射命丸文が現代入り (真田武士)
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プロローグ「出会い」改

射命丸文さんを現代入りさせました。
楽しい作品を作っていきたいので、よろしくお願いします。


「ふう、今日も1日疲れたなぁ」

 

俺の名前は立花正宗。新米の新聞記者をやっている。今日も本当に疲れた。

今日はなんだっけ?不倫会見に、殺人事件の情報集め、上司の奥さんの愚痴を聞いたり、もはや最後のは記者の仕事と関係がない。

 

「コンビニ寄って帰ろう…」

 

帰って食事を作る気にもならなかったので、コンビニに寄ることにした。やっぱ便利だよなコンビニは。

 

「さてと、何買おうかなぁ。近くにコンビニができてよかったぜ」

 

ハンバーグや唐揚げも捨てがたいなと思っていると何やら、コンビニにつくと何やら人が集まっていた。

助けた方がいいよね。今更ナンパとか。などの声が聞こえるが、誰も助けようとはしない。

 

「なぁなぁ、一緒に遊びに行こうよ〜楽しいよ。」

「なんで私が、あなた方みたいな人たちと出かけなければならないのですか?やめてください。」

 

ナンパか。嫌がっているし止めた方がいい。だが人数が多すぎてどうにもならない。だから、周りの通行人を見るとみんな見て見ぬ振りをして通っている。

 

「いいじゃん行こうって〜」

「恥ずかしくないのですか?大の大人が、女の子一人を囲んで?」

 

はぁ疲れてるのになぁ。仕方ないよな。

 

「よお、何してるんだい。」

 

ナンパ共は、誰だこいつみたいな顔している。

 

「おい、話しかけてんじゃねーよボケ。しばくぞこら!」

 

まぁ流石に怒るよなナンパを邪魔されたんだし。するとさっきの声に反応したのか、またたくさんの人が集まってきた。助ける気はないのに、集まることならできるんだな。

 

「わ、悪いな、そこの女俺の彼女なんだ。返していただけません?」

 

少しビビってしまったが、スルーして欲しい。この状況だと、少女も合わせてくれるはず。

 

「誰ですかあなたは?」

「合わせろよ!?」

 

何でだよ。普通は合わせるべきだろ!やばいぞ、ナンパたちが、絶対切れるって。

 

「おいてめぇら、しばきあげるぞこいつを!」

 

やっぱ怒ってますよね。すみませんでした。 やばいやばい、早く逃げよう。逃げるが勝ちだ。

 

「おい、ついてこいよ。」

 

少女の手を握り、俺は走り始めた。 おい待ちやがれと声が聞こえたが、待つわけないだろ。

少女の手が俺の手を強く握る。強がっていたが、実際は怖かったのだろう。

 

「はあはあ、ここまで来れば大丈夫だろう。」

 

もうここまで来ると、ナンパ共は追っては来なかった。さすがに体力はないようだった。

 

「ふう〜あんたは大丈夫か?」

「なんなんですか、いきなり走って。びっくりしたじゃないですか。」

 

家から離れた公園まで走ったせいか、俺も体力はあるほうだが、流石にこの距離は疲れるのに、少女は全く息切れしていなかった。すごいな。

 

「そういえば、名前聞いてなかったな。俺は立花正宗っていう。よろしくな。」

「おーこれはご丁寧に私は、射命丸文です。こちらこそよろしくお願いしますよ正宗さん」

 

色々な苗字があるんだな。射命丸なんて、初めてきいた。

 

「射命丸って珍しい名前だな。」

 

「それはそうですよ。この世界の名前ではないですからね。あ、あと文でいいですよ。」

 

この世界とかよくわからないことを言っているが、聞いてみるべきだろうか?

