未来逃走 (中2病人間M)
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主な登場人物

志村 海斗(シムラ カイト)

本作の主人公、2014年に住んでいる17歳の少年であり自衛隊隊員の父がいる。川に転落した際に何故か100年後にタイムスリップしてしまった。そして、未来で殺人罪を着せられ未来で犯罪者を裁くゲームに参加させらてしまうのであった。

 

平松 健太(ヒラマツ ケンタ)

未来で出会った海斗の相棒に近い17歳の少年。国王関連の施設から盗まれた品を知り合いに押し付けられ逮捕された。そのため海斗と同じく無実の罪で逃走ゲームに参加させられている。

 

宮崎 莉緒(ミヤザキ リオ)

以前は詐欺師として活動していた16歳の少女。ネット通販販売を使った詐欺を大輔と共にしていたが大輔のミスにより2人とも逮捕され以前の詐欺の被害者に貴族がいたため逃走ゲームに参加させられた。

 

草薙 壮介(クサナギ ソウスケ)

海斗たちと同じBグループの19歳の青年。以前は工事現場で働いていたが潰れため就職先を探しており、その後バイト感覚でハーブキャンディーの運び屋をやっていたが交通事故を仕事中に起こしたため公になり捕まり逃走ゲームに参加させられた。

 

小林(コバヤシ)

海斗たちと同じBグループの18歳の少年。以前は星野(ホシノ)海川(ウミカワ)と共にハッカーをしていた。小林は密売人などを摘発するためにハッカーになったが失敗し捕まり3人まとめて逃走ゲームに参加させられたのであった。誰にも話さないが他の人間よりも死の恐怖を感じている。

 

鈴木  拓也(スズキ タクヤ)

以前は春日部市でレジスタンス運動を行っていた16歳の少年。春日部市と政府の衝突の際に勇敢に戦い捕まってしまい逃走ゲームに参加させられた。

 

高橋 弘輝(タカハシ コウキ)

以前はホストクラブでバイトしていた15歳の少年。しかし、王族の女性客に酒を溢したため逆鱗に触れて逮捕された。メンバーの中では最年少。

 

仲村 幸平(ナカムラ コウヘイ)

海斗たちと同じBグループの23歳の青年。昔から利益を見つけると後先考えずに行動し思ってもいないことを言うためそのせいで捕まった。メンバーの中では最年長。

 

星野 勇馬(ホシノ ユウマ)

小林と海川とともにハッカーとして活躍していた17歳の少年。小林が善意的な理由、海川が金銭目的でハッカーをしていたが星野は遊び目的の愉快犯だった。海川を弟のように可愛がっておりそのため海川が逃げ遅れて死亡した際には悲しんでいた。

 

宮本 大輔(ミヤモト ダイスケ)

海斗たちと同じBグループの16歳の少年。自身の学費を賄うため幼なじみの莉緒に協力してネット詐欺をしたが莉緒から指示があったにも関わらず偽造の住所を作らずに自身の住所をそのまま使用したため警察に莉緒と共に逮捕された。

 

山本 冬馬(ヤマモト トウマ)

海斗と同じBグループの20歳の青年。若くしてガストンコーポレーション(旧ガストン)の筆頭株主だったが国王の陰謀によって不当逮捕された。

 

『拓也のお父さん』

本名、鈴木 孝也(スズキ タカヤ)で拓也の父、春日部市の市長であり独特な喋り方をする。鈴木家は100年前に絶対王政になった時に鈴木 孝弘(スズキ タカヒロ)という人物が春日部市民と共に反乱を起こし春日部を制圧した。拓也のお父さんは逃走ゲームの度に逃走者を匿い全力でサポートしているため常に政府との抗争が絶えないのだ。また、住居は『春日部レジスタンス銭湯』の一室で寝泊まりしている。年齢は49歳。

 

久保 直毅(クボ ナオキ)

大日本王国の国王であり海斗が逃走ゲームに参加することになった原因を作った張本人である。逃走ゲームの主催者であり創設者、性格は冷酷で貴族と王族以外の命はどうでもよく人間相手の狩猟が趣味。普段は国王宮殿で滞在している。



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タイムスリップ

命の玉事件から約3年が過ぎた2014年…1人の少年が100年後の未来にタイムスリップしてしまった。そして、少年を待ち受ける運命とは……


()

2114年、日本は崩壊していた。

 

 

2019年に民主主義が崩壊し絶対王政に変わってしまったのだ。

 

 

 

 

 

2014年……俺の名は志村 海斗(シムラ カイト)、年齢は17歳である。

 

 

俺には自衛隊隊員の父がいて日本の政府の話もよく聞ける、そして、約3年前に突如起きた命の玉事件…現在、各国(特にアメリカ)、日本を含め様々な事情で命の玉事件はなかったことになっているが事実であることに変わりはない。

 

 

今日、俺は父とその同僚である伊達 隆弘(ダテ タカヒロ)さんに飲みに付き合わされ居酒屋に来ていた。

 

 

なかったことにされてはいるがその時の活躍が認められ父は伊達さんに階級を抜かされてしまったのだ。

 

 

「芋水割りと焼き鳥」

「おっ、伊達准陸尉(ジュンリクイ)、いいね、焼き鳥、じゃ俺も焼き鳥、それと、俺はお湯割り」

「志村さん、その呼び方勘弁してくださいよ、あれこれ3年経ちますよ…」

「すいません、うちの志村一等陸曹(リクソウ)はちょっと性格ネチネチなんで…」

「海斗!!貴様、えぇい、お前は麦茶でも飲んでろ!!ミセーネン!!」

「いや、飲んでるの烏龍茶なんですけど…それより、伊達さん、命の玉事件の話ししてくださいよっ」

「何度目だよ…しかも、口を慎んでくれ立場上な大声では言えないからな…」

「何故、俺には聞かない?えぇ、息子よ!!」

「だって、死んでばっかだったから…」

「……まぁな…」

「まぁ、それはともかく、小渕 麗子(オブチ レイコ)って言う美人の女神がいてな…ん…海斗~、飲まないのか?」

「未成年です…」

 

 

そして、前にも何回も聞いたことがあったが命の玉事件に関する話を色々と聞いたのだった。

 

 

 

 

その後、居酒屋を出て少し歩き川の近くにきたのである。

 

 

その時

 

 

「おい!!伊達、海斗、気を付けろ!!」

 

 

無茶苦茶の走り方をする車がこちら側に迫ってきていた。

 

 

「志村さん、あれ間違いなく酔っ払いか薬物ですよ!!」

「だな、おい、海斗、下がれ!!」

「はい!!…………!!マジか来やがった」

 

 

車が俺の方へと突っ込んで来ようとしていたのだ。

 

 

間に合わねぇ…こうなりゃ…

 

 

俺は避けきれないと思いガードレールを乗り越えたのである。

 

 

「しまっ……」

 

 

しかし、

 

 

俺は滑り川へと落ちた。

 

 

「海斗ぉぉ!!」

「志村さん、あいつ旋回して来ます!!」

 

 

そして、車は旋回し近くの電柱に激突し停止したのであった。

 

 

 

 

川へ落ちた俺は水中で藻掻いていたのだ。

 

 

ヤバい!!

 

 

俺は必死に泳ぎ水面の近くまで上がるも急に周りに渦巻きのような流れが起きたのである。

 

 

「!!…」

 

 

 

 

 

渦巻きが収まった頃…どうゆうわけだか何故か周りの水がだいぶ黒くなっていた。

 

 

そして、俺は浮上しなんとか川から上がったのだ。

 

 

「臭い…」

 

 

川の水は酷く汚れて臭かったのである。

 

 

しかも、何よりも周りが川へ落ちた場所とは全く違う場所で建物も崩壊しているか又は老廃していた。

 

 

そこへ、

 

 

「どうも~」

 

 

1人の男の人が話しかけてきたのだ。

 

 

「何ですか?」

「これいかがですか?」

 

 

商売人のようでその人は黒い飴のような物を薦めてきたのである。

 

 

「何ですか?それ…」

「えっ!?兄ちゃん…知らないの22世紀にもなって」

「知らないな……ん、22世紀っ?今は21世紀だろ」

「えっ、何言ってるの~現在2114年!!」

「イヤ…2014年だろ…てか、どうして街がこんなにメチャクチャなんだ?」

「えっ!?宇宙戦争を知らないの?」

「宇宙戦争!?知らないな」

「ちょっとまって!?……」

「所で今日は何日?」

 

 

男の人は本を取り出した。

 

 

「えっ?あぁ…2114年12月30日だよ」

「あっ、日付は変わってないのか…てか、マジ、2114年!?マジで何だよ宇宙戦争って!!」

 

 

でも、この状況見れば…けど、川に落ちただけだぞ…

 

 

「これこれ…この本の神話だけど2011年に命の玉を巡る争いがあってな…きっと作り話だと思うけどね」

「事実だ…」

「なわけないだろ」

「各国政府が隠しただけだ」

「はいはいっ…なんか、その宇宙戦争もその神話の作り話の命の玉ってのが関係してるとかしてないとか…まぁ、ハッキリとはわからんが…で、2014年の大晦日、つまり…約100年前の明日にとある惑星で宇宙人が内戦を起こしてな、それで宇宙人の反乱軍はこの星を戦場に使用して俺達の先祖はみんな別の星に強制移民させられて…やっと2019年に宇宙人は去ったが今度はこの国の国王を名乗るやつが現れて民主主義から絶対王政に変わってしまったんだ」

「絶対王政!?国王は誰?」

「本当に何にも知らないんだね、久保 直毅(クボ ナオキ)国王だ…かつて日本と言われていたこの国も今は『大日本王国』に改名されてしまった」

「………酷いな…」

 

 

その時

 

 

50代ぐらいの男性が通りかかったのだ。

 

 

「いかがですか?」

 

 

その人はその品物を男性にも薦めたのである。

 

 

「それは麻薬…ハーブキャンディーだな」

「いや~……お目が高い!!」

「はっ!?麻薬…」

「複数の薬物を品種改良して配合し飴にした物だな」

「その通りでごさいます!!」

 

 

その時

 

 

男性は拳銃を取り出して商人に突きつけた。

 

 

「!?」

「だんなぁ~撃つつもりなんてないくせに~」

「私が誰だか分かるか?」

「えっ………………………!!国王様!?」

「えっ…この人が…」

「私は今、趣味で狩猟(シュリョウ)をしている、私は狩猟者…お前たちは動物だ…さて、どちらの動物を撃ち殺すかな?」

 

 

そして、男性は俺に拳銃の矛先を変えたのだ。

 

 

「わっ!?いや!?やめて…ください…」

「そういえばお前は私のことを知らなかったのか?」

「えっ…」

「そうなんです、この男、先程から変なことを申しており、変質者です、撃つならこやつを!!」

「あん!!麻薬売りさばいてるてめぇに言われたくねぇよ!!」

「おい、名前と歳は?」

「あっ、と、名前な志村 海斗、17歳です」

「そうか…何故、私を知らない?」

「すいません!!わからないです!!」

「そうか…それじゃ決まりだな…」

 

 

殺される!!

 

 

そう思った瞬間、銃声が響き隣りの麻薬の商人が倒れていたのである。

 

 

「えっ…」

 

 

商人の頭には銃痕がくっきりとあった。

 

 

「あ…」

 

 

俺は恐怖でガタガタと震えていたのだ。

 

 

「差し上げよう…」

 

 

そして、国王はその拳銃を俺の手に握らせたのである。

 

 

「えっ…」

 

 

その時

 

 

向こうの方からパトカーのようなものが来て中から警官が出てきた。

 

 

「貴様ら何をしている!!」

 

 

国王は別の拳銃を取り出して近寄ってきた警官を射殺したのだ。

 

 

そして、別の警官が数名近寄ってきて国王の顔を見るなり青ざめたのだ。

 

 

「貴様らとは誰のことだ?」

「国王様!!失礼いたしました!!」

「この少年が私の拳銃を奪いこの男を殺したのだ」

 

 

…………今、何て…俺が拳銃を奪い……殺し…た

 

 

「はっ!?違……」

「えぇい、国王様の拳銃を奪うとは!!ここで殺してやる!!」

 

 

警官は拳銃を取り出して俺に向けたのである。

 

 

しかし、俺に拳銃を向けた警官は国王に射殺された。

 

 

「犯罪者は逃走ゲームに参加させるんだよ、忘れたか?」

「はっ!!かしこまりました!!」

「よし、取り押さえろ!!」

 

 

俺は警察に取り押さえられたのだ。

 

 

「やめ…俺じゃない!!」

「抵抗するな!!」

 

 

そして、俺は殴られ持っていた拳銃を地面に落とし俺の意識はそこで途切れたのだった。

 

 

 

 

 

『命の玉事件』

発端は2011年○月、東京都板橋区在住の当時16歳の少年Aが闇の神たちの世界の宝玉、命の玉を手に入れそれが何らかの要因で少年Aとその友人らを除く地球上全ての生物にエネルギーが注がれたことが原因とされている。命の玉には生命活動を停止した生物を蘇生させる効力があるが活動中の生物にその力を使用すると生物の容姿が変貌し通称、化神(バケガミ)と呼ばれる怪人へと変貌する、そのため、地球上は一度化神で覆い尽くされたが少年Aとその友人らは女神、小渕 麗子の力を借り少しずつ化神を排除し人間の数を増やして行き少しずつではあるが地球は機能を取り戻していったのだった。その後は池袋、新宿、秋葉原で決行された「繁華街ローラー作戦」、また、沖縄や中国の上海への遠征をし戦力を増大させ、最後は全ての化神を終結させた超神(チョウジン)戦艦が現れるも少年Aらの活躍により全ての生物が化神から解放され、その後、女神の力により記憶はそのままに地球の状態を事件以前の状態に戻され収束した。また、沖縄決戦の際に米軍の研究員による非合法な兵器開発等もあり沖縄米軍基地の要望により命の玉事件を語ることは禁止となった。

 

一一極秘資料「命の玉事件」より一一




命の玉の続編、未来逃走スタートです。宜しくお願いいたします。


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ゲームスタート

国王に殺人の罪を着せられた海斗が目覚めたとき海斗は檻の中にいたのだ。そして、未来世界で犯罪者を裁くゲームに海斗は何も知らないまま参加することとなったのだった。


()

「うっ…」

 

 

俺は酷く寒い場所で目を覚ました。

 

 

「えっ!?」

 

 

なんとそこは巨大な檻の中だったのだ。

 

 

「嘘でしょ…」

 

 

しかも、その檻はなんと野外に設置されていたのである。

 

 

「すいません…これから何が起こるんですか?」

「えっ?ああ…逃走ゲームさ」

「逃走ゲーム?」

「知らないのか…犯罪者はこのゲームで裁かれる」

「なんだそりゃ!?」

「知らないの!?……俺は友達に国王関連の施設からの盗品を押し付けられてな、あっ!!俺は平松 健太(ヒラマツ ケンタ)、年齢は17歳だ」

「同い年だ、俺は志村 海斗です。俺は殺人罪の濡れ衣やられて…」

「それはつらいな…」

 

 

その時

 

 

「全員このスマートフォンを受け取れっ!!」

 

 

兵士のような人が檻の中の囚人にスマホを配った。

 

 

「俺、スマホ持ってるのに…」

 

 

俺は過去の世界から持ち込んだスマホを出したのだ。

 

 

「あれ、ネットに繋がんないな?」

「なんだそれ?随分、型の古そうなスマホを持ってるな」

「そうかな」

「なにせ今の電池は改良原子力電池だからな、永久に稼働する」

「改良原子力?」

「万が一事故があっても人体に影響が出ない原子力なんだ」

「すごい…」

 

 

その時

 

 

「さぁ、ゲームスタートだ」

 

 

なんと檻の外に商人を撃ち殺した男…国王がいたのである。

 

 

「あっ!!あいつだ、俺に殺人罪擦り付けたの!!」

「あれは国王だぞ」

「久保 直毅?」

「ああ…」

 

 

そして、

 

 

「ルールは10日間の逃走ゲームだ!!1つのチーム27人から30人で構成されてA~Zまであり赤服隊(アカフクタイ)に君達を殺させる」

「赤服隊って?」

「逃走者…つまり俺達を殺す奴等だ」

「さぁ、各スマートフォンの電源が入ったらゲームスタートだ!!」

「わっ!?」

 

 

檻がクレーンで吊られ宙に浮き俺達は出られるようになった。

 

 

さらに、配布されたスマホを見ると電源が入ったのだ。

 

 

「ゲームスタート!!」

 

 

国王の言葉と共に赤服隊が拳銃を発砲してきたのである。

 

 

「海斗!!逃げるぞっ!!」

「健太っ!!」

 

 

俺と健太はなんとか赤服隊の隙をくぐり抜け逃げたのだった。

 

 

途中、逃げている逃走者が何人か拳銃で撃たれていた。

 

 

 

 

「やっと振り切ったな」

「健太、檻があった場所はどこなの?」

「お台場の国営久保テレビ局前だ」

「お台場とかまるであのテレビ局だな…」

「海斗…どうしてあんな古いスマホを持ってるんだ」

「えっ…」

 

 

俺は迷ったが過去から来たことを健太に話したのだ。

 

 

 

 

「過去から…それ本当の話か?」

「ああ…これは俺の保険証と学生証だ」

 

 

俺は財布から保険証と通っていた高校の学生証を健太に見せたのである。

 

 

「……なるほど、信じるよ…」

「本当に!?」

「ああ…それにロマンがあるからな」

「ロマンって……ま、いっか…」

「お前の過去のスマホどこのメーカー?」

「えっと…KUBO(クボ)のスマホだ」

 

 

KUBOは俺の時代での近年、急に成長してきたスマホやPCを売る会社で最初は小さな電気屋だったと聞いている。

 

 

「えっ、そのメーカーは国王が経営してる会社だぞ」

「マジか!?」

「確か久保のスマホは国王の祖先が設立してその後は宇宙戦争で壊れた日本を乗っ取りこんな状況にした」

「じゃあこの配布されたスマホって…」

「ああ、久保の会社は元々安いスマホを作って売っていたけど宇宙戦争の後に他のスマホの会社は潰したんだ」

「ひどい…」

 

 

俺は配布されたスマホの画面をつけた。

 

 

「なんだこれ…」

「ああ、それは俺達のグループの名簿だ」

 

 

待受が名簿になっていたのだ。

 

 

「名前の横に生存とか死亡って書かれてるのは?」

「生存者リストだ」

 

 

その時

 

 

「逃げろっ!!」

 

 

向こうの方から大勢の逃走者が逃げてきたのである。

 

 

「ヤバい、海斗逃げるぞっ!!」

「ああっ!!」

 

 

俺と健太は大勢の逃走者の人混みにのまれそのまま一緒に逃げた。

 

 

その時も赤服隊による発砲で何人も倒れていったのだった。

 

 

 

 

 

一一一一一Bグループ生存者リスト一一一一一

 

雨宮 大輝(アマミヤ ダイキ) 【生存】荒井 太郎(アライ タロウ) 【生存】

 

飯塚 千穂(イイヅカ チホ) 【生存】海川 颯真(ウミカワ ソウマ) 【死亡】

 

大内 慶太(オオウチ ケイタ) 【生存】大久保 夏樹(オオクボ ナツキ)【生存】

 

草薙 壮介(クサナギ ソウスケ) 【生存】小林 順之助(コバヤシ ジュンノスケ)【生存】

 

小林 咲夜(コバヤシ サクヤ) 【生存】後藤 謙治(ゴトウ ケンジ) 【生存】

 

清水 真喜子(シミズ マキコ)【死亡】白石 幹保(シライシ ミキヤス) 【生存】

 

