妖夢と幽々子ののほほん日和 (ハル1911)
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1話

どうも!(`・ω・)ノ
小説初投稿で、原作をなるべく崩壊させないように描ければいいかな、と思っています。
…といいつつ完璧なまでにキャラ崩壊。
東方ファンの皆さん、すいません
ぶーん((((((((((っ・ωΣ[柱]ガコッ!


ここは幻想郷の白玉楼。

たくさんの幽霊がうろうろしている、今すぐ祈祷師を呼ぶべき場所。

そんな場所に住む、半人半霊の少女と、亡霊のお嬢様のお話。

 

 

とある朝。

 

「幽々子様、朝ですよー」

 

背中に二本の刀を差し、幽霊を従えた…いや、幽霊を体から生やしたような少女。

 

その少女はベットの前に立ち、そこで布団に包まっている自分の雇い主に声をかける。

 

「はぅ…美味しそうなご飯…」

 

幽々子と呼ばれた少女はそう寝言を言うと、布団に潜り込む。

 

「…………」

 

寝言を言い、もう一度深い眠りに着こうとしている自分の主人、西行寺幽々子をみた帯刀少女…魂魄妖夢は…

 

しゃもじで幽々子の頭をぶん殴ったそうです。

 

 



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大飯食らいな亡霊少女

亡霊の少女が大飯食らい、なんて話聞いたこともない…

…というか食事するんだ…

…もしかして幽々子様の特権?

なんて考えながら書いた第二話です


「痛い…」

 

ベットの上で、涙を浮かべて座り込む幽々子。

 

正直、大抵の男だったら一瞬で下僕に成り下がるだろう。たんこぶさえ愛らしい。

 

「起きない幽々子様が悪いんです!」

 

そんなイチコロフェイスを気にもせず、叱りつける妖夢。

 

右手にはしゃもじを持っている。

 

「だからって叩かなくても…」

 

「じゃあ叩かなくても起きました?」

 

「………」

 

「ほら、起きないでしょう」

 

「で、でも、叩く前に揺すったりしてくれれば…」

 

「前に揺すったら『ご飯〜!』って寝言言って噛みついてきましたけど」

 

「え?そんなことあったっけ?」

 

「……覚えてないんですか?」

 

「……覚えてません…」

 

小さく「はぁ」とため息をつく妖夢。

 

元は幽々子への剣術指南と白玉楼の庭師が仕事だったのだが、いつのまにか幽々子の世話役になっていたという悲劇の少女。

 

しかし、まだこの段階の幽々子はかわいいもので…

 

「で、幽々子様。今日はどのくらい朝ご飯食べられます?」

 

妖夢の質問に、寝ぼけ眼だった幽々子が一気に覚醒。

 

ベットから空中三回転で飛び降り、妖夢の前に降り立つと

 

「2tトラック1台分!」

 

そう叫びました。

 

 

 

 

-白玉楼の庭にて-

 

「美味しいね〜妖夢」

 

「そう言ってもらえると、作ったかいがあります」

 

「ねえ妖夢」

 

「なんですか?」

 

「おかわり!」

 

「そろそろやめておいた方がいいですよ…」

 

「え?まだまだいけるよ?」

 

「いけるとかそういう問題でなく、おじいさまの仕送りしてくださっている幽々子様の食費がそろそろ尽きそうなんです…怒られますよ?」

 

「あー…妖忌さん…?」

 

「そうですよ、それ以外に誰がいると…どうしたんですか?」

 

みると、幽々子は丸くなってかたかたと震えている。

 

「…妖夢」

 

「はい?」

 

「…妖忌さんの名前、出さないで…なんか見られてる気がする…」

 

「幽々子様は本当におじいさまが苦手なんですね…まああの人ならどこからか見てても不思議ではないけど…というか、そんなに怖いなら少しでも減食する努力してくださいよ」

 

「怖いけど食べたいんだもん…」

 

「それじゃ食べて怒られるしかないですね」

 

「嫌だー怒られたくないー!」

 

そういうと幽々子は庭を転がり出す。

 

ごろごろ。ごろごろ。ごろごろごろ。

 

「わがままいってないで、どっちか決めないとどうしようもないですよ…」

 

ごろごろ、ぴたっ。

 

「あ、いい案浮かんだ」

 

「え?なにか他の抜け道が…?」

 

「私が食べて」

 

「ふんふん」

 

「妖夢が怒られる」

 

「ふんふ…え!?なんでそうなりました!?」

 

