ロザリオとバンパイア ~刃の音撃戦士~ (オンドゥルッフ)
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第零の巻「転生」

 どうも別サイトでは善宗のオンドゥルッフです。

 マルチ投稿はじめました(ただしもう一つの方はしないつもりです)。この作品はpixivで投稿しているものに(気まぐれな)加筆をして投稿していますのでご感想よろしくお願いします。


 俺はコンビニで「ロザリオとバンパイア」の最新刊を立ち読みし終えたところである。

 

 ??「ふ~むなんかわからなくなって来たぞ?これからどうなるんだ?・・・まあ次回にきたいとしておきますか。」

 

 俺はそう呟くとホットコーヒーを買ってコンビニから出た。

 

 しかし俺の意識は突然途切れ、次に気がついたときには自分は何故か青い海が目の前に広がり、小さな家が一軒建っている小さな島の玄関前に倒れていて目の前には

 

 ??2「おお、気がついたかの?」

 

 折畳式の椅子に座っている白髪で長髪の・・・おっさんと見せかけておばさんの人(しかもアロハシャツ)が僕の方へ顔を向けた。

 

 ??1「あのここはそして貴方は・・・?」

 

 ??2「人に名前を聞くときはまずは自分からと言うじゃろ?因みにわしは」

 

 ??1「それもそうだな・・・自分は・・・あれ?」

 

 ??2「どうしたのじゃ?」

 

 ??1「自分の名前が・・・ええ~っと、五代雄介!!違うこれはクウガの主人公だし・・・」

 

 自分の名前が思い出せない・・・たしか大学の入試とか書類とかに書くのにゲンナリしていたのに・・・何故なんだ!?しかもなんで仮面ライダーの主人公の方は思い出すんだ!?

 

 ??2「あ~実はの少年、おぬしの名前は死んだことで一旦なくなったんじゃよ」

 

 ??1「津上翔一、木戸真司、乾巧、本郷猛、風見士郎、南光太郎・・・何故歴代ライダーの主役の名前だけ思い出せるんだ・・・「人の話を聞かんかい!!」・・・すいませんって死んだ?」

 

 僕は女仙人(神様と言うより服装が亀○人ぽかったので・・・あれ?隠す意味が無いじゃん!!)

 

 女仙人「まあ、長ったるい話をぶっ飛ばすとの~君には“ちょっと変わった”ロザリオとバンパイアの世界に転生してもらうことになったのじゃ。ああ、後私は神様じゃ!!」

 

 ??「はあ・・・先に俺いや自分はどんな感じに死んだんですか?」

 

 女神「実はの・・・心臓麻痺での・・・」

 

 ??「いかがなされたんですか?歯切れが悪いのですが・・・」

 

 女神「いや、その~倒れた場所が自動ドアでの・・・今映像出すぞ。」

 

 そう言ってアロハシャツを着ている女神さまは目の前に画像を出したそこには・・・

 

 ガンッ!!ガンッ!!ガンッ!!

 

 自動ドアに頭を何回も挟まれている自分の映像があった。

 

 女神「まあ、今からなら生き返らせることは「やっぱいいです!!」まあ、そうじゃろうな・・・わしだってアレは恥ずかしすぎるわな。で実はのお主を転生させるわけはの・・・お前さんに言ってもらう予定の世界はの融合世界なんじゃが・・・」

 

 ??「なのですが・・・?なにか存在がちゃんとしてないとか?」

 

 女神「実はのそうなんでのお主に決めてもらいたいのじゃ!!」

 

 ??「はあ!?何で僕が「天界の理でそうなっているのじゃよ!!」・・・はあ、じゃあ仮面ライダーでいいんじゃないですか?」

 

 女神「仮面ライダーと言っても色々あるじゃろ?・・・だからコレで決めるぞ!!」

 

 そう言い取り出してきたのは某パジェロコールでおなじみの回転するルーレットと一本のダーツの矢であった。

 

 女神「やれ。」

 

 ??「はあ!?そんな無茶を言いますね・・・その前にこのダーツの的にかかれているライダーを見せて貰いますよ。」

 

 女神「いいぞお主の好きな奴はちゃんと乗っているぞ。」

 

 女神はそう言ったが、たしか僕の好きなクウガは妖怪と一ミリも関係無いはずなのにと僕はそう思いながらルーレットを回しながら見ていった・・・見終わった俺はふと疑問と絶望に思ったことがあって女神に聞くことにした。

 

 ??「なあ、なんでクウガとかのいくつかのライダーがなく響鬼の所だけ文字が金色なんだ?しかも他のより広いし!?」

 

 女神「ああ、そのクウガ等はちょっとわけありでの(作者的な意味で)…それと響鬼はわしが好きなだけじゃ!さあ、やるぞ!!」

 

 女神は俺をルーレットから離し、俺にダーツの矢を持たせ、ルーレットを回した俺は直ぐにやけくそ気味に矢を投げ、当たったのは・・・・

 

 女神「ふ~む・・・よし、響鬼じゃ!!では送るぞ!!「待ってくれ!!」・・・なんじゃおおそういえば、お主の願いを聞くのを忘れおったのさあ、願い事を4つ言え!!」

 

 女神はそう言ったが俺は

 

 ??「まず、俺の生前の記憶は消してくれ。「な!?なぜじゃ!?」俺はこの世界のどっちとも関わりたくないんだよ!!」

 

 女神「・・・お主変わっておるの、他の奴らなら笑顔でチートみたいな能力を欲しがり、これで「俺様だけのハーレムを作るのだフェ~フェッフェッ!」とか言うのにの~まあでも、万が一の為としておぬしはもし、魔化魍、音撃戦士もしくは妖怪に会った時には生前の記憶が蘇らせるようにするが構わないか?セットでその時が襲われているときなら絶対助かるようにしておくぞ」

 

 ??「ふん、勝手にしろ本当は願い事を全部使って転生するのを拒否したいが俺が行かないとその世界が成り立たないのだろ?」

 

 女神「そうじゃ・・・すまんの」

 

 ??「気にするな・・・俺はもう一度人生をやり直せるだけだ。その点だけは感謝する。」

 

 女神「残りの3つは「一つは努力すれば努力するほど自分の実力があがるようにしてくれ、残りは勝手に決めてくれ」じゃあ、もし鬼になったら鬼神の力と特異体質になるようにしておくぞ。」

 

 ??「わかった・・・だが、俺は決して原作には介入しない!!だから力も意味を無くしてやりますよ。」

 

 女神「そうかの・・・さて扉が出来たぞ。ココをくぐればお前はもう一度赤ん坊からやり直すぞそれとじゃ、お前さんが行く世界はロザリオとバンパイアがメインの世界じゃからな、響鬼の方は原作通りには行かないかもしれないそれを聞いていておくれ。」

 

 ??「そうかい・・・あばよ!」

 

 俺はそう言い、扉をくぐった・・・・そして体を光が包み俺の意識はなくなった。

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 少年が通った扉が閉じた・・・あの少年は原作には介入しないといったが

 

 「無理なんじゃよ・・・お主が原作に介入しないと言うのは・・・」

 

 なんせその世界の主人公は仮面ライダー響鬼の主人公の安達 明日夢、響鬼でもロザリオとバンパイアの主人公:青野 月音でもないのじゃよ・・・

 

 「その世界の主人公はお主なんじゃよ・・・少年。主人公としての【引力】からは逃げられないのじゃよ。悲しいが頑張れよ・・・私の子孫よ。」

 

 と女神は呟いた…因みに伏線ではないあえてもう一度言おう伏線ではないと!



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第一の巻「妖怪じゃなくて、陽海学園に入るの!?:前編」

 第1話ですよ~~


 物語は一軒の甘味処「立花」の地下室で始まる・・・・・・・・。

 

 ??「あんまりだぁ…ウワァァァァァァァァン!あんまりだぁぁぁぁぁ!!!」

 

 パソコンの前で叫んでいる少年の名は松坂刃(まつざかやいば)、そうこの少年(15だから青年か)が転生した青年である。彼は最初何の関係もない家に生まれたが、山に行ったときに親を目の前で魔化魍に殺され、その時退治しに来た音撃戦士に関わり前世の記憶が戻り、立花で暮らす事になった。

 

 とりあえず彼が何故パソコンの前で叫んでいるかと言うと・・・高校受験の受付に間に合わなかったのだ・・・まわりにいる人はそんな刃を

 

 日菜佳「まあ、しょうがないですよ。刃君は最年少の鬼ですから~~」

 

 勢地郎(以下おやっさん)「まあ、刃君も人間だからね・・・まあ過ぎた事を気にしてもしょうがないよ・・・。」

 

 香須実「でも、まさか締め切りの日を一週間も間違えるなんてね~」

 

 あきら「2日3日は分かるけど・・・まさか一週間とは・・・」

 

 京介「まあ、刃は昨日まで出かけていたからな~どっちにしろ無理だな。」

 

 と励まして(?)いると一階から二人の男性が降りてきた。

 

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 僕は降りてきたほうを見るとそこにいたのは

 

 響鬼「よっ!」

 

 威吹鬼「今戻ってきました。」

 

 日菜佳「響鬼さん!!」

 

 香須美「伊吹鬼君もおかえりなさい。」

 

 実はこの世界では大蛇は魔化魍の方しかいなくて関東七鬼の皆さんで倒せたが、響鬼さん、威吹鬼さん、轟鬼さん、斬鬼さん(この世界では生きているのですよ!!)は大怪我をしていてつい最近までは代わりとして、僕とあきらの姉御と京介の兄貴が出来るだけ開いた大きな穴を出来るだけふさいでいたのである・・・特に響鬼さんの穴が大きすぎましたね。最近は魔化魍の数が少なくなってきていたからなんとかもちこたえたけど、

 

 京介「温泉はどうでした?」

 

 響鬼「よかったね~って刃はなぜ落ち込んでいるんだ?」

 

 日菜佳「実はですね・・・・」

 

 日菜佳さんが事情を説明すると、

 

 響鬼「ちょうどよかった!刃、」

 

 刃「はい、なんでしょうか?」

 

 響鬼「この学園はどうだろうか?締め切りがまだ大丈夫だし、試験も無く簡単な書類検査だけだって、」

 

 僕が響鬼さんから一枚のチラシを受け取るとそこには

 

 「陽海学園新入生募集」

 

 と書かれてあった。僕は一瞬固まったが

 

 刃「へえ・・・響鬼さんコレは誰から?」

 

 響鬼「いや~実は俺の友達にその学園の理事長をやっている人がいてね。この前湯治をしていた先の旅館でばったり会ってね、少年のことを話したらこれを貰ったというわけなんだよ「この学園は普通ですか?」・・・なんだ俺のこと信じないのか?「いや、そうじゃなくてですね」酷いな~泣くよ?」

 

 威吹鬼「いやいや、響鬼さん僕もあの人には会いましたが、あの人は怪しすぎますよ!」

 

 と僕はあの理事長の顔を思い浮かべる…うん怪しいの一言しか思い浮かばない

 

 威吹鬼さんの一言に霞のようにしか思い出せない陽海学園の理事長の顔を思い出してみるが・・・うん、怪しすぎる・・・え?なんか口調が変わっている?それは後で説明するとして僕は響鬼さんの方を見ると、

 

 響鬼「いや~少年すまんその学園な実は生徒が全員妖怪なんだよ。」

 

 香須実「はあ~やっぱり裏があったんですか。」

 

 日菜佳「へ~妖怪の学校ですか~・・・と言う事はお化けにゃあ学校も~試験も何にも無いという歌は嘘になるのですかね~。」

 

 皆が話しているとあきらの姉御がふと疑問に思っているを言った。

 

 あきら「でも、そうなると普通なら人間である刃が行っていいのでしょうか?」

 

 京介「あ、確かに!!妖怪だけの学園に鬼である前に人である刃が行くのはやばくじゃないですか!!」

 

 京介の兄貴がそう言った・・・確かに原作では月音がうっかり入学したが、やばくね?ちょーやばくね?と思っているとおやっさんが

 

 おやっさん「あ~その点なら問題ないよ僕もあの理事長とは仲がいいんだ。あの人は結構ここのきび団子が好きだしそれに僕達のことをよく知っているし、普通ならそのチラシは渡さないでしょ?きっとなにか特別なことがあるんだよ。」

 

 マジですかおやっさん!!と心の中で思っていると突然電話がかかってきて、香須美さんが出た。

 

 香須実「はい、立花です・・・はい、はい・・・お父さん電話「相手は?」陽海学園の理事長さんだそうです。」

 

 陽海学園の理事長と言う言葉に皆が電話の方に注目し、おやっさんは電話を取った。

 

 おやっさん「はい今代わりました…どうもお久しぶりです。…はい、ええ今皆でそのことで話していたところです…」

 

 どうもおやっさんの話が長くなりそうだなと思っていると響鬼さんが僕の横に来て、

 

 響鬼「刃、お前が分かりやすく教えてくれたおかげで俺もメールが打てたよ。」

 

 京介「ええ!?「京介、声が大きいぞ」すいません・・でも、凄くないですか?」

 

 威吹鬼「ええ、僕も旅館の部屋で響鬼さんがメール打っていたところを見たら驚きましたよ。しかもそのメールの相手が弾鬼さんでしたから・・・返信が「嘘だ!!」の一言で、僕が携帯のカメラでその場面を撮ってやっと信じてもらえたから・・・」

 

 刃「でしょうね・・・あ、電話終わったようですね。」

 

 僕達はおやっさんの方を向くと

 

 おやっさん「うん、話していてどうして刃を陽海学園に入れようとしたのかわかったよ。」

 

 日菜佳「もしかして、鬼を調べたいとか?」

 

 刃「もしくは人体実験・・いや、鬼の状態だったら鬼体実験?・・駄目だ、言葉がおかしくて日本語が成立していない。」

 

 香須実「違うに決まっているでしょ!!でなんでなの?」

 

 おやっさん「いや、実は最近妖怪が魔化魍に勘違いされる事が多くなっているだろ?」

 

 刃「はあ、確かに斬鬼さんから聞いたことはありますね。眼鏡をかけた化け猫と会って助けたって・・・」

 

 おやっさん「そう、でね被害者には学園の元生徒がいて、過去に何度か注意したけど言う事を聞かず逆に挑んでいく生徒が多くて、陽海学園としても生徒達に魔化魍の事を詳しく教えたいが、専門の知識を持つ教師がいないと言う事で最初は響鬼君に頼もうとしたけど」

 

 響鬼「俺が断ったから刃に白羽の矢が立ったと言う訳か・・・すまんな刃」

 

 あきら「でもと言う事は刃は教師としていくのですか?」

 

 刃「いや、姉御それは無いでしょう・・・こんな締め切り日を一週間も間違える馬鹿を教師として雇いますか普通「刃君の自虐を無視するけどどうやら情報提供してもらう代わりに学費とか制服代とかを無料にしてもらい、人間である事も隠してもらえるみたいだよ」・・・ねえおやっさん「なんだい?」制服代タダ=僕が鬼となる事があるっていうことですよね?」

 

 あきら「確かに・・・まあ妖怪の学園だからしょうがないよね?」

 

 日菜佳「しょうがないじゃないでしょうかね~~?」

 

 京介「刃、諦めろ。」

 

 香須実「刃君は特異体質だけどそれじゃあ補えないかもね~その事を考えると制服代タダはいいかもね」

 

 威吹鬼「御免、フォローできない・・・」

 

 響鬼「俺達が復帰したから刃は高校生活をエンジョイしてきたら?」

 

 ああ、周りに味方がいない・・・まあ、中卒じゃあこのご時世生きていけないから僕はその学園に行く事を了承した。・・・血の涙を流しながら

 

 それから約一ヶ月間、僕は書類を書いたり、入学準備をしたり、僕専用の弦を作って貰うようお願いしたり、僕用の音撃棒の木の所を予備を含めて貰いに屋久島に行ったりと忙しかった。(威吹鬼さんが音撃管も出来るようになってくれと言われたが無理だった。)

 

 そうして一ヶ月が経った・・・立花の前では立花親子、響鬼さん、今の僕の親であり鼓の師匠でもある鋭鬼さんが来てくれた。(威吹鬼さん、あきらの姉御に京介の兄貴は今日は仕事でこれなかった。)

 

 刃「では、いってきます!!」

 

 香須実「健康には気をつけてね。」

 

 日菜佳「彼女ができたら報告してくださいね~色々教えてあげちゃいますから。」

 

 おやっさん「向こうでも、猛士通信はできるから、見てくれるといいね。」

 

 鋭鬼「陽海学園に刃はなにかようk「はい!!わかりました。」・・・ちょっと!!」

 

 刃「鋭鬼さん・・・言うと思っていたので、あえて無視してみました。「ちょっと酷くない!?」・・気にしないで下さい。」

 

 刃は少し同情めいた目を鋭鬼にむけて言ったが、実はその場にいたたちばなの全員(響鬼除く)が同じ視線をおくっていたのだ。

 

 響鬼「まあまあ、少年の新たな門出なんだから、そんな顔するなよ。」

 

 と、響鬼さんはたちばなの面々に向かって言った。

 

 香須実「それもそうよね。じゃあ響鬼くんは何か刃君に言う事はあるの?」

 

 一番初めに気を取り直した香須実は響鬼に言う事はないか聞いてみた。すると響鬼は

 

 響鬼「まあ、向こうの理事長はいい人そうだったから、大丈夫でしょう。あと、向こう行っても鍛錬を忘れるなよ。」

 

 刃「はい、響鬼さんも簡単にやられたら駄目ですよ。」善樹は響鬼に言い、

 

 響鬼「分かっていますよ。僕も少年も、」

 

 と響鬼は言いかけて、刃は響鬼に合わせるように言った

 

 刃・響鬼「「結構、鍛えてますから。」」

 

 刃と響鬼はそういった後、軽く笑い、刃は

 

 刃「そろそろ行かないとバスに遅れるので、では!!」

 

 と刃は左手を顔の横あたりでシュ、と敬礼みたいにして待たせている車へと行き、乗り込んだ。

 

 指定のバス停まではたちばなから少し遠いので、先輩鬼の轟鬼の愛車「雷神」に乗っていくことになっているのだ。

 

 そして、刃を乗せた雷神は走り出し、最初の角を曲がり、見えなくなったときに集まっていた皆の後ろの方から、缶コーヒーを持った轟鬼がきた。

 

 轟鬼「しまった、おいていかれたッス!!自分も刃君に今までのお礼とか言いたかったのに残念ッス!!」

 

 おやっさん「あれ?轟鬼君なんでここに?」

 

 轟鬼「いや、実は斬鬼さんからコーヒー買って来いって言われていったんですけどああ、そうだ皆さんに言う事があるッス!!」

 

 皆が轟鬼の話を聞くと皆は

 

 全員「えええええええええええ!!!???」

 

 立花のみんなの叫びが春の空に響いた。

 

 ~一方車の中~

 

 刃「あれ?斬鬼の旦那だけですか?」

 

 斬鬼「ああ、そうだが・・・いい加減その旦那っていうのはやめてくれないか?俺はまだ独身だぞ?」

 

 刃「すいません・・・で、何故斬鬼さんだけしかいないのですか?」

 

 斬鬼「轟鬼には悪かったが、お前には3つ程俺から伝えておかなくてはいけなくてな。」

 

 刃「ん?3つですか?・・・え~と音撃弦のことだけじゃないのですか?」

 

 斬鬼「一つはそうだが・・・お前、鬼としての名前がまだ無いだろ?」

 

 刃「ああ、確かに僕は鋭鬼さんの下で修行した事もありますが、弟子とはいえない関係でしたからね。」

 

 斬鬼「確かにボケとツッコミが成立してたから漫才コンビとかにしか見えなかったからな・・・というわけで俺がお前の鬼としてのコードネームを考えたわけだ。」

 

 刃「オオッ!!なんて素晴らしい事なんだ!!」

 

 斬鬼「そういえば、鋭鬼はお前に名前は付けようとしなかったのか?」

 

 と斬鬼は聞き、刃は頭を掻きながら、

 

 刃「まあ~、つけてくれたといったらつけてくれましたが、あまりにも・・・・・・」

 

 とはっきり言わなくなったので斬鬼は不思議に思い、

 

 斬鬼「なんてつけたんだ?」

 

 刃「……鈍鬼」

 

 斬鬼「は?・・・・・なんていった?」

 

 刃「鈍鬼です。理由は鋭鬼と対になるからだそうです。」

 

 斬鬼「ひどいな…まあ、安心しろ…それよりはマシだから。」

 

 刃「はい?…マシってどういうことですか?」

 

 斬鬼の一言に驚いた刃は自分の耳を疑った。

 

 斬鬼「お前って結構戦い方が世紀末覇王みたいだから難しかったんだよ。」

 

 刃「左様ですか、では何になったんですか?後、僕はコレが素ですからね!!」

 

 刃が斬鬼に聞こうとしたら、車は目的地に着いた。

 

 そこは住宅街の中にポツンとあるバス停であった。時間はバスが来る30分前である。

 

 斬鬼「おっと、目的地に着いたようだが刃、お前の鬼としての名前はこの紙に書いてあるが、今は見るな。」

 

 と斬鬼は車を降りた刃に小さい紙を渡した。そして斬鬼の一言に刃は首をかしげた。

 

 刃「なぜですか?」

 

 斬鬼「簡単なことだ。もう既に猛士に登録してるからだ。「ええ!!」あきらめろ鈍鬼よりはマシだから。あともう一つのこと、音撃弦のことだが、俺のを使え。」

 

 刃「え・・・・ええええええ!!どういうことですか!?英語で言うなら What do you mean ですよ!!」

 

 刃は斬鬼の一言に驚いた。それもそのはず、斬鬼は猛士の中でもトップクラスの鬼である。その鬼の武器を使うということはかなり信頼されているという事でもあると刃は思っている。

 

 斬鬼「まあ理由は二つある。一つ目は、お前は俺のを使いこなせるほどの腕がある。弦での戦闘方法が俺に似ているところもあるが、二つ目は、俺の傷は治っているが鬼になれるかどうかも分からない。そういう時にすぐに動けるやつがいることが必要だからな。」

 

 刃「斬鬼さん・・・今これが車の中じゃなかったら抱きついてましたよ。「男に抱きつかれる趣味は無いぞ」・・・ジョークですってそんな事をしたら雷電斬震くらいますよね。」

 

 そうしているとバスが来て僕は雷神から降りた。斬鬼さんはトランクを開けて

 

 斬鬼「おっ、バスがきたか。刃、受け取れ。」

 

 と荷物を担いだ刃に斬鬼は自分が使っていた音撃弦「烈斬」と音撃震「斬撤」を入れた袋を渡した。

 

  刃「斬鬼さんありがとうございます。では、いってきます。シュッ!」

 

 斬鬼さんから武器を貰った刃は肩にバッグをかけ、右肩に音撃弦を入れた袋を持ち、左手でシュッと敬礼みたいにして陽海学園行きのバスに乗り込んだ。  

 

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 バスが動きだし、見えなくなると斬鬼は独り言のように呟いた。

 

 斬鬼「刃、本当はもう一つ理由があったんだけど・・・言えないよな・・・。」

 

 そう、刃に烈斬を渡したのはもう一つ理由があったのだそれを言わなかったのは理由が・・・

 

 斬鬼「みどりさんが裁鬼(さばき)や弾鬼(だんき)の武器修理で刃のを忘れていたとは・・・いえないな・・・。」

 

 みどり(フルネームは滝沢みどり)とは猛士のなかで武器開発担当の一人である。

 

 余談だが、このとき裁鬼はヤマアラシにやられた際、また武器が壊れてみどりに怒られたそうだ。

 

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 バスに乗った刃はあたりを見回して思ったのは、

 

 刃「誰もいねえ・・・・・・。ナゼ?」

 

 と呟くと前の運転席から声が聞こえてきた。そこには

 

 運転手「ヒヒヒヒヒ、やあ猛士の少年、始めまして」

 

 葉巻をくわえた妙な運転手がいたが、刃はなにか覇気?(妖気かな?)みたいなものを感じたが、さすがに挨拶をされては返さなくてはいけないと思い、

 

 刃「ああこれはどうも初めまして、しかしなぜ他の人がいないのでしょうか?」

 

 一番前の座席に座ると運転手に尋ねた。すると運転手は

 

 運転手「これからもう一人の所へいくんだよ。いまついたがね、ヒヒヒヒヒ」

 

 するとバスは一つのバス停の前に止まり、バスに言っては悪いが、いかにも平凡そうで、刃と同年代の少年が入ってきた。

 

 彼はバスの中間の席に座り窓の外を見つめていた。刃はすぐには離しかけずに、少し様子を観察することにした。こうやってするのは刃がいつもする行動で、あいまいにだが相手がいい人かどうか判断することができる。

 

 刃「何もかも人並み、でも・・・まさか高校受験に落っこちるなんてなぁ」

 

 少年は独り言(刃の所まで丸聞こえだったが)を呟いていたが刃は心の中で

 

 刃「こっちは高校受験も受けれなかったんだぞ~!!(泣)」

 

 と叫び、そうこうしているとバスはトンネルの中へと入っていく。

 

 するとバスの運転手は窓の外を見ていた少年に、

 

 運転手「・・・あんたも・・・陽海学園に入学する生徒かい?」

 

 声の調子からするとわざとちょっかいをかけるのだなと思ったが、刃はこれで彼の事が少しは分かるかもしれないと思い、黙っていた。

 

 平凡な少年「あ、はい。」

 

 少年は素直に答えた。会話は続いていく。刃はその少年の方へ顔を向ける。

 

 運転手「ヒヒ、だったら覚悟しておくことだ・・・「は!!?」ヒヒヒこの長~いトンネルを抜けるとすぐに学校だ。陽海学園は恐ろしい学校だぞ~~~~!!」

 

 その時の少年の顔の変化を見て刃は思った。

 

 (あれ?こいつもしかして僕と同じ人間じゃないのか。まあいまさら引き返せないがな!!・・・念のため名前聞いておくか・・・)

 

 刃は驚き顔の少年に向かって尋ねてみた。

 

 刃「あ~失礼、僕の名前は松坂刃と言う、君の名前は?」

 

 月音「あ、僕は青野月音(あおのつくね)って言うんだけど・・・・さっきの運転手の話は本当?」

 

 少年は青野月音(以下月音)と言うらしい。彼の質問に刃は落ち着かせようと、

 

 刃「勉強とかの意味ではないか?何もお化けや幽霊の類が出るわけではないのだから。落ち着いていこうじゃないか(本当は妖怪だらけだけどwwww)、月音君。同級生になるからお友達になろうじゃないか。」

 

 月音「月音でいいよ。刃君は「到着だぞ~~ヒヒヒ」っと後は降りて話そうか。」

 

 「ああ」と返事をした後、バスを降りようとしたら運転手に止められた。

 

 運転手「ああギターの少年は降りるところが違うから少年とは一旦ここでお別れだよ。」

 

 刃「そうですか。では同じクラスになるといいな。」

 

 と、刃は降りた月音に言った。

 

 月音「あ、ああ、そうだね。」

 

 外の景色に半ば困惑気味ではあったが、月音は刃の言葉に反応して返事をした。

 

 刃「あぁ、じゃあ、またな。」

 

 会話が終わるとバスは扉を閉じ動き始めた。動き始めた後座席に座った刃は運転手に尋ねた。

 

 刃「なあ運転手さん、「ヒヒ、なんだね?」・・・彼は普通の人間じゃないか?あと、これからどこへ行くのでしょうか?」

 

 運転手「そうかもしれないね~今から理事長の所へいくのだよ。」

 

 バスの運転手は怪しげなオーラを出しながら答えた。少しするとバスは止まり、黒服の人達が入ってきて僕の周りを取り囲んだ。刃はただ

 

 刃「なんでさ・・・・」

 

 と呟くくらいしかできなかった。一応変身しなくてもジョイヤーとはできるけど……



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第一の巻「妖怪じゃなくて、陽海学園に入るの!?:後編」

 僕が黒服の人たちに連れられて一つの扉の前に来た。黒服の人たちは僕を部屋の前まで連行するとさっさともと来た道を帰ってしまった。

 

 刃「ええ!?普通こういう時って部屋の中まで連行するものでしょうが!!・・・はあ、とりあえずノックするか。」

 

 僕がドアをノックしようとしたら扉が突然開き、僕はこけた。

 

 ??「ククク、いらっしゃい待っていたよ刃鬼(じんき)君」

 

 刃「あ~痛てててえ~と貴方が?」

 

 理事長「そう、私がこの陽海学園の理事長である御子神天明(みこがみてんめい)だ。」

 

 僕は胡散くせええと思ったがさっきの会話で気になる事が一つでき訊ねた。

 

 刃「あの~理事長「なんだね?」さっきのジンキって一体・・・?」

 

 理事長「おや?君の名前は知らないのかい?ほら」

 

 とパソコンの画面を僕に向けたそこには僕の鬼の時の顔写真の横に「刃鬼」と書かれていた。

 

 刃鬼「へえ・・・刃鬼ですか流石は斬鬼さんいい仕事していますね~あ、そう言えばこれおやっさんと響鬼さんからのお土産です。」

 

 僕は理事長にバッグから取り出したきび団子二箱を渡した。

 

 理事長「おお、すまないね。これは後で食べるとして、君に諸注意を話しておくか。」

 

 刃「一通りなら知っています。まずこの学園の教師に魔化魍の情報をこっそり教えることと僕の音撃武器の鼓か弦をしばらくの間理事長方に貸すこと・・・でしたっけ?」

 

理事長「そう、そして君が人間であることを最大限隠すこと・・・もし学園内に大々的にばれたら君を消さなくてはならない。(ニヤッ・・・後、君の属性ってなにかね?」

 

理事長は刃に言うと刃の額からは大量の冷や汗が出ていた。

 

刃「僕は光と雷ですね。(ヒョエ~、怖いなあ・・・まあでも原作通りだと月音が・・・あ・・・ああああああああああああああああああああああああああ!!!忘れていたああああああああ!!)」

 

 理事長「どうしたのかね?顔が真っ青だが?もしかして誰かにばらしたのかね?」

 

 刃「いや~その僕以外に人間がいると思います。気配が普通の人間と同じでしたから。」

 

 理事長「ふむ・・・もしかしてこの少年かね?」

 

 すると理事長はさっきバスで会った少年の顔写真を取り出した。

 

 刃「そう!!その人ですってなんで知っているのですか?」

 

 理事長「理事長は何でも知っているという所かな?では君には彼の警護も頼むか。」

 

 刃「は!?はあ・・・あ、他にもなんか手伝える事がありましたら手伝いますよ!!掃除でもなんでも・・・暗殺は勘弁してくださいよ?」

 

 理事長「おや、それはこっちにとってもありがたいね。「でも、猛士の仕事を最優先にさせてもらいますよ。」それはそっちのことだからしかたないよ君達のおかげでこっちの元生徒達が大勢助かっているのだからな・・・さてそれではその弦のほうを貸してくれないかな?」

 

 理事長は烈斬を指差し、僕は一瞬戸惑ったが

 

 刃「わかりました・・・でも、大切に扱って下さいよ。それ僕の大先輩の武器ですからそれが壊れたら・・・また“あの”特訓が・・・いやだ一対十はイヤアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

 理事長「君も大変だね・・・ちゃんと扱うから安心しなさい。ではもう入学式も終わったことだから私の部下に校舎までは案内させるから」

 

 僕はそうして烈斬を渡し、黒服の一人の後についていき、部屋を出た。

 

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 刃「やべ・・・迷った・・・ここ広いな~~」

 

 僕は学園の中をうろついていた。黒服の人と一緒に校舎前に連いていくと何時の間にか黒服さんはいなくなり、僕は校舎の中へと入って行き、

 

 刃「この有様か~~そういや、僕はこの学園で起こる事知っているからな~よし、月音くんのハーレム阻止してみるかな~まあ無理だろうけどな!HAHAHAHAHAHA・・・・はあ、」

 

 暫く一人で歩いて行くとピンクというべきかショッキングピンクと言うような色の髪の色の女の子を見つけた。すると向こうもこっちに気付き近付いてきた。

 

 ??「あの~すいません、1の3の教室に行くにはどうしたらいいかわかりますか?」

 

 刃「あ~すいませんが自分もその教室に行くつもりでしたが自分も迷っているのですよ。お役に立てなくてすいません。」

 

 僕は目の前の女の子に頭を下げると女の子は慌てていた。(こういう時は頭下げろって日菜佳さんが言っていたからな。)

 

 萌香「そんな頭を下げなくていいですよあ、私は赤夜(あかしや) 萌香(もか)って言います。」

 

 刃「自分は松坂刃といいます・・・急ぎますか」

 

 萌香「はい!!」

 

 こうして僕たちは1の3の教室を見つけ先に萌香さんが入っていった。すると野郎の叫び声が聞こえてきて続けて、僕も入ったが中はもう混沌となっていて、身長180近くある世紀末な僕が空気になっていた。すると眼鏡をかけたネコミミ先生がこっちにやってきて

 

 猫目「君が蔵王丸さんの知り合い?私はこのクラスの担任の猫目(ねこのめ) 静(しずか)だよ~これからよろしくね」

 

 刃「は、はい・・・もしかして斬鬼さんが助けた“アノ”猫の・・?「正体を言っては駄目ですよ!」失礼しました・・・魔化魍の情報は先生に渡せばいいですのか?」

 

 猫目「そうですよ~後あの人からは?」

 

 猫目先生は僕に期待するような目で僕を見てきた。僕は斬鬼さんから貰った紙を刃鬼と書かれたところの下にかかれてある伝言を読んだ。

 

 刃「ええ~っとお陰さまで傷も治りましたので今度美味しい魚を刃に送らせます・・・ウェ!?何で僕!?」

 

 猫目先生は斬鬼さんからの伝言を聞いた猫目先生は上機嫌で

 

 猫目「はいは~い皆静かにしてね~それでは授業しますよ~」

 

 なんか納得いかないけど・・・斬鬼さんだからしょうがない

 

 そうして放課後になり、寮へと行ったが・・・

 

 刃「月音君、これ(寮)を見てくれ、こいつをどう思う…?」

 

 月音「凄く・・・不気味です・・・」

 

 刃「デスヨネー…そういえばデスヨネーとデスアダーってなんか似てない?」

 

 月音「知らないよ!?」

 

 隣では友達となった月音君(人間)が萌香さん(バンパイア)に突っ込みをしていたが・・・完成の違いはしょうがないよ・・・すると

 

 萌香「そういえば月音とえ~と「刃でいいよ」刃は何の妖怪なの?」

 

 萌香さ~んそれは校則違反ですよ?とりあえず人間と答えるわけにはいかないのでさらりと

 

 刃「自分は鬼ですよ・・・ちょっと変わってますがね・・・それと正体を聞くのは校則違反のはずですよ?」

 

 僕はそう言うと月音くんは動揺していたが・・・

 

 萌香「それもそうだったね月音、さっきのはなしにしてね、じゃあね!!」

 

 月音「ああ、萌香さん・・・ハア」

 

 月音君はため息をついて部屋に行こうとした。僕も自分の部屋に足を向けた・・・・

 

 ~マッチョ&凡人移動中~

 

 刃「月音君・・・君は運命を信じるか?」

 

 月音「男との運命は・・・・なんか信じたくないな・・・・」

 

 刃「激しく同感・・・・(理事長の仕業か?)」

 

 僕と月音君の部屋が隣だった。

 

 月音「じゃあ、僕は部屋で休むよ」

 

 刃「そうだな・・・そうだ月音君、」

 

 僕は部屋に入っていこうとした月音君を止め

 

 刃「これから大変な事があるかもしれないが・・・まあ挫けずに頑張れ」

 

 月音「あ、ありがとう「それと恋愛もな」なっ!?」

 

 刃「萌香さんのこと好きなんだろ?ならどんなことがあっても諦めるな君が頑張れば報われるよ絶対・・・後、鍛えろよ。僕が言いたいのはそれだけだ・・・じゃあねシュッ!」

 

 僕はそう言い左手で響鬼さんのアレをやり部屋の中へ入っていった。部屋の中は普通の部屋だったが・・・家電製品に何故か達筆で

 

 響鬼&みどりセレクション

 

 と書いてあった・・・そういえば響鬼さん最近家電にはまったって言っていたな・・・使えない家電あるのに…

 

 刃「まあ・・・それは関係無いかさて荷物とディスクアニマルの整理するか・・・」

 

 僕はバッグを開け、着替え、ディスクアニマルを取り出したが・・・

 

 刃「あれ?僕の剣がない?なんでだ!?確かに入れたはず・・・何だこの紙?」

 

 バッグから一つのメモがあって僕はそれを広げるとそこには小暮さんの文字があって

 

 刃へ

 

 陽海学園に武器はいらないので君の双剣は預かっておきます。後、改造もしているので期待していてください。

                           

                          小暮耕之助より

 

 刃「まじでか・・・しかも改造か・・・魔改造だろうな・・・あ、なんか楽しみと思っている僕がいるな・・・期待しておこ。」

 

 僕はメモを閉じ、ご飯を作るため台所へ向かった。

 

 ----------------------------------------------------------------------------------

 

 刃君が部屋の中へ入っていった後、

 

 月音「なんか・・・頼れる人だったなもしかして彼が猫目先生が言っていた“戦鬼”だったりして・・それはないか」

 

 それは僕が教室に入ったとき、

 

 猫目「うちは妖怪が通うための学校でーす。」

 

 月音「(ええ~~!!??何言っているの~~?)」

 

 猫目「ここの存在を知ってしまった人間には死んで貰ってます♪」

 

 月音「(ウェ~~~じゃなかったエエエ~~~~~!?!?ばれたらどうしよう!?!?)」

 

 そうしていると不良っぽい人?(妖怪)が

 

 不良「人間なんて食えばいいじゃないか美女なら襲えばいいし」

 

 この人怖いと思っていると猫目先生は顔をしかめながら

 

 猫目「駄目ですよ~そんな事をしていると魔化魍と勘違いされて“戦鬼”にやられますよ~」

 

 猫目先生がそう言うと生徒が

 

 生徒A「先生、戦鬼ってなんですか?」

 

 そう言うと猫目先生は

 

 猫目「先生も詳しくは分からないけど優しくて人間を助ける鬼で楽器で闘うらしいです。魔化魍の方は先生は名前程度しか知りませんが、」

 

 小宮「ハッ、そんな奴に負けねえな」

 

 猫目「私は会ったことがありますが、普通のパンチが数tもあるそうですって、」

 

 その後、萌香さんが入ってきた時後ろにいた刃を見た。その時、彼は他の人から少し距離を取られていたが僕は何かこう温かい感じが・・・見た目に反するやさしげな森のような雰囲気をかんじた。

 

 月音「何でだろうな・・・僕も部屋に入るか」

 

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 私は月音達と別れたけど刃君・・・彼はなんだかよく分からないけど私が水の側にいるときに感じとよく似ていた。

 

 萌香「でも、優しい感じの目だったな・・・彼ともお友達になりたいな。」

 

 私は部屋の前の前に来て、そう決心して部屋に入ってきた。

 

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 朝僕は目を覚まし、朝飯を食べて時計を見た。

 

 刃「ふむ・・・まだ5時半か少し体を動かすか」

 

 刃はジャージに着替え、寮の前の空き地でまず体術の訓練、それが終わると音撃棒「烈光」で対姫と童子を想定したシャドーをやった。

 

 刃「ハッ・・・ふう・・・」

 

 シャドーを終えたとき、近くの木の陰から人影が出てきた。僕はとっさに身構えたがその人影の正体は理事長であった。僕は慌てて烈光を降ろし、

 

 刃「理事長おはようございます!!汗だくですいません。」

 

 理事長「うむ、おはよう調子はいいみたいだね。実はお願いがあってここへ来たのだよ。」

 

 刃「お願いですか?なんでしょう変身する以外なら構いませんが、」

 

 理事長「いや響鬼君からの話だと君は変身しなくても鬼幻術が使えるそうだが?」

 

 刃「あ、はい今ですと鬼棒術が使えますよ?と言っても響鬼さんや斬鬼さんたちのをみようみまねしただけですけど・・・烈火弾で構いませんか鬼火だとちょっと怖いので」

 

 理事長「いいだろう・・・ちょっと着いてきなさいココでやるのは危険だからね。」

 

 僕は理事長の後へ着いていくと原作で萌香さんのロザリオが始めて取れた場所に出て、

 

 理事長「では・・・アノ墓石にやってみてくれ」

 

 刃「分かりました・・・・ハアアアア・・・・」

 

 僕は墓石に向かい、烈光を天に掲げ、気を集中すると烈光の先に付いている鬼石から白色の光の塊の烈火弾の刃版、烈光弾が出て、

 

 刃「ハア!!」

 

 と烈光を墓石に向かって振り、光の弾は墓石へ飛んでいき、墓石に当たると墓石は壊れその後着を5本程壊して烈光弾は消滅した。

 

 理事長はその様子を見て、

 

 理事長「刃鬼君、これだとかなり加減をしないといけないね。このままでは学園の生徒に死者が出てしまう。」

 

 刃「そうですね・・・・え?待ってくださいよその言い方だと学園内で鬼になっての戦闘があるいいかたじゃないですか!!」

 

 理事長「そうだが?・・・それと君の烈火弾「一応烈光弾と名づけました。」烈光弾はやけに清めの力が強いね・・それは属性が関係しているのかね?」

 

 刃「さあ、過去に猛士で属性とかに詳しい人に聞いてみましたが、光属性は過去にいませんでしたから全く分からないそうです。まあ、皆からすると音撃を決める量が少なくて済むのでありがたく思っている人もいるそうです。」

 

 理事長「ふむ、と言う事は君は猛士の鬼の中では忙しい方なのかね?」

 

 刃「いえいえ、響鬼さん達が復帰するまではそうでしたが今はそれは無く音撃棒の名前を決める時に響鬼さんの音撃棒「烈火」をもじって「聖火」にされるくらいでしたよ・・・自分火属性じゃないのに」

 

 理事長「ククク・・・まあ彼ららしいな・・さて君も汗を流したいだろうしそろそろ寮に戻りなさい。」

 

 刃「あ、はい。それとコレディスクアニマル基本の三種の茜鷹(アカネタカ)、瑠璃狼(ルリオオカミ)、緑大猿(リョクオオザル)です。」

 

 理事長「おやおや、コレはすまないね~では」

 

 理事長はディスクアニマル3体を受け取ると僕に背を向けて帰っていった。

 

 刃「そう言えば今日は月音君が小宮に襲われるんだっけ・・・ディスクアニマル使おうかな。・・・今日は相棒使うか。」

 

 僕は腰にぶら下げている残りの一体を手に取り、鬼の顔をあしらった音角を取り出し、ディスクアニマル起動させるすると灰色のディスクは白色に変わり僕はそれを空へ放り投げたするとディスクは変形し、鳥の形になり僕の腕に止まった。

 

 刃「僕の隣の部屋の男の後を付いていってくれないか?もし危険な目に合っていたら録音せずに僕に知らせてきて」

 

 僕がそう言うと僕の相棒の光鷲(ひかりわし)は頷き、飛んでいった。

 

 刃「あ、でも今はまだ大丈夫か?・・・でも、猫目先生に資料届けなきゃ」

 

 僕は部屋に戻って汗を流し着替え、魔化魍の資料をまとめて猫目先生に私に学校へ急いだ

 

 ~数分後、職員室にて~

 

 刃「コレが山で遭遇するタイプの魔化魍とその姫と童子の資料です。」

 

 猫目「ありがとうね~それで刃君は部活はどうするの?」

 

 資料を渡した時、猫目先生はそう言ってきたが僕は体型的に運動部の方がいいかもしれないが、仕事があるからマトモに部活は出来ないだろうし、音楽だと清めの力が出てしまうかもしれないからむりだけどココに来る前にみどりさんから

 

 みどり「部活は絶対しなさい!君は中学校でもマトモに友達が出来なかったから高校では友達を作りなさい!さもないと光鷲を没収ですよ!!」

 

 と念を押されているのだ・・・確かにココ最近は魔化魍の数が激減しているけどな~

 

 刃「相棒没収されるのも嫌だからな~でも部活は何をしたらいいのかわからないからな~・・・あ、先生は何か顧問していますか?そこに入ります。」

 

 こう言う時は担任の先生が顧問をしている部活を聞いたらいいって明日夢義兄さんが言っていたな・・・聞いてみたら

 

 猫目「私は新聞部だけど・・・いいの?君の体を見る限り空手部とかの方がよくない?」

 

 刃「いや、昔空手の誘いを受けたことありますが、僕の型は実戦に特化しているので相手を大怪我させてしまったので無理です。」

 

 猫目「じゃあ、部活動勧誘の時になったら入部届渡すからね~」

 

 刃「お願いします(コンコン)え?もう?」

 

 猫眼「どうしたの?「先生!チョットばかり授業遅れます!!」分かりましたけどそっちは窓ですよ!?「鍛えてますから!!」でもココ1階じゃないですよ!?ああ!?飛んじゃった・・・まあ今年はまず一人確保できたからいっか。」

 

 僕は窓から飛び出し、相棒の誘導で月音君たちの居場所に言ったが・・・

 

 小宮「ギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 相棒が目撃する→僕に報告する→僕が駆けつける。その間に月音君が萌香さんのロザリオは外れて裏萌香が登場して小宮を秒殺するほどの時間はあるというわけだ僕は木の陰で落ち込んでいると

 

 裏萌香「おい、誰かいるのだろう?木の陰から出てきたらどうだ?」

 

 裏萌香にバレタアアアアアアアアアアどうしようってよく気付いたね!?しかもなんか殺気こっちに飛ばしているよ~とりあえず懐から白旗を作って、

 

 刃「自分敵じゃないですよ~なんか凄い音がしたので来ただけですよ~本当なんですよ~なので警戒を解いてくれるといいのですが・・・」

 

 僕はお手製の白旗を某国擬人化漫画のヘタレ見たいに振りながら出て行くと

 

 月音「ええ!?刃君!?」

 

 月音君はビックリしていました。すると裏萌香さんは、

 

 裏萌香「なんだ・・・・お前もそう身構えるな。お前もそこの奴(月音君)と同じようにもう一人の萌香と仲良くしてくれるからな。お前達は次また会う時までもう一人の萌香の子守りでもしているといいさ。」

 

 といってロザリオをはめて、表へと戻り・・・

 

 萌香「ZZZZZ・・・・」

 

 意識を失い、月音君にもたれ寝ています・・・なんか朝から疲れたなとりあえず僕は月音君に

 

 刃「まあ・・・これからも仲良く頼むよ・・・月音君」

 

 月音「そうだね・・・それと刃君」

 

 月音君は僕のほうへ向きながら話し掛けてきて

 

 刃「なんだい?」

 

 月音「その肩に止まっている鳥はなに?」

 

 僕は相棒をディスクに戻す事を忘れていたので慌てて

 

 刃「・・・あああ!!コ、コイツは僕の相棒で・・・まあ簡単に言えば陰明師の式神みたいなものだよ。」

 

 月音「そうなんだ・・・「あげんぞ!!」違うよ!!」

 

 お互い睨み合うが

 

 刃・月音「「はあ・・・・」」

 



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第二の巻「刃鬼参上!!(色んな意味で):前編」

僕は今陽海学園におらず、とある山の中にいます。理由は・・・

 

 侠鬼(京介の鬼としての名前)「刃鬼、そっちにいったぞ!!」

 

 刃鬼「は、はい!!」

 

 土蜘蛛と闘っています。今回珍しく魔化魍である土蜘蛛が2体同時に出てきたので僕と京介、侠鬼の兄貴と協力して事に当たり、当初の予定では一体一体潰していく予定であったが・・・・

 

 刃鬼「まさか2体同時で出てくるとはね~おっと」

 

 侠鬼の兄貴はもう一体の土蜘蛛に音撃を決めた。僕も土蜘蛛の足を烈光で叩き割り、

 

 刃鬼「よし、ハッ!!・・・あらよっと!!・・・すまないねこっちも仕事だからな。」

 

 土蜘蛛の上に乗った僕は土蜘蛛にそう言い音撃鼓「光震天」を付け

 

 刃鬼「音撃打、光速連打の型!!」

 

 僕は烈光を文字通り素早く打ち込み、

 

 刃鬼「ハアアアアアアアア・・・・・ハア!!」

 

 止めに左右の手で持った烈光を一緒に打ち込み、土蜘蛛は破裂して、僕は音撃鼓を回収し、侠鬼の兄貴の元へ行った。

 

 刃鬼「兄貴お疲れ様です!!」

 

 侠鬼「お疲れ・・・しかしお前とこうして肩を並べて魔化魍を倒すのは久しぶりだな。」

 

 刃鬼「そうですね僕が入学するまで僕は轟鬼さんと兄貴は響鬼さんと一緒に活動してましたからね。」

 

 侠鬼「そうだな・・・学園生活は今のところはどうだ?」

 

 刃鬼「そうですね・・今のところはなんとも・・・あ、部活は新聞部に入ることになりました!」

 

 侠鬼「おいおい!!身長が180あるお前が新聞部wwwww駄目だおかしすぎて変身解けそうwwww」

 

 刃鬼「ヒドッ!!・・そういや兄貴は学生の時なn「聞くな!!」なんでですか・・・?」

 

 侠鬼(実は刃鬼より5歳も年上)「聞かないでくれ・・・高校時代は俺の中では黒歴史なんだ。」

 

 刃鬼「意外ですね・・・(響鬼は最終回まで見ましたが侠鬼兄貴そこまで思い込む程酷くなかったような・・・?)あ、そういえば兄貴」

 

 侠鬼「なんだ?・・・まさか他の生徒におまえが人間だとばれたとか!?」

 

 刃鬼「いえ、自分には二つの名前松坂刃と刃鬼の名前がありますが、学校の書類とかは松坂刃のほうを使っていますが、学園への報告書とか魔化魍の資料とかにはどっちを?」

 

 侠鬼「ああ・・・それは確か鬼の名前を使えと言っていたな・・・それと刃鬼」

 

 刃鬼「はい?」

 

 侠鬼「いい加減弾鬼さんと仲良くなったらどうだ?・・・お前が怯えているとシュールだから」

 

 刃鬼「と言われましても・・・相手は大先輩だし仲良くなる方法も知らないし・・」

 

 侠鬼「最近弾鬼さんと飲みにいったことがあるが、弾鬼さんが思っているより落ち込んでいたぞ、弾鬼さんお前に助けられた事もあるからな」

 

 そう僕は弾鬼さんが苦手なのだ事は僕が鋭鬼さんの下に引き取られてから1年経ち、性格が今の性格に直されている時にみどりさんの元でお手伝いとしてその時修理に出されていた弾鬼さんの音撃鼓「御影盤(みかげばん)」を磨いている時であった。

 

 僕はその時はまだ弾鬼さんと会っていなく磨き終わって他の汚れはないか確認している時に不機嫌な弾鬼さんとばったり会い、イタズラをしていると勘違いされた僕は弾鬼さんに物凄い形相(まさに鬼の様に!)叱られ、その時はみどりさんと小暮さんがきて説明してくれたが(小暮さんは警策で弾鬼さんの尻を叩いて)それから弾鬼さんが怖くなってしまい(中身は成人以上だけどチキンハートなのよね)身長が僕のほうが高い今でもそれは治らないのであった。

 

 侠鬼「で、どうすんだ?このままだと猛士としてもよくないからな。」

 

 刃鬼「確かに弾鬼さんから学んだ事もありましたし・・・今度弾鬼さんと一緒に仕事が出来るようにしてくれませんか?」

 

 侠鬼「わかった。俺もおやっさんに頼んでみるよ。後、小暮さんから伝言があるぞ。」

 

 刃鬼「なんですか?まさか僕の双剣が!?」

 

 侠鬼「いや、最近たるんでいないかと・・・」

 

 刃鬼「・・・確かに夏休みに入ったらまた小暮さんの特別メニューでもお願いして貰おうかな・・・あ、でも今はむしろ力を落とさないと陽海学園で殺人事件がおきるからな~。」

 

 侠鬼「まあ、なんかやばい単語が聞こえたような気がするが・・・凄いなあの小暮さんの特訓をお願いするのおまえぐらいだからな・・・そこの所は尊敬するよ。」

 

 刃鬼「僕なんか全然駄目ですよ!僕はおそらく猛士内では一番弱い鬼ですよ絶対!!」

 

 着替え終わった二人は立花に戻ろうとバス停に向かうと・・・

 

 運転手「やあ、待っていたよ刃鬼君。」(ババーン!!)

 

 何故か葉巻を持った運転手さんがいた。

 

 刃鬼「運転手さん・・・何故ココにいるのですか!?」

 

 運転手「いやね、ココの近くのトンネルの一つが陽海学園に繋がっているものがあって、私はそこを通って君を迎えにきたのだよ・・・。」

 

 刃「へ~~凄いですねでも、なんで迎えに来るのですか?」

 

 運転手「以前君が理事長に貸してくれた武器とかを返すつもりだからね・・」

 

 と運転手さんはマッチ箱を開けるがマッチが入ってなく、葉巻を諦めようとしていたが・・一応火種はかなり近くにあるので僕は烈光の片方を取り出し、

 

 刃「火、貸しますよ。」

 

 運転手「おや、いいのかい?鬼の力を葉巻に火をつけるだけに使って?」

 

 刃「いいですよ。前に何度かご飯とか炊くのに使いましたから。」

 

 そう言いながら運転手さんの葉巻に火を付けた。過去に何度かマッチやライターを忘れたり、湿ってしまって使えない時に刃は自分の特異体質を利用して今のように烈光や鬼火で火をつけたりたことがある・・・最初のうちは小暮さんには内緒で

 

 侠鬼「そういえば猛士の中の噂でお前の火で魚を焼いたり、ご飯と炊くと上手くなるとか・・・」

 

 刃「それはただ単に白色の炎でやるから美味しいと思うだけでしょう。小暮さんと蛮鬼さんは変わらないと言ってましたよ。」

 

 侠鬼「後、お前の料理の腕がかなり上の部類に入るのもあるけどな。刃鬼、お前はそのバスに乗って学園に戻れ。報告は俺の方でしておくから。」

 

 刃「スイマセン兄貴、では失礼させてもらいます。」

 

 侠鬼「ああ、気をつけてなで合っているのかな?」

 

 刃「違いないですよ・・では」

 

 僕は学園のバスに乗りその場を去ったが、確かあそこのバス停5時間に一回だったような・・・兄貴暇じゃないのかな?

 

 ~学園到着後~

 

 刃「あれ・・・あれは萌香さん・・・」

 

 学園に戻り、職員室へ向かっているとなんか物凄く落ち込んでいる萌香さんを見つけ、僕は建物の陰に隠れて見ていた。

 

 刃「なんでだ?あ、そうか胡夢が絡んでくる頃か・・・お、動き出した。」

 

 僕は萌香さんの後をついていき、保健室がある建物の直ぐ側の陰に隠れていた。暫くすると・・・

 

 胡夢「きゃあああああああああああああああ!!!」

 

 パリーン!!

 

 悪魔みたいな翼をはやしたサキュバスの女の子確か名前は黒乃胡夢だったか?ふ~むこの前女神さんが多少は原作ブレイクしても問題ないって言っていたしとりあえず鬼に変身しておくか・・・

 

 因みに女神に会ったのは陽海学園に行く2日前のたちばなである。僕がバイト中に(年齢?身長で誤魔化せるわ!!)

 

 女神「おひさ~~元気にしていたみたいね~~女神だよ~~♪」

 

 刃「え!?何来ているんですか!?しかもまわりが白黒の世界になっているし!?」

 

 僕は周りを見ると皆止まっていた。試しに相棒を起動させると・・・・

 

 光鷲「ぴ?」

 

 刃「起動できたよ・・・あ、そうだ女神様!」(光鷲を元に戻す)

 

 女神「なんじゃね、私のスリーサイズは教えんぞ!!」

 

 刃「全っ然違いますが・・・ココに転生する前、めっちゃくちゃ生意気な口きいてスイマセンでした!!今思うと自分不味い事をしてしまったという後悔の念が今も渦巻いていて・・・本当にスイマセンでした!!」

 

 と僕はつい土下座で謝ったが、TPO間違えるとただの侮辱にしかならないっておばあちゃんが言っていた!!

 

 女神「いや、お主が土下座するほどの事じゃないよ地獄兄弟とか浅倉とかと比べれば、たいしたことはないからの。」

 

 刃「え!?あの人たちに会った事あるのですか!?」

 

 女神「パラレルワールドのじゃがの・・で今日はお主に言いたい事があってきたのじゃ」

 

 刃「なんでしょう?陽海学園のことですか?」

 

 女神「そうじゃ、お主はこれからロザリオとバンパイアの原作に介入するが一つ言っておこう・・・バンバン原作ブレイクしてくれ!!」

 

 刃「・・・それだけですか?」

 

 女神「うむ、特に九曜だったかの?あやつは原作では一発で倒されたが、それをボッコボコにたこ殴りにしてやってくれ!!」

 

 刃「それはなんというイジメ・・・ま、まあ善処します。」

 

 僕原作見たけどあいつ嫌いだけどね~アームド響鬼なら鬼神覚声をつかう自信はある。僕と女神はお互いに見つめあつと

 

 刃・女神「「・・・ヌハ、ヌハハハハハハハハハ!!Σd(・ω・ )」」

 

 サムズアップして黄色いボディスーツを来た某伸びーる男みたいな笑いをした後、僕はバイトをしていることを思い出し、

 

 刃「そういえば御注文は?」

 

 女神「そうじゃの~きび団子を一つ頼むかの~」

 

 刃「畏まりましたが・・・時を元に戻してくださいよ・・・これではどうしようもできません。

 

後身長とか体重がヤバイのですが後、顔をイケメンにしてくれてありがとうございます!!」

 

 今は時が止まっていてきび団子を作りたいのに作り様が無いのだ。

 

 女神「それもそうじゃの・・・まあ本当は195とかにしたかったがのそれだとやりすぎだとおもってそれでも抑えたのじゃぞ、さてとおぬしの顔はジョナサンジョースターっぽくしたが、時を元に戻すぞ!!」

 

 刃「お願いします!!」

 

 女神「いくぞ~・・・そして時は再び動き出す。」

 

 刃「オイイイイイイイイイイイイイイ!?」

 

 ~回想終了~

 

 刃「さて、介入してみますか。」

 

 僕はベルトから吊り下げていた音角を取り出し指で弾いた。そしてそれを額に持っていった。

 

----------------------------------------------------------------------------------

 

 俺は萌香さんのロザリオを外そうとするが、何故か外れなかった。直ぐ側には胡夢ちゃんが攻撃を仕掛けようとしていました。

 

 月音「ウワアアアアアアアアアア!!」

 

 俺はとっさに眼を閉じたが、胡夢ちゃんの攻撃はこなくて

 

 月音「グエ!?」

 

 突然俺の襟を掴まれに軽い浮遊感を感、俺は目を開けるとそこには肌は黒く、白銀色の縁取りで右の角が長い鬼みたいな妖怪が左腕に萌香さんを抱え、俺の襟を掴み、胡夢さんから距離をとるように立っていて、俺の方に顔を向けると

 

 鬼「よっ!少年、二股とは感心しませんな~~そんなことをしたらいつかniceboatされちゃうよ?」

 

 と左手でシュッとした後、俺達を降ろし、胡夢さんのほうを向き、

 

 鬼「そこの少女、彼が二股しているからといって殺そうとするのはいけないな~(違う事は知っているがな!)」

 

 なんか心の声が聞こえたような気がするが二股のまま勘違いされるのはなんかいやなので俺は鬼?さんに向かって

 

 月音「あの~二股じゃないですが…」

 

 刃鬼「マ☆ジ☆デ☆」

 

 胡夢「あなたも私の邪魔をするの!?」

 

 刃鬼「とりあえずそうさせて貰いますよ・・・」

 

 胡夢「なら、あなたも大人しく死んで!!」

 

 胡夢さんは鬼に爪を突き刺そうとしたが、

 

 鬼「おっと危ない!」

 

 と片手で胡夢さんの手首を掴んで受け止め、胡桃さんは必死に上昇しようとするがぴくりとも動かない。

 

 すると鬼は胡夢さんの腕を引っ張り、

 

 鬼「フンッ!」

 

 ゴチン!