 

「なぁこの世界ってどういう意味だ?」

「うーん、私はこの世界と違う所から来たって言ったらわかりますか?幻想郷。それが、私が住んでいる場所です。そして普段は結界に囲まれて行くことはできないんですけど…」

 

ぷっ思わず、笑ってしまった。普通は信じられないし、新聞記者の俺のネタにもならないな。

 

「信じていないようですね。では、これはどうです。」

 

そういうと、うちわみたいなものを持って風を起こした。しかも、竜巻ぐらいの風を。

 

「うわ、体が吹っ飛ぶ…」

 

周りの木の葉っぱが、たくさん飛んでいる。信じられない。ただの風なのに。

 

「これで信じて頂きますか?それとも、また風を吹かしましょうか?」

 

あんな風を起こすなんて、普通はありえない。そのため、今は信じるしかない。

 

「文。お前の言葉信じるよ。」

「あやや、信じていただけるんですね。ありがとうございます。」

 

あやや、その言葉はノータッチでいこう。

 

「ただ、そんな強そうなのに、なんでさっきのやつらを風で吹っ飛ばさなかったんだ?」

「人の通りが多いですしね。それにあまり自分の能力は使わないんですよ。」

「強い人間ほど、強さを隠すのがうまいんだな。」

「あやや、私は人間ではありませんよ。天狗ですよ。」

 

はぁもう幻想郷自体わからなくなってきた。ゾンビや幽霊とかもいるのだろうか?

 

「それで文、泊まる場所とかあるのか?」

「泊まる場所はないですね。」

 

少女は一瞬だが、悲しい顔をした。それもそうだろうな。文もいきなりこんなところに着いたのだし。

それに危ない。少女一人を公園においっていったら。

 

「だったら、俺の家に泊まれよ。しばらくその、幻想郷に帰れないんだろ。なんなら、幻想郷の帰り道も一緒に探そう。」

 

まぁ困っている人は助けたい。そう思っていると。

 

「うわぁ気持ち悪いです。」

 

おい、今なんて?

 

「なんでだよ!なんでさらっとひどい事言ってんだよ!」

「っち、そんなの言ってませんよ〜」

「舌打ち!なんで」

「あはは〜正宗さんいじりやすいですね〜 でも頼りにさせていただきますよ。」

「おうまかせろ、また今度でいいから幻想郷の話し聞かせてくれ。」

「ハイ!」

 

公園上空の空間が裂けた。そのスキマから顔を覗かせている少女が一人いた。

 

「仲よさそうだわあの二人。ふふふ、さてこれからどうなるのかしら?楽しみだわ。」

 

スッとスキマが消えた。正宗は、この少女が自分の運命を変えることを、まだ知る由もなかった。

 




真田武士です。今回から新シリーズは文さんに決定させていただきました。誤字脱字があれば、連絡よろしくお願いします。


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第1話「新聞記者の日常」

新聞記者の仕事がよく分からないので想像で行かせていただきます。射命丸文が現代入りの1話です。楽しんでいただけたら何よりです。


トントントンと包丁で何かを切っている音がする。なんだか懐かしい感覚が襲ってきた。

 

「ふんふんふ〜ん♪」

 

文が鼻歌を歌いながら料理をしている。味噌汁の匂いが鼻を刺激した。そういえば何を歌っているんだ?少し聞いてみるか。

 

「死ね死ね死ね…」

 

「なんて曲歌ってんだ!?おい、幻想郷にそんな曲あるのかよ!

「やだなぁ正宗さん幻想郷にそんな曲ありませんよ。夜中見たテレビで流れてましたよ〜」

 

「どんなテレビだ怖いわ!」

 

「テレビは恐ろしいものだと知った正宗であった。」

 

「ナレーションすんな!」

 

こいつは朝から疲れさせるな。そういや昨日こいつ家にきた時どうしてたっけ?確かにテレビに興味を持っていたけど。

 

「文。昨日は何時に寝たんだ?」

「えっとですね、2時くらいですね。テレビっていうのが思ったよりも面白いものだったので」

 

幻想郷にはテレビが無いないんだな。もしかしたら電気もないのだろうか?不便そうだ。

 

「そういえば今何時だ?」

 

時計を見ると6時半になっていた。そろそろ起きないと、というよりもさっきのやり取りで目が覚めた。文が朝ご飯を作っている間仕事の準備でもしておこう。ペンにメモに…

 

「正宗さんはなんのお仕事をしているのですか?」

 

「俺は新聞記者だよ。まだまだ新米だけどね」

 

