディ・ストーム)】の

異名を持つが…今この場この場所では、彼女の異名はこうだ…。

 

【プロミネンス・二代目・赤の王】と…

 

 

レインは在る物をみている。

 

その中央には、二人のデュエルアバターが立つ。

 

一対一のバトルだ。

 

1人は中堅の下あたりの赤系のデュエル・アバター

両手には巨大なマシンガンを携えている。

 

そして、それと対峙しているのは…深く暗い青系統のデュエル・アバター

右目には眼帯を付けている。

自分の幹部クラス、サンイエローライト・ウィザード事サンが、子として連れて来た。

新人で…1週間でレベルを2にし、サン自身もポイントをやって

4にした、新人なのだが…。

 

在る理由で、この新人と中堅が戦う事に成った。

 

 

「消え失せろ、若造!!フルバレット・クライシス!!」

 

と中堅のデュエル・アバターの必殺技が唸る。

両手のマシンガンが、火を噴き斜線上のメンバーも慌てて逃げるが…

 

新人は逃げずに

 

「光滑刀(ライト・ブレード)」

呟く様に新人はそう言いながら

左手を上げると、ジャキンという音共に…

円形状の中国の倭刀の様が腕から、生えてきた。

 

強化外装か…だが、あの腕から出て来た倭刀は…

暗がりの部屋だった、この場所を照らし出す。

 

あの倭刀光っているのだ…何故と思っている間に

 

夥しい程の弾丸の雨が着弾しようとした瞬間。

 

自分も含め驚愕する、連れて来たサン以外は

 

それを新人は左手で、自分の方向に向かってくる弾丸を

左手でだけで、高速で斬り落としていき…そして新人は

そのまま撃ち落としながら、歩を進める。

 

一歩、また一歩と弾丸の雨を気にせず歩み寄って行く。

 

ただ、相手を殺す為だけの行軍に、息をのむメンバー達。

 

「な!?くそ!!」

発射され続けた必殺技による、マシンガンの弾は底をつく

そして止まった弾丸の弾幕を好機に、新人はかける

 

一瞬にして間合いに入り

 

光の刀が中堅リンカーを捉える。

 

中堅リンカーは、右手を盾にした時…。

 

光の刀の正体を理解する。

 

これは刀では無い!?

刀の断面の先に微小のトゲの様な物が、刀自体を高速回転で動いている。

その高速回転振動が、光って見えるように成っている!?

 

これは刀では無く、チェーンソーだ!

と、新人、ダークブルー・アサシンの二つある刀の

強化外装の内の一つ光滑刀の正体を知った、中堅リンカー

 

そのまま、右手がバターのように断ちきられる。

 

「…!!」

 

無限加速世界ではダメージの痛覚設定が

倍以上に成っているが…

ダークの光滑刀の斬れ味が良すぎて、痛みが来ないのだ!

 

やばい、この新人強すぎる!と判断した中堅リンカーは

マシンガンのチャージが終わるまで、彼から逃走をはかる。

 

それを追うダーク、光滑刀をしまい…

 

ジャンプし、中堅リンカーに手刀を叩きこむが…

 

それに気付いた、中堅リンカーは紙一重で回避し

ダークの攻撃が空振り、手刀が地面に叩きつけられる。

 

「お前みたいな!新人に負けてたまるか!

大人しくネガ・ネビュラスの進攻の大役は、先輩に渡せ!」

 

とチャージが終わったマシンガンを向けて、中堅リンカーは

そう吠える。

 

 

 

「フッ…」

 

ダークは笑う、それを見た中堅リンカーは一瞬戸惑い。

 

「…刀源郷(ソード・アイランド)」

 

手を地面に着けたまま静かに、呟くダークブルー・アサシン

 

その時、破壊がほぼ不可能の地面が中堅リンカーの

真下から割れ

 

中堅リンカーは地面から生えてきた、帯びたしい程の剣山に貫かれ

死亡する。

 

「お前の敗因は、年功序列が足を引っ張った事だ…

人をバカにし、相手を舐めると…酷いしっぺ返しが…

自分に向かってくる」

 

誰も聞こえない様に…初めて、ダークブルー・アサシンは

戦闘以外喋ったが、何処か悲しそうな雰囲気をだす。

 

「勝負あり!次の領土戦のメンバーの一人に、

ダークブルー・アサシンにする!異論はないな!」

 

勝負の行方をみたレインは宣言する。

 

 

「飛んでもねー奴を連れて来たな…サン、あれは一体なんだ?」

 

うおーとさっきのバトルを見た、メンバーは歓声に沸く

それを尻目に、レインは近づいてきた魔術師に声をかける。

 

「いやー何、リアルでは二つ年上の幼馴染ですよ…

デュエル・アバターでも現実でも…唯の抜け殻の亡霊ですけどね…」

 

「そんな奴、本当に大丈夫か?」

 

「はい大丈夫ですよ…我らブレイズ・ハート、

チェリー・ルーク、ダークブルー・アサシン

そしてこの私サンライトイエロー・ウィザードに

次のネガ・ネビュラスの進攻をお任せ下さい」

 

と最後は笑って、スカーレット・レインに告げる。

 

こうして、ネガ・ネビュラスの新メンバーを余所に

 

加速世界は大きく動き出す。

 




投下完了、ようやくネガ・ネビュラス編終了OTL
短いと思っていたけど、7331文字だと!?
普通の文量数じゃないか…OTL

はい、ようやく加入し次回オリ話のVSプロミネンス回に
長くて5話?短くて3話?を予定。

そして、ダークの強化外装…JOJOのカ―ズ様をイメージしました
というかダーク自体もカ―ズさん何だけどね…
もう一本はカ―ズ様とは関係なし、必殺技はマンキンの蓮ぽい感じにしました。
感想待ってます


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ー絶望へのカウントダウン編ー
第6話、絶望の中でさ迷う暗殺者と魔術師―前篇


―絶望へのカウントダウン編―

 

【第6話、絶望の中でさ迷う暗殺者と魔術師―前篇】

 

 

秋葉原・仮想空間【原生林】ステージにて

1人悩んでいる、バースト・リンカーがいた。

 

そのバースト・リンカーの名前は、ブレイズ・パイロット

現在ネガ・ネビュラスに所属するも、日課の遠征行脚は止めていない。

リーダーの黒雪姫リアルでの呼び名は副会長、加速世界ではロータス先生である。

あの人には、相互不干渉は気にせず…暴れまくれの許可も貰っている。

入団後、定期的に入団後に知ったレベル9のバースト・リンカーの彼女と

バトルをしている。

 

何故なら、今の自分の目標はレベル9のバースト・リンカー

撃破なのであるから…

 

故に目標としている人物に、教えを請うている。

 

入団から2週間経過した

因みに今足元に転がっているのは自分と同じ【4】の相手だが…

自分のトップスピードが、ブラック・ロータスの本気なので、

いやー遅い遅い蚊が止まっているような感じで、ノーダメージで倒した。

 

因みに、今何を考えているのかと言うと…

 

謎のアビリティー

 

【プロミネンスゲート・ゲージメーター】の事である。

これを取得して、約一カ月…自分の通常攻撃、必殺技、アビリティーで

廃熱エネルギーは溜め込んで居るのは解るが、一向にゲージがMAXに成らない。

 

試しにクロウさんの監修でひたすらバトルの時間帯一本

バーニアを吹かせたが…

 

MAXに成る前に時間切れになる。

 

あの、シルバー・クロウ戦、ブラック・ロータス戦の時も

ゲージ量は半分も満たずに終了していたのは覚えている。

 

最近まで忘れていたのだが…

 

これを何故今更拘るのかと言うと…

 

 

敗北した、ブラック・ロータス戦をやった一週間後

 

僕のデュエル・アバター【ブレイズ・パイロット】に

 

あるカウントダウンタイマーが現れたのだ。

 

時間量は2678400秒、日数にすると31日…一カ月キッチリの秒数だ。

今も現在秒数は減っている。

 

このカウントタイマー、アビリティーらしい…

 

名前は【絶望までへのカウントダウン(ジ・エンド)】

 

能力は―

 

リアル時間で、カウントダウンが尽きるまでに

アビリティー【プロミネンスゲート・ゲージメーター】の

特殊ゲージを100%にしないと、ブレイン・バーストプログラムを

強制アンインストールする。

 

と書いてあった―

 

最初この説明文を見た時、思考が止まった。

 

その後、クロウ事ハルユキ君達に対戦で

ゲージを上げようとしたが時間切れで失敗

 

ラン事ノブに電話で聞いたけど…

 

「お前、本当にやっているゲーム…!ブレイン・バーストか!?

そんな、アホなアビリティー聞いたことねぇーよ!

と言うか!そんなポンポン、アビリティー増えるって異常だぁ!」

 

と何故か、副会長も似た様に逆ギレされた。

そして直ぐに、家に駆け付けたノブが

有無を言わさず…直結をし、物凄い量のポイントを貰いレベル4に成れと言って

 

訳も解らず、レベルを4にし…

 

無理やり加速世界の上位世界【無制限中立フィールド】へと飛んだ。

 

この無限加速世界は、タイムリミット付きの対戦空間や

加速時とは違い、無限に架空世界を加速し続ける。

 

レベル4以上達に許された、上位ステージだ。

 

ここに連れて来た理由は簡単だった。

対戦時間では無理なら、無限にあるこの世界でと

ノブは考えたが…

 

 

 

結果は失敗。

 

 

 

それは何故かと言うと…アイディアは良かったが

ゲージが、半分から先へ上がらないのだ。

 

これには、僕もノブも唖然とした。

この状態で必殺技や通常技を撃ってもましてや

アビリティーで吹かしても…うんともすんともゲージが

MAXまで溜まらないのだ。

 

別々な場所で聞いたが無限加速世界を生き抜いた、ノブや副会長も

そして当の本人もこの自爆システムの様な、アビリティーに頭を悩ませている。

 

 

後二週間はあるが…

 

恐らくだが、ここ一カ月で上位者のノブや副会長の言葉を聞く限り

ボクのデュエル・アバター【ブレイズ・パイロット】は

多重アビリティー、特に炎関係のアビリティー特化型のデュエル・アバターだと

判断できる。

 

ようは、何かのアビリティーをレベルアップのスキル振り分けでゲットすると、自動的に

解禁するのか或いは、人のアビリティー習得率難易度よりかなり緩いのが、ボクの

ブレイズ・パイロットの特徴なのだろう。

 

 

何故そんな事が解るのかって?

 

ジ・エンドが出て、ノブにポイントを貰い無限加速世界で…

実験をした後…レベル4のスキルを新アビリティーに振った所

また新しいのが出たのだ。

 

新アビリティー【発火源(ファイヤーポイント)】

自分の炎攻撃で、相手やオブジェクトが燃えやすくなる。

 

これが、レベルで増やしたアビリティー

 

これが新アビリティーと一緒に現れたアビリティー

 

【高速連殺撃(マッハラッシュ)】

オブジェクト破壊及び、ダメージでの必殺技ゲージでの

蓄積率若干スピード向上及び、相手に攻撃を与えてもゲージ蓄積解禁

相手の強化外装破壊すれば、オブジェクト破壊と同様の効果を得る。

 

 

レベル3で起きた事がまた起きたのだ。

 

これは偶然ではない、そしてアビリティーで起る事は…

恐らくだが、アビリティーで解決ができる筈だ。

 

理不尽の塊のブレイン・バーストだが、ゲームはゲームだ。

攻略できない条件は提示しない。

 

故にボクも考えうる限りの事をやった。

 

だが…ファイヤーポイントの能力で使っても、ゲージがMAXにならないのだ。

そうなると…これもボクの憶測だが、まだピースが足りないのだろう。

 

その時だったゾクっと変な気配を感じ、当たりを見回す。

五分で瞬殺してしまい、時間がもったいないので25分ほど考え込んで

いたのだが、ギャラリーは居なかった筈…

 

 

すると木陰から、変なBGMが流れて来る。

 

龍は知らないがショップで買うと、数秒だけだが好きなBGMを流せるアイテムが有る。

因みに、今流れているBGMは原住民族の祭りぽい音楽である。

 

その木陰から、現れるのは変な衣装を被った三人のデュエル・アバター達

 

「お久しぶりだなー!パイロット!」

と叫ぶモサモサ毛の虎の仮面を付けたリーダー各

 

この人は、デビュー以来追いまわしてくる、原住民族ぽいレギオンだ

 

 

「うわー、すいません正直メンど…忙しいのでまた今度で良いですか…?

えーとトラさん?」

 

正直、プロミネンス以上のしつこさなので…

逆にレギオンや名前が覚えづらいのが印象の人達だ。

 

「い、いまメンドクサイと言おうとしただろ!

ええい今日こそは、貴様を倒し我が部族(トライヴ)に!」

 

あーそういう条件だったかな?

最初会った時はロータス先生に会うまで、何処にも所属しないと決めてた訳だし。

と言う理由で言ったら、次はそんな条件を出して来たので…

最初の相手レベル4のバニラ・スライサーさんを倒し黙らせ、次の人もあっさり地に沈め

最後のトラさんも倒して…何とか無事に逃げたが…

いやーあの当時レベル概念なんて飾りだと思っていたから、凄い無茶をしたなーと

頭をかきながら心の中で笑う。

 

あの条件が有ったから、クロウさんの対戦も普通に受け入れたからなー

 

「スライサーさん、今日はラプターさんは居ないんですか?」

龍事パイは、トラと呼ばれた隣の民族衣装の中で、一人お盆を持った

デュエル・アバターに問いかける。

 

「き、貴様!バニラは覚えていて!私の名前を忘れ追って!

てか、無視すんな!!後その呼び名ラプターからだろ!?

と言うよりお前いつラプターと知り合った!?」

 

怒涛のツッコミをする族長トラ(仮称)

 

「族長、貴方が彼のライダーキックを喰らって、怪人の様に爆殺された後

偶々観戦していた、清美コンビが来て…ラプターと仲良く成っていましたよ

確か私共々メアド交換しましたよねーパイさん

後、パイさん今日はあいつらはいませんよー、そもそも、レギオンメンバーでも無いし

ここ人数上の関係で正式なレギオンじゃないんですよね」

 

と興奮しているトラを宥めようと、バニラ・スライサーと呼ばれた

お盆を持ったバースト・リンカーはそう解説する。

 

因みに、ラプターとは…

自称お穣さま校に通っている、初心者の自分にアドバイスをしてくれる

ブレイン・バースト友達のオレンジ・ラプターだ。

最近でもちょくちょくメールはする仲だ。

 

 

「ちょおおおおお!おま、何時の間に!?てか1っ月前じゃないか!

え!?お前ら、いつパイロットと仲良くなったの!?」

 

「あ、すいません族長、俺もついでにメル友orチャット仲間になっています…

最近じゃ、パイさんとスライサー共々ライダー談義で盛り上がっています」

と、最後の斧を持ったデュエル・アバターもカミングアウトする。

 

「ええええええ!ブルータス!お前もかよぉおおおおお!!!

うわああああ聞きたくなかった、そんなカミングアウトォォォォ!」

 

心の追撃で打ちひしがれ、OTL状態に成る族長

 

「あ、すいません。ボク実は一週間前に探していた人が運営している

レギオンの、ネガ・ネビュラスに所属しましたので

いつもの条件は吞めませんが、普通の対戦ならいいですよ」

 

と忘れかけていた事実をトラさんに言った瞬間、ピシと言う音を立てて

砂に成っていった…。

最後に止めを刺したパイ

 

「あーやっぱり、ネガ・ネビュラスに所属したっていう

噂本当でしたかー」

 

「と言う事は、あの復活した。ブラック・ロータスと対戦したって

噂も本当ですか?」

砂に成った族長を余所に、スライサーとメンバーの世間話をする

 

「おおおおおおおおおお前ら!いい加減にしろオオオ!

というか知っていたなら言えよおおおおおおおお!」

また木の影から、族長が復活して突撃しながら叫ぶ。

 

 

「く、そクソ!ま、まさか魔王ブラック・ロータスの配下に成るとは

み、見損なったぞ!こ、こうなればその性根を叩き潰す為に

来て下さい!先生!!」

何かよう解らん事をいわれたが…

 

どうやら今日も対戦申込みの様だが…相手は彼らとは違うらしい。

 

 

その時、聞き覚えのある咆哮が聞こえ森を掛ける…

一陣の風と影が此方に姿を現す。

 

 

 

「ヒャアハアアアアアアアアアッハー!

超ロングトークしてんじゃねーよ!グダグダしやがって!

こちとら、パイの三戦前から出番待ち何だぞ!ファック!!」

 

その姿、巨大なアメリカンバイクを操り灰色のライダースーツを身に包み

白い髑髏の顔をした…デュエル・アバター

 

名は

 

「アッシュ・ローラー様が、リベンジマッチに来てやったぜぇええい!」

 

クロウさんの永遠のライバルである、彼がまた僕の前に現れたのだ。

よっぽど、あのボクのノーダメージで倒されたのが根に

持っているのだろう。

 

 

 

「すいません、すいません!アッシュ先生!

パイロットのおバカと因縁があると聞き、今日は五足労有難うございます!」

と族長はアッシュさんに、ペコペコと頭を下げる。

ボクと偉い態度の差だな。

 

 

 

「解りました…もう抜けようと思ってたので

1対戦だけですよ?」

 

と、アッシュさんが乱入する形で対戦をする事に成った。

 

「お願いします」

いつもの挨拶を済ませ、相手を見据えるパイ

 

「行くぜぇえええええ!ブレイズ・パイロット!!」

 

叫びながら、ナイト・ロッカーで突撃をする。

自分は冷静に、フレアガンを取り出し…

バイクが接近するまで、動かない。

 

戦法は最初のころとは違う、ボディー・バーニアを使い

反回転するかのように…紙一重で回避し、真横に移動している

アッシュ・ローラーのバイク目掛けて、フレアガンを三発叩きこむ。

バイクに叩きこまれたフレアガンのフレアバレットは、新アビリティー発火源

ファイヤーポイントの能力で、燃え上がりその所為でエンジンに引火し

パイロットとアッシュ・ローラーを巻き込んで爆発する。

 

爆発炎上で吹き飛ぶアッシュ・ローラー、爆発の中から無傷でジャンプで

此方に接近する、ブレイズ・パイロット

彼のアビリティーには炎熱系完全無効化と言う。

レア度なら、飛行アビリティーと同等のレア度を持つ

アビリティーがある。

 

その効果は炎熱属性の攻撃または地系ダメージを、完全無効化すると言う

アビリティーだ、このアビリティーかの超級エネミー、四神が一つ

【朱雀】の攻撃すら無効化する性能を誇る。

 

先ほどの爆発の起点が、ブレイズ・パイロットの炎熱系銃弾属性攻撃の

フレアバレットの引火爆発なので、炎熱属性カウントを取ったので…

ブレイズ・パイロットによる、ダメージは無効となり無傷なのだ。

 

 

そのまま真上に飛び、自分はマッハラッシュのアビリティー効果で

得た強化外装破壊ボーナスと相手にダメージを与えた効果で得た。

必殺技ゲージを使い。

ヒートジャンプを空中で使用する。

 

ヒートジャンプで至近距離で回転し、ヒートジャンプの回転力が掛った

回転蹴りをアッシュ・ローラーの腹に、叩きこみ地面に叩き落とし。

 

そのまま、超至近距離でフレアガンでアッシュ・ローラーの

顔の眉間を撃ち抜く。

 

クリティカルヒットで一撃でHPを削りきる。

自分は勝利をした。

 

 

使ったタイムはジャスト1分か…

 

「ヌワアアアアアアアアアアアアアア!!何じゃアリャアアアアアア!!!???

瞬殺DA、だとおおおおおおお!?うそだあああああああああああああ!!!!!」

 

「すげー、噂でしか聞いて無かったけど…あれならCCCの下位クラスのメンバー

の粘着なんて、余裕で退けるわー」

 

「サ、流石連勝の鬼…同ランク体のレベルのデュエル・アバターを

寄せ付けないか…この人のバトルを見ると

同レベル同ポテンシャルとは、一体なんだっただろと思うな」

 

三者三様別々の感想を言い。

トラさんが土下座をして、他のメンバーもすいませんと

言いつつ、ログアウトした。

 

後は何故かこっちを睨んでいる、アッシュさんだけ

 

 

「ち、ちっしょおおおおおおおおおおう」

叫び出すアッシュさん、貴方もですか…

 

 

と、何だかんだと自爆アビリティーのタイムリミットが

1週間切っても悠長にしてたブレイズ・パイロット

 

 

 

2時間後・違う場所では

 

 

 

シアン・パイル

 

同じく原生林を走る青い甲冑で、腕に巨大な杭打ち機を付けたデュエル・アバター

シアン・パイルはある、デュエル・アバターと交戦していた。

 

 

デュエル・アバター名チェリー・ルーク

 

チェリー・ルークは原生林の林を飛びかい、シアン・パイルの前に先回りをする。

 

「悪いね、シアン・パイル。サンの奴の命令でね…

本当ならレインや、パドさん以外は余り命令は聞きたくないんだが…

あいつには入団当時結構良くして貰ったからね…

悪いけど、お前の力見せて貰うよ!」

 

 

更に違う場所では

 

ブラック・ロータス

 

世紀末ステージ

 

「きゃあああああああああああああああああああ!」

 

叫び走り回る、紅い炎の色をしたデュエル・アバター

ブレイズ・ハートが…

 

ブラック・ロータスに追いかけられている…。

 

「こらぁ!勝負を吹っ掛けてきた奴が、逃げるとは何事だ!?」

 

 

「だって、しょうがないじゃない!クジであんたを狙うのは、私に

成っちゃたんだから!」

 

と、耳を疑う様な事を聞いたブラック・ロータスは

本気の速度で動き、ブレイズ・ハートに先回りをし

黒き剣をブレイズ・ハートの首筋に立てる。

 

「私を狙うのを、お前が成ったとはどういう事だハート?

素直に言えば簡単に殺してやるが…口を割らないと…

【あれ】を使う、お前ならあれと言ったら…解るよな?」

 

禍々しい殺気をハートに全力でぶつけ上位加速者の裏技を使うと

脅迫するブラック・ロータス。

 

 

「ひぃ!?ちょ!ちょ!落ち着いて!?

今度の領土戦の戦力分析だって話し!詳しい話は知らないけど!

あの私の上位互換のパチモン以外の奴に、チェリーと私と

あんたの旧敵が動いてんの!」

 

ガクガクと、脅され素直に口を割ったブレイズ・ハート。

 

「何故パイロットを、いや…ちょっと待て旧敵…?

…まさか、この話に奴が噛んでると言う事か!?

あいつは誰に当たった!?」

 

「あんたなら!?あいつの性格わかるでしょう!?

私も思ってるけど!?アイツはあんたに、本気でし返そうと

態々、あんたらの所の領土戦の指揮をかってでたり!

もしパチモンが引き抜けなった時様に…

新人のパーフェクトマッチを連れてきたりしてんのよ!」

 

「まさか…あいつ!?」

 

「そうよ、【元・最弱】の異名を持った魔法使いは…」

 

 

 

 

 

 

違う場所―ハルユキ宅近く

 

 

 

工場ステージ・バトルロワイヤルモード

 

銀色のデュエル・アバターは目を凝らす。

 

 

暗闇の工場内にて…カツンカツンと音を立てて

真っ直ぐ、此方に寄ってくる。

 

黒いテンガロハット

 

黒く体を包み込むような、デカイマントの様なローブを身に纏った。

 

黄色なのか?

 

顔しか見えないので判断しづらい…。

 

物々しい今まで親のブラック・ロータスや、親友のシアン・パイルや

接近戦の先生で、今絶賛時限爆弾を解除中のブレイズ・パイロット

この三人とは、違ったプレッシャーを放つ目の前のデュエル・アバター

 

 

「やー初めまして、シルバー・クロウ…僕の名は…」

 

暗闇を背負った、デュエル・アバターは口を開く。

 

「サンライトイエロー・ウィザード…君達を、刈り取りる者の名前さ…

手始めに奴の大事な物から刈ってやる!」

 

 

絶望の戦いの幕開けである。

 

 

 

 

 

 

 




今回は短め…?
後編は多分もっと長くなると思うw
まぁ友達に見せてもらった、アクセDVDの特典の書き下ろし小説を読んで
パドさんやニコ成分補充したので…かなり書く気が起こっている。
外伝でサンとアサシンが主人公の話を書こうと思ったけど当分先だねw

加速世界で、龍、自爆アビリティーでピンチ!そして仲間が主にクロウがピンチ!
多分かけたら…次回リアルも追いつめられるかも!?

感想待ってます。

追伸この話から外伝マギサ・ガーデンのキャラ達も登場しますよー


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第7話、絶望の中でさ迷う暗殺者と魔術師―中編

【第7話、絶望の中でさ迷う暗殺者と魔術師―中編】

 

 

ブレイン・バースト内における鉄則が幾つか存在する。

 

その中の一つが、デュエル・アバターは同レベル同ポテンシャルが

基本である

 

現実のプレーヤーが、何か武道を習ってたり最初から凶悪なアビリティーを

覚えてる一部例外を除き…同じレベルどうしの、デュエル・アバターは

同じ性能を持っている。

 

だが、先ほども述べた通り例外はある。

 

デュエル・アバターとは人のトラウマや、罪の意識、コンプレックス

心の-である負の部分の具現化である。

 

ならば、今シルバー・クロウと対峙している。

 

サンライトイエロー・ウィザードの場合。

 

彼否彼女の本名は天津弥生(アマツ・ヤヨイ)中学二年の

とある所の令嬢である。

 

彼女の家、天津家は大体日本に連なる由緒ある華族だ。

 

そんな家に生まれた彼女は…両親の過保護の愛を受け

小等部に上がる年齢まで、自分では屋敷から出る事は許されなかった。

 

人の友達に会えなかったが、彼女は平気であった。

何故なら彼女の周りには天津家が飼っていたペットである

動物を友達とし、屋敷と言う籠庭で彼女はそんな狭い世界で

日々を過ごしていたのだ。

 

そんな中、小学生に上がる転機が訪れた。

 

彼女が住んでいた屋敷が、火事で焼失したのだ。

彼女や彼女の両親達、家政婦達は全員無事だったが…

彼女の友達は全員逃げ遅れ、彼女の前から姿を消した。

 

彼女は絶望した、たった一つの彼女の世界で唯一の友たちを。

それが自分の力では、如何しようも無く、儚く零れて行ったのだ。

 

 

そしてそこから、とある全寮制のお穣さま校の小等部に通うに成った

彼女は、一つのゲームに出会う。

 

謎のゲーム【ブレイン・バースト】をもう居なくなったが

その学校の友達から子として、インストールされたのだ。

 

そして、加速世界に生まれ落ちたのが…

 

全身山吹色で頭は丸く、青い両目があり後は

いたって普通のデュエル・アバターだ。

 

必殺技とアビリティーが使い物に成らないのを除いては…

 

アビリティー・「ドミネーター」

 

必殺技【開かれる栄光の門(ゲート・オブ・グローリー)】

の二つだった。

 

アビリティーも必殺技も説明なし

必殺技は使っても効果も無く、その当時謎の必殺技だったと思っていた。

 

そして、その当時ドがつくほどの箱入り娘が直ぐに

格闘ゲームに順応する筈も無く、故に最弱カモにされ

粘着される位の弱さだったのだ。

 

最初は小規模のレギオンに所属していが、余りにも激しい粘着にレギオンから

追い出され、他の所に所属するも同じ事が何回か続き…

 

 

 

しかも、その対象は自分の友達であった。

親も狙われ…それが原因で、親は加速世界から退場してしまった。

 

彼女は再び絶望しかけた、そんなある日。

 

【無償でポイントをくれる男女のペア】と巡り合う。

 

 

 

 

 

1人はメタルカラーチャートの少年と、もう1人は黄色カラーの少女だ。

 

彼ら二人に世話に成った、ウィザード。

二人の助力によって、粘着行為をしていたバースト・リンカーを

退け…加速世界に安寧を得る。

 

彼ら特に少女と仲良くなった、ウィザードだが…

 

彼女にとってもう一つの転機が訪れる。

 

 

少年が七神器が一つ運命の名を持つ、北斗七星・開陽【THEDESTINY】を

手に入れた事から

 

歯車が狂い

 

 

狂いたくなる悲劇を少年は目撃し

 

少年は狂い

 

狂い落ちて、狂人になり

 

少女は、彼女が知った時は既に加速世界から消え。

 

 

少年は、狂人となり…無限加速世界の荒野で、大多数のバースト・リンカー

彼女、サンライトイエロー・ウィザードを含む討伐隊の前に、

狂気と呪言を言い放ち敗れ去る…。

 

これが二つ目の絶望である。

 

 

そして…彼らの仲間だと知っている者が、逆恨みをしサンライトイエローを

かろうとする者達が現れ…ウィザードは、逃げまどい

 

 

 

加速世界内で練馬で全損される一歩手前の所に…

 

先代・赤き王【レッド・ライダー】が、サンライトイエロー・ウィザードを

狩ろうとした物達を、一蹴し全滅させる。

 

赤き王は、絶望する…サンライトイエロー・ウィザードにある

二つの銃がクロスするカードを手渡し、プロミネンスに来いと言う。

 

『お前の力は、人を救い守る力だ…だから、俺の仲間を守ってくれ』

今だ、必殺技とアビリティーは反応なかったが…

 

それでもレッド・ライダーは彼女の才覚とデュエル・アバターの

力を本人よりも見抜き、自分の力で創った銃の強化外装を与え

 

レッド・ライダーは彼女に手を差し伸べ、その手をサンライトイエロー・ウィザードは

手に取った。

 

そして、プロミネンスに入った彼女は…その才覚をデュエル・アバターの

能力を開花させる。

 

プロミネンス内では彼女が主戦力の一人に、数えられる程になり

ウィザードは、赤のレギオンで仲間達と意気投合し…

そんなレギオンに引き合わせた、赤の王レッド・ライダーを心酔する

一人になった。

 

 

だが、このプロミネンスでも悲劇は訪れる。

 

黒の王・ブラック・ロータスの凶刃により、レッド・ライダー退場という悲劇

 

彼女は三度大切な物を無くしたのだ。

 

 

 

 

暗闇で銀色の流閃が流れる、シルバー・クロウが拳打を放つ。

 

サンライトイエロー・ウィザードは片手で、ガードするが…

クロウは、それを囮にしワザとからぶらせその勢いを利用し

回し蹴りをウィザードに叩きこむ。

クリーンヒットだ。

 

 

クロウとウィザードが交戦して約三分が経過した。

 

クロウ事、ハルユキは間違えてバトルロワイヤルモードで、ネガネビュラスの支配区で

対戦した所、目の前のデュエル・アバターが出て来た。

 

戦って解った事がある、正直に言えば…弱い

多分だが格闘戦に才能が無いレベルだ。

 

常連者の筈だがさっきから、こちらの攻撃がやたらと当たる。

 

 

「やれやれ…やはり通常対戦は性に合わないね…

バトルロワイヤルモードで君を見つけた事には、ラッキーだったが…

大言を吐いたが…ボクは格闘ゲームが嫌いでね!」

 

「おい、あんた何でこのゲームやってるんですか!」

思わず出た、ツッコミを彼・彼女?

マントが大きすぎて、良く解らない目の前のバースト・リンカーに

言い放つ。

 

 

「ふ、やはりニュービーは卒業できても…

まだまだルーキーだね、シルバー・クロウ。

このゲーム…!ボクに取っては、格ゲーじゃないんだよ!

もう、そろそろ良いかな…」

 

厚木のロープを翻し、後方に飛び態勢を整えるウィザード。

彼女が陣取った位置は、歯車オブジェクトが一番多い個所だ。

 

 

「多分だが、七神器の所有者や、三魔宝の月の魔槍所有者は

君見たいな格下に抜かないだろうが…

ボクは抜かないと負けるんでね…お見せしよう。

女性型デュエル・アバターしか使用できなく、装備すれば…

身体ステータス、オール-になる…伝説の極悪強化外装

三魔宝の一つ【蒼球の魔杖ウィッチ・ザ・ブラックヒストリー】を!」

サンライトイエロー・ウィザードの目の前に黒い穴が出現し

ウィザードは、その穴に手を入れある物を引き抜く。

 

骨の様な白い色の長く先端に、真っ黒の宝玉を付けたひと振りの杖だった。

 

と今のシルバー・クロウでは、よく解らない単語が出て来る。

 

七神器―七の神器か七星外装と呼ばれる。

北斗七星に対応した台座に置かれた、七つの強化外装である。

 

上位加速世界―無限中立フィールドの東京の御当地施設が

凶悪なダンジョン化した、最奥に保管されている物だ。

 

入手条件が極めて高いが入手すれば、破格の強さを誇る最強装備だ。

 

そしてもう一方、三魔宝とは…

 

三の魔宝、三魔外装と呼ばれる三つの強化外装である。

それぞれ【蒼球(地球)】【太陽】【月】に分類された台座に置かれた

強化外装だ。

 

この三つ、全て東京県外にある物だが…仮想空間の東京隠しゲートをくぐって

県外、富士山、種子島宇宙ステーション、通天閣

このダンション化した最奥に保管されているのだが…

 

七神器と違って、装備しても強くなれるどうかと言えば否である。

 

 

新宿の隠しゲートを通り富士のダンジョンで

ブルー・ナイト率いる、青のレギオンレオニーズが見つけた。

【太陽の魔剣】は、全長5~6メートルクラスの大剣であり、富士山火口のど真ん中にあって引き抜けないのだ。

 

 

中央区の隠しゲート、種子島宇宙ステーションダンジョン

【月の魔槍】はオーロラ・オバールのパープル・ソーンが

夥しい程のエネミーの群れの壁を突破し台座を見つけたが、何者かに持ち去られた後であり不明である。

 

プロミネンスが二代目に代替わりした時に、練馬区内で発見された隠しゲートを潜り。

通天閣の最上層部ではなく、最地下層で見つけたのが…

サンライトイエロー・ウィザードが持つ、蒼球の魔杖ウィッチ・ザ・ブラックヒストリー

魔女の黒歴史と言う名の魔杖、この強化外装の装備条件が存在する。

 

レベル6・女性限定の二つであり、デメリットが身体能力ステータスが、

極限にオールダウンすると言う格ゲー主体の、このゲームに取って

致命的なデミリット効果が持っていたので、誰も欲しがらなかったのだ

 

 

だがウィザードは装備時のメリット効果に目を付け

丁度レベル6で自身の能力的に、レベル上げをする手間なので

この魔杖の所有者に名乗りをあげ、今に至る。

 

 

 

シルバー・クロウ事、ハルユキはあの杖を見て…

ゲーマ知識と直感で理解する、ウィザードのあのセリフ

嘘か本当かは知らないが、もしデメリットが本当なら…

それと逆にメリットが、デメリットに釣り合うぐらいの効果が有る筈だ。

 

しかも、装備条件を設けるこれも相手の言を信じるならだが…

装備条件と、呪いの装備かと疑うぐらいのデメリットが有る装備は

古今東西のRPG系のゲーム内では、メリット効果が良いのが鉄板だ。

 

そしてゲーマの本能的な直感に…あの杖は危険だと言う事を理解する。

ハルユキ・シルバー・クロウは、直ぐに動き出す。

 

 

「へー、この杖のヤバさに…気付くかいシルバー・クロウ?

この杖は、3つの能力が備わっていてね。

先ず一つは、能力ダウンだ。そして僕のデュエル・アバターの

全ポテンシャルはあるアビリティーに、集約されていてね…

こいつを装備して更に能力が低下して

攻撃力は自慢じゃないが、加速世界中ワースト1だと自負している!」

 

ウィザードの言葉を無視し、シルバー・クロウはすばやく

ウィザードに近づき、拳を叩きこむがウィザードはひらりと身をかわし

続けて、放たれる連打蹴りを全部かわして見せる。

 

シルバー・クロウは負けじと拳を連打し、すかさず回転蹴りを放つも

全て空振ってよけられ驚愕する、シルバー・クロウ。

 

「フフ、驚いたかいシルバー・クロウ?

これも、自慢じゃないが…僕は自分のアビリティーと

必殺技を理解するまで、加速世界最弱と言う不名誉な

異名を貰っていた、バースト・リンカーだ。

格闘戦は苦手でも…唯避けると言う事関しては…

僕の今の王がゾッコンしている、君の所の色被り君より

上手いという自信がある!そして、もう君には僕を攻撃させる事は出来ない

チャージは終わった、見るが良い魔杖のもう一つの能力!

ソニック・ウェーブ!」

 

ウィザードは避けながら魔杖ウィッチ・ザ・ブラックヒストリーを

高々と上げた瞬間、サンイエローライト・ウィザードを中心に、球体状の衝撃波が現れ…それが一気に拡大し、周囲の工場ステージの

歯車オブジェクトをすべて破壊しながら、シルバー・クロウを吹き飛ばす。

 

「がああ!」

 

吹き飛ばされ壁にぶつかるシルバー・クロウは

HPゲージを見て驚くあの衝撃波かなり派手だったが、オブジェクトは

破壊できるが、威力は全然ない。

何故ならHPゲージがさっき壁がぶつかった以外は

微々たる位にしか、減っていないのだ。

 

 

 

能力ソニック・ウェーブ

衝撃波を出す能力、チャージをすれば広範囲に発生させることが

可能であり一撃オブジェクト破壊効果が有るが、魔杖の本来の能力

能力ダウンの所為で相手を確実に吹き飛ばす事は可能であるが

威力は無いに等しい。

 

 

「狙いは必殺技!?」

辺り一帯を吹き飛ばし、オブジェクトの所為で…

サンイエローライト・ウィザードの

必殺技ゲージが、恐ろしいスピードで溜まり直ぐに

三本マックス状態に成る。

 

 

「準備完了!見るが良い…これが僕の力だ!

開かれる栄光の門(ゲート・オブ・グローリー)!!」

 

再び杖を高々と上げ、必殺技を叫ぶサンライトイエロー・ウィザード

それと同時に後方から、黄金の輝きをした巨大な門が出現し

扉がゴゴゴゴと言う音を立てながら、開かれる。

 

その扉から、黒い流線型フォルムのボディー、シルバー・クロウと同じフルフェイスの

丸い顔、その上に後ろに垂れ下がった二本の触覚の、デュエル・アバター?が姿を見せ

ゆっくり歩き、サンライトイエロー・ウィザードの横に来た時に

忠誠を誓うかのように、膝をつき首を垂れる。

扉も一瞬で消えて行く

 

 

「紹介しよう、今の君では行く事が出来ない…上位世界に出現する

モンスター、エネミーというのだが、そのエネミーの

一体小獣級のデス・コックローチのジョージ君だ!」

 

理解するシルバー・クロウを余所に、モンスターだと言いはるジョージ君の姿が消え

顔面が強烈な痛みを喰らった直後、左に吹き飛ぶシルバー・クロウ

 

シルバー・クロウが立っていた場所には、エネミージョージ君が立っていた。

 

このエネミー、スピードならかなりの性能を誇り…

今のは、シルバー・クロウが感知する前に不意打ちで間合いに入り

顔面に蹴りを叩きこんだのだ。

 

 

「僕の、アビリティー【ドミネーター】は!小獣級なら100%、その上でも

僕がパーティー内で戦闘をすれば、超高確率でエネミーをティムし、使役可能!

そして…僕の必殺技【ゲート・オブ・グローリー】は、通常対戦と領土戦にティムした

エネミーを召喚する事ができる!これが僕の力だ!」

 

アビリティー・ドミネーター

サンライトイエロー・ウィザードの唯一のアビリティーである。

サンライトイエロー・ウィザードの全スペックは、このアビリティーに集約されていて

サンライトイエロー・ウィザードが最弱と呼ばれる原因は全てこれが原因だ。

 

能力は神獣級以外のエネミーをティムする能力だが、小獣級なら百%

その上のランクでも戦闘にさえ入ってれば、超高確率でティムする事ができる。

ティムした、エネミーは全て最下級の小獣級にランクダウンし、性能が落ちるが…

自信のポイントをやれば、成長し…元のランクより上の階級に育てる事ができる。

 

使役できるのは通常二体までだったが…

ウィッチ・ザ・ブラックヒストリーの最後の能力。

【アビリティー大拡張】で一気に5体使役可能になっている。

 

彼女サンライトイエロー・ウィザードに至っては、このブレイン・バースト

格ゲーでは無く、育成ゲーに成っている。

そして名前もウィザード(魔法使い)ではなく、サマナー(召喚師)が妥当だろう。

 

尚、このアビリティーと必殺技ゲート・オブ・グローリーは

一回ティム条件を満たさない限り、能力情報を開示されないのである。

 

 

 

ただ、この能力には弱点がある。

 

先ず一つ目、召喚者サンライトイエロー・ウィザードが、上位ランカーにも

拘らず泣けるぐらい弱い、本人がやられれば召喚したエネミーは

本人が復活するまで消える。

 

二つ目が、通常対戦時内ではこの能力は時間制限が掛けられている。

通常対戦時では召喚した瞬間から、彼女にしか見えない特殊ゲージ

タイマーゲージが現れ、ゲージが消えると召喚したエネミーは消えると言う事だ。

 

ただ、無限中立フィールドや、領土戦に限っては時間と言う制限は解除される。

故にその戦場に至っては彼女が支配する、凶悪なエネミー5体による進攻は…

王に匹敵すると言われ…

 

彼女に最弱の異名は消え、新たに【魔獣の支配者(モンスター・ドミネーター)】という

異名が生まれた。

 

これがサンライトイエロー・ウィザードの力である。

 

「ほ、んとうに…モンスター?」

 

バトルロワイヤルモードでは、相手を良く見れば名前が現れる。

が、行き成り現れたゴキ…謎のアバターに、その名は無い吹き飛ばされるが

状況を整理する。

 

 

 

「あ、そうそう…良い事を教えてあげるよ…

シルバー・クロウ、ブレイン・バーストのエネミーは、普通のRPGの

モンスターと一緒だと思わない事だ。

ブレイン・バーストのモンスターたちには階級が有ってね

最下層の小獣級(レッサー)第二階級の野獣(ワイルド)第三階級巨獣(ビースト)

最上級の神獣(レジェント)と四つに分かれていて、スライムクラスの小獣級ですら…

レベル4のバースト・リンカーが、パーティーを組まないと倒せない強さだ…

フィールドエンカウントで出て来る、最上級の神獣級は王に匹敵する強さだよ」

 

 

「そして君を蹴り飛ばした、ジョージ君は小獣級でね。

僕のアビリティー性質上、ティムしたエネミーのステータスは

リセットされたが、レアエネミーで1月に一回出て来るかどうかという

希少種さ。ただ、出てきたら群れで出て来るんでね

出合ったバースト・リンカーを、見境なく襲う

凶暴な奴でね、しかも群れだから良く出現する練馬区内で

結構迷惑してたのを…一月に一回

二代目赤の王とボクや幹部クラス達が率いた討伐隊を編成して…

倒すのが恒例行事に成ってきている、まぁ速い話今の君如きでは…

倒す事は不可能だ!!」

 

淡々と自分の手の内をさらす、サンライトイエロー・ウィザード

シルバー・クロウはある単語に、気づく。

 

赤の王…!?

 

「赤の王…ってまさか…」

 

「そう、僕の主はプロミネンス、【二代目・赤の王】で、そして僕は

君の親に退場された、初代赤の王・レッド・ライダーの時代から

プロミネンスに所属していたと言えば、話しは速いかな!?」

 

その言葉に、シルバー・クロウ自信に殺意を込めてぶつける

サンライトイエロー・ウィザード、彼女にとってレッド・ライダーの

存在は、自分にこのゲームを与えた親以上の存在である。

 

 

そしてシルバー・クロウも、この言葉を理解する。

 

「まさか、復讐とでもいうのか!?」

 

「復讐?ああ、そんなのじゃないよ、もっと下世話な話さ。

レッド・ライダーの為に復讐をする権利があるのは。恋仲だったパープルさんだけだ。

これは、恩人を二度も助けられなかった、僕個人の八当たりであり…!

今の王を守るための前準備だ!今の王は決して、あの女の凶刃に触れさせん!

今度こそ僕は!僕は!!家族を友を守るんだ!!」

 

杖を振り…シルバー・クロウに指定をする、サンライトイエロー・ウィザード

それを命令と受けた、ジョージ君事デス・コックローチは…再び俊足のスピードで

シルバー・クロウは、二度目なので何とか反応したが…

小獣級エネミーは、1対1ではレベル7でやっと倒せるか倒せないかと言う

理不尽すぎる、強さを誇っている為、スピードでも凄いが…

このデス・コックローチのジョージ君は、サンライトイエロー・ウィザードの

能力のお陰で、通常のデス・コックローチよりパワーは高い仕様に

改造されているエネミーである。

 

何のアビリティーも無い、シルバー・クロウの唯の防御をあっさり撃ち破り

再び、吹き飛ばす。

 

その衝撃で、HPが半分以上削られる

 

「フハハハハ、所詮たかがレベル2だね

やはり、危険なのはあの女だけだ…止めをさせ、ジョージ君!

ブラックパトリオット!!」

 

とエネミーデス・コックローチのジョージ君専用の必殺技を宣言する

サンライトイエロー・ウィザード、その必殺技コールを受けて…

ジョージ君は黒い光に包まれ、そのまま倒れ伏す

シルバー・クロウに向けて、突っ込むジョージ君

 

絶体絶命、身動きできないシルバー・クロウ

その刹那…目の前に行き成り大木が破壊不能の地面オブジェクトから

割れて生えだし、ジョージ君はその大木に衝突しその余波で爆発が起きる。

 

 

「今のは!?」

 

その光景を見た、サンライトイエロー・ウィザード

今のアビリティーは見た事がある。

 

そして、ここがバトルロワイヤルモードだと失念する。

 

「アビリティー【恵み溢れる森林(ピュアーゼェーション・グローブ)】

必殺ゲージを使用し、任意の場所に大木オブジェクトを出現させる。

かなり…使い勝手のいいアビリティーだぜぃ…」

 

煙から晴れると、シルバー・クロウの首根っこを掴み

ジョージ君の必殺技を避けて立つ、第3のデュエル・アバターが居た。

 

「き、さま!?」

 

その者を見た時、声を荒げるサンライトイエロー・ウィザード

 

「悪いな、サン…俺っち、ちょいミスちまってね。

俺様のガキが心配で態々目黒に来たんだが

目黒区で油断して、グローバルネットに接続しちまって…

しかも最後にやってたのが、バトルロワイヤルモードだったから…

こんなバトルに巻き込まれてよぉー」

飄々とした口ぶりで、喋る第3者

その時ガシャと言う音と共に、風が生まれる。

 

シルバー・クロウは音がした方向、自分の首根っこを掴んでいる。

見知らぬデュエル・アバターの腰を見る。

 

すると後ろ越しに、青緑色で2本のジェット機のメインエンジン?

