二重真祖様の幻想生活 (エントさん)
しおりを挟む

物語はプロローグから始まる
第一夜 【キサ・マナドニナノル・ナワナイって何?】


最初は少し短めです。
聞きたいのですが一話どのぐらいの文字数がいいですか?

二千文字=二日に一回

くらいで書いてるのでよくわかりません
何か意見があったら言ってください!

タグも付け足してほしかったら言ってください!
意見お待ちしているかもしれないこともないこともないです‼


曰く、彼はヴァンパイアの頂点であり

曰く、彼は圧倒的な強さを持ち

曰く、彼は『孤独』である

今から読んで頂くのはそんな彼の物語

 

『アハハ‼お兄ちゃん!私と遊ぼう!!!』

 

「...(いいいいいいいいいいいやあああああああああああああああああああ)」

 

そんな、彼の物語....

 

 

 

 

 

「はぁ....静かに暮らしたい...」

 

彼の名前はブラッド・レイヴン

吸血鬼≪ヴァンパイア≫の真祖にして最強の吸血鬼である

...であるが本人はその自覚がないのである

なぜ、そんなにややこしい事になったかと言うと....

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話すのがめんどくさいので今日はここまでにしておく

 

 

「見つけたぞ‼」

「この近くにいるって情報はホントだったんだな!」

「最強の吸血鬼見つけた‼」

「...(まただぁ...僕は弱いのになんで皆勘違いしてるんだよぉ...)」

「おい、あんた!アンタが真祖様で間違いないな‼」

「....コクッ」

 

彼が頷いた瞬間

 

「よくぞ!この地まで御出でくださいましたぁぁぁ‼‼」ザザザッ

「.....(なんで皆僕に会うと跪くんだよぉ!!)」

 

その場の全員が跪いた...

 

「あ、あの!良かったら、私メの館まで来ていただけませんか?!」

 

ここら一体の吸血鬼の長であろうものが彼にそういうと

 

「先..急いでる...」

 

彼は先を急ぐと断った。

 

「こ!!これは!!!先をお急ぎしてるとも知らず‼‼

大それたことを言ってしまい‼申し訳ありません!!!!!」

 

長はより一層激しく地べたに頭をこすりつけた

 

「.....別に...いい(オ、オーバーリアクション...)」

「さ!さすが、真祖様‼寛大なお言葉ありがとうございます!!!」

「......(か、寛大って、僕一体どんな人と思われてるんだよぉ!)」

 

彼、ブラッド・レイヴンにとってこんなことは日常茶飯事であり

そもそも、今更何か言う事もないのだ....

それに一度注意をしたことがあるのだが凄くメンドクサイことになったので

それ以降さらに何も言わなくなった

 

 

 