志村 海斗(シムラ カイト) 【生存】品川 俊(シナガワ シュン)  【死亡】

 

鈴木 拓也(スズキ タクヤ) 【生存】高橋 弘輝(タカハシ コウキ) 【生存】

 

仲村 幸平(ナカムラ コウヘイ) 【生存】新田 可憐(ニッタ カレン) 【生存】

 

支倉 詩織(ハセクラ シオリ) 【生存】平松 健太(ヒラマツ ケンタ) 【生存】

 

星野 勇馬(ホシノ ユウマ) 【生存】本田 優子(ホンダ ユウコ) 【生存】

 

宮本 大輔(ミヤモト ダイスケ) 【生存】宮崎 莉緒(ミヤザキ リオ) 【生存】

 

山崎 恵子(ヤマザキ ケイコ) 【生存】山本 冬馬(ヤマモト トウマ) 【生存】

 

渡辺 真知子(ワタナベ マチコ)【生存】和田 大介(ワダ ダイスケ) 【生存】

 

 

 

在籍28名

生存25名

死亡3名




逃走ゲーム、ゲームスタートです。最後のリストは逃走者の死亡生存がわかる仕様になっています。


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mission1

逃走者のスマホに国王から一斉送信された『missionメール』その内容は逃走者の欲望を掻き立てる物だった。


俺達はやっと赤服隊を振り切った。

 

 

「畜生…海川(ウミカワ)が死んだぁ!!」

 

 

男性が仲間の逃走者が死んだことで悲痛の声をあげていたのだ。

 

 

生き残ったのは俺と健太を含め10名である。

 

 

「大丈夫ですか?」

 

 

俺はその人に声をかけるとその人は顔をあげて俺の顔を見た。

 

 

「えっ…ああ…大丈夫だよ、俺の名は星野 勇馬(ホシノ ユウマ)だ」

「俺は志村 海斗だよ、星野は何の罪?」

「秘密」

「え、なんでだよ」

「俺は平松 健太だ」

「俺は草薙 壮介(クサナギ ソウスケ)だ」

「みんなよろしくっ!!」

「えぇと、海斗君だっけかそんなノリじゃ生き残れないぞ」

「そうですかね」

「紹介が遅れたな…僕は仲村 幸平(ナカムラ コウヘイ)だ」

「よろしく」

 

 

その時

 

 

この場の全員のスマホのが鳴ったのだ。

 

 

「あれ…なんかスマホに来たぞ」

「とうとうきたか…『missionメール』だ」

「健太、missionメールってなに?」

「ゲーム中、毎日違うmissionが国王から送られてくるんだよ、まぁ、メールを見てみよう」

 

 

メールの件名には『mission1』と書かれてあったのである。

 

 

「ホントだ、送信者は国王になってる」

 

 

『通達、これより最初のmissionを開始する。最初なのでmission1は諸君に利益のあるmissionにすることにした。今回のmissionは東京タワー跡地に向かい『国王万歳』と叫べ、叫んだ者には報酬として金貨1枚を進呈する、ただし先着3名までとする。しかし、東京タワー跡地の近くには赤服隊を増員しておいた。尚、このmissionは自由参加とする。諸君の健闘を祈る』

 

 

「金貨1枚!!行こうぜ海斗」

「健太、金貨ってそんな高いの?」

「おう!!高いさ、暫く遊べるぞ」

「てか俺の年収の8倍じゃん」

「え…仲村ってそんな年収安かったの?」

「うるせぇぞ、草薙!!」

「悪い悪い…でも、金貨は魅力的だな」

「そう思うだろ、よしmissionやるぞぉ!!」

 

 

金貨がどれぐらいの価値かは分からなかったが結構価値があるらしい。

 

 

そこへ、

 

 

「馬鹿じゃないの」

 

 

ここへ女性がやって来た。

 

 

「君は誰?」

 

 

俺はその女性に聞いたのだ。

 

 

「私は宮崎 莉緒(ミヤザキ リオ)、16歳よ」

「俺は志村 海斗だ、因みに馬鹿とか言ってたけどどうゆうこと?」

「それは金貨は私が頂くからってことよ!!私がどんな女かは知ってるわよね?ねぇ〜大輔(ダイスケ)!!」

「うっ…」

「どうゆうこと?」

「海斗だっけ?大輔に聞いてみ」

「大輔さん、どうゆうこと?」

「ああ…いやね莉緒とは古い付き合いでね…とにかく恐ろしい…」

「そうゆうことよ」

「名乗ってなかったね、僕の名前は宮本 大輔(ミヤモト ダイスケ)だ」

「よろしくお願いします……あの、宮崎さん」

「ちょっと莉緒にして宮崎って嫌いなの」

「なんで?」

「それはな幼稚園の時に宮崎県ってからかわれたからだ」

「大輔っ!!余計なこと言うなよ」

「すいません…」

「……………所でどうやって東京タワー跡地に行くの?」

「そうねぇ車がいいわねぇ…」

 

 

俺がそう言うと莉緒は近くでトラックを整備してる人の所に行ったのである。

 

 

「すいません…コンタクトを落としてしまって探してもらえませんか?」

 

 

莉緒は顔がメチャクチャ可愛いので運転手の人はまんまと地面を探し始めた。

 

 

「ないねぇ、コンタクト…」

「そうですかぁ~」

「ぎゃっ!?」

 

 

その隙に莉緒は運転手を蹴飛ばしトラックを奪ったのだ。

 

 

「な、恐ろしいだろ…海斗」

「大輔さん、もしかして、莉緒って詐欺で捕まったのか」

「ああ…実は僕もだけどその通り、余罪は今のでカージャックにもなったな…アハハ…あと、さんはいいよ、海斗」

「はぁい」

 

 

そして、みんなはそのトラックのコンテナに入ったのである。

 

 

因みに俺が助手席に座らされたのである。(みんな拒否ったため、特に大輔は完全に拒否っていたのであった)

 

 

 

だが、走行中に赤服隊がトラックに発砲してきた。

 

 

「わっ…!!」

 

 

銃撃でフロントガラスは割れて粉々になったのだ。

 

 

その時

 

 

スマホに再びメールがきたのである。

 

 

『通達、金貨は残り1枚』

 

 

「急がないとっ!!」

 

 

莉緒はトラックのスピードをあげたのだった。

 

 

 

 

そして、東京タワー跡地にたどり着いた。

 

 

「金貨は私の物よっ!!」

 

 

莉緒はすぐにトラックから降りて飛び出していったのだ。

 

 

「莉緒、危ないっ!!」

 

 

俺は莉緒のそばに赤服隊が近くに1人いたのを見つけたのである。

 

 

「しまった!!」

「莉緒っ…」

 

 

俺は莉緒を助けようと飛び出した。

 

 

そして、赤服隊が発砲した銃弾が莉緒に直撃しそうになり俺が助け莉緒の顔は少しだけかすったのだ。

 

 

「痛い…」

「莉緒!!大丈夫か!!」

「なんで私なんかを…」

 

 

赤服隊は俺と莉緒へと近づいたのである。

 

 

「外れたか、まぁいい次は殺してやる」

「させるかっ!!」

 

 

俺は赤服隊に飛び付き取り押さえて赤服隊の拳銃を奪いとった。

 

 

そして、

 

 

「動くんじゃねぇ!!」

 

 

赤服隊に拳銃を向け動けないようにしたのだ。

 

 

「ひっ、わかりました…」

 

 

その時

 

 

「国王万歳!!」

「なにっ!?」

 

 

なんと仲村が東京タワー跡地で国王万歳と叫んだのである。

 

 

「これで金貨は俺の物だ!!お前らには用はない!!」

「仲村ぁぁ、ふざけんなっ!!」

「ざまぁ草薙、バーカバーカ!!」

 

 

その時

 

 

「えっ…」

 

 

別の赤服隊が放った銃弾に仲村が撃たれて倒れた。

 

そして、目の前の赤服隊は笑みを浮かべたのだ。

 

 

「……私達の仲間が近くに沢山いるんだ、お前らなどすぐに殺されるぞっ!!」

「チッ、莉緒、行くぞっ!!」

 

 

俺と莉緒はトラックに乗り込んで出発したのである。

 

 

 

 

そして、やっと赤服隊が少ない場所まで来れた。

 

 

「莉緒…顔の傷さ、手当てしてやるよ」

「いいって…」

「駄目だ、傷が化膿するから」

 

 

俺はトラックに消毒液があったのでそれで莉緒の顔を手当てしたのだ。

 

 

「ありがとう…」

「いいって」

「なんで助けてくれたの?」

「……あのまま見殺しなんてできないよ、仲村は助けられなかった」

「裏切り者はほっとけば…」

「そうゆう訳にはいかない…けど、あの状況じゃ莉緒を助けるのに手一杯だった」

 

 

その時

 

 

スマホにまたメールがきたのである。

 

 

『通達、仲村 幸平が金貨を獲得したが渡す前に死亡したためこの金貨は無効とする』

 

 

「無効だってさ…健太」

「仕方がないよな…死んじゃったし…」

「海斗くん」

「何ですか?」

「自己紹介が遅れた、僕は山本 冬馬(ヤマモト トウマ)です」

「よろしく」

 

 

そこへ、草薙がやって来た。

 

 

「こいつは小林(コバヤシ)だ、暗いからたまに相手してやってくれ」

「ああ、よろしくな小林」

「あっ、ああ…」

 

 

確かにちょっぴり暗いな…それより仲村が欠けてしまい、これから10人でどうやってやっていくんだろうな…

 

 

 

 

 

一一一一一Bグループ生存者リスト一一一一一

 

雨宮 大輝(アマミヤ ダイキ) 【生存】荒井 太郎(アライ タロウ) 【生存】

 

飯塚 千穂(イイヅカ チホ) 【生存】海川 颯真(ウミカワ ソウマ) 【死亡】

 

大内 慶太(オオウチ ケイタ) 【生存】大久保 夏樹(オオクボ ナツキ)【生存】

 

草薙 壮介(クサナギ ソウスケ) 【生存】小林 順之助(コバヤシ ジュンノスケ)【生存】

 

小林 咲夜(コバヤシ サクヤ) 【生存】後藤 謙治(ゴトウ ケンジ) 【生存】

 

清水 真喜子(シミズ マキコ)【死亡】白石 幹保(シライシ ミキヤス) 【生存】

 

志村 海斗(シムラ カイト) 【生存】品川 俊(シナガワ シュン)  【死亡】

 

鈴木 拓也(スズキ タクヤ) 【生存】高橋 弘輝(タカハシ コウキ) 【生存】

 

仲村 幸平(ナカムラ コウヘイ) 【死亡】新田 可憐(ニッタ カレン) 【生存】

 

支倉 詩織(ハセクラ シオリ) 【生存】平松 健太(ヒラマツ ケンタ) 【生存】

 

星野 勇馬(ホシノ ユウマ) 【生存】本田 優子(ホンダ ユウコ) 【生存】

 

宮本 大輔(ミヤモト ダイスケ) 【生存】宮崎 莉緒(ミヤザキ リオ) 【生存】

 

山崎 恵子(ヤマザキ ケイコ) 【生存】山本 冬馬(ヤマモト トウマ) 【生存】

 

渡辺 真知子(ワタナベ マチコ)【死亡】和田 大介(ワダ ダイスケ) 【生存】

 

 

 

在籍28名

生存23名

死亡5名



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mission2

今度のmissionは報酬なし……それどころか失敗すればペナルティ赤服隊が5万人増員される!!


俺は高橋 弘輝(タカハシ コウキ)鈴木 拓也(スズキ タクヤ)という2人と自己紹介をし赤服隊から身を隠すのに丁度いい建物を見つけてそこに潜伏していた。

 

 

「腹へったな」

「贅沢言うなよ海斗、食い物なんて無いんだから」

「健太、じゃ逃走中なに食うのさ?」

「あれしかないな」

「そうこれよ」

 

 

莉緒は俺に何か粒のチョコレートのような物を渡してきたのだ。

 

 

「莉緒、これなに?」

「知らないの!?……ちょっとダサいわね」

「だって俺は過去から……」

 

 

しかし、健太は俺が過去からタイムスリップしてきたことを言いかけたのを止めたのである。

 

 

「何だよ?」

「面倒だから過去から来たことは言うなよ、きっと他は信じないからお前薬物中毒だと思われるぞ」

 

 

健太は小声で俺にそう言ったのだった。

 

 

「なるほどね」

 

 

信じたお前は結構すげぇやつなんだな。

 

 

「何をコソコソしてるの?」

「あっ、莉緒、俺はド田舎から来たのだ!!」

「ふーん……あっそ、これはね携帯食品なのよ」

「うまいのかな?」

 

 

俺はそれを口に入れた。

 

 

「……味がない」

 

 

だが、すぐに胃袋の中で膨らみ腹が満たされたのだ。

 

 

「便利だな」

「これを知らないってどれだけ田舎者……」

「アハハ……そうだね」

「それはドイツ製の携帯食品なんだよ、全く、酷いよな、他の国々は宇宙戦争以来ちゃんと復興し技術も進歩したのにこの国は王族と貴族ばっかり威張って庶民からは高い税金取り立てるし」

「本当なのか拓也!?」

「ああ、大昔の中国にあった格差社会ってやつだな」

「糞だな、いや、それ以上だな」

「かもな、それに国王は色んなパクリ商品を開発して、例えば『うめめ棒』とか言う意味不明の商品作って『梅~棒』と言う最初にあった商品の会社を潰したし」

「国王死ねっ!!」

「海斗、それは今の世の中禁句だぞ」

「だろうね」

 

 

 

 

 

そして、俺達はその後交代で仮眠をとり無事次の日の朝を迎えた。

 

 

全く、落ち着いて眠れやしないな…………………………どうにか過去に帰る方法はないんだろうか?

 

 

その時

 

 

スマホの着信音がなりメールが届いたのだ。

 

 

『通達、これよりmission2を開始する。内容は諸君は自由ヶ丘に向かい自由ヶ丘のどこかに風船が浮いているからそれを方法は何でもいいから破壊せよ。なお、今回のmissionは報酬無しのmissionなので制限時間を設けている、制限時間は17時までとしてある。失敗した場合にはペナルティとして5万人の赤服隊を自由ヶ丘を中心に増員する。諸君の健闘をいのる』

 

 

「増員って……しかも、5万人だとよ」

「健太、5万人なんて増えたら一気に厳しくなるよな」

「最悪ね、なんとしてでも風船やるしかないわね、とにかく行くわよ、自由が丘!!」

 

 

俺達はトラックで自由ヶ丘に向かったのである。

 

 

「ところで、どうやって風船撃ち落とそうか?赤服隊からあの時奪った拳銃逃げる時に落として来ちゃったし……」

「海斗~そうなのぉ~」

 

 

よく見ると莉緒は拳銃を持っていた。

 

 

「莉緒、どうして?」

「海斗が落としたから拾ったのよ」

「俺が庇ってる時に……」

「いいんじゃないか、海斗」

「まぁ、健太の言うとおり結果オーライかな」

 

 

 

 

そして、トラックは自由ヶ丘に着いたのだ。

 

 

「まずは風船を探さないとな」

 

 

その時

 

 

「いたぞぉぉ、撃ち殺せ!!」

 

 

待ち伏せしていた赤服隊が発砲し始めたのである。

 

 

俺達はトラックから降り逃げたがその場にいた別の逃走者は何人も射殺された。

 

 

自由が丘には多くの逃走者の血が飛び散っていたのだ。

 

 

「グロテスクすぎる」

 

 

俺はとてつもない吐き気がしたのである。

 

 

「海斗、急げ!!」

「健太…待ってくれ……」

 

 

俺は吐き気を堪えみんなを追いかけた。

 

 

そして、俺達は何とか赤服隊から離れることができたのだ。

 

 

「何とか撒いたな、それにしてもこの街は綺麗だな」

「そうだね、海斗君、でも、僕はこの街嫌いだ」

「どうして高橋?」

「ここは貴族の住みかだ、歴史によると民主主義の頃から金持ちが多い街だったらしいけどね」

「なるほどね」

 

 

その時

 

 

「あった!!」

 

 

草薙が国王の紋章が着いた風船を見つけたのである。

 

 

国王の紋章は丸い円の中に大きく『KUBO』と書かれたシンプルな物だった。

 

 

「僕が撃ち落とす……莉緒さん、拳銃貸して」

「いいわよ」

 

 

高橋は莉緒から拳銃を受けとると風船に拳銃を向けた。

 

 

「行けるか高橋?」

「ああ、海斗くん、僕はみんなの役に立ちたい」

「高橋、お前いいやつだな」

「ふふ、嬉しいよ、海斗くん」

「私は新しい車を調達するわ、みんな赤服隊が来なければここで待ってて」

 

 

そう言うと莉緒は車を探しに走っていったのだ。

 

 

「調達っておいおい、そんな簡単にできるのか」 

「あいつにとって車泥なんて朝飯前だよ」

「大輔、お前、莉緒に色々振り回されてるんだな……」

「フッ、海斗、もう慣れたさ……」

「御愁傷様です」

「ハハ……ホントだよな」

 

 

高橋は狙いが定まったようで拳銃の引き金に指をかけたのである。

 

 

「よし、いける」

「高橋、落ち着いてがんばれよ」

「ありがと、海斗く……」

 

 

その時

 

 

突如、銃声が響いたのだった。

 

 

「………高橋……?」

「か…海斗くん……」

「えっ……」

 

 

高橋はそのまま仰向けに倒れた。

 

 

「高橋!!」

 

 

高橋の左足は銃弾が貫通し服はみるみる赤く染まっていったのだ。

 

 

そして、また、銃弾が飛んできたが今度は誰も撃たれずに済んだのである。

 

 

「高橋!!おい、しっかりしろ、高橋!!」

「海斗、いったん離れるぞ!!」

「健太、でも、高橋が……」

 

 

その時

 

 

「当たぁれぇぇぇ……」

 

 

高橋が力を振り絞り風船目掛けて拳銃を乱射した。

 

 

「頼むぅ……当たってくれぇ!!」

 

 

そして、見事に風船は破裂したのだ。

 

 

「よかった……最後に役に立てて……」

「高橋!!おい、最後とか言うなよ、おい!!」

「海斗君……早く逃げてよ…赤服隊が来てるよ」

「お前も一緒だろ、おい!!頑張れよ!!」

「……どうして、泣いてくれるの…」

「あたりまえだろ!!」

「ありがと……海斗君…僕…うれ……しいよ……ありが……とう……」

「高橋!!……歩くんだよ、諦めるなよ!!」

 

 

赤服隊の発砲は相変わらず続いていたのである。

 

 

「海斗、まずいぞ、莉緒の車を待ってられねぇ、ここを離れるぞ!!」

 

 

その時

 

 

1台のキャンピングカーが赤服隊を蹴散らして俺達の前で止まった。

 

 

「乗りなさいっ!!」

 

 

俺達は高橋をキャンピングカーに押し込みみんな乗り込んだのだ。

 

 

そして、赤服隊が発砲してきたが何とか自由ヶ丘からの脱出に成功するのだった。

 

 

 

 

 

一一一一一Bグループ生存者リスト一一一一一

 

雨宮 大輝(アマミヤ ダイキ) 【生存】荒井 太郎(アライ タロウ) 【死亡】

 

飯塚 千穂(イイヅカ チホ) 【生存】海川 颯真(ウミカワ ソウマ) 【死亡】

 

大内 慶太(オオウチ ケイタ) 【生存】大久保 夏樹(オオクボ ナツキ)【生存】

 

草薙 壮介(クサナギ ソウスケ) 【生存】小林 順之助(コバヤシ ジュンノスケ)【生存】

 

小林 咲夜(コバヤシ サクヤ) 【生存】後藤 謙治(ゴトウ ケンジ) 【生存】

 

清水 真喜子(シミズ マキコ)【死亡】白石 幹保(シライシ ミキヤス) 【死亡】

 

志村 海斗(シムラ カイト) 【生存】品川 俊(シナガワ シュン)  【死亡】

 

鈴木 拓也(スズキ タクヤ) 【生存】高橋 弘輝(タカハシ コウキ) 【生存】

 

仲村 幸平(ナカムラ コウヘイ) 【死亡】新田 可憐(ニッタ カレン) 【死亡】

 

支倉 詩織(ハセクラ シオリ) 【生存】平松 健太(ヒラマツ ケンタ) 【生存】

 

星野 勇馬(ホシノ ユウマ) 【生存】本田 優子(ホンダ ユウコ) 【生存】

 

宮本 大輔(ミヤモト ダイスケ) 【生存】宮崎 莉緒(ミヤザキ リオ) 【生存】

 

山崎 恵子(ヤマザキ ケイコ) 【生存】山本 冬馬(ヤマモト トウマ) 【生存】

 

渡辺 真知子(ワタナベ マチコ)【死亡】和田 大介(ワダ ダイスケ) 【生存】

 

 

 

在籍28名

生存20名

死亡8名




エブリスタさんで初めて未来逃走書いたときは中学生で文章も設定もめちゃくちゃだったんですよ、今もですけどね、だから、エブリスタさんのリメイク前の未来逃走は読まないことをオススメします笑


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mission3

今回発令されるmissionにより東京が包囲されることとなった。東京脱出の制限時間内に東京を脱出しなげれば生き残ることはほぼ不可能な状態となってしまったのである。海斗は東京を脱出できるのか、その行く手を阻むのは10万人の赤服隊!!