「おお、私と同じですね。私も新聞書いているんですよ。文々。新聞というのを。少し話しません?お互いの苦労話とか」

 

お互いの新聞記者の苦労話や体験などを朝ご飯を食べながら語った。文も下っ端から始まったらしい。まぁ下っ端からだいたい始まるのは当たり前か。

 

「じゃあ、俺はそろそろ会社に行くよ。ありがとうな朝ご飯作ってくれて。あと、何かあったら電話してくれ。会社の電話番号と住所かいとから」

 

「おお〜ありがとうございます。でもですね…」

 

「でも?」

 

「私電話の掛け方分かりません♪」

 

「マジかよ」

 

俺は文に電話の使い方や、家電製品の使い方を教えておいた。IHをよく使えたなと思っていたら、これは勘でできましたっていう文の返事がきた。そうこうしていると遅刻しそうな時間になっていた。

 

「悪りぃ、俺急ぐわ。文色々ありがとうな」

 

そう言って俺はすぐに玄関を飛び出した。

 

「正宗さんお弁当忘れ…て」

 

もうその声は届いていなかった。

 

「あー遅刻だー」

 

俺は全速力で仕事場まで走った。昨日もこんなことしていたようなきがする。ナンパから逃げてたんだよな。

 

ギリギリ会社に着くと、先輩が声をかけてきた。

 

「遅かったな正宗。時は金なり、時間は大切にしろよ。」

 

「はい、すいません」

 

今俺と話しているのが先輩の暁空夜先輩。俺の仕事上の先輩にあたる人で、俺が尊敬している人でもある。

 

「正宗早速だが、昨日の事件の資料とか集めておいてくれないか?太一編集長が集めておいて欲しいんだってさ。」

 

「そう言われると思って集めておきましたよ空夜さん」

 

お、やるねぇ。そう言うと空夜さんは太一編集長のところへ向かっていった。さて他の仕事しましょうかね。やることが多いんだよなぁ。情報を集めたりしたりとか。ため息した俺が外に出ようとすると

 

「調子はどうだ正宗。俺は最近いいネタたくさん見つけて絶好調だぜ」

 

そう言うと東は髪をいじりながら近づいてきた。同じ同期だが、中々の切れ者だ。

 

「ん?なんだ東か。どうした?」

 

「どうしたじゃないよ。相変わらずトロいなぁ。だから僕に差をつけられるんだよ。正宗君」

 

相変わらず喧嘩ごしだなぁ。でも東の会社での貢献度は本物だ。こういう時は無視に限る。

 

「いいかい正宗君、仕事というのはね頭を使って…」

 

面倒くさいのでその場を立ち去ることにした。そのあと俺はアンケートを街頭で行い、会社に戻ってくると玄関前に文がいた。あの人可愛い人だな、誰かの彼女か?とかそんな声が聞こえる。文ががこちらに気が付き近づくと

 

「正宗さんお弁当忘れていますよ。はい」

 

お弁当を渡してくれた。

 

「おお、文ありがとう。わざわざ作ってくれてたんだな」

 

「まったく、突然飛び出すので、お弁当渡し忘れたじゃないですか。次は気をつけてくださいね。」

 

文が笑っている。昨日から心配していたのだが、笑顔を見せてくれてよかった。少しは信頼されたかな。

 

「あれ?その少女正宗の彼女だったのか。中々隅に置けないな、おい」

 

「空夜さんお疲れ様です…って東も」

 

「おお、君可愛いねぇ。一緒にお茶しよう」

 

「お前の第一声それかよ!」

 

「嫌です。正宗以外の人は信頼していないので」

 

今確かに文が信頼という言葉を使った。そのことが、俺は一番嬉しかった。文いいことを…

 

「嘘ですけどね」

 

「おいー!やっぱりか?お決まりなのかこれ!?」

 

「まったくダメだね正宗君いいかいレディのハートをキャッチするには…」

 

「太郎カタカナ多くないか?」

 

「空夜さん僕を太郎と呼ばないでください!僕はAZUMAっていう名前があるんですよ。かっこいいとは思いませんか?」

 

「うわぁキモいです。自分のことをかっこいいとか。ナルシストですか?」

 