 

 胡夢「アウッ!?」

 

 胡夢さんに頭突きをした。鈍い音を立てた鬼の頭突きを食らった胡夢さんは飛ぶのを止め、額を抑えた。

 

 鬼さんは俺の方へ向くと、

 

 鬼「でこの子どうする?二度と君達に逆らえないようにボコボコにするか?」

 

 俺は鬼に向かって

 

 月音「もう十分です!胡夢さんも本当に悪気があってやったわけじゃないだろうし」

 

 鬼「ほう・・・彼女は君の命を奪おうとしていたのだが・・・何故かな理由をお聞かせ願おうか?」 

 

 鬼がそう言うと俺は鬼に向かって

 

 月音「だって胡夢さん根っから悪い子には見えないもん。」

 

 と自分が思ったことを言ったすると鬼はただ俺達に背を向け、

 

 鬼「そうか被害者の君が言うなら・・・なら部外者の俺が言うことはないな。」

 

 と言って林の中へ歩いて行った。俺は鬼の名前を聞いてなかったので、鬼に名前を聞こうと声をかけた。

 

 月音「待ってくれ!君の名前は!?」

 

 鬼は歩みを止めると振り向かずに

 

 刃鬼「俺の名は刃鬼だ。」

 

 月音「俺の名前は青野月音だ!」

 

 刃鬼「そうか・・・じゃあな少年、じゃなく青年!!」

 

 刃鬼は手を振りながら森の中へ入って行った。

 

―――――――――――――――――――

 

 月音達と別れた僕は顔だけ変身を解き、ディスクアニマルから着替えの入ったバッグを貰ったが、

 

 「さて、どこで着替えようか?うっかりほかの人に着替え中見られるのは嫌だし、ノンケでもホイホイ食べちゃうような人が来たら僕の寿命がマッハで縮むし……」

 

 この後探したが結局自室まで戻って着替えることになった.

 



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第2の巻「刃鬼参上!!(いろんな意味で):後編」

 僕は猫目先生に呼ばれ職員室へ行った。

 

 刃「1年3組松坂刃、入ります!猫目先生に呼ばれたので来ました。」

 

 僕は最初鬼になったのがバレタと思っていたが

 

 猫目「刃君こっちですよ~~」

 

 僕はコソコソと猫目先生の近くへ行くと、

 

 猫目「はいコレ入部届」

 

 と猫目先生は「入部届け」と書かれた一枚の書類を渡した、

 

 刃「そういえば、入部届を貰うの忘れていましたね。」

 

 猫目「刃君ってもしかして忘れやすいの?」

 

 刃「まあ、確かに今まで何度か修行するのを忘れて先輩方とかに怒られた事はありますね・・・斬鬼さんのときは怖かったな~。」

 

 猫目「にゃははは、それで今日の放課後はどうするつもりかしら?」

 

 刃「部屋に戻って入部届を書いた後、筋トレを!」

 

 猫目「刃君別に今すぐ書かなくてもいいから色んな部活動を見てまわってはどうかしら?」

 

 刃「はあ・・・でもそれで他の部活動に入ったらどうするのですか?」

 

 猫目「あ!!それは困りますね~」

 

 と猫耳を垂れて困った顔で言っていた。僕は軽く笑いながら

 

 刃「冗談ですよ先生、自分は一度決めた事は変えない主義なので、」

 

 猫目「刃君先生を騙そうとするなんて酷いですよそれなら単位w「今度新鮮な魚を持っていきますので!」許します!!」

 

 刃「すいません、今度“仕事”が入ったら帰りに買っていきます。」

 

 猫目「わかりましたよ。それで斬鬼さんって魚釣りは好きですか?」

 

 突然猫目先生はそんな事を言ってきたので僕は

 

 刃「へ?なぜそんな事を聞くのでしょうか?」

 

 猫目「いいじゃないですか、でどうなの?」

 

 確か昔僕が斬鬼さんと一緒にバケガニを退治する時に(轟鬼さんは別の所に行っていた。)海辺に行った時に斬鬼さんが海を見て

 

 斬鬼「ココの海はいつ来てもいいな・・・仕事じゃなければ魚釣りでもしたいな・・・」

 

 と言っていたような・・・でも腕はいいのか知らないから僕は

 

 刃「釣りに興味はありそうですが、腕前はどうかは知りませんね。お役に立てなくてスイマセン。」

 

 猫目「そうですか今度向こうの休みがいつ取れるか聞いてみますね♪」

 

 僕はその一言を疑問に感じ、猫目先生に恐る恐る聞いてみた。

 

 刃「あの~先生もしかして先生は斬鬼さんの・・・ストーカー?」

 

 猫目「違いますよ!!斬鬼さんとは少しながらお付き合いを・・・ね。」

 

 刃「ウ、ウェエエエエエエエエエエ!?!?(○W○;)」

 

 と僕は思わずオンドゥルな王子みたいな叫び方をしてしまった・・・あ、でもそのおかげで斬鬼さんが無茶しなくなった事もあるのかもとりあえずお礼を言っとこ

 

 刃「ありがとうございます。」

 

 猫目「にゃ!?」

 

 猫目先生は驚いていたが周りの先生からの視線がきつかったので僕はさっさと職員室から抜け出そうとした。でも、猫目先生はそんな僕を止め、

 

 猫目「それと忘れていましたがこれ」

 

 と二つ折りにされている一枚のメモを渡してきた。

 

 刃「ん?なんですかこれ?」

 

 猫目「なんか刃君へって上から言われたの」

 

 僕は内容が気になったが、それは一人の時にと言われたため僕はそれを胸ポケットにしまって職員室を出た・・・最後まで他の先生方の視線は冷たかったが、

 

 僕は受け取ったメモを見るとそこにはこう書いてあった。

 

 学園の中での変身はもっと派手に暴れても問題は無いのでこれからも頑張りたまえ。

 

 それと烈斬を返すからディスクアニマルをコチラによこすように

 

                       理事長より

 

 あれ?理事長ってこんな性格だっけ?とりあえず僕は休み時間に茜鷹と光鷲を起動させ、理事長室へ向かうよう指示した。

 

 ~そして放課後(飛ばしすぎ?なに、気にする事は無い)~

 

 僕は他に部活動があるのか見てまわる事になったのだが、

 

 空手部員「是非空手部に!!」

 

 プロレス部「いや、空手なんかではなく我らのプロレス同好会に来てくれ!!」

 

 柔道部「プロレスなんて甘いものではなく、柔道部へ柔道部は君を待っている!!」

 

 運動部の勧誘に捕まっています。事の発端は少し前月音君たちと色んな部活を見てまわっていると空手部のデモンストレーションでバーベルを持ち上げていた。すると

 

 空手部員「さあさあ、この100キロ以上ある墓石を持ち上げたら一万円を贈呈します!!ただし出来なかったら1000円頂きます。」

 

 と聞いて僕は冗談で

 

 刃「月音君、GO!!」

 

 月音「いやなんで俺!?」

 

 刃「いや、ノリで」

 

 萌香「でも、こういうのはどちらかと言うと刃君が向いてない?」

 

 と萌香さんが言って最近力が鈍ってないか確認するために挑戦した。勿論持ち上げれていた。バケガニとか持ち上げていたらなんか出来た。一時期はオリンピック目指せるのじゃないかと言われたほどだ。(まあ原因は特異体質のおかげで鬼の力がでやすいらしい。)

 

 そしたらこの有様である。月音君達はとっくの前に逃げていた。僕は

 

 刃「すいません自分もう部活は決まっていますので」

 

 といって逃げた。誰もいない屋上に行くと茜鷹と相棒が烈斬と斬撤を持ってきた。

 

 刃「おお、お疲れさん・・・あ、相棒にメモが」

 

 相棒の足にメモがあって、読んでみると

 

 烈斬の威力を調節できるようにしてみた。今度妖怪相手にやってみてくれ。

 

 と書いてあったが、理事長それははっきり言えば生徒を実験台にしてみろと言っているようなものですよ・・・それとディスクアニマルには録音機能がある事を説明したのですからそれを使ってみてくださいよ。

 

 と思っているとプールの方から男の叫び声が聞こえたのでそっちの方へ見てみると水泳部の人が新入生を襲っていた。そしてその襲われているなかには月音もいた。

 

 刃「コレはやばいな・・・今回は弦の方の変身で行くか。」

 

 僕は腕につけていた変身音弦を鳴らし、額の前に持っていき天に腕を突き出した。

 

__________________________________________________________________________________

 

 俺は水泳部の様子が変わったと思うとまわりの人たちは先輩達にかまれ、老人みたいになり、僕が慌てていると水泳部部長の一ノ瀬珠魚先輩が後ろから抱きつくと、

 

 珠魚「慌てなくても大丈夫、あなたは特別よ月音君♪」

 

月音「ひっ!」

 

珠魚「実はね・・・私入学式の頃からあなたに目をつけていたのよ。」

 

 月音「・・・!?」

 

 珠魚「それからはずっとあなたに夢中なのだってホラ・・・月音君て人間みたいにおいしそうな匂いがするから・・・」

 

すると珠魚先輩の口が割れ、

 

 珠魚「ずっとあなたを「キャアアア!!」何事!?」

 

するとプールサイドにギターみたいなものが突き刺さり、何故か前にあったときとは違い、左の角が伸びている刃鬼さんが両手に精気を座れた人達を抱えていた。そしてプールには顔に足跡がついた先輩達が浮いていた。

 

刃鬼「また会ったな少年、君は災難を引き寄せる才能があるのかな?」

 

そういうと抱えていた生徒を降ろし、

 

刃鬼「ハッ!」

 

ジャンプして、他の精気を吸われた生徒の近くに行き、片手で生徒を掴みまたジャンプをし次々と救出するが、

 

月音「俺も助けて下さいよ~!!」

 

刃鬼「あ~すまん今から行く!!」

 

と刃鬼さんプールの中へ入っていこうすると萌香さんがきた。

 

萌香「月音っこれは!?」

 

すると珠魚先輩は萌香さんに

 

珠魚「何よっまた来たの邪魔しないでっ泳げもしないクズ妖怪のくせに!」

 

俺はその言葉に驚いていると、

 

珠魚「図星でしょ!有名な話だもの水がだめなあなたには何もできないのよね!!?ザマないわせいぜいそこで・・・」

 

と言いかけていると萌香さんはプールに飛び込んだ。するとプールに電撃がはしり、胡夢さんが来た。

 

胡夢「何これ・・・何でモカが水に飛び込んでんの!?」

 

その一言に刃鬼さんが言った。

 

刃鬼「あっ、確かバンパイアって水に弱いってお師さん(斬鬼さん)が言っていたな・・・ってヤバいじゃないか!!」

 

胡夢「そうよ!水はバンパイアの力を奪ってしまうから飛び込むなんて正気じゃないわ!!」

 

俺は急いで萌香さんの所へ潜った。

 

・・・許して萌香さん!

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

月音君が潜って行った少し後、萌香さんが沈んでいるあたりから強大な妖気を感じ、裏萌香になった。僕は烈斬を引き抜き斬徹を装着していつでも音撃ができるよう、そして加勢するためにプールに飛び込んだ。すぐに烈斬を濡らさないように(ザンキさんに殺されたくないから)裏萌香さんの隣に行き、

 

刃鬼「萌香さん、微力ながら加勢させて貰いますよ。今の貴方は本調子ではないのでね。」

 

裏萌香「ふん好きにしろ、それよりも貴様等・・・よくも、よくも好き放題やってくれたな」

 

と人魚に殺気を放っていた僕も便乗して殺気を放った(魔化魍に放つ殺気より100分の1程度ですが)。

 

 人魚「な、何よ今のあんたなんて怖くないのよ!!」

 

 と指を鳴らし他の人魚達が僕達に向かってきて、僕は直ぐに月音君をプールサイドに、裏萌香さんを上空に放り投げた。そして烈斬の鬼石のところを水につけ、技名を叫んだ。

 

 刃鬼「音撃斬「雷電斬震」!!!!」

 

 雷電斬震を放ったが、この技には一つ問題があった・・・それは雷の技であるから半分自爆技であったのだ。勿論(間違って殺っちまわないように)技の威力は抑えたから僕には大して聞いては無いが昔を思い出しそうだな・・・痛かっんだよ本物の雷電斬震。

 

 人魚ら「「「「キャアアアアアアアアアアアアア!?!?!?!」」」」

 

人魚達は痺れ浮かび、上空に飛び上がった人魚らも裏萌香さんには全く手も足でず叩き落とされ、プカーと浮いていた。

 

僕がプールサイドに戻ると、裏萌香さんは月音君にビンタし、

 

裏萌香「自分のことしか考えられぬような男に私のそばにいる資格はない!失せろ・・・月音」

 

と言い放ち去り、僕もその場を去った。

 

その日から3日後、僕は猫目先生に出し忘れた入部届を出しに行くと、月音君、萌香さん、 胡夢さんが笑顔で話していた。

 

僕は彼らの笑顔を見て、仲直りが上手くいって嬉しく思った。すると猫目先生が僕に気づき、

 

猫目「あ、刃君あなたの他にも新入部員が3人も出来たよ!これで新聞部を安心して活動できる!」

 

刃「良かったですね!」

 

すると三人は僕の顔を見て、

 

月音「え、俺達の他にいる1年生って・・・」

 

萌香「刃君だったの・・・?」

 

胡夢「その体格で?」

 

と順番に言ってきたので

 

刃「左様ですが、それがなにか?」

 

と言うと三人がハモって叫んだ。

 

三人「嘘だ―――――!!!」

 

なにが嘘だ!!だよ、胡夢さんに至っては僕とは(松坂刃の方)初対面だよ!なにこの扱い酷い!酷すぎる!!

 

・・・・でもその一言に納得してしまう自分もなんか酷いな。まあ、普通身長180のマッチョが新聞部に入るわけ無いもんな・・・でもしょうがないじゃん!だって僕鬼だもん!!



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第三の巻「双剣と天才幼じゃなくて少女」

 ここで軽く主人公、松坂刃の設定を紹介します。

 名前:松坂刃

 猛士内の名・・・刃鬼(ジンキ)

 属性・・・光・雷
 身長・・・180センチ

 体重・・・95キロ

 性別・・・男(漢)

 歳(原作のシーズン1終了時)・・・16

 顔・・・ジョジョの奇妙な冒険一部の「ジョナサン・ジョースター」

 家族・・・養父1名(鋭鬼)

 好きな物・・・和菓子、料理、相棒のディスクアニマル、歌う事 

 好きな人・・・響鬼さん、斬鬼さんを筆頭にした立花の皆、新聞部の皆

 嫌いなもの・・・バナナ、魔化魍

 苦手な人・・・理事長(何を考えているのかわからないから)

 武器・・・音撃棒「烈光」、音撃鼓「光震天」、音撃弦「烈斬」、音撃震「斬撤」、訓練用双剣「双閃」

 変身道具・・・音角、音弦(音角で変身すると右の角が音弦だと左角が伸びる)

 鬼になった経緯・・・山に両親と行った時にヤマビコの姫と童子に襲われ逃げている時に鋭鬼に助けられ、その後親戚が誰も引き取らないためエイキの息子になる。最初魔化魍を許さないと思い、鬼になろうと独自に修行をするが立花でヒビキ、ザンキを初めとした鬼の後姿を見て今までの自分が間違っていたと感じ改心して修行をする。初変身から生身の状態でも鬼爪や鬼火を使えるようになり、オロチ戦の後正式な鬼になったが刃自身が自分はまだ未熟だからと言った理由で鬼の名前を持ってなかった。しかし陽海学園に行くときにザンキさんから鬼の名前をもらった。ちなみに父親のエイキからは「鈍鬼」と名付けられそうになった。(因みにこれを知ったヒビキ達はエイキに「ネーミングセンスねえな」とか言ったりしたとかしなかったとか…)



 新聞部に入って初仕事が、月音君がのぞきをしたという冤罪の証明と真犯人である銀影先輩を吊し上げると言う猛士では“絶対”できなかった体験ができた。(二重の意味で)

 

 そうして時が過ぎ中間テストの結果発表の日、僕はまた理事長に呼び出された。

 

 僕は理事長室に行くと理事長は猛士印のきび団子を食べていた。

 

刃「失礼します!理事長自分に渡す物があるそうですが何でしょう?」

 

 理事長「ああ、つい先日猛士から君宛に届いた物だ開けてみるといい。」

 

 というと理事長は机の下から箱を取り出した。

 

 僕はそれを受け取り、中を開けると中には片刃で白い柄には鬼の顔が入った双剣が入っていた。

 

 刃「理事長コレって僕が修行で使っていた双剣「双閃(そうせん)」じゃないですか!?」

 

 理事長「そうだ、響鬼君が君がこの学園にいる間に双剣を使う腕が鈍ってはいけないと思ってこっち配達するようにしたらしい。」

 

 響鬼さん・・・・僕マジで惚れそう何だけどと思い僕は双閃を手にした。因みに双閃は僕が音撃棒を手に入れるまでの練習用なので最初から刃引きされている、が鬼闘術で響鬼さんの火炎剣のようにすることは可能である筈…まあ学園の中では裏萌香さんぐらいしか相手はいないだろうから使うことはない・・・はずだ。

 

 理事長「さて、そろそろ中間テストの結果発表が張り出されるころだね、君の順位もわかるから早く行きなさい。」

 

 刃「はっ、わかりました!それでは失礼しました!!」

 

 僕はバッグに双閃を入れ、順位表を見に正門付近へ行き、途中で月音君と会い話しながら移動した。順位表前には人だかりが出来ていた。因みに僕の順位は44番で月音君は128番であった。

 

 月音「へ~、刃君運動も勉強もできるんだね。」

 

 刃「まあ、身体と頭をバランス良く鍛えてますから。(勉強できなかったら姉御に撃たれるし…)」

 

 すると月音君は萌香さんを見つけて近くに駆け寄った。

 

 僕は順位表に向き直し萌香さんの順位を探した・・・・16位か、萌香さんマシパネエッス!

 

 視線を萌香さん達に戻すと、萌香さんを見つめている小さい女の子がいることに気づいた。そしてその後ろから、いかにも小物な感じのする野郎の集団が来た。

 

 小物「おめでとう紫さんまた一番だったようですね。さすが天才少女まだ11歳なのに飛び級で入学したのはダテじゃなさそうた、」

 

 なんかこの人フリーザーみたいな声なのに更に小物臭がしてきたぞ。お前は変な浮遊する機械にでも乗って「ザーボンさん、ドドリアさん、見てください!」とか言っていろ。

 

 KOMONO「でもいいですか調子に乗らないで下さい。私から見れば君なんて乳臭い青二才なんですよ」

 

 そんなあなたは僕から見たら小物の中の小物だからね~~でも僕の場合は周りが大物すぎる人達が多かったかな?

 

 僕はそんなことを考えつつ、気配を殺しながら魔女っ子の所へ歩いていく。

 

 紫「・・・委員長」

 

 ああその小物、委員長だったの他にまともな奴がいたと思ったんだけど…大方、他の皆めんどくさがってやらなかったんだろう

 

 小物委員長「だいたい何ですかこの格好は!完全に校則違反でしょう私ははみだし者は大嫌いです。」

 

 と小物委員長はドンと魔女っ子を押した。

 

 紫「きゃ、や、やめてくださいです~」

 

 僕は少し歩くスピードを上げた。周りで何か話しているが気にしない。

 

 小物「君の学級委員長として頭が痛いですねぇ、どうせ正体は魔女なんでしょう?汚らわしい!君と同じ学級ってだけでヘドがでますよ。」

 

 小物がそういうと近くに落ちていた少し大きめな石が勝手に動き出し、小物の頭に当たった。

 

 紫「プッははは、ザマミロです。」

 

 小物が、紫さんに手をあげようした瞬間萌香さんは紫さんを庇うように二人の間に入り、僕は小物の腕を少し力を入れ掴んだ。ミシミシと言っているが気にしない気にしない

 

 萌香「やめて!・・・ごめんなさい、通りすがりだけど放って置けなくて女の子に暴力はやめて下さい。」

 

 刃「僕も萌香さんと同意見ですね。委員長ともあろう者が同じクラスの女の子をいじめるとは君は委員長なのに器が小さいね~…これ以上何かしようとすれば僕が相手になろう。」

 

 僕はそう言いながら小物の腕を放した。小物は掴まれた腕をさすりながら舌打ちをして去っていった。

 

その後僕達はテラスでさっきの紫さんという子と話すこととなった。

 

 紫「あっありがとうございますっ助かったです~私仙童紫(せんどうゆかり)っていいます。」

 

 萌香「聞いたよ同級生なのに11歳なんだってね頭いいんだねー紫ちゃんてその服も素敵だし、」

 

 刃「僕なんかよりか~な~り!良いセンスを持っている思うよ。(基本セール品を適当に集める)」

 

 ほら?結構可愛いじゃん魔女の服って・・・ねぇ?因みに僕は月音君と萌香さんの後ろに立っている。威圧感を与えないように…ね?

 

 紫さんは顔を赤らめながら

 

 紫「…やっ、そのっ…素敵だなんて…そんなことないですっ…私なんて」

 

 紫さんの様子に月音君と萌香さんは頭の上にハテナマークをつけながら聞いている。

 

 紫「ステキなのはキレイで優しいモカさんの方です~だって実は私…私…私モカさんが好きなんです~~~!!」

 

 と抱きつき、月音君が間抜けつらをしている時、僕は恐らく日本で一番忙しい人のを思い浮かべながら、

 

 刃「仙童紫さん、カミング、アウト!!」

 

 月音「なぜみ○さん風!?」

 

 と言った。それから数分後、

 

 紫「わぁモカさんて見た目より胸おっきいです~」

 

 魔女っ子は萌香さんの胸を揉んでいて周りにいる男子生徒の五割は顔を真っ赤にし、残りの二割は鼻血でアーチを描き、もう二割は股間を抑え前かがみになり、最後の一割はトイレに駆け込んでいた。そこの男子写メを撮ろうとしない!

 

 因みに僕は親が子供が遊んでいる様子を眺めている感じで見た後掃除道具入れのロッカーに向かって歩いた。何故かって?それは勿論この血という絵の具で真っ赤に染まった廊下を掃除するためさ!!

 

 紫「私はモカさんが好きだからあなたみたいな人に美しいモカさんを汚されたくないです。だから宣戦布告ですー。マジカルステッキ!」

 

 僕がロッカーに手をかけようとした時、ロッカーが勝手に開き、中に入ってあった箒やらバケツ等の掃除道具がひとりでに動き出し、半分は月音君に残りの半分は僕に飛んできて、とっさに掃除道具を掴んだ。

 

 僕は紫さんの方を向くと月音君は箒に頭をペシペシと叩かれていた。そんなMr平凡は無視して僕は

 

 刃「紫さん、いきなり何をするのですか!?」

 

 紫「むむむむ、あなたなかなかやりますね。あなたをモカさんに近づけなくするのは大変そう「あれ?僕は萌香さんとは友達以上の関係にはならないけど?」・・・え?」

 

 僕がそう言うと紫さんは固まり、僕は続けて

 

 刃「僕は今まで同い年友達が出来なかったからね~今こうして友達が出来たことで十分だよ。もしこれ以上中が発展したらバチ(音撃棒じゃないよ!)があたるよ。だから・・・」

 

 僕はそう言いながら箒を元に戻し、

 

 刃「今の君の恋のライバルはそこにいる月音君だけですよ。後、バケツ貸して、ここらへんを掃除したいから」

 

 月音「ええええええええええ!!」

 

 僕は雑巾とバケツを持って手洗い場へ歩いた。その時紫さんへ向けた殺気が混じった視線を感じたので一応念のため人目(妖怪目?)のいないところで相棒の光鷲をコッソリと起動させ、紫さんの監視を任せた。

 

 ~放課後、部活の時間~

 

 僕は新聞部へ行こうとしたら、何故か女の先輩達から

 

 先輩「こう言う事で彼氏と喧嘩してしまったの、仲直りしたいけど彼とは話せなくてどうしたらいいの?」

 

 人生相談をされていた・・・前に同級生の悩みを聞いて、それに助言をしたら何故か僕が悩みの解決法を的確に教えてくれるという噂が校内に広がっていって、それ以来一回缶ジュース一本で人生相談を行う事になっている。僕は

 

 刃「まあ・・・なんと言いましょうか、そう言う時はまず話がしたいという内容の手紙を書いて、靴箱等に入れてもしそれで話し合える時になったらちゃんと謝る。と言う感じですねお話を聞く限り、まだ修復可能な範囲にあると思いますのでちゃんと謝れば大丈夫でしょう・・・これは僕個人の意見でうまく行く可能性は余りありませんが、」

 

 と言った。すると先輩は

 

 先輩「ううん、ありがとう、それにしても刃君って大人びているよね、なんか後輩に聞いているって感じより大人の人に聞いている感じがするの。」

 

 ・・・多分響鬼さんとかおやっさんとかの話を聞いていてからか?周りに僕と同い年の子なんていなかったし、僕自身中は大人にならなくてはいけなかったからかな?つうか中の年齢はよくあるけど前世+今世だからね…うわ、今30近くじゃん!?

 

 因みに僕の前には女の子の先輩と紫さんと同じクラスの女の子がいて、代金の缶ジュースの換わりに紫さんの種族「魔女」のことを教えて貰った。僕は魔女の立場を聞いて

 

 刃「(なんか昔の戦鬼の境遇に似ているな・・・)」

 

 戦鬼は今は守ってくれる人のほうが多いが、昔は人々を魔化魍から守っていたが、人間からは恐れられ、魔化魍からは敵視されていた。たまに人間から追われたこともあったらしい・・しかも鬼は間違った心で闘えば、魔化魍の牛鬼になる・・・つまり魔女が人と妖怪の間の存在なら、戦鬼は人と魔化魍の間の存在になるのかな・・・彼女はイタズラをよくすると言っていたけど

 

 刃「(なんか放ってはおけないな・・・お友達にでもなれないかな?・・・こんな自分が言うと少し気持ち悪いかな…ん?)」

 

 僕は身長が180cmなのに似合わない台詞に軽く絶望して窓の外を見ると相棒が窓をコンコンと突っついていた。・・・あの小物どもが何らかのアクションを起こしたか・・・よし!!僕の双剣のリハビリの相手になってもらうか・・・僕は

 

 刃「スイマセン先輩方、急用があったのを思い出したのでこれで失礼します!!」

 

 僕はそう言いながらAIBOが叩いていた窓を開けて、

 

 刃「サラバダー!!」 (テーレッテー!!

 

 BGMが聞こえながら2階から飛び降りた・・・勿論無傷ですけど何故かって?そりゃあ鍛えてますから!

 

----------------------------------------------------------------------------------

 私は委員長に連れられ森の奥に連れられた私はステッキで攻撃しようとしたけどステッキは破壊された。 

 

 小物委員長「こいつ・・・どうしてやりましょうか」

 

 小物A「食べちゃおうよ霧も深いし誰にもバレないって」

 

 委員長の取り巻きがそう言うと委員長は口を開け

 

 小物委員長「そうですね食べてしまうのも「猛士式鬼飛膝蹴!!」グハッ!?」

 

 委員長を蹴飛ばした人は私の前に着地すると

 

 鬼「譲ちゃん、大丈夫かい?」

 

 するとモカさんが来て

 

 萌香「紫ちゃんから手を・・・あれ?刃鬼君どうしてここに?」

 

 と鬼の顔を見てきょとんとしていた。すると刃鬼と言われた人が

 

 刃鬼「なあに、そこのコモドトカゲモドキが休み時間・・・そこの譲ちゃんが少年に宣戦布告している時に譲ちゃんに殺気を向けていたのを見つけてな。すこし監視役の式神を放ったら大当たりしたわけさ。」

 

 と腰に手を当てながら言ったすると刃鬼さんは続けて

 

 刃鬼「なあ萌香さん、貴方・・・いや貴方“達”は彼女に言いたい事があったんだろ?」

 

 すると遅れて月音さんが来て

 

 月音「萌香さ~ん、あれ?刃鬼さんどうしてここに?」

 

 刃鬼「まあ、そんな事はどうでもいいが、月音君萌香さんのロザリオを外してくれないか?そこのトカゲもどきがくるぞ、」

 

 すると小物Aが爪を立てた腕を月音さんに振りかぶり

 

 月音「え?うわっ!?」

 

 と月音さんは慌てて避けるとバランスを崩し、萌香さんの首に付いていたロザリオを掴むと

 

 パキィン

 

 と音を立てながら取れ、萌香さんは強大な妖力を放っていたその様子に刃鬼さんは

 

 刃鬼「ウッソーン・・・そんなに簡単に外れるものなのかよ・・・。」

 

 と呟いていましたが萌香さんが変わると刃鬼さんは

 

 刃鬼「あの~周りの雑魚は任せて自分はあのボス的なやつをやりたいのですが・・・構いませんか?」

 

 裏萌香「ふん、勝手にしろ・・・」

 

 刃鬼「では、行くぜ行くぜ行くずぇ~~~!!」

 

 その時委員長の取り巻きの人達はアッという間に萌香さんに蹴飛ばされ、委員長も刃鬼さんがベルトについていた物を委員長の腹につけると白い太鼓みたいなが出てきて刃鬼さんは横にぶら下げていた二振りの剣を掴むと

 

 刃鬼「音撃刃「鬼人乱舞の型!!」ハアア!!」

 

 といい、委員長に切りつけていたが血は何故か出ていない

 

 刃鬼「ハアアアアアアアアア!!!・・・・テヤア!!」

 

 最後に×の字に斬ると太鼓は委員長に流れ込むと、何故か爆発を起こし委員長は

 

 小物委員長「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

  

 と叫びながらお空へ飛んでいき、最後にキラーンと聞こえたかもしれませんが無視していると太鼓をベルトの元の位置に戻した刃鬼さんが落ちていた私の帽子を拾い、誇りを落とすと私の頭に乗せ、

 

 刃鬼「これで大丈夫でしょう・・・譲ちゃん、君は魔女かい?」

 

 と話し掛けてきて私は俯きながら

 

 紫「・・・・はい」

 

 というと刃鬼さんは私の前に座り、頭に手を置き、私は驚いて顔を上げると

 

 刃鬼「そうか・・・聞いた話では魔女は人と妖怪の間のものと言われていて今では差別されているらしいが、少なくとも月音君、今は別の人格になっている萌香さん、他にも二名くらいいるけど、その人達がきっと君の“友達”になってくれると思うからこれからはいいことがあるから大丈夫!!・・・きっとねだから頑張れよ!俺も友達になるから。」

 

 と右手をサムズアップしながら言ってくれた。私はさっきとは違う意味で

 

 紫「はい!!」

 

 といって同じように右手でサムズアップをすると刃鬼さんは立ち上がり

 

 刃鬼「と言うわけで、俺はもう用は済んだのでアデュ!!」

 

 といって砂煙をあげながら走り去っていきました・・・なんか変わった鬼さんでした。

 

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 僕がコモノオオドラゴンモドキを倒した翌日の部活に紫ちゃんが来て萌香さんと月音君に大胆カミングアウトをし、二人を追いかけていたがそのあと僕の所にきて

 

 紫「これからお願いします!!」

 

 といったがその後に

 

 紫「刃“先輩”!!」

 

 と言った・・・ん?

 

 刃「あれ?確か僕は君と同じ学年のはずだから先輩はいらないよ?」

 

 というと紫ちゃんは

 

 紫「え!?あのスケベ狼(銀影先輩)より大人らしく感じたのでてっきり先輩かと思いました!スイマセンです~!!」

 

 まあ、老けていると言われたわけじゃないのでまだマシとしよう・・・・グスッ




今回の猛士報告

 また新しくお友達が出来ました。中学では一人も出来なくて悲しかったけどここでは友達を大切に守っていきたいと思います!!

 後そのお友達に上級生と勘違いされました・・・(´・ω・`)

 返信:

 ヒビキ「お~刃また友達が出来たんだ。青春だね~」

 みどり「それにまた勘違いされたんだね刃君・・・まあ身長も高いからね・・・」

 ヒビキ「そういえば俺が送ったホームベーカリー気にいったかな?後最後の顔はなんていうの?」

 ザンキ「なんだっけ・・・ガビーンだっけ?」

 トドロキ「え?自分はガーンと聞きましたッスが?」

 小暮「お前達!!それはショボーンだ!!それも分からないとは情けないぞ!!」

 鬼達「「「じゃあ、なんで小暮さんは知っているのですか!?」」」

 小暮「まあ、ジンキとはよくメールをしたからな!AAとかはよく使うぞ。」

 全員「「「「「「えええええええええええええええええええええええええええええええ!?!?!?」」」」」」

 今回の金言「小暮さんはメールでよくAAを使うみたい…」


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第四の巻「なんか徹夜するとテンションって上がっちゃうよね?

 第4話です。数々の感想ありがとうございます。感想の多くが前のサイトで見ていた方々の感想なので嬉しく思います。これからもよろしくお願いします。


 僕は今辛い状況に置かれています!僕は今まで沢山の危険な事や辛い修行をしてきましたが・・・

 

 月音「今回載せる部活の取材終わったよ!!」

 

 萌香「そこに置いといて!紫ちゃんはどう?」

 

 紫「こっちはまだです~」

 

 そう!!今度配る新聞の原稿(?)製作に必死な状況です。因みに僕は皆とは少し離れて作業をしていますなぜなら前は紫ちゃんの隣で作業していたが、身長差と体格差(180のマッチョと137の小さい子)でかなりシュールな光景になり、皆が笑い作業にならないのでこうして離れて作業することになったのだ。

 

 胡夢「刃君は自分のコーナーの記事書き終えた?」

 

 刃「2つともできたのでそっちを手伝います!!」

 

 胡夢「ほんと?助かるわ!!」

 

 実は僕は自分のコーナーを2つほど作っていまして、タイトルは「刃のさっと一品」と「刃流人生相談」の2つで前にちょっとだけ載せたら、一つ目は料理が苦手で夜食が欲しい男子生徒に二つ目は女子生徒と一部教員の先生方に何故か人気であるのだ・・・・僕学生なのになんで人生相談をされる側なんだろ?それと一つ目で神奈川県川崎市溝口の某将軍を思った方!!僕あのキャラ好きなんですよね~(作者も大好きヴァンプ将○!!)

 

 銀影「こら、刃早く手を動かさんかい!!」

 

 銀影先輩はそう僕に注意し、教卓の所できび団子(刃作)を食べ、緑茶を飲んでいた。

 

 刃「なら先輩も手伝って下さいよ!!第一、そのきび団子は皆の休息用に作ったのですよ!!それを先輩が全部食べてどうするのですか!?」

 

 確かきび団子40個作ったのに全部銀影先輩が食べてしまった・・・・太りますよ?

 

 銀影「うるさいわ!俺は先輩だからこうして上から目線でゆったりとしているんじゃ!!」

 

 紫「なんか漫画の編集者みたいです~~~。」

 

 月音「なんで漫画で例えるの!?」

 

 とりあえず、今回のきび団子は自分でも上手にできたと思ったから楽しみにしていたのになので・・・・

 

 刃「相棒・・・GO!!」

 

 僕は起動していた相棒を銀影先輩に差し向けた。相棒は先輩の髪の毛を一本思いっきり抜き、その後体当たりした。童子と姫さえ怯む攻撃を受けた先輩はぶっ飛び、黒板に頭をぶつけた。

 

 銀影「痛いわ!!先輩は敬え!」

 

 刃「僕の師匠(小暮さん)が言ってました。ただ年が上なだけでは真の先輩とは言えない、後輩から心から尊敬される人を先輩と言う・・・後輩に罪をなすりつけかつ、何人もの女性と付き合っている人は先輩とは少しばかりいいがたいですね。」

 

 銀影「グッ・・・反論したいがお前さんの先輩の事を聞いたら反論できんな・・・ちょっと飲み物買ってくるわ。」

 

 先輩はそういうと立ち上がり、教室から出ていった。因みに先輩に話したのは響鬼さんと斬鬼さんの二人を話した・・・轟鬼さんと威吹鬼さんはねぇ・・・飛んでいた相棒はカッターを加え、僕が座っている机に降り、カッターを置き

 

 光鷲「ピィ!!」

 

 と鳴いた。相棒はこの新聞部の今じゃマスコットキャラクターになっているのだ。因みに事の発端は数日前に遡る。

 

~数日前~

 

 月音「そういえば刃君、」

 

 刃「ほいほい何でしょうか月音君?」

 

 月音「あの式神はどうしたの?」

 

 記事(月音君の濡れ衣事件)を終え、僕達は部室で打ち上げをしていた時に月音君は言って、

 

 萌香「式神って月音が言っていた鳥のこと?」

 

 紫「え?刃さんって式神を使えるのですか?」

 

 胡夢「嘘!!それ見せて!!」

 

 と他の皆は僕を見ているが、そう簡単にディスクアニマルを見せるのはダメだろうが僕がダメといって素直に引き下がらないと思っていると猫目先生が来たので

 

 刃「あ、猫目先生ちょっと携帯使わせてください。ちょっと立花に電話します(ボソッ」

 

 猫目「あ、はいはい人目のに無いところやってくださいね。」

 

 僕は教室を出て、人目のいない場所へ行き、立花に電話をすると一人の男性が電話に出た。

 

 ??〔はい、こちら立花です。〕

 

 刃「あ、黒鬼の旦那お久しぶりです。」

 

 クロキ〔お、やい・・じゃないな今は刃鬼だっけ?久しぶりだな。〕

 

 刃「はい、そちらもお元気そうで」

 

 クロキ(黒鬼)の旦那はつい僕の一つ前に鬼になった先輩鬼で、使う武器が僕と同じ鼓と弦で身長も一緒で鋭鬼さんの被害を受けている事もあって一時期はコンビで組んでいた事もある程仲がよかった、イケメンでいい人ですよ・・・本当だよ?

 

 僕はクロキの旦那にみどりさんが立花にいるのかどうかとディスクアニマルの事をバラしても大丈夫なのか聞いてみた。数分して後に黒鬼さんが

 

 クロキ〔ああ、今みどりさんはいなくておやっさんに聞いたところ構わないってさただし起動させる時は音角ではなく音弦を使えだとさ〕

 

 刃「黒鬼の旦那、ありがとうございます!また今度仕事を一緒に組める時を楽しみにしています。」

 

 クロキ〔おう、お前が烈斬を使っているところ見てみたいしなじゃあな!〕

 

 そう言いクロキの旦那との電話を切り、僕も教室へ戻り猫目先生に携帯を返しカバンから相棒のディスクを取り出し机の上に置いた。

 

 胡夢「え?これが式神?」

 

 萌香「鳥の顔は入っているけど・・・鳥じゃないね。」

 

 紫「魔力が欠片も感じませんよこれは本当に飛ぶのでしょうか?」

 

 紫ちゃん、ディスクアニマルの動力って少しの清めの音と電気だから魔力はないよ。皆がディスクにじ~~っと見ているときに僕は腕についた音弦を顔の横に持っていき弦を出して指で弾いた。

 

 ベェン・・・

 

 と琵琶のような音が教室内に響くと灰色のディスクは白色に染まり、ディスクは動き出し鳥へと変形した。相棒は皆の頭の上を2回クルクルと飛び、月音君の頭の上に降り

 

 光鷲「ピイッ!!」

 

 と鳴き、数秒置いて女の子勢は目を輝かせながら、月音君は

 

 萌香&胡夢「可愛い~~~!!!」

 

 紫「なんか不思議な力を感じます!!これは早速解体せねば!!」

 

 この後、紫ちゃんに追いかけられた光鷲は窓ガラスを割り、外へ逃げたそして割れたガラスは僕のお給金で支払われた。

 

 ~回想終了~

 

 萌香「刃君!!」

 

 刃「ハッ!私は一体何を!?」

 

 月音「顔は上の空の状態で手は凄い勢いで記事を作っていたよ・・・器用だね。」

 

 刃「それほどでもない!・・・ってあれ?胡夢さんは?」

 

 僕は教室内を見まわすと胡夢ちゃんの姿が無かった。すると月音君が

 

 月音「なんか急用ができたらしいよ。」

 

 僕はそれを聞いてなにか違和感を感じた。

 

 刃「(記事を作る・・・胡夢さんの急用・・・え~っとなんかあったような・・・石神先生はもう終わっているし、)」

 

 ついこの間美術の石神先生が女子生徒を石化した事件がおきたが僕はその時天鬼(あきらの姉御の鬼の名前)と一緒にイッタンモメンを倒しに行っていて、学園にはいなかったのだ。僕は考えていると

 

 銀影「な~にサボっとんのじゃこら!!」

 

 ガン!!

 

 刃「オワタッ!?」

 

 ジュースを買ってきた銀影先輩が考え込んでいた僕の頭にスチール缶を投げた。

 

 銀影「全く・・・胡夢がどっか行ってしもうたから早くやるぞ!!」

 

 と言い原稿の一つを取り、教卓に座って作業をし始め、僕も作業に戻った。

_________________________________________

 

 胡夢「や、やっと終わった・・・アイツ12回も着替えさせるから遅くなっちゃった。」

 

 私は教室の扉をあけると皆は私を睨んできていた。

 

 胡夢「皆御免!!」

 

 すると月音は

 

 月音「あ・・・胡夢ちゃん今日はもう終わりにするよ。」

 

 萌香「残りは明日片付けることにしたの」

 

 紫「お、お疲れ様でした~。」

 

 皆はそう言いフラフラとした足取りで出て行った。皆が出て行くと

 

 胡夢「間に合わなかった・・・。」

 

 私はそう呟き椅子に座った。すると教室の扉が開き、

 

 刃「あり?くるむさん、もしかして皆帰っちゃった?」

 

 右手に缶ジュースを二本持った刃が入ってきた。

 

 胡夢「うん、残りは明日片付ける事にしたらしいの・・・刃君は何をしに出ていたの?」

 

 刃「ああ、先輩がMAXコーヒーを買ってきたから口の中が甘くて嫌だからトイレに行くついでに紫ちゃんの分まで買ってきたんだ・・・オレンジジュース飲む?」

 

 と100%オレンジジュースと書かれたジュースを渡してきた。

 

 胡夢「あ、ありがとう。貰うわそれにしても刃は月音達と違ってテンションが高いわね。」

 

 刃「それは勿論鍛えてますから・・・と言いたいけど本当は記事載せるメニューを考えていたら夜が明けて寝不足なんだ。」

 

 胡夢「私は徹夜なんてしたことは一回だけあるけどそうはならなかったわよ。」

 

 刃「あれ?そうですか?」

 

 と雑談をしながら刃は私にジュースを渡すと、自分の分の缶コーヒーを机に置くと鞄から灰色のディスクを4枚出すと鬼の顔がついた弦を引き出鳴らすと、4枚のディスクは猿と狼と鳥に変わり、私の周りにきた。すると刃は少し驚くと、

 

 刃「胡夢さん、何か悩み事とか人に言えない事抱え込んでいるのかい?」

 

 胡夢「どうしてそう思うのかしら?」

 

 刃「いや、顔が落ち込んでいる感じだし、ディスクアニマル達が心配しているからね・・・まあそう簡単に言えないでしょう。まあ、恋以外の悩みがあったら月音君たちに聞いてみたら?勿論僕も相談に乗るよ。」

 

 胡夢「そう・・・優しいのね「惚れた?」全然!「(´・ω・`)・・・まっ気にしないがな!」私の運命の相手は月音に決めたから!」

 

 刃「そうかそうか、少しは元気になったから良しとしよう。」

 

 と刃はコーヒーを飲んでいると私はディスクアニマルを出した理由を聞いた。

 

 胡夢「どうしてディスクアニマルを出したの?」

 

 刃「ああ、この鳥型のディスクアニマルは茜鷹っていうのだけどコイツは今度紫ちゃんに貸す分でちゃんと起動するかの点検で、残りはさっきから胸騒ぎがするのでとりあえず記事の警護を・・・瑠璃狼、緑大猿、頼むよ。」

 

 刃がそういいながら弦をもう一度鳴らすとディスクアニマルは透明になり、足音から私の近くにいなくなると刃は鞄を持ち、

 

 刃「それじゃ、また明日な。」

 

 胡夢「う、うん」

 

 刃が教室から出て私は

 

 胡夢「でもまずは謝らなくちゃね・・・・」

 

 そう呟くと、後ろから

 

 ??「うふふふ・・・・何だい?どうしたのくるむちゃん」

 

 私はその声の主の方へ立ち上がりながら振り向くと、そこには私に脅迫状を送った人物叶流行(かのうながれ)がカメラを持って立っていた。

 

 叶「いやぁあ本日は本当に楽しかったよまた明日も遊ぼうねくるむちゃん」

 

 胡夢「な、ながれ君!?どうしてここにっ・・・明日はやだよっデートの約束は今日だけのはずー…」

 

 叶「そんなぁつれないなぁ今日撮った写真月音に見せちゃうよぉ?」

 

 胡夢「ええ!?誰にも見せないって言ったのに…」

 

 叶「じゃあ明日も遊ぶだろッ!!?もう放さないからなッ」

 

 コイツ、さらに私を脅迫するつもり様ね…すると小さな足音が聞こえてきて

 

 ??「ガウッ!!」

 

 突然ながれ君の腕に小さい噛み傷ができた。

 

 叶「痛っ!?なんだ?何もいないのに噛まれたぞ!」

 

 するとながれ君が噛まれている所を腕で払うと私の前透明化が解けて青い狼型のディスクアニマルが姿を表した。私はその子を抱き上げ

 

 胡夢「もう私にはつきまとわないでっ!!」

 

 そのまま私は教室を出た・・・・

 

 私は自分の部屋に戻ると抱き上げた狼を下ろすと狼は頭を下げ

 

 狼「ギャンッ!」

 

 と鳴き、元のディスクに戻った。私はそのディスクを撫で

 

 胡夢「ありがとうね。」

 

 と呟き風呂に入って寝た・・・明日刃にお礼を言わなくちゃね。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕は教室から出ると携帯にメールが入って周りに人がいないことを確認するとメールを見ると日菜佳さんからのメールで

 

 鋭鬼さんが刃鬼君に応援を要請したので至急現場に行って!!

 

 と書いてあったので、急いで部屋に戻り、烈斬と着替えが入ったバッグを持ってバスの運転手さんに乗せてもらい、逝…行くと・・・

 

 石割「ああ、刃鬼君待っていたよ。」

 

 刃「え~石割さん、僕の相手はあれですか?」

 

 石割「はい・・・すいません」

 

 僕の視線の先にいたのは・・・

 

 斬鬼「だからうちの轟鬼が一番だって!!今までたくさんの魔化魍を倒したんだぞ!!」

 

 と言いながら、轟鬼さんを自慢する斬鬼さん

 

 裁鬼「いや、うちの石割だ!!お前のとこの轟鬼より賢いぞ!」

 

 そう言いながら石割さんを推薦する裁鬼さん、

 

 威吹鬼「いや、うちの天鬼がトップだ!!」

 

 と異論は認めんとばかりに胸を張りながら叫ぶ威吹鬼さん、

 

 いつもと違う彼らに共通して言えるのは彼らの周りには大量の酒瓶が転がっていることだ。事の発端は宴会をお開きにする際に響鬼さんが、狭鬼の兄貴に

 

 響鬼「いや~狭鬼はよく頑張ってくれるね。」

 

 と言い、酒を浴びる程飲んだ他の弟子を持つ鬼の人達が弟子自慢大会を始めて、鋭鬼父さん(今は戸籍上の関係で仕事中以外は父さんと呼ぶようにしている)もそれに参加したくて呼んだらしい・・・・

 

 すると鋭鬼父さんが、僕が来たことにに気づき、

 

 鋭鬼「何を言っているんだお前ら!!一番はうちの刃鬼だ!!見ろ、今は学園にいるのに俺のために急いできてくれたぞ!!」

 

 と僕に指を指して言った。因みに響鬼さんの方は

 

 響鬼「あっ、バスの運転手さん、お久しぶりです!すいません今酒が入っていまして、」

 

 運転手「いや、気にすることはないよヒビキ君」

 

 とお茶菓子を摘みながら話していた。すると弾鬼さんが僕の肩に手を置き、

 

 弾鬼「お前色々と大変だな・・・」

 

 次に轟鬼さんが

 

 轟鬼「申し訳ないっす、部活で大変なのに呼び出してしまって、でもアレを止めれるのは刃鬼君しかいないっす!!」

 

 さらに天鬼の姉御が

 

 天鬼「目に隈ができはじめているけどちゃんと寝てるの?後,私の師匠に遠慮は要らないから」

 

 と労いの言葉をかけてくれて最後におやっさんが

 

 おやっさん「もう気絶させていいから、頼むよ。今度休みを多くさせておくから、」

 

 おやっさんの一言に僕は双閃を構え、

 

 刃「はい・・・刃鬼、これより武力介入を開始する!!」

 

 この後抵抗した斬鬼さん達を気絶させて、立花で報告書と二日酔いを治す(クスハ)ドリンクを作り、バスに乗せてもらい学園に戻った時は既に夜が明けていた・・・2日連続徹夜か。

 

 僕はフラフラと歩きながら新聞部の教室に向かうと、

 

 月音「逆です先輩。皆て作ろうって決めた新聞だから、くるむちゃんがいないと完成しないと思ったんです。」

 

 月音君がかっこいいセリフを言っていて、その時二日連続徹夜で鈍くなっている頭に電流が走った。(ア○ギ風に)

 

 刃「(あっ、あのナメクジ男が記事を盗み、胡夢さんに脅迫した所か!!)」

 

 とりあえず知らないふりをしながら教室に入って言った。

 

 刃「遅れてすいません、あれ?皆さんどうかしましたか?」

 

 月音「あっ刃君実は・・・「大変みなさん大変ですぅ!!」」

 

 紫ちゃんが箱を持って走っていき、その右手には「愛するくるむちゃん」と「ながれ」と書かれた手紙があり、僕はその手紙を読むと寝不足でテンションが上がっている心に怒りの炎が起こり、読み終えると。

 

 刃「なるほどね~、僕の仲間にこういう事をするとは・・・ゆ゛る゛さ゛ん゛!!」

 

 月音「や、刃君?」

 

 紫「なんかおかしくないですか?」

 

 刃「今の僕を怒らして、楽に死ねるとは思うなよ!!」

 

 萌香「刃君!?落ち着いて!?」

 

 猫目「(あっ、これが刃君が怒った状態ね。怖そうにゃ~ん…)」

 

 僕は手紙を月音君に渡し、教室を出て体育倉庫にむかったが・・・

 

 刃「え~っと、体育倉庫ってどっちだっけ?」

 

 僕は多少迷いながら体育倉庫前に行くと、萌香さんがナメクジ男に襲われかけていた。僕は数歩走り、ジャンプして

 

 刃「おりゃあああ!!」

 

 とりあえずナメクジ男の顔にクウガ式飛び蹴りを食らわした。

 

 叶「ギョボウ!!」

 

 ナメクジ男は叫び声を上げながら、飛んでいき顔を抑えながら

 

 叶「くそっ!!僕の邪魔をするな!!」

 

 萌香「きをつけて!毒ガスを出すの!!」

 

 萌香さんはそういうとナメクジ男は毒ガスをだそうとするが、萌香さん達の様子から毒ガスと言っても相手を痺れさせる程度のものと判断したので、

 

 刃「フンッ!」

 

 地面を殴り、その際に起きた砂煙と衝撃波でガスは飛ばされ、砂煙をもろ浴びた叶は

 

 叶「ウプッ!?砂が目に!?口に!?」

 

 刃「戦闘中にこれくらいでうろたえるな愚か者めが!!」

 

 ガスッ!

 

 

 うろたえていた叶の頭部に踵落としを食らわせて着地すると地鳴りが起き、樹の根っこが生えてきては叶を拘束し始めた。僕は胡夢さんの方を見ると翼を広げ爪を伸ばし、

 

 胡夢「許さないっ…つくねとモカに手を出したら許さないんだからぁあ!!」

 

 と叫び(僕はこの時カウントされてないことに少し悲しく思っていた。)、大きな樹が動いていた。ナメクジ男はその光景に

 

 叶「う…嘘だ、夢…これは夢か!?」

 

 と言っていたが僕は近づきながら、

 

 刃「ところがどっこい…夢じゃありません…!コレが現実です…!ウラッ!!」

 

 といいまた顔面にストレートを放った。ナメクジ男は吹っ飛ぶと胡夢さんの幻術の樹の根っこに縛れているのを見ると鬼爪を出し、

 

 刃「胡夢さん、タイミングを合わせます!」

 

 胡夢「わ、わかったわよ!!」

 

 ナメクジ男は抵抗しようとするが、空からは胡夢さん、前からは僕がきて慌てていたからかマトモな反撃が出来ず、

 

 胡夢「はあああああああああ!!」

 

 刃「せいやぁあああああああああ!!」

 

 胡夢さんは横一文字に僕は×の字に斬った。ナメクジ男は奇声を発しながら倒れ、僕は彼のカメラを合掌するように手で破壊して月音君達の元へ歩いていった。

 

 少しして月音君達の毒が抜け終わると胡夢さんは

 

 胡夢「モカ…私…新聞部に戻っていいの?」

 

 萌香「や…やだ、何言ってんのくるむちゃん急がなきゃ新聞の締切に間に合わないよ!いろいろあるけどこれからも一緒にがんばろうね!」

 

 と言って胡夢さんの目には涙が浮かんでいた。僕はその光景を見て、

 

 刃「さて、頑張りますか!!」

 

 と自分に気合いを入れると紫ちゃんがきて

 

 紫「あの~刃さん、その手大丈夫ですか?血が出ていますけど?」

 

 と言われ自分の両手を見ると手の甲に鬼爪を出した時の穴ができていた(変身したら問題はないのだけど)

 

 刃「ごめん・・・何か包帯ない?このままだと新聞が血まみれになっちゃう。」

 

 月音「なんで怪我してない刃君が重傷なの?」

 

 萌香「それ、痛くないの?」

 

 刃「大丈夫ですよ。寝不足で痛みを感じなくなっていまして、」

 

 と右手は包帯に巻かれているので左手の鬼爪を出すと

 

 胡夢「グロい・・・」

 

 銀影「あかん、暫く肉食えんわ・・・おえ。」

 

 刃「なんか皆酷いな。とりあえず締切が迫っているので急ぎましょう!!」

 

 全員「「「「おぉ!!」」」」

 

 銀影「いや、お前が仕切るなよ!!」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 猫目「そろそろ締切よ!新聞のでき具合はどう!?」

 

 私はそう言いながら新聞部のいる教室に入ると皆が寝ていた。机の上には新聞の原稿があり、確認するとちゃんと仕上がっていた。

 

 猫目「(新聞部の絆はもろくなんてなさそうね!)後は先生に任せてゆっくり休んでね!」

 

 と教室を出ようとすると

 

 銀影「あかん・・・刃それはグロいからあかんって・・・ぬあっ」

 

 紫「刃さん、それは痛いですって・・・」

 

 月音「刃君それは鍛えてますからは関係ない・・・う~ん」

 

 と寝言が聞こえたので教室を見回すと教室の隅っこであ○たの○ョーみたいに真っ白に燃え尽きている刃君がいた。

 

 この数時間後刃君は一日中寝ていて、斬鬼さんから二日連続徹夜しているという連絡を受けました・・・お疲れ様。




今回の猛士報告

 部活の新聞に自分のコーナーを載せることが出来ましたが・・・新聞を作るのって修行とはまた違った意味で辛いですね。

 後、酒は程ほどにしてください。

 返信:

 黒鬼「あ~あの宴会か、刃鬼はこういう時大変だよな~」

 侠鬼「確かに身長は高いけど先輩からはかなり可愛がられているし・・・」

 天鬼「いつも追加の注文を取ったり、酒のお酌をしているからね~」

 斬鬼「アイツにはいつも迷惑をかけてしまったな。」

 轟鬼「あれ?斬鬼さん大丈夫なんですか?」

 斬鬼「ああ、俺はなんとか二日酔いは軽くて済んだからな。」

 黒鬼「威吹鬼さん達は?」

 斬鬼「ああ、あいつらは二日酔いが酷くて刃特製健康ドリンクを飲んで、顔色はいいがぶっ倒れてまた寝込んだ。」

 黒鬼「なあ、俺も一度飲んだが後の効力は凄いけどあの味だけだとあのドリンクは兵器だな。」

 響鬼「へ~そうなんだ。俺は飲んだ事はないから知らなかった。」

 侠鬼「え?でも師匠、確か酒飲み大会で優勝しませんでしたか?あれに参加した鬼は全員飲んだはずですけど?」

 響鬼「いや俺ね、今まで二日酔いした事ないんだ。」

 全員「「「「凄い・・・・さすが響鬼さん・・」」」」

 本日の金言「響鬼さんは天性のザル」

 斬鬼「それとさっき学園の電話から刃が目を覚まさないって言ってきているのだが・・・」

 日菜佳「なんか2日連続で徹夜だったそうです。」

 天鬼「だからあんなに怖かったんだ・・・」

 侠鬼「アイツは確か寝るのが好きだからな。」

 響鬼「あの時の刃はまさに鬼気迫るものを発していたね~」

 本日の金言「寝不足の刃鬼を怒らせるな!!(マジで怖いから)」


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第五の巻「公安を倒しても構わんのだろう・・・あっ、駄目?:前編」

 どうも、飴は口に入れた瞬間噛み潰す松坂刃です!!ぐっすり寝て回復をした松坂刃です。今僕は何故か・・・

 

 公安1「おい、何無視しているんだ!!」

 

 公安2「貴様ッ・・・我ら公安を馬鹿にしているのか!!」

 

 何故か公安の人たちに囲まれていた。確か今朝、新聞部の新聞を配っている時に公安の九曜と言う人を始めとした人達(妖怪達?)に絡まれて机を蹴ろうとしたときにその足を片手に受け止め、

 

 刃「自分達は理事長に校内新聞を配る事に関する許可を貰っています。(ハッタリではないよ)それなのに攻撃行為を行うという事はあなた方は何か新聞部に載せられてはいけない事をしていたもしくは今もしていると言う解釈で宜しいでしょうか九曜先輩?それとも他にも校長先生他の教師陣からも許可が必要でしょうか?」

 

 と言いながら足を掴んでいる手に力をこめながら言うとその時は舌打ちをして、

 

 九曜「まあいい、新聞の記事は直ぐに処分しろ!!」

 

 と言いながら去っていった。その後銀影先輩にカンカンに叱られたけどね・・・それから休み時間のたびに公安の下っ端がきては僕を連行しようとしてその度に逃げてきたのだけど放課後で僕は理事長に呼び出されていて(内容は不明)、向かう途中に見つかったわけである。

 

 刃「(逃げるにしても、今回ばかりは理事長が待っているから厳しいしディスクアニマルの巨大化でも公安に切欠を与えるから…アッ!今月音君達が公安のやつと闘っているかも!え~とゴミ焼却所は…確か向こうだったな)」

 

 僕がこう考えていると公安の人たちは殴りかかり、僕はそれを飛んで避け、

 

 刃「あ~ばよっとっつあん達!!」

 

 とルパン○世みたいなセリフを言いながらゴミ焼却所に向けて走っていった。勿論追いかけてくるが、

 

 公安3「なんだアイツ早いぞ!!」

 

 公安4「スキップのクセにはええ!?」

 

 刃「君達に足りないもの!それは情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ性格そして何より~~~早さが足りない!!」

 

 公安1「またしても公安を馬鹿にしやがって~~~!!」

 

 公安2「あっごめん、私足吊った!!」

 

 まあ、今まではぶっちぎって逃げていたけど今回はおびき寄せるためだからね~僕が気をつけることは公安たちを話しすぎない事と喧嘩する際に鬼闘術と鬼幻術を使わないようにする事の二つである。それと公安2、大丈夫か?足吊るのは痛いからね~僕も転生する前はよく朝起きると両足吊ったからね~今は鍛えまくったから大丈夫だけど。

 

 すると目の前にゴミ焼却所が見え、丁度月音君が蜘蛛女に斬られていたところであった。

 

 少しして萌香さんのロザリオが外れ、萌香さんから裏萌香さんに代わる瞬間僕は後ろから来た公安の一人の服を掴み、蜘蛛女に投げ飛ばした。

 

 公安1「ギャブッ!?」

 

 蜘蛛女「何事!?」

 

 蜘蛛女はこっちを向く前に右手に公安3、左手に公安4を装備じゃなくて持つと

 

 刃「おまけだあああああああああ!!」

 

 投げ飛ばした。しかも蜘蛛女の糸に引っ付くように投げて公安2にはとりあえずストレッチ方法を書いた紙を渡し(女の子を投げ飛ばすのはちょっと無理)気絶させてから、月音君を抱きかかえている裏萌香さんの横に行った。

 

 刃「月音さんは大丈夫ですか?」

 

 裏萌香「ああ、なんとか大丈夫だ。お前が思っているより傷は浅いぞ。」

 

 刃「そうですかそれを聞いて安心しましたが・・・許せませんな。僕の友達をこんな目に合わすとは・・・ね。」

 

 

 すると蜘蛛女と公安のやつらは裏萌香さんの腕についた人を引っ張るが最初は少しだけ裏萌香さんが動いたが、僕が掴むとビンと糸は張って公安の奴らは慌てて

 

 蜘蛛女「まっ待って…!わ、私達が悪かったわ」

 

 公安1「これ以上我ら公安に手を上げれば貴様達もただではすまないぞ!!」

 

 公安3「だから今回はここまでにしてー…」

 

 と言っていたが

 

 刃「萌香さんはあの蜘蛛女を頼む!僕は残りを片付ける!!」

 

 僕は萌香さんにそう言うと公安の人達に向かい

 

 刃「ついでに君達に一つ教えよう…力を使う者は必ず相手からやられる可能性がある事を前提に力を使え!!そうしないと…こうなる!萌香さん合わせて!」

 

 僕がそういうと糸を思いっきり引っ張ると公安たちは宙を飛んでくる。

 

 刃「震えるぞハート!」

 

 裏萌香「私も言うのか…も、燃え尽きるほどヒート……」

 

 刃「そして刻むぞ血液のビートぉぉぉ!!」

 

 飛んできた奴らに裏萌香さんは蹴りを、僕は拳で殴った。

 

 刃「双鬼緑の波紋疾走(ダブルオーガグリーンオーバードライブ)!!」

 

 公安の奴らを吹っ飛ばすと裏萌香さんは

 

 裏萌香「ふん、私に手を出せばお前らがたたじゃ済まないんだ。身の程を知れ。後刃何故緑?」

 

 刃「いや~~とりあえず制服の色で…今度ジューズとケーキおごるからそれで許してください」

 

 と気絶している公安の奴らに言うと僕に向かい、

 

 裏萌香「チッ…月音を保健室まで運ぶぞ、」

 

 刃「はい!それでは月音君、ちょっと失礼。」

 

 僕は月音君を担ぎ上げ、裏萌香さんを先頭に保健室に向かって歩いていった。

 

 ~その日の夜~

 

 月音「いてて…」

 

 刃「月音君大丈夫か?」

 

 僕は月音君の部屋で月音君の包帯を巻いていた。何故かと言うと月音君が風呂に入り包帯を替えたいが、背中を切られているのでやりにくく、その時切り傷に良く効く薬を持ってきた僕を発見して(因みに窓から侵入)、包帯を巻くのを手伝う事になった。この時公安の事を聞いた。

 

 刃「しかし、明日も公安のやつが来るかもね。」

 

 月音「怖いこと言わないでくれよ!!」

 

 刃「ああ、すまない。まあ、また来ても返り討ちにしてやるけどね。」

 

 月音「刃君は逞しいね。そういえば刃君、」

 

 刃「なんだい?」

 

 月音「どうして刃君は新聞部に入ったの?君なら体育会系の部活に入った方が活躍できるのに、」

 

 刃「う~ん確かにそれはそうだけど、僕は少し人には言えない事情があっていつも忙しいような部活には入れないんだ。もし入ったとしてもほとんど部活には参加できないかもしれないし。」

 

 僕がそういうと月音君は大変なんだねと言うと話の内容を替えてきた。

 

 月音「そういえば刃君は刃鬼って人知っているかい?」

 

 僕は少しビックリしたが直ぐに持ち直し

 

 刃「いや、噂程度でしか知らないよ。で、その鬼がどうかしたの?」

 

 月音「いや、今まで僕は刃鬼さんに助けられてきたからそのお礼もしたいし、この前の水泳部騒動で人気もあるから銀影先輩がインタビューしてみたいって言っていたけど同じ鬼の刃君なら何か知っているかなと思って、」

 

 刃「いや全く知らないよ(嘘ついて御免!本人です!!)。すまないね力になれなくて。」

 

 月音「謝るほどじゃないよ・・・包帯ありがとう。」

 

 刃「ああ、明日も気をつけろよ!あばよ!!」

 

 と言いながら僕は窓に向かうと月音君は慌てて

 

 月音「ちょっと!!扉から出ていったら!?」

 

 と扉に指をさすが僕は今素足だし、ここの扉油が切れていて開けるたびにギギギギというから近所迷惑になるけど、

 

 刃「大丈夫だよだって僕鍛えていますから!じゃあね、シュ!!」

 

 と月音君が叫んでいる中部屋に戻った・・・・あっ、理事長の所に行くの忘れていた!!

