暗殺者になりまして (お米精米委員会)
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アニメ見て小説読んで衝動的に書いてしまった。反省も公開もない(・ω・)


オルタナの北方面にある森の中

 

昼は他の義勇兵やモンスターやらで騒がしい森も、この時間は穏やかで静かな場所となる。その森の木の上に腰掛けている人物、全身はフード付きローブを来ているためか容姿は見えないが、体格的に考えると子供に見えるだろう。

その人物は顔を上げ空を見上げながら一言

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしてこうなった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の名前は*+[:;;pl]/]\[p@@[:\^|¥というののだ。

自分の死ぬ前の話をするのは何か変な気分だが、まぁ聞いてくれ。

俺は普通の家庭に産まれた。

サラリーマンの父親にパートで働きながらも面倒見てくれる優しい母の3人家族だった。

俺の人生も特に何もなくすくすく成長し、小中高と上がり、そのまま社会進出した。

そして35歳にして遂に結婚することができた。

相手は職場の同僚で優しい人だった。

それから2年で子供が出来た、男の子だった。

それからは楽しかった。家族3人で出かけたり、自分の両親を連れて旅行に行ったり息子の反抗期があったり、その息子が彼女を家に連れてきたりと、色々と本当に一瞬のような出来事ばかりだった。

そんな俺も定年退職し、2~3年過ぎた後にぽっくり死んでしまった。

最後に記憶しているのは息苦しかったことだけ。

…最後ぐらい寿命で死にたかったと言いたいがこればかりは仕方がないと諦めて意識が遠のくのを感じながら次の人生に期待しつつ意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気づいたら暗闇の中だった。

はて?俺は死んだのでは?とゆっくり身を起こしながら周りを見渡していた。

よく見ると一箇所だけ明るい場所が見つかったのでそこまで行くことに決めた。

立ち上がって改めて気づいたのは、自分の体が何故か軽かったことだ。

自分の体は立ち上がる時は必ずと言っていいほど骨が悲鳴を上げてたはずなのだが。

どうでもいいことだと取り敢えず自分の体について考えることをやめ、歩き出すことにした。

だんだんと近くなってきてどんなところだろうと年甲斐もなくはしゃぎそうになっていたらしたからドンドン暗くなってきていた。

まさか、閉じ込められる!そう思って走り出したがどんどん出口は閉じていく。

このままでは出口近くまで行っても結局閉じ込められるのが分かってしまった。

ならこのまま走った勢いで飛べばなんとか隙間から出られるのではと走るスピードを速めた。

よし!間に合う!

扉に向かって思いっきりジャンプし足から隙間を滑るように外に出る。

なんとかまにあtt「―待っぐぼぁ」え?

足に何か衝撃があったがなんとか着地に成功した。

そして足になにか当たったような気がしたので辺りを見回してみると

 

唖然としたよな顔でこちらを見る少年少女

 

口を限界まで開けて驚いてる鎧を着た男二人

 

そして今まさに俺が飛び出してきたであろう方に泡を吹いて倒れているチャラ男

 

「…と絶好のタイミングでぇ・・・てあれ?なにこの空気」

そして今現在出るタイミングを完全に間違えた少女4人

 

 

 

皆が一同に思ったことは

(((どうしてこうなった)))

 

本当にどうしてこうなったのだろうか。

「憂鬱だ」

 

 




中途半端ですがここまで
初投稿なんでいろいろがばがばですがどうか温かい目でご覧下さい。
(・ω・)


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1人

前話が短めだったので取り敢えずかけたら出す方向で(・ω・)
容姿はFate/goのジャックににた容姿とだけ書いておきます
なおオリ主はFateを知らない様子


いきなり過ぎて状況について行けない…

 

俺の名前はハルヒロ…のはずだ。

ここに来る前の記憶が思い出せないからあまり自信は無い。

でも思い出せたのがこれだけだからきっとこの名前なんだと…思う。

今俺達の目の前にはこの状況を引き起こした子共がいる。

俺達が出てきた塔の出口がいきなり閉まりそうになって近くにいたチャラ男(名前不明)が何か言いながら出入り口に向かって走って行った時に突然子共がすごい勢いで飛び出してきてチャラ男の顔面を思いっきり蹴飛ばしながら着地、そして顔を上げ周りを確認したのかと思うと、そのまま動かなくなった。

 

子供の顔を見て一番に思ったのは驚きだった。

「綺麗…」

誰が言ったのかわからないがここに居る人みんなが思ったことだろう。

整った顔立ち、身長はおおよそ140cm髪は短髪で銀色、瞳の色は緑だろうか、とても綺麗な色だ。

…正直言ってどうすればいいのかわからない。

だってそうだろ?いきなり他人の顔を蹴っ飛ばしてここまで来たのに、その後一言も喋らないのだ、どういう反応をするべきかわかるはずがない。

もう少し余裕でもあれば注意することぐらいはできるだろうが、そんな余裕もない。

とそのとき塔の裏側から人が来た。女4人組だった。

その中ちっちゃい女の子がおずおずと出てきた

「あの~と、とりあえず案内してもいいかnひい!!いえよろしいでしょうかですはい」

と言っていた。突然悲鳴を上げたので視線の先を追ってみると先ほどの女の子に行き着いた。睨まれたりでもしたのだろうか、そうでもないとあんな悲鳴は出ない…と思う。

兎に角俺たちはおっかなびっくりしている案内人に付いていくこととなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、どうしたものかと

今自分たちは要塞都市オルタナの義勇兵団?事務所まできていた。

先程まで案内してくれていた女の子に取りあえず謝ろうと近づいたのだが、何故か逃げられてしまった。ここに来る前にこちらの顔をみて急に彼女の顔が急に青ざめてたので、一応謝るべきかと近づいたのだが…まぁいっかいつか謝れるだろうと思い一先ず皆の後に続いて事務所に入ることにした。(この時チャラ男に謝るのも忘れずにやっておく)

さーて中はどんな感じかな、ここに来るまで木や石でできた家などは見たが中までは見てないので結構気になってたんだよなぁと思いつつ他の人より後に入った。

 

結論から言うとさらにややこしくなった。グリムガルやらアラバキア王国やらと言われこの街でのできることなどを説明してくれたブリちゃん(オカマ?)。

どうやら手っ取り早くお金を稼いで暮らすのは義勇兵になるのが一番らしい。

確かに、自分達のようにここでの行き方がわからない人にとってはこれしか選択肢はないだろう。

と考え事に没頭しすぎていたらブリちゃんがカウンターの上に小さな革袋を並べ始めた。

どうやら身分証明書(見習い章)と20シルバー(お金)をくれるらしい。

はっきり言って先程からこの場の空気が最悪を振り切って混沌とかしてきたので、何か言い出す前にさっさと貰って出ていこうそうしよう。

そうと決まったら早速行動!皆の前に出て怖い顔した男とブリちゃんの中間にあるカウンターから見習い章と革袋をとってさっさと出口に走る。

何か後ろが騒がしいがそんなこと気にする暇もなくさっさと出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

面白い子、私が最初にあの子を見た時に感じたことだ。

先程まで集団の後ろからこちらを見て、見習い章と革袋を置いたタイミングで流れるように、そう気がついたらカウンターの前まで来て革袋と見習い章をとって行った。

驚いた、まるで気配も足音も無くこちらに近づいてきたのだから。

そのまま出口まで行こうとするその子に私は咄嗟に待つように言ったわ。

でもその子は一瞬こちらを見たかと思うとさっさと行ってしまった。

何でこっちを見たときに何か言わなかったのか不思議に思うでしょうね。

私がその子、いえ彼女の瞳を見た瞬間首筋に寒気が襲った。

そう恐怖だ、俺の邪魔をするなと目だけで私にそう訴えてきたのだ。

このオルタナの義勇兵団事務所レッドムーン事務所の所長兼ホストの私ブリトニーが年端もいかない子供にそう感じたのだ。何年も人を見てきたが、このタイミング、何も知らない場所に来て最初に感じる不安すら無いのかと思わせるほどの冷静さ、それにあの瞳、光も何もない「真っ黒」な瞳、それをこちらに向けた瞬間先程まで私に突っかかっていたレンジでさえ顔は真顔だが冷や汗が出ている。

全く何があったらあんな子になっちゃうのやら。

とりあえず残った子達に説明するため一息ついて革袋と見習い章について説明していく。

説明してるうちにこの子達の顔と目を見ながら「即戦力」になりそうな子を探したが、やっぱり先ほど出て行った子程のものは感じなかった。

説明が終わって続々と出ていく子達を見ながらそれでも残った子達をさっさと外に出す。

さて、仕事…の前にあの子達が出てった扉の前で一言だけあの銀髪の可愛らしいお嬢さんを思って

「……精々頑張りなさい、死なないようにね」

せめて説明を聞かずに出て行った彼女にはこれぐらいで良いだろうと思い、また仕事に取り掛かるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、出てきたのはいいが、恥ずかしい話右も左もわからなくなった。

俗に言う道に迷ったというものだ。

・・・・・まずい、流石にどうすればいいのか全くわからん。

おおお落ち着けまず深呼吸して辺りを見回してー・・・ひ・・人がいない・・。

ど、どうすればと周りをキョロキョロと見渡してみれば遠くに人影が!

とりあえずその人影を追いかけることに。

ま、待ってくれー!何故か声が出ないので心だけだが気持ち的に言っていないと不安になってしまう。

よし!なんとか間に合ったそれもあちらの方も気づいたらしく歩みを止めこちらを振り向いた。

 

 

 

 

 

さて問題です、目の前にパンツ一丁の筋肉ガッチガチで体格の良いおっさんが目の前にいてあなたは正気を保っていられますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答え、無理でした。

 

 

 

 

 

 

そのまま私はとてもいい笑顔のおっさんがてを差し伸べてきたところで意識を失った。

 




また中途半端です。
こんどはながい・・・・はず
(・ω・)


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2人

前回の2話をプロローグとするなら今回からタイトルどうり暗殺者になるはず・・です
あ、因みにオリジナル要素はここから入る・・はず
ああ前回話から出てくるおっさんの容姿はスキンヘッドで筋肉質でガタイの良い男2m以上程度にでも思ってください。後は各々の妄想で。


 

知らない天井だ・・・・。

気がついて最初に思ったのがこれかぁと思いつつよっこいしょと立ち上がる。

どうやら自分はこのベットで寝かされていたようだ。

しかしここはどこだろうと部屋を見渡しているとちょうど部屋のドアが開いて誰か入ってきた。

入ってきたのはおっさんだった、先ほど自分が声をかけようとして近づいたのにも関わらずその容姿にびっくりしてしまい気絶してしまった自分は慌てて謝ろうと近づくと

おっさんは豪快に笑いながら近づいてきた。

 

「おぉ嬢ちゃん目が覚めたのか!いやぁびっくりしたぜ、足音がしたと思って振り返ったら急に倒れちまったんだからな!。」

 

と言いつつバシバシと肩を叩いてきた。

・・・正直すごく痛いからやめて欲しいのだが、いまは謝罪が先だ。

そう思い頭を下げて謝罪してると

 

「いいってことよ、俺の顔を見たやつぁ大体皆逃げちまってなぁ」

 

おかげでこの有様だと、やれやれといった具合に首を振っていた。

そこでおっさんがふとこちらに手を差し出しながら

 

「俺の名はケラントていうんだ、嬢ちゃんの名前はなって言うんだ?」

 

手を握り返しながらだったからか急に言われたからかふと思ってしまう。

 

自分の名前が思い出せないことに。

そんなはずないと思っているが思い出せるのは今までの思い出と死ぬ間際だけ。

家族の姿も服装までは思い出せるのに顔は黒く塗りつぶされて思い出せなかった。

そう思うと無性に悲しくなってきた。

なんでこんなわけのわからないことに来ているのに家族のことを思い出せないのか。

少しホームシックになってしまい気づいたら視界が霞んでいる、どうやら目涙が出ていたようだ。

といきなり頭にぽすっといった感じに衝撃がきた。

どうやらおっさんに撫でられているようだ。

おっさんもといケラントは少し悲しそうな顔(怖い)で

 

「あー、すまねぇな俺はあんまりそういう気遣いできないタチでなぁ、悪かった。」

 

そう言いつつ撫でてくれた。

男としてどうかと思っている自分と素直に嬉しいと思っている自分に苦悩しながらもなでられ続けるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し時間を費やしてどうにか泣くことを止められた自分は、ケラントに何か考えがあるらしく現在建物の中を歩き回っていた。

小一時間ほど歩いているがとにかく広い。

はて、オルタナにこんな大きな建物あっただろうかと少し考えていたら、ケラントの足が止まった。

どうやら目的地らしい。

ケラントは扉に手をかけてからこちらを振り返ってきた。

 

「さて嬢ちゃん、ここがどこだかまだ説明してなかったな。」

 

そう言って扉を開けながらケラントは言った。

 

「ようこそ暗殺ギルドに、俺達はお前を歓迎しよう。」

 

一瞬なにを言っているかわからなかったが、成程ギルドだったのかぁ。なるほどぉ。

・・・・てなるかぁ!え?暗殺?あの闇に紛れて人を殺める人のこと!。

うわぁ最悪だぁ、とうい感情を必死に顔に出さないようにしつつ考える。

とりあえず話だけ聞いてみてダメそうだったら逃げようと心に誓いつつ手招きしているケラントに付いて行く事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ケラントの説明によると昔はアルバキア王国の裏社会を牛耳っていたらしいが、このオルタナに人類が追い詰められてからは盗賊達と一緒にこっちにやってきてギルドを開いていたらしい。

次第に衝突が増えて遂には離反、新しく暗殺ギルドを結成することとなったらしいが、周りからの批判などが激しく、地下に拠点を構えることになったらしい。

元々暗殺者自体少なくてそこまでこの拠点は大きくなかったらしいのだが、他ギルドの

離反者を匿ってくうちにオルタナの3分の1ほどの大きさまでになったらしい。

なのでここには暗殺ギルド以外にも多数のギルドがあるんだとか。

・・・・まあ秘密らしいが。

一般的に外部から余所者が入ってくるとそいつは二度とお日様を拝めないとか、そんな感じに噂程度に話が言ってるらしい。

おっとケラントが立ち止まった、どうやら目的地に着いたようだ。

自分たちが向かっていたのはこの地下街にある暗殺ギルドだ。

自分はここでこのギルドに入るかどうかの質問をされるらしい。

・・・まぁもう入る流れになってるんだがね。

いつの間にか革袋の中に入っていた10シルバーのうち8シルバーが抜かれてるし、さっきケラントがさっきからいろんな人に声をかけていたので、多分組合員だろうと辺りを見回しながら思う。

ギルドの中は・・・まぁ外見もだがそこまで大きくはない、疑問に思っているとケラントがこちらに振り返りつつ笑った顔で

 

「いやぁ良かったぜ、これでこのギルド記念すべき組合員10人目だ!」

 

笑いながらそんなこと言ってきたが、言われてすぐわかった。

暗殺者は人を殺す。

これが一般的な知識だろう。

普通の人はやりたがらないに決まっている。

そう一人で考えているとケラントは何個かある扉からひとつ選びその中に入るよう言ってきた。

正直言ってかなり不安だったが、勇気を出してはいることに。

扉の先には椅子が二つとテーブルが一つのシンプルな部屋だった。

その一つに腰掛けるよう促され座った。

思ったより何もなく、キョロキョロとしながら辺りを見ているとケラントが早速と言った感じに説明を始めた。

 

「さて嬢ちゃん、ここまで連れてきたはいいが、基本的オレ達暗殺者が何をしてるかわからねぇと思うから説明するぞ。まず、暗殺者はパーティーを組んで行動しないことだ、昔ほどじゃないが今も変わらず暗殺者は嫌われもんでな、あまりいい顔されねぇんだ。

他ギルドの奴らにもたまにだが俺ら暗殺者を恨んでいる奴等がいるからな、パーティーが組みづらい。

だから基本単独行動・・・まぁ要するに一人でモンスター共と戦うってことだ。モンスターについては後で説明させる。

さてじゃあ暗殺者は基本どんな戦闘スタイルなのかと言うとだな、まず機敏にそして優雅に!相手を翻弄し、一瞬の隙をついて一気に殲滅、てとこだな。

予想と違ったか?まぁ相手は大体人型だから暗殺するのもできないことはない・・・だがな夜に紛れて殺るのと昼間に殺るのとだと大違いだ、モンスター共は多くはねぇが夜に強い奴がいてな、人間である俺たちより悔しいことに一枚上手でな、昔は全く歯が立たないと来た、おまけに武器も大して強くねぇからな今のスタイルになったのさ。

さて、このギルドにはスキルがねぇ、他のギルドには金でスキルを身につけるが、うちは違う、まずはこれお見てくれ、おっとどっから出したとか言いっこなしだぜ。

まぁ見てなこれは俺特製の酒でな、かなりきついがこれが武器にもなる。威力についてはまた訓練の時にでも話してやるよ。

ほかにも色々あるが、それはまた追々話すとして、このギルドの掟について話をしようか。」

 

おっと話が長すぎて寝そうだったがどうやらバレずに済んだようだ。

はて?掟ってなんだろう。いやこの際もうギルドに入るのはいいんだけど何か不安だ。

と考えてたらケラントが真面目な顔になった。

どうやらちゃんと聞かないとまずいようだ。

 

「うちのギルドの掟、それは暗殺の依頼を他人に言いふらさないってことだ。」

 

え?あんさつのいらい?この街にそんなものあるのだろうかと疑問に思っているとケラント頭にてを当てながら言葉を続けた。

 

「一度ギルドを抜けた組合員のうち、何人かは何かしら持ってる時がある、そのやばい情報やら優秀な人材を他所に渡したくないやらアイツを殺したいやらと割と頻繁に依頼はある。そういう依頼をよその誰かが聞いて敵討ちだ!なぁんてこともザラにある。

だからそういう依頼があっても受ける受けないにかかわらず決して他人には言うなよ。もちろん俺にもな。」

 

どうやら相当危険なギルドらしい、いやまぁいいんだけどいやよくないけどここ以外で行くとこもないし今更探すのもめんど・・・いや大変だからいいけどさ。

てか掟聞いて辞められるの?あれ?もう逃げ道がないような・・・あれ?