 

~~~~三十分後~~~~

 

 

 

 

 

「や、やっと解放された.....」

 

あの後、『真祖様!サインをください!』や『真祖様!貴方の奴隷にしてください!』とか

挙句の果てのは吸血鬼なのに『真祖様!私の血を吸ってください‼』など

 

(いやいや、それじゃ吸血鬼じゃなくて吸血され鬼じゃないか)

とか、ゴロの悪いことを考えながら

 

質問というか願い攻めに遭いなかなか抜け出せなかったが「通して....」と

一言言ったら皆退いてくれた。

そして、今に戻る。

 

「はぁ、なんで僕、人前...吸血鬼前?になるとあんなに黙っちゃうんだろう...」

 

そう、大体察しはついていただろうが彼は

【コミュ障】なのである。

それも、中々の重症であり、人と話すことがまともにできない

表情筋ガチガチ、ガッチガチヤゾ‼

 

ガサガサ「見つけたぞ‼吸血鬼!」

「.....(!!?び、びっくりしたー)」

「その雰囲気!貴様ただの吸血鬼じゃないな!」

「お前....なんだ....?」

 

取りあえず、この人が何なのか聞こうとする彼

挨拶、凄く、大事。

 

「クッ‼き、貴様などに名乗る名はない‼」

「.....そうか(キサ・マナドニナノル・ナワナイ?どういうこと?)」

「やる気がないならこちらから行くぞ!!」ダッ‼

 

彼に人間の刃が刺さる瞬間...

 

「グハッ!!!」

「.......(えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?

なんで、倒れてるんですかぁ?!アイエエエエ!ナンデ!? ニンジャナンデ!?)」

 

人間が倒れ彼がそんなことを思っていると人間が語りだした。

 

「ふふ、最後の戦いには良い戦いだった....」

「.....(え!?何もしてないけど!!?)」

「グッ‼まぁ、きさ、ま、からしたら、そんな、こと、ないの

だろガハッ!最後に、たた、かえた、のが、貴様、でよかっ..た....」

 

はっきり言って主人公からしたら何のこっちゃなのであった。

なので主人公は...

 

「....(と、取りあえず、埋めるか‼)」

 

埋めるのであった.......










最近胸をもんだのは....牛の乳しぼり体験です.....暖かかったです。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第二夜【ゆかりんの〜チラシ大作戦!ポロリはないよ♪】

この作品にはちょっと抜けてるゆかりん
ママさんならんしゃま
しっかり者なちぇえええええええんが含まれております。
そちらが苦手な方はコメントだけつけてお帰りください。コメントはください(真顔)

文章力が欲しい
阿求「文章力たったの3か、ゴミめ」
作者「おんだおめぇ!なんのが?!」
阿求「あっきゅんビーム!!」
作者「ちくしょおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
そして作者はチリとかしたバイバイ作者お前のことは明日には忘れてると思うぜ

と、いうわけで本編ですどうぞ!


「らーん!藍来なさーい!」

 

現代ではあまり見ない和風な感じのお屋敷に誰かを呼ぶ声がこだまする。

声を出しているのはブラウン管のようなテレビを見ながらコタツにみかんという最強装備を付けた女性であった

見た目は金髪で顔は整っており紫色の派手な服を着た、見た目二十代前半という感じだ。

 

「はーい!ただいま向かいます!」

 

そして恐らく今呼ばれた女性の声が返ってくる。

 

タッタッタッタ....

 

 

            

「はい、お呼びでしょうか《紫様》...」

 

そう、今オコタでテレビを見ているのは妖怪の賢者.八雲紫(やくも ゆかり)なのだ。

そして、八雲紫に呼ばれた女性が八雲紫の式.八雲藍(やくも らん)である。

因みに今、八雲藍は食事の支度をしていたので給食のおばちゃんのような格好である

 

「えぇ、貴方の頼みたいことがあって呼んだのよ。」

 

八雲紫は真面目な表情でそう言いながら八雲藍を見つめる。だが、

八雲藍はジト目で主人であるゆかりを見つめ返す。それもそのはずだ、今の八雲紫の体制は

オコタにみかんその上、座布団を頭の敷いて腹を出して寝そべっているのだ。威厳も何もあったもんじゃい

 

「紫様すみませんが今は食事の準備が最優先です。また後にしてください」

 

そして、八雲藍はあっさり主人の頼みを断った。断るも何も頼みを聞いてすらいない

それでいいのか主従関係,,,そして、八雲紫はその場を去ろうとする藍の足を隙間を使って捕まえた。

 

「うおっ!?ちょっ!紫様危ないじゃないですか!もう少しでマイホームの床と愛の確認(キス)をするところでしたよ!!」

 

「ブー!だって、藍がちゃんを話し聞いてくれないんだもん!」

 

「そりゃ、そんな体制で真面目な顔されて『頼みがあるの』とか言われても聞く気になるわけないじゃないですか!せめて、ちゃんと座ってください!」

 

全くもって御尤もである。

 

「それでも、ちゃんと聞くのがいい従者ってものじゃないの?!」

 

「私は、そんな主人を持った覚えはありません!」

 

「お!?言ったわねついに言ってわいけないことを言ったわね!」

 

 

そんなこんなでこの主従の口論はしばし続いた。あ、因みにこういった口論は日常茶飯事なので気にしないで大丈夫である。

まぁ。これが彼女達なりのスキンシップというものなのだろう。偉い人は言いました「ケンカするほど仲がいい」

 

「ハァハァ...で、紫様決局頼みとはなんですか...?」

 

口論もひと段落し少し落ち着いたところで八雲藍が事の発端である『頼み事』について聞いた

あと、料理の方は八雲藍の式である《ちぇん》という猫の妖怪が代わりにしているので大丈夫である。その頃のちぇん「藍様遅いなー」

 

「そう、そのことで貴方を呼んだのよ。頼みっていうのはこの《チラシ》を適当にばら撒いて欲しいのよ。」サッ

 

そう言いながら八雲紫はおもむろに隙間取り出したかなりの量のチラシを八雲藍に渡す。

 

「紫様、なんですかこのチラシ?」

 

そう言いながら八雲藍は手渡されたチラシを見る。そこには『来れ!!妖怪達の楽園!《幻想郷》来なきゃそんそん!!』と書いてあった

 

「紫様....マジでなんですかこれ?」

 

その反応は正しいだろう。真面目な顔で(ふざけた体制ではあるが)頼みがあると言われて渡されたのはふざけたチラシだ「ふざけてないわよ!」

紫様ここに隙間を使って穴仕掛けないでください...

 

「え?どこからどう見てもチラシじゃない?」

 

「いえ、そういうことではなく。このチラシの内容はなんですか?」

 

内容といっても空港にあるチラシと同じように妖怪版にアレンジされている感じだ。八雲藍もさすがにチラシだということわわかっている

聞きたいのは何故このチラシを撒かなければいけないのかだ。

 

「う〜ん、そこ説明すると長いからめんどくさいんだけどねぇ」

 

「ちゃんと話してください!」

 

八雲藍が耳を立てて主人である。八雲紫に軽く怒鳴った。

 

「も〜、仕方ないわね、そこまで言うんだったら教えてあげるわよ」

 

八雲紫がかなりけだるそうにみかんの皮を剥きながらそう答える。

 

「そのチラシは幻想郷に外にいる妖怪を導くためのものよ」

 

「はぁ、でも何故そのようなことを?妖怪を入れるんだったら紫様自らお得意の隙間でちょちょいっと神隠しすればいいじゃないですか」

 

八雲藍がそういうのも当然だ。いつもの八雲紫ならこんなこと頼むこともなく神隠しで幻想郷に隙間で妖怪たちを誘い込むのだ

だから八雲藍は心中で(あぁ、この方ただめんどくさくなって私に押し付けたいだけだな)と思っているのである。

そんなことを思っていると八雲紫が八雲藍に言った。

 

「全く、話は最後まで聞きなさい藍、確かにただ妖怪が足りないだけなら私もそうするわよ。」

 

そう、八雲紫はこんなんでも《妖怪の賢者》と言われているのだ。流石に自分の仕事を放棄するほど駄目妖怪ではない…はずだ。

 

「でも、今回は勝手が違うのよ」

 

「?」

 

八雲藍が首を傾げる、勝手が違うつまりいつもと事情が違うということだ。八雲紫がそんなことを言うのは幻想郷で異変が起こったときぐらいだろう。

だが、異変が起こったなら八雲紫のそばに使えてる私が気づかない訳がない。八雲藍はそんなことを思っている。

八雲藍が不思議に思っていると八雲紫が話を続ける。

 

「最近、幻想郷の均衡が崩れてきているのよ、前までは妖怪=人間だったのがここ最近は妖怪<人間になっているの」

 

「つまり、人間の方が優位に立っているとそういうことですか?」

 

「えぇ、それでここからが本題なのだけどその理由は人間の妖怪へ対する『恐怖』が減っているのよ」

 

「え?そうでしょうか、私は里の妖怪へ対する姿勢が変わったようには見えませんが?」

 

そう、八雲藍の言う通り里の妖怪へ対する姿勢や対策などは変わっていない。

 

「えぇ、確かに姿勢や対策は変わっていない。でもそれは、人間の妖怪へ対する恐怖心が減ったこととは関係していないの

人間が妖怪へ対する恐怖心は減った。でも、《警戒心》は減ってないのよ。」

 

「なるほど、だからこのチラシを配って」

 

つまり、今八雲紫が言ったことを要約すると人間の恐怖心は減ったが警戒心は減っていないと言うことだ。

ここまで聞けば流石は妖怪の賢者の式といったところだろう、チラシを配る意味を理解したらしい。

 

「向上心や行動力そして『力』持った妖怪を捕まえるために配ってこいと。そういうことですね?」

 

「えぇ、その通りよだからお願いね藍」

 

「はい、分かりました紫様」サッ…

 

八雲藍は主人の命令に従いチラシを配りに行った。そして、部屋に残っている八雲紫はミカンを一粒口にパクッと入れ「フフフ」と微笑みながら言った

 

「さぁて、一体どんな猛者が来るのかしら楽しみだわ…」

 

この会話だけではチラシを配る理由が分かっても根本的な

【事情】が分かってない方が多いだろう。そこでここは私がその部分を語らせていただきます

そもそも、このチラシを配ることのネックはチラシを拾ったものが幻想郷に来るということである。幻想郷には博麗大結界という外からは干渉することが難しい

結界が全体に張ってある。過去に何回かこの結界を越えて幻想郷に来た者達がいるがその者達は《吸血鬼》であったり《神》であったりとビックネームが多い

そして、その者達は力だけでなく知恵とそれに準ずる行動力を有していた。つまり、【異変】を起こしているのだ。それもかなり規模の大きい異変

しかし、その者等は例外なく倒されている。そこで、重要なのは誰に倒されているのかと言うことだ倒しているのは博麗神社の巫女。

通称《楽園の素敵な巫女さん》.博麗霊夢(はくれい れいむ)である。博麗神社とは幻想郷のトラブルつまり異変を解決することを生業としている神社である。

そして、博麗霊夢は歴代最強と言われるほどの強さと才能を持っていた。つまり彼女は異変を全て解決しているのだ、だが問題はそこだけじゃない。

ただ、解決しているだけならそこまで問題ではない、問題なのは彼女が妖怪相手だろうと無敗で【人間】というところだ。

だから、里の人間は安心する強大な異変が起きてもその脅威が自分たちに向くことはないと、そして同時に注意する博麗の巫女は《平等》なのだ。

平等ということは下手なことすれば自分たちにあの力が向く。そして、里の人間たちは自信をつける人間があそこまで妖怪に食らいつけけるのだ!自分たちにできないわけがない、と。だから、この結果が出来上がってしまっている、つまり妖怪の賢者《八雲紫》がしようとしているのは博麗の巫女《博麗霊夢》の異変解決失敗

と言うことだ。人間とは単純で脆いものだ今の状況も博麗の巫女の敗北一回で元の状況、つまり人間と妖怪のバランスが均等な幻想郷へと戻るのだ。

そして、今回起す異変の真の首謀者は八雲紫ということになるが八雲紫は言った「ばれなきゃ首謀者じゃないんですよ!」

だが、八雲紫も幻想郷を危機に晒したいわけではない。事後処理はしっかりやるつもりだ、だがこの時八雲紫は思いもしなかった。