 

 ~翌日(ヘイドインヘブン!!時は加速する!!)~

 

 理事長「で、なにか理由は?」

 

 刃「いえ、公安に追われていたとはいえ、忘れていてスイマセンでした!!」

 

 僕は翌日に理事長室に急いで行き、理事長に土下座をしましたが…理事長がかなり怒ってらっしゃる・・・あれ?なんか日本語がおかしいような?

 

 理事長「今のこの状況で君は一体何を考えているのかな?」

 

 刃「イエ、マリモ!!そういえば理事長昨日何故僕を呼んだのですか?昨日は何もしてないはずですよね?」

 

 と土下座から顔を上げながら言うと理事長は湯飲みを出し、

 

 理事長「まあ、それはお茶を入れてくれてからでいいかね?」

 

 僕は鬼火でお湯を沸かし、お茶を入れてそれを理事長に渡すと理事長は一口飲み、

 

 理事長「昨日君が交戦した公安の事だ。」

 

 僕は「公安」の一言に理事長を見ると

 

 理事長「今の公安には昔の公安にあったものがなく、悪い事しか私の耳には入らず過去に私が直筆で彼らに解散するようにもしたが、それも聞かなかった。しかも最悪な事に何者かが公安に青野月音が“人間”である事を漏らしたという噂も聞いた。」

 

 僕は転生者で月音君が人間である事は知っていた・・・しかし、この世界はあくまでロザリオとバンパイアと仮面ライダー響鬼に近い世界で本来なら死んでいるはずの斬鬼さんが今も生きている。

 

 これは良いことなのかも知れないが、裏を返せば原作にはなかった悪い事も起きる可能性がないわけでもないことを僕は今まで思っていた。本当は今すぐにでも助けに行きたい。

 

 そんな僕の顔を見て、理事長はこう言った。

 

 理事長「君達の猛士と私達には契約があり、そこには学園の事に刃鬼君、君をそれらの事に巻き込ませないと言う内容がある。だから君はこれ以上今回の事に首を突っ込む事を禁じる。」

 

と言った。僕はその言葉に叫びに近い声を出しながら

 

 刃「そ、そんななら月音君に死ねと言うのですか!?確かに彼は自分と違いうっかりこの学園に入学してきました。だが、自分にやっと出来た同世代の友達、しかも公安は他の新聞部のみんなも殺そうとするかも知れないのですよ!!」

 

 理事長「しかし君には音撃戦士という立場があり、猛士でもかなりの活躍をしているそんな君を失う訳にはいかないだろ?」

 

理事長は僕にそう言ったが、僕は理事長に背を向けて、

 

 刃「自分は友達を守れない奴に他の人と妖怪を守る資格・・・いや、鬼の力を借りてはならないとは思っています。理事長、僕は例えあなたに殺されかけても友達を守るために闘いますよ。例えそれが猛士の皆の教えに背いたとしても!!鬼になれなくても行きます!!」

 

 僕がそう言うと背後から誰かが僕の肩に手を置いた。僕は身構えながら後ろを振り向くと、

 

プニッ

 

 指でつつかれ、その人の顔を見ると…

 

 エイキ「よっ、刃鬼。」

 

 エイキ父さんが立っていた…Why?

 

 刃「な、なんで父さんがここに!?」

 

 理事長「私が昨日の夜に響鬼君に頼んで来てもらったのだよ。」

 

 僕は驚いていると

 

 エイキ刃鬼、少し頭の位置を俺の肩よりも下に下げてくれ。」

 

 刃「何故ですか父さん?「まあいいからいいから」…はぁ」

 

 僕は鋭鬼父さんに言われたように頭を下げると、

 

 ぽんっ

 

 エイキ父さんは僕の頭に手を乗せ撫で始めた。

 

 刃「と、父さん?何を?」

 

 エイキ「いや、俺の所に養子にきた頃と比べると立派になったな、って思ったからだ。それに遂にお前にも猛士の他にも守る人達を見つけたからな。お前はこれからもっと強くなると思うと嬉しいなって、」

 

 刃「でも、僕は猛士の契約を一方的に背くのですよ?」

 

 理事長「ああ、実はあれの後に君が望んでいく場合は除くと書いてあるが君の覚悟を聞きたかったから敢えてそこを言わなかったのだよ。」

 

 エイキ「俺はもしお前がさっきの理事長の話にあっさり了承した時に怒る予定なわけだ。」

 

 刃「なるほど…父さん、そろそろ頭を撫でなくてもいいのでは?「嫌だったか?」…いや、今空気椅子をしている状態なので腰が痛くなってきました。」

 

 エイキ「ああ、すまんな。(もうちょい撫でたかったな…)」

 

 父さんが手をのけ、まっすぐに立つと理事長が

 

 理事長「そういえば君と私には個人的な契約をしていたが、覚えているかな?」

 

 刃「はい勿論覚えています。人とかを殺すみたいな事以外なら手伝いますとは、」

 

 理事長「では早速その依頼だが、君は新聞部の部員を助け公安の攻撃から部員達を守ってあげなさい。」

 

 刃「はい、それと理事長、「なんだね?」守るのもいいですが公安を潰しても構わないのでしょう?」

 

 と僕は赤い服の英霊風に言うと理事長はあっさりと

 

 理事長「駄目に決まっているでしょう。」

 

 その一言に僕は

 

 刃「ですよね。「懲らしめてやるのは許可するが」…僕の言ったのと変わらないような気がするのは気のせいでしょうか?」

 

 理事長「気のせいだ。それよりも急がなくていいのかい?ついさきほど月音と萌香が公安に連れて行かれたと連絡があったよ。」

 

 刃「!?わかりました。…それと父さん」

 

 エイキ「どうした?」

 

 刃「もし、僕の…刃鬼の正体が月音君達バレたら僕の処分をお願いします。」

 

 エイキ「おい、それはつまり鬼になるのか?」 

 

 刃「今まで目立つのがいやで何回か変身しましたが、今回ばかりは鬼にならないといけないかもしれません・・・では行ってきます!!」

 

 僕はそう言うと扉を開け、理事長室から出て行った。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 俺は部屋からでて行った刃鬼を見ていると理事長さんが俺に話しかけてきた。

 

 理事長「確か鋭鬼君だっけ?」

 

 エイキ「はい、どうしたのですか?」

 

 理事長「刃鬼君は鬼の正体がバレると何かしらの罰があるようだが、どうしてなのかね?」

 

 鋭鬼「まあ、昔、響鬼が一人の少年に正体がバレた時がありましてその時立花の皆に怒られていましたから響鬼達と比べると未熟者のあいつは響鬼よりキツい罰があるのかと思っているのではないかな…?」

 

 理事長「なるほど、では仮に刃鬼君が松坂刃という事がばれてしまったらどうなるのかね?」

 

 エイキ「う~ん、鬼の正体ばれることは実は大した事はないのですよね。弟子になる鬼と師匠の鬼の最初の出会いは大体がうっかり正体が見られた事が多いからな。」

 

 理事長「更にここは妖怪の学園だからね。別にばれてもなんともない筈だ。」

 

 鋭鬼「あっでも刃鬼は先生方に魔化魍の情報と一緒に戦鬼の情報も渡しているかも。」

 

 理事長「いや、前に私が戦鬼の情報は流さないようにしておいたから大丈夫だ。」

 

 エイキ「…もしかして刃鬼のさっきの覚悟はあまり意味がなかった?」

 

 理事長「そうかもしれないが…彼は少しばかりおっちょこちょいというのかもしれないね。」

 

 エイキ「?確かにそうですが、どうかしましたか?」

 

 俺は首を傾げながら言うと理事長さんは一枚の地図を持ち、

 

 理事長「公安の建物までの地図を渡し損ねた。」

 

 エイキ「あ…まあ、俺の息子ですからなんとかしますよ。」

 

 理事長「なんとかするだろう…スマブラでもするか?」

 

 エイキ「おっし、やりましょう!」

 

 刃鬼間に合うのか?

 

 ※因みにその時の刃

 

 刃「公安の本拠地ってどこだっけ?・・・あっ目の前に公安の奴がいるから(肉体言語)聞いてみるか。お~~いそこのモヒカン」

 

 モヒカン「ア~~ン?てめえ俺を誰だと思っている?」

 

 刃「モヒカンヘッドの公安ヒラ会員?そんな事より公安本部はどこにあるの?」

 

 モヒカン「あ~?何するつもりだ?…ああ、我等公安の九曜様にお金を献上するのか?生憎九曜様はまぎこんだ人間を処刑するために忙しいのだ。」

 

 刃「いや、僕はその人間を助けるために九曜をぶっ潰す!そのために場所を教えて頂けないかな?」

 

 モヒカン「は?馬鹿を言うな九曜様に勝とうなんて…」

 

 ドガンッ!(刃がモヒカンの顔のすぐそばの学校の壁に拳で穴を開けた音)

 

 刃「教えてくれないかな?教えないなら…壁コンしたあげようか?」

 

 モヒカン「……ヒャイ……」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私達の目の前には信じられない光景があった。一つはついさっきまで月音の息が止まっていたこと、これはモカがバンパイアの血を流し込むことによってなんとかなるかも知れない・・・そしてもう一つが

 

 裏萌香「くっ…」

 

 モカのいつものような力がなく、

 

 九曜「どうした?お前は「力の大妖」ではないのか?」

 

 ロザリオが外れたモカがあの狐に押されていた。すると

 

 裏萌香「月音に血を注ぎ込むことはバンパイアの力の源の血液を大量に相手に与えてしまうため…私の方の力が弱まってしまうことだ。」

 

 そう言いモカは九曜にむかうがモカさんの攻撃は防がれ、九曜の攻撃を避けきれず、

 

 九曜「はっ」

 

 裏萌香「がっ!?」

 

 モカは壁に飛ばされ、今この場で一番強いのは裏のモカでやられているその光景に私は

 

 胡夢「あぁ…モカ…」

 

 そう呟いた、モカが立ち上がろうとすると

 

 九曜「弱いッ妖のくせに人間との友情ゴッコに酔っているからこんなにも弱いのだッわが炎に焼かれてその愚かさを懺悔するがいいッ!!」

 

 と赤い炎が集まっていき、私は「死」を覚悟した。

 

 ???「は~~はっ!!」

 

 その時、私達の後ろから白い炎の弾が二つ飛んできて一つは集まっていく炎を消し、もう一つは九曜をぶっ飛ばした。私達は後ろを見るとそこには

 

 刃「ハァ…ふ~間に合ったか?」

 

 太鼓のバチをもった刃君が立っていた。刃君は月音を見ると血相を変え

 

 刃「月音君!!大丈夫なのですか?」

 

 と慌てていたが紫ちゃんが

 

 紫「確率は低いそうなのですがモカさんが血を注いだので、とりあえずは大丈夫です!!」

 

 その一言に安心した刃君は私達の前に来ると

 

 刃「なら…後は僕が片付けよう…」

 

 と言った。すると銀影先輩は

 

 銀影「阿呆言うな!アイツの種族を何と思っているいるのか!アイツは日本の大妖怪だぞ!お前みたいなただの鬼では勝てんのと「先輩それに一つ訂正を」・・は?」

 

 刃「僕は“ただの”鬼じゃないですよ・・・チョット変わった“戦”う“鬼”ですよ…シュッ!」

 

 と刃君は左手でいつものポーズをすると九曜に向かって走りだし、懐に飛び込むと

 

 刃「はっ!」

 

 右手のバチで叩き、それをふさがれると

 

 刃「ハッ!ふんっ!」

 

 左手のバチで脇を叩き、右回し蹴りを放って飛ばした。それだけで刃の戦闘経験は豊富であることが分かった。

 

 九曜「グッ!?」

 

 九曜が壁に当たるが直ぐに立ち上がり、刃君は制服が焦げている足を見て

 

 刃「あ~やっぱり、“変身”しないとあまり効きませんか。」

 

 とおかしな言った。「変身?変化じゃないの?」と思った私ですが九曜は殺気を飛ばし刃を睨みながら

 

 九曜「ふんっ、どうやら貴様が先に灰になりたいようだな。人間なんぞ庇っていては私のように強くはなれないぞ。」

 

 と九曜は刃君に言うが刃君はやれやれといった顔で片方のバチを腰に戻すとポケットから何かを取り出ながら

 

 刃「あいにくガキ大将の言葉は信じないのでね、それにだ…強さというのは大切な人やものを守るために使うものだ!!」

 

 と九曜を「ガキ大将」と言い、ポケットから取り出したものを展開した。

 

 チャキン

 

 金属の音がしたそれは鬼の顔の音叉みたいなもので

 

 刃「君にかなり弱いが本物の強さを教えてあげるよ。」

 

 それをバチに当てると

 

 リィ――――――・・・

 

 きれいな音が部屋中に鳴り響き、九曜は

 

 九曜「はっ!笑わせるな!灰になれ!!」

 

 さっき月音に大火傷を負わせた技を放とうとするが刃はただ音叉を額に持っていき、少し額にかざすと手を降ろし、

 

 九曜「食らえ、朧・火炎車!貴様も我が力思い知るがいい!」

 

 刃は避けたり防いだりする素振りも見せず、九曜の炎にを受けて、真っ赤に燃えていた。

 

 紫「刃さん!!」

 

 銀影「あの阿呆!何故避けんかったんや!!」

 

 私達は叫び、手ごたえがなかった九曜は

 

 九曜「ハハハハ、やけに大口を叩いた割には簡単に終わったな。」

 

 九曜は刃に向かって笑うが徐々に顔が引きつっていった。なぜなら…

 

 九曜「何故だ!?何故直撃したのにもがき苦しまない!?何故倒れない!!」

 

 攻撃を食らった刃君は燃えているが苦しんでいたりせず火を消すために動いていなく、痛みによる声も出さない。それどころか

 

 ???「ハッハッハッ!…これが君の全力かい?私の先輩の攻撃の方が痛いじゃないか。」

 

 すると真っ赤に燃えている炎が下から白に変わっていき、

 

 ???「ハアアアアアアアアアア・・・」

 

 神々しくも感じる白い炎が半分ほど刃君の体を覆い始めた頃から声が聞こえその時刃君の体に電流が走り、白い炎と電流が体全体を覆うと

 

 ???「アアアアアアアアアアアアアアア…」

 

 刃君は右手を胸の前に持って行き

 

 ???「アアアアア……テリャアアア!!!」

 

 白い炎を払った刃君の姿を見て私達は驚いた。そこにいたのは同級生の松坂刃ではなく…黒い肌に右がアンバランスに伸びた白金色の角そして腰につけた銀色の双剣…

 

 刃鬼「さあて…ショータイムだ!!」

 

 月音や紫ちゃんを助けた刃鬼がいたのだから…。



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第五の巻「公安を倒しても構わんのだろう・・・あっ、駄目?:後編」

 僕が皆の目の前で変身すると裏萌香さんが立ち上がり、僕に近づいてくると

 

 裏萌香「なるほど通りで気配と殴る時のフォームが似ていていたわけだ。」

 

 どうやら裏萌香さんには薄々ばれていた様だ…流石バンパイアだ。

 

 刃鬼「おお、流石は萌香さん薄々気付いていましたか。自分もまだまだ鍛え足りませんな。萌香さんは休んでいてください。後は自分にお任せを」

 

 と僕は裏萌香さんを休ませ、九曜に向いた。自分の攻撃を食らってなんともないことに茫然と立っていた。

 

 刃鬼「どうした?かかってこないのか?ならこっちから行くぞ!!」

 

 僕は音撃棒を腰に戻し、九曜に接近し

 

 刃鬼「ウラァ!!」

 

 九曜「グフッ!?」

 

 右のストレートを腹に決め、九曜が怯み、その隙に雷の力を左手に込め、

 

 刃鬼「鬼闘術「雷撃拳」!!」

 

 それを九曜の顔に食らわせ九曜は壁に打ち付けられるが、鬼の清めの力は魔化魍には効果はバツグンだが、妖怪相手にはイマイチのようで直ぐに火炎弾を複数作り、僕に向かって放つが光と雷の力を両手にまとわせ全部打ち消す、立ち上がった九曜は

 

 九曜「オノレエエエエエエエエ!!鬼風情が調子に乗るな!!」

 

 とさっきとは倍以上の数の小さな火炎弾を作り僕に放つが飛んで月音君たちの前に行くと追尾してきたので大きく息を吸い、

 

 刃鬼「鬼幻術「鬼火」ィ!!」

 

 鬼火をだし、火炎弾を全て爆発させる。九曜を圧倒する光景を見てからなのか僕の背後では

 

 紫「す、凄いです…」

 

 銀影「嘘やろ…あの九曜が手も足も出ないなんて…なんちゅう出鱈目なやつや。」

 

 鬼火をやめて僕は九曜に近づき

 

 刃鬼「ここでは場所が悪い!場所を変えさせてもらうぞ!!」

 

 そのまま九曜と肩を組みながら壁を壊しながら皆とは離れた。

 

 僕は皆とは離れ公安の倉庫まで来ると

 

 九曜「調子に乗るな鬼風情がああああああああ!?!?」

 

 ボンボンボン!!

 

 刃鬼「グハッ?」

 

 九曜は近距離から小さな炎の弾を放ち、回避することのできなかった僕は吹き飛ばされた。吹き飛ばされた僕はすぐに起き上がり、

 

 刃鬼「イチチ…痛いねえ…僕じゃなかったら死んでいたよ。」

 

 九曜「調子に乗るな!!」

 

 九曜はそう叫びながら火を放つが、僕はそれを避けた。

 

 刃鬼「九曜、君は今までまともな闘いをしたことがないだろ?動揺して狙いが雑だぞ!」

 

 九曜「うるさいうるさいうるさいうるさい!!」

 

 刃鬼「よっ、ほっ、このくらい、東○の、イージーモードより、簡単だ!」

 

 僕は飛んでくる火炎弾を避けながら、九曜に接近すると

 

 刃鬼「ハッ!!フッ!!」

 

 九曜「ガハッ!?糞っ!!」

 

 拳や蹴りを加え九曜も爪で反撃をしてくるがジンキは

 

 刃鬼「なんの鬼闘術「鬼爪」!!」

 

 鬼爪で防ぎ、左フックで九曜を怯ませると腕を掴み、

 

 刃鬼「うおりゃああああああ!!」

 

 九曜を力任せ投げ飛ばした。が飛ばした方向は

 

 刃鬼「やべ、皆のいる方向に投げてしまった!?」

 

 僕は急いで皆の前に立ち、双閃を抜き構えると、九曜は再度火炎車を作り、

 

 九曜「これを貴様が避ければ、貴様の守りたい仲間が燃えるぞ!さあ大人しく灰になれ!!」

 

 と言いながら放つが、僕は頭の上で双閃をクロスするように構え、力を送って大きな光の剣を作り

 

 刃「鬼棒術「烈光剣」…セイヤァアアア!!」

 

 朧・火炎車を叩き斬ると僕の背後からただならぬ妖気を感じ後ろを振り向くと月音君が立っていて、致命傷の火傷はドンドン治っていく。

 

 刃鬼「ほう、凄いですね妖怪の血は…バンパイアなら尚更か。」

 

 立ち上がった月音君の姿を見て僕は驚き、九曜は動揺していた。

 

 九曜「馬鹿な…人間ならどうやっても手遅れのだったはず!!人間ならあんな事はできないはず…まさか奴は最初から妖怪だったのか!?くっ石神めこの私を騙したのか?」

 

 裏萌香「まさかここまでとは…」

 

 胡夢「いや、あんたが驚いてどうするのよ!!」

 

 裏萌香「あの蘇生法には3つ問題があるって言っただろ?」

 

 紫「一つは確率は少なく」

 

 銀影「二つ目は萌香ちゃんの力がかなり落ちて」

 

 裏萌香「最後に妖怪の血が体内に入る事で何が起こるのか私にもわからんという事だ。」

 

 裏萌香さんがそう言っているとき九曜は油断していたので僕は双閃を地面に突き刺し、素早く背後に回り、

 

 刃鬼「隙ありだ!!」

 

 音撃鼓「光震天」を取り付けた。僕は音撃棒を取り出し

 

 刃鬼「音撃打「百発百中」そりゃ!!」

 

 僕は激しくそして早く音撃棒で叩きはじめた。

 

 ドドドッ!ドドドッ!ドドドッ!

 

 公安の部屋の中に太鼓の低い音が響く

 

 九曜「グア何故だ!?何故体が動かん!?」

 

 裏萌香「今だ月音行けえ!」

 

 月音君はその声を聞いてか九曜に突っ込んできて

 

 九曜「お前らにこの九曜が倒せると思っているのか!?」

 

 九曜はそう叫んだが僕は

 

 刃鬼「倒せるかじゃない…今から倒すんだよハッ!!」

 

 と言って音撃を決めると九曜は月音君に向かって吹っ飛び、

 

 ゴシャア!!

 

 月音君の頭突きが決まり九曜は壁を壊し隣の部屋まで吹っ飛び月音君はバンパイアの血の効力が切れたためか気絶した。僕は顔の変身を解除し、月音君の近くに行き脈を確かめた。

 

 脈は正常に動いていて安心すると、裏萌香さんは九曜に向かって

 

 裏萌香「どうだ?これで月音がこの学園の生徒であることに問題はないだろ。」

 

 と言ったが反応がないので僕はもしかしてと思い九曜に近付き脈を計るが生きているそして何回か頬をペチンペチン叩くが反応は無い。

 

 刃鬼「あ~萌香さん?コレ完璧に気絶してますよ?」

 

 裏萌香「ん?別に大丈夫だろう帰るぞ!」

 

 と言い月音君をお姫様抱っこするが僕は

 

 刃鬼「すまないが僕はここでお別れだ。」

 

 紫「なんでですか?刃君は月音君を助けてくれたのですよ!」

 

 胡夢「そうよ!皆一緒に帰ろうよ!!」

 

 と二人は言ってくれるが

 

 刃鬼「僕達鬼・・・音撃戦士は本来魔化魍相手にしか闘わず正体も人と妖怪も問わず隠しておくべきものだけど僕はそれをばらしてしまったからこの学園にはこれ以上いれないんだ。」

 

 銀影「別に正体がばれてもお前は新聞部の一員だろ!」

 

 刃鬼「そうですがコレは規則なのですよ・・・だからしょうがないのです。」

 

 胡夢「そんな刃君、折角友達になったのにそれは「行かせてやれ」・・・モカ?」

 

 胡夢が言おうとすると裏萌香さんはそれを止め

 

 裏萌香「仕方ないだろ?刃、「なんでしょう?」絶対帰って来い!そうでもしないとこいつが悲しむだけだぞ。」

 

 裏萌香さんの一言に僕は後ろを向き

 

 刃鬼「わかりました・・・やってみますよ。じゃあね、シュ!」

 

 僕は響鬼さんがよくやる敬礼とピースを合わせたものをやり、再会を信じ皆と別れた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 石神「ククク、赤夜萌香、今回は負けを認めるが…またいつか遊んでくれよ新聞部」

 

 私は鳥居の上から憎き新聞部を見ていると背後から気配を感じ後ろを振り向くとそこには先ほど見た刃という鬼が立っていた。

 

 石神「おや?私に何か用かな?刃君」

 

 すると目の前の少年は

 

 刃鬼「今は刃鬼です…僕は貴方に言っておきたい事がある。」

 

 そう目の前の鬼はいうと腕を振った。私の顔に激痛が走り、私は顔を抑えながら刃鬼の手を見ると爪のようなものが伸びていて、その先に血が滴っていた。

 

 石神「グウウ!?…貴様ぁ!!よくも私の顔に傷を!!」

 

 私は叫ぶが刃鬼から放たれる殺気で動けなかった。

 

 石神「(コイツ…15でこれほどの殺気を出せるとは…流石は戦鬼と言うべきか…)私をどうするのか?」

 

 刃鬼「いや、今回はそれでお終いだ…あえてつけるなら月音君達とともに闘いたいからその願掛けさ…じゃあな。」

 

 刃鬼はそう言ってその場を立ち去ろうとしたが、立ち止まりこちらを向くと

 

 刃鬼「それと、今度同じようなことをしたら……許さないからな…」

 

 と言い立ち去った。私の足は震えて動くことはできなかったが、この顔の傷の恨みは絶対忘れない。必ず復讐をしてやると思った。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 月音「ハア…」

 

 公安と闘ってから一ヶ月近くが過ぎ、僕の傷も治り公安委員会は生まれ変わり以前のような権力はなくなり、僕を妖怪と勘違いしてくれたようで新聞部とは干渉しなくなった。

 

 でもその代わりのように刃君…いや、刃鬼さんがいなくなった最初モカさんから刃鬼さんと刃君が同一人物と聞いた時は驚いたけど猫目先生が刃君が今まで授業で出した魔化魍情報は刃君がくれた事も教えてくれた。

 

 僕がそう考えていると、

 

 萌香「月音、また刃君の事考えていたの?」

 

 月音「うん、あの時刃君がいなかったら僕達がこうしているのも無かったと思うんだ。」

 

 胡夢「そうよね、あの時いなかったのも理事長に公安と闘う許可を貰いに行ったらしいし・・・お礼を言えばよかったね。」

 

 紫「でも、なんで今日いまから新聞部の教室に行かなくてはいけないのでしょうか?」

 

 そう、夏休み間近の日曜の今朝、新聞部の部室に集合と言う内容の手紙が全員に来たのだが何があるのか全く最初は刃君のことだと思ったけど紫ちゃんが組織に所属していて大きなミスを犯したのに一ヶ月足らずで帰ってくるとは思えないと言っていて刃君のことではないと決めたからだ。

 

 教室前に行くと銀影先輩が立っていて

 

 銀影「なんや、お前らもか。」

 

 月音「先輩も手紙が来たのですか?」

 

 銀影「そうや、全く今日はデートなのにキャンセルになってもうたわ。」

 

 胡夢「変わんないわねこのスケベは、」

 

 すると職員室に続く廊下から猫目先生が来て

 

 猫目「あっ、皆来てくれたのよかった。来てくれるか心配したのよ特に銀影君が」

 

 月音「で、先生今から何をするのですか?」

 

 猫目「それは中に入ってからのお楽しみよ♪じゃあオープン♪」

 

 猫目先生はそう言い教室のドアを開けると窓に大きな男の人が立っていて肩には白色で無機質な体の鳥が止まっていて男の人は僕達に気付くと振り向いた。

 

 刃「新聞部部員、刃鬼こと松坂 刃、只今戻ってきました。シュッ!」

 

 刃君はそう言い左手でシュッとやると

 

 萌香「刃君、いつ学園に戻ってきたの!?」

 

 刃「昨日の夜に帰ってね、」

 

 胡夢「今まで何をしていたのよ!!」

 

 刃「猛士で僕の処分と先輩方の手伝いをしていたら遅くなったよ。」

 

 紫「戻ってきて嬉しいです!!」

 

 刃「僕も光鷲も嬉しいよ!!」

 

 光鷲「ピィ!!」

 

 銀影「これからビシビシしばくから覚悟しやがれ!!」

 

 刃「はは、お手柔らかにお願いします。」

 

 猫目「さてそれでは始めますか!」

 

 と猫目先生は言ったが周りをよく見ると何故かお菓子やらジュース等があってパーティ会場のようになっていた。僕達は不思議に思っていると

 

 猫目「今までいろんなことがあって打ち上げをする機会が無かったので…」

 

 刃「僕の帰ってきた記念も含めてやってしまおうと言うわけだ。そのため会場設置は僕とディスクアニマル達でやったわけだ。」

 

 ふと教室の隅を見るとディスクアニマル達が騒いでいた。

 

 萌香「月音、どうしたの?早くやろう。」

 

 月音「あ、うんでもその前に刃君」

 

 刃「どうしたんだい?」

 

 僕は刃君に向かって

 

 月音「今まで助けてありがとう!」

 

 というと

 

 刃「お礼を言われるほどの事はないよ…だって僕達友達ではないかこれからも宜しく月音君、萌香さん、胡夢さん、紫ちゃん、森岡「銀影で構わん」では、銀影先輩、猫目先生。」

 

 銀影「全く命を助けてもらったのに…お前の真の先輩になるのはまだまだやな。「胡夢さん達を助けに行ったじゃないですか先輩はいい先輩ですよ」…女意外で褒められて照れるのは始めてや。」

 

 紫「えへへ…」

 

 胡夢「なんか嬉しいわね。」

 

 萌香「これからも一緒に頑張ろうね!!」

 

 猫目「貴方がいない時に集めた人生相談の手紙集まっているからね!」

 

 僕は刃君に手を差し出すと刃君は力強く握り返してくれた。

 

 刃「新聞部をもっと人気にするぞ月音君!!」

 

 月音「・・・うん!!」

 

 これからも色んなことがあるけど頑張っていこうと思う。

 

 刃「あ、それと僕月音君と同じ人間だからそこのとこもよろしく!シュッ☆」

 

 全員「「「「「エエエエエエエエエエエエエエエエエ!?!?!?」」」」」

 

 猫目「言い忘れていたわ。それとこの蟹食べていい?」

 

 刃「いや、それディスクアニマルだから食べれませんよ!?」

 

 猫目「それは残念です……でも試しに…ジュルリ」

 

 刃「後で料理作りますから、我慢して下さい!!そして逃げろ黄肌蟹軍団!!」

 

 月音「それに見た感じからしてディスクアニマルを食べたらお腹壊しますよ!?」

 

 猫目「でも、答えは聞いてないにゃ~ん♪」

 

 刃「人の話は聞きなさい!!そして食べようとするのはおやめなさい!!」



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第六の巻「夏は鼓の鬼が忙しくなる時期!え?関係無い?:前編」

 どうもwindows8なのにやたら動画とかが重くてげんなりな善宗です。第6話夏休み編どうぞ!!


 夏、それは学生で言えば夏休み、海、夏祭り、と言ったイベントの大売り出し・・・・だが妖怪だらけの学園にいる一人の学生だけ、夏は仕事の季節と一般学生とは何百光年違う考えの生徒がいる。その名は松坂刃またの名を刃鬼、何故彼だけ勘違いしているかと言うととある川にて・・・

 

 暁鬼「刃鬼、そっちに一体行ったぞ!」

 

 刃鬼「はい、暁鬼さんこそ尻子玉抜かれないでくださいよ!」

 

 夏には鼓でしか倒せない魔化魍がいて他の武器だと増えてしまうので、猛士では嫌な季節であり、鼓を使う刃鬼は鬼になった年からずーっと夏=鼓の鬼は忙しい時期、と頭の中にインプットされているのだ。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 カッパ「クエエエ!!」

 

 暁鬼さんが逃がしてしまった魔化魍カッパに向き合うとカッパは口から白い粘液らしきものをだすが、僕はそれを避け近づいてきたカッパの腹に光震天を取り付け、

 

 刃鬼「音撃打「閃光連打の型」!!はぁ!!」

 

 僕はカッパに音撃を決め、灰になると周りに他の個体がいないのを確認して、顔だけ変身を解除した。

 

 暁鬼「刃鬼、お疲れ様。」

 

 刃鬼「暁鬼さんもお疲れ様でした。今回はやけに魔化魍の数が少ないですね。」

 

 暁鬼「確かに去年の今頃でももっといたからな。」

 

 実は夏特有の魔化魍の数もここ近年減少傾向にあるのだ。

 

 暁鬼「俺としては減少するのは良いことと思うが数の減少の幅が大きすぎて気味が悪いな。」

 

 刃鬼「そうですね…いつまたオロチの時みたいな事が起きないか心配ですね。」

 

 暁鬼「まあ、その時がこない事を信じてお前は明日から合宿なんだろ?そこで羽でも伸ばして来い!!」

 

 刃鬼「まあ、こっち(人間界)で取材するので大して変わりませんよ…途中仕事で抜け出すかもしれませんよ?」

 

 暁鬼「そうならないように俺達が頑張るよ!だからお前は楽しんで来い!!」

 

 刃鬼「そうですね…楽しんできます!!(実は魔女の丘事件で全然楽しめないけどね!)では自分は学園に戻りますので報告書はこっちで書いてパソコンから提出します。」

 

 暁鬼「ああ、頼むよそれじゃ!」

 

 僕は学園の制服に着替えるとバスの運転手さんと待ち合わせ場所に向かうべく、暁鬼さんと分かれ川を北上すると、

 

 ??「にゃああ!!」

 

 聞き覚えのある声が聞こえ直ぐにその声のほうへ行くとそこには僕のクラスの担任で新聞部の顧問である猫目静先生がいて先生は釣りざおを持っていて近くにはクーラーボックスにはみ出さんばかりの魚がビチビチと暴れていた。しかも近くにはバスの運転手さんもいた。

 

 刃鬼「先生…何しているのですか?」

 

 猫目「あ、刃君先生はここで魚釣りをしていたのですよ~刃君はお仕事ですか?」

 

 刃鬼「そうです…でも、ここは危ないですよ?夏ですから。」

 

 運転手「確か夏の魔化魍は分裂する特徴があるのだったかな?」

 

 刃鬼「そうです・・僕は響鬼さんみたいに紅になれないので先生方を守れるかどうかわかりません…それにその魚の量は明らかに捕りすぎですよ。」

 

 猫目「そうですかもう少し欲しかったですけど「乱獲で斬鬼さんから嫌われますよ?」わかりました!!」

 

 刃鬼「はあ…まあ安全な場所で美味しい魚料理を作りますから勘弁してください。」

 

 僕達は川から離れてバスが止まっている駐車場の直ぐそばの猛士の関係者がやっている民宿の台所を借りて塩焼きとホイル焼きを作り民宿の人から白飯を貰い食べていると

 

 猫目「そういえば刃君は皆に詳しい事を教えましたか?」

 

 刃「いえ、皆忙しいかったので僕の種族は人間、職業が鬼で魔化魍退治をしている、といった事ぐらいしか話せませんでしたが、自分はこれくらいが丁度だと思っています。」

 

 流石に月音君達に響鬼さん達のことまで教える訳にもいかないので、とりあえず僕の事と猛士の名前くらいしか教えてない

 

 運転手「あまり話しても駄目だからそのあたりが妥当だね。」

 

 猫目「そうですか、なら明日からの合宿を精一杯楽しみましょう!!」

 

 刃鬼「はい!」

 

 僕達は遅めの昼飯を食べてから学園に戻った…さて、明日の準備が大変だ。

 

 ~合宿当日~

 

 合宿当日の人間界に行くバスの中、僕は

 

 紫「なるほど、鬼の武器には鼓、弦、管の三種類もあるのですか。」 

 

 刃「そう、僕はそのうちの弦と鼓を使えて主に鼓がメインの鬼なんだ、因みに鬼は最初に適正を計ってから修行を開始するんだ。それと僕と一人の先輩だけだけど剣もあるよ。」

 

 紫ちゃんに鬼のことを(好奇心的な)物凄い形相で聞かれたので聞かれたことは先輩鬼の名前以外は答えないようにした。

 

 紫「その武器はそれぞれどういう相手に使うのかあるのですか?」

 

 刃「空を飛ぶ相手には管が活躍し、溶解液や針を飛ばしたりする相手には弦を、大きさがかなり大きい相手や夏に出てくる特別な相手には鼓を使うね。」

 

 紫「へ~そういえば刃さんは何故管を使わないのですか?」

 

 僕は紫ちゃんの質問に固まった…紫ちゃんは僕の様子に

 

 紫「え!?あ、あの…なにか私失礼なことを言ってしまったでしょうか?」

 

 刃「いや‥ただ管が苦手で過去に恥ずかしい思い出があるだけなんだ。」

 

 僕の一言に近くにいた萌香さん、胡夢さん月音君も参加してきた。(銀影先輩はいない)

 

 萌香「へ~刃君にも苦手なものがあったんだ~」

 

 胡夢「なんか意外な感じがするね。」

 

 月音「で、恥ずかしい思い出って?」

 

 刃「言わなきゃ駄目か?

 

 月音「別に無理をしなくても‥」 

 

 刃「まあいうけど!「言うのかい!」鬼火は皆にも見せたよね?」

 

 月音「ああ…あれは衝撃的だったね。」

 

 萌香「でも、大道芸ぽっかったよ?」

 

 何故月音君はこういうかというとバスに乗り込むとき運転手さんの葉巻を音撃棒ではなく月音君に鬼の力の一端を見せるためにあえて鬼火でつけたのである。

 

 刃「僕は特異体質で変身しなくても鬼の技の一部は使えるんだけど管を練習し始めたのが鬼になってからでいつも管から鬼火が出ちゃって…何個もの練習用の奴を壊してね。無理と判断された日の晩、ひとりの管の先輩鬼(威吹鬼)が涙で枕を濡らしたらしい。」

 

 全員「「「「ああ…」」」」

 

 刃「わかった僕がさっきの質問で固まったわけを」

 

 紫「分かりました…後刃さんは種族は人間で間違いないですよね?」

 

 刃「そうそう、僕は魔化魍魎の情報提供の対価として学園に通わせて貰っているわけだ。」

 

 月音「じゃあ、もしかして萌香さんのロザリオを外せるんじゃ「それはできない月音君」‥なんでさ?」

 

 刃「僕は清めの音を使い、僕自身その清めの力が強く萌香さんのロザリオに手をかざすだけで…」

 

 僕はそう言いながら萌香さんのロザリオに手をかざすとバチッと大きな火花が出た。

 

 刃「と、このように互いの力が反発するので触れる事すら敵わないわけだ…萌香さんがとられると思ったのかい?」

 

 月音「え!?そ、そそそそんな事な、なないよ!!」

 

 刃「嘘がつけないのね~月音君は、」

 

 萌香「刃君も何言っているのよ!!」

 

 二人は顔を真っ赤にしていて、僕は心の中でリア充乙!と思っていると、バスは真っ暗なトンネルの中へ入っていき運転手さんが喋りだした。

 

 運転手「さて、少年達この長~いトンネルは人間界各地にあるトンネルと繋がっていて【四次元トンネル】と呼んでいる者もいる…例えば刃鬼君もそういうね。」

 

 と運転手は言うが僕は一つ思い出し、

 

 ジンキ「あ!そういえば皆に言っておきたい事があって人間界では僕の事はジンキと呼ぶようにお願いする!…そうしないと色々と都合が‥」

 

 月音「う、うんわかったよ。」

 

 紫「わかりましたです~。」

 

 運転手「さて、話がずれたがこいつを抜けると妖の世界とはしばしお別れということだ。」

 

 運転手さんが言い終わるとバスはトンネルを抜け、激しい日差しが燦々と照りつける人間界に出た。

 

 紫「あー、人間です!本物の人間が何人も…」

 

 胡夢「当たり前よ人間界だもん。」

 

 萌香「凄い日差し、こっちも夏休みなのかな?」

 

 と妖怪と魔女トリオは人間界の様子にテンションが上がっていて、月音君は人間界に戻ってきたことに嬉しく思っているようだが、仕事でよく戻っている僕は月音君には謝罪を言いたくなってしまったのは秘密だ。

 

 胡夢「あー見て、街よ!」

 

 紫「遠くに大きな街が…」

 

 萌香「アソコにいくのかな?」

 

 すると目の前を立ち入り禁止の看板が横切って、バスの中の空気は低くなっていく。するとバスは止まり、

 

 ジンキ「…とりあえず、降りてみますか?」

 

 月音「そ、そうだね。」

 

 胡夢「とりあえず降りてみましょうか。」

 

 皆は先に降り、僕は烈斬をもって降りるとそこには一面の向日葵畑があった。

 

 月音「わー…」

 

 萌香「凄い…」

 

 胡夢「人間界にもこんな綺麗な所があるんだ。」

 

 ジンキ「ほう見事だな…こりゃ絶景だね。」

 

 皆は向日葵畑に驚き、僕も見とれていると、猫目先生は運転手さんに話しかけていた。

 

 猫目「あれ~?此処って目的地と全然違う場所ですよね?」

 

 猫目先生がそういうと運転手さんは怖い笑顔を浮かべながら

 

 運転手「いやなにちょっと立ち寄ってみたんですよ。ここは今ちょっとした「話題の名所」なのでねェ」

 

 運転手さんはそう言うと月音君は

 

 月音「名所?…?ああひまわりの名所ですか?」

 

 月音君の一言に僕はつい

 

 ジンキ「妖怪と魔女と戦鬼ついでに人間という超異色なパーティーの僕達が寄った場所だよ?そんなわけないでしょう。」

 

 僕がそういうと運転手さんは

 

 運転手「そうだよジンキ君、ここは神隠しが続出するミステリースポットで噂の場所だよ。」

 

 月音君達がずっこけていると運転手さんは続けて言った。

 

 運転手「今時神隠しとはなかなか風流だと思わないかね」

 

 月音「そんな理由で来たんですかー!!?」

 

 暁鬼さん…やっぱりゆっくり出来ませんでしたよ。そう現実逃避をしていると運転手さんは猫目先生を乗せて行ってしまい僕は自分の持ち物を確認して気づいた。

 

 ジンキ「鼓と着替え、バスに乗せたままだ~!!!」

 

 月音「え?それってやばいことなの?」

 

 僕の叫びに月音君達は首を傾げていたが、僕は皆に説明した。

 

 ジンキ「もし、神隠しが魔化魍の仕業でその魔化魍だったら僕達死ぬ事は間違いないよ!!もしそれ以外なら僕が一度変身したら着替えがないと街中を素っ裸で歩き回らないといけなくなるよ!」

 

 紫「これからどうなるのです~!もう嫌ですぅ、帰りたいですぅ~!!」

 

 胡夢「何言ってんのよ!まだ来たばかりじゃない!いつまでもうだうだ言ってるとぶつからね。」

 

 女子勢が喧嘩をしている時に月音君はひまわり畑の方を見つめていると何かがコチラを観ているのに気付きそれと同時に今まで聴いたことの無い唸り声が聞こえてきた。

 

 月音「とりあえずこの花畑から離れた方がいい、あっちに小屋があるよあそこへ・・・!!」

 

 といい、皆近くにあった小屋に逃げ込み僕はすぐに立花へ電話した。するとおやっさんが出た。

 

 おやっさん〔もしもし?立花です。〕

 

 ジンキ「あ、おやっさんですか?ジンキです。少し聞きたいことがありまして」

 

 おやっさん〔なんだい?〕

 

 僕は月音君が呼んでいた新聞を後ろからのぞいて向日葵畑で18人の人物が行方不明になっていることと獣みたいな唸り声が聞こえてきた事を話すと、キーボートの音が聞こえ、

 

 おやっさん〔とりあえず夏の魔化魍ではない事は確かだね・・・ひょっとしたら妖怪関係かもしれないから気をつけてね。〕

 

 ジンキ「はい、こちらこそスイマセンでした。それでは失礼しました。」

 

 僕がそういいながら電話の電源を切ると、

 

 紫「もしものことがあったらどうするのですかぁここは人間界なんですよ~~私のタロット占いでもこの旅は不吉だって…」

 

 といっていた。紫ちゃんの占いの的中率は高くて(裁鬼さんの事を占ってみたら大当たりだったから)そして嫌な予感がしていた僕はつい、

 

 ジンキ「ええ!?やっぱりそうなの!!」

 

 と言うと胡夢さんは額に青筋を浮かべ

 

 胡夢「あんたねぇ・・・いい加減にしなさいよ紫ちゃんッ何がタロットよ!朝から弱音ばっかりはいていつまでもビビってのよこの弱虫っ!それにジンキ君がいるのに友達を信じられないの!?」

 

 ジンキ「胡夢さん、落ち着け…慎重になるのにやりすぎは無いから…」

 

 僕はそう言って止めようとしたが遅く

 

 胡夢「やっぱりお子様よね。そんなに帰りたければ一人で帰ればいいじゃない!」

 

 と胡夢さんは言ってしまった。紫ちゃんは俯くと

 

 紫「な…何よ…何もビビってなんかないもんバカァァァ!!」

 

 と言って出て行き僕も烈斬を持ち直し、

 

 ジンキ「僕が追いかける!!」

 

 紫ちゃんの後を追うように小屋を出た。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私は深い谷の奥の小さな結界の村で暮らしてきたからつくねさんやジンキさんの正体を知るまでずっと人間を敵視してたし人間界もわけあって大嫌いだった。

 

 紫「なのにみんな…私の気も知らないで…」

 

 ??「それはすまなかったね紫ちゃん」

 

 後ろを振り向くとジンキさんが立っていた。

 

 紫「刃さん…」

 

 ジンキ「今はジンキだよ…隣いいかい?」

 

 ジンキさんはそう言うと武器を降ろし、私の隣の横に座った。

 

 ジンキ「胡夢さんも状況がこんなのだから少しイライラしているかもしれないのだろう、それでも僕はあれは言いすぎだと思うね。」

 

 紫「ジンキさんもそう思いますよね!いk「でも紫ちゃんもやりすぎだよ」・・え?」

 

 ジンキ「いくらなんでも僕じゃないんだから鉄製のカードを額に刺すのはやめたほうがよかったね。いつもの金ダライで十分だよ。」

 

 そうジンキさんは言うと私の頭に手を置いた。ジンキさんは続けて

 

 ジンキ「胡夢さんが僕を頼りにしているようだったけど、もし敵が出てきてそれが魔化魍だとしたら僕は皆は守りきれるかどうかわからないからね。」

 

 紫「え?ジンキさんでも大丈夫でもきついのですか!?」

 

 ジンキ「それはそうだよ僕は猛士の鬼の中では一番!年が若く、弱いのだからね!(ドヤァ」

 

 と一番を強調して言ってたけど顔は笑顔であった。私はジンキさんの先輩の様子を創造してみる事にしましたが模擬戦でボコボコにされているジンキさん…怖い顔しか想像できませんでした。

 

 ジンキ「因みに先輩方は全員紫ちゃんが今創造しているような感じではなく皆優しいよ。鬼になったときは表情分からないけど」

 

 紫「え!?ジンキさんって心読むことができるのですか!?」

 

 ジンキ「いや、紫ちゃんの顔から血の気が引いていたから多分怖い顔でも創造したかと思ってね、後僕のとうさんも鬼なんだけどその人なんていつも寒い親父ギャグを言っているんだよ。」

 

 紫「面白い人ばかりなんですね。」

 

 ジンキ「曹s「キャアアアアアアアアアア!」なんだ!?女性の叫び声か?」

 

 突然叫び声が聞こえてきた。

 

 紫「向日葵畑のほうですねまさかみんなの身になにか!?」

 

 ジンキ「急ぐぞ!!」

 

 紫「はい!!」

 

 私達が向日葵畑に行くと見ず知らずの人がいて女性は私の格好を見ると

 

 女性「な、なにあなたのその格好・・・魔女?」

 

 私はみんなの危機と思っていたのに見ず知らずの人とわかったからその場を立ち去ろうとしたらジンキさんは

 

 ジンキ「どうかしましたか?」

 

 と女性に言い、女性は

 

 女性「先輩がっ、私の先輩が“ひまわり”に食べられそうになの!!」

 

 ジンキ「ファ?」

 

 私は女性の手の先を見ると女性の先輩が植物に吸われていた。

 

 紫「これはもしかして魔草の一種‥‥食虫植物のように人や獣を襲って食べる植物の妖怪――…!!」

 

 するとひまわり畑から植物の妖のガリガリ草がでてきた。

 

 ガリガリ草「エ…エサダ!餌食う…!」

 

 それは襲い掛かってきたが

 

 ジンキ「ハッ!」

 

 ジンキさんが殴り飛ばしたがどうやらコレが神隠しの正体で私は

 

 紫「こんなのに…食われてたまるかですぅ――!!!」

 

 タロットを投げた。カードは真っ直ぐ魔草に刺さり

 

 ジンキ「紫ちゃんナイス!!」

 

 紫「へへへ、タロットカードの刃をステッキをステッキで操る私の必殺技です!たかが植物には負けないですぅ~」

 

 しかし相手には効き目が薄く

 

 ガリガリ草2「エサ…」

 

 ガリガリ草3「エサダ…」

 

 周りから同じような草がたくさん出てきて、

 

 紫「なっ?こいつら…一体何匹…」

 

 ジンキ「紫ちゃんぼうっとするな!!」

 

 ジンキさんが言ったときには既に遅く私の腕は蔓に巻かれて上に放り出された。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕は左手に鬼爪を右手に烈斬を使って草を切っていた。一匹当たりの力は弱いが数が多くて、紫ちゃんの下へいけなく

 

 女性「ああ、魔女さん!!」

 

 紫ちゃんはガリガリ草に食われていたが最初にカードが刺さった草が

 

 ガリガリ草1「カエセ、オレノエサ!」

 

 ガリガリ草2「ガッ」

 

 紫ちゃんをかんでいるものを跳ね飛ばした。僕はディスクを一枚取り出しで光の力を左手に溜め、紫ちゃんの足に巻きついている蔦にフリスビーのように投げた。

 

 は上手く当たり蔦は切れたが紫ちゃんは受身の体制をとらないでいたので僕は走りガリガリ草を鬼爪で草の腹を抉り、烈斬で切り裂くと紫ちゃんを受け止めた。

 

 ジンキ「大丈夫か紫ちゃん!?」

 

 すると紫ちゃんははっきりとした顔で

 

 紫「はい、少し嫌な顔の人を思い出しただけですぅ…ジンキさん少し思いついた事があるのですが…。」

 

 僕はそれを聞くと

 

 ジンキ「それは面白い事をいうね…足止めは任せろ!!」

 

 そう言うと襲い掛かってきた草に向かって足に雷の力を込めて

 

 ジンキ「鬼闘術「雷撃蹴」!!」

 

 と蹴りを放つと紫ちゃんは術の詠唱を始めた。紫ちゃんがあいつらを倒せなかったのはただ単に威力が少なかったのでカ-ドの威力強化をしたいが隙だらけになるのでそのカバーをお願いしたいらしいのだが…まあ、獲物が一箇所にいるのでまとめて襲い掛かってくるが接近戦が大得意なこっちとしてはむしろありがたいくらいだ。

 

 僕は烈斬で敵を切り払い紫ちゃんのカードが僕たちの周りを飛び交い紫ちゃんの詠唱が終わるとカードから羽が出て、草を真っ二つにしていく。僕はその光景を見て

 

 ジンキ「なかなか強そうな魔法だ僕も負けていられないな…いっちょ派手なやつを!はぁあああああ」

 

 烈斬を居合いの構えにして雷と光の力を烈斬に集める…すると烈斬の形に沿って二回り程大きな刃が出来た。紫ちゃんの攻撃がフィニッシュに近付くと僕はそれを横一文字に振るった。

 

 紫「私だって…やってやるですぅ!」

 

 ジンキ「鬼剣術「閃光烈雷剣」!ハァアア!」

 

 紫ちゃんのカードが敵の手足となっている蔦を切り、閃光雷刃が敵の体と焼き払う。

 

 敵が全滅すると紫ちゃんは魔力を使い切ったためか気を失い僕は烈斬を地面に突き刺し紫ちゃんを支えた。少しすると月音君達が来て闘いの後を見ると

 

 月音「うわぁ!?なんだこれ!?」

 

 胡夢「これって植物の妖?これ全部ジンキ君がやっつけたの?」

 

 月音「なんで紫ちゃんがこんな奴らと闘っていたんだ?」

 

 僕は紫ちゃんを木陰に移すと胡夢ちゃんに

 

 ジンキ「胡夢さん、こいつらを倒したのは紫ちゃんだよ、僕はそれのお手伝いをしただけ…紫ちゃん学園で自分の魔法を鍛えてたんだろ。」

 

 僕は胡夢さんはひまわりに引っかかっていた紫ちゃんの帽子をとり、紫ちゃんに

 

 胡夢「紫ちゃんは全然弱くなんかないよ…さっきはひどい事を言ってごめんね。」

 

 ジンキ「胡夢さん、それは紫ちゃんが目を覚ましてから言ってあげなさい。」

 

 僕は胡夢さんにそう言うと月音君に向き

 

 ジンキ「月音君、僕は水を汲んでくるからあれから紫ちゃんのカードを引き抜いてくれないか?」

 

 月音「うん、わかった…え?」

 

 ジンキ「じゃあね!!」

 

 僕はバケツを取りにさっきの小屋に戻った…しかしあのお館様なんつうもの作ってんだ‥この世界だから洋館の奴らが絡んでなきゃいいけど…。

 

 僕はそう思いながら川辺に向かって走り始めた



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第六の巻「夏は鼓の鬼が忙しくなる時期!え?関係無い?:中編」

 ジンキ「どうだ?紫ちゃんは目を覚ましたかい?」

 

 僕は近くの川から水を持ってくると木陰に眠っている紫ちゃんの隣にいる萌香さんに訊ねた。萌香さんは少し動揺しながらも首を振り、

 

 萌香「う、ううん、ケガはたいした事はないけど戦闘で使った魔力の消耗が激しかったみたい。」

 

 ジンキ「そうか、それを聞いて安心したよ。」

 

 月音「でもジンキ君、一つ聞きたいのだけど…」

 

 月音君は言いにくそうに僕に訊ねてきた。

 

 ジンキ「なんだね?月音君なにかおかしいかい?」

 

 月音「おかしいも何もなんで上半身裸なんだ?」

 

 月音君はそういったが今思うと萌香さんはそれで動揺していたのか、勿論これには理由があり、

 

 ジンキ「いや、さっきの戦闘で服が返り血(?)がついたから水を汲んだついでに服を洗いに行ったわけだよ?ところでどうこのサイドトライセップス?」

 

 月音「すごく…固そうですじゃなくて、何で変身しなかったの?テレビとかではああいう変身すると服も元通りになるから大丈夫なんじゃあ・・」

 

 月音君はそう言うが確かに仮面ライダーとかウルトラマンとか戦隊ヒーローは普通そうなるけど‥響鬼は特別な仕様だからね…とりあえず説明しよう。

 

 ジンキ「月音君、世の中そんなにうまく行かないよ僕たちの変身は炎や雷を纏って変身するから服は燃えたり裂けたりしてなくなるんだよ。」

 

 胡夢「ああ、だから荷物があんなに多かったんだ。」

 

 紫ちゃんのカードを磨きながら胡夢ちゃんは言ったが実際月音君の荷物と比べてみると

 

 月音君の荷物:着替え(二泊分)、洗面道具、消毒液と絆創膏、タオル×5枚

 

 ジンキの荷物:着替え(5泊分)、洗面道具、救急セット、タオル×10枚、ディスクアニマルケース×2、烈斬、光震天、烈光、予備の音撃棒の材料、将棋一セット

 

 とこんなにも多いのだ、ひまわり畑についた時は目的地ではないと思って持っていなかったが、一回分の着替えを入れたバッグもあったのだが、それをとる前にバスが出発してしまい、変身できないわけである。

 

 僕はその事を説明し終わると胡夢さんはついさっき切り捨てた草の残骸を見て

 

 胡夢「第一、びっくりだよまさか紫ちゃんがこんな怪物達をやっつける力があったなんてそのくせ何であんなに人間界を恐がっていたのかわかんないし私達何だかんだで紫ちゃんについて知らないことまだたくさんあるよね人間とも妖とも違う「魔女」についてもね」

 

 ジンキ「紫ちゃんが人間界を恐がっている事については僕がこの前猛士で銀で魔法使いの方がいたから聞いたことがあったが魔女などは風の声を聞き、精霊と語り合う事で自然の力を自分の力にする種族らしく都会のように自然が壊され“気”が乱れた街は慣れてないと眩暈がするほど気持ちが悪いものらしい…自然から力を借りる点では僕たちと似ているかもね。」

 

 月音「へ~そうなんだ。」

 

 萌香「よく調べたね。」

 

 ジンキ「僕は調べることにおいても頂点に立つ男だからな…なんちゃって」

 

 僕の説明に皆は納得するとさっきの女性の方々がきた。

 

 女性「あの…どうですか?紫ちゃんの具合は」

 

 ジンキ「ケガは思ったより軽いものであったが少々力を使いすぎてね寝ているよ。」

 

 すると女性は

 

 女性「あの…紫ちゃんってこの土地に住む魔女さんですよね?」

 

 月音「いえ…?違いますけど、僕らは学校の行事でここ来たばっかりです。」

 

 と話していると女性の先輩が僕の烈斬に気付き、話し掛けてきた。

 

 先輩「あの‥もしかして猛士の角の人ですか?」

 

 ジンキ「なっ!?…もしかして貴方も猛士の方で?」

 

 その先輩の方と話すと城南大学の方で僕の先輩鬼で今プロデューサーをやっているらしい蛮鬼さんとは先輩後輩の仲だったらしく蛮鬼さんの後を追って猛士に入ったとのことである。そんな会話をしていると紫ちゃんが起きて、

 

 紫「そんな証拠もなしに魔女のせいにしないで下さい。」

 

 どうやらこの丘での事件は魔女の神隠しの仕業と言っていた所を聞いていったらしい。

 

 胡夢「よかった、気がついたのね紫ちゃん!ケガは大丈夫―…」

 

 といいかけたが紫ちゃんは僕のそばにきて、胡夢ちゃんと顔を合わせないようにした。

 

 胡夢さんは頬を掻いていると月音君が

 

 月音「とりあえずこんなやばい土地から早く離れた方がいいよね。」

 

 萌香「…じゃあ今夜泊まる予定の街に私達だけで行っちゃう?はぐれた猫目先生と合流できるかもしれないしこのことはまず先生に報告した方がいいよ。」

 

 先輩「なら私達が車でお送りしましょうか?」

 

 ここで僕が転生する前に読んだ通り女性の方が車に乗せてくれるがここで一つ問題が出てきた。原作では新聞部の四人だけだが今回は車に乗れるのかが分からない体格の僕がいるのでこの前軽四に乗ろうとして頭をぶつけたのは記憶に新しい…そうだ!!

