絶神戦魂札~様々な世界の住人とバトスピ~ (白刃黒十郎明経)
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始まった非日常(日常)
そんな訳で、初投稿です……
『…………ふぅ、今日も一段落か』
ある一人の青年がそう言って溜め息を吐く。彼の目の前には、黒い裏面にBSと印刷されたカードの束があった。彼は今、バトスピのデッキの編成をしていたのだ。
『…………しっかしこの世界は面白いぜ、まず飯は旨い。あと、色々便利だ。まあ空気が悪いし人もアレだが…………まぁ、天界(アソコ)と比べれば、全然良い。バトスピ楽しいし』
借りているマンションの一室、畳に黒いタンス、それから彼の私物をおいてある棚に広めの机と椅子。その上には閉じられたパソコンと充電器を繋げたスマートフォン。そして残ったスペースでクロスはバトスピのカードを弄る。持っているカードの枚数は数知れず、雪崩が起きたら偉いことになるのは必須状態な程カードを集めた。彼は一度集めたり、やる事にはとことんやってしまうタイプであり、一応神なのでそれが行き過ぎた感じの事もしばしばあるのだ。
『……って、もう夜か。飯をどうしようかな……』
そしてすっかり休みの日を丸々消費していた。朝からずっとバトスピ、ここまでくるとかなりやり過ぎである。
『よし!ラーメン作ろう。袋麺でも塩とか醤油は旨いからな』
そう言ってからの行動は早かった。素早く台所へ向かうと鍋にお湯を入れると台所の棚から醤油味のラーメン2袋を取り出して手早く袋を開ける。それらを鍋に入れて、残った粉末スープを横に置いて鍋をコンロの上に。そしてコンロに火を付けると、煮立つまで待つ。
「ーーうわぁ、ラーメンかぁ。僕も食べたいなぁ……」
『ん?実体化して家事を手伝うなら作ってやるよ』
すると部屋に女の子の声が響く。部屋にはクロスしかいない。が、その声は、先程彼が弄っていたデッキから聞こえていた。
「う~ん、2袋ね?」
『ああ、チャーシューとメンマ、ホウレン草も入れてやる』
そしてそれを聞くと、デッキのカード1枚が光輝く。それが無くなったと思えば、そこには何とも変わった服装の少女が立っていた。全身金色の絵柄が入っている真っ赤なセーターで、右手にはY字型のオブジェのような物、左手は何故か金色の鍵爪があった。頭には緑色のゴーグル、首には菱形で緑色の水晶のペンダントをしていた。髪は服のように赤いショートで、毛先が金色の可愛い少女だった。
「わーい!!クロス大好きだよ~♪」
『ハイハイ。ほら、お前の分を作ったからちゃぶ台出してくれよーーーエースキラー?』
クロスは苦笑しつつ、その少女の名前を呼んだ。彼女こそ、某有名な特撮シリーズに出てきた『異次元超人』の異名を持つ、エースキラーその人なのだ。1ヶ月前に発売されたバトスピのパックにて、エースキラーも収録され彼が買ったパックに入っていたのだ。
「んっしょっ!よし、出来たよ~!」
『うっし!んじゃ持ってくぞ~!』
そして出来立てのラーメン2つを立てたちゃぶ台に置いて、エースキラーに箸を渡す。
「それじゃ!せーの!!」
『「頂きます!」』
暖かい湯気の出るラーメンを囲んでエースキラーとクロスは嬉しそうに食べ始める。彼等の日常は、これから始まるのだ。
エースキラー……カッコいいよね。
一応主個人は使いたいと思っているけど、インペライザー当たらねぇ……( ;∀;)
たまに主のデッキを書くかもしれません。ついでに診断して貰えるとありがたいです( ^∀^)
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バイト先のファミレスは曲者揃い(そんな装備で大丈夫か?)