『自分より圧倒的な強者が幻想郷へやってくるということを…』ドンマイ!!ゆかりん!

 

 

 

 

 

 

〜〜〜森の中〜〜〜

 

 

ペラッ「…ん?」

 

彼、そうブラッド・レイヴンが木の下で気持ち良くお昼寝をしていたら空から謎の飛行物体T(チラシ)が落ちてきた。

その、チラシはブラッド・レイヴンの顔に掛かる。その、今までに経験したことのない感覚でブラッド・レイヴンは目を覚ました。

 

「なにこれ?」

 

そう、なにこれである。そして、ブラッド・レイヴンは徐にそのチラシの内容を見始める。

 

「…」ジー

 

ブラッド・レイヴンの視線はある文に釘ずけになった。その文とは《妖怪たちの楽園幻想郷!静かで空気もきれい!》である。

年中静かな場所を求めている彼にとってこの、情報はとても魅力的なものであった。その上、空気もきれいときた!これは行くしかない!

行かないわけにはいかない!神様!ありがとう!僕は一様悪魔でけどあなたに感謝します!とブラッド・レイヴンはそんなことを思いながらチラシに書いてあった

幻想郷を探し始めた。

 

「…楽しみだなぁ..」ニヤッ

 

だが、彼もまた知らないこれから向かうところは楽園は楽園でも《妖怪たちの楽園》だというところを…そして、物語は動き出す

 

 

 

 

 

 

 

                    《二重真祖様の幻想生活》

 

 

                   物語はプロローグから始まる.完 

 

 

 

 

 

 




主人公の容姿を書き忘れましたてへぺろ!←ぶん殴りたい

ブラッド・レイヴン
身長、153.2
体重、31.6キロ
容姿、細身の体、妖艶な雰囲気を醸し出している
白髪、かっこいいというより美形で素敵という言葉の方が正しいだろう。
まるで、絵の中から出てきたのではないのかというくらい美しい

まぁ、コンナカンジデェス
イケメンなんて消え去ればいいのに「あっきゅんビーム!!」またあああああああああ?!!!!!!!

そして、作者は星になったバイバイ作者お前の....まずお前って誰だっけ?


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

そして、幻想郷は彼をも受け入れる
第三夜【幻想郷襲来の真祖様!幼女と出会うの巻】


お気に入り19件!
感想二件!!!
すごい!これは凄いですぞ博士!!
うむ、そうじゃな。この作者にしてはよくやっとるな
うおおおおおおお!この調子で行くぜええええええええ!!!

では、本編をどうぞ!


ブラッド・レイヴンside

 

「うーん?おかしいな、ここら辺が幻想郷だと思うんだけど..」

 

どうも、お久しぶりです。僕です、ブラッド・レイヴンです。僕は今絶賛道に迷い中です。

ここはどこなのでしょう?いやマジで、チラシの地図通りだったらここら辺の筈なのですが。

 

 

いやー、人生山あり谷あり迷いあり道に迷うのもよくあることです。焦らず幻想郷とやらを探しましょう。

 

 

「う〜ん!それにしてもここら辺の空気、すごく綺麗だなぁ…」

 

 

そうだ!少し疲れたしここら辺でお昼寝でもしよ!

 

 

 

 

スヤァ…

 

 

 

ブラッド・レイヴンside out

 

 

 

 

 

 

 

「チルノちゃーん!待ってよー」

 

「待つのだー」

 

空気のきれいな山に幼い声が響く、その声の主は一体の妖精と妖怪の者である。

 

「にゃはははは!!遅いよ。大ちゃんにルーミア!そんなんじゃ、最強のあたいには勝てないよ!」

 

「そんなこと言ったってチルノちゃんはここをよく通るみたいだからスイスイ進めるけど私たちはここら辺初めてだし...」

 

「そうなのだー」

 

妖精の方の名前は《大妖精》

 

 

妖怪の方の名前は常闇の妖怪《ルーミア》である。

 

 

そして、今最強を自負した青髪の幼い少女の名前は、⑨妖精《チルノ》である。

 

 

「うっ!そう言えばそうだったね!最強のあたいとしたことがうっかりしてたよ!」

 

 

チルノはうっかりと言ったがこう言ったことは頻繁に起こるためうっかりというよりいつも通りなのだ。

まぁ、言ってしまえばチルノという妖精は、アホ妖精なのだ!

 

「で、チルノちゃんなんでここまで私たちを連れてきたの?」

 

「何も聞かずに来たから、気になるのだー」

 

そう、彼女らはチルノに半ば強引に連れてこられたため何故ここまで連れてこられたのか理解していない。

そんな感じで彼女らが首を傾けていると、チルノが言った。

 

「そう!そうなんだ!あたい、今日ここら辺散歩してたら凄い物見ちゃったんだよ!」

 

「凄い物??」

 

「一体、なんなのだー?」

 

彼女たちが先ほどにも増してさらに首を傾げるとチルノは

 

「まぁ!いいから来て!」

 

そう言って森の深いところに進んで行く。

 

「あ!待ってよチルノちゃん!」

 

「待つのだー」

 

 

 

 

 

 

そうして、少し進むとチルノが停止し

 

「見つけた!あれだよあれ!!」

 

チルノは目的のものを見つけたらしくテンションが上がっているアゲアゲである↑↑

 

「ん〜、どれ?.....」

 

「どれなのだ……」

 

二人?一匹の妖怪と一体の妖精は目の前の「者」を見て絶句した。

そう、そこにあったのは..居たのは白髪のきれいな髪を靡かせ透き通るような白い肌、まるで絵画のような美しい少年だったのだ。

 

「チルノちゃん…誰、あれ?」

 

「きれいなのだー」

 

「ふふふ、あたいが見つけたんだよ!すごいでしょ!あたいったら最強ね!」

 

何故チルノが威張っているのかは分からないが、二人は気にせず少年に見とれていた。

 

大妖精は(人間?違うよね?妖怪?いや、妖怪ともなんか違う感じがする)

 

ルーミアは(この感じ何処かで覚えがあるのだー)と、思っていた。

 

「ん…んん…」

 

「「「ビクッ!!?」」」

 

少年が寝返りを打った、瞬間少女たちは【ビクッ】っと体を震わせ。その場に固まってしまった。

おそらく寝返りを打ったのは彼女たちの、というかチルノの声が大きすぎたからだろう。

そして、チルノ以外の少女たちはチルノを睨み言った。

 

「ち!チルノちゃん!あんまり煩くしすぎると起きちゃうよ!」

 

「そうなのだー」

 

「ご、ごめん。またうっかりなのさ」

 

さすがのチルノもこれはやってしまったと思い素直に謝罪した。

 

しかし、今度はチルノ以外の声が大きかったせいで寝ていた少年が

 

「そこ……誰か………いるの…か?」

 

起きてしまった、少女たちはいきなり話しかけられたことに驚き隠れていた茂みから飛び出してしまった。

 

「ん…?君…達は?」

 

少年は茂みから飛び出した少女たちに問いかけた。

 

「す!すみません!!お、おお起こすつもりはなかったんです!!!!」

 

その瞬間、大妖精が瞬間移動で少年の前に行きスライディング土下座をした。

その行動には長年一緒にいたチルノとルーミアも予想外だったらしく目を見開いて驚いていた。

 

「だ、大ちゃん!?」

 

「びっくりなのだー」

 

「チルノちゃんとルーミアも頭下げて!殺されちゃう!」

 

「…………」

 

少年は黙って少女たちを見つめている。

 

 

そして、数十秒少年が少女たちを見つめていると少年が口を開き。

 

「幻想郷…何処……?」

 

「げ、幻想郷ですか?!」

 

「げんそうきょうってなに?」

 

「幻想郷はここなのだー」

 

少年は少女たちに質問した。

大妖精は戸惑い

チルノは幻想郷とは何かと言い

ルーミアはここが幻想郷であると答えた。

 

(チルノちゃんさすがにそれはやばいよ)

 

(さすが、チルノなのだー。⑨乙!!)

 

と大ちゃんとルーミアはチルノに対して思った。

 

そして少年は、「ここ…が……幻想郷………」といい何処かへ行こうとしている。

すると大妖精が「ちょっ!ちょっと待ってください!!」と少年を呼び止めた。

 

「…なに?」

 

「あ、貴方の名前を聞かせてください!」

 

「あ!あたいもそれ聞きたい!」

 

「知りたいのだー」

 

「僕の……名前…?」

 

少年は少し悩むそぶりを見せて少し頷きこう答えた。

 

「…僕の…名前は……ブラット・レイヴン……」

 

それだけ言うと少年は、その場から風のように消えた。

しかし彼女たちの耳にはその妖艶な声がまだ響いている、そして大妖精が口を開き、

 

「レイヴンさん綺麗な人だったなぁ………」

 

その言葉にチルノとルーミアも頷いた。そして彼女たちは願う

 

また彼に会えますようにとそしたら今度はちゃんとお話しできますようにと...

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

ブラッド・レイヴンside

 

「…ルノちゃん!あんまり煩くしすぎると起きちゃうよ!」

 

なんだかうるさいな…誰かそこにいるの?

折角、気持ちよく寝てたのに。

取り敢えず話しかけてみよ

 

「そこ……誰か………いるの…か?(うー、やっぱり途切れ途切れになっちゃうな)」

 

 

「(うおっ!?)」

 

なんとびっくり、三人の美幼女が飛び出してきました。ていうか話しかけられたぐらいでそんなに驚かなくてもいいのに...

うぅ、泣いてなんかないもん!ブラッド強い子だもん!

 

「ん…?君…達は?(あれ?二人羽生えてる子がいる。人じゃないのかな?)」

 

「す!すみません!!お、おお起こすつもりはなかったんです!!!!」

 

ワァオ!!?!いきなり目の前に幼女が!しかも何故か土下座してる……

ぼ、僕、そんなに怖い顔かな?起こしただけで切れるような顔してるかな?なんかショック……

 

「だ、大ちゃん!?」

 

「びっくりなのだー」

 

「チルノちゃんとルーミアも頭下げて!殺されちゃう!」

 

「………(こ、殺されるって..)」

 

僕は昔、エンジェル伝説って漫画を読んだことがある。主人公が顔は悪魔でも天使の心を持っているって設定の漫画だ。

あまり笑わない僕もその漫画を読んだときは笑ってしまった……面と向かって怯えられるとあの主人公のことも笑えないな(涙)

 

今度その漫画見たときは前とは違った楽しみ方ができると思う!まぁ、でも結構来るものがあるな。

 

さすがのブラッド君も泣きそうだよ?いいの?泣いちゃうぞ?

はぁ、取り敢えず彼女たちをこれ以上怯えさせるわけにもいかないしここから早く去ろう。

っと!その前にこの際だ一つだけ質問しておこう。

 

「幻想郷…何処……?(折角なんだから幻想郷の場所聞いておこう!さすが僕頭いいね!)」

 

「げ、幻想郷ですか?!」

 

「げんそうきょうってなに?」

 

「幻想郷はここなのだー」

 

ワァオ、今日三回目の驚きだよ。あ、ちなみに一回と二回目は彼女達が飛び出してきたのと緑髪の子のDOGEZAだ。

 

「ここ…が……幻想郷………」

まさかここがすでに幻想郷だったなんて、まぁ、確かに空気が綺麗だもんね!なんで気づかなかったんだろ…

僕って鈍感なのかな?っと質問もしたし彼女たちの前から早く去るかあんまり怖い人がずっといても嫌だろう。

 

「ちょっ!ちょっと待ってください!!」

 

え?緑髪の子に呼び止められたぞ?も、もしかして警察に通報とかじゃないよね?!違うよね?!!

お兄さん…ごめんなさい、歳的にはもうとっくにおじさんでした。

おじさん、道聞いただけだよね?何もしてないよね?

 

「…なに?(通報じゃありませんように!ありませんように!!)」

 

「あ、貴方の名前を聞かせてください!」

 

「あ!あたいもそれ聞きたい!」

 

「知りたいのだー」

 

「僕の……名前…?(よかったーなんだ、名前か、ビビったよもぉ)」

 

ん〜、どうしよう、知らない人に名前を教えちゃいけない的なこと前テレビで言ってたしなぁ。

でも、この子たちは僕に場所教えてくれたし名乗るのが礼儀だよね!良し!

 