 

 ジンキ「自分は町まで車の屋根にしがみついておきますね。」

 

 月音「いやいや、何言っているのジンキ君!?」

 

 ジンキ「大丈夫だよだって鍛えてますからシュッ!」

 

 先輩「貴方ならできるかもしれませんがやめてくれたらありがたいですね。」

 

 女性「え!?先輩つっこむ所そこですか!?」

 

 ジンキ「なら誰かが他の人の膝の上に乗るか?」

 

 胡夢「なら私がつくねの膝に乗る!!」

 

 月音「ええ!?誰かがそうなると一組だけじゃあそれでもきついと思うよ」

 

 月音くんがそう言うと紫ちゃんが手を上げ

 

 紫「なら私がジンキさんの膝に乗るですぅ」

 

 と紫ちゃんが言ってきた?でもなんで僕なんだ?ここは萌香さんじゃなくて?とりあえず聞いてみたら

 

 紫「萌香さんは月音さんの膝の上に乗るほうですし、ジンキさんなら私程度の体重なんて大丈夫と思ったからです。」

 

 ジンキ「なるほど…それじゃ乗りますか?」

 

 皆が乗り込もうとすると僕は気配を感じその方を向いたが誰もいなかった。紫ちゃんも僕と同じ方向を向いていた。

 

 萌香「?…どうしたの二人とも?」

 

 ジンキ「いや、少し視線を感じただけだ…そうだ紫ちゃん、」

 

 紫「はい、なんですか?」

 

 ジンキ「僕は今回の事で人間界に行くから紫ちゃん用にコレを作ってきた。」

 

 僕はそう言いながらポケットから鬼の顔が彫られた木製のお守りを取り出した。

 

 紫「なんですかこれ?」

 

 ジンキ「ああ、僕と先輩の音撃棒の材料は屋久島の屋久杉で出来ているから僕が前に折った音撃棒の欠片を使って作ったんだ。仲間の魔女の方に聞くと鬼の清めの力は魔女にとってもいいものらしいからそれでましだといいなあってね。それと練習用の音角も渡しておくよ。それと護身用のディスクアニマルを三枚あげるね。学園に戻ったら詳しく研究すると良い。」

 

 紫ちゃん「あ、ありがとうですぅ、」

 

 ジンキ「気にしない気にしないだって僕達友達だからね。」

 

 渡し終えると僕たちは急いで車に乗り、車は街に向けて発車した。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ??「…お館様、あいつら大事なひまわり畑を荒らしておいてさっさと帰って行っちゃいますよ。」

 

 お館様〔…瑠妃(るび)よ、ますます逃がしてどうする…言ったはずだ魔女ならば同族のよしみ是非仲間に迎えたいと〕

 

 とお館様は言ったが

 

 瑠妃「ですがお館様、素性の知れない仲間特にあの雷を使う男は厄介かもしれません。」

 

 お館様〔…ふん、どうせやつもたいした事はないだろう他の奴らもどうせ人間だ邪魔ならば殺して構わない。今は一人でも仲間が欲しいこの土地を守るため・・・憎むべき人間どもに罰を与えるために!!〕

 

 お館様は口調を元に戻すと

 

 お館様〔その幼き魔女を我が元へ連れてこい…やってくれるな?我が愛弟子瑠妃よ。〕

 

 私はお館様の一言に頷き、変身魔法を使い、烏になり街のほうへと飛んだ。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 俺たちは街へ着き、色々見て回っているけど、

 

 通行人A「あのコかわいくない!?なんて完璧な顔とスタイルなんだ!!」

 

 通行人B「こっちは巨乳だ!」

 

 通行人C「でかっしかもこっちも相当いけてるし!」

 

 通行人D「しかも魔女っこがいるぞ!可愛いな。」

 

 と通行人は言っているが近付いてこない何故なら

 

 通行人E「でも後ろの人の目つき凄く怖い!」

 

 ジンキ君が僕たちの後ろでものすごい目力で睨んでいるからです。でも

 

 ジンキ「やばっ…目が痛くなってきた…あ、ついでに涙もでてきた。」

 

 結構ギリギリのようで誰かがジンキ君の目にレーザーポインターをして

 

 ジンキ「があ、目が目があああああああああああ!!!」

 

 ジンキ君は目を抑えもがいていると通行人が押し寄せて

 

 紫「いやあ、こないで下さいですぅ!!」

 

 紫ちゃんは杖をふり街灯が全て割れて、その場が騒然となった。

 

 ジンキ「月音君、少々やばいのではないか?」

 

 月音「あ、紫ちゃん街中で魔法を使っちゃったら駄目でしょう!?」

 

 俺は皆を連れて路地裏に逃げ込むと紫ちゃんは

 

 紫「もう、嫌ですぅ人間も人間の街も私には恐すぎですぅ!!」

 

 紫ちゃんはそう言うとジンキ君は拳を握り締めながら

 

 ジンキ「すまない、僕が修行不足だから紫ちゃん達をこんな目に…」

 

 紫「ジンキさんは悪く無いですぅ…でも魔女(私達)と人間とでは住む世界が違いすぎます!分かり合うことなんて一生できっこないですぅ!!」

 

 俺はその言葉に声をかけづらくなり、くるむちゃんが

 

 胡夢「こらあァ、なんてことを言うの紫ちゃんッつくねが可愛そうでしょ!」

 

 ジンキ「まあ、待てここでけんかしても意味が無いだろ。それと僕は除外かこのやろう」

 

 ジンキ君が二人を止めようとするが突然一羽の烏が襲い掛かってきた。

 

 胡夢「えっ!?烏が襲ってきたの!?」

 

 すると大量の烏の群れが襲い掛かってきた。ジンキ君は

 

 ジンキ「皆固まって行動しろ‥鬼火!」

 

 そう言って烏に鬼火を放つが一羽の烏が背後から襲い掛かってきたが、

 

 ??「あぶねえジンキ!!」

 

 ヒュン!!‥コンッ!

 

 烏「クワッ!?」

 

 俺達の背後から小石が飛んできて烏にあたると烏は一回鳴き去っていった。

 

 俺達は後ろを向くとそこには琵琶らしきものを持った人が立っていた。ジンキ君はその人を見て

 

 ジンキ「クロキの旦那!!なぜここに!?」

 

 ジンキ君はクロキと呼ばれる人を見て驚いていると

 

 クロキ「いや人だかりが出来ていてそしたらお前の顔が見えたから追ってきたのだがどうなってるんだこりゃ?」

 

 僕は皆いるのか確認すると紫ちゃんがいなかった。

 

 月音「あれ?紫ちゃんがいないよ!?」

 

 ジンキ「くそ、もしかして敵の狙いは紫ちゃんだったのか!?皆はあっちを探してくれ!!僕はこっちを探す!!」

 

 するとジンキ君は走り出した。

 

 クロキ「おい、待てジンキ!!お前身体能力だけは馬鹿みたいに高いんだから置いていくな!」

 

 クロキさんもジンキ君の後を追っていった。

 

 萌香「でも、紫ちゃんはどこに!?」

 

 俺は周りを見渡すと一つのビルの屋上に烏が集まっているのを見かけた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 紫「あれ‥?ここは」

 

 私が目を覚ますとビルの屋上にいた。すると近くにいた人が私に気付き、声をかけてきた。

 

 ??「あら…気がついた?人間の街へ来てみた感想はいかがかしら思っていたよりは辛そうにしてなかったけど大丈夫かしら幼い魔女さん、」

 

 目の前の女性は魔女と言い、その言葉に私は

 

 紫「え?」

 

 驚くと目の前の方は続けてこう言った。

 

 ??「ここ(街)には何もないでしょう風も水も花も土や緑の香りさえも…あるのは人間の欲望とエゴだけ魔女である貴方の目にはここはとても愚かに映ったでしょう?」

 

 私はその言葉を聞いていると一羽の烏が私の近くで羽ばたいた。私は驚くと目の前の魔女さんは

 

 魔女「あ、安心して烏は私の友達なのあなたをあの人達から連れ去るのを手伝ってもらったのよ。」

 

 紫「貴方は一体…」

 

 瑠妃「私は瑠妃、「魔女の丘」に住む魔女よ貴方と友達になりたくてあの丘から追ってきたの。この街を見ても分かるように人間はね…敵よ。」

 

 すると瑠妃さんの後ろから白と茶色の鳥が飛んできた。

 

 瑠妃「何?この鳥!?」

 

 鳥は私の肩に止まり鳴いたよく見ると片方はジンキさんのディスクアニマルの光鷲だった。すると後ろの扉から

 

 ??「ドッセーーい!!」

 

 扉が破壊され、仲からジンキさんと見知らぬ方が来ました。

 

 ジンキ「いや、クロキの旦那何しているのですか!?」

 

 クロキ「管理者にばれなきゃいいだろ‥であのロリっこがジンキの仲間か?」

 

 ジンキ「紫ちゃんですよクロキの旦那、紫ちゃん大丈夫か?」

 

 ジンキさんが私のそばに近付くと

 

 ジンキ「全く心配したよ烏に襲われると思ったら紫ちゃんは拉致られるし烏がいなかったらここら一体のビルの屋上を飛び回らなきゃいけなくなるとこだよ。でも‥無事でよかった。」

 

 ジンキさんは安心した顔で私を見ると月音さん達まで来た。

 

 月音「話は聞いたよ紫ちゃん、」

 

 月音さんがそう言ったとき私は怒られると思っていたけど月音さんは私に手を差し伸べ

 

 月音「帰ろう、オレ達と陽海学園へ、もう…合宿は終わりにして…ね?」

 

 つくねさんは私はその手を取ろうとした時、

 

 ジンキ「二人とも、危ない!!」

 

 ジンキさんが私達を突き飛ばし、私達はすぐにジンキさんをみると

 

 ジンキ「イテテ…修行不足か」

 

 ジンキさんの右腕からは血が流れていた。

 

 瑠妃「…駄目だよ紫ちゃん、騙されないで言ったじゃない人間は敵だって」

 

 瑠妃さんは杖を振ると背中からカラスのように羽が生え、クロキさんと言われた方は音角と鳴らし額に当てようとするとジンキさんが止め

 

 ジンキ「旦那…ここは自分がやります。」

 

 月音「そんな!君のケガじゃ闘えないよ!」

 

 するとジンキさんは笑みを作り、

 

 ジンキ「前にもいった通り僕は特異体質で鬼の術が生身で使え、そして鬼の回復力も同じなんだよ…紫ちゃん後でよく効く薬を頼むよ。」

 

 ジンキさんは腕に力を入れると傷はドンドン小さくなり最後には完全にふさがった。

 

 瑠妃さんはジンキさんの腕を見て驚き、

 

 瑠妃「貴方妖怪なの?」

 

 ジンキ「いや、ちょっとばかり変わった人間だよ。」

 

 ジンキさんは音角を取り出すとそれを鳴らすと額に当てずにいると音角の鉄の部分は伸び、片刃の剣になった。

 

 クロキ「鳴刀・音叉剣って、えらい古い技を使うね~」

 

 月音「古いってどうしてですか?」

 

 クロキさんはそう言い皆は何故に思っているとクロキさんは続けて

 

 クロキ「アレはこっちが知っている限り戦国時代ぐらいから大体の鬼が使っていた武器だがな、時代がたつにつれて使う奴はいなくなり、おそらく今ではジンキ以外は使わないだろうな。」

 

 月音「せ、戦国時代!?そんな昔から鬼はいたのですか?」

 

 クロキ「存在の確認だけなら平安にもいたぞ。」

 

 萌香「平安時代にもいたなんて…凄いんだねジンキ君達「戦鬼」ってって」

 

 クロキ「しかもあいつは今までなかった属性の使い手だからな…まったくアイツは後何回俺達を驚かすんだろうな…しかしアイツは修行しない事を辞めないから凄い。」

 

 私達はジンキさんを見ると瑠妃さんの攻撃を剣で弾いたりして避けて、しかも顔は余裕の表情で瑠妃さんは動揺していた。

 

 瑠妃「貴方は本当に人間!?なんで魔女の攻撃をこうも簡単に避けれるの!?」

 

 ジンキ「そりゃあ、僕達鬼は大自然の力を借り、や友達を守りたいと思う気持ちを力に変えて、人を守ってきた!君のように恨みや憎しみしかないそんな力に負けるわけにはいかない!!」

 

 瑠妃さんは空に飛び上がりジンキさんにむかって急降下してきた。

 

 瑠妃「自然を壊し、魔女を差別してきたお前ら人間が生意気を言うな!!」

 

 ジンキさんはただ鳴刀を地面に突き刺し、左手に雷の力を集めて瑠妃さんは飛び上がり

 

 ジンキ「はっ!」

 

 瑠妃「かはっ!」

 

 瑠妃さんの鳩尾に拳を入れ、気絶させるとジンキさんは瑠妃さんを抱きかかえこっちに来た。

 

 ジンキ「月音君、彼女を少しの間見てくれ」

 

 月音「う、うん」

 

 クロキ「全く…関係者じゃないのに結構喋ったんだな。でも、肝心なとこも忘れてないか?」

 

 ジンキさんが剣を引き抜く手が泊止まる、私は

 

 紫「どういうことなんですか?」

 

 するとクロキさんは私に向かいこう言った。

 

 クロキ「俺達鬼もな…昔は人に嫌われていたんだよ…中には人を恨み魔化魍に寝返った鬼もいるらしい、勿論その鬼を倒したのも鬼なんだがな。」

 

 私達はクロキさんの言葉に驚くとクロキさんは続けてこう言った。

 

 クロキ「だが俺達の何代もの前の鬼はそれでも人を守りつづけた。そうして人も俺達を守るために猛士を作った。そこが魔女と違うとこかな・・?」

 

 ジンキさんは音角を元に戻すと

 

 ジンキ「全くクロキの旦那、それを言わないで下さいよ。」

 

 クロキ「そういう悪い事実を隠すのがお前の悪いとこだぜ。」

 

 クロキさんの一言にジンキさんはうっといった後苦笑いしながら

 

 ジンキ「まあ、とりあえずその子を放置してもやばいからね。猫目先生を探すか。」

 

 月音「う、うんそうだね」

 

 萌香「そうしよう。」

 

 瑠妃さんをジンキさんが持って行き、私達は猫目先生を探した。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 クロキ「結局日が暮れたね~。」

 

 ジンキ「とりあえずクロキさんがここにいるか突っ込みたい!」

 

 クロキ「まあまあ、気にしない」

 

 萌香「宿は見つかんないし…」

 

 月音「本当に猫目先生達とははぐれちゃったね。」

 

 皆はそう呟いていると胡夢さんは空を見上げると

 

 胡夢「星も見えないんだね夜の街って…寂しいねこれから一体どうなるんだろ私達…」

 

 僕は胡夢さんの方を見ていると紫ちゃんが立ち上がり

 

 紫「平気、皆と一緒ならもう私はどうなっても平気ですぅ…!」

 

 ジンキ「紫ちゃん…」

 

 紫ちゃんは月音君に抱きつき

 

 紫「ごめんなさい、私どうかしてましたわかりあえてもあえなくても私は皆が大好きですぅ…」

 

 すると魚のマークが入った箱を持った猫目先生が来た皆は先生は抱きついたが僕は瑠妃さんを抱き上げるとクロキさんが近付き、

 

 クロキ「しかし、なんか大変な事になるな。」

 

 ジンキ「そうですね…すいませんがもう少し付き合ってくれますか?」

 

 クロキ「ああ、わかったもしかして魔化魍が関わっているかもしれないからな。」

 

 ジンキ「クロキの旦那、すいません。」

 

 クロキ「いいってことだよ、後お前の友達宿に向っているぞ。」

 

 ジンキ「ええ!?ま、待ってくれええ!?」

 

 僕は瑠妃さんを抱えながら月音君たちの後を追った。



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第六の巻「夏は鼓の鬼が忙しくなる時期!え?関係無い?:後編」

 私は夢を見ていた。まだ両親が生きていて、人間の街を一緒に歩いている夢でその夢の最後は決まって突然車が突っ込んでくる。

 

 瑠妃「…ハッ!?」

 

 私が目を覚ますとそこはどこかの建物の中で、近くには

 

 男1「お、目が覚めたか。」

 

 紫「瑠妃さん大丈夫ですか?」

 

 私は起き上がろうとするが体に激痛が走り、鳩尾に手を当てる。すると先ほどの男性は体格のいい男を指差しながら、

 

 男1「無茶するな、お前は手加減したとはいえこのジンキの雷の力を込めた拳を食らっているんだ、俺も昔不意打ちで食らったが結構痛いんだぞ。」

 

 するとジンキと言われた人は

 

 ジンキ「クロキの旦那…あの時はスイマセンでした。」

 

 クロキ「う~~ん…許さん♪てか一発殴らせろ。」

 

 ジンキ「エエエエエエエ!?!?あ、そうだ因みに自己紹介してなかったね僕はジンキ、といってもこれは仕事上のコードネームで本名は松坂刃って言うんだ。」

 

 クロキ「本名まで言ってどうする!?」

  

 そんな会話をしていると私はジンキと言われた男に向かって訊ねた。

 

 瑠妃「そう言えばあなたは一体何の妖怪なの?」

 

 私の知っている限り口から白い火を吐き、剣を使う妖怪なんて聞いたことが無い。するとジンキは頬を掻きながら

 

 ジンキ「信じられないかも知れないがここにいる男は全員…“人間”だ。さらにここにいるのは人間を含め、妖、魔女と種族がごちゃ混ぜなんだ。」

 

 瑠妃「そんな、嘘よ!!なんで人間がわずかな時間で傷をふさぐ事ができるのよ!」

 

 ジンキ「いやあれは完全塞いだわけじゃないんだ。」

 

 するとジンキは腕を見せた。その腕には包帯が巻かれ、包帯には小さな赤いしみが出来ていた。

 

 ジンキ「あれは本来鬼にならないとできない術で、僕は特異体質だからできるけど応急処置くらいだから、君が気絶した後気を抜いたら傷口が開いてね。」

 

 月音「僕もビックリしたよ。突然腕から血が出てきて僕達も慌てたんだから、」

 

 ジンキ「HAHAHAHA、すまなかった…さてえ~と瑠妃さん」

 

 ジンキと言われた男は軽く笑った後、真面目な顔になり私に顔を向け、私は思わず身構えると彼は地面に両手を置いて、

 

 ジンキ「すいませんでした!」

 

 ゴンッ!

 

 勢いよく床に額をぶつけ、土下座をした。私はわけがわからず唖然としていると紫ちゃんが

 

 紫「ジンキさん、理由を説明しないといけないですよ。」

 

 ジンキ「ああ、そうか…え~、君は一応僕たちの敵だけど女性に対して思いっきり攻撃をしてしまった…これは謝罪がいると思ったからな、ひどい事をしてすまなかった。」

 

 彼はやさしい顔でそう言うと私はつい顔が熱くなるのを感じた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ~翌日~

 

 僕は皆にお願いをし、瑠妃さんに朝ご飯を持っていくことになった。理由はもし瑠妃さんが不意打ちをしてきても対処できるのは僕とクロキの旦那くらいしか出来ないけど、クロキの旦那は今朝から立花と連絡しているからいないので僕が担当する事になったのだ。

 

 ジンキ「瑠妃さん、朝ご飯ですよ。さすが魔女ですね。回復力が羨ましい。」

 

 僕は朝ご飯を机に置くと瑠妃さんは僕を睨んできたのがわかるが僕が瑠妃さんを見ると顔をわずかながら赤くし、顔を逸らした。そう言えば昨日寝る時クロキの旦那が

 

 クロキ「お前…やさしい顔したら女落ちるからな!」

 

 といっていたような…まさか惚れたわけないよね。うん、だってもろ自分でも納得のグーパンをやったから憎しみが多いような気が、すると紫ちゃんがコンビニの袋を持って部屋に戻ってきた。

 

 紫「見てください“こんびに”っていうお店にいって一人でお買い物できたですぅ!」

 

 月音「凄いよ紫ちゃん!!」

 

 胡夢「人間界があんなに嫌いだったのに…」

 

 クロキ「やるねえ~~あ、飛車取り」

 

 ジンキ「やったね、紫ちゃん!後、クロキの旦那普通に紛れ込まないで下さいよ!!」

 

 萌香「紫ちゃん、ジンキ君のお守りの効果どうだった?あ、王手です。」

 

 クロキ「負けたあああああああああああ!」

 

 紫「えへへへ、ジンキさんのお守りは効果絶大ですぅ…それと皆頼まれた飲み物ですぅジンキさんのおごりだそうです。」

 

 胡夢「ありがとー」

 

 ジュースを渡しながら紫ちゃんは

 

 紫「私、種族が違えばわかりあえなくても当然だってあきらめてましたけど、こうやって歩み寄る事はできるんですよね。」

 

 さらに紫ちゃんは月音君に抱きつき僕を見ながら

 

 紫「こういうことを教えてくれたのは月音さんで、諦めてはいけないことはジンキさんから教えてもらったですぅ。」

 

 月音「あれ?ジンキ君そんなこと言っていたの?」

 

 ジンキ「ああ、この前少しな…何事も諦めたら駄目だ、諦めたらそこが終点だってね。」

 

 クロキ「ジンキ…そのネタは危なくないか?」

 

 ジンキ「さあ?でも諦めるなよ!どうしてそこで諦めるんだ!できるできるやればできる!ネバーギブアップ!…というよりマシでしょ?」

 

 月音「あー確かに今の季節のやられたらキツイね。」

 

 すると瑠妃さんが大声で

 

 瑠妃「ふ、ふざけないで!私は、私は騙されないわ!!だって知っているもの!!人間がどんな自己中で、汚い種族なのかー……」

 

 するとたちあがり腕を振りかぶった。僕は紫ちゃんからオレンジジュースを貰い、瑠妃さんに差し出した。瑠妃さんの手は僕の顔の前で止まり、驚いていた。

 

 瑠妃「なんのつもり?それに何故避けないの?」

 

 僕は瑠妃さんの言葉にただジュースを彼女の前に持っていきながら

 

 ジンキ「このジュースは貴方に渡したかっただけ、それと魔女の丘については新聞で知った。土地開発のせいで壊され、ゴミ捨て場になる事も知った。それで人間を恨むのは当然だ。すまない…こうして君の嫌いな人間である僕が謝ってもなんにもならない事もわかっているだが…せめて瑠妃さんの力になりたいのだよ。そしてこれはさっき言った言葉を嘘にさせないためのものだ。」

 

 僕はそう言い、瑠妃さんに反対の手に音角持ち、を出すと瑠妃さんは

 

 瑠妃「う、うるさいっ」

 

 と言い、手で払った。オレンジジュースと音角は宙を舞い、月音君がキャッチしたが瑠妃さんは

 

 瑠妃「今さら無駄よ貴方達に何ができる事は何も無いわ…人間は我がお館様の怒りに触れてしまった…人間に罰を与えるためもうすぐお館様はこの街を火の海に変えるでしょう。」

 

 と瑠妃さんは部屋から出ていった。僕は机の上に月音君から貰いなおした音角とオレンジジュースを置いて外へ出て行った。少ししてクロキの旦那も来た。

 

 クロキ「猛士から援軍はどうする?」

 

 ジンキ「いりません…最悪僕一人でも行きます。」

 

 クロキ「そうか…なら俺も手伝うよ。話を聞いてただ傍観するのはできねえからな。」

 

 ジンキ「旦那…スイマセン。」

 

 僕はそう言い青い夏の空を見た。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 俺は夜中に物音で目を覚ますと廊下側から声が聞こえた。俺は物音を立てないように扉に近付き耳を当てると声からすると瑠妃と紫と言う女の子達の会話のようだ。

 

 瑠妃「ねぇ紫ちゃん…私の魔具はどこ?」

 

 紫「え?」

 

 瑠妃「魔法を使うためには自然の力を集めて制御するための魔具が必要でしょう?私もあの魔具がないとここから帰ることができないのよ。」

 

 まあ、人間を恨んでいる奴がヘイタクシーとか言えないもんな。ロリっこも説得するが瑠妃は自分の過去を言った。

 

 瑠妃「私の両親はね私が幼い頃に人間に殺されたの!!」

 

 俺はその一言に驚き、瑠妃は続けて言った。幼い頃人間の街に行った時、恐らく飲酒運転をしていた車が突っ込んできて彼女の両親は彼女を庇い…死んだ。それから彼女は人間、人間の文化を恨んだらしい…俺は出て行こうとしたが後ろから誰かが俺の肩を掴み、俺は振り向くとジンキがいた。ジンキはただ首を振った。俺はそれにただ従うことしかできなかった。

 

 すると廊下側から声と走る音が聞こえ俺たちは出ると、新聞部の奴らが集まっていた。

 

 紫「あ、ジンキさん、瑠妃さんが…」

 

 紫ちゃんがそう言うとジンキは服に着替え、烈斬を持ち、

 

 ジンキ「ああ、聞いていた。僕は先に行くから皆はバスの運転手さんを起こしてから来てくれ!!」

 

 そう言うとジンキはディスクアニマルを一つ出し音弦を鳴らし起動させると

 

 ジンキ「相棒、巨大化を頼む!」

 

 光鷲はその一言に頷くと外へ出て大きくなり、ジンキは俺に

 

 ジンキ「クロキの旦那、クナイを2個ほどくれませんか?」

 

 俺は音石でできたクナイを渡すとジンキは窓から飛び出し光鷲の背中に乗ると飛んでいった。俺は視線を外から宿の中に戻すと新聞部の奴らは固まっていて、

 

 クロキ「おい、皆行くつもりじゃないのか?」

 

 月音「あ、はい!皆急ごう!」

 

 全員「「「うん(はい)!!」」」

 

 俺たちはその後運転手を起こしに行こうとしたら既に外でバスに乗っていた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私は魔女の丘に戻るとお館様はひまわり畑を見ていた。

 

 瑠妃「た、只今…戻りました…お館様」

 

 私はジンキから貰った缶ジュースと音角を握り締めるとお館様は

 

 お館様「瑠妃…人間如きに敗れたそうだな。鴉どもから全て聞いたぞ」

 

 するとお館様から伸びた蔓が私が持っていた。缶ジュースを奪い取りそして…

 

 お館様「しかもお前…その人間に手厚く看護されていたそうじゃないか…情けない、教えたはずだぞお前の親を含めどれだけの仲間が人間に殺されてきたのか!この私がどれほど人間を嫌悪しているのかこの魔女の恥さらしめ!!少し…教育をしなおさなければならないようだな。」

 

 お館様の袖のあたりから蔓が出てきて私に巻きつき締め付けられた。

 

 瑠妃「あああ、苦し…い」

 

 するとお館様の蔓を何かが切り、私は地面に落ちた。そして空から私の前に一人の男性が着地した。その人は背中に何かを背負い肩には白い鳥のようなものが止まっていた。その人は私のほうを向くと私は顔を見て驚いた。

 

 瑠妃「じ、ジンキ…さん?」

 

 ジンキ「よし、間に合ったな。大丈夫かい、瑠妃さん?」

 

 お館様はジンキさんを睨んでいると背後から人間界のバスが飛び出して。そして中から月音さん、紫ちゃん、胡夢さん、萌香さん、それと一人の男性が降りてきた。

 

 するとジンキさんは走りだし、お館様を殴った。月音さんは

 

 月音「ジンキ君!何をするんだ!」

 

 月音さんはジンキさんに近付こうとするが男性が止め

 

 クロキ「行くな、少年これは元々話し合いではどうしようもできない。とりあえず謝ろうとする甘い考えは捨てろ!」

 

 月音「で、でも・・」

 

 胡夢「月音…今回ばかりはクロキさんの言う通りかもしれないよ。」

 

 するとお館様は立ち上がると

 

 お館様「そうか…お前らか瑠妃が世話になったようだな…何故ここにきた?投降でもしにきたのか?なあ…「幼き魔女」よ、我等が同朋よ」

 

 紫「!?」

 

 お館様は月音さん達に殺気を向けるがジンキさんとクロキさんはいたって普通の顔をしていた。お館様は紫ちゃんに向かって言った。

 

 お館様「今ならまだ間に合うおいでお前だけは私達の仲間にしてやる。我々は人間よりはるかに優れた種族…!人間を皆殺しにして今こそそれを思い知らせてやろう!!」

 

 紫ちゃんは月音さんの側へ行き、それを拒否とお館様は受け取ると

 

 お館様「そうか…残念だ…なら死んでもらおう!!」

 

 お館様はひまわり畑に手をかざすと土煙を上げた。

 

 胡夢「キャア!?コレはっ…」

 

 萌香「見て!ひまわり畑から何かが…」

 

 お館様「ひまわり畑?クク…よく見ろこれはひまわりなんかじゃないぞ。私は植物を操る魔法が得意でねえこれはその私がじっくりと育ててきた植物の妖だよ…人間を食らう殺人植物だ!!戦闘データを取るいい機会だまずはそいつらを皆殺しにしろ!!」

 

 お館様の育てたハナバナは月音さん達に襲い掛かるが黒木さんが前に出ると背負っていた物でハナバケを叩き飛ばした。

 

 クロキ「お、コイツ意外と弱いな。」

 

 ジンキ「そうですか‥なら鬼火!!」

 

 起き上がろうとしたハナバケに向かってジンキさんは白い火を吐くとハナバケは悶え、力尽きた。お館様は

 

 お館様「ほう、おまえ人間にしてはやるようだな。」

 

 ジンキ「いや、コレが弱いだけだから。」

 

 クロキ「まあ、魔化魍と比べれば何ともないな。」

 

 お館様「どうやら貴様ら人間とはもとより共存の道は無いようだな「それは違うな」…なに?」

 

 ジンキさんは背負っていたもののカバーを外しながら

 

 ジンキ「あんたは人間の闇しか知らない、それで人間を一まとめにし、復讐しかないそんな考えのやつと共存なんてもとから無理だ。それにな人間にも自然を愛し自然とともに生きている人もいる…僕は両親を魔化魍に殺されたが復讐の心なんて今は持っていない。今は‥ただ人を、妖怪を守りたいただ!!それを信条に闘っている。」

 

 お館様「ふん、ガキがこの私に説教とはな、何様のつもりだ?」

 

 お館様の言葉にジンキさんはただ鼻で笑い

 

 ジンキ「僕は誰かを守るために強くなろうとする…ただの男の子さ。」

 

 背負っていたものを地面に突き刺し、手につけたものを引き出すと弦が出てそれを指で鳴らし、額に持っていきそれを天に突き出すと

 

 ジンキ「ハッ!!」

 

 ドーン!!

 

 ジンキさんに青い雷があたりジンキさんの姿がかわっていき、今度は足元から白い炎がジンキさんを覆い、

 

 刃鬼「テリャアアア!!」

 

 腕を振り雷を飛ばすとジンキさんは鬼に変わった。

 

 お館様「ほう、面白い格好だな…目覚めよ植物妖怪軍団よっ!!」

 

 お館様はハナバケを全部呼び、私は刃鬼さんに音角を渡した。

 

 瑠妃「ジンキさんこれを…」

 

 刃鬼「お、すまないな瑠妃さん‥じゃ、あの人を止めてくるよ。」

 

 ジンキさんは音角を剣にするとハナバケへと向かって走っていった。その後姿はかっこよこいいと思ってしまった。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私と紫ちゃんはハナバケと闘うことになり周りにはそれの死骸がたくさんある・・・でも、

 

 胡夢「どう?もういいかげん諦めてよこんなのが何匹いようとも私達には勝てないんでから!(でも、もう疲れたよ~~まだこんなにいる~~!!)」

 

 紫「くるむさん、疲れたと思っても駄目ですよ!!」

 

 紫ちゃんにそう言われたがそれもそのはず私達の右側では

 

 刃鬼「鬼剣術「双雷光斬」!!」

 

 ハナバケ「「ギャアアアアアアアア!?!?」」

 

 刃鬼君が右手に烈斬を左手に鳴刀音叉剣を駆使して敵をなぎ払い反対側では

 

 黒鬼「ふん!…音撃斬「黒煙粉塵」!!」

 

 変身した黒鬼さんが琵琶で敵をふっ飛ばし、固まった所をクナイを投げ必殺技で灰にしている。しかも私達より何倍以上もの量をやっているから辛いとは口ではいえない~~!!

 

 お館様「ぐっ…まさかあの二人がこれほどやるか…だが!!」

 

 敵の親玉は手から蔦を出し、モカに巻きつけ自分の近くまで引っ張ってきた。

 

 月音「モカさんっ!!」

 

 お館様「ふん、あの二人が遠くにいてよかったよ。大事なものが目の前でいなくなる苦しみをおまえらも味わえ!」

 

 萌香「かはっ…!」

 

 私達は助けに行こうとするけどさっきのやつらが邪魔でいけなく

 

 刃鬼「クッ!どけえ!」

 

 黒鬼「数が多すぎる!?」

 

 二人もモカを助けにいこうとするが雑魚が多すぎて進めなかった。すると

 

 月音「モカさんを放せぇ!!」

 

 つくねが親玉に向かって走り出すが数体の植物の妖に体を噛まれる。

 

 お館様「ふん、無駄な足掻きを!」

 

 萌香「つくねぇええ!!」

 

 モカも蔓を引きちぎり、月音の元へ行くと更にその上からまた数体の妖が来て二人を食らおうとすると中から光が出て、全部粉々に引きちぎられ、なかから銀髪のモカと抱きかかえられたつくねがいた。

 

 裏萌香「この馬鹿め…相変らずただの人間のくせに無茶をする…だがおかげで助かったよ月音。」

 

 親玉は裏萌香を見て

 

 お館様「貴様も妖だったとはな…これ以上私の邪魔をするな!」

 

 と攻撃しようとしたが裏モカは懐に素早く入り込み、蹴りを食らわせた。

 

 裏萌香「私は他の奴らと違って甘くは無い…覚悟するんだな。」

 

 モカはそう言った。親玉は立ち上がると

 

 お館様「ふん、舐めるな小娘が」

 

 親玉は本に手をかざすとハナバケが集まりだした。それを見た瑠妃さんは

 

 瑠妃「駄目ですお館様!その魔法は!!」

 

 瑠妃さんはそう言うが相手の耳には届かずドンドン大きくなっていった。

 

 黒鬼「なんだよこれ…下手したら普通の魔化魍よりでかいし、まがまがしいぞ。」

 

 私達に近付いて来た黒鬼さんはそう言うと瑠妃さんは

 

 瑠妃「あれは妖魔合身…あれは、術者が自らの身体を他の生物と合体−融合させる事によって、その力を我がものとする捨て身の魔法で、一度合体が完了すると術者は二度と元に戻れなくなってしまう術…誰か…誰か親方様を止めて!!」

 

 瑠妃さんがそう言うと刃鬼君が瑠妃さんの横に膝をついて

 

 刃鬼「わかった…やってみよう、だが瑠妃さん彼女を生きて止めるのは無理かもしれませんそれでもいいですか?」

 

 瑠妃「そ、そんな!どうにかならないのですか!?」

 

 刃鬼「多分むりでしょう…ごめんね。黒鬼さん、共鳴音撃出来ますか?」

 

 黒鬼「俺はいいがお前は接近しないと駄目だろう?」

 

 刃鬼「大丈夫です。萌香さんは音撃をしている時にあの人に直接攻撃をお願いします。」

 

 裏萌香「ああ…」

 

 モカが向き合った時黒鬼さんが私にクナイを渡して

 

 黒鬼「済まないが、コレを上からあれに投げてくれないか?」

 

 胡夢「は、はい!」

 

 刃鬼「紫ちゃんは瑠妃さんを頼む!!」

 

 紫「はいですぅ!!」

 

 裏萌香「なら・・行くぞ!!」

 

 モカ達は親玉に突っ込み私は空からさっき貰ったクナイをばら撒き刃鬼君は敵の死角に行き、烈斬を刺し、ベルトから何かを装着させると

 

 刃鬼「音撃斬「雷電斬震」!!」

 

 音楽を弾き始めると敵の体に雷が走り、動きが少しだけ鈍り私が黒鬼さんの隣へ降りると黒鬼さんも琵琶を構え、

 

 黒鬼「音撃斬「黒煙粉塵」!!」

 

 黒鬼さんも弾いて刃鬼君の演奏とあわせると相手は動きが止まった。

 

 お館様「ガア!?グ…なんだこれは!?」

 

 刃鬼「萌香さん、いまだ!」

 

 その時モカが蔦の一つを駆け上がり、親玉の前に行き

 

 裏萌香「巨大化した程度で私達に勝てると思うなよ!!」

 

 相手の顔に蹴りを食らわして私達はやったと思った!!でもモカの手足に蔦が伸びモカが捕まった。相手の顔を見ると歪んでいたが、効果は無かったみたい。

 

 刃鬼「あ、あれは一体…ガァ!?」

 

 攻撃を続けていた刃鬼君は蔦の攻撃で咄嗟に弦を盾にして直撃は避けたが弾き飛ばされ、私達の前に転がってくると

 

 お館様「ふふふ…思い出したぞその銀色の髪、そして赤い瞳、書物で読んだ事があるお前は力の大妖のバンパイアか…その力吸収させてもらうぞ!!」

 

 すると蔦の一本が萌香の体に入っていった。刃鬼君は

 

 刃鬼「くそ、あの術はただ合体するだけでなく吸収もしつづけることができるのか!!」

 

 お館様「その通り、何故かお前はできなかったが、コイツを吸収し更に強くなった状態でお前を殺す!!」

 

 裏萌香「くっ…!」

 

 親玉は視線を刃鬼君からモカに移し、モカの力が蔦を伝って親玉に行くと

 

 お館様「くくく、お前の力が私の中で漲っていく…さあて私と一つとなれバンパイアァ!!」

 

 蔓がモカに向かって伸びると私達の横を誰かが物凄い速さで通り過ぎ、モカの前に立ちふさがりモカを庇った。それは瑠妃さんだった。

 

 瑠妃「くっ!?」

 

 瑠妃さんはモカの蔦を切り自分の杖を見ると

 

 瑠妃「あら、いけない魔具が壊れちゃった…魔具が壊れちゃうと魔法が使えないのよ…魔女は皆…」

 

 とモカに言い、瑠妃さんの羽が消えたときにお館様と言われたアイツは

 

 お館様「何故だ?何故私にそこまでたてつくのだ!!?今まで私達は二人でやってきたのに一度も私に逆らった事の無いのにっ!?」 

 

 瑠妃「もう…終わりにしましょうお館‥様…全て終わりに…刃鬼さん、萌香さん…お願いお館様を止めて…」

 

 瑠妃さんの手が力尽き倒れると同時に刃鬼君は

 

 刃鬼「瑠妃さん‥‥うおおおおおおおおおおおおお!!!」

 

 と叫び、刃鬼君の体が激しく光り、烈斬を捨て烈光を持って蔦を駆けあがり、瑠妃さんの元へ走った。その途中蔦が襲いかかるが、

 

 刃鬼「邪魔を…するなぁぁぁぁぁ!!」

 

 烈光から炎の剣が現れ蔦を切り、燃やしていく。そして萌香の蔦も切り裂き、

 

 お館様「瑠妃イイイイイイイイイイイ!!」

 

 相手も瑠妃さんを食べようとした瞬間、刃鬼君も巨大妖獣の口の中へ飛び込み食べられた。

 

 お館様「余分なものも入ったがこうすればどんなに逆らおうとこれまでどおりお前は私のものだ…ああ、漲るお前が…お前の魔力が流れ込んでくるぞ…るび…!?」

 

 その時相手の体から

 

 イヨォ!…ドンドンドドン!ドンドンドドン!

 

 激しい和太鼓の音が響き、青い雷を纏った白い炎が噴出し、それはドンドン広がっていく。

 

 黒鬼「まさか刃鬼の奴あいつの腹の中で音撃をしているのか!?すげー無茶なことを…」

 

 黒鬼さんの言葉を聞いたモカは瑠妃さんの杖と壊れた烈斬を持ち、

 

 裏萌香「哀れだな…瑠妃は命を賭けて私にお前の弱点を教え、今度は刃鬼が己の身を燃やしお前を封じ込めている…あえて言ってやろうお前の負けだ!!」

 

 そう言いモカは攻撃を仕掛ける。相手も反撃しようとするが刃鬼君の攻撃で動けなかったりモカに届く前に燃え尽き、

 

 裏萌香「愚か者め、言ったはずだ…あえてもう一度言おう…お前は既に負けていると!」

 

 ズンッ!!!

 

 モカの放った瑠妃さんの杖と烈斬は魔道書に突き刺さり、

 

 裏萌香「瑠妃が言っていたぞ…魔女は魔具を壊されると魔法が使えなくなるとな!」

 

 お館様「ルビイイイイイイイイイイイイイイイ!!!」

 

 アイツはそう叫ぶと中から魔力の暴走が起き、私達は吹っ飛ばされた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 刃鬼「うっいてて……ん?ここは…ひまわり畑?」

 

 僕は確か瑠妃さんを抱いてアイツに飲み込まれて、烈斬を必死に弾いて周りを白い光が包みこまれたはずだが、今いるのはあの丘のようだが空が真っ白だった。僕は空の感じから

 

 刃鬼「ふう…どうやらまた死んだしまったようだな。今回ばっかりはまた転生は無いだろうな。」

 

 すると向こうから人が来て僕はその方を見ると

 

 お館様「ほう、お前も来ていたのか。」

 

 僕はつい構えを一瞬したがすぐに解いた…僕はもう死んだからあの世で戦う必要は無いと判断したからだ。すると彼女は

 

 お館様「お前はまだ死んでないから生き返るぞ。」

 

 刃鬼「は?どういうことですか?」

 

 お館様「お前の攻撃は私のように禁術で妖怪と合体したものには毒にしかならないが、ただの魔女の瑠妃を守る効果はあったようだな。」

 

 刃鬼「へえ、そうだったのですか…あ、そうだえ~とお館様でよろしいでしょうか?」

 

 お館様「ん?なんだ?刃鬼とやら」

 

 刃鬼「不意打ちで顔を殴ってスイマセンでした!」

 

 僕は彼女に向かって頭を下げた。彼女の顔は見えないが声で驚いている事はわかった。

 

 お館様「お前は変わっているな…敵の私に謝るとは瑠妃もお前を好むわけだ。」

 

 刃鬼「へ?なんですかそれ?僕いつの間にフラグを?」

 

 僕は顔を上げると彼女は笑い、

 

 お館様「ふふふふ、瑠妃が生き返る際、私はアイツの思考を読めたのだがな、お前の事を好きになっていたぞ…お前がこのまま死んだらあいつが悲しむぞ。」

 

 刃鬼「いや、それはこっちのセリフですよ、貴方が生き返るべきだ!!」

 

 僕は大声で言ってしまったが、彼女は

 

 お館様「そうしたいが、瑠妃に私はもう必要ない親離れと言う奴かな?…これから先必要なのは「過去」の私ではなく、「未来」を見せる君だよ。刃鬼君「刃」ん?」

 

 僕は頭の変身を解き、

 

 刃「僕の本名は松坂刃です。」

 

 お館様「そうか…なら刃、瑠妃を頼む。もし泣かせたらただじゃ済ませないぞ。」

 

 刃「わかりました…彼女を守って見せますよ。」

 

 お館様「頼もしいな…。」

 

 段々彼女との距離が開いていくなか僕は左手を上げ

 

 刃「自分、鍛えてますからシュッ!」

 

 僕はそれをすると視界が白くなっていき、再び目を覚ますと

 

 ジンキ「知らない天井か…「気がついたかい?」ん?その声は?」

 

 僕は起き上がると窓際には昔一時期響鬼さんの弟子で今は医者になった明日夢兄さんがいた。そして反対側を見ると隣のベッドに瑠妃さんが寝ていた。

 

 明日夢「ここは僕が今勤めている病院で、刃君はかれこれ3日間も寝ていたんだよ。それに体中に火傷があったけどでも流石“鬼”だね傷はもう治っているよ。後は数日間ご飯を食べ、検査をしたら退院だって、」

 

 ジンキ「そうですか‥「うっ」おお、瑠妃さん目が覚めたか。」

 

 隣で寝ていた瑠妃さんが目を覚めると明日夢兄さんは軽食を持ってくると言い、部屋を出て行った。

 

 少しの沈黙が流れた後、突然瑠妃さんが泣き出した。僕は慌てて

 

 ジンキ「ウェエエエエ!?ど、どうしたのディスカ!!ルビさん!?まさかどこか具合でも!?(○W○;)」

 

 瑠妃「すいません、お館様がいなくなったのでまた一人ぼっちになってしまったと思うと悲しく「僕は一度お館様にあったぞ」ええ!?」

 

 ジンキ「会ったといっても現実味が無いから信憑性はないけど君を頼むってね。」

 

 僕がそう言うと瑠妃さんは下を向き、

 

 瑠妃「刃鬼さんは優しいのですね、私を慰めるためにそんな事を言ってくれるなんて、」

 

 僕はベッドを降り、瑠妃さんの肩に手を置いていった。

 

 ジンキ「嘘じゃないよ瑠妃さん、もしあなたがこの病院を退院したらなにかの仕事につくかもしれない妖怪関係なら僕と会うことも多いだろうし、陽海学園に勤めることになったらさらに月音君、萌香さん、胡夢さんに紫ちゃんにも会えるからきっと一人ぼっちにはならないはずだよ!!」

 

 瑠妃「ジンキさん…」

 

 僕の言葉に瑠妃さんは僕の顔を見て僕は言った。

 

 ジンキ「それに、僕はお館様に言われましたが貴方が僕の事を気にいっているのを知っています!…なんだったら僕がこれからずっと“貴方の家族”になってあげますから、落ち込まないで下さい!」

 

 僕がそういうと瑠妃さんの顔はドンドン赤くなっていき最後には響鬼紅より真っ赤になって…

 

 瑠妃「!?#$&%¥*@+=!?!?…きゅう」

 

 ジンキ「ウワアアアアアア!?!?ルビさん!?お気を確かに!?明日夢兄さん!?」

 

 するとトレイを持った気まずそうな顔の明日夢兄さんとクロキの旦那が入ってきて、僕は

 

 ジンキ「あ、兄さん!!ルビさんが気絶してしまいました!!」

 

 というが明日夢兄さんは口を開き

 

 明日夢「いや、そりゃそうだよ…ジンキ君」

 

 クロキ「ただでさえ顔が整っているお前が顔が近い状態でしかも真剣な表情で“愛の告白”したら気絶するよ…。」

 

 僕はクロキの旦那の言葉にさっき言った言葉を思い出すと…うん

 

 ジンキ「URYYYYYYYYYYYYYYYYY!!」

 

 パリィーン!!

 

 明日夢「あ、ジンキ君!!」

 

 クロキ「この場合俺はディオオオオオオ!と叫べばいいのかな?とりあえず回収してく。」

 

 明日夢「お願いします。」

 

 ~数分後~

 

 僕は明日夢兄さんにさとされ瑠妃さんが目覚めるを待つが、クロキの旦那が

 

 クロキ「は~るがき~た、は~るがき~た、どこにきた~♪」

 

 さっきからこの調子である。とりあえずクスハドリンコを飲ませて気絶させると瑠妃さんが再び起きた。瑠妃さんは僕を見て真っ赤にするが、僕は気絶する前に

 

 ジンキ「突然変なこと言って、スイマセンでしたあああ!!!」

 

 といって瑠妃さんに土下座をするが、瑠妃さんは

 

 瑠妃「そ、そんな顔を上げてください。」

 

 と言われ顔をあげると瑠妃さんはモジモジしながら

 

 瑠妃「いえ、その…私は外の事を知らない不束者ですが宜しくお願いします。」

 

 ジンキ「へ?」

 

 明日夢「成功!?」

 

 クロキ「うっそーん。」

 

 僕に本当に春がきました…いや今の季節は夏だけどね。



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番外編「カップルさん、いらっしゃい!:前編」

どうもオンドゥッルです。番外編投稿前に一つくだらない話を一つ、私がこのサイトで書いたり読んだりしている時に響鬼さんを広告でよく見かけるのは気のせいでしょうか…はい、それではどうぞ!!

 刃「逃げたな……」

 ヒビキ「く○総け○もよろしく、シュッ!」


          番外編「カップルさん、いらっしゃい!:前編」

 

 魔女の丘の事件が終わってはや2週間が経ち、僕も新聞部で今までたまりにたまった人生相談の葉書をジャンル別に分け、ひとつの織り込みチラシみたいにして原稿が終わると猫目先生が入ってきた。

 

 猫目「あ、刃君記事作成終わった?」

 

 月音「刃君なら僕達の何倍ものスピードで書いて終わりましたよ。」

 

 銀影「なんか先輩としての威厳が・・・」

 

 胡夢・紫「「あんたは元からないでしょう(ですぅ)」」

 

 萌香「でも、凄いよね一人で記事を私達より早く作れるし、その上こっちも手伝ってくれたからね。」

 

 刃「まぁ書類作成は良くやったからね。慣れているんだ。」

 

 まぁ先輩方と一緒に出た時、報告書は僕の仕事だったし、特に轟鬼さんは擬音を使うから分かりにくくて変わりに僕が上手くならないと報告にならなかったからね。

 

 ~トドロキさんの報告所例~

 

 俺とジンキ君は海のほうへ行き、ディスクアニマルをいろんな方向にブワーとやると直ぐにあたりを見つけたのでその洞窟に行くとドドーンと言うくらい大きなバケガニがいきなりズドーンと来て、姫と童子がいっせいに来ましたが、俺とジンキ君でババーンとやっつました!!

 

 おやっさん「わかりにくいよ…」

 

 ジンキ「後でわかりやすく訳したものをお持ちします。」

 