なんて考えているとケラントが立ち上がり訓練所に向かうからついて来いと言ってきた。

訓練所は歩いて二分もしないで着いた。

訓練所内は学校の教室一個分ほどの広さで壁には武器だと思う剣や槍、弓など多くの武器が置いてあった。

ケラントは近くにあらかじめ置いてあった木箱の中から何か探しながら話を始めた。

 

「これからちょっとした模擬戦をやってもらう、この模擬戦の結果で今の嬢ちゃんの実力を試してから本格的な訓練になるってわけだ。簡単だろ?」

 

ガサゴソと木箱の中を探しながらそう言ってきた。

その模擬戦とは?と疑問に思っているとケラントが何かをこっちに放り投げてきた。

自分はあたふたしながら受け取ると、二本のナイフだった。

自分が唖然としているとケラントは入口と反対側、丁度自分の正面の方まで歩いていきある程度距離を開けて立ち止まった。

・・・まさかと思うがそんなことないよねと僅かな希望にすがってケラントをみる。

ケラントは実にいい笑顔で言った。

 

「残念ながら組合員は全員出ててな、よって俺が模擬戦の相手だ、安心しろ加減してやるからよ」

 

まさかの死刑宣告とは。

ケラントが直剣を構えながらそう言ってきたので覚悟を決めて挑むことにした。

ハッキリ言って剣なんか握ったことがないのでそれっぽく握って構えることに。

あぁなんてことだ本当に

 

憂鬱だ

 

 

 

 

 

 




最後まで見ていただいた方ありがとうございます。
さて、次回は戦闘描写・・・ですがあまり長くはないかと。
小説の保存の仕方がわからないので一回書くとずーとかいてます
今回も内容ガバガバなので後1、2話投稿したら補足でも入れようかなと考えています。では(・ω・)


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3人

戦闘回です
今回は三人称視点、次に暗殺ギルドのケラント、最後にオリ主の順に書いています。
戦闘が始まる前に二人の服装を書いておきます。
後はご想像にお任せします。







オリ主            
着ているもの
上・灰色のフード付きパーカー
  黒のキャミソール
下・黒のハーフパンツ
足・運動靴





ケラント
着ているもの
上・無し
下・短パン
足・裸足



こんな感じです、ではどうぞ(・ω・)


あまりに場違いな光景だ

訓練所の広さは大体20mほど、二人の距離は約10m程だ。

片やまだ年端もいかない子共、片や上半身裸でそんじょそこらのモンスターより大きい男。

体格差だけで見れば近所のお兄さんと子共・・いや父と子・・・いや動物園のゴリラとそれを見に来た子共ぐらい差がある。

外見でさえ男の方・・・ケラントは余裕と言った感じに笑さえ浮かべているのに対し、対する子共・・少女は顔が強張ってることからどれほど自分が不利なのか理解しているようだ。

 

「さてと、じゃあ先手は嬢ちゃんに譲ってやる、だから」

 

精々頑張れよ、最後の部分は口には出さなかったが、少女には理解できたのだろうか、顔つきは変わらないが目に力が宿ったようにも見える。

話は終わりだとばかりにケラントは剣を下げて自然体のまま待ち構えていた。

そして少女の方もまた、何回かナイフを振り回したかと思うと、持ち方を変えた。

最初とは逆の方に刃が向くように、逆手持ちの状態になった。

ケラントは表情こそ先ほどと同じ笑顔だが、眉が少しピクッと動いた。

どうやらなにか思うことがあったらしいがそんな事少女にはお構いなしだった。

少女は片手ずつナイフを構えてケラントに向かったかと思うと

 

いつの間にかケラントの後ろにいた。

そしてケラントの左の頬が少し切れていることから推測すると相手に気づかれることなく接近して斬撃を与えたのだということがわかる。

しかし驚くことはそこではない、少女は10mもあった距離をほんの僅かな時間で詰め寄り、切り傷を与えたのだと。

ハッキリ言って異常だ。

こんな年端もいかない少女がしていい動きではない。

しかし当の少女はまさに普段通りであるかのように振り向きざまに少女はケラントの背を蹴って距離を開けた。

先程から反撃らしい反撃をしないケラントの方は、何やら難しい顔をしていた。

どうやら少女に何か言おうと「あー」とか「うー」とか言いながら言葉を選んでいるようだ。

当の少女はというとそんなの不要とばかりに一気にケラントに接近、先程とは違い正面から連続で斬撃をケラントの足、腕などを狙って繰り出してくる。

対するケラントは全てとまではいかないが、少女の斬撃を余裕を持って捌いたり、回避したりしながら様子を伺っていた。

少女は理解しているのだろう、相手が自分の行動を予測できるようになれば勝機がほぼ無くなる事を。

だからどうしたと言わんばかりに少女の斬撃の速度は上がっていく、ケラントもそんな少女の意図を理解したのか顔の笑が深くなり、直剣で捌き続けている。

 

最早訓練場内には対峙している者にしか見えないであろう剣の残像と金属同士がぶつかりあった時に出る火花しか見えはしないだろう。

10分いやもしかしたら2分にも満たないかもしれないが、この奇妙な拮抗状態はケラントが少女の腕を掴み、投げ飛ばしたことでおわった。少女は転がりながらも疲れているのだろうか、すぐには立たなかった。

ここで立ち位置は最初の位置に戻ったわけだが。

少女の状態は、目立った外傷は無いものの疲れてるのだろうか、息が上がっている。

対するケラントは、最初につけられた左頬の切り傷以外には特にケガらしいケガもなく、息も上がっていない、どちらかといえばまだまだ余力があるようにも見える。

どちらが消耗しているか、一目でわかるほどだ。

 

「嬢ちゃん、いい攻撃だったぜ、特に最初の斬撃、あれは良かったぜいやぁほんとほんと」

 

やれやれといった具合に首を振りながらおどけたよう肩を竦めるよにしてにそう少女に向けて言い放す。

だから、と

 

「俺も男だ、やられっぱなしってのは少し気に食わないんでな」

 

少し本気でいかせてもらうぜ、と小さい声で言った。

少女は何か感じたのだろう咄嗟に両手のナイフを構え。

 

次の瞬間

 

少女は壁際まで吹っ飛ばされていた。

少女は一体何が起こったのかわからないといった顔をしつつ腕に伝わる衝撃に顔を少し歪めながらケラントを探して周囲をキョロキョロと見て回っていた。

しかしここは室内、隠れる場所などあるはずもなく、唐突に上を見上げた。

 

少女の視界に映ったのは、ケラントが剣を上段切りの構えの状態で落ちてくる光景だった。

 

「!!ッツ!?」

 

咄嗟に少女は右に転がり込むように回避し、距離をとって一旦仕切り直そうとするかのように立ち上がってすぐバックステップをとっていた。

ケラントはそんなのお見透視とばかりに、その巨体からは想像もできない速度で一気に少女に肉薄。

先ほどとは逆に少女以上の速さで斬撃を放っていた。

対して少女はなんとか捌きつつも時には肘打ちや蹴りを繰り出してどうにかしようというのは思っているのだろうが、些か分が悪い。

そもそも体格が違う時点で腕の長さ。要するに武器の届く範囲も相当違うわけで、どれだけ少女が距離を取りたくてもケラントの体格だからこそ出せる長い腕からの斬撃は少女にはどうすることもできないだろう。

懐に入ったら力でねじ伏せられ、距離を開けようと離れればでかい体格に阻まれる。

完全に手詰まりだった。

そうこうしているうちに少女が捌き切れなくなったのだろうか、傷が目立ち始めてきた。

顔や腕、足などに深くはないが確実にダメージを与えられて焦っているのだろうか、動きに少し繊細さが欠けてきた。

そこをケラントが見過ごすはずもなかった。

ケラントはワザと鍔迫り合いの状態になる様余り力をいれず剣を少女が踏ん張れるぐらいに調整し、少女を吹き飛ばし一気に下段から剣を振り上げた。

「!!!」

その時少女は咄嗟にナイフでガードしてしまい結果2本のナイフは弾き飛ばされてしまう。

 

「悪いな嬢ちゃん、いい腕してたぜ、後は。」

 

寝てろ、そう言って無防備な腹を殴り飛ばした。

 

「!ッツツツツウウウ!!!」

 

少女は体をくの字に曲げながら訓練室の壁まで吹き飛んでいき、壁にドゴッと音を立てながらぶつかった。

少ししてもピクリとも動かないのでもしやと思ったがどうやら壁にぶつかった時の衝撃で気を失ったようだ。

 

さて、この現場だけ見てみるとヤバイおじさんが幼気な少女を血濡れ(カスリ傷)にしたとしか言い様がないだろう。

本人もそう思ったのかバツの悪そうな顔をしている。

私もそろそろケラント大将に話があるので近づくことにしよう。

しかし新しい組合員は中々機敏な動きが出来ていた、何よりケラント大将に一撃は入れているのだ。

これは、今年が楽しみだとこみ上げてくる笑いを抑えることもせず2人に近づいていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は今このギルドの部屋の一つ、治療室のベットで嬢ちゃんが起きるのを待っていた。

本来、治療するのは神官しか出来ないことだが、暗殺者である俺達にそう簡単に治療をしてくれる訳もなく結果自分達の力でどうにかするしかなくなった。

数多くの仲間が死んだが、長年の研究によって遂に治療に使える薬の開発に成功した。

と言ってもまだ試験段階と言っていいほどの代物で、神官の魔法だと一瞬のところをこの薬は約1時間~3時間ほどかけて治す。

魔法に頼らなくなった分だけマシだが、この薬は実用的じゃない。

戦闘中に怪我をしても塗ってから1時間以上はその痛みに耐えながら戦わなければならなくなり、結局耐え切れず死ぬ奴が増えた。

飲み薬もあるにはあるが、あれは塗り薬の倍の時間、4時間程掛かる。

原因はまだわかってないが改良すれば少しは改善されるらしい。

でもって今言っていた薬を嬢ちゃんに塗って(女性組合員が)包帯を巻いてある状態で、後は起きるのを待つばかりだ。

そこで俺は先ほどの模擬戦について思い出していた。

 

 

最初は何が起こったのか全く理解できなかった。

先手を譲っていつ攻撃してきてもいいように敢えて隙を作っていたのは俺だ。

しかし、だからと言って瞬きをしたほんの僅かな時間で詰め寄ってきたのは正直驚いたぜ。

咄嗟に右に顔を避けなければ左目が失明していてもおかしくはなかった。

その後の嬢ちゃんは、俺の足や腕何かを狙って切ってきやがった。

力で勝てないと踏んで俺の機動力を削ぐ作戦だったのだろう。

残念ながらその全ての斬撃は最初の一発より俺の危機感を煽るようなものもなく、余裕を持って捌いていた。

そしたら嬢ちゃんは急に斬撃の速度を上げてきやがった。

少しヒヤヒヤしたものの特に怪我もなく防ぎきれた。

ただ、嬢ちゃんの様子を見てみたくなった俺は我慢できずついつい投げ飛ばしちまったが、息が上がってるぐらいで特に異常は見られなかったな。

まぁ後半のアレはなぁ、は・反省は一応してはいるんだぞ?うん。

女の子の肌に傷をつけるのは良くないとさんざん周りから言われていたのに、少しムキになるとこれだ。

・・・最後のパンチぐらいは謝ろう。そう心に誓った。

しかし俺の攻撃を捌く、それも今まで刃物なんか持ったことねぇはずの女の子がだ。

少しわからないもんもあるけどな。

包丁ぐらいなら俺にだって理解はできる。

が、嬢ちゃんの動きは初めてなんてレベルじゃなかった。

まるで慣れ親しんだかのように。

あれじゃまるで・・・。

 

「・・・・んぅ・・ん?」

 

っとどうやら目が覚めたようだ、目をパチクリさせながらこちらを見てきたが、顔色は良く見える。

謝ることも大切だが、嬢ちゃんの訓練の内容と模擬戦終了の報酬を渡さねぇとな。

そう思うとこの先ギルドがまた騒がしくなるな、この先の生活が楽しみだ。

 

俺は考えないようにした。

もしかしたら嬢ちゃんは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人を殺したことがあるかもしれないなんて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁ気にすることでもないがな。

今は報酬を払うのが先ってもんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「目が覚めたか『ジャック』、調子はどうだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お早うございます、いや違うかってここ地下だから結局時間なんてわかんないや。

と言うか今このおじさんなんて言った?じゃっく?だれですかそれは?

そう思って見たことのない部屋をキョロキョロと見渡してみたが、それらしい人物は見当たらなかった。

 

「おいおい『ジャック』っていうのはお前のことだよ嬢ちゃん。」

 

笑いながら目の前のおじさん・・・・・ケラントはそう言ってきた。

は?自分の名前?そりゃまた急だなぁと思っていると

 

「まぁ模擬戦の報酬とでも思ってくれ、良い殺気立ったぜ『ジャック』」

 

模擬戦・・・は!そうだよ模擬戦だよ。

全く身に覚えがないが。

いや、所々覚えてるというかパズルのピースみたいな感じで酷く断片的にだが覚えてる。

確か~そう!包丁の握り方でいいのかなと戦う前に色々と試してたらなんかしっくりくると言うか体に馴染む感触があったから、なんていうのかわからなかったがとりあえずその持ち方でケラントと対峙していたのまでは思い出せる。

ただその後、夢を見てるかのように自分の体がフワフワしてて、気がついたら腹パンされてるとこだった。

覚えてるの腹パンだけだが、ふと自分の体を見回してみると腕などに包帯が巻かれてるのでそこそこ大怪我のようだ。

 

・・・・今まで考えないようにしてきていたのだが、どうやら自分は子供になったみたいだ。

しかも女。

思う部分は・・・ある。

どうして赤ん坊ではなくある程度成長しているとか。

この体は誰の体なのだろうかとか。

この子の両親は一体どこだろうなど、関係ないことまで考えてしまう。

・・・罪悪感はあるが不思議と落ち着いてる自分がいる。

正直驚いてはいるが納得する部分もある。

自分は一度死んだ。

これは変わらない事実だ。

もう家族のことを思っても会えることはないだろうということも。

この体の持ち主がもういない事も。

死んでどうやら自分の頭はおかしくなってしまったのだろうか?。

わからない、でもこの世界で強く生きていこう。

そうだ、ここからだ。

ここから第二の人生の始まりだ。

そう思うと色々楽になった気がしてきた。

 

でも何でよりにも寄って『ジャック』なんていう男らしい名前になったのだろうか。

せめて理由でも知りたいな~とケラントの左手に小さな本があった。タイトル名が見えたので読んでみると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なまえじてんおるたな版」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・はい?

いや、色々言いたいことがあるが、なぜ平仮名なのだろうか?

てかオルタナ版?何他のもあるのだろうか。

ダメだ、頭が混乱してきた。

そう思って痛くもない頭を抑えてるとケラントが「そういえば」といって話しかけてきた。

 

 

 

「お前の次の訓練のためにある仕事をしてきてもらう。この訓練が終わったら晴れて半人前だ、頑張れよぉ」

 

そう言って次の言葉のいみを理解するのに時間がかかったのは仕方のないことだ。

さっきの誓いをいきなり崩すとこだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジャック、明日の早朝から3日間以内にオルタナ北西にあるダムロー旧市街地の地図を『正確に』書いてこい、それがお前の訓練でもあり仕事でもある。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい?