「…僕の…名前は……ブラット・レイヴン……(ん?そういえばこうしてちゃんと名乗るのって初めてなきがする)」

 

そう考えると、急に顔が赤くなる嬉しさだったり恥ずかしさだったり。うっ!でもおじさんの赤面はどう考えても変態だよ!

この子たちに気付かれないようにさっさとこの場を離れよう!!うん!そうしよう!

 

そして僕はダッシュで彼女達から逃げた。もう、会いませんように……

 

 

 

ブラッド・レイヴンside out

 

 

 

 

                     〜〜〜おまけ♡〜〜〜

 

 

「紫様、ただいま帰りました」

 

チラシを配り終えた八雲藍が帰宅したようだ。

しかし、八雲紫の返事がない、八雲藍は可笑しいと思い今に向かった。

 

「あ、藍様おかえりなさい!」

 

その途中で八雲藍の式神であるちぇんと出くわした。

 

「あぁ、ただいまちぇん、そうだちぇん紫様を知らないかい?」

 

八雲藍がちぇんに尋ねる。するとちぇんは

 

「はい、紫様は今さっき冬眠に入られましたよ!」

 

「そう…か」

 

「ん?どうかしました?藍様」

 

八雲藍は少し切れていた、その理由は二つあり

 

一つは、チラシを撒いてる途中で気づいたがこれは私じゃなく紫様の隙間の方がいいのじゃないか?

と思いそれに気づいた時にはすでにチラシを半分以上ばら撒いた後だったのだ。そして、その時八雲藍は思った、あぁ、やっぱりあの人めんどくさかっただけだと

 

そして、二つ目は従者にこんな大役を押し付けときながら自分はスヤスヤと冬眠に入りやがったことだ。

 

そして、八雲藍は思った(あとで、絶対顔に落書きしてやる。油性で)と実に陰湿である。

 

「ではちぇん、私が紫様のところを見ておくからちぇんは部屋の掃除をしててくれ」

 

「はいわかりました!!」タッタッタッタ

 

ちぇんは急いで掃除道具を取りに行った。

そして、八雲藍も取りに行くのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                   【油性マジック】を

 

 

 

 

 

 

 

 

 




感想の方で、初めて作品に対する感想が酷評でしたが嬉しくて次から頑張ります!的な返信をしたら
相手に皮肉と思われてしまったらしく、本当にすみません。あれは、皮肉ではなく酷評に対する感謝です!
酷評でも自分の作品をちゃんと見てくれてるんだなと本当に嬉しく感じました!(マゾじゃないよ!)
ですので、これからもどうかよろしくお願いします!(^○^)



次回【ブラット・レイヴン死す!】

俺のバトルフェイズはこれからだぜ!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第四夜【幻想初対戦!ブチ切れ真祖様?】

くっ!小中学校の頃ちゃんと勉強していれば....

ん?なんだこれは?(作者は文の書き方の本を手にいれた)

うぉ!!これで文章力をつけるぜ!!(ただいま勉強中)

という訳で本編どうぞ(^_^)


森の中を一人の少年が歩いている。

少年の名前はブラッド・レイヴン、これでもこの作品の主人公である。

 

 

「しかし、まさかここがもう幻想郷だったなんて…

確かに静かで空気もきれいなんだけど、なんだけど、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんで、こんなに嫌な気配がたくさんするの?」

 

 

【注.それはここが妖怪たちの巣窟だからです。】

 

 

き、気のせいだよね!そうに決まってる!...

うーん、取り敢えずここら辺散策してみようかな?

 

 

 

 

タクタクタクタク「ん?なにあれ?」

 

彼がしばらく歩いていると階段のようなものを見つけた。

 

とりあえず彼はその階段も元まで行ってみた。行ってみたのだが

 

「なが〜…」

 

と言いその場を去ろうとした。

 

正直言って面倒くさかったのだ、まぁ確かに100段以上あるんじゃないかという

階段見たら大体の人がめんどくさくなって登らないだろう。

 

しかし、彼がその場を去ろうとした瞬間、

 

「貴方、見ない顔ね新しく来た妖怪かしら?」

 

誰かに呼び止められた。彼がその声の方に首を向けると赤と白色の派手な色をした巫女服を着ている少女がいた。

 

「…(え?だれ?)」

 

ブラッド・レイヴンはなぜその少女が自分を呼び止めたのか理解していない。

 

「新参者かしら?あの狸といい九十九神といい、なんで最近はこんなのが多いのかしら。」ハァ

 

彼女は「今度、紫に文句言わなくちゃね」と言い。

 

 

ブンッ!!!

 

 

突然、ブラッド・レイヴンに襲い掛かった。

 

「ッ(ウワッショイ!??)」

 

だが、ブラッド・レイヴンは吸血鬼の真祖だ。

いくら不意打ちをは言え、ある程度の攻撃は避けられる。

 

「ふーん、今の躱すなんて中々やるじゃない」

 

お祓い棒を肩に乗せ巫女服の少女は言った。

 

「何を、言って、る?(いきなり、殴りかかってきて何言ってんだこの子は?!)」

 

一方、ブラッド・レイヴンはいきなり殴りかかってきた少女に少し怒っている

 

「貴方、名前は?」

 

「……(なんだ、この子質問を質問で返すなって教わらなかったのか?)」

 

いつもの彼ならこのぐらいで切れたりはしない。しかし、今日は色々ありすぎて

(道に迷ったり、幼女たちに怖がられたり、幼女たちに通報されかけたり、楽園と思った幻想郷に来たはいいもののいきなり殴りかかられたり)

さすがの彼も、怒りメーター急上昇だったのだ。

 

「まぁ、いいわ。貴方を倒してから聞き出せばいい話だしね」

 

「……(プチッ)」

 

そして彼女の言葉に彼は、『ブチ切れた…』

 

そして、

 

 

 

 

 

「う、うぅぅぅ…」ガクッ

 

「え!?」

 

少女がいきなりぶっ倒れた。

 

「えぇぇぇぇぇぇ!?!!」

 

そのいきなりの状況に彼は驚き高い声で叫ぶ。

 

そして、彼の叫び声が山に木霊する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

博麗霊夢side

 

「じゃあな霊夢!饅頭美味かったぜ!」サッ

 

「待ちなさい《魔理沙》!」

 

私は今、とっても不機嫌だ。理由はさっきの《アイツ》、普通の魔法使い.《霧雨 魔理沙》(きりさめ まりさ)の所為だ。

事の発端は、魔理沙が『今日も』うちにお茶おたかりに来たことからだ。

彼女はほぼ毎日うちにお茶をたかりに来る。

 

彼女のことを、ある者は盗っ人、ある者はコソ泥と呼ぶくらい彼女には盗みぐせがある。

彼女曰く「盗っ人とは人聞きが悪い!私は借りてるだけだぜ!死ぬまでな!」との事。

それを世間一般では泥棒と言うのだ。しかも今日はいつもと違い奉納で貰った、お高いお饅頭だったのだ。

まぁ、見ての通り彼女にほとんど取られてしまったが。

 

「魔理沙の奴、逃げ足だけは早いんだから…もう、見えなくなってるし。」

 

その上、彼女は幻想郷でもトップクラスのスピードを誇る。さすがの私も、スピードでは彼女に勝つことができない。

 

「うぅ!怒りが収まらないわ」

 

「はぁ、こんな時は階段の掃除でもしよ。」

 

こんなことは日常茶飯事、だが、毎日のようにやられると頭にくるのだ。

そんな時は掃除や家事をすると落ち着く、と言うかそうでもしてないと魔理沙をボコボコにしてしまいそうになる。

 

 

 

 

「ん?何かしらあれ?」

 

私が掃除のために階段のところまで行ったら、白い『何か』が見えた。

多分、と言うか十中八九妖怪だろう。こっちは虫の居所が悪ってのに...退治でもしてやろうかしら…

 

そうよ!私の本職は妖怪退治!ストレスも発散できる上に仕事もできる!一石二鳥とはこのことね!!

そうと決まれば、お祓い棒持ってこなくちゃ。

 

自分で言うのもなんだけど彼は相当、不憫ね。

 

 

 

ーー脇巫女準備中ーー

 

 

 

よし!準備完了!

じゃあ、行こうかしら!

 

「ニヤッ…」サッ

 

私は常人なら目で見ることすらできない速度で、その白い『何か』に近ずく。

 

 

瞬間、私の中の何かが大音量で警戒音を鳴らした。そして、私は彼から5、6メートル離れた場所で止まった。

 

 

(今のは何?!今まで感じたことのない感覚、今、彼に突撃していたら完全に『ヤられていた』。)

 

 

そう、思わざるを得ない。何故ならそれは私の能力が【空を飛ぶ程度の能力】だからだ。

なぜ、その能力と今の事が関係しているのか?私の能力、名前は【空を飛ぶ程度の能力】だが、ただ単に空を飛べるということだけではない。

この能力の真髄は、如何なる『威圧』『殺気』『力』にも私は浮いているため効果は無いというところだ。

 

そんな私が、彼に威圧された。つまり、彼は私の能力に反する能力持ちか私とは次元の違う化け物かどちらかだ。

この、答えは恐らく前者だろう。自分で言うのもなんだが私は殆ど妖怪に負けたことがない。

 

そんな私より次元の違う化け物なんて、そんなの紫や月に居たチート野...女郎でも勝てないだろう。

はっきり言ってそれこそありえない。だから、私の推測は前者の方が正しいだろう。

 

だが、油断することはできない。何故なら私は一瞬ではあるが彼に『恐怖』したからだ。

私は人間だが…人間なのよ?妖怪同士の戦いでは恐怖した方が負けるとまで言われている。

そして、この妖怪は私を『恐怖』させた。

 

つまり、私は彼に一回敗北したことになる。

 

 

初めての『敗北』初めての『恐怖』、フフ、今日は初めてがいっぱいだわ。

 

 

なのになんでかしら、なんで私は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『笑ってるのかしら』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正確に言えば月でも一回負けてはいるが、あれは本気の勝負でもなければお遊びと言えるかも怪しい戦いだった。

だから、私が本当の意味で『敗北』したのは今回が初めてだ…

 

そして、私を敗北させた彼は、恐らく私の存在にまだ気づいていない。

こんなに『悔しい』と思ったのはいつぶりかしら?

 

だから、貴方には悪いけど次は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『勝たせて』もらうわよ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

取り敢えず、私は彼に話しかけることにした。

 

「貴方、見ない顔ね新しく来た妖怪かしら?」

 

はっきり言ってどうでもいいが、先ずは彼に私の存在を気づいてもらうことからだ。

流石にさっきのような気づかれてもいない敗北は懲り懲りだ。

 

「………」

 

(無視か?)

 

いや、違う。恐らくいきなり話しかけてきた私に警戒しているのだろう。

 

正直言ってしまうと、私は彼と正々堂々戦って勝つ自信はない。

だから私は、彼に隙を作ろうと思う。そもそも、こんな奴隙を作ってその隙に最高の一撃を叩き込むぐらいしないと勝てないだろう。

 

「新参者かしら?あの狸といい九十九神といい、なんで最近はこんなのが多いのかしら。」ハァ

 

人や妖怪が一番隙を作ってしまいやすいのは恐らく話を聞いてる時や会話をしている時だろう。

彼は十中八九、知性のある妖怪だ。だからこそ、そこに隙は生じやすい…筈だ。

はっきり言って自信はないし確信もない。だが、今の私にできるのはこんなことだけだろう。

 

私は神経を研ぎ澄まし、殺気を出さないようにし、尚且つ彼の隙を窺う。

きっと、今の私なら、どんな状況にでも対処できる。それほどまでに、私は全神経を集中させた。

 

「今度、紫に文句言わなくちゃね」

 

今!!!

 

私は彼にできた隙を見逃さなかった。それはきっと、コンマの世界だろう。

だが、私はそのコンマを数秒、数十秒と感じるほどに集中していた。

 