主「む?どうされたエス子さん」
エースキラー「僕のデッキはいつ出るの~?( ^ω^ )」
主「も、もう少しお待ちくださいorz」
クロス(……バトル、いつ出来るんだろう…)
『うっし!バイト行くか!』
平日の月曜日、クロスは服を着て徒歩10分の場所にあるバイト先のファミレスへ向かう。彼は元々教師をしていたのだが、訳あって今は定職に就けていない。その為近くのファミレスで週4日、バイトをしているのだ。
『んじゃ、行ってきます!』
昨日机の上に散らばっていたバトスピのカードはキチンと片付けられ、デッキとコアを一応忘れずに大きめのリュックに入れると、クロスはそのまま玄関を出た。鍵は忘れずに閉めて、大家とお隣さんに挨拶を済ませると一気に走る。何故ならーーー
(遅れたら、アイツにまた撃たれる!1兆度はもうこりごりだぜ!)
クロスはバイト先の裏口の扉を思いきり開ける。そこには、彼がいつも‘アイツ’とある意味恐れているバイトの先輩が立っていた。長い黒髪に可愛らしい顔、身長はクロスよりも少し小さいくらいだが、特徴的なのは頭から2つ生えている、角のような物だ。
『………………ギリギリ?』
「駄目。3秒の遅刻」
『え、それは遅刻にはならないんじゃーー』
クロスが苦笑いと共に異論を申し立てようとした瞬間であった。バイトの先輩の目付きが鋭くなり、彼女の目の前には人の顔位の火球が出現していた。
「遅刻は遅刻、今こうしているだけでも時間は無くなっていく。いい加減反省して」
『アババババ!?ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!それだけは、1兆度の火球だけは止めて!』
クロスは少女に向かって土下座して謝る。しかしーーー
「……駄目。貴方は駄目な人、だからお仕置」
『う、ウソダドンドコドーン⁉』
結果、火球がクロスへ向けて放たれ見事に命中し全身に炎が燃え広がる。
『アッチィィィッ!!?これ死ぬ!俺じゃなきゃ100%死ぬってこれっ!!』
「…………威力弱めてるけど、貴方以外じゃ一瞬で熔けて無くなるわね」
『鬼だろお前ッ!?仮にも元担任の俺をここまで燃やすかっ!!』
「焼くわ。貴方が離れてから、皆暗くなった。だから、駄目な貴方へのお仕置をするのよ。後、私は鬼じゃ無いわ。宇宙恐竜よ」
そう言って彼女は踵を翻して休憩室へ向かう。しかし、その顔は何処か悲しそうだった。
『ッ……』
『ーーおーい、また燃えてるのかよクロス?』
しかしその空気を見事に壊して裏口に入ってきたのは、クロスとほぼ同じ時間にバイトに入る今時の青年だった。
『わ、ワルター先輩……助けてくれ……』
『分かったよ、ホラッ!!』
そうして燃えているクロスが助けを求める。するとワルターと呼ばれた青年は、近くにあったホースの繋がった蛇口の口を全開にして、クロスへ水を浴びせた。幸いそこまで店には被害は無かったが、裏口の扉は水浸しなのに焦げていると言う有り様だった。これらを直すのもクロスの日課である。
『……いやー、マジで助かりましたわ』
『良いって事よ。こんなのお前なら普通だろ?さっさと扉直して仕事やるぞ』
『了解っす』
黒焦げになったクロスを横目に、ワルターは店へと入っていく。そして残されたクロスは慣れた手付きで扉を完璧に直していき、最初の状態へと戻した。
『……うっし、じゃ、やるか!』
そうして扉に問題が無いことを再度確認して、漸くクロスはファミレスの仕事を始めた。その中で起きたのはまあ何とも混沌としているものであり、毎度の如く店長が作った料理を勝手に食べようとしてきたり、接客で酔った客に正拳突きを無表情で行うロリっ子のチーフが居たりと、それらを纏めてクロスは胃痛と戦いながら対応して、他の事は何とも無かった。そうして、辺りが暗くなり始めた頃ーーー
『……ふー、終わった終わった』
クロスは定時に仕事を終えてロッカールームで着替えていた。ファミレスの制服から着てきた服に着替え、帰ろうとした時だ。
(…………ん?何か、感じるな)
クロスは何か不穏な気配を感じた。それは、この近くでまた‘厄介事’が起きている証拠だった。
(行ってみよう、行かないことには何があるか分からねえ)
珍しく神妙な顔で、クロスは裏口を出てその気配を感じ取った場所へ走った。しかし、彼は気が付かない。その彼の後ろを付いてくる人影の事などーー
はい、2話目ですよー!
