Star Dust Space chapter1 (深緑 風龍)
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番外編 第五次聖杯戦争?

聖杯戦争

 

 

それは、万能の願望器『聖杯』を巡る魔術師達の、血塗られし戦い。

 

 

剣士の『セイバー』 槍兵の『ランサー』 弓兵の『アーチャー』 騎乗兵の『ライダー』

魔術師の『キャスター』 暗殺者の『アサシン』 狂戦士の『バーサーカー』。

 

 

7人のサーヴァントとそれを使役するマスターが、最後の一人になるまで戦い続けなければならない。今また、聖杯を巡る熾烈な戦いが今始まろうとしていた………。

 

 

 

 

『ピーンポーンパーンポーン』

 

 

イリヤ「えー、突然ですが聖杯戦争のルールが変わりました。」

 

ガルッチ「題して、『第五次魔術師超大激突チキチキ聖杯戦争』!!(って、こんな風にテンション上げなきゃ駄目なの?マスター。)」

 

イリヤ「(そうそう、そんな感じ。でも超はやりすぎじゃ……。)」

 

言峰「(よいではないか、今回はStar Dust space chapter1番外編なのだから、私も久方ぶりに時空の賢者の仕事を休もうではないか。)」

 

イリガル「(メタイ事言ったね………。)」

 

イリヤ「はーい、皆さんおはこんばんにちは!司会の『イリヤスフィール・フォン・アインツベルン』です!」

 

言峰「言峰綺礼です。」

 

ガルッチ「イリヤのサーヴァント、アーチャーの『ラーク・バスター・ガルッチ』です。」

 

イリヤ「いよいよ始まりました、第五次聖杯戦争。場所は此処、冬木市市民体育館特設スタジオからお送りしています!」

 

アームストロング「待て待て待て待て!ちょっと待て!」

 

3人「何か?」

 

アームストロング「なんで悪役の俺は観客にいんのだ!?死んでるんじゃねえのか!?」

 

ガルッチ「あー、それはだな。番外編だからだよ。chapter1に出てきた人達、本来なら出てくるはずの人達、悪役も関係なく登場してるって事だ。だからアームストロング、細けえことは気にすんな。常識なんて………。」

 

イリガル「ぶっ壊せぇ!!」

 

全員「わーーーーーー!!」

 

アームストロング「……こんなキャラだっけ?」

 

宵闇「私に聞かないで。」

 

ツジグチ「まずどうして、この露出狂がここに居るのよ……。」

 

キアラ「あらあら、酷い言いようですねぇ。でも仕方ありません、これが定めなのですから。」

 

イリヤ「さーて、10年ぶりに現れた聖杯。その行方が遂に決定するのです!見事聖杯を手にし、願いを叶えるのは誰か!」

 

ガルッチ「それでは、参加しているチームを紹介しましょう。まずはランサー陣営の、バゼットさん、そのサーヴァントは猛犬のクーフーリン!」

 

クーフーリン「おいこら!犬って言うな!まあ、勝つのはこの俺達だ!精々頑張るのだな。」

 

バゼット「行きましょう、ランサー。」

 

ガルッチ「次はアサシン陣営、本来なら佐々木小次郎が出る予定でしたが、現在門番やっていると言うわけで、この方に出場させていただきました!古明地こいし、そのサーヴァントは切り裂きジャックのジャック・ザ・リッパー!」

 

こいし「よーし、勝って勝って勝ちまくるよ。アサシン、頑張ろうね。」

 

ジャック「うん、お母さん。頑張ろう。」

 

イリヤ「続いて、キャスター陣営。この番外編でようやく登場の葛木宗一郎さん、そのサーヴァントはメディアさん!夫婦として、ようやく登場です!」

 

メディア「あら、夫婦だなんて……嬉しい事言うじゃない。お嬢さん。」

 

イリヤ「お次は、ライダー陣営。特別にExtraのライダーも加わり、使役するのはこの二人。原作は悲劇のヒロインの間桐桜、そのサーヴァントはメデゥーサさん。二人目は頭がワカメの間桐慎二、サーヴァントはフランシス・ドレイクさんです!」

 

慎二「誰がワカメだ!あ、そこの司会者笑ったな!!」

 

ガルッチ「だって、ワカメじゃん。(頭が)」

 

慎二「お……お前……。」

 

ドレイク「まぁまぁ、そう怒るんじゃないよ。今宵の一時を楽しもうじゃないか!」

 

メデゥーサ「頑張りましょう、桜。」

 

桜「うん、兄さんの為にも。」

 

ガルッチ「続いてバーサーカー陣営なのですが、ここは僕とイリヤが入ってるのでサーヴァントだけ紹介します。イリヤのサーヴァント、ヘラクレス!」

 

ヘラクレス「宜しくお願いします、紳士淑女の諸君。私とお嬢様、そしてアーチャーと共に、頑張って聖杯を手にして見せましょう。」

 

言峰「紳士になっているぞ、二人とも。」

 

イリヤ「いやだって、番外編だから別に良いじゃないかな?」

 

ガルッチ「そうそう、それでは次はセイバー陣営。こちらのマスター、デミ・サーヴァント、サーヴァントは一人ずつ。マスターは衛宮士郎、デミ・サーヴァントの衛宮切嗣、サーヴァントはアルトリア・ペンドラゴン!」

 

アルトリア「シロウ!神聖なる騎士の戦いが、こんなチャラチャラした催しにしていいはずがありません!!」

 

士郎「俺に聞くなよ。あーあと、久し振りだねセイバー。」

 

切嗣「セイバー、たまには羽目を外そうじゃないか。」

 

アルトリア「キリツグ、貴方ね!ん?」

 

切嗣「あー、司会してるイリヤちゃん可愛い……。僕にとっての天使がここにいるなんて……、最高だ!!」

 

士郎「爺さん……。(-_-;)」

 

ガルッチ「(聞かなかったことにしよう。)さてラストはアーチャー陣営、うっかりミスをする優雅(笑)の遠坂凛、そのサーヴァントはエミヤシロウ!」

 

凛「ちょ、何よ優雅(笑)って!巫山戯んじゃないわよ!」

 

エミヤ「マスター、すまないな。このような形をしてしまって。」

 

岸波「いいよ、存分に楽しんでこい。エミヤ。」

 

エミヤ「了解だ、マスター。あと凛、落ち着きたまえ。」

 

凛「ええ。でもアーチャー、とにかく汚い手を使ってでも勝って───」

 

ブレイズ「カメラは此処でいいか、アビス。」

 

アビス「ええ、その辺り。」

 

凛「あ、正々堂々と頑張りますので、応援してくださいね?」

 

士郎「遠坂……。」

 

エミヤ「(駄目だこりゃ……、全く変わってない。)」

 

イリヤ「えー因みに皆さん、宝具を使うのは禁止です。」

 

凛「なっ!?」

 

言峰「だって町とか壊したら、危ないジャン?」

 

凛「ちょ、何よ今更!!」

 

言峰「正直監督役として、事後処理が面倒くさい。」

 

凛「いきなりぶっちゃけたよこの人。」

 

言峰「どうせどう足掻いてもバレてしまうし、いっそ宝具を禁止しないと休暇が取れなくなるじゃないか……。私を苦しめるつもりか………、お前達………。(ToT)」

 

凛「中年親父が、仕事の泣き言かよ………。」

 

ダンブルドア「言峰、後で蜂蜜酒でも奢ってやるぞ?」

 

凛「ってそれじゃあ、どうやって戦うのよ!」

 

ガルッチ「安心するがいいうっか凛。(凛「誰がうっか凛よ!」)これを使って、決めさせてやろうではないか。」キサマ、ミテイルナ.

 

凛「ちょ、何その箱。そしてなにそのポーズ。」

 

ガルッチ「マスター、何を引いた?」スルー

 

『カルタ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「えーっと、石橋を───」

 

クーフーリン「うぉぉぉぉぉ!!!!」

 

エミヤ「ぬぉぉぉぉぉ!!!」

 

『パシッ』

 

クーフーリン「あ……。」

 

エミヤ「まずは一枚。ガルッチ、次を。」

 

ガルッチ「えー……、マッチ一本火事の───」

 

エミヤ「はい!」パシッ

 

クーフーリン「くっ、たかが弓兵如きが……、貴様一体何処の(ガルッチ「犬も歩けば──」)って犬って言うな!(エミヤ「はい!」パシッ)なぁー!?貴様ぁ!」

 

エミヤ「凛。d( ̄ー+ ̄)」

 

凛「私、こんな事のために10年間を……。(T皿T)」

 

士郎「おいおい、泣くなよ遠坂……。」

 

切嗣「そ……そうだよ、泣くことは……。」

 

アルトリア「シロウ、キリツグ!一枚も取れません!」

 

切士「ファイト!(^_^)b」

 

-数分後-

 

アルトリア「結局取れなかった………。」

 

士郎「セイバー、今日の夕食抜きね。」

 

アルトリア「ぬぁ!?」

 

切嗣「地味に酷いね、士郎……。(でもそれがいい!!)」

 

サム「あの人の心の中、邪念が聞こえるのは俺だけ?」

 

サンダウナー「奇遇だな、俺もだ。」

 

モンスーン「しかし、喉が渇きましたね。何かないのでしょうか。」

 

レイス「どうぞ!トロピカルジュースです。」

 

モンスーン「ありがと。(何故トロピカルジュースなのかは、聞かないでおこう。)」

 

ミストラル「それにしても、ガルッチがサーヴァントなんてねぇ………。」

 

ミライ「お姉ちゃん、私もトロピカルジュース飲みたい。」

 

ミストラル「いいわよ、どうぞ。」

 

ミライ「わーい。」

 

 

 

 

 

 

イリヤ「えーっと、次の対戦は………。」

 

『テニス』

 

 

 

ヘラクレス「ふむ、いささか着心地が悪いですな。しかし紳士たる者、泣き言を言っていられる訳はありませぬ。」

 

士郎「うわー………。」

 

凛「ムチムチね……、しかも紳士だし……。」

 

『フンフフ~ン。』

 

士凛「ん?」

 

メディア「やだぁ、このスカート短すぎる。」

 

士凛「だ………誰!?」

 

ガルッチ「あー、あれメディアさんです。」

 

士凛「嘘!?」

 

ガルッチ「綺麗な姿になってるだろ?これが素なんだぜ?」

 

メディア「でも、たまにはこう言うのもいいかしら。」

 

切嗣「お嬢さん、テニスの経験は?」

 

メディア「あまりないです。」

 

切嗣「ならば、僕にお任せください。」

 

葛木「………………」ジー

 

メディア「ハッ!宗一郎様ァ!♡♡♡」

 

ガルッチ「サーブは、ヘラクレス。頼んだよ。」

 

ヘラクレス「お任せを。」

 

『シュッ』

 

ヘラクレス「奥義『閃光の薔薇(ローズ・スマッシュ)』!」

 

『バシュッ。』

 

切嗣「な……早い!キャスター、危ない!」

 

メディア「!?」

 

『ドカーン!』

 

メディア「………ぁ………ぁ………。」

 

ヘラクレス「な………私のしたことが、手加減を誤ってしまった。」

 

ガルッチ「あちゃー…………、メディアさん大丈夫?」

 

切嗣「少なくとも、髪をかすめただけで、後は大丈夫だ。」

 

『ピピー!!』

 

言峰「ヘラクレス、反則負け。」

 

ヘラクレス「な……なんと!?しかし、この敗北は甘んじよう。」

 

イリヤ「もう、バーサーカーにルールある競技なんて無理よ!!(`ε´)プンプン」

 

士郎「デスヨネー。」

 

ガルッチ「いや、ただ力加減の問題かと思うんだが………。まあいい。行くぞ、衛宮切嗣。疾風の速さになる覚悟はあるか?」

 

切嗣「もちろんだ。来い!アーチャー!」

 

ガルッチ「Time alter―Hexagon accele!!」

 

切嗣「は……速い!ならば……!Time alter―Hexagon accele!!」

 

士郎「は……早!?打つの速くねえか!?」

 

凛「ちょっと、言峰!どうするのよ!?」

 

言峰「\(^o^)/」

 

凛「駄目だ、この人気絶しているわ。」

 

イリヤ「長引くわね、これじゃあ……。」

 

-数十分後-

 

ガルッチ「結局、引き分けかよ……。」

 

フラン「お疲れ様、お兄ちゃん。」

 

切嗣「くっ、出来れば決めたかった……。」

 

エミヤ「爺さん、無茶をするな。」

 

イリヤ「次は………。」

 

ガルッチ「そういえば、ギルガメッシュ遅いな……。」

『黒ひげ』

 

 

 

 

 

 

 

 

クーフーリン「んで、何で俺が黒ひげなんだよぉぉぉ!!!!!」

 

ガルッチ「すまん、あの海賊がいなかったから……仕方なく………。」

 

クーフーリン「いや、別に攻めてる訳じゃねえけど、何で?」

 

アルトリア「仕方がありません。くじに従ってもらいます!ランサー!」

 

クーフーリン「ぬおおおい、やめろぉ!!」

 

エミヤ「当たれ!!」

 

クーフーリン「ぬぉぉぉぉぉ、貴様ァァ!!!」

 

???『見物ではないか、雑兵。』

 

クーフーリン「なっ、ギルガメッシュ!!」

 

ガルッチ「おーいギルガメッシュ、何やってたんだ?」

 

ギル「すまなかった、我が雑種。もう一人の我を呼んだりしてたからな。」

 

旧ギル「しかし、面白い事をやっているようだな。俺も混ぜろ。」

 

アルトリア「ぎ……ギルガメッシュが、二人!?」

 

『Arararararararai!!!!』

 

ジャック「な……何なのこの声!?」

 

『ドカーン!!』

 

イスカンダル「何を楽しそうにしているのだ!余も混ぜるがよい!」

 

ロード「この阿呆がァァァァァァ!!!!」

 

クーフーリン「なんか……いやな予感が……。」

 

ギル「しかし貴様ら、まどろっこしいぞ?」

 

旧ギル「そうだな、ここは一つ……。」

 

ギル「おう。」

 

Wギル「『王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)』。」

 

イスカンダル「ならば余もやろうではないか。『王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)』!」

 

クーフーリン「おいおいおいおいおい、お前ら宝具を使うの禁止だろぉ!!!!!!!」

 

Wギル「我がルールだ。」

 

イスカンダル「ガッハッハッハッハ!!!諦めるがよい!」

 

『ウォォォオオ!!!』

 

クーフーリン「待て待て待て、もうそれオーバーキルd─ギャッハァァァァァァァ……ガハッ………。」

 

アルトリア「な……、ランサーが死んだ!!」

 

士郎「この人でなし!!」

 

ギル「フハハハハハ!破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)!」

 

メディア「ちょっと、それはあたしの台詞です!」

 

ギル「お前の物は、我の物だ!」

 

メディア「人類最古のジャイアニスト……。」

 

ガルッチ「さっすがギルガメッシュ!」

 

白野「私達には出来ない事を、平然とやってのける!」

 

岸波「そこに痺れる、憧れるゥゥゥ!!」

 

ギル「フハハハハハハ、そうだろう我が雑種共。もっと褒めるがよい!」

 

エミヤ「しかし、もう一人のライダーがくるとは……。」

 

イスカンダル「さぁて、次のゲームはなんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「えーっと、途中乱入として、ここからはギルガメッシュとイスカンダル、そしてセイバーのネロ・クラウディウスが参加します。」

 

言峰「くっ、事後処理が…………。」

 

ネロ「奏者よ、必ず勝って見せるからな!!」

 

イリヤ「では……。」

 

『王様ゲーム』

 

イリヤ「次の対戦は……。」

 

3人「王様ゲーム!」

 

ギル「我は既に王だが?」

 

旧ギル「同じく。」

 

イスカンダル「余も王だぞ?」

 

アルトリア「私も王だ。」

 

ネロ「余は皇帝だ、さぁお題を……。」

 

『………………』

 

ガルッチ「(えーっと、どうするイリヤ、言峰。)」

 

イリヤ「(いやどうするって言われても……。)」

 

言峰「(この者らが、命令となるととんでもない事を言うに違いない。)」

 

ガルッチ「(んじゃあ……。)」

 

言峰「(うむ……。)」

 

3人「終了!!!!!!!!!」

 

王5人「なにぃぃぃ!?(なぬ!?)」

 

ガルッチ「いやだって、あんたらがやったらとんでもない事になるし。」

 

王5人「解せぬ………。」

 

ガルッチ「っと言うわけで、次逝ってみよう!」

 

こいし「逝くになってるよ、お兄ちゃん……。」

 

 

 

 

 

 

 

『太鼓の達人』

 

サーヴァント達『おぉぉぉぉぉぉぉ(はぁぁぁぁぁ!!!!!)!!!!!』

 

イリヤ「凄い勢いね……。」

 

 

 

 

『格闘ゲーム』

 

メデゥーサ「同じライダーとして、負けられません!!!」

 

イスカンダル「ガッハッハッハッハ!余も負けんぞ?」

 

 

 

 

 

『宝探し』

 

ドレイク「どうよ、お宝を手に入れたよ。慎二。」

 

慎二「流石だライダー!お前は本当に最高だ!」

 

 

 

 

 

 

『ドッチボール』

 

ガルッチ「食らいやがれ。『ドラゴンスマッシュ』!」

 

バゼット「負ける訳には行きません!はぁ!!」

 

『バコーン!』

 

クーフーリン「ゴハァ!」

 

桜「またランサーさんが、死にました!!」

 

メデゥーサ「このろくでなし!!」

 

BB「なにこのカオス……。」

 

リップ「さぁ……。」

 

リリス「もう、好き放題ね。これは……。」

 

ルカ「ねぇ、これ大丈夫なのかな?」

 

アリス「さぁ。しかしこの焼きそばというのは美味だな。」

 

エルペティエ「……何故こう争いをしなくてはいけないのでしょうか。」

 

アルマエルマ「そうね。」

 

たまも「まあまあ、ウチを満足させればそれでよいのじゃ!」

 

グランベリア「しかし、私も聖杯戦争に参加したかった………。」

 

ルカ「確かに、好戦的だしね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-数時間後-

 

ガルッチ「はぁ……はぁ……。」

 

ジャック「ど……どうにか……生き残れた……。」

 

士郎「せ……聖杯戦争ってのは……こんなにも苦しい戦いだったのか……。」

 

ガルッチ「な……あれを見ろ!」

 

凛「なっ、聖杯!?」

 

士郎「あんなのが……、あんなのがあるから!!『トレース・オン』!」

 

切嗣「士郎!」

 

アルトリア「シロウ!!」

 

ガルッチ「やらせるかぁ!!」

 

士郎「ウォォォオオ!」

 

ガルッチ「はぁぁぁぁぁ!」

 

『パッカーン』

 

ガルッチ「え?」

 

士郎「え?」

 

イリヤ「紙?」

 

ガルッチ「えーっと……、何々?」

 

 

 

『聖杯を手にした者よ、おめでとう。君の願いはようやく叶えられる。』

 

クロエ「お兄ちゃーん!」

 

ガルッチ「クロエ!?」

 

クロエ「あー、あの中狭くて苦しかったわ。もう二度と入りたくないわ。」

 

ガルッチ「え、あの中にいたの!?」

 

士郎「んじゃあ……、一体誰の願いが……。」

 

クロエ「お兄ちゃんの願いよ。お兄ちゃんは『妹がほしい』って思ったから、私が出てきたの。」

 

ガルッチ「え、って事は……。」

 

クロエ「これでやっと、私達兄妹になったわ!イリヤお姉ちゃん!」

 

イリヤ「はーい!」パチン

 

『ロケット登場』

 

ガルッチ「おう……、すげぇ。」

 

士郎「え………。」

 

フラン「さぁ、行きましょ?お兄ちゃん。」

 

こいし「私達のハネムーンに。」

 

イリヤ「シロウ達も行く?」

 

切嗣「え、いいのか?」

 

イリヤ「勿論よ。」

 

士郎「んじゃあ、行こうか。爺さん。」

 

切嗣「ああ、そうだな。」

 

ジャック「私も行く。」

 

ガルッチ「兄さんは来ないの?」

 

ルッチ「うん、楽しんでいって。」

 

アルファス「ほら、行ってこい。」

 

マルフォイ「お土産、頼むぜ。」

 

ガルッチ「バイバイ、みんな。」

 

そして、ロケットに乗った者達は、宇宙の彼方まで行った。

 

言峰「聖杯は、今の人類には手に余る物だったのか………。」

 

凛「何いい話風に締めくくってんのよ!」

 

言峰「だって、もうどうしたらいいのか分からないんだもん……。(T-T)」

 

凛「また泣き言かよ……。」

 

こうして、聖杯戦争の長き戦いが、幕を閉じたのであった。

 

Fin




思いつきでやった。反省も後悔もしていない。

全員「いや、反省しろ!!!」


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第0章 兄の盾と弟の刃

-欲望の山-

その名の通り、己の欲望の為だけに、山賊達がうようよいて旅人を襲うと言う。だが最近の噂では、旅人が倒したはずの山賊が消えて謎の老人と右手に刻印を持つ青年が現れ、大人たちを残し、10歳からの子供を連れていき山奥へと消えると言う普通なら、不吉な噂となっている。

今日もまた、二人がその山に入り山賊達に出くわす羽目になった…。

 

山賊A「ヒヒヒ、そこで止まりな…。小僧共。」

山賊B「ここを通りたきゃ、金目の物全部置いてきな。」

山賊C「ガキといえど、嫌だとか言ったら…わかるよな?。」

 

山賊達が相手をしていたのは、二人の少年だった。一人は青と言うより水色の髪をしていて、蒼眼をしている。腰には細剣を持ち、左手には鳥の模様した盾を持っていた。その剣の名はサンライトレイピアと呼ばれていて、盾の方はガルーダシールドと呼ばれていた。対してもう一人はアクアマリンの色をした髪をしていて、蒼眼をしていた。こちらの方は2つの剣を持っていた。一つの剣は聖剣スターライトソードと呼ばれる剣。もう一つは魔剣ダークネスムーンと呼ばれる剣だった。

 

???「兄さん、別に全部倒しても構わないか?」

???「いつも通りだけど…いいよ。」

 

山賊達は嘲笑した。無理もなかった。100人の山賊達を全員倒すのは無謀にも程があった。しかし、

 

オーク山賊「俺達100人の山賊を全部倒すだと?ブヒャヒャヒャ!やれるものなやってみー」

 

突然の出来事だった。オーク山賊が言い終わる前に既に首をかっ斬られていた…。

それだけではなく他の山賊も残虐に殺されていた…。全身細斬れにされる奴もいれば真っ二つに斬られた奴もいた。

 

盗賊A「ひ…ひえー!こ…この小僧…一気に60人殺しやがった!」

盗賊B「な…ならもう一人を殺すぞ!」

 

20人掛かりで青髪の少年を攻撃してきた。

 

???「ッ!?ルッチ兄さん!危ない!」

盗賊A「死にやがれ!!」

 

手応えがあった。…しかし盾で防がれていた。普通なら、数十人の敵の攻撃で盾を使ったら、合金製の盾でも砕けてしまう。魔法の盾でも砕けはしないがひび割れが招じてしまう。だがガルーダシールドは砕け散る事もひび割れも起こらなかった。それどころか、

 

山賊B「ギャー!武器が溶けてる-!!」

 

ガルーダシールドのもう一つの特徴は一定の確率で武器を溶かす力を持っていた。もはや山賊達は万事休す、逃げるしか無かった。

 

ルッチ「ガルッチ!あれを使おう!」

ガルッチ「あれね兄さん。一気に決めるぞ!」

 

その時、彼らが持っていた剣は光に包まれ、光の刃に変わった。それと同時に彼らの翼が生えてきた。

 

山賊C「な…まさか貴様らは…!」

山賊A「馬鹿な!確か大昔にある戦争で滅んだはずの…!」

ガルッチ「ギガブレイク!!」

ルッチ「ギガスラッシュ!」

 

3つ光の刃の前に39人の山賊達が絶命し、最後の一人も食らい死ぬ寸前に…、

 

山賊B「き…貴様ら…『有翼人』だな…」

 

と言い残し絶命した。

 

ガルッチ&ルッチ「Yes!I am!」

ガルッチ「って…死人に言っても意味ないか…。」

ルッチ「と言うよりガル、山賊60人相手に幻影の力を使う事無いと思うけど…。」

ガルッチ「それ僕も思った。少し残酷なやり方で殺ってしまった。(^_^;)」

 

いや…それ自分で言うことかとツッコミ入れようとしたルッチだったが、ぐっと抑えた。っとそこで、老人の声と男性の声が聞こえた。

 

???「フォフォフォ、見事な動きじゃな。」

???「そうですね校長先生、これはわが校に入れるのに相応しいでしょう。」

 

声の主はガルッチ達の目の前にいきなり現れた。ルッチはとっさに剣を持ち直したが、ガルッチは逆に剣を収めた。

 

ルッチ「ガル?」

ガルッチ「兄さん、剣を収めよう。どうやらこの二人は悪い人ではない。」

???「おや…ルシエル先生、この者らは…。」

???「間違いないでしょう。」

 

何やら意味深な会話をしていた人らはすぐさま再びガルッチ達に目を向けた。

 

ロヴァス「申し遅れたの、儂はロヴァス・グランド校長じゃ。してこちらが、」

ルシエル「ルシエル・バハムート教頭と言います。我々はスターダスト魔法魔術学校の先生をやってます」

ルッチ「そ…そうだったのですか。すいません。いきなり現れたものだったのでつい。」

ガルッチ「それより兄さん、倒したはずの山賊達が…消えてる…。」

 

ルッチが確認すると確かに死んだはずの山賊達と血の海が消えていた。

 

ルシエル「私の妖術です。まさか、ここまで素早く倒したのはあなた方が初めてです。」

ロヴァス「うむ。お主らの能力を称え、少々遅いが入学することを認めよう。付いてきなさい」

 

ロヴァスが微笑むが、二人は驚愕した。

 

ガルッチ「ちょ…ちょっと待ってください!僕たち兄弟剣士ですよ!?」

ルッチ「そうですよ!それに教科書なんてありませんよ!?」

 

しかし、ルシエルはこう答えた。

 

ルシエル「心配無用。実はと言うと二人分の教科書が残っているんだ。」

ガルッチ「でも、服装と杖も持っていませんよ!?」

ロヴァス「それも大丈夫じゃよ。確かに杖持ってる子もいるが、大半は持ってきておらんのじゃ。」

 

二人は悩んだ末、

 

ルッチ「…わかりました。行こうガル。」

ガルッチ「そうだね、兄さんが行くなら僕も。」

 

と答えた。

 

ロヴァス「よろしい。それじゃこっちじゃ。あと言い忘れておったわい。お金はいらんからの。」

ルッチ「え?どうしてまた?」

 

ロヴァスは悩んだがこう答えた。

 

ロヴァス「秘密じゃ。」

ルシエル「校長、朗らかに答えましたね。」

 

そしてルッチとガルッチは二人の後に付いていた。

 

ルッチ「ちょっと予定が早まっちゃったね。」

ガルッチ「いいんじゃない?いつかは学ばなきゃいけなかったし。」

ルッチ「父さんと母さんが…」

ガルッチ「兄さん…。」

ルッチ「そうだった、ガルは父さんに関しては憎んでいたんだったね。」

ガルッチ「うん。でも、親父の剣術の心構えやお母さんが教えてくれた魔術に関しては感謝しているけどね。」

 

ガルッチは家を燃やしたときと、同じ決意をした。

 

ガルッチ(最優秀じゃなくても、兄さんを守れる力を持たないと…。刃として、護ってやる!この身がどうなろうとも!)

 

盾としてなく、刃として生きる。他人を傷つけても、増しては殺してでも、自身を犠牲にして兄さんを、そしていつか作る仲間や大切な人の為に戦い続ける決意をしていた。

それはルッチも同じだった。だがルッチは盾として生きる。他人を守り、弟のガルッチの為に戦うことを決めていた。二人にとっては長く苦しい道のりだが、それでも先へと進む凄みを持っていた。

 

-to be continued…-




-???-
???「クイーンの駒見つからない…というかどこにしまったんだろう…。」
???「イリア?また黒のクイーン消えたのか?」
???「あ…アラン…。」
???「全く…その力、もう少し抑えてくれよ。ただでさえ作るのに辛いのに。」
???「そうだけど、忘却もあるから制御しきれないよ。」
???「ある意味…あるのかって言いたいが、それだと始原大神の威厳がなくなるな。」
???「まあね、私女の子だけど。」
???「とにかく、黒のクイーンできたよ。早速チェスを始めようか。」
???「今度こそ勝って、貴方の(自主規制)で弄んであげるわ。」
???「それ…僕が負けたときの罰ゲーム?」
???「うん。っと言うわけでナレーターさんお願いします。」

いや、メタイだろそこ…。まあいっか。つうわけで初投稿の『StarDustSpace』第0章兄の盾と弟の刃 とこの神々の茶番を見ていただきありがとうございます。m(_ _)m
まあこれ、文字通りR-18だけど…今後もこういう感じでやっt…

???「チェックメイト!私の勝ち。」
???「マジで負けた…。」
???「さあアラン…罰ゲームよ…。」
???「これ…ガチだったのか。ってイリア?なんかエロくねえか!?」
???「ウフフ…イかせてあ・げ・る♡」
???「ちょ…なんか目がマジに見える…ってちょっと待て!少し落ち着いてくれー!!」

…気を取り直して、今後もこういう感じでやっていきたいと思います。
それでは、この茶番と物語を見ていただきありがとう御座いました。
次回も、ゆっくりしていってね(ゝω・)

なんかこれ、動画みたいな感じでやってる気がするけどいいかな…。これ小説なのに…。


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-学ノ幕-
第1-1章 風のような少女と闇から生まれし少年


ー???ー

はい、どうも、作者の風龍でs…

???「ちょ…イリア…もう、イきそう。」
???「出して、私の、中に、ぶちまけて-!」

って初っ端からこれー!?つうか…まだヤっていたのかよ!

???「おそらくこれで6回目の絶頂を迎えただろうな。その内3回中出し。」

おいおい、これ妊娠するよね。これ絶対、妊娠するよこれ。

???「恐らく大丈夫でしょう。一応あれでも子供だし。」

いや、子供だからこそだよ!?何でフェラとかs○xとかおぼえてるんだよ!

???「作者よ、少し落ち着くのだ。子供の成長見るのが、我の務めだ。」

いや、言ってることはいいんだけど。あんた、鼻血出してるからね?

???「馬鹿者!鼻血ではない!忠誠心だ!」ハァハァ

咲夜かおめえは!つうかあんたが落ち着けよ!

???「それより、これ見てる人らに言わぬのか?」

話切り替えやがった…。後で殴る。っと失礼。第1-1章完成させました!0章より少し長めにしましたので、ゆっくり見ていってね。

???「ああ、あれを見ながらオ○ニーは最高だよ…」

だめだこの変態、こいつは死なないと治らんかもしれん…。というかop流そう。

1期op曲 アニメソング hunter×hunter 「just awake」


-スターダスト魔法魔術学校 大広間- -黄昏ノ刻-

 

ロヴァス「皆の者よ!急にこの時間に呼び出してすまなんだ。」

 

みんなは急にどうしたんだろと思う人がいれば、早く勉強したんだけどと思う人もいた。

 

ロヴァス「まあ皆落ち着くがよい。文句があるじゃろうが、今は静まるがよい。」

 

そういうとみんなは静まり返った。この先生…相当人望が厚いようだな…と思ったガルッチだった。

 

ロヴァス「さて、1年生が入学して早5日たったが、今日新たに二人の生徒がここで学ぶこととなった。」

 

-数時間前-

-スターダスト魔法魔術学校 校長室- -昼ノ刻-

 

着いて早々何故か校長室に入れられたルッチとガルッチ。校長室のなかは魔法道具の物もあれば、振り子時計のような機械もあった。その奥には鳥籠の中で眠る青い不死鳥と硝子ケースに入ってる宝剣があった。

 

ロヴァス「来て早々こっちに来させてすまなんだな。何しろ、少し話をしようと思っての。」

ルッチ「いえ、気にしないでください。何かここに来させた理由も知りたかったので。」

ロヴァス「ふむ、それではまず入学記念にこれを。」

 

と言い、腕時計のような物が出てきた。

 

ガルッチ「あの…これは?」

ロヴァス「それが教科書じゃ」

 

なんとこの腕時計が教科書だと言った。

 

ロヴァス「おっと、本で出てくると思ってたようじゃな。今から説明する。」

 

この腕時計の名はステータスウォッチャーΩと呼んで、自身の体力・魔力・力・守り・素早さなどのステータス確認だけでなく、状態異常の確認、買い物機能、精神状態の確認など多種機能がついておるんじゃ。腕に付けたまま水につけても問題ないし、マグマの中に落ちてもすぐ戻ってくる。電池交換不要じゃしの。たとえどんな攻撃が来ようと無傷なのじゃ。耐性面も機能面もどちらも優れた機能性なのじゃ。

 

ロヴァス「もちろん、教科書類もあるが最低限しかないがの。他の本も読みたくばウロボロス図書室のところに行きなさい。」

ガルッチ「魔法学校って…こんなハイテクスクールだったっけ?」

ルッチ「卒業後もこれつけるんですか?」

ロヴァス「勿論じゃ。最近じゃこれが日常生活にも必須アイテムにもなっておるからのう。」

 

他の魔術師が聞いたら怒りだしそうなものだなこりゃ(^_^;)っと思ったガルッチだった。

 

ロヴァス「ちなみに、…ルッチよ。」

ルッチ「あ、はい?」

ロヴァス「普通なら、お主は5年生として向かい入れたいところなんじゃが。どうも、何処の学校にも入っておらぬようじゃな。」

ルッチ「えーっと、それはつまり?」

ロヴァス「入っておらぬにも関わらず5年生にさせるのはさすがに可哀想じゃから、基礎を学んでもらう為に1年生から始めるがよい。」

ルッチ「あ、はい。わかりました。」

ロヴァス「それよりお主ら。付けんのかね?」

 

一応付けてはみたものの、普通の腕時計にしか見えなかった。

 

ロヴァス「時計のところをタッチしてくれ。」

 

校長のいうとおりにすると、なんと青い画面が目の前に現れた。

 

オメガ〔生態データ記録中です…………………記録完了しました。〕

ルッチ「すごい…こんなの…見たことないよ。」

ロヴァス「気に入ってくれてよかったよ。」

ガルッチ「あれ?僕の精神状態のところになんかマークつけられてる。」

ロヴァス「おや…早速出たのか…。ガルッチ、精神状態のとこをタッチじゃ。」

ガルッチ「いいけど…ってええ!?」

ルッチ「ガル…お前…。『精神超不安定状態』って出たぞ!」

ロヴァス「どうやら…何か辛い経験をして以来相当抱えたままいたようじゃな。」

ガルッチ「…。」

 

ガルッチは悩んでいた。過去の話をさせるべきなのか…しかし、それだと兄さんにも被害がくるのではと恐れていた。

 

ロヴァス「話とうないのならそうしてくれ。別に強制せんからの。」

ガルッチ「…わかりました。でも覚悟を決めたら言いますね。」

ロヴァス「わかった。それと種族の方は?」

ルッチ「えーっと…僕たち兄弟『有翼人』って言う種族なんです。」

ロヴァス「ほう。これまた面白い種族じゃが…二人に伝えておかんとの。」

ルッチ「なんでしょうか…。」

ロヴァス「もしバレそうだと思ったのなら、派手に演出するがよい…。」

 

そして現在にいたる。

 

-スターダスト魔法魔術学校 大広間- -黄昏ノ刻-

 

ロヴァス「では紹介しよう。一人目は、ラーク・マスター・ルッチ。ここに入る前は剣士としてやっておった。」

 

ルッチが礼をするとみんな拍手が送られた。

 

ロヴァス「そして二人目が、ラーク・バスター・ガルッチ。ルッチの弟で剣士としてやっておった。」

 

ガルッチは少し赤面しながらも礼をしたらルッチと同様拍手が送られた。

 

ロヴァス「さて、この二人にはどこかの寮を決めないとな。」

 

ここの寮は4つ存在していた。アクアフレイム・ストーンウィンド・アイスボルト・ダークライト。この4つのどれかに入ることとなる。

 

ロヴァス「では…どの寮に入れさせるかその腕時計にタッチするがよい。」

 

二人が時計にタッチすると勝手に寮所属を決め始めた。

 

オメガ〔寮の選択中………………決定いたしました。〕

ロヴァス「どうやら二人が入る寮が決まったようじゃの。ではオメガよ。その寮の名は?」

 

空中に大きくこう書かれてあった。『ダークライト!』

 

そこの寮に所属と決まりダークライト生は喜んだ。

二人はそこの寮の空き椅子に座った。

 

???「ようこそ、俺らの寮へ。」

 

ガルッチの隣の人が声をかけた。その人の髪は半分金と黒髪で、紫眼と黒眼のオッドアイをしていた。少し禍々しい黒い衣を着ていて、背中には大きな鎌を背負っていた。

 

アルファス「俺は、アルファス・イーグルだ。君たちと同じ1年生だ。今後もよろしくな。」

ガルッチ「あ、よろしくね。」

 

それからしばらくして夕食が終わり、寮のところへ向かった。

 

-ダークライト談話室- -寝室- -夜ノ刻-

 

監督生「二人とも。ここが僕らの談話室だ。掲示板はそこにあるから、こまめに見ていてくれ。あと寝る場所はアルと同じ部屋だ。何かわからなかったら僕に聞いてくれ。」

 

監督生はそう言った後、下の部屋に行った。

アルファスがいる部屋に入った瞬間、急に枕が飛んできた。

 

ガルッチ「ッ!?」

 

癖だったのか、思わず枕を斬ってしまった。それにアルファスと他のルームメイトも驚いていた。ルッチの方は急いで枕を直した。

 

ガルッチ「あ!ごめん!急にこっちに飛んできたからつい。」

アルファス「す…。」

ガルッチ「す?」

アルファス「すげー!!飛ばした枕を一瞬にして真っ二つにしやがった!俺真似出来ねえ。」

生徒A「確かに、僕も一度やってみたけど全然できないよ!」

生徒B「なあなあ、どうすればできるの?」

ガルッチ「あ…いや…その…。」

ルッチ「ガル。少し教えてあげたら?」

ガルッチ「兄さんが言うんなら。そんじゃまずは…。」

 

それからガルッチの話して10分たった。

 

ガルッチ「っとまあ、こんな感じかな?」

アルファス「なるほどね。場合によっては弾き返すことができるのか。んじゃ俺の鎌も?」

ガルッチ「出来なくはないけど…。弾いて落とす方がいいかな?」

生徒A「んじゃ、僕の弓は?」

ガルッチ「…微妙かな?下手すると弦斬れるよ?」

 

その話が盛り上がって数分後…、皆は眠りに付いた。

 

ガルッチ(明日から授業か…。できる限り覚えないと…。)

 

ー炎の教室ー ー火の間ー ー朝ノ刻ー

 

朝食を取り、彼らにとって最初の授業が精霊魔法の火属性の基礎知識を身に付けて実践する授業だった。しかもストーンウィンドとの合同授業をすることになるとダークライト1年生達は歓喜をあげていた。何でもストーンウィンド生の中に天才かつ美少女という子がいた。しかもガルッチの髪の色よりちょっと濃いビリジアンの色でサイドテールをしているとアルファスが言ってた。どんな子だろうとガルッチは思いながら火の間に着いた。ルッチは図書室に行ってくるから先に行っててと言われて来たため少し心配だった。

 

ガルッチ「なんか凄く時間余っちゃったけど…遅刻しないよな…。」

 

火の間に入ると先に来た女の子が、先生の手伝いをしていた。しかも、その子はアルファスが言ってた通りで本当の美少女だった。

 

カガリ「おう、もう一人早い奴がいたか。ちょっとこっちに来て手伝ってくれい。」

ガルッチ「あ、はい。」

カガリ「今回する授業は本格的に火の魔法を扱うから机をどかしてるんだ。そこにいるレイスと一緒に手伝ってやってくれ。」

 

レイスって言うのかと思いその子の手伝いを始めた。

 

レイス「あら、他にも早く来た人がいたのね。」

ガルッチ「あ、どうも。今残ってる机は?」

レイス「あと16個かな?先生と協力して84個片付けたところよ。あと…なんで赤くなってるの?」

 

一瞬ガルッチはその子に見とれていて気が付いた時にはもっと赤くなった。

 

ガルッチ「ご、ごめん!ちょっと君に見とれていて…。」

カガリ「なーに赤くなってんだよ。どうせならいきなりパイタッチすりゃ…。」

レイス&ガルッチ「ッ!?へ…変なこと言わないでください!変態先生って呼ばれますよ!(変態発言をやめてください!)」

カガリ「おっと、こりゃ失礼。」

 

っと先生は笑いながら机を運んでいた。

 

ガルッチ「あの先生って…こう言う人なのかな?」

レイス「ううん。私にもまだあの先生のことはわからないからね。ただこの先生には気をつけなさいって校長先生の連絡が来てたの。」

 

少し喋りながら机を運び続けた。

 

レイス「よし、あと8個だね。」

ガルッチ「いや、もう全部運び終わったよ?」

レイス「え?」

 

レイスは少し周りを見てみると、驚いたことに机が片付けてあった。

 

レイス「驚いた。貴方も素早く片付けるの上手なのね。」

ガルッチ「いや、そこまでじゃないと思うな。ちょっと能力を使っただけだから。」

レイス「え?それって、生まれつきの?」

ガルッチ「生まれつきじゃないな。修業して身に付けた能力なんだよね。」

レイス「ちょっと待って。貴方ってガルッチさん?」

ガルッチ「そうだけど?」

 

そう答えるとなぜか興奮したのかピョンピョンと跳ねた。その後落ち着いてこんな話をした。

 

レイス「貴方って剣術大会の双剣部門に出場して最年少の優勝した人ですよね。」

ガルッチ「どうしてそれを?」

レイス「ここの大陸に旅行していたときに、大会があると聞いて見に来たの。」

ガルッチ「え…それじゃ、君は…。」

レイス「はい。改めて自己紹介させて。私は、風の大陸の桜花村出身の、シルフ・エメラルド・レイスです。わからないことあったら聞いてみてね。」

ガルッチ「よ…よろしく、レイス。」

 

二人が握手を交わそうとしたが…。

 

カガリ「いやー、お熱いねえ。いきなり恋人関係にも発展するんじゃねえの?」

ガルッチ&レイス「何でそうなるの!?いきなり恋人関係になったらビックリするよ!」

カガリ「息もピッタリ合ってるなあ。ガルッチ、初日の友達できたんじゃあねえの?」

ガルッチ「……。(何なんだこの先生…。親父みたいな言い方じゃねえか。なんか恥ずかしくなってきた…。)」

 

そう言われてしまうと何も言えなくなるどころか、更に赤くなっていった。っとそこで、

 

ルッチ「ガル。お待たせ。まだ授業始まってない?」

 

兄さん、GJ。危うく耳まで赤くなるところだったと心の中で言った。

 

ガルッチ「兄さん、まだ授業始まってないよ。むしろ早すぎるぐらいだけどね。」

ルッチ「うーん。色々と予習とかもして知識を蓄えたけど、もう少しいとけばよかったな。」

カガリ「いやー、30分前にくるやつもいたのか。こりゃ驚いたぜ。」

レイス「この先生…おそらくおっさんキャラのようね…。」

カガリ「そこまで言われるとショックなんだが…、まあいい。授業始まるまで復習しておけよ。今日は実践するんだからな。」

 

っと先生は自分の部屋に行った。

 

ガルッチ「復習しとけよって言われても僕らきたばかりなんだけど、しかも実践かよ…。」

ルッチ「こっちは図書室に行ってきて予習してきたから問題ないけどね。使うのは初めてだけど…。」

レイス「あ、それなら私が教えるわ。手取り足取り教えてあげる。」

ガルッチ「お願いします。」

 

こうして、彼女の魔法の使い方と基礎知識を15分後身に付けた。途中先生の部屋から謎の喘ぎ声がしていたが、無視して続けた。

 

ガルッチ「なあレイス、こんな感じかな?」

レイス「そうよ、それにしても凄いわ。15分でここまで上達するなんて思わなかったわ。」

ガルッチ「そんな、褒めないでくれ。僕のお母さんも魔術の使い方を教えてくれたけど、それでも魔力の引き出し方と能力の習得、あと魔力の抑制とかもしてたけど、抑制だけは習得出来なかったんだよね。」

ルッチ「いやいや、能力を取得しただけでも凄いと思うよ?」

レイス「そうなんだ。あ、応用だとまだ教えることは難しいから、後は自分の独学でどうにかしてね。」

ガルッチ「ああ、ありがとね。レイス。」

レイス「いえいえ、こちらこそ。それにしても暑いわねここ。」

ルッチ「確かに、暑すぎる…。火の精霊が集まりやすいとはいえ…これは…。」

 

暑すぎる為か、3人とも汗だくになってしまった。

 

レイス「うー…ちょっとシャツを脱ぐわ。」

ガルッチ「え、ちょっと待っt…。」

 

ガルッチがしゃべり方終わる前には既に手遅れだった。レイスはすぐさまシャツを脱いで、鞄の中にしまった。サラシを巻いていたとはいえ、肌が露わになったことにガルッチは再び真っ赤になった。もし誰かがここについたら…と思ってた矢先予想通りというより予想以上なことに他の生徒達が入ってきた。

 

アルファス「あ、ガルッチ、早かっ…。」

 

レイスが半裸状態になってることになってることに気づき、他の生徒らは…。

 

生徒A「何!?レイス様が半裸状態だと!?」

生徒B「マジで!?ガル、すげえな。」

女子生徒A「なにこれ、ナイスバディじゃないの!?私興奮しちゃう。」

女子生徒B「しかも三人とも汗だくになってまで…一体…何していたの?///」

レイス&ガルッチ「みんなの思考回路がピンク色になってるーーーーー!!」

ルッチ「汗だくなのはここが暑いからね?」

 

っとカオスな会話をしているときに。

 

???「レイスどん、いくら暑いからと言って脱ぐのはどうかと思うぞ。ただでさえGカップぐらいあるっちゅうんに。サラシが解けてしまうぞ。」

レイス「そうは言うけど。ノーム、貴方みたいに我慢強くないわよ?」

???「だがあの先生のことだ、絶対セクハラ行為をするぞ?」

レイス「そうなったら、ムーンサルトでお返しするわ。」

???「あまり、やり過ぎには気を付けるようにな。」

 

その後、ガルッチの方に向いた。見た目からの印象からして、高く、大きかった。

 

ノーム「始めましてと言うべきだろうな。おいどんはノーム・ソル・タイタンと申す。ノームと呼んでくれ。双剣使いのガルッチどん。そしてレイピア使いのルッチどん」

ガルッチ「あ…こちらこそ…。ってもしや僕の大会を見に?」

ノーム「うむ…。土の大陸から来ての。だがお主ら、数ヶ月前何やら行方不明にもなっていたが、一体どこに雲隠れを?」

ガルッチ「あー…えっと…修行かな。兄さんと共に…ね。」

ノーム「そうであったか。そしてここに入学したと言うことだな。」

ルッチ「そういう感じだね。」

 

話をしているとカガリ先生が再び火の間に入ってきた。

 

カガリ「おー。みんな集まってるなあ。っておや?レイスが半裸になってるけど…。ガル、随分と大胆なことをしたな。あとは兄貴と一緒に3Pするつもりだったのか?」

ガルッチ「だから、そんなことしないって!しかも3Pってなんだよ!」

カガリ「3Pってそりゃあ、男二人と女一人でのseッグホ!」

 

しゃべり終わる前にレイスは瞬時にムーンサルトを繰り出した。

 

レイス「ガルッチ!続けて攻撃して!」

ガルッチ「ok!『回し蹴り』!」

カガリ「ガハッ!」

 

二人分の蹴りを喰らったカガリは吹っ飛び、壁にめり込んだ。

 

アルファス「先生が倒れた!」

ノーム「この人でなし!」

ルッチ「というかまだ授業受けないの?」

 

数分後、ようやく授業が始まった。変態発言さえしなければ早めに始められたものを…。

 

カガリ「そ…それじゃあ、前に言ったとおり実際に火の魔法を使ってみよう。んじゃまずアルファス、君から。」

 

っといい、魔法で作った人形を出した。

 

アルファス「それじゃ…。」

アルファスの手から黒い火の玉が現れ…次第に大きくなった。

 

アルファス「我が闇から生まれし炎よ、かの者を焼き尽くせ!『ダークネスファイアボール』!」

 

アルファスから出した黒い火の玉は人形に向けて飛ばし、当てた。そして文字通り人形は燃え、灰へと還った。

 

カガリ「おー、闇と融合ときたか。アルファス、よく考えたな。次ノーム」

 

ノームはその辺にあった石に魔力を仕込み爆発を起こすパフォーマンスをした。レイスの番になると、火柱を起こした後竜巻を起こし人形もろとも跡形もなくなった。

 

カガリ「さて、次は新参者のルッチくん。どんな魔法を出すかな?」

 

ルッチが魔法を唱え始めると火の玉が8つ現れたかと思えば急速に回り始めた。兄さん、一体なんの魔法を使うんだ?っと心配になってきたガルッチ。が、その心配は不要だった。

 

ルッチ「…この業火で、かの者を消したまえ!『ベギラゴン・バースト』!」

 

唱え終わると、8つの火の玉が炎のレーザー光線へと変わり、人形その者を消し炭にした。

 

カガリ「なんと!素晴らしい魔法だ!ファイアボールを8つにしたと思えば急速にレーザーのように変えたその技術、評価しよう。さて最後はガルッチ、兄より凄い魔法を出せるかな?」

ガルッチ「なんかムカつく言い方だけど…見せてやる。」

ガルッチ(レイスに教えてくれた通りに、そして自身で編み出した魔法…抑制せず数と威力を持って、一気に決める!)

 

詠唱が始まった。最初は火の玉…それを18個に分ける…。14個はナイフへと変わり、残りの4個は威力を高め、大剣へと変わった。

 

ガルッチ「…この火の刃と炎の刃に変え…あらゆる物を斬り、燃え尽くさん!『フレイムソードカーニバル』!」

 

14個のナイフ型は舞い上がるかのように人形を斬り付けていき、その後4個の大剣はボロボロに変わった人形に向けてぶっ刺しにいき、大剣と共に人形は爆発四散となった。

 

カガリ「ほう、火で武器のように変え、それを操るとは。なかなかの魔法だったz…」

ガルッチ「何言ってるのかな先生?」

カガリ「え?」

ガルッチ「まだだ!まだ終わってない!上をよく見てみよ!」

 

皆が天井に注目すると、そこには大きな火の玉があった。実はこの火の玉の正体はレイスと練習している時に作り出したやつだった。レイスは待ってましたと言わんばかりの顔をしていた。

 

ガルッチ「サラマンダーの怒りとなりて、全てを灰に還らん!『フレアバーストストライク』!」

 

唱え終わると急速にバラバラとなった人形の所に向かい、大爆発を起こした。威力的には7年生より遙かに超えていて、1年生が扱える魔法じゃなかった。それをガルッチが軽々と扱えてしまった。

 

ガルッチ「レ…レイス。こういう感じで、いいんだよね。」

レイス「ええ、でもさすがにやり過ぎだと思うわよ?」

ガルッチ「まあね。もう少し抑えておけばよかった。」

 

その後授業が終わり、直ぐさまガルッチのところに集まった。

 

生徒A「マジで凄ーよガル!どうやったらあんなやつ出せるんだ?!」

女子生徒A「そうよ!教えなさいよ!」

ガルッチ「あ…いや、これは…。」

ノーム「お前達、もうその辺にしとくがよい。ガルッチが困ってしまうではないか。」

 

ノームのおかげで、他の生徒たちは次の授業へ向かった。

 

ガルッチ「ありがとう、ノーム。いつか借りを返しておくよ。」

ノーム「いや、返さんでよいよ。おいの友達であるレイスどんの友達なら、必ず守るよ。」

ガルッチ「友達…か。」

ノーム「ん?どうかしたのか?」

ガルッチ「あ、いや何でも無い。」

 

友達と言われた途端、何故か不思議な気持ちが溢れてきた。そういえばレイスと一緒にいるときもそうだったし、アルファスといたときもそうだった。友って、一体なんだろ…。

 

-to be continued-

 

 

 

 




-???-

あー、いきなり長い文章書くのしんどかったな…。正直ちょびちょび書くの難しいしなあ…僕気まぐれだし。

???「ねえ作者、カガリっていう人の事だけど。」

ん?あの変態先生がどうかしたのか?

???「イリアも気になってたけど、あの先生は何を想像してたのかな?」

あーそういうことね。ちょい見てみようか。

ーカガリの妄想の中ー

ガルッチ「ちょ…待って…誰か来たらどうするんだよ…。」
レイス「そんなことは気にしないで…一応寄せ付けない魔法でかけたから誰も教室に来ないわ。」
ガルッチ「そうはいっても…。」
レイス「大丈夫よ…。心配しないで、ここでいやらしいことしましょ?」
ガルッチ「でも…まだ心の準備が…。んむ、ちゅ、ん…」
レイス「(剣士でも、意外と初心なんだね…この子。)ん、ちゅ、れろ…。」
ガルッチ「れろ、んむ、ぷはぁ…。はぁはぁ、もう…これだけで…ドキドキしちゃう…。」
レイス「キスするだけで興奮しちゃうんだね。貴方の唾液、おいしいわ。」
ガルッチ「うぅ…。(こ…これじゃ僕、女の子みたいじゃないか…。)」
レイス「それじゃ、今度はこっちね。」
ガルッチ「え?まっ待って…脱がさな…」
レイス「うわー…貴方のおち◯ぽ、こんなに大きく、硬くなってる。」
ガルッチ「それはどうも、じゃなくて!本当に心の準備が。」
レイス「こんなに大きく、硬くなってるのに、別に準備しなくていいよ♡」
ガルッチ「そうはいうけど…。///」
レイス「大丈夫だって、ちゃんと気持ちよく…イかせてあげるね?♡」

ー???ー

な…。なんつう妄想してんだあいつはー!!!

???「な…なんだか私…また興奮してきちゃった…。」
???「ぼ…僕も…。もうヤりたくて仕方が無い…。」

あーもー。またこのパターンかい!ヤリマンかよこの子らは!

っつうわけで、1-1章はここで終わり、1-2章に続きます。それでは次章も…ゆっくりしていってね。
※ちなみにカガリの妄想の途中で終わらせた理由は、ある意味理性崩壊しかねなかったのでとめました。期待してた人。すいません。m(_ _)m

1期ed曲 原曲 少女さとり 3rd eye 「innocent eyes」


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第1-2章 ロヴァス校長の特別授業

どうにか、1-2章書き終えた。なんか書くたびに長くしてる気がするな…。つうか…なにこの白濁液の洪水…。

ラヴォス「おそらく、アラン様の性欲が暴発してイリア様とセックスした結果…。こうなったと思います。」

まじか…。あいつら、どんだけ性欲を持て余してるんだよ。

ラヴォス「仕方ないですよ…。ただアラン様の性欲が暴発した原因が分かります。」

…前にカガリっつう奴の妄想でか?

ラヴォス「それでしょう…。今頃イリア様の中は、アラン様の精液で埋め尽くされているでしょう…。」

ボテ腹になってまでやるのか普通。需要はあるかもしれんけど、確実に妊娠するだろ。

ラヴォス「しかし、妊娠はしませんよ。」

どうなってるんだあの二人…。まあ…いいか。それでは皆さん、1-2章をどうぞ。


-スターダスト魔法魔術学校 大広間- ー昼ノ刻ー -9月26日-

 

ルッチとガルッチがこの学校に来て3週間たった。彼らの魔法の上達が(特にガルッチ)とてつもなく早く、上級魔法も軽々と扱えていた。レイスもアルファスもノームも、上級魔法も扱えたが、彼ら程ではなかった。魔法の歴史や魔法薬学は上々ではあったが、分からない時はレイスに頼りながら学んでいった。今やこの5人はマジックマスターと微少であるが呼ばれるようになった。そんなある昼のとき、ガルッチは、ルッチとアルファスと一緒に昼食を取っていたときだった。

 

ガルッチ「次は確か、光の魔法基礎だっけ?」

ルッチ「そうだね。」

アルファス「俺、あの教室に入るの苦手だなあ…。」

ガルッチ「そいやアルって光とか苦手なの?」

アルファス「育ちが闇の大陸だったからさ。光は苦手ってほどじゃないけど、ただなんか嫌何だよね。」

ガルッチ「へー。ほとんど知らない大陸ばかりだなあ。一度行ってみたいなあ。」

アルファス「んじゃあ、俺の家に招待するよ。きっと二人とも驚くぞ?」

ルッチ「それなら、お言葉に甘えt…いた!」

 

ルッチは何か頭に当たったかのか、頭を抑えた。

 

ガルッチ「だ…大丈夫兄さん?」

ルッチ「なんか…石みたいなものに当たった感覚がした。」

アルファス「おそらく、アクアフレイムの生徒だろうな。あいつらあれでも弱い者いじめとかすきだとか、監督生が言ってたな。それか、アイスボルトの生徒かな?あいつらの場合ちゃんとした純血がいるけど、他の奴らには穢れた血とかいいだs…。ガルッチ?」

 

アルファスが誰が犯人か考えていたが、その時のガルッチの様子がおかしかった。いや、むしろ爆発寸前の怒りをためていた。

 

ガルッチ「絶対…許せねえ。兄さんを傷つけるやつは…それ相応の代償を伴ってもらう…。」

ルッチ「が、ガル!落ち着いて!軽いから大丈夫だって。ねえ。」

シェムハザ「ガルッチ!」

 

っとそこで、光の魔法基礎の先生がきた瞬間、急速に怒りは治まった。

 

ガルッチ「あ、先生。どうかしましたか?」

シェムハザ「校長から伝言を預かってるの。」

ガルッチ「伝言…ですか?」

シェムハザ「夕日が沈む前に校長室に来てほしい。との事だとか。ガル、何をやらかしたんだ?」

 

逆にどうしてまた呼び出されたのか知りたいものだった。

 

シェムハザ「まあ、一応レイスと同じく授業の免除しておくから、行っといた方がいい。」

ルッチ「え?レイスさんも?」

アルファス「何かあったのかな。」

ガルッチ「わかりました。すぐ向かいますね。」

 

とにかく、行ってみないとわからないからな。そう思い、ガルッチは急いで向かった。先生も教室に戻った。

 

???「まあ、いずれにしても彼奴は退学処分を受けていったな。」

アイスボルト生A「だな、ああいう奴はこの学校に来ちゃならねえってのに、調子こいてバンバンやらかすからな。」

アイスボルト生B「全くだ。ついでだからあの兄も。」

???「いや、どうせならいじめた方がいいわ。兄弟揃ってこの学校から出て行かせるわ。」

 

アイスボルト生の人らは、次の合同授業で何かをしよう企んでいたが、アルファス達は気が付かなかった。

 

-スターダスト魔法魔術学校 校長室- ー昼ノ刻ー

 

ガルッチ「あの、先生。僕に用ってなんd…って本当にレイスも来てたのか。」

レイス「あ、ガルッチ。もしかして貴方も?」

ロヴァス「どうやら揃ったようじゃな。ガルッチ、ここにお掛けなさい。あとお茶も用意してある。緑茶ではあるが許してくれ。」

 

何の話をするんだろうと思いながら、レイスの隣の椅子に座った。

 

ロヴァス「さて、二人とも。魔法の方はどうじゃ?」

レイス「上達してます。特にガルッチさんの方が物凄く。」

ロヴァス「ほうほう、それは素晴らしい成長じゃ。ガルッチよ、学校の方は楽しいかの?」

ガルッチ「まあ楽しいのは事実ですけど…。」

レイス「けど?」

ガルッチ「呼び出される前、誰かが僕と兄さんを追い出そうとしてる奴がいて…。」

ロヴァス「…なるほどな。まあ、いずれにしても今後その話を聞こう。お主ら、儂の特別授業を、受けてみないかね?」

 

急な話だったのか、二人はきょとんとしていた。

 

レイス「えっと先生、今なんて?」

ロヴァス「特別授業じゃよ。授業内容はまた後で説明するがどうするかね?」

ガルッチ「僕は構いません。レイスはどうするの?」

レイス「私もやります。」

ロヴァス「よかろう。授業を始める時間は深夜0時からじゃ。場所は競技場のところじゃ。外だから少し冷え込むじゃろうから、火の衣系の魔法で来てくれ。」

ガルッチ「わかりました。でも、こっそり寮を抜け出したらばれるのでは?」

 

そこが問題だった。9時以降夜中に出歩くと罰則を食らうこととなっていた。

 

ロヴァス「大丈夫じゃよ、二人じゃったらすぐこちらに行けるからの。ガルッチなら幻影を使えば誰も気付かないし、レイスなら、風のような速さで見つかる前にこれるじゃろう。」

レイス「結構大胆なこと言いますね…。」

ガルッチ「確かに、でもこの方法しかないね。」

ロヴァス「よろしい。それじゃ、夜中の0時待ってるよ。」

ガルッチ「必ず来ます。それと緑茶ありがとう御座います。」

 

二人は校長室を後にした。

 

レイス「ねえ、あの話本当なの?」

ガルッチ「ん?何が?」

レイス「誰かがルッチと貴方を追い出そうとしている人がいるって。」

 

そういえば言ったな。 事情でも言っとくか。

 

ガルッチ「あー実はと言うとな…。」

 

誰かがルッチの頭を狙い石らしきものを投げて当てた奴の犯人の推測を話した。

 

レイス「なるほどね。でもガル、アクアフレイム生の方は除外して?」

ガルッチ「え?何でまた?」

レイス「確かにアクアフレイム生は弱者の言うことは聞かないのは事実だけど、別にいじめになることはまずないわ。あれでもいい人達が集うところでもあるからね。」

ガルッチ「アルの奴、説明不足にも程があるよ…。」

レイス「まあまあ、それにしても…貴方って兄さん想いなのね。」

ガルッチ「そりゃね。僕にとっちゃ唯一大切な人だからね。」

レイス「それであんなに怒るのね。兄弟姉妹想う気持ちがわかるわ。私には兄弟姉妹いないけどね。」

ガルッチ「なんか、ありがとね。」

レイス「へ?急にどうしたの?」

ガルッチ「いや、何でも無い。そんじゃ0時でまたー。」

レイス「あ、またね。」

 

ガルッチは大広間へと向かった。レイスが言うのが本当なら、アクアフレイム生のことは少し保留にしておこうと思った。

 

-スターダスト魔法魔術学校 大広間- -黄昏ノ刻-

 

大広間に戻り、授業内容のことをアルファスと兄さんから聞こうと思った。しかし、何故か兄さんだけいなかった。

 

ガルッチ「あれ?兄さんは?」

アルファス「ルッチか?医務室で大人しくしてるぜ?」

ガルッチ「い…医務室!?」

 

机をいきなり叩いたのか周りの生徒は何事と思った。

 

ガルッチ「何で兄さんが医務室に?」

アルファス「授業の時にな…。」

 

どうも兄さんは少し張り切り過ぎたせいなのか、自分で放った魔法が暴発したらしく、怪我をしてしまったと言っていた。

 

アルファス「軽症だったとはいえ、すぐよくなるって言ってたよ。」

ガルッチ「あーよかった。」

アルファス「んでガル、校長に呼ばれた理由は何だったんだ?」

ガルッチ「特別授業をやらないか?っていうお誘いがあったから、やることにしたんだ。」

アルファス「マジか、校長からの特別授業ってすげえな。いつ始めるんだ?」

ガルッチ「深夜0時だって。」

アルファス「し…深夜れ…フゴッ!」

 

アルファスが喋ろうとしたがガルッチの手で塞がれた。

 

ガルッチ「あんまでかい声出すなって。」

アルファス「わ…わふはっひゃって。(わ…悪かったって。)」

ガルッチ「いずれにしても、やるって決めた以上やるからな。」

アルファス「わかった。だが見つかるなよ?」

 

後は授業内容も聞いた。免除されていたとはいえ、光の魔法基礎の授業を逃したのは痛手だったかもしれないと思った。

その後二人は談話室へと戻った。

 

-ダークライト談話室- -宵ノ刻-

 

ガルッチ「時間は23:00か…。皆寝てるよな?」

 

皆が寝静まることを確認したガルッチは即行動に移した。

 

ガルッチ「よし、行くか。幻術『イリュージョン』」

 

そこにいたはずのガルッチは姿を消した。いや、正確には影となった。影その物になったガルッチは急いで競技場へ向かった。

 

ーストーンウィンド談話室ー ー宵ノ刻ー

 

同じ頃、レイスはというと…。

 

レイス「それじゃ、ノーム行ってくるわ。」

ノーム「無理をするでないぞ。寝不足になったらおいどんが困る。」

レイス「ええ、気を付けるわ。」

ノーム「それにしても、『疾風のブーメラン』に『暴風の弓矢』って…なんかアーチャーみたいな感じに見えるんじゃが…。」

レイス「一応近接武器の緑風の短剣もあるから大丈夫よ。」

ノーム「むう…。それならよいが…。」

 

ノームと話し合った後、談話室から出た。

 

レイス「それじゃ、久しぶりに使いましょう。『疾風迅雷・霊』」

 

眼にも追いつかない速さで駆け抜け、幽霊のように壁をすり抜けていった。見張りの人でも気がつかない音で、レイスは競技場へ向かった。

 

ーエレメント競技場ー ー宵ノ刻ー

 

この場所は、体育祭などのイベントとして使われており、魔法競技であるアビリティサッカーやクラフターバトルなどもこの競技場で使われてある。必ず負傷者は出てくるが、物凄い熱いもので、毎回選手もここで練習する人も多かった。

そして、今校長はこの中央で二人を待っていた。

 

レイス「校長先生、お待たせしました。」

ロヴァス「おや、レイスよ。30分前到着とは、本当に早いのう。」

レイス「ガルッチは?」

ロヴァス「おそらく、まだ時間がかかっておるじゃろうな。監視が厳しくしておるから、外に出るのも難しいじゃろう。」

ガルッチ「いえ、僕は既にここにいますよ。」

 

どこからともなくガルッチの声が聞こえた。

 

レイス「え?ガルッチ何処なの?」

ガルッチ「あ、幻影状態を切るの忘れてた。ちょっと待ってて。」

 

何もない空間からガルッチは姿を現した。これにはロヴァスも驚いた。

 

ロヴァス「なんと、ガルッチよ。いつの間にここへ来たのじゃ?」

ガルッチ「校長が来る5分前に来ました。」

レイス「そんなに!?」

ロヴァス「なるほど、23:15にはここにいたと言う訳か。影は侮れぬのう。」

ガルッチ「って、レイスの武器って…弓矢とブーメランと短剣なんだ。」

レイス「森の中で修行積んでいたから、結構自信あるのよ。」

 

ガルッチは、狩りとかやっていたのかなと思った。

 

ロヴァス「さて、予定より早く到着したようじゃが授業内容を言っておこうかの。」

レイス「それで、ここにした理由は何ですか?」

ロヴァス「それはじゃな、おそらくガルッチなら慣れておるじゃろうが、魔法を使った戦闘訓練をするからの。教室でドンパチされたら迷惑にもなりかねんしの。」

 

戦闘訓練…。確かにガルッチはルッチと一緒に修行をして、様々な強敵や魔物と戦ってきた。

実践だったらガルッチの方が上だろう。でもレイスの方は天才的で、何かしらの策や武器と魔法でガルッチを翻弄させることができるだろう。

 

ロヴァス「まあいずれにしても、決闘と同じようなもんじゃな。今はじゃが。とにかく儂は安全なとこで見てるからの。初めはどちらからでもよいぞ?」

 

っといい、ロヴァスは選手控室の扉の近くへ向かった。

 

ガルッチ「どちらからでもいいって、それはそれでどうなのかな…。」

レイス「それもそうね。取りあえず先攻はどちら?」

ガルッチ「レイスでいいよ。腕前を見てみたいからね。」

レイス「あら、それはありがたいわね。それじゃ…。『ウィンドカッター』。」

 

どこからともなく風の刃が現れ、ガルッチに襲いかかった。

 

ガルッチ「偽りの剣よ、風の刃を斬り裂け!幻剣『ソードヴィジョン』。」

 

何もない空間から剣が現れ、レイスが放った魔法を目がけて放った。風の刃は幻の剣によって消滅した。

 

レイス「ならこれならどう?妖術『かまいたちの叫び』。」

 

レイスの周りにかまいたちが現れ、突風を繰り出してきた。

 

ガルッチ「妖怪ね…それなら!幻&暗殺術『シャドウアサシンナイフ』!」

 

レイスとかまいたちの影からナイフが現れた。レイスは瞬時によけたが、かまいたちは避けきれずナイフに当たり、致命傷を受けた後消滅した。

 

ガルッチ「よし、今度はこっt…って何!?」

 

攻撃を仕掛けようとしたが、レイスが放った矢が素早くガルッチの右肩に当たった。不意打ちだった為に右肩から少し出血をした。

 

レイス「あ、大丈夫なの?」

ガルッチ「ちょ…さすがに出血を狙っていないよね?」

 

すかさず矢を抜き、次の攻撃に備えた。

 

ガルッチ「まあ、戦闘訓練とはいえ命がけだしな。レイス、悪く思うなよ。」

 

今まで学校に入って以来二つの剣は使わなかったが、この時初めて剣を抜いた。(枕を投げてきて切ったこと以外。)

 

レイス「これは…急いで避けないと当たるわね。『疾風迅雷』&『疾風五月雨撃ち』!」

 

瞬時に動き、先手必勝とばかりと5本の矢が飛んできた。

 

ガルッチ「今度は見切った。」

 

ガルッチのタイミングにより5本の矢が弾き返してきた。レイスは5本の矢を避けた後、今度は50本の矢を放った。

 

ガルッチ「おいおいおいおい。10倍で返してくるか普通!?」

 

さすがに弾き返し切れないと判断したガルッチは、即魔法を使った。

 

ガルッチ「正直防御魔法は難しいけど…やるしかねえ!7つの花弁よ、我を守りたまえ!『ロー・アイアス』!」

 

ガルッチの目の前に花が出現し50本の矢から守り通した。これ覚えるの難しいのに…。

 

レイス「よし、ここから行くわよ。『フローズンバード』氷の鳥よ、舞い踊れ!」

 

レイスが投げたブーメランは、輝く氷の鳥となりガルッチに狙ってきた。

 

ガルッチ「やべ、さすがにこれは…いや、これは好機!」

 

ついにガルッチは、動き始めた。フローズンバードをギリギリのところで回避し、攻撃準備を始めた。

 

ガルッチ「今度こそ…こっちの番だ!疾風のごとく、かの者を斬る!『風神隼斬り』!」

 

一気に間合いをつめた後、ガルッチの剣が襲いかかった。すかさず短剣で反撃を試みるが、威力と素早さで、短剣は吹っ飛び服の一部が破れてしまった。

 

レイス「ちょ…見ないで!」

 

あまりにも恥ずかしさでムーンサルトを繰り出し、魔剣ダークネスムーンを手放してしまった

。わざとじゃないんだけど…。

 

ガルッチ「そろそろ決めた方が良さそうだな…。」

レイス「いいわよ。本気で行くわよ。」

 

二人は定位置に戻り、強力な魔法を唱え始めた。

 

ガルッチ「混沌の闇から生まれ、今でもさまよい続ける絶望よ…。」

レイス「疾風の如く、我が矢に宿し…。」

ガルッチ「この力を持って、全て解き放て!」

レイス「今ここで、全身全霊を持って貫く!」

ガルッチ「『ディスペアスパーク』!」

レイス「『風神・龍滅撃ち』!」

 

闇の閃光と風の矢がぶつかり、数秒後大爆発が起こった。爆風に耐えた二人は次の攻撃に備えた。

 

ガルッチ「魔剣ダークネスムーンよ、戻れ!」

 

飛ばされた魔剣はガルッチの手元に戻った。もはや、ここで引き下がる訳にはいかなかった。おそらくレイスも、ガルッチと同じ気持ちだった。負ける訳にはいかないっと。ガルッチは、剣の究極奥義を、レイスは弓の究極奥義の準備を始めた。

 

???『いいかガルッチ、この究極奥義は光と風の力を借りて使わなければ完成できない奥義だ。ギガブレイクを取得したお前ならできる。やってみろ!』

ガルッチ「親父に言われなくても…やってやる!」

 

ガルッチは、光の力を聖剣に宿し風の力は魔剣へと宿した。そして、そらを飛ぶために翼を現した。レイスは風神の力を借りて最速かつ最攻の力を出し切る為、エルフの姿へと変わった。

 

ガルッチ「風で斬り裂き、光を刃として放つ究極奥義…。」

レイス「我は風神の矢。この嵐の如く全てをなぎ払う。ガルッチ、私の究極奥義を受けて見よ!」

ガルッチ「『グランドギガクロスブレイク』!」

レイス「『神風撃ち』!」

 

光と化した十字の風の刃と暴風に身を包んだ矢が空中でぶつかり合う…。

 

ロヴァス「いやー、若いもんはすごいのう。普通なら魔力枯渇してもおかしくないのに、自身の能力なのか枯渇防止の魔力回復術を持っておるのか、どちらにせよすごいものじゃ。さて、この最後のつばぜり合いはどちらが勝つかのう。」

 

まさしくその通りだった。このつばぜり合いが決め手、それで勝敗が決まる…はずだった。

 

ガルッチ「これで…って何!?」

レイス「ここで勝てば…って嘘でしょ…。」

 

矢は貫通し、光と風の刃は4つに分かれ、それぞれの相手に当てた。ガルッチは、腹部に貫通し、レイスは両腕両足に深い切り傷を負った。二人はどうにか着地出来たものの、相当な怪我をしてしまった。

 

ロヴァス「二人とも、そこまでじゃ。」

ロヴァスが入ってきて、二人に治癒魔法で治してくれた。

 

ガルッチ「ぜえ…ぜえ…つ…疲れた。」

レイス「まさか…私まで…はあ…はあ…大怪我するなんて…思わなかったわ。」

 

二人は既に息が切れていた。あれだけのドンパチされたら疲れるのも、無理もなかった。

 

ロヴァス「二人とも、お疲れ様じゃ。学校に来てから数週間でこれだけの威力をだすとはのう。」

ガルッチ「そ…そういえば、戦闘訓練…でしたよね。」

レイス「少し…夢中になってて…忘れていたわ…。」

ロヴァス「さて、今後の課題じゃが…ガルッチは、防御魔法である『ロー・アイアス』のマスターに加えてそれと同等以上の防御魔法を覚える事じゃ。」

ガルッチ「深紅の盾と呼ばれる『クリムゾンシールド』とかですか?」

ロヴァス「そうじゃ、お主の場合攻撃と素早さ…器用さと魔力が優れてはいるが守備力が一番乏しい。しかも守備力だけは伸びることがないというところが大弱点になっておるのじゃ。」

レイス「それって、あの時右肩に出血と腹部に貫通したのは…」

ロヴァス「守備力が低い証拠じゃが、お主の場合出血や貫通させる力を持っておるからのう。」

ガルッチ「となると…防御魔法を出来るだけ強化しないといけないって事か。」

ロヴァス「うむ、そしてレイスは…。その前に服を着てくれんかの。」

レイス「え?それはどういう…。」

 

一度確認してみたら、なんと服が脱げサラシが解けていたのか、胸が露わにしていた。それを見てしまったガルッチは、ひどく赤面をして翼を使って見ないようにした。どうやら相当の初心な人いや、初心な有翼人だった。半裸状態だと気づいたレイスはどこから出たのか、裁縫道具を取り出し、早急に服を直して着た。

 

レイス「あの、ガルッチは何を?」

ロヴァス「おそらくお主の裸を見てしまったからかの。見てしまったという背徳感と恥ずかしさで、翼で覆い隠したのじゃろうな。」

ガルッチ「そ…そりゃそうだろ!見るだけでも、は…恥ずかしいし、そ…それに…。」

 

途中から消えかけのような小声で何を言ってるのか分からないぐらいになった。もちろんガルッチも何をいったのかさっぱりだった。

 

レイス「も…もう服を着てるから見ていいわよ。」

ガルッチ「そうなの?そ…それじゃ…。」

 

覆い隠した翼をどかしレイスを見た。そこにいたレイスは、妖精のような羽が付いてあり、耳が尖っていた。

 

ガルッチ「え…レイス?その姿って…。」

ロヴァス「ガルッチよ、その話は後じゃ。レイスの今後の課題じゃが、お主は手数を増やすことと威力向上することじゃな。」

レイス「手数に、威力…ですか?」

ロヴァス「そうじゃ、ガルッチはここに来る前は曲芸並みの攻撃や100を超える手数を持っておるんじゃ。」

ガルッチ「まあ、ちょっと慢心していたのと傷つけたくない思いで手数を減らしたけどね…。」

レイス「手加減しなくてもよかったのに…。」

ロヴァス「まあまあ、じゃが手数があるにも関わず、威力はそのまま持っておる。お主はそれを我が物にするのじゃ。」

レイス「分かりました。」

ロヴァス「さて、時間は…っておや?」

ガルッチ「どうかしましたか校長…あ。」

レイス「ガルに先生どうし…あ…。」

 

一度周囲を確認して見たら、生徒達が競技場にいた。しかも時刻は6:10だった。

 

ルッチ「…が、ガル?それにレイスさん?校長先生…これはいったい。」

アルファス「特別授業って…これなの?ガル。」

 

どうやらあの爆音でみんな起きて来たらしい。

 

ガルッチ「えーっと…その前にちょい聞くが、いつ来た?」

ノーム「爆音がなってからおよそ45分後だ。ガルッチどん。」

レイス「え…それってつまり。」

ロヴァス「レイスの半裸を見られたってことになるの…。しかも二人の姿も。」

ガルッチ&レイス「え…。」

 

二人は一瞬黙り、そして…。

 

レイス「いやー!!!!!」

ガルッチ「oh my god!!!!」

 

二人の断末魔のような叫びを上げた。まさか見られていたなんてロヴァス校長でも思わなかっただろう。そして数分後、二人とも落ち着き、他の生徒達(7名は除く)は大広間へ戻っていった。

 

ロヴァス「と…とにかく、今日の戦闘訓練はこれまでじゃな。来週も同じ場所同じ時間でよいな。」

ガルッチ「それでいいです。」

レイス「出来るだけ強化してきます。」

ロヴァス「あと今日の授業は免除しておくからの。ゆっくり休むがよい。」

 

その後ロヴァスは校長室に戻っていった。

 

ーエレメント競技場 観客席ー ー暁ノ刻ー -9月27日-

 

特別授業が終わったガルッチとレイスは、観客席のところで座った。レイスの隣にノームが、ガルッチの隣にルッチと後ろにアルファスが座った。

 

ルッチ「それにしても、二人とも夜中で修行してるなんて思わなかったよ。」

ガルッチ「ごめん、勝手ながらこんなことやってさ。」

ルッチ「いやいや、爆発音が医務室まで響くとかおそらくないと思うしな。」

レイス「それでも、みんなに見られたのが恥ずかしい…。」

ノーム「ま、まあ二人とも、あの爆発音を聞いたら誰でもおきるしな。」

アルファス「それより二人とも、あの姿は何だったの?何か種族的な意味があるのか?」

 

アルファスがそういうと、二人は少し黙ってしまった。早いけど、そろそろ言うべきだろうと思い、自分の種族を言おうと決めた二人だった。まず切り出したのはレイスだった。

 

レイス「あの姿だから、知ってはいるかもしれないけど、私の種族はエルフなのよね。」

アルファス「エルフってほとんどが風の大陸出身がいるって聞いたけど、でも別に隠さなくてもいいんじゃ。」

レイス「私の場合、ちょっと特殊なの。」

ガルッチ「特殊って、混血とかか?」

ノーム「エルフと幽霊の混血。」

 

一瞬3人は黙ってしまった。なぜノームが知っているのか。

 

ノーム「おいどんがまだ傭兵をやっていたときに桜花村まで派遣したときにあったんだ。」

レイス「あの頃私はお転婆娘なんて呼ばれていたわねえ。」

アルファス「レイスさんが…お転婆娘!?」

ガルッチ「想像がつかないなあ。いや、待てよ…。」

 

ガルッチは、レイスと初めて出会ったときにピョンピョン跳ねるとこを見てた時を思い出した

 

レイス「ガル、あの頃の私を思い出すのやめて…恥ずかしいから。」

ガルッチ「あ、なんかごめん。」

ノーム「今じゃ、立派な黒歴史なようなものだがな。」

レイス「ちょ、ちょっと…暴露するつもりじゃないでしょうね?!」

ノーム「せんよ。おいどんがそこまで暴露するほど愚かじゃないさ。」

ルッチ「結構信頼しあってるんだね。」

レイス「出会ってからそれぐらいたつからね。」

ノーム「だな。それでガルッチどんとルッチどんはどの様な種族なのか。おそらくルッチどんも同じじゃろうと思うしの。」

ガルッチ「ちょっと待って、兄さんここにいなかったはずなのに何で分かるの?」

ノーム「兄弟じゃしのう。」

ガルッチ「納得。」

アルファス「結構隠していたってことは、二人ともなんか理由があるんだな。あの姿をしていた理由が。」

 

そのことを聞いて、覚悟をしたラーク兄弟。そろそろ言おう、もう隠す必要はないと。

 

ガルッチ「あの姿だけど、あれ…本当の姿なんだよ。兄さんも同じ種族でさ。」

アルファス「ちょっと待って…。それじゃ、ガルッチとルッチの種族って…。」

ルッチ「『有翼人』…。大昔、光闇戦争で滅んだと言われてる種族だ。」

ガルッチ「でも、それは表向きの歴史で裏ではちゃんと生存している有翼人がいた。」

アルファス「おったまげー。ってことは兄弟揃って最後の有翼人って事だったのか。でも姿を偽る必要あったのか?」

 

勿論その理由もちゃんとあった。『奴隷制度』…。売る側に取っては『有翼人』がもの凄く貴重で一人で100億で販売するほど価値があった。

 

ガルッチ「買った奴にとっては相当喜び、有翼人だけ厳しくさせられたり、場合によっては無理矢理犯そうとしてくる。女の子だったら尚のこと。調教すればするほど、最終的にはその子は肉便器奴隷となって、自分の為にもっと拷問や陵辱的なレイプを欲しがって行く…。」

ルッチ「男性だったら、逆レイプもあるけどね。最終的には快楽がほしいが為に自分から頼むって言うのも…。」

ガルッチ「そのため、殺すって選択肢にはないほどの種族なんだよね。奴隷を買う貴族達に取っては。」

ノーム「な…なんかすまぬ。思い出したくなかった記憶…だったんだな…。」

レイス「それじゃ貴方達って元奴隷?」

ルッチ「ううん、奴隷になるはずだったけど…。」

ガルッチ「売られる前に…な。兄さんに取っては辛かっただろうけど…。」

アルファス「何を…したんだ?まさか殺したとか…。」

ガルッチ「アル、その通りだ。売った本人である親父とお母さんを…兄さんと一緒にこの手で…。」

レイス「そ…そんな。他に方法がなかったの?」

???「あの頃の彼らだったら、それが最善の方法だったのでしょう。」

 

話をしていると群青色の髪の色でルッチとガルッチと同じ蒼眼をしていた男の子がこっちにきた。この様子からみてアクアフレイム生だとわかった。

 

アビス「話の途中で失礼。僕はポセイドン・シー・アビスと呼びます。以後お知りを。」

 

アビスという子は深々と礼ををした。レイスの言うとおり、見た目で判断したらいけないかもしれないなと、ガルッチは思った。

 

アビス「僕でしたら、おそらく彼らと同じようなことをしていたと思います。」

ガルッチ「あ…アビスさん、別に同情はいいですよ。」

アビス「同情ではないのですが…そういうことにしておきます。それと皆さん、アイスボルト生の一人、マルフォイさんからの伝言があります。」

アルファス「あの野郎から伝言?一応聞くが、なんて?」

アビス「内容はこうです、『穢れた血の分際で粋がるな!特に鳥みたいな名前をしてる兄弟ども!もしいつまでも調子に乗るなら、体育祭の時に引導を渡してやる!』っとのことです。なにか伝言とかありますか?」

アルファス「それならこう言ってやってくれ。『上等だ。返り討ちにしてやる。』ってな。」

ガルッチ「待って、これも伝えておいてくれ。正直僕らしくないこというけど…。『思い上がるなよ、雑種。兄さんをいじめた相応な代償を支払ってやる。』って伝えておいてくれ。」

レイス「本当に貴方らしくないわね。雑種とか使うなんて。」

アビス「他に伝言はありませんか?それでは…。」

 

アビスが立ち去る前にこういうこともいった。

 

アビス「我が友、ブレイズは貴方達にとても関心があり、いつかきっと戦いたいと言っていました。勿論、僕も。」

ノーム「そうであったか。よか、いつでも相手をしてやると、ブレイズどんにも伝えておいてくれ。」

アビス「承知しました。ではまた。」

 

その後、アビスはここから立ち去った。

 

ガルッチ「ところで、体育祭もやってるの?」

ノーム「え、知らぬのか。」

ルッチ「僕達、初耳だけど…。」

レイス「えーーー!?」

アルファス「おい、嘘だろ二人とも!」

ノーム「さすがのおいどんでも驚いたぞ。今どき知らぬものがいたとは。」

 

どうやら年に1度はこの古風な城のような魔法学校でも体育祭や文化祭があることは、みんなにとっては常識だったそうだ。だがそのことはどうでもよかった。倒す目的が見つけたのだ。マルフォイという奴を完膚なきまでに叩き潰そうと、ガルッチは思った。

 

一方では…。

 

アビス「…とのことです。マルフォイさん、彼らは本当に宣戦布告として受け取りました。」

マルフォイ「忠告無視ってことか、いいぜ。体育祭で覚悟しておけよ…。特にガルッチ。雑種とか呼びやがって。そいつだけ完膚なきまでに叩き潰してやる。」

ブレイズ「まあまあマルフォイ、面白くなってきたじゃねえか。それぐらい俺に勝てるって自信があるって訳だ。勿論アビス、お前もやるんだろ?」

アビス「当たり前です。我が友の為なら喜んで。」

ブレイズ「頼りにしてるぜ、相棒。」

マルフォイ「っま、いずれにしても僕らに勝てるはずもない。そうだろ?トール。」

カレン「カレンって言ってよマルフォイ。そういう男っぽい呼び方はいやなの。」

マルフォイ「おっと、これは失礼しました。カレンお嬢様。」

カレン「貴方…絶対わざと言ってるでしょ…。まあいいわ、私の美貌と魔力で下品で穢れた血のお掃除をしてあげるわ!覚悟しなさい。」

 

だがしかし、まだ彼らは知らなかった。ガルッチ達でさえ知らなかった。いずれこの9人が、チームを作り上げ、力を合わせて戦う仲間になることになるとは…誰も思ってもいないだろう。

 

-to be continued…-




-???-

全く、アラン、お前の精液どんだけ出してるんだよ…。逆に恐ろしいわ…。

アラン「あー、イリアの中、しゅごすぎるー…。」

イリア…お前も少し加減を…。

イリア「あはー…アランのち○ぽしゅごいのー…。」

駄目だこいつら…。アランはまだ精液出してるし、イリアはいつから挿してあったのかお尻のとこにバイブが挿入して何回もイってるし…。ナンテコッタイ\(^o^)/。
あといつの間にか、精液の洪水が消えてるし…。性欲の神様でいいかな…これ。

ラヴォス「いや!駄目ですよ!?勝手に変えたら。」

デスヨネー。変えたいなんて思いたくねえからなあ。

ラヴォス「そもそもこれ書いてるの、風龍さん貴方だからね。」

サーセン。ただでさえガルッチ達は学生なんだからさ。

ラヴォス「いや、学生でもセックスする人らはいるだろ。」

いやまあそうだけどさ、いずれ書くけどさ、今は言わんでくれ。

ラヴォス「はいはい、そうしますよ。そんじゃオチを。」

了解、それでは皆さん、第1-3章で、また次回も…ゆっくりs

『ドブシャー!!』

な!何事!?

ラヴォス「アラン様の精液が勢いよくだしてる…。風龍さん、早く言って!」

あ、はい。次回も…ゆっくりしていってね。

もう爆発オチより最悪なことになるとか…やれやれだぜ。



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第1-3章 魔法学校の体育祭・準備

ー???ー

ふう、1-3章を完成できたよ。しっかしまあ前の章は大変だったなあ…。精液の洪水がいつの間にか起こってるし、アランが大量射精するし…。まあ、今回の2人はチェスをしているから少し安心かな?

アラン「チェックメイト。よし勝ったぞ」
イリア「あー、負けちゃった…。これで16万5千戦中8万2500敗になったわ…。」

前言撤回、これはこれでやりすぎかもしれん。一体いつからやってるんだ。

ラヴォス「私が誕生する前にはチェスをやっていますからね。その時は100戦目ですね。」

そこまで!?飽きないなあほんとに。

アラン「風龍さん、それは違いますよ。これでも運命をかけたチェスのようなものなんです。」
イリア「そうよ、でもこのチェスだけだと、おそらく全敗しているでしょうし。」

そういえば、駒が微妙に違うな。なんか動きそうだ。

ラヴォス「まあ、おそらくこの私も、駒でもあるのでね。」

駒とかいっちゃったよ!いいのそれで!?

ラヴォス「構いませぬ、彼らの為にやるのなら、命は惜しくありませぬ。」

ナンテコッタイ\(^o^)/。ラヴォスの意思が固すぎる。とりま、今回文字数減らしましたので、1-3章…ゆっくり見ていってね。


ーダークライト談話室ー ー暁ノ刻ー -11月5日-

 

特別授業を受けてから2ヶ月となり、ガルッチとレイスはパワーアップしていった。それだけでなく、アルファスも始め、ルッチとノームも特別授業に参加し、強くなって言った。そんなある日のこと…。ガルッチとルッチはいつも通り朝食を食べに大広間へ行こうとしたが、何やら掲示板にある張り紙をみた。

 

『スターダスト魔法学校祭、体育祭12月1日 文化祭12月2~6日 体育祭の種目に参加する者は寮監の先生に報告。』

ルッチ「ほんとに学校祭やるんだな。」

ガルッチ「魔法学校が体育祭って聞いたことないんだけど…常識に囚われたらダメなのかな?」

ルッチ「それ以上ツッコミ入れると身がもたないよ?」

ガルッチ「確かに…まあ参加してみようかな?」

ルッチ「僕はいいよ。どんなものなのか、一度は見てみたいし。」

アルファス「お、ガル…これに参加するのか?」

 

急にガルッチの後ろからアルファスが現れた。

 

ガルッチ「後ろからはやめてくれ…心臓に悪い過ぎる。」

アルファス「まあそう固いこというな。それで、参加するのか?」

ガルッチ「ああ、どんなものか一度参加した方がいいしな。アルも参加するのか?」

アルファス「勿論。俺だってワクワクすっぞ。その日のために練習してきたからな。」

ルッチ「なるほどね。」

アルファス「それに…奴らを叩きのめせるチャンスだしな。」

ガルッチ「あ…忘れるとこだった。」

アルファス「おいおい、忘れるなよ。あいつらだって言ってただろ?体育祭で引導を渡してやるって。」

ルッチ「確かに、言ってましたね。でもやめておきます。もう少し自信がついたら挑もうと思いますので。」

ガルッチ「兄さんも参加して欲しかったけど、仕方ないか。」

アルファス「んじゃガル、シェムハザ先生かカシマール先生に言いに行こう。」

ガルッチ「そうだね、んじゃ兄さん。大広間でまた。」

 

そう言い、アルファスとガルッチは寮監の部屋へ向かった。

 

ー閃光の教室 シェムハザの部屋ー ー暁ノ刻ー

 

シェムハザ「分かりました、では参加する競技を選んでください。」

 

シェムハザ先生から渡された紙には、次の競技が書かれていた。

 

『クラフターバトルレース・マジックサッカー・障害物競走・タッグバトル…』

 

まさしく魔法使いらしい競技があれば、何処の学校でもありそうな競技もあったが、おそらく魔法版のやつだろうと思った。

 

ガルッチ「それじゃあ、僕はクラフターバトルレースとタッグバトルをやります。」

シェムハザ「タッグバトルとクラフターバトルレースのルールは聞きますか?」

ガルッチ「お願いします。それで策を講じようと思いますので。」

シェムハザ「分かりました。」

 

ー深淵の教室 カシマールの部屋ー ー暁ノ刻ー

 

同じ頃、アルファスはカシマール先生の所へ行き、参加する競技はガルッチと同じ競技だった。

 

カシマール「まずクラフターバトルレースだが、文字通りクラフターという箒に乗り、相手と戦いながらゴールを目指すゲームだ。例外もあり、飛べる者がいるならクラフターに乗らなくてもよい。ここまではよいな?」

アルファス「はい。武器使用は?」

カシマール「今のところは禁止だが、魔法で作った武器なら禁止にはせん。」

アルファス「鎌が使えないのは厳しいな…。」

カシマール「吾輩もお前の為に勝たせたいが、フェアではなくなるのでな。それでは次にタッグバトルについてだが、文字通り自分と同じ選手と組んで相手の選手を全滅させる競技だ。この競技なら武器使用もよいとのことだ。負傷者は免れぬが、死ぬ者はいないだろう…。」

アルファス「なるほど、魔法なら何でもあり…って事はなさそうですね。」

カシマール「左様。禁止魔法もある。まず有り得ぬが、即死魔法だ。あとは服従系の魔法、最後に…最上位の召喚獣を呼ぶことだ。」

 

最上位の召喚獣…。それは神獣や大魔獣のことを言っていた。覚えるには相応な年月がかかってしまうと言われているが…。

 

アルファス「むう…。邪悪の大魔獣・エビルインドラが使えないか…。」

 

アルファスは最上位の召喚獣である大魔獣を、取得していたのだ。エビルインドラとは、人型ではあるが両腕が黒肌で、おぞましい武器で敵を斬殺すると言われる、大魔獣のなかで4強とも呼ばれる一匹であった。種族では諸説があるが、竜と呼ぶのものなら悪魔と呼ぶのもあった。それが禁止となると速攻で終わらせることができない。いや、寧ろ禁止したからこそ楽しめる時間があるというもの。奴らの為にエビルインドラを使うわけにはいかない。切り札封じでいたぶるしかないと思った。

 

アルファス「分かりました、それと先生…もう一つ聞いてもいいですか?」

カシマール「なんだ?質問があるのか?」

アルファス「はい、実は…。」

 

ー閃光の教室 シェムハザの部屋ー ー暁ノ刻ー

 

再びガルッチサイドへ…。

 

シェムハザ「そのことなら禁止していないので可能です。」

ガルッチ「本当ですか!ありがとうございます!」

シェムハザ「今までダークライトは最下位のところでした。ですが正直、貴方が参加してくれて嬉しいのです。参加する以上、私もできる限りバックアップします。」

ガルッチ「お願いします!先生!」

もう後戻りはできない。いや、するつもりもない。マルフォイを叩き潰すために、必ず勝ってやる。

シェムハザ「でしたら、一時的に全授業は自由にしておきます。出ても良いですし、練習に励むのも良いでしょう。ですが、無理をしないでくださいね。」

 

ースターダスト魔法魔術学校 大広間ー ー朝ノ刻ー

 

アルファスとガルッチが体育祭に参加することに、ダークライト生は歓喜をあげていた。

 

生徒A「やった!二人が参加してくれるなら優勝もらったな!」

上級生A「確かに、これはクロスを呼んだ方がいいな。」

クロス「誰か私を呼んだかな?」

 

丁度朝食を取ろうとしていたら、クロスという男がきた。第一印象からして一番思ったのが…まるで美少女かと思わせてしまうほどの美貌だった。これがいわゆる男の娘と言うのか…。

 

上級生A「っよ、クロス。丁度良いところにきたな。」

クロス「一応言うが、ヤらないからな。私は男だぞ。」

上級生A「そうじゃないって、今丁度下級生のことを話していたんだよ。」

クロス「なら断らせてやってくれ…。足手まといになる。」

 

その言葉でみんな一瞬凍り付いた。それをぶっ壊したのはアルファスでもガルッチでもなかった。なんとルッチが、この凍り付いた空気をぶっ壊したのだ。

 

ルッチ「なぜ、そう言い切れるんですか?」

クロス「下級生と組んでいると必ず負けてしまうからだ。どんな競技でも、必ず負けている。だからこそだ。」

ルッチ「それは前の体育祭でしょ。これは今の体育祭の話をしているのです。」

クロス「前も今も、結果と一緒だ。下級生であるお前になにがわか…。」

 

そこで信じられない光景を見てしまった。あのルッチが…珍しく怒っていた。ルッチが持っていたレイピアを使って、みんなの目の前でクロスの首元まで止めたのだ。

 

ルッチ「勝手に決めつけないでください!下級生と組んでいると必ず負けてしまうだって?それは前の体育祭のことです!二度も言わせないでください!」

クロス「お前になにが分かる。下級生が入るなら、もう負けは決まってるんだ。そのアルファスとガルッチだって弱いはず。どうせ今年の体育祭だって…グホッ!」

 

これでもかと思わんばかりでルッチは、クロスの腹を殴りつけた。それだけでなく、首元を掴んだ。もはやあり得ない光景を見せられたガルッチとアルファスは、唖然としていた。

 

ルッチ「僕の弟を…侮辱するな!勝手に負けを決め付けてどうする!どうせ君も選手なんだろ?負けがわかって逃げるつもりか!」

レイス「ちょ…ちょっと、ルッチ?」

ノーム「レイスどん…行っちゃダメだ。」

レイス「何で!」

ノーム「今行ったとしても、事態が悪化するだけだ。ここは堪えよ。」

レイス「うー…。」

ルッチ「だったら、最初っから参加をするな!結果が分かりきってるから逃げる意気地なしなら、こっちから願い下げだ!」

ガルッチ「に…兄さん、もう落ち着いて。後は僕が言っておくから。」

ルッチ「ガル…。」

 

そうして、クロスの首元を離して、アルファスの隣に座った。

 

ガルッチ「クロスさん。兄さんの言うとおり、勝手に負けを決めつけないでください。それでも信用できないと言うのでしたら、僕と勝負してください。」

 

ガルッチの方は冷静に、しかし怒りながら言った。

 

クロス「勝負…だと?下級生如きが、上級生であるこのクロス・エンジェル・テュポンと勝負だと?」

ガルッチ「ああ、そうだ。貴方が勝てば、僕は選手の辞退をする。だが僕が勝ったら、今の言葉を撤回し、下級生を信用してください。」

クロス「…いいだろう。その勝負、受けて立つ。場所はどうする?」

ガルッチ「競技場で午後6時だ。それでいいな。」

クロス「構わん。」

 

こうして、上級生のクロスとの対決が…黄昏刻である6時と決まった。

 

ーエレメント競技場ー ー黄昏ノ刻ー

 

夕食を食べ、早急に競技場へと向かったガルッチ。着いたときにはたくさんの人盛りが見ていた。どうやら、見ずにはいられないと言う状態で、先生方も見ていた。

 

ガルッチ「ちょっと…これ聞いてないんだが。」

アルファス「なんか授業中に賭け事とかもやってたらしいよ?」

 

もはや呆れて物がいえないと思った。元々1対1で、誰も見られないで戦いたかったが。致し方ないか。っとそこでクロスも登場した。

 

クロス「おい、人が来るって聞いてないぞ。」

ガルッチ「こっちだって驚いてるんだ、もう来てしまった以上後戻りはできんからな。」

クロス「はぁ…。なら仕方ない。ここでお前の敗北の屈辱を味わってもらう!」

カガリ「さあ、始まりました!デュエルバトル。今回司会であり実況者、カガリ・アマノ・ホデリがお送りしま…ゴハッ!」

ガルッチ&クロス「部外者は黙ってろ!これは僕の(私の)戦いだ!」

 

二人の魔法弾が、カガリ先生に直撃した。

 

マルフォイ「あ、カガリ先生が死んだ。」

カレン「この人でなし!!」

カガリ「まだ生きてるわ!」

 

っと漫才していたら、もう対決は始まった。

 

ガルッチ「この魔剣を食らうがいい!『ダークネスムーンスラッシュ』!」

 

先手必勝と言わんばかり、闇の月を作り出し解き放った。

 

クロス「馬鹿め!『サンライトスラッシュ』!」

 

こちら側は太陽の刃を作り出し、解き放った。闇の月と太陽の刃がぶつかり、お互い崩れ去った。

 

クロス「今度はこっち…っていない!?」

 

なんと、さっきのぶつかり合いで逃げたのかと思うぐらいガルッチは、いなくなっていた。

 

クロス「何処だ!姿を現せ!」

ガルッチ「ならお望み通り…。『イリュージョンスラッシュ』!」

クロス「ッ!?いつの間に後ろに!?」

 

クロスがガードをしようとしたときには、既に手遅れだった。背中にX字を斬りつけ、ダメージを負わせた。

 

カガリ「おーっと、クロスさんがダメージを負った!これは痛いぞ!」

ガルッチ「我が運命は捻れ狂う!『フェイトボルグⅤ』!」

 

すかさずレイスが持っていた弓を具現化し、魔法の矢を放った。

 

クロス「く…。『エスケープガード』!」

 

回避成功かと思われたが、急に矢が破裂し、複数の矢となってクロスを襲いかかった。

 

カガリ「なんとー!矢が破裂したかと思ったら複数の矢となった!これはピンチとなったクロス!打開策があるのか?」

クロス「っち…面倒事を!『光の障壁』!」

 

光の壁が現れ、複数の矢がくだけた。

 

クロス「どうした。お前の魔法はこれだけか?」

ガルッチ「余裕をかます暇があると思うか?」

クロス「何?っな!?」

 

今度は、聖剣スターライトソードと魔剣ダークネスムーンが襲いかかり、腹部に刺さった。

 

カガリ「あ…ありのまま今起こったことを話すぜ!俺は少し目を瞬きしていたら、いつの間にかガルッチの剣がクロスの腹部に刺さっていた。何言っているのか分からねえだろうが、俺も何言ってるかさっぱり分からなかった。頭がどうにかなりそうだ。幻覚だとか超スピードだとか、そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。ガルッチのもう一つ恐ろしいものの片鱗を見てしまったぜ…。」

シェムハザ「寧ろ、貴方がどうしたと言うのですか。ただ剣を投げただけです。」

 

シェムハザ先生の言うとおりだった。あの複数の矢は囮で、光の壁を作り出し、解除まで仕向けた罠だったのだ。

 

ガルッチ「そろそろ、トドメと…ん?」

 

ガルッチは何か嫌な予感をしたときにはもう遅かった。地面から複数の槍が現れ、ガルッチをぶっ刺した。

 

ルッチ「な…ガルッチー!!!!!!」

クロス「か…勝った!Star Dust Space、完!ガルッチよ、これでお前の人生と言う名の道は絶たれた。」

 

ルッチはこれまでかと思ってたその時だった。

 

ガルッチ「へえ…それで誰がこの、ラーク・バスター・ガルッチの代わりを務めるんだ?」

クロス「!?」

 

空を見上げたら、なんとガルッチが生きていた。

 

ガルッチ「まさかとは思うがお前ではないよな?」

クロス「馬鹿な…トラップに掛かったはずなのに…。なぜ!?」

ガルッチ「ネタばらししておけば、お前が殺したのは、『僕が作った幻影』だ。」

 

忍術で例えれば、『身代わりの術』だった。罠に掛かって死んだはずの幻影のガルッチは消えていった…。

 

ガルッチ「ところでクロスさん、人生の道がなんとか言ってたな?」

クロス「えーっと…その…。」

 

カガリ「あ…ありのまま今起こったことを話すぜ!俺が―」

シェムハザ「カガリ先生、落ち着きなさい。」

ルシエル「正直これは予想外ですよ。誰もが死んだと思いました。」

 

ガルッチ「残念だが違うんだ。道というのは自分で切り開くものだ。っというわけで一つ、この僕が手本を見せてあげよう。」

クロス「やばい、負ける!」

 

行動を起こそうとしたが、なぜか動かなかった。周りをよく見ると、知らぬ間に鎖で縛られていた。

 

ガルッチ「道を切り開くところをな!『エレメントフェザーアタック』!」

 

ガルッチの翼から、ざっと9万以上の羽が現れ、行動を封じられたクロスにめがけて放った。

 

ルッチ「あーよかった…。影でよかったー…。」

アルファス「全く、心臓に悪いのはこっちだぜ。」

レイス「よがっだ、無事でよがっだよー。」

ノーム「おーよしよしレイスどん。」

 

レイスが泣くとこ初めて見たルッチとアルファスだった。

 

クロス「ま…参った参った!降参する!前言ったことを撤回するからやめてくれー!」

ガルッチ「降参は認めるしあの言葉を撤回することも認めるが、駄目だね。これで終わりだ!サラマンダーの怒りで、かの者を焼き尽くせ!『フレアバーストストライク』!」

 

トドメと言わんばかりのダメ押しの大きな炎の玉を出し、クロスにぶつけた。

 

ガルッチ「っとこうやるんだぜ。」

 

大爆発で吹っ飛んだクロスは、地面に擦れながら回った。

 

ガルッチ「君がすっ飛んだおかげで、文字通り道が出来たな。いやーよかったよかった。」

 

ガルッチは笑いながら地面に降りてきた。

 

カガリ「し…試合終了!勝者はガルッチだー!」

 

それを聞いて歓声をあげた。2人は除いてだが。マルフォイとカレンは終わったとわかったらすぐさま競技場を後にした。ブレイズはよっしゃ!と言わんばかりの声をあげ、アビスは皆ほどではなかったが、拍手を送った。

 

ガルッチ「勝ったのはいいが、ほんと僕って加減知らないなあ…。運がよければ瀕死の重傷で済めば良いんだが…。大丈夫かな…。」

クロス「いや…、だ、ったら、最初…か…ら…使う、なよ。」

 

っとクロスは掠れながらもいい、眠りについた。その後救護係がきて、瀕死状態のクロスを運んでいった。

 

ガルッチ「ってちょっと!?僕の剣戻ってこーい!」

 

クロスの腹部に刺さったままの聖剣と魔剣は、ガルッチの手元に戻り、鞘にしまった。

 

ースターダスト魔法魔術学校 大広間ー ー暁ノ刻ー -11月12日-

 

それから1週間後、クロスは驚異的な回復で復活した。約束通り下級生を侮辱しなくなったが、ガルッチを見るだけで恐怖のあまり逃げてしまうという、精神的な後遺症を残してしまった。

 

レイス「ねえガル。あの人、貴方を見るだけで怖がってるけど。」

ノーム「負けてしまって、ガルッチどんに話しかけるのがこわのうなったのかな。」

ルッチ「意外と怖いのは散々侮辱した本人じゃないのかな?」

アルファス「どうしてここまで腰抜けになったのかな。」

 

4人はわざと、こうなった原因を追求していると、ガルッチはこういった。

 

ガルッチ「おそらく、先週の戦いで敗れただけでなく、敵に回すとどうなるかを思い知らされたんだろ。こうなってしまったのは僕の責任だ。」

 

ガルッチ本人はこれは自分のせいだと言わんばかりの顔をし、その後真顔でこういった。

ガルッチ「だが、僕は謝らない。(`・ω・´)」

4人「「「「いや、謝りなさいよ」」」」

 

っと急なツッコミを入れられたガルッチであった。何はともあれ、これで一件落着だろう。練習もしたし、あとは何事もなければ本番でやりきるのみ。必ず勝ってみせる。

 

-to be continued…-




-???-

今思えば、今回ジョジョネタ使ったきがする…。カガリのポルナレフ状態とクロスとガルッチのメタ発言。おそらく仮面ライダー剣の一部分のやつも、改変ではあるが使ってるし。もはやカオスしか言いようがねえわ。ってそういやアランとイリアは何処行った。

ラヴォス「何やらエデンの楽園に行ってくるとか何とか。」

なんでそこに…。絶対全裸で行ってるだろ。あとラヴォス、鼻血出てる。

ラヴォス「失礼、あの2人がエッチっぽいこと想像しただけで、それだけでご飯4杯ぐらい食べれます。」

おいおい、エッチぽいってしかもご飯って…。もう、次の台詞は『Star Dust Space外伝 能力正反対の2人の恋』とか作らないのかな…と言う。

ラヴォス「『Star Dust Space外伝 能力正反対の2人の恋』とか作らないのかな…ハッ。なぜそれを!?∑(OωO; )」

やっぱりか、この変態執事。いい加減にしろよな…。

アラン「ただいまー、擬似レイプ楽しかったなー。」
イリア「もう…そのプレイするなら行ってくれれば良いのに。」

やれやれってレイプ!?おいアランであろう君がレイプだと!?まさかとは思うが、イリアを殴ってねえだろうな!?

ラヴォス「風龍さん…、『擬似』レイプっと言ったのですが…。」

確かに…。っていや、そもそもヤって帰って来たのかよ結局!

アラン「そうはいうが、大神の僕だって男なんだし、別に固いこと言わなくても良いのに。」
イリア「そうそう、楽したいものね。」

こりゃ駄目だわ。ってかアラン、何気に短歌作らなかったか!?

ラヴォス「気のせいだし、別に作ってもいいんじゃないかな?」

もうカオスだわ…。とにかくもう終わろう。それでは皆さん、1-3章を最後まで見てくれた方ありがとうございます。
では次回も、ゆっくり見ていってね。


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第1-4章 魔法学校の体育祭・開幕

-???-

よし、書き終えたぞ。今回喋る人が多いからナレーションの出番少ないな。

ラヴォス「しかし、今回あれ出すの早くないか?」

僕もそう思うけど…。ちょっと予定が狂っちゃったし、でもまだ表舞台には出さない予定だよ。今のところは…。

ラヴォス「今のところはって、本当気まぐれな奴だな。」

まあまあ、それでは1-4章をどうぞ。っていうかまたあの2人はエデンの楽園に行ったのか?

ラヴォス「いえ、今回は彼らがいる学校に行ってるそうです…。」

・・・。ええぇーーーーー!!!!????
ちょ、何でそこに!?絶対見つかるって!

ラヴォス「大丈夫でしょう。存在ごと消しているので見つかることは早々ないでしょう。」

そう言う問題じゃあねえよ!…ったく、あの大神達、気楽でいいな…。


-エレメント競技場- -暁ノ刻- -12月1日-

 

アルファス「体育祭、キターーーーーーー(º∀º)ーーーーー!!!」

ガルッチ「落ち着けアル、興奮状態になるのは分かるがクールダウンしろ。」

 

ガルッチも言いたかったが、恥ずかしい想いを感じるため、ぐっと抑えた。まさしく今日は体育祭当日、誰もが待ちに待ったとしか言いようがなかった。ガルッチとアルファスは選手だったため、選手控室にいた。ルッチは北東の観客席に座っていた。北東の観客席には白き龍と黒き鳥が描かれた大旗があった。南西の観客席には紅い鳥と青い鮫が描かれた大旗、アクアフレイム生がいた。北西には緑の龍と黄色の亀が描かれた大旗、ストーンウィンド生がいた。南東には紫色の蛇と水色の狼が描かれた大旗、アイスボルト生がいた。体育祭のためか今日は授業はなく、選手は控室に、観戦する人は観客席のところにいた。先生方は東西南北の塔に行き、校長と教頭は北の塔に座っていた。

 

ジェームズ「遂にやってきた体育祭、今か今かと思う人も多いだろう。選ばれし学生の魔術師達よ!その魔力で勝利をつかみ取るがいい!実況は私、アクアフレイム生の6年生のジェームズ・エキドナと。」

スペクター「ストーンウィンド生の6年生のスペクター・バロンがお送りします。」

カガリ「あの…、俺忘れてない?」

ジェームズ「それと、変態ドMセクハラ教師のカガリ・アマノ・ホノリがお送りします!」

ガルッチ「酷い言われようだな…。まあ自業自得か。」

ジェームズ「いやー始まりましたねスペクターさん、今の心境をどうぞ。」

スペクター「今の心境ですね。一言言えば…、WRYYYYYYYYYYYY!最高にハイってやつだー!」

ジェームズ「ほうほう、どこかの吸血鬼みたいなテンションをお持ちなのですね。では変態先生、そちらの心境は?」

カガリ「あー。」

ジェームズ「はいありがとうございます。」

 

扱い酷すぎると思ったカガリであった。まあ何度も繰り返すが自業自得だ。

 

ジェームズ「では最初の競技に入ります、最初は『クラフターバトルレース』だ!」

ガルッチ「早速僕たちの出番だね、アルファス行こう。」

アルファス「おうよ、ラスト頑張ってこいよ。」

ガルッチ「クロス先輩もはやく。」

クロス「はははは、はい!」

 

相当の重症だなこりゃ、そんな怯えてちゃ勝てる競技にも勝てんぞっと心の中で言った。

 

ジェームズ「この競技初1年生の選手が8人います!早速紹介しましょう!1人目はアクアフレイム生のインフェルノ・アニマ・ブレイズ選手、オーガと天使の血を持つ少年!好戦的で常に燃え上がっているやつだ。」

スペクター「彼はラストの所で走りますね。他の3人も1年生ではあるが勝てますかね。」

ジェームズ「2人目はストーンウィンド生の隠れアイドル、シルフ・エメラルド・レイス選手、エルフと幽霊という半精半霊の少女だ!噂では誰かに惚れているということはあるとかないとか、だが彼女の速さに追いつける者がいるのか?」

カガリ「レイスちゃーん!終わったら俺と…グホァ!」

 

っとどこからともなく剣と矢がカガリの腹部に刺さった。おそらく、ガルッチの幻影で作った剣とレイスの矢で、数万Kmの所で撃ったとか。

 

スペクター「おー凄いですね、あそこから狙い撃つとは…。怒らせたら怖いですね。っというかカガリ先生が死んだ!」

カガリ以外の全員「この人でなし!」

カガリ「だーかーら!まだ生きてるって!」

 

まさしく弄りやすい先生だった。

 

ジェームズ「さて、3人目はアイスボルト生のお嬢様、カレン・アルテミス・トール選手、人間と妖怪の血を持つ、まさしく半人半妖の少女!稲妻のような速さを持ってるため、レイス選手と良い勝負になりそうですね。あとドSなのか槍と鞭を持っているとか。」

スペクター「Mな人でしたらここにいますけどね。」

カガリ「ちょ、それ俺のこ…」

ジェームズ「そして4人目は!ダークライト生で先輩達を驚かせた、ラーク・バスター・ガルッチ選手、驚いたことに最後の有翼人の少年だ!今回観戦しているルッチさんの弟で、どうやらアイスボルト生に宣戦布告を掛けた一人だとか!報復の為に刃を見せ始める!」

スペクター「あまり被害出さないでほしいな…。」

ガルッチ「善処しますが、加減できないので…。」

ジェームズ「な、ガルッチさん!?どうしてここに!」

ガルッチ「あ、これ僕が作り出した伝言霊なのでそれでは。」ポンッ

 

ジェームズ「えー、この4人はラストランナーの場所にいます。次はスタートラインの所です。5人目はブレイズ選手と同じクラスのポセイドン・シー・アビス選手、ウェディと悪魔の血を持つウェディ少年だ!冷静沈着ではあるが、荒波の如く暴れ回るやつだ。」

スペクター「今でも落ち着いていましょう。なにか策を考えてるのでしょうか。」

ジェームズ「さて6人目、レイス選手と同じクラスのノーム・ソル・タイタン選手、ドワーフと巨人の血を持つ少年だ!なにやら温厚篤実のような感じだが、ブレイズ選手にも負けないぐらいの好戦的な人だ!」

スペクター「以前傭兵部隊にも入っていたとかなんとか。」

ジェームズ「7人目はカレンお嬢様と同じクラスのシヴァ・オーロラ・マルフォイ選手、氷龍と精霊の血を持つ少年!冷酷残忍な奴がガルッチ達に宣戦布告を持ちかけた本人だ!」

スペクター「人でなしですが、この変態ドMセクハラ教師よりましだね。」

 

さすがにもうやめてあげて、カガリ先生の体力が0なんだが…。

 

ジェームズ「さて最後の選手、ガルッチ選手と同じクラスの、アルファス・ヴリドラ・イーグル選手、種族が不明という謎の少年だ!恐ろしき闇と絶望が、アイスボルト生に襲いかかってくるのか!?」

スペクター「彼は本気で来るでしょう。面白くなってきましたね。」

ジェームズ「以上!8名でしゴハッ!」

ガルッチ「(遠くから)紹介適当だし長すぎるだろ阿呆!!」

 

それに対してはみんなも同意だった。早くしろよと言わんばかりの顔だった。というか数万Kmもあるのになんで届く?

 

スペクター「そ…それでは、スタートラインについてください。」

 

順にアビス、ノーム、マルフォイ、アルファスが箒に跨がり、スタートラインについた。合図はラストランナーのガルッチがすることになった。

 

-闇の大陸 月光の渓谷- -朝ノ刻-

 

ガルッチ「何で僕なんだろ…。合図はこの魔法弾が入ってるリボルバーを撃つだけで良いって…。もう一人あっちにいたら、『抜きな、どっちが素早いか試してみようぜ。』って良いそうだしなあ。」

レイス「まあまあ、それぐらい頼まれたのだからね?」

カレン「さあ小鳥さん、その銃を撃ちなさい。私達の為にね?決してへまをしなくてよ?」

ガルッチ「うっさいな!そんなへまをしてたまるか!」

ブレイズ「というかガルッチ、銃の撃ち方知ってるの?」

ガルッチ「…知らんかも。」

意外にも、ガルッチは銃の撃ち方知らなかった。武器の種類は知ってはいたが、実際に使うのは初めてだったそうだ。

 

ブレイズ「ガルッチ、俺が言うのも何だが他の武器も使った方が良いぞ?」

ガルッチ「確かに…弓矢も試してみたけど、慣れないとね。」

レイス「私の弓を具現化したんだっけ?」

ガルッチ「うん。難しかったけど、コツさえ掴めば銃も弾も具現化出来るかもしれん。」

ブレイズ「フェイカーって呼ばれそうな気がするな。」

ガルッチ「そうだな。そんじゃカガリ先生にめがげてっと。」

ブレイズ「おいおい、仮にも俺の寮監だぞ。さすがに死ぬだろ?」

カレン「あら、あの変態ドMセクハラエロ教師でしたらゴキブリ並みの生命力があるから死に果てることはないでしょうね。」

ガルッチ「珍しく同意見だな。そんじゃ撃つぞ。」

 

そう言いカガリ先生にめがげて構えた。

 

カガリ『なんだろ…嫌な予感がしてきた。』

 

さすがのカガリ先生も気付いていた。取りあえず撃とう。

 

ガルッチ「ドライ…ツヴァイ…アイン…ショット!」

 

魔法弾が放たれ、スタートラインにいた4人は一気にとんだ。

 

ジェームズ『さあスタートしました!今現在1位はアイスボルトのマルフォイ選手!』

スペクター『スタートダッシュが肝心ですしね。あとなぜかカガリ先生が頭を吹っ飛ばされるところを見たのですが…。』

ジェームズ『気のせいでしょう。』

 

アルファスは3位ではあったが、彼にも策があった。第一関門の隠し通路のことを知ってる…。

 

-火の大陸 煉獄の谷- -朝ノ刻-

 

第一関門は火の大陸の煉獄の谷だった。相応の暑さで今までの選手は熱中症で脱落する人もいた。

 

ノーム「く、これはまずい。アルファスどん、どちらへ?」

アルファス「隠し通路がある。そこに行こう!」

ノーム「了解。」

 

2人はマグマとマグマの間の通路へ向かった。マルフォイはそのことを知らなかった。

 

アビス「マルフォイ、後ろの二人が見あたりませんが…。」

マルフォイ「マグマの中に入っちゃったんじゃねえの?早速脱落したなありゃ。」

アビス「でしたら何か連絡が来るはず…。」

マルフォイ「っま、いずれにせよ俺が1位だって事は変わり…。」

ジェームズ『おーと、アルファス選手とノーム選手はアビス選手とマルフォイ選手を抜かした!』

マルフォイ「何!?」

アビス「っく、隠し通路ってことか。最終関門以外には1つずつ隠し通路があったのか。」

ジェームズ『今現在1位はアルファス選手、2位はノーム選手だ!』

カガリ『お…おそらく、隠し通路を、見つけたんだろうな…。イタタタ』

スペクター『さて、二人は関門突破し次の選手へと向かいます。というか生きてたんですね先生。』

カガリ『もう弄るのやめて。』

さすがにも弄るのやめたげたほうがいい気がすると全力で心の中で叫んだ。

 

マルフォイ「くそ!こうなった意地でも急ぐぞ!『スピードスター・ダッシュ』!」

アビス「分かりました。『タイムアルター・ダブルアクセル』!」

 

あの二人に負けじと、全速力で急いだ。

 

-闇の大陸 月光の渓谷- -朝ノ刻-

 

その頃他の4人は…。

 

ガルッチ「そういや、他の選手ってさ他の大陸にいるんだっけ?」

レイス「そういえばそうね。レースってもしかしたら別の大陸へいってから選手交代なのかしら。」

ブレイズ「俺達の方は、ここ真っ直ぐ向かうと心の大陸に着くんだよな。」

カレン「それにしても、薄気味悪いですわ。闇の大陸ってこんなに禍々しいのですか?」

 

そういえばここ、アルファスが住んでいた場所だったな。家とか建ってないが…どこだろう。

あ、因みに移動方法は旅の扉を使ってきました。

 

ブレイズ「闇の大陸って、夜しかならないって聞いたことあるが…。本当だったな。」

 

まさしくその通りだった。闇の大陸は、文字通り太陽も来ないため永遠の夜の世界と言っても過言じゃなかった。ここに住んでいるのは魔神とか悪魔とか魔人とかいて、その大地を仕切っているのは大魔王または闇の神だとか。闇は悪だという奴いるけど、本当にそうなのかな?

 

ジェームズ『さて、もうすぐ最終ランナーの出番です!途中結果は1位、ダークライト 2位アイスボルト 3位ストーンウィンド 4位アクアフレイムだ!果たして巻き返せるのか!?』

カレン「2位ですって!?卑怯過ぎます!」

ガルッチ「文句を言うなら、僕らの出番になったら勝負しようじゃねえか。」

カレン「望むところですわ。私が1位に選ばれるのは運命で決められていますもの。」

ガルッチ「はいはい、そうですか。レイス、できる限りここで決着付けるぞ。」

レイス「良いわよ。」

 

ここからがレースならではの最終ラウンド…決まるのはここからだ!

 

闇光生徒「ガルッチさん!」

ガルッチ「よっしゃ!」

 

箒に跨がり、一気にスタートダッシュを決めた。続いてレイス、ブレイズ、カレンと続いてスタートした。

 

ジェームズ『さあ!最終ランナーに入りました!ここで順位が決まります!勝つクラスはどれだ!?』

 

ガルッチ「レイス!Uターンして奴らを迎え撃つぞ!」

レイス「良いわよ。なんたってバトルレースなんだからね。」

 

といい2人はUターンしてブレイズとカレンた来るのを待った。

 

ジェームズ『おっと?ガルッチ選手とレイス選手、急にUターンして止まったぞ?ここでバトルを繰り広げるのか?』

スペクター『あの様子から見てそうですね。しかも海のど真ん中ですし、墜ちたら困りますね。』

カレン「あら、もしかして私達を待っているのかしら?」

ブレイズ「なるほど、面白い。ここできめてやら!」

 

ガルッチ「来たぞ、ブレイズ勝負だ!」

ブレイズ「望むところだ!」

レイス「カレンさん、ここで墜ちなさい!」

カレン「穢れた血の分際で…、一片足りとも残しはしないわ!」

 

4つの弾幕が海のど真ん中で繰り広げられた。

 

ガルッチ「海神よ…怒りとなりてかの者に天罰を!『ネプチューンドライブ』!」

レイス「風神よ…ここで舞い踊れ!『ゲイルバーストカッター』!」

 

水の閃光と風の刃が交ざり合い風水の閃光刃となり、ブレイズとカレンに襲いかかる。

 

カレン「そんなもの、私の敵じゃなくってよ?『フラワーガード』!」

 

海の中から花が出現し、ブレイズとカレンを守った。

 

ブレイズ「さあガルッチよ!この炎に耐えられるかな?『パーカトリードラゴン』!」

カレン「これを食らいなさい!『トリプルライトニングスピア』!」

 

ブレイズが作り出した煉獄のドラゴンとカレンの雷の槍が、ガルッチに襲いかかってきた。

 

ガルッチ「僕狙いか…。深紅の盾よ、あらゆる全てを守りたまえ!『クリムゾンシールド』!」

 

深紅の盾が出現し、ガルッチを守った。

 

ガルッチ「盾を弾に変え、お返ししてやる!『クリムゾンストライク』!」

 

深紅色の盾から球体へと変わり、カレンに向けて放った。

 

カレン「無駄よ、フラワーガードがある限り、私には効かないわよ。」

レイス「ならこういうのは?『テンタクルアタック』!」

 

レイスから放ったのは、触手だった。まさかとは思うが、カレンに変なことしないよね?

 

カレン「ちょっと、なんなのこの触手は!?ってそこは触れないでくださいまし!」

ブレイズ「おいおい、さすがに触手はないだろ。まさかこれで触手プレイするつもりだろ。エロ同人みたいに。エロ同人みたいに。」

レイス「そんなこと言われたって、拘束魔法のつもりだったのに…。あれ?違う方だっけ?」

ガルッチ「つうかレイス、触手解除した方がいい。犯そうとしてるぞあれ。」

 

触手に絡まり、今まさにもう2本の触手が、カレンの口と膣に入れようとしていた。

 

カガリ『ウッヒョーーー!触手プレイきたぜ!』

レイス「テンタクル解除、ちょっとあの変態教師を叩きますか。」

 

触手解除した途端に、4人はカガリ先生にめがげて魔法を放った。

 

ガルッチ「いい加減にしやがれ変態!『シャイニングスパーク』!」

レイス「この変態!反省しなさい!『ゲイルブレード』!」

ブレイズ「少し抑えろっての…。『バーニングノヴァ』!」

カレン「変態教師は消えるべし!『ジゴスパーク』!」

 

ジェームズ『あれ?嫌な予感がしてきた。スペクター、ちょっと場所移動しよっか。』

スペクター『そうですね、カガリ先生以外の先生は、場所移動してください。』

 

実況者とカガリ先生以外の教師は、別の塔へ移動した。

 

カガリ『え…これマジで…?』

 

カガリ先生がいる塔は、4人の魔法で大爆発をした。

 

ジェームズ『カガリ先生が死んだ!』

スペクター『この人でなし!』

ロヴァス『全く、変態癖直してくれんかの。』

ルシエル『クビにしないのが不思議なのですが…。』

 

そのことに生徒全員思った。校長でさえ疑問に残ることとなった。

 

ガルッチ「全く、あの変態…いい加減にしやがれってのに。」

カレン「隙あり!『メテオショット』!」

ガルッチ「なっ!しまった!」

 

カレンの魔法に直撃して、箒が爆発四散してしまった。

 

カレン「これで私の勝利ですわ!」

 

カレンの高笑いが、学校まで飛んできたが、ガルッチは海に墜ちていく。

 

ジェームズ『なんと!ガルッチ選手、不意打ち食らい海に墜ちていく!脱落してしまうのか!?』

 

-???- -???-

 

あれ?確か僕は、もうすぐ勝つところまでいったのにカレンの奴に不意打ち食らったんだっけ?参ったな…。僕…ここで終わるのかな?

 

???「おい、起きろ。」

 

まだ…、兄さんを守りたいのに…。

 

???「だー!起きろって!落ちて死ぬぞてめえ!」

 

『ガコーン』

 

ガルッチ「いってえ!!」

???「ようやく起きたか、全く。心配したぞマジで。」

 

目を開けてみると、そこには見たことないやつがいた…。それだけでなく、周りを見てみると真っ暗な空間とステンドグラスのような所にいた。

 

ガルッチ「こ…ここは?」

???「ここって、お前と俺の精神世界だぞ?」

ガルッチ「え?どういうこと?つうか今落ちてるの?」

???「まあ待て、順序よく説明しとくから、ちゃんときけ。今お前は、あの高笑いしている傲慢なお嬢様の不意打ちを食らって落ちてる状態。っま、今はここだけ時間止まってるから安心しな。」

 

やっぱりか…。然しこんな所で諦めたくねえ…。

 

???「だから待てって。今起こすのもどうかとおもうしな、まず気になることあるだろ?」

ガルッチ「そういえば…、あんた誰なんだ。」

???「俺か?俺はお前だ。いわゆるもう一人のお前。」

ガルッチ「え?人格解離しちゃったの僕?」

???「っと言いたいところだが、どうやら俺は生前の頃の記憶もある。」

ガルッチ「へ?んじゃあもう一人の僕って事は?」

???「正確には、何らかの原因で憑依したってことになるな。こう言うのは特殊すぎるしな。」

 

こんがらがってしまった。もう一人の僕っぽいけど僕ではないって…、しかも生前の記憶もあるって事は…霊魂が僕に宿ったってこと?

 

???「まあ、こんがらがるから取りあえずもう一人の俺って解釈すりゃいいぜ。」

ガルッチ「うーん…でも君って、姿とかも違いすぎるんだよなぁ。」

???「こればかりはそうだな。お前が有翼人なら俺は生前の頃は龍族だな。」

 

確かにそう見える。角とかもあるしドラゴンのように翼を持ってる。いわゆる有翼龍族と言っても過言じゃなかった。

 

ガルッチ「んじゃあさあ、生前の頃の名前とか憶えてるのか?」

???「あー…それがどうも…憶えてねえんだ。」

 

取り憑いた時に自分の名前を忘れてきたのかな?

 

???「だから代わりに、お前が名前を決めてくれ。」

ガルッチ「おいおい、なにその無茶ぶり!?」

???「仕方ねえだろ?憶えてねえんだからよ!」

ガルッチ「うーん…じゃあさあ、生前の君は何をしてたんだ?」

???「あー…生前の俺?そうだな。思いっきり殺しまくってたな。」

 

殺しまくったの!?殺戮者か殺し屋か何かなの!?

 

???「あーでもお前がやった殺し方より、俺の方が残虐かな?」

ガルッチ「残忍非道な奴なんだな…。」

???「まあ結局そうなるな。それで決まったのか?」

ガルッチ「そうだな。思い出すまで、こういう名前って言うのはどうかな?」

???「どんな名だ?」

ガルッチ「『ジャック・マッドネス・クリムゾン』ってのはどうかな?」

ジャック「ふむ…。切り裂きジャックと狂気に深紅か…。確かに逆側って言うのは良いかもしれんな。いいぜ、思い出すまでこの名前を使ってやる。」

ガルッチ「んじゃ、ジャック、改めてよろしくな。」

ジャック「もちろんだ、ガル。」

 

2人は握手を交わした後こういうことをいった。

 

ジャック「あ、そうそう記念にこれやるよ。目が覚めた時に使ってくれ。」

 

っと手渡せたのは謎のカードケースと速&恋符『マスタードライブスパーク』と書かれたカードだった。

 

ガルッチ「なんだこれ…。」

ジャック「レースやってんだろ?だったらこれ使ってみな。」

ガルッチ「わかった。」

ジャック「よし、行って来い!」

 

ジャックがそう言うと急に視界が明るくなった。

 

-闇の大陸と心の大陸の間の海- -朝ノ刻-

 

ジェームズ『なんと!ガルッチ選手、不意打ち食らい海に墜ちていく!脱落してしまうのか!?って何だ!?』

 

目が覚めたガルッチはすかさず翼を出し、着水ぎりぎりの所で飛んだ。

 

ジェームズ『おーっと!ガルッチ選手復活しました!ぎりぎりの所で翼を広げて飛んだ!!』

ガルッチ「まだだ、カレン…まだ終わってない!」

スペクター『不屈の精神と闘志で甦ったと言うことでしょうか?』

カレン「殺すつもりでやったのに…まだ生きていたなんて…。いいでしょう、小鳥ちゃん。じっくりといたぶってあげるわ!」

 

ガルッチはまず苦戦しているレイスのところへ向かった。

 

レイス「ガルッチ!無事だったのね!」

ガルッチ「慢心するにも程があったが、こっからは僕らのステージだ!」

ブレイズ「ほほう、不意打ちを食らってなお甦ったとは。ますます気に入ったぞ!カレン!」

カレン「呼ばれなくても…あの小鳥と穢れた血をここで消してやるわ!」

 

今度こそ…ここで決めると言わんばかりのガルッチとレイスは自分達の魔力で弓矢を具現化した。

 

レイス「我は風神の矢…風で全てを切り裂く者。」

ガルッチ「我は雷神の矢…雷であらゆる物を貫く者。」

レイス「今、雷神と共に…。」

ガルッチ「今、風神と共に…。」

レイス&ガルッチ「この矢と共に、嵐を呼び起こさん!!」

 

詠唱が終わると急に大嵐の前兆の雲が現れた。

 

カレン「もうフラワーガードは必要ないわね。仕留めてあげるわ。」

ブレイズ「なら、やることは一つ。」

カレン「そうね。」

 

カレンは氷山並みの氷を、ブレイズは全てを焼き尽くすような大きな炎の玉を生み出した。

 

カレン「我が魔法は氷にあらず。」

ブレイズ「我が魔法は炎にあらず。」

カレン&ブレイズ「我らの魔法は、消滅にあり!」

 

詠唱が終わると、氷と炎が融合し、魔法でできた弓矢が現れた。

 

ガルッチ「さあ!死に物狂いで絶えるがいい!」

レイス「私達の究極融合奥義を食らいなさい!」

カレン「これであなた達も終わりよ。」

ブレイズ「この魔法に、死して拝せよ!」

ジェームズ『おーっとここで!風雷の矢と火氷の矢が、ここで放たれようとしてます!勝つのはどっちだ!』

レイス&ガルッチ「『疾風迅雷・全身全霊撃ち』!」

カレン&ブレイズ「『メドローア』!!」

 

風と雷に纏う矢と火と氷が融合し光の矢が、ぶつかり合った。

 

ジェームズ『矢の競り合いが始まった!果たして勝つのは嵐か!消滅か!』

ロヴァス『いや、嵐じゃろうな。』

ジェームズ『おや、校長。その根拠はどこから?』

ロヴァス『ガルッチの手を、よく見て見よ。』

 

みんなガルッチの手を見ると、なんとレイスと手を繋いでいた。ここで勝つ仲間として、ライバルとして、協力して敵を討つ。その力が計り知れないものとなり、嵐の矢が消滅の光の矢を貫いた。

 

カレン「嘘…でしょ?」

ブレイズ「ここの勝負は…お前達に譲ろう…。」

 

と言い残し、カレンとブレイズは脱落した。

 

ジェームズ『勝負あり!嵐が勝った!』

 

ストーンウィンド生とダークライト生は大歓声をあげた。だがまだ終わってない。あくまでこれはレース。最後の勝負はここからだった。

 

ガルッチ「さて…後はゴールするだけってあれ?」

レイス「お先に~。」

ガルッチ「あ!待てや!」

 

先越されてしまったが、ガルッチにはまだ奥の手があった。

 

ガルッチ「ジャック、使わせてもらうぜ!速&恋符『マスタードライブスパーク』!」

 

急速な速さで一気にレイスに追いついた。

 

-エレメント競技場- -朝ノ刻-

 

ジェームズ「さあ!残ったのはストーンウィンドとダークライト!勝つのはどっちだ!?」

ガルッチ「届け!」

レイス「届け!」

 

そして…。

 

ジェームズ「ゴール!!これは同着なのか?」

スペクター「いえ…私が見た限りでは僅差でしたね。」

ジェームズ「では誰が1位獲得ですか?」

スペクター「1位は…。」

 

おそらくこれはレイスが勝ったとガルッチは思った。僅かに彼女はスピードアップしていた。

だがガルッチの予想は違った。

 

スペクター「ダークライト!」

ジェームズ「なんと!勝利したのはガルッチ選手!最後の魔法で僅かにレイス選手を追い抜きました!」

 

ダークライト生一同はガルッチを祝福してくれた。初の1位を取った英雄と…。だがまだ始まったばかり、僕とアルファスが出る競技はタッグバトル。しかも最終競技と書いてあった。

だが今しばらくは祝おう。この競技で1位を取った者として…。

 

ジャック(ふう、僅差だが、勝利しやがったか。俺も出たいけど、我慢しておくか。俺が出るときは…そこは血にまみれた舞台だがな。)

 

-to be continued…-

 




-幻想郷 紅魔館- -昼ノ刻-

フラン「あー、何だか最近暇だな。美鈴と遊ぶのもいいけど、やっぱり魔理沙と遊ぶ方が楽しいかな。」
咲夜「妹様、お客様が来ました。」
フラン「あら?誰かしら?」
こいし「フランちゃーん。」
フラン「あ、こいしちゃん。来てくれたのね。」
咲夜「それでは。失礼します」シュン
フラン「それで、今日は何して遊ぶ?」
こいし「何して遊ぼうかな。あ…そういえば、フランちゃんのお姉ちゃんが何か見ていたよ。」
フラン「お姉さまが?そういえば、この前誰かがテレビを送ってくれたんだっけ?」
こいし「学校中継だったけど、その時面白そうな人を見つけたの。」
フラン「それってどんな人?」
こいし「その人は、まだ1年生だけど、凄い魔法を扱っていてね、強くて優しいけどちょっと可愛い人っていうよりも、お兄ちゃんかな?」
フラン「お兄ちゃんか、その人の名前は?」
こいし「確か…。」

同じ頃…。

さとり「急にこちらに来てすいません。こいしに連れられてしまったので。」
レミリア「いいのよ。こうなることは運命なのよ。それに、私達の中なのよ。同じ主同士、仲良くしましょう?」
さとり「それもそうですね。ところで、そのテレビは一体…。」
レミリア「何でも、謎の老人からもらったって咲夜が言ってたわ。」
さとり「それで、何か映りましたか?」
レミリア「どうやらこれ、学校中継をやっていてね。変わった学校だったわ。古風の城にも関わらず、ちょっと近未来的な感じがしたのよ。」
さとり「面白そうな城なのですね。それで、その中で誰か気に入った人がいるんでしょ?」
レミリア「さすが心を読む妖怪ね。ええ、いるわ。選手じゃなく、観客席にいた子だけどね。」
さとり「その人の名前が…。」

こいし「ラーク・バスター・ガルッチっていうお兄ちゃん。」
さとり「ラーク・マスター・ルッチって人ね。」
レミリア&フラン「なるほどね…。是非、会ってみたいわね。」

-???-

ラヴォス「風龍さん、そんな心配しなくてもいいですよ。」

そうはいうが、あれはあれで心配なんだよ。

アラン「ただいま-。」
イリア「凄かったねえ、あの歓声。こうみるのもいいかもしれないね。」

二人とも!心配したぞ。

アラン「ごめんごめん、こういうのって実際行ってみた方が良いからね。」
イリア「まあね、でもある情報が出たわ。」
ラヴォス「もしや…。あの予言ですか?」

何か知ってるのか?

ラヴォス「ええ、実は私が本を読んでいたときこういう予言が出たのです。」
イリア「にわかには信じがたいけど、でも確認したかったの。」
アラン「まあ、あの大会を見に行くのも1つだが、予言のことも気になったからね。」

『終わりのない世界と幻の楽園の関係が動くとき、運命の歯車が動き出す。そして、魔法と剣の世界と電子世界と物質世界…あらゆる世界も同様、動き始めるだろう。全ては…偽りの無の神を★▲△、失われた★▲と★の始原大神と○▽と☆の始原大神を…◇◯◎△○▽☆ため』っか。なんか掠れてる部分もあるな。

ラヴォス「この本はイリア様とアラン様が生まれる前に出てきた予言なのです。掠れて当然でしょう…。」
イリア「それで、あの学校に行ってきたってこと。」

それで、情報は?

アラン「うん、どうやらその偽りの無の神の信者が、その学校を探してるそうなんだ。」

嗅ぎつけられたってこと?

ラヴォス「おそらく…。だが、風龍さんの『幻影を司り無限と循環と永遠の力を操りあらゆる物語を作り出す程度の能力』を持っているのでまだあちらには手を出さないでしょう。」

チートすぎるが…彼らを見守り、描き続けるのが僕の役目だしな。できる限り、奴らを遠ざけよう…。

アラン「そうだな。こちらのチェス盤を使って、運命を決めさせないとね。」
イリア「彼らの運命は私達の運命。」

頼むぞ、二人とも!

つうわけで、ちょっとシリアス?な後書きになりましたが、如何でしょうか?次は1-5章体育祭後編となります。それでは次回もゆっくりしていってね。


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第1-5章 魔法学校の体育祭・決着

今更ながら登場人物サーヴァント式

今作の主人公

ラーク・バスター・ガルッチ 性別・男 年齢 外見14歳

パラメーター 筋力:EX/ 耐久:D/ 敏捷:EX/ 魔力:EX/ 幸運:A

武器 聖剣スターダストソード&魔剣ダークネスムーン 盾無し 防具 軽・中装備

ラーク・マスター・ルッチ 性別・男 年齢 外見15歳

パラメーター 筋力:B/ 耐久:B / 敏捷:B / 魔力:A / 幸運:A

武器 サンライトレイピア 盾 ガルーダシールド 防具 軽・中装備

同級生たち

インフェルノ・アニマ・ブレイズ 性別・男 年齢 11歳

パラメーター 筋力:EX/ 耐久:B / 敏捷:D / 魔力:B / 幸運:?

武器 業火の斧 盾無し 防具 中装備

シルフ・エメラルド・レイス 性別・女 年齢 11歳

パラメーター 筋力:C/ 耐久:D / 敏捷:EX / 魔力:S / 幸運:?

武器 風神の弓 暴風のブーメラン 疾風の短剣 盾無し 防具 軽装備

カレン・アルテミス・トール 性別・女 年齢 11歳

パラメーター 筋力:C/ 耐久:C / 敏捷:A / 魔力:S / 幸運:?

武器 雷神の槍 雷鳴の鞭 盾 Iシールド 防具 中装備

ポセイドン・シー・アビス 性別・男 年齢 11歳

パラメーター 筋力:E/ 耐久:D / 敏捷:C / 魔力:S / 幸運:?

武器 深海の銃 海竜の杖 盾無し 防具 魔法装備

ノーム・ソル・タイタン 性別・男 年齢 11歳

パラメーター 筋力:A/ 耐久:EX / 敏捷:E / 魔力:B / 幸運:?

武器 グランドハンマー 盾 土神の大盾 防具 重装備

シヴァ・オーロラ・マルフォイ 性別・男 年齢 11歳

パラメーター 筋力:C/ 耐久:B / 敏捷:B / 魔力:A / 幸運:?

武器 氷塊の棍 盾無し 防具 軽・中装備

アルファス・ヴリドラ・イーグル 性別・男 年齢 不明

パラメーター 筋力:A/ 耐久:A / 敏捷:A / 魔力:EX / 幸運:?

武器 呪怨の大鎌 盾無し 防具 魔法・軽・中装備

先生達

ロヴァス・グランド 性別・男 年齢 外見90歳

パラメーター 筋力:E/ 耐久:E / 敏捷:EX / 魔力:EX / 幸運:?

ルシエル・バハムート 性別・男 年齢 外見20歳

パラメーター 筋力:C/ 耐久:C / 敏捷:C / 魔力:B / 幸運:?

カガリ・アマノ・ホノリ 性別・男 年齢 不明

パラメーター 筋力:B/ 耐久:C / 敏捷:D / 魔力:C / 幸運:Y

シェムハザ 性別・女 年齢 不明

パラメーター 筋力:D/ 耐久:D / 敏捷:B / 魔力:A / 幸運:?

カシマール 性別・男 年齢 不明

パラメーター 筋力:B/ 耐久:B / 敏捷:B / 魔力:A / 幸運:?

以上です。ちなみにカガリの幸運Yの理由は生徒達にとばっちりを受けているから。クビや死なないだけでもまだ良い方だけどw。

それでは1-5章をどうぞ。


-エレメント競技場- -黄昏ノ刻-

 

クラフターバトルレースで、ガルッチが1位を取った後、その後のダークライトの選手達が快進撃をあげた。ストーンウィンドとアクアフレイムの選手達も負けじと、1位を独占しようと必死にやっていた。前半の競技はダークライトとストーンウィンドの1位が多いが、後半競技からアクアフレイムとアイスボルトの大反撃を繰り出すが、結果的にはストーンウィンドが4位か3位になり、ダークライトは2位に入るだけだった。激しい戦いの中大嵐を吹いてもなお戦い続け、そして…。

 

ジェームズ「さて、それでは最終競技に入る前に、現段階の結果を発表します。4位アクアフレイム。3位ストーンウィンド。2位アイスボルト。1位ダークライト。」

スペクター「ダークライトの方には、ガルッチ選手がいますからね。未だに1位とは凄い快進撃ですね。」

ジェームズ「だが、それも終わりを告げようとしています。ここからは大逆転劇になるかならないかの超大勝負、最終競技タッグバトルが始まろうとしています!」

 

このことを聞いて歓声はさらに上がった。皆のテンションは最高潮まで上がって行くこととなった。

 

スペクター「それでは…って校長、どちらへ?」

ロヴァス「おう、お気になさらず続けておくれ。ちょっと用事ができての。」

 

っといい、ロヴァス校長は何処かへいった。

 

スペクター「それでは気を取り直して最終競技、タッグバトルを始めます!」

 

これが最後の戦い…。ここで勝てば優勝になるはず…。

 

ジェームズ「ではアクアフレイムの代表者を紹介します。アビス選手とブレイズ選手!」

 

アクアフレイム生は歓声を上げた。それだけでなく応援もしてきた。

 

アクアフレイム生「アビス!ブレイズ!勝てよ!」

ジェームズ「凄い歓声だな。続いてストーンウィンドの代表者、レイス選手とノーム選手!」

 

今度はストーンウィンド生が歓声を上げた。

 

スペクター「続いてアイスボルトの代表者、マルフォイ選手とカレン選手!」

 

続けてアイスボルト生も歓声を上げた。

 

スペクター「そして最後!ダークライトの代表者、ガルッチ選手とアルファス選手!」

 

最も歓声を上げたのはダークライト生だった。

 

ジェームズ「さあ、運命の賽は投げられた。四つ巴の戦いが、今始まる!」

ガルッチ「いよいよだな…アル、レイス達の返事は?」

アルファス「OKだってさ。一時的に協力するって言ってた。」

ガルッチ「十分だ。あっちだって僕と同じ事をするに違いないしな。」

スペクター「それでは…FIGHT!」

 

銃声が鳴り響き、戦いが始まった。

早速先手必勝の魔法を繰り出したのはマルフォイだった。

 

マルフォイ「これを食らいやがれ!『マヒャデドス』!」

 

氷柱がガルッチに目がけて放った。

 

ガルッチ「なら!その氷を利用するまで!」

 

魔剣を抜き、氷柱を砕いて氷の刃となった。

 

ガルッチ「さあ、今度はこっちだ!『凍結斬り』!」

ブレイズ「させるか!『灼熱斬り』!」

 

氷の刃が炎の刃によって消され、衝撃風でガルッチは飛ばされたがすぐさま体制を立て直した。

 

ブレイズ「ガルッチ…今は俺の相手だぜ?」

ガルッチ「どうやら…そのようだな…。アル!代わりにマルフォイとカレンを頼むぞ!」

アルファス「良いぜ!って言いたいが、こっちはアビスと戦ってる!」

レイス「なら!私達がやっておくわ!」

ノーム「おいどん達にまかせんしゃい!」

 

ジェームズ「おーっと?これはまさかの同盟を結んだ!いやすでに結んでいたのか?つまり、ダークライトはストーンウィンドを、アイスボルトはアクアフレイムと手を結んだと言う事か!」

スペクター「ますます面白くなりそうだね。」

 

ガルッチはブレイズを、アルファスはアビスを、レイスはカレンを、ノームはマルフォイの1対1の戦いとなった。

 

ブレイズ「さあ…この業火を食らえ!『メラガストーム』!」

 

業火の玉が3つ現れ、ガルッチに放った。

 

ガルッチ「7つの花弁よ…我を守りたまえ!『ロー・アイアス』!」

 

すぐさま盾を呼び出し業火の玉を打ち消した。

 

ガルッチ「今度はこっちだ!『ランページーパワー!』」

 

自身の攻撃力を上げ、防御を捨てたガルッチは、ブレイズに向けて接近した。

 

ブレイズ「Power比べがしてえのか…。良いぜ!俺の斧に勝てるならな!」

ガルッチ「うぉぉぉぉぉ!オラァ!」

 

手応えはあったが斧の刃によって防がれた。

 

ブレイズ「ほう…結構攻撃が重いんだな?」

ガルッチ「っく、まだパワーが足りなかったか?」

ブレイズ「そうかも…な!」

 

はじき返され、仰け反ってしまったが体制を整えた。

 

ガルッチ「純粋なパワータイプってことか…。二刀流で行けるかどうか…。」

ブレイズ「考えてる暇があるかな?」

ガルッチ「!『クリムゾンシールド』!」

 

急接近したにも関わらず、どうにか防御魔法で防いだ。

 

ガルッチ「こりゃ、慢心を完全にすてねえと勝てねえかもな。」

ブレイズ「なるほど、今まで慢心していながらも戦ってたということか。」

ガルッチ「そういうこと、だが防いだおかげでこいつを使える!」

ブレイズ「どういう…んぐ!」

 

防御魔法で防がれたブレイズが後ずさりした。

 

ブレイズ「ぐ…まさか、隠し持っていたのか。その短剣。」

ガルッチ「まあね。とある吸血鬼のちょっとした形見みたいな感じかな?」

ブレイズ「なるほど、パワーかスピードかテクニックタイプかと思ったが…敵を翻弄させるトリッキータイプだったか…。」

ガルッチ「これでも、身軽な回避と手早い攻撃は得意なんだぜ?」

ブレイズ「フッ、お前らしいな…。」

ガルッチ「そっちこそ…。」

 

不敵な笑いをする二人。一方アルファスとアビスは…。

 

アルファス「く…、こいつ。連続で撃ってくるとは…。マシンガンか何かなのかあの魔法弾。」

アビス(連続で水の魔法弾を使っているけど、弾き飛ばされてる…。もっと大きな威力を…いや、このまま行けばきっと受けきれずダメージを負うはず。)

 

アビスが持ってる杖の特性、『連射』は初級呪文と中級呪文を、詠唱なしで連続で撃つことができるものだった。威力は低いのが欠点であるが、ガードブレイクすることができる。

 

アルファスは大鎌を回してガードしているが、いつ体力が尽きてもおかしくなかった。

 

アルファス(どうする…。このままだとダメージを負うことに…。敢えてダメージ覚悟で突っ込むか…?いや、そうじゃない…。ここは!)