みたいな物を付けている。

そこから、風が出て来ているのだ。

 

「ほんとうなら、時間切れまで…隠れておこうと思って移動しまくって

たんだけど、飛んでもねぇー爆発?見たいなものをが

起ったから…そっちに来てみたら…黒の姐さんのガキが弱い者いじめ

されてるじゃーあーりませんかという状況を見てね…

つい、出て来しまったんだよねぇー」

 

風で、煙を完全にはらし…ピュアザェーション・グローブで

シルバー・クロウと、助けた第三者を上げる巨大な大木が生え出す。

 

 

「僕の邪魔をするな!?ヴィジリアン・ランナー!?」

 

 

名を叫ぶサンライトイエロー・ウィザード

 

 

 

エレメンツ【樹】を持った元・ネガ・ネビュラス幹部

ヴィジリアン・ランナー参戦

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャラクター紹介

 

サンライトイエロー・ウィザード

レベル6

 

所属プロミネンス

 

リアルネーム・天津弥生

中学二年で、ブラック・ロータス事黒雪姫より速く

ブレイン・バーストを始める。

 

彼女のトラウマは、自分の友達家族だと思っていた火事での

ペットの死である。

 

助けられなかった自分の無力と、ペットに対する愛情の念から…

サンライトイエロー・ウィザードと言う、デュエル・アバターを生みだす事に成る。

 

アビリティー「ドミネーター」の所為で、デュエル・アバターの全ポテンシャルが

このアビリティーに集約されしかも、レベル4でエネミーをティムしないと

能力情報開示をされないので、言わばレベル4に成るまでお荷物だった。

しかも、必殺技がティムしたエネミー召喚なので、レベル4に成るまで

無いのも同然だったゆえに、最弱と言う異名を与えられ…

ターゲットにされ…最初はかなり苦労した、加速生活を送る。

 

そんな時に「無償でポイントをくれる」イレギュラーの男女のコンビに、出合い

彼らと仲良くなる特に女性と…

 

彼らの出合いと協力で、ようやくレベル4に成るが…

その当時今だ、アビリティーと必殺技は謎のままだったが、力が無くても

この二人の輪に居ればいいと思っていたサンライトイエロー・ウィザード

 

そんな時、コンビの男の方が手に入れたある強化外装の所為で…

再び絶望する、そう【初代クロム・ディザスター事件】に間接的に関わっていたのだ。

 

偶々リアルでの外せない用事で、彼らの事件となる会合に行けなかったのが

加速世界に行っても、二人はおらず…。

 

親友であった女…【サフラン・ブロッサム】が全損したと言う噂と

友人の【クロム・ファルコン】がサフランを全損した奴を片っ端から全損させて

いっていると言う噂を聞く

 

 

そして、再び会った友人の変わりように深く絶望し

また己が力の無さに悔いる事に成る。

 

 

初代クロム・ディザスターが全損した後、彼らの仲間だと聞いた

他のバースト・リンカーは、サンライトイエロー・ウィザードを逆恨みし

再び粘着行為を受け、無限中立フィールドをさ迷っている時

初代赤の王・レッド・ライダーに助けられ、手厚く保護される。

 

そして、レッド・ライダーは彼女の才格を看破し

自分のアビリティー【銃器創造】で創った強化外装を与え

仲間に引き込んだ。

 

レッド・ライダーの作ったレギオン・プロミネンスの

アットホームな、レギオンに心を開いて行く

 

サンライトイエロー・ウィザードは、ドミネーターとゲート・オブ・グローリーの

能力開花させる事に成功する事に成り

 

プロミネンス内では、最大戦力の一つに数えられる事に成った。

 

だが、彼女に三度絶望が襲いかかる。

 

レッド・ライダー、ブラック・ロータスに倒され退場する事件である。

 

 

これを受けた、サンライトイエロー・ウィザードは一度は

プロミネンスから離れ、狂ったようにティムしたエネミーを強化し続ける。

そんな時、まだ粗削りの新人デュエル・アバターが仲間を守りながら戦う姿を見て…

 

我に帰り、レッド・ライダーに言われた【仲間を守れ】の言葉を思い出し…

仲間を守る事を第一にした、そのデュエル・アバター、後の二代目・赤の王側に付き従うように成る

 

その理不尽なアビリティーと必殺技を駆使し、練馬区統一の力となった。

 

そして、ブラック・ロータスの復活をうけ。

今の赤の王では、ブラック・ロータスと真正面から戦わせては

確実に負けると解り、今度こそは大事な物を守るために

自分と他三名を率いネガ・ネビュラスに宣戦布告の対戦をしかけて行く。

 

因みにアビリティー、ドミネーターが召喚中に封じられても、加速研究会サルファ・ポットの様には決してならない

 

更に余談だが、プチ・パケのショコラ・パぺッターとはリアルで会う程の友達である。

 

 

 




一言言っておく、長くて5話に収めると行ったが…
多分あれは嘘だ…もっと長くなる…。

サンウィはサルファの上位互換、メタトロンを支配している奴の下位互換です
因みに後4体ほど、エネミーを隠し持っています。

どうやって倒せっちゅうーねんな人です。いや本当にどうやって倒そう?

あとデス・コックローチはテラフォーマーズの奴らをアバター化したような
イメージです。

因みにジョージ君は、彼らの言語になっている説がある、1号乗務員ジョージから
とっています。
あと練馬区一月に一回、リアルテラフォーマーズが起きていますねw



次回シルバー・クロウのターン!
誤字訂正は後で…感想待ってます


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第8話、絶望の中でさ迷う暗殺者と魔術師―後編

どこか…遠い場所…赤く飾られた玉座

その周囲は何もない、真っ黒な無を司る闇が覆っている。

 

そしてその下には眩い七つの星座と三つの惑星が中心となった

星々が見えるイレギュラーな場所で、あるバトルを観戦する。

 

赤い鎧を身に纏い、白みが強いクリーム色の髪を生やしているが

顔が真っ黒に【剥がれ落ちた】、騎士が…玉座に座って

その剥がれた顔を玉座の肘起きに乗せた腕に顔を乗せ、高みの見物をしていた。

 

 

『人の怒りや悲しみ、負の絶望を越えた時…あらゆる意味で次のステージへと

上がる。人はそれを成長と呼ぶ…』

 

今見ている対戦、目黒区で行われている

バトルロワイヤルを観戦していた。

 

一つは真っ黒なテンガローハットに、真っ黒で大きめのローブを着ており

手には真っ白な杖に先端が禍々しい程に、黒い宝玉嵌められている

下の惑星の青い惑星が、それにその杖に反応して脈動している。

 

その所有者は、丸で賢者か黒魔導師を彷彿する物…

だが、その者は賢者でもなく、黒魔導師でも無い。

 

『しごく単純な力だが、このBB2039.exe使うには…

幾多の試練があったが、使いこなせば理不尽な力となるな

彼女以上のエネミー使いは居れど、対戦フィールドや領土戦まで

それも小獣級1体だけで、後は巨獣級3体

神獣級1体を同時に使役できるのは彼女のみ、正に召喚師

…色は…山吹か…名は…天津弥生…

その一方は…うん、彼らは…覚えがある心傷殻・銀の適合者

本名は有田春雪と。この青緑のアバターは帝城でセイリュウと戦って…』

 

魔術師と相対する二つの人物、銀色の人と青緑の狼人だ。

 

騎士は狼人のデュエル・アバターの映像を見て言葉を切り。

 

 

『仲間を見捨てて逃げ出した者、名は金案寺信彦だったな』

 

 

『この二年、彼はどう思い生きてきたかは…亡者の私には解る術は無い…

だが、彼は良い仕事をした。【30年前私を倒した黒の剣士の彼と対となった、

紅蓮の拳士の子も】、ブレイン・バーストに参加させたのだから…

つい、漂流物である私が少し手を加えて、あのすばらしい物を渡せたのだからな

タイムリミットは後二週間だ、二週間以内に答えを見つけなければ…

あのアビリティーは君を潰すだろう』

 

対戦画像を見ている視線が下に向く騎士、其処には

赤く燃え上がる炎の惑星の中心に、その惑星を支配するかのように

眠っている深紅の鋼の巨人が居た。

 

『今の私は唯の観客だ、見せてくれ少年少女達よ!

…君達の想いが、このゲームの創造主である制作者に届くか如何かを…!

あの時の【30年前の私が造ったあのゲーム】の時の様に

速くしなければ、無粋な連中がこのゲームを壊そうとしているぞ…』

 

 

 

 

 

【第8話、絶望の中でさ迷う暗殺者と魔術師―後編】

 

 

 

 

 

 

秋葉原・仮想空間・世紀末ステージ

 

疾走する、青と赤…。

 

そのバトルは突然だった。

 

一回、ログアウトしニュー・ロリンカーの接続を切る

瞬間、またバトルに巻き込まれた、ブレイズ・パイロットの

龍…相手は見た事の無い、デュエル・アバターだったが

 

無言で戦闘開始する…相手、此方も迎え撃って三分

 

現在自分のHPが後少しで無くなりそうなのだ。

 

そう絶体絶命の大ピンチなのである。

 

 

相手は何故か此方の癖と、行動パターンを熟知し

ロータス先生の様に斬ってくるのだ…。

しかも、此方の呼吸すら読んでる節がある。

 

それに、この深い青色のデュエル・アバターの動き何処で…

 

『…龍!一発勝負しようぜ』

 

『ああああああああああ!!』

 

ゾクっと心の奥の方で、遠ざけて来たある記憶が思い出す

 

そしてこのデュエル・アバターの姿を見て

 

更に記憶があの時の…

 

自分が犯した事件の記憶が加速するように、フラッシュバックで蘇る。

 

 

相手は深く暗い青系統で、白髪の髪を生やした

右目が眼帯を付けたデュエル・アバター

 

名は【ダークブルー・アサシン】

自分の親の言を破り、ブレイズに勝負を吹っ掛けたのである。

 

そして彼のリアルは右目を失明した高校生

名前は「地代 総司朗(ちしろ・そうじろう)」

 

 

龍と総司朗にはある繋がりが有る。

 

そうお互いに取って悪夢のような空手道場の事件と言う繋がり

二年前の加害者であり被害者が、このブレイン・バーストに

引き合わせたのだ。

 

そしてアサシンは既に、このパイの正体を看破し

故にバトルを仕掛けたのだ。

 

ある事を確かめる為とそして忠告をする為に…

 

 

「くっ!」

行動を先読みされ過ぎて、思った戦いができない

体が重い、集中ができない不味い!?

 

 

回り込んだ、ダークは

 

「…終りだ…光滑刀…!」

 

左手を上げ中国の倭刀を生やし…一閃パイに倭刀を斬りつける。

 

プロミネンスVSネガ・ネビュラス抗争戦

 

ブレイズ・パイロット敗北

 

 

一方その頃

 

原生林ステージにて

 

滝が流れる崖の近く

木々を吹き飛ばす、銀色の杭の所為で

その木々が吹き飛んだ衝撃で出た。

砂埃を振り払いシアン・パイルがゆっくりと歩く。

 

相手はレベルが6か5の相手だ…が、腕は大した事が無いと判断した。

いや弱いわけではない、多分レオニーズ時代の自分だったら倒されてた筈だ。

 

恐らくこっちの腕が上がったから、そう感じるのだろう。

こちとら、ネガ・ネビュラス入ってから…領土戦では

確実に上の相手と戦うのが当たり前に成っているのだ。

何故なら、親友のハル事シルバー・クロウは今だ

戦闘経験が足りないルーキーだ。

 

そうなると結果的に上位者がこっちに当たってくるのだ。

そして、メンバーとして復帰したマスター事、黒の王ブラック・ロータスや。

 

新人にも関わらず、一人修羅の道行き

最強のオリジネイター達の再来と呼ばれるほどの接近戦の鬼

ブレイズ・パイロット事、龍馬の二人の戦闘法を見て、聞いて、考察して

自分の戦い方に取り入れている。

 

そして彼らの目的はさっき聞いた…ならば

 

「はぁあああー」

 

その時割れた大木が一本のワイヤーに絡まり絡まった大木は

ハンマーの如く、ブンブンと良い音を立ててある物を中心にして

回転をしその回転した大木は、シアン・パイルの向かって襲いかかる

 

「ふん!」

 

それをパイルドライバー一打で大木を潰す

 

 

「ストリングス・バインド!!」

それは罠であった、シアン・パイルの相手チェリー・ルーク

レベル3必殺技ストリングス・バインドが迫る

 

ストリングス・バインド、両腕から発射される

ワイヤー・フックが円を描き相手を拘束する技である。

 

これは片手でも使用可能であり、今チェリー・ルークは

大木を囮にし、もう一方の

片手でストリングス・バインドを発動して

 

シアン・パイルを拘束する事に成功する。

 

 

少々手こずった物の…何とか拘束し

そして接近し、自分の最高の攻撃力を誇る

レベル6必殺技【断罪の糸剣(ソード・スレッドテンペスト)】

を叩きこむ為、ワイヤーを伝い接近する

 

この技は射程が短くかなりの接近が必要なため、最初にストリングス・バインドで

動きを封じる必要があるのだ。

 

だが威力はかなりの物だ、どんな相手だろうと

これがさえ有れば勝てる。

 

そう、サンが何故あそこまで…レインをあの黒の王から

戦わせないようしているのかが解らない。

確かに、レベル7の上位者を上を行く

レベル9の超越者達の強さは、圧倒的な必殺技や

理不尽なアビリティー、超状の心意でもない。

 

加速世界で積み重ねて来た膨大な経験則が、彼らレベル9の王達の強さの源だ。

他の王にはあった事は無いが自分の子であり、今の赤の王

スカーレット・レインは他の六王より

かなり若いが、他の王達より劣っているとは思えない。

 

そして、あいつの最強の神獣級のエネミーさえ

召喚すればレインと互角に渡り合えるだろうサンは何故、あそこまで恐てるのだろうか…

焦っているとも言っていいのか?

 

何故だ、サンもレインも俺もそしてパドさんもリアルで知り合う仲だ。

【全損したからって永遠に別れる】とは限らないのに…。

 

何故サンは、レインとのブラック・ロータスとの戦いを阻止させようとしているのか…

 

ならそんな物は

 

 

「俺達が何とかすればいいだろうがぁ!!」

 

シアン・パイルの真正面に現れた、チェリー・ルーク

 

空いた手をシアン・パイルに向け

 

自分の最強技を発声しようとした時…

 

ガシャンと言う音がシアン・パイルの方向から聞こえる

 

「スプラッシュ・スティンガー!!」

 

その音の原因は、シアン・パイルの胸が開いた音

そして今…シアン・パイルは、チェリー・ルークより速く

両腕を封じられても、発動できる必殺技を使用し胸から

射出された、ニードルの弾幕が拘束していた糸事、チェリー・ルークを

吹き飛ばしたのだ。

 

吹き飛ばされ、少々パニックになったチェリー・ルークは

【鋼線鉤(ワイヤー・フック)】を直ぐに使う事を、失念し

崖の外まで叩き出せられる所で、ようやくワイヤー・フックを使用する

 

 

が…今さっきのストリングス・バインドで拘束した時、シアン・パイルの

スプラッシュ・スティンガーの所為で、片方のワイヤーが引きちぎられてる為

使用不能に成っている。

 

故に崖から落ちそうになった、チェリー・ルークは残った腕の

ワイヤー・フックを使い、崖から落ちるのを避けようとしているのだが…

 

崖から巨大な体躯の影が、フリ落ちてくる。

 

その正体は、勿論シアン・パイルだ…

 

 

 

シアン・パイルは落下中にパイルドライバーを空中で、掲げ

物凄い速さで複雑な軌道を描き、パイルとパイルについている

肩はそれに交応するかのように。青く光り輝き

パイルドライバーの先端の杭が収まり、そこからガシャンと平らに成り

先端部分がハンマー状に成り、そしてシアン・パイル自身が

横回転をし…そのハンマーの先端も回転を始め

 

 

「ハァアアアア、これで終わりだぁああ!スパイラル・グラビディ・ドライバー!」

 

その言葉と共に、ハンマーは更に光り輝き…

吊るされて、回避ができない…チェリー・ルークに

ネガ・ネビュラスの青い騎士が放つ

青く輝く鉄槌が直撃し、滝底に叩きこまれる。

 

 

シアン・パイルレベル3必殺技【スパイラル・グラビディ・ドライバー】

パイルをハンマーに変換させ相手に叩きこむ技だが…

溜めが長く、ほぼ真下しか打てない、非常に使いづらい制約があるが

この技、他の必殺技を放っている、通常技を使っている間でも溜めが続けれる。

しかも落下中ならその真下からという制限も解除されるという、裏ルールが存在するのだ。

 

これはレオニーズ時代から、直ぐに看破したシアン・パイル事タクムは

その裏ルールを使い、自分の格上のチェリー・ルークを撃破したのだ。

 

プロミネンスVSネガ・ネビュラス抗争戦

シアン・パイルVSチェリー・ルーク

 

勝者シアン・パイル

 

ついでにブラック・ロータスVSブレイズ・ハート

誰もが解る通り、ブラック・ロータスの勝利。

 

この時、やられたブレイズ・ハートは後にこう語る。

「そもそも王のあいつに威力偵察って意味あんの?」っと…

 

 

そして戦いは

 

 

サンライトイエロー・ウィザードVSシルバー・クロウ&

ヴィジリアン・ランナー戦の第二ラウンドに移る。

 

 

巨木が並び生える、異常な状態に成った工場ステージで…

 

黒い物体が、青緑の物体をおい疾走している。

 

黒い物体は、サンに忠誠を誓っているデス・コックローチの

ジョージ君(サン命名)と

 

青緑色の物体はヴィジリアン・ランナーが追われていた。

2年前なら…ジョージ君の小獣級や頑張れば野獣級なら

1対1で勝てる程の、強さを持っていたが…

 

帝城での、セイリュウ戦後で彼の戦いは大きく変わった

変わってしまったのだ。

 

 

 

どう変わったと言うと…

 

 

 

 

【もう満足に戦えなくなっていた】のだ。

 

 

 

 

イップス障害、今彼ヴィジリアン・ランナー事、金案寺信彦が

患っている病である。

 

 

 

【イップス障害】

イップス(Yips)は、精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、自分の思い通りのプレーができなくなる運動障害のことである。

本来はパットなどへの悪影響を表すゴルフ用語であるが、現在では他のスポーツでも使われるようになっている。

 

このイップス障害、精神的障害の為…

 

リアルを追求し過ぎている、ブレイン・バースト内でも発症するのである。

 

 

これが彼がネガ・ネビュラスに帰ってこない、二つの理由の一つ。

 

そう、今シルバー・クロウの助けに来ても

逆に足手まといなると、解っていたので…

 

 

クロウにある作戦を耳打ちして…

このエネミーをこっちにおびき寄せたのだ。

 

 

「ちっくしょうめが!龍ちんとやるならまだ行けたんだが…

やはりがちバトは今ん所無理かぁ!?

本当にオレって負け犬だな!

ピュアゼーション・グローブ!!1番2番!!」

 

ヴィジリアン・ランナーのアビリティー

【恵み溢れる森林(ピュアゼーション・グローブ)】

必殺ゲージを使用して、大木オブジェクトを召喚することができる。

 

その大木オブジェクトは大きさを変えれる、種類は4つ

 

普通の木々のバージョン1

 

斬られた木々のバージョン2

 

斬られた大木か、普通の大木のバージョン3と4である

 

そして今使おうとしているのは、バージョン1と2である。

 

 

途轍もない速さで、迫りくるジョージ君の進行方向と

進行方向に出た木々オブジェクトの避けるルートに

的確に、木々オブジェクト出現させ…

 

 

「来い!ブルースティンガーシールド!」

 

そして木々にぶつかって、動きを止めた…ジョージ君の隙に

ある強化外装を呼びだす。

 

 

ブルースティンガーシールド

青い逆三角形に成っている盾の強化外装である。

 

この強化外装は元々彼が最初から持っていた、強化外装では無い。

デビュー当時まだ弱かった頃、彼の親【最強の盾使いグリーン・グランデ】

から譲り受けた、強化外装である。

 

この盾にはある能力がある。

勿論、この盾じたい最強の七神器には及ばないものの…

かのグリーン・グランデが、ザ・ストラーフを手に入れるまで…

共に死線を潜り抜けた、かなりの名のある盾であり。

緑属性のラン本人の防御能力も相まって、強度は折り紙つきだ。

 

そしてその能力は…

 

青い盾の先が割れ、蟹の鋏と言っていいのだろうか?

そのような形態に変形し、腰についていたエンジンから

風の爆発が起り、それに合わして一気に大きくジャンプし

 

そしてランナーは近くの大木の方向に向かって、盾を振るうと

先端の鋏が飛び出し、それと鋏と盾本体につながる様にロープがついていた。

 

そう此れがブルースティンガーシールドの能力である。

 

鋼鉄製のロープが付けられ射出ができる

故にこのシールドは、どんな状況でも柔軟に対応が可能な

盾の強化外装なのである。

 

盾の鋏が大木に当たり、鋏で挟み込み固定し…

ロープを巻き上げその力を使って、

ジャンプちゅうに機動を変え更に逃げて行くラン

 

 

「こっちが時間を出来るだけ稼いでやるから…頑張れよ鴉!」

 

 

 

そして一方、シルバー・クロウとサンイエローライト・ウィザードの方は

ヴィジリアン・ランナーが

囮に成って、ジョージ君を引き付けている間に…

 

サンライトイエロー・ウィザードと交戦していた。

っと言っても、サンライトイエロー・ウィザード事サンは

【この状態では】レベル1のバースト・リンカーにさえも負ける。

超低スペックのデュエル・アバターなので、此方も時間を稼ぐため

クロウから逃げているのだ。

 

逃げ足だけなら、逃走系アビリティーの奴でも負けない自信がある。

何故なら、黎明期時代でもあの二人とコンビを組んでる時は

足の速いエネミー狩りの囮に成って、二人が待ち伏せしている所

誘い込むのは日常茶飯事であり…

 

プロミネンスの高官になった今でも、中小レギオン共の領土戦でさえ

サンの最強エネミー召喚を封じる為、足の速い奴から

必殺ゲージを溜めるまでの間、逃げまくる日々である。

 

 

そして最近逃げ足は更に速くなってきている。

何故なら無制限中立フィールドで、足の早すぎるエネミー

デス・コックローチ事ジョージ君相手に、逃げ続ける訓練をしているので

逃げ足ならプロミネンス一である。

 

 

そして一方クロウは走っておらず、飛行アビリティーでサンを追うが

 

サンの最高位強化外装ウィッチ・ザ・ブラックヒストリーによる

レーザー状のショックウェーブが、物凄い制度で逃げながらサンが

ぶっ放して来て、近づけないのだ。

 

最初見せた時のあのフルパワーでは無く

チャージ無しで連射攻撃、ダメージは無い物の

確実に吹き飛ばされる。

 

「くそ、近づけない!!」

さっきも述べた通り射撃の制度が、熟練の赤系統並の制度で撃ちながら

逃げ続けてくる、サンを前に…動揺するクロウ。

 

それもその筈、彼女は最初こそ攻撃が当たったのも

次の攻撃は全て見切られ、あの末恐ろしいエネミーを召喚して圧倒したのだ。

最弱の烙印を押された、デュエル・アバターとはいえ…

自分より長く、この世界に生き続けた猛者の恐ろしさを知ったのだ。

 

執念と何らかの意地は全て…

 

 

全てはネガ・ネビュラスをあの人を…先輩を倒す為だけに

捧げようとしている。

 

 

さっき助けてくれた、パイの親であるヴィジリアン・ランナーは

 

『鴉、あいつをどうにかするまで話は後だ、いいか!?

俺ちゃんは分け合ってもう戦えないが、某火星からいらっしゃい!の

ゴキやんの足止めはできる。だから鴉!もうあいつに次の召喚をゆるしたら、

確実に負ける!アイツはお前が倒せぇ!』

と言って、あのテラフォーマーもどきの相手をかって出たのだ。

 

 

「逃がすかー!」

 

集中力を最大にし、一気に降下しながらスピードを上げ

サンの所に向かう。

 

「はぁあああ!!」

それに気付いた、サンは足を止めショックウェーブを

乱れ撃ち弾幕を張る。

 

それを集中した結果、感覚が最大になったハルユキは

全弾すべて紙一重で、避け切り…

 

「貰ったアアアアアア!」

懐に入り込み、回し蹴りをサン本人ではなく…

ウィッチ・ザ・ブラックヒストリーに叩きこむ

 

その攻撃に虚を突かれ…その衝撃で

 

 

「しまった!」

弾かれ手元から離れる。

魔杖…そして、再攻撃を行おうとした瞬間

 

 

「なんちゃって…」

杖を持っていない、腕が懐から何かを素早く取り出し

 

それをシルバー・クロウに付きつける。

その物体を見た瞬間、クロウの…ハルユキの顔が引きつる。

 

その正体は、深紅のデザードイーグルの様な銃

その銃のトリガーの近くに、黒い二つの銃がクロスされたエンブレムが

刻印されていた。

 

彼女が小学校でブレイン・バーストをやってから…

他のゲームにも手を伸ばした。

 

格闘ゲームは今でも苦手だが…

ことの他育成ゲームにハマった、彼女そして。

次に好きなゲームが…

 

 

 

 

「よ…け」

攻撃を止め一気に回避しようとした瞬間…。

ダァンという音共に、両翼が一瞬で撃ち抜かれる。

 

 

「なぁ!?」

 

両翼の痛みより、クロウはある事に驚愕する。

今の銃撃が見えなかったのだ。

 

フルダイブの戦争ゲーオタクであり、初期の銃で…

同級生をゲームで皆殺しにした事が有る、ハルユキだからこそ解る。

 

どこが最弱何だ!?と…一瞬で二発、しかも当てようと思えば

ヘッドショットで撃ち抜けたのだ。

そして自分の感性がこう言っている、このガンナーのガンスキルは

自分を越える銃ゲーマーだと!

 

今さっきのダメージで、既に赤ラインに入った距離を取らないと!?

 

 

「…強化外装【ガーディアンズ・レッド】、それが

この銃の強化外装の名前だ、僕が最弱の時代に

先代・赤の王レッド・ライダーから賜った、強化外装だ。

能力は盾の強化外装以外での、絶対固定ダメージ…

最弱の僕にとって…これほど相性がいいものはない…

それに召還だけで、現プロミネンス№5の地位に

慣れるわけがないよ!」

 

そう叫ぶと同時に神速の銃撃二発が、クロウを襲う

それを勘だけで横に転びながら回避する。

 

 

「シルバー・クロウ…僕はね…よわっちぃーくせに

この加速世界に長く生き続けた。君の親であり、僕の旧敵

ブラック・ロータスよりもね、それもこれも僕を救ってくれた

恩人のお陰だ。最初はある二人…そしてもう片方はレッド・ライダー

でも、三人とも消えちゃった…三人とも僕より強かったのに…

皆消えた…消えたんだ…ああ、さっきも言ったけど…

これは復讐じゃない、八当たりだ無力な僕からの!

あの女に対しての八当たりだ!」

その言葉には悲しみと自分に対しての怒りを滲ませ

 

 

 

 

「そして…今度こそ大事な物を守るために…

お前ら、黒の軍勢を潰す!!僕は!私はぁ!

ブラック・ロータスの復活を!奴が!奴のレベル10の頂点に

立つのを認めない!!認めてたまるかああああああー!!」

 

そして…遂にサンライトイエロー・ウィザードの怒りが頂点に達し

銃弾がさらに火を噴き、それをまた感だけでクロウは走って全て回避する。

 

だが…ふとある違和感に気付く。

命中精度が落ちている…あり得ない

一瞬見ただけだが、あの射撃センス…

戦争ゲーオタのクロウですら、戦慄するほどの制度だった。

 

あの速射テクは、数多くの戦争ゲーか射撃関係のゲームをやり込まないと

体得できえない筈だ。

 

すると、クロウ事ハルユキにある対戦が、フラッシュバックで蘇る。

それは、シルバー・クロウVSブレイズ・パイロット戦だ。

 

あの時…これと同じ状況があった。

 

パイが此方に向けた下手くそな、銃弾が放たれたが…

実は此方のゲージ消費と、オブジェクト狙いの攻撃だった…。

 

 

 

!そこで気付く

 

 

「しまった!」

ゲージを見ると、サンライトイエロー・ウィザードが三本消費して

行ったゲージが全て回復しているのだ。

 

「【開かれる栄光の門】!骸の処刑人!スカル・リーパー来ませぃ!!」

 

その言葉と共に今度は、禍々しい巨大な門がサンイエローライト・ウィザードの

真下に現れ、ゆっくりと開かれ…そこから物凄い邪気が、溢れだし

巨大な影が門から飛び出してくる。

 

 

「うわぁこいつは!?」

 

「紹介しよう、僕の中で二番目に強い巨獣級のスカル・リーパー

のゴロだ!」

 

その者は黒紫色で上半身は骸骨両腕は大きな鎌であり、足はムカデ上で夥しい鋭き

骨の足の群をした

強大な魔物、骸の断罪者、スカル・リーパーである。

 

さっき現れたバキの師匠とは圧倒的違う、刈り取る物の風格そして強大な

モンスターの前に…言葉を失う、クロウ

 

 

「狩り取れ!ゴロ!」

 

いつの間にかスカル・リーパーの頭上に、陣取り命令を下すサン

それに応じて、スカル・リーパー事ゴロ(サン命名)は

大鎌をクロウ目掛けて振る

 

「クソ!」

 

振り上げられた鎌を飛行アビリティーで回避するが、ゴロは

飛んで上に行く、クロウを見て上半身を起こす

すると、途轍もない巨体12メートル級の大きさを誇った化け物は

優にクロウが飛んだ高度を越える。

 

そこからその巨体に見合わぬスピードで、鎌はクロウに振り続ける。

 

上から下に掛けての大振りが来るが、それも難なく回避するが

外れた、鎌は地面に当たるが…

破壊不能の地面オブジェクトが割れ、数十メートルを巻き込む斬撃が吹き荒れる。

 

「あり得ない…?」

その光景を見て、唖然とする。

もう今やっているゲームがブレイン・バーストなのかも怪しくなってきた

レベルだ。

 

だが、ここで負けるわけが行かない。

この人は、少なからずあの人を、黒雪姫先輩を恨んでいる。

 

何故そこまで他人の為に、彼女を駆り立てるのか。

自分が加速機能を失うのなら、話は解る。

だが、知り合って…仲が良くなったら…リアルで会えるのでは無いだろうか?

 

確かにリアル割れの危険性はあるが、信頼している友たちなら

リアルは知っているのではないか?

 

だが、彼女は【永遠に失った恩人の恨み】をぶつけようとしている。

 

そう全損したら全てが無くなると言うのかのように…

 

それを防ぐために…今の赤の王を守るために…狂気をぶつけてくる。

 

「駄目だ!駄目だ!ここで負けれない!先輩の為にも!」

 

再度集中力を最大にし、今度は突っ込むクロウ。

吹き荒れれる高速の鎌の斬撃を、ひらりひらりと避け続けて行く

クロウはただひたすら避け続けるが…

 

サンはそれを見て内心驚きつつも…

許容範囲の為、次の行動に出る。

 

「飛べ!」

 

その命令と共に、上半身で数十メートル

全体を合わして何メートルか視覚では計算できない巨体の

スカル・リーパーが大きくジャンプし、飛行している

クロウが見上げる程の高さまで、飛び立つ

だが此れで終わりでは無い。

 

 

それは、スカル・リーパーの必殺技の使用の為である。

 

「ボーンランス・ストーム!!」

上空から、夥しい程の尖った骨の凶器が雨の如く降り注いできた。

 

「っ!?」

その光景にドキモを抜かされたが、その弾幕に必死に回避し続ける。

クロウ、ある骨に…黒い物体が張り付いていたのを見たクロウ

 

その時、その黒い物体が飛びあがり、飛行しているクロウを捕え張り付く

 

その正体はサンライトイエロー・ウィザード本人であった。

 

「なぁ!?あの攻撃を囮にして!?」

そうあの攻撃は、すべてこの状態に持って行く布石である。

 

彼の空間認識と反射神経を、計算して…今さっきのスカル・リーパー事ゴロの

必殺技「ボーンランス・ストーム」の骨の弾幕を避けるのを想定し

その内の一本に必死に張り付き、クロウの近くまで行き

捉え、今度は零距離で銃弾を叩きこむためである。

 

 

「クソ、放れろ!?」

 

ジャキと嫌な音共に張り付いたサンが、顔面に銃を突き付け…

 

「グッバイ、シルバー・クロウ…」

パァーンという耳に響く音がした

 

その音共に銀色の鴉が地に落ちて行った。

 

 

魔術師は、突き刺さった骨の槍に無事着地し

 

シルバー・クロウ&ヴィジリアン・ランナーVS

サンライトイエロー・ウィザード抗争戦

勝者サンライトイエロー・ウィザード

 

そしてそれと同時に時間切れに成り

自分にWINの文字が出たのをみて

 

「未だだ…これが未だ序盤に過ぎない」

 

そう言いクロウを見ず、ログアウトした。

 

 

一方その頃―

秋葉原の近くの無制限中立フィールドでは

 

 

ある場所で黄色い道化師が…あるデュエル・アバターと有っていた。

 

「お久しぶりですオイルスモークさん…」

 

そこは、廃ビルの一室であり…

そこに座っている、黒い鉄仮面であり、頭後ろは黒い炎を燃やし

服装は漆黒の長い学ランを着ており、腕には紫の槍をもっている。

 

彼の名はオイルスモーク・バスターヘッド

オイルスモーク【油煙】と呼ばれる黒色、カーボンブラックの一種である。

一応古惨プレイヤーである。

 

「おう久しぶりだな。ダチ公、すまんな…

折角こんな良いゲームを誘ってくれて、その当日に引っ越ししちまって…

俺も予想外だったんでな…まぁ埼玉に行った時も、お前さんのアドバイスや

態々こっちに遠征してくれた、お陰でこうして…

【お前と同じ領域】に立てたんだ…感謝してるぜ!」

 

 

と、意気揚々の軽い口ぶりで、立ち上がりバンバンと黄色い道化師の

背中を叩くバスターヘッド。

 

「気になさらず、ヘッド。まぁ親である私も…まさか、あんな死地に行っても

レベルを上げ続け、しかもパープルより速く東京の隠しゲートを見つけ

魔槍を手にいれ、王の一角に成る器だったとは私自身、予想できませんでしたよ!」

 

と語る黄色い道化師

そう彼は、オイルスモーク・バスターヘッド

油煙の番長は、2年前に彼のリアルに

この黄色い道化師事、六大レギオンCCCの支配者黄の王、イエロー・レディオが

BBプログラムを渡した彼の親である。

 

渡して此方に引き込もうとしたが、うん悪く2年の間両親が急な引っ越しを決めてしまい

埼玉まで引っ越しをしたのであった。

ほぼ東京にしかいないバースト・リンカーにとって、県外は死地である。

対戦できなければ、ズルズルと消えて無くなるのだが…

彼は違った、小遣いで東京に行き、バースト・リンカーを対戦しレベルをあげ

時にはレディオとタッグを組み、BGで小遣い稼ぎをしまくって…

ヘッドは出禁を喰らったりレベル4到達する時は、レディオにアドバイスをもらい…

ひたすらエネミー狩りをし、気がつけば…死地で【もう一人の黒の王】が

誕生したのである。

 

そう9人目のレベル9が誕生したのだ。

 

だが、彼は領土戦は埼玉ではする気は無かったのだ。

それもその筈プレイヤーが無ければ、面白くも無いし

そもそもレギオンが結成できないのだ。

 

そしてここ一年間、レディオのアドバイスで埼玉のエネミー狩り

しかしていない。

してないのにも拘らず、レベル9に成った時、レディオ自身すら驚愕の一言だった

どれだけ彼はたった一人で、エネミーの死骸の山を築きあげたのだろうか…

 

 

それもあってか彼の名は無名だ。

 

「おぅ!俺が居る東京の北区で、レギオンを作るけど良いよなレディオ?」

 

「ええ良いですよ…メールでお伝えした通り、私のレギオンと同盟と

私のレギオンだけ不可侵条約を組むのと…

レギオンを作った後…あるレギオンに特攻して貰いますけどね…

貴方、六王不可侵条約なんて飲む柄じゃないのは、解ってますから…」

クスクス笑いながら、そう言ったレディオ。

 

「ああ、勿論だともよ、そんなもんクソ喰らぇだ

安心しな、同盟とそっちに攻撃しない不可侵条約を飲んでやる…

だけど…メンバー集めしんどいよなー…

レディオ~メンバー貸してくんない?」

 

と気だるそうに言うバスターヘッド

 

「メンバーは貴方が気に行った、弱小レギオンを吸収すればいいですよ…

強力なメンツは大丈夫です、私の知り合い【ホワイト・コスモス】から

余り知られていない、強力な傭兵を二人紹介して貰いました…

既に代金は私が払ったので…安心して下さい」

 

そのバスターヘッドの問題を解決する発言をした時

パチンとレディオは指を鳴らす。

 

レディオの背後から、現れたのは二人の影

 

1人は、バスターヘッドの様に長い学ランの様な口元を

隠すほどのコートを着た、紫色のデュエル・アバター

 

「彼がライラック・パニッシャー」

 

そしてもう一人は白い学生服の様な物を着て、白いマント

白い学生帽、腰には帯刀を所持した憲兵の様なデュエル・アバター

 

「そして彼がリトポン・ガーディアン…この方は少々有名ですが…」

と紹介を受けた、ガーディアンは深々と頭を下げ挨拶をした瞬間

ガーディアンが姿を消し、姿を露わにした時、刀を抜きバスターヘッドの首に

向かって、居合い一閃…

 

バスターヘッドの首が落としたが

 

「お見事…」

リトポン・ガーディアンはそう言った瞬間、普通の帯刀が粉々に持ち手事

砕け散る

 

「あービックリした、お前…今の俺じゃなかったら死んでだぞ」

とガーディアンの目の前に現れたバスターヘッド

 

「いやーお見事、お見事…小生、雇われたとはいえ…

1週間後当たりに、戦地で背中を合わせる

お方の実力を見たかった故に、これは失礼した…」

 

笑いそして、ヘッドに向かって拍手をしながら弁明をするガーディアン

 

「たっく…次はユルサネぇーからな!

よーし、レディオ約束通り、1週間後当たりに…

なんつったけな…ああ、あそこあそこ、あそこに戦争するんだったな」

 

「メンバーを集めて、プロミネンスに戦争を吹っ掛ける!

この俺様のレギオン【エンパイア・ヘラクレオス】の旗揚げに丁度いいぜ!」

 

9人目の王参戦、加速世界は混沌に包まれ

 

未来と現実と過去が絡み合いながら…

 

プロミネンスVSネガ・ネビュラスの戦いは激化する。

 

 

 




オリジナルアバターは出さないと言ったな…

あれは嘘だ…

いや大丈夫、ちゃんと重要なプロセスだから奴らは…
今日出てきた、ヘッド以外のオリアバター二人は元ネタが有ります
白い憲兵で一人称が小生…ええあいつですよ

パニッシャーは多分能力を出さないと解らないはず…


後、今回はクロウのターンだって言ったな…
あれも嘘だ…ごめんなさい!
この話の主人公はサン何だもん!

次回はIS更新するので…遅くなります
追伸冒頭の赤い騎士…一体何クリフなんだろうか…


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第9話、紅蓮の巨人は何の為に戦う・前篇

暗く深く青い海に落ちる感覚…

 

 

俺は、その夢を見た時…

 

 

これが俺の絶望だと知った…いや、思い出した。

 

 

取り返しのつかない事をやり、あいつと再び会うまで…

抜け殻に成っていた。

 

俺は、やり直したい…。

 

俺が犯した罪を払拭したい。

 

故に、深い絶望の海の底から、這い上がり

 

あのデュエル・アバターは生まれた。

 

今は俺の半身、【ダークブルー・アサシン】として…

加速世界を生き抜こうと決めた。

 

 

あいつの分まで、前に進むために…

 

 

 

 

【第9話、紅蓮の巨人は何の為に戦う・前篇】

 

秋葉原都市区

そこに黒いポニーテールで、右目には黒い眼帯を付け

首には青いニューロリンカーを装備し、青いスーツの様な学生服を着た

少年が有る人物を探している。

 

彼の名は【地代総司朗】名家の跡取りである。

 

その歴史は、天津家より古く、武家の家として…

戦国時代を駆け抜けた程である。

そして地代家の跡取りは代々、何らかの武術を収めないといけない

仕来たりが有る。

 

その仕来たりは総司朗にも当てはまり、彼も幼いころから

空手の道場に通っていた。

 

その頃の彼は家柄の所為で、鼻もちに成らない嫌味な少年だった。

が、根はそれほど悪い人間では無かったのだ。

 

 

その当時の道場では、彼と同じ歳で総司朗より強い物は居なかった。

田所龍馬と言う天才が現れるまでは…

 

 

 

 

地代総司朗の少年時代には夢が有った。

 

アニメや、漫画に出てくるヒーローの様な、誰かを守れるような

人間に成りたいと…

 

が…龍の登場により彼の心は一変する。

 

自分より年下で強い強者…

 

自分は強いと思ってた、そう思い続けてた。

これからもこの先もズッと、自分は強く負ける事のなく…。

誰かを助ける人間に成ると…

だが、その希望はあっけなく龍に潰される。

まだ、初めて2年くらいしか立っていない小学生に

誰も勝てないのだ。

 

自分含めてだ。

 

 

その事実とそして家のプレッシャー、龍の才能に…

彼、地代総司朗の心は、徐々に自分では気づかぬ内に醜く歪み…

 

どうしても勝ちたい、勝たねばならぬ…

勝たなければ…自分の存在儀が無くなる…

 

勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために勝つために

 

あいつに勝つために…!

あの日が起るまで、彼の頭はもうその事しか無く。

周りを見えなく、追い詰められていった。

 

純粋で臆病な、強者の少年を倒すと言う事

 

方法は何でもいい、試合であいつに勝つ。

 

その当時もう、何のために勝ちたかったのかと言う理由すら

忘却し、手段を選ばないと言う昔の彼だったら否定する様な考えすら

考えるようになり…

 

 

そして運命の日…

 

彼に無理やり、練習試合をする様に促した総司朗

 

 

彼の友人、【金案寺信彦】この当時から少しずつ素行の

悪くなって来たのは知っていたのと、龍の性格から…

彼を怒らせるのは、自分では無く周りを侮辱すればいいと…

知っていたので、怒らせ…冷静な判断ができない状態で

倒そうと思った…。

 

そして彼の算段通り、龍を怒らせ暴走せる事に成功した

が、此処で彼にとって大きな誤算が有った。

 

彼の祖父と、彼の父は…龍の体格と武の才をみて…

これは危ないと思い、負けても良いから…

力のコントロールは絶対に誤らせぬよう。

コントロールの修練をかし、そして口できつくいったのだ…

 

そう、今までの彼の練習や、公式試合もリミッターが

付いた状態下で…強さだった。

 

ならリミッターが着いてる状態でも、負けるのなら…

リミッターが外れれた動きで、相手は対処できるのか?

 

答えは否…完全にキレた龍は、力のコントロールを手放し

リミッターが解かれ、総司朗に迫り

 

総司朗が気が付いた時は、病院のベットの上だった。

 

そして自分が追った怪我を見て、ようやく彼は目を覚ます。

自分が目指した物は、こんな事をして手に入る物じゃないと…

 

そして、この怪我で地代家の跡取りとしては

再起不能になった、間接的に家のプレッシャーから解放された。

総司朗

 

だが、彼の絶望はここから始まる。

 

家の力と諸悪の根源が自分だと知っていたのと

彼の性格で、かなり引きずっていると思い…。

 

自分から謝罪しようと退院してから、

直ぐに、空手の道場に足を運ぶが…

 

 

彼はあの事故の責任を感じ、辞めたという事実を聞き。

 

少年、地代総司朗は絶句した。

 

あれはアイツが龍が悪いのではない、人の事を考えず

下手なプライドを持っていた自分が悪い…

 

そして、今思えば彼なら空手の道で、世界でも通用する才能がある。

それを、自分のエゴで…自分の所為で潰してしまったのだ…。

 

 

彼、地代総司朗は改めていや、初めて自分がやった、やってしまった

事の大きさを知り、絶望し抜け殻になった。

 

高校一年に成る、春の日まで…

 

人の人生を潰した罪の意識に、押しつぶされ

抜け殻になって…唯、何の目的もなく動き死んだ魚の眼をする

生きた屍になった総司朗にある日、ある少女が彼の前に姿を現す。

 

名は天津弥生。

だいぶ昔にあった、親が決めた許嫁だった人間。

 

許嫁と言っても、お流れに成った話だが…

地代家として、武を振るえなくなり人間としても

跡取りとしてもスクラップになった

自分を見て、両親は天津家に再度その話を持ちかけたのだろう。

 

 

前話が流れたのは、お互いに性格が合わず。

出合った時かなりの騒ぎを起こし、天津家と地代家は

これは駄目だと良い、保留にしたのだ。

自分はお流れに成っていたと思っていたが…。

 

再び会った時、彼女の雰囲気が変わっていたのは

覚えている。

 

再び会った、彼女の最初の一声は覚えている。

 

 

「『絶望の中でも前に進まないか?』」

 

自分がブレイン・バーストを始めた

経緯を思い出しつつ、彼女弥生の言葉を呟く総司朗

 

あの後、弥生事サンイエローライト・ウィザードに導かれ

ブレイン・バーストを始め…。

 

自分の心の隙間を埋めるかのように

来る日もアキハバラBGで対戦をし、チェリー、ブラッド・レパード

ハート、赤の王達に出会い…。

 

徐々に自分は前に進もうと思った矢先…弥生から、見せて貰った。

あるバースト・リンカーの対戦を、その戦いを見た時…

そのバースト・リンカーの正体を一発で見破った…

 

自分は手を出すなと言う命令を背き、自分と同じく

よく出現する秋葉原で、バトルを吹っ掛けた。

 

今のあいつ実力を知るためと…

 

自分の親が危険だから、早くレギオンから抜けるよう

忠告する為に…

 

相手をして解った。

自分が相手をしてるデュエル・アバター

ハート同じブレイズの色をした、アバターを使うリンカーは

やはり、龍だろうと確信した。

 

そして自分はヤハリ最低だと…対戦をして思ったのだ。

 

明らかに自分の力を必要以上に制御し過ぎて、彼の才能を食いつぶしている。

お互い2年ものブランクはあるが、これはひど過ぎる。

 

相手をしている時、彼の変わりようを見て…

彼に落胆するのではなく、自分自身に改めて怒りを感じた。

 

彼をこんな状態にしたのは自分だと、自分があの時

しょうもない事で、くだらない事で、己が自己満足な事で

 

やらなければ…彼があの居場所から離れずに

 

こんな場所で、自分を抑えつけながら縛りながら

苦しそうに戦わずに済んだのに…!