 ザンキ「すいません……」

 

 ~~~

 

 

 刃「でそう言えば先生は何か自分に伝えたいことがあるのではないのでしょうか?」

 

 猫目「そうそう、理事長が刃君をお呼びですよ。」

 

 刃「ん?なんだろ?この前のプールの修復作業はやった時にしばらく学園側の仕事は無いって言っていたのに、とりあえず行ってみます。」

 

 猫目「でも、刃君お昼まだでしょう?理事長はお昼食べてからでいいから来てね。と言ってました。」

 

 月音「それじゃあ僕達もお昼にしようか。」

 

 胡夢「賛成~~私もうクタクタ。」

 

 紫「同意見です~」

 

 こうしてお昼を食べる事になったが、その時銀影先輩がとんでもない事を言った。

 

 銀影「なあ、裏のモカちゃんはかなり強いよな。」

 

 月音「それはそうですよ、モカさんはバンパイアですから。」

 

 銀影「んで、刃の鬼の姿も強いよな。」

 

 紫「確かにあの時は何倍も大きい物を止めてましたですぅ。」

 

 銀影「でや、お前らはこの二人、どっちが強いと思う?わいはモカちゃんに一票や」

 

 するとまず萌香さんが、

 

 萌香「私は刃君かな?刃君は実戦経験はもう一人私より上だろうし、色んな術が使えるから勝つのは難しいかな?」

 

 胡夢「私も同じね、あんな無双っぷりを見せられたら流石の裏モカでも辛いんじゃないの?」

 

 刃「僕はその逆の萌香さんだな、先輩の鬼ならまだ分からないけど僕相手じゃあ萌香さんの相手になるかどうかさえ分からないね。」

 

 月音「俺もそう思うよ、モカさんは大抵圧倒的な力の一発で倒すけど刃君は技で倒す感じだから真っ正面から戦うと刃君が負けると思う。」

 

 紫「私は刃君ですぅ、もしかしたら今までの相手に力が刃さんより上の物もいたのでそれの対象方法を知っているかもしれないですぅ。」

 

 意見が三対三に別れたこの状況に嫌な予感がした僕は残りの昼ご飯を流し込んで、

 

 銀影「というわけいっぺんしy「ボクタベオワリマシタカラコレニテシツレイシマス!ユクゾッ!!」あ、逃げた。」

 

 僕は急いでその場を去った。因みに裏萌香さんはというと、

 

 裏萌香(ふむ、それは面白そうだな。こんどロザリオが外れた時挑戦してみるか。)

 

 ~移動中・・・~

 

 僕が理事長室のある建物の前に行くと

 

 ???「ガウッ!!」

 

 僕に少し大きめの動物が飛び込んできた。それは理事長のペットの

 

 刃「おお、トゲゾーじゃん、今日もお前は元気だね~」

 

 トゲゾー「ガウッ♪」

 

 僕はトゲゾーを撫でると喜んでいた。因みにトゲゾーの種族はヤマアラシなので最初理事長から聞いた時は思わず烈斬を構えたのは恥ずかしい思い出です。

 

 僕はトゲゾーと別れて理事長室に入った。

 

 刃「理事長、なにか急用が入ったのですか?」

 

 理事長「いやこの前の事でいくつかあってね、まず君の彼女、橙条(とうじょう) 瑠妃君かな?彼女を“暫くの間”臨時で私の部下にする事にした。」

 

 刃「はあ、ん?暫くの間ってどういうことですか!?」

 

 僕は理事長の“暫くの間”を強調していった事に気付き首を傾げながら訊ねてみた。理事長はただ笑みを作って

 

 理事長「その後は君のもとへ永久就職させればよかろう「ブッ!!」・・・嫌かね?」

 

 刃「いえ・・・ただ理事長もそんな事をおっしゃるのだな~と思いまして、」

 

 理事長「彼女もこんな風にカマをかけたら面白い反応をしてくれたぞ。君たちをいじるのは楽しいね。」

 

 理事長はクククと笑いながら言った・・・この人には一生勝てないとも思った。そして理事長は烈斬を取り出した。

 

 理事長「それとこの烈斬だが、どこか壊れているようだから修理するにもここ(陽海学園)では無理があるだろう、休暇も兼ねて立花に戻りなさい。」

 

 刃「しかし、自分は新聞部の仕事があr「では、携帯の電源を入れてみなさい。」・・・は?」

 

 僕は携帯(特別製で結界の中でも電話が可能)の電源を入れると着信件数が50件もあった。しかも大半が鋭鬼父さんすると響鬼さんからのメールが来た。(曲は響鬼2期opの「始まりの君へ(小暮さんの歌入り)」)一度唾を呑み、メールの内容を確認すると内容は

 

 刃鬼へ、彼女つれてこれなくてもいいから帰って来い!!鋭鬼が大変でそっちに殴りこみに行きそうだから、早めにね?後小暮さんが刃鬼のデータをとりたいってさ。  響鬼

 

 僕は携帯を閉じ、天井を向いて、ため息をつくと

 

 刃「父さん・・・では一週間ほど立花に戻ります。」

 

 理事長「うむ、それとこれを渡そう。」

 

 理事長は引出しを開けて机の上に「臨時給与」と書かれた封筒が置かれた・・・はい?

 

 刃「理事長、これは流石に受け取れませんよ!僕は自分からお願いしたのですよ!?これは無償奉仕です。それなのになんで給与が!?」

 

 僕はそう断ると理事長は椅子に深く掛けなおすと

 

 理事長「君は今までに妖怪同士の喧嘩を防いだり、寮の修理、学生の悩み解消と色んな事をやってくれた私達はそれに大いに助かっている、それに長年の悩みの種公安を改善してくれたのは本当はこんなものでは済ませなかったが君の姿(刃鬼のほう)を公表するわけには行かない・・・だから気持ち程度だが受け取ってくれたまえ。」

 

 そう言い理事長はずいっと封筒を僕の方へ押した。僕は頭を掻いてからそれを受け取った。

 

 刃「わかりました・・・ありがたく受け取らせてもらいます。」

 

 理事長「うむ、これからもよろしく頼むよ。それで彼女にプレゼントでも買ってあげるといい。」

 

 刃「理事長・・・最後の言葉がなければかっこよかったのに・・・・」

 

 理事長「クククク・・・それでは猫目君を呼ぼう。」

 

 僕は猫目先生が来て、僕は理事長室を後にして部屋に戻った。

 

 刃「あ、そう言えば臨時給与ってどれくらいなんだろう数千円くらいで後は手紙があったら十分でしょう・・・開けてみるか。」

 

 僕は何故か少し重めの封筒を開けると中には感謝の言葉が書かれた便箋と諭吉さんが30枚入っていた・・・は?野口さんではなく、諭吉さん!?僕は顔を洗い波紋呼吸方をやってから枚数を数えなおした。諭吉さんは一枚だけで後は野口さん高くて樋口さんであることを信じて数えたが、オール諭吉さんだった。さらに同封されていた便箋の最後には大きな文字で「返金不可」の文字が筆で書かれていた。

 

 刃「はぁ・・・貯金しよう・・・使う気が失せるよ。」

 

 僕は荷造りし、響鬼さんにメールの返信をしてバス停に一人で向かった。(瑠妃さんはまだ検査入院のため明日夢兄さんの陽海学園付属病院にいる・・・明日夢兄さんがいる理由は理事長のスカウトらしい。)

 

 僕は封筒をバッグに詰め、烈斬を持ち部屋を出た。

 

 ~移動中~

 

 そしてバスを待っていると猫目先生が来て、

 

 猫目「あ、刃君お願いがあるのだけど・・・いいかしら?」

 

 刃「あ、はい構いませんがなんでしょう?」

 

 すると猫目先生は魚のシールで封をされている一通の手紙を渡した。僕は

 

 刃「ああ、このラブレターを斬鬼さんに渡せばいいのですか?」

 

 猫目「はい!お願いします!!そのラブレターの中身を見ないで下さいよ!!」

 

 刃「わかりました・・・しかし先生普通ラブレターといわれたら恥ずかしくないですか?」

 

 猫目「何でですか?その通りだから恥ずかしくも何にもありません!!」

 

 と胸を張るいつもは頼りない感じのする先生が今は頼もしく見えた・・・そういえばこの先生ノーブラだったような(先日萌香さんから聞いた。)

 

 するとバスが来て僕はラブレターを烈斬が入った袋のポケットに入れ、バスに乗り込んだ。

 

 運転手「やあ、ジンキ君お疲れだったねえ。」

 

 ジンキ「あ、そうか立花に戻るから僕の名前はジンキにしなくちゃいけないんでしたね・・・ややこしや」

 

 運転手「ヒヒヒ・・・それじゃあ発車するよ。」

 

 僕は一番前の座席に座るとバスが発車した。すると携帯に電話がかかった(曲は響鬼一期edの「少年よ」)。運転手さんに許可を貰い開けると斬鬼さんからだった。僕はでると

 

 ジンキ「もしもし、ジンキです。」

 

 ザンキ〔ああ、俺だ。お前が今から戻ってくるらしいけど一つ噂の確認をしたい事があるんだが今は大丈夫か?〕

 

 ジンキ「はい今はちょうどトンネルを抜けたので大丈夫ですが、どうしたんですか彼女は本当に出来ましたが?」

 

 ザンキ〔お前、何げに自慢したな・・・まあいい、報告書でお前が烈斬を片手で振り回したと書いてあったが本当か?〕

 

 ジンキ「はい、やりましたよ・・・・あ、預かっているのに乱暴に扱ってスイマセンでした!!」

 

 僕はザンキさんがそれで怒っているかと思い、そうザンキさんに謝罪すると

 

 ザンキ〔ああ、別に怒るために電話したんじゃなくてお前、力強いな俺だってアレを片手で振り回すのは出来ないからな。〕

 

 ジンキ「ええ!?そうですか?自分はザンキさんも片手で振り回しているイメージがあったのですが、それがどうかしたのですか?」

 

 ザンキ〔いやそれはない、まあ聞いたのは小暮さんがお前の装甲〔ザンキ!!〕じゃなくて、双剣を作るのに大きさをどうしようか考えていてなお前は音叉剣が使えるから前より長くていいかなとないっていたんだそれの確認の電話だ。〕

 

 ジンキ「はあ、わかりました(装甲?アームドセイバーは響鬼さん以外には使えないはずですけど言い間違えたのでしょう。)。あ、それと猫目先生からラブレター預かっています。」

 

 ザンキ〔そうか・・・それと早く戻って来い。鋭鬼がダジャレを言わずに不貞寝し始めたから仕事に行ってくれなくて・・・〕

 

 ジンキ「重症ですね、なら父さんにその仕事一緒にやろうと言っておいてください。多分物凄い勢いで準備しますから。」

 

 ザンキ〔わかった少し捏造して言っておく「いや、しないで下さいよ!」・・・ジョークだ、じゃあ、切るぞ。〕

 

 ジンキ「はい、失礼します。(ピッ)・・・ふう、なんか瑠妃さん連れて行くの怖くなってきた。」

 

 運転手「大変だねえ君も・・・それと火をお願いしたい。」

 

 ジンキ「わかりました。烈光出すのでチョット待ってください。」

 

 ~バス移動中・・・立花付近のバス停到着~

 

 ジンキ「ありがとうございました。」

 

 運転手「いいよ、私はこれが仕事だからね。ヒヒヒ、」

 

 バスは去っていき僕は立花に向かった。

 

 立花につき、戸を開けると

 

 エイキ「ジンキィイイイイイイイ!!!」

 

 涙と鼻水を流しながら父さんがタックルしてきたので思わず避けてしまった。父さんはアスファルトに顔からスライディングしてきてすぐに立ち上がると

 

 エイキ「何故避ける!!昔は俺が頬ずりしても大丈夫だったのに!?」

 

 父さんが叫ぶと僕は烈斬を見せて

 

 ジンキ「父さん自分から突っ込んで大ケガはしたくないでしょう。まあ、顔少し怪我していますが」

 

 僕はそう言うと父さんはうれしそうな顔で

 

 エイキ「流石は俺の自慢の息子だああああ!!」

 

 と言って抱きついてきた僕はそのままにして扉を閉めて、斬鬼さんに猫目先生のラブレターを、みどりさんに故障した烈斬を渡した。すると店の奥からキョウキの兄貴とアマキの姉御が出てきた。

 

 しかし様子がおかしかった。いつもと比べるとなんか暗くなっていた。すると兄貴が

 

 キョウキ「いいよな・・・お前は彼女が出来て、俺なんか同級生に中学と高校の鬼になる前のイメージが強すぎて友達が中々出来なくて・・・」

 

 なんか地獄の兄弟風に言うと次に姉御が

 

 アマキ「どうせ私なんかヒロイン役のオーディションに落ちて歳の割には落ち着いていたからこの役を「姉御!!それ以上言っちゃ駄目です!!」・・・しかも出会いがないのに」

 

 と言い店の隅でのの字を書いていた。ヒビキさんが僕の肩を手を置くと

 

 ヒビキ「まあ、二人は今はそうっとしておいて、お帰り」

 

 ジンキ「ヒビキさん、只今戻りました。」

 

 イブキ「そういえばジンキ君は音叉剣が使えると聞いたけど、本当かい?」

 

 ジンキ「はい、おやっさんに昔の書物を見せてもらったときに聞いて、魔化魍相手に使えるかもしれないと思い頑張って覚えました。今では変身する前の戦闘方法や清めの音が効かない妖怪相手に使っています。」

 

 少し前に学園でカマイタチ同志の喧嘩を止めるのに使ったこともある(剣で攻撃を斬って峰打ちで静めた。)

 

 みどり「ちょっと研究室で見せてもらえるかしら?」

 

 ジンキ「あ、はい・・・あの小暮さんは?」

 

 僕がそう言うと立花の戸が開き、

 

 スルッ・・・ベチーン!!

 

 エイキ「イタッ!!」

 

 小暮「全く、養子とはいえ、息子に彼女が出来たとはいえその彼女に嫉妬するとは・・・」

 

 小暮さんはエイキ父さんの尻に警策を叩き、その

 

 トドロキ「小暮さん戻ってきたん・・・ア」

 

 ヒビキ「これは面白くなりそうだな、キョウキ、お前も戻らないと叩かれるぞ。」

 

 アマキ「そうよ、キョウキ。」

 

 小暮「アマキ、お前もだ!!エイキ、アマキ、キョウキは街を走って鍛えなおして来い!!」

 

 すると尻を抑えた父さん、アマキの姉御、キョウキの兄貴の順で立花から出て行った。僕も退院してロクに鍛錬が出来なかったのでついでに行こうとすると小暮さんが止めて

 

 小暮「ジンキ、お前は行かなくてもいいだろ!」

 

 ジンキ「いえ、小暮さん実は少し鍛えなおした方がいいかと」

 

 ヒビキ「でも、アスムとクロキから聞いた話ではお前敵の体内に入って音撃したんだから体に相当負荷がかかっているんだろゆっくりしなよ。」

 

 日菜佳「そうですよ~ジンキさんは妖怪と魔化魍を給料無しで相手にしてきたんですよ。ゆっくりしてもいいじゃないですか?」

 

 イブキ「そうだよって・・・今まで給料無しでやっていたの!?」

 

 日菜佳さんの一言に皆(小暮さん、おやっさん、響鬼さん日菜佳姉さんは除く)は唖然としていたが、

 

 ジンキ「はい、だって僕が鬼になったのは労働基準法とか破りそうな歳だったので給料無しで、ほとんど魔化魍とは闘わずに皆さんのサポートと言う形でやってきましたし、オロチの後はエイキ父さんの講座に貯金するように頼みましたから本当に給料無しではありませんよ。」

 

 小暮「今は立派にもらえるが小さい時はジンキに申し訳なかったと思っている。」

 

 ヒビキ「ちなみに小暮さんがジンキ君に優しかったのはこのこともあるんだ。」

 

 おやっさん「そう、小暮さんはジンキ君を孫とも思っているけどね。」

 

 皆「「「「「へ~~~」」」」」

 

 ジンキ「とりあえず・・・自分は研究室に行きますね。」

 

 イブキ「うん、わかったよ僕たちはアマキ達の方を見てみるよ。」

 

 僕は小暮さん、みどりさん、ヒビキさん、ザンキさんと一緒に研究室に向かった。

 

 ~研究室~

 

 研究室でみどりさんは相棒から僕の今までの戦闘データを見ると、

 

 みどり「凄い・・・これがルーキーの実力なの?」

 

 小暮「それはそうだジンキの修行は私がつきっきりでやったからな。しかしまだ力任せな所があるな。」

 

 ジンキ「そうですよ、自分はまだまだ未熟者です。まだ皆さんの足元に立っているのかどうかさえ分かりせん、」

 

 ヒビキ「でも、ジンキって結構色んな敵にも対応できるよね。打撃が効きそうではない奴には鬼爪や弦で対処して、その逆なら音撃棒で闘い」

 

 ザンキ「複数相手なら敵を盾にしたり足場にして闘ったり、重い一撃を使う相手なら受け流して闘う・・・器用だよな。」

 

 ヒビキサンとザンキさんがそう褒めてくれるとみどりさんが瑠妃さんと戦っているときの映像を出すと

 

 みどり「この魔女相手なら、ほら常に動き回って狙いが定まらないようにしている。それとこの子可愛いわね。」

 

 僕は少し照れながら

 

 ジンキ「実はその人が自分の彼女でして、今は検査入院中です。」

 

 ヒ・ザ・み「「「え、ええええええええええええ!?!?」」」

 

 小暮「敵と最初は闘いその後彼女になる・・・B級のRPGみたいではないか。(最近の休暇ではよくFFとかやる人)」

 

 ジンキ「・・・小暮さんの言葉にはあえて突っ込みませんが何故ヒビキさんがここにいるのでしょうか、言っては悪いですが、関係無いはずでは・・・?」

 

 僕がそう言うとヒビキさんは

 

 ヒビキ「いや、ジンキ君は小暮さんのキツイ修行で鬼になったから俺みたいに二段変身できないかなと思ってね。」

 

 ジンキ「それはないでしょう「実はそうとも言い切れないんだ」・・・ウェ?小暮さんそれは一体・・・?」

 

 僕は小暮さんの一言に驚き、訊ねると

 

 小暮「実はお前がはじめて鬼になったのが、私が装甲声刃を作りダンキとショウキを呼んだ時なんだ。その時に装甲声刃が綺麗に磨かれていたからひょっとしたらお前が触ったかもしれないと思ってな・・・心当たりはあるか?」

 

 小暮さんはそう言い周りの人達も僕を見てきて僕は思い出そうとするが

 

 ジンキ「(え~っとあの時は確か相棒の手入れをしていたし灰色の剣は触ったけどアームドセイバーは赤色だから触ってなんていないね)触れた記憶はありませんね。」

 

 僕がそう言うと小暮さんは床に置いてあった烈斬と同じぐらいの長さの箱を机において

 

 小暮「そうか・・すまなかったなそれとこれは新しいお前の剣だ。」

 

 と言い、蓋を開けるとそこには片刃の両手剣が一振りあった。そして柄の近くの刃には

 

 鬼刃刀【雷光】と彫られていた。僕は持ってみると意外と軽く手に馴染んだ。

 

 みどり「どうかしら?君の双剣お手製の双剣の柄を元にして君の手に馴染むようにしたの、」

 

 ザンキ「で、比較的軽くて片手で使える。後、鞘もあるから安心しろ。」

 

 といって出した鞘はどう見ても蛮鬼さんの音撃弦「刀弦響(とうげんきょう)」の片側がないみたいな感じだった。(刀弦響は一人でも共鳴音撃ができるようにできていて、二つの弦が一つになったようなデザインです。)

 

 小暮「因みに鞘に差したままだと音撃弦として使える・・・まあ音撃棒を打撃専用に使ってくれ、」

 

 ジンキ「は、はい・・・明日父さんと行ったときに使ってみるか。「よし、まだいた。」」

 

 すると少しの間部屋から出ていたヒビキさんがアームドセイバーを持って戻ってきた。

 

 ザンキ「ヒビキ、一体それでなにをするんだ?」

 

 ヒビキ「いや、もしかしてジンキも適正があるならこれをもった後に変身したらいいじゃないかなって?駄目だったら駄目だけどひょっとしたら角も同じ長さになるかも、」

 

 小暮「それはいいが・・・また今度にしよう。今は雷光の慣らしをしなくてはな。」

 

 ヒビキ「そうですかそれは残念「皆さ~んご飯ですよ~」お、行くか。ジンキの彼女は来てないからそのことも聞きたいし、」

 

 ジンキ「ヒビキさん、程ほどでお願いしますよ。(瑠妃さんが退院したら何か送ろう♪)」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私は病院で検査を受けて明日夢先生が検査結果を見て

 

 明日夢「うん、もう大丈夫だね。明日退院しても大丈夫だよ。」

 

 明日夢先生の一言に私は嬉しくなった。

 

 瑠妃「そうですか!先生ありがとう御座います!!」

 

 明日夢「いや、僕は何もしてないよ瑠妃さんの回復力の賜物だよ。そして退院したらやっぱりジンキ君の所へ行くのですか?」

 

 瑠妃「はい!!書かなくてはいけない書類があるので明後日に行こうと思います。」

 

 明日夢「そう、頑張ってね「失礼するよ」あ、御子神さんこんばんわ」

 

 するとこれからお世話になる理事長さんが来て、

 

 理事長「こんばんわ明日夢君、ちょっとばかり盗み聞きさせて貰ったがジンキ君は今人間界の立花という店にいるけど、君は大丈夫かい?」

 

 理事長は私にそう語りかけるが私は彼から借りた音弦を握り締め、

 

 瑠妃「それでも・・・私は行きます!!」

 

 理事長「じゃあ、明日の朝にバスを用意するよ。それとこれは立花に一番近いバス停からの地図だよ。」

 

 瑠妃「ありがとうございます!!・・・刃さん待っていて下さい!!」

 

 ~一方のジンキ~

 

 ジンキ「エッキシュトリィーム!!」

 

 トドロキ「どうしたッスか、ジンキ君?」

 

 ヒビキ「変わったくしゃみだったな~~」

  

 ジンキ「いや、今誰かが僕の事について話していたような気が・・・」

 

 イブキ「誰か王様ゲームすr「「ダブル雷撃蹴!!」」ギャアアアアアアア!!」

 

 ザンキ「結構いいコンビだなあの二人」

 

 おやっさん「もしかして噂の彼女が、近々来るかも」

 

 エイキ「ふっ、追い払ってくれるわ!!」

 

 小暮「エイキ、もう一走りするか?」

 

 エイキ「すいませんでした!!」

 

 ジンキ「瑠妃さんが来てくれるのか…それはそれで嬉しいかもしれませんね。まあないでしょうけどね。」

 

 ザンキ「だな…」

 

 ヒビキ「いやいや、ひょっとしたらフラグで近いうちに来るかもよ?」




 今回でたジンキの武器の鬼刃【雷光】の設定を説明をします。

 鬼刃刀【雷光】:外見は日本刀の鍔なしの柄にS.I.C.の装甲響鬼〈戦国時代ver.〉版の装甲声刃の刃がついた感じです。(鞘は先述のように刀弦響の下側に取り付けるようになっている。)

 小暮さんがジンキのために作った刀、魔化魍魎以外の主に清めの音があまり効かない敵を想定して作った。、鞘に取り付けて音撃弦として使えるが鞘自体は殴るようにしか使えない。双剣を使うジンキが使いやすくするため見た目よりは結構軽いでも頑丈。最初はこれを二振り作る予定だったがジンキが音叉剣を使得る事を聞いて一振りにした。


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番外編「カップルさん、いらっしゃい!:(多分カオスな)後編」

 バスに揺られる中私はジンキさんが住んでいる町に来ていた。ここは前に私が住んでいた所とは違い所々に自然が比較的多くあり、その自然も人によく手入れされている事が感じられました。バスは指定されたバス停に止まると運転手さんがこちらを向き

 

 運転手「ヒヒヒ、すまないがここからは徒歩になるのだが構わないかね?」 

 

 瑠妃「いえ、ありがとう御座います。」

 

 私は荷物を持って降りるとバスは行き、理事長から貰った地図を広げ、その通りに歩いてみた。

 

 ~数分後~

 

 瑠妃「え~っと、地図はここで間違いないみたいね、でも・・・」

 

 私は地図と目の前の建物を見ました。刃さんの実家とは聞きましたが、目の前の建物には甘味処「たちばな」と暖簾が出ていました。すると中から箒とちりとりを持った人間の女性の方が出てきた。私はつい物陰に隠れると

 

 ???「ん~~~今日もいい天気ですねぇ、さてお掃除しますか。」

 

 といい、掃除を始めた。私は新しい魔具とジンキさんの音弦を抱きしめ声をかけた。

 

 瑠妃「あ、あの・・・すいません!!」

 

 ??「あ、はいはい、どうかしましたか?お姉さんどうかしましたか?店はまだ開店してませんが」

 

 瑠妃「ここはジンキさん・・・松坂刃さんのご自宅でしょうか?」

 

 私はそう言うと目の前の女性は目を大きく開き

 

 ??「そ、そうですが、もももももしかしてあなたは橙条 瑠妃さん?」

 

 瑠妃「は、はいそうです。」

 

 すると目の前の女性は口をパクパクと開け始め、店に入り

 

 ??「お、おおおおお、お父さん!!う、うううう噂のジンキ君の彼女が来ちゃいましたよおおオオオオ!?!?!?」

 

 すると男の人とさっきの女性の方が出てきて

 

 お父さんと言われた方「ありゃあ・・・本当に来ちゃったの。香須美、ジンキ君に電話を日菜佳はお茶の用意を」

 

 香須美?「は、はい!」

 

 日菜佳?「りょ、了解ッス!!」

 

 私はついぽかんとしてしまいましたが、どうやら先日辺りに噂をしていたようです。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 小暮「ジンキ、次行くぞ!!」

 

 刃鬼「はい!!お願いします!!」

 

 僕はこの前貰った刀、鬼刃刀【雷光】(以下雷光)のならしをするために猛士の関係者がやっている採石場に来た。何故この場所かと言うと確かめるのに大きな岩でやる事になったのでここにしたわけだ。

 

 ヒビキ「行くぞー・・・そうれ!!」

 

 ゴロッ、ゴロゴロゴロ・・・

 

 上から大きな岩が転がってきて、僕は両手で雷光を握り締め光の力を送り込んで

 

 刃鬼「セイヤァアアア!!」

 

 ズズンッ!・・・

 

 岩を逆袈裟切りにした。岩はバターみたいに切れて僕の横へ落ちた。

 

 トドロキ「もういっちょうッス!!」

 

 更にもう一つ落ちてきて今度は雷の力を込めて切ると

 

 刃鬼「はああ・・・・ウェエエエエエエエエイ!!」

 

 ボカンッ・・・パラパラパラ・・・

 

 今度は破裂して僕の周りに落ちた。

 

 小暮「よし、これで慣らしは終わりだ、後は実戦で扱い方のコツを掴め、」

 

 刃鬼「はい!!ありがとう御座いました!!」

 

 僕は変身を解き着替えるとザンキさんが携帯を持ってやってきた。

 

 ザンキ「おい、ジンキなんかさっき立花からメールが来たぞ。」

 

 ジンキ「へ?なんでしょうかね?まさかまた裁鬼さんが!?」

 

 ザンキ「なんでも急いで戻ってこいだそうだ。というか裁鬼はお払い済んでから快進撃しているから違うだろ。」

 

 僕達は不思議に思いながら立花に戻るとおやっさんが出てきて

 

 おやっさん「ああジンキ君、やっと来たかい。」

 

 ジンキ「おやっさんどうかしたのですか?」

 

 おやっさん「まあ、それは見たらわかるよ。」

 

 僕は客間に行くと魔道書を膝の上に乗せ、お茶を啜っていた瑠妃さんの姿があった。

 

 瑠妃「あ、刃君お邪魔しています。」

 

 ジンキ「今はジンキだよ、瑠妃さん」

 

 ヒビキ「春だね~~」

 

 おやっさん「エイキ君を北の方に仕事に生かせて正解だったね。」

 

 ダンキ「羨ましい・・・ジンキ、風呂入って来い。そのままだと臭いかもしれないぞ。」

 

 ジンキ「あ、はい分かりました。ダンキ兄さん」

 

 ダンキ「兄さんか・・・照れるな。」

 

 ~少年風呂入りなう・・・~

 

 僕は頭から湯気を出しながら客間に向かい瑠妃さんと向かい合うように座った。

 

 ジンキ「瑠妃さん遅れてスイマセンでした。」

 

 瑠妃「いえ、お気になさらずに」

 

 ジンキ「しかしいつ退院を?」

 

 瑠妃「実は一昨日に退院してその後書類を書いて、荷造りしたら一日経ってしまいまして・・・まさか実家が甘味処とは思いませんでした。」

 

 ジ~~~~~・・・・・

 

 ジンキ「まあ、鬼って一応裏家業的なもので世間にばらせるものではないですから。こうして表は別のことをやっていることが多いんです。」

 

 ジ~~~~~~~~~~~~~・・・・

 

 香須美「はい、きび団子とお茶のおかわりです。」

 

 瑠妃「あ、ありがとうございます。」

 

 ジンキ「ありがとうございます香須美姉さん・・・はあ」

 

 僕はさっきから感じる視線のために後ろを向いた。

 

 ジンキ「皆さん、質問があるならもう少し後になったら構いませんがそうやって覗かないで下さい。」

 

 ヒビキ「あ、やっぱり駄目か・・・お嬢さんは初めまして・・・シュッ!」

 

 イブキ「いや、なんかジンキ君の彼女にしてはかなり綺麗だな~と思って」

 

 トドロキ「魔女って言っていたッス、思ったのより真面目な感じがあったので、」

 

 ジンキ「・・・瑠妃さん、この後立花の皆の質問に答える事にしますが構いませんか?後、イブキさんにはクスハドリンクね。」

 

 イブキ「ゴメンナサイ!!」

 

 瑠妃「あ、はい分かりました。それと理事長からこれを預かってきました。」

 

 瑠妃さんは魔具の本の間から封筒を取り出し僕は中身を見るとそこには

 

 本日より松坂刃、橙条 瑠妃の以下二名は卒業までの間、陽海学園特別遊撃班に任命する。これは妖怪関係や学園内の事件、魔化魍に関する情報提供、また事件の解決を主な仕事とし、そのための特別な権力もある。またどんな活動するときも二人で行動したまえ

 

 これからも学園のために尽力を尽くしてくれ・・・まあ、いつも通り気楽にやってくれたまえ連絡は携帯で連絡する。まああまり関係がカップルから夫婦にいきすぎないようにしたまえ 御子神 天明

 

 ジンキ「うわお・・・最後、理事長とんでもない事言ったね。」

 

 ヒビキ「理事長やるねえ・・・さて質問会しますか。」

 

 全員「「「「「おお!!」」」」」

 

 瑠妃「すごい団結力・・・」

 

 こうして今日は立花が休みを利用してお店のところを改造して記者会見みたいなことをすることになった。(司会はおやっさん)

 

 日菜佳「ではまず私から・・・瑠妃さんジンキ君のどこに惹かれましたか?」

 

 瑠妃「え、えと強いのに優しくて、私を照らしてくれる感じに惹かれました。」

 

 日菜佳「おお~いいですねえ、じゃあ次にキスはしちゃいましたか?接吻の方で」

 

 瑠妃「あ、あの、それは実はまだなんです。」

 

 日菜佳「うんうん、流石にそれはまだですよね~私も一年以上かかりましたからね~ありがとうございました。」

 

 おやっさん「それでは次の方」

 

 トドロキ「なら、自分が!!」

 

 トドロキさんが少し興奮して立ち上がると

 

 おやっさん「ではトドロキ君」

 

 トドロキ君「あの、魔女と聞いたのですがどんな魔法が使えるのッスか!?」

 

 瑠妃「私は鴉になったり羽を生やしてそれを刃として使えます。試しに一つやってみますが、構いませんか?」

 

 おやっさん「うん、変身魔法なら大丈夫だよ。」

 

 全員「「「「「「「おおおおっ!!」」」」」」」

 

 すると瑠妃さんは鴉になり僕の肩に止まりそして、元に戻ると首を傾げながら

 

 瑠妃「いかがでしょうか?」

 

 全員「「「「「「「・・・・オオオオオオオオオオオッ!!!」」」」」」

 

 会場は騒ぐが、トドロキさんの一言で

 

 トドロキ「あ、変身するのに呪文はいらないのですね。リリカルマジカルとかマ~ジ・マジ・マジーロと言う感じの」

 

 全員「「「「「「「流石にそれはない!」」」」」」」

 

 トドロキ「(´・ω・`)」

 

 瑠妃「かなり大掛かりなものや封印などは必要ですが、流石にそれはちょっと・・・。」

 

 落ち込んでいるトドロキさんを無視しておやっさんは

 

 おやっさん「え~それではここでなにか瑠妃さんから皆に聞いてみたい事は無いかい?」

 

 瑠妃「では、あのヒビキさんがさっきやったのはジンキ君と同じ気が、」

 

 ヒビキ「ああ、これ(シュッ)ね。ジンキは尊敬している先輩鬼の癖をやるんだ。」

 

 トドロキ「確かに自分は敵と闘った後に念押しをやるのだけど、ジンキ君もやるッス!」

 

 ザンキ「俺は街のチンピラ相手にやるガンの飛ばし方を教えたな。」

 

 イブキ「僕は・・・・グスッ」

 

 ジンキ「イブキさんのはまだ出来ないだけで尊敬して無いわけではないので安心して下さい!!」

 

 イブキ「なら何をするつもりなんだい?」

 

 ジンキ「え~っと・・・・・疾風一閃?」

 

 イブキ「やっぱりないのじゃないか!!」

 

 イブキさんは香須美姉さんに抱きついて泣いていると、瑠妃さんが

 

 瑠妃「なら、これから何か教えてたらいいのではないでしょうか?」

 

 イ・ジ「「ああ、確かに」」

 

 おやっさん「では最後にこの書状を見ると君はジンキ君と行動することになるけど、今日から人間界の方で泊まる所にあてはあるのかい?」

 

 瑠妃「あ、すいませんジンキ君に会いたい一心で来たからまだ考えてませんでした。」

 

 と瑠妃さんは申し訳なさそうに言うとみどりさんが

 

 みどり「なら立花に泊まれば?」

 

 ヒビキ「確か、部屋に空きはあるよね?」

 

 香須美「ちょうど人、魔女一人分なら空いてますよ。」

 

 日菜佳「じゃあいっそのことジンキ君と一緒の部屋にしますか?カップル何ですから大丈夫でしょう。」

 

 日菜佳姉さんの火にタンクローリーを突っ込んだ発言により、

 

 瑠妃「え?はわわわ・・・・きゅう。」

 

 ジンキ「瑠妃さあああああああん!!」

 

 香須美「かなりこの子も初心なのね。」

 

 小暮「全く、ジンキはその子を部屋に運んであげなさい。」

 

 小暮さんは僕にそう言い、小暮さんはやはりいい人たなと思い

 

 ジンキ「わかりました。ではどこの部屋に運びましょうか?」

 

 小暮「いや、お前の部屋に決まっているだろ。」

 

 ジンキ「まさかの小暮さんまでそれですか!!泣きますよ!!」

 

 でも他に布団の準備がすぐにできる部屋はなかったため僕の部屋に布団を敷き寝かせた。

 

 日菜佳「ではジンキ君いたずらしちゃ駄目ですよ?」

 

 ジンキ「日菜佳姉さん、さすがの僕でもキレますよ?」

 

 日菜佳「嘘だよ~もう~瑠妃さんが起きたら言ってね、お茶持ってくるから」

 

 ジンキ「わかりました。」

 

 日菜佳姉さんが部屋の扉を閉めると、僕は瑠妃さんの魔具の本を手に取った。それはよく見ると魔女の丘のお館様が持っていたものと似ていた。

 

 僕はそれを一通り見てついでに中身も見てみたが、まったくわからなかったので閉じ窓際に行き雷光の手入れを始めた。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私が目を覚まし周りを見ると棚の上には写真立てがいくつかあり、そのどれにもジンキさんが写っていた。窓際を見ると刀を手入れを終えた様子のジンキさんが私の方を見た。

 

 ジンキ「おお、目を覚ましましたか、ここは僕の部屋だよ。」 

 

 瑠妃「ふぇ!?と言うことは私は・・・はわわわわ!!」

 

 ジンキ「落ち着け!!また気絶したら夜寝れないぞ!!」

 

 瑠妃「ええ!?そうなんですか?「いや知らん、落ち着くかなと思って」嘘ですか!!」

 

 ジンキさんは笑いながら私に謝った。するとジンキさんは私の魔具を持ち

 

 ジンキ「そういえば瑠妃さん、これはもしかしてあの人の・・・遺品ですか?」

 

 瑠妃「いえ、それは違います。それはお館様のを元にした私の専用の本です。勿論お館様の魔具も私の部屋に置いてます。」

 

 ジンキ「そうか・・聞いてすまなかった。」

 

 ジンキさんは頭を下げると

 

 瑠妃「そ、そんな気にしないでください。それとお願いがあるのですが、」

 

 ジンキ「お願い?なんでしょうか・・・・でもその前に」

 

 ジンキさんは立ち上がると扉に手をかけ、一気に開いた。すると

 

 ヒビキ「あっ、」

 

 みどり「きゃあ!?」

 

 イブキ「うわぁ!?」

 

 香須美「ちょっ!?」

 

 トドロキ「おおお!?!?」

 

 日菜佳「ありゃりゃりゃ・・・」

 

 扉を開けると立ち聞きしていたジンキ君の先輩方が流れ込んできた。

 

 ジンキ「よりによって立花のカップル三組ですか・・・どうしたんです?」

 

 ヒビキ「よく俺たちの視線に気づいたなジンキ」

 

 ジンキ「いや、そりゃあ六人分の視線が来ていたら気づきますよ。」

 

 イブキ「まあ、確かに・・・そういえば瑠妃さんのおねがいってなんだい?」

 

 瑠妃「実は・・この魔具に鬼のマークを入れたいのですが、それをお願いしたいのですが、」

 

 ジンキ「別にそれくらいなら構わないが・・・いっそのこと鬼石を埋めますか?」

 

 日菜佳「おお、それはナイスアイディアですね!この魔具をよく見るとちょうど大きさ的にいい穴がありますからね。」

 

 ヒビキ「なら仕事はみどりか。期待しているよ。」

 

 みどり「そうね・・・まあジンキ君の彼女の頼みは断れないわね。」

 

 そう言いながらみどりさんが私の魔具を触ろうとした時、

 

 おやっさん「あ、ジンキ君今空いているかい?」

 

 ジンキ「どうしたんですかおやっさん?」

 

 おやっさん「実は裁鬼君がやられちゃったようで応援にジンキ君を呼んでだって・・・構わないかい?」

 

 ジンキ「僕は構いませんが相手はいったい・・・それに裁鬼さんは絶好調って本人言っていたのに?」

 

 おやっさん「石割君はカッパらしき生物って言ってたけど・・・なんか見かけたら相撲をやろうって言われてその勝負の最中に燃え尽きたって言ってたけど・・・色々とおかしいよね?」

 

 ジンキ「魔化魍ではないですね・・・たぶん妖怪かと」

 

 二人の会話から察するとどうやら相手は妖怪のようであることは間違いない様子、私は

 

 瑠妃「妖怪なら、私も一緒に行っても構いませんか?」

 

 おやっさん「う~ん・・・妖怪相手なら瑠妃さんの方がお願いするよ。移動はザンキ君に頼んでいるからとりあえず装備一式と着替えを持っていったらいいかな?・・・あと胡瓜も」

 

 ジンキ「わかりました!!行きますか瑠妃さん!」

 

 瑠妃「はい!!」

 

 日菜佳「初めての共同作業です!!」

 

 ヒビキ「春だね~季節は夏だけど」

 

 私たちはザンキさんの車に乗って目的地に行くと真面目そうな青年が真っ白に燃え尽きている鬼にバケツの水をかけているところでした。青年は私たちに気づくと近づいてきて

 

 石割「あ、ザンキさんにジンキ君に・・・そちらの方はどちらですか?」

 

 ザンキ「噂のジンキの彼女だ。」

 

 石割「へ~あ、自分、石割と言います。あっちで燃え尽きているKYは裁鬼さんです。」

 

 瑠妃「あ、初めまして瑠妃と言います。早速ですがカッパはどちらに?」

 

 石割「それならあちらの方に・・・」 

 

 すると石割さんの方には岩の上でギターを持ってくつろいでいた妖怪の河童の男性がいて、

 

 石割「いや、実は裁鬼さんが魔化魍と勘違いして攻撃を仕掛けたのですが、その前に今までの疲れがどっと出て音撃弦を取られて帰るにも帰れないんですよ。」

 

 ザンキ「はあ、まったく裁鬼の気持ちもわからなくないが確認しろよ・・・全く外見が違うのに」

 

 ジンキ「とりあえず行ってみます。」

 

 ジンキさんは河童に近づき、私も後へ続いた。

 

 カッパに近づくと

 

 ジンキ「すいません、うちの先輩がおご迷惑をおかけしましたが、それ返してもらえないでしょうか?こっちの商売道具なんです」

 

 カッパ「あん?なんで俺が人間のいうことを聞かなやいけねえんだよ?・・・ん?そっちの魔女かよ?」

 

 ピキッ

 

 瑠妃「はい、私は陽海学園のものです。どうかそれを返してくれないでしょうか?それが無いと守れない命があるのです!!もしかしたらあなたにも襲い掛かってくるかもしれません!」

 

 カッパ「へっ、いやだね!なんでお前みたいな魔女の言うことを聞かなきゃいけないんだよ!そんなに返してほしけりゃ服でも脱げやっ!!それにな~俺以外の命なんて知ったことか!!」

 

 ブチッ!・・・キャキン!!

 

 私の隣で刀が抜く音が聞こえると

 

 ザンキ「あ~あの河童死んだな、今のジンキの地雷を思いっきり踏んだぞ。」

 

 石割「とりあえず合掌しておきますか。」

 

 裁鬼「南無!!」

 

 するとカッパが座っていた岩が斬れた。隣を見るとジンキさんが刀を構えていた。

 

 ジンキ「お前・・・一回死んでみるか?・・いや死ね!!」

 

 すると刃鬼さんの構えた両手剣に光と雷が集まるとゆっくりと上段に構えると

 

 ジンキ「鬼剣術・・・閃光雷刃剣!!」

 

 技名を言うとカッパの方の顔は恐怖に歪み始め

 

 カッパ「ちょっと待「問答無用!!チェストオオオオオオオオオオオ」ゴメンナサアアアアアアアアアアイ!!」

 

—―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ザンキ「やりすぎだこの馬鹿!!」

 

 ゴチンッ!!

 

 ジンキ「いてっ!?すいません、命を軽く扱っていたのでつい・・・」

 

 僕はザンキさんに殴られた頭をさすりながら謝ると

 

 サバキ「それと彼女を馬鹿にしてたから・・だろ?」

 

 ジンキ「サバキさん・・・照れ隠しに殴らせてください。」

 

 ザンキ「それなら許す!むしろやってしまえ!!」

 

 ジンキ「ならこれはクリリンの分!!」

 

 サバキ「いや、誰だよ!!」

 

 ~少しの間お待ちください「ちょっと雷の力は纏わないで・・「チャオズの分!!」ぐはっ!?」~

 

 ジンキ「すっきり!!」

 

 サバキ「ぐふ・・・」

 

 僕はサバキさんを殴ると九曜さんが来た。(妖怪関係の荒事があった後、容疑者、被疑者の事情聴収とかは公安に引き継がれる。)

 

 モヒ安A「ヒャーハーヒャーハー」

 

 モヒ安B「ヒャッハ-!入院だぜーー!!」

 

 九曜「刃さん、お疲れ様です。それとここにサインを」

 

 ジンキ「はいはい、それにしても大丈夫かい?顔に青痣があるけど?」

 

 なぜか九曜さんの顔には大きな拳型の青痣があった。聞いた話では笛の鬼(なんか特徴を聞いたらすごく心当たりがあるけど…)と聞いた。僕は渡された書類に名前を書いて渡すと九曜さんは笑いながら

 

 九曜「こんなもの刃さんの音撃と比べればどうということはない。私的にはむしろまだまだ修行が足りないと思っているところです・・とはいっても“この跡”を見る限りまだまだ刃君の足元には及ばないそうですね。」

 

 ジンキ「そうですか?九曜さんは結構力が強いから僕と同じぐらいのはずだよ?それと、今度公安にお土産持っていくよ。」

 

 九曜「ありがとうございます。それと模擬戦をしてくれるとありがたいですね。」

 

 ジンキ「わかったよ。それじゃあ僕は帰るよ。」

 

 九曜「はい、では自分たちもあのカッパを回収してから学園に戻ります。」

 

 ジンキ「ばいば~い♪」

 

 九曜さんたちはカッパを連れてバス(運転手はいつものひとじゃない。)に乗り込んで去って行った。すると瑠妃さんが近づいてきて

 

 瑠妃「ジンキ君”あれ”はやりすぎですよ!」

 

 ジンキ「いやあ、ごめんごめん。瑠妃さんが侮辱されるのは嫌ですから。」

 

 瑠妃「私を大切に思ってくれるのはわかりますが“あそこ”までやる必要はありませんよ!」

 

 ザンキ「なら謝罪として瑠妃さんの願い事をなにか一つ叶えてやったらどうだ?」

 

 ザンキさんがそういうと瑠妃さんは考えた後

 

 瑠妃「なら、学園に戻るまで一緒の部屋で寝ましょう!!」

 

 鬼一同「「「え…?」」」

 

 瑠妃「駄目ですか?(上目使い)」

 

 僕が瑠妃さんの上目使いと戦っているとザンキさんが僕の肩に手を置き

 

 ザンキ「諦めろ‥‥ご褒美じゃないか(ボソッ」

 

 ジンキ「はい…否定はしませんがね(ボソッ」

 

 瑠妃「やった!」

 

 サバキ「リア充もげろ!!」

 

 石割「あ~今日も平和だな~。」

 

 僕たちは僕の剣によってできた直径2メートルのクレーターを後にした。(河童はもちろん生きてますよ。トラウマを植え付けましたがね!)

 

 ~その日の晩~

 

 ジンキ「寝れねえよ…」

 

 瑠妃「スー…スー…」

 

 一緒に寝るがまさか布団まで一緒とは…瑠妃さんの胸が当たっている!!息がかかっている!やべ、鼻血でそうwww

 

 瑠妃「刃君……」

 

 ギュ…ムニュ

 

 この時ジンキ君の緊張の糸が切れた!

 

 ジンキ「おっぱい万歳‥ガクッ‥…」

 

 ジンキはお昼ぐらいまで気絶していたそうです。(響鬼談)




 今回の猛士報告

瑠妃さんは基本ノーメイク
              byジンキ

みどり「え!?嘘っ!?あれでノーメイクなの!?」

香須美「負けた・・・」

日菜佳「しかもお肌すべすべでさ~スタイルもいいのよあの子!(ちゃっかり一緒に風呂に入った人)」

 ヒビキ「気にしない気にしない。」

 イブキ「僕も同じですよ香須美さん、」

 トドロキ「そうですよ!!日菜佳さんも元気出してくださいよ!!」

 ザンキ「ちなみに猫目の話ではあれよりスタイルがいいやつがいるらしいぞ、同級生で」

 エイキ「ただ今戻りました~あれ?ジンキは」

 おやっさん「あ、エイキ君おかえりジンキ君はもう寝たよ。」

 サバキ「しかも彼女と一緒に」

 エイキ「は?・・・・ソイツコロス!!」

 小暮「ヒビキ、やれ」

 装甲響鬼「ごめんね、鬼神覚声!!」

 エイキ「ギャアアアアアアアアア!!」

 サバキ「うお、エイキが火だるまに!?」

 石割「はあ・・・ジンキ君は苦労しますね。」

 本日の金言「瑠妃さん、後で何かお肌のことで聞きたいことがあります!!(女性一同)」、「エイキ、いい加減子離れしろ!!(鬼一同)」

 エイキ「だが断る!!」


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忘れてた番外編「輝、そして猛士の嵐とクスハドリンクが舞う大宴会:前編」

 読者の投稿により気づいた番外編part2です!!そして通りすがりの仮面ライゲフンゲフン通りすがりのクロネコさんご指摘ありがとうございました!!二度とこのようなことがないよう気を付けますのでこれからもお願いします!!


 瑠妃さんが立花に来てから早くも4日が経ち、明日学園に戻ることになった。僕はディスクアニマルの使い方を教えるために森へ行った。

 

 ジンキ「で、ヒビキさんはこの黄蘗蟹(キハダガニ)も水があるところで活躍するけど、僕はこっちの青磁蛙(セイジガエル)を使っているんだ。」

 

 瑠妃「へ~色々種類があるんですね~勉強になります。」

 

 ヒビキ「瑠妃さんは勉強熱心なんだね~いや~さすがはジンキの未来のお嫁さん♪」

 

 僕は次のディスクアニマルの説明をしようとすると瑠妃さんが突然涙目になり

 

 ジンキ「ど、どうしたの?」

 

 瑠妃「な、なにかが服の中に・・・」

 

 というと、とても言いづらいが瑠妃さんの胸の・・・谷間あたりから・・・虹色の蛇型のディスクアニマルが出てきた。僕は申し訳なさそうにそれを摘んで説明を始めた。

 

 ジンキ「これは鈍色蛇(ニビイロヘビ)、同じく水中でも活動できてイブキさんが主に使います。そしてこいつは狭いところが好きなんだ。」

 

 ヒビキ「俺もこの前またそいつが服の中に入ってきたんだよね~。」

 

 瑠妃「イブキさんがよく使うってことはあの人はスケベなんですか?」

 

 刃・響「「・・・ノーコメントで」」

 

 すると瑠妃さんの肩に専用の鴉型のディスクアニマル黒色鴉(こくしょくがらす)が止まると服をつんつんと引っ張った。

 

 ジンキ「ん?なにか聞いたのかな?ディスクに戻してこうして聞いてみて」

 

 僕は手に持っていたニビイロを元に戻し音角にセットして回した。もちろんこの辺に魔化魍がいないと聞いたので来たから外れである。瑠妃さんも同じように練習用の音角にセットして回したすると

 

 ニャア!!…ニャニャア!!

 

 と猫のような声が聞こえ僕とヒビキさんの表情は強張った。

 

 瑠妃「ど、どうしたのですか?」

 

 ジンキ「ねえ、ヒビキさんさっきのって・・・」

 

 ヒビキ「間違いない・・・」

 

 後ろの藪から姫と童子、さらにバケネコが4匹いた。

 

 僕とヒビキさんは音角を鳴らすと、姫が襲い掛かってくるが変身せず剣に変えて腹を深く斬り払い、白い血液が顔にかかる。

 

 妖姫「鬼が小癪な・・・」

 

 男の声が聞こえ、僕が音弦を引き出すと妖姫は土くれに変わり、今度はバケネコが二匹襲ってきたが、

 

 瑠妃「ジンキ君の邪魔はさせません!!」

 

 響鬼紅「そういうこと、あらよっと!!」

 

 瑠妃さんが鬼石の力を上乗せした刃の羽で切り裂き化け猫を怯ませ、怯んだ隙に響鬼さんの紅の力で敵を燃やし倒した。その間に僕は音弦を鳴らし変身した。

 

 刃鬼「はあ!!・・・ではいきますか!!」

 

 瑠妃「童子はお任せください!!」

 

 響鬼紅「じゃあ俺たちは残りを倒しますか!!」

 

 僕は烈光弾でバケネコを攻撃した。今までならこの技では相手はぶっ飛ばすことはできなかったが、

 

 バケネコ1「フギャアアアアアアアアアア!?」

 

 バケネコ2「ギャアアアアアアアアアア!?」

 

 バケネコ3「ブニャ!?」

 

 バケネコ4「ニャニャ!?」

 

 僕が担当したバケネコが吹っ飛び、響鬼さんと闘っていたバケネコに当たり、子の方はなぜか全部消えた。

 

 響鬼紅「おお、刃鬼やるじゃん、音撃もお前がやりなよ。」

 

 刃鬼「は、はあ・・・ではいきます!!」

 

 僕は光震天を取り出し、宙に放り投げた。すると僕の目の前に鼓が展開され僕は烈光を振り上げ、

 

 刃鬼「弾鬼兄さん直伝、音撃打「粉骨砕身」!!」

 

 僕が鼓をたたくと白い波動がバケネコを覆うとたたくスピードを上げた。バケネコは苦しみ、

 

 刃鬼「はあ!!」

 

 最後の音撃を決めるとバケネコは爆発して息絶えた。僕は頭の変身を解除すると宙に浮いていた光震天を元に戻した。すると響鬼さんは

 

 響鬼「刃鬼、お前後で装甲声刃持ってみる?」

 

 刃鬼「いやいや、変身できなくなったら大変ですから結構です。」

 

 響鬼「え~ケチ~いいじゃないの~妖怪相手なら問題ないでしょ?」

 

 瑠妃「実はそうも言えないのです。妖怪の中にも刃さんが鬼にならないと止めれない人もいるのです。」

 

 瑠妃さんが着替えを持って来ると響鬼さんは

 

 響鬼「じゃあ、紅になれるかな?」

 

 刃鬼「いや、もっと無理でしょう僕に炎の属性なんてありませんよ!?」

 

 瑠妃「では光ですから真っ白になるのかもしれませんね。」

 

 刃鬼「その発想は・・・ありませんでした。」

 

 響鬼「同じく・・・とりあえずなってみる?」

 

 僕は再度変身して響鬼さんに初めて紅になった時の感じを聞いて、僕は力全身に力を止めると体から白い炎が出るが、変身できず

 

 刃鬼「アッツいあっつアツツツツ・・・!!!」

 

 響鬼「うおおい!?自分の炎で火傷するなよ!!」

 

 僕は急いで川に向かうと川の向かい岸からクロキの旦那、ミツキさん、チョウキさんの蟲鬼組の人たちが出てきた。

 

 クロキ「え~とっ確かここらへんにいると聞いたけど・・・」

 

 ミツキ「あ、あれじゃないですか?」

 

 チョウキ「でも、なんかおかしくないか?しかもこっちに近づいてきているような・・・」

 

 刃鬼「ギャアアアアアアアアアアアア!!オァチャアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 チョウキ「身代わりの術!!」

 

 チュドーン!!

 

 刃・ク・ミ「「「ギョエエエエエエエエエエエエエエエ!?!?!?」」」

 

 ~消火なう~ 

 

 響鬼「あれの名前、刃鬼ダイナマイトな。」

 

 刃鬼「自爆技ですね・・・使わないことをこころがけないと・・・」

 

 瑠妃「すいません・・・」

 

 すると突撃する瞬間ミツキさんを盾にしたチョウキさんが

 

 チョウキ「しかしなんで自爆技の開発なんてしてたんだ?」

 

 瑠妃「いえ実は・・・」

 

 瑠妃さんが事情を説明すると復活した黒鬼の旦那は

 

 クロキ「確かに小暮さんの修行で鬼になった刃鬼だから可能かもしれないが・・・炎属性の響鬼の感覚はあてにならないじゃないのか?」

 

 その一言に変身を解除したヒビキさんは

 

 ヒビキ「やっぱ駄目か~う~んでも俺、光属性はよくわかんないな~」

 

 チョウキ「ならアニメの感覚でやってみれば?」

 

 クロキ「まずは龍玉風にか?」

 

 刃鬼「え~・・まあ、やってみます。」

 

 僕は皆さんから少し離れてもう一度体に力を込めた。今度は白い炎ではなく光だったが、僕の周りをうねっているだけ、

 

 クロキ「う~ん、いまいちだねえ、」

 

 チョウキ「もう少しこう・・・パンっといかないかなあ・・・」

 

 ヒビキ「とりあえず、なにか言ったらいいかもね。」

 

 すると瑠妃さんが

 

 瑠妃「刃さん、変身といってみてはいかがでしょうか?」

 

 僕はそれに頷き、深く呼吸をして

 

 刃鬼「クリリンのことかあああああああ!!」

 

 と叫ぶと光が収まった・・・

 

 瑠妃「外れですか・・・」

 

 と皆は落ち込むとヒビキさんは手をぽんと叩き

 

 ヒビキ「刃鬼は最初の頃鬼に変わるとき「変身」っていってただろ?それならどうだ?」

 

 クロキ「でも、それはまだ半人前の頃の話ですから今はそれをやっても意味がないはずでしたよね?」

 

 ヒビキ「ほら、ジンキって色々とイレギュラーなことができたからいけるかもしれないし、これは初の試みだ・・なら初心に戻ったらいけるかもしれないぞ?」

 

 刃鬼「・・・よし、男は度胸何でもやってみますよ!!」

 

 僕はもう一度体に力をいれ、光が僕を包んだ。しかしその時僕はこれは今までの仮面ライダーで言うとフォームチェンジみたいなものだと思うから、僕は

 

 「超・・・変身っ!!」

 

  すると今までより濃い光が包み、どうなっているのか僕はわからなかったが、ヒビキさん達の反応が

 

 ヒビキ「おおう!!」

 

 クロキ「まさかのあたりですか・・・」

 

 チョウキ「反対側の角が・・・おお、こっちの角は縮んだ!!」

 

 瑠妃「綺麗・・・・」

 

 すると変身が終わった感じがしたので

 

 刃鬼?「はああ!!」

 

 と光を払うと

 

 ヒ・ク・チョ「「「( ・Д・)・・・・え?」」」

 

 鬼一同はポカーンとしていたすると瑠妃さんが手鏡を持ってきて僕の姿を映すと映っていたのは真っ白い肌に伸びた同じ長さまで銀色に輝く角(後で測ると響鬼さんの1,5倍)で響鬼紅のように黒のゴーグルのようなマスクの僕の顔があった。

 

 刃鬼「やってみるものなんですね・・・」

 

 すると正気に戻ったヒビキさん達は

 

 ヒビキ「そうだな・・・あ、名前決めなきゃ」

 クロキ「なににしますか?俺は刃鬼白雪(じんきしらゆき)」

 

 チョウキ「いや、雪属性ないだろ!!俺はシンプルに刃鬼白(じんきはく)」

 

 クロキ「それはシンプルすぎるだろ!!それにさっきジンキが光を払った時に刃鬼の周りを雪のように落ちてたから白雪!!」

 

 チョウキ「でも、刃鬼はいつもは白い炎を使うらしいし、白雪って言うと女ぽいから白!!」

 

 この後、数分間白雪と白の攻防が繰り広げられたが、クロキの旦那の携帯がなり、

 

 クロキ「ちょっと待ってろ!はいクロキです。あっおやっさん・・・・」

 

 話していると瑠妃さんが

 

 瑠妃「刃さん、さっきの曲は聴いた事がありますがなんてなんて名前の曲でしたか?」

 

 その時、刃鬼ダイナマイトをくらい服が焦げ、僕の予備の着替えを着てダボダボで裾を引きずっているミツキさんが、

 

 ミツキ「え~と、確か「輝」だったような・・・」

 

 瑠妃「ありがとうござぃます!後で携帯の着信音にします。あ、刃鬼輝(じんきかがやき)はどうですか?」

 

 ヒビキ「いいんじゃない?」

 

 チョウキ「む、確かに・・・」

 

 刃鬼輝「いいですね!それにしましょう!」

 

 クロキ「おやっさんがそろそろ戻ってこいだってさ。そして白雪はゆずらんぞっ!!」

 

 ヒビキ「あ、もう決まったから」

 

 クロキ「はっ!?まさかジブリアニメに出てきそうな名前の白になったのか?」

 

 ジンキ「いえ、輝になりました。」

 

 僕は顔の変身を解除してそう言うと

 

 クロキ「まじで!?・・・ま猛士らしいからいっか」

 

 ジンキ「か、軽いですね、それでおやっさんからはなんと?」

 

 クロキ「なんか宴会するそうだよ刃鬼と瑠妃さんが戻るからだって」

 

 ジンキ「またか・・・」

 

 僕がこう呟くとミツキさんは

 

 ミツキ「へ~こっちの宴会って初めてですけどどんなのでしょうか?」

 

 ミツキさんがそう言うとクロキの旦那とヒビキさんは肩に手を置き

 

 クロキ「ミツキ、そう思っていられるのも今のうちだぜ、」

 

 ヒビキ「たぶんも今回は多分大変なことになるからな・・・絶対」

 

 ジンキ「はぁ・・・父さんを落ち着かせるのが大変だな。」

 

 ミツキ「ええ!?どんな宴会なんですか!?」

 

 ジンキ「とりあえず・・・未成年であったとしても二日酔いさせられるものと考えてください・・・それとミニゲームの罰ゲームはクスハドリンク魔改・・・」

 

 ミツキ「ええ!?あれを飲まされるのですか?」

 

 ジンキ「さらに詳しく言えば瑠妃さんの魔女の薬と濃縮率を上げた魔改造版、味はさらに想像を絶するがそのリバウンドも半端ないものになっている試しに 40倍に希釈した液体を日菜佳姉さんにやったら丸一日意識がなかったが、肌年齢が20歳若くなった。ちなみにこれはそのサンプル、濃度は原液の5倍に希釈したもの」

 

 僕がポケットからヤクルトくらいの大きさの容器を取り出すとクロキの旦那はそれを奪い取りミツキさんの口の中へ入れた。

 

 ミツキ「!?!?!?#¢(&’¥(☆~=*Д+¢}>*?()・・・ガクッ」

 

 ジンキ「やっぱこうなりますよね鬼なら丸一日も気絶しないでしょう・・・連れて行こう。」

 

 とりあえずミツキさんを引きずりながら僕達は宴会の場所に行った。

 

 ~宴会所~

 

 僕たちは指定された座席に座ると前におやっさんが立ち、

 

 おやっさん「え~今回は本来ジンキ君と瑠妃さんが明日学園に戻るのでそれを送るためでしたが、つい先ほどジンキ君がヒビキ君でいう紅を習得しましたのでそれの祝いも兼ねてやろうと思います。それでは・・・乾杯!!」

 

 全員「「「「「「「「「「「乾杯っ!!」」」」」」」」」」」」

 

 と言って皆飲み始めたしばらくの間料理に舌鼓を打ち、未成年(といっても僕と瑠妃さんそれとミツキさんだけだけど)はお茶、大人はお酒を飲んだ。

 

 しかし5分後・・・・

 

 エイキ「刃あああああああああ学園に戻らないでくれええええええ!!」

 

 ザンキ「エイキ、今度の休みに戻りるから!!それと学園祭もあるのでその時に行けばいいだろうが!!」

 

 ダンキ「おい、おめえ・・・俺の酒が飲めねえのか?」

 

 ミツキ「いえ、自分未成年ですので・・・」

 

 ダンキ「ならのめやあああああああ!!」

 

 ミツキ「ゴボゴボゴボゴボ・・・」

 

 クロキ「イッキイッキイッキ!!!」

 

 サバキ「イッキイッキイッキ!!」

 

 石割「イッキいきまひゅ!!」

 

 小暮「だから君はもう少し鬼としての自覚がクドクドクドクド・・・」

 

 おやっさん「イブキ君はうちの香須美と付き合っているんだからもう少・・・」

 

 イブキ「すいません・・・」

 

 キョウキ「あ、あしが・・・・」

 

 ジンキ「案の定カオスな空間になっちゃったよ・・・あっ酒瓶もう二升ほど持ってきてください。それと枝豆もう一皿」

 

 僕は備え付けの電話で連絡するとチョウキさんが来た。

 

 チョウキ「しかしすごいな・・・」

 

 ジンキ「いえいえ、そんなことはありませんよ。むしろ凄いのはあれですよ・・・」

 

 僕は指差す先には

 

 トドロキ「もう無理っす・・・ぐふっ」

 

 ゴウキ(鬼の時は剛鬼)「お、同じく・・・オウフ」

 

 バンキ「少しきつい・・・」

 

 明日夢「リタイアした人はジンキドリンクを飲んでくださいね。」

 