ワーワーツッコミあっていると

 

「一大事だ!」

 

「太一編集長!どうしたんですか?」

 

「立て篭り事件が起きたらしい。至急警察や事件現場の周りで取材をしてくれ」

 

 

スキマの中では、大妖怪が一部始終を見ていた。

「少しは楽しんでいるようね文。それにしても、あなたが他の人間に興味を示すなんてねぇ。」

少しニヤッと笑った。不気味なくらいに。

「さてと、立て篭り事件ねぇ。少し面白いことにしようかしら?」

 




しばらく投稿できずすみません。真田武士です。最近投稿してないから腕が落ちたし、仕事の内容省略しすぎですよね。次回気をつけます。誤字脱字あればご指摘お願いします。


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第2話「仕事」

楽しい小説を書いています。真田武士です。投稿間隔空いて本当にすみませんでした。失踪はしませんので、今後ともよろしくお願いします。


ブロロロロと上空のヘリコプターから撮影されている映像を見るだけで、とんでもないことが起こったのだと分かった。事件現場の近くでは、アナウンサーが引き続きお伝えします。と。

 

「犯人は黒銀行に立て篭り人質を取り以前立て籠もっています。警察が対処していますが以前犯人は断固として、警察の説得に従うことなく、未だ犯行声明も出していない模様です。速報です…」

 

これは大変なことが起こったと太一編集長が、俺たちを集めたのだった。俺も初めての経験だからどのような対処をしたらいいかわからない。どうしよう手当たり次第に情報を…

 

「正宗さん。まずは落ち着くべきですよ。新聞記者たるもの堂々としているべきです。」

 

周りを見て見ると、みんながそれぞれの仕事に着こうとしていた。空夜先輩も東も与えられた仕事をやろうとするのではなく自分から仕事をしようとしていた。ダメだな俺は、与えられた仕事しかこなそうとしないなんて。太一編集長が、声をかけて来た。

 

「落ち着いたか?正宗。そして与えられた仕事だけをこなそうとするな。確かにみんなこんな経験したことがない。だが俺たちは記者だ。真実を伝えなきゃいけない。どんな難しい状況でも記者は堂々として仕事をしろ。嘘は伝えない。これがうちのモットーだろ。だから敢えて正宗、お前に問う。お前はどうしたい?」

 

「俺は真実を伝えたいです。あの現場であの事件を。だから俺はこの新聞社に入ったんだ。太一編集長俺は、あの現場に行ってどんな状況だったか、何が経緯かそれを調べて来ます。そして自分で記事を書きます。」

 

「全く、君は綺麗事が多いねぇ正宗君。だが、嫌いじゃないよその考え。…太一編集長お願いです。こいつに記事を書かせてください。ライバルがいないとつまらないのでね。」

 

「東、お前って奴は…」

 

感動して感謝を言おうとした瞬間。

 

「フッ、流石この僕。完璧な言葉だねぇ、さぁそこのレディお茶はどうだい?僕に惚れたっていいんだよ。」

 

「おいーーー!台無しなんだけど、本当に台無しなんだけど、そのセリフさえ言わなければよかったのに、どうしてその発言をした東ー!」

 

「いや〜我ながら完璧だと思ったのになぁ。まぁそんなことはいい。お茶でも…」

 

「ブレないな!てか仕事中だろ仕事しろよ!」

 

「てか、黒銀行って何?コ○ンの真っ黒の犯人臭すごいんだけど」

 

「いや、それは一理あるよ、東。」

 

「太一編集長ーーー!」

 

さっきのは酷かった。太一編集長もああなるなんて…うちの新聞社、すごいんだけど、やっぱ個性的な人が多すぎるよ。はぁ。そうして俺は文と一緒に外へ出ることにした。早く情報を集めて記事を書いてやる!