と、言っても妙に歯切れ悪く終わってしまいましたorz
一応メガテンシリーズからワルター、ウルトラ怪獣擬人化計画からゼットンを登場させました……(べ、別にエースキラーを忘れた訳じゃないよ!?)
次回は漸くバトスピするよ!クロス君の勇姿にご期待あれ!
あ、後大体クロス君がネタ系の発信源です。ジョジョネタやオンドゥル語とかは彼が中心に言います(;・ω・)
デッキは……クロス君の使用デッキの紹介になりそうだぜ……それでは、皆さんサラダバー(´・ω・`)/~~
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戦闘~吹き荒れる世界~
いやーバトルを実際のカードでバトルさせてやってたらすんごい事に……何度も何度もやり直して漸く出来ました。
待たせてしまったのに文章は……残念感漂うものに(--;)
でも、精一杯頑張ります!感想下さい(;・ω・)
その空き地には一人の美しい女性が立っていた。呑気に欠伸をしながら、辺りを見渡して少々不満そうな顔をしていた。
『……ここが‘彼の世界’なのね……何だか自然が少ないわ』
「ーーこれはまぁ、何とも。妖怪の賢者が何用かな?」
そこへクロスが走って来た。そして到着した途端に、彼は彼女を見てかなり嫌そうな顔をした。
『あら?初めて私は来た筈なのに、貴方はどうして私の事を知っているのかしら?』
「そんなの……俺の元教え子をあんたの世界……幻想郷だったか?そこへ連れて行かれたからな」
クロスが女性を鋭い目付きで睨み付ける。しかし女性は持っていた傘を挿して涼しい顔をしていた。
『あれは私のせいじゃ無いのだけどね……まぁ、そこは申し訳無いと思っているわ』
「…………取り合えず聞こうか、何しに来た?」
『……私は、貴方に会いに来たのよ』
「俺に……?」
女性の言葉にクロスは首を傾げた。しかし、その理由は何と無くの予測は出来ていた。
『……貴方の能力は、非常に面白そうだもの。それに顔も良いし、良かったら幻想郷に来ない?』
「……お前もか。俺は何処にも行きたくねえよもう。疲れるし、色々アレだし……」
そう言った途端、クロスは後方に違和感を覚える。即座にその場から離れると、そこには次元の裂け目のようなモノがあった。
『…………フフ、私は貴方を逃がすつもりは無いのだけど?』
「そうかい。ならどーすっかね。勝負するなら乗るけど?」
クロスは鋭い目付きのまま、腰を深く落とした構えを取る。まさに一触即発の雰囲気の中、女性は何処か妖艶に微笑んだ。
『勝負ね……なら?』
すると女性の手元にまた裂け目が現れ、そこに手を入れ中を漁る。そして何かを掴み、それを取り出してクロスに見せ付けた。
『……ターゲット♪』
「……いや、それはバトスピのカードだよな?その構えは銀河バトスピ法とかあるアレの…ってそれアニメだけの奴だからな?」
『えっ……と、ともかくこれで勝負しましょ?貴方の能力はなら、アニメみたいに実体化させられるのよね』
「出来るが、ここじゃ狭い」
『場所なら私のスキマの中にしませんこと?』
「……怪しい。却下ーーっと!?」
やれやれとクロスは呆れて女性の申し出を断るが、しかしクロスの意見は無視されそのまま問答無用で裂け目ーースキマの中へ吸い込まれてしまった。
~~~~~~
「…………ここは?」
『ようこそ、ここは私のスキマの中よ?』
そう言って女性は宙にクスクス笑いながら浮いていた。クロスはその女性を見つめながら、仕方無く一緒に吸い込まれたカードデッキを取り出す。
「…………勝ったら出せよ?」
『フフフ♪分かってるわよ……‘絶対なる神の御子’様?』
「っ……その事を言うじゃねえよーーー八雲紫!!」
二人は互いにバトスピのカードデッキを見せ合い、合言葉を叫んだ。
『「ゲートオープン・解放ッ!!」』
するとその言葉に応じてクロスの足元から光のフィールドが広がる。言うなれば、彼の能力はーーー
『差し詰め、‘バトルフィールドを作る程度の能力’かしら』
「うるせえ!俺から行くぜ!!」