 

もう、自分はヒーローや誰かを守って戦う様な男を目指す資格は無い。

 

けど、今の彼を田所龍馬を放っておくには行かない。

 

弥生が、過去の決別の為、前に進むために…赤の王を守るため

今、龍がいるネガ・ネビュラスと抗争状態に陥った。

 

あいつの実力は知っている。

 

奴がその気になれば、1つぐらいの中小レギオンは壊滅し

相手を完全に全損に追いこむのは、簡単にできる。

 

その前に、何としても悪くてもレギオンから退団させるか

こっちに引き込む必要がある。

 

運が良い事に、何故かは知らないが自分が所属するリーダー

赤の王は、龍事ブレイズ・パイロットを偉く気に行っている。

 

戦い方と彼のデュエル・アバターは

特撮のヒーローぽい、その手合いが好きなら

受けが良いのだろう。

 

確か、ネガ・ネビュラスとの抗争の条件が

ブレイズ・パイロットをできる事で良いから、引き抜きという

条件を赤の王が、弥生…サンに出した条件だ。

 

まぁ有って無い様な条件だ。

 

来週の土曜日に成ったら、恐らくパイ諸共ネガ・ネビュラスを

葬る気満々だ。

 

 

 

少年は走る、一つに成った左目である少年を探し

恐らく、対戦が終わった瞬間に

 

自分の名前を言い…そして奴の名を言って会えないかと、

耳打ちした瞬間、速攻でログアウトされた。

まぁ計算の内だ、アイツが出て来た場所と、行動パターンを予測して…

 

 

走る自分の左目、ニューロリンカーの視覚障害者設定の為

視覚サポートは、一般人より良いので

遠くにいるあいつを直ぐに見つけられた。

 

と言っても、予想通り更に図体が大きくなった

彼を見つけるのに苦労しなかった。

 

どうやらこれも、計算づくだが誰か

多分俺から逃げ出しているようだ。

 

 

「…見つけた!」

人混みをすり抜け、彼の襟首を捉える。

 

 

「がっ」

そして勢いよく後ろに引っ張り捕まえる。

 

「二年ぶりだな…龍馬…会いたかったぞ…」

言葉切れ切れに、静かに目の前の大男の少年に言う。

 

 

 

 

 

一方その頃

 

 

東京にある巨大なビル

 

その巨大なビルを保有する会社の名は【レクト】

ニューロリンカーを製造し、販売する巨大企業である。

 

そのビルの一室、個人オフィスが有った。

 

そのオフィス内は、色々飾られており

一つは黒髪の少年と、赤い髪の少年が写った写真

更に複数の年齢がバラバラの、赤い髪の少年と黒髪の少年を入れた

人間達の写真、一人の少女と赤い髪の少年が映った写真

そしてもう一つは、同じ顔をした赤い髪の少年二人が写った写真

その写真の横に、鉄の色をしたヘルメットが二つ置かれていた。

ヘルメットの後ろには【ナーヴギア】と英語表記で

刻印されたヘルメットだが、もう一つの方は

後ろのナーヴギアと、刻印されておらずその代わりに

 

 

【田所竜馬】【2016年○月○日ソード・アート・オンライン

【80】層ダンジョンにて、凶刃に貫かれ永久に眠る】

と刻印されていた。

 

そして、その部屋の中央のデスグで、ニューロリンカーの

電話機能を使い、電話をしながら空間ディスプレイで

片手で、操作しながらとあるデーターを整理している。

黒いスーツを着た赤い髪の男が居た。

 

名は【田所竜矢】、【田所龍馬】の実の父親である。

 

「って言う事だ、家の妻が中学の同窓会とか言って旅行中で

家に居ないんだわ。それで家の子供と猫達の面倒で

今日は速く上がるから、んじゃそう言う事で後、よろしくな」

 

と言って、電話を切りそして養子縁組と言う名のデーターの

方もニューロリンカーの保管ファイルに片づけ

腰を上げる

 

 

昔、1世代前にあるゲームが存在した。

 

完全なフルダイブ型ファンタジー冒険物オンラインゲーム

名前は【ソード・アート・オンライン】

 

剣と鉄と岩の世界を舞台にした、完全フルダイブオンラインゲーム

 

フルダイブを可能にし、ニューロリンカーの先がけとなった

ヘッドギア型、家庭用ゲーム機【ナーヴギア】

 

そのオンラインゲーム、本格稼働開始時1時間立ち

ある問題否、悪意のある欠陥が有った。

 

ログアウト不可能、HP0のゲームオーバーはリアルの死

外部からナーヴギアをひっぺ返すと、プレイヤーは死亡

その三つを課せられ、そしてその欠陥を作った張本人は

 

管理人であり、基本設計者があえて着けた装置であり…

そして…管理人によって、SAO全層をクリアするまで

脱出不可能となった。

 

 

そして彼田所竜矢は、3年を掛けて100層をクリアした。

SAOサバイバー、二人いた最強のプレイヤーの一人である。

 

 

曰く【SAO唯一の魔法使い】、曰く【激戦区を走る赤い守銭奴】

 

曰く【黒の対極】、曰く【元ギルドマスター】曰く【最強の行商人】

と色々二つ名が有ったが一番有名であった―

 

―名は【紅蓮の魔拳士リュウヤ】

 

 

黒の剣士、ユニークスキル・二刀流を使った剣士の双璧となった

強さを持ち、たった一人、開発者の後輩…後のALO開発者が手かげた…。

制作者が、自信のALOのプロトタイプのスキルを

入れるよう懇願し、開発者も快く承諾して生まれた

ある習得難易度が二刀流より困難な、ユニークスキル≪魔拳≫を手に入れた

 

武器も何も持たないが、唯一SAO内で限定的な魔法を使うことを許された

拳闘士(グラップラー)否、魔拳士(モンク)それが彼であった。

 

黒の剣士ともに、100層に鎮座していた

SAO最強最悪のラスボスにして、諸悪の根源の【赤い騎士】に

立ち向かい、二人がかりで相打ちに成るも…

 

 

6000人と共に生還する。

 

尚、この6000人の人数の訳300名程は…

ある人間の陰謀の所為で、目覚めるのが遅れた物の

 

これもまた、黒の剣士と彼の竜矢の父にして

龍馬の祖父、その当時のレクト社の重役、【田所劉元】の

依頼で黒の剣士とは別枠で、ALOに潜入し

黒の剣士と合流し、ALOに監禁された300名を解放する

立役者に成り、その後もSAOで知り合った黒の剣士と共に…

色々巻き込まれ、GGOの大会で軍人相手に体術でせり勝ったとか、色々武勇伝があるが

これはまた別の話である。

 

今の彼の役職は【ニューロリンカー販売部門総取締責任者兼

レクト社製オンラインゲーム販売宣伝部門総合部長】という

長い肩書を持った、重役の幹部である。

 

彼は元々、双子の兄弟で5歳の頃まで孤児院で生活していたのだが

彼の父、劉元に双子共々養子に成り

 

彼も龍馬と同じく、幼小の頃、田所家に双子の弟一緒に空手を習っていた

師も息子と同じ、祖父の劉元であり…

今の彼の実力はリアルでも、1人で装備は何であれ軍の小隊位なら…

制圧できるほど、バカけた強さを持つ、子が子なら親も親である。

 

人手不足の時は、社長の警護も務める時もある程

その強さと、実績はお察し下さいのレベル

 

因みに余談であるが、彼の妻はSAO内で偶々中階層で出合い

色々有って、前線組に入り彼の良き相棒になった

【テイマーの少女】だったとか…

家にテイマーの少女が命名した、太った猫と

その子供2匹を飼っていたりする。

 

終わった物語の主人公はまた一度歩き出す。

 

 

今はまだ、紅き巨人とは道は重ならない。

 

 

 

 

 

そして場所は秋葉原の客が余り居ない

静かなカフェに移る。

そこに総司朗と龍馬が居た。

 

『…』

 

二人とも、終始無言である。

連行してきた、総司朗はコーヒーを飲んでいるし

龍馬、ぶっ倒れるまで後3秒前の様な、青ざめた顔をしている。

 

 

「さて、単刀直入いおう…会えて嬉しかった…

右目はまぁ無理だと思うが、気にするな…

あの事件の、諸悪の根源は俺だ」

 

静かに本音を語る総司朗。

その姿に少々驚きを隠せない、龍馬

 

2年の間、雰囲気や喋り方が…かなり変わっているのだ。

 

前の性格は、上から目線で良く喋るタイプの人間で

取り巻きを多く引きつれた人間だった。

 

だが、今の彼は逆…一言で言うなら孤高であり

冷たい刃物のような同じ孤高の印象の黒雪姫とは

また違った雰囲気を出している、

 

 

「過去の事はいい、お互い嫌になるだけだ。

此処でお前に話をしようとしたのは、他でもない

龍馬、一週間以内にネガ・ネビュラスを退団するんだ。

間に合わなくなる前に…」

 

「いや、えっ!そっち?

何でネガ・ネビュラスを?」

 

「言ったろ、あの事件の下手人は俺だ。

お前は気にしなくていい、それと今俺とお前がやっている。

ブレイン・バースト俺の、デュエル・アバター、ダークブルー・アサシンは

今プロミネンスに所属している。

今お前の所のネガ・ネビュラスと、俺がいるプロミネンスは抗争に入った。

仲間からメールが来てるんじゃないのか?」

 

そう言われ、メールボックスを開くと

黛君と副会長の、二通のメールが来ていて、二通とも内容が

総司郎の言う通り赤の勢力プロミネンスが仕掛けて、

抗争になるという内容だった。

 

「本来なら、お前以外の奴とサン…俺の親の嫌がらせで…

お前の所のリーダーの黒の王含む三人に、威力偵察をして

次の土曜日に領土戦で、完全に開戦する予定だった…」

 

「なぁ!?どうして僕をターゲットにされないんですか…!?」

 

「いや、ある種ターゲットにされている。

プロミネンスは、今だお前を諦めていないんだ。

この抗争の指揮は、俺の親だが…抗争に入る条件で…

お前の引き抜きをできる範囲でする様にと、赤の王が着けて来た。

と言っても、出来れば…の範囲だ。

だから、威力偵察をしないといけない。お前をあえて外し

今日あたり、プロミネンスのサブリーダー当たりが

お前を引き抜いてくる手筈だったが…それを」

 

「総司朗さんが破った」

 

と、自分は総司朗の言葉の続きを言い

総司朗もああ、そうだと言って話を続ける

 

「お前の対戦は記録映像と観戦で何度か見て

構えはお前が使ってた、流派と完全に同じだったのと

癖があの頃のままだった…直ぐに気付いた俺は…

お前に対戦を仕掛けた、ああ言ったが本当にお前なのかどうか

確信が欲しかったからな…」

 

 

「でだ…お前がどういう経緯で入ったかは

知らないが…俺の親は、簡易的な条件さえ満たせば…

王と互角の強さを持つ程の強豪ランカーだ。

そして…あいつは、自分が守ろうとする物の

危険物は全て排除する覚悟が有る、こっちの来いと言わない

もう俺を倒せないお前では、無理だ。速く抜けろ…」

 

そう、一方的に言って来た総司朗はコーヒーを

飲み終わり、立ち上がる。

 

 

「ちょっと待って!まって下さい!

僕にはもう…あそこしか!」

 

 

「俺は…あの時から抜け殻だった。

そんな俺が確固たる個を与えたのは…俺の親だ。

あいつの下で、戦うのがプロミネンスに居る理由だ

お前はどうだ?」

 

「僕も、同じ」

 

「違うな…ならあの狂った様な連戦をし続けるのは、一体なんだ?

お前は何のために戦う?」

 

振り向き左目で見透かすれた様な、視線を放ちながら

金曜日にまた会おうといい、総司朗は去っていった。

 

残されたのは龍のみ

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

無制限中立フィールド・深夜北区にて

 

ビルの屋上で、ある二つのデュエル・アバターが

戦いを繰り広げていた。

 

一つは、カウボーイハットを被りボロボロのマントを

羽織って、マシンガンやマグナムと言った

強化外装を使い…背中には砲身の長いライフルを装備し。

黒っぽい赤褐色をしたデュエル・アバター

 

彼の名は【オックスブラッド・キッド】

レベル8の古惨バースト・リンカーで、あるリンカーの師匠にして

もう居なくなった、ある男の相棒だった男。

 

2年前、ある巨大レギオンの№3の座にいて…

相棒だった男が消え、№2の男の派閥と、そしてある1人の人物の派閥

そして自分の派閥で領土戦を繰り広げたが…

 

ある1人の人物、深紅の雨の名のデュエル・アバターに敗れ

自分に着いてくる物と、北区のドロップアウト…落ちこぼれやレギオンに居られなくなった物達の、バースト・リンカー達の居場所、【アウトジャンクション】と

言う総勢10名の弱小レギオンを立ち上げ、今日まで何も無く唯生きて来た…。

 

奴が現れるまでは…

 

 

黒い煙がキッドの周りに覆い…

 

 

「ブラックヒート・エンド!」

 

その言葉と共に、キッドに覆っていた黒煙が突如発光し

周囲を巻き込んで、爆発炎上する。

 

その炎から飛び上がり、背中の巨大ライフル型強化外装

 

トリガーの近くに、二つの銃がクロスしたエンブレムが刻印された。

友が造り、自分の数ある銃の強化外装で、2番目に強い

【ブレイズバーン・ヘカート】を片手で憂々と抜き

炎に向けて…

 

 

 

「女神の息吹!(アグニッシュ・ワッタス)」

 

焔を纏った弾丸が、撃ち放たれる

 

ブレイズバーン・ヘカートは、本来なら実弾属性の巨大ライフルだが

 

彼のキッドの必殺技、女神の息吹は所有している

銃型の強化外装に、威力倍増+炎属性の加護を与える物である。

 

そして先ほども述べた通り、ブレイズバーン・ヘカートは

彼が所持する強力な武装である。

 

接近戦では、使いづらいがキッドは元々超遠距離戦を主軸にした

バースト・リンカーだ。

 

こんなに接近される事態異常なのだ。

 

今日行き成り現れた、その者は俺達に初対面でこう言ってのけた。

 

『お前ら…この東京で一番強くなるレギオンにはいらねーか?』

と、そいつは黒く長い学ランを羽織って

見た事がないが、恐らく七神器クラスの禍々しい強化外装の

槍を携えた…王と名のる、その男

 

気に入らなかった、他のメンバー9人を一瞬で全員串刺しに

皆殺ししてのけた、男…

 

 

『噂通りだ…お前ら気にいった…

俺が勝ったら、俺のレギオンに入れ…』

 

勝手に条件を出し、なし崩し的にこの自分キッドは

戦闘をしているのだが…

 

相手は強い強過ぎる!

 

奴のアビリティーと、あいつの強化外装が

理不尽な位に厄介すぎる、そして…王と名乗っても

恥ずかしくも無い程の基本戦闘も強い。

 

 

「唸れ…グングニル・ロードフューチャー!」

 

着弾する寸前炎が吹き払い、その中心に居た

 

黒く長い学ラン、頭は鉄仮面だが頭部は黒い炎で燃え上がり

手には紫色のシンプルな槍をもったデュエル・アバター

【オイルスモーク・バスターヘッド】が出現する

 

紫色の槍が、所有者に名を呼ばれた瞬間

禍々しい程の紫色の光を放ち…

 

ヘッドにしか見えない必殺ゲージが減る

 

「穿て…オーディン・スパーク!」

紫色の発光が最大源に成った時、目に見えない速さで

ヘッドは、右手に持っていた月の魔槍・グングニル・ロードフューチャーを

投擲し、投擲した魔槍は光に成り、ブレイズバーン・ヘカートを媒介にした

オックスブラッド・キッドの女神の息吹とぶつかり合い…

その余波で再度爆発が起る。

 

爆発の煙から、グングニルが飛んでヘッドの下に戻り

その後に、腹に大穴を開けたキッドが落ちてくる。

 

「ば…化け物め…ガハ…」

 

「約束だ、オックスブラッド・キッド

お前達は俺のレギオンの傘下に入って貰う…

そして、そのレギオン立ち上げの狼煙は、プロミネンスとの

戦争で登らせる!さぁこれから楽しい喧嘩と言う

名の祭りが始まる」

 

残った残り火をバックに、ヘッドはまだ息が有る。

キッドに近づきそう語る。

 

「な、お前…!プロミネンスに!6大レギオンに戦争を

仕掛けるのか!?」

 

「ああそうさ!6大レギオンを倒し!おれは俺達のレギオン

エンパイア・ヘラクレオスは、この東京を統一する!」

 

ヘッドはそう宣言する、オックスブラッド・キッドに

 

オックスブラッド・キッド、元プロミネンス№3にして

初心者を指導していた、プロミネンスの教官だった男

 

この出会いは何をもたらすのか…

 

 

「フフフ、面白い事に成ってきましたね…」

 

そして、その戦闘を見ていた、黒い板が合わさったデュエル・アバターを

知らずに時は動きだす。

 

 




や、やっと書きあげた…

今回は戦闘はオリアバ同士の戦闘

もう一人の黒の王が持つ、グングニルさんの力の一旦を見せました。

因みに今回リアル初登場の総司郎のイメージは白雪姫と7人の囚人の
眼帯をした藤丸区長のイメージです

後今回からSAOも絡んできます。
因みに俺の世界はきっちり100層までクリアーしてます。

感想返しは朝辺りに…ノシ
次回もアクセ更新しまーす


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第10話、紅蓮の巨人は何の為に戦う・中編

【第10話、紅蓮の巨人は何の為に戦う・中編】

 

某所で

 

「そう…」

呟く用に、眼鏡をかけた

少女は無表情に、そう言った。

 

彼女はブレイン・バーストの一人である、プレイヤーバースト・リンカーであり

あるレギオンに所属してた以前から、情報通である。

そして今しがた手に入れた、情報はこうだ。

 

プロミネンスとネガ・ネビュラスが抗争に入り

プロミネンスの威力偵察で銀の鴉と、最近噂の色被りが

魔獣の支配者と、アキハバラBGで彗星のごとく現れた、パーフェクトマッチの

ルーキーに敗れたのだと

 

今のプロミネンスのレギオンマスター<スカーレット・レイン>は、

前赤の王レッド・ライダーとは、それほど忠誠を誓って居なかった、新人の時に入団した。

恐らく、この抗争を仕掛けた張本人は別、多分奴しかいない

 

レッド・ライダーに、救われた

こと領土戦に限っては、最強の呼び声をされている。

プロミネンス幹部三獣士より下位だが、階級はNo.5と幹部の扱いをされ、プロミネンスの参謀役、【魔獣の支配者】サンイエローライト・ウィザード

 

私は彼女を知っている、今は長く加速世界に入って見る影も無くなったが

あの当時の彼女は無口で、彼ともう一人いたあの人の後ろに

隠れていたのは覚えてる。

 

幾多の絶望が彼女を変えた

 

 

そう彼女がやっている

現に、ブラック・ロータスの子、銀の鴉が彼女の策でやぶれた・・・

 

 

 

それはいいだが、その二人の対戦に、乱入してきた

あるデュエル・アバターが問題なのだ

 

 

少女はその情報と一緒に、ある対戦映像をみる。

 

 

その対戦は勿論、鴉対サンの対戦映像だ。

そこで、サンが召喚したエネミー、デス・コックローチの必殺技によって

倒されそうになった時、颯爽と現れたデュエル・アバター…

青緑色の狼人

 

 

そのデュエル・アバターに見覚えがある、いや…元パートナーだった男

元・ネガ・ネビュラス、二人いた情報収集兼参謀役

樹のエレメンツ、【森を襲う嵐】ヴィジリアン・ランナー

 

彼が、ブラック・ロータスの子の鴉、シルバー・クロウを助けたのだ。

だが、結果は敗北助けただけだ、戦闘には関与するどころか

攻撃はしていなかった。

 

やろうと思えば、協力してあの魔女に勝てる実力は持っている筈なのに…。

 

 

『俺は!俺はあの頃には、惨めなあの頃には帰りたくないんだぁあああああああああああ!!!』

 

!一瞬、あの時の彼の叫びと映像がフラッシュバックで蘇る。

 

帝城セイリュウとの戦いで、セイリュウが見せたフィールド

変換技によって…自分達の橋上だけ、大雨が降るステージに成ったのは

覚えている。

 

が、戦闘は此方が優勢だったレベルドレインの技を、彼の恵み溢れる森林の

大木オブジェクトで、防ぎそして彼の策で身動きが出来なくしつつ。

自分とランの連携、他の味方達の援護射撃で徐々にHPを削っていった。

が、其処で異常な事態を目撃する、【超級スザク】と【超級ゲンブ】が加勢に来たのだ。

 

 

ゲンブとスザクの戦線が壊滅したのと、行き成り超級エネミーが乱入してきた

事に自分達の部隊は、ある種のパニックになった。

 

あの後、色々別ベクトルで調べたのだが…

片方だけで、超級四神を相手にするとあいている四神が

バフやら回復技で支援するのだが、

それを防ぐために四方同時に行き、四神を襲うのだが

これには、まだ隠し行動があったのだ。

 

四神が生存状態で、他の四神が襲われてる時

≪一定確率でその襲われている四神に加勢する≫と言う事が

解ったのだ。

 

ビャッコは来なかったのは、未だ

ブラック・ロータスとスカイ・レイカーとの部隊と戦闘中だったのか

それかただ単にビャッコだけ来なかったのか…

他の二体が、全て此方に援軍として来ると言う、悪夢の様な

奇跡の確率で、アーダー・メイデンを葬むったスザク

 

グラファイト・エッジを叩き潰した、ゲンブの

元来日本の京、帝を守護し、風水での聖獣、神獣の立ち位置にいる

<四聖四神>達の中の三体が集った、異様で神々しく悪夢のような

絶望的光景を私とラン達の部隊は目にしたのだ。

 

優勢だったとはいえ、神獣級がチワワに見える位の強さを誇る

超級エネミー、四神・セイリュウを相手にギリギリのラインで

戦い続けていた、自分とラン達だったが…

 

最強クラスのエネミー二体の乱入で、戦線は一瞬にして瓦壊し

 

三体の神達による猛攻で

次々と散っていく仲間たち、そこで…ランは…

 

その光景を見て、あの大雨の中で…

 

 

思案中にメールが着信音で、我に帰り

メールの差出人を見る。

 

名前は【マラカイト・フェアリー】、知り合いだ。

と言うより、帝城戦に行けなかった…ネガ・ネビュラスの

同じ元メンバーの一人だ。

 

メタルカラーの剣士型デュエル・アバターを使う少年

彼は【グラファイト・エッジ(以下鉛筆)】の二番弟子で

鉛筆とはリアルでの親戚だと言っていた。

 

あの時は、ブレイン・バーストに入りたてで、レベルは2だったと聞いている。

そして、ネガ・ネビュラスが壊滅そのまま解散した

 

鉛筆曰く、まだまだひよっこだそうだが

 

そんな、ひよっこな彼は2年の歳月を経て、成長し

板橋区を二分する中規模勢力レギオン【アルヴヘイム】の長を

務める程の器に成った。

 

鉛筆から譲り受けた、ある七神器と三魔宝…三つ目の【天の伝説武具】の聖剣、

剣の強化外装を持って、戦場を掛けるその姿から

【聖剣精(ソード・フェアリー)】と呼ばれる程の実力を持った

 

彼もまた、ネガ・ネビュラスを復活を望む人間だ。

そして、彼にはある協力をして貰う事にしている

 

 

そんな彼からのメールを見て、眉をひそめる

 

内容はこうだ

 

 

北区で、物凄い速さで勢力を拡大しているレギオンがいる。

 

その中心には王を名乗る、謎のレベル9の黒いデュエル・アバターがおり

次々と弱小レギオンを吸収して、拡大して言っている。

 

その中に、3年前に話題になった

【凶剣聖(カース・ヴァンギッシュ)】の姿もいるとか

 

加速世界で何かが起ろうとしている。

 

だが、この大きな事は自分にとっては

絶望的な、災いの前触れの様な気がしてしょうがないのだ。

 

 

 

この感覚覚えがある。

 

≪あれが生まれたあの日と似た状況だ≫

 

あれも、拡大解釈で大きな事だ。

 

そして、深い絶望的事件になり…

 

4人いた、災いの名を冠した魔人

 

加速世界、悪夢の象徴【ディザスター】が生まれた。

 

 

「おかしい、統一性が無いと言え

余りにも一連の動きに連動を感じてしまう、何かの悪意が見えるの…

誰かが、裏で糸を引いているとしか思えないなの?

でもあの速射の魔女の動きさえも把握して、利用する

≪黒幕≫は一体誰なの?」

 

このプロミネンス対ネガ・ネビュラスの抗争や

謎のレギオンの立ち上げ、そして何かを起こす為に

急速に勢力を拡大している王を名乗るレギオンさえも、

黒幕にとっては本の小事だと

そう、この一連の事は何か大きな事を隠す為の…

ブラフだと思える、何処から何処までかは流石に解らないが…

唯一つ言えるのは、その謎の王が動いてる裏にはロータスとレインを除く

あの二人に恨みを持つ人物…六大レギオンの誰かが一枚、噛んでるのは確かだ

ふと顔が思いつくのが、青の王、紫の王、黄の王、そして…多分、上の思案を捨てれば

白の王の四人がバッと思いつくが断定ができない。

此処にランが居れば、もう少し解りやすくなるのにだが…まぁいい。

そう感じた少女は立ち上がる、その情報の確認の為に

 

彼女の名は氷見あきら、デュエル・アバター名、アクア・カレント

ネガ・ネビュラス5人いた幹部

水のエレメンツであり、ヴィジリアン・ランナーが愛した女性である。

 

 

帰る事は出来なくても、情報を経由で送る相手がいるのだ。

仲間の為に何かできないかとそして、もう一度

 

「ラン、貴方に加速世界でもう一度合う為にも…」

 

 

 

翌日、エンパイア・ヘラクレオスがアウトジャンクションを

吸収する日の数時間前の放課後。

 

 

梅郷中の生徒会室にて

 

 

「ああ、もう二人がやられたのは聞いて予想していたが…

なんだこれは!!」

 

今日は幸いにも生徒会関係の仕事が殆どなかった為、

昼休みにパパッと終わらせて、ネガ・ネビュラスの関係の

会議を生徒会室でやろうと言う事で、ネガ・ネビュラスの

リーダー、黒雪姫は三人を集めたのだが…。

 

生徒会室両隅に膝を抱えて、落ち込む巨人と小人が二人…

 

 

「タクム君…もう一度聞く何だこれは?」

 

解りきっているが、この状況を聞く

 

 

「ハハハ、マスター解っていってるでしょう?」

 

とさわやかなスマイルで、そうツッコミを入れるタクム。

 

「あーもう、二人ともこっちに来い!

作戦会議を始めようと思う!」

 

とパンパンと手を叩き、龍とハルユキを集め…

昨日の同時攻撃を詳しく話す事数分

 

 

三つ黒雪姫を驚かす事が有った

 

一つプロミはパイを狙っている事そしてリアルで接近してきた事

 

二つサンが、パワーアップしている事

 

三つ目が、ランがクロウを救った事

 

 

「概ね解ったが、まさかパイ人気が此処までとはな…

解せんのが何故、クロウじゃなくパイなんだ…!」

 

そう聞こえない様に毒付く黒雪姫だが…

 

 

「パイを越える、パーフェクトマッチと思ったが…

まさか、君の事件の当事者がブレイン・バーストを初めて

しかもあいつの子なのか!?」

 

それを聞いて、頭が痛くなる黒雪姫。

 

 

 

「龍君、君はどうしたい?」

 

そう聞きかけるが、龍は目をそむけて黙ったままだ。

 

無理も無い、その事は自分が良く知っている。

 

もし目の前に全損したあいつが来たら…

 

「解った、まだ時間が有る君の答えは

君で見つけるんだ」

 

 

今はこう言うしかないんだ、私ですら未だにあの過ちの答えを

探し続けてるのだ。

 

 

あれさえなければ…いや、よそうあれが有ったからこそ

我が子クロウができ、パイルやパイロットと言う仲間ができたのだ。

 

 

願うのであれば…

 

 

ハルユキ君達と君と戦いばかりだ。

 

さて、この絶望的状況だな

一つ、自分の主力であるクロウとパイの心が折れてる事…。

クロウ事、ハルユキ君は今は会話してないが

ちょっと前まで普通のいじめられっ子だったのも、有るし

 

生来ネガティブだ、それがバトルに-になる。

だが、彼の伸び代は龍君、タクム君以上だと知っている。

此処は様子見だ。

 

そして、戦力で体術の接近戦なら王に匹敵する龍君もやられたのも痛い!

 

しかも、ブレイン・バーストを始めた起因にも繋がっている。

ああは言ったが、彼がネガ・ネビュラスに退団させるのは

阻止したい、彼を理解できるのは私達だけだ。

 

彼の加入で、タクム君もハルユキ君も相乗的に刺激され

成長が早くそして強くなっている。

 

彼のポテンシャルの底も、計り知れないほどの物だ。

それにあのバカランが預け、そして自分の子ハルユキ君事クロウを

救って貰ったのに!奴の子、そして新しい仲間の彼を救えないであいつの主と言えるのか!?否だ、答えは自分でみつける物だが、助言や他にも

手を差し延ばせる事は幾らでもある。

 

彼には此処で大きく変わる必要、いいや理解してもらう必要があるか…

 

2つ目戦力差

これが一番痛い所だな、相手は領土戦でもティムしたエネミーを

召喚する力を持った、レベル6だが魔宝を引いても実質、ハイランカーといっても

差し支えが無い、色々自分に因縁があるデュエル・アバター、

速射の魔女サンイエローライト・ウィザード

 

私と戦った、実戦経験豊富の近距離戦もこなせる

元祖ブレイズ、炎のアイドルブレイズ・ハート

 

 

タクム君事、パイルと戦った

ワイヤーを自在に操る、腕は底々だが二代目・赤の王の側近である。

チェリー・ルーク

 

 

そして、当事者だったとはいえ

あのパイ事龍君を接近戦で仕留めた

 

サンの子、深い青色ダークブルー色で、暗殺者の名を冠した

現れて、対戦場所がBGしかやって無いため情報不足だが

パーフェクトマッチなのは解っている。

 

実力は未知数色々波乱を巻き起こす中心、ダークブルー・アサシン

 

戦力的に不利だな。

 

奴の秘密兵器であろう、アサシンの存在が痛い所だ。

あれともう一度対面して、戦える奴は私以外いないだろう。

 

何ならタクム君では、聞いた話少々きつい彼も

接近戦では龍君には負けてるのは知っている。

 

ハルユキ君も、パーフェクトマッチ相手にするのは速過ぎる。

 

 

そして肝心な龍君だが、今のままじゃ勝てないのは断言する。

 

これの対処は解っている。

 

後は、パイの爆弾だが…それより…

 

さてもうそろそろか

 

 

ニューロリンカーで時間を確認した、黒雪姫

 

 

それと同時に生徒会室にノックの音が聞こえる。

 

「凰才学園から来ました、萩島紅葉(はぎじま・こうよう)です」

 

来たか…扉が入った瞬間、ブレイン・バーストの対戦に引き込まれる感触を感じ

 

そして、世界は暗転し、自分達の姿がデュエル・アバターに変化する。

 

廃墟となった生徒会室、そして回りにはクロウ、パイル、パイの三人だ。

何がどうなっているのか訳が解らないと思っている3人

 

その3人に

 

「諸君3人とも速やかに、モードをバトルロワイヤルモードに

切り替えろ。今から来る相手を、君達3人で相手をして貰う!」

 

そう叫びながら促す

バトルロワイヤルモードに全員突入し

乱入できるようになったがそこに…

 

 

「え、相手は誰ですか!?」

 

そう返してくるクロウ、至極まっとうな質問だ。

 

「相手の名は、マラカイト・フェアリー私の弟弟子だ」

 

日が沈む夕日をバックに、廃墟の生徒会室から現れるのは

腰には四本の細い軍用サーベルを帯刀し、全身美しい孔雀色をした

デュエル・アバターだが、彼は孔雀色のカラーでは無い

 

孔雀石、英語表記ではmalachite green、マラカイトのメタルカラーチャートの

デュエル・アバター、そして【存在矛盾】≪黒の剣士グラファイト・エッジ≫の

二番弟子であり、唯一最近連絡が取れる様になった、昔の仲間だ。

 

 

 

 

「彼が今週土曜日までの、君達三人の強化をする。

専属教官として、態々遠路遥々此処まで来て貰った…

君達三人にも、あいつよりも洒落に成らない修業メニュー。

グラフブートキャンプを私以外最後までやり遂げた、猛者だ。

それに私より、教えるのが上手いのでな…まぁ

精々、心がまた折れない様にがんばりたまえ…」

 

 

それを言い終わると同時に、フェアリーは抜刀して三人に襲いかかり…

最初は、パイル、フェアリーが右手剣突き攻撃の連打をする

それを反射的に≪顔を隠す状態で、パイルバンカーでガードをするパイル≫

 

フェアリーは、其処から空いた手で一閃、パイルバンカーの接続部分の腕と肩を

一瞬で斬り落とし…一瞬で理解した弱点の、突き攻撃を無慈悲に喉元に

神速の速さで叩きこみ、クリティカルで殺して見せ…

 

それを見て動く事が出来なかったクロウが、ようやく反応し…

動こうとした瞬間、プスと言う音がヘルメットの眉間に位置する、

場所から発せられる、よく見ると顔にいつの間にか、サーベルが刺さっている

ではないか、そう思いながら後方に倒れるクロウ

余りの事で動けなく…ようやく反応して動くクロウをみた、フェアリーが

空いてる片手でサーベルを的確に、クロウの眉間にナイフ投げの要領で投げて

一歩も動かずに、殺したのだ。

 

それを見たロータスは、ハルユキ君は後で私が個人授業だなと呟く

 

 

そして最後…

 

いつもの彼なら動けないという時点で、あり得ないが今の彼…

ブレにぶれて、何故今これをやっているのかが解らずにいる

パイを見ながら…三本目の剣を引き抜き…距離を取るフェアリー

 

 

動く、狭い生徒会室で交差する二つの影

 

交差し、自分と立ち位置が逆に成る…

 

「…なぁ!?」

 

その時、入ってから…声も発しなかったフェアリーが

驚愕の声を上げる。

 

自分のサーベル二本とも、さっきの交差で折れているのだ。

見ると地面に、二本分の折れた刃がある。

 

「フ…」

最後の四本目を引き抜かず…

鞘事捨てる、フェアリー

 

 

そして…

 

 

「来い!ウラヌスの聖剣!エクスキャリバー!!」

 

フェアリーは右手を掲げ大声で、叫んだ瞬間

 

突風が巻き起こり、右手にひと振りの黄金の剣が現れる。

 

 

 

これが…三魔宝の対となり、四つある武具

四天宝、これを合わせる事で七つとなり

 

七神器と同等とされる七天魔器

の一つ【天王星の聖剣エクスクキャリバー・ザ・シード】

 

その1つが、パイに牙をむく。

 

 

次回に続く

 




ようやくかけたそれにいつもより短い、全部メガテンが悪いんだ…
なんでしょっぱなの1週目からニュートラルルートにしたんだ俺OTL

今回の後付け、実は三魔宝にはもう一種類あって天の宝具があったんだよ!
上ではややこしく言ってますが要する七天魔具には
天と魔の二つの種類が有り、サンとヘッドは魔宝の種類の強化外装を所持し
フェアリーは天宝の強化外装を持っているという事です。

次回は戦闘は短く行こうかと…
そして後また増えたオリアバ…後二人増える予定です…。


追伸最新刊・・・ニコォおおおおおおおおおお!!


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第11話、紅蓮の巨人は何の為に戦う・中編2

3年前無制限中立フィールド・港区にて…

 

あるデュエルアバター一体を囲む、デュエルアバターの軍勢

その数20人も及ぶ、【連合】を組んだ、小中のレギオンの烏合の衆

そしてその囲んだ中心に居るのは、全身真っ白の憲兵のような

明治維新にいた、軍服を着たデュエルアバターが…一人立っていた

 

そのデュエルアバターは、その人数を見て…臆する所か…

 

「…イツァ・ショウ・タイム」

 

と言って、クスクス笑いながら…ある禍々しい、小さなダガーと…奇妙な

刀剣の二本を抜く

禍々しいダガーの名は、あるゲームから…流れ着いた曰くつきの

妖刀【友斬包丁(メイド・チョッパー)】と自分で鍛え上げた

ゴテゴテとした、刃が付きまくっている【■■■】の二本を両腕高く

翼のように広げた瞬間、その純白のデュエルアバターは一瞬で消え…

 

囲んでいた、デュエルアバター1人の頭が飛ぶ。

 

「…キヒヒヒハハハハ!!もっと!もっと!

速く小生を止めないと…剣聖や…黒の剣士が来る前に

私の暇つぶしが終わってしまいますよ?」

 

純白のデュエルアバターは、笑いながら首を飛ばした

デュエルアバターの背後に移動し、また消える

 

「キエエエエエエエエエエエィ!」

 

そこから、次々とデュエルアバター達が首を飛ばされ

体を吹き飛ばされ、次々と滅多切りにされて散っていく。

成す術も無く、たった一人の邪悪なバースト・リンカーの手によって…。

 

剣を振るう両手は見えないほどの速さで、動き続け

相手の攻撃を、ブンと切り裂き、霧のように消えて回避し

相手を斬る、その姿は剣鬼そのものである。

 

 

3年前突如として、現れた謎の剣客のようなデュエルアバターがいた。

そのデュエルアバターの親も、剣士型のデュエルアバターだった

そのデュエルアバターは、剣聖と呼ばれる程の器だったが…

 

その純白のデュエルアバターの親に成った事から…状況が変わる。

 

剣聖が、その純白のデュエルアバターに勝てない。

 

レベル1として、加速世界に誕生した瞬間から格が次元が違ったのだ。

 

 

子供が虫を潰す如く、剣聖の技を吸収し、殺し、また技術を吸収し殺す

負と闇のループを繰り返し続け、純白の狂気は僅か1週間で

ハイランカークラスの化け物に成り、師であり親以外にも

次々と切り殺していった。

 

圧倒的な才能の差、偶に有られる怪物

 

その剣聖は言った「天は悪に才能を与えてしまった」と、

そして剣聖は、その自分の子でこれ以上被害を出さないために

その子を殺す為に、友から預かっていた禁断の防具に手を掛ける。

 

その防具の名は【災禍の鎧】

 

 

 

「クヒハハハハハハハ」

 

フィールドの変遷が変わり、大雨が降る中…

首が無くなった、デュエルアバターの山が、敗したデュエルアバター達の

消えるエフェクトの残光で綺麗に輝いていた。

 

その山の頂上に居たのは純白のデュエルアバター【リトポン・ガーディアン】

 

またの名を【凶剣聖(カース・ヴァンキシュ)】

 

彼もまた狂気と災いの渦と言う名の演目の、役者の一人である。

 

その雨の中、黒の剣士・グラファイト・エッジと

リトポン・ガーディアンの親の剣聖の友だった、もう一人の剣聖・ブルー・ナイトが

二人とも、無言で自分の愛剣を引き抜き

 

リトポン・ガーディアンに迫る。

 

 

「…イツァ・ショウ・タイム!捲るめく狂気の宴の始まりです、クヒ…!」

 

雨の中、ガーディアンも剣【■■■】を、前方に向け

走り出す、その方向は、最強の剣士である二人に向かって。

 

 

その後、激しい戦闘が繰り広げられ、ぱったりとリトポン・ガーディアンの姿を

見る物は居なくなった。

 

三年後のその時まで

 

 

【第11話、紅蓮の巨人は何の為に戦う・中編2】

 

 

 

 

宇宙の星空が広がる世界、その宇宙の中心に

その男はいた、深紅の鎧を着た顔面が剥がれた騎士

 

 

「エクスキャリバー、ALOの遺産の一つであり…

黒の剣士、紅蓮の拳士に由縁がある聖剣…

そして、新たなるカーディナルの扉を開ける、14の種の鍵…」

 

騎士は覗く様に、ある対戦をみる。

 

それは黒の軍勢、ネガ・ネビュラスの三人に

元ネガ・ネビュラスのメンバーだった、男が

二人を瞬殺し、もう一人の男に、自分の聖剣を抜き放っていた所だ。

 

 

「聖剣使いの出合い、そして自分の過去との葛藤、迫り続ける二つの絶望

この三つのピースでは…まだ、開かないぞ…

ブレイズ・パイロットいや…仮初のバースト・リンカーよ。

速く、ピースを集め…最後の鍵【太陽の魔剣】の担い手に成らなければ

狂気と災いの渦が迫っている…」

 

 

 

 

 

簡潔に言おう、マラカイト・フェアリー事、萩島紅葉の3対1による訓練によるバトル

結果はフェアリーの圧勝であったと…

 

 

 

ブルー・ナイトのジ・インパルスと同様の聖剣を手に取った

マラカイト・フェアリーと睨みあう事、数分

 

廃墟の学校の瓦礫を吹き飛ばす、黄金の聖剣士

 

戦いの舞台は生徒会室では無く廊下に移っていた。

 

それを避け続ける、ブレイズ・パイロット…

 

「ハァアア、バーニング・キック!」

これでは勝負に成らないと思った、パイは

自慢の必殺技を繰り出すが…

 

 

「エレメントオブ・シルフ・ウィンド!!」

その炎の飛び蹴りを見て、フェアリーは聖剣を高々と上げ

自分の周囲に黄金の風を見に纏い、そして自分の背中から二枚の

妖精の様な羽根を広げ、狭い廊下全体を強風を巻き起こし残っていた

ガラスや、瓦礫を吹き飛ばし…聖剣を前に出し

高速で滑空飛行をし、ブレイズ・パイロットを切り裂く

 

その余波で、フェアリーが居る地点以外、強大な竜巻が起きる。

 

 

これが、エクスキャリバー・ザ・シードの能力

【昇華(オーバーフロー)】の効果である。

 

その力は、必殺技の威力倍加である。

 

ただし、その威力倍加は…レベル分によって倍々なると言う。

 

恐らく、七神器や七天魔器の中を見ても

最強と呼んでも、謙遜の無い聖剣それがエクスキャリバーである。

 

 

 

余談であるが、マラカイト・フェアリーの羽根は、飛ぶ物ではなく

ハンググライダーの要領で滑空する、【風妖精の羽根(シルフ・ウィング)】の

アビリィティである。

 

「あー、レベル8の上位ハイランカー相手では

やっぱりこんな物か…だが、あれが鉛筆が託した聖剣か…」

 

と、あっけなく終わった対戦に考察しながら…

聖剣を見るブラック・ロータス

 

「さて、反省会だな…」

 

生徒会室に戻った、ネガ・ネビュラスの面々

 

ソファーに座っている男子三人は、精気を吸われた顔をして絶望している。

そして扉の前に、長く黒い包みを持った赤い髪の少年が立っていた。

 

「少し、やり過ぎましたかね?」

 

赤い髪の少年は苦笑しながら、ペコっと頭を下げ

 

「どうも中野区の凰才学園から来ました、中等部1年の萩島紅葉です。

因みに活動地区は、実家の豊島区で活動しています。

デュエルアバター名はマラカイト・フェアリー、その地区で

アルヴヘイムというレギオンのリーダーをしています。

そして元・ネガ・ネビュラスのメンバーでした。

といっても、入ったのは解散する数日前で、下っ端でしたが…」

 

ハハッと笑って自己紹介をしている紅葉

 

それを聞いた、ハルユキは驚いた表情を取り、リュウは聞いておらず

完全に沈み込み、そしてタクムは

 

「凰才学園の萩島こ…うよう…!あの剣道の神童!若き天才と言われた

彼が…あの豊島区で、魔剣使い事≪将軍(ジェネラル)ミニウム・サラマンダー≫と

互角に戦い続けている、聖剣精のマラカイト・フェアリー!?」

と眼鏡を抑え酷く動揺しているのだ。

 

「あー、リアル方面の方を知っていると言う事は、

えーとシアン・パイルさんですかね?ああ成るほど貴方も剣道部関係を?…

後それと、僕は剣道の神童やら天才やら

大きく言われてますが…

幼少から、母さんに泣かされながら…技術を叩きこまれたので…

ええ、結果をだす、いえ下手な負け方をすると怖いんですよ

家の母!」

 

と、少しキャラが崩れて独白し遠い目をしている、紅葉…。

彼の凰才学園は、小中高一貫校でぶっちゃけ言えば運動に力を入れる

学園でありその中で彼、萩島紅葉は学園内トップクラスの運動神経を誇る。

そして事、剣道に置いて学園では高校生でも、相手にできる強さを誇る。

 

それもその筈、何故なら彼の母も幼少から剣道を嗜んでおり…

母が選んだ、剣道場に幼少のころから入れて習わし

母方の実家は道場もあり、紅葉の家も毎年夏休みに実家に帰ると

手合わせをさせられているのと、彼の才能もあり

母親も、それに気付いており、涙を飲んで彼にはきつく接している

彼も口ではああは言っているが、剣道を愛している為

実力が同年代より2つ3つ抜きん出いるのだ。

 

【そして道場では、中等部に上がるまで続けていたが

彼はそこで何の問題も無く、着々と腕を上げたのも理由の一つである。】

 

 

それとレギオン≪妖精郷・アルヴヘイム≫とは

そんな彼が旧ネガ・ネビュラスの残党をコアメンバーにし

造ったレギオンであると言っても残党はたったの、紅葉事フェアリーを入れて

4人だけで後のメンバーは、全てマラカイト・フェアリーの人柄と仁徳によって集まり、

その規模は中規模に膨れ上がり、豊島区では二分するほどの規模と強さを誇り

皆噂する、次の王と名乗り巨大レギオンを率いるのは彼と彼のライバルではないかと…

 

 

そして、タクムが言った。

ミニウム・サラマンダーとは、≪聖剣の兄弟剣・魔剣グラム≫を所持し。

そして、マラカイト・フェアリーのライバル、赤鉛のメタルカラーにして

豊島区を二分する【陽天ノ呉】を、旗揚げした者を差す

だが、何故彼がライバルなのかと言うと、立地が被ったのも有るがもう一つある。

 

彼はこの加速世界で誕生して、初めて夢見た事があった、それは自分のレギオンを

造ることである、それでレギオン運営のノウハウを勉強するために

あるレギオンに、ある奴と同時期に入る。

そのレギオンの名は【プロミネンス】、そして…同期の人物の名は

【スカーレット・レイン】、そして、初代が倒れた時彼は、レインの側に立ち

 

手に入れた魔剣を持って、レインの勝利に貢献した立役者の一人であった。

レインが新プロミネンスを立ち上げした時、サンともに幹部の椅子を約束されたが

サラマンダーはそれを辞退し、プロミネンスの旧メンバーで危ない奴を数名抱え込んで

プロミネンスから去り、陽天ノ呉を立ち上げた。

 

そこから彼の手腕と圧倒的な剣の腕を持って、扱い難い旧プロミネンスメンバーを

束ね、そして戦力と規模を膨れ上げそして皆は

彼の事を(将軍)ジェネラル・サラマンダーと呼ばれる様になった。

 

彼も初のメタルカラーの王になるであろうと言う、候補の一人である。

 

因みにプロミネンスとは同盟関係にある。

 

プロミネンスから枝分かれした、陽天ノ呉とネガ・ネビュラスから

枝分かれしたアルヴヘイム、言わば敵対する事は必然である。

 

 

 

そして今萩島紅葉、彼は新生・ネガ・ネビュラスに来る。

 

「対プロミネンスや、グレートウォールのハイランカー戦に向けて

ちょこちょこ相手をする、予定だったのですか…

まさか、魔獣の支配者が此処まで速く動くとは、私も

黒雪姉さんも予想外でした。

取り合えず、今のバトルは手っ取り早く僕の実力と

貴方がたの実力を見る見せる為でした。

それに…僕のレギオン事情的にプロミネンスとの抗争は

他人事ではないんですよ…それに古巣を簡単に潰されてたまる物か…」

 

と、ネガ・ネビュラスの新人三名の自己紹介を軽く終え

此処に着た経緯を説明しこう言う

 

「ハッキリ言って、新人の貴方がたにはがっかりですよ…」

と笑って、三人に言い付けたのだ。

 

「え!そんな!?」

 

「失点一、シルバー・クロウ…春雪さんでしたね?