「え、だめだった?」

 

「めちゃくちゃだめです!なんで私が怒られなきゃいけないんですか!」

 

「主人の盾になるのは従者の誇りでしょう!」

 

「この場合は違います!」

 

「どんな時であろうとも、主人は護るもの。そんなこともできないならクビにします!」

 

「そもそも私給料一切もらってませんよ!?」

 

「あれ、そうだっけ?」

 

「そうですよ…もしかして一切気にしてませんでした?」

 

「うん」

 

「………」

 

「とにかく、私は決める…怒られるか、食べるかを!」

 

「カッコつけなくていいですから早く決めてください」

 

「………」

 

「………」

 

「よし、決めた!」

 

「おぉ!どうするんですか!」

 

「私が食べて妖夢が怒られ「いい加減にしろおぉおおおおお!」」

 

少女はしゃもじを振りかぶる。

 

祖父の財布を守るために。

 

自分の安全を確保するために。

 

パッシーン!

 

今世紀最大の"財布を守る"という使命を受けたしゃもじが、今、その使命を果たしたのであった…。

 

 

 




あとがき

ふざけましたすいません
いや、最初はこんな事になるとは自分でも思ってなかったんです。本当です。信じてください。

でも、一切後悔はしていません!

全力で書きました!全身全霊で書きました!それがこの結果なんです!

…自分で書いてて悲しくなったorz

とりあえず、これからもばんばん描いていきます。

もし楽しみにしてくれている人がいるなら、3話を楽しみに!





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白玉楼へのお客さん

ここは幻想郷にある白玉楼。

 

無駄に大きなその屋敷で、一人の少女が料理をしている。

 

真っ白い髪に、緑色の洒落た服。

 

幼いように見え、しかし大人びた雰囲気を醸し出している。

 

それこそミツギストが何千人とできるような少女なのだが…

 

いっこうにできる様子がない。理由は…

 

一つ目は、刀を二本、背中に帯刀しているから。

 

二つ目は、この少女の半分が(幽霊)だから。

 

この二つの理由だけで充分すぎる理由なんですけど…

 

決定的な理由は、

 

白玉楼の専属庭師兼、

 

西行寺幽々子の世話役だということなんです…。

 

 

 

 

 

 

 

「幽々子様、朝ですよー」

 

「ご飯〜」

 

べしっ。

 

「あう…」

 

「いい加減にしてください…何回やるんですかこの流れ」

 

「365回くらい…?」

 

「適当に言いましたよね絶対」

 

「いいじゃん…ジョークだよ?」

 

「わかってますよ…ほら、早く起きてください。今日のご飯は白米、目玉焼き、たくあん、味付け海苔です」

 

「うっわー…普通だね〜…」

 

「え!?」

 

「なんていうか、華がないんだよね〜華が。妖夢は質素すぎるよ」

 

「それは、幽々子様の健康を思って…」

 

「でもこれは普通すぎるような…妖夢もしかしてボキャ貧?」

 

「…い」

 

「い?」

 

「い、いいじゃないですか!好きなんですよ!悪いかみょん!」

 

「本音でたよね妖夢…」

 

 

 

 

朝からこんなテンションの二人のお話第三話、はじまりはじまり♪

 

 

 

 

もぐもぐもぐもぐ

 

「幽々子様、どうですか?」

 

「やっぱり質素…」

 

「それはもう置いといてください」

 

「えーでも…」

 

「しゃもじどこにあったっけ…」

 

「ごめんなさい」

 

ぴんぽーん

 

「こんな所に誰が…?」

 

「また流れ者の幽霊じゃないの…?妖夢見てきてよ」

 

「わかりました。幽々子様はのんびり食べててください」

 

「うん、任せるね〜」

 

とことことことこ…

 

「あー…やっぱり質素…ソースどこだろ」

 

 

 

-玄関-

 

「はい、どなたですかー」

 

「…………」

 

「いないんですか?」

 

「…………」

 

「誰もいないのかな…」

 

そう言って妖夢がドアを開けようと扉に手を掛けた瞬間

 

ぶーーーーーーーーーーーーーっっっ!