 

 

 

 

 

 

 




今回はここまで
初の戦闘描写でしたがいかがだったでしょうか。
色々と不安な部分もありますが、安定のガバガバ。
さて、次回はオリ主遂にオルタナの外へ!
原作とかだと7日間って書いてありましたが、これは各ギルドのおおよその目安程度の訓練期間だと自分は考えています。
因みにこの作品の時間軸的にハルヒロ達が各ギルドで訓練している最中です。
3日目辺りが今回の話だと思ってください
名前については妥協してくださいお願いしますなんでもはできないんで許してください。
タグついかしました

では今回はここら辺で
では~(・ω・)


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補足

補足です
この後の流れ的なものは来週ぐらいに上げる次話のあとがきにでも書こうかと思ってます。
今回の補足はオリ主、ケラント、暗殺ギルド&掟について、地下街について、後前回の3人称視点について他色々?書いておきます。



では、どうぞ(・ω・)


 

オリ主

 

前世?の記憶を引き継いだままグリムガルに流れ着いた男

平凡な人生を送っていたが、突然死んでしまう。

性格はどちらかというと温厚で親切性格だったが、死んだ自覚があるためかグリムガルに来てからは結構サバサバした性格にしかし根っこは優しいので人助けぐらいはする。

趣味は特になく、朝に新聞を読む程度。

ゲームやアニメなどあまり知らない。(ポケモンやドラクエぐらいは少し知ってる程度)

この作品でのオリ主は体はハイスペックですが心があまり強くはない模様。

女の子になったことにはどうでもいいかと思ってる節有り。

何故体が勝手に動いているのか不明。

暗殺ギルドに入るのは特に問題と考えてない模様。

 

オリ主の体

 

Fate/goのジャック・ザ・リッパーの外見をしているだけ。

基本的にオリ主の精神が戦闘に耐えられないので何故か体が勝手に動く。

しかし戦闘以外だとある程度言う事を聞く。

表情は信頼していれば年相応の表情になるが、他人(友人も含む)だと基本真顔。

武器は基本的になんでも使える。バスターソードも一応扱える。

ただ最強というわけではない。怪我もするし死にかけもする。

 

 

 

 

 

 

 

ケラント

 

暗殺ギルドの代表。

ギルド内の呼び名は大将、おやっさんなどなど。候補はある

体格は2mを優に超える

全体的にガッチリしている、更に顔が怖い。

顔が怖いため昼間は出歩かないように義兵団事務所所長のブリトニーから言われている。

元は盗賊ギルドの下で一緒にやっていたが、ソリが合わず分裂。

原則ギルドを抜けるのは御法度だったが『仮メンバーだから問題ない』と言い張り結局盗賊ギルドの方が折れて表向きにはそもそも組合員ですらないということになっている。

彼の言葉は『一に優雅、二に優雅。三も四も優雅で五も優雅!』というほど優雅にこだわっている。

本編ではまだそれほど出ていないが、オリ主に事あるごとに自分の価値観を押し付けようとするが、悪い人ではないのだ。

強さ的にはオークを素手で倒せるぐらいには強い。

 

 

 

暗殺ギルドについて

 

元はアルバキア王国で殺人専門で暗躍していた集団。

しかし後に不死の帝国との戦いの際に大勢の暗殺者が死亡。

暗殺者の残党は当時暗躍していた盗賊達に紛れ、ちゃっかり義勇兵団に所属している。

掟については『原則ないこと』になっている。

掟はそれぞれケラントが組合員一人一人に言っているらしい。

現在は人類の危機に瀕しているということで人間の殺しは『自重』している。

依頼という形式で殺し以外にも仕事は来る。

オルタナの民衆にはどちらかといえば何でも屋のような認識だ。

しかし実際義勇兵が秘密裏に消えていることから未だに義勇兵からの扱いは厳しい。

盗賊ギルドと一緒にいた期間が長いためかスキルも一応ないこともないが、基本組合員全員スキルなんて覚えなくてもバックスタブ(背面打突)などができる。

なのでスキルの代わりにケラントと協力者の小道具が買えば使えるようになる。(火炎瓶など)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暗殺ギルドの掟について

 

さて、三話目の中でケラントが

 

「うちのギルドの掟、それは暗殺の依頼を他人に言いふらさないってことだ。」

 

と言った発言がありましたが、これは先ほどの補足と同じでその人個人に向けて言われたものです。

要約すると

「うちはひとを殺すこともあるがそれでも基本他人には言わないこと」

まあ要するに気をつけろよってことです。

解りづらいですよね、自分でも思います。

 

 

 

 

 

地下街(名前未定)

 

最初は風当たりの強い上にいるぐらいなら地下にいようという考えで地下に拠点を作ったことが理由。

しかしギルド離反者や街で生きていけなくなった孤児や義勇兵などが逃げ込んできたため急遽拡張。

結果オルタナの三分の一ほどの大きさに収まっている。

街はオルタナほどではないが、酒場などが数店あったりする。

どうやってお酒などを入手しているかは人によって違うため不明。

物価は上より高い代わりに、鉄などが入手しずらいなどもありモンスターから剥ぎ取った装備などもそれなりの値段になる。

地下の人はケラントの顔に見慣れているため見ても驚くことはまずない。

逆に人混みの中でもわかりやすいぐらいの容姿だと思っている。

地下から上に行くルートは複数有り、全てのルートにかがり火や松明、ヒカリバナなどで光源を確保している。

因みにこの地下街、義勇兵団所長のブリトニー『個人には』許可をもらっている。

そのおかげかどうかわからないが、ルートの一つに義勇兵団事務所近くに出入り口がある。

 

 

 

 

 

前回の三人称視点について

 

三話でケラントが街の人に話しかけられてる描写があったはずです、その時既にケラント本人は模擬戦をやるつもりだったので、組合員に審判兼緊急用に準備するよう働きかけていたわけです。

要するに三人称視点=新キャラみたいな感じです。

前書きに名前がなくて三人称視点と書かれていたら、新キャラかも?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なまえじてんおるたな版

 

オリ主の名前の時点でもうジャックって名前は決まっていたんですが、女の子に普通ジャックとか付けるかなぁと思ってしまい急遽用意したもの。

設定では若かりし頃のケラントが自分に子供が出来た時にどのような名前がいいのかというものをオルタナ内で聞いて回りメモしたもの・・・・です。

あ行から始まりわ行で終わるようになっているが、中の内容はケラントしか知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これまで話に出てきたけどまだ描写のないもの

 

火炎瓶

ケラント自作の商品?

生物は本能的に火を恐れるもの、ならそれを目の前で起こせば隙ができる。という考えから作られたもの。

手のひらサイズの瓶の中にケラントお手製のアルコールを入れてあり、蓋の部分に細工がしてあり蓋を回すと着火それから相手に投げつけて怯ませるもの。

燃焼範囲はそれほど広くないのでゴブリンやコボルトには効くが、オークには精々視界を一時的に妨害する程度でしかない。

製造方法がケラントに依存しているため、六個入りで25シルバー程する。

 

くすり

地下街に逃げ込んできた調理師などの協力のもと神官に頼らずとも傷を治したいというとこから始まった。

かすり傷程度ならすぐに治るが、深い傷だと一時間~三時間ほど、だいたいなので正確な時間は不明。

後腕を切り落とされたりなどされた場合は効果がないため使用しても無意味。

値段は10シルバーほどに収まっている。

 

暗殺ギルドの依頼内容

暗殺の仕事から義勇兵クランへのヘルプ、情報収集からお店の手伝いまで数多くある。

これらの依頼は基本義勇兵団所長ブリトニーから暗殺ギルドの方に伝わるような形式になってはいる。が、例外も存在する。

例:本人からの持ち込み。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二月十二日現在の情報

 




さてこんなところです。
これを読んで解った数少ない方と理解できない方々いると思いますが。
自分なりに考えた結果こうなってしまいました。
指摘されたら多分何も言えない・・はず。
さて次回からオリ主はオルタナの外に行きます。
さて一体どのような結果になるのか。ゴブリンの運命はいかに!って感じです。

この場で評価していただいた方に感謝を、ありがとうございます!。
自己満足の塊のこの小説を評価してくださるなんて嬉しいです。
感想なども募集しているので、いただけるとありがたいです
今回はこのへんで。
では~(・ω・)


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4人

来週といったな、アレは嘘?だ


オリ主はついにオルタナの外に!。

今回の視点はオリ主、ゴブリン(やられ役)、別のゴブリンの視点で描写があります。

では(・ω・)



 

それからのことはあまり覚えてない。

驚いてる間にご飯を食べさせられ、そのまま寝かされた。

で、起きたら部屋に服が置いてあったのでそれに着替えて2~3分ほど待ったらケラントに小脇に抱えられていつの間にかオルタナの門の前まで来ていた。

 

「さて、これから嬢ちゃんにはこれから街の外で3日間ダムロー旧市街地に行ってもらう。今回の依頼主は義勇兵団事務所所長ブリトニーから依頼だ。ギルド的には成功して欲しいが、嬢ちゃんにそんなこと言うのは間違いだからな、無理だと思えばここまで帰ってこい。」

 

そう言ってケラントが行っていると物陰からフード付きローブを着て大きな革袋を持った人がこっちに近づいてきた。

 

「あいつはウチのギルドの組合員だ、まだ朝方だからローブは着てこなくても大丈夫だって言ったんだけどなぁ。」

 

恥ずかしがり屋め、そう言いながら顔は笑っていた。

その人物はこちらに近づいてケラントに一礼した後こちらに視線を移した。

 

「初めまして、私はティアという名です、これから宜しくね。」

 

短いながらもそう言って手を差し伸べながら挨拶してきた。

こちらからも手を差し出して「ジャック、よろしく」と挨拶。

ティアは、たぶん女性だ。

声が高かったし、体格もそこまで大きくない、まぁケラントが横にいれば皆小さく見えるけど。

そんなこと考えていたらティアが革袋を降ろした。

 

「これからダムローに行くんだったら色々と道具がいるよね?多分わからないと思うから今から装備の説明をしながら私が着せてあげるね。」

 

そう言って次々と革袋から物を取り出し、あらかた出し終わるとこっちを向いて胸当てなどを手早くつけていく。

防具?の装備が終わったらケラントが近づいてきた。

 

「これは基本昼間街に出るときに必ず着てろよ。顔を見られるのはまずいからな。」

 

そう言ってティアさんと同じ色、真っ黒のローブを着せてきた。

どうやら組合員全員に渡されるものらしく、ティアさんも懐かしいのだろうか目元などは見えないが口元がうっすらと笑っている。

 

「さて嬢ちゃん準備は出来たようだな。こっちに来な、今から武器を渡すからよ。」

 

ケラントが手招きして呼んできたからだろうか、ティアはすっと自分の近くから離れていった。

どうやら彼女の仕事はここまでのようで「じゃあね」とこちらに手を振りながら脇道に消えていった。

 

「嬢ちゃんに渡すのは、ナイフ4本、投げナイフ18本、ロープ、飲み薬4錠、ポーチ、針、後は俺からの選別だ、火炎瓶3個これで全部だ。」

 

ケラントはそう言いながら渡してきた。

ナイフは2本ずつ腰に、ポーチは腰に巻くタイプだったので腰に、投げナイフは太ももの部分に装備できるように革製のものを巻き、両足に4本ずつ装備、余ったナイフとその他はポーチに入れた。

 

「嬢ちゃん、死なない程度に頑張るんだぞ。死んだらそこで終わりだからな。」

 

ほら行った行った、ケラントはそう言って背中を押してきた。

自分は門の近くにいる兵士に見習い章を見せて門の外に出た。

 

正直不安しかないが少しだけ、ほんの少しだが楽しみだと思う自分もいる。

どんな生物がいるのだろうと心を弾ませてダムローに向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、ありえない。

そう思ったのはいつだったろうか。

ゴブリン(ゴブリンAと誇称)は仲間のゴブリン4匹、計5匹で行動していた。

なんでこんなとこにいるかといえば、最近旧市街地に新入りが来て暴れているせいで街が一時的に危険になったのでこうしてダムローを離れしばらく森にいようと考えて来たのだ。

なんてことはない、いつものことだ。

新市街のところから来た連中は大体が覇権争いに負けて無気力だが、一部違う奴もいる。

そいつらが今旧市街で暴れている奴らだ。

まだ俺はできる、こんな糞溜めから一刻も早く抜け出してやると躍起になって暴れるのだ。

そんなわけでとりあえず仲間と相談して旧市街地から離れて数日過ごしていた。

なんてことない、代わり映えしない毎日を仲間と酒を飲みながら楽しみ、そろそろ大丈夫だろうと旧市街に帰ろうとしていたところで、『奴に出会った』。

最初に見つけたのは仲間の中でも小柄な奴だった(Bと誇称)。

「そいつが後ろの方になにかいる」そう言いながら指を差した。

皆が振り向くと確かにいた、人間だ。

匂いと体格で大体わかった、どうやら人間の子供のようだ。

大柄なゴブリン(C)は「どうせだから殺してから帰ろう」と斧を構えた。

一人が言い出すとそれはみんなに伝染していき、全員で取り囲んでいた。

それまで奴は一歩も動くことなくただじっとこちらを見ているだけ。

仲間のうちの一匹が、これは楽に終わるなっと言っていた。

皆大なり小なり人間にはいい感情を抱いてない。

同族同士の争いは嫌いだが、人間なら話は別だ。

俺も自分の相棒の剣を構えながらジリジリとと近づいていく。

子供の上面にいたゴブリンCは「ウボオオオオオォォォ!!」と雄叫びを上げながら斧を振り上げ、子供に振りおろした。

しかし人間はそれを軽々と、少し横にずれただけで躱してしまった。

斧は勢いよく地面に叩きつけられて、振り下ろしたCは何かを感じ取ったのか、急いで斧から手を離して距離を取るべく動き出していた。

しかし遅かった。

人間は一瞬のうちにCに近づいたかと思うとそのまま横を通り過ぎて止まった。

俺は首を傾げてしまった。

どうして何もせず移動したのか、気になったがその次の出来事で一瞬でどうでも良くなった。

 

Cの首がゆっくりと地面に落ちた。

わけがわからなかった、この中で一番体格のいいCが死んだことも驚いたがそれ以上にどうやってCを殺したのか理解ができなかった。

あいつは武器を抜いていないはず、そう考えてる間に奴は動き出した。

向かう先は次に体格のいいゴブリン(D)だ。

Dは槍を構えて迎え撃つ姿勢に、Bは剣を振りかぶって奴に向かっていき残った俺と短弓を奴に向けて構えているゴブリン(E)は少し離れていつでも割って入れるように構えた。

まずBが最初に奴に最初に斬りかかった。

右上段から奴に向けて斬撃を放つもあっけなくよけられてしまう。

奴が斬りかかる前にDが槍による突きを放つが、これも体を少し曲げて避けられた。

チャンスと思ったEは矢を奴に放つが、避けられた。

奴は右腕を振るった。

高速で何か飛んできたがそれは全てEに向かってだった。

予想だにしない反撃にEは成すすべもなく両目を殺られた。

Eは痛そうにそこらへんの木などにぶつかりながらも転げまわるのをやめなかった。

よく見るとEの目には金属っぽいものが見えた。

よくわからないが、相手は遠距離用の武器を持っていると分かってこの位置はマズいとB、Dに近づく。

 

「ギャガギャギャギャ!!」

 

一旦集まれ、そう言えばBとDはこちらまで走って近づいてきた。

奴は危険だ、なら逃げればいいと思ったがその考えは瞬時に諦めた。

負傷したEを担いでダムローまで逃げても先程の動きを見たので逃げ切れないのはすぐにわかった。

なのでなんとか相手を負傷させてその隙に逃げることに賭けた。

B、Dは俺と顔を合わせて頷く。

どうやら二匹とも理解したようで覚悟を決めたように奴を睨みつける。

俺達は真ん中にD、左右を俺とBが固める形をとった。

まず俺とBが斬りかかり、隙を作る。

どちらかが殺られる又は最悪二人共やられる場合でも最後にDの槍でトドメを刺すそんな作戦だ。

作戦、とは呼べないかもしれないが今ここで即興で作ったとしたら褒めて欲しいぐらいだった。

奴はゆっくりとこちらに歩きながら近づいてきている。

俺達は雄叫びを上げながら奴まで走り出した。

最初の通りに俺が左上段から斬撃を放ち、Bが右に水平切りをした。

Dは槍の突きの威力を貯めるために腰を落とし溜めの姿勢に入っていた。

やれる!奴はこちらに視線すら向けていない。

 

そのはずだった。

まず奴は俺の首に左腕で刺突、俺の動きが止まっている瞬間にBの脳天目掛けてナイフを投げ、ナイフはBの頭を貫通して後ろの木に刺さった。

一瞬のうちに殺られてしまったが、Dはあらかじめ聞いていたの表面上驚くようなことはしなかった。

Dによる突きは技、威力、それに速さも今までで見てきた中でも一番の出来だったに違いない。

そのDの渾身の突きを、奴は俺という壁を作ることで防いだ。

俺の体に槍が刺さっていることを視線だけで確認して、俺の首のナイフを引き抜き一気に俺の脇をすり抜けてDまで向かった。

Dの槍は俺の腹の部分に刺さっているためすぐには抜けない。

多分なす術無くやられたのだろう、ドサッと音が聞こえてDの持っていた槍で刺されていた俺も膝立ちのような格好になった。

まさか楽勝だと思った奴にあっという間にやられてしまうとは少し前の俺なら思わなかっただろう。

辺りに視線を向ける。

頭から血を流して死んでいるB、首だけになったCはその光のない瞳で俺を見つめ、見えないがDも同じ感じだろうと予想する。

Dは先程まで五月蝿いぐらい喚いていたのに、今は仰向けの体制でピクリとも動かなかった。

後ろから足音が聞こえる。

死ぬのだろうと直感的に思った俺は目を瞑った。

思い出すのはこの五匹で一時新市街で一旗揚げようとただ我武者羅に戦った日々、戦いに疲れて酒を飲んでは馬鹿みたいに笑いあっている。

昔のことを思い出してAは笑う。

悔いはないとは言えない。

もっと仲間と馬鹿みたいに騒いでいつか子供でも作ってゆっくり過ごしたいという気持ちもある。

ただもう無理なだけ、もうピクリとも体は動かない。

そう思いつつ俺の意識は遠のいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近、旧市街では黒い影を昼夜問わず見かけると噂が流れていた。

例えば、気づいたら横の仲間が消えていた、例えば建物の屋根を高速で移動している黒い影を見たとか、そんな噂が最近の旧市街では出回っている。

つい昨日も最近ここいらで一旗揚げようと鎧を着せたホフゴブリン3体を連れて歩いていたゴブリンが、次の日には仲間のホフゴブリンもろとも室内で殺されていた。

アイツ等の死体は四肢の全てが切り落とされてるもの、首を絞め殺されてるもの、心臓を一突きにされたもの、縦に真っ二つに切られていたりと普通に戦ったらそんなやられ方しないだろうと思えるものまである始末。

何体かいなくなった奴もいるが、それはこの街じゃあ当たり前だ。

周りは大体ビビった奴らは森に、面白そうだと残ったやつは街に、そしてどうでもいいやって感じのやつも街に残るってところだ。

実の所、黒い影を見たって奴は大勢いるが、黒い影の正体を見た奴が一人もいないのだ。

全部ってわけじゃないが、基本媚びてれば色々と喋るので聞いて回ったのだが、それらしい話は一切聞かなかった。

頭の酷い奴は不死の王が蘇った!なんてことまで言い出す。

まぁ俺からしたら害がなければ問題じゃない。

そう思いながら今も旧市街を歩いている。

いつまでもビクビクしてられないのでその黒い影の正体を突き止めようとする一団に加わって街を見回ることにした。

しかしそれから直ぐに森の方に黒い影が走り去っていくのを見た奴が出てきてその一団は解散となった。

そして少し経てばそれすら忘れて、いつもの日常に戻っていく。

今日も俺は影を探し続ける。




さて今回はこのへんで。
Fate/goのバレンタインチョコ、俺ジャック来てないんだよね・・・・・。
悲しくてそのまま起きてたらこんな時間に・・・w
さて次回は・・・どうしよう( 」´0`)」
取り敢えず義勇兵章買わせるとこまでできているんですが、原作主人公達とどうやって自然に会えるようにするかまだ考えてるので、来週後半ぐらいに出すと思います。
また、誤字脱字ここおかしいなどの意見感想も待っています
それじゃあこの辺で
では~(・ω・)


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5人

どうもです。ギリセーフ
Fste/goでジャックが掠ったこともなく、22回中12回メデューサという結果にリアルで落ち込んでいました。まぁ普通ですが。
いや、メデューサに罪はないんですけどね…!!(´Д`)
さて今回は少し飛ばします…すいませんねハッキリ言うとマナトが酒場まで情報を集めに来ないとオリ主との接点が作れないで…

今回はオリ主、マナトの順です。

オリ主、ついに原作組とちゃんと話せるのか?
評価、お気に入り登録ありがとうございます!