ジェームズ「アルファス選手!なんと自分の鎌を投げつけた!」

スペクター「でもそうなれば、彼がもつ武器はもうないですし…不利なはず。」

アビス「く…、投げてきたのか…。だがそんなもの!」

 

アビスは水の玉で鎌を包み込み、回転を止めた。しかし、その時にはアルファスがいなかった。

 

アビス「あの鎌、囮だったか。一体何故?」

アルファス「こっちだ!アビス!」

アビス「後ろか、ってその召喚獣は!」

アルファス「さあ、行け!『アニマ』!」

 

アルファスから召喚したアニマはいきなりアビスに襲いかかった。しかし慌てず逆にこちらも召喚獣の準備を始めた。

 

アビス「海から生まれし龍よ…我の前に現れたまえ!『海神・リヴァイアサン』!」

 

アビスに召喚されたリヴァイアサンは、アニマの攻撃を防いだ。

 

アルファス「まさか…君も召喚獣を扱えるとは…。」

アビス「そっちはアニマか…上級召喚獣の中で一番強いと聞いているが…。」

アルファス「ふむ…他にもあるけど今はこれで相手してあげるよ。」

 

アビスとアルファスは自分の召喚獣を使って間接的な戦闘を始めた。

 

そして、マルフォイとノームは…。

 

マルフォイ「くそ…何なんだあの硬さ…。」

ノーム「どうした。お主の力はそれだけなのか?」

マルフォイ「なめんなド畜生めがーーーー!!!」

 

マルフォイは、ノームの硬さに苛立ち、棍を振り回した。

 

ノーム「やれやれ…そんな攻撃じゃあ、おいどんには効かんよ。まだガルッチの攻撃が痛いがのう。」

マルフォイ「『氷結乱撃』!オラオラオラオラオラオラァ!」

ノーム「ぬう…。今のは効いたが、こんなもの…まだまだだ!『ビッグバン』!」

 

ビッグバンの爆風に巻き込まれたマルフォイは、そのまま吹っ飛ばれた。

 

マルフォイ「この吹っ飛びを利用すれば…!『凍結障壁』」

 

氷の壁が現れ、ぶつかる寸前に体制を立て直した。そして、ノームに目がけて飛んだ。

 

マルフォイ「これを食らいやがれ!『アイシクルキック』!」

ノーム「蹴りと来たか…。ならばこっちは!『グランドパンチ』!」

 

マルフォイの右足は氷に纏い、ノームの左手は岩石のように固くなり、お互いぶつかり合った。

 

レイスとカレンはと言うと…。

 

カレン「これでも食らいなさい!『ジコデイン』!」

レイス「『バギムーチョ』!」

 

レイスの竜巻とカレンの稲妻がぶつかり合い、雷を放つ竜巻へと変貌した。

 

カレン「ちょっと、それ危険な気がするけど…。」

レイス「あ、これ暴走するかも…。」

 

カレンとレイスの予想が当たり、完全暴走状態となり二人を追いかけた。

 

カレン「な…何でこっちに来るのよ!レイス!あなたどうするのよ!」

レイス「大丈夫よカレン。一つだけ策があるわ。たった一つだけの策が!」

カレン「そ…それってどういうものなの?」

レイス「それは…。」

 

っといい、カレンと手をつなぎ…。

 

カレン「あの…これは?」

レイス「逃げるんだよ~~~!カレーーン!」

カレン「えぇーーー!?」

 

ジェームズ「おーっと?レイス選手とカレン選手、自分達が出した魔法に追いかけられる!」

スペクター「これは酷いものだ…。」

 

レイス「ガルッチ!逃げて-!」

カレン「ブレイズ!早く逃げなさい!」

ガルッチ&ブレイズ「一体何が…。」

 

二人が目にしたものは、暴走状態の竜巻だった。

 

ガルッチ「僕らの戦いを…。」

ブレイズ「邪魔するんじゃあねえ!!」

ガルッチ&ブレイズ「この空気読めねえ竜巻野郎!!」

ガルッチ「『極寒斬り』!」

ブレイズ「『煉獄斬り』!」

 

結果、暴走状態の竜巻は二人の手によって終止符を打った。

 

ガルッチ「全く…。やれやれだぜ。」

ブレイズ「最近の魔法って術者を襲うか?」

レイス&カレン「ありがとう。それじゃあ続きを始めますか!」

 

っといい、何処かへいった。

 

-エレメント競技場- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「ゼエ…ゼエ…。結構粘るな…。」

ブレイズ「そっちこそ…。ボロボロの癖によく立てるな…。」

 

ガルッチは右腕と腹部に斬り傷があり、ブレイズも同様だった。

 

ガルッチ「そろそろ、奥の手を使うか…。」

ブレイズ「ほう…ならば詠唱終わるまで待ってやる。」

 

ブレイズの言葉を聞いて、ガルッチはある魔法を唱え始めた。

 

ガルッチ「体は刃で出来ている

 

 

血潮は影で、心は幻。

 

 

 

幾多の戦場をかけて不敗

 

 

 

ただ一度も死ぬこともなし

 

 

 

ただ一度も理解せず

 

 

 

ただ一度も敗走もなく

 

 

 

ただ一度も勝利もなく

 

 

 

担い手はここに独り

 

 

 

血塗られし丘で刃を作る

 

 

 

ならば 我が生涯に意味は要らず…

 

 

 

この体は、幻と無限の剣の世界で出来ていた!」

 

ガルッチが唱え終わると、まわりの景色が変わった。それだけでなく、ガルッチとブレイズ以外の人達が消えていた。

 

ブレイズ「ん?ガルッチ、ここはどこだ。というか、これがお前の魔法か?」

ガルッチ「ここか?ここは僕にとってよく悪夢を見るときに現れる世界。そしてこれが僕の魔法。『無限の剣製と幻影の世界《アンリミデットブレイドワークス・イリュージョンワールド》』。いわゆる固有結界だ。」

 

-無限の剣製と幻影の世界- -???-

 

ブレイズの目の前には、大きな桜があった。

 

ブレイズ「どこが、悪夢なんだ?」

ガルッチ「君の後ろだ…。」

 

後ろを振り向くと、恐ろしいことに、人や魔物、いろんな生き物たちの死骸と武器があった。そこだけは血に塗れていた。

 

ブレイズ「マジもんの悪夢じゃねえか…しかもこいつら酷い死に方だ…。一体誰がこんな殺戮を…。」

ガルッチ「僕だ…。」

 

ブレイズは一瞬固まった。どういうことだと思った。

 

ガルッチ「少し話をしよう…。僕が寝るとき、いつもこの世界にいた。大量の敵達が僕を襲いかかった。だが敵達は、虚しく僕に殺された…。しかし…、それでも僕は満足出来ず…多くの人を殺しまくった…。老若男女、年齢関係なく、種族関係なく…殺した…。気が付いたら、そこは血塗られた丘へと変わった。この時僕は思った…。何で死んでるの?何で僕は血塗れになってるの?こんなの…見たくない。怖い…。殺シテクレ…。もはや正気さえ失うようなものだった。」

ブレイズ「お前…。ずっと苦しんでいたのか…。」

ガルッチ「ああ、そしてあの大きな桜…僕は知らないはずなのに…何故か懐かしく思ってしまう。そこで誰かと話し合ったらしい…。でも僕は知らない…。魂が憶えていると言うことなのか?」

ブレイズ「おそらくな…。だが驚いた。お前、そこまで飢えていたにも関わらず、生徒達を殺さなかったのは何故だ?」

ガルッチ「飢えていたとは失礼な、僕は別に殺したいと思うのは、兄さんと仲間を傷つける奴らと自分の都合で勝手に裏切る奴らだけさ…。」

ブレイズ「なんか…悪いな…。お前がそれぐらい深刻な状態だったとは…。」

ガルッチ「いや…、これは僕の問題なんだ…。だって、こうなったのは僕自身だからさ…。」

ブレイズ「馬鹿野郎。」

ガルッチ「へ?」

 

急に馬鹿野郎と言われたことできょとんとしてしまった。

 

ブレイズ「こんな見せられて、お前の問題だって?馬鹿なこと言うんじゃあねえ!」

ガルッチ「だ…だが…。」

ブレイズ「兄貴を大事にしたいと思ったから、お前は刃になったんだろ?違うか!」

ガルッチ「え?何でそれを…。」

ブレイズ「レイスから聞いたんだ。これでも俺も、レイスの友達さ。」

 

っとニヤリとブレイズは笑った。

 

ブレイズ「お前の過去を聞いたときは驚いたぜ。あのお嬢さんとマルフォイもな。」

ガルッチ「お、おいおい!カレンとマルフォイも!?既に暴露されたんかよ!?」

ブレイズ「っというより、レイスとお前が戦い終わった後に話してだろうが。」

 

あ、そういえばいた事忘れてた…。

 

ブレイズ「カレンもマルフォイも素直じゃねえからな。あれでも心配していたぜ。」

ガルッチ「…、ったく。ツンデレか、あいつらは。」

ブレイズ「そう言うな。っま、どうせ強く当たるんだろ?」

ガルッチ「まあな、兄さんを傷つけた事は許さないからな。」

ブレイズ「ハハハ、こりゃそうなるな。だが…ごめんな。」

ガルッチ「え?何でお前が?」

ブレイズ「あの石の事だけど…、俺がやったんだ。当時の俺は弱者を苛める習慣だったからな。」

ガルッチ「な…え?」

ブレイズ「どうだ?怒ったか?犯人分かったんだ。後は…。」

ガルッチ「いや、怒ってねえよ。」

ブレイズ「おや、意外だな。」

ガルッチ「謝ってくれるんだったらそれでいい。でも出来れば、兄さんに謝ってほしい。」

ブレイズ「ああ、良いぜ。俺との勝負が、終わってからな。」

ガルッチ「そうだな。ありがとうな、ブレイズ。」

ブレイズ「いいって。俺達、仲間だろ?」

ガルッチ「そうだな。」

 

ガルッチはもう一度、魔剣を手にし聖剣を抜き、構え直した。ブレイズも同様、自分の斧を構え直した。

 

ガルッチ「さあ、最終ラウンドだ!」

ブレイズ「行くぜ。俺は最初からクライマックスだぜ!」

 

血塗られし丘の所に二人が戦いを始めた。この激戦は数分続いた。

 

ガルッチ「一気に決めるぜ!『剣製の雨』!」

 

様々な剣がブレイズに目がけて飛んできた。しかしそれをガードしていった。

 

ブレイズ「お返しだ!『インフェルノフレア』!」

 

どこからともなく灼熱の龍が現れ、ガルッチに襲いかかった。ガルッチは魔剣と聖剣を地面に刺した。

 

ガルッチ「なら、これを使うか。『投影開始《トレース・オン》』!」

 

ガルッチの手からもの凄く大きい大剣が現れた。

 

ブレイズ「ちょっと、それ覇王剣!?いくら何でもおかしくねえ!?」

ガルッチ「食らいやがれ!『全身全霊覇王斬』!」

ブレイズ「これはさすがに洒落にならんって!」

 

絶対怒ってるだろあれと驚愕しながら避けた。

 

ガルッチ「今度はこれだ!『エクスカリバー・イマージュ』!!」

ブレイズ「おいおい!マジ勘弁してくれ!『蒼天魔斬』!」

 

光の閃光がブレイズに襲いかかるが、どうにか斧で防ぐ事が出来た。

 

ガルッチ「さて…ブレイズ!君の究極奥義を見せてもらおうか!」

ブレイズ「言ってくれるじゃねえか。良いぜ。」

 

ガルッチは、レイスと戦った時を思い出し、翼を広げ自身の魔力を聖剣と魔剣に込めた。だが相手はブレイズ。今の力だと防がれるだろうと予想し、もっと魔力を溜めた。

 

ガルッチ「できる限り、防御を下げて…攻撃力を限界まで上げないと…。」

 

ブレイズは真の姿であるオーガへと変わり、天使の翼を広げた。強力な力を出し切るために…。

 

ブレイズ「さあ…。これを食らうがいい!!『森羅万象斬』!」

ガルッチ「行くぜ!『グランドギガクロスブレイク』!」

 

光と風の刃と魔力で込められた斧がぶつかり合い…結界が壊れるほどの衝撃風が起こった。

そして結界が壊れた…。

 

-エレメント競技場- -夜ノ刻-

 

結界が壊れたことで二人は元の場所へと戻った。

 

ジェームズ「おーっと!ガルッチ選手とブレイズ選手が急に消えたかと思えば急に現れた!ってちょっとあんたなに勝手に…。」

ルッチ「ガルッチー!!!負けるなーーーー!!」

 

なんとルッチが実況している塔へ来てガルッチを応援していた。

 

ブレイズ「へへ、やっぱ…いい兄貴を持ったなぁ。」

ガルッチ「そうだな。これが僕の…兄さんだ。」

 

二人が喜んだ瞬間、大爆発を起こした。

 

ガルッチ「なんの…これしき!」

ブレイズ「まだだまだ終わってない!」

 

爆風に吹き飛んだ二人は、すぐさま体制を整えた。

 

ガルッチ「アル!レイス!ノーム!超強力な魔法を使うぞ!」

アルファス「あれか!良いぜ。」

レイス「いいわよ!一気に決めましょう!」

ノーム「よっしゃ!これで終わらすぜ!」

 

3人はガルッチの所に集まり、魔力充電しはじめた。

 

ブレイズ「アビス!カレン!マルフォイ!俺達もやるぞ!」

マルフォイ「お前が仕切るなよ!まあやるけど。」

カレン「これで決着をつけれるならそれでいいわ。」

アビス「了解しました。ブレイズ。」

 

もう3人はブレイズに集まり、魔力充電しはじめた。

 

ガルッチ「つうかレイス…いつからブレイズと友達に?」

レイス「えーっと、最初の授業のときかな。親切してくれてね。」

ガルッチ「まじかよ…。だがいくら何でも僕の過去を話すのはねえだろ…。」

レイス「そんなこと言ったって、私に取っては信頼できる人だったからね。」

アルファス「あー、納得した。レイスがアクアフレイムに肩替わりに付ける理由が。」

ガルッチ「へ?どういう…?」

ノーム「確か…アビスって子に恋していたんだっけ?」

 

運が悪かったのかあちら側も聞こえてしまった。

 

4人「な…なんだってーーー!!?(何ですってーーー!?)」

ガルッチ「おいレイスそれは本当なのか!?」

レイス「えーっとその…。い…今は戦いに集中しましょ?」

 

ブレイズ「おいおい!アビス!お前気付いてたのか?」

 

そのことを聞いて、アビスは初めて困惑した。

 

アビス「いや…これは…僕に聞かれても…。」

カレン「アビス?後で聞かせてもらいますよ?」

マルフォイ「同感だ。」

アビス「えぇーーー!?」

 

レイスもアビスも戸惑ってはいたが、全員魔力充電が完了した。

 

アビス「魔力の充電が終わりました。一気に行きましょう!」

ブレイズ「良いぜ相棒!」

レイス「よし、後は詠唱に入りましょう!」

ガルッチ「OK、これで決着だ!」

 

準備は整った。この激戦に…今終止符を打つ…。

 

ガルッチ「この魔力は生命の源…。」

アルファス「源は力に変わり…。」

レイス「力は魔力へと変わる…。」

ノーム「それはまるで…。」

マルフォイ「無限と…。」

カレン「循環と…。」

ブレイズ「永遠のウロボロス…。」

アビス「今…その力を持って…。」

8人「全ての魔力を解き放とう!」

 

ジェームズ「これは…まさか…。」

スペクター「究極魔法の…。」

ジェームズ「皆さん!衝撃に備えてください!」

 

みんなはそれに従い、魔法結界を使った。

 

ガルッチ「これで決着だ!ブレイズ!我が剣に宿り、解き放て!『マダンテバースト・エクスカリバーブレイク』!」

ブレイズ「これで終わらすぜ!ガルッチ!『マダンテバーストスパーク』!!」

 

二つの閃光が走り…ぶつかり合った。ぶつかり合いこそが、全ての運命を分けた…。

 

-ダークライト談話室 寝室- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「あー…すっげー疲れた…。」

アルファス「結構魔力を使い切っちゃったかもしれんな…。」

ガルッチ「ほんとだよ…。今は寝ないとな…。」

ルッチ「二人とも、優勝パーティーに行かないの?」

 

そう…あの時凄い大爆発が起こりみんな吹き飛ばされたのだった。この時みんなは引き分けかと思ったが、奇跡的にガルッチとアルファスが立ったことにより、ダークライトの初優勝を獲得した。だが立ち去る時に、マルフォイは…。

 

マルフォイ『何故…だ?どうしてお前のような…クソカスに負けたんだ…。』

ガルッチ『何故ってか…。なら教えてやる…。てめえの敗因は、たった一つだぜ、マルフォイ。たった一つのシンプルな答えだ。【てめえは俺を、怒らせた】。あとブレイズ。』

ブレイズ『ああ、分かってるよ。ルッチ!』

ルッチ『?』

ブレイズ『石を投げつけて、すまなかった!こんな阿呆な俺を許してくれ!』

ルッチ『いいよ。たとえ君が勝っても、僕は気にしてないから。』

ブレイズ『ありがとう…。ガルッチ、お前は本当に、いい兄貴を持ったな。』

ガルッチ『ああ、この人は必ず…守り切って見せるよ…。』

ブレイズ『ほら、マルフォイ。カレン。ふて腐れてる暇あったら今の内に謝っとけ。』

 

っと言ったが、二人はそっぽ向いて…。

 

マルフォイ『…。すまん。』

カレン『…。ごめんなさい。』

 

っと謝った。

 

ブレイズ『全く、素直じゃねえからな。まあ…今後とも、よろしくな。ガルッチ。』

ガルッチ『こちらこそ…。ブレイズ。』

 

歴史上初めての体験だった。

 

ルッチ「…ガルッチ?聞いてるの?」

ガルッチ「ん?あー僕はいいよ。アル行ってきたら?」

アルファス「へ?俺疲れてるのに?」

ガルッチ「いいから…僕は休んでるって伝えて、兄さんと一緒に楽しんでこい。」

アルファス「おいおい、押すなって。」

 

そして、アルファスとルッチは優勝パーティーへ向かい、ガルッチは独りで寝転んだ。するとどこからともなく声が聞こえた。

 

ジャック『どうやら終わったようだな。』

ガルッチ「ああ、どうにか優勝できた。あのレースは君がくれたカードのおかげで勝てたよ。ありがとな。」

ジャック『言うな。恥ずかしいだろ。んな事より、優勝パーティー行かねえのか?』

ガルッチ「いいさ、今は独りになりたかったんだ。」

ジャック『…あの固有結界のことを…気にしているのか?』

ガルッチ「…ああ。」

ジャック『無理もねえな。皮肉なことに、自分で作った世界は、もう変わることはないんだ…。変えたいと思うなら、諦めな。』

ガルッチ「いや、変える気はないさ。」

ジャック『何でだ?』

ガルッチ「あの場所は、僕に取って力になる場所でもあり…、なにより…。」

ジャック『なにより…なんだ?』

ガルッチ「いや、何でも無い。でもいずれ、分かるかも知れない。」

ジャック『そうかい。ならこれ以上詮索しねえよ。』

ガルッチ「ああ、それじゃあおやすみ…ジャック。」

ジャック『おやすみ…★▲●◎◯◇。』

 

最後はなんて言ったのか分からなかったが、なぜか懐かしくもあった。そう思いつつ、ガルッチは深い眠りに落ちた。

 

-to be continued…-




-???-

っく、無の神め…。ついにこっちを見つけて攻撃しはじめたか。

ラヴォス「風龍さん、時空源の歪みも始まりました。」
アラン「このままだと、いずれこっちにもくるよ。」

まさか、ここまでとは…さすがに厳しい状況に…。

イリア「風龍さん、賢者達が来ました。」

賢者達?もしかして…。

ダンブルドア「久しいのう。どうやら苦戦しているようじゃな。」

ダンブルドアさん!ここに来てくれたのは嬉しいですがここにいたら危険ですよ!?

ロヴァス「確かに、儂らが来ても危険だというのは変わりないのう。」
紫「でも一応、強力な結界を張っておいたわ。」
ヴォルデモート「だが、いずれ破壊されるか時間の問題だ。俺様も協力してるが…これじゃあ…。」

確かに、いずれにしても移動するしかないな。ラヴォス、別異空間を作り出せるか?

ラヴォス「アラン様がいればどうにかなります。ここにあるもの全て同じにして移動しますが、よろしいですか?」

構わん、イリアは脱出後ここにある全てを消しておいてくれ。

イリア「分かった。そういえば他の賢者達は?」
ヴォルデモート「どうやら、他の仕事で忙しいとのこと。漆黒の魔道師でさえ、動けないと。しかも悪いことに…、あの預言者であるレンゲルが無残な姿でなくなりました。」
ダンブルドア「むう…。他の預言者は無事なのかトム。」
ヴォルデモート「どうにか無事です。紫、結界は?」
紫「まだ耐えれるわ…。でもこのままだと限界ね。」
アラン「終わりました!今なら移動出来ます!」

よし、賢者達もありがとう。後は戻って自分達の役割を果たしてくれ。

紫「分かりました。風龍さん、ご武運を。」
ヴォルデモート「ダンブルドア、奴らに見つかるなよ。」
ダンブルドア「勿論じゃ、トムもな。」
ロヴァス「急げ!時間が無い!」

分かった…。行こうみんな!

アラン「はい!」
ラヴォス「分かりました。」
イリア「急ごう。」

※っという訳で1-5章終わります。次回もゆっくりしていってね。


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第1-6章 魔法学校の混沌の文化祭・開宴

-???-

よし、どうにか別時空にいけたな。

ラヴォス「しばらくはここで過ごすしかないですね。」
イリア「とりあえず、また超強力な結界を張っておいたよ。」

一時はどうなるかと思った…。

アラン「だが、奴のことだ、またここに来られたら厄介だしな。」

確かに…。しかもこの時計、今まで止まってたはずなのに、動き始めたよ。

ラヴォス「おそらく、ガルッチとルッチが幻想郷にいる彼女らの存在をしり始めたからでしょうか。」

そうか…ってことは。

ラヴォス「これから運命の時計が動き出すっということだな。」

もう止まることはないな。彼らには覚悟を決めてもらうしかないな。

ラヴォス「でしょうな。」

っていうかラヴォス?

ラヴォス「はい?」

なにしてるんだ?

ラヴォス「なにってそりゃ…072-に決まってるでしょう。」

なに数字で言ってるんだこのド畜生が!

ラヴォス「いやー、あっちの子らがs○xしているから、それ見ながらこれ、もう気持ちいい!」

はあ、やれやれだぜ。この変態執事…。

ゆっくり「それでは1-6章ゆっくり見ていってね。」

誰だてめえ!つうかどっから入った!


-???- -真夜中ノ刻-

 

また…この悪夢だ…。だが何か、違っていた。血塗られし丘に大きな桜、そこには謎の女の子がいた。名前は知らない…。だが何故か懐かしい…。その女の子と、まるで一緒に過ごして来たかのような、不思議な感覚がしたのだ。女の子は話し始めた。

 

???「ようやく見つけた…。なかなか戻って来ないから、心配したんだよ?」

 

まるで、僕のことを知っているかのようなことを言った。

 

ガルッチ「君は…、誰なの…?」

???「もしかして…兄ぃや、覚えてないの?」

 

兄さん?僕が?でもこの子のことは知らないのに…。

 

???「そっか、向こうに行ってた間、何かあったんだね。でもこれであなたのサポートできるかもしれない。」

 

そういうと少しずつ景色が明るくなった。

 

ガルッチ「ちょっと待って。一体君は…。」

???「私、信じてるよ。どんな姿になっても、魂が消えない限り、貴方は私の兄ぃやだからね。」

ガルッチ「それってどういう…待ってくれ!」

 

-ダークライト談話室 寝室- -暁ノ刻- 12月2日

 

ガルッチ「待て-!」

アルファス「ちょっとどうしたんだガル!」

 

ガルッチが目を覚ますとそこにはいつも通りの寝室だった。隣には心配しているアルファスとルッチがいた。

 

ルッチ「だ、大丈夫なの?急に叫んで。」

ガルッチ「え、何?あ…悪夢?いや待て…落ち着け僕…。」

アルファス「ん?悪夢?なんかあったんか?」

ガルッチ「ごめん、ちょっと待って。今落ち着かせるから。」

 

確か僕はあの悪夢を見た。再び敵を斬り裂き、残虐な殺しをしようとしていた。でも違った。

今回の悪夢にしては悪夢ではなかった。場所は同じだったが、一人の女の子がいた。しかも僕のこと兄ぃやと呼んだ。一体どういうこと?まさか親父の隠し子?いや有り得ん。いくら憎い親父とはいえ、浮気性があるとは思えん。とにかく一度兄さんに聞いてみよう。

 

ガルッチ「なあ、兄さん。」

ルッチ「ん?どうしたの?」

ガルッチ「僕らに、妹とかいたりするのかな?」

ルッチ「へ?何…言ってるの?僕達に妹なんていないはずだけど…。」

ガルッチ「んじゃあ…僕の勘違い…かな?」

アルファス「おいおい、今日は文化祭だぞ?そんな調子で大丈夫なんか?」

 

そういえば12月6日までは文化祭とかあったな。疲れていたせいか、すっかり忘れていたガルッチだった。

 

ガルッチ「大丈夫だ、問題ない。」

アルファス「いや、なんか死亡フラグを立てるような言い方だぞおい。」

ガルッチ「いや、まあフラグを立てたけど、別の意味で立てたからそっち回収するよ。」

ルッチ「回収前提なのかよ…。」

 

そして3人一緒に大広間へ向かった。

 

-スターダスト魔法魔術学校 大広間- -暁ノ刻-

 

大広間に来たとき一番目に付けたのは、巫女服のようなものを着たマルフォイと本当のお嬢様のようなものを着たカレンだった。

 

マルフォイ「おやおや、これは優勝したお二人さんじゃあないか。」

カレン「全く、優勝したからって粋がっていないことですよ?」

3人「……………。」

 

マルフォイとカレンの姿を見た3人は唖然した。

 

マルフォイ「ん?どうしたお前達。声が出ぬのか?」

カレン「やっぱり、貴方の服装的に無理があったんじゃないの?」

マルフォイ「そうかな?これでもあってる気がするけど…。」

ルッチ「えっと…マルフォイ?」

マルフォイ「?」

ガルッチ「まさかとは思うけど…。女装が趣味じゃあ…ないよね?」

 

何やらラーク兄弟達は女装が趣味なのかと考えていた。

 

マルフォイ「女装とか言うな!せめてコスプレと呼んでくれ!」

ラーク兄弟「女装が趣味の変態さんかと思ったよ…。」

 

この事を聞いてマルフォイはキレるだろうと思った。しかしガルッチルッチとカレンの予想は斜め下外れていた。キレるどころか、むしろショックを受けて土下座するかのような体制になった。

 

マルフォイ「コスプレって変態がやるものなのか?いや、俺は断じて変態じゃない…変態じゃない…変態じゃない…。」

ガルッチ「…な…なあ、カレン、マルフォイのやつどうしたの?」

カレン「霊夢のコスチュームをするからそうなるのよ。」

 

その時、ラーク兄弟は謎の言葉を聞いた。霊夢?人の名前っぽいけど…誰だ?と思った。ちなみにアルファスは立ったまま気絶していた。

 

ガルッチ「あのーカレン。ちょっと聞くけど。」

カレン「あら?何かしら?」

ラーク兄弟「霊夢って誰?」

 

っと言った瞬間コスプレしてる二人は驚愕した。

 

マルフォイ&カレン「えーーーーー!?」

ガルッチ「え?何どうしたの?」

ルッチ「な…何で驚くの?」

マルフォイ「おいおい!博麗霊夢を知らないのか!?」

ガルッチ「博麗…。」

ルッチ「霊夢?」

カレン「嘘でしょ?まさかレミリア・スカーレットも知らないの!?」

ガルッチ「誰だ?」

ルッチ「その人?」

マルフォイ「予想外…。まさか東方projectの存在を知らないの奴らがいたとは…。」

カレン「これは夢よ、きっとそうよ…。」

 

何故か二人は現実逃避しているような状態の中…。

 

レイス「おはよう…てどうしたの5人とも?ってアルファス気絶しているの?」

ガルッチ「え、アルのやつ、気絶してるの?」

ルッチ「らしいね。コスプレとか言うもの見たからかな?」

レイス「そ…そうなんだ…。っていうかマルフォイ、貴方霊夢好きだからってそんな服装見たら誰だって女装って言われるし、変態だと思われるわよ?」

カレン「ちょっとレイス!そんなこと言ったら…。」

マルフォイ「やっぱ俺って…変態なのかな…?」

ガルッチ「いや、僕らそこまで言ってないけど…。少なくともカガリ先生より9億倍マシだと思うから。」

3人「「「それには同意。」」」

マルフォイ「な…ならいいけど。」

 

どうにか立ち直ったマルフォイ。っとその時…。

 

ブレイズ「よう、ガルッチ達おはよー。」

ガルッチ「よ、ブレイズ、アビスおはよう。」

アビス「おはようございます。ガルッチさん。」

ブレイズ「つうかマルフォイ、その格好って巫女服か?」

アビス「あー…そういうことでしたか。」

マルフォイ「な…何だよ。お前らも変態とか言うのか?」

ブレイズ「いや、そこまでねえけど…。」

アビス「宣伝をやっていたんですよね?」

ノーム「そうなんか?」

 

っとタイミングよくノームも来た。

 

マルフォイ「ああ、東方projectの店の宣伝をやっていてね。俺とカレンがやってたんだ。」

レイス「それで着ていたのね。」

カレン「オーッホッホッホ。そういうことよ、ミス・レイス。」

ガルッチ「突然素に戻らないでくれない?」

 

話が盛り上がってきた時に、カガリ先生が現れた。

 

カガリ「おう、みんな揃ってるなってマルフォイ、その格好…。」

マルフォイ「あー先生、これは…。」

カガリ「ハーッハッハッハ!こりゃ傑作じゃないか!まさか変態になったのk…ゴハッ!」

 

笑っていたカガリ先生はマルフォイの溝撃ちで止められた…。

 

マルフォイ「変態教師が…いうことかー!!『ローキック』!」

ガルッチ「さあ、お仕置きの時間だよ?ティーチャー?『昇龍拳』!」

7人「灰になれ!『オーロラバースト』!」

 

ガルッチのアッパーで吹き飛ばされたカガリ先生は7人が作った融合魔法『オーロラバースト』によって倒れた。

 

9人「はぁ、スッとしたぜ(したわ)。」

カガリ「俺の扱い…ひどくね?普通死んでるよね………これ。」

ガルッチ「安心しな、手加減してある。」

ルッチ「ん?アルファス起きたの?」

アルファス「ああ、あの変態教師が来たから八つ当たりの為に起きた。」

カガリ「カガリ先生しょんぼり。」

プッツーン

 

ガルッチ「なあ、気に入らない奴は?」

マルフォイ「愚問だな。」

ガルッチ&マルフォイ「とりあえず、ぶん殴る!」

カガリ「え?ちょ…ギャーーーー!!」

ガルッチ&マルフォイ「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!!(無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!)」

レイス「初めて見たわ…。仲の悪そうな二人のスピードラッシュするとこ…。」

ノーム「しかも何気にガルッチどんは無駄無駄とか言ってるし…。」

 

っという朝からカオスな出来事となった。

 

ガルッチ「なあ、マルフォイ。その東方projectの店はどこにあるの?」

マルフォイ「お、興味あるか。んじゃ付いてこい。」

ルッチ「あ、ちょっと待ってくれ二人とも~!」

カレン「大丈夫だって、皆も来ない?」

レイス「もちろん行くわ。」

 

他の皆も頷いた。

 

カレン「それじゃ、こっちよ。」

 

-雷鳴の教室- -朝ノ刻-

 

ガルッチ達が着いたのは雷鳴の教室だった。普段は金属製の物が置いてあったが、今はぬいぐるみやら色々と売られており、パソコンという物が置いてあった。

 

カレン「ようこそ。」

マルフォイ「幻想郷の世界へ。」

ガルッチ「結構あるな…。」

マルフォイ「ほらガルッチ、こっち来い。」

ガルッチ「え、ちょ引っぱるな。」

 

マルフォイに引っ張られて連れてきたのはパソコンの所だった。そこで色々なキャラクター名が書かれていた。

 

マルフォイ「ほい、これが博麗霊夢だ。」

 

ガルッチが目にしたのはマルフォイと同じ巫女服をきた少女だった。

 

マルフォイ「いやーこの子可愛くてっさ、もう抱き付きたいぐらいだしこの子のためならご奉仕させたいし脇のところをペロペロしたくなるぐらいだよ-。」

ガルッチ「ま…マルフォイ?カガリ先生みたいなこと言わないで?」

マルフォイ「おーっと失礼。理性が吹っ飛ぶとこだった…。んで下にはキャラクター紹介が書かれてるよ。」

 

その紹介のところを見てみた。色々と書かれていたが…。

 

マルフォイ「どうだ?可愛い奴だろう?」

ガルッチ「うーん…なんつうか…。僕には合わない気がする。特に性格的に…。」

マルフォイ「ありゃ、残念。そんじゃ次の所へ…。」

ガルッチ「ちょっと待ってくれ!」

マルフォイ「ん?」

ガルッチ「この二人は?」

 

ガルッチが見ていたのはペアカップルの所だった。そこに映っていたのは…。

 

マルフォイ「あー、その子らね。右の子がフランドール・スカーレットで左の子が古明地こいしだな。この子らも可愛いけど、霊夢の方がってどうした?」

ガルッチ「この子らが……。」

マルフォイ「ガルッチー、おーい。」

ルッチ「どうしたんだ?マルフォイ。」

マルフォイ「博麗霊夢って誰なのか知りたくてここに連れてきたけど…別の子に気に入られてたんだ。」

ルッチ「ふーん、ところであのポスターのところのあの二人は?」

マルフォイ「あの子か、上がレミリア・スカーレットで下が古明地さとりだな。」

ルッチ「なるほどね…。」

ガルッチ「一度…会ってみたい。」

マルフォイ「へ?どうした急に?」

ガルッチ「あ、いや何でもない。」

 

その後パソコンを後にした。今度はぬいぐるみが売られているところだった。

 

マルフォイ「ここがぬいぐるみ専門店のとこだ。獣耳付けた女の子達のぬいぐるみや(既に付いてる子もいるけど)、違う服装もしている子など売ってるんだよ。」

ガルッチ「へえ、ん?」

ルッチ「これ、誰が作ったの?」

マルフォイ「俺とカレンだけど?」

ルッチ「そうなの!?」

マルフォイ「意外だろう?これでも器用だからね。ってガルッチの奴、また黙っちゃったけど…。」

ルッチ「なあ、どうし…どうしたの!?」

 

急にガルッチがしゃがみ込んだのかルッチは心配した。

 

ガルッチ「す…すまんが兄さん。袋を…。」

ルッチ「袋?分かった。」

マルフォイ「袋なら、これを。」

ルッチ「ありがとう、これ使って。」

ガルッチ「う…うん…ゴハッ!」

 

ガルッチが吐いたのは、なんと血だった。予想外なことにルッチは困惑した。

 

ルッチ「だっ大丈夫なの!?」

ガルッチ「ご…ごめん兄さん、ちょっとフランドールの猫耳見たら急に…。」

マルフォイ「なるほどね。」

ガルッチ「?何がなるほどなの?」

マルフォイ「ガルッチ、お前、ロリコンだな?」

ラーク兄弟「ロリコン?」

マルフォイ「要はだな、幼女好きなんだろ?」

ガルッチ「そういうことか、って誰がロリコンだ!」

マルフォイ「だって、フランとこいしのこと夢中で調べてたし、フランの猫耳見ただけで吐血する時点で、ロリコン以外何がある?」

ガルッチ「んな訳あるかー!!そもそも、僕のような危ない奴が、好きになる奴がいると思うか?」

レイス「自分で言っちゃうの?それ?」

 

何かとタイミングでレイスも来た。

 

マルフォイ「お、レイス丁度良いところに、実はガルッチの奴は、ロリ…グヘッ!」

ガルッチ「言わせるか!このすっとこどっこい!」

レイス「ロリコン?ガルッチさんが?」

ガルッチ「ち…違う!僕はそんなんじゃ…。」

 

あまりにも話が早かった為か、ガルッチは慌てた。

 

レイス「いいのよ、隠さなくても。」

ガルッチ「いや隠すとかそんなんじゃないって。」

レイス「ついでにいうけど、これでも私、腐女子だから。」

ガルッチ「いや、そういうもんじゃ…え?」

 

レイスが…腐女子?え?なに?どゆこと?

 

マルフォイ「腐女子ってのはBLとかGLの本とか読む女の子を言うんだよ。」

ルッチ「なるほど…って、BL?」

ガルッチ「GL?」

ラーク兄弟「全く知らんな…。分からん単語ばかりで。」

マルフォイ「要は、同性愛者のものが好きな奴のこと。ドゥユーアンダースタンド?」

ガルッチ「なるほど…ってえぇーーーーー!?」

 

納得したとたんルッチとガルッチは驚愕した。

 

レイス「そ…そんなに驚くことかな?」

ルッチ「驚くよ!あり得ないよ!」

カレン「どうしたの?」

ノーム「そんなに驚いて何かあったのか。」

ガルッチ「カレン、ノーム、聞いてくれよ。実はさ…。」

アビス「レイスが腐女子ってことは皆知ってますよ?」

ラーク兄弟「え?」

アルファス「確かにな。」

ラーク兄弟「oh my god!!!!!」

 

まさしく驚きの連発なばかりで混乱してしまった。

 

ガルッチ「嘘だろ…まじで腐女子だったのかよ。」

ブレイズ「何かあったのか?」

ガルッチ「ブレイズ!なあ、レイスが腐女子とか言ってるけどまじなの?」

ブレイズ「へ?それ、マジなのレイス?」

レイス「うん。」

ブレイズ「なにぃーーーーーー!!!」

 

なんとブレイズも知らなかった。

 

ブレイズ「なんてこったい、純真無垢で優秀なレイスが…まさか腐女子だったなんて…。嘘だ…これは夢か?夢だと信じたい…。」

ガルッチ「こ…ここまでショックを受けるブレイズ…初めて見たかも…。」

レイス「もうね、ガルッチとブレイズと★▲●なことをするって考えるともう興奮しまくっちゃって、しかも女性同士の恋愛も見るだけでも濡れちゃうぐらい…。」

ルッチ「こ…ここまで聞くと…。」

ガルッチ「どうしよもない…。これ末期かも。」

マルフォイ「いや、これは腐女子の基本スキルだ。」

レイス「あー!私犯して犯されたい~。出来ることなら、ここで乱交パーティーしてもいい。」

3人「レイスー!!戻ってこーい!」

カレン「ビッチなのかな?」

ノーム「おいどんに聞かないでくれ。」

ガルッチ「つうかどうしてこうなった!」

マルフォイ「もしかして、R18エリアに行ったのかな?」

ガルッチ「なに?それ?」

マルフォイ「あっちにある。」

 

マルフォイの指さすところにR18エリアと書かれていた。

 

ガルッチ「何だ…、明らかにやばい雰囲気。」

マルフォイ「文字通り、エロ同人誌とかエロ画像とか男性化のBLとかもある場所だな。」

 

さすがのガルッチでも想像できた。しかも考えるだけですぐに顔が真っ赤になった。

 

ガルッチ「あ…あわわわわわわわ…。」

ルッチ「何となく想像できた。というより、体験しかけてた。」

 

ルッチがそういうと、7人は驚いた。

 

マルフォイ「マジで!?」

ノーム「なんと!」

カレン「相手は誰なの?」

レイス「男?女?どっちなの?」

 

しかし、答えたのは赤面のガルッチだった。

 

ガルッチ「淫魔サキュバス…しかも女王…。」

ルッチ「確か、アニムだったっけ?」

ガルッチ「ああ、あってるかな?本当に犯されるとこだった。」

レイス「そうだったの?あー見たかったな。」

ブレイズ「あ、そういうことか。んで、倒したのか?」

ルッチ「いや、生かした。」

ガルッチ「サキュバス達も絶滅寸前まで追い込んだ犯人を見つけてね。」

ルッチ「今頃、衰弱死してるだろうなあ。」

ブレイズ「なるほど。」

レイス「えー、意外と気持ちよくイくのかと期待してたのに…。」

8人「いや、なんの想像したんだよ。」

 

まさしくカオスしかなかった。レイスって、意外と分からんところもあるだろうなっと思った8人+1人であった。

 

ジャック(な…何なんだこの子…。どんな妄想したらこうなるんだよ…。)

 

-to be continued…-




-???-

アラン「そういえば思ったんだけど風龍さん。」

ん?

アラン「ここの異空間の名前決めないんですか?」

そういやそうだな。前も決めていなかったし…。

イリア「それじゃ、今決めましょ?」

そうだな。ラヴォスは?

ラヴォス「あーオ◯二ーサイコー!」

ほっとこ、このダメ執事。

イリア「でもなんの名前にするの?」
アラン「どうせなら風龍さんが決めてください。」

え?僕が?

アラン「元々、ここ作り上げたのは、風龍さんだしね。」

んー…それじゃ、始原の城ってのはどうかな?

アラン「たしかに、風龍さんとラヴォス以外の僕らは始原大神だしね。」
イリア「それじゃ、その名前で行こう。」

OK、それでは1-6章はここで終わります。短かったり長かったり、気まぐれだしな。

それでは次回もゆっくりしていってね。


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第1-7章 魔法学校の混沌の文化祭・再戦と出会い

-幻想郷 紅魔館 大図書館-

フラン「パチェ、転移魔法陣出来た?」
パチュリー「出来たけど…何でまた急に?」
フラン「だって、すぐにでもガルお兄ちゃんに会いたいもん。」
パチュリー「善は急げとは言うけど、急がば回れって言うのもあるわよ?」
フラン「そうかもしれないけど、今会いたいの。」
パチュリー「…意思が固いのね。分かったわ、転移魔法陣に乗って。」
フラン「はーい。」
パチュリー「あんなに意思が固くしたガルッチって…一体何者何だろう…?」
フラン「準備OKよ。」
パチュリー「それじゃあ、転移時空『タイムジャンプテレポート』」

パチュリー「ふう、それじゃあ、魔法陣を…。」
レミリア「あら?魔法陣を書いてあったのね。」
パチュリー「レミィ、もしかして貴女も?」
レミリア「ええ、パチェ。お願い。」
パチュリー「仕方ないわね。乗ってレミィ。」
レミリア「ここで良いかしら?」
パチュリー「うん。それじゃあ、転移時空『タイムジャンプテレポート』」

パチュリー「…何時まで、騙し続けなくちゃいけないんだろ…。親友のレミィに妹様…。ごめんなさいね。






これは、貴女達の『物語』でもあるから…。






-始原の城-

よし、1-7章書き終えたな。今回ポルナレフ状態が多い気がするな…。

ラヴォス「そういえば、風龍さん。少し気になったのですが。」

うん?どした?

ラヴォス「欲情とか、しないんですか?」

急にどうしたんだよ…。イリアを襲えとか言うのか?

ラヴォス「何しろ、欲情とかする様子とかないですから。」

いや、まあ欲情とかあるけど…。我慢しないといけないからね。

ラヴォス「あまり我慢していると、いつか爆発しますよ?」

だがなあ…、ただでさえ運命の時計の様子を見ないといけないし、欲情してイリアを襲うってのもどうかと思うぞ?

紫「あら、なら私と性処理する?」

結構だ。つうか帰ってなかったのか。

紫「だって、最近霊夢が冷たいんだもの…。」

そんなんしたら誰だって嫌われるだろう…。少し能力控えてくれんか?

紫「いけずだな…。私はピチピチの17歳なのよ?」

おい紫、いい加減にそれやめんと…キレるよ?

紫「もう、怒っちゃって可愛いねえ…ゴフゥ!」

全く…地味にガード硬えな…。可愛さ求めてる暇あったら美しさを追求しろ。

ラヴォス「確かに…、おば様なのですから、美しさを…。」
紫「BBAとか言いたいのかしら?」
ラヴォス「そこですよ。いい加減に自重してください。」

それには変態執事に同意だ。ただでさえあんたは熟女と呼ばれてるんだから、美しさを高めた方がいいよ。幽々子と永琳と聖と神奈子にもそう伝えておけ。大人は大人の魅力があるからこそ何だから。

紫「でもゆかりん、17歳な…ゴハッ!」

そこをどうにかしろって言うてんの。まずは自分の年齢を認める。まずはそこからだ!

紫「ゆかりん、しょんぼり(´・ω・`)」

よし、隙間を閉じてやる。

紫「ちょちょ、それは勘弁堪忍してー!?」

だが断る。

紫「◯♡♢♢◯♤♡◯▼▽★★△○○▽●ª♢☆◇」ポン

はぁ、スッとしたぜ。っと言うわけで1-7章をどうぞゆっくりしていってね。

ラヴォス「容赦ないなあ…女性なのに…。紳士だったら失格だぞ。」

別に紳士になりたいと思わないからな。一度死なんと分からん奴がいるしな。

ラヴォス「┓( ̄∇ ̄;)┏」


-凍結の教室- -朝ノ刻- 12月3日

 

ガルッチ「はぁ…なんか最初っからカオスしかなかった。」

 

結局、猫耳フランのぬいぐるみと猫耳こいしのぬいぐるみを買っちゃった。べ、別に可愛すぎたとかそう言うんじゃあねえぞ。って誰に言ってんだ僕…。その後フランとこいしのことについて調べてみたら、少し違和感を感じた。そういえば、この子らって僕が読んでる『混沌を司る3つの闇』の本に僕と同じ似たような子がいたなっと思っていたら、またマルフォイのやつがロリコンとか呼ぶからスピードラッシュで眠らせちゃった。っていうか、兄さんもなんかレミリアとさとりのことについて調べていたな。確か兄さんが読んでいた本は僕と正反対の本、『調和を司る3つの光』の本を見ていて、僕と同じ似たような子でもいたのかな?そして何より、調べものしてるとき珍しくレイスが興奮しまくっていたな…。5人には申し訳ないなあ…。だがこれだけは言える。これだけは絶対に言える。昨日はカオスしかなかった。それだけよ、それだけが満足感よ。過程や方法などどうでもよいのだー!ってほんと僕誰に言ってんだよ…。

 

ガルッチ「そういえば、凍結の教室って見たこともない物ばかりだな…。つうか、兄さんどこに行ったんだ?」

ブレイズ「よ、ガルッチ。」

ガルッチ「あ、ブレイズ。兄さん見なかった?」

ブレイズ「ルッチなら、あのゲーム機で遊んでいるぜ?」

 

っとまた妙に聞いたことのない単語を聞いた。ゲーム機?何だそれ?

 

ブレイズ「まあゲーム機っつったって種類あるけどな。ルッチが遊んでるのは、『ガンシューティングゲーム』だな。ちなみにガンシューティングゲームは、銃がコントローラーになっててな、それを敵に撃つゲームだ。ついでだから言うけど、本物の銃じゃねえぞ。こっち来い、今から俺の実力見せてやる。」

 

っと言い、『バイオネクロⅠ』のところに来た。どうやら台座に置いてある銃がコントローラーのようだ。しかも4つあった。銃の隣には見たこともない物があった。

 

ガルッチ「なあブレイズ。」

ブレイズ「うん?」

ガルッチ「銃の隣あるやつはなに?」

ブレイズ「これはスコープだな。これを付けて遊ぶ。」

ガルッチ「なるほど。」

 

そして、その隣には説明書が書かれていた。しかもご丁寧に撃っていいのとだめなやつも書かれていて、最大4人遊べると書かれていた。2丁の場合、二人になるが対戦という項目が書かれていた。ガルッチは説明書を理解した上でスコープを付けて、銃のコントローラーを二つ持った。

 

ブレイズ「え?ガルッチ?」

ガルッチ「説明書を読んだ。あとは実践あるのみだ。」

ブレイズ「マジでか、それでどうする?」

ガルッチ「対戦にして。」

ブレイズ「ほう、初心者にしてこの俺に勝負しようと言うのか。いいだろう、それでこそガルッチだ。だがこれだけは言っておく、対戦つったってプレイヤーを撃つんじゃない。協力しつつ、得点を増やすやつだからな。そこだけは記憶しとけよ。」

ガルッチ「良いぜ、って難易度?」

ブレイズ「難易度か…それじゃ、『ベリーハード』で。」

ガルッチ「急に高いやつにしたな。」

ブレイズ「お前だからこそだ。ライフがなくなったら3回までコンティニュー出来るぜ。俺のライフは3で、ガルッチは?」

ガルッチ「ライフ1でコンティニューなし。」

ブレイズ「おいおい正気か?確かにクリアすると莫大なスコアになるけど、当たったらゲームオーバーだぞ?」

ガルッチ「命にコンティニューはない、だからひたすら突き進め。とある傭兵の言葉だ。」

ブレイズ「…後悔するなよ?」

ガルッチ「元よりそのつもりだ。」

 

始まりと同時にある曲が聞こえた。しかも、知っていた曲だった。

 

ガルッチ「owen 495…。恐怖の場所には相応しい曲だな…。」

ブレイズ「ゾンビが来るぞ…。」

ガルッチ「さぁ…来い!」

 

一方ルッチは…。

 

ルッチ「はぁ、なんとかクリアできた。」

 

ルッチがプレイしていたのは『パイレーツ-呪われた宝船-』だった。難易度がものすごく高く、イージーでも一発クリアは難しいと言われるほどだった。ルッチはそのノーマルを1発クリアをした。

 

ルッチ「うーん、でもダメージとか食らったし…。ノーダメージは難しいな…。」

アビス「あ、ルッチさん。」

ルッチ「アビスさん、レイスさんも。」

レイス「何していたの?」

ルッチ「ちょっとこのゲームをやっててね。」

アビス「『パイレーツ-呪われた宝船-』ですか…。確かガンシューティングゲームの中でイージーですら鬼畜難易度と言われているゲームと聞きましたが…。」

ルッチ「んで今、改善点を探していたとこなんだ。」

レイス「ゲームオーバーした理由?」

ルッチ「いや逆、クリアしたけど多くのダメージを食らった原因を探していたんだ。」

アビス「クリアしたんですか!?イージーでですか?」

ルッチ「ううん。ノーマル。」

レイス「すごい…。まだノーマルクリアした人いなかったのに…。」

ルッチ「戦闘やっていると、上手くいけるってのもあるかもしれないけどね。」

 

っと会話をしているとマルフォイが現れた。何やら慌てている様子。

 

ルッチ「マルフォイ、どうしたんだ?」

マルフォイ「お前の弟とブレイズが…凄い動きをしている…。」

3人「?」

マルフォイ「とにかくこっちに来い!」

 

3人はどういうことだと思いつつ、マルフォイの後を追いかけた。マルフォイが止まったところは『バイオネクロⅠ』のところだった。

 

ルッチ「ガルとブレイズがどうし…え?」

アビス「二人の息がピッタリ…。」

レイス「ガルッチって、初心者なのよね?何で彼所までの動きが出来るの?」

 

ブレイズ「やるなガルッチ。」

ガルッチ「まあな、stage5クリア!」

ブレイズ「いよいよFinalstageになるぞ。今の内に休憩しよう。」

ガルッチ「そうだな。」

 

二人がスコープを外すと、いつの間にか人が多くいた。

 

ブレイズ「あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!俺とガルッチと一緒に『バイオネクロⅠ』をやっててstage5クリアした後に休憩しているといつの間にか人が多くいた…。」

ガルッチ「な… 何を言っているのか わからねーと思うが 僕も 何が起こったのか わからなかった… 頭がどうにかなりそうだった。 幻惑とか催眠術とかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。 もの凄く恐ろしい片鱗を味わったぜ…。」

ルッチ「いや、あんな動きを見せられたら誰だって見られるでしょ…。はい、ジュース。」

ガルッチ「サンキュー、兄さん。ってか兄さんが遊んでたゲームって何なの?」

アビス「『パイレーツ-呪われた宝船-』っていう、イージーですら鬼畜難易度と言われるほどのやつをやっていたんです。」

ブレイズ「え?クリアしたの?」

ルッチ「うん、ノーマルクリア。」

ガルッチ「なんかすごいな兄さん。こりゃ負けていられないな。」

ブレイズ「そろそろ休憩も終わるぞ。スコープつけるぜ。」

 

そしてカレンとアルファスとノームはというと…。

 

アルファス「畜生!良負けした-!」

カレン「オーホッホッホ!こんな物、大したことはありませんわ!」

アルファス「こんなの認められるか!もう一回勝負だ!」

カレン「良いわよ。たっぷりと弄んであげるわ!」

ノーム「あのー…おいどんも遊びたいんだけど…。」

 

アルファスとカレンが遊んでいたのは『太鼓の達人』だった。しかも難易度の鬼より更に鬼畜難易度、地獄を遊んでいた。ノームはそれの観戦をしていた。

 

カレン「もう少し待って下さいまし?ノーム。」

アルファス「俺が勝つまで待ってろ!ノーム!」

ノーム「やれやれじゃわい…。そんじゃ別の所で待ってるぞ。」

 

っといい、どこかにいった。

 

カレン「今度はどの曲なのですか?」

アルファス「んなら…『Red Sun』と行こうじゃあないか、カレンさん?」

カレン「良いわよ。」

 

結論、どちらも楽しんでいた。いわゆる愉悦と言うものだった。

 

ノーム「しかし…ここまでとはなあ、校長先生、よく了承したものだよ。」

???「おや、だめじゃったかの?」

 

っと背後から声をかけられた。そこにいたのはロヴァス校長だった。

 

ノーム「こ…これは校長先生!すいません!」

ロヴァス「そう固くならんでよい。娯楽を入れた方がよいと決めたのは儂じゃからな。」

ノーム「先生が…ですか?」

ロヴァス「そうじゃ、元々ほとんどが異世界のゲームじゃからの。こういうものがあるのじゃぞと伝えたかったのじゃ。」

ノーム「そう…だったのですか…。」

ロヴァス「じゃが、ガルッチの方は気に入ってるようじゃ。」

ノーム「え?ガルッチどんが?」

 

ガルッチどんがゲームで遊ぶなんてあり得ぬ…。ゲームに関して無愛想なイメージがあるんじゃが…。だがその幻想も打ち砕かれた…。ノームとロヴァス校長が目撃したのは…ブレイズを飛び越え、回りながら2丁の銃を撃ちまくるガルッチが見えた。

 

ノーム「え?あれ…ガルッチどん?(゜Д゜)」

ロヴァス「儂が思ってる以上に…楽しんでおるな…。(;・д・)」

 

ブレイズ「ガルッチ!トドメを食らわせろ!」

ガルッチ「さあてネクロマンサーよ、貴様の負けだ!チェックメイトにはまったのだ!」

ネクロマンサー「グギャーーーー!!」

ガルッチ「ふう、Final stageクリアした。さてスコアはっと…。ってうん?」

ブレイズ「どうした?」

ガルッチ「Extra stage?まだあるのか?」

ブレイズ「しまった、忘れてた。ハード以上クリアしたらExtra stageに入るんだった。しかもそっからはどんな敵が来るのか想像出来ん。」

ガルッチ「いや…僕は推測できる…。」

ブレイズ「本当に!?」

ガルッチ「恐らく、bossラッシュだと思う。それを越えればExtra bossに会える。」

ブレイズ「なるほど、だがここからは未開のステージ。なら俺らは…。」

ガルッチ「だな。」

ガルッチ&ブレイズ「Extra stageやるぜ!」

 

そしてアルファスとカレンサイドに戻る…。

 

アルファス「ば…馬鹿な!この俺が…この俺がぁぁぁぁぁーーーー!!」

カレン「オーホッホッホ!完全勝利だわ!さて、ノームを探しましょうか、負け犬さん?」

アルファス「畜生!こうなったらガルに頼んで仇討ちさせてやらんと…。」

カレン「無駄な事を…、でも面白そうですね。一度手合わせしたいですね。どこにいるんでしょう…。」

アルファス「なあ、あの人たがりは何だ?」

カレン「あれは『バイオネクロⅠ』ね。誰がやって…え?」

アルファス「うん?どうし…ってガル!?何だあの動き!」

ノーム「おお、カレンどんにアルファスどん、終わったのか。」

アルファス「ああ…負けちゃったがな…。」

カレン「私に音ゲーで勝とうなんて100万年早いわよ?」

ノーム「マジかよ。だがもうすぐブレイズどんとガルッチどんがExtra bossのところにいくぞ。」

 

ガルッチ「ふう、後はExtra bossだけだね。今のとこは、上手くいってるけど…。ブレイズ、君は?」

ブレイズ「予想外な強さでコンティニュー3回失った…。もう後がねえ。」

ガルッチ「そうか…。だがここで終わる。来い!」

???「あら?誰かしら?」

 

その時普通のゲームなら決められた台詞を言うはずが、謎の声が聞こえた。

 

ガルッチ「ん?なあブレイズ、こんな台詞会ったっけ?」

ブレイズ「分からない…。でも何故だろう、何だか寒気が…。」

???「そこの赤毛…退場させてもらうわ。」

ブレイズ「へ?」

 

っと、勝手にブレイズはゲームオーバーにされて現実世界に戻された。

 

ガルッチ「ブレイズ!」

???「さてと…あなたに会いたかったわ…。ガルッチ。」

ガルッチ「ちょっと待って!何で僕の名前を!?君はゲームでのExtra bossの筈なのに…。」

 

周りにいる生徒もざわめいた。何が起こったのかを…。

 

ブレイズ「おいおい、何で俺が退場させられてガルッチは残ってるんだ?」

アビス「どうなってるんだ…。僕ですら予想外です…。」

レイス「でもガルッチなら勝てます!私は信じて…ルッチさん!?」

ルッチ「ブレイズさん、途中参加は出来る?」

ブレイズ「まあ、出来なくはないけど…。」

ルッチ「分かった!行ってくる!」

 

ルッチは銃を持ち、スコープを付けてガルッチのところにいった。

 

-ゲーム世界 ???-

 

ルッチ「ガルッチ!」

ガルッチ「兄さん、なぜここに?」

???「あら?関係ない人も来ちゃったの?ならもう一度…。」

???「駄目よ、その人も関係あるから。」

???「あら?お姉様も来たの?」

ガルッチ「お姉様?ま…まさか君達って!」

 

そう、まさかの展開だった。階段から降りてきたのは、昨日パソコンとポスターにいたあの吸血鬼姉妹だった。

 

ガルッチ「フランドール・スカーレット!?」

ルッチ「レミリア・スカーレットもいたのか!」

フラン「ご名答、ガルお兄ちゃん。」

レミリア「私のこと知っていたのね。」

 

どういうことだ?なぜこの二人がExtra stageのところに?だがその前に…。

 

ガルッチ「まず一つ言いたい…。お兄ちゃんはやめて、恥ずかしすぎる…。」

ルッチ「いやそこ!?」

フラン「あら?嬉しくなかったかな?」

ガルッチ「いや、嬉しいっちゃ嬉しいけど…もの凄く恥ずかしい…。」

 

っと緊張感は何処へやらガルッチの顔が真っ赤になった。

 

フラン「ふーん、聞いたとおり可愛いのね。」

レミリア「からかうのはよしなさい、フラン。」

フラン「はーい。」

ガルッチ「なんか不満げな返事が聞こえた気がする…。」

ルッチ「でも、どうしてこういうことに?」

 

それだ。なぜ幻想郷という存在しないはずの世界の住人がこのゲームに出ているのか…。

 

レミリア「運命って言いたいけど、貴方達に会ってどんな方なのか来てみたのよ。」

フラン「そういうこと。私一人で来たかったけど、お姉様も来るなんて思わなかったわ。」

ガルッチ「だが…ど…どうやって…僕達を?」

レミリア「謎の老人がテレビを送ってきたらしくてね。それで丁度学校の体育祭だっけ?それで知ったの。」

ルッチ「謎の老人…一体誰なんだ…?」

ロヴァス『おや、このゲームに入り込むとは思わなかったのう。』

ガルッチ「こ…校長!?ど…どういうことですか?」

ロヴァス『すまぬがガルッチよ、今はその時ではない。時が来るまでは沈黙とさせてもらおう。』

ルッチ「…校長先生が、持っていったということかな?何のために?」

レミリア「私にもさっぱりよ。でも…これだけは言えるわ。」

ラーク兄弟「なんだ?」

レミリア「ここで出会ったのは運命。いずれ私達と出会うと言う運命なのよ。」

フラン「確かに、こんな小さな女の子達に会えるなんて、早々いないわよ。」

ルッチ「運命…か…。」

ガルッチ「確かに…、だが何故だ…知ったのは昨日の筈なのに…出会った感覚がある…。デジャブなのか?」

レミリア「少なくとも私達と出会うのは初めてよ?」

フラン「それにしてもガルお兄ちゃんは、ずっと顔真っ赤になってるわね。」

ガルッチ「ッ!?だからお兄ちゃんはやめて!?」

ルッチ「相当弄ばれてるな…。」

マルフォイ『やっぱりロリコ…。』

ガルッチ「やかましい!どんだけ言うつもりだ!マルフォイ!」

レミリア「さて、余興はここまでにしましょ。」

 

和みそうな雰囲気から急変、寒気がするような雰囲気となった。顔が真っ赤になったガルッチでさえ、戻った。

 

レミリア「今から貴方達が、この私達と勝負して、どれ程の実力なのか見させてもらうわ。」

ガルッチ「なるほど、パワー比べがしたいということだな。」

ルッチ「でもガルッチ、僕達が使うのは銃だけ。いくら何でも不利かも。」

ガルッチ「大丈夫。こんなところでゲームオーバーになりたくねえしな。」

ルッチ「んじゃあ、こっちもやるしかないですね。ガルッチ、覚悟は良いか?」

ガルッチ「ああ、僕は出来ている。」

レミリア「良い覚悟ね。ますます気に入ったわ。それじゃフラン、ガルッチを頼みますね。」

フラン「分かった。」

 

ガルッチの相手はフランだった。ガルッチは知っていた、フランの能力は場合によってはチート並みの威力を持っている強敵だと分かっていた。その時、場所が変わった。恐らく決闘エリアかと思われた。

 

ガルッチ「まさか、僕の相手が…(えーっと、どう呼ぼう…。フランちゃんとか呼ぶと恥ずかしいし…かといってフルネームは長いし…あーどうすれば良い!(゜ロ゜;))」

フラン「フランでいいよ。その方が呼びやすいからね。」

ガルッチ「そ…そうか。わかったよ、フラン。」

フラン「さてと、一応言っておくけど、私の能力は…知ってるよね。」

ガルッチ「『あらゆる物を破壊する程度の能力』…か。」

フラン「うん、私はその能力のせいで…いつもみんなが壊れちゃうの…。壊したくないのに…壊れてしまう。それで495年間、ずっと閉じ籠もっていたの…。」

ガルッチ「…。もう壊れるのを…見たくないから?」

フラン「…うん。だから…ガルお兄ちゃん、壊れないでね?」

ガルッチ「むしろ…君こそ…あり得ないとはいえ…死ぬなよ?」

フラン「何で?」

ガルッチ「僕は…これでもいろいろな強敵と戦ってきた…。でも本心は…殺戮を求めているんだ…。夢の中でいつもいろんな奴らを殺しまくっていたんだ…。でも怖くて…怖くて…眠りたくなかった…。」

フラン「ガルお兄ちゃん…。」

ガルッチ「僕はこんな夢を見たくない…でも、それだと兄さんも…仲間達も…誰も守れなくなっちゃうんだ。だから僕は…刃として生きてきた。悪夢を見る代償として…。だから、フラン。僕の攻撃で…死ぬなよ!」

フラン「あなたも…意外と共通点があるようね。それじゃ、行くわよ!」

 

BGM owen 495

 

ガルッチの銃弾とフランの弾幕が飛び交り始めた。一発被弾したらゲームオーバー…。こんなところで負けるわけにはいかなかった。ふと、ガルッチは思った。そういえばジャックからこのカードケースを貰ったな…。これを使ってみるか。撃ちながらカードケースを開け、一枚目を引くと、火&斬符『フレイムブレードカーニバル』と書かれたカードがでた。

 

ガルッチ(これって僕が最初の授業で使った魔法!これを使うか!)

フラン「あら?スペルカードを持っていたのね。」

ガルッチ「スペルカード?」

フラン「どこで手に入ったかわからないけど、丁度いいわ。私のスペルカードを見せてあげる!禁忌『クランベリートラップ』!」

 

フランが唱えると、四方八方から弾幕が飛んできた。

 

ガルッチ「く、これは早速ピンチか。でも…これで斬り抜ける!火&斬符『フレイムブレードカーニバル』!」

 

唱えたとたん、数十個のナイフが現れ、襲いかかってくる弾幕を消していった。だがすぐ違和感を感じた。幻術を使ったときと同じ、詠唱せず発動出来たという…。

 

フラン「それが、スペルカードよ。でも使った後はしばらくは使えないから、そこだけは注意してね。お兄ちゃん♡」

ガルッチ「だ…だから!」

 

もう恥ずかしさのあまり、手元が狂ってしまった。こういう精神攻撃には苦手だと思ったガルッチだった。

 

フラン「今度はこれよ!禁忌『レーヴァテイン』!」

 

フランが唱えたカードから、剣のような物が現れた。しかも大剣レベルを超えていた。

 

ガルッチ「おいおい、覇王剣並みのデカさじゃあねえか!」

 

ガルッチはどうにか避けたが、斬られた部分の後が残った。

 

ガルッチ「これはまずいだろ…。でも剣か…。なら銃をしまって、あれを使うか…。」

 

2丁の剣をしまうと、自分が持ってる剣を想像した。

 

ガルッチ「トレース・オン!『聖剣スターダストソード&魔剣ダークネスムーン』!」

 

そして左には聖剣スターダストソード、右には魔剣ダークネスムーンが出現した。

 

ガルッチ「よかった。これなら使える!」

 

ガルッチはそのまま突っ込み、レーヴァテインを受け止めながらフランに近づいた。

 

ガルッチ「大剣を扱いがうまいな。」

フラン「ありがと、あなたも凄いわ。私のレーヴァテインを受け止めるなんて。」

ガルッチ「そりゃ、どうも!」

 

レーヴァテインの斬撃を防ぎながら段々と近づいて来た。しかし、それは罠だった。

 

ガルッチ「もらった!」

フラン「捕まえた。」

ガルッチ「え?」

 

なんと、レーヴァテインを片手で剣を封じ、もう片手はガルッチの手首を掴んだ…。

 

ガルッチ「え?何?何するの?」

フラン「レーヴァテインを受け止めたご褒美をあげる。」

ガルッチ「ちょっと待て、一体何を!?」

フラン「大丈夫、ちょっとしたご褒美だから…。」

ガルッチ「ヒャン!?///」

 

その声はガルッチらしからぬ、声だった。直接耳に近づいて小声を出すから裏返ってしまった。しかし、驚くのはこれだけじゃなかった。

 

フラン「ご褒美よ、ちゅ。」

ガルッチ「ッ!?」

 

なんと頬にキスをした。余りにも恥ずかしく、しかも外でも見られているためすぐ赤くなった。

 

ガルッチ「う、うわーーー!!!!!」

 

レーヴァテインを吹き飛ばしたと同時に誤って自分の武器も飛ばしてしまった。そして恥ずかしくなり、転げ回っていた。

 

ガルッチ「バカバカバカバカバカバカ!僕は何やってんだー!?Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)」

フラン「本当に可愛い反応をするのね。ただほっぺにキスしただけなのに。」

ガルッチ「って…次の…セリフは、『もっと可愛いところみたいな』という。(むっちゃくちゃ恥ずかしい…。)」

フラン「もっと可愛いところみたいな…え?(゜o゜;)何これ?」

ガルッチ「た…ただ転げ回ってたわけじゃあないよ。悪いね、痺符『バインド』!」

 

その甘い罠を利用して、自分からも罠をかけた。しかし、ガルッチの方はフランの誘惑のような精神攻撃に参っていた。ダメージではないが、ある意味ダメージは大きかった。

 

ガルッチ「ッ~!恥ずかしすぎる!これじゃあ勝つ前に精神的に参っちゃうよ…。フランに襲いかかりそうで怖い…。兄さんもこんな事されてるんかな…。」

 

一方、ルッチは…。

 

BGM No Life Queen

 

ルッチ「っく、まるで予測をしているかのように避けてる…。」

レミリア「どうしたの?その程度かしら?」

ルッチ「レミリアさん、君は今までどれくらいの銃弾を避けたんだ?」

レミリア「あなたは今まで食べてきたパンの枚数を覚えてるの?」

ルッチ「数えるの…やめてたんだね…。あと僕とガルッチの場合ご飯派だったけど…。」

レミリア「あら、そうだったのね。それなら、神槍『スピア・ザ・グングニル』!」

 

レミリアの腕から槍が現れ、投げてきた。

 

ルッチ「うわ!危な!」

 

どうにかギリギリで避けたが、食らっていたかと思うとゾッとした。

 

ルッチ「あんなん来たら絶対…ってまた!?」

 

またギリギリで避けた。

 

レミリア「意外と俊敏性があるのね。でもこれで決めるわ!」

 

三本目が来た。さすがのルッチも避けきれないと判断し、ガルッチが使ってた魔法を唱えることにした。

 

ルッチ「ガルッチにも出来たなら僕も出来るはず!花弁よ、我を守りたまえ!『ロー・アイアス』!」

 

ガルッチほどではなかったが、5つの花弁が現れ、グングニルを受け止めた。

 

レミリア「あら、私のグングニルを止めるなんてやるじゃない。」

ルッチ「やけくそだけどね…。」

レミリア「ならこれはどう?紅&神槍『ゲイ・ボルグ』!」

 

今度は鋭い槍がルッチを襲いかかった。盾に阻まれたが、次第に割れ始めた。

 

ルッチ「この槍…グングニルより強力!?まずい…このままだと…。」

 

徐々に盾が壊れていき、遂に一枚となった。

 

ルッチ「仕方ない、ダメージ覚悟でやってみるか!壊れたと同時に!運命と共に抗う風よ…。」

 

最後の一枚が破れたと同時に唱えた。

 

ルッチ「死の運命を斬り裂け!『フェイトウィンドスラッシュ』!」

 

ルッチの目の前に風の刃が現れ、ゲイ・ボルグを斬り、レミリアを襲いかかった。

 

レミリア「ここで攻撃してきたのもわかっているわ。こんなの…ウッ!」

 

なんと、運がよかったのか、レミリアにダメージを負わせた。

 

レミリア「そんな、避けていた私が…、たかが風の刃に?しかもなんなのこの感じ…まるで太陽にいるくらいヒリヒリする…。」

ルッチ「く、ダメージは入ったけど…なんだ…?吸血鬼は確か…再生治癒が早いはずなのに…。」

カレン『『波紋』よ!』

ルッチ「え?」

カレン『あなたが放った風の刃に『波紋』が入ってたのよ!』

ルッチ「ちょっと待て、波紋って…?」

マルフォイ『『太陽の波紋』ってこと!ほとんどの吸血鬼はそれが弱点なんだ!』

ルッチ「そ…そうなんだ…。」

 

だが出し方が分からなかった。だが…。

 

レミリア「これは…負けたわ。」

ルッチ「え?」

レミリア「このままだと私…死ぬわね…。」

ルッチ「れ…レミリア?」

レミリア「でも…いいかもね…ここで…死ぬのも…。」

 

初めて会ったのにここで死ぬと聞いたルッチはレミリアのところまでいった。

 

ルッチ「馬鹿者!勝手に死んで良いと言うのか!?」

レミリア「私は負けたのよ?でもいいの…これが運命なら…あるがままに…従うわ。」

ルッチ「…く。」

 

そんなとき、ルッチは首筋を露出させた。

 

ルッチ「レミリアさん、僕の血を吸って!」

レミリア「え?」

ガルッチとフラン以外の全員『えー!?』

レイス『そんなことしたら吸血鬼になるわよ!?』

ルッチ「ただ黙って死んでいくところなんて真っ平だ!レミリアさん…貴方はまだ死ぬ運命ではありません!どうか、僕の血を…吸ってください。」

レミリア「ルッチ…。」

 

そしてガルッチとフランサイドに戻る。

 

BGM owen 495

 

ガルッチ「結構回避しまくったな。まさか跡形もなく消えるとは…。もう精神崩壊しそう…。」

フラン「まさか、ここまで耐えるなんて、貴方で2人目よ。」

ガルッチ「2人目?」

フラン「うん、魔理沙っていう魔法使いが、私の弾幕を避けきっていったのよ。」

ガルッチ「魔理沙か…一度会ってみたいな。」

フラン「でも…ここからは序の口よ。私の奥の手を見せてあげる。」

ガルッチ「なら、僕も褒美をやらんとな。」

フラン「あら?キスとハグのお返し?」

ガルッチ「ああ、いわゆる僕の奥義だけどね。」

フラン「いいわよ、見せて。」

 

その言葉に甘えて詠唱に入った。

 

ガルッチ「体は刃で出来ている

 

 

 

血潮は幻で、心は影

 

 

 

幾多の戦場をかけて不敗

 

 

 

ただ一度も死ぬこともなし

 

 

 

ただ一度も理解せず

 

 

 

ただ一度も敗走もなく

 

 

 

ただ一度も勝利もなく

 

 

 

担い手はここに独り

 

 

 

血塗られし丘で刃を作る

 

 

 

ならば 我が生涯に意味は要らず…

 

 

 

この体は、幻と無限の剣の世界で出来ていた!」

 

-無限の剣製と幻影の世界- -???-

 

フランが目にしたのは残虐に殺された人々の死体と色々と刺さった武器。そして大きな桜が映った。

 

フラン「ここが…貴方の奥の手?」

ガルッチ「そうだ、そしてここが僕の悪夢の世界。」

 

この惨劇を見て、フランは理解した。

 

フラン「もしかして…あの人達を殺したのって…貴方?」

ガルッチ「うん…。出来れば君に見せたくなかった。」

 

これを見せてしまったことに後悔していた。悪夢とはいえ、フランにとっては見たくないものだった。

 

ガルッチ「こんなの…拷問だよね…。出会って早々、こんなものを見せるなんて、最低だよ…僕は。ってフラン?」

 

フランはこの光景を見たのか、急にガルッチを抱きしめた。しかも何故か…濡れていた…。まさか…。

 

ガルッチ「フラン?おい、ちょっと待て、まさかとは思うが…。」

フラン「何でそんな辛いことをするのよ!」

 

泣いていた…。やばい、僕って本っっっ当に最低な奴だよ…。仮に吸血鬼とはいえ女の子を泣かせるとか…最低の極みかもしれん…。

 

フラン「そんな辛い責任なんて、私が壊したいのに!」

ガルッチ「え?ちょっと待て、今解除させるから…。」

フラン「駄目!」

ガルッチ「へ?」

 

どゆこと?固有結界解除したら駄目って…。

 

フラン「自分の…辛い夢を…見せたかったのよね…。」

ガルッチ「あの…なんか勘違いしている気がするけどって泣くのやめて!?」

フラン「こんなの…見せられて…泣けない訳ないじゃない!」

 

フランは泣き続ける…。うわー…本っっっ当に最低だよ僕…。マジで僕死にたくなるよ…。初めてだよ…ここまで罪悪感と背徳感を感じるのは…。と…とにかく…泣き止ませないと…こっちの精神がぶっ壊れそう…。

 

ガルッチ「フラン…。」

フラン「?」

ガルッチ「もう泣かないで…。泣くとこっちまで哀しくなるからさ…。」

フラン「お兄…ちゃん。」

ガルッチ「笑ってよ…。笑いながら、戦おう?僕は、笑っているフランが…好き…だからさ…。」

 

やばい、これ下手したらプロポーズにならなくね?そうなるともうロリコン認めざるを得ないよ…。

 

フラン「そう…だよね。こんなの…私らしくないわね。」

ガルッチ「うん、笑っていた方が1番。それじゃ最終ラウンドと行きたいから…。」

フラン「だーめ。」

ガルッチ「え?」

フラン「私を泣かせた仕返しと私に勝ったご褒美に…。」

ガルッチ「ちょっと待て…いつフランが負けを認めたの?まだ勝負決まってないのに…。」

フラン「私が泣いた時点で、もう負けたわ。だから仕返しとご褒美に、ギューッと抱きしめてあげる。」

 

えー…興醒めじゃねえか…。まあ…こういうのも、良いかもしれないな。そう思い、ガルッチも抱きしめた。

 

ガルッチ「何故だろう…君と抱きしめていると、何だか温かくってドキドキしてくる…。」

フラン「私も…こんな気持ち…初めてかも。良いにおいがするし…。」

ガルッチ「な…なんか恥ずかしいな。でも悪い気はしないかな…。」

 

抱きしめ合ってる内に、無限の剣製と幻影の世界は消えていった。

 

-ゲーム世界 ???-

 

レミリア「…え?」

ルッチ「…え?」

ガルッチとフラン以外の全員『え?』

 

一瞬何が起こったのかわからない状況になったみんなであった。

 

マルフォイ『あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!俺はガルッチの魔法を唱えた後に二人は消えていき、戻ってきたらいつの間にか抱きしめ合っていた…。何を言っているのか分からねえと思うが、俺も何が起こったのか、分からなかった。頭がどうにかなりそうだ、幻術とか催眠術とか超スピードとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。もっと凄い片鱗を味わったぜ…。つうかもうこれ、ロリコン確定なんじゃ…。』

ガルッチ「ロリコンじゃあ…へ?」

 

ようやくガルッチは気付くと、元のゲーム世界に戻った。そして…。

 

ガルッチ「えーっと、フラン?」

フラン「なーに?」

ガルッチ「ちょっと、離してくれない?今の現状で言いたいことあるけど…。」

フラン「だーめ。♡」

ガルッチ「えー…このまま言ってって?」

フラン「そうよ。私が満足するまで離さないから。」

ガルッチ「うー…、なんかずるいけど…仕方ないか。っつう訳で、ありのまま今起こったことを、以下略。」

ノーム『以下略!?』

ルッチ「いや以下略はないよ!何で抱き合ってるの!?」

ガルッチ「というか兄さんはなして、血吸われてるの?」

レミリア「この人が勝手に吸ってと言われたから。」

ガルッチ「自ら吸われにいったのかい…。そんなんしたら吸血鬼になるんじゃあ…。」

ルッチ「いや、吸われる感覚はするけど、鏡映ってたし、流れる水ですら何ともなかったけど…。」

レミリア「吸血鬼化にならない体質だったりしてね。」

ガルッチ「どゆこと?」

レミリア「私にも分からないわ。でも、そう言える確信は…何故かあるのよ。」

ガルッチ「まあ、聞かないけどね…。つうかフラン…まだなの?」

フラン「まだ。」

ブレイズ『なに…このイチャイチャカップルみたいな感じ…。』

レイス『もしかして…この後Hな展開が!』

アルファス『いや戻ってこい!レイス!!』

カガリ『おう…ガルッチの奴、見られながら女の子を抱きしめられるとか、意外とそういう系が…ゴハッ!』

 

現実のにいるカガリ先生はここから攻撃できないと油断したせいか、どこからともなく剣が襲いかかり、左胸の方に貫通した。

 

カガリ『な…ぜ…だ…』バタン

ガルッチ「試しに別世界の人に向けてやってみたら、案外上手くいくもんだね。」

ロヴァス『カガリ先生が死んだ!』

ノーム『この人でない!』

カガリ『まだ…生きてるぞ…!』

ブレイズ『つうか普通に致命傷だよね…。どんな構造してるんだよ…。』

カレン『あの人、意外とSだったりして。』

ガルッチ「カレン、SでもソフトSと言ってほしい。」

アルファス『Sは認めるんだね…。』

レミリア「もう良いわ。治ったから。」

ルッチ「そうか…。」

ガルッチ「フランは…。」

フラン「まだだーめ。♡」

ガルッチ「こりゃ…気に入られてるなー…。」

レミリア「そのようね、でももうすぐエンディングになるから、そろそろ出ないとね。フラン、帰るわよ。」

フラン「もうちょっとお兄ちゃんの温もりを感じたかったけど…仕方ないか。」

 

そう言い、ようやく離れた。

 

フラン「それじゃ、お兄ちゃん達、また遊びましょ?バイバイ。」

レミリア「今度は幻想郷で、また会いましょう。」

 

そして、スカーレット姉妹は消えていった。

 

ルッチ「途中参加とはいえ…大変だったな…。」

ガルッチ「初めてだ…こんな気持ちを抱いたのって…。」

ルッチ「え?もしかして…恋…しちゃったとか?」

ガルッチ「いやいや、まさかね。僕が恋なんて笑っちゃうよ。」

『スコアーブレイズ9878000Pガルッチ198980000Pルッチ8900P』

『お疲れ様でした。スコープを外してください。』

 

 

-凍結の教室- -昼ノ刻-

 

現実世界に戻ってきたらラーク兄弟は画面をみると血文字で『GAMEOVER』と書かれると思ったら、『今度は幻想郷で会いましょ?またね。』と書かれていた。

 

ガルッチ「フラン…。」

マルフォイ「何だ?やっぱりロリコンなんじゃ…ゴハッ!」

ガルッチ「やれやれ…一度スピードラッシュにやられんと気が済まないようだな。」

マルフォイ「よかろう、どれ、手合わせてもらおうか!」

ガルッチ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」

マルフォイ「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!」

ルッチ「いつも通りになったか。」

 

結論、今日もスターダスト魔法魔術学校は平和です。

 

ジャック(ガルッチって…運がいいのか悪いのかわからないな…まあ、幸せになってくれればそれでいいけどね。)

 

-to be continued…-




-始原の城-

I am the bone of my sword.

Steel is my body, and fire is my blood.

I have created over a thousand blades.

イリア「ねえアラン、風龍さん何してるんだろう?」
アラン「何でも、無限の剣製の詠唱を習得しようとしているらしけど…。」

Unknown to Death.

Nor known to Life.

Have withstood pain to create many weapons.

Yet, those hands will never hold anything.

So as I pray,

unlimited blade works.

…うーん…出ないな。いや、結界張ってあるからその制限だろうなぁ。

ラヴォス「確かに…今は能力制限されていますので、解除しない限り無理ですね。でもそれと同時に超強力な結界でありますし。」

なんか複雑な気分だな…。まあ仕方ないか。

ラヴォス「だが詠唱は長いので、防御魔法は必須ですね。」

確かにな。今の内に防御魔法を憶えておくか。あと攻撃魔法も。

イリア「図書室にあるからそれで見て。」

了解。それじゃ皆さん、次の章で会いましょう。次回もゆっくりしていってね。


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第1-8章 魔法学校の混沌の文化祭・恋心を生む夢

-始原の城-

ふう、1-8章完成。また短くしちゃったな。まあしゃあねえか。

イリア「今思えばハイペースよね。」
アラン「確かに、ここまで早いの見たことないかも。」

ある意味想像が酷く広がっていくからね。それに今回で学ノ幕終わらそうと思う。

ラヴォス「突然どうしたんだ?」

これ以上書き続けてると、学校生活のみの感じになるからね。

ラヴォス「なるほど…そういうことか。」

つうわけで、1-8章をどうぞ。


-???- -真夜中ノ刻-12月3日

 

あれ?なんか場所が違う…いつもは血塗られた丘で色々な奴を殺しまくる悪夢の筈なのに…。

 

ガルッチ「何で僕…花畑にいるの?」

 

謎しかなかったが…一つだけ確かなのがあった。悪夢じゃなくてよかったと。でもどうしてこうなったのか、分からなかった。

 

ガルッチ「でも僕、どうしてこんな場所に?しかも武器ないし…。」

???「ガルお兄ちゃん。」

ガルッチ「ふぇ!?」

 

どこからともなく声がしたと思ったら、急に抱きしめる感覚がした。でも何故こうなったのか…自分自身でも分からなかった…。おまけに顔も真っ赤になった。

 

ガルッチ「だ…誰?っというかどこに?」

???「そっか、今のままじゃ見えないよね。」

 

目の前に現れたのは、またしても女の子だった。でも、人間じゃない感じもした。何やら少女の周りには青い線があり、左胸には目のような物があった。この子はもしかして…。

 

ガルッチ「君って…古明地…こいし…?」

こいし「そうだよ、お兄ちゃん。私のこと調べてくれたんだね。」

ガルッチ「あ…いや…その…。」

こいし「うん?どうしたの?そんなに真っ赤になって。」

ガルッチ「真っ赤に…って…うー…。」

こいし「もしかして、私がギューッと抱きしめているから、真っ赤になってるのかな?」

ガルッチ「う…うん…。」

 

うわー…。もう僕の心臓がひどく高鳴ってきた…。 こりゃフランの同じくらいだなぁ…。

 

こいし「そういえば、フランちゃんとあったの?」

ガルッチ「え?まあ…うん…。」

こいし「そうだったんだ。いいなぁ、私も誘ってくれたら良かったのに。」

ガルッチ「あの…フランの…友達なんだっけ?」

こいし「うん。」

 

まじでこれやばい…。もし夢の中でフランもいたら、何かされそうで怖い…。つうか夢の中でも来るのかな?

 

こいし「夢の中でも、フランちゃんに会いたいの?」

ガルッチ「へ?な…なんでそんな事を?」

こいし「何だか、会いたいなって思っていそうだったから。」

ガルッチ「ちょっと待て…。まず聞きたい事がある。」

こいし「何?」

ガルッチ「ど…どうやって…夢の中に入れたの?下手すると悪夢のところに入るかもしれないのに…。」

こいし「うーん。」

 

軽く考えた結果…。

 

こいし「わっかんなーい。」

ガルッチ「デスヨネー。」

こいし「でも、なんとなくだけど、ガルお兄ちゃんは、私を求めているとか。」

ガルッチ「え?」

 

もしかして、無意識にこいしを求めてたって事?夢の中と言うにも関わらず?どゆこと?でも何より…。

 

ガルッチ(まじで心臓がひどく高鳴ってきてること…。もう抱きしめられてるだけで精神が…。)

こいし「うん?もしかして今、ドキドキしているの?どれどれ。」ピト

ガルッチ「ちょちょちょ、待って…。」

こいし「ふぇ、すごい。心臓ドキドキしてる。そんなに抱きしめられてるのが、嬉しいの?」

ガルッチ「う…うん。(もう…これじゃ僕…女の子みたいな感じじゃないか。)」

こいし「そうなんだ。それじゃ、こういうのは?」

 

っと急に座らせて、耳を吹きかけた。

 

ガルッチ「ッ!?」

こいし「おっと、声に出しちゃダメだよ。」

ガルッチ「な…何で?」

こいし「そんな事をしたら、夢が覚めてしまうからね。」

ガルッチ「うー…んじゃあ…出来るだけ…声に出さないように…するよ…。」

こいし「ありがとう。それじゃ、もう一回。」フウー

ガルッチ「ッ~~~~~!?」

こいし「あ、耳まで真っ赤になった。…それじゃ、いっただきます!」ガバーッ!

ガルッチ「え?ちょ…待っ!ヒャン!///」

 

不意にこいしは、ガルッチを押し倒して、耳をなめ始めた。

 

こいし「ペロペロ、ムニュムニュ…。」

ガルッチ「う…あ…やめ…そこは…。///」

こいし「もひかひて、耳弱ひのかな?」

ガルッチ「そ…そういう訳じゃ…にゃん…。お願い…もう…止め…。///」

こいし「え?耳の穴もなめてって?」

ガルッチ「何でそうな…ヒャ!…。///」

こいし「ペロペロ…ペロペロ。」

ガルッチ「も…もう…ストップ…。///」

こいし「もう良いの?でも物足りなさそうな顔してるよ?」

ガルッチ「そ…そんな事…ない…よ。///」

 

もはや、精神的にやばくなった。このままだと、理性が吹き飛んでしまうのかと恐れてしまった。

 

こいし「うーん。それじゃ、お兄ちゃんはどうされたいの?」

ガルッチ「え?」

こいし「私、さとりお姉ちゃんと違って、心が読めないから、何されたいか教えて?」

ガルッチ「あ…えーっと…。」

 

正直迷った。一瞬、フランとこいしとで、色々とされたいと思ってしまったが、あくまでも僕は学生、そんな事許されるはずがないと思った。

 

こいし「あ、でも何だか分かったかも。ちょっと待っててね。」

ガルッチ「あ、何処へ?」

 

こいしは何処かへいった。いや、正確には誰かを呼びにいった。一度体を起こして辺りを見渡すと、青の薔薇と赤の薔薇と緑色の百合が咲いていた。

 

ガルッチ「薔薇と百合だけなのか…ここは…。でも薔薇にしては棘がないな…。夢だからかな?」

 

わずかに落ち着いてきて、少し考えてみた。今でも高鳴っているこれは何なのか…こんな気持ちを抱いたのは初めてだった…。でも戦場には持ち込めることは出来ない…。持ち込んだら死ぬだけだということ…。それは知っているけど、何故か捨てきれなかった。それぐらい僕って…あの子達の事を…。

 

こいし「呼んできたよ。」

ガルッチ「なあ、一体誰を呼んで…。」

フラン「ガルお兄ちゃーん!」ガバーッ

ガルッチ「え?フラ…ちょっと待って、うわー!」

 

また押し倒されてしまった。しかも今度はフランだった。

 

ガルッチ「フラン!?どうしてここに?」

フラン「私にも分からないけど、もう一度あなたに会いたいって思っていたら、こいしちゃんが現れて、こっちに連れてきてくれたの。」

ガルッチ「な…なるほど…。」

 

まさか本当に来るなんて予想外だった。もう乗っかる時点で再び鼓動が早くなってしまった。

 

フラン「ねえこいしちゃん。お兄ちゃんが耳に弱いってのは本当?」

こいし「うん。もう可愛い反応をしてくれるから、興奮しまくりなんだよ!」

ガルッチ「OKこいし、少しクールダウンしようか。っていうかなんか目の中にハートが見えるんですけど!?」

フラン「ちょっと試して見ようかな?」

ガルッチ「え、試すってまさか…。」

フラン「そういうこと、それじゃ、いっただきまーす。」ハムッ

ガルッチ「ヒャン!///」

フラン「ムニュ、ムニュムニュ、ペロペロ。」

ガルッチ「ちょ…今度…は……あ…右ぃ?///」

フラン「本当だ、こんなに可愛い反応をするなんて、面白い。」

こいし「でしょ?それじゃ、私は左の耳を…。」

ガルッチ「ちょっと待っ…あ…やめ…そこは…。」

 

フランは右耳を、こいしは左耳を舐めていた。

 

こいし「フフフ、こんなに耳が攻められて、気持ちよくならないわけないよね。」ハムッ

ガルッチ「う…らめ…なにか…今にも…こ…壊れ…。///」

フラン「どう?気持ちよ過ぎて、何も考えられない?」

ガルッチ「あ…う…何だか…意識が…飛んじゃ…う。///」

 

もはやガルッチは限界だった。耳に攻められているせいで、頭が真っ白になってしまった。夢のはずなのに、現実にいるかのような感じになった。

 

ガルッチ「もう…らめぇ…。やめて…飛んじゃう…。」

こいし&フラン「だーめ。気持ちよく、イっちゃって?」

ガルッチ「ッ~~~~~!!!///」

 

最後のひとなめで、イってしまった。

 

ガルッチ「はぁ…はぁ…なに…これ…。///」

フラン「どう?気持ちよかった?」

ガルッチ「うん…。///」

こいし「よかった。可愛い反応堪能した~。」

ガルッチ「こんな夢なら…いいかも…しれない…。///」

 

もはや快楽に浸ってる感覚がした。夢でも構わなかった…、このままずっと、一緒にいたいと思った。

 

こいし「それじゃ、フランちゃん?」

フラン「うん?」

こいし「お兄ちゃんにギューッと、抱きしめよう?」

フラン「そうだね。」

ガルッチ「うん?何するの?」

フラン「それじゃ…。」

こいし「一緒に…。」

フラン&こいし「ギューッ!」

 

二人はガルッチを挟んで抱きしめ、そして仰向けになった。

 

フラン「それじゃ、お兄ちゃん。このまま、休も?」

ガルッチ「どっちかというと…夢から覚めるけどね?」

こいし「そうだね。でも今は、こうやって3人一緒に…いましょ?」

ガルッチ「うん。そうだね。」

 

そして、ゆっくりと瞼を閉じていった。

 

-ダークライト談話室 寝室- -暁ノ刻- 12月4日

 

ガルッチ「ふう…なんかよう寝たなあ。」

 

目が覚めたら、いつも通りの寝室だった。隣には猫耳フランと猫耳こいしのぬいぐるみが置いてあった。

 

ガルッチ「まだ、眠りたかったかもしれない…。」

 

初めて夢から覚めたくないと思った。こんな心地よい夢?を見たのは初めてだったのだ。でも覚めたのならしょうがない。少し散歩しようと思った。

 

ガルッチ「まだ兄さん達が眠ってる事だし、ちょっと外に行くか。」

 

すぐ服を着て、幻影を使い、外に出た。

 

-スターダスト魔法魔術学校 庭園- -暁ノ刻-

 

ガルッチ「幻術解除。」

 

ついたところは花が多い庭園のところだった。噂では、夜に二人っきりで世界樹に行くと、結ばれると言われていた。今は暁ノ刻のため、そういうことは起こらないだろうと思った。今は少し、一人になりたかった。こういう思いは、少し大事にしたかったからだ。ほぼイチャイチャしていたとは言え、結構攻められていたとは言え、それでも、自分に取っては、幸せな夢だと思った。

 

???「日の出から散歩かな?」

 

ふと、後ろから声が聞こえた。

 

ガルッチ「あ、校長先生。すいません、少し一人になりたかったので。」

ロヴァス「そうじゃったのか。邪魔して悪かったの。」

ガルッチ「いえ、お気になさらず。校長も、散歩しに?」

ロヴァス「そうじゃな。そういう感じでよいかの。」

 

二人は歩きながら会話していた。

 

ロヴァス「ところで、少し明るくなってきておるの。」

ガルッチ「え、そうですか?」

ロヴァス「いつもじゃったら、表情が暗く感じるのじゃが。」

ガルッチ「あの…校長、それはそれで傷付きますが…。」

ロヴァス「おう、これは失礼した。」

ガルッチ「でも…そうですね、フランとこいしに会って以来ですかね。」

ロヴァス「おや、こいしにもあったのか。」

ガルッチ「はい、夢の中ではありますが…。とても幸せな感じがしました。」

 

まるで、今でも思い出せるような感じがした。

 

ガルッチ「あの…校長、この心地よい感じは…一体…何ですか?」

ロヴァス「ふむ?」

ガルッチ「僕は今まで、こんな気持ちを抱いたことはありません。あの子達を考えると…胸のところが…苦しくなってきて…。」

ロヴァス「大雑把に言えば、恋または愛じゃな。」

ガルッチ「え?」

ロヴァス「その夢は、恋に落ちゆくようなものじゃ。理由なんて求めず、ただ好きだから、そういうのを見たのじゃろう…。」

ガルッチ「まるで、ここにいるかのような感覚がしました。」

ロヴァス「そうか。」

ガルッチ「出来る事なら、もう一度会いたい。我が儘とは言え、本当に…会いたい。」

ロヴァス「いずれ、会える。いや、必ず会える。」

ガルッチ「何故?そう言い切れるんですか?」

ロヴァス「そうじゃな。…あの子の言葉を借りるのならば…運命じゃからかの。」

ガルッチ「運命…か。」

ロヴァス「とりあえず予言しておこう、今後の未来は、お主らの手にかかっておる。この世界も、宇宙もなにもかも全て、お主らが握っておる。」

ガルッチ「僕と…兄さんですか?」

ロヴァス「いや、…じゃが、いずれ分かる…。」

 

ほとんど意味深しかなかったが、これだけは分かった。もしかしたら、存在しはじめたころに、運命は動き始めたのだろうと思った。そして、運命は僕と兄さん、そしておそらく、フラン達も握られているということが分かった…。

 

ロヴァス「ところで…、もう一人のお主は元気か?」

ガルッチ「へ?」

ロヴァス「いや、何でもない。」

 

本当に、何を考えているのか、分からなかった。

 

ジャック(もしかして、見抜かれた?でも、だからなんだ。俺は今しばらくここにいる。妹のように…俺はこいつとこいつの兄貴達を守ってみせる!)

 

-to be continued…-




-???-

???「奴ら行動はどうなっている?」
???「失礼ながら、まだ動きがありません!」
???「役立たずが…。まあよい。いずれにしても痛い目に遭わせたんだ。しばらくは動けまい。」
???「しかし、とある噂を聞いたのですが…。」
???「何だ?」
???「その、『有翼人』と言うのはご存じでしょうか?」
???「あの戦争で滅んだと言われた鳥どもか?そいつらがどうした?」
???「その中にあなたに取って脅威になる奴らがいます。特に…」
???「やかましい!そんな戯れ言を!この俺が負けるとでも!?」
???「…少なくとも、今の軍勢だと…敗北します。」
???「…そうか。そうなれば…奴らを呼ぶしかないか。」
???「奴らって…もしや…。」
???「『ウィンズオブデストラクション』だ。」

-始原の城-

どうやら、敵軍も動き始めようとしているな。

ロヴァス「そのようじゃ、今のところ闇の神が手伝ってくれるからよいが、いつ攻められるか問題じゃ。」
ダンブルドア「儂たちも加勢したいが…こちらじゃとトムと対立しているという感じじゃからのう。」
ヴォルデモート「ああ、こちらの物語に従ってるから、今更協力して、真の敵を討ち滅ぼそうと言うわけにはいかないしな…。」
ロヴァス「お互い大変じゃのう。」
ラヴォス「お茶を用意しました。」

ありがと、いずれにしても奴らの行動が動き始めたのは事実だ。だが残念なことに、僕らはここに出るわけにはいかない。見つかる可能性も大だからな。

ロヴァス「それは重々理解しておる。アルバス、リドル、時間削ってまで申し訳ない。」
ヴォルデモート「構わん、俺様達の仲じゃないか。」
ダンブルドア「そうじゃな。また何かあったら連絡すると良い。」
ロヴァス「すまん。」

※つうわけで、学ノ幕はここで終了いたします。次回は戦ノ幕となります。それでは皆さん、次回も見てください。


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-戦ノ幕-
第2-1章 始動、エレメントフェニックス


-始原の城-

…。

イリア「どうしました風龍さん。」

疲れた…。正直精神的につらい…。僕の脳内はどうなっていやがるんだ…。

ラヴォス「重症だなこれは…。長く作るとは思わなかった。」
アラン「しかもHシーンが3つぐらいあるぞ…。」

どうしてこうなった…。思考回路がピンク色に染まったのか…。

ラヴォス「と…とにかく、皆には言わぬのか?」

ラヴォス…任せた…。僕はちょっと隅っこで反省してくる…。

ラヴォス「…仕方ないか、それでは皆さん、戦ノ幕の2-1章をどうぞ。」

2期op曲 アニメソング 「自由の翼」


-ティア捕虜収容所 拷問室- -宵ノ刻-

 

正式名ティアマット・エルダー捕虜収容所。ここでは反乱軍の捕虜が捕まっており、拷問器具とかも置かれていて、触手監禁所という場所もあった。

 

???「オラァ!喋ろ!」

???「うぐ…。」

???「お前、EndofTheWorld軍の奴だろ!教えろ!」

???「知っていても、教えないわよ…。アガッ!」

???「女の癖に…どうやら、一度犯されたいようだな。」

???「何?レイプでもしようと言うの?」

???「こいつ…おい!触手監禁室に連れて行ってやれ!」

???「フフ…いいわ、一つ忠告しておくわ。『影にご注意を…。』」

 

-ティア捕虜収容所 外- -宵ノ刻-

 

そしてこちらは外の方。こちらから見ると古風の牢獄のように見えて、大体13階位あった。

 

???「結構厳重だな、門番は…、普通にいるな。」

 

その様子を見るのは捕虜収容所から5Km位の丘から覗いている、一人の女の子?がいた。

 

???「捕虜はどれくらいいるんだろ…。初めてだが…使ってみよう。『心眼Lv4 捕虜探知』!」

 

女の子?の視点から見るとサーモグラフィーのように見え、敵の場合enemyと書かれるように見えた。

 

 

???「1…2…3…こりゃざっと50人位いるな。その中にレイスがいれば良いんだけど…。さてと…、ちょっと報告するか。」

 

女の子?の腕時計をタッチし、モニターを出し本部通信を押した。

 

???「こちら、シャドウフェニックス。誰かいるか?」

???『おう、シャドウか。どうだ?順調か?』

???「君が予想していたより約5倍ぐらいの捕虜がいたぞ。」

???『まじか…。こりゃ骨が折れそうだぞ。』

???「確かにな。今から潜入するが…文句言って良いか?」

???『何だ?』

???「おめえさ…なんで僕を女装させんだよ!しかも女体化するとか聞いてねえぞ!」

 

実はこの女の子の格好しているのは、男の子。つまりガルッチなのである。そして通信からでてるのは発案者のマルフォイだった。

 

マルフォイ『いいじゃねえか。似合ってるんだしさ。』

ガルッチ「しかもなんで…フランのコスプレなんだよ!?」

マルフォイ『仕方ねえだろ…。見た目的にも声的にもちょっとだけ女の子に見えるんだから。』

ガルッチ「おいブリザード…。僕は男の娘と言いたいのか?」

マルフォイ『そう怒るな。美少女まではいかねえが、それで野郎もメロメロだぞ?』

ガルッチ「男からメロメロして欲しくねえよ…。あと答えてねえぞ。なんでフランのコスプレなんだ!?」

マルフォイ『いやだって、お前ロリコンだろ?こんな格好するのはいいと思うけどな。』

ガルッチ「だから僕はロリコンじゃねえって言ってるだろ…。何度も言わせるなや、つうか女体化はお前がやったんか?」

マルフォイ『いや、女体化させたのは俺じゃねえぞ。ライトだからな。』

ガルッチ「へ?リーダーが?」

 

リーダーと言うのはガルッチの兄、ルッチの事だった。元々ガルッチがリーダー候補があったが、リーダーに向いてないと自分から言い出し、ルッチがリーダーとなったのだ。その代わり、副リーダーはガルッチがすることになった。

 

マルフォイ『どうやら、ウィンドの情報によれば、ほぼ性欲の高い野郎がいるようで、ほとんど女性が荷物とか運んでいるんだ。ロリコンだって、いるんだからな。』

ガルッチ「んで…フランの格好をさせたということか。」

マルフォイ『そういうこと。とにかく、任務は捕まったウィンドフェニックスの救出、あとできる限り他の捕虜も救って欲しい。武器は持ってないよな?』

ガルッチ「ああ、ちゃんと置いてきた。どうせ投影するから別にいいしな。」

マルフォイ『よし、それじゃ任務開始してくれ。』

ガルッチ「了解、シャドウフェニックス任務開始します。OVER。」

 

通信は切れ、ガルッチは捕虜収容所へ向かった。恥ずかしながらだが、歩いて行った。

 

ガルッチ「まあ、兄さんがやったんなら仕方ないか…レイス…待っててよ。今助けに行くからな。」

 

-ティア捕虜収容所 門壁- -宵ノ刻-

 

門番A「肉に、魚、野菜、チーズ。籠の中は食料品だな!?」

女性「は…はい…。」

門番B(やれやれ、また門番か…。しかもよりにもよってこの変態だなんて…。もう辞めたいなぁ。)

 

門番は二人いて、一人は物凄く変態で女性の胸や股の部分を触ってくるいやな門番だった。もう一人は至って真面目であるけど、仕事の不満とかあるせいで辞めたいと思っている。まあ原因は変態門番のせいだが。

 

門番A「よーし、次はボディーチェックだ!」

女性「あの…そこは…はぅ…。///」

門番A「何嫌がっているんだよ、笑顔で感じろよ。」

門番B「いや、誰だって触られるのいやだろ…。」

門番A「全く、おめえはお堅いなあ。イヒヒヒヒ。」

門番B(もう辞めたい…。)

門番A「よし、通ってよーし!次は…む?」

 

次はガルッチの番だった。籠の中から取り出してこう言った。

 

ガルッチ「あ…あの…私、お…お酒を…持ってきました…。通って…良いでしょうか?(自分で言うのもなんだけど…物凄く恥ずかしい。マルフォイの奴…後で仕返ししてやるからな…。)」

 

あざとい声を出しながら言った。次はボディーチェックされるだろうと覚悟をしたが、予想外な事になった。

 

門番A「ほう、可愛いじゃねえか。こんな可愛いお嬢さんは初めてみた。」

門番B(この子…運が悪いな…。こんな変態門番に相手をされるなんて。)

門番A「へへへ、犯したくなってきた。」

ガルッチ「!?」

門番B「な!?」

 

なんと、ガルッチを壁にめがけて押した。

 

ガルッチ「な…なに…するんですか?///(おいおい、まさかとは思うが…まじでヤる気か!?)」

門番B「おい、さすがにやめてやれよ…。」

門番A「うるせえ!おめえはそこでじーっと見てろ!」

門番B「…。」

門番A「さあて…まずは俺の(ゴソゴソ)イチモツを収めてもらおうかな?」

ガルッチ「ふぇえー!?///(こ…こいつ…何考えていやがるんだ!?)」

門番A「ほら、しゃぶれ。」

ガルッチ「うぅ…。(仕方ない…今は従うか…。)」

 

そして女体化したガルッチは、門番Aのイチモツを舐め始めた。まずは裏筋を舐めた。

 

ガルッチ「ペロペロ、ハムッ、レロレロ…。」

門番B(可愛そうに…。嫌がりたいのに…従うしかないと思うと…。)

門番A「け…結構うまいじゃあねえか、物凄く気持ちいい。」

 

今度はカリの部分を舐めた。

 

ガルッチ「ど…どうれすか?(うう…なんでこんな事に…。)」

門番A「良いぜ、どうせなら、もっと舐めてくれてもいいぜ。」

ガルッチ「は…はひ…。(あー畜生…。この♂…殺してえ…。)」

 

そして遂にフェラチオを始めた。

 

ガルッチ「ん、チュバ、レロレロ…。///」

門番A「う、こんなに上手いとは…今にもイきそうだ…。」

ガルッチ「チュバチュバ、レロレロ、ムニュムニュ…。(あー…早く終わらねえかな…。)」

門番A「うぐ…もうイく…。口ん中にぶちまけるからな!」

ガルッチ「んむ?フニュ!?(おいおい、まさか射精す気か!?しかも押さえられて…。)」

 

『ビュルッ!ドクドク…。』

 

ガルッチの口に大量の白濁液が流れ込んできた…。

 

ガルッチ「んぐ…ぷはぁ…。はぁ…はぁ…。」

門番A「ふう…今度はおま◯この中に入れてやる。」

ガルッチ「え!?そ…それだけは…!?(ふざけんな!こいつ…、最悪だ。)」

門番A「さーて、まずはパンツを脱がし…ウグッ!?」

ガルッチ「え?」

 

一瞬何が起きたのか分からなかった。ガルッチを犯そうとした門番Aの左胸に、槍が貫かれていた。

 

門番B「もう限界だ!お前はここで死んでいけ!」

門番A「この…裏切り…も…。」

ガルッチ「(ここはチャンスだ!)仕返しだ…。暗殺術『イリュージョンナイフ』!」

 

見えないナイフが門番Aの首をかっ斬り、倒れた。

 

門番B「あ、大丈夫?」

ガルッチ「はい。大丈夫です。口の中以外は…。」

門番B「本当にごめんなさい。もうちょっと早く止めれば、こんな事にはならなかったのに…。」

ガルッチ「いえ、こうするしかなかったので…仕方ありません。」

門番B「あなた…EndofTheWorld軍から来た男スパイでしょ?」

ガルッチ「!?」

 

なんと、この門番は既に見抜かれていた。一体どこから何だ?

 

門番B「まあ、勘なんだが…あってたんだな。」

ガルッチ「それで…僕をどうするの?」

門番B「捕虜たちを助けに来たんだろ?今開けてやる。」

ガルッチ「ちょっと待て、そんなことしたら裏切り者にされるぞ!?」

門番B「構わない…。こんな仕事はもううんざりだ。俺は裏切り、お前達がいる軍にはいるよ。」

ガルッチ「まさか…最初っから裏切るつもりだったの?」

門番B「ああ、情報も言うから頼む!そちらに入れてくれ!」

 

一瞬悩んだが、了承した。

 

ガルッチ「わかった。ワープホールを出したからそこに入ればすぐだ。」

門番B「ありがとうございます!」

 

そうして門番Bはこの場所を後にした。

 

ガルッチ「こちら、シャドウフェニックス。一人亡命者がそちらに行った。至急保護してやってくれ。」

ルッチ『わかった。今から…だっけ?』

ガルッチ「ああ、でも大変だったな…。」

ルッチ『なにかあったのか?』

ガルッチ「犯されそうだった…。」

ルッチ『ちょ!?大丈夫なの!?』

ガルッチ「一応はな…もう二度と変装なんてしたくないよ…。」

ルッチ『ほんと、ごめんな。』

ガルッチ「気にしないでくれ。それじゃ任務に戻る。OVER。」

 

そして、フランの服を脱ぎ、自分で着ていた服に変えて影に変わった。

 

ガルッチ「マルフォイ…後で仕返ししてやるからな…。まあ、フランの服は…持っていくか。」

 

-ティア捕虜収容所 1F- -宵ノ刻-

 

潜入したガルッチは、第一に思ったのが、異様な臭いだった。おそらくここにいるほとんどが精液の臭いだろう。場合によっては、他の臭いもあるだろうが、とにかく先へ進もうと思った。

 

ガルッチ(つうか、影になっても嗅覚は発動してるんだな…。一応影でにおいも音もないからいいが…嗅覚が問題だな…。)

 

ある程度進むと一人の兵士が歩いていた。ここは…リボルバーを投影して、ホールドアップさせた方がいいなと思った。

 

ガルッチ「動くな。」

敵兵「!?」

ガルッチ「今騒ぐなら殺す。場所が知りたい。」

敵兵「な…何だ?」

ガルッチ「捕虜はどこだ?」

敵兵「…すまん。二等兵の俺にはさっぱり…。」

ガルッチ「なら他の仲間は?」

敵兵「そ…それなら、2Fのどこかに休憩室がある…。」

ガルッチ「ありがと、それじゃおやすみ!眠符『ラリホーマ』」

敵兵「う…zzzZ」

 

敵を眠らせたガルッチは、そのまま存在ごと消して2Fの休憩室にいった。

 

ガルッチ「そういえば…変にムラムラするな…。ちょっと性欲度調べてみるか…。オメガ、今現在の性欲度はどうなってる。」

オメガ『現在の性欲度は80%です。』

ガルッチ「うわ…えらいこっちゃ。急いで休憩室に向かおう…。」

 

-ティア捕虜収容所 2F 休憩室- -宵ノ刻-

 

敵兵B「いやーあの女は最高だな。」

敵兵C「そうだな、パイズリとかもしてくれるし結構いいよな。」

敵兵D「そういえば、あの女はどこにいった?」

敵兵B「それならB1Fの触手監禁室に連れて行かれたぜ?」

敵兵E「まじかよ、うわーもうちょっと堪能したかったぜ。」

ガルッチ(なるほど、地下1階か、早速行きたいが…このムラムラどうにかしねえとな…。何処かないか…ん?)

敵兵B「つうか、思うんだがなんか秘密の部屋がとなりにあるけど…あれなんだ?」

 

秘密の部屋…聞いたことはなかったが、少々警戒しながら行こうと思った。

 

敵兵C「それが誰も知らんのだ。ここの隊長ですら全くな。」

敵兵D「なんだろうな。」

 

-ティア捕虜収容所 2F 秘密の部屋の入口- -宵ノ刻-

 

ガルッチ「幻術解除っと、ここだな。なんかやたらハートマークがあるな…。」

 

ガルッチはその扉に仕掛けはないか確認したところ、ちゃんとした普通のドアだった。

 

ガルッチ「うーん、少し開けてみるかな?」

 

しかし、開けようとした瞬間、その扉が勝手に開いた。

 

ガルッチ「…自動…ドア…なのかな?…まあ一応中に入るか。」

 

そして、その扉の奥に進んだ。

 

-???- -黄昏ノ刻-

 

ガルッチが気が付くと謎の場所についた。そこには悪夢でよくみる大きな桜が見えた。しかし、何かが違う。周りをよく見るとあの扉が見当たらなかった。しかも驚いたことに…。

 

ガルッチ「な…なんで僕、全裸になってるの?」

 

なんと、腕時計以外の服が消えていたのだ。何かの罠だったのかと思った。その時夢で聞いたあの女の子の声が聞こえた。

 

???「兄ぃやー。」

ガルッチ「え…ちょっと待って!僕裸だけど!?」

???「気にしないで。私も全裸で来たから。」

 

そこには全裸で走ってきた女の子だった。胸の方は膨らみかけていて、乳輪はピンク色で、下は毛もなかった。いや、全裸だからじゃなくてだな…。何で冷静に分析してんだ…。

 

ガルッチ「いや、そういうことじゃなくてね?まず状況が知りたい。ここ何処?」

???「ここ?鎮魂大桜の丘かな?」

ガルッチ「もしかして、この桜のこと?」

???「そうだよ、兄ぃや。」

ガルッチ「つうか、なんで兄ぃやって呼んでるんだ…。」

???「そうね、今は教えない。」

ガルッチ「おいおい…なんで教えないんだよ。」

???「今言ったって、まだ理解しないんだもん。」

ガルッチ「あー、そういう系か。なら聞かないよ。」

???「それより、早速サポートしにきたよ。今性欲が暴発しそうで困ってるでしょ?」

 

当たっていた。つうか、どこで知ったんだろうと思った。まあ正直そうだけど…まさか…。

 

ガルッチ「あの、サポートってまさか…するの?ここで?」

???「そうだよ、でも私でもこれは処理しきれないから応援も呼んできたの。」

ガルッチ「応援って…あれ?なんか察してしまいそうな気がする…。」

フラン&こいし「お兄ちゃーん。」

ガルッチ「やっぱりか。っておいこれって…。」

???「ハーレムだね。」

 

ナンテコッタイ\(^o^)/。3人の幼女達に犯されるんかい、僕困るんですけど。しかもご丁寧に二人も全裸だった。何これ…。フランの胸は少し大きく谷間が見えるほどで、下の方は毛もなかった。こいしの胸はおそらくここにいる女の子の中で一番大きいと思った。下の方も二人と違ってあるものがついていた。

 

フラン「あれ?お兄ちゃん何処見てるのかな?」

ガルッチ「あ…えっと…ってこいし…、それってまさか…。」

こいし「これ?察しの通りだよ?お兄ちゃん。」

ガルッチ「まさかの…ふたなりだったのかい。いや、何かしらの魔力?」

???「この子のここは、私の術で生やしておいたの。」

ガルッチ「あんたが原因かよ。一応聞くけどおわると消える仕組みなの?」

???「うん。だから安心して。」

ガルッチ「僕的に安心できないけど…。」

???「それじゃ、始めようか。」

フラン「そうだね。それじゃ、まずは私が…。」

 

っと早速フランはガルッチを桜の木の下まで押し倒した。

 

ガルッチ「え?ちょまだ心の準備が…ん~~!?」

 

一瞬抵抗しようと考えたが、フラン達を見るとその意欲は失った。抵抗より、優しさの方が大きかった。

 

フラン「んむ…ちゅ…れろ…。」

ガルッチ「ん…。(え…この子、キスが上手い…。しかも舌が入ってくる…。)」

こいし「私達は耳を攻めようか。」

???「そうですね。それでは…。」

ガルッチ「ん?ッ~~~!?(え?この二人!?耳を!?)」

フラン「れろ…ちゅぱ…。(ふーん、これだけでもうイきそうなのね。でも、まだイかせないわよ?)」

 

途端にフランが激しくなり始めて、こいしも謎の少女も合わせていった。

 

ガルッチ「ッ~~~~~!!(ちょちょちょ!?激しすぎだろ!?あ…だめ…もうおかしくなりそう…。)」

フラン「ん…ぷはぁ。」

こいし「れろ…。お兄ちゃん、もうイきそうな顔してる。」

???「意外と、可愛い反応もあるのね。」

こいし「今度は私がやっていい?」

フラン「いいよ。おち◯ぽの根元はしっかり縛ってね?」

こいし「分かった。」

ガルッチ「ふぇ?一体何を?…ってむぐっ!?」

 

一瞬何が起こったのか分からなかったが、こいしの胸でガルッチの顔を押しつけたのだ。謎の少女はガルッチの乳首のとこを舐め、フランは、大きく、硬くなったち◯ぽを、さすり始めた。

こいし「どう?私のおっぱい。気持ちいい?」

ガルッチ「むぐー!(その前に息が続かないんだけど!?)」

???「こいしちゃん、ちょっと緩めてあげて?苦しそうだよ?」

こいし「おっと、ごめんね。」

ガルッチ「あ、はぁ…もう…なにも…考えられない…。お…オメガ…今の性欲度は?」

オメガ『現在の性欲度は495%となっています。心拍数も上昇し、血液も増えています。』

ガルッチ「ふぇ!?」

???「気付いてないけど…まだイかせないように術をかけたの。」

ガルッチ「え!?そ…それで!?」

こいし「だって、まだまだ楽しみたいもん。」

ガルッチ「う…でも…僕には…まだ任務が…。」

 

実はそのことを気にしていた。快楽に溺れようが、任務を忘れる訳にはいかなかった。

 

フラン「それも分かってるわ。大丈夫よ、ちゃんとここ以外の場所は止まってるから。」

ガルッチ「そ…そうだったんだ…。でもなんだろ…なんか出したい筈なのに…なぜか出せない…。」

こいし「あー、それは私の紐で縛っているの。まだ簡単に出しちゃ駄目だからね。♡」

ガルッチ「あ…う…。」

???「一緒に…気持ちよくイきましょ?」

ガルッチ「そ…それなら…ハムッ!」

こいし「ヒャン!///お兄ちゃんが…激しく…舐めてきた…。♡」

 

今までの仕返しとばかり、こいしのおち◯ぽをしゃぶりついてきた。もう我慢ができなかった。せめてでも、こいしの精液を出してやるという謎の使命感を持ってしまった。

 

こいし「あ、もう、激し、お兄ちゃん、もっと舐めて!♡」

ガルッチ「じゅぽ、じゅぽ。(そっちがその気なら、こっちだって意地を見せてやる!)」

フラン「へえ…それじゃ、そろそろ私の中に入れてあげようかな?」

???「それじゃ、こいしちゃん。私とキスしよう?」

こいし「ちょうらい!ミストちゃんの唾液がほしい。♡」

???「すっかり、可愛い顔になったのね。いいよ。」

 

まさしく持ちつ持たれつ状態だった…。そして…。

 

ガルッチ「ん…ん~~~~~!(もうだめ…このまま出すよ!!)」

こいし「ふぁ…あーーー!!♡」

フラン「入ってくる!お兄ちゃんのせーしが入ってくるー!」

???「んあーーーー!!!」

 

『ビュク、ドクッドクッ!ゴボゴボ…。』

 

こいしの精液がガルッチの口の中に飛び散り、ガルッチの精液はフランの膣内にぶちまけた。

 

ガルッチ「こく…ぷはぁ…。」

こいし「はぁ…私の精子を…飲んでくれた…。♡」

フラン「はぁ…はぁ…。気持ちいい…。」

???「こいしちゃんと兄ぃやの…たくさん出したね。」

フラン「そろそろ…抜かないと…。」

ガルッチ「待って…まだ出そう…!」

フラン「え?まだ出るの?」

ガルッチ「う…あーーーー!!」

 

『ドピュルルル!!!』

 

ガルッチの射精は噴水のように出て、再びフランの膣内にぶちまけた。

 

フラン「あ♡お兄ちゃんのあついのが入ってくるー!」

 

もうフランの中は限界に近かった。

 

ガルッチ「ふ…フラン…急いで…抜いて…。」

フラン「うん。♡」

 

そして、フランの中に出したにも関わらず、まだ勃っていた。

 

ガルッチ「はぁ…はぁ…何だか…まだ出し切れてない…気がする。」

???「こんなに出したのに…まだ気持ちよくなりたいのかしら?」

ガルッチ「う…。」

???「ずいぶんと変態おち◯ぽを持ったんだね。」

こいし「それじゃ、今度は私がするね。♡」

 

と言い自慢の胸でガルッチのち◯ぽを挟んだ。

 

ガルッチ「あ…こ…今度は…こいしの…うあ…。」

こいし「どう?気持ちいい?」

ガルッチ「うん…、今にも…溶けちゃいそうだ…。」

こいし「よかった。それじゃ、もっとやるね。」

 

こいしは、自分の胸を擦りながら、ガルッチのち◯ぽをなめた。

 

???「不思議。こいしちゃんもフランちゃんもそういう知識なんて無いはずなのに、どこで知ったのかな~。」

フラン「私は…本で見たの…。」

 

本!?幻想郷のとこってどうなってやがんの!?

 

こいし「私はわっかんなーい。ほとんど無意識でやってるから。」

ガルッチ「にしては…結構上手だね…。なんかもう…出してしまいそう…。」

こいし「あ、ほんとだ。もうこんなにヌルヌルしてる。意外と早漏なのかな?」

ガルッチ「逆にききたいよ…うぐ、もう出そう…。」

こいし「もう?ちょっと早い気がするけど、いいよ。私の胸に出して。」

ガルッチ「あ…あーーーー!!」

 

『ビュルルル!』

 

こういうのがどれくらいたったのか、分からなかった…。

 

ガルッチ「はぁ…はぁ…お…オメガ、今現在の性欲度は?」

オメガ『現在の性欲度は…0%です。心拍数も落ち着いています。』

???「よかった。役に立って。」

フラン「応援しにきたかいがあったよ。」

こいし「そうだね。」

ガルッチ「んまあ…そうだけど…、なんか申し訳ないんだが…。」

フラン「いいのいいの。元々、あなたにあげるつもりだったもん。」

 

そう言われると、少し気が楽になった。

 

???「とりあえず、サポート終わりかな?そろそろ任務に戻ったら?」

ガルッチ「そうだな、って行く前に、君の名前を聞いておきたいんだが。」

???「そういえばそうね。私はミストっていうよ。」

ガルッチ「そうか。そんじゃ、ミスト。またサポート頼むよ。フランもこいしも、今度こそ幻想郷で会おう!」

フラン「バイバイ。ガルお兄ちゃん。」

こいし「またねー。」

 

-ティア捕虜収容所 2F 秘密の部屋の入口跡- -宵ノ刻-

 

戻って来たときには、服を着ていた。時間的にも本当に進んでいなかった。しかもちゃんと性欲度も0%になっていたため、任務に戻った。

 

ガルッチ「さて、まずは地下1階に行きたいが、行き方が…うん?」

 

突然通信が鳴ったためすぐ繋いだ。

 

カレン『シャドウ、少し渡しわすれてた物があるけど。』

ガルッチ「うん?」

カレン『もし、性欲度が高くなったらこれを使って欲しかったけど…。』

ガルッチ「鎮静香水?」

カレン『そうよ、もし帰ってきたらあなたの部屋に置いてあるから。』

ガルッチ「今更…遅くね?」

カレン『え、ちょっと待って。まさか、もう性処理したの?』

ガルッチ「あーうん。」

カレン『捕虜に?』

ガルッチ「捕虜はまだ見つけてない。」

カレン『んじゃあどうやって?』

 

ガルッチは一瞬悩んだが、こう答えた。

 

ガルッチ「不思議な世界にいた子達に頼んだ。」

カレン『あ…貴方ねえ。絶対嫌がって…。』

ガルッチ「いや…逆だった。あれは完ッ全ノリノリだった…。正気を失いかけたよ…。」

カレン『そこまでノリノリにさせる貴方って…貴方ってある意味奥手ね…。』

ガルッチ「自分で言うのもなんだけど、初心だからなあ…。ああいう類は。」

カレン『んまあ、いいわ。とにかくウィンドは地下1階にいるのね。でもそこ強力な結界が張ってあるらしいよ。』

ガルッチ「なあカレン。」

カレン『何?』

ガルッチ「ここには性欲の高い連中がいるんだよな。」

カレン『そのようね。』

ガルッチ「しかもウィンド除いた捕虜全員はおそらく女性。心眼を使ってみた結果、ほとんど女性専用の拷問らしき部屋がいろいろと見つけた。」

カレン『あいつら…、悪趣味にも程があるわよ。』

ガルッチ「しかも潜入してまだ5分も経ってないしさ。」

カレン『何よ。ハッキリ言いなさい?』

ガルッチ「ゆっくり攻略してもいいが………………………………別に、10分以内にウィンド以外の捕虜全員を救っても構わないだろ?」

 

まさしく正当の死亡フラグを建てた。貴方は何を言っているのって言わんばかりの顔だった。

 

カレン『貴方ねえ。まさかとは思うけど、ドMなの?』

ガルッチ「あの変態ドMセクハラエロ教師のカガリと一緒にすんな。どうせ、死亡フラグしか建てられませんよーだ。」

カレン『卑屈なことを言わないの。もう、メンタルだけは弱いんだから。』

ブレイズ『おいか…じゃなくてライトニング、大変だ!』

カレン『どうしたのよ、フレイム。』

ブレイズ『なんか本部の前に約50人の捕虜が…。』

カレン『…貴方、まだ10秒も経ってないわよ?何をどうしたらそんな最速で捕虜を助け出すのよ。』

ガルッチ「ただ力を使っただけだ。簡単な理由だろ?」

ブレイズ『さっすがシャドウ。俺たちに出来ないことを平然とやってのける!そこに痺れる、憧れるゥゥゥゥ!!』

カレン『チートにも程があるわよ…貴方。』

ガルッチ「それより、リーダーは?」

ブレイズ『リーダーなら、性処理してくるってよ。』

ガルッチ「あー…今サキュバス女王とヤっているのか。」

ブレイズ『いやー本当に知り合いだとは思わなかったぜ。お前ら、隠れカリスマ性を持ってんじゃあねえの?』

ガルッチ「んな訳あるか。闘えばいずれ好敵手か戦友にもなるだろ普通に。」

ブレイズ『お前の普通は俺らにとって普通じゃあねえよ…。ずっと思うんだが、常識ぶっ飛んでねえか?』

ガルッチ「常識に囚われない常識に囚われています。」

ブレイズ『無茶苦茶矛盾しまくってるけど…。まあいいか。』

カレン『いいんだ…。』

ガルッチ「あーついでで悪いが、フランの服も送ったから、後で洗濯しといてくれ。」

カレン『何でまた?』

ガルッチ「一応言うが嗅ぐなよ?」

ブレイズ『何で?』

ガルッチ「…ご想像でお任せする。僕はもう思い出したくねえ。」

ブレイズ『あ…ああ、そうするぜ。』

 

あんなの思い出すだけで死にたくなるしな…。野郎が野郎のイチモツを弄るとか最悪だしな…。んまあ、こいしの方は別だが…。なんかあれはあれで嫌じゃなかったな…。いや僕は何を言ってるんだ?そういえばあの時僕…ほとんど受けしかやってなかった気がする…。カレンの言うとおりM気あんの僕!?ここまで攻められてるのにほとんど何もかもされっぱなしって、僕Mなの!?

 

カレン『あのー…シャドウ…どうしたのよ?』

ガルッチ「ウィンド救出してくる…。OVER…。」

カレン『?』

 

そして、休憩室にいた4人はガルッチの八つ当たりによって気絶させられた。すごいとばっちり…。ご愁傷様です…。

 

-ティア捕虜収容所 B1F 廊下- -宵ノ刻-

 

地下1階につくと、臭いが想像以上にきつくなった。ん?地下への入り口の結界?それならぶっ壊しました。しかも運が良いことに全員馬鹿でしたから気づいてもいません。ご都合主義?しらんなそいつ(<●>ω<●>)。

 

ガルッチ「おそらくメインがここだろうなぁ。拷問器具の物が置いてあるのが目に見えるっつうか…。卑猥な玩具があるっつうか…。theWorld軍の奴らって卑猥なことしかないのか?いや、さすがにねえか。偏見にも程があるしな…。」

 

ずいぶんと独り言が多くなってしまった。無理もない…独りになりたかったとはいえ、さすがにこれは心細かった…。昔は何ともなかったのに…今じゃこれだ…。というかジャックは寝てるのか?

 

ジャック(俺は常に起きてるぞ。どうも不眠症に陥ってるようだ…。)

ガルッチ(なんかあったのか?)

ジャック(奴らのことだよ…。あの白髪に赤い服着てるやつとツンツン頭の金髪に金ぴか鎧が常に争ってんだから…。)

ガルッチ(あー、エミヤとギルガメッシュのことな。)

 

※ちなみに、エミヤとギルガメッシュに関しては後に説明しておきます。

 

ガルッチ(もしかして…またドンパチやってんのか?)

ジャック(ああ、全く誰の精神世界だと思ってんだよ…。ガルッチのだっつうの。)

ガルッチ(いや、一応憑依しているとはいえ、君のでもあるぞ?)

ジャック(だがメインはお前だろ?)

ガルッチ(まあそうだが…。)

 

確かにこれは僕の精神だ。他人の精神に侵されるほど馬鹿ではない。でも一応尊重しつつ自分が中央だということにはしておかないと…。

 

ジャック(というか、触手監禁室ってどこだ?)

ガルッチ(今心眼使って探してる。そうせかすな。)

ジャック(本当に凄えよな…。どうやったらそれ出来るんだよ。)

ガルッチ(卒業しても常に鍛錬をやってたからな。)

ジャック(おかげで性欲が大爆発したと。)

ガルッチ(おま…見てたのか?)

ジャック(あったりめえだろ。)

ガルッチ(見ていぬふりをして欲しかった…。)

ジャック(まあまあ、お陰でスッキリしただろ?)

ガルッチ(んまあ…そうだな。フランの中がすごく締まってて気持ちよかったし…。こいしの胸も…。)

ジャック(おいおいおいおい、なんか快楽に墜ちかけてねえか!?)

ガルッチ(あと、ミストのフェラもうまかったな…。というかあの3人…、テクニシャンだろ…。)

ジャック(ガル!?)

ガルッチ(おっと、失礼。僕のしたことが。)

 

どうやら、ものすごく気に入ってしまったようだ…。ってそんなことより…。

 

ガルッチ「ここだな…。レイスがいるとこって…。」

 

-ティア捕虜収容所 B1F 触手監禁室入り口- -宵ノ刻-

 

ジャックと会話をしている内に触手監禁室の入り口についた。

 

ジャック(お前…どんだけ運が良いんだよ。)

ガルッチ「しらんな。」

 

とりあえず、まずは中の様子を聞くために壁に耳を済ませた。すると…。

 

???「ふぁぁ…ここの触手がしゅごいぃぃ……。」

 

ほぼとろけていそうなレイスの声が聞こえた。もう拷問を超えて快楽に墜ちたのではと思ってしまうような声だった。

 

???「くそ、何なんだあの女…。触手攻めをすれば多少は喋るっつうのに、どうして喋らねえんだよ。」

レイス「あひぃぃ!ま…また出してきた…。もう…変態触手なんだなぁ…。」

 

これ聞いたガルッチはこう思った。

 

ガルッチ(レイスって…変態だったのかな…?しかも射精にも抵抗はないっぽいけど…。まさか、その中にいる野郎が媚薬を!?あの野郎…どこまで性根が腐っていやがるんだ…。)

 

ほぼあっていそうではあるが、何かしらの勘違いを受けてしまうガルッチだった。

 

ジャック(とにかく、急いで助けようぜ。時間が勿体ねえ。)

ガルッチ(だな。)

 

そして再び影になったガルッチは、扉の隙間に入っていった。

 

-ティア捕虜収容所 B1F 触手監禁室- -宵ノ刻-

 

中に入ると臭いがひどくきつくなった。どうなっていやがるんだここ…。まわりにはウネウネしている物があるが…これが触手なのか…?

 

???「畜生!どうすりゃ良いんだ!?このティア様の恥をさらせって言うのか!?」

 

声がする方向には触手に攻められているレイスと、それに対して怒りを感じる野郎がいた。

 

ティア「仕方ねえ、もっと触手を用意するか。」

 

っとこの部屋を出ようとした。だが…。

 

ガルッチ「そこの性根が腐った野郎!動くな!」

 

その声を聞いたときティアは動きが止まった。

 

ティア「誰だ…。いつの間にこの部屋に…。鍵が掛かっていた筈…。」

ガルッチ「あー、あれ鍵が掛かっていたのか。まあ僕には関係ないがな。」

 

そう言いガルッチは姿を現した。

 

ガルッチ「うちの仲間が世話になったな?」

ティア「な…貴様!!」

ガルッチ「冥土の土産に話してやる。僕はEndofTheWorld軍でありエレメントフェニックスの副リーダー。幻影の不死鳥ことラーク・バスター・ガルッチだ。じゃあな、変態さん?幻影&殺符『見えない刃の虐殺』。」

 

ティアは為す術もなく、ただ殺されていった…。

 

レイス「あ、ガルッチ。来てくれたんだ。」

ガルッチ「あれ?平気なの?」

レイス「うん。でも、ちょっと快楽に溺れかけていたなぁ。気持ちいいところよく知っていたし。」

ガルッチ「大丈夫じゃねえのかよ…。」

レイス「ほら、触手ちゃん。そろそろ離していいよ。」

 

まるで心が通じてるかのように、レイスを離した。

 

ガルッチ「この触手…操れるの?」

レイス「うーん…。そんな感じかな?今度から触手発注させておいて?」

ガルッチ「おいおい…冗談だよね?」

レイス「本気だけど。」

ガルッチ「まじかよ…。んまあ仕方ねえか。ノームに頼んでおこうかな。なんか断られそうな気がするが…。ってそれより、早く脱出しよう。」

レイス「そうね。でもその前に…。」

ガルッチ「?」

 

なぜか触手のところへいき、さすりながら言った。

 

レイス「ごめんね触手ちゃん。私、そろそろ行かないといけないの。でも貴方のことは忘れないわ。ありがと、触手ちゃん。」

 

と…とりあえず報告するか。

 

ガルッチ「こちら、シャドウフェニックス。ウィンドを救出したよ。」

マルフォイ『よーし、そんじゃ後は脱出だな。』

ガルッチ「ああ、あとマルフォイ。」

マルフォイ『何だ?』

ガルッチ「一つ聞くが、触手とか運べるか?」

マルフォイ『は?急にどした?』

ガルッチ「なんかウィンドがあの触手に気に入ったようなんでな…。」

マルフォイ『えー…んまあ運べなくはないが、置く場所がないだろ。』

レイス「え?急にどうしたの?」

ガルッチ「なんかその触手、えらく君のこと気に入っちゃってるようだしさ。そうだろ?」

 

っというと、この多くの触手…じゃなく1本の触手は、レイスの頬をさすった。

 

レイス「触手ちゃん…。」

ガルッチ「っつうわけだ。とりあえず、外に持ち出すぞ。」

マルフォイ『だが何回も言うが置くとこねえぞ。』

ガルッチ「いや、この触手。少し触れてみたけど、どうやら大きさとか変えられるようだし、ただの飾りにさせれば問題ないと思うが。」

マルフォイ『おいおい、ご都合主義でも働いてんのか?』

ガルッチ「ご都合主義?しらんなそいつ。」

マルフォイ『んまあいいぜ。後で司令官に言えよ。』

ガルッチ「はいよ。そんじゃ。OVER。」

 

そんで次はっと…校長に報告っと。

 

ガルッチ「こちら、シャドウフェニックス。聞こえますか?」

???『おー、シャドウか。これはまたずいぶんと早いご報告じゃのう。』

 

通信から現れたのは、かつてエレメントフェニックスの創立させ、スターダスト魔法魔術学校の校長、ロヴァス・グランド先生だった。

 

ガルッチ「司令官、ウィンドと他の捕虜を救い出しました。」

ロヴァス『よくやった。さすがシャドウじゃ、疾風迅雷の如く素早く任務を果たしたのう。』

ガルッチ「まあ、今までが簡単すぎたので。おそらくこれからこうはいかないと思います。」

ロヴァス『確かに、このところ激しくなってきておるしの。ランサーウルフチームやフェアリーキャスターチームだけでは勝ちづらくなってきておる。』

ガルッチ「確かに。いずれにしてもドラゴンズセイバーチームとサーペントライダーチームにも戦場に向かわないといけませんしね。」

ロヴァス『そうじゃな。』

ガルッチ「あと、司令官?」

ロヴァス『何じゃ?』

ガルッチ「触手飼ってもよろしいですか?」

ロヴァス『…何じゃって?』

 

流石のロヴァス校長でさえ驚いた。まあそれが普通だよね、逆に驚かない方が恐ろしい…。

 

ガルッチ「実はこの触手、どうもウィンドに懐いちゃっているようなんで…。」

ロヴァス『ほう、この触手は一度気に入った子は凄く懐き、場合によっては従ってくれる、絶滅危惧種の触手じゃないか。』

ガルッチ「え?そんなに珍しい触手だったんか!?この触手…マジパネェ…。」

レイス「あの、無理も承知ですけど、どうか飼ってもよろしいですか?」

ロヴァス『わしは一向にも構わんよ?帰ってきたときには部屋を広くさせるつもりじゃったしの。』

ガルッチ&レイス「ありがとうございます!」

ロヴァス『それじゃ、後は脱出のみじゃな。急いで屋上へ向かってくれ、どうやら侵入者が来たことをようやく知ったようじゃ。』

ガルッチ「校長、全滅させても構いませんか?」

ロヴァス『さらっと恐ろしくも頼もしく聞こえるのう。』

レイス「この人本当に速攻でやっちゃうからねえ。」

 

まああの山賊100人だけでも普通なら速攻で血塗られた道が出来てただろうなと思った。

 

ガルッチ「まあ、こっからは走って屋上へ向かうとするか。ウィンド、触手は?」

レイス「うん?」

 

そこで見た光景は…全裸のレイスとそれに絡もうとする触手がいた。本体って結構小さいんだな…。っていうかいつの間に服脱いでるの!?

 

レイス「ヒャン♡ちょっと触手ちゃん、今は我慢して。」

ガルッチ「…。」

ロヴァス『…。』

 

もはや何を言えばいいのか分からなかった…。

 

ガルッチ「と…とにかく、ウィンドと触手と一緒に屋上へ向かいますね。」

ロヴァス『う…うむ。頼んだぞ。OVER。』

 

さて、長居は不要。こっからは脱出のみだ。

 

ガルッチ「レイス、準備は良いか?」

レイス「はい、もちろんです。」

ガルッチ「そんじゃ。」

ガルッチ&レイス「風&雷&光符『閃光・疾風迅雷』!」

 

-ティア捕虜収容所 屋上 ヘリポート- -夜ノ刻-

 

どうにか屋上へ上がったガルッチとレイス。途中で敵達に見つかってしまったが、ガルッチの剣術で皆一瞬にして粉微塵となった。そして、本当に全滅までやってしまった。

 

ガルッチ「よし、屋上へ到着っと。後は…。」

 

『GYAAAAAAAAAAAAA!!!』

 

謎の遠吠えが聞こえた。そこにいたのはもはや原型が分からないほどのグロさだった。

 

『貴様ラ…ゼッタイ…ニガシハ…シナイ!!!』

ガルッチ「やれやれ、こんな物まで用意してるとか…。TheWorld軍め…呆れて物がいえんぞ…。」

レイス「ちょっとこれはないわね…。」

『バカニ…スルナアアアア!!!WRYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!』

 

ーーーーープッツン

 

ガルッチ「うっさい、黙って死ね。『殺戮の刃の舞』。」

 

呆気なく細切れになった。

 

レイス「あの…ガル?今の怖かったけど…。」

ガルッチ「あ…ごめん。キレるとこうなっちゃうからさ。」

レイス「…怒らせないように気を付けるね。」

ガルッチ「あ…本当にごめんって。普段みたいに接してくれ!レイスーーー!!」

 

そして、レイスはガルッチの手に捕まって空を飛んだ。まさしく怪盗の如くだった。

 

ガルッチ「はぁ、今回はとんだカオスな任務だったなあ。」

レイス「そういえば、どうやって中に入ったの?門番いたよね。」

ガルッチ「聞かないで…思い出したくない…。」

レイス「も…もしかして!s◯xしちゃったの!?あー見たかったなぁ。」

ガルッチ「違うって!そもそも僕は…その…女装+女体化していたからさ…。」

レイス「ガルッチの女体化!見たかった…捕まった私が憎い…!」

ガルッチ「駄目だこりゃ…。」

 

-to be continued-




はい、どうもガルッチです。なんか始原の城?から始まるのですが、今回はちょっとどういった経歴でエミヤとギルガメッシュが僕の精神世界にいるのか話しますね。エレメントフェニックスの誕生?ああ、それなら簡潔に言えば僕が2年生の頃に結成しました。まさか本当に組むとは思わなかったよ。あ、それでエミヤとギルガメッシュが僕の精神世界にいるかと言うとですね。

そう、あれは今から魔法学校に卒業して2ヶ月経ったある日だった。

-EndofTheWorld軍の隣 桜の森- -朝ノ刻-

その頃僕は心眼の修行をしていたときだった。

ジャック(おいガル、ちょっと心眼の修行を邪魔して悪いが、精神世界にきてくれんか?)
ガルッチ(なんかあったのか?)
ジャック(論より証拠。まずは来てくれ!)

-ガルッチの精神世界-

んで精神世界に来たって訳。そしたらなぜか二人も増えていたんだよね。

???「全く、ここはどういうところだ。フェイカー。」
???「私にも聞きたいぐらいだ。閉鎖空間に閉じ込められてしまったのか?」
???「フッ、それなら俺の宝具でこの世界を吹き飛ばすのみ!」
???「同感だ、こんなところさっさと壊して、決着をつけないとな。」

ガルッチ「…何、この人ら…。つうか今恐ろしいこと口走らなかったか!?」
ジャック「おいおい、ちょっと止めた方が。」

???「エヌマーーーー」
???「カラドーーーー」
ガルッチ「てめぇらー!!人の精神世界をぶっ壊すんじゃあねえ!!」
???「グフッ!」
???「アイタッ!」

まあ、止めなかったら今頃レイスを助けにいけなかったしな…。

???「おい、そこの不敬!我に殴りつけるとか、万死に値するぞ!」
ガルッチ「やっかましい!大体、なに勝手に僕の精神世界をぶっ壊そうとしてんだよ?」
???「ここって、君の精神世界だったのか?」
ガルッチ「そうだよ。今はジャックもいるからジャックのものでもあるけど、でもあくまでも僕の精神なんだから、勝手に壊そうとするな!」
???「雑種如きが、我に説教をするつもりか!」
???「いや、まずは落ち着こうギルガメッシュ。どうやら私達は混乱しているようだ。」
???「ふむ、フェイカーにしては賢明な判断だな。よかろう雑種、今までの無礼を許そう。」
ジャック「何様なんだよ一体…。」
???「オレ様だ。」
ジャック「つっこまないでおこう…。」
ガルッチ「んで、一つ聞くが…。」
???「私はエミヤシロウという、出来ればエミヤと呼んでくれても構わない。」
???「そして、王の中の王。天と地の理を知り、知らぬ者がいない英雄王ギルガメッシュだ。光栄に思え!」
ガルッチ「メルシーポークー。自己紹介恐縮のいたり。僕はガルッチ、エレメントフェニックスの副リーダーで、幻影の不死鳥と呼んでいる。」
ジャック「んで俺のことはジャックと呼んでくれ。」
ガルッチ「んで、エミヤとギルガメッシュ。どうやって僕の精神世界にいるんだ?」
エミヤ「私も知りたい。というか、君の精神世界だったのか。」
ギル「何とも貧相な場所だな。真っ黒な空間に、座っているところはステンドグラスと来た。これはどういうことだ。」
ガルッチ「何でも豪華とは思わんでくれよ。基本僕の精神世界はこれしかないんだ。こちとら剣士をやってるんだぞ?」
エミヤ「剣士?だが魔力も感じるが…。」
ガルッチ「あーそうだった。今の僕は魔法学校の卒業して、魔法剣士だったな。忘れるとこだった。」
エミヤ「なるほど、言わば卒業生だったのか。しかし私から見たら未熟な14歳の少年にしか見えないぞ。」
ガルッチ「まあ、歳のことは謎だが、まだまだ修行中なのは事実だ。実際今、心眼の修行に専念していたんだ。ただ…。」
エミヤ「ただ…何だ?」
ガルッチ「これでも僕、慢心とかしてたからな。過信しているっつうか、余り傷つけたくないっつうか。」
エミヤ「全く。お人好しにも程があるぞ。そんなことしたら、破滅の道に進むぞ?」
ガルッチ「元よりそのつもりだ。自分を犠牲にしてもなお、兄さんと仲間たちを守れるならそれでいい。」
ギル「全く、偽善者にも程があるぞ?」
エミヤ「同感だ、君には正義の味方に向いてない。」
ガルッチ「誰が正義の味方になりたいと言った。なりたいと思わないよ。」
エミヤ「おや、意外と否定するんだな。」
ガルッチ「寧ろ僕は殺戮者かも知れないんだ。それが正義だろうがぶっ殺すし、悪だとしても助けはするが、兄さんと仲間たちに危害を加えようなら殺す。自分で言うのも何だが、冷酷残忍非道な野郎だよ?」
エミヤ「なんか…卑屈になってないか?」
ガルッチ「元々、責任感は高い方なんだ。仲間が死んだら、自分のせいだと責めるしさ。実際どうやらここ、壊れかけていたそうだしな。」
エミヤ「何かあったのか?」
ガルッチ「聞くな。それでこそ思い出したくない。」
ギル「なんだ雑種。フェイカーの頼みを聞かないのか?ならば我の武器で喋らせようか?」
ガルッチ「んなら、ギルガメッシュは自分の過去を言うか?」
ギル「んぐ…。」
ガルッチ「それと同じだ。」
ギル「面白い…面白いぞ雑種!我を言い負かすとはなかなかやるではないか。」
ジャック「まずは落ち着こう。でも何でこんな所に?俺は憑依してこいつのもう一つの人格として生きてるが、君達はどういった経歴でこうなった。」
エミヤ「うーむ…。いささか記憶にないのでね。ギルガメッシュと決着をしていたのは分かるが…。」
ギル「ただ、なぜか聖杯の穴が現れてな…。そこから全然覚えがないのだ。」
ジャック「聖杯の…。」
ガルッチ「穴?」
エミヤ「まあ、君達には縁がないだろう。流してくれ。」
ガルッチ「んで、気が付いたら、僕の精神世界にいたってことか。」

うん、我ながら信じられないことだが、実際起こっているから信じざるを得ないな。

ギル「ところで本当に何もないのか?少なくとも食い物か何かあってもいいのだが。」
ガルッチ「んな事言ったって…。いや待てよ?」
ジャック「どうした?」
ガルッチ「ちょっと待ってろ。『トレース・オン』玉座!」
エミヤ「何!?」
ギル「ほう、こいつもフェイカーなのか。」
ガルッチ「あ、本当に呼ぶ人いたよ。」
ジャック「どうせなら、イリュージョン使いでも良いじゃないか。」
エミヤ「まさか…同じタイプの魔術!?」
ガルッチ「なんか盛大に勘違いしてるけど、これは幻影で作った玉座だ。」
ギル「つまりは幻だと?」
ガルッチ「いや、幻は幻でもちゃんと存在している。座れもできるしな。」
ギル「面白い力だな。」
ガルッチ「どっちかというと、能力だがな。」
エミヤ「しかし、それでも私の魔術と似ているではないか。」
ガルッチ「だーかーらー、ちゃうって。あくまでもこれは能力で出来たものであって、魔術とは少しちゃう。」
エミヤ「どういうことだ?」
ガルッチ「ます、エミヤさん。貴方の魔術は何ですか?」
エミヤ「えーっと…無限の剣の内包した世界を作ることだな。そして見たものを投影することだな。」
ガルッチ「そうか、でも僕の方はちょい違う。僕の場合、存在している物と同時に自分が考え出した武器を投影させる力をもっている。しかも幻影の能力を持っているなら尚更。その気になれば生き物や置物とか何だって投影できるぞ。まあ、その気になればだがな。」
エミヤ「なんかチート能力だな。」
ギル「つまりは俺が持っている自称『エア』も作成できると?」
ガルッチ「まあな、何で出来ているかより、どうやって作られたかより、どう扱い、どう作るか。というところだな。」
エミヤ「敵には回したくないかもしれんな…。」
ギル「なら、あの食料は誰が用意した?」
ガルッチ「ん?あーあれは投影したやつじゃなく想像しただけで出てきたやつだな。」

まあ、そんな感じで僕の精神世界に居座ったってことだな。以上説明終了。

-始原の城-

さてと、皆さん2-2章でお会いしましょう。

アラン「ちょっと早くね?」

ほとんどガルッチに取られたからさ。

イリア「納得。」

それじゃ、次回もゆっくりしていってね。

2期ed曲 原曲 亡き王女の為のセプテット 「engage」


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EndofTheWorld軍に属するエレメントフェニックスチーム紹介 (サーヴァント式)

エレメントフェニックス 所属者9名

 

リーダー ラーク・マスター・ルッチ 二つ名 光明の不死鳥 外見年齢 15歳 性別・男

青髪で蒼眼

 

パラメーター 筋力:B/ 耐久:B / 敏捷:B / 魔力:A / 幸運:A

 

スキル カリスマ性:B

 

軍団を指揮する才能。カリスマは稀有な才能で、王ではなくてもBランクで十分と言える。

 

騎乗:A~S++

 

本人は気付いてないが、実は竜種さえ乗りこなしてしまう実力者。その気になれば、神竜種さえ乗りこなしてしまう。

 

不屈の精神:A

 

常に我慢しているらしく、心理戦でも勝利してしまうとか…。

 

高速詠唱:S

 

自分でも分からない程の早口だが、戦闘時以外は発動しない。

 

道具修理:A

 

実はガルッチに内緒で取得していたスキル。武器修理、銃の修理、乗り物の修理さえ出来てしまう。

 

魔力抑制:A

 

少ない魔力でも、高火力の魔法を繰り出せることができる。ただし、儀式系となると別となる。

 

飛行:S++

 

種族の固有スキル。常に発動してはいないため、翼を出すことは少ない。

 

追加スキル

 

神化:C

 

希望の神 ホープ・ライト・ウラノスの力を受け継いでいるが、完全に扱えるには、封印解除のアイテムが必要になる。それでも、強力でサンライトレイピアを強化する力や、光属性の魔法や特技を強化してしまう。

 

武器 サンライトレイピア 盾 ガルーダシールド 防具 軽・中装備

 

 

副リーダー ラーク・バスター・ガルッチ 二つ名 幻影の不死鳥 外見年齢 14歳 性別・男

アクアマリン色の髪で蒼眼。

 

パラメーター 筋力:EX/ 耐久:D/ 敏捷:EX/ 魔力:EX/ 幸運:A

 

スキル 心眼:A

 

現在修行中ではあるが、それでも地形の測量、敵判別など多彩のものを持っている。上手くいけば敵ステータスや、名前も確認できる。先読みもできるかも…。

 

魔力強化:S

 

自身の魔力自体がEXではあるがそれ以上の魔力を底上げしてしまう。もはや大魔神並みの…いやそれ以上の魔力かもしれない…。

 

投影術:EX

 

自身の能力、幻影の力も加わっているため、オリジナル以上の性能を持ってしまう。しかも幻影を作り出すため、敵味方を攪乱させることもある。(事前に聞いていれば動揺しない。)

 

 

単独行動:EX

 

基本ガルッチは兄であるルッチと一緒にいるが、噂では幻影のガルッチで、本人は密かに修行をしているとか…。

 

魔力抑制:D

 

ルッチ程まではいかないが、少ない魔力でも高火力の魔法を繰り出せることができる。ある噂では禁術も覚えようと必死に勉強しているとかないとか…。

 

初心:超EX

 

はい、文字通りもの凄い初心な子です。特に恋愛やHなこととなるとすぐ真っ赤になる。でも、するときはする。恥ずかしながらも…。

 

幼女好き:?

