戦車道ってなんだろう#題名詐欺 (マンモス)
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リハビリがてら何か書いてみた
皆は転生者って知ってるだろうか。
そう、よく小説とかに出るアレ。それに俺は選ばれたらしい。
「そうそう今ならニュータイプとか写輪眼とか魔法とか色々つけたるで!!
ハーレムもあるよ」
「ま、まじっすか!?」
「マジマジ、わしかみさまうそつかない」
とまあこんなやりとりで転生させていただいたんだけど流石に話が上手すぎたね。
転生先聞いてなかった俺も悪かったけども。
まぁ、なんでかっていうとさぁ
「ガルパンはいいぞ…」
俺にとってのユダは目の前にいたその神様自身だったからね、ほんと。
実際ファンタジー的な世界に行きたかったんだけど…。
▽▽▽
俺もまぁ転生者だからさ、産まれたときに最初から意識あったんだよ。 これが。
そんでさぁ、転生者先輩たちも経験した赤ちゃん時代、誕生期ってやつかな それを経験しながらさ 情報収集したわけよ。
もうこれがパネェ マジマジパネェ。じいちゃん石油王、ばあちゃん宝石商、オヤジ一大企業の社長、母親は弁護士。
いやいや、可笑しいわ。 これは可笑しい、勝ち組すぎてかなり嬉しけども可笑しい。
でももしかしたらこの勝ち組生活が滅茶苦茶になるのかもしれないとかって思ったらさ かなり悲しくなってきたんだよ。
それで「ボクのチート能力でみんなをまもるんだぁー」なんて思ってたしさ かなり努力したんだ。
念やスタンド、波紋に魔法、更には英霊的なスキルに超能力。
使い方だって習得してのばしてきたし、学習面だって頑張って努力してきた。
宇宙怪獣とか異世界に転移、未知の超能力による戦闘があるかもって期待しながら努力してきたんだ。
その為に戦車好きだった親父に頼んで戦車に乗せてもらって持ち前の特殊能力で操り、自分は特別だってアピールしたし、戦車道の有名な流派に習って色々とコネというか友情というか そういった知り合いとかも作って、特に将来かわいい美人さんになりそうな姉妹には色々と優しくして仲良くなったし、偶々遭遇した交通事故で負傷した父親を進化したスタンド能力で助けたし(夫婦みたいだけど奥さんの方はスタンドパワーが足りなくて能力を使用出来ず間に合わなかった。)父親が何だかとあるスポーツでの今の現状を変えたいとか言った時は資料の作成とかでもサポートした。
とにかく他にもあるけれどハーレムとかに憧れて、未知の冒険や戦闘に憧れて沢山努力してきたんだ。
バッチコイ ファンタジー&非日常。
俺の新しい冒険よ、若き情熱よ 甦れ!!
ってな感じで全裸(比喩的な表現)待機してたけど少しずつ醒めてきてしまったんだ。
気づいてしまったってのもあるかもしれない。
本当にそんなことあるのかなって。
よくよく考えてみるとこの学園艦とか戦車道とかの時点で大分可笑しいんだよ。
おまけにやけに店舗規模が拡大してる元の世界ではもう殆ど無いサ○クス見て思い出したんだよ。
走馬灯みたいにさ、多分神様の仕込みだったのかもね。
急に頭の中で何か変なタイツスーツ着た美少女達が奇妙な躍りをしてるとこや戦車で撃ち合ってる情景浮かんで漸く気づいたんだよ。
サーヴァント並の身体能力やスタンドといった戦闘能力の必要ない。
乙女による嗜み、戦車道のある世界。
ガルパンの世界だってことにね…。
間違ってたのは世界じゃなくて俺の方だったって話。
笑えるだろ?