私の打った一撃は完璧だっただろう。出せる全ての力を無駄なくお祓い棒に込め、放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、それすら彼には届かなかった。

 

彼は、私の目の前に立っていた。また、負けた…

私に残っている力はほぼゼロ、今の私ならチルノでも倒せるだろう

 

フフ、でもただでは負けなかったわ。

彼はこちらを『驚いた』表情をして見ていた。

彼を、『驚かせた』今はそれだけで及第点ね。

 

「ふーん、今の躱すなんて中々やるじゃない」

 

私は、強がりを言った。はっきり言って今にでも倒れたいのだが、

私は聞きたくなったのだ、彼の声を。

 

「何を、言って、る?」

 

彼は、私の期待に応えるように口を開いてくれた。

彼の声は妖艶でどこか幼い、そんな声だった。

 

「貴方、名前は?」

 

私って意外に強欲なのね。

だけど、名前を聞くくらいいいでしょ?

 

「……」

 

だんまり、か

それもそうね。私はまだ彼に名前を聞く権利なんてもっていないんだから。

 

「まぁ、いいわ。貴方を倒してから聞き出せばいい話だしね」

 

そう、次会った時に彼を倒して(認められて)から聞けばいいだけ。

だから、次会った時こそは

 

 

「負けないから」

 

私がそう言うと彼から凄まじい殺気があふれ出した。

その殺気に当てられた私は、糸の切れた人形のようにその場に倒れた。

 

 

 

 

この日、私に初めて『目標』が出来た。

 




霊夢はライバル(一方的)ポジです。





最近バイトが忙しい...
眠い、ん?か、感想が二件増えてる?!
お気に入りも20超えてる!!
うぉぉぉ!!がんばるぞい♪←キモい


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第五夜【遂に登場?元気なあの子は天狗様】

バイトが一時間、バイトが2時間、いつまで経っても小説書けぬ。

ふふふ、バイトが忙しい、、、アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!!

※遂に狂いました。やったね!

では、本編どうぞ!↓


ブラッド・レイヴンside

 

どうも、お久しぶりです。ブラッド・レイヴンです。

僕は今とても困っています。え、何故かって?そんなの

 

「スゥ、スゥ、ズゥ!!」

 

「なんでやねん…」

 

女の子が気持ちよさそうに目の前で倒れてるからですけど、なにか?

いや!まじなんでこうなったの?!

 

喧嘩売られた→僕切れた→貴方倒れた…

 

いや!!わけわかめだよ!!なんで倒れてんの?何?これ僕のせいなの?!違うよね!…違うよね?

 

【半分は貴方の所為です】

 

う〜、マジでどうすんのこれ?ベランダに修道服の女の子が倒れてた並みのハプニングだよ?

誰か上条さん呼んできてくれる人呼んでください!!

 

 

 

 

 

はぁ、茶番はここまでにして本当にどうしよう。

 

『一・家まで送っていく

 

 二・ここに放置

  

 三・埋める、現実は非情である。』

 

うーん、僕としては生きてる人を埋めたくないし、一か二だな。あ、でも僕この子の家知らないよ。

じゃあ、ここはやっぱり二番かな?し、仕方ないよね!見捨てるわけじゃなくてこれが最善なんだもん!もん!

 

 

じゃあ、謎の少女Aちゃん生きれたらまた会おう!まぁ、会いたくないけどね!サラダバー!

 

 

ブラッド・レイヴンside out

 

 

 

 

 

 

 

??? ? side

 

 

「あやや?あれはなんでしょうか?」

 

どうも皆さん!清く正しい幻想郷のブン屋《射命丸 文》(しゃめいまる あや)です!

いつものように私は仕事をさぼ…じゃなく!今日も私は日々変わりゆく幻想郷の姿を捉えるべく汗水をたらし飛び回っています!

 

そんな感じで散策をしていたら博麗神社の辺りでぶっ倒れてる霊夢さんを発見したのです!これはスクープの香りがプンプンしますねぇ。

早速、霊夢さんに突撃取材です!え?倒れてるから無理だろって?そんなの『叩き起こす』に決まってるじゃないですか〜。

 

「スゥ、ス「霊夢さあああああああああああああん!!!!」ン゛!!」

 

「うわっ!!?」

 

これはビックリです。彼女ぶっ倒れてるのに的確かつ躊躇なく私を攻撃してきました。末恐ろしい子やでぇ。

 

「れ、霊夢さーん?起きてますかぁ?」

 

「スゥ、スゥ」

 

良かった、まだおねむのようですね。さすがの私も切れた霊夢さんと戦って無事で済む自信はないですから…

しかし、これは困りましたぞよ。霊夢さんを起こすのは無理になってしまいました←起こしたら後が怖い

 

うん!取り敢えず、博麗神社まで彼女を運んで起きるまで待ちましょう!忍耐力、持久力には自信がありますし、起きるまで待つくらい楽勝です!

 

それでは、彼女を担いd「う、うぅぅん」おっと危ないあまり衝撃を与えないよう慎重に慎重に…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

着きましタァ!いやぁ、思ったより時間かかりましたね。ざっと、30分は掛かりましたよ。

幻想郷最速(自称)の私にこんな時間のかかることさせたんですから(勝手にやった)

起きたらたっぷり取材させていただきますよ!っとその前に寝ている姿をパシャッとね!パシャ

 

それにしても、なんで霊夢さんはあんなところで倒れていたのでしょうか?

選択肢はいくつかあります…がどれもありえそうでありえないものばかりですね。

 

例えば、食べ物が尽きて彷徨った挙句倒れた。私の予想の中では一番信憑性が高いんですが

それでも、ありえないでしょう。何故ならここは意外に食料豊富だからです。

確かに冬は食料が取れなく値上がりなどもしますが、彼女にとってそれは関係ない。

ここは、年中宴会をやってるような場所です、食料の蓄えやそれこそお酒だってあるはずです。

宴会のために保存してるとはいえ倒れるまで手をつけないということはないでしょう。

 

そして、もう一つの可能性は彼女が何らかの妖怪に敗れたと言うこと、しかしそれこそありえないだろう。

彼女は幻想郷でも指折りの実力者だ。そんな彼女が負ける、いや、負けること自体はあり得る。

だが、ありえないのは戦った痕跡がどこにもなかったということだ。彼女ほどの実力者が強者と戦えば

木々は倒され空気は熱を帯びているはず、しかし、そんなことはなかった。

 

 

つまり、もしこの仮説が正しいのなら

彼女は一方的に瞬殺されたか、不意を突かれたのどちらかだ。そしてこちらの仮設の場合恐らく前者はあり得ないだろう。

彼女はさっきも言ったが幻想郷指折りの実力者そんな彼女が瞬殺……ありえないだろう。

だけど、もし不意を突かれたのならおかしい、相手が不意をついて彼女を襲ったのならば何故『殺さなかった』のか。

遊び半分でそんな命をかけたことをする奴なんてこの幻想郷にはいないだろう。

 

「うっ…」

 

あ、起きたみたいですね。

まったく、ここまでしたんだから今回ばかりは全部聞かせて貰いますよ。

 

「あ、霊夢さん、起きました?」

 

「う、うぅ、あ、あんた誰??」

 

ズコッ!!

 

酷い、酷すぎますよこの脇巫女。

ここまで運んできた恩人に対して『あんた誰』は無いでしょう。

泣きそうですよ私。

 

「何言ってるんですか霊夢さん!幻想の伝統ブン屋射命丸 文ですよ!あ、や!」

 

「あぁ、ブン屋ね。ところであんたこんなところで何してるの?」

 

ズコッ!!

 

ズッコケ本日二回目、1日に二回もズッコケるなんて初めてですよ。

私の初めてを…、じゃなくて、もういいです!早速取材にうつらしていただきます。

 

「それよりれいm「あ!!彼奴は何処?!」ちょっと!!」

 

クソッ。この貧乏巫女がぁ!ちょっとはこっちの話も聞けや!!

っとと、いけませんいけません、こんなことで切れていては、それにしても『彼奴』とは誰でしょう?

気になります、ものすごく気になります。ジャーナリストとして(キリッ

 

「霊夢さん落ち着いてください!」

 

「落ち着いてなんかいられないわよ!だって、彼奴はッッ!彼奴…は…」

 

「ありゃ、霊夢さん?」

 

おろろ?急に霊夢さんが考え込んでしまいました。

どうかしたのでしょうか?いや!これはチャンスです!今の内に取材して早く原稿を書きましょう!

 

「っと、ところで霊夢さん取材をしたいのですがいいですか?」

 

「……」

 

「おーい、霊夢さん?」

 

「ん?何ようるさいわね」

 

「(ピキッ)霊夢さん取材をしたいのですが」

 

イラッ、ほんまわてしばきたおしたろか?若干のいらつきを覚えたがこれも取材のため

ひいては文々。新聞のため我慢ですよ私、我慢…

 

「取材?何のよ」

 

「実は霊夢さん、神社の階段の下で倒れていましてここまで『私』が運んできたのですが

何故あんなところで倒れていたのですか?それが気になって」

 

『私』の部分を強調したのはワザとですよ?人間とは恩を感じる生き物です…

ハッ!しまったこいつは博麗の巫女つまり人間じゃない!※人間です

その上、生き物かもどうかも定かではないです……※生き物です、多分

 

「それで、取材がしたいわけね」

 

「はい、まぁ、霊夢さんが嫌でなければですが」

 

「うーん…」

 

おや、考え込みました。いつもなら間髪入れずに拒否してくるのに、これは期待できますね!

 

「仕方なわね、いつものなら断るところだけど今日は助けてもらったみたいだし

それに……」

 

そう言いながら彼女は立ち上がる少し前に出てそのまま振り返りこう続ける

 

「今日は、気分がいいから!」

 

その姿は美しく可憐で女の私でも一瞬魅せられてしまうほど…

あぁ、確かにこれは楽園の素敵な巫女さんだなんて二つ名を貰うはずだ。

 

「と言っても全部は話せないけどね」

 

「はっ、それではまず!…」

 

少し吃ってしまいました。情けないです。

私はそう思いながら早速取材を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜烏天狗取材中〜

 

 

 

 

 

 

 

「まぁ、話せるのはこのくらいまでね」

 

「ふむ、なるほど、ありがとうございました!いい記事が書けそうですよ」

 

彼女からの話を要約すると、

不思議な妖怪を見つけその妖怪を退治しようとしたら返り討ちに会った。

と言ったところでしょうか、まさか、私の前者の方の予想が正解だったとは、驚きです。

 

 

まぁ、それよりも驚いたとこもありました。例えば私が例に挙げた不意打ち、不意打ちは不意打ちでも彼女の方から仕掛けたらしい

つまり、博麗の巫女に不意打ちをされても一方的に返り討ちの出来るほどの実力者が幻想郷へ来たという所

 

さすがの私もそんな奴相手に勝てる気がしません。

 

「それでは私は帰ってすぐに記事を書かなければいけないので!」

 

「えぇ、次は菓子でも持って来なさいね」

 

「えぇ、では!」

 

そう言い私は猛スピードで自宅まで戻った。これはいい!これはいいですよ!

今まで書いた記事の中でもかなりの特ダネ!購読者、倍増間違いなし!いやっほおおお!!

風に乗りますぜえええええ!!!!!

 

 

 

射命丸 文 side out

 

 

 

ザザッ、という音がある家に響くその音を聞いた

見肌が白く、髪は灰色、ふわふわとした『犬耳』を持っている少女が

自分の耳をピクピクさせ目の笑っていない笑顔でその音の場所へ向かった。

 

彼女が音の場所に着くとそこにも一人の少女がいた。

 

「最高ですよ。これは特ダネ、いや超特ダネですよ。」

 

「…」

 

ぬへへ、と彼女は笑いながらメモ帳を眺めている。

それを犬耳の娘はハイライトのなくなった目で見ている。

しかし彼女はその視線に気づいていない。

 

そうしていると犬耳の娘が業を煮やしたのか彼女に話しかけた。

 

「《文様》(あやさま)随分と楽しそうですね」

 

「ヒッ!も、《椛》(もみじ)?!」

 