 

マルフォイはロリコンと呼んでいるが、ガルッチ本人は否定している。ただ密かにフランとこいしのことを考えているため、真意は不明。

 

飛行:EX

 

ルッチと同様、基本は使わないが、飛行だとガルッチの方が上。機動性や素早さが高いため、光速も出してしまうぐらい。おそらく宇宙にいっても大丈夫かもしれない。

 

騎乗:EX

 

ルッチと同様ではあるが、こちらの場合、自分が乗りたい物があれば何でも乗りこなすことができる。

 

不屈の闘志:EX

 

こちらも戦うときは戦うが、試合の時は発動しない。あと偵察の時も同様。

 

カリスマ性:C (純粋に言えばA+)

 

声と見た目が中性なのかと男でもモテるとか…。というか、A+以上はもはや人望ではなく魔力・呪いの類である。ただ別に人望を欲してないため、Cとしている。それでもモテモテだがな…。

 

気配遮断:S

 

これも投影術も同様、幻影の能力に関係している。自身を影と化すると同時に、においも消すことができる。ほぼ暗殺者と似ているが、戦闘時にもこのスキルが発動する。しかも下がらない。

 

追加スキル

 

魔神化:B

 

絶望の魔神 ディスペア・ダークネス・ガイアの力を受け継いでおり、魔神化すると、右腕にDMC4にいるネロと同じ腕になるが、こちらの場合、深紅の光と群青色の鱗になっている。ただし、能力は解放されておらず、完全に扱うには、解放アイテムが必要になる。

 

 

武器 聖剣スターダストソード&魔剣ダークネスムーン 盾無し 防具 軽・中装備

 

シルフ・エメラルド・レイス 二つ名 疾風の不死鳥 外見年齢15歳 性別・女

緑髪で紫色の眼をしている

 

パラメーター 筋力:C/ 耐久:D / 敏捷:EX / 魔力:S / 幸運:B

 

スキル 気配遮断:A+

 

風の大陸に生まれ、自然と遊んでいたためか知らないうちに発動した。戦闘時には大幅下がるが、奇襲のときには上がる。

 

連続魔法:B

 

文字通り連続で魔法を放つことができる。レイスの場合、18発撃てる。

 

腐女子:A

 

理解しない方がいい。この人の場合、下手するとEXにも跳ね上がるかもしれない。

 

カリスマ性:C

 

グラマラスな体とその笑顔で多くの男性達を取り込んでしまうほどで、従う人も多い。

 

武器 風神の弓 暴風のブーメラン 疾風の短剣 盾無し 防具 軽装備

 

ポセイドン・シー・アビス 二つ名 深海の不死鳥 性別・男 外見年齢 16歳

髪の色がネイビーブルーで、蒼眼をしている

 

パラメーター 筋力:E/ 耐久:D / 敏捷:C / 魔力:S / 幸運:B

 

スキル 連続魔法:A++

 

連続で魔法を放つことができる。アビスの場合、普通の魔法なら1000発撃てるが強力な魔法で7~10発撃つこともできる。まあ、魔法型のマシンガンのようなものだね。

 

高速詠唱:S++

 

もはや詠唱してない程の早口だが、戦闘時意外は使用はしていない。連続魔法と物凄く相性が良い。

 

魔法陣作成:A+

 

様々な儀式用の魔法陣を作成することができるが、禁忌呪文系は出来ない。

 

分析:A

 

ガルッチの心眼と同様、地形の測量、敵判別ができる。使い方次第では、道具の材質も確認できる。

 

武器 深海の銃 海竜の杖 盾無し 防具 魔法装備

 

インフェルノ・アニマ・ブレイズ 二つ名 煉獄の不死鳥 性別・男 外見年齢 18歳

赤髪で赤眼

 

パラメーター 筋力:EX/ 耐久:B / 敏捷:D / 魔力:B / 幸運:C

 

スキル 怪力:EX

 

オーガ特有のスキル。その中でも最も高く、下手すると星丸ごと破壊してしまう。馬鹿力ってスゲー…。

 

不屈の闘志:EX

 

ガルッチと同様。しかし、それは仲間の為だけに発動するが、それ以外は潔く敗北も認める。

 

魔力憑依:C

 

言わば属性を着けるスキル。現状は武器にしか出来ない。

 

武器 業火の斧 盾無し 防具 中装備

 

カレン・アルテミス・トール 二つ名 迅雷の不死鳥 性別・女 外見年齢 17歳

アメジスト色の髪をしている。

 

パラメーター 筋力:C/ 耐久:C / 敏捷:A / 魔力:S / 幸運:A

 

スキル 加虐性質:A

 

まあ、文字通りドSです。説明終了。

 

直感:A

 

彼女曰く、「私の勘はほぼ的中することができるわ。」といっている。そのためチャンスを手に入ることが多い。

 

黄金律:A

 

生まれも育ちも貴族だったため、こういうスキルがついてきた。その為宝くじを引けば億万長者にもなれてしまう。

 

コレクター:EX

 

より品質の良いアイテムを取得する才能。レアアイテムすら頻繁に手に入れる幸運を持つ。

 

武器 雷神の槍 雷鳴の鞭 盾 Iシールド 防具 中装備

 

ノーム・ソル・タイタン 二つ名 大陸の不死鳥 性別・男 外見年齢 20歳

白髪で、黄色い眼をしている。

 

パラメーター 筋力:A/ 耐久:EX / 敏捷:E / 魔力:B / 幸運:B

 

スキル 洞察力:EX

 

敵側の作戦行動を確認できる。罠とかも気づけてしまう。ある意味役立つがある意味邪魔になる。

 

騎乗:B

 

敏捷がEランクになっているが、その代わり騎乗のスキルを取得している。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。

 

対魔力:A+

 

ほとんどの魔法は無効になるスキル。物理攻撃でも耐久がEXランクなため、傷つけるだけでも一苦労になる。言わば鉄壁のパラディンと呼ぶのに相応しい。しかし、これでもガルッチと戦い、敗北をしている。

 

怪力:S

 

巨人の固有スキル。温厚なノームでも、キレるときはこのスキルが発動する。実のところ、皆はそういうところを見たことがない。

 

武器 グランドハンマー 盾 土神の大盾 防具 重装備

 

シヴァ・オーロラ・マルフォイ 二つ名 極寒の不死鳥 性別・男 外見年齢 16歳

銀髪で白眼をしている。(死んではいません。)

 

パラメーター 筋力:C/ 耐久:B / 敏捷:B / 魔力:A / 幸運:B

 

スキル 対魔力:A

 

大抵の魔法を無効に出来るが、強大な魔力の場合、ダメージを受けることになる。特に火属性だと尚更…。

 

オタク:EX

 

文字通り、東方とか知っているガチオタク。だが、意外にも役立つこともあるスキル。

 

道具作成:EX

 

特に裁縫が得意で、すぐに服を作ることが出来る。ただまともな服が作れるかは微妙。

 

情報収集:S

 

オタクスキルと同時に得たスキル。パソコンさえあればすぐ情報収集ができる。しかし、まともな情報を手にするなら、ガルッチの力が必須となる。

 

武器 氷塊の棍 盾無し 防具 軽・中装備

 

アルファス・ヴリドラ・イーグル 二つ名 常闇の不死鳥 性別・男 外見年齢 14歳

金髪で赤眼

 

パラメーター 筋力:A/ 耐久:A / 敏捷:A / 魔力:EX / 幸運:D

 

スキル 対魔力:EX(暗黒の結界の使用時)

 

発動するとあらゆる魔法も効かなくなってしまう。

 

魔力放出:EX

 

召喚獣を呼び起こす為に膨大の魔力を使う。ただし、使う時は召喚するだけでそれ以降は召喚獣自身の魔力を使う。

 

魔力憑依:A

 

彼自身が闇の力で身に纏っている為、攻撃するときは闇属性になる。

 

拷問好き:EX

 

実はこう見えて苦しむ姿を見るのが大好き。その為拷問をするときは外道なことをする。ただし仲間にはやらない。(特にガルッチ。一度殺されかけた。)

 

凶運 :C

 

これについては不明。何やらタライが降ってくるだけであって、他は何も起こらない。笑い殺しにする気なのか…?

 

魔力強化:S

 

ガルッチと同様、物凄い魔力を底上げするため、大魔神以上の魔力になる。

 

武器 呪怨の大鎌 盾無し 防具 魔法・軽・中装備

 

 

ガルッチ「…何これ?」

ルッチ「プロフィールのような物かな?」

カレン「というか、小鳥さん達の方がスキル多い気がするんですが…。」

レイス「なんか関係ないものも入ってるのですが…。」

マルフォイ「それは良いがアル…お前以外とひどいな…。拷問好きとか思わなかったぞ?」

アルファス「バレちゃったぜ☆イタッ」

ガルッチ「何がバレちゃったぜだよ。この阿呆。だが、兄さんと僕って騎乗スキル高いな。最高はS++だし、しかも僕ってEXランクだしな…。」

ブレイズ「だが…一番驚いたのは…ノームだな。」

アビス「確かにそうですね。もしそうなりましたら、ブレイズさんお願いします。」

ブレイズ「おう、任せとけ。」

ノーム「まあ、念にいっとくが、今おいどんの怒りは最高潮だぞ?」

8人「!?」

ノーム「冗談じゃ。」

7人「(怖え…。)」

ガルッチ「ノームが言うと冗談に聞こえなくなるが…。」

ノーム「そういえばガルッチどんは冗談が通じないんじゃったな。すまんの。」

ガルッチ「いや、こっちこそすまん。」

 

ガルッチ「っておい、なんか追加スキルでたぞ…。」

ルッチ「どうなってるのこれ…。」

7人「さっぱり。」



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第2-2章 影の剣士と機械義腕の侍

-エレメントフェニックス本部 作戦会議室- -夜ノ刻-

 

ここはエレメントフェニックスチームの本部。発案者はロヴァス校長先生で、そして創立者がガルッチだった。そしてそのチームに入ったのが、ルッチ・アビス・レイス・ノーム・ブレイズ・マルフォイ・カレン・アルファスの8人が入り、現在9人がこのチームを持っている。

 

レイス「ただいまー。」

ノーム「レイスどん!無事でよかったぞ!」

ガルッチ「あー、ノーム。今レイスにさわらんほうが…。」

レイス「ヒャン♡」

ノーム「ど…どうしたんだレイスどん!」

ガルッチ「だから言ったのに…。」

ノーム「ガルッチどん、レイスどんに何が起きたのだ?」

ガルッチ「あーそれはだな…。」

 

 

ーー少年説明中ーー

 

 

ノーム「ふむ…。この触手が…レイスどんに気に入られているということか。」

ガルッチ「そういうことだ。他の皆は?」

ノーム「どうやら寝たようでな。おいどんが最後なんだ。」

レイス「あちゃー、ガルッチの飛行ですぐついたのに…。」

ガルッチ「まあ、仕方ないか。んじゃ僕は次の任務が来るまで、休んでるよ。」

ノーム「そうしてくれ。どうも疲れていそうだな。」

ガルッチ「ああ、何があったかは聞くなよ?」

ノーム「了解、副リーダー。」

ガルッチ「んじゃ二人とも、おやすみー。」

レイス&ノーム「おやすみー。」

 

そして、ガルッチは自分の部屋に戻るために、作戦会議室を後にした。

 

レイス「さてと、この触手ちゃんの名前を決めないと。」

ノーム「え?」

 

-エレメントフェニックス本部 ガルッチの部屋- -夜ノ刻-

 

ガルッチの部屋は和室だった。夏休みの時、風の大陸に行ったときに和の文化に興味を持つようになった。その為か、本棚には侍や忍者に関する本もあり、武術・忍術・妖術の基礎の本も置いてあった。ちなみに和室の部屋は2部屋で洋室が5部屋、そして、スイーツルームが2部屋となっている。スイーツルームは、カレンとルッチで、和室がガルッチとレイス、あとの5人は洋室になっていた。

 

ガルッチ「あー、結構大変だったな…。そいや、カレンがおいた香水って机の上に置いてあったんだな。」

 

机の上に置いてあったのは、妖術の基礎本と鎮静香水と書かれた小瓶があった。

 

ガルッチ「今後は、行く前に使っておこう。一時的でもなんでもいいし。」

 

そう言い、妖術の基礎本を本棚に戻し布団の中に潜った。お気に入りの猫耳フランと猫耳こいしと一緒に。

 

ガルッチ「…。おやすみ、フラン。こいし。」

 

 

-ガルッチの精神世界- -夜ノ刻-

 

深い眠りに落ちたと同時に精神世界に入った。

 

エミヤ「お疲れさま、マスター。」

ギル「お疲れのようだな、我が雑種。」

 

そこには料理を作ってるエミヤと、玉座に座ってワインを飲んでるギルガメッシュがいた。

 

ガルッチ「ジャックから聞いたぞ、何があったんだ?」

エミヤ「いやなに、ちょっとした言い争いでね。目玉焼きに醤油をかけた方が旨いというのに、ギルガメッシュは…。」

ギル「我はソースの方が美味だと思う。それで言い争いをしたのだ。」

ガルッチ「…。」

エミヤ「ちなみにマスターは、醤油をかけるのか?」

ギル「我が雑種はソースをかけるよな?」

ガルッチ「え?僕に振るの?」

エミヤ「さぁ。」

ギル「どっちなんだ!」

 

そんな急に、言われてもって顔をしていたがこう答えた。

 

ガルッチ「ごめん、二人とも。僕は塩をかける派なんだよ。」

ギル「何と言うことだ…。」

エミヤ「まさか第3勢力がいたのか…。」

ジャック「俺なら、オニオンドレッシングをかけるな。」

3人「え?」

ジャック「昔、目玉焼きにうっかり間違えてドレッシングかけちまってな。仕方ねえから食ってみると案外いけたぜ。」

ガルッチ「なるほど…失敗は成功の元か…。合わないやつでも試したら案外いけたってのもあるしな。」

ギル「だが、それでもソースが一番だ!それ以外は認めんぞ!」

エミヤ「いーや、醤油の方がいい。ソースは邪道と言っても過言じゃない。」

ガルッチ「というか、喋りながら料理って…スゲーな…。」

エミヤ「これでも、慣れているからな。料理は得意分野だ。」

ギル「まあ、こいつの料理は旨いと言うのは認めよう。しかし、目玉焼きはソースが…。」

エミヤ「何回も言うが、醤油が一番だ。」

 

ジャック「やれやれ、こりゃ朝まで続くぞ。」

ガルッチ「だな…。つうかさ、昔間違えてドレッシングにかけてしまったんだよな?」

ジャック「あ?ああ、そうだが?」

ガルッチ「本来ならなにかけようとしたんだ?」

ジャック「お前と同じ塩だ。」

 

意外にも仲間がいた。まあ、言い争いがこれって正直くだらなすぎると思うけどな。

 

エミヤ「ほら、出来たぞ。麻婆豆腐と炒飯だ。」

ギル「これはすまんな。」

エミヤ「ま、あの神父の麻婆豆腐より辛くないから安心しろ。」

ギル「もちろんだ。」

 

神父の麻婆豆腐?なんかあったのか?

 

ガルッチ「なあ、その神父さんの麻婆豆腐ってどんなやつなの?」

 

それを聞いたとたん、二人は凍りついた。あれ?なんか言っちゃあかんかったのか?

 

エミヤ「マスター、その…。聞きたいのか?あれは未知の領域だぞ?」

ギル「ああ、我ですら…ひどく寒気がするぐらいだ…。あれは地獄のような食い物だぞ?」

ガルッチ「へ?どゆこと?あとエミヤ、何で僕をマスターって呼んでるの?」

エミヤ「すまん、癖なのでな。んで続きだが、言峰神父という人がいてね。その人が作る麻婆豆腐が…。」

ギル「物凄く…辛いのだ。我ですら腹を壊したぞ。」

ガルッチ「ふーむ…。」

ジャック「…。」

ガルッチ&ジャック「逆に食いたくなったな。」

エミヤ&ギル「!?」

 

あまりにも無謀すぎる発言をしたためか、ギルガメッシュもエミヤも驚愕した。

 

エミヤ「しょ…正気か二人とも!死ぬぞ!?」

ギル「雑種共、馬鹿な事は言わん。やめておけ!」

ガルッチ「もしかしたら、僕が食ってた中でも一番辛いものになるかもしれない。だが!」

ジャック「俺は!いや、俺達は!」

ガルッチ&ジャック「その超激辛麻婆豆腐を食ってみせる!」

ギル「…。無謀すぎるぞ。」

エミヤ「仕方あるまい…。ギルガメッシュ、頼む。」

ギル「よかろう、フェイカー。」

 

そういうと、どこからか10パックの袋が現れた。

 

ギル「これが言峰神父が作ったと言われてる、禁断の麻婆豆腐だ。」

ガルッチ「あ、意外にも多いんだな。」

ジャック「へえ、本当に辛そうだな。」

エミヤ「無理する事はない。残してもいいから無理はするな。」

ガルッチ「ところで、エミヤさんとギルガメッシュ。」

ギル「なんだ。」

エミヤ「ん?」

ガルッチ「完食してもいいが…別に、10パック全部食っても構わんだろ?」

エミヤ「…さらっと私の死亡フラグの台詞と似てはいないか?」

ジャック「おーいガル。そろそろ食うぞ。」

ガルッチ「ああ。今行く。」

 

ガルッチとジャックが見た物は、本当に辛そうな赤色の麻婆豆腐だった。

 

ガルッチ「んじゃ、自然の恵みに感謝し…。」

ジャック「いただきます…。」

 

二人が一口食った瞬間…。

 

ジャック「…なんだ。拍子抜けだな。」

ガルッチ「確かに、これだったらまだ超煉獄ラーメンの方がまだ辛いと思うな。」

ジャック「そうか?俺は大魔神激辛カレーライスの方が辛いと思うな。」

ガルッチ「なにそれ、旨いのか?」

ジャック「無茶苦茶辛いぜ?俺ですら食うのに時間かかったしな。」

 

物凄い辛いはずの麻婆豆腐を平然と食べながら、自分が思った辛いやつの会話をしていた。

 

エミヤ「ば…馬鹿な。言峰神父の麻婆豆腐を…。」

ギル「平然と…食べてる…だと?」

エミヤ&ギル「こいつらの味覚…壊れているんじゃないのか?」

ガルッチ「あー、僕一度超煉獄ラーメンを食ってしまったせいなのか、辛いものが好きになってな。」

ジャック「俺は大魔神激辛カレーライスを食っていたから結構鍛えてるんだ。」

ギル「な…この我が…この雑種共に…震えている…だと?((((;゜Д゜))))」

エミヤ「お…恐ろしい。((((;゜Д゜))))」

ガルッチ「そういえばジャック、君は肉派?魚派?」

ジャック「断然肉派だな。ステーキにすりゃ旨いしな。」

ガルッチ「さすがドラゴンだな。僕は魚派だな。」

ジャック「へえ、剣士だから肉派かと思ったが。」

ガルッチ「意外か?これでも刺身の丼を食ったからな。風の大陸の寿司屋に言って食ってみたが、なかなか旨かったぞ?」

ジャック「なるほどな。肉食ならぬ、魚食だな?」

ガルッチ「まあ、野菜は食わんとな。」

ジャック「それは同感だ。」

 

はっはっはと笑いながら、麻婆豆腐を食べていった。そして…10パック全て完食。ジャックとガルッチの完全勝利。

 

ガルッチ&ジャック「ご馳走さまでした。」

 

二人が完食し終わった後には、エミヤとギルガメッシュは気絶していた。

 

ガルッチ「あれ?どうしたんだ?」

ジャック「もう食べ終わったぞ?」

 

返事がない…ただの屍のようだ…。っと言うのは冗談で食べきったことにより、二人は驚きのあまり気絶してしまった。

 

ガルッチ「…。まあ、静かになっただけでもよしとするか。」

ジャック「…そうだな。あいつらもようやく眠ったようだしな。」

ガルッチ「これで、君もようやく眠れるだろ?」

ジャック「ああ、ようやくだぜ…。だが、その前に。」

ガルッチ「もう消しておいたぞ。」

ジャック「サンキュー。そんじゃ、おやすみー。」

 

そして、ジャックも眠りにつき、静寂に還った。というか、精神世界で食事するってこと自体おかしい気がするが…まあいいや。

 

-EndofTheWorld軍本部 司令部- -朝ノ刻-

 

ロヴァス「では、ガルッチよ。次の任務のブリーフィングを始めようと思う。今から向かって欲しいのはこの基地。エルグランド・アーセナル基地じゃ。奴ら、今回の戦で何か動きを見せようとしている。そこで、お主はその基地に潜入し、何かしらの情報を手にして欲しいんじゃ。良いかな?」

ガルッチ「了解、校長。」

ロヴァス「それと、気をつけて欲しいんじゃが…ある伝令兵が、侍のようなやつに出くわし、瞬く間に全滅したって情報がある。」

 

詳しい情報だと、その人は人間で右腕が義腕となっていて、雰囲気からして侍のような感じがしたという。

 

ガルッチ「出来ることなら、戦闘は避けた方が良いんですか?」

ロヴァス「それはお主が決めよ。まあ、欲を言えば出来れば奴らの戦力を削りたいしの。」

 

期待に応えたいところだが、今の僕に勝てるかは微妙だった。しかし、それでもやってみようと思った。

 

ガルッチ「了解しました。それでは行って参ります。」

ロヴァス「うむ、無茶をするでないぞ?」

 

そして、ガルッチは司令部を後にし、エレメントフェニックスの本部へ向かった。

 

 

-エレメントフェニックス本部 ガルッチの部屋- -朝ノ刻-

 

ガルッチは、急いで自分の武器を取りに自分の部屋に戻った。いずれにしても、戦闘は避けられぬと判断したためである。ふと、机の上にスコープが置いてあった。隣にはそれに関する紙が書かれていた。

 

『次の任務に行くときこれを使ってくれ。ステータスウォッチャーΩとはちょっと違うけど、それを着ければ見るだけで情報とか出てくるから、活用してくれ。 byマルフォイ』

ガルッチ「…まあ、着けておくか。」

 

ついでと思って着けると、モニターが表示された。

 

『生態承認開始します……………………………完了しました。』

ガルッチ「最近の軍隊って、魔法系より機械系に頼るなぁ……。まあ文句は言わないがな。」

『はーい、元気にしてた?兄ぃや。』

 

その時、謎の少女であるミストの声が聞こえた。

 

ガルッチ「そ……その声って……。」

ミスト『うん、私よ。ミストよ。』

ガルッチ「もう僕のところには憑依系が多い気がするな………。」

ミスト『何かあったの?』

ガルッチ「いや、何でもない。とりあえず、何でこのスコープに取り憑いてるの?」

ミスト『うーん、取り憑くというより、意志がこっちに飛ばしたって言えば良いかな?』

 

ご都合主義ではなさそうだな。

 

ガルッチ「って事は、今度はこのスコープを…。」

ミスト『うん。でもこれ、ちゃんと名前があって、リアクターって呼んでるそうよ。』

ガルッチ「もう魔法界も近未来に入ったのかな?」

ミスト『気にしないの。それより、行くんでしょ?』

ガルッチ「そうだったな。急ごう。」

 

っというわけで、鎮静香水を使った後、任務にいった。

 

-エルグランド・アーセナル基地周辺- -昼ノ刻-

 

ガルッチ「結構遠かったな…。取り敢えず敵はどれ位か…。」

ミスト『10人くらいよ。』

 

その少なさで、ガルッチは驚愕した。

 

ガルッチ「ちょっと待ってミスト。10人?」

ミスト『うん。』

ガルッチ「内部と合わせて?」

ミスト『うん。』

 

ガルッチはおかしいと思った。なぜこんなに少ないのか、遠征に行ってるならまだわかるがここまで少なく警護する事はないだろうと思った。

 

ガルッチ「罠の可能性もあるし、幻術を使うか…。幻術『イリュージョン』。」

 

ガルッチとリアクターは影になり、潜入を始めた。

 

 

ーー10分後ーー

 

難なくその情報の書類を見つけ、脱出が完了した。

 

ガルッチ「おいおい、さすがに上手くいきすぎじゃないか?こうなりゃ心眼を使って見るしかない…ッ!?」

 

謎の殺気を感じたガルッチは、すかさずガードをした。

 

???「ほう、俺の剣術を防いだか。」

 

森の奥から謎の声が聞こえた。

 

ガルッチ「誰だ?見るからに敵ではありそうだな。」

???「まあな、お前さんが持ってる情報を返してくれれば命までは刈り取らねえ。」

ガルッチ「すまんな、その手は効かないぜ。とにかく姿を表せ。」

???「いいぜ。」

 

その森の奥から右腕が機械で出来ていて、腰には刀らしきものがあった。こいつが…あの侍…。

 

???「ほう、久々に見る目だ。あいつもその眼をしていたな。」

ガルッチ「あいつ?」

???「気にするな、ただの独り言だ。っと、自己紹介するぜ。俺はサムエル・ホドリゲスだ。サムと呼んでくれ。坊主。」

ガルッチ「坊主いうな、僕はガルッチだ。幻影の不死鳥と呼んでいる。これでも剣士だ。」

サム「なるほど、俺と同じ剣士ということか。」

ガルッチ「剣士っつったって、魔法剣士だがな。最近の魔法って機械に頼るのかな?」

サム「さあな、俺の場合は術だがな。」

ガルッチ「妖術とかか?」

サム「そういう感じでいいぜ。ああ、右腕は気にするな。」

ガルッチ「義腕って事か?」

サム「よく知ってるな。だが、ここでお喋りはここまでにしよう。ウルフ!」

ガルッチ「!?」

 

茂みの中から機械で出来た狼がガルッチを襲った。

 

ガルッチ「っく、凌げ!」

 

狼型ロボットの攻撃はガルッチの剣で当たらず、サムのところにいった。

 

ウルフ『スマナイ、暗殺失敗シタ。』

サム「気にするな。予想通りさ。」

ガルッチ「ミスト、奴の情報を!」

ミスト『サムエル・ホドリゲス。ブラジル出身ね。』

ガルッチ「へ?ブラジル?」

ミスト『いわゆる、異世界からきた転生者って事ね。』

 

異世界?転生者?夢じゃねえのかよ!?

 

ミスト『そこにいる狼型ロボットはLQ-84i。通称ウルフよ。この子も同様ね。』

ガルッチ「夢じゃねえんかよ。転生者と転生ロボットとか聞いたことねえよ。」

サム「いや、俺も始めは分からんかったが、徐々に納得していったぜ。」

ウルフ『マタコウシテ、サムト一緒二イラレルナラ、俺ハ構ワナイ。』

ガルッチ「僕だけ?僕だけ理解し切れてないのか!?」

ミスト『落ち着いて兄ぃや!来るよ!』

ガルッチ「くっ!」

 

サムの剣術を防ぎ、聖剣スターダストソードを抜き、居合い斬りを使った。

 

ガルッチ「重い、あの一撃…重いな…。」

サム「ほう、防いだあと居合い斬りでカウンターか。発想は悪くないな。だが踏み込みが少ない。」

ガルッチ「これでもまだ修行していたからな。未発達な技で悪かった。」

サム「面白いな、ガルッチ。敵の俺に謝るとは。」

ガルッチ「敵は敵でも礼儀はちゃんとするつもりだ。例外はあるがな。」

サム「なら、こういうのはどうだ!」

 

今度は手数で攻めてきた。だがこちらも応戦した。回転斬り、斬り上げ、横斬りなど色々とやった。

 

ガルッチ「ガードが高いな…サム。」

サム「お前もな。いい剣術だ。」

ガルッチ「そっちこそ、だが僕が使う剣はただ振るだけじゃあねえぜ!」

サム「!?」

 

サムの横斬りを避けた後のガルッチは、聖剣スターダストソードを投げた。すかさず避けたが隙を作ってしまった。

 

ガルッチ「そこだ!『雷鳴斬り』!」

 

稲妻を帯びた魔剣でサムを斬り上げた。手応えはあったが、傷は浅かった。

 

サム「ま…まさか剣を投げるとは思わなかったな…。曲芸じゃねえか。」

ガルッチ「これでも学生のときに剣舞をやってたからな。それが強化したってことになるな。」

サム「へえ、こりゃ殺すのは惜しいな。」

ガルッチ「そうか?君たちに取っては脅威になるんじゃあないのか?」

サム「まあな、だが今殺そうとは思わねえ。それと、魔法撃ってきな。俺の実力見せてやる。」

ガルッチ「いいだろ、最大火力の火属性魔法を食らわせてやる。『ギガフレアバーストストライク』!」

 

大きな炎の玉が現れ、サムに襲いかかった。しかし…、

 

サム「ここだ!」

 

なんと、炎の玉が斬られてしまった。それだけでなく…。

 

ガルッチ「なっ!?」

 

ガルッチの右眼まで斬られてしまった。あまりの痛さに右眼を押さえた

 

ミスト『兄ぃや!』

ガルッチ「ま…マジかよ。居合い斬りのリーチが長くねえか?」

サム「どうだ。これが居合い斬りだ。あの威力は申し分ないが、斬るとこが分かれば回避しなくても真っ二つに斬れる。」

ガルッチ「な…なるほど。そういう手もあるって事か…。(くそ、目蓋の修復出来たが、眼球の方は完全修復不可能か。)」

サム「さあ、どうする?片眼だけで戦えるか?」

ガルッチ「んなら、後ろを向いた方がいいぜ。」

サム「後ろ?ってしまっ!?」

 

影からナイフが現れ、腹部に深手を負わせた。

 

ガルッチ「終わりだ!」

サム「ぐ…。」

 

ここで斬ると思われたが、喉元のところで止めた。

 

サム「な…何の真似だ?」

ガルッチ「ここで引き分けにしよう。お互い準備不足もあったらしいしな。」

 

サムは少し驚愕したが、その後笑った。

 

サム「確かに…。今回俺が来たのはあんたを試しに来ただけだ。」

ガルッチ「どうかな?僕の剣撃は…。まだ修行中だが。」

サム「悪くはない。だがまだまだ伸びる。お前なら、まだその先へいける。それまでの間、俺は待ってる。」

 

サムは立とうとしたが、あの深手であまり立てなかった。

 

ガルッチ「ウルフさん、サムを。」

ウルフ『ワカッテル。イズレマタアイマショウ。』

 

そう言い、ウルフはサムを担ぎ上げ、何処かへいった。

 

ガルッチ「痛ってえ…。あの人の剣撃重いし、リーチが長えせいで右眼が痛え…。」

ミスト『ねえ、兄ぃや大丈夫?』

ガルッチ「右眼以外は何ともない。とにかく、帰るとするか。」

ミスト『念のために、ナビをするわね。』

ガルッチ「すまん。ミスト。」

 

そうして、聖剣と魔剣を鞘に納め、EndofTheWorld軍本部へ戻った。

 

-EndofTheWorld軍本部 司令部- -黄昏ノ刻-

 

ロヴァス「おう、今回も早く…ガルッチ!?」

ガルッチ「戻りました…。情報を手に入れてきました。」

 

入ってきた瞬間、ロヴァスは驚愕した。まあ無理もないか、右眼が斬られてしまったしな。

 

ロヴァス「お主…右眼が…。」

ガルッチ「すみません。ですがそのかわり、サムエル・ホドリゲスという侍に、深手を負わせました。」

ロヴァス「なんと、大したものじゃな。」

ガルッチ「奴は強いです。おそらく、戦場にもそういう奴らがいると思われます。」

ロヴァス「なるほどな。っとなるといよいよ…。」

ガルッチ「いよいよ…何ですか?」

ロヴァス「お主らの出番になるのう。」

 

お主らの出番…つまり戦場に行くことになるということになる。いずれにしても避けられないだろうとは思った。

 

ガルッチ「この事はみんなに伝えた方がいいですか?」

ロヴァス「うむ、是非そうしてくれ。」

ガルッチ「分かりました。」

 

そう言い、再び本部へ戻った。

 

-エレメントフェニックス本部 作戦会議室- -黄昏ノ刻-

 

ガルッチ「うん?なんかやけに暗いな…。ちょっと灯りをつけるか。」

 

『パチン。』

 

8人「誕生日おめでとう!ガル…ッチ?」

ガルッチ「…え?」

 

一瞬みんなは黙ってしまった。そして…。

 

ルッチ「ガルッチ!その眼どうしたんだ!?」

ガルッチ「え…。」

レイス「一体何があったの?」

ガルッチ「あの…。」

ノーム「ガルッチどん、まさか誰かに襲われたのか?」

マルフォイ「何で連絡をしなかったんだ!」

ブレイズ「誰なんだ!俺が敵討ちして…。」

ガルッチ「ちょっと…。」

アビス「これは酷い…。恐らく刀らしきもので斬られたということか。」

カレン「でも眼球は治せないよ…魔法眼球もまだ完成してないし。」

アルファス「どうすれば…。」

ガルッチ「…。」

8人「とにかく、一体何があったの!」

ガルッチ「その前に…人の話を聞けーーーー!!!!!」

 

ーー1分後ーー

 

ガルッチ「っつうわけ。正直右眼が斬られるとは思わなかった。」

ブレイズ「なるほど。そのサムって奴をぶっ飛ばせばいいんか。待ってろ、奴を…。」

ガルッチ「ブレイズ!そいつは駄目だ。」

ブレイズ「な…何でだ?」

ガルッチ「サムは僕との決闘を望んでる。だから僕自身で決着をつけないと意味がない。」

ブレイズ「だが…、」

ガルッチ「頼む!これは僕の戦いなんだ!自分のケジメは自分でつける。」

ブレイズ「…。」

 

ガルッチの意志は固かった。今度は勝つという意志が強かった。

 

ブレイズ「…わかった。」

ガルッチ「んで、この飾り付けはなんだ?」

ルッチ「今日は君の誕生日だよ。」

ガルッチ「あ…。」

 

任務のことですっかり忘れてた。そういえば今日だったな…。

 

レイス「もう、今日はめでたい日なのにこんな怪我をしてさ。」ペロッ

ガルッチ「ヒャッ///ちょっとレイス、何で怪我してる右眼を舐めるの!?」

レイス「なんとなくかな?」

 

それはそれで困るんだが…。

 

ノーム「すまんガルッチどん、今レイスどんは発情しているからさ…。」

ガルッチ「僕の為に我慢しながら待っていたということか。」

ルッチ「まあまあ、今回は祝おう。無事に戻ってきたことだし、誕生日パーティーを始めよう!」

 

まあ、今は無事に戻ってきた事だけでも祝おう。

 

 

ーー30分後ーー

 

その後、ガルッチは今後は僕らも戦場へ赴くことになると話した。

 

ブレイズ「いよいよ、って事か。待ちくたびれたぜ。」

アルファス「そうだな…。奴らの苦しいを見るチャンス…。」

ガルッチ「なんかやけに喜んでる奴がいるな。しかも若干1名恐ろしいこと言ってんだけど。」

カレン「まあいいんじゃない。」

ルッチ「そうだね。今後は戦場に行くことが多くなるし、全員無事に帰ってくることを祈るだけ!皆、武器を持ってる?」

 

皆は自分で持ってる武器を持った。

 

ルッチ「よし、武器を掲げよ!」

ガルッチ「我らエレメントフェニックスは!」

ブレイズ「火、水、風、土。」

アビス「氷、雷、光、闇、影から揃いし者達。」

レイス「ただひとり死ぬこともなく。」

ノーム「我らはこの場に誓う。」

カレン「この不死鳥の名を元に。」

マルフォイ「未来の為に命を捧ごう!」

アルファス「我らの力で…。」

9人「腐敗した世界を救い出さん!」

 

全ては、奴隷制度を行う者達を滅ぼす為に!

 

-to be continued-

 



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第2-3章 破滅を呼ぶ風とそれを知る妹

-始原の城-

2-2章の前書きと後書き書くの忘れてた…。

アラン「ど…ドンマイだよ。」
イリア「そうよ。とにかく、言いましょ?」

うん…っというわけで2-3章をどうぞゆっくりしていってね…。


-エレメントフェニックス本部 ガルッチの部屋- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「ふう、今日の任務すごい疲れた。」

???「お兄ちゃんお帰り。」

ガルッチ「ただいま。ミライ。」

 

ガルッチが帰ってくると、いつも通りミライが出迎えてくる。この子は僕が捕まえて捕虜としているけど、傷つけるつもりはなかった(逆に風呂場の時に狙われているけど…。)。だからと言って性的欲求の為に犯す訳にはいかなかった。でも、この子は敵の情報を持っているという事実もあり、逃がす訳にもいかなかった。

ではどうするか。それなら僕自身が監視し、敵の情報を割りだそうと思った。事の発端は僕らにとっての初陣の刻であった。

 

-刻は初陣まで戻る…。-

 

-マルスゴルド山岳地帯- -夜ノ刻-

 

その頃のガルッチとレイスは奇襲攻撃の為にルッチ達と別行動をしていた。深い森を抜けた先には、敵の本拠地の真下に出た。

 

ガルッチ「見つけた。どうやらここらしいね。」

レイス「本当に大丈夫なの?右眼が見えないじゃないの?」

ガルッチ「まあね。でも心眼の修行していたおかげで右眼が無くても、心眼で見えるようにしたんだ。」

レイス「そんな修行をしていたんだ。てっきり黙想をしていたと思った。」

ガルッチ「端から見たらそう見えちゃうな…。とにかく、ここの総大将は…って何!?」

レイス「どうしたの?」

ガルッチ「…総大将が…女の子?」

レイス「え?嘘でしょ?」

ガルッチ「僕だって嘘だと信じたい…。でも心眼はあの子が総大将だって言ってるし…。」

レイス「んじゃどうするの?」

ガルッチ「レイスはここで総大将以外の敵達を撃ち抜いて欲しい。僕は飛び降りて総大将のところに行く。」

レイス「分かった。無理はしないでね。」

ガルッチ「んじゃ頼んだよ!」

 

そう言いガルッチは崖から降り、奇襲攻撃を始めた。

 

敵兵「な!?敵襲だと!?一体何処か…ガハッ!」

 

敵が喋り始めた刻にはもう手遅れ。ガルッチの剣の餌食となった。

 

ガルッチ「おそらくあっちだな。というかお前ら邪魔!煉獄と猛毒の業火に狂い悶えるがいい!喜びでな!『ヒドラの息』!」

 

紫の炎が燃え上がり、一瞬にして近くの炎にいた敵は猛毒で苦しみながら燃え尽きた。

 

伝令兵「報告ですミライ様!敵の奇襲攻撃が!」

ミライ「そんな!奇襲攻撃なんて予想してなかったわよ!?」

伝令兵「このままでは我々の敗北です。どうか『破滅を呼ぶ風』の一人であるあの人を…。」

ミライ「それは駄目だよ!お姉ちゃんは忙しいし、そっちに行ったら取られちゃうわ!」

伝令兵「一体どうすれば…。」

ガルッチ「『破滅を呼ぶ風』?どういう事だ?」

 

そこが、ガルッチとミライとの出会いだった。最初は敵同士だった為、ミライは剣を持ってガルッチに向かった。

 

ガルッチ「甘い!」

 

しかし、ガルッチの剣撃でミライの剣は吹き飛んでいった。

 

ミライ「な…なんなの…この人。」

ガルッチ「出来れば降伏してもらいたい。これ以上痛い思いをさせたくないんだ。」

伝令兵「ミライ様…。」

ミライ「私も…まだまだ未熟って事ね…。」

 

そこで手を上げて降伏の印を出した。

 

ガルッチ「よかった。そこの伝令兵!」

伝令兵「あ、はい!」

ガルッチ「他の敵達に伝えろ。総大将は降伏したと。」

伝令兵「りょ…了解しました。」

 

そうしてこの初陣は初勝利を迎え、ミライを拘束して、エレメントフェニックスの本部に戻った。

 

-エレメントフェニックス本部 作戦会議室- -夜ノ刻-

ミライ「んで、私をどうするの?乱暴にして情報を聞き出したいの?それとも、私の目の輝きが消えるまで犯されるの?エロ同人誌みたいに!」

ガルッチ「いやなぜそうなる。アルは拷問のスペシャリストだから何とも言えんが…。勝手にそんなこと言うなよ…。」

アルファス「良いんだぜ?痛い目にあいたいなら…ゴフッ!」

ガルッチ「歩く拷問は黙ってろ。」

8人「(・・;)」

 

毎度毎度、アルファスの拷問好きは困ったものだと呆れながら思った。

 

ルッチ「ま…まあ、とにかく僕たちは少なくとも何もしないから安心して?」

ミライ「性欲の塊の貴方に言われて…ッヒ!?」

レイス「ガルッチ!今は抑えて。」

ガルッチ「す…すまん。兄さんを侮辱されると我慢出来ないからさ…。」

マルフォイ「しかし、誰が監視する?」

ガルッチ「…まあ捕まえた本人だし、僕がやるよ。」

アルファス「いいのか?俺を預けなくても。」

ガルッチ「君に預けるとロクなことがないからな。とにかく、僕がやるよ。情報とかも僕に任せて。兄さん、良いかな?」

ルッチ「無理は…するなよ?」

ガルッチ「ありがとう。そんじゃ…君、こっち来い。」

 

そしてガルッチは、ミライを連れて作戦会議室を後にした。

 

-エレメントフェニックス本部 ガルッチの部屋- -夜ノ刻-

 

ミライ「どういう事?」

ガルッチ「何が?」

ミライ「何で私をここに連れてきたの?」

ガルッチ「さすがにこういう子に拷問とか可哀想だし、牢獄なんて言語道断。それで僕の部屋にしたんだ。」

 

ミライは少し驚愕したが、その後ニヤリと笑った。

 

ミライ「それじゃ私を犯すの?情報を聞き出すために調教するのかしら?エロ同人誌みたいにさせるのかな?お兄ちゃん。」

ガルッチ「だからどうしてそういう発想が出てくる。あとお兄ちゃんは…もういいやそれで。」

 

さすがに何度もお兄ちゃんとか呼ばれたらもうどうでもよくなってしまった。もうこれは慣れだなと少し赤くなりながら思った。

 

ミライ「お兄ちゃん、もしかして女を知らない方?」

ガルッチ「何それ…誘ってるのそれ。」

ミライ「私を逃がしてくれたら良いことしても…。」

ガルッチ「それは駄目。」

ミライ「いきなり即答!?」

ガルッチ「その代わり…だ。任務以外の事は一緒にいてやる。情報とかは一緒にいるときだけでいい。」

ミライ「それってお風呂のときも?」

ガルッチ「あ…。」

 

そういえばここに風呂場があったな。何故か露天風呂何だが…でもそこからみる夕日とか月とかが綺麗だから気に入ってるけどね。でもこの子と入るって事は…、いやまあ…仕方ないか…。

 

ガルッチ「ま、まあ、別にいいよ?露天風呂だけど。」

ミライ「そうなんだ。一度入ってみたかったの。」

ガルッチ(この子に敵の情報を手にするのに時間がかかる気がするな…。あと僕の精神的に耐えられるかどうか…勝負どころだなこりゃ…。)

 

-そして現在に戻る-

 

そういう訳で今しばらくはここに住まわせてるってことになる。これでも心を読み取ろうと心眼強化をしているが、一向に読めなかった。難しいものだなとガルッチは思った。

 

ミライ「それにしても、随分遅かったわね。」

ガルッチ「そっちの方の妨害とか多かったからな。というか、レイスったら触手を飼ってるのに今度はネバネバスライムを飼いたいとかいうからびっくりしたよ…。」

ミライ「あのお姉ちゃん触手飼ってるの!?」

ガルッチ「うん、レイスが囚われたときに触手に気に入られてね。つうかあそこの捕虜収容所って触手と性欲が高い野郎も…いやもう言わないで置こう。(思い出したくねえ…。)」

ミライ「…私達の軍隊って、変態しかいないの?」

ガルッチ「こっちなんてまともな人が4名とは言えあんまいねえよ…。」

ミライ「意外とそっちも大変なのね…。(-ω-;)」

ガルッチ「お互い大変っぽいな。」

 

まあ今じゃ、自分達の軍隊やら世間のことを話していた。いわゆる愚痴だね。

 

ミライ「ところで、お兄ちゃんの右眼に着けてるのって…。」

ガルッチ「あーこれ?兄さんが眼帯をくれたんだ。」

 

実は任務に行く前にルッチは、右眼を失ったガルッチの為に眼帯を作ってくれたのだ。

 

ガルッチ「少しは男っぽく見えているかな?」

ミライ「それでも十分男らしいよ。でも何で?」

ガルッチ「なんか僕、男の娘っぽいって言われることが多いんだよね。しかもなんか野郎が付き合ってくれとか言い出すから絶句してしまうぐらい驚いたよ。知ってて言ってるのか天然なのか分かんねえよ。」

ミライ「そ…そうだったんだ。」

ガルッチ「挙げ句の果てには、パンツ姿で『やらないか?』とか言い出したから1000発殴りつけたよ。」

ミライ「お兄ちゃんって、ロクなことしかあってないわね。何だか同情したくなる。」

ガルッチ「まあこれで、少しは男っぽくはなったかもな。」

ミライ「でもその右眼、誰にやられたの?」

ガルッチ「おそらくそちらの軍に所属しているサムという侍だ。」

ミライ「え?あのサムおじちゃんにあったの?」

ガルッチ「へ?」

 

この子サムの事を知っているのかと驚いた。

 

ミライ「事情はお風呂に入りながら話そ。」

ガルッチ「あ、ああ。そうだな。」

 

今なら敵の情報を聞き出せるんじゃないかと胸を高鳴らせながら風呂場にいった。

 

-エレメントフェニックス本部 ガルッチの部屋 露天風呂- -夜ノ刻-

 

ガルッチの露天風呂はどういうわけかレイスの露天風呂にもつながっていた。そのため出会うこともしばしばである。今回は…。

 

レイス「あ、やっほーガル、ミライちゃん。」

 

やっぱりいた。というか胸と下辺り隠してくれ、なんか意識的にみちゃうじゃんか…。

 

ミライ「ねえお兄ちゃん、タオル取ればいいのかな?」

ガルッチ「いやダメだからね!?」

 

さすがにそれだけは勘弁して欲しかった。ただ何故かドキっとした。少し膨らみのある胸がチラッと見えてしまったからだ。

 

ガルッチ「ってレイス!君まさか、風呂場にも触手を持ち込んでんの!?」

レイス「あ、遂にバレちゃった。」テヘッ

ガルッチ「てへじゃないよ…。まあいいか。」

 

さすがにツッコみまくると精神的に疲れてしまうかも知れないのでここで止めた。

 

レイス「別に入っていいよね、リリスちゃん。」

ガルッチ「え、リリスちゃんって、その触手の名前?」

レイス「うん。この子の正式名称は『サキュバス=テンタクルス=リリス』っていって、文字通りサキュバスの近くに生えてる触手なの。最近サキュバスの数が減ってきたせいでこの触手も減ってきてしまったの。」

ガルッチ「なるほど、アニムの洞穴の近くにある触手がそうだったのか…。」

レイス「サキュバス狩りが始まったからね。どうにかしないと絶滅しちゃうからね。」

ミライ「ねえお姉ちゃん、その触手触っていい?」

ガルッチ「ちょ、ミライ!?」

レイス「いいよ、リリスちゃんもいい?」

 

触手はこくっと頷いた。これ…心を通い合ってるよね。触手さえ通い合えるレイスってある意味凄いと思った。

 

レイス「いいって、今そっちに行くね。」

ガルッチ「なにこの雰囲気…。とりあえず僕、頭洗わないとな。」

 

っといい、ガルッチはシャワーを浴びていた。

 

ミライ「へぇ、触手ってこんな感じなんだ。ウネウネしていて、まるで蛇みたい。」

レイス「でもこれヌルヌルしてるでしょ?」

ミライ「うん…。何だか触ってるだけでドキドキしてきた…。」

ガルッチ「…。(まさかとは思うけど、変なことしないよね…。)」

レイス「なんでもこの触手は、あなたの好きな匂いをだして興奮させる仕組みになってるそうなの。いわゆる媚薬と似たようなものかしらね。」

ミライ「あれ?何だかここがムズムズしてきた。」

ガルッチ「え?」

 

一瞬ガルッチの手が止まった。まさかレイス、その触手を使わないよね?

 

レイス「あら?小さな女の子なのに、こんなに濡れちゃってるのね。しかも顔もエロく見えてきたわ。」

ガルッチ「おいレイス、何しようとしてるの?」

レイス「なにって、触手p…」

ガルッチ「やめい!ストップ!刻を止まれ!これ以上はやらせないぞ!」

レイス「そういいながら、貴方のそれも勃ってるじゃない。」

ガルッチ「な…違っ!?」

ミライ「やっぱり、我慢していたのね。」

ガルッチ「ミライ、なんか近づいてきてないかい?しかも顔が…なんか…。」

ミライ「ウフフ…。」

 

この時ガルッチは思った。これは犯される…、さすがにそれはまずい。そう思い、咄嗟に覚えたある妖術を使った。

 

ガルッチ「許せ、ミライ。妖術・絶ノ術『性欲断念』!」

 

水のような物がミライにかかり、何だか目が覚めたような顔をしていた。

 

ミライ「あれ?お兄ちゃん、私何してたんだろう。」

ガルッチ「よかった、成功した。」

レイス「あら。貴方、妖術覚えたの?」

ガルッチ「本読んでたからね。読んでなかったら犯されてた…。」

ミライ「確か触手に触ってからの記憶が…。」

レイス「残念。もうちょっとでガルッチのアへ顔が見れたのに…。」

ガルッチ「おいレイス、これ以上は勘弁してくれ。今回は重大な話をするためなんだからさ。」

ミライ「そういえばそうね。とりあえず入りましょ?」

ガルッチ「うん、そうだね。」

レイス「あ…邪魔しちゃったのね…ごめんなさい。」

ガルッチ「ほらレイスも入れよ、一緒に聞こう?」

レイス「う…うん。」

 

っといい、3人は露天風呂に浸かった。

 

ガルッチ「ふう、それで、僕の右眼を斬ったサムってどんな人なの?」

ミライ「サムおじちゃんはね、『破滅を呼ぶ風《ウィンズオブデストラクション》』の協力者であり、その人達の知り合いなの。」

レイス「その人達、何人いるの?」

ミライ「うーん。3人いるよ。」

 

3人…サムを入れて4人と戦うのか…。

 

ミライ「その中で唯一知ってるのは、ミストラルお姉ちゃんなの。」

ガルッチ「ミスト…うっ!」

 

ミストラルと聞いた瞬間、謎の頭痛が走った。何なんだ?この感じ…、どこかで聞いたことあったのか?

 

ミライ「お兄ちゃん?大丈夫?」

ガルッチ「だ…大丈夫だ。続けて、そのミストラルって人。」

ミライ「うん。ミストラルお姉ちゃんは、私に優しくしてくれた人なの。厳しいところもあるけど、理想と私の為に戦っている。他の人に言われたらドSって言われてるけど、そんなこと気にしないわ。」

レイス「ドSって、まるでカレンみたいね。」

ガルッチ「他に情報とかある?」

ミライ「そういえば、ミストラルお姉ちゃんはサイボーグだった気がする。」

ガルッチ「サ…」

レイス「サ…」

 

サイボーグーーー!?

 

ガルッチ「何その近未来!まさか他の2人も!?」

ミライ「うん。おそらくそうかも。」

レイス「これはまずいわね。サイボーグ相手は予想外だわ…。」

ガルッチ「んじゃあ、サムもそうなのか…。」

ミライ「ううん。サムおじいちゃんは右腕が義腕だけで、人間そのものよ。」

ガルッチ「そ…そうか…。」

 

だが問題はサイボーグ…。ミライが言うのが本当なら、おそらく苦戦を強いられるに違いない。

 

ミライ「ねえお兄ちゃん達…。」

ガルッチ「うん?」

レイス「何?」

ミライ「お願いがあるの…。」

ガルッチ「見逃しては無理だからね。こっちだって必死だから。」

ミライ「そうじゃないの。ミストラルお姉ちゃんを…破滅を呼ぶ風の人達を…殺さないでほしいの!」

ガルッチ&レイス「…。」

 

一瞬ガルッチとレイスは黙った。でもそれだと…。

 

ミライ「もちろんただでなんて言わない。私を犯してもいいわ!お兄ちゃん達が好きなだけ犯してもいいからお願い!なんでも聞いてあげる!だから…。」

 

ミライは涙声になりながらもお願いをした。その結論は…。

 

ガルッチ「あの…それは駄目だよ。」

ミライ「え?私のお願い…聞いてくれないの?」

 

ミライはもう泣き顔になっていたが、ガルッチはただ微笑み…、

 

ガルッチ「そうじゃない。僕が言いたいのはなんでも聞くってところを駄目だって言ったんだ。」

ミライ「それじゃ…。」

レイス「貴方のお願い、聞き入れたわ。説得は無理だし、もしかしたら殺しちゃうかも知れない…。でも、ミライ。」

ガルッチ「僕らは必ず、出来る限り殺さないようにする。捕虜と言う名の保護をするから、安心して。」

ミライ「お兄ちゃん…。お姉ちゃん…。」

 

ミライはそのまま泣き崩れ、レイスの豊満な胸に抱き付いた。

 

レイス「よしよし、辛かったのね。」

ガルッチ「ミライ、ミストラルを殺さず、必ず生きて、会わせてあげるね。」

ミライ「うん…。」

 

さてと…。

 

ガルッチ「みんな、いくら何でも盗聴はないんじゃあないの?」

???「Σ( ̄□ ̄)!」

 

脱衣所のところから誰かがいたということを感じ取ったガルッチは扉の前にいった。

 

ガルッチ「全く、兄さんも。何でみんな揃って来てるんだよ。」

6人「えーっと…。」

ルッチ「み…みんなガルッチとその子が兄妹関係になっていて、忘れてるんじゃないかと心配して…つい…。」

ガルッチ「おい、さすがに傷つくぞ…。それより兄さん。」

ルッチ「うん。わかってる。ミライさん、どうか僕らに任せて下さい。破滅を呼ぶ風の人達を、出来る限り殺さないようにします。」

レイス「そうよ。私達の目的はあくまでTheWorldの時代を終わらせるだけ。でも貴方のお願いなら、完全ではないけど…必ず保護してあげるわ。」

ガルッチ「だからさ、…その…笑って?その方が良く似合ってるから。」

 

っと、少し恥ずかしながら、手を差し出した。今僕とミライとレイスは全裸何だけどな…。

 

ミライ「…うん。ありがとう、お兄ちゃん。」

 

ミライはガルッチの手を取った。

 

マルフォイ「さすが、ロリコン。扱い慣れてるな。」

 

っと、雰囲気ぶち壊したマルフォイはそのまま5人に引っ張られてガルッチらを後にした。

ミライはそのチャンスを見計らったのか、ガルッチを引きミライを挟んだ状態になった。

 

ガルッチ「な!?ちょ、ミライ!?」

ミライ「えへへ、ちょっとしたお礼に私を犯してもいいよ?」

ガルッチ「で…でも…。」

 

っと戸惑っていると同時にレイスはガルッチを抱きしめた。

 

レイス「私からも…お願い♡」

ガルッチ「ッ~~~~~~!!!」

 

せっかく落ち着いたはずなのに、豊満な胸と小さな体が体に当たってしまい、前より心臓が激しく高鳴った。そして…。

 

ガルッチ「し…仕方ない…。とにかく、今あがって、…布団のところで…しよ?」

ミライ「うん。」

レイス「貴方の布団で?♡」

ガルッチ「うん。もう今夜は寝かさないからな。覚悟しろよ2人とも。」

 

その後3人は激しく、滅茶苦茶セッ◯スした。

 

エミヤ(やれやれ、結局こうなるのか…。全く、ガルッチも女難の相のスキルがあるのか?)

ギル(よいではないか。多くの女を抱いて眠る。まさしく愉悦と言うものだ。)

ジャック(まあ、今後も犯され続けるだろうな。特にフランとこいしという子らにな…。)

 

-to be continued-




-???-

???「ようやくお目覚めか?サム。」
サム「ああ、おかげさまでな。」
???「しかし、お前さんが重傷を負うとは初めてだな。」
サム「おそらく雷電のやつよりも凄いやつだと思うぜ。」
???「ジャック・ザ・リッパーか。懐かしいな。」
サム「ジャック、今頃どうしてるかな?」
???「さあな、どんどん斬りまくってるだろうな。」
サム「そうかもな。ところであの嬢ちゃんは?」
???「まだ戦場にいるだろう。応戦に行くか?」
サム「悪い、俺少し鍛錬しなきゃならねえ。」
???「ほう、珍しいな。」
サム「約束をしたからな。今度は万全なときに全力で戦おうってな。」
???「なるほど。」
サム「しばらくは無益な殺生をしない。俺にとっての有益は…やつに勝つこと。ただそれだけだ。」
???「そうか。それじゃしばらくは手伝えないということか。」
サム「すまないな、モンスーン。」
モンスーン「気にするな。サンダウナーには伝えておく。」
サム「そうしてくれ。それじゃ、生きていたらまた会おう。」
モンスーン「ああ、じゃあな。サム。」


モンスーン「…。あのサムを重傷まで追い込んだ奴…か。お前の本能を見定めてもらうぞ…ガルッチ。」


※2-4章に続く…。


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第2-4章 フランスの冷たい突風と呼ばれた女

-色欲の丘 EndofTheWorld軍- -暁ノ刻-

 

ガルッチ「っと言うわけです。今更ながらこんな事言って申し訳ありません。」

ロヴァス「ふむ、つまり破滅を呼ぶ風の幹部達を生け捕りにしたいということか。」

レイス「私達、あの捕虜と約束したんです。どうか…。」

ロヴァス「儂は構わん。お主らがやることに口出しはせんよ。」

ガルッチ&レイス「ありがとうございます!」

ロヴァス「さて、もうすぐ日の出じゃ。そろそろ戦場に行った方がよいじゃろ。」

ガルッチ「分かりました校長。」

 

そうしてガルッチとレイスは本陣を後にした。だが出るときにカレンが待っていた。

 

カレン「ちょっと、今回は私も一緒に行ってもいいかしら?」

ガルッチ「あれ?カレンは確か前線に行ったはずじゃ。」

カレン「さすがの私でもあなたと一緒にいないとつまらないわ。マルフォイとノームは防衛に入るからね。」

レイス「そういえばそうね。いいわ、伏兵だけど良いかしら?」

カレン「それで良いわ。まずどこに行くの?」

ガルッチ「今回は森がないけど、サキュバスの洞穴を見つけたんだ。そこに行こうと思う。」

カレン「分かったわ。行きましょう。」

 

ちなみに前線にいるのはルッチとブレイズとアルファス。前線でサポートしているのがアビスだけだった。防衛にはマルフォイとノーム。そして伏兵はガルッチとレイスに新たにカレンも加えて9人バラバラに行動していた。

 

前線…。

 

EndofTheWorld軍の兵力数は約6700人に対してTheWorld軍の兵力数は90000人という、言わば劣勢の状態だった。しかし…。

 

ブレイズ「燃え尽きるがいい!!『ドラゴンズフレア』!」

ルッチ「この閃光を持って、ここに散りなさい!『シャイニングファルコンスラッシュ』!」

アルファス「フハハハハ!俺の闇に苦しめ!『ダークネスハンド』!」

 

炎の竜と光の刃と闇の手によってほぼ返り討ちにされた。

 

敵兵「何なんだあいつら!?」

敵兵「俺達の魔法防具でも意図もたやすく破ってきてるぞ!?」

副将「慌てるな!奴らは所詮子供同様。数で押せば我らが…。」

アルファス「そいつは無理な相談だな。『首切り』!」

 

副将が倒れたことにより、近くにいた敵兵は逃げ出した。

 

ブレイズ「逃がさん!『ボルケーノ』!」

 

逃げだそうも、結局は彼らの餌食になってしまった。

 

ルッチ「討伐数295人。そっちは?」

アルファス「670人。ブレイズは?」

ブレイズ「ざっと1200人かな?」

ルッチ「うーん…もうちょっと倒さないとね僕…。」

アルファス「こりゃ負けてられねえ!ガルッチ達が終わる前に急いで倒さねえと…。」

ブレイズ「どうしたお前達、俺を倒せば良い出世コースに入るぜ。」

 

もはや敵達に取っては死にに行くようなものだと思ったが、ブレイズの挑発により大軍が押し寄せてきた。

 

ブレイズ「他の兵士は撤退させておけ!大技繰り出すからな。」

伝令兵「承知!撤退だー!」

 

今まで戦っていた兵士は信じてますと言い残し前線から離れた。

 

ブレイズ「さあて、この技を…。」

ルッチ「もらった!『シャイニングバーストエクストリーム』!」

 

複数の閃光が大軍を襲いかかり、絶命した。

 

ブレイズ「おいおいリーダー!俺の獲物だぞ!?」

ルッチ「ごめんね。こっちも負けてられないから。」

 

アビス「無理はするな。『スタミナヒーリング』!」

 

アビスは思った。もうこれ競い合ってるだろと…。

 

-サキュバスの洞穴- -朝ノ刻-

 

一方ガルッチ達は…。

 

ガルッチ「ここだ…。」

カレン「何だか変なにおいがしますわね。」

レイス「ねえガル。本当に大丈夫なの?」

ガルッチ「安心しろ。ここの洞穴が醸し出す雰囲気からして、知ってる。行こう。」

 

2人は心配しながらガルッチの後を追いかけた。

 

サキュバス「あら?ガルッチなの?」

ガルッチ「お、ミレアか。久しぶりだな。」

レイス「知ってるの?」

ガルッチ「ああ、元々は人間だったけど今じゃサキュバスとして生きてるからね。」

 

サキュバスのミレアは3人に近づいた。

 

ミレア「どうしたの?女の子2人も連れてきて。あとその右眼どうしたの?」

ガルッチ「TheWorld軍と戦争しているんだ。奇襲するためにちょっとここを通りたかったんだ。それと右眼は気にしないで。」

ミレア「そうなんだ。何か手伝えることはないかしら。」

ガルッチ「んじゃあ、アニムさんに伝えて。必ずこの戦争を終わらせるから応援してくれって。」

ミレア「うん。女王様に伝えるわ。頑張って、みんな。」

 

ミレアは女王に報告しに王室に向かった。

 

ガルッチ「こっちだ、急ごう。」

 

-???- -黄昏ノ刻-

 

サキュバスの洞穴から出て、途中に出くわした山賊達を倒し、敵陣に突っ込んだガルッチ達。

しかし、敵陣に入るとなぜか黄昏になっていて、しかも景色が変わっていた。

 

ガルッチ「な…なんだここ?」

レイス「私達、敵陣に入ったよね?」

カレン「ここって…結界なの?」

 

ガルッチ達が戸惑うと色気のある女性の声が聞こえた。

 

???「待っていたわ。ラーク・バスター・ガルッチ。そしてその仲間たち。」

 

目の前にサイボーグ姿の女性が立っていた。

 

ガルッチ「ミスト、スキャンして。」

ミスト『うん、………出たわ。彼女はミストラル。どうやらサムと同じ転生者ね。』

ガルッチ「こいつもかよって、あんたがミストラルか。」

ミストラル「あら、私のことを知っているのね。嬉しいわ。」

ガルッチ「そいつはどうも。」

ミストラル「それにしても驚いたわ。ガルッチって坊やなのね。てっきり色気のある男かと思ったけど。」

ガルッチ「期待外れで悪かったな。14歳の少年で。しかし君の血統はなんだ?」

ミストラル「私はアルジェリア生まれよ、フランスの血も半分持ってるの。」

 

ガルッチは関心した。こんな姿でも混血がいるんだと。

 

レイス「ガルッチ、ねえ。」

ガルッチ「まだ戦っちゃだめ。カレンもな。」

ミストラル「それにしても、あなた似てるわね。あの人と。」

ガルッチ「あの人?誰だ?」

ミストラル「ジャック・ザ・リッパーと呼ばれた雷電と。」

ガルッチ「雷電?」

ミストラル「リベリアの少年兵で、殺戮の天才と呼ばれた男よ。」

ガルッチ「雷電は知らないが、ジャック・ザ・リッパーと似てるってところは否定出来んな。これでもかという位、いろんな奴らを殺した。…信じたはずの人も殺した。」

ミストラル「あら、意外と似ているわね。」

ガルッチ「一体どこが…。」

ミストラル「私は…。」

 

その声はまるで思い出したかのような声をした。

 

ミストラル「家族もなにもかも失った。」

ガルッチ「…。気の毒に、その後どうしたの?」

ミストラル「同情してくれたところで悪いけど、ぶち殺したわ。」

ガルッチ「!?」

ミストラル「犯人をね。それで気づいたの。私にも人を殺す才能があると…。」

 

ミストラルは話を続けた。聞いてるときに謎の音が聞こえた。

 

カレン「ガル、何かくるわ。」

ガルッチ「襲ってきたら倒せ。いいな。」

 

レイスとカレンは頷いた。

 

ミストラル「PMCという職業は天職だったわ。いろんな戦争に赴きたくさん殺したの。」

ガルッチ「転生する前の話か?」

ミストラル「ええ、でもね。退屈だったの。理想や使命がなかった私には、ただ仕事をこなすだけ。」

ガルッチ「羨ましかったのか?理想と使命を抱いた人達に。」

ミストラル「もちろんよ。そんな時あの人に出会った。彼が理想をくれたの。」

 

話をしている内に小型ロボットが回りにいた。そして一体の小型ロボットがガルッチい襲いかかったがレイスの短剣で防いだ。

 

ガルッチ「その人はどうなったんだ。」

ミストラル「転生して以来会ってないからどうなったのか分からないわ。でもあなたに聞きたい事があるわ。理想はある?」

ガルッチ「理想…か。」

 

そういえば考えたことがなかった。ミストラルと同様任務をこなしてるだけで理想はなかった。

 

ミストラル「その顔じゃ、理想がないのね。」

ガルッチ「ああ、だが守りたい人ならいるかな?」

ミストラル「ふーん、誰かしら?」

ガルッチ「ルッチ兄さん。僕に取って大切な家族であり、守りたい人だ。」

 

小型ロボットを撫でていたミストラルは一つの手を踏み、二つの手を引き剥がした。

 

ミストラル「くだらない…わね。」

ガルッチ「そうかもな。でも守ると決めたんだ、僕を刃となりて敵を斬り裂く。少なくとも僕はそう思う。」

ミストラル「ふーん。」

 

手が一つだけになった小型ロボットは必死に抗ったがミストラルに踏み潰された。

 

ミストラル「貴方の事が気に入ったかも知れないわね。ガルッチ。」

ガルッチ「そいつは光栄だな。」

レイス「ちょっと、ガルッチは渡さないわよ?」

カレン「ここまでは黙って聞いてましたけど、これ以上は駄目ですよ。」

ミストラル&ガルッチ(なにか勘違いされてる気がする…。)

ミストラル「まあ良いわ。貴女達が敵である以上…、死んでもらう!!」

 

そのとたん、小型ロボット達がミストラルに纏わり付き自分たちの手をミストラルに着けていった。

 

ガルッチ「一体何が…。」

カレン「ガルッチ、最初私が戦って良い?」

ガルッチ「え?何でまた?」

カレン「あのスタイルがムカつくからよ。レイスのスタイルはまだ許せるけど、あれはOUTよ。」

ガルッチ&レイス(意外と気にしてたのね…。)

レイス「それじゃ私がカレンの次で良い?」

カレン「良いわよ。」

ガルッチ「僕が最後かよ…。まあいいか。頼んだよ、カレン。」

カレン「任せなさい。」

 

ガルッチとレイスはその場から離れ、カレンとミストラルの戦いを見ることになった。ミストラルの武器は小型ロボットの手で作った槍のような棒を持っていた。

戦いが始まると同時にステータスウォッチャーΩから曲が流れてきた。

BGM a stranger i remain (maniac agenda mix)

 

ミストラル「おいで、私が調教してあげるわ。」

カレン「その言葉、そっくりそのまま返してあげるわ!」

 

カレンの先制攻撃が始まった。カレンの槍がミストラルの腹部に狙ったが棒のような物が防いだ。

 

カレン「なんなのその嫌らしい武器。」

ミストラル「エトランゼっていう槍よ。これでも鞭にもなれるから。」

カレン「何それ、卑怯にも程があるわよ!」

 

と言いつつ、もう片方の手に鞭を持ち、ミストラルの足を引っ張った。

 

ガルッチ「自分で言って自分でやるかな普通。」

レイス「(^-^;)」

 

その後打ち合いが始まった。というより、打ち合いしながら悪口を言っていた。

 

ガルッチ「カレン…仮にもあんたは貴族だろ…。暴言吐くかよ…。」

レイス「これはないわね…。それにしてもこの曲良いわね。」

ガルッチ「確かに、これはいいね。」

 

カレン「あーもー!いい加減当たりなさいよ!」

ミストラル「貴女のような貧乳が私に当たるとでも?」

カレン「スタイルで…自慢するな!『雷鳴突き』!」

 

カレンは竜騎士のように飛び稲妻を帯びた雷神の槍でミストラルを狙った。しかし外れてしまい、カウンターとして足を掴んだ。

 

カレン「っく、見損ない私ね…。レイス、チェンジよ!」

レイス「はいはーい。『疾風斬り』!」

 

エトランゼに捕まっていたカレンはレイスの手で解放されたが吹き飛ばされていった。

 

ガルッチ「カレン!捕まって!」

カレン「よし、このまま離して顔面に蹴りつけてやるわ!」

 

ガルッチは、カレンを1週回してから投げ飛ばした。

 

カレン「食らいなさい!『ライトニングキック』!」

ミストラル「ウッ!」

 

今度はカレンのキックでミストラルが吹き飛ばされていった。それに追いかけたのはレイスだった。

 

ガルッチ「大丈夫か?今治すぞ。」

カレン「イタタタ、何なのあの女。ほとんど鞭みたいで槍を使っても外されてしまうわ…。」

ガルッチ「ふむ…あれを投影出来れば…。」

 

レイス「よっと、今度は私が相手よ。」

ミストラル「あら、貴女いい体をしているわね。」

レイス「それはどうも。『五月雨撃ち』!!」

 

こっちも先制攻撃を繰り出し、ミストラルに当てた。武器を持ってなかったためかダメージはあった。

 

ミストラル「いいの貰っちゃったわね…。お返しに仔月光ボールをあげるわ。」

レイス「仔月光?ってうわ!」

 

なんとミストラルは近くにいた仔月光の手を引き剥がし、それを投げつけてきた。一本道だったため短剣で応戦したがほとんど食らってしまった。

 

レイス「く、投擲もしてくるなんて…油断もできないわね。」

ミストラル「こっちよ。」

レイス「カウンター!」

 

エトランゼを振り回すが、レイスの速さで僅かながら傷を付けた。

 

レイス「このブーメランを食らいなさい!『デュアルブレード』!」

ミストラル「そんなものはじき飛ばしてあげるわ。」

 

だが弾き返すどころかエトランゼが斬られてしまった。

 

ミストラル「そんな!ッいやぁ!」

レイス「私のブーメランはちょっと荒っぽいからね。」

 

ブーメランはレイスの手元に戻った。

 

ミストラル「くっ、もう一度仔月光ボールを食らいなさい!」

レイス「その前に近づいて攻撃!『タナトスハント』!」

 

ガルッチ「うまい。投げつける前に攻撃している。」

カレン「これはガルッチでもできるかも知れないわね。」

ガルッチ「そうかもな。でも純粋に素早くやるならレイスが一番だろう。」

カレン「あら、私は?」

ガルッチ「カレン…言いづらい事だが…無理かも。」

カレン「(´・ω・`)」

 

ミストラル「こうなったら…このパイプを壊す!」

 

ミストラルは場所を選ばずパイプを壊していった。

 

レイス「どこをみてい…まさか!足場を!?」

 

レイスが気がついたときには遅く、足場を失ったレイスは落ちていく。

 

ガルッチ「レイス!」

 

しかし、間一髪で何かが手すりに捕まった。

 

レイス「り…リリスちゃん…。」

ガルッチ「な…こんな刻にも触手持ってきてたのか!?」

 

なんと触手がレイスを助け出してくれたのだ。

 

レイス「ガルッチ!後は任せたわ!」

ガルッチ「OK。こっからが勝負だ!」

 

ガルッチはミストラルの後を追いかけると地割れが起き、崖へと変わった。

 

ガルッチ「マジか。」

ミストラル「最後は坊やなのね。でもここで終わらせてあげるわ!」

ガルッチ「OK。let's ShowTime!」

 

レイス&カレン「そこで英語!?」

 

今度はミストラルが先制攻撃を繰り出してきた。

 

ミストラル「鞭に打たれるのお好きかしら?」

ガルッチ「悪いが、当たらなければ何ともねえ!」

 

ミストラルの攻撃はほとんど受け止められるか避けているばかりであった。

 

ガルッチ「そこだ!『居合い斬り』!」

 

隙を見たガルッチはエトランゼを再び斬った。

 

ミストラル「くっ、やるわね。でも甘いわ。」

ガルッチ「まさか…触手!?」

 

下を見ると触手が現れ、ガルッチを縛り付けた。

 

ガルッチ「ちぃ、トラップ技があるとは思わなかった。」

ミストラル「さて、たっぷりとお仕置きしてあげるわ。」

ガルッチ「そいつはどうかな?」

ミストラル「どういうこ…!?」

ミスト『レーザー光線、発射!』

 

リアクターからレーザーが放たれ、ミストラルにダメージを与えた。

 

ガルッチ「妖術 壱ノ術『カマイタチ』!」

 

体に縛りつかれていた触手は斬られて消えた。

 

ミストラル「この…なめるなガキ!」

レイス「ガルッチ!」

カレン「私達の力を!」

レイス&カレン「受け取って!『テンペストフォース』!」

 

風と雷の力がガルッチに宿した。

 

ガルッチ「うぉおおおお!!無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァ!」

 

ミストラルが突き刺す瞬間、ガルッチのスピードラッシュが始まった。

 

ガルッチ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!これで終わりだ!!」

 

ミストラルは思った。またここで死ぬんだわと…。しかし予想は違った。

 

ガルッチ「触手よ、かのものを拘束せよ!『テンタクルバインド』!」

 

地面から触手が現れ、ミストラルに纏わり付いた。もはや身動きが取れない状態となってしまい、動こうにも触手のヌルヌルのせいで上手く抜け出せなかった。

 

BGM終了…。

 

ミストラル「貴方…一体何のつもりなの?」

ガルッチ「悪いな。ここで殺してもよかったけど、それでもあの子の約束が最優先だったからね。」

ミストラル「あの子?あの子ってまさかミライちゃんが!?」

ガルッチ「安心しろ、彼女は生きてるよ。」

ミストラル「でも、報告には死んだって…。」

カレン「おそらく誰かが言い間違いをしたのでしょう。それかそうさせるために仕向けたか…。」

レイス「どっちにしても、生きてるわよ。ガルッチが手厚く保護してくれたからね。」

ミストラル「ガルッチ、私の妹は本当に無事なのですか?」

 

まるで無事を祈っているかのような目をしていた。おそらくもう戦意喪失したんだろうと思った。

 

ガルッチ「かけてみるか?ミライ、聞こえる?」

ミライ『お兄ちゃん、ミストラルお姉ちゃんは?』

ミストラル「ミライ!」

ミライ『お姉ちゃん!』

ミストラル「私の妹、よかった。無事だったのね。」

 

本当に仲良しだなと、ガルッチは思った。やはり、僕に任せておいてよかったかも知れないと思った。

 

ミライ『お兄ちゃん、約束を守ってくれたんだね。』

ガルッチ「今は一人目ってやつだね。この次も上手くいけるかどうか…。」

レイス「大丈夫よ、私達がついてるからさ。」

カレン「困ったら頼りなさい。」

ガルッチ「二人とも…。」

 

-エレメントフェニックス本部 外- -黄昏ノ刻-

 

その後、ミストラルは降伏し捕虜としてエレメントフェニックス本部に連れてきた。そこには…。

 

ミライ「お姉ちゃーん!」

いつも通り、帰りを待っていたミライの姿が見えた。

 

ミストラル「ミライ、よかった。本当に無事でよかったわ。」

 

ガルッチ「ふう、今はこれで終わりだな。」

レイス「そうね、こういう光景はちょっと感動しちゃうわ。」

ガルッチ「そうだね。あの笑顔…必ず守りたい。」

レイス「幼女達の?」

ガルッチ「…そう…かも…な。特に…その…。」

レイス「特に?」

ガルッチ「フランとこいしの笑顔…。何故かあの子達を見ていると、悪夢を見ることが少なくなってくるんだ。」

レイス「へぇ、ちょっと恋に落ちてるってこと?」

ガルッチ「……………うん。」

 

もはや顔も真っ赤になっていた。

 

レイス「そっか。それじゃ今後もセフレ関係とか続くかも知れないわね。」

ガルッチ「………え?」

 

え?ちょっと待って?セフレ関係?これ冗談なのか?いや待て待て、いやマジで待って?どゆこと?ってかいつから?

レイス「本当に慌ててるガルッチは可愛いのね。」

ガルッチ「あ、これってもしかして冗談?」

レイス「ううん。これ本気。」

ガルッチ「oh my god!!!!」

 

本気だったんかー!!いや待て、って事はつまり…。

 

ガルッチ「レイス、君まさか恋人とか…。」

レイス「勿論ほしいよ。でもセフレ関係は欲しいのよね。」

ガルッチ「なんか強欲になってねえか!?恋人に加えてそれって…。」

 

ルッチ「あー結局ブレイズさんに抜かれちゃったなあ。」

ブレイズ「あぶねえ、あと一人倒さんかったら負けてたぜ…。」

アルファス「結局二人に抜かされてビリかよ…。次こそは…。」

アビス「いや…これは戦争で競い合いじゃありませんよ?下手したら死にますし…。」

マルフォイ「お堅いなアビス、少しは楽しんだ方が良いぜ?」

ノーム「おいどんは早く走れないからつく前に終わってるな。」

ルッチ「あれ?あの二人何してんだろ…?」

 

レイス「もうどうせなら、逆ハーレムってのもいいかも♡」

ガルッチ「戻ってこーい!!」

レイス「あ、でもガルッチをここで犯してもいいかも。」

ガルッチ「オイーーーー!!?」

6人「…。」

ガルッチ「ちょっとクールダウンした方が良いって!君絶対興奮してるだろ!」

レイス「んじゃ、ちょっと調べるね。オメガ、私の性欲度は?」

オメガ『レイスの性欲度は…6000%です。』

レイス「あ、これ処理しきれないかも♡」

ガルッチ「ある意味…強敵かも…。」

 

その後ガルッチはレイスにたっぷりと犯された。

 

-to be continued…-

 

おまけ

 

-エレメントフェニックス本部 ガルッチの部屋- -黄昏ノ刻-

 

ミストラル「本当にミライを保護していただきありがとうございます。」

ガルッチ「あ、いえいえ。お構いなく…。」

ミストラル「お礼に私何でも聞きます。」

ガルッチ「うーん…それじゃあ、君たちのチームの情報が聞きたいが…無理かな?」

ミストラル「いいわよ。まずモンスーン。彼はバラバラな体を持つサイボーグよ。そしてリーダーのサンダウナー。彼の場合は爆発を起こす盾を持つサイボーグよ。」

ガルッチ「うーむ…いずれにしても厄介はモンスーンだな…。常にバラバラになっていると斬撃武器が利かないかも…。」

ミストラル「対策は自分で考えた方が良いわよ。そこまで私はお人好しじゃないんだから。」

ミライ「そうだね。お兄ちゃんならそういう対策も立てれるもん。」

ガルッチ「そうだな…でも明日は大嵐って聞いたけど…。戦場に行けるかな?」

ミライ「何だか遠足に行くような台詞ね…。」

ガルッチ「…。すまんちょっと瞑想するよ。」

ミライ&ミストラル「?」

 

-ガルッチの精神世界-

 

ガルッチ「ジャック、ちょっと聞くが構わんか?」

ジャック「うん?どうした?」

ガルッチ「生前の頃、きみが使った武器とかあるか?」

エミヤ「何だか唐突な話だな。」

ギル「全くだ、雑種よ、一体どうしたんだ?」

ガルッチ「後で説明する。もう一度いうがジャックは…」

ジャック「俺が使ってたのは双剣と短双剣だな。それがどうした?」

ガルッチ「なら、行けるかもしれん。」

エミヤ「何だ?作戦か?」

ギル「我はやらんぞ。所詮雑種の作戦には下らんものだ。」

ガルッチ「いや、今回はエミヤもギルガメッシュにも協力してくれないとだめだ。」

エミヤ「私達が?」

ギル「まあよい、言ってみよ。」

ガルッチ「今度相手するのは体がバラバラになるサイボーグと戦う事になる。」

ギル「よし、興が乗った。我が雑種よ、続けるがいい。」

ガルッチ「作戦にはほど遠い、だがおそらくこれが唯一の方法。しかし、相手を殺さずだ。」

エミヤ「殺さずときたか…何だ?」

ガルッチ「…『人格交代』をしようと思う。」




-始原の城-

はぁー、なんかまた白濁液の洪水出来てるな…。またあの二人か?

イリア「私じゃないよ?」
アラン「今回はラヴォスが大量の精液を出したようだな…。」

…。毎度毎度言うが…カオスだなこれ。そもそもどうしたらこうなるんだよ。

イリア「何でも、『超精力剤』を5本ぐらい飲んだらしくてね。それでこうなったと思うわ。」

なんじゃそりゃ…。つうかいつの間にそういうの持ってるんだよ。

アラン「僕もさっぱりだよ。これ、どう処理しよう…。」

また喪失の力を使えばいいんじゃね?

イリア「なんか…勿体ない気がするなー。」

…。まあ、まかせるよ。それでは皆さん、2-5章でまた会いましょう。


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第2-5章 殺戮の龍と最古の英雄王と正義の味方の初戦

-雷光の山岳- -昼ノ刻- -天候 大嵐-

 

雷光の山岳…その場所はかつて機械と人間達が戦争したところであり、現在もその残骸や武器が残っているとよばれている。そして現在、TheWorld軍とEndofTheWorld軍の戦いもここで始まる。もう始まってるけど…。

 

ガルッチ『ライトニング!ウィンド!ここは奇襲されやすい場所だから、周りの気配に注意して!』

レイス「そうは言っても!」

カレン「こんな大嵐なところで戦うっておかしいよ!」

ガルッチ『分かってるって。でも今ここで防衛しないと後がないよ!』

カレン「それもそうね。ここで食い止めて見せるわ!」

ガルッチ『頼りにしてるぞ!OVER!』

 

ガルッチside

 

ルッチ「ガル…本当に僕達でよかったの?」

アルファス「伏兵役をやらせるなんてお前悪よなあ…。」

ガルッチ「仕方ないだろ…。僕にとって信頼できる者と言ったら兄さんとアルしかいなかったんだ。」

ルッチ「まあ、何か理由があっての事だな…。」

ガルッチ「ああ、あとこれだけは言っておく。」

ルッチ「何だ?」

ガルッチ「今後の僕は、別人になるかもだけど、『彼ら』は味方だからね。」

ルッチ&アルファス「?」

 

ルッチとアルファスはガルッチの言ってることが分からなかった。それもその筈、ガルッチには4つの人格が入っているからだ。一つ目はガルッチ。それはルッチ達も知っている。二つ目がジャック。種族は違えど、ガルッチに取って信頼できる唯一の龍族。3つ目はエミヤ。様々な投影を持っていて、それと同時に料理がチート並みに上手い英霊。最後がギルガメッシュ。彼にはどういうわけか気があってしまう。彼と一緒にいると何故か落ち着いてしまうような陶酔感を覚えてしまう。

 

ガルッチ「もうすぐ着くかもしれん。戦闘準備に入るよ?」

ルッチ「うん。ガルッチ、行こう!」

アルファス「俺たちの恐ろしさ、見せてやる!」

 

敵兵「来たぞ!伏兵3人!」

ガルッチ「何!?」

ルッチ「気付かれた?!」

アルファス「くそ、あの部隊は囮か!」

 

逆に読まれて動揺していながらも、すぐさま戦闘を開始した。だが然し、戦っているうちに何か様子がおかしかった。殆どの兵士が恐ろしく震えてるような感じがしたのだ。

 

敵兵?「いやだ…こんな化け物と戦いたくない!」

敵兵?「死にたくない…死にたくない!」

敵兵?「俺には妻子がいるんだ…。こんな奴らに殺されるのか…。」

ガルッチ「…?二人とも!攻撃とめろ!様子が変だ!」

ルッチ「確かに…みんな素人に見える。」

アルファス「軟弱な奴らがいっぱいだしな…。」

ガルッチ「こんな奴らと戦って一体何が……………………な!?まさかこいつら!」

 

ガルッチは咄嗟にある事に気がついた。それは物凄い絶望に落ちてしまうような事だった。

 

ガルッチ「こいつら全員……一般人だ!」

ルッチ「何!?」

アルファス「馬鹿な!?どうしてこういう奴らが!?」

ガルッチ「恐らく脅されたか洗脳されたかのどっちかだと思う。っち、まさかこうなるとはな…………………残酷過ぎる。」

ルッチ「どうするの?」

アルファス「このままじゃ俺達お陀仏だぞ!今は殺さねえと!」

ラーク兄弟「それは駄目だ!」

アルファス「だがこうでもしねえと勝てない!心を鬼にしろ!」

ガルッチ「……殺せというのか。何の罪もねえ人らに……。」

 

???「ずいぶんといい格好だな。」

 

その時どこからともなく声が聞こえた。

 

ガルッチ「上か!」

 

ルッチやアルファスは上を向いても見えなかったがガルッチには見えた。そこには口だけ露出している男がいた。

 

モンスーン「私はモンスーン。『破滅を呼ぶ風』と呼ばれた男だ。」

ガルッチ「君がモンスーンか………、よくもまあこんな一般人を連れてきたものだな。」

 

モンスーンが降りると同時にバラバラになるところを見た。

 

アルファス「なんじゃありゃ…。本当にバラバラになってる。」

ルッチ「これは…僕らに手に負えないかも知れない…。」

ガルッチ「勝てるのか…?あのバラバラになるサイボーグ…。」

 

体が戻ると、すぐさま兵士を遠ざけた。まるで、全滅させたくないような感じがしたのだ。

 

ガルッチ「ミスト、頼む。」

ミスト『モンスーンね。もう知ってはいるけど彼も転生者よ。殺戮の遺伝子について話をしてるけど…何のために?』

ガルッチ「さあな、他に情報は?」

ミスト『攻撃手段は2つの釵「ディストピア」により自分の義体で分割攻撃・分割回避等を行う他、金属を含む大きな物を宙に浮かしてぶつけてくるわ。』

ガルッチ「なにそのマグネットパワー…。しかも釵使いとは…これいかに。」

モンスーン「これが…聞いてたのか?」

ガルッチ「悪い、長すぎて途中で聞くの断念しちゃったよ。」

 

もはや酷いだろと思ったルッチとアルファスだった。

 

モンスーン「まあ、今回の天候は荒れると聞いたが…ここまでとはな。一部が吹き飛ばされなくてよかったよ。」

ガルッチ「だったらなぜこの時期に攻めてきた…。」

ルッチ「せめて別の日にすれば良いのに…。」

モンスーン「それは無理だ。あのお方の命令を受けた以上攻めるしかなかったのでな。」

アルファス「あのお方?現天皇陛下から直々にか?」

モンスーン「残念だが…お前達に語ることはない。ここで俺が殺るからな。」

ガルッチ「そうか…なら僕は殺さず、君を捕虜にする。」

モンスーン「無駄だ。私の体を見ただろ?」

ガルッチ「そうだな。だが関係ない。ここで戦って………。」

 

まるでガルッチが操り人形みたいに喋らなくなった。

 

ルッチ「ガルッチ?」

 

心配そうにガルッチのそばに行くと、立ったまま眠ってるかのようだった。途端にギョロリとモンスーンを見た。

 

ルッチ「ガル?」

ガルッチ?「てめえを捕縛すりゃあいいって話だもんなあ!」

モンスーン「!?」

 

まるでガルッチが凶暴化したかのような声が聞こえた。平気で人を殺す目、残忍な声、ほぼガルッチには見えないような感じだった。

 

ガルッチ?「いやー、久々の外の空気だな。まあ良い天気じゃねえのが少し残念だが…。」

ルッチ「あの…どうしたのガル?」

ガルッチ?「お、お前さんがやつの兄貴か。どうも、初めましてだな。」

ルッチ「へ?」

ガルッチ?「そういや、あいつ話してねえもんな。精神違えけど肉体があいつだからな…。」

アルファス「おいおめえ!一体何者だ!ガルッチに憑依してどうするんだ!」

ガルッチ?「おっと、忘れるとこだったな。俺はやつの、つまりガルッチのもう一つの人格。名はジャック。ジャック・マッドネス・クリムゾンだ。記憶の片隅に残しとけよ。」

 

ルッチは驚愕し、アルファスは警戒していた。急に人が変わると、疑いたくなるようなものだ。ジャックはそのまま続けて話した。

 

ジャック「まあ、生前の記憶があるとはいえ、今じゃ俺は殺戮の人格ようなものだがな。さてモンスーンと言うのはてめえだったな。」

 

ジャックはガルッチがあまり使っていないブラッドエッジとソウルイーターダガーを抜き戦闘態勢に入った。

 

ジャック「殺しはしないが、せめて瀕死の状態まで追い込んでやるぜ。兄貴!アルファス!『俺達』のサポート頼むぞ!」

ルッチ「え?あ、分かった!」

アルファス「ちょっと待て!何でサポートなんだよ!」

ジャック「バラバラ相手におめえらが勝てるか?」

アルファス「うぐ…それは…。」

ジャック「だったら『俺達』に任せろ!」

 

俺達に疑問を抱いているルッチだが、彼を信じる方にした。

 

モンスーン「よかろう、ジャック。来い!」

 

BGM the stains of time (maniac agenda mix)

 

早速攻撃をし始めたのはモンスーンの方だった。釵を持ち、ジャックを攻撃してきた。ジャックは間合いは取りながら斬撃の刃を出しながら攻撃した。

 

ガルッチ(ジャック…君って近づかなくても斬ることできるのか…。)

ジャック(お前が使う真空斬と似たようなものだがな。別に近づいて攻撃してもいいが、バラバラ相手ならこうした方がいい。)

エミヤ(今は分裂はしていないから少しはダメージを当てられるな。)

ギル(まあゆっくり見ようではないか。戦いは始まったばかりだ。)

モンスーン「さて、そろそろ始めるか。」

 

モンスーンの顔から出っ張りが現れ、謎のオーラが放たれた。

 

ジャック「ここからか…。久々にあれやってみるか。」

 

ジャックは短剣を持ち直すと同時にどこからともなく戦車や機械系のロボが現れ、襲いかかってきた。

 

ジャック「此よりは混沌、我は風、夜、技。殺戮をここに…。」

 

まるで何かの詠唱のように唱えていた。戦車が当たる寸前、細切れになった戦車となった。

 

ジャック「『永劫殺戮《カオス・ザ・リッパー》』!」

 

何も見えない斬撃が機械系の物も斬られ、モンスーンの分裂回避も間に合わないくらいの速さで斬られた。

 

モンスーン「ぐ…は、速い!何だ今のは!?」

ルッチ「何が起きたんだ!?」

アルファス「分裂させる前に攻撃したっていうのか!?」

ジャック「さて、次はエミヤ、お前さんの番だ。どういう方法で闘うか見せて貰うぜ。」

エミヤ(了解した。)

ジャック&エミヤ「『変貌人格』!」

 

今度はすぐに人格が変わるところを目撃した。ジャックと呼ばれた男が出していたおぞましいオーラから守り抜くオーラへと変わっていった。

 

エミヤ「ふむ、体はやはりガルッチのだが、能力はまだ使えそうだな。」

ルッチ「えっと…今度は…。」

エミヤ「エミヤと呼んでくれ。ルッチよ、君の弟に世話になっている。」

ルッチ「あ、こちらこそ、どうも。」

 

こちらの方は落ち着いた声をしていた。だがそれでも戸惑っていた。一体ガルッチに何が起きているのか、さっぱりだった。

 

エミヤ「さてモンスーン、今度は私が相手をしてやろう。『トレース・オン』!干将・莫耶。」

 

ガルッチ(エミヤ)の手に白い剣と黒い剣が現れ、すぐさま接近した。

 

モンスーン「ふん、そんな物で私が負けるとでも?」

 

攻撃をするも、外れてばかりだった。

 

ルッチ「あー、エミヤさん。それだと当たりませんよ…。」

アルファス「大丈夫なのか…?」

 

エミヤ「よし、読めたぞ。そこだ!」

 

何と燕返しのように斬り上げをし、頭部を飛ばしていった。

 

モンスーン「な!しまった。」

エミヤ「やはり頭部を呼ばされると、一時的に動けなくなるようだな。ここで仕留める!」

 

そして二つの剣を投げつけ、洋弓を召喚した。

 

エミヤ「我が骨子は捻れ狂う。『偽・螺旋剣《カラドボルグⅡ》』!」

 

複数の矢がモンスーンの頭部に当たり、ほぼ大ダメージを負う事ができた。

 

ガルッチ(おいおい、ちょっと間違えて殺すなよ?)

エミヤ(安心しろ、ちゃんと手加減しておいた。)

 

もはやボロボロになり果てようとしているモンスーン。しかしそれでも諦めなかった。

 

モンスーン「私が勝つ!次の相手を出せ!」

エミヤ「よかろう。ギルガメッシュ、君の番だ。」

ギル(ようやくか、それでは存分に暴れさせて貰おうか!)

ギル&エミヤ「『変貌人格』!」

ルッチ「もう一体何が何なんだ?頭がおかしくなりそう…。」

 

もうルッチは混乱状態しかならなかった。無理もない、4重人格を持つガルッチが誰に交代するのか分からないものだから…。

 

ギル「フハハハハハ!何とも面白い体をしているではないか、雑種よ。」

アルファス「今度は誰!?」

ギル「おいそこの下郎!誰とは何だ!だが特別に教えてやろう。俺は英雄王ギルガメッシュだ。覚えておくがいい。」

アルファス「もう何なのこれー!?」

ガルッチ(うー…相当混乱させてしまったな…後で謝ろう…。)

モンスーン「さて、これでも食らうがいい!マグネットパワー!」

ギル「そんな機械如きに当たる我ではないわ!『王の財宝《ゲートオブバビロン》』!」

 

どこかの歪みが現れ、そこから武器が放出していった。

 

ギル「この身体でも、まだ宝具が出せるのは驚いたな。しかしよいぞ。この愉悦をじっくりと味わうとしよう!!」

モンスーン「こいつ…一体どうなっている!?無限の武器を持っていると言うのか!?」

ガルッチ&ギル「我が雑種とフェイカーと一緒にするな!(いや僕とギルガメッシュと全然違うからな!?)」

モンスーン「く…このままじゃどうにもならん…ならば!」

 

モンスーンは高台に移動し再びマグネットパワーを使用した。今度は物凄く大きな岩石を持ってきた。

 

ギル「恐らくここが最後だろう…我が雑種よ!ここで決めろ!」

ガルッチ(早いなみんな…まあ、ここで決めてやるか!)

モンスーン「土に還るがいい…弱き者よ。」

ガルッチ&ギル「『人格回帰』!」

 

人格が戻ると同時に岩石を投げ飛ばした。

 

モンスーン「さあどうする?4つの精神をもつ男よ!」

ガルッチ「兄さん!アル!後で謝るから手伝ってくれ!」

ルッチ「ガル!」

アルファス「本当に説明しろよ!?」

 

二人はガルッチの元へ向かい、3人一緒に岩石に乗った。

 

ルッチ「我が力は光となり…。」

アルファス「この力は闇となり…。」

ルッチ&アルファス「その力は融合し、かの者に宿らせん!」

 

ガルッチはそのまま跳ぶが途中で鉄板が現れたがすぐさま斬った。

 

ルッチ「受け取れ!『ライトフォース』!」

アルファス「『ダークフォース』!」

 

光と闇がガルッチの足に宿り、その力を持ってモンスーンを倒す。

 

ガルッチ「これで最後だ!『閃光無明脚』!」

モンスーン「ぬ!?」

まともに食らったモンスーンはそのまま飛ばされて行くがそれを逃さず、足のスピードラッシュを始めた。

 

ガルッチ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」

ジャック(そういえば何でガルッチは無駄無駄なんだろ…。)

 

身体が吹っ飛び、残ったのは頭部だけとなった。

 

モンスーン「く…好きにするがいい。」

ガルッチ「なら文字通り…。」

 

ガルッチは何かの呪文を唱えるとモンスーンの頭部に緑色の結界が張られた。

 

モンスーン「な…なんだこれは?」

ガルッチ「言っただろう?捕虜にするって。」

 

-エレメントフェニックス本部 作戦会議室- -黄昏ノ刻- -晴れ-

 

ガルッチ「んじゃあみんな揃った事だし、説明します。まずこれを見て。」

 

ガルッチはステータスウォッチャーΩの項目にある精神状態を押した。そこにはいつも通り精神超不安定状態と出てるところがあった。

 

ガルッチ「まずこれだけど、経緯的には僕の過去に関連している。文字通り僕と兄さんは、親父達に裏切られてることをしり、殺すことを決意する。その後家を燃やし、当てのない旅に出ていた。おそらくその経緯のどこかで精神不安定状態になっていた。」

ルッチ「そこは知っている。人格については?」

ガルッチ「人格が増えたのは1年生の頃の体育祭であるクラフターバトルレースのときなんだ。その頃はまだマルフォイとカレンとの対立関係があったときだな。」

カレン「確か、私がメテオショットを唱えたときに当たったんでしたっけ?」

ガルッチ「うん、正直痛かったぞ…。」

カレン「結構根に持つのね…。」

ガルッチ「話を戻すが、その頃には人格が増えたんだ。ただちょっとややこしいことに、その人格には生前の頃の記憶を持っている、いわゆる憑依人格みたいな感じなんだ。」

レイス「幽霊で例えれば『レイス』って名前を聞いたことありますね。」

ガルッチ「だが、憑依する『レイス』なんて聞いたことないし…しかもこの記憶は相当古いと思うんだ。」

アビス「何でそう言い切れるんですか?」

 

そこは自分でも不思議に思っている。まるでそこにいたかのような感覚がするからだ。しかもジャックのことも、なぜか初対面とは思えなかったのだ。

 

ガルッチ「僕もよく分からん。でもその記憶をもつ人格でも、名前が思い出せないようだったので、ジャック・マッドネス・クリムゾン、呼び方はジャックにしているんだ。」

アビス「ですが、人格解離者は記憶を共有出来ないはずです。」

ガルッチ「確かにアビスの言うとおりだ。だが例外として精神世界に出会ったおかげで、記憶も共有も出来るようになった。」

ノーム「ふむ、精神世界ってなると、無意識に瞑想している者しか入れない場所とは聞いてはいるな。」

ガルッチ「今じゃ意識して入ることはできるよ。」

 

ガルッチの話は続いた。

 

ガルッチ「人格が表に出なかったのは、記憶を共有出来たことと、意識的に人格を変えれることが出来たことなんだ。」

マルフォイ「出そうと思えば出せるのか?」

ガルッチ「ちょっと待って、ジャック、説明チェンジ。」

ジャック(了解。)

 

その途端、再び人を殺す目と、残忍な声に変わった。

 

ジャック「こっからは俺が説明するぜ。俺が今まで出なかったのはもう一つの理由、それがあいつの迷惑をかけたくなかったからだ。」

ブレイズ「いや、そう言われても声と目のせいで説得力がない気がするが…。」

ジャック「俺の生まれつきだ。流してくれ。」

マルフォイ「しっかし、本当に別人だな。完璧にガルッチ要素を潰してる気がする。」

ジャック「それ言ったらぶん殴られるぞ。ってもう遅いか…。」

ガルッチ(マルフォイ…後でぶっ殺す。)

エミヤ(落ち着けガルッチ。怒りを抑えろ。)

ジャック「あー今ガルッチのやつ、すげえ怒ってるぞ。」

ルッチ「分かるの!?」

ジャック「まあね。感情も共有できるけど、表には出さんようにする。あくまであいつの感情だからな。」

モンスーン「あのー、私からも質問いいかい?」

 

そこには頭部だけになり、緑色の結界の中にいるモンスーンがいた。

 

ジャック「なんだ?」

モンスーン「お前以外の人格の事だが…。」

ジャック「ああ、エミヤとギルガメッシュの事だな。実は俺にもよう分からん。」

アルファス「何!?憑依人格じゃねえのか!?」

ジャック「うーん…いつの間にか入られていたって言えばしっくり来るんだが…。彼ら曰く、聖杯の穴とかのせいでこうなったとしかいいようがないんだ。」

アルファス「憑依人格とはまた違うのか?」

ジャック「そうなるな。」

ルッチ「なるほどね…。」

 

しばらくの間、ルッチは黙り込んでしまった。その後…。

 

ルッチ「なあジャック。」

ジャック「なんだ?」

ルッチ「今後も僕達と協力するって事はあるのか?」

ジャック「そうだな、協力してもいいが、あの二人協力す…。」

エミヤ「協力しても構わん。勿論…」

ギル「雑種共には協力したくはないが…我が雑種と共にするのなら別だ。こいつらと一緒にいれば我も知らない世界にも行く事ができるからな。」

 

ジャックもエミヤもギルガメッシュも協力すると聞いたルッチはこう言った。

 

ルッチ「それでは3人とも、今後もガルッチと共によろしくお願いします。」

ギル「任せるがよい。」

ガルッチ(もう交代させて…。)

ギル「それでは我が雑種に戻るぞ。」

マルフォイ「しかし、ガルッチが解離性人格障害を持っていたとはな…。」

ガルッチ「さてマルフォイ…。」

マルフォイ「あ…あの…ちょっと?」

ガルッチ「お仕置きの時間だよ?」

マルフォイ「okガルッチ、少し落ち着け。」

ガルッチ「問答無用。」

 

その後マルフォイはボコられてしまいました。

 

 

※ジャックとエミヤとギルガメッシュが共に戦うことになった。

 

ガルッチ「なにこのテロップ。」

モンスーン「メタイ事言うな。」

 

後は二人、でもしばらくは戦場に行かない方が良いかもな…。

 

-to be continued…-




-???-

???「おい貴様、これはどういう事だ?勝つどころかほとんど領土を取られてるじゃないか!」
???「…。」
???「いいか、次領土を取られるのならば、貴様をぶん殴るぞ!!」
???「失礼しました、アームストロング大臣。」
???「全く…もうすぐで此処は俺の世界になるってのに、奴らに取られてなるものか。…それとあのガキ共…やはり最優先に見つけて殺すべきだったな…。」
???「あ…アワワワワワワワワワ…。」
???「おや、これはこれは陛下よ。まだあなたの出番じゃないですよ?」
???「((((;゜Д゜))))」
???「もし全滅となれば最悪、全軍率いると同時に俺らが出るとしよう…。」


-始原の城-

ふう、どうにかモンスーンまで保護出来たようだな。

イリア「うん、でも残りはサンダウナーとサムさんだけです。」
アラン「あのアームストロング大臣…どうやらガルッチとルッチの力を解放させる前に殺る目をしました。」
ラヴォス「風龍さん、まだ彼らの力が解放出来ないのですか?」

いや、今もう少しで彼らの力が解放出来るかもしれん。それまでは辛抱だな。

イリア「『希望の神 ホープ・ライト・ウラノス』と『絶望の魔神 ディスペア・ダーク・ガイア』…ね。」
アラン「でも、今はまだ一部の力だけなんだろ?」

ああ、完全解放じゃないからな。解放するには例の物を手にするしかない。

ラヴォス「だがそれはあのレインという名がいる世界に行くしかないのでしょう?」

勿論、今は彼らはまだ使えないが、いずれロヴァスさんが教えてくれるだろう。

イリア「そうね…。それまでの間見守りましょう。」

※2-6章に続く


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第2-5,5章 混沌の魔神達

番外編ではありますが、結構物語と関係あります。


-エレメントフェニックス本部 ガルッチの部屋- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「それにしても、この本を見るの久々だな。」

ミライ「ねえ、その本何?なんだか禍々しいしいけど…。」

ガルッチ「あーこれか。何故か禁書の間のところで面白い本ないかなって思って見つけた本なんだ。」

 

ガルッチが見せびらかしているのは、『混沌を司る3大魔神の書』の本だった。

何故禁書の間にあったかは謎であったが、おそらくこの力を求めて身を滅ぼし、絶望に落ちゆく者もいれば、この本のせいで殺戮を起こしたとも言われる呪われた本という噂があった。

 

ガルッチ「なんかこれを手にしたとき、貴方を待っていたかのような感じがしてね。」

ミライ「ねえ、どんな本なの?教えて。」

ガルッチ「うん、今開くね。」

 

本を開くと最初のページにある文字があった。

 

『コノ本ヲ手ニスル者ヨ。我ハコノ本ヲ書イタ者、絶望ノ魔神 ディスペア・ダーク・ガイアガ、忠告ヲシヨウ。コノ本ヲ読ンデモ力ヲ欲スルナ。サモナクバ、命ノ保障ハナイト思エ…。』

ミライ「文字まで禍々しいのね…。」

ガルッチ「おそらく書いたのはそのガイアだと思うな。でもこの文字だけ禍々しく書いてるだけで、他は普通に書いてあるんだ。」

ミライ「普通の本なんだよね?」

ガルッチ「ううん、禁書の間にあった以上、普通じゃないよ。じゃなきゃおかないしな。」

ミライ「それもそうね。」

 

次のページをめくるとそこには右腕だけ禍々しく描かれた少年がいた。

 

ミライ「この魔神さん、なんだかお兄ちゃんに似てるね。」

ガルッチ「僕も見たときは、え?って思ったからな。」

 

『絶望の魔神 ディスペア・ダーク・ガイア 混沌を司る3大魔神の一人。あらゆる者達の絶望を糧とし、解き放つときは闇の閃光が放たれる。武器として自分の右爪と常闇月の刀を使い、全ての希望を斬り捨てる。一見悪のような魔神だが、これでも優しさを持ち、兄妹思いや友達思いがある。特に唯一の友である希望の神 ホープ・ライト・ウラノスと仲が良く、喧嘩するところはあまり見られなかった。仲間意識の高い魔神である。』

 

ミライ「へぇ、性格もお兄ちゃんに似ているね。」

ガルッチ「だな、でも面白いのはコメントのところ。」

 

『妹のコメント なんでお兄ちゃんはいつも我とかいうのかな?普通に私とか僕とかそういうの使わないのかな。教えてお兄ちゃん。』

『弟のコメント お兄ちゃん、ごめんね。君のプリンを食べたの僕なんだ。後で買ってあげるからね。』

 

ミライ「これと関係ないこと書かれてるのね…。しかも弟のコメントが…。」

ガルッチ「結構仲が良かったって証拠だな。」

ミライ「そうね。」

 

次のページをめくると、今度は左腕に刻印が書かれた吸血鬼少女がいた。

 

『破滅の魔神 ルイン・ブレイク・ヘラ 混沌を司る3大魔神の一人。この魔神は全てを破壊させるぐらいの力をもち、人に破滅へと導くことができる。武器は破滅の大剣と呼ばれる『アレガステイン』を持っていて、その大剣で星を壊すことが出来る。しかし、これでも無邪気な女の子で、兄であるガイアに甘えている。勿論弟のハデスも甘えてはいるけど、姉としてちゃんとやっている。他にも甘えてはいるが運命の女神 フェイト・ディスティニー・アテナには特に甘えている。能力は恐ろしいが、甘えっ子の魔神である。』

 

『兄のコメント 我が言うのも何だが…可愛いものだ。出来れば何時までも我に甘えてほしいものだが…。』

『弟のコメント お姉ちゃん、僕に甘えてもいいけど威厳は見せてね?』

 

ミライ「甘えっ子魔神って、何だが可愛いわね。」

ガルッチ「この子を見ると、フランを思い出すなあ。」

ミライ「フラン?」

ガルッチ「あの金髪で猫耳姿がフランなんだ。本来は猫耳姿じゃないけどね。」

ミライ「意外とそういうのが好きなのかな?私も試して見ようかな?」

 

一瞬ガルッチはドキッとした。猫耳をつけたミライを想像すると、少し鼓動が速くなっていった。

 

ミライ「一瞬想像してたでしょ。」

ガルッチ「…バレてましたか。」

ミライ「鼓動を聞いてたんだもん。すごく速かったよ。」

ガルッチ「つ…次めくるよ?」

 

次のページには、両脚に刻印が書かれた妖怪少女らしき子がいた。

 

ガルッチ「この子、こう見えても男の子なんだって。」

ミライ「え?女の子じゃなくて?」

ガルッチ「うん。」

 

『殺戮の魔神 スローター・リッパー・ハデス 混沌を司る3大魔神の一人。この魔神は人類の残虐本能である無差別な殺戮を持っていて、その力は全ての生き物を滅ぼせるぐらいで、俊敏性がものすごく高い。武器はグラウザムヴィンドドルヒで疾風の如く斬り裂く事ができ、もう一つの武器カトブレパスナイフは僅かな傷でも致命傷になってしまう。見た目は女の子ではあるが、これでも男の子でもある。よく間違われる事が多いが、気にしていない。むしろ男の娘と呼ばれて欲しいぐらいの願望を持っている。オネエ系ではないが、無邪気な男の娘としていて、心の女神 ハート・エモーション・ヴィーナスと仲が良い。ちょっと変わった魔神である。』

 

『兄のコメント 結構フラフラと出掛けてるが、せめてどこへ行くのか言って欲しいな…。我は寂しいぞ…。』

『姉のコメント いろいろ変わってる弟だけど、それでも可愛いけどね。』

 

ミライ「男の娘…ねえ。この子誰に似てるんだろ?」

ガルッチ「こいしかな?」

ミライ「小石?なんで石なの?」

ガルッチ「いや、人の名前だよ。僕の髪の色とちょっと似ていて、無意識に行動している女の子なんだ。今あの子何してるかな?」

ミライ「ふーん…お兄ちゃんってロリコンさんかな?」

ガルッチ「な!?きゅ…急に何を!?」

ミライ「だって、あんなぬいぐるみといい、何してるかなって言ってるところでなんだかお兄ちゃんって、ロリコンさんかなって思っちゃった。」

 

ここまで言われると、なんだか否定しづらくなってしまった。確かにあの時は急激に執着心が湧き上がり、フランとこいしとあったと同時に恋に落ちてしまった。でも正直言えば会おうにも会えないもので、時空を超えない限り無理なのである。でも何故かいつか会えると心の奥で思っていた。あの感じはそう伝えてるのではないかと思った。

 

ガルッチ「…もう、否定するのやめようかな?さすがにこれは…認めるしかないかも。」

ミライ「ロリコンさん確定?」

ガルッチ「ロリコンですいません。」

ミライ「もう、別にいいのに。お兄ちゃんがロリコンさんでも、嫌じゃないもん。私の事だけじゃなく、そのフランちゃんとこいしちゃんの事も思ってくれるもの。」

ガルッチ「そうは言うが…。もう…犯しちゃったし…。」

ミライ「そうね。でもお兄ちゃんだからこそなのよ。一緒になれるってだけで私は構わないわ。」

ガルッチ「そうなのかな?」

ミライ「そうなんだよ。」

 

そこまで言われると、少し気が楽になった。でも初心なところはどうも治らないっぽいので、赤面しまくるだろうと思った。

 

ガルッチ「な…なあ、ミライ。」

ミライ「なあに?」

ガルッチ「その…悪いけど…ギュッと抱きしめて…くれるかな?」

ミライ「いいよ。」

 

そういい、ミライはガルッチを優しく抱きしめた。

 

ガルッチ「ん…やっぱ…慣れが必要かな…?」

ミライ「慣れなんて必要ないよ。こんなに可愛い反応が見られるからね。」

ガルッチ「そう…だな。今だけでも、君の温かさを堪能しておこうかな?」

 

抱きしめられながらページをめくると、この魔神達の親が書かれていた。

 

『憎悪の大魔神 ディテスト・シェイド・クロノス 混沌を司る3大魔神の父親 本名は蒼天星龍。一見普通の人間に見えるけど憎悪や怒りは人以上に高く、自分を制御仕切れないことがある。やられたらやり返すというところもあり、もし友を殺されたと分かると、その者を必ず殺すという。その為報復の大魔神とも呼ばれている。人間の頃は剣道の世界大会で出場し、優勝したこともある。その為武器は蒼天・桜花丸を持っており、一度斬ると桜が舞い散るかの如く、血飛沫をあげる。もう一つが月夜・黄泉刀と言うものがあり、こちらは魂を強制に殺すという刀。怒りや憎悪を抱かなければ、普通に大人しい人で、妻である愛と奇跡の女神 ラブ・ミラクル・レアこと、東風谷早苗と一緒にいることがある。』

 

『愛と奇跡の女神 ラブ・ミラクル・レア 混沌を司る3大魔神の母親 本名は東風谷早苗。元々普通じゃないところがあり、見えない物が見えるとか、近付くと呪われると言った忌みの子と呼ばれていた。しかし、憎悪の大魔神 ディテスト・シェイド・クロノスこと蒼天星龍と出会ったとき、いじめが酷くなる代わりに星龍が代わりに報復をしてくれた。そして星龍に自分は人間ではなく、現人神だと伝えても気にせず接するどころか、物凄く接してくれた。いつしか彼に恋い焦がれ、結婚するときは彼にしようと決意する。しかし、ある事件のきっかけで星龍と共に海に身を投げることとなったが、奇跡的に隠れ家という物を見つけ、絶望の魔神・破滅の魔神・殺戮の魔神を生んだ。そして自分を現人神から愛と奇跡の女神として生きることになった。』

 

ガルッチ「お互いこの人達は愛してたんだな…。」

ミライ「そうね。迫害されてた人を助けるというのはいいわね。」

ガルッチ「幸せ者だな、星龍さんと早苗さん。」

『ソウダナ。』

ガルッチ「ん?」

 

突然謎の声が聞こえたガルッチは、辺りを見渡した。

 

ミライ「どうしたの?」

ガルッチ「何か、声が聞こえたんだが…。ミライ、聞いたか?」

ミライ「ううん?声なんて聞こえないもん。」

『悪イガ、君二用ガアル。』

ガルッチ「僕だけ?どこにいるんだ?」

『君ノ精神世界デ待ッテイル。』

 

途端に声が聞こえなくなった。どうやら、ガルッチに用があるらしい。

 

ガルッチ「仕方ない。ミライ、悪いけど…もう少し強く抱きしめてくれるかな?」

ミライ「急にどうしたの?私は構わないけど。」

ガルッチ「ありがとう。少し瞑想するからさ。」

ミライ「わかった。」

 

-ガルッチの精神世界- -夜ノ刻-

 

精神世界に入るといつもならあの3人がいるはずなのに、今回はいなかった。ステンドグラスの床はいつも通りのはずなのに空虚を感じた。

 

ガルッチ「どうなってんだ?ジャック達は何処に?」

 

少し辺りを見回しているとあの声が聞こえた。

 

『待ッテイタゾ、ガルッチ。』

 

そこにいたのは、もう一人の自分かと思える姿であったが、違うところがあった。ガルッチの髪の色はアクアマリンに対して、あちらの方は灰色だった。もう一つは目の色が蒼色に対し、あちらの方は、黒眼だった。そして何より決定的に違うのは禍々しい右腕があった。

 

ガルッチ「…君が、あの本を書いた張本人なのか?」

『ソノ通リダ。名ハ…知ッテイルダロウ?』

ガルッチ「ああ、その容姿は…絶望の魔神 ディスペア・ダーク・ガイアだろ?」

ガイアと呼ばれる人は少しニヤリと笑っていた。

 

ガイア『君ノ戦イ方ヲ見サセテモラッタ。ナカナカノ動キダ。』

ガルッチ「ほう、そいつはありがたい。皮肉でも受け取らせて貰う。」

ガイア『皮肉デハナイガ…、マアヨイカ。此処二来タノハ他デモナイ、我ノ力ヲ受ケ継イデ欲シイ。』

 

ガイアがそう言うと、少し疑問を感じた。一体どういう事なのか、ガルッチは考えていた。

 

ガルッチ「何か受け継いで欲しい理由があるのか?」

 

そういうとガイアは、その記憶を思い出すかのように答えた。

 

ガイア『少々訳アリデナ。今肉体ガ滅ビテシマイ、魂ト力ガ残ッテイタ。シカシ、イズレニセヨ、ソノ力モ、コノ魂モ滅ビテシマウ。ソウナル前二、君二託シタイ。コノ力ヲ使イコナセルハズダガ、一部ダケ封印サレテイルンダ。ソレデモ、強力ナノハ事実ダ。頼ム!コノ力ヲ受ケ継イデ欲シイ!』

 

そういうとガイアは土下座しながらお願いされた。

 

ガルッチ「あの…土下座はやめて。事情は分かったよ、力も受け継いであげる。」

ガイア『本当カ!』

ガルッチ「その代わり、絶望の力の使い方を教えて欲しい。僕の5つ目の人格としてだ。」

ガイア『スマヌ、マサカ肉体モ授ケラレルトハ思ワナカッタ。』

ガルッチ「お互い様だろ?今後もよろしくな。ガイア。」

ガイア『アア、ヨロシク頼ム。ガルッチヨ。』

 

そうしてガルッチは、絶望の魔神を仲間として受け入れた。

 

ジャック「んで、もう俺達出てきていいのか?」

エミヤ「さすがに私も待てないぞ?特にギルガメッシュが。」

ギル「一体何時まで待たせるというのだ。何様のつもりなんだ?」

ガイア『魔神様ダ。モウ出テキテイイゾ。』

 

ガイアがそういうとどこからともなく現れた。

 

ガルッチ「ジャック、エミヤ、ギルガメッシュ。一体何処に?」

エミヤ「少々姿を消していたのだ。」

ギル「全く、急に我のところに来たかと思えば急に倒れたのでな。」

ガイア『オ恥ズカシイナガラ…申シ訳ナイ。』

ガルッチ「…。つうか、なんで方言?しかもよく響くんだが…。」

ガイア「スマン、アレハ魔神ノ威厳ノ為二シテイタ。後方言ダガ、言語ガ難シクテナ。」

ジャック「なら、俺の出番だな。ちょい手を出せ。」

ガイア「?」

 

ガイアは普通の左手を出すと、ジャックは詠唱を始めた。

 

ジャック「汝、全ての言語を話せず、理解していないのならば、我が力で、全ての言語を話し、理解させよう…。『全・言語解放』!」

 

途端に光がガイアを包み込み、そして光がはじけた。

 

ガイア「…。」

ガルッチ「本当に効果あったのか?」

ガイア「何だ?今の魔法は…。あ。」

ジャック「よっしゃ成功だぜ。」

ガルッチ「おーこれで普通に会話できるな。」

エミヤ「とりあえず、改めてよろしくな、ガイア。」

ガイア「こちらこそ。」

ギル「さて魔神よ、まずは貴様の実力を見せて貰おうか。」

ガイア「よかろう。一部使えないところはハンデとして貰おう。」

 

戦いが始まると同時にガルッチは元の世界に戻った。

 

-エレメントフェニックス本部 ガルッチの部屋- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「今戻って…ん?」

 

ガルッチが目が覚めた時には既にミライは眠っていた。

 

ミライ「スゥー…スゥー…。」

ガルッチ「寝ていたのか…。」

 

にしても…可愛い寝顔だな。もしかして…僕の温もりを感じて眠っちゃったのかな?

 

ガルッチ「さてと…本を片付けて寝ようかな?」

 

そういい、ガルッチは魔法を使い、『混沌を司る3大魔神の書』を本棚に入れ、ミライを抱えて布団に入った。

 

ガルッチ「…おやすみ。」

 

-番外編…END-

 



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第2-6章 残虐本能を語るサイボーグ男

※今回はガルッチの出番は少ないです。

ガルッチ「少々修行しに行きまーす。」
6人「軽!?」
ルッチ&レイス「いってらっしゃい。」






-エレメントフェニックス本部 作戦会議室- -朝ノ刻-

 

ガルッチ「今回は戦場に行くわけにはいかない。」

ブレイズ「おいガルッチ。お前マジで言ってんのか!?」

ルッチ「ガルッチらしくないね。一体どうしたの?」

ガルッチ「理由があるが明かす訳にはいかない。」

レイス「でも破滅を呼ぶ風もあと一人よ!?今回もいるかもしれないのに?」

ガルッチ「確かにな。だがそれでもやめておく。代わりに、ブレイズ、アビス、マルフォイ、ノーム、君達が最後の一人を倒してきてくれ。」

マルフォイ「お…俺が!?」

ノーム「しかし、おいどんの足が遅いのは知っておるだろ!?」

ガルッチ「とにかく、僕はいかない。しばらくは修行している。手紙が来たら呼んでくれ。」

 

そう言い残し、ガルッチは出て行った。

 

カレン「…。」

ブレイズ「見損なったと言いたいが…ガルッチが明かしたくもない理由があるってなると…な。」

ノーム「とは言え、まだ破滅を呼ぶ風と戦っていないのはおいどんと、ブレイズどん、マルフォイどん、アビスどんの4人だな。」

アビス「そうですね。僕達は今まで兵士達を倒しただけで、まだ破滅を呼ぶ風とは戦っていませんしね。」

ブレイズ「って事は…俺達が破滅を呼ぶ風との戦いのチケットをくれたって事になるな。」

マルフォイ「そうなるな。それと情報だが、サンダウナーと呼ばれる奴から挑戦状を出してきた。」

 

『エレメントフェニックスチームの者どもよ。今度は俺が相手になる。何人来ても構わんが必ず私が勝ってみせる。覚悟するがいい。因みに兵士達は連れて行かん。そちらも言っておくがよい。』

 

…。この時4人思った。これ絶対罠だ!

 

ルッチ「これ…絶対テンプレだよね。」

カレン「うん、完全に誘ってるわ。」

レイス「普通に考えたらこれ待ち伏せされて捕まるパターンよね。」

アルファス「まさか、このまま行くってことはないよなぁ。なあ四人共…。」

 

そこにはアビスもブレイズもノームもマルフォイもいなかった。

 

4人「マジで行ったー!!!!!∑(OωO; )」

アルファス「あのバカ共、罠だっつうのに…。」

 

っとその時ノームが戻ってきた。

 

レイス「あ、戻ってき…。」

ノーム「すまん、ちょっと忘れ物した。行ってくる。」

 

っとすぐ出て行った。

 

ルッチ「…。」

カレン「…。」

レイス「…。」

アルファス「…。」

 

心の中で死ぬなよと願った。

 

-修羅の高原- -朝ノ刻-

 

修羅の高原は神々が戦争を起こした場所とも言われており、中でも阿修羅とゼウスが戦った地で死闘を繰り広げ、お互いの強さを認め合い和解した場所でもあった。

 

ブレイズ「ここかな?奴がいる場所は…。」

アビス「やっぱり、罠ではないですか?どうも怪しい感じが…。」

???「待ってたぞ…。」

 

そこには大男のサイボーグがいた。背中には何やら盾らしきものを持っていた。

 

ブレイズ「お前がサンダウナーか…。」

???「そうだ。それ以外何がいる。」

ブレイズ「さあな、だがそんな事は関係ない。ちゃんと兵士達を呼ばなかったぜ。」

 

サンダウナーはその事を聞いてニヤリと笑っていた。

 

サンダウナー「それはうれしい限りだ。こちらも全力で殺せると言うものだ。ところで…何故彼らはこういう事をするか分かるか?」

マルフォイ「何がだ?」

サンダウナー「お前達はまだ学生だった頃、何故戦闘訓練を行ったのか。」

ノーム「…。」

アビス「…ま…まさか。自分の残虐性を引き出すために!?」

サンダウナー「そうだ。人間の本質は残虐行為をする。そして復讐するためにまた残虐行為をする。そう、本当の恐ろしいのは無人機ではなく人間なのだ。お前達も例外じゃない。」

ノーム「種族が違えど、残虐本能は一緒と言いたいのか、お主は。」

サンダウナー「よく分かっていらっしゃる。さすが傭兵をやっている者だな。そういえば、ガルッチはどうしたんだ?」

ブレイズ「あいつは来ない。しばらくは修行しに行くと行って何処かにいった。」

サンダウナー「ふーむ、そこは計算外だったな。いや、サムとの決着をしようってことじゃないのか?」

マルフォイ「何!?」

ブレイズ「ガルッチの奴、まさか単身でサムって野郎に!?」

アビス「そうか…それなら辻褄が合う。」

サンダウナー「正直、彼の残虐本能は素晴らしいものだ。それが正義だろうと悪だろうと何でも殺すという殺戮本能を持っている。」

 

ブレイズは思った。そういえば戦う時に彼はこう言っていた。

 

ガルッチ『僕は別に殺したいと思うのは、兄さんと仲間を傷つける奴らと自分の都合で勝手に裏切る奴らだけさ…。』

 

自分の都合、つまりそれが正義だろうと悪だろうと、それは許すことはないと言う意味でもあった。そして小声ではあったが、こうも言っていた。

 

ガルッチ『この世に正義と悪なんて存在しない。そんな正義だろうと悪だろうと、その幻想を壊し、それを唱えるのなら殺してやる。』

 

確かに彼はそういう奴だった。犠牲を払い、世の中を変える事は幾ら彼でも理解していた。しかし、兄さんや仲間を犠牲してまで世の中を変えるとなると話が違ってくる。そうなれば葛藤はしてしまうが裏切る形となり、兄さんと仲間を助けた後、犠牲を払う奴らを全滅させるという殺戮本能をおこしてしまう。だが…。

 

ブレイズ「俺は認めない。」

サンダウナー「ほう?」

ブレイズ「あいつは確かに殺戮本能は持っている。その気になれば世界中の生き物を根絶やしにすることもたやすいだろう。だがな、彼奴はお前が思ってる程殺したいと思ってない!むしろ怖がっていた。殺して快楽を得たいと思うどころか、死んでいった者達に弔ってやるという思いが強いんだ!」

 

そうだ。彼奴は殺戮者じゃない。たとえ殺戮者と皆が言われようが、俺は認めない。彼奴は優しいし、誰より仲間を見捨てないエレメントフェニックスの副リーダーだ。俺はそう信じている。

 

アビス「ブレイズ…。」

ノーム「ブレイズどん…。あんた…。」

マルフォイ「…そうだよな。だったら俺達がやることは一つだ。」

 

マルフォイがにやけながらいうと、3人はコクリと頷いた。

 

4人「ここであんたを捕獲し、生きて帰って見せる!」

サンダウナー「いいだろう、だがお前達は生きて帰る事はない。」

 

そういうと後ろにあった盾が横に動いた。

 

BGM red sun clear skies~F*ckin invincible Mix

 

サンダウナー「だがすぐには殺さない、人間の本質において、俺はお前達より純粋だ。」

 

そういうと2本の剣を構え、戦闘モードに入った。

 

アビス「気をつけて、あの盾、何か仕掛けてあるよ。」

ブレイズ「仕掛けか…。ノーム、お前が行ってくれるか?」

ノーム「構わんが、おいどんは足が遅いぞ?」

ブレイズ「盾を壊すだけでいい。でも無理はするなよ?」

ノーム「任せよ、サンダウナーどん!おいどんが相手になろう!」

ブレイズ「アビスとマルフォイはサポートを頼む。」

アビス「分かった。」

マルフォイ「いいぜ。」

サンダウナー「よかろう、お前達の残虐性を見せてみろ。」

 

そういうとノームが先制攻撃を始めた。まずは盾を壊そうと思い、ハンマーを持ち、攻め込んだ。それを見計らったのか一振り斬りかかった。しかし大盾で防がれた。

 

ノーム「そこだ!『シールドブレイクダウン』!」

 

サンダウナーの腹部に当たる寸前に6枚の盾が守った。それと同時に爆発が起きた。

 

ノーム「ぬお!?」

 

後刷りを起こしたが頑丈だったのかほとんど無傷だった。

 

サンダウナー「驚いたか?この盾は少々特殊なのでな。」

ノーム「なるほどな…盾を壊そうとすると爆発する仕組みだったのか…。しかしそんな物、おいどんには効かんぞ?」

 

今度は盾を構えると同時にそのまま体当たりをしてきた。

 

ノーム「シールドアタックか…、マルフォイどん!アビスどん!」

マルフォイ「凍りつけ!『マヒャドランス』!」

アビス「当たれ!『ザバラーンショット』!」

 

氷結の槍と鉄砲水がサンダウナーの盾に当たり爆発を起こした。

 

サンダウナー「無駄だ。そんな魔法でも私には届かーー」

ノーム「隙あり!」

サンダウナー「ヌオッ!?」

 

油断したのかノームが近づいて正拳突きを喰らったことに気が付かなかったサンダウナーは後刷りをした。

 

サンダウナー「ぐ…これは効いた…。無傷なだけでなく、圧倒する力も持っておったのか。」

ノーム「これでも巨人の血も流れてるんだ。おいどんをなめるな!」

サンダウナー「だが鈍足なところを除けばそれ程脅威ではないな。」

 

その時ノームの何かがキレる感じがした。その怒りはアビスでさえ震えるものだった。

 

ノーム「貴様…儂の事を何だって?」

ブレイズ「あの?ノーム?」

ノーム「ん?」

ブレイズ「なんか…怖い。笑っているけどもの凄く怖いんだが…。」

ノーム「すまんな、こやつは言ってはならぬ事を言ったようでな。」

サンダウナー「何が何だか知らんが、ここで仕留める!」

 

再び盾を構え、ノームにめがけて突進してきた。しかし…。

 

ノーム「ふん!」

サンダウナー「!?」

 

なんとそのまま盾ごと受け止めたのだ。

 

ノーム「貴様の盾なんざ無駄だ、このまま引き千切って砕いてやる。」

アビス「な…何なんだあれは…。」

マルフォイ「お…恐ろしい、ノームが怒るとここまでやるのか…。(学生時代に怒らせなくてよかったかもしれない…。)」

 

そして文字通り全ての盾を引き千切り、トドメの一発に…。

 

ノーム「粉砕玉砕覚悟するがいい!『超究極大激怒正拳大爆撃』!」

 

物凄い重い一撃を喰らったサンダウナーは受け止め切れず吹っ飛んだ。そのまま大岩剛にぶつかった。

 

ノーム「はぁースッとした。仲間たちに鈍足って言われても平気だが、敵側がいうと、キレてしまってな。おいどんの悪い癖だな…。」

3人(敵側じゃなくてよかったー…。あんな一撃喰らいたくねえ。)

サンダウナー「ま…まだだー!」

 

なんとあの一撃を喰らったのにも関わらず、どうにか立っていた。そして何処かのソケットらしきものを二つの剣に入れ大はさみに変わった。

 

サンダウナー「こうなったらこれで真っ二つにしてやる!!」

ブレイズ「だったら俺が相手だ!」

 

今度はブレイズが前線に立ち、戦闘開始した。

 

ブレイズ「手始めにこいつを喰らえ!『フレアストライク』!」

 

炎の玉が現れ破裂しようとしていた。

 

サンダウナー「ぬん!」

 

だが呆気なく真っ二つに斬れてしまった。

 

ブレイズ「おいおい、最近の奴らって魔法をぶっ壊すのか!?」

アビス「ヨノナカコワイネエ。」

ブレイズ「アビス!?何で棒読みなの!?」

サンダウナー「このまま真っ二つにしてやる。」

ブレイズ「なーんてな。」

 

地面から魔法陣が現れたと同時にそのまま爆発した。

 

ブレイズ「トラップ魔法『ジバリオン』だぜ。ガルッチみたいにやれせていただきましたーん。」

サンダウナー「ぐぬぬ、この小僧達…見た目に合わず強…な!?」

ブレイズ「これで決める!『森羅万象天衣無縫斬』!」

サンダウナー「グホォァ!」

 

さすがに2回も重い一撃を喰らったから、立てないだろうと誰もが思った。

 

サンダウナー「まずった、斬られちまった。」

 

そのまま倒れ込んだかと思ったら大はさみを空中に投げた。

 

サンダウナー「お遊びはここまでだ。ここで息の根を止める!」

 

途端にサンダウナーが宙に浮かび、空高く飛んでいった。

 

ブレイズ「んじゃ、あれと行きましょうか。」

アビス「分かりました。」

ノーム「さてと、ここでいいのか?」

ブレイズ「ああ、マルフォイはそっち。」

マルフォイ「これで捕らえるのか?」

ブレイズ「大丈夫だって、後は待つだけ。」

 

30分経過し、隕石の如く落ちてきた。

 

ブレイズ「よし、もう少し引きつけろ…。」

 

数千㎞…数百㎞…数十㎞…数㎞…100m…。

 

ブレイズ「今だ!」

4人「『メテオキャッチャー』!」

 

斬りかかる寸前に謎の手が現れ、サンダウナーを捕まえた。

 

サンダウナー「そ…。」

ブレイズ「『そんな馬鹿な』という。」

サンダウナー「そんな馬鹿な…。ハッ(゜Д゜)」

アビス「サンダウナー確保完了。これより帰還する。」

 

そしてそのままサンダウナーを連れて帰っていった。

 

-to be continue…-



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第2-7章 それぞれの理想と運命

-始原の城-

あー…やっと片づいたかと思ったら、また精液の洪水かよ!あの執事、いくら何でも出し過ぎだろ彼奴!

イリア「これは酷いわね…。正直予想外だわ…。」
ヴォルデモート「ぬお!なんだこれは!?」

ヴォルデモートか、すまんなこっちに来させたばっかりに…。

ラヴォス「ギモジイイイイイ!」
アラン「もはや淫乱な執事になったな。」
イリア「どうしましょ…。」

一端、こっちの方を終わらそう。つうわけで2-7章をどうぞゆっくりしていってね。

ヴォルデモート「…これは俺様でも手こずるな…。」


-エレメントフェニックス本部 作戦会議室- -黄昏ノ刻-

 

ブレイズ「おーい、戻ったぞ。」

4人(本当に無事に帰ってきた…。)

 

実のとこ、これで破滅を呼ぶ風は全て捕らえることが出来た。長きに渡る戦争もいよいよ終着に近づいて来た。

 

ミライ「あ、サンダウナーおじさん。」

サンダウナー「おじさんはやめてくれ。まさかこの子に頼まれていたとはな。」

ルッチ「まあでも、これで残ったのは…。」

ブレイズ「そういえばガルッチは何処に?」

 

未だに戻ってこなかったのでどうしたんだろうと思った。するとレイスは…。

 

レイス「実は、あなた達が戻る前こういう手紙が来たの。」

 

内容はこうだ。

 

『親愛なる我がライバルのガルッチ どうだ、修行を積んでいるか?今俺は風の大陸の大桜の丘にいて修行を積んでいた。さてこの手紙が来たということは…。分かるな?大桜の丘にて待つ。お前の実力を見せてみろ。 サムエル・ホドリゲス』

 

レイス「ついでに地図も送ってくれたそうだけど、ガルッチが持っていって行っちゃった。」

ミライ「サムおじいちゃん…。お兄ちゃん…。」

ミストラル「心配しないで、絶対帰ってくるわ。」

モンスーン「だが、右眼が見えない以上少しガルッチの方が不利だな。」

サンダウナー「右眼か…そういえば、魔法眼球と言うものを持っていたな。」

7人「ま…魔法眼球!?」

アビス「何ですかそれ?」

サンダウナー「お前達が使ってる腕時計を、眼球ユニットに変えてみた物だ。腕時計と同じように使えると同時に眼の色を変えることができる。」

 

遂に魔法眼球とか出てきちゃったよ。もう魔法と科学を混合しちゃってるな…。

 

サンダウナー「まあ、付けたらもう取れない仕組みになってるけどな。付けるかどうかは彼奴次第にしておこう。」

ルッチ「そうですね。今は帰ってくる事を祈りましょう。」

 

-上空- -黄昏ノ刻-

 

一方ガルッチの方は、風の大陸に向かうため空を飛んでいた。

 

ガルッチ「えーっと、この地図によれば東の方に大桜の丘があるんだったよな?つうかサムの奴…何で和風の地図を送りつけてるんだよ…。これ分かりづらい。」

 

地図に関しては、どうやらサムの自作地図のようで、全部墨汁で描いたものだった。

 

エミヤ(しかし、本当に手を貸さなくていいのか?)

ガルッチ「決着は自分で決める。ジャックもエミヤもギルガメッシュも手を出さないでくれ。」

ギル(まあ、決闘は我が出る幕ではないしな。ここでじっくりと見させて貰うぞ?我が雑種。)

ジャック(あまり無茶をするなよ。まだその力は…。)

ガルッチ「分かってる。でもまだ使う時じゃない。」

ジャック(ならいいが…だが彼奴は…。)

ガルッチ「お喋りもそこまでにしとこう。もうすぐ着くぞ。」

 

そう言いサムが待ってる大桜の丘の真上に到着した。

 

ガルッチ「って桜でか!?」

 

第一に思ったのはこの大桜だった。この桜は、何でも世界樹よりも4倍以上の大きさで、散ることはあるが、葉っぱにならないとか言われている。ここで義兄弟の契りを交わしたり、決闘の場所にも相応しく、そして伝説ではあるが、この大桜のところで告白すると永遠に結ばれるというのがある。

 

ガルッチ「ここでやるとは言っていたが…まさかこの大桜の中でやらんよなあ…?」

 

ちょっと不安を抱きつつ降りていった。

 

-風の大陸 大桜の丘- -黄昏ノ刻-

 

地面に着くと、そこにはサムとウルフがいた。

 

サム「ガルッチか、よく来たな。」

ガルッチ「待たせたな。しかし、よく待ってくれたものだな。」

サム「無益な殺生は好まんのでな。」

ガルッチ「だろうな。こんな大桜のところなんて、僕としたら勿体ないぐらいだ。」

サム「まあな。お前も俺も、こんな大桜で殺り合うなんて、勿体ないぐらいだ。だが相応しい場所が欲しかったしな。」

ガルッチ「まあ、ここにしてくれて感謝してるよ。それで、僕を倒したら今度はどれくらい殺す?」

サム「そいつは無益じゃないな。」

ガルッチ「金が儲かれば有益だしな。それとも金じゃないのか?」

サム「金の話じゃないんだガルッチ、理想の問題だ。」

ガルッチ「理想…か。」

 

そういえばミストラルも理想の話をしていたな。僕に理想なんて持ってないし、ただただ兄さんを守りたい一心で刃となったんだ。鞘とかない、危険な刃…。

 

サム「だが何が正しいと判断するのは俺達じゃない、歴史だ。俺達は剣士だ、戦うだけだ。そうだろうガルッチ。」

ガルッチ「そう…なのかな?」

サム「そうさ。」

ガルッチ「んじゃあ、僕がやったことも…許されると?」

サム「それは分からん。お前の裏側を見たけど、親父とお袋さんを殺したそうだな。」

ガルッチ「…ああ。」

サム「殺して満足したか?」

 

満足したかと言われても…本当は…。

 

ガルッチ「…本音をいうと…さ。」

サム「うん?」

 

ガルッチは本当の事を話した。他の皆に言えなかった事を、どんな思いを持っていたのか…それを全てサムにぶつけた。そしていつの間にか、涙声になってしまった。

 

サム「そうか…それ位親父の事を…。」

ガルッチ「ああ、だから罪滅ぼしとして、この政治を終わらせる。僕が…いや、僕達が…やらなくては…他の仲間が…。」

サム「もういい、お前の気持ちがよく分かった。だったら…俺を超えてみろ。」

ガルッチ「そう…だな。こんなの…他の皆に見せられないな。特に兄さんには。」

 

ガルッチは少し涙を拭い、微笑んだ。剣士の微笑みではなく、少年の微笑みだった。そして二人は大桜のところに近づいた。

 

ガルッチ「僕は僕自身で決める。それが正義だろうが悪だろうが関係ない。鞘のない刃として正義と悪を斬り捨てる。」

サム「ほう、面白くなってきた。へへっ、いいぞガルッチ。」

ウルフ『ヤルノカ?二人トモ。』

 

そして二人は見つめ合った。ここで決着を着けるために…。

 

ガルッチ「出だしはするなよ?ウルフ。」

 

ガルッチの武器は聖剣スターダストソードと魔剣ダークネスムーン、二つの剣は黄昏に入るときに効果を発揮するものだった。右眼を失っているものの、心眼でカバーしているため、イーブンとなっている。

 

サム「まあ、見てな。」

 

対してサムの武器は刀。しかも妖刀・村正と呼ばれるものだった。切れ味も抜群で、常に血を求めている妖刀であった。しかも居合斬りを持っており、下手をしたら細切れになる危険な技を持っている。今ここに二人の剣士が見つめ合い、そして剣を抜き、構えた。

 

ガルッチ「Are you Ready?」

サム「ok.」

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ&サム「いざ参る!」

 

 

 

 

 

 

 

BGM the only thing i know for real maniac agenda mix

 

先手必勝を繰り出したのはサムだった。いきなり間合いを詰め斬りかかったが未然に防がれてしまった。そこを見逃さず反撃を開始したガルッチ、X字で斬りかかった。

 

サム「凌ぎ!」

 

結果防がれたが、後刷りをしていた。その隙を見逃さず、今度はガルッチが間合いを詰めた。

 

ガルッチ「行くぞ!」

サム「こい!」

 

サムとガルッチの打ち合いは、まるで剣舞をしているかのようなものだった。どちらも一歩も引けない状態だった。

 

サム(懐かしいな。昔雷電と戦った時を思い出すぜ。)

ガルッチ(そういえば、兄さんと喧嘩してしまった時もこうだったな。)

 

エル子「ねえ、あの人達決闘をしているよ。」

エル母「駄目よ、あの人達を見たら。教育に…。」

ウルフ『スマンナ、ココカラハ立入禁止ナンダ。見ルナライイガハイラナイデホシイ。』

エル母「ほら、この犬も言ってるんだし、行きましょ?」

 

ウルフ『犬ジャ…ナインダガ…。(´・ω・`)』

 

ガルッチ「そこだ!『燕返し』!」

サム「な!?」

 

燕返しが決まったのか、サムが持っていた村正を手放してしまった。

 

サム「少しばかりやるではないか。今度は格闘と行くぜ。」

ガルッチ「格闘か…ならこちらも。」

 

そう言うと二つの剣を鞘に戻して構えた。

 

ガルッチ「行くぜ。『爆裂脚』!」

サム「足技か!」

 

すかさず避けるが最後の一発を食らってしまった。

 

ガルッチ「さらに『竜巻旋風脚』!」

サム「そこだ!」

ガルッチ「しまっ!摑まれた!」

 

そのまま大桜に投げ飛ばされてぶつかった。

 

ガルッチ「ぐ…見切られたか…。」

サム「足技使いか?」

ガルッチ「そう思うだろ?だがこういうのはどうだ?」

 

そのまま間合いを詰めスピードラッシュを繰り出した。

 

サム「ぐ…スピードラッシュか、手数が多い…。」

ガルッチ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」

 

ガードをしたサムでも、さすがに崩されてしまった。

 

ガルッチ「喰らえ!『正拳爆撃』!」

サム「グホォァ!」

 

運良く溝に当たり、後ずさりをさせた。

 

サム「おい…さすがに溝打ちは…ねえだろ…。」

ガルッチ「うん、さすがに溝打ちするとは思わなかった。(^-^;)」

 

まあ誰だって溝打ちされたら、たまったもんじゃないしな。あれはあれで痛いし苦しいし。

 

エルオ「おや、格闘をやっているのか。」

エル父「ふむ、あの者ら侍であるが、ここまで格闘技を持っているとはな。」

ウルフ『スマンナ、ココカラハ立入禁止ナンダ。見ルナライイガハイラナイデホシイ。』

エルオ「それでは観戦してみますか。どれ程の実力なのか。」

エル父「それもそうだな。」

ウルフ『ナラ、気ヲ付ケルヨウニ。命ノ保障ハデキナイカラナ。』

 

ガルッチ「なんか、見ている人がいるんだが…。」

サム「気にしねえ方がいいな。」

 

戦いながら話をしていた。どうにか立てたサムは、そのまま間合いを詰めた。

 

ガルッチ「こいつで…。」

サム「残念、こっちだ。」

ガルッチ「な!?」

 

逆に裏を取られたガルッチはそのままサムの拳に食らってしまった。

 

ガルッチ「ちぃ、回り込み早い。見切れなかった。」

サム「気配遮断だ、お前の似たような奴だな。」

ガルッチ「また回り込みをさせられたら…ってまたいない!?」

サム「こっちだ。」

ガルッチ「まずい!」

 

すかさず回避行動を出したおかげで、チャンスが来た。

 

ガルッチ「そこだ!『火炎無心斬り』!」

 

そして魔剣を抜き、縦に降った。だが…。

 

サム「ふん!」

ガルッチ「な!」

 

なんと、真剣白刃取りを使ってきた。正直白刃取りをしてきたことに驚いたガルッチだが、そのまま力を入れた。

 

エル父「真剣白刃取り…か。あの者、ただ者じゃないな。」

エルオ「でもあの人もすごいです。白刃取りしてもそのまま斬りかかっています。」

エル父「通常なら、そこで終わるはずだが、明らかに斬るという執念があるな。」

 

ガルッチ「『渾身斬り』!」

サム「ぐ!?」

 

白刃取りをしたにも関わらず、そのまま斬りつけた。サムの腹部には浅いが斬り傷があり、そこに血が流れていた。

 

サム「そうだ…これが戦いだ。」

 

そして地面に刺さった村正を抜き、構え直した。ここから正面場、一気に決める。

 

ガルッチ「本気で行くぜ、サム!『無明斬り』!」

サム「ならばこいつだ。『光明居合斬り』!」

 

闇の斬撃と光の斬撃がぶつかり合いが起こり、そのまま打ち合いが再開した。

 

ガルッチ「そろそろ、こいつを試してみるか。」

 

途端に距離を置いて、何かを放った。

 

ガルッチ「サム!これならどうだ!『幻影剣』!」

サム「何の!」

 

幻影剣が放たれたのは15本だった。サムはそのまま幻影剣をはじき飛ばしていった。

 

サム「こいつでラスト!」

 

最後の幻影剣も弾き飛ばし、そのまま間合いを詰めてきた。しかし…。

 

ガルッチ「そこを待ってたぜ。『空裂斬』!」

サム「何!?」

 

重い一撃だったため、凌ぎきれずダメージを食らった。

 

ガルッチ「ここで終わりd…って危ない!」

 

謎の危機感を感じたガルッチはサムを突き飛ばし、斬撃を食い止めた。

 

BGM変更 the hot wind blowing featuring ferry corsten

 

ガルッチ「こ…こいつの一撃…重い…!」

???「ちっ、サムを仕留め損なったか。だが丁度良い!こいつもいるんだからな!」

 

そのまま弾き飛ばされてしまったが、どうにか耐えた。

 

サム「だ…誰だ。」

???「俺はカムシン。砂漠の剣と呼ばれた男だ。」

 

カムシンと呼ばれた男の体は、なんとサンダウナー達と同じサイボーグだった。機械の手に持っているのは、斧だった。

 

ガルッチ「貴様!僕らの決闘を邪魔するんじゃあねえ!」

カムシン「知ったことか!貴様らを殺せと、アームストロング大臣に言われたんだからな!」

サム「何!?アームストロングの野郎が?」

ガルッチ「こいつ、自分から暴露したな。」

ウルフ『コレハ咬マセ犬トイワレルナ。』

ガルッチ&サム「ウルフ、座布団一枚だ。」

カムシン「誰が上手いこと言えと言った!」

ガルッチ「知らんな。(`・ω・´)」

サム「自分から言ったんじゃねえのか?」

カムシン「どいつもこいつも、バカにしおって!」

 

そのままガルッチにめがけて斬りかかった。

 

ガルッチ「受け身!」

 

防げてはいるが、さすがに規格外だったため、少々厳しい状態となった。

 

ガルッチ「サム!今回の決闘はなしだ!今は協力して戦うぞ!」

サム「ああ、邪魔した仕返ししねえとな。」

 

ガルッチは何とか斧の斬撃を弾き返したが、体力が消耗した。

 

ガルッチ「サム、こっち来い。今傷を直す。」

サム「すまん。よろしく頼む。」

ガルッチ「傷付いた体よ…この者に癒やしを。『ケアルダ』!」

 

一瞬にして浅い斬り傷を治した。

 

サム「さて、ガルッチ。何か切り札があるか?」

ガルッチ「一つあるが…まだ使いこなしきれてないんだ。」

 

その力は練習して、どうにか出せたが、相当な体力を消耗してしまうと言うものだった。

 

サム「構わん、一気に決めるしかねえからな。」

ガルッチ「分かった。少しの間、奴の攻撃を防いでくれ。」

サム「了解、行くぞウルフ!」

 

そう言うと少し目を閉じた。

 

ガルッチ(すまん、予定変更だ!)