「高橋、大丈夫か……」

 

 

俺は高橋の撃たれた左の太ももに消毒液を塗って包帯でグルグル巻きにした。

 

 

所詮、素人の応急処置だ、これじゃあ腐敗して逃げれなくなる、どうしたらいいんだ……

 

 

「くっ……痛い………海斗くんありがとう……」

「高橋、ごめんな、こんな手当てしかできなくて…」

「ううん、気にしないで」

 

 

俺達はその日は目立たない場所に車を停めてそこで一晩過ごしたのだ。

 

 

しかし、高橋は寝れない様子であった。

 

 

 

 

 

そして、次の日の朝にmission3のメールが届いたのである。

 

 

「なんだって!?」

 

 

それは驚愕な内容だった。

 

 

『通達、今回のmissionは東京脱出だ。離島を除く東京を赤服隊に包囲させた、今日の15時に10万の赤服隊を投下する。包囲された東京でこの人数の赤服隊相手に生き延びるのは不可能に近い。そこで15時10分から15時15分まで赤服隊の包囲を開放する。15時15分までは包囲している赤服隊は包囲のみで無理やり東京を脱出しようとした場合を除き諸君の射殺はしない。諸君の健闘を祈る』

 

 

「あの国王!!頭イカれてるだろ!!」

「まぁまぁ健太、落ち着いて」

「海斗!!落ち着けるか!!10万だぞ10万!!」

「まぁ、俺達はゴミとしか思われてないな」

「全くだ!!」

「そもそもこの逃走ゲームは貴族や王族では暇潰しの観覧ショーになってるんだ……」

「高橋、本当なのか!?」

「本当だよ、海斗くん」

「ほらペチャクチャ言ってないで行くわよ」

「どこに?」

「病院よ、海斗、普通の病院は使えなくても闇医者の病院なら診てもらえるでしょ」

「闇医者!!莉緒、お前あてがあるのか!?」

「うん、まぁね」

「そうか、よかったな高橋!!」

「うん、莉緒さん、ありがとう」

「……どういたしまして」

 

 

莉緒、なんだかんだ言ってもお前いいやつなんだな。

 

 

そして、俺達は高橋の足の治療のために地下にある莉緒の知り合いである闇医者の診療所まで向かった。

 

 

 

 

「ひどくやられましたね……」

 

 

闇医者は高橋の足に薬を塗り始めたのだ。

 

 

「痛いっ!!痛い……」

「高橋、我慢するんだ」

「でも、めちゃくちゃ痛いよ、海斗くん」

 

 

その時

 

 

「先生、向こうの患者が急変しました」

「わかった!!今行く……すまない今指名手配の強盗犯を治療しているんだ暫し待っててくれ」

 

 

そう言うと闇医者は出ていってしまったのである。

 

 

「高橋、まだ我慢できるな?」

「痛すぎるよ、もう嫌だ」

「もう少しの辛抱だ」

 

 

しかし、いつまで待っても闇医者は来なかった。

 

 

「時間が……」

 

 

既に時刻は14時50分になっていたのだ。

 

 

「もう行くわよ」

「莉緒、でも高橋が……」

「時間がないのよ」

「海斗くん、僕は平気だから」

「………無理だろ……………………しゃーないな!!」

 

 

俺は高橋を背中におぶったのである。

 

 

「海斗くんいいよ」

「アホ、歩けねぇくせに」

 

 

俺達は闇医者の診療所を出て地上に戻り車に乗ろうとした、

 

 

その時

 

 

「逃走者だ!!」

 

 

近くにいた赤服隊が発砲してきたのだ。

 

 

「まずい!!殺られる」

 

 

その赤服隊は拳銃を乱射していたのである。

 

 

「海斗くん、危ない!!」

 

 

高橋は俺の背中から飛び降り俺を庇い右肩に銃弾をくらった。

 

 

「高橋!!」

「ハハハ……足撃たれて、腕も撃たれて、これじゃただの足手まといだね……こうなったら」

 

 

高橋は力を振り絞って赤服隊に飛び付いたのだ。

 

 

「みんな、行ってぇぇ!!」

「高橋!!」

「…………海斗、行くわよ」

 

 

俺は無理やりに車に押し込まれたのである。

 

 

「莉緒、出すんだ」

「大輔!!言われなくてもやるわよ」

 

 

そして、車は出発した。

 

 

高橋を置き去りにしたまま……

 

 

「高橋ぃぃ!!」

 

 

そして、走っている車の中から高橋が赤服隊に頭を撃たれるのが見えたのだった。

 

 

「高橋………うわぁぁぁぁぁぁ!!チクショー!!チクショーチクショーチクショー!!うわぁぁぁぁ!!」

「……海斗!!先へ進もう!!それが死んでしまったあいつへの弔いだ」

「………………ああ、健太、俺は先へ進む」

「ああ!!」

 

 

そうだ、その通りだ!!決して俺は高橋の死を無駄にしない、いや、高橋だけじゃない!!

 

 

「みんな、俺さ死んだ仲村や高橋のためにもこの馬鹿げた逃走ゲームを粉砕する……必ず!!」

「海斗、それには国王を殺す必要があるぞ」

「…………俺は人殺しはしない」

「どうする気だ?」

「………説得してみる」

「あの国王には説得は無理だと思うぞ」

「健太、それでも俺はやってみるよ」

「そうか……」

 

 

その時

 

 

国王からの再びメールがきたのだ。

 

 

『通達、15時になったのため10万の赤服隊を投下した』

 

 

「マジか…」

 

 

その時

 

 

「みんな伏せなさいっ!!」

 

 

とんでもない人数の赤服隊が発砲してきたのである。

 

 

「莉緒!!飛ばして」

「わかってるわ!!」

 

 

スピードを加速し赤服隊を蹴散らしていった。

 

 

「早く10分になりやがれ!!」

「海斗!!うっさい、叫んでも時間は早まらないわ」

「わかっとるわい!!」

 

 

赤服隊たちに撃たれ続けながらも奇跡的にみんな殆ど無傷で赤服隊が包囲してる場所が見えてきたのだ。

 

 

その時

 

 

国王からのメールが再び届いたのである。

 

 

『通達、15時10分になったので包囲を開放する』

「莉緒!!突っ込めぇぇぇ!!」

「海斗、下ネタに聞こえる……」

「は?健太、聞こえんわっ!!」

 

 

しかし、車が停止してしまった。

 

 

「エンジンが……爆発するわ!!」

「みんな逃げろぉぉ!!」

 

 

俺達が車から脱出したのだ。

 

 

次の瞬間!!

 

 

車が爆発し激しく炎上したのであった。

 

 

その爆発で周囲の赤服隊が怯んだスキに俺達は近くの駐車場の車の後ろに隠れたのである。

 

 

「逃がすな撃てぇ!!」

 

 

しかし、すぐに見つかり赤服隊が発砲してきた。

 

 

「どうする、莉緒?」

「みんなバラバラだしね、しゃーないわ、私がおとりなる、その間に適当に逃げなよ」

「えっ……(この数相手におとりはあまり意味なくね)」

 

 

莉緒は赤服隊の前へ飛び出したのだ。

 

 

「撃てぇ!!」

 

 

赤服隊は発砲したが俺が飛び出して莉緒ごと向こうの車に隠れたから当たらなかったのである。

 

 

「海斗……すごいスピード…」

「バカ野郎!!何回庇えばいいんだ!!自分大事にしろっ!!つーか、この人数相手におとりとかほぼ無意味だし」

「ひどっ!!………まぁ、うん、わかった」

「ああ……ん?てか、この車…キーがついてるじゃん」

「ラッキー!!」

 

 

俺と莉緒はその車に乗って走り出し莉緒が扉を開けた。

 

 

「全員、乗りなさい!!」

 

 

みんなが車に乗り込んだのを確認したら再び走り出し赤服隊を蹴散らしながら東京を脱出をしようとしたのだ。

 

 

「ヤバい、14分だ!!」

「海斗、かっ飛ばせぇ!!」

「ほいさっさ!!」

 

 

そして、15分になった丁度に俺達は東京脱出を果たしたのである。

 

 

「……セーフ」

 

 

しかし、

 

 

15分になったので包囲してた赤服隊が包囲を続けながらもこちらに発砲してきたのだった。

 

 

 

 

 

一一一一一Bグループ生存者リスト一一一一一

 

雨宮 大輝(アマミヤ ダイキ) 【生存】荒井 太郎(アライ タロウ) 【死亡】

 

飯塚 千穂(イイヅカ チホ) 【死亡】海川 颯真(ウミカワ ソウマ) 【死亡】

 

大内 慶太(オオウチ ケイタ) 【生存】大久保 夏樹(オオクボ ナツキ)【生存】

 

草薙 壮介(クサナギ ソウスケ) 【生存】小林 順之助(コバヤシ ジュンノスケ)【生存】

 

小林 咲夜(コバヤシ サクヤ) 【生存】後藤 謙治(ゴトウ ケンジ) 【生存】

 

清水 真喜子(シミズ マキコ)【死亡】白石 幹保(シライシ ミキヤス) 【死亡】

 

志村 海斗(シムラ カイト) 【生存】品川 俊(シナガワ シュン) 【死亡】

 

鈴木 拓也(スズキ タクヤ) 【生存】高橋 弘輝(タカハシ コウキ) 【死亡】

 

仲村 幸平(ナカムラ コウヘイ) 【死亡】新田 可憐(ニッタ カレン) 【死亡】

 

支倉 詩織(ハセクラ シオリ) 【生存】平松 健太(ヒラマツ ケンタ) 【生存】

 

星野 勇馬(ホシノ ユウマ) 【生存】本田 優子(ホンダ ユウコ) 【生存】

 

宮本 大輔(ミヤモト ダイスケ) 【生存】宮崎 莉緒(ミヤザキ リオ) 【生存】

 

山崎 恵子(ヤマザキ ケイコ) 【死亡】山本 冬馬(ヤマモト トウマ) 【生存】

 

渡辺 真知子(ワタナベ マチコ)【死亡】和田 大介(ワダ ダイスケ) 【死亡】

 

 

 

在籍28名

生存16名

死亡12名




本当にエブリスタ様にある旧作の未来逃走を読みなおしているとえげつない文章力の低さにありえない設定などびっくりぽんです。例えば本作は現代から100年後ですが旧作の方では現代から1000年後で、しかも、1000年後でびっくりします、旧作を投稿したのが中学のとき、そのときの私は何をかんがえていたのでしょうか笑


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mission4

宇宙戦争後にレジスタンスに占領された街、春日部、そして、その春日部にてレジスタンスと赤服隊が衝突する。



「逃げるんだ!!」

 

 

俺達は車を走らせて包囲されていた場所から何とか遠ざかった。

 

 

 

 

 

それから埼玉県内に入り暫く走ったのだった。

 

 

「この辺りは埼玉県だよな」

「埼玉県にはレジスタンスの町があるんだ」

「小林、どこにあるの?って、レジスタンスがいるのか?」

「場所は春日部市、宇宙戦争後にこの国が乗っ取られた直後から今までレジスタンス運動をしてる集団さ」

「素晴らしいじゃないか……春日部かぁ」

「海斗と莉緒さ、車を奪う時さ、超、動きよかったね」

「健太、そうか?」

「普通のことでしょ」

「莉緒、普通じゃないと思うぞ……俺、マジで怖かった」

「心臓ノミ以下なんじゃないの?ま、ひとまずさ、春日部に行きましょう」

 

 

俺達はそのまま春日部に向かったのだ。

 

 

「今日はどこで寝る?」

「春日部市はレジスタンスたちに絶対かくまってもらえるから安心だぜ!!」

「本当か拓也!?」

「海斗、オフコース~」

「イェーイ~」

「喋り方……どうして男ってこんなアホなの」

「………」

「………この、クソビッチ」

「!?拓也なんてことを………」

「は?だれがビッチよ!!」

「拓也、やめろ、寿命が縮むぞ、きっと、莉緒はまだ穢れてないよ」

「………海斗」

「え、莉緒、図星?」

「うっさい!!海斗、こちとら生き抜くのに必死だったんじゃ、結婚詐欺の時も何だかんだでそうなんなかったし」

「泣くなよ」

「泣いてないわよ!!」

 

 

そして、春日部市に着いたのであった。

 

 

『春日部レジスタンス銭湯』と言う大きな銭湯があったのである。

 

 

そこは俺の時代では巨大なプール付きの温泉施設だった。

 

 

「……どうもおいさんが市長です」

 

 

レジスタンスのリーダーである春日部市長が出迎えてくれた。

 

 

「市長!!お久しぶりです」

「………親父と呼んでくんねぇかな、拓也」

「お、親父……」

「拓也まさか!?」

「親父だ」

「そ、おいさんは鈴木 拓也の父だよ」

「よろしくお願いします」

 

 

聞けば拓也は元々、春日部の出身で逮捕された要員もレジスタンスにあるようだ。

 

 

その後、俺達は銭湯の仮眠室に泊めてもらえることになったのだった。

 

 

 

 

「久々の風呂だな、健太」

「まぁな海斗、逃走中ってこと忘れちまいそうだ」

 

 

 

 

その後、俺達はご飯をご馳走になって次の日を迎えたのである。

 

 

 

 

 

「おはよう健太、久々にゆっくり寝れた」

「あー、ずっとここにいてぇー」

「健太、同感だぜ、がずっとここにいたらここに赤服隊が来ちまうよな」

 

 

その時

 

 

国王からのメールがきた。

 

 

『通達、パンドラの箱を12時までに開けて中のスイッチを押せ、失敗した場合は東京の包囲されている赤服隊を開放する。場所の所在は付属のデータを確認せよ、諸君の健闘を祈る』

 

 

「パンドラの箱?なんのことだろう?」

「どれ、海斗君、おいさんが見てやろ、そのデータを見せてくれ」

 

 

俺はメールに付属されていたデータを拓也のお父さんに見せた。

 

 

「たしかこの場所、毎回、逃走ゲームをやる時に国王の部下が近くの祠に箱を設置してたな」

「本当ですか!?拓也のお父さん」

「恐らくな、郊外なこともあってか特にレジスタンスとの衝突もなかったから放っておいたが」

「その祠に行こう!!」

「けどな、海斗君、恐ろしい仕掛けが沢山あるんだろうよ」

「いえ、東京の赤服隊が出てくるよりましです、ここで食い止めれば逃走者の死亡率を下げられる筈ですから」

「………素直だな、海斗君は……」

「海斗、俺もやるぜ、レジスタンスの一員としてmissionに春日部使われてんの腹立つし」

「そうだな海斗、拓也、行こうぜ!!」「ありがとう、拓也に健太」

「拓也にみんなも気ィつけてな……」

 

 

その時

 

 

「市長、大変です!!赤服隊が入って来ました」

「あ、来やがったが……全員、戦闘体勢になれや……逃走者を全力で守れ」

「了解!!総員、武器をもて、赤服隊を撃退する、急げっ!!」

「あー、別の逃走者もいるからなんとか協力して逃げてくれ……」

 

 

その時

 

 

外から発砲音が聞こえてきたのだ。

 

 

「少し見てくる!!」

 

 

俺は仮眠室から出たのである。

 

 

「ぐわっ……」

 

 

入ってきた赤服隊に逃走者が撃たれているのが見えた。

 

 

「たのむ!!見逃してくれ……」

「黙れ、ウジ虫が!!」

 

 

赤服隊は生き残り命乞いする逃走者に拳銃を向けたのだ。

 

 

「や、やめてくれっ!!ひぃぃぃぃぃ……」

「とっとと死ねよ」

 

 

赤服隊はその逃走者に発砲しようとしたのである。

 

 

「この野郎!!」

 

 

俺はドロップキックでその赤服隊を吹っ飛ばすとその赤服隊の拳銃を奪い取った。

 

 

「ひぃぃぃぃぃ!!」

 

 

そのままその逃走者は逃げていったのだった。

 

 

「……礼ぐらい言えよな……っと、動くな!!」

 

 

赤服隊脅すの何回目かな?

 

 

「やめろ!!撃つな……」

 

 

その時

 

 

「逃走者が仲間を殺そうとしてるぞ!!」

「!!」

 

 

他の赤服隊が発砲してきたのだ。

 

 

「ヤベッ!!」

 

 

俺は別の廊下を走ったのである。

 

 

「海斗!!何してるんだ」

「健太………別に…ちょっと散歩」

「赤服隊がきてるぞ!!」

「ヤバいヤバいヤバいっ!!」

 

 

俺と健太は大急ぎで仮眠室に入った。

 

 

「2人ともなにやってるのよ?」

「「別に…ちょっと散歩……」」

 

 

今回、俺と健太が揃ってそう言ったのだ。

 

 

「……………さっさと逃げるわよ」

「莉緒、お土産だ」

 

 

俺は奪い取った拳銃を莉緒に渡したのである。

 

 

「奪い取ったわけ?」

「ああ」

「みんな早く行くぞ」

 

 

拓也のお父さんが脱出を手引きしてくれた。

 

 

「ここは?」

「博打場及びゲームコーナーだ」

「あれはプールですか?」

「そうだ、ここからプールに行けるように先代がウォータースライダーみたいな巨大滑り台を作ってくれたんだ」

「プールに降りてどうするの?」

「いや、プールは1階だから降りて裏ドアから逃げるんだよ、さぁ、行きな」

「わかりました!!」

 

 

俺達は滑って下にたどり着いたのだ。

 

 

その時

 

 

「逃走者はこの下だ!!」

 

 

赤服隊も大勢で滑ってきたのである。

 

 

「ヤバい!!」

「平気さ……」

 

 

拓也のお父さんは滑り台の出口についている扉を閉めて鍵をかけた。

 

 

「おい、ここから出せっ!!」

 

 

赤服隊が滑り台の中で発砲したのだ。

 

 

「やめたほうがいいぞ……」

「ぐわっ……」

「………自分に跳ね返るって言おうと思ったんだけどな……さぁ、みんな行くか」

「はい!!」

 

 

俺達は裏ドアから脱出して停めてあった車で逃げたのである。

 

 

「悪いが、おいさんを役所まで連れていってくれ、祠行く道と一緒だから」

「わかったわ」

 

 

役所の前で拓也のお父さんを降ろしたのだった。

 

 

「お世話になりました」

「みんな頑張んなよ、拓也、絶対生きて帰って来い……」

「ああ、親父、またな」

 

 

そして、俺達は祠に向かった。

 

 

「あったここだ」

 

 

健太が祠に近づこうとしたのだ。

 

 

「待てっ!!健太」

「海斗、どうした?」

「莉緒、拳銃貸して」

「いいけど……」

「健太!!さがって」

「うん……」

 

 

拳銃を受け取ると俺は祠の入り口に向かって発砲したのである。

 

 

すると、祠の入り口の前に巨大な岩の壁が現れた。

 

 

「罠ってこれか」

「よく気づいたわね海斗」

 

 

その時

 

 

国王からのメールがきたのだ。

 

 

『通達、罠が1つ破られた、残る罠は1つ……』

 

 

「だってさ」

「海斗、次の罠は何かな」

「健太、これは慎重に進まないとな」

「そのようね」

 

 

そして、俺達は何度か安全を確かめると祠の中に入ったのである。

 

 

奥へ進むと箱が置いてあった。

 

 

「なんか書いてあるぞ」

「海斗、これは暗号か」

『問題、麺は麺でも食べられない麺はな~んだ!!ヒントは昔の言葉です』

 

 

これは……なぞなぞ……だよな?