では~(・ω・)



今自分は日が出る前に地下街に帰ろうとオルタナの街を歩き回っているところだ。

本当は迎えに誰か来てくれるかな?と思ったのは内緒だ。

だから別に門の周りに誰も(見張りの兵士以外)居なくたって寂しくはなかった。

さて実は今自分はゴブリンの死体を縄で縛って引き摺りながら歩いている。

この三日間でダムロー旧市街の地図を書いている時に、ポーチの中に紙切れが入ってた。

 

「ゴブリンの死体を持って帰ってくればお金になるよ!」

 

書いてある内容はこんな感じだった。

もう少し丁寧に書いてあるのかもしれないが、字が汚くて読みづらい。

地図を作るのに二日も掛からなかったが、この紙切れの内容を理解するのには一苦労した。

取り敢えずお金は必要なので帰ってくるまでに倒したゴブリンなどから剥ぎ取った物や武器、そこらへんに生えてた草などを適当に持って帰ってきた。

などと考えていたらいつの間にか地下街に着いた。

 

この体になってから考え事をしているといつの間にか先ほど見ていた風景と変わっていたりするが、今の所さほど問題でもないので考えることを放置している。

まぁいつかはわかることなので今はどうでもいいかと歩き出し、今の私の、いや自分の家のギルドに帰ることが先だ。

 

目の前にギルドが見えてくると長髪の紅い髪の女性が立っていた。

近づくと綺麗な顔が鮮明に見えるようになった。

こちらを見たかと思うと表情が驚いたのだろう、目を見開いている。

 

「え?嘘?なんで一人なの。ケラントさんはどうしたの?」

 

どうやら一人で帰って来れたことに驚いているのだろう。

失礼な、これでも元はサラリーマン、営業活動で様々な会社に行く機会があったのだから帰り道ぐらい簡単だ。

まぁ見た目的に帰ってこれる方が凄いのだろう、実際自分の息子は…思い出せないからやっぱり無しで。

さて、この聞き覚えのある声、優しい感じのこの人が多分この人がティアなのだろう。

初対面にしてはかなり警戒もしないし更に帰ってくることを知っているのは彼女以外にもいそうだが、一目じゃわからないはず。

ケラントは知らない、とだけ答えておいた。

 

「う~ん、ど、どうしましょう。本当ならケラントさんを待ってからの方がいい気がするけど…ねぇ?さっきから気になってたんだけどその縄に縛られてるゴブリンはどうしたの?。」

 

説明出来なくなかったが、紙に書いてある字が汚くて読めてないのでポーチからさっさと紙を取り出してティアに手渡した。

渡された紙を見て一瞬何が書いてあるかわからなかったようだが次の瞬間あぁ!と突然大声を出した。

 

「あぁやっぱりこんなもの仕込んでたのね!道理でこの子がゴブリンの死体を持って帰ってくるはずよ。」

 

全くと言いつつ額に手を当てているとこからどうやら心当たりがあるらしい。

その姿勢のまま少し時間が経った辺りで溜息を吐きながらこちらに視線を移した。

 

「ケラントさんが帰ってくる前にこの紙を書いた人を紹介するね、多分今後も色々とお世話になると思うから……本当は紹介したくないんだけどね。」

 

最後あたりは声が小さくて聞こえなかったが、聞き返さない方が良いだろうと長年の場の空気をなんとなく察し、ティアに付いて行くことに。

 

ギルドの内部の部屋の一つに入っていったが中は物置部屋のようで壁に木箱が並べらていて、人が居るとはとても思えなかった。

ティアは部屋の床を調べ始めたかと思うと、床の一部を取り外していた。

 

「これから紹介する相手はね、何かと便利な道具を作ってくれるんだけど、性格に少し問題があってここに隔離…彼専用の部屋を作ったの。」

 

だからここに隠し通路が、と言いながら降りていった。

…聞き間違いではないだろうか?

隔離?どれほどの危険人物なのだろうか不安だ。

そう思いながら階段をティアの後を追って降りていく。

穴は結構深く、ティアも会話も無い状態のまま進んでいく。

次第に奥の方に木製の扉が見えてきた。

 

「ジュード!居るんでしょ?入るわよ。」

 

扉を開けてそのまま部屋の中に入っていってしまう。

自分も後を追って中に入った。

 

部屋の壁には無骨な大剣や真ん中に穴が空いている胸当て。

部屋のあらゆるところに落ちている鉄鉱石。

しかし一番目を引くのは更に奥の方にあった。

 

壁に打ち付けられてるゴブリンの死体。

四肢の一部が無い状態でテーブルの上に乗っている犬顔のモンスター。

ケラント程の大きな体格の豚っぽい顔のモンスターは今まさにティアが話しかけている人物が弄っていたのだろう、辺り一面血塗れだった。

 

「ジュード、あなた最後にお風呂入ったのいつなの?あれだけ片付けしなさいって言ったのに待っったく改善されてないじゃない!。」

 

「い、いやいや待て待て入った入ったよそうだ君が来た三ヶ月前に入ったじゃないか!君だって知ってるだろ?あれだけ私の商売道具を捨てようとしてたから仕方なく…いやはい喜んで入りました。」

 

最初は威勢がよかった男性、ジュードは最後辺り多分ティアの顔に何か変化があったのだろう、即効で自分の意見を曲げるあたり彼らの関係はかなり親密のようだ。

しかしこのままだとティアの説教と言うお話で時間が経ってしまうのでティアの背中を小突いてこっちに気づいてもらおうとした。

 

「だから貴方は最近…あそうだったこの子を紹介するために来たんだった。紹介するわね、こっちのちょっと今は血塗れだけどこのギルドの変装用道具を作れる唯一の人材、ジュードよ、見た目がちょっとアレだけど仲良くしてくれると嬉しいかな。」

 

「初めまして、趣味で主にモンスターの解剖をしてるジュードと言うんだ、宜しく。

君のことは大将からある程度話は聞いていたよ。…まぁ自己紹介も程々に早速持ってきてくれたゴブリンの死体をこっちに渡してくれるかい?」

 

どうやら自己紹介より趣味の方が優先されてる辺り少し変わった人っぽいなと。

まぁこのまま渡さないでいるのも重くて動きづらいからさっさと投げ渡した。

ジュードはいきなりだったのに簡単にキャッチしたことからただの引き籠もりでは無いようだ。

受け取ったゴブリンの死体を早速解体しようとまた机に向かって作業し始めた。

ティアはいつものことだと言わんばかりに呆れたように息を吐いている。

 

「彼のやってる作業のおかげで色々助かることもあるんだけど…周りが見えなくなっちゃうのがたまにキズ…いややっぱりかなり迷惑なんだよね、本当に。」

 

そう言いながらそこらへんに落ちていた物体、犬顔…コボルトの死体の背中から着ていった。

…着る?着れるんだそれ。

 

「ほら、こんな感じにジュードの趣味は変装の道具になるんだよ。」

 

見た目がコボルトなのにティアの声なのでどういう反応すればいいのか困る。

それからそこそこ大きいコボルト(中身ティア)の体毛を堪能しつつケラントが帰ってくるのを待った。

 

ゴブリンの死体は45シルバーと2カパーになった。

なんでも死体の致命傷が首の傷だけで外見は綺麗だったので45シルバー程らしい、値段は決めてないらしいが綺麗な状態なら高く買い取ってくれるらしい。

2カパーはおまけらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は今花通りと呼ばれている通りに店を構えているシェリーの酒場で、僕達より先輩義勇兵の人達から情報を仕入れている。

仕入れていると言ってもお酒を飲んで気分のいい人…たまに悪い酔い方をしてる人もいるから気分が悪くなることもある。

今回僕達は初めてゴブリンを倒した。

でもこれで全て解決とはいかない。

モクゾーとランタとハルヒロは少し落ち込んでいるというよりは初めて殺したことへの耐性が少しでも付いてくれると嬉しい。

でもシホルとユメ、特にシホルは僕達の中で一番ショックを受けているように見えた。

今日みたいなことはこれからも続く、出来れば森以外でも安全に…とは言わないけどもう少し僕達でも簡単にゴブリンを倒せる手頃な狩場はないか聞いて回っていた。

集めた情報を短くすると。

 

「ゴブリン?ゴブリン狩るぐらいならコボルトの方が儲かるぞ」

 

とか

 

「ゴブリンも狩れないようなら義勇兵をやめたほうがいいぜ」

 

とか

 

「あらァ?あなた可愛い顔してるじゃない、どう?この後私と少しお話でも」

 

…とか

何人にも聞いたがこれといった情報を手に入れられず次の義勇兵に話を聞きに行った。

 

「ゴブリンねぇ…ここから少し行った先にダムローって言う街の跡地があってそこは新市街旧市街に別れててな初心者なら旧市街に行ってみればいい。まぁそこで死んじまっちゃおしまいだがな。」

 

ダムロー…今日聞いた中では一番有力な情報だ。

詳しく聞こうとすると僕達の会話を聞いていたのだろう、隣に座っていた義勇兵の男が肩を小突いてきた。

 

「ここだけの話だがな、ダムローについて詳しく聞きたいなら奥のテーブルを見てみな」

 

言われるがままに店内の奥の方を見てみた。

騒がしい周りの雰囲気の中、その人物がいる周りだけポッカリと穴が空いてるかのように人がいなかった。

 

「あの席に座ってる奴はな、いつもは違うんだがみんな黒いローブで全身を隠しちまってる奴は皆から裏の情報屋って呼ばれててな、信じられないことに奴の情報はかなり質の良いものでな、俺もよく利用させてもらってんだよ。」

 

詳しく聞きたきゃ自分で聞いてきな!、そう言って男は酒を一気に飲んだ。

短くお礼だけ言って言われた通りに黒ローブの人物まで近づいた。

 

「少しいいかな?話がしたいんだ」

「…別に」

 

それじゃあと人物…情報屋の正面に座る。

全体的に小柄でどちらかといえば子共だと思う体格だなっ感じだったて。

少し周りの視線がこっちに向いていたがすぐに興味を無くしたのかまた酒を飲んだりしはじめた。

さて、あんまり時間掛けると帰るのが遅れるから率直に聞いて帰ろう。

 

「聞きたいことがあるんだ、ダムロー旧市街について教えて欲しい」

 

「…わかった」

 

情報屋は革袋の中から紙を取り出してテーブルの上に広げた。

 

「これは?」

 

「旧市街の地図、必要なもの」

 

そこからは詳しく教えてくれた。

この廃屋には最近ゴブリンの集団が縄張りにしているとか。

いざという時の逃げ道、横道の場所。

高く売れそうなものから近くにある食べれる植物について等色々と教えてくれた。

そこまで教えてもらってから思ってしまった。

情報料のことを。

でも情報屋は酒の一つを奢ってくれればいいと言ってきた。

何か悪いなと思いながら予想以上に出費してしまったのでお財布は軽くなってしまった。

でも帰るときに情報屋にまた、って言われて別れたのでまた会う機会があるのだろう。

そう思うと少し楽しみにしている自分に、お酒のせいかなっと理由をつけて帰路についた。

 

 

明日から新しい狩場にどう対応するかに考えながら宿舎に帰っていった。

 

 




はいすいません短い&ガバガバですはい
いや、このまま淡々とオリキャラだけだと自分の脳が限界でした。
さて今回の情報屋はオリ主ですはい。
これで一様マナトと面識ができたので彼らはこのあとも交流は続きます。
さて次回は来週の終わりぐらいに上げるはずです。
こんな自己満足の塊を見てくださっている人々に感謝を。
誤字報告していただいてありがたいのですがどこら辺が誤字なのか教えてもらえるとありがたいです
感想の返事はなるべく返せるよう努力します。
ではこのへんで
では~(・ω・)


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6人

空の境界イベントやってて遅れましたすいません(・ω・)
今回はオリ主、三人称視点で話が進みます。新キャラはないです。
アニメとかだと原作組がダムローで頑張ってる辺りです。
今回はオリオンとの接点ができるかも?
そんなに話は進みませんがそれでもよろしい方は( ^ω^)_凵 どうぞ
(・ω・)


 

この世界に酒があったのは良かったとしみじみ思う。

自分はそこまで酒に強いわけではなかったが、やはり仕事をしていると楽しくないことなってたくさんあるわけで、そのストレスをお酒を飲んで忘れようと上司と飲みに行ったりしたがあまり飲めない自分は次第に誘われなくなるわけで、結局一人酒になってしまったりと正直お酒を飲む時は思い出しては泣いたりもした。

 

まぁ何かと言うと忘れるために飲みに来るのが日課みたいになった。

この体でお酒飲んでも大丈夫なのか正直不安だがやはり欲求には勝てず飲みに来てしまう。

ケラントとかにはダムローの地図や情報などを初心者の義勇兵に売ってくると言ってきている。

ティアさんには外では絶対フードを取らないなら行ってもいいと。

ジュードさんは謎の肉の塊を渡され「これを誰かに毒見…いや試食してもらってきてくれると助かるんだけどなぁ」と言われてきた。

お金に関して言えば問題はない。

シェリーの酒場に来る前に義勇兵事務所のブリトニー所長に地図を渡したら依頼料として2ゴールドにもなった。

ブリトニーは

 

「確かに情報は自分で探すものだけど、死ぬよりはこっちで情報をまとめておいていざって時に必要だと私が思ったからこうやって貴方達に頼んでるのよ。2ゴールドでも安いと思ってるわ」

 

と言ってきた。

初仕事で既にそれなりのお金を手に入れたのでその場で義勇兵章を買って事務所を出た後、出店を物色しながら時間を潰して、今こうやって酒場に来て酒を飲んでいるのだが、やはり気になるのかチラチラこっちを見てくる義勇兵は多くはないがいる。

酒を飲んだ後に気づいたので飲むのを止めるべきかと思ったがそれはこの体のおかげというべきか全く酔わない。

正確には酔った気分になれないのだ。

まぁ味は感じれるのである程度妥協はした。

店員にオススメを頼んだらこのお酒が出てきたが、この甘酸っぱい感じはいいかもしれない。

ちびちび飲みながら一人の時間を楽しんでいた。

 

「少しいいかな?話がしたいんだ」

 

ん?とおもって顔を向けるとそこには少年がグラスを片手に近くにいた。

話?確か最近?の言葉だとナンパというものかと思ったがヘラヘラした態度じゃなかったので話ぐらいは良いかって感じでお喋りすることに。

 

彼、マナト君は見習い義勇兵でゴブリン相手に戦っているのだが、まだ自分を含むメンバー全員が戦闘慣れしてないので多くの敵が出てくると連携もできずにやられそうになるので、なんとか自分達が相手できる人数を的確に狙える狩場を探してるんだとか。

周りに聞いたとこダムローという場所が候補に出てきたこと。

そのダムローなどの情報を持っていると言われてる自分に聞きに来たと言うこと。

マナト君の話の内容をまとめたらこんな感じになった。

…まぁ地図を作ったのも自分、情報を集めたのも自分だから問題が起こっても自己責任ってことになるんだろうか。

言っても良いと思ってる自分ともしこれでマナト君に何かしら不利になるようなことがあった場合こっちに飛び火してこないかどうか、思うところはある。

でも何もしないというわけにもいかないのでダムロー旧市街地の全体図と最近のゴブリンの動き、ホフゴブリンの数と売れるもの、オルタナに帰るときに見かけたら採っておいたほうがいい植物等を話した。

言いすぎな気もしたがゴブリンの装備などは何も言ってないし、不測の事態になってもまだ見習いの彼らの言葉を信じる人が少ないから実害無しと判断した。

情報を渡した後マナト君は明日も早いからと言って帰っていった。

自分も日が出る前には帰ることにしてササッと帰った。

 

 