反応が遅すぎますねと言っても、まぁあれはしょうがないですね

次につなげる様に。

失点二、シアン・パイル…タクムさん貴方の問題点は解ってますよね?

一番の問題点ですよ…

失点三…パイロット…龍馬さん、貴方だ。

迷いがある…このまま行けば貴方は自滅する…

後者のお二方、自分の抱えてる物に関係しているので

私からはこれ以上私は言いません以上です」

 

「抱えてる物…?」

その言葉を聞き、タクムの顔をみるハルユキ

龍は聞いてるが、タクムの抱えてる物?

いやそもそも、ハルユキはシアン・パイルがどうして

あのような姿なのかは、知らないのだ。

 

龍事パイは≪存在の矛盾≫だと先輩は言っていた。

 

好きな事をやりたいと言う本心と、やっては行けない考えの矛盾、

そして大きな体格とちいさな心の矛盾

遠距離の赤なのに、格闘戦特化の矛盾

 

そしてそんな彼の存在を否定するかのような

 

今だ解除できていない爆弾の様なアビリティ

 

故にパイを構成させている象徴を司るのは≪存在矛盾≫なのだ。

 

シルバー・クロウの構成は、此処とは違う場所に誰も追いつけないほどに、

速く飛んでいきたい願望、その象徴が≪翼≫だった。

 

ならシアン・パイルは、やはりあの強大な≪杭打ち≫なのは

明白だ、でもあの短時間だけで…

 

自分が抱えてる物をタクの闇をそれを見抜いたのか

あのマラカイト・フェアリーは…

 

 

 

『鴉、人には誰かしら何かを抱え込んでるだぜぃ…

メタルカラーのお前もそうだろう?

だから、あんまサンの事は悪く思うなよぅ

あいつも可哀そうな奴なんだ』

 

一瞬、ある男目の前の彼と同じ元・ネガ・ネビュラスのメンバーの

男の別れ際のセリフを思い出し、ふとニュー・ロリンカーの時間を見る。

 

「ヤバ!すみません、ちょっと用事があるのでここで!」

 

とそそくさとその場の空気から逃げる様に出て行く、ハルユキ

それを見た、黒雪姫は何かを怪しむかのように眉を動かす。

 

「…怪しい…」

彼と出会って日が短いが、あの行動は何か隠しているな

と女の勘を働かせた黒雪姫、今はまだ解らないが、ハルユキが歩けば

攻略可能ヒロインにぶつかる才能を知らない。

 

そして半年後当たりに知るが、既にアクア・カレント事氷見アキラとの

フラグも立てている事を!

 

 

「まぁ今日はこの辺で良いか…スマナイ龍君、タクム君

この後少し彼と相談したいので、解散だ…」

黒雪姫は我に帰り、ネガ・ネビュラスのメンバーにそう促す。

 

そして、ほぼ無言だった。龍は直ぐに出て行く。

 

「マスター、すいません。

龍馬の所に行ってきます、それとすいません」

 

二度謝る、タクムそして…彼を追いかけて行った。

 

「いやーまだまだあの頃とは程遠いですが、

良いメンバー集まってますねー

黒雪姉さんが見出した、シルバー・クロウを中心に

シアン・パイルと≪色無し≫の二人」

二人が出て行った後に、紅葉が笑いながらそう評した。

 

「色無しのパイさん以外の、あの二人の纏うオーラー実に輝いていた

このまま行けば、心意も正の心意が使える筈ですよ…

唯問題なのが…パイさんなんですよね…。

僕の心意【明鏡止水(クリア・マインド)】を見ても

オーラが見えるどころか、フィルターが切れて

色が無色無透明だった」

 

彼が来たのは、理由が三つあった。

黒雪姫に呼ばれて此処に来たのは…

 

彼の心意によっての、診断である。

 

心意【明鏡止水(クリア・マインド)】

かなり特殊な射程拡張技である。

 

半径500メートルの相手の位置を、その人物の色とオーラで判別しサーチする

と言う物だが、龍のデュエルアバターがシステム的に常軌を逸していると

判断した、黒雪姫は彼に診察して貰ったのだが…

 

結果は

 

 

「何…だと…!?

確か君の心意は、相手の色とオーラを視認できない範囲で

サーチする心意だった筈だが?」

 

「正確にいえば、色とオーラが無色無透明の殻に覆われて

視認ができないんです、見た目はハートさんと同じ

ブレイズの赤系統色ですが、中身は解らない

推測ですが彼のデュエルアバターは、言わば仮初の物

どう行った経緯でかは知りませんが、あれは今だ生まれていない

デュエルアバターの卵何ですよ…」

そう推測し、仮説を立てた紅葉

 

「あれで?今だ生まれていない、デュエルアバターだと!?

いや、それなら彼のアビリティ【絶望までへのカウントダウン】に

辻褄があう、どんな理由かはしらないがそんな矛盾を

ブレイン・バーストのメインシステムが

いつまでも許容ができないのか!?」

 

「恐らくそう言う事です、いやはや全盛期時代もそうでしたが

本当にこのレギオンは、面白い人達が集まってますね」

 

さてと紅葉は呟き、黒雪姫に視線を合わせる

 

「本題に入りましょうか、ネガ・ネビュラスとプロミネンスの

2勢力抗争している

相手に、水面下で第三勢力が動いてます。

噂では…」

 

 

一方その頃無制限中立フィールド・練馬区

プロミネンス本部にて

 

 

「だから、ああ言う物にはだな、スカーフが必須で有ってだな」

 

「解る、解るぞレイン…。と言うかあのアバターに

ライダーキック完備されてるのは驚いた。

しかも、強さがキ○ガイクラスとか…」

 

本部の奥、赤の王スカーレット・レインが居る場所で

チェリーと何か対戦画像を見ていた。

 

「やっぱ、あのパイロットとか言う奴欲しいよな」

 

「家ん所も戦力が欲しい所だしな…」

と呟きながら、敵対関係だがファン活動は別にいいじゃないかの精神で

ブレイズ・パイロットの対戦画像を鑑賞していた二人

因みにチェリーもファンである。

 

 

そんな時

 

「マスター大変です!!」

 

入口から、部下が走ってきた

 

 

「おい如何した?」

 

「それが…」

何か来たのか、言い終わる前に

途轍もない闘気に反応して

レインとチェリーは戦闘態勢に入る。

 

「おいおい、客に向かってそれは無いだろ?」

ガシンガシンと物々しい、足音を響かせながら入ってきた者

 

「うっせーよ、呼んでも無いのにくんじゃねー

それと、その威嚇も引っ込めろサラマンダー将軍?」

刺々しく言った瞬間、姿を露わした

 

深紅の鎧に黒いマントを着こみ、下半身はごつい両足に

刺々しい尻尾、そして顔はトカゲ否龍の様な顔をし

腰には漆黒の剣を携えた、デュエルアバター

 

「ミニウム・サラマンダー将軍…!」

 

「おいおい、将軍じゃなくて、ジェネラル・サラマンダーって言ってくれよ

そっちの方がカッコいいからさ!同僚のよしみで情報交換がてら、遊びに来た

だからよーこの怖い子、どけてくんない?」

 

と真横から、暗い青色系統のデュエルアバターが何処からともなく

姿を現す、その正体はダークブルー・アサシン

既に光滑刀をサラマンダーの首筋に当て現れているのだ。

 

「止めとけ、ダーク…今のお前じゃそいつには勝てん

下がっとけ」

 

「了解した、ボス」

そう言った、ダークは光滑刀を下した瞬間

光滑刀は光り、ダークブルー・アサシンが無色無透明に変わり、

姿が消える。

 

「ほぅー、光学迷彩のアビリティか、それに今のデュエルアバター

最近噂のアキハバラのパーフェクトマッチか…」

 

クッククとか笑いながら、消えたダークを思いながら

レインに視線を戻し

 

「で何の用だ?豊島から、一人でこっちに来たのは

プロミネンスに関係してる、話なんだろ?」

 

「ああお前らが、あの元祖黒の勢力と抗争したのは聞いているそれと関係ある話だ」

 

その言葉に反応するレイン

 

「元祖?だと…何だまるでもう一つ黒の軍勢が

有るみたいじゃないか?

アルヴヘイムはどっちかって言うと緑だろ?」

 

「おや、奴らの事を知らないのか…

なら、丁度いいここ数日異常なスピードで、勢力を拡大しているレギオンが有る

そのスピードはフェアリーの、アルヴヘイムや俺の陽天ノ呉が

2年を掛けて大きくするよりも、早く他のレギオンを吸収し

俺達の2大中レギオンも凌駕する規模になって来た。

そのレギオンの名は【エンパイア・ヘラクレオス】」

 

 

「エンパイア・ヘラクレオス?ヘラクレオスは、あのギリシャの大英雄

ヘラクレスからもじって取ってるのか?」

その名前に考え込むチェリー

 

「多分だが星座のヘルクレスからも取ってそうだが…

エンパイアは、帝国を意味する

…≪大英雄の帝国・エンパイア・ヘラクレオス≫ね…」

 

「そうその大英雄の帝国、エンパイア・ヘラクレオスの主は」

 

 

「「レベル9の黒色の王らしい」」

紅葉と将軍は、彼女達に告げた。

 

第三勢力エンパイア・ヘラクレオスを

 

TO BE COUNTINUE

 

 

 

キャラクター紹介

 

ミニウム・サラマンダー

 

レベル???

 

所属ギルド陽天ノ呉

 

アビリティ

 

≪シェイプチェンジ≫

???

 

必殺技不明

 

心意『ボルカニック・ブレイザー』

攻撃拡張以外不明

 

強化外装【魔剣グラム】を所有し、ジェネラル・サラマンダーor

ミニウム・サラマンダー将軍の異名を持つ、陽天ノ呉の主にし

赤鉛のメタルカラーチャートの龍人型デュエルアバターである。

 

陽天ノ呉を結成以前は、旧プロミネンス崩壊寸前の時代に所属し

同時期にチェリーに連れられて入った、二代目・赤の王スカーレット・レインとは

同期であり、良き友人である。

 

同期兼友人の好から、プロミネンス統一戦での戦国時代は

三獣士と、魔獣の支配者サンイエローライト・ウィザードと彼を入れた

五巨頭の名を冠した最強最悪にして、最大戦力の一人でもあったが

プロミネンス統一後、幹部の席を蹴り、破れたオックスブラッド・キッド同様

旧プロミネンスメンバー数人を抱え込んで、プロミネンスを去り

豊島区に陽天ノ呉を立ち上げる。

 

デュエルアバターの性能自体は、元々かなり上質であり

メダルカラーも有って、防御力と攻撃力は加速世界中

トップクラスを誇る。

 

剣技の腕も上の下クラス、青の軍勢の双子女侍、二人クラスに匹敵するが

永遠のライバルにして、宿敵のマラカイト・フェアリーには剣技と

強化外装の性能面では劣る。

 

それでも彼の切り札のシェイプチェンジを使用すれば

互角以上には渡り合える。

 

 

彼のリアルと…どうして、このようなデュエルアバターが生まれたのかは不明である。

 

 

マラカイト・フェアリー

 

レベル8

 

所属アルヴヘイム

 

アビリティ

≪風妖精の羽根(シルフ・ウィング)≫

 

背中から二枚の羽根を広げ、ハンググライダーの要領で飛ぶ

滑空飛行アビリティ…弱点は風がないと使えない

 

必殺技

エレメントオブ・シルフ・ウィンド

元々は風妖精の羽根を展開して、体全体に風を纏って

たった3秒間の高速飛行からの斬撃を叩きこむと言う

シンプルなものであったが、彼の強化外装

天王星の聖剣・エクスキャリバー・シードの

【昇華(オーバー・フロー)】の効果で、けた外れな威力を叩きだす

狂悪な必殺技に、文字通り昇華してしまったのである。

 

強化外装≪四剣(ソードカルテット)≫

元々マラカイト・フェアリーが生まれた時から所持していた

四本一組の剣の強化外装である。

 

これと言った、能力は無い物の

軽く斬れ味は高く投げやすく、突きや斬撃もしやすい

剣道をやっている、マラカイト・フェアリー事紅葉が

使いがって良いと言う理由で、聖剣よりもこっちを多用する事が多い。

 

天王星の聖剣・エクスキャリバー・シード

 

七天魔外装の一つにして、四天器最強の聖剣でもある。

 

能力は上記のとおりである。

入手場所は杉並区の隠しゲートから通った

北海道五稜郭の地下にある≪ダンジョン・ヨツンヘイム≫の最奥に眠る

火星の聖鎧・???の聖双剣と共に、眠っていた

このダンジョンを攻略したのが、エレメンツメンバーの

グラファイト・エッジ筆頭の、スカイ・レイカー

そして…ヴィジリアン・ランナーの三人である。

ただ、ダンジョンの仕掛けが…帝城と同じ(手に入れた瞬間入口に戻される)

だったのだが、幸い三人いた為、聖剣エクスキャリバーはグラフ

聖鎧はラン、双剣はレイカーが手に入れた

 

余談であるが、双剣は装備条件がレイカーに決して

装備できない為、強化外装コレクターだったランに譲り渡している。

 

心意≪明鏡止水(クリア・マインド)≫

射程拡張の心意

一定の距離を相手を視認せず、相手の色と心意のオーラを見る事ができる。

特殊型心意である。

 

 

聖剣精の異名を持った、元・ネガ・ネビュラスのメンバーにして

孔雀石のメタルカラーの、男性妖精型デュエルアバターである。

 

リアルの名前は萩島紅葉

 

元々ゲームするより運動したほうがいい、(マギサガーデンのちあき脳に近い)

と言う思考だったのだが、従兄グラフのリアルに…

そして彼のもうこの世には居ない

ブレイン・バーストの親の勧めもあって、ブレイン・バーストの世界を知る

が、ブレイン・バーストを初めて数日、彼の所属していたレギオン

ネガ・ネビュラスが帝城で壊滅し、そのまま解散してしまう。

 

グラフに事情を聞いたが、「自分にはやる事ができた、あいつは

また再起するまで、お前はこいつを使いこなせ」といって

紅葉に、天王星の聖剣・エクスキャリバー・シードを渡し

 

訓練程度の対戦しかしなくなった、従兄を見て

自分も姉弟子の黒雪姫が再起するまでの間、彼女達の力になれる様に

旧メンバーを集め、レギオン・アルヴヘイムを立ち上げる。

 

剣の腕はトップクラスであり、パーフェクトマッチであり

聖剣の力も有って、着々と腕と勢力を伸ばす。

 

 

 

 

彼の師はグラフであり、彼の親…光線系反射能力を持った

デュエルアバター、そして彼をネガ・ネビュラスに引きこんだのが

火のエレメンツのデュエルアバターである。

 

そしてストーリ上、道場では問題が起らず

順風満帆な剣道生活を送っているように見えるが、彼はメタルカラーである、

彼の心の傷は物語が進めば解るが、一言で言えば【父親の死】である。

 

 

そして余談であるが、彼のレギオン・アルヴヘイムの名は

剣道有段者だった、母親がハマっていたと言う

15年も前にサービス終了した、その当時大人気だった

フルダイブ型ファンタジーオンラインゲームの、名前から取っている。

 

 

 

リトポン・ガーディアン

 

レベル8

 

所属エンパイア・ヘラクレオス(一時的)

 

能力【剣生成(ソード・スミス)】

自分のポイントを消費して、剣の強化外装を生成する

アビリティである。

 

必殺技不明

 

心意不明

 

強化外装

【妖刀・友斬包丁】

ダガー型の強化外装、能力は人を斬れば斬る程

攻撃力が増加すると言う、まさに呪われた妖刀

 

何処で何時入手したのかは不明であるが…

この強化外装が彼の切り札ではない

 

リトポンと言う、白色無機顔料である。

凶剣聖(カース・ヴァンギッシュ)、純白の悪意という

負の異名を持ち、三代目クロム・ディザスター事件の

諸悪の権化であり、その剣技の強さは上記のフェアリーや

サラマンダーも凌駕する剣技を持つ…

 

災禍の鎧を持って、リトポンを全損させようとした

剣聖をも返り討ちにした、正真正銘の悪意の剣聖であり

その当時の青の王事ブルー・ナイトと、黒の剣士グラファイト・エッジが

共闘しないと、倒せないほどの破格の強さを持っていた。

 

彼の行動基準は唯一つ、面白そうだから潰すの、一点に集約される。

故にブレイン・バーストの親を追い詰めたのも、面白かったからだけであり

 

快楽を求めて、レギオンに所属せず無差別にバースト・リンカー達を

切り刻んで行ったが三代目・クロム・ディザスター討伐後を

もう一度討伐隊を再結成させる、その相手は勿論、リトポン・ガーディアン

 

が…ガーディアンでさえ知らぬ所で、何者かの情報操作により

その討伐隊の最強戦力で有った、ブルーとグラフ達は分断され

烏合の衆だけで、ガーディアンと対峙し大きな被害が出てしまう

 

そして遅れてやってきた、二人と2時間の激闘を繰り広げ

最後はブチ切れ状態のブルー・ナイトの心意攻撃によって、両腕を再生不能な状態に

切り捨てられるが、命からがら逃亡に成功し、三年以上行方をくらます。

 

後に【凶剣聖動乱】と呼ばれた事件に終止符が打たれる

 

そして三年後、エンパイア・ヘラクレオスの傭兵として

あの時以上の剣技を見に付け、心意攻撃で両腕を斬り落とされた筈の

両腕は生えて状態で、また加速世界に姿を現したのだ。

 

余談ではあるが、ブルー・ナイトの両腕切断は、ブラック・ロータスが

スカイ・レイカーの両足にしたのと同種の心意攻撃である。

 

そして、リトポン・ガーディアンには攻撃的心意はあっても

腕を元に戻す、心意は無い。

 

凶剣聖動乱に何者かが糸を引いているようだ。

 

口癖は「イツァ・ショウ・タイム」

 




なに?ジョジョ
オリジナル回が予定していたより終わらない?
予定ではもう災過の鎧編は終了している筈だった?
ジョジョ、早く終わらせようと思うから悪いんだ
逆に考えるんだ、開き直って長くすればいいと…

…すいません、予定では龍君が再起するはずだったのですが…
如何せん話が長くなった…俺は悪くない!

いや一応もう後半に入ってるんですよ…ええ、後半に(遠い目
次回は理想郷様の所のタリまを更新させようと思ってます
はい新話ですね…なので更新が遅くなるのでご了承を


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第12話、紅蓮の巨人は何の為に戦う・後編

秋葉原とあるネカフェ前で

 

 

「既に、登録は済ませてあります…!」

 

そこに大柄の少年と

 

 

「いいだろう…お前の答え…バトルで聞かせてもらおう!」

 

眼帯の少年は、それに向き合い。

 

 

叫ぶ

 

 

「「BURST・LYNC!!」」

 

 

そしてその光景を、ソーシャルカメラで見ていた、紅い騎士は顔のない顔で

不敵に笑い

 

 

二人の少年は、再び戦いの場にお赴く

 

 

 

 

【第12話、紅蓮の巨人は何の為に戦う・後編】

 

 

その少年たちが合うまで、少し話は遡る。

 

 

一人の少年がいた。

 

何でも率無くこなし、運動神経がよく

聡明な少年

 

 

 

そんな少年にも人には言えない闇があった。

 

 

――――通っていた剣道場の虐めであった―――

 

 

余りにも才能があったため、それに嫉妬した年上の先輩は

彼を羽交い絞めにし、動けない状態で

 

 

当時小学生だった、少年の首に竹刀の突きを首に叩き込んだのだ。

 

この痛みがずっと続く、少年の負の根源になった。

 

その負の根源の名は

 

 

 

「シアン・パイル」

 

一人の少年はあるデュエル・アバターの名を語った。

 

夕日がさす屋上、そこに二人の少年がいた。

 

 

 

「…それが誕生の切っ掛け…

いや~、ここに転校してくる前の僕は…それはそれは最低だったんだよー

いや本当に、ぼくはネガ・ネビュラスにいるべきじゃないんだよ…」

 

眼鏡をかけた少年は、大柄な少年田所龍馬を捕まえて

誰も話したことのないことを暴露した。

 

親友の二人の仲を引き裂くほどの屈折した思いも

 

 

そして…ここで眼鏡の少年、黛タクムは振り向き

 

 

「これは君は知らなかったね…何故、マスターはシルバー・クロウである

ハルを子にしたか、解るかい?

少し話が長くなるけど原因は僕にあるんだ…」

だが少年の独白は終わらない

 

中学に入って、剣道部の先輩…レオニーズ所属のバーストリンカーの子になった

少年は手にしてしまった最悪にして夢の装置

 

加速機能システム搭載格闘ゲーム≪BRAIN・BURST≫である。

 

それを手にした少年は、親友たちに両親に文武両道の優等生を演じていた

 

加速の力を使って―――

 

が、その優等生を演じる期間はそう長く続かなかった…

 

ポイントの枯渇である。

 

 

「加速機能を乱用しすぎてね、当時所属していた青の勢力、レオニーズの使用上限にも

引っかかって、無制限中立フィールドのエネミー狩りにも

入れてもらえなくなってね…少々焦っていた時だ。

ある対戦を見てた時だ…自分の目を疑う物を見つけた…

それが、マスター事ブラック・ロータスだった」

 

 

そう、どうポイントを稼ぐか思案中に観客席で疑似アバターを見つけた

少年、それは親友二人が通っていた中学の副会長のアバターだった。

 

だが、彼女がバーストリンカーだったいうのが分かったが…

まだ名前を知らなかった、少年は有ることを起こす。

 

 

 

「大体どんなデュエル・アバターかは想像はついていた

客席でも、疑似アバター出ないとダメな理由、最上位バーストリンカーだとはね

6大レギオンの幹部級かそれか、もしかしたら王か…そのクラスならさぞやポイントは

たんまりあるだろうと思ってね。それでリアル情報を下に、さすってポイントを奪おうと考えた、僕は…最低な行為をした…」

 

 

「曲がりにも…紆余曲折した心情でも、付き合っていた親友の彼女の

ニュー・ロリンカーの中に、ある違法アプリを仕込んだ

バックドアプログラム、簡単に言えば他人のニュー・ロリンカーを中継地点にして

かなりの遠距離からブレイン・バーストの対戦を吹っ掛けられる。

これを使えば、リアル割れを防ぎつつ…対戦が可能になるんだ。

そのバックドアプログラムのワンクッションを利用して

この梅郷中のローカルネットに侵入して、マスターのアバターネームを

見つけたんだ…いやーまさか…あんな大物が出てきたときは

流石に僕でも腰を抜かしたね…」

 

裏切りの黒の睡蓮を見つけた、少年は…

 

これを見つけたとき腰を抜かしたが、これは好機とみて

大笑いをし、直ぐにバックドアプログラムを使い

ブラック・ロータスに勝負をしかける。

 

勝てると思っての行動だ。

 

何故なら、時系列的に新ネガ・ネビュラス立上げ前だった故に

あの当時は彼女一人、潜伏していた時代

 

最強最大の6大レギオンから指名手配されてたゆえに…

 

本気の≪ブラック・ロータス≫のデュエル・アバターを使えなかったのだ。

 

もし、ブラック・ロータスを使いシアン・パイルを下そうものなら…。

 

少年、黛拓武はレオニーズに報告し、リアルアタックPKをされる恐れがある。

 

その事を恐れた、ブラック・ロータス事黒雪姫は、本命のアバターを封じられた状態で

 

何度も襲い掛かる謎の刺客、シアン・パイルの攻撃を掻い潜りながら、

何とか、シアン・パイルの正体、タクムを探り当てようとするが…。

 

 

「まぁ、僕との接点があの時点でほぼ皆無だった、マスターが

僕の正体を知る術は無かった、特定できて…BDプログラムを仕込んだ

親友に行き着くのが精々だと高をくぐっていたのさ、だけど

黒の王は別の手段に出た、これは後に聞いた話だけど…

その当時、反射神経系ゲームでスカッシュをバカみたいな

レベルで高得点をたたき出していた、梅郷中のある男を見つけて…

それを自分の子にした…そうそれがもう一人の、親友、有田ハルユキ事」

 

 

「新生ネガ・ネビュラスの決起の象徴―シルバー・クロウ―」

 

皮肉にも、二人いた親友の最期の一人を選んだ、黒雪姫は

その少年有田ハルユキと協力をして

 

シアン・パイル事少年タクムを、正体を調べ上げようとしていた。

 

「その時…いや、小学校の時から虐められっ子だったハルだったけど…

マスターにいじめ問題を簡単に解決…これも色々紆余曲折もあったけど

解決してもらった恩があるのと、まぁ今の二人を見ると解るけど

マスターは、ハルにほの字でデッレデッレで…砂糖の固有結界を毎日形成する仲だ。

ハルも恩があるのと、初めて対等に向き合ってくれたのもあるし

マスターに言い寄られて、悪い気はしないのもあって…

協力することになった。そして、ある時ある容疑者が…

まぁ大体わかってきたとも思うけど、僕がBDプログラムを仕込んだ

親友、倉島千百合その人だった、僕はちーちゃんと呼んでるね…

あ、知っている?それなら話が早い…

彼女が浮上して、その疑惑を払おうと…ハルが動いた

まぁちょっと、ここは色々あるから少々省くけど

ちーちゃんに、理由を伏せてハルがちーちゃんのニュー・ロリンカーに

直結にすることが成功してね、そしてみつけたのさBDプログラムを

ちなみにここの部分は、誰にも聞いていない…

僕もリアルタイムで知っていたから、なぜなら…」

 

BDプログラムの副産物で、盗聴盗撮ができたのを暴露するタクム

 

そして所有物扱いをしていた千百合に格下だと思っていたハルユキが

直結をしたのを、怒り狂いそうになっていたタクム

 

だが、そのタクムに朗報が訪れる。

 

 

「まぁ、朗報というか年貢の納め時というか…

ちょっとトラブルでマスターが事故ってね、大けがをしたんだ。

それをちーちゃんから聞いた、僕は…

その次の日に病院に乗り込もうとしたんだけど…

病院に寝ずの番で…マスターを守っていたナイトが居たんだ…

ハル事シルバー・クロウだ…最初は

レベル1の分際が4の僕にしかも、ハルが何たてついてんだと

思って、軽く倒そうと思って戦ったんだ最初は圧倒してたけど…

そこで信じられないものが起こった…」

 

 

「初の飛行アビリティーの覚醒に成功したんだハルは

そこから逆転されてね…最後は僕の命乞いで

ネガ・ネビュラスに入団する交換条件のお情けで

今はこうしている、ちなみにBDプログラムはパッチが当たって

使用不能、ちーちゃんはハルと一緒に今さっきの虐め以外は

螺子まがった思いや、BDプログラムや、ブレイン・バーストの事を

洗い皿い白状したよ、その結果親友の輪は崩壊した…

再起不能だよ、まぁ自業自得だけどね。

そして、罪の念を感じた僕は、この中学に転校した

そして数日後に君が来た、もう一人のブレイズカラーであり

最強のオリジネイターの再来と呼ばれる…パーフェクトマッチ、

ブレイズ・パイロットの田所龍馬の君がね」

 

 

と笑いながら、シルバー・クロウ誕生の事の発端

それが新生ネガ・ネビュラス決起の事

 

そして一人の少年の闇を知った

 

 

「どうして、それを僕に…?」

 

それを黙って聞いていたリュウ

 

「君がうらやましいのと、君がかわいそうだったから見る絶えずにね、

好きだったもの辞めたきみが羨ましくもあり、憐れすぎた…

多分、ハルじゃ理解できない、マスターは理解できるけど…

彼女の立場的に言えないからね…言えるとしたら、似たようなことを体験できた

僕くらいだったから…」

タクムはリュウに儚げな笑みをしながら…言った

 

 

「またやりたいんじゃないのかい?空手を?

それが君を苦しめる、鎖だろ?

そしてその例のもう一人のアキバのパーフェクトマッチが

被害者だったのを見て、その罪に苦しんでるんだろ?」

 

と少年はタクムは、リュウの本当に言えない思いを言い当てたのだ。

 

 

 

「君があの喫茶店で言った独白で…少し思い当たることがあった。

そして、今回の抗争でその思いは確信に変わった。

君のデュエル・アバターは、やりたい思いと罪の念の矛盾した感情の

結晶であることを、だから…僕も言わないといけない

ハルにも、マスターにもいっていない…しかも、ちーちゃんすらも知らないことだった

シアン・パイルの誕生の経緯を、シアン・パイルが何で純色に近い

青系統にもかかわらず、あんな杭を持っているのと何であんな大柄だと思うんだい?

それにそもそも青系統の癖に中距離主体のもおかしい

そうあの虐めで、竹刀を首に突きを入れられたあの恐怖と怒りと苦しみが

シアン・パイルそのものだった、多分あの杭で虐めていたやつの首に同じ事をしたい

という復讐概念もあって、生まれたんだと思う。

ハル風にはっきり言えば、エディット選択を失敗したアバターだね」

 

 

「僕はその虐めで自殺まで考えたけど―――未だに剣道の未練は捨てきれてないんだ…

転校してきたから今は休んでるけど

二年になれば、また再開…、こっちの剣道部に入部しよう思っているしね」

 

終始笑顔で語った、タクム。

その内容は笑顔得語るような物ではなかったが

自分の罪を、痛みを、闇を、敢えて仲間に語った

その気持ちは想像はできないだろう。

 

 

少年は最後に

 

「被害者が気にするなと言っているんだし…

もう少し素直になったらどうだい?

それにどんな決断をしても、僕らはネガ・ネビュラスは

いつでも仲間だから…」

と言い残し、少年タクムは、リュウを置いて帰っていた。

 

 

 

 

数分後、彷徨うように学校を歩き、下駄箱についた龍

 

 

『被害者が気にするなと言っているんだし…

もう少し素直になったらどうだい?

それにどんな決断をしても、僕らはネガ・ネビュラスは

いつでも仲間だから…』

 

 

『僕はその虐めで自殺まで考えたけど―――未だに剣道の未練は捨てきれてないんだ…

転校してきたから今は休んでるけど

二年になれば、また再開…、こっちの剣道部に入部しよう思っているしね』

 

 

彼の頭の中で、リピートするさっきのやり取り…

自分の罪と闇を抱えても歩こうとする、戦友タクムの事を考えてたその時…

 

 

「おーい!田所くん!」

 

振り返ると、見覚えのある女の子

普通のここ梅郷中の青い女子制服

 

ショートの茶髪え、髪に大きな猫のアクセサリーをつけた

女の子を見て、内心びっくりする。

 

「え、えーとこんにちは、倉島さん…」

さっきの話で出てきた、人。

 

倉島千百合さん、ハルユキ君と仲がいいのを何度か見かけたことがある。

 

 

「ごめん~ちょっと、ハルかタっくんしらない~?

ハルのやつメールで連絡しても、帰ってこないし

タっくんもみないし…」

 

この人は今さっきまで理由は知らなかったが、彼女は

ブレイン・バーストのバーストリンカーではないのに、

ブレイン・バーストの存在を知っていたその理由を今知ったため

少々内心で驚くリュウ。

 

「あれ?二人とも先に帰ったよ

ハルユキ君は何か用事があるみたいだったし…」

 

そう聞くと、ため息をつく千百合

 

「あー、帰っちゃったか…ハルを餌に、タっくんと少し話そうと

思ってけど、うう少し考えが甘かったか…

あ、ごめんごめん!引き留めてごめんね!んじゃ!」

 

と言い、去ろうとしたときふと足を止め…振り返る。

 

「田所君って、あのブレインなんたらのプレイヤーなんだよね?」

とふとそんなことを聞いてきたので、うなずく龍

 

 

 

「えーと、余計なお世話かもしれないけど

それならあの二人と仲良くしてくれないかな?

あの二人結構、不器用だから!」

と言って今度は振り向きもしないで走って去っていく。

 

 

そのあと、彼女の事やタクム…

 

そして総司朗の事を考えながら、帰路につき

家に到着する。

 

 

「ただいまー」

 

と言ったとき

 

「おう、おかえりー」

と声を聴き、まっすぐ居間に行くと

そこには中年の赤い髪の男が太った猫と戯れていた。

 

彼の名は田所竜矢、自分の父親である。

 

「帰ってんだ父さん…」

 

「ん、おう珪子、今旅行中だろ?

お前ひとりなら俺は心配いらないって言ったんだが

母さん心配性だからとピナ達の世話もしないと行けないからな~

晩飯は外で何か食いに行くぞ~龍馬」

 

そう言っている、父。ちなみに珪子とは

母の名前である。

 

そう解説してると違う猫が自分にすり寄ってくるので

抱っこする。

 

 

チラッとこちらを振り向き、またピナに目線を戻す

 

 

「何か悩んでるなら聞くぞ?」

 

と聞かれぎくと驚き、そこから出ていくように部屋に戻っていった。

 

 

「はぁー、我ながら情けない親だな、竜…

如何すればいいんだろうな?」

 

 

と呟く竜矢だった。

 

 

 

 

 

 

 

そこから数時間後、父と外食を済ませ…親が用事で立ち寄ってるコンビニ前の

駐車場の自分家の車の中でまっている時だった。

 

 

そんな時だった

 

バシィィィという音が鳴った瞬間

引き込まれる感覚を感じ強制的に、フルダイブ否、バーストリンクする龍

 

荒野フィールドで

 

ブレイズ・パイロットになった、龍…

 

相手は誰かとみると

オレンジ色の物体が躍り出てくる

 

「やっほ~おひさ~ラプターちゃん登場だブイ!」

 

とオレンジ色で首にスカーフを付けたトカゲ人間が出てくる。

 

それに見覚えがあった、パイ

 

彼女の名はオレンジ・ラプター

自分の先輩バーストリンカーで、ブレイン・バースト友人である。

 

 

「きいたぞ~アキバで暴れてたら、BGのパーフェクトマッチにやられたんだってな?」

と戦う様子でないし、行き成りその様なことを切ってきたラプター

 

「君の対戦結構人気とか、対策とかで映像記録されやすいんだけど…

今回のも対戦画像もあるんだけどさぁ~

それ知り合いに見せてもらったけど…あのバトルなんか変じゃなかった?

てか、明らかに動き悪かったよねブッ君?」

 

と心配そうに聞いてきたので、実はと今までの経緯をすべて話した

 

すると

 

「…ごめ…ブッ君、性格めんどくさ」

 

メジャーリーガー豪速のしかも直球ドストレートの言葉のナイフが

パイの心に、しかもよくノブに言われる言葉な為

クリティカルにダメージをおい

 

言い返せることなくOTL状態になる、パイ

 

 

「あーごめん、マジごめん、デュエル・アバターを構成する

傷なのはわかる、けど…ほかの人は言ってないから

言わせてもらったけど、物事深く考えすぎなんじゃない?

やりたいんならやる!やりたくないんならやらない!

これでいいじゃない!!」

 

と、ネガ・ネビュラスには無い、考え方で諭されるパイ

そんなラプターを見て、目を丸める。

 

シンプルすぎて逆に目から鱗が落ちる

 

 

「それにそんな難しい事、そうぽこぽこ答えなんか出るわけじゃないんだから

じっくり自分が納得するまで考えればいいんじゃない?

ん~でも、その子金曜日まで答えが出ないんなら…」

 

とそこで言葉を切り

 

 

 

「バトルで白黒つければ?リベンジにもなるし?」

 

そんな提案をしてきた。何故かと尋ねると

 

 

「さっきも言った通り、そんな事直ぐに答えが出るわけじゃないし

それに、なんか上から目線ジャン?

ムカつくじゃん?てか、BGで私も一回負けた恨みがあるし

答えが出ないんなら、もうちょっとシンプルで行こうと思ったから!

てか、ブッ君もこっちのほうが分かりやすいしょ?」

 

確かにと思い…

 

少し考える、ハル君のことや副会長、そして今日のタクム君と倉島さんの事

 

「…わかりました、もし答えが出ない場合

もう一回、彼と戦います!」

 

「ヌフフフ、その意気はよし!なら、少し応援ということで

その日、もしバトルになるんなら

カドタワーのBG会員は対戦を予約できるのよ~

そのアキハバラBG会員になって、対戦予約してから

対戦すること!いい、アキハバラBGの対戦予約してから対戦だからね!」

対戦予約、そんな機能があるのかとか思いながら

ラプターさんの釘を刺すような、進言を聞き

対戦は戦わずに終了、ラプター自身は金曜日楽しみにしてるよ~と言って

時は過ぎる

 

 

彼女の言った通り、自分の抱えてるものがたった数日で解消されるわけではなく

約束の金曜日になり、こうなったら彼とのバトルで答えを見出す

と思い、ラプターの言われたとおりに

カドタワーのアキハバラBGで会員になり

対戦予約をする、アキハバラBGのネット内はなぜかかなり混んでいたし

マッチメイカーが僕と彼アサシンの名を出すと、かなり驚いたのは覚えている。

 

 

そして先週と同じ喫茶店で会い

 

その旨を伝えたら、何事もなく分かったといい

 

 

冒頭につながる

 

 

二人はバーストリンクの言葉を言った瞬間

 

世界は変貌する。

 

そこは…

 

 

『さぁ、やってまいりました!というか、ちゃんと発生して

私はよかったと思っている!アキハバラBGバイト実況の

オレンジ・ラプターと!』

 

『同じく、バイトバトル解説のフロスト・ホーンです!

よろしく!まさか、数日前から噂になってたが

またこのカードが見れるとは、私感激です!』

 

『ハハハハ、すべてこのラプターさんが、数日前から無差別に流しまくった

噂ですから!というか、』

 

「「うおおおおおおおおおおお!!」」

 

と司会者席が用意され、観客数100人を超えたステージ

 

『噂で観戦予約した人数が爆発しすぎて!実況が聞こえねええええええええ!!』

とかき消される実況をするラプター、そうここは

古代ローマの円形状コロシアムステージ

 

そこに、場の空気に圧倒されるパイと

 

 

そしてたたずむアサシンが

 

 

今まさに激突しようとしていた。

 




かけた、新しいPCで不慣れに使いながら
オンラインのメガテンに現を抜かし
ようやくかけた涙


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幕間ー2・それぞれの思い

 

百人は超す大観衆の超特殊ステージコロシアム

 

その大観衆の観客席頂上に一人のデュエル・アバターがいた。

 

明るい紫色のヘルメット、顔面は一つ目の様な形をしている。

そして純白のロングコートを着、そのロングコートのポケットを両手を

突っ込んでいるデュエル・アバター名は

ライラック・パニッシャー

 

明らかに、他の観客たちとは異様で異常な異形の様な、強者のオーラを身にまとい

静かに試合が始まるのを、眺めていた。

 

 

「ダークブルー・アサシン、あの人の子…

ブレイズ・パイロット、あの女狐いわく

特殊事例、数例しか出て無い、俺と同じ【アイングラッドの祝福】と呼ばれるものを受けた

選ばれたバーストリンカー…

そして、噂によれば二人とも因縁の仲が、そしてアキバのパーフェクトマッチ

同士が今ここでぶつかり合うか…

運命というやつか?なら、俺があの人たちの親友がいたギルドを

叩き潰すのも運命なのかな…兄さん?」

片方の肩を壁にあて寄り掛かりながら、そんな独り言をいうライラック

 

 

「…と言っても、俺の目的の為に…そんな物は些細な小事…

それがこの世界の破滅の運命だとしても…俺にとって本当に些細なことだ…

その目的の果てが自分の破滅が待っていても…だ」

 

そんなことを言いながら、エンパイア・ヘラクレイオス、最強の傭兵の一人

断末魔の暗器師ライラック・パニッシャーは一人で試合観戦をする。

 

 

幕間―2【集う者たち】

 

特別フィールド古代決闘場―コロシアム

 

特殊アビリティ・闘技場管理権限を持つものが

作ったサイトでの、特殊性の会員登録と対戦予約をすると

強制的にこのフィールドに置き換わる。

 

 

フィールドの特性は4つ

 

 

障害物がない 広いの二点と

 

観客席がレベルによって任意の待遇を選べられるのと

権限管理者が選んだ人間が、司会と実況ができる。

 

の三点。

 

試合開始前に時間があるの四点である

 

そしていま、この特殊フィールドコロシアムに

 

ブレイン・バーストの歴史上最大人数の観客が詰め寄った

 

パーフェクトマッチVSパーフェクトマッチの対戦が今始まろうとしていた。

 

 

「すごいなこの観客、見ろよグランデ!」

 

「フフフ…」

 

「記録…記録…」

 

「……」

 

レベル9専用超VIPの個人席で、四人の最強の称号を持ったものが集う

上から剣星ブルー・ナイト、道化師イエロー・レディオ、絶対防御グリーン・グランデ

女帝パープル・ソーン、全員がレベル9の六大レギオンの王たちであり

半分がここに結集したのである。

 

「…そうね、全員がそうじゃないだろうけど…このくらいのファンがいる

デュエル・アバターは、私が知るうる限りいないわね。

昔のライダーでさえも、此処までの人気は無かったはずよ?

グランデ、貴方のお勧めの子は?」

 

「アサシンは良い線は言っているが…俺の本命はパイロット…

ロータスのカラス共々本気で引き抜きたいと思っている…」

 

重い口で開いた、ソーンは、この試合を分析し

戦う寸前の二人をいま映像記録アイテムを開いて、撮影中の

完全に趣味に走っているグランデに聞く。

因みに王達やグランデの側近以外は、グランデの趣味は知っているが

新たな王ヘッドや、ほかのバーストリンカーがこれを見たら

え、まじ?と引くだろうというぐらい性格が変わるのだ。

このカメラ小僧ならぬカメラ王は…

 

 

「なぜ?あのプロミネンスのレインの所属で白髪の青の子は

一度、色被りの彼を破っているのよ?」

 

と聞くと…

グランデは一言で簡潔にこう言った。

 

「あれは、リトポン・ガーディアンと同じ存在と言えば、ブルーお前ならわかるな?」

それを聞いた時、ブルーの空気が少し変わりまた元に戻る。

 

 

「なーるほど、この世界に生まれた最初から、あの男と同じプレイヤースキルだけの

いや戦いだけ特化の化け物だと?…なるほどなるほど、言われてみれば

あいつの闘気ような物、あの野郎と近いな…ロータスめ

飛行アビリティと俺んとこのやつを引き抜き以外にもいいやつをスカウトするとは…

それにあれと同じ生き物なら58連勝という記録も頷ける

しかも、交渉可能な時点であの基地外剣士より、好物件か…

ロータス本当にいい好物件をゲットしたな」

そう頷きながら、かるーい感じで自己解釈をする。

 

 

「あのパイロットというアバター、何でもかの殺し屋ヴィジリアン・ランナーの子だそうですよ?」

 

とにやにやしながら沈黙をしていた、レディオがそう言った。

その時ブルーとソーンは、レディオの方を向く。

 

「ふーん、あの噂本当だったのね…」

 

「……そうか」

今度はチラッとカメラ王を見ながら口を重たくする、ブルー

ランナーとグランデの事を少なからず知っているようだ。

 

「だが解せんな…」

カメラ王ならぬ緑の王はそう呟く。

 

「何がだ、グランデ?」

 

「この観客数だ、幾らパイロットとアサシンの人気そして

あのザ・バーニングとタイガーたちの情報リークだと言っても、この人数はおかしい…」

 

「言われてみればそうだな、コネが多そうなラプターや虎の二人が流した噂で

俺たちは集まったが、幾ら何でもこの数は異常か…?」

 

「あの二人以上のコネがある奴らなら可能だ…例えば我ら王と呼ばれる階級の者たちなら

信憑性は更に増すだろうな…」

そして最後にそう付け加えた、グランデ

 

ブルーは何…?と言い、レディオは我関せず、言った本人のグランデは速く始まらないかな?と待っている、そしてソーンは、この噂をさらに拡大した張本人に心当たりがあるのか、

いや知っている、自分はザ・バーニング、オレンジ・ラプターや芸人集だ…

あのトリオチームの噂を聞いてきたのではなく、ある男の招待できている

そうこの試合を招待した人物ならこれが二人の噂の拡大散布が可能だ。

 

そう思いこの見世物の舞台を告知し、客寄せピエロの顔を何をたくらんでいる?と

いう顔しながら、【この黒対赤の紛争を引き起こした黒幕、黄の王イエロー・レディオ】を見る

 

 

『そのクロム・ディザスターのカード貴方が預かったら

どうかしら、大丈夫、この事は私とあなただけの秘密よ』

 

 

『ブラック・ロータスの復活で、先に狙われるレギオンは

緑か赤か貴方なら、サン解るでしょう?』

 

 

「(こうも、上手く舞台ができるとは…ラプターと、トライブの4人には

感謝をしないといけませんね)」

ある事を思い出しながら、この喜劇の前章をグランデとは違って楽しむレディオ、

事の発端はそう、2年前ライダーが生きていた時代

最後の狂気の渦の魔人を倒した時、七王全員が災渦の鎧がないのを確認した後

 

ある物に呼び止められた時だった。

 

 

その者の名は、【WHITE・COSMOS】純白の女王にして

七王随一の知を誇る王、そして唯一の蘇生スキルを持つ者

その王に、託されたカード、倒したはずの災渦の鎧の強化外装が封入されたカード

自分では荷が重いという理由で渡された代物。

 

『隠したくないなら構わないわ…次の皆が集まる七王会議あたりにでも、公表しても構わないわよ…?そうそう、レディオ君その七王会議、私は欠席と言っておいて

一応代役は立てるけど、また会いましょう』

と笑って手を振って去って行った。

自分もその当時は他の五人に隠し事をしているようで、心苦しさもあった

 

なんせ、クロム・ディザスターの最後の止めの役をしたのだ

自分が前衛、レッド・ライダーが中衛と後衛、そしてそのホワイト・コスモスが

全距離での三人がかり、かつブルー・ナイト、グリーン・グランデ、パープル・ソーン

ブラック・ロータスの四人が削りに削って、最終的には合流してきた4人も併せて

王七人全員が囲んで、後ろから自分がとどめを刺しようやく止まった、

しかもその布陣で10分以上は耐えるという偉業をやってのけたのだ。

 

もし手違いで、自分がディザスターになったらだめだと

次のレベル9昇格の案件後に公表して、しかる後処理しようと手はずを整えてた矢先

 

災渦の鎧を公表する事はなかった、否できなくなった…

 

 

コスモスが除く、全員レベル9に上がった会議で

 

突如血を血で洗う、バトルが勃発…友だと思っていたロータスが

自分の親友を手にかけ、全損させたのだ。

 

不意打ちにより必殺技しかも禁断の心意を使っての行為

 

その悪行と絶望、怒りが駆け巡り、ブルー、ソーンそして私の3人

グランデは最後まで、裏切り者のロータスとわれら三人を止めようと仲裁で第三軍

で動きロータスVS王三人VSグランデのバトルロワイヤルという悪夢が勃発。

 

『ロータスウウウウウウウウウウウ!!!』

バトンと打撃の嵐の連打攻撃をしていた私と

 

『よくもライダーおおおおおおおおおお!!』

怒り狂いながら、紫電をロータスに叩き込むソーン

 

『■■■■!!!!!!!』

 

そして声にならない声で叫びブルー、最強のエクスキャリバーと

同等の力を持つ北斗七星天枢の星の名を関した、神剣【THE・IMPULSE】

を使い暴力的な剣技でロータスに向かう

 

そのロータスは

 

『星光連流撃(スターバースト・ストリーム)!!