 

 

「木綿~」

「小林、そこは木綿豆腐~」

「いや、星野、それは食えるだろ」

「なんだろうね、私にはわからないわ」

 

 

「……イケメン」

 

 

そして、箱が開いたのだ。

 

 

「正解だな」

「海斗、すごい」

「いや、健太、逆になんでわからないの?」

「え、だってイケメンなんて遥か昔の死語だろ」

 

 

あー、なるほど、そーゆーことか。

 

 

その時

 

 

再びメールがきたのだった。

 

 

『通達、全ての罠が破られた』

 

 

これは罠じゃないだろ!!

 

 

「押すわよ」

 

 

莉緒は箱の中のスイッチを押したのである。

 

 

その時

 

 

祠の壁が開きその中には怪物のようなロボットが入っていた。

 

 

「みんな、逃げたほうがよさそう……」

「そのようね」

 

 

俺達は急いで祠を出て車で逃げたのであった。

 

 

 

 

 

一一一一一Bグループ生存者リスト一一一一一

 

雨宮 大輝(アマミヤ ダイキ) 【死亡】荒井 太郎(アライ タロウ) 【死亡】

 

飯塚 千穂(イイヅカ チホ) 【死亡】海川 颯真(ウミカワ ソウマ) 【死亡】

 

大内 慶太(オオウチ ケイタ) 【生存】大久保 夏樹(オオクボ ナツキ)【生存】

 

草薙 壮介(クサナギ ソウスケ) 【生存】小林 順之助(コバヤシ ジュンノスケ) 【生存】

 

小林 咲夜(コバヤシ サクヤ) 【生存】後藤 謙治(ゴトウ ケンジ) 【生存】

 

清水 真喜子(シミズ マキコ)【死亡】白石 幹保(シライシ ミキヤス) 【死亡】

 

志村 海斗(シムラ カイト) 【生存】品川 俊(シナガワ シュン)  【死亡】

 

鈴木 拓也(スズキ タクヤ) 【生存】高橋 弘輝(タカハシ コウキ) 【死亡】

 

仲村 幸平(ナカムラ コウヘイ) 【死亡】新田 可憐(ニッタ カレン) 【死亡】

 

支倉 詩織(ハセクラ シオリ) 【生存】平松 健太(ヒラマツ ケンタ) 【生存】

 

星野 勇馬(ホシノ ユウマ) 【生存】本田 優子(ホンダ ユウコ) 【死亡】

 

宮本 大輔(ミヤモト ダイスケ) 【生存】宮崎 莉緒(ミヤザキ リオ) 【生存】

 

山崎 恵子(ヤマザキ ケイコ) 【死亡】山本 冬馬(ヤマモト トウマ) 【生存】

 

渡辺 真知子(ワタナベ マチコ)【死亡】和田 大介(ワダ ダイスケ) 【死亡】

 

 

 

在籍28名

生存14名

死亡14名




今回は展開にリメイク前とそんな変化はなかったかな、まぁ、ゴロツキとかいう意味のわからないワードはレジスタンスにかえました、なぜ、同時、ゴロツキなんて使ったかというとポケモンコロシアムのパイラタウンの説明にゴロツキの町とかあったせいだと思います。また、春日部レジスタンス戦闘は現実の春日部に元になった温泉施設が存在します。


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mission5

逃走者を狙う狙撃用のヘリコプターが10機導入された。そのヘリコプターを停止させるには千葉県の館山市にある停止スイッチを押す必要がある。そして、スイッチを押した者には赤服隊と同じ権限が与えられるのであった。果たしてスイッチを押すのは誰になるのだろうか!!


「健太、追ってきてない?」

「ああ、海斗、大丈夫だ」

 

 

祠のmissionにて突如、現れたロボットは俺達を追っては来ることはなく恐らく追うためのものではないか又は起動していないのだろう。

 

 

「あっらメールきた」

 

 

mission終わったばかりなのにまた、メールか?

 

 

内容は、

 

 

 

『通達、明日のmissionは千葉県にて行う、諸君たちは千葉県内に移動しておくこと、日が変わるまでに移動しておかなかればスマホのバッテリーが爆発する、また、バッテリーを破棄した場合はゲームから剥奪する、剥奪された者は暗殺武装集団を送り殺害する』

 

 

「剥奪とかやば、殺されるってことか健太?」

「海斗、そうじゃないの?」

「ま、じゃとりあえず千葉向かいましょう?」

「東京が封鎖されてるから遠回りしなきゃ千葉に行けないから面倒だな」

 

 

草薙が言う通り東京は封鎖されているため遠回りをしなければ千葉に入れないのでかなり面倒だった。

 

 

 

 

 

「やっと着いたな、千葉」

「海斗、でも、結構、日が暮れたな」

「そうだな、健太」

 

 

赤服隊の襲撃を何度も受けたが何とか千葉に到着し俺達はどこか安全な場所を見つけそこで一晩明かした。

 

 

 

 

 

次の朝、

 

 

「今回のmissionはどんな内容なんだろうね」

 

 

その時

 

 

国王からのmissionメールがきたのだ。

 

 

『通達、狙撃用のヘリコプターを10機導入した。停止させるには停止スイッチを押す必要があり停止スイッチは千葉県の館山市に設置してある。日付が変わるまでにスイッチを押さなければヘリコプターは永遠に消えることはない。そして、特別報酬としてスイッチを最初に押した者には赤服隊と同じ権限を与えることにする。諸君の健闘を祈る』

 

 

「赤服隊と同じ権限を与える!?どうする、星野!?」

「赤服隊の権限欲しいよな、小林」

「赤服隊の権限が与えられる、つまり逃走ゲームから抜けられるってことか」

「草薙、本当か!?」

「恐らくな……で、小林は赤服隊になりたいのか?」

「いや、そんなことは……」

「だけど、赤服隊になったら人を殺さなきゃいけないんだろ?それは絶対に嫌だ」

「海斗さ、そんなんじゃ生き残れないわよ」

「でもよ……………!!逃げろっ、ヘリだ!!」

 

 

上空に国王の紋章がある赤いヘリコプターが飛行していたのである。

 

 

「とばすわよ!!」

 

 

莉緒はアクセルを一気に踏みフルスピードまで加速した。

 

 

「あのヘリコプター無人なのか!?」

「は?バカなの、当たり前でしょ!!」

 

 

当たり前なのか…………どうやらこっちではヘリコプターは無人らしい。

 

 

「莉緒、撃ってきてる撃ってきてる!!」

「黙ってて!!」

「みんなふせろっ!!」

 

 

草薙の声でみんな下にふせるも草薙は左腕を負傷し車はタイヤがやられて停止したのだった。

 

 

「みんな、走って逃げるぞっ!!」

「健太、草薙、腕が……」

「えっ……」

「海斗、このゲームで他者の心配は無用だ」

「草薙……」

 

 

俺達は車から脱出して全力疾走したのだ。

 

 

「やべぇ、逃げろぉぉぉぉ!?」

 

 

その時

 

 

目の前に別れ道があったのである。

 

 

「バラバラに逃げるんだ!!」

 

 

俺達は皆、バラバラに逃げた。

 

 

そして、俺は莉緒と一緒に逃げていたのだ。

 

 

なんでいつも莉緒と一緒になっちゃうんだろ?

 

 

「海斗、ひとまずはヘリコプターを撒いたらみんなと合流しなくちゃね」

「だよな、が、ヘリコプターがいる以上、大勢じゃいい的だしな」

「それもそうね…………いたよ」

 

 

少し先にヘリコプターが見えたのである。

 

 

「行くわよ」

「ああ」

 

 

俺と莉緒はヘリコプターがこっちに来る前に遠ざかったのだった。

 

 

その時

 

 

国王からのメールがきた。

 

 

『通達、諸君にヒントを与える、停止スイッチは私の支配下にあり、海の近くだ』

 

 

「どうゆう事?」

「……わからない」

 

 

その時

 

 

「あっ、あそこ!!」

「えっ」

 

 

莉緒の指差した先には健太がいたのだ。

 

 

「健太!!」

 

 

莉緒が健太に近づいたのである。

 

 

その時

 

 

さっきのとは別のヘリコプターが現れた。

 

 

「莉緒、健太、逃げろっ」

 

 

俺は莉緒と健太を引っ張りヘリコプターの狙撃を避けたのだ。

 

 

「走れっ!!」

 

 

俺達は走って陰に隠れて何とかヘリコプターの追跡を逃れることができたのである。

 

 

「危なかったわ」

「海斗、ありがとう」

「いいって、健太はともかく莉緒を庇ったのはこれで3回目だな」

「そうね……ありがとう」

「え……あ、うん」

 

 

俺は思わず莉緒にお礼を言われて反応に戸惑ってしまったのだった。

 

 

「海斗、メールの内容の意味分かるか?」

「健太……『海の近く』と『支配下』か」

「難しいな」

「海の近く……………!!そうか、分かっぞ、海上施設関係だ!!」

「どうして?」

「海上施設なら国王が支配してるだろ!!」

「なるほど、よし最寄りの海上施設に行ってみよう」

 

 

俺達は車を拾って近くの海上施設に向かった。

 

 

その途中で小林と草薙を除くみんなと再開できたのだ。

 

 

「草薙と小林は居ないのか?」

 

 

どうやら、小林と草薙とは合流しなかったらしい。

 

 

そして、俺達は海上施設の建物がある海にやって来たのである。

 

 

「海……汚いな」

 

 

この周辺の海、めっちゃ汚いな。

 

 

その時

 

 

「ヘリだ、逃げろっ!!」

 

 

健太がヘリコプターを見つけそれを聞いた莉緒が車をバッグさせて逃げた。

 

 

そして、ヘリコプターの狙撃により車はどんどん壊されていったのだ。

 

 

この時、誰も負傷していないのはまさに奇跡だった。

 

 

そして、とうとう車は完全に壊れて停止してしまったのである。

 

 

車が壊れたことによりヘリコプターは一時的に狙撃をせず車の周辺を飛び回っていた。

 

 

けど、外に出たら確実に銃弾の雨に撃たれるし、かといってここにいても確実に死ぬことになる。

 

 

「もう、駄目だ」

 

 

俺達は皆、死を覚悟したのだ。

 

 

しかし、

 

 

突如、ヘリコプターはこの場を去ってしまったのである。

 

 

「なんでヘリがいなくなった?」

「海斗、これって、た…助かったのかしら……」

「かもな」

 

 

そして、スマホには国王からのメールが来ていた。

 

 

『通達、停止スイッチが押されたためヘリコプターは全て攻撃を停止する。そして、赤服隊の権限を手に入れた者はBグループの小林 咲夜(コバヤシ サクヤ)だ』

 

 

「小林!?健太、小林の下の名前って」

「さぁ、海斗、けど、まさか、小林が……」

 

 

その時

 

 

この場に小林が現れたのだ。

 

 

「小林!!お前赤服隊なのか!?」

「ち、違いますよ……小林はもう1人いるじゃないですか!!僕じゃないよ、僕が1人で停止スイッチを押すなんて無理無理」

「本当か?」

「海斗、本当だよ!!…………それと草薙が死んだ」

「えっ」

 

 

小林いわくヘリコプターの襲撃の後、草薙と共に行動し草薙と一緒に車を奪いこの近辺まで来たがそこでヘリコプターの襲撃を受けてそこで草薙は死亡しひとりでさ迷い続け今に至るらしい。

 

 

「そうかだったのか、小林、無事で何よりだ」

「海斗、ありがとう……」

 

 

俺達は草薙の死を惜しむ間もなく新しい車を調達して出発するのであった。

 

 

 

 

 

一一一一一Bグループ生存者リスト一一一一一

 

雨宮 大輝(アマミヤ ダイキ) 【死亡】荒井 太郎(アライ タロウ) 【死亡】

 

飯塚 千穂(イイヅカ チホ) 【死亡】海川 颯真(ウミカワ ソウマ) 【死亡】

 

大内 慶太(オオウチ ケイタ) 【生存】大久保 夏樹(オオクボ ナツキ)【生存】

 

草薙 壮介(クサナギ ソウスケ) 【死亡】小林 順之助(コバヤシ ジュンノスケ) 【生存】

 

小林 咲夜(コバヤシ サクヤ) 【生存】後藤 謙治(ゴトウ ケンジ) 【生存】

 

清水 真喜子(シミズ マキコ)【死亡】白石 幹保(シライシ ミキヤス) 【死亡】

 

志村 海斗(シムラ カイト) 【生存】品川 俊(シナガワ シュン)  【死亡】

 

鈴木 拓也(スズキ タクヤ) 【生存】高橋 弘輝(タカハシ コウキ) 【死亡】

 

仲村 幸平(ナカムラ コウヘイ) 【死亡】新田 可憐(ニッタ カレン) 【死亡】

 

支倉 詩織(ハセクラ シオリ) 【死亡】平松 健太(ヒラマツ ケンタ) 【生存】

 

星野 勇馬(ホシノ ユウマ) 【生存】本田 優子(ホンダ ユウコ) 【死亡】

 

宮本 大輔(ミヤモト ダイスケ) 【生存】宮崎 莉緒(ミヤザキ リオ) 【生存】

 

山崎 恵子(ヤマザキ ケイコ) 【死亡】山本 冬馬(ヤマモト トウマ) 【生存】

 

渡辺 真知子(ワタナベ マチコ)【死亡】和田 大介(ワダ ダイスケ) 【死亡】

 

 

 

在籍28名

生存12存名

死亡16名



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mission6

今回のmissionは千葉から神奈川県に向かう船に12時までに乗船しなければならない、失敗すればスマホのバッテリーが爆発してしまう。しかも、乗り込んだ船にも恐ろしい仕掛けが……



俺達は草薙の死後、橋の下に車を停めて一晩明かした。

 

 

 

 

 

そして、次の日の朝に国王からメールがきたのだ。

 

 

『通達、今回のmissionは12時までに用意した大型船に乗り込んで神奈川県まで向かえ、できなければスマホのバッテリーが爆発する。なお、バッテリーを捨てた場合ゲームから剥奪とする。諸君の健闘を祈る』

 

 

「また、剥奪か……」

「海斗、今10時だぜ」

「!?健太、時間なくないか?」

「ああ」

「急ぐわよ!!」

 

 

俺達は車で内房の港に向かったのだった。

 

 

 

 

 

「莉緒、赤服隊だ!!」

「わかってるわよっ!!」

 

 

俺と莉緒の声の直後、赤服隊の発砲により車が動かなくなってしまったのである。

 

 

 

 

俺たちは車から逃げ何とか港の近くまできた。

 

 

その時

 

 

「くたばれぇぇ!!」

 

 

赤服隊が大勢で発砲しようとしてきたのだ。

 

 

「やめろぉぉ!!」

 

 

俺はみんなを守ろうと飛び出したのである。

 

 

その時

 

 

「なんだ!?」

 

 

俺は急にとてつもない睡魔に襲われた。

 

 

「どうして……急に眠く……」

 

 

俺はそのまま失神したのであった。

 

 

 

 

 

そして、目覚めた時にはとなりに健太と莉緒がいたのだ。

 

 

「……健太、莉緒、ここは?」

「船の中よら全くどうゆう神経してんの、撃たれそうな時に寝るなんて」

「でもよ、その瞬間に赤服隊も眠っちゃったんだ」

「えっ?」

「これって…海斗が過去から来たことと関係あるのかな?」

「………それはわからない」

「過去って?」

「そうか、健太にしか話してなかったな」

 

 

俺は莉緒にこれまでのことを話したのである。

 

 

「え……海斗?つーか、それより命の玉事件って神話じゃないの?」

「実話らしいよ」

「うん、で、俺は命の玉事件の間にずっと体を闇の神に乗っとられてたらしいから」

「闇の神って神話の?」

「実在するって、そこで助けてくれた人たちがいたんだ!!」

「海斗イカれた?」

「普通だよ、それに命の玉事件後の3年間に闇の神が暗躍していたという情報がちゃんとあるの、機密事項だけど親父からちゃっかり教えてもらってるし、これは闇の神が実在した証拠なんだ」

 

 

その時

 

 

国王からのメールがきた。

 

 

『通達、12時になったので船が出港する。なお、この船は30分後に完全に密封され毒ガスを注入する。それまでに高速ボートに乗り込め、諸君の健闘を祈る』

 

 

「毒ガス!?……莉緒、船は何隻?」

「海斗、8隻のはずよ、速くボートを探さなくちゃ」

 

 

その時

 

 

みんなが入ってきたのだ。

 

 

「赤服隊が船の中にいる!!」

 

 

山本がそう言った直後、向こうの方から発砲音が聞こえたのである。

 

 

「ちょっと確認するか」

 

 

俺が部屋から顔を出したら他のグループの逃走者が撃ち殺されていた。

 

 

「クソッ!!」

 

 

俺は赤服隊に飛び付いて拳銃を奪い取ったのだ。

 

 

「テメェ、この野郎!!」

「黙れ!!」

 

 

俺は赤服隊を蹴りとばしたのである。

 

 

「みんな、走るんだっ!!」

 

 

俺たちは銃弾を避けながら走りだした。

 

 

道中、他の人々が次々と射殺されていたのだった。

 

 

俺たちの銃弾が頭上を飛び交っており、俺たちは咄嗟にふせたのだ。

 

 

「なんで俺達には当たらないんだ」

「当ててて欲しいのか?海斗」

「健太!!んなわけあるか」

「海斗、拳銃私に貸して!!」

 

 

莉緒は拳銃を手に取ると赤服隊に発砲したのである。

 

 

「莉緒、よせっ、無闇に殺るな」

「海斗、これは正当防衛よ」

「大丈夫だ、海斗、足だけだから」

 

 

そう言うと小林は倒れている赤服隊から拳銃を奪い取って赤服隊の腹に押し付けた。

 

 

「ボートは何処にあるんだ!!」

「だ、誰が言うもんか」

「ほう、そんなに頭を撃ち抜かれたいのかな」

 

 