数日後、シェリーの酒場でマナト君にまた会った。

なんでも自分が渡した地図のおかげでここ数日はかなり稼げたのだとか。

それでなのかわからないがかなり機嫌が良さそうに見える。

その後は愚痴を聞かされることになった。

例えば

「いつ襲われるのかわからないのに皆の緊張感が足りない」

とか

「皆の気が抜け過ぎてるような気がする」

とか

「注意を促してもあまり真剣に捉えてる人がいない」

とか

これだけ聞くとどう良い方に向かってるのかわからないが、良い方に向かってるんだろう…多分。

まぁ愚痴だけ言われて何も言わないのもアレだったので一回痛い思いをすれば改めると思う的なことをそれとなく言っておいた。

それを聞いたマナト君はそうだといいけど、ボソッと言って帰っていった。

 

 

それから少しして違う人が自分から一席開けて座った。

長く綺麗な青い髪の女性で、髪だけなく容姿も素敵な女性だとチラ見して思った。

最近は髪を染めても似合うようになっているのだろうかと心の中で思いながら、またちびちびと酒を飲んでいた。

女性は少ししたらすぐ帰っていったがこちらをチラチラ見ていたような気がしたのだが、きっと気のせいだろうときにすることもなくそのまま地下に帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日はケラントに呼ばれた。

何事かと思ったらどうやら仕事の話らしい。

 

「前回と違って今回は暗黒ギルドからの依頼だ。依頼の内容はこの紙に書いてある。内容を覚えたら絶対に燃やせよ?バレると面倒だからな」

 

そう言ってケラントは一枚の紙を渡してきた。

 

内応

裏切り者の殺害

 

対象

女性

 

期間

数日以内

 

報酬

30ゴールド60シルバー

 

 

 

「内容が書かれてないのはいつものことだ、多方ギルドの掟でも破ったんだろう、俺達には関係ねぇ話だ。今日中に行ってこい、いいな?」

 

そう確認するように言ってきた。

取り敢えず頷いておいてサッサと地上に行くことにした。

殺しの依頼が出るってことは余程強いのだろうか。

そんなことを考えながら移動することに。

 

この時の考えが間違ってるということを痛感した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜、オルタナのとある場所にて

 

「ハッハッはぁ」

 

その女性はオルタナの路地裏を必死に走っていた。

顔は恐怖に歪み、長かったであろう髪も所々泥がついている。

しかし右肩から左脇腹まで深く切り裂かれており、そこから血が溢れ出ていた。

急いで止血しなければ出血死で死ぬというのに一向に立ち止まろうとしない。

さらに奥へ、もっと遠くへと足を進めていく。

しかし遂に力尽き、その場で座り込んでしまう。

それでももっと遠くに、離れなければと必死にもがきながら這うように移動していく。

 

…人影が女性の前に現れる。

女性は恐る恐る顔を上げて、その人物を視界に捉えると表情が青ざめていく。

 

「あぁ、あああいやぁ!こ、来ないで!いや!いやぁ!。」

 

そう言いながらなんとか逃げようと今来た道を引き返し始めた。

だが血を流しすぎたのだろう、女性にはもう立つ力は残ってないようで必死に進もうと手を前に出していく。

全身黒いローブ姿の人物は一歩一歩ゆっくりとした足取りで女性に近づいてくる。

元々死に体の女性は少しするとパタリと動かなくなってしまった。

黒ローブの人物は、死んだと思ったのだろう近づいて女性の体を仰向けにしようと肩に手を掛けた。

 

しかしローブの人物はサッと後ろに飛んだ。

よく見ると女性は手にナイフを振り抜いた姿勢で固まっていた。

どうやら死んだふりをしていたようだ。

ローブの人物のフードの部分が浅くではあるが切られた跡がある。

 

「私はぁ!まだぁ!死ぬわけッゴホゴホ…には、いかない!」

 

そう言ってローブの人物に刺突を繰り出してきた。

動くたびに傷口から血が出るが、そんなの知らんと言わんばかりにナイフを振るう。

しかしローブの人物には掠ることもせず、振るったナイフは空を切るばかり。

その状態が少しの間続いたが、直ぐに状況は変わった。

ローブの人物が一瞬で女性の後ろに回ったかと思うと、膝に蹴りを放った。

元々死に体の女性に耐える力はもう無く、そのまま地面に膝をついてしまう。

ローブの人物は片手剣を構え、そのまま

 

 

 

女性の首を切り落とした。

 

 

 

ローブの人物は女性の頭部を大きめの革袋に入れたかと思うと女性の死体をそのままにして闇に消えていった。

 

 

 

 

 

後日オルタナではある出来事が起こった。

 

オリオンのメンバーの妻が殺された。

見つけたら報告するように。

短く、しかしその言葉は義勇兵の間で広まっていく。

しかし結局犯人は見つからずに終わるだろう。

 

…バカなことをしなければ、だが。

 




短いですはい、ごめんなさい。
空の境界イベやりながら書いてたのでどうしても雑に…
さて今回はオリ主の初殺人回でした。
オリオンのメンバーは今の所決めていますが、一様まずくなったらオリキャラ出すかと。
多分次回は来週以降になるかと思います。
こんな自己満足の塊のような小説ですが読んでくださる方がいる限りあげようかと思います。
評価、感想ありがとうございます。(>_<)
感想は返せるときに返すので遅くなってしまうかもしれませんが、許してください!

今回はこの辺で(´・ω・`)
では(・ω・)


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7人

遅くなりました、すいません。
今回かなり短いです。
次回!次回はなんとかモチベ上げるんで!
(´Д`)



今回はオリ主で話が進んでいきます。
そろそろ原作組にとっては運命の時が…
では、どうぞ~(・ω・)


現在、オルタナで前回の仕事の影響かどうか不明だが、ケラントには暫く地上で出歩くなと言われてギルドの中をダラダラと過ごしていたらジュードに見つかって、お願いをされてしまった。

 

「前回君が持って帰ってきたゴブリンんお試着をして欲しいんだ。だからさ、ちょっとダムローまで行ってきてくれるかな?」

 

その後は有無を言わさず革袋(ゴブ入り)を渡されそのまま放り出されてしまった。

…まぁ酒場は地下にも酒場はあるんだけどね、高いんだよこれがまた。

例えばシェリーの酒場にある酒が25カパーだとすると、地下の相場は大体1シルバー20カパー程もする。

だからこそ飲むなら上で飲んだほうが安く済む。

なのでこのままダラダラするぐらいならいっかぐらいの気持ちでダムローに向かった。

 

 

 

森に入ってすぐに革袋からゴブリンを取り出して着る。

…うん、服の上からなのに違和感がないのはなんでだろう。

ここばかりは考えてもわからないので気にしないことにしよう…うん。

取り敢えずダムローに行こうそうしよう。

 

そうしてよく考えずにダムローまで走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数日経過~

 

 

 

うん、彼らは知能は確かに高いんだけど……

 

「『「ギャギャギャギャギャ!!」』」

 

…警戒心が無いんだね。

ここ数日で私は森で兎っぽい生き物や、鹿みたいな生き物を捕まえては周りのゴブリンに配って回る(食べきれないから)ことをしていたのだが、ある程度ではあるが大体同じ対応をされる。

 

肉を渡す→喜ぶ(*´∀`*)→どこかに行く→お酒と仲間を連れてくる(・∀・)人(・∀・)ナカーマ→宴会

 

うん、なんでだろう。

ゴブリンは血縁関係を大事にしている傾向があるって聞いてはいたが、まさかここまでだとは思わなかった。

それに知らないうちにどんどん人数が増えてくる。

最初は小さな廃屋でひっそりと楽しんでいたのだが、今では教会跡地でゴブリン30人前後にまで膨れ上がっていた。

 

廃屋の屋根の上で飲んでいる者。

焚き火を囲んで楽しそうに駄弁る者。

集団から距離を取り一人ひっそりと飲んでいる者。

 

皆顔はパッと見は同じだが、こうやって直で見てみると、彼らも生きているんだと実感させられる。

何年も彼らと人間は争ってきたのに、この光景を見てしまうと彼らも私達と大して変わらないように見えてしまうのは、私だけなのだろうか。

 

 

…取り敢えず私が獲ってきた食料に勝手に触っている輩を排除しなくては。

そう思い縄を持って不届き者に近づくことにした。

 

 

翌朝、協会跡地には天井からぶら下がってるホフゴブリンが居たとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

義勇兵、それも見習いともなると、私が知ってる限りだとマナト君達ぐらいだろう。

あの銀髪の少年…確かレンジ君だったか。

レンジ君は私より後の方…それでも随分早いらしいが義勇兵章を買ったと噂で耳にした。

要するに何が言いたいのかというと、ダムローに来る義勇兵は、ひょっとしてマナト君達だけではないだろうか。

いや、近くまで来る義勇兵はいるが、近づくだけでダムローに入ろうとはしない。

この数日でマナト君達のことを見かけることも数回だがあった。

だが彼らは…お世辞にも上手くいってるとは、私には思えなかった。

まず戦士の大男、彼は確かにパワーはあるように見えるが、一回の攻撃が大振りで一回一回の隙が大きいように思えた。

暗黒騎士のパーマ?っぽい髪型の彼は、良く言っても遊撃要員、悪く言ってチームの連携を乱しているように思える。

こっちは攻撃が弱くて一体倒すのに時間が掛かり過ぎている。

欲を言えば速さはそれなりにあるので、この調子でやっていけば良い方向に向かっていく…と思っている。

盗賊の彼は、まぁ良くやってると思う。

彼は基本的に相手の死角から襲うことを心得ているのだろう。

スキルも良く当たってる…が少しスキルに頼りすぎという印象を覚えた。

魔法使いの彼女は、あまり魔法の命中率が良くない様に見えた。

10回放って2回外す。

これだけなら良いのだが、攻撃魔法を行わないことから、覚えてないのだろう。

完全に足止めしか出来ない…まぁ周りもそれで良いと思っているの問題だろう。

狩人の彼女は…彼女は本当に狩人なのだろうか。

弓が当てられないからなのだろうか、剣鉈で戦ってるところが目立つ。

確かケラントは狩人のスキルの中に弓の命中率が上がるらしいのだが、覚えてもあまり効果は皆無だろう。

最後にマナト君、まぁ彼らの中では一番よくやっているだろう。

周りをよく見てるし、前衛にもなってる。

このチームは彼一人で何役もこなしているからこそ上手く立ち回ってこれたのだろう。

故に。

ここで私が手を出すのは、本当はマズイ事なのかもしれない。

でも彼らはどこかで壁に当たった時、確実に誰か失うだろう。

 

 

さて、ここまでの流れで何が言いたいのかというと。

 

私が少し相手をして、如何に彼らが危ない状態にあるのか教えようという親切心でやることだ。

決して彼らが憎くて殺るわけじゃない。

これは必要な事なんだ。

そう自分に言い聞かせて彼らの前に降り立った。

 

 

 




はい中途半端でさらにガバガバ、文才が無いって辛いですね!
さて、ここまで遅くなったのには色々と訳がありましてですね。
いや、違うんですよ。Fate/goのイベントで何故か友人がセイバー式さん当てたりとか。
それがショックで寝込んでたとか、けしてそんなことではなくて…
次回は希望観測でよろしいなら来週には…上げたい。
次回でハルヒロ達にどんな未来が訪れるのか…首を長くしてお待ちください。


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8人

お待たせしました。
ある程度は書いていたのですがなんかこれじゃない感が出てしまい書き直してました。
今回はハルヒロ、三人称視点?です。
スマホでやったので文章がかなりおかしいことになってるかも…
時間空けすぎてかなり違和感があるかもです。
それでも良いと言う方はどうぞ。
では(・ω・)


俺達は、いつもと変わらない、そう変わらないはずだった。

 

少し前にマナトの提案でダムロー旧市街を狩場に変えた。

元々森の中でゴブリンを探すのには少し、いやかなりキツイ。

一体探すのだって地道に探し続けなきゃいけない、なんとか見つけたとしても2~3体、それも周りの視界を木々が遮りお世辞にも戦いやすいとは言えない。

まだ戦い慣れてない俺達には、狩場を変えることは良かったと俺は思っている。

マナトは、俺達が眠っている間で酒場などで情報を集めてきてくれていた。

先輩義勇兵や街の人等に色々と聞いてきたらしい。

その話の時にどんな人がいたのかも、夜に少しだけ話してくれた。

その人は全身をローブを着ていて顔は見えないけど、声が高いから多分女の子じゃないかなって言っていた。

その子にダムローの情報を沢山教えてもらったこと。

自分の愚痴を嫌そうな雰囲気を出すことなく聞いてくれたこと。

他愛ない話だったけど、マナトは満足していたと話してくれた。

マナトはその子にダムロー旧市街の地図を貰ったらしい。

その他にも周りに生えてる植物で食べれる物、お金になる物とかを教えてもらったらと言っていた。

 

ダムロー旧市街地最初の成果は7シルバーと40カパーだった。

ゴブリンの手荷物と情報にあった植物等を売ってこの成果だ。

正直ゴブリンより植物の方が高く売れたような気がするけど、取れる量に限りがあって、あんまり採取し過ぎるとその場所に生えなくなってしまう物等もあると教えてもらったとマナトは言っていた。

 

俺達はそのまま順調に、順調すぎるくらい稼げた。

初めて森に入ってゴブリンを見て感じた恐怖や緊張感はそこまで感じるようにはならなかった。

前の自分より成長しているのだと思い、少し自分が大きくなったと思っていた。

皆はどうだったのかは解らない。

でも一人、一人だけなら解る。

マナトだ。

マナトは俺達が浮かれている間も、皆で夕食を食べている時も、少し疲れた表情と小さく溜め息ををする。

心配になってマナトに聞いても大丈夫、ちょっと疲れてるだけとそれ以上聞いて欲しくないように振る舞う。

シホルやユメ、モクゾーはマナトの調子が悪いのではと心配していた。

ランタも、口には出さなかったが、心配はしている様子だった。

その証拠にいつもは一言余計なことを言って場の空気を悪くしたりするランタが余り不満等を言わなくなった。

まぁそれでも、ユメにちょっかい出したりしているので、よく見てないと解らない、そんな変化だ。

酒場で貰った地図を頼りに、ちょっとした探検感覚でダムローを歩く。

地図に書いてある内容と違ったりすることは殆ど無かった。

建物が壊されて脇道などが所々塞がっていたりしてるぐらいだった。

ゴブリンも、2~3体程なら同時に相手しても、そこまで危ないことは無かった。

無傷とまではいかなくても、殆ど軽症ですんでいた。

 

マナトにどれだけの負担が掛かっているとも知らずに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは突然だった。

俺達は少し早めの昼食にして、後2、3回狩りをしたら帰ろうとなってた。

大通りに屯していたゴブリン3体を倒した後だった。

ゴブリンは俺達を見つけた瞬間に逃げ出した。

マナトは危険だから追いかけずに放っておこう、て言っていたがランタはその意見に反対して、ゴブリンを追いかけて行ってしまった。

流石に一人にすることもできず、皆でランタを追いかけることになった。

ランタを見つけるのは簡単だった。

ゴブリン達が居たとこより少し離れた脇道でゴブリンと対峙していた。

槍を構えているゴブリンと円盾と片手剣で装備しているゴブリンはランタを前後で構えていた。

もう一体のクロスボウ持ちのゴブリンは槍持ちの後ろで俺達が入ってきたとことは反対の通路を警戒していた。

 

「ハルヒロとユメは盾持ちのゴブリンを、モクゾーは槍持ちのゴブリンを相手して、シホルは後ろでタイミングを見て魔法を使って。皆大丈夫、油断しなければやれない相手じゃない。落ち着いていこう!。」

 

マナトは指示を飛ばした後槍持ちのゴブリンに向かって走り出した。

それを追うようにモクゾー、ユメ、俺は走り出した。

まず俺達に背中を向けている盾持ちのゴブリンをマナトとモクゾーは横を走り通った。

急に横から飛び出してきた人に驚いた盾持ちは、そのまま比較的遅いモクゾーに片手剣を振るおうとする。

その隙だらけの背中にダガーを突き刺す。

盾持ちは声を上げることなく絶命してしまった。

上手くダガーが急所に当たったんだと思い俺はそのままマナト達の援護に走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからはあっという間だった。

残りの2体に3人ずつで戦ったので、倒すのは難しくなかった。

怪我したのも、最初に戦ってたランタだけだ。

 

「ランタ、何であんなことしたんだ、僕は待ってほしいって言ったよね?ねぇ、どうしてかな、説明してくれるよね?。」

 

「…。」

 

マナトは治療しながらランタに単独行動した理由を聞こうとしていたが、ランタ本人は黙りわ決め込んでいた。

何回か同じようにマナトが聞いていたが一向に喋る気配がない。

マナトは少し表情を歪めたが、それも一瞬だった。

 

「よし、今日はここまでにしよう。早めに帰って明日また来ればいいからね。」

 

そう言ってマナトはランタの治療を終わらせると来た道を引き返そうとして止まった。

 

マナトの視線の先に、ゴブリンがいた。

俺達にとってはいつもと変わらないゴブリンだと思ったけど、マナトは何の行動を起こす事もなく、ただただじっとゴブリンに視線を向けるだけだった。

どれぐらいたったか解らないけど、マナトは一歩後ろに下がって視線をこっちに向けた。

 

「…皆、反対側にゆっくり下がって。」

 

「はぁ!?マナトお前何言ってんだよ、たった一体だぞ!」

 