光環連旋撃(ジ・イクリプス)!!!』

 

 

『二人目もらった!!奪命撃(ヴォーパル・ストライク)!!!!』

 

 

それを、星のような八つの光を放ちながら両手の剣で、自分の近接技をいなし

その力を利用しながら次のソーンの攻撃を高速剣技にシフトかつ威力を底上げし

防ぎながら同時にブルーを迎撃、さらにいまだ二つの心意技の力が残ったパワーをすべて

最後の一撃に込め、ブルーを至近距離でヴォーパル・ストライクを叩き込む

 

その姿まさに剣舞を舞う女剣士、冷静な判断をできなくとも

バトルは完璧すぎる、鍛え抜かれた心意の練武による剣の舞のフイニッシュ

これが決まれば、ブルーもHP0になるダメージを負う

 

『…やったか?』

が…

 

『双方やめよ…踊らされているとなぜわからん…』

意味の分からないこと言っている

横から間に入った、ブルーの攻撃をかばう第三者グランデによって阻まれる。

 

その後さらにバトルは続行されるが

 

それもすべて肝心なところで、ロータスや自分たちの前にグランデが阻み

最後は、ロータスが逃亡という形で場は流れた。

 

その後ロータスは2年もの間、姿を隠し

邪魔をしたグランデの件は、心当たりがあるのかブルーがグランデの擁護につき

ブルーの説得で私は折れ、ソーンもしょうがなく折れ

水に流すことにした。

 

 

そして更に半年後、プロミネンス内部で次の赤の王を選定する、領土戦ならぬ

紛争が勃発する。

 

ほかのブルーとグランデは、静観するよう言われたが…

私と、ソーンはライダーの懐刀であり旧知であった、

【究極の一撃(アルティメット・ストライク)】の

異名を持ったオックスブラッド・キッドを、極秘裏支援していたが

 

無名の物に…赤の王になる最終決戦で、彼が誇る最強最大の強化外装の打ち合いで

敗北し

 

二代目・赤の王が生まれた…

 

認めない、こんなもの!!

私を友だと言ってくれた、あの男の後釜があんな訳の分からないやつなんぞに!

ソーンはプロミネンスに見切りをつけたのか

もう、プロミネンスにはかかわらない方針をとる。

 

そんな時である、埼玉からメールがくる

 

自分の子がレベル8に上がったという報告だ。

 

そしていつの間にか七天魔器の一つを手に入れ、相手をしてくれという

内容だった、それを了承し…相手をして、驚愕した。

 

我が子の強さに…そしてもう直ぐわれらと同じ領域に届きつつある。

そして天は我に味方をする、彼が東京に戻れるという幸運に

 

それと同時に、ある事を思い出す災渦の鎧の存在を

 

と、ここである 筋書きの名の計画を画策する

 

そして更に半年ロータスが復活し、その直後に我が子

【戦神】とも呼ぶべき強さを持った我が切り札は成熟した。

 

時はきた後は、舞台を整えるだけ…

と、そんな時にレギオン立ち上げのために傭兵の紹介の相談として

ソーンあたりにしようとした時に、自分としたことか間違えてあの事件から連絡がない

コスモスにメールを送る、どうせ無視されるだろうとおもい、再度ソーンにこの計画と

一緒に持ち込もうとした矢先

 

 

コスモスの名宛で、メールがすぐに帰ってきた。

 

紹介できる子がいると、しかも誰も言っていないはずの

【私の計画の一部を言い当てるような一文を載せて】

 

少々驚くが、ソーンより姿を見せないコスモスにこの計画を持ち掛ければ

ばれずに、悠々と計画を進行できると思った私は

 

ほかの王たちと内密で極秘裏にコスモスと会談し、紹介されたバーストリンカーを見て

驚愕する、かつてブルーとロータスの処の存在矛盾とディザスター討伐隊が

数十人と相手して生き残った凶剣星ガーディアンと、唯物じゃない風格を持った

パニッシャーを紹介された時は、コスモスをいぶしかったがもう後戻りはできない

 

コスモスも自分も危ない橋を渡っているのは同じ!

計画を成就すればどうともなる!

そう自分に言い聞かせ、このことには目をつぶり

 

彼らをガーディアンはわが子のレギオンの傭兵で雇い、パニッシャーはそれと同時に

プロミネンスにある調査を依頼した。

 

 

そして私は、サンと接触し…ネガ・ネビュラスを放っておけば

どうなるか解らない、確実にグランデより先に2代目を狙うと

戦力がない今がチャンスだ、5人のエレメンツが再結集したら

またネガ・ネビュラスは七大レギオンと同じ戦力が返り咲くと誘導し…

 

結果、

 

 

プロミネンスVSネガ・ネビュラスの抗争の図が完成した。

 

「(くくっくく計画は順調…何の問題もない!彼らが二人どちらが勝っても負けても

最後の結果は変わらん!?最後に笑うのはこの私だ!精々私の手の上で踊ってもらおう

主役が来る前座として!おどれ、そして開かれる舞台の宣伝の前座として…

私のアキハバラを荒らした、二人よ踊るがいい!)」

 

 

 

「「うおおおおおおおおおお!!」」

と叫ぶ観客席の中に異彩を放つ者たちがいた

 

 

客席最前列、彼らは民族衣装と仮面をつけた三人組

 

「おい、どうしてこうなった…スライサーお前か?」

 

「違いますよ、お前じゃないのか?」

 

「いやいや、俺は知り合いに流しただけだし、長やラプターでもここまですごくなるとわ」

征王男子学院の生徒がバーストリンカーになった者たち、事の発端が

偵察していた長こと藤堂冬牙が、あのブレイズ・パイロットVSダークブルー・アサシン戦を見たことから始まる。

 

彼の情けない通り越して、心配や不安を感じさせる負けプリを見た時

冬牙は、これは彼のトラウマに関係する事だと直感で理解した。

 

なぜなら彼の強さは、私立清美学院のラプターやダンサー、そして私でも

ガチンコでやって勝てなかったほど、まぁラプターは相性差が最悪なのだが

それでもレベル3・4のバーストリンカーがレベル7を倒す

ブレイズ・パイロットの強さと戦う姿勢を新たなライバル視と、敬意を持っていた。

 

が、あの試合はまるで悪夢を払う子供だったと、自分の目ではそう見えた…

 

そう心配した、冬牙は彼の友人らしいラプターのリアルで自分の幼馴染の

祝優子を呼びこの試合を見せた、結果は自分と同じ感想を述べ

ライバルとしてどうにかならないだろうか?と彼を救えないかと優子に

相談した、そう自分も彼には今ここで消えてほしくない。

なぜかわからないが彼には、他のバーストリンカーにはない魅力がある。

彼と同じレギオンの、鴉が皆の希望なら彼は皆のヒーロー的不思議な

存在だ。

 

 

 

過去に自分のデュエル・アバターのトラウマが原因で消えていった者は

数多く見てきた…だから、こんなところで消えてはならない。

鴉もそうだが、彼にも加速世界に重要な人物だ。

ヒーローとは憧れ、救い、目標といった夢が詰まった存在だ。

 

そんな存在を彼に重ねた者たちが、全員ではないだろうが

ここまでのバーストリンカーを集めたんだ、まぁまかせろと言って

優子が言った後数時間後に、来週までにこのマッチングをやるって噂をながせや!

オラァ!!って理不尽な命令をされた当初はビビったが、その後理由を聞いて

理解し快くはないが、了承しこの展開になる…

 

「まぁこれで、やつも答えを出せばいい…!

お前ら全員隠れろ!?」

観客席を眺めながら、あるものに目を映った瞬間

隠れろと指示を出す、トラそれに従い二人も隠れる

 

 

「どうしたんですか!?長!」

 

「少し顔あげて、ちょい上の三時方向見てみろ…」

そう言われひょっこりと、顔あげる先住民族コンビ

示された、方角をみると、目をぎょっとする二人とも

スライサーの相方は、ブフと吹き出す。

 

その光景は、ある足を組んでデュエル・アバターが普通に観戦をしている

だけのはずだが…満員御礼のコロシアムステージが

そのデュエル・アバターの中心にして、ぽっかり空いた異様な光景だ。

その中心の存在を、皆が恐怖して避けているのだ。

 

そしてその三人は、その原因を知っている。

 

「「「喋る災禍の鎧が何故此処にいる!!」」」

 

三人一斉にツッコむ、くすくす笑いながら足を組んでかなりリラックスして

観戦を待つ者、2代目・クロム・ディザスターをタイマンで一度キルし。

更に、最強の剣士2人係でも仕止めることができなかった。

悪行の武勇伝は、山のようにある…最強最悪のバーストリンカーのダークサイド代表

凶剣星リトポン・ガーディアンが、たった一人で見てる

白い色なので、中心がぽっかり空いてるためかなり目立つ。

 

 

「あいつもファンなのか?…」

 

困惑する冬牙…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やれやれ…まさかあの龍が奴さんと再戦か…」

 

そう言いながら、上の階で彼もたった一人で見物するバーストリンカー

ヴィジリアン・ランナー、この試合を少々複雑な心境で見つつ

彼もラプターや部族の噂によって、観戦登録をしてきたリンカーの一人

 

そしてトラウマの原因を知っている人間でありパイロットの親である。

 

 

「あいつも意味わからんアビリティを解除優先にしろって言ってるのに…

まぁいいか…今の俺には見てるだけしかできないんだ…ん?」

彼の心配できたが、見てるしかないなとぶつぶつ独り言を言ってるとき

後ろからちょんちょんとつつかれ、なんだと振り向くと…

ランは驚愕する

 

 

赤い袴と白い色の巫女の様なデュエル・アバター

 

「お前はデンデン!!?」

 

「なのです!!」

一瞬だった、巫女デュエル・アバターの腰からの流れるような力の分散から

くりだれた、ICBM直伝正拳突きが、ランのどてっ腹に見事クリーンヒットし、吹き飛んだラン…

 

 

「あれれ?おかしいのです、懐かしい後姿いると思って声をかけようとしたら…

嫌がらせ系の必殺技か、黄色系の幻術を食らって、ありもしないことを口走る

ランさんがいたので、まぁとりあえず排除したのに、この幻術きえないのですぅ~

あ、もしかして本物さんでした?んじゃもう一発いっときます?」

 

と取ってつけたような、棒読みな説明をする打撃巫女…おかしい、彼女は遠距離赤なのに…

いや内の子も接近戦の鬼だが、最近の赤はガンカタみたいな接近戦しながら銃を撃つのが流行ってるのか?

 

痛む腹を押さえながら、立ち上がり…目の前の小柄な巫女装束の少女型

デュエル・アバターを見て…

 

 

「や、やめろ!うげー、容赦ないな…アーダー・メイデン、いや久しぶりだなメイヤン」

と彼女に挨拶をする。

 

彼女の名は、アーダー・メイデン

別名劫火の巫女と呼ばれる、七大レギオンと呼ばれた旧・ネガ・ネビュラスの

五人いる幹部勢【五大元素(エレメンツ)】火の元素の称号を持つ

 

そして旧・ネガ・ネビュラスでは最年少の少女

 

「お久しぶりなのです、ランさん…帝城戦では生き残れたとは聞いてましたけど

どうしてここに?」

帝城の言葉がでたが、すぐに違う話題になる。

 

 

「あの赤いの俺の子なんだは、リアルとこっちでもいろいろ

トラブっているのを知ってたから心配してな」

 

「ランさんが子を作ったのですか!?しかもあの色被りさんの?」

 

「そうそう、まぁメイヤン見たく遠距離戦主体じゃなく

超ド級の接近戦のバーストリンカーだけどな」

 

と自分の子を紹介するラン

 

「あ!ロー姉の時の試合を見てましたので、実力は知っているのです!

ロー姉の柔法をおそらく初見で突破できるなんて、かなりの強さですよね?

初めてお幾つでしょうか?」

 

「半年もたってねーぞあいつ。戦闘とか勝負事になると頭の回転とか速くなるからな」

 

「ほへー将来が楽しみなのですねー。…あのーランさんって…」

と急にもじもじして何かを言おうとする、メイデン

 

「戻らねーぞ、俺は…戻る資格なんてないのさ…俺みたいな糞みたいな負け犬」

 

「何でですか!?私やグラフさん見たく

無限EKされてるなら兎も角…ランさんは…」

 

 

「ああ俺は無限EKはされなかったさ、その代わりその生還は惚れていた相棒を

犠牲の上にな。しかも俺はな…ネガ・ネビュラスのたった一つの掟を守れなかった…

くず野郎の卑怯ものなのさ…俺は一匹狼がお似合いだ

そして俺がいけないのは二つの理由がある

一つ目はイップス症候群って知ってるか?簡単に言えばトラウマで筋肉が一時的麻痺する

精神的疾患だ、俺はそれをリアルとここで両方かかった、もともと俺にとってのイップスは

ここに来るトラウマの一つだったが、帝城戦後にこっちでも似たような症状がでてな

碌にバトルができなくなったんだ…

そしてもう一つ、戻るなら最初の奴はあの鬼…いや…悪魔、あ、間違えた

あの暴力鉄腕…でもなくロータスの姐さんの右腕だったあいつだから…

うん?どうしたメイヤン?」

あのときの帝城戦、覚えてる範囲のことをメイデンに話をし

誰にも言わなかったリアルのトラウマの一つと今の現状を話し

なぜか7割自分つけた悪口めいたあだ名を言ってるとき

メイデンが震えながら後ろを指でさす。

 

え、なに?とランは思いながら、後ろを振り向くと

車いすに乗った、ピンク色の服を着て大きな帽子をかぶった

空色の長い髪をしたデュエル・アバターを見て戦慄する。

 

「どうも久しぶりね、メイメイに…それとお・お・か・み・く・ん♪」

 

「あ、あの~レイカー先輩…どこら辺から聞いてたんすか?」

 

「狼君が、メイメイにいいパンチをもらってたあたりからよ」

それを聞いた瞬間、やばい殺される、観客でなにをしても大丈夫なシステムだが

かれのバーストリンカー人生の感がさけぶ、逃げないと殺される、いや物理的に消されると、

そう思い盾として、メイデンを使おうとしてもう一度振り向くと

すでに遠くに走って逃げていたのを見て、あ!ずるいぞと思ったと同時に

こっちも全速力でメイデンと同じ方角に走り、すぐに追いつく。

 

 

「な、なんで!こっちに走ってくるのですか!?ランさん!レイ姉に鉄拳制裁のおとり役をしないと!私が窒息死するまで、玩具にされるじゃないですか!」

今のレイカーと呼ばれたデュエル・アバターに何かトラウマでもあるのか

彼女が絶対言わないことを口走るほど混乱してながら、全力疾走している

メイデン

 

「う、うるせー!苦手意識を持っているのはお前だけじゃないんだぞ!

事あるごとに、グラフの旦那と一緒に実験的に新種エネミーの上に落としやがって!

俺のストームバーナーが無かったら何度EKされかけたか…

しかも新しい技を覚えたかったらって俺を実験台にするのはよしてくれ!!」

 

と半泣きになりながら、叫ぶラン

 

 

「そ、それってカレン姉や!レイ姉にセクハラまがいな発言が大半だったじゃないですか!完全にランさんの自業自得なのです!!」

 

彼女たちがおそれている人物の名は

 

デュエル・アバター名

 

スカイ・レイカー

 

五大元素風のエレメンツの一人にして

旧・ネガ・ネビュラスのサブマスター

 

あのブラック・ロータスの右腕にして、打撃戦ではランの上を行き。

 

加速世界、表のサイドある種リトポン・ガーディアン以上に武勇伝を作った人だ

 

そしてこの二人の天敵である。

 

「先輩は!?はぁ!?ぎゃああああああああああ!?」

 

スカイ・レイカーが追いかけてないかと、顔だけ振り向いたとき

すぐそこに車いすを爆走していた、レイカーを見てしまった瞬間、引き飛ばされ

 

前で走っていたメイデンを捕まえてタッチダウンし、引き飛ばしたランをもう一度引き

そのさいどぴゃああああああああ!という断末魔が、対戦が始まる前に響く。

なんだなんだと様子を伺う観客のリンカーは、騒ぎの中心がレイカーだとみると

ああ、あの人と関わっちゃだめだと思い見なかった事にした。

 

そして落下したランを逃がさないように、車いすで引いた状態で止める。

捕まったメイデンはお人形さんのようつかまれ身動きできない状態である。

 

 

「あらあら、二人とも2年ぐらいの再開なのに恥ずかしがちゃって、かわいいはね…」

 

と言いながらメイデンを窒息寸前まですりすりしながら、その反動で下に敷かれた

ランがタイヤにギリギリと動き、圧迫死寸前になる。

 

「「く、苦しい…!」」

 

二人の心は悲しい方向で一つになった瞬間である。

メイデンは先ほど言った通り旧・ネガ・ネビュラス、そして今の新・ネガ・ネビュラス

でも最年少現在3年生である、そのためメンバーからは可愛がられている

のだが、その中でもレイカーは溺愛するほど可愛がられている。

そういつも窒息死するほどの可愛がりとあるせいで、メイデンはレイカーに

苦手意識を持っていた。

 

そしてランは入団当初、バリバリダークサイドに突っ走ていたため…

レイカーの感にさわり…メイデンとは違う可愛がられた物理的に

それとランの性格上、下ネタみたいな発言orセクハラ発言でツッコミという名の

可愛がり(物理)でロータスと同じく、レイカーには頭が上がらず。

そして、彼女のいたずら心で、グラフともどもかなりの被害をこうむった為

ランも彼女には天敵級苦手意識を持っている。

 

 

「「おひさしぶり(なのです)」」

と何故かレイカーの前で、正座する狼人型と巫女型のデュエル・アバター

なんとまぁシュールな、光景である。

 

 

「改めて久しぶり二人とも、やっぱり抗争が気になって見に来たの?

あ、狼君は今から戦うあの武闘家君の親だったわね?」

 

「はい、そうっす、プレイヤースキルは多分かなり高いんですよ…」

 

「知ってるわ。彼のデビュー戦で当たった子は、私の子なのよ♪」

 

「はぁ!?あの骸骨フルメタルパンクロッカーライダーのあいつが!?

先輩のこっすか!?」

 

アッシュ・ローラーのことを思い出すラン

 

レイカーは笑って、自分の子を説明しようと

 

「ふふ、あの子はちょっと特殊な子なのよ…

リアルはたぶんあなた好みじゃないのかしら…狼君?

と言っても、特殊性はあなたの子に負けるけど…あの子の

デュエル・アバターあれは何?アッシュから聞いたわよ。

システムに連動した自爆機能が付いたアビリティって?

しかもあのハートと同じブレイズの色って?」

 

「あー、俺もようわからんのですわ…こんな特殊性…【例の祝福】持ちだと

思うんですけど自爆について意味わからないんですよ…

色がかぶってたのは、俺後々知ったレベルなんで」

 

レイカーの発言に?な発言を聞きそれを流し、レイカーの質問に答えるラン

 

「あ、私は心配してたのと、このアキバのパーフェクトマッチが

バトルするって、バーニングの人に聞いたんで!

見に来ました!パイロットさんの戦い方かっこよくてすきなのです!」

 

とここに来た経緯をこたえるメイデン

 

「私もよ。アッシュ…ああ、私のこの名前ね、アッシュが一撃も入れれずにまけて

ロータスの鴉さんと一緒に格闘技の見本にしてると聞いたから来たの、アッシュと一緒にね、彼の試合は始めてよ。ちなみに、アッシュは鴉さんを見かけたから

そっちに行かせたわ」

 

その言葉に反応するランは、重い口を開け

 

「たぶん、この試合泥沼になるか…下手したらすぐに終わるかも…」

 

「あら、どうして?」

 

「それは、サンのガキ、ダークブルー・アサシンだっけか?

あいつはな、パイロットと俺と縁があるんだわ、しかもリアルでな…」

 

「もしかして武闘家くんの心の傷にかかわること?」

 

「YESと言っておきましょう」

 

そのランの言葉に、いまだメイデンをつかまえた状態で考え込む

 

「もし彼が、アサシンに負けたら…明日の領土戦に影響を与えるわね…」

 

「ええ、間違いなくネガビュは不利ですが…保険はかけましたんで…

たぶん領土戦の結果は分からなくなるかと…」

 

「え、何をしたんですかランさん?」

ランの言葉に?状態で首をかしげるメイデン

それを見たランは不敵に笑い…。

 

 

「領土戦の勝利のカギは…鴉にあり!と言っておきましょう」

その自信的な発言にレイカーは思うところがあるのか

 

「まさかラン…あれをロータスの子に?」

 

 

 

 

そして、近くでマカライト・フェアリーと一緒に試合を見守るアクア・カレント

 

さらに観客席の中で黒いマントを体全体に包み後ろに二つの双剣を携えた、

黒色の剣士や

 

最前列で試合を見守る新・ネガ・ネビュラス勢プラスとアッシュ

 

そして、違う席で陣取ったプロミネンスその中央にどこから持ってきたのか

望遠鏡をのぞくレインと、欠伸をかくジェネラル・サラマンダーと

映像記録をする、ルーク達一向

 

 

そしてその後方でオックスブラッド・キッドが一人たたずみ

 

一同の思惑や、思い信念が交錯する中

 

試合開始のゴングが響いた…

 




ようやくダークVSパイ戦をするといったな…あれはうそだ!(二回目

あ、すいません!まじすいません!
どうしても書かないといけないかったのと、新刊のせいで大幅に描くことが増えたので
幕間として話にしました。

ちなみに増えたものは見ての通り、新刊の黒幕ですええ。

真の黒幕、100パーホワイト・コスモスことホッコス姉さんです。
ここのホッコスさんは、原作より怖いですよ…

なぜならロータスをたきつけてライダーをつぶしポケモンのごとくゲットだぜ!にし
その前に、ロータスが再帰したら動くだろうなーとハンターハンターの十二支んの
パリストンよろしく、二人を信じて策を練って
クロムディザスター編から縦層レースまでが彼女の策略ですねw


まぁいまだディザスターは生まれていませんが、傭兵二人は彼女の生きがっかたので
もう監視されている状態w
ええ、あの人怖い、いまだ原作では姿は見せませんがw

ちなみにレディオは黒幕()というのがわかりましたねw



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第13話、闇の中の光・少年答えを見つけるとき・前篇

遅くなりました(*´ω`*)

あと視点が少し解りにくいかも…


大銀河の場所・High・Est・Level

 

その玉座で彼は見ていた、これから起こるバトルに

 

赤い騎士の男、顔がはがれたその男

 

 

する後ろから、人影見えるその数二人

 

一人はローブで全身をすっぽり覆われた男と

 

もう一人は全身青く黒いポニーテールの髪をした女性型デュエルアバターである。

 

ただし、彼女の色は青色ではない、存在しない物達、NOBODY.AVATAR.SERIES

と呼ばれるカラー表記されない規格外のデュエルアバターであり

システムの守護者たちこの空間に入れ、BRAINBURSTの中枢のアクセス操作権を持つ

特別なバースト・リンカーの三人の一人名は

Nobody・ClearBlade(ノーバディ・クリアブレイド)

 

 

「やー、賑やかな雰囲気を感じてロードと一緒に来たよ~グランドマスター

あ、まだそんな劣化データーの姿のままでいる~

僕やロードはアバター体に慣れないのに~ずるいよ~」

彼女は気軽に赤い騎士話しかける。

 

 

「おやおや、そういわれてもねー、この姿は私への戒めなんだ

あと、デュエルアバターの姿はあまり好きじゃないんだ。

あと名前もね、いくら我らブレインバースト中央サーバーのさらに奥深く

新なるカーディナルに選ばれた【ネオ・カーディナルの三騎士】と呼ばれててもだ

■■■くん、私を呼ぶならこう呼んでくれ…【Heathc】と」

 

 

「わかりましたー団長さーん」

 

 

 

「…わかったそれで手を打つとしよう…」

 

そんな他愛もない会話に、フードの男が動く。

 

画面に指をさす。

 

 

「この二人、資格がある…?…グランドマスター、お前この赤い奴に細工したな?

BBプログラム適正者に直接の介入は規約違反だぞ、消滅プログラムのパッチが

こいつに張り付いている、それにこのプロミネンスゲージメーターという

変なアビリティーがついてるぞ…?これでパッチは防いでいるみたいだが

どうする気だ?いや、こいつはお前の何なんだ?」

 

だから、団長と呼んでくれ…としょんぼりしながら

今始まろうとしている、試合の画面を大きくし

 

ブレイズ・パイロットをクローズする。

 

 

「彼の本名は、田所龍馬…君たち二人にも、因縁がある…そして私にもだ

と言っても、彼の名はでなく、彼の父親だ…ノーバディ・ロードナイト

彼の父親の名は田所竜矢、紅蓮の魔拳士リュウヤといえば解るね?」

 

 

「ああ、あの赤くてものすごい強かった人か…あの人最終的には、ぼくの【オリジナルソードスキル】、全撃見切ってくるんだもん…あれには驚いたね」

 

「そして…20~30年前に【キリト】と【リュウヤ】が、SAOプレイヤー数100名以上の援護で、押し上げられた100層の城でお前と戦い…」

 

 

「激戦の末、私と彼らの3人で、相撃ちになって…私は死んだ。

私を倒せば、私の時の戦いだけは…リアルの死は免除にするシステムだったからね…

まぁ当然、ほんの1時間のタイムリミット付だったし、リアルでのタイムリミットもあった。

それに、99層の数百体以上のモンスターの軍勢と戦うために…

聖竜連合とKoBの二大ギルド

そして全階層からかき集めたプレイヤーたちが援護はあれで一回こっきりだった…

おっと話が脱線したな…。ああ、彼は少なからず、選ばれた8人と試練に打ち勝った

6名より、期待してい…うん、ロード、君彼に何かしたか?」

 

昔話をしながら、個々の経緯を説明しようとした矢先、ノーバディ・グランドマスターは

パイロットを見て、あることに気づきそう問い詰める。

 

 

「俺は何も?さっきも言った通り、BBプログラムの干渉は規約違反だ…ぁ?

なんだこれは?さっきは…数秒前までは無かったぞ?」

 

彼らしか見えないもので、今ブレイズ・パイロットの胸に黒い靄を纏った

光る玉が、胸に憑りついているのだ。

 

ロードナイトも驚き、空間表示枠型ディスプレイを起動し、袖から黄金色の両腕が現れ

ディスプレイを操作し検索をかけるが…

 

 

「何か知らないけど…周りの黒い靄は、気持ち悪い物だけど…

彼に憑りついている核は、多分害意はないよ…僕の感だけど…」

 

 

「クリアブレイドのいう通り…害意は無いが…

驚いた…こいつは心意だ…。

しかも、強力な二種類いや、三種類バラバラの心意が

あの靄と玉を形成している…玉の心意の塊の周りに…いや違うな

悪意の心意2種が、この球と繋がっている。

興味深い、どこから入ってきた?しかも…他人に無自覚に取りつくほどの

心意…レベル4や5のバースト・リンカーじゃできない、いや

6~8クラスのバースト・リンカーでもできるかどうか…怪しいレベルだ」

 

と、調べた結果を説明しながら…そう分析をする。

ロードナイト。

 

 

「レベル9の王って呼ばれている、バースト・リンカーならできるってことは…

彼の所属している、ブラック・ロータスがこれを?」

 

「違う、いや訂正しよう正確にはブラック・ロータスはやりたくてもできないだ…。

ブラック・ロータスは、レベル9の王でありバースト・リンカーが呼ぶ

心意システムを知り使えるが、全てのデーターを見る限り、全て威力拡張系又は

射程拡張などだ。さらに上位の四大感情も使うが…

それもすべて拒絶あるいは憎しみの、負の心意だ」

 

「この黒い靄の心意のカスを使ったのが、ブラック・ロータスだったら信じるが

こっちの心意の塊、まるでバースト・リンカーの魂のようなデーター量は

明らかに正の心意、喜びや慈悲、救世に当たる代物だ…

あの今の王のメンツでここまでの清らかな心意を使えるやつはいないはず

しかも、感づいているのは我らハイエストレベルにいる者たちだけだ。

王たちも気づいていないと見える、我々が確認して3分だ

あと2分で試合開始だが…未だ消えない、それどころか…

定着しようとしている…いったい誰がこんな心意を…?」

 

 

此処までの調べで改めて、驚愕をするロード

と黙り込み違う検索をしていた、グランドマスターはこれの正体を見つけ

顔のない顔で…

 

 

「クックハハハハ…!!なるほど彼か…!そういえば彼の心の傷も

挫折と友に傷をつけた罪だったな!本当にリュウヤ君といい、彼の息子こといい…

そして…【キリト】君たちといい、私の想像の上を行く!流石はオンライゲームだ

何十年も旅をしてきたが筋書きのないストーリーの醍醐味の快感を味わうのは

こんなオンラインゲームでしか無理だな」

 

「何か解ったのか?」

今度はロードが問う

 

「ああ、大体解った…だが、確証がない…そうだなヒントをやろう

その心意の使い手は、既にこのゲームから去っていると…」

 

 

それを言った瞬間、画面からカーンという試合開始の音が鳴る。

 

 

 

13話、闇の中の光・少年答えを見つけるとき・前篇

 

 

鐘がなる、試合開始のゴングの鐘が…闘いの合図の鐘の音が

 

一体どれだけの観客がいるのであろう。

 

『リュウ、お前は才能がある、神様って人がお前にいろいろ優遇しすぎちまったんだ…』

朧げに思い出す、自分の父が自分の力の抑制のために

武術を始めようとした時の記憶…

 

 

『龍馬よ、お前は本気を出すことを禁じる…。いいか、お前の全力は年不相応…

早く言えば危険なのだ、解ってくれ…』

 

白い髪の祖父からそういわれた、あの夏の日…

 

そこで僕は意識してしまったのだろう、いや気づいた。

 

自分の心に住む怪物に…

 

 

 

『あああああああああああ!!!』

 

年上の少年が悲鳴を上げる

 

そして気づいた、自分の本性に

 

 

≪おい、変なことを思い出していると危ないぞ≫

頭の中で急にそんな言葉が聞こえた瞬間…

 

 

 

「あ…れ?」

 

ブレイズ・パイロットは、気が付くと背中から宙に飛んでいた。

頬が痛い…

 

はっ試合が始まってたのか!

不味い、追撃が来る!

 

 

ゾクっと飛んでいる左から、武者震いをした瞬間に

パイは左肘と左ひざを合わせガード姿勢を素早くとり…

 

何もないところから衝撃がはしり右方向に、パイは飛んでいく。

 

「くっ!!」

 

くるっと回転し、着地を決め体勢を立て直し…バイザー越しに

前方を睨む…。

 

 

 

『おおっと!パイ選手先制攻撃喰らってしまった!!

てか、ダークがいねぇーぞこらぁ!いつの間に消えた!?

いやマジで、いつ消えたのか解らないぞ、おらぁ!

ホーンさんこれは?』

 

『ほぉう、これは光学迷彩のアビリティーですな…

でも、私ならともかく、レベル7のラプターさんですら

気づかずに、一瞬で消えるとは…必殺ゲージも消費していない…

ただの光学迷彩アビリティーではありませんね…』

 

『必殺ゲージ消費じゃないとすれば?』

 

『おそらく条件型あるいは、制約型発動のアビリティーとみるべきでしょう。

アサシンの名は伊達ではないようですね…というか、制約型なら馬路、俺のフロステッド・サークルと相性最悪レベルですよ…霧に紛れて、後ろから首チョンパ間違いなしですからね…』

 

『アイエエエエ!ニンジャ!ナンデニンジャ状態ですね、解ります!』

 

『ラプターさん、なんでニンジャスレイヤー知ってんですか…?』

心此処にあらずの、パイの戦闘とダークが消えた今の最初の攻防を解説している

ホーンとラプター、ホーンからお前何歳だよ、ツッコまれる中戦闘は続く。

 

 

 

光学迷彩のダークは近づこうと、一歩足を踏む。

が、すぐに右に飛び退く。

見えてないはずなのに、さっきのダメージで溜まった必殺ゲージで

ヒートジャンプで、正確に突っ込でくるパイ。

 

よけたと思ったら、ボディーバーニアで軌道を変更し

高速で蹴りの体制に変わっていた、パイの跳び蹴りが

ダークを狙う、当たると思ったダークは回避をやめ

 

高速で突っ込んでくる跳び蹴りを両手でガードをした。

攻撃を食らったその場で、光学迷彩が解除され

姿を現す、ダークブルー・アサシン、首を左右に動かし

再び戦闘態勢に入る。

 

「…どうした…こんなものか、パイロット?…」

 

!…初めて、喋るダーク。

 

「お前の本気を…答えってやつを見せてみろ!…光滑刀…!」

 

左手を掲げたとき、ジャッキンという音と共に…

閃光がダークを中心に、コロシアムを照らす。

 

 

 

「ほぅ…聞いてはいたが、此処で強化外装を使ってくるか」

 

「あれが…パイを倒した強化外装…」

 

「なんで、あの剣は光ってるんだぁ?」

 

「ベリーライトニングで、俺様のお目目が痛いぜ!」

最前線の観客席で思い思いに、ダークの強化外装の感想を言う

上からロータス、パイル、クロウ、アッシュ。

 

そんな中、クロウは静かにこの戦いの行方を見守っていた。

 

『もし、またアサシンってやつと遣り合っても…多分龍は勝てないだろうなー

それだけの傷を持っちまったんだ』

ある男の言葉を思い出しながら…

 

こう思う、クロウ

 

「そんなこと無い!勝つんだ龍…!」

 

 

 

 

光の剣線を描きながら、ハイスピードで

こちらを狙ってくる、ダーク。

 

僕はビビらず、正面に突っ込み接近戦を

仕掛けるふりをして、フレアガンを素早く取り出し

至近距離で撃つ、その数3発が…炎の弾丸が…

光の剣腺三筋が、高速で描き…真っ二つに切り裂かれる。

 

な!この至近距離で、弾丸を切った!?

その光景をみて改めて、目の前の男に驚愕する。

 

何せ、片目が見えない状態で…BRAIN.BURSTの反射神経の条件をクリアした男だ。

 

だが、この状況は予想していた!

こちらも足を止めず、残った二発も叩き込みながら前進する。

 

二線の剣筋が弾丸を切り裂き、こちらを狙うが…

 

 

 

「腕はよさそうだが…無駄だ…パイは私の剣速を毎日1回以上は受けている…

そのスピードなら…当たらないぞ、サンの子よ。

奴に攻撃を当てたくば、一ひねり入れなければ当てられん」

と、彼のダークの動きを見てそうつぶやく、ロータス。

 

そう1日1回、修行の意味を込めて対戦をしているパイロットと、ロータス。

 

その言葉通り、パイは光滑刀の高速斬撃を回避し続ける。

 

その時、腕を上げ振り下ろそうとしたダークの一瞬を

パイは自分の左手でダークの左脇を、つかみ振り上げを阻止し

 

「はぁぁぁー…はぁ!」

ボディーバーニアから発生する、通常攻撃、渾身のファイヤーパンチが

相手のお腹を襲う。

 

 

「グフ!」

透かさず小さなジャンプをした、パイは…

 

 

 

 

「ここで…決める気かな?」

 

プロミネンス陣地の席の後方で一人で自分のこの試合を見ていたサンイエローライト・ウィザード、続けてこう言った…。

 

 

「だけど無駄、無駄…」

 

 

 

 

僕はボディーバーニアでのジャンプで、少し浮いた状態で…

本当の渾身の攻撃を相手に叩き込む。

 

まだ答えは出てないけど、長引かせたら僕が負けると

判断し、自分が持てる最強の必殺技を叫ぶ。

 

「バーニング・キック!」

そのコールと一緒に必殺ゲージが空になる。

 

≪あ~あ、勝負を急いじゃって…≫

また一瞬脳内に響くように声が…聞こえたが、攻撃は止まらない

 

必殺の炎跳び蹴りが、いまだ動けないダークにクリーンヒットする。

 

 

「「うぉおおおおお!!」」

必殺技が見事にヒットし、観客達が叫ぶ

 

吹き飛びその衝撃で土煙を上げ、ダークの姿が見えない。

 

相手の体力は…?

 

「うそ、削ってると思ったけど半分も行ってない?」

 

ゾックと背筋が凍る殺気を感じ、正面をにらむ。

 

左目が淡い青で光っている、暗殺者のシルエット…

いつの間にか光滑刀を仕舞っているダーク。

 

「それでいい…お前は戦えばいい…だが、これではない!

お前の全力はこれじゃない!!暗黒凶化闘気(ダーク・ドーピング・オーラー)!」

 

何らかのアビリティーを叫んだ、ダーク、するとその言葉に康応したかのように

彼の中心に黒い闘気が、放出されるように現れ…

煙を吹き飛ばし…さらに白髪の髪が真っ黒に変わっていく。

 

 

 

 

 

「ダークのデュエルアバターは、濃い青だけど…防御力は

青系統では珍しく高い、メタルカラーというほどではないが…

下手な緑系統色よりある。そして彼のデュエルアバターの基本スペックは

攻守速の三拍子揃って優秀、おまけに強化外装は二つ常備していた。

下手な必殺技を打つとこのように首を絞めるよ、パイロット君…ククック」

 

不敵に笑い、自分の子の戦いを見守る、サン…。

その時、後ろを通り過ぎる金髪の人間を見て振り返るが、誰もいなかった…。

 

「き…のせいか…」

 

 

 

 

ガガガガガと言う音が激しく、鳴り響きながら…

 

パイロットである僕は地面に転がりなら、回避し続ける。

攻撃している余裕がない程に、相手の動きが変わったからである。

 

どう変わったかというと、ただ単純に前の戦いより速く動き

分身をしながらというオマケつきである。

 

高速で四方八方から迫り、こちらを追い詰める。

 

ダーク、その分身の数八体

 

 

 

 

『な、なんじゃこりゃー!』

 

『動きが変わった!?本気じゃなかったのか?

いや、必殺ゲージが消費し続けてるから、本体だけだ』

 

 

 

「その通りなのです、攻撃できるのは本体だけ

あれ以上性能のいい分身アビリティーは、そうそう居ないのです。

あれは、身体強化にものを言わせての高速攻撃のおかげなのです」

 

「おめぇーの兄貴も確か影分身の術だってばよ、見たいなことできたな…

というかあいつ、いくつアビリティー持ってんだよ…

アキハバラBGは刀一本で戦ってたってたことかよ…」

 

「はい、『映シ出ス吾身(ミラーズシャドウ)』という名前のアビリティーだった筈です。

効果は3分間自分の実体のある鏡像が5体出現するというものでした」

 

「あのサンの子、自在に光と影を操れるのね…人体強化・光学迷彩・分身・光る倭刀の

強化外装、まさに暗殺者と言ってもいいのだけれど…どうすれば、そんな子が生まれたのかしら…でも…それに気になるのが…ブレイズ・パイロットあの子…の構えの形…

どこかで見たことが…?どこで?」

 

次々と見せる、ダークの手札を驚いている観衆は余所に

彼のアビリティーを推測する、火・風・森のエレメンツ陣営

だが、レイカーは彼のブレイズ・パイロットの構え

 

右手を胸のあたりに上げ、左手を腹のあたりに下げる独特の様な構え

 

流派の様な形を除けば、一般的な空手の形のイメージは、利き手を前にだし

違う手を後ろにする簡単に言えばファイティングポーズをとり

足をどれか一方を前に出すのが、一般的なスタイルである。

 

だが、彼の空手のスタイルは違う。

 

さっき省いた流派の形である

 

武術とは、開祖または師が弟子にオリジナルの技を伝授し、会得した弟子たちが

免許皆伝、一人前と開祖or師が認め。

その弟子が教えられた技を磨き、改良し新たな技を開発し

その次の弟子にそれを教えていくことで…

 

開祖の武術から始まりどんどん木の根ごとく枝分かれしていった

 

それを流派と呼ぶ。

 

ブレイズ・パイロット事、田所龍馬の使う空手は

 

埼玉にある道場であり、結城家と血のつながりがある。

 

田所劉玄がレクトから隠居し代々受け継いできた、赤倥森厳古流空手という物を

道場として門を開いてる、古流空手の数ある流派の一つに

大きく影響を受けているのだ。

 

埼玉の青梅市の一道場なので、知っているはずもないのだが…

レイカーはあの独特の形を見覚えがあったらしい

 

 

「あ…れ…レイ姉が足が会った時の構えのどこか似てるのです」

 

そのメイデンの一言で思い出し…さらに少し思案して…

 

≪ありがとう!≫

 

幼い時のある記憶がフラッシュバックで蘇った。

 

そして、二人の少年の顔が思い浮かびあがり…

 

「ねぇ…狼君…」

試合の激闘が続く中…ランを呼び来い来いと手招きをして

 

「ん、なんだぃレイカ先輩」

 

近づきランに耳打ちをしてあることを…いや、正確にはうろ覚えの

幼い時に遊んであげた、近所の年下の少年たちの二人の名前を

耳打ちで言った。

 

その言葉を聞いた、ランはデュエルアバターからもリアルでも

汗が大量に流し…

 

「…ふ、楓子姉さん…すかぁ?」

 

恐る恐る、レイカーの正体…レイカーの本名を言う。

 

レイカー本人は、ああやっぱり~と手に口を当てくすくす笑い出す

 

「あれぇ?ランさんは楓姉のリアル知らないはずじゃ…?

お知り合いだったのですか?」

 

と聞くと、レイカーはクスクスと笑い、パイロットの方をみて二人を見る。

 

「昔のあの子つながりで近所で遊んでいたのよ…と言っても…

すぐ、私のほうが引っ越しをしたから今まで忘れていたけどね。

まさか、あの悪ガキとオドオドしていた彼が

BRAINBURSTをやって、そしてネガ・ネビュラスに来るなんて、

運命的な感じをするわね。そういえばランが加入して落ち着いた頃らへんから

懐かしい気がすると思ってたけど…気のせいじゃなかったのね」

 

と昔を思い懐かしむように語るレイカーを他所に

ランは汗が止まらず震えている。

 

「ま、まぁまさか、昔の天敵…泣かされ続けられた…年上のネェちゃんが…

レイカー先輩だったとは!?道理で苦手なわけだ!!」

 

理解したランをよそにメイデンは何をやってたんですか、貴方はという

冷たい視線を送る。

 

 

「でもよく気づいたのですねレイ姉ぇ…どうして?」

 

「ああ、単純よ。メイメイ貴方が言った通りよ

私がバースト・リンカーになって接近戦の形の原型が、あの子の構えなのよ。

だからあの子の形を似てるのは当たり前よ」

 

 

そう説明する中、ランは怯えながらすまない、お前が知らない場所で

俺たちのリアル割れをしてしまったと謝るラン

 

 

 

≪慌てんな、本体は一人だミラー・マスカーのような、性能のいいアビリティーじゃない、普段のお前なら見極めれる筈だ≫

また頭に声が…!

 

その声を振りほどき、敵を見る。

 

後ろから二人

左から三人

 

右から一人

 

正面から二人

 

それを確認し迷いもなく右に弾丸を叩き込む

 

弾丸・フレア・バレットは一直線に、黒髪になったダークを貫くが

影がぶれて消える、分身のようだ。

 

そこから殺気が後ろから…現れた本物が、また出てきた光の刀をだし

こちらを狙ってくるのだ。

 

 

だが、これは…僕があえてこの状況にしたのだ。

 

後ろを振り返らずにバク転をする、その際ボディーバーニアの力を使い

スピードを上げ、膝を抱えた状態で頭が地に向いた状態で、両手を解き

膝を10度位の高さに曲げダークに照準を合わせ足裏のロケットを点火する。

ヒートジャンプである。

 

「なに!?」

 

両膝から、それもとんでもない体勢から繰り出せれる。

急加速で突っ込んでくる両膝蹴り、体の関節各種にバーニアと足裏にブースターを

搭載された、このパイロットにしかできない攻撃法である。

 

さすがにダークこと総司郎さんでもこれは避けきれられない、貰った!

 

ダークの胸に直撃し、物凄い勢いで地面に転がりながら

吹き飛んでいく。

 

相手のHPは…よしようやく半分を切りそうだ!

 

『いったあああああああああああ!ようやくパイロット、反撃開始だ!!』

 

実況のラプターさんの声が響く中、倒れているダークさんを見据えた瞬間。

 

ザーッと2年前のあの事件の姿と被る…

 

≪おいやめろ、今それを思い出したら!≫

 

「!…なっ…!!」

 

今、BRAINBURSTをして理解した

 

いや、理解していたのに目を背けていただけだ。

ザーっと記憶のフラッシュバックが映し出せれる

あの時本当に、後悔していたのであろうか…

 

いや、逆だ…

 

 

あの時、自分がやってしまった…ことを恐怖したんじゃない。

 

そうそれじゃないんだ…

 

 

あの子供のころ遠い記憶で、空手である人に褒められて以来

あの世界、闘争世界に魅入られた。

 

父と祖父が、僕に武術を教えたのもあの二人は初めから解っていたのだろう。

 

 

そうだ…

 

 

 

 

「僕は!」

 

 

「「うおぉおぉぉぉ!!!」」

波のような観客の声援が爆発的に唸る。

 

見ると、立ち上がるダークを見て観客が興奮したらしい。

 

 

「流石だ、仕方ない本気を出すしかないな…」

 

えっ?その言葉を聞き終わらないうちに

 

 

体が勝手に反応する、両手を×点状にしガードだと…

 

 

ガード体制に入るのもつかの間、ベキっと右手が拉げる音が

 

「がぁ!!!」

 

気が付いたらダークがパンチをした状態で目の前にいるではないか…

 

髪は白髪に戻っている、身体強化は終わっているはずなのに…

 

 

『「なに!?」』

 

観客たちも、ダークの本気を見て驚く。

 

だが、この近距離ならと思い、フレアガンの引き金を引く。

 

そしてフレア・バレットがダークを襲い貫くが…

 

「それは残像だ…」

 

はぁ!?と撃たれた、ダークさんは分身否、残像は消え

後ろに回り込まれ、後頭部にけりを叩き込まれる。

 

 

 

 

「良いことを教えてやるパイ。このダークブルー・アサシンの

持ち味は、剣の強化外装でも、攪乱と強化アビリティーでもない…。

こいつの持ち味は単純な…スピードだ。

このダークブルー・アサシンはスピード特化型デュエルアバターだ!