山本が莉緒の使っていた拳銃を赤服隊の頭に押し付けたのだ。

 

 

「3秒まってやる…3…2…1!!」

「待ってくれ、デッキにある!!」

 

 

 

 

俺達はデッキに上がったのである。

 

 

そして、俺は辺りを見渡しているとデッキの一番奥にクルーザーが8隻あった。

 

 

「あれだ、速く乗り込もう」

 

 

俺はクルーザーに近寄ろうとしたのだ。

 

 

その時

 

 

赤服隊が発砲してきたのである。

 

 

「この野郎!!」

 

 

山本が拳銃を発砲して赤服隊の拳銃を奪った。

 

 

「拳銃これで3丁だな~」

「星野、本当は合わせて5丁だったのに2丁どっかで落としちゃうから」

「仕方ないだろ~小林~」

「あんたら速く乗りなさいよっ!!」

「「ごめん」」

 

 

そして、俺たちはクルーザーに乗り込んだ。

 

 

「ボートじゃなくて、クルーザーじゃん」

「うん、海斗、そこはどーでもよくね?てか、違いあるの?」

「健太、違いはよくわかんねぇ」

 

 

他の逃走者たちも他のクルーザーに乗り込んでいたのである。

 

 

「国王メールがきてる」

 

 

俺は国王メールを見た。

 

 

『通達、間もなく船は完全に密封され毒ガスが注入される』

 

 

「準備完了出港するわよ!!」

「莉緒、どうやって海へこの船持ってくの?」

「簡単よ」

 

 

莉緒が運転席のスイッチを押したのだ。

 

 

そして、クルーザーは少し浮き上がりそのまま海に着水したのである。

 

 

こうゆうところは未来なんだな。

 

 

着水と同時に船は完全に密封され毒ガスが注入されたようだった。

 

 

「毒ガスとかマジ怖いな」

「本当ね、海斗、クルーザーは……7隻ある、1隻間に間に合わなかったのね」

 

 

その時

 

 

赤服隊が背中にロケットを装着して上空を飛んでいた。

 

 

「あんなのありかよ」

「ほら、海斗、飛ばすから掴まりなさい」

 

 

赤服隊は上空から発砲してきて2、3隻のクルーザーはエンジンを破損させられて沈没していたのだった。

 

 

「健太、あれが神奈川県じゃないのか!!」

「海斗、たぶんそうだ」

 

 

クルーザーが海を滑走して行き神奈川県の港に到着したのだ。

 

 

しかし、神奈川県の上空に入った赤服隊のロケットのエンジンは停止し赤服隊のパラシュートが開いたのである。

 

 

「なるほど、海の上空でしかロケットを使わねぇってことか」

「おい、大輔、観察してないで今の内に逃げるぞ」

「すまねぇな、拓也」

 

 

俺たちは港にあったトラックを頂戴して走っていった。

 

 

 

 

 

その頃、春日部のパンドラの箱のスイッチを押した祠内あったロボットの目が赤く点滅するのであった。

 

 

 

 

 

一一一一一Bグループ生存者リスト一一一一一

 

雨宮 大輝(アマミヤ ダイキ) 【死亡】荒井 太郎(アライ タロウ) 【死亡】

 

飯塚 千穂(イイヅカ チホ) 【死亡】海川 颯真(ウミカワ ソウマ) 【死亡】

 

大内 慶太(オオウチ ケイタ) 【生存】大久保 夏樹(オオクボ ナツキ)【生存】

 

草薙 壮介(クサナギ ソウスケ) 【死亡】小林 順之助(コバヤシ ジュンノスケ) 【生存】

 

小林 咲夜(コバヤシ サクヤ) 【生存】後藤 謙治(ゴトウ ケンジ) 【生存】

 

清水 真喜子(シミズ マキコ)【死亡】白石 幹保(シライシ ミキヤス) 【死亡】

 

志村 海斗(シムラ カイト) 【生存】品川 俊(シナガワ シュン)  【死亡】

 

鈴木 拓也(スズキ タクヤ) 【生存】高橋 弘輝(タカハシ コウキ) 【死亡】

 

仲村 幸平(ナカムラ コウヘイ) 【死亡】新田 可憐(ニッタ カレン) 【死亡】

 

支倉 詩織(ハセクラ シオリ) 【死亡】平松 健太(ヒラマツ ケンタ) 【生存】

 

星野 勇馬(ホシノ ユウマ) 【生存】本田 優子(ホンダ ユウコ) 【死亡】

 

宮本 大輔(ミヤモト ダイスケ) 【生存】宮崎 莉緒(ミヤザキ リオ) 【生存】

 

山崎 恵子(ヤマザキ ケイコ) 【死亡】山本 冬馬(ヤマモト トウマ) 【生存】

 

渡辺 真知子(ワタナベ マチコ)【死亡】和田 大介(ワダ ダイスケ) 【死亡】

 

 

 

在籍28名

生12存名

死亡16名




本当は船は爆発させるつもりだったけどな、よく、考えたら未来で行われる逃走ゲームの度に船破壊してたら東京湾どえらいことになっちゃうもんね、海斗の眠気の能力については今は秘密です。


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mission7

春日部のmissionにてパンドラの箱が設置されていた祠に封印されていたエイリアンロボットが起動し逃走者に襲い掛かる!!


次の日の朝。

 

 

俺と莉緒は運転席からコンテナの中にいる他の6人と話していた。

 

 

「もうすぐ10日経つぞ、みんな頑張ろうな!!」

「けど、最初に比べるとだいぶ人数減っちゃったね」

「そうだな、健太」

「なぁ見ろよ、これ」

「どうした、小林?」

 

 

小林のスマホを星野が見たのだ。

 

 

「ほら、みんな見ろよ」

 

 

小林はスマホの待ち受けになっている生存者リストを見せたのである。

 

 

「昨日のmissionでBグループは1人も犠牲者出してないんだ」

「本当だ、奇跡だ、な、健太」

「そうだな、海斗」

 

 

その時

 

 

国王メールがきた。

 

 

『通達、今回のmissionはエイリアンロボットの破壊だ、昨日春日部のパンドラの箱の祠にあったエイリアンロボットが起動した。エイリアンロボットは現在は神奈川県に入ったところだ、このエイリアンロボットを日が変わるまでに破壊できなければエイリアンロボットを10体送り込む。諸君の健闘を祈る』

 

 

「エイリアンロボットって?」

「海斗、エイリアンロボットって言うのはな宇宙戦争の時に異星人が使用していたロボットなんだ」

「拓也、強いのか?」

「知らない100年前の話しだし…」

「100年前……」

「「!!」」

 

 

100年前と聞いて健太と莉緒は俺に目線をやったのだ。

 

 

俺は首を横に動かし宇宙戦争のことについて全く知らないと合図を送ったのだった。

 

 

その時

 

 

赤服隊の物より激しい銃声が聞こえたのである。

 

 

俺たちはその方角を確認するとそこにはまさにエイリアンのような恐ろしい姿のロボットが歩いていた。

 

 

「あっ、あのロボットは春日部のパンドラの箱のスイッチを押した時に開いた壁の中にいたロボットだ!!」

「そりゃな国王のメールに春日部の祠にあったってあるじゃん、海斗」

「本当だ、健太……てか、そんなことよりなんとかしようぜ!!」

 

 

エイリアンロボットは手の部分に強力そうなマシンガンが装備されていたのだ。

 

 

「ヤバイぞ、莉緒出して」

「だから、海斗、わかってるわよ!!」

 

 

莉緒がアクセルを踏んで車を出そうとしたのである。

 

 

その時

 

 

エイリアンロボットがマシンガンを乱射した。

 

 

その大量の銃弾は逃走者、近くにいた一般人、赤服隊、敵味方関係なく射殺したのだ。

 

 

あのロボット、敵味方関係無いのか、なんて化物なんだ。

 

 

そしてこちらにも銃弾が飛んできてトラックの運転席とコンテナの屋根が吹き飛ばされたのである。

 

 

「くらえっ!!」

 

 

莉緒が拳銃をエイリアンロボットに発砲した。

 

 

「莉緒、無駄だ、効いてない!!」

「黙ってて!!」

 

 

俺は無駄に銃を発砲する莉緒を止めようとするが莉緒は言うことを聞かなかったのだ。

 

 

その時

 

 

エイリアンロボットの胸の部分が開いたのである。

 

 

「……嫌な予感しかしない」

 

 

俺の予感はあたり開いた所から青い光線が放たれた。

 

 

「みんな逃げるわよっ!!」

 

 

莉緒が急ブレーキでトラックを止め俺達は全員で脱出したのだ。

 

 

そして、トラックは光線を受けて粉々に粉砕されたのであった。

 

 

エイリアンロボットは胸の部分を閉じるとこちらに向けて再びマシンガンを乱射してきたのである。

 

 

俺達は隠れると銃弾は近くにいた赤服隊を射殺した。

 

 

そして、エイリアンロボットは他に車を見つけると胸を開いて光線を放ったのだ。

 

 

「「「「壊れろっ!!」」」」

 

 

莉緒、小林、山本、星野が光線を放った所に発砲していたのである。

 

 

「莉緒、拳銃なんか増えてねぇか?」

「海斗、倒れてる赤服隊から取ったのよ!!」

「よく取れたな、でも攻撃しても無駄だと思うけぞ!!」

「うっさい、海斗も探してきて撃てよっ!!」

「でも……」

 

 

俺はエイリアンロボットを見た。

 

 

すると、

 

 

「あれ……」

 

 

なんか少しエイリアンロボットの動きのろくなってないか。

 

 

「なんか健太、あのロボット動きが鈍くなってないか?」

「えっ……!!本当だ」

 

 

エイリアンロボットはまた胸の部分を閉じたのだ。

 

 

そして、再びエイリアンロボットはマシンガンを乱射してきたのである。

 

 

俺達は一度この場所から逃げることにした。

 

 

「はやく乗りなさい!!」

 

 

いつの間にか莉緒が車にエンジンをかけていたのだ。

 

 

莉緒、いったい何台目の盗難車だろう。

 

 

俺達はその車に乗り込み走り去ったのだった。

 

 

しかし、エイリアンロボットは車の背後から追いかけてきていたのである。

 

 

そして、マシンガンを乱射し銃弾が車の屋根を吹き飛ばした。

 

 

「また、オープンカーになった」

「おい、海斗、のんきなこといってんじゃねぇよ」

 

 

健太は思わず俺に怒ったのだった。

 

 

まずい、このままだと殺られる……

 

 

「おい」

「健太、どうしたんだ!?」

「もうあそこの人混みに隠れるしかない」

「なるほどいい考えね!!」

「莉緒、でもそれじゃ他の人が……」

「海斗、他の人より自分達の命が大事だ」

「拓也……」

 

 

その時

 

 

エイリアンロボットの胸の部分がまた開いていたのだ。

 

 

まずい、また光線が来るっ!!

 

 

俺達は車から降りて人混みに隠れたのである。

 

 

そして、放たれた光線で車は破壊されたのだった。

 

 

エイリアンロボットは胸を閉じてマシンガンを人混みに乱射した。

 

 

俺達がふせると立っていた人々は次々に射殺されていたのだ。

 

 

俺達は人混みを掻き分けバラバラになりながら路地に逃げたのである。

 

 

 

 

俺は拓也と一緒に逃げていた。

 

 

「みんな大丈夫かな」

「海斗、ひとまずはあのロボットを破壊することを考えよう」

「そうだな」

「海斗、気付いたか?あのポンコツロボットの弱点は……」

「光線を放つ場所」

「そうだ、さっき胸を開いた時銃で撃ったら動きが遅くなってた」

「なら、話は早い」

「ああ、光線を撃とうとしてる時にそこに強力な攻撃を仕掛けて一気に破壊する」

 

 

その時

 

 

向こうに赤服隊がいたのだ。

 

 

赤服隊はこちらに気付き拳銃を向けてきたのである。

 

 

その時

 

 

「ぐわっ……」

 

 

赤服隊が大量の銃弾によって射殺された。

 

 

「向こうにエイリアンロボットがいるんだ」

「拓也、行くぞっ」

 

 

俺達は曲がりくねった道の路地に逃げたのだ。

 

 

「ここまで来れば平気だろう」

「………海斗、そうでもないらしいな」

「ん?」

 

 

近くの角からエイリアンロボットのマシンガンが見えたのである。

 

 

「やばいな」

「拓也、隠れろっ!!」

 

 

俺と拓也は近くにあった何かのお店の裏口に逃げ込んだのだった。

 

 

その時

 

 

「誰だお前らは?」

「すいません、俺達は……」

 

 

俺は逃走者であることを伝えようとした。

 

 

しかし、

 

 

「あぁ~、犯罪者の逃走者だねぇ~」

 

 

腹立つなこいつ。

 

 

「おい、これは……」

 

 

拓也は何か飴のような物を持っていたのだ。

 

 

「拓也、それはなに?」

「返しやがれっ!!」

 

 

店主が拓也に飛び掛かろうとしたのである。

 

 

「おっと」

 

 

拓也はそれを軽く避けた。

 

 

「ここは何の店だ?」

「………アロマキャンディー店だよ」

「何それ」

「海斗、知らないの?」

「うん」

「……舐めるだけでアロマの香りが広がる飴だよ………でもさ、これはハーブキャンディー、がっつり違法なやつだ」

「!!」

 

 

拓也が持っていた飴は俺が初めてこっちの世界に来たときに商人が売っていた麻薬だった。

 

 

「!!……麻薬」

 

 

その時

 

 

部屋の中に銃弾が入ってきて店主が射殺されその場に転がったのだ。

 

 

「エイリアンロボットが近くに来たか」

「……!!これは」

 

 

しかし、拓也は別の物を見つけたようだった。

 

 

「海斗、ハーブキャンディーだけじゃないぞ」

 

 

拓也の手には黒い球状の物があったのである。

 

 

「拓也、それはなんなの?」

「これは小型プラズマ爆弾だ」

「小型プラズマ爆弾?……どこかで聞いたような」

「とりあえず、エイリアンロボットが近くにいる隠れるか」

 

 

俺達は何とかエイリアンロボットの視界をよけながら移動した。

 

 

プラズマ爆弾、なんか聞き覚えがある………あっ!!思い出した、確か親父と伊達さんが命の玉事件でプラズマ爆弾を使ったって言ってたな。

 

 

「これは2011年に沖縄のアメリカ軍基地の科学者が作り出した兵器らしい、その後、他の科学者がその爆弾を分析してようやく数年前に小型化できたのがこれだ、けど、威力は低くて本来では小型爆弾でも威力は変わらない予定だったが失敗したらしい、でも、これならあのロボットを破壊できるかも」

「よし、それじゃ、どちらかがあの車を使ってエイリアンロボットに胸を開かせるからそこで爆弾を爆発させよう」

 

 

2人で相談して俺が囮をし拓也が爆弾をやることになったのだ。

 

 

 

 

俺は近くにあった車に乗り込み外にいるエイリアンロボットを挑発したのである。

 

 

「おい、クソロボット、悔しかったら光線を撃ってみろっ!!」

 

 

そして、エイリアンロボットは胸を開いた。

 

 

「拓也!!」

「ぶっ壊れろ、エイリアンロボット!!」

 

 

拓也が飛び出して爆弾をエイリアンロボットの胸で爆発させたのだ。

 

 

しかし、

 

 

「ぐわぁぁぁぁ!!」

「拓也!?」

 

 

その爆発に拓也も巻き込まれてしまったのである。

 

 

しかも、

 

 

「アイツ、まだ動いてる……」

 

 

エイリアンロボットは大分ダメージを受け胸が閉じなくなっていたがまだ動いていた。

 

 

「ダメだったのか!?」

 

 

エイリアンロボットは倒れている拓也にマシンガンを向けたのだ。

 

 

「拓也!!やめろぉぉぉ」

 

 

その時

 

 

俺の右手に今まで感じたことのない感覚が走ったのである。

 

 

「なんだ!?」

 

 

そして、俺の右手から黒い閃光が飛び出してエイリアンロボットの胸に直撃した。

 

 

「……なにが起こってるんだ!?」

 

 

エイリアンロボットは目が点滅しだしてそのまま爆発したのだ。

 

 

「拓也!?」

 

 

拓也はエイリアンロボットの爆発にも巻き込まれその残骸に埋もれたのである。

 

 

「拓也、大丈夫か!?」

 

 

俺は残骸をどかして拓也を引きずり出した。

 

 

「拓也!!」

「……………………………………………海斗、もう、ダメみたいだ……」

「諦めるなっ!!」

「無理だ………それよりも海斗」

「どうした」

「このロケットを……」

 

 

拓也は自分が着けていたロケットペンダントを俺に渡したのだ。

 

 

「これは……」

 

 

そのロケットを開けると『秩』という文字が刻まれていたのである。

 

 

「俺のは秩……」

 

 

拓也は血で安、寧、序という文字を書いた。

 

 

「『安』は親父のロケットに……『寧』は兄……『序』は弟のロケットに刻まれてる……」

「!!安寧秩序(アンネイチツジョ)……」

「そうだ……国や社会が落ち着いていて乱れていないこと……平和で不安がなく、秩序が立っていることを意味している………これはレジスタンス……いや、全ての人間の願いだ……海斗に重荷をかけてすまない……けど……たのむ……この国を……」

 

 

拓也は言葉を言いかけて吐血したのだ。

 

 

「拓也!?」

「海斗……生き残ってくれ……そして、終わらせてくれこの地獄を……」

「…………俺は……………………………?拓也……」

 

 

そして、拓也は動かなくなったのだった。

 

 

そこへ、バラバラになっていたみんながやって来たのである。

 

 

「拓也……任せておけ、俺が全て終わらせる」

「海斗……」

「……莉緒」

「エイリアンロボットは?」

「破壊した……けど、その代償に拓也が……」

「…………………」

「……俺、必ずこの地獄を終わらせる」

「ええ、そうね」

 

 

俺は拓也のロケットを強く握り締めた。

 

 

「赤服隊がいるわ」

「……ああ」

 

 

俺は拓也の亡骸の目を閉じさせると莉緒たちが乗っていた車に乗るのだった。

 

 

 

 

 

一一一一一Bグループ生存者リスト一一一一一

 

雨宮 大輝(アマミヤ ダイキ) 【死亡】荒井 太郎(アライ タロウ) 【死亡】

 

飯塚 千穂(イイヅカ チホ) 【死亡】海川 颯真(ウミカワ ソウマ) 【死亡】

 

大内 慶太(オオウチ ケイタ) 【死亡】大久保 夏樹(オオクボ ナツキ)【生存】

 

草薙 壮介(クサナギ ソウスケ) 【死亡】小林 順之助(コバヤシ ジュンノスケ) 【生存】

 

小林 咲夜(コバヤシ サクヤ) 【生存】後藤 謙治(ゴトウ ケンジ) 【生存】

 

清水 真喜子(シミズ マキコ)【死亡】白石 幹保(シライシ ミキヤス) 【死亡】

 

志村 海斗(シムラ カイト) 【生存】品川 俊(シナガワ シュン)  【死亡】

 

鈴木 拓也(スズキ タクヤ) 【死亡】高橋 弘輝(タカハシ コウキ) 【死亡】

 

仲村 幸平(ナカムラ コウヘイ) 【死亡】新田 可憐(ニッタ カレン) 【死亡】

 

支倉 詩織(ハセクラ シオリ) 【死亡】平松 健太(ヒラマツ ケンタ) 【生存】

 

星野 勇馬(ホシノ ユウマ) 【生存】本田 優子(ホンダ ユウコ) 【死亡】

 

宮本 大輔(ミヤモト ダイスケ) 【生存】宮崎 莉緒(ミヤザキ リオ) 【生存】

 

山崎 恵子(ヤマザキ ケイコ) 【死亡】山本 冬馬(ヤマモト トウマ) 【生存】

 

渡辺 真知子(ワタナベ マチコ)【死亡】和田 大介(ワダ ダイスケ) 【死亡】

 

 

 

在籍28名

生存10名

死亡18名



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mission8

戦車が大量に導入された、この戦車を停止させるには日が変わるまでに赤、青、黄の戦車の停止スイッチを押さなければならない、戦車の砲撃が飛び交うなか無事に停止スイッチを押すことができるのであろうか!!