そう、メモ帳を見て笑っていた彼女は《射命丸 文》で

ハイライトのない目で射命丸 文を見ていた犬耳の子は《犬走 椛》(いぬばしり もみじ)である。

 

彼女たちの関係は上司と部下であり。因みに射命丸 文が上司、犬走 椛が部下である。

 

「ふふふ、顔を見て悲鳴をあげるなんて失礼ですよ?仕事をほっぽり出して何処かに行ってた文様。」

 

彼女はふふふと笑いながらハイライトの消えた目で射命丸文に言う。

 

「も!椛これには、これには訳があるの!お願い聞いて!」

 

「言い訳ですか?いいですよ。言ってみてください」

 

「しゅ!取材をしてたのよ!」

 

「取材ってサボりじゃないですか。」

 

「ち、違うの!今回の取材は幻想郷のパワーバランスに影響するくらいの事なの!」

 

「はぁ、文様言い訳ならもっとマシなのを持ってきてください」

 

犬走 椛は若干呆れながらそう言い。射命丸 文はかなり必死の形相である。

そんなに部下が怖いのか?情けない上司である「し!仕方ないでしょ!椛の説教は本当に長いのよ!それにその間ずっとハイライトのない目で笑ってるのよ!怖すぎるでしょ!?」え、あ、はい、ナレーションに話しかけないでください。

 

「本当なのよ!とりあえず話すから聞いて!!」

 

彼女はこれまでの経緯を事細かに伝えた。

 

 

 

 

 

 

『少女説明中…』

 

 

 

 

 

 

「文様、それは本当ですか?」

 

「えぇ、さすがの私もこんな嘘はつかないわよ」

 

射命丸文はすべて説明し終わると椛も事の重大さを理解し考え込む。

そして、考え終わったのか犬走椛は顔を上げ口を開いた。

 

「確かにそれは一大事ですね。」

 

「そうでしょう、そうでしょう。それでは、私は部屋に篭って記事を書いてきます!」

 

そう言い射命丸文はその部屋へ向かおうとした

しかし、は肩をガシッ!と捕まれ振り返ると目のハイライトが消えている犬走椛が居た。

 

「でも、文様、それとこれとは『話が別』ですよね」

 

犬走椛はニコッと笑いそう言った。

 

「ひゅ、ひゅい!?」

 

射命丸文は某カッパのような声を出しそのまま

 

「も、椛!この記事今日中にしあげたいんです!一時間でも時間がたったらそれは新鮮じゃないんです」

 

「ふふふ、大丈夫ですよ文様、すぐ終わります」

 

「やー、誰か!ヘルプ、ヘルプミーですー!」

 

「文様、(家の)中に誰もいませんよ」

 

ズルズルと犬走椛に引きずられていった。グッバイ鴉天狗…

 

 

 

その夜、妖怪の山で若い女の悲鳴が聞こえたとか、幻想郷…怖い所やで。




コメントが、、、増えてるだと、ありがとうございます!
しかも、あの東方SSで有名な方からもいただきました!嬉しすぎです!(涙)

その上、お気に入りも30に増えていました。泣きそう.....

これからも、頑張っていきます!ニョヘエエエエエエエエエエエエエエエ!!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第六夜【主人公空気!旧作ロリスってめっちゃかわいいですよね?】

いろいろあって遅れました(地震)
待っててくださった方ありがとうございます!

では、本編どうぞ!↓


 夕暮れ時、川は夕焼け色に染まり子供達の帰宅どきでもある。

その、日の色や静かになった公園などに寂しさも感じる…感じるのだが

 

「また、迷ったなう……」

 

 今、彼がいるのは右を見ても左を見てもどこを見ても『森』。、今が夕暮れ時なのかもわからない。

 

「何だろう、僕ドジっ子だったのかな?おじさんのドジっ子……需要なさすぎだよ」

 

 森という場所は文字通り木がいっぱいある場所である。木を三つも書くくらいだ、そらハンパないことですよ?

 

 ところで、気になった方も居るだろうが彼は自分のことをおじさんだと思っている。

原因は二つ、一つは年齢で彼は自分で覚えてるだけでも1000は過ぎている。

まぁ実際、彼の年齢はそれどころではなく億を超えている。

二つ目の原因は、彼が鏡に映らないからだ。吸血鬼とは元来【光】【太陽】というものが苦手である。

その為、【光】で反射して映る鏡に吸血鬼が映らないのは通りである。

 

 この二つの原因で彼は自分の容姿をヨボヨボのおじさんだと思っているんです、です。

 

「というか、この森、なんか霧がかってるせいで前が見えにくいんだけど」

 

 彼は霧といったが紫や黄色のカラフルな霧である。ってそんな霧あるかい!

そんなことを言ってるうちに彼は『霧雨魔法店!だぜ』と書いた看板のかかってる家を見つけた。

 

「だぜって、何ですかこれ」

 

 うーん、と彼はその家の中に入るかどうか迷っている。魔法店ということは店なのは確実だろう

彼は昔から魔法や魔術というものに興味があった。事のはじめは単純なことで本で読んだ主人公が

魔法使いだった。ただそれだけである。

 

 しかし、長生きしてるからこそ新しい発見や興味とはかなり大きな意味を持つのだ。だが、彼は魔法というものをしっかりと学んだことがない吸血鬼であるためそこそこの(ありえない量の)魔力は持っているのだが、幾千、魔法や魔術というものを信じてる人間は少ない。

 

 その上、魔法や魔術を本気で研究している人間など皆無に等しい。

 

 彼は、魔法を学びたくても学べないのだ。だから彼は『魔法店』という言葉にかなり魅力を感じている。

 

「ここなら、しっかりとした魔法に関する道具が置いてあるかもしれない…」

 

 彼は、勇気を出して、その怪しさ満点の店のドアを叩こうと

 

「貴方、そこで何してるの?」

 

した瞬間、謎の声に呼び止められた

 

「…………(だだだ、誰デェス?!)」

 

 彼は緊張していたせいもあってかなり驚いた。

そして、振り向くとそこには金色の髪に青色の目身長は160ちょいくらいの少女が居た。

 

「質問に答えてくれるかしら、貴方は『そこで何をしてるの?』」

 

 彼女は最後の方の言葉に少し魔力を乗せて発した。

 

「入、ろう、と、して、た(え?何してたってこの店に入ろうとしていただけだけど…って、え?)」

 

 しかし、彼はそんな微々たる魔力など気にもせず、というか気づきもせず彼女の質問に答えた。

そして彼は、ここであることに気づいた

 

「気づいたみたいね。まぁ、今更遅いけど」

 

彼女は全身から魔力を放出しながらそう言った

 

「なん、だ、この、糸(おいおいおいおい、幻想郷って楽園じゃなかったの?!なんであった人、全員勝負仕掛けてくるの?!ポケモン?僕、ポケモンの世界の迷い込んじゃったの?!!)」

 

 『目を合わせたな、バトルだ』的な状況が続いたせいか彼はかなり混乱していた。先をどの少女にはまだ、

切れるほどの冷静さはあったが、こうも連発だと頭がコンガラガッチュレーションなのである。

 

 彼の体には無数に白色の糸が絡まっている。その糸に感触はなく、冷たさや熱さというものもない。

 

「どう?その糸は、私が新しく編み出した魔法なのよ。体からどんどん力が抜けて行くでしょ?」

 

 まぁ、ここまで持っただけでも凄まじいわね。と彼女はいい、そして

 

「------え?」

バタンと、その場に倒れた。

 

「え?」

 

 ちなみに最初の「------え?」は少女で次が彼だ。

 

 彼は、かなり戸惑っている。いや、さっきまでもかなり戸惑っていたのだがその上乗せだ。

はっきり言って訳がわからなすぎて泣きそうだ。

 

 だが、一つだけ叫びたいことがある…

 

「ま、またかよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

そう言いながら彼はその場から逃げた。

  

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

???・??????? side

 

 

 

 

 私はアリス・マーガトロイド。

知り合いには『虹色の魔法使い』とか『人形大好き女郎アリス』なんて呼ばれてるわ。

いや、最後に限っては魔理沙限定だけど。まぁ、つまり、私は魔法使いで人形使いのただの魔女だ。

 

 私は今、かなり機嫌が悪い。なぜか?それは今私の目に映っている男の所為だ。

この男は何者なのだろう?信じられないぐらい濃密で真っ白な魔力。

 まぁ、これは魔女の私だがらこそ気づくことが出来たことだ。

その上、無駄のない魔力循環。でも、このくらいの奴なら『魔界』にも数人いる。

 

 ママだってその一人だ。しかし、それを考えても可笑しい、確かに魔界の住人にはこのくらいの

奴はいる。だが、それは戦闘態勢の時に限ってだ。だがこの男は通常の状態でこれだ。

 

 ありえない、可笑しい、どうして、その言葉だけが頭を廻る。自分で言うのもなんであるが

私は幻想郷でもトップクラスの知識者それも魔力、魔法に対してはパチュリーと同等だろう。

 だから、私はイラついている『分からない』と言うのがすごく気に入らない。

 

「!!!?」

 

 私は瞬間、防御の態勢を取ってしまった。な、なんなの今のは?!と体が少し固まった。

あの男が魔理沙の家のドアノブに手をかけた瞬間信じられない程の『恐怖』と『怪』の魔力が放出した。

 

 それからの私の行動は早かった。幻想郷最速を唱っている烏天狗すらも反応できないほどの速度で

彼に私の魔法の中で一番打倒率が高いものを放った。

 

「(やった!!)」

 

 当たった!完璧にクリーンヒットした。ここまで完璧だったらママでも外すことは出来ないだろう。 

私は心の中で歓声をあげる。これで、こちらの勝ちは確定だろう。因みに今この男に放った魔法は

 

『魔引符、マジック・イン・アリス』

 

 能力は『私の作った魔力の糸を取り付けた相手の魔力を吸い上げ自分のものにする』というものだ。

これで、私が優勢に立った。いくら、すごい魔力所持者でもそれを封じられたら為す術などないのだ。

勝った!と私は確信した。

 

「貴方、そこで何してるの?」

 

 私は、優勢に立ち少し気が楽になったので質問をした。恐らく、男はもうじき倒れる。

魔力を全て抜かれると通常は物凄い脱力感に襲われ倒れる。それは、どんな強者であろうともだ。

 

 だが、男が倒れる前に質問しておきたい事がある。それは、『なぜこんな所にいる』のか『何者なのか』ということだ。

 

「………」

 

 男はこちらに振り向いたが喋ろうとしない警戒しているのだろう。だが、主導権はこっちにあるのだ

どんな手を使っても質問には答えてもらう。

 

 そう思い私は質問を続けた。

 

「質問に答えてくれるかしら、貴方は『そこで何をしてるの?』」

 

 今度は少しだけ言葉に魔力を込めて放った。の、だが、思ったよりずっと多い魔力を放ってしまった。

『何故』と、一瞬思ったがすぐに答えは出た。男から奪った魔力だ。それにしても凄い、私が今放った

魔力は上級種の悪魔だろうと腰が引ける程だ。つまり、男はそれだけの魔力をその身に内包してた訳だ。

 

 本当に恐ろしい男だ。

 

「入、ろう、と、して、た」

 

 ダウト、嘘だ。そんなの嘘に決まっている。あんな魔力を放っていたくせに、よくそんな嘘がつける。

それで、本当に騙せると思っているのか?魔力の方は凄いがオツムの方は残念みたいね。

 

 そう、思っていると男はやっと状況、つまり、糸のことに気づいたらしい。

 

「気づいたみたいね。まぁ、今更遅いけど」

 

 本当に、もう遅い。まぁ、今回は相手が悪かったわね。私じゃなければその圧倒的な魔力だけで

威圧して倒せていただろう。

 

「なん、だ、この、糸」

 

 ん?なんでだろう、違和感がある。可笑しい、何故、何故この男は『動揺していないの?』

顔に出ないタイプなのか?それとも『動揺するほどのことでもないのか?』

 いや!ありえないわ、そんなこと絶対に。

 

ユラッ…

 

 やっぱり!!今少しだが男の体が揺れた。もう、疲労感が出てきているのだろう。

そして、男はユラユラと揺れ始めた。ふふ、もう、フラフラじゃない立ってるのも限界なのだろう。

 

「どう?その糸は、私が新しく編み出した魔法なのよ。体からどんどん力が抜けて行くでしょ?」

 