マナトは皆に下がるよう言ったけど、ランタは納得いかないとばかりに突っ掛かっている。

正直ランタが思うように何で今、引かなければならないのか気になってはいた。

それは俺だけじゃない。

ユメとシホルはどうしてかな?、て顔をしてる。

モクゾーは困惑してるようだが、半歩ほど後ろに下がったところを見ると、指示に従う姿勢をとっている。

ランタは、まぁ見て解る通り剣を抜いて今にもゴブリンに飛び掛かろうとしている。

俺は、不満がないと言えば嘘になるが、マナトが言ったんだから何かしら理由がある、そう思う。

どうやらランタ以外はここから移動することは文句はないとマナトは判断したのか、ゆっくりと後ろ歩きで下がってきた。

 

「おい、何で逃げんだよ、相手はたったの一体じゃねぇか、何をビビる必要があるんだよ。」

 

「さっきまで皆戦ってる時に、ランタが[大声]でスキルを言ってたよね、その音を聞きつけて他のゴブリンが来たら挟み込まれる形になる。それだけはまずい、だから一旦大通りに行ってそこで叩こう。無理して狭い所で戦う必要はないよ。」

 

マナトはランタにそう言うと、ランタは大声で、と言う部分でうぐっ、と少し後ろに仰け反って、頭を抱えた後

 

「…あーわかったよ解りました従うって、たく。」

 

渋々って感じだけど従うようだ。

それに内心安堵しつつ、一歩一歩ゆっくりと、下がった。

ゴブリンの正面にモクゾーとマナトが武器を構えて、ユメとシホル、ランタが大通りの方に向かっている。

俺は、いざって時のために中間辺りでゴブリンの様子を見ていた。

 

ゴブリンに動きはなかった。

ただずっと此方を見ていただけで大声で鳴くこともなかった。

順調にいっていた。

ランタはもう大通りに出るとこだ。

安心していた。

緊張感が無かったってことはないと思っていた。

でもきっと油断してたんだと思う。

その瞬間が訪れるまで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ランタが大通りに出た瞬間。

 

ランタは此方に吹っ飛んできた。

 

 

正直、最初はランタだとは思わなかった。

だが俺の目の前まで飛ばされた物体を目にした瞬間、特徴的な髪で気づいた。

 

「「きゃああ!」」

 

シホルとユメの悲鳴が聞こえて視線をそっちに向ける。

大通りの方からゴブリンの姿が見える。

モクゾーと同じかそれ以上の体格がある、ホフゴブリンが1体。

その周りに槍や剣、弩で武装したゴブリンが4~6体程、それと他のゴブリンより大柄なホフゴブリン2体が見える。

どうすればいいか解らなかったが、このままではユメとシホルが危ないと感じたのか、反射的に駆け出していた。

 

「皆、正面に走るんだ!ハルヒロとユメ、シホルは後ろのゴブリンを。

モクゾー、正面を頼む、あのゴブリンを倒せばそこから逃げられる。ランタを治療したら直ぐに加勢する、それまで皆、頑張ってくれ!」

 

マナトはランタの近くまで移動してランタの怪我の様子等を軽く確認してそう言ってきた。

皆不安そうだったけど、マナトの言葉に従って構え始めた。

 

 

 

生きるために。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

棍棒を持ったホフゴブリンの目の前で構えていたが、ゴブリン達は動く様子が無かった。

それどころかこちらすら見ていなかった。

視線の先、それは今モクゾーと対峙してる丸腰のゴブリンに向けられていた。

ゴブリン達が何を思って見ていたのかは解らなかった。

 

「ぎゃ、ぎゃぎゃがぎゃ」

 

そのゴブリンの集団の中の弩を持っていたゴブリンは、何か言うとゴブリン達は俺から距離をとるように、大通りの方に下がっていった…は?。

俺が唖然としていると

 

「…今のうちに反対側のゴブリンを倒そう、ユメとシホルはそのまま、ハルヒロはこっちに来て、モクゾーとランタの援護を。」

 

ランタの治療が終わったマナトはそのままユメとシホルのいる辺りまで下がった。

 

「へへ、さっさと倒して俺のヴァイスを稼いでやるぜ。」

 

…さっき吹っ飛ばされたやつの台詞と思えないほど、ランタは元気そうだった。

 

そのままランタ、モクゾー、俺はゴブリンに構えた。

正面にいるこのゴブリンは、近くに転がっていた剣ゴブの片手剣を拾い上げ、何回か振り回したらそのまま構えてきた。

 

「おらぁぁぁぁ!」

 

ランタは目の前のゴブリンが一瞬視線を剣に向けた瞬間、大声で叫びながら飛び出していった。

そのままゴブリンに向かって滅茶苦茶に剣を振り回した。

 

「おらおらおらおらおらぁっ!」

 

「…。」

 

ランタが滅茶苦茶に振ってる剣をゴブリンは左右に体をずらしながら避けていた。

今までのゴブリンなら大きく後ろに下がるか、剣などの武器で鍔迫り合いに持ち込んでいたはずだ。

ランタは既にこのゴブリンが手練れだというのを薄々感づいていたが、顔には出さなかったが内心戦慄していた。

そうしてゴブリンがランタに集中しているうちにゴブリンの後ろに迫る影があった。

 

 

ハルヒロだ。

ハルヒロはランタがゴブリンの注意を引いてる間にゴブリンの背後まで忍び寄っていた。

そのまま一気にゴブリンの背中に向けてダガーを突き出した。

しかし、当たると思った攻撃はゴブリンがハルヒロの上を通りすぎるように後ろに跳ぶことによって避けられてしまう。

ゴブリンは着地と同時にハルヒロに向かって駆け出した。

ゴブリンは走りながら地面に落ちていた角材を剣を持っていない手で拾い、そのままの勢いのままに片手剣をハルヒロに投げつけた。

 

「うわぁ!」

 

「ばっか!お前、ハルヒロぉ!!」

 

しかし剣はハルヒロの頭よりちょい上を通り過ぎてランタに向かって飛んでいった。

ランタが剣を屈んで避けたのを確認したハルヒロは正面に向き直った。

 

既にゴブリンが角材を振り上げているところだった。

ランタに気が向いてしまい、一瞬ゴブリンのことを忘れていたのだ。

咄嗟に避けようとするが、遅い。

角材はそのままハルヒロの左手に直撃、ハルヒロは痛みに耐えきれずダガーを落としてしまう。

左手を抑えながら、膝を着いてしまったハルヒロにゴブリンはもう一度角材を振り上げた。

しかし振り下ろす直前にゴブリンはその場から飛び退いて自分に向かって放たれた斬撃を避ける。

自身の横薙ぎに振るわれた大剣を避けられたことにモクゾーは少し驚いたが、そのままハルヒロの前に庇う様に構える。その内にランタがハルヒロを引きずりながらマナトの方まで向かう。

モクゾーは後ろで引きずる音が少し遠退いたのを確認し、ゴブリンに向かって走り出した。走ってる拍子に何か蹴飛ばしたような気がしたが、そんな事は気にしないとばかりだ。

 

「ふもぉぉぉぉぉ!!」

 

走りながら大剣を左斜めから強烈な斬撃を放つ。

大振りな攻撃は避けられてしまうが、モクゾーは諦めずに連続で斬撃を放つ。

ゴブリンは屈んで、又は後ろに跳んで避けていた。

その結果、少しずつだが大通りの方にゴブリンは下がっていた。

これに続く様にモクゾーの後ろにいたマナト達はモクゾーの後を追っていた。

後少し、そうモクゾーが思っていた、いやしまった隙を突くようにゴブリンがモクゾーに突撃する。

姿勢を低くしていたゴブリンが自分に向かってくるのをモクゾーは突きの姿勢を取る事で応じた。

剣の間合いに入った瞬間、モクゾーは突きを放つ。

今までの攻撃の中でも一番の動きだと、何様だと思えるようなことを治療を終えたハルヒロは思ってしまった。

 

そのハルヒロが思った一番の攻撃は、ハルヒロの視界から消えた事によって、終わる。

 

 

ゴブリンはモクゾーの突きを角材を地面に突き刺し、即席の足場を作り、跳ぶことによって避けたのだ。

モクゾーは慌てて上を見上げた時に見たもの。

 

それは先程モクゾーが蹴飛ばした物体、円盾だった。

普通なら、気付くはずの事だが、目の前のゴブリンで頭が一杯だったからだろう、蹴飛ばしたのが円盾だと気付かなかったのだ。

円盾はそのままモクゾーの顔に直撃、子供程の身長だったとしても、体重+落下の勢いが合わさってか、痛みにモクゾーは尻餅を着いてしまった。

円盾を正面に構えたまま、ゴブリンはランタに向けて走り出す。

ランタは慌てて剣を滅茶苦茶に振り回すが、ゴブリンには一回も当たることなく、通りすぎ様に足払いされてしまった。

その隙にマナト達の近くまで来てしまっていた。

ハルヒロの治療は終わっているが、先程ゴブリンからの攻撃でダガーを落としていた。

ユメとシホルはマナトより後ろに居たため間に合わない。

必然的にマナトが対応するしかない。

マナトはゴブリンがショートスタッフの間合いに入るのを待った。

ゴブリンは先程から変わらず円盾を正面に構えた状態のまま直進してきていた。

ゴブリンが近づいた時、マナトはスキル、強打を放つ。

強打はゴブリンの円盾に直撃し、走っていたゴブリンの速度を落とすことに成功すると、そのままの勢いで左足で円盾を蹴り上げ二、三歩下がる。

マナトはゴブリンの円盾蹴り上げたが、ゴブリンが円盾を手放すこともなく、体勢が少し崩れる程度だった。

 

隙、隙はあった。が、マナトにはその隙を突くことができずにいた。

 

(後ろにいるゴブリンの数が足りない…何処に?)

 

先程までいたゴブリンのうちホフゴブリン1体の姿が見えてなかった。

弩を持つゴブリンは此方を狙っておらず、ダランと腕から力なく持つだけだった。

他のゴブリンもほとんど同じで、視線は向いているが緊張感みたいなものがなかった。

一見、やる気の無いように見えてしまう。

その隙に何とか此処から出たい、そう思っていても状況は芳しくない。

 

ハルヒロは左手に打撃をうけて武器を落としてしまった。ランタはあれだけ怪我をしたのにまだ余力を残してる様に見える。

モクゾーは鼻から血が出ているが、戦闘は可能そうだ。

シホルとユメは後ろにいたが、顔には疲れが見える。

これ以上は不味い、誰だって解る事だ。

ましてや目の前に敵がいるのに考えるのは致命的な隙のはず…そこまで考えて視界の端で変化が起きる。

 

何年もの月日でボロボロだった建物の壁が崩れる。

それだけだったら大した…いや十分大したことだが、壁が壊れた原因が問題だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…それは深い緑色のゴブリン…ホフゴブリンだった。

ホフゴブリンが現れたのもだが、位置も悪かった。

 

ホフゴブリンが現れたのはマナトの右側の建物、要するに目と鼻の先にいた。

 

ホフゴブリンが右手に持つ棍棒が掬い上げるように振られる。

 

 

 

声が聞こえる。

 

 

 

マナトの意識は、そこまでだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ガバガバ…すみません…死因違う?そういうものです。
中途半端ですが、今回はここまで。
次回は時間が進みいきなりサイリン鉱山編に…これ以上絡ませられないの。すみませんね。
次話も時間かかりそうですが、何とか上げようと思ってます。
修正あるかも…
ではまた(^ω^)


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9人

割とお久し振りです
もう完全に内容忘れてましたが、3ヶ月掛ければ取り合えず1話は出来ることが解ったこの頃
なんとか年内に投稿できた…
次は本当に未定です
兎に角、どうぞ(´・ω・`)






訂正、3ヶ月⬅半年間でした
ご指摘ありがとうございました_(._.)_


オルタナより北西に8キロ程の場所に、とある鉱山がある。

 

サイリン鉱山

 

かつて人の国、アラバキア王国の管理下にあったが、現在ではコボルドと呼ばれる犬頭の人型種族に占拠されている

 

現在確認できてるだけで10階層程の鉱山だ

 

サイリン鉱山に生息しているコボルトは、実力が物を言う一種の階級制の社会構成が出来ており、上下関係がはっきりしている

 

レッサーやらワーカーやらエルダーの順で階級が変わってくる

その中でも異常な個体はいる

 

斑模様のコボルト、デッドスポット

コボルトとは思えない大型で、その力はオークをも超えるのでは、と噂される程の相手

現にオークに勝つことが出来た義勇兵が束になっても倒すことが敵わない相手である

これに対し、オルタナ辺境軍義勇兵団レッドムーン事務所の所長兼ホストのブリトニーは賞金を懸けることによって強力な義勇兵にデッドスポットの討伐にメリットがあると思わせるのと同時にサイリン鉱山に行く義勇兵に注意を促すことで対処しようとした

 

…が今現在までデッドスポットの討伐の報告はない

それどころか、逆に義勇兵の被害が拡大しているのが現状だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて何故今そんな話をしているかというと…

 

 

 

 

「グルァァァァ!!!」

 

 

 

 

 

 

…問題のデッドスポットに追われているからだ

 

どうしてこうなったのかを語るには数日前の出来事のせいだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分がダムローから帰って来たその日にケラントにお使いを頼まれたのが全ての始まりだった

 

 

「嬢ちゃん、ちょっとサイリン鉱山に行って来てくれないか?」

 

 

まるで買い物を頼むかのように軽いノリで言ってきた

正直内心どういうことなの?と軽くパニックになったが、この体は相変わらずの無表情

そのお陰なのかそれが問題だったのか、ケラントは了承と受け取ったらしく、そうか、良かったと満足そうな顔をしていた

 

 

「詳しい内容はシェリーの酒場で待たせている。

今回は一人だと厳しいから、待ってる奴と一緒に行ってくるんだぞ、いいな?」

 

 

 

どうやら今回は自分一人ではなく同行者が居るらしい

それはいいのだが、問題がある

 

そう、この体だ

この体、本当に感情が表に出ないのだ

 

初対面で無表情、それも殆ど喋らない

はっきり言って意志の疎通も出来ない

これは案外面倒なことになりそうだな、と心の中で考えているだけにしといた

 

楽しみよりも、居酒屋に対して知らない上司と飲みに行った時の変に緊張する感覚を感じながら、シェリーの酒場に向かうことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シェリーの酒場

 

 

宿屋街にほど近い飲み屋街の入口あたりにある、かなり大きく、安い、庶民的な酒場だ。

酒場は今日も多くの義勇兵達が店内にいる。

 

今日の稼ぎが良かったのか、大声で笑いあってる者、テーブルを囲んで何やら神妙な顔つきではなしあってる者、カウンターで一人虚空に杯を掲げ、物思いに耽っている者など、様々だった。

出入口と二階は賑わいを見せているのに、ある場所だけ薄暗い空気な場所がある

 

その人物は、全身をローブで隠しているため、性別処か何者なのか、解らない。

 

そして近付くなと態度で示していた

実際店内の奥はテーブルは埋まっていても、奥のカウンターに座っている者はいない。

 

その人物の横にいつの間にか小柄な人物が座っていた

店内の義勇兵の誰にも気づかれる事無く、まるで最初から座っていたかの用に振る舞っていた

 

「…来たか、遅かったな」

 

そう言いつつ同行者は、レモネードを2つ、店員に注文をしていた

 

「お前のことはケラントの大将から大体聞いてる、だから自己紹介なんて面倒事はしなくていい」

 

顔は見えないが心底面倒くさい、そういう顔してそうだ、そう思った

同行者は手元にある酒を少し飲むと、視線だけ此方に向けてきた

 

「俺の名前はランドン、短い間だが…まぁ足を引っ張らない程度に頑張れよ」

 

そのまま喉を潤す為なのか、また酒をチビチビ飲み始めた

そうこうしていると、頼んでいたレモネードが届く

 

それを小柄な人物の前に、ランドンは置く

飲め、という事らしい

 

乾杯は、無かった

 

どうやらそういう気分ではないらしい

 

 

 

 

 

 

ランドンが、2杯目の酒を飲み始めた時、漸く依頼の話になった

 

「依頼自体は簡単だ…面倒なだけ、本当に」

 

そう言いつつ懐からカウンターに1枚の紙を置いた

 

「依頼の内容は、サイリン鉱山に行って犬頭野郎がせっせと集めた鉱石を盗ってくる、これだけだ。

オルタナまでの行き帰りは荷車でやる、鉱石の量は指定されてないが、多いに越したことはないからな出来るだけ盗るぞ」

 

そう言って重なった紙を懐に戻し、またビールを飲みだした

 

「今の説明で、大丈夫だろうな?てか、大丈夫じゃないと困るんだが…まぁいい、出発は明後日の早朝、外壁で合流だ。良いな?言ったからな?もう言わねーからちゃんと覚えとけよ」

 

話は終わりだ、そう言ってランドンは2シルバーをカウンターに置いて出ていった

 

 

 

自分も特に飲む気分でも無かったので店を出た。

二階がやけに騒がしかった気がするが、自分には関係ないことだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌々日の朝、自分は守衛にバレないよう外に出て、外壁の回りを歩いていた

最前線といっても、早朝は気が緩みやすいのか、守衛に気づかれる事無く、簡単に通り抜けられた

 

門から少し歩いた場所に、巧く木の枝等で隠されている 荷台を見つけた

 

近づいて、荷台を見る

 

荷台は木材製だったが、腐食等は見つからない、細かな傷がある程度だった

 

その際一通り回りを見渡したが、ランドンはまだ来てないようだったので荷台に積んである革袋の上で寝転がって待つことにした

 

 

 

暫くすると、足音が近づいてきた

 

「…ん?なんだお前、もう来てたのか。俺はもう少し遅いと思ってたんだがなぁ…ま、いいさ。さっさと行って帰るぞ」

 

昨日とは違い、防具を着けてきたらしい、ランドンの姿

 

鉄製の鎧にバケツをひっくり返したような兜を身に付けて出て来た

 

鉄製の鎧は所々欠けたりして小さな傷が意外に目立つ

 

ランドンの武器もそうだ

彼の腰に下げている手斧が2つ、背中に背負っている短槍が数本、外見からの判断だが、どちらもオーダーメイドではなく、そこら辺の鍛冶屋で売っている物と大差ない用に見えた

 

 

そのまま荷台に手をかけて、こちらに視線を向けてきた

 

 

「今のうちに忘れもんないか確認しろよ?後で取りに戻るなんてめんどいことしたくないからな。」

 

早めになぁ、と言ってランドンは地面に座り込んだ

 

…ありがたがったが、もう荷物の確認は終わっていたので問題ないと伝えた。

 

そして自分らはサイリン鉱山に向けて出発した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、自分はこの世界に来てからまだ動物等は比較的小型のどちらかといえば可愛らしい感じの動物しか見ていない

 

 

しかし、その中の殆どはテレビ等の画面の向こう側に写っていた動物に酷似していた

 

だが、今荷台を引いているこのデカイ生物はなんだ?