そして、次の日の朝。

 

 

「あれは一体何だったんだろう」

 

 

俺は昨日、エイリアンロボットに向けて俺が放った黒い閃光のことが気になっていた。

 

 

その時

 

 

国王メールがきたのだ。

 

 

『通達、戦車を大量に導入した、戦車を停止させるには赤、青、黄の戦車が1台ずつある。その戦車の中に入り停止スイッチを日が変わるまでに押さなければならない、3台中に1台でも残れば最後まで戦車が残る。諸君の健闘を祈る』

 

 

「戦車!?」

 

 

その時

 

 

3台の戦車が大砲で砲撃してきたのである。

 

 

莉緒は車を急発進させ走らせ砲撃をかわした。

 

 

「駄目だ、車から抜けるぞ!!」

 

 

大輔はドアを開けたのだ。

 

 

そして、莉緒が急ブレーキで停車し俺たちは大輔に続き車から脱出したのである。

 

 

その瞬間、車は砲撃により破壊された。

 

 

俺たちは走り抜け安全そうな場所に隠れたのだ。

 

 

「戦車がうじゃうじゃいるな」

「大輔、どうにか色の戦車を見つけるしかないな」

「そうだな海斗」

「なぁ、小林」

「どうした、星野?」

「戦車の制御プログラムにハッキング出来ないかな?」

「どうだろ、まぁ、本体に近づかなきゃ無理だろうな」

「ハッキング?」

「そうなんだ海斗、俺と星野はハッカーなんだ」

「すげぇ……」

「でも捕まったんだろ」

「いや、大輔、俺ら全員捕まってるからな」

「そうよ、大輔、私なんてあんたのミスで捕まってるのよ」

「………………」

「いや、落ち込むな大輔……莉緒も言い過ぎ」

「おう………」

「はいはい……なんか海斗、あんた学校の先生みたいね」

「アハハ、莉緒、まだ、高校生だけどね」

 

 

その時

 

 

国王メールがきたのである。

 

 

『通達、黄の戦車の停止を確認した、残り2台』

 

 

「誰か停止させたのか!?」

「海斗、そのようね」

 

 

向こうでは逃走者、赤服隊、一般人がここでも関係なく砲撃されていた。

 

 

 

 

俺たちは戦車の動きを遅くするため細い路地を通っていたのだ。

 

 

「大輔、これなら戦車が入ってくるのも少ないしいいね」

「海斗、その通りだよな、さすが大輔」

「だろ、海斗、健太、路地なら戦車が入って来ても回避できるだろ」

「いや、大輔、普通に考えたらこの路地は直線だから路地に砲撃されたら誰か確実に死ぬわよ」

「あっ……」

 

 

莉緒の言葉で大輔は完全に硬直したのである。

 

 

「莉緒、入る前に言えよ」

「海斗、なんかいい方法でもあるのかと思ったのよ」

「……そっか、莉緒と大輔は詐欺師だから頭いいもんね」

「いや、健太、詐欺の頭は異常に莉緒の方が上だよ」

 

 

大輔の発言で莉緒は大輔を蹴り飛ばした。

 

 

「いってぇっ……」

「もう莉緒、危ないぞ」

 

 

俺が莉緒にそう言ったのだ。

 

 

その時

 

 

「……………!!戦車来たぞっ……」

 

 

俺の目線の先には戦車があったのである。

 

 

そして、戦車は路地の入り口でこっちに砲撃してきた。

 

 

俺達は何とか砲撃を避けて角に飛び込んだのだ。

 

 

そして、路地裏を抜けて何とか戦車の砲撃を回避したのである。

 

 

その時

 

 

俺たちの前に赤色の戦車が現れた。

 

 

「あの戦車ね」

「だけどあの戦車も砲撃してくるぞ」

「そうだな、海斗、拳銃持ってるやつは用意しとけ」

 

 

健太の言葉で拳銃を持ってる人は拳銃を構えようとしたのだ。

 

 

しかし、

 

 

「あっ……」

「どうした山本?」

「海斗、拳銃……落とした……」

「なにやってんだ!!」

 

 

しかも、

 

 

「なんで莉緒以外全員拳銃落としてるんだよ!!」

「海斗!!危ないぞっ」

 

 

赤い戦車が俺へ砲撃してきたが間一髪よけたのである。

 

 

「あっぶねぇ!?健太サンキュー!!」

「おう!!」

 

 

赤い戦車はこちらに次々と砲撃してきた。

 

 

「食らえっ!!」

 

 

莉緒は拳銃で応戦したのだ。

 

 

しかし、赤い戦車は更に迫ってきたのである。

 

 

「莉緒!!逃げろっ」

 

 

俺は莉緒の前に立った。

 

 

「海斗……どうするつもり?」

「何とかするっ!!」

 

 

しかし、赤い戦車は俺の目の前まで来ていたのだ。

 

 

「まずい……」

 

 

俺は今回は本当にヤバイと思ったのである。

 

 

その時

 

 

「なんだっ!?」

 

 

赤い戦車が急におかしな動作をした。

 

 

「2人とも今のうちに逃げるんだっ!!」

「いいぞ、小林〜、もうちょいハックするよ〜」

 

 

星野と小林が自分自身のスマホを使って恐らくハッキングをしていたのだ。

 

 

「ありがとう!!」

「星野に小林、そんないいスマホ盗んじゃダメじゃない」

「莉緒ちゃん、盗んでねぇよ、小林と稼いだ金で前に買ったんだ〜」

「星野、なんでちゃんづけ?」

「小林こそちゃんづけしたいだろ〜」

「星野、うるさいっ!!」

「てかよ、盗みに関しては莉緒が言うなよ!!」

「何だと大輔!!」

「いや、大輔が正論言ってるだろ」

「海斗まで言うのっ!?」

 

 

その時

 

 

「まずい、カウンタープログラムだ!!」

「みんなっ、正常動作に戻るぞ」

 

 

小林と星野のハッキングがどうやら限界のようだった。

 

 

そして、赤い戦車は俺達に砲撃してきたのである。

 

 

さらに普通の戦車が何台もやってきた。

 

 

仕方がなく俺たちは車を拾ってここから逃げたのだ。

 

 

「どうすんだよ、戦車がたくさん来てるのに……」

 

 

山本はかなり困惑していたのである。

 

 

「山本、とにかく赤い戦車のところに戻ろう」

「海斗、どうやってだ」

「とにかく考えるしかない……まだ、2台もあるんだやらないと時間がなくなる」

 

 

その時

 

 

すぐ近くに青い戦車がいた。

 

 

「もうヤダ……」

「山本、弱気になるなっ!!」

「そうゆう大輔だって怖いんだろ」

 

 

怖がる山本に大輔が言うも山本に言い返されたのだ。

 

 

「怖いさ……でも、やらなくちゃ!!」

 

 

そして、大輔は車の屋根に登り青い戦車に飛び付いたのである。

 

 

「大輔!!……小林、ハッキングしてくれ!!」

「すまない、海斗、さっきのカウンタープログラムで暫くスマホがフリーズしちまってる」

「星野のスマホはどうなの!!」

「無理だ」

「クソォォ!!大輔、いったん下がれっ!!」

 

 

その時

 

 

青い戦車が車に砲撃してきた。

 

 

「海斗、自分のことを心配しろっ!!」

「大輔……!!今、戦車止めに行くっ……」

 

 

その時

 

 

青い戦車の砲撃で完全に車が破壊されたのだ。

 

 

さらに、

 

 

「うわぁぁ!!」

 

 

大輔が戦車から振り落とされたのである。

 

 

「大輔!!ちくしょう、止めてやるっ!!」

 

 

俺は青い戦車の上に飛び付いた。

 

 

「海斗!!」

 

 

そして、転がっていた大輔も青い戦車を止めようと立ち上がったのだ。

 

 

「フタを……」

 

 

俺はなんとか戦車の入り口のフタを開け中に入ったのである。

 

 

「あのスイッチか……」

 

 

俺はそのスイッチを押した。

 

 

それと同時に青い戦車の最後の砲撃の音が聞こえたのだ。

 

 

「ひとまず、青い戦車は止まったと……」

 

 

俺は入り口から顔を出したのである。

 

 

「みんな、大丈夫か?」

 

 

その時

 

 

「えっ……」

 

 

大輔が倒れたのだった。

 

 

「大輔!?」

 

 

俺達は大輔に駆け寄った。

 

 

「大輔、最後の砲撃で……」

 

 

その時

 

 

国王メールがきたのだ。

 

 

大輔は血まみれになりながら自分のスマホを見たのである。

 

 

『通達、青の戦車の停止を確認した、残り1台』

 

 

「大輔っ!!」

「みんな……あと……1台頑張れよ……」

 

 

その時

 

 

再び国王メールがきた。

 

 

『通達、赤の戦車の停止も確認した、これより全ての戦車を停止する』

 

 

「良かった……誰かがやってくれたのか……これで……安心できる……」

「何とか止血して……」

 

 

俺は大輔の大きい傷の血を止血しようとしたのだ。

 

 

しかし、大輔は動かなくなったのだった。

 

 

「大輔………」

 

 

その時

 

 

「大輔!?大輔ぇぇ!!…………ちょっと起きなさいよ大輔!!」

 

 

莉緒は動かなくなった大輔を揺さぶったのである。

 

 

「起きないとまた………………蹴るわよっ……」

「莉緒……」

「だ…だ…大輔……」

 

 

俺は興奮する莉緒を落ち着かせた。

 

 

その時

 

 

向こうの方から赤服隊がやって来たのだ。

 

 

「確かに私は大輔の失敗で警察に捕まったけど……怒ってないよ……だから起きてっ……」

「莉緒、車に乗れっ!!」

 

 

俺は近くにあった車に再び興奮した莉緒を押し込んだのである。

 

 

「今回は俺が運転する……」

 

 

俺がハンドルを握ろうとした。

 

 

しかし、

 

 

「ううん……私がやる……」

 

 

莉緒が運転席に座りハンドルを握ったのだ。

 

 

「大丈夫か?」

「うん、平気よ……暴れてごめん、海斗……」

「ああ……ほら、赤服隊が来てる」

「うん………」

 

 

莉緒はアクセルを踏み車を出発させたのだった。

 

 

 

 

 

一一一一一Bグループ生存者リスト一一一一一

 

雨宮  大輝(アマミヤ  ダイキ) 【死亡】荒井  太郎(アライ  タロウ) 【死亡】

 

飯塚  千穂(イイヅカ  チホ) 【死亡】海川  颯真(ウミカワ  ソウマ) 【死亡】

 

大内  慶太(オオウチ  ケイタ) 【死亡】大久保  夏樹(オオクボ  ナツキ)【死亡】

 

草薙  壮介(クサナギ  ソウスケ) 【死亡】小林  順之助(コバヤシ  ジュンノスケ) 【死亡】

 

小林  咲夜(コバヤシ  サクヤ) 【生存】後藤  謙治(ゴトウ  ケンジ) 【生存】

 

清水  真喜子(シミズ  マキコ)【死亡】白石  幹保(シライシ  ミキヤス) 【死亡】

 

志村  海斗(シムラ  カイト) 【生存】品川  俊(シナガワ  シュン)  【死亡】

 

鈴木  拓也(スズキ  タクヤ) 【死亡】高橋  弘輝(タカハシ  コウキ) 【死亡】

 

仲村  幸平(ナカムラ  コウヘイ) 【死亡】新田  可憐(ニッタ  カレン) 【死亡】

 

支倉  詩織(ハセクラ  シオリ) 【死亡】平松  健太(ヒラマツ  ケンタ) 【生存】

 

星野  勇馬(ホシノ  ユウマ) 【生存】本田  優子(ホンダ  ユウコ) 【死亡】

 

宮本  大輔(ミヤモト  ダイスケ) 【死亡】宮崎  莉緒(ミヤザキ  リオ) 【生存】

 

山崎  恵子(ヤマザキ  ケイコ) 【死亡】山本  冬馬(ヤマモト  トウマ) 【生存】

 

渡辺  真知子(ワタナベ  マチコ)【死亡】和田  大介(ワダ  ダイスケ) 【死亡】

 

 

 

在籍28名

生存7名

死亡21名



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mission9

今回のmissionは赤服隊を5名殺害することだった……そして信じあっていた筈の仲間に裏切りが……



次の朝。

 

 

「莉緒、大丈夫か?」

「うん平気よ……海斗」

 

 

その時

 

 

国王メールがきた。

 

 

『通達、今回のmissionは1つのグループに付き5名の赤服隊を殺害せよ、例外として既に全滅しているグループはmission達成は不可能なので今回のmissionには関わらない、また、グループが5名に達していないグループはそのグループの生存人数分赤服隊を殺害すればよい、もし、18時までに殺害しきれなかった場合はそのグループから殺害できなかった人数分を抹殺する。諸君の健闘を祈る』

 

 

「何だって!?…………これは殺すしかない」

 

 

山本は今までのmissionで赤服隊から奪った拳銃を手に取ったのだ。

 

 

「……あそこの赤服隊を殺そう」

 

 

山本は近くにいた赤服隊に拳銃を向けたのである。

 

 

なんだよ、これ、殺せなんて……国王…なんていうmissionを……

 

 

「……!!」

「山本、無理するなよ」

「海斗、Bグループは人数少ないんだ、殺らなきゃ俺達の誰かが殺される」

「そう…だよな……」

 

 

国王め、人間の恐怖を利用しやがって……

 

 

その時

 

 

銃声が響いて赤服隊が倒れた。

 

 

「赤服隊もろくに殺せないのか~」

 

 

突然現れた男が山本が撃とうとしていた赤服隊を殺害したのだ。

 

 

「俺はBグループの後藤 謙治(ゴトウ ケンジ)だぁ~ヨロ~」

 

 

その後藤は誰も聞いてないのに自己紹介をしたのである。

 

 

「よろしく、俺は志村 海斗だ」

「おう~」

 

 

後藤は眼鏡を掛けていていかにもオタクのようだった。

 

 

その時

 

 

「逃走者だ!!撃てぇぇ」

 

 

赤服隊がやって来て発砲してきた。

 

 

俺たちは赤服隊の発砲を交わして陰に隠れたのだ。

 

 

「このmissionは赤服隊も自身の命に関わるから焦ってるな」

「そうね山本……!!来るわよ」

「決意できた……殺す!!」

「そのいきだ、山本」

「小林、山本はいいから撃ってって」

「ほいさ、星野」

 

 

山本、小林、星野、莉緒は赤服隊に向けて発砲したのである。

 

 

そして、

 

 

「逃走者を撃てぇぇ!!」

 

 

逃走者と赤服隊で激しい銃撃戦が繰り広げられた。

 

 

嫌だ……俺は誰かが殺してくれるのを待っている……殺すのは嫌だ……けど、これじゃ殺してるよりも酷い……

 

 

そして、俺は罪悪感や色々な感情が溢れ涙が出たのだ。

 

 

「海斗、何泣いてんのよ!?」

「莉緒……ごめん……俺……」

「……………………大丈夫、海斗が殺せない分、私がやってあげる」

「!!莉緒……」

「だから海斗は殺さなくていい」

「でも、1人も殺れてないよぉ~」

 

 

後藤は莉緒をおちょくったのである。

 

 

しかし、

 

 

「黙れ!!変態キモロリコンメガネ!!」

「なんだって!?どうして僕がロリコンだってわかったんだ?このメスブタちゃん」

「「は?」」

 

 

俺と莉緒は同時に声を発していた。

 

 

「いや、なんで莉緒はともかく海斗まで反応するんだよ」

「山本、んなもん聞くまでもないだろ?」

「ああ、健太、なるほど、あいつらもうそうゆう感じか……」

「「…………」」

 

 

その時

 

 

銃弾が俺と変態キモロリコンメガネの間を通りすぎたのだ。

 

 

赤服隊の人数が増えていてこの人数じゃ対処しきれなくなってきたのである。

 

 

仕方がなく俺達は車に乗って一時撤退した。

 

 

しかし、車の後ろから赤服隊が大勢追ってきていたのだ。

 

 

「メスブタ!!もっと車を速く走らせろっ!!」

「黙れ!!変態キモロリコンメガネ!!」

「だからその呼び方やめろよ~」

「どうせ、ロリコンなんだろ?」

「海斗だっけ?ああ、たしかに僕は変態でロリコンだがキモくわない!!」

「「「「「「キモいわ!!」」」」」」

「なんだと……」

 

 

その時

 

 

「みんな、ふせろっ!!」

 

 

俺がそう言った直後後ろのガラスが割れて銃弾が入ってきたのである。

 

 

「ヤバいわね」

「わー、やべぇよ、メスブタ、何とかして~」

「黙ってろ!!」

「ならば僕も戦うよ~!!ロリコン戦闘モード!!」

 

 

変態キモロリコンメガネは純金の拳銃を取り出して外に発砲した。

 

 

「お前はバイオのLJかぁぁ!?」

 

 

て、通じないよな。

 

 

「おお!!バイオ、僕ちん大好き~!!」

「なんで知ってんだよ!?」

「知ってるさぁ~、因みにこれは前の仲間と国会議事堂で盗んだ~」

「仲間はどうしたのかしら?」

「僕が先に逃げてスマホ見たら死亡になってた~」

「おいっ!!この超絶最低変態キモロリコンメガネ!!」

 

 

莉緒は変態キモロリコンメガネにそう叫びよそ見をしたのだ。

 

 

「いいねぇ……よし、赤服隊1人死んだぜ~」

 

 

その時

 

 

「莉緒、前見ろっ!!」

「あ!!」

 

 

俺はよそ見をした莉緒にそう言うが車は車道を外れてしまったのである。

 

 

そして、車はそのまま建物に突っ込んでしまった。

 

 

車は建物に突っ込んでしまったが俺達は幸運にも無傷だった。

 

 

「ここはどこの建物だ~いっ」

「何かの事務所かな?」

「海斗~事務所ならお金あるかもねぇ~」

「本当にお前変態キモロリコンメガネだな」

「その通~り!!キモくはないけど」

 

 

その時

 

 

「動くなっ!!」

 

 

赤服隊が1人こちらに拳銃を向けていたのだ。

 

 

「さて、全員まとめ死んでもらおうか!!」

「こっちのセリフだ!!」

「純金拳銃に勝てるかな~?」

「殺ってやる!!」

「さっさと殺さないとな」

 

 

山本、変態キモロリコンメガネ、小林、星野が応戦したのである。

 

 

「死ぬのはお前たちだ!!」

 

 

再び赤服隊との銃撃戦が始まった。

 

 

「あの赤服隊は1人なのによくやるな~」

「感心してる場合かよ!!この変態キモロリコンメガネ!!」

「小林、一旦退却だ!!」

「了解、星野」

 

 

俺たちはその赤服隊と離れたのだ。

 

 

現状、2名の赤服隊を殺害してるためあと3名殺害する必要があったのである。

 

 

「おやー、別の赤服隊が近寄ってきたぞー、海斗、殺害しよ~ぜ~」

「あ、ああ……」

「おや~やっぱ海斗は殺せないのかぁい」

「うるさいわ、変態キモロリコンメガネ!!」

「……………莉緒……」

「始めるわよっ!!」

 