ついでに知ってるの題名だけなんだよね。
何て言うか終わったわ…。
▽▽▽▽▽
大洗の町並みをそのままに良き淑女たちを育成する学園艦[県立大洗女子学園]。
色々と事情を抱えるこの学園艦に一人の男が彷徨いていた。
男の名は円 大作、ブルジョアな勝ち組一人息子である彼だが様々な事情で今、この場所に立っている。
本来ならこの学園艦では男子は入学等不可能であった。
しかし、少子高齢化による影響を受けて生徒数は減少、廃艦の可能性に学園上層部は遂に共学化を実施した。
だが、結局は実施したにも関わらず男子の入学数は0。
そのような現状から校名も変えず、そのまま今へ至るのだがこれは別の話。
「父さん、何で俺を女子高に入れさせようとしてんだろう…」
彼は父親の言葉に従い、この地にやって来たのだが先程の発言通りに疑問を抱きながら躊躇していた。
そもそも自分の性癖は普通である。
どうしてそんなTo loveる的なプリティーフェイス的な入学をしなくてはならないのか。
おまけに男子は殆どいないらしい。
新しい拷問かなにかなのだろうか? それともここで嫁でもサガセッテコトナノ…
しかし…
ザクッ、と砂利を擦る音が靴の下から聞こえてくる。
行くしかないのだここまで来てからは…。
先程から周りの女子の視線が突き刺さっている。
転校届けとかも受理されてるらしいし仕方ない。
はぁというため息と共に彼は校門を通り、…風紀委員を名乗る女生徒に拘束された。
これが彼の大洗女子学園着任の一日目の始まりである。
▽▽▽▽▽▽
大洗女子学園の生徒会室で三人の女子が口やかましく騒いでいた。
話題になっているのはこの学園に期待の男子が入ってくるという話が伝わったからである。
「かーしま、どうしよっか コレ」
「はい、会長 正直あまりに背景が強すぎて我々の権力を持ってしても無理強いはできないかと」
そうなんだよね〰、と呟いて三人の内の一人である生徒会長の角谷杏は手に持っていた干し芋をかじった。
「でも見てくださいよ、会長。
彼 かなりの優良株ですよ!! 成績も優秀みたいですし即戦力になってくれるかも」
「それは流石に期待し過ぎじゃないか、柚子ちゃん…」
後の二人、小山柚子と河嶋桃が少し興奮しながらも言った。
昨年、戦車道はその競技人口の減少からか男子の大会出場を可能にしているがそれでも戦車道という部には入っても整備士といった裏方で収まっている。
理由はやはり世間の評判故にだろう。
なんというか一般的に言うなら戦車に乗る男というのは格好が悪いのだ。
男子はその健全な肉体と精神によって成り立ち、その肉体を活かした競技をするといった風潮なので戦車なんぞに乗って戦うのは卑怯な臆病者のする事と言った認識がある。
だがしかし、この学園にはもはや後がない。
来週の日曜日には練習試合も組んでいるし、戦車だって資料を見ればまだあるのだ。
それの探索も行いたい。
(絶対に捕まえなくちゃねぇ、宛にしちゃあ悪いけど何より彼が入っただけで文科省に対する牽制にもなるしスポンサーも得られそうだし…)
杏は思案する、焦ってはダメだ。
何とか味方につけなくては あの娘のようなやり方では反感を生んで逃げられてしまう。
ふと杏の視界に興奮した柚子と桃が視界に入った。
やはり男子が入るというのは話題になる。
飢えているとまではいかないがやはりそういった成分は欲しいと思う事がある。
しかし、学園の風紀を考えるともう少し男子の人数は欲しかった。
一人だけではかなり不安だし、なにか間違いがあったらいけない。
(ほんと、やになっちゃうなぁ〰)
2、3日は様子を見よう。それで大丈夫であれば…。
杏はそう判断すると二人の弾むバストへと視線を移す。
古今東西、男の子は胸が好きだって言うし小山に命じて色仕掛けでも仕掛けてみよう。
そう結論すると次の干し芋を取りだしかじった。
もう後がない、せめて少しでも長く。
杏はいつの間にか喧嘩している二人にそう想いながら仲裁する為に席を立った。
続き書くかもしれない、多分。
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