 

外見だけなら、鳥と言えるだろう

しかし自分の知ってる鳥とは大きさが違う

 

自分が謎の鳥

この生物はストルーチと言うらしい

 

基本的に荒野で棲息しているのが多く人間に品種改良された個体は騎乗したり出来る

…オークもこのストルーチを飼育し、騎兵擬きのような姿も確認されている

 

1日に長距離移動が可能だが酷使すると逃げてしまう…と

 

しかし今自分達を引いている個体は違う

 

コイツはケラントの大将が育てたので、大抵のことでは逃げ出さないし、従順だと

 

体格も大型で体力もあるあとそこそこ自衛出来るほど力もある

 

その代わり速度はあんまり早くないらしい

 

 

ただ、何故かケラントのことを嫌っていて姿を見かけるだけで逃げ出すらしい

 

理由は…飼育の仕方が問題だったとみんな思っているらしい

 

まぁ普通と違うってことはそれ相応のことをされたのだろう

 

 

目の前のストルーチも、心無しか怯え始めてきた

 

…名前だけでもこの反応なのか、なんか可哀想になってきた

 

その後も面倒と言いながら声をかけてくるランドンと少し速度が上がったストルーチと共にサイリン鉱山に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、お前はそこらへんで適当に時間潰してろ」

 

ランドンがストルーチにそう言って荷台から外す

 

ストルーチはこちらを見た後、森の中に消えていった

 

 

「あいつは利口だから、ああ言っておけば帰ってくるし、荷台の見張りもしてくれる。おら、サッサと行くぞただでさえ面倒なんだから」

 

ランドンは荷台から革袋を取り出すと、そのままサイリン鉱山の中に向かっていた

 

後を追うように付いて行く

 

最初に目に映るのは、闇

 

中は薄暗く、地下街のようにヒカリバナが道を照らしているもののギッシリと敷き詰められるようにヒカリバナがあるわけでなく、場所によっては見えない場所もあった

 

「まずは下に降りる必要がある。階層の移動は井戸を使うから昇るのも降りるのも時間がかかる、急いでいくぞ」

 

ランドンはそう言った瞬間、手斧を片方持ちながら、走り出した

 

急に走り出したので、一瞬距離が開いたがすぐ追いつくことができた

 

そのまま少し走っていると、前方で動くものが見えた

 

 

近づくにつれて姿がはっきりしてきた

 

毛むくじゃらの体

 

長い耳、鋭い歯

 

犬顔のモンスター

 

コボルトだ

 

まだ一層だから、レッサーコボルトだろう

4匹程のコボルトは、こちらに気づいて雄叫びを上げながら向かってくる

 

ランドンはまず持っていた手斧を先頭のコボルトに向けて投げる

 

手斧は先頭のコボルトの胸辺りに深々と刺さって、そのまま倒れた

 

目の前で仲間が死んだことによって、一瞬コボルト達の足が止まった

その隙にランドンはもうコボルト達の前まで移動していた

 

走りながら片方の手斧を抜き、そのまま上段からコボルトの一体を叩き切る

 

胸辺りに刺さっていた手斧を力任せに引き抜き、右から迫るシャベルの大振りを手斧で逸らし、隙が大きくなったコボルトの首を掻っ切る

 

そのままの勢いのままに手斧を横薙ぎに振るい、コボルトの腹を切り裂く

コボルトが怯んだ瞬間にコボルトの首を手斧で切断した

 

一息つく間もなく、ランドンは自分を担いで走り出した

 

「時間を掛けすぎた、すぐに他の犬面が此方にやって来やがる」

 

と言うのと同時に奥の方から何かの足音が近づいてきた

 

何故か面倒と言いながら自分を担いで走っているランドンと一緒に、サイリン鉱山の奥に進んでいった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どれぐらい走り回っていたか解らないが、井戸を二、三回程は降りたところだと思う

何度かコボルトに遭遇したものの、足は対して早くなく、簡単に追跡を振り切れた

 

ランドンと自分はその後コボルトに遭遇することなく、進んでいった

 

「…着いたぞ、ここから見えるだろ?あれが依頼の物が置いてある集積所だ」

 

ランドンはそう言うと横穴の一つを指差した

 

 

横穴の先は下に人一人が通れる程の穴が空いており、下が覗けるようになっていた、覗いてみると、真下に木材製の掘っ建て小屋に大量の鉱石と、横でせっせとコボルトが荷車に鉱石を運び入れたりしている姿が見えた

 

「コボルト共は一度ここに鉱石を集めた後に、その先の精錬所に運んでやがるのさ。

さぁ、ささっと片付けるぞ、よく見ろよ?あの小屋の上で偉そうにしてるのが、エルダーっつう個体だ、あれは俺が殺っておくから、お前は取り巻きのレッサーを相手してろ、解ったな?」

 

小屋の回りには、確かにランドンのいった通りに、レッサーとエルダーが居た

 

エルダーは小屋の出入り口で、時々回りを見渡していたが、それだけだった

 

問題はレッサーの方だ

 

確かにレッサーはエルダーよりは弱い

だが数が多い

 

小屋の回りにはレッサーは見たところ3~4体程しか見えないが、鉱石を運んでくる頻度が問題だった

 

さっき運んで来たばかりなのに、もう次の荷車が着いていた

 

これでは、いざ乱戦になってしまった時にかなりの数のコボルトを相手にしなければならなくなる

 

暫く様子見してみても良いかとランドンに聞いた

 

ランドンは嫌そうな顔をしたものの、すぐに表情を変えて、頷いた

 

暫く自分達はその横穴の中で休憩がてら、観察を始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

観察して解ったことは二つ

一つは体感で約3分程で次の荷車が来て、その回りに3体~多くて5体のコボルトが一緒に来ること

もう一つは、荷車と一緒に来るのは、レッサーのみ、という事

 

幸い、レッサー達の装備はピッケルやシャベル等の採掘用の装備のみで、弩等の装備は一切なし

身を守る防具も着けてない

 

「少し計画を変更するぞ、良いな?」

 

ランドンはそう言って計画とやらを話始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

掘っ建て小屋の屋根に陣取っていたエルダーに向けて手斧を投擲

 

頭部に何も着けてないエルダーの頭上に吸い込まれるように命中

 

エルダーの顔の鼻辺りまで深く切り裂いたところで手斧は止まった

 

エルダーはそのままゆっくりと倒れる…前に上から降りてきた人影に抱えられ、仰向けに寝かせられた

 

人影…ランドンはエルダーの頭部に刺さっている手斧を引き抜き、エルダーの亡骸で血を拭ってから足で踏みつけ、屋根の一部を破壊、中に入っていった

 

中に入ったら革袋をの中に鉱石を詰め込み、それをランドンが降りるために使った道具のロープに巻き付け、二~三回ロープを揺らし、合図を送る

 

そうすると鉱石を積めた革袋は少しずつだが上に上がっていき、屋根に引っ掛かったりしながらもなんとか上まで持っていけた

 

その作業を何回か繰り返し、革袋が無くなったので、床に謎の液体をバラ撒いたランドンはロープに掴まる

 

外が段々騒がしくなってたが、そんなの知らんとばかりに引き上げられてく

 

小屋の中に漸く入ってきたコボルトは、鉱石が無くなっているのに驚く前に、上から燃える球体が床に落ちた瞬間に、一匹も漏れる事無く燃やされた

 

 

その後その小屋がまだ、集積所として機能しているかは

別の話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰りは楽と言えば楽ではあった

革袋四個分の鉱石が手に入り、後は帰るだけだった

 

自分が革袋を持たされてなければ

 

ランドンは筋力アップのためなどと言い、小屋の一部であったろう木材の板の上に革袋を積めていき、ロープで固定した

そしてそのロープを此方に笑顔で渡してきた

 

そうして途中でコボルトに襲われる事もなく、出口まで到着

 

井戸を通る時は、流石に無理なのでランドンが手伝ってくれたが、それ以外は全くといって良いほど何もしなかった

 

出口に着いた、と言っても肝心のストルーチが居なければ帰れないので、ストルーチを探す

辺りを見渡したら案外近くにストルーチは居た

 

呑気に地面に寝転がって、眠っていた

 

起こす前に詰め込むぞ、とランドンが荷台に革袋を入れながら言ってきた

作業事態は数分も掛からずに終わり、ランドンはストルーチに近づいて…その頭を思いっきり蹴飛ばした

ストルーチはゆっくりと目を開けて…立ったが、ふらふらしていた

何とも言えない空気を自分が感じていたら、ランドンがストルーチを引っ張り、荷台に繋げる

 

「ほら、帰るぞ。もうすぐ夜になる、そうなると流石に二人じゃ厳しいからな、さっさと街にに戻るぞ」

 

そう言ってランドンはストルーチに動くよう促し、ゆっくりと動き出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これじゃ依頼金は払えんの、出直してきな」

 

そう言って依頼主の鍛冶屋の店主のドワーフはシッシと手でどっかに行くように促す

 

「はぁ?何でだよ。依頼は鉱石を持ってくることだろ?何で駄目なんだよ」

 

ランドンは地下街まで持ってきた革袋四個分の鉱石を指差しながら、ドワーフに詰め寄る

 

「何でってお前さん、よくこの鉱石を見ろ、ワシが頼んだのは鉱石でも只の鉱石じゃない、サイリン鉱山の下層にあるもっと純度の高い鉱石を持ってきて欲しかったんじゃ」

 

それに、とドワーフは革袋の中から鉱石を一つ取り出した

「この鉱石、よく見ると血がついてるじゃろ?こいつは駄目だ売り物にならん。こんなんで武器や防具を作って死なれてみろ、魔物の穢れた血が運気を下げた何て言われるんだぞ?只でさえ鉱石は不足気味なんだからもっと丁寧に持って来れんのか」

 

ランドンは悔しそうに顔を歪めながら、足踏みしていた

 

 

地下街に戻ってきた自分達は、ここに二つしかない鍛冶屋の片方に、依頼で鉱石を持ってきた

 

店の回りは石材を使った店で、二階建てだ

売り物は全部中で、盗難防止の為とかなんとか

 

店に入ってドワーフの店主に依頼の鉱石が入った革袋を渡す

最初は子供がプレゼントを貰ったみたいに満面の笑みで嬉々として受け取ったが、中を見た瞬間に表情が変わり、今のやり取りに繋がる

 

そのままドワーフは奥に消えたあとに袋を一つランドンに投げ渡した

 

「純度や量等々は兎も角として、依頼は依頼。金は払ってやる。それで我慢するんだな」

 

「おぉ、話が解ってんなら最初から…て、おい何だよこれ!200カパーってふざけてんのか!それにせめてシルバーに換金してから渡せよ!紛らわしいわ!」

 

ランドンは袋を床に叩きつけて、ドワーフに怒鳴る

 

ドワーフは知らんとばかりに店の中に鉱石を持っていく

 

「どうしても金が欲しいなら、依頼分の仕事はしてもらわなきゃ割りに合わん、待っててやるからさっさともう一回行ってこい」

 

そう言うと、ランドンと自分は店の外に放り出された

 

ランドンは納得してないようで、店のドアを何度も叩いていた

 

これから暫く、サイリン鉱山に通う日々が続くのが決まった瞬間でもあった




次回に原作メンバーの視点を描けたら先に投稿予定


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10人

灰と幻想のグリムガル最新刊を呼んで発狂し
炊飯器が壊れて米が炊けなくて発狂し
そもそも炊飯器買う金が無くて発狂し
終末何してますかの全巻買ってまたやってしまったと後悔し
アガルタの女をスキップしまくり
友人からの金に物言わせて星5を自慢されて何とも言えない気持ちのFGO

そんな事してたら7月でした
今回は原作組の話
全然進まないしガバガバだよ!
それでも良いのなら、どうぞ(´・ω・`)


マナトが地面に叩き付けられたと同時に、ゴブリン達は次の獲物に向かって群がり始めていた

 

前後をゴブリン、ホフゴブリンに挟まれたハルヒロ達

 

マナトを倒したホフゴブリンは何故かハルヒロ達には見向きもせず、壊した建築物から出ていった

 

彼らが危機的状態なのはそうだが、彼らはそれに悲鳴を上げる前に目の前の光景に思考が停止していた

 

マナトが倒れている

 

ホフゴブリンの攻撃をもろに受けたマナトは、立つ処か身動ぎひとつしない

 

嫌な予感が全員にはしる

 

 

 

最初に正気を取り戻したのは、意外にもランタだった

 

ランタは多少の擦り傷はあったが、回復して貰っていた為余力があった

 

ランタは今正に放心状態にあったシホルとまだ現実を直視仕切れてないユメに向かっているゴブリン達に向かい走り出した

 

次に正気を取り戻したのはモクゾーだった

 

ただモクゾーもマナトの突然の出来事にまだ冷静に成りきれてなかったが、仲間が危ないと本能的に察し、自分達が来た方のゴブリンと対峙した

 

 

「うぉぉぉりゃぁぁ!!」

 

ランタはユメ達に近づいていたゴブリンの1体に斬りかかった

 

ゴブリンはランタの事を気にも止めてなかったのでそのまま左腕を深く斬られる

 

斬られたゴブリンは怯んだが、その後ろに続いていたゴブリンがランタの頭部に向けて古びた槍で突こうと構えていた

 

ランタは奇跡的にギリギリで槍を避け、先程腕を斬ったゴブリンを、槍持ちのゴブリンの方に向けて蹴飛ばす

 

痛みで呻いていたゴブリンは踏ん張る事が出来ずにそのまま槍持ちと一緒に仰向けに倒れた

 

 

「ハルヒロォ!早く!早く来い!バカ!」

 

ランタは未だに立ち尽くしてるハルヒロに向かって叫ぶ

 

マナトの近くにはホフゴブリンがいて近づけず、生死が解らない

 

シホルとユメはまだ戦える状態ではない

 

モクゾーも必死に大剣でゴブリンに斬りかかっているが、何時もより鈍い攻撃に当たる程ゴブリンも馬鹿ではない

 

結果モクゾーも攻めきれずにいた

 

 

ハルヒロは叫び続けるランタの声で少し冷静になり、近くに落ちていた片手剣を拾う

 

自分の武器は先程落としてしまっていた

 

慣れない武器を手に、ハルヒロはランタの方に走り出す

 

 

 

 

「よぉハルヒロ、やっと来たな」

 

ランタはゴブリンの1体の頭部を剣で貫き、そのままゴブリンから勢いよく引き抜き、ゴブリンを蹴飛ばすとハルヒロに顔を向ける

 

 

「お前、ホント元気だな、ランタ」

 

「当たり前だろ、今日はまだ俺様の活躍をお前らに見せられてねぇしな!、そう簡単にへばってたるかっての」

 

 

そういうと掴み掛かってきたゴブリンに剣を突き刺し、動かなくなったゴブリンを蹴飛ばし、ハルヒロに背中を向ける

 

 

「ハルヒロ、一つだけ言って良いか?」

 

 

「なんだよこんな時に…」

 

 

「この後…どうするか考えてっか?」

 

ランタに言われてハルヒロは次に言う言葉に詰まる

 

状況は最悪、それも今までで一番と言える

 

未だ心ここにあらずといった状態のシホル

 

何とか正気に戻り、戦う姿勢を見せているが、何時もより隙だらけだ

 

モクゾーはゴブリン3体を一人で抑えていたが、やはり何時もより動きが何処と無く単調で、ゴブリンを倒すことは出来ていない

 

ハルヒロは先程拾った剣を持っているだけ、何時もと得物が違うだけでここまで酷いのかと、剣を満足に振れずにいたハルヒロは無力だと感じた

 

ランタはハルヒロの胸ぐらを掴んで、引き寄せる

 

「はっきり言うが、もうマナトの奴を担いで逃げる何て事出来ねぇからな、そこんとこ、ちゃんと考えがあんのかって聞いてんだよ」

 

「な!…ランタお前、マナトを、マナトを見捨てる気なのかよ!なぁ!」

 

「うっせえな、そうでかい声でガミガミ言ってんじゃねえよ、実際どうだ?俺達が命を賭ければマナト担いで皆無事に逃げられました…てか?そんな夢みたいな事なんて不可能なんだよ!…マナトもきっとそんな事望んでねぇよ、俺は死にたくねぇ。それなら…俺達だけでも逃げるべきなんじゃねぇのかよ?」

 

ハルヒロはその言葉を聞いて驚きと怒りが沸々と湧いてきた

 