ジャック(おいおい急だな!決着ついたのか!?)

エミヤ(この慌てようは、乱入者か?)

ギル(我の愉悦を奪うとは不敬なやつがいたものだな。)

ガルッチ(もうここで奴の力を使う!)

エミヤ(正気か!?まだ扱えてないのに!?)

ガルッチ(もう悠長してる場合じゃねえ!ガイア!)

ガイア(分かりました。)

ガルッチ「行くぜ…。」

 

そう言うとガルッチの右腕に稲妻が走った。

 

ガルッチ「我が力に宿る絶望の力よ…、右腕に宿れ!」

ガイア(我は絶望の魔神…、その力でかの者を絶望に送りこめ!)

ガルッチ&ガイア「Connect in evil God !」

 

途端にガルッチの右腕に異変が起こった。まず手首が赤く光始め、爪らしきものも大きくなった。次に腕の方は禍々しい鱗に変わり、しまいに、肩から角らしきものが生えた。

 

ガルッチ「サア…絶望を味わうガいい!」

 

そのまま間合いを詰め、爪を使って斬りかかった。

 

カムシン「そんなコケ脅しなんざ効かん!」

 

斧で対抗したが、斧自体を奪われてしまった。

 

カムシン「な…何!?」

ガルッチ「『蒼天魔斬』!」

 

カムシンが持ってた斧を使い、傷をつけた。

 

サム「その腕って……。」

ガルッチ「話は後ダ!このまま斬リカカルゾ!」

サム「お、おう。」

 

防ぐものがないカムシンはサムの攻撃に耐えられなかった。

 

カムシン「くそ、斧を奪ってくるとか…予想外だ…。」

ガルッチ「だったら返シテヤルゼ!『アックスストライク』!」

 

ガルッチはそのまま斧を投げつけ、カムシンの右足を斬った。

 

カムシン「この…小僧…調子に乗るな-!!!」

 

右足が斬られて尚も左足と斧のブースターでガルッチを襲いかかった。

 

ガルッチ「貴様の剣ナンザ、僕の敵ジャネエ!『トレース・オン』!常闇月の刀!」

 

対してこちらは瞬時に常闇月の刀を投影し、一撃を防いだ。

 

ガルッチ「サム!今の内に斧を斬レ!」

サム「ok」

 

そのままサムは斧の持ち手を斬るだけでなく、手も細切れにした。

 

サム「ウルフ!」

ウルフ『了解、足ノ切断開始。』

 

ウルフはカムシンの巨大な左足を細切れにし、カムシン本体を抉り取った。

 

ウルフ『ガルッチ、仕上げダ!』

ガルッチ「さて、カムシン。死ぬ前に貴様ノ敗因ヲ教えてやろう。」

 

空中に放り出されたカムシンは、もはや何も出来ない赤ん坊のような感じだった。

 

ガルッチ「テメエの敗因ハ、タッタ一つだぜ、カムシン。タッタ一つのシンプルな答えだ。」

カムシン「や…やめろ…やめてくれ-!!」

ガルッチ「テメエは僕らを怒らせた。絶望に落ちながら死んで逝け!『シャドウクロ-&ディスペアスパイラルスパーク』!!!」

 

禍々しく光る爪を使い、細切れにした後、闇の閃光を放ち、消し炭になった。

 

BGM終了

 

ガルッチ「Connect 解除。」

 

そして元の腕に戻ったと同時に、右腕から大量出血を起こした。

 

ガルッチ「っつう、やっぱりぶっつけ本番はきついよ…。」

ウルフ『ヤハリ彼奴ハ咬マセ犬ダッタナ。』

サム「上手いウルフ。もう一枚だ。」

ガルッチ「さてと…。続きと行きたいが…さすがにミライを待たせるわけには行かないな。」

サム「何!?ミライを知ってるのか!?」

ガルッチ「ちょっとな。来るか?僕達のところに。」

サム「もちろんだ、ついでにウルフ。こいつの為に…。」

ウルフ『了解、アノ鍛冶屋ノ人ダナ?』

サム「ああ、頼んだぜ。」

 

そう言うとすぐにウルフはどこかにいった。

 

サム「そんじゃ、連れてってくれ。」

ガルッチ「了解、あと、右腕掴むなよ?今ので結構ひどいから。」

サム「あいよ。」

 

左腕を掴んだサムは浮遊したことに気がついた。

 

サム「まさか、空飛んで帰るのか?」

ガルッチ「景色を見たいからな。」

 

そういい、そのまま上空にいった。

 

※ちなみに二人とも血塗れです。

 

 

ガルッチ(さすがにぶっつけ本番はまずかった。)

ジャック(まさかここまで扱えたとか思わなかったな。)

ガイア(大丈夫か?)

ガルッチ(大量出血をしちまったが、それ以外は無事だ。)

エミヤ(全く、無茶するな。)

ギル(しかし、あれはあれで愉しめたぞ。だが、死んでしまっては意味もない。もう少し自分を大切にしろ。)

ガルッチ(ご忠告感謝するよ、ギルガメッシュ。)

 

-to be continue -



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第2-8章 TheWorld軍VS EndofTheWorld軍 最後の戦場

-エレメントフェニックス本部 外- -宵ノ刻-

 

ルッチ「あ、ガルッチが帰ってきたよ。」

ミライ「サムおじいちゃんも一緒だ!」

 

無事に本部にもどってこれたガルッチとサムだが、少々怪我をしていた。

 

ミライ「お兄ちゃん、おじいちゃん。それどうしたの?」

ガルッチ「ただいま、ミライ。あとこの傷は襲撃にあってな。」

サム「まさか、空中にいるにも関わらず撃つ奴がいたとはな…。」

ルッチ「何があったのかわからないけど、とりあえず中に入ろう。」

ガルッチ「そうだな。」

 

-エレメントフェニックス本部 作戦会議室- -宵ノ刻-

 

7人「えーーーー!?」

ガルッチ「一緒に言うのやめてくれないか?耳鳴りが起こる…。」

ブレイズ「でもさ、魔神の力を扱えるとか、もはやチートキャラじゃねえか!」

ルッチ「主人公だしな…。」

ガルッチ「兄さん、メタイですよそれ。」

ルッチ「まあ白状するけど、僕は神の力を使えるようになってたけどな。」

8人「なんだってーー!(おいマジかよ兄さん!!)」

ルッチ「マジだよ。」

 

ナンテコッタイ/(^o^)\。まさか兄さんが神の力を使えるようになってるとは思わなかった。

 

レイス「これはあれね、宿命だね。」

カレン「でも、まだ扱えてないんでしょう?」

ルッチ「うん、希望の力って、意外と難しいんだね。」

ガルッチ「え?兄さん、今なんて?」

ルッチ「希望の力って、言ったけど?」

ガルッチ「…これマジで運命かもしれねえ。」

 

希望の力と言ったら、希望の神 ホープ・ライト・ウラノスしかいなかった。確か容姿はルッチに似ていて、左腕には神々しい刻印が刻まれていた。

 

ルッチ「え、それじゃガルッチが言う魔神の力って…。」

ガルッチ「絶望の魔神です、はい。」

ルッチ「まさかの偶然…。本当運命に導かれてるな…。」

サム「ふむ、希望の神と絶望の魔神…か。そういえば、そいつら日本という国に住んでいたな。」

13人「日本?」

サム「おい、ミストラルもサンダウナーもモンスーンも知ってるだろ?」

 

内容はこうだ。ウラノスとガイアと出会ったのは日本の福井県というところに会ったという。

見た目と言ったら文字通りガルッチとルッチに似ていて、右の人の右腕には禍々しい腕をしていて、左の人の左腕には神々しい刻印が描かれていた。出会ったときは不思議な感じがあったが、とても普通な人達じゃないと気がついた。何せ、不良少年に絡まれていて、殴りかかる瞬間返り討ちされたという。その時俺達は桜景色を楽しもうとして、酒を買いに行ったらこうなった。何を言っているのか分からないと思うが…。

 

マルフォイ「はいサムさん、ポルナレフ状態にならない!」

ガルッチ「僕も使っていたんだが…。」

サム「まあ、一応その二人も誘った結果、結構面白いものになったな。特にサンダウナーの…。」

サンダウナー「おい待て!この子らに暴露する気かよ!」

モンスーン「確かに、あれは傑作だったな。」

ミストラル「アハハッ、思い出しただけで笑えてきたわ。」

ガルッチ「なんだ?思い出話か?」

ノーム「この者の面白い話があるのか?」

サム「そうだな。確か…。」

サンダウナー「やめろ!それ以上は言うな!!」

 

このやり取りが30分もしていた。

 

サンダウナー「さて…ガルッチよ。」

ガルッチ「うん?」

サンダウナー「確か、右眼が見えないんだよな?」

ガルッチ「そうだけど?」

サンダウナー「実はここに魔法眼球っつうものがあるんだ。」

ガルッチ「それが…か。」

サンダウナー「私の予想では、次で最後の戦場になるかもしれない。」

アビス「と、言うと?」

ミストラル「大臣と天皇直々に相手をするってことね。」

サンダウナー「だが、ガルッチは右眼が見えない以上、勝てるかどうかは分からん。そこでこいつを作って見たが、付けるか?」

ガルッチ「もちろんだ。つうかみんな、僕の方見るなよ?」

 

そういい、全員後ろを向いた。

 

ガルッチ「まずはもう見えない右眼を抉り取って…っつう…無茶苦茶痛え…。と…とにかく…ってこれ大きいな。入るのかこれ…。」

レイス(大きい?もしかして私達に後ろを向いたのって…!)

 

※勘違いしていますが、眼球を入れています。

 

ガルッチ「う…これ…ちょっと入れづらいな…。やっぱこうするのかな?」

レイス(本当に何してるの?もしかして違う方に入れているのかな?やだ、興奮してきちゃった。)

ガルッチ「ん…しょっと。よし入った。もういいぞ。」

 

そうして全員ガルッチの方に向いた。

 

サンダウナー「どうだ?見えるか?」

ガルッチ「ああ、付けた途端、視界良好だ。ってレイス、君何してんの?」

レイス「え?」

 

レイスを見た瞬間後悔した…。

 

ガルッチ「…なんか勘違いされていたけど…眼球を入れてたんだが…言い方がまずかったのかな?」

 

明らかにそれだと冷たい目線を出していた。(レイス以外)

 

ガルッチ「と…とにかく、この眼球って機能付いてるの?」

サンダウナー「もちろんだ、君が使ってるステータスウォッチャーΩの機能に加えて、眼の色を変えることができる。」

ガルッチ「色も?」

サンダウナー「そうだ。色ごとによってステータスも変わってくる、今お前の右眼の色は蒼だな。青系は回避に特化しているが、代わりに防御が下がるし、吹っ飛びやすくなる。後はこれを見ておけ。」

 

そこには魔法眼球の詳しい説明書が書かれていた。

 

赤系ーー攻撃と魔力に特化していて、怪力をもち禁術さえ扱える。その代わり防御と魔防も下がってしまう。

青系ーーサンダウナーがいったので以下略。

黄色系ーー防御系に特化していて、物理系鉄壁の守りを持っている。その代わり、攻撃と俊敏性が下がってしまう。

緑系ーー俊敏性に特化しており、風のようになる。代わりに攻撃と防御が下がってしまうため、戦闘には向いていない。移動用となっている。

紫系ーー全属性魔法の威力を向上するに加えて、魔防も上がる。

黒系ーー全属性耐性アップを持っていて、何かが下がる要素がない。

白系ーー治癒魔法と神聖魔法に特化している為、戦いには向かないものの、サポート役として向いている。

 

 

他にも色々あったが中にも興味を持つ色があった。

 

ガルッチ「なあ、この虹色だけ何で禁断と書かれているんだ?」

サンダウナー「そいつか…そいつは全能力を底上げする代わりに命を代価として使うんだ。」

ガルッチ「なるほど。」

サンダウナー「使うなと言わないが、長時間使用は控えろ。」

ガルッチ「そうするよ。」

 

まあようは長く使うなってことだな。しばらくは蒼にしようっと。

 

-エレメントフェニックス本部 ガルッチの部屋- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「これは厄介な事になったな…。」

ミライ「私達も予想外だわ。」

 

実はその後の話し合いをしていたとき、ある情報が漏れ出していた。なんと、火、水、風、土、雷、氷、光の大陸の軍団がTheWorld軍に加わり、しかもサンダウナー曰く、メタルギアと呼ばれる兵器が大量にいると言われた。メタルギアを入れて軽く10億を超えている。対してこっちは闇の大陸の軍団が自主的にEndofTheWorld軍に加わってくれたことだけだった。こちらは約10万人。状況は絶望的だった。

 

ガルッチ「しかもあの校長…ほぼ降伏状態になっていたし…。」

サム「その時お前、怒って出たよな。」

ガルッチ「まあな、奴らには許す許容範囲を超えたんだ。それを降伏するなんて絶対いやだ。もしみんなが行かないなら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕一人で戦う。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさしく無謀な賭だった。一人で約10億人以上の軍隊を相手にしようなんて、多勢に無勢もいいところだ。

 

サム「おい、正気か?いくらお前でも10億人以上の奴らは…。」

ミライ「そうよ。無茶よ。」

ガルッチ「確かにな。だが、時間をかけたおかげで魔神の力を使えるようになってきた。そして…殺戮者になる覚悟もできた。」

サム「ガルッチ…。」

ミライ「お兄ちゃん…。」

ガルッチ「それに、みんなは校長を説得すると言ったしな。」

 

そういい、窓に映る満月を見ながらこう言った。

 

ガルッチ「それなら別に、全員殺しても構わんのだろう?」

サム「…お前が言うと、冗談に聞こえなくなるな。だが、止めはせん。全身全霊を持って天皇とアームストロングの野郎の軍隊にぶつかってこい。」

ガルッチ「もちろんだ、サム。僕を…僕達を…信じてくれ。」

 

ミライが見たのは、誰一人戦わなくても一人で立ち向かい、負けようが何度でも立ち向かう、不屈の闘志を持つ不死鳥だった。

 

ミライ「お兄ちゃん、私との約束を聞いて?」

ガルッチ「なんだ?」

ミライ「絶対…死なないでね?」

ガルッチ「……………ああ。生きて帰ってみせる。」

 

-アストロ平原- -朝ノ刻-

 

敵将「賊軍はいるか?」

敵兵A「それが、なかなか見つかりません。」

敵将「馬鹿者!もっとよく探せ!」

敵兵B「見つけました!」

敵将「賊軍の兵はどれくらいだ?」

敵兵B「あの…信じがたい事なのですが…。」

敵将「なんだ?言いたまえ!」

敵兵B「一人です。」

敵全員(B以外)「……………は?」

敵将「おい、冗談も程々に…。」

敵兵B「一度観た方が良いです!」

 

 

ガルッチside

 

ガルッチ「本当に10億人超えてるなあ。」

ジャック(それぐらい殺し甲斐があるって事だな。)

ギル(まあ、ここには英雄王の人格もあるのだ、存分に使うがよい。我が雑種。)

エミヤ(彼らが来る前にできるだけ数を減らすぞ。)

ガルッチ「もちろんだ、エミヤ。」

 

戦闘準備する前に笑い声が聞こえた。

 

ガルッチ「なんだ?急に笑い出すとか、頭おかしくなったのか?」

 

そう言うと、敵の声が聞こえた。

 

敵将「ようよう、そこの坊主。まさか一人で我らの進軍を止めると言うのか?」

ガルッチ「そのつもりだけど?無謀だと思うか?」

敵将「無謀だな。いろんな奴らに馬鹿にされるぞ。悪いことは言わん、大人しく投降してくれないか?」

ガルッチ「投降するなら、最初っから無謀な事をしないよ。たとえみんなが来なかろうが、この世の中を変える覚悟をしている!」

敵将「ほう、若いと言うのに死にたいと言うつもりか。」

 

BGM I’m My Own Master Now (Platinum Mix)

 

ガルッチ「我は既に覚悟を決めてる。全身全霊を持って、この先の人らを守り通す!!」

敵将「…良かろう、第一突撃隊用意!」

 

最初は軽く10万人か…。そう思うと2つの剣を抜き、構えた。

 

敵将「狙うは、あの少年だ!一人と言えども油断するな!確実に仕留めろ!」

全員「おおー!!」

敵将「突撃ー!!」

ガルッチ「さあ、LastGameと行こうか。」

 

 

-EndofTheWorld軍本部 司令部- -朝ノ刻-

 

一方ルッチ達はと言うと…。

 

ロヴァス「しかしじゃな…、いくら何でもこれは無理なんじゃ…。ここは自首した方が…。」

ルッチ「駄目です!お願いします、軍を…。」

ロヴァス「ならぬ、恐らく敗北になる事になるぞ。」

ブレイズ「敗北がなんだ!ガルッチは俺らの為に単身で行ったんだぞ!」

ルシエル「馬鹿な!無謀過ぎる!いくらガルッチでも、10億人を超えた軍勢に相手が出来るはずが…。」

アビス「確かに無謀な事を平然とやってのける人です。だからこそ、僕たちの為に希望を託したのです!希望の光を!」

レイス「もしガルッチが死んでしまったら、もう後がありません。」

ノーム「おいどん達もいずれガルッチどんのところに加勢します!これはまたとないチャンスなのです!」

ロヴァス「…。」

マルフォイ「実は、貴方の正体も事前に調べさせて貰いました。」

ロヴァス「なんじゃと?」

マルフォイ「ですが、それは言いません。たとえどんな人でも、俺は貴方方を守りたい!」

カレン「私達だって怖いですよ?こんな大軍が来させられて、処刑させるのは。」

アルファス「だが、ガルッチは戦い続ける。手足がなくなろうが、心臓を抉られようが、怨念になってもなお、戦い続ける。」

7人(なんか、それはそれで怖いんだけど…。)

ルッチ「と…とにかく、これがみんなの意見です!お願いします!」

 

その途端、全員土下座してお願いした。

 

ロヴァス「だ…だが…。」

???「彼らの願いを叶えるべきでしょう。」

ロヴァス&ルシエル「あ…貴方は!」

 

-アストロ平原- -昼ノ刻-

 

ガルッチ「はぁ…はぁ…ようやく、1億人討伐。」

敵将「ば…馬鹿な!メタルギアRAYを入れたにも関わらず…殺しただと!?」

敵兵「ば…化け物か彼奴は!」

ミスト『兄ぃや、大丈夫?』

ガルッチ「さすがに…応え始めたかもしれねえ。」

 

疲れたのか、剣を地面に刺し、もたれかかった。

 

ガルッチ(どうする?虹色を使う訳には行かねえ。まだ最終手段だ…。)

ジャック(結構まずい状況だって事は事実だな…。)

エミヤ(これは撤退したほうが…。)

ギル(たわけ、フェイカーは何を言っている。我が雑種がただで逃げると思うか?)

ガルッチ(体力的に逃げられねえよ…。まあ、頑張った方だな…。ここで死ぬのも…。)

 

その時、ガルッチの脳裏に、あの約束を思い出した。

 

 

 

 

ミライ「絶対…、死なないでね。」

 

 

 

そうだ。ミライと約束した…。そして…。

 

 

こいし「お兄ちゃん、待ってるよ。」

フラン「私達、幻想郷で待ってるわ。」

 

 

 

こんなところで…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「諦めて…たまるかーーーーー!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

ガルッチの遠吠えは、まるで雷狼竜ジンオウガのようなものだった…。

 

敵将「な…なんだ!?あの遠吠えは!?」

敵兵「大変です!EndofTheWorld軍が攻めてきました!」

敵将「まさか…彼奴は囮だったのか!?」

敵兵「今す…。」

敵将「ど…どうし…ゴハッ。」

 

喋り終わる前に、既に殺されてしまった。

 

ルッチ「僕の弟に手を出さないで!」

ガルッチ「に…兄さん。」

ルッチ「ガルッチ、無茶をしないでよ…。」

ガルッチ「すまんが、ちょっと回復を…。」

ルッチ「分かってる、動くなよ?かの者が溜まってる疲労感よ…消え去れ!『スタミナケアルガ』!」

 

ガルッチの周りに光が集まり、疲れを癒やしていった。

 

ガルッチ「よし、ここに来たって事はもしかして…。」

ルッチ「どうにか説得できたよ。」

ブレイズ「全く、時間掛かったぜ。」

アビス「まさか、あそこまで頑固だったなんて思いませんでした。」

ガルッチ「頑固な校長なんて、聞いたことないけど…。」

レイス「まあまあ、でもこれで戦況は変わるはずよ。」

ノーム「遅くなった分、ここで変えてみせる!」

マルフォイ「さあ、行こうぜガルッチ。」

アルファス「奴らに、死よりも恐ろしい事を見せてやろうぜ。」

カレン「私達の力を…見せ付けましょう?」

ガルッチ「…。そうだな、まだLastGameは始まったばかりだ。」

 

疲れが取れたお陰か、体が一気に軽くなり、軽々と剣を抜いた。

 

ガルッチ「そんじゃみんな、僕の肩に捕まって?奥の手を使う。」

 

そう言うと黙々と順番に捕まった。

 

ブレイズ「お、久しぶりのアレか?」

アルファス「知ってんのか?」

ブレイズ「もちろんだ。ガルッチ、俺も一緒に言っていいか?」

ガルッチ「修得したの?」

ブレイズ「冗談だ。」

ガルッチ「そんじゃ、発動と同時に攻撃開始と行こうか。みんな、眼を瞑って。」

 

そういうと眼を瞑り、ガルッチは詠唱を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「体は刃で出来ている

 

 

血潮は影で 心は幻

 

 

幾多の戦場をかけて不敗

 

 

ただ一度も死ぬこともなく…

 

 

ただ一度も理解されず…

 

 

ただ一度の敗走もなく…

 

 

 

ただ一度の勝利もなし…

 

 

 

担い手は、ここに独り

 

 

 

血塗られし丘で刃を作る

 

 

 

ならば、我が生涯に意味はいらず…

 

 

 

この身体は、無限の剣と幻影の世界で出来ていた!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-無限の剣製と幻影の世界- -昼ノ刻-

 

そこに巻き込まれたTheWorld軍とEndofTheWorld軍は動揺しながらも戦い続ける。

 

ガルッチ「よし、全員巻き込めたな。」

ルッチ「え…これガルッチが?」

ガルッチ「ああ、これが僕の切り札。『無限の剣製と幻影の世界《アンリミテッドブレイドワークス・イリュージョンワールド》』。僕の悪夢と一体化させた世界だ。」

ルッチ「ってみんな、行っちゃったけど。」

ガルッチ「まあ、僕が言ったんだしな。行こうか兄さん。」

ルッチ「そうだね。」

 

それから…。

 

ブレイズ「10万人突破!そっちはどうだ!」

アルファス「20万人だ。」

アビス「13万人です。」

ブレイズ「うわ…アルに超された…。」

レイス「私は100万人倒したよ?」

カレン「オーホッホッホ、私なんて110万人を倒しましたわよ?」

マルフォイ「奇遇だなカレン、俺も110万人倒した。」

ブレイズ&アルファス「ぬ…抜かれた…。」

レイス「そういえばルッチとガルッチは?」

 

その時、謎の遠吠えが聞こえた。しかも機械の音だった。

 

7人「!?」

 

数分前…。

 

 

ガルッチ「な…なんだこのでかいロボット…。これもメタルギアだってのか?」

ルッチ「ガルッチ、あそこに誰かいるよ!」

 

そこに立っていたのは、おそらくこのメタルギアを操縦していた本人だろうと思った。

 

???「遅かったな…有翼人よ、だが、悪くないタイミングだ。」

ガルッチ「あんた、何者だ?」

???「私か?この世界の天皇、アレガスだ。」

ルッチ「まさか、天皇直々にくるとは…。」

アレガス「全く貴様らと言ったら、我が国を奪おうとするとはな。この反逆者め。」

ガルッチ「反逆者?こんな政治をしたら誰だって反逆してるさ。」

アレガス「笑わせてくれる、我が作ったこの大地を…我の世界を滅ぼすとても言いたいのか?」

ガルッチ「滅ぼすさ…こんな腐り果てた大地なんざ、僕らにはいらない!」

アレガス「良かろう、ならばここで死んで貰おう。兄弟揃ってな。」

 

そう言うとアレガスは操縦席に戻り、メタルギアを動かした。そして遠吠えも出した。

今ここで、ガルッチとルッチの運命をかけた戦いが…始まる。

 

ガルッチ「行くぞ、兄さん!」

ルッチ「行こう、ガルッチ。」

ラーク兄弟「僕らの力を…見せてやる!」

 

-to be continue -

 

 

 



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第2-9章 メタルギアエクセルサスVSエレメントフェニックス

-無限の剣製と幻影の世界- -昼ノ刻-

 

Collective Consciousness (Maniac Agenda Mix)

 

アレガス「さあ、ここで死ぬがいい!」

ガルッチ「兄さん、危ない!!」

 

メタルギアから二つの大剣が2人を襲いかかってきた。しかし、ガルッチの咄嗟の行動でルッチを助け、剣撃を防いだ。

 

ガルッチ「うぐぐ…これじゃ…耐え切れねえ…。」

ブレイズ「ガルッチーー!!」

 

っとブレイズが現れ斧を使い大剣を弾いた。

 

ガルッチ「ブレイズ、面目ない。」

ブレイズ「気にするな。それより、横から来るぞ!」

 

今度は左右から振り回して来たが、回避は出来た。

 

ルッチ「どうする?魔法使いたいけど、これじゃあ…。」

アビス「でしたら僕達がやります。」

レイス「ノームさんは前線でガルッチ達の援護して。私達5人は援護射撃するわ。」

ガルッチ「分かった!」

アレガス「何人増やそうが、無駄だ。」

ガルッチ「さすがに蒼眼はきついな…。ここは赤眼で行こう。」

 

そうすると力と魔力が湧き上がるのを感じた。

 

ノーム「ガルッチどん、どうする?」

ガルッチ「そうだね、ここは脚狙いで行こう。兄さん!ノームと一緒にもう1本の所に行って!」

ルッチ「分かったガルッチ、気をつけてね。」

ガルッチ「さあ、…来あがれ!」

アレガス「ふざけやがって…ぶっ殺してやる!!」

 

今度はレーザー光線が現れ、撃とうとしたが…。

 

アビス「させません!『T・アクアガスラッシュ』!」

レイス「私たちも続けるわ!『風神・五月雨撃ち』!」

カレン「レーザーなんて撃たせませんわ。『ライトニングスピア』!」

マルフォイ「喰らいやがれ!『エタノールフォースブリザードブレス』!」

アルファス「闇に葬ってやる。『T・アビスハンド』!」

 

水の刃の複数に風の矢の雨、闇の手のラッシュ、雷の槍、氷の突風がレーザー発射寸前に壊していった。

 

アレガス「貴様ら…なめやがって…。踏み潰してやる!」

 

遂に脚がもろに出てきた事により、逆に彼らに攻撃のチャンスを与えてしまった。

 

ガルッチ「チャンスだ、ブレイズ!」

ブレイズ「OK、覚悟しな!図体のデカイ機械が俺達には勝てないことを思い知らせてやる!」

ガルッチ「なんか…ほぼ悪役が言う台詞と似てる気がする…。(・・;)」

 

ガルッチとブレイズは1本の脚に攻撃を仕掛けた。

 

エクセルサス「第1踵の耐久値が30%です。ほなどうしましょかアレガス様?」

7人「いや、喋るのかい!」

ガルッチ「しかもなんか喋り方おかしくね?」

ブレイズ「って気にした方が負けな気がしてきた。」

ガルッチ「もう遅いと思うが…。」

 

そうこうしている内に、ガルッチは膝部分を斬り始めた。

 

ガルッチ「秘剣『乱れ斬り』!」

 

一瞬にして、膝部分を細切れにし、第1脚部が修復不可能なぐらい再起不能まで追い込んだ。

 

アレガス「ぬわーーーーーー!!!!??」

 

体制を崩したメタルギアは、前屈みとなった。

 

一方ルッチは…。

 

ルッチ「よし、このまま乗って、足部分を壊そう。」

ノーム「引き千切るんじゃな。いいぞ。」

ルッチ「なんか怖いこと言ってるけど…。」

 

そのまま足部分に乗っかっていた。

 

再びガルッチside

 

アレガス「まあいい、足1本くれてやる!今度こそ斬り裂いて…ぬわーーーーーー!」

 

立て直したかと思われたが、どこかの脚部が壊れたのか再び倒れた。その時に刃が出ていた。

 

ガルッチ「よし、このまま持ち上げてやる。」

ブレイズ「…持てるのかそれ。」

ガルッチ「さあ、馬鹿力を発揮すりゃ良いけどな。」

 

持った瞬間、ルッチとノームが戻ってきた。

 

ルッチ「足1本壊したよ。」

ノーム「後は…って何してるの?」

ガルッチ「こいつを…持ち上げて…叩きつけようかと…思ってるんだけど?」

ノーム「いや…ガルッチどんとはいえ、さすがにそれは…。」

ガルッチ「うぉぉぉぉぉ!!!」

 

まさしく信じられない光景を見てしまった。なんとガルッチは、メタルギアエクセルサスを、持ち上げてしまった。

 

全員「えーーーーーーーーー!?」

ブレイズ「なん…だと?」

ガルッチ「おどりゃーーーーー!!!!」

 

叩きつけられたメタルギアだが、まだ壊れなかった。

 

ガルッチ「ブレイズ!交代だ!」

ブレイズ「お?おう。」

 

少々動揺していたが、ガルッチの声で我に返り、メタルギアのブレード部分を持った。

 

ガルッチ「それを引き千切ったらぶった斬ろうぜ。『トレース・オン』!覇王剣。」

ブレイズ「さらっと恐ろしいこと言ったな…。もう引き千切ったけど…。」

 

ルッチ「本当…ガルッチの力凄すぎる…。」

マルフォイ「あれ…全力なのかな?」

レイス「でもなんだか…哀しい眼をしていたわ。」

 

アレガス「そろそろ終わりだ…せめて派手に殺してやる。」

ブレイズ「ガルッチ!」

ガルッチ「無駄ァ!」

 

エクセルサスのブレードを振り回すも、覇王剣で遮られた。しかし攻撃は止まない。

 

ガルッチ「ブレイズ!」

ブレイズ「ぬおぉぉ!」

 

ブレイズも続けてエクセルサスのブレードで防いだ。

 

アレガス「ぐききき…。天皇陛下をなめんじゃねえぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」

ガルッチ&ブレイズ「終わらせてやる、貴様の政治を!!」

 

1つの刃と2つの刃の競り合いが始まり、そして…。

 

ガルッチ&ブレイズ「オラァ!(無駄ァ!)」

アレガス「な…なーにー!?」

 

最後の1本が砕かれたエクセルサスは、動かなくなった。

 

ガルッチ「一気に決めてやる。」

ブレイズ「これで終わりだ。」

 

2人の力が一つになり、刃が振り落とされた。

 

ガルッチ&ブレイズ「『全身全霊覇王滅竜斬』!」

 

 

 

 

-メタルギアエクセルサス…完全敗北…-BGM終了

 

 

 

 

敵兵「陛下が…負けた…。」

敵将「もはや…降伏しかあるまい…。」

 

アレガスが負けた事により、他の兵士や将は武器を捨てた。

 

ガルッチ「さてと、操縦席にいるかなっと。」

 

一方ガルッチは、ブレイズを置いて一人、操縦席に向かった。そこに居たのは、あの強気なアレガスではなかった。

 

アレガス「ひ…ひえぇぇぇ!こ…殺さないで!」

ガルッチ「…は?」

 

負けたのか、もの凄く臆病になってしまった。

 

アレガス「いやだ…こんな所で死にたくない…死にたくない!」

ガルッチ「はぁ…。」

 

呆れて果てたガルッチはそのままアレガスの首元をつかんだ。

 

ガルッチ「だったらここから立ち去れ。あんたのような貧弱な奴には殺す気が失せた。さあ、どっか行け!」

アレガス「は…はいぃぃ!」

 

そう言い、どっかに言った。

 

ミスト『敵達が武器を捨ててるわ。』

ガルッチ「降伏するってことか。ようやく…!?」

 

下を見下ろした瞬間、8人が倒れてた。

 

ガルッチ「な…兄さん!皆!ど…どういう…ッ!?」

 

何かの殺気を感じたガルッチは、右に回避した。

 

???「ちっ、すばしっこい餓鬼め。当たっていれば良いものを…。」

ガルッチ「…そう言うことか、まだ戦える奴がいたってことか。」

???「あの役立たずはいつでも役立たずだ。仕方ねえ、俺が直接ぶち殺してやる。このアームストロングがな!」

 

まるで相撲をするかのようにやり、途端にパイプが、大臣を囲み何かを与えていた。

 

ガルッチ「な…なんだこの力は…。」

 

そしてエクセルサスは倒れ込み、そこに立っていたのは、アームストロング大臣とガルッチだった。

 

アームストロング「行くぞ。」

ガルッチ「格闘戦か。」

 

剣を一度しまい、構える寸前にタックルを食らった。

 

ガルッチ「ぐ!?」

アームストロング「どうだ!俺のタックルは?」

ガルッチ「貴様…大臣じゃねえのか?」

 

ガルッチの首元を掴み上げ、こういった。

 

アームストロング「俺はスポーツマンだ。政治家と一緒にされちゃ困るな。」

ガルッチ「スポーツマンなら仕方ないか…ってあるかボケェ!」

 

そのまま蹴り上げて怯ませたかと思ったら、怯まなかった。

 

ガルッチ「硬っ!なんだこいつ!?」

アームストロング「その気になれば、天皇だってぶっ飛ばせる!」

 

アームストロングはそのままガルッチを放り出し、こう言い放った。

 

アームストロング「大臣をなめんじゃねぇぇぇ!」

 

ただの蹴りの筈なのに、ガルッチは操縦席まで吹き飛ばされてしまう。

 

-歓声-

ガルッチ「いや、どっから歓声が出てくるんだよ!?」

 

こんな状況でもツッコミを忘れなかった。

 

アームストロング「こい、ガルッチ。」

ガルッチ「『トレース・オン』エクスカリバー。」

 

エクスカリバーを作ったガルッチはそのまま突撃し、斬りかかった。だが…。

 

アームストロング「ぬん!」

ガルッチ「ッ!?素手で止めただと!?」

アームストロング「ふん、なまくらが。」

 

素手で止められたと同時に、エクスカリバーの刃を折ってしまった。

 

ガルッチ「おいおい、普通じゃねえよ。ってあぶな!」

 

アッパーを繰り出して来た事により、何とか回避出来た。

 

ガルッチ(何なんだこいつ…。普通じゃねえぞ?とにかく、気が進まんが、黄色で行こうか…ってやばっ!)

 

今度はストレートパンチが来たのか、回避しきれず、仕方なく防御体制を取った。それでも、破れてしまい、吹っ飛ばされた。

 

ガルッチ「確かに…こりゃ強いな。だがな…。」

 

再びストレートパンチが来たことを予測し、蹴りのカウンターを繰り出した。

 

ガルッチ「それだけよ。」

 

カウンターを繰り出した事により、ようやく怯み、ついでに叩き込んだ。

 

ガルッチ「このまま行くぞ。『正拳突き』!からの、『百足蹴り』!」

アームストロング「ぐぅ!?」

 

ガードしたにも関わらず、一気に破れて、蹴りを百回食らった。

 

アームストロング「ほう、やるねえ。それじゃあ一つ良いこと言ってやる。」

ガルッチ「なんだ?」

アームストロング「俺は夢がある!」

 

まるで、将来の夢を言うかのようなものだった。

 

アームストロング「俺の夢は、真の自由だ。いろんな社会を見てきたが、中でもここの世界は、ぬるま湯に浸かりきってるぐらい、平和に暮らしていやがる。」

ガルッチ「ここの世界?まさか、貴様もあのサイボーグ達と同じ、転生者か!」

アームストロング「そうだ。だが、俺の場合は少し違うな。あのお方の手で甦らせ、夢を実現させる代わりに、目的を言い渡された。」

ガルッチ「あのお方?」

アームストロング「おっと、口が滑ったな。話を戻そう。こんな平和に暮らしていやがる世界なんざ、俺には好都合だった。だがまずは大臣にならなくてはならなかった。その為に…(以下略)。」

ギル(全く下らん政治家だ。確かに力を行使して世界を変えると言うのはわかる。だがあの雑種、自分の欲望の為にやっているにすぎんな。)

 

-カット-

 

アームストロング「だから気に入らない奴はぶん殴る!」

ガルッチ「ぐ…。」

アームストロング「これが俺の目指す世界だ!」

 

二連撃を食らったガルッチはついに膝をついてしまった。

 

アームストロング「セコく稼いでる柔なインテリなど、セレブなど草食系など、訳の分からん奴をぶん殴ってやる!」

ガルッチ(インテリとか草食系とかともかく、セレブに関することは同意かな?)

エミヤ(何同意してるんだ。)

アームストロング「弱者は駆逐され、強者だけが残る。大昔の、アメリカの西部時代のように、貴様らを支配してやる。」

 

-なんか演説になりそうなのでカット-

 

ガルッチ「てめえ、本当に政治家かよ。殴りながら演説とか聞いたことない…。」

アームストロング「俺の演説に感動したか?」

ガルッチ「呆れたと言いたいが、どうやら僕は…誤解してたようだ。」

 

ガルッチがそう言うと…。

 

アームストロング「そうか、分かってくれたのか。俺もつまらない戦争を終わらせたかったんだ。」

 

大臣は握手しようと手を差し出した。

 

ガルッチ「よく分かったよ…。」

 

ガルッチも手を差し出して、握手し、お互い抱き合った。

 

ガルッチ「今まで僕は…親父を憎みながら強くなってきた。」

アームストロング「捨てられたということか。」

ガルッチ「そうだ、だけど…、憎むべき相手を間違えていた。」

アームストロング「?」

ガルッチ「本当に憎むべき者が…ここにいたという事を!!!」

アームストロング「!?」

ガルッチ「オラァ!!」

 

瞬時に殴りを入れられたアームストロングは耐えながらも後ろに下がった。

 

ガルッチ「期待を裏切らせて悪かったな…だが僕も限界だった。もう僕の怒りは、存在もろとも消してやらないと治まらないぐらいなんでな。」

アームストロング「この腐った社会は変革が必要だ!だが変革には犠牲を伴う!」

ガルッチ「何が犠牲だ、いつも死んでいるのは弱者ばかりだ。新たな世界だと?ふざけるな!」

 

ガルッチの右腕は、いつの間にか魔神の腕に変わっていた。

 

ガルッチ「弱者の中には屑野郎もいる。力なんて持ってないくせに威張り、見下し、苛める。そんな奴だっているさ。だがな、金も体力も恵まれて、不自由もなかった奴に…虐いたげられた弱者達の気持ちがわかるか!」

アームストロング「何が弱者だ!お前もその力で弱者達を黙らせた!分かるはずだ!俺の理想も!」

ガルッチ「貴様の理想なんてどうでも良い!我が目的はただ一つ。親父を殺した僕の罪滅ぼしの為に、貴様をぶっ殺してやる!」

 

憎しみと怒りに身を任せ、アームストロングをぶっ飛ばした。

 

ガルッチ「返せ…僕の親父とお母さんを…平穏だった生活を…返しやがれ!!」

 

ガルッチは本音を言った。本当は両親を殺したことを後悔していた。尊敬している親父と、優しくしてくれた母親の事を、ルッチと同じぐらい好きだった。だが裏切られた事により、愛憎反転してしまい、殺してしまった。裏切るきっかけは奴隷制度だってことも知らず…。

 

-to be continue…-



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第2-10章 憎んだ親へのレクイエム

おそらく、戦の幕はこの章で最後かもしれません。それではどうぞ。


-無限の剣製と幻影の世界-

 

もうどれくらい経ったのか分からなかった。だが一つ、彼らの戦いは終わっていなかった。男は親父達を返せと、泣きながら殴り続け、もう一人の男は、ガードを駆使するも、殴られ続けていた。

 

ガルッチ「おどりゃーーーーー!!!」

アームストロング「ブホァ!!」

ガルッチ「はぁ…はぁ…。」

アームストロング「こ…こいつはたまげた…。まさか…ここまで力を…。」

???『ガルッチ!』

 

憎しみと怒りに囚われたガルッチは我に帰った。

 

ガルッチ「ウルフ!」

ウルフ『再生開始。』

サム『ようガルッチ、お前のために武器を送っておいたぜ。一つは俺が使ってる妖刀・村正、もう一つは、とある鍛冶屋に頼んだ神刀・正宗だ。どちらもアームストロングの硬化ナノマシンを打ち破る力を持ってる。必ず勝てよ、ミライも君のこと応援してるからな。』

 

サムからの伝言を聞いたガルッチは涙を拭った。

 

アームストロング「ぐ…味なまねをするじゃねえか、浪人者め。それでどうする野良犬。刃を変えれば、この俺を殺せるのか?どうするかはお前の自由だ。だが自由は責任を伴う。ガルッチが死ねばお前がどうなるか…分かってるな?」

ウルフ『AIノ俺二、死ノ恐怖ハナイ。何度モイウガ、俺ノ目的ハミームノ継承。ソシテ俺ガ死ネバ、俺ノミームハ死ヌ。』

 

そしてガルッチの方に向いた。

 

ウルフ『ガルッチ、ココカラハオ前ガヤルンダ。サムモ、ミストラルモ、ミライモ、キミノ帰リヲ待ッテイル。キミガ、イヤ、キミトルッチハ、コノ世界ノ希望ナンダ!』

ガルッチ「ウルフ…。」

 

そしてガルッチは笑い、禍々しい右腕を差し上げ、

 

ガルッチ「分かった、僕にその刀を使わせてくれ!」

アームストロング「ほざけ!」

 

投げると同時にアームストロングはウルフにめがけて突進した。だが…。

 

ルッチ「させるかー!」

アームストロング「ぬお!?」

 

何とルッチが、神々しい左腕で、アームストロングを殴った。

 

ガルッチ「に…兄さん!」

ルッチ「ようやく、ガルッチの本音を聞けたよ。」

ルッチは神刀・正宗を、ガルッチは妖刀・村正を持った。

 

ガルッチ「え、まさか、聞いてたの?」

ルッチ「うん。泣くところもバッチリ。」

ガルッチ「うわー…兄さんに聞かれたくなかったのに…。」

ルッチ「そう言わないで。それぐらい父さんの事を思っていたんだから、僕も腹をくくらないとね。」

アームストロング「くそ、よくも邪魔しやがって…。」

 

地面に叩きつけたアームストロングは、そのままガルッチ達に目を向けた。

 

ガルッチ「アームストロングよ、今更返せと言われても返せないならそれでいい。その代わり…。」

ルッチ「僕達が引導を渡してあげる。願わくば、亡き父と母の為に、レクイエムを届けるために。」

ラーク兄弟「ここで貴様を倒す!」

 

2人は鞘を抜き、構えの態勢を取った。アームストロングは自分でかけていた眼鏡を外し、覚悟を決めた。

 

アームストロング「来るがいい。」

ルッチ「よかろう。」

ガルッチ「OK」

ルッチ「光明の不死鳥、ラーク・マスター・ルッチ。」

ガルッチ「幻影の不死鳥、ラーク・バスター・ガルッチ。」

ラーク兄弟「推して参る!」

 

 

BGM It Has To Be This Way (Platinum Mix)

 

ギル(我が雑種よ、その力で、愚かな雑種を処刑するがよい!王としての直結命令だ!失敗は許さんぞ!)

ガルッチ(分かってるよギルガメッシュ!)

 

2人の先制攻撃を繰り出した。

 

ガルッチ「喰らえ!『乱れ斬り』!」

ルッチ「『五月雨斬り』!」

 

刃の嵐がアームストロングに襲いかかるが、全て防いだ。

 

アームストロング「その程度か?」

ガルッチ「しまった!刀が!」

ルッチ「ガルッチ。気をつけて!」

 

刀を弾き飛ばすと同時に、ガルッチに殴りかかった。だが、ガルッチも殴りかかり、腕が絡まった。

 

ガルッチ「(ボディががら空きだ!)無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」

 

何十発も腹部に殴りつけて、解いたと同時にお互い殴りかかった。

 

ガルッチ「同じ手は食わねえぜ!無駄ァ!」

 

アームストロングの拳より、ガルッチの拳が早かった為か、アームストロングの顔面にぶつけた。そのままメタルギアエクセルサスのところまで吹っ飛んだ。

 

ガルッチ「まだまだ行くぞ!兄さん!」

ルッチ「うん!」

 

途端にどこから現れたのか、ロードローラーが現れた。

 

アームストロング「ははは、痛いじゃ…ん?」

ガルッチ「ロードローラーだー!!!」

アームストロング「この!」

ガルッチ「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!ぶっ潰れろ!!!」

ルッチ「うわー…これはエグい…。」

アームストロング「なかなかやるじゃねえか。ならこれでどうだ?」

 

アームストロングはメタルギアエクセルサスの所に行くと、そのままそれを投げつけて来た。

 

ガルッチ「あんなでかいの投げて来るとは…。真っ二つに斬るぞ!」

ルッチ「分かった。2人の力を合わせてれば、怖いものなんてない!」

ラーク兄弟「『X斬り』!」

 

ガルッチの手元に刀が戻ったと同時に、ガルッチは縦斬り、ルッチは横斬りを使い、エクセルサスを斬った。

 

この死闘は、長くかかっていた。硬化した腕をしても、二つの刃に斬られながらも再生を繰り返していた。

 

ガルッチ「はぁ…はぁ…なかなかくたばらねえな…あんた。」

アームストロング「ぜぇ…ぜぇ…ここまでしぶとくやってくる奴は初めてだ…。だがそれもここまで…ここで…ぶっ飛ばす!」

ルッチ「セイッ!」

 

右拳で殴るも、ルッチの妨害で防がれた。

 

アームストロング「くそ、だったら貴様を!」

ガルッチ「させるか!『燕返し』!」

 

今度は左拳で殴るも、ガルッチの三連撃の斬撃で防がれた。

 

アームストロング「貴様ら…ぶっ殺してやる!」

ラーク兄弟「斬り上げ!そして突き!」

 

突進するも、2人の斬撃で怯み、刀を貫かれた。もはや、アームストロングはボロボロで虫の息だった。しかし最後の力でガルッチに襲いかかった。

 

ガルッチ「く…このぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

だが、ガルッチの力で押し負けられてしまうと同時に足蹴りを喰らってしまった。そして二つの刀が抜かれた。

 

ガルッチ「兄さん。久々にあれをやろう。強化版をね。」

ルッチ「あれね、いいよ。ここで終わらせてやる。」

 

そう言うと、2人の力が解放するかのように、翼が広がった。

 

ガルッチ「我、影となりて全てを斬り、」

ルッチ「我、光となりて全てを絶ち、」

ガルッチ「かの者には死の絶望を、」

ルッチ「かの者に生の希望を、」

ラーク兄弟「今ここに、有翼の力を解放せん!」

 

ガルッチは灰色のオーラを、ルッチは白いオーラを出し、刃に宿した。

 

ラーク兄弟「これで終わりだ!!『光明希望・無明絶望・終焉斬り』!!」

 

BGM終了

 

勝負は決した。2人の刃によって、アームストロングが血飛沫をあげた。

 

アームストロング「さ…さすがだ…。」

ガルッチ「これで貴様の夢は潰えたな。」

アームストロング「いや、個人と個人で戦い、強い者が残る…。それが、俺の理想だ。これからも、商業化した戦争や、信念を持たぬ豚どもがはびこるとなると…反吐が出るが…。」

ガルッチ「…。」

アームストロング「だが、俺は…また一人、理解者に会えた…。」

ルッチ「…。」

アームストロング「なあ、ガルッチ。」

ガルッチ「…なんだ?遺言なら聞いてやる。」

アームストロング「これからも…力で…気に入らん奴らを、ぶちのめせばいい。それこそが…俺の夢の…体現だ。」

ガルッチ「…貴様の夢の体現者になりたいとは思わねえ。僕は殺戮者、正義や悪を否定し、自分の信じる者を見つける。だが、貴様の言葉だけでも…受け取っておこう…。」

アームストロング「ははは、嬉しいねえ…。貴様達を殺せなかったのは…名残惜しいが…俺の…負けだ…。精々、残りの…人生を……たの………し……………み………………な。」

 

そして、アームストロングは破裂し、血肉が二人に飛び散った。

 

ガルッチ「親父…見てるか…?僕ら…やったよ。」

ルッチ「これで…良いんだよね…お母さん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アームストロング………完全敗北………死亡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-アストロ平原- -黄昏ノ刻-

 

気がつけば、結界がとけていた。そこには…。

 

ブレイズ「やったな二人とも!ついにやったな!」

アビス「長かった…。ついに終止符がうたれたのですね。」

レイス「これは2人のおかげよ!」

ノーム「おいどんは信じてた。お主らなら勝てるとな。」

マルフォイ「さっすが、俺を倒すだけあるな。」

カレン「全てが終わったのね…。」

アルファス「これで…全てが終わった。今ここに、世界は終わりとなり、新たな世界、終わりのない終わりの世界…EndofTheWorldの時代の始まりだ!」

6人「早い!」

 

いつもの7人が待っていた。

 

ガルッチ「…さてと、アレガス。何処か行くんじゃあなかったのか?」

8人「?」

 

メタルギアエクセルサスの残骸の所に向かって、声をかけた。誰もいないはずなのに、その瓦礫から、アレガスが現れた。

 

ブレイズ「てめえ、まだ戦う気か。」

 

しかし様子が違った。あの怯えていた姿はどこへやら、なぜか堂々としていて、天皇陛下らしい姿だった。

 

ガルッチ「待ってブレイズ。」

ブレイズ「ん?」

ガルッチ「ここはひとつ、僕と兄さんが行っていいかい?」

ブレイズ「だがお前ら…、分かった。」

 

ブレイズは引き下がり、2人はアレガスのところに行った。

 

アレガス「ガルッチさん、ルッチさん。術者を倒していただき、ありがとう御座います。」

ガルッチ「術者?もしかして、アームストロングのこと?」

アレガス「ええ、まさかこの私が操られてしまうとは思いませんでした。そのせいか、ほとんど大臣が政治活動をやってしまい…挙げ句の果てには、奴隷制度も追加するとは…。これでは私、民達に会わせる顔がありません…。」

ルッチ「陛下…。」

アレガス「今の私には、天皇と呼ばれる資格がありません。私は退位し、貴方方に譲り…」

ラーク兄弟「馬鹿者!」

 

急に馬鹿者と呼ばれたことで、アレガスはビクッとした。

 

ガルッチ「何逃げてるんだよ。そこまで責任を感じるんだったら、まずは全部とまではいかないが、復興することが先なんじゃあないのか?」

ルッチ「奴隷制度の廃止、種族差別の廃止、巨額の税金の廃止など、まずはそこから手を付けた方がいいです。退位するなら、それからにしてください。」

アレガス「お主達…。運命と言うものは…不思議なものだな。お主達なら、天皇と呼ばれるのに相応しいだろう。」

ガルッチ「いえ、僕には天皇になりたいとは思いません。兄さんと一緒にいられるなら、それで良いんです。」

ルッチ「ガルッチ………。」

アレガス「……さてと、それじゃあ早速、っとその前に、君たち、軍隊の人達に言わなければならない事があるのでは?」

 

 

9人が後ろを振り向くと、そこにはEndofTheWorldの軍団が、今か今かとそわそわしていた。

 

ガルッチ「なるほどな、勝ち鬨をあげてほしいのか……。それじゃあそうしようかな。」

 

そう言うと、ガルッチは瓦礫を上り、一番見晴らしの良いところにした。正直言葉をかけたいところだが、いまいちそういうのはあまりなれてはいなかった。

 

ガルッチ(ならばせめて、剣を掲げようかな。)

 

そしてガルッチは、魔剣ダークネスムーンを抜き、天をついた。それを見たみんなは歓声を上げた。だが代償は、多くの命を散らしたこと、それだけだった。彼らの死を無駄にしないために、皆は強く生きようと思った。

 

エミヤ(終わったな。)

ギル(ああ、こやつは王に相応しくないとは言っているが、我としては王に相応しいと思うぞ?)

ジャック(その気になればな。あいつは1番よりNo.2を選ぶ人だしな。)

ガイア(ウラノス……やっと会えたね。)

 

だがラーク兄弟は、まだ気づいてなかった。今のは序幕、本当の戦い、本当の運命は、ここから始まるという事を……………。

 

 

-to be continue-

 




数十年後

-鎮魂の墓- -黄昏ノ刻-

ガルッチ「親父…久しぶりだな、覚えているか?あの時は、悪かったな…あんたを殺し、家を燃やしちまってさ…。あの時の僕は、あんたに裏切られたと思っていたんだ。だが、ようやくそれも終わった。今もあんたを憎み続けるが、同時にあんたを尊敬している。だから、今後も僕と兄さんを見守ってやってくれ。兄さんは天皇の仕事でお参りにはいけなかったが、今でも親父の事、思ってるよ。どうも僕と兄さんは、そっちに行けねえ呪いに掛かっちまってるし、友達も、その呪いに掛かっているんだ。だから、お母さんと一緒に、この世界を、僕らを、見守ってくれよ?あの世で美人な人をナンパしたら、許さんからな?っと、そろそろ行かねえと。じゃあな、親父。これが僕の、最初で最後の…親孝行だ。もう二度とここには来ないと誓ったんだ。だからさ、このぬいぐるみを置いていくから、それで思い出せよ?親父……元気でな。」















-始原の城-

ようやく、1人目って奴か。

ラヴォス「うむ、だが彼らは知らないだろうな。いずれ奴のような存在と鉢合わせするのも、時間の問題だ。」
ヴォルデモート「その為には、他の仲間達を探し出さなければ、ならない。」
ダンブルドア「ハリーも、その資格を持っておるしな。」
ヴォルデモート「お主も悪だな。俺様の分霊箱を壊す為に、ハリーを殺させるとはな。」
ダンブルドア「解釈がおかしいが、まあ致し方ない。」

ふう、ところで2人は?

ラヴォス「それなら、部屋でs○xしておりますよ?超精力剤を飲んで。」

………。やっぱそうなるのかよ。安心した後にs◯xするってどういう事だ…。

ヴォルデモート「ダンブルドアよ…いくら愛でもこれは行き過ぎな気がするが…。(・_・;)」
ダンブルドア「………。(-ω-;)」

そ……それじゃあ、皆さん、戦ノ幕これで完結です。次回はいよいよ幻想ノ幕が始まります。途中支離滅裂なこと書いてすいません。国語力が酷いので……。それでは次回もゆっくりしていってね。


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-幻想ノ幕-
第3-1章 エレメントフェニックス、幻想郷へ行く


3期op曲 原曲 始原のビート 「The show」


-心の塔 屋根裏部屋- -暁ノ刻-

 

ガルッチ「ふう、よく寝た。」

 

さて、早速ですが何故心の大地の中心で天皇がいる心の塔にいるかというと、実は心の大地の復興後、アレガスが退位し、次の天皇は誰にするか考えていたが、アレガスはガルッチが引っ張って行った方が良いといわれたが、ガルッチはそれを拒否するが、代わりにルッチを天皇にさせたらいいといった。もちろんアレガスも了承してくれたと同時にロヴァスが、それならお主は天皇補佐としてやってみればと言ったため、ガルッチは快く了承した。結果、ルッチは天皇として、ガルッチは天皇補佐として、心の大地を引っぱっている。他の仲間達も協力していて、他の大地の外交も励んでいる。そして部屋についてだが、ルッチは天皇だから天皇らしい部屋にした方が良いが、代わりに屋根裏部屋を作ってくれと頼んだ。

 

エミヤ「相変わらず、起きるの早いな。」

ガルッチ「…何で精神世界から出てるの?しかもギルガメッシュも…。」

ギル「それか、実は精神世界から出る宝があったことをうっかり忘れていたのだ。」

 

はっはっはと笑う英雄王。いやはっはっはじゃねえよ、何忘れてるんだよ。

 

ギル「だが、あれはあれで面白い体験だったぞ?いずれまた、お前さんの精神世界に行くかもしれんな。」

エミヤ「まあ、今しばらくはこうやって休ませるしかないけど。」

ガルッチ「大変だな…エミヤ。」

ギル「しかし、天皇の補佐とは、相変わらず欲が薄いなあ。」

ガルッチ「そう言うなギルガメッシュ。代わりにあの高い望遠鏡とか頼んだからな。しかも最新鋭で他の超銀河系が見れるから、他の星を見て、どういうものなのか、どういう種族がいるのか見てみたいしな。」

ギル「そっちの愉しみがあるのか。我なら支配も考えるがな。」

ガルッチ「DIOみたいなこと言うなよ…。まあ前から僕DIOっぽい事言いまくってるけど…。」

エミヤ「自覚してたのか…。殴る時に無駄無駄とか言ってるから、あのDIOにあこがれているのかと思った。」

ガルッチ「聖杯の穴に飲まれる前にジョジョの奇妙な冒険とか読んだのかよ。」

ギル「我も読んでるぞ?」

 

さすが…英雄王。あんた絶対宝物庫には漫画とかあるだろうなっと思った。

 

ガルッチ「さてと、そろそろサムのところに行ってくる。」

ギル「頑張ってくるがいい。我が雑種。」

エミヤ「無理はするなよ?」

ガルッチ「もちろんだ。」

 

-心の塔 天皇の間- -暁ノ刻-

 

ガルッチが天皇の間につくと、ルッチ達が何故か驚いていた。

 

ガルッチ「みんな、一体どうし…。」

 

みんなが見ている方向で見ると、そこには、巫女服を着た少女が倒れていた…。

 

ガルッチ「あ…ありのまま、今起こった事を話すぜ。僕はそろそろサムの所に行こうと階段からみんなが驚いていた為、見てみたら誰かが倒れていた。何を言ってるのか解らねえとは思うが、僕も、何が起こったのか分かんなかった。頭がどうにかなりそうだ…。催眠術や超スピードとかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ!最も謎の片鱗を味わったぜ…。ってこれ以上ポルナレフ状態にさせるな!一体何がどうしたらこうなるんだよ!」

ルッチ「なんか…長い台詞を言ったね…。僕だって何がどうしたらこうなったのか…こっちも聞きたい…。」

ブレイズ「と…とにかく、無事かどうか確認を…。」

???「いたたた…。」

 

っと巫女服を着た少女が起き上がった。

 

???「全くあの隙間BAA、もう少しまともにできないの。着地に失敗したじゃないの…。」

マルフォイ「こ…こいつは…。」

???「うん?なにこのひ…きゃ!!」

マルフォイ「霊夢だ!!本物の霊夢だー!!!」

ガルッチ「ん?もしかして…。」

 

ガルッチは、あるニュースを思い出した。

 

『次のニュースです。先週未明から、傭兵や住人が、神隠しされる事件が多発しています。目撃者の情報によれば、神隠しされる時は決まって巫女服を着た少女が現れると言われています。』

 

まさか…こいつが…。

 

ガルッチ「マルフォイ。」

マルフォイ「はぁはぁ、霊夢たんペロペロ…ん?」

ガルッチ「そのまま捕まえておいてくれ。ちょっとそいつに話がある。」

霊夢「な…ちょっと!?助けるんじゃないの!?この変態何とかして!」

ガルッチ「いや…そいつはまだマシだよ…。カガリの奴なんて変態の領域を超えてるし…。」

8人「ガルッチに同意。」

霊夢「あんた達って意外と酷いこと言うのね…。(・・;)」

ガルッチ「って話がずれた。あんた、何者って言いたいが…マルフォイが襲ってる時点で名前が確定しちゃったが…。」

レイス「霊夢たんって言っちゃってるからね…。いい大人何だから、少し落ち着いてほしいわ。」

ガルッチ「そう言うレイスも…ちょっと落ち着いた方が良いかと思うが…ってそうじゃねえ。あんたの目的は何だ?幻想郷に連れていって何をしようとしてる。」

霊夢「あら、幻想郷の存在を知っているの?」

ガルッチ「あんたにペロペロしてるマルフォイと、お嬢様のカレンからね。」

霊夢「それなら話が早いわ…。その前にこの人どうにかして…。」

サム「おい、どうかし…。何がどうなってんだ…。」

 

丁度タイミングよく、サムも来た。しかも…。

 

ギル「何だ?騒がしいではないか、我が雑種よ。何が起こったのだ?」

エミヤ「少しこの世界の料理本を買いに行こうと思ったが…これは一体…。」

霊夢「またなんか増えたわね…。とにかく貴方!早くどきなさい!」

 

-2分後-

 

霊夢、ようやくマルフォイから解放。その代わり、サムが見張る。

 

霊夢「それじゃ、説明するわ。私がこんなことしている理由は、異変解決よ。」

マルフォイ「え?霊夢なら、解決出来るんじゃあ…。」

 

彼女が言うには、どうやら能力が使えなくなっていて、しかも八雲紫でさえ、事情で手一杯だそうだ。肝心の魔理沙は、どうやら母親探しをすることになり、咲夜はレミリアの許可がない限り動けないという。早苗に関しては、論外だとか…。

 

ガルッチ「それで、紫に頼んで渋々他の世界の住人達を連れていったってことか。」

霊夢「そう言う事よ。話が分かる人で助かったわ。」

ガルッチ「勘違いしてるけど…ここにいる一部はあんたが言う妖怪の類だぞ。僕と兄さんは人間に近いが人間じゃないし、エミヤとギルガメッシュは英霊だし。」

霊夢「…まあ良いわ。とにかく、貴方達も手伝いなさい。」

ルッチ「でも…仕事どうしよう。」

ロヴァス「儂らが代わりにしておく。できる限り頑張るから、行ってくるがよい。」

ルッチ「分かりました。それじゃあ霊夢さん。僕達11人を…。」

エミヤ「え、私達も入ってるのか?」

ギル「よいではないか。我が雑種から聞いた情報では、女子が沢山いると言うではないか。此奴のハーレムを存分に愉しんでやる。」

ガルッチ「それに兄さん、11人じゃなくて、14人だろ?」

サム「え…俺も?」

ガルッチ「ジャックとガイア、それとウラノス。」

ルッチ「バレてたか…。」

霊夢「人数多いわね…、仕方ないわ。んじゃあこの隙間に入って。」

 

そこには、目玉が一杯ある空間が現れた。

 

ロヴァス「相変わらず、紫の空間は悪趣味じゃのう…。」

全員「え?」

ロヴァス「何でもない。ただの独り言じゃ。」

 

何やら意味深な独り言をいったロヴァスであった。

 

-幻想郷 博麗神社-

 

霊夢「さあ、ついたよ。素敵なお賽銭箱はあちらよ?」

ガルッチ(自分で素敵なお賽銭箱とか言って恥ずかしくないかな?)

ルッチ「すいません、僕達電子マネーで買い物しているので…。」

霊夢「あんた達って…魔法使うのに、近未来なもの使うのね…。」

マルフォイ「気にしないでください、霊夢さ…ゴフッ!?」

アルファス「んで…異変の元凶はどこ?」

霊夢「そこが問題なのよ。どうやら発生源がバラバラで、発動条件がイマイチ解らないのよ。しかも能力は使えないし…。しかもなぜかレミリア達とさとり達は能力無事で、後は能力の一部は使えない状態だし…。」

ガルッチ「レミリア達…か…。兄さん。」

ルッチ「わかった。」

エミヤ「どうかしたのか?」

 

-少年説明中-

 

ガルッチ「っと言うわけだ。」

ギル「なるほどな。確かに手分けすれば、その元凶が分かると言うものか。」

ガルッチ「そう言うことだ。つうわけで、僕とエミヤとギルガメッシュと兄さんで、紅魔館辺りを探してみる。」

ブレイズ「んじゃ俺とアルファスで、旧地獄に行ってみるぜ。」

カレン「そこに行くには、妖怪の山に行く必要があるわ。しかも、白狼天狗の犬走椛がいるから、気をつけて。」

レイス「それじゃ、私とアビスで、永遠亭で調べてみるわ。」

マルフォイ「永遠亭か、竹林の森を抜けないと着かないぞ?」

レイス「安心して。ルートさえ把握すればなんとかなるわ。」

アビス「この人が襲わない事を、祈りますか…。」

ノーム「おいどんは、冥界というところに行ってみようかの。」

霊夢「行き方知ってるの?」

マルフォイ「既に教えてある。安心しろ、安心しろよ、霊夢。」

8人「…。」

ガルッチ「つうか、マルフォイとカレンはどうすんの?」

カレン「私とマルフォイはここに残って、調査してみるわ。」

 

ただ、こいつを見張りたいだけじゃねえのかなっと心底思うガルッチだった。

 

霊夢「あら?そういえば、ジャックとガイアとウラノスってのは、どこに?」

ガルッチ「ウラノスは兄さんの精神世界にいる…のかな?まあジャックとガイアは僕の精神世界にいるけどね。」

霊夢「えーっと…それって一体どういう事?」

ルッチ「あー、それだがな…。」

 

-兄弟説明中-

 

霊夢「…何だかこんがらがってきたけど…まあ良いわ。とりあえず、あんた達、スペルカードは、知ってるわよね?」

7人「いや、全く(全然知らないわ。)。」

霊夢「んじゃあ、知ってるのは4人ね。」

ガルッチ「説明はマルフォイ、君に任せる。」

マルフォイ「いやいや、ガルッチもルッチもあの吸血鬼姉妹と戦ってんじゃないか!」

 

その時霊夢は驚愕した。

 

霊夢「どういう事なの?外の世界に出るには紫に頼まないとできないのに!?」

ガルッチ「僕に聞かれてもな…しかも…いや忘れよう。」

 

さすがにこれ言うの精神的につらいしなあ…。

 

霊夢「まあ、面倒だけど、説明するわ。まず…。」

 

-少女説明中-

 

霊夢「っと言うわけ。とりあえず、このスペルカードを配るわ。」

 

10人に配られたのは、白紙のカードだった。

 

ギル「おい小娘。この白紙は何だ?書かれているんじゃ…。」

ガルッチ「ギルガメッシュ、白紙のカードって事は、自分で決められるってわけ。」

ギル「なるほどな。ならば我のスペルカードは決まったな。」

 

っと2枚のカードから宝具が書かれていた。

 

1枚目 宝具『エルキドゥ』

2枚目 宝具『エヌマ・エリシュ』

 

ガルッチ「あれ?ゲートオブバビロンは?」

ギル「弾幕代わりだ。」

ガルッチ「納得。」

霊夢「あなたも…ってそれって伝説のスペルカードケース!?」

ガルッチ「ん?このケースの事?」

 

何でも、このケースは幻想郷で3つしかないと言われているものだった。

 

ガルッチ「…(何でジャックがこれを持ってたんだろう…。)。」

霊夢「まあ、一応渡しておくわ。」

 

手にした瞬間、5枚のカードが書かれた。

 

1枚目 影符『シャドウナイフショット』

2枚目 幻影『暗殺者の手』

3枚目 絶望『ディスペアスパーク』

4枚目 殺戮『永劫殺戮《カオス・ザ・リッパー》』

 

霊夢「え…エグい…。ほとんどエグすぎるわ…。」

ガルッチ「影だからなあ…ん?」

 

5枚目 心符『本当の自分』

 

絵には、ガルッチとそっくりな人物がいた。

 

ガルッチ「なんでこれだ…ウッ!」

ルッチ「ガルッチ!?」

 

何だ?この記憶は!?鎮魂大桜の前で一緒に笑いあうフラン…陰陽師の服装を…待て、陰陽師?一体…。

 

ガルッチ「はぁ…はぁ…。何だったんだ…今のは…。」

ジャック(おいガルッチ、大丈夫か!?)

ガルッチ(だ…大丈夫…さっきのは一体…。)

ジャック(おそらく、記憶だと思う。)

ガルッチ(記憶?まさかとは思うが、この記憶にいた陰陽師姿って…。)

ジャック(まあ、今は話せん。俺が言うとこんがらがるからな。)

ガルッチ(何か…知っていそうだが…今はやめておこう。)

 

 

 

 

 

ルッチ「ガルッチ、大丈夫か?」

ガルッチ「心配ない。どうやら収まったようだ。とにかく、何か分かったら通信してくれ。」

霊夢「無茶しないでよ?」

 

そういい、ガルッチチームは紅魔館に…ブレイズとアルファスは永遠亭に…レイスとアビスは旧地獄に…ノームは馬に乗り、冥界へいった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『見つけたわ……今度こそ……あたしの手で……殺してやるわ…。大魔神と女神の息子達と大神と女神の息子達…。』

 

 

 

-to be continue…-

 




-始原の城-

『神々と魔神達が揃った…。後は殺すだけ。』…か。

ヴォルデモート「珍しいな、お前が外へ行くとは。」

まあな、ちょっと外に行ってみたら、少女の日記を見つけたんだ。

ダンブルドア「全く、乙女の秘密を覗くとは…。」

だがこの本の持ち主…相当性格が悪い女だ。中にはこんなのが。

ヴォルデモート「何々、『あのクソ早苗、ムカつくし、ウザイ。苛めようとすると、星龍の奴が邪魔するし…。それだけじゃない、あの未来と過去って奴も気にくわない。しかも、星龍と同じくらい邪魔だわ…。こうなったら、殺すしかないわね。社会的に、物理的に。私は女王よ!従わない者は死あるのみだわ!』うわー…、俺様でもここまで性格悪いとは思わんが…。」
ダンブルドア「いや、マグルを無理矢理させたり、拷問したりとかしてるから、十分悪いと思うがのう。」
ヴォルデモート「だが…この女と一緒にされたくないな…。」

だが、此奴は既に死んでいるって聞いたことあるが…どうもいやな予感が…。

ラヴォス「情報では、その日記の持ち主は、鬼神に転生したとか…。」

はあ!?おいラヴォス!まさか、転生させたんじゃねえよな!?

ラヴォス「していませんよ?」

ならば…どうやって…。

紫「そのことだけと…どうやら幻想郷で、その人らしき人がいるのよ。」

ちょっと待て…まさかとは思うが…。

紫「ガルッチ達も…来てるわ。しかも、魔神と神の力を持ってね。」

マジかよ…。

???「遅くなってごめんなさい。今レミィが運命の女神を…フランは破滅の魔神を手にしたわ。しかも遊びにきたさとりさんは、心と感情の女神を…こいしさんは、殺戮の魔神を手にしてるわ…。」

おいおいパチェ、ってことはまさか。

パチュリー「そう言う事ね。」

…。ヴォルデモート、ダンブルドア。頼みがある。

ヴォルデモート「何だ?」
ダンブルドア「ん?」

死喰い人と不死鳥の騎士団を…幻想郷に連れていってほしい。もちろん、ハリー達も。

ヴォルデモート「だが俺様とダンブルドアは死んでるし、敵対関係だぞ。」

むう…記憶修正は…駄目だな。仕方ない、出来るだけ連れてきてくれ。僕が説明しておくから。

ダンブルドア「大丈夫か?」

気にするな。パチェ、紫。できる限りサポートしてやってくれ。

パチュリー「分かったわ。」
紫「了解。後で良いこととか…。」

断る。

紫「ゆかりんションボリ(´・ω・`)」

もう一度閉じていいかい?

紫「やめてください死んでしまいます。」

さてと…幻想ノ幕…第3-1章終了。第3-2章に続く。

3期ed曲 原曲 ハルトマンの妖怪少女 「Trulli Glory」


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第3-2章 有翼人兄弟と覚姉妹と吸血鬼姉妹

-紅魔館 門- -朝ノ刻-

 

???「Zzzzzz。」

ガルッチ「…寝てるのか?」

 

ガルッチ達は、早速調査を始めようとしたが、ギルガメッシュが、どこか寝る場所を確保した方が良いという提案で、紅魔館についた。一方エミヤは、それなら別行動で、ルッチと共に、調査をすると言うわけで、一旦別れた。着いたのはいいのだが、この門番…寝ていた。

 

ギル「おい、そこの小娘。」

???「うへへへ…しゃくやしゃーん…ムニャムニャ。」

ガルッチ「あのー、ちょっと良いですか?」

???「Zzzzzz…。」

 

全然起きる気配がない…。

 

ガルッチ「なあ、ギルガメッシュ。」

ギル「何だ?我が雑種。」

ガルッチ「僕ら、同じ事考えてないか?」

ギル「奇遇だな。」

ギルガル「こいつ、無理にでも起こさねえと気が進まねえ!!」

???「この人、また寝てたのね…。はぁ。」

 

っといつの間にかガルッチ達の背後に少女がいた。

 

ガルッチ「!?」

ギル「何!?」

???「次に貴方達は、『いつの間に後ろに!?』と驚く。」

ギルガル「いつの間に後ろに!?って先読みだとぉ!?」

???「失礼しました、少しこの門番を起こしますので。」

 

その姿はメイド服を着ていて、瀟洒な人だった。その少女は、指パッチンしたら、いつの間にか、門番は倒れていた。

 

ガルッチ「…この感じって…時を!?」

???「やはり、感じていたのですね。」

ギル「小娘よ、一体何をした?」

 

もしかして、ギルガメッシュも?

 

???「私の能力は、『時を操る程度の能力』です。これぐらい言えば、分かりますね?」

ガルッチ「やはり、君は十六夜咲夜さんですね。」

咲夜「Exactly、そのとおりでございます。ガルッチさん。そして貴方は、『なぜ僕の名前を!?』っと驚く。」

ガルッチ「な…なぜ僕の…ってよう考えたら、レミリアが事前に説明したんだろうな。」

咲夜「え、私の先読みが…。って、それより貴方達の他に、兄はどうしたのですか?」

ギル「此奴の兄なら、別行動だ、小娘よ。」

ガルッチ「普通に名前で呼ばないのかな…。」

ギル「たわけ、我を何だと思っている。」

ガルッチ「そうでした。」

咲夜「とりあえず、中に入って下さい。」

 

そう言うと、門を超える前に、咲夜は瀟洒なメイドは何処へ行ったのか、門番を蹴飛ばした。

この時ギルガメッシュは思った。門番の小娘よ、我としては面白かったぞ?

 

-紅魔館 客室- -朝ノ刻-

 

咲夜「それにしても、霊夢ったら、相変わらず人使いが荒いわね。」

ガルッチ「正直、好きになれん。特に性格的に…。」

咲夜「まあ、あの人って、いつもぐーたらしていますしね。」

 

その時ガルッチは思った。あのダメ巫女…。異変解決してるのに、少し修行しろよ…っと。

 

一方霊夢は…。

 

霊夢「ひっくちょん!!」

マルフォイ「風邪ですか?」

霊夢「今誰かが私をダメ巫女とか思われてる気がする…。」

カレン「気のせいじゃないの?あ、そうそう、一つ言い忘れてたけど、ガルッチのことだけど…。」

霊夢「何よ。」

カレン「彼を怒らせると、とんでもない事になりますよ。」

霊夢「どういう事よ、私があの子に勝てないとでも?」

マルフォイ「それに関しては、カレンに同意だな。例え博麗の力を持っても、彼奴には勝てん。」

霊夢「何でさ。」

カレン「あの人の力は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大魔神以上で、私達でも手に負えないから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチside

 

ガルッチ「ん?誰か噂してるのか?」

ギル「分かるのか?」

ガルッチ「心眼使えばね。」

 

チートすぎるだろ、たわけっと思ったが、実質自分も言ってることに気づいた。

 

咲夜「しかし、霊夢が能力が使えないなんてね。信じられないけど、貴方達が来てることだし、信じるしかないわね。」

???「咲夜ー、誰と話してるの?」

咲夜「あ、妹様、少しお待ちを…。」

 

妹様?も…もしかして…!!

 

ガルッチ「フラン?」

???「その声って…お兄ちゃん?」

 

ドアの所にいたのは、フランだった。ガルッチを見ると、すぐさま抱きしめた。

 

フラン「お兄ちゃん!来てくれたんだね!」

ガルッチ「ああ、30年間待たせて済まなかった。」

フラン「30年?お兄ちゃんの姿は変わらないけど?」

ガルッチ「そこは言わないで、さすがの僕でも分からないからさ。」

フラン「ふーん。」

 

ギル「この小娘とは…知り合いなのか?」

咲夜「ええ、何でも、とあるテレビを見て以来ずっと気になっていたようで…。」

 

ガルッチ「そういえば、こいしは?」

フラン「貴方の後ろよ。」

ガルッチ「え?」

こいし「ガルお兄ちゃん!」

 

っと、後ろからこいしに抱きしめられた。

 

ガルッチ「ほ…本当に思うんだが…それも…無意識?」

こいし「そうかも。」

ガルッチ「無意識って…本当に怖いな…。(-ω-;)」

こいし「えへへ、それほどでも~。(っ´ω`c)」

 

褒めてないけど…まあ良いか。ツッコミ疲れるし…。

 

ギル「これは、酒!飲まずにいられないな。まさしく愉悦だ。」

ガルッチ「あー、二人とも、そこで僕を見て大笑いしているのが…。」

ギル「我が雑種の友、英雄王ギルガメッシュだ。小娘達よ。」

ガルッチ「言い方はアレだが、頼れる友でね。他にもいるんだけど…ってフラン、その刻印は一体…。」

 

ガルッチは、フランの左腕に、身に覚えのない刻印があった。だがこの刻印には、見覚えがあった。

 

フラン「あ、これ?夢を見ていた時に、私と同じ姿の子にあって、あげたい物があるって言われてね。目が覚めたら、こんなのがあったの。」

ガルッチ「フランと同じ姿の子…?」

こいし「あ、そういえば私も似たような夢を見た。その人、私と同じ姿なのに、男の子だったなぁ。」

ガルッチ「って事は…二人とも。ちょっとよく見せて。」

 

そうすると、フランは左腕を、こいしは両足を見せてくれた。

 

咲夜「あの、ちょっとガルッチさん?はしたないのですが…。」

ギル「おお、大胆な事をするでないか。良いぞ、もっとやるがよい。」

ガルッチ「やっぱりこの刻印…。魔神の刻印だ!」

フラこい「魔神の刻印?」

ガルッチ「あー、そっか。二人は知らないんだったね。実は僕も、魔神の力を持ってるんだ。」

 

そう言うと、ガルッチの右腕が変化し、禍々しい右腕に変わった。

 

ギル「ほう、久々に見たな、その腕。」

咲夜「あの…一体全体これは…。」

ギル「むう、説明が面倒だが…仕方ない。我が雑種よ、その小娘達共に、何処かに連れていってくれ。」

ガルッチ「分かった。」

 

そう言い、ガルッチとフランとこいしは、客室に出た。

 

ギル「さて、まずは何処から話そうか…。まずは魔神の事でも……。」

 

-フランの部屋- -朝ノ刻-

 

ガルッチは、部屋から出たのはいいが、フランが、私の部屋でゆっくり話していいよ。ってことでここにした…のはいいが…。

 

ガルッチ「なんで…ベットの上?」

フラン「だって、久々に会えたんだし。こういうのもいいかなって思って。」

ガルッチ「僕としては…恥ずかしいんだが…。」

こいし「私は別にベットでもいいよ。こうやってイチャチャするのもいいかもだし。」

ガルッチ「…まあ良いか。んじゃあ説明するけど、僕とフランとこいしは、混沌を司る三大魔神の力を受け継いでいるんだよ。」

こいし「混沌を?」

ガルッチ「うん、その3人はそれぞれ、『絶望』『破滅』『殺戮』の力を持っているんだ。」

フラン「え?私達、悪い人に取り憑かれたの?」

ガルッチ「落ち着いてフラン。悪い神と言っても、性格がいいんだ。」

こいし「如何してそう言い切れるの?」

ガルッチ「あー、それはだな。」

 

-紅魔館 客室- -朝ノ刻-

 

ギルガメッシュside

 

ギル「っと言う訳だ。なに、我が雑種は、彼奴と仲がいいし、協力関係だと言うのは事実だ。」

咲夜「にわかには信じがたいわね…。」

ギル「そう言うな、小娘よ。あの腕を託したのも、その証拠だ。」

咲夜「あの、咲夜と呼んでください。小娘は、さすがにあれなので。」

ギル「ふむ、初々しいではないか。ならば我の事を、ギルガメッシュと呼ぶがよい、咲夜よ。」

咲夜「では、ギルガメッシュさん、あの魔神達は、本当に害がないのでしょうか…?もし妹様が何かあったら…私…。」

 

心配する咲夜、しかし、ギルガメッシュはこういった。

 

ギル「たわけ、少し彼らを信じたらどうだ。もし我が雑種に何かしたら、我が許さぬ。我が財宝を壊すと同じようにな。」

咲夜「ギルガメッシュ…さん。」

ギル「さあ、おそらく今は仕事の途中だろ。戻ったらどうだ。」

咲夜「わ…わかりました。それでは。」

 

そう言い、指パッチンしたら、トランプ残して消えた。

 

ギル「しかし、実に美しい女じゃないか。だが他にもいるに違いないな。調査のついでに、女子を探すか。」

 

そう言い、ギルガメッシュは、紙に書いた後、少し単独で動いた。

 

-フランの部屋- -朝ノ刻-

 

ガルッチ「っと言う訳。まとめると、僕は絶望の力、フランが破滅の力、そしてこいしが殺戮の力を持ってるって事。解りづらい説明で悪かった。」

フラン「ううん。まさか、破壊だけじゃなく、破滅の力も手に入っちゃうなんてね。」

こいし「って事は、私は無意識に殺戮を起こしちゃうって事?そういうの…私嫌だな…。」

ガルッチ「まあ…一度引き受けた以上、大切な人の為に使うしかないけどね。まあ、僕はそのせいで20年間閉じ籠もってたけど…。」

ガルッチは、ちょっと濁らせながら言った。正直あれはひどかった。

 

フラン「何かあったの?」

ガルッチ「うん、でもあまり話せないんだ。思い出すだけで…その…彼らに…申し訳ないんだ。思い出したくないけど…忘れる訳にはいかない…。」

こいし「それって、嫌な思い出なの?」

ガルッチ「…うん。」

???「兄を助ける為に、殺戮を起こしたっと言うわけですね。」

ガルッチ「!?」

 

ガルッチは起き上がり、椅子に座っている少女を見た。あの子って確か…。

 

さとり「古明地さとりよ、ガルッチさん。」

ガルッチ「あの…一つ聞きたい。」

さとり「すみません、会話の邪魔をさせてしまって、扉が開いていたのでつい…。というかこいし!」

こいし「ふぇ?如何したのお姉ちゃん。」

さとり「ふしだらでしょ?」

こいし「そうかな?お姉ちゃんよりHくないけど。」

ガルッチ「いや、そっちなの?(・_・;)」

さとり「私だってHくないわよ。」

ガルッチ「あの…話しずれてないか?僕が聞きたいのは…。」

さとり「そもそもガルッチさん、何なんですかそのハーレムは。」

ガルッチ「こっちだって聞きたいよ。って違う違う、そうじゃない。話が…。」

さとり「妹達に囲まれながら…その…えーっと…。」

ガルッチ「あの、無理に言わなくていいです。僕もこの歳にも関わらず、初心なので…。」

さとり「あ…すいません。」

 

どうやらこの光景で戸惑っていたんだろう…。無理もねえな、実際僕も恥ずかしいし…つうか心読み取って言わんでくれ!っと思ったら、さとりの両足が気になった。

 

さとり「あの…如何して…足を?」

ガルッチ「あ、失礼。なんか…こいしと似たような物があるなって思ってつい…。」

 

『メタルギアソリッド2 携帯電話Version~♪』

 

ガルッチ「あ…着メロ変えるの忘れてた…。」

さとり「着メロなのこれ!?」

 

ガルッチは、リアクターの内側の丸を押した。

 

ガルッチ「こちらシャドウ。」

???『見つけたわ……ドブネズミ共…。』

ガルッチ「ん?間違い電話か…切ろうっと。」

???『いやいや、貴方ねえ、悪役である私が直接貴方にかけてるのよ!?少しは光栄に思いなさい!』

 

この人も同じ冗談が通じない人か…。少なくとも、カレンじゃ無いのは確かだな。

 

さとり「あの…誰からですか?」

ガルッチ「ちょっと待ってて。悪ふざけが過ぎたな。」

 

少し咳払いをして、言い方を変えた。

 

ガルッチ「貴様の目的はなんだ?」

???『決まってるでしょ?私に従わない者を処刑することよ。』

ガルッチ「やれやれ、女王様気分と言いたい訳か?寝言は寝てから言うがよい。雑種よ。」

 

ガルッチは、ギルガメッシュの性格に合わせて言った。

 

???『ほんと、貴方はムカつくわね。言い方も随分苛立つし…、まあいいわ、一つチャンスを与えるわ。』

ガルッチ「なんだ?」

???『私に従いなさい。』

ガルッチ「…どうやら愚行極まったな…。従えと言ってはい解りました従いますと言うか?」

???『そうか、そこまで死に急ぎたいのね。でもこのまま殺すのはつまらないわ。』

 

こいつ、相当阿呆だなって思った。さっさと殺しに来ればいいものを…。

 

???『なら1ヶ月後、人里のところに来なさい。貴方と、貴方達の仲間をね。』

ガルッチ「上等だ。完膚なきに叩き潰してやる。」

 

そして、通信が切れたと同時に、マルフォイに連絡を取った。

 

ガルッチ「ブリザード、聞こえるか。」

マルフォイ『おうどうしたって、幼女2人と添い寝か?』

ガルッチ「戯れ言は後、元凶らしき奴から通信が来た。」

マルフォイ『なんだと?』

カレン『本当なの!?』

ガルッチ「ああ、1ヶ月後に人里のところにこいと言った。仲間を連れてな。」

霊夢『他の人達には?』

ガルッチ「まだ伝えていない。ブリザード、代わりに全員につたえてくれ。」

マルフォイ『んで、自分は添い寝か?』

ガルッチ「いい加減にそれやめんと、能力使って刺すよ?」

マルフォイ『やめてくださいお願いします死んでしまいますすいませんでした。』

ガルッチ「よろしい。それじゃあ頼むね。」

 

そう言い、通信を切った。

 

ガルッチ「奴の目的はなんだ?あっちの方、僕達を知っているようだが…。」

フラン「お兄ちゃん…。大丈夫なの?」

ガルッチ「安心しろ…フラン、こいし…。僕が必ず守ってやる。」

こいし「…お兄ちゃん、私も戦う。」

ガルッチ「え…?」

こいし「今こそ、この力で、皆を助けるときだと思うの。」

さとり「こいし…。」

ガルッチ「…。」

 

何を思ったのか、リアクターの通信を押した。

 

ガルッチ「兄さん、いるか?」

ルッチ『如何したの?』

ガルッチ「黄昏ノ刻で、紅魔館に来て。エミヤも。」

ルッチ『分かった。』

 

さてと…後はどう動くかだな。まずは禁術のマスターをした方がいいな。

 

フラン「…。」

 

っと、何故かフランは、ガルッチの手を握った。

 

ガルッチ「フラン?急にどうし………ッ!?」

 

そのまま引っ張られて、フランとキスをした。

 

ガルッチ(ど…如何したんだ!?何で急に!?)

フラン(ごめんねお兄ちゃん。ちょっと怖くなってきちゃって…。)

 

不思議なことに、さとりは自分の足が光り出したことに、驚いていた。

 

さとり「え…これ…どうなってるの?」

こいし「お姉ちゃん、これって…お姉ちゃんの力?」

さとり「へ?何で?」

こいし「だって、お姉ちゃんの両足が光ってるもん。」

 

ガルッチ(何だろう、変な気持ちになってきた…。でも…ここは我慢しないと…。)

 

ちょっと深いキスにはなったが、ここで止めた。

 

フラン「えへへ、ちょっと甘えたくなっちゃったけど、もう大丈夫よ。」

ガルッチ「そ…そうか、それじゃあ僕、図書室に行ってくる。」

 

そう言い、ガルッチはフラン達を置いて、大図書室に行った。

 

-紅魔館 客室- -黄昏ノ刻-

 

その後、大図書室でパチュリーと小悪魔こと、サタンレイド・リドルと出会い、そこで魔術関連の本を見たり、覚えた魔法を唱えたりしていた。ただ、あまりにも危なっかしい為、元の本棚に戻し、外に出て試した。結果、大成功を収めた。普通なら、禁術系の魔術を唱えると代償を伴うが、ガルッチには新たなスキル『禁術系の極意』と『禁術系の心得』と『禁術系の技巧』を、それぞれAランク・Sランク・EXランクを持っていたため、代償は起こらなかった。

そして黄昏ノ刻になり、ルッチとエミヤが紅魔館に到着し、何処にもいなかったはずのギルガメッシュも戻ってきた。どうやら、元凶らしき物を、単独で探していたらしい。そして現在、さっきの女の目的について、仮説をたてていた。

 

ガルッチ「……って事だ。おそらくだが、奴は僕らの事を知っているそうだ。」

ルッチ「でも、それだと幻想郷に異変を起こした理由にはならなくなるよ?」

エミヤ「フェイク…という可能性もあるな。」

さとり「つまり、異変自体がフェイクで、本当は貴方達を呼び出す為にやったってことかしら?」

レミリア「でも、それだけだと襲う理由がわからないわ。何か根本的なところがあれば…。」

パチュリー「一つ…私知ってるわ。」

 

皆はパチュリーを注目した。

 

パチュリー「この本を見て。」

 

パチュリーが出した本は、日記帳だった。

 

咲夜「パチュリー様、その日記はどこで?」

パチュリー「私の知り合いからもらったのよ。」

 

誰とはいわないけど…。

 

ガルッチ「女王様日記帳?うわ…無茶苦茶痛い本だな…。」

パチュリー「著作者はそこにあるわ。」

 

その下にはこう書かれていた。

 

『宵闇 霊夢』

 

ガルッチ「…何で下の名前が霊夢?」

レミリア「とりあえず、捲ってみましょう。」

 

『4月27日 転校生の蒼天星龍が、私がいるクラスに入ってきた。何でもこの人は剣道全国大会で何回も出場し、優勝を取っていて、オリンピック選手にもなっていた。でも私の美貌を見れば、そんな功績は儚く消えるだけ。必ず私の奴隷にしてあげますわ!オーッホッホッホ!!』

 

ガルッチ「星龍って…確か後に憎悪の大魔神 ディテスト・シェイド・クロノスになる人だったはず…。」

こいし「そうなの?」

ガルッチ「うん、混沌を司る三大魔神の父親とも呼ばれているからね。」

 

『5月12日 今日も早苗を苛めたわ。服装の事とか、口調や色々してやったわ。まあ、ウザイし変な事も言うし、ストレス発散にもなるわ。明日はいやらしいことしてやろうかしら?それにしても、星龍は私の美貌に酔わないわね。でも今の内、いずれ私の虜になるわ。オーッホッホッホ!』

 

咲夜「早苗って確か守山神社の現人神でしたよね?」

さとり「ええ、外の世界から来てるのは知っているのですが、どういう事でしょうか…?」

レミリア「まだ彼女の素性が分からないわね。」

 

『6月26日 星龍って、意外と強情ねえ。私の美貌に酔わないだけじゃなく、誘いも断るなんて。しかもこういってたわね。必要以上にアピールしているけど、僕はそう言うの苦手なんだ。誘ってくれてありがとう、でもごめんな。なんて、キザなこと言うなんて。でも諦めないわ。必ず私の奴隷になってあげるわ。』

 

ギル「ふむ、意外と諦めが悪いんだな。愚行にも程があるぞ?宵闇という女よ。」

エミヤ「しかし、努力すればいずれ実ると言うぞ。」

ガルッチ「残念だけど…エミヤ、その努力は報われなかったそうだよ?」

 

『9月1日 まさか…星龍が早苗と付き合うなんて…。あのクソ早苗!よくも私の奴隷を奪ったわね!もう容赦はしないわ、徹底的に学校に来させないぐらい苛めてあげるわ!』

 

フラン「結構…嫉妬深いわね。」

こいし「まだ続きが書かれているよ。」

 

『9月2日 星龍に呼び出されたわ。考え直してくれたのかと思ったら、早苗の事について話してきたわ。関係ないわと言ったけど、何故か目付きが悪くなってこう言ってきた…。早苗を苛めてるの、お前だろ?早苗が暗かったから理由を聞いてみたら、お前の名前が出てきた。次早苗を苛めてみろ、報復があると知れ。まさか早苗の奴…星龍に話すなんて…。』

 

ギル「やはり尾がでたか、愚かしい女だ。そんな性格だから、星龍に嫌われるんだぞ?」

パチュリー「最期にはこう書かれているわ。」

 

『10月10日 あのクソ早苗、ムカつくし、ウザイ。苛めようとすると、星龍の奴が邪魔するし…。それだけじゃない、あの未来と過去って奴も気にくわない。しかも、星龍と同じくらい邪魔だわ…。こうなったら、殺すしかないわね。社会的に、物理的に。私は女王よ!従わない者は死あるのみだわ!』

 

ガルッチ「…もはや…狂ってるな…。」

パチュリー「ええ、後はぐちゃぐちゃに書かれてるけど…最期のページにこう書かれてたわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『神々と魔神達が集まった…後は殺すだけ…。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「神々……魔神達………。」

パチュリー「さてと、後は解るわよね?」

フラン「ねえ、お兄ちゃん、もしかして。」

こいし「私も分かった気がする。」

ルッチ「奴の狙いは…。」

レミリア「運命って、残酷なのね。」

さとり「まさか…。」

 

6人全員一致で、こう言った。

 

6人「狙いは(狙いって)僕達って事か(私達って事?(って事ね。))。」

 

そんな事を言って、パチュリーと小悪魔を除いて、咲夜と美鈴は驚愕した。

 

咲夜「そんな!?」

美鈴「お嬢様達が!?」

ギル「まあ、驚くのも無理もなかろう。」

エミヤ「しかし、まさかガルッチ達が、その宵闇霊夢に狙われるとはな。」

 

だが、今のままだと戦っても勝つことは出来ないと思った。おそらくだが、例え皆を揃えても、返り討ちにされることには目に見えていた。ならば…。

 

エミヤ「ガルッチ、何処に行くんだ?」

ガルッチ「ちょっと外に…。」

 

そう言い、ガルッチは客室を後にした。

 

-紅魔館 庭園- -黄昏ノ刻-

 

ガルッチ「さてと…、いい加減姿を現したらどうだ?」

 

咄嗟に刀を抜いた。ガルッチが持ってる刀は、かつてとある剣士が刀に取り憑かれたと言われる奴があった。あらゆる力を強化する代償として…。その刀は名前がなかった故、ガルッチは、『妖刀・憑依冥界丸』と名付けた。

 

???「あらあら、バレちゃった。」

 

何もない空間から、霊夢が使ってたあのスキマが現れた。そこから出てきたのは八雲紫だった。

 

紫「よく解ったわね。気配を消したのに…。」

ガルッチ「戯れ言はいい、要件は?」

紫「あらあら、ご挨拶ね。」

ガルッチ「悪いな、こっちだって焦ってるんでな。」

 

そう言い、紫は扇を仰ぎながらこう言った。

 

紫「宵闇霊夢について、知りたいかしら?」

ガルッチ「その口振りは、何か知ってるのか?」

紫「ええ、少しはね?」

ガルッチ「良かろう、刀を抜いた事に関して謝っておこう。」

 

紫が言うにはこうだ。宵闇霊夢は元々福井県という場所にいる、傲慢で愚かしい女学生だった。学校の名前は明かしてないが、その人は高校3年生で、先生にも手玉に取れるぐらいの人だった。だが、とある人によって日常が狂ってしまった…。

 

ガルッチ「憎悪の大魔神 ディテスト・シェイド・クロノス…本名は蒼天星龍か…。」

紫「あら、知っているの?」

ガルッチ「混沌を司る三大魔神の書を見ていたからな。」

紫「そう、それなら話が早いわ。」

ガルッチ「?」

紫「貴方達と似たような姿をしている魔神達は、知っているわよね?」

ガルッチ「ああ、それが如何したんだ?」

紫「即刻言えば、宵闇霊夢が殺した。」

ガルッチ「!?」

紫「それだけじゃないわ、調和を司る三大神も同様よ。」

ガルッチ「んじゃあ…宵闇霊夢は…。」

紫「その後星龍が、憎しみを込めて殺したわ。でも残念ながら転生したわ。」

ガルッチ「転生?」

紫「ええ、しかも鬼神に。」

 

おいおいおいおい、神に魔神の次は鬼神かよ!どんだけ神系に好かれてんだよ!?いや、好かれたくない奴もいるけど…。

 

ガルッチ「つまり、その宵闇霊夢は、6人が死んでいない事を知って、転生したって事だな?」

紫「その解釈で構わないわ。」

ガルッチ「どっちにしろ、そこまで僕らを殺してくるなら、こっちも存在ごと消し炭にしてやる。フランとこいし、そして兄さんを殺す奴は僕の敵。正義だろうが悪だろうが、傷つける奴は、このガルッチ、容赦せん!!」

紫「最後、ストレイツォと被ってない?」

ガルッチ「気にするな。とにかく、要件は言ったか?」

紫「残念ながら、前置きよ。」

 

ずいぶん長い前置きだな…。

 

紫「要件だけど…、この本を預けてほしいの。」

 

そう言うと、紫が取り出した本は、2歳の時に母さんが読んでくれた本だった。

 

ガルッチ「何で?こんな本を?」

紫「おいおい必要になるけど、最後のページを見て。」

 

そこには、白紙のページの筈だった所には、こう書かれていた。

 

『これが見える物は、君が星の勇者に選ばれたということだ。この文字には、星の勇者にしか見えない魔術をかけている。この絵本に書かれている事は事実だ。今は奴は眠っているが、いずれ目覚めることになる。そうなったら、お前達が奴を倒すがよい。そしてこの文字は特定の人物にしか見えない者だが、我が孫よ、元気にしているか。これを見てると言うことは…僕はいないだろう。知っての通り、僕は君達の祖父、ラーク・ブライアン・ロードなんだ。』

 

ガルッチ「…お爺……ちゃん?」

 

『今まで君達に合わせなかったこの僕を許して欲しい…。でも、あの女を仕留めないと、星々が消え去ってしまうから、君達に未来が無くなることを恐れて、君達から離れたんだ。だが、結局負けてしまった。しかし、深傷を負わせたからしばらくは動けない筈だ。そこで孫達に頼みがある。星の勇者達を集め、あの女こと、無の神『ブレイク・オブ・ザ・ワールド』を倒して欲しい。僕の代わりに…頼んだよ、ラルッチ、ルッチ、そして…ガルッチ。

君達の祖父 ラーク・ブライアン・ロードより。』

 

そして、知らない内に涙を流していた。

 

ガルッチ「爺…ちゃん…。」

紫「その人の為に、お願いね?」

ガルッチ「………分かった。だが、今はいい。仲間を集めるのは今じゃない。今しばらくは人生を楽しみたいからね。」

紫「幼女二人に囲まれていちゃつくとか?」

ガルッチ「おい、紫…スキマごと斬ってやろうか?」

紫「やめてくださいお願いします死んでしまいます。」

ガルッチ「全く、シリアス返せっつうの。」

 

だが、これで運命は決まった。

 

ガルッチ「とにかく、その無の神とやらを爺ちゃんの代わりに終わらせろって事か…。はぁ、出来れば安息の地で静かに暮らしたかったが…。やむを得んか。」

紫「そういう訳よ。でもまずは、この異変解決からね。」

ガルッチ「はいはい。」

紫「それと、援軍も連れてくるからね。」

 

そういい、紫はスキマと共に消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「って思ったけど、ラルッチって誰!?」

 

-⇦to be continue-




-始原の城周辺-

ヴォルデモート、ダンブルドア、ご苦労様。

ダンブルドア「大変じゃったぞ、皆をここに来させたのは…。」
ヴォルデモート「一応事情を話したが、納得しない人もいるのでな。」

任せろ、後は僕がやっておく。

ハリー「何でヴォルデモートが生きてるんだ!」
ロン「僕だって聞きたいぐらいだよ!」
ハーマイオニー「それに、どうして死喰い人もいるの?」
ベラトリックス「まさか、ダンブルドアが生きてるとは…。」
ルシウス「一体どうなっているんだ?」

全員、沈まれ!

ハーマイオニー「そもそも、あの人は誰なの?」

だー!!!少し黙らんかーーーーー!!!!!!!

全員「…。」

よし、今のはすまんかった。こっちは焦ってるのでね、君達がここに来させたのは他でもない。騎士団と死喰い人と共に、幻想郷にいって欲しい。

全員「幻想郷?」

詳しくは八雲紫に聞いてくれ。とにかく、君達が協力しないと、全てが滅ぶ。そこだけは頭に入れてくれ。分かったら、あの時空の裂け目に入ってくれ。
頼んだよ…。
※3-3章に続く


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第3-3章 時の司る賢者達

-紅魔館 上空- -夜ノ刻-

 

ギル「はっはっは、もっと避けるがよい。じゃないと、串刺しになるぞ?」

ガルッチ「ギルガメッシュ…さすがに鎖はやり過ぎじゃないか?」

エミヤ「私も思うぞ…。これだと幼女虐待で訴えられる気がする…。」

 

紅魔館に居候して1週間経っていた。宵闇霊夢との戦いまであと3週間…それまでに強くなろうと思って、スカーレット姉妹と古明地姉妹も修行をしていた。もちろん僕も兄さんも修行を怠ることはない。むしろそんなことしたら、寝る時間を削って修行しないと行けないからね。今はギルガメッシュの回避修行をしていたんだが…エルキドゥはねえだろ…。

 

レミリア「全く、この鎖…厄介ね。私の運命を操っても必ず引っかかってしまう…。」

ギル「たわけが、能力に執着していると、俺みたいに慢心して負けるぞ。」

さとり「確かにそうですが…能力使わずに回避は難しいですね…。」

エミヤ「いずれ能力を封じる敵も出てくる筈だ。その為には、ガルッチみたいに常に予測しないといけないからな。」

ガルッチ「予測しても当たるけどね…。」

 

レミリアとさとりは避けるのに必死だが、対してフランとこいしは、掠めているが難なく避けていた。

 

ギル「しかし、そこの小娘共は良く避けるな。さすがだ。」

フラン「油断しなければ…っと、案外避けやすいからね。」

こいし「鎖が出てくる位置も、大体分かってきた気がする。」

ガルッチ「…あれかな?妹または弟の方が、適応能力が高いのかな?」

ルッチ「まあ、僕の弟は、兄に勝る弟だけどね…。」

ガルッチ「いや、強かろうが僕は兄さんの事馬鹿にしないからね!?」

 

まあ、こんな感じで色々とやっているけどね。

 

小悪魔「そろそろ、唱えていいですか?」

ガルッチ「ああ、お願いするよ。」

 

こっちは小悪魔ことリドルと模擬戦をやっていた。ガルッチは、無限の剣もとい、斬撃系の武器を使用するに対して、あちらは無限の銃を使ってくる。まさかエミヤみたいな感じだとは思わなかった…。

 

小悪魔「I am the bone of my Gun.

(体は銃で出来ている。)

 

 

Steel is my body, and fire powder is my blood.

(血潮は鉄で、心は火薬。)

 

 

I have created over a thousand blades.

(幾多の戦場をかけて不敗、)

 

 

Unknown to Death.

(ただの一度も敗走はなく、)

 

 

Nor known to Life.

(ただの一度も理解されない。)

 

 

Have withstood pain to create many weapons.

(彼の者は常に独り 弾丸の丘で勝利に酔う。)

 

 

Yet, those hands will never hold anything.

(故に、生涯に意味はなく。)

 

 

So as I pray, unlimited bullet works!

(この体は、きっと銃で出来ていた。)」

 

-無限の銃製- -夜ノ刻-

 

小悪魔「さあ、行きますよガルッチさん。斬撃武器の貯蔵は十分ですか?」

ガルッチ「そっちこそ、弾の補充は充分か?」

2人「『トレース、オン』!」

 

リドルが投影したのは、2丁のパトリオットで、ガルッチの方は、真・三国無双5の呂布が使っていた方天画戟だった。

 

ガルッチ「これ…防げるのかな?」

リドル「よそ見している暇はないですよ!」

ガルッチ「もう、どうにでもなれ!!!」

 

間違えて方天画戟を投げてしまった。だがしかし、投げたおかげか、ほとんどの弾が方天画戟に防がれていた。そして手元に戻った。

 

リドル「本当に防いだね…。」

ガルッチ「だね…。(・・;)」

 

この時ガルッチは思った。呂布の奴、実は銃も対抗しているんじゃないかと。

 

ガルッチ「まあ良い、今度は僕の方だ!!」

リドル「パトリオットって狙い撃ち出来ないけど…火力で押し切るしかないわね。」

 

-紅魔館- -夜ノ刻-

 

一方でルッチは、パチュリーとの模擬戦をやっていた。

 

パチュリー「行くわよ。日符『ロイヤルフレア』!」

ルッチ「光符『シャイニング』!」

 

光の球と小型太陽の弾幕が飛び散り、ぶつかり合っていた。

 

パチュリー「ゴホッ…ゴホッ…。」

ルッチ「だ…大丈夫ですか?」

パチュリー「や…やっぱり火力の高い魔法は…厳しい…わね…。」

ルッチ「や…やっぱりここで終わった方が…。」

パチュリー「いえ…まだ…まだ…よ。」

 

喘息してもなお、フラフラでありながら立っていた。

 

ルッチ「で…でしたら、星&光符『スターライトレイン』!」

パチュリー「ゴホッ…、月符『サイレントセレナ』!」

 

今度は無数の星の閃光と矢の閃光がぶつかり合っていた。ほぼ互角の戦いであるが、ルッチの方が押されていた。

 

ルッチ「ぐ…喘息してもなお…ここまでの魔力を持っているんか。パチュリーさん凄い…。」

パチュリー「ゲフッ…ゴホッ…ゴホッ…。ま…まずい…すぐに決めないと…。」

ルッチ「本当に大丈夫なのですか?ひどくなってる気がしますが…。」

パチュリー「次で…き…決める…わよ!」

エミヤ「ストップ!」

 

ここでエミヤが割り込んできた。

 

エミヤ「パチュリーさん、これ以上続けると体に悪い。すぐにやめた方がいい。」

パチュリー「駄目…ただ見守るだけは…嫌なの……。確かに…喘息持ちだし……体力も無いけど……それでも…魔力なら、誰にも負けない!」

???「だが、それだとお前が死ぬぞ?」

 

時計塔のところから声が聞こえた。そこに居たのは…。

 

ルッチ「な…あんた…まさか…。」

???「おやおや、これはこれは。弟は元気かな?」

エミヤ「ルッチ、知り合いなのか?」

 

っと丁度、ガルッチとリドルも戻ってきた。

 

ガルッチ「どうした兄さん…って貴様!何で生きてんだよ!」

???「おお、久し振りではないかガルッチよ。」

ギル「ほう、知り合いなのか。」

ラーク兄弟「ああ(うん)、まさか生きていたとはね(思いませんでした)、ヴォルデモート!!」

 

ヴォルデモートは不敵な笑みを浮かべた。ルッチとガルッチが、ヴォルデモートの事を知ってる理由は、まだ学生の4年生の頃、ホグワーツとボーバトンとダームストラングとのスクエアウィザードトーナメントで互いに一組ずつ組むルールで、ルッチとガルッチが、このトーナメントに参加した。だが、第3の課題で、トロフィーを手にした瞬間別の場所に飛ばされた。そこでヴォルデモートと出会った。何でもそいつは、ハリーポッターという人を殺そうとしたが、弾き返されて、一時的に死ぬ事となった。そいつと遭遇することになり戦いに挑んだ。

ヴォルデモートも対抗していたが、あまりにも強力な魔力に圧倒され、結果敗北し、撤退する羽目になった。そしてガルッチ達が7年生になるとき、そこでエレメントフェニックスの初の戦争に入る事となった。壮絶な戦いで一時ヴォルデモート勢が優勢で、ハリーポッターを殺したと思い、降伏を問いに来た。だが、ネビルだけで無くガルッチも戦い続ける意思を持っていた。

 

ガルッチ(過去)「僕は戦い続ける!たとえハリーが死のうが、ここの学校の人らが死のうが、全員撤退しようが、僕は独りで戦い続ける!!貴様らに、絶望の淵に落としてやる!」

 

その事がきっかけで、ハリーは起き上がり形勢逆転し、ハリーと共に遂にヴォルデモートを倒した。

 

ヴォルデモート「安心しろ、今回はお前達の援護のために来たんだ。」

ガルッチ「んな馬鹿な事が…!」

パチュリー「ゴホッ…ゴホッ…待って…ガルッチ。ルッチも武器しまって…、嘘は言ってないから…。」

ルッチ「し…しかし。」

ヴォルデモート「しかしパチュリーよ、相変わらず呪いに冒されてなおも戦うのか?」

ルッチ「へ?」

ガルッチ「え?」

エミヤ「え?」

ギル「何?」

レミリア「え?」

フラン「え?」

リドル「え?」

さとり「え?」

こいし「え?」

 

皆はパチュリーを見た。一体どういう事だろうか…。

 

パチュリー「はぁ…忘れたの?貴方達の中で1番魔力が高いのは私よ?」

ヴォルデモート「だが、呪いに冒されてるお前は、一回でも攻撃喰らったら、致命傷を負う事になるぞ?」

パチュリー「相変わらず、手厳しいわね。背水の呪いにかかって以来、私なりの防御魔法も扱うようになったのよ?」

レミリア「あのー、パチェ?その人と、どういう関係?」

パチュリー「そうね、言ってしまえば…仕事仲間かな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員「えーーーーー!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-紅魔館 客室- -夜ノ刻-

 

咲夜「ガルッチさん、アールグレイティーです。」

ガルッチ「すまん咲夜。」

レミリア「それで、パチェと、その禿げ頭の人とどう言う関係?」

ヴォルデモート「は…禿げ!?」

ガルッチ「ヴォルデモート、ドンマイ。」

ヴォルデモート「禿げって…禿げって…。_| ̄|○」

 

気にしてたのか…。闇の魔法使いとあろう者が、髪を気にしてたのか…。

 

さとり「ガルッチさん、思っていても口に出さないでくださいね?」

ガルッチ「さとりも人のこと言えないと思うが…。」

パチュリー「まあ、この人の髪が無いことは気にしないで。表向きの役割を果たすためには、こうするしかなかったから。というか、ヴォルデモート、いい加減立ち直りなさい。」

ヴォルデモート「すんません。こんなの…俺様らしくねえしな。だが、禿げは…。」

ルッチ「この人って、なんか…悪のカリスマってイメージが…崩れてない?」

 

それに関しては、同意だ。今いるヴォルデモートは、もはや禿げに気にする闇の魔法使いしか見えなかった。

 

パチュリー「さてと、それでヴォルデモートと関係だけど…、さっき言ったように、仕事仲間よ。」

ヴォルデモート「いわゆる、時空の賢者達の関係でな。」

 

立ち直り早!?って言うか今さらっととんでもねえ事言わなかったか!?

 

咲夜「それって、何人ぐらいいるんですか?」

ヴォルデモート「何人ぐらいってものじゃない。俺様も気になったが…おそらく何千人ぐらいだと思うが…。」

パチュリー「いえ、私が調べた限り、約1万5千人だったわ。」

ガルッチ「何ー!?」

ギル「馬鹿な…賢者達にしては多くないか!?」

エミヤ「っと言うことは、その人みたいに悪人もいたのか…。何だか…聖杯戦争と、よく似てるな…。」

ヴォルデモート「ところで、言峰の奴は元気か?」

エミヤ「な!?言峰神父も知ってるか!?」

ギル「解らん、最近我が雑種のところにいたから、詳しくは知らん。」

 

時空の賢者達っつう組織って…幅広いんだな…。

 

こいし「その賢者達の仕事って、どんな事をするの?」

パチュリー「基本はその世界の管理とかかしら?滅多に全員揃うことは、あまりないかもね。」

ヴォルデモート「確かに…その頃は無の神との戦いだったな。」

ガルッチ「確か、星の勇者と共に戦っていたんですね。」

 

ガルッチの一言で、一瞬皆が凍りついた。

 

ガルッチ「あれ?」

ヴォルデモート「何で…そんな事を?」

パチュリー「この事知られてるのは…賢者達だけなのに…。」

ガルッチ「あー、それはだな…。」

 

-少年説明中-

 

ヴォルデモート「全く、紫の奴…次あったらスキマごと閉じきってやる…。(-_-#) ピクッ」

パチュリー「どうせなら、爆弾でも…。」

フラン「壊すなら私がやるよ!」

紫「お願いだからそれは勘弁して…。」

 

っと不意にヴォルデモートの後ろから、紫が現れた。

 

ヴォルデモート「待ってたぞ…紫さん…。」

紫「あれ?これってゆかりんピンチ?」

 

そこには、魔法準備をしているパチュリーと、ボキボキと鳴るヴォルデモート、そしてなぜか妖刀・憑依冥界刀を抜いたガルッチがいた。

 

ガルッチ「ヴォルデモート、手助けするぜ。」

ヴォルデモート「頼むぞ、ガルッチ。」

パチュリー「さあ、八雲紫。」

3人「お前の(貴様の)(貴方の)罪を数えろ!!」

紫「逃げるんだよーーーーーー。」

 

っとスキマを使って逃げようとしたが、どこから力があるのかヴォルデモートはスキマを無理矢理こじ開けた。そして紫を引っ張り出した。

 

紫「あ…あのー…痛くない方で…。」

3人「だが断る。」

ヴォルデモート「死にさらせ!アバダケダブラ!!」

パチュリー「日符『ロイヤルフレア』!」

ガルッチ「斬&死符『昇天十字斬』!!」

 

-3人お仕置き中-

 

そして、終わったときにはガルッチのみ、血塗れになった。

 

ガルッチ「ふぅ、スッとしたぜ。」

ヴォルデモート「全く、こいつの防御系は本当に硬いな。」

パチュリー「本当よ、硬さだけはこの人の取り分だしね。」

 

フランとこいし以外の人らはこう思った。本当に恐ろしいと。

 

ガルッチ「つうか、死体処理誰がする?」

咲夜「私がやっておきます。」

 

っといい、速攻で終わらせた。

 

-紅魔館 浴室- -夜ノ刻-

 

その後、色々な説明とか聞いて、終わったのは1時間後だった。

 

ガルッチ「しかし、驚いたなぁ。まさか校長も賢者とはなー。」

フラン「パチェが賢者達の一員なんて聞いたこともなかったなぁ。何で教えなかったんだろ。」

こいし「知られたくなかったから、かな。」

ガルッチ「ともあれ、これで一つの謎が解けたなぁ。でもまだ謎がある、1番厄介な謎が…。」

フラン「え?別に謎なんてないと思うけど?」

こいし「私も。」

ガルッチ「厄介な謎…それは…。」

2人「それは?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「いつの間にフランとこいしと一緒に風呂入ってるの!?(しかもタオル巻いてないし!)」

フラン「えー、だってねぇ。」

こいし「無意識でやっちゃうもん。」

ガルッチ「ちょっとこいし、無意識って言えば何でも罷り通ると思ってないか?」

こいし「多分通るんじゃないのかな。」

ガルッチ「何これ…。常識に囚われてはいけない常識に囚われているのか僕…。」

こいし「お兄ちゃんって、意外と堅いところがあるんだよね。もう少し、気楽に生きた方がいいと思うなぁ。」

ガルッチ「そうはいうが…その…は…恥ずかしくないの?」

フラン「思ったことないよ?だって。」

こいし「一緒にヤった関係だし。」

ガルッチ「それが言える2人が羨ましいよ…。」

フラン「それじゃ、ここでしちゃう?」

ガルッチ「あれ?なにこのデジャブ。」

 

っと思いつつ、実は心のどこかでフランとこいしとしたいという自分がいた。でも風呂場でさすがに…。

 

こいし「あ、今したいと思ってたでしょ。」

ガルッチ「ッ!?」

フラン「そのギクッって事は…当たりね。」

ガルッチ「うぅ…。///」

 

まるでのぼせてしまうかのように、赤面状態になった。

 

フラン「そ・れ・に。」

ガルッチ「ちょちょちょ!?フラン!?」

フラン「ここもこんなに大きくなってる。」

 

っといい、ガルッチのち◯ぽを弄るフランだった。

 

ガルッチ「ま…待って。風呂の中でさすがに…。」

フラン「大丈夫。咲夜から聞いたけど、ガルお兄ちゃんの為に湧かしてあるから、ゆっくり浸かってねって言ってたもん。」

こいし「だから、ここでしても構わないってこと何じゃないかな?」

ガルッチ「咲夜…絶対こういうの狙っただろうなぁ…。っというか、こいしの思考、絶対ピンク色に染まってる気がする…。」

こいし「口ではそう言ってるけど、こっちは素直なんだね。」

ガルッチ「能力とか…使ってないよね?」

こいし「それはどうかな?」

 

なにこの敗北感…。絶対無意識に勝てない気がしてきた…。というかもう、身を委ねようかな?

 

ガルッチ「こいし、ちょっと来て。」

こいし「うん?どうし…ん。」

フラン「あ、ちょっと狡いよお兄ちゃん。こいしちゃんに不意打ちのキスをするなんて。」

ガルッチ「ちょっと軽めのやつだけどね。やり方が少し強引だけど…今はこれで我慢したいんだ。あとフラン、それ以上弄るのやめて。」

こいし「どうして?」

ガルッチ「いずれ宵闇霊夢と戦うからさ、終わってからしようかなって思ったんだ。だから、終わるまでお預けかな?」

 

ちょっと悪戯の笑みを浮かべた。そうでもしないと、後々支障が出ると思ったからだ。

 

こいし「んじゃあ、添い寝は?」

ガルッチ「…。」

 

添い寝の事すっかり忘れてた…。いや、まあ…いっか。

 

ガルッチ「まあ、別にいいよ。」

こいし「やった。」

フラン「んじゃあ私も。」

ガルッチ「…寝不足にならんことを祈ろう。」

 

実はまだ戦時中の時に、ミライと一緒に寝ていた時に、いつの間にかレイスに襲われていて、ほぼ逆レイプ状態にされていた。しかもミライも起きてもはや…後はご想像にお任せします。

 

-紅魔館 客室- -夜ノ刻-

 

ギル「時に我が雑種よ。」

ガルッチ「ん?どうしたギルガメッシュ。」

ギル「単刀直入でいうが、愉悦部に入らないか?」

ガルッチ「へ?愉悦部?」

 

こいしとフランは先にパジャマを着てから来ると言って、ガルッチは客室に戻っていた。そこでギルガメッシュが極上のワインを飲んでいた。だが、不意に愉悦部に入らないかと言われて疑問に思った。

 

ガルッチ「あの…愉悦部って何?何をするの?」

ギル「教えてやろう。主に他者の不幸を酒の肴にし、愉悦を味わったりするのだ。」

ガルッチ「つまり、他人の不幸は蜜の味って事か?」

ギル「ほう、よく知ってるじゃないか。」

ガルッチ「ぶっちゃけ、カガリ先生がやられてるときは無茶苦茶スッキリするからな。まあ、大半は僕だけど。」

ギル「ほう、よいではないか。」

ガルッチ「もし、カガリにもやるんだったら、入るぜ。仕事関係以外は。」

ギル「良かろう。では貴様は今日から愉悦部の一員だ。」

ガルッチ「ところで、他に誰かいるのか?」

ギル「そうだな。まず我が部長。言峰が副部長、マネージャーがカレン、あー貴様のところにいるカレンではないぞ。カレン・オルテンシアという女性だ。性格があれだが、気に入ってる。」

ガルッチ「僕を入れて4人ぐらいか。」

ギル「いや、まだいるぞ?特別顧問の間桐臓硯。老人ではあるがな。協力者もいる。」

ガルッチ「協力者?」

ギル「うむ、名はハサン・サッバーハ。今生きてるかどうかは知らんがな。んでペットが…。」

ガルッチ「ペット?」

ギル「そうだ、2匹いる。犬だがな。」

ガルッチ「犬って…。狼とか猫とかがよかったなぁ…。」

ギル「ん?猫好きは知ってたが、狼好きとは意外だな。」

ガルッチ「犬は、なんつうか嫌なんだよね。でも狼は別。狼は孤高な動物。特に雷狼龍『ジンオウガ』が1番好きかな。」

ギル「ジンオウガ…か。無双の狩人と呼ばれる牙龍と呼ばれる存在。」

 

あかん…今思えば結構話をしている気がする…。

 

ギル「話がずれたな。その犬2匹だが、1匹がランスロットと呼ばれる騎士、そしてもう一匹が、ランサーと呼ばれるクー・フーリンという奴だ。」

ガルッチ「それで全員?」

ギル「まあな、だが候補者がいる。」

 

候補者?誰だろう…。

 

ギル「岸波と白野という人物だ。知らんだろうが説明するが…構わんか?」

ガルッチ「いや、その話は後に聞くことにしよう。この感じだとフランとこいしが来たと思う。」

ギル「おや、そうか。名残惜しいが、また後で嫌でも聞かせてやろう。」

 

そういい、ギルガメッシュは扉を開け、自分の客室に戻った。

 

ガルッチ「さてと、ブラッドワインを飲もうかな。別に、直接やっても良いんだが…人道的にどうかと思うしな…。」

 

実は、ガルッチには悩みがあった。それは血の制御と呼ばれるものだった。前に医者に診て貰うと、どうやら血の制御が出来ていないと言われていた。つまり、過剰の場合は血を出したり、貧血なら誰かの血を吸うしかなかった。その問題が血を吸うこと、そうなれば吸血鬼みたいに、処女の血を吸わなければならなかった。処女の血じゃなくても、とにかく生き血じゃなければいけなかった。だがガルッチにはそんな事は出来なかった。いくら殺戮者でも、殺してから血を頂くなんて出来ないと思ったからだ。とはいえ、新スキル『吸血』は一応持ってはいる。しかも『吸活』という、おまけスキルも持っていた。少なくとも使う機会はないにしろ、持っていて損はないだろうと思った。

 

ガルッチ「しかし…随分とスキルも増えたな…。つうか取得して吸活Sランクと吸血SSランクはねえだろ…。チートキャラか僕。」⇦最後メタイ

 

飲み終わったと同時にノックが聞こえた。おそらくフランとこいしだろうと思った。

 

ガルッチ「はいよ、今開ける…ん?」

 

しかし違和感を感じた。おそらくガルッチはこう思った。仮説は二つ、一つはもう既にここにいると言うこと。無意識を操るこいしだったら、既にフランと一緒にここにいることは確かだ。もう一つが、そこで本当にフランとこいしが待っている事、もし後者なら嬉しい限りだが、前者となると少し警戒しないといけなかった。

 

ガルッチ「…。(念には念を入れて、『心眼』Lv9気配感知!)」

 

部屋全域を調べた結果、どうやら前者だった。ならそこに居るのは一体…。

 

???「おや、まだ起きていたか。」

 

邪悪な声がした。っと言うことは…。

 

ガルッチ「ヴォルデモートか、何のようだ?」

 

ガチャリと扉を開けたら、予想通りのヴォルデモートだった。あまりにも邪悪なオーラだったため、結構警戒してしまった。

 

ヴォルデモート「冷たいなあ、これを渡そうと思ってるんだが…。」

 

そこには、写真集のような物があった。

 

ガルッチ「これって…。」

ヴォルデモート「お前さんが探してたものだ。後は好きにしておけ。」

ガルッチ「あ…ありがとう…。」

ヴォルデモート「それじゃあな。」

 

っといい、自分の部屋に戻った。

 

こいし「それなーに?」

 

っとここで、不意打ちキスの仕返しとばかり、後ろから抱きしめられた。

 

ガルッチ「あーこれか。取り敢えず、ベットのところで話そうか。フランも…って早いな、ベットのところに行くの…。」

フラン「だって、待ちくたびれたんだもん。」

 

そういい、ガルッチとこいしはフランが待ってるベットのところにいった。

 

-⇦to be continue-




NGシーン1 最初の場面

ギル「はっはっは、もっと避けるがよい。じゃないと、串刺しになるぞ?」

『グサッ』

ランサー「何で…。」バタン
ガルッチ「ランサーが死んだ!?∑(OωO; )」
エミヤ「この人でなし!!ヽ(`Д´#)ノ」
ルッチ「というかどこから出てきたの?(?_?)」

NGシーン2 方天画戟を投げるシーン

ガルッチ「これ…防げるのかな?」
リドル「よそ見している暇はないですよ!」
ガルッチ「もう、どうにでもなれ!!!」

投げた先は…。『グサッ』

ガルッチ「あ…。(・_・;)」
リドル「痛い…。」
ガルッチ「わー!!!ごめん!!!((((((゜ロ゜;」

NGシーン3 ヴォルデモート登場シーン

ガルッチ「どうした兄さん…って貴様!何で生きてんだよ!」
ヴォルデモート「おお、久し振りではないかガルッチよ。」
ギル「ほう、知り合いなのか。」
ラーク兄弟「ああ(うん)、まさか生きていたとはね(思いませんでした)、禿げ頭!」
ヴォルデモート「禿げ頭言うな!!っていうかわざとだろ!!」
ギル「ほう、この雑種は禿げ頭なのか。」
ヴォルデモート「何でそうなる!!というか禿げ頭とか言うな!!!」

NGシーン4 写真集のような物

ガルッチ「これって…。」
ヴォルデモート「お前さんが探してたものだ。後は好きにしておけ。」
ガルッチ「あ…ありがとう…。ってこれ!」
ヴォルデモート「あ、間違えてフランとこいしのエロ同人誌を持ってきちゃった。」
フラン「へえ、てことはやっぱり欲情してたんだ。」
ガルッチ「あーいや、これはその…。」
こいし「予定変更、やっぱり犯しちゃお。♡」
ガルッチ「オワタ。\(^o^)/」

※3-4章に続く


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第3-4章 封じられた力と本当の自分

-守山神社-

早苗「ふう、掃除終わりっと。」

『ザッザッザ』

早苗「あ、ようこそ守山神社に…って霊夢さん!珍しいですねそちらから来るなんて。」
闇霊夢「…。」
早苗「あの…何で学生服なんですか?」
闇霊夢「…。」
早苗「霊夢…さん?」
闇霊夢「殺してやる。」
早苗「!?」
闇霊夢「殺してやるぞ!!早苗!!」
早苗「れ…霊夢さ…!」
神奈子「どうした早苗!ッ!?」
諏訪子「早苗!ちょっと霊夢!何やってるのよ!?」
闇霊夢「雑魚神は邪魔だ…消えるがいい。」
2人「ゴハァ!!」

神奈子&諏訪子───死亡

早苗「神…奈…子…様…。諏訪子…………様…。」
闇霊夢「ははは、なんて清々しいのかしら。あなたの絶望に落ちたその顔、素敵だわ!」
早苗「あ…ああ…、如何して…、こんな事を…。」
闇霊夢「決まってるわ。貴女を殺すために来たのよ!この宵闇霊夢様直々にね!!」
早苗「こんなの……嘘よ…。」
闇霊夢「さあ、絶望しながら死にな─────」
???「『ステューピファイ』!麻痺せよ!!」
???「『アクシオ』!早苗よ来い!」
???「こっちだドラコ、ポッター!」
闇霊夢「クソ、取り逃がしたか。」

-始原の城-

ダンブルドア「……そうか、わかった。後でそっちに落ち合うとしよう。」
イリア「どうでした?」
ダンブルドア「残念ながら、神奈子と諏訪子が死んだ。」

何!?でも確か、ピチュルだけで死ぬことはないよね?

紫「ええ、でも宵闇霊夢はその常識をぶち壊し、神奈子と諏訪子を殺した。鬼神というのは本当だったわね。」
アラン「ダンブルドアさん、早苗さんは?」
ダンブルドア「どうにか間に合って、おそらく何処かに隠れてるはずだ。」

ダンブルドア、ルシウスに伝えてくれ。『早苗を、紅魔館の所に匿ってやって。』と。

ダンブルドア「よかろう。伝えておく。」

ところで、紫。

紫「何かしら?」

何でボロボロなの?

紫「パチュリーとヴォルデモートとガルッチに、ボッコボコにされた。」

あ…。(察し

つうわけで、第3-4章始まります。どうぞ。


-紅魔館 大図書館- -朝ノ刻- 宵闇霊夢との戦いまであと20日

 

パチュリー「それにしてもガルッチ。貴方って、よく禁術を短時間で覚えたわね。」

ガルッチ「できる限り強くならないといけないからね。普通なら、時間を掛けてやるし、禁術だって、代償も必要だが…、スキルのお陰なのか、短時間で習得できたり、代償も支払わずにすむしな。」

パチュリー「敵じゃなくてよかった…。さすがの私もこんなの戦ったら絶対負ける気がする。」

ガルッチ「とはいえ、まだまだ修業してるけどな。初心を忘れるなってな。」

 

っといい、ガルッチは禁忌と呪われた武器の本を読んでいた。おそらくだが、大図書館の4分の1ぐらい読んでいるぐらいだった。

 

パチュリー「それにしても、魔理沙が来ないのが不思議ね。」

ガルッチ「魔理沙なら、なんか母親探しをしているとか聞いたぞ?」

パチュリー「母親いたの!?あの魔理沙が!?」

ガルッチ「らしいな。ってなんか猛スピードで大図書館に来てる気が…。」

 

『ドコーーーーン!!』

 

???「お邪魔しまーす!」

2人「ダイナミックお邪魔しますとかするなー!!」

???「そうよ魔理沙!するのでしたら扉ごと壊してからよ。」

ガルッチ「そっちの方がよっぱど駄目だろうが!!!」

魔理沙「そうだったな母さん。」

ガルッチ「え…この人が?」

 

そこの白黒の服を着た魔理沙の隣には、魔理沙の格好とは違って、水色とアクアマリン色の服を着ていて、赤と黄色のオッドアイをしていた女性がいた。魔法使いというより、大魔道師と呼ぶのに相応しい魔力を感じた。

 

パチュリー「えーっと、貴女は一体…。」

???「そういえば名乗ってないわね。私は霧雨海幸と言います。魔理沙の母親です。」

ガルッチ「………。」

魔理沙「おいパチュリー、そっちはあんたのボーイフレンドなのか?」

2人「それだけは絶対違う!(違えよ!)」

海幸「あらら、お熱いんですね。」

ガルッチ「それだけは死んでも有り得ん。むしろ年を取らない事に関して有り得んのだが。」

紫「それは私のこ───ゴフゥ!」

ガルッチ「てめえはお呼びじゃねえ。また斬られたいのか?」

紫「何で私の扱いはこうなの!?」

全員「知らんな。」

紫「ゆかりんションボリ。(´・ω・`)」

 

その後紫はボコボコにされたのは言うまでもない。

 

今回のゆかりん────ガルッチに怒らせて、妖刀・憑依冥界丸を抜き、斬られて死亡。

 

ガルッチ「ごめんパチュリー、血で汚してしまって。」

パチュリー「気をつけてよね。」

魔理沙「それであんた誰なんだぜ?」

ガルッチ「僕か、君達が言う外の世界から来た者だ。名はラーク・バスター・ガルッチだ。ガルッチでいい。よろしくな、魔理沙。」

魔理沙「あれ、私の名前知ってんの?」

ガルッチ「霊夢から聞かされてね。」

魔理沙「そうか。よろしくな、ガルッチ。」

ガルッチ「よろしく、後でマスタースパークのやつ教えてくれ。」

魔理沙「いいぜ。その前にパチュリー。」

パチュリー「なによ、また本を盗みに────え?」

魔理沙「今まで貸していた本を返すぜ。」

 

一瞬、パチュリーは凍りついた。どういう心境なのか…。

 

魔理沙「いやー、母さんにこっぴどく説教をくらってしまってな、それで返しに来たんだ。」

ガルッチ「母さん……か…。」

パチュリー「そう言うことね…ってガルッチ!私の本を持ったまま出て行かないの!」

ガルッチ「あ、ごめんパチュリー。ここに置いておくね。」

 

そういい、何処か哀しげな顔をしたガルッチは大図書館を後にした。

 

海幸「ちょっと魔理沙、あの子の所に行くわね。」

魔理沙「お、おう。」

 

-霧の湖- -朝ノ刻-

 

ガルッチは外にいた。何故か独りになりたい時があった。

 

海幸「何か思い詰めてるような顔をしているわね。」

 

咄嗟に剣を抜こうとしたが、誰かがわかった瞬間それをやめた。

 

海幸「どうかしたの?」

ガルッチ「少し…母さんのことで…思い出したんだ。」

海幸「貴方の?」

ガルッチ「うん…。」

海幸「何かあったの?その人と…。」

 

一瞬ガルッチは言うのを躊躇ったが、すぐ言った。

 

ガルッチ「殺した…。親父と一緒に…。」

海幸「…。」

ガルッチ「そのことで少し…ね。すみません、わざわざ聞きに来て、でもこの問題は…。」

海幸「殺してしまって後悔しているの?」

ガルッチ「………ああ。でもあの時の僕は清々していた。今後は僕が兄さんを守るって。そう決めて、家を燃やした。親父達と決別するために…、だが今となって後悔していた。そして、いつの間にか僕は…心が壊れかけていた。」

海幸「心が?」

ガルッチ「いわゆる、フランと同じ情緒不安定状態ですかね。いやそれ以上かも…。」

 

むしろ情緒超不安定状態って出てたけどね…、まあ表向きに出さなかっただけでもよかったかもな。兄さんにはバレたが…。

 

海幸「なるほどね…だからあの時哀しい顔をしていたのね。」

ガルッチ「…はい。」

 

っとその時だった。

 

『バチン!』

 

目の前に4人の人が現れた。

 

ガルッチ「うわ!!」

海幸「あら、姿現しね。」

ガルッチ「何そのテレポート感覚。」

???「あの、ここ紅魔館ですか!?」

ガルッチ「うーん…もう少しあっち……ってハリー!?」

ハリー「え、ガルッチさん!?」

 

-紅魔館 客室- -朝ノ刻-

 

ガルッチ「なに!?」

ヴォルデモート「本当かそれは!?」

ルシウス「ええ、我が君、しかも確認したところ、神奈子と諏訪子は魂となって、宵闇霊夢に喰われました。」

ドラコ「ですが、どうにか早苗さんは無事回収しました。ただ…。」

 

そこには、大切な人を失ってしまったショックで、虚ろな目をしていた。

 

ガイア『母さん…。』

ガルッチ「…早苗さん。」

ガイア『ガルッチ、少し変わって。』

ガルッチ「(わかった。)ちょっと、人格代わるけど気にしないで?」

 

みんなは首をかしげたが、ルッチとスカーレット姉妹と古明地姉妹は理解した。

 

ガイア「ふむ…この姿が違えど、懐かしい感じだ。」

ハリー「えーっと…ガルッチさん?」

ガイア「おっと、失礼。貴方がハリー・ポッターか、我は絶望の魔神 ディスペア・ダーク・ガイアと申す。」

ハリー「??」

ガイア「まあ…説明は後だ。とにかく…。」

 

そういい、ガイアは早苗のところによった。

 

早苗「…。」

ガイア「…これは酷いな。絶望の淵に落ちきっている…。」

ガルッチ『治せるのか?』

ガイア「我は今まで絶望に落ちた人は見てきたが…かあ…いや、早苗は別格だ…。むう…、この手を使って吸い取りきれないし…。」

早苗「あ…あの…。」

 

突然早苗は、ガイアを見てこう言った。

 

早苗「私を……殺して…。」

ガイア「な!?」

早苗「殺してください!!もうあの2人がいない世界にいてもしょうがない!私は神奈子様と諏訪子様がいるところに連れ──────んっ!?」

 

早苗が喋り終わる前に、ガイアは咄嗟に早苗の唇を重ねた。

 

ガルッチ『ガイア!?なしてそれを!?』

ガイア(もう一つの方法が、口から絶望を吸い上げるということだ。最後の一つあるが、これはあまりしたくないが、最終手段なんだ。)

ガルッチ『まだあるんかい!?あ、でも何故か察しがつく…。』

ジャック(察しがつくの!?あ、でも俺も解る気がする。)

 

そして2分後、ようやく早苗は落ち着いた。

 

早苗「皆さんすいません、私のしたことが…。というか、貴方は一体…。」

ガイア「失礼、き……えーっと…その…。」

 

まさかの新判明、ディスペア・ダーク・ガイアは、意外と初心なところがあった。早苗は、ガイアが言いかけた言葉に気づいて慌てて言った。

 

早苗「あ、き…気にしないで下さい。緊急事態…ですからね。」

ガイア「そ…そうそれ。」

ヘラ『あ、お兄ちゃん(ガイア)の顔が真っ赤だ。』

フラン(まるでお兄ちゃん(ガルッチ)みたいね。)

ハデス『ガイア兄さんがあんなに顔を真っ赤にしたの、初めてみた。』

こいし(時々貴方って、男の子なのか、女の子なのか、分からなくなるわね。でも、お兄ちゃん(ガルッチ)と同じくらい可愛い顔をしているよ?)

ハデス『な!?僕は…別に…その…。』

 

ガルッチ「ふう、早苗さんの絶望って結構凄いんだな…。っていうか4人とも、心の声聞こえてるぞ。」

フラこい+ヘラハデス(聞かれてたのか。(テへ☆))

さとり「こいしの心が読めるの!?」

ガルッチ「いや今日ようやく、無意識に心の声が聞こえるようになったよ。意識するより、無意識に聞いた方がいいしな。」

ルシウス「なにこのチートキャラ…。」⇦メタイ

ガルッチ「んなもん、作者に聞いてくれ。」

 

あのさ、お二人さん。こっちは奴の監視とかあるから、その辺は頼むよ。

 

ルッチ「もうこの時点でメタイ気がするのは僕だけ?」

ヴォルデモート「それよりふう───。」

 

おい、ヴォルデモート。この人らにバラすな。

 

ヴォルデモート「すんません。」

パチュリー「それより、早苗さん。これから如何しますか?」

早苗「私…霊夢さんと話したいんです。」

ガルッチ「宵闇霊夢にか?」

早苗「え?博麗霊夢じゃなくて?」

 

-少年説明中-

 

早苗「えー!?私を襲ったのは別の霊夢さんなの!?」

ガルッチ「Exactly、そのとおりでございます。」

 

何でジョジョ立ちなのかはツッコまないでおこうと思った早苗だった。

 

ガルッチ「まあ、一応連絡を取るから、待ってろよ。モニターオン、通信blizzard phoenix。」

 

そう言うと、青いモニターから、マルフォイの姿が見えた。

 

マルフォイ「よう、久しぶりに通信してきたな。って早苗を襲ったのか?」

ガルッチ「おい…そんなことより霊夢に変わって。」

マルフォイ「あいよ、霊夢。」

 

霊夢「変わったわ。どうかしたの?」

ガルッチ「早苗が君にようがあるらしいぜ。」

早苗「れ…霊夢さん…。」

霊夢「あら、早苗。あの2人は如何したのよ。」

早苗「…殺されました。」

霊夢「…は?」

 

さすがの霊夢も混乱状態。

 

霊夢「ちょっと待って、え?ピチュったじゃなくて?」

ガルッチ「ああ、僕が説明するよ。」

 

-少年説明中-

 

霊夢「つまり、私と容姿が同じの奴に、神奈子と諏訪子を殺したって事かしら?」

ガルッチ「もう一つ情報がある、その殺した2人は、闇霊夢に喰われたと。」

霊夢「はぁ!?まさかの神食い!?」

ガルッチ「共食いのようなもんだな、奴は鬼神だしさ。」

マルフォイ「鬼神…か。俺少し調べてみる。」

ガルッチ「って、ブリザードいつの間にパソコン持ってきたの?」

マルフォイ「知らんな。」

ガルッチ「デスヨネー。とりあえず、何かわかったらまた連絡を頼む。」

マルフォイ「アイアイサー。」

ヴォルデモート「しかし、早苗よ。今や神奈子も諏訪子もいなくなってしまったが、今後如何する?」

早苗「…仇を…討ちたいです。」

ガルッチ「そう言うと思った。だったら一緒に修業しよう。奴を倒すために、な?」

早苗「はい、お願いします!」

ガルッチ「でも僕、ほとんど妖術の本しか読んでねえよ?」

早苗「あ…そうなると…。」

霊夢「一つ、伝説だけどこういうのがあったわ。」

ガルッチ「伝説?」

 

霊夢が言うにはこうだ。何でもこの幻想郷を作ったのは、八雲紫ではなく、愛と奇跡の女神 ラブ・ミラクル・レアが作ったと言われている。その証拠に、博麗神社の隣には、封じられた祠があり、強大な霊力と神力が眠っているとか。

 

ガルッチ「おいおい、それって平行世界の東風谷早苗に会えと言いたいのか。」

霊夢「少なくともそうしないといけないわ。でも道中には、どうやら強大な魔物がいるのよ。私が知ってる限りは、スライムとかいた気がする。」

早苗「スライム?」

ガルッチ「…ちょっと待て、霊夢。」

霊夢「何かしら。」

ガルッチ「まさかとは思うが、そのスライム…、性的な攻撃とか…しないよね?」

霊夢「あら、ストレートに言うのかと思ったけど、そうよ。」

 

うわー…まじかよ。スライム相手はきついな…。

 

早苗「気持ちいいのかな?」

ガルッチ「!?」

 

ちょちょちょ、早苗よ…一体如何したの!?