今のがダークドーピングオーラなしの、トップスピードだ」

 

両手を広げそう宣言する、馬鹿な馬鹿な馬鹿な

 

今まで、手加減をされていただと!?

 

 

ああ、それじゃもっとこっちもギアを挙げていいのか!

 

 

「くふははは…」

 

立ち上がり、ダークを見ながら今度はこっちからかけるパイ。

 

ダークもトントンとステップを踏み一気に突っ込む。

 

瞬間回避なしで正面からぶつかり合う、二人。

 

お互い強化外装をおさめた状態、ダークは右手は掌手と左手は手刀を

それぞれ3発合計6発をパイに叩き込む。

 

それを2度目から捉えれるようになった、パイは

1発目の掌手を右手の手刀で弾き、2発目のダークの手刀はこちらの左手の

裏拳を下から潜り込む形でまた弾き…

3発目の掌手を右手でそらし、4発目の手刀は頭をそらし回避

そのまま、また左手で弾き飛ばして、5発目の掌手は左足でガードして止め

最後の一撃の手刀を上体を後ろにそらし回避…

 

 

そしてダークはその状態を見て追撃の右ハイキックをする。

 

こちらもボディーバーニアで、状態を無理やり動かし

さらに再びヒートジャンプを点火、今度は左足のみである。

 

加速でされたパイの左ハイキックと、ダークの青系統プラス本気のスピードが

上乗せされた、ハイキック同士が交差しその衝撃か彼らを中心に

衝撃波めいた風が吹く。

 

 

秒間何秒のやり取り、この高速攻防いったいこのドームで

何人理解できているのだろうか。

 

 

 

 

ちなみに残り二人にHPはダークは残り59%

 

パイ残り40%、パイは直撃を何回か受けたが…

あとはなんとか回避か防御で、凌いでいる。

 

ダークは必殺技とアクロバティック攻撃で減少

互角に見えるが、ダークが優勢のようである。

 

 

それを見て、再度突っ込むパイ

 

今度はパイが攻撃をする、ファイヤーパンチ両手から1発ずつ

 

それを右手で力ずくで受け止め、もう一方の左手はパイ同様頭をずらして回避

ヒートジャンプからの膝蹴りが来るのを左手で、ガードするダークが

その衝撃が強すぎて、吹き飛ぶのをバク天をしながら後ろに跳びそれを相殺する。

 

 

 

直後、両足からのヒートジャンプで間合いを一気に詰めた、パイ

ファイヤーパンチの連打で、ダークを追撃

 

それを軽々と…両手でそらし続けるとき、あることに気が付くダーク

 

パイの闘気のようなオーラが、禍々しくいや、パイ自身が狂気をはらんだ雰囲気を

醸し出しているのに…

 

それを見て、内心微笑むダーク

 

「後…もう少しだ!暗黒狂化闘気!!」

 

叫ぶダークそしてもう一度、ダークドーピングオーラを発動し

更に一度目は見せなかった、本気のスピードを合わせた

限界以上のトップスピードで、パイに攻撃を仕掛ける。

 

今度は光滑刀をだし、完全に本気で攻撃をかける。

 

そのトップスピードを、狂気をはらんだパイはガードはせずに…

回避し続ける。

 

まるで、先が見えてるかのような…動きで次々と回避し続ける。

 

 

 

 

 

 

「す、すごい…相手もすごいけどパイも、完全に対応している!」

 

その戦闘を見ている、クロウ。

そこに収めてある剣の腕を、あごにあて考えている、ロータスが口を開く

 

 

「やはりか…」

 

「何がやはり何ですか先輩?」

 

「彼の強さだよ、玉に腑に落ちないほど強くなったり、弱くなったりするときがあると

思ったら、なるほど…」

 

と意味ありげに言いよどむ、ロータス。

そこにパイルが手を挙げる

 

 

「多分ですか、パイは相手に合して自己リミッターを解除してると

そう推察したんじゃないんですか?マスターは…」

 

「え、自己内でリミッター?どうしてそれを…あ…パイの…心の傷」

パイルの解説で疑問に思い口にしてすぐに、なぜリミッターが付いているのかを

理解した、クロウ。

 

「その通りだ…彼は…相手に合して、本気一歩手前まで自己リミッターを解除する

それが彼の、一昔前の言葉を使うならシステム外スキルなのであろう。

今のレベルはおそらく私と闘ったレベルまで、リミッターが外れている。

クロウや数多のバースト・リンカー、そして私の戦いですら…

最後まで本気は見せることはなかった。

いや、本気の実力を封印し続けた、心の傷がデュエルアバターが

100%の力を発揮できない彼の楔だ」

 

その言葉を聞き、その瞬間あることを理解したクロウ事ハルユキ…

 

「ちょ、ちょっと待ってください!それって、パイは本気が出せないってことですか!!」

 

「ああ、それ所か…本気の力をその近くまで出したが最後…私が一番恐れている事が起こるやもしれない…」

 

「そ、それって何ですか?本気があれ以上なら、余裕で勝てますよね?」

 

「忘れたのか、クロウ。デュエルアバターが彼の楔なら、目の前で戦っている

ダークは彼の心の傷の象徴、そして…彼が話した事件、100パーセントの力…

これらのキーワードをつなげて幾つく先は…」

 

「!…事件の心の傷ができる日のリプレイ…再現…」

 

「彼の心で耐えれるかな?悪夢のような事件の再現

目をそらし続けた、傷を見せるどころか自分の手で抉る所業に?

もしその最悪なケースが起こった場合」

ロータスは重たい口を開き

 

「パイは今度こそ再起不能になり、二度と戦えなくなる!」

そう言い切った…

 

 

 

 

楽しい

 

光の刀が此方をとらえるが、見えている。

避ける。

 

 

楽しい

 

右手の手刀がせまる、見えている回避、そのまま連続で蹴りが飛んでくる。

それも見えている、よける。

 

 

楽しい

 

 

分身アビリティーを展開、さらにトップスピードの応用による、残像するつくり

撹乱し…四方八方から、休むことなく攻撃が飛んでくる。

 

楽しい

 

それをすべて見えているので少しの動作ですべて避ける。

 

 

あああああ、楽しい!!

 

「ああ、もっと!」

後ろから後頭部に来る攻撃を、見もしないで掴み柔法…

背負い投げの要領で投げる。

 

 

楽しい!楽しい!楽しい!あああ、もっと戦いたいもっとだ!!

もっと!もっと!

 

 

 

「はああああああああああああああ!!」

ダークは叫び…またトップスピードで迫り

 

すさまじいほどの速さで、光滑刀の連撃をするが…

 

すべて見切っている!

 

 

全部かわし…最後の縦一刀は消えたかのよう消えるが

あたる直前に、体をひねり避け上に少しとび

 

地面に突き刺さった光滑刀の腕に着地をする。

 

「しま…!」

 

アッパーのファイヤーパンチで顎に叩き込む。

 

 

楽しい…楽しい…

 

「ハハハハハ…!!」

 

 

ああああああああああああああああ、久々に感じる感じる!!

楽しいいと!!!

 

「はぁはぁはぁ…ああああああああ!」

再度、叫びながら突っ込む、ダーク

 

 

「ははははは!!」

笑いながらこちらも突っ込む

 

 

め…ろ

 

右の突きの手刀がダークを仕掛ける。

 

や…めろ…!

 

それを回避し…がら空きになった

 

 

やめろ、止まってくれ!!

 

 

相手の右眼…眼帯に向けて…下から上に向けて

ファイヤーパンチを叩き込んだ瞬間だった。

 

「あははははは…あ?」

 

再度、再度あの悪夢の記憶がデジャヴとして、頭に移り…

 

 

拳は眼帯を削りながら掠め…それを当たったダークは

左に倒れこむ…

 

 

それを見た、自分は足を止め…

 

右手を見る…

 

 

 

デュエルアバター…ではない、幼い右手とデュエルアバターの

右手が重なり合い…その眼には…その右手には血が…

こびり付いた…手が見えた。

 

 

 

 

ああ、そうだ。

 

 

僕は…僕の本性は

 

 

「あ…!ああああああああああああああああああ!!」

 

あの事件がフラッシュバックで蘇り絶叫するパイ

 

 

「まずい!パイが!」

叫ぶロータスを他所に

 

絶叫をしよろめく右手を見つめながら…

 

そして足元から、彼の色が黒く濁っていく。

 

 

ああ…そうだ、気が付いていたんだ…!

 

僕は

 

 

そして体全体を覆うと、両足を膝につけ

 

頭を後ろに向けて倒れる。

 

 

僕は…僕の本性は人を傷付けるのが大好きな化け物だ。

 

 

 

 

 

 

「おい、あれって…」

 

 

それを見た観客たちがどよめく。

 

 

そしてVIP席で

 

 

「勝負あったな…」

 

「ええ…最後はあっけなかったわね…」

 

と見切りをつけるかのような発言をし

 

 

そしてネガ・ネビュラスの陣営席

 

 

「先輩あれは何ですか!?これが最悪の事態なんですか!?」

クロウは、焦りロータスに聞く。

 

 

「あんな状態になるのは初めて見たが…ああ、最も恐れていた事態だ…」

 

 

「パイは零化現象・ゼロフィルになった…もう、戦えない…!」

 

クロウはしらないが理解するそれは絶望の一言…死刑宣告だと

 

 

そして…彼のパイの心内部…

 

それを見た白い丸い球状が、形作り白いシルエットのカウボーイが現れ…

ため息をつき…心の闇の奥に足を運んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後篇に続く。

 




書けた…今回は因縁&心の傷とのたたかいなので新記録の12148文字まで行きました
つ、疲れた…ゼット…

あと思っていたより、コロシアム系での次々と観客の視点を書くのが難しいと解った。
解りにくかったら御免!自分も解りにくいと思っている!
ホライゾンの川上先生を見習いたい…

今回はダークの性能をお見せできました。
はい接近戦ドチートオリ主のライバルなので、システム外スキルの強さや
保有アビリティーはインチキじみています、そしていまだもう一つの強化外装という手札を残している事実。

そしてパイ、彼の強さは平たく言えばオサレの更木剣八隊長です。
ただし、100%だすとトラウマがフラッシュバックでよみがえる欠点つきです。


あと、ヒロイン候補約1名除いて、もう一人は名前だけで全員でたっていえば信じてくれるかな?

後編も大至急執筆します。早ければ来週あたりに
ではノシ


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第14話、闇の中の光・少年答えを見つけるとき・後編

「おい、なんだあれ?」

 

と…この異常事態を見守る観客の中に

 

 

場違いなデュエルアバターがいた、いやデュエルアバターではない。

人間…正確には、ヒト型ダミーアバター。

 

その姿は年老いた燕尾服を着た老人、右手にはステッキを持って…これで終わりか?

と、様子を見ながら観客席をみている。

 

 

そこに

 

 

「そこの紳士の方お隣かまいませんか?」

と声かけられたので、振り向くと紳士の老人は目を奪われる。

 

その声をかけたものは、同じ人型のダミーアバターだった。

だが、容姿は真逆、若い金髪の少女のアバター、目元には琥珀色の蝶の仮面をつけている。

 

 

「ふぉふぉふぉ、いいですよ…終わりかけですがお祭りを

ゆっくり、みたいでしょうから…どうぞ!どうぞ!同じダミーアバターじゃないと

騒がれる身なのでしょう?それに麗しきレディーなら、尚のことですよフォフォ」

 

紳士は満面の笑みで、少女に隣り座るよう促した。

 

「すいません、内密で来たようなものですから…」

少女は紳士の隣に座り…。

 

 

「で不躾じゃが…この終わりそうな戦いどう見える?」

 

指をさし、今二人が見ている物…

 

もう一方は立ち上がった右目の眼帯が削れ閉じた状態の傷を負った右眼が

露わになった、ダークブルー・アサシン。

 

もう一人は濁った炎色で倒れ動けなくなった、ブレイズ・パイロット

 

 

 

「一方は満身創痍ながらも、立ち上がり…もう一方は零化現象で再起不能

まぁ状況を見れば、一目瞭然じゃが…あなたはお嬢さんはどう思う?」

 

再度同じ質問かつ、状況を説明をしもう一度聞く。

 

「クスクス、貴方答えが解っていて聞いていますよね?

答えは簡単ですよ、まだ終わりじゃない」

 

 

「フォフォ、あなたもそう思いですか…

なら楽しみましょう、祭りは始まったばかりですから…ふぉふぉふぉ」

 

 

 

 

14話、闇の中の光・少年答えを見つけるとき・後編

 

 

ある少年がいた、彼は将来有望な野球少年だった。

 

 

才能とも言うべき、強靭でしなやかな肩から繰り出される剛速球

どんな、返しでも見事にキャッチできる反射神経と運動神経

そして、野生の動物のような感と、知将のような戦術で

リトルリーグでエースを張っていた少年。

 

 

 

 

 

だが、彼を襲う事件は起こる…。

 

1軍と2軍とのメンバー全員を、ミックスした混合軍同士の練習試合で

 

7回表、同じ一軍そして親友だった友がバッティングするとき

3回から投げていた少年は、体力が切れかけていた状態だった。

 

友との打順が終われば、交代する手はずだった…。

 

少年は最後でもあってライバルだった親友との一戦で

力みと体力切れが相まって、豪速球の球がすっぽ抜け…

 

そのまま、キャッチャーミットではなく…

 

親友の顔に向かって迫り…

 

親友は避けきれずに…顔面に直撃し…

 

そのまま後ろに倒れこむ…。

 

それを見た、少年は絶叫する大好きなもので大切な親友を傷つけた事によって…。

 

幸いかつ奇跡的に怪我は軽傷で、後遺症も残らずにすんだが傷跡は残った…

この事件により両者の間の交友関係は、ひびが入り

親友はそれを引きずることになる。

 

 

これが、ある男の傷…

 

 

そして電脳世界の特殊なオンラインゲームで、デュエルアバターを操作するようになった

成長した少年は…ある理由で

 

 

再度友情の輪が崩壊するのを恐れて…

 

功を焦りすぎて…

 

 

 

『宣告・抱擁による死(デス・バイ・エンブレイシング)!』

不意打ちにより、首を叩き落された。

 

今度は、焦りすぎた結果…友の手を汚させてしまった…。

 

 

加速世界から退場するはずだった、銃匠と呼ばれた男の傷…。

 

そこで消えるはずだった…

 

 

 

ある悪意に捕まり、精神だけハイエストレベルに幽閉されていたある日。

 

 

赤い中国胴衣を着、背には両翼とも炎の翼をはやした

赤い長髪の男に出会う。

 

否、意識のみの黒い空間で自分すら自分がどこにいるかわからない。

なのにその男は自分がそこにいると確信している。

 

―誇り高き小さな戦士よ、卿の無念…四神の一柱、【ス■■】である我が心を動かした。

あの【儚き永遠】の名を持つものに感謝せよ、そしてあの儚き永遠に一泡を吹かせたいのであれば、我と契約せよ…なぁに、対価は簡単よ、帝城の奥の更に奥…八神を超え…

≪∞である∀の陽光≫を手中に収め、三騎士に守られている

かの者を玉座から引きずりおろす…その為には―

 

 

―αであり、Ω司る太陽…未だ富士の頂上の火口で眠る魔剣を

抜く者…あの騎士が興味を示した、我が祝福、アイングラットの祝福を受けた者を

卿がほんの少しでいい、手を差し伸べてやってくれ―

 

―どうだ?また限定的だがミーン・レベルの世界に行けるぞ?

何、戦友を傷をつけた?戦う相手だったのであろう?

何故、他者の傷を労わろうとする?それは戦いの勲章であろうに…

なるほど、相手を知らず知らずに追い詰めすぎ、相手に余計な心の傷をつけさせて

しまったのか…それが卿の無念だったな…―

 

 

何も言わずに、黒く濁った海のなかで拘束された

赤いデュエルアバターに独り言をいう、赤い鳥を彷彿させる男。

 

―何とも人間というのは、少々面倒な生き物であるな…。

闘う友であれば、いっそ貴様を殺めた絶対切断の様に壊せばよかろうなのになぁ…

なら一ついいことを教えてやろう、小さき戦士よ、銃匠の名を持つものよ、

我が観測したところ我が祝福を受けた物は、今は暗黒星雲の名の集団と行動をともにしている、これでやる気が出たのではないか?―

 

 

ロータスのレギオンに?

 

 

―如何にも、さらに詳しく説明をすると

卿達が言うレギオン成るものに所属し、赤騎士…天に聳える岩の世界の

王が面白き余興を施したのだが…如何せん、私も面白がって様子見をしていたのが

悪かった、彼の者は少々時間が足りなかったとみる…。このままでは、我らの悪乗りで…

希望が消えかねないが、今の我の本体は帝城の門の一つを守護する役目を持っている…

早く言えば、動けないのだよ。

ここまで言えば解るかな?小さき者たちの戦士の王よ―

 

 

―元・王か…まぁ言い我らには些細なこと、肝心なのは…

替えが利かない、太陽の魔劔の適合者、われのお眼鏡に叶ったものがようやく出てきたが…

このままだと消えるのだ、あの魔劔は陽光に至るための重要な最後のピースだ

われら二人の悪乗りが悪いのだがもし、少年が消えるのであれば…

前の2世界同様な道をたどるやもしれない…

その言葉を聞けば、絶体防御ともにハイエストレベルを調べてた

卿には解るはずだ―

 

 

グランデと俺が…そう言うことか…

争いを象徴するAccel Assault 2038と平穏を象徴するCosmos Corrupt 2040

両世界…グランデと俺の推理は有ってたのか…

 

イイだろ…四神…!

 

 

「その契約乗った!」

 

声が出ず、意識のみだった少年はその瞬間

 

赤くカウボーイハットのデュエルアバターの姿になり、其処から更に白く輝いた

球体に変化し飛び立っていく。

 

 

―契約成立だ、【Heathcliff】…お前だけに余興はやらせはせんよ。

それに、我は我の私案がある。

彼の者は何としても、我が前に来させなければならん…

四神、否…我は我の思うが儘に…動くために!

故に四神の役目という呪縛を断つ、一振りの劔がいる…

期待しているぞ、我が名を受け継ぎし少年よ…

我が野望成就を果たさんが為に…速くその殻から出るのだ―

 

それを見送った、赤髪の男は不敵に笑い

 

自身の体が炎に包まれた瞬間、一つの赤い羽根を残し暗闇の空間から姿を消す。

 

 

 

 

 

 

 

 

『あああぁああああ!?』

 

 

『嫌だ嫌だ嫌だ!!』

 

 

『どうして、あいつばっか』

 

『たすけてぇええええええええええええええ!!』

 

『よくも裏切ったな!!』

 

『テ、テイカー!お、お前!!うわああああああああああ!!』

 

『あははははははは、全部こわれちゃえ!』

 

『なんで…!マゼンター、止めて!?』

 

 

黒くどろどろの沼のような怨念と怨嗟、後悔が渦巻く

 

どこかの世界…

 

僕はその世界にいた。

 

デュエルアバター体ではない、リアルの自分がそこにいた

 

「ここは何処?」

 

檻なのか?ふとそう思えるような世界…。

 

自分はさっきまで…ああ、戦っていて…

自分が化け物だって解ったんだ…

 

そう今思えば

 

空手が好きだったんじゃない

 

 

戦うことが好きだったんじゃない

 

 

友が辞めた理由を知りたかったんじゃない

 

ネガ・ネビュラスに入ったのも、レベル10になることじゃなかった。

 

 

 

ただ単純だ、人を傷つけたかった…それが僕の本心

 

 

本質であり、本当の僕の素顔だ。

 

 

加速世界に、あの三人の下には帰れない!

僕は彼らの崇高な使命を果たせる資格はない。

 

僕はネガ・ネビュラスに入っちゃいけなかったんだ!

彼ら戦士だ、チャレンジャーだ。

化け物がいていい場所じゃない。

 

そうだ、解っていた

あの事件の後押し寄せてきた、どす黒い感情に酔いしれそうになった。

誰かを傷をつけて喜びそうになった、自分自身に恐怖をした。

前々人づきあいが苦手だったのも、誰かを傷つけないためだった。

触れただけで壊れそうで脆い…

そしてその後、近づいてくる人間をまた傷つける

それが怖かった、また、また…自分が抑えられなかったら…

あの悪夢が…再現されてしまう。

 

怖い自分が、どうしようもない自分が、醜い自分が…

抑えられない自分が

 

 

「怖い!!」

 

 

ああ、この檻は僕にふさわしい…

 

 

 

≪おいおい、未だ隠されているが…あいつが創ったこの憎悪の嵐の中で

意識がしっかりしてるって、マジでお前すごいな…

まさか俺の鎖をたどって、ここに来るとは大丈夫か?≫

 

 

怨嗟ではない声が聞こえた、振り返ると

 

白いカウボーイハットのデュエルアバターがそこにいた。

 

「貴方は…?」

この声どこかで…

 

≪ん…?おれかそうだな…俺の名は使ってもいいけど…

もういない身だしな…ここは親戚の名をとってアンドリュー・ギルバート・ミルズ、

アンドリューと呼んでくれ…少年≫

 

色表記の名前じゃない?いや今思い出した、この声頭に響いていた声だ。

 

 

 

≪帰らなくていいのかい、色のない少年…まだバトルは終わってないぞ?

何なら、先輩であるこの俺が相談に乗ってもいいのだが?

年齢は、お前のレギオンマスターと同じだから、1つ上だけだが…

加速世界年齢では、年長者だぞ≫

 

右手を自分の胸に押し当て、任せろというかのようなポーズをとる

アンドリューさん。

 

ロータス先生を知っているのか?というよな口ぶりでしゃべる

 

「…それじゃ…」

と重たい口を開く、自分…

 

 

 

≪…成程な、それがお前の本質で…このバトルで答え見つける前に…

自分の醜い部分を見つけてしまったのか…しかも大事なバトル中に零化現象…

うわぁ…加速世界でも最悪なケースだな…≫

 

「れ…零化現象?」

 

 

≪日本語では零化現象、英語訳するとゼロ・フィル…

後者よびが基本、ここテストに出るからな!

BRAINBURSTは、俺たちが首についている、ニューロリンカーが

脳の思考電流、簡単に言えば魂から送られてくる情報信号が

0に埋め尽くされたときに発生する現象…

無力感や、諦めのようなイメージがニューロリンカーの

イマジネーション回路を大量に流れ込んだ結果、デュエルアバターを≪動けない≫という

情報に上書き…オーバーライドすることを言うんだ。

一度、これにかかると復帰は難しいが…お前の場合は

やろうと思えばいつでも復帰できるだろ?

なんて羨ましいやつ、俺なんかリアル三日これにかかって戦えなかったからな。

こんな悪趣味な檻から出て、レギオンの仲間のところに帰ろうぜ。

レギオンメンバー、しかもロータスの処だ、負けても怒りはしないさ≫

 

零化現象ゼロ・フィルの説明を聞き

 

最後にとんでもないことを聞く、戻る?

戻れるのか?ここから…だが

 

「駄目だ、ゼロ・フィルだろうと、檻だろうと…

僕は出ちゃいけない、答えは出た!

ボクハ前ニ進んジャイケナインダ!

モウだレカヲ傷つけたくナイ」

 

蹲り叫ぶ、少年田所龍馬。

 

 

すると、足下の黒いものが足を絡め飲み込もうとしている。

 

同化しようとしているのだ。

 

 

≪おいおい、止めろ!ここに居続けたら正気を保てる。

お前でも飲み込まれるぞ!そんなもの、お前の親も!仲間も!ロータスも望まねぇ!≫

 

叫び手を伸ばそうとする、アンドリュー。

 

 

「ボクハもう…闘えナい」

 

≪ダメだ、ダメだ!お前が何故すぐにゼロ・フィルに

復帰できるか解るか!?それは原因であるお前のデュエルアバターのお蔭だ!

目を覚ませ、壊したくないと思い焦った俺と!

俺と同じ道をたどるな!そこから先は絶望と後悔の世界だ!≫

 

 

 

 

叫ぶアンドリュー、だが今の彼では声が届かない。

 

 

 

 

 

 

 

一方そのころコロシアムステージ

 

 

カツンカツン、ゆっくり立ち上がり歩くダークブルー・アサシン

 

会場はさっきの歓声を鳴りを潜め、目の前の倒れたデュエルアバターを注目する。

 

会場内は、この現象を知ってるのかもう無理だ、まさか…何で?

という言葉と意識が統一している。

 

「…くっ!逆効果だったか!」

 

総司郎は、歯ぎしりをし…失敗したと思った。

彼の狙いは、サンの計画は眼中にはなく最初から

龍に100%の力、本気を引き出させあの事件を吹っ切らせようと…思った。

 

 

 

俺は少なからず昔のこいつを知っている。

ビビりだったが、格闘技が強く…

相手を見下さず、礼儀正しく優しい奴だった。

今思えばこいつの周りにはそれを親しみやすかったのか

人があいつを中心に集まっていたな…。

 

その輪を俺が壊した。

 

 

ここまでの戦うまでの流れは、俺の予想通りだった。

 

ああ、戦いで俺の本気まで使わせて…あと一歩のところだった。

それが引き金だったか…

 

どういう現象かはわからないが…これだけは解る。

 

もうこいつは戦えない、誰もがそう思った

俺もそうおもいこれ以上戦いを長引かせないように…

 

光滑刀を腕の甲から展開する。

 

 

「すまない…全部俺が悪かった…終わりにしよう!」

 

光滑刀の腕を上げ、自分の最強の必殺技

【刃乃園】をコールしようとした時だった。

 

 

 

『…おきぃやぁがれえええええええええええ!パイロットォオオオ!』

 

「っ!?」

会場内を震わす大絶叫、不意打ちでくらった為自分も片方の腕で耳を抑える。

 

今叫んだ主は、間違いない実況席の変なデュエルアバターだ。

 

『こんな、こんな所で倒れるなぁ!立ち上がって!…トラや私のとき見たく立ち上がって!逆転して見せろぉ!』

 

実況の役を放り投げて、叫ぶラプター。

 

 

 

『そうだ立てパイ!おまえを倒すのはおれだぁ!!何時までもルーキーに負けっぱなしは

性に合わねぇ!立ちあがれ!』

 

今度も実況席から、ラプターに感化され止めるどころか自分も解説を放り出して叫ぶ

ホーン。

 

 

「いいや、そいつは俺様の獲物だ!だから立ち上がれパイ!!お前は部族

蒼灯武装団が倒すんだ!頼むから立ち上がれ!」

 

「立ち上がってください!族長倒した男が、そんなところで倒れるなんて

僕は許さない!」

 

「戦えパイ!戦友!!ダチ公!」

 

今度はへんな民族衣装三人組がそれに当てられて、叫ぶ。

 

 

そしてそれが切っ掛けだった。

 

 

「そ、そうだ!59連勝の鬼がこんな所で負けるなぁ!」

 

「立て!また強豪と戦った時のように、立って戦え!」

 

「お前を倒すのはこのおれだぁ!だからそんなやつ倒しちまえ!」

 

「ヒーロー立って!」

 

「消えないでくれ!?」

 

「同じ赤系で、尊敬していたんだ!!」

 

「俺はお前をヒーローだと思ってるんだ!ヒーローがこんな所で負けないでくれ!」

 

 

「「パイ!パイ!!」」

 

ラプターの叫びが切っ掛けで、会場プロミネンス組とネガ・ネビュラス組以外の

大多数100名近いバースト・リンカー達、ダークブルー・アサシンのファンでさえ…

 

パイに向かって叫ぶ…

 

【立ち上がれ】と

 

【目を覚ませ】と

 

【戦ってくれ】とパイに向かって叫ぶ。

 

 

VIPルーム

 

「な!?」

 

レディオが椅子から立ち上がり、この状況を見て驚愕する。

 

 

「凄いわね…会場の心が約一部を除く全員一つに揃った。

あの子の何にひかれているの…?」

ゼロ・フィルをみて、もう終わったかと思っていたソーンですら席から立ち上がり

会場の下を眺める

 

 

「奴の戦い方、戦う姿勢にある種のカリスマ性が生まれたのか…

いや元々会った魅力が会い余って…会場の心をつかんだ

それにこの状況で立ち上がれば…」

 

 

「まさにヒーローか…パイロットこの声が聞こえないか

聞こえるのなら…パイロット立ち上がって見せろ…」

そして、ブルーもグランデも立ち上がって…

 

 

このバトルを眺める。

 

 

 

 

違う席にて

 

口を開けて、この状況に一番驚いている男がいた。

何を隠そう、彼ブレイズ・パイロットの親である…

 

ヴィジリアン・ランナー事金案寺信彦その人だった。

 

会場は今まさに、パイコール一色である。

 

「ふふふ、不思議そうね狼君」

と横から声をかけてくる、レイカー。

 

「ええまぁ、まさか自分の子がこんなに人気だったとは…」

ポリポリ頬をかくラン、これは自分ですら予想外である。

 

 

「あの子が出てきて、ネガ・ネビュラスに入った切っ掛けの

59連勝の記録、そしてネガ・ネビュラスに入ってもなお…

彼を倒したのは、極僅か2人ぐらいって話よね?

かなり危ないバトルをしても、どんなに追い込まれても

立ち上がって勝つ、そんな彼はまさにヒーローという希望だって

アッシュが言っていたわ…私から言わせたら、あの子は起爆剤ね」

 

パイコールに参加しているメイデンを他所に話が進む。

 

 

「起爆剤すか…?」

 

「そう起爆剤、知ってるラン…あの子が出てきて以来

何度でも使える、リプレイ・カードが流行しているの…

皆彼を倒そうとして、研究目的で買ってるみたいよ…

この六王たちによる不干渉条約が引かれ、レベルが上がりにくくなった

今の停滞期のこの状況で、彼を倒すために腕を磨き研究し、他のバースト・リンカー

さらに中小規模のレギオンですら、彼のおかげで活発になって激しく凌ぎを削っている

らしいわ。また上を目指すために」

 

そう、鴉の飛行アビリティでの希望を見出し

パイによって、また上を目指そうと駆け上がろうと

 

思い始めたバースト・リンカーそしてひいては六大勢力以外の

無名のレギオンですら、彼のバトルを見て熱くなり…

活発に領土戦を繰り広げ、赤・青・黄・緑・白・紫の六大勢力にも喧嘩を吹っ掛ける

レギオン達が増えているのだ。

 

「誇っていいのよ、ラン。貴方があの子を子としたから

皆がまた上を目指そうとしているわ、私はそれが羨ましい…。

あの子なら私が、私が見れなかった世界を風景を見れるかもしれない…

お願いまた、立ち上がって私に見せて…」

 

そして願うように祈るレイカー

 

 

「ああ、やっぱスゲーわ。うちのガキわよぉー

本当に俺なんか…いなくても…だからよぉ…立ち上がれ…

俺とは違うってところ見せろやぁ」

 

笑いながら、顔は悲しい表情をするラン…

 

 

 

 

 

 

 

 

???・怨嗟と絶望の世界

 

 

≪なんだ声が!?≫

 

叫び手をつかみ、泥沼から引っ張り出そうとしている

アンドリュー、その時だった。

後ろから幾重の小さな光の筋が、何本も彼を照らす用に現れ

おまけに微かだが、声が聞こえてくるではないか。

 

 

 

 

『パイ!?起きろ!?』

 

『起きるんだ!ゼロ・フィルに負けるんじゃない!?』

 

『僕が言った言葉を思い出せ!?』

 

『勝ち逃げなんて、許さねーぜファック!』

聞き覚えのある声と同時に、次々と呼び続ける声が

 

 

『パイ!』『パイロット!?』『色被り!』

『パイロット!』『起きやがれ!パイ!』

みんな自分を呼び、たてと…頑張れと叫ぶ

 

 

「な…ンで・・・?」

 

どうして…?僕はそんなことを言われる資格はないのに!?

 

 

『それは君が好きだからだよ…田所龍馬君』

 

その時だった、暗闇の空間が震えて

真紅の扉が出現し…扉が開かれ現れる。

 

 

ルビーの用に赤く塗られた真紅の鎧

そして顔は、六角形のルビーの鉱物が合わさり、クロウのような

バイザーを形造り、後ろは金髪の髪がはみ出ている

そして背には純白のマントを羽織っている。

 

『私の名は、ノーバディ・グランドマスター…と言っても

私の存在は後で消去させてもらうが、それはさておき、ハイエストレベルを不法アクセスする、存在が現れたと思い…じゃんけんで負けて来てみたら

こっちに来て正解だったな』

 

沼に沈みかけ、光が当たった龍の前に庇うように立つ

アンドリュー

 

≪やはりか、ノーバディ…グランデが言っていたことが正解か!?

こいつをどうする気だ!?≫

 

『やー、元・赤の王…私の推理通りやはり君だったか…

さしずめ、第二形態の彼に龍馬君のことを頼んだか…まぁいい

そんなことより、ここで出会ったのも何かの縁だ…。

龍馬君、思い出すがいい…君がなぜ空手をし続けたきかっけを…』

 

こちらの意思と関係なしで、こちらに近づきノーバディ・グランドマスター

と言った物の手が、こちらの頭に触れる

 

 

その時頭の中に閃光が走る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

記憶というフラッシュバックが過去に向かって次々と

展開されていく。

 

 

 

そして記憶は、ある風景にたどり着く。

 

暑い夏の日

 

あれは…そうだまだ僕が小学生に入る前の時だった。

 

その時から交流があった、ノブと一緒に

遊んでた時だった。

 

 

 

あの人に出会った、少し上の小学生ぐらいのお姉さん。

顔も名前も思い出せないけど確か近所に住んでいた…。

 

その人に出会って、1年ぐらいだったはず。

 

また夏の日、その時はノブがいなくて二人で遊んでいた。

 

『最近怪我が多いけど…どうしたの?』

大きい麦わら帽子が似合っていたその人が、僕にそう言った。

 

その頃から空手を始めたんだっけ…けど、そういうのが嫌だった。

それに上手くできなかった僕は辞めたがっていた。

 

 

それを話したら…

 

『へぇー、凄いわねー。形だけでいいから見せて見せて!!』

お姉さんはそう言いながら詰め寄って来たので…

 

嫌々、構えと軽い技を披露したら…

 

 

『上手い上手いよ、龍君!』

 

と自分が予想だにしないような、返答が返ってきた。

そう…空手で初めて褒めてもらったのだ…。

 

 

『ありがとう!』

 

笑ってお礼を言う幼かった僕…。

 

 

ああ、そうだった…

 

自分の本質じゃない…

 

最初はただ褒めて貰いたくて…

 

褒めて貰いたい人がいたから、僕は空手をつづけたんだ。

 

【あの人が褒めてくれたから】、自分の怖さを無しで

空手が好きになれたんだ…。

 

どうして、忘れていたんだろ?

 

 

ザーと舞台が変わり…

シルバー・クロウと戦った後…。

 

『やっぱり強かった、あのできればいいんですけど!

パイさん友達になってください!』

 

と言われたとき…

 

 

そこから、ブラック・ロータスとの戦いの後

 

『合格だ、対戦の技術と度胸…そして君の思い

しかと受け止めよう…ようこそ…ネガ・ネビュラスへ』

 

 

そういい、受け入れてくれたロータス先生

 

 

『被害者が気にするなと言っているんだし…

もう少し素直になったらどうだい?

それにどんな決断をしても僕らはネガ・ネビュラスは、いつでも仲間だから…』

 

悩み苦しんでいた僕を、自分のトラウマを告白し

仲間だと言ってくれたシアン・パイル。

 

 

「「「帰ってこいパイ!!」」」

 

 

ああ、こんな僕でも帰っていいのか…僕は!?

 

 

≪お前の本質は誰もが持っているもんだ!仲間が!戦友が!皆が帰って来いって

言っているんだ!立ち上がって戦えと言っている!?

少年、この世界はお前を肯定する!≫

 

アンドリューの声が響く…。

 

 

ピキっと音が鳴る。

 

僕何か大きな勘違いをしていた。

 

ピキピキと何かが崩れる音がする。

見ると体のあっちこっちが、罅が入っている。

 

僕は、あそこに帰っていいのか…こんな化け物を

 

 

パキンと、罅が入っていた体は砕け散り…。

 

 

≪さっきも言ったが、お前のデュエルアバターはゼロ・フィルに成ったのは

心のブレーカーを落としたのは、誰かを傷つけないために

強制的に落とした!そしてデュエルアバターはお前の心そのものだ!

殻だろうと、それは変わりはない!

お前は化け物なんかじゃない!そんな相手を気遣うような、デュエルアバターを

作れるやつが化け物なんかじゃない、お前を化け物呼ぼうと思うなら…

俺がゆるさねぇー!お前は≫

 

 

 

バキバキと過去の世界が崩れ、光が差す世界に帰ってくる。

ノーバディ・グランドマスターの姿がもうどこに見当たらない。

 

 

体が崩壊し何もない黒い鉄が、剥き出しになり

顔がない自分だが

 

目の前のアンドリューと共鳴するかのように、光る。

 

アンドリューの姿も同様であり光っている。

 

≪やさしい奴だ!お前はまだ、加速世界に去っちゃいけねー!≫

 

 

≪契約とか、ロータスの詫びとかもう知るか!!お前を見てると昔の俺を見て

腹が立つ!!お前は俺の意思で助けてやる!

色がないのならくれてやる!何時までも、そんなかぶった色使ってんじゃねー≫

 

そう叫ぶアンドリュー、その瞬間光が赤く赤く…

誇り高い混じりけのない赤一色になり

 

 

黒い鉄の体に、赤い光の球体が吸い込まれるように入った瞬間。

 

 

≪お前を必要としている奴のもとに帰るぞ!≫

 

 

ある闇の本体全体、真紅の色が光が差し…

 

 

 

 

 

 

コロシアムステージ

 

 

パイコールで叫ぶ、コロシアムにある異変が起こっていた。

 

ビキとビキと、ブレイズ・パイロットのアバター体がひびが入り。

その罅から赤い光が、発しているではないか。

 

 

「何が起きっている…?」

 

いまだBRAINBURSTの日が浅い、ダークは何が起こっているのか解らない

 

近づこうとした瞬間、突如赤い閃光と炎がパイを包み。

 

暴風を巻き起こす。

 

 

「なんだこれは!?」

吹き飛ばされそうになりながらも、それを凝視するダーク

 

 

 

 

VIPルーム

 

 

「馬鹿な正気か!?あの光、心意の光!

あのブレイズ・パイロットとかいうデュエルアバター、こんな場所で心意システムを!?

早くマッチ・メイカーにいってバトルの強制中止を!」

 

その光を見て憤る、イエロー・レディオ

 

「いや待て、あの紋章を見ろ!?」

ブルーがあるものを指をさす

 

「う、うそ…貴方なの!?」

 

 

「…ハイエストレベルで何かあったか?…」

 

あるものを見て驚愕する、ソーンとレディオ

 

そしてぼそりと、あることを呟くグランデ

 

 

 

違う席

 

「あの、紋章…なんですかな?銃がクロスしたエンブレム…

それにこの強力な心意…あの色被り君じゃできない

強力な心意…」

紳士が考えながら語ると

 

金髪の少女が立ちあがる…。

 

「あり得ない…」

 

と呟く

 

ネガ・ネビュラス席

 

「ありえない、教えてもいないのに【あれ】をつかえるのもそうだが…

あの紋章!?いったいどうして!?」

 

各王たち同様、ゼロ・フィルからのこの異常事態に

驚愕し動揺する、ロータス。

 

 

「イ、 いったい何がお、起こっているんですか!?先輩あれって?というか

あの紋章は!?」

 

 

「あれは…」

 

 

そしてプロミネンス席では大混乱に落ちていった。

 

パイから現れた巨大なガンクロスエンブレムの正体に

殆どのプロミネンス所属のバースト・リンカーが気づいていたのだ。

 

 

「ありえねぇ…なんでアイツから、先代の心意が出てくるんだ!?」

 

落ち着けと言いながら、レインは凝視するかのように…

 

成り行きを見守り…

 

するとまた違う変化が起こりだす。

 

 

「おい!パイロットのネームタグが!?」

 

誰かが言うと、全員上空の対戦ゲージのネームタグを注視する。

そこにはブレイズ・パイロットのネームタグが横にひびが入ってるではないか

 

そして…

 

 

炎の影響がさらに変化し、生き物のごとく…動き始め

炎が鳥の姿になった瞬間…

 

 

「ス…ザク…?」

巫女は呟くように言い

 

 

炎の鳥はエンブレムを通過し罅が入った…

パイロットのようなものを飲み込む。

 

 

「ダーク!!いいからささっとそいつを得体の知れないあいつを倒せ!

ブレード・エデンをつかえ!」

 

いつの間にか、すぐ近くの席に移動し叫ぶサン。

 

レッド・ライダーのエンブレムを見て半ば切れかけている。

 

 

「仕方ない…か…刃乃園(ブレード・エデン)!」

 

左手を光滑刀を掲げた瞬間

目を眩まんかばかりの光が、刀に集中し

 

一閃振り落した時、光の斬撃が飛び…

 

炎が覆うパイロットに直撃し爆発おきた瞬間。

 

 

 

ネームタグが砕け散り…。

 

 

そして、ありえない音声が会場に流れる。

 

 

【HERE.COMS.A.NEW.CHALLENGER!!】

ニューチャレンジャーという音声、HPは持ち越しで

 

ネームタグが炎を吹き上がり…

名前が変わる

 

 

爆発した、煙からゾクッと言い知れないものを感じ

 

その刹那、脳内に

 

 

炎の巨人に掴まれたビジョン赤い髪の男が笑うビジョンの二つと

 

 

そしてどこか知らない、部屋の前で

 

《SLEEPING.KNIGHS》の名前そして

 

 

黒髪の少女の剣士の後ろ姿…意味が分からないビジョンを見て

膝を地面につく

 

 

 

 

 

 

ハイエストレベル・同時刻

 

「うっ!?」

 

同じころ、ノーバディ・クリアブレイドも

頭を押さえ、地面に膝を立てていた。

 

 

「どうした、ブレイド!?」

 

こちらでも想定外の連続で、四苦八苦しているロードナイト

いきなり仲間が、苦しむでさらに絶句する。

 

「大丈夫…ちょっと昔の過去を思い出しただけ…

ロード…この青い子、ぼくの亡くなったリアルと縁があるよ…」

と指をさす

 

そのさした人物はダークである。

 

 

風がやみ…心意の炎と、ガンクロスエンブレムは消え

 

煙からコツとコツ煙を突き破って現れたその物

 

 

赤い鉄のような体、後ろの尻あたりにはクジャクのような尻尾

 

背には翼のようなスラスタースラスターの下には赤いマントをつけ、

足裏にはブースター、両手足の四か所、そして手の裏にバーナーを搭載

 

胸は赤い鳥のようながアーマーが付き

 

頭はヘルメットでなく赤い人の顔、頭にはカウボーイハットをつけ

首にはスカーフを付けた、160位の背のデュエルアバターがいた。

 

 

これが色がなく黒鉄鉱石の化け物になるはずだった田所龍馬が

レッド・ライダーの最後の心意の力を受け

 

 

生まれ変わった、パイロットでもなく…化け物を象徴した姿でもない。

 

メテオメタル・レッドフェニックス

 

隕石であり、宇宙から来たレアメタルのメタルカラーチャート

 

そして、ネガ・ネビュラスの二羽目の鳥が羽ばたくとき…。

 

 

 

 

 

 




メタルカラーチャートのパイの誕生だぁー!?


か、かけた…タイムリミット1時間過ぎてるが…なんとか…
一週間、ほぼ土日でっかきあげた文字数11703文字俺頑張った…

今回はかなり詰め込んだけど、まだ倒せてない…。
というか、本当は転生?みたいなものは、プロ三最終決戦でやりたかったけど
あっちもいろいろイベント盛りだくさんでこっちにした。
ここで終わらせるきやったんだが…

あといろいろイベントがあるので…ここで切ったよ。

あとメテオメタルは隕鉄、宇宙から来た金属だと思ってください。
弱点はきた隕石の中身によるンですが…一応ネタバレですが
クロウと同じだと今は思ってください…

次回でVSダーク決着!
追記訂正頭がふやけたマッチ・メイカーを間違えるなんてw
ちなみに、後半復活時まで書いていたときに聞いていた曲は
メイジン~通常のフラメンコの6倍の情熱~を聞きながらモチベを維持していました。

後、次回は来週?ぐらいに行けそうかな(白目


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第15話、メテオメタル・レッドフェニックス

オーバーライド

 

日本語に訳すと、上書きという意味である。

 

 

ゲータイト・ジャバウォック。

 

針鉄鋼のメタルカラーであり2メートルの巨体首のなく巨大な右腕と

胸に禍々しい竜の顔がついたアーマー、そして背中の両翼が特徴の田所龍馬が…

自信を化け物と畏怖し、嫌う姿を象徴する本当のデュエル・アバターになる筈だったもの。

 

その力は、彼の心の楔であるブレイズ・パイロットを遥かに超える。

メタルカラーなので物理ダメージが大幅に防御でき

攻撃力増加、何より身長がリアルに戻ったため

 

攻撃の間合いが二倍以上長く、そしてヒートジャンプとボディバーニアが

無くなったが、恐ろしいことにこの化け物は

 

希望すらも噛み砕く仕様だった、

 

 

 

二人目の飛行アビリティー

 

それが搭載されるはずであった

 

 

 

ゲータイト・ジャバウォックの

 

 

慈悲や救世、正の光の心意を極めた

赤の純色、プロミネンス創設者にして初代・赤の王レッド・ライダーの

彼が、四神によってコピーされた、その自身の存在の殆どを費やし

彼の呪縛を解き放った。

 

 

彼の最後の心意システムで、彼のデュエル・アバターを

自分のデュエル・アバターのモデルデーターに

ジャバウォックを下地にオーバーライドしたのだ。

 

 

繋がっていた四神の力と、立ち上がれ戦ってくれとパイに向けての

100名近いバースト・リンカーのイマジネーションの後押しがあり

 

 

イレギュラーという、システムを超えた

 

絶望・負から生まれるはずのデュエル・アバターが、皆の祈りと

レッド・ライダーの最後の心意により正・光・希望の+で生まれたのが…

 

みんなのブレイズ・パイロットの思いが引き継がれ

 

化け物のゲータイト・ジャバウォッグの自身の存在の嫌悪という悲しみの思いの名という、

その呪いは解かれ

 

レッド・ライダーがその思いを汲み取り昇華させ

 

 

メタルカラーとノーマルカラーの二つを冠した不死鳥

 

 

それが―Meteormetal.Redphoenix―が生まれた。

 

 

 

 

15話・真のデュエル・アバターの名はメテオメタル・レッドフェニックス

 

 

 

 

 

 

 

「まさかあれは超極色理論、オーバーカラーだとぉ!?…あり得ない!

心傷殻理論の対極の理論、あれも眉唾物だが!!

希望や光・正の思いで生まれた…二つのメタルカラーとノーマルカラー属性を

持った、光のデュエル・アバター!そんなBRAINBURSTのシステムと

真っ向から喧嘩する、理論なんてあり得るか!