 最後だし種明かしぐらいして上げましょう。そして私が

 

「まぁ、ここまで持っただけでも凄まじいわね。」

 

と、少し笑った瞬間、私の視界がフェードアウトしていった。

 

「------え?」

 

 素っ頓狂な声を出してしまった。『何故何故何故何故何故何故何故何故何故何故?!!!』

訳が分からない。私が膝から崩れ落ちる瞬間、唯一まともに動く頭を使って必死に考えた……

 

 あ、私は全てに気づいてしまった。はぁ、だから、だから、男は慌てることもなく動揺することもなかったのか

『完敗』だ。

 

 私に起こった状況を簡単に説明しよう。まず、男が揺れていたのではなく『私の視界が』揺れていたのだ。

この時には恐らく私はパンク寸前だったのだろう。

 

 魔力とは物質だ。保有できる容量には限界がある、簡単に言えば『風船』だ。

今回のことは、風船に水を入れすぎた故に起きたことだ。

 

 私は、彼から魔力を吸収した。その量が多すぎたのだ。だが、可笑しい私はこの魔法を使うとき

こうなることを予想して、魔力を私だけでなく私の『人形』にも共有している。そして、その人形は六つ

その全ての魔力保有量は私と同じ、因みに私の魔力保有量は最上級の魔神(ママ)とほぼ同じだ。

 

 あぁ、もう意識が持たない。でも、これだけ吸ったんだし男もしばらくは大きいことは出来ないだろう。

はぁ、情けない、こんなこと『ゆうか』や『魔理沙』に知られたら、絶対イジられる。はぁ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、私の意識はシャットダウンした。

 

 

 

 

アリス・マーガトロイド side out

 

 

 

 

 

「うーん!今日もいい日なんだぜ!帰ったら霊夢からかっぱらった饅頭でお茶でもするか!」

 

 純金の髪に黒と白い色の帽子に服の少女がほうきに乗って空を飛んでいる。

少女はかなり上機嫌なのか『ふんふーん』と鼻歌を歌いだした。

 

 少女の名前は《霧雨魔理沙》かなり前から名前は出ているがイメージは明るくお転婆と言ったところだろう。

 

「ふんh、お、ウチに着いたぜ!ってえぇ?!」

 

 彼女はあまりの驚きの光景に驚きの声をあげる。

そこには、魔理沙の友人のアリスが自分の家の玄関でぶっ倒れていたのだ。

 

「あ、アリスゥゥ!?!?どうしたんだぜ!!」

 

 魔理沙はアリスに話しかけた。というより呼びかけた。

 

「う、うぅ、ま、りさ?」

 

「あ、あぁ!魔理沙だぜ!こんな所で一体どうしたんだぜ?!」

 

アリスは、何かを思い出したのか険しい顔つきになり

 

「魔理沙、ごめん、私動けないんだけど今すぐパチュリーの所に行きたいの連れてってくれない?」

 

魔理沙もその表情からかなり切羽詰っているのを読み取っとのかコクっと俯きほうきにアリスを乗せた。

 

「飛ばすからしっかり捕まっとけよ!」

 

「えぇ!」

 

バシュン!!!!!

 

という、音と共に魔理沙は空へ飛んだ。そのスピードの余波で木々が揺れた。早いぞ魔理沙っち!




オリジナル技って自分で書いてて恥ずかしいですよね。
因みにこの世界のアリスは旧作アリス設定です。(ロリスではありません)

てか今更だけど、主人公まだ原作キャラとほとんど接点ないよね?大丈夫なのかこれは?!
わあああああああああ、早く紅魔館に連れて行かねば!!!!!!バシュン!!(ズボンを脱ぐ音)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

第七夜【紅魔館潜入!事件は会議室で起きてるんじゃない!紅魔館で起きてるんじゃ!】

遅くなってすみません!チラっ?


ブラッド・レイヴンside

 

 

「ーーーハァハァ」

 

 なんなの?!なんなの?!なんなの?!!馬鹿なの?なんでいきなり倒れるの?!怖いよもう!

 

 もう……やだよぉ。

 

「というか、ここどこ?」

 

 僕は、謎のぶっ倒れ金髪少女(仮名)から必死で逃げていたら霧のかかった(白い)、池?のような場所に着いた。

 はぁ、良かった。ちょうど喉が渇いてたんだよ。

 

ーーーゴクゴク

 

 「プハァ!」

 

 うまい!もういっぱい!まぁ、もういらないけどね。生き返ったぁ。

 取り敢えず、どうしよう?もう日はほとんどくれてるしどこか休めるトコな…

 

「なにあれ?明かり?」

 

 少し遠く、恐らくこの池の真ん中辺りに明かりのようなものが見えた。

なんだろうあれは、としばらく考えていると右の茂みからカサカサ、と音が聞こえた。

 

「だ、れか、い、るの、か?(誰かいるんですか?)」

 

ヒィ‼︎

 

 なんだ!?今、音のなった茂みから女性の悲鳴が聞こえたぞ?!

僕は急いでその茂みの方へ行った。瞬間

 

ザザザッ‼︎

「ご、ごめんなさい!!!」

 

「……(え?君って、て言うかまた土下座?!)」

 

 そこには、幻想郷に入って一番最初にコンタクト(土下座)した緑髪の少女が居た。

 

「お、まえ、は、あの、と、きの(君ってあの時の女の子だよね?)」

 

「お、覚えててくれたんですか!!?」

 

 僕はその質問にコクっと頷いた。って、今朝のことしかも君みたいに印象的な子のことをすぐ忘れられるわけないじゃん?!え、なに?僕ってそんなにすぐ忘れるようなアホっぽい顔してるの??

………かなりショック。

 そんな、僕の気持ちは知りもせず少女は少しニヤついていた。なにこの子、怖いよ。

 

「あ、あの!こんな所でなにをしてるんですか?」

 

 少女が唐突に聞いていきた。いや、何してたんですかって聞かれてもなぁ。

 僕は、少し困ってしまうぞよ?

 

「………(何て言えばいいんだろう。さすがに

 

『なんか意味不明な金髪少女がぶっ倒れたんで叫びながら逃げ的やしたキャハハ★』

 

なんて言えないし、二重の意味で。)」

 

  二重真祖様だけにね!っと、うまい!座布団持ってきてプリーズ⤴︎

 僕が黙っていると緑髪の少女(奇跡の方じゃないよ)がこう言ってきた。

 

「あ!もしかして!紅魔館に行こうとしてたんですか?」

 

 コウマカン?なにそれ、キッコーマンの親戚?コウマカン…どこかで聞いたことあるんだけどぉて言うか、もう、キッコーマンしか頭に出てこねぇよバカヤロー。

 思い出せない。やっぱり僕アホかもしれない。いや!もしかしたらボケが入って切れるのかも…老化かぁやだなぁ。

 

「やっぱり!じゃあ、私の能力で紅魔館の前までお運びいたしますよ!!」

 

え?なんか、勝手に話し進んでんだけど何がやっぱりなの?なんで僕がキッコーマンに行くことになってるの?

 あ、ごめんコウマカンだった。

 

「着きましたよ!!」

 

 はい、着いちゃいましたよ!!(遠い目)ってこれがコウマカンかぁ。デケェ!!アケェ!!カエリテェ!!!

 でもここまで来ちゃったら仕方ないしなぁ。

 

行くか!(遠い目)

 

「あ、りが、と、う(ハハハ、アリガトウ、ショウジョ、イッテクル。オデ、コウマカン、マルカジリ)」

 

「い、いえ!!このくらい!じゃ、じゃあ、また!!」

 

 少女は、なぜか顔を隠しながらその場を去った。なんだろう、鼻水でも垂れたのかな?

 と、僕が、最低なことを考えているとコウマカンの方から誰かに声をかけられた。

 

「あなた誰ですか?」

 

 俺は、通りすがりの仮面ライd、嘘ですごめんなさい。

振り返るとそこには赤色の髪に、如何にもチャイニーズな服を着た、ダイナマイトバディお姉様が居た。

 

 ワオ、コウマカンデッケー(意味深)

 

「クッ、どうぞ、お入り下さい」

 

 え?僕、何も言ってないんだけど何がクッなんだよ。訳ワカンね★

 

「あぁ(こうなったら行っちゃいますぜ!コノヤロー!!)」

 

 そして僕は、玄関らしき場所まで来た。

お、お邪魔しまーす。突撃、隣◯晩御飯ですがどなt

 

 

 

サッ

 

 

 

 ん?僕はいきなり現れた気配に気づき、咄嗟に振り向いた。

 

「?!貴方、なぜ動けるのかしら?」

 

 そこには、さっきのお姉様系の人とは打って変わってスタイルはいいものの胸が…ねぇ?な銀髪メイドさんが居た。

 

「質問に答えてくださいますか?貴方は、なぜ動けるんですか?」

 

 はぁ、今日は質問されることが多いな、しかも強制的に。

貴様に拒否権はない状態ですね。分からないしやめて下さい。とりあえず質問には答えますけど、べ、別にメイドさんの持ってるナイフが怖いとかじゃないんだからね!勘違いしないでよね!

 

「あ、しが、あ、るから、だ(なぜ動けるから?足があるからさ!!)」

 

 僕は心の中で盛大にドヤッた。これは名言(迷言)が出来たぜあ!!

 

「なっ!?そ、そういうことですか。」

 

 彼女も僕の名言(迷言)に目から鱗みたいだ。フッフフ、最高にハイってやつダァ!!

 

「先ほどは、失礼を申し訳ありません。お嬢様がお呼びです

付いて来ていただけますか?」

 

 お嬢様?このデッカい館のお嬢様かぁ。これは、緊張の予感

とりあえず、僕はその言葉に頷いた。

 

「では、こちらです」

スタスタスタ

 

 凄い今更だけど僕、全然喋ってないなぁ。まぁ、その所為でこんな状況になってしまってるわけでありんすが。

 泣きそう。

 

「名乗り忘れていましたが私は『十六夜咲夜』と申します。」

 

あ、これはこれはご丁寧に、僕の名前は

 

「ブ、ラッド・レイ、ヴン(ブラッド・レイヴンと申します)」

 

 あれ?名乗った瞬間、メイドさんの歩くスピード上がった。速い、さっきの三倍は速い!メイドさん赤くなっちゃうよ!?

 早歩きだった所為か、かなり早く目的の場所に着いた。

 

「こ、こちらになります」

コンコン

「お嬢様、お連れになりました。」

 

 入りなさい、と中から幼い声が聞こえた。あれ?お嬢様って子供かな?そう思いながら開けられたドアをくぐる。

 

 するとそこには、紫がかった髪で見たこともないような帽子をかぶり身長130程度のしょ、幼女がいた。

そして、背中からは吸血鬼特有のコウモリの羽が生えていた。って、え?

 

きゅ、吸血鬼じゃああああああ!!?

 

 僕は吸血鬼にあまり好きじゃない。なぜか?そんなの、会ったら即土下座or跪く。そんな奴らを貴方達は好きになれますか?

 

A.無理

 

どうせ貴方もそうなんでしょ?

 

「初めましてね、私は『レミリア・スカーレット』よ。以後よろしくね、真祖様」

 

 ま、まともじゃああああああああああああああ!!!真祖様っていうのはあれだけど、こんなまともな挨拶を吸血鬼から、もう涙目よ私!

 

 僕は、彼女が差し出した手を握り、『握手』をした。あぁ、もう今日はなんて素晴らしい日なんだ!僕は今日起きた、他の不幸な出来事を忘れそんなことを思っていた。

 

「どうぞ、座ってちょうだい。咲夜、二人で話したいから下がっててくれるかしら?」

 

 あれ?座ったら急に凄い眠気が、あぁ、今日は色々、本当に色々あったからなぁ。うっ、ダメだ僕ここで寝たら失礼じゃnスヤァ。

 

はっ!?しまった、少し寝てしまった?!

 

「真祖様!ありがとうございます!!」

 

 フォワッツ!?え?何、何でこの子いきなり敬語なの?なんで僕の横に座ってるの?!どういう状況なのこれ?!何がありがとうなの??

 

「い、い(とりあえずそれっぽく返事しなきゃ)」

 

パァ

「し、真祖様!良かったらこの屋敷にしばらく住みませんか?」

 

「あ、ぁ(ん〜、なんの話ししてたんだろう。謎だ。うーん?)」

 

「で、ではすぐに部屋を用意させます!」

 

「……(え?えぇぇぇ?!なんでそうなった?僕がなんか適当に返事してたからか?!なんでここに住むことになってるの?!!)」

 

 僕が心の中でそう叫んでいるとスカーレットちゃんは咲夜!咲夜!とさっきのメイドさんを呼んでいた。うん!いい笑顔です!写メしたいくらい!

 

はぁ、でも本当にどうしよう。

 

ここに住む→決定

 す、住むのはいいとしても僕あまり人と関わったことないのにいきなり同居なんて、そんなの童貞がいきなり女子校に女装して行かなきゃいけない、てのと同じことですよ?