 

そして、銃撃戦が始まった。

 

 

「この赤服隊も強いわね」

「莉緒、さっきの赤服隊が……」

 

 

そこにはさっき戦った赤服隊がいたのだ。

 

 

俺たちは上の階へ走ったのである。

 

 

「走れぇぇぇ~」

「場所がバレるから声出すな、変態キモロリコンメガネ」

「ごめんよ~海斗~」

 

 

俺たちが上の階に行くとそこに大量のハーブキャンディーが置いてあった。

 

 

「これは……ハーブキャンディー!?」

 

 

俺は置いてあったハーブキャンディーを手に取ったのだ。

 

 

その時

 

 

「誰だ!!」

 

 

ハーブキャンディーの密売人が拳銃をこちらに向けてやって来たのである。

 

 

「落ち着け、俺は何もしない」

 

 

俺がそう言った直後、赤服隊が入ってきて発砲し銃弾が密売人に直撃し射殺された。

 

 

「今度はお前がくたばれぇぇぇ~」

 

 

星野が赤服隊に発砲し射殺したのだ。

 

 

その時

 

 

「逃走者よ!!くたばるがいい」

 

 

更に赤服隊が入ってきて俺達を射殺しようとしたのである。

 

 

「フン……」

 

 

小林が撃たれる前に赤服隊を射殺した。

 

 

「小林、ありがとうぉぉ~」

「フン……」

「どうした~小林~」

 

 

小林は目の前にきた変態キモロリコンメガネに拳銃を突きつけたのだ。

 

 

「冗談はやめろよぉ~」

 

 

その時

 

 

銃声が響いたのである。

 

 

小林が拳銃を撃って後藤が倒れていた。

 

 

「こ、小林、どうして……」

「ハハハ、咲夜~作戦開始だな(死にたくない)」

 

 

星野が小林の隣に立ったのだ。

 

 

「おい、星野、作戦って……」

「海斗~俺と小林はお前らを全員殺すつもりなんだよ~(俺は死にたくない)」

「なんだと!?」

「生き残れるのは1人だけだからね~(最後は小林と俺…生き残るのはどっちだ……)」

「もしかしてヘリを止めた時のmissionで赤服隊の権限を手にした小林って……」

「そうだよ~山本~この小林こそが赤服隊の権限をもった小林 咲夜(コバヤシ サクヤ)だよ~(もうひとりの小林が死亡になったとき気づかれないかマジでヒヤヒヤした)」

「いつの間にかもうひとりの小林が死亡になってるわ」

「!!」

 

 

俺はスマホを確認したのである。

 

 

「本当だ、小林 順之助(コバヤシ ジュンノスケ)……死亡になってる」

「そうだな、星野、確かに生き残れるのは1人だけだ…」

「うん、それで~(まさか……)」

「生き残るのは俺だけで十分だ」

「えっ……(やめろ、小林、マジやめろやめろ)」

 

 

小林は星野に拳銃を向けた。

 

 

「!!やめろっ……(死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない)」

 

 

小林は星野の頭に2発発砲して星野を射殺したのだ。

 

 

「おや、変態キモロリコンメガネ、まだ生きてたか」

「やめろぉぉ……」

 

 

小林は後藤から純金の拳銃を奪い取るとそれで後藤に何発も発砲し射殺したのである。

 

 

「死んだか?変態キモロリコンメガネ」

 

 

小林は今度は莉緒に拳銃を向けた。

 

 

「…………………………………………莉緒さんのこと好きなんだよ」

「え」

 

 

小林は涙を流したのだ。

 

 

「けど、このゲームじゃ生き残れない……だから、赤服隊に殺させるぐらいならここで僕が殺す……」

「小林……」

 

 

俺は莉緒の前に立ったのである。

 

 

「どうしたの?海斗……」

「……………………莉緒は殺させねぇ」

「海斗……」

「……羨ましいよ、君と莉緒さんの仲が……」

「そんな関係じゃねぇよ……」

「けど、海斗、僕はもう戻れないんだ、何が正しくて悪いのかすら判断できない、死への恐怖が僕をおかしくする……ごめんよ……」

 

 

そして、小林は引き金を引こうとした。

 

 

その時

 

 

銃声が響いて小林は腕を撃たれたのだ。

 

 

「ぎゃぁぁ!?」

 

 

発砲してきたのは赤服隊だった。

 

 

「まってください、私は赤服隊の権限をもっています」

「小林 咲夜だな」

「はい、そうです!!」

「確かに権限はもっている、しかし、逃走者の立場は変わらないのだ」

「えっ……」

 

 

小林は赤服隊に腹を撃たれて倒れたのである。

 

 

「お前らもくたばるがいい!!」

 

 

山本と莉緒はその赤服隊と銃撃戦を始めた。

 

 

「小林!!」

 

 

俺は小林に駆け寄ったのだ。

 

 

「小林、こんな世界で正しい判断をするなんてできないよ」

「海……斗……」

「でもな、莉緒は必ず守ってやる」

「は……生き残れるのは……1人だぞ……」

「知ってるよ、でも、大切な人のためなら自分の命ぐらい差し出してやるよ」

「…………海斗……………………………本当に甘いやつだな……まぁ、それもありか……」

 

 

小林は体を起こしたのである。

 

 

「殺しといてあれだが星野は許してやってくれ……ただ、あいつは死ぬのが怖くてしょうがないんだ、まぁ、僕もそうだが……」

「そんなもんあの時の星野の顔を見ればわかるさ……」

「そうか……」

 

 

その時

 

 

「死ね死ね!!逃走者!!」

「一旦逃げるぞ…

「山本、ダメ!!あと1人殺さなきゃ」

 

 

莉緒は1人で赤服隊と戦っていた。

 

 

「くっ、強い……」

 

 

しかし、莉緒が射殺されそうになっていたのだ。

 

 

その時

 

 

「莉緒さんっ……」

「えっ!?」

 

 

小林が立ち上がり莉緒を蹴飛ばし赤服隊の銃弾を全部受けたのである。

 

 

「死になっ……」

 

 

そして、小林は赤服隊に発砲し続けて赤服隊を射殺しそれと同時に倒れ絶命した。

 

 

「小林!!」

「海斗……もう死んでるわ、なんなのよ、殺そうとしたり助けたり……」

「莉緒……」

「なに?」

「いつか小林が莉緒を助けた理由を理解してやってくれ」

「……………………考えとく……」

「ああ」

 

 

小林、約束だ、莉緒を守ってやる……最悪、俺の命と刺し違えてでもな……

 

 

俺たちは建物から出て近くにあったトラックに乗り込んで出発したのだった。

 

 

 

 

 

一一一一一Bグループ生存者リスト一一一一一

 

雨宮  大輝(アマミヤ  ダイキ) 【死亡】荒井  太郎(アライ  タロウ) 【死亡】

 

飯塚  千穂(イイヅカ  チホ) 【死亡】海川  颯真(ウミカワ  ソウマ) 【死亡】

 

大内  慶太(オオウチ  ケイタ) 【死亡】大久保  夏樹(オオクボ  ナツキ)【死亡】

 

草薙  壮介(クサナギ  ソウスケ) 【死亡】小林  順之助(コバヤシ  ジュンノスケ) 【死亡】

 

小林  咲夜(コバヤシ  サクヤ) 【死亡】後藤  謙治(ゴトウ  ケンジ) 【死亡】

 

清水  真喜子(シミズ  マキコ)【死亡】白石  幹保(シライシ  ミキヤス) 【死亡】

 

志村  海斗(シムラ  カイト) 【生存】品川  俊(シナガワ  シュン)  【死亡】

 

鈴木  拓也(スズキ  タクヤ) 【死亡】高橋  弘輝(タカハシ  コウキ) 【死亡】

 

仲村  幸平(ナカムラ  コウヘイ) 【死亡】新田  可憐(ニッタ  カレン) 【死亡】

 

支倉  詩織(ハセクラ  シオリ) 【死亡】平松  健太(ヒラマツ  ケンタ) 【生存】

 

星野  勇馬(ホシノ  ユウマ) 【死亡】本田  優子(ホンダ  ユウコ) 【死亡】

 

宮本  大輔(ミヤモト  ダイスケ) 【死亡】宮崎  莉緒(ミヤザキ  リオ) 【生存】

 

山崎  恵子(ヤマザキ  ケイコ) 【死亡】山本  冬馬(ヤマモト  トウマ) 【生存】

 

渡辺  真知子(ワタナベ  マチコ)【死亡】和田  大介(ワダ  ダイスケ) 【死亡】

 

 

 

在籍28名

生存4名

死亡24名



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約束

最後のmissionが始まり遂に逃走ゲーム終了まで残り1日になった、自由の身となれるのは1人だけ……そして、最後に交される仲間との約束……


「明日で終わりか」

「そうだな、海斗」

「でもさ、海斗、健太、生き残れるのは1人なんだろ、最後の最後に数人いたらどうするんだ?」

「山本、殺し合いでもするのかしら?」

「いやっ、それは……」

「山本、俺はどんなことになっても仲間を殺したりしない、そうだろ?健太」

「海斗、俺もだ………莉緒もだろ?」

「ええ、絶対に裏切りはなしよ」

「「「ああ!!」」」

「けどよ、腹減ったな」

「海斗、同感だぜ……」

「2人とももう携帯食品残ってないわよ」

「「なにっ!?」」

「おかしいのよね、昨日一粒残ってたから分ければ空腹ぐらいしのげると思ってたのに……」

「俺、昨日の夜、食っちまった……」

「「山本ぉぉ!!」」

「それより私のポケットから取るなよ」

「すまねぇ、ついだつい!!」

「はぁ、まぁ、このトラックの後ろにカップラーメンと缶ビールがあったわよ」

 

 

莉緒の放った言葉で俺たちの顔は輝いた。

 

 

 

 

その後、俺たちはトラックにあった電気ケトルをトラックのコンセントに刺してペットボトルの水を沸かしてカップラーメンを作っていたのだ。

 

 

「健太、まだぁ?」

「まだ」

「海斗、待ちすぎよ」

「お、3分たったぞ」

「山本、まじでやっとかよ」

「はい、ビール」

 

 

莉緒は俺たちに缶ビールを渡したのである。

 

 

「ビールだぁ!!乾杯」

 

 

俺は健太たちに缶ビールを向けた。

 

 

「「「「乾杯」」」」

 

 

俺、未成年だけど実は親父にないしょで隠れて飲んでたんだ、ごめん、親父~。

 

 

「……これが最後の晩餐だ」

 

 

山本はそう言いながらラーメンをすすりビールを飲んだ。

 

 

「何とかして皆生き残る方法を考えよう」

「海斗……でも……」

「健太、そいつは難しい、逃走ゲームの勝者は1人って決められてんだ」

「山本、私は考える!!海斗と一緒に考えるわ」

「莉緒……」

「だからさ、あんたらも希望を捨てちゃダメよ」

「「「……そうだな」」」

 

 

俺たちは缶ビールを再び乾杯したのだった。

 

 

 

 

 

そして、24時になると国王メールがきたのである。

 

 

『通達、赤服隊を指定人数倒せなかったグループがいる。そのチームはZグループだ。1名倒せなかったため1名を剥奪する。その者の名は加賀美 宗一郎(カガミ ソウイチロウ)だ』

 

 

俺たちがメールを読み終えた。

 

 

その時

 

 

警察隊に人が1人撃ち殺されていたのだ。

 

 

恐らくその撃ち殺されていた人がは剥奪された人なのだろう。

 

 

 

 

 

その夜、俺たちは順番で寝ていたのである。

 

 

その時

 

 

トラックに銃弾が入ってきた。

 

 

赤服隊が襲撃してきたため俺は外に出て反撃しようとしたが赤服隊が発砲してきたのだ。

 

 

「急げっ!!」

 

 

山本がトラックのエンジンをかけ、俺たちはトラックに飛び込んで何とか出発したのである。

 

 

 

 

 

その後、俺たちは何とか次の朝を迎えた。

 

 

そして、最後のmissionの国王メールがきたのだ。

 

 

『通達、これが最後のmissionだ、これより東京の包囲を開放する。そして、神奈川久保タワー前にバスを4台用意した。バスは11人乗るとエンジンが起動するようになっている。尚、生き残っている逃走車が44人以下の場合最後のバスは11人以下でも起動する。そして、そのバスでお台場の久保テレビ局までこい。その中に赤の円と青の円があり赤の円に一番最初に乗った者は勝者となり自由の身だ。また、青の円に乗れるのは2名、その2名は破和囲収監所に送られる。諸君の健闘を祈る』

 

 

これが最後のmission………生き残るのは1人……ん?収監所の名は一体何だろう。

 

 

「ね、莉緒、収監所はなんて名前?」

「海斗、それが分からないのよ?」

「わからない?」

「読み方が公表されてないからよ」

「じゃ、どうするの?」

「海斗、死の収監所だ……そう呼んでいる」

「健太、どうして?」

「収監者は10年に一度処刑されるらしい」

「処刑……」

「もう、行くわよ」

「……………ああ」

 

 

俺たちは神奈川久保タワー前までトラックで向かったのである。

 

 

 

 

 

そして、いつも通り赤服隊の銃撃を受けるも神奈川久保タワー前に着いた。

 

 

「着いたな」

 

 

4台のバスがあったが1台は11人が揃ってるらしくエンジンがかかっていたのだ。

 

 

「2番目のバスか」

 

 

俺たちは2番目のバスに乗ったのである。

 

 

これで10人か、他の人がいないとエンジンがかからないぞ。

 

 

その時

 

 

最後の1人が乗車してきた。

 

 

「よし、出発よ!!」

 

 

バスにエンジンがかかったので莉緒の運転で出発したのだ。

 

 

「よろしく」

 

 

俺はバスに乗っていた逃走者に話しかけたのである。

 

 

しかし、

 

 

「よろしく?アホか、生き残れるのは1人、最後は殺しあいだ!!」

「…………………」

 

 

そうなるよな、俺達は最後になったら殺し合いになるのか……

 

 

 

 

そして、バスは走り出し次第に東京が見えてきた。

 

 

なに!?あれは……

 

 

東京にはとんでもない数の赤服隊がいたのだ。

 

 

「莉緒、突っ込むのか!?」

「健太、それしかないんだ」

「健太、山本の言う通りだ………莉緒、突っ込めぇ!!」

「うん!!」

 

 

バスは赤服隊の大群に突っ込んだのである。

 

 

赤服隊がバスに発砲してきて何人か射殺され俺たちは伏せた。

 

 

その時

 

 

「運転してるやつを狙えっ!!」

「了解!!」

 

 

外から運転手を狙えと聞こえてきたのだ。

 

 

「狙われてるっ莉緒!!気を付けろっ」

「あいよ」

「戦えっ!!」

 

 

山本やバスの人々が拳銃を取り出して外の赤服隊に発砲したのである。

 

 

「ぐわっ……」

 

 

車内の人がまた射殺された。

 

 

 

 

そして、何とか大通りに出るとさらに赤服隊がいたのだ。

 

 

「くそっ!!」

 

 

健太は拳銃を取り出して外の赤服隊を撃とうとしたのである。

 

 

「健太、危ないっ!!」

 

 

俺は健太を伏せさせその直後に健太の頭上を銃弾が通り過ぎた。

 

 

「ありがとう海斗……」

「いいって」

 

 

俺は外を見ると別のバスで運転手が撃たれたらしくバスが制御不能になり近くの建物に突っ込んで炎上し爆発したのだ。

 

 

そして、また射殺され俺と山本と健太と莉緒以外は全滅してしまったのである。

 

 

その時

 

 

銃撃と激しい走行に耐えきれずバスのタイヤが外れてしまった。

 

 

まずい、このままだとどこかへ突っ込んじゃうぞ。

 

 

その時

 

 

「こっちへ来るんだっ!!」

 

 

別のバスの逃走者が接近しバスの扉を開けたのだ。

 

 

「移るわよっ!!」

「「「ああ!!」」」

 

 

まず、健太が向こうのバスに移ったのである。

 

 

「莉緒、次だ」

「海斗……」

「大丈夫だ、先に行って」

「うん!!」

 

 

莉緒も向こうのバスに移れた。

 

 

「よし、じゃあ山本!!」

「いや、海斗、行けよ」

「えっ」

「行けよっ!!」

「わかった!!」

 

 

俺は向こうに飛び移ったのだ。

 

 

「さぁ、山本、来るんだっ!!」

「おう!!」

 

 

山本はこっちのバスに移ろう飛んだのである。

 

 

しかし、

 

 

「ぐっ……」

 

 

山本は赤服隊に腹を撃たれた。

 

 

「山本っ!?健太、山本が……」

「まじか!?」

 

 

山本は撃たれたがこちらのバスにたどり着いたのだ。

 

 

俺は山本の腹を止血しようとしたのである。

 

 

「山本!!しっかりしろっ!!」

「海斗、しくったか……」

「血止まれぇ!!」

「やめろ……」

「何がだよ!!」

 

 

山本は立ち上がり割れた窓から身を乗り出した。

 

 

「少しでも……少しでも……拳銃を足さないとな……」

「山本、お前……」

「じゃあな……海斗、健太、莉緒……楽しかったぜ……」

「山本、やめろぉぉ!!全員、助かる方法考えるんじゃなかったのかよ!!」

「海斗、山本をこっに戻すぞ」

「ああ!!」

 

 

山本はバスから全身を乗り出して赤服隊から拳銃を奪い取りバスに投げ込んだのだ。

 

 

俺と健太は引っ張るが間に合わず山本は赤服隊から発砲されたのである。

 

 

「僕は強いんだぁぁぁ!!」

 

 

そして、山本の額に銃弾があたり山本はバスから落ちた。

 

 

「ちくしょぉぉぉ!!」

「海斗っ!!」

「どうした、健太!!」

 

 

目の前には俺の時代でもお馴染みのあのテレビ局があったのだ。

 

 

「あれかテレビ局」

「違う違う、前だよ!!」

「前?健太、前って………」

 

 

俺は前を見たのである。

 

 

「うわぁぁぁ!!崖になってる!?」

「海斗、降りるしかねぇ!!」

 

 

目の前に巨大な谷底のようになっていた。

 

 

「あの谷、人工物ね……とにかくバスごと崖から飛んで壁に掴まるしかないわ」

「まじかよ!?」

「健太、今はそれしかない、ほら、あそこのコンクリートはゴツゴツしてる、何とか掴むんだよ」

「無理だろっ!!」

「それしかないわ」

「行くぞっ!!」

「…………わかった!!」

 

 

ここまでたどり着いたバスは俺たちのいるバスを含めて2台、そして、そのバスは2台とも崖を飛んだのだ。

 

 

俺たちのバスに乗車している計6人全員壁にしがみついたのである。

 

 

「助けてくれぇぇ……」

 

 

向こうのバスは誰1人脱出することなく下に落ちてしまった。

 

 

「下のあれはなによ?」

「莉緒、たぶん金属を高温で溶かして液体にした何かだ」

「海斗、私そうゆうの苦手なのよ!?」

「莉緒落ち着け!!……健太もな」

「海斗分かってる!!落ちたら終わりだな」

 

 

俺たちは壁を登り始めたのだ。

 

 

しかし、四方八方から赤服隊が発砲しており上の逃走者が撃たれて落ちたのである。

 

 

くそっ、色んな所から撃ってきてやがる。

 

 

そして、逃走者が1人上にたどり着いた。

 

 

「やった……俺の勝ちだぁ」

「そうはいくまいっ!!」

 

 