 

早苗「ガルッチさん!一緒に連れてって下さい!」

ガルッチ「え、僕!?」

フラン「なら私も。」

こいし「私も行く!」

ガルッチ「やれやれ…仕方ねえ、行くか。」

霊夢「わかった、それじゃあ祠で待ってるわ。」

ガルッチ「了解、OVER。」

 

ってそういえば…。

 

ガルッチ「フラン、今思えば太陽大丈夫なのか?」

フラン「あ…そういえば…。」

 

確か吸血鬼は太陽に当たったら灰になるんだったな…。置いていくなんてことはしたくねえし…、いや方法あった。

 

ガルッチ「フラン、ちょっとこっちに来て。」

 

そういい、ガルッチとフランは、フランの部屋に向かった。

 

-紅魔館 フランの部屋- -朝ノ刻-

 

ガルッチ「っつうわけだ、頼む!」

フラン「え、でもそんなことしたら、貴方吸血鬼に…。」

ガルッチ「兄さんが平気なら、おそらく僕も何ともないはずだ。だから頼む!僕の血を吸ってくれ!」

 

実は、有翼人の血を吸うと、太陽を克服出来るというあり得ない効果があると、血の種類の本に書いてあった。おそらく、他の吸血鬼達は有翼人を狙って血を吸った者も少なくなかった。

 

フラン「そこまで言うんだったら…、いいよ?」

ガルッチ「よかった。」

フラン「それにしても、自分から吸血されたいなんて、お兄ちゃんって意外とM気があるのかな?」

ガルッチ「こっちだって聞きたいぐらいだ…。」

 

そういいながら、ガルッチの首筋が露わになった。

 

フラン「それじゃあ早速、いっただきまーす。はむっ!」

ガルッチ「んっ…。」

 

ガルッチの首筋から、少しだけ血が流れていた。おそらく過剰に血液があったためか、吸血し辛いものだったと思われた。でも流れた血を逃すまいと思ったフランは、一瞬だけ舐めて、首筋から出てる血を吸っていた。

 

ガルッチ「くっ…ぁ……ど…どう…かな?」

フラン「うん、ふごくおいひいよ。」

 

ここでガルッチは一つの誤算があった。吸われているせいなのか、またはフランが首筋を舐めているのか、どういうわけかもの凄くドキドキしていた。早く終わって欲しい反面、まだ吸って欲しいというのがあった。でもすぐに、フランは吸血し終わった。

 

フラン「ん…ごぐ…、貴方の血って、意外と多いのね。こんなに多い血を吸ったの、初めてかも。って如何したの?顔を真っ赤にして。」

ガルッチ「あ、いや…その…。///」

フラン「もしかして、血を吸われただけで、気持ちよかったのかな?」

ガルッチ「そ…それは…その…。と…とにかく、戻ろう?」

フラン「はーい。」

 

とりあえず、この話題は離れよう。今は戦いが優先しないと勝てない。

 

-博麗神社隣 封印の祠- -昼ノ刻-

 

客室に戻ったフランとガルッチは、すぐさま早苗とこいしを連れて、博麗神社に向かった。太陽に当たっているフランだが、ガルッチの血を飲んだお陰で、灰にならずにすんだ。そして、封印の祠についた。

 

霊夢「待ってたわ、ここがそうよ。」

早苗「確かに、何かやばい雰囲気がありますしね。」

ガルッチ「一応聞くが、入れるんだよな?」

霊夢「ええ、私が封印を解いたからね。でも早苗…。」

早苗「はい。」

霊夢「力を手に入ったら、覚悟を決めた方がいいわよ。」

早苗「どういう…事ですか?」

ガルッチ「いずれ、分かるかもな。行くぞ!」

 

そして4人は、封印の祠に入っていった。

 

-封印の祠- -昼ノ刻-

 

祠に入った4人だが、すぐさま何かに感づいたのはガルッチだった。

 

ガルッチ「待てみんな、何かいるぞ。」

早苗「え?どこにですか?」

ガルッチ「おそらく、あそこだと思う。」

 

そう言うと、すぐさま投影したナイフで壁側に投げた。弾くかと思ったら、逆につかまれて、吸収された。

 

???「人間如きが、そんなナイフで倒そうとは、10年早いわよ。」

 

そこには、女性の形をしたスライムが現れた。

 

早苗「貴方は、一体何者ですか?」

???「人間如きに名乗る気はない。ここから立ち去りなさい。優しくするのはここまでよ。」

ガルッチ「みんな人外なんだけど…。」

 

それ言っちゃうか普通と痛い目でガルッチをみた。

 

???「それにしても、貴方は女の子かしら?」

ガルッチ「おま…誰が女だ!僕は男だ!もう間違えられて何百回目だよ畜生めー!!!」

早苗「何百回目!?」

フラン「やっぱり、男の娘と勘違いされてるんじゃあ…。」

こいし「でも、それはそれで可愛いと思うよ、お兄ちゃん。」

ガルッチ「なに…この複雑な気持ち…。」

 

実は学生時代も、戦時中も、復興支援してるときも、女の子と間違われていた事が多かったそうだ。しかも、マルフォイが女装させようとしていたため、女性扱いには困っていたのだ。だが、こいしやフランが可愛いと言われてしまうと、このままでも良いかなって思ってしまうこの頃であった。

 

???「そうか、なら試しに貴方の精を搾り取ってみよう。」

ガルッチ「その前に、名乗ったらどうだ。流石に名を名乗らないと、失礼だと思うんだが?」

???「いいでしょう、私はエルペティエ。クイーンスライムであり、アリス様に仕える四天王の一人よ。」

ガルッチ「エルペティエか…。ならば、僕を捉え────」

???「ちょっと、エルペティエちゃん、何やってるの?」

???「この気配、誰かいるな?」

???「それは本当かえ?ウチも参加させてーや。」

ガルッチ「他にもいるのか!?」

エルペティエ「しまった、他にもいた事を忘れてた…。」

 

エルペティエの後ろから現れたのは、左から紫みたいな服装をしている九尾の女の子と、角が生えていやらしく尻尾をうねうねしているサキュバスと、鎧を着ていて大剣を持ってるドラゴンの女性が現れた。

 

???「おや、客を出迎えていたのかエルペティエよ。」

エルペティエ「いえ、そう言うわけじゃ…。」

???「あ、よく見たら女の子4人いるわ。」

ガルッチ「それを言うなら男1人女の子3人だ!どんだけ僕を女性扱いされるの…?」

???「しかし、初対面だったら誰しも女性だと勘違いされるぞ?」

ガルッチ「うわー…ここまで言われるとなんか傷付く…。」

早苗「ガルッチさん、ドンマイです。」

ガルッチ「まじで僕男の娘なのか…?」

 

もはやショックするしかないガルッチだった。正直ガラスよりもろい為か、よくショックを受けやすいが、それは気にしてることだけな為、実際戦闘時だけは、強硬な精神を持っているため、意外と切り分けているらしい。

 

フラン「それより、貴女方は誰なの?」

???「ウチか?たまもと呼んでくれ。こう見てもアリス様に仕える四天王の一人なんじゃ。」

早苗「其方は?」

???「私はアルマエルマよ、クイーンサキュバスでアリスに仕える四天王の一人よ。」

???「私はグランベリア、竜人族の女剣士であり、アリス様に従う四天王の一人だ。」

ガルッチ「まさかの四天王勢ぞろいって事か…。というかこれだと…比率的に…。」

 

いやこれ以上言わないでおこうと思った。だがアルマエルマは先に言われた。

 

アルマエルマ「貴方の次の台詞は『ハーレムだよね、これ。』という。」

ガルッチ「ハーレムだよね…これ。って何言わせてるんだよ!?」

こいし「結構ツッコミ入れるね、お兄ちゃん。」

ガルッチ「確かに、ここんとこ最近そうだな…。」

 

というか、なんなのこの魔物。一応調べてみるか。

 

ガルッチ「ミスト、あの4人にスキャンしてくれ。」

ミスト『久々だね、兄ぃや。彼女達の言ったとおり、アリスフィーズ・フェイタルベルンっていう魔王の四天王よ。』

ガルッチ「アリスフィーズ・フェイタルベルン?聞いたことないって事は…まさかこの魔物達って。」

ミスト『転生者じゃないけど、時空の歪みのせいなのかこちらの世界に来ちゃったって感じかな?』

 

どういうこっちゃな、時空の管理してんのかホントに…。

 

ガルッチ「出身世界とか分かるか?」

ミスト『もちろん、彼女達はもんむすクエストの世界から来た人達ね。』

たまも「ちなみに、その世界の魔物はみんな女子じゃぞ?」

こいし「やったねお兄ちゃん、凄いハーレム作れるよ!」

フラガル「ちょっと、やめなさい。(おいやめろ。)」

早苗「あれ?なんか目的を忘れてる気がする…。」

ガルッチ「ってそうだ!早苗に愛と奇跡の女神の力を貸して貰うんだった!」

 

危うく目的を忘れるとこだった。

 

グランベリア「なるほど、我らの試練を乗り越える者達だったか。ならば話が早い、ここで私達と勝負しろ。さすれば力を認めてやろう。」

ガルッチ「剣を抜いたか、みんな構えろ。」

たまも「ちょっとストップ。」

全員「?」

たまも「こんなところでやったら落石くるじゃろ、広いところでやるしか。」

フラン「だったら、お兄ちゃんの結界で。」

ガルッチ「あ、確かにあの場所だったら広いけど…いいかみんな?」

 

もちろんみんな頷いた。ちょっと呆れ顔ではあるが、詠唱に入った。

 

ガルッチ「体は刃で出来ている

 

 

血潮は影で 心は幻

 

 

幾多の戦場をかけて不敗

 

 

 

ただ一度も死ぬこともなく…

 

 

 

ただ一度も理解されず…

 

 

 

ただ一度の敗走もなく…

 

 

 

ただ一度の勝利もなし…

 

 

 

担い手は、ここに独り

 

 

 

血塗られし丘で刃を作る

 

 

 

ならば、我が生涯に意味はいらず…

 

 

 

この身体は、無限の剣と幻影の世界で出来ていた!!」

 

-無限の剣製と幻影の世界-

 

ガルッチ「ふう、久々にここ使った気がするな。」

フラン「ここを見たのってあの時だっけ?」

ガルッチ「だな、なんか懐かしく思う…。ってみんな如何した。」

 

この結界を見たフラン以外の全員は唖然としていた。

 

グランベリア「あの、一つ聞くが…ここ何処?」

ガルッチ「何って、ここは無限の剣製(アンリミテッド・ブレード・ワークス)と幻影の世界(イリュージョン・ワールド)だ。これ使うの久々だったからなあ…。」

エルペティエ「え…エグい…。ほとんど死体ばかりだわ…。」

ガルッチ「気にするな…これ悪夢と一体化させたものだし。最近は見なくなったけど…。というか、慣れって怖いな…、いつもなら見たくなかったのに…。」

 

っと言いつつ、聖剣スターダストソードと妖刀・憑依冥界丸を抜いた。

 

ガルッチ「ま、そこは目を瞑ってくれ。今はこうするしかねえからな。」

グランベリア「いいだろう、この者は私がやる。アルマエルマは?」

アルマエルマ「私は、帽子を被ってる女の子にするわ。」

たまも「ならウチはその巫女にしよう。」

フラン「それじゃあ、私はスライムの相手ね。」

ガルッチ「んじゃ、グランベリアさん、鎮魂大桜のところに行きましょうか。」

グランベリア「いいだろう、1対1には丁度良い場所だ。」

 

そういい、ガルッチとグランベリアは大桜のとこに向かった。

 

ガルッチside

 

グランベリア「しかし、あんたの目は、あの少年と似ているな。」

ガルッチ「誰と?」

グランベリア「ルカという勇者だ。知ってるか?」

ガルッチ「いや、知らんな。どんな人物なんだ?」

グランベリア「最初に見たときは未熟者だった。剣術もよくなかったが、意思は強かった。そして会うたび強くなっていった。人間と魔物の共存というのも良いかもしれんな。」

ガルッチ「人間と魔物の共存か…、僕らの世界は、光と闇を受け入れ全てを共存している感じだな。昔は大戦争があったし…。」

グランベリア「大戦争?」

ガルッチ「そう、大陸同士との大戦争。僕は反乱軍に入っててね、状況は最悪だった。」

グランベリア「どうなった?」

ガルッチ「逆転勝利した。じゃなきゃ僕はここにいない。」

グランベリア「そうか、だがなぜ反乱軍に?」

ガルッチ「奴隷制度さ、それをぶち壊す為にやったんだ。細かく言えば…。」

 

-少年説明中-

 

グランベリア「なるほど、大変だったんだな。」

ガルッチ「ああ、それじゃあ手っ取り早く終わらすか。」

グランベリア「いいだろう、というか名はなんだ?」

ガルッチ「ガルッチだ。」

グランベリア「ならガルッチよ、貴様の実力…見せてみろ!」

ガルッチ「ok、いざ参る!」

 

先制攻撃を仕掛けたのはグランベリアだった。珍しくガルッチは遅れを取ってしまった。

 

グランベリア「魔剣『首狩り』!」

ガルッチ「燕返し!」

 

しかし、対応が早かったため、剣撃は防げた。

 

ガルッチ「行くぜ、殺戮の刃の舞!」

グランベリア「気炎乱舞!」

 

見えない斬撃と炎の斬撃がぶつかり合っていた。

 

ガルッチ「なるほど、凄腕ということか。」

グランベリア「そっちこそ、おそらく剣豪と呼ばれてるに違いないな。」

ガルッチ「いや、まだまださ。曲芸並みの剣術だから、ほぼ正統派じゃないからな。」

???『ダンナ、こいつの剣術見切れたか?』

グランベリア「!?」

ガルッチ「おっと、この刀のこと言ってなかったな。気をつけな、動きを覚えられたら、不利になるよ。」

 

そう言うと、ガルッチの重い剣撃が来た。

 

グランベリア「ッーーーー!!!!」

 

どうにか防いだが、さっきの一撃でダメージを受けた。

 

ガルッチ「アヌビス、今のはどれくらいだ?」

アヌビス『ざっと、威力の高い方だな。』

ガルッチ「あれでか…ホントに凄いな…。」

グランベリア「なんだ…その刀は…。」

ガルッチ「ちょっと訳ありでね。この刀、ただの刀と思ったけど、意思を持っているようで

ね。」

アヌビス『まあ名乗っておいて損はねえな。俺は『アヌビス神』。エジプト九栄神の一人で冥界の神の姿をしたスタンドだ。』

グランベリア「??」

 

まあ普通は理解出来んよな、僕も最初は訳が分からんかったし。

 

アヌビス『まあ、今はダンナの魔力で見えているが、基本はスタンドはスタンド使いしか見えないのがルールなんでな。ダンナがスタンドが見えた事には驚いたが、おそらく将来、ダンナがスタンド使いになるのは長くないな。』

 

 

スタンド名 アヌビス神

過去【破壊力:B / スピード:B / 射程距離:E / 持続力:A / 精密動作性:E / 成長性:C】

現在【破壊力:A / スピード:A / 射程距離:E~SS / 持続力:A / 精密動作性:C / 成長性:A】

ジョジョの世界では敵キャラとして登場したスタンドで、一度戦った相手の攻撃・動作を完璧に記憶できるという能力を持っている。しかし、結果的に敗北し、刃も錆び付き、再起不能になったかに見えたが、運良く別世界で再び刀として生き返り、偶然ガルッチがその刀を取ってくれた。今度はガルッチの精神を支配しようとしたが、むしろ大歓迎されたらしく、支配するのをやめ、ガルッチに従うことにした。そのお陰か、前よりパワーアップし、さらにリーチの長さも調整できるようになった。

 

説明は以上。詳しい説明は後ほど…。

 

グランベリア「なんだ、さっきの説明…。」

アヌビス&ガルッチ「気にしたら負けだ。」

グランベリア「(・・;)」

 

こいしside

 

一方こちらはこいしとアルマエルマの戦闘。

 

アルマエルマ「なかなか素早いわね、こいしちゃん。」

こいし「えへへ、でもまだまだ行くよ。殺符『リッパーブラッディ』!」

 

こいしから放った弾幕が斬られる瞬間、散弾し始めた。もの凄く速い為か、速度も高くしたがそれでも、アルマエルマには掠る程度だった。

 

ハデス『やっぱ早いね、これじゃあ当たりづらいよ?』

こいし「大丈夫、ここで負ける気はしないよ。ハデス、もっとスピードを上げて!」

ハデス『無理しないでね?いくら僕の殺戮の力を持っていても、負担だって大きいものだから。』

こいし「わかった。」

アルマエルマ「もう攻撃終了?それじゃあ、今度は私からい──!?」

 

その時アルマエルマは、何が起きたか全く分からなかった。気が付いたら、既に血が流れ落ちていた。

 

こいし「いたたた…。さっきので足がパンパンだよ…、ちょっとピンチかも…。」

アルマエルマ「ちょっとこいしちゃん…何…あの速さ…。」

こいし「少しスピードを音速まで飛ばしたの…、でも今ので…足がパンパンだよ。」

アルマエルマ「あれで音速!?私は光速に見えたけど!?」

こいし「音速よ。でもこれじゃあお姉ちゃんにチャンスをあげちゃったようなものだね。」

アルマエルマ「た…確かにね、それじゃあ遠慮なく、気持ちよくイかせて…あれ?」

 

動こうとした途端、突然クラッとふらついた。

 

アルマエルマ「ちょっと…こいしちゃん…、さっき何を………したの?」

こいし「ふえ?もしかして、当たっちゃったのかなぁ?お兄ちゃんのソウルイーターに。」

アルマエルマ「ソウルイーター!?ど…通りでふらつく訳ね。」

こいし「ところでお姉ちゃん。」

 

こいしはいつの間にか、アルマエルマの目の前にいた。しかもご丁寧に裸になっていた。

 

こいし「確かサキュバスだったよね…。」

アルマエルマ「あら?なんだろうこの子、息が荒い気が…。」

こいし「ねぇ、エッチっちーなことしよ?」

アルマエルマ「え?私受けなの?」

こいし「大丈夫、優しくするよ?」

 

アルマエルマはこう思った。この子、意外とやり手だということを…。

 

フランside

 

そしてこちらはフランとエルペティエとの戦闘。現在はフランの方が、圧倒的に有利だった。

 

エルペティエ「く、これでは襲いかかる事が出来ない…。なんだ…あの力は。」

フラン「如何したの?私にはまだまだ遊び足りないわよ?」

エルペティエ「こうなったら…。」

 

エルペティエは、自分の欠片を使って影分身みたいなものになった。

 

フラン「へえ、4人でいいの?」

エルペティエ「それはどういう事だ?」

フラン「フフフ、見せてあげる。禁忌『フォーオブアカイント』!」

 

一方フランの方は、着ている服と目の色は違うものの、4人のフランが現れた。

 

赤フラン「さあ、行くわよ。」

青フラン「何処まで耐えられるか…。」

黄フラン「私たちが。」

緑フラン「試してあげるね。」

フランドールズ「貴方達にコンティニュー出来ないのさ!」

 

もはや形勢逆転出来ないほどの不利に陥っていたエルペティエだった。

 

早苗side

 

4人の中で今現在不利になっていたのは早苗だった。たまもは大地の力で攻撃と防御が高く、生半可な攻撃には効かなく、すぐ吹っ飛ばされる。

 

たまも「如何した?まだ迷いがあるのかえ?」

早苗「なぜそう言い切れるんですか?」

たまも「お主の目が、まだ恐怖に支配されてるからじゃ。ウチの目はごまかせんぞ?」

早苗「!?」

 

たまもの言葉で、すぐ早苗は動揺した。気付かれていたのだ。

 

たまも「少し休憩しようか、何かあったのかえ?」

早苗「実は…大切な人を失ってしまって…。」

たまも「それは、お主にとっての家族かえ?」

早苗「はい…。」

たまも「聞かせてくれんかの、その人等に、何が起きたのかを…。」

 

早苗は話した。どの様に殺されたのかを、殺した人のことを、苦しんだ事を、知ってる範囲で喋った。

 

たまも「そうか、それは苦しかったじゃろうな。」

早苗「私、今後どうすればいいのか…分かりません…。もう戻ってこないのは……分かっているのに…。」

たまも「巫女よ、その神奈子と諏訪子の事を思っておる事は分かった。じゃが、何時までも悲しんでおったら、その二人も悲しむぞ?」

早苗「でも、もし違う霊夢さんだって分かっていれば…私!」

たまも「もう良い、巫女よ。」

 

たまもは小さいながらも、泣いている早苗を優しく抱きしめた。

 

たまも「悲しいのは分かった、つらかったのは分かった。じゃったら、ウチの事を親代わりじゃと思えばええ。」

早苗「たまも…さん。」

たまも「よしよし。本当に苦しかったんじゃな…。」

 

早苗は、母親のような温もりを感じていた。大切な人を失ってしまって、苦しんでいた早苗にとっては、たまものような温もりを感じたかった。

 

たまも「じゃがな、巫女よ。」

早苗「?」

たまも「あの者を見るがよい。」

 

早苗が目にしたのは、ガルッチとグランベリアとの戦いだった。

 

たまも「あの者の目を見たが、あの子も苦しみを持っておる。じゃがお主の決定的な違いがおるんじゃ。」

早苗「決定的な…違い?」

たまも「あの者には、ルカという人物と同等、またはそれ以上の覚悟をしておるんじゃ。おそらく、過去に絶望に落ちゆく出来事か、またはその後悔があるんじゃろうと思う。普通なら耐えかねないものじゃが、自己犠牲・自虐によって強くなった。代償として、苦しみを永遠に解けないままとして…な。」

早苗「…。」

たまも「じゃが、あの者になれとはいかん。実際やったら自殺レベルになるじゃろうし、何より…。」

早苗「いいです、たまもさん。」

たまも「うん?」

早苗「確かにガルッチさんは、出会ってまだ数時間ですけど、あの人は…何処か似ているんです。知らないはずなのに、何故か懐かしい…。」

たまも「何処かって一体?」

早苗「私には分かりません。ですが、その誰かが、私を守ってくれました。好きなだけでなく、どんな困難も奮い立たせたのも、その誰かなんです…。」

 

その時、早苗の体が光り始めた。その光はだんだん強まっていくのを感じた。

 

早苗「この光は、もしかして…。」

たまも「おやおや、試練が終わる前に受け取ってしまったか…。」

早苗「いえ…この記憶、この力…、懐かしく感じます…。」

たまも「ちょっと待って、ということはお主が…。」

早苗「はい、どうやら死ぬと同時に、記憶と力を失ってしまった、東風谷早苗こと、愛と奇跡の女神 ラブ・ミラクル・レアです。」

 

流石のたまもも、驚きを隠せなかった。目の前にいたのが、愛と奇跡の女神だとは知らなかった。

 

早苗「たまもさん、ありがとうございます。貴方のおかげで、力を取り戻せました。」

たまも「そ…そうか、ウチも嬉しい限りだよ。」

早苗「でも…ちょっとずるかもしれませんね。3人には申し訳ないのですが…。」

たまも「まあまあ、後でじっくり話をした方がええじゃろうな。」

早苗「そうですね、そういえばこいしちゃんとアルマエルマさん…あれって…。」

たまも「珍しいのう、アルマエルマが受けになるのは…。」

早苗「フランちゃんとエルペティエさんは…もう終わっていますね。」

たまも「相性が悪すぎたんじゃろうな…、恐ろしいのう、あの破壊力。」

早苗「って事は。」

たまも「ガルッチという若者とグランベリアとの一騎打ちじゃな。」

 

再びガルッチside

 

グランベリア「はあ、はあ、なかなかやるなガルッチよ。」

ガルッチ「そっちこそ、良く耐える…。妖刀・憑依冥界丸の能力を持ってしても耐えるとはな…。」

 

2人の体力は、もはやグロッキー状態だった。次の一撃を繰り出さなければ、互いに倒れるだろうと思った。

 

グランベリア「ガルッチよ、お前の奥義を…見せてみろ…、それで決着をつける。」

ガルッチ「いいだろう、互いに死力を尽くして、奥義を見せてやる!」

 

ガルッチは魔神の腕を解放し、憑依冥界丸と投影した常闇月の刀に魔力を注いだ。対してグランベリアは既に準備完了だった。大剣に炎の刃を構えたまま、待ち構えていた。

 

ガルッチ「魔力装填、我は絶望に落ちし者。我が刃となりて全てを斬り伏せる!」

 

ガルッチも遅れながら準備は終わった。この一撃が、勝者が決まる。

 

ガルッチ「行くぞ!グランベリア!」

グランベリア「来い!ガルッチ!」

ガルッチ「闇&斬&月符『無明絶望月光乱舞』!」

グランベリア「『乱刃・気炎万丈』!」

 

闇の斬撃と炎の斬撃のつば競り合いが始まった。心技力も互角で、引き分けになるかに見えた。しかし、グランベリアが息切れした時点で、勝負は決した。闇の斬撃が炎の斬撃に打ち勝ち、グランベリアに大きなダメージを受けた。見事と言い放った後、グランベリアは倒れた。

 

ガルッチ「敵ながら…天晴れだったぞ…グランベリアよ、僕は君に対して…敬意を評しよう。」

 

ガルッチがとったのは敬礼だった。よろけながらも、敬礼をした。勝者だろうが敗者だろうが、互いの強さを示した事だけが、真の強者だった。敗者は悪、勝者は正義という奴は、負けた者に対しての侮蔑的なものだった。

 

-封印の祠- -昼ノ刻-

 

気が付いたら、結界は解けていた。

 

グランベリア「良くやった、お前達は…。」

 

グランベリアはアルマエルマを見ていた。どうやらまだ、こいしに犯されてるようだ。

 

ガルッチ「なあ、グランベリアよ…。」

グランベリア「なんだ?」

ガルッチ「一緒に言おうか。」

グランベリア「そうだな…。」

 

ポルナレフ状態発動。

 

グランベリア「ありのまま、今起こった事を話すぞ。私が祝いの言葉を交わそうとして我が仲間達を見たら、アルマエルマはまだその小娘に犯されていた。」

ガルッチ「何を言ってるか分からんと思うが、僕も何が起こったのか、さっぱりわかんねえ。頭がどうにかなりそうだ!催眠術だの幻惑だのそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ!もっとあり得ねえ片鱗を味わったぜ…。というかなんでこいしはふたなりに!?」

 

ポルナレフ状態解除。

 

こいし「えへへ、お姉ちゃんの中、こんなに気持ちいいのねぇ。」

アルマエルマ「ぁぁ……こいしちゃん、激っしい、でも、もっと、ちょうだい!こいしちゃんのせーしを、とろとろのま◯こにぶちまけてー!!」

 

ガルッチ「…。」

グランベリア「…。」

たまも「…。」

エルペティエ「…。」

早苗「…。」

 

5人はこの行為を見て唖然した。というかガルッチはひどく赤面しながら見ていた。フランの方はうずうずしていた。

 

ガルッチ「…早苗さん。」

早苗「はい。」

ガルッチ「この状況で言うのも何だが、手に入れたの?」

早苗「はい、ついでに記憶もばっちし。」

ガルッチ「…後で話を聞くね。」

早苗「…はい。」

 

どうしてこうなった。

 

霊夢「ちょっと、どうかし…。」

ガルッチ「あ…。」

 

丁度霊夢が入ってきた事により、更に大変なことになった。

 

霊夢「あんたねえ、子供になんてことを…。」

ガルッチ「おい待て、少なくとも僕じゃあ。」

霊夢「問答無用!」

ガルッチ「って冷静になれボケェ!!」

 

ガルッチは霊夢の腹部を殴り、入り口まで吹っ飛ばしていった。いや、まあ冷静じゃなかった僕も悪いとは思うが、決してこいしに吹き込んではいない。そこだけは断言できると心の中で言った。

 

ガルッチ「さてと、紅魔館にもど────」

 

『ビュク、ビュルルル!!』

 

運悪く、ガルッチはこいしの精液にかかってしまった。というよりは、みんなもかかっていた。

 

ガルッチ「…とりあえず、グランベリア達も…来るか?」

たまも「それも…そうじゃのう。ここって風呂とかシャワーもなかったから困っておったのじゃ。」

ガルッチ「!?」

早苗「…。」

 

どうなってんの…これ。

 

-紅魔館 浴室- -夜ノ刻-

 

紅魔館に戻ってきた4人だが、どうやら戻ってきたときにはもう夜になっていた。一応4人は、グランベリア達が居候できるかどうかレミリアに相談したところ、どうにかなると言った。

 

ガルッチ「ふう、結果早苗は力を手に入れたというよりは、自分を取り戻せたっていうことかな。」

早苗「そういう事です。息子達の力を受け継いでくれて、本当に感謝しています。」

ガルッチ「そうか、でもちょっと気掛かりなこと…言っていいか?」

フラン「気掛かりなこと?」

こいし「別に、変なところないけど…。」

ガルッチ「なんで…四天王も早苗も入ってるの!?つうか僕がいるのに!?」

たまも「まあまあ、細かい事を気にするでない。」

エルペティエ「お風呂ってこんなに気持ちの良いものなんですね。」

ガルッチ「なんなの僕…、女難スキルでも付いてんの?」

 

念のため、ステータスウォッチャーΩで調べたが、そういうスキルは無かった。んじゃあなんなの一体…。

 

ギル「邪魔するぞ。」

 

っとタイミングが合っているかどうかは謎だが、ギルガメッシュが入ってきた。

 

ギル「おや、我が雑種よ。まさかここまで女子を風呂場に入るとは、なかなかのものだな。」

ガルッチ「少なくとも僕の意識的にやったんじゃあねえぞ。」

ギル「しかし人外とはいえ、良いものだ。ほとんど初々しい女子ばかりではないか?」

たまも「あの…この人は?」

ガルッチ「英雄王ギルガメッシュ。口調とかはあれだが、頼れる仲間であり、僕の友だ。」

グランベリア「英雄王…か。」

ギル「ほう、そこの竜の娘よ。何やら強い覇気を…ん?」

 

感じると言おうとしたが、何やら真っ赤になって凝視する早苗に目を付けた。

 

ギル「小娘よ。何を凝視しているんだ?」

早苗「あ…あの…は……はず…………恥ずかしく…なななな、無いんですか!?」

ギル「何を言う、我の裸には、恥ずかしいという文字はないのだ。何せダイヤにも優る輝きだからな。」

ガルッチ「そこまで言えるギルガメッシュ…ある意味凄いな…。」

アルマエルマ「凄い…この人のおち◯ぽ、光ってる…。」

ガルッチ「エルマさん!?なんか眼の中からハート出てませんか!?しかもむっちゃ興味津々だし!?」

アルマエルマ「あの、ギルガメッシュさん、ここを弄ってもいいですか?」

ギル「ほう、弄るというのか。よい、許す。存分に弄ぶがよい。」

 

駄目だー!!完全カオスだこれー!!

 

ガルッチ「この状況を打開してくれるかと思ったら、余計に酷くなった…。何なんだ一体…。」

フラン「まあまあ、こんな時もあるわよ。」

こいし「それに、私とフランちゃんはいつでも、貴方の味方だからね。」

ガルッチ「あんがと。なんだか照れるな…。」

 

少し気が楽になったその時だった。

 

エミヤ「おーい、まだ掛かるの………か?」

 

エミヤ…あんたなあ…。

 

ギル「おうフェイカー、お前も女子を堪能しに来たのか?」

エミヤ「待て待て、ガルッチよ。これは一体どういう事だ?」

ガルッチ「そこで僕に降るな。せっかく落ち着いてきたのに…。」

エルペティエ「ん?そいつは?」

ガルッチ「エミヤシロウ。正義の味方として生きていたようなもんだな。」

エミヤ「正義の味方はやめてくれ。」

エルペティエ「ほう、ところでエミヤよ。」

エミヤ「な…なんだ?」

 

気が付いた時には、タオルを剥がされ、エミヤの物が露わになった。

 

エミヤ「な、一体何を────ってヌォ!?」

 

今度はエルペティエに乗っかられて、身動きが、取れなくなっていった。

 

エルペティエ「君の精はどれくらいの物か、味見させてくれんか?」

エミヤ「待て、少し落ち着け。まだ何も…うっ!?」

 

ガルッチ「…あがろっか。」

グランベリア「…そうだな。」

フラン「あー、待ってよお兄ちゃん。」

こいし「置いてかないでー。」

 

4名、混沌とした風呂場から脱出。

 

ギル「ぐ…小娘よ、なかなかの手捌きだな…。流石の我も、でるやもしれん…。」

アルマエルマ「ウフフ、出しても良いですよ、英雄王様?♡」

ギル「よかろう、淫魔よ。我が精を、とくと味わうがよい!」

 

エミヤ「ぐ…何という心地良さ……このままでは…。」

エルペティエ「あら、もうイきそう何ですか?なら出しなさい。」

エミヤ「うぐ…だったら、受け取るがいい!!」

 

風呂からあがったガルッチ達が聞いた声は、ギルガメッシュの笑い声と、エミヤシロウのイク声が聞こえた。

 

ガルッチ「…やれやれだぜ。」

 

-⇦to be continue -




第3-5章に続く


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第3-4,5章 魔法学校同士の仲間

今回会話ばっかりです。ご了承お願いします。

イリア「なぜ敬語?」

気にするな。


-紅魔館 客室- -夜ノ刻-

 

風呂から上がり、3人におやすみとかけたガルッチは、ハリーとドラコがいる部屋に向かった。

 

ガルッチ「ハリー、ドラコ、僕だ。」

 

そう言い、ハリーとドラコがいる部屋に入った。

 

ガルッチ「しっかし、驚きだな。二人とも、最初は仲が悪かったんじゃないか?」

ドラコ「まあね、色々あったが、今じゃ仲良しになったものだ。僕も丸くなったな。」

ハリー「確かに、なんであの時敵同士だったのか、不思議に思うよ。」

ガルッチ「逆に、よく仲良くなった事に対して恐怖心が沸き上がるよ…。」

ドラコ「こっちはあの戦争で吸魂鬼を殺しまくった君が怖いよ。」

ガルッチ「いやいや、そこまで!?」

ハリー「だって君の魔法って、ほとんど攻撃魔法だし、どうやったらあの魔力が出てくるのか分からないよ。」

ガルッチ「んな事言われてもな…。一つ言えば…覚悟かな?」

 

覚悟であれだけの魔力が出せるのかと不思議に思う2人だった。

 

ドラコ「まあ、いいか。そういえばガルッチ。」

ガルッチ「うん?」

ドラコ「学校での成績は如何だったんだ?」

 

あーそれか…と思ったガルッチだった。

 

ガルッチ「これを見て。」

 

そういい、ガルッチはステータスウォッチャーΩの成績評価を押した。

 

1年生 精霊魔法:SSS 回復魔法:S 神聖魔法:S 暗黒魔法:SS

 

ハリー「え!?暗黒魔法とかあるの!?」

ガルッチ「うん。禁術とはちょっと違っていてね。当初は難しかったけど、理解すりゃ苦でも無かったな。だが兄さんに回復魔法と神聖魔法、アルには暗黒魔法に負けたのは痛かったなぁ…。」

ドラコ「そっちだと、魔法関連のテストなの?」

ガルッチ「いやいや、魔法以外もあったぞ。」

 

妖術:A 霊術:A 魔法薬学:B 歴史:A 錬金術:SS

 

ガルッチ「正直魔法薬学は失敗したな。先生は優しく教えてくれたのに、上手くいかなかったよ。」

ハリー「魔法薬学もあるんだ。そういえば、これ成績なの?」

ガルッチ「うん、EXとSSSが最高で、Gが最低なんだ。んで合格ランクがC。」

ドラコ「つまり、D以下のランクをとったら?」

ガルッチ「その科目をやめさせられる。それだけさ。」

 

7年生 精霊魔法:EX 回復魔法:SSS 神聖魔法:SSS 暗黒魔法:EX 禁忌魔法:SS

妖術:S 霊術:SS 魔法薬学:SS 歴史:SS 錬金術:EX

 

ドラコ「凄いな、7年生でEXとSばっかりだ。」

ハリー「でも、禁忌魔法って何?」

ガルッチ「あーそれか、禁忌魔法は文字通り代償がいる科目で、やりたがる人があんましいないんだよね。」

ハリー「難しいの?」

ガルッチ「そりゃあな。魔法薬学より難しい。というか科目の中で最難科目と言っても過言じゃない。あーでも、実際に使わないから、安心して。」

 

それで安心出来るのかよとツッコミの目をしたドラコだった。

 

ガルッチ「まあ、薬草学は2年生でやって、5年生で落ちたけどね。」

ドラコ「薬草学あるんだ。」

ハリー「でも、なんで落ちたの?」

ガルッチ「ああ、何でもどういう薬草で、どういう効果があり、生えてる場所はどこだっていう筆記試験があってな。そこで大失敗して、Fランクになっちまったってこと。こっちは魔法関連だったらどうにかなるが、薬草学となるとどうしよもねえからなあ…。(´・ω・`)」

ドラコ「意外だな…。」

ハリー「んじゃあ、占い学は?」

ガルッチ「あー、そっちはやらんかった。興味ないしな、それにだ…。」

ドラコ「それに?」

ガルッチ「ブリザードから聞いた情報だが、占い学の先生が女装男性っと言うよりオカマだったらしくてね…。死んでもやりたくねえと思ったよ…。」

ドラコ「そこまで拒否反応起こすんかよ…。」

ガルッチ「一遍会ってみろよ、卒倒するぐらい吐き気を催すものだぞ…。」

 

そこまでやばい先生って一体!?

 

ドラコ「ちなみに、嫌い度だったら?」

ガルッチ「自分がやったことを正当化し、仲間を大切に出来ない屑野郎並み。というかゲロ以下の臭いがプンプンするぜぇ!って言えてしまうぐらい。」

ハリー「つまり、存在ごと消してやりたいぐらいって事ね。」

ガルッチ「Exactly、そのとおりでございます。」

ヴォルデモート「おい、さらっと恐ろしい事言うなよ。」

 

っとヴォルデモートは眠そうな声を出しながら言った。つうかそこで寝てんのかよ。

 

ガルッチ「というか、何でヴォルデモートの寝巻きはそれなんだよ…。」

ヴォルデモート「おかしいかな?蛇のパジャマって。」

ドラコ「そこがおかしいと僕も思うな…。」

ハリー「うん。」

ガルッチ「ドラコに同意。」

ヴォルデモート「そこまで!?っというかガルッチの寝巻きもおかしいぞ。」

ガルッチ「そうはいうけどな、真面な寝巻きが無かったんだよ。いや、言い換えれば真面な寝巻きを作ってくれんかった…。何だよ…フランが写ってるやつとか、こいしが写ってるやつとか…もっと真面な寝巻き作れよなあ…。」

 

まあ2人とも好きだから何とも言えねえが…、だがせめて真面な寝巻き作れよマルフォイ…。

 

マルフォイ「ヒックション!」

カレン「如何したの?」

マルフォイ「誰かが俺の噂をしている気がするんだが…。」

カレン「気のせいじゃないの?ほら、続きをしましょ?」

マルフォイ「お、おう。そうだな。」

 

ガルッチ「そういえば、3人はホグワーツ出身だろ?成績は如何なんだ?」

ヴォルデモート「俺様は全部Oだったぞ?」

ガルッチ「O?」

ハリー「大いに宜しいって意味なんだ。」

ドラコ「つまりだ、O>E>A>P>D>Tの順があって、Aまでが合格ライン、PからTまでが不合格ライン。」

ガルッチ「ちなみにTの意味は?」

3人「トロール並。」

ガルッチ「うわー…、死んでも取りたくねえわ。もしそんな感じで占い学だったら嫌でもDぐらい取らんと…。」

ヴォルデモート「相当…毛嫌いしてるな…。」

ガルッチ「先生にだ。占い学に関してだったらどうにかなるが、興味が持てなかったからなあ。」

ヴォルデモート「やろうと思えば出来るのかよ。」

ガルッチ「おそらくな。ってそろそろ時間か…。」

 

そういい、どこから持ってたのか、瓶のような物が出てきた。

 

ハリー「ガルッチ、それ何?」

ガルッチ「ん?これ?」

ヴォルデモート「それどこから出てきたんだよ…。」

ガルッチ「気にするな。んでこれは、ブラッドワインっつう魔法酒だ。」

ドラコ「何で酒?」

ガルッチ「知らん、ただこれがないと支障が出るんだ。」

ヴォルデモート「なんだ?病気か?」

ガルッチ「病気とは程遠いな。血液の制御が出来ていなくてね。過剰になったり、貧血になったりするんだ。まあおそらくだが、情緒超不安定状態を放っておいてから結構ほっといたからなあ。」

ハリー「相当みんなの前には出したく無かったんだな…。」

 

ふと、ガルッチはハリーの薬指の指輪に気付いた。

 

ガルッチ「あれ?ハリー、その指輪は一体…。」

ハリー「あ、これ?そういえば言わなかったな。」

ドラコ「ポッターとウィーズリーの妹と結婚したんだ。ちなみに僕も結婚したぞ。」

ガルッチ「え…結婚!?まじで!?」

2人「もちろん。」

ガルッチ「それ言って欲しかったなぁ…。」

ハリー「いずれにしても、ガルッチも結婚出来るよ。」

ガルッチ「いやいや、僕のような殺戮者が結婚は無理でしょ。」

ヴォルデモート「だが、好きな人はいるだろ…。」

ガルッチ「な!ヴォルデモート、貴様何を!?」

ハリー「え、誰なのその人!?」

ドラコ「そうだぞ、僕たちにも教えろ!」

ガルッチ「いや…その…えーっと…。」

 

正直言うべきか悩んでいた。ぶっちゃけ好きな人っと言うより、好きな子はフランとこいしだった。だが見た目からして、2人とも小学生並の歳な為、結婚なんて出来ないし、ましてや恋人なんて出来ないと思った。でも放っておけないし、一緒にいると、安心できた。というか、どこかの世界でヤってしまった関係だし…どう言えばいいんだろう…。

 

ハリー「ガルッチ?なんか、顔が赤いよ?」

ドラコ「もしかして、言えない程可愛い子だったりして…。」

ガルッチ「あ……うぅ………。///」

ヴォルデモート「2人とも、ここまでにした方がいいぞ。流石のガルッチも言いたくないそうだし───────」

ガルッチ「い………いや、いるのは………いるけど…。その…。///」

ドラコ「何だよ、はっきりしないな。」

ガルッチ「し…仕方ねえだろ!好きな人と言ったらフランとこいし………あ。///」

 

ガルッチの口がすべった事により、一瞬時が止まったかのような感覚がした。やばい、どうしよマジで。言っちゃったよ…。これどう言えばいいんだこれ……。もうガルッチの頭の中はパニック状態。心臓はもう10倍速で早打ちになっていた。

 

ハリー「が……ガルッチ?」

ガルッチ「▽ー▽ー※△º★△※♤♪△★!?」

ドラコ「やばい!なんかすげえ暴れ回ってるぞ!?」

ヴォルデモート「ちょちょちょ!?落ち着けガルッチ!」

フラン「如何したの?なんだか騒がしいけど…。」

ガルッチ「あ…。」

 

一瞬フランに見られてしまい、ひどく赤面した。

 

ガルッチ「ッ~~~~~~~~!//////」

ハリー「あの…フランさん、ガルッチは一体どうしちゃったんですか?」

フラン「あー、そう言うことね。こいしちゃん、お兄ちゃんをお願い。」

こいし「はーい。」

 

10分後…。

 

ガルッチ「面目ない。僕のしたことが、取り乱してしまった。」

ハリー「いや、別に土下座しなくても…。」

ドラコ「というか、ここまでガルッチが取り乱しているところ、初めてみたぞ…。」

ヴォルデモート「俺様も……。ガルッチのイメージって戦闘狂で自虐に走り、仲間と兄思いの優しい奴だと思ったんだが……。」

ガルッチ「おい、自虐は否定せんが戦闘狂ってどういう事だよ……。」

フラン「お兄ちゃんが戦闘狂はないと思うけど?」

こいし「私も、純粋に楽しんでると思うけどなぁ。」

元ホグワーツ出身学生「3人の感覚どうなってるんだよ…。僕(俺様)からみたら戦闘狂にしか見えないんだが…。」

ガルッチ「そこまで言うかなぁ?というか3人とも、さらっと酷いこと言わんかったか?」

フラン「でも戦闘狂と呼ばれるほど、やってないけどなあ。」

ガルッチ「少なくとも、弾幕ごっこをやるぐらいだし。なあ2人とも。」

こいフラ「うん。」

元ホグワーツ出身学生「こっちからの視点は殺し合いしかみえないんだけど!?」

混沌を司る3大魔神の力を受け継ぎし者「気のせいじゃないの?」

 

まあフランとこいしが来てくれたお陰で、ガルッチは少し調子が戻ってきた。

 

ガルッチ「取り敢えず、少しは落ち着いたよ。あんなん皆に見せられたら100年間閉じ籠もりたいぐらいだよ…。」

フラン「なんだか、私みたいなことするわね…。」

ガルッチ「いや…気にするな。」

ハリー「それよりガルッチ、まだ守護霊とか出せる?」

ガルッチ「ん?ああ、あれか。」

 

そういうと、ガルッチの手から、杖が出てきた。ハリーがいる世界でも魔法は使えたが、その世界の魔法だと暴発するらしく、自分で作成した杖を持った。世界樹の枝に不死鳥の尾羽とフェンリルの毛にジンオウガの粉末で作った為か、見た目が結構やばかった。その分威力が凄く、ニワトコの杖を凌駕する力を持っていた。

 

ガルッチ「守護霊よ、来たれ!『エクスペクト・パトローナム』!」

 

ガルッチの杖から現れたのは、雷狼竜『ジンオウガ』とフェンリル、そして…。

 

フラン「あれって、私とこいし?」

ガルッチ「忘れないようにね。」

ハリー「正直言っていいかな?ガルッチ。」

ガルッチ「ん?」

ハリー「本当、どうやったらそこまでの守護霊出せるの?」

ガルッチ「覚悟。」

ドラコ「もう答えになってない…。」

ヴォルデモート「んじゃあ悪霊は?」

ガルッチ「そう慌てなさんな。」

 

守護霊は消えたと確認したガルッチは、次の魔法を使った。

 

ガルッチ「悪霊よ、来たれ!『デット・アライド・スピリッツ』!」

 

今度は赤と黒の煙が現れ、そこから出てきたのは…。

 

ガルッチ「グリフィンか。すまんな、あまり出させてやらなくて。」

グリフィン『お気になさらず、できれば貴方が幸福の方がいいと思いまして。』

ガルッチ「いや、幸福が大きければ、その分不幸が大きくなる。逆に君を呼びやすくなるからね。」

グリフィン『ガルッチさん…。今、幸せですか?』

 

そういうと、ガルッチはフランとこいしをそっと抱きしめた。

 

ガルッチ「ああ、この子達と兄さんと仲間達がいて、今の僕は幸せさ。君はどうかな?」

グリフィン『我は…ガルッチさんが無事なら、幸せだな…。』

ガルッチ「そうか、グリフィン…もし僕の身に何か起きたら…頼むよ。」

グリフィン『もちろんです。』

 

そういい、ガルッチの悪霊グリフィンは微笑みながら消えた。

 

ドラコ「…本当、ガルッチって凄いな。悪霊さえ話せるし…。」

ガルッチ「その気になれば、守護霊と悪霊を出してもいいよ?」

ヴォルデモート「この人を敵にまわしたことに関して後悔した今日この頃…。」

ガルッチ「今更かよ、演技といえどもこっちは本気で殺しに行ってるからね?」

ハリー「殺しは言い過ぎじゃ…。(・_・;)」

ガルッチ「ハリー、僕が何なのか忘れた?殺戮者だよ。」

こいフラ「何でそこだけ強調するの?」

ガルッチ「いやもういっそのこと、現世の切り裂きジャックでもいいかもしれん。」

5人「洒落にならないからやめて。」

ジャック『そこは全員に同意。』

ガルッチ「わかったよ。しかもジャックに言われると俄然興が冷めてしまう…。あ、そいや僕、愉悦部に入ったよ。」

3人「何それ。」

ガルッチ「ギルガメッシュが設立した組織だ。詳しくはギルガメッシュに聞いてくれ。僕に説明は無理なんで。」

ハリー「そういえば、ギルガメッシュさんは如何したの?」

ガルッチ「あー…おそらくだが、エルマさんに犯されているのかと…。」

ドラコ「だ…大丈夫なの?ただでさえあの人って淫魔の女王だろ…。」

ガルッチ「ああ見えて英霊だぞ?大丈夫だって。ただ…エミヤが心配だなぁ、英霊とはいえ、エルペティエさんに犯されてるし…。」

ヴォルデモート「お前、ある意味女難の相でも発動してるんじゃないか?」

ガルッチ「一応調べたが、それらしきものはなかった。」

 

そう言う意味じゃないんだけどという目をしたヴォルデモートだった。

 

-20分後-

 

ハリー「それにしても、5年生の時の闇の魔術に対する防衛術の先生はひどかったなあ。」

ガルッチ「当時は誰だったの?」

ハリー「ドローレス・アンブリッチ。あの○○○○○の奴、僕が真実を言ったにも関わらず体罰とかしたんだよ!?ガルッチさんだったらどうするの?」

ガルッチ「僕だったらか…、そうだなぁ…。嫌がらせはするけど、減点するたびに嫌がらせを激しくしたり、体罰とかしようとするなら、殴って叩いて無駄無駄ラッシュその後にロードローラーで潰すかな?あー、紐で縛り付けて放置プレイもいいかも。」

ドラコ「えげつない行為だなそれ…。」

ヴォルデモート「なんて言うか…、お前サイコパスじゃないか?」

ガルッチ「何を今更、殺戮者ですよ?」

元ホグワーツ出身学生「そうでした。」

ガルッチ「まあもしも、ここにいるんだったら、聖母解体(マリア・ザ・リッパー)からの永劫殺戮(カオス・ザ・リッパー)で、お仕置きだな。」

ヴォルデモート「こいつ…殺すのに躊躇わない目をしてやがる…。アンブリッチ、死んだな。」

2人「うん。ご愁傷さまです。」

 

結果、アンブリッチが学校にいたら、暴れまわります。主にアンブリッチへの嫌がらせ。

 

ハリー「2年生の時は、ロックハートだったなあ。」

ガルッチ「どんな人?」

ドラコ「ナルシストで無能な先生。目立ちたがり屋だな。」

ハリー「あとほかの偉業を自分の物にしたペテン師だったし。」

ガルッチ「今も生きてるか?」

ハリー「多分。ってどうする気なの?」

ガルッチ「ん?ちょっとしたo☆ha☆na☆shiをするんで。」

ヴォルデモート「笑ってない…眼が笑ってない…。」

ドラコ「というか…ガルッチがこっちの学校にいなくてよかったかも…。」

ガルッチ「まあ、僕もそっちにいなくてよかったよ。ダンブルドアに迷惑を掛けることになるしな…。」

フラン「お兄ちゃん、そろそろ…。」

ガルッチ「あ、そうか。もうそろそろ寝ないと…。」

ハリー「そういえば、もうこんな時間だね。」

ドラコ「今日はありがとな。」

ガルッチ「いや…気にするな。元々気まぐれだったしな。そんじゃな。」

フラン「みんな、お休み。」

こいし「おやすみー。」

 

ガルッチは、フランとこいしを連れて、ハリーとドラコとヴォルデモートの部屋を後にした。

 

ハリー「変わったね。」

ドラコ「そうだなぁ、彼奴のもう一つの顔も見れたし。」

ヴォルデモート「幸せに、なって欲しいな…。」

2人「そうだね。」

 

END



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第3-5章 決戦前の1日

-霧の湖- -暁ノ刻- 宵闇霊夢との決戦前

 

ガルッチ「恋符『マスタースパークα』!」

 

魔神の手から砲台のようなものとなり、空に打ち上げた。その範囲は、太陽も覆い隠すぐらいで威力は普通だった。

 

ガルッチ「ふぅ、どうかな魔理沙?」

魔理沙「威力が低いな。もう少しあげた方がいいぜ。」

ガルッチ「意外と手厳しいな。ならばもう一度…。魔力装填、威力向上、範囲拡張、チャージ開始!」

 

今度はさっきのマスタースパークよりも強大な魔力を込めていた。因みにマスタースパークを使えるようになったのは先週だった。ただ威力が低く、精々木の10本消し去るものだった。

 

ガルッチ「チャージ200%、上空に向けて、撃ち抜く!恋符『マスタースパークβ』!」

 

今度は轟音と共に凄い威力を放ったが、流石に長続きしなかったためか、すぐ消えた。

 

ガルッチ「ちぃ、これじゃあレールガンだな。威力的には上げたつもりだし…範囲も広い筈だが…。維持できてねえと…。」

魔理沙「つうかさ、何だ?αとかβとか。おそらくだが、それが原因じゃないかな?」

ガルッチ「うーん…。」

海幸「αとβなら、私が教えたの。」

魔理沙「母さんかよ、だから威力の低めに維持できてない奴を覚えたのか…。」

海幸「そうでもないわ。ガルッチは魔力を抑えるのが苦手だけど、底上げや放出には最も得意分野なの。出来るだけバリエーションを増やしておけば損はないわ。」

 

流石魔理沙の母、その為にあえてこういうの教えたのか…。

 

海幸「さて、αとβを覚えたガルッチなら、ダブルスパークとファイナルマスタースパークが扱える筈だわ。」

ガルッチ「ダブルスパークとファイナルマスタースパーク…か。」

魔理沙「ガルッチなら出来るぜ。八卦路使わずにマスタースパークを使えちまうからな。」

ガルッチ「まあ、正直絶望の魔神の腕になってるが、こいつだけでディスペアスパークが放てる。」

海幸「何時にも増して、禍々しくなってるわね。」

ガルッチ「おそらくだが、早苗の絶望を吸い取ったお陰で強化したんだと思うんだ。ガイアには感謝せんとな。」

 

でもせめて、変わるときの痛みをどうにかして欲しい。正直、血液の過剰の日は結構出血したぞおい…。

 

フラン「お兄ちゃーん。」

ガルッチ「フランか、ごめんね、まだ修行終わってないんだ。」

フラン「そうじゃないの、お兄様が呼んでいるわ。」

ガルッチ「え、兄さんが?」

 

一体何の用なんだろ…。というかお兄様ってわかった自分が怖いんだが…。

 

-紅魔館 屋上- -暁ノ刻-

 

ガルッチ「兄さん、何か用?」

ルッチ「うん、というか来てくれないとBriefingが始まらないし。」

ガルッチ「なぜ英語?ってツッコミたいが…取り敢えず、全員に通信しないとね。」

 

そう言うと2人はステータスウォッチャーΩの通信を押した。

 

ラーク兄弟「シャドウとライトから全員に。聞こえるか。」

マルフォイ『おう、聞こえてるぞ、2人とも。』

レイス『久々ね、みんな。』

アビス『確かに、あまり通信しなかったので、久々のメンツですものね。』

ブレイズ『おうよ、だがリーダーとシャドウに会うのは久々だしな。』

アルファス『それもそうだな。』

ノーム『おいどん、正直一人だったから無事かどうか心配だったぞ?』

カレン『まあ、みんな無事で良いじゃないの?』

7つのモニターから久々に全員無事だと安心した2人は早速本題に入ろうとした。

 

ルッチ「んじゃあ早速ブリーフィングを───」

???『あの、ブレイズさん。誰と話してるんですか?』

ブレイズ『おい!勝手に本名明かすな!?』

???『全く、この阿呆。今通信中じゃないか。』

ガルッチ「ん?フレイム、誰かいるのか?」

アルファス『ああ、ちょっとな。おい2人とも、終わるまで話しかけないでくれ。今からブリーフィングが始まるから。』

???『まあよい、どうせ我らにも関係する話だし、勝手ながら聞いてやろう。』

???『全くアリスったら…。』

 

ん?今アリスって言わなかったか?

 

ガルッチ「なあフレイム、ちょっと2人を写してくれんか?」

ブレイズ『いいが…どうしたんだ?』

 

ブレイズのモニターから写ったのは、下半身が蛇で上半身が人間のような女性がいた。肌は少し紫色でこちらを見ていた。隣には、端から見たら人間のように見えたが、おそらく天使と人間のハーフだろうと2人は思った。

 

ルッチ「失礼ですが、貴方方は一体。」

???『余か?余はアリスフィーズ・フェイタルベルンだ。これでも魔王と呼ばれていた。』

???『僕はルカ。元々は魔王を倒すために旅に出た勇者だよ。』

アリス『ニセ勇者の間違いじゃないか?』

ルカ『そうはいうけど…。』

ガルッチ「な…アリスとルカって君達だったのか!」

アリス『ん?そうだが?』

ガルッチ「四天王達は知ってるよね?」

ルカ『え?もしかして、4人ともいるの?』

ガルッチ「うん。」

ルカ『よかった。何処に居るのか心配だったんだ。』

 

まさか、彼らも幻想郷にいたとはな…。取り敢えず、本題に入るか。

 

ガルッチ「まあいずれにしても、今回のブリーフィングだが、明日の宵闇霊夢との戦いだ。まずは仲間だが、こっちはスカーレット姉妹と十六夜咲夜に古明地姉妹に霧雨魔理沙と海幸。」

ルッチ「パチュリー・ノーレッジ、小悪魔ことサタンレイド・リドル、ヴォルデモートにハリー・ポッター、ドラコ・マルフォイ、ルシウス・マルフォイ、東風谷早苗、そして四天王の16人来ることになった。そっちは?」

レイス『こっちは鈴仙・優曇華院・イナバとハーマイオニー・グレンジャー、ロナルド・ウィーズリー、アルバス・ダンブルドアの4人よ。』

ノーム『おいどんは、魂魄妖夢と死喰い人達だな。』

ブレイズ『俺はルカ、アリス、星熊勇儀、水橋パルシィ、火焔猫燐、霊烏路空、そして不死鳥の騎士団の人達だな。』

カレン『結構戦う人が多いわね。』

ガルッチ「戦力は出来るだけ多くしたいけど…。」

アビス『その分、危険が伴うな…。』

ブレイズ『どういう事だ?』

エミヤ「それはだな、仮に多勢で宵闇霊夢と戦うとしよう。だがもし、裏切り者が出てきた場合、すぐ戦況が酷くなる。」

ギル「その辺はフェイカーに同意だ。何でも増やしておけば良いってもんじゃない。だが減らせとも言わん。とにかくこのままの数で行った方がいいかもしれん。」

 

2人とも、いつの間に僕の後ろに?

 

アビス『確かにそうですね。もうこのまま行くしかありません。』

ブレイズ『相棒の言うとおりだな。』

ガルッチ「よし、明日で決着だ。その間、ちゃんと休んでおけよ。」

7人『了解。』

ルッチ「それでは、OVER。」

 

7つのモニターが消え、不思議とガルッチは笑みをこぼした。

 

ギル「ん?どうした、我が雑種よ。」

ガルッチ「いやなに、久々にみんなに会えると思うと、不思議と高揚感がな。」

エミヤ「なるほど、確かにみんなと会えるのは、久々だしな。」

ルッチ「でも…、それと同時に、寂しくなるな…。」

ガルッチ「あ…そっか…。」

 

宵闇霊夢との戦いが終わると、いずれ別れの時がやって来る。そうなるとフラン達とバイバイしなくてはいけなかった…。

 

ギル「出会いがあれば、必ず別れも来る。運命に抗うことは出来ても、今の運命は変えられないんだ。」

ガルッチ「だが…出来れば…、これからも一緒にいたい…。」

ギル「ガルッチ、貴様の気持ちは分からんでもない。だがお別れの時は…ちゃんとした方がいい。」

エミヤ「ルッチも例外じゃないぞ、レミリアとさとりと親しい仲なのは分かるが、必ず別れを告げるんだぞ?」

ルッチ「…。」

???「2人とも、そんな顔をしないで。」

 

後ろを振り返ると、そこにはスカーレット姉妹と古明地姉妹がいた。

 

レミリア「話は聞かせて貰ったわ。この戦いが終わると、帰っちゃうのね。」

ルッチ「…うん。でも───」

さとり「言わなくてもいいです。ルッチさん、私達だってお別れは嫌ですから。」

ルッチ「2人とも…。」

フラン「1ヶ月の間だけど…でも、私はまだ、一緒にいたいの。」

ガルッチ「だったら、───」

こいし「でも、本当なら、交わってはいけない、禁断の関係なの…。呪われた宿命…、それを私達が犯してしまった。」

レミさと「本当にごめんなさい。」

こいフラ「お兄ちゃん達と会えて、本当に───」

ガルッチ「言うな。それ以上言うと…決定的にそうなってしまう。僕はそう言うの…嫌なんだ…。」

 

ガルッチの目には、涙が出ていた。ルッチも、少し震えていた。

 

ガルッチ「運命が何だ、宿命が何だ、僕は君達と出会って、初めて安心出来たんだ…。一緒に笑いあえる子が…心が壊れかけていた僕を癒してくれる子が…欲しかった…。」

こいし「お兄ちゃん…。」

ガルッチ「もしかしたら、君達と出会うまで、兄さんと壊れかけていた僕はさまよい続けてたかもしれない…。」

ルッチ「だから、今は笑おうよ。僕らはそれだけで良いからさ…。」

 

そして2人は、改めて誓いを立てた。

 

ガルッチ「僕は刃。鞘のない刃で脅威を斬り裂く。」

ルッチ「ガルッチが刃なら、僕は盾。あらゆる災いを、君達を守る。」

フラン「だったら、私はお兄ちゃんの鞘になったり、剣になる。」

レミリア「それなら、私は槍ね。私達との運命を、今まで以上に貫き通すわ。」

こいし「お兄ちゃんが刃で、フランちゃんは鞘と剣なら、私は弓矢になろうっと。」

さとり「それなら、私は杖と目。心で読み取り、守りし物として祝福を受けるわ。」

 

その途端、ガルッチの右腕が勝手に魔神化し、ルッチの左腕も勝手に神化した。それだけではなかった。常闇月の刀とアレガステインとグラウザムヴィンドドルヒ・カトブレパスナイフが現れ、合体しはじめた。刀は両刃となったと思ったら真っ二つに割れ、アレガステインの刃部分とくっついた。グラウザムヴィンドドルヒとカトブレパスナイフの持つところは鎖に変わり、アレガステインの持つところについた。そして4つの武器が1つの弓矢に変わっていった。

ルッチ達の武器も弓矢に変わっていった。

 

ガルッチ「これって一体…。」

ガイア『おそらくだが、共に戦う者と認めたのだろう。その弓矢は…そうだな、魔弓カオスウィングとでも呼ぶとしよう。』

ガルッチ「魔弓カオスウィング…か。ん?」

 

ガルッチのスペルカードケースから、一枚のカードが出てきた。

 

協力・混沌符『デスペラードカオス・バーストショット』

 

ヘラ『おそらくだけど、この技を発動するには、私達がいる場合じゃないと、使えないスペルカードのようね。』

フラン「私達ってことは…。」

ハデス『ガイア兄さん、ヘラ姉さん、そして僕の3人の力を受け継いだ君達じゃないと使えないスペルカードなんだ。』

こいし「つまり、私達3人の協力スペルカードってことね。」

ガイア『その通りだ。しかし驚いた、まさか君達がこの力を持つようになるとは…。』

ガルッチ「そうなの?」

ガイア『当たり前だ、我らも協力技として使うのに相当の年月をかけて使えた技だからな。』

ギル「おそらくだが、その威力はエヌマ・エリシュと同等かそれ以上やも知れぬな。」

ルッチ「んじゃあ、僕らの方は?こっちも弓矢だけど…。」

 

こちらの弓矢と違って、ルッチ達の方は神々しい弓矢となっていた。おそらく矢はレイピアと槍で融合し、弓は杖だと思われた。

 

ウラノス『こちらの方もガルッチ達と同様、共に戦う者と認めたと思うね。ただこの弓矢は名前がないから、神弓ハーモニーウィングでいいかな?』

ルッチ「ずいぶん適当な名前だね…。ってガルッチ、カードケースから何か出たよ。」

 

ガルッチは、出てきたスペルカードを見るとこう書かれていた。

 

協力技・調和符『コスモスフューチャー・スパークショット』

 

アテナ『これもガルッチ達と同等ね。ウラノス兄、私、ヴィーナスの3人の力を受け継いだ貴方達が揃わないといけないわ。』

レミリア「意外と条件があるのね。しかも妹達と一緒だなんて。」

ヴィーナス『ですが、混沌符の方は拡散型で、多くの敵に当てれますし、ある程度のガードも打ち破ることは出来ます。対してこちらは、貫通型。単体しか狙えないものの、その分ほぼ全てのガードを打ち破る事が出来ます。』

さとり「どちらもガードブレイク出来るけど、こちらの方が威力は高いということですね。」

エミヤ「そうなると、私のロー・アイアスも一瞬で破られるな…。だが、いくら何でも軽すぎる発動条件じゃないか?」

 

確かに、強力過ぎるスペルカードだしな…。

 

ガイア『もちろん、これらを扱うには、調和と混沌の誓いを立てなければいけない。』

ガルッチ「調和と混沌の誓い?」

ウラノス『そう、それで正式にその協力技が使えるようになる。』

ルッチ「でも、どうやって?」

パチュリー「儀式用の魔法陣と、貴方達の武器で誓いを立てられるわ。」

レミリア「パチェ、どうしてここに?」

パチュリー「気になって見てきたのよ。」

 

ある意味地獄耳なんだろうな。

 

パチュリー「もちろん、儀式用の魔法陣の本はあるわ。でも、あの魔力は膨大過ぎて、私だけじゃどうにも───」

ガルッチ「いや、誓いはまだいい。おそらくあの弓矢は一発必中だけでいいと思う。」

 

そう言うと、光の弓矢を投影し、空に向けた。

 

ガルッチ「僕らにとってのトドメの必中。それで宵闇霊夢を討ち滅ぼす、6人の仇をとるために。」

 

矢の光が増すと同時に、ガルッチの翼が七色に輝きだした。

 

ガルッチ「僕らの手で、終わらせよう。」

 

放った瞬間、矢は霧状となり6人の身体を身に纏った。

 

ガルッチ「誓い『プロミス・エンゲージ』。我ら6人は、永遠に途切れることのなき運命と共に、希望と絶滅、運命と破滅、感情と殺戮を、一つにし…終焉と原初を───」

フラン「お兄ちゃん?」

ガルッチ「!?」

 

フランの呼びかけでガルッチは気が付いた。

 

ガルッチ「あれ?今僕、何してた?」

さとり「こいし?まさか無意識を操った?」

こいし「私?やってなかったけど、お兄ちゃんが、なんだかお兄ちゃんじゃないなって見てたけど…。」

ガルッチ「え?」

 

そういえば、パチュリーの話以降は記憶にないな…。何でだ?

 

パチュリー「今のって…終焉と原初の誓い?何で貴方が?」

ガルッチ「え?え?」

 

全く知らない。というか何だ?終焉と原初の誓いって。

 

『終焉と原初の誓い

 

大いなる昔、まだ世界が作られていなかった頃、原初と生と善の始原大神ビギニングファーストと終焉と死と悪の始原大神ディマイズエンドが、あらゆる世界を作り上げ、共に厄災を退ける為に作られた誓い。この誓いをすると、永遠に死ぬことのない呪いにかかる代わりに、あらゆる災いを退く事が出来る。おまけに老いることも無いため、不老不死の呪いと似ている。』

 

パチュリー「つまり、容易にこの誓いを使ってはいけない、禁断の誓いなのよ。」

ガルッチ「何その危ねえ解説、つうかそんなやばい誓いを僕がしようとしてたんか!?」

パチュリー「幸いにも、フランが止めてくれたおかげで効果は阻害したけど、どうやらガルッチとルッチは不老不死の呪いにかかってしまったわ。」

ガルッチ「マジかよってあれ?でも僕にはそう言う類、何故か懐かしいんだけど…。」

パチュリー「え?どういう事?」

ジャック(ちょっとチェンジ。)

ガルッチ「うわ、ちょっとジャック!」

 

人格チェンジ。

 

ジャック「おそらく俺の予想だが…、彼奴は既に、不老不死の呪いにかかってると思われる。」

パチュリー「既に!?いつ頃なのか分かるの?」

ジャック「悪いが、知らねえ。」

ルッチ「君が知ってる記憶は?」

ジャック「少なくても、ガルッチっつうやつと出会う前の記憶はあるが、今は言えねえ。いずれ彼奴自身が真実に立ち向かう覚悟があれば、話してやらんことはねえ。彼奴は、俺を知ってる友人だからな。」

ルッチ「どういう───」

ジャック「んじゃあな。宵闇霊夢の戦いには参加してやるからよ。」

 

意味深な事を言い残して、さっさとガルッチに戻した。

 

ガルッチ「自分が何者か…か。んなもん、自分で決めるさ。みんな、とりあえず切り替えよう、明日は宵闇霊夢との戦い、出来る限りの修行を積んで、奴を倒すぞ。」

 

-⇦to be continue-




-始原の城-

うわー、結構はしょり過ぎたなぁ…。

ラヴォス「うーん、最近活発になり始めたからな。奴め、ここまでやるとは…。」

とにかく、今はやるべき事をやっとこう。それよりラヴォス。

ラヴォス「はい。」

しばらくはオナ禁な?

ラヴォス「あァァァァんまりだーーーーーーー!!!!」

やかましい、変態執事。じゃないとまた精液の洪水起こすだろうが、あれ消すの大変だったんだぞおい。

イリア「逆に暴発しそうな気がするけど…。」

大丈夫、そのために此奴を着ける。○○○○○○をね。

アラン「うわー…これ結構きついだろうなぁ…。ラヴォス、ドンマイ。」
ラヴォス「うぎゃーーーー!!!!!!?????」

それでは、3-6章で会いましょう。いよいよ宵闇霊夢との決戦ですが、何でまた人里にしたんだろう…。


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第3-6章 恐怖の鬼神と呼ばれた女

-人里の跡地- -夜ノ刻-

 

幻想郷において、人間が住む里。狭い幻想郷の中では『里』と言えばここを指す。昔ながらの木造平屋が軒を連ねており、主要な店の多さもあっていつも人間で賑わっていた。だが今は…それらしきものは見当たらなかった。今あるのは瓦礫の残骸、地面には血塗れ、川は血のように紅く、人と言ってももはや死体ばかりだった。寺子屋にいた上白沢慧音も死んでいた…。最早ここは絶望しか残らない場所になってしまった。そこにはただひとり、大笑いをあげてる女がいた。

 

闇霊夢「フフフ、清々しいわ。こんなに絶望に落ちながら死んでいく人達を見るのはいいわぁ。里の外れにあったあの寺も、そこに居た人も、全員食べて差し上げたわ。それにしても、凄いパワーですわ。全てを恐怖させ、そして恐怖した者を喰らう、まさしく私は、恐怖の鬼神『フィアー・イザベル・ブラッディー』と呼ぶのに相応しいわ!!後は、あの者らが来るのを待つだけ…、きっと驚くでしょうねぇぇぇぇ!!!」

 

最早彼女は、完全に人間をやめてしまい、血肉と魂を喰らい続け、血を浴び、妖怪だろうと人間だろうと神であろうと殺し続ける恐怖の鬼神になってしまった…。

 

-人里の跡地- -朝ノ刻- 宵闇霊夢との決戦

 

ガルッチ達は、レイス達とブレイズ達、ノーム達、マルフォイとカレンに霊夢と合流し、人里のところに着くと、最早瓦礫ばかりだった。

 

霊夢「な…なによこれ…。」

ダンブルドア「これは酷いのう…、何もかも全て滅びた跡になってしもうてるな。」

ヴォルデモート「ダンブルドア、これはもしかして…。」

ダンブルドア「そうじゃな、奴が元凶に違いない。」

ハーマイオニー「こんなの…人間がすることじゃないわ。」

ロン「これはヴォルデモート以上の残酷だよ。」

ヴォルデモート「それが否定出来ないのはつらいな。ってガルッチ、どうした?」

 

みんなはすぐにガルッチを見た。この光景を見たガルッチは…怒りに震えていた。

 

ガルッチ「こ……これじゃまるで、僕がやった時と同じじゃないか!」

ルッチ「ガルッチ、落ち着い───」

ガルッチ「こんなの、落ち着いてられるか!!!あのアマ、ガチで殺してやる。二度と転生出来ないように魂も砕いてやる!」

 

そういい、単身跡地に入った。

 

ルッチ「おい、ガルッチ、待ってよ!」

 

その後を追うルッチとその仲間達。みんなもこの行為を見て怒らない者はいなかったが、ガルッチの怒りは凄まじいほどだった。自分と似たような事をしたとはいえ、ここまで残酷なものを見せられて平気な表情にはなれなかった。

 

アヌビス『旦那、12時の方向に瓦礫が!』

ガルッチ「無駄ァァァァ!!!」

 

飛んできた瓦礫を、すかさず真っ二つに斬り裂いた。それどころかかまいたちを起こし、投げた方向に向けた。だが、そのかまいたちは消滅した。

 

闇霊夢「ようやく来たわね、ドブネズミ共。」

ガルッチ「ああ、来てやったぞ…、この○○○○○○○○○○○○○○○○○!!!」

闇霊夢「ちょ!?誰が○○○○○○○○○○○○○○○○○よ!」

 

※ちなみに何言ってるかというと、結構やばいし法律的に危ないです。ご了承下さい。

 

闇霊夢「全く、こんな侮蔑的なことを言われるのは貴方が初めてよ。でも言っているのも今の内よ、どうせ貴方もこの残骸のように朽ち果てるのだからね。」

ガルッチ「ほうそうかい、だったら来い。テメェノ姿ヲ、細切レ二シテヤル!!」

 

怒りに我を忘れたガルッチは狂いながら宵闇霊夢を襲った。

 

ガルッチ「殺戮『永劫殺戮(カオス・ザ・リッパー)』!!!」

 

見えない斬撃とかまいたちの多数が宵闇霊夢に襲いかかるも、全て弾き返した。

 

闇霊夢「飛鉢『伝説の飛空円盤』!」

 

どこからともなくUFOが現れ、ガルッチに狙いをつけた。しかし、そのUFOも瞬時に斬り裂いた。今までのガルッチとは違っていた、何故なら彼の新スキル『狂乱暴走』を持っているからだ。狂乱で理性を保つのは不可能ではあるが、ガルッチはちゃんと何処を狙っているか判断していた。狂乱暴走は、自らのステータスを急向上させるスキルだが、暴走するため、解除すると一時的に動かなくなってしまうという、同時に厄介なスキルでもあった。

 

アヌビス『大丈夫か旦那?結構無茶しまくってるけど。』

ガルッチ「アヌビス、心配スルナ。来ルマデノ間、出来ルダケ消耗サセル。ボロボロノ状態デナ!!禁忌『バーストカーニバル』!!」

 

今度はホーミング式の幻影剣が無数に現れ、すぐさま襲った。

 

闇霊夢「なら、御柱「ライジングオンバシラ」&蛙符『血塗られた赤蛙塚』!」

 

応戦してこちらも弾幕を張ってきた。まさしく幻想郷の結界が壊れるかのような勢いだった。

 

一方ルッチ達は…。

 

ルッチ「く、まさかあの時みたいな感じになるなんて…。」

 

人里の跡地の筈なのに、大勢の黒コートがルッチ達を足止めしていた。

 

ハリー「ステュービファイ!麻痺しろ!」

ロン「エクスペリアームス!くそ、ワラワラと出てくるな。」

ハーマイオニー「インカーセラム!でもこれじゃガルッチが。」

ヴォルデモート「アバダケダブラ!いや、ガルッチはくたばるような者じゃない!」

ダンブルドア「危ない!サンクトゥス・スパーク!」

 

ダンブルドアが放った閃光で4人を襲いかかった黒コートに直撃し絶命した。

 

アリス「極寒の地で消えろ!『オズマフロスト』!」

ルカ「一気に決める!『魔天回帰・傾国』!」

グランベリア「助太刀するぞ!『乱刃・気炎万丈』!」

 

無数の氷柱と閃光と炎の斬撃で大勢の黒コートは倒れた。

 

ルカ「今です、ルッチさん!フランさん!こいしさん!レミリアさん!さとりさん!」

ハリー「ここは僕達に任せて、早くガルッチのところに!」

ルッチ「分かった!4人共、急ごう!」

 

ルッチとスカーレット姉妹と古明地姉妹は急いで、ルカ達が開けた道に進んだ。

 

そしてガルッチに戻る。

 

ガルッチ「チッ、コレグライヤッテマダ耐エルカ。」

闇霊夢「貴方も懲りないわねぇ。この恐怖の鬼神の私にかなうとでも?」

ガルッチ「言ッテクレルジャネエカ。タカガ傲慢ナ態度シカトレネエ女カト思ッタガ、ナカナカノ強サダ…。ダガ、コンナトコロデクタバル僕ジャアネエ。」

闇霊夢「面白い、だったら本気で殺してあげるわ。恐怖『フィアー・ラ──』」

ルッチ「させるか!恋符『マスタースパークβ』!」

 

どうにかスペルカードの使用を阻止したルッチ達はガルッチに寄り添った。

 

ルッチ「ガルッチ、大丈夫か?」

ガルッチ「兄サン、ドウヤラ奴ハ、相当ノ魔力ヲ吸収シタラシイ。」

フラン「私の能力で壊すとか?」

ガルッチ「阻害サレタ。オソラク、奴ナリノ結界ダロウト僕ハ読ンデイル。」

さとり「あの…ガルッチさん、今狂っているんですよね?」

ガルッチ「ソウダガ?」

さとり「何だか、普通に会話していますが…。」

ルッチ「まさか…狂乱暴走?」

ガルッチ「アア、短期間デボロボロ二シタカッタガ…う!?」

こいし「お兄ちゃん!」

ガルッチ「くそ…時間切れかよ。すまんが、代わりにやってくれ…。」

闇霊夢「どうやら、ここで殺すチャンスが出来たという訳ね。丁度いいわぁ。6人まとめ────!?」

 

どこからともなく星の弾幕が襲いかかり、宵闇霊夢のダメージを負った。

 

闇霊夢「クソ、誰だ!」

早苗「久しぶりね、闇霊夢。」

闇霊夢「お前は!クソ早苗!」

早苗「クソ早苗とは失礼ですね。高慢ちきなお嬢様?それとも、私の息子達を殺す為に、そのお嬢様口調を捨てたのかしら?」

闇霊夢「この!言わせておけば!畏怖『ブラッディーハンド』!」

早苗「無駄です。防御スペルカード『ハート・アイアス』。」

 

ハートの形をしたバリアが現れ、血塗れの弾幕を防いだ。

 

早苗「今です!エミヤさん!ギルガメッシュさん!」

ギル「良くやった、褒めて使わす。宝具『エルキドゥ』!」

 

あちこちから鎖が現れ、宵闇霊夢を拘束した。

 

闇霊夢「やってくれるわね。でもこんな鎖如きで……ってあら?」

ギル「その鎖は神であるほど拘束が強まる代物だ。我が雑種を殺そうとした罪、万死に値するぞ?やれ、フェイカー!」

エミヤ「我が骨子は捻れ狂う。爆符『偽・螺旋剣(カラドボルグⅡ)』!!」

 

エミヤの矢が放たれ、宵闇霊夢に直撃。大きなダメージをとっただろうと思った。

 

エミヤ「大丈夫か、ガルッチ。」

ガルッチ「すまんみんな。僕のしたことが…。」

ギル「全く、怒りに我を忘れるとは、愚かしいにも程があるぞ?」

レミリア「そう言わないで、少しはダメージを与えたし、それでいいじゃない。」

ガルッチ「だが…まだ終わってない。見ろ!」

 

大爆撃を喰らったにも関わらず、未だに平然としていた。

 

闇霊夢「やってくれるじゃない、この宵闇霊夢に盾突く事は、貴方達の死を意味するわ。」

ギル「たわけ、貴様が我が雑種を刃向かった時点で、この英雄王が黙ってるとでも思ったか?」

エミヤ「まあ、ガルッチのサーヴァントではないにしろ、ガルッチを傷つけた貴様には許すことは出来んな!」

早苗「神奈子様と諏訪子様、そして息子達の仇、とらせていただきます!」

 

そしてどうにか小悪魔も到着した。

 

リドル「ガルッチさん、大丈夫ですか?」

ガルッチ「もう少ししたら、動ける。」

リドル「分かった、その間に此奴を食い止める。」

闇霊夢「小癪な奴らめ…こうなったらあのお方を…!」

ガルッチ「あのお方!?まさかアームストロングと同じ誰かを!?」

闇霊夢「さあ、我が主よ!私にもっとちか───グフォ!」

 

突然、宵闇霊夢の廻りに、大きな火柱が上がった。

 

???「危ないところでしたね。全く、ご主人様も荒いですわね。でもそこに痺れる憧れるぅ!」

???「だがキャス狐よ、奏者は渡さぬぞ?」

???「それはこちらの台詞です。ですが今は彼らを助けましょう!」

闇霊夢「誰だ!姿を表せ!」

???「よかろう、ならば見るがいい!」

 

みんなは後ろを振り向くと、赤いドレス姿で大剣を持った少女と胸元が少々露出している青い袴を着ていて、狐耳と尻尾をフリフリしている少女がいた。

 

???「我こそは、オリンピアの花、ネロ・クラウディウス!」

???「そして私は、天照大神の転生者、玉藻の前、ここに推参!」

エミヤ「お前達、どうしてここに!?」

玉藻「おや、あちらはアーチャーさんじゃないの。忽然と消えたのだから心配したけど、何処に居たんですか?」

エミヤ「一時期ガルッチのところにいたんだ。諸事情でな。」

ネロ「ていうか金ピカもか!?」

ギル「当たり前だ、まさか聖杯の穴に落ちるとは思わなかったのでな。」

ガルッチ「話は後だ!ネロ、玉藻、援軍を感謝する!共に宵闇霊夢を討ち滅ぼそう!」

ネロ「了解!」

玉藻「勿論です、この玉藻、全力を持ってお相手致しましょう。」

 

ルッチ「一気に仲間が増えたね。」

レミリア「私達のカリスマが凄いのかしら…。」

こいし「多分、お兄ちゃんのカリスマかな?」

ガルッチ「いや…僕はそこまでモテたいとは思わんのだが…。」

闇霊夢「喋ってる余裕があるかしら?上を見なさい。」

 

上を見上げると、やばい物が落ちていた。

 

闇霊夢「貴方達の茶番のおかげで術式はなったわ。これで従わない者達に滅ぼしてやるわ。」

ガルッチ「そもそも、早めに準備しとけば良いんじゃねえの?わざわざ時間かけたってのに失敗するオチがあるし…。」

闇霊夢「そこ!?」

ギル「確かにな、これだと壊されるのがオチだな。」

闇霊夢「ええい!!そんなこと言うのなら、喰らって死ぬがいい!!『メルトダウンメテオ』!!」

 

宵闇霊夢が放った超巨大隕石が、ガルッチ達に襲いかかった。

 

ガルッチ「ギルガメッシュ。」

ギル「何だ?」

ガルッチ「慢心を捨て、超巨大隕石を壊してくれ。」

 

BGM cosmic air

 

ギル「我に慢心を捨てろと言ったか、勿論そのつもりだ。宵闇霊夢よ、貴様には地の理では生温い。天の理を示してやる。」

 

そう言うと、乖離剣エアを取り出し、気が付くとまるで宇宙にいるかのような場所に着いた。

 

闇霊夢「な…何なのこれ!?」

エミヤ「久々に見たな。奴の宝具を。」

ネロ「うむ、まさしく奴らしい。」

玉藻「そうですね、まあこれで超巨大隕石を壊せなかったら許しませんけど。」

ガルッチ「いや、彼奴はやってくれるさ。外したら僕がやる。」

玉藻「できるの!?」

ガルッチ「僕の投影術をなめんなよ。」

 

ギル「さあ、死に物狂いで絶えるがいい。不敬!!」

 

まさしく天災を起こすかのような勢いで、超巨大隕石に狙いを付けた。

 

ガルッチ「さてと、こっちもやるか。フラン、こいし。例のあれをするぞ。」

フラン「昨日のアレね。」

こいし「はーい。」

 

一方でガルッチ達は、魔神化させて武器を取り出し、その武器を融合させた。

 

ガルッチ「よし、魔弓カオスウィングが出来た。後はこれを引く…引く…引く~~~…なにこの弦、動かねえ。」

 

結構引きづらくて苦戦しているガルッチ。

 

フラン「はい。」

ガルッチ「フラン…。」

こいし「もっと弦を引いて。」

ガルッチ「…分かった。」

 

フランとこいしは、ガルッチの手をそっと添え、弦を引いた。狙いは宵闇霊夢。これで仕留める。

 

ルッチ「僕達も行こう!レミリアさん、さとりさん!」

レミリア「勿論よ。妹達に遅れをとるわけには行かないわ。」

さとり「ええ。ここで向かい撃ちます。」

 

一方でルッチ達も、神化させた後武器を取り出し、融合させた。

 

ルッチ「神弓ハーモニーウィング。ここで決めよう。」

レミリア「ちゃんと狙いを付けて、ルッチ。」

ルッチ「うん。」

さとり「もう少し上を向けたら、弦を引きましょう。」

ルッチ「こうだな。」

 

こちらも発射準備完了だった。後は放つだけ。

 

闇霊夢「厄介な事を…だが無意味な物だと思い知らせてやる!」

 

そう言うと、複数の弾幕が現れた。

 

闇霊夢「死ね!!」

ガルギル「死して拝せよ!!!」

ギル「宝具『エヌマ───』」

こいフラガル「混沌符『デスペラードカオス・────』」

レミさとルッチ「調和符『コスモスフューチャー・────』」

7人「『エリシュ(スパークショット)』!!!」

 

青と白の矢と複数の赤と黒の矢は宵闇霊夢に、赤と白の閃光は超巨大隕石に向けて放った。対して宵闇霊夢は多くの弾幕を張ってきた。しかし虚しく弾幕は、儚く散っていった。

 

闇霊夢「嘘でしょ?私は女王よ?全ての人間が称える女王よ?こんな奴らに負けるというの?この私が?この私がぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

早苗「貴方には、もうこれ以上救う事は出来ない。だから…ここで死になさい。宵闇霊夢、いえ、恐怖の鬼神『フィアー・イザベル・ブラッディー』。」

 

無数の赤と黒の矢が刺さり、青と白の矢は、まだバリアを破る最中だった。

 

闇霊夢「お願い、早苗。私が悪かったわ…。貴方を苛めた事も謝る、貴方の息子達を殺した事も謝る、貴方の家族を殺した事も謝る。だからお願い!私を助けて!!」

早苗「謝る?私に対して許してほしいの?」

闇霊夢「そ…そうよ!お願い!私を助けて!」

ガルッチ「うわー…、ここまで愚かしい奴は今までいたかな?まだアームストロングの方がマシに見えてきた…。」

ルッチ「確かに、嫌な奴だったけど、命乞いなんてしなかったしなぁ。」

 

一方…。

 

アームストロング「ハックション!」

カムシン「風邪ですか?」

アームストロング「なんか小童の奴らに、何か言われた気がするが…。」

カムシン「気のせいでしょ。それより、マグロ寿司来ましたよ。」

アームストロング「まあ、寿司自体美味いから良いけどな…。」

カムシン「日本文化がお嫌いなのに?」

アームストロング「言うな。」

 

そして戻る。

 

早苗「良いわよ。」

ガルッチ「はい!?正気か早苗!?」

早苗「ただし…。」

闇霊夢「な…なに────ガハァ!」

早苗「苦しまずに死ぬ方だけどね。」

闇霊夢「そん……な。」

 

そして最後のバリアが破られ、宵闇霊夢の心臓を抉られて貫通していった。

 

早苗「有るべきところに帰りなさい。二度と私の目の前に現れるな!」

闇霊夢「ギャァァッァァァッァァァ!!!!!!!??!?!?!?!」

 

宵闇霊夢はだんだんと大きくなり、最終的には破裂し、大量の血肉が飛び散った。

 

ガルッチ「ったく、最後は血肉が飛び散るとか…最悪だな。後で洗わないといけないな。」

霊夢「はーい、お疲れさん。」

 

終わったと同時に、目の前から霊夢が現れた。

 

霊夢「これで異変は解決っと。後は私の神社に来て。」

 

そう言うとルッチ達は、霊夢に着いて行こうとした。だがガルッチは、微動だにしなかった。

 

霊夢「どうしたの?早く行かないと、閉じちゃうよ?」

ガルッチ「…。」

 

なぜかガルッチは何かを感じ取っているような気がして動かなかった。

 

ルッチ「ガルッチ?」

ガルッチ「皆、霊夢から離れて。」

霊夢「…………は?」

エミヤ「おい、どういう事だ?」

ガルッチ「なぜか知らないが、まだ倒したって感じじゃない。」

霊夢「ちょ、ちょっと。私を疑ってるの?」

ギル「ふむ?一応そうするが…どうしたと言うのだ?」

 

ガルッチの右眼の方から見ると、霊夢から禍々しいオーラが放っていることを見た。

 

ガルッチ(どういう事だ!?何で霊夢から禍々しいオーラが?クソ、今のままじゃ情報が足りん!どうすれば…。)

???「お困りのようだな!兄ちゃん。」

ガルッチ「!?」

 

突然、瓦礫から声が聞こえた。

 

???「おっと、自己紹介が先だな。俺はお節介焼きのスピードワゴン。」

ガルッチ「す…スピードワゴン!?何でジョジョの世界の住人が!?」

スピードワゴン「そこは気にするな。これでも俺ぁ暗黒街で生き、色んな悪党を見て来た。だから悪い人間と良い人間の区別は『におい』で分かる。」

エミヤ「何!?そんなことができるのか!?」

 

そしてスピードワゴンと呼ばれた男は、霊夢に向けて木片を投げた。

 

スピードワゴン「こいつはくせぇ――ッ!ゲロ以下のにおいがプンプンするぜッ―――ッ!こんな悪党はディオ以来だぁ!環境で悪党になっただぁ?ちがうねッ!こいつらは『生まれついての悪』だッ!」

霊夢「!?」

ガルッチ「まさか!心眼Lv10『博麗霊夢探知』!!周囲幻想郷全域!」

 

ガルッチは大急ぎで幻想郷全域を隈無く調べた。だが、どこにも博麗霊夢の姿が見当たらなかった。

 

ガルッチ「スピードワゴン…まさかこのために?」

スピードワゴン「おうよ、お前さんの勘は鋭いが、手伝わせてもらった。」

霊夢「…。」

レミリア「まさか…。」

フラン「皆!逃げて!」

 

フランの呼び声で、ルッチ達は霊夢から離れた。

 

ガルッチ「嫌な予感はしていたが…、だが予想外な感じになってしまったな…。」

ルッチ「どういう事?」

ガルッチ「博麗霊夢は…既に殺されたということだ。」

 

さすがの真実に皆は驚愕した。もう一度調べてみると、博麗神社の近くに、博麗霊夢らしき死体があった。

 

ガルッチ「やはりエミヤさんの言うとおり、この異変はフェイク、僕達を始末する気だったんだ!」

スピードワゴン「そうだ、しかも厄介な事に、彼奴が…、ブラッディーと呼ばれた存在。いや、彼らがあのお方と言う人物。無の神の一部、ツジグチと呼ばれる存在だ!」

ツジグチ「あらあら、まさかこんなに早く気付くなんてね。まあ良いわ、貴方達を連れて無力な学生にしてあげるわ。」

 

そう言うと、禍々しいオーラが急激に湧き上がった。

 

早苗「この…!」

ガルッチ「落ち着け早苗、これじゃあすぐ捕まっちまう。」

早苗「でも!」

ガルッチ「大丈夫、こっちには秘策がある。」

ツジグチ「あら、かかってこないのかしら?」

ガルッチ「これを使う時がくるとはな、ジョースター家に代々伝わっていた秘策を…ここでな。」

スピードワゴン「な、ジョースターさんの秘策?何だそれは。」

ガルッチ「皆、僕の動きに着いてきてくれ。」

 

皆は頷き、そして…。

 

ツジグチ「何してるの?こっちに来なさい?」

ガルッチ「たった一つの秘策…それは!」

 

っとツジグチから180°回れ右をして…。

 

ガルッチ「逃~げるんだよ~!!!!」

フラン「わーい、鬼ごっこね。」

こいし「わーい。」

全員「えーーーーー!?」

 

そう言い、人里の跡地から離れていった。

 

ツジグチ「って、こらー!!!逃げるんじゃないー!!!」

 

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第3-7章 失われた終わりの者

-魔法の森- -昼ノ刻-

 

エミヤ「ガルッチ、なぜ逃げる事に!?」

ガルッチ「原因は一つ、厄介な事に、彼奴は危険な技を持っていた。不用意に近づけば、何されるか分からん!」

ルッチ「でも、彼奴は追っかけてくるよ?」

ガルッチ「構わん!背水の陣を敷くまで逃げるんだ!」

ギル「まあ、今はこれが最善策だ。だがガルッチよ、お前が持ってるそのスペルカードが光ってるぞ?」

 

一枚のカードを見てみると、そこには心符『本当の自分』が光っていた。

 

ガルッチ「まさか…これを使えってのか?」

玉藻「何が起こるかは分かりませんが、足止めにはなるでしょう。」

ガルッチ「よし、皆は先に行って、僕一人で何とかしてみる。」

フラン「ダメ!そんなのいや!」

こいし「他に方法があるはずよ!」

ガルッチ「このまま捕まるよりマシだ!フラン、こいし、皆と一緒に紅魔館に行け!」

こいフラ「でも…。」

ガルッチ「行けーーー!!」

 

大声で叫んだ。出来る限り巻き込みたくなかったし、失う訳には行かなかった。この幸せを奪う者を倒すために、このスペルカードに掛ける!

 

ツジグチ「あら、逃げたかと思ったら、ここで止まるなんてね。諦めて無能な学生になりたいのかしら?」

ガルッチ「生憎だが、貴様には負けたくないんでね。悪いが、ここで引いて貰う。」

ツジグチ「そんな薄っぺらなカードで何が出来るの?」

ガルッチ「その慢心が命取りだと言うことを、教えてやる。心符『本当の自分』!!」

 

カードが光ると同時に、ガルッチも光り始めた。

 

ガルッチ「な…何だ…この力。知っていそうで覚えてない…。だが、これで倒せるなら、やってみる価値はあるな!!」

 

その光はだんだんと増していき、姿と色は変わらないものの、服が変わった。その服装は…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジャック(一時的とはいえ、久しぶりだなぁ。『失われた終わりの者(ロストエンド)』。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玉藻「この力、陰陽師!?」

ネロ「キャス狐!どこに行く!?」

玉藻「私、あの人のところに行きます!」

 

そう言うと、すぐさまガルッチの所にいった。

 

ツジグチ「な…何だそれは…。」

ガルッチ「…。」

玉藻「ガルッチさん、無事で────それは…陰陽師姿!?」

 

BGM tamaEX/caster's theme

 

玉藻が見たもの、それはガルッチの陰陽師の服装だった。

 

ガルッチ「なぜ…戻ってきた。玉藻よ。」

玉藻「だって、何だか陰陽師の気配がして。」

ガルッチ「ああ、それは僕だ。これが本当の自分、父上と母上、そして我が妹ミストラルで4人全員陰陽師の者。そして、我こそが、『失われた終わりの者(ロストエンド)』なり。」

 

そう言うと、一枚の札を取り出した。

 

ガルッチ「いずれまた記憶を失う。再び失われる前に書いておこう。」

玉藻「ガルッチさん!危ない!」

 

ツジグチは、奴を捕まえようと魔弾を放った。

 

ガルッチ「書いてる間、攻撃するな。この不届き者め、セイッ!」

 

書きながら結界を張り、魔弾を弾き返した。

 

ツジグチ「不届き者?ずいぶん偉そうな事言えるのね。」

ガルッチ「ならお主が偉いのか?」

ツジグチ「私は先生よ。生徒を学校に連れ戻すのが私の役目よ?」

ガルッチ「ならば、何処かに行け。我らはお主の生徒ではない。」

ツジグチ「全く、だったら無理矢理でも連れて行く!どうせ貴方も生徒になるのだから!」

玉藻「炎天よ、奔れ!」

ツジグチ「熱っ!」

 

襲いかかろうとしたが、玉藻の攻撃で防がれた。

 

ガルッチ「感謝する。こちらも書き終えた。」

玉藻「あの、何を書いていたのですか?」

ガルッチ「もし、自分の名を忘れた時のために、書いておいた。さて、ツジグチと言ったか。その愚かな行為を持って、我らがお相手しよう。」

ツジグチ「あら、逃げるのやめるって解釈すればいいのね。」

 

そう言うと、ガルッチは札と剣、玉藻は鏡と札を持ち、構えた。

 

ガルッチ「立ち去らぬのならばな。行け、火柱!水柱!」

 

火と水は走るかのように、ツジグチに襲った。

 

玉藻「氷天よ、砕け!」

 

同じく玉藻は、氷を作り、ツジグチに当てにいった。しかし、それも弾かれてしまった。

 

ツジグチ「貴方達、何かしたかしら?」

ガルッチ「ふむ、護りが硬いと見た。ならば、結界破りとしよう。玉藻、結界を破ったら、すぐ攻撃しろ。」

玉藻「分かりました。お願いします。」

ガルッチ「では、炎刃・煉獄斬!」

 

ガルッチは、憑依冥界丸の刃を炎に身を纏い、攻めた。

 

ガルッチ「ハッ!!」

ツジグチ「とらえ────!?」

 

すぐに捕らえようしたツジグチだが、ガルッチのスピードが速いが故、右腕を斬られてしまったと同時に、結界が壊れた。

 

ツジグチ「ぐ…やはり力が戻ってないか…。」

ガルッチ「今だ!」

 

そう言うと、なぜかファイティングポーズをしている玉藻がいた。

 

玉藻「行きます!一合!」

ツジグチ「ぐッ!?」

玉藻「二合!」

ツジグチ「アガッ!?」

 

そして後ろに下がり、ツジグチにめがけて走り、アクロバットをした後、ライダーキックのような蹴りをした。

 

玉藻「大・天・罰!」

ツジグチ「ッ~~~!」

ガルッチ「光刃・白夜斬り!」

 

蹴りと刃の二連撃でツジグチのダメージが入った。

 

玉藻「これが私の奥の手です♪」

ガルッチ「奥の手って、ほとんど…アレを狙ってるじゃないか…。」

玉藻「本来でしたら、男性にやるものですけどね。」

ガルッチ「だと思った。玉藻の主人よ、ご愁傷様です。」

ツジグチ「あいったたたた…。先生に対して…蹴りを入れた女生徒に斬りつける生徒は…説教の時間ね。」

 

モロ食らったような顔をしながら言った。

 

ガルッチ「まだ行けるか?」

玉藻「ご心配なく、私だって負けられません。」

ガルッチ「そうか。」

 

-人里の跡地- -昼ノ刻-

 

一方ダンブルドアの方は…。

 

ヴォルデモート「ようやく、全員終わったな。」

ダンブルドア「後はガルッチ達がやってくれればいいのじゃが…。」

マルフォイ「だが、霊夢様が戻ってこないのがおかしいな。」

 

黒コート全員倒したが、何故か戻ってこない霊夢に対して不思議に思った。

 

カレン「…。」

マルフォイ「どうしたんだ?」

カレン「私、何か嫌な予感がしてきました。皆さん、博麗神社に行きましょう。」

 

そう言うと、皆は急いで博麗神社に急行した。

 

-博麗神社- -昼ノ刻-

 

マルフォイ「!?」

カレン「そんな…嘘でしょ?」

アビス「んじゃあ、あの霊夢は一体…。」

 

博麗神社に急行して、霊夢を探して10分後、見つけた時には既に死んでいた霊夢がいた。

 

ダンブルドア「まさか…既に殺されたとはな…。」

ヴォルデモート「一体いつから…。」

パチュリー「ハッ!?まさかあの霊夢って!!」

ヴォルデモート「どうした?」

パチュリー「アビス、ガルッチ達は何処に居るか把握できる?」

アビス「一応何処に居るかは分かりますが…一体…。」

 

そう言うと、ステータスウォッチャーΩの仲間をGPSを押した。

 

アビス「オメガ、ラーク兄弟は?」

オメガ『ルッチさんはエミヤ達と一緒に紅魔館に向かってます。ガルッチさんは玉藻の前と一緒に、謎の人物と戦っています。』

パチュリー「場所は!?」

オメガ『魔法の森です。』

魔理沙「!」

ルカ「急いでガルッチを助けよう!」

 

ルカの提案に賛成し、急いで魔法の森に急行した。

 

-霧の湖- -昼ノ刻-

 

そしてルッチ達は…。

 

レミリア「もうちょっとよ、あと少しで…ってフラン?」

 

どうにか振り切ったおかげで紅魔館に着く寸前、フランは立ち止まった。

 

ネロ「どうしたのだ、もうすぐでお主の家に着くじゃないか。」

フラン「私…やっぱりお兄ちゃんの所に戻る。」

 

その言葉でこいしとギルガメッシュ以外の人は驚愕した。

 

エミヤ「な、何を言ってるんだ君は!?」

ルッチ「せっかくガルッチが逃がしてくれたのに!?」

フラン「そうかも知れない…。でも、お兄ちゃんは…心の何処かで…助けて欲しいって感じたの。今までお兄ちゃんは、一人で頑張ってきたんでしょ?お兄様。」

ルッチ「そ…そうだけど…。」

フラン「だったら、今度は私が助けないと!」

レミリア「駄目よ!貴女がいなくなったら、私は如何すれば良いのよ!」

フラン「でもお兄ちゃんが…ガルッチを見捨てて死ぬなんてもっと嫌よ!だって、こんな私でも、大切にしてくれたから…、だから、助けに行く!」

 

そう言い、フランは一人で魔法の森に戻った。

 

レミリア「フラン!」

こいし「駄目よ、ああなったらお兄ちゃんじゃないと止められないよ。」

さとり「でも…フランさん一人でいったら…。」

こいし「それに、私も行くから。」

さとり「こいし!?」

こいし「だって、私決めたの。私も戦うって、そう言ったの。それにね、お姉ちゃん。」

さとり「な…何?」

 

こいしは魔法の森の方向に歩きながら言った。

 

こいし「私の心を読んでくれたのは、お兄ちゃんが初めてだったの。さとりお姉ちゃんじゃなく、お兄ちゃんが頑張って、私の心を読んでくれたから。そして、心でこう伝えてくれたの。」

さとり「な…なんて言ったの?」

こいし「【大好きだよ、こいし】って。こんな無意識に行動してるのに…大好きなんて言われたら、助けたくなっちゃうよ。」

さとり「こいし…。」

こいし「だから、私もフランと一緒に、お兄ちゃんを助けてくる。無意識じゃなく、私がやりたいことをやるだけ!」

 

そう言い、こいしも魔法の森に戻った。

 

早苗「ギルガメッシュさん、貴方も同じですか?」

ギル「まあ、我とて見捨てるのも、王としてどうかと思うしな。小娘よ、急いで戻るぞ。」

早苗「はい!」

エミヤ「ま…待て!」

 

エミヤの声も届かず、ギルガメッシュと早苗も、魔法の森に戻った。

 

ルッチ「…。」

さとり「やはり、ガルッチさんの事が心配なんですね。」

ルッチ「分かっていたのか。でも僕、如何すれば…。」

エミヤ「仮にも、お前はあいつの兄だろ?だったら如何するか、分かるはずだ。」

ネロ「しかしアーチャー…。」

エミヤ「もしこの状況だったらガルッチなら如何すると思う?」

 

瞬間、ルッチはガルッチを思い浮かべた。ガルッチだったら、おそらく仲間の為に助けに行くだろうと思った。

 

ルッチ「やっぱり兄弟かな。こんな状況でも、考えが一緒なのは。」

 

そう言い、ルッチも魔法の森に向かって行く。

 

レミリア「ちょっと!?」

ルッチ「3人を助けたいでしょ?なら、やるべき事は一つ。全身全霊を持って、ガルッチ達を助ける。」

ネロ「…。」

???「彼らの言う通りだ。今の僕もそうするだろうな。」

???「私もね。」

ネロ「如何してこっちに来たのだ!?奏者達よ!!」

 

-魔法の森- -昼ノ刻-

 

そしてガルッチと玉藻視点に戻る。

 

ガルッチ「く…相当な傷を負わせたが、執念深さが救ったか。」

玉藻「これは…厄介ですね…。ガルッチさん、大技で対処するしかありません。」

ツジグチ「何度やっても無駄よ。諦めてこちらに来なさい。」

ガルッチ「断る。連れていくなら殺してからするんだな。」

 

彼方もボロボロではあったが、実際ガルッチも限界に近かった。

 

玉藻「でしたら、私の宝具を使います。それで貴方の大技を繰り出してください。」

ガルッチ「頼む、玉藻。」

ツジグチ「そんな事はさせない。これで────(ガルッチ「風&斬符『風神斬り』!」)!?」

 

捕らえようとする瞬間、疾風の如く斬りつけられた。それと同時に玉藻の詠唱が始まった。

 

玉藻「ここは我が国、神の国、水は潤い、実り豊かな中津国

 

国がうつほに水注ぎ、高天巡り、黄泉巡り、巡り巡りて水天日光

 

我が照らす。豊葦原瑞穂国、八尋の輪に輪をかけて

 

これぞ九重、天照……!」

 

景色が変わり、廻りには鳥居が現れ、上には八咫鏡があった。

 

玉藻「水天日光天照八野鎮石!後はガルッチさん、貴方の力を!!」

ガルッチ「分かった!」

 

そしてガルッチは、詠唱に入った。

 

ツジグチ「この…!だったら貴方だけでも!!」

玉藻「やらせません!気密よ、唸れ!」

 

詠唱妨害をするも、玉藻の術で妨害された。

 

ガルッチ「霊の力は想いの形 想いは強まれば、計り知れない力を宿す

 

博麗は無の領域に 我は全の領域に 故にどちらも対立し どちらか滅びる

 

永遠に続く対立は 互いに憎み、怒りを持った

 

我が感情は、憎悪と憤怒、それは護りし者の為に身を投じる

 

その感情を持って霊力に込め 全てを解き放たん!!」

 

ガルッチの後ろには、精々80の陰陽玉のような物が現れた。

 

ガルッチ「喰らうがよい、愚かな者よ!霊符『夢想封印 殺』!!」

 

詠唱が終わったと同時に陰陽玉はツジグチに向けて襲いかかった。

 

ツジグチ「負けてなるものですか!『封魔結界』!!」

 

ツジグチの姿が霊夢の姿だったのか、廻りにバリアが張られた。だが、ガルッチの夢想封印は違っていた。想いが込められている故、その結界も安々と破られてしまい、ツジグチは夢想封印に当たってしまい、爆発した。

 

ガルッチ「ぐ…、そろそろ限界か…、いや…これぐらいが丁度良い…。」

 

そう言うと、リアクターの丸い部分に触れた。

 

ガルッチ「ミストラル…我が妹よ…。」

ミスト『兄や!?思い出したの?』

ガルッチ「いや…一時的に思い出させたが…、もうすぐ記憶を失う…。」

ミスト『兄や…。』

ガルッチ「今後も…記憶を失った僕を…サポートしてくれよ…?」

ミスト『…うん。私、信じてるよ。どんな姿になっても、記憶が無くても、兄やは兄やだからね。』

ガルッチ「ありがとう…。」

 

そして、少しクラッとした瞬間、元の服装に戻った。

 

BGM終了

 

ガルッチ「あれ?僕は一体…。」

玉藻「ガルッチさん、ツジグチはどうなったのですか?」

ガルッチ「え?なんで玉藻が?」

玉藻「お…覚えてないんですか?」

ガルッチ「本当の自分を使って以降は全く…。」

ツジグチ「な…何とか…耐え切れた…。」

2人「!?」

 

2人が目撃したのは、右腕がもげて、ほぼボロボロとなりながらも立ってるツジグチがいた。

 

玉藻「そんな!あれだけの力を耐えたと言うの!?」

ツジグチ「これで貴方達は終わりよ…。今度こそ……────!?」

 

どこからともなく、巨大な鉤爪が現れ、ツジグチを拘束した。

 

ガルッチ「援護射撃…後ろからって事は…まさか!」

玉藻「あの鉤爪…もしや!」

 

2人は後ろを見たら、そこには紅魔館に向かっていたはずのフラン達と、人里の跡地で戦っていたブレイズ達がいた…。

 

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第3-8章 時空を超えた仲間達 また会おう友よ

-始原の城-

まさか…奴が幻想郷に滞在していたとはな…。

イリア「私も思わなかった。」
アラン「だが、星の勇者はまだ…。」

いや、実は場所は分かっているんだ。

イリア「え!?何処なの!?」

こういう場所なんだが…。

アラン「やはり、結構多いですね。それぐらい強いってことですか…。」

そう言うことだ。どうにかして、彼らを守ってやらないと…。

???「なら、僕ちんの出番ですね!」

ケフカか、大丈夫か?というかいつからそこに?

ケフカ「今来たとこ。入る前にあの執事が悶絶してるけど、なんかあったのか?」

気にするな。それじゃあ、頼むぞ、道化の賢者ケフカ。

ケフカ「お任せを。」

それでは幻想ノ幕ラストをどうぞ。


-魔法の森- -昼ノ刻-

 

???「岸波さん、これでいいですか?」

???「ああ、感謝するよ。リップ。」

???「それにしても、あの子が戦ってたなんてね。」

???「キャス狐ー、後でモフモフさせて~。」

 

フラン達の後ろには、制服を着た男女と何故か上半身露出している女性と下半身露出している女性がいた。

 

ガルッチ「あの…貴方方は一体…。」

???「こんな状況の中ですけど、僕は岸波士郎といいます。」

???「わ…私は、パッションリップです…。」

???「私は、白野凛よ。大丈夫でした?」

???「僕は、メルトリリス。久しぶりに外でて見たけど…まさか、こんな事になってたなんて…。」

ガルッチ「あ…ああ、よろしく…。じゃなくて、なんで皆ここに!?」

 

あまりにも急だった為か、ガルッチは驚愕した。

 

ガルッチ「というか、なんでフラン達は戻ってきたんだ!逃げ切るまで時間稼ぎしてたのに…。」

フラン「ごめんね、お兄ちゃん。でも、ほっとけなかったの。」

ガルッチ「ほっとけなかったって…、こんな殺戮者のような僕をか!?」

こいし「自分を卑下しないで!!」

ガルッチ「!?」

フラン「如何してこういうときに離れようとするのよ!自分が殺戮者だから何?私とこいしちゃんを優しくしてくれたのに、なんで自分だけ苦しもうとするのよ!」

 

ガルッチは驚いていた。フランとこいしが、怒っていた。

 

レイス「フランとこいしの言う通りよ、貴方は皆の為に自己犠牲をしてばかり。死亡フラグを立てたり、あえて死にに行くような行動をしたり、如何してそこまでして死にたいのよ!」

ガルッチ「……………償い。」

レイス「え?」

ガルッチ「僕が殺した彼らの為の償い。本当は死にたくなかったのに、彼らに家族がいたというのに…、それを僕が奪ってしまった。兄さんを助ける代償として…、自分の都合で、殺していた…。だからせめてものの、死の償いをしたいんだ。彼奴らだって、僕が死ぬことを望んでいる!だったら…。」

ルッチ「いい加減にしろ!」

ガルッチ「!?」

ルッチ「死の償い?死ぬことを望んでいる?お前はいつから死にたがりになったんだ!!こんなことして、父さんと母さんが喜ぶと思うか!」

ガルッチ「気に入らない奴なら喜ぶ!親父と母さんが泣いたとしても、それを願ってる奴はいる!」

ツジグチ「この…!邪魔な鉄屑で、私が諦めるとでも!」

ガルッチ「テメエはしゃべんな!このアマ!」

ツジグチ「グフッ!?」

 

鉤爪で拘束されてるツジグチだが、抵抗して、無理矢理ガルッチを連れ出そうとするも、蹴られてしまった。

 

ガルッチ「僕は別に、こいつみたいな屑な人とか、仲間を平気で裏切る奴とかに殺されたくねえ!だがな、大切な人を…仲間の為に死ぬのなら本能だ!だから、僕は命を張って戦えた!」

ブレイズ「…それが、あの世界か?」

ガルッチ「え?」

ブレイズ「お前が見る悪夢は、誰かを助けるために殺し続けたんだろ?お前が死ぬのなら、俺は死を願ってた奴を、代わりに殺す。ガルッチを苦しめた代償としてな。」

アビス「いや…そもそも死ぬ必要なんてありませんよ。フランさんとこいしさん、そして、皆も君を必要としてるんだから。」

ガルッチ「だ…だが…。」

???「貴方がやろうとしているのは黒です。ガルッチさん。」

 

ブレイズ達の所から、謎の少女が現れた。

 

ガルッチ「…誰?」

???「私は四季映姫・ヤマザナドゥ、この幻想郷の最高裁判長です。」

 

なんで裁判長が…?

 

四季映姫「仲間の為に命を張るのはいいですが、それで悲しむような行動は、許しがたい事です。それだと逆に、悲しむ人が増えてしまいます。」

ガルッチ「かも知れない。だがそれでも…。」

四季映姫「殺戮者の貴方には、罪を償う必要はありますが、もう既に償い切りました。」

ガルッチ「ど…どういう事?」

四季映姫「裏で色々とやっていたのでしょ?困ってた人を助けたり、犯罪に手をかけようとした人を止めたり、復興支援をしたり…。」

ガルッチ「…。」

マルフォイ「ちょっと待って、それ復興していたときだよな?」

四季映姫「ええ、そして貴方は、フランさんの苦しみと、こいしさんの苦しみを解き放ってくれました。」

 

もはや色々ありすぎて、頭がパンクしそうだった。

 

ガルッチ「そんなはずは…ハッ!」

四季映姫「『まさか、四季映姫。貴方…』と驚く。」

ガルッチ「まさか、四季映姫。貴方…。」

四季映姫「そう、貴方は幻影の能力で、無意識の中で贖罪し続けていたのです。通常なら、即刻黒にしたかったのですが、何故でしょう…。貴方が悪人とは思えないんです。ですが善人とは思えない。まるで白と黒の間にいる…。」

ガルッチ「灰色の存在、と言いたいのか。」

四季映姫「ええ。まさか、私であろう者が、白と黒をはっきり出来ないなんて…。でも、やろうとしていたのは黒、それだけは確かです。なので、貴方には『仲間達と大切な人を困らせない』の刑に処する。」

 

それを言った四季映姫の顔は、少女の笑顔だった。

 

ガルッチ「…フフフ。」

四季映姫「?」

ガルッチ「フハハハハハハハ!!!」

 

何故かガルッチは、空を見上げながら大笑いした。如何して笑いがこみ上げたのかは、ガルッチ自身もわからなかった。

 

ガルッチ「いやー…完敗だよ。こんな僕でも、回りくどく今を生きろと言うとは…。」

 

そして、フラン達を見て…。

 

ガルッチ「すまない、皆。僕はどうかしてた。あまりにも重すぎる罪を背負い過ぎて自分を見失ってたようだ…。」

フラン「お兄ちゃん…。」

ガルッチ「フラン、こいし、こんな僕を思ってくれて…ありがとう…。」

 

少し涙声になるも、ぐっと抑えた。今泣くわけにはいかなかった。その間、ツジグチは鉤爪を壊して脱出した。

 

ツジグチ「ようやく脱出出来た…。後は貴方達を…。」

ガルッチ「さてと…。」

 

涙を抑えたガルッチは、ツジグチを見た。

 

ガルッチ「ここからは、全員でやらせて貰う。」

全員「!?」

フラン「ちょっと待って!話が!?」

ガルッチ「ここまで言われて、格好がつかないだろ?だからせめてものの恩返しだ。今度は慢心を捨て、決着をつける!果たして滅びずにいられるかな?ツジグチ先生。」

ツジグチ「なめた口を開いてばかり…その巫山戯た口を塞いでやる!」

ガルッチ「我が奥義を見せてやる…。

 

 

『体は刃で出来ている

 

 

 

血潮は影で 心は幻

 

 

 

 

 

幾多の戦場をかけて不敗

 

 

 

 

 

ただ一度も死ぬこともなく…

 

 

 

 

 

 

ただ一度も理解されず…

 

 

 

 

 

 

 

ただ一度の敗走もなく…

 

 

 

 

 

 

 

ただ一度の勝利もなし…

 

 

 

 

 

担い手は、ここに独り

 

 

 

 

 

 

血塗られし丘で刃を作る

 

 

 

 

彼の者は迷いを持ち、永遠の苦しみを背負い込む

 

 

 

 

だが、その苦しみも解き放たれ、地を這いずる雲雀は、真の空を飛び立つ

 

 

 

 

 

ならば、我が生涯に意味はいらず…

 

 

 

 

この体は

 

 

 

 

無限の剣と未来をつかみとる光で出来ていた』!!」

 

 

ツジグチが見たものは、無数の剣と血で汚れ地面に横たわる死体と大きな桜。そして空からは雲一つも無い青空から、桜と薔薇と百合の花びらが降っていた。

 

ガルッチ「ツジグチよ、今から相手するのは無限の剣と幻影、そしてこの花びら。ただの花びらだと思って油断したら、死ぬぜ?」

ツジグチ「たかが14歳の小僧から言われるほど、柔な人生は送ってないわよ?」

ガルッチ「そうか、どうやら杞憂だったな。それでは行くぞ、無の神よ。執着心の貯蔵は十分か?」

 

それを言うと同時に、両腕から6つの刻印が現れた。

 

ツジグチ「その刻印…まさか、貴方が…。」

ガルッチ「刻印?」

 

ガルッチは自分の両腕を見ると、確かに刻印があった。右腕には、『星形の刻印』『剣と翼の刻印』『竜の刻印』が、左腕には、『オリオン座の刻印』『北斗七星の刻印』『南十字星』が書かれていた。

 

ガルッチ「これが…爺ちゃんが言ってた星の勇者の刻印。」

ツジグチ「そう言うことね、貴方がラーク・ブライアン・ロードの子孫だったという事ね。」

ガルッチ「正直、知ったときは驚いたが…、こりゃ兄さんにも言わないとな。」

ツジグチ「その前に、貴方はここで終わる。貴方が作った世界にね!!」

ガルッチ「フッ、運命はこう言ってる。『無は絆に敗北する』とな。確かに無は強い、どんな力を持ってしても、全て無に返される。だが、無だって万能と言うわけでない。唯一の弱点、絆だけは理解されなかった。絆を侮った無は、この世に去った。だからここで、お前に終わりを告げる。我が名はラーク・バスター・ガルッチ、オリオン座に選ばれ、絶望の魔神ディスペア・ダーク・ガイアの力を受け継ぎし者なり!この無限の剣製と未来をつかみとる光で、お前を絶望の淵に落としてやる!」

 

なぜかこの世界と言ってることがかみ合っていないが、聖剣スターダストソードと魔剣ダークネスムーンを抜いた。

 

ツジグチ「だったら、貴方の存在を無かったことにしてあげる。無の神の一部である、この私がね!」

 

BGM エミヤ 2015

 

ツジグチが放つ魔弾は無数で、どこからでも放つことが出来、捕らえることが出来る。だがガルッチは、その無数の魔弾を弾き返している。地面に突き刺さっている武器を使いながら…。

 

ガルッチ「無限の剣よ、雨となりて爆発せよ!『壊れた幻想《ブロークン・ファンタズム》』」

 

複数の剣が抜かれていき、ツジグチに向けて放った。

 

ツジグチ「そんな物、無かったことに!」

フラン「させない!禁忌『レーヴァテイン』!!」

 

剣を消そうとしたが、フランの妨害により剣を消すことが出来なかった。

 

ガルッチ「フラン!離れてツジグチに向けてる剣をぶっ壊せ!でも、ちゃんとタイミングを間違えるなよ?」

フラン「うん、お兄ちゃん。」

 

フランは複数の剣を『見た』。フランから見て、多くの剣をロックオンをしていて、掌には小さな球があった。

 

ガルッチ「今だ!」

フラン「キュッとしてドカーン!」

 

ツジグチから数センチぐらいになったと同時に、フランは握りしめ、大爆発を起こした。

 

ガルッチ「ナイスよ、ナイス。ヴェリィィィナイス!」

フラン「お兄ちゃん、まだやってないから油断しないで。」

ガルッチ「あ、そうだった。」

 

フランの言ったとおり、ツジグチはまだ立っていた。

 

ツジグチ「小賢しい事を!」

こいし「言っている傍からこんにちは。」

ツジグチ「!?」

こいし「殺符『聖母解体《マリア・ザ・リッパー》』!」

 

複数のこいしがいるかのように、襲いかかり斬られていった。

 

こいし「そして、『リッパーモード・狂乱舞』。」

 

目にも追いつかぬ斬撃で、ツジグチのダメージが大きくなった。

 

ガルッチ「こいし、ナイス。」

こいし「ありがとう、お兄ちゃん。」

ツジグチ「たかが女の子2人に、こんな傷を…。ってまさか貴方達も!?」

 

ツジグチが見たもの、それはこいしの両足とフランの両手に4つの刻印が現れていた。

 

ガルッチ「フランもこいしも、星の勇者だったのか…。」

フラン「これで一緒だね、お兄ちゃん。」

こいし「星の勇者かぁ。何だか実感無いなあ。」

ガルッチ「まあ、これで3人かな?」

ツジグチ「3人相手で私が…。」

ルッチ「僕の弟と…。」

レミさと「私の妹に…。」

レミさとルッチ「手を出すな!」

ツジグチ「まさか!?」

ルッチ「光符『白夜斬り』!」

レミリア「神槍『スピア・ザ・グングニル』!」

さとり「恐怖『テリブルスーヴニール・フィアーズ』!」

 

ルッチの斬撃、レミリアの槍、さとりの精神攻撃で、もはや身も心もボロボロになってしまった。そしてルッチの両腕、レミリアには翼、さとりには両足の刻印が出現した。

 

ガルッチ「やっぱり兄弟でも入るか…。しかも兄さん、僕と同じ6つあるし…。」

ツジグチ「ク…クヒ…ジョ…冗談じゃ、…ないよ…。私ガ…負ける?」

ガルッチ「そうだ…無の神よ…。お前はここで負ける…。」

 

そしてガルッチ達の後ろには、待ってましたと言わんばかりの、奥義を発動するまで待っていた。その中に、一部だけ星の勇者の刻印を持っていた人がいた。

 

ツジグチ「いいでしょう…、デスガ覚悟シなさい…。私を倒したとしても…まだ終わりじゃナイ…。本体を倒さない限り…貴方達二未来はナイデショウ!」

ガルッチ「終わりだ!放て!」

 

ガルッチの一声で、奥義を放った。

 

エレメントフェニックス7人「『フェニックスレインボー』!」

ホグワーツ勢の人ら「『サンクトゥス・フレアバースト』!」

死喰い人「『アバタケダブラ』!」

ネロ「謳え!『童女謳う華の帝政《ラウス・セント・クラウディウス》』!」

エミヤ「『エクスカリバー・イマージュ』!」

玉藻「『常世咲き裂く、大殺界《ヒガンバナ セッショウセキ》』!」

ギル「宝具『エヌマ・エリシュ』!」

リップ「『死が二人を分断つまで《ブリュンヒルデ・ロマンシア》』!」

リリス「『弁財天五弦琵琶《サラスヴァティー・メルトアウト》』」

ルカ&アリス「『カドラプル・ゼータ』!!!」

四天王「『エレメント・スピカ』!」

 

早苗も使うと同時に、誰かが見えた。

 

早苗「あ…。」

星龍「早苗、一気に決めよう!」

早苗「星龍さん…。」

星龍&早苗「愛憎符『憎み、愛し合う閃光』!」

 

あらゆる攻撃がツジグチに襲いかかり、遂には空まで打ち上げられた。それを逃すまいと、6人は飛んだ。

 

ガルッチ「皆、ラストスペルカード使うぜ!」

フラン「うん。」

こいし「いいよ。」

ルッチ「これで終わらせる!」

レミリア「運命は変えられない。」

さとり「何故なら…。」

6人「ここがお前(貴方)の死に場所だからだ(よ)!!終幕『グランド・フィナーレ・ステージ』!!」

 

さとりの精神攻撃、こいしの無意識でツジグチを空中で止め、フランはそのまま足を引き千切り、レミリアはゲイ・ボルクを取り出し心臓をえぐり取る。そしてルッチはその心臓を細切れまで斬りつけ、最後のガルッチは、もはや生きてないツジグチの肉体を、斬りまくり灰になるまでやり続けた。

 

BGM終了

 

ガルッチ「テメェの敗因は、たった一つだぜ。ツジグチ、たった一つのシンプルな答えだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テメェは俺らの敵に回した。敗因はそれだけだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-紅魔館- -黄昏ノ刻-

 

遂に戦いが終わり、紅魔館のところでパーティーをすることになった。ヴォルデモートとダンブルドアは、蜂蜜酒の瓶を3杯飲みきった事により暴走し始めていたり、アリスに至っては何故か大食いをやったり、マルフォイはカラオケをやったりと色々やってた。

 

ガルッチ「ふう、くたびれたな…。」

フラン「カラオケ、お疲れさま。」

ガルッチ「ありがとう、フラン。」

 

ガルッチは、蒼月の懺悔詩を歌い、踊っていた。ちなみに、これでも歌がうまいし、踊りとかは、もはや曲芸Lvだった。今はルッチが歌っていて、endless fantasyを歌っていた。

 

岸波「そこ、あいてる?」

ガルッチ「ああ、座っても構わないぜ。」

岸波「ありがと、んじゃあ遠慮無く。」

ネロ「奏者よ、料理を持ってきたぞ。」

岸波「あ…ありがとう…。」

ガルッチ「なあ、一つ思うんだが…エミヤとギルガメッシュは、誰のサーヴァント何だ?」

白野「私のサーヴァントはキャス狐とギルガメッシュで、お兄ちゃんがセイバーとアーチャーなの。」

 

突然岸波の後ろに立っていたため、バランスを崩してしまった。

 

ガルッチ「きょ…兄妹だったのか…。しかし、すまんな。勝手にサーヴァントを使わせて。」

白野「気にしないで。私もこうなるとは思わなかったから。」

こいし「お兄ちゃん。」

ガルッチ「うわ!?」

 

突然後ろから抱き付かれたのか、今にも倒れそうだった。

 

ガルッチ「ちょちょちょちょちょ!?落ちるってマジで、てかガチで落ちるって!?」

ネロ「危ない!」

 

運がよく、ネロが素早くガルッチの手をつかんだ。

 

ガルッチ「すまない。」

ネロ「危ないところだった…。」

 

どうにか体勢をを立て直して、椅子に座った。

 

ガルッチ「こいしぃ…、危うく落ちかけたよ…。」

こいし「えへへ、ごめん~。」

ガルッチ「まぁ、可愛いから許すけど。」

白野「許すんだ…。」

ネロ「それにしても…お主、なかなかの美少女じゃないか。」

ガルッチ「いやだから!僕は女の子じゃねえって!」

ネロ「なんと、美少年だったのか!だがそれも良い。女装すれば美少女に…。」

ガルッチ「結構ですやめてください。ただでさえ僕、トラウマなのに…。」

さとり「…これ、酷すぎる…。読むんじゃなかった…。」

 

読んだのかよとツッコミの目をした。というかいつの間に来たんだ…。

 

さとり「あ、そうでした。ガルッチさん、フランちゃん、こいし、早苗さんと星龍さんが呼んでいます。」

 

一体何の用なのかと顔を合わせた。

 

さとり「場所は人里の跡地だとか、とにかく来てって。」

ガルッチ「分かった、すまんがちょっと行ってくる。」

フラン「それじゃあね。」

こいし「またね~。」

 

そう言い、3人は空を飛び人里の跡地に向かった。

 

-人里の跡地- -黄昏ノ刻-

 

ガルッチ「改めて見ると…やはり酷いな…。」

 

ガルッチ達が着くと、改めて人里の跡地を見た。寺子屋だったところは既に瓦礫の山になり、そこに横たわっていたのは上白沢慧音という人妖だった。だが彼女は宵闇霊夢に殺されてしまった。おそらく教え子達が見たら大泣きするだろうと思った。何故なら首も斬られ、内臓も抉られていたからだ。

 

星龍「悔やんでも仕方あるまい。僕でも悔やんでいるが、如何することも出来なかったんだ。」

 

後ろを振り向くと、星龍と早苗が立っていた。

 

星龍「改めて初めまして、僕は蒼天星龍。またの名を憎悪の大魔神ディテスト・シェイド・クロノスと言います。と言っても、ガルッチは知ってるんだったよね。」

ガルッチ「ええ、フランとこいしにも教えました。」

星龍「さすがだ。ガイアが書いた本が、役立つとは思わなかった。」

 

やっぱりあの本はガイアが書いたのか…。

 

星龍「まあ、前置きはここまでにして…早苗さん、例のあれを。」

早苗「はい。」

 

早苗が取り出したのは、4つの…いや5つの武器だった。

 

ガルッチ「これって…ガイア達が使用してた武器?」

フラン「でも、この5つ目は何かしら。」

 

そう言うと、意外な事に、こいしが言った。

 

こいし「これって、喪失の剣『ロストメモリー』ですか?」

星龍「知ってるのか!?」

フラガル「何それ?」

こいし「ガイア達も知られていない武器、または忘れ去られた武器と呼ばれる物よ。」

ガイア『な…父上、何故そのような物を!?』

ヘラ『ちょっと、お父さん。いつからそのような物を?』

ハデス『何で黙ってたんだろう…。』

星龍「いや、何せ皆には扱えない武器だったからだ。ガイア、ヘラ、ハデス。黙っててごめん。」

 

というか、今更思うが…霊体化できるなら何故わざわざ回りくどく精神世界とか夢の中に現れてんだよ…。

 

星龍「しかし、よく受け入れてくれたね3人とも。ほぼ不利な能力だから断られるかと…。」

ガルッチ&3大魔神「あんたがいうことか…。」

早苗「まあ、でも優しい人たちでよかったですよ。」

ガルッチ「優しいというより…。」

フラン「私達って…。」

こいし「案外ちょっと…。」

こいフラガル「問題児みたいな感じだしね…。」

 

それもそのはず、ガルッチは自称ではあるが『殺戮者』、フランは『破壊の吸血鬼』、そしてこいしは『何をするか分からない妖怪少女』というレッテルを貼られているからだ。しかも意外な事に、そのレッテルと不利な能力が一致していたため受け入れることが出来た。何しろ嫌われ者みたいな能力だから一層強まるのでは…。

 

ガルッチ「んで…この武器を如何しろと?」

 

ガルッチは、本題の方に無理矢理入らせた。

 

星龍「そうだな、君たちに持っていて欲しいんだ。」

ガルッチ「僕らに?」

ガイア『我らは死んだのも同然。ならば受け継いだ君たちが持っていて欲しい。どちらも強力な武器だ、大切にして欲しい。』

ガルッチ「分かった。」

星龍「それじゃあまず、常闇月の刀をガルッチに…。」

 

黒と青の色をした刀は、ガルッチの手元に行った。

 

星龍「次に、アレガステインをフランに…。」

 

こちらはレーヴァテインとよく似た形の大剣は、フランの背中に背負った。

 

星龍「んで、グラウザムヴィンドドルヒとカトブレパスナイフをこいしに…と。」

 

二つの短剣は回り、こいしの手元に行った。

 

星龍「さて、後はロストメモリーだが…これはガルッチに託そう。」

 

ロストメモリーの形は、刀身は真っ白で中央にはハートの形があった。一度抜くと、白銀のように真っ白で、うっとりするほどの輝きだった。

 

ガルッチ「でも、良いのですか?こんな物を僕に渡して…。」

星龍「追々役立つ時が来るだろうしな。君が持っていて損はないだろう。」

ガルッチ「ありがとう、使わせてもらうよ。」

そう言い、星龍は微笑んだ。それは憎しみではなく、少年のような微笑みだった。

 

ガルッチ「それに…、フランとこいしに会わせてくれて、有難う。」

早苗「私達…何もしてないけど…。」

ガルッチ「もし…ガイア達が僕らに憑依しなかったら…今頃僕は変わらないままだったかもしれません。」

星龍「ああ、何だか複雑だな…。」

 

んまあ、無理もないか。死ななかったら、この異変も起こらないし、これだけの犠牲者も出なかったな…。でも、その代わり、フランとこいしと再会は出来なかったのも事実だ。だが思うにこれは…。

 

ガルッチ「フランとこいしに再会するだけで、こんな代償なんかな?いくら何でもデカすぎるんだけど…、さすがの僕でも背負いきれねえよ…。」

星龍「いや…これはさすがに放棄した方が良い。余計疲れるぞ、これは…。(;・д・)」

 

確かに、さすがに星龍には同意だった。フランとこいしとの再会の代償が同等のものならまだ背負い切れるが、さすがにこれは放棄しようと思った。

 

星龍「それと、もう一つなんだが…、その…えぇっと…。」

早苗「もう、常識を吹っ飛ばして言っちゃって。」

ガルッチ「一体どういう────そゆことか…。」

フラン「何か分かったの?」

星龍「え、ちょっと待って。ストップ。」

ガルッチ「星龍さんと早苗さんが、もう一度やり直すために僕達を子供として生きていかないかって事だろ?」

 

そして何故か星龍は吐血をしたようだ。どうやら図星だったそうだ。つうか何で吐血?

 

早苗「そう言うことかな?どうかな、新しい家族として。」

ガルッチ「お気持ちは嬉しいですが、お断りさせて頂きます。」

早苗「やっぱり、そうなっちゃうか。」

こいし「というか、星龍さんが無茶苦茶血を吐いてるんですけどー!!」

 

こ…こいしがツッコミをした…だと!?明日大嵐が起こりそうだな…。ってこいしの言うとおりガチで吐きまくってる!?まずいよこれ、最悪失血死じゃねえか!?

 

星龍「だ…大丈夫だ………問題……ない。(^-^)b」

フラン「これ…相当大変な事になるんじゃないの?」

ガルッチ「あ…。」

 

そしてフランの予想通り、全身大出血を起こした。

 

三大魔神『父上(お父さーん!)ー!』

ガルッチ「…なんかもう、僕って呪われてるのかな?」

フラン「うん、これは呪われてるわね。」

こいし「私達って…。」

こいフラガル「混沌の呪いにかかってるな(かかってるわね)…。」

 

『三人は『混沌の呪い』のスキルを手に入れた。』テレレレッレッレ

 

こいフラガル「嬉しくないよ!?そんなスキル!?」

 

-数分後- 刻ハ夜…

 

星龍「す…すまない。まさかここまで突かれるとは思っても見なかった…。」

ガルッチ「むしろ、全身大出血を起こす人を見たの初めてだよ…。」

早苗「でも、本当に良いのですか?特に、ガルッチさんは。」

ガルッチ「あー、大丈夫。僕には兄さんや仲間たち、そしてフランとこいしがいるから。」

こいフラ「お兄ちゃん…。」

星龍「…そうか。それなら、もう一つの人生に歩むとするかな?」

早苗「今度はどこに行くんですか?」

星龍「そうだな…、影縫と火竜と一緒に何処かに住もうかな。」

ガルッチ「行くのですか?」

星龍「ああ、息子達が無事で安心した事だしな。」

 

そう言うと、何処から取り出したのか、剣のエアーボードが現れた。

 

早苗「私も行きます。」

星龍「もちろん、そのつもりだよ。早苗にはつらい想いをさせてしまったからな…。」

 

神奈子と諏訪子の事だろう…。正直言えば、悔やみきれない…。

 

星龍「ガルッチ、フラン、こいし。いずれ君たちに会えるかも知れない、それまでは暫しの別れを告げよう。」

早苗「じゃあね、3人とも。元気でね~。」

 

そう言い、月の彼方まで消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「なあ二人とも、僕思ったことがあるけど。」

フラン「奇遇ね、私もよ。」

こいし「私も。」

こいフラガル「星龍さん、どうやって幻想郷に来たの!?」

紫「それは、私が…ってあら?」

 

隙間から現れた紫だったが、どうやらガルッチ達は、魔神達の武器を構えていた。

 

紫「えーっと、皆さん?何構えてるの?」

ガルッチ「なあ二人とも、丁度良い実験体がいるね。」

フラン「そうね、せっかくだからこの武器を使ってみますか。」

こいし「そうだね。この人にやっても死なないんだし。」

紫「え…あの~。」

ガルッチ「それじゃあ、殺っちゃおうか。(^ω^)」

こいフラ「良いわよ。」

紫「やめて…それだけは…………私の傍に、近寄るなァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

-今日のゆかりん ガルッチ達に斬りつけられて死亡

 

ガルッチ「んで、何か言うことはないか?」

紫「すいません、調子に乗りすぎました。」

ガルッチ「全く、それより、今後の博麗の巫女はどうするの?」

紫「実は、もう連れてきてるのよ。」

 

そうすると、隙間から小さな女の子がいた。

 

ガルッチ「え…。」

???「始めまして、イリヤスフィール・フォン・アインツベルです。」

ガルッチ「…紫。」

紫「あ、ちょっと待っ!?」

ガルッチ「問答無用だー!」

 

ー今回のゆかりん ガルッチを怒らせて死亡

 

フラン「でも、この子可愛いわね。」

イリヤ「えへへ。」

 

ガルッチは思った。この声、こいしと似てるな…。

 

ガルッチ「つまり、この子を博麗の巫女として選んだってわけか?」

紫「えーっと…だめ?」

こいし「ねえイリヤちゃん、何歳なの?」

イリヤ「18歳。」

ガルッチ「…しゃあねぇ、今回の事は許してやる。」

イリヤ「ねぇねぇ、貴方の名前はなんて言うの?」

ガルッチ「ガルッチと呼んでくれ。」

フラン「私はフラン。」

こいし「こいしちゃんと呼んで。」

イリヤ「よろしくね、ガルお兄ちゃん、フランお姉ちゃん、こいしお姉ちゃん。」

 

やばい、この子18歳の筈なのに…可愛すぎる…。フランとこいしと同等じゃねえのかこれ!?っとよく見たら二人も悶絶してるし。マジかよ…。(ジェクト風)

 

イリヤ「それにしても、驚いた。私死んじゃったかと思ったら、気が付いたらこんなおば様が現れて…。」

紫「誰が おば様 だって?」

ガルッチ「怖い顔をすんじゃあねえ!!『メテオパンチ』!」

紫「ゴハァ!!」

 

-今回のゆかりん 怒ろうとしたときに再びガルッチに怒られて死亡

 

紫「って私はディアボロなの!?私、別のところでも死んだことあるのに!?」

 

一瞬、ゴールド・エクスペリエンス・レクイエムにでも喰らったんじゃあないのかと内心思ったガルッチだった。

 

ガルッチ「んで、改めて聞くけど、この子が今後の博麗の巫女になるのか?」

紫「ええ、まさか死んでいたなんて思っても見なかったからね。」

ガルッチ「あー…そいやそうだったな。それで、イリヤは巫女としての知識とかはある?」

イリヤ「うーん…ないかも。」

紫「そう言うこと、つまり頼みたいのは…。」

さとり「次の台詞は『この子の為に、ここに残ってくれないかな?』と言う!」

紫「この子の為に、ここに残ってくれないかな?………ハッ!(゜Д゜)」

ガルッチ「いつの間にさとりさん来たの?」

 

さすがのガルッチも驚かなくなった。何せ気が付いたら後ろにいたという、こいしみたいな感じだったからだ。

 

さとり「えーっと、そちらの方は?」

ガルッチ「イリヤって言う、次の博麗の巫女になる子だってさ。連れてきたのは紫。」

さとり「紫さん?」

紫「えっと、これってまさか?」

さとり「後でo☆ha☆na☆shiがあるので、逃げないでくださいね?( ^_^)」

紫「オワタ。\(^p^)/」

 

ご愁傷様です、紫さん。

 

-紅魔館- -夜ノ刻-

 

まあなんだかんだあってか、どうにか紅魔館に戻った。その時はまだパーティーをやっていた。

 

マルフォイ「おー、遅かったなガル……ッチ?」

 

マルフォイが振り向くと、見慣れない少女がいた。白髪で赤い眼、しかも白肌に白いワンピースを着た、小さな少女だった。みんなもイリヤに注目していた。

 

ガルッチ「あー…説明するとだな…。」

 

しようとした途端、一部の人が大量出血していた。さすがのフランとこいしもジト目をした。

 

フラン「どうしてこうなるのかな?」

こいし「そうだね…。」

ガルッチ「まさしく、カオスだな…。」

 

数分後、ようやく落ち着いたためか、ガルッチは状況説明をした。

 

レミリア「なるほど、次代の博麗の巫女ってことね。」

エミヤ「しかし、何故イリヤが?確か…。」

ギル「ああ、確か何処かのルートだと、我がこの小娘を殺していたんだったな。」

イリヤ「…何で金ピカがここに?」

ガルッチ「待て待て、まずはイリヤの状態だが、どうやら転生したんだよ。しかも、ご丁寧に不老不死の呪いもかかっていてね。んで連れ込んだのが紫さん。」

 

そう言うと、エミヤとギルガメッシュは紫の方を見た。

 

紫「ま…また?」

 

-今回のゆかりん エミヤの偽・螺旋剣《カラドボルグⅡ》とギルガメッシュのゲートオブバビロンに当たり死亡

 

紫「何だろう…。この小説の私だけ、酷い仕打ちされてるんですけど…。あの人私に恨みとかあるんですか?」

ガルッチ「まあ、紫さんの戯れ言はまた後にしておこう。とりあえず、イリヤは岸波さんの所に行って。」

イリヤ「どうして?」

ガルッチ「ちょっと仲間達と話をしないといけないからね。」

 

そう言い、フラン達と別れていき、ルッチ達を引き連れて紅魔館の中に入った。

 

-紅魔館 客室- -夜ノ刻-

 

ノーム「これで、我らが異変解決をしたわけじゃが…。」

カレン「ええ、解決した代償は大きいものです。」

マルフォイ「ああ、まさか人里もあんな風になってたなんて…。」

 

実は、今後の事について会議をしていたのだった。

 

ブレイズ「とにかく、今後はどうするんだ?」

アビス「僕としては、予定通り元の世界に戻ることがいいと思います。」

ルッチ「確かに、何時までも留守にするわけにはいかないしな。みんなは賛成か?」

 

全員賛成かと思ったら、ガルッチだけ手を挙げなかった。

 

ブレイズ「どうしたんだガルッチ。帰りたくないのか?」

ガルッチ「すまないが、僕はここに残ることにするよ。」

 

その言葉を聞いたみんなは愕然とした。

 

アルファス「な、何で残るんだよ!」

アビス「そうです、もうやる事なんてないじゃないですか!」

ガルッチ「みんなにはないけど、僕にはやるべき事があるんだ。」

 

そう言うと、ルッチはある事を言った。

 

ルッチ「まさかとは思うけど…、あの人里の事?」

ガルッチ「さすが僕の兄さん。その通りだ、何せみんな酷い有様だからな。」

ブレイズ「だ…だがよう、復興したって人がいないとどうしよも…。」

ガルッチ「それについては、既に手を打ってある。」

 

そうすると、いつの間にか本が現れ、あるページを開いた。

 

『禁断蘇生魔法 アレイズミスト

 

蘇生魔法の中で禁術の中で禁術。範囲は魔法陣によるが、死んでしまった人達、または破壊された建物を復活させることができる。ただし、代償として肉体を犠牲にすることになる。最悪の場合、死ぬこととなってしまう、危険な魔法。たとえ大魔道師でも、使うべからず。』

 

レイス「禁断蘇生魔法って…まさかガルッチ!?」

ガルッチ「ああ、亡くなった人達を蘇生する。」

マルフォイ「お前バカか!?最悪死ぬって書いてあるじゃねえか!」

ガルッチ「確かにな、だからってこれを使わないわけにもいかねえ。」

ルッチ「だったら僕が…。」

ガルッチ「駄目だ兄さん。」

ルッチ「何で!?」

ガルッチ「まず第1に、エレメントフェニックスの中で禁術科目を学んでいるのは僕だけって事。第2に、兄さんがいなくなると僕たちが悲しむから。」

ルッチ「それは君だって!」

ガルッチ「そこについては心配無用。宵闇霊夢との戦いの前に、禁術系のスキルを取得した。」

 

そう言うと、ガルッチのステータスウォッチャーΩのスキル項目を押した。

 

ガルッチ「あったあった、まず『禁術の心得』、これは代償のリスクを軽減してくれるやつだ。ランクが高いほど軽減が強まっていく。次に『禁術の技巧』、こっちは少ない魔力で発動させることができるし、こっちもランクが高ければ、消費魔力も抑えられる。最後に『禁術の極意』、こっちは効果と威力を上げてくれるスキルだ。Exランクだから、結構凄い効果にはなるな。つまり、そう言うことだ。」

マルフォイ「終わったら戻ってくるのか?」

ガルッチ「いや、もう一つある。」

マルフォイ「何だ?」

ガルッチ「イリヤって子を、修行させることだ。つまりだ、ここで兄さん達と別れることになる。」

 

それは、ガルッチにとっては苦渋の決断だった。何せルッチ達と別れることになるからだ。

 

レイス「ねえ、それ本気なの?」

ガルッチ「そうなるな。今しばらくは、別れるし、それにだ。」

レイス「?」

ガルッチ「僕には目標も出来たしな。」

 

目標、それは…。

 

ガルッチ「色んな世界を見てみたい、そして、その人たちとやり合って、友達を作りたいんだ。殺戮者としてはなく、一人の剣士としてな。」

 

ガルッチの目には、どことなく楽しそうな目をしていた。おそらくみんなは、こんなガルッチを見たの初めてかもしれなかった。

 

ガルッチ「まあ、念には念を入れて、幻影の僕は、あっちの世界でどうにかしてるけどね。」

ルッチ「そう言うことか…。」

ガルッチ「だから、本体の僕とはお別れって事だ。」

パチュリー「失礼して良いかしら?」

 

丁度、パチュリーも入ってきた。

 

パチュリー「貴方達の世界が繋がったわ、こっちに来て。」

 

そう言い、みんなは大図書館に行った。

 

-紅魔館 大図書館- -夜ノ刻-

 

ガルッチが見たものは、巨大な渦のようなものだった。

 

リドル「皆様、準備が整いました。別れとかは?」

ルッチ「終わった。」

リドル「そうですか。それでは入ってください。」

 

そう言うと、ガルッチの方を見た。

 

ガルッチ「それじゃあ、ここでお別れだな。みんな。」

ルッチ「そうだね。」

レイス「辛いこととかあったけど、楽しかったわ。」

ガルッチ「兄さん達の事は忘れない、何せ僕にとって、仲間だからさ。」

アルファス「そうだな。」

 

そして…。

 

ガルッチ「じゃあな、マルフォイ。無理すんじゃねえぞ?それとブレイズ、僕の事を忘れるんじゃねえぞ?レイスとアビス、幸せにな。ノーム、次会うときは、ちゃんとワイン用意しとけよ?カレン、料理とか頑張れよ?アル、あまり拷問してたら許さんからな。そして、兄さん。」

 

ガルッチは、銀河を救った英雄達の本を渡した。

 

ガルッチ「これには、僕達のお爺ちゃんの遺書が書かれてる。そこに僕達がやるべきことが書かれている。僕も出来るだけ探すから、兄さんもお願いね。」

ルッチ「わかった、任せて。」

アルファス「わかった、拷問はなるべく控えるからさ。」

カレン「私だって頑張ってるわよ!待ってなさい、必ず唸らせるぐらいの美味しさを作ってあげるからね?」

ノーム「了解、ワイングラスも用意してあげるからな。」

レイス「うん!アビスと幸せになって見せるわ。」

アビス「ちょ…まあ良いでしょう。さようなら、ガルッチさん。」

マルフォイ「また会おう、俺の事が嫌いじゃあ無けりゃあな。この間抜け面ァ。」

ブレイズ「忘れたくても、そんなキャラじゃないけどな、お前は…。元気でな。」

 

そう言い、8人は元の世界に帰って行った。

 

リドル「良いのですか?」

ガルッチ「ああ、もう決めた事だしな。」

 

そして、大図書館を後にした。守るべき物は増えたが、そんな物は関係ない。いつも通り、僕が守るだけだから…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「体は刃と繋がりで出来ている。無の神よ、見ているなら忠告しておく。僕を敵に回した事を後悔させてやる。だが、今はその時じゃない。今しばらくは休み、万全な状態でお前を殺しに行く。待ってろよ…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

殺戮者は、友と別れ、再会を約束し、彼女達のところに行く。幸せという…場所に。

 

-to be continue⇨-




-始原の城-

そうか、ガルッチ達が無の神を…。

ダンブルドア「そうじゃ。どうやらあの者らは、前の人たちより強い希望があるようじゃ。」

って事は…。

ヴォルデモート「奴を倒せる可能性が高まったということだ。」

よし、ダンブルドア、ヴォルデモート、新たな任務として賢者達に伝えてくれ。ダンブルドアは善陣営に、ヴォルデモートは悪陣営に。いいな。

ダンブルドア&ヴォルデモート「御意。」

※幻想ノ幕、これにて終了。次幕は恋ノ幕。それでは…。


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武器紹介(後々追加します)

サンライトレイピア 種類 細剣 火+光属性 効果 防具貫通

 

太陽の閃光と呼ばれた事もある。大昔に、太陽の神ラーが使われていたと言われている神々のレイピア。一突きすれば防具を貫通することが出来て、魔力を込めると光の刃が現れて斬る事が出来る。真刃は金色で太陽の紋章があり、模様と文字が刻まれている。

 

『太陽の光を求めし者よ、その光で全てを照らせ』

 

魔剣ダークネスムーン 種類 剣または刀 闇属性 効果 遠距離攻撃可

 

魔剣には珍しい種類で、片刃になっている。通常魔剣と呼ばれる理由は、闇の大陸の鍛冶屋をやっているダークエルフが作って、その後魔力を込める作業をやっているが、こちらは特殊で、月夜見ノ神が作ったと言われているとかいないとかがある。真刃は真っ黒で月の紋章がある。そして持ち手の色は群青色になっている。

 

聖剣スターダストソード 種類 剣 光属性 効果 遠距離攻撃可 溜め攻撃可

 

星々の力が宿っている聖剣。しかも諸説ではあるが、アーサー王が使っていた聖剣エクスカリバーの生まれ変わりとも呼ばれている。その理由は刃自体が、あのエクスカリバーと似ているからだ。ただ持ち手はどういうわけか、銀河の剣になっている。しかもご丁寧に、魔力を込めると閃光が出せるという、エクスカリバーそのものではと疑いたくなるレベルだった。

 

妖刀・憑依冥界丸 種類 刀

 

正式には刀型のスタンドで、名前はアヌビス神と呼ばれている。ジョジョの世界では敵キャラとして登場したスタンドで、一度戦った相手の攻撃・動作を完璧に記憶できるという能力を持っている。しかし、結果的に敗北し、刃も錆び付き、再起不能になったかに見えたが、運良く別世界で再び刀として生き返り、偶然ガルッチがその刀を取ってくれた。今度はガルッチの精神を支配しようとしたが、むしろ大歓迎されたらしく、支配するのをやめ、ガルッチに従うことにした。そのお陰か、前よりパワーアップし、さらにリーチの長さも調整できるようになった。しかも魔力によっては属性が付くことが出来る。

 

干将・莫耶 種類 剣

 

エミヤが投影している二つの剣。片手で振るえる双剣で、干将は亀甲紋用の浮き出た漆黒の刀身を持ち、莫耶は白亜の刃を持つ。共に鍔の中央に大極図が描かれている。 エミヤ自身の宝具ではないが、れっきとした「干将・莫邪」を持つ英霊が召還した物なら怪異に絶大な効果がある対怪異用宝具となるという。だがエミヤだけでなく、ガルッチもこれを投影する事が可能になっている。

 

常闇月の刀 種類 刀 闇属性

 

ガイアが使っていた唯一の武器。真刃が黒く染まっていて、強大な力を持っている。黒き月とも呼ばれており、『無明月光斬』という技を取得する事が出来る。ただガイアかガイアに認められた者以外が使うと命を削る事になってしまう。それだけでなく、自分自身の絶望的な体験を甦らせてしまうため、精神崩壊待った無しの武器である。

 

ガルッチ「どんだけやばい代償なんだよ…。呪われた武器の一つかこれ…。」

ガイア『まあ元々は混沌の刃と呼ばれてはいたが、我が持った途端変わってしまって代償も大きくなってしまったようだ。』

ガルッチ「マジで扱えてよかったよ…。」

 

レーヴァテイン 種類 大剣 火属性

 

スルトと言う巨人が使っていたと言われている炎の大剣だったが、現在はフランが所持している。一度振るうと炎が上がり、弾幕ごっこのときは振るうだけで弾幕が出てくる。ただ、結構パワーがデカい為、紅魔館が壊れることが多い。

 

アレガステイン 種類 大剣 火+闇属性

 

ヘラが使っていた唯一の武器。威力は星を真っ二つにする程のものであり、それと同等の盾または防御魔法を使わない限り、破られてしまう。しかもヘラとヘラに認められた者でないと、肉体破損するぐらいで、最悪の場合命を落とす事になる。とはいえ、重さは50tな為常人じゃない力じゃないと無理なため、使う人はあまりいない。

 

フラン「まあ持てるから関係ないけどね。」

ヘラ『よく持てるわね…。』

フラン「何でかは知らないけど、何故か持てるのよね。」

ヘラ『ご都合主義かなこれ…。』

 

グラウザムヴィンドドルヒ 種類 短剣 風属性 効果 敏捷性のランクが上がる

 

ドルヒはドイツ語で短剣の意味で、形的にはサウザンドダガーになっている。一度振るうと、気が付いたときには斬られているため、疾風の如く素早い攻撃が出来る。ただ、これはハデスが使用した武器であるため、認められない場合でも使用は可能だが、足に負担がかかってしまう。その為一時的に動けなくなってしまう。

 

こいし「あの時何で少しの間足がパンパンになったの?」

ハデス『いや、あれは能力だけ使ったからそうなったんだ。』

こいし「それじゃあ…。」

ハデス『それを持ったこいしちゃんなら、もう足がパンパンにならずにすむよ。』

こいし「ううん、そうじゃなくて…。」

ハデス『?』

こいし「パンパンになった足をお兄ちゃんに見せたら、きっと興奮してくれるんじゃないかなーって考えてたけど。」

ハデス『え…エロい。さすがこいしちゃん、エロすぎる…。』

 

カトブレパスナイフ 種類 短剣 効果 一定の確率で即死、又はその他の行動不能になる状態

 

カトプレパスという魔物からとってきた短剣。一度見られてしまうと死んでしまう恐ろしい能力というものから取ってきており、僅かの切り傷でも即死する力を持っているが、他にも石化や気絶等の行動不能の状態異常になってしまう。真刃はエメラルドグリーンの色をしている。こちらもハデスかハデスに認められた者でないと、自分自身にも状態異常にかかってしまう。

 

こいし「他にもどういう状態異常とかあるの?」

ハデス『えーっと、眠りに混乱、猛毒に氷結、ガード不能にあと…。』

こいし「もう良いです、多すぎます…。」

ハデス『(´・ω・`)』



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-恋ノ幕-
第4-1章 3つの恋に惑わされる剣士


-始原の城-

まさか、ガルッチが残るとは想いもしなかったなぁ…。

ロヴァス「いや、残ってくれたのは賢明な判断じゃと思う。」
ダンブルドア「何故じゃ?」
紫「ロヴァスさんが言うには、彼には3人の女の子に恋に落ちていましてね。」

は?ちょっと待て。フランとこいしは分かるが、もう一人いるんか?

紫「ええ。ただその子は新しくやってる博麗の巫女よ。」

霊夢じゃなくてか?

紫「あの子は、死んでいたわ。」

…そうだった。それで、誰が博麗の巫女をやってるんだ?

紫「イリヤスフィール・フォン・アインツベルンって子。」

…ケフカ、やれ。

ケフカ「oK、さあて紫さん?何か言いたいことあります?」
紫「何でこうなるの!?」

─今日のゆかりん 風龍に怒らせてケフカに処刑される。

まあいいか、今回から恋ノ幕だし、彼らがどういう日常送るか…。

ケフカ「あ、それ良いですね。」
ヴォルデモート「俺様も賛成だ。」

よし、それじゃあ…。

『アグァァァァァ!出させてぇぇっぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』

…それじゃあ始めましょうか。

3人「恋ノ幕、第4-1章 3つの恋に惑わされる剣士。どうぞゆっくりしていってね。」

4期op曲 原曲 少女さとり 3rdeye&ハルトマンの妖怪少女 「ふたりの唇」


-博麗神社- -昼ノ刻-

 

イリヤ「バーサーカー!やっちゃえ!」

バーサーカー「ウゴァァァァァ!!」

ガルッチ「結構様になってるな…だがまだだ!」

 

振るう瞬間にすぐバーサーカーは倒れた。

 

ガルッチ「うーん、結構うまくいってるけど…宝具発動がないのは厳しいな…。」

イリヤ「そうだね、なかなか能力が上がらないのは…。」

 

ガルッチが幻想郷に残って3週間も経ち、現在はイリヤの能力の修行をしていた。イリヤの能力は、あらゆる英霊達を呼び出す程度の能力で、セイバー・アーチャー・ランサー・ライダー・キャスター・アサシン・バーサーカーの7クラスの一体を呼び出すことが出来る。上手く行けばエクストラクラスのシールダー・ルーラー・アヴェンジャー・ビースト・セイヴァー・ファニーヴァンプ・ガンナーの英霊達も呼び出すことが出来る。ただ、問題が宝具が発動していないということだ。宝具を発動できないと、どんなに数多くの英霊達を呼んでも返り討ちに遭ってしまうからだ。

 

ガルッチ「でもさ…何でヘラクレスばかり出してるの?」

ヘラクレス「それは勿論、お嬢様が絶望に落ちていたときに、私めが必要だったのです。」

 

…え?