そうして先行は、クロスからだ。
「スタートステップ、ドローステップ、メインステップ!!ネクサス、颶風高原をレベル1で配置!ターンエンドだ」
クロスの目の前にネクサス、颶風荒原が配置され、凄まじい嵐のような風が吹き荒れる高原が目の前に出現した。
颶風荒原……緑のネクサス
3コスト、緑1軽減、シンボル緑1個
レベル1(0)
レベル2(4)
レベル1、2『自分のメインステップ』
〔暴風〕を持つ自分のスビリットが召喚された時、その召喚されたスビリットの〔暴風〕の指定数1につき、ボイドからコア1個を召喚されたスビリットに置く。
レベル2
〔暴風〕を持つ自分のスビリットが、BPを比べ相手のスビリットだけを破壊した時、〔暴風〕で疲労した相手のスビリット全てを好きな順番でデッキの下に戻す。
クロス
リザーブ……ソウルコア1個、トラッシュ……コア3個
ライフ……5個、手札4枚、フィールド……颶風荒原レベル1
『……なら私のターンね?スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ……バーストをセットしてターンエンドよ』
女性……八雲紫はバーストをセットして何もせずターンエンド宣言をする。
八雲紫
リザーブ……ソウルコア1個コア4個、トラッシュ……コア0個
ライフ……5個、手札5枚、フィールド……バースト
(……誘ってるのか?まあ知らねえけどな)
「スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ!!まずは1コストでマッハジーをレベル1で召喚!続けて颶風荒原をもう一枚配置!バーストセットしてアタックステップ!!」
クロスのフィールドに巨大なカブトムシのようなスピリットが現れ、最初のターンの颶風荒原の横にもう一つ同じモノが現れた。
マッハジー……緑のスピリット
系統怪虫
1コスト、0軽減、シンボル緑1個
レベル1(1)BP2000
レベル2(3)BP3000
レベル1、2……フラッシュ〔神速〕
このスビリットは手札からフラッシュのタイミングで召喚出来る。この時スビリットに置くコアとコストは、全てリザーブから支払わなくてはならない。
「マッハジーでアタック、頼んだぜ!」
『フラッシュは無くてよ?ライフで受けるわ』
八雲紫は何もせず、マッハジーのアタックをライフで受けた。
八雲紫……ライフ5個→4個
「……バーストも無しか。ターンエンドだ」
クロス
リザーブ……ソウルコア1個、トラッシュ……コア三個
ライフ……5個、手札……2枚、フィールド……マッハジーレベル1(疲労)、颶風荒原レベル1×2、バースト
『困ったわね……手札が悪いわ。スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ……う~ん、この子にするわ。要塞蟲ラルバをレベル2で召喚。召喚時の効果を発揮するわ』
八雲紫の目の前に現れるのは、巨大な白いカブトムシのサナギのような虫だった。そうしてラルバの体が白色に発光していた。
『知ってると思うけど、要塞蟲ラルバは自分の白のスピリット2体に1つずつコアを置けるわ。そしてラルバは白ではなく緑のスピリット……でもレベル2からは白としても扱えるから、1つコアをボイドから増やすわ♪』
「知ってるよんな事」
そうしてラルバの上にコアが1つ降ってきた。
要塞蟲ラルバ……緑のスピリット
系統怪虫
4コスト、白軽減1、緑軽減2、シンボル緑1個
レベル1(1)BP3000
レベル2(2)BP5000
レベル1、2『このスビリットの召喚時』
ボイドからコア1個ずつを、自分の白のスピリット2体に置く。
レベル2
このスビリットは白のスピリットとしても扱う。
『……で、残りのコアもラルバに乗っけてそのままターンエンドよ』
八雲紫
リザーブ……コア0個、トラッシュ……コア4個
ライフ……4個、手札……4枚、フィールド……要塞蟲ラルバレベル2、バースト
「……やれやれ、お前意気がっている割りには大人しいな。事故でも起きたか?」