もう1人がたどり着き先にたどり着いた逃走者を突き落としたのだ。

 

 

「ハッハッ、ざまぁ~みろっ!!」

 

 

しかし、その逃走者も赤服隊に向こうから発砲されて落ちてきたのである。

 

 

「きゃっ……」

 

 

そして、莉緒はその落下に巻き込まれた。

 

 

「莉緒っ!!」

 

 

俺は莉緒の手を掴んだのだ。

 

 

「海斗……」

「莉緒、頑張れ……」

 

 

俺は莉緒を引き上げたのである。

 

 

「ありがとう……」

「いいって……」

 

 

そして、莉緒は俺と健太より少し先に登り出した。

 

 

その時

 

 

「てめぇ落ちろよ」

「えっ!?」

 

 

莉緒はさっきバスに移動するのを助けてくれた人に落とされそうになっていたのだ。

 

 

「落ちろっ!!」

 

 

そして、莉緒は手を離してしまったのである。

 

 

「莉緒!!」

「海斗、一緒に掴むぞっ」

 

 

俺と健太で莉緒の手をそれぞれ掴んだ。

 

 

「ありがとう、2人とも」

「バスでお前らを助けたのはお前らを盾にするためだよ、なんたってお前ら助け合いばっか、今だって助けてるしよ、よぉし、今、俺が上れば勝利だ、お前ら永遠にそこで友情ごっこやってろっ!!」

 

 

その時

 

 

「うっ!!」

 

 

元運転手は赤服隊に撃たれて莉緒の上に落ちてきたのだ。

 

 

「ハァハァ……ちくしょう!!お前も道連れだっ!!」

 

 

その逃走者は莉緒を一緒に落とそうとしていたのである。

 

 

「やめてっ!!」

「莉緒に手を出すなっ!!」

 

 

俺は足でその逃走者を莉緒から離そうとするがうまく離せなかった。

 

 

「道連れだぁぁぁ!!」

 

 

その時

 

 

莉緒が逃走者の股間に膝蹴りしたのだ。

 

 

「ぬぉっ……」

 

 

逃走者はそのまま落ちていったのである。

 

 

「莉緒強い……」

「健太、これは男は誰も敵わないな」

「行くわよ!!」

 

 

そして、俺たちはやっと上にたどり着いた。

 

 

「おい、赤服隊が来てる」

「健太、莉緒、急ぐぞっ!!」

「ああ!!」

「うん!!」

 

 

俺たちは久保テレビ局に入って鍵を閉めたのだ。

 

 

「赤が勝者、青が収監所か……」

「なぁ、莉緒か健太が行けよ」

「いや、海斗が行けよ」

「えっ…………」

「そうだな、私は何度も海斗に助けられた」

「俺もだよ、海斗」

「いや、お前らが行けっ!!」

「お前が行けって言ってんだろっ!!」

「健太………いや、行かねぇよ、お前ら犠牲にしてまで生き抜くことに意味はない」

「わかんねぇやつだな、生き抜く意味?そうだな……俺たちは死の収監所に連れてかれる、処刑される前に助けてくれよ、それがお前の生き抜く意味だ…」

「……………健太……」

 

 

そして、莉緒は俺に近寄ったのである。

 

 

「……海斗」

「…………………莉緒」

 

 

莉緒は俺に腹パンをした。

 

 

「ぶっ!?」

「…………………キス……でもされると思ったか?」

「……ああ、思ったよ」

「…………………してやるわよ、生き残ったご褒美よ」

 

 

莉緒と俺に口づけをしたのだ。

 

 

「海斗、行って……私も健太も海斗が助けに来るのをまってるわ」

「…………………………………………………」

 

 

俺は何も言うことなく赤の円に入り莉緒と健太は青の円に入ったのである。

 

 

「莉緒、健太、必ず助ける……約束だ」

「ああ、待ってる!!」

「海斗、またね」

 

 

そして、円の周囲に鉄格子のような物が現れ国王メールがきた。

 

 

『通達、勝者が決定した。勝者はBグループ志村 海斗だ。そして、破和囲収監所に送られる2名は同じくBグループの平松 健太と宮崎 莉緒だ。これにてゲームセットとなる』

 

 

その時

 

 

天上が開き俺の円が浮き上空まで上昇しそのまま移動したのだ。

 

 

そして、見たことのある建物があったのである。

 

 

「あれは国会議事堂……」

 

 

国会議事堂の後ろには大きな建物があった。

 

 

「あれは何だろう?」

 

 

そして、その建物の上に着陸したのだ。

 

 

「おめでとう~」

 

 

そこには国王がいたのである。

 

 

「国王!!」

「これで君は自由の身だ」

「ふざけるな!!」

「プレゼントだ」

 

 

国王の部下が鉄格子のすきまから拳銃と実弾を4発入れた。

 

 

「これはあの時の……」

「そうだ密売人を殺した拳銃だ、今は殆どが空気銃が使われる中で珍しい品物だ、おっと、今撃っても意味はない、私と貴様の間には見えない壁がある」

「………………………………………覚えとおけ、いつの日かこの拳銃と実弾でお前を地獄に送ってやるよ」

「楽しみだな」

「それと死の収監所のことを教えろっ!!」

「自分で探せ」

 

 

そして、また円が浮き国会議事堂前に降ろされたのだ。

 

 

俺は多くの大切な物と引き換えに自由となったのだった。

 

 

その後、俺は東京タワー跡地に向かったのである。

 

 

そして、仲村の亡骸を見つけた。

 

 

「仲村、お前は最初の犠牲者だったよな、金貨を勝手に取りに行ったこと誰も怒ってないぞ」

 

 

その時

 

 

「おいっ、海斗君……」

 

 

後ろには拓也のお父さんがいたのだ。

 

 

「拓也のお父さん」

「さぁ、みんなの遺体を回収しに行こうや」

「はい……」

 

 

俺は仲村の遺体を車に積み込んでみんなの遺体を回収しに行ったのである。

 

 

そして、なんとか政府の清掃前に回収することができた。

 

 

俺は拓也のお父さんに拓也の遺品を渡したのだ。

 

 

「あんがとよ……海斗君」

 

 

拓也のお父さんは少し泣いていたのである。

 

 

 

 

 

その後、春日部レジスタンス銭湯に着いた。

 

 

俺は犠牲になったみんなの墓を作ったのだ。

 

 

「みんな……絶対に仇をとってやるからな……」

 

 

その時

 

 

「兄さんは……兄さんは……死んだのか」

 

 

少年が1人出てきたのである。

 

 

武也(タケヤ)……」

「武也………………弟?」

「兄さんは……」

「お前のお兄さんはみんなの命を救って死んだ……俺は拓也に救われた……だから俺がお前の面倒をみるよ、そして、絶対に俺は国王を殺してこの国を平和にする」

「……………………」

 

 

そして、俺は墓に顔を戻した。

 

 

「みんな、ありがとうな」

 

 

俺は逃走ゲーム用のスマホの画面を見たのだった。

 

 

 

 

 

一一一一一Bグループ生存者リスト一一一一一

 

雨宮  大輝(アマミヤ  ダイキ) 【死亡】荒井  太郎(アライ  タロウ) 【死亡】

 

飯塚  千穂(イイヅカ  チホ) 【死亡】海川  颯真(ウミカワ  ソウマ) 【死亡】

 

大内  慶太(オオウチ  ケイタ) 【死亡】大久保  夏樹(オオクボ  ナツキ)【死亡】

 

草薙  壮介(クサナギ  ソウスケ) 【死亡】小林  順之助(コバヤシ  ジュンノスケ) 【死亡】

 

小林  咲夜(コバヤシ  サクヤ) 【死亡】後藤  謙治(ゴトウ  ケンジ) 【死亡】

 

清水  真喜子(シミズ  マキコ)【死亡】白石  幹保(シライシ  ミキヤス) 【死亡】

 

志村  海斗(シムラ  カイト) 【生存】品川  俊(シナガワ  シュン)  【死亡】

 

鈴木  拓也(スズキ  タクヤ) 【死亡】高橋  弘輝(タカハシ  コウキ) 【死亡】

 

仲村  幸平(ナカムラ  コウヘイ) 【死亡】新田  可憐(ニッタ  カレン) 【死亡】

 

支倉  詩織(ハセクラ  シオリ) 【死亡】平松  健太(ヒラマツ  ケンタ) 【生存】

 

星野  勇馬(ホシノ  ユウマ) 【死亡】本田  優子(ホンダ  ユウコ) 【死亡】

 

宮本  大輔(ミヤモト  ダイスケ) 【死亡】宮崎  莉緒(ミヤザキ  リオ) 【生存】

 

山崎  恵子(ヤマザキ  ケイコ) 【死亡】山本  冬馬(ヤマモト  トウマ) 【死亡】

 

渡辺  真知子(ワタナベ  マチコ)【死亡】和田  大介(ワダ  ダイスケ) 【死亡】

 

 

 

在籍28名

生存3名

死亡25名

 

 

 

 

 

「莉緒、健太、いつか俺が必ず……」

 

 

 

 

 

―――――――――END―――――――――




未来逃走本編はこれで終了です、リメイク前とは主人公の年齢とかタイムスリップ先の年代変えたりとかでだいぶ変更しましたね、ごめんなさい、さて、この後はエピローグや設定解説等を投稿し命の玉シリーズ3作品目であり未来逃走の続編が投稿予定です、お楽しみに~、


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エピローグ

―――――新たなる旅立ちと謎の人物―――――


逃走ゲームを終え大事なものと引き換えに自由の身となった海斗は共に戦った友との約束を果たすため春日部を旅立とうとしていた。

 

 

「必ず死の収監所を見つけ出してやる……」

「海斗君、もう行くんかい?」

「はい、お世話になりました」

「どこへ行くんだ?」

「僕にもわかりません……でも、必ず収監所を見つけます」

「けどなぁ……」

「莉緒と健太を救いたいんです!!」

「…………そうか……」

「収監所の噂や昔のことを知っている年配の人に聞き込みをして探りたいと思います」

「……気を付けて言ってこい……けど、たまには連絡くんねぇと怒るかんな」

「はい、それではお元気で……」

「俺も兄さんを救うためにがんばるよっ!!」

 

 

そこに拓也の弟である武也がやって来たのだ。

 

 

話によると拓也と武也の兄である鈴木家の長男も死の収監所に収監されているらしい。

 

 

「武也、心配するな、お前の兄さんは俺が助けてやる!!」

「…………」

「だからそれまでは武也がお父さんを支えるんだ」

「わかった!!」

 

 

俺は外に出てみんなの墓を拝んだのである。

 

 

「みんな、行ってくる」

 

 

その時

 

 

「海斗君!!」

「……拓也のお父さん」

「お守りだ、持ってきな」

 

 

拓也のお父さんは拓也の遺品であるロケットを俺に投げ渡した。

 

 

「これは……」

「海斗君がもっててくんねぇかな」

「でも、これは拓也の……」

「拓也だけじゃない、この国を平和にしたい、みんなの想いがそれには詰まってんだ、だから、海斗君に持っててほしいんだよ」

「……………………わかりました」

「んじゃ、頑張れよ」

「はい!!」

 

 

そして、俺はそのまま歩き出したのだ。

 

 

これが俺の新たなる旅立ちになったのだった。

 

 

 

 

 

そして、時は戻り……2011年…正に命の玉事件が終息した直後。

 

 

命の玉事件は女神の力で闇の神が命の玉の力を世界に放った直前まで戻されているため人々の記憶には残っているが比較的世界は穏やかだった。

 

 

ここは命の玉事件で超神戦艦との激戦が繰り広げられていた場所、そこに近い川で遊んでいる子供たちがいたのである。

 

 

「なぁ、あれなんだ?」

「ん?ゴミじゃね」

 

 

子供は持っていた木の枝で川に浮いている物体をつついた。

 

 

「うわっ、やべぇ」

「きたっねぇ」

「おい……これ人だよ」

「「え!?」」

「やばいよ、お母さん呼んでこよう!!」

「「うん!!」」

 

 

その時

 

 

「必要ない……」

 

 

その人物は突如動き出したのだ。

 

 

「「「うわぁぁぁぁぁ!?」」」

 

 

その人物はまるでしわくちゃで小汚い老人のようだったのである。

 

 

あのとき戦いに敗れ死にかけたが小渕のこの世界を修正した力がうまく結び付いて命拾いした、まぁ、肉体はこのような状態になってしまったがな……

 

 

「エクスカリバー……宇宙人が狙っている、駄目だ、それだけは、なんとしても見つけ出さなければ………本物のエクスカリバーを……」

 

 

謎の男はその場から歩き出すのだった。



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『未来逃走』用語・設定概説

未来逃走に登場する用語や設定の解説です。


【海斗側の協力者及び用語】

 

鈴木 武也(スズキ タケヤ)

拓也の弟。最終話とエピローグに登場し兄の死を悲しんだ。年齢は13歳。

 

 

『春日部市』

春日部市は前述通り日本が絶対王政になった時に春日部市民が反乱を起こして制圧した。施設としては春日部レジスタンス銭湯や併設の賭博場などがある。今まで政府と幾度となく衝突しているが未だに政府に弾圧されずにいる他の地域からは『春日部共和国』『希望の都市』『夢の国』などと呼ばれることがあり、春日部市民だけではなく日本国民たちの希望である。

 

 

『春日部レジスタンス銭湯』

春日部市にあるスーパー銭湯で鈴木家の財産であり鈴木家の住居である。大浴場やプールに仮眠室などがありゲームコーナー及び賭博場なども併設されている。また、逃走ゲームの度に逃走者を匿い赤服隊と抗争になる。ちなみに春日部レジスタンス銭湯は現在春日部市にある実在する温泉施設がモチーフとなっておりその温泉施設が春日部市制圧後に鈴木家の物になったという設定になっている。10年に一度改装し50年に一度建て替えているが内装、外見は変えていない。

 

 

『レジスタンス』

レジスタンスとして主に春日部で活動する抵抗集団。国民からは絶大な人気を誇っている。

 

 

【国王側の登場人物及び用語】

 

『逃走ゲーム』

未来で犯罪者を裁くゲーム、開催期間は10日間である。逃走者を赤服隊が殺害していき赤服隊から逃げ延び最終日に指定の場所に一番速くたどり着けた者が自由の身となれる。そして、残り先着2名は破和囲収監所に収監される。海斗が参加した逃走ゲームより以前は赤服隊が麻酔銃を使って逃走者を眠らせ捕まえて収監所に送られるだけだったが王族達を楽しませるために今回からは実弾が使用されるようになった。このゲームは半年に1回開催されこのゲームができたのは30年前。

 

 

『大日本王国』

2114年の日本。この国は治安が悪く他国の治安が改善されていくなかで絶対王政制度ができた国であり北朝鮮以外の国とは国交がなく全て北朝鮮経由で輸入している。(宇宙戦争後に破滅状態に陥った北朝鮮を日本(大日本王国)が支援したため)

 

 

『国王宮殿』

国王が普段滞在している宮殿。元々は宇宙人の要塞だったが宇宙人が去った後に初代国王が乗っとりこれを使ってクーデターを成功させた。

 

 

『貴族』

貴族は100年前のクーデター時の裕福な人間や別途国王に気に入られた物たちの集団。

 

 

『王族』

初代国王の親戚やその後は貴族からの昇格や特に国王に気に入られた人間などが王族になれる。また、クーデター時に久保という姓をもつ人間は無条件で王族になった。貴族も王族も罪を犯しても国王の怒りを買わない限りは無罪になる。

 

 

『赤服隊』

赤服隊は逃走ゲームで逃走者を殺害する特別隊である主に一般人から募集されている。給料が高いため(殺害した人数によりボーナスもある)気の弱い人間からの募集も結構多い。赤服隊は電子コンタクトレンズを目に入れており逃走者とそれ以外の人間を判断できる。

 

 

『エイリアンロボット』

エイリアンロボットはmissionなどで使用されていたロボットで攻撃パターンはマシンガンを乱射するか胸を開いて光線を放つ。その光線を放つ場所はエイリアンロボット唯一の弱点であり破壊は光線を放つ時を狙うのが一番いい。また、マシンガンを乱射する時は敵味方関係なく射殺する。宇宙戦争では宇宙人が使用していたらしく国王宮殿には後300体ほど残っている。

 

 

『国営久保テレビ局』

お台場にある国営のテレビ局。元々あったテレビ局を長年かけて株を全て国が手に入れて乗っ取った。別館は逃走ゲームのゴールに使われたりする。

 

 

『久保ケータイ(KUBO)』

久保ケータイは1996年に久保家の先祖が設立したケータイ会社である。宇宙戦争後に後に初代国王になる久保ケータイ会社の創設者がクーデターを起こして日本を乗っ取っりその後は他のケータイ会社を潰して国内のケータイ会社は久保ケータイはのみとなった。因みに海斗が過去で使っていたスマホも久保ケータイだった。

 

 

『破和囲収監所』

この収監所は10年に一度収監者が一斉に処刑される。そのため死の収監所と呼ばれている。破和囲の読み方や所在地はいっさい不明。

 

 

【その他の登場人物及び用語】

 

後藤 謙治(ゴトウ ケンジ)

かなりチャラい性格でいつも生活は親の金、親は山本程ではないがガストンコーポレーションの大株主である。その後、夜間に女性を襲いゲーム感覚で金品強奪を繰り返してたところ夜道で婦警を襲撃し返り討ちにされて逮捕された。逃走ゲーム開始早々国会議事堂に侵入して金ぴかの拳銃を強奪したがその時の仲間は死亡した。そして、mission9で海斗たちのメンバーに入ったが小林に腹を撃たれてその後に自身の拳銃で小林を射殺しようとしていたが拳銃を奪い取られて射殺された。(メンバーからは変態キモロリコンメガネと呼ばれていた)、没24歳。

 

 

海川 颯真(ウミカワ ソウマ)

小林、星野とともにハッカーをしていた(海川は金銭目的)が小林、星野とともに逮捕されて逃走ゲームに参加した。mission1にて逃げ遅れて赤服隊に射殺されたのだった。没16歳。

 

 

『ハーブキャンディー』

数種類の薬物を特殊な方法で飴にした麻薬。日本国外で人気があるため密輸出用で隠し持ってる商人が多い。国王が海外への資金の流通を阻害するため王族、貴族以外はハーブキャンディーの取り扱いは禁止されてる。

 

 

『小型プラズマ爆弾』

小型プラズマ爆弾は100年前に作られた『プラズマ爆弾』を威力を変えずに小型化しようとしたが失敗し威力は低くなった爆弾である。2114年更なる研究が進められている。

 

 

『ガストンコーポレーション』

ガストンコーポレーションは日本で唯一国営じゃない大手企業だった。ファミレスにコンビニ、ホテル、スーパーマーケット、観光施設など多くを経営していたが王族でも貴族でもない人間が経営するのに反対した国王が自作自演で事故を起こして責任を押し付け山本を逮捕し失脚させた。ガストンは海外(特に韓国)に山本の弟が日本を脱出し『OLD JAPAN CORPORATION』という名で広げていたが山本の逮捕により山本の株が国王の物になりガストンコーポレーションは国営となった。また、ガストンコーポレーションは100年前からあり当時はファミレスを数件もっており名前は『ガストン』前作にも登場している。

 

 

『エピローグの謎』

エピローグには、『海斗の行方』『命の玉事件終息直後に現れた謎の人物』などと現段階では謎が残されている。この謎は命の玉シリーズ、『未来逃走』の続編『未来逃走Ⅱ―無実の弾丸―』へと受け継がれて行く……




以上で未来逃走は終了となります。



ありがとうございました!!



―――――――――完―――――――――


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