 

くぐもった音がして、扉が激しく振動する。

 

「っ!?…何者!」

 

すぐに背中の刀を抜き、両手に構える妖夢。

 

「あ、びっくりさせちゃいました?すいませんすいません、あははは」

 

そう言って姿を現したのは、両手に消音器を付けた短機関銃-P90-を持った…

 

鈴仙・優曇華院・イナバでした。

 

((鈴仙…?確か、永遠亭に住みついた月兎だったような…そんな人がどうして))

 

そして…

 

「あう!?」

 

そして、見事に自分が撒き散らした薬莢を踏み、すっ転んだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも。一日開けての投稿です。

今回はギャグ少なめですが、新しいキャラの登場です。次も新キャラ出しますよ!

では次に出すキャラのヒントです。

ネタバレが嫌だ、という人は見ない方がいいです!





それでは問題です!

永遠亭の妖怪兎といえば、今回出た鈴仙と、誰でしょうか?

それでは、もし待っていてくれる人がいるならまた4話で会いましょう!


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白玉楼への2人目のお客さん

先に言っておきます。

すいません。


ぶーーっっ!!!

 

どったーん!!

 

もぐもぐもぐ

 

ばんっ、ばんっ!

 

すばんっ、すぱんっ!!

 

もぐもぐもぐもぐ

 

パララララララっ!!

 

ズババババババっ!

 

モグモグモグモグ

 

混沌とはこいうことか、と納得できる絵図の中、もくもくとご飯を頬張るお嬢様。

 

そんな大食漢お嬢様の後ろに、一人の少女が姿を表す。

 

小さな体に、兎の耳と兎の尻尾。

 

ピンクの服に、にんじんのペンダント。

 

どこぞのロリっ娘バニーさんが私服を着たらこうなるんだろうな、という感じの少女。

 

ロリコンが見たら発狂して連れ帰るんでしょうね…主に僕とか僕とか僕とか。

 

そんな少女

 

とかいいつつ実はめちゃくちゃ長生きの因幡てゐが、今まさに大食漢、財布キラー西行寺幽々子に襲いかかろうとした瞬間ー

 

「あう…にんじん入ってる…私苦手なのに…」

 

ぴたっ。

 

「あ、ねぇねぇうさぎさん、にんじん食べてくれない?私苦手なの、あはは」

 

「…え、いつからわかってたの…?」

 

「そんなのいいからいいから。食べないの?食べないなら捨てるよ?」

 

そう言って幽々子がなにか毒々しいデザインのゴミ箱ににんじんを捨てようとした時…

 

しゅん。ぱしっ。もぐもぐ。

 

雷鳴のように一瞬でにんじんを取り上げ、口にする者。

 

誰でもわかることだけど、もちろんてゐです。幸せそうな顔でもぐもぐ。あぁ家に連れ帰りたい。そして(ry

 

「ねぇうさぎさん、うちに住まない?にんじん食べ放題だよ?」

 

…ぴく。

 

「いやね?私に料理作ってくれる人がいるんだけど、質素&味薄い、トドメににんじん入ってるっていう三拍子そろったご飯作るの。」

 

 

 

(妖夢サイド)

 

-玄関にて-

 

「へくしっ!」

 

パララララララララ

 

「どうかしましたか?」

 

カキンカキンカキン

 

「あ、いや何でもないです。誰か噂してるんでしょうかね…?主に幽々子様とか」

 

ズドドドドドドドド

 

「噂されてくしゃみって出るものなんですね。初めてみました。」

 

スパパパパパパパパ

 

「私も初体験です」

 

そんなのどかな会話に混じって聞こえてくる音。

 

一つは、言うまでもなく鈴仙・優曇華院・イナバの乱射する銃が発する銃声。

 

今は先程使っていたP-90ではなく、"あめりか"なる国から持ってきたロングバレルの付いた木製自動小銃

 

M14A1バトルライフル

 

になっている。

 

そしてその凶悪な弾丸を叩き斬り、弾くのが妖夢の扱う刀

 

儀式用のような短刀、白楼剣と

 

妖夢の身長の2倍はあろうかという刀、楼観剣

 

なのだけど…よく扱えるよね、妖夢。

 

両人とも武器を使い、

 

武器で攻撃し、

 

武器で守る。

 

なのに、

 

「いやー、いい天気ですね〜」

 

「そうですね〜。あ、あとでご飯でも食べて行きません?私の主人が大飯食らいなんで、たくさん作るんです」

 

「え!?いいんですか?じゃあ、お言葉に甘えて。一緒に来たのがもう中に入ってると思います」

 

「あ、もう中に?じゃあ、待たせちゃいけませんし行きましょうか」

 

「待たせるというか、なにやらかしてるかわかったもんじゃないですし早く行きましょう」

 

こんなのどかな会話。

 