『む……』
「まあ良い、俺は好き勝手やらせてもらうぜ。スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ……よし、お前を呼ぼうか!」
するとクロスがにこやかに笑みを浮かべた。
「ここだから言えるぜ……黒き蟲の魔王よ!俺にその力を震え!黒蟲魔王ディアボリカ・マンティスレベル1で見参ッ!!」
高らかにクロスが宣言し、前方へカードを飛ばす。すると凄まじい旋風の中から巨大な蟷螂のスピリットが現れ、紫を威嚇した。
黒蟲魔王ディアボリカ・マンティス……緑のスピリット
系統怪虫
6コスト、緑軽減3、シンボル緑1個
レベル1(1)BP6000
レベル2(3)BP10000
レベル1、2『このスピリットのアタック時』
相手のスビリット1体を疲労させる。
連鎖:条件《青シンボル》
自分はデッキから2枚ドローする。その後、自分は手札を2枚破棄する。
レベル2『自分のアタックステップ』
このスピリットと〔神速〕を持つスピリットのアタックによって相手のライフを減らした時、相手のライフのコア1個を相手のリザーブへ置く。
『ちょっ!?それアニメに出てきた蟷螂じゃない!?』
「そーだよ?カッコいいだろ?アタックステップ!ディアボリカ・マンティスのアタック!アタック時効果でラルバは疲労してもらおうか!」
けたたましいディアボリカ・マンティスの鳴き声が響くと右手の鎌を振るいラルバを疲労させる。そしてそのまま紫の元まで近付き、鎌を振り上げる。
『っ、フラッシュもバーストも無し!ライフよ!!』
その発言を聞くとディアボリカ・マンティスが鎌を降り下ろし、紫のライフを1つ奪った。
八雲紫……ライフ4個→3個
「流石にターンエンドだ」
クロス
リザーブ……ソウルコア1個、トラッシュ……コア3個
ライフ……5個、手札……2枚、フィールド……黒蟲魔王ディアボリカ・マンティスレベル1(疲労)、マッハジーレベル1、颶風荒原レベル1×2、バースト
『グヌヌ……負けないわ!スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ!!漸く来たわ私の切り札!ネクサス凍てつくつららの逆塔をレベル1で配置!』
紫がカードを上空へ飛ばす。すると美しい氷の塔が逆向きに、空から生えてきた。
凍てつくつららの逆塔……緑と白のネクサス
5コスト、白2軽減、緑1軽減、シンボル緑1個、白1個
レベル1(0)
レベル2(2)
レベル1、2『自分のメインステップ』
自分が緑のスピリットを召喚した時、ボイドからコア1個を自分の白のスピリットに置く。
レベル2
連鎖を持つ自分のスビリットが相手の効果で破壊された時、破壊されたスビリット1体を手札に戻す。
『続けてもう1体要塞蟲ラルバをレベル2で召喚するわ!召喚効果で2体のラルバに1個ずつコアブースト!更につららの塔により1個自分の白のスピリットにコアブーストよ!』
ラルバの横にもう1体ラルバが現れ、つららの塔とラルバによる合計3コアブーストが起きる。一時期実際にあったつららループのような光景であり、彼女のデッキはそれらを元に作っているのだろう。
(厄介だな……やっぱり同色相手用にビランバでも入れとくべきだったか……)
『まだまだ行くわ!このデッキのキーカードの1枚!巨蟹忍者喜屋武鎖亜怒をレベル1で召喚!維持コストにはラルバの余った1コアを使用するわ!更につららでコアブースト!ラルバのコアを使ってレベル2にレベルupよ!』
そうして彼女もキーカードを召喚する。現れるのは蟹の十二宮のような姿をした忍者ーー元々大会優勝商品のカードである喜屋武鎖亜怒(キャンサード)であった。
巨蟹忍者喜屋武鎖亜怒……緑のスピリット
系統忍風、殻人
6コスト、緑軽減3、シンボル緑1個
レベル1(1)BP5000
レベル2(3)BP10000
レベル1、2『自分のアタックステップ』
このスピリットかソウルコアが置かれている自分のスビリットがアタックした時、相手は、ブロックするならスビリット2体か、アルティメット2体でないとブロック出来ない。そのスビリットがブロックされた時、どれか1体とだけバトルする。