 本当にどうしたらいいんだ……

 

「あの!良かったら私の友人と会ってくださいませんか?」

 

 ちょっ!スカーレットちゃんそんなに顔近ずけないで!惚れちゃう!ろ、ロリコンちゃうわ!!

 

スカーレットちゃんの友人?吸血鬼かな…う、だ!大丈夫!スカーレットちゃんがまともだったんだ!その子だってきっとまともだよね!恐れるなブラッド!

 

「で、では、私に着いて来て下さいませ!」

 

 というか、スカーレットちゃん敬語慣れてないんだろうな。さっきからかなり吃っている。ここは!大人の余裕を見せる時!!

 

「敬語、は不、要(慣れない敬語なんていらないよ!ありのままのユーをカモンしちゃいなよ!)」

 

 僕は若干ルー大柴っぽくなった。知らない人は調べてみなくてもいいよ!時間の無駄だからね!!

 

「そ、そんな!さ、流石に…分かりました。真祖様は噂通り優しい方なのですね」

 

 ん?んん!?ちょっと、スカーレットちゃん!今の『噂』って何?僕噂されてるの!?なにそれ初耳、悪い噂じゃないよね!あ、もしかしてこの前スーパーで試食を貪ってたのがいけないのか?!確かにあの時かなりの視線を感じたけど、仕方ないじゃん!お腹空いてたんだよ!!もう餓死寸前だったの!

 

スタスタ

「それじゃぁ、こっちよ。真祖様」

 

「ブラッ、ド・レイ、ヴン(いつまでも、真祖様っていうのも嫌だしちゃんと自己紹介くらいしないとね!)」

 

ピタッ

「はい!ブラッド様!ありがとうございます!」

 

 おっとこの子、強引!いきなり手を握ってきたよ?!なにこの子悪女志望なの?いや、吸血鬼だから悪女っていうか悪魔だけど、ダメだ!柔らかい!甘い匂い!女の子怖い!!

 

「あっ!」

バッ‼︎

「ご、ごめんなさい!私、取り乱してしまったわ。取り敢えず、着いて来てね。『ブラット様』」

 

 なんかこの子、スッゴいニヤけてるけど大丈夫かな?あ、取り敢えず着いていかないと、こんな広いお屋敷で迷子……死ぬまで出れない気がする。

 

 

 

ーーしょ、幼女移動中ーー

 

 

 

うーん、会話が続かん!!

いやね!頑張ってるんだよ!!でもね、ダメなの声でないの!

スカーレットちゃんも何にも喋らないし、痛い、痛い沈黙だよこれ。

 

ーーチラッ

なんかスカーレットちゃんがチラチラこっち見てるし。なに?何か髪についてます?

サワサワ、うん、何も付いてない。

 

ーーほわぁ……

あれ?スカーレットちゃんなんで止まってるの?え?なんで、そんな舐めるように見るの?怖い、怖いよ!キバッ?!なんでキバ出してるの?

 

ーーかぷっ

スカーレットちゃああああああん?!!なんで、自分の指噛んでるの!!?ミシミシいってる!痛い痛い痛いよ!!!!!

 

ーーキリッ

あ、キリッてなった。でも指から血が、あ、治った。流石吸血鬼さん!

 

ーーグッ‼︎

次はガッツポーズかぁ。スカーレットちゃんは何処を目指してるんだろう。挙動不審大会とかあったら確実に優勝できるよ。

 

「行きましょうか」

 

うん、イコウカ。とりあえずさっきのことは忘れよう。あれだ、きっと、この館に伝わるダンスなんだろう。そうに違いない!

 

「あ、ぁ(さぁて、友人さんのところに行くか!)」

 

うーん、スカーレットちゃんのダンス(奇行)が終わったのはいいんだけど。

 

ーーー会話出来ねぇえええええええええ!!!!!!

「もう少しで着くわよ」

 

「分、かっ、た(あぁ、友達になるチャンスを逃してしまった)」

 

小学生でも友達100人居るのに僕の友達……い、いや!いるし!友達いるし!!伊藤さんに田中さんにリッキーに!

………そうだよ!いねぇよ、リッキーって誰だよ。なんでいきなり外人なんだよ。

 

そんなこんな考えているうちにデッカい扉が見えてきた。うん、僕の直感が言ってるこの扉の向こうにお友達さんがいる!!

 

「着いたわよ。入って頂戴」

ギギギ

と、大きい扉が開く。いやぁ、でかいですなぁ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(((ギラッ)))

ギラッ!?

 扉を開けると、そこには、森で会った気絶少女(金)と、同じく金髪で服装は絵本などで見る、俗に言う魔女服を着たコスプレ少女、あと、パジャマみたいなのを着た紫髪の少女というかお姉様感じの女性がいた。

 

「ちょっ、あんた達なにいきなり睨んでるのよ!!」

 

 そ、そうだー、睨むんじゃなーい。くっ、女の子に睨まれてすぐにスカーレットちゃんの後ろに隠れてしまった。

 情けない、でも仕方ないじゃん怖いんだもん!!

 

「レミィ、隣のは誰?」

 

「え?この方?そうね、この方は」

 

 ゴホンと、スカーレットちゃんは咳をして

 

「吸血鬼の頂点にして!美の結晶!この世の誰もがこのお方の前なら塵同然とまで言われた、吸血鬼の真祖!ブラッド・レイヴン様よ!!」

 

 と言った。

 え?えええええええええええええええええええええ!!?なになになに!!僕ってそんな感じで広まってるの!?なにその誤解!やばいよ!何かの陰謀を感じるよ!うわあああああああああ!

 

「きゅ、吸血鬼の真祖?」

「なるほど、それなら」

「初めて見たぜ」

 

 え?なにこの子達納得してんるの?馬鹿なの?

 




うん、少しキリが悪いですけどここまでです!です!(謎の威圧)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

改『物語はプロローグから始まる』
改一夜『ブラッド・レイヴンの憂鬱』


 はい、私は文章力を身に着けて(昔よりは)帰ってきました!
 久々に一話を見たんですが酷すぎて書き直しを決心しました。

 一話を消そうと思ったんですが、なんだか思い出深くて消せなかったので《改》として一話から書かせていただきます。

 自分の黒歴史作品を一般作品並みにさせたいの精神でやっていきます。


 曰く、彼はヴァンパイアの頂点であり。

 曰く、彼は圧倒的な強さを持ち。

 曰く、彼は『孤独』である。

 今から読んで頂くのはそんな彼の物語。

 

『アハハ‼お兄ちゃん!私と遊ぼう!!!』

 

「...(いいいいいいいいいいいやあああああああああああああああああああ)」

 

 そんな、彼の物語……。

 

 

 ※ ※ ※

 

 

「静に、暮らしたいなぁ……」

 

 とある山の中、吸血鬼でありながら太陽に肌を晒している少年が呟いた。

 

 __ガサガサッ

 

 そんな少年の前に一人の男が現れる。

 その男の頭上には暗雲が浮かんでいる。

 

「__貴方が真祖様か?」

「……」

 

 少年は返事を返さない。

 しかし、体から出てくる魔力が暗雲を浮かべた男に悟らせる。

 

(やはり、このお方が真祖様……)

 

 無言の威圧に愚問をしてしまったと男は後悔する。

 男は、この少年の濃密で圧倒的なまでの力量さを感じさせる魔力を見て『このお方が真祖様でない訳がない』と悟らせた。

 

「やはり、真祖様なのですね……」

 

 男は涙を流す。

 

「__お会いできて光栄にございます!!!!!」

「……」

 

 男は目にも止まらぬ速さで頭を地面に付ける。

 

「お前らも出てこい! このお方は真祖様だ!!」

 

 男が横の草むらを見て言った瞬間、草むらから隠れていた十数人の吸血鬼が出てくる。

 少年も出てくる吸血鬼達を見ている。

 

「「「ようこそ、私達の領地にお越しくださいましたぁぁぁ!!!!」」」

「……」

 

 ある者は高揚した顔をし、ある者は涙を流し、ある者は見惚れながら少年の方に頭を下げる。

 

「し、真祖様……、よろしければ私の血を吸ってくださいませんか……?」

「こ、こらっ! 何を大それた事を言っている!!!」

「あっ、す、すみません!! 真祖様に会えた喜びのあまり!!」

 

 吸血鬼の女性が少年の事をトロンとした顔で見ている。

 その顔に理性はなく、自分の欲望を口にしてしまう。

 それを横にいた男吸血鬼が注意すると女性ははっとし深々と頭を下げ謝罪する。

 

「別に、いい」

 

 少年は初めて口を開いた。

 

「な、なんと慈悲深い……」

「流石真祖様」

「我々の頂点に立つお方……」

「あんな無礼を働いた私を許してくださるなんて……」

 

 吸血鬼達は先程よりも深々と頭を下げ敬意を示す。

 それはまるで、子供が親に気に入られたがっている様な光景だ。

 

 

 ここで、一つ思い出して欲しい。

 この吸血鬼達が現れてから少年が喋ったセリフは『別に、いい』だけである。

 それ以外は周りが勝手に盛り上がっている状態だ。

 実際、少年の内心は

 

(な、なにこの人達!? なんで頭下げてるの!? それに血を吸ってくださいって、それじゃあ吸血鬼じゃなくて吸血され鬼じゃないか! ……ゴロ悪ッ!)

 

 なんてことを思っていた。

 そう、少年は俗にいう『コミュニケーション障害』。__コミュ障だった。

 人前では話すどことか、表情を変える事すらほとんどできない。

 重度のコミュ障だ。

 

「真祖様! よろしければこれから私の屋敷に来ていただけませんか?」

「……先を、急いでいる」

「……ッ!!?」

 

 屋敷に招いた男は地面に頭を擦りつけた。

 

(えっ、断ったのそんなに悪かった!?)

 

 男は涙を流す。

 

「まさか、先を急いでおられたとは……ッ! そうとは知らず、真祖様の足を止めてしまうなんてッ! 誰か! 私の首を切り落としてくれ!!」

(えぇ!? だ、ダメだよ! 命を粗末にしたら!!)

 

 少年は涙を流し、地面に頭を擦りつける男の肩を掴む。

 すると、男は顔を上げ少年の顔を見る。

 

「命を、粗末にするな……」

 

 少年はそう言うと、そそくさと逃げるようにその場を離れた。

 少年の影も見えなくなったころ、涙を流していた男は立ち上がり少年の向かった方を向く。

 

「真祖、ブラッド・レイヴン様……。なんと、慈悲深くお優しい方だ……。勝手ながら、私は貴方様に忠誠を誓わせていただきます」

 

 男は自分の胸に手を当てそう呟く。

 こうしてまた、真祖『ブラッド・レイヴン』の噂が広がっていくのであった。

 

 

 ※ ※ ※

 

 

 ブラッドはしばらく歩き、溜息をついた。

 

「最近、あんな人たちが増えてきてるよ……。僕、一体どんな噂されてるの?」

 

 ブラッドが木の陰に座り、憂鬱な気分になる。

 

 __ガサガサ

 

 ブラッドが憂鬱な気分になっていると近くの草むらから何かが向かってくる音がする。

 

(も、もしかして、またさっきの人達!?)

 

 しかし、ブラッドの予想は外れる。

 茂みの奥から出てきたのは、現代では珍しく腰に刀を差した武士風の男だった。

 

「貴様、何者だ!」

 

 男はブラッドを見るなり叫んだ。

 

(な、なにこの人……)

「その濃密で膨大な魔の力。ただのあやかしではないな……」

(もしかして、中二病?)

「答えぬのならいい!! 貴様は俺が切り捨てるッ!!」

 

 男がブラッドに刀を突きたてる__

 ブラッドは驚き、目を瞑った。

 

 

 ※ ※ ※

 

 

「__グハッ!?」

(えっ、何?)

 

 ブラッドが目を開けると、目の前には血まみれの男が倒れていた。

 

(……ファッ!?)

 

 ブラッドは驚きのあまり、目を見開いてしまう。

 

「最後の……、戦いには、良い戦いになった」

「そうか……」

 

 状況が全く分かっていないブラッドはなんとなくで返事をした。

 

「最後に、名前を……聞かせてはくれないか……?」

「ブラッド・レイヴン……」

 

 男はブラッドの名前を聞くと一瞬微笑み、死んでしまった。

 ブラッドは意味も分からず、男の死体の前に突っ伏している。

 そして、ブラッドは

 

 

 

「……取りあえず、埋めよう」

 

 

 

 男を土に埋めた。

 証拠隠滅である。



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。