ランタはランタなりの考えがある

 

ハルヒロはマナトを助けたい

 

だが、現状それは不可能に近い

 

自分達が来た通路の方は、今はモクゾーが抑えてくれているが、余裕はない

 

ユメは何とか弓で反対側の通路で此方を狙っていたゴブリンに矢が奇跡的に当たり、遠距離からの攻撃は今のところないが、その代わり他のゴブリン達が我先にと走ってきていた

 

 

シホルは地面に腰を降ろし、ただ倒れているマナトをじっと見ているだけだった

 

 

「…わかった、逃げよう…ランタ、モクゾーの所に行って何とか逃げ道を、俺がシホルとユメを連れてくる」

 

「了解だ、さっさとこんなとこおさらばしてやるぜ」

 

 

「…ランタ」

 

 

「あ?何だよ」

 

「…足震えて「うるせぇよ!そこは黙ってさっさと行くとこだろうが!」…死ぬなよ」

 

ランタはモクゾーの元まで駆け出した

 

それと同時にハルヒロもシホルとユメの所まで走り出す

 

 

「ユメ!シホル!大丈夫?」

 

 

「ハル君!ユメの矢、此で…最後!」

 

ハルヒロがユメ達の元に着いたとき、既にユメは弓矢の殆どを使いきり、今正に最後の矢が放たれた

 

その矢は前から押し寄せてくるゴブリンの一体に当たる

 

「ユメ、先にモクゾーとランタの所に行って!俺はシホルを連れていくから」

 

「で、でもマナ「早く!もう時間がない!」…わ、わかった」

 

 

ユメが言わんとしていることを聞きたくないハルヒロは無意識の内にユメの言葉を遮った

 

ユメは何か言いたげな顔をしていたが、それも少しの間だけで、モクゾー達の方に走り出した

 

それを見届け、ハルヒロはシホルに視線を向けた

 

未だに視線はマナトを見ている

 

「…嘘…そんな…嘘…嘘…」

 

「シホル…シホル!」

 

ハルヒロは肩を揺さぶりながら大声でシホルに呼び掛ける

 

いきなり至近距離で大きな音がしたのを驚いたのか、一瞬ビクッとしたあと、ゆっくりハルヒロの方に顔を向けた

 

シホルの顔は悲壮感でいっぱいなのだろう

 

目は赤く、顔色は悪い

 

今もなおその状態のシホルに、ハルヒロは言った

 

「…シホル…これからモクゾー達の方のゴブリンを何とかして、オルタナに帰ろう」

 

「…マナトを置いていくの?」

 

「…ごめん」

 

それを聞いたシホルは親の敵を見るような目でハルヒロを睨む

 

ハルヒロはその目を見て、後ろに一歩引き下がってしまった

 

だがこのままでは皆死んでしまうという思いで、シホルを無理矢理立たせて、引っ張っていく

 

「いや!やめて!」

 

シホルはハルヒロに捕まれた手を振りほどこうと暴れる

 

ハルヒロの手を噛んだり、叩いたりして何とか放させようとする

 

ハルヒロはそれらを我慢し、何とかモクゾー達の近くまできた

 

「モクゾー!ランタ!頼む、目の前のゴブリンを何とか退けてくれ!…ユメ、シホルをお願い」

 

ユメにシホルを預けたハルヒロはモクゾーとランタのもとまで来た

 

「…ハルヒロ君…やっぱりマナト君は…」

 

「…多分、もう…」

 

「それも大事だがよ、こっちも結構不味いと俺様は思うぜ」

 

 

モクゾーとランタのお陰で、あの細道からでて、大通り

には出れた

 

しかし、ここからが問題だった

 

「そこら中ゴブリンだらけだな…これは」

 

俺達が通ってきた道には、既に5体程のゴブリンが待ち構えていた

 

後ろの細道からも約8体のゴブリンが迫ってきている

 

「右!の方に抜け道があった筈だ!そこから…」

 

逃げようという前に、そこからまたゴブリンが出てくる

 

 

「クソ!あいつら虫みたいに湧いてきやがるな!」

 

「どーすんだよ、これから!」

 

ランタはハルヒロにそう怒鳴る

 

ハルヒロも、逃げるのを決めたのは良いのだが、そこからを考えていなかった

 

「と、兎に角ゴブリンの数が少ない所を突破しよう、モクゾー、頼む!」

 

「うん、わかった。やれるだけやってみるよ」

 

ハルヒロ達はモクゾーを先頭に駆け出した…

 

 

 

最初の内はそれが上手くいっていた

 

目の前から鬼の形相で尚且つ巨体が走ってきたら気の弱い奴は自然と避ける

 

それが幸運にも何回も続き、漸くダムローを抜けられると思った矢先に、大通りで囲まれてしまった

 

息切れだ

 

重い鎧等を装備してるモクゾーの足が止まった瞬間に、わき道やら物陰からゴブリンがわらわらと出てきた

 

「流石にもう…限界…」

 

モクゾーは息も絶え絶えでいう

 

ハルヒロも理解している、寧ろここまでよく来れたと内心驚いてすらいた

 

ランタは剣をゴブリン達に向けているが、疲弊している

ユメは弓矢が尽き、剣蛇を構えているが、全部相手にするのは不可能

シホルはとても戦える状態じゃない

ハルヒロは武器も落としており、戦いすらできない

 

ゴブリンが一斉にハルヒロ達に襲い掛かってくる

 

ハルヒロは死を直感し、目を瞑ってしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…いつまでたってもゴブリンからの攻撃がこない

それどころかゴブリン達の悲鳴にも取れる声が聞こえる

 

ハルヒロは恐る恐る目を開き、その光景を目にする

 

ハルヒロの目に、少し泥で薄汚れた鎧が写っていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「無事か?ゴブリンに殺られるなんて早々…あったな、すまん忘れてくれ」

 

目の前の人物…身体を鎧を纏った人物

声的に男だろうか?

体格は良く、身長は180は軽く超えている男性はハルヒロに問いかける

 

よく回りを見ると、男性の仲間と思わしき人がハルヒロ達の前に立っていた

 

背の低い男が声をかける、全体的に革製の防具が見え、背には弓を背負っていた、箙の中身は見た感じ空だった狩人

 

「カロリ、プランはあるのか?こっちも帰り道に寄っただけだから余裕は無いぞ」

 

カロリと言われた男は、刀をゴブリン達に構えながら答える

 

「知ってるし言われなくてもさっさと蹴散らして帰るとこだよ、お前は何か?毎回毎回俺に言われても、俺はリーダーじゃねぇって何回言わせんだよ、いい加減学習しろ十円ハゲ」

 

「誰がハゲじゃ!ハゲてねぇから!偶々ピンポイントで髪の毛無いだけやろ!それだけでハゲと決めつけるとか何様じゃボケ!」

 

ハゲをハゲと言って何が悪い!、なんだとぉ!と二人は口論を始めてしまった

二人が言い争いしてると背は高く、鉄の胸当て間接部分には革製の防具をつけた暗黒騎士風の格好をした女性がやれやれと長い髪を弄りながら面倒といった風な態度をとる

 

「あんたたちほんっっっとうによく毎度そのやり取りして飽きないわねぇ、私はもうお腹一杯だから、他所でやってくれると助かるんだけど…」

 

それを聞いたハルヒロの目の前に立つ聖騎士の男はそれを苦笑しながら視線はゴブリン達から一度も離さなかった

 

 

「まぁ此ばかりは様式日…だっけか、としか言えないな。よし、皆ゴブリン何かにやらない用に注意しろよ!」

 

 

 

そういうと、聖騎士の男は目の前のゴブリンに向けて駆け出す

 

他の三人もそれに会わせるように動く

 

聖騎士の男はゴブリンの前までくると、左手に装備していた盾を使い、ゴブリンをそのまま建物の壁まで押し込む

ゴブリンが盾と壁に挟まれて身動きが取れないところに、急かさず剣をゴブリンの左脇に突き刺す

ゴブリンは暫く暴れていたが、やがて動かなくなった

動かなくなったのを確認した聖騎士はすぐ次のゴブリンに斬りかかる

 

暗黒騎士の女は何かブツブツと言うと、自身の剣に赤いオーラみたいなのを纏わせた

その状態のまま、離れていたゴブリンの一体に対して剣を振るう、すると剣に纏わせた赤いオーラがゴブリンに当たる

ゴブリンは少しの間に喚いたかと思うと、そのまま近くのゴブリンに襲いかかった

 

狩人の男にゴブリンの一体が近づく

狩人の男は弓矢も無ければ、剣蛇等の武器もない

ゴブリンは自身の得物…槍を狩人に向けて愚直に刺す

 

「俺が弱いと思ったかこの阿保」

 

狩人はゴブリンの槍を体を少しずらして回避し、そのままゴブリンに接近、懐に潜り込むとゴブリンの両手を掴み、ゴブリンの腹に蹴りを放つ

 

「まだまだぁ!」

 

ゴブリンが痛みで槍を離した隙に狩人はゴブリンをそのまま地面に投げ飛ばし、痛みで呻いているゴブリンの首を思いっきり蹴る

当たり処が悪かったのか、ゴブリンは動かなくなった

 

 

一方カロリと言われた男は、既に三体のゴブリンの首を跳ねていたが、刀は刃こぼれが酷く、既に限界に達していた

 

「ち、『また』だ!あのクソアマ!また粗悪品渡しやがったな!だからこいつ15シルバーで良いとか言ってやがったのか!ちきしょう!」

 

そう言いつつ次のゴブリンに居合いの構えをとり、切る

ゴブリンの右肩から左脇にかけて切りつけたと同時に、刀が折れた

「やっぱり折れやがった、あの野郎帰ったら覚えてろよまじで。今度こそボロ雑巾にしてやる」

「あんたも…ホントに懲りないわね。もう何回目よ、いい加減高くても良いからちゃんとしたの買えば?」

 

「うっせぇ!、それだと俺の娯楽に使う金が無くなるじゃねぇか!」

 

折れた刀をゴブリンの首に差し込みながらカロリと呼ばれた男は女と会話していた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後、ゴブリンが少ない内に俺達は、助けてくれたパーティーと一緒にオルタナに戻ってきた

 

戻る前にマナトの事を話し、手伝って貰えないか言ってみたが

 

「残念ながらそれは無理と言うしかないね。俺達も此処には偶々寄っただけで武器とかの余裕もないし、これ以上此処に居れば日が落ちる前にオルタナに着けない、悪い事は言わないから君達も俺達と一緒にオルタナに戻ろう」

 

聖騎士の男の言葉に、ハルヒロは即答はしなかったが、オルタナに帰ることは決まっていたので、そのままついていくことになった

最も、それはハルヒロが決めた事であって、モクゾーとユメはまだ納得してない、という顔をしていた

ランタは言い出しっぺだったのもあり問題はなかった

問題だったのはシホルだ

シホルはマナトを置いて帰ろうとするハルヒロ達に喚き、暴れた

それを見かねた暗黒騎士の女がシホルに腹パンをいれ、黙らせた後、背負ってオルタナまで運んでくれた

 

オルタナに着いたのはもう日が落ちかけた時だった

「一旦装備を置いてくるから、シェリーの酒場でまた会おう。追々話したいこともあるしね」

 

そう聖騎士の男が言い、仲間達とそのまま何処かに行ってしまった

 

ハルヒロ達は荷物を置いて、シェリーの酒場に向かう

モクゾーとランタ、ハルヒロの三人で

シホルが目を覚ました時にマナトを助けに一人で行かない用に、ユメには見てもらっている

何より、今回の件はユメも納得してないので、出きれば今すぐにもマナトを助けたいと思っている

時間が必要だと思って置いてくることにした

 

シェリーの酒場に着くまで、三人は一言も話さなかった

 

シェリーの酒場前に着くと、カロリと呼ばれていた男が立っていた

ハルヒロ達に気付くと、こっちだと店に入り、一階の喧騒の中をぬけ、階段を上がり二階の奥のテーブルまで案内された

 

 

聖騎士の男はハルヒロ達に席に座るように促し、全員座った事を確認してから、満足げに頷き、話し出した

 

「まずは自己紹介から、俺の名前はキョウイチ、このチームのリーダーだ、宜しく。…でこっちに座って今正にブー垂れてるのがカロリで、そのとなりがソノダ、最後にうちで唯一の女子のローゼ。見た通りの4人パーティーさ」

君達は?とキョウイチはハルヒロに聞き、ハルヒロは自分の名前やらパーティー全員の名前を教えた

 

「ありがとう、早速で悪いけど、君達はなんでダムローに?それも見た感じ義勇兵になってから日が浅いと思うんだけど…」

 

ハルヒロはゆっくり自分達の今日までの行動を簡単に説明した

 

最初は森でゴブリンを相手にしていたこと

 

その後、マナトの提案でダムローではぐれゴブリンを相手にしていたこと

 

「…そうか、仲間の件は…すまなかったと思っている、何分此方も色々と込み入った案件があってね、君達と会ったのも完全に此方としては誤算と言うかなんと言うか…あぁゴメン君達には関係ない話を思い出しててね」

 

ハルヒロはその話がどういうものなのか気にはなったが、今はそれよりも優先することがあった

「…あの、それは大丈夫…ではないけど、一つ頼みたい事がありまして…」

 

「何かな?俺達で良ければ力を貸すが?」

 

「…ダムローに置いてきてしまった仲間の…マナトの遺体をオルタナに運びたい…連れて帰りたいんです…でも、俺達だけの力じゃとても…」

 

キョウイチはハルヒロ達の話を聞きおえると、一回深呼吸をし、こう切り出した

 

「それに関しては、良いよ。ただ此方もやることがあるから、君達の仲間を運んで来たらこっちからのお願いも聞いて欲しい所かな?」

 

「お願い…ですか?」

 

「あぁ、何でも最近クラン『オリオン』のメンバーの一人が殺されたって噂でね、そのメンバーの人は男性で、結婚した相手が居たらしいんだよ、でその相手が今金に物言わせて回りの義勇兵に自分の奥さんを殺した相手を探し回ってるんだ、僕らも実際本人にお願いされるまで信じてなかったんだけど…ローゼが僕達に無断で了承しちゃった手前犯人探しはしなきゃと思ってね」

 

人手が欲しい、とキョウイチは言う

 

モクゾーとランタは、正直微妙といった反応だ

こっちはお願いしてる立場な訳だから、どういうお願いかと身構えていたので、なんというか拍子抜けというか…もっとこう、お金を要求されたりとか、そういう事を考えて疑っていた自分が少し恥ずかしくなった

 

「それで良いなら、是非とも…「そいつは意味ねぇぞ」え?」

 

ハルヒロが了承しようとキョウイチに言う所で、誰かの声に遮られる

 

声のする方に目を向けると、やや細いという印象が最初にするローブ姿の男が立っていた

 

「お前さんの仲間の死体なら無かったぞ、代わりは…コイツとコレだけだ」

 

そう言うと男は、マナトが持っていた杖と見習い義勇兵

特有の木製の『モノ』を置く

 

余りに突然、それも知らない人にそう言われて、はいそうですか、とはいかずランタが立ち上がり男に怒鳴る

 

「お、おめぇ何処でこれを見つけやがった!俺達がダムローから帰って来て、まだ一日も経ってねぇぞ!それに死体がないってどういうことだよ!」

 

「あーあー、うるさいうるさい喧しいわ、なんだお前、俺が『善意』で持ってきてやって、態々あのクソカマヤローの所まで行って、パーティーの名前聞いて、やっとこさ見つけて届けてやれば喚きやがって、此れだから『童貞』は困るぜ」

 

男はやれやれと肩を竦めるとそのままさっさと階段を降りて行ってしまった

 

呼び止めようとしたが、ランタは童貞発言で狼狽し、モクゾーはテーブルの上に置かれた杖を見て動かず、かというハルヒロもまだ理解しきれてなく、結果的に誰にも声をかけられることなく男はシェリーの酒場から出ていった

 

ハルヒロはキョウイチの方を見る

 

キョウイチはローブ姿の男が降りていった階段を暫し見ていたが、やがて一つため息を吐いた後、ハルヒロ達に目を向けた

 

「…えっとつまり…」

 

「今回の話は無かった事になったって所だね、残念」

 

そういうとキョウイチ達は立ち上がり、テーブルに銀色に輝く硬貨を数枚置いて帰ろうとした

 

「また機会が有れば会うこともあると思うから、これからも宜しく、これはそのささやかな駄賃だ、受け取って欲しい。勿論要らないならここの人に預けといて、いつか取りに来るから」

 

そういうと四人は次々と階段を降りて帰っていく

 

最後に階段を降りようとしていたローゼは、ハルヒロ達の方に振り返り、忘れてたとハルヒロの元まで来て、耳元で囁く

 

「今日の話はあんまり言い振らさない方が良いよ…後、夜道には気を付けてね」

 

それだけ、と言ってローゼはハルヒロから離れると階段を降りていく

 

ハルヒロ達はその場で少し固まっていたが、あまり深く考えないようにしようという結論に至る

 

兎に角、目下の問題はマナトの遺品とも呼べる物の問題

それとキョウイチ達が言っていた話

そしてローブ姿の男

今日一日で色々ありすぎて、もう既に限界だった

 

この後、ハルヒロ、ランタ、モクゾーはユメとシホルにマナトの遺品の事を話をして、念のためにダムローに向かい、男の話が真実だった事を知ったのは次の日の夕暮れ時であった




キャラ崩壊…つけた方がいいのかな…
描写が足りない…表現力も…
ジャック…早く来てくれ…
このままじゃ俺…スパルタクス100レベになっちまうよ…


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