レベル2『このスピリットのアタック時』
相手のスビリット1体を疲労させる。
「……しれっとヤベエ感じだな。親父殿はどいつでも強いぜ……」
『行くわ、ゆかりんの反撃アタックステップ!喜屋武鎖亜怒アタック!効果で疲労して貰うわよカブトムシ君?』
「ちっ!マッハジーが疲労したか……フラッシュ無いぜ」
『こっちも無いわ!ライフを砕きなさい!』
そうして、喜屋武鎖亜怒の刀がクロスのライフを砕いた。
クロス……ライフ5個→4個
『……ラルバ2体はこのまま、ターンエンドよ』
八雲紫
リザーブ……コア0個、トラッシュ……コア8個
ライフ……3個、手札2枚、フィールド……巨蟹忍者喜屋武鎖亜怒レベル2(疲労)、要塞蟲ラルバレベル1、要塞蟲ラルバレベル2、凍てつくつららの逆塔レベル1、バースト
(……このままじゃヤバいかな)
クロスは一連の行動をして、手札を見て考える。
「……バーストを破棄する。そして新しくバーストを伏せるぜ」
クロスの伏せていたバーストが破棄され、新しいバーストが手札からセットされる。
「……更に、もう1体ディアボリカ・マンティスを召喚する!レベルは2だ!」
旋風と共に更にもう1体ディアボリカ・マンティスが召喚される。
「ここは攻める!アタックステップ!レベル2のディアボリカ・マンティスでアタック!疲労対象はレベルの高いラルバだ!」
『フラッシュは無いわよ?その攻撃は、回復してるラルバでブロックするわ!』
そうしてラルバとマンティスがバトルを行う。BPはマンティスが10000、ラルバが3000。マンティスの勝利である。がーーー
『ーー自分のスビリットが相手によって破壊された事によりバーストを発動させてもらうわ!』
「っ!?しまった、バーストの事を忘れてた……」
すると紫の伏せていたバーストが発動する。ラルバにコアが1つ置かれ、そのままバーストは紫の目の前に立ち、姿を現した。
『ーーー大地の忍ダイビート!!』
大地の忍ダイビート……緑のスピリット、Sバースト
系統忍風、殻人
8コスト、緑軽減3、シンボル緑1個
レベル1(1)BP6000
レベル2(3)BP12000
Sバースト……相手による自分のスビリット、アルティメット破壊後
ボイドからコア1個を自分のスビリットに置く。
[起動]でこのバーストが発動していたら、このターンの間相手はバーストを発動出来ない。
この効果発揮後、このスピリットカードをコストを支払わずに召喚する。
「……ダイビートか!中々クールなカードを出すな」
『コアはラルバのコア2つとさっき破壊されたラルバのコア1つを使ってレベル2に召喚するわ!』
「……こうなると削りきれないな。ターンエンド」
クロス
リザーブ……コア0個、トラッシュ……コア3個
ライフ……4個、手札……1枚、フィールド……黒蟲魔王ディアボリカ・マンティスレベル2(疲労)、黒蟲魔王ディアボリカ・マンティスレベル1、マッハジーレベル1、颶風荒原レベル1×2
『フフフ♪楽しいわね、このゲームは』
「そうだろ?俺も好きだ……そら、ターンを進めてくれよ」
『あら、ごめんなさいね。なら行くわよメインステップ!!ラルバのレベルを2に戻して、私の切り札その2!白銀の獅子の魂をここに!獅子星鎧レオブレイヴをダイビートに直接合体させて召喚!』
「ッ!?裏十二宮ブレイヴかよ!」
紫の呼び掛けに手札から白銀の獅子が現れ、ダイビートの鎧になる。合体(ブレイヴ)と呼ばれるコンボで、合体するとコスト、色、シンボルが継承され、BPupと合体時効果を新たに得て強力な合体スピリットとなるのだ。
獅子星鎧レオブレイヴ……白のブレイヴ
系統機獣、光導
5コスト、軽減白2、シンボル白1個
レベル1(1)BP5000
合体時BP+5000
このブレイヴカードは、1コスト以上支払わなければ召喚出来ず、合体条件を出来ない。
合体時{超装甲赤、緑}