 香須美「ガハッ!?」

 

 ミドリ「グフッ!?」

 

 アマキ「・・・(目を開けたまま気絶している)」

 

 ヒビキ「おや?みんなどうしたの?」

 

 周りに仲間の屍と酒瓶を気づきあげて普通に飲んでいるヒビキさんの姿があった。

 

 チョウキ「すごいなあ・・・それとあのドリンクの原液あるか?」

 

 ジンキ「え!?ええ、ここに2リットルペットボトルで5本ほど・・それをうすめる水はその五倍ありますが、」

 

 チョウキ「すまんが原液の方を一本くれ、家のお土産にする」

 

 ジンキ「はあ!?・・いえすいませんこれをですか?前のよりヤバいはずですよまずは(詳しくはミスターサー書の「清める鬼と屍」を見てください)まずは湯呑一杯分飲んでからで・・・」

 

 チョウキ「いいぞ」

 

 僕が赤色の液体を入れたコップを渡し、チョウキさんはそれを一気にのむと

 

 チョウキ「ウマイッ!!(CV:大塚明夫)」

 

 ジンキ「ウソダドンドコドーン!!…破壊力は三倍(九曜さんで実験した結果)なのに…それを笑顔で飲み干すとは流石だ…「で、ドリンクくれ」どうぞどうぞ」

 

 チョウキ「~~♪」

 

 チョウキさんはドリンク「赤い彗星」(九曜さんの声で思いついた名前)の入ったペットボトルを鼻歌をうたいながら戻っていった・・・まじかよ。

 

 僕は席に戻って焼き魚をほじって食べていると、顔を赤くした瑠妃さんが来た。

 

 瑠妃「あの刃さん・・・お酌してくれますか?」

 

 その時、蒼天のケンシロウ並みの僕の嗅覚が瑠妃さんの口からアルコール反応を検知した。

 

 ジンキ「ちょっと瑠妃さん!?お酒飲みましたか?」

 

 瑠妃「そんなあ、ジュースを飲んだだけです。のどがスカッとする変わったジュースですが」

 

 ジンキ「それがお酒ですよ!?しかも今瑠妃さんが持っているのも辛口の日本酒の一升瓶じゃないですか!!誰だよ瑠妃さんにお酒を飲ませたのは!旦那か!?」

 

 クロキ「ちょ、違うぞ!おれならミツキに飲ます!」

 

 ミツキ「ちょっとクロキさん!?」

 

 ジンキ「なら父さんか!?」

 

 エイキ「俺なら毒を入れるぜヒャッハー!!」

 

 ジンキ「ならっ‥誰だ!!後で父さんには原液で赤い彗星を飲ます!」

 

 ヒビキ「あ、ごめん俺が飲むはずだったテキーラを飲んじゃった。しかもストレートの」

 

 ジンキ「ウェエエエエエエエエエエエエエエエエ!?!?!?なんでここにあるの!?それになんで瑠妃さん倒れてないの僕も前飲んでしまったときぶっ倒れたのに!?」

 

 瑠妃「いいじゃないですか・・・それよりもお酌してくださいよ!」

 

 ジンキ「ええ!?・・・はあ、しょうがないほれその瓶貸して、」

 

 僕は瓶を受け取るとお酒を徳利に移し、鬼の力ですぐに温めた(アルコールは温かい方が酔いが早く回るらしい‥作者の父談)。僕は次におちょこを瑠妃さんに渡し

 

 ジンキ「どうぞどうぞ…」

 

 瑠妃さんはそれを飲むと僕に渡してきた…は?

 

 瑠妃「私あれから人間の文化について調べました。すると西日本の方で自分の杯をお酌をしてくれた人に渡し、その杯にお酒を入れるという習慣があるのを知りました。しかもそれは尊敬とかのいみで使います…私は刃さんを尊敬していますそしてあなたが好きです!!だから私の杯を受け取ってください!!」

 

 僕は周りの視線が痛く、仕方なくそれを受け取ろうとしたがほろ酔い気分のヒビキさんが

(ちなみにこの時ヒビキさんの周りには酒樽が転がっていた。)

 

 ヒビキ「となると二人のファーストキスは間接か~~」

 

 火に油いや、タンクローリー…いや、オイルタンカーをぶち込んでくれたよ!!それで酒がかなり入って頭がうまく回らない瑠妃さんは

 

 瑠妃「そういえばまだキスがまだでしたね…なら今ここでそれを実行します!!」

 

 ジンキ「いや、なぜそうなる!!」

 

 全員「「「「「「「「「おおおおおおおおおおおおお!!!」」」」」」」」」

 

 サバキ「オッシャーやれやれえい屋久島の恨みだ!石割、バンキ、エイキを押さえろ!」

 

 バンキ「わかりました先生!」

 

 石割「エイキさん、すいません!」

 

 エイキ「ええい!放せ!あの女に取られるくらいなら俺が…」

 

 石割「全力で止めます!」

 

 ジンキ「ヤ、ヤバイ…みんな酔っているじゃないか!?こうなったら小暮さ‥ん…」

 

 僕が小暮さんの方を見ると口の端から赤い液体を流しながらおやっさんと小暮さんが気絶していた。近くには…

 

 イブキ「特殊ミッション…小暮さんとおやっさんを酔わせ、俺たちに説教させ、」

 

 キョウキ「説教でのどが渇いたときにさりげなくジンキドリンクを飲ませる…」

 

 イ・キョ「「ミッション…コンプリート。Σd(・ω・ )」」

 

 と僕にサムズアップしていたイブキさんとキョウキの兄貴がいた。

 

 ジンキ「ちきしょおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 

 すると僕の体に黒いパッと見ナルガクルガ素材の武器にみえる羽が巻き付き、身動きが取れなくなり、顔を両手で抑えられ、うっすらとほほが赤くなった瑠妃さんの顔が近づいていく…

 

 ジンキ「ま、待て!!ここは人目が多すぎる!!恥ずかしいからやめろ!!」

 

 瑠妃「なにをいっているのですか⁉いつも一緒の部屋で寝ているのに少しも襲ってこないじゃないですか!」

 

 クロキ「は?‥一緒の部屋!?」

 

 ミツキ「お腹が軽く痛くなってきた…」

 

 瑠妃「私はいつだってかまわないから寝るときは日菜佳さんからのアドバイスでブラを外して、いつもあてていたのに…我慢できません!!刃さんが攻めないなら…私から攻めます!!」

 

 チョウキ「おいおい…ノーブラって俺の奥さんでもしないぞ…やってくれたら理性は崩壊する自信はあるぞ。」

 

 僕は近づく瑠妃さんの顔に震えているハートを落ち着かせ、

 

 ジンキ「そりゃあ…恥ずかしい話、羞恥心がありますし、僕はそっちのことに関しては疎いものですから…それに嫌われたくないし」

 

 すると瑠妃さんは

 

 瑠妃「私は…刃さんならどんな命令をされれも構いません!むしろ命令してください!私はどんな命令でもやってみせます!」

 

 そうはっきりと言ったが会場が凍りついた。

 

 ヒビキ「え…?」

 

 イブキ「もしかしてMの方?」

 

 ザンキ「……ドMか?」

 

 周りからの視線が集中していると小暮さんが瑠妃さんの背後に立ち、

 

 小暮「よっと」

 

 トンッ

 

 瑠妃「あふっ」

 

 当身をして気絶させた。するとおやっさんが立ち、

 

 勢地郎「さて、ヒビキ君とジンキ君、ザンキ君にトドロキ君、それと蟲鬼組のみんなは隣の部屋を使ってね。」

 

 と顔は笑顔で言っていたが殺気…いや、むしろ覇気が出ていて目が笑っていない。

 

 小暮さん「刃鬼、これ…借りるぞ。」

 

 小暮さんは僕の音角を持ち立ち上がった。僕は瑠妃さんをお姫様抱っこして

 

 ヒビキ「みんな頑張れ、シュッ」

 

 ザンキ「トドロキ、急げ!!」

 

 トドロキ「日菜佳さん、すいませんッス!!」

 

 クロキ「大丈夫かミツキ?」

 

 ミツキ「な、なんとか…おやっさんと小暮さんのおかげで少し酔いが覚めました。」

 

 チョウキ「このドリンクだけは死守せねば…」

 

 僕達が出ると最後に聞こえた一言は

 

 勢・小「「少し…頭冷やそうか?」」

 

 全員「「「「「「「すいませんでしたああああああ!!」」」」」」

 

 



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忘れてた番外編「輝、そして猛士の嵐とクスハドリンクが舞う大宴会:後編」

 瑠妃「ん?・・・私は・・?」

 

 私が目を覚ますと目の前にジンキさんの顔があった。

 

 ジンキ「おっ、目が覚めたか?」

 

 瑠妃「私は・・・あ!すいません!!」

 

 私は酔っていたとはいえあんなことしてしまった・・・・これは嫌われてもしょうがないですよね。

 

 瑠妃「ジンキさん、あんなことをして、ごめんなさい!!」

 

 私はジンキさんから離れて謝ると

 

 ジンキ「いや、こっちこそすまない。瑠妃さんにつらい思いをさせて・・・・」

 

 と言って謝った。続けてジンキさんは月を眺めながら

 

 ジンキ「僕は今まで恋愛なんてできないと思っていたんだ。まあ、この仕事に命の保証なんてほかの仕事よりないからね。でもこうして瑠妃さんが僕のそばに立ってくれているでも・・瑠妃さんの方こそ僕のこと嫌いになっちゃった?」

 

 瑠妃「そんなことはありません!!私だってジンキさんがいてくれたおかげで毎日が楽しいし、今までこうしたことがないので嬉しいです!!それなのにジンキさんのことを嫌いになる要素さえありません!!」

 

 私はそういい、大声で言ったことにはっとして口を押えたが、ジンキさんは私に微笑み

 

 ジンキ「そうか・・・・それを聞いて安心したよ。・・・よし、瑠妃さんちょっと耳を貸して」

 

 私はなんだろうと思い右耳を近づけると耳ではなくほほに何かが当たるのを感じた。私は少しの間固まったがはっとしてジンキさんの顔を見ると真っ赤にしながら

 

 ジンキ「す、すまないが・・・今はこれで勘弁してくれないか?接吻はまだ恥ずかしくてできない!」

 

 私は真っ赤にして土下座のジンキさんに近づき、

 

 瑠妃「ジンキさん、顔を上げてください・・・」

 

 ジンキさんは顔を上げたとき、額にキスをした。すると・・・ジンキさんは

 

 ジンキ「わが生涯・・・一片の悔いなし!!」

 

 と言って気絶するとその時部屋にザンキさん、ヒビキさん、トドロキさんの三人が入ってくると

 

 ヒビキ「ちょ!?ジンキ!?」

 

 ザンキ「まさか・・・ここまで初心とは・・・」

 

 トドロキ「いや、そんな感想を言う前にジンキ君起こしましょうよ!!」

 

 すると庭の方から

 

 チョウキ「蝶のように舞!」

 

 ミツキ「蜂のように刺し!」

 

 クロキ「蟷螂のように喰らう!」

 

 チ・ミ・ク「「「我等!蟲鬼組!いざ!まかり通る!」」」

 

 クロキさんたちが来て

 

 クロキ「ここは俺たちに任せてもらおう!!」

 

 と言って庭に引きずり出すとミツキさんは水が入ったバケツを持ち

 

 ミツキ「すいません!!」

 

 ガラッ・・・バシャ!!

 

 まずミツキさんが氷水をぶっかけ、

 

 チョウキ「目を覚ませええ!!」

 

 バシバシバシバシバシ!!

 

 次にチョウキさんが往復ビンタを食らわせて

 

 クロキ「もういっちょおお!!」

 

 とどめと言わんばかりにクロキさんが消火栓から引っ張り出したホースで水をジンキさんにあてると

 

 ジンキ「冷たくて痛アアアアアアアアイ!!」

 

 といって起き上がった。

 

 蟲鬼組「「「よし!!」」」

 

 トドロキ「えええええ!?いいんですかそれで!?」

 

 クロキ「いいんだよ!!」

 

 ジ・ザ「「グリーンだよ!!HAHAHAHAHA!!」」

 

 ジンキさんたちが笑っているとおやっさんと小暮さんが入ってきた。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 おやっさんが少しのつまみと小暮さんがお酒を持って入ってくると

 

 おやっさん「お、まだ大丈夫のようだね」

 

 小暮「全く・・・よってたかってキスをさせようなどと・・・全く持ってなさけない!!」

 

 ザンキ「やけに早かったですね・・・まだ一時間ぐらいしかたってませんよ。」

 

 ザンキさんは時計を見ながら言うと僕たちは驚いたすると小暮さんは空の2リットルのペットボトルを

 

 小暮「あまり時間をかけるのもなんだからあのドリンクの原液を一人一杯ずつ飲ませた。」

 

 おやっさん「そういえばクロキ君たちには名乗りがあったんだね。」

 

 クロキ「ええ、一応ジンキにもありますよ。」

 

 ミツキ「ク、クロキさん!?何を!?」

 

 チョウキ「小暮さんの前でそれを言うのは・・・」

 

 小暮「よし、ジンキそれを見せてみろ!!」

 

 ジンキ「は、はい!!」

 

 僕は立ち上がって息を吸い込むと

 

 ジンキ「神の器の一つ、刃(やいば)!それを使う鬼の刃鬼!!人を護る為!!アナタ達を斬る!」

 

 僕は言い終わり、恐る恐る小暮さんを見た。小暮さんは少し考えて

 

 小暮「ふむ、「人」のところを「愛する者」にした方がいいのじゃないか?」

 

 蟲鬼・ジ「「「「批判するどころかまさかのアドバイス!?」」」」

 

 小暮「かっこいい名乗りは男の浪漫だろ?」

 

 僕たちは驚いていると瑠妃さんがおやっさんい話しかけていた。

 

 瑠妃「小暮さんはいつもは厳しいのですか?」

 

 おやっさん「というより鬼の皆は小暮さんに苦手意識があったけどジンキ君は厳しいとわかって修行をお願いしたからうれしいかったんだよ。」

 

 ヒビキ「へ~そういえばジンキ「はい?」小暮さんに輝を見せたら?ある意味小暮さんのおかげでなれたんだから」

 

 ジンキ「そうですね!では・・・」

 

 僕は音角と音弦を鳴らし額に持って行った。そして

 

 刃鬼輝「ハア!!」

 

 変身すると小暮さんとおやっさんは

 

 小暮「ほう、なかなかの力だ。」

 

 おやっさん「綺麗だねえ・・・今も光っているけど」

 

 僕は自分の体を見るとうっすらとだけど光っていた。すると響鬼さんが紅になって

 

 響鬼紅「よし、刃鬼俺と模擬戦をしよう。」

 

 刃鬼輝「いや、なんで!?」

 

 小暮「私も響鬼と刃鬼力に差があるのかどうか知りたいからなやってくれ。」

 

 おやっさん「ここは幸い旅館の人たちは全員猛士で、山の中だから安心してね。」

 

 クロキ「頑張れよー刃鬼」

 

 ザンキ「ルールは簡単先に参ったといったほうが勝ちちなみに音撃棒はそれぞれ片方ずつのみ使用が可能だ。」

 

 僕と響鬼さんは庭の真ん中に立ち、

 

 おやっさん「では・・・はじめ!!」

 

 おやっさんがそういうと僕は響鬼さんに接近し

 

 刃鬼輝「はっ!!ふん!!」

 

 拳を繰り出すが響鬼さんはそれをかわし僕の腕をつかんで

 

 響鬼紅「よっと!!」

 

 僕を投げ飛ばすが僕は体をひねり着地して響鬼さんをむくと響鬼さんは音撃棒を取り出し力を込めた

 

 響鬼紅「ハアアアアアア・・・・」

 

 すると火炎剣を生成する僕も少し遅れて剣を作るが白い炎ではなくまさに光の剣ができた。僕はそれに驚いていると

 

 響鬼紅「よそ見をするな!!」

 

 響鬼さんは剣を振りかぶった僕はそれを剣で受け止めて、つばぜり合いが起こるが次第に僕が押し始め、周りのみんなは

 

 クロキ「うそっ!?響鬼さんを押している!?」

 

 チョウキ「さすがバケガニを持ち上げた男・・・」

 

 ザンキ「力だけなら上のようだ・・・だが、」

 

 響鬼紅「闘いは力だけじゃ勝てない!!」

 

 刃鬼輝「うわっ!?」

 

 響鬼さんは火炎剣をなくすことで僕の剣は空を切り、力に慣れてない僕は体のバランスを大きく崩し

 

 響鬼紅「てりゃ!!」

 

 僕の腹に膝蹴りを食らわせさらに顔面に拳を食らわせた。急いで立ち上がると

 

 響鬼紅「おりゃ!」

 

 飛び蹴りが来て僕は腕でガードするが飛ばされた僕は木にぶつかり

 

 刃鬼「ぐふっ!?」

 

 輝から通常に戻り、喉元に火炎剣を突き付けられた。

 

 おやっさん「勝負あったね・・・響鬼君の勝ち」

 

 クロキ「ああ~まだ慣れてないか。」

 

 ミツキ「やっぱり強いのですね響鬼さんって」

 

 ザンキ「まあ、関東では最強の鬼だからな」

 

 すると顔の変身を解除したヒビキさんは真面目な顔で

 

 ヒビキ「いや、俺もジンキとの鍔迫り合いの時あれは本気でいったけど押されたんだ。」

 

 トドロキ「ということは輝はヒビキさんより強いことですか?」

 

 小暮「違うな・・・おそらくは腕力に特化した姿と言えばいいだろう。」

 

 小暮さんはそう言うとおやっさんは

 

 おやっさん「おそらく輝ならバケガニの甲殻も拳で壊せるかもしれないけど・・・問題は」

 

 チョウキ「脚力と・・・防御力ですね・・」

 

 チョウキさんの一言におやっさんがうなづくと瑠妃さんは不思議そうな顔で

 

 瑠妃「え~っとなぜ力が強いと速さと防御力に問題があるですか?」

 

 ザンキ「力が強いとどうしても十分な勢いで放つのに足を踏んばってやらないと自分の力に体のバランスを崩し、下手をすれば普通の姿でやった方が威力が高いかもしれん」

 

 小暮「それにヒビキのように経験があるものならまだしも、刃鬼は未熟なところが多く固い甲殻を持つものに対して闘うとなると懐に入って攻撃する間に攻撃を食らうことを考えなければいけない。また複数相手ならほかの鬼よりも多対一が得意な刃鬼でも辛いものがあるな。」

 

 ジンキ「実戦経験は鍛えるばかりではどうしようもありませんね・・・公安の皆さんの力も鬼の力を使ったら意味がないですね。」

 

 瑠妃「そうですね・・・私でもこればっかりは・・・」

 

 僕たちは考えていると

 

 ヒビキ「あ、でも陽海学園の理事長なら何とかなるかも!」

 

 というとすぐそばの陰から

 

 理事長「呼んだかね?」

 

 クロキ「あぁ!」

 

 ジンキ「いいっ!?」

 

 ミツキ「うう!?」

 

 瑠妃「え!?」

 

 トドロキ「おおおう!?」

 

 と理事長が出てきた。すると理事長は

 

 理事長「修行がしたいのかねジンキ君?それも今までとは違ったものを」

 

 ヒビキ「天明さん、修行方法あるんですか?」

 

 理事長「あることはあるが・・・果たしてできるかどうかわからない。それに命の保証はないよそれでもやるかい?」

 

 理事長は僕に向かって言った・・・確かに今までやってきた修行は小暮さんには申し訳ないが“人間”の修行、僕はこれから相手するのは魔化魍だけでなく下手をすれば魔化魍より強い相手が来るかもしれないその時に僕は友を、家族を、愛する者を守れるかどうかわからない。だから!!

 

 ジンキ「お願いします!!輝を使いこなせるように!!」

 

 理事長「そうかい・・なら学園に戻りひと段落したら始めよう・・・それではまた学園で」

 

 理事長はそう言いながら木のそばに行き、消えた。すると小暮さんが僕の肩に手を置くと

 

 小暮「ジンキ、お前がそう言ったから私は何もしないだが!!もしあっちの修行の途中で弱音を吐いてみろ、私がお前に活を入れるからな!!」

 

 クロキ「俺も時々遊びに行くからな!!」

 

 ミツキ「僕も刃鬼さんに負けないように頑張りますよ!」

 

 ジンキ「皆さん・・ありがとうございます!!」

 

 ヒビキ「もし、逃げ出そうとすれば鬼神覚声使うからな♪」

 

 ジンキ「それだけは勘弁してください!!」

 

 ヒビキ「ハハハハハ・・・」

 

 ザンキ「フッ・・・」

 

 小暮「ククククク・・・」

 

 瑠妃「フフフフ・・・」

 

 クロキ「アハハッハッハッハッハッハ!!!」

 

 ジンキ「皆ひどいですよ!!・・・ククク」

 

 僕たちは笑い終えると

 

 おやっさん「それじゃあみんなお風呂に入って寝ますか。」

 

 全員「「「「「「「「はいっ!!」」」」」」」」

 

 ~ジンキと瑠妃の部屋~

 

 ジンキ「瑠妃さんごめんね勝手なことを言って・・・」

 

 瑠妃「構いませんよ・・・私はジンキさんのそばにいることを決めましたからどこまでもついていきますよ。」

 

 ジンキ「そうですか・・・さて寝ますか。」

 

 僕が布団をかぶろうとした時、瑠妃さんが

 

 瑠妃「ジンキさん、ちょっとお願いがありまして構いませんか?」

 

 ジンキ「・・・内容によるかも、」

 

 瑠妃「いえ、ただ今まではジンキさんの背中に私が抱きついただけでしたけど・・・その向き合って寝ませんか!?」

 

 僕はその一言に固まると瑠妃さんは

 

 瑠妃「だ、駄目ですか!?やはりなにか問題でも!?(涙目+上目使い)」

 

 ジンキ「いや、その・・・問題はあることはあるけど・・・・別に大きな問題とかそういうのじゃなく、ただ・・・」

 

 瑠妃「じゃあ、構いませんね!(笑顔)」

 

 と太陽よりまぶしい笑顔を向けられ、僕も言い訳をしようと頭をフル回転させるが思い浮かばず、

 

 ジンキ「ハ、ハイ・・・」

 

 その日の晩僕たちは向い合せでしかも瑠妃さんは抱きついてきたので腰だけを引いて僕は寝た。だけど寝不足にはならなかった・・・なんでだろ?慣れたのか?※緊張の糸がマッハで切れたからです。

 




 ※今回は猛士報告は無しで、そのかわりちょっとした小話をどうぞ

 ジンキと瑠妃が寝てから二人の部屋の前に影が三つ

 日菜佳「よ~し・・・あの二人の寝顔を撮って、ジンキ君の部屋に飾ろうっと」

 香須美「ちょっとなにやっているのよ!!」

 日菜佳「姉さん、いいじゃないですか、二人の記念を収めても」

 イブキ「そういえばジンキ君って小学生のころ女の子を助けて大きくなったら迎えに行くといわれたことがありましたよね?」

 香須美「そんなこともあったね~そういえばその時いじめていた男子を関節技で撃退したとも聞いたわ。」

 イブキ「あ、今ディスクアニマルの情報ですと向いあわせで寝ているそうです。」

 日菜佳「よし、突撃「待ちなさい」・・はい?」

 日菜佳が扉を開けようとすると後ろから声がして後ろを向くと小暮さん、おやっさん、斬鬼さんが立っていた。

 小暮「さて・・・お前たちはさっきのでは懲りてないようだな・・・」

 おやっさん「香須美、日菜佳今度は手加減しないからね?」

 斬鬼「イブキ・・・覚悟はできているだろうな?」

 三人「「「ひいいいいいいい!!」」」

 おやっさん「さあ、君たちの罪を数えなさい。」

 小暮「絶望がお前たちのゴールだ!!」

 斬鬼「音撃斬「雷電斬震」!!」

 日・香「「ごめんなさぁぁぁぁい!」」

 イブキ「ギャァァァァァ!?!?」


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第七の巻「小学生の頃の思い出ってふとした切欠で思い出す物である:前編」

 自慢といえないけど僕は夢を見ると結構はっきり覚えれるタイプなのだが、今日見た夢は小学生のころ確か父さんの関係で北の方に行ったことだ。小学校の帰りに一人の女の子を数人の男子がいじめていていてそれから女の子を関節技で守った夢だ。

 

 僕がおぼえているのは最後に女の子が何か僕に言った事とその女の子はチュッパチャップスらしきものをなめていた夢だ…しかしなぜかその夢では途中からなぜかだよ父さんが出てくるんだよ。もちろん父さんは喧嘩はしてないよ?女の子のけがを治療していたはず…うん、いじめていた子を魔化魍をにらむように見ていたわけはない…父さんは大人だから無い筈だ!!

 

 刃「はあ…またあの夢だ。」

 

 僕は布団から起き上がると時計を確認すると携帯に電話がかかってきた。僕はそれを見ると「瑠妃」と書かれていたすぐに通話ボタンを押した。

 

 刃「もしもし、刃です。」

 

 瑠妃〔刃さん、おはようございます。〕

 

 刃「瑠妃さん、おはようで、どう?仕事には慣れたかい?」

 

 瑠妃〔ええ、といっても書類だけですから刃さんとした仕事の方が慣れるのに時間がかかりました。〕

 

 刃「フッ‥まあ、そうでしょうね。ああ、そろそろ公安の人たちが来るかもしれないから切るね。」

 

 瑠妃〔もうですか…では仕事の時に会いましょう。〕

 

 刃「うん、また瑠妃さんの料理が食べたいね…じゃあね」

 

 僕が電話を切るとインターホンが鳴り、ドアを開けると公安の制服のモヒカン達(以下モヒ安)が四人立っていた。

 

 モヒ安A「ヒャッハー御迎えに上がりましたぜー!」

 

 モヒ安B[今日もいい天気ですぜー!]

 

 モヒ安C「誰もいないのに電気がついてあったところがあったのでこまめに節電してやったぜー!」

 

 このようにモヒ安の方々は何故か口調と見た目は世紀末な感じだが、実際は優しい人たちである。現にさっきのセリフは全部近所迷惑にならないように小声であったのだ。

 

 僕は食堂へ行くと、九曜さんが席を取って待っていた。その隣には少し警戒している顔の月音君がいた。僕は日替わりA定食を持っていくと

 

 九曜(カレー)「おはようございます、刃さん」

 

 刃「おはよう~そういえばドリンクの実験台にしてごめんね~。」

 

 九曜「いえいえ、しかし復活した後、スピードが30%アップしました!」

 

 刃「まさに赤い彗星!…九曜さん、ペンネームとかで赤い彗星とかシャア若しくはフロンタルという名前で活動してないよね?」

 

 九曜「流石刃さんよくお気づきで…」

 

 刃「なんか声がそれっぽいもん」

 

 すると日替わりB定食を食べていた月音君が話しかけてきた。

 

 月音「そういえばなんで刃君は公安と仲がいいの?…九曜先輩の変わりように銀先輩が怖がっていたよ?」

 

 刃「いや~この前僕が月音君達を助けるために公安に殴りこんだでしょ?」

 

 月音「おかげで帰りが楽だったけどそれがどうかしたの?」

 

 刃「その時に僕の闘っている姿に惚れた人がいて、いろんな人に話すうちに背びれ尾ひれがついて噂ではファンクラブもあるそうで‥女子限定と男子限定のふたつが」

 

 月音「はははは…嘘じゃないよね?」

 

 と月音君が言うと横からモヒ安達が顔を出し、

 

 モヒ安A「ヒャッハー嘘じゃないんだぜこれが!!」

 

 モヒ安B「女子限定の方では隠し撮りした寝顔写真が飛ぶように売れていると聞いたぜ!!」

 

 モヒ安C「ちなみに主犯の写真部の女子は逮捕しました!」

 

 刃「よろしい、それと写真は?」

 

 九曜「私が焼却処分しました。それとこれは学園祭においての警備体制の配置図です。」

 

 僕は九曜さんからメモをもらい、それを少しだけちらっと見ると

 

 刃「ありがとう、お昼休みにでも改善点を書いたメモを公安の人にでも渡すよ。」

 

 九曜「では螢糸(けいと)にでも渡してください。では私たちはこれで」

 

 刃「はいは~い♪」

 

 九曜さん達はトレイを返却コーナーに戻し、食堂から出て行った。すると月音くんが

 

 月音「それでも、九曜先輩の変わり様はすごすぎない?」

 

 刃「多分、音撃をした時に清めの音で一時的に心が浄化されたのと思ってたのだが…」

 

 月音「違うみたいだね…あ、新聞配らないと急ごう!」

 

 食堂に備え付けの時計を見て慌てると僕も急いで食べ終わらせ

 

 刃「おお!今回は特集版だからな!」

 

 月音「うん!刃君は今回もよろしく!」

 

 刃「ああ!全て・・配ってやるぜ!」

 

 僕達は校門前に行き、胡夢ちゃんから配る分の新聞をもらい、それを配りに運動場(朝練をしている人達に配る為)に向かったのだが…

 

 刃「なぜ野郎に追っかけられなければいけないのだ?しかも戦闘狂とあっち系の人に!」

 

 男A「待てええええええええ俺と勝負しろおおおおおおおおおお!」

 

 男B「九曜と公安を一瞬で滅したその力本当かどうか見せろおおお!」

 

 オカマA「お願~い私と付き合って~♪」

 

 オカマB「逃げるのね・・・嫌いじゃないわ!」

 

 ゲイA「ヌッフッフ~(^ω^)」

 

 ゲイB「ダブルユキポッ!」

 

 僕は新聞を配りながら走っていると前から顎が立派な人が立ちふさがった。銀先輩の話では名前はチョッパー力石(りきいし)だったような・・・

 

 力石「おい、勝負しやがれコノヤロー!!」

 

 刃「断るといえば?」

 

 力石「食らいやがれコンチキショー!」

 

 とフライングボディーアタックをやってきたが、

 

 刃「そんな技をしかけたら…隙だらけじゃないか!」

 

 僕は飛び上がり、力石さんの顔を踏んづけ、さらに背中を蹴り、追っかけてきた奴らにぶつけた。

 

 ゲイC「アアン、ヒドゥーイ!」

 

 ゲイD「蟹になりたい…」

 

 オカマB「でも…嫌いじゃないわ!!」

 

 オカマB・・それ言いたいだけか!?それしかセリフがないのか?と一瞬思ったが追手が来るのが怖かったので、すぐその場を後にした。

 

 その後新聞を配り続けたが追っかけられていた間に練習を終えてしまった部活があったため一部余ってしまった。僕がみんな元へ戻りこの事を言い、謝ると

 

 紫「気にしなくていいです~」

 

 萌香「災難だったね…」

 

 胡夢「うわあ…」

 

 刃「でも、月音君も大丈夫か?かなりカサカサという効果音が似合う顔になっているが、」

 

 月音「う、うん大丈夫」

 

 胡夢「そうだきいてよねえ!また萌香が血吸ったのよ!」

 

 刃「すまんな、僕もできることなら血を分けたいが、僕の血は清めの力が強すぎて萌香さんにあげるのは無理なんだ!くぅ!清めの力が強すぎる自分が恨めしい!…それとは別に話変わるけど原液の赤い彗星飲む?」

 

 月音「いや、いいよ!死にたくないし!」

 

 僕は赤い彗星を片手にじりじりと月音君に近づくと萌香さんが

 

 萌香「そうだ!また打ち上げをしない?夏休み特集版成功の打ち上げ!」

 

 刃「いいね~あ、でも一部残っているけど…まあ構わないか!!」

 

 僕たちが和気藹々としていると

 

 ??「…ふうんヘンなの、ずいぶん仲良しだね新聞部って」

 

 僕たちはその方をむくと一人のピンクと黒のニーソックスでチェックのスカートで口にキャンデー?を加えていたの女の子が立っていた。さらにその女の子は

 

 女子「馴れあっちゃって…わかんないなあそういうの」

 

 と言い、月音君に近づいた・・この時僕は

 

 刃「(頼むから公安は来るなよ~~~!補導しなきゃいけなくなる)」

 

 と周りをすると月音君をまじまじと見た女の子は

 

 女子「君が月音君か思ったより可愛いね…それと新聞余ってる?」

 

 刃「ああ、それならここに一部余ってますからどうぞ」

 

 女子は新聞を受け取ると僕の顔をじ~~~っと見てきた。すると

 

 女子「君、前にどこかで私と会ったことある…?」

 

 と言われたがこっちは君に見覚えがあるがさすがに夢の中で見たことあるというのは気が引けるので

 

 刃「いや、心当たりはないね…他人の空似でしょう。」

 

 女子「そう…それじゃ新聞もらっていくから」

 

 と言い、去っていった。

 

 しかしその後教室にて…

 

 猫目「みなさーん、おはようございまーす!夏休みも終わって二学期になりました。さっそくですが最初のHRを始めましょう!」

 

 相変わらずハイテンションだな~と思っていると

 

 猫目「二学期は学級委員長を決めたいと思いま~す!」

 

 すると後ろの方の椅子が動く音が聞こえ

 

 ??「私は青野月音君を推薦します。」

 

 僕はその声に聞き覚えがあるしかもついさっき、僕は急いで後ろを振り向くと今朝の女子がいた。

 

 月音「き、君は今朝の…同じクラスだったの!」

 

 女子は頷き座ると

 

 月音「で、でも、俺よりも刃君の方が適任だと思います!!」

 

 と言った。僕はゆっくりと席から立ち上がると月音君に

 

 刃「月音君…僕は今公安の再建とまとめ役をしているのですよ?(しかも理事長からの仕事や鬼の仕事もあるし)その上に仕事を与えるとは君は僕を過労死させたいのか!ゴゥルラ!」

 

 と斬鬼さん直伝猛式鬼睨みをした。月音君はびびり、猫目先生は

 

 猫目「まあ、刃君は忙しいですから彼以外でお願いしますね。」

 

 萌香「頑張ってね、月音!」

 

 と萌香さんも言ったが後日投票をして決めるそうだ。そして昼休み僕は警備体制の改善点を書いたメモを九曜さんのいるクラスへ向かった。その途中螢糸さんに会いメモを渡し、その場を立ち去ろうとしたが、

 

 螢糸「あの、刃さん!今度良かったら私の料理を食べていただきませんか?」

 

 と顔を赤らめながら言っていたが、一応僕には思い人(彼女)がいるので優しく断っておいた。

 

 すると、赤らめていた顔が一瞬で元に戻り

 

 螢糸「よし、噂は間違いないようね…では早速報告を、」

 

 ガシッ!!

 

 と走り出そうとしていたので僕は頭を掴み、(黒い)笑顔で

 

 刃「ねえ?噂ってなんだい?僕に教えていただけないかな?螢糸“先輩”」

 

 すると螢糸さんの顔は青ざめていき(公安の人達の事は基本年上であってもさん付けで呼ぶようお願いされたからだ)、周りの生徒も僕が立っているところから近づかないようにしていた。螢糸さんは涙目で

 

 螢糸「その…風の噂で彼女がいると聞いたものでもし本当なら見つけ出そうと…」

 

 刃「一応はっきり言うと僕に彼女はいるよ。で、もし見つけたら…どうするのかな?カナ?」

 

 螢糸「その…別れてもらおうと…もしそれが駄目なら最悪闇討ちを…」

 

 その一言に僕は殺気を込めながら

 

 刃「そうかそうか…なら、その人に言っておいてください。もし決行しようとするのなら消すとね…わかったかい?」

 

 僕はそういいながら手を放すと螢糸さんは

 

 螢糸「は、はい!!」

 

 と言って走って逃げて行った…空気が凍っている中、僕はその場を後にした。

 

 ~放課後(キングクリムゾン!)~

 

 僕は九曜さんに呼ばれて公安本部に行く途中購買の前を通りかかると今朝の女の子とと月音君を柱の陰から見ている萌香さんを見かけ、萌香さんは僕に気が付いた。とりあえず小声で話しかけた。

 

 刃「へ~~い萌香さん、どったの?」

 

 萌香「刃君、実は…」

 

 話を聞くと学級委員長の件で喧嘩をしてしまい、月音くんは最後に一人でもやっていける云々と言ったらしいがとりあえず白雪さん(萌香さんから教えてもらった)の手帳を見て顔だけ引いている月音君に

 

 刃「このヴァカが、バカではなくヴァカめが!人間や妖が誰の助けも借りずに一人でホイホイやっていけると思うな…叩き斬ってやるわ!!裏萌香さん風に言うなら身の程を知れだな(小声です)」

 

 萌香「刃君、落ち着いて…ね?」

 

 刃「何を言うか萌香さん!これをもし僕のお師匠さん達が聞いたらフルボッコで反省分100枚は間違いないよ!!僕はそう思ったら死ぬものとさえ考えている…極論だろうけどこう考えないと本当に死んじゃうかもしれないから。それに…」

 

 萌香「それに…?」

 

 刃「男の子は誰かのために強くなれると聞いた事がある…もちろん女の子も見ているだけじゃはじまらないけどね…まあ、月音君のことだどうせ厄介ごとに巻き込まれるさ。それじゃあね。」

 

 僕はそういってその場を後にした…急いで

 

 ~公安本部~

 

 僕は公安に行くと九曜さんがあわてた表情で来て、

 

 九曜「あの、螢糸がものすごく怯えていてメモを渡してくれないのですが…何をしたのですか?」

 

 と言ってきたので僕は

 

 刃「いや、僕には彼女がいるのは九曜さんには言っていたよね?」

 

 九曜「はあ、確かに前に携帯の写真を見せてもらったのは覚えています…そういえば噂になっていましたね。」

 

 刃「それで恐らく螢糸さんは何かしらのファンクラブに入っているようで僕の彼女を消そうとしたからそれを少しだけ注意しただけだよ。でもやりすぎちゃったかも☆」

 

 九曜「かも☆じゃないですよ!?で、治すことはできますか?むしろ治してください!螢糸は幹部なのでかなり重要な仕事を遂行中なのですよ!!」

 

 僕が螢糸さんの様子を見ると部屋の隅で

 

 螢糸「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」

 

 刃「あ~…僕はできないけど明日夢兄さんならいけるかも附属病院に安達明日夢っていう新人医者がいるから呼んできてくれるかな?」

 

 九曜「わかりました!!では早速…いけ!!」

 

 モヒ安「「「ヒャッハー!!」」」

 

 モヒ安E「パラリラパラリラパラリラ……」

 

 刃「口に出して言う人初めて見た…」

 

 ~数分後~

 

 明日夢「いきなりモヒカンの黒い学ランの人達にヒャッハー護送だぜーー!!と言われながら連れ去らわれたから何事かと思ったらそういうことだったんだ。」

 

 刃「すいません兄さんが忙しいことはわかっていたのですが、患者の様子だと僕がいっても駄目かと思いまして…」

 

 兄さんは部屋を除き、ため息をついてこちらに向き直ると

 

 明日夢「刃君あれはやりすぎ、でも何とかなるかも…」

 

 刃「できるの!?」

 

 九曜「本当ですか!?先制!!」

 

 刃「落ち着け九曜さん!「せんせい」の字が違うぞ!!」

 

 九曜「お願いします宣誓!あなただけが頼りなんです!」

 

 刃「また違うぞ~~」

 

 明日夢「それじゃあ…いってみるよ。」

 

 そう言って部屋に入って数分後ごめんなさいの声は止まり、そのかわりに…

 

 明日夢「ちょっと落ち着いて!なんでこっちにじりじり来るの!?なんでそんな表情で僕を見るの!?なんで糸吐くの!?ぼ、僕はおいしくないよ!!アアアアアアアアア!!」

 

 と兄さんの叫びが聞こえたので僕と九曜さんが入ると糸でがんじがらめにされた兄さんに抱き着きハートマークを飛ばしながら頬ずりしている螢糸さんであった。

 

 九曜「すごい…予想以上です」

 

 刃「兄さん…なにしていたの」

 

 明日夢「いや、昔ヒビキさんと話したことを少し言っただけなんだけど…」

 

 刃「え~~~……ヒビキさんならしかたない!」

 

 明日夢「だよね~~」

 

 螢糸「もう一生ついていきます!」

 

 その後僕と向き合わせ大丈夫になったのを確認して九曜さんにメモを渡し、明日夢兄さんは公安に胴上げをされながら病院に戻っていた。

 

 僕が教室に戻っていると凍った湖の上で新聞部がいたので駆け寄ると、月音君が白雪さんに氷漬けにされかけたのを萌香さん達が助け、白雪さんに。その時僕はあのことを思い出した。

 

 刃「そういえば、月音君、君は一人でやっていけると言ったそうだね…」

 

 月音「うん、でも今はそれが間違いだと気づいたよ。」

 

 刃「そうかそうか…だが説教だ!そこに正座しなさい!!」

 

 胡夢「で、でも今は反省しているからいいじゃないの?」

 

 刃「甘い甘い甘い!ガムシロップを限界超えてまでいれたアイスティーよりも甘いぞ!!胡夢さんも正座!!あ、他の人たちは戻っていいよ。大体月音君はクドクド・・・・」

 

 月・胡「「つ、冷たい‥‥(´・ω・`)」」

 

 説教は氷が割れる直前まで行われ、そしてその日の晩から明日夢兄さんの部屋に螢糸さんが来る(襲撃)ようになり次の日、白雪さんがまた不登校になったそうだ。

 

 




 陽海学園附属病院の院長からの一言


 院長「安達君、許可は出したが行きは持ち上げられて拉致られたのに帰りは簀巻き状態で胴上げされて帰ってくるって何があったの!?」

 返答

 明日夢「いえ、僕もさっぱり・・・ただ精神的に重症の人を治しただけです。今、つきまとわれていますが、」

 螢糸「明日夢さん、私とお付き合いを!!」

 明日夢「仕事中は来ないで~~~!」


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第七の巻「小学生の頃の思い出ってふとした切欠で思い出す物である:後編」

 う~~ん加筆していくとどんどん刃の台詞が刑事コロンボ臭くなってきた。まあ、気にせずどうぞッ!


 月音君達に説教した翌日、僕は九曜さんと手合せしていた。もちろん僕は輝、九曜さんは最強フォームでの試合…と言ってもお互いの技をぶつけるだけといったものだが、

 

 九曜「朧…火炎車!!」

 

 九曜さんは朧・火炎車を放ち、僕は同時に飛び上がり、足に光の力を込めて

 

 刃鬼輝「光撃蹴!!」

 

 と蹴ると火炎車は消えた。

 

 九曜「全く、こうもあっさり消されるとは…自信がなくなりますよ。」

 

 刃鬼輝「いや、九曜さんの炎も最初と比べると強くなっていますよ…収束率を上げたのかい?」

 

 九曜「ええ、その通りですが、しかし刃さんの攻撃は肉体と言う芯に力を纏わせているのに私は炎だけなので比べるとやはり何か足りないのですよ。」

 

 僕達が少し考えると僕はあることを思いついた。

 

 刃鬼輝「ねえ、朧火炎車の回転って目標に向かって平行の回転ですよね?」

 

 九曜「ええ、そうですが・・・」

 

 刃鬼輝「それを垂直の回転に変えるのはできる?」

 

 九曜「もちろんできますが…何故?」

 

 刃鬼輝「薄くてペラッペラッの紙だって目標に対して垂直かつ素早く退くと切れるからそういう風にいして、炎を一つのリング状にして投げてみてくれない?」

 

 九曜さんは頷くと炎を収束してリング状にすると僕に投げた。僕は鉄パイプを取り出し、バットのスイングの要領で振ると、

 

 スパンッ!!

 

 と綺麗に切れた。しかも…

 

 刃鬼輝「戻ってきたああアアアアアアアアア!」

 

 九曜「試しにやったらコントロールできた……」

 

 僕は走り烈光を取り出し閃光剣を生成して斬ろうとしたが、炎の輪は急に角度を変え、斬れたのは

 

 刃鬼輝「斬れたぁ!!(0目0;) 」

 

 烈光の方だった。炎は消えると九曜さんは

 

 九曜「すいませんでしたぁ!!修繕費はこちらで出しますので・・」

 

 と言ってきたが僕は頭の変身を解除して

 

 刃「いや、これの材料に予備があるから大丈夫だしこの木の部分は屋久杉だから買うとしたら高いよ?」

 

 九曜「凄いのですね…よく取れましたね。」

 

 刃「形式的には力を借りているだけね…しかも霊木のだからこのまま捨てるのも気が引けるから家具の修繕に使うんだよね…後、お守り作ったりするね。今度作ってあげようか?御利益は結構いいから」

 

 九曜「ありがとうございます!それとさっきの技の名前はどうしますか?」

 

 刃「う~ん、八つ裂きの火炎車は?」

 

 九曜「すこし著作権にひっかかりそうな名前ですね…烈・火炎車はいかがでしょうか?」

 

 刃「うんいいかもね。それじゃあ時間ですから…着替えますか!」

 

 九曜「はい!」

 

 こうして僕たちは更衣室で着替えるが…

 

 九曜「しかし刃さん、意外ですよね…」

 

 刃「ん?何が?」

 

 僕が着替えを取り出そうとしたとき九曜さんが言った。

 

 九曜「下着…白の褌なんですね。」

 

 刃「まあ、僕も小さいころはパンツだったけど鬼の姿だと全員褌だから慣れるために一年間やってたんだけど褌の方が気に入っちゃってね…前ブリーフだったし、九曜さんも履いてみる?」

 

 九曜「いえ…私はトランクス派ですので…」

 

 刃「そうか、急ぎましょうか。」

 

 九曜「はい…それと螢糸がすいません」

 

 刃「気にするな、兄さん優しいから大丈夫のはずだよ…それにこの前持田さんにフラれたし」

 

 九曜「ええ!?」

 

 僕達は兄さんの貞操を案じながら制服に着替え、教室に向かった。

 

 ~放課後(飛ばし過ぎ?気にしたら負け!)~

 

 僕と月音君と萌香さんは猫目先生に呼び出され職員室に向かった。内容は…

 

 猫目「白雪さんを連れてきてほしいのよ~」

 

 月音「え~!なんで俺たちなんですか!?」

 

 猫目「白雪さんは一学期をほとんど休んじゃっているからね~これ以上休まれるとこまるのよ~、だから月音君とモカさん、今から白雪さんトコにいってあのコを無理やりにでも連れてきてほしいの」

 

 刃「なるほど、つまり先生、僕は最終手段でクロロホルムを吸わせて無理やり連れてくるときに白雪を担ぐ役ですね。わかります。「違うわよ~」え?」

 

 僕は肩を抱いて震えている二人を無視していると先生は電話の受話器を渡した。僕は電話に出た。電話主は明日夢兄さんだった。

 

 明日夢〔あ、ジンキ君!〕

 

 刃「今は刃ですがどうかしたのですか?」

 

 明日夢〔昨日の彼女がついてくるんだけど…病院内まで…〕

 

 刃「後で、保護者(九曜さん)を向かわせますから…それと最近好きな人とかいますか?」

 

 明日夢〔いや、全然〕

 

 刃「なら食われても問題ないね…ちゃんと保護者は向かわせますから頑張ってくださいね。」

 

 明日夢〔早めに頼むよ!〕

 

 僕が電話を切ると男の先生が来た。

 

 男「あの~ちょっといいですか?猫目先生…すいませんがその白雪の事でお話が―…」

 

 猫目「あら、小壺先生どうかしたのですか?」

 

 小壺「まだ聞いてないのですか?全く大変ですよ。昨日の夜うちのサッカー部の者を二人半殺しにしたそうですねェ」

 

 月音君は驚いていたが、僕は小壺先生の顔を見たが言っていることは信用できなかった。

 

 小壺「かわいそうに…血祭りにされたあげく氷漬けにされたそうで…二人とも重傷だ発見が遅ければ死んでいた所だ。」

 

 と淡々と言い少しして席を離れた猫目先生と討論をしていると数学の籠目李々子(かごめりりこ)先制が来た。

 

 籠目「ちょっと月音君、萌香さん貴方達また何かやらかしたの?」

 

 月・萌「「李々子先生!」」

 

 籠目先生は月音君にずいぃと近寄り

 

 籠目「いけない子ね、悪戯が過ぎるといつか痛い目にあいますようちの教師はみんな私のように甘くはないのよ。」

 

 僕はそれを聞きながら胸ポケットから公安関係と書かれた手帳から籠目先生のページを見て、

 

 刃「で、その自称甘い籠目先生は今までに自慢の体を使い、洗脳をした生徒の数は男子10人、そっちの気があった女子は5人を超え、そのうちの半分は重度の洗脳により解けた後のテストの点数がガタ落ち、そしてこの間月音君を洗脳、覚醒した萌香さんにより成敗されたと書いてありますねえ~」

 

 籠目「う!君も…あぁ!!」

 

 と先生は文句を言おうと僕の顔を見ると後ろに下がり自分の席に戻るとなぜか色紙とペンを持ってきた。

 

 籠目「ごめん!これにサイン書いてくれるかしら?」

 

 と目を輝かせながら言ったのでもしやと思い

 

 刃「はいはい…もしかしてファンクラブに入っているのですか?」

 

 籠目「そうなの!で、今度先生に付き合ってくれないかしら?」

 

 月・萌「「ええ!?」」

 

 刃「すいませんが洗脳されそうなので遠慮します。それに自分には思い人がいますので…」

 

 月・萌「「えええええええ!?」」

 

 刃「いかんいかん、訂正すると今は彼女だったね。」

 

 月・萌「「えええええええええええええ!」」

 

 刃「2人とも驚き過ぎだって…で、籠目先生」

 

 籠目「李々子でいいわよ~。」

 

 刃「だが断る「いけず~」すいませんがあの小壺先生に何かしらの噂はありませんか?」

 

 籠目「あるわよしかも、わ・る・いのが、小壺先生は女性に手が早い事で有名だし、結構シツコイ人でね一度狙った生徒は絶対許さないタイプ…確か一学期にも一人“彼の手で停学にされた生徒”がいるわ。絶対彼を敵にまわしちゃ駄目ですからね」

 

 刃「ありがとうございます…では自分は明日夢兄さんの方に行かなくてはいけないのでこれで失礼します。」

 

 僕は急いで職員室を出た…そして九曜さんの教室に行き、

 

 刃「九曜先輩はいますか?」

 

 九曜「刃さんどうかしましたか?」

 

 僕は九曜さんのところへ行き

 

 刃「公安のメンバーは集めれるかい?」

 

 九曜「いつでも可能ですが、何をするのですか?」

 

 九曜さんはそういうと僕は

 

 刃「新・公安の初めての正義のお仕事だよ…守るのは不器用な女の子で敵は悪い噂持ちの変態教師さ。」

 

 九曜「ふむ、それは中々面白そうですね。」

 

 刃「ああ、後明日夢兄さん」

 

 九曜「…今度お菓子の詰め合わせ持って謝りにいきますか。」

 

 刃「僕も行くよ……」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 明日夢「ハア、ハア、ハア…」

 

 今日僕は非番で部屋にいたんだけど、昨日のあの子が追っかけてきたので外から出て逃げている。僕は神社の陰に隠れた。ヒビキさんの元を離れた今でも体を鍛えて甲斐があったよ。

 

 明日夢「なんで助けただけなのにあんなに追っかけられなければいけないんだよ…」

 

 僕はそうつぶやくと

 

 ??「話した内容がヒビキさん関係だからかな?」

 

 ??「本当にすいません…」

 

 明日夢「うおおおお!?!?」

 

 後ろから声が聞こえ、振り向くと刃君と昨日の人がいた。

 

 刃「兄さん…どうやらまだ食われてはないようですね。」

 

 九曜「すいません、うちの螢糸が先生にご迷惑をおかけして自分は九曜と申しましてこれは謝罪の黍団子です。」

 

 明日夢「あ、どうも…あ、これ立花のだ。」

 

 刃「懐かしいでしょう?実は兄さんが食べてた黍団子の半分は僕が作ってたのです。それと兄さんにお願いがありまして…」

 

 明日夢「何?なんでもいいk「み~つけましたよ明日夢さん!」げっ!?」

 

 僕がその声の方を向くとあの子が立っていた。

 

 螢糸「見つけましたよ明日夢さんわたs「この馬鹿者がああああ!」ブベッ!?」

 

 彼女が言い終わる前に九曜さんが右ストレートを浴びせた。

 

 九曜「螢糸!お前が明日夢先生に惚れたのはわかったがストーキングしてどうする!?そんなことでは明日夢先生に嫌われるぞっ!!」

 

 螢糸「ガーーンッ!!…orz」

 

 そして向こうでお説教をやっていると刃君が

 

 刃「今日病院の方にサッカー部の少年二人が搬送されませんでしたか?」

 

 明日夢「うん、それなら僕も聞いたよ。かなりの重傷だって」

 

 刃「実はその二人のけがの種類を聞きたいのです。ひょっとしたら誰かの濡れ衣で一人の女の子が退学…下手をすれば変態教師の手籠めにされるかもしれないんだ。」

 

 明日夢「え?それは言えないよ!僕も電話で聞いたぐらいでけがの種類までは知らないし!」

 

 すると僕のピッチに着信がかかり出ると先輩医者の由地豊先生からだった。僕はすぐに出た。

 

 明日夢「はい、安達です。どうかしたのですか由地先生?」

 

 豊〔豊でいいよ、それより安達君生きているかい?〕

 

 明日夢「いや、死んでたらこうして会話できませんよ!それよりも豊先生今朝入院した男の子達の事なんですけど…」

 

 豊〔あ、もしかしてそこに松坂刃君っていう少年がいるの?〕

 

 明日夢「はい、います!」

 

 豊〔実は院長からさその少年に彼らの事を話すように言われてね。で、まず傷の種類の事なんだけど、ほとんどが殴られた怪我で切り傷もあるがその傷のまわりに凍ったような痕跡はなくしかも何か太いものに巻きつけられた痕跡があったんだよ。はっきり言うけどこれは女の子ができる代物ではないね。〕

 

 僕はそのことを刃君に伝えると

 

 刃「では、最後に確認しておきたいことがあります…その人たちを発見した人の名前は小壺じゃないですか?」

 

 僕はそれを豊先生に言うと

 

 豊〔お、よく知っているね~その通りだよ。〕

 

 僕はそれを刃君に言うと

 

 刃「やはりね・・・兄さん自分は急ぐのでこれで失礼!!九曜さんは螢糸さんの説教をよろしく!!」

 

 九曜「はい!!」

 

 刃君は回れ右をして走り去った。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 白雪「あんまりだよつくね…お前にだけには私の事を…わかってほしかったのに…」

 

 私はそういい後その場を後にして去った。

 

 月音「あっ、白雪さん待って…」

 

 彼の言葉を無視して私は走った。

 

 そしていつもの崖のところへ行こうとすると白い鳥が私の肩にとまった。しかしその鳥は全部人口の物でできていた。

 

 鳥「ピィ!!」

 

 その鳥はまるで私を誘うように飛んで、私もそれについていくといつもの崖に来た。

 

 そして崖の端には一人の男の子がいて鳥はその男の肩にとまると

 

 男「おっ光鷲ごくろうさん…さてと白雪さん、僕は貴方に聞きたいことが一つありましてね…」

 

 男はそういいながら立ち上がり、こっちに振り向いた。

 

 白雪「あなたはっ…」

 

 刃「名前を言ってませんでしたね僕は松坂刃と言います。白雪さん貴方の無実を証明しにきました。でも、そのためには貴方の証言がいるのですよ。構いませんか?」

 

 白雪「私は氷漬けにしただけですぐに元に戻した。」

 

 そういうと彼は

 

 刃「はい、結構ですよ。それだけを聞けたら満足です。これで裁判になったとしても貴方の無罪が勝ち取れますよ。」

 

 白雪「え?」

 

 私が驚いていると彼はつづけた。

 

 刃「月音君があなたに何か言って、あなたの一言に驚いていたかもしれませんが、それはとある教師の証言と矛盾していたからです。決してあなたが嘘をついたからで驚いたわけではありません。さて、ではあなたが犯人ではないとしますと、そこで別の人、容疑者Bが出てきます…しかし私はそのまだ容疑者を知っていてその人はこの場に来ています…そうですよねそこの木の陰に隠れてい方?」

 

 私は後ろを振り向くと木の陰から小壺先生が来た。

 

 小壺「ほう、気づいていたのか…生徒にしてはできるんだな。」

 

 刃「御生憎、僕は殺気には機敏でね…さて実は小壺先生、あなた二も聞きたいことがありまして…まずなぜここにいて白雪さんをどうするつもりなのですかな?」

 

 小壺「おいおい、その言い方だと先生を信じてないのか?それに俺が来たのはついさっき職員全員で白雪を探すことにしてたまたまここに来たんだ。」

 

 刃「おっかしいですね~教員方は今職員会議をしているはずなんですが…それにあなたのその眼まるでこれから悪い事をする人みたいだ。」

 

 小壺「おいおいなんで犯人扱いなんだ?第一証拠は?」

 

 刃は私をかばうように立つと

 

 刃「まず、貴方の言動ですね…自分の部の部員が半殺しにしたにしては落ちすぎている。半殺しですよ?猫目先生だってもっと慌てる。まずはこれが一つ、それに貴方にはよくない噂が立っていまして女の噂は嘘が多いが男の噂は本当の事が多いですから…それに入院した男の子の怪我がおかしいのですよ。」

 

 小壺「何がおかしい?その子だって氷を固まらせて打ち付ければできるぞ、」

 

 刃「ふむ、どうやら先生は怪我の種類はわかるそうだが、でも大切なことをお忘れですね。彼女は雪女で、爪を展開できるそうですねじゃあなんで氷の跡や切り傷がないのでしょうか?しかもあの大怪我を作る為には凍らせて身動きをとれないようにしたらできない…先生、貴方はもう少しうまいごまかし方を覚えるべきでしたね。」

 

 そういうと小坪先生の顔は歪み、つくね達も来た。

 

 月音「みぞれちゃん!!公安の人たちに聞いて君が犯人じゃないことはわかったよ!!」

 

 すると小壺先生の姿は変わり、背中から八本の足が出ると同時に刃君はポケットから何かを取り出し、

 

 刃「白雪さん少し離れていてね…君に僕の力では火傷しちゃうかもしれないから。」

 

 取り出した何かは音叉へとなり、指でそれをはじいた。それを額へ持っていくときに

 

 刃「さて、小壺先生、僕は闘う前に名乗りをすることにしたんですよ。」

 

 刃はそう言うと一歩前に出ると体を光りが包み、

 

 刃「神の器の一つ、刃(やいば)!それを使う鬼の刃鬼!!彼女をを護る為!!アナタを斬る!そして括目せよ!これがその刃の輝きよお!!」

 

 というとさらに光は大きくなり、天を突いた。

 

 刃鬼「はああああああああああああ…」

 

 光は大きくふくらみ、

 

 刃鬼輝「ハアッ!刃鬼輝!!」

 

 刃が変身すると小壺先生は蛸のような姿になり、刃君に職種を伸ばすと刃は躱して、職種を掴み、

 

 刃鬼輝「皆ふせろよおおおお!今回はいつもより多く回しまあああああす!」

 

 小壺先生をハンマー投げのように振り回すと

 

 刃鬼輝「どっせえええええい!!」

 

 地面に叩きつけたが…

 

 小壺「くそっ…ガキのくせに力は強いのか!」

 

 刃鬼輝「軟体動物に効果は薄いか…なら!」

 

 刃はさっきの音叉を剣にすると小壺先生に近づこうとするが八本の足で近づけない。

 

 月音「くそおおおお!」

 

 月音も背後から小壺先生にしがみついたが、

 

 小壺「うっとおしい!」

 

 と払われ首を絞めた。

 

 ゴキッ!

 

 首の骨が折れる音が聞こえるとあの女(モカ)に投げた。

 

 その時、ガシッと聞こえ

 

 刃鬼輝「先生…覚悟するんだな…僕の友を傷つけた罰を受けな!!!」

 

 すると白い大きな太鼓ができて、剣を構えた。細身の剣に光が宿り大きく太くなった。刃はそれを八相に構えると

 

 刃鬼輝「音撃刃‥‥烈閃光剣!セイヤアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 と叫び斬ると爆発が起きたが、小壺はヨロヨロと起き上がった。刃君は小壺に背を向け

 

 刃鬼輝「月音君…トドメはよろしく。」

 

 小壺ははっ?と言いながら後ろを向くと月音の拳が顔面に入り、ぶっ飛び海に落ちた。

 

 目がない刃の顔に光が包むと目と鼻のついている顔が出てきて、私に近づき

 

 ポンッ…なでなで

 

 刃「大丈夫かい?それでこれから学校に戻ってきてくれると嬉しいけど…まあそれは、君の気持ち次第だ。それじゃ」

 

 そういうと刃は走り去った…そして思い出した。彼は小学校の頃、化け物と言われた私を守ってくれて

 

 刃「少なくとも男が数人がかりでか弱い女の子をいじめるのは許せませんな。」

 

 と言いながら私の頭を撫でたことは覚えている。そして私は別れ際に

 

 みぞれ「17歳になったら迎えに行く。」

 

 と言って

 

 刃「覚えていたらね…それに僕に彼女ができてたらどうする?」

 

 と彼は笑いながら言い、去ったが私はあの時から決めていた…たとえ彼女がいても私の彼氏、いや旦那様にすると…

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 え~刃です。あの後小壺先生は公安に連行され、僕は家に帰りました。そして音撃鼓はぱっかりと割れ、次が来るまで弦で行動しないといけないな~と思っているが、問題はそこじゃない。その翌日の朝の事である。

 

 刃「おはよ~~~~~月音君三途の川をどのくらい渡りかけてた?」

 

 月音「朝一番でその話はどうかと思うよ!!」

 

 萌香「あははははは、さすが刃君」

 

 すると髪を切った白雪さんが来て、

 

 白雪「おはよう…」

 

 刃「おお、白雪さんおはよう髪を切ったのかい?似合うね~」

 

 すると白雪さんは

 

 白雪「みぞれでいいよ。私とお前の仲じゃないか。それに忘れたのか?」

 

 といいながら髪を綺麗にまとめると…夢の女の子と全くおんなじ髪型になった。

 

 その時僕の頭に電流が走った。

 

 刃「ああ!もしかして小学校のあの時の女の子みぞれさんだったの!」

 

 僕がそう言うとみぞれさんは頷き

 

 みぞれ「そうだ思い出してくれたのかうれしいよ。さあ、私の旦那になれ!」

 

 月・萌「「ええええ!?」」

 

 刃「あ~すまんが、先約が入っているから無理だぞ。」

 

 みぞれ「構わない…ライバルがいるのなら奪うだけだ!」

 

 と抱き着いてきた‥‥マジで?マジか?(みぞれの目を見る)マジだ!?ショウタイム!?

 

 刃「ちょっと勘弁してくれないか?」

 