そもそも、なぜあいつがレッド・ライダーと同じ姿を」

 

憤るレディオ

 

「レッド・ライダーのあの心意、どう考えても

後先考えず、ブレイズ・パイロットを助けたとしか思えないんだよなー

あいつ困ってるやつ見たら俺よりバカになるからなぁー

ははっ、あのバカ加速世界から去っても変わってないか」

頭をかいてやれやれと、何だか解らないが…

 

戦友であり親友が、最後の置き土産を見て苦笑するブルー・ナイト

 

 

「あのバカ…死んでも人助け…しかも、そいつネガ・ネビュラスなのにね…」

 

 

「これで、二人目か…シナバー・ライトニングティターニア…

お前も見ているか…?お前の見せた奇跡が、お前の弟子のライダーから

繋がっていくぞ、オーバーカラー…いやブレイズからのオーバーカラー

【Blaze.Over.Color】、メテオメタル・レッドフェニックスが生まれた」

 

フェニックスの姿に、ライダーをみたパープル。

 

そして、この現象の第1号で、友人のある者を【始まりの妖精】の異名を持った

デュエル・アバターを思い出す

グリーング・ランデ

 

 

 

王たちですら、予想外の事態…

 

ダークブルー・アサシンVSブレイズ・パイロット否、メテオメタル・レッドフェニックスの戦いの決着の時は近い

 

 

 

 

 

静まり帰ったコロシアム

 

 

立ち上がった、僕は

 

つうっと頬に流れる液体を感じた。

 

泣いている、自分は一人じゃないのだと…忘れていた思いも

自ら束縛していたものも、手をさしのばしてくれる人も

 

全部…近くにあったんだ…。

近くにありすぎて解らなかった。

 

少し目をつむり

 

 

『リュウ、お前は才能がある、神様って人がお前にいろいろ優遇しすぎちまったんだ…

だがな、今は難しいからわからんと思うけどな、お前のその才能、武術の才能

お前が何かを絶対になくしたくない何かが、他者の理不尽で奪われそうになった時に

その才能を使うんだ…まぁ…そんな状況、俺の時代で十分なんだがな…』

 

と幼い自分に苦笑しながら頭を撫でつつ言った、父の言葉の続きを思い出し…目を見開く。

 

 

「今がその時…だよね…父さん…」

 

一歩、前に歩き出す。

 

 

「お前は…パイロットなのか?」

 

「え、あっ?あれ!?…ああ、なぜか解らないですけど

色々あって、前のパイロットのアバターから、こっちに代わってしまった

見たいですね…?」

よくわからない、お節介やきの彼のお蔭でこうして戻ってこれた。

 

「その姿、何が会ったかは聞かんが…どうやら見つけたか…?」

再び構えながら、そう聞いてくるダークブルー・アサシン

 

 

「…はい、答を得ました!僕は…いや、オレは!ネガ・ネビュラス仲間のために戦う!

深い闇の中で最後に聞こえた声、彼ら三人が

ネガ・ネビュラスがオレを必要とする限り!

オレは化け物の本性でも、彼らのために拳を振るう!!

それがオレが見つけた、オレの解だ!

それが、過去の過ちである貴方が前に立つというなら、叩き潰す…全力で!!」

 

此方も構え、2年前いや…武術を習って以来初めての

全力全開、本気で戦うと決意する。

 

 

 

「くっくくははは、その気持ち理解した…いいだろうパイロットいや

二人目のレッド!この戦いで過去の何もかも、流そう…!

お互いの全力でな!!」

 

 

 

 

 

場が騒然とする、それはもちろん味方陣営ネガ・ネビュラスでもだ。

 

「馬鹿な…レッド・ライダー…?いや違う似ているが…

まさかグラフから聞かされた、オーバーカラーだとでも言うのか?

しかもこんな場所で土壇場でオーバーカラーになるとは…」

 

「オーバーカラー?」

クロウはブラック・ロータスの言葉を聞く

 

 

「オーバーカラーとは、別名だ…本当の名は超極色理論といってあり得ない色、メタルカラーと基本色を併せ持ち負と闇のデュエル・アバターの殻を破った者、システム的にありえない、なろうと思ってなれないある意味境地にたった者と今は言っておこう

ぶっちゃけ、眉唾物、噂に尾ひれがついた冗談のたぐいだと思っていた…

なにせ私もまじかで見たのはこれが初めてだからな」

 

そしてその一方

 

 

 

「ホォホォいやはや…なんて素晴らしい

ブラボーとしか言えない、本当にヒーローじゃないですか彼は

奇跡としか言いようがない」

 

一人だけ拍手しながらはしゃぐ紳士

 

「オーバーカラー、ファーストオーバーカラー・デュエル・アバターの誕生

それが彼らの…選択か…まさか私まで利用されるとわ…」

と紳士の横で小声でぶつぶつ言っているの尻目に

紳士は立ち上がる。

 

 

「…どちらに?」

 

「いやはや、最後まで見ていたいのですが、私…いやぁこの最高の祭りを

汚す、俺様には最後まで見る資格はないんでなぁ…

ここ等へんで、お暇させてもらいますわ…麗しきレディ…」

 

口調が老人ではなく、地になり荒々しい口ぶりになる紳士。

 

「やはり貴方はレディオ君の…そうあなたたちいえ…王が全員揃っているのね…

この会場は…」

 

「フン、やはりあんたも…王と呼ばれる存在か…しかも忌々しいことに

【現時点】では俺様より強い…いいや、他の王レディオすら相手になるかわからない次元に

お前は立っているのか…面白い」

 

やさしい目を持った紳士、その瞳さえも変わり

まるで野獣のような瞳に代わる。

 

 

「なるほど…観察眼…いいえ眼は誰よりもあの人の本質を看破するライダー君さえも

超える逸材、私の実力もわかるのね。さようなら今度は加速の世界のどこかで

また会いましょう、名もない道化の王様」

 

 

「麗しきレディ…今度会うときは戦場で、あんたを美しい花を散らしてやる、盛大にな…

それがどれだけ強くとも…俺の夢の前に消えろ…

話が長くなったじゃあーな…名もわからない伽藍洞の王様」

 

遠く近い未来の白雪姫と黒雪姫の会合の前に

 

黒の戦神と白の女神の交錯した、誰も知られずに

男はそう言い放ち、その席から離れ

 

女はそれ言い放ちその男を見送る。

 

 

 

予測不能の闘技場の舞台

 

黒髪の暗殺者と、マントを羽織赤い鳥の顔をしたアーマーを付けた

カウボーイハットの戦士は並び立つ

 

カウボーイハットの戦士は両手を大きく広げた瞬間

背筋が凍るほどの威圧否、闘気が会場全体を覆うように放出する。

 

「なぁつ!?これは俺と戦った以上!?」

 

驚愕する、クロウ。

 

「試しているんだ!自分が、いまどれぐらいのスペックで動けるのかを!?

だが、この闘気…やはりあの凶剣聖以上、もとから王の器だったのか…?」

 

そう解説する、ロータス

 

そして円を描くようにフェニックスは、手を合わせたとき

 

闘気が収束し、あれほど荒々しかった彼の闘気が

静寂、まるで小川の流水のように静かな闘気に変わり、

 

パイの時同じ構えをとる。

 

それを見たクロウはフェニックスの後ろ姿をみる。

 

本来なら、ネガティブ思考のクロウ事ハルユキですら

同じ時期に加速世界に入った、ハルユキですら…思う。

 

 

彼は黒雪姫が言うように、初めから王となる器の男なのだと…。

 

それを臆さず、ダークは静かにファイティングポーズをとる。

 

二人とも動かない、静止している。

 

メテオメタル・レッドフェニックス誕生のド肝で全員黙った会場

 

そしてその静寂を破ったのは…

 

フェニックスは跳躍する。

 

「ふん!」

それを落下するところで迎撃しようと、待ち構えたダークが…

 

「なに!?」

着地点からさらにいやもっと詳しく言えば、空中で加速したのだ!

前に出した右足を後ろ足の左足で蹴りつけて…

 

突如の加速により、いきなり前に現れたフェニックスは、ダークの原部分に拳をたたきつけ

そしてそのまま顔面をつかみ

 

足裏のブースターを点火させ、そのままダークごと加速し前方に飛ぶ

そして背中の、新たな強化外装フレアスラスターを点火し

 

二段ブーストした、フェニックスはそのままダークを

コロシアムステージの壁にたたきつけ、いまだ加速力が衰えない

スラスターを点火させながら、壁沿いをダークを擦り付けながら飛び。

 

三つめのゲージ、スラスターゲージが切れかけた瞬間に

ダークをステージ中央に投げ、投げられたダークは空中姿勢をとり何とか着地する。

 

 

フェニックスも遠いところで着地する。

 

それを見たダークは、何のためらいもなく突っ込む。

フェニックスもそれに応じ走る。

 

フェニックスは懐からカードを取り出す。

カードは光輝き、赤い銃、ハンドガン・デザードイーグルの種類に似た

強化外装が現れる、銃の名はフレア・イーグル

フレアガンが新生した姿であり、能力も所持者同様パワーアップしている。

装弾数9発、威力も向上した。

 

 

それを片手で、ダークに向かって打つ。

ダークは向ってくる弾丸を避けも迎撃せず突っ込み、頬スレスレに通り抜ける弾丸。

これはダークが当たらないと解っていて、そのまま突っ込んだのだ。

 

 

いくらデュエル・アバターが新生しても、銃の腕はヘッポこのままである。

恐れずに突っ込むダークは再度暗黒凶化闘気を使用、姿が見えない加速で

 

フェニックス周辺を円にして加速、その際土煙を巻き上げるよう仕向ける。

フェニックスの視界を制限する。

 

土煙が発生し、それにともないフェニックスは足を止めダークを探す。

 

すると四方八方から、アビリティーと自身のスピードで作った

残像と影分身が次々とフェニックスに向かって、襲い掛かるように現れる。

その数16体だが、それが全て偽物だと解っているフェニックスは動かない。

 

だが、それはダーク事総司郎は計算済みであり、この状況に持ってきたのだ。

 

ダークは光学迷彩アビリティー『光聖境界闘気(ライト・インビジブル・オーラ)』によって、姿をけし右手を地にあて…コールする。

 

「刀源郷・ソードアイランド!!」

と叫んだ瞬間、フェニックスの地面から真黒な刀が地面をたたき割り、

剣山のように現れる。

 

これがダークブルー・アサシンの奥の手中の奥の手、≪刀源郷(ソードアイランド)≫

である。

 

普通の相手ならば初見殺しでやられるのだろうが、相手は吹っ切った

戦うための怪物、地面からくる殺気に反応し剣山オブジェクト召喚範囲ギリギリの位置までよけ、発声した場所必殺技を使った為、光聖境界闘気が消え姿を現した

ダークに向って走り出し、土煙から姿を現す。

 

「やはり避けられるか!」

 

ダークはそう行って驚きもせず、こちらも走り出す。

 

ダークは全力の拳をたたきつけるが、ガンと鈍い響きをするフェニックスの体…

 

「だろうと思っていたが、メタル化しているか!?ちっいい!」

攻撃した、ダークが少なからずダメージを負った、オーバーカラーの影響で

メタルカラーの性質をもった、フェニックス。

防御力もパイロットよりかはかなり向上している。

 

それを解った、ダークは敢えて右手の手刀をものすごい速さで

フェニックスに叩き付けようとする。

 

フェニックスは後ろにバックステップして回避し、カウンター攻撃をしようと思った矢先

その右手から、今さっきの謎の剣山オブジェクトと同じ殺気を感じ、急きょ左に回避しようとした矢先

 

ジャキンと鋭い音ともに、手の甲の下の手首の部分から

真っ黒な細く長い剣が伸びてきたのだ、それを紙一重でよけたフェニックス

流石にこの刺突剣には、肝を冷やした。

 

「あれは、まさか!エストック!?まだ強化外装を持って行ったのか!?」

ぞくっと首筋を意識し、目のあたりにし、何の剣か看破したシアン・パイル

 

ダークブルー・アサシンの強化外装最後の一つ、刺突剣・エストック型の

【暗骨剣(ダーク・ソード)】、今さっきの必殺技刀源郷は

この暗骨剣を地面に召喚する剣である、そして暗闇や夜のステージでこれを使うと

完全に見えない仕様になるので、これはダーク自身あまり好きじゃないので

 

使うときは、各上の相手か何として勝ちたい時にしか見せない強化外装である。

これも初見殺しなのだが、これすらも避けるフェニックスに内心絶句するダーク。

 

完全にがら空きになったダークの懐を、肘から途轍もないほどの炎を吹きあげた

 

フェニックスの通常技

イグニッション・ナックルが、ダークを捉え

それを食らってダークは吹き飛び。

 

逃がさないと、さらに急接近し膝蹴りをまたも腹部に強烈な膝蹴りを叩き込み、叩き込んだ直後、ヒートジャンプをその蹴り、ミドルキックと一緒にし空中高く飛ぶ。

 

 

そしてメテオメタル・レッドフェニックスは、空中に高く飛んだダークを見て

コールする

 

新生した必殺技を

 

 

「バーニングキック・モード3…!」

と、その瞬間体各所に装備したバーナーと

スラスターから炎が体を覆い、フェニックスの目が赤く光り輝き

マントは炎になり翼となり、フレアスラスターは点火しそしてダークに向って飛び

 

炎に包まれた、フェニックスは、ガッガッとダークを斜め右上に蹴り上げ

高速で飛んだほうに回り込み、今度は斜め左上に蹴り上げ、ジクザクに蹴り上げ続ける。

 

そして、スラスターゲージも必殺技の影響で臨界点になった瞬間

フェニックスしか見えない空間表示で

 

【MODE.3→MODE.FINAL】の表示が現れ、スラスターゲージも

空間表示が出た瞬間に空になり、空中高く飛んだダークを下に向かって蹴りつけ

 

そして胸の鳥のアーマーと、背中のフレアスラスターが外れ

外れた鳥のアーマーは右足の先に付き、スラスターは右足の両左右に付く

 

 

これがバーニングキック、モーションパターンが5つになった最後の5番目

使用条件がHP10パーセントを切り、スラスターゲージと必殺ゲージがともにマックスで

ほかのモードを最後まで成功した

 

フィニッシュブローならぬ、フィニッシャーキック…

 

 

 

それがバーニングキック・モードファイナル

スラスターからブーストし、その炎が再度フェニックスを包み

炎の鳥の姿になり、ダークに向って突っ込む

 

 

「バーニングキック・モードファイナル!!これでおわりだああああああああ!」

 

ダークをとらえた、フェニックス

 

「ああ、見事だ…龍…」

ダークは成す術もなくそれを受け入れながら、目をつむり炎の鳥に飲まれ

空中で爆ぜて消し飛ぶ。

 

 

 

決着の瞬間である。

 

 

 

勝者、ネガ・ネビュラス所属

 

 

 

メテオメタル・レッドフェニックス

 

 

 

 



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幕間

 

 

 

 

 

紅蓮の不死鳥が、ダークをとらえ飲み込み爆散

強力な必殺技を喰らい、ダークのHPも0になる。

 

爆発の煙から鳥のアーマーと、スラスターがなくなった

カウボーイハットとスカーフだけになった、フェニックスが着地する。

 

 

そうして、【WIN.MeteorMetal.RedPhoenix】の表示枠が

高らかと、展開した瞬間。

 

 

 

『し、勝負あり!!勝者パイロットてか、お前誰だのパイロットおおおお!!?』

勝負に見いってしまった、ラプターが自分の仕事を思い出し叫ぶ。

 

それがきっかけで…

 

「「オオオオオオオ!!」」

我を忘れた、観客たちも絶叫する。

 

「どうやったんだ!」「お前もしやライダーか!?」

「ヒーローを地でいくなよ!」「反則くさいけど、結果オーライ!」

「必殺技まんまライダーキックじゃないかー!」

 

「よくやったーー!」

 

と各々思い思いの声援を投げかける。

 

それを聞いた、フェニックスはペコペコ頭を下げる。

 

『いあー完全に実況&解説失格したすねー、ホーンさん』

 

『エグエグ、イヤー俺も長いことエグ!バースト・リンカーしてきましたが

ここまで心をつかむバトルは見たことがないですあと、私の涙腺崩壊しました』

感動したホーンはなぜか泣いている…

 

 

 

それを見つつフェニックスは後ろを振り向く。

 

そこには大の字で仰向けで倒れていた、ダークがいた。

 

それに近づき、手を差し出す。

 

 

「ふっ…お前はデュエル・アバターは変わったのに、中身は変わっていないな、負け犬の俺にも手を差し伸べるのか…?」

 

 

「僕もいえ、俺もよく覚えてないですけど…絶望に包まれた僕を

手をさしのばしたお節介焼きの人もこうやって、手を差し伸べてきたんです。

それに、貴方がまた出てきたから…俺は何で空手をしていたのか…

思い出したんです…貴方のお蔭です、総司郎さん有難うございます!

また、空手をやれそうな気がします…」

 

それを聞いたダークはデュエル・アバター越しで

 

「クックククハハハハ!まさか非難を浴びさせられて当然な俺に、お礼を言われるとはな

ああ、思う存分やってくれ、龍お前は道着がよく似合う!」

笑いそして、その手をつかむ。

 

赤と青、悪夢と絶望、希望と虚無その二つが今溶け合って和解した瞬間だった。

 

だが、二人が手をつかんだ瞬間その二人はゾクッと

凄まじい、フェニックスが見せた闘気が子供だと錯覚するほどの…

強大な殺気が襲い、二人は戦闘態勢に入る。

 

彼らが見た、殺気の発した場所を睨みながら

 

 

 

「ブラボーブラボー!」

と拍手しながら、手をたたく。

が今だ意味の分からないほどの、バカバカしい殺気を出して

黒いシルクハット、燕尾服を着て、黒ステッキをもった白髪の老人の

疑似アバターが立っており、その中心にうす紫のロングコートのデュエル・アバター

白い昭和初期の憲兵のデュエル・アバター、赤黒いカウボーイハットをかぶり

ボロボロのマントを羽織ったデュエル・アバター、赤系で海賊のような姿の

デュエル・アバター漆黒のゴスロリの服を着たデュエル・アバターが

彼を囲むように、突如出現する。

 

 

「リトポン・ガーディアン!?」

 

それを見た、ブルーは憤りながら注視し

 

「師匠!キッド師匠!」

かつての師を見たサンはそう叫び。

戦いの最後を汚した、紳士は大きく手を挙げる。

 

 

「レディース&ジェントルメン…紳士淑女で、誇り高き戦士たちの皆々様!

最後の最後、この戦いを汚した私をお許しくださいそして!

血をも沸騰するような戦いを見せた、彼らに拍手喝采と私には罵詈雑言を!

最後の時間余韻を残すことなく、私の目的にどうか付き合ってください!」

 

と宣言した、それを見たダークは

 

「貴様ら何者だ!?俺たち二人がその気になれば、いや、マッチ・メイカーが

お前らを荒らしだと判断すれば、すぐさま退場の行為だぞ!

解っているのか!?」

 

「ええ、そのような行為だと重々承知の上です、はっきり言えば

なんでこんな場で、やらなければ行けないのか?場違いじゃね?

と私ですら思っているのですから、まぁ私目の親の筋書きには

逆らえれないので、押し通しますけど、そこのレッド君も見ててくれ」

 

と、底をしれない紳士を見ていたフェニックス

 

「なら目的を早くいってください!」

 

「目的の前に…先ずはこの仮初の姿を取らなければ失礼だな」

そんなことを言い紳士は表示枠を幾つも展開し

 

そして最後は右手の指をこすり、パチンと音を鳴らした瞬間

紳士の体から、黒い煙が渦を巻いて出現し

その中から一本の槍が現れた瞬間、それをみていた。

 

クロウ・ソーン・ナイト・ランナー・サン・フェアリー・グランデと

そして、金髪の女性がある理由で反応する。

そして煙は黒い炎に発火し、巨大な黒炎の火柱が立ち、そこから黒い裾の腕が

槍を掴み、中から改造学ランをきた顔が黒い鉄仮面頭から黒い炎をだし

漆黒のデュエル・アバターが降臨する。

 

 

 

「俺様の名は、オイルスモーク・バスターヘッド!!

レベル9に到達し!エンパイア・へラクレオスの支配者にして

9人目の黒の王だ!!戦を望むもの也!」

 

それを声高々に宣言し戦慄させる。

 

 

 

「これはあの時と似ている…?」

あの時初の飛行アビリティーに目覚めた、あの戦いの宣言を思い出すクロウ

 

「今絶賛空気読めてねぇー男だが、この場を利用して宣言させてもらう!

俺はお前らの安穏とした、不干渉条約なんて興味がない!

そしてレベル10すらもただの通過点だと思っている!

俺の目的はただ一つ!!全ての王の打倒による、加速世界の東京の統一それだけだ!」

 

 

 

「私は差し置いて、黒の王と宣言するとわ…!

それにレベル10をただの通過点呼ばわりか!だが東京統一…面白い!」

若手の王ににらみをきかせ、ギリッと歯をかむロータス、心中は複雑のようである。

 

 

「でだ、ここからが本題だ…!この二人、パーフェクトマッチ同士の戦いという宣伝

それにつられてきた諸君、俺様もその一人だが…

王が一人来たんだ、他にも居るよな…!王様とかよー!

なぁ、俺と同じ二人目の同じ色をした王様…赤の王様よ!!」

 

 

「し、しまった!この戦い自体罠だった!」

ヘッドのその言葉を聞いた、サンは彼の目的を察し…急いでレインのところに

戻ろうとする。

 

「赤の王及び、赤の軍勢プロミネンスに告げる!明日の土曜日の領土戦にプロミネンス領土に侵攻する!!要するに宣戦布告だぁ!」

 

と魔槍をプロミネンス達の席に向けて宣言する。

 

それを聞いたなん…だと!?と観客やフェニックス、ダーク達は驚愕する

金髪の女性と黄の王を除いては。

 

 

「だが…だが…だがだがだがだが…いちいち一つ一つ潰すのは面倒だし

そっちも迎撃するのもめんどくさいよな、だからよー俺は俺を含めた30人で

練馬に侵攻する…だからよぉー二番煎じの赤の王様よぉー名前はえーと誰だったか忘れたが…その赤の王様よ…」

 

居ると知っているにもかかわらず、そして名前も憶えているのにもかかわらず

あえて、名前は言わず煽っていくように言いながら

言葉を切るヘッド。

 

 

「お前も出て来いよ…赤の王様、先代のカリスマが居なくなって担ぎ出された

可哀想なおかざりの王様よー、本当に1回こっきり領土戦で王同士白黒…いや赤黒

ハッキリさせようやー!どっちが強いのかよぉ!!」

 

それを聞いた王たちは驚愕する(二人除く)。

 

領土戦で王同士のサドンデスバトルを申し込んだのだ

 

この2人目の黒の王は、まさに死力を尽くすための戦争を

やろうと言ってきたのだ。

 

 

「あああ、良いんだぜ別に出てこなくてもよぉー。

それどころか居るのどうかわからない、居なくても変わらない

赤の王様…出てこなかったら、まぁーしょうがないよな。

先代ほどじゃないって噂で聞いてるし、面倒だが1つ1つお前の領土をつぶして

回って最後の領土で炙りだしながら、潰すだけだ!

そしてお前らはこの宣戦布告のその証人だ!

もし赤の王様がいなかったらお前らが教えてくれ!」

 

 

「というわけだ…俺たちは、赤の軍勢を倒したら次はお前たちだ!

安穏とした平和ボケをした、条約を打ち立てた王ども!

俺たちは、エンパイア・ヘラクレイオスは!

この加速世界に侵攻する!ハッハハハハハハハハ!!」

 

 

オイルスモーク・バスターヘッドは高らかに笑いながら宣言した。

 

ネガ・ネビュラスとの抗争より早く

 

プロミネンスとの全面対決を…

 

 

 

幕間-エンパイア・ヘラクレイオス-




できたぞおおオオオオオオオ!
なんか色々ねじ込んだが…できたああああ!!


オリ主VS因縁の相手との戦い感想で言った通り
そんなもの打ち消す、爆弾投下!!

次回プロミネンスVSエンパイア・ヘラクレイオスです!!


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幕間ー4・プロミネンス

少年は手を差し伸ばす。

 

愛するあの人に。

 

少年は仮面をかぶる、愛する兄を装うために

 

だが、少年には欲する愛は永久には与えられず。

 

黒い悲しみの炎を上げ、偽りの仮面をかぶり…煙となって最後は消える…。

 

 

これは少年の呪いと悲しみ、愛されないと必要とされないと

 

のちの戦神と呼ばれる男の記憶。

 

 

『お前はお前なんか!私の子供じゃない!』

 

『すまない!■■…すまない…謝る事しか…できない俺を兄を許してくれ』

 

1人の女性と、もう1人の同じ顔をした少年、二人の愛する人間が現れた瞬間

少年は煙となって消える。

 

「誰か、誰か!!『俺を!』【僕を!】≪自分を!≫見てくれ、「私は!」此処にいる!

ああああああああああああああああああああーーーーーー!!!!!」

 

『それが貴様の望みか…』

 

どこからともなくそう呟きながら、銀色の鉄仮面をかぶった、煙をまとった

4人の仮面の者たちが闇から姿を現し…

 

少年の悪夢は終わり、加速世界にあるデュエル・アバターが誕生した。

 

無制限中立フィールド・プレイヤーホームウォーリアズ・サンクチュアリの最深部

 

大きな石の玉座の上でゆっくりと目を開ける、一人の男。

 

名は≪オイルスモーク・バスターヘッド≫

大英雄の帝国・エンパイア・ヘラクレイオスの最強の支配者にして、9人目の

レベル9に到達した超越者であり、2人目の黒の王

 

ここ東京のある場所にあるプレイヤーホーム、ウォーリアズ・サンクチュアリは

現在突貫で人員を増やした、エンパイア・ヘラクレイオスの拠点である。

 

「うなされ…てたよ…」

呟くような小声で近くにいた、バースト・リンカーがいた。

全身が黒く服もゴスロリの服を着た、

 

「ペンタプリズム・フローライン居たのか、すまん夢見が悪くてな」

 

彼女は彼が黒煙の王である、オイルスモーク・バスターヘッドが引き抜いた者じゃない。

初めから仲間でありそれ以上の関係、実質のナンバー2は指揮能力が高い

オックスブラッド・キッドだが、彼女五角形型角柱のメタルカラーの令嬢の名のバースト・リンカーの彼女二人で

立ち上げたといってもいい、オイルスモーク・バスターヘッドにとって特別な存在なのである。

オイルスモーク・バスターヘッドにとって、彼女は希望であり

戦う原動力であり、道しるべである。

 

速くいうなれば、ブラック・ロータスと、シルバー・クロウ、黒雪姫と有田春雪の関係と

同じなのである。

といっても、彼らとは違い、この二人の絆は違う物であるが…。

 

「ヘッド…無理は…良くない…」

 

「ああ、解っているよペン…それよりペン、キッドを呼べ豊島区でレギオンを旗揚げする!

戦争の最後の準備だ!」

 

腰を上げ、動くと服の裾からゆらゆらと煙と頭からチラチラと黒い炎が出る。

ヘッドはどこからともなく、魔槍を取り出しフローラインの頭をポンポンと撫で、玉座の部屋から出ていく。

 

そこから2時間後、豊島区レギオンクエスト用ダンジョン施設

その施設が紅蓮の炎を吹き上げ、二つの雷柱が立ち

施設から吹き飛ばされるように、飛び出る鉄の巨人

レギオンクエスト用レジェンド級エネミー【タイタニア】、両腕をもがれ、片足が砕かれ

今にも死にそうなときに、その死にかけのエネミーを追撃するように

1つの純白の影が現れ…

 

「白月(ホワイト・ムーン)!!」

その純白の影から取り出した、刀が白い光が放出され

 

「多重月光13連斬(ムーンズ・パラドックス・サーティン)!」

タイタニアの真上に現れたそれは、粒子状の光の剣線13本が

タイタニアをなぞり…

 

そして…

「白月終結(ホワイトムーンエンド)!」

13の光は全て月のような形をした瞬間、穿ち削られ砕かれそして斬られた様な

後を13個、同時に出現し、白い影は地についた瞬間

タイタニアの命はこと切れ倒れる。

 

爆発した施設から、ゆっくり歩いてくる三つの影

 

1つはオイルスモーク・バスターヘッド、もう一つはオックスブラッド・キッド、もう一つはライラック・パニッシャー

 

「すげー切れ味の心意技じゃねーか…」

槍を担ぎながら、先ほどの心意による県の絶技に関心するヘッド

 

「ふん、野獣め…!」

それを見つつ凶剣星動乱を知っている、キッドは悪態をつき

パニッシャーは何も言わない。

 

「いえいえ、お褒め頂いて光栄ですよ…さて、準備はできましたね。

本当に鮮血の暴風雨は現れるのでしょうか?」

 

 

「心配するな、あの女は絶対に出てくる。奴は伊達にプロミネンスを継いだわけじゃない…

俺を倒した奴だからな…」

そう言いながら、キッドはヘッドを見る。

 

「それに奴らは強い、三獣士とサンがいる…何よりレインの強化外装はお前の槍同様破格だ

戦力は揃えたが、勝てないんじゃ話にならない、勝率はいくらだヘッド!?」

 

「ん…あー勝率98%だ、奴らがどう足掻こうが俺たちの勝利は揺るがんよ…。

なぜなら奴らがやる戦術は、解りきっているんだよ…。

お前らは、俺の言うとおりに動ければいい…なーに細かい指示は…

アウトジャンクション組にしか言わん、安心しろジャンクション組は

お前中心に動かすただキッドは【あれ】の準備最優先、リトポンは10名ぐらい若い連中まとめて

ただ突っ込めばいい、レインの超遠距離爆撃は気にするな…

あれは俺がなんとかできる、確実にな。パニッシャーお前は

俺の傍で待機、何があった場合に備えてな…お前さんの≪もう一つの目的的≫に

そっちの方がいいだろう?一応大体こんな感じだ簡単だろ?」

 

ほーぅと小声で感心するパニッシャー

あえて大まかにしかしいわないのかと、はっきり言えば相手は

七大レギオン、レッド・ライダーが亡き以後戦力が大幅に削がれてるとはいえ。

かの遠距離最強のスカーレット・レイン率いる、遠距離の赤の集団だ。

 

この突貫で戦力を集めたエンパイア・ヘラクレイオスは、中小レギオンが寄り集まった

有象無象の烏合の衆だ、そのメンバーで勝てるといいきり

しかも作戦がアバウトながらも大まかで解りやすい。

 

ならばこっちももう2つの依頼の処理もできそうだな…。

ガーディアンは何を考えてるかはわからんが、キッドも、この一戦で

ヘッドの器を図るつもりだ、何しろこの戦いはあの大見得を切ったヘッドの評価を

加速世界に示すものだ。

 

同じ大見得を切ったロータスでさえも、戦力増加と戦闘員のレベル上げで忙しく

しかも俺たちが宣戦布告する前に、イエロー・レディオが画策したとはいえプロミ相手に抗争に入った。

俺たちのようなする戦力と余裕が無いのが、新生ネガ・ネビュラスの現状だ。

それも加速世界の世情も解っているが、我らエンパイア・ヘラクレイオスは違う。

あのバトル終了に割り込み、ブラック・ロータス以上に大々的に大見得を切ったのだ。

裏でCCCと同盟は組んでいるが、この戦いの結果次第ではどうなるかわからん。

 

下手をすると巨大レギオン黄と黒以外のレギオンに、取り囲まれて潰されるかもしれない。

そして忘れてはならないのが、レベル9の制約である、サドンデスバトルルール

領土戦にもそれは採用されるのかどうか、いまだ不明なぜなら各王たちはやらないからだ。

もしキッドの言う通り、レインがこの領土戦に現れ、キッドと戦いどちらかが破られれば

負けた方が、この加速世界から追放、ブレインバーストは強制アンインストールされるのだ。

 

ヘッドがレインに負ければ、烏合の衆のエンパイア・ヘラクレイオスは空中分解。

レインがヘッドに負ければ今度こそ完全にプロミネンスは崩壊する、ころころ頭が変わる場所に

人は集まらないからだ、3度目はないレインが敗れれば完全にプロミネンスの息の根は、止まる。

 

何方もこの領土戦にでればお互い消えるまで戦うしかない…。

 

「面白くなりそうじゃないか…」

 

そう思案し、曇った加速世界の空を眺め微笑する、パニッシャー

 

プロミネンス領土進行まで後数時間を切った。

 

 

 

一方目黒区のプロミネンス領土では荒れに荒れていた

理由は三つ

1つ目は謎のバースト・リンカーで自称レベル9ライナーの

オイルスモーク・バスターヘッドの存在。

 

2つ目戦い去ったとは言え元プロミネンスの相手側についたオックスブラッド・キッドの存在

 

そして3つ目戦力不足

 

1つ目はオイルスモーク・バスターヘッドは加速世界中期、イエロー・レディオが

内密で誕生したデュエル・アバターであり、動かし方やある程度のレクチャーを

レディオに教えられた次の日に東京を出て、ちょくちょく東京に出たが…

大半はレディオのレギオンCCCメンバー位のと、アキハバラBGで戦ったぐらいなのだ

そして後は死地で、エネミー相手にレベル上げをしていたのと

ある理由でだれも今のオイルスモーク・バスターヘッドの事は、覚えていないのだ。

 

速く言えば情報不足

誰も覚えていないのだ、そしてもしオイルスモーク・バスターヘッドが本当に

レベル9ライナーだったら、レインを戦わせてはならない

 

2つ目はプロミネンスの鬼教官で、サンに銃技を教えた師匠であり

今のプロミネンスの中堅の赤のバースト・リンカーたちは、全員彼の師事で

銃がうまくなった者たちだ、それはスカーレット・レインも同様であり、銃撃戦の動き方や

戦術、戦法、ガンテクニック技術すべてを教え込んだ、男…。

 

それが【究極の一撃】【ガンゲイルインフェルノ】と呼ばれた

オックスブラッド・キッドなのだ。

ライダーが人を集め、キッドが彼らを強くしたのだ。

 

故にプロミネンスの戦術は相手に知られているのだ。

 

そして致命的な3つ目の理由、戦力不足

プロミネンス最大戦力である、三獣士・トリプル・レックスのち

2人がリアルで1週間ほど東京を離れるか、今日の領土戦だけ用事で目黒から離れ

領土戦には参加が物理的に不可能になったのだ。

 

これはゆゆしき事態である、相手には頭がいかれた凶剣星がなぜかいるレギオンであり

しかも、鬼教官キッド、CCCに喧嘩を吹っかけてたはずのレギオン、【インパクト・パイレーツ】の

レギオンマスター、レベル7の武闘派ピンキッシュ・アンボニーの顔もいる。

 

そして能力未知数であり…そして七天魔器だと思われる魔槍の強化外装を所持した

オイルスモーク・バスターヘッド、彼が凶剣星、女海賊、鬼教官そして残りの

中小レギオンメンバーを取り込んで従わせたのだ。

 

レベル9ライナーどうかは定かは出ないが、これだけは解るのである。

化け物の凶剣星と同等か或はそれ以上のレベル8クラスは確定事項なのだ。

 

化け物を総べるの同じ化け物なのだから…

 

「なんとしてもこの1週間を乗り切るんだ!」

 

「いいや、奴が出てくると言っているのだ我が王の力で

退場にさせるべきだ!徹底抗戦だ!!」

 

「馬鹿野郎!今度王を失えば完全に俺たちはおしまいなんだぞ!」

 

「ならどうするんだ!あのバトルで、他の奴らも宣戦布告は聞いてるんだぞ!

今更逃げられるか!」

と昨日からずーっとこいう感じで、議論は前に進まないのだ。

 

「お前らまだやってたのか」

そんな議論の仲、渦中のお人のはずのレインが会議室に来たのだ。

 

「結論はもう出ている、私は出るぞ今日の領土戦ということでんじゃ!」

とかるーく言って出ていこうとしたので、メンバーの数人取り押さえる。

 

「マスター、軽すぎんよ!」

 

「エー今のじゃダメ―?サンは少し荒れててダーク経由で参加はできるってくらいしか

というか本人自体連絡できないし、パドには許可もらったし♪

ルークはこめかみに銃弾食らわせて黙らせたし…ホラ反対意見いないでしょう♪」

 

首根っこつかまれてぶりっ子、別名天使モードでそう言い訳するレイン

 

「ちょ、ですが相手にはあの青の王とネガビュの存在矛盾とやり合って

生き残った、凶剣星と二代目ICBMのピンキッシュ・アンボニー

そして、あの人の恐ろしさを知っているでしょう!

強化外装のでかさではあなたと為をはれる、キッド!

そして存在が未知数のあの王、ここは様子見をするのが得策です!」

 

何自分の意見を通そうとしてんだ!ルーク乙!というヤジが飛ぶが、彼女を捕まえている。

 

「んまぁあたしも考えたけど、奴の言う通り一々防衛しながら、徹底抗戦は

さすがにメンドイ…それにあの大馬鹿野郎たちに、手間取ってると

馬鹿に触発されて他の馬鹿が来るかもしれん。

例えば、元祖・黒の王とかな…」

 

その言葉を聞き、全員の空気が重くなる。

此処にいるメンバー数十人は、前プロミネンスメンバーも少なくない。

そして、今のプロミネンスにとって、ブラック・ロータスの名は禁句に近いのだ。

 

スカーレット・レインを含めた、新参者かレッド・ライダーにそんなに忠誠を

誓ってなかったもの以外は…

 

「それもあってだ、参加する…それに…策が無いわけじゃない…

助っ人をよんできた、入ってこい!グレイ・スパイダー!」

 

「ようやくでござるか…」

その言葉ともに、上から全身鈍色で金色のポニーテールをし背中に刀を背負った

デュエルアバターが飛び降りてくる。

 

「な!おまえいつから!?」

 

「貴様!?」

いきなり現れた見慣れない第三者にスカーレット・レイン以外は武器を抜き

第三者に向ける。

 

「止めろ止めろ!こいつは、助っ人その一だ。

こう見えても古残のバースト・リンカーだ、能力はダークブルーを

もっとピーキーにしたやつでな、パドの紹介だなぁ安心できるだろ?」

 

「グレイ・スパイダー、得意は隠密とゲリラ戦…プレイ歴は3年でござる。

一応加速世界では弱小レギオン専門で用心棒、まぁ傭兵をしていたでござる。

ある理由で知り合った、パド殿筋で今回初めて、巨大レギオンに雇われたでござる…

早々レベル7でござる、戦力の足しにはなるでござろう」

何この侍ロール?いや忍者ロール?だが、彼?彼女?

とメンバー全員頭の上に?がつくが、その佇まいを見るに

なかなかの手練れとうかがい知れる。

 

「そしてもう一人、こいつはお前らが知っている人物だ…入ってこい」

入ってきた人物を見たメンバーは、騒然とする。

 

そして謎の助っ人2人を入れたプロミネンス

舞台は領土戦へと移る

 

 

次回、不動要塞VS神に続く




なんか最後の途中で抜けてたっていうww

なので再投稿!すいませんでした!


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第16話、不動要塞VS神

目黒区、領土戦用巨大フィールド化した

 

その街は、その街すべてを濃霧が充満し支配していた。

 

領土戦限定、レアフィールドの一つ、フィールド名濃霧タウンシティー

 

そして頭上には多くの名前が軒を連なる、その両左右一番上が

SCARLET・RAINとOILSMOKE・BASTARDHEADの二つの名であった。

 

鮮血暴風雨、不動要塞、加速世界最強の赤、二代目・赤の王・スカーレット・レイン

 

謎のデュエル・アバター、突如として現れた侵略者の王、新たなるレベル9

月の魔槍を持った黒煙の王・オイルスモーク・バスターヘッド

その二人の名の下に集った、48名

各29名ずつ王を入れて30名のバースト・リンカーが結集し

 

加速世界史上初のレベル9の王同士による死力を尽くす為の

30VS30の領土戦が開かられるのだ。

 

目黒区侵攻側エンパイア・ヘラクレイオス陣営

 

 

「キッド、少し聞くが…お前があの赤の王と戦うに当たって、どんな対処をした?」

濃霧に包まれ、三人の影が歩を進める

一人は右てに歩くオックスブラッド・キッド

 

もう一人は左て側に無言で歩く、ライラック・パニッシャー

そして中央にオイルスモーク・バスターヘッド

 

「簡単だ、メンバーを数チームでばらしての侵攻でな、奴も自分もお互い出てくれば

一撃でお互いを沈めれる火力があった…故にその時の侵攻戦は

歩兵の火力勝負と、どちらかが先に対象を見つけ出し…

自分たちに知らせるのかが勝負のカギだった…」

 

「で、勝負の結果は知っているけど…どうだった?相手は辛勝で終わったのか?」

 

「いや、逆だ…スカーレット・レイン側の圧勝だった、スカーレット・レイン側の

兵もほとんど動いていないどこに誰がいるのか解ったような開幕爆撃で、

メンバーの半分がそれで先にいった…そこからメンバー達は次々と

スカーレット・レインにやられて逝って最後は自分だけになった…。

私の最後のあがきで、最強の強化外装を呼び出し、必殺技の打ち合いにはもっていったが…

弾幕で攻撃の機動をずらされ…二撃目の奴の必殺技で沈んだ…」

 

「ヒュー、やはり奴さんにいい目を持ったやつ…いいやスカーレット・レインと

合わせれるとすると索敵が得意な奴がいるのか?」

 

「ああ、戦闘能力はそれほどないが索敵能力にずば抜けた奴がいる…

プラセオジムイエロー・パラボラー、今回も出てきているが、あいつとのコンビが最強だ…

自分ともう一人、ナンバー2との抗争中に、レイン側に入って来た奴らしかったので…

自分も把握していなかったのが痛かった…」

 

「そうか、だからあっちこっち殺気だらけなのか…」

 

「もちろん馬鹿みたいに敵地のど真ん中に

俺たち三人が来てるのはすでに把握されてる…」

 

三人は、プロミネンス陣地をたったの3人で歩き…

 

そして、ある大通りに出だ瞬間、向こう側から四つの影する

 

二つは小柄な、赤いデュエル・アバター、一つは小さなツインテの女性型、もう一人は騎士型の男性タイプデュエル・アバターもう一つは2人と同じ赤系だがスラリとした背が高い身長の、

女豹のような獣人デュエル・アバター、そしてもう一人は

漆黒のローブとテンガロハットをかぶった、黄色系デュエル・アバター

 

順に赤の王スカーレット・レイン

 

レインの親にして側近・チェリー・ルーク、

 

レインの右腕にしてプロミネンスナンバー2・ブラッド・レパード、

 

プロミネンス参謀であり、領土戦最強を誇る・サンイエローライト・ウィザード

の四名が姿を現す。

 

「よー、お初にお目にかかる赤の王・スカーレット・レイン…

改めて、名乗らさせてもらおう俺の名は、オイルスモーク・バスターヘッド…

あんたより後に現れた、9人目のレベル9になり、そして9人目の王

そして二人目の純色でない王だ。

先に昨日の無礼を謝らさせてくれ、それと同時に俺の果し合いに現れたことに

深く感謝をし、この戦いに出向いたその勇気に敬意を表する…」

 

それを見た、ヘッドは自己紹介をしスカーレット・レインに深く頭を下げた。

 

「ふ~ん~、ただの馬鹿じゃないみたいだな…まぁいい

何しに来た、たった三人で来て…?

今ここで始める気か?」

腕組をし、三人を観察するレイン、彼女の目で三人を図る。

 

「ハハハ、御冗談をいくら俺でもたった三人で、六大レギオンの一角とはやり合いませんよ…

喧嘩は一対一じゃないとなぁ…面白くない…」

 

「…」

笑いながら否定するヘッド、そして沈黙するレイン。

 

「ここに来たのは、あんたに合うためだスカーレット・レイン。

俺の先輩にあたる、ブラック・ロータスとあんたの先代・レッド・ライダーの不意打ち、そしてその後の乱闘のあれはノーカンとして、これから起きることは加速世界初だ。

だから、おっぱじめる前にあんたとあって、話がしてみたくなってな。

スカーレット・レイン、お前は何のためにその座にいる?」

 

「知っているくせによく言う、私は半分祭り上げられたようなもんだ。

先代には遠く及ばないけど、それでも私を王だと言ってくれる奴のために

私は戦う、これじゃダメかい?」

 

「Excellent…美しいね、そう言うの嫌いじゃない。

あんたとはもう少し早く会っていたかったよ…」

 

「なら逆に聞く、オイルスモーク・バスターヘッド…お前何故その座にいる…。

それもフィクサー…黒幕の意思か?」

 

「いいだろう応えてやる、俺が此処にいるのは脚本家の意思だけではない。

まぁ、お前の言う通りこのタイミングで、仕掛けたのは脚本家の意思だし…

この短期間で、六大レギオンクラスの勢力に突貫でなったのも、脚本家の力を借りたものだが…

俺のこの座にいるのは!俺が王と名乗っているのは!俺が!俺様が!!

エンパイア・ヘラクレイオスを立ち上げたのは!

俺の夢!俺の覇道!俺の思いを成就せんがため!!!」

 

「俺の俺様による意思!確固たる意志だ!ブックメイカー…脚本家とは、持ちつ持たれつ!

お互いを利用し合っているにすぎん!言うなれば、ギブ&テイク!

この戦争も脚本家の意思と、俺様の意思が合致しただけにすぎんのだ!」

 

「なら、はっきりしたな…」

レインは、オイルスモーク・バスターヘッドの黒煙の王の意思を聞き

再度認識をする、目の前の正体不明の怪物は。

 

「お前は、私のいやプロミネンスの敵だ!二代目・赤の王として、お前を倒す!

仮面を被る者・グリームニルよ!」

 

「ああ、そうだ俺がお前の敵だ!そしてお前は俺らエンパイア・ヘラクレイオスの敵だ!

二人目の黒の王としてお前を倒す!後、スカーレット・レインお前の言葉に少し訂正がある

おれは仮面を被る者、グリームニルじゃない…≪渦を引き起こす者・ベルヴェルグ≫だ、おっと…

ヒントを当たえちまったかな?」

 

「「「?」」」

 

「…ほぅーやはり気づいていたか…やはりこの馬鹿は…ただの…馬鹿ではないな」

その名を言い、プロミネンス陣営とキッドの5人の頭に疑問符がつき、着いてきた

ライラック・パニッシャーただ一人はその名を持つ意味の真相に小声で

理解する。

 

「どういう意味だ、煙野郎!?」

 

「その名をもつ意味よく頭で考えな…なぁーにそう難しくないさ…

俺を北欧最強の神だといったのなら…答えは直ぐ傍だ…

まぁお前は答えの正体の世代じゃないし、俺は答えの正体とは物理的無関係だ

その答えに合う前に、リアルで東京を離れちまったからな!

たどり着けるかな?俺の親であり黒幕の脚本家の目的は其れなんだからな!

といっても、答えにたどり着く前にお前は俺に膝をつき!