 

さてどうなる白玉楼。

 

5話に続く!(ノ`・ω・)ノ

 

 

 

 




あとがき

すいません。
本当にすいません。
もうなんか原作関係なくなってきた…いや、前からですけど

とりあえず、次回からギャグ路線に戻って行きます。

ボケ2人に、ツッコミ2人って感じになりますかね。

ではまた次回会いましょう!
すぃーゆーねくすとたぁーいむ!( ´ ▽ ` )ノ


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妖夢と妖忌とお財布と

ここは幻想郷にある白玉楼。

 

いつも通りにしゃもじを片手に自分の主人を起こそうとベッドに向かっていく途中だった魂魄妖夢は…

 

「おはよう妖夢」

 

今日も叩いて起こす予定だった自分の主人、西行寺幽々子が廊下を歩いてくるのが見えましたとさ。

 

 

 

 

 

「幽々子様…」

 

「なに?あー今日は朝から気分がいい〜!」

 

「病院行きましょう」

 

「なんで!?」

 

「いや、だって…幽々子様、生まれて(というか亡霊になって)から、早起きなんてしたことありました?」

 

「ないけど…もしかしてそれだけ?理由」

 

こくこくと何度も頷く妖夢。

 

「なんでそんなにしっかり肯定するの!?」

 

「幽々子様が早起きするということはそれ程にびっくり仰天な大ニュースなんです」

 

「まあ確かに起きないけど…」

 

「だから病院行きましょう」

 

「待って!?なんでそうなるの!?」

 

「大丈夫です、私いいお医者さん知ってます」

 

「そういうこと言ってるんじゃないんだけど…」

 

「てゐさんですから安心してください」

 

「あの人医者じゃないでしょ!?」

 

「にんじん嫌い克服の医者ですよ」

 

「聞いたこともないし必要ない!」

 

「幽々子様には必要です」

 

「というかまず人でもないや…」

 

「いやそれ幽々子様もですけど」

 

「妖夢もじゃん」

 

「私は半"人"半霊です。半分人間です」

 

「私生前完璧な人間だったらしいけど」

 

「…え、何で知ってるんです?」

 

「妖忌さんから聞いたんだよ?」

 

「…あんのじじい口滑らしたな…」

 

ボソッと妖夢が呟いた言葉は

 

「へっくし!すまんね」

 

「なんで客の方むくんだよ!」

 

現在絶賛バイト中の妖忌お爺さんにちゃんと届いたようです

 

「………よ、妖夢……?」

 

「ん?どうしました?さあ早くご飯食べましょう。今日は朝からお寿司にしますか」

 

「ど、どうしたの妖夢?朝からお寿司なんて初めてじゃない!?」

 

「いや、初めてですね。でもいいんですよ、もうお爺さんのお財布をかばう必要性が感じられないのでうふふ」

 

「………妖夢の方が病院行くべきなんじゃないの…?」

 

「なにか言いました?」

 

「いいえなにも!」

 




えーと、今回短めですすいません。

あと、もしかしたら当分投稿できないかもしれません。

パソパソがないんで、iPhoneで投稿してるんですけどそのiPhoneを没収される確率が高くなってきましてorz

それではまた会える日まで!

すぃーゆーねくすとたぁーいむ!( ´ ▽ ` )ノ


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木は大切に 上

 

ここは幻想郷にある白玉楼。

 

白玉楼の庭には、西行妖という桜の木が生えている。

 

その何も咲いていない桜の木の下で、花見をしている人…正確には、人間に似た者達。

 

「妖夢〜、桜餅ちょうだい」

 

「ダメですよ幽々子様…もう50個目ですし、そもそも幽霊なんですから食べなくてもいいのでは…」

 

「うるさい!人の趣味を否定するなと教わらなかったの!?」

 

「趣味!?食べるの以外に趣味ないんですか?」

 

「え、あると思ってたの?」

 

「…………」

 

「妖夢さん…気にしたら負けですよ…」

 

そんなのどかな話をしているのは、幽霊少女の西行寺幽々子、

 

その剣術指南兼白玉楼庭師の半人半霊、魂魄妖夢

 

そして最近よくやってくる月兎の鈴仙・優曇華院・イナバ。

 

もう一人、小さな体からは想像もできない程の長生きで、妖怪兎のリーダー的存在、因幡てゐがその場にはいたが、自分で薬を入れた桜餅を自分で食べ、トイレに駆け込んだのはついさっきのこと。

 