 みぞれ「嫌だ!やっと見つけたんだお前を離さないからな」

 

 と言って抱きしめる力が強くなった…助けて明日夢兄さん!九曜さん!

 

 九曜「無理ですって私は螢糸を止めるので精一杯なんですから」

 

 明日夢「僕も無理だよ…ヒビキさんに聞いたら?」

 

 おおう神よ見放すとは情けない!

 

 女神『諦めろ、わしとて恋路を邪魔されて馬に蹴られたくないわ。』

 

 神様、いきなり心を読むな!




 今回の猛士報告

 え~瑠妃さんにライバルができました。しかも小学生に助けた女の子

 ヒビキ「ええ!?!?」

 イブキ「ウソッ!?猛士初だよ!!両手に花って!!」

 ザンキ「嘘だろ・・・おいジンキがモテ期到来!?」

 エイキ「ああ、あの子か・・・ガクッ」

 アマキ「エイキサーーーーン!!」

 キョウキ「俺とあいつとでは何が違うんだ・・・」

 日菜佳「ででででで、でもこういう時はどうしたらいいんですか!?」

 香須美「ちょっと!私に聞かないでよ!!父さん!!」

 父さん「どうやったらいいんだ!?・・・そうだ過去のデータベースで・・・」

 トドロキ「駄目だ!!おやっさんも混乱しているッス!そうだ小暮さんなら!!」

 イブキ「そそそそ、そうだ!!小暮さんなら何とかなるかもしれない!!」

 みどり「駄目よ!さっき青い巨星の2リットルを一気飲みしてぶっ倒れたのよ!!」

 全員「「「「「「ええええええええええ!?!?!?」」」」」」

 本日の金言「ジンキ、ごめん無理!!自分でなんとかしろ!!」

 ジンキ「ウソダドンドコドーン!!(○W○;)」


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第八の巻「グール化…そして修羅場」

 

 とある海岸ににて・・・・

 

 刃鬼「うりゃああああああああああ!!!」

 

 妖姫「ガアアアアアアアアアアアアア!?」

 

 童子「グワアアアアアアアアアアアア!!」

 

 ボボン!パラパラパラパラ・・・・

 

 僕は姫と童子を斬ると片手で雷光についた白い血を払ってのけた。すると海からバケガニが出てきた。バケガニは爪をふるって襲ってくるが僕は飛んで避け

 

 斬鬼「そらよ!!」

 

 斬鬼さんが烈斬で地面に突き刺さった爪を破壊、僕も雷光で反対側の爪を破壊し相棒が持ってきた音撃弦に連結した。斬鬼さんは足を破壊してさらに裏返しその腹に烈残を突き刺し、斬徹を装着、僕も音撃弦雷光を突き刺し、音撃震「斬光」を装着した。

 

 刃鬼「音撃斬「雷光斬震」!!」

 

 斬鬼「音撃斬「雷電斬震」!!」

 

 音撃を決め灰になると僕達は

 

 刃鬼「さて斬鬼さん、いっちょやりますか?」

 

 斬鬼「そうだな・・・はっ!」

 

 念押しとしての演奏をした。実はこの前瑠妃さんが立花に来た時に斬鬼さんの怪我の事を話したら

 

 瑠妃「あ、それの治す方法を私は知ってますよ。」 

 

 と言った。僕も嬉しさの余り抱き着いて瑠妃さんを気絶させちゃったけど、実は今日はそのリハビリを兼ねて本来は轟鬼さんの仕事を横からかっさらってやったわけなのです。

 

 刃鬼「斬鬼さん、調子いいですね~。」

 

 斬鬼「まあな・・・鬼として復帰するか。」

 

 刃鬼「おお!!ということは轟鬼さん、斬鬼さん、僕の三重奏ができますね!!!」

 

 斬鬼「いいかもしれんが、そうしないといけないほど強い魔化魍が出ないことを祈るしかないよな。」

 

 刃鬼「確かに・・・「少ね~~んよ、旅立つのなら~~」おや、瑠妃さんからだ。」

 

 雑談をしていると携帯に瑠妃さんからの連絡が入った。話を聞くとなんと月音君がははぐれ妖に襲われ、萌香さんの血でグール化して裏萌香さんと闘い、瑠妃さんと理事長が何とか封印したそうだが襲撃があるかもしれないので戻ってきてほしいとの事、僕は急いで病院に向かった。すると待合室には多くの目の焦点があってない人達がいた。

 

 刃「なんかこの前も似たような事があったような・・・あの吸血鬼まだ息があったのか?」

 

 すると怪しげな看護婦さんが来た。

 

 看護婦「あら?あなたはこの薬受けてないの?」

 

 と指を伸ばし、その先から液体が出ていた。

 

 刃「すまないが・・・僕が今まで世話になった薬はマキロンくらいしかないからね。それに見た感じそれドラッグっぽいのでね。それとあんたはぐれ妖でしょ?」

 

 看護婦「あら、知っていたの?私の名前は・・・それじゃあ、お別れかしら?」

 

 そう女の人が言うと周りの人達はこっちに来て僕を動かないように捕まったが、

 

 ズズズズ・・・

 

 看護婦「え?」

 

 さらに月音君、少し後に萌香さんも来て僕の様子をみて唖然としていた。なぜなら・・・

 

 刃「全速前進だ!!」

 

 ほかの入院患者が十人近くしがみついているのに少しずつだが近づいているからだ。

 

 看護婦「な、なんでしがみついているのにこっちにこれるのよ!!」

 

 刃「そりゃあ・・・鍛えてますからね。それと僕はこんなこともできるのですよ。」

 

 バチンと弾ける音がすると僕にしがみついた人は崩れ落ちた。タネを明かすと雷の力を使ってスタンガンのように一瞬だけ体にまとっただけであるが、そんなことも知らないであろう敵は慌ててほかの動かせる人を月音君に向かわせ、指を伸ばす。僕は手に光の力を込めて、飛ばした。光弾は看護婦に当たり吹き飛ぶが月音君に人がしがみつき動けなくなり、僕もそばに行こうとするが操られている人達が立ちふさがる。その間に看護婦は立ち上がり月音君に指を伸ばした。すると萌香さんが月音君の前に立ち、体に指が刺さる。

 

 看護婦「あはははははは!!バカねえ、自分から私のお薬を受けるとは!さて月音君愛しの彼女の手によって死になさい!!」

 

 と言い萌香さんの手は震えながらだが、月音君を殺すために振り上げられる。

 

 萌香「つく‥ね…逃げて!」

 

 と萌香さんは言うが操られている人に取り押さえられているので動けないが月音君は

 

 月音「…大丈夫逃げないよたとえ殺されたって、俺はモカさんの味方だから」

 

 そう言い、萌香さんの手は振り落とされたが、その手は月音君を捉えずに萌香さんの腹に刺さった。しかもいつの間にロザリオをはずしたのか裏萌香になっていた。

 

 看護婦「何いいいいいいいいい!!?こいつなぜ自分で自分を―――ッ!!?」

 

 裏萌香「…フッすまなかったな月音…少し眠ってしまっていたようだ。夢の中まで届いたぞお前の声は…おかげで目が覚めたよ…ありがとう月音」

 

 裏萌香さんは看護婦さんをにらみ、看護婦さんは数歩後ろに下がった。その時僕は気づいた。

 

 刃「(あれ?もしかして僕空気?・・・なら!!)」

 

 僕は操られている人(支持がないとぼぅーと立っているだけだからね)を適当に気絶させ、看護婦さんの後ろに回り込んで、肩を軽くたたいた。

 

 ポンポン

 

 看護婦「なによっ!今いそが、しい・・・」

 

 僕は黒い笑いをしながら肩を掴み大きく息を吸い込み雷の力を発動させた。

 

 バリバリバリバリバリバリバリバリ!!

 

 看護婦「アビャババババババババババババババ!!!」

 

 骨が見えそうなぐらい痺れさせ口から煙が出ている看護婦さんを持ち上げ、

 

 刃「HEY、萌香さん、パース」

 

 と投げ飛ばし、裏萌香さんは看護婦さんの顎に蹴りを食らわして

 

 裏萌香「お前ごときでは「私達は倒せないよ・・・身の程を知れ」

 

 と言った。その後はぐれ妖の薬丸麻子(やくまるまこ)は公安に連行され、萌香さんもどこかへと去っていこうとして明日夢兄さんに捕まり治療を受けていたのだが・・・僕個人の災難はこれから始まったのだ。

 

 ~数フウン後(海馬風に)、月音君の病室にて~

 

 刃「最初に言っておく!僕は今まで何回か月音君モゲロと思っていた!!」

 

 月音「ええええ!?いきなり急だね」

 

 紫「刃さんはそういうこと思う人では無いと思っていました。」

 

 胡夢「へえ、やっぱ男の子ってモテたい気持ちがあるんだね~」

 

 萌香「なんか以外・・・」

 

 明日夢「まあ、目の前で女の子が争奪戦を開始していたら、なんとなくだけど羨ましいと思うよね。」

 

 刃「だが、今はっきりとわかったことがある・・・・これって結構辛いよね!!」

 

 僕はそう言った。なぜなら・・・

 

 瑠妃「・・・・あなた誰ですか?」

 

 僕の右腕に瑠妃さんが左腕にみぞれさんがしがみつきお互いにらんでいる・・・殺気も込みで

 

 みぞれ「お前こそ後から来て刃に馴れ馴れしいぞ。」

 

 瑠妃「私は夏休みの時に知り合いました!!あなたの方が後です!」

 

 みぞれ「甘いな、私は小学校の時に出会ったのだからな。」

 

 瑠妃「なっ・・・でも私は刃さんとキスをしました!」

 

 月・萌・紫・胡「「「「えええ!?」」」」

 

 刃「接吻はまだだからな!!まだ頬だからな!僕は額にしたけど!!」

 

 みぞれさんは驚くとさらに瑠妃さんは

 

 瑠妃「さらに私は刃さんと一緒に寝ましたから!!」

 

 月・萌・紫・胡「「「「ええええええええええええええええええええ!!?!?」」」」

 

 刃「まだ添い寝だから!!大人の階段はまだ上ってないからな!!」

 

 明日夢「院内では静かにね?」

 

 瑠妃さんの言葉に固まっていたみぞれさんだが、すぐに僕の顔を見て

 

 みぞれ「よし、子作りをしよう。ベッドはあるから問題ない」

 

 全員「「「「「「・・・・はっ!?」」」」」」

 

 瑠妃「え!?えええええええええええ!?!?」

 

 刃「(あれ?みぞれさんこんなキャラだっけ?もっとおとなしい子かと・・・そうでもないか。でも話飛び過ぎだよ!!)」

 

 明日夢「ここでやらないでね~ラブホテルじゃないから。(注意、匙を投げています。)」

 

 みぞれ「ということで始めるぞ。」

 

 みぞれさんは僕を部屋の外へ引きずって行こうとするが僕は

 

 刃「ま、待て!!いきなり急すぎるし、まず体を粗末に扱うな!!それともし僕がみぞれさんにょり、瑠妃さんが隙だったらどうする!?いや、今は瑠妃さんが好きだけど!!レベル的にはアイライクユーでもアイラブユーじゃなくアイウォントユーですけど!!(混乱してます)」

 

 瑠妃「刃さん・・・////」

 

 僕は赤くなる瑠妃さんを無視し、慌ててそういうがみぞれさんは僕の方を見ると

 

 みぞれ「問題ない既成事実ができてなければまだ勝機は十分にある。それに寝取りというのもあるからいいだろう。」

 

 全員「「「「「「「いや、良くないでしょ!!!」」」」」」」

 

 皆の言うことを無視しながらみぞれさんは僕を転ばせ、床を凍らせて滑るように僕を連れて行こうとするが扉の前に足音からして一人の人が立った。

 

 男「全く・・・もう一人の彼女らしき人物ができたと聞いたがこういうやつとは大変だな“ジンキ”も・・・」

 

 僕はその怒気がこもった声に顔が青くなっていっ気がした。みぞれさんは

 

 みぞれ「邪魔だ、どいてくれる?」

 

 と言ったがその直後

 

 ゴチン!!

 

 と頭をたたく音がした。みぞれさんの手が離れ僕はすぐに立ち上がりその男性の顔を見た。

 

 刃「やっぱり・・ザンキさん、なぜ個々にぃ!?」

 

 烈斬を持ったザンキさんがやや呆れ顔で立っていた。ザンキさんは

 

 ザンキ「この前ここの体育教師が辞めただろう?それでしばらくの間俺が働くことになった・・・魔化魍の時に素早く行動できるしな・・・それと瑠妃さん恥ずかしがってくねくねする暇があったら助けろよ!」

 

 瑠妃「はっ!す、すいませんでした。」

 

 明日夢「ザンキさんお久しぶりです。」

 

 明日夢さんとザンキさんと瑠妃さんが世間話で花を咲かしている間に僕は固まっている。みんなに

 

 刃「あの人はザンキさんで僕の鬼の先輩、さらに夏休みまで僕が使用していた音撃弦「烈斬」の本当の持ち主だよ。」

 

 萌香「・・・ということは彼も人間なの?」

 

 刃「うん、そうだよ。後、明日夢兄さんも人間だ。」

 

 胡夢「ねえ、ここって人間は立ち入り禁止のはずだよね?」

 

 刃「まあ、何事にも例外はあるもんだよ胡夢さん」

 

 僕はそういいながら指を振ると月音君は

 

 月音「でもザンキさんの声を聞いた時、刃君凄く怖がっていたよね?」

 

 紫「確かにそうですね。あそこまで怖がる刃さんって初めて見ました。」

 

 皆はそういうと僕は顔をそむけながら近くのパイプ椅子を斬鬼さんの分も広げて座りながら

 

 刃「いや、ザンキさんって怒ると怖いんだよ。小学校の頃に実家の立花に強盗が来たときにザンキさんがキレたんだけどその時の光景が今もトラウマで・・・だって包丁を持ったただの一般人が歴戦の戦士に勝てるとでも?あの時は酷かったよ~だって強盗言っては悪いが睨まれただけで失禁してたもの」

 

 月音「うわ~~~・・・」

 

 紫・胡・萌「「「ガクガクガクガクガク・・・・」」」

 

 刃「まあ普段は優しいし尊敬する人だよ。」

 

 僕はそう言うと後ろからみぞれさんが抱き着き

 

 みぞれ「それであの人がお前とどういう関係にあるんだ。」

 

 頭の後ろに胸を押し当てるみぞれさんの問いに僕は

 

 刃「親、しかもドラマ的にいえば堅実で鋭い観察眼を持つ父親」

 

 僕の一言にみぞれさんは固まり話し終えたザンキさんは

 

 ザンキ「刃は少し変わった環境で育ったからな親代わりを含めるとえ~と20人はいるな。」

 

 明日夢「しかも今は瑠妃さんが圧倒的にリードしているね。ザンキさん、結構発言力が強いから」

 

 ピシッピシッと音が入りみぞれさんは崩れ落ち、僕が振り返るとみぞれさんは「終わった・・・orz」となっていた。

 

 月音「おお、みぞれさんが」

 

 胡夢「落ち込んでいる・・・やりい?」

 

 瑠妃「それに刃さんは私にプロポーズをしてくれたのですよ!今更あなたに取りつく島はないわよ!!」

 

 月・萌・紫・胡「「「「ΩΩΩΩ<ナ、ナンダッテー」」」」

 

 ザンキ「遊び人の男ならホイホイ変えるかもしれないが・・刃はな~責任感が強いから振られて原因を究明して、謝らない限りでもしない限りほかの人に乗り換えることはないかもな~。」

 

 ザンキさんの一言にみぞれさんは激しく落ち込むが、ふと何かを思いついたが

 

 みぞれ「責任感が強いのなら・・・できちゃった作戦で行こう!」

 

 刃「いやいや・・・」

 

 月音「そんなことをしちゃ・・・」

 

 全員「「「「「駄目でしょ!!」」」」」

 

 ザンキ「はあ・・・立花にはいい意味でも悪い意味でもポジティブと連絡しておくよ。」

 

 明日夢「ザンキさんが匙を投げた!?」

 

 刃「中の人的にはコーヒースプーンでも可!!」

 

 月音「刃君、何言っているの!!」

 

 ザンキさんは呆れながら部屋を去り、するとみぞれさんの一言に

 

 瑠妃「なら私も!!」

 

 なぜか瑠妃さんまで乗り気になってしまった・・・。

 

 刃「ちょ!?瑠妃さん落ち着いて!!」

 

 瑠妃「安心してください!私初めてですけど頑張りますから!!」

 

 刃「マジで落ち着けええええええええええ!!明日夢兄さん螢糸さんを!!」

 

 僕は明日夢兄さんに螢糸さんを呼んでもらうようにお願いした。

 

 明日夢「ええ!?・・・螢糸ちゃん(ボソッ」

 

 明日夢兄さんはかなりの小声で名前を呼ぶと

 

 螢糸「お呼びですか!明日夢先生!!」

 

 なぜかナース服で螢糸さんが来た。

 

 月音「さっきの音量で本当に来た!!」

 

 紫「しかもナース服ですぅ…」

 

 明日夢「ええ!?どこで売ってたのそれ!!「ama○onです!!」あっそうあの二人を止めて!!」

 

 螢糸「わかり「「邪魔よ!!」」ヘブッ!?」

 

 二人を止めようと身構えたがあっという間にやられてしまい、

 

 みぞれ「さあ、刃、私と子作りを!!」

 

 瑠妃「大丈夫ですよ、優しくしますから・・・」

 

 といやらしい手つきで近づいてきた二人を背に僕は

 

 刃「明日夢兄さん、病院の方々にすいませんと言っておいてください!!」

 

 ガシャーン!!

 

 と僕は叫びながら外へ飛び出した。最後に

 

 明日夢「ええ!?それ強化ガラスなのになんであっさり割れるの!?」

 

 と聞こえたが気にしないことにした。そのあとしばらくの間、九曜さんの所や理事長室に寝泊まりすることと胃薬を飲むことが多くなった・・・もちろん最後にザンキさんが怒ってもらうことで鎮静化したが、学園中に「体育の財津原先生は鬼」といううわさが出た・・・鬼なんだけどなあ~。それと今財布に氷河期到来(強化ガラスの修理代で・・・)




 今回の猛士報告

 瑠妃さんのライバルは超ポジティブ、それと明日夢に彼女が出来た…かもしれん。

                                  byザンキ

 イブキ「あ、ザンキさん向こうについたのですね。」

 ヒビキ「ってか明日夢もついに春か~」

 トドロキ「でも、その人ってストーカーじゃないのですか?」

 アマキ「いや、この間持田さんから彼氏ができたそうで落ち込んでいたところ慰められほれてはないそうですが仲良くはなったそうです。」

 おやっさん「へ~そうかそうか」

 香須美「あの~ジンキ君が援軍を要請してますけど・・・」

 イブキ「無視で!何が悲しくてそんなことに参加しないといけないの!」

 日菜佳「ジンキ君もそろそろ大人の階段を上るべきだと思いますよ?」

 香須美「でも、手紙ではもう一人の子、みぞれさんを納得させるような振り方を教えてくださいって書いてますけど・・・」

 ヒビキ「誰かある?そういう意見?」

 小暮「もう・・・決闘させて勝った方を彼女にする案でいいのではないか?」

 みどり「いや、それで瑠妃さんが負けたらどうするんですか!!いっそのこと二人を呼んでどちらかが好きかはっきり言った方がいいような・・・」

 日菜佳「というより・・いっそのこと刃君が好きな方に既成事実を作らせた方がいいのでは・・・」

 全員「もうめんどくさいのでそれに決定!!」

 日・香「「えええええ!?!?!?」」

 本日の金言「刃、おとなしく大人の階段を登れ!!」

 刃「うっそーん!!」

 瑠妃「待ってくださ~い♪」

 みぞれ「おとなしく捕まって・・・」

 刃「だが断る!!」

 明日夢「うおおおおおおおおおお!!」

 螢糸「明日夢先せ~い♪」
 


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第九の巻「反学園派との闘い・序章」

 どうもこれを投稿する前は投稿ミスをしてしまい申し訳ありませんでした。以後このようなことがないよう気を付けますがもし万が一間違いがありましたらどうぞ遠慮なく指摘ください。そしてこれからも「刃の音撃戦士」をどうかよろしくお願いします。


 瑠妃さんとみぞれちゃんに追いかけられる騒動が収まって一週間、僕は公安で今万で見れなかったこれまでの報告書や経費表、警備の範囲や時間メンバーが載った書類を見ていた。

 

 刃「これでラストか…ふう、」

 

 九曜「お疲れ様です。しかしまさか一週間で300枚近くの書類がたまるとは…」

 

 刃「まあ、学園祭が間近だし、今まで仕事をさぼった罰と思えば楽ちんだよ…それにいまこうして書類を見て、お茶を啜れると思うと気が静まるよ‥‥む?」

 

 僕はお茶を飲もうとしたが湯呑にお茶がなかった。すると

 

 ??「お茶のお替わりです。」

 

 刃「あ、これはどう…も……」

 

 と急須が来たので僕は湯呑を渡してお礼を言おうとその顔を見ると…

 

 瑠妃「?刃さん、どうかしましたか?」

 

 僕はとっさに湯呑を机に置き、書類が飛ばないように筆箱を書類の上に置き、次に椅子から飛び退き、九曜さんの後ろに隠れた。(この間実にわずか2秒!)

 

 瑠妃「そ、そんな刃さん…驚き過ぎですよ。」

 

 九曜「それに私の後ろに隠れないでくださいよ身長とか体格を考えるとあなたの方が大きいのですから。」

 

 僕は素早く左右上下ゴミ箱の中と天井裏を確認して

 

 刃「よし、みぞれさんはいないようですね…すまないね逃げちゃって」

 

 瑠妃「いえ、私も財津原先生に怒られて正気に戻りましたから、」

 

 実はこの間臨時教師になっているザンキさんが助けてくれてその時に

 

 ザンキ「お前らがジンじゃなかった刃の事がすきなのはわかったがお前らの思いをぶつける前に刃が胃潰瘍になったらだめだろうが!このまま追いかけ続ければ刃が死…にはしないが入院してしまうぞ!」

 

 と鬼の形相で言いなんとか事は収まったが、新聞部に記事にされたよ…

 

 「公安の新総督、実は二股!?」

 

 と…なんで自分の部活に記事にされなきゃいけないのだろうと思い記事作成者を見ると森岡銀影と書いてあったのでGPレスリング部の皆さんと一緒にお仕置きしておいた。その後ザンキさんの叱 りの時になんとか誤解が解けて楽になった。

 

 刃「そうか…白雪さんには悪いけど昔だったら泣いて喜んだけど今は瑠妃さん一筋だからね~」

 

 瑠妃「そんな…刃さんったら褒めても何も出ませんよ////」

 

 九曜「私はそんなお二人を見て砂糖が出そうです。」

 

 僕は瑠妃さんが作った紅茶を湯呑で飲んでいると九曜さんはため息をついて書類を確認した

 

 九曜「はあ惚気はよそでしてください。全く羨ましい限りですよ。」

 

 刃「あれ?九曜さんにいないのそういう人?」

 

 九曜「ええ、この学園の生徒には私は恐怖の対象というイメージなのでいないのですよ。」

 

 刃「そうか…趣味は編みぐるみ作りというかわいらしい趣味をお持ちなのに「やめてください!恥ずかしいですよ!」…白雪さんは無理だろうから‥…よし、真面目すぎて彼氏のいない姉御に紹介するか!」

 

 瑠妃「多分撃たれますよ?」

 

 刃「いや、絶対撃つだろうな!しかも連射で!」

 

 九曜「あの…撃つとか撃たないとか何の話ですか?」

 

 刃・瑠「「…銃の話?」」

 

 九曜「銃って…いるのですねそういう人」

 

 刃「うん、姉御は間違いなく撃つね!とりあえず写メ送ろう…九曜さんはい、チーフ!」

 

 九曜「は、はい!!」

 

 パシャ!

 

 刃「一言つけて…送信!!」

 

 九曜「あっ」

 

 ピッ!

 

 ~立花~

 

 アマキ「クシュン!」

 

 日菜佳「あり?アマキさん風邪ですか?」

 

 アマキ「いえ、そういうのでは・・ん?メールまたスパム?」

 

 香須美「え~とおや、ジンキ君からだ…えっと「アマキの姉御!今年のクリスマスはこの人(妖怪か?)と一緒どうですか?…妖怪で人間が昔苦手ですがいい妖狐ですよ?趣味は編みぐるみ作りでっせ!」だって…おっ中々イケメンじゃない?」

 

 アマキ「あいつ…ふざけてもう!ちょっとあいつ殺してきます!」

 

 日菜佳「あ、でも今からイブキさんと奈良の方へ行ってもらいたいのだけど…」

 

 アマキ「ああもう!帰ってきたら殺す!」

 

 ~陽海学園~

 

 刃「む、背筋に寒気が‥‥姉御キレたな。」

 

 九曜「な、慣れてますね…」

 

 瑠妃「刃さんですから…それと理事長からの報告ですが反学派に気を付けてくださいとの事です。それと月音君を学園祭の委員会に潜り込ませました。」

 

 刃「わかったよでは九曜さん警備体制の強化をよろしく頼む。」

 

 九曜「はっ‥それと明日夢先生から伝言はどうしますか?」

 

 刃「なら…「もうゴールしてしまえ」と言ってくれ…僕も近々そうなるかもしれないからね~じゃあ今日はこれで帰るよ。」

 

 九曜「お疲れ様でした。私は一服してから帰ります。」

 

 と僕は瑠妃さんと共に公安の建物から出た。歩いているとて背後から視線を感じ、僕は瑠妃さんに小声で

 

 刃「瑠妃さん、二手に分かれるぞ、僕は路地裏に入る。」

 

 瑠妃「はい、私はそのまま直進します。それで挟み撃ちですか?」

 

 刃「いや、瑠妃さんはそのまま直進した後、相棒が来たら理事長のもとへいって援軍を、来なかったらみぞれさん関係だから安心してくれ」

 

 瑠妃「はあ、わかりました‥刃さんは頑固ですから」

 

 刃「すまないね…」

 

 こうして僕たちは別れ、僕は路地裏に入り、後ろを振り向きポケットの音角をいつでも剣にできるようにして待っていると

 

 ??「あれ?気づいてたの?」

 

 と白髪の男の子が僕の様子に少し驚きながら来た。

 

 刃「まあね、そりゃ気づくよ今まで追っかけられてたしね…貴方の名前は?」

 

 霧亜「オレは吉井(よしい) 霧亜(キリア)っていうんだ。」

 

 刃「ふむそうか、僕は松坂刃、少々マッチョなただの学生さ、それとどうやら君は反学派かな?わずかながら殺気を感じるからね。」

 

 霧亜「ふ~んそこまで気づいてたのか~‥君は僕たちの仲間になりそうじゃないからここでお別れかな?」

 

 そういうと霧亜は消え僕はすぐに音叉剣を出し、後ろへ振り向きながら斬った。

 

 ガキンッ!!

 

 剣は鈍い金属音をたて、鎌とぶつかり合い

 

 霧亜「へえ、これを防げるんだ…」

 

 刃「鍛えているからね…さらにこんなこともできるんだよね~…フンッ!」

 

 僕は力を込め剣に雷の力を送った。霧亜はすぐに飛び退くが、少し受けたようだ。

 

 霧亜「痺れるね~これが鬼の力か~」

 

 刃「僕は特異体質だけどね。ふん!」

 

 今度は光りの力を込め飛ばす。霧亜は飛んで避け

 

 霧亜「飛び道具なんてありなの?」

 

 刃「ありだよ…これであっさりと倒せるのなら!」

 

 と僕が言うと霧亜は

 

 霧亜「気づいたか~僕もこれで手はないから今日は帰るよ。」

 

 刃「できれば二度と来ないでほしいがな。」

 

 霧亜「それじゃあまた遊ぼうね。」

 

 と言って消えた。僕は

 

 刃「二度と来るなっていっただろうが…」

 

 と呟き、新聞部に戻った。

 

 新聞部の教室に戻ると僕は

 

 刃「へ~い、萌香さん何か仕事はある?」

 

 萌香「あ、刃君それじゃあ各クラスの出し物の紹介記事を作りたいと思っていたからそれをお願い」

 

 刃「了解!胡夢さんは皆に飲み物を買ってきてください!その後まだ手が付けれてない記事の作成を頼みます。」

 

 萌香「イラストを付けたりレイアウトを考えたりとね、」

 

 刃「よし、レイアウトは僕が考えるからイラストは頼みました。」

 

 僕と萌香さんがそうやって話していると胡夢さんは

 

 胡夢「あ~~ん!学園祭って新聞部もこんなに大変なものなの~!?」

 

 バラッ!

 

 と胡夢さんが各クラスの出し物のデータの紙を宙にばらまいた。

 

 シュババババババババババババ

 

 僕は急いでそれらをクシャクシャにならないよう掴むと内容を確認してから

 

 刃「データをばら撒くな!」

 

 胡夢「ご、ごめ~~ん!!」

 

 みぞれ「うるさいぞ」(←刃のお願いとザンキさんのお仕置きを含めて手伝っている。)

 

 僕たちが注意すると

 

 胡夢「だいたい人手不足なのよつくねが北都って男のところ行っちゃっているから…!」

 

 ここの所月音君は学園祭実行委員会の方へ行っているため人手が足りないのだ。もちろん少しわけありで理事長からの話によると反学派の手先がいるらしい。

 

 すでに一人その反学派のスパイを捕まえてはいるが、まだいるかもしれないと理事長は言っていた・・・本当は理事長は誰かはわかっているかもしれないがあの人の考えていることは多分ヒビキさんぐらいにしかわからないんじゃないのかな?

 

 僕がそう考えていると「あぁ…イライラすんだよ」となっている胡夢さんに

 

 萌香「まあまあ!北都さんって礼儀正しくて頭いいって先生たちに評判だしつくねが信頼するのもわかる」

 

 胡夢「ええ~~どこがよォ~~~あんな奴ノッポでメガネで悪党面じゃない~ッ」

 

 萌香「悪党面っ!?」

 

 刃「その発想は…ナイワ~~」

 

 紫「嫉妬ですかくるむさん?男相手に~みっともないですぅ~」

 

 紫ちゃんの一言に喧嘩が始まると

 

 ザンキ「何をやっているんだお前ら?」

 

 と呆れ顔でザンキさんが来た…なぜか頭にタンコブがついた銀影先輩を引きずりながら

 

 刃「ザンキさんどうしてここに?」

 

 ザンキ「まず手伝いに来た事とココに来るときにこいつが高性能カメラを持って校舎の中を写していたから連行してきた。」

 

 萌香「私ちょっと月音に聞きたいことがあるから出かけてくるね。」

 

 刃「はいは~い…それと銀影先輩またですか?」

 

 銀影「くそ~まさかよりにもよって鬼の財津原に捕まるとは…」

 

 刃「先輩もばかですね~ザンキさんに捕まらなくとも今は公安が「ヒャッハー!!変態は消毒してやるぜキャンペーン!」しているのですよ?なぜそんなときにこんな事をそれよりもまず手伝ってくださいよ!!」

 

 銀影「ふん、何を言う学園祭に向けていろんな教室や部の女子達はあ~んな服やこ~んな服を着ていて、友達の胸をもんだりしているんやで!!それを見逃すなんて男やない!それに前にも言うたけどワイはこの部で偉いんやから記事作成なんてめんどいことなんてするか!」

 

 僕とザンキさんは写真を見せる銀先輩の前と後ろに立った。

 

 ザンキ「銀影、お前の言い分はよくわかった…だがっ!!」

 

 刃「教師がいる前で堂々と盗撮した写真とめんどくさいという発言をするのは感心しません!!」

 

 ザンキ「今の編集長ポジションは俺だからな…少し頭冷やそうか!」

 

 僕とザンキさんは銀先輩を立たせるとお互いの右腕を水平にあげ銀先輩の首めがけて走り

 

 ザ・刃「「クロスボンバー!!」」

 

 ボキボキボキッ!

 

 銀影「ぐぇ!?…(チーン」

 

 綺麗にクロスボンバーが決まり、その後銀先輩を公安に突出し盗撮した写真は焼却炉に投げ捨てた。

 

 この時何名かの男子がもったいないとか学内オークションに売れば高値が付いたのにとか言っていたが、ザンキさんの猛士式鬼睨み術で退散していった。

 

 僕とザンキさんが写真焼却から部室に戻ると

 

 胡夢「ええ~~~~!!」

 

 紫「北都会長が反学派ェェ!!?」

 

 という声が聞こえ中へ入った。

 

 刃「どうしたんだ!」

 

 萌香「あ、実は北都会長が反学派の霧亜と一緒にいるのを見かけたの!」

 

 ザンキ「霧亜と言うと今要注意人物だな」

 

 刃「ええ、僕もさっき彼と戦闘をしましたよ。まあ、たった一度だけぶつかっただけですが」

 

 すると扉が空いて、僕達はその方を見ると月音君が立っていた。

 

 月音「ほ…本当なの今の話…北都さんが反学派って…」

 

 胡夢「つくね…」

 

 萌香「うん、つくねに会いに行ったら偶然見ちゃったの…会話は聞き取れなかったけど…きっとあれは…」

 

 月音「…」

 

 僕は二人の会話を聞いているときにふと隣を見てギョッとなった。

 

 刃「(月音君の方を見ながらザンキさんがご機嫌斜めだ~~~!)」

 

 萌香「と、とにかくつくねはこのことを理事長に相談して…」

 

 月音「は…ははは、あはははははっ」

 

 萌・胡・白・紫「「「「!?!?」」」」

 

 刃「やっぱりね……」

 

 月音「そっそんなの見間違いだよ北都さんはそんな人じゃないって」

 

 胡夢「!!?待ってよつくねそんなっ…」

 

 萌香「うそじゃないのっ信じて!つくね私本当に…」

 

 月音「…たとえ本当でも…北都さんはきっと霧亜に騙されているんだ」

 

 と言いながら月音君は扉に手をかけ、

 

 萌香「どこに行くのつくねっ!」

 

 胡夢「今までずっと一緒にやってきた私達より北都さんを信じるわけ!?ウソでしょ!?許さないよそんなのっ…」

 

 胡夢さんの言葉に月音君はただ

 

 月音「ごめん」

 

 と言い出て行こうとしたとき

 

 ザンキ「青野…歯ぁ…食いしばれ!」

 

 バキッ!!

 

 月音「ガァ!?」

 

 ザンキさんの拳が飛び、青野君は壁まで飛んだ。ザンキさんは青野君の前に立ち

 

 ザンキ「いいか青野、北都という奴がお前の目に映っていたのかは知らないし俺も北都が今までどんなことをしてきたのかも知らないが、反学派のそれも霧亜という要注意人物に会ったという事実は変わらない。」

 

 月音「でも、そんな事信じられません!!」

 

 ザンキ「だからと言って今まで苦楽を共にした仲間を裏切れるのか…ずいぶん軽い男だな。第一、お前は一週間くらいしか一緒に行動した奴の何を知っている?」

 

 月音「そ、それは…」

 

 ザンキ「俺だって自分の弟子を知るのに長い年月がかかった。刃の事を知るのにもかなりの年月がかかっているのに…それを一週間でわかりきったと思うなよ青野、それに世の中にはとても優しそうな顔をしていて、実は人を殺せる奴だっていることを忘れるなよ…。」

 

 ザンキさんが指をさしながら言うと月音君は黙って部屋を出て行った。

 

 ザンキ「はあ…まだまだ甘いなあいつは刃は公安の所へ行ってこい。」

 

 刃「は、はい!万が一の為の一般生徒の避難、そして万が一のためにけが人の護送ルートを決めておきます!」

 

 ザンキ「それと北都の事を公安サイドから調べてもらえ赤夜は橙条の所へ行き理事長に報告をしてくれ、」

 

 萌香「は、はい!」

 

 ザンキ「残りの仙堂、黒乃、白雪はあの小僧を助けてやれ…いいな?」

 

 紫「はいですぅ!!」

 

 白雪「わかった…刃の為に頑張ろう。」

 

 胡夢「つくね…今助けてあげるから!」

 

 ザンキ「俺は教師達に話して公安の活動が上手くいくよう連絡しておく…では活動開始!」

 

 僕達はザンキさんの指令によって各自行動に出た。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 俺は新聞部の教室を出て職員室に向かった。

 

 籠目「あら?財津原先生どうかしましたか?」

 

 ザンキ「いえ、緊急事態なので先生を全員集めてくれませんか?」

 

 籠目「ええ、わかりました。」

 

 その後先生たちを集め事の次第を説明したが、教師の中にもいいやつもいれば頭の固いやつもいる

 

 頑固教師「ええい!なぜお前のような新参者に命令されなければいけないのだ!!しかも公安と手を組めだとっ!?そんなことができるか!!」

 

 とふざけた事を言っている奴がいたが

 

 猫目「ニャニャニャニャニャニャニャニャアアアアアアア!」

 

 バリバリバリバリ

 

 頑固教師「ギャアアア!?な、何をするのですか猫目先生!?」

 

 猫目「今は非常時なのです!!そんなことを言っている暇はありません!!」

 

 するとほかの先生方も賛同し公安との連携を承諾したが俺はその責任者になってしまい動けなくなった・・・刃鬼、後は頼んだぞ!!

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕は急いで公安の建物に行き九曜さんにこのことを伝えると

 

 九曜「刃さん、実はつい先ほど調べたら北都が怪しい人物と話していてその男が反学派のメンバーである経歴があったのを発見しました!!」

 

 刃「本当か!!…なら月音君は危ないね。」

 

 九曜「私もお供します!」

 

 刃「いや、九曜さんは他の公安のメンバーに教師と共に連携するよう呼びかけてくれ!!北都会長の逮捕は僕だけで十分だから!それと附属病院にも連絡を!」

 

 九曜「はっ!それでは地図をお渡ししておきますのでお気をつけて!!」

 

 刃「おう、ありがとう、九曜さん!!」

 

 僕は九曜さんに見送られ、僕は光鷲を展開、巨大化して、学園祭実行委員会の本部へ向かった。その途中瑠妃さんを見つけそばに降りた

 

 刃「どうしたの瑠妃さん!?」

 

 瑠妃「刃さん…すいません、萌香さんがさらわれてしまいました……」

 

 刃「!?…そうか‥…なら瑠妃さんは光鷲に乗って実行委員会本部へ向かって!萌香さんは僕の方で何とかする!」

 

 瑠妃「そんな!!これは私の不始末です!それなら私が!!」

 

 刃「いいから、瑠妃さんは月音君たちのもとへ急いでくれ!!」

 

 瑠妃「わかりましたが…私は黒色鴉で行きます!!」

 

 瑠妃さんはディスクを起動、巨大化した黒色鴉に乗って実行委員会本部へ向かった。僕は光鷲に乗り直し、

 

 刃「急ぐぞ!相棒!」

 

 光鷲「ピィ!!」

 

 萌香さんを捜しに空へと飛び立ちスピードをあげた。

 



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第十の巻「鬼の刃vs妖の鎌そして真・光震天」

 萌香「あう!」

 

 私は霧亜というはぐれ妖に攫われて海と崖の見える墓場に連れていかれた。

 

 霧亜「だから逃げようとしないでよ。大人しくしてくれれば何もしないからさ。」

 

 と明るくいう霧亜に私は

 

 萌香「ど‥どうして…どうしてこんなことを!!?貴方達「反学派」は一体何をしようと言うの!!?」

 

 私はそういうと彼は

 

 霧亜「…どうして?」

 

 と笑い十字架の墓石に腰をかけ、

 

 霧亜「面白そうだから言っちゃおうかな…君はこの陽海学園を守っている「大結界」の存在を知っているかい?」

 

 私はその言葉に固まり

 

 萌香「…大結界?」

 

 霧亜「そう…!人間が入ってこないようにするための結界さ」

 

 彼は言った。大結界は『3大冥王』と呼ばれる大妖怪がこの学園を築く際に張った巨大な結界で、こいつの強力な力で学園は人間界から完全に隔離されていると…

 

 霧亜「つまり学園の生徒がのんびり妖怪生活をマンキツできるのも、人間界の奴らが妖怪の存在に気付かず大手を振ってるのも、まぁたいていはこの結界のおかげってわけだね。」

 

 そして彼は手を空へ向けながら

 

 霧亜「…でもコレ“いらないと思わないか”?もしこんな結界がなければ妖も人も混沌としてもっともっと面白い世の中になるだろうに」

 

 私はその言葉でハッとなって

 

 萌香「…!あっあなた達まさかっ…その結界をッ…」

 

 私の言葉に霧亜はただにこりと笑った‥‥

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕が光鷲で上空から萌香さんを捜していたが陽海学園は思いのほか広い

 

 刃「本当なら部屋に戻ってディスクアニマルを起動させたらいいかもしれないけど時間がかかるからな~」

 

 光鷲「ピィ…」

 

 刃「すまんな光鷲、萌香さんを見つけるまでだから頑張ってくれ!」

 

 光鷲「ピィ!」

 

 その時海の方で一瞬何かが光ったのを感じその場所に向かって光鷲を飛ばした。

 

 刃「あれは?萌香さんと…霧亜か!!それとあれは…映像?」

 

 僕はそれを見ていると理事長がいつもいる建物で月音君と写真で見た北都という男が闘っているが、

 

 刃「まいったな…あの男(北都)、格闘技かなにかを相当やっていたな。ド素人の月音君では分が悪いな…光鷲、萌香さんを乗せたら急いで理事長の建物に行ってくれ」

 

 光鷲「ピィ!!」

 

 その時、下から

 

 霧亜「恥を知れよッそれでも最強のバンパイアかッ!!?」

 

 萌香「グウ!?」

 

 霧亜が萌香さんの首を絞めていた。僕は音叉剣を出し光鷲が飛び降りた。

 

 刃「ハッ!」

 

 剣を二人の間に投げた。霧亜が手を放し萌香さんが倒れると着地した僕は痺れる足で霧亜に足払いをかけるがそれはあっさり避けられた。

 

 霧亜「君か…そこのバンパイアと違って面白くなりそうだね・・・」

 

 僕は霧亜さんを睨みながら萌香さんに歩み寄り

 

 刃「萌香さんは相棒に乗って月音君の元へ、あいつは僕が抑える!!」

 

 萌香「で、でも・・「早く!!」・・頑張って!!」

 

 萌香さんは急いで相棒に乗って飛び立とうとしたが

 

 霧亜「そうはさせないよ!」

 

 と霧亜は鎌を持って攻撃をかけようとするが僕は剣を取り、

 

 刃「ところがギッチョォォォン!僕がさせない!」

 

 ガキィイン!

 

 それを防ぎ、相棒が飛び立つのを確認して剣を体に近づけ、霧亜の腹部を蹴飛ばした。

 

 霧亜「ぐぅ…結構やるんだね君」

 

 霧亜は立ち上がりながら言い、僕は

 

 刃「ま、鍛えてますからね…で?君はなんでこんな馬鹿みたいな事をしたんだ?あれか世界を混沌へと変えたいのか?闇の方が素敵とか言うのかい?」

 

 霧亜「へ~知ってたんだ正解だよ。君は妖怪と人間が争いあうのは本来の姿だと思わないかい?」

 

 刃「いや全然、さっきのは適当に言っただけだし(嘘)。こっちとしてはそんなことをされたら困るんだよね~“魔化魍”と勘違いして闘うのは嫌なんだから…」

 

 僕がそういうと霧亜は驚きと期待の表情が顔に浮かんでいた。

 

 霧亜「もしかして君…戦鬼?」

 

 刃「音撃戦士とも言うね…嬉しそうだね。」

 

 霧亜「もちろんだよ!!上位の妖怪でも手古摺る魔化魍を唯一倒せる者…それが戦鬼だと聞いているからね…さあ早く変わってよ!!」

 

 とまるであたらしい玩具がどんなギミックを持っっているのか期待しているように見ているが…

 

 刃「だが断る」

 

 霧亜「え?」

 

 僕の一言にぽかんとしている霧亜に

 

 刃「というより君はたかが妖怪だ。しかも本気じゃなく遊び感覚で闘う奴に鬼になるのは先輩鬼の皆さんに申し訳が立たない…というよりそんな奴相手にてこずるようじゃあ僕が鍛えたりないからね~そんじゃ僕は友達の所へ行くよ。(まあ、今まで妖怪相手に鬼の姿で闘ってきたけど)」

 

 僕はそう言い後ろを振り向いた。その時

 

 霧亜「ふ‥るな…ふざけるな!!」

 

 後ろからまがまがしい殺気を感じ、とっさにしゃがんだ。

 

 ブォン!!

 

 僕の上を鎌が通過し僕は後ろを見ると明らかにキレた霧亜がいた。軽く挑発をしたつもりなんだけどここまでうまくいくとは…というより

 

 霧亜「コロスコロスコロスコロス!!」

 

 やりすぎたな‥‥ウンま、とりあえずやることは変わらないか・

 

 刃「ほう…やればできるじゃないなら変身はしないけど鬼の力の一端をお見せしよう。遠慮なくかかってこいや!」

 

 僕は剣を構え対峙し、

 

 霧亜「ハァア!!」

 

 刃「テヤア!!」

 

 剣と鎌を打ち付けあった。僕が重い一撃を放とうとすれば霧亜はそれを受け流したりして避け、霧亜の素早い攻撃を音叉剣で止め、何回かしていると

 

 霧亜「強いね……」

 

 刃「お前こそ…これでバカみたいな考えなかったら猛士に誘いたいぐらいだよ…でもこのままやると月音君のもとへいけないし、君の強さを軽視していたからそのお詫びに鬼になってやるよ。」

 

 霧亜「へえ‥‥それは楽しみだね!」

 

 霧亜はそう言いながら鎌を振るい、僕はそれを受け止めると

 

 パキィン……ドス……

 

 刃「あ…変身音叉折れたあああああああ!?!?」

 

 音叉剣が根元からぱっきりと折れてしまった。

 

 霧亜「え?もしかしてそれがないと変身できないの?」

 

 刃「うん、つかこれ弁償しろ!!結構高いんだぞ!!」

 

 霧亜「そう…それじゃあ死んでくれ!!」

 

 と霧亜は鎌を振ってきたが僕は霧亜に近づき、鎌の柄の所を右手で抑えそれを脇腹で抑えるように移動させると霧亜に見せつけるように

 

 刃「まあ、僕の場合音弦があるから大丈夫だしそれと…かかったね?」

 

 僕は音弦を持っている右手を左手に近づけ引出してそれを鳴らし額に持って行った。

 

 霧亜「くそっ!なんて馬鹿力…」

 

 刃「まあ鬼になれば100mを3秒フラットで走れるんだけどね…はっ!!」

 

 僕は音弦を天に掲げ雷が落ち、変身した。

 

 刃鬼「さて霧亜第2ラウ…あれ?」

 

 霧亜は雷の直撃を受けて、倒れていた。

 

 刃鬼「感電してるよ…息はある…狸根入りじゃないから…よし放置!」

 

 僕は近づいて脈拍と呼吸をしているのか確認して理事長のいる建物に向かおうとしたとき

 

 刃鬼「あ、音叉の破片を回収して…とりあえず地面にメッセージ書いておこう。」

 

 僕は音叉を回収し音撃棒で地面にメッセージを書いて

 

 刃鬼「よし、急ごう!」

 

 僕は今度こそ理事長室のある建物に向かった。

 

 ~数分後~

 

 刃鬼「くそっ!遠い!鬼の力で走っているのにつかないってどういうことなんだ!!ああ、もう!!選ぶときカブトにしとけばよかったよ!!」

 

 僕がそう女神に文句を叫びながら走っていると

 

 キィイイイイ!!!

 

 どこからともなく雷神がドリフトしながら目の前にとまった…が、

 

 刃鬼「ちょ!?鬼は急には止まれないのよおおおお!!」

 

 ズサササササササササササ…ゴン

 

 僕は思いっきりブレーキをかけたが車の横にぶつかってしまった。すると運転席とその後ろの窓が空き、ザンキさんと猫目先生が顔をだし

 

 ザンキ「刃鬼、早く乗れ!!」

 

 猫目「先生もいますよ~」

 

 僕は急いで車に乗ると猫目先生が白い鼓を渡した。

 

 ザンキ「刃鬼、それが新しいお前の鼓だ。」

 

 刃鬼「ありがとうございます、それにしてもよく抜け出せましたね。九曜さんの話ではザンキさん責任者で動けなかったはずですが?」

 

 ザンキ「九曜に頼んで頑固な教師を黙らせてもらった。」

 

 刃鬼「マジで!!…物理的?」

 

 ザンキ「ああ、物理的にだ。」

 

 ~その時のやりとり~

 

 ザンキ「…というわけで九曜、お前に何とかしてもらいたい。」

 

 九曜「お任せを、私もあの石頭先生には嫌気がさしていたので」

 

 ザンキ「報酬は刃鬼と俺がお前の模擬戦を相手をしてやるよ。」

 

 九曜「ありがとうございます。それでは‥‥燃えろぉ!!」

 

 石頭(種族はゴーレム)「ギャアアアアアアアアアアアアアアアア!?!?!?!?」

 

 ~回想終了~

 

 刃鬼「石頭先生…ザマアwwww」

 

 ザンキ「なんだ刃鬼も嫌いだったのか。」

 

 刃鬼「ええ、掃除しているときに調子に乗るなとかいい子ぶってるんじゃねえぞとか言われましたよ。」

 

 猫目「先生方でも石頭先生にいい印象を持っている人も少ないですよ」

 

 ザンキ「どおりで九曜が燃やした後周りにいた生徒と先生がガッツポーズしていたのか…ついたぞ。」

 

 僕が降りると同時に後ろから

 

 裏萌香「刃鬼か…これを返すぞ」

 

 と光鷲のディスクを渡してきた。ロザリオが一部壊れている裏萌香さんがいた…ん?

 

 刃鬼「なんでロザリオがついているのに裏になっているんだ?」

 

 裏萌香「話はあとだ行くぞ!!」

 

 刃鬼「おう!!とりあえずテリャアア!!」

 

 僕はドアを蹴破り中へ入ると北都と向かい合う月音君の姿があった。

 

 裏萌香「後は私に任せてのんびり観戦でもしているがいい月音」

 

 月音「萌香さん…」

 

 北都「馬鹿ななぜ貴様がここに…?」

 

 刃鬼「霧亜なら僕が気絶させたよっと!!」

 

 僕は烈光弾を放つがそれを北都は避け、

 

 北都「…何故だ…?なぜお前達はあくまで俺の邪魔をする?特に月音お前は元々人間だろ?」

 

 月音君はその一言に驚き

 

 刃鬼「あ、ついでに言うけど僕も人間だよ。信じられないだろうけど」

 

 北都「ならお前たち二人はこの妖の学園を守る理由なんて何もないはずだ。」

 

 と言い北都はロザリオを顔に近づけ呪文を呟くと地面に魔方陣が出て、

 

 月音「どっ、どうして北都さんがそれを―…」

 

 北都「オレには理由がある自分の存在の全てをかけて学園を壊す理由が…これ以上オレの邪魔をするな月音」

 

 北都が床に沈んでいる様子に直感でヤバいと思った僕は飛び上がり、

 

 刃鬼「鬼闘術、「雷撃蹴」!シャオ!!」

 

 北都に向かって蹴りを放とうとして裏萌香さんも北都に近づき

 

 裏萌香「ちっ逃がすか!」

 

 月音君も近づき激しい光に包まれた。




 ~一方理事長室付近~

 俺が烈斬を持って入ると

 胡夢「つくねはどこ!?どこに行ったのよォォ!!!行かなくちゃ早くつくねの後を追わなくちゃぁぁ!!」

 紫「お、落ち着くです~くるむさん~」

 みぞれ「刃・・・」

 ガリガリガリ

 瑠妃「落ち着いてください首しまってますよ!!」

 ザンキ「何やっているんだお前ら・・・?」

 瑠妃「あ、ザンキさん」

 ザンキ「今は財津原だ・・・それより理事長は?」

 瑠妃「あそこに・・・」

 俺は急いで橙条が指差した方に行った。そこには血まみれだが立ち上がった理事長がいた。

 ザンキ「大丈夫ですか?」

 理事長「ああ、しかし大変なことになった。」

 ザンキ「ええ、だがジンキが何とかしてくれるでしょう・・・あいつはああ見えて結構強いからな・・・模擬戦だと最下位だが、それより理事長あの結界を破る方法はありますか?」

 俺は新聞部の奴らと橙条が閉じ込められている結界を指を差しながら言うと理事長は

 理事長「ああ、君の音撃斬なら問題無いはずだあれは妖力と電力を合わせて作ったから雷の力を持つ君なら問題ない。」

 ザンキ「そうか・・・なら」

 俺は結界の前まで歩くと烈斬を突き刺し、音枷(おんか)を引出し、鳴らした。

 胡夢「嘘!?財津原先生も鬼なの!?」

 みぞれ「いや、いつも刃はザンキと言っていたからそうだろう」

 瑠妃「ええ、刃さんに弦の基礎を教えたのも斬鬼さんなんですよ。」

 俺は変身すると烈斬を構え、

 斬鬼「お前ら少し痺れるかもしれないがいいな?」

 3人「「「え?」」」

 瑠妃「できれば激しくお願いします。」

 俺は結界に烈斬を差し、斬徹をセットした。

 斬鬼「音撃斬「雷電斬震」!!ハア!!」

 胡夢「キャアア!?」

 みぞれ「うわっ!?」

 紫「フミャアア!?!?」

 瑠妃「あぁん(ハート)」

 中にいる奴の叫び(?)を無視して俺は音撃を決めると結界に罅が入り、

 パリィイン!!

 と割れたが、中にいた奴らは

 胡夢「あびゃびゃびゃ・・・」

 紫「痺れるですぅ~~」

 みぞれ「い、痛い・・・」

 と伸びていたが・・・

 瑠妃「ああ、今度刃さんに頼もうかな・・・////」

 約一名喜んでいたが、無視することにした。・・・・刃鬼、頑張れよ(闘いとその後のいろんな意味で)


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第十一の巻「地下での決戦」

 刃鬼「烈光でもここまで暗いとは…第一ここはどこだ?妖怪の専門家として萌香さん意見をどうぞ。」

 

 裏萌香「私が知るか…しかし奴はどこへ行ったんだ?」

 

 僕と月音君それに裏萌香さんは暗い空間の中僕は音撃棒で皆を照らしながら歩いていた。

 

 月音「寒い…それにもうだいぶ歩いているのにまるで果てがないみたいだ…」

 

 刃鬼「すまんな僕が火属性ならもう少し温かくできたかもしれないけど‥…今の僕が力を強くすると萌香さんにダメージを与えちゃうから」

 

 僕達はあたりを警戒しながら歩いていると

 

 北都「やれやれ…警告したのについてくるとは困った奴らだ」

 

 僕達はその声の方を見るとそこには変な機械が囲まれた北都が立っていた。

 

 北都「ココは学園の地下に位置する『常闇の祭壇』陽海学園の心臓部だ。」

 

 北都はそう言うと機械を操作し始めた。

 

 刃鬼「なあ…あれってもしかして‥‥」

 

 僕が機械を指さしながら言いかけたとき

 

 北都「それにしても驚かされるなお前達には、オレの計画は完璧だった…完璧はずだった。反学派を組織してお前たちを利用して理事長からこの『審判の十字架』を奪った…全てはこの学園を滅ぼすために!」

 

 月音「…」

 

 裏萌香「ふん、」

 

 刃鬼「……」

 

 北都「だが俺は二つ誤算をしていた。一つはお前だ月音、お前がここまで食らいついてくる可能性はほぼないと踏んでいたし萌香も霧亜が抑えきれると思った。…だがこのザマだ。そして二つ目の誤算が鬼‥‥貴様だっ!」

 

 突然声を荒げ僕を指差した。

 

 北都「霧亜をあっさりと倒し、お前がすぐ側にいた事のも知らなかった。」

 

 刃鬼「あ、そうそれは気づけなかったお前が悪いし、正体をいつも隠しているからね…で覚悟はいいかな?僕は生憎手加減が上手くいかない…よっと!!」

 

 僕は烈光弾を連続で放つ…それを北都は手で払うと

 

 北都「…だが…もういいこれで結果は同じだ。あとはこの『鍵穴』に『審判の十字架』をはめ込めば大結界は解除され学園は人間界に堕ちる」

 

 裏萌香「北都…こいつッ!?まさかしゃべっていたのは時間稼ぎを…!」

 

 北都は十字架を大きく掲げながら

 

 北都「遅い!これでオレのかt「まだだ!!」」

 

 ボンッ!

 

 僕は“本気”の烈光弾を放ち手に当てた。

 

 北都「グッ!?さっきよりも早い!?」

 

 刃鬼「それはそうだよ最初から本気でいったら君には回避されるかもしれないからね…速度と威力を落としてやってたんだよ。」

 

 だが烈光弾が当たったところの煙が晴れるとその手を見ると審判の十字架は・・・放されていなかった。

 

 月音「え!?」

 

 刃鬼「まじかよ…なんつう執念…」

 

 北都「こんどこそオレの勝ちだ!!」

 

 十字架ははめられ、結界が解除されるのが始まった。

 

 月音「……そん…な…やめろっ…駄目だ北都さん、やめろ…やめろォおおおおおォ!!」

 

 北都「黙れよ月音…この最高の瞬間を穢すんじゃあない…ずっとずっと待っていたんだ学園の歴史そして未来その全てがオレの手によって消えていくこの瞬間―…ああ長かったいよいよだ…いよいよオレの計画の全てが成就される時が…」

 

 北都はそう言いながらどっかの教祖のように天を見ていた。その時僕の横で風を感じると

 

 裏萌香「それは少し困るな。私にとってこの学園の居心地は悪くない、少なくともお前ごときに潰させてやる気には気にはなれんな。」

 

 ゴッ

 

 北都「グハッ」

 

 と言い裏萌香さんは北都の頭に膝蹴りを食らわし、北都は柱を砕き飛ばされた。

 

 月音「モカさん!!」

 

 裏萌香「…安心しろ学園を覆うほどの巨大な結界だ。解除されるにはそれなりの時間がかかるはず――…今ならまだ解除の取り消しが間に合うはずだ。」

 

 刃鬼「なら今のうちに解除を…」

 

 僕は機械に触れようとした時、

 

 北都「邪魔するなよ今…いいとこだって言ってんだろォ?」

 

 刃鬼「うわぁ…君しぶといね。空腹時の乱れ並だね。」

 

 北都「オレの至福の一時に土足で入り込むんじゃねェぞこのカス共がァァァ!!」

 

 月音「ううっ…」

 

 北都は立ち上がり、僕達を睨んでくるが僕は彼の妖気をおかしく感じた。僕はいつも瑠妃さんや九曜さんと行動しているから妖気を感じるという事に慣れたが北都の妖気はそれと比べるとどこか不安定な感じがした。

 

 月音「…な…何故だ北都さんあなたの方こそどうしてそこまで学園の破壊にこだわる!?一体何でそこまで―――…」

 

 月音君はそう北都に質問を投げ掛けると

 

 北都「…お前にはわかるまい月音、仲間に守られながらぬくぬくとやってきたお前などにはな」

 

 北都はそう言いながら上着を脱ぎ捨てた。そして北都の右腕には

 

 月音「……!な…そ……それはっ…」

 

 刃鬼「月音君と同じ、魔封じの鍵…!!」

 

 裏萌香「……そうか…通りでどこかで感じたことのある思ったら…」

 

 月音「どうして北都さんがこの鍵をまさか…まさか北都さん、あなたは・・・」

 

 月音君がそういうと北都は鍵を外し眼鏡を外しながら言った。

 

 北都「そう…つまりはそういうことだ。オレも“人間”だったんだよ月音」

 

 北都は言い終わり眼鏡を投げると北都の妖力が膨れ上がった。

 

 北都「だが一緒にするなよ…オレはこのクソッタレの学園を一人で生き抜いてきた。頭脳と身体全てを駆使してたった一人で…な。」

 

 北都の体はどんどん異形の物へと変わっていく

 

 北都「そのためにはこうなってでも強くなるしかなかったわけだ。オレは自分をこんな姿にした学園を決して許さない…醜く凶々しいこんな化物に…だから滅ぼす。これはオレの人生を懸けた復讐なのだ。」

 

 北都が変身し終わり僕と月音君はその代わりようにぼ呆然とすると

 

 裏萌香「月音、刃鬼ぼさっとするな来るぞっ!」

 

 月音「わっ」

 

 刃鬼「おう!!」

 

 北都「誰にも邪魔はさせん!」

 

 ゴウッ!!

 

 北都の攻撃は今までの魔化魍より厄介な攻撃で複数の腕からによるすばやい攻撃で、僕は避けきれずいくつかは音撃棒で叩き落とすが、体のあちこちに小さい切り傷ができた。

 

 烈光を構えなおし反撃をしようとしたが背後から

 

 月音「モカさん!!!」

 

 と月音君の叫び声が聞こえ、そこを振り向くと裏萌香さんの足には大きな傷ができ、血が出ていた。

 

 月音「しっかりしてモカさんっまさか俺をかばってこんなっ…」

 

 裏萌香「どけ…お前は下がってろ。もはやあれはお前の手に負える相手ではない。私が奴を惹き付けるからそのスキにお前は逃げるんだ。」

 

 月音「いっイヤだよそれにモカさんその体でっ…」

 

 裏萌香「聞け月音ッ!!これは「表」のモカの頼みでもあるんだ。あいつはお前を助けたい一心で危険を冒してまで自分の封印を解き私にすべてを託した。」

 

 月音「!!?」

 

 裏萌香「…バカな奴だよでも私はそのバカと約束をしたんだ……月音、お前は私が守ってやる。」

 

 裏萌香はそう言い北都に立ち向かおうと立ちあがろうしたが、

 

 刃鬼「すまないが萌香さん、あんたもその傷がふさがるまで休んでくれ。」

 

 裏萌香「何っ!?ふざけるなっ!!」

 

 刃鬼「萌香さんあなたはバンパイアだから少しの時間で傷は防げる…それに“殺し合い”の経験なら僕のほうが圧倒的に多い。」

 

 裏萌香「!?」

 

 刃鬼「まあ、殺すわけじゃないから別にそれは関係ないけど…僕が今からやるのは萌香さんとの距離も考えなえないと邪魔しちゃうからね…それじゃ」

 

 僕はそう言い、北都に向かって走った。もちろん攻撃が来るが

 

 刃鬼「ハアアアア…」

 

 僕は止まりその攻撃を待ち、身体に力をため、

 

 刃鬼輝「ハッ!!」

 

 輝になってそれを叩き落とし、烈光弾を連続で放つ

 

 北都「グッ!?…ただの鬼風情が、図に乗るなああ!!」

 

 刃鬼「残念!僕は戦鬼だ!」

 

 北都はそう叫びながら上下左右から時間差で攻撃が来た。

 

 刃鬼輝「ハッ!ホッ!ヨット!?」

 

 上から来たのを右に避け、左右から来たのを音撃棒で叩いて軌道をずらし、下から来たのをバク転で避けると、

 

 北都「食らえ!!」

 

 ザシュ!!

 

 真正面から鋭い突きが来て体に刺さり、赤い血が出てくる…

 

 月音「刃鬼君!!」

 

 刃鬼輝「安心しろ…傷は浅い!」

 

 月音君が叫ぶが北都は顔をゆがめた。

 

 北都「くっ…固い!?深く刺さらんだと?」

 

 刃鬼輝「グッ!?だが・・・捕まえた!!」

 

 僕は胸に浅く刺さった爪を掴み、胸から抜き

 

 刃鬼輝「行くぞ猛士でも僕にしかできない荒業…ムゥン!!」

 

 腕を大きく振り回すと北都の身体も耐え切れずハンマー投げのように投げ飛ばした。

 

 月音「…( ゚д゚)ポカーン」

 

 刃鬼「うし、次はこれだ!」

 

 僕は真・光震天を取り出しそれを空に投げ出すと

 

 パカッ…パシュ!

 

 刃鬼輝「へ?…そんなのアリかよ」

 