 

ガルッチ「なあ、イリヤ。」

イリヤ「な…何かしら?」

ガルッチ「普段のヘラクレスって…喋らないんだよね?」

イリヤ「そうだよ、バーサーカーが喋るなんてあり得ないもん。」

ガルッチ「そうだよな…、まさかヘラクレスが喋るわけが…。」

ヘラクレス「いえ、ガルッチ様。私めは、話そうと思えば話すことが出来ます。」

イリヤ「!?」

ガルッチ「!?(゜ロ゜;)」

 

まさしく驚愕するしかなかった。バーサーカーことヘラクレスは、普段喋らない事がほとんどな為、雄叫びばかりあげていたからだ。というか、気が付いたときには何故か白いタキシードを着ていた。

 

ヘラクレス「しかし、困りましたな。まさか十二の試練《ゴッド・ハンド》が発動しないとは…、これではお嬢様をお守りする事が出来ませぬ…。」

ガルッチ「馬鹿な…、ヘラクレスが…。」

イリヤ「バーサーカーが…。」

イリガル「紳士的な喋り方をしてるなんて(してるだとー!?)!?」

 

まさしく予想外だった。これをギルガメッシュが聞いたらどういう反応になるのかやら…。

 

フラン「お兄ちゃーん。修行終わった?」

 

丁度フランが博麗神社に来たが、ガルッチとイリヤはヘラクレスの喋り方により、固まっていた。

 

ヘラクレス「おお、フラン様丁度良いところに。実はどういう訳か、お二人方が固まってしまったのですが…。」

フラン「え?」

ヘラクレス「どうかなさいましたか?」

フラン「本当に、ヘラクレスなの?」

ヘラクレス「ええ、そうですが…?」

 

あまりにも急に喋っていた為、フランも状況が読めなかった。そしてしばらくしてこいしも来た。

 

こいし「あれ?みんな固まってるけど、どうしたの?」

ヘラクレス「あの…皆様、どうしてそこまで固まるのでしょうか…?」

こいし「あ、ヘラクレスだ。ヤッホー。」

ヘラクレス「おお、こいし様。実は、声をかけたとこ、どういう訳か皆様が固まってしまって…。」

こいし「うーん、もしかしてヘラクレスの喋るイメージが、予想外だったからじゃないかな?」

ヘラクレス「なるほど、それで皆様固まっていらっしゃるのか…。」

 

数分後、ヘラクレスは時間と同時に消えていった。

 

ガルッチ「…とりあえず、このくらいでいっか。」

イリヤ「そう…だね…。」

 

何だったんだあの喋り方…。誰でも戸惑う筈のに、こいしは驚いてなかったけど…。

 

フラン「終わった?」

ガルッチ「うん…。まさかヘラクレスが喋るなんて思わなかった…。」

フラン「私も…。」

こいし「そんな事よりみんな。」

ガルッチ「うん?」

フラン「何?」

イリヤ「何かな?」

こいし「そろそろ、人里のところに行こう。」

 

先々週人里の所は、ガルッチの手によって死んでいた人々が甦り、建物が復活した。ただ代償だが、少量の血だけで済んだようだ。

 

ガルッチ「そういや、甦らせて2週間経ったのか。」

こいし「お兄ちゃんのお陰でね。でも、本当に残ってよかったの?」

ガルッチ「自分で決めた事だからね。まあもう一人の僕は今頃せっせと仕事やってるけど、こっちはイリヤの能力修行の手伝いしないと、異変が起こったときの対処が出来ないしな。」

フラン「確かにそうね。もし大変な異変が起きたら、イリヤちゃんがやらないとね。」

イリヤ「うーん…他のサーヴァントも呼ばないとね。バーサーカーばかり出すわけにはいかないし…。」

 

それもそうだ。あまりヘラクレスばかり出していたら、誰かが対策を立てられる事になるのは結構やばい。たとえ十二の試練を持ってしてもやられる可能性が高くなってしまう。

 

ガルッチ「最悪の場合、魔理沙がやって貰うしかないな。そんじゃ行こうか。」

 

-人間の里- -昼ノ刻-

 

ガルッチ「これが本来の人里か…、僕が蘇らせたとはいえ結構賑わっているんだな。」

イリヤ「私も始めてここに来たわ。こう言うのも良いかもしれないわね。」

 

色々と見て回ろうかと思ったが、まずは団子屋のところにいった。

 

団子屋の店員「いらっしゃい、4名ですね。」

ガルッチ「はい。」

団子屋の店員「何にします?」

フラン「三色団子を8つお願いね。」

団子屋の店員「了解。」

 

実のところ、ガルッチは女の子として見られているんじゃないのかと、少し心配しながら回りを見た。

 

こいし「どうしたの?」

ガルッチ「いやその…女の子として見られてないか気にしてるんだよ。」

イリヤ「私は、別に気にしない方がいいんじゃないかな?」

ガルッチ「何で?」

イリヤ「あまり気にしててもきりが無いと思うし、それに可愛い反応が見られるし。」

ガルッチ「なっ!?何を!?///」

団子屋の店員「ほい、三色団子8つと緑茶だ。お金はいいぜ、何せ俺らを蘇らせたからな。」

ガルッチ「あ、記憶修正するの忘れてた…。」

 

自分で言うのも何だが、記憶修正の魔法は全くもって理解が出来なかった。その為、記憶系の魔法は覚えていても、記憶修正魔法だけは覚えることが出来なかった。

 

団子屋の店員「それにしても坊主、その3人は彼女かい?」ニヤニヤ

ガルッチ「な!?きゅきゅ、急に何を!?///」

団子屋の店員「ハッハッハ!いやぁ良い物を見せたぜ。」

イリヤ「ちょっとランサー、あまりからかうとその内やられるわよ?」

団子屋の店員「おっと、それは気を付けないとな。」

 

団子屋の店員こと、クー・フーリンは笑いながら店内に戻っていった。

 

ガルッチ「ってあれクーフーリンだったのかよ!?畜生、見破れんかったか…。」

フラン「あれがクーフーリンね、でも一人しか出せないのよね?」

イリヤ「うん。どういう訳か知らないけど、ランサーだけは単独行動が多いのよ。」

ガルッチ「…それはそれで、あかんと思うが…。ってそういえば、君が言うシロウってどんな人なの?」

クーフーリン「何だ?あの坊主のこと聞いたのか?」

 

また出てきた。仕事はしてるからまだ良いけど…。

 

イリヤ「うん。ランサー、ちょっとこの人にシロウについて話してあげたら?」

クーフーリン「いいぜ、店長ちょっと休ませてもらうぜ。」

 

そしてクーフーリンは、ガルッチの隣に座った。

 

クーフーリン「んで、奴の何が知りたいんだ?」

ガルッチ「まず、どういう人物なのか知りたい。なんでも僕の投影そのもの一緒とか言うじゃないか。」

クーフーリン「ふむ、衛宮士郎っつう人物は、その投影の魔術を使う奴だ。いわゆるアーチャーと同じだな。」

ガルッチ「聞いた話だと、その士郎っつう人って過去のエミヤって事だよな?」

クーフーリン「ああ、正直別のマスターに乗り移っていたのは驚きだった。しかも、ギルガメッシュもいるとか思わなかったぜ。っていうかいつから奴の友人になったんだよ!?」

ガルッチ「うーん…、30年前かな?」

クーフーリン「え?ちょっと待て、お前…今何歳だ?」

ガルッチ「確か…普通だったら40~50代かな?」

クーフーリン「おっさんじゃないか!?何で14歳の見た目をしてんだよ!」

ガルッチ「こっちが聞きたいぐらいだが、どうも不老不死の呪いっつうやつにかかってるようでな。」

イリヤ「不老不死の呪い?」

ガルッチ「うん、いつ発症したのか謎だけど、恐らくその呪いにかかってるのは確かなんだ。」

 

『不老不死の呪い

 

誰もが憧れるという不老不死だが、自分の生と死を捨てるという恐ろしき呪い。これにかかると永遠に死ぬこともない。しかも解呪も出来ないと言われている。』

 

イリヤ「えー、永遠に一緒にいられるから良いじゃない。」

ガルッチ「実際そうでもないんだ。他の皆が時間の流れで動いているのに、自分だけ止まっているから嫌なんだよね。」

フラン「だから、あれだけ死にたがっていたって訳ね。」

ガルッチ「そゆこと。とはいえ、別に出来ないとはいえ、ないとは思えないんだよね。今はどうすることも出来ないが、いつか解く方法を探すかもしれないな。」

クーフーリン「って話がそれたな、その士郎っつう人物は、とにかく鈍感なところがあったなぁ。」

 

鈍感って…、ストレートに言ったな…。

 

クーフーリン「まあ、お前さんの場合、正反対だな。」

ガルッチ「え?」

クーフーリン「だってよ、幼女とはいえ恋愛に関しては敏感なんだろ?」

ガルッチ「いや、そう言うわけじゃ!?というかどっちかというと鈍感だし!」

クーフーリン「嘘つけ、その子から聞いた話だが、お前ら3人、ヤったって言うじゃねえか。」

ガルッチ「!?///」

 

こいし…まさか言っちゃったのか!?

 

クーフーリン「ほう、その隠しきれねえ動揺、どうやらあた─────グホォ!?」

ガルッチ「これ以上言うな!『一閃斬り』!」

 

─会心の一撃、クーフーリンは600ダメージを食らった。─

 

クーフーリン「オイオイオイ、そこまでやるか普通!?」

ガルッチ「んな事言うな!無茶苦茶恥ずかしいんだよ!恋愛経験皆無の僕だぞ!?」

フラン「そういえば、昨日大図書館に居たとき、お兄ちゃんったらH本の前でゴロゴロまわってたような…。」

ガルッチ「いや、あれは…その…。///」

クーフーリン「へぇ、剣士といえどもお前さんも男だな。」

ガルッチ「ち…違っ!そう言うわけじゃ…!?」

こいし「そういえば、お姉ちゃんから聞いたんだけど、H本を見てた訳は体位とかの研究していたとか…。」

ガルッチ「なっ!?」

クーフーリン「ほう…お前ら、もう少し詳しく…。」

ガルッチ「何でこうなるの…。」

イリヤ「もしかして、お兄ちゃんって初心なの?」

ガルッチ「……………………うん。///」

 

もうガルッチの顔は物凄い真っ赤になっていた。どうしてこんな話になったのかやら…。

 

イリヤ「へぇ、そうなんだ…。」

ガルッチ「な…何その眼…。まさかとは思うが…。」

イリヤ「じー…。」

 

イリヤの上目遣いでこちらを見ている。

 

ガルッチ「あの…本当…何その眼?」

イリヤ「じー…。」

ガルッチ「あ……え……う……ゴハァ!!」

 

─イリヤの上目遣いで、ガルッチは99999999ダメージを負った。─

 

クーフーリン「あー…結構萌え死にしたな…こいつ。」

フラン「ロリコンさんだからね。」

クーフーリン「ロリコンなのこいつ!?」

こいし「うん。」

ガルッチ「ロリコンで………すいません。」

クーフーリン「坊主、大丈夫か?」

ガルッチ「大丈夫じゃない…大問題だ…。」

 

それもその筈、イリヤの上目遣いはある意味理性崩壊待ったなしの威力だったからだ。

 

フラン「ねえねえ、私も使っていい?」

こいし「私も。」

イリヤ「んじゃあ、みんなでお兄ちゃんに使いましょ?」

こいフラ「はーい。」

ガルッチ「やめて…精神的にぶっ壊れる…。」

クーフーリン「あ、初心に加えて意外と苦労人だったんだな…。」

ギル「邪魔するぞ?」

ガルッチ「あ…。」

 

丁度ギルガメッシュも団子屋のところに来た。

 

ギル「ほう、久しぶりではないか。雑兵。」

クーフーリン「ギルガメッシュか、何か用か?」

ギル「3色団子を3つ用意してくれんか?」

クーフーリン「了解。」

 

そう言うと、クーフーリンは急いで店内に戻り、ギルガメッシュのところに戻った。

 

クーフーリン「ほい、3色団子と緑茶だ。酒はさすがになかったからそいつで我慢してくれよ。」

ギル「よかろう。」

 

そう言うと、緑茶をズズズッっと音を立てながら団子を食べていた。

 

クーフーリン「珍しいな、いつもなら文句を言うのに。」

ギル「別のマスターになって以来、丸くなったものだからな。」

クーフーリン「へぇ、そうかい。」

ギル「ところで、何故我が雑種が頭を抱えているのだ?」

クーフーリン「その理由が、アレ。」

 

クーフーリンが指差してるところを見ると、フランとこいしとイリヤが、ガルッチを見ていたからだ。

 

クーフーリン「なんでも、この3人の上目遣いで、相当ダメージを負ってるそうだが。」

ギル「さすがロリコンだな。いつか3人とも恋人になるのではないかな?」

こいフライリヤ「あ、それも良いかも。」

ガルッチ「ちょちょちょ!?待って待って!」

 

さすがにそれはまずい、3人の幼女が恋人ってさすがに洒落にならんぞ!?

 

クーフーリン「お、珍しく意見が合ったな。坊主、どうせなら告白しちまえよ。」

ガルッチ「いや待て、この子たちはよくても姉はどう思うんだよ!?」

フラン「良いっていうわね。」

こいし「私も。」

イリヤ「私は別にいいよ。」

ギル「それに、我が雑種よ。料理とか得意ではないか。」

 

そういえば、昔兄さんと旅してたとき、料理してたのがほとんど僕だったな…。今じゃ和風、中華、洋風、天使、悪魔の料理とかマスターしちゃってるし…。まあここまで出来た理由ははっきりしてるけど…。

 

ガルッチ「あー…あっちの方、知らねえ間になんかやったんだな畜生。」

 

-一方ルッチ達は…。-

 

ルッチ「…。(゜Д゜)」

ブレイズ「…何で影ガルッチがあそこまで料理してんだよ…。」

マルフォイ「本人に知られたら…やばいな…。」

アルファス「…旨いのは確かなんだが。」

4人「作りすぎにも程があるぞ…。」

 

影ガルッチは現在、料理しまくっています。

 

-そして本人に戻る-

 

ガルッチ「大丈夫かな…あの影、妙にエミヤ寄りだし…。」

ギル「何故フェイカーなのだ…。」

ガルッチ「僕が聞きたいぐらいだ。」

 

まあ、修行も仕事もやってるからイーブンだけど…。

 

ガルッチ「というか…頼むから3人とも…、上目遣いやめてくれ。吐血して…。」

四季映姫「あら、ガルッチさん。」

スピードワゴン「よう兄ちゃん。遂に3人でのデートかい?」

ガルッチ「ちょっとスピードワゴン!?そんなことないから!?あと四季映姫さんどうも。」

四季映姫「博麗の巫女の修行はどうですか?」

ガルッチ「上々ではあるが、宝具発動がまだなんだ。」

四季映姫「なるほど。」

クーフーリン「とはいえ、ここまで上げたのはこいつのおかげだなぁ。」

 

まあ、技量が上がったのは確かだ。今後も技量も上げないと行けないな。

 

四季映姫「そういえば、ガルッチさん。」

ガルッチ「何でしょう。」

四季映姫「恋愛に…関しては……………?」

ガルッチ「そこ言いますか?(・_・;)」

四季映姫「やはり、曖昧なのですね…。」

ガルッチ「あい…。というか3人とも、上目遣いやめて?」

ギル「しかし、異変解決しても、こやつの恋愛に関しては、変わらず初心だがな。」

 

初心超EXの僕ですよ?かと言ってヤってないなんて言ったら嘘にはなるが…。

 

四季映姫「あ、もうそろそろ時間ですね。スピードワゴンさん、そろそろ。」

スピードワゴン「了解。スピードワゴンはクールに去るぜ。」

 

そう言うと、すぐさま何処かえ行った。

 

ガルッチ「そろそろお暇しようかな?そろそろ行こうか3人とも。」

こいフライリヤ「はーい。」

クーフーリン「ありがとう御座いました!」

 

今思えば今何時なんだ?と調べてみたら…。17:30と書かれていた。

 

ガルッチ「気が付いたら黄昏か…。」

 

3人に気づかれないように呟いた。曖昧な剣士は今日もまた紅魔館に戻るのであった。

 

-to be continue⇨-




-始原の城-

さてと、ラヴォスよ。

ラヴォス「は…はい。」

苦しいか?

ラヴォス「………はい。」

そうだろうなぁ、1ヶ月もの間全然してないもんなぁ。

ラヴォス「お願いします、解除してください…。」

どうしようかなぁ…、別にそのままでもいいが…。

ラヴォス「そんな殺生な!」

冗談だよ。とはいえ、このまま出すのもいかがなものか…そうだ、紫さん。

紫「何かしら?」

精液を搾り取る触手を連れてきてくれんか?

紫「…鬼畜ね。」
ヴォルデモート「鬼畜だな。」
ダンブルドア「慈悲は?」

ないな。

紫「まあ、ここに連れて来たけど。」
ラヴォス「え、マジで?こいつに?」

さぁ、思う存分に絞られるがよい。変態執事よ。

ラヴォス「待って!考えなお───あひぃぃぃぃぃぃ!!!」

そんじゃ、次は4-2章で会いましょう。それではまた、会いましょう。

4期ed曲 原曲 UN,オーエンは彼女なのか 「Promise Process」


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第4-2章 獣人化して、襲われる剣士 そして…

-岸波の家- -黄昏ノ刻-

 

白野「それで?」

ガルッチ「何か言うことは?(^ω^#)」

玉藻「すいません。」

 

えー、突然どうして玉藻が謝ってるかというと…。

 

玉藻「正直、ガルッチさんって女の子らしいところもあるじゃないですか。しかも、イリヤさんもフランさんとこいしさんと、もっと仲良くなりたいでしょう?」

ガルッチ「いやまあ、なりたいのは嘘じゃねえが…だからといってな、猫耳にジンオウガの尻尾はねえと思うぞ!?」

 

そう、これが一番の原因。玉藻の呪術で、もっと仲良くなりたい為に、少し積極的になる術にかかろうと思ったが、予想外な事に、獣人化みたいな感じになってしまったのだ。

 

玉藻「ま…まあそれはそれで可愛いと思いますが?」

白野「もう、キャス狐ったら…。」

玉藻「ひゃう!」

 

っと、お仕置きなのかどうか分からんが、白野は玉藻を布団に押し倒した。

 

玉藻「あのー…ご主人様?もしかして、怒ってます?」

白野「もちろんよ?ガルッチさんをこんな姿をしたから、お仕置きした方が良いですね。」

玉藻「もしかして、ヤっちゃうんですかー!?」

ガルッチ「yesyesyes,oh my god.」

 

そう言うと、玉藻の服が脱がされていき、すぐ全裸になってしまった。

 

玉藻「あのー、痛く……しないで下さい。」

白野「もちろんよ。もうこんな可愛いキャス狐を襲いかけるぐらい、我慢が!」ハァハァ

ガルッチ「ちょっと、部屋から出るね…。」

 

早急に、白野の部屋から出たガルッチだった。

 

ガルッチ「はぁ、この尻尾と耳…どうしよう…。」

 

問題となった耳と尻尾を解除する方法を聞き逃してしまった。

 

エミヤ「おや、ガルッ……チ?何だ?その耳と尻尾は?」

ガルッチ「聞かないで……。」

 

元々原因は玉藻何だが、今白野に犯されて、解く方法を聞きそびれてしまって後悔しているのだ。

 

エミヤ「しかし、意外と可愛いな。」

ガルッチ「な!?急に何を!?」

エミヤ「いや何、それだったらあの3人にもメロメロになるじゃないか?」

ガルッチ「うー……。///」

 

そんな事言ったら、恥ずかしいじゃねえか…。というか本当なのかそれ…。

 

エミヤ「まあ、別に犯されても構わないんだろ?」

ガルッチ「おいそれ、犯されフラグなのか…。僕そんなフラグを立て…いやもう立ったか。」

エミヤ「おや、意外と諦めるのか?」

ガルッチ「まあ立てられた以上は回収しないとな…。」

エミヤ「少し抗えよ。」

 

そう言い、ガルッチは紅魔館に戻って行った。

 

-紅魔館 客室- -黄昏ノ刻-

 

ガルッチ「っと言うわけ。全く、厄介な事になったなぁ。」

レミリア「あらあら、剣士である貴方が、猫耳になるなんて、可愛らしくなったこと。」

ガルッチ「耳だけじゃなく、尻尾もだがな。こっちはジンオウガだが。」

 

いやいや言ってはいるが、自分でも分からないぐらい尻尾をふりふりしていた。

 

レミリア「あら、尻尾だけは凛々しいのね。」

ガルッチ「狼好きな故こうなったのかな?」

レミリア「とにかく、それを隠さないと、あの3人に……。」

ガルッチ「いや…もう遅いかと…。」

 

気が付いた時には、既に3人に弄ばれていた。

 

フラン「凄い、これお兄ちゃんの尻尾?」

ガルッチ「どっちかというと玉藻が…。」

こいし「ねえねえ、尻尾触っていい?」

ガルッチ「いや駄目だって…。」

イリヤ「あ、お兄ちゃんの耳がピクピクしてる!」

 

どっちかというとピョコピョコしてるけど…。

 

レミリア「もうおもちゃにされてるわね…。」

ガルッチ「襲わないで下さいよ?」

レミリア「もちろんよ、私は貴方を気に入っているし、フランを嫁に出してもいいけどね。」

ガルッチ「おいさらっととんでもない発言したぞ!?姉として如何なんだよ!?」

レミリア「私は構わないわ。嫁ぐらい、出してもいいけど、私は高いわよ?」

ガルッチ「何処からツッコめばいい…。」

フラン「でも、まずは恋人からよねぇ。」

ガルッチ「え…ちょっと、まだ心の準備が…。」

 

まだ恋人になりたいとは思っていないんだけど…、ってかさとりも言ってくれ!!

 

さとり「すみませんが、さすがにこれは無理です。」

ガルッチ「そんな…、僕どうしろと…。」

 

まあ嫌いじゃないのは確かだ。だが急に求婚の話はやめてくれ、さすがに抵抗があるし、それ相応の覚悟がまだしてない。

 

レミリア「それにしては、尻尾は嬉しそうだけど?」

ガルッチ「…。///」

 

もう何も言えねえ…。

 

フラン「ねえねえ、お姉様の話はいいから、私の部屋に行きましょ?」

ガルッチ「え、ちょ、引っ張らないで。」

 

為すがまま、ガルッチはフラン達に引っ張られて部屋から出て行った。

 

レミリア「いいわねぇ、ああいうイチャイチャは。」

さとり「正直、私には…その…えーっと…。」

レミリア「あら、さとりさんって、S気あるかと思ったけど?」

さとり「そ…そこまでありません!」

レミリア「それじゃあ、私と………する?」

さとり「え……。///」

 

この時、百合の花が咲いたことは、誰も気付く事はなかった。(咲夜は除いて…。)

 

-紅魔館 フランの部屋- -黄昏ノ刻-

 

ガルッチ「んで…、何で僕まで脱ぐ事に?というか何故みんな脱いだ?」

 

フランの部屋に着いて早々、何故かこいしが服を脱ごうって言い出してから、イリヤもフランも賛成し脱いだのはいいが、何で僕まで?

 

こいし「それはもちろん、エッチっちーな事をするんでしょ?」

ガルッチ「いや、ちょっとストレート過ぎだろ!?///」

こいし「ふぇ?それなら、ぐんづほぐれつしよう?」

ガルッチ「言い方変えても意味ねえんだが…。///」

イリヤ「それより、お兄ちゃん。『ニャー』って言ってみて?」

ガルッチ「え、服を脱いだ状態で?というか、尻尾が雷狼龍なのですが…。///」

イリフラ「いいから言って!!」

ガルッチ「あ、はい。」

 

なんか眼がマジ何だけど…。そこまで言うんだったら…ってその前に、あのパパラッチの奴がいないことを確認しておきたかったが、ご丁寧にシャッターチャンスがくるのを待ってるばかりに、窓から確認してるし…、仕方ねえ…語尾にニャーって着けておけば問題ないだろう…。よし、それで行こう。

 

ガルッチ「影符『シャドウナイフショット』だ…ニャー。」

 

っと唱えた瞬間、後ろにいたパパラッチは、ナイフに刺されてピチュッた。

 

ガルッチ「ど…どうかニャー?」

こいフライリヤ「ゴハァ!」

 

─フランとこいしとイリヤは、ガルッチの魅力攻撃で99999999のダメージを負った。─

 

ガルッチ「いや待て、そこまでインフレダメージなるか普通!?というか魅力攻撃でもないだろこれ!?しかも3人とも鼻血出した!?」

こいし「もう我慢出来ない!!」

ガルッチ「え、ちょ、うわー!!」

 

そのままこいしに押し倒されてしまった。

 

こいし「もう、ショタコンでいいや!!(幼女だけど。)」

ガルッチ「いや、見た目的に全然ショタじゃないんだけど!?」

こいし「フランちゃん、お兄ちゃんの尻尾握って!」

フラン「アイアイサー。」

ガルッチ「ちょっと!?何で尻尾を!?」

イリヤ「ねえ、猫耳は…私でいい?」

こいフラガル「へ?」

イリヤ「というか猫耳は私にして!!というかペロペロさせてー!!!」

ガルッチ「なんかイリヤが凄い眼をしてるんだけどー!!!!!?∑(OωO; )」

イリヤ「大丈夫だ、問題ないよお兄ちゃん!」

ガルッチ「こっちが大丈夫じゃねえんだけど!!??」

 

とはいえ、イリヤを見てみると、綺麗だな…。体付きも良いし、フランとこいしと違う魅力があって…。って駄目だ駄目だ、落ち着け!

 

※ちなみに、ガルッチの理性は既に瀕死状態ですが、表向きに出さないように必死でやっています。

 

フラン「ここはどうかな?」サワサワ

ガルッチ「はぅ!?///」

 

突如触られた事により、ビクンッと腰を上げてしまった。

 

フラン「ここもかな?」

ガルッチ「ふ…フラン…、そこぁ……、ダメ…。///」

イリヤ「へぇ、ツッコミを入れていた顔が、エロ顔になったわね。」

ガルッチ「そ…そんなこと…いったって…、あぅ…、フラン…逆鱗には……触れるなよ……?///」

フラン「もちろん、気を付けるように、気持ち良く…イかせてあげるね?」

こいし「それじゃあそろそろ、耳責めしようかイリヤちゃん。」

イリヤ「うん。それじゃあ…。」

イリこい「いっただきまーす!」ハムッ

ガルッチ「ひゃう!///」

 

今のガルッチは、普段より敏感になっており、3人の同時攻撃で、今にもイきそうな顔をしていた。

 

ガルッチ「ふぁぁ……そんな……に、舐めない…………で…。」

フラン「余裕を見せた顔は、何処行ったかな?下もこんなに大きくしちゃって。♡」

 

フランの言うとおり、ガルッチのち○ぽは、今までより、少し太く、大きくなっていた。というか、余裕を咬ましてない。それだけは断言しておく。

 

フラン「今出しちゃうと、こいしちゃんのおま○こに当たっちゃうよ?」

ガルッチ「あうぅぅぅ……。」

 

絶対出さないように必死で我慢するも、その行動に対して無意味になるかのような責めで、押し負けそうになっていた。

 

ガルッチ(というかこれって、逆レイプじゃねえか?どうしてこうなった…。)

ジャック(いや、一応これで親密度が高まったんじゃねえか?)

ガルッチ(というか、快楽とか大丈夫か?)

ジャック(あー…どうやら、記憶と感情とかは共有してるけど、痛覚とか快楽とかは共有してないから大丈夫。)

ガルッチ(だからか…、ってそれだと僕だけ快楽受けかよ!?)

ガイア(まあまあ、二人とも。確かに、痛覚とか快楽とかは共有してないけど、やってる事に関しては共有してるからね。)

ジャック(そうそう、それにお前、ジンオウガが好きなんだろ?)

ガルッチ(んまあ、そうだが…って、狼のように襲えって!?)

ガイアジャック(Exactly、そのとおりでございます。少しは、積極的になれよ。)

ガルッチ(うー…このままだと、まずいしな…。仕方ねえ!やってやる!!)

 

イリヤ「もうそろそろ限界かな?」

こいし「これだけやっても、まだ我慢してるのかなぁ?」

フラン「さぁて、何処まで耐えられるかなぁ…?お兄ちゃん、反撃できる?」

ガルッチ「反撃………出来る!」

こいし「ふぇ?ちょ、待って!?きゃ!」

 

耐えきったと同時に丁度乗っかっていたこいしの手を握り、そのまま押し倒した。

 

ガルッチ「はぁ…はぁ…、全く、僕をここまで焦らすなんて…。危うくイクところだった…。」

こいし「お…お兄ちゃんが…襲ってきた?」

ガルッチ「今まで猫だったけど、今度は狼だからね。まあ、出来るだけ優しくするから、安心しろ、安心しろよ、こいし…。」

 

そして、そのままこいしとキスをした。

 

フラン「少し、驚いちゃった。今まで受けだったお兄ちゃんが、攻めをやるなんて…思わなかったわ。」

イリヤ「しかも、濃厚なキスだわ…。」

 

そのキスは、普通のディープキスとは違っていて、まるで本当に中にも入れようかの勢いのディープキスだった。

 

─しばらくして…。

 

ガルッチ「ぷはぁ……ちょ…ちょっと、やり過ぎた…。」

こいし「はぁ……はぁ……、お兄……ちゃん……激しいよ……そのキス…………。」

ガルッチ「僕も……思った……、これは……、ん?ここ、凄い濡れてる……。」

こいし「あっ……、結構……我慢……していた……から……かな?」

ガルッチ「( ̄ー ̄)ふーん、って事は……。」

こいし「ヒャン!///」

 

突然秘部に触れられたこいしは、思わず声をあげてしまった。

 

ガルッチ「こいし?もしかして、ずっとパンツを穿いていなかったのかなぁ?」

こいし「あぁ………えぇっと……。///」

ガルッチ「言えない……とか?」

フラン「何だか、受けだったお兄ちゃんが急に立場変わって攻めまくっているね……。」

イリヤ「こんなお兄ちゃんでも……良いかな?」

 

ジャック(…さすがにここまで攻めるとは思わなかった。)

ガイア(ああ、立場逆転すると、こうなるのか……。)

ジャック(とはいえ、ガルッチのやつ、ああみえて相当性欲が溜まってたからなぁ……。)

ガイア(大体どれくらいだ?)

ジャック(ボテ腹にさせたいぐらい……。)

ガイア(……我慢しすぎだろ。特に性欲に関して…。)

ジャック(確かに…これは溜めすぎだ…。)

 

そして、またしばらくして……。

 

ガルッチ「そ…それじゃあ、入れるぞ…こいし。」

こいし「お願い……私と…一緒に……イきましょ?」

 

こいしは、自分の秘部を開けながら、途切れ途切れに言った。ガルッチは無言で頷き、自分のち○ぽを入れ始めた。

 

こいし「ふぁぁ……お兄ちゃんのが……入ってきた……。」

ガルッチ「ぐ……これ……結構きつく……締めて……くる…。あの時……より……もっと、きつい……かも。」

こいし「ちょっと……いや…だった?」

ガルッチ「ううん、むしろ……気持ちいい……かも……。」

こいし「あぁぁ……お兄ちゃんのが…私の……赤ちゃんの……部屋に……進んでる……。」

 

そして、子宮の膣部分に到達すると、ガルッチのち○ぽがビクンっと動いた。

 

こいし「ヒャウ!♡今、お兄ちゃんのが……動いた……。」

ガルッチ「や……やばい……想像以上に……気持ち良過ぎて……出てしまうかも……。」

 

そう言うと、こいしのサードアイの紐が、根元を巻きつけた。

 

こいし「まだダーメ。出すときは……一緒にイク時に……ね?」

ガルッチ「ありがと……。それじゃあ……動くよ?」

 

ガルッチは僅かに残った理性で、少しペースを考えて、腰を振った。

 

フラン「狡~い。私もしたいのに……。」

イリヤ「それじゃあ、お姉ちゃん。私ので……する?」

フラン「え…イリヤちゃん、それって…。」

イリヤ「ちょっと魔法で、生やしちゃった。♡」

 

フランから見ると、イリヤのち○ぽは、ガルッチと同じくらい大きく、少しだけヌルヌルしていた。

 

イリヤ「さぁ、股を開いて。お姉ちゃん。」

フラン「うん、来て。イリヤちゃん。」

 

─一方、咲夜は・・・。

 

咲夜(い…妹様……。)ハァハァ

 

ドアの隙間から覗いていた咲夜は、犯されてるフランを見ながらお○にーをしていた。

 

咲夜(こんな……ものを…見せられたら……ああ、これでオカズにしたい!写真まだなの文!!)

ギル「何をしている?」

咲夜「ヒッ!?」

 

後ろを振り返ると、いつの間にかギルガメッシュがいた。

 

咲夜「あ…ギルガメッシュ…様。」

ギル「今我が雑種は、女子と戯れているのだ。ここで見ていたら、我が雑種は黙ってないぞ?」

咲夜「そ……そうですね…。まだメインディッシュが残っているので…。」

ギル「もしや、レミリアとさとりのところか?」

咲夜「もちろんよ…ああ、考えていると、もう興奮してきて…もう抑え切れません!!すぐさま行って来ます!」

 

イク前に早く指パッチンし、その場から消えた。

 

ギル「やれやれ、あのメイド…床に愛液こぼしすぎだ…。さて、他の女子と戯れるとするかな。」

 

ギルガメッシュはそのまま、扉を閉めて何処かに行った。

 

─そしてさとりとレミリアは…。

 

さとり「ひゃぁ!レミ……リア……さん、激し……い……です!」

レミリア「どう?私の…おち○ぽは…気持ちいいかしら?」

さとり「らめぇ…!そんな……強く……したら……私……私…!」

レミリア「く……気持ち良過ぎて……締め付けが強く………なったわね……。そろそろ……出すわよ!」

 

こちらはこちらで楽しんでいたようだ。そして、扉のところには咲夜がスタンバイしていた。

 

「この作者である僕が言えば……なにこの乱交パーティー…。」

 

 

 

─そして、ガルッチ達に戻る。

 

ガルッチ「あぅ……そろそろ……イきそう…。」

こいし「私も……イっちゃいそう…。お兄……ちゃんの…せーし……ちょうだい…。」

ガルッチ「うん……いっぱい…あるから…受け取って。」

フラン「あぁ、イリヤちゃん……もう……イきそう…。」

イリヤ「フフ、私も……そろそろ…出しちゃうかも…。受け取って……くれる?」

フラン「お願い……私の………中に……出して……。」

 

4人「あ……アァァァァ!!!」

 

『ドピュルルルル!!!』

 

ガルッチの精液は尋常じゃなく、こいしの中はすぐいっぱいになった。イリヤも同様で、フランの中もいっぱいになった。

 

こいし「あぁ……、お兄ちゃんの……せーしが……いっぱい……入ってきた…。」

イリヤ「ちょっと……出しすぎ……ちゃった……。」

 

射精が終わると同時に、こいしとイリヤは深い眠りに落ちた。

 

ガルッチ「ちょっと…出し過ぎちゃったな……。こいしの中から……僕の…せい……液が………漏れてる…。」

 

取り出すと同時に、こいしの中からガルッチが出した精液が漏れ出していた。おそらく、全部は受け取れきれなかったのだろうと、ガルッチは思った。フランの方は、イリヤの精液を受け取りきようと、指で押さえるも、逆に漏れてしまった。

 

-夜ノ刻-

 

それからしばらくして、ガルッチはイリヤを、フランはこいしを抱えてベットに入った。ガルッチはフランとこいしの間に入った。

 

ガルッチ「なんか……別の意味で仲良くなっちゃったな。」

フラン「そうだね、こういうのは…いつでもシたいわね…。」

ガルッチ「…かもな。結局、耳と尻尾は消えなかったけど…。このままどう過ごせば。」

フラン「お兄ちゃん、時計のところが光ってるわ。」

ガルッチ「え?どれどれ。」

 

ステータスウォッチャーΩからモニターが現れると、スキル項目から『新スキル習得』と書かれていた。スキル項目を押すと、そこにはこう書かれていた。

 

『獣化:C

 

狂化と似てはいるが、プク猫耳での聴力が上がり、超音波でも聞こえるようになる。また、ジンオウガの超帯電状態にもなり、腕力と敏捷が2ランクアップする。代わりに、耐久がFランクに落ちてしまう。』

 

ガルッチ「…まさかの新スキルだったのか。玉藻のやつ…、どうやら新スキル習得の術式を使ったんだな…。」

 

とはいえ、高いランクじゃなくてもよかったかも知れない。理性がなくなるのだけは勘弁だったからだ。

 

フラン「呪いじゃなくてよかったね。って事は、出し入れ出来るの?」

ガルッチ「一応スキルだし、出来なくはないけど…今はこれで良いよ。」

フラン「そっか。」

 

ガルッチは少し、イリヤの方を向いた。寝ている姿が可愛くて、思わずイタズラしようと考えたが、そんなことをせずにフランの方に振り返った。

 

フラン「ねぇ、お兄ちゃん。」

ガルッチ「うん?」

フラン「私ね、ずっと待っていたのよ?」

ガルッチ「ここに来る事?」

フラン「そうじゃないの。私、昨日も、一昨日も、その前も…、もしかしたら、495年間ずっと、貴方を待っていたかもしれない。」

 

え、ちょっと待って。何?この雰囲気、なんか知らないけど…ドキドキしてきたんだけど…。というか、裸だから余計に…。

 

フラン「それぐらい、貴方に会いたくて会いたくて…仕方がないの…。それと同じくらい、貴方を壊したくて壊したくて……仕方がないの…。」

 

しかもなんかお兄ちゃんから貴方に変わってるんだけど…。どうしたんだフラン…。

 

フラン「だって、貴方を壊せば…ずっと一緒にいてくれるよね。」

ガルッチ「んまあ……そうだけど…。」

フラン「貴方の手を、足を、胴体を壊して…そしてこれからもずっと一緒にいてくれる…。」

ガルッチ「それはそれで、ちょっと困るけどね…。」

フラン「それぐらい、貴方の事が…好きなの。」

ガルッチ「え!?///」

フラン「とっても、大好きになったの。///」

 

やっぱりこれ、告白じゃねえか!!

 

フラン「だから…ねぇ。」

ガルッチ「な…何?///」

フラン「あのね、私の物に……ううん、私とこいし、そしてイリヤちゃんの物に…していい?」

ガルッチ「ぼ…僕が?」

フラン「貴方を……壊しても…いい?」

 

その時、ガルッチは思った。一層、この子たちを守れるなら…壊しても良いかな…と。

 

フラン「なんて、そんなことをしたくないって思ってるよね。」

ガルッチ「え?」

フラン「お姉様も言ってたわ。『一緒にいられる事なんてない。いつかみんなは壊れてしまうから。』って。」

 

それは違う、確かにいつか壊れるけど…今の僕なら…4人一緒に…いられるはず。

 

フラン「だから…ちゃんと……ちゃんと…我慢するから…今は…強く抱きしめて。」

ガルッチ「…うん。」

 

そして無意識の内に翼を出して、手でフランを抱きしめた。

 

フラン「強いんだ。こんなに強く抱きしめてくれたの…初めてかも…。」

 

覚悟は決まった。フランも告白するんだったら…僕も、想いを伝えないと……。

 

ガルッチ「フラン。」

フラン「?」

ガルッチ「……して良いよ。」

 

少し恥ずかしかったのか、最初に言った言葉が出なかった。次はハッキリ言おうと思った。

 

フラン「良いって、何が?」

ガルッチ「僕を…壊してもいいよ。」

フラン「へ?壊しても……いいの?」

ガルッチ「うん。」

フラン「え?普通嫌じゃないの?えーっと、そりゃあ痛くしないようにはするけど…。」

ガルッチ(やば、フランが錯乱状態に…。っていうか…この後勘違いするかも…。(-ω-;))

 

内心ちょっと冷や汗を流していた。

 

フラン「もしかして…、私を哀れんでるの?そう言うのは…。」

ガルッチ「フラン!」

フラン「きゃ!」

 

何の想いがあったのか突然ガルッチは、また少し強めに抱きしめた。

 

フラン「く…苦しい、如何したの一体?」

ガルッチ「あ、ごめん。加減間違えてた、嫌……だったかな?」

フラン「ううん、嫌じゃないけど…少し…びっくりしたわ…。」

 

それからしばらくして、フランは少し考えるとガルッチに取って勘違いの結論に達した。

 

フラン「もしかしてだけど…。」

ガルッチ「?」

フラン「ちょっぴり…怒ってる?」

ガルッチ「え?」

フラン「何かしちゃったのかな?そりゃあさっきあれはしたくて仕方がなかったし…。」

ガルッチ(やばい、本当に勘違いしちゃったよ…。まあさっきは…まだシたかったけどってそうじゃなく…、如何したらこうなる!?)

フラン「……出来れば…その…嫌わないで…ほしいな…って。」

 

さすがのガルッチもこれ以上勘違いさせられるのは嫌だったため、耳元で思いっきり告白した。

 

ガルッチ「嫌いな訳ないだろ?むしろ好きなんだからさ。」

フラン「え……?好……き?貴方が……私を?」

ガルッチ「うん。」

フラン「好きだから…一緒にいてもいいって…そう言う意味だったの?」

ガルッチ「そう。」

フラン「好きだから……壊れてもいいって……そう言う意味だったの…。」

 

途端にフランは、唐突に涙を流し始めた。

 

ガルッチ「フラン?」

フラン「あれ?嬉しいのに…嬉しいはずなのに……涙が出てきた……、如何してかしら…。」

ガルッチ「お…おい…頼むから…泣くなよ?」

 

っと止めようとするが、逆に泣いてしまった。

 

フラン「そんな事言われたら、余計に壊したくなるのに、余計に壊せなくなるのに!酷い!貴方って…。」

ガルッチ(あー…マジですまん。泣かせてすまなかった…、ってかそんなに泣いたらこっちまで…。)

フラン「良いよ……大好き。」

ガルッチ「!フラン…!」

 

ガルッチは、その言葉を聞いた途端、もう少し強く抱きしめた。

 

フラン「んもう……本当にもう…。ギューッ!」

 

フランも抱きしめると同時に、ガルッチの上に乗った。

 

フラン「離さないから、もう離さないからね…。いい?ずっと…ここに…いさせるからね?」

ガルッチ「でも…いつかは僕でも壊れて…終わるかもしれない…。もしそうなったら…。」

フラン「ダーメ。」

ガルッチ「え?」

フラン「駄目よ、貴方が壊れておしまいなんて、させないから。もうずっと、みんなで一緒に、いさせるんだから…。だから、か・く・ご、してね?」

ガルッチ「もちろん。無限の命とはいえ、コイン1枚と同じ、命には『continue』はないんだろ?」

フラン「そう、コイン1個しかあげないよ。」

ガルッチ「そして君は、『貴方が、continue出来ないのよ♡』という。」

フラン「貴方が、continue出来ないのよ。……フフッ、先に言われちゃったね。」

 

お互いに、笑顔を見せた。

 

ガルッチ「そういえば…今日は月が紅い日だったね。」

フラン「ほんとだ。こんなに綺麗に見えるなんて…。」

ガルッチ「あ、流星群も…。」

 

途端に何故か違和感を感じた。流星群にしてはカラフル過ぎないかっと思ったからだ。まさかと想い、ステータスウォッチャーΩのGPSを押した。その結果、あの流星群の正体が分かった。

 

フラン「如何したの?」

ガルッチ「みんな…いつ戻って来たかは知らないけど、余計なことしやがって…。」

 

─一方ルッチ達は…。

 

マルフォイ「ノーム、彼奴は告白したか?」

ノーム「もちろんだ。」

ルッチ「よし、みんな、手はず通り頼むぞ。」

7人「了解。」

 

流星群の形をするために、7人は不死鳥の形になり、空を飛んだ。ガルッチを祝ってあげるべく、準備をしていたのだ。

 

ルッチ「よし、星符『シューティングスターライト』!」

7人「『エレメントフェニックス・シューティングスター』!」

 

こうして、カラフルの流星群が出来たのだ。

 

─ガルッチに戻る…

 

フラン「ねえガルッチ。」

ガルッチ「あれ?お兄ちゃんはいいの?」

フラン「今日から…私達は恋人だから…ね。たまにだけど…名前で呼んでも、良いかなって。」

ガルッチ「構わないよ、それで何?」

フラン「こんな状態だけど…まだ…シたい?」

 

何せ、右にはこいしが、左にはイリヤが眠っていた。今やったら、おそらく起きちゃうんじゃないかと思った。でも…。

 

ガルッチ「うん、でも動かさない方でね。何故かまだ勃っていたしさ。というか、フランも大丈夫なの?」

フラン「大丈夫、中はイリヤちゃんの精液が入ってるけど、まだまだ入れるよ?」

ガルッチ「そっか…それじゃあ、入れるよ。」

フラン「うん…。」

 

そう言うと、まだ勃ってるち○ぽをフランの秘部に入れ始めた。

 

フラン「んっ!…ぁ…はぁ…。」

ガルッチ「大丈夫?」

フラン「うん。心配しないで…、少し…赤ちゃんの部屋の入り口に近付けて。」

ガルッチ「分かった。」

 

出来る限り、膣のところに近付けて、このままにした。

 

ガルッチ「これで…いい?」

フラン「うん…。ちょっと中が動いてるけど…気持ちいい?」

ガルッチ「すごく、気持ちいい。暖かくて…一生このままにしたいぐらい…。」

フラン「私も…、少しイきそうになったら、出して良いからね。」

 

そして、互いに抱きしめ、出し切るまでずっと、このままにした。

 

-岸波の家- -朝ノ刻-

 

ガルッチ「さてと、玉藻さん。」

玉藻「はい…説教ですね…。」

ガルッチ「いや、お礼を言いに来た。」

 

さすがの玉藻も困惑した。

 

玉藻「怒っていらっしゃるんじゃ…。」

ガルッチ「ううん、ある意味間違えたおかげで、3人の恋人になれたんだ。」

 

そこには、ガルッチにイチャイチャしてるフランとこいしと、肩車してるイリヤがいた。

 

玉藻「一体…何があったの?というか、耳と尻尾は?」

ガルッチ「あーそれか。君が間違えた術式だが、あれ新スキル習得の術式だったんだ。」

玉藻「え…あれ…そうだったんですか?」

ガルッチ「本来なら、儀式用の素材が必要なんだけど…正直なしでやったら、ランダムで決まるからね…。」

 

とはいえ、素材によってはスキルも変わる仕組みであり、ガルッチが取得した獣化はジンオウガの逆鱗とプクリポの毛10本で出来る。

 

玉藻「貴方って、意外と運がよいのか悪いのか、分からないですね。」

ガルッチ「幸運Aだし…一応良い方かな?」

玉藻「敵サーヴァントじゃなくてよかった…。」

ガルッチ「それは同意だ…。ギルガメッシュ並みの破格サーヴァントになりかねんからな…。」

 

とはいえ、唯一弱点の魅了攻撃だけはどうも苦手。特に幼女相手だとなおさらだしな…、ただ緩めるつもりもない。弱点を逆手に取りに行くようなものだしな。

 

玉藻「では、一夫多妻去勢拳使っていいですか?」

ガルッチ「おい、如何したらそう言う発想に?」

玉藻「いえ別に、試してみたいなって思って。では行きます!」

 

急に突撃を始めた玉藻だったが、逆手に取られてしまった。

 

ガルッチ「罠符『テンタクルトラップ』。」

玉藻「え?」

 

地面から触手が現れ、そのまま玉藻を縛った。

 

フラン「お兄ちゃん…罠も仕掛けたの?」

ガルッチ「実際、これ使うの初めてだったし…。」

こいし「それで、次は如何するの?」

イリヤ「そのまま犯すとか?」

ガルッチ「いや、やらんよ。」

玉藻「あの…何故私の技を…?」

ガルッチ「今後の為だ。それ多様して、男に使ってみろ。対策されるに決まってるだろ…。」

 

何せ玉藻の一夫多妻去勢拳は近距離攻撃そのもので、いつ対策練られるか、たまったもんじゃなかった。

 

ガルッチ「まあ、いつかそれを教えてくれたら良いんだけど。」

4人「一体誰に使うの!?∑(OωO; )」

ガルッチ「秘密だ。まあ、何かしらに役立つと思うし。それに…。」

玉藻「それに?」

ガルッチ「次僕を犯そうとする野郎がいたら…即ぶっ壊す勢いで使う。」

 

ガルッチのオーラから、禍々しい物が見えた。

 

こいし「あー…結構根に持ってるのね…。んじゃあ私は?」

ガルッチ「問題ない。」

玉藻「貴方、Mですか?」

ガルッチ「知らんな。(`・ω・´)」

 

さすがにM気はあるかどうかは分からんが、ソフトSであるのは間違いないはず…。その後、話が盛り上がり、最終的には岸波と白野も加わった。

 

-to be continue⇨-



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第4-3章 魔術師と剣士

-魔法の森- -夜ノ刻-

 

それは、物凄く静かな夜ノ刻だった。皆が寝静まる時、謎の空間から2人の男女が現れた。

 

???「いてて…、おい遠坂…、今度はどこに着いたんだ?」

???「ちょっと待って、調べて…。」

紫「ここは幻想郷よ、平行世界から来た人達?」

???「しまった、ガント!」

 

謎の少女から、黒い塊が放出し、紫に当ててきた。しかし、いつの間にか姿を消した。

 

???「気をつけて衛宮君、彼奴、手強いわよ。」

???「分かってる、遠坂も気を付けろよ。」

紫「ちょっと、何でそこまで疑うのよ…。ゆかりん傷付いちゃう。──ゴヘェ。」

ガルッチ「いい加減それ言うの辞めないと、内臓えぐり取るぞ。」

フラン「お兄ちゃん…さすがにやりすぎ。」

ガルッチ「すまんすまん。」

 

そして、もう一つの隙間から、一人の少年と一人の女の子が現れた。

 

ガルッチ「さてと、何やら魔力がだだ漏れしてる気配を感じたから、来てみたが…、紫?この人ら何者?」

紫「外の世界から来た人達よ。」

ガルッチ「僕と同じような者か。って危な!?」

???「くっ、不意打ちには失敗したか。」

ガルッチ「おいおい、何だあんたら、出会って早々攻撃するか普通。」

???「挨拶なんていらないわ。あんた達、単刀直入で聞くわ。魔術協会から来た刺客?」

 

一瞬3人は首を傾げた。何言ってんだこいつ。

 

ガルッチ「まず、魔術協会って何だ?逆に刺客ですか?ハイそうですって言うか普通。」

???「言うわよ普通、というか魔術協会も知らないって…。」

???「分からんぞ、嘘付いてる可能性がある。」

ガルッチ「はぁ…こっちはその魔術協会を、今聞いたし、何より初対面だぞ?」

フラン「確かに、そう言うの聞いたことないわ。」

ガルッチ「それでも疑うのなら…実力行使で信じてもらうしかないな。」

 

そう言うと、辺りの風がなびき始めた。

 

ガルッチ「紫、下がっとけ。」

紫「はいはい。」

ガルッチ「んで、名は何て言う?出来ればこちらが名乗る事だが、こっちは知らないんでね。」

???「あらそう、見た目に反して、礼儀正しいのね。お嬢さん。」

ガルッチ「おい…僕は男だ。決して女の子ではない。」

???「私は、遠坂凛。こっちが衛宮士郎。」

ガルッチ「なるほど、君が彼奴の…。いや今はいいか。僕はラーク・バスター・ガルッチ。こっちは…。」

フラン「フランドール・スカーレットよ。」

士郎「なるほど…、覚えたぞ。それじゃ…行くぞ!」

 

先制攻撃したのは士郎と呼ばれる少年だった。

 

ガルッチ「来るか、《トレース・オン》!レーヴァテイン!」

 

フランが使ってる大剣を投影し、士郎の剣撃を防いだ。

 

士郎「な…如何してお前が!?」

ガルッチ「一言言えば…我流の投影術だ。いわば…。」

 

そのままガルッチは、士郎の剣を弾き飛ばした。

 

ガルッチ「もう一人のフェイカーだ!」

士郎「!?」

ガルッチ「禁忌『レーヴァテイン』!」

 

フランが使ってたスペルカードを発動し、炎の剣に変わった。

 

士郎「く、同調、開始《トレース・オン》!」

 

士郎の手から、刀らしき物が現れたと同時に、ガルッチの剣撃を避けた。

 

ガルッチ「賢明な判断だな。普通なら、受け止めようなんて思わない方が自然だしな。」

士郎「なら、あんたは受け止める自信はあるのか?」

ガルッチ「まあな、実際受け止めたし。」

士郎「なるほど、相当の手慣れってことだ…な!!」

 

士郎が斬りかかると同時に、ガルッチは居合い斬りを繰り出した。だが瞬時に防いだ。

 

ガルッチ「ほう、今ので防いだか。運が良いな士郎。」

士郎「今のは、燕返しか?」

ガルッチ「いや、無明居合い斬りだ。」

士郎「何それ…っていうか、結構厄介な相手をしたな…。」

 

そして凛とフランは…。

 

凛「Anfang. Los! Zweihänder!」

フラン「水符『アクアバリア』!」

 

凛の剣が放たれたが、フランの水で出来たバリアで防いだ。

 

凛「なら、これはどうかしら?」

 

凛が投げたのは…宝石だった。

 

フラン「魔力が入った宝石ね。関係ないわ、きゅっとしてドカーン。」

 

魔法発動する前に、フランは宝石ごと消し飛ばした。

 

凛「ちょっと!?あれ使うの抵抗あったのよ!?何あっさりと壊すの?」

フラン「私の能力は、あらゆる物を破壊する程度の能力よ。」

凛「結構厄介な相手ね…宝石使っても意味ないなら…ハァ!!」

 

凛はそのまま近づいて攻撃してきた。

 

フラン「残念。」

凛「!?」

 

気が付いたときには、フランは後ろにいた。

 

フラン「華符『破山砲』!」

 

モロ食らった凛はそのまま吹っ飛ばされるかと思ったら、どうにか防いだ。

 

フラン「美鈴から教えてくれた体術ってもの、役にたったわね。」

凛「これは…痛いわね…。小さい女の子だとなめていたわ…。」

フラン「かかったわね、罠符『バインド』!」

凛「体が…!?」

 

罠に掛かってしまった凛は、身動きが取れなくなった。

 

士郎「遠坂!」

ガルッチ「そこだ!」

士郎「しまっ!?」

 

士郎の刀は、ガルッチの剣撃で弾き飛ばされ、首元に突く寸前で止めた。

 

ガルッチ「チェックメイトだ、士郎。」

士郎「参った…降参だ。」

ガルッチ「いや、君の剣撃は良い筋だ。さすが、過去のエミヤシロウだ。」

士郎「彼奴のこと、知ってるのか…。」

ガルッチ「まあな、とりあえず、同行願おうか。さすがの僕でも、事情は聞きたいしな。」

士郎「分かった。遠坂の拘束を解いてくれたらな。」

ガルッチ「だってよ、フラン。」

フラン「えーっと…、どうやるの?」

ガルッチ「え?」

 

やべ、解除方法言ってなかった!ってかパチュリー、教えてあげたらよかったのに…。

 

-紅魔館 客室- -夜ノ刻-

 

レミリア「手荒な歓迎させて悪かったわ。こうでもしないと、話を聞いてくれなかったから。」

 

そこには、優雅に紅茶を飲んでいるレミリアがいた。

 

レミリア「貴方達の事は、フランとガルッチから聞いたわ。なかなかの実力ね。でも、あれでも9割本気を出していないわ。」

士郎「あれで手加減!?」

凛「嘘よ、あんなのあり得ないわ!」

ガルッチ「いや、事実だ。実際やったら、殺しかねない。もしくは、灰になるかも。こんな風に。」

 

一度壁に近付け、手に力を込めると、瞬時に吹っ飛んだ。

 

ガルッチ「今ので4割本気だ。」

フラン「ちょっと…やりすぎ。」

ガルッチ「相変わらず、手加減出来ないしな。」

凛「…。(゜Д゜)」

士郎「何でさ…。」

 

まあ普通驚くよな…。というか凛が固まってる…。

 

レミリア「それじゃあ、話してくれる?」

士郎「分かった。」

 

-青年説明中-

 

ガルッチ「なるほどな…正直、こんなルート聞いたことない…。」

レミリア「私も…こんな運命聞いたことない。」

パチュリー「おそらくだけど…。」

レミガル「パチェ!?」

 

やべ、一緒に言ってしまった。

 

パチュリー「レミリアとさとりとルッチが神々の力を、フランとこいしとガルッチが魔神達の力を手にした瞬間、新たな運命が動いたのよ。」

ガルッチ「それって…。」

パチュリー「全てを狂わし、一つになるルートよ。別名…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『Star Dust space』ルートよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「…それって、やばい方?」

ヴォルデモート「当たり前だろ。」

 

ガルッチの後ろから、ヴォルデモートが現れた。

 

ガルッチ「おい、姿現しをするなとは言わんが、僕の後ろにやるな。」

士郎「あの…そちらのお坊さんみたいな人は?」

ガルッチ「おい士郎!」

ヴォルデモート「お坊さん…だと…。_| ̄|○」

 

─ヴォルデモートは、9999999999999の精神ダメージを負った。─

 

ガルッチ「いや、だから…。」

士ガル「何でさ…。」

フラン「そこまでインフレダメージ負っちゃうのかな?」

レミリア「普通に考えたら…壊れてるよね…?」

 

内心ガルッチは、ドンマイと思った。

 

ガルッチ「今ショック受けてるのはヴォルデモート。本名は、トム・マールヴォロ・リドルって言う、かつて魔法界で恐れられた闇の魔法使い。今は○○を気にする奴だが…。」

ヴォルデモート「伏せ、感謝する。」

 

そして唐突に切り替わるヴォルデモートだった。

 

ガルッチ「んで、そのルートってどれくらい危険なんだ?」

ヴォルデモート「まず、一つだけ言えるのは、全ての世界が、つまり、ガルッチがいた世界、ハリー達がいた世界、士郎がいた世界などの全てが繋がってしまうということだ。いや、正式には、もう繋がった状態だ。」

レミリア「それって、物語が歪んでいるって事?」

パチュリー「そう言うことよ。だからって対策していない訳でもないわ。」

ガルッチ「まさか…僕が覚えた…アレ?」

パチュリー「ええ、アレよ。」

 

アレって一体とレミリアと士郎は首を傾げると、ガルッチはロストメモリーをぬいた。

 

ガルッチ「時渡り『タイムドミネートディメンション』!」

 

空を斬ると、そこには灰色の渦が現れた。

 

パチュリー「これを使えば、あらゆる世界に行き来出来るの。ただ、運命は避けられないから、何が起こるかは分からないわ。」

 

説明が終わると、灰色の渦が閉じていった。

 

士郎「って事は…。」

ガルッチ「結果的には、僕らのせいで皆を巻き込んでしまったって事だな…。だから代償がデカすぎだっつうの、フランとこいしと出会いたいだけで、しかもイリヤと出会うだけでこの代償はおかしいっての…。」

 

それを聞いた士郎と気が付いた凛は驚いた。

 

凛&士郎「イリヤもいるの!?」

ガルッチ「うん。博麗の巫女としてな。あと僕とフランとこいしの恋人。」

凛&士郎「!?」

 

まあ普通驚くよな、何でこうなったのか僕も聞きたいよ。って言っても自主的に告白したのは僕だし…。

 

凛「貴方…ロリコン?」

ガルッチ「ロリコンですいません。」

士郎「認めるのかよ!」

ガルッチ「というか士郎、君も少し女心を知った方がいいかも。」

士郎「何でさ…。」

 

英霊のエミヤシロウが迷惑してますから…。

 

レミリア「とにかく、貴方達の事情は知ったわ。今しばらくは住まわせてあげる。」

士郎「良いのですか?」

レミリア「ええ、ただ私の家じゃなくて、岸波さんの家だけどね。」

ガルッチ「そこにはギルガメッシュと英霊のエミヤがいるが…。」

凛「アーチャーもいるの!?」

士郎「というかギルガメッシュも!?」

ガルッチ「最初は僕の精神にいたけどな…。とにかく行ってこい。」

 

─無理矢理カット─

 

レミリア「ガルッチ…。」

ガルッチ「悪かった、正直こうせんと分からんと思ったから…。」

レミリア「分かってるけど…さすがに壁を壊すのは…フラン並よ?」

ガルッチ「アハハ、善処します…。」

レミリア「そうそう、こいしから伝言が来たわ。」

ガルッチ「何て?」

レミリア「フランちゃんとイリヤちゃんを連れて、地霊殿に泊まりに来てって。」

 

地霊殿か…確かにこいしの家は興味があった。明日から行こうかな?

 

ガルッチ「分かった、フランもいい?」

フラン「うん。」

ガルッチ「…何で、眼がハートなのかは気になるが…気にしないでおこう…。」

 

なんかツッコミ疲れる気がするし…。

 

レミリア「そういえば、前のことだけど。」

ガルッチ「?」

レミリア「ゆうべはお楽しみだったようね。」

ガルッチ「………………うん。///」

フラン「そう言うお姉様も、随分楽しんでいたじゃない?」

レミリア「あら…これは予想外ね…。」

ヴォルデモート「あ、そうそう。それで興奮した奴をお仕置きしておいたぞ。」

レミフラガル「?」

ヴォルデモート「気にするな。そんじゃ、ばい。」

 

そして、ヴォルデモートは姿くらましでどこかいった。

 

ガルッチ「そんじゃ、僕は咲夜さんの手伝いしようかな?」

レミリア「あら、別に良いわよ?」

ガルッチ「今まで何もしないってのも癪だからさ。何がいいかな?出来る奴で。」

レミリア「そうね…それじゃあ…。」

 

-紅魔館 調理場- -夜ノ刻-

 

咲夜「あら、珍しいですねガルッチさん。」

ガルッチ「ちょっと手伝いに来た。あとレミリアからのご要望が来た。」

咲夜「ご要望?」

ガルッチ「ピラルクの塩焼きだってさ。」

咲夜「ピラルク!?ここにはないですよ!?」

ガルッチ「大丈夫、ピラルクぐらい持ってるから。」

 

そうすると、どこからともなくピラルクが現れた。

 

ガルッチ「安心しろ、本物だ。」

咲夜「それはわかりますが…どう料理を?」

ガルッチ「任せろ、こう言うのは得意分野だ。」

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「時符『タイムアルター・チェンジ・ザ・ワールド』!」

 

瞬間、ガルッチ以外の人たちは止まった。

 

ガルッチ「さてと…。まずは…。」

アヌビス『旦那、ますますDIO様になってきてないか?』

ガルッチ「そうか?とりあえず、黙っていて。料理ぐらい、集中するから。」

アヌビス『了解、旦那。』

 

─それから…。─

 

ガルッチ「よし、完成。」

アヌビス『旦那、ある意味凄い出来だな。』

ガルッチ「んじゃ、『そして時は動き出す』。」

 

時止め解除。

 

咲夜「え!?もうできたんですか!?」

ガルッチ「ああ、そんじゃ出してくる。」

 

何故動けなかったんだろうと疑問に思った咲夜だった。

 

-紅魔館 客室- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「出来たよ、レミリア。」

レミリア「ほう、それがピラルクの塩焼きね。」

ガルッチ「口に合うかどうか分からんが、どうぞ。」

 

正直難しかった。ただでさえピラルクを調理するの初めてだったし、何が駄目だったか改善点を探さないと…。

 

レミリア「ムグムグ……。」

ガルッチ「ど…如何かな?」

レミリア「なかなかの美味ね。でも、100点と言うわけではないわ。精々85点ね。」

ガルッチ「(初めてに関しては、意外と良いな。)何処が駄目だった?」

レミリア「少し焼きすぎと味が薄いとこね。」

 

あー…時間短縮の為にやったのが仇になったか…、『善は急げ』、ならば『急がば回れ』、もう少し時間をかけてやるべきだった…。

 

ガルッチ「今度は気を付けるよ。」

レミリア「それでも、良い点よ。次もお願いね。」

ガルッチ「分かった。」

 

ガルッチは何故か、哀しい目をしていた。笑顔のはずなのに、どことなく、寂しそうな目…。それはフランも気付いていた。

 

ガルッチ「ん?哀しい目してたか?二人とも。」

レミリア「ふぇ?い…いいえ?私は別に…ね、フラン。」

フラン「え?あー…うん。」

ガルッチ「結構動揺してるけど…まあ良いか。」

 

-紅魔館 屋上- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「そんなに哀しい目…していたのかな?いや…あの夢のせいかな?」

 

ガルッチが見た夢は、他人の夢だった。まだ2歳だというにも関わらず、セックスを無理矢理覚えさせたり、遂には奴隷として売られた。その光景を、彼は見てしまった…。そしてその子は、買われた野郎に犯されていき、そして不幸なことに、加虐嗜好持ってる男に、セックスしてる間に切り落として捨てた。夢の中とは言え、何も出来なかった自分を憎んだ。殺したかった。今生きてるなら、そいつを殺したい。それ以外考えられなかった…。

 

フラン「いたいた、如何したの?何だか哀しい目をしてたけど。」

ガルッチ「やっぱ、見ていたのか。」

フラン「うん。」

ガルッチ「ちょっと座ろう。」

 

ガルッチとフランは、時計塔の屋根に座った。

 

ガルッチ「僕、フランとこいしとイリヤと添い寝していたとき、夢を見ていたんだ。」

フラン「また、あの夢?」

ガルッチ「いや、どうやら違う人の夢なんだ。」

フラン「違う人の?内容教えて。」

ガルッチ「分かった、断片的だけど…。」

 

─剣士説明中─

 

フラン「それ、私も似たような物を見たわ。」

ガルッチ「何!?」

 

フランが見た夢はこうだ。その片腕を失われた女の子は、価値のない物と見なされていた。誰にも買われず、それでも必死に価値があると証明すべくフェラとかいろいろ頑張った。それでも、見向きもしなかった。だがしかし、転機が訪れた。価値のない女の子を買ってくれた人がいた。その人が…。

 

ガルッチ「え、さとりさん?」

フラン「うん、こいしってさとりお姉様の妹でしょ?何で妹がいるのに奴隷を買ったのかしら…。」

ガルッチ「うーん…。何でだr…そういえば僕、あの本読んでいたんだった。」

フラン「何の本?」

ガルッチ「ちょっと待ってね。」

 

そう言うと、ステータスウォッチャーΩの通信のパワーアップ版『時空通信』を押した。

 

ガルッチ「リーダー、聞こえるか?」

 

その頃……。

 

-心の塔 天皇の間- -宵ノ刻-

 

ルッチ「えーっと、ロヴァス大臣。」

ロヴァス「何じゃ?」

ルッチ「ちょっとここに、誤字があります。」

ロヴァス「おー、本当じゃ。儂も歳じゃなぁ。」

 

『東方アレンジ曲 Lost child』

 

ルッチ「あ、ガルッチからだ。」

ロヴァス「ガルッチか、本体の方は幻想郷に残ったんじゃな?」

ルッチ「ええ。」

 

『ピッ』

 

ガルッチ『リーダー、聞こえるか。』

ルッチ「ああ、聞こえるよ。」

ロヴァス「久しぶりじゃな、ガルッチ。」

ガルッチ『ロヴァス校長!お久しぶりです。』

ロヴァス「校長はいい、それに、もうそろそろ名称で言わんでいい。」

ガルッチ『校長だけは譲れませんが、確かに名称で言うのは、戦争の時にしましょう。』

ルッチ「それで、何の用?」

 

-紅魔館 屋上- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「僕の部屋から、ある本をこっちに送って欲しいんだ。」

ルッチ『ある本?』

ガルッチ「タイトルは、『サブタレニアン・ゴミ屑・ローズ』っつう小説本。本棚にあると思うから、こっちに送って。」

ルッチ『分かった。』

ガルッチ「それと、校長。」

ロヴァス『何じゃ?』

ガルッチ「…爺さん達が倒せなかった奴は、僕らが代わりにやり遂げます。」

ロヴァス『すまんのう。お主には、辛い思いをさせる事になるとは…。』

ガルッチ「いえ、いずれにしても、避けられない運命だったので。茨の道と言うより煉獄の道ですけどね。」

ロヴァス『そうか。それと、その世界に新たな星の勇者がいる。探してみるがよい。』

ガルッチ「分かりました。」

 

切ろうとした瞬間、ルッチが戻ってきた。

 

ルッチ『あったよ。これでいい?』

ガルッチ「GJ、兄さん。それじゃあ送ってくれ。」

ルッチ『了解。』

ガルッチ「それじゃ、また頼むときは通信するんで。OVER。」

 

通信が終わると同時に、小さな青い渦が現れた。そこから手を伸ばすと、『サブタレニアン・ゴミ屑・ローズ』の本が出てきた。

 

ガルッチ「これがその本。」

フラン「あ、こいしちゃんが写ってる。」

ガルッチ「何せ、こいしが主役みたいな者なんだが…、悲劇の主役なんだよね。読んでみるか?」

フラン「うん。」

 

そして、フランに本を渡した。

 

ガルッチとフランは、疑問に思った。何故か、この本はあの夢と関係ないとは思えなかったのだ。明日は地霊殿に泊まる、そこでさとりに聞こうと思った。あの夢と…その真実を。

 

 

 

 

 

 

-岸波の家- -夜ノ刻-

 

一方こちらは士郎と凛…。

 

エミヤ「まさか、お前達と再会するとはな…。」

士郎「何だよ、悪いか?」

エミヤ「お前、まだ性懲りもなく正義の味方をしているのか?未熟者め。」

凛「実は、もう未熟者とは言えないのよ。」

エミヤ「どういう事だ?」

凛「私が修行させた結果、莫大な魔力を得る事になり、今じゃ完成された魔術師になったのよ。」

 

エミヤは疑った。まさか、こんな小僧が完成された魔術師になるとは思えない。だが、ギルガメッシュは疑う事はしなかった。

 

ギル「いや、どうやらこの小娘が言ってることは本当の事だ。前戦ったときより、格段と魔力と覇気が感じられる。」

白野「へぇ、珍しい事もあるのね。ギルが褒めるなんて。」

ギル「たわけ、我とて褒める。しかし、まさか服装も変わっているとはな。」

士郎「ああ、今までの服装だと魔力に影響があるからな。俺の礼装は『リミテッド/ゼロオーバー』って奴で、干将・莫耶から俺だけの武器を作ったんだ。もちろん、お前の宝具も健在してるが。」

エミヤ「随分と違う感じになったのか。そっちの方は?」

凛「私は赤いドレス姿の礼装『フォーマルクラフト』よ。」

岸波「赤ですか…凛さん。」

ネロ「ふむ、よいではないか。美少女のドレス姿は大好きだ。」

玉藻「まあ、イケメン魂がもう一人手に入った事だし、私は歓迎しちゃいますよ?」

 

というか…。

 

士郎「岸波さん、白野さん。もしかして、4人とも貴方方のサーヴァントですか?」

岸波「うん、セイバーとアーチャーが僕で…。」

白野「キャス狐とギルガメッシュが私。」

凛「よく魔力が尽きないわね…。」

ギル「我ら4人は、受肉したのだからな。この小娘のお陰でな。」

士郎&凛「桜!?」

桜?「私は桜ではありません!BBと呼んでください!」

エミヤ「しかし、ガルッチは黒桜と呼んでいたが?」

 

BBと呼ばれる少女は、頬を膨れた。その隣には…。

 

桜「あ、姉さん、先輩。お久しぶりです。」

士郎「桜、何故ここに?」

桜「私にも聞きたいのですが、如何してここに?」

ギル「ふむ、AIの記憶と、人間の頃の記憶が融合していたか…。やはり、この運命、何かとてつもない何かが、我らを試すというのか…。」

 

ギルガメッシュは、意味深な事を言った後、自分の部屋に戻った。

 

凛「それで、そっちがBBって言う奴?」

BB「はい、月の女王と呼ばれた少女。BBちゃんです。」

 

全員白ける…。いや、桜でさえ、恥ずかしいと思っている。

 

BB「ちょ…ちょっと先輩達まで、何で白けるんですか!?」

玉藻「いや、なんて言うか…今は普通の少女何ですよ?貴方は。」

エミヤ「それに、今の桜は完全な魔術師になったからな。確か…。」

桜「『イマジナリ・アラウンド』です。アーチャーさん。『架空元素・虚数』も強化したお陰で、以前より戦いたいと思っていたのですが…。」

エミヤ「すまん、あの時はバタバタしていたからな…。」

ネロ「とはいえ、残ってくれたお陰で、結界は正常だからな。」

 

話が盛り上がると、パッションリップとメルトリリスが入ってきた。

 

リップ「士郎さん、凛さん。部屋を用意しました。」

リリス「有難いと思いなさい?貴方達の為に、人形も作っておいたから。」

士郎「すまない、お礼は必ずするよ。」

凛「それじゃ、案内して。」

リップ「分かった、こっち来て。」

 

そう言い、士郎と凛は部屋を後にした。

 

エミヤ「…変わったな。私も、凛も、彼奴も…。」

桜「そうですね…。」

BB「何で私、空気になったのかしら…。」

ネロ「白ける真似をしたんじゃないか?」

玉藻「何せ、AUOジョーク並みに寒かったわよ?」

BB「ショボーン。(´・ω・`)」

岸波「BB、後で…な?」

桜「あ、狡いです先輩。私も…。」

 

その後、滅茶苦茶s○xしまくった。

 

-to be continue⇨-

 

BB「ちょっと、なにこの終わり方!?」

桜「ジョジョから取ってきてるので、察してください。」

BB「メタイわよ!?」⇦むしろあんたらの話がメタイ。



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第4-4章 泊まりに行く剣士と吸血鬼と元ホムンクルス

-博麗神社- -朝ノ刻-

 

ガルッチ「おーい、イリヤいる…って何じゃこりゃ!?」

 

ガルッチとフランは、旧地獄にある地霊殿に泊まりに行く前に、イリヤを呼ぼうとした…が。今までなら参拝客がいなかったはずの博麗神社が、どういう訳かいっぱい来ていた。

 

???『あら、また妖怪かしら?』

ガルッチ「って幽霊!?昇符───」

フラン「待ってお兄ちゃん!この幽霊、霊夢よ!」

ガルッチ「え!?」

 

さすがのガルッチも驚いた。まさか、博麗霊夢本人が、霊体化しているとは思わなかったからだ。

 

霊夢『あら、レミリアの妹じゃない。というか、そっちは?』

フラン「ガルッチお兄ちゃんよ。」

ガルッチ「えーっと…。」

霊夢『もしかして、外来者?』

ガルッチ「外来者ではあるが、自主的にここに残ったものでね。それより、イリヤはいる?」

霊夢『あの子?あそこにいるけど。』

 

霊夢が指さしたところには、クーフーリンと双槍使いのスカサハとの模擬戦の審判を務めるイリヤがいた。

 

スカサハ「これで終わらせましょう、クーフーリン!」

クーフーリン「いいぜ師匠。宝具!」

スカサハ「宝具!」

クーフーリン&スカサハ「『ゲイボルク』!!」

村人「いっけー!クーフーリンの兄貴!」

女村人「スカサハ姐さん、思いっきしやっちゃってー!!」

 

ガルッチ「…何これ。」

霊夢『あんな子、初めて見たわ。しかも現博麗の巫女って紫が言ってたじゃない。』

紫「だって、私が連れて来て…ゴハァ!」

ガルッチ「俺の後ろに立つなと言ったはずだが?」

 

─今回のゆかりん 不幸にもガルッチの後ろから現れたせいで、死亡

 

霊夢『あの紫をワンパン!?』

ガルッチ「だって、ウザいし自分の歳を認めねえし…。」

フラン「毒舌になってるよ、お兄ちゃん。」

ガルッチ「あ、ごめんフラン。」

紫「さすがに傷つくけど…。」

ガルッチ「何か文句が?(^-^)」

紫「何でもありませんすいませんでした…。」

霊夢『あの幻想郷最強と呼ばれてた紫が恐れてる…。』

イリヤ「試合終了!勝者、クーフーリン!」

 

話をしていると同時に模擬戦は終わっていた。

 

村人「よっしゃー!楽しかったぜ嬢ちゃん。」

女村人「賭に負けちゃったけど、楽しかったわ。ありがとう、巫女さん。」

 

そうして、模擬戦を見てきた村人達は、賽銭を入れて人里に戻った。

 

ガルッチ「お疲れ、イリヤ。すごいな、二人同時の宝具を使うなんて。」

イリヤ「あ、お兄ちゃん。結構疲れちゃった…。」

ガルッチ「そりゃあ、あんな宝具を同時にやったら疲れるだろ…。でも、相当上達したな。」

 

そう言い、イリヤの頭を撫でた。

 

イリヤ「あー…お兄ちゃん…。」

ガルッチ(こうしてやってると、本当に可愛いなぁ…。)

霊夢『あの人って、ロリコンなの?』

フラン「自分でも認めてるから、許してあげて。私とこいしちゃんとイリヤちゃんの恋人だから。」

霊夢『え、何それ…。』

ガルッチ「あ、そうだイリヤ。今日こいしの家に泊まりに行くけど、イリヤにも招待しているよ。」

イリヤ「本当!」

ガルッチ「ああ、こいしも待ってると思うよ。」

イリヤ「分かった、ちょっと準備するね。」

 

そう言うと、早速服とか色々と荷物を詰めていた。

 

霊夢『って賽銭箱には大金!やったー!』

ガルッチ「あーそうそう。霊夢、早苗はもういないからな。」

霊夢『…は?』

 

いや、まあ知らないのも無理ないか。とりあえず事情話すか。

 

─剣士説明中─

 

霊夢『あら、そう言うことだったのね。』

ガルッチ「意外だな、てっきり驚くのかと。」

霊夢『正直、いなくなって清々して…イタ!何で霊体化してる私を殴れるのよ!』

ガルッチ「気にするな。それより貴様、いなくなって清々してるだって?神奈子と諏訪子が死んで絶望に落ちた早苗の気持ちを考えやがれ!」

フラン「あ、これ怒ってるわね…。」

紫「霊夢。」

 

ガルッチと霊夢が振り向くと、珍しく怒っていた。

 

紫「ガルッチが言ってることは正しいわ。少しお話しましょうか、四季映姫と一緒に…。」

霊夢『は?何であんたが怒ってってちょっと引っ張るなって、イテテテ!やめてー!!』

 

ガルッチ「今思えば、何で僕殴れたんだろ…。」

イリヤ「お待たせ。」

ガルッチ「お、準備出来たか。そんじゃ行こっか。フラン、行くぞ。」

フライリ「はーい。」

 

そして、ガルッチは自分の翼を出し、イリヤは天馬を呼び、妖怪の山に向かった。

 

一方…。

 

紫「クドクド…。」

四季映姫「ガミガミ…。」

霊夢(うー…如何してこうなるの?)

 

説教が終わるまで約半日かかった。

 

-妖怪の山- -朝ノ刻-

 

ガルッチ「えーっと、確か何処かに穴が…。」

???「誰ですか?ここは貴方達が来てはならないところです。」

 

そこには、剣と盾を持っていて、しかも見たところ、狼の耳と尻尾がついていた。

 

ガルッチ「悪いが、こっちは地霊殿ってとこに用があるんだ。決してここに用はない。」

???「ならば、すぐ立ち去りなさい。でなければ、ここで斬り伏せます。」

 

どうやら、敵意剥き出しのオーラを放っているようだ。こっちはただ泊まりに来たのに…。

 

ガルッチ「仕方ない、フラン。ちょっと僕の荷物を持ってて。」

フラン「うん。」

ガルッチ「んじゃ、通さないなら、実力行使でやらせて貰う。名は何だ?」

???「…犬走椛。」

ガルッチ「椛か、それじゃ…、『ビーストモード』!」

 

唱える瞬間、ガルッチの姿は変化した。っと言っても、プク耳にジンオウガの尻尾を生やしただけだが…。

 

ガルッチ「行くぞ、椛。体力の温存は十分か?」

椛「行きます!」

 

─数分後…。

 

椛「何…その力…。私の攻撃だけじゃなく…弾幕そのものを…斬るなんて…。」

ガルッチ「安心しな、手加減はしてある。」

椛「あれで手加減!?」

ガルッチ「こっちだって、最小限の力を使うだけでも苦労したんだ。『ウィングフォーム』っと。」

 

そして、プク耳とジンオウガの尻尾は消え、翼が生えた。

 

ガルッチ「今後はこっちも見て回る予定だから、次出会うときはまた戦おう。あとこれだけは言うが、戦闘狂じゃねえからな。」

 

そうして、フランに預けた荷物を持ち、3人は山の方に行った。

 

ガルッチ「ふう、練習した甲斐があった。今のとこ、使ってないのは『リッパーフォーム』と『エビルゴットフォーム』、後は『バーサーカーモード』だな…。」

イリヤ「『リッパーフォーム』って、ジャック・ザ・リッパーの?」

ガルッチ「似てはいるけど、フォームとモードがあるだろ?フォームは人格交代で、モードはスキル、つまり『狂乱暴走』か『獣化』を使うんだ。」

イリヤ「何だか、クラス交代みたいね。」

ガルッチ「イリヤから見たらそうかもね。僕が英霊として出るんだったら、『アーチャー』か『アサシン』、『バーサーカー』、後は『ビースト』だな。さすがに『セイバー』は勘弁だ。」

イリヤ「うーん、そういえばこういうのがあったんだけど。」

 

イリヤが取り出したのは、カードケースだった。

 

ガルッチ「それは?」

イリヤ「中開けてみたら、16種類のカードがあったわ。」

ガルッチ「16?14じゃなくて?」

イリヤ「うん、15種類目が『ウォッチャー』。番人のカードなの。」

フラン「番人?美鈴みたいな?」

イリヤ「ううん、あの人だったら『ゲートキーパー』。門番のサーヴァントになるわ。」

ガルッチ「結構多いな…フランだったら、何のクラスになる?」

イリヤ「お姉ちゃんだったら、『バーサーカー』か『キャスター』になるかも。」

 

吸血鬼にして魔法少女、しかも狂乱とかあるしな…。

 

フラン「私だったら、ピッタリね。」

ガルッチ「否定しないんか…。」

イリヤ「でも、お兄ちゃん達だったら、『セイヴァー』にもなれるわ。」

フラガル「いや、それはない。」

 

『セイヴァー』すなわち救世主のクラス。あちらの世界の英霊を例えるなら、ブッタ、ネメシスとかだろう。それが僕とフランが救世主なんて、普通ならあり得ない。

 

イリヤ「ふーん、あ、穴が見えたよ!」

 

イリヤが指さすところに、確かに大きな穴があった。

 

ガルッチ「あれが旧地獄の入り口か…、よし。このまま急降下!」

イリヤ「ちょっと、急降下は危ないって!」

ガルッチ「大丈夫だ、慢心かもしれんが、こう見えて飛行:EXなんだぜ!」

 

そういい、そのまま大穴のところに入っていった。他の人から見たら、戦闘機じゃないかと疑うものだ。

 

フラン「私達も、行きましょ。」

イリヤ「そうね、お兄ちゃんに遅れを取るわけには行かないし。」

 

フランもイリヤも急降下を始めた。それを確認したのは…文だった。

 

文「あややや、写真を取るべきでしたね。3人が鬼がいる旧地獄街道の入り口に急降下。面白いで…あれ?なにかしらあの槍…こっちに来てるような…。」

 

文が気がついた時には、すでに遅かった。そのまま槍に突かれてピチュッた。ちなみに、あの槍を撃ったのは、レミリアだった。

 

※もうレミリアは、『ランサー』クラスでいいんじゃね?

 

-旧地獄街道 入り口-

 

ガルッチ「ふう、着地っと。」

フラン「同じく。」

イリヤ「私も。」

 

到着と同時に、暗く感じた。どうやらここは薄暗いようだ。

 

ガルッチ「せめて、案内人がいてくれたらな…。」

???「呼んだかな?」

 

何かの気迫を感じたのか、すぐさま剣を抜いた。

 

???「おいおい、別に力試しに来たんじゃないよ。」

ガルッチ「あ、勇儀か。すまない、気迫が凄すぎて無意識に…。」

勇儀「まっ、気にしてないけどな。とりあえず、ようこそ。旧地獄へ。」

勇儀と呼ばれる女性は、ニヤニヤしながら言った。

 

ガルッチ「ところで、ここの薄暗さ…どうにかならんか?」

勇儀「安心しな、もし襲ってきたら…こうするからな。」

 

っと身近な岩を軽々と壊してしまった。

 

ガルッチ「相変わらず、その馬鹿力…ブレイズのこと思い出すよ…。」

勇儀「おお、あいつか。あいつはもう帰ったんだっけ?」

ガルッチ「ああ、今頃何してるかな…。(と言っても、いつの間にかこっちに来てすぐ戻ったが…。)」

 

とはいえ、ここにいてはさすがに落ち着かない。そろそろ移動した方が賢明だろうな。何やら触手らしきものが……って触手!?

 

ガルッチ「勇儀!後ろ!」

勇儀「しまっ!?」

 

一瞬の油断をしてしまった勇儀は、そのまま触手に縛られてしまった。

 

ガルッチ「ちっ、こうなりゃ…、ジャック!準備はいいか?」

ジャック『おう、久々か。そんじゃ…派手に行くか!』

ガルッチ「フラン!イリヤ!戦闘準備!」

フラン「泊まりに来たのに、まさかこうなるなんて。」

イリヤ「もう、邪魔したこと。後悔させてあげるわ。来て!『グランドキャスター』!」

 

グランドキャスター!?おいおいイリヤ、僕の知らない間そんな力を!?ってその話はあと、今は触手を…殺す!!

 

ガルッチ「『リッパーフォーム』!」

 

唱える瞬間、ガルッチの目は深紅色に変わった。

 

ジャック「さーて、フラン、イリヤ。さっさと終わらせようぜ。」

フラン「そうね、さあ行くわよ!」

イリヤ「ソロモン、勇儀さんを助けるついでに、あの触手を倒して!」

ソロモン「分かりました、マイマスター。」

触手「■■■■■■■■■■■■■■▼●▼▼◎▼●▲★▼ーーーー!!!!」

 

無数の触手が、ジャック達を襲いかかった。

 

ジャック「行くぜ…、『不死鳥天舞Ⅸ』!」

 

眼にも止まらないスピードであらゆる触手を切り落とした。

 

ソロモン「さぁ、我が魔術を恐れろ…でなければ死ぬがいい!」

フラン「とっておきを使わせてあげるわ。吸血鬼にして、独自で覚えた力を…。コォォォ…。」

ガルッチ(波紋の呼吸!?何でフランが!?)

 

普通吸血鬼が波紋を使えば、自爆をしてしまうものだが、フランは波紋そのものをマスターをしていた。だが、ガルッチが知っている波紋は、『太陽の波紋』。フランが使用した波紋とは、全然違っていた。

 

フラン「凍りつきなさい!『月光波紋疾走《ムーンライトオーバードライブ》』!!」

 

何と、勇儀が捕まってる触手と攻撃してきた触手を凍らせてしまった。

 

フラン「今よ!」

ソロモン「『誕生の時きたれり、其は全てを修めるもの《アルス・アルマデル・サロモニス》』!!」

 

あらゆる場所から閃光が走り、凍った触手を全て砕いていった…。

 

勇儀「よっと、危なかった。慢心してたのが、仇になったな。」

 

囚われていた勇儀も、無事だったようだ。

 

ジャック「そんじゃ、仕上げと行くか。下がってな、勇儀。」

勇儀「おう。」

ジャック「イリヤ、アサシンのジャック・ザ・リッパーを呼んでくれ!」

イリヤ「うん、来て!『ジャック・ザ・リッパー』!」

 

ソロモンの前から現れたのは、精々フランと同じぐらいの背丈の女の子だった。

 

ジャック(女)「お母さん、早速宝具を使っていい?」

イリヤ「うん、でもあのお兄ちゃんと合わせてね?」

ジャック(女)「分かった。」

ジャック「よし、んじゃ早速始めるか。」

ジャック(女)「さぁ、解体するよ。」

 

ジャックと女の子のジャックが横に並んだと同時に、唱え始めた。

 

ジャック「此よりは混沌、我は風、夜、技。殺戮をここに…!」

ジャック(女)「此よりは地獄。わたしたちは炎、雨、力。殺戮をここに……!」

触手「■■■■■■■ーーーー!?」

Wジャック「『永劫殺戮《カオス・ザ・リッパー》』(『解体聖母《マリア・ザ・リッパー》』)!!」

 

二人の攻撃は、神速の如く全てを斬り裂き、本体を見せた時には既に斬られていた。

 

ジャック「これで終了、『ウィングフォーム』。」

ジャック(女)「それじゃ、また呼んでね。お母さん。」

ソロモン「それでは…また。」

 

2人は光と共に消え、ガルッチの目は蒼に戻った。

 

ガルッチ「借りはいい、どうせ僕らも狙っていたっぽいしな。」

勇儀「分かった、ここにいても危険だし、とにかく旧地獄街道に行こう。」

 

そう言い、4人は急いでこの場から離れた。

 

-旧地獄街道-

 

勇儀「ついたぞ。改めて、旧地獄街道へようこそ。」

 

ガルッチ達が見たものは、常にお祭り気分のような雰囲気の里だった。

 

勇儀「どうだ?人里行ってるとはいえ、こう言うのも悪くねえだろ?」

ガルッチ「ああ、そうだな。」

フラン「あ、こいしちゃーん!」

 

そこには、こちらに走ってくるこいしがいた。

 

こいし「お兄ちゃーん!」ピョーン

ガルッチ「え、ちょっと待って…うぉぉ!?」

 

危うく倒れかけたが、無意識に不屈の闘志を発動したお陰なのか、どうにか倒れずに済んだ。

 

ガルッチ「危ねえ…、倒れたら気絶するとこだった…。」

こいし「えへへ…お兄ちゃんの匂いだー。」

勇儀「へぇ、いいなガルッチ。この子あんたにメロメロじゃないか。」

ガルッチ「そりゃ恋人だしな。フランもイリヤもそうだしな。」

勇儀「ハーレムとは、随分大胆だな。」

ガルッチ「そんなこといったら、パルシィの奴が妬むぞ?」

勇儀「ハーレム作るとか、妬ましいわ!ってか?」

フラン「今言ってるような気がする。」

4人「そうだね(それな)。」

 

まあ、とにかく来たことだし…。

 

ガルッチ「なぁこいし。地霊殿って何処だ?」

こいし「案内するよ、着いてきて。」

ガルッチ「つうわけで、勇儀。またな。」

勇儀「おう、じゃあな。」

 

3人は勇儀に別れを告げ、こいしについて行った。

 

ガルッチ「フラン。」

フラン「分かってる。私の代わりに、お願いね。」

ガルッチ「ああ。」

 

-to be continue⇨-




-悪の酒場-

セフィロス「はぁ、最近仕事が忙しすぎて疲れてきたな…。」
ゼアノート「如何したセフィロス、お前らしくないな。」
セフィロス「今回の仕事が厄介だったんだ。ケフカの奴が、悪の時空賢者達にも伝えてくれって言われたらしくてな。」
ゼアノート「なるほど、まあ儂も時空賢者達の一人じゃがな。」
セフィロス「マスターもか…。ならよかった、風龍からの伝言だ。」
ゼアノート「何と?」
セフィロス「『星の勇者を見つけ、手助けするように…。』てな。」
ゼアノート「分かった。だが、厄介な事なんじゃが…。エラクゥスの奴、儂を監視してるようなんじゃ。」
ジェクト「ほう、爺さんも大変なんだな。」
セフィロス「ジェクトか。また息子にどやされたのか?」
ジェクト「全く、ティーダの奴、素直にならなくてな。ユウナちゃんは素直で可愛いのに…。」
ゼアノート「それ…いろいろと誤解するからやめろよ?」
ジェクト「大丈夫、それにユウナちゃんは新人の時空賢者達の一員だしな。ガードもいるから俺がいなくてもいいな。」
ゼアノート「お前も時空賢者達の一人だろ…、最近じゃ預言者が死んだと言うじゃないか。」
ヴォルデモート「その事なんだが…レンゲルが死ぬ間際に、誰が殺したか見えたんだ。」
ゼアノート「初耳じゃな。して、誰じゃったんじゃ?」
ヴォルデモート「それは言えん。いくら俺様達の仲でさえ、言えないことがある。ただ用心に越したことないが…、どうやら預言者の中に裏切り者がいるらしい。」
ゼアノート「裏切り者が?」
ヴォルデモート「あくまで予想だがな。一応ダンブルドアにも伝えた。」
ゾーマ「はぁ、ゼアノート。いつものあれを…。」
ゼアノート「珍しいなゾーマ、いつもならハイテンションなのに。」
ゾーマ「我が友人の葬式に行って来たんだ。いい奴を……。(ノД`)」
セフィロス「すまないな、葬式に行けなくて。」
ゾーマ「気にするな…今日はやけ酒だ。付き合えよ3人とも…。」
ヴォルデモート「はぁ、ゼアノートよ酒の貯蔵は十分か?」
ゼアノート「無理はするなよ。」

※次回はシリアス多めにしてみようかと思います。それでは、4-5章で会いましょう。


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第4-5章 古明地の過去 こいしの苦しみ

ある人物の話をしよう。なに、ただの気まぐれさ。その子は誰にも気づかれず、誰にも理解する事が出来なかった。気がついた時には行動を起こし、そして忘れる。いつも笑っているくせに、どこか哀しい眼をしていた。そんなとき、ある3人の理解者が現れた。一人は破壊者、全てを壊し、いつも孤独で過ごしていた。一人は殺戮者、親を殺し、民を殺し、自分さえ命を投げ出し、だが本当は重い苦しみを持っていた。一人は人外、かつて父親に裏切られて、復讐するためにある戦争にきた。だが既に、父親は亡き者となり、そして狂戦士と共に散っていき、転生してもなお、本心は生きる意味を探している。4人は互いの苦しみを理解し、気が付いた時には、恋人になっていた。誰にも、ただ一度も理解されず、ただ一度も共感する事ができず、それでも4人は、苦しみを背負ってなお、生きている。

今回は、その子の過去と、過去を知りたい殺戮者と破壊者と人外の話…。


-地霊殿 さとりの部屋-

 

さとり「ようこそ、地霊殿に。ガルッチさん、フランさん、イリヤさん。」

ガルッチ「いえいえ、そんな畏まらなくても…。」

フラン「そうそう。」

さとり「まあ、別に良いけど…。お燐、お空、荷物を。」

燐「はい、さとり様。」

空「うにゅ?荷物ってどこにあるの?」

ガルさと「手に持ってるそれが、荷物なんだけど…。(・・;)」

空「そうでした、テへ☆」

燐「テへじゃないよ、この鳥頭!それじゃ、皆さん。こっちに…。」

ガルッチ「あーすまんが、ちょっとさとりさんと話して良いか?」

燐「別に構わないですよね?さとり様。」

さとり「ええ、後で部屋の案内させるから。」

 

そう言い、4人は部屋を後にした。

 

ガルッチ「さてと…。何故こんな事言ったのか…、分かりますね?」

さとり「ええ、心を読んだとき、大事な話があるって聞こえたので。」

ガルッチ「そうか、さすが覚妖怪。あ、アールグレイで良いか?」

さとり「それで良いわ。」

ガルッチ「それじゃ…、『トレース・オン』。」

 

手元からティーポットとコップが現れ、中から紅茶が現れた。

 

ガルッチ「んで、話と言うのは…フランとこいしとイリヤと添い寝をしていた時の…。」

さとり「その時の夢ですね。」

ガルッチ「ああ。普通なら自分だけの夢、例外として他人の夢を見るんですが…、今回は後者の事なんです。」

さとり「他人の夢…ですか?」

 

そう言うと、少し紅茶を飲んで話を続けた。

 

ガルッチ「その夢…どうやらフランも似たような夢を見たといいまして…。そこで、気ががりな人物を聞きました。」

さとり「私のことですね?」

ガルッチ「そう、単刀直入で聞きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『貴方とこいしは、本当に姉妹なのですか』?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう言うと、さとりは少し驚いた顔をして、紅茶を飲んだ。確実ではないにしろ、あの夢には、夢で他の男に犯されていた人物が、こいしと似ていたからである。

 

ガルッチ「夢の内容は僕が憶えています。それで読んでください…。」

さとり「もう読みました。なるほど、それで私とこいしは本当の姉妹なのか…ですか。」

ガルッチ「ええ、でもあくまで直感なので、それを知っているなら…教えてください。」

 

そう言うと、さとりは戸惑っていた。おそらく、過去を振り返りそれを伝えると、きっと失望と軽蔑するのではないかと、恐れていた。

 

ガルッチ「…やはり、言えないんでしょうか?でしたら…。」

さとり「待って、確か貴方はあの小説を持っているでしょ?」

 

あの小説ってもしかして…。

 

ガルッチ「『サブタレイニアン・ごみ屑・ローズ』の事ですか?」

さとり「そう、それ書いたの…私よ。」

ガルッチ「え?」

 

さすがに頭が追いつかない。さとりが、あの小説を書いたって事?

 

さとり「それはただの小説ではなく、私にとっての…黒歴史…。日記の本なの。」

ガルッチ「んじゃあ…あれは…。」

さとり「貴方とフランさんが見た夢は…おそらくこいしの夢。こいしにとっての悪夢そのものよ。」

ガルッチ「…詳しく、聞かせてくれませんか。」

さとり「…分かりました。私の妹の命は、晩御飯のおかずより安いものでした。私のポケットに詰まっているはした金でお釣りが来るくらい、惨めな命だったのです。こんな言い方をすると怪訝に思われるかもしれませんが、貴方の思う通りでございます。私と妹は、血の繋がりなどまったくありません。」

ガルッチ「…それじゃあ、こいしは…妹ではなく…奴隷?」

さとり「軽蔑…しました?貴方の場合、奴隷制度そのものを嫌っていますよね。」

ガルッチ「普通なら…軽蔑するだろうけど…、買わなければこいしと出会ってなかったと言う事実もありますしね…。その事について、こいしは憶えてるのですか?」

さとり「いえ、妹はそれを知りません。何故って心の中で思ってますね?そりゃあ貴方、知らない幸せというものがあるでしょう。あの子はある時期より前の記憶がさっぱりございません。」

ガルッチ「だが、記憶がなくても…魂は憶えている。」

さとり「そうですね、一度忘れることになっても、夢だけが思い出させる…。」

ガルッチ「だが何故、記憶が無いんだ?」

さとり「あの子が自分から忘れただけの話なのです。誰しも辛い過去からは逃れたい、忘れたい。その過去が凄惨なものであればある程ね。そうして過去のほの暗い足音がすっかり耳を覆ってしまったら、生き物というのはとうとうそれごとすっかり忘れてしまうようにできているのです。そういうものなのです。まぁ、貴方の場合、忘れようにも忘れることが出来ないでしょうね…。」

ガルッチ「…ああ。憎しみと怒りだけは、今でも忘れることが出来ない。」

さとり「そういう訳で、妹は自分の世界の一部に鍵をかけました。それから、私はあの子がうっかり鍵を開けてしまわぬよう、地上の著名な薬師に頼んで、食事に薬を混ぜて、鍵に鎖を巻く日々でございます。」

ガルッチ「毒薬…じゃないよな?」

さとり「そのような事はしません…。」

 

だろうな、そこまでやろうとしたら怒るわ。

 

さとり「さて、後は本の通りって言っても納得しないでしょうね。」

ガルッチ「ああ、この小説にはさとりさんはこいしを殺しているシーンがある。なのに何故…。」

さとり「こればかりは、自分の心を見せないといけませんね。」

 

そう言うと、手元から一瞬の光を放ち、そこには『鍵』のような物が出てきた。

 

さとり「間近で見るのは初めてでしょう。一応これも武器の一つ、心の女神からの副産物『キーブレード』と呼ばれるものよ。」

ガルッチ「一体、何を見せるのですか?」

さとり「今からこれを使って、私の過去を見せます。あくまで『見せる』だけで『触れる』事は出来ませんので…。」

ガルッチ「分かりました。それじゃあ、お願いします。」

 

そう言うと、さとりは部屋の中央に立ち、ガルッチはさとりの肩にそっと手を添えた。

 

さとり「記憶『メモリーディメンション』。」

 

唱えると同時に、視界が真っ暗になった。

 

-さとりの記憶-

 

視界が明るくなると、そこには見覚えない場所に来た。

 

ガルッチ「さとりさん、ここは?」

さとり「ここは旧地獄街道の町外れ、奴隷市場です…。今は私が撤去させましたが、当時の私は……そこに立ち寄りました。」

 

辺りを見渡すと、ほとんどが人間の奴隷で、みんな生きる希望を捨て、絶望してばかりの人達だった。

 

さとり「あ、あれが当時の私です。」

 

さとりが指を指す方を見ると、確かにさとりそのものだった。だが、あの優しさあるさとりとは違って、冷酷で罵倒していそうなさとりだった。

 

過去さとり「はぁ、くだらない場所に着いたわね…。何か私に興味を持つような人間は…。」

『寄ってらっしゃい、見てらっしゃい。』

過去さとり「あら、何かしら?」

 

ガルッチ「…あっちって確か。」

さとり「そう、そこにいるのが、人間の頃の古明地こいしです。」

 

場面は代わり、そこには…。

 

ガルッチ「ぐっ…。」

 

現実から背きたかった。だが、真実は時に残酷なものでもあった。そこには確かに、古明地こいしそのものであった。しかし、彼女の胸は今より無く、唯一ないのが右腕だった。

 

ガルッチ「あれが……こいし?もはや奴隷そのものじゃねえか…。」

さとり「ガルッチさん、なんだかつらそうですが…大丈夫ですか?」

ガルッチ「大丈夫、進めて…。」

 

あの様子を見て、ガルッチはとてつもない動揺をしていた。さとりから見たら、ガルッチの右腕は、魔神になりかけだった。その時、ディーラーにお金を投げつける様子が見えた。おそらく、当時のさとりだろうと思った。そしてそのままこいしに巻き付かれてる鎖を引っ張り…。

 

過去さとり「ついてきなさい!」

 

そう言い、走って行った。

 

ガルッチ「…当時のさとりさんには、こいしの能力に気づかなかったのですか?」

さとり「私にもさっぱり…、ただ一つだけ言えたのは…あぁ、あれを飼いたい!って思うばかりでした。」

 

場面は代わり、そこに着いたのは地霊殿の玄関だった。そこには、当時のさとりと奴隷のこいしが映っていた。

 

過去さとり「おまえはがらくたですよ?おまえは家畜の餌にも劣るごみ屑でした。なんの価値もない、死んでも誰も悲しまない気付かない、そんな屑でした。」

奴隷こいし「あ、ぅ…。」

 

一瞬ガルッチは、胸を抑えた。あまりにも悲惨な姿で、言葉そのものもボロボロだった為か、急に苦しくなった。

 

さとり「だ…大丈夫ですか?」

ガルッチ「はぁ…はぁ…、だ…大丈夫……。続けて…。」

 

過去さとり「けれど、おまえは私が買いました。そしてこれから私が飼うのです。おまえに価値を与えてやったのです、判りますか?」

奴隷こいし「わ、から、なぃ…。」

過去さとり「可愛いがらくた。今のおまえは精々道端の小石くらいの価値ですよ。おめでとう、価値が上がりましたね。」

奴隷こいし「こ、いぃ…?」

過去さとり「小石。」

奴隷こいし「こいしぃ……?」

過去さとり「あら、気に入ったの? じゃあ名前はそれで良いわ。おまえの名前は古明地こいし。よろしく、こいし。」

 

さとり「実際は、家族ごっこでも始めようと思ったのもその日です。今は私にとっての家族です、それだけは確かです。」

ガルッチ「こいし……。」

さとり「その頃のこいしは――笑いました。初めて見た笑みでした。それはこの世の始まりのような、あまりに清らかな笑顔だったのです。

 なんて美しい、惨めな存在だろう、と思いました。こんなごみ屑が、こんな尊い笑顔を浮かべることができるのです。まるでちぐはぐです。世界はこんな矛盾だらけでできているのです。そんな矛盾を煮詰めるように内包したそのがらくたを見つめながら、なんて素晴らしい買い物をしたのだろうと、私も笑顔になりました。」

ガルッチ「人は誰だって矛盾を作る…。僕たちみたいなものでも…ね。」

さとり「そうね、貴方の言う通り。世界はこんな矛盾だらけで出来ている、矛盾のないものなんてないんだから…。」

 

そしてまた場面が変わった。今度は服をきたこいしと、さとりがいた。

 

過去こいし「お姉ちゃんは無駄が多すぎると思うよ?」

過去さとり「はぁ…。」

過去こいし「無駄遣い多すぎ。これでも一応形式上は地底の主なんだから、もっとひとの上に立っている自覚を持つべき。」

過去さとり「左様で。」

過去こいし「なんで自分の部屋のリフォーム代を地霊殿の経費で落としちゃうの? そんなんだから四季様に怒られてお仕事増やされちゃうんだよ。」

過去さとり「こいし?」

過去こいし「はい。」

過去さとり「あんまり舐めた口ばっか聞いてると豚肉百グラムより安く市場に売り飛ばしますよ?」

過去こいし「すみませんでした…。」

 

さとり「…ごめんなさい、訂正させて。」

ガルッチ「?」

さとり「よくよく考えたら、私…毒薬入れてたわ…。」

ガルッチ「…やっぱりか。心の中で腑に落ちんなぁって思って心読んだが…。」

さとり「本当にごめんなさい、殴らないで…。」

ガルッチ「いや…殴ろうとは思わんよ。ただこいしをこんな風にした奴を…いや、言わないで置こう。」

 

今のガルッチは冷静では無かった。あまりにも酷い過去を見せられたため、ものすごく動揺していた。

 

過去さとり「私の金は私のものです。地霊殿の金も然り。」

過去こいし「もうほんとお姉ちゃんは金に汚すぎて最高です!」

過去さとり「ありがとう。貴方を抱擁したいわ。それから頭蓋を叩き割らせて。」

過去こいし「抱擁で留めてくれると助かるんだけど。主に私の命が…。」

過去さとり「じゃあ売り飛ばして良いですか?」

過去こいし「どうぞ叩き割ってください。」

 

ガルッチ「…Mですか?こいしって…。(・・;)」

 

さすがのガルッチでも、ツッコミは忘れなかった。絶対ツッコミの才能を持ってるわとさとりは思った。

 

さとり「少なくても…そこまでないと…私は思うわ…。(・_・;)」

 

自分の過去だと分かっていたけど、こんな口調でやっていた自分に恥ずかしく思っていた。

 

過去さとり「頭蓋を叩き割られるより売り飛ばされる方が困るとは、貴方の優先順位面白いですね。」

過去こいし「まぁ、お姉ちゃんに殺されるなら本望だよ。」

 

ガルッチ「あれ、なにこのデジャブ…、僕も言ってた気がする…。(-ω-;)」

さとり「恥ずかしい…というか、殺されるなら本望って…可愛すぎる…。」

ガルッチ「さとりさん…落ち着いて…。」

 

過去こいし「お姉ちゃん、眼が犯罪者です…。」

過去さとり「冗談ですよ。私はこいしを困らせるのが好きで好きでしょうがないのです。」

過去こいし「知ってる。でも眼が犯罪者なんだけど…。」

過去さとり「こいしが児童ポルノに抵触する年齢だからいけないのです。」

(ガルさと)過去こいし「そんな歳じゃないし!(それは貴方だけ…。)」

過去さとり「胸もぺったんこだし。」

過去こいし「それは幼少期の栄養失調の所為で…。」

過去さとり「私を誘っているとしか思えない。」

過去こいし「お姉ちゃんって筋金入りのロリコンだよね。」

 

ガルッチ「まあ…ここにもロリコンがいますけどね…。」

さとり「分かっていますが…卑下しすぎないように…。」

ガルッチ「はい…。」

 

過去さとり「そうでなければ貴方を買い取った筈がないでしょうに。」

過去こいし「真理すぎる…。」

 

正直ここまで性格が悪いとは思っても見なかった…。というか今思えば…、あの時までのシリアス何処行った。心の中でそう思ったガルッチとさとりだった。

 

ガルッチ「んで、あの書類は?」

さとり「四季様より渡された膨大な始末書。」

ガルッチ「さとりさん…、貴方ねぇ…。」

さとり「しょうがないじゃん、地霊殿にも地デジを通したかったんだもん。地底デジタル波放送。」

ガルッチ「何その地上デジタル放送みたいな感じ…。」

 

あまりにも呆れてしまい、顔を抑えてしまった。やれやれだぜ…。(承太郎風)

途端、過去のさとりはこいしにちょいちょい、と手招きして、こいしを膝に乗せた。

 

過去こいし「なぁに?」

過去さとり「鬱陶しいから書類をこいしの愛液まみれにします。」

過去こいし「斬新なストライキだなぁ。」

 

ごそごそ、服の下へと手を滑り込ませる。言いつけ通り、ちゃんと下着を外してあった。

 

過去さとり「えらい、えらい。」

過去こいし「やん…。」

 

ガルッチ「うっ…これはあかん…。」

さとり「私も…。」

 

意外と2人には耐性が無かった。というかあんたの過去だろ、さとりさん。

 

過去さとり「あー、だる。どうして始末書とか書かなきゃいけないのでしょうね?」

過去こいし「地霊殿のお金を私用に使いすぎた所為だよ。」

過去さとり「地霊殿に入る資本はすべからく私の資産でしょうに…。」

過去こいし「その発想が間違ってるんだと思う…。」

 

ガルさと「それにはこいしに同意。」

 

だから、あんたの過去だろ、さとりさん。っと思った瞬間、場面が変わった。どうやら一気に変わったようだ…。だが、不可解な事が起こった。なんと、そこに居たはずのさとりがいなくなっていたのだ。

 

ガルッチ「あれ?さとり?」

 

BGM 東方ボーカル born to love you

 

辺りを見渡すと、そこにはつらそうなこいしがいた。そのこいしが…なんとガルッチを見ていた。

 

過去こいし「だ……れ?」

 

しかも声をかけられた。どういう事だ?いや、おそらく無意識でやっているんじゃないかと思っていたが…もしかしたらと思い、ガルッチも声をかけた。

 

ガルッチ「僕が、見えるのか?」

こいし「うん………、誰……なの?」

ガルッチ「そうだね………。ちょっとした幻って言えば良いかな?おそらく、君にしか見えない幻であり影、とでも言うべきかな。」

過去こいし「そう…なん…だ…。」

 

ガルッチは少し横たわってるこいしのベットに座った。

 

ガルッチ「…。」

過去こいし「なんで……泣いて……いるの?」

ガルッチ「…君が、苦しそう…だから……。ねぇ…。」

過去こいし「なぁに?」

ガルッチ「君は……姉の事…どう思ってるの?」

過去こいし「お姉ちゃん…の事?」

 

そう言うと、つらそうな顔をしながら考えていて、こういった。

 

過去こいし「いい…お姉ちゃん…だよ。」

ガルッチ「どんな……酷い事を…してもか?」

過去こいし「うん…。」

 

情けなかった…、過去は変えられないと分かっているのに、どうにかしたという自分がいた。だがそれは許されない。過去を変えたらきっと後悔をするに違いないと思った。

 

ガルッチ「君の……幸せって……あるか?」

過去こいし「あるよ…。お姉ちゃんに……出会えたこと…。」

ガルッチ「…。家族だって事が……嘘でも?」

過去こいし「うん…。こんな私でも……買ってくれた…お姉ちゃんに…色々と……教えてくれた…。価値を…意味も…名前も………愛も…。」

 

意識が途切れ途切れになりながらも、過去のこいしは話した。ガルッチは、泣くことしか出来なかった。どんなにさとりに酷い事されても、殺したいと思われても、それでもさとりの事が、大好きだった。

 

過去こいし「もう…私の…命が……消えちゃうかも…しれない…。けど…、願うことなら……お姉ちゃんに……殺され……たい。」

ガルッチ「こいし!」

 

過去の出来事だって事は、ガルッチも承知の上だった。今はこいしを、強く抱きしめたいと思った。まるで、自分もそこにいるかのような感じだった。

 

ガルッチ「すまない…、そこまでして…さとりの事を…!」

過去こいし「私の事……心配して……いるの?」

ガルッチ「心配するに……決まってるだろ!こいし、君は…死にたいのか?」

過去こいし「…うん。」

ガルッチ「どうして…どうしてなんだよ…。まるで……まるで僕みたいじゃないか…!それで君はいいのか!?」

過去こいし「構わない…わ。」

 

嫌だ…、消えて欲しくない…。大切な者が…目の前で消えるなんて嫌だ…。死なせたくない…、助けたい…。だって…僕の……僕にとって…。

 

ガルッチ「僕にとっての恋人を、この目で見たくない!!逝かないで……こいし…。」

過去こいし「……お兄……ちゃん?」

ガルッチ「もう…僕のこと、お兄ちゃんって呼んで良いんだ!たとえ繋がっていなくても、僕にとって君は、恋人なんだ!」

過去こいし「こい……びと…?」

 

ガルッチは、泣きながら頷いた。その時、まるで本当にいるかのような感じで、過去のこいしはキスをした。唇のところが、暖かく、温もりを感じた。

 

過去こいし「ありがとう……お兄ちゃん。こんな……私の事……大事に…思って…くれて……。」

ガルッチ「こいし?」

過去こいし「ねぇ、教えて。貴方の……名前…。」

ガルッチ「……ガルッチだ。」

過去こいし「ガルお兄ちゃん……貴方のこと……忘れ……ないわ…。」

ガルッチ「え?」

 

途端、過去のこいしが倒れた。そして…喋らなくなってしまった…。

 

ガルッチ「こいし?なぁ、こいし!」

こいし「…。」

ガルッチ「こい……し……。」

 

どんなに声をかけても、こいしは喋らなかった。

 

ガルッチ「嫌だ……死なないでよ……こいし…!」

過去こいし「…。」

ガルッチ「う……うぅぅ…。」

 

泣きたかった…、泣き叫たかった…。こいしはまるで、人形のように喋らなかった事に、ガルッチは嘆きたかった。自分の無力さ、自分への憎しみ、大切な者を失われてしまった苦しみ、それを全てはき出したかった…。

 

 

 

 

 

 

-地霊殿 こいしの部屋-

 

こいし「お兄ちゃん!」

 

─こえが、きこえた…。

 

フラン「お兄ちゃん!」

 

─声が、きこえた…。

 

イリヤ「お兄ちゃん!」

 

─声が、聞こえた…。

 

3人「お兄ちゃん!」

 

目を開けると、そこにはフランとこいしとイリヤが、心配している顔があった。

 

ガルッチ「こいし……フラン…イリヤ…。」

こいし「大丈夫なの?お兄ちゃん。」

フラン「さとりお姉様が、お兄ちゃんが倒れたって聞いたときびっくりしたんだよ?」

イリヤ「私もよ?しかもお兄ちゃん、こいしの名前を呼びながら泣いていたから…。」

 

そうか…どうやら、途中で気を失われてしまったようだな。だが、それでもガルッチは、3人を、強く抱きしめた。

 

フラン「お兄ちゃん?ちょっと、苦しい!」

イリヤ「どうしたの?急に抱きしめて。」

こいし「私達、何があったのか…分からないんだけど…。」

ガルッチ「よかった……夢で……よかった…。」

 

3人は首を傾げるかと思ったが、ガルッチと同じくらい抱きしめた。

 

イリヤ「何があったのか分からないけど、私も…よかった…。」

フラン「つらい夢から覚めて、私も…よかったわ。」

 

そして、4人はしばらくして、地霊殿から出た。

 

-旧地獄 入り口- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「すまない、こんな場所にさせて。」

こいし「いいの、それより何?話って。」

フラン「その前に、こいしちゃん。」

こいし「何?」

イリヤ「今からの話は、こいしちゃんにはつらい物かもしれないわ。それでも、聞く?」

こいし「…私は…、構わないよ。」

ガルッチ「分かった。それじゃあまず、サードアイを僕に向けて。」

 

さすがのこいしでも驚いた。

 

こいし「お兄ちゃん?私、心を読めなくしたのって、知っているよね?」

ガルッチ「だからこそなんだ…、それに、見せるのは…こいしにとって、残酷な真実…。こいしが忘れ去られた過去…。それを見せる為に…。」

こいし「私の…真実?」

ガルッチ「うん、口だけでは説明仕切れないからさ。」

こいし「分かった。じゃあ、始めるね。」

 

その途端、こいしのサードアイは開いた。さとりのサードアイと違って、こいしのサードアイは、綺麗で澄んだ蒼い眼をしていた。

 

ガルッチ「記憶再現『サブタレニアン・ゴミ屑・ローズ』。」

こいし「ッ!?」

 

こいしのサードアイは閉じようとしたが、必死でガルッチが見た記憶を探した。そして、その記憶を見つけ、こいしに見せた。瞬間、ガルッチとこいしに頭痛が走った。

 

ガルッチ「ぐっ…。」

こいし「な…何?これ…。」

ハデス『これって…。』

ガイア『記憶供給!?ガルッチ、一体何処でそれを!?』

ガルッチ「分からない…、でも…何故か…急に…。」

 

こいしのサードアイが閉じたと同時に、頭痛が止んだ。

 

こいし「これが…本当の…私?」

ガルッチ「はぁ…はぁ…。そうだ、それが君が忘れ去られた過去。こんな事をさせてすまなかった…。」

こいし「そう言うことね…。」

ガルッチ「?」

こいし「あの時、誰かに見られてる気がしていたけど…、お兄ちゃん…だったのね。つらそうな夢と、過去を見せて…ごめんなさい。」

ガルッチ「え…?」

 

まさか、最初からずっと見ていたのか?犯されてる時も…さとりと話している時も?

 

こいし「最後、私が死にかけていたとき、励ましてくれたんだよね?」

ガルッチ「え…あ…うん。」

こいし「貴方のおかげで、私は救われたの。死んだはずの古明地こいしを、蘇らせてくれた。だから、貴方に会いたいって思ったの。お礼を言いたくて、幻想郷中、探し回った。でも、見つからなかった。そんな時、フランちゃんのお姉ちゃんが見ていたテレビを見て、見つけた。ガルお兄ちゃん、私を蘇らせてくれて…ありがとう。」

ガルッチ「んじゃあ、あの小説と違う方向にったのって…僕が、こいしと話したから?」

 

信じられないものだった。もしそうだとしたら、本当に命の恩人なのかも知れない…。

 

???「ようやく、見つけた。」

4人「!?」

???「よう、久しぶりだなぁ。こ・い・しちゃん。」

 

坂道から現れたのは、柄の悪そうな悪男がいた。

 

悪男「お前を買って何時頃だったかなぁ?そろそろ、俺のイチモツが恋しくなったんじゃねえか?」

 

こいつが…こいつが…コイツガこいしを…!!

 

悪男「ん?なんだそこのガキ、何俺の許可を取らず見てんだ?あぁ?」

ガルッチ「黙れ下郎。だがようやく会えたなぁ…、貴様がこいしの右腕を斬った下郎だな!」

こいし「お兄ちゃん?」

ガルッチ「下がってろこいし。フラン、イリヤ、こいしを守ってやってくれ。彼奴は、僕が殺る。」

悪男「ほう、俺に喧嘩売ってんのか?今なら土下座してくれれば、全部許してやるけどぉ?」

ガルッチ「殺し合いなら、もうとっくに売ってんだよ。こいしの右腕を奪った瞬間になぁ!!『バーサグビーストモード』!」

 

瞬間、ガルッチの耳は猫になり、ジンオウガの尻尾も生えた。それだけでなく、蛍のような虫も現れた。

 

ガルッチ「我が身に纏え、雷光虫!」

 

まるで、ガルッチに従うような感じだったのか、虫たちはガルッチによった。

 

悪男「そこまで死にてえのか、いいだろう。ぶっ殺してやる!」

ガルッチ「『超帯電モード』!」

 

どこからともなく雷が落ち、ガルッチに当たった。

 

こいし「ガルお兄ちゃん!」

ガルッチ「大丈夫ダ、今体ニ力ヲ宿シタダケダ。」

フラン「お兄ちゃん、来るよ!」

悪男「死ねぇ!!」

 

─悪男の殴る。しかし受け流された。

 

悪男「ちっ、じゃあこれはどうだ!」

 

─悪男の妖術・灼熱の術。しかし躱された。

 

ガルッチ「無駄ダ…、テメェハ俺ヲ怒ラセタ。ソノ罪…死ンデ償エ!!時符『タイムアルター・チェンジ・ザ・ワールド』!時ヨ止マレ!」

 

彼の怒りは、凄まじいもので、悪男はようやく後悔をした。相手にするんじゃ無かったと…。

止まった中のガルッチは、すぐさまロストメモリーと常闇月の刀を抜き、悪男を斬りつけた。何度も何度も繰り返し、尻尾でなぎ払ったり、禁術を使ったりした。

 

ガルッチ「『トレース・オン』!」

 

ガルッチが投影したのは、ヘラクレスが持っていた斧剣だった。

 

ガルッチ「終ワリダ!『是・射殺す百頭《ハンドレットライブズ・ブレードワークス》』!!」

 

既に死んでいるにも関わらず、ガルッチは何度も殺し続けた。斬って斬って斬りまくり、最期には斧剣を投げつけた。

 

ガルッチ「ソシテ、時ハ動キダス。」

 

動き始めた瞬間、悪男は血飛沫をあげた後、斧剣が爆発して、悪男はこの世を去った。

 

ガルッチ「はぁ…はぁ…、四季映姫に…裁かれるんだな。」

 

終わった瞬間、強制的に『ウィングフォーム』に戻った。

 

こいし「お兄ちゃん!」

ガルッチ「ちょ、こいし。待って!」

 

制止させようとしたが、地面に倒れた。

 

こいし「本当に…ごめんなさい…。」

ガルッチ「謝る事はないよ…。悪いのは彼奴だったんだ、別に君が悪いわけじゃない。」

こいし「でも……でも…!」

ガルッチ「こいし。」

 

ガルッチは、少しでも泣き止ませる為に、キスをした。ただ過去のこいしまではいかず、逆にものすごく深いキスになってしまった。

 

こいし「ぷはぁ……お兄ちゃん…本当、ディープキスが…上手過ぎる…。」

ガルッチ「はぁ…はぁ…、落ち着かせようとしたが…逆に、欲情が勝っちゃったか…。」

こいし「ううん、お兄ちゃんのおかげで、少し…落ち着いたわ…。」

ガルッチ「そっか…、すまんが…誰か負ぶってくれ…。」

イリヤ「あ、それなら、バーサーカーに頼もう。」

 

途端にバーサーカーこと、ヘラクレスが現れ、ガルッチを負ぶった。

 

ガルッチ「それじゃ、戻るか。地霊殿に…。」

 

そう言うと、5人は大穴のところに戻っていった。しばらくして、旧地獄街道を歩いている途中、こいしが話しかけた。

 

こいし「ねぇ、お兄ちゃん。」

ガルッチ「何だ?」

こいし「帰ったら…フランちゃんとイリヤちゃんと一緒に……シようね。」

ガルッチ「……うん。///」

 

-to be continue⇨-




かくして、哀しい眼をしていた少女の苦しみは、殺戮者によって解放された。どんなにつらい事があろうとも、どんなに真実が残酷でも…、少女は進み続けるだろう。そして、殺戮者もまた、進み続ける。破壊者も、人外も、共に進み続ける。果てしない道を、4人は進み続けるでだろう。
殺戮者は、改めて決意した。たとえどんなことがあろうとも、大切な者を失わせないっと。
たとえこいしの価値しかなくても、殺戮者にとっては『サファイア』。殺戮者は、永遠に手放す事はないだろう…。

-始原の城-

はぁ…結構精神的に病みそうな事しちゃったな…。

ケフカ「次はどうするんだ?」

また気まぐれに書くよ。

イリア「いつも通りって事ね。」

そゆこと。それでは4-6章で、また会いましょう。


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第4-5,5章 古明地の過去 後日談

今回は4-5章の後日談です。そろそろネタも尽き始めてきたので、次の幕も考えようと思います。ちなみに、地霊殿に戻ってきた後です。


-地霊殿 さとりの部屋-

 

さとり「あの、大丈夫でしたか?正直途中で気を失うなんて、思いませんでしたし…。」

ガルッチ「いや、お陰でこいしの過去を知ることが出来た。そして、どうやって生き返ったか分かった。」

さとり「そうなんですか!?」

 

正直なところ、信じられないけどなぁ。

 

ガルッチ「あの時、途中で気を失っていただろ?」

さとり「ええ、そうね。」

ガルッチ「その後だが…、おそらく魂だけ過去に飛んでいってしまったと思うんだ。」

さとり「魂…が?」

ガルッチ「詳しくは分からんが、そこからだと思うんだ。」

 

ガルッチは、その内容を話した。

 

さとり「なるほどね、あの時こいしが独りで喋っていた理由は、貴方だったんですね。」

ガルッチ「まさか、これがこいしを救うきっかけになるとは思わなかった。」

さとり「運命って、意外と分からないものですね。」

 

それにはガルッチも同感だった。

 

さとり「ガルッチさん。」

ガルッチ「?」

さとり「これからも、こいしの事を…お願いしてもいいでしょうか。」

ガルッチ「当ったり前だろ、今更見捨てる訳には行かないさ。フランもイリヤもそうさ、あの子達を傷つける奴がいるなら、僕が許さない。」

さとり「ガルッチさん…。」

ガルッチ「それに…。」

さとり「それに?」

ガルッチ「改めて、ここで覚悟を決めさせてくれ。」

 

そう言うと、地面から謎の紋章が現れた。

 

さとり「その紋章…一体どこから?」

ガルッチ「『覚悟の紋章』、本当に覚悟が出来てる者には、こう言うのが現れる。勿論、人それぞれではあるが、僕のはジンオウガと双翼、そして4つの剣だな。」

 

どうやら、あの時は覚悟がまだ決まってなかったから出てこなかったんだろうと思った。まだ未熟者と思われていたんだろう。だが、構わない。士郎みたいに『正義の味方』ではなく、全てを殺し、全てを守る『殺戮者』の刃になると決めた。もう、後戻りは出来ない。いや、絶対しない。

 

ガルッチ「我、ラーク・バスター・ガルッチは、我が信じる道を貫き通す。それが『この世すべての悪であれ(アンリマユ)』だろうとも、『この世すべての善(アフラ・マズダ)』だろうとも、全てを敵にまわす覚悟、その証の『覚悟の紋章』を、今ここに刻もう。」

 

その途端、紋章はガルッチの足に吸い込まれていった。

 

さとり「ど…どうなったのですか?」

ガルッチ「どうやら、成功したな。」

さとり「成功って?」

ガルッチ「実はちょっと特殊なスキルがあって、そのスキル名が…。」

こいし「お兄ちゃーん。」

ガルッチ「あ、ちょこいしストッ!?」

 

だが時既に遅し。ガルッチに触れたこいしは、ガルッチと共に、光の球になり、二つの球が一つになったと同時に、光の球からガルッチらしき人が現れた。

 

さとり「え?」

ガルッチ「あちゃー…、まさか成功するとは思わなかったな。ってか、こいし。聞こえる?」

こいし『お兄ちゃん!?ここ何処?』

ガルッチ「落ち着け、今こいしがいるのは精神世界。そこにジャックとガイアがいるだろ?」

こいし『え?ガイアさんは知ってるけど、ジャックって?』

ジャック(ここだ、こいし。)

 

-ガルッチの精神世界-

 

ジャック「ここだ、こいし。」

こいし「え?」

 

こいしがみたのは、竜人の姿をした男がいた。

 

ジャック「ま、ここでは初対面だな。俺がジャックだ。」

こいし「あ、初めまして。お兄ちゃん。」

ジャック「グフッ…。」

ガルッチ(おいジャック!人のこと言えねえじゃねえか!)

ジャック「す…すまん。妹の可愛さを、思い出してしまって…つい。」

こいし「ふーん。そういえばお兄ちゃん、さっきのは?」

 

-地霊殿 さとりの部屋-

 

ガルッチ「あー、あれか。丁度良いし説明するよ。まず…。」

さとり「って、こいしのサードアイが何故ガルッチさんに!?しかも、服も変わってる!?」

ガルッチ「落ち着けさとりさん。これが『覚悟の紋章』の特殊なスキル。『融合《フュージョン》』っていうやつだ。」

古明地姉妹「フュージョン?」

ガルッチ「うん。さっきの見ただろ?あれがフュージョン。それが発動すると、その人の能力を使えるようになる。しかも、見た目も変わるけどね。」

実際ガルッチは、こいしの帽子とサードアイが着いており、ズボンとスカートが合体したような感じだった。髪もこいしのようなセミロングになった。

 

こいし(私と交代することは?)

ガルッチ「出来るぞ。」

こいし「本当に?って、交代した!」

ガルッチ(んまあ、こんな感じだな。僕と融合してるから、幻影も扱えるよ。)

さとり「凄いスキルね。」

ガルッチ(解除するときはこうする。『リベレーション』!)

 

そしてまた光り始め、一瞬にしてこいしと分離した。

 

ガルッチ「っとまあ、こんな感じだな。便利ではあるが、欠点があるんだよな。」

さとり「欠点…ですか?」

ガルッチ「うん、欠点ってのは操作している自分の体力を消耗すること。人数が多ければ多いほど強力になるが、それと同時に消耗が激しくなるんだ。下手すりゃ死ぬけど…。」

古明地姉妹「死ぬ!?」

ガルッチ「まあ、『不老不死の呪い』があるお陰か、体力消耗だけで済むけどね。だが切り札としては変わりない。」

 

これで虹色の瞳にしたら、もっと酷くなりそう…。いや、あくまで切り札の最後の切り札。サンダウナーも言ってたな。長時間使用は控えろって、だからここぞの時にやろう。

 

さとり「大丈夫なのですか?」

ガルッチ「なに、こいしを守るなら、これぐらいしないとな。」

こいし「お兄ちゃんと……一つに……。」

ガルッチ「?なんか…凄く勘違いされた気が…。」

さとり「…んまあ、良いわ。私が言うのもアレだけど、多用しないでね?」

ガルッチ「分かってる。そんじゃあ…行こっか。」

こいし「うん。」

さとり「あの…。出来れば防音にしておいてね?」

 

あ、やっぱするの分かってたのか。

 

-地霊殿 こいしの部屋-

 

ガルッチ「すまん2人とも、って準備早くね?」

 

こいしの部屋に入ると、既にイリヤとフランは服を脱いでいて、秘部の方もヒクヒクしていた。

 

フラン「ご…ごめんね、我慢…出来なかったから…、イリヤちゃんと一緒に…慰めあったの…。」

イリヤ「ねぇ…まだなの?」

 

待ってる間自慰してたのかよ。というか、何でこんな淫乱な女の子になっちゃったんだろう…。もしかして、僕のせい?

 

こいし「もう、ダメよ2人とも。我慢できなかったって、そんなことしちゃあ。」

ガルッチ「いや、そう言う問題じゃ……あれ?」

 

急にふらつくガルッチ。どうやら運悪く貧血になってしまったようだ。

 

ガルッチ「くっ、ブラッドワインを持ってこなかったのは失策だった…。ちょっとやばいな…。」

フラン「お兄ちゃん?大丈夫?」

ガルッチ「いや…、これ激しい貧血だ…。今すぐ飲まないと…、意識が…。」

こいし「え!?」

イリヤ「えーっと…えーっと…。」

 

2人はパニックを起こしたが、フランは冷静だった。そしてこう言った。

 

フラン「お兄ちゃん、私の血を飲んで。」

イリこい「!?」

ガルッチ「い……良いのか?」

フラン「お兄ちゃんが貧血で苦しむ姿を見たくないの…、だからお願い!」

ガルッチ「…すまん。」

 

そう言うと、ガルッチはフランの首筋のところを噛んだ。

 

ガルッチ「(直接こうするのは…初めてだな…。)ふにゃん…ひたく…なひか?」

フラン「大丈夫、ちょっと痛かったけど…。」

イリこい「う……羨ましい。」

 

あの…お二人さん?何故見てるんです?っていうかなんかキラキラと僕を見てるけど…。って危ない危ない…、危うくこぼすところだった。

 

ガルッチ「それにしても…、フランの血…ふまい…。」

フラン「え?そ…そう?」

 

おそらく、ブラッドワインよりも美味しいかもしれないと思った。何時までも味わいたいが、フランの為に、仕上げとしてペロッとなめて終わった。

 

ガルッチ「うーん、少しはマシになったけど…、まだ足りないな…。」

こいし「!だったら、私の血を飲んで!」

イリヤ「こいしお姉ちゃん、抜け駆けずるい!私のを飲んでいいよ!」

ガルッチ「えーっと…。」

 

どういう事?これって新手のプレイ?いわゆる『吸血プレイ』ってやつか?いやいや、そもそもそんなの本に載ってなかったぞ。いや、ただ単に僕が作らせたのか?

 

こいし「お兄ちゃん。」

イリヤ「お兄ちゃん。」

ガルッチ「もう…どうにでもなれ…。」

 

もう完全諦めてしまったガルッチは、次にイリヤの首筋を噛んだ。

 

こいし「あ、私最後?」

ガルッチ「ごめんね、ちょっとベットのところに…。」

こいし「もう、しょうがないお兄ちゃんだなぁ。」

 

そういい、フランと一緒にベットのところで待った。

 

こいし「それで、如何だったのフランちゃん。」

フラン「お兄ちゃんの吸血…凄く…上手かったわ…。まるで、どうすれば私を悦ばせる事ができるのか、わかってるみたい…。」

こいし「そうなんだ。」

 

それにしても、吸血鬼が吸血されるって…普通に考えたら、あり得ないかもね。お兄ちゃんったら、早苗さんみたいに常識を壊し始めたかな?

 

ガルッチ「ん!?」

イリヤ「お…お兄ちゃん!?」

ガルッチ「ごめんイリヤ。こ…こいひ、心の声聞こえてるよ。」

こいし「てへぺろ。」

 

何故てへぺろ?(・_・;)

 

ガルッチ「んむっと、ふぅ。イリヤの血も、なかなか旨いな。」

イリヤ「えへへ、嬉しいな。」

 

とは言え、一応日常生活の程には回復したが、やっぱり戦闘時のこと考えて、最後はこいしの血を飲もうと思い、ガルッチはイリヤを連れて、ベットのところに向かった。

 

イリヤ「お兄ちゃんって…意外とテクニシャン?」

ガルッチ「なしてそうなる…。」

 

いや…言われても仕方が無いとガルッチは思った。何せ大図書館のところにあるHな本や、体位の本など、いろいろな本を見て参考していたからだ。代償として、初心のスキルが悪化してしまったのは、言うまでもない。

 

ガルッチ「さてと…、待たせたね、こいし。」

こいし「うー…遅いよお兄ちゃん。」

ガルッチ「ごめんごめん。それじゃ…血を吸わせてもらうね?」

こいし「うん、ってお兄ちゃん。右目の色が…。」

ガルッチ「ん?」

 

手鏡を持ち自分を見てみると、いつの間にか蒼から桃色に変わっていた。確か桃色系は、感度やダメージ量が多くなる代わりに、心眼と似た能力をもつ事が出来る色だった。

 

ガルッチ「…気にしない方がいいな。それじゃ改めて、血を吸わせてもらうね?」

 

既にこいしは服を脱いでいて、血を吸わせる準備は出来ていた。そしてガルッチは、こいしの首筋を噛もうとした。だが瞬時に思い留まった。

 

ガルッチ(ちょっと待って…、こいしは過去に苦しい思いをしてきた。それを平然と僕は、自分の都合で血を吸おうとしてる。正直、こんな事したくない…。でも…。)

こいし「お兄ちゃん…。」

ガルッチ「?」

こいし「気にしないで、確かにあの時は痛い思いをしてきたわ。でもね、お兄ちゃんだったら、痛い事でも、受け入れるわ。」

ガルッチ「こいし…。」

こいし「さぁ、思いっきり噛み付いて。」

 

どうやら、杞憂だったようだ。それなら遠慮なく、噛むとしよう。

 

ガルッチ「あむっ。」

こいし「ん!」

ガルッチ「あ、大丈夫?」

こいし「うん、ちょっとビックリしちゃったけどね。」

そして、ガルッチは吸血を始めた。

 

こいし「ぁぁ…何だろう…凄く気持ちいい…、血を吸われているのに…ちょっと…痛い筈なのに…気持ちいい…。」

ガルッチ「ん…こいひの血…何だか……不思議な味がする…。」

こいし「お兄ちゃん……お兄ちゃん!」

ガルッチ「ん?ひょっと待っ!」

 

どういう訳か、ガルッチはこいしに押し倒されてしまい、吸血の最中に離れてしまった。

 

ガルッチ「ちょ…こいし?一体?」

こいし「もう我慢出来ない!エッチッチな事をしながら吸血しても良いから!」

ガルッチ「ふぇ!?ってちょっとこいし!?」

 

さすがのフランもイリヤも驚きを隠せなかった。それと同時に羨ましがった。ヤリながら吸血なんて、普通なら思わないからだ。そして、気がついた時には、ガルッチの下半身が丸裸になった。

 

こいし「えへへ、お兄ちゃんのおち○ちん…もうこんなに大きくなってる。」

ガルッチ「あ…あまり…見ない……で。///」

 

何でこんなタイミングで?まだ吸血中だったのに…。

 

こいし「私達だけ気持ちよくされるなんてずるい。お兄ちゃんも一緒に、気持ちよくイかせてあげるから。」

ガルッチ「待て、どうしてそう言う発想が?!」

こいし「それじゃ、入れちゃお。」

ガルッチ「え?マジでいって……うっ!」

 

話を聞く前に、もう既にこいしの秘部の中に入れられた。

 

こいし「えへへ、入れちゃった。」

ガルッチ「人の話聞けよ…、いや…まずどうしてこうなった。こいしとフランはともかく、なぜイリヤもああなったんだ。」

 

ぶっちゃけガルッチは不思議に思った。なぜイリヤがここまで淫乱な女の子になってしまったのか…。

 

イリヤ「お姉ちゃん達が教えてくれたんだ。」

 

あんたらかー!!この淫乱少女にしたのはー!!

 

フラン「別に褒めなくても…。」

 

いや褒めてねえ!ってか聞こえてるのかよ!?

 

こいし「そんな事よりお兄ちゃん!」

ガルッチ「何だろ…、なんかこいしが言う台詞と言ったら…アレしかないんだが。」

こいし「もう動かしていい?コツコツってなるぐらい、動いていい?」

ガルッチ「やっぱりかー。全く。」

 

もうどうしよもなかったガルッチだったが、あることに気がついた。

 

ガルッチ「あの…こいし?」

こいし「ん?どうしたの?」

ガルッチ「こいしが低いせいか…首筋に届かないんだが…。」

 

ぶっちゃけ、DIOみたいに手から血を吸えるわけじゃないので、出来れば首筋のところを噛みつきたいんだが…。

 

こいし「そうだね、これだとお兄ちゃんに吸血出来ないし…。」

ガルッチ「っていうか、中に入れたまま考える子…初めて見たかも…。」

 

それには同感とイリヤとフランは思った。

 

こいし「あ、そういえばこんなの覚えたんだ。」

ガルッチ「?」

こいし「妖術『身長共用』。」

 

『ボンッ!』

 

謎の煙が現れて、すぐ消えた。

 

ガルッチ「ゲホッ、ゲホッ……ん?こ…こいし?」

こいし「えへへ、お兄ちゃんと同じ身長になれた。」

 

なんと、ガルッチの目の前にいたのは、身長がガルッチと同じぐらいになったこいしだった。

 

こいし「これで、首筋のところを噛めるでしょ?」

ガルッチ「…。」

 

めっちゃ胸が当たってる…、ってか僕と同じ身長って…やばい…マジでこれは…。

 

フラン「こいしちゃん…羨ましい…。」

イリヤ「こいしお姉ちゃん…、無茶苦茶可愛い…。」

こいし「お兄ちゃん?」

ガルッチ「もう…襲って…良いよね?」

 

もはやガルッチの理性は吹っ飛んだ。どうやら身長と同じぐらいになったこいしを見たせいか、右眼のハイライトはハートになっていた。

 

こいし「もう、がっつかなくても…ほら。」

ガルッチ「それじゃ…ガブリ!」

 

一心不乱にガルッチは噛みつき、動かし始めた。

 

こいし「ぁ…お兄…ちゃん!?ちょっと……激し…い…!」

ガルッチ「(ごめんこいし。もう自分を抑えきれない!)んん…ん~~!!」

こいし「ああ、何だか…すぐに…イっちゃいそう!」

 

それは同時に、ガルッチもイきそうな感じだった。どうやら変化したせいなのか、こいしの体は敏感になっていて、すぐにイきそうな体質になっていた。

 

こいし「もう……らめぇ…イっちゃうーー!!」

ガルッチ「ん!?」

 

ビクンビクンっと行くと同時に、首筋のところの血が噴水のように、ガルッチの口の中に噴射した。

 

ガルッチ「んぷ…!?(ま…待ってこいし。さすがにこれは!)」

 

出来る限り飲みきろうとしたガルッチだが、こいしが噴き出した血を飲みきれず、こぼしてしまった。

 

ガルッチ「ん…ゴクッ…プハァ…。さ…さすがにこれは危険だな…。」

 

吸血しながらセックスはやばい…、さすがに死にかけるよこれ…。

 

ガルッチ「だ…大丈夫かこいし?」

 

さっきの噴き出した血で、正気に戻った。

 

こいし「アハハ…大丈夫…。」

ガルッチ「こ…今度からは…吸血しながら……その……セックスは……やめておこうか…。///」

こいし「そう…だね。こう言うのって…危ないしね。」

 

なら何故ヤったって目をしたフランとイリヤだった。

 

フラン「ってこいしちゃん!抜け駆け駄目ー!」

イリヤ「私にも交ぜなさーい!」

ガルッチ「あ、そういえば防音魔法のこと…忘れてたな。」

 

そういい、手元から世界樹の杖を出現し壁に向かって唱えた。

 

ガルッチ「マフリアート。」

 

もう遅いとは言え、恐らく第二回戦もやるはずだし、こうした方がいいな。

 

フラン「今のって、耳塞ぎ?」

ガルッチ「うん、覚えておいて正解だったよ。」

イリヤ「それじゃ…。」

こいし「第二回戦…。」

フラン「始める?」

ガルッチ「勿論だ。」

 

こうして、第7回戦のところでようやく眠りについた。

 

-Extra編 end-



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第4-6章 父親を憎む元ホムンクルスと憎みながらも尊敬する剣士

-博麗神社- -昼ノ刻-

 

地霊殿の泊まりが終わって数日後の事、ガルッチとイリヤはいつも通り鍛錬をしていたある日の事だった。

 

ガルッチ「ふう、今回はこれでいいかな?」

イリヤ「きっつーい…。」

ガルッチ「まあ、なんだかんだ言って自分自身も鍛えないと意味ないからな。」

イリヤ「うー…なんだかキリツグみたい…。」

ガルッチ「?」

 

キリツグ?誰だ一体…。

 

霊夢『キリツグって誰なの?元彼?』

イリヤ「そうじゃない。ただ…、その…。」

ガルッチ「うーん、とりあえず座ろう。キリツグって誰なのか教えて?」

イリヤ「駄目…。」

 

ふぇ?どゆこと?

 

イリヤ「私、キリツグの話をするの…嫌なの…。」

ガルッチ「…何か、理由とかあるのか?」

士郎「それなら、俺が言うよ。」

イリガル「士郎(シロウ)!」

 

理由を聞こうとする丁度、士郎がやってきた。

 

霊夢『最近、外来者が多いのかしら…。』

ガルッチ「文句を言うなら、紫にいえ。それで、何しに来たの?」

士郎「今、切嗣爺さんの話をしようとしてただろ?」

ガルッチ「キリツグさんを知ってるの?」

士郎「ああ、俺を救ってくれた恩人でもあり、イリヤの父親なんだ。」

イリヤ「…あんなの、父親じゃないもん。」

 

どうやら、イリヤはその切嗣の事を嫌ってるようだ。

 

ガルッチ「士郎にとっては、恩人で、イリヤは…その切嗣の事…嫌ってるの?」

イリヤ「そうよ、私を捨てたってお爺様が言ってたのよ。だから、キリツグの事が憎いのよ。」

 

こりゃ、昔の僕と似てるな…。ちょっと気になるし、僕の父親も話そうかな。

 

ガルッチ「教えてくれる?キリツグさんのこと。その代わり、僕の親父の事話すから。」

士郎「お前、親父いたんだ…。」

ガルッチ「今はいないが…。」

イリヤ「…分かった。」

ガルッチ「本当?」

イリヤ「その代わり、お兄ちゃんのお父様を教えてね。」

ガルッチ「分かってる。」

 

そして、イリヤは切嗣に関することを話した。

 

イリヤ「憎む前のキリツグは、優しかったわ。8歳の時、くるみ探しとか遊んだし、隠れんぼもしたわ。アインツベルンの野望である、聖杯を手に入れる為に、キリツグはお母様と一緒に城から出て行ったわ。私は帰りを待った。きっと、聖杯を手に入れて戻ってくると信じてた。でも、現実は違った。爺様は言ったわ。『お前の父親は裏切り者になった。もうお前を愛していない』ってね。それ以来、私はキリツグを憎んだ。そして、私が代わりに聖杯を手に入れようと決意したの。もちろん、キリツグが生きているなら、殺す予定だった。でも、シロウと出会いながらも、殺しに行ったわ。」

士郎「その時は、夜だったよな。」

イリヤ「うん。私は探し回った、キリツグを見つけるために。でも、見つけるまえに、金ぴかに殺された。結局、私はアインツベルンの野望は叶えられず、キリツグを殺すことは、できなかった。」

 

裏切り者…か。

 

イリヤ「はい、話したよ。今度は、お兄ちゃんのお父様を言って。」

ガルッチ「ああ。僕の親父は、生まれつき傭兵としてやっていた。しかも剣の達人で、勝る者はいないという、尊敬できる親父だった。1歳のときに剣を扱い始め、基礎とか教えてくれた。」

士郎「え?1歳から!?」

ガルッチ「普通ならあり得ないだろ?でも、やり遂げた。5歳の時、物凄い熱を出した時にも、無理矢理ではあったが、鍛錬をさせた。しかも実践で親父との決闘だった。雨に高熱、しかも体力の限界。僕にとっては不利なものだった。だが、途中で二刀流を開花した途端、熱は下がった。それから、僕は魔術の勉強をするために、お母さんに頼んだ。お母さんは、魔女というより、魔導師だったため、兄さんには遅れたが、必死に魔術の勉強をした。そして、6歳の時、大会があった。僕は双剣部門に入り、あらゆる強者を倒し、遂に優勝を果たした。」

イリヤ「へぇ、お兄ちゃんのお父様って、尊敬できるんだね。」

ガルッチ「僕にとって、親父は尊敬の鏡だった。だが、10歳になったある日、聞いてしまった。僕と兄さんを、売りだそうっと。信じられなかった、今まで育ててくれた親父が、そんなこと言うはずがないと思った。でも、親父は…、『もうお金があまりない。今売り出さなければ、みんな飢え死にだ。』ってな。その時、僕の何かが切れた。失望なのか憎悪なのか、今は分かんないが、親父を…憎んだ。」

 

まるで、思い出したくなかったかのような言い方だった。

 

ガルッチ「そして、売られる当日…、兄さんはお母さんを…僕は親父と買った奴を殺した。その後、僕と兄さんはその場所から逃げたし、家に戻った。だがもう此処には住めないと思い、自分の荷物をまとめた後、家を燃やした。二度と戻らない事と、僕が兄さんを守る刃になる決意をした…。」

イリヤ「ふーん、結局裏切り者の末路って、残酷なんだね。」

ガルッチ「だけどね、イリヤ。」

イリヤ「うん?」

ガルッチ「しばらくして、僕は後悔をしたんだ。」

士郎「後悔?」

イリヤ「お父様を憎んでいたのに?」

ガルッチ「そう、僕は今まで親父が裏切ったと思っていたが、本当は奴隷制度のせいだったんだ。」

士郎「奴隷?んじゃあ…。」

ガルッチ「…、だが今更どう言おうが、親父を殺してしまった以上、顔さえ会わせることが出来なかった。だからせめて、世界を変えるまで、僕は親父を憎みつつ、親父の教えを守っていた。」

 

ガルッチの親父の教え、それは必ず守り続けなければならない誓約だった。

 

『剣の道は複数ある。だが約束して欲しい。例え親を憎もうが、邪の道に行こうが、剣士としての外道はやってはならん』と。

 

ガルッチ「この教えだけは、全力で守ってきた。今でも、僕は親父を憎みながらも、剣士として尊敬してるってわけ。」

士郎「なんか、複雑な関係だな。お前と親父って。」

 

まあ、結局そうなるけど…。

 

ガルッチ「でも、イリヤの親父って、本当に裏切ったとしても、本当に捨てたかな?」

イリヤ「それ、どういう事?」

ガルッチ「まぁまぁ、ここからは僕の戯れ言だから、流してもいいけど、今でもその切嗣は、君にもう一度会いたいって思ってたんじゃないかな?」

イリヤ「…。」

ガルッチ「だが、それが叶えられぬものになった。恐らくだけど…君の爺さんは、その切嗣に会わせないようにしたんじゃないかな?」

 

とはいえ、これが真実なのかは、もう分からないけど……、いや…待てよ?