「にしても…てゐは何を桜餅にしかけてたんでしょう…?」

 

素朴な疑問をイナバが口にすると、

 

「きっと下痢とか尿意が止まらなくなる薬よ、桜餅を奪うために私に食べさせようとしたのよ」

 

「幽々子様お願いですから黙ってください」

 

という幽々子と妖夢の話が聞こえる。

 

ふふっ、と小さく笑うイナバ。

 

ずっと、こんな平和な日常がずっと続けばいいのに…そう思う

 

でも…そうはいかないのだ。

 

「は、はぅ…お腹が…」

 

なぜなら…

 

「れ、鈴仙…助けて…」

 

なぜなら、あの人が来るから…。

 

「お、お願いだからお師匠様呼んできて…ねぇ鈴仙…うぇっ」

 

あの…恐ろしい人が…ここに…

 

「ちょ、鈴sおぇええええええ」

 

「って、てゐ!?うわ、吐くなぁ!」

 

「む、無理…早くお師匠様呼んェッオェエエエエ」

 

「なんか私の回想台無しじゃない!?ねぇ!?」

 

「…ッ!………ッ!!」

 

失神し、涙目でビクンビクンと痙攣しているてゐ。

 

鈴仙は思った。

 

こいつの精神年齢、見た目とたいして変わらないんだろうなぁ、と。

 

そこに野次馬幽々子がやってくる

 

「なになにー?なにがったのー?」

 

「どうかしたんですか?ってうわてゐ!?」

 

「いや、どうにもさっきの薬の作用みたいで…」

 

「ほら、妖夢、やっぱり私の予想当たったじゃない!私に食べさせないようにしようとしたんだよ!」

 

「これは強力ですね、鈴仙さん…もうさん無しでいいや…鈴仙、これ調合できる?ちょっと食費を浮かせる方法思いついた」

 

「…妖夢…何をする気…?なんで私ににじりよってくるの?」

 

「うーん、あの人に聞いてみないと…多分てゐが勝手に持ち出した薬だろうから、これ」

 

「あの人?」

 

「…師匠ですよ」

 

「あぁ、これ薬膳の作った薬なの?」

 

幽々子が話に割り込む。

 

「えぇ…この薬が消えてることに気づいた瞬間、確実にてゐをちょめちょめしにきます」

 

「「ちょ、ちょめちょめ…」」

 

赤面する白玉楼の住人二人。

 

「えぇ、ちょめちょめ。」

 

「いや、でも、そんなすぐにバレはしないんじゃないんでー」

 

すとっ。

 

妖夢の言葉をさえぎるように、なにかが木に刺さる。

 

「なに?」

 

「わ、私が頑張って育ててる木に矢が…」

 

「……矢?紙が結んであるわね」

 

妖夢の悲痛なつぶやきを無視し、幽々子が木に突き刺さった矢を強引に引き抜く。(その際矢の矢尻に引っかかった木が大きくえぐれるが気にしない)

 

「き、木がぁぁああ!」

 

またも自分のご飯を作ってくれる恩人を放置し、幽々子は手紙を確認する。

 

【拝啓

因幡てゐ様、鈴仙・優曇華院・イナバ様。

元気ですか?体調は崩していませんか?

さて、今日このような手紙を出した理由は、少し薬の被験者になってもらいたいからです。いえなに、そんなに危ない物ではないですよ。

せいぜい麻痺してその間に体を縛って…なんでもないです。】

 

そんな恐ろしい文章を見ても、まるで遥か彼方で起きていることのように無関心な顔をしている幽々子。そして裏面に移る。

 

【大丈夫です、安心してください。

一切苦痛はありませんから。

それに、あなた達だけじゃなく、白玉楼のお二方も一緒に被験者になってもらおうと思ってます。

仲間は多い方がー】

 

 

びりっ。びりびり。

 

その奇妙な音は、幽々子が途中で読むのをやめ、何度も何度も手紙を破く音だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




お久しぶりです!
今回は、少しだけシリアス混ぜようかなーなんて考えてたんですが、それはまた次回になりそうです
こんな二次創作物をお気に入り登録してくださっているみなさんに、感謝感激です!テンションギガ☆チョモランマです!

最後に、ずいぶんと投稿してなかったこと、この先も投稿に時間がかかることを、申し訳なく思ってます
…そんなに読む人いないか
くだらないことをたびたびつぶやく僕のTwitter、見てくれる人が増えてれば嬉しいな
@t_organic


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