このスピリットは、相手の赤、緑のスピリット、アルティメット、ネクサス、マジックの効果を受けない。
合体時『自分のアタックステップ』
レベル3以下のスピリット、アルティメットが疲労した時、このスピリットは回復する。
『行くわよ、アタックステップ!!大地の忍ダイビート、合体アタック!』
「Wシンボルか、辛すぎるぜ……フラッシュは無いぜ」
『此方も無いわ♪このターンで私の勝ちね!』
クロス……ライフ4個→2個
ダイビートの拳はクロスのライフをその拳で2つ砕く。だがクロスの顔が、その瞬間ニヤリと笑った。
「……残念だったな、八雲紫よ。お前、ライフ減少時バーストを少しは警戒しろよ」
『え……あ……』
そうしてクロスのバーストが発動する。それは二組の忍者が紫のフィールドを縦横無尽に走り回り、残りの2体を疲労させた。
「バースト発動、双身転化!ライフ減少時にお前のスビリット1体、即ち喜屋武鎖亜怒を疲労させる!そしてフラッシュ効果で、コスト4以下のラルバを疲労させるぞ?」
双身転化……緑のマジック、Sバースト
4コスト、緑軽減2
Sバースト……自分のライフ減少時
相手のスピリット、アルティメット1体を疲労させる。
[起動]でこのバーストを発動していたら、更に手札にある系統忍風を持つスピリットカード2枚までをコストを支払わずに召喚する。
その後コストを支払う事で、このカードのフラッシュ効果を発揮する。
フラッシュ
コスト4以下の相手のスビリット、アルティメット全てを疲労させる。
『……ターンエンド』
八雲紫
リザーブ……コア5個、トラッシュ3個
ライフ……3個、手札……2枚、フィールド……大地の忍ダイビート+獅子星鎧レオブレイヴレベル2(疲労)、巨蟹忍者喜屋武鎖亜怒レベル2(疲労)、要塞蟲ラルバレベル2(疲労)、凍てつくつららの逆塔レベル1
「……流石に、俺の勝ちだな。スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ、メインステップ!!マッハジー、ディアボリカ達をレベル2にしてアタックステップ!マッハジーでアタックだ!」
本来のマッハジーのシンボルは1つ。しかし、今はディアボリカ・マンティス達のレベル2効果で合計擬似的なトリプルシンボルなのだ。
『……負けたわ、フラッシュは無いわ!』
「同じく!行けっ、マッハジー!!」
最後はマッハジーの突撃が紫のライフを1つ砕き、追い討ちと言わんばかりに2体のディアボリカ・マンティスが衝撃波を放って残りのライフも砕いた。
八雲紫……ライフ3個→0個
「…………勝ったぜ」
『むぅ……負けたわ。悔しいわ』
バトルが終わるとクロスは紫の顔を見て言う。
「早く帰らせてくれ。俺にはやることがあるんだからよ」
『約束だものね、仕方無いわ?』
紫は少々名残惜しそうにスキマを開く。
「そんじゃ、帰るわ。お前も急に来るなよ?」
『ええそれじゃ……フフフ♪』
そして二人は分かれて、クロスはあの空き地へ戻るーー事は無かった。何故ならーー
「ーーー足元にまでスキマかよォォォ!?紫ィッ!!俺はお前をムッコロスッ!!」
そうして抵抗出来ずに、哀れクロスはスキマで送られてしまった。忘れ去られた者達がいる幻想卿へ……
ペイッ!!
すんごい無理矢理ですねハイ!深夜に書いてるから仕方無い部分もあります許してください( ;∀;)
一応真面目にバトルさせてみましたが、あれですね結構な文字の量になってビックリしておりますです。
投稿はかなり亀さんですが、これからも頑張りたいと思います!感想下さい( ;∀;)
それと、次回はその他の面々も幻想入りしますよ。
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異界~都~
中の人事明経さんです。
大学が忙しいのと自分の体の弱さも含めて相当な期間が空いてしまった事をお詫びします。
さて、主人公クロス君は賢者によってとある場所へ飛ばされてしまいました。
彼はこれからどうなるのか、そして自分の壊滅的な文章力で何処まで書けるか……
それでは、どうぞ!!