加速世界ら退場するがな!」

 

「その言葉そっくりそのまま返す!お前は私の前に膝をつく!

お前の下らん、ヒントもお前を私に吹っ掛けた黒幕ごと倒す!

槍を持つ者・スヴィズル!」

 

「なら高だが一王様が!神に楯突くな!」

王同士の問答で、お互いのその座の意味と戦う理由を宣言した。

 

沈黙をする、サンだが…ヘッドの言葉に引っ掛かりを感じている…。

 

渦…そしてこの男とレインが言っている、名前が違うがすべて同一人物の神…の中の

数ある異名…正確には忌み名…いやあり得ない…

いくら黒幕が仮に奴だとしても…あれはこの世から消滅した、忌まわしき強化外装だ…

 

スヴィズル・グリームニルそしてベルヴェルグ、これはすべて

北欧神話の最強の戦神にして嵐神の異名だ。

 

不吉と戦いを呼ぶ神の…

 

「さて聞きたいことは俺様の方これでいい、ただの世間話みたいなもんだったからな…

お前らも何か話すことはないのかー?キッド、こいつらとは昔の好だろ?」

 

そこにヘッドは沈黙していた従者の一人、オックスブラッド・キッドに声をかける。

 

「昔の同郷だ、昔は昔…ではあるが、袂を別ったが上につく…

そして私にはいうことは一切ない!」

 

「な!?師匠だがあんたは、それでもプロミネンスのメンバーだったはずだ!」

言い切ったキッドを困惑する、サン

 

「ふんなら言ってやる!この程度の危機に対処できない、プロミネスに未来はない!

未来のないプロミネンスなど要らん消えろ!以上だ…」

それを聞いた者たちは沈黙する。

約2名を除いて…

 

 

「「くくっくく」」

 

スカーレット・レインとオイルスモーク・バスターヘッドが、苦笑している

 

「相変わらず、辛口だなキッド」

 

「俺様が降っておいてなんだが、ひでえーなくくっく」

指さしながら腹を抱えて笑う、ヘッド

 

「ふん…本当のことを言ったまでだ…」

 

「まぁ話はここまでだ、あとは楽しい楽しい祭りをはじめようや…」

 

「ああ、かかって来い!新米の王!」

両者がにらみ合い、そして激突する

 

 

16話・不動要塞VS神

 

「なぁレイン、さっきお前らが言っていたえーとグリームニルとか

スヴィズルとかなんかファンタジー系のRPGに出てきそうな、ボスの名前は

なんだ?」

 

ヘッドを追い返した後、相手が10分後あたりに動くといい残したヘッドの

言葉をもとに一通りの作戦を決めたプロミネンス陣営。

 

そんな時、唯居ただけのルークが先ほどの会話を問う。

 

「ああ、あれはすべて…」

 

「北欧神話、最強の戦神オーディンの数ある異名の一つ、仮面を被る者・グリームニル

渦を引き起こす者・ベルヴェルグ、槍を持つ者・スヴィズル

それはすべてオーディンの呼び名(ケニング)、

そしてなぜレインが彼を、オーディンとたとえたのかというと、

サンの情報通りなら、かれがダークとパイロット…いまはフェニックスだったわね…

あの戦いの最後出てきたとき持っていたのが、月の魔槍グングニルだった

オーディンの宝物の一つであり、神の槍にして裁きの槍に由来するから…

k…?ルーク」

 

とその会話に入ってきたのは先ほどの王同士の面談の護衛でいた

ブラッド・レパードだった。

 

「おいおいパド、私の言うセリフ全部持っていくなよー」

 

「k…理解したよ、パドさん。オーディンなら知ってるぞーあれだよな、魔術とか

戦争がものすごいうまい、天候の神様なんだよな?」

 

「ああ、そうだ。基本爺の姿が一般的だが…北欧やギリシア神話は

話が進むにつれ姿形はころころ変わる、オーディンもその例にもれず

蜜樽欲しさに番の女を、美男子に化けて口説き落とすつ~話もあるからな」

 

「でもよー、レインあいつの強さ一体どうなんだよ?

視覚拡張をするために、あいつらの前に出てきたんだろ?」

 

視覚拡張・ビジョン・エクステンション・それはレインのアビリティーの一つである。

熱源や風向きを図るアビリティーだが、目に気合を入れると

敵のデュエル・アバターの戦闘経験並びに戦闘能力を、情報圧として

観測できるのだ。

 

「アー…煙みたいな、ノイズがかかっていて解らなかった~テヘ」

天使モードで、謎の王オイルスモーク・バスターヘッドの結果を言うレイン

 

「はぁあああ!?解らなかったって!?何で?」

 

「多分、私の視覚拡張と同じ、何かのアビリティーの副次効果だと思う

あそこまでノイズが掛かったていうと、妨害系アビリティー持ちだとは思えないし

あいつの体の煙自体がアビリティーの力なのかもな…

周りの二人の情報圧はちゃんと見えたんだぜ?」

 

「な、なら後の二人の強さは?」

 

「キッドはあれから数年だが…鈍ってないどころか…

厚みが増している、腕を上げてやがるぞあいつ…

最後の一人は…」

とライラック・パニッシャーのことになった時、言葉を切る。

 

「ルークもしあいつと出会ったら…何もするな…逃げろ

あんな奴がいるとは思っていなかった、ガーディアンでもやべーのに…」

 

「な…なにをどうして!?」

 

「ライラック・パニッシャー、あいつガーディアン並みかあるいわ…」

レインが見て驚愕したのはオイルスモーク・バスターヘッドでもなく

 

オックスブラッド・キッドでもない

 

ライラック・パニッシャーの、意味の分からないほどの情報圧

それを分析した結果

 

「王クラスかもしれん…」

そう言いきったのだ。

 

 

一方その頃ヘッド陣営では

 

「作戦は以上だ!細かいことは、アウトジャンクション組と

インパクト・パイレーツ組だけだ!それにパイレーツもそんなに難しくない!

なんせ、これは【唯の陽動作戦】だ、誰にだってできる…おいキャプテン!

そっちの準備は?」

陣営の奥から、ピンクいろの海賊服と船長がかぶってそうな帽子をかぶった

女性型デュエル・アバターが、近づいてくる。

 

「【船】の準備は完了でさーオーナー、インパクト・パイレーツはいつでも

出航できますよー。領土戦で、エネミーを使えるのは、サンだけじゃないってことを

教えてあげますよ!」

 

ヘッドに向かって親指を立ててガッツポーズをとる、彼女の名は

ピンキッシュ・アンボニー、スカイ・レイカーに憧れた、自称二代目ICBM。

万年弱小規模レギオンにしてドダバタ集団、インパクト・パイレーツを率いる

レギオンマスター、たった1レギオンだけでCCCと喧嘩をふかっけている。

 

彼女らの特徴は、うるさい、しつこい、あほな連中のくせに火力だけはいっちょ前にある

嫌がらせはCCCの次にうまい(バナナ王談)

優秀な赤系統確保、そして彼女能力による大規模の移動するための足の確保と

1年中、CCCのバナナ王が迷惑してたので、バナナがヘッドに押し付けた結果。

 

ヘッドの単身のカチコミのヒャッハーして、彼女のガレオン船素材巨大人型レジェント級エネミー

ゴールデンハインド・ゴーレムをたった一人で、撃破してしまい

 

他の人員含めたアンボニー6名は、白旗を上げる前にヘッドに1キルで

瞬殺&天誅され、彼の実力を身を持って思い知り

完全無条件降伏をし…今に至る。

 

「てか、お前のエネミー加速世界最弱のレジェント級エネミーだろうが!」

 

「なんだよ耐久力の低さ!あれならレベル3でも倒せんぞ!」

 

「しかも陸上での足の遅さ何とかならないのかよ!」

というヤジが飛んで来る

 

「う、うるさい!うちの子は!特殊なんだい!

バースト・リンカー数名が乗らないと、動かない超無害なエネミーだし!

耐久力はレッサー以下だっつーの!レベル3じゃなくても1で十分倒せるわい!

でも、でも!データー上ではレジェント級エネミーって表記されてんだもん!

ガレオン船型マクロスなめんなよ!

う、ううう…オーナー、こいつら私をいじめる

うえええん!」

と、もう1年以上愛船を使って戦っているので、弱点なんて

自分でもわかっているので、逆切れして最後は彼女の主人である。

ヘッドに泣きすがっていく。

 

「おい、お前ら本当のことだからって、言っていいことと悪い事があるぞ!

確かにうわさに聞く、魔獣の支配者よりつかえなし、

射程距離も、黒系の俺やスカーレット・レインより下だいや

下手な赤系統より、ないかもしれん!扱いずらい駒も

使う人間次第では、まぁなんだ…産廃でも役には立つと思うぞ…?

多分きっと…メイビー…」

 

「ブルータスお前もかああああああああああああああ!」

 

「まぁボケはこの辺にしといて…もう一度作戦のおさらいだ。

まず、リトポン・ガーディアンを含めた近接系と重装甲系のデュエル・アバター

10数名は、まっすぐプロミネンス陣営に突っ込む」

 

一人膝を抱えて泣き出す、アンボニーをほっといて

作戦をおさらいをする、ヘッドそこに一人手を上げる男がいた。

霧の中で見えづらいが、憲兵のような服装の男

リトポン・ガーディアンだ。

 

「その事なんですが、相手に索敵系特化がいるという話ですが?

おそらく馬鹿正直に突っ込めば、スカーレット・レインの超々長距離爆撃のいい的ですが?

さすがに私も≪通常戦≫、ましてや領土戦で雨霰のようなミサイル攻撃は無傷に防ぐことは

できないですが?」

 

「アー大丈夫だ、ミサイル爆撃が発射されたのを解れば防ぐ手段はある…

奴の長距離攻撃を防ぐいや完全に封じる、目には目を歯には歯を…

王に王を…超々長距離射撃には…超々長距離射撃で防ぐ…

お前たちには、何も心配するな…

リトポン攻撃を防いだら、すぐにお前らの前にバリゲートを張った

赤の射撃部隊が20~15人、少なくて10人規模で弾幕を張って

お前らの部隊を襲う、奴らの攻撃は」

 

「あースカーレット・レイン以下の攻撃でしたら、まぁ他の方々を連れても

防げます、ですが錬度は」

 

「わかっているよ、錬度はあっちの方が桁外れに上だ。

俺らみたいな、烏合の衆がまともに戦っても痛い目を見るだけだ…

だからの、パイレーツの【船】とジャンクションの【銃】だ

おそらく奴らは、この二つを警戒している、船は扱い辛いし鈍重だし

装甲が見た目より紙だが、中距離からの範囲攻撃は一目を置いている。

おい、キャプテーン!あの船今いくらつぎ込んだ?」

 

「ううう、リアルマネーにすると30万ぐらい?あの子も、サンと同じく

ポイント食って装備が増えるから、私と同時並行ためないといけないから

そんなに…いい装備がないよー中距離攻撃ができるようになったのも…

オーナーがポイントくれたからだし…」

 

「あ、はいはいそうだったな、かなりポイントやったのに…

あんま強化されてなかったが…お前ら目立つように船で手当り

次第攻撃しまくれ、そうすれば脅威度が跳ね上がる。

部隊の数を動かざる得なくなる、そしてキッドの銃展開までに時間がかかる

おそらくそれの捜索にさらに数人、そして高確率で奇襲部隊が編成される。

数は10人規模、内容は俺を倒す部隊がこっちに来る。

故に10名ぐらいで十分、突っ込んだら徐々に俺らの側に後退しろ。

敵さんをなるべく釣り込め、そしてキッドの銃が展開すれば

いよいよ大詰め、いやチェック寸前だ」

そう言い切ったヘッド。

 

ヘッドは腰を立ち上げ、槍をだし

 

「お前ら!時間だぁ!」

叫び、メンバーも全員戦闘態勢に入る。

皆が思い思いの強化外装を取り出し3チームに分かれる。

 

「相手は遠距離最強の赤の軍勢プロミネンス、そしてそれを総べる

スカーレット・レインだ!こっちは有象無象の衆!だが、こっちには俺がいる!

お前らは俺を信じれば、必ずいい思いはさせてやる!

だから俺についてこい!この領土戦かつぞ!」

鼓舞しそれに応えるかのように、パニッシャーとキッド、フローラインの3人以外は

 

「「「おぉーー!!」」」

と腕を上げ叫び、リトポン部隊は正面の奥プロミネンス陣営に。

アウトジャンクション部隊は、姿をけし

インパクト・パイレーツはドタバタと、船長を引きずって船の場所に行った。

 

そしてヘッドの真横にきた、フローライン。

 

「さてお前の出番だ、索敵特化持ちを持っているのはあいつらだけだと

思わせるな」

フローラインにそういい、ラインもコクンとうなずき

 

「解った…義兄さん、プリズムレイ・ネットワーク!」

懐から出した黒い7角形型のプリズムが宙に浮き突然飛び上がり。

 

プリズムが空中高く弾け飛ぶ、キラキラと黒い光がフローラインを積み見込んだとき

彼女の周囲を七角形の光がいくつも出現し、ドーム状になり覆う。

そしてそのドーム内は、ある映像がと音声が流れる。

 

それは全フィールドとそのプレイヤーの映像と

味方陣営の音声が、彼女の球体の画面前方5つから流れる。

 

これがオイルスモーク・バスターヘッドの子のして、血の繋がらない妹である

ペンタプリズム・フローラインの能力、プリズムを媒介に光と振動を操る能力

この、アビリティー、プリズムレイ・ネットワークはその一端である。

 

索敵では光が届く範囲の地上なら、どこでも索敵が可能であり。

味方なら音声のやり取りも可能であり、他に通常攻撃など凶悪な仕様がいくつか

用意されているが…。

 

彼女の性格的に、それを使用するのは極稀である。

だが、味方に超々長距離攻撃ができるバースト・リンカーがいれば

彼女のナビゲーションで凶悪な強さを手に入れる。

 

鬼に金棒…

 

「ペン!相手は?」

 

「敵…最奥部分に…巨大な強化外装展開確認…狙いは…最前線部隊」

ラインの、プリズム反射でそれを確認し…

 

「さぁ撃て、スカーレット・レインそれが開幕の合図だ!」

不敵に笑いながら、槍を構えるヘッド

 

そして一方その頃…プロミネンス陣営最奥

 

「来い!インビンシブル!!」

シンクの少女は叫んだと同時に、彼女を覆うように巨大機械兵装が地面から現れ

地響きを上げながら、巨大な姿を現す深紅の要塞

巨大なキャノン砲やミサイルなど計5つの凶悪な兵装をした

スカーレット・レインが有する最強の強化外装

 

―インビンシブル―が姿を現す。

 

「レインちゃん!敵がまっすぐこっちに向かってきてるよ!

そっちに移すよ」

 

頭が丸い形状のヘルメット、そして右手に円状のパラボラアンテナと

左手にロッド上のアンテナを装備した、デュエル・アバター

 

プラセオジムイエロー・パラボラーが、観測をする。

彼女の能力広域索敵とレインの視覚拡張と連動し

その制度を相乗する。

 

インビンシブル、コックピット画面に正面数キロに移動するマーカー数10を

確認した、レイン。

 

「目標補足!」

不動要塞名を体現した、巨大強化外装インビンシブルのハッチが開き

夥しいほどのミサイルの姿を現す。

 

「食らって吹きとべぇ!」

ミサイルが発射されまっすぐエンパイア・ヘラクレイオスの

リトポン・ガーディアンがいる部隊に向かって、発射される。

 

 

 

「ミサイル…発射確認…座標データー…そっちに送るね…」

その発射を確認した、フローラインはヘッドのマップ表示データーに

その情報を送る。

 

「八神ノ根(イグドラシル・ネット)…!」

ヘッドは呟くように、槍に向かって宣言したとき

彼の背中越しに雷撃が七つ起こり、その落下ポイントに

 

七本の【月の魔槍・グングニル・ロードフューチャー】が出現する。

 

「煙形救済手(スモーキング・マンダラ)!」

そして透かさず、自分のアビリティを宣言した瞬間

背中から黒い煙が六本発生し、黒い煙はヘッドの腕に変化し

一本は宙に浮き左手に持たれ、残り六本は突如出現した。

背中の六本に掴まれ引き抜かれる。

 

八本の魔槍を持ち、ヘッドは深呼吸して上に高く飛び。

ヘッドにしか見えない、【二重になったHPと必殺ゲージの

グングニル・ロードフューチャーの必殺ゲージが消費される。】

 

 

「吹き荒れろ!オーディン・ライジング・ストーム!!」

 

【デュエル・アバターの特性をもつ強化外装、グングニル・ロードフューチャー】の

必殺技を発声した瞬間に、8本の魔槍が光り輝き8本同時に投合し…

8本の雷はまっすぐ、エンパイア・ヘラクレイオスを狙う、ミサイル

数十発に着弾し、8つの雷球がが発生し、ミサイルすべてを吹き飛ばす。

 

その場の霧を吹き飛ばす爆風が発生するほどに…

 

「「「なん…だと!?」」」

最前線メンバー全員そしてプロミネンスメンバー達、もちろんレインすら

それを見て驚愕する。

 

だが、彼らのエンパイア・ヘラクレイオスの実力はまだこんなものではない。

プロミネンスは知る、彼らの実力を…

 

今ここにプロミネンスVSエンパイア・ヘラクレイオスの

戦いの狼煙は上がった。

 

次回【戦慄のライラック・パニッシャー】に続く




ようやくかけた、本来ならスパーダーの活躍と
パイレーツ回まで行く手はずだったんだけど、無理があったOTL
今回はセリフ多めで許してね!

次回はたぶんやっと、パニッシャーさんが活躍するかも?

これは再構成なのでヘッドが言ってることは…
大体予想できると思いますよー、災いを呼ぶ神様で渦を起こすって言えばねー
あれしかないよねーw



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外伝1   前篇

時系列は第9話、紅蓮の巨人は何の為に戦う・前篇の後半部分あたりです


『お父さん行かないで!』

 

 

『うるさい、お前とはもう親子じゃないんだ!』

 

ある幼い日、私事三日月美湖そう言われた、大好きだった父に…

 

それが私の傷

 

『止めて止めて!!お願いレイカー姉さま!そんなことをしても

私や皆は喜ばない!お願い醜くなって飛ぶ姿なんか見たくない』

 

つい現実世界では1・2年前、自分の憧れ尊敬し

崇拝さえもして、今思えば結構鬱陶しかったあの時のあたしを

友人だと言ってくれた人に拒絶され

自分のボスであり親友と喧嘩をし…私は暗黒星雲・ネガネビュラスを抜けた。

 

 

たった一人で、加速世界で抜け殻になりながら、東京タワーに

落ちる彗星を見て彼らと別れた。

 

 

そこから、ネガネビュラスのボス黒の王が、赤の王を殺害し

帝城で、レギオンごと挑むも…。

 

 

黒の王を守護する最強の五人エレメンツ・ヴィジリアン・ランナーと

スカイ・レイカー、そして黒の王ブラック・ロータス以外は壊滅し

レギオンは散り散りになったのを聞く。

 

 

そして、さらに紫の勢力が残党狩りの話を聞く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外伝1・パイレーズブレッド/元黒のメンバー/あるバースト・リンカーの独白・前篇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2年後、某喫茶店

 

 

ガクガクと震えて目の前の黒い短髪でサングラスをつけた

深紅のニューロリンカーをつけた人。

中学3年に圧迫面接のかのように、おびえている。

金髪ショートで黄色の最新型のニューロリンカーをつけた

中学2年、私立清美学院に通っている女子中学生。

そうその女子中学生事、三日月美湖が私だ。

 

そして、バーストリンカー

ある理由で仕方なく作った、レギオン・インパクトパイレーツのリーダー

であり、女海賊ピンキッシュ・アンボニー

は私である。

 

 

「あ、あの…御姉様…な、何のご用でしょうか…?」

目の前にいる、父方の親戚筋で私をバースト・リンカーに

誘い、恐らく我が人生で一番苦手属性がついている

従姉、神無月蓮…なぜ、苦手かって、幼稚園の頃からの付き合いだが

彼女は幼少より最強最悪の、ポーカーフェイス、鉄仮面、もっと悪く言えば

24時間仏頂面のお人。

 

子供のころからそれなので非常にやりづらい。

それに、性格はまじめで不愛想、お、おぅ三コンボ決まってるやん。

まぁ悪い人じゃない、相談事にも乗ってくれるし、勉強も解りやすく

教えてくれるけど、居眠りした時の罰ゲームが…怖い…。

 

 

そして彼女が親になってから、さらにその力関係に拍車がかかる。

何故なら、彼女は…

 

元プロミネンスナンバー3、鬼教官であり、先代赤の王レッド・ライダー

直下特殊暗殺部隊・アウトジャンクション、

総隊長オックスブラッド・キッド、その人である。

 

結構大多数では彼女がバーストリンカー内では男だと思われているようだ…。

 

はい親と子の関係です、一応ピンキッシュ・アンボニーは

サーベルの強化外装が1つ、そして銃系列の強化外装が豊富な

強化外装多数所持するデュエルアバターなのです、レベルアップの

ポイント振り分けの際、強化外装に振れば一つ増えるのがベターなんですが。

アンボニーの場合なんと、設置型いわゆる銃系トラップオブジェクトを

フィールドにポップし、他者でも使える前提のデュエルアバターなので

レベルアップでのポイント割り振りで、強化外装に振った場合

1アップごとに3つの強化外装がつくのです…。

 

早い話ゲリラ戦と銃の使い方は、彼女にみっちり教わり…

レベル4になった時、無制限中立フィールドに放り出せれ。

 

『私が教えることは教えた、あとは自由にしろ…』

と、放逐され…エネミーに追い掛け回され

太陽神インティに燃やされ、散々な目に合い…

 

そして出会った、初心者と見破られて弱小レギオンのバーストリンカーに

襲われて、泣きながら逃げてるとき、助けてくれた人

バーストリンカー、それが彼女スカイ・レイカーだった。

 

空をかけるあの人に、私は心を奪われた…。

その後、同い年でありなんか似たように親から放りだれた。

ブラック・ロータスとも知り合い、良ければという形で彼女のレギオンに入り。

 

気が付けば、ブラック・ロータスの親衛隊隊長として地位についた。

 

あの時が来るまでは…

 

「美湖、CCCに目をつけらすぎたようだな…」

 

CCCの名前にびくっと反応する、いや今のレギオンで

6大レギオンの一つ、CCCに嫌がらせの如く

ゲリラ戦をして遊んでいたのだが…

 

インパクトパイレーツ、衝撃の海賊団という意味だ

そもそもピンキッシュ・アンボニーの姿や

名前は女海賊アン・ボニーから来てるらしい

【そして私はインパクトパイレーツを作りたくて作ったわけではない

仕方なく、どうしてもという言葉がついてできた場所】

でもその場所は今ではなくてはならない場所だ。

 

だがつい先週の領土戦の事だ

名前も解らない8人のバースト・リンカーのレギオンと

領土戦をしてたった一人のバースト・リンカーの手によって、

インパクトパイレーツは壊滅した。

 

驚くことに、そのバーストリンカーはあり得ない存在だった。

いやだって…見たことのないレベル9ライナー

であり、

 

鉄の仮面その後頭部には黒い炎を燃やし、黒い改造学ラン

背広や学ランの先には、煙を出す…まるで魔神のようなデュエルアバター

途轍もない強化外装を携え…

 

一瞬で瞬殺された…。

 

自分の飼っていたいや買った様な物なエネミーを投入した

勝てる領土戦でだ

 

「あ、あれバナナの刺客…?」

 

「6割そうだといえる、そして貴様がそれを食らった

前の日、私の所にもでた、言われなかったか…?

お前が気に入った、俺のレギオンに入れと?因みに、断る理由も思いつかなかったし

入ったのと、パイレーツに襲撃したって聞いたから来た

そういうわけだ…」

結構詳しいと思ったら、えええお前もそっちか…

とうなだされる、その謎の王の名は

 

オイルスモーク・バスターヘッドと

 

意味の解らない常識を超えた

レベル9の時に手に入れたというアビリティ

絶対領域(アンタッチャブルエリア)と呼ぶらしいが…

そのブラック・ロータスの絶対切断の対極と呼ぶにふさわしいアビリティと

 

噂が尾ひれがついて行方が解らなかった、胡散臭い伝説の強化外装

グングニル・ロードフューチャーを持ち、彼の前に成す術もなくやられ

後の残り時間は、どうか私たちの所に侵攻しないでくださいという

土下座外交という名のなりふり構っていない技をし

最悪無条件降伏での提案が…

 

『お前ら、聞いていた以上におもしれーわ腕っぷしも悪くない

流石元先輩と呼ぶべき元黒の軍勢の新鋭隊長と親衛隊だ…

その面子で、黒の残党のセーフハウスとして紫から守っていたのも頷ける

だからよ、お前ら全員俺の傘下に入れ、俺の所に入ると

かなり楽しい事は保証しよう、それとここだけの話だが

CCCとは裏取引で同盟を結んでいるでな…この意味わかるか?』

 

腹を抱えながら笑い転げた、彼の言った言葉に3つ驚いたことがあった

 

1つインパクトパイレーツの作った本当の意味

これは親しい人間にしか言っていないが

メンバーを抱え、落ち着き先が見つかれば退団をしているのを見れば

わかるが…何か腑に落ちない

 

2つインパクトパイレーツ事の傘下に入れの言葉

1人引き抜くのはそう珍しくはないがレギオンごとの傘下での

合併は珍しいそうかなりの部類で

 

 

3つ目CCCの取引

この意味は彼はあのくそバナナと交渉の窓口いや…

それ以上な対等な関係だとうかがい知る…。

 

 

そして続けてこう言った

嫌ならそれでいい、答えは次の金曜日の昼前に聞かせてくれ

といわれた、しかもそっちに侵攻しないという約束付きで…

 

その数回の会話で…思った。

 

彼からはそう性別も口調も違うのに、どことなく雰囲気なのか

袂を分かった親友の姿がちらつき被る、はっきり言えば似てるのだ。

 

あの少女、名前を言いたがらないちょっと痛い系

でなぜにいつも上から目線なのに、隠れ…隠れて無いドジっ子で

見てると放っておけない、彼女、黒雪姫事…さっちゃんに…

 

いや掲げている思想自体彼女と似たようなことを言ってるし

で木曜日の放課後に、相談しようと思ったら相手が

あの世紀末集団の仲間になっている…。

 

てか彼女も

 

かのプロミネンス、レッドライダーの懐刀いや、懐の護身用銃と呼ばれ

プロミネンス創設メンバーの一人、創設前まではレッド・ライダーの相棒として

各地を放浪した人、そして、ブラック・ロータスがおこしたあの事件で

プロミネンス勢力が瓦解し、瓦解した一部が彼女のレギオン

 

特殊戦部隊アウトジャンクション達だ。

経緯は違えど、私たちの今のインパクトパイレーツも

かつて黒にいた時からの私が宛がわれたメンバー達だ。

彼らは、他の皆が違うレギオンに去って行く中私の所に残ってくれた。

彼女のアウトジャンクションもそうだ。

 

今の赤の王、スカーレット・レイン側に負け。

1人去る彼女を追って退団したのが、彼女の主力部隊メンバー全員

だったと、自分たちの王はレッド・ライダーのみだと言って

 

 

何故に今彼女はレギオン丸ごと彼らの傘下に?

 

 

「なぜプロミネンスでああまでもめた奴が…

今更レギオンの傘下にと?」

あ、どうやら口に出してしまったらしい…

というか最近あのロータスが復活してから

考えることが多くなった…。

 

「気まぐれだ…メンバーも私に賛同してくれた…

私もメンバーもあの男に何か感じたのは確かだがな…」

そう言って黙るレン…黙らないでくれよ…話難い…

入るか入らないか自分で決めろってか…!

そうなんだな!?

 

何か従姉の家庭が少々ごたついていて

少し忙しい様だ、今日もお茶をしてオネェ…オカマ(がち二刀流)の叔父様…

従姉レンの父親に電話で呼ばれ…

来たら、可愛がってやると不吉な言葉を残し後を去る。

 

ああぁ最悪だ…余計入りたくなかったよぉー

ロータスに似てる=トラブルが寄ってくるだから…

それに彼の掲げる思想は、まさに帝国だ。

 

全ての王の撃破による東京の統一それが彼の掲げる…。

 

エンパイア・ヘラクレイオスの野望だ。

さっちゃんは王の撃破によるレベル10になり、ブレインバーストの

謎の解明だったらしいが…根本的、根っこの戦闘狂2人とも変わりない。

 

そもそもこのブレイン・バーストのゲーム自体謎が多い。

かのニューロリンカーの発売した会社

レクト社だが、そのレクト社の大元のボス【結城家】の

知り合いに頼み、ブレイン・バーストの事を調べてもらったが

結果は白であり黒、どこで開発されたのかも謎

そもそもレクトで開発されたものではないと事だった。

 

あ、一応その知り合いは世間に公表する事はない。

何故ならというか後から知ったが、そいつもご同輩だった…

そうそいつも、バーストリンカーだった…(白目)

レクト社に出入りをしている最年少天才プログラマーだったので

油断してた。

 

なお、彼の兄は同じメンバーの鉛筆野郎で従弟が、あの聖剣精だったのに

世間の狭さに愕然とした…。

話がそれた、ネットや書き込み、噂が多いであろうそういうサイトを

調べたが加速世界について、知るすべがない。

そして、抜けた後に知ったレベル10のレベルアップ条件に口が塞がらなかった。

レベル9リンカーの5人の撃破だ。

 

それは七大レギオンの王の半分の撃破せよとのことだ。

そして先代いやあの当時の赤の王レッド・ライダーが

そのひどすぎる条件をみす越せず、各王に持ち掛けたのが

不干渉条約を各王に持ち掛けたが…

 

まぁここら辺は長くなる、結果は多分色々あった

ブラック・ロータスがそれを認めず。

ライダーを殺し、そしてレベル10の謎と違った謎が多い

帝城に挑み、あっさりやられた…

 

いい気味だ…ああ、そうだ…とも…。

 

『聞け!!六王のレギオンに連なるバーストリンカーたちよ!

我が名はブラック・ロータス!!僭王の支配に抗う者だ!!』

だが2年後自分はロータスの復活を見た。

 

そう、戦力増強しようとシアン・パイルという

アバターを目をつけていたので、シルバー・クロウ、これも後から知ったがロータスの子らしい

彼とのバトル後スカウトしようと思い、観戦予約をし

そのバトルを見ていたのだ、あの飛行アビリティー誕生の瞬間を

 

飛行アビリティーを使い飛翔したあの光景

 

ロータスが復活したあの光景

 

そして…東京タワーに墜落したあの人を思い出して

心がかき乱される感覚に陥った、自分は悪くないあいつらが悪い…。

あの時封印していた嫌な思いが湧き出した。

 

そしてプロミネンスと抗争状態に入ったと聞いてから

色々考えることが多くなった…。

 

そして廻り回ってCCCの所バナナと遊んで(嫌がらせ)たら

やばい人が来て…頭が痛い…。

レベル10を超えて、東京統一何なんだよ…全く…

 

「あ…」

ふと店の外を顔を向けると黒い学ラン姿で金髪の

ヤンキーと、真ん丸なドワーフぽい制服の少年が2人で

歩いていた。

 

1人は知っている、名前は金案寺信彦であり

ネガネビュラス、樹のエレメンツのヴィジリアン・ランナーだ。

え、なんで知ってるかって!?

幼馴染だからしょうがないだろ!

 

あいつの家も結構いい所だ、それもあってちょくちょく会う。

まぁ年齢は1つ下だが…

てか、あいつ友達そんなにいないのに…

他校の子と、たしかあの制服梅里中だったはず?

うん…ならあのチビなおデブ君も…バーストリンカー?

 

と、ニューロリンカーの画面を展開する。

幸いここはソーシャルカメラはあるが、ローカルネットは独立していなく。

ソーシャルネットなので、外にいるバーストリンカーに対戦を仕掛けれる…。

 

「バースト・リンク」

 

そう思い対戦表を出し

出た……えっ?

 

ヴィジリアン・ランナーの名前は無いが

恐らくニュー・ロリンカーを切っているんだろう

が、その近くで出た名前に驚愕する。

 

「シルバー・クロウ…?え、?」

もう一度、画面外に出てもう一回対戦表を出すが…

この周辺にいるバースト・リンカーは彼だけだ…?

 

「う、嘘だ…し、仕方ない見なかったことにしよう」

彼の親であり絶縁状態の親友のさっちゃんには悪いが…

センスが無いわー、てか夢壊れたわーという思いを

胸にしまい、バカノブに見つかる前にそそくさと会計を済ませ…。

ここから出る。

 

 

二日後、朝…私立清美学院

 

「美湖さんおはようございます~」

と、クラスメートに挨拶をされ

 

「おはよう~皆さん」

っと挨拶をする。

 

ぶっちゃけた話、学校では一部の人間以外猫を被っている。

つうかここ息ぐるしい、親に家では素でいいから

学院は猫を被ってでも行けと、強制された…

清美にいけばいや小遣いアップするに、釣られただけだが…

 

やっぱここは肩がこるわ~私の家はお嬢の家だだけど…

中身の私はお嬢とは程遠いんだ、田舎で野山を駆け回るタイプだし。

 

はぁーやだやだとか思って教室に向かって、歩いていると

 

「ミコミコおはよう~~~!!」

後ろから馬鹿の声が聞こえた途端後ろに衝撃が…

 

クソ背中に二つのクッションを感じる。

 

「オホホホ、おはようございます!祝さん…それといきなり抱き着くのは

わたくしへの宣戦布告だと、受け取ってもいいのですね?

というか、栄養が脳に行かずにそんな余計な物をわたくしに

おしつけるなんて、貰ってくださいと言っているようなものですよ~」

バカ牛乳のハグからはなれ、バカの凶器の双丘を鷲掴みにし

副音声で朝からハグしてるとその胸はぎとんぞと脅す。

 

「ちょ!悪かっただから!痛い痛い!!くるみちゃんヘルプ!!」

茶髪ロングのバカ牛乳が悲鳴を上げる。

 

「いや、完全に自業自得だよ…」

と後ろから来た、イケメンのような男子が現れる…当然ここは

女子高なので、こいつは男装した女てか、男子の服の上からでも

胸が見えるあたり、私の敵だ。

 

「保護者の来摩さんの許可もとれたので、この無駄な脂肪を

取り除きましょうか~というかわたくしが頂戴しましょう~」

 

「ぬわーやめー!!解ったわかった!ごめんごめん!!!

てか!ミコミコ目がマジだ!ぎゃーーー!!」

 

胸貧者の私の恨みをぶつけるがごとく

胸の摂取行動は私の怒りが収まるまで続いた。

 

「うう、くるみちゃん私お嫁にいけない」

膝を抱えて泣く牛乳、保護者の胡桃がまぁまぁとなだめている。

 

と周りと時間を見て…バカ牛乳を放っておいて

男装の来摩胡桃をみて

 

「わたくし…午前中の私と接触するって事は何かあったの?

要件を早く言いなさい、一応私こう見えても忙しいのよ」

一応生徒会の副会長をしているので、生徒会の仕事を処理をしたく早く行きたいのだが

 

「ああ、解っている解っているけど

2、3分で済む話じゃないんだ、あっちの方で…」

 

「ちっ…まぁいいわそこのバカはともかく

あんたにはレギオン立ち上げで世話になってるし…

話だけなら…」

 

「話が早くて助かる…こっちは私に観戦登録してあるから…

気にしなくていいよ」

 

「対戦は同時…ポイント両方消費で恨みっこなしでいいわよ…」

そう頭をかいて提案するとありがたいといわれ…

ニューロリンカーに意識をし…

 

「「バースト・リンク!!」」

二人同時にその言葉を行き成り言い

青い世界が止まった空間に早変わりする。

 

自分はそれを無視して、ブレイン・バーストの対戦表を出し

 

バイオレット・ダンサーのタグを押し

対戦を吹っかける。

 

そして世界は一変し…

当たりはジャングルのようになる…

自分は歩きジャングルを抜ける、そこには砂浜と青い海が広がっていた。

 

「こ…孤島ステージか…」

孤島ステージ

レアステージで、小さな孤島と周りは巨大な海という

出るのがかなり稀で、出たら自慢ができるステージ…

あー出るなら無制限でてくれよー

普通の戦闘では私の愛船は出せない…

くそーこんな海で優雅なクルージングがしてーな…

おっと、レーダーで近づいて来る奴が1人…

紫色で顔に顔隠しのレース?のようなものをつけ

両手の先は長い爪になっている中東のダンサーが出てきた。

 

かくいう私も赤がつよい全身が紫色だが体を覆う

元々そう言う衣装で、装備されていた

黒い中世の船長服で、帽子、パイレーツハット中央に骸骨のエンブレムが

描かれている。

 

そしてその後ろには、オレンジ色の二足歩行で歩く蜥蜴

首には赤いマフラーをつけている。

 

ダンサーの方は

私とクラスが同じ、来摩胡桃のデュエル・アバター

バイオレット・ダンサー

 

で、バカそうな蜥蜴は、牛乳の祝優子のデュエル・アバター

オレンジ・ラプター

 

まぁ大体察しはついてると思うだろが、【この清美には…】

私以外に2人のバースト・リンカーがいる。

 

「で、なにさー私に用事って?お昼休みに演舞研に行く時じゃ

ダメだったの?」

 

演舞研、正式名称は演算武術研究部

表向きは昔の据え置き機型ハードの、格ゲーをする。

どうしようもない部、おい何でこんな部活採用したし…

 

で裏はオレンジ・ラプター事バカ魔乳をリーダーとした。

学院内のバースト・リンカーが結集した、BB集団だ。

 

一応、私は入っている…いやこの学院入る前に

インパクトパイレーツを立ち上げたので、言わば敵と呼んでもいいんだが…

こいつの前の前任者…みたいな人に数合わせでもいいから…

入ってくれと泣きつかれて…不干渉条約を取引に

演舞研に入った、その後煽てられて生徒会に立候補しちゃったって

副会長になっちゃたから、忙しくて本当に数だけの幽霊部員だが…

それにこいつらが作ろうとしているレギオンにも、入る気なし…

嫌…ガチで嫌いなわけではないんだぜ…優子の方はマジで、加速世界の海に沈めようかと思った事は

多々…毎日あるがこの二人、インパクトパイレーツが、一番やばかった時期に

助太刀で傭兵として入ってくれた恩人でもある。

 

上にも言ったが、私はインパクトパイレーツを持っている故…

メンバーが私だけならバイバイできるが、私の所には

ネガ・ネビュラス当時から、私のバカに付き合ってくれて

旧・ネガ・ネビュラス崩壊し、駆け込み寺として機能した。

インパクトパイレーツが落ち着いても私から離れなかった奴らだ…。

 

奴らを見捨てることはできない…幸い、エンパイア・ヘラクレイオスの件は

全員私に一任してくれてるので、そこは問題ないが…。

レギオンとはいわばある所のコミュニティー形成による1つの世界だ。

だが、彼女たちの世界に入れるのは近くにいる、私だけで。

彼女たちが助っ人で来たのも、私が友人だったためだ。

でも奴らはこの中には入れない…故に、私は彼女たちと

完全な仲間になれない。

 

私は私の所に戻ってきた奴らを裏切りたくない。

どこかのレギオンになるなら、奴ら全員とでだ…。

まぁエンパイア・ヘラクレイオスの事を知る前だが

そう言う近いことを彼女らに言ったら、レギオンがあるから

はなから、そう言うことは言わないつもりだったの事…

レギオンマスターとしての知恵や、レギオン関係を知っている奴がいれば

ありがたいだけで、いつものようにしてくれればいいと言われて…

 

ネガビュの事をあの時引きずっていたいや今でも

引きずっているが…不覚にもバカと胡桃の前でマジ泣きして…

インパクト・パイレーツ結成の経緯を話し。

やばいことがあれば助けてやると

不干渉条約の上、レギオン間ではなくこの二人相手に同盟を結んだのは…後悔していないし

恩人であるのでメンバーも大賛成してくれた。

 

いわば関係性は良好だ。

 

「ああ、悪いね2、3質問があって

手早くしたいってのもあったんだ…

まず1つアキハバラのパーフェクトマッチは知ってるかい?」

 

とダンサーが言ってくる。

 

アキハバラのパーフェクトマッチもちろん

知っているが…

 

「知っているわよけど、あんたが言っているのはどっち?

ロータスがフルボッコにした方か…そこの馬鹿をフルボッコした方か…?

あーごめんなさい、前者は会心のデカフレアを無効化されて

そのままヘッドロックで昇天されたんだっけ?」

グハと過去の古傷を抉られて地面に悶えるバカ

 

「アニーもう其処ら辺で…最近ピリピリしてた君相手に

止めなかった、私も悪かったから…

「色被り」とBGの新生を知ってるでいいんだね?」

 

「まぁね…前者のブレイズは元祖ブレイズのハートと

私が元・ネガビュ関係なしで、仲がいいから愚痴で

聞いてたから、対戦は見せてもらったブラック・ロータス戦と

生では、そこのバカとの対戦の2回のみ…

明らかにレベル3・4の動きじゃないの確かね…

私も対戦したことないから、わかんないけど…

接近戦はさけたいわー

後者もハートから聞いたわ、あいつサンの…

サンライトイエロー・ウィザードの子らしいわよ

話しか聞いてないけど、実力はラプターを真正面から倒したんでしょ?

強いわね…色被りは炎系無効化アビリティーがあったからだけど…

そいつなんか能力は?」

 

今いっているのは最近話題のバースト・リンカー3名中の

2名…両方ともアキハバラのパーフェクトマッチと呼ばれている。

 

 

色被りはブレイズ・パイロット、彗星のごとく現れ

アキバで怒涛の58勝を収め、初めて色が他者とかぶる事例を作った

赤色のバースト・リンカーだ。

 

そしてもう一人はアキハバラBG内のみ活動し、

瞬く間に連勝街道驀進する、青系デュエル・アバター

ダークブルー・アサシン、二人とも空手のような技を使う。

パーフェクトマッチであり、前者はその後ネガ・ネビュラス

 

後者は元々プロミネンスに入っていると聞く。

で、ブレイズ・パイロットはラプター達と仲がいいのも知っている。

 

 

「能力は腕の甲から生えるかなり切れ味がいい光る倭刀のようなものと…

後ただ単純に出鱈目に早いんだ…」

早いね…フーン…

 

「でその2人が如何したの?」

 

「知っていると思うがダークブルー・アサシンと

ブレイズ・パイロット君は、レギオン間で争ってるで…」

とダンサーが言葉を切り、ラプターが立ち上がり

 

「いやーちょっとあってさー

ちょっとふせるけど、彼ねダークと浅からぬ因縁があるのよ」

とラプターが続けて言葉を発する。

 

「でね、この前プロミとネガビュが抗争に入る直前

この二人がガチしあって、ボコボコにブッ君…ブレイズ・パイロットが

負けたのよ~」

 

 

「ふーん、相性差?それとも何かあったの?」

 

察しがついた、多分だが後者…同じようにブレイズ・パイロットの

スカウト…ああ、これもロータスに持って行かれたが…畜生め!

パイロットVSロータス戦を見たので、ブレイズ・パイロットの

えげつなさが解る、ありゃー才能だわ。

 

しかも、あんなピーキーなアビリティーを持ってるのに

パーフェクトマッチと言っても良いような、戦闘スタイルを持っている。

仮にも必殺技を封じられたくらいのハンデで、レベル7のバースト・リンカーの

オレンジ・ラプターを叩き潰した、ブレイズ・パイロットが

一方的に負けるのは何かあるのだろう。

 

 

 

「ちょっちー説明は省くけど後者…で、まぁー相談に乗って

もう一度戦うんだってでだ!…そのうわさを広めてほしい!」

 

ん…?

 

「ちょっと待て!相談に乗ったのも解る

リベンジマッチするってのも解る…

最後は何だそれ!?…まさかアキハバラBGのバイトしてるって

言ってたな…お前…」

 

「ギグ…流石お見通しか…」

アキハバラBGとは、ある種バースト・リンカーの聖域にして

不可侵な場所、そこはバースト・リンカー同士の完全なる

1対1での真剣勝負、早く言えば中世の剣闘士の戦いをしているような場所。

勿論そこで、制限はある物のBPと小遣い程度限度500円クラスの賭けが

やっているが…3年前、あるシステムが

マッチメイカーの新アビリティーと一緒に導入された

 

それがコロシアムステージシステム。

マッチメイカーが、完全にそのステージのみ使用が許可され。

対戦予約をし一定数の人数が観戦登録をすると

現れる、ステージである。

ここのステージ何がすごいかって言うと、加速世界から独立している

人数制限がない完全コロシアム空間で、レベルに応じて席のグレードがあったりする。

 

なお、マッチメイカーが選んだ人間には解説&実況席で

喋れるというものが出る。

なお、その役をするとまぁある程度BPがもらえるらしい…。

と言っても、観戦人数が30~40?少なくとも20はこえないと

そうそうこのステージが現れない…1月に1回あるかないかというレベルらしいが…

 

「いや、あの二人かなり人気があるし…ちょっとダークに私怨もあるし

リベンジするなら派手がいいし…」

 

「ああそう、それで?発生するのは五分五分じゃないの?」

ノルマ人数がこえないとどうともいえない…

 

「で、やるのっていつよ?」

 

「金曜の夕方あたりしてくれって言ったけど?」

金曜日だと…!?いやマジか…ぐ、偶然だよな?

 

「ああ、解った解った盛り上げたいんだな…はぁー全く

それ午後でもよくないか?」

いやいや悪い悪いとラプターとダンサーをみて

バトルは終了しその日の学業はあっという間に終わり

 

 

数時間後、無制限中立フィールドにて…

 

 

「誰かぼすけて…」

 

「ここがあったが百年目…ですね…」

 

目の前にバナナがイエロー・レディオの前に涙目になる私

 

後編に続く。

 

 




描写不足+後付けで入れたピンキッシュ・アンボニーが主人公の
外伝回でしたwww一応エンパイア・ヘラクレイオスに入るまでの
話です。

一応今までてきたオリキャラとこれから出る
オリキャラの設定は全員考えてるのであと話を進めるだけど
彼女は動かして面白かったので、今回は主人公に抜擢しました。
というか、私女の子を主人公にしたの何気に初w
彼女の親キッド(元プロミで子が元ネガビュ)は
パドとカレンの対比だったりします。

因みにキッドは何気にSAO関連…まぁヘカート使いなら解るか…
親父(オカマ)は竜矢とつながりがあったり…まぁ其処ら辺は
本編で追々、そして今回の話は旧ネガビュのメンバーは?
みたいな話とスカイ・レイカーの師匠の性格的に
止めたのが、ロータスだけじゃないのでは?そこから話をつなげて
帝城戦は不参加で生き残ったという設定が彼女ピンキッシュ・アンボニー
だったり、オリジナルキャラクターなので、そこからマギサと絡めたり
何気に初登場のダンサーのクルミちゃんだったりと何気に
結構出したりしてますねw

因みにネタに走らなければ今の段階ではかなり強い
ネタに走ると多分この時点のクロウに足を掬われる実力






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