 

「ふう、やっと行きましたか。真面目な話に戻しますけど、太一編集長。あいついい記事書いて来そうですね。根拠はないですけど、そんな気がします。本当に楽しみですよ。」

 

「私も楽しみだ。お前と正宗が成長すればもっとうちの新聞社は伸びる。期待しているぞ。」

 

「はい。任せてください。太一さん。この東生涯ライバルと決めた正宗には簡単に負けません。そしてさっきのかわい子ちゃんとぐへへ…」

 

「お前は本当に、女好きだねぇ。てか酷いですよ太一さん僕も忘れないで下さいよ。この暁空夜も。」

 

「はっはっはっ、すまんな。本当に頼りにしてるぞ。みんな。」

 

与えられた仕事はしないとそう決めた俺は、すぐさま黒銀行に向かった。現場では見物人やテレビ局でごった返しになっていた。今は、自分のできることをする。それだけだ。

 

「真報新聞社の立花正宗です。今起こっている情報を教えていただけないでしょうか?」

 

俺はすぐさま警察官に声を掛けたが、今はそんな時ではないと断られてしまった。色んな警察官に声を掛けたがやっぱりダメだった。どうやったら、簡単に情報を得れるのだろう?

 

「押しが足りないですよ。正宗さん。あとハイ、お弁当食べて下さい。もう2時ですよ。腹が減っては戦はできませんよ。」

 

もうそんな時間か。確かに腹が減っては戦はできないよな。ってまてよ。

 

「なぁ文、どんな風に相手が折れるかとかわかるのか?」

 

「はい、もちろんですよ。まずはですね〜。しつこく粘って下さい。はいそうですか。で引き下がらずにとにかく、少しでいいので、この部分だけでいいので教えて下さい。ここだけ聞いたらすぐに下がりますからって制約をつけるんですよ。自分に対して。そしたら、相手も口を開きますよ。」

 

「それでダメならどうするんだ?」

 

「ダメならまた、新しい人に当たる。それがダメなら盗み聞きや、知り合いの人がいるならその人に当たるべきですよ。あと、ダメとか考えないで下さい。」

 

「…すまんな文、ありがとう。こんな簡単なことも出てこないなんてな。でも、おかげでいい情報が手に入りそうだ。」

 

「あれ、確信しているんですね。」

 

「お前のおかげで、今二人思い出したよ。一人は情報屋もう一人は警察官、なんでこんなことに気づかなかったんだろうな。」

 

「本当にそうだよ。酷くないかい?」

 

懐かしい声が俺の耳に届いた。

 

「勝永。久しぶりだな」

「本当に久しぶりだな正宗。お前は何も変わっていないな。それは、いいがその子はお前の彼女か?」

 

「違うよ。知り合いの子なんだけど、今海外にこの子両親が行っててさ。それで預かっているんだよ。」

 

(おい今度は合わせろよ。)

(分かってますよ。)

 

「初めまして文と言いますよろしくお願いします。勝永さん。」

 

「ああよろしく。改めまして、警察官の木村勝永と言います。よろしくお願いします。」

 

久しぶりに会った友人と出会えるとやっぱ嬉しいよなぁ。お前は本当に周りが見えなくなる時があるぞ。など自分でも気づかない欠点を教えてくれた。そういえば

 

「すまない勝永、今事件の情報を集めていてな、ちょっとだけ教えて貰ったらすぐに引くから教えてくれないか?」

 

「本当はダメだ。だがこれだけは言っておく。何かおかしいとだけ」

 

 

「あら気づく人は気づくのね。まぁ、違和感なんてよくあることよ。気にしなければいいんじゃないかしら。」

 

「紫様、少し遊びすぎでは…」

 

そう言われたがスキマから覗くその顔は楽しそうな顔していた。だって死人は出ないからね〜。無邪気にそんなことを言って静かにスキマは消えていった。




本当に投稿間隔が空いてすみませんでした。受験がひと段落つきましたので、また執筆していきます。本当にすみませんでした。誤字脱字ありましたら、ご報告お願いします。


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第3話「違和感の正体」

また投稿間隔空いた気がします。真田武士です。年も明け、真○丸も終わり(今更かよ)ましたが、このシリーズはまだ終わっていません。本年度の幻想入りをよろしくお願いします。


「事件はまだ解決できておらず、未だ犯人の犯行声明も届いておりません。繰り返しお伝えします…」

 