 

ガルッチ「そういえば、このカードケース…なんか光ってるな。」

士郎「なんだそれ。」

ガルッチ「イリヤがくれたものだが…なんだ一体。」

 

一度カードケースを開けた瞬間、一枚のカードが現れた。

 

ガルッチ「『アサシン』?何でこれが?って…あ!」

 

そのまま飛ばされ、地面に落ちた瞬間、魔法陣が現れ、そこから誰かが現れた。

 

???「また穢れ仕事か…って何だ?ここは…。」

士郎「な!?」

イリヤ「!」

ガルッチ「( ゚д゚)ポカーン」

 

えーっと…。

 

※錯乱チェック…。

 

イリヤ⇨成功

士郎⇨成功

ガルッチ⇨失敗

 

ガルッチ「ありのまま、今起こったことを話す!僕は光ってるカードを取り出した瞬間、風で吹き飛ばされるかと思ったら、地面に落ちた瞬間魔法陣が現れ、何かが出てきた…。な… 何を言っているのか わからねーと思うが 僕も 何が起こったのか わからなかった… 頭がどうにかなりそうだった。 幻惑とか催眠術とかそんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。 もの凄く恐ろしい片鱗を味わったぜ…。」

???「いや、そこまで!?というか…まさか…。」

士郎&イリヤ「爺さん(キリツグ)!?」

 

え?あの人が?肌の色と髪の色がエミヤと一緒なんだが…。っと思った瞬間、またカードが現れた。

 

ガルッチ「今度は…『キャスター』?」

 

今度は地面に置いた。そしたらまた魔法陣が現れ、今度は女性が現れた。

 

イリヤ「あ!お母様!」

ガルッチ「え?え?」

???「久しぶりね、イリヤちゃん。キリツグ。」

???「あ…アイリ…なのか?」

 

え…ちょっと待て。まさか……、これ。

 

士郎「あー…アイリさん、爺さん。1名混乱してるから、説明してあげて。」

アイリ「分かったわ、シロウくん。初めまして、私はイリヤちゃんとシロウくんの母、アイリスフィール・フォン・アインツベルンです。」

切嗣「僕は、衛宮切嗣。アイリの夫で、イリヤの父親だった。」

ガルッチ「あ、これはご親切にどうも。」

 

まさか、イリヤの父親と母親がサーヴァントとして出てくるとは思わなかった…。

 

イリヤ「何で…キリツグとお母様がサーヴァントに?」

切嗣「すまないイリヤ。君に会えなくて…すまなかった…。」

イリヤ「そんな事より!如何してサーヴァントに?」

切嗣「どうやら、『座』が、もう一つの生を生み出してくれてね。」

アイリ「私は、分からないわ。でも、イリヤちゃんとキリツグに会えて…よかったわ。」

切嗣「アイリ…。」

ガルッチ「あー、良い感じのところですまないが…。つまり、切嗣さんは、士郎とどういった関係で?」

士郎「爺さんは、さっき言ったとおり、命の恩人なんだ。」

切嗣「まさか、アレを壊した瞬間あんな事になるとは…思っても見なかった…。」

ガルッチ「えーっと…、もしかして聖杯を?」

切嗣「ああ。」

アイリ「聖杯は、既に汚染されていたの。それを気づいたのはキリツグだったわ。」

切嗣「破壊したと思っていたが、まさか第5次聖杯戦争があったとは…。」

士郎「だが、爺さん。もう聖杯は壊した。」

切嗣「そうか…。」

ガルッチ「なんか僕……置いてけぼりな気がするのは…僕だけかな…?」

アイリ「そういえば、そこの貴方。」

ガルッチ「はい?」

アイリ「イリヤちゃんと貴方って、どう言う関係かしら。」

 

え、これ言わなきゃ駄目なパターン?まあ…いうけど…。

 

ガルッチ「イリヤと僕の関係ったら…もう恋人だけど。」

切嗣「!?」

アイリ「!?」

ガルッチ「というか、イリヤの他にも…恋人いる。」

切嗣「!?!?!」

アイリ「!!!!」

 

まあ、普通驚くよな。これで驚かなかったら、大したものだよ…。

 

切嗣「まさか…、まさかもう…シちゃったのか!?」

士郎「爺さん、少し落ち着いて…。」

ガルッチ「遠回しに言ったな…、まあそうだが。」

切嗣「なんてこったい…、もうイリヤに恋人が出来ているとは…。」

イリヤ「それどういう意味?」

アイリ「そ…それじゃあ、イリヤちゃんの子供が出来るってわけね。名前は?」

ガルッチ「(名乗るの忘れてた。)僕はラーク・バスター・ガルッチっていいます。アイリさん。」

アイリ「ガルちゃん、他にも恋人がいるって聞いたけど…。」

切嗣「認めん…。」

ガルッチ「?」

切嗣「こんな淫乱女のような子が、イリヤちゃんの恋人とか認めたくなーい!」

ガルッチ「いや、女じゃねええ!!つうか淫乱ってそれはねえだろ!というか僕は男だー!!」

 

っと言った瞬間、どういう訳かプク耳が生えた。

 

切嗣「…あの。」

ガルッチ「ぜぇ…ぜぇ…、何?」

アイリ「頭…。」

ガルッチ「頭?…あれ?無意識の内に『ビーストモード』が発動したのか?いや、それにしてはおかしい…。尻尾も出るはずだが…。」

イリヤ「お兄ちゃん?尻尾も出てるよ?」

ガルッチ「ふぇ?いつの間に!?」

切嗣「お前、どういう身体をしているんだ…。」

ガルッチ「仕方ないよ、スキルだから。」

切嗣「やはり、野獣…。」

ガルッチ「おかしくね!?いや別の意味じゃ強ち間違いじゃあねえけど。」

士郎「何だ…このカオス…。」

イリヤ「…如何してこうなった。」

紫「あらあら、面白い展開に…ゴフゥ!?」

ガルッチ「誰が出てきて良いと言った。」

 

─今回のゆかりん ガルッチのテールアタックで死亡

 

ガルッチ「全く…。」

こいし「お兄ちゃん。」

ガルッチ「こいし、マジで不意打ちはやめて…。というかステルス自体が上手くなってねえか?」

こいし「えへへ。」

 

こいしはそのまま、ガルッチを抱き締めた。

 

アイリ「その子は?」

ガルッチ「あー、この子は古明地こいし。僕の第二の恋人なんだ。」

切嗣「なに!?2人目!?」

士郎「最初は驚いたさ、でもあと一人いる。」

切嗣「まだいるの!?」

フラン「お兄ちゃーん。」

ガルッチ「あ、すまんフラン。そっちから来させて…。」

フラン「ううん、外も出られるようになったし。こう言うのもいいわね。」

士郎「爺さん、あれがガルッチの第一の恋人。フランドール・スカーレットって言う子。」

切嗣「え…えぇぇぇぇぇぇぇ!?」

アイリ「あら、キリツグがショック受けてるわね。」

イリヤ「もう、私は気にしてないわよ。むしろ、お兄ちゃん達の恋人なら私もそうするし。」

 

何でこうなったっと切嗣はショックを受け、地面についた。まず、切嗣さん…ショック受けすぎだ…。

 

霊夢『このカオス…貴方達、何をしたの?』

3人「僕(私)に聞かないで…。」

 

今回も、『混沌の呪い』発動中。やったな、ツッコミふえるぞ。

 

ガルッチ「要らねえよ!!」

フラン「さすがにそれは勘弁して!?」

こいし「何でこうなるの!?」

士郎「何でさ…。」

イリヤ「ほんとそれよ…。」

 

まあ、これ言わせたのは、紫だけど…。

 

紫「!?」

5人「ゆーかーりー?」

紫「え、私無実だけど…。」

切嗣「Time alter―double accel!」

 

瞬間、紫だけ時間がゆっくりと動いていた。

 

切嗣「今だ!」

士郎「覚悟しろ、『是・射殺す百頭(ナインライブズ・ブレードワークス)』!」

イリヤ「アルトリアの聖剣!『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』!!」

こいし「『ブランブリーローズガーデン』!」

フラン「禁忌『レーヴァテイン』!」

ガルッチ「終いだ。光斬符『ギガクロスブレイク』!!」

切嗣「仕上げだ!起源弾!」

 

─今回のゆかりん 6人の一斉攻撃で死亡

 

アイリ「…改めて見ると…グロいね。」

士郎「それは言わない約束。」

ガルッチ「こっちなんて、肉片やら内臓やらグチャグチャの死体とか見てるから、別に何ともねえ。」

3人(さすがの私も、お兄ちゃんみたいには無理…。)

切嗣「ある意味…凄い修羅場をくぐってきたんだね…。君って…。」

ガルッチ「仮にも僕は、『殺戮者』って自分で名乗ってるからな。」

切嗣「…意外と、僕と似ていたんだな…。」

エミヤ「何だか騒がしい音が聞こえ…。」

切嗣「?」

ガルッチ「あー…またやばそうだな。こうなったら…、フラン、イリヤ、こいし。掴まってて。」

 

そう言うと、何故か3人は尻尾の方につかんだ。

 

ガルッチ「…まあいいか。時符『タイムアルター・ジャンプ・ザ・ワールド』!」

 

─いわゆる、キングクリムゾン!

 

その後、何やかんやあったそうだ。

 

エミヤ「はぁ、まあ久々に爺さんに会えてよかった。」

切嗣「ああ、未来のシロウも元気にやっててよかったよ。」

士郎「やっぱり、どんな姿をしても…、爺さんは爺さんだしな。」

 

まず状況だが、エミヤ錯乱⇨士郎状況説明⇨アイリ、紫のせいにする⇨エミヤ偽・螺旋剣で殺害⇨現在に至る。

 

ガルッチ「なんか、神社のはずなのに…結構血塗れになってる気がする…。」

霊夢『今更?全く如何して…!?』

 

その時、謎の結界が、イリヤ以外の人を閉じこめた。

 

???「やれやれ、ようやく見つけましたぞ。孫娘よ。」

切嗣「お前は!ユーブスタクハイト!」

???「しかも、裏切り者もいたとはな…。」

 

そこには、謎の老人が立っていた。

 

ガルッチ「誰だ、いきなり結界に閉じこめるとは随分な挨拶だな。」

???「これは失礼した。儂はユーブスタクハイト・フォン・アインツベルンじゃ。」

イリヤ「何で、爺様が?」

ハイト「イリヤよ、お主が生き返った時は大喜びしたぞ。これでもう一度、聖杯を手に入れるチャンスが出来る。」

切嗣「駄目だ!聖杯は穢れている!」

ハイト「黙れ裏切り者!お主を呼んだのは間違いじゃったな。イリヤ、此奴は裏切り者じゃ。何度も言ったよな。この裏切り者に関わるなと…。」

ガルッチ「どういう事だ。本当に切嗣さんは裏切ったのか?いや、裏切りとかは、今は如何だっていい。今聞きたいのは、その聖杯を手に入れた後如何するかだ。」

ハイト「悪いが、若造には答えたくないのう。」

ガルッチ「若造って、まあ無理もねえか。これでも40~50代の歳だがな。」

イリヤ「!?」

ハイト「!?」

ガルッチ「すまんな、イリヤ。ずっと黙ってたけど、僕は『不老不死の呪い』にかかって、14歳の男の子のままになってしまったんだ。」

士郎「40~50代って、おっさんじゃねえか!」

ガルッチ「なにこのデジャブ。まぁいい、もう一度聞く。聖杯を手に入れた後如何する?」

ハイト「…、第3の魔法…つまりお主が言う不老不死を手にすることじゃ。」

切嗣「馬鹿な!?不老不死の為に聖杯を!?」

ハイト「そうじゃ、そのためならどんな手を使ってでも、聖杯が欲しかったのじゃ。さぁ、イリヤ。儂の言葉を信じなさい、裏切り者を…『殺せ』。」

 

そう言うと、まるで操り人形みたいに、切嗣の方に向かった。

 

ガルッチ「やめろ!イリヤ!」

切嗣「いや、止めなくてもいい。実際イリヤを傷つけたのは事実…殺されるなら…。」

士郎「爺さん!」

エミヤ「くっ、この結界…硬すぎる…。」

フラン「イリヤちゃん!」

こいし「イリヤちゃん!」

ハイト「黙るがよい、小娘ども。いずれお前達も後を追わせてやる。」

 

そして、切嗣のところにつくと、聖剣を取り出した。

 

ガルッチ「…イリヤ。聞いてくれ、僕は確かに親父を憎み、尊敬していた。だが、敵討ちしたところで、帰ってこないんだ。君は、僕とフランを『セイヴァー』って呼んでくれたよね?」

イリヤ「…。」

ガルッチ「君は、まだやり直せる。少なくとも、僕のようになって欲しくない。憎んでもいい、だが殺さないでくれ。もう一度、切嗣と……やり直ししてくれ。」

ハイト「たかが戯れ言を…イリヤよ、やはり最初はこの者を『殺せ』!」

 

しかし、ピクリと動かなかった。

 

ハイト「何じゃ?如何したのじゃ?」

イリヤ「ごめんなさい、爺様。私には…無理よ。」

ハイト「何?」

イリヤ「確かに、アインツベルンの野望は叶えたい。でも、それよりもっと大切なものを見つけた。」

ハイト「…何じゃと?」

イリヤ「私は、ガルお兄ちゃんとフランお姉ちゃん、こいしお姉ちゃんの恋人だから!殺すなんて…出来ないわ。」

ハイト「…儂のしたことが、心を持たせたのは間違いじゃったか…。仕方ない、ならば『自害』しろ、イリヤよ。」

ガルッチ「貴様!」

 

そんな事、させてたまるか。こんな事して…僕が…僕が…!

 

ガルッチ「狂え!『マッドネス・ブレイク』!」

 

ガルッチは、ハイトが囲んだ結界そのものを、ぶっ壊した。

 

ハイト「馬鹿な!誰にも破られない結界を…何故!?」

ガルッチ「悪いが、結界破りに心得てるんでね。」

 

そう言うと、急いでイリヤの剣を叩いた。

 

イリヤ「!」

ガルッチ「イリヤ、僕を見ろ。」

イリヤ「お…兄…ちゃん。」

ガルッチ「記憶『メモリーワールド』!」

 

イリヤの手を掴み、魔法を唱えた瞬間、ガルッチの視界が暗くなった。

 

-???-

 

イリヤ「こ…ここは?」

 

イリヤが立っていたのは、血塗られた地面に死体が横たわり、そこには剣や槍等の武器があり、空は黄昏のような薄暗さ、そしてこの場所とは縁遠い、大桜があった。

 

???「ようやく、会えたわ。オリジナルの『イリヤ』ちゃん。」

イリヤ「誰?」

???「誰って、貴方よ。もう一人の私、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンよ。」

 

もう一人のイリヤと名乗る者の肌は、キリツグとエミヤのとは少し薄く、髪の色は薄ピンク色をしていた。

 

???「でも、それだと混乱するわね。でもあれは仮名で正式に言えば、『イリヤスフィール・エミヤ・アインツベルン』って事ね。」

イリヤ「って事は、エミヤの投影術を持った私?」

???「そう言うことになるわね。」

イリヤ「…何しに来たの?」

 

そう言うと、黒いイリヤは干将・莫耶を投影し、構えた。

 

???「貴方を殺しに来たわ。イリヤは二人も要らない、だから貴方を殺して、完全なイリヤになるわ。」

イリヤ「それは無理な話よ。」

???「何?」

イリヤ「フェイカー…貴女は少し勘違いしているわ。別に贋作が、表向きの世界に出てはならないとは思ってないし、そんな考えじゃ…私を殺せないよ?」

???「へぇ…だったら証明してあげるわ。」

イリヤ「『バーサーカー』!」

ヘラクレス「お任せを、お嬢様。」

 

黒イリヤの斬撃は、ヘラクレスの斧剣で防いでくれた。

 

???「なら、これはどう?『偽・偽・螺旋剣(カラドボルグⅢ)』!」

イリヤ「盾&緋符『スカーレットシールド』!」

 

緋色のバリアが現れて、カラドボルグⅢは砕け散った。

 

イリヤ「今よ!バーサーカー!」

ヘラクレス「宝具『射殺す百頭(ナインライブズ)』!」

???「!?」

 

そのまま黒イリヤは、ヘラクレスの斬撃で大きなダメージを負った。

 

???「くっ…如何して…ここまでの力を…。」

イリヤ「お兄ちゃんが鍛えてくれたのよ。それに、いるんでしょ?お兄ちゃん。」

ガルッチ「あー、見抜かれちゃったか。」

 

大桜の方を向くと、確かにガルッチが立っていた。

 

???「誰?」

ガルッチ「僕は影であり幻の存在だ。黒イリヤ…、お前はハイトさんにしたがってるそうだな。」

???「…それが如何したの?」

ガルッチ「やめておけ、どうせいつか裏切られる。」

???「爺様が…裏切る?」

ガルッチ「聖杯を手にしたとしても、待っているのは破滅の道。潔く死なせた方が賢明さ。あんたはイリヤの姿をしても、お前という存在は必ずいる。」

???「……。」

ガルッチ「故に、イリヤが言ってることは正しい。贋作が真作を超えてはならないなんて、思ってないし。僕だってフェイカーだぞ?」

???「…。」

ガルッチ「自分が本当にやりたい事があるなら、それをやれ。自分の知性で抗え、それが…お前の道だ。」

 

その途端、黄昏の空から一変し、雲一つも無い明るい空になった。

 

???「爺様には…悪いけど、いいわ。だったら、あがいてみせる。」

 

-博麗神社- -昼ノ刻-

 

ハイト「くそ、何がどうなって…!?」

 

イリヤの隣に、新たな光が現れた。

 

ガルッチ「よし、後はあんただけだ。ハイト。」

ハイト「お…お主…一体何を!?」

ガルッチ「元凶と説得した。そして結果はこの通り。」

???「爺様、どうか降伏してください。」

ハイト「…ここまでやってのけるお主は…一体何者じゃ!」

ガルッチ「僕はラーク・バスター・ガルッチ。幻影の不死鳥の二つ名を持ち、絶望の魔神の力を受け継ぎし者なり。」

 

そう言うと、全員の結界を壊した。

 

ハイト「く…こんな事で…儂の野望は止まらん!」

ガルッチ「仕方ない、冥土の土産だ。せめて楽に死なせてやる。」

ハイト「お主のような若造に…!」

ガルッチ「昇符『悪しき魂の消滅』。」

ハイト「な…何じゃ…この…こ……こ……ちよい…ひか…り……………………は…。」

 

その言葉が最後となり、ユーブスタクハイトは消滅した。

 

切嗣「これで、お前の野望は終わりだ。ユーブスタクハイト。だが、アイリという妻をくれたことに…感謝する。」

ガルッチ「ん?なんだこのカード。」

 

ユーブスタクハイトが消えた場所には、謎のカードがあった。そこには、ガルッチにとって驚くものだった。

 

『我、星ノ勇者ヲ阻ミシ者。』

 

ガルッチ「…切嗣さん。」

切嗣「?」

ガルッチ「もし、他の聖杯戦争で…星の勇者を見つけたら、そいつを必ず守ってやってくれ。」

切嗣「…僕達の事か。」

ガルッチ「!?」

 

ガルッチが見たもの、それはイリヤの手には二つの刻印、星と雪の結晶。アイリの顔に1つの刻印、聖杯の刻印。切嗣の腕に3つの刻印、銃と十字架、鷲座の刻印。そして士郎の両腕に二つずつに刻印。右には剣と翼、左には星と弓の刻印が書かれていた。

 

ガルッチ「…偶然って、ある意味怖いな…。無意識並みに恐怖を感じて…。」

こいし「ガバァァ!」

ガルッチ「うわ!?」

 

また不意を着かれてしまったガルッチはそのまま地面に押し倒された。

 

こいし「お兄ちゃんなう!」

ガルッチ「なうってなんだよ!?ってか急に如何した!?」

こいし「今まさに、お兄ちゃんを何処かにかけるなう。600だよ!」

ガルッチ「いやだから如何したっての!?」

 

よくよく見ると、こいしのハイライトがハートマークになっていた。

 

こいし「はぁ…はぁ…お兄ちゃん、もう私!もう私!ハァハァ!!」

ガルッチ「ちょ!?息荒くねえか!?発情期の猫か何かか!?」

こいし「お兄ちゃんにダメダメ言わせて、もっとダメダメなダメダメが欲しい!!」

ガルッチ「おいおい!?何言ってるのか分かんねえんだけど!?」

こいし「えへへ、私にもわっかんなーい。きっと、人類の無意識が私に言わせてるんだよ!」

ガルッチ「いや、無意識ってレベルじゃねえよそれ!?絶対本能で言ってるだろ!」

 

ってそれは置いといてだが…、とりあえず…。

 

???「結構メロメロね、お兄ちゃん。」

ガルッチ「もう一線越えちゃってるけど…。」

イリヤ「お兄ちゃん…耳をハムハムしていい?」

ガルッチ「え?」

 

イリヤ……今なんかとんでもない事言った気が…。

 

イリヤ「耳をハムハムさせて!つうか無茶苦茶したい!もう我慢が出来ないから!」

ガルッチ「イリヤが壊れた!?」

切嗣「…イリヤ、一体如何したんだ?」

アイリ「あらあら。」

イリヤ「フランお姉ちゃん!お兄ちゃんを抑えて!」

フラン「もうこいしちゃんが抑えているけど…。」

イリヤ「いいから!」

フラン「あ、はい。」

 

数分後…。ガルッチはそのままこいしとイリヤによってイカされた。

 

???「…もしかして、何か我慢してた?」

切嗣「…ガーン。遂にイリヤもそう言う歳なのか。」

フラン「そう言う歳っていうより、もうシちゃったものだけど…。」

切嗣「っと、そろそろ時間か。とりあえず、君…なんて言うんだ?」

???「うーん…。ややこしい事だけど、イリヤなんだよね。」

アイリ「うーん、確かにそうね。そうだ、ねえガルちゃん。」

ガルッチ「は…はい。」

アイリ「貴方がこの子の名前を決めて。」

ガルッチ「え!?僕が!?」

士郎「んまあ、その方が妥当だな。」

エミヤ「確かに、似てはいないとはいえ…妹ができたようなものだしな。」

ガルッチ「…ナンテコッタイ。\(^o^)/」

切嗣「それじゃ、僕の代わりに頼むよ。ガルッチ。」

アイリ「みんな、バイバイ。」

 

切嗣とアイリは、光と共に消えていった。

 

???「…行っちゃったね。」

フラン「そうね。それでお兄ちゃん、この子の名前決まった?」

ガルッチ「正直あれだが…、『クロエ・K・スカーレット・ラーク・アインツベルン』ってのはどうかな?」

イリヤ「何だか名前が長いから、クロって呼ぶね。」

クロエ「なんか、猫の名前みたいな感じね。クロって。でもお兄ちゃんが決めてくれたし、その名前にするよ。」

士郎「そういえば思ったんだが、兄もラークってあったよな。」

ガルッチ「そうだが?」

士郎「それ、名字なのか?」

ガルッチ「うん、ここでいう外国だと、名字が最後に書くけど…どうやらこっちの世界だと最初名字書いて、ミドルネーム書いて、最後が名前を書く決まりらしいんだよね。」

士郎「日本の名前と外国の名前が組み合わさったって事か。」

フラン「通りでそう言う名前だなぁって思ったわ。」

ガルッチ「疑問に思ってたのか。」

 

まあ普通気が付くよな…。あっちの世界の常識とこっちの世界の常識って異なるし。

 

ガルッチ「さてと、そろそろ黄昏に入りそうだし…なんか─」

 

『着メロ roundabout~♪』

 

ガルッチ「ん?誰からだ?」

士郎「曲のチョイスしっぶ!?」

ガルッチ「あ、師匠からだ。」

 

『ピッ』

 

サム『よう、久しぶりだな。』

ガルッチ「師匠、お久しぶりです。」

 

モニターから出てきたのは、かつて敵同士でありながら好敵手で、現在は剣術と武術を教えている、サムエル・ホドリゲスだった。

 

サム『しっかし、まさかまだそこに居たのは驚いたな。』

ガルッチ「すみません師匠、何せ博麗の巫女の修行を手伝わないといけなかったので…。」

サム『はっはーん、さてはその子だな?』

 

サムが指さしているのは、霊体化している博麗霊夢だった。

 

ガルッチ「あー…そっちじゃない。こっちだよ、師匠。」

サム『な…そっちか!名前は?』

イリヤ「イリヤスフィール・フォン・アインツベルンって言います。」

サム『へぇ、可愛い子だね。どういう能力を持ってるんだ?』

ガルッチ「『あらゆる英霊を呼び出す程度の能力』を持ってる。最初はバーサーカーしか操れてなかったっぽいけど、今はほとんどのクラスと英霊を呼べるようになったな。」

サム『ほう、結構凄いじゃないか。』

イリヤ「今じゃ、お兄ちゃんの恋人だけどね。」

ガルッチ「ちょ!?」

サム『ほう…遂にガルッチも恋愛にか?( ̄ー ̄)』

ガルッチ「あ…その…。」

イリヤ「それに、フランお姉ちゃんとこいしお姉ちゃんも、私と同じ恋人よ。」

 

さすがのサムも驚いた。ここまで魅了させたガルッチは一体…。

 

サム『それじゃあ、そこの子もそうなのか?』

ガルッチ「違うよ。今日から何故か義理の妹になった『クロエ・K・スカーレット・ラーク・アインツベルン』って子。」

クロエ「宜しく。」

サム『お、おう。ってガルッチ、一つ聞きたい事が…。』

ガルッチ「断る。」

 

即答!?まだ何も言ってないのに!?

 

ガルッチ「どうせあれだろ?ハーレムとか作る気かって言おうとしただろ。」

サム『Σ( ̄□ ̄)!』

ガルッチ「やっぱりなぁ…。そもそも僕は、ハーレムとか作る気ねえ。むしろあっちから来てるようなものだし…。」

フラン「でも、止めないんだね。」

ガルッチ「それは…その…。」

サム『んまあ…、恋愛事情には聞かないでおこう。そんじゃあ、精々怠るんじゃあねえぞ。OVER。』

ガルッチ「…全く、こりゃ噂されるな。」

 

そういい、ガルッチは4人をつれて人里に行った。

 

-to be continue⇨-



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第4-7章 それぞれのバレンタイン

-紅魔館- -黄昏ノ刻-

 

ガルッチ「もうここに来て、約1年経つか…。そういえば、人里のみんなはなんかあげてたけど…チョコかな?」

 

ガルッチは少々ステータスウォッチャーΩの月日項目を開いた。

 

ガルッチ「2月14日……、ああ、そう言うことか。」

 

実のとこ、ガルッチはバレンタインデーの事を、あまり好いてはいなかった。もちろんもらえるなら貰うが、大半は何故か惚れ薬が入ったチョコがあったり、あり得ない事にオリハルコン並みの硬さのチョコをもらったりで散々だった。とはいえ、ホワイトデーにはちゃんとお返ししたが…、オリハルコン並みの硬さだけは勘弁だわ…。

 

映姫「こんばんは、ガルッチさん。」

ガルッチ「あ、映姫さん。どうも。」

映姫「隣よろしいでしょうか。」

ガルッチ「構わないよ。」

 

そう言うと、四季映姫はガルッチの隣に座った。

 

ガルッチ「しかし、珍しいな。君がこっちに来るなんて…。」

映姫「ええ、少しお願いがあって。」

ガルッチ「何だ?」

映姫「今日は……その……バレンタイン…ですよね。」

ガルッチ「そうだな。」

映姫「単刀直入で言います、私に料理を教えてください!」

 

………はい?

 

映姫「お願いします師匠!!」

ガルッチ「いや待て待て!まず師匠はやめて。一体如何したんだ?」

映姫「それが…。」

 

──数分後。

 

ガルッチ「なるほど、スピードワゴンさんの為に贈り物がしたいと。」

映姫「そういうことです。ですから、お願いします師匠!」

ガルッチ「だから、師匠はやめて。」

 

さすがに師匠は勘弁して欲しい…、でも確かに料理が得意なのは事実。んまあ、手伝ってあげてもいいかな?

 

ガルッチ「まあ、いいよ。」

映姫「ありがとうございます!」

ガルッチ「とりあえず、岸波さんのところで…。」

ギル「やめた方がよかろう。今あの場所はやばい…。」

 

っと不意にギルガメッシュが現れた。

 

ガルッチ「あ、久しぶりだな。だが何で岸波さんのとこは駄目なんだ?」

ギル「原因は一つ、竜の娘こと『エリザベート』が作ってるからだ。」

ガルッチ「あー…そういうことか。」

 

あの人の料理って酷いんだったよなぁ。一度食べたが…あれは酷い…。絶対味覚音痴だろ…あれ。

 

ガルッチ「んじゃあどうしよう…。」

たまも「それならウチの台所使って良いよ。」

ガルッチ「たまもさん、どうも。」

たまも「良いって良いって、困った時はお互い様じゃろ?」

ガルッチ「それじゃあ、案内してくれ。」

たまも「こっちじゃ。」

 

そういい、ガルッチと四季映姫は、たまもについて行った。

 

-紅魔館 調理場-

 

一方こちらは女子陣営(ガルッチの恋人達)。

 

フラン「えーっと、みんな着替えた?」

こいし「うん。ちょっとスースーするけどねぇ。」

イリヤ「こう言うのもあるんだ。これでお兄ちゃんを魅了させるのも、良いかもね。」

クロエ「あ、いいねそれ。きっとお兄ちゃんメロメロよ。」

 

こいし達が着ていたのは、エプロン。だが、服と下着を着ていない、言わば裸エプロンであった。

 

イリヤ「そういえば、咲夜さん鼻血出して気絶してたような…。」

フラン「いつもの事よ。」

クロエ「あれ…大丈夫なの?」

フラン「大丈夫。だって、すぐ復活するもの。」

イリクロ「何そのロリコンパワー…。」

こいし「お兄ちゃんもロリコンだけどね。」

フラン「まあそうだけど、そろそろ始めましょ?チョコ溶かしておいたから。」

 

そこには、4つのボールの中に、溶かしたチョコレートがあった。

 

クロエ「さて、始めますか。」

3人「おー!」

 

第一次バレンタインチョコ作り、開幕といこう…。

 

─数十分後…。

 

フラン「後は、ハート型にして…完成っと。」

こいし「私はお兄ちゃんの翼の形にして、完成。」

イリヤ「私も出来た。」

クロエ「それにしても…みんなチョコ塗れになっちゃったね。」

 

クロエの言うとおり、みんなチョコ塗れになっていた。おそらく途中で、無意識の内にチョコで遊んでいたかもしれない。

 

フラン「そういえば、チョコが残っちゃったけど…どうする?」

クロエ「フッフッフ、私に任せて。」

 

-ルカの家-

 

そしてこちらはガルッチと四季映姫の方。

 

ガルッチ「すいません、お借りしてしまって。」

アルマエルマ「気にしないでってたまもも言ってたわ。私達も気にしてないから。」

ガルッチ「そういえば、そのチョコって…ルカさんにあげる物?」

アルマエルマ「うん。いっぱい精液くれたそのお礼に。」

 

アハハ、ルカさんお疲れ様。5人に搾られてるなぁ。いや、それを言うなら僕もか。

 

ガルッチ「映姫さん、着替え終わりました?」

映姫「終わりました…けど…。」

 

終わりましたと言っているが、なかなか出てこなかった。

 

アルマエルマ「それにしても、ガルちゃんは執事服似合ってるね。」

ガルッチ「そうか?僕は別に執事(バトラー)になりたいとは思わんけど…。エミヤと士郎だったら似合うな。」

 

というか、もはやあれはオカンスキルだよ…。

 

映姫「あの…、出てこないと…ダメですか?」

ガルッチ「ダメだけど…一体何が…。」

 

その時、ガルッチは思った。

 

ガルッチ「なあエルマさん。」

アルマエルマ「何?」

ガルッチ「映姫さんが着させた服って……まさか…。」

アルマエルマ「ご察しの通りよ、映姫ちゃんには『メイド服』を着させたわ。」

ガルッチ「やっぱりか…、未知の体験の映姫さんには…恥ずかしいのか。」

 

なんか、潜入するときの頃思い出す。あの頃って確か、女装とかしていたんだっけ…。本当恥ずかしかったなぁ…、でもあの野郎だけは許さん。マジで犯しにくるとは思わなかった…。

 

映姫「…覚悟は出来ました。ガルッチさん、笑わないでくださいね?」

 

脱着室からようやく出てきた四季映姫。その姿をみたガルッチとアルマエルマはこう思った。beautiful。まさしくゴスロリのメイド服と四季映姫には持ってこいのものだった。

 

映姫「ど…どうでしょう?」

ガルッチ「無茶苦茶似合ってる…。」

アルマエルマ「私が言うのもなんだけど…、凄く…似合ってます。」

映姫「あ…ありがとうございます…。それにガルッチさん…、執事服似合ってますよ。」

ガルッチ「あ、ありがとう。そんじゃあ、始めるか。」

 

少し紅くなりながらも、ガルッチと四季映姫はチョコを溶かし始めた。

 

ガルッチ「ところで、どういうのを作りたいの?さすがにチョコレートケーキは時間的に厳しいし。」

映姫「うーん、こういうのを作りたいのですが…。」

ガルッチ「へぇ、スピードワゴンなら喜びそうだな。よし、それで行こう!」

 

─数分後…。

 

映姫「凄いです、ガルッチさん。」

ガルッチ「ふう、これならスピードワゴンも喜ぶな。」

映姫「本当にありがとうございます。」

ガルッチ「気にするな、そんじゃあ僕戻るね。」

 

そうして、ガルッチは普段着に着替えて紅魔館に戻った。

 

映姫「それじゃ、私も…。」

 

ただ四季映姫だけは、ゴスロリメイド服を着たまま戻っていった。

 

-紅魔館 フランの部屋- -宵ノ刻-

 

戻ってきた途端、咲夜が倒れていながら、フランの部屋でお待ちになられてくださいって言われて待っているが…。

 

ガルッチ「何だろうな…、一生懸命作ってると思うのは確かだが…。」

 

しばらくすると、扉が開き、フラン達が入ってきた。ただ少し気掛かりな事が…。何故裸エプロン!?

 

フラン「お兄ちゃん。」

3人「ハッピーバレンタイン!」

ガルッチ「ハッピーバレンタイン。いやー、ありがとな4人とも。」

 

そういい、4人のチョコを受け取った。

 

フラン「あら?お兄ちゃんのほっぺたにチョコが付いてるよ?」

ガルッチ「あ…本当だ。」

 

そういえば偶々、四季映姫のチョコが跳ねて付いたんだっけ…。

 

クロエ「私が取ってあげる。」

イリヤ「えー…私が取る~。」

ガルッチ「…して、何で4人とも裸エプロン?」

 

正直なところ、その服装が無視できない…。何故それなのか、気になって仕方ないのだ…。

 

こいし「そ・れ・は・ね。」

ガルッチ「?」

 

4人はそのままエプロンを脱ぎ捨て、そこには一部チョコ塗れになった姿を現した。いやまず…、これ誘ってるよね。襲って下さいっていう感じのオーラが流れてるけど、というか如何してそう言う発想が出てきたんだ。

 

4人「お兄ちゃん、私を食べて?♡」

ガルッチ「ガハッ!」

 

─ガルッチは、4人の魅了攻撃で1億のダメージを食らった─

 

ジャック(いやだから、インフレだっつうの!)

アヌビス(旦那、どんだけ幼女の上目遣いに弱いんだよ…。)

ガイア(いや、チョコ塗れに上目遣い、更に私を食べて?なんて言われたら、さすがの我でも結構やばい…。)

ジャック(そいつは同感だ…。妹にこんな事されたら、彼奴と同じ事になるな…。)

 

精神世界にいる3人は、ガルッチに同情した。

 

ガルッチ「あ…危ねえ、失血死するとこだった。」

 

どうやら、フランの手作りであるチョコの中に、血が入ってたのが幸いして、一命を取り留めた。

 

フラン「もう、本当に弱いんだね。こう言うのって。」

ガルッチ「これ…一生慣れない気がしてならんのだが…。というか、『吸血』がここで役立つとは…。」

クロエ「有翼人なのに、吸血できるって…どうなってるの一体。」

ガルッチ「知らんな。ってうわ!」

クロエと話してる間、イリヤに押し倒された。

 

イリヤ「それで、お兄ちゃんは最初…誰を食べてくれるの?」

 

あ、これ完全に誘ってる。まあ、いいか。ここまで言われたら、全員ゆっくりと味わって食べようかな(性的な意味で)。

 

ガルッチ「それじゃあまずは…。」

 

-彼岸-

 

一方こちらは四季映姫の方。

 

スピードワゴン「おう嬢ちゃん、今日の仕事終わったぜ。」

映姫「ありがとうございます、スピードワゴンさん。本当に、貴方の能力は素晴らしいです。」

スピードワゴン「正直なところ、嬢ちゃんが黒って言うかとヒヤヒヤしたぜ。実際、貧民街のとこでチンピラのボスをやってたことだし。」

映姫「ですが、ジョナサンに会い、その後改心してくれたと同時に、彼らと協力したので、帳消しにしました。」

スピードワゴン「ジョースターさんか…、懐かしいな。ん?この匂いは…。」

 

どうやら、スピードワゴンは四季映姫とガルッチが作ったチョコに気がついたようだ。

 

映姫「さすがスピードワゴンさん、はい。ハッピーバレンタイン。」

スピードワゴン「お、ありがとな。そういえば嬢ちゃん。」

映姫「はい?」

スピードワゴン「その服装…。」

映姫「え、きゃ!」

 

四季映姫は、やっと自分の服装に気がついた。

 

映姫(しまった、つい浮かれてしまって服を置いてきてしまった…。まさかメイド服を着たまま戻ってくるなんて…。)

スピードワゴン「似合ってるぜ、嬢ちゃん。」

映姫「え?」

スピードワゴン「こう言う映姫様も、新鮮味があっていいなぁって思ったんだ。だが仕事の時は、やめておけよ?」

映姫「そ…そうですね。あと…ありがとう。」

スピードワゴン「え…き…気にするな。」

 

お互い気づいていなかった。本当は、スピードワゴン(四季映姫)の事を、愛しているとは…。

 

-ルカの家-

 

アルマエルマ「ルカちゃーん。ハッピーバレンタイン!」

ルカ「ハッピーバレンタイン。ってそれって…。」

アルマエルマ「私の手作りチョコレートケーキ。いつもルカちゃんにはお世話になってるからね。」

アリス「全く、ルカよ。余と言うのがありながら。」

ルカ「…何でさ。」

エルペティエ「5人のハーレムバレンタイン…て言う事かしら?」

たまも「おや、ウチも入ってるのかえ?」

エルペティエ「貴方以外誰が居るのですか?」

グランベリア「ちょっと待て、わ…私も入ってるのか!?」

エルペティエ「ええ。」

 

この時、グランベリアは思った。ガルッチがここまで苦労する理由が、納得したかもしれない。

 

ガルッチ「!?」

こいし「はぁ…はぁ…、如何したの?」

ガルッチ「なんか…僕に同情させられた気がしたが…。」

 

心眼…恐ろしいスキルだ。あと直感…全く、僕のスキル増える一方じゃねえかよ…。

 

※ちなみに、今ガルッチはこいしを(性的な意味で)食べていたところだった。

 

-岸波の家-

 

エリザベート「はーい、ハッピーバレンタイン。」

岸波「お、おう。ハッピーバレンタイン。」

 

はぁ、まさかエリザベートのチョコを受け取る時がくるとは…。さすがに死を覚悟するか…。

 

ネロ「奏者よー!!ハッピーバレンタイン!!」

玉藻「ご主人様!ハッピーバレンタイン!」

白野「兄さん、ハッピーバレンタイン。」

 

あ、これ女難の相だね。さて、遺書でも…。

 

士郎「待て岸波!早まるな!」

エミヤ「いくらなんでも、それだけはやめろ!」

岸波「なあ、二人とも。」

エミヤ「な…なんだ?」

士郎「?」

岸波「別に、4人のチョコを受け取っても構わないだろう?」

エミヤ「完全に死亡フラグじゃないか!」

士郎「やめろ!やめるんだ岸波ー!!!」

 

さらば…。

 

エミヤ士郎「岸波ーーーー!!!!!!」

BB「あーもーうるさい!!」

 

大爆発が起こり、さっきのやばい事態が吹き飛んだ。

 

BB「全く、エリザベート。いい加減先輩を苦しませないで!」

エリザベート「えー…、そりゃ無いよー。」

BB「口答えしない!」

エリザベート「あ、はい。(´;ω;`)」

桜「BBさん、さすがにやりすぎかと…。」

凛「それよ、冷たくしすぎ。」

BB「…こうしないと、先輩の好感度が上がらないんだもの。」

士郎「…駄目だこりゃ。」

ギル「まあ、我は麻婆豆腐とか酷い料理以外のやつなら受け取るがな。」

 

はっはっはと笑うAUO。偶には麻婆豆腐食わせてくれ…。

 

それぞれのバレンタイン、あるときは岸波とルカのような混沌としたバレンタインや、四季映姫のような、仕事仲間でありながら少し不器用な恋愛感情を持ったり、ガルッチのような苦労しながらも4人の幸せを探し続けたりしていた。そして、EndofTheWorldにいるルッチは…?

 

-心の塔 天皇の間- -宵ノ刻-

 

ルッチ「ブレイズ、火の大陸の代表者は決まったのか?」

ブレイズ「ああ、何でも煉獄の王国で有名な王で、好戦的なところもありながら人望が厚く、民の信頼も大きいものです。」

ルッチ「なるほどね、これで全部の大陸の代表者が決まったね。よし、その人等全員に手紙を送ってくれ。」

 

ブレイズは承知しましたといい、天皇の間から出た。

 

ルッチ「…はぁ。」

ロヴァス「何か思い詰めてるようじゃな。」

ルッチ「あ、校長先生。」

ロヴァス「どうかしたのかえ?」

ルッチ「いえ、大したことではありません。」

ロヴァス「そうかね?ガルッチの事で心配しているのかと…。」

ルッチ「ガルッチなら大丈夫でしょう、いずれまた出会えるって信じてますから。」

ロヴァス「そうか。あ、そうそう、お主宛のバレンタインチョコが届いておるぞ?」

 

僕宛のチョコ?レイスとカレンのチョコは貰ったけど…一体誰だ?

 

ロヴァス「とにかく、ここに置いておくぞ。」

 

そういい、ロヴァスはどこかにいった。ルッチはすかさず袋を開けると、2通の手紙とチョコが入っていた。

 

ルッチ「誰からだ?ってちょっと待って…、もしかして…。」

 

ルッチはまず、1通目の手紙を読んだ。

 

『ルッチへ

 

久しぶりねルッチ。私のこと覚えているかしら?貴方が帰って行ってから、もうすぐ1年になるかしら?まあ良いわ。あなたにちょっと贈り物をあげるわ。ちょうど2月14日のバレンタインだったから、ハート型のチョコを作ったわ。でも、たまには幻想郷に来なさい?私も、さとりも寂しいからね。待ってるわ。

 

   レミリア・スカーレットより』

 

ルッチ「まさか、レミリアから手紙がくるとは思わなかったな…。って事は、もう一通はさとりかな?」

 

その予想は当たり、2通目を開くとこう書かれていた。

 

『拝啓 ルッチさん

 

ご無沙汰していますルッチさん。今日はバレンタインなので、チョコを贈ります。正直なところ、私は寂しいです。たった1ヶ月会っただけなのに、何故か貴方のことを思うと…いえ、忘れてください。ただ寂しいのは事実です。いずれ、貴方と再会する日を楽しみにしています。

 

敬具 古明地 さとり

 

P,S あと、ガルッチさんはこいしとフランさんとイリヤさんの恋人になりました。結構お熱い関係で、一線を越えている模様です。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルッチ「…え?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マジで?しかも恋人が3人?ちょっと待って、どういう事?確かにガルッチは自分で認めるほどの…いや、さすがに演技はやめよう。実際知ってるのは事実だし、演技出来るほど僕器用じゃないし…。しかし、結構経ったんだな。ガルッチが幻想郷に残って…、偶にはガルッチ達に会いに行った方が良いかもしれないな。

 

ルッチ「さてと、そろそろ仕事に戻るか。空符『スペースジャンプ』。」

 

しかし、幻想郷にいるガルッチとEndofTheWorldにいるルッチは知らなかった。新たな脅威が、目前と近付いている事を…。

 

-???-

 

???「ហើយ ស្ថានភាពនេះគឺ ?(して、奴らの状況は?)」

???「מהו לא גם מקום יוצא דופן .(何も異常なところはない。)」

???「آپ کو شروع کرنے جب؟(何時始める?)」

???「अगले महीने शुरू हो ।(来月だ。)」

???「お前ら、普通に話せないか?」

???「いや、こういう奴らだ。諦めろ。」

???「とは言え、俺が作ったロボットが採用されるとは思わなかったぞ?」

???「នៅក្នុងផែនការ នេះ, វា ត្រូវបានកំណត់ ថាមាន គឺសមរម្យ អ្នកអំពី មនុស្សយន្ត(今回の計画で、お前のロボットが相応しいと判断した。)」

???「အားလုံး အကြှနျုပျသခငျ ၏ နိုင်ရန်အတွက် ....(全ては我が主の為に…。)」

???「まあ良いけどな、これで全てを無にする。さすがの奴らも手も足も出ないだろうな。」

???「ดังนั้น เป็นไปตามแผน ... ฉัน(それでは、計画通りに…な。)」

 

-to be continue⇨-



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第4-8章 星の守護神の剣

-始原の城-

…何だろ、何故か胸騒ぎがする。

アラン「如何しました?」

いや、なんか嫌な予感がしてな。

ケフカ「嫌な予感?」

うん、すまないが様子を見てくる。

イリア「え!風龍さんが!?」

安心しろ、いざ襲われたって、消してやるからさ。その代わりアラン、代わりにやっといてくれ。

アラン「お…おい、それ死亡フラグじゃ…。」

まあ建ててしまったが、別にあれを壊してしまっても構わないだろう?

ケフカ「あんた、死ぬ気か。」

恐らくね、そんじゃ行ってきます。

アラン「…生きて帰ってこいよ?」

…ああ。




-紅魔館- -宵ノ刻-

 

ガルッチ「…。」

 

3月に入った途端、ガルッチは落ち着いていなかった。別に興奮しているのではない。ホワイトデーの事でもない。何らかの直感が、ガルッチの不安を煽っていた。

 

フラン「如何したんだろ?」

レミリア「私も知りたいわ。でも、何かが不安を感じるっていう事は…分かるんだけどね。」

ガルッチ「…。(くそ、このモヤモヤは一体何だ?しかも僕がやったタロット占い…、一体どういう意味を表してるんだ?)」

さとり「どうやらガルッチさん、タロット占いの事で悩んでるようです。」

レミリア「さとり!?いつの間に?」

こいし「私の無意識よ。」

イリヤ「時々、何をするのか分からないよね。こいしお姉ちゃんって。」

クロエ「まぁ、私は別に良いけど。っていうか、タロット占い?」

ガルッチ「って、何故みんな僕を覗いてるの?」

 

何故ばれたと心の中で思った6人だった。

 

ガルッチ「そりゃみんな、そんな目立つところにいたら気にするだろ…。」

 

それもそのはず、何せハリボテの木に隠れていたからだ。

 

ガルッチ「まあいいか、なんか心配させられたようだし…悪かった。」

6人「(何故か謝れたー!!)」

 

いや、地味に失礼なんだが(心を読みました。)、って無理もねえか。あの結果が気になってたし…、相談してみようかな?

 

ガルッチ「まあ…その…なんだ、ちょっと相談があるから…聞いてくれんか?」

 

いつになくガルッチは、弱気な声を出していた。いや、何か心配しているような声だった。これは本当にただ事ではないと思った6人は、ガルッチの横に座った。

 

さとり「相談って、タロット占いの事?」

ガルッチ「ああ、2月の週末の時なんだが…今後の未来について占ってみたんだ。んで、その結果なんだが…、これなんだ。」

 

手元から大アルカナタロットカードが現れ、2,3枚のカードが勝手に出てきた。

 

ガルッチ「1枚目、アルカナナンバー16『塔』の正位置。崩壊、予期せぬ災難、急転直下。2枚目、アルカナナンバー9『隠者』の正位置。助言、慎重。3枚目、アルカナナンバー18『月』の正位置。不安、先が見えない。恐らく、起こるのは今日。」

6人「!?」

ガルッチ「それを助言したのは、紫。しかも場所が…よりにもよって僕の故郷、EndofTheWorld。」

イリヤ「えぇぇ!?」

ガルッチ「その事には僕も驚いたさ。だから急いで兄さんに伝えたんだ、『来月、出来る限り用心してくれ、そっちに戻る準備するから』って。」

フラン「帰っちゃうの?」

ガルッチ「…そうなる。だけど…正直…さ。」

さとり「フラン達を置いていきたくない…って言いたいのかしら?」

ガルッチ「……。」

クロエ「図星なのね。」

ガルッチ「……ああ。」

 

正直、フラン達を心配させてしまうかもしれない。何せ、最後のカードには『死』のタロットカードが出ていた。だが、意外な事に横の位置だった。正位置なら終焉で、逆位置なら再出発だが…横の位置なんて前代未聞だ。

 

レミリア「なるほどね。」

ガルッチ「何が?」

レミリア「貴方の運命を見てみたわ、焦るのも無理ないわね。」

 

そして、レミリアの告げた運命は、残酷なものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レミリア「貴方の故郷……謎の奴らに襲撃されるわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その声は、冷たく響いた。

 

ガルッチ「…。」

フラン「お兄…ちゃん。」

 

襲われる…助けなきゃ…。そう思う気持ちが強まってきた。同時に焦りも感じた。

 

ガルッチ「(パチュリー…まだか?早く開いてくれ…。)」

こいし「お兄ちゃん…。」

クロエ「相当…心配なのね…。」

 

-アストロ平原- -宵ノ刻-

 

一方こちらは…。

 

???「フハハハハ!どうだ、我がロボット軍団は!魔法攻撃完全遮断、物理攻撃も極めて与えにくい我がロボットに勝てるか?」

兵士「くそ!何なんだ、こいつ!今までの奴らと…ギャー!」

兵士「撤退だー!伝令兵!急ぎ陛下に!」

伝令兵「はっ!」

???「最高だ…、これなら全てを滅ぼせる。いや、全てを支配出来る!もう一度、暗黒時代に戻してやる!!誰にも抗えない、俺だけの世界を!!」

 

EndofTheWorld軍の兵士が逃げ切ったと同時に、一人のフードを被った男がいた。

 

???「ほう、まだいたか。お前ら、奴を殺せ!」

???「うわー…胸騒ぎしたとおりじゃないか…。これやばいんじゃないか…、ってこっちに来てるな…。」

???「さぁ、逃げ惑え。貴様の攻撃なんざ、我がロボット軍団に勝ち目はない!」

???「はぁ、まあ一応ガルッチが戻ってくるまで…ここを抑えるか。エレメントフェニックスの6人は他の人達を避難用の宇宙船に乗せているところだし…、いっちょやるか(というか、ここで素顔をばらす訳には行かないなぁ。)。」

 

ロボット軍団のほとんどが、フードを被った男を襲った。しかし…。

 

???「吹き飛べ。」

 

何と、吹き飛べと言っただけで、数百のロボット達が吹っ飛んだ。

 

???「何!?」

???「そして、砕け散れ。」

 

今度は数千のロボット達が壊れてしまった。もはや何が起こったか分からず仕舞いの男だが、余裕は崩れなかった。

 

???「ま…まあいい。所詮悪足掻きよ、こちらには数兆のロボット軍団がいる。どう足掻こうが…無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!!」

???「当たり前だ、何せ時間稼ぎだ。どうこう出来るなんて思ってないさ。だからせめて…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数を減らして楽にさせておかないとな。」

 

-心の塔 天皇の間- -宵ノ刻-

 

伝令兵「…との事です。」

ルッチ「…そうか。状況は絶望的だな…。」

伝令兵「申し訳ありません。もう少し状況を調べておけば…。」

ルッチ「もういいよ、想定外の事とはいえよく伝えてくれたよ。」

伝令兵「勿体なきお言葉。」

ルッチ「それじゃ、君も急いで避難して。」

 

…ガルッチの言ったとおりだ。宇宙船を作る技術があったおかげでどうにかなったし、これで全大陸の住民を何処かの星に移住させることが出来る。コールドスリープってのもあるし、あとは…。

 

アルファス「如何するの?」

ルッチ「僕達も…この星から脱出しなくっちゃね。」

アルファス「だが、ガルッチは?」

ルッチ「…。」

 

-紅魔館 大図書館- -宵ノ刻-

 

ガルッチ「まだかパチュリー!」

パチュリー「これでも急いでる!でももうちょっとよ!」

 

急いでくれ…兄さんを失いたくない!僕にとって兄さんは…大切な……大切な……家族なんだ!お願い……間に合ってくれ…。

 

さとり「…ガルッチさん、それ程ルッチさんを…。」

ガルッチ「フランとこいし、イリヤ、クロもそうだが…兄さんだけは…、どんな人でも代わりなんて出来ない!焦らないでって言われたって余計に…。」

クロエ「…重症ね、これ。」

ガルッチ「すまない…、何せ僕…。」

パチュリー「繋がったわ!ガルッチ、今なら行けるわ!」

ガルッチ「そろそろか…、もう行くねみんな。」

 

そういい、ガルッチは急いで魔法陣に乗った。すると…。

 

フラン「お兄ちゃん!」

ガルッチ「なんだ?」

フラン「約束して、どんな事になっても……必ず……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰ってきてね。」

ガルッチ「………フラン。」

 

お互いに見つめ合わせて、軽いキスをした。

 

ガルッチ「これが返事だ。クロエ、僕の代わりにフラン達を頼む。」

クロエ「ええ、任せて。」

ガルッチ「…ありがとう。」

パチュリー「それじゃ、転移時空『タイムジャンプテレポート』!」

 

その時、フランとこいしとイリヤは気づいた。ガルッチの顔から、涙が流れていた事を…。

 

-心の塔 天皇の間- -宵ノ刻-

 

ルッチ「全員避難できたか…。」

アルファス「後はエレメントフェニックス全員とサムだけだな。」

ブレイズ「だが…ガルッチは?」

ガルッチ「兄さん!みんな!」

 

よかった!どうにか間に合った!

 

8人「ガルッチ!」

ガルッチ「すまない、今どういう状況?」

マルフォイ「それが…。」

 

─数十分後。

 

ガルッチ「絶対無敵のロボット軍団か…、しかも無の神の信者達とはな。」

レイス「如何するの?」

ガルッチ「…物理も魔法も駄目って事だよな?」

ノーム「うむ…。」

ガルッチ「………いや、絶対無敵なんて存在しない。何かダメージを負わせる物が…。」

サム「それなら、ここの最下層に行った方がいいな。」

最下層?そんな物があったのか?

 

サム「そこにはこの星の守護神の剣『ゴッドフリード』と呼ばれるやつがある。」

ガルッチ「ゴッドフリード…。」

サム「だが、持った途端何が起こるか分からねえ。それでも行くか?」

ガルッチ「ああ、それしかないなら…。」

 

ここで逃げる訳には行かない。迎撃しないと!

 

ルッチ「でも…どうしよう…。9人の脱出ポットあるけど…。」

ガルッチ「僕が残る。」

9人「また!?」

 

またです。もういい加減僕のスキルに気づいてください。

 

カレン「貴方、ちょっとおかしいでしょ?あの時はよかったけど、今回は駄目よ!」

ガルッチ「なら如何する?大人しく脱出して奴らの拠点にされてしまうか?」

レイス「でも、別にここで死ぬことは……。」

ガルッチ「レイス…、すまないけど。」

 

そういいながらエレベーターの所に近付き…。

 

ガルッチ「僕の運命(fate)は、どうしても死なせたいらしい。だったら、ぶっ壊してくるよ。」

サム「…本当に、残るのか?」

ガルッチ「剣士に二言はない。それじゃあみんな、生きていたらまた会おう。」

『何階まで行きますか?』

ガルッチ「最下層まで。」

 

そしてすぐに下に行ってしまった。

 

ルッチ「…ガルッチ。」

アルファス「そういや、ああ言う性格だったな…。やると言ったらやる奴だったな。」

レイス「…そうだったね。意外と頑固っていうより、融通が利かないっていうか。」

ブレイズ「だが、何処かで哀しく、優しい。」

サム「そして、誰よりも仲間を大切にしている。」

ノーム「…みんな、そろそろ避難用のポットに行こうか。」

カレン「…そうね。みんなバラバラになるけど…また会えるよね?」

マルフォイ「ああ、絶対にな。」

ルッチ「…よし、ガルッチの為に、みんな脱出するぞ!」

 

ガルッチ…ごめんね、君には助けられてばかりで…不甲斐ない兄で…ごめんね。

 

-心の塔 B20F 封印の間-

 

最下層についたガルッチは、急いで正面の扉に向かった。

 

ガルッチ「あれだな。」

 

だが…。

 

???「ដូច្នេះ មិនទៅ(行かせない!)」

ガルッチ「!?」

 

突然の攻撃だったが、素早くよけた。

 

???「នឹង បានរង់ចាំ , ល្ងីល្ងើ។(待っていたぞ、愚者よ。)」

ガルッチ「…?」

 

こいつ、なんて言った?

 

???「ខ្ញុំជា " ដែលជា ការទាំងអស់ ដោយឥតគិតថ្លៃ " នឹង(我は『全てを無にする者』なり。)」

ガルッチ「おい、普通に喋ってるけどこっちには分からんのだが。」

???「តើអ្វីទៅ ?(え?)」

 

とはいえ、謎の言語で喋っている奴を見てみると、どうやら女性のようだ。ってかマイクロビキニにナイフって…露出狂か何かか?

 

???『これでいいか?』

ガルッチ「テレパシーか、なんであんな言語を?」

???『生まれつき。』

ガルッチ「納得。んで、誰だって?」

???『改めて言うが、我は『全てを無にする者』。文字通り無の神の信者だ。』

ガルッチ「ふーん、信者なんていたんだ。それで、何でそんな物着てんだよ。」

???『!?別に私は着たくて着たんじゃない!でも…何故か…興奮してくる…。』

ガルッチ「…うわー、露出狂がいる…。」

???『って言わすな!素に戻るだろ!』

 

…素に戻るって、もう戻ってるじゃん。

 

ガルッチ「まあいいけど、とにかく敵だと認識すりゃいいんだよな?」

???『あ…何かしら?』

 

おい…、こっち真面目に聞いてんのに何勝手に自慰してんだよ。

 

???『しょうがないですよ、格好いい人に見られるなんて…。』

ガルッチ「駄目だ…、こいつ今までにいない敵キャラかもしれない…っていい加減自慰行為するな!」

???『もしかして、恥ずかしいんですか?』

ガルッチ「…。///」

 

なんか、調子狂うな…。何気に胸が大きいし…、あれ絶対Gカップだろ…って何やってんだ!?

 

ガルッチ「はぁ、とにかく邪魔するなら殺るぞ!」

???『え、ヤルなんて…こんな暗いところで…。』

ガルッチ「お前思考回路ピンク色だろー!!!」

???『失礼な、マゼンタ色って言ってください。』

ガルッチ「変わんねえよ!この淫乱露出セクハラ痴女!」

 

っといい、ビンタを繰り出した。

 

???『スゴくいい!いいビンタだ!手首のスナップといい腰の入れ方といい、こういう元気なビンタを繰り出せるなら、君の健康状態は間違いなく『良好』だ!』

ガルッチ「ナニイテンダ、フザケルナ!」

アヌビス『この変態…まさかメローネか!』

ガルッチ「え?」

???『あ、バレちゃったぜ☆ミ』

ガルッチ「メローネ?」

アヌビス『メローネ…またの名を『歩く18禁』と言われた奴だ。まさか、性転換するとは…。』

ガルッチ「うげ…って事は…スタンド使い!?」

メローネ『はぁ…はぁ…、そう…だよ…。』

ガルッチ「おい、喋るか自慰するかどっちかにしろ!」

メローネ『あぁ………イク……イッチャウゥゥゥ!!!』

ガルッチ「……スルーするか。」

アヌビス『…そうだな。』

 

そして扉に手を掛けようとした瞬間。

 

メローネ『待って!悪かった!戦うから!戦うからー!!!』

ガルッチ「痴女用トラップ『テンタクル&スライムアタック』。」

 

もう一生やっとけ。

 

メローネ『アァァァァァァァァ!!気持ちいいィィィィィィ!!!♡♡』

 

─無の神の信者 メローネ『別の意味で再起不能《リタイア》』

 

アヌビス『エグいことしたな、旦那。』

ガルッチ「急がないとだめだしな。」

 

そして今度こそ扉に手を掛け、開けた。

 

-心の塔 真理の間-

 

中に入ると、不思議なところについた。

 

ガルッチ「なに?この部屋?ミスト、この部屋調べて。」

ミスト『いいよ、兄や。データ解析開始。』

アヌビス『旦那、それとどういう関係なんだ?』

ガルッチ「分からん。」

 

しかし、妙だな。何故か心地よい感じもするし、何故か鼓動が聞こえる。

 

ミスト『解析終わったよ。どうやらここ、子宮の中みたいよ。』

ガルッチ「え…子宮?」

 

マジかよ…何でそんなのが?

 

ミスト『おそらく、守護神の剣を手にする者に対する試練だと思うの。』

ガルッチ「こんな時に?」

アヌビス『ふーむ…って事は、それをクリアしない限り剣にたどり着けないって事か?』

ミスト『うん。』

 

っと喋ってる間に全裸の少女がいた。

 

ガルッチ「…誰?」

???「私は真理の間の番人、名は『カイリ』。今から3つの質問するから、答えて。」

ガルッチ「あ…はい。」

 

そう言うと、鼓動が速くなってきた。

 

カイリ「1つ目の質問、貴方の大切な人が4人います。その人達はお互い憎み合っています。そして、あることを貴方に告げます。『あの人達を殺して。』その時貴方はどうします?」

アヌビス『いきなりきっついの来たな…。どう答える?』

ガルッチ「……憎んでいるなら、まず4人を呼び出してから、僕を殺させる。」

ジャック『おいおい、マジかよ。』

 

大切な人を殺せなんて言われたって、絶対やらない。納得いかないなら、自分を犠牲にすればいい。

 

カイリ「次の質問よ、貴方は殺戮者です。いろんな人を殺しますが、唯一殺せない人がいます。それは誰です?」

ガルッチ「愛する者と大切な家族。」

 

仲間もそうだが、家族になる人や家族だけは唯一殺すことは出来ない。

 

カイリ「それじゃあ、最後の質問よ。」

 

その途端、鼓動が凄まじいぐらい高鳴ると同時に、何やらしめってるような感じがした。しかしその直後、上から白濁液のような物が流れ込んできた。

 

ミスト『まさかこれ、精液!?』

アヌビス『しかも大量に流れてくる!旦那、溺れるぞ!』

 

もはや絶体絶命のような言い方だったが、ガルッチは動かなかった。そしてそのまま埋もれてしまったが、最後の質問を聞いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カイリ「貴方は誰ですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰だって?そんなの決まってる。

 

ガルッチ「僕はラーク・バスター・ガルッチ。それ以上でも、それ以下でもない。全てを殺し、全てを救い出す刃だ。」

 

そう答えると同時に、鼓動が聞こえなくなった。

 

-心の塔 剣の間-

 

気が付くと、目の前に剣が突き刺さっていた。それだけでなく、子宮の中だったところが一変し、青空の草原が広がっていた。

 

ガルッチ「ここは…。」

カイリ「試練を合格したわ。さぁ、星の守護神の剣『ゴッドフリード』を、受け取りなさい。」

 

姿は見えなかったが、カイリはそれだけを伝えて消え去った。

 

ガルッチ「これが…ゴッドフリード。噂を聞いた限りでは、別名転生の剣って呼ばれてるんだっけ。」

ジャック(しかし、これを抜くのか?)

ガイア『何やら凄い力を秘めてるのだが。』

 

ガイアの言うとおり、確かに何か神々しい力を秘めてるようだ。ふと、何かの気配を感じた。おそらく、敵の可能性があるだろうと思い、急いで剣の近くに寄った。

 

ガルッチ「ゴッドフリード……僕に力を貸してくれ。」

 

手に持った瞬間、地面から溢れ出てくる光が噴き出した。

 

ガルッチ「ぐ…凄い…力だ。」

ジャック(ガルッチ!大丈夫か?)

ガルッチ「大………丈夫!」

 

その光は凄まじく、全てを飲み込もうとするぐらいのものだった。

 

ガルッチ「ウォォオオォォォォォ!!!!!!」

 

だがガルッチは負けなかった。たとえ自分を見失っても、必ずフラン達のところに帰ると約束していたからだ。その思いが凄かったのか、遂に剣を抜いた。その凄まじい光がガルッチに身を纏い、鎧に変わった。

 

ガルッチ「…急ごう。」

 

-アストロ平原- -夜ノ刻-

 

???「ふう、どうした?」

???「何故だ…何故無敵のロボットが貴様如きに…。」

???「無敵?何時誰が無敵のロボットが、僕のような者に勝てると思ったんだ?」

???「だが、まだまだいる。どちらにしても、貴様は終わりだ!」

???「ふーん。まぁ、これで時間稼ぎも充分やったし、帰ろうっと。」

 

そう言うと、一瞬にして消え去った。

 

???「時間稼ぎ?一体どういう…。」

 

男は首を傾げたが、瞬時に理解した。いや、恐怖したと言っても過言じゃない。何せ数兆体いた無敵のロボットが数万体になっていたからだ。

 

???「ま…まさか…。」

ガルッチ「無敵のロボットとか言われてる割には、意外と脆いな。」

???「まさか貴様、ガルッチか!?」

ガルッチ「チッチッ、yes I am!!」

 

久々に言った気がするな、これ。

 

ガルッチ「というかティア、まさか細切れにされたにも関わらず蘇ったとはな。」

ティア「サイボーグとしてだがな、しかし丁度良い。貴様に恨みがある。俺をこんな姿にしたことによう!」

ガルッチ「ふーん。」

ティア「興味ねえ顔を…、巫山戯やがって!!合体しろ!」

 

ティアがロボット達に命令すると、すぐさま合体しはじめた。

 

ガルッチ「普通なら、待つのが通りって言ってるけど、悪役のやつ…それ慢心じゃないかなぁ…。」

ガイア『如何する?もうオーバーキル狙いであの技使う?』

ガルッチ「あれねぇ、まぁいいか。こんな奴らに渡すぐらいなら………。」

 

そう言うと、ゴッドフリードの刃が光り始めた。

 

ティア「フハハハハ!合体ロボ、超絶壁絶好無敵ロボの完成だ!さぁ、行くが……何だ?」

ガルッチ「全魔力、全生命エネルギーをこの刃に込める。」

 

ガルッチのオーラが凄まじく大きくなり、光の刃も大きく、激しく光った。

 

ガルッチ「魔法眼球、虹色!」

 

最早、本気で消しに行くかの勢いを放っていて、さすがのティアも恐れた。

 

ティア「ま…まずい…。これ…逃げないと…。」

ガルッチ「逃がしはしないよ?貴様と貴様の仲間も全員、ここで消してやるから。」

 

『我が力は全てを殺し、全てを助ける者。この守護神の剣を持って、この星を封印する!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「禁断封印消滅魔法『滅びへ導き、救済を手に取りし者《エヌマ・エリシュ》』!!!」

 

その言葉を最後に、ガルッチは意識を失った。

 

-to be continue⇨-




-始原の城-

ただいまー。

イリア「風龍さん!お帰りなさい!」

ちょちょちょ!?何で全裸!?

ラヴォス「私にもさっぱり…。」

おい変態執事、どうやって出た?

ラヴォス「ああ…今から出勤の時間でな。ガルッチさん、命もろとも使っちゃったっぽいし。」

え…ガルッチが…死んだ?

ラヴォス「違いますよ、ですが半分死にかけてるのは確かです。いずれにしても、転生させないと…。」

…記憶の方は?

ラヴォス「全部無事です。スキルもステータスも問題ないです。」

そうか…、だがこのままだと奴らに見つかるな…。

ダンブルドア「儂に提案がある。」

なるほど、正直あれだが…致し方ない。

※4-9章に続く。


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第4-9章 時空と転生の神 ラヴォス

-輪廻の草原-

 

ガルッチが目を覚ますと、見慣れない世界に着いた。

 

ガルッチ「…どこだここ?」

ラヴォス「ここは輪廻の草原。君達の言葉を借りるなら、夢現の世界だ。」

 

後ろを振り向くと、どういう訳か執事服を着た人がいた。

 

ラヴォス「申し遅れました、私はラヴォス。時空と転生の神でございます。」

 

転生?ってちょっと待て、それってつまり…。

 

ガルッチ「僕…マジで死んだ?」

ラヴォス「半分ですが、死にかけています。ただ、このままだと、いずれ死にます。」

ガルッチ「え…だったら死んでから転生したほうが…。」

ラヴォス「いや、現状そう言うわけにはいかない。何せ『奴ら』は…。」

 

奴ら?奴らって…ああそういうことか。

 

ガルッチ「星の勇者を阻む者と無の神の信者共の事だね?」

ラヴォス「そうだ、奴らはお前達『星の勇者』を探している。しかも君の肉体は宇宙にある。」

ガルッチ「………………は?」

 

え、今なんかとんでもない事聞いた気がする。宇宙って言った今?

 

ガルッチ「ちょっと待って、今宇宙って言った?」

ラヴォス「ああ。」

ガルッチ「マジで?」

ラヴォス「マジで。」

ガルッチ「oh my god…。なんてこったい、んじゃあEndofTheWorldは?」

ラヴォス「えーっと…、非常に言いにくいんだが…。」

 

ちょっと待て、まさか…。

 

ラヴォス「君が気を失ったと同時に、封印の鎖が出てきて、星ごと封印されたって事になるな。」

ガルッチ「( ゚д゚)ポカーン」

ラヴォス「あの…そこまでショック受けてるの?」

 

んまあ、ギルガメッシュみたいにやってみたが…まさか僕がやると星ごと封印ってなるとか…改めて僕って、チートキャラだな…。

 

ラヴォス「チートキャラって、実際ルッチもフラン達もチートキャラになると思うけど…。」

ガルッチ「おいおい、どうなってんだよ…。」

ラヴォス「主人公と裏主人公って、意外とチートキャラになりやすいからかな?」

ガルッチ「メタイ話は後にしたらどうだ…。」

ラヴォス「一番メタイ所をいったな…。」

 

むしろ今までのがメタイ所があったんだが…。

 

ラヴォス「…これ以上話をしたらラチがあかないから、本題に進む。」

ガルッチ「あ、はい。」

ラヴォス「まず現状だが、さっき言った通り、君は死にかけてる。そしてEndofTheWorldは封印状態。つまり、君をどこかの世界に隠れ住まなくてはならない。」

ガルッチ「つまり、別世界で転生しろって事ですか?」

ラヴォス「そう言うことだ。」

ガルッチ「どういう世界がありますか?」

ラヴォス「種類はいろいろある、『最後の幻想世界』『竜の探索』『機神と巨神』『剣と魔法を使う世界』などだ。」

ガルッチ「多いな…それだけ別世界は多いって事?」

ラヴォス「それだけ世界は多いということだ。正直、時空の賢者達がいないと厳しいからな。悪役だって時空の賢者もやってるし、じゃないと崩れるからな…。」

 

管理って忙しいんだな…。ヴォルデモートの奴も真面目にやってたのに対して、紫のやつ…自由奔放すぎやしねえか?

 

ラヴォス「全く、あの紫BBA…ヴォルデモートとかロヴァスさんを見習えよ。自由奔放だっつうの。」

ガルッチ「それには同感だ。」

紫「私を、BBA呼ばわりしたの、誰かし…ゴハァ!」

ガルッチ「いい加減認めやがれ、じゃないと顔面ぐちゃぐちゃにするぞ。」

紫「ゆかりんションボリ。(´・ω・`)」

ガルッチ「よし、殺す。」

 

─今回のゆかりん ガルッチの怒りを買い、たこ殴りからのローキックを繰り出され死亡。

 

ラヴォス「あんただったのか、最近紫がやられまくってるから誰なのかと思ったが…。」

ガルッチ「すまない、どうもうざったるくて、しかも場合によっては修業の邪魔をしてくるし。」

ラヴォス「ウザイだけでなく、邪魔だと思ったらそうするのか…。」

ガルッチ「うん。」

 

ずいぶん清々しく言うなと思ったラヴォス。

 

ラヴォス「あーちなみに、転生する暁には、新たな能力が加わるって事になってる。」

ガルッチ「なしてそうなった。」

ラヴォス「ゼウスに聞いてくれ。私の知らない間にそう言うのがあったし。」

ガルッチ「ゼウス?」

ラヴォス「あー…あったことないか。まあいずれどこかで会うだろうな。んで、ガルッチはどこの世界に行く?」

ガルッチ「そうですね…。」

 

ぶっちゃけ悩むところだ。多すぎると逆に選び切れないものだ。だが、一つだけ気になるものがあった。

 

ガルッチ「この世界…何だ?」

ラヴォス「あーこの世界か…。どうもfateの世界と何かが混ざった世界になっててな…。」

ガルッチ「不安定なのか?」

ラヴォス「いや…一応安定はしてるが…、入れば強制的に英霊になるそうだぞ?」

 

強制的に英霊!?おい待て、そんなの聞いたことないぞ!僕の場合、絶対反英霊になるよ!

 

ラヴォス「あー…大丈夫、君の場合反英霊にはならないよ。ただ、デミ・サーヴァントになる。」

ガルッチ「デミ・サーヴァント?」

ラヴォス「つまり、誰かを憑依するって事だ。」

ガルッチ「なるほど…、ならばこの世界にしよう。」

ラヴォス「ちなみに、この世界の時代は、第5次聖杯戦争前の事だ。」

ガルッチ「って事は、衛宮士郎と遠坂凛が結婚する前で、イリヤがまだ切嗣の事を疑ってるっていうものか。」

ラヴォス「そうなるな。ちなみに、クラスは如何する?」

 

っとそこへ、紙が出現したのでそこにいろいろと書いた。

 

『【クラス:アーチャー】

 

筋力:EX/ 耐久:D/ 敏捷:EX/ 魔力:EX/ 幸運:A/ 宝具:EX

 

スキル 心眼:A

 

地形の測量、敵判別など多彩のものを持っている。上手くいけば敵ステータスや、名前も確認できる。先読みもできるかも…。

 

初心:超EX

 

はい、文字通りもの凄い初心な子です。特に恋愛やHなこととなるとすぐ真っ赤になる。でも、するときはする。恥ずかしながらも…。

 

騎乗:EX

 

自分が乗りたい物があれば何でも乗りこなすことができる。

 

投影術:EX

 

自身の能力、幻影の力も加わっているため、オリジナル以上の性能を持ってしまう。しかも幻影を作り出すため、敵味方を攪乱させることもある。(事前に聞いていれば動揺しない。)

 

カリスマ性:C (純粋に言えばA+)

 

声と見た目が中性なのかと男でもモテるとか…。というか、A+以上はもはや人望ではなく魔力・呪いの類である。ただ別に人望を欲してないため、Cとしている。それでもモテモテだがな…。

 

魔力強化:S

 

自身の魔力自体がEXではあるがそれ以上の魔力を底上げしてしまう。もはや大魔神並みの…いやそれ以上の魔力かもしれない…。

 

単独行動:EX

 

基本ガルッチは兄であるルッチと一緒にいるが、噂では幻影のガルッチで、本人は密かに修行をしているとか…。

 

魔力抑制:D

 

少ない魔力でも高火力の魔法を繰り出せることができる。

 

不屈の闘志:EX

 

こちらも戦うときは戦うが、試合の時は発動しない。

 

魔神化:B

 

絶望の魔神 ディスペア・ダークネス・ガイアの力を受け継いでおり、魔神化すると、右腕にDMC4にいるネロと同じ腕になるが、こちらの場合、深紅の光と群青色の鱗になっている。ただし、能力は解放されておらず、完全に扱うには、解放アイテムが必要になる。

 

狂乱暴走:EX

 

自らのステータスを急向上させる。ただし、一時的な物なので、解除するとしばらくは動けなくなる。しかも、発動中はカタゴトにもなってしまう。

 

禁術の心得:A

 

禁術の代償を軽減だけでなく、他の代償も軽減してくれる。

 

禁術の技巧:S

 

魔力抑制にも関わるけど、こちらは少ない魔力で、禁術を発動することが出来る。

 

禁術の極意:EX

 

効果と威力を底上げしてくれる。

 

獣化:C

 

野生の直感と嗅覚と聴覚が上がり、気配遮断している敵を見つける。それに加え、雷狼竜『ジンオウガ』の特有能力『超帯電状態』があり、筋力と敏捷が2ランクぐらい上がり、代わりに耐久がGランクまで下がってしまう。

 

吸血:SS

 

元々は吸血鬼特有のスキルだったが、貧血が激しい為に獲得したスキル。使用はあまり少ないが、やむを得ない場合は使う。

 

吸活:S

 

吸血スキルと同時に手に入れたスキル。こちらも同様で、使用はあまり少ない。使えば相手のスタミナを奪い、耐久を一時的にあげることができる。

 

宝具

 

無限の剣製と幻影の世界《アンリミテッド・ブレイド・ワークス・イリュージョン・ワールド》

ランク:E~EX

種別:対時空宝具

レンジ:∞

最大捕捉:∞

 

刃となるものになったと同時に手に入れた固有結界の宝具。様々な武器が地面に刺さっている他、英霊達の宝具もこの固有結界に存在する。発動すると、景色が変わり、多くの死体、血塗られた地面、黄昏、そして大きな桜が舞い散る場所になる。

 

呪文&クラスカードケース

 

ランク:E~EX

種別:???

レンジ:???

最大捕捉:カードによる

 

とある世界の力と、英霊達の宝具を扱う事が出来る第二の宝具。ほとんどがカード化されており、発動すると、弾幕という魔法弾が現れ、敵を詰む事が出来る。英霊達のカードの場合、宝具そのものが召喚し、宝具発動しない限りは壊れることはない。(例:エクスカリバー、ゲイ・ボルクetc.)しかも、発動後は一時的に使えなくなるが、しばらくすればまた使えるという、チート染みた宝具。』

 

ラヴォス「…完全破格サーヴァントじゃないか。」

ガルッチ「ギルガメッシュみたいに慢心しなければな。」

ラヴォス「なるほどな…。それじゃあ、転生するときの能力は如何する?」

ガルッチ「スタンドを3つにしてくれ。一つは鎖型、二つはスタープラチナみたいな姿、3つ目は剣型で頼む。能力に関しては後々決めておく。それと波紋を使わせてくれ。」

ラヴォス「そこはジョジョかよ…。」

 

まあアヌビスが来たお陰だしな。それなら僕もスタンド使いと波紋使いにならないと…。

 

ラヴォス「まあ、とりあえずこれでOK。ちなみに憑依する人いるか?」

ガルッチ「正直不本意だが…イリヤにするよ。」

ラヴォス「何故?」

ガルッチ「僕が見た限り、この世界はUBWルートらしいし、しかもこのルート…イリヤが死ぬようだしな…。」

ラヴォス「ほう、つまり死の運命をぶち壊す!って事か。」

ガルッチ「まあ、これはあくまで自己満足だし、別に未来が変わる訳じゃねえしな。」

 

それだけは事実、変えられぬ運命というのは重々理解している。だが、せめてだけでも、別の未来にさせたい。あの子に…アヴァロンを見せてあげたい…。

 

ラヴォス「本当…イリヤのことが好きなんだな。」

ガルッチ「イリヤだけじゃないさ。フランもこいしも、イリヤも……一人の女性として……愛しているからね。義理の妹のクロエだってもちろん。」

ラヴォス「いよっ、さすがロリコン。」

ガルッチ「ロリコンですいません。」

ラヴォス「いやいや、それぐらいあの子達を愛してるんだろ?色欲じゃなく、純愛として。」

ガルッチ「言いますねぇ。」

 

お互い笑いあう2人、何故かこの人とは気が合いそうな気がしてならなかったが、そろそろ転生しないといけなかった。

 

ラヴォス「さて、そろそろ良い時間だ。転生する準備をしておけ。」

ガルッチ「ああ、そういえば、種族はどうなるんだ?」

ラヴォス「安心しろ、イレギュラーの英霊だから、種族までは変わらないさ。」

ガルッチ「そっか。それなら安心だな。」

紫「あと、あなたに報告だけど…。」

ガルッチ「何だ?」

紫「どういう訳か……フランちゃんが2人いるらしいわよ?」

ガルッチ「………………what?」

 

え?どゆこと?フランが2人?何それドッペルゲンガー?

 

紫「その子曰く、別時空のフランちゃんなんだけど…、知らないかしら?」

ガルッチ「………?(何故だ?知らないはずなのに、何故懐かしいんだろう…。)」

ラヴォス「おーい、そろそろ時間だ。」

ガルッチ「あ…わかりました。」

紫「それじゃあガルッチ、用事が終わったら、また会いましょうね。」

ガルッチ「ああ、それじゃあな。」

 

イリヤ……君の運命を変えてあげるからね。デミ・サーヴァントアーチャー ガルッチ、イリヤの召喚に応じよう!

 

-End & to be continue⇨-




-始原の城-

ラヴォス、おかえりー。

ラヴォス「ふう…久々に疲れた。」
イリア「ラヴォス、お疲れさま。」
ラヴォス「ありがと………ズズッ………さて、今度ばかりはあれをするわけにはいかないな。」

ほう、珍しいな。やはり心配なのか?

ラヴォス「ああ、そこで…紫。」
紫「はいはい、イリヤちゃんとクロエちゃんに言うのね。任せて。」
ラヴォス「頼むぞ。」
ロヴァス「不覚じゃった…まさか信者がいたとは…。」
アラン「僕も分かりませんでした…、このままだと…星の勇者に接触され、洗脳されるのも時間の問題です。」
ヴォルデモート「ふむ…確かに、星の勇者を阻む者とは違って、奴らは刻印がないからな…。」
ダンブルドア「そうじゃな…、どうしたものか…。」
ゼアノート「失礼してよろしいかな?」

ゼアノートか、どうした?

ゼアノート「こんな時であろうと、アンヴァース共に偵察しにいかせた。しかも、運が良いことに、どうやら奴らの本拠地を見つけたようじゃ。」

本当か!

ゼアノート「どうにかな…、じゃが、予想外なことに、信者共が多かったんじゃ。」
アラン「厄介だな…それ。」

星の勇者を阻む者と無の神の信者…か。無の神め…そうまでして消したいようだな…。

ユウナ「あの…彼らについて情報が…。」
ジェクト「ユウナちゃん、速いぜ…。」

2人とも…どうした?

ユウナ「実は、その信者の中に危険な人がいるって…。」

危険な人…か…。そいつは強いのか?

ジェクト「ナンバーワンと呼ばれるぐらいだとよ…。」

ふむ…、ならば無の神の信者にもいっそ警戒しないとな。それとヴォルデモート…。

ヴォルデモート「何だ?」

例の計画は?

ヴォルデモート「今のところ、支障はないです。」

よし、それじゃあみんな、各自解散だ。無理するなよ?

ヴォルデモート「分かった。」
ダンブルドア「了解じゃ。」
ゼアノート「任せておけ…。」
ユウナ「はい。」
ジェクト「了解。」
ロヴァス「儂はここで休ませて貰おうかの。」

そうしてくれ。

※恋ノ幕はこれで終了です。次幕は運命ノ幕になります。それではまたー。


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-運命ノ幕-
第5-1章 2人目のサーヴァント


-始原の城-

ラヴォス「……やべ。」

どうしたラヴォス?

ラヴォス「やばい、転生はともかく、デミ・サーヴァントするはずが…サーヴァントにしてしまった。」

はぁー!?マジで言ってるのかよ!

ラヴォス「だー!!どうすりゃ良いんだー!!!!」
ロヴァス「珍しいのう、ラヴォスが失敗するとは…。」
ラヴォス「くぅ…穴があったら入りたい…。」

仕事で失敗して、ショックを受けるラヴォスとか…初めて見たな…。

紫「まあ、一応心配だから、あの子達もあの世界に連れていかせたわ。」

おい、そんな勝手なことされたら、ガルッチに殺されるぞ?

紫「えー、良いじゃん減るもんじゃないし。」

とりあえず、殴らせろ。

紫「やめてくださいお願いします。」

よしやめよう。

紫「ほっ。」

だが…。

紫「?」

アラン、あれを。

アラン「はーい。ポチッとな。」
紫「え?ちょちょちょちょ!?しょ…触手!?」

その触手は、以前ラヴォスの精液を搾り取ったやつだ。しかもたっぷりあるから楽しんでおけ。

紫「そ…それはないでしょ!?ってきゃーーーー!!!服が…勝手に溶けていく!?」

それじゃあ皆さん、運命ノ幕5-1章を、ゆっくり見ていってね。

ラヴォス「風龍…、あんた…鬼畜なSだろ…。」

知らんな。

5期op曲 one ok rock【nothing helps】


-アインツベルン城-

 

数多くある魔術師の家系の中でも、特に優秀であるとされるアインツベルン家。

 現在、その本拠地たる城ではある儀式が行われていた。

 儀式が行われている部屋にいるのは、十歳ほどに見える幼い少女ただ一人。

 彼女の名前はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。

 アインツベルン現当主のユーブスタクハイト・フォン・アインツベルン、通称『アハト翁』によって作り出されたホムンクルスである。

 …ところで、イリヤは何のために儀式を行っているのだろうか?――理由はイリヤに刻まれた令呪と呼ばれるものにある。

聖杯戦争。万能の願望機たる"聖杯"の使用権を奪い合う魔術師たちの戦争。

 七人の魔術師がマスターとなり、それぞれの魔術師が召喚して契約した英霊サーヴァントを自身の代理として戦わせる魔術儀式。

英霊の側面を表す"クラス"は七つ。

 "剣士【セイバー】"、"槍兵【ランサー】"、"弓兵【アーチャー】"、"魔術師【キャスター】"、"騎乗兵【ライダー】"、"暗殺者【アサシン】"、"狂戦士【バーサーカー】"。

 聖杯戦争では、原則七つのクラスにそれぞれ一名が選ばれ、合計七騎で行われる。

 このうち聖杯にて願いを叶える事ができるのは一組のみ。そのため選ばれたマスターたちは他の六組全てを打ち倒さなければならない。

 加えて言えば、令呪とは"サーヴァントに対する三回限りの絶対命令権"であり、これが存在すること自体が逆説的に戦争の参加権を持つことを示す。

つまり令呪を持つイリヤは聖杯戦争に参加するマスターの一人である。マスターであるからには当然サーヴァントの召喚を行わなければならない。…のだが、その召喚でもう一人来るとは、アハト爺とイリヤは思いもよらなかっただろう…。

 

イリヤ「素に銀と鉄。礎に石と契約の大公。降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ

みたせ。みたせ。みたせ。みたせ。みたせ。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する。

――――告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。

誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ――!」

 

イリヤが召喚したのは、黒く巨体の男だった。

 

イリヤ「バーサーカーのヘラクレス…家族殺しの私には相応しいわ。待っててね…キリツグ、貴方を…!?」

 

召喚し終えたかと思ったイリヤだったが、まだ魔法陣が光っていた。

 

イリヤ「なに!?何が起こってるの!?」

 

だが、光ってるだけで誰も来なかった。

 

イリヤ「?」

ガルッチ(やべ、肉体がないの忘れてた。まずいな…死体があれば良いけど。)

イリヤ「ちょっと…どうして出てこないの?」

ガルッチ(あーもー、ここ死体がねえじゃねえか!もう約束通り、デミ・サーヴァントになってやる!)

イリヤ「早く出てきな…さい?」

ガルッチ「というかそもそも、転生する場所がおかしいだろう!何で魔法陣!?英霊って魔法陣から出てくるものなのか!?」

 

……あの人、誰?

 

ガルッチ「しかも取り憑くものがないからってさすがにねえだろ!せめて………あ。」

ヘラクレス「………。」

イリヤ「………。」

ガルッチ「………。」

 

き…気まずい…。やばい、というか何で最初霊体化に?と……とりあえず…。

 

ガルッチ「えーっと…、サーヴァントアーチャーここに仕る。問おう、君が僕のマスターか?」

イリヤ「…え、ええ。…んんっ!改めまして、わたしがあなたのマスター、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンですわ。」

ガルッチ「あ、これはどうも。」

 

って、この子が過去のイリヤか…。改めて見ると…可愛いな。

 

ガルッチ「と…とりあえず、マスターっていうより、イリヤって呼んで良いかな?僕はラーク・バスター・ガルッチ。」

イリヤ「…えーっと、何処の英霊?」

ガルッチ「英霊ってより、異世界の英霊だけどな…。とりあえず、これが僕のステータス。」

 

そう言うと、青いモニターが表示された。

 

真名:ラーク・バスター・ガルッチ

クラス:アーチャー

マスター:イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

性別:男

身長:150cm

体重:45kg

属性:混沌・中庸

 

筋力:EX/ 耐久:D/ 敏捷:EX/ 魔力:EX/ 幸運:A/ 宝具:EX

 

スキル

心眼:A

初心:超EX

騎乗:EX

投影術:EX

カリスマ性:C (純粋に言えばA+)

魔力強化:S

単独行動:EX

魔力抑制:D

不屈の闘志:EX

魔神化:B

狂乱暴走:EX

禁術の心得:A

禁術の技巧:S

禁術の極意:EX

獣化:C

吸血:SS

吸活:S

 

宝具

 

無限の剣製と幻影の世界《アンリミテッド・ブレイド・ワークス・イリュージョン・ワールド》

ランク:E~EX

種別:対時空宝具

レンジ:∞

最大捕捉:∞

 

呪文&クラスカードケース

 

ランク:E~EX

種別:???

レンジ:???

最大捕捉:カードによる

 

このステータスを見たイリヤは驚愕した。

 

イリヤ「何よこれ…、滅茶苦茶強いサーヴァントじゃない…。」

 

スキルもともかく、ステータスが凄すぎる。耐久を除けば破格サーヴァントじゃないの…。

 

ガルッチ「どうしてこうなったのかは、僕に聞くな。転生者なんだから。」

イリヤ「転生者?」

ガルッチ「後々説明しておく。ちなみに、僕はデミ・サーヴァント…なんだが…ラヴォスの奴…間違えてサーヴァントだけにしたなぁ。」

 

うぅ、このサーヴァント…本当に混沌だよ…。

 

ガルッチ「あー…なんかごめん。混乱させちゃって…。」

ヘラクレス「……。」

ガルッチ「…そういえば、ヘラクレスは喋らないんだったな…。」

イリヤ「まあいいわ。それじゃあガルッチ…じゃなくてアーチャー。他に何かありますか?」

ガルッチ「あーそれなら、戦闘以外の時は……その……。」

イリヤ「何か、言いづらいこと?言ってみなさい?」

ガルッチ「…お兄ちゃんって呼んで…くれない…かな?」

イリヤ「へ?」

 

っと言った瞬間そこにあった棒で、自分を殴りつけた。

 

イリヤ「ちょちょちょ!何自分を傷つけてるのよ!」

ガルッチ「そうは、いうが、恥ずかしいんだよ!!自分で言うのも何だが、滅茶苦茶恥ずかしいんだよ!!」

 

破格のサーヴァントなのに…、この人…心配だ…。

 

ガルッチ「はぁ…、もういい加減この初心スキル解放したい…。」

イリヤ「…そ…それじゃあお兄ちゃん。他には?」

ガルッチ「(一応言ってくれるんだ。)あとか…、今のとこないな。いや、今後も素で話しかけてくれれば良いんだけど。」

イリヤ「!?」

ガルッチ「駄目かな?」

イリヤ「う…ううん。いいわよ。」

ガルッチ「なんか…すまないな。色々と。」

イリヤ「謝る必要はないわ。それより…、どうしましょ…。まだ聖杯戦争は半年前だし…。」

 

半年前!?なんつうタイミングで召喚したんだよ!?

 

イリヤ「あ、ちゃんと予定があったわ。おじい様に報告した後、すぐ福井に行くわ。」

ガルッチ「え?」

 

ちょっと待て、冬木じゃなく福井?どういう事だ?

 

イリヤ「とりあえず、アーチャー、バーサーカー、私に着いてきて。」

ヘラクレス「……。」

ガルッチ「何が起きてるのか分からんが…、とにかく動こう。」

 

そして、色々と混乱しているガルッチは、ヘラクレスとイリヤの後を追った。その途中…どこか割れる音が聞こえた。

 

イリヤ「何!?」

ヘラクレス「───!?」

ガルッチ「いきなり!?」

 

おいおい、もう信者か阻む者が来たってのか?幾ら何でも早えだろ!

 

ガルッチ「と…とにかく、玄関のところに行こう!!」

イリヤ「言われなくても、行くわよ!」

ヘラクレス「■■■■■■■■───!!」

 

-アインツベルン城 玄関-

 

玄関に着いた3人とその場にいたアハト爺が見たのは、驚くことだった。

 

切嗣「ユーブスタクハイト!」

アハト爺「な…裏切り者がどうやって!?」

切嗣「この子達のおかげで、ここに入れた。」

 

切嗣の後ろにいたのは…。

 

ガルッチ「な!?イリヤ!?クロ!?」

SNイリヤ「はいーーー!?」

幻イリヤ「やっほーお兄ちゃん。」

クロエ「本当に英霊になってるなんてね。」

 

え?え?どうなってるのこれ?何でイリヤとクロがここに?どういう事だ?

 

アハト爺「こ…これは一体…。」

切嗣「実際、僕も分からないんだけどね。」

ガルッチ「えーっと…、とりあえずみんな、落ち着こうか。僕も何が何だか分からんし…。」

SNイリヤ「そ…そうね。一度部屋に行って、状況整理しましょう…。」

ヘラクレス「■■■■■………。(・・;)」

 

-アインツベルン城 客室-

 

ガルッチ「お二人さん、アールグレイです。」

アハト爺「あ…これはご丁寧に…。」

切嗣「すまない。」

ガルッチ「イリヤ達も。」

SNイリヤ「ありがと。」

幻イリヤ「ありがとう、お兄ちゃん。」

クロエ「ありがと、貰うわ。」

 

さて、とりあえず…。

 

アハト爺「まず、お主はどうやってここに入れた?」

切嗣「先ほど言ったとおり、この子達を使った。最初は驚いたさ。まさか、違う方のイリヤと、イリヤの妹だったとは思わなかったからね。」

アハト爺「どういう事じゃ?」

ガルッチ「はぁ…、あのアマ…余計なことしやがったな?もうマジで細切れに…。」

アハト爺「?」

ガルッチ「あ…そうだった。3人は知らないんでしたね。とりあえず、説明しますね。」

 

っとどこからともなくホワイトボートとペンが現れた。

 

ガルッチ「まず…、こっちのイリヤとクロエの事だが…、異世界から来た者なんだ。いや、正式には、別時空の住人って事になる。」

SNイリヤ「何それ、それじゃあここにいる私って…。」

ガルッチ「ようは君だ。このルートはUBWと言って、これ言うの酷だけで…イリヤはこのルートで死ぬ事になんだ。」

SNイリヤ「そんな!」

アハト爺「何じゃと!?」

切嗣「それは本当か!?」

ガルッチ「ああ、んで僕の経緯だが、知ってるんだよね二人とも。」

幻イリヤ「うーん…、イマイチ理解出来てないけど…。」

クロエ「私も…。」

ガルッチ「そっか…、んじゃあ説明するよ。このイリヤにも言ったが、僕は転生者なんだ。」

SNイリヤ「その転生者って何?」

ガルッチ「ようは…、死んで一度蘇ったって事だ。」

クロエ「え!?死んじゃったのお兄ちゃん!?」

ガルッチ「いや、どうやら死にかけのようだったが、ある理由でやむなく転生することになった。」

 

その説明が、30分も掛かった。

 

ガルッチ「っと言うわけ何だが…、do you understand?」

5人「そこだけ英語!?」

 

何だろう…、どうでもいい苦労をやってる気がする…。

 

アハト爺「ふーむ…、儂はどうなってるんじゃ?」

ガルッチ「えーっと…、1回殺しちゃってます。主に自分の孫娘を自害しろって言ったときにブチ切れて…そのまま僕が…。」

アハト爺「儂そんな事したのか!?」

切嗣「ユーブスタクハイト…、貴様…。」

アハト爺「ま…待て!落ち着け!」

SNイリヤ「お爺様?どういう事?」

アハト爺「ち…違う!待つのじゃイリヤ!」

ガルッチ「あー…これカオスの予感…。ってか、ここでも混沌の呪い発動かよ!!」

幻イリヤ「何で、お兄ちゃんはカオスに惹かれるのかしら…。」

クロエ「私も聞きたいぐらいよ…。」

 

もう女難の相より厄介なものだわこれ…。エミヤ…、あんたの苦労…分かった気がする…。でもこれ…エミヤより厄介だわ…。

 

─30分経過…。

 

ガルッチ「んで…、3人とも落ち着いた?」

3人「はい。」

 

これじゃ話が持たないな…。

 

ガルッチ「というか、サーヴァントの僕が、何でこんなことに…?ってそれは良いとして…、何で聖杯戦争の場所が冬木じゃなく、福井なの?」

アハト爺「あー…サーヴァントのお主には知らんか…。どうやら冬木市の霊脈が消えたと同時に、何故か福井市から霊脈が出現したらしくての。儂も臓硯も不思議に思ったわい。」

幻イリヤ「それじゃあ、冬木市はどうなったの?」

アハト爺「いや、どうやら何とも無いようなんじゃが…、謎なんじゃ。」

切嗣「…、なあユーブスタクハイト、もう一度雇ってくれないか?」

アハト爺「裏切り者のお主が?」

切嗣「今回の聖杯戦争…何かがおかしい。それに、ユーブスタクハイト自身来てくれれば、何か分かる気がするし…。」

アハト爺「……確かに、幾ら儂でも情報が足りん。よし、ならばもう一度雇う。」

ガルッチ「待った。まず聖杯の事だけど…。」

アハト爺「何じゃ?」

ガルッチ「確か、第4次聖杯戦争の時、切嗣はセイバーを使って破壊したと同時に、聖杯の泥が溢れてたよな。」

切嗣「ああ、お陰で冬木大災害が起こってしまった…。」

ガルッチ「おそらく、まだ完全に破壊されていないと思うんだ。」

アハト爺「何じゃと!」

切嗣「セイバーの宝具を使ってもか!?」

幻イリヤ「そうらしいよ、聖杯もろとも浄化しない限り、聖杯は壊れないわ。」

クロエ「だけど、気になるのは…何故福井市になったのか…。まずはそこから始めましょう。」

アハト爺「確かに、そうじゃな。天の杯を手にしようと必死じゃったが、これはどう足掻いてもおかしすぎる…。よし、切嗣よ。お主を再び雇うことにしよう。」

切嗣「すまない。今度は調査に加えて色々と調べることにしよう。」

 

っとその時、右のカードケースが光り出した。

 

ガルッチ「おいおい、まさか…。」

 

開けると同時に、アサシンのカードが現れ、切嗣の中に取り込まれた。

 

切嗣「な…何だ、これ…、まるで自分がサーヴァントみたいに…。」

ガルッチ「切嗣が切嗣を憑依するって…なにこれ…。んまあこれで切嗣は、デミ・サーヴァントになったな。」

アハト爺「…もはやどうなっておるのじゃ。」

SNイリヤ「私にも…さっぱり。」

ガルッチ「安心しろ、僕もだ。」

 

全く、隠れるどころの問題じゃなくなったじゃねえか…。仕方ねえ、予定変更だ。こうなったら奴らをおびき寄せて、出来る限り数を減らしてやる。

 

アハト爺「さて、そうと決まれば…準備に取り掛かるぞ。目指す場所は福井市!そこで色々と調査するぞ!」

 

こうして、アインツベルンの者達の不可解な聖杯戦争の調査と同時に、ガルッチの戦いが、再び起ころうとしていた。

 

-to be continue⇨-




-???-

言峰「やれやれ、厄介な事になったな…。まさか福井で聖杯戦争が行われるとは…。」
SNクーフーリン「マスター、なんか焦臭くねえか?」
言峰「同感だ。お主もそう思うだろ?バゼット。」
バゼット「確かに…、これはどう足掻いてもおかしすぎる。何かの間違いだと思いたいです。」
言峰「だが、こうなった以上、止めることは出来ん。」
SNクーフーリン「おいマスター、まさかやるつもりか?」
言峰「ランサーよ、令呪を持って命ずる。『他のマスターのサーヴァントと戦え。ただし、一回戦で宝具を外したら、すかさず撤退しろ。』」
SNクーフーリン「はぁ、仕方ねえ。いいだろう。じゃあなバゼット。」
言峰「…全く、ヴォルデモートの奴も聞いたが、聖杯に気をつけろって言ってるが…まさかアンリマユか?」
バゼット「言峰、何の話ですか?」
言峰「いや、気にするな。とにかく、ちょっとどこかに行ってくるから、教会を頼んだぞ?」
バゼット「ちょっと!?…はぁ、行ってしまったか…。これより重要な事とかあるの?」
fateカレン「あら、クソ親父は消えましたか。」
バゼット「カレンさん、言峰って何を考えてるのですか?」
fateカレン「さあね、ただ聞こえたのは、聖杯に気をつけろ。だったわ。どういう意味かしら?」
バゼット「私にもさっぱり…。」
fateカレン「まあいいわ。それじゃあ神の祈りを捧げてくるわ。」
バゼット「…やれやれだわ。」

-始原の城-

…言峰か。

言峰「風龍さん、あれは?」
紫「アヒィィィィィ!!!!」

…ただの鑑賞用の愉悦物だ。

言峰「なるほど、後でワインを用意しておこう。」

さて、何か用かな?

言峰「聖杯についてだが…、何故気を付けなければいけないのだ?」

それか…、実は無の神の一部が、聖杯の中にいるんだ。

言峰「なるほど、アンリマユとかか?」

うーん、実のとこアヴェンジャーなのか、変態尼僧なのか分からんのだよなあ……。

言峰「ふむ…、何はともあれ、気を付けることにしよう。」

まあ待て、このまま帰るのもあれだし、始まる1週間前にここにいたら?

言峰「そうだな…。それじゃあお言葉に甘えて、しばらくはここであの者を眺めるとしよう。」

そうだな。

2人「ハッハッハッハッハ。」

※では、5-2章でまた会おう。

5期ed曲 ジョジョの奇妙な冒険第1部&2部ed曲 『round about』


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第5-2章 初戦闘 アーチャーガルッチVSランサークーフーリン

-朝ノ刻-

 

ガルッチ「ふう、到着っと。」

切嗣「ここが舞台とはな。アハト爺、お前が言う別荘は何処なんだ?」

アハト爺「そう慌てなさんな、こっちじゃ。」

SNイリヤ「へぇ、ここが福井ねぇ。」

幻イリヤ「リンもシロウも、ここでやるのかな?」

クロエ「多分そうなるわね。」

ヘラクレス「………。」

 

聖杯戦争する場所に到着した7人は、アハト爺が言う別荘のところに行った。しかし…。

 

ガルッチ「?」

SNイリヤ「どうしたの?」

ガルッチ「サーヴァントの気配がした。とはいえ、まだ朝だから襲って来ることは無さそうだな。」

クロエ「確信は?」

ガルッチ「持てるが…。マスター、ここで迎撃した方がいいかな?」

 

急にマスター呼び…、って事は戦うのね。

 

SNイリヤ「分かったわ。バーサーカー、敵サーヴァントを探して。」

ヘラクレス「………!!!」

切嗣「どうしたの?」

アハト爺「何かおるのか?」

幻イリヤ「うん。ここはお兄ちゃん達に任せましょ?」

切嗣「いや、僕も戦う。もうイリヤを見捨てたくない。」

アハト爺「正直、ここで戦闘は初めて何じゃが…まあよい。別荘に入る前にサーヴァントの戦いを見せて貰おう。」

クロエ「イリヤ、修行の成果見せてあげよう。」

幻イリヤ「うん。来て!『ジャック・ザ・リッパー』!」

 

アサシン召喚と同時に、紅い槍を持った男が現れた。

 

SNクーフーリン「ほう、まさか全員相手は聞いてなかったな。」

ガルッチ「ランサーか…、敏捷は高そうだが、相手にとって不足なしだ。」

SNクーフーリン「ん?まさかとは思うが、嬢ちゃん…あんたがマスターか?」

SNイリヤ「そうよ?」

SNクーフーリン「まだ子供じゃねえか…。ってサーヴァントも子供かよ…。」

ガルッチ「それ…僕のこと?」

SNクーフーリン「当たり前だ、ってちょっと待て。サーヴァントの気配が3人なんだが…。」

ジャックfate「お母さん、指示をお願い。」

SNクーフーリン「お母さん!?どうなっていやがるこれ!?」

ガルッチ「あー、言っておくけど…、もう一人いるぞ。」

ヘラクレス「■■■■■ーーーー!!!」

SNクーフーリン「うーわー…、こんな奴らを相手にしなきゃいけねえのかよ…。」

SNイリヤ「んじゃあ、一人相手で良い?」

SNクーフーリン「そうしてくれ…。」

SNイリヤ「それじゃあ、アーチャー!行きなさい!」

ガルッチ「了解、いざ参る!」

 

先陣として行ったガルッチは、一気に間合いを詰め、斬りつけた。

 

SNクーフーリン「ほう、なかなかの速さだな。セイバーか?」

ガルッチ「残念ながら…セイバーじゃねえ…ぜ!」

 

そのまま蹴りをかましたが、さすがランサー。その素早い反応で手際よく回避した。

 

SNクーフーリン「蹴りか…、確かにセイバーじゃねえな。しかもさっきの素早さ…俺以上だ。貴様、一体何処の英霊だ?そんなやり方をする英霊なんざ聞いたこともねえ。」

ガルッチ「そうだろうよ、だが知ったところで理解できない。マスター、第1の宝具を使って良いか?」

SNイリヤ「ええ、使いなさい。」

ガルッチ「よし、そんじゃ始めますか。」

 

そう言うと、右腰に着いているカードケースを開け、一枚のカードを取り出した。

 

SNクーフーリン「?そのカードで何するつもりだ?」

ガルッチ「行くぞクーフーリン!神槍『スピア・ザ・グングニル』!」

SNクーフーリン「!?」

 

カードから槍が現れたと同時に投げつけた!?おいおい、聞いたこともねえぞ!?しかもグングニルって、ぜってえオーディンが使う武器だろ!

 

ガルッチ「もういっちょ!禁忌『レーヴァテイン』!」

SNクーフーリン「何ー!?」

 

何だ何だ何だ何だ何だ!?こいつ、レーヴァテインって言わなかったか!?俺とんでもねえ奴を相手にしてねえか!?

 

SNクーフーリン「貴様、バーサーカーだろ!?」

ガルッチ「いや僕、アーチャーだけど…。」

SNクーフーリン「いやいやいやいや、幾ら何でもそりゃねえだろ!?弓兵なのに、何でやばい宝具持ってんだよ!」

ガルッチ「んじゃあこう言うのはどうかな?」

 

今度は左腰にあるカードケースを開け、一枚のカードを取った。

 

ガルッチ「ランサー『スカサハ』限定展開(インクルード)!」

 

カードは光を放ち、二つの槍を出現させた。

 

幻イリヤ「双槍!?大丈夫なの、お兄ちゃん?」

ガルッチ「双剣も出来るなら、双槍も出来るはず!」

SNクーフーリン「おいおい、師匠のやつかよ…。まあいいぜ、そろそろ決めるとしよう。」

 

どうやらランサーも、宝具を使うようだ。ならばこちらもスカサハの宝具を使うか。

 

SNクーフーリン「行くぞアーチャー。その心臓、貰い受ける!」

ガルッチ「来いランサー。刺し穿ち…突き穿つ!」

SNクーフーリン「『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)』!!」

ガルッチ「『貫き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルク・オルタナティブ)』!!」

 

3つの赤い閃光が走り、それぞれ心臓を狙った。しかし互いに受け止められた。

 

SNクーフーリン「!?」

ガルッチ「ちっ、相打ちか。」

 

とはいえ、このランサー…手加減してたっぽいしな。令呪か何かか?

 

SNクーフーリン「まさか、師匠の宝具を使うとは、てめえ、ただ者じゃねえな。」

ガルッチ「まあね、それでどうする?まだやる?」

SNクーフーリン「いや、おとなしく帰るよ。じゃあな坊主、今度会うときはケリをつけようぜ。」

 

そう言うと、咄嗟に姿を消した。

 

ガルッチ「ふぅ、スペルカードでも通用するんだな。」

SNイリヤ「これ…本当に大当たりのサーヴァントだわ…。」

ヘラクレス「…。(´・ω・`)」

fateジャック「でも、バーサーカーもいるんだから、そっちも大切にしないとね。」

ガルッチ「というか…、ショボーンってしてなかったか?」

ヘラクレス「…。」

切嗣「ハッハッハッハッハ、まあ今は、別荘のところに行こう。」

 

というか、ヘラクレスを喋らせる方法考えないと…。

 

-アインツベルン別荘地- -朝ノ刻-

 

中に入る直前、切嗣は養子の士郎を連れてくるといい、別行動していった。

 

ガルッチ「士郎か…、ん?」

幻イリヤ「どうしたの?」

ガルッチ「いや、ちょっと気になるんだが……。僕のクラスって『アーチャー』だろ?」

クロエ「そうね。」

ガルッチ「それで思ったんだが、凛のサーヴァントはどうなるんだろ…。」

2人「あ…。」

 

そうだ、凛のサーヴァントは『アーチャー』のエミヤシロウ。でもガルお兄ちゃんは『アーチャー』として現世にいる。そうなると、凛のサーヴァントはどうなるのかしら…。

 

???『…ッチ。』

ガルッチ「?」

???『ガルッチ。』

ガルッチ「?誰か呼んだ?」

SNイリヤ「どうしたのお兄ちゃん?」

ガルッチ「いや…誰か呼んでる気がして…。」

???『おい、ガルッチ!』

ガルッチ「!?」

 

急に大声であげられたのか、びっくりしてしまった。後ろを向くと、時空と転生の神であるラヴォスがいた。

 

ラヴォス『良かった、どうにかつながった。』

SNイリヤ「何あれ!?」

アハト爺「馬鹿な、結界は充分に発揮しとるはずじゃ!」

ガルッチ「あ…ラヴォスじゃん。」

2人「誰!?」

ラヴォス『この人を転生させた神です。よっと。』

ガルッチ「あんた、どうやってここに?」

ラヴォス「どうやってって、時空を超えて来たけど?」

 

そう言うことかー。って丁度良い、聞きたいことがあった。

 

ガルッチ「そうそう、何で僕、デミ・サーヴァントじゃねえの?」

ラヴォス「すまない、正直ミスるとは思わなかったんだ…。いや、悪かった!5億割私が悪かった!_| ̄|○」

ガルッチ「いや、5億はないだろ…つうか反省し過ぎだろ…。」

SNイリヤ「あの、その人は一体…。」

ガルッチ「この人はラヴォス。時空と転生の神と呼ばれている。」

 

ってか、いつまで土下座してんだよ…。

 

ラヴォス「あ、そうそうガルッチ、忘れ物だ。」

 

ラヴォスが持っていたのは、守護神の剣『ゴッドフリード』だった。

 

ガルッチ「あれ?僕持ってなかったのか?」

ラヴォス「ああ、あの大技使って以降な。」

SNイリヤ「お兄ちゃん、それは?」

ガルッチ「守護神の剣『ゴッドフリード』、太古に天地海を切り分けたと言われている神話の剣。おそらく乖離剣エアと並ぶかそれ以上の力を持っていて、使いこなす者は誰もいないと思われた。」

アハト爺「思われた?それじゃあ今は?」

ガルッチ「今は僕が扱えて所有者になっている。しっかし、よく見つけたな。」

ラヴォス「偶然にも君の手を持ってたらしいからな。」

 

凄えな…、僕の幸運。

 

ガルッチ「そういえば、凛のサーヴァントはどうなるの?」

ラヴォス「安心せよ、予定通り『アーチャー』を召喚するはずだ。」

ガルッチ「それならいいけど…。」

 

つうかこの剣、意外と重いな…。いや、疲れかもしれない。

 

ラヴォス「さて、そろそろ戻らなければ、じゃあな。」

ガルッチ「あ、ちょ!行っちゃった…。」

 

まあ急用があるなら仕方ねえな。

 

ガルッチ「さてと、早速……うん?」

 

一瞬くらっとしてしまったが、どうにか耐えた。

 

SNイリヤ「お兄ちゃん?」

ガルッチ「…全く、英霊になっても変わりはねえのかよ。」

 

まさか貧血が起こるとは思わなかった。

 

ガルッチ「すまないが、ちょっと部屋で休ませてくれないか?」

SNイリヤ「?」

アハト爺「何じゃ?貧血か?」

ガルッチ「ええ、正直英霊でもこうなるとは…。」

アハト爺「魔力の使いすぎかの?一応パスは繋がってる筈じゃから、少し休んでおけ。」

ガルッチ「すいません。」

 

そう言い、フラフラしながら部屋に向かった。

 

SNイリヤ「お兄ちゃんって、貧血になり易いの?」

幻イリヤ「うん、情緒超不安定だったせいで血液が安定しなくてね。過剰になったり貧血になったり大変なのよね。」

クロエ「ふーん…、だったら私行ってくる。」

アハト爺「これこれ、走るでない。」

幻イリヤ「…魔力供給かな?」

SNイリヤ「って、私がやるー!!」

幻イリヤ「もう、んじゃあ私もー。」

 

アハト爺とヘラクレスを置いて、3人はガルッチが居る部屋に向かった。

 

アハト爺「…儂らも休憩しようか?バーサーカー。」

ヘラクレス「■■■■………。( ^_^)」

 

どことなく笑ってたヘラクレスだった。

 

-アインツベルン別荘地 ガルッチの部屋(仮)-

 

部屋についたガルッチは、背負ってる剣と腰に着けてる剣と刀とカードケースを机に置き、ベットに寝転んだ。そのままガルッチは手を胸のとこに置いた。

 

ガルッチ「『トレース・オン』。」

 

心拍数・・・緊張状態

血液量・・・貧血

魔力量・・・正常

精神状態・・・現在興奮状態

 

ガルッチ「やっぱり、精神状態があれでも、貧血状態か…。かと言って、血を奪う訳には…。」

クロエ「お兄ちゃん。」

ガルッチ「あれ?クロ?」

 

一体何の用なんだろ…。そう思った途端、急に乗っかってきた。

 

ガルッチ「えっと…、何の用?」

クロエ「何って、魔力供給よ。」

ガルッチ「いや、魔力は正常だけど…。」

クロエ「血液が足りないんでしょ?だったら私の……。」

SNイリヤ「ちょっと待ったー!!その人は私のサーヴァントよ!」

 

あれ?嫌な予感…。

 

クロエ「いいじゃん、この人の妹だし。」

ガルッチ「義理の、だがな?」

SNイリヤ「お兄ちゃんの魔力供給は、私がやるの!」

 

ってちょい待って、飛び込みってまさか…。やばい、眼の色を黄色に変えなきゃ!

 

『ドサッ』

 

ガルッチ「……痛い。英霊なのに…、痛い。」

SNイリヤ「えへへ、お兄ちゃん暖かーい。」

 

…緊張状態ってこう言う意味かよ。というかイリヤ(マスター)、クロ、ちょっと降りて…。変に意識しそう…。と思ってたその時…。

 

SNイリヤ「もしかして、興奮してる?」

ガルッチ「ふぇ!?」

クロエ「まぁ、無理もないわね。あと何か……。」

ガルッチ「ストップクロエ!それ以上は言わせない。」

 

おいおい、こんな時でも欲情かよ!?巫山戯んな畜生!

 

幻イリヤ「お兄ちゃん、吸血しないの?」

クロエ「あ、そうだったわ。」

ガルッチ「いや、したくてもねえ…。」

 

この体制じゃ、吸いづらい…。

 

クロエ「ほらお兄ちゃん、ここに可愛い首筋があるわよ?」

SNイリヤ「クロエ…だったかしら?この人は私のサーヴァントよ?お兄ちゃん、私の首筋にして。」

 

あー…そんなことしたら余計選びづらいじゃねえか…。僕こう言うのに関しては、優柔不断だぞ?どうすんだよ、本当に…。

 

-衛宮邸- -昼ノ刻-

 

一方こちらは切嗣の方。切嗣は急いで士郎の元に行った。そして到着した…。

 

切嗣(大丈夫かな…?僕死んだことになってるけど…、士郎はわかってくれるかな?)

 

実は切嗣は、1回死んでいた。いや、正確には聖杯の泥を被り、正義の味方を託して死んだ筈だったが、クロエと言う人物が、聖杯の泥を浄化と幻イリヤの蘇生魔法と言うのを使ったおかげで、蘇った事になる。正直訳が分からなかったが、ある程度理解することができた。

 

切嗣「お邪魔します。衛宮士郎という人はいますか?」

???「はーい、今ここに……、爺さん!?」

切嗣「おお、士郎。会いたかったぞ。」

若士郎「じ…爺さん!?死んだんじゃ!?」

 

あー、やっぱりその反応になるか。まあ、驚くのが普通だな。

 

???「どうしましたシロウ?」

若士郎「あ、セイバー。」

???「な…!お前は…。」

切嗣「セイバー…?士郎、一体これは…。」

セイバー「何故切嗣が、いいえ…まずは説明して貰いましょうか。」

切嗣「そうしたいが、まず何か食べたい。出来れば甘いものがいいな。」

若士郎「甘いものって…、爺さんも変わってないな…。とりあえず、入ってくれ。」

 

─カット

 

切嗣「ふう、士郎が作ったお汁粉、旨かったぞ。」

セイバー「それで切嗣、どうしてここに?」

切嗣「ああ、実はここに来たのは他でもない。っと言いたいが、セイバーば居るし、状況説明しよう。まず士郎、君は聖杯戦争は知ってるかね?」

若士郎「いや…。」

切嗣「そうか、んじゃまず聖杯戦争ってのは……。」

 

─長くなるので再びカット

 

切嗣「って訳だ。だが今回聖杯戦争が行われるのは、福井なんだ。」

セイバー「福井?冬木じゃなく、福井?」

士郎「どうしてまた…。」

切嗣「詳しく説明するより、実際来た方が早いな。二人とも、僕の手捕まって。」

 

二人は切嗣の手を掴んだ途端、切嗣と共に消えた。

 

-アインツベルン別荘地 ガルッチの部屋(仮)- -昼ノ刻-

 

切嗣「ふう、彼女が言う付き添い姿現しやってみたが、意外と便利だな。」

若士郎「うう、ここ何処だ?」

セイバー「ん?サーヴァントの気配が……え?」

若士郎「どうしたセイ……バー?」

切嗣「二人とも、どうした?」

 

セイバーと士郎の視線を見ると、そこには気持ち良く眠っている4人+1人がいた。

 

クロエ「……スヤスヤ。」

fateジャック「ぉ…母…さん……ムニャムニャ……。」

ガルッチ「スヤァ………。」

SNイリヤ「お兄………………ちゃん……………。」

幻イリヤ「んん………。」

 

しかも気持ち良さそうに眠ってた。

 

セイバー「えっと…、これは…一体。」

切嗣「……。_| ̄|○」

若士郎「爺さん?」

 

何故か切嗣はショックを受けてしまった。

 

切嗣「遂にイリヤちゃんが…、添い寝までするとは…キッツいなあ…。」

若士郎「えーっと、爺さん?説明頼む。」

切嗣「君の姉のイリヤだ。恐らく真ん中のサーヴァントの右真ん中がそう。」

セイバー「あの人、サーヴァントだったんですか?」

切嗣「イリヤのサーヴァント、アーチャーだ。ああ見えて、凄く強いんだ。バーサーカーも居るけどね。」

セイバー「二人のサーヴァントを!?」

切嗣「セイバー、静かに…。」

 

起こすと可哀想だろって言おうとした瞬間、1名起き上がった。

 

ガルッチ「うー、五月蠅いなあ…、ちょっと静かにしてくれよ…寝てたのに……。」

 

どうやらさっきの声で起きてしまったらしい。

 

ガルッチ「あれ?切嗣お帰り…。そしておやふみ………。」

 

そしてまた眠った。

 

切嗣「……普段はああじゃないけど、どうやら相当疲れてたっぽいな…。」

セイバー「あれが…アーチャー?まるで子供みたいなんですが…。」

切嗣「いや、見た目は中学2年だが、凄く強いんだ。」

若士郎「……なんでさ。」

切嗣「まあ、邪魔するとあれだから、場所変えよう。」

 

そうして、3人はこっそりと部屋から出て行った。

 

SNイリヤ「……んん、お兄ちゃん…誰かいた?」

ガルッチ「ん?……切嗣が………え?」

 

咄嗟の事だったのか、すぐ起き上がった。そして、辺りを見渡したが、どうやら居なかったようだ。

 

ガルッチ「うーん…、寝ぼけていたようだな…。ちょっと血を吸ったおかげで、どうにかなって…その後一緒に……眠ったんだったな…。」

 

うん、まだ眠いし、寝よう。

 

SNイリヤ「それにしても、お兄ちゃん…暖かいねぇ…。」

ガルッチ「そうだね……。」

 

とてもじゃないけど、聖杯戦争が起こる半年前とは思えない、のほほんとしたものだった。

 

-to be continue ⇨-



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第5-3章 調査開始

-アインツベルン別荘地- -黄昏ノ刻-

 

ガルッチ「……すいません。」

アハト爺「いや、別に謝らなくても…。」

切嗣「なんて言うかその…、気にしてないから。うん」

 

まさか、4人一緒に寝ることになるとは思わなかった。とにかく……。

 

セイバー「それで改めて聞きたいのですが、貴方がアーチャーですか?」

ガルッチ「ああ、って言っても、転生している身ではあるが。」

セイバー「転生…ですか?」

ガルッチ「訳ありでね。本来なら隠れなきゃいけないけど…。」

セイバー「隠れるって、貴方アーチャーでしょ。」

ガルッチ「まあね。でも、アーチャー以外の候補もあったけど。」

セイバー「他にも!?」

 

まあ、ヘラクレスと同じだなこれ。

 

ガルッチ「とりあえず、訳は聞かないでくれ。」

セイバー「……分かりました。それでは切嗣、何故今回聖杯戦争を調査することになったんですか?」

切嗣「理由は単純。今まで冬木でやっていたのに、何故今回に限って福井になったのか…。」

ガルッチ「どういう理由があるにしろ、始まる前に調査しようと思う。」

セイバー「その後、聖杯は如何するんですか?」

ガルッチ「浄化させる。」

 

むしろこうしないと、冬木市みたいなことになる…。

 

ガルッチ「セイバーが壊した聖杯は、実のところ完全に破壊しきっていない。浄化させない限り、またああなってしまうからだ。」

セイバー「しかし、聖杯は万能の願望機では…。」

ガルッチ「いや、残念ながら、あの聖杯は違う。とにかく、浄化し破壊しない限り、また何処かで…。」

 

というか、今回の聖杯戦争…どうもきな臭い。しかも、何か吐き気を催すどす黒い悪が感じられる。情報が足りない以上、調査するしかない。

 

切嗣「それで調査だが、アーチャー、何かあるか?」

ガルッチ「まずは魔力源を探ってみる。とはいえ、他のマスターとサーヴァントが分からんから、念には念を入れて、そいつらも探ってみる。」

クロエ「私はアーチャーの護衛をするわ。いくら規格外のサーヴァントでも、弱点は必ずあるわ。」

幻イリヤ「私もするわ。」

切嗣「分かった。僕はできる限り、情報を集めてくる。士郎とイリヤとセイバーとバーサーカーはここに残って、ここを守ってくれ。」

SNイリヤ「キリツグが言うんだったら、分かった。」

士郎「出来る限り、頑張ってみる。」

セイバー「了解しました、元マスター。」

アハト爺「して…儂は?」

ガルッチ「出番無しだな…。」

アハト爺「(´・ω・`)」

 

こればっかしはどうしよもない。そう思いながら、出ようとしたときだった。突然轟音が聞こえた。

 

切嗣「な…何だ!?」

 

そして大声が聞こえた。

 

???『やーやー、我が名は征服王のイスカンダル、ライダーだ!ここに住む者よ、出迎えてくれんか?』

???『全く、このバカ!いきなり真名明かすな!というか、相変わらずお前は…。』

 

ガルッチ「……玄関からだな。しかも堂々と名乗ったし…。」

切嗣「…とりあえず、出向くか。」

 

-アインツベルン別荘地 玄関- -黄昏ノ刻-

 

イスカンダル「おお、よく出迎えてくれた。」

ガルッチ「よく出迎えてくれた…じゃねえ!!お前、何勝手に扉ぶっ壊してんだよ!!」

クロエ「ツッコミそこ!?」

アハト爺「全く、しかも盛大に壷を割ってくれたのう。」

切嗣「ちょい待って、ツッコミはそこなのか?」

???「すまない、この大馬鹿者、ちゃんと謝っておけよ?」

イスカンダル「ハッハッハッハ、ってお主は…、騎士王じゃないか!」

???「人の話を聞けェェェェェェェェェ!!!!」

 

駄目だ、早速混沌の呪いが発動した…。いい加減にしてくれ全く。

 

セイバー「まさか、再び征服王と出会うとは…。」

イスカンダル「久しぶりだな、騎士王。お主も聖杯戦争に参加することになるとは。」

セイバー「貴方こそ…。」

イスカンダル「ところで、お主の他にサーヴァントが居るはずだが…。」

 

おい、ここに居るけど…。

 

イスカンダル「ふむ、そこに居たのか。」

ガルッチ「ようやく気が……。」

イスカンダル「そこの黒い巨体の男。」

ガルッチ「そっちかよ!!」

ヘラクレス「……?」

イスカンダル「お主は何というのだ?」

ヘラクレス「■■■■■■■■ー!!!」

イスカンダル「ん?なんて言ったのだ?」

SNイリヤ「この人は喋らないのよ?クラスはバーサーカーなんだから。」

イスカンダル「ほう、となればお主が其奴のマスターか?」

SNイリヤ「そうよ、私はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。バーサーカーとアーチャーのマスターよ。」

イスカンダル「アーチャー!もしや英雄王がいるのか?」

 

英雄王、何処だと叫ぶライダー。さすがのガルッチも我慢の限界に達した。

 

ガルッチ「いい加減に…、気づけーーーーーーー!!!一合!」

イスカンダル「ぬおっ!?」

ガルッチ「二合!!」

イスカンダル「グフォォ!?」

 

そのままバックアクロバットした後、走った。

 

ガルッチ「大・天・罰!!」

 

その時、切嗣は思った。あれ全部金的だよね…。

 

ガルッチ「玉藻伝授拳法の、一夫多妻去勢拳だ!」

イスカンダル「グォォォォォ!!!今のは…効いた…。」

???「…あんた、何者?」

ガルッチ「アーチャーだ。あんたは?」

???「ロード・エルメロスと申す。ライダーのマスターでありながら、デミ・サーヴァントだ。クラスはキャスターだ。」

ガルッチ「まさかのデミ・サーヴァントと出会えるとは…、すみません。そちらのサーヴァントを金的技を繰り出してしまって…。」

ロード「いや、此奴はいつも大馬鹿者だしな。自業自得だ。」

イスカンダル「そ…それは…さすがに酷いだろ、マスター。」

 

前屈みのまま喋った。まあ普通に考えたら、痛いってレベルじゃねえな。

 

イスカンダル「というか、お主がアーチャーだったのか。ただの子供かと…。」

ガルッチ「何だと?(^ω^#)」

イスカンダル「すまない、悪かった。だから金蹴りやめてください。」

ガルッチ「まあいいけど、あんたら何しに来たんだ?こっちは今から調査しようと思ってるんだが…。」

イスカンダル「いやなに、単なる顔合わせよ。どんなマスターかどんなサーヴァントがいるのか、見てみたかったのだ。」

ガルッチ「全く、聖杯戦争はまだだぞ?」

ロード「私もそうだが、此奴は全然聞いてくれん。」

ガルッチ「大丈夫なのか?その英霊。」

ロード「これでも信頼はできるが…、突っ走るのが難点だな。」

ガルッチ「…意外と苦労してんだね。」

ロード「お前もか?」

ガルッチ「こっちは混沌の呪いっつうやつがあってな…。どういう訳か常に発動しているそうで、本当この呪い解きたい…。」

ロード「…お互い、苦労してるな。」

ガルッチ「…そうだね。」

 

っていうか、そろそろ出発したいんだが…。

 

幻イリヤ「あのー、そろそろ出掛けたいんだけど…。」

イスカンダル「おお、これは失礼した。お詫びにここで待っててやろう。」

ロード「如何してそうなる!」

イスカンダル「丁度騎士王の話も聞きたいものだったし。」

6人「自由だな、ライダー。」

 

しかし、いずれにしても急がなくてはと思い、ガルッチは言った。

 

ガルッチ「まあいい、ライダー、ロードさん。すまないがここを守ってやってくれ。恐らく襲撃の可能性もあるし、今は戦力がほしい。」

イスカンダル「如何してまた…。」

ガルッチ「理由はいずれ話す。イリヤ、クロエ、行こう。」

イリクロ「はーい。」

ロード「行ってしまわれたか…。」

イスカンダル「まあよい、さて騎士王よ。今うまい酒を持ってきたんだ。飲むか?」

若士郎「何故酒!?」

セイバー「いいだろう。」

若士郎「セイバー!?おいおい爺さん、何とか…。」

SNイリヤ「キリツグだったら、もう出発したよ。」

若士郎「なんでさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

ご愁傷様です、士郎。

 

-とある街道- -宵ノ刻-

 

ガルッチ「ここら辺りで調べてみるか。」

幻イリヤ「そうだね。でもここ、人多くない?」

ガルッチ「確かに…、でもここを調査しないとあれだしな。『トレース・オン《魔力調査》』。」

 

ガルッチは、地面に手を当て、どれくらいの魔力があるか調べてみた。だが、予想外な結果だった。

 

ガルッチ「何だこの魔力?ドクンドクンって…、まるで心臓みたいだ。」

幻イリヤ「普通じゃないの?」

ガルッチ「ああ、何故か知らんがこの魔力…、ドンドン増幅している。鼓動と共に…。しかもこれ、急激に増えていってる…。」

幻イリヤ「……聖杯の力?」

ガルッチ「分からんが、やばいってのは事実だな。他の場所でも……。」

 

移動しようとしたが、何かが聞こえた。

 

『やめ……て……!お兄ちゃんを……いじめ……ない……で!』

『俺らに盾突くから悪いんだよ。』

『如何してくれようかな、坊主。』

 

ガルッチ「イリヤ、聞こえた?」

幻イリヤ「うん。もちろん?」

ガルッチ「助けにいくさ。」

 

一時調査を中断して、声がした場所に向かった。

 

-路地裏- -宵ノ刻-

 

「オラオラ、如何した?かかってこいよ。」

「お前が悪いんだぞ?俺達に盾突くから。ついでだから、てめぇの女も貰ってやる。」

「やめ…グハッ。」

「お兄ちゃん!」

「おおっと、動くなよ?動いたらああなっちまうぜ?」

ガルッチ「ほう、どのようにだ?」

3人「!?」

幻イリヤ「これが俗に言う、不良って人?」

ガルッチ「そう言うことだね。さて…んんっ。雑種よ、そこで何をしている?」

 

少しギルガメッシュ風にやってみた。今思えば、こう言うのも良いかもしれない。

 

「何だ?テメエも俺達に盾突く気か?」

ガルッチ「当たり前だ。貴様のような腐った視線が気に食わんし、ましてや弱い者にしかいじめない愚か者だからな。これは直々に処罰を繰り出さなければ。」

幻イリヤ「こう言うのもあれだけど、貴方達、その子達を離しなさい。」

「ほう、小僧と小娘の分際で生意気だな。」

「どうやら痛い目に遭いたいようだな。アァ?」

「おい、3人掛かりでいたぶってやろうぜ。」

ガルッチ「よかろう、やってみろ。このアーチャーと。」

幻イリヤ「このイリヤスフィールに対して!」

「おどりゃー!!」

 

不良は、まずガルッチを襲いかかった。が、しかし。

 

『オラァ!』

「グフォア!」

 

謎の人物によってぶっ飛ばされた。さすがのガルッチも驚いたが、すぐ理解した。これが僕のスタンドだと…。

 

ガルッチ「如何する?まだやるか?」

「テンメェ…、ぶっ殺す!」

幻イリヤ「踵落とし!」

「アダッ!?」

 

2人目の不良は、イリヤの踵落としで気絶した。

 

ガルッチ「おいイリヤ、今にも見えそうだったぞ…。」

幻イリヤ「へぇ…、見たかったの?」

ガルッチ「やめなさい、今はこっちに集中だ。」

「クソ、何なんだテメェら。こうなりゃ、こいつでぶっ殺す!」

 

3人目の不良は鉄の棒を持っていた。そしてそのままガルッチとイリヤを襲いかかった。

 

ガルッチ「死を持って償え、下郎!」

「ガッ!?」

 

振り下ろす直前に、ガルッチは剣を抜いており、そのまま3人目の不良の心臓をめがけて刺した。そしてそのまま、3人目の不良は絶命し倒れた。

 

ガルッチ「おい、二人とも。無事か?」

「は…はい!」

ガルッチ「よかった。それじゃ僕達行くね。」

幻イリヤ「バイバイ、お兄ちゃん達。」

 

…そういえば、あの子達…何処かで……。いや、今は次の場所に行こう。聖杯がある場所に…。そう思いながらイリヤを抱えて行った。

 

「…お兄ちゃん。」

「ああ、あの人達はまさしく────だね。」

「信じてるわ…、きっと私たちを……みんなを救ってくれるって。」

 

-とある体育館- -宵ノ刻-

 

ガルッチ「すみません、まさか協力してくださるとは…。」

???「いえいえ、気にしなくて良いよ。私ですら、何か起こるんでないか心配していたのですよ。」

幻イリヤ「念のために言っておくけど、命の保障は出来ないからね。佐藤さん。」

???「出来れば、佐藤先生って呼んでくれないか?夜とは言え、ここは学校だからね。」

幻イリヤ「はーい。」

 

そして、体育館に着いた。それと同時に、壮大な魔力を感じた。

 

ガルッチ「先生、少々下がってください。イリヤ、念のため先生を守っといて。」

幻イリヤ「う…うん。」

 

ガルッチは警戒しながら、体育館の中心に行き、そのまま手を添えた。

 

ガルッチ「『トレース・オン』。!?」

 

唱えると同時に、すぐ手を離した。

 

ガルッチ「ビンゴ、此奴は凄え。どうやら、ここが霊脈の中心のようだ。しかも聖杯の気配もする。」

佐藤「聖杯?」

幻イリヤ「気にしないでって言っても気になるんでしょ?実はもうすぐ、聖杯戦争っていう殺し合いが始まるの。」

佐藤「せ…戦争!?」

幻イリヤ「本来なら、冬木市でやるんだけど、どういう訳かここでやることになってるのよ。」

佐藤「なんてこったい、って事は私達も巻き込まれるのか?」

幻イリヤ「うん。」

ガルッチ「最悪の場合、先生も聖杯戦争の参加者にもなる。」

佐藤「私が?」

ガルッチ「そうだろ?その国旗の前にいる者よ!」

 

ガルッチの視線の方には、腕を組んでいる男がいた。

 

???「よく見破った。どうやら、並みのサーヴァントでは無さそうだな。」

ガルッチ「その風格、恐らくあの英雄王ギルガメッシュと似たような物だな。何者だ。」

???「貴様が言ったとおり、我はギルガメッシュ。だが、乖離剣を持つギルガメッシュではない。まあ、旧アーチャーとでも呼ばせて貰おう。」

ガルッチ「アーチャー!?同じタイプのクラスか…。」

 

まさか、此奴がギルガメッシュとは…気品が違いすぎる…。

 

旧ギル「さて、貴様に聞きたいことがある。マスターは何処だ?」

ガルッチ「悪いがここにはいない。そっちのマスターは?」

旧ギル「ふっ、それは…。」

???「この俺、リボルバー・オセロットだ。」

 

……、はい?

 

ガルッチ「ちょい待って、オセロット?」

オセロット「そうだが?」

ガルッチ「あんた、メタルギアソリッド3スネークイーターの奴が、何故聖杯戦争に参加してる?まだ始まってすらいねえけど、おかしいだろ!?」

オセロット「俺に聞くな。偶然だ。」

旧ギル「まあそう言うことだ。」

ガルッチ「おかしい…、やっぱり今回の聖杯戦争は異常すぎる。この魔力といい、サーヴァントといい、おかしすぎる…。」

旧ギル「まあよい、とにかく貴様はセイバーか?」

ガルッチ「何で僕、セイバーとか言われるんだよ…。アーチャーなのに…。」

 

いや、元々剣士だって事は否定しないけど、どっちかというとセイバーに向かないし…、剣士でありながらアーチャーってのもあるし…。もう考えるのやめよう。

 

旧ギル「まあいいか、とにかくもう一人のアーチャーよ。我と勝負しようではないか。」

 

そう言うと、何処からともかく、金色の双剣が現れた。

 

ガルッチ「いいのか?そちらのマスター。」

オセロット「構わんさ、アーチャーよ。お前の強さ、見せてみろ!」

旧ギル「いいぜ、マスター!」

 

急接近してきた旧ギルガメッシュは、二つの剣を振り落とした。

 

ガルッチ「くっ、カウンターを狙うか。」

 

バックステップ、からの…!

 

ガルッチ「てやっ!」

旧ギル「ふん。」

 

横斬りするも、あっさりとガードされた。

 

ガルッチ「慢心してないようだな。」

旧ギル「あっちと比べるな。」

 

すぐさま間合いを取った。

 

ガルッチ「此奴を使うの初めてだが…、致し方ない!『幻影の武器《ウェポン・オブ・ヴィジョン》』!」

 

ガルッチの後ろから、青い渦状が複数現れ、そこから剣や槍などの武器が放っていった。

 

旧ギル「我の真似事か、『奉る王律の鍵《バブ=イル》』!」

 

旧ギルガメッシュも、応戦した。

 

佐藤「な…何なんだこれは…。」

幻イリヤ「これがサーヴァント同士の戦いよ。よく目に焼き付けてね?」

 

ガルッチ「やっぱりギルガメッシュには遠く及ばねえか…、仕方ない。クロエ!出番だ!」

クロエ「任せて!」

旧ギル「何!?」

 

咄嗟にガードするも、遅かったのかガードが崩れた。

 

クロエ「はぁ!!」

旧ギル「マスター!」

オセロット「俺のリボルバーを喰らえ!」

クロエ「くっ!」

 

攻撃するも、オセロットの支援攻撃で、クロエの右腕に傷を負った。

 

ガルッチ「クロ!」

クロエ「大丈夫、単に掠り傷よ。」

オセロット「ほう、掠り傷だったか。殺す気でやったが…。」

ガルッチ「おい貴様、僕の妹を傷つけたな?」

旧ギル「へ?」

オセロット「はい?」

ガルッチ「野郎ぶっ殺してやらぁぁぁ!!!」

マジで許さん、こうなりゃ微塵斬りに…!!

 

『ドーン!!』

 

突然の轟音で、みんなは警戒した。

 

ガルッチ「何だ!?」

旧ギル「さっきの轟音…普通じゃないな。」

クロエ「恐らく外ね。」

 

一体…何が?そう思いながら、5人は外に行った。

 

-校庭- -宵ノ刻-

 

SNクーフーリン「ちっ、ここまでやってもまだ剣が出せるとは…。いいぜ、聞いてやる。テメェ何処の英霊だ。双剣使いの英霊は聞いたこともねえ。いや一人見たが、どうやらテメェも同じ感じか?」

???「そう言う貴様は分かりやすいな。ランサーの中で敏捷性が高いのは、恐らく1人しかいない。」

SNクーフーリン「ほうよく言った…、って誰だ!」

 

クーフーリンが見た視線の方を向くと、2人の女の子と3人の男がいた。

 

???「嘘!?いつの間にそこに!?」

???「なるほど、その内2人はサーヴァントか。」

 

ガルッチ「本当にエミヤが召喚されたな…。」

幻イリヤ「そうね、ナイスフェイト。」

クロエ「よかった…。」

旧ギル「なるほど、奴らの仕業か。」

オセロット「そのようだな。」

 

???「どうやら私達、囲まれたようね。」

???「だが、突破は出来るはず。まずはあの男を倒す!」

どうやら、あそこにいるのは、昔の凛とエミヤのようだ。

 

SNクーフーリン「やめだ。」

昔エミヤ「何?」

SNクーフーリン「さすがに全員相手は無理だ。ここは引かせておく、じゃあな。」

 

そしてそのままクーフーリンは姿を消した。

 

若凛「何かしら、一体。」

昔エミヤ「さあな、それより貴様ら…サーヴァントか?」

ガルッチ「2名はそうだ。昔のエミヤシロウ。」

昔エミヤ「!?」

若凛「ハァ!?」

 

此奴、今なんて言った?というか、このアーチャーが?

 

ガルッチ「まあ、答えてもいいが、どっちもアーチャーだ。」

若凛「何ですって!?どうなってるのよアーチャー!?」

昔エミヤ「分からん、異常すぎる…。というか貴様、何故真名を!?」

ガルッチ「いやなに、これでも会ったことあるんでね。君は知らないだろうが。」

昔エミヤ「厄介だな…、凛。指示を!」

若凛「いいわ、アーチャー。彼奴を倒して。」

昔エミヤ「了解、凛!」

ガルッチ「来るか、クロ。応戦するぞ!」

クロエ「任せて!」

 

今度は昔のエミヤとの戦いかよ…。連戦ってきついな…。

 

ガルッチ「そこだ!」

昔エミヤ「何の、まだまだ!」

クロエ「我が骨子は捻れ狂う…。『偽・偽・螺旋剣《カラドボルグⅢ》』!」

昔エミヤ「くっ!」

 

さすがの2人掛かりなのか、昔のエミヤは息が上がった。

 

昔エミヤ「此奴、私と似たような事してるな…。」

ガルッチ「如何する?ここでやめにしてくれれば助かるんだが?何せ今回の異常すぎる聖杯戦争を調査しにきただけでな。参加者ではあるが、一応な。」

昔エミヤ「ほう、調査しにわざわざここに来たという訳か。」

ガルッチ「あと、ここで戦うのはやめた方が良い。」

若凛「何故なの?」

ガルッチ「聖杯らしき場所は、ここだから。」

さすがの2人は驚いた。いや普通驚くな、逆に驚かないのが異常だ。

 

若凛「じゃあ、私達聖杯の近くで戦ってたって事?」

ガルッチ「Exactly、その通りで御座います。あと聖杯戦争はまだです。」

若凛「ハァ!?」

ガルッチ「…エミヤ、あんた苦労してるな…。同情するよ。」

昔エミヤ「え?」

若凛「アーチャー?」

ガルッチ「さて、僕達そろそろ戻りますか。イリヤ、クロエ、帰ろうか。」

旧ギル「おい待て、我との戦いは?」

ガルッチ「また次のときだな。その時に会おう、旧アーチャー。」

 

そう言い、早急に2人の手をつないで、空を飛んだ。

 

昔エミヤ「…この英霊、見たことない。」

若凛「少なくとも、クラスがアーチャーだって事は、分かったわね。」

旧ギル「…仕方あるまい。そこの雑種共よ、いずれ何処かで会おう。マスター、行くぞ。」

オセロット「了解、アーチャー。」

 

そう言うと、こちらは校庭を出た。

 

若凛「アーチャー…なんか今日…疲れた気がする。」

昔エミヤ「私もだ…。」

 

全く、今日は厄日だ…、まさか真名を明かすアーチャーがいたとは…。なんでさ…。

 

-to be continue⇨-




スタンド情報

スタンド名 ???(当初は名前は決まっていません。)

【破壊力:? / スピード:? / 射程距離:? / 持続力:? / 精密動作性:? / 成長性:?】

見た目は承太郎のスタンド『スタープラチナ』と似ているが、ガルッチのスタンドは右目に眼帯を着けており、両手にはガントレット、しかも白銀の鎧を身に纏っている人型のスタンド。まだコントロールしていないためか、1人目の不良は即死している。


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第5-4章 聖杯問答と異常すぎる聖杯戦争

-始原の城-

言峰「おや、もうワインがないのかね?」

どうやらそうだな。ところで、あの聖杯って何で出来てるんだ?

言峰「さあ、私も聞きたいぐらいだ。」
紫「…。」

ってか…凄えボテ腹になったな紫。

紫「ぁぅ……。」

さてと、そろそろ茶番もこのくらいにして……ゼアノート、状況は?

ゼアノート「上々じゃが、意外とこちらの死者数が多かった。」

やはり、ナンバー1の奴か?

ゼアノート「うむ…じゃがそのまま逃げていった。現在捜索中じゃが、見つかるかのう…。」

どちらにしても、倒しておかないと…星の勇者達もしかり、他の人達にも被害が出るしな。

紫「…それについては、大丈夫よ。」

さすが紫、意識回復早いな。

紫「誰のせいだと…、まあいいわ。とりあえず、離してくれない?」

はいはい、まあ結構愉悦に浸れたから、お仕置きは終了って事で。

言峰「おお、愉悦、愉悦。」
紫「…それでナンバー1の奴だけど、どうやら艦隊これくしょんの世界に行ったそうよ?」

通称…艦これ?そいつ、今何を?

紫「そこまでは確認できなかったわ。何しろ、強硬な結界が張られていて、私ですらどうしよもなかったわ。」

結構強い結界か…。仕方ない、しばらくは泳がせておくか。

ゼアノート「いいのか?」

あの強硬な結界だが、恐らく自分自身も出られない結界だと思うからさ。

ゼアノート「ふむ…、それなら仕方あるまい。ならばそうするしかあるまいな。」
言峰「ところで、何故分かったのだ?」

勘だ。

言峰「納得した。」

それでは、第5-4章始まります。


-アインツベルン別荘地- -夜ノ刻-

 

ようやく到着したガルッチ達は、早速みんなを集めようとした。だが、どういう訳かみんなは庭の方にいた。

 

ガルッチ「って、セイバーとライダーの奴…マジで酒飲んでるし…。」

クロエ「しょうがないから、庭に行きましょ?」

ガルッチ「はぁ…やれやれだぜ。」

 

何でそんなところで酒飲んでんだよと呆れながら、庭に向かった。

 

-アインツベルン別荘地 庭-

 

ガルッチ「……何だこの樽。」

イスカンダル「おお、帰ってきたか。」

セイバー「お帰りなさい、アーチャー。」

ガルッチ「何やってんだよあんたら…、こんなとこで酒飲んで…。」

ロード「私も言ったんだが…。」

若士郎「聖杯問答をするからって言うからって、ここで酒を飲みながら喋ってたんだ。」

 

何だ?聖杯問答って…。

 

イスカンダル「まあとりあえず、お前も来い。ちょうどお主の話を聞きたかったのだ。」

ガルッチ「…なしてまた。」

イスカンダル「何せ、お主の願いはどういうものなのか知りたいのでな。」

 

願いなんてないんだがって思っていたが、さすがに誘いを断るわけにはいかないと思ったガルッチは、自分が持っているブラッドワインを取り出した。

 

クロエ「あれ?お兄ちゃん、ブラッドワイン持ってたじゃない。」

ガルッチ「すまん、正確には空のブラッドワインだと消える仕組みになってるんだよ。ってか最初っから投影すりゃよかった。」

 

そう言い、ガルッチはセイバーとライダーの顔が見える位置に座った。

 

イスカンダル「おや、余の酒は飲まんのか?」

ガルッチ「いやなに、貧血になるのは困るのでね。さっきので結構使ったし…、貧血でひょろひょろになる前に…飲まないと。」

イスカンダル「血か。まるでお主、吸血鬼みたいだな。」

ガルッチ「吸血鬼…ねぇ。」

 

そういえば、フランと約束したんだっけ?必ず戻ってくるって…。

 

イスカンダル「それで、アーチャーよ。お主は聖杯の事どう思うのだ?」

ガルッチ「どう思うって言われてもなぁ…。大体聖杯自体の存在その物がやばいって事ぐらいかな?」

セイバー「改めて聞きますが、どうして聖杯に毛嫌いしてるんですか?」

ガルッチ「そうだな…、確かに聖杯は万能の願望機とも呼ばれていて、何でも願いが叶うのはすごいよ?でもさ、そんな簡単な物で簡単に叶えちゃって良いのかな?」

イスカンダル「っと言うと?」

ガルッチ「願いを叶いたいなら、自分の力でどうにかしろって事だ。ただ、如何することも出来ない運命ならば、諦めた方がいい。例えば過去を変えたい…とかね。」

 

そう言うと、セイバーの顔が険しくなった。その表情を読み取ったのか、こう言った。

 

ガルッチ「別に、馬鹿にしてるわけでもないし、軽蔑している訳でじゃねえよ。ただ本来死ぬはずだった者が、生き残る事になったらどう思うか…考えてみたんだ。まぁ、こう言う例えは、僕も人のこと言えねえけどな。」

イスカンダル「ほう、して…どんな願いを持っているのだ?」

 

願いかぁと思いながら、ブラッドワインを飲んだ。

 

ガルッチ「そうだな、僕だったら…自分の死を取り戻したいかな?」

イスカンダル「なぬ!?」

セイバー「貴方、正気ですか!?」

ガルッチ「正気も何も、僕は不老不死の呪いに掛かった身だ。生があるなら死もあってもおかしくない。なのに、僕はまるで『ウロボロス』のような存在、生があっても死がないなんて、普通じゃないよ。」

イスカンダル「だから、自ら死を求めるって事か。」

ガルッチ「本来の願いだったけどね。今は心の奥にしまい込んでいるから、あまり死を求めてない。」

 

まるで、自分の願いは叶っているような口振りだった。それもその筈、一度死にかけた事があるので。

 

イスカンダル「ならば、今のお主の願いは?」

ガルッチ「……あらゆる世界を、見てみたい…かな?」

イスカンダル「あらゆる世界?」

ガルッチ「ライダーだったら、世界征服だけど…、僕はとある世界を飛び出して、別世界に行ってきたときの感動が、今でも残っていてね。もしかしたら、まだまだ強い人らがいるんじゃないかなって思ってさ。」

イスカンダル「ほほう、面白そうな願いだな。」

ガルッチ「そう言うライダーは如何なんだ?やっぱり、世界征服?」

イスカンダル「そうだな…。」

 

何やら言いづらそうな顔をしていた。世界征服じゃないのかと言いかけたが、イスカンダルはこう言った。

 

イスカンダル「受肉だ。」

ガルッチ「……え?」

 

全くの予想外、世界征服かと思ったら、まさかの受肉と答えた事に、ガルッチは驚いた。

 

ガルッチ「何でまた受肉?世界征服ではなくて?」

イスカンダル「自分の願いは自分で叶えろと、お主が言っただろう。だが、受肉だけは別だ。こればかりは、譲れないのだ。」

ガルッチ「こりゃまた…いや、理由は聞かないでおこう。」

 

実はマスターのイリヤには知らないスキルである『心読み』という物を使っていた。さとりの能力である『心を読む程度の能力』を強化させた結果、こいしのような心が読めない人を、読み取ることができるようになっていたのだ。

 

ガルッチ「つまり、ライダーは聖杯に関しては眼中にない…って事か。」

イスカンダル「そう言うことだ。」

 

というか、今思えば…。

 

ガルッチ「んで、いつまで喋らずそこにいるんだ?旧アーチャー。」

セイバー「何?」

イスカンダル「何と!?」

旧ギル「やれやれ、貴様のスキルは凄まじいな。」

 

どうやら旧ギルガメッシュは、ガルッチの真後ろに隠れていたようだ。というか、オセロットは如何したんだ…。

 

ガルッチ「たく、帰るんじゃなかったのか?」

オセロット「帰る場所がなかった。」

旧ギル「その通りだ。」

 

旧アーチャー陣営以外の人はずっこけた。

 

ガルッチ「おま…、あんた仮にも英雄王だろ!?何で家とかねえんだよ!?あとオセロット!ちゃんと家を用意しとけよ!」

クロエ「もう貴方、ある意味ツッコミの刃になってるわね…。」

オセロット「仕方ないだろ、野宿とかしていたし。」

イスカンダル「野宿!?」

SNイリヤ「うわー…、ある意味精神的につらそう…。」

若士郎「これ…、カオスになってない?」

幻イリヤ「それ…私に聞かないで。」

若士郎「何でさ…。」

旧ギル「まあいいさ、泊まる場所がない以上、また野宿でも…。」

ガルッチ「せめて風呂入れよ!自慢の黄金律でいろいろ出来るだろ!?」

旧ギル「あ…。」

オセロット「……忘れてた。」

イスカンダル「……大丈夫なのか?」

旧ギル&オセロット「大丈夫だ、問題ない。」

 

駄目だこの人ら、絶対お風呂に入らせないと…。そう思ったのはガルッチだけではなかった。

 

ガルッチ「はぁ、この聖杯戦争……行き先心配になってきた…。如何してこう…、僕がいるところには必ずカオスが起こるんだよ…。」

クロエ「…後で慰めてあげるね。」

ガルッチ「うん…。」

セイバー「……カオスですね、シロウ。」

若士郎「…そうだね。」

 

このカオスが終わったのは、聖杯問答が終わった後だった。その途中でアサシンに襲われるものの、ライダーの宝具と急いで帰ってきた切嗣によって、アサシンは倒された。そして…。

 

切嗣「なるほどな…、家がないって事か。」

オセロット「はい…、ですので敵同士とはいえ、今はお借りしても構わないでしょうか?無論、手伝いもしますので、どうか…お願いします!」

イスカンダル「余もお願い出来ないだろうか。丁度ゲーム機という物を持ってきたところなのでな。」

ロード「ライダー!お前いつの間に!?」

 

それにはガルッチも同意だった。ライダー、いつの間にそんな物を……ってよく見たら…。

 

ガルッチ「あー!!それって『fate/EXTELLA』じゃねえか!」

イスカンダル「いやー、こう言う時は無双ゲームでやった方がいいんじゃないかなって思ってな。」

 

ハッハッハと笑うライダー。マジで持ってるとは予想外だった。

 

fateジャック「お母さん、あれって楽しいのかな?」

幻イリヤ「楽しいよ。無双ゲームって結構人気があるからね。」

セイバー「無双ゲーム……面白そうですね。」

若士郎「爺さん、如何する?」

切嗣「そう言われても…。」

アハト爺「よいんじゃないかの。まだまだ部屋があることだし。」

 

と言ってるが、実はガルッチは密かに魔法で増築した物なのだ。勿論本物なので、大丈夫です。

 

切嗣「と言うわけだ。聖杯戦争はまだまだ先だし、しばらくはここに居座っても構わない。」

ロード「切嗣殿、申し訳ない。」

オセロット「ありがとう御座います。」

 

っと言う事は…あれだな。しばらくは同居人ってことになるな。そういえば、今のギルガメッシュは如何してるんだろ…。

 

-岸波の家- -夜ノ刻-

 

一方幻想郷にいるギルガメッシュ。

 

エミヤ「くそ、また負けた…。」

ギル「ハッハッハ、まだまだだなフェイカー。この我に格闘ゲームに勝とうなど、10年早いぞ。」

ネロ「くっ、アーチャーですら勝てないとは…。」

玉藻「唯一接戦出来たのは赤チャだけですしね。私達は圧倒されましたし…、ていうか羽目技ずるい!」

 

サーバント達がやっていたのは格闘ゲームである『fate/unlimitedcodes』をやっていて、誰がゲームに強いのか試していたのだ。ちなみに一番が、言うまでもなくギルガメッシュで二番目がエミヤ、3番目が玉藻で、一番弱いのがネロだった。

 

エミヤ「そのゲームの上手さ、貴様…一体今まで何をやってきた?」

ギル「何もかもだ!」

ネロ&玉藻「うわー…、ゲーマーだ…。」

ギル「しかしフェイカー、貴様にはいつも楽しませてくれる。もう1戦しても、構わんぞ?」

エミヤ「いいだろう、今度こそ…貴様に勝ってみせる!そして、最後のアイスを貰うとしよう。」

凛「あ、ごめんアーチャー。私が食べちゃったわ。」

ギル&エミヤ「なん……だと…?」

 

結論、今日も岸波家は平和でs─。

 

ギル&エミヤ「アイスの恨み、晴らさせて貰うぞ!!!」

凛「きゃー!!!」

士郎「……何でさ。」

桜「これは、遠坂先輩の、自業自得ですね。」

岸波「家…ぶち壊すなよ?2人とも…。」

白野「ただアイスの為に必死にやるサーヴァント達って一体…。」

 

もう一度言おう、今日も岸波家は平和です。

 

士郎&岸波「いや、全然平和じゃねえよ!!!」

 

※ちなみに、ネロはアルトリア。玉藻はメディア。エミヤは勿論自分。ギルガメッシュも自分で使っていました。

 

-アインツベルン別荘地- -夜ノ刻-

 

そしてこちらに戻る。

 

ガルッチ「ライダー、後ろががら空きだぞ。」

イスカンダル「くう、この征服王をここまで苦戦するとは…。」

旧ギル「ほうほう、此奴め。ライダーが一気に前線に行くと同時に、本陣獲られる覚悟で背後に回り奇襲する作戦とは…よく考えたな。」

オセロット「まるで、彼奴と連想してしまいそうな気がする…。」

 

彼奴とは一体と思ったが、ぐっと抑え込んだ。

 

セイバー「しかし…ライダーよ、なぜ私を使うのですか?」

イスカンダル「仕方ないだろ、余がいないのだから。よし必殺来たぞ、喰らうがよいアーチャー!『エクスカリバー』!」

ガルッチ「やべ、回避!そして、『天地乖離す開闢の星《エヌマ・エリシュ》』!!」

イスカンダル「うわー、負けた。」

ガルッチ「あっぶねえ、エクスカリバーが来たときはビビったが、どうにか勝てた…。」

 

ガルッチが使っていたのはギルガメッシュ。実のところ、無銘のアーチャーも考えていたが、自分の慢心があることに対して、皮肉にもギルガメッシュを選んだのだ。とはいえ、これでもギルガメッシュとは気が合う。種族は違えど、階級が違えど、互いに尊重できる程の信頼で、互いに実力を認め合う友だからだ。

 

イスカンダル「ぬう、お主…いろいろと凄すぎないか?」

ガルッチ「そうか?」

イスカンダル「とてもゲームには、無縁な感じに思えたんだが。」

 

お前もか、ライダー。ノームにもそう思われたんだが…、そこまでなの?これでもゲームするよ?