「…………此処は?」
クロスは一人、真夜中の森にいた。空気は程よく、寒くもなく暑くもない過ごしやすいもの。それと同時に辺りには人気は無く、不気味な程に静まり返っていた。
「……頭痛ぇ……それに、あん時俺は勝ったんだがなぁ……」
取り合えずクロスは、自分の状態を確認する。持ってきた物は全て無事、服も多少汚れたが目立たず傷も無い。外傷は無いが、いきなり送られたせいか頭痛がしていた。
「あー、しまった。エス子家に置いて来ちゃったよよ。アイツ怒ると怖いならなぁ……それにーーー」
そうして彼は同居人(?)の事を思い出すと、その場からゆっくり立ち上がる。この場所が何処かは分からないが、彼は帰らなければならないのだ。
「……飯を作らないと、な」
そうして場面は変わり…………
『???』
そこは無数の目があるような不思議な空間であった。その空間には二人の人影。一人は妖艶に頬笑む妖怪の賢者、もう一人はその式神で彼女に負けない美貌の持ち主である。
『……フフフッ、あぁやってたまには無邪気になるのも良いわねぇ♪』
「自重してください紫様……と言うよりも、あの男とはどの様な経緯で知り合ったのですか?」
主の自由奔放さに目を細めながら、式神ーー八雲藍は首を傾げた。
『ん~、そう言えば言って無かったかしら?』
「聞いておりません。紫様、話して下さい。あの男ーークロスとは何者なのですか?」
「……そうね、分かったわ。話してあげる」
そうして広げていた扇子を閉じ、紫は静かに語り始めた。
『……遥か昔、それこそ総ての理が生まれる前から彼は存在していたわ。彼は総てを育み、そして彼は総てを滅ぼして行った…』
「……あの、話が壮大過ぎて……短くして貰えませんか?」
『………………』
「…………え?」
『…………コホン、簡単にね?それじゃ……纏めると、彼は長生きで生き物を観測する役目を持っている。私は小さい頃に彼と偶然出会って、今もこうして腐れ縁みたいな形になったのよ。今回は、彼の遊びに興味を持ったのと彼と話したかったから、こうして此方に連れてきたのよ。はい、感想は?』
「……言いにくいのですが、今度は簡単過ぎて、その…」
『………貴女そう言う所が面倒なのよね』
従者の天然さに困る紫であった。二人はある意味、相性がピッタリなのかも知れない……
「……で、紫様?そのクロスがしている遊びとは……?」
『あぁ、バトルスピリッツって言って……絵柄が書かれた札、コアって言う力の源となる石を使って遊ぶ物なの』
「……絵札と石を使って行う花札、と言う所ですか?」
『うん、惜しい。貴女も後で河童からカードとコアとルールブックを……あ、札と石、決め事を書いた物を貰ってきなさいな。後で教えてあげるわ』
「分かりました……って、また河童を利用したのですか?」
『だってあの子達、便利なんだもの♪』
(…………今度胡瓜の詰合せを送ろう)
主の思い付きで利用される河童を哀れむ藍であった。
『………さてと、この幻想卿でバトスピはきっと流行るわ。自然と強いカードも集まるだろうし……きっと、このカードに合うカードも見つかる筈だわ…』
「む……」
そうして紫は何処からか大きめのペンダントを出現させる。そこには、とあるカードが埋め込まれていた。
(…………天、魔王…?)
『………さてと、藍、行くわよ。バトルスピリッツーーーバトスピをこの幻想卿に広めるのよ!』
「え、は、はい……!」
かくして、自由奔放な妖怪の賢者の策略(?)によって、平和な幻想卿に、戦いの嵐が広まっていった。クロスがその事実を知るのは、もう少し先の事である。
ちーっす、お疲れ様でした。
感想が貰えなくて心が折れそう……いや、感想を貰えないほどまだ未熟なのは理解しています。
少しでも評価や感想を貰えるように、自分なりに頑張りたいと思います。
えー、一応今回は導入的なものです。幻想卿でバトスピするのは決まってましたが、どうして広まったのかを自分なりに考えて、やってみました。
次回からデッキを紹介できたらなぁと考えております。
いやぁ十二神皇とか……あんまし好きでは無いんですよねぇ……
皆さんはどのカードが好きですか?
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