暗闇と言うべきだろうか。そこにあるスキマから光が漏れ、アナウンサーの声が聞こえる。私は何で捕らえられているのだろう。

分からない。

一つも、いや、分からない方がいいかも知れない。

 

「偽物なんかに捕らえられてしまうなんて…」

 

「どうだい、外の世界ではこんなことが起きているよ。面白いと思わないかい?」

 

「どこが面白いのよ。あなたがやっていることは、ただの犯罪よ。つまんないことはやめて、さっさっと私を解放しなさい。」

 

「悪いけど僕には野望があるのでね。外の世界を支配する野望が」

 

信じられない。まさか能力が奪われるなんて、こんなことがあるなんて。

 

「まぁ時間の無駄だから僕は行くよ。八雲紫さん」

 

そう言われると、スキマが消え外の世界がどうなっているかが分からなくなってしまった。

 

 

ブロロロロロ。

ヘリコプターの音が響き、カメラマンが事件現場である銀行を写す。多分どこのテレビ局も同じ番組をやっているのだろう。俺は空を見上げながら思う。

勝永は何が言いたかったんだ?

 

 

「おかしいって違和感のことだよな」

 

「ああそうだ。何故が違和感が体から抜けきれないんだ。」

 

「どんな?」

 

「なんと言うか事件は本当は起こっていないんじゃないかと思うんだよ」

 

勝永の言いたいことが全く分からない。周りを見るとみんな警戒しているし、事件現場であることは間違いない。

なのにどうして。

あーくそ、どうにも分からん。

 

「こちらパトロール異常なし。警戒を解除せよ。オーバー」

 

「いやどこの傭兵だよ。戦争じゃねぇよ」

 

「蛇ーオセロー」

 

「それはいいわ、事件現場だぞお前」

 

「事件は会議室で起きてるんじゃない」

 

「だからなんだよ」

 

俺は呆れながら聞いてみる。

 

「会議室で起きているんだ」

 

「そのままじゃねぇか!さっきからなんだよ。てかなんでそのネタ知ってんの。蛇ーオセローじゃねぇよ。バレるわ。知ってる人はすぐ気づくわ。あと事件は会議室で起きてるとかもいらんわ」

 

「だって正宗さん全く私に構ってくれないじゃないですか。さっきから考え事ばっかしていますし」

 

「当たり前だろ。今はこっちに集中したいんだよ」

 

「むー。それもそうですね邪魔してすみません勝永さん」

 

そう俺に謝るとしゅんと寂しそうな表情をする。

仕方がない。

 

「なぁ文。勝永が言ったことがヒントじゃないかと思ってるんだけどやっぱ、違うのかなぁ」

 

そう質問するとぱあぁっと明るくなる。意外にわかりやすいな。

 

「まぁあってますよ。勝永さんが言ってたことは正解ですよ。ただこれは、妖怪の仕業ですけどね」

 

「妖怪?お前がいた世界にたくさんいるやつか」

 

「ええそうですよ。多分そいつの能力が原因でこんな状況になっているんだと思いますよ」

 

「根拠は」

 

「妖気を感じるのと、私がここにいることが答えじゃないですか?正宗さん」

 

まぁこいつも妖怪だから間違いではないのだろう。だとしたら犯人が妖怪なら。

 

「そいつを捕まえれば事件は解決するんだな」

 

「まぁそうなりますね。でも正宗さんは記者。時間の解決より、記事を書きましょう。いい記事を書きたいんですよね」

 

「書きたいが、困っている人がいるんだ。記事よりも事件を解決したいんだ」

 

「仕方ないですね。協力しますよ。というよりこうなることは分かっていました」

 

じゃあという前に文に言葉を遮られる。

 

「でも本職は忘れないでください。あなたは記事を書かないといけないので。そして危険だと思ったらすぐ逃げて下さい。本当に危険なので」

 

「分かった。お前の約束を守る。絶対だ」

 

「じゃあ行きますか」

 

「行くってどこへ?」

 

「決まってるじゃないですか。違和感を起こす妖怪はあの子しかいませんのでね、異和しか」

 

 

 

 

 




真田武士です。今回はセリフを多くしました。誤字脱字あればよろしくお願いします。


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