 

SNイリヤ「お兄ちゃん、そろそろお風呂に入って。」

ガルッチ「了解。そんじゃ僕、入るね。」

イスカンダル「はいよ。」

旧ギル「それじゃ、今度は我が相手になろう。」

 

こちらもこちらで楽しんでいたようだ。

 

-アインツベルン別荘地 浴室- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「あ~…良い湯だ~。」

 

久々に風呂に入ったかも知れない。ん?英霊なのに風呂に入るのかって?細けえ事は良いんだよ。英霊でも風呂には入りたいんだよ。

 

ガルッチ「今まではカオスな展開が起こっていたから、凄い疲れたけど…その疲れが癒えてくる…。」

クロエ「そうよねぇ。」

幻イリヤ「お兄ちゃんって、ほとんどカオスに好かれるからね。」

 

……………………えーっと、これって反応すれば良いのかな?しかもデジャヴかな?こう言う展開って確かフランとこいしの時もあった気がする…。まあいいか、反応すれば。

 

ガルッチ「なぁ、いつから風呂場にいたの?2人とも。」

クロエ「貴方が入る前にstand byしてたわ。」

幻イリヤ「私も。」

ガルッチ「…ツッコミを入れたいところだけど、いいか。」

 

さすがに、二度あることは三度あるって事だし、今後もそうなるだろうなぁ……。そう思い、これに関するツッコミはやめることにした。

 

ガルッチ「しかし、あの魔力源…尋常じゃなかったな…。まるで、全てを巡らせようするような勢いだった…。」

クロエ「確かに、私も確かめてみたけど、あれは福井全域どころか……その回りにも、霊脈が巡られていたわ。このままだと、世界全域にわたっていくわね…。」

 

如何してまた…、やっぱりこの聖杯戦争は異常過ぎる。下手すれば、第3次世界大戦に加えて第5次聖杯戦争が起こるかもしれない…。だが、まだ半年しない限りは聖杯戦争は起こらない。しかも聖杯も現れない。そうなると、打つ手はないことになる。ならば…。

 

ガルッチ「はぁ、こりゃ…今までよりきついかも知れねえなぁ…。」

幻イリヤ「何が?」

ガルッチ「いや、何でもない。」

 

とにかく、聖杯をどうにかしないと…最悪な結末になるかもしれない……。まあ今はゆっくりするとして、一つ気掛かりが…。

 

ガルッチ「何でジャックは僕に抱き付いてるの?」

fateジャック「何となーく。」

ガルッチ「…ロリコンなのに幼女に好かれるって、前代未聞かも知れねえなぁ…。ってか、イリヤの手の甲に令呪があるけど…まさか…。」

幻イリヤ「どうやら、聖杯戦争が終わるまでの間、ジャックを使うことになってしまってね。しばらくは変えられないのよ。」

 

マジかよ、って事は…。

 

クロエ「そう言うことになるわね。」

ガルッチ「つくづく僕って、本当に幼女に好かれるな…。」

 

まあしばらくはこうするしかないようだなぁ…、というか端から見たら、親子みたいに見えるのは僕だけだろうか?

 

ガルッチ「というか……、マスターのイリヤもナズェミデルンディス?」

幻イリヤ「お兄ちゃん、オンドゥル語になってるわよ?」

ガルッチ「ほんとだ…、まあ原因は分かるんだが…。」

 

メローネの奴…よくもまあオンドゥル語を使わせやがったな畜生。まああれで死んだと思うからいいけど、もし生きてたらぶっ殺してやる。

 

SNイリヤ「なんか羨ましいから、見ていました。」

ガルッチ「羨ましかったのか…。(^_^;)」

クロエ「これ…どういうハーレム?」

幻イリヤ「幼女ハーレムかな?」

 

いや、それ以外何があるのだ。まあ、嫌じゃないがって無茶苦茶挟まれてる感が凄いんだが…。っと思っていたが、急に眠気が襲ってきた。

 

ガルッチ「このままいたいけど……そろそろ……、眠くなってきた……。」

fateジャック「私も……。」

クロエ「…お兄ちゃん、もしかして精神が子供に変わったのかな?」

ガルッチ「いや、少し…甘えたくなったのかな?今までが今までだったから………さ。」

 

だが、とりあえず切嗣に報告しておこう。後は…ゆっくりしておこう。しばらくは進展ないと思うし。

 

-アインツベルン別荘地- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「………と言うわけです。」

クロエ「さらに、霊脈は更に肥大化しています。このままだと世界大戦も起こるのも、時間の問題です。」

切嗣「やはり、実は福井だけじゃなく…その回りの都道府県にも霊脈があった…。しかも未だに肥大化、もはや聖杯戦争をしている場合じゃない。」

ガルッチ「…もう異常を通り越して、地球存亡の危機に達してるな。ん?ちょっと待てよ…。」

 

何か嫌な予感がしてきた。このまま聖杯戦争を始めて、最悪世界にも聖杯を求めるようになったら…。クロエの言うとおり、世界大戦は避けられない。だが、それと同時に聖杯に願いをかけたらどうなるだろうか…。下手すれば、地球滅亡も起こりかけ……、まさか…。

 

ガルッチ「くそ、まずい事になった。」

切嗣「如何したんだ?」

クロエ「お兄ちゃん?」

ガルッチ「どうやら、無の神か、無の神の信者か、それか星の勇者を阻む者の誰かが、この世界に滞在してるって事になる!」

切嗣「?」

クロエ「そうなのお兄ちゃん!?」

 

どうやら切嗣だけは、分からなかったらしい。とりあえず説明しておこう。

 

-ある意味青年説明中-

 

切嗣「なるほど。もしそうなら、君が転生者で、クロエとイリヤちゃんが異世界から来たって事が、頷けるな。」

ガルッチ「だが、聖杯は未だに現れていない。そうなると僕達は手も足も出ない…。」

切嗣「確かにな、ならば苦肉の策だが…聖杯戦争が始まるまで待つしかないな。」

 

確かに、それしか方法がなかった。ならばそうするしかない。

 

切嗣「んじゃ、今は聖杯戦争の事は忘れて、アーチャーよ…イリヤちゃんとはどういう関係かな?」

ガルッチ「ふぇ!?急に何を!?」

切嗣「だって、僕の娘に、あんな事やこんな事の挙げ句の果てにあんな事をしたんだろ!?答えてくれ!」

ガルッチ「おいおいおいおいおい!?ナニイテンダ!?いや否定は出来んが少し……。」

切嗣「ウゾダドンドコドーン!_| ̄|○」

クロエ「またカオスね。」

ガルッチ「……。」

切嗣「あぁぁぁ、ついにイリヤちゃんはそんなことをやっていたのか…。これではアイリに顔向け出来ない…。」

ガルッチ「…親バカなのかな?」

クロエ「おそらく…。」

 

ここまで焦る切嗣さん…、相当イリヤの事を思っているんだなぁ。っと思ったら。自分で殴った。……………………what?

 

切嗣?「全く、この甘ったれの僕。自分の子を見守る事が親の役目じゃないのか!」

ガルッチ「あ、アサシンの切嗣。」

 

一体誰だと思ったら、どうやらアサシンのエミヤキリツグだったようだ。

 

キリツグ「久しぶりだね、ガルッチとクロエ。そういえばイリヤちゃんは?」

ガルッチ「おそらく、部屋で待ってると思う。」

キリツグ「そうか、それでまだ結婚は?」

ガルッチ「……まだです。」

キリツグ「そうか、いつかフランちゃんとこいしちゃんも一緒に結婚できるといいな。」

ガルッチ「は…はい。」

 

なにこの雲泥の差。

 

切嗣「おい、お前何勝手に出て来てる!?」

キリツグ「お前のような甘ちゃんが出て来て良い場所じゃないんだ。」

 

そして何故かいがみ合い…、自分同士の喧嘩を見るのって愉悦…じゃなかった、醜いものだ…。止めたいところだが、もう限界だし…イリヤの所に行くか。

 

ガルッチ「んじゃ、切嗣。もう眠くなったから先に寝るね。」

クロエ「お休み、パパ。」

切嗣「お休み。」

キリツグ「お休み、2人とも。」

 

2人が部屋から出た後、また自分同士の喧嘩を始めた。やれやれだぜ。

 

-to be continue⇨-



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第5-5章 別世界のフランドール・スカーレットとガルッチの本当の過去

-アインツベルン別荘地- -朝ノ刻-

 

セイバー「ところでアーチャー。」

旧ギル&ガル「ん?」

セイバー「いや、子供の方の。」

ガルッチ「僕の方か。何だ?」

セイバー「一つ気掛かりがあるのですが…、何故アサシンに抱き付かれてるのですか?」

ガルッチ「それ聞くな…。僕も疑問に思ってるもんだから…。」

 

現在ガルッチが作った朝食を食べていたみんなも疑問に思っていた。実際ガルッチも、如何してこうなったのか、自分でも分からなかった。ただ一つ思い当たる節があるならば、おそらく添い寝のときに、ジャックに抱き締めながら頭を撫でたからだと思った。

 

ガルッチ「やっぱり僕って…、幼女に好かれる体質でもなってるのかな…?男の娘の次にこれって…、どういうこっちゃな。」

SNイリヤ「お兄ちゃん…、ドンマイ。」

クロエ「まあまあ、それぐらい好きなんでしょ?小さな女の子が。」

幻イリヤ「何故か頼りになるお兄ちゃん、みたいなかんじだし。」

ガルッチ「僕…、弟の方なんだが…。」

クロエ「でも、今の私は、イリヤとお兄ちゃんの妹だから、お兄ちゃんでいいんじゃないの?」

ガルッチ「スッパリ言われると、それでもいいかって思うのは不思議だな。」

旧ギル「ところで、フェイカーよ。ソースを取ってくれ。」

ガルッチ「ほい、ソース。」

セイバー「旧アーチャー、そこは醤油じゃないのですか。」

イスカンダル「まぁまぁ、余は塩で十分だ。」

若士郎「あー…これはもしかして。」

オセロット「如何したんだ?」

セイバー「ライダーも旧アーチャーも分かってない!目玉焼きには醤油を掛けるべきだ。」

旧ギル「やれやれ、目玉焼きにはソースが至高だ。他は邪道だ。」

イスカンダル「そうは言うが、余はさっぱりとしてる塩の方が良いぞ?」

 

何故か懐かしいなぁと思いながら、塩をかけて食べるガルッチと、今でも離れないまま、ケチャップをかけて食べるジャックがいた。

 

切嗣「士郎は如何なんだ?」

若士郎「俺は醤油かな?だけど、別に良いじゃないか?」

セイバー「よくありません!切嗣、貴方は?」

切嗣「僕は砂糖だけど。」

 

瞬間、みんなが凍った。そして…。

 

ガルッチ「おいおい、切嗣さん。けち着ける気はないが、さすがに砂糖はないだろ!?」

fateジャック「私達でも、さすがに有り得ないわ。」

若士郎「何でさ!?爺さん、さすがにそれはないだろ!」

旧ギル「切嗣よ、それは目玉焼きに対する冒涜だ!」

セイバー「これは旧アーチャーに同意です。砂糖をかけるとはどういう了見ですか!?」

幻イリヤ「キリツグ…、それはないよ。」

クロエ「甘いものならともかく、目玉焼きに砂糖はないでしょ?」

SNイリヤ「クロに同意だわ。」

ロード「日本人であるにも関わらず、砂糖とは言語道断だ!」

イスカンダル「キリツグよ、まずはその発想を捨てるべきではないか?」

オセロット「砂糖を使うとは…、目玉焼きのレボリューションじゃないか!?」

アハト爺「お主なぁ…。」

切嗣「あれ?何でみんなそこまで言うの?」

 

言うに決まってるだろという凄い眼で、切嗣を見た。

 

切嗣「何でさ…。」

 

ちなみに、醤油派はセイバーと士郎とロードとアハト爺。ソース派は旧ギルガメッシュとオセロット。塩派はイスカンダルとSNイリヤとクロエとガルッチ(3人は別にどうだって良いと思っている)。ケチャップ派またはマヨネーズ派はジャックと幻イリヤ。そして、砂糖派が切嗣だけだった。

一言言わせて貰うと…。

 

Wイリガルクロジャック「正直、どうでも良い争いだね。」

 

それしか言葉が見つからない。そう思ってた次の瞬間…。

 

『ドーン!!』

 

また謎の轟音と大声が聞こえた。

 

『士郎ォォォ!!!大河ちゃんが迎えに来たよー!!』

 

若士郎「藤ねぇ!?」

切嗣「さすが大河ちゃん、マジ暴君。」

 

ガルッチはため息をつきながら御飯を食べ終え、さっさと玄関のところに行った。

 

-アインツベルン別荘地 玄関ホール- -朝ノ刻-

 

大河「お前かー!!私の士郎を奪ったのは!」

ガルッチ「なんか勘違いしているだろうが、一応言っておく。ドアを壊して入ってくるんじゃねえ!!」

『ダイカイガン!アーチャー、オメガドライブ!』

ガルッチ「ライダーキックー!!!」

大河「ゴハァ!!」

 

─大河は5000のダメージを食らった。

 

ガイア『アーチャーなのに、ライダーキックとはこれいかに…。』

ガルッチ「あ、ガイア。久しぶりだな。」

ガイア『久しぶりと言いたいが、何があった。女性を蹴りに行くとは…。』

ガルッチ「あれ。」

 

ガルッチが指さすところをガイアが見ると、無茶苦茶に壊されたドアがあった。

 

ガイア『納得した。』

若士郎「何の騒ぎ……って藤ねぇ!改めて聞くけどどうやってここに!?」

大河「士郎……会えて……よかっ………た。ガクッ」

 

やべ、ライダーキックはやり過ぎたか…。

 

若士郎「そこまでにしておけよ藤ねぇ。アーチャーが困ってるぞ。」

大河「あ、やっぱ分かる?」

ガルッチ「こいつ…、紫より厄介かも知れねえ。」

紫「呼ん…ゴハァ!」

ガルッチ「お呼びじゃねえんだよ!」

 

溝打ちを食らった紫は、そのまま地面にへばりついた。

 

大河「誰?そのおばさん。」

紫「誰がおばさんだっ……ゴフッ!?」

ガルッチ「うっさい。しかしよくもまあ堂々と僕の目の前に、現れたなぁ。」

紫「あ…もしかして、怒ってます?」

ガルッチ「ぶっ殺したいぐらいにねぇ?」

 

そしてそのまま未だにコントロールし切れてないスタンドを出した。

 

ガルッチ「殺れ。」

『オラァ!』

 

ガルッチのスタンドは、紫の首根っこを掴み、弄り始めた。そのまま片手を拳に変え、顔面に殴り込んだ。

 

『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!』

ガルッチ「裁くのは、我がスタンドだ!!!」

 

─今回のゆかりん ガルッチの逆鱗に触れた為か、理不尽なたこ殴りにされ死亡。

 

大河「うわー、女性を容赦なくぶち殺すって、マジワイルドじゃないか。紳士がやることじゃねえ。」

若士郎「んで、藤ねぇは何の用で来たの?」

大河「あ、忘れるところだった。士郎を連れ戻しに来たんだ。」

 

そんじゃあねぇって言った後、すぐ消えていった。

 

ガルッチ「速え…、ランサー並みに速え。」

 

っていうか直してるこっちの身になれよ!壊す人!

 

『っと言うわけで、一度冬木市で調査もとい観光してきます。あとWイリヤとクロエとジャックも連れてです。それでは…。

ガルッチ。』

 

切嗣「そんな…。_| ̄|○」

アハト爺「キリツグよ、いい加減子離れしたらどうじゃ?」

切嗣「しかし…。」

アハト爺「たかがデートじゃぞ?」

オセロット「マスターと妹とアサシンとアサシンのマスターの4人デートって、聞いたことないが…。」

セイバー「そういえば、シロウは大河に連れてかれたのですか?」

イスカンダル「そのようじゃな。」

 

さすが幼女マスターと言おうとしたライダーだが、また金的されそうだったので、ぐっと抑えた。

 

旧ギル「では、2人とも。今度はこのゲームで遊んでみるか?」

 

-冬木市- -昼ノ刻-

 

その頃、ガルッチ達は…。

 

ガルッチ「なるほど、ここが冬木市か。」

fateジャック「福井と違って、賑やかなのね。」

 

どうやって来たかって?飛んで来た。証明終了。

 

ガルッチ「ん?何だ?この店。」

 

ガルッチが見ていた場所は紅洲宴歳館という店だった。見た目から察するに、中華料理屋の場所だろうと思った。とはいえ、気になったのと、腹が減っていたため、4人と一緒に入っていった。

 

-紅洲宴歳館- -昼ノ刻-

 

店員「いらっしゃいアル。何名様アル?」

ガルッチ「5名です。」

店員「あー、空いてる席ないけど、相席でも構わないアルか?」

ガルッチ「どうする?」

幻イリヤ「相席でもいいよ。」

クロエ「私も。」

fateジャック「お母さんが言うなら。」

SNイリヤ「いいよ。」

店員「それじゃ、あちらです。」

 

店員が指さすところに行くと、神父らしき服を来た人が、麻婆豆腐を食べていた。

 

店員「言峰さん、そこ座らせて良いアルか?」

言峰「ああ、構わないよ。」

 

そう言うと、5人は自分の席に座った。

 

ガルッチ「…貴方が、言峰綺礼ですね?」

言峰「そう言う君が、ラーク・バスター・ガルッチか。転生したというのは、本当のようだな。」

SNイリヤ「知ってるの?」

言ガル「いや、初対面だ。」

 

初対面なんだと冷や汗書いた3人だった。

 

言峰「ところで、今はアーチャーかね?」

ガルッチ「はい。」

言峰「ならば聞くが、麻婆豆腐食べるか?」

ガルッチ「急ですね…。」

言峰「店員、麻婆豆腐を一つ追加で。」

店員「了解アル。」

ガルッチ「そして、強制注文かい!?って店員、ストップ。」

店員「何アルか?」

クロエ「炒飯4つと餃子4人前で。」

店員「分かったアル。」

 

あっぶねえ、クロエの注文を聞かずに行くのかと思った。

 

ガルッチ「ところで、その麻婆豆腐…辛いですか?」

言峰「研究を重ねてやったから、常人には無理だな。」

 

それみんなに言うか?って、それが言峰か。さすが愉悦部の副部長、歪みねえ。

 

店員「どうぞ、紅洲宴歳館・泰山特製の激辛麻婆豆腐アル。」

 

そこには、地獄の業火の如くの赤さがあった。まさしく辛そうではあった。それを見た3人は止めようとした。

 

言峰「さあ、食すがよい。一口でも良いぞ?」

ガルッチ「一つ確認するが言峰さん。」

言峰「何だ?」

ガルッチ「一口でも良いが、別に、完食しても構わないだろう?」

SNイリヤ「フラグじゃないの?それ。」

 

さっきの声を無視して、レンゲを持ち、真っ赤に染まった麻婆豆腐に触れた。

 

ガルッチ「自然の恵みに感謝して、いただきます。」

 

『パクッ。』

 

一口食べてみた。言峰は思った。そこで苦しむ姿を現すのではないかと、期待したからだ。だがしかし…、その予想が裏切られた。

 

ガルッチ「…拍子抜けか。パックに入ってたやつより辛いが、辛くなかったな。」

言峰「なん………だと?」

ガルッチ「僕を満足する辛さを用意するなら、これの100倍持ってきてくれ。超煉獄ラーメン並みの辛さでな。」

 

ハッハッハと笑うガルッチ。いや、100倍はないでしょ絶対って顔をしていたクロエだった。

 

言峰「これの100倍って、それは無理だ…。」

店員「これは驚いたアルね、この辛さで耐え切れた人は言峰さんだけアルが…。あ、炒飯4つと餃子4人前アルよ。」

 

数分後…。

 

言峰「さて、食事も終わった事だが、聖杯戦争で言いたいことがあるのだろ?」

ガルッチ「ああ、今回の聖杯戦争…何かおかしくてな。調査もしてみたところ、霊脈がどんどん広がっているらしいんだ。」

言峰「ふむ、確かに色々と異例だな。」

ガルッチ「やっぱり、無の神の奴らの仕業なのか?」

言峰「おそらくは…、しかも聖杯の中身に気をつけろって言われてな。」

 

やはり、ここにいたと言う事か…。って聖杯の中身?

 

言峰「どうやらその聖杯の中身だが、『アンリマユ』と呼ばれる存在がいてな。どちらも、無の神の一部であるのは確かだが…。」

ガルッチ「何!?それって本当か!?」

幻イリヤ「お兄ちゃん、みんなが見てるよ。」

ガルッチ「す…すまん。」

 

まさか、聖杯の中に無の神の一部が潜んでいたとは…。

 

言峰「今は増幅しているだけで、まだなにもしてこないが…。始まると同時に行動しないと、大変な事になるな。」

ガルッチ「最悪、地球存亡になりかねん…。」

言峰「そう言うことだな。しかし、今は泳がせたほうが良かろう。」

ガルッチ「何故?」

言峰「今行動しても、意味がないしな。しばらくは、遊んでいたりと好きにした方がよいだろう。」

ガルッチ「……一理あるな。ならば、そうするしかないな。こっちは観光しに来てるし。」

 

そう言い、ご馳走様と言った5人は、会計のところに行ったが、お金はいいアルよと言われ、そのまま出た。

 

-冬木市- -昼ノ刻-

 

ガルッチ「うーん…。」

SNイリヤ「如何したのお兄ちゃん?」

ガルッチ「さっきから、誰かにつけられてる感があってね。一応右眼球をピンク色にしてみて、探してるが…。」

クロエ「(こいしちゃんかな?待っててあげてるのは確かだけど…。)…。」

 

どうも視線が気になって気になって仕方が無い。一体誰が僕らを見ているのか…、もしアサシンならば、結構厄介かもしれない。

 

幻イリヤ「もしかして、この視線って…あの子かな?」

ガルッチ「誰?」

幻イリヤ「フランお姉ちゃん。」

 

………what?今なんて言った?フランが来ているのか?

 

幻イリヤ「そうでしょ?」

???「あちゃー、バレちゃった。イリヤちゃんにはかなわないなぁ。」

 

どこからともなく声が聞こえた。一体何処だとキョロキョロしたが、どこにもいなかった。まさかと思い、上を見上げると…。

 

フラン?「お兄ちゃーーーーん!!」

ガルッチ「え?フラン!?ってちょっと待…ギャー!?」

 

空からフランが墜ちてきました。

 

フラン?「やっと会えたね、お兄ちゃん。」

ガルッチ「ちょちょちょ!?幻想郷で待ってたんじゃ!?」

フラン?「ふーん、姿も魔力も違うけど、匂いはお兄ちゃんだ。」

ガルッチ「あの…フラン?」

フラン?「何?」

ガルッチ「ちょっと、恥ずかしいから…別のところで話そう?みんな見てるし…。」

 

っと言うわけで、ガルッチ達はとある森に行った。

 

ガルッチ「えーっと、つまり君は、僕の知ってるフランとは違う存在のフランってこと?」

クロエ「最初はこんがらがったけどね。訳が分かんなかったし…。」

フラン?「そう言うことよ、お兄ちゃん。」

 

しかし、思う節があるが…。

 

ガルッチ「少し聞きたいが、姿も魔力も違うってどういう事?」

 

そう聞くと、笑顔から真面目な話をするような顔をした。

 

フラン?「そっか、本当に憶えてないのね。いいわ、ミストラルちゃん。」

ミスト『いよいよって事ね。フランちゃん。』

ガルッチ「え?このリアクターが喋るの知ってるの?」

別フラン「うん、だってこう言う事したの…私だし。」

ガルッチ「マジかよ。」

ミスト『それで貴方のことだけど、その前に、ポケットの中にある紙を広げてみて。』

 

ポケット?そういえば、何だか違和感があるなぁと思ったが、紙だったのか。ガルッチは指示に従い、紙を広げてみた。そこにはこう書かれていた。

 

『我が名を失われた者よ、僕は『失われた終わりの者《ロストエンド》』、陰陽師なり。おそらく君は、自分の名と自分の記憶を失っているだろう。もし名を聞かれたら、僕の名を使うがよい。もともと、君の名でもあるから…。』

 

ガルッチ「どういう事だ?君の名でもあるからって…。」

別フラン「つまり、貴方の本当の名前が、ロストエンドって事なのよ。」

ガルッチ「え?」

ミスト『分かりやすく言うと、兄やは一度転生したことがあるの。』

ガルッチ「えっと…、つまりどういう事だ?」

別フラン「簡単に言うと、これが始めての転生じゃないって事。ガルッチって名前になってから、貴方は転生者って事よ。」

 

………what?

 

SNイリヤ「ちょっと待って、お兄ちゃんも私も着いてきてないんだけど…。」

fateジャック「私達も…。」

別フラン「確かに、今のお兄ちゃんは難しいわね…。でも、何かが覚えてるでしょ?」

ガルッチ「そういえば…。」

 

ミストラルって名前を聞いたとき、急に頭痛がなったり、心符『本当の自分』を見たとき、謎のビジョンが見えたとかがあったが…まさか。

 

ミスト『それが本当の記憶よ。おそらく、無意識に記憶の片鱗を思い出させているのよ。』

ガルッチ「なるほど、魂だけは覚えているって事か…。」

 

そう言うと、少し木の根っこのとこに座った。ここまで整理をしてみると、どうやら僕はロストエンドって言う名前で、妹のミストラルがいて、陰陽師をやっていたらしい。そして、あるきっかけで旅に出て、そこからジャックと出会って、何らかの理由で転生することになった。うん、我ながら謎だ。頭が痛くなりそうだし、後で頭痛薬飲むとしよう。

 

ガルッチ「とは言え、フラン達がそう言うって事は、事実って事になるな。覚えがないが…。」

別フラン「ううん、混乱させてしまってごめんね。」

ガルッチ「謝らなくていいよ、覚えてなかった僕も、悪いから。」

 

実際、この2人が言わなかったら、あの謎の体験の正体が分からないままになっていたしな。実感が湧かんが…、仕方ないか。

 

ガルッチ「だが、どうやって記憶を呼び起こせば……。」

別フラン「その方法は、私も分からないわ。」

ミスト『私も。』

ガルッチ「うーん…、また保留か…。」

 

とはいえ、方法がない以上は下手な行動はしない方がいいな。そう思い、ステータスウォッチャーΩのメモ帳に記録した。最重要の記録として。

 

ガルッチ「さてと、そんじゃこの話はこれで終わりで良いかな?」

SNイリヤ「うー…最後の最後まで、何が何だか分かんなくなったわ…。」

別フラン「ごめんね、イリヤちゃん。ちゅ。」

SNイリヤ「!?」

ガルッチ「ポカーン(゜Д゜)」

クロエ「まさかの…、キスをするなんてね…。」

幻イリヤ「レズ…なのかな?」

fateジャック「…。」

幻イリヤ「ジャックちゃん、さすがに見ない方が…。」

 

…それには同感だ。ジャックちゃんには、早すぎる。いや、最近幼女のレズビアンとかもあるらしいけど…、今回その例だな…。でも何故だろ…、見るだけで滅茶苦茶…って何考えてるんだ!?別に、百合に興味を持ってるとか、そう言うんじゃねえぞ?っていうか、本当に誰に言ってるんだ。

 

-アインツベルン別荘地- -黄昏ノ刻-

 

なんやかんやあって、結局は別世界からきたフランと連れて、アインツベルン別荘地に帰ってきた5人。

 

若士郎「お…お帰り………ってアーチャー達!?その子は?」

ガルッチ「頼むから、説明は後にしてくれ。ちょっと頭が痛い。」

 

というか、どうやって帰ってきたんだ?と思ったガルッチだったが、謎の声が聞こえた。

 

『あー!ちょっとイスカンダルさん!?それはないでしょ!?』

『ハッハッハ、これで余の一本勝ちだ!』

 

……大河がいるってことは、まさか。

 

若士郎「君の察しの通り、藤ねえもしばらくはすむことになった。あと、どういう訳か桜や仮面をつけた女性も、しばらくすむことになったけど…。あ、そうそう、なんか変わった人とオッサンらしき人もここに住むことになったよ。」

ガルッチ「ここ…アパートじゃねえんだが…。」

 

さすがのガルッチも、相当疲れているらしく、今にもそこで眠ってしまうのではないかとうつらうつらとしていた。実のところ、ジャックも同様だった。

 

???「ほう、お主がアーチャーか。少々眠たそうではあるが、この老いぼれと話が出来れば、光栄だが…。」

ガルッチ「…貴方は?」

???「私はバーサーカーと申す。真名はないにしろ、昔はキング・ブラットレイと名乗っていたのでね。そちらの真名は?」

ガルッチ「…ガルッチ。ラーク・バスター・ガルッチだ。」

???「ガルッチ君か、お主は確か…星の勇者であったな。」

ガルッチ「そう……ですが…。」

 

そう言うと、ブラッドレイの眼帯を外すと、そこにはあり得ない場所に、刺青が貼られていた。ガルッチは知っていた、その刺青にあるその生き物を…。

 

ガルッチ「ウロボロス…。その右には、アンフィスバエナ?」

レイ「つまり、私も星の勇者なのだ。これは私がホムンクルスである証拠だがな。」

ガルッチ「まさか…、こう言う偶然も…、あるとは…な。」

 

そしてそのまま、眠ってしまった。かと思えば…。

 

ガルッチ「危ねえ危ねえ、危うく玄関で寝るとこだった。」

レイ「お主、もしや寝ぼけていたのか?」

ガルッチ「すまん、あまりの疲れ果てさで相当でね。ってそういえばジャックの声を聞かないなぁ…。」

幻イリヤ「ジャックちゃんなら、ここに寝てるけど…。」

ガルッチ「いや、そっちじゃなく…。」

???「ガルッチーーーー!!!!俺は帰ってきたー!!」

 

また轟音と共に、ドアをぶち壊したところに、竜人の姿をした男がいた。

 

ガルッチ「え?この声って…まさかジャック?」

ジャック「そうさ、いやーラースがここに来れば、ガルッチ君に会えるって言うから少し待っていたが、本当だったんだな!」

ガルッチ「え?ちょっと待て、士郎、変わった人ってもしかして…。」

若士郎「そう言うこと。」

 

そして、ジャックの翼のとこを見てみると、令呪らしき物があった。ウロボロスに竜の翼、そして剣の令呪。もしかして…。

 

ジャック「ご察しの通り、俺はあいつのマスターなんだ。」

ガルッチ「おいおい、って事はあれか?お前も転生したってことか?」

ジャック「そう言うこったな。とはいえ、それでもお前の人格とは変わりねえけど。」

ガルッチ「そうか…。って事は君も聖杯戦争に?」

レイ「そう言うことだ、じゃなければ私はいない。」

 

それも通りだった。

 

ジャック「さてと、とりあえずこれで役者は揃ったな。」

ガルッチ「役者?」

若士郎「ああ、アハト爺さんが呼んでいるんだ。アーチャー達も戻ってきたし、とりあえず来て。」

 

そう言い、ガルッチ達は士郎に着いていった。だが、ガルッチ達は知らなかった。これからの運命が、全く異なるものだとは、誰も思わなかっただろう。

 

-to be continue⇨-



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第5-6章 第1次世界聖杯大戦

-アインツベルン別荘地 会議室- -黄昏ノ刻-

 

ガルッチ達が入ると、そこには驚くべき事があった。なんと岸波達がいたのだった。

 

岸波「お帰り、ガルッチ。」

白野「帰りが遅かったわね。」

ガルッチ「岸波!?白野まで!?って事は…。」

ネロ「そうだ、余も来ているぞ。」

エミヤ「久しぶりだな、ガルッチ。」

ギル「我が雑種よ、まさかサーヴァントとして蘇ってくるとは思わなかったぞ?」

玉藻「どうでした?一夫多妻去勢拳の威力?」

 

やはり、この4人がいた。それだけでなく…。

 

士郎「ふう、BBが言う転移魔法をやってみると、きついもんだな。」

凛「そうはいっても、こうしないとガルッチにも会えないでしょ?」

桜「ですが、どうにか着いたのは事実です。」

リリス「おかげで、足が元通りになったけどね。」

リップ「うー…またしばらくは、何も持てませんね…。」

エリザベート「全く、会場に移動かと思ったら、子ブタのサポートってどういう事?」

ガルッチ「おい、子ブタと言った奴、後でお仕置きな?」

エリザベート「やめてください、お願いします何でもします。」

BB「まあ、着いたのはいいですが、大変なことになってますね。」

 

やはり、今の衛宮士郎も来ていたのか。しかし、何でまた…。

 

士郎「話はラヴォスって奴に聞いた。どうやら、イリヤの死を阻止するために転生したそうだな。」

ガルッチ「ああ、だが本来のストーリーが全く違う。霊脈が肥大化してるし、何故か福井でやることになってるし…。言峰が言うには聖杯と関係あるっぽいし、僕の予測だが、無の神共と関係がありそうなんだ。とにかく、士郎はサーヴァント達とマスター達を呼んできてくれ。」

士郎「もう呼んだけど…。」

 

早すぎるだろ、いやまあ丁度良いけどさ。って言峰も!?

 

言峰「驚いてるようだな、何せ私も言わねばならん事があってな。」

切嗣「正直、入れさせたくなかったが、やむを得ない状況だし。」

アハト爺「まぁまぁ、お主ら喧嘩せんと、今は話し合いじゃ。」

言切「…わかった。」

 

そうして、サーヴァント達とマスター達、そしてわざわざ幻想郷から来た岸波達は座り、今回の聖杯戦争について語った。

 

ガルッチ「まず、今置かれてる現状だが、霊脈の肥大化とその拡張、多くのマスター達とサーヴァント達、そして聖杯…まず言峰、教会と魔術協会とはどうなった?」

言峰「それが……厄介なことに、今まで隠し切れた事が全てバレてしまい、しかも聖杯の存在を知らされてしまった。その結果、魔術協会と聖堂教会は強制解体。そして聖杯は我が物と名乗る者が大勢現れ、遂に戦争が起こった。」

 

全くの予想外だった。魔術協会や聖堂教会が解体されたのは驚いた。

 

言峰「ここが最悪な報告だ…、第1次世界聖杯大戦争は明日開かれることとなった。」

ガルッチ「本当に最悪な事態が起きたな…。」

切嗣「って事は…、今度は世界の魔術師、またはその軍人達が相手になるのか?」

言峰「そう言うことだ…。しかも、また最悪な事に、アメリカは我々が住んでいる日本に核を落とすらしい。」

全員「!?」

 

核だと!?遂に狂ったか彼奴ら!?何故そこまでして?

 

言峰「おそらく、様々な技術は日本が勝っているからだ。今潰せば、アメリカの完全勝利となる。」

イスカンダル「ふむ…、相当彼方の国に目の敵をされているようだな…。」

言峰「それぐらい、日本が強いということだ。実際、此方には凄腕もいるしな。」

ロード「ちょっと待て、てことは私も敵になるのか?」

言峰「日本にいる者全員だな。しかも、朝鮮民主主義人民共和国と韓国、更には中国も、日本を攻めようとしてる。」

ガルッチ「おいおいおいおいおいおいおいおい!!相当攻め込まれるじゃあねえか!」

ギル「やれやれ、何処の国も、こんな良い国を狙うとは…呆れた物だな。」

言峰「その事を聞いたドイツの方は早速、日本に同盟関係を結ぼうとしてる。イタリア、ロシア、インド、オーストラリア等の国が同盟関係を結ぼうとしてる。」

ネロ「おお、ローマの者は分かっておる!」

玉藻「ていうか、もはや大惨事じゃないですか?大戦争ってレベルじゃねえです。」

ガルッチ「くそ、聖杯の奴…こっちが何も出来ないといい気になりやがって…。」

 

だけど、その代わり聖杯が現れると言う事実。かえって急いで破壊すればいいことになる…。だが…。

 

言峰「そして、アメリカの要求では、聖杯を此方に渡せ。破壊した場合、即座に核を撃つ。ということだ。」

ガルッチ「うわー…、これ明らかに脅しだな…。というかどこからその情報が?」

???「俺だ。」

 

声がする方に見ると、何故か段ボールがあった。…って何故段ボール?そう思ったものは、オセロット以外の全員だった。

 

オセロット「スネーク、頼むから段ボールの中で話さないでくれるか?」

スネーク「そうは言うが、ここは本当に落ち着くんだ。」

オセロット「それはお前だけだ。とにかく、その段ボールから出て来い。」

 

そう言われると、段ボールの中からバンダナを着け眼帯を着けた男が現れた。

 

スネーク「待たせたな、アハト爺のサーヴァントの『ソルジャー』だ。」

ガルッチ「まさかのスネーク…、しかもビックボスだし。ってか、ソルジャーが言峰に情報提供してたのか。」

スネーク「そう言うことだ。」

 

スネークがいるって事は、結構情報戦になるかもしれないな…。

 

言峰「話を続けるぞ、日本の政府は聖杯に関することは知らないといったが、逆に怒らせてしまい、もう核を落とすといったそうだ。以上だ。」

 

もうとことん巫山戯てるよ…。となれば…。

 

エミヤ「もはや話し合いの余地なしって事か。ならば、我らがやるしかないな。」

玉藻「ご主人様を消そうとする奴ら…、マジ許さねえ。こうなったら呪い殺してやる。」

ガルッチ「もうこれ、戦争だね。」

幻イリヤ「聖杯戦争だからね…。」

イスカンダル「気に食わんなぁ…。ならば、我々が先陣切って、アメリカを攻め落とすか?」

 

おいおいおいおいおいおいおいおい、ライダーの奴なんか物騒なこと言わんかったか?

 

メデューサ「ゼロライダーさん、さすがにどうかと思いますが…そちらのアーチャーは如何なんですか?」

ガルッチ「こればかりは、どちらも救えない。僕なら、核ごと弾き返して、アメリカを滅ぼす。」

イスカンダル「お主の方がよっぽど恐ろしいわい。」

別フラン「それをやってのけちゃうのね…、今のお兄ちゃんって…。」

クロエ「だって、お兄ちゃんだもん。」

 

答えになってねえんだが…と思っていた次の瞬間だった。突然ドアが破れ、銃を持った男達が現れた。

 

軍人「FBIだ、お前達の計画を聞かせて貰った。抵抗するなら、射殺する。」

ガルッチ「だったら、早めに撃つことだな。お前達がそれを言った瞬間、お前達は死んでいる。」

軍人「そんな虚仮威し、効くとでも……。」

 

だが、これが虚仮威しではなかった。何故なら、切嗣の時間魔術で後ろにいたFBIをやっていたからだ。

 

ガルッチ「大統領にでも伝えておけ。『我らは第1次世界聖杯大戦争の日本代表チームだ。我らを敵に回した事を、後悔させてやる。』とな。あと聖杯はここ、福井だ。欲しければそちらの代表チームを呼んでくるんだな。」

軍人「あるのか!?」

ガルッチ「ああ、だが場所は教えん。そこは自分で考える事だ。」

軍人「……いいだろう。」

 

そう言い、死体をまたがり、さっさと出て行った。

 

ガルッチ「こうなりゃ、今すぐ作戦を立てよう。まずは……。」

 

一方で昔の方の凛は…。

 

若凛「ねぇアーチャー、なんだか外が騒がしいね。」

昔エミヤ「ああ、どうやら私達は、とんでもない聖杯戦争に参加してしまったようだな。」

若凛「どういう事?」

昔エミヤ「これを見てくれ。」

 

『号外! 第1次世界聖杯大戦争、勃発!』という新聞を見た凛は驚愕した。

 

若凛「どういう事!?他の人達には知らないはずなのに!?」

昔エミヤ「私もさっぱり。如何する凛?もしかしたら、世界を相手になるかも知れないが…。」

若凛「何をぉ、私だって負けないわ!世界が敵ならすかさず倒すわ!」

昔エミヤ「やれやれ、まぁ無理するなよ?」

 

どうやら凛は、世界を敵にまわそうとしていたようだ。

 

そして、ガルッチの方に戻る。

 

ガルッチ「って事でいいな。相手はどういう行動するかは分からんが、魔術関連なら僕達が上だ。必ず勝とう。」

全員「おー!」

 

チーム『フェイトアインツベルン』の誕生の瞬間だった。そして…当日となった。

 

-関ヶ原町- -朝ノ刻-

 

ガルッチ達は早速行動に出た。まずはとある学校で感知した霊脈の中心を、関ヶ原町のところに移し、聖杯はその中心に置いた。そして、核を撃つと言ったアメリカの政府達は取りやめし、代わりにおぞましい軍隊を用意し日本にやってきた。それだけでなく、韓国、北朝鮮、中国等の者共が、アメリカ側についた。日本側の方はフェイトアインツベルンチームに加え、ドイツ軍のシュトロハイム、イタリアにいたエリザベス・ジョースターとジョセフ・ジョースター、オーストラリア軍、インドが厳選して出てきた『セイヴァー』のブッダとインドラ、『バーサーカー』のカーリーとシヴァが来てくれた。ロシアの方は、何故かメタルギアレックスとメタルギアジークを用意してきた。おい、どんだけやばいの用意してきたんだよ…。とはいえ、もはやこれは大戦争の前兆…。こうなったら勝つのみ、イリヤの死を阻止する為に、誰にも邪魔はさせない。

 

ルドル「よぉぉし、全体止まれ!」

ガルッチ「うわー…、自分で言うのもなんだが、多いなぁこれ…。」

SNイリヤ「ロシアの方がよかったかも…、あっちの方は結構広いし。」

オセロット「仕方が無いさ、勝手に移動は出来んし…。」

レイ「しかし、圧倒的じゃないか。彼方といい、此方といい、よく日本も入れてくれたな。」

切嗣「世界の存亡を賭けてるんだ。アンリマユに好きにはさせない。」

 

アメリカ側からしたら、聖杯が日本にあることが気にくわなかったようで、それを叶えられば、世界を支配出来るのも同然だった。もし日本がその願いを叶えてしまえば、永遠に支配されると恐れられた。ならば早いうちに消さなければと考えていたが、結果はこの通り。日本の関ヶ原町のところで戦うことになり、核を撃てば聖杯は強制的に破壊すると脅迫してきた。(ちなみにこれは、Wギルガメッシュがやりました。えげつねえ…。)

 

アハト爺「じゃが、これでは民の者に迷惑になる。」

ガルッチ「そうなれば…、ちょっと待ってて。」

 

そう言うと、ガルッチはシュトロハイムの所に向かった。

 

ガルッチ「あの、ちょっといいですか?」

ルドル「なんだ?」

ガルッチ「ちょっと耳を…。」

ルドル「?」

 

そう言い、シュトロハイムは従った。

 

ガルッチ(自分で言うのもなんですが、さすがに民の者に迷惑になりかねないので、固有結界という物を使って戦わせて貰いますが…いいですか?)

ルドル「…良かろう。お前達の力を見せて貰おう。」

ガルッチ「ありがとうございます。それでは…。」

 

よかった、話の分かる人でよかったよ…。そう思い、早速アハト爺のところかと思ったが、さすがに宝具を発動させるのはいかがなものかと言われるため、代理の固有結界を発動しようと思った。

 

ガルッチ「さてと、始めますか。

 

 

『我が深淵の世界に誘おう。夢心地と快楽、夜に浮かぶ月と星の煌めきに、草木も眠る静けさに、お前達も来るがいい。『夜の世界《ナイト・オブ・ザ・ワールド》』。』」

 

途端にアメリカ側と日本側の者達は、関ヶ原町から消えた。

 

※ガルッチのもう一つの固有結界 『夜の世界《ナイト・オブ・ザ・ワールド》』

 

巻きこめる人数は無限であるが、今回は民を巻き込ませないため特別に戦う者だけ巻き込む事にした。

効果 無しだが場合によっては夜ノ魔物かクトゥルフを呼び出すことが出来る。言わば召喚用固有結界となる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「さぁ、日本とイリヤを傷つけようとしたその罪、万死に値するぞ!不敬共!聖杯と共に消え去るがいい!!」

ギル「我の真似かな?」

ガルッチ「…うん。真似しちゃ駄目だったか?」

ギル「ハッハッハ、それぐらいの肝を座っているなら面白くないからな。だが無理をするなよ?我が雑種と言えども、これは厳しいのでは?」

 

どうやら心配しているようだが…僕から言わせて貰えば…。

 

ガルッチ「杞憂だ、ギルガメッシュ。今の僕は憎悪と抱いてる。奴らを絶望の淵に沈ませるというのはいいものだしなぁ…。」

ギル「たわけ、少し落ち着くがいい。怒りを任せては勝てる相手も……いや、任せても勝ってしまうんだったな。」

まさしく杞憂だった。此奴は仲間や友、そして家族を侮辱か傷つける者がいるなら、容赦なく殺す奴だったな。優しい反面、冷酷非情残忍な者ではあるが、何処となく寂しい目をしている。子供の時の我を見ているみたいだ…。やはりこの者は、我と同じ……。

 

ガルッチ「ギルガメッシュ?」

ギル「いや、何でもない。」

 

エルキドゥ、見ているか。お前を失って初めて死を恐怖した我は今、もう一人の友を見つけた。今度は友を失わせない。必ず、我が守ってやる。

 

ガルッチ「これを言うのは些かムカつくが…、いっか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さあ、第1次世界聖杯大戦争を始めようか。」

 

-to be continue⇨-




えーっと、ちょっと謝罪させていただきます。僕は別に馬鹿にしているわけではありません。
それだけは確認してください。お願いしますm(_ _)m。

-始原の城-

なるほどな…。って事は今や別のルートになってしまったということか?

ラヴォス「そう言うことです。」

聖杯大戦争か…、なるほど読めたぞ。彼奴らは、お互いどちらかが全滅した後、殺し合いをし、壮大な魔力を溜まった後に放つって事だな…。

ラヴォス「私のしたことが……。」

いいさ、いずれこうなることは避けられなかったんだ。ヴォルデモート!例の計画を実行しろ。

ヴォルデモート「わかりました。」
ラヴォス「例の計画って?」

…………聖杯撲滅計画だ。


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第5-7章 幻影VS贋作&過去の英雄王

-夜の世界-

 

あれから少し経った。最初はアメリカ側が優勢だった。無理もない、何せ彼方は戦いや軍が強大だった。此方は劣勢になるのも当然だった。だが、それも今の内だった。何故なら、彼方には魔術関連には疎い方、故に魔術は科学でなりかわるものだった。それが失策だった。此方には魔術関連には強く、破格のサーヴァントやメタルギアを魔術で強化するなどあらゆる事をし、更には奇襲、伏兵、トラップ等の事をした。結果、現在優勢なのは日本側の方だった。

 

ガルッチ「聖杯の方は?」

SNイリヤ「まだ動きが見えないわ!」

ヘラクレス『■■■■■■■ー!!』

ガルッチ「ちっ、まだ殺せってのか!畜生!」

旧ギル「大丈夫だ、大勢は殺しているが、ちゃんと機能してるぜ。」

切嗣「前方に敵!攻撃……!?」

 

切嗣は驚いた。そこにいたのは……エミヤシロウだった。そしてそのマスターの昔の遠坂凛がいた。

 

若凛「ようやく見つけたわよ、夜の草原って洒落がきいてるじゃない。」

昔エミヤ「全くだ、さてと片づけるか。」

 

どうやら殺意のオーラがまんべんなく漂っていた。これは…。

 

ガルッチ「切嗣、旧アーチャー、此奴らの相手は僕らに任せて。」

切嗣「だ…だが…。」

旧ギル「良かろう、だが行けるのか?」

ガルッチ「なに、たったの時間稼ぎさ。それと一つ言いたいことがある。」

旧ギル&切嗣「?」

ガルッチ「時間稼ぎしてもいいが…、別に。」

SNイリヤ&ガルッチ「あれを倒してしまっても構わないだろう?」

切嗣「……イリヤ。アーチャー…。」

 

彼らは言った。それぐらいあの二人に勝てる自信があると、二人は言ったのだ。

 

切嗣「……わかった、アーチャー。イリヤ。……必ず生きて帰ってこいよ。」

ガルッチ「任せろ。」

SNイリヤ「ええ。」

ヘラクレス「(^_^)b」

 

そう言い、旧ギルガメッシュと共に奥まで進んだ。

 

昔エミヤ「ほう、サーヴァント二人で私に太刀打ちしようって魂胆か。しかも今のセリフ、自分を捨て石にするような言い方だな。」

ガルッチ「お前だって、もしやばい状態に陥り、仲間だけでも逃がしたい時もやるじゃないか。同じようなものだ。」

昔エミヤ「だが、そのような行動は偽りに過ぎん。それを分からぬとは、筋金入りの偽善者のようなものだ。」

ガルッチ「ごもっともだ、偽善者だからどうした?僕はお前のような正義の味方じゃない。言うなれば、正義と悪を斬り伏せる『殺戮者』だ。仲間を救うなら大勢殺す。信じる道を歩むだけだ。」

昔エミヤ「ほう、否定する気ないんだな。」

ガルッチ「無論だ、エミヤシロウ。」

 

その名を呼ぶと、アーチャーの顔が険しくなった。

 

ガルッチ「だがお前は正義の味方だ。過去の自分を殺したとしても、もう存在は消えない。なのにお前は、その無駄な事をしようとしてる。もう一度言うが、衛宮士郎を殺したって、お前は消えない。後悔するなら、聖杯に憎むのだな。エミヤ…いや、もうお前は星の勇者を阻む者だったな。」

 

そう言うと、物凄い殺意が溢れた。最早此奴はエミヤシロウじゃない、衛宮士郎を殺し、そしてガルッチを殺す、殺し屋に成り下がったエミヤシロウしか見えなかった。

 

SNイリヤ「お兄ちゃん?」

ガルッチ「マスター、僕の左腰にあるカードケースから、一枚取って。」

 

そう言うと、クラスカードから一枚引いた。『アサシン』の『古明地こいし』のカードだった。

 

ガルッチ「マスターは、エミヤのマスターを狙え。僕は彼奴と戦う。ヘラクレス、お前は…。」

ヘラクレス「?」

ガルッチ「お前はマスターのサポートしてくれ。本来なら、君のマスターだからな。僕ばっかり、マスターに贔屓させられて、憎かっただろ?」

ヘラクレス「…………。」

 

哀しげな目をしながら、ガルッチはヘラクレスに近づいた。

 

ガルッチ「Und das gehasst, so etwas war traurig.Dieses dumme mich, lassen Sie ihn.(憎まれるような事をして、すまなかった。この愚かな僕を、許してくれ。)」

ヘラクレス「……謝るな。」

ガルッチ「え?」

ヘラクレス「お前を憎んでいたら、きっとお嬢様を悲しませてしまう。」

SNイリヤ「バーサーカー…。」

ヘラクレス「確かに、私は一度貴方を羨ましいと思った。私は、一度家族を殺していますから…。」

ガルッチ「それなら、僕と似たようなもんだよ。ヘラクレス、僕は親父とお母さんを殺した…。裏切った報復としてね…。」

ヘラクレス「アーチャー……。」

ガルッチ「そんな顔をするな…、殺したせいで失った物があるが…得た物があったさ。それだけでいい…。」

 

ヘラクレス、もし僕がしくじったら……頼んだぞ。

 

昔エミヤ「話は済んだか?」

ガルッチ「ああ、終わったぞ。(ヘラクレス、マスターを頼んだぞ。)」

ヘラクレス「(・_・)(._.)」

 

頷いたヘラクレスは、イリヤと共に凛についていった。そして、今残ってるのは同じアーチャーのエミヤシロウとガルッチだった。

 

ガルッチ「行くぞ、錬鉄の英雄。贋作物を作る魔力は十分か?」

昔エミヤ「そちらこそ、ついてこれるか?」

ガルッチ「ついてこれるとも…。いや…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

越えてみせる!貴様の全てを!」

 

その一声が、一つの剣撃が始まった。古きエミヤは干将莫耶を投影し、ガルッチは聖剣スターダストソードと魔剣ダークネスムーンを抜き、攻撃を仕掛けた。

 

ガルッチ「秘剣『影羽』!」

昔エミヤ「何!?」

 

魔剣から黒い鳥が現れ、過去のエミヤに襲いかかった。どうにか避けるものの、黒い鳥は追撃してきた。

 

昔エミヤ「貴様、この黒い鳥はなんだ!」

ガルッチ「とある世界の者が使っていた技だ。さぁ、この技を食らうがいい!我は時、我が声を聞け。」

 

過去のエミヤは何かやばい技を察知したのか、急遽間合いをとったが、逆に黒い鳥に襲われる羽目となった。

 

ガルッチ「『クロノスティル』!」

昔エミヤ「しまっ!?」

 

そのまま動かなくなり、そして急に爆発した。

 

ガルッチ「よし、このまま!」

昔エミヤ「そこだ!」

 

待っていたかのようなカウンターアタックが来て、そのままガルッチの腹部を刺した。後退りはするも、すぐさま治療し、再び攻めた。

 

昔エミヤ「なるほど、再生能力またはその魔術で傷を塞いだか。吸血鬼かなにかか?」

ガルッチ「外れだ、ただ吸血鬼の恋人ではあるけどな!」

昔エミヤ「お前…、異種族の恋人とか聞いたことないぞ…。いやいるのは知ってるが、間近で言う奴初めて見た…。」

ガルッチ「そうは言うが、可愛いしほっとけないし。」

 

一体どんな吸血鬼なんだと、疑問に思いながら戦う過去のエミヤだった。

 

一方ヘラクレスとイリヤの方は…。

 

若凛「く、このバーサーカー…私の魔術が効かない。」

SNイリヤ「だってそうだもん。私のバーサーカーはヘラクレス。そのような攻撃じゃ効かないわ。」

ヘラクレス「お嬢様、急いで終わらせましょう。」

SNイリヤ「そのつもりよ、『アサシン』古明地こいし、夢幻召喚《インストール》!」

 

アサシンのカードが光ると同時に、イリヤの服装からこいしの服装に変わった。

 

若凛「嘘…、何その魔術!?」

SNイリヤ「アーチャーの宝具、『英霊カード』よ。英霊の力を借りる宝具よ。」

若凛「何それ!?」

ヘラクレス「驚いているのも今の内ですぞ!レディー!」

若凛「なっ!」

 

背後にいたことに気が付かなかった凛は、そのままヘラクレスの攻撃を食らった。

 

SNイリヤ「行くよ。『サブタレイニアンローズ』!」

 

今度はイリヤから放出した弾幕が現れ、凛を襲いかかった。

 

若凛「何々何々!?どうなってるのよ!?」

 

あまりにも突然な事で、凛も混乱に陥った。

 

SNイリヤ「さぁ、降参するなら今の内だよ?」

ヘラクレス「どちらにしても、レディーには不利すぎる。一旦諦めた方が……!?」

 

突如謎の槍が、ヘラクレスの左胸を貫いた。

 

???「残念だが、そうはさせんぞ。肉だるまよ。」

若凛「救援遅いんじゃないの?」

???「はっ、その態度はムカつくが、今は見逃してやろう。」

 

その声には聞き覚えがあった。だが、アインツベルン別荘地にいたあの殺意を持った声ではなかった。

 

???「さて、造花よ。我のマスターを手を出すとはどういう事か、わかるな?」

SNイリヤ「元よりそのつもりよ。姿を現しなさい!ギルガメッシュ!」

若ギル「良かろう、どうやら温情はいらんと見たようだな。ならばここで死ぬがいい!」

ヘラクレス「お嬢様には手出しはさせん。私が相手をしよう!」

 

イリヤを庇うヘラクレス。それを見た過去のギルガメッシュは笑った。

 

若ギル「ハッハッハッハ、面白い。この我と戦うというのか。良かろう、全身全霊を持って、かかってくるがよい!」

ヘラクレス「行くぞ!英雄王よ!『射殺す百頭《ナインライブズ》』!」

 

ヘラクレスの斧剣が弓矢と変わり、9本の矢が放たれた。それと同時に、過去のギルガメッシュは王の財宝を放った。

 

そして、ガルッチに戻る…。

 

BGM The true mirror ‾guitar ver‾

 

ガルッチ「ちぃ、あの気配は彼奴か!救援したいが、此奴が邪魔だ!」

昔エミヤ「どうした?焦りが見えてるぞ?鶴翼三連!」

 

彼方の危険を察知してしまったのが災いしてしまい、エミヤの攻撃を食らってしまった。更に追撃を繰り出し、回復が追いつかないぐらいのダメージを与えてきた。

 

ガルッチ「イリヤ…絶対に…守ってやる……、だから………待っててくれ!」

昔エミヤ「さらばだ、その理想抱いて溺死しろ!」

ガルッチ「溺死するのは……、お前の方だ!」

 

僅かの隙を見つけたガルッチは、倒れる同時に地面に手を付け、エミヤの股間に蹴りを入れた。

 

昔エミヤ「!?」

ガルッチ「まずは一合!そして!」

 

前屈みになったエミヤに追い打ちを掛けるかのように、もう一度股間に蹴りを入れた。

 

昔エミヤ「グホォ!!」

ガルッチ「二合!!」

 

そのままバックスピンしながら後ろに下がり、『キャスター』の『玉藻の前』のカードを取り出し、どこから出て来たのかディケイドのベルトの中心に入れた。

 

『Final attack ride cacacaster!』

 

発動と同時に走り、玉藻のように飛んでライダーキックの形をした。

 

ガルッチ「ライダー………キック!!!」

 

そのまま股間に当てた。あまりの悶絶でエミヤは爆発した。

 

ガルッチ「エミヤよ、これが一夫多妻去勢拳だ!」

昔エミヤ「ガハッ、や……やってくれるな……。まさか、狙っていたのか…。」

ガルッチ「…………たまたまだ。後は任せたぞ、士郎!」

昔エミヤ「何!?」

士郎「トレース・オン!」

 

ガルッチの右側から、半裸に青い線があった士郎が現れ、エミヤを斬った。が、運がよく、防がれてしまった。

 

ガルッチ「後は頼む!僕はイリヤを助けてくる!」

士郎「わかった、彼奴は俺に任せてくれ!」

 

そう言い、急いでイリヤとヘラクレスのところに向かった。

 

士郎「…アーチャー。」

昔エミヤ「衛宮……士郎……。」

士郎「もう俺は、お前の理想じゃない。自分で選んだ理想の姿だ。」

昔エミヤ「貴様……。まさかこのような姿をするとは…。」

 

エミヤは、怒りに震えていた。あれが自分だと?巫山戯るな、最早原型そのものがないじゃないか。半人前の貴様が、私を否定するだと?どんな姿になろうとも、結果的には私になる。それを否定だと?巫山戯るな…巫山戯るな……!

 

昔エミヤ「巫山戯るな!!!」

 

怒りにまかせたエミヤは、リミテッド/ゼロオーバー化した士郎を襲いかかった。最早ガルッチの言うとおり、正義の味方だったエミヤシロウの姿はなかった。

 

士郎「愚かなアーチャー、もう俺はお前を救うことは出来ない。だからせめて、お前と言う存在を…………消してやろう。輪廻の理に…。」

 

士郎は哀しい目をしながら、刀を振るう。怒りにまかせたエミヤと、その愚かさを哀れむ士郎の戦いが始まった。

 

ガルッチ「(頼む…、間に合ってくれ。もう僕は、大切な人を失うのが嫌なんだ。あの光景は…二度と………二度と………!)」

 

一方でガルッチは急いでいた。大切な人を失ってしまうという恐怖を抱いていた。もし間に合わなかったらと思うと、深い絶望と憎悪を抱いてしまい、自分を見失ってしまうという想像を、ガルッチは思ってしまった。

 

ガルッチ「絶対に、助ける!!例えこの身が失おうとも、永遠の死の呪いを受けようとも、僕が僕で無くなっても、フランを……こいしを……イリヤを………助ける!!!」

 

そして、イリヤとヘラクレスはというと…、ヘラクレスはギルガメッシュの宝具で、今や虫の息となっていた。

 

SNイリヤ「バーサーカー!」

ヘラクレス「お……お嬢………様。」

若凛「どうにか、勝てそうね。」

若ギル「ああ、手こずったが…最早我らが勝ったのも同然だな。」

 

イリヤは泣いていた。もう死にかけのヘラクレスの姿を見て、泣いていた。死んで欲しくない、そう願っていたが、ギルガメッシュが放った剣が、ヘラクレスを貫いた。

 

ヘラクレス「もう……しわけ………御座い……ません、…………イリヤ……お嬢……様。」

 

そう言い残し、ヘラクレスは消えていった。

 

SNイリヤ「そん……な。嫌よ……バーサーカー……。」

若凛「さぁ、泣いている内に殺しなさい。」

若ギル「つくづく残酷な事を言うのだな、雑種。だが丁度いい、これで貴様の負けだ。」

 

無慈悲な矢が、イリヤを襲った。だが……、その矢が弾き返された。

 

若ギル「何?」

若凛「え?」

ガルッチ「イリヤ……、遅くなって……すまなかった。」

 

イリヤが目にしたのは、もう一人のサーヴァント、『アーチャー』のガルッチがいた。

 

SNイリヤ「お兄……ちゃん。」

ガルッチ「この様子だと…、ヘラクレスの奴…負けたのか…。すまない、ヘラクレス。お前の死は無駄にしない。」

 

だが、間に合ってよかった。そう思うだけで、思わず涙が溢れてきた。

 

SNイリヤ「お兄ちゃぁぁぁぁぁぁん!!!」

 

イリヤは大泣きしながら、ガルッチを抱き締めた。ガルッチもそれに答え、受け止めた。

 

ガルッチ「すまない、イリヤ。ヘラクレスを助けられなくて……。」

SNイリヤ「ううん、お兄ちゃんが来てくれなかったと思うと、私……私!」

ガルッチ「もういい、泣くな!僕が必ず、君を守ると決めた身だ!ヘラクレスの分は、僕がやる。だから、笑ってくれ……イリヤ。」

 

いつの間にか、ガルッチは涙声になっていた。だがそれでも、イリヤを救うことが出来てよかったと思った。

 

若凛「忘れていたわ、彼奴がいた事を…。」

若ギル「なるほど、あれがか。」

 

一方で昔の凛は、ガルッチの存在を忘れていたようで、ギルガメッシュの方は少し興味を持っていた。

 

ガルッチ「さてと…。」

 

イリヤを下ろし、今度は右腕を魔神化させ、常闇月の刀とロストメモリーを抜いた。

 

ガルッチ「遠坂凛と英雄王、イリヤを殺そうとしたことと、泣かせた事を、今一度後悔させてやる。結構代償はでかいぞ?」

SNイリヤ「アーチャー、令呪を持って命ずわ。『全身全霊を持って、彼奴らを亡き者にして!』」

ガルッチ「もちろんだ。」

 

そう言うと、ガルッチの背中から翼が生えた。久しぶりに、大空を駆けようかと思った。

 

若ギル「ほう、空を飛ぼうと言うのか。良かろう、その誘いに乗ってやろう。」

 

そう言うと、金色の渦から船らしき物が現れた。

 

ガルッチ「ヴィマーナか、いいだろう。マスター、僕に掴まっておけよ?結構飛ばすから。」

SNイリヤ「私連れて行く前提なのね(・_・;)」

 

とは言うが、しっかり肩に掴まっていますよこの子。ちょっと落ち着こうか僕、今は戦争中だし。

 

若凛「まるで…親子ね。」

ガルッチ「はいそこ、言わない。」

 

親子って(;・д・)、いやまあ端から見たらそう言われるのも無理はないが…、さすがにそれはねえだろ…。

 

ガルッチ「よし、行くぞ英雄王。武器の貯蔵は十分か?」

若ギル「はっ、思い上がったな?雑種。」

 

それと同時に、空へ飛んで行った。

 

BGM変更 エミヤ2015

 

ギルガメッシュは早速、王の財宝を発動させガルッチにめがけて撃ってきた。

 

SNイリヤ「アーチャー!」

ガルッチ「分かってる。『幻影の武器《ヴィジョン・オブ・ウェポン》』!」

 

こちらはこちらで、青い渦をいくつか召喚させ、武器を放出させた。

 

若ギル「雑種如きが、我の真似事だと!?その罪、万死に値するぞ!」

若凛「く…速いだけじゃなく、機動性も速いって言うの?」

 

勿論です、プロですから。戦闘機でたとえるなら、XFA-27並みのスピードと機動性だけど耐久性が薄いのが痛いけどね…。

 

若凛「これじゃあガント撃っても外されるわ。どうにかしないと…。」

若ギル「なら、我の出番だな。天の鎖よ!」

 

ガルッチのまわりから、鎖らしき物が現れ、襲いかかった。

 

ガルッチ「ちっ、マスター飛ばすぜ!」

SNイリヤ「うん!」

ガルッチ「風&雷符『疾風迅雷』!」

 

まるで雲隠れかのような如く、ガルッチ達は猛スピードで天の鎖を避けていった。

 

ガルッチ「反撃はこっからだ!天の鎖なら、こっちは地の鎖だ!」

 

左腕から鎖のような物が現れ、ヴィマーナを縛り付けた。

 

若ギル「何!?あの雑種、我が宝物を汚そうと言うのか!」

ガルッチ「動けなくしてやる。『月光の波紋疾走《ムーンライトオーバードライブ》』!」

 

ガルッチが放った鎖から雷のような物が出てきて、そのままヴィマーナを、一瞬にして凍らせてしまった。波紋選んで良かったー…。

 

若凛「ちょっと、何よこの凍結!」

若ギル「何、凍結対策ならもうしておる。」

 

ギルガメッシュの言ったとおり、ヴィマーナはすぐ解凍されていた。

 

若ギル「さぁ、我の財宝を汚そうとした奴には……っていない!?」

 

気がついたときには、既にガルッチとイリヤの姿が見当たらなかった。

 

若凛「嘘…、一体どこに行ったの?」

 

まわりを見ても、その様子が窺えなかった。何故なら…、それがガルッチの作戦だったからだ。ちなみに、ガルッチとイリヤと言うと、ヴィマーナの翼部分に隠れていた。ご丁寧に幻術を使って…。

 

ガルッチ「マスター、このカードを使って。」

 

ガルッチが取り出したのは、アーチャーのエミヤシロウの奴だった。

 

SNイリヤ「…そう言うことね。」

ガルッチ「この宝船で決着をつける。マスターは凛をお願いね。」

SNイリヤ「うん!」

 

運命を変えてやる。イリヤが死ぬ運命を…変えて見せる!

 

SNイリヤ「『アーチャー』!夢幻召喚《インストール》!」

ガルッチ「『アーチャー』&『アサシン』、融合夢幻召喚《ユナイトインストール》!」

 

何故ガルッチが持っていたアーチャーには、エミヤシロウが描かれており、アサシンには、エミヤキリツグが描かれてあるカードを持っているかと言うと、予備としてもう一枚のカードを持っていたのだ。そして、イリヤはエミヤシロウのコスチュームを、ガルッチは上半身キリツグ下半身シロウのコスチュームとなった。

 

若凛「どこに…。」

SNイリヤ「こっちよ!」

若凛「何!?」

 

突如の不意打ちに、凛は背中に傷を負った。

 

若ギル「貴様!いつからそこに!」

ガルッチ「おっと、お前の相手は……僕だぜ?」

若ギル「雑種……。」

 

対してギルガメッシュはガルッチの方を向いた。

 

ガルッチ「ここで一気に決めさせて貰う。その鎧、どこまで耐えれるかな?」

若ギル「雑種如きが…、灰も残らず消してくれるわ!!」

 

そう言うと、乖離剣エアを取り出した。ガルッチの方は旧ギルガメッシュが持っていた終末剣エンキを投影した。

 

ガルッチ「Time alter―Hexagon accele!!」

 

ギルガメッシュには見えない速さでガルッチを襲いかかった。だが、難なく防ぎ切った。

 

若ギル「ほう、その剣はもしや…終末剣エンキか?」

ガルッチ「幻影と投影の融合術で作った奴だがな。」

若ギル「贋作者《フェイカー》め…。」

ガルッチ「贋作者《フェイカー》と言うより、幻影者《ファントム》とでも呼んで貰おうか。今だ!」

???「行け!エルキドゥ!」

 

ガルッチの後ろから鎖が現れ、すかさず縛られてしまった。その隙を逃さず、そのまま鎧ごとぶち壊した。

 

ガルッチ「ナイスだ、ギルガメッシュ。」

ギル「我が雑種こそ、いい斬りかかりだったぞ?」

 

そこには、黒のライダースーツを着た、白野のサーヴァントのギルガメッシュがいた。どうやらワープで此方に来たようだ。

 

若ギル「まさか……我が我を攻撃するとは…、面白いことしてくれるじゃないか…。」

ギル「はっ、我のもう一人の友の命を奪おうとしたんだ。例え我だとしても、容赦はせんぞ!」

若ギル「良かろう、ならば我よ。ここで消えるがいい!!」

 

途端に乖離剣エアは回り始めた。

 

ガルッチ「宝具を使う気か…。ならばこっちも!」

ギル「ガルッチ!我のエアを使え!」

 

ギルガメッシュが投げたのは、乖離剣エアだった。それを受け取り、終末剣エンキを弓状に変え、乖離剣エアを矢へと変えた。

 

ガルッチ「水の原初、地の理、天の理、大洪水と全てを地獄へと化す厄災……、今ここで原初と終焉の地へ送り出そう!!」

ギル「さぁ、二つの強大な宝具に太刀打ちできるかな?」

若ギル「面白い…、ならば喰らうがいい!」

 

ここが一手…、これで決着をつける!

 

若ギル「死して拝せよ!『天地乖離す開闢の星《エヌマ・エリシュ》』!」

ガルギル「原初と終焉の鎮魂歌を喰らうがいい!『原初の天地乖離す、終焉の海滅罪の理《エヌマ・エリシュ》』!」

 

赤い閃光と、水に身をまとった乖離剣エアがぶつかり合い、つば競り合いが始まった。

 

SNイリヤ「しぶといわね、凛!」

若凛「よく言うわ、この餓鬼!」

 

イリヤと凛の方は、ヴィマーナの翼部分にて戦っていた。というか危ないだろそこ…。

 

若凛「一気に決めてあげる!Fixierung,EileSalve――――!」

SNイリヤ「『熾天覆う七つの円環《ロー・アイアス》』!」

 

あらゆる砲撃を放つ凛に対して、イリヤは防御投影で防いでいった。砲撃が止むと同時に、洋弓を投影した。

 

SNイリヤ「我が骨子は捻れ狂う!偽・偽・偽・螺旋剣《カラドボルグⅣ》!」

放つと同時に、螺旋剣は4つに分かれ、凛に襲いかかった。

 

若凛「絶対防いで……ってしまった!宝石切らした!」

 

運悪く、宝石を切らした凛は、そのまま4つの螺旋剣に当たってしまった。

 

若凛「はは…、本当私って…………、うっかり馬鹿…………ね。」

 

その言葉が最後に、凛は息を引き取り、ヴィマーナから落ちていった。

 

遠坂凛、完全敗北───死亡。イリヤスフィール・フォン・アインツベルン、勝利。生存。

 

ガルッチ「運命は覆された!後は貴様だけだ!」

若ギル「く…、おのれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

あちらのエヌマ・エリシュは威力を増し始めたのか、少々押され気味になっていた。

 

ギル「我が雑種よ、さすがにやばいぞ…。」

ガルッチ「そのようだな…、かといって最終宝具を使うわけには…。」

 

『滅びへ導き、救済を手に取りし者《エヌマ・エリシュ》』を使えば確かに勝てるが、命の保証があまりない。おそらく最強にして諸刃の宝具と言うのに相応しいものだろう。

 

ガルッチ「…一か八か、此奴を使うか!」

 

ガルッチが取り出したのは、世界樹の杖だった。

 

ギル「杖!?」

ガルッチ「杖です。」

ギル「アーチャー…だよな?」

ガルッチ「うん。」

ギル「何故杖?」

ガルッチ「何でって、このまま押されるより魔法で押し返した方がいいじゃん。」

ギル「もう…常識外れてるな…。」

ガルッチ「ギルガメッシュも言えるのかよ…それ。」

 

まあ言い争いしてる場合じゃねえな…、下手すりゃ敗北するし…。

 

ガルッチ「これで挽回してくれ!『守護霊よ、力を貸して!エクスペクト・パトローナム!』」

 

その思いが届いたのか、フランとこいしの姿をした守護霊が現れた。

 

フラン『お兄ちゃん、生き返って来てくれたのね。』

ガルッチ「フラン…。こいし…。」

こいし『お兄ちゃんには、色々とお世話になったわ。だから…。』

フラこい『今度は、私達がお兄ちゃんを助ける番よ!』

 

そう言い、二つの守護霊は乖離剣エアを持ち、力を注いでいった。その力が強化され、ドリルの如く貫き始めた。

 

若ギル「ば…バカな…、この我が…、このような贋作共に!!」

ガルッチ「いっけぇぇぇぇぇぇ!!!え?」

ギル「ガルッチ、何もしないより、一気に攻めた方が良いのでは?」

 

…それ今言うか?ってまさかとは思うが…。

 

ギル「行け!」

 

そうなるんかい!いや、ここでやるのも一興。これで決める!

 

『超絶大開眼!ギルガメッシュ&エミヤシロウ&エミヤキリツグ!ウルトラオメガドライブ!』

ガルッチ「終わらせてやる、貴様の命を!!!」

 

乖離剣エアと融合し、最早完全なる黄金の長方形と化し、エヌマ・エリシュをぶち破った。

 

ガルッチ「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」

 

そのままギルガメッシュもろとも、貫いた。

 

若ギル「…ハハハ、よもやここまで…、とはな…。」

ガルッチ「…僕の、勝ちだ。古きギルガメッシュ。」

若ギル「ああ、そして我の、敗北だ…。」

 

彼の目には、何処か哀しい顔をしていた。

 

若ギル「貴様のような…、フェイカー…いや、ファントムに負けるのは……些か不満だが……、貴様なら………赦そう。名は…なんだ?」

ガルッチ「………ガルッチだ。」

若ギル「ガルッチよ……、この英雄王直々の命に従え。あの……狂った聖杯を………完膚なき…………壊せ。」

 

言い切った途端、過去のギルガメッシュは消え去った。

 

アーチャー・ギルガメッシュ・・・敗退。

 

ガルッチ「………ギルガメッシュ、マスター。聖杯の現状は?」

SNイリヤ「今ので動き出したわ。」

ギル「待て、聖杯から何か出てくるぞ!」

 

その場から見てみると、確かに何かが出てきた。その様子は、アメリカ側も日本側も目撃した。

 

軍人「な……なんだ!あれは!」

ジョセフ「なんだなんだ?女が出てくるぞ!」

リサリサ「油断しないでjojo。」

ルドル「そうだ、狼狽えるんじゃあない!ドイツ人は狼狽えない!」

レイ「いよいよですな、マスター。」

ジャック「ああ、ファイナルステージということだな。」

幻イリヤ「ジャック……。」

fateジャック「お母さん…必ず守るよ。」

切嗣「あれは…一体。」

セイバー「あれが聖杯なのですか?」

イスカンダル「なるほど、彼奴が危険視するのも理解できる。」

ロード「だが、何だ!あの女は!」

オセロット「やばい奴…出て来たな。」

スネーク「ああ、彼奴が今回の元凶。」

アハト爺「アンリマユ…か。じゃが、何故女なのじゃ…?」

旧ギル「なるほど、彼奴が……。」

言峰「…出てきたか。ランサー、気を付けるがいい。」

SNクーフーリン「へぇ、珍しいな。偉く気合入ってるな。」

言峰「何せ、相手が相手だ。バゼットも我が娘も気をつけろ。」

バゼット「何ですか…あれは…。」

fateカレン「最早…悪霊そのものね。」

 

 

 

ガルッチ「あれが……アンリマユ…。」

 

そう言うと、岸波と白野とそのサーヴァント達が、ヴィマーナの所にきた。

 

岸波「まさか…、聖杯で蘇るとはな…。」

白野「私も、あの人だとは思いませんでした…。」

ガルッチ「知ってるのか?」

ネロ「知ってるも何も、彼奴は一度倒したことがある。」

エミヤ「完全に倒した、そう思っていたが…。」

玉藻「復活は、予想外です…。」

5人「彼奴の名前は……。」

ギル「殺生院キアラ。」

 

その名を呼ぶと同時に、聖杯から出てきた女は、まさしく誘ってるかのような服装で現れた。

 

キアラ「…フフッ、お久しぶりですわね。岸波さん、白野さん。そして、初めまして皆様…。」

 

今まさに、世界聖杯大戦争の終幕が、今始まろうとしていた。

 

-to be continue⇨-




-始原の城-

殺生院キアラ…か。

イリア「確かその人、一度岸波達が倒した女性なんだよね。」

ああ、何で知ってんだ?

イリア「私を始原の神にさせる前に、聞いたことあったから。」

あー…、それなら納得だな…。………久々に、会いに行かなくていいの?

イリア「うん、きっと忘れてると思うから…。」

…メアリー。

イリア「久々に聞いたわね、その名前。あの時は、寂しかった。いつも独りぼっちで、一度外に出てみたいと思った。出られたと思ったら、閉じ込められて、誰も助けを来なくて…、怖くて…。でも、そんな時、貴方と出会った。そして、あの人達と会わせてくれた。それだけじゃない。私を、始原の神にさせ、風龍さんと一緒に手伝わせてくれる。それだけで、私は幸せなの。」

そうか…、確かに君を見たときは、凄く怖がっていた、哀れで可哀想な女の子。今じゃ、立派な女神様。本当に助けてよかったよ…。

イリア「ありがとう、風龍さん。本当に私は、幸せ者です。」

いや、お礼をいうのはこっちさ。お陰で、あの子の孤独も消えたんだし。

イリア「あの子も?」

……うん。でもその話は後にしよう。

イリア「そうね、今はガルッチ達の様子を…。」

そうだ。ガルッチ、絶対勝ってこい。



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第5-8章 狂った聖杯戦争の終焉

-???-

 

とある日、彼は夢を見た。

 

その夢は、1人の男が3人の女の子と結婚をしていて、それを祝ってくれる人達の中に、彼の両親がいた。だが、不思議と憎む事が出来ず、逆に哀しくなってしまった。

 

もうその両親は……彼と彼の兄の手で…。

 

-夜の世界-

 

キアラ「それにしても、驚きましたね。まさか、受肉してくれる代わりに、この世界の欲望の吐き皿になってなんて…、あぁぁ、考えるだけでゾクゾクしてきますわ…。」

 

な…なんだありゃ…。

 

軍人「な…なんだろ…、俺達……あの女を見るだけで……融けて…………い………。」

 

その女性に魅了したアメリカ側の者達は、驚いた事に肉体が融けていき、魂となり、聖杯の中に吸い込まれていった。

 

ガルッチ「おいおい、魂が聖杯の中に吸い込まれていったぞ!?」

キアラ「あぁぁ、気持ち良く、美味しゅう御座いますわぁ…。」

岸波「これは…、パワーアップしてるな…。」

白野「ええ、あの頃の殺生院キアラとは全く違うわ。」

ガルッチ「そういえば、キアラって何者なんだ?」

 

そう聞くと、2人はキアラについて話をした。どうやら一時的には彼女と手を組んでいて、脱出の手口を探していたが、最終的には敵となり、戦ったそうだ。

 

エミヤ「あと、キアラの宗教は真言宗の密教立川流の最後の導師とも呼ばれていて、カルト組織とも呼ばれていたんだ。」

ガルッチ「か…カルト組織?具体的に…どういう…。」

ギル「儀式のときは性交をするとか…。」

 

性交…………え?ちょっと待て、まさか…。

 

ガルッチ「まさか…、セックス?」

ギル&エミヤ「yes yes yes! oh my god……。」

ガルッチ「それ最早ビッチ尼僧じゃねえかァァァァァァァァ!!!!!!」

 

何でそうなるんだよ!まだアームストロングと戦った方がまだマシに見えてきた!というか真面な奴いねえのかよ畜生めぇぇぇぇ!!!

 

SNイリヤ「如何したの?」

ガルッチ「気にするな……、ちょっと鬱になっただけだ。」

 

鬱と言える以上になってるわよとツッコミの目をしていたイリヤであった。

 

ガルッチ「まぁ文句を言うのは置いておこう。それより、何であんな事を?」

ギル「おそらく、人間そのものを欲の魂に変え、聖杯の中でゆっくりと吸収させるのではないかな?あくまで、我の推測だが…。」

ガルッチ「こっちの軍隊は?」

エミヤ「厄介なことに、セイヴァーでさえ魂に変えられ、吸収されてしまった。」

 

セイヴァーでさえ魂に変えられる…、最早強すぎじゃねえか。いや、ぶっちゃけギルガメッシュが吸収されていないから、一応まだ救いはあるか。

 

キアラ「あら、まだ吸収されていない者がいますね。でも、どうしてかしら?快楽に身を任せればよいのに…。」

ガルッチ「うわ…、さすがに引くわ…。どこまで淫乱僧侶なんだよ…。」

岸波「淫乱僧侶って…いや強ち間違いじゃないけど…。」

キアラ「なるほど、あの人達の仕業ね。そこにいるんでしょ?星を救い出す勇者の一人。」

 

その名を呼ぶと、急に勇者の刻印が現れた。そろそろ降りて戦うか。そう思い、星の勇者の刻印を持つ者が、キアラのところに向かった。

 

-夜の世界 聖杯-

 

聖杯の所に集まったのは、フェイトアインツベルンチームの人らだけだった。ただ例外として、衛宮士郎だけは、過去のエミヤシロウとの決着がまだで、聖杯の所には行けなかった。

 

エミヤ「久しぶりだな、殺生院キアラ。」

キアラ「あら、ご無沙汰してますわ。貴方達がこの世界にいたとは思いませんでしたわ。」

エミヤ「戯れ言はいい。貴様、一体どうやって蘇った?ムーンセルに消されたんじゃないのか?」

キアラ「確かに、私は消えました。アンデルセンと共に…。ですが、あの人が私の肉体と力をくれました。」

ガルッチ「無の神…だな?お前のような淫乱僧侶が、採用したことに驚いてるよ。」

キアラ以外全員「淫乱って…。」

キアラ「確かに、この格好だと言われるのも無理はありません…。」

 

否定しろよそこは……。

 

ガルッチ「はぁ…、まだアームストロングの方がマシだよ。というかアームストロングに見習えよ。」

キアラ「貴方…、殺した相手を見習えは…ないでしょ。あと、私は無の神の一部なのですが…。」

 

ってまさかの二人目!?おいおい、冗談じゃあねえぜ…。

 

ガルッチ「というか、一つ言って良いか?」

キアラ「何かしら?」

ガルッチ「何故脱ごうとしてる。」

SNイリヤ「そこ!?」

クロエ「さすがお兄ちゃん。もはやツッコミの神だわ…。」

幻イリヤ「そこに痺れる、憧れるゥゥゥ!」

ガルッチ「否定頼む、決してツッコミの神ではない。」

若士郎「否定するんだ…。」

 

当たり前だろ…、僕の呪いスキルである『混沌の呪い』があるんだぞ。その際で毎回毎回ツッコミやらなきゃいけねえんだから…。

 

ガルッチ「そしてキアラ、全員魅了させようとして脱ぐな!」

キアラ「ダメですか?」

ガルッチ「当たり前だろJK。さっさと服着ろ、全く。」

 

そう言い、渋々と服を着直した。露出狂なのか…、あんたは…。

 

ガルッチ「ってそれマイクロビキニ!お前無理矢理でも魅了させる気だろ!」

切嗣「…駄目だこりゃ。」

ネロ「さすがの余ですら驚愕を隠せない…。」

玉藻「このアバズレ……、もはや神じゃねえです。」

キアラ「んじゃあ…これは?」

ガルッチ「そいつは裸エプロン!久々に見たわそれ。」

クロエ「確か、バレンタインデーの時にきた奴よね?」

幻イリヤ「あの時のお兄ちゃんの顔…、面白かったなぁ。」

ガルッチ「…いつからこんなにエロくなっちゃんだろ。うちの恋人達と義理の妹。」

イリクロ「何よ今更。」

 

そこは否定してくれぇ!そしてキアラ!今度はメイド服かよ!お前絶対巫山戯てるだろ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「いい加減、戦わせろォォォォォォ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

怒濤の叫びが、士郎のところにも届いた。

 

士郎「…何があったんだ、彼奴。」

昔エミヤ「死んでいってから観に行くか?」

士郎「お断り、だ!」

 

一方で過去のエミヤシロウと現在の衛宮士郎は、どちらも殺意を湧き出しながら戦っていた。

赤原猟犬を撃つエミヤだが、そのでも士郎は弾き返し、偽・螺旋剣を撃ってきた。

 

昔エミヤ「やはり貴様、半人前とは変わりないな…。」

士郎「そうだろうな、だがそれはお前の限界だ。」

昔エミヤ「何?」

士郎「見せてやる。俺の宝具を!

 

 

『I am the bone of my sword.

 

Steel is my body,and fire is my blood.

 

I have created over a thousand blades.

 

Unaware of loss.

 

Nor aware of gain.

 

Withstood pain to create weapons,waiting for one's arrival.

 

He who becomes the blade,create all.

 

By the time Shi run out of the life,the ally of justice to save all.

 

I have no regrets.This is the only path.

 

My whole life was…….

 

"unlimited blade works hero of justice"!!』」

 

詠唱が終わると、夜の世界から無限の剣製へと変えていった。ただし、あの衛宮士郎の無限の剣製とは違った。なんとセイバーのエクスカリバーや、ヘラクレスが持ってた斧剣など、英霊達の宝具まで刺さってあった。

 

昔エミヤ「…バカな、宝具そのものまで投影出来るだと?」

士郎「極限まで真に迫った結果だ。だが残念ながら、ギルガメッシュの宝具までは上手く行かなかった。しかし、終末剣エンキは、投影出来た。」

 

これが、半人前の衛宮士郎の宝具だと?貴様如きに、私を越えるとは図々しいにも程がある。

 

士郎「図々しいのはお前だ、アーチャー。」

昔エミヤ「!?」

士郎「お前のような正義の味方だった者が、今じゃこの世の全ての悪に成り下がった。対して俺は、あくまで正義の味方として、共に戦ってくれた遠坂と共に旅をしてきた。そして、魔力回路は凄まじいぐらいに増え、英霊その者まで対抗しうる力を得た。」

昔エミヤ「それは貴様の妄言だ!思い上がりにも程がある!」

 

その途端、エクスカリバーが過去のエミヤシロウに襲いかかった。

 

昔エミヤ「!?」

士郎「驚く事じゃない、これらは全て偽物。だがな、偽物が本物に勝てないなんて通りはない。お前もそうだろ。だからお前の贋作を生み出すなら、それを凌駕して、お前という存在をたたき落とそう。」

 

士郎はエクスカリバーを二つ持ちながら、こう言った。

 

士郎「行くぞ、錬鉄の英雄。投影する魔力は充分か?」

昔エミヤ「…いいだろう。ついてこれるか?」

 

その剣撃が始まると同時に、死体と大桜が現れ歯車まで現れた。おそらく、あちらも戦闘に入ったんだろうと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

ガルッチ「マスター達!全部の令呪を使ってくれ!」

SNイリヤ「うん!」

マスター達「令呪を持って命ずる!『殺生院キアラと聖杯その物を壊せ!』」

サーヴァント達「了解!(うん!)(心得た!)」

キアラ「和光同塵、真如波羅蜜。慈悲です、戯れといたしましょう。」

 

BGM エミヤ2015

 

先制攻撃はキアラだった。キアラの後ろにある髑髏が、サーヴァント達に襲いかかるも、ブラッドレイが防いでくれた。

 

キアラ「貴方、人間の筈なのに何故防げたのですか?」

レイ「私はホムンクルスですぞ、レディー。そのような攻撃は効きませんなぁ。」

 

だが攻撃は止まなかった。それどころか攻撃が更に激しくなっていった。

 

ジャック「ラース!俺も協力するぜ!」

レイ「馬鹿を言うなマスター!このような者、私一人で!」

 

話をしている瞬間、1本の触手がブラッドレイに襲いかかった。さすがの最強の目ですら見抜けなかった事に、反応が遅れてしまった。だが、その触手はアサシンのジャックとアーチャーのガルッチの手で切り落とされた。

 

ガルッチ「ブラッドレイ、無茶言うな。いくら君でも、多くの攻撃は厳しいぞ。ここは一斉宝具を放った方が得策だ。」

fateジャック「そうだよ、これを一人は難しいよ。貴方の過去に何があったか知らないけど、みんなで戦った方がいいよ。」

ジャック「俺らは独りじゃない。みんなの力を合わせれば、誰にも負けねえんだ!」

 

まぁ、ギルガメッシュとガルッチの場合、ある程度だが一人でやってのけるけどな…。

 

イスカンダル「その通りだ!その為に我が宝具を!」

ギル「却下。」

イスカンダル「何故!?」

ガルッチ「ゼロライダー、お前阿呆か?アメリカ側の軍人共をみたか?あれとお前の宝具とは相性が最悪なぐらいに悪すぎる。それを放って見ろ、逆に餌にされるぞ。」

イスカンダル「(´・ω・`)」

セイバー「ど…ドンマイです。征服王…。」

 

っと言っているそばから、キアラは地球らしきものを用意してきた。

 

ネロ「あの技は!」

エミヤ「まずい!」

玉藻「やばいやばいやばい!!!皆さん守ってガードして防いで!」

ギル「くっ、一気に宝具で終わらせようと言うのか。」

ガルッチ「如何した?」

 

だが、さすがのガルッチでも理解した。本能はこう訴えてた。危険だと…。

 

岸波「キアラの宝具…。」

白野「あれを食らったら大変よ…。」

幻イリヤ「一体何が…。」

 

イリヤが喋ろうとする途端、地球らしきものはキアラの股の部分に置いた。

 

キアラ「済度の時です。生きとし生ける者、全ての苦痛を招きましょう。」

 

おいちょっと待て、まさかとは思うが…、それ入れないよね?

 

キアラ「―――ああぁ、あ―――あ―――!!!」

 

って本当に入れたよあの人!というかイってねえかあれ!と思っていたガルッチだったが、どういう訳か、キアラの潮吹きにかかってしまった…。

 

ガルッチ「…イリヤ、タオルを…。」

SNイリヤ「はい。(・_・;)」

 

とりあえず拭き終わったと同時に、また念仏らしきものを聞いた。

 

キアラ「衆生、無辺、誓願度、歓喜、離垢、明地、焔、難勝、現前、遠行、不動、善想、法雲

十万億土の彼方を焦がし、共に浄土に参りましょうや―――!」

 

おぞましき攻撃が、ガルッチ達に襲いかかってきた。皆はエミヤかクロエのとこに向かったが、ガルッチだけはただ立っていた。

 

クロエ「お兄ちゃん!?何してるのよ!」

エミヤ「早く、私達の後ろに!」

ガルッチ「…………みんな、頼みがある。」

 

突然のお願いに、みんなは呆然とした。

 

ガルッチ「今から僕は、超最終最強の宝具を使う。それで彼奴を防いでみせる。その後、みんなは宝具を使って、アンリマユこと殺生院キアラと聖杯を消せ。」

若士郎「お前!自分を犠牲にする気か!?」

セイバー「お願いですアーチャー、考え直してください!」

旧ギル「いや、分かったよ。」

セイバー「旧アーチャー!貴方!」

SNイリヤ「ううん、ここはアーチャーに従おう。」

クロエ「私も賛成よ。」

若士郎「だが!」

ギル「セイバー!フェイカー!我が雑種がやろうとしていることを侮辱するのか!?」

セイバー「ギルガメッシュ…。」

ギル「せっかくの生を得てもなお、自分を犠牲にしてまで、我らが奴らを壊せと言うのだ。ならばやるしかない!やるしかないんだ!だが我が雑種、我を置いて死にゆくのは赦さんぞ。」

ガルッチ「……生きていたらな。」

 

そう言うと、背負っていた『ゴッドフリード』を手に持ち、魔力を込め始めた。

 

ガルッチ「我が力は全てを殺し、全てを助ける者。この守護神の剣を持って、彼の技を防いで見せよう!」

 

キアラの宝具『この世、全ての欲(アンリマユ/CCC)』が当たるまで、あと数キロメートルぐらい。魔力装填完了し、あとは剣を振るおうとした瞬間、イリヤが飛び込み、ガルッチの手と剣を握った。

 

ガルッチ「ま…マスター!?一体何を!?」

SNイリヤ「お兄ちゃん、貴方だけ散るのは許せないわ。」

ガルッチ「な…何を言って!」

SNイリヤ「貴方が死ぬのなら、私も死ぬわ!」

 

…この子、そこまでして僕のことを…。

 

ガルッチ「…本当に良いんだな?言って置くけど、幻想郷にいたイリヤの事が好きなだけで、君とは従者関係だよ?それでもか?」

SNイリヤ「構わないわ。貴方には、恩があるわ。それを今返してあげる。」

ガルッチ「イリヤ……すまない!」

 

そして手を繋ぎ、お互い剣を握り掲げた。数メートルになった直後、遂に放った。

 

SNイリガル「『滅びへ導き、救済を手に取りし者(エヌマ・エリシュ)』!!!」

 

振るうと同時に、光の閃光と闇の鎖が放出され、キアラの宝具とのつば競り合いが始まった。

だが、これはガルッチが考えた行動だった。

 

ガルッチ「今だ!全員宝具を放て!」

 

そう言うと、全員の全身から溢れるぐらいの魔力が沸き上がっていった。

 

セイバー「アーチャー…。」

ガルッチ「やれ、僕の代わりに、無の神を討ち取れぇぇぇぇぇ!!!!!」

セイバー「ならば、『約束された勝利の剣《エクスカリバー》』!!!」

ネロ「すまぬガルッチ…、謳え!『童女謳う華の帝政(ラウス・セント・クラウディウス)』!」

エミヤ「ならば遠慮なくやらせていただく。『永久に遥か黄金の剣(エクスカリバー・イマージュ)』!」

玉藻「ガルッチさん、申し訳ありません!『常世咲き裂く大殺界(ヒガンバナセッショウセキ)』!」

SNクーフーリン「すまねえ…。『突き穿つ死翔の槍(ゲイボルグ)』!」

スネーク「仲間を見捨てたくはなかったが…、分かった。レールガン発射!」

イスカンダル「若き頃の儂の宝具を見せてやる。『始まりの蹂躙制覇(ブケファラス)』!」

旧ギル「貴様の勇士、しかと魅させてもらった!『終末剣エンキ』!」

ギル「任せろ!我が雑種!『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』!」

メデューサ「これで、決めさせていただきます!『騎兵の手綱(ペルレフォーン)』!」

fateジャック「…お父さん、私達が守ってあげる!『解体聖母(マリア・ザ・リッパー)』!」

レイ「ヘラクレスよ、お主の力を貸してもらうぞ!『射殺す百頭(ナインライブス)』!」

切嗣「イリヤ…、アーチャー…、すまない!『時のある間に薔薇を摘め(クロノスローズ)』!」

幻イリヤ「お兄ちゃん、絶対一緒に帰ろうね!クロ!」

クロエ「分かってるわ!」

幻イリクロ「我が骨子は捻れ狂う!『偽・偽・偽・偽・偽・螺旋剣(カラドボルグⅥ)』!」

 

全員の宝具が、キアラをめがけて放った。だが、それでもキアラを倒すまでには至らなかった…。

 

ガルッチ「くっ、これだけやっても……いや待てよ?」

 

とある考えが、ガルッチの頭の中から生まれた。ロストメモリー…、もしかしたらここが使いどころではないか。そう思ったガルッチは、ロストメモリーを抜いた。

 

ガルッチ「こいつで、全てを賭ける!」

 

ロストメモリーを投げた瞬間、まるで意志を持ったかのようにキアラに向けて突撃していった。

 

キアラ「まさか!その剣は……!?」

 

さすがのキアラですら驚愕し、剣の名を呼ぼうとした瞬間貫かれていった。

 

同じ頃、士郎とエミヤの戦いもいよいよ終止符が打たれようとしていた。

 

昔エミヤ「何故だ……、何故ここまでの力を……。」

士郎「これが俺と遠坂のところで修業し、ガルッチと共に戦い得た力だ。」

 

士郎が持っていたのは、ガイアが持っていたと言われている常闇月の刀とガルッチが持っているロストメモリーだった。

 

士郎「だが、どうも解せないな。正義の味方だったお前が、何故そこまでして俺を消そうとしたのか。」

 

士郎の消す意味、それは英霊エミヤの消滅を意味していた……が、例え仮に士郎を殺したとしても、おそらく英霊エミヤという存在は永遠に消えることはないだろう。

 

士郎「アーチャー、お前は今までどれだけ救ってきた?」

昔エミヤ「何を今更、数え切れないほど救った。」

士郎「その人たちにお前は目を向けたか?お前が殺したものにしか目を向けてなかっんたんじゃないか?」

昔エミヤ「……黙れ…。」

士郎「たとえ殺した中に自分の大切な存在がいても構わず切り捨てた。違うか?」

昔エミヤ「黙れ。」

士郎「なぜ大切な存在を切り捨てた。なぜ救ってきた人びとに目を向けなかった!」

昔エミヤ「黙れ!!!」

士郎「自分を消してまでやる事じゃない!過去の俺なら自分を犠牲にしてまでやっていたかも知れない。だが今の俺は違う!俺は切り捨てない、無くさない!!俺の大切な人たちは、思いは、決してなくしたりはしない!たとえ自分の未来が報われなくても、偽りのものだったとしても!俺達が抱いた思い、あの日の誓いは、決して間違いなんかじゃないから!!」

昔エミヤ「そこまでだ!ここで死ね!!」

士郎「死ぬのは………お前の方だァァァァ!!!!」

 

彼らの一閃を繰り出し、膝をついたのは過去のエミヤシロウだった。士郎の剣には、エミヤシロウの血で染まっていた。

 

士郎「俺の勝ちだ、アーチャー。」

昔エミヤ「……ああ、そして私の…………敗北だ。」

 

その言葉を最後に、過去のエミヤシロウはこの世を去った。満足したかのような笑みを残して…。

 

士郎「さらばだ、俺という存在を消したかった、哀れなエミヤシロウ。」

 

士郎の目には、哀しげな目をして、急いで聖杯のところに行った。

 

そしてガルッチ達もまた、キアラとの戦いの終止符が打たれようとしていた。

 

ガルッチ「よ……よし。どうにかキアラの宝具を防ぎきったぞ…。」

キアラ「な……何という……我慢強さ……、快楽に身を任せれば……楽になれるのに…。」

 

キアラの腹部と右肩部分から血が流れていた。対してガルッチは命までは削らなかったものの、ほぼ瀕死に近い状態になっていた。そして、いつの間にかロストメモリーはガルッチの手元に戻っていた。

 

ガルッチ「こんな…ところで、死ぬわけには……いかんのでね…。」

 

その時、ロストメモリー持ち手と刃の中心から、 カードを差し込みらしきものが現れた。そして、無意識のうちに『アヴェンジャー』の『アンリマユ』のカードを取り出し、差し込んだ。

 

『セット、アンリマユノ宝具使用可能』

幻イリヤ「アンリマユ!?お兄ちゃん、まさか!」

ガルッチ「今は瀕死に近い状態。もちろん、トドメのカードも…入れる。」

 

もう一枚取り出したのは、2枚の『アーチャー』と1枚の『セイバー』、1枚の『アサシン』、2枚の『キャスター』だった。そのまま、6枚のカードを差し込んだ。

 

『セット、アルトリア、エミヤシロウ、エミヤキリツグ、ギルガメッシュ、アイリス、イリヤノ宝具使用可能。合体宝具『全て遠き理想郷と(アヴァロン・)永遠に続く(ザ・)幸福の日々(エクスカリバー)』ノ使用ガ出来マス。』

ガルッチ「え?何その宝具。」

ギル「我とセイバーのアヴァロン?面白そうではないか。」

セイバー「何故私?」

ガルッチ「さぁ、殺生院キアラよ…。こいつで……、終わらせてやる。」

 

そして、最後と言わんばかりに6枚のカードを出した。『セイバー』のルッチ、『ランサー』のレミリア、『キャスター』のさとり、『アーチャー』のガルッチ、『バーサーカー』のフラン、『アサシン』のこいしを差し込んだ。

 

『セット、ルッチ、レミリア、さとり、ガルッチ、フランドール、こいしノ宝具使用可能。合体宝具『調和の光(ルクス・コスモス)混沌の闇の幸せ(アンブラ・カオス・レクイエム)』ノ使用ガ出来マス。超合体宝具『絆を結ぶ全て遠き理想郷の刃(アヴァロン・エクスカリバー・レクイエム)』ノ使用ガ出来マス。』

 

ガルッチ「宝具開帳、全魔力『ロストメモリー』装填開始。」

 

残り僅かの魔力にも関わらず、ロストメモリーの魔力が凄まじくなっていった。

 

ギル「生命バイタルの低下…、ファントム…まさか!」

 

ガルッチの様子を見ると、吐血していた。

 

ガルッチ「ご察しの……通りだ。少々命を代価に、威力を持たせた。ゴハァ!!」

 

今度は、大量の血を吐いた。さすがのクロエも心配して…。

 

クロエ「お兄ちゃん、お願いだから…。」

ガルッチ「と…止めるな。命というのは、時には投げ捨てるものだ。見てろよ、クロエ。我が生き様を!!」

 

刃は全てを滅ぼさんとする凄まじい魔力となり、ガルッチの左目は、もはやグールの目をしていた。

 

ガルッチ「ハァ、無意識に狂乱暴走ガ発動シタカ…。シカモランクアップかよ…。まあいい、今度コソ決着だ!」

 

どうやら、キアラの宝具は既に発動しており、放っていた。だが、それもここで終わり。これで決着をつける!!

 

ガルッチ「『絆を結ぶ全て遠き理想郷の刃(アヴァロン・エクスカリバー・レクイエム)』!」

 

赤と白の閃光が『この世、全ての欲(アンリマユ/CCC)』を貫き、キアラに当たった。

 

キアラ「こ…この力は…!?」

ガルッチ「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

全員の一斉宝具でさえ死に至らなかったが、それも覆し、キアラを真っ二つに斬られていった。

 

キアラ「油断…しました…ね。この者………あの……者の…、子孫だって……事を………。」

 

その言葉を最後に、殺生院キアラは血飛沫をあげ、消滅した。それと同時に、聖杯の中から、無色透明な液体が溢れてきた。

 

アハト爺「聖杯が…。」

切嗣「無色透明の液体に…戻った…?」

 

そうか…、これが本来の聖杯の力か……。

 

聖杯「ありがとう、お陰で本来の聖杯の役割を果たすことが出来ます。ですが、願を叶えられるのは一人です。それだけは理解してください。」

ガルッチ「僕は……イリヤを推薦するよ。異論は?」

 

異論を唱える者はいなかった。かと思えば、何とイリヤ自身が異を唱えた。

 

SNイリヤ「私は、お兄ちゃんの願いを優先するよ。」

ガルッチ「な…何で…。」

SNイリヤ「もうお兄ちゃんは、死んでしまいそうな声をしてるのよ?それを私が、お願いさせて良いの?」

ガルッチ「……本来なら、君は死んでいた。それを変えたのは僕さ…。それに……。」

 

ガルッチは、少し手が震えながらも、イリヤの頬を撫でた。

 

ガルッチ「イリヤスフィール、我がマスターよ。貴方こそ、貴方自身の願いを叶えるのに相応しい。だから……、お願い。」

SNイリヤ「お兄ちゃん………。」

 

そして、ガルッチはその場に倒れ、深い眠りに落ちた。

 

SNイリヤ「分かったわ、お兄ちゃんがそう言うのなら……。聖杯よ!私の願いを聞いて!」

 

イリヤは、大声で聖杯に向けて叫んだ。

 

SNイリヤ「私の望みは────────────────」

 

 

-to be continue⇨-



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第5-9章 イリヤの全て遠き理想郷と別れ

-アインツベルン別荘地- -朝ノ刻-

 

ガルッチ「ん……んん…………。」

 

ガルッチが目を覚ました場所は、アインツベルン別荘地の自分の部屋だった。

 

???「えへへ、起きた?」

 

そして、無邪気な可愛い声が聞こえた。右を向くと、イリヤがジーッと見ていた。

 

ガルッチ「イリヤ…、おはよう。」

SNイリヤ「おはよう、お兄ちゃん。」

 

そのままおはようのキスをした。久々なのか、ガルッチの顔は少し赤くなった。

 

ガルッチ「あ、そうか。僕達、世界聖杯大戦争を終わらせたのか……。」

SNイリヤ「うん、貴方のおかげでね。」

ガルッチ「ってそうだ!聖杯は?」

SNイリヤ「お兄ちゃん、聖杯なら叶えた後自分から消えていったわ。」

 

つまり、イリヤ自身の願いを伝え、叶えた後に消滅したことになる。

 

別フラン「おはよう、お兄ちゃん。」

 

左を向くと、今度はフランが隣にいた。

 

ガルッチ「えっと…、少し聞くが……僕はどうなったの?」

???「完全に死んだ。」

 

その声は、どこか懐かしいものだった。少し起き上がり、辺りを見渡すと…。

 

ガルッチ「!!!」

???「ふふ、如何したんだガルッチ。まるで死人を見たような顔をしてるよ。」

 

そこには、ガルッチの兄、ルッチが立っていた。

 

ガルッチ「に………兄さん!!!」

ルッチ「おはよう、って言うより…久しぶりと言うべきかな?」

 

そのまま立ち上がり、ルッチを抱き締めた。

 

ガルッチ「久しぶり……会いたかったよ。兄さん。」

ルッチ「おいおい、蘇った代償に精神が幼くなったか?」

ガルッチ「そうかも…でも、蘇ったって一体。」

 

実のところ、それが引っかかった。蘇ったとは一体どういう事だろうか。

 

ルッチ「あー…その事か…。実はと言うと…、ガルッチ。確か無茶苦茶強力な宝具って奴を発動させたんだよね?」

ガルッチ「え?ああ、そうだが?」

ルッチ「その時に、死んでしまったんだ。」

 

え?あの宝具って絶対死ぬ奴なの!?えー…マジかよ…。

 

ガルッチ「んじゃあ、どうやって蘇らせたの?」

ルッチ「簡単な蘇生魔法でどうにかね。正直代償は覚悟してたけど、まさか…な。」

ガルッチ「?」

別フラン「お兄ちゃん、ステータスウォッチャーΩで調べてみて。」

 

何故それをと言いたかったが、一応調べてみた。そして驚くことがあった。

 

ガルッチ「はぁぁぁぁぁ!?実年齢が、永遠の14歳ィィィ!?」

ルッチ「うん、さすがの僕も予想外だった。しかも僕のも見てよ。」

 

ルッチの実年齢を見てみたら、こちらは永遠の19歳と書かれていた。つまり、完全に不老不死の呪いがかかってしまったということだ。

 

ガルッチ「なんてこったい、ステータスとスキルが変わっていないだけでもまだ良いが…、40~50代から一気に14歳に変わるとは…。ってちょっと待て。まさか…。」

 

いまいち心配だったスタンドはどうなったのか気になったが、思い切りすぎて2体登場させてしまった。

 

ルッチ「が…ガル?そいつらは?」

ガルッチ「あー、此奴らはスタンドって呼ばれていて、普通なら一人に1体なんだけど、3体にさせて貰ったんだ。よかったー…これだけ無事だったか…。」

ルッチ「何それチート。って名前は決まってるの?」

ガルッチ「いや、この人型も鎖型もまだ。ただ…。」

 

ちょっと言いづらそうに、ロストメモリーを抜いた。

 

ガルッチ「この剣もスタンドになってるんだ。名前がロストメモリー。剣型のスタンドで英霊カードを入れると宝具が使えるスタンドなんだ。」

 

※スタンド名:ロストメモリー

 

【破壊力:A / スピード:EX / 射程距離:EX / 持続力:∞ / 精密動作性:A / 成長性:SS 】

 

本来は武器として扱っていた物が、ようやくこれが剣型のスタンドの物だと理解した。英霊のカードを使わずとも強力で、その気になれば100人斬りもたやすい物だ。ガルッチ本人が言うには、刃と持ち手の間に、カードを差し込む物があり、そこからカードを差し込む事が出来る。英霊にもよるが、特に『セイバー』カードとの相性が良いらしい。

形的には『キングダムハーツ バースバイスリープ』に出てくるキーブレードのロストメモリーとよく似ており、ひび割れたハートが持ち手と刃の中央に、右端には天使の翼に左端には悪魔の翼が付いている。

 

 

ルッチ「なるほど、ってちょっと待って。」

ガルッチ「?」

ルッチ「スタンドって…、スタンド使いしか見えないんだよね?」

ガルッチ「あ…ああ。」

ルッチ「何で僕、見えるの?」

ガルッチ「おそらく、スタンド使いの才能があるか、または元から見えるようにしているかのどれかだな。」

 

もし前者なら、きっと兄さんのスタンドが見れるという謎の期待が湧き上がった。

 

SNイリヤ「でもよかった。お兄ちゃんが生き返って。」

ガルッチ「うーん…、でも死んだ感覚がない気が…。」

???(仕方あるまい、お主が憶えておらんのも、無理はなかろう。)

 

突如、謎の声が聞こえた。だが、何処を振り向いても何処にもいなかった。

 

ルッチ「ガル?如何したんだ?」

ガルッチ「…また人格解離か?」

ルッチ「ジャックみたいな?」

ガルッチ「すまんが、ちょい精神世界に行ってくる。」

 

そのままベットに座り、眠りについた。

 

-ガルッチの精神世界-

 

ガルッチ「って…、なんだここ?ステンドグラスの場所じゃないのかよ…。」

 

今までステンドグラスの床だった場所が、どういう訳かあの悪夢その物の世界になっていた。ただ、何故か死体はなく、あるのは無数の剣と血塗れの地面、そして大桜だけだった。

 

???「失礼、少しばかりお主と話がしたいからね。強制的にこの場所に移させて貰った。」

 

そこには、霊力が凄まじく感じるぐらいの人が、大桜のところに座っていた。

 

ガルッチ「貴方は?」

???「僕か?僕はお主さ。」

ガルッチ「…………what?」

???「憶えておらぬか…。お主、ちゃんと紙に書いて置いたメモ読んだか?」

 

紙?紙ってまさか…。

 

ガルッチ「もしかして、あれって君が?」

???「そうだ、記憶は良いようだな。」

ガルッチ「んじゃあ、君が『ロストエンド』?」

エンド「正解だ。だがな、それはお主の名でもある。」

ガルッチ「…以前別世界から来たフランにも、ミストにも言ってたなぁ。」

エンド「なぬ!?フランがいるのか!?」

 

そこで反応するのか…。

 

ガルッチ「うん、どういう方法で来たのかは謎だけどね。」

エンド「ふむ…。とはいえお主…。」

ガルッチ「?」

エンド「他になかったのか?この結界、ほぼガルドの奴と同じ心境じゃないか。」

ガルッチ「ガルド?」

エンド「なんだ?知らぬのか?知っておると思うが…お主が言うジャックだよ?」

 

………………………………………what?

 

エンド「っと、あまり時間がないな。すまぬが、今回の話はここまでだ。」

ガルッチ「え?ちょっと?」

エンド「少々話をすると、自分を見失いそうでな。それでは、失礼する。」

 

急に視界が白くなっていき、いつものステンドグラスの床にいた。

 

ガイア「如何したガルッチ?こんなところに突っ立って?」

ガルッチ「ふぇ?」

 

え?もしかして、ずっと気を失ってたのか?精神世界で気を失うって聞いたことねえんだが…。

 

ガルッチ「あー、何でもねえわ。そんじゃ用も終わったし戻るね。」

ガイア「あ…ああ。」

 

-アインツベルン別荘地- -朝ノ刻-

 

その後の事だが、どうやらガルッチは死んでから1ヶ月ぐらい経っていたとクロエから聞いた。恋人のイリヤも死んでしまった事に関して無茶苦茶泣いていたらしく、泣き止ませるために結構時間がかかったそうだ。ギルガメッシュも同様だが、こちらは蘇りの薬を使用させるかどうか悩んでいたそうだ。ガルッチが蘇ったと知ったときは、恋人のイリヤは再会して間もなく抱き付き泣き始めた。ギルガメッシュはと言うと、死んだことに関して無茶苦茶怒っていたが、頭を撫で、「生き返って良かったぞ。我が雑種。」と言ってくれた。どうやら相当心配させられていたようだ。

 

ギル「我が雑種よ、ソースを頼む。」

ガルッチ「はいよ。(あれ?なにこのデジャブ。)」

セイバー「ギルガメッシュ、貴様またか!」

ギル「何を言うセイバーよ、目玉焼きと言ったらソースだろ?」

エミヤ「ギルガメッシュ、そこは醤油じゃないのか!」

イスカンダル「全く、そこは塩を選ぶべきだろ。」

メデューサ「何を言ってるのですか?そこはケチャップでしょ。」

旧ギル「だから、ソースが至高だと言っているだろう。」

ガルッチ「またか……、如何してそこまでして下らん争いをするんだ。」

ジャック「同感だ、キノコ派とタケノコ派どっちがいいかと言ってるようなもんだな。」

ルッチ「確かに…。」

レイ「私も同感だ。」

言峰「我が娘よ、豆板醤を。」

fateカレン「自分で取りなさい、くそ親父。」

SNクーフーリン「というか、何故豆板醤?」

バゼット「………。」

fateジャック「お母さん、ケチャップ頂戴。」

幻イリヤ「いいよ、はい。」

ネロ「ソースだ!奏者よ、ソースを頼む!」

岸波「はいはい、分かったから立つな。」

セイバー「ネロ!今すぐ醤油に変えなさい!」

ネロ「何を!余のやり方に異を唱えるのか?」

玉藻「というか、何故ソースをかけるのか理解出来ないんですけど…。」

クロガル「(寧ろ、あんたらの争い事態が理解出来ないんですけど……。)」

 

もはやマスター陣営とガルッチとアサシンのジャックは冷や汗を掻くしかなかった。

 

士郎「過去の俺よ、これはどう思う?」

若士郎「…どうでも良いね。」

凛「私も同感だわ。まるで子供だわ。」

オセロット「全く、砂糖の次は豆板醤とは…。」

スネーク「ところで、このキノコと一緒に食って良いだろうか。」

オセロット「おいそれ…、毒キノコだぞ。ってかどっから取ってきた!?」

スネーク「そんなことはどうでも良い。うまいのか?」

オセロット「やめておけ、食ったら死ぬぞ。」

ロード「私も同感だ。そのキノコ、素早く捨てなさい。」

アハト爺「やれやれじゃわい。騒がしいにも程がある…。」

桜「そうですね。」

BB「静かに食べられないのでしょうか…。」

リップ「み…みんな、喧嘩は駄目だよ。」

リリス「リップ…、それ言っても無駄かと…。」

若桜「如何してここまで騒がしくなるんでしょ…。」

4人の桜「私に聞かないで。」

切嗣「なあ士郎、砂糖を…。」

全員「あんたぁ、黙っとれい!!」

切嗣「酷くない?それ…ってか言峰も言えねえだろ!何だよ豆板醤って!」

言峰「食うか~?」

切嗣「食うかよ!」

 

まあ普通そう言うよな。ってか本当スルーしてたけど、豆板醤って…あり得ねぇだろ普通…。だけど…。

 

ガルッチ「…なるほどね。マスターの願いが…、分かったかも知れない。」

イリヤ以外全員「え?」

ガルッチ「イリヤ、君の願いって…、こうやって一緒にわいわい騒いだり、一緒に笑いあったり…、こういう『全て遠き理想郷《アヴァロン》』を…願ったんだね。」

SNイリヤ「うん。」

 

本来のルートなら、イリヤはヘラクレスと共に死んでしまい、その後ギルガメッシュと過去の士郎と決着を付け、セイバーが聖杯を壊す事になっていた。たとえ士郎と凛にとってのハッピーエンドだったとしても、イリヤが死んでいては納得がいかなかった。だが、結果的にはヘラクレスは死亡してしまった。そこだけは変えられなかった事に、少々悔やんでいた。

 

SNイリヤ「お兄ちゃん、あまり自分を責めないで。運命は残酷なのは、私も、切嗣も、みんなも知ってるわ。自分で背負うのは、つらい物よ?」

ルッチ「そうだよ、ガルッチには僕やフラン、こいしやイリヤ、いろんな人達がいるんだ。一人でやるより、一緒にやった方が良いよ。」

ガルッチ「兄さん…。」

 

そうだった、僕には仲間や恋人、兄さんがいる。どうやら未だに、呪縛から抜け出せていないようだ。でも、誰にも解くことは出来ない、どうすることも出来ない呪縛。これからも、この呪縛と共に、永遠に生きていかなくてはならないだろう…。

 

ガルッチ「んじゃあ、今日パーティーでも開くか?」

ルッチ「早速!?」

オセロット「急すぎないか!?」

BB「いいえ、寧ろ丁度良いですわ。」

全員「え?」

BB「実は明日迎えの魔法陣が来るらしくて、もしガルッチさんの用事が終わりましたら幻想郷に繋ぐ魔法陣をそちらに移すと言われてまして。」

 

そっちの方が急すぎる!!

 

ガルッチ「と言うことは…。」

幻イリヤ「…そう言うことだね。」

 

マジかよ…、マスターとのお別れパーティーじゃねえか…。

 

SNイリヤ「……そうだよね。いつかお別れしないと…いけないんだよね。」

 

ん?なんか…イリヤの様子が…。

 

SNイリヤ「ご馳走様。」

 

そのまま、何処かへ行ってしまった。

 

桜「さて、そうと決まれば、準備に入りましょう。」

ガルッチ以外全員「おー!」

 

-アインツベルン別荘地- -黄昏ノ刻-

 

レイ「おー、豪華に仕上げたなぁ…。」

 

それもその筈、料理はガルッチとエミヤとW士郎とW桜が作り、飾り付けは凛と幻想郷のイリヤとクロエがしてくれた。

 

ガルッチ「(マスター…、出て来ないなぁ…。やっぱり…。)」

ルッチ「ほら、ガルッチも祝おうよ。最後なんだし、楽しくしよう?」

ガルッチ「兄さん、キャラ変わってない?」

ルッチ「そんなこと……ヒック、ないよぉ。」

 

あ、もう既に酔っていたわ。そういえば兄さんは、お酒に無茶苦茶弱いんだったな…。

 

ガルッチ「えーっと、すまないがエミヤ、兄さんを頼む。」

エミヤ「ん?何処か行くのか?」

ガルッチ「マスターのところに。」

エミヤ「分かった。」

 

正直、イリヤの事が心配だった。何故か朝以来、何やら元気がなかった。もしかしてと思い、ガルッチはイリヤがいる部屋に行ってみた。

 

-アインツベルン別荘地 イリヤの部屋-

 

部屋に入ると、謎のすすり泣きの声が聞こえた。おそらく、この声はイリヤだろうと察知した。とりあえず、杖を出し、防音と邪魔避けの呪文を使い、イリヤのところに行った。

 

ガルッチ「マスター?」

SNイリヤ「……ッ!お…お兄ちゃん…。」

 

心配した通りだった。どうやら、お別れすること事態が嫌だったそうだ。

 

ガルッチ「気にしていたのか…、帰っていっちゃうって。」

SNイリヤ「ぅん………だって………お兄ちゃんが…………いなくなっちゃったら……………私……どうすればいいのか……………。」

ガルッチ「運命は…残酷さ。でも、出会いがあれば別れもある。何時までも、一緒に入れるわけじゃないんだ…。」

SNイリヤ「でも……、それでも……。」

ガルッチ「あーもー…、イリヤ!」

SNイリヤ「!?」

 

イリヤが目にしたのは、泣くのを必死に我慢しているガルッチがいた。

 

ガルッチ「俺だって別れるの嫌なんだぞ!ただでさえ、泣くのを我慢してるのにイリヤだけ泣いていたら、こっちまで泣きたくなるじゃんか!」

 

無意識の内に僕から俺に変わっていた自分に気づいた。だがそのまま続けた。

 

ガルッチ「だからさ、別れの時でも、きっちり笑って別れよう?その方がいいし…な?」

SNイリヤ「お兄………ちゃん。」

 

イリヤはそのまま、ガルッチを抱き締めた。出来ればパーティーにも参加して欲しい物だが、さすがに無理だろうと判断し、このままにした。何故か、イリヤの匂いが心地よかった。

 

SNイリヤ「えへへ…、お兄ちゃん…良いにおい…。」

ガルッチ「そういえば…、帰ってきてすぐシャワーを浴びたからかな?なんか分からんシャンプーを使っちゃったけど…、確か…百合の匂いがする奴だったような…。」

SNイリヤ「あ…それ私の…。」

ガルッチ「……え?」

 

あれ、イリヤのだったのか!?そういえば、自分のシャンプーがないのすっかり忘れてた…。

ナンテコッタイ\(^o^)/

 

ガルッチ「ご…ごめんイリヤ。どうやら今まで、イリヤのシャンプーを使っていたようだ…。」

SNイリヤ「ううん、寧ろ嬉しい…。凄く、うっとりしてくる…。」

 

今だけでも、甘えさせてあげようかなと思ったが、ふと疑問が浮かびあがった。

 

ガルッチ「そういえば僕…、どうやって魔力供給してんだ?」

SNイリヤ「え?」

ガルッチ「少し気になっててさ。何か知ってない?」

SNイリヤ「(そういえばこのサーヴァント、どうやって魔力供給するのか知らなかったんだった…。吸血は別だけど、一応爺様から聞いたけど…、あれ本当に効果あるのかなぁ?)」

ガルッチ「ねぇ、如何なんだ?」

SNイリヤ「知ってるけど、お兄ちゃん…性交は…知ってるよね?」

ガルッチ「………え?」

 

ちょっと待て、え?マスター、今なんかとんでもない事言わんかったか?

 

ガルッチ「マスター…、まさかとは思うが…。」

SNイリヤ「多分お兄ちゃんが想像したとおりだよ。」

ガルッチ「oh my god!!!」

 

マジかよ…。いやまあいずれそうなるんじゃないかなって思ってはいたけど、ってかマジで?今更思うけど、これまで7人ぐらいシテるんだけど…。しかも殆どが幼女って普通おかしいだろ…。

 

SNイリヤ「お兄ちゃん…、少し落ち着いて。私と出来るからって、そこまで興奮するかな?」

ガルッチ「いや、性的な意味で興奮してるわけじゃないけど…。(・_・;)」

SNイリヤ「そんなこといっちゃうって。ここが大っきくなってるわよ?」

ガルッチ「!?」

SNイリヤ「ずっと我慢していたのね…、最後の最後まで…。」

ガルッチ「いや…、その…。」

 

全く、こいつは変態ち◯ぽかよ畜生!しかも悦んでるし!ドMかよおい!自分自身で罵倒すると、ますます大きくなっていった。

 

SNイリヤ「あ、さらに大きくなった。へぇ…、もしかして期待してるんだ…変態ち◯ぽだね。」

ガルッチ「自分で言うのもなんだが…、罵倒しただけでこれだぞ?相当なドMだぞこいつは…。」

SNイリヤ「ふーん…、そうなんだ…。」

ガルッチ「とはいえ…、これだけ?方法って…。」

SNイリヤ「私が知ってる限りは、そうね。」

 

マジかよ…。此奴がヒャッハーって言ってるぐらい動いてんだけど…。

 

ガルッチ「…そうか、それなら…。」

 

そのままガルッチは、イリヤと一緒に横に倒れ、少しだけキスをした。

 

ガルッチ「今夜だけ、一緒にいてあげる。いずれ明日には帰っちゃうから…、その……最後の主従関係として……、えーっと…。」

 

駄目だー!!初心スキルが邪魔してきて強く言えねえ!!絶対押しに弱いだろ僕!

 

SNイリヤ「お兄ちゃん…。」

ガルッチ「?」

SNイリヤ「押しが弱い。」

ガルッチ「………やっぱり?」

SNイリヤ「うん、しかも激弱。」

ガルッチ「激弱か…。まあ原因は初心スキルだけど…、いい加減あのスキルどうにか…。」

SNイリヤ「ううん、スキルじゃなくて純粋に。」

ガルッチ「……………え?素で?」

SNイリヤ「うん。」

ガルッチ「押しが激弱?」

SNイリヤ「うん。」

 

マジかよ………。(ジェクト風)

純粋に押しが弱いって言われるとは思わなかった…。いやまああまり女性と付き合うことはなかったってのも事実だけど、よもやここまで言うとは…。

 

SNイリヤ「あ、でも何でもう一人の私と、そのフランちゃんとこいしちゃんが恋人になるのか、分かっちゃった。」

ガルッチ「?」

SNイリヤ「きっと、その押しの弱さよ。」

ガルッチ「何か本能がこう訴えてる…、それだけは違うと…。」

 

-アインツベルン別荘地- -宵ノ刻-

 

一方…。

 

エミヤ「しっかし、ガルッチ遅いな…。」

セイバー「やっぱり、マスターとお別れするのは嫌なのではないでしょうか…。」

幻イリヤ「どちらにしても、邪魔しない方がいいね…。」

クロエ「あの様子だと、しばらくは出て来ないと思うし…。」

 

二人は首を傾げていたが、

 

士郎「セイバー、アーチャー。次はデュアルカラオケだってよ。」

エミヤ「分かった。」

セイバー「アーチャーと一緒とは、光栄ですね。」

 

今しばらくはそっとしておこうと思った。

 

-アインツベルン別荘地 イリヤの部屋- -宵ノ刻-

 

SNイリヤ「うわぁ、お兄ちゃんの大っきい。」

ガルッチ「(我慢し過ぎて、ここまででっかくなったんか…。)っていうか、大丈夫なのか?」

SNイリヤ「大丈夫、それじゃあ……ハムッ。」

 

咥えると同時に、一瞬背中が浮いた。あまりにも凄く上手すぎる為か、今にもイってしまいそうだった。

 

ガルッチ「う……いつの間に…、敏感になっていたのか……?」

SNイリヤ「ん…れろ…れろ……。」

ガルッチ「ってか…、本当にどっから……覚えたの?」

SNイリヤ「ほむで…。」

 

ようはエロ本か…、誰だよ覚えさせた奴は…。あ、アハト爺だったか…。

 

SNイリヤ「じゅっぽ、じゅっぽ、じゅっぽ…。」

ガルッチ「く…、や…やばい…、今にも……出そう…!」

SNイリヤ「もう?ちょっと早くない?」

ガルッチ「あ…あまりにも上手すぎて………、予想外だし……。」

SNイリヤ「ダーメ…、まだ出しちゃ駄目よ。」

ガルッチ「そ……そうはいっても…。(何か、縛り付けるような物が…。)」

 

紐らしい物を探していると、根元から締め付けるような感覚がした。

 

SNイリヤ「これでいい?」

 

どうやら、手で根元をギュッと握ったようだ。

 

SNイリヤ「でも…本当に大きいね…。入るのかちょっと心配になってきた…。」

ガルッチ「Me too.寧ろ入ったら凄いもんだよ…。」

 

とはいえ、さすがに入れない訳にもいかなかった。

 

SNイリヤ「………入れて、みよう。」

ガルッチ「う…うん。」

 

根元をしっかり握り、イリヤの陰部に近付き、入れようとするが…。

 

SNイリヤ「い……痛い。」

ガルッチ「あー…やっぱりか…。全く、この変態ドMち◯ぽ。少し入れるぐらいにしろよ…。」

 

バシッと先っぽ叩くと、我慢汁が出てきた。

 

SNイリヤ「…。どうする?」

ガルッチ「……正直、こう言うのって抵抗あるけど…、ごめんイリヤ!」

 

そのままイリヤを押し倒し、無理矢理陰部に入れた。

 

SNイリヤ「お…お兄ちゃん、痛いッ!痛いよう!」

ガルッチ「ごめん…、もうやけくそにこうやってしまって…。」

 

どうにか入れたものの、そこから赤い線が流れていた。

 

SNイリヤ「アハハッ、お兄ちゃんに……初めてを…あげちゃった…。」

ガルッチ「む…無理矢理だけど…ね。」

 

というか、中気持ち良すぎる……。すぐにでも…、出したいぐらい。

 

ガルッチ「う…動くぞ、イリヤ。」

SNイリヤ「うん、ってひゃ!!!は、激しい!!お、にい、ちゃん!ちょっと、ストップ!」

ガルッチ「あ、ごめん。加減してなかった…。久しぶりに凄い気持ちいい締まりだったから…つい。」

SNイリヤ「そ…そうだったんだ…。なら…痛いのも…、ガマンするね。」

ガルッチ「中に…出すけど……、良いよね?」

SNイリヤ「良いよ、寧ろたくさん、私に出して良いよ。」

 

そう言うと、ガルッチは少し早めに腰を振った。

 

ガルッチ「ぐ…これは…、すぐにでも…出しちゃうかも知れん…。い…いきなりだけど…出すよ?」

SNイリヤ「うん!来て、お兄ちゃん!」

 

『ビュルルルル!!』

 

大量の精液が、イリヤの子宮の中に入っていった。途端に、自分の魔力が溢れてくる感じがした。

 

SNイリヤ「はぁ、はぁ、パスが…開いたわね。」

ガルッチ「こ…これが?」

SNイリヤ「体液交換って言って、こうやると魔力のパスが通るってことなの…。」

 

なるほど、というか思ったけど…興奮してもなお、理性を保ってるってどゆこと?

 

SNイリヤ「多分お兄ちゃんの隠れスキルじゃないかな?興奮しながらも、理性を保つのって、普通なら出来ないものよ?」

ガルッチ「まあ確かに、普通なら出来ないよな…これ。」

SNイリヤ「ホント、可愛くてちょっと狡いお兄ちゃんだから…。」

ガルッチ「可愛いって…、まあいいけど。それより、まだ続ける?」

SNイリヤ「うーん…、続きはパーティーの後にしよ?」

ガルッチ「了解、マイマスター。」

 

そして、再び杖を取り出し、既成事実がなかったかのような状態に戻し、二人は服を着て、ようやくパーティーに参加した。

 

-アインツベルン別荘地- -宵ノ刻-

 

エミヤ「お、ようやくメインの人らが来たぞ。」

ギル「我が雑種よ、どうやらお楽しみだったようだな。」

ガルッチ「え…、な…何故それを?」

旧ギル「何故って?それは勿論、あれ。」

 

旧ギルガメッシュが指さす所を見ると、無茶苦茶ショックを受けてる切嗣がいた。

 

ガルッチ「……嫌と言うほど納得した。」

SNイリヤ「いずれするって言うのに、後18よ?」

ガルッチ「本来なら40~50代だったけど…、今じゃ14だしな…。」

セイバー「とりあえず、メインも来ましたし、せっかくですから歌っていきませんか?」

ネロ「ちょっと待った!今度は余と!」

エリザベート「私が歌を歌ってあげるわ!!」

 

おい、それはマジ勘弁してくれの顔をしてる切嗣以外の全員だった。

 

ネロ「遠慮は要らんぞ!それじゃあエリザベートよ。」

エリザベート「ええ、聞きなさいみんな!」

ネロ&エリザベート「我らの歌を聞け!」

 

まずい、これはやばい!

 

SNイリヤ「令呪を持って命ずるわ!方法問わず、全力で妨害して!」

ガルッチ「アイアイサー!!!」

 

その後、どうにか二人の狂った歌を妨害することが出来た。そして予定通り、ガルッチとイリヤのデュアルカラオケが始まった。

 

ガルッチ「それじゃ、始めますか。」

SNイリヤ「そうね。」

ルッチ「頑張れ二人とも…って3人とも!?」

 

何と、幻想郷のイリヤとクロエ、そしてジャックが参戦してきた。

 

幻イリヤ「二人だけで狡い。最後なんだから、一緒に歌おう?」

クロエ「抜け駆けしたことだし、これぐらい良いよね?」

fateジャック「お母さん達の言うとおりだよ?」

 

…やれやれ、仕方が無いお姫様達だな…。まあ、叶えさせてあげるか。

 

ガルッチ「それじゃ、歌手 ガルッチとWイリヤとクロエとジャックで、『idolla』。ミュージックスタート。」

 

思えば、フラン達と出会わなかったら、こういうことは起こらなかったかもしれない。恋心を持たせ、幸せという物を教え、生きたい理由を作ってくれたのは、確かにフラン達だった。僕は、心の底から嬉しかった。親を殺して以来、ずっと出口のない迷路を歩き続けた。今でも死に囚われているものの、生きる意味を見つけた。そして、覚悟も出来た。いつか必ず、フランとこいしとイリヤと結婚しようと、この歌で覚悟を決めた。

 

ガルッチ「(本当に……本当に……、なんて、遠い回り道をしたんだろ……。ありがとう、フラン…こいし……イリヤ……。本当に…………ありがとう…、それしか言葉が見つからない…。)」

 

歌っている内に、ガルッチは涙を流していた。マスターイリヤとお別れが近いのは、重々承知の上だというのは、自分でも知っていた。だが、いざ別れをしようと思うと、やはりつらかった。最後の部分だけ、しっかり歌おう。

 

Wイリヤ「バイ、バイ、あーりがとう、もう行かなきゃ。♪」

fateジャック&クロエ「痛、いよ、でも構わない、嬉しいよ。♪」

ガルッチ「ここにはも・ど・らない戦いに行くため。♪」

5人「最後の砂時計が落ちていった……。♪」

 

よし、こっからアドリブ!

 

ガルッチ「一緒にいてよかったよマスター。♪」

SNイリヤ「わた、しも、あなたと出会えて、嬉しいよ。♪」

ガルッチ「僕のこと、絶対に、忘れないでよ。♪」

SNイリヤ「もち、ろん、だよ、ありがとう、さよなら。♪」

 

歌い終わると同時に拍手が送られた。その拍手と同時に、お別れパーティーが終わった。

 

-アインツベルン別荘地 浴室- -夜ノ刻-

 

ガルッチ「あー、まさか歌ってる途中で泣いてしまうとは思わなかった…。」

SNイリヤ「私だって驚いてるのよ?何で泣いてたの?」

ガルッチ「こっちが聞きたいぐらいだ…。」

 

実は知ってはいたが、あえて偽った。というか、自分を偽りすぎだろ…。何でここぞの時に偽ってんだ畜生…。いや、影だし偽るのが普通だと思うけど、だが恋人達に、しかも助けることが出来たイリヤに対しては、そこは素直に言うべきだろ。

なのに、何で偽った!おかしいだろ!?そこは素直に………あ、言葉が見つからなかったんだ。

 

幻イリヤ「そういえば思ったんだけど。」

ガルッチ「ん?」

幻イリヤ「お兄ちゃんが買ってきた『fate/stay night/Unlimited Blade Works』の本を読んでみたけど、本来私なら小聖杯だったのよね?」

クロエ「あ、そういえば…。」

ガルッチ「あー、確かにマスターのイリヤも、小聖杯の魔力は感じたな。」

fateジャック「どうなったの?」

ガルッチ「単刀直入に言うなら、小聖杯そのものをカード化したことかな?」

 

そう言うと、一枚のカードが現れた。クラス『ハート』真名『小聖杯』という名で…。

 

ガルッチ「だから、今までは小聖杯なしでやっていたってこと。まぁ、後々燃やす予定だけど…。」

SNイリヤ「なるほど、最初から私を助けていたって訳ね。でも、何時抜き取ったの?」

ガルッチ「うーん…、そこが分からないんだが、気が付いたら抜き取ったって事になるな。」

クロエ「もう、本当にチートキャラね…。」

ガルッチ「もう50話まで行ってるけど…。」

幻イリヤ「メタイ話になってない!?」

ガルッチ「まあ、チートキャラなのは自分でも認めてるし…。」

SNイリヤ「認めるんだ…。」

ガルッチ「かといって、チートキャラはチートキャラらしい策も講じるけどね。というか、1日出していた筈が、3,4日ぐらいに投稿っておかしくね?ペース考えてねえだろ…。」

4人「それこそメタイ話になってるわよ!?」

 

急にメタイ愚痴を喋り出したガルッチ。

 

風龍(いや、マジすんません。自分で言ってるのもなんだが、ここまでやるとは思わなかったんで…。)

 

ってもうメタイ話させるな畜生!

 

ガルッチ「まあいいか、とりあえずこいつは使う予定はないし、使うつもりはない。燃やす他ない。」

SNイリヤ「少なくとも、それしかないわね。」

ガルッチ「って試したが、燃えなかった。」

幻イリヤ「……え?」

SNイリヤ「…そうなの?」

ガルッチ「最大火力の『メラガイアー』使ったにも関わらず…。」

 

どうなってるのよそのカード。そう思ったものはイリヤだけじゃない…はず。

 

ガルッチ「まあ、後でギルガメッシュに頼んで、宝物庫に封印させておこう…。」

 

きっと、我の宝物庫をなんだと思ってる!って言われそうだな…。

 

ガルッチ「んで……、何時までセックスアピールしてんだ…。3人とも…。」

fateジャック「……。(・_・;)」

SNイリヤ「いつ来るのかなって、期待を膨らませながら待ってるけど?」

幻イリヤ「もう一人の私を抜け駆けするのは、狡いんじゃないかな?」

クロエ「それなら、私達も混ぜてくれないと困るわ。」

幻イリヤ「勿論、ジャックちゃんもね。」

fateジャック「え、私達も含まれてるの?」

幻イリクロ「うん。」

 

おいおい、今更言うのもなんだが…。

 

ガルッチ「僕って、幼女ハーレムになりやすいのかな?」

SNイリヤ「なりやすいんじゃないかな?」

ガルッチ「…まあツッコミ放棄した方がいいな。そんじゃ、あがったら僕の部屋でするか…。」

3人「部屋に着くまでお預け!?」

ガルッチ「その代わり、たっぷり愛してあげる。」

fateジャック「それってつまり…。」

ガルッチ「今夜は寝かさないって事だ。僕が果てるまで…な?」

 

その後5人は無茶苦茶セックスした。

 

-アインツベルン別荘地 外- -朝ノ刻-

 

そして……別れの日が来た…。

 

BB「お迎えありがとう、霊夢。」

霊夢「全く、魔法陣を使って行くの初めてなのよ?」

 

……へ?何で霊夢が、受肉してるの?

 

霊夢「何よ、何でジーッと見てるのよガルッチ。」

ガルッチ「あんた…、霊体化は?」

霊夢「あ、そういえば言ってなかったわね。私が死んだと言ったな。」

ガルッチ「うん。」

霊夢「あれは嘘だ。」

 

なん………だと……?

 

ガルッチ「貴様…、騙したな?」

霊夢「いやいや、正直死にかけたのは事実よ?でも丁度あのクソスキマBBAが、辛うじて蘇生してくれたんだし…。」

紫「誰が BBA ですって?」

霊夢「あ…。」

紫「ちょっと O☆HA☆NA☆SHI☆彡 しま…ゴハァ!」

ガルッチ「てめえ、いい加減歳を考えやがれ!」

 

─今回のゆかりん 正拳突きを食らって死亡

 

霊夢「え…えげつない…。」

ガルッチ「てめえいっぺん死んで出直してきやがれ!」

全員「そこまで!?」

紫「私、いっぺんというより結構死んで…。」

ガルッチ「あ゛?(゜Д゜#)」

紫「すみません何でもありません。」

 

怒らせると怖いと思い知らされた霊夢だった。

 

紫「それより、お別れはすんだの?」

ガルッチ「ああ、お別れパーティーしたし。ってみんな早すぎねえか?」

 

いつの間にか、ルッチとガルッチ、幻想郷のイリヤとクロエとアサシンのジャックと人格であるジャックとキング・ブラッドレイ以外の全員は既に魔法陣に乗って幻想郷に戻っていった。

 

ルッチ「待ちきれなかったんじゃ…。」

ガルッチ「なんじゃそりゃ…。」

幻イリヤ「ホントにもう…。」

ガルッチ「んじゃ、僕だけでもお別れするから、先に行ってて。」

幻イリヤ「いいの?」

ガルッチ「うん、兄さんも良いよね?」

ルッチ「ああ、先に行ってるね。」

 

そうして、残ったのはガルッチだけとなり、マスターのイリヤに近づいた。

 

ガルッチ「マスター、これでお別れですね。」

SNイリヤ「そうね。長かったような、短かったような一時だったわ。」

ガルッチ「…別れの印に、これを貰ってくれないか?」

 

ガルッチが取り出したのは、雪の結晶のキーホルダーと白い翼と黒い翼のキーホルダーだった。

 

ガルッチ「これが僕だと思って、大切にしてくれ。」

SNイリヤ「勿論よ。」

ガルッチ「それじゃ、行くね。」

SNイリヤ「うん…。」

 

そして、魔法陣を踏み。

 

ガルッチ「イリヤスフィール・フォン・アインツベルンよ!本日これにもって、契約を終了する!その幸せ、絶対に手放すな!」

SNイリヤ「勿論よ!ありがとう、アーチャー!」

ガルッチ「この世界の衛宮士郎!イリヤを頼むぞ!」

若士郎「ああ、任せろ!」

 

そう言い、ガルッチは幻想郷に戻っていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SNイリヤ「本当に、ありがとう。ガルッチ。貴方は、私にとっての正義の味方だわ。」

 

一筋の涙がこぼれ落ち、雪の妖精の冬は過ぎていった…。

 

-Star Dust space fin……-

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-???-

 

???「そうか、既に二人の無の神の一部が……。」

???「ええ、正直奴の子孫がいたとは思わなかった。」

???「下らん、奴の子孫と言えど、所詮は子供さ。勝機はまだある。」

???「どうだろ、子供と言えど油断は出来ん。」

???「何だ?子供如きに俺が負けるだと?」

???「ああ、その慢心が命取りになる。」

???「て…てめえ!」

???「喧嘩するな!我らは無の神の信者だ。ここに居るのは同士、だが先の戦いで多くの同士が死んだ。今やナンバーワンを除いて8人しかいないのだ。」

???「ぐ……、確かに、リーダーの言うとおりだ…。」

???「ならば、今後の行動はどうする…?」

???「今しばらくは、下手に動かない方が良いだろう。」

???「っと言うことは?」

???「怪しまれず、普段通りにしろ。いいな。」

 

無の神の信者達は、今でも影で潜んでいた。いつか、星の勇者と時空の賢者達を滅ぼすために…。

 

-Followed by chapter2-




-始原の城-

ヴォルデモート「大半の聖杯は、どうにか破壊しました。」

そうか、残りは?

ヴォルデモート「あと2つですが、一つは幻想郷に飛ばされ、もう一つはカード化してガルッチが持っています。」

なるほど、そうなれば………あ、カード化して封印すりゃ良いんだった…。

ヴォルデモート「…遅くね?後悔先に立たずだぞそれ…。」
ダンブルドア「今戻ったぞ。」

戻ってきたか、ダンブル…………ドア?

ロヴァス「お…お主、若返ってないか?」
ダンブルドア「あ、そういえば僕、紫に無理矢理若返りの薬を飲まされたんだった。」
ヴォルデモート「……。」
ラヴォス「紫……。」

マジで………。

3人「殺す!!」
イリア「それより風龍さん、そろそろ。」

あ、了解。ここからは真の後書きです。興味ない人は戻ってください。
















えー、ここまで見てくれた皆さん。最後から見てくれた人、途中で見てくれた人、最初から見てくれた人、本当にありがとうございます。こんな駄文であるにも関わらず、見てくれたことに光栄に思います。
さて、本日持ってchapter1のStar Dust spaceはここ完結させていただきます。いずれにしても、何処かで区切っておこうかなって考えていました。50話だし、丁度良いかなって思っていました。
それともう一つ、実はあの無限の剣と幻影の世界ですが、あれは自分の心境を物語っています。大桜は関係ないですが、黄昏と血塗れの地面、多くの死体と剣は、いつか自分がやってしまうのではないかという心境です。
人は誰しも憎しみを持っています。ですが、その憎しみを抱かせるのは、自分だけじゃなく、他人のせいではないかと思うときがあります。少なくとも、極悪の犯罪者になったのは、親の責任だと、僕は思うのです。自分に非があったとしても、相手にも非があるのではないかと思うときがあり、その方に同情したくなってしまうのです。
そして時々、自分は存在そのものが邪魔なのではないかと思うときがあります。小4の時は自業自得とはいえ、いつか消えてしまえばいいと思うときがありました。それは今でも、続いています。そして、いつか自分は、自分の怒りを制御出来ず、ジャック・ザ・リッパーのように、…そう考えるだけでも、自分が消えればいいという現状です。殺伐な事を言っていますが、これが自分の心境です。
ですが、たとえみんなが否定し、非難しようが、嘲笑おうが、それでも僕は自分を偽ってでも信じた道を進もうと思います。
誰にも理解すること出来ない、いえ、することも出来ないでしょう…。僕には光も闇にもすがるつもりはありません。何故なら、自分が信じた道は絶対に間違いじゃないと思うからです。
そのためなら、僕は偽り続けます。友のためなら、裏切られようが、自分が信じた道は決して間違いじゃないから。













最後まで見てくれてありがとうございます。あの文章は僕の鬱憤晴らしのような物なので、流しても良いです。それではchapter2でお会いしましょう。あ、もしかしたら番外編を作るかもしれないので、もしよかったらどうぞお願いします。


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