 光震天の真ん中に線が入ると中から小さな鼓が飛び出し僕の目の前で小さな鼓と大きな鼓が展開されるが…それは和太鼓というより

 

 刃鬼輝「色々と足りないドラムだね…とりあえずソレッ!」

 

 僕がそうつぶやくと北都立ち上がりこっちに向かってくる前にまず橋の小さな鼓を叩くと素早い波動が出て当たるが少し足を止め、すぐにこっちに向かってくる。次に大きな鼓を叩くと大きな波動が出るがそれは避けられた。

 

 刃鬼輝「つまり…小さい方は速度は速いが威力は小さい足止め用、大きい方は威力は大きいが速度が遅い攻撃用か…なら!」

 

 僕はそれぞれの特性を生かし北都に音撃を決めた。

 

 刃鬼輝「ハッ!フッ!ハ~…ハッ!ハッ!フンッ!」

 

 北都「があ!?な、なんだこれは!?」

 

 僕が音撃を決めて姿を見てか月音君は

 

 月音「なんかのライブみたい…」

 

 僕は叩くスピードを上げ、

 

 刃鬼輝「音撃打「天上天下」の型!!」

 

 僕は音撃を決めたが、やはり元人間の北都には効果は薄く

 

 北都「グッ…だが!?」

 

 北都は攻撃を開始するが

 

 裏萌香「フン!」

 

 月音「オリャア!!」

 

 ズンッ!

 

 二人が攻撃をはじき飛ばし僕のほうを見て

 

 裏萌香「待たせたな…」

 

 月音「俺はもできる限り手伝うよ!!」 

 

 二人を見て僕は頷き、

 

 刃鬼輝「そうか、月音君は烈光を使ってくれ」

 

 月音「わかったけど、刃鬼君は?」

 

 刃鬼輝「僕は音叉剣を使う」

 

 裏萌香「三人で片付けるぞ!!」

 

 北都「俺を舐めるなあああアアア!!!」

 

 僕達は北都に向かい駆け出した。北都は攻撃を繰り出すが、裏萌香さんには当たらず、月音君は烈光で叩き落し、僕は剣で受け止め、雷を流し、北都にダメージを与えていく、そして少し距離を置き、両手で音叉剣を構え、光と雷の力を集める、穏健から雷を纏った僕の背の何倍もの大きさのある光の剣ができた。月音君たちはそれを見ると北都から離れた。

 

 刃鬼輝「鬼剣術…「超・雷光剣」!チェリャアアアアアアアアアア!!」

 

 北都は鎌のような腕をすべて使い光の剣を受け止める。

 

 北都「グウウウ、貴様らごときのカスに全存在を懸けた俺を止められるものか!!…!?」

 

 北都がそうつぶやいたその時、北都の前に裏萌香さんと月音君が飛んできて、

 

 裏萌香「ふっ止められるさ…お前は所詮一人、私達に託された思いはお前の覚悟なんかよりずっと重いんだよ。」

 

 月音「俺は人間として…あなたを全力で止める!!」

 

 そう言い、裏萌香さんは蹴り上げ、月音君は右ストレートで北都を倒したが、その時大きな揺れが起きた。

 

 北都「聞こえるかこの破滅の音が全て計画通り…もうすぐ大結界は解除される。今こそ終焉の時だ。」

 

 月音「モカさん…」

 

 裏萌香「ちっ予想より早い何とかしてこいつを止めなければ…」

 

 刃鬼輝「なら僕が外すよ!…フンッ!…ん?フゥゥゥゥゥン!!…ムオリャアアアアアア!!……駄目だこりゃ。」

 

 月音「ええええええええええ!?!?」

 

 僕は全力で機械にセットされている十字架を外そうとしたがぜんぜん取れなく、月音君の二人がかりでも駄目だった。その時、遠くから

 

 ???「「「「まだ諦めないで下さい!!!」」」」

 

 と声が聞こえ、僕達が声の方を向くと紫ちゃんを持ち上げてきている胡夢さんとみぞれさんを持ち上げてきている瑠妃さんが来た。

 

 裏萌香「お前達…」

 

 月音「どうしてここに…!?」

 

 瑠妃「斬鬼さんさんが結界を破壊して理事長が移動魔法で送ってくれました。力を貸すように…と」

 

 胡夢「つくねー無事でよかったよ!!」

 

 みぞれ「刃も無事で何より…」

 

 月音「皆…」

 

 刃鬼輝「鍛えてますから…紫ちゃんこの結界をどうにかできるか?さっき力ずくではずそうとしてもできなかったんだ。」

 

 紫「はいですぅ!そもそも結界というのは術者の「妖気」をエネルギー源にして作られています。大結界といえどもそれは同じはず…今……すでにそのエネルギーは半分近く失われてしまっているそうですね。でも、今ならまだ失った分の妖気を私達が送り込めば大結界は再生できるはずですぅ!!」

 

 月音「そうなの!?さすが紫ちゃん」

 

 みぞれ「ていうことは…ココから妖気を送り込めばいいのか?」

 

 月音「ねえ、それって俺にもできるのかな?」

 

 刃鬼輝「月音君はダメだろ!!」

 

 紫「そうですぅそれ以上妖気を使うと死んじゃいますよ~」

 

 刃鬼輝「それに僕は妖気がない…ねえ鬼の力で代用できない?できた方が君たちの負担も減ると思うし」

 

 紫「多分出来ないと思います。もしできたとしても十字架からでは無理かと…」

 

 刃鬼輝「救いはないんですかーー!?!?」

 

 僕が落ち込んでいると月音君を除く皆は台座に手を当て

 

 胡夢「これなら楽勝ね…」

 

 みぞれ「これも…刃のためだ…頑張るか…」

 

 刃鬼輝「orz…今は刃鬼だけど……」

 

 僕は何もできないことに悔しく思っていると瑠妃さんが僕のほうを見て

 

 瑠妃「あ、刃さんさっきの話ですが…」

 

 刃鬼輝「ん?どうしたの瑠妃さん?」

 

 瑠妃「理事長とザンキさんからの伝言で鼓を地面に設置してみてく下さいと言ってました。そうすれば鬼の力で大結界に妖気の代わりに修復できるかもしれないと……」

 

 刃鬼輝「!?…ならやって見る価値はあるな!!」

 

 紫「それでは一斉に全力で行きますよ」

 

 刃鬼輝「タイミングは僕の最初に叩いた音で!」

 

 皆は一斉に魔力を送り僕は地面に鼓を展開して音撃を打ち込んだ。

 

 しかし大結界自体凄いものなのか、高ランクの妖怪が集まっていたが、最初にまだこの中でも一番若い紫ちゃんがダウンして、次々に力尽き、最後には裏萌香さんだけしか立っていなく、僕も鬼の力、体力共にが残り少なくなり、意識がなくなってきたが、

 

 刃鬼輝「ぐっ…挫ける訳にはいかない…この僕達が過ごした学園を壊すわけにはいかない…それにこんなの響鬼さん達の昔の戦いと比べれば…なんとも無い!!」

 

 月音「そうだよ…」

 

 月音君はフラフラと十字架のほうへ歩み寄り裏萌香さんは

 

 裏萌香「……!月音…何のつもりだ?まさかお前…ダメだお前はすでに力を使い果たしているんだぞ…!

 

 月音君は裏萌香さんの言葉を無視して立ち、

 

 月音「北都さんは「変えたい」って言ったんだ。「暴力だらけのこの学園を変えたい」、「少しでも平和にしたい」……って………それに刃鬼君は俺たちよりも強いのに、俺達よりも疲れているのに…頑張っているのに俺だけ何もしないのは嫌なんだ!!」

 

 月音君はそういいきり僕は裏萌香さんのほうを見て肩を上げ

 

 刃鬼輝「ふっこりゃどうしようもできないね…それじゃ、月音君、君の覚悟はわかった。だから言わせて貰うよ…死ぬなよ…そして後頼む。」

 

 僕はそう言うと意識が途切れ、次に意識を取り戻したのは病院のベッドの上で最初に見えたのは涙目の瑠妃さん達であった。

 

 僕が意識を失った後の事を聞くと月音君が妖力を送っている時に北都が起き上がって妖力を送って結界は壊れずにすみ、萌香さんのロザリオも今回のお礼として治して貰ったらしい。怪我は皆は比較軽く退院したが…僕だけは輝を長時間使用したため……

 

 刃「うおおおお…全身を筋肉痛が…鍛え足りなかったか‥‥無念。イテテテテテ…」

 

 一人筋肉痛でベッドで休んでいたが、呼吸をするのも辛い、指一つ動かすだけで全身がじわじわと痛み苦しんでいると見舞いに来ていたザンキさん、九曜さんに新聞部の皆は

 

 ザンキ「いや、今回ばかりは仕方ないからな…立花には俺が報告しておく。」

 

 九曜「しょうがないですね。公安の方は私に任せ、刃さんは今日はゆっくりと休んでください。」

 

 刃「ああ、それと月音君たちに言うが触るなよ!絶対触るなよ!!」

 

 と言ったが紫ちゃんと明日夢兄さんは

 

 紫「えいですぅ!」

 

 明日夢「ごめん!」

 

 ツンツン×2

 

 刃「アッ―――――――――!?!?!?フリに答えてくれてありがとうおおおおおおおおおおおお!!」

 

 僕がベッドでもがいていると

 

 瑠妃「なんか…よさそう‥‥」

 

 みぞれ「これだと夜這いは無理そうだな…」

 

 ザンキ「なに言ってだ白雪!そんなことはさせないぞ!?それと瑠妃!よさそうってなんだよ!?」

 

 みぞれ「ちっ…」

 

 瑠妃「私もなってみたい…」

 

 刃「いや、瑠妃さんさすがにこれはやばいよ!ってぐおおおおおおおおお…オオウ」

 

 その時病室の扉が開き、

 

 螢糸「あの、刃さんあなた宛てに手紙が来てますが…」

 

 刃「おお、貸してくれ。…む、差出人は霧亜か。」

 

 僕は手紙の内容を見て最後に名前を見ると霧亜と書かれていたので呟くと

 

 全員「「「「「「ええええええええええええええ!?」」」」」」

 

 皆は叫んだが…筋肉痛に響くからやめて…

 

 胡夢「な、なんであいつから手紙が来るのよ!!!」

 

 紫「そ、それよりどんな内容なんですか?」

 

 紫ちゃんがそう言い僕は内容を見ると

 

 刃「え~っと…「再戦を楽しみにしてるよ」だって」

 

 月音「え?…それだけ?」

 

 刃「そっ、それだけ」

 

 月音「嘘じゃないよね?刃君隠す時あるから…本当なんだよね!?」

 

 刃「本当だから肩を揺らすな痛いから!!」

 

 紫「肩透かしを食らった気分ですぅ~」

 

 ザンキ「まあ、大したことのない内容で良かったよ・・お前らはこれから新聞を書くぞ!!」

 

 新聞部「「「「えええええええええええええええ!?!?」」」」

 

 ザンキ「文化祭までもう少し、しかも俺達新聞部がなんだかんだで一番遅れているのだぞ!しかも刃が動けない今倍以上の速度で作らなければやばい……文句があるのか?(ギロリッ)」

 

 胡夢「いえ、何も…皆頑張ろう!!」

 

 全員「「「お、お~~~!!」」」

 

 新聞部はザンキさんに連行され、九曜さん達は頑張りますと言って(螢糸さんは明日夢兄さんに抱き着きながら)帰っていった。ちなみに霧亜の手紙の最後には

 

 僕も頑張って鍛えてみるよ。君よりも強くね。

 

 と書いてあった。僕は手紙を机の上に置きベッドに入り直し

 

 刃「僕ももっと鍛えますよ…いや、鍛えらされるって言った方が正しいかな?木暮さん今度はどんな無茶させるんだろ…」

 

 とつぶやき、目を閉じた…が!

 

 刃「やべ…筋肉痛が痛くて寝れねえ…」

 

 結局その日の晩は寝れなかった。まあ翌日にはある程度ひいたから寝れたけど…さて文化祭に向けて頑張るか。




 次回は這寄る(というより飛びかかる)混沌とラブ?な学園祭!!


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第十二の巻「親父襲来!!&初めてのチュー」

 今回から学園祭編!その前に注意事項としまして…今回鋭鬼が出てきますが私の作品の中では鋭鬼は作品内でのテンションで行くことが多いため、鋭鬼ファンの皆様は


 刃「月音君、ついに始まったな…」

 

 月音「そうだね…」

 

 僕達は二階から学園祭でにぎわっている校内を見た。

 

 月音「北都さんの言った通りたね。」

 

 あの事件の後意識が無い北都さんはある日忽然と病室を抜け出していたそうだが、恐らく霧亜辺りが策を講じたのだろう僕は少し悲しそうな月音の横顔を見ながら

 

 刃「そうだな…では月音君は部の方をお願いします。僕は公安の方へ行きます。」

 

 月音「ああ、わかったよ。」

 

 僕と月音君と別れ、公安の所へ行った。学園祭の間、公安は迷子を探したり、喧嘩が起きた際の鎮圧、気分が悪くなった人を保健室へ運んだりすることになっていて、保健室には明日夢兄さんといつもの包帯グルグル巻子先生がいることになっている。

 

 刃「やあ、仕事はあるかい?」

 

 僕は九曜さんのところへ歩きながら尋ねると

 

 九曜「いえ、今は何も「ヒャッハー!迷子を見つけましたぜ!!」そうか」

 

 モヒ安の一人が黒いランドセルを背負い、キャンディーを持ち、角がついた兜をかぶった身長3m近い男の子?を連れてきた。するとモヒ安が男の子の顔の高さまで腰を降ろし、

 

 モヒ安A「ヒャッハーお名前はなんて言うんだああ!?‥‥田中羅王か…いい名前だぜヒャッハー!!」

 

 モヒ安B「今日はお父さんと来たのか?お母さんと来たのか教えてくださいやあ!!お兄さんたちが探してあげてやるぞヒャッハー!!」

 

 モヒ安C「連絡を入れるぜえ!!…あ~○○市からの起こしの田中花子様、息子の田中羅王君がお待ちになっておりますので一階公安員会受付まで来てください。…連絡を入れたからあと少しで来るんだぜヒャッハー!!」

 

 刃「ねえ、九曜さん…‥彼ら喋りにくくないですか?」

 

 九曜「ええ…ああいう子にはもう少し優しくないと「ジョイヤアアアアア!!」ホラ泣き出した。」

 

 刃「…あれ子供の泣き方か?世紀末覇王な感じがするんだけど、」

 

 九曜「あれは私が何とかしますから刃さんは今まで頑張ってきたのですから学園祭は楽しんできてください。」

 

 九曜さんは熊のぬいぐるみを取り出し男の子の方へ歩いていったが、あの子にはぬいぐるみより第64代目の暗殺拳伝承者のほうがいいと思う。僕は(戦闘に)巻き込まれるのを恐れて公安のブースから出るとザンキさんが来た。

 

 ザンキ「ああ、ジンキここにいたのか、ちょうどよかった。」

 

 刃「どうかしたのですかザンキさん?」

 

 ザンキ「実はさっき立花から電話がかかってきてな…」

 

 刃「魔化魍ですか?」

 

 ザンキ「いや、今日と明日の二日間、鬼が数名ここに来るそうだ。」

 

 刃「マジですか…今日は誰が?」

 

 ザンキ「え~っとアマキとキョウキと…後エイキ」

 

 刃「ええ!!…皆はもう少しで来ますよね。」

 

 ザンキ「エイキだけなら今ここでお前が小声でもあいつの名前言ったら間違いなく来るな。」

 

 刃「デスヨネー…はっ鋭鬼じゃなくて冷気!?」

 

 僕が後ろを振り向くとみぞれさんが立っていた。

 

 みぞれ「刃、少しいいか?」

 

 ザンキ「うお、白雪!?」

 

 刃「君の忍び足スキルは欲しいくらいだよ…で、どうしたの?」

 

 みぞれ「実はお前を会わせたい人がいるのだが…」

 

 刃「ああ、それくらいならいいけど誰なんだい?」

 

 みぞれ「実は…学園祭を見学にうちの母が来てしまったんだが…刃に会わせろとしつこくてな」

 

 刃「へ~~…僕はいいけど?」

 

 ザンキ「白雪の母親がなんで刃に?ああ…昔の‥お礼……」

 

 突然ザンキさんがある方向を見て固まり、僕もその方を見ると柱から白い着物を着た女性がこちらを見ていた。いや凝視していた。

 

 刃「すでにいたよ!しかも柱の陰からこっちを見ている!?」

 

 ザンキ「あの覗きっぷりからして、あれは間違いなく白雪の母親だよな…」

 

 刃「え、ええ…口にチュッパチャップスもどきを加えていてあの髪の感じからしてそうでしょうね…認めたくありませんが、」

 

 みぞれ「…出てきてもいいぞ、母よ…紹介しよう彼が小学校の時私を守ってくれた“私の将来の夫”だ。」

 

 刃「どうもみぞれさんの将来の……って夫ええええおおおおおおお!?」

 

 ザンキ「夫って紹介としておかしくないか!?」

 

 僕達は外へ設置された席へ移動する際にみぞれさんが教えてくれたそうだがその時将来の夫と説明したそうだ・・・振ったはずなのに、いやまでポジティブだな!断れなかった僕も僕だけどしかも最後に

 

 みぞれ「まあ、どの道お前と私は結ばれる運命なんだから問題ない。」

 

 ザンキ「大有りだ!!」

 

 僕は席に座り向かい側に座るようにみぞれさんの母が座ると

 

 つらら「初めましてみぞれの母のつららでございます。」

 

 と頭をペコッと下げて自己紹介始めた。

 

 刃「あ、これはどうも自分は「松坂刃さんですね」は、はい…」

 

 つらら「娘からは話は伺っています。」

 

 と上品な感じで話は進んでいるが相手はみぞれさんの母親だ。どんな曲者かわかったもんじゃない!!と警戒しながら話を聞いていると

 

 月音「あれ?財津原先生どうかしたのですか?」

 

 萌香「あれは刃君とみぞれさんと…誰ですか?」

 

 ザンキ「母親だそうだ。」

 

 月音「へ~結構きれいなんだ。」

 

 瑠妃「あれ?刃さん誰と…?」

 

 ザンキ「橙条!?今はちょっとやばい」

 

 と後ろからそういう会話が聞こえたときつららさんが皆に気づくと

 

 つらら「後ろの方はお友達かしら?」

 

 と僕が答えようとした時

 

 みぞれ「男の方は私が刃の事を忘れていた時に恋をした月音で、その隣のピンクの髪の女は月音の彼女の萌香、その隣の黒いのが刃の“おっかけ”だ。いつも刃に色だして誘惑をしている女だが気にしなくていいぞ。」

 

 つらら「まあ…」

 

 刃・ザ・瑠・月・萌「「「「「(それはお前(あなた)の方だろ(でしょ)!!)」」」」」

 

 僕達が心の中でツッコむとつつらさんは

 

 つらら「それで結婚はいつ頃にと考えてらっしゃるのかしら?」

 

 と言った…へ?

 

 刃「え?……すいません、い、今何とおっしゃられて!?」

 

 つらら「あら?うちのみぞれと交際をしているのでしょう?」

 

 刃「ええ!?いや、その~ですね付き合い始めたばかりですからまだ早いでしょうし、第一…」

 

 僕がつららさんに自分はみぞれさんをふったと言おうとしたとき

 

 つらら「…考えてない…?交際をしているのに…結婚は考えてらっしゃらないの?」

 

 パキィン!

 

 すると手に持っていたコップの飲み物が凍り、刃物となった。氷は僕の喉元に突き付けられ

 

 刃「おおい!?ちょっと止まってください!!自分は考えてますが、自分の父が猛烈に反対をしているのですよ!!それの説得がまだできてないので結婚は少しばかり難しいのですよ!!」

 

 僕はそう言うとつららさんは氷を戻しながら

 

 つらら「あら、そうなの?ごめんなさいね私感情的になると氷で刃物を作っちゃう変な癖があって…」

 

 刃「さ、左様ですか…」

 

 つらら「では結婚する気があるのですね?」

 

 刃「いえ、それはまだ(パキィイン!!)はい、あります!!許可をもらったらすぐやります!!」

 

 ザンキ「(早く来いエイキ!!お前の息子が大変なことになっているぞ!!…あ、キョウキたちが止めているのか‥‥)」

 

 ~そのころのエイキ~

 

 エイキ「ええい!?はなせキョウキ、アマキ、息子が俺を呼んでいるんだ!!」

 

 キョウキ「だからと言ってバスの窓から飛び出そうとしないでくださいよ!!」

 

 アマキ「向うにはザンキさんがいるので安心してください!!」

 

 エイキ「は~な~せ~今日、刃に会うために今までエイキを養った俺に不可能はない!!」

 

 キョウキ「こんな時にもそのギャグは言うのですね!!」

 

 アマキ「どおりで今まで仕事を少しサボっていたのはそのためですか!?」

 

 子供「ママ~あの人たち変なの~」

 

 母親「しっ、見てはいけません!」

 

 ~となっていた~

 

 つらら「素敵な方じゃないみぞれ、私も気にいったわ。それじゃ私はちょっと校内を回るけど夕食は一緒に食べましょうね。もちろん刃さんと刃さんの親と一緒に」

 

 刃「ウェ!?自分もですか!?しかも父さんもですか…ザンキさ~~ん」

 

 ザンキ「刃、お前までトドロキみたいな喋り方をするな!!」

 

 つらら「では…小さいころのみぞれの事も話したいので」

 

 と言って去るとザンキさんと瑠妃が鬼気迫るか表情で

 

 ザンキ「白雪、どういうことだ!!」

 

 瑠妃「どういう説明をしたのですか!!しかもみぞれさんは一回振られているじゃないですか!!」

 

 みぞれ「まあ、母に説明をしたのは振られる前だし、心替わりもあるだろうから問題はないだろ、」

 

 ザンキ「大ありだ!お前に説明はしてなかったし瑠妃は人間界に行って知ったが、刃との交際をしたかったら俺を含め後11人の人から許可をもらわなければいけないのだぞ!!」

 

 みぞれ「大丈夫だろう。私はどんな奴が来ても大丈夫だ。」

 

 瑠妃「ストーカーが何を言うのですか!!」

 

 ザンキ「大体なあ「つくね―――!!」…黒乃か」

 

 ザンキさんが説教をしようとした時、月音君に胡夢さんがジャンピングしがみつきをして離れると

 

 胡夢「何してるの?捜したんだよつくね~~~!」

 

 ザンキ「またややこしくなりそうだ…今度は青野の方で」

 

 刃「ドンマイ、ザンキさん……」

 

 ザンキさんが頭を抑えていると胡夢さんは後ろを振り向くと

 

 胡夢「こっちこっち~いたよ!やっと見つけた。」

 

 そういうと一人の女性が来た。

 

 月音「…え?くるむちゃん…その後ろにいる方は…?」

 

 胡夢「あっ…紹介するねいつかつくねに会ってもらいたかったんだ~私のお母さん!」

 

 ザンキ「やはりか…これであいつが来るとなると…はあ」

 

 瑠妃「ザンキ先生、しっかり!!」

 

 アゲハ「初めまして~私はアゲハっていうの君がくるむの婚約者の月音君かあ~そして後ろの子は愛人候補の女の子達ね?」

 

 萌香「今度は愛人…」

 

 みぞれ「私は将来の刃の妻だ」

 

 瑠妃「刃さんは私の彼です!!」

 

 ザンキ「どいつもこいつも‥‥ぐっ」

 

 アゲハさんは月音君に近づき、何か話していて耳を傾けると

 

 アゲハ「君無理やり襲っちゃってもいいから」

 

 月音「ナナナナナナナナナ!?!?!?」

 

 …うん、胡夢さんのことか…僕は関係ないはずだ!

 

 アゲハ「今夜夕飯でも一緒にどう?」

 

 と言いさらにアゲハさんは月音君の手を自分の胸に当てながら

 

 アゲハ「男と女の愛し合い方…体で教えてあげる。」

 

 と言った。月音君は鼻血を出していると僕に気付き

 

 アゲハ「あら?君もなかなかいいじゃない?鍛えぬいている身体、穢れを知らないその眼…私色に染めてしまおうかしら?「お母さん!?」コホン…あなたもご一緒にどうかしら?」

 

 刃「(ターゲット、ロックオンされたあああああ!?)いえ、自分は先約がありますので結構です。」

 

 アゲハ「あらそう?いいじゃない気に入ったのだから構わないじゃない。むしろ私はあなたとこのまま色々と…どうかしら?」

 

 刃「いえ、みぞれさんの家族と先約があるので断らせていただきます(ザンキさ~ん助けてください!!)」

 

 僕は断りながらザンキさんにアイコンタクトを送ると

 

 ザンキ「(いや、無理だ。オレも鬼のようにたくさんの人を愛したが妖怪で人妻は初めてだ。)…黒乃、お前の種族はなんだったか?」

 

 胡夢「サキュバスです…お母さんがあそこまで気に入るのは初めて見ました。」

 

 ザンキ「(刃…すまん!)すいませんがうちの生徒に変なことを吹き込まないでください。(俺にはこれくらいしかできん)」

 

 刃「ザンキさあああああああああああああああああん!!(マジセンキュウウウウ‥むしろ斬鬼ュウ?)」

 

 アゲハ「まあ、今日は諦めるけどまた今度お茶でもしましょうそれじゃあバイバ~イ♪」

 

 と言って上機嫌で去っていったが、

 

 月音「刃君、大丈夫?」

 

 胡夢「あんなにうれしそうな母さんは初めて見たけど…顔死にそうになっているよ」

 

 刃「無理…死にたい。瑠妃さんとの先約があったのに‥‥」

 

 月音「僕もどうしよう…萌香さんと約束してたのに‥‥」

 

 ??「刃さん…」

 

 ??「月音…」 

 

 と僕達を読んだ声にハッと顔を上げるとそこには悲しそうな顔の萌香さんと瑠妃さんがいた。

 

 瑠妃「刃さん、私は大丈夫ですから白雪さんとの食事を楽しんでください…それでは!」

 

 萌香「つくねも楽しんできたらいいじゃない!!」

 

 刃「瑠妃さん!!」

 

 月音「モカさんっ!?」

 

 悲しそうな顔で去っていく瑠妃さんを止めれなかった僕が地面を殴ると

 

 紫「モカさんあっ見つけたですぅ皆さんこんなところにいたのですか~~探したのですよ~実はうちの両親が遊びに来ちゃっt「刃~~~!!!!」え!?」

 

 ザンキ「ついに来てしまったか…」

 

 月音「え!?」

 

 僕達は声の方向を見るとこっちに向かって男の人が大きな砂煙を上げながらこっちに突進してきた。

 

 刃「ザンキさん…」

 

 ザンキ「とりあえず…八つ当たりするか?」

 

 僕達は突撃してくる人達に向かって立ち同時にジャンプして空中で半回転しながら

 

 刃「食らえやああああああああ!!」

 

 ザンキ「落ち着けこのアホおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 ??「グハァ!?」

 

 僕とザンキさんは突撃してきた人に飛び蹴りを食らわし地面に叩きつけると

 

 キョウキ「ああ、だからあれほど言ったのに…普通に会えと…」

 

 アマキ「というよりよくジンキ君の居場所がわかりましたね。」

 

 遅れて兄貴と姉御が来て今まで固まっていた月音君が

 

 月音「あの刃君、その人達は」

 

 刃「ん?ああ、両方とも僕の先輩鬼で男の方はキョウキさん、僕はキョウキの兄貴と呼んでいて、女の方はアマキさん、こっちはアマキの姉御と呼んでますね。」

 

 胡夢「それはわかったけど…そのさっき財津原先生と一緒に蹴った人は…」

 

 僕は地面とキスをしている人を見て

 

 刃「ああ…この人は本名は江原英二(えはらえいじ)で鬼の名前は鋭鬼…僕のお父さんで鼓の師匠でもあるんだ。」

 

 ザンキ「ちなみに見ても分かったと思うが子煩悩でな俺たちの悩みの種でもあるんだ。」

 

 新聞部員「「「「「ええええええええ!?」」」」」

 

 ~数分後~

 

 エイキ「酷いよ~刃~お父さんを蹴るなよ~」

 

 刃「父さん…普通に来てよ!あのままだと僕が父さんとぶつかって痛い目にあってましたよ。」

 

 エイキ「そうだったか…ごめんよ刃~~!!」

 

 僕は抱き着いている父さんをはがすことをせずにそういった。するとキョウキの兄貴とアマキの姉御が驚いた顔で

 

 キョウキ「ど、どうしたんだジンキ!?」

 

 アマキ「い、いつものバケガニを投げ飛ばすほどの元気がないですよ‥‥まさか瑠妃さんに振られたの!?」

 

 刃「近いですけどそれだったら今ごろ自殺を図ってますよ!!それより精神的に辛いものですよ。」

 

 僕がそういうと父さんはキリッとした顔になり

 

 エイキ「何があったんだ刃!父さんに教えてくれ」

 

 ザンキ「それについては俺から説明する。実は…」

 

 ザンキさんが説明した後

 

 キョウキ「ジンキ…どうしてお前ばかりがそんな甘酸っぱい青春を送っているんだよ!!」

 

 アマキ「キョウキさん!今はそういう時ではありませんよ!!しかし大変ですね。」

 

 ザンキ「ああ、刃は今日を楽しみにしていたからな。瑠妃さんと一緒に楽しむつもりだったらしい…だが白雪の母親と食事をさせられることになり挙句の果てには黒乃の母親から狙われて…そのうち姫に告白されないよな?」

 

 刃「それは嫌ですよ!!せめて声的に女の童子の方がいいです(※混乱しています)!!外見は女、声が男なんて嫌です!!それならスーパー姫に人生相談された方が何倍もいいです!!(※か~な~り混乱しています)」

 

 キョウキ「落ち着けジンキ!?でも…」

 

 エイキ「しかし君があの時の子供だったのか…」

 

 みぞれ「お久しぶりです…あの時は助かりました。」

 

 エイキ「元気そうで何より、でも刃はあげんぞ!!」

 

 みぞれ「……ちっ」

 

 アマキ「まさかあそこまで普通の会話をするとは…」

 

 キョウキ「ああ、でも本当にどうにかしないと瑠妃さんと月音君の彼女の萌香さんだっけ?その人もかわいそうだな……」

 

 アマキ「そうですね…ジンキ君には色々と恩がありますから返さないと…」

 

 僕達が考えていると

 

 みぞれ「いや、今回は私のせいだからな…私が何とかするさ…」

 

 胡夢「え!みぞれ、あんた何普通の事を言っている!?」

 

 ザンキ「だ、誰か医者を、明日夢を呼んで来い!!」

 

 みぞれ「お前ら失礼だな…お互い好きな人の悲しい顔なんて見たくないだろ?それに今回は嘘が原因だ。お互いに少し頭を冷やす必要があるのだろう。」

 

 胡夢「そうだけど‥‥でもあのどうやってやるの?」

 

 キョウキ「みぞれちゃんのほうは俺が殴りこんで有耶無耶にすることができるけど、それだと月音君のほうがどうにかできないし…」

 

 アマキ「ならそっち私の方が「刃さん!!大変です!!」ん?」

 

 キョウキの兄貴達が話しているときに九曜さんが来て

 

 ザンキ「どうした九曜?」

 

 九曜「実は白髪の着物を着た女性と胸元を大胆に開けた女性が喧嘩を始めました!しかも妖怪化をしていて、片方は雪女、もう片方はサキュバスと判明して今取り押さえていますが相手が強くどうしようもできません!!」

 

 それを聞いた時エイキ父さんは手をポンとして

 

 エイキ「よし、それは俺とザンキと新人二人で取り押さえるだから刃と月音は彼女の元へ行け!!

 

 月音「ええ!?」

 

 刃「父さん!?いいのですかそれは本来僕の仕事で父さんは!?」

 

 エイキ「刃…少しは親らしいことさせてくれよ…それと後で俺にも紹介してくれよ。行くぞザンキ、キョウキ、アマキ!!(悲しそうな顔を見るのはいやだからな。それにここで好感度をあげとかなきゃな!)」

 

 ザンキ「はい!!」

 

 キョウキ「エイキさん…」

 

 アマキ「わかりました!九曜さんその場所へ案内してください!!」

 

 九曜「はっこちらです!(で、誰なんだろうこの人達?)」

 

 父さんたちは九曜さんの案内で喧嘩をしている場所へ向かい、僕達も

 

 刃「月音君、行くよっ!!」

 

 月音「う、うん!!」

 

 それぞれ反対側に走った。その後僕が瑠妃さんを見つけたのは学園から少し離れた所の崖であった。

 

 刃「瑠妃さん…」

 

 僕は瑠妃さんの名前を呼ぶと瑠妃さんは慌てて手を動かしこっちを向くが、目元は真っ赤に腫れて、頬には涙が伝ったような跡があった。

 

 瑠妃「や、刃さん?…どうしてここに?白雪さんの家族とご夕食を取っていたのではないのですか?」

 

 刃「それなら胡夢さんのお母さんと喧嘩を初めて今は恐らく父さんたちに捕まっているよ…それとごめんなさい!!」

 

 瑠妃「え…?どうしてですか?」

 

 刃「僕は瑠妃さんと一緒に学園を回るって約束をしたのに破ってしまった…ごめんね。」

 

 瑠妃「い、いえ、あんな感じにのど元に刃物を突き付けながら言われたらそう答えるしかありませんよ。」

 

 刃「まあ、そうかもしれないけど…でも一応考えているんだよ結婚はね」

 

 瑠妃「え?そうですよねこんな私より白雪さんの方が「いやそこじゃなくて」え?」

 

 僕は瑠妃さんに近づきながら

 

 刃「その、もし結婚できたら子供ができて、僕も鬼を頑張りいずれ引退の時が来るから、その時は奥さんと一緒に甘味処をやって、後輩の鬼を育てたりしたいけどその時の僕の隣は白雪さんではなく…」

 

 僕は瑠妃さんの前に来て、その両肩に手を置きまっすぐと瑠妃さんの顔を見ながら

 

 刃「瑠妃さん、あなたなんです。それに前にも言いましたが瑠妃さんの家族になってあげると…」

 

 僕がそういうと瑠妃さんは笑顔で

 

 瑠妃「刃さん…そのセリフはくさいですよ。」

 

 と言われ僕は離れながら

 

 刃「まあ、自覚してる…ごめん!こんなくさいセリフしかできなくて…orz「刃さん顔を上げてください」ん?どうしたの」

 

 僕が顔を上げた瞬間瑠妃さんの顔が近づき、僕の唇にやわらかい何かが当たり、瑠妃さんは僕から顔を離すと舌をだし

 

 瑠妃「これで許してあげますよ刃さん」

 

 僕はポカーンとしたがすぐにキスされたとわかり、

 

 刃「る、るるるる瑠妃しゃん!?いいいいいまのってキシュですかああ!?(※混乱しています)」

 

 瑠妃「はい、それにしても刃さんって初心なんですね。」

 

 刃「まままままま、まあね!!「落ち着いてくださいよ」お、おう…コォオオオオオオオ…ホォォォォォォ…」

 

 僕は深呼吸(?)して落ち着くと

 

 刃「瑠妃さん、あなたから攻める時もあるのですね…Mなのに」

 

 瑠妃「刃さんが来ないから私からやりました♪…「ごめん」でも私が最初にやりましたから次は刃さんがしてください♪」

 

 刃「ええ!?やるのですか!?」

 

 瑠妃「あ、無理ならやらなくても「やるよ!!」ええ!?じょ、冗だんですよ!?!?」

 

 刃「鬼は好きな人にはあまり嘘はつかないものだよ。」

 

 僕は瑠妃さんを抱きしめながら、花火が打ちあがっている時、今度は僕から少し長めの接吻をした…何でキスじゃないって?恥ずかしいんだよ!こっちのほうが場所とかを略せるからいいかなって、そして僕は瑠妃さんから顔を離すと瑠妃さんは顔を赤くしながら

 

 瑠妃「これで、白雪さんよりリードしましたね。」

 

 刃「やめてくれよそんな言い方…まあ、でもなんかこれで本当のカップr「刃ァアアアアアアアアアアアアアア」うぇ!?」

 

 僕が後ろを向くとそこには

 

 ザンキ「花火をバッグにキスとはロマンチックだなあ、おい(2828)」

 

 アマキ「なんか少しストーリーはありきたりですけど何故か感動する恋愛ドラマを見ていた気分です。(片手にポップコーン」

 

 キョウキ「いいよなあ…グスッ…この憂さ晴らしにさっきのシーンを映像化したから立花に送るぞ!絶対送るからな!!焼き回しして色んな支部に送るからな!!」

 

 とニヤニヤしながら見ていたザンキさんとアマキの姉御と涙を流していて片手にビデオカメラを持っていたキョウキの兄貴がいてその前に…

 

 エイキ「刃ァアアアアアアアアアアアアア!!お父さんは許さないから!!お父さんより先に女の子とキスなんて許さないからああアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 血の涙を流している父さんがいた…というよりも…

 

 刃「父さん、まだ女の人とキスしたことないのですか!!トドロキさんとかイブキさんだってやっているのに!?」

 

 こうして初めてのキスで学園祭初日は終わったのである…それとキョウキ兄さんの行動はザンキさんとおやっさん小暮さんの手により阻止されたが、小暮さんが僕の成長日記として保管していて見せてと言ったら見ることが可能でコピーもするらしい…なんという公開処刑!?

 

 それとアマキの姉御と九曜さんはメアドを交換するくらい仲良くなってしまいました…マジな話でしかも僕の正体もばれてたし、人間を恨んでないって言ってた…心を清めすぎたか?やっぱり百発百中ではなく閃光連打の方がよかったかな…そんな思いをした日であった。

 

 みぞれ「私はまだ負けないぞ…」

 

 胡夢「そうよね!!私だって……」

 

 つらら「みぞれ、人の話をちゃんと聞きなさい…」

 

 アゲハ「胡夢もよ!!」

 

 み・胡「「はい……」」

 

 猫目「貴女達もですからね!」




 今回の猛士報告

 刃がああああ刃がああああ!!
                 byエイキ

 おやっさん「いや、わかんないから」

 イブキ「アマキの報告だと刃君が瑠妃さんとキスしたそうです。」

 日菜佳「ほ~今の子は進んでいるのですね~」

 トドロキ「でも、ザンキさんの方からは人妻にロックオンされたそうです。しかもその人“さきゅばす”っていう種族だそうで‥‥」

 ダンキ「よりにもよってややこしそうな種族に狙われているのかよ!?」

 おやっさん「なんでだろう…ジンキ君からはなにかフェロモンとか分泌しているのかな?」

 イブキ「純粋に見た目が良いからじゃないですか?少し筋肉が多いですけど?」

 小暮「しかし情けないぞ!!」

 イブキ「誰がってもしかしてさっきの人の事ですか?」

 小暮「そうだ!娘もいるのにほかの男を誘惑するとは情けない情けない情けない!!今から私も陽海学園に向かうぞ!!」

 おやっさん「まあまあまあ、すでにザンキ君がお説教したそうですから…安心してください」

 小暮「そうか…なら今から刃の為にもアームドセイバーを作るか!」

 みどり「え?刃君、使えるのですか?」

 小暮「いや、知らんが、そのために響鬼を行かせたのだ!!」

 今回の金言「刃君、ご愁傷様」と「次のステップに行きますか?by日菜佳」

 刃「ええええええええええええええええええええええ!?!?」


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第十三の巻「噂をすればなんとやらの的中率は恐ろしいほど高い:前編」

 僕は公安のブースの机に顔を乗せながら

 

 刃「学園祭二日目~~~~~~~~!!!っと九曜さん仕事ある?」

 

 九曜「ありませんよ。彼女の瑠妃さんとイチャではなく一緒に行動すればいいじゃないですか。」

 

 刃「いや、僕もそうしたいけど瑠妃さんは理事長の方に用事があって今は一緒に行動することもできないし、ザンキさんもサバキさんのピンチヒッターでいないからどうしようもないのだよ・・・てか九曜さん人間を恨んでないって姉御から聞いたけどマジ?」

 

 九曜「ええ、今周りに誰もいないから言いますが貴方が人間だということも知っていますが今まで私は人間をただの下等なものと思っていましたが、刃さんと月音に敗れ初めて知りました。人間は下等ではないと・・・」

 

 刃「もちろん人間にもひどいことしか考えられない者もいる・・・でも僕の先輩方のようにいい人もいる。」

 

 九曜「そうですがそれは妖怪においても同じですよ。案外人と妖怪というのは似たもの同士なのかもしれませんね。」

 

 刃「そうかもね~・・・じゃあ僕は月音君の所へ行ってからかってくるよ。」

 

 九曜「そうしてください・・・後、アマキさんに私の事をよく言っておいてください!!」

 

 刃「ああって、偉い惚れたな!!」

 

 九曜「ええ、私は強い女が好きですから!!」

 

 刃「わ、わかったよ伝えておく(冗談だったのに・・・予想GUYすぎるわ!!)」

 

 僕は月音君の元へ行くと

 

 紫「あ、刃さん、実は兄弟がいるのかっていう話をしていたのですけど、刃さんにはご兄弟はいますか?」

 

 月音「そういえば昨日あった人を兄貴とか姉御とかいっていたけどほかにもいるの?」

 

 と聞かれて僕は頭を掻きながら

 

 刃「あ~、血のつながっている兄弟はいないけどね元々僕一人っ子で両親が死んでエイキ父さんに引き取られ、仕事の都合上立花にいたときに姉御とか兄貴達、病院にいる明日夢兄さんもその時に知り合ったんだ。今では立花の皆・・・むしろ猛士の皆が僕の家族と言うべきかな?」

 

 萌香「そうなんだ・・・4姉妹の私よりなんか大家族て感じだね、財津原先生もそうなんだよね?」

 

 刃「そうだよザンキさんは尊敬する人でもし・・・順位をつけるとしたら二番目かな?」

 

 紫「え?一番目は誰なんですか?」

 

 紫ちゃんがそういうと僕は

 

 刃「一番はヒビキさんって言うんだけど鬼神の二つ名を持つ、人かな?…」

 

 萌香「鬼神ってなんか財津原先生より怖そうな顔をしてそうだね。」

 

 刃「実は怖くなく優しい人で、いつも明るく、ふらっと現れては人の悩みを解決してふらっと立ち去る・・・たとえるなら大自然な感じかな・・・でも機械音痴なんだよね~僕が教えるまで携帯なんて使えなかったもの。」

 

 月音「へ~名前からするとその人も鬼なんだ。」

 

 刃「うん!!強さなら猛士一・・かな?僕もあの人の足元にも及ばない・・・強さも優しさも・・・心の大きさもね。僕のやる“シュッ”はヒビキさんが元祖で僕も許可を貰ってやっているんだ。」

 

 月音「へ~、俺も兄弟がいなくて年が少し離れた。従妹がいて少しわが道をゆくという感じな子だったけど俺はよく“きょう”子って言うちょっと天然?が入ったコなんだけど…いいかげんな両親のかわりにあれこれオレの世話を焼いてくれたな~」

 

 月音君がそういうと僕はふと思い

 

 刃「ねえ、月音君その“きょう”子さんのの“きょう”の漢字ってもしかして“響”って漢字かな?」

 

 月音「うん、そうだよ・・・もしかしてヒビキさんも“響”って漢字が入っているの?」

 

 刃「ヒビキさんは響く鬼と書いて響鬼と呼ぶのだけどまさか適当に言ったのが当たるとは・・・一緒に来たりしてちなみにヒビキさんはあそこのサングラスをかけた人みたいな感じなんだよ。」

 

 月音「へえ、ちなみに響ちゃんはその隣にいるボーイッシュな感じの女の子なんだ。」

 

 僕達がそう話しているとその二人は止まり

 

 ボーイッシュな女「つっきー?」

 

 グラサン男「おお、ジンキ元気だったかシュッ!」

 

 僕達は固まり、数秒後…

 

 月音「響ちゃん?」

 

 刃「ヒビキさん!?」

 

 と呟いてしまった。

 

 萌・紫「「ええええええええええええ!?」」

 

 刃「噂をすれば何とやらか・・・」

 

 僕達が固まっていると響子さんは月音君に向かって走り

 

 響子「つっきー…ツッキ―――――――!!無事だったのね心配したのよつっきぃぃぃ」

 

 月音「どっどうしたの響ちゃ―――…どうしてここに…どうなってんのこれええええ!?」

 

 ~数分後~

 

 ヒビキ「つまり君はこの学園の住所の所に行ってもビルしかなく親切な人にその封筒をもらってここにきて、学園祭だから見て回り少しでも怪しい所があったらジンキの友達を責任を持って連れて帰るということね。」

 

 響子「そうです!!今でさえ怪しい感じがプンプンしているのですから!!」

 

 響子さんの話を聞いてヒビキさんは

 

 ヒビキ「まあ、君が少年の事を案じているのはわかるけどもう少し落ち着いてみないといけないかな?今の君だと普通の生徒まで怪しく見えちゃうんじゃないのかな?それに少年は楽しんでいるかもしれないんだよ?」

 

 と説得するが響子さんは立ち上がり

 

 響子「大丈夫です!!つっきーのことは私がよく知っていますし私自分の目には自信がありますから、いくよつっきー!!」

 

 月音「え、ちょっと響ちゃん!?わかったから服を引っ張らないで!!」

 

 月音君の服を引っ張り中へと入って行った。萌香さんも後を追い、僕は

 

 刃「ああ、そうだ!瑠妃さんに会ったら僕は理事長室にいるといっておいて」

 

 紫「わ、わかりましたですぅ~」

 

 と言って去り、僕達は取り残され

 

 ヒビキ「なんというか活発な子だったね・・・・」

 

 刃「はい・・・大丈夫かな月音君・・・」

 

 ヒビキ「とりあえず俺達は理事長室に行きますか?」

 

 刃「そうですね、こちらです。」

 

 僕達が理事長室に行き、入ると理事長と明日夢兄さんがいた。明日夢兄さんはヒビキさんを見て

 

 明日夢「ヒビキさんっ!!」

 

 ヒビキ「よう明日夢鍛えているか?」

 

 明日夢「はい、医者になっても鍛えてます!!」

 

 刃「昨日はキョウキの兄貴とアマキの姉御と話していましたね。」

 

 明日夢「それで今日はヒビキさんと話せるのか~俺明日死ぬのかな?」

 

 刃「不吉なことを言わないでくださいよ兄さん!!・・・あ、でも食われるかも・・・」

 

 ヒビキ「そういえば聞いたよ明日夢にも春が来たって」

 

 明日夢「いやいや、違いますよ!!」

 

 刃「でも螢糸さん綺麗なんだよね~なんで普通のお付き合いでもしないの?」

 

 明日夢「まあ、そりゃあ、螢糸さんは綺麗だけどね・・・」

 

 明日夢兄さんが僕が訊ねた事に返答しにくいのか下を向くとヒビキさんが

 

 ヒビキ「あ、そういや明日夢が俺に最初に会った時の魔化魍はツチグモだったし、その後ヨロイツチグモに襲われてたりしたから・・・まさかその子と蜘蛛が関係あるのか?」

 

 刃「あ、確か螢糸さん女郎蜘蛛だったね・・・まさか兄さん!?」

 

 明日夢「ああ・・・うんそうなんだ。」

 

 刃「にいさん・・・・その気持ちはわかるわ・・・・。」

 

 ヒビキ「でも、持田さんは彼氏出来たから明日夢もいい人を見つけたらどうよ?」

 

 刃「ちょっとヒビキさん!?それは禁句ですよ!?」

 

 僕がそういうと明日夢兄さんは

 

 明日夢「うわあああああああああああああ!!」

 

 と叫び部屋を飛び出そうとしたが、僕が

 

 刃「兄さんサキュバスの人妻で良ければ黒乃さんの‥‥」

 

 明日夢「ごめんなさい!それ以上言わないでください。」

 

 刃「よろしい…で理事長なんで僕まで呼んだのですか?ヒビキさんに用があっても僕に用はないはずですよね?」

 

 するとお茶を飲んでいた理事長が新作の黍団子輝を一つ持ちながら

 

 理事長「いや、実はね昔話をするついでに刃君の初変身ことを聞きたいのだよ。」

 

 と言って黍団子を食べた。すると明日夢兄さんが

 

 明日夢「あ、でも刃君の初変身ってコダマの時でしょ?天美さんと一緒に変身した。」

 

 ヒビキ「ああ、あれか。あれは俺もびっくりしたね。まさかまだ小学生の刃変身できるとは思わなかったなあ……」

 

 ちょっと昔の対コダマ戦の時、僕と姉御は威吹鬼さんを助けるために変身をした事がある。まあその後天美姉さんはその後猛士をやめそうになって、僕が小暮さんに頼んでオロチとの闘いの後鬼の素質がある姉御を一時的に小暮さんの弟子にして合宿をし鬼になったわけだけど、

 

 刃「ああ、実はあの時の変身は2回目で初めての変身はそれよりちょっと前なんだよね。時期的に言えば「恋する鰹事件」あたりなんですよ…」

 

 ヒビキ「ああ、あの時ねえ…話してみてよ」

 

 理事長「立ち話もなんだし…座ってこの黍団子でも食べてみなさい」

 

 明日夢「刃君の新作だそうですよ。」

 

 皆はすわり僕はお茶をすすって話し始めた。

 

 ~回想~

 

 恋するカツオ事件の時、僕はみどりさんの研究室にディスクアニマルを点検してもらいに行ったときに

 

 刃「みどりさん、僕思ったんですけど、この音叉……」

 

 みどり「なに?」

 

 刃「未熟な人が使うとどうなるのでしょう?」

 

 と僕が言うとみどりさんは

 

 みどり「刃君はどう思う?」

 

 刃「僕は何も反応がなく少しだけ恥ずかしい気分がするだけなんじゃないでしょうか?もしくは鬼になっても元に戻れないとか?死ぬことはないですよね…?」

 

 というとみどりさんは

 

 みどり「死ぬことはないし、ただ思いっきりはじかれて裸になったりするけど…やってみる?」

 

 刃「そうですね…やってみますか!えい」

 

 チ~ン

 

 僕は音叉を鳴らして額に持っていきその時は不法侵入した桐谷が音叉を鳴らして弾かれたから弾かれ具合でどれくらい未熟かわかるかな~と思う程度だったのですが…自分の体を光が包んだと思うと

 

 刃「…あれ?目線が高くなっているしこの手はヒビキさん達と同じ?」

 

 みどり「嘘‥‥変身できた!?」

 

 刃「ど、どどどどどどどどうしよう元に戻れないかも~~~!!」

 

 みどり「お、落ち着いて刃君!!今ヒビキ君を呼ぶからってヒビキ君携帯持ってないよ~!!」

 

 刃「あわわわわわわわわわわ‥‥」

 

 みどり「はわわわわわわわわわわ…」

 

 その後父さんが来て変身を解除する方法を教えてくれたけど、その時に今回の事は内緒にすることにしたんです…僕は未熟者だし今回はまぐれということにしたんです。

 

 ~回想終了~

 

 刃「でも、二回目に変身してからはしばらくの間変身はできずに生身でも鬼爪とか鬼火が出るようになったんです。」

 

 ヒビキ「大変だったんだね~でも最初に鬼爪を出せたときはびっくりしたね~」

 

 明日夢「あ、確か僕とヒビキさんとキョウキ君と一緒に銭湯行った時の事ですよね?」

 

 刃「そうそうヒビキさんに鬼爪を出す時の感じを聞いて軽い気持ちでやったら生身でできてキョウキの兄貴、気絶しましたよね?僕あの時痛いのと訳が分からない気持ちで泣けませんでしたから。」

 

 ヒビキ「その後くしゃみをして鬼火が出たよね~」

 

 明日夢「で、さらにその後弱いながらも雷も出たから、立花のおやっさんの肩がコった時に雷を流してコリをとったりしていたよね?」

 

 刃「うん、あれは小暮さんにも好評だったしそれからオロチとの決戦の間生身でサポートしたね。こわかったねあの時は一発殴られれば死ぬからな~」

 

 明日夢「…うん、なんで生きていられるの!?」

 

 その時僕の無線(公安からいつでも連絡できるようにと借りた)に連絡が入り

 

 刃「どうした?」

 

 九曜〔何者かが変化を強制的に解くマジックアイテムを持っていてそれを乱用している人がいるそうで至急来てください!!〕

 

 刃「了解こっちは僕一人で探してみるよ。」

 

 九曜〔は、わかりましたそれでは〕

 

 九曜さんとの通信を終えると僕はヒビキさん達に

 

 刃「すいません!僕は仕事に行ってきます!!」

 

 ヒビキ「おう!ああそれとお前の新しい音叉だ!!」

 

 ヒビキさんがポケットから音叉を取り出し僕に投げ渡すと明日夢兄さんはポケットから火打石を取り出し

 

 カチッ!カチッ!

 

 と打ち、僕は

 

 刃「行ってきますシュッ!」

 

 と部屋から出て、走ること数分響子さんと、萌香さんが妖怪に囲まれていて

 

 刃「くそっ!?」

 

 僕は烈光で人間サイズの妖怪を弾き飛ばしながら萌香さん達の元へ来た。

 

 刃「大丈夫ですかお二人とも!?」

 

 萌香「刃君!」

 

 響子「あんたも凶暴な妖怪なの!?だったらこっちに来ないで!!」

 

 響子さんがそう言い後ずさりすると一匹の大きな妖怪が襲い掛かり僕は烈光をクロスしてそれを防ぐ

 

 刃「ぐう…重いな…だがハァア!!」

 

 烈光に力を送り白い炎を作ると暑さで腕はのいてその隙に妖怪の身体に烈光弾を打ち込んだ。妖怪は数体の妖怪を巻き込みながら吹っ飛ぶと僕は後ろを見て

 

 刃「僕は人間なので共食いはしませんよ!!」

 

 響子「でもあんたあのでかいの跳ね返したし、炎がでたじゃん!!」

 

 刃「僕は特異体質で鍛えてますから!」

 

 萌香「やっぱそれで済ますんだ…」

 

 響子「嘘だ!!」

 

 刃「まあ思うだろうけど‥」

 

 苦笑いをしていた萌香さんが響子さんの方を

 

 萌香「響子さんあの鏡の所まで走れますか?」

 

 と一点を見つめながら言うと

 

 響子「なっ…何で!?嫌よ!行ったら捕まるじゃない!?それに私あなたの事を信じてないし…」

 

 と響子さんは叫んだが、萌香さんは

 

 萌香「…でもつくねの事なら信じてますよね?私は妖だけどつくねのこと心から信じているんですだからここは彼を信じる者同士ちょっとだけ手を組みましょうよ。」

 

 響子さんは萌香さんの一言に頷くと鏡に乗った妖精らしきものが

 

 妖精「さああんた達あの3人を捕えて!私もう腹ペコなんだから!」

 

 と妖怪達に指示していることからあれをなんとかすればいいと判断した僕は音叉を展開し

 

 刃「萌香さん、貴方の目標はアレだろ?あそこまでの道は僕が作るからその隙に!」

 

 萌香「うん!」

 

 響子「ねえ、あんた何をするの?」

 

 響子さんがそう言うと僕はただ

 

 刃「僕は人間だけど修行で鬼になれるからそれを見せるだけだよ。」

 

 僕は音叉を鳴らし額に持っていき変身さらに輝になって

 

 刃鬼輝「双・烈光剣…はぁ!」

 

 烈光剣を二本つくり、それを左右に大きく振ることで妖精の周りの妖怪を吹き飛ばした。

 

 刃鬼輝「今だお二人さん!走れ!」

 

 萌香「走って響子さん!!後は何とかしますから!!」

 

 二人は手をつなぎ妖精のもとへ走り寄り妖精は

 

 妖精「きゃああああああ!!?何!?何でこっちに突っ込んでくるの私を道連れにするつもり!?」

 

 と叫び多くの妖怪が二人を襲ってきて

 

 刃鬼輝「ハァ~~、ハッハッ!!」

 

 僕も一生懸命烈光で闘うが大きな妖怪相手には効果が薄くあと少しで萌香さん達に襲いかかろうとすると萌香さんの髪が銀色に変わり、妖怪全部が吹っ飛んだが、

 

 裏萌香「なるほど鏡を利用し十字架を外さずに私を覚醒させたか、能力が仇になったな鏡よ…人の本性など無闇に暴くものじゃないってことだ。」

 

 と裏萌香さんはかっこよく決めたが

 

 ガン!

 

 刃鬼「イテテ…僕も巻き込むなよ!!おかげで輝が解除されたわ!!」

 

 ついでに蹴飛ばされた僕が体に着いた土を落とすと遅れて月音君も来たがこの事件はまだ続くのであった。



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第13の巻「噂をすればなんとやらの的中率は恐ろしいほど高い:後編」

 僕は立ち上がりみんなの元へ行くとみぞれさんが鏡の妖精を摘み

 

 みぞれ「ほう…こいつがリリスの鏡か…珍しいな氷漬けにして標本にしようか。」

 

 リリスと呼ばれた妖精はひぃと怖がっていた。

 

 刃鬼「それは騒ぎが収まった後にしてくれ…でリリスの鏡ってなんだ?」

 

 と言うと

 

 ??「それは私から話そう…刃鬼、それとその「プレゼント」は気に入ってくれたかな赤夜萌香?元教師なりに気を利かせたつもりだがね」

 

 僕達が声の方を見るとそこには目に三本の傷が入った。

 

 刃鬼「あ!!」

 

 月音「あなたは…石神先生!!」

 

 月音君達が驚いていると

 

 石神「4か月…あれからもう4か月になるね。未だに君達にやられた傷が疼いて困るんだよ新聞部」

 

 刃鬼「どうやら、おまじないの効果はあったようだね。」

 

 石神「ああ、貴様が公安と闘った後につけられた傷も疼いてしょうがないよ!!」

 

 僕がそう言いながら烈光を構えると響子さんが

 

 響子「こ…この人よつっきー」

 

 月音「響ちゃん?」

 

 響子「この人よ!私を陽海学園に案内したのは」

 

 月音「そ…そうか…響ちゃんにリリスの鏡を持たせたのもその鏡を使って騒ぎを起こしたのも全部あなたが仕組んだことだったんですね石神先生!」

 

 月音君がそういうと石神先生は笑いながら

 

 石神「お気に召さなかったのかい?私なりに学園祭を盛り上げてやりたいだけなんだが…なあリリス?」

 

 そう言い指を鳴らすとリリスは光り僕はジャンプした。そして着地して後ろを振り返るとみぞれさんと胡夢さんの変化が解けた。

 

 刃鬼「な、なんで皆の変化が…?」

 

 石神「「リリスの鏡」は「本性を暴く鏡」この鏡の発する“妖気を含んだ光”を見た妖は今の君達のように強制的に変化を解かれ、本性を晒されてしまう・・・私はこれからこの鏡を学園中の生徒に見せて回るとしよう。」

 

 刃「そんな事、僕がさs「つくね~~~~~」胡夢さん!?何を…ってみぞれさんも離れてくれえええええ!!」

 

 みぞれ「…やだ離したくない。」

 

 僕が烈光に力を送り烈光弾を放とうとしたら月音君には胡夢さんが、僕にはみぞれさんがしがみついてきて動けなくなった。

 

 石神「ふふこれが制限なしの鏡の能力さ…おや、君もかかったようだねぇ」

 

 僕は石神の視線の先の裏萌香さんと石神の交互を繰り返して見た。

 

 石神「だったら素直になることだ赤夜萌香、君が一番欲しい力はこの鏡にある…それに気づかぬ君ではあるまい…あはははははははは」

 

 石神はそうモカさんに告げると飛び去り僕と月音君は追おうとしたら

 

 紫「月音さぁん(はーと)」

 

 月音「今度は紫ちゃんが!?何で!?どうなってんのコレェェェェェェ!?」

 

 刃「みぞれさん足凍らせないで!あいつ追えない!!」

 

 月音君には紫ちゃんが突撃して僕は足を凍らされ動けなかった。すると陰から運転手が出てきて響子さんの肩に手を置き

 

 運転手「安心したまえ、あの鏡の光は君や月音君達人間には効かないよただ刃鬼君には効果がある…それと響子君と言ったね?君は私といなさいその方が安全だ。」

 

 すると月音君が運転手さんに

 

 月音「運転手さん教えてください!これは一体――…」

 

 運転手「…簡単なことだ鏡が暴く「本性」は外見には限らん。」

 

 刃鬼「つまり…欲望とか秘密と言った内面の…「心」の「本性」まで暴くものなんですか?」

 

 運転手「そうだよ…ちなみに今の刃鬼君が浴びたら変身は解除されてしまうがね。」

 

 刃鬼「それってつまり股間に赤さんつけなきゃいけない「つくねぇ~私なんだか暑くなってきちゃった…」月音君!!」

 

 僕は氷を割り月音君に走りより

 

 刃鬼「今の胡夢さんを見たら駄目だあああああああああああ!!」

 

 しかし僕の叫びは月音君の耳に入ってから行動に移すまで行かなく

 

 胡夢「脱いじゃってもいいかな?」

 

 月音「ブバッ!!」

 

 胡夢さんが何をしたかわからない(僕は胡夢さんを見ないように背を向けたため)が月音君は鼻血を盛大に吹き出し胡夢さんは月音君に抱き着き僕は見ないように背を向けたが

 

 胡夢「私もうつくねの事以外はどうだっていいかも(はーと)」

 

 月音「良くない!!てゆうか当たってるッ未知のものがほっぺに当たっているゥゥゥ!!」

 

 するとゴインと言う音が聞こえ地面にくずれ落ちる音が聞こえたので安心して振り向くと

 

 紫「このメス豚がァァあなたのおっぱいには前々からムカついてたですぅ…揉むなら私のを揉むですぅ月音さん!」

 

 紫ちゃんは月音君に近づき、

 

 紫「このちっちゃい胸には犯罪と背徳の蜜がたっぷりつまっていますぅ、さァァ!!」

 

 月音「親が泣くよ紫ちゃん!!」

 

 月音君にダイブしようとしたが

 

 刃鬼「やめなさい!」

 

 ガインッ!

 

 紫「きゅっぷい!?」

 

 と僕が紫ちゃんが捨てたタライを紫ちゃんに投げ、紫ちゃんは顔をぶつけ崩れ落ちる。すると今度は白雪さんが自分の胸を見て

 

 みぞれ「刃、胸なら大きさは負けるが私のもなかなかのものだぞ雪のような白い肌とチェリーのようなピンクのコントラストなんて我ながら――…」

 

 月音「さくらんぼ――さくらんぼ―――!」

 

 自分の胸自慢を始めたみぞれさんの声を聞こえなくするために月音君はさくらんぼと叫び、僕も一つの木に向かって

 

 刃鬼「牛乳プリン!牛乳プリン!!サクランボ付きの牛乳プリンンンン!!!」

 

 バキバキッ…ズゥウウン!

 

 と正拳突きをして木を折り深呼吸すると

 

 瑠妃「刃さん大丈夫ですか?」

 

 月音「良かった…瑠妃さんはまともそうだ。」

 

 他の人たちと比べまともな瑠妃さんが駆け寄るが…あ、

 

 瑠妃「刃さんは私にどうしてほしいですか?」

 

 月音「え?」

 

 瑠妃さんの言葉に月音君は固まる。そして僕は

 

 刃鬼「忘れてた…瑠妃さんマゾだああああああああああああああああ!!」

 

 月音「えええええええええ!?」

 

 瑠妃「命令してください!刃さんの命令なら私、どんな事でも従いますから……」

 

 瑠妃さんはさっき倒した木にもたれ、足を左右に広げ、服のチャックを降ろしながら言った。

 

 月音「それ、何てプレイ!!?ある意味一番アブノーマル!?」

 

 と月音君はそういうが僕は瑠妃さんの生足とか、少し青少年には刺激がヤバイ下着(たちばな女性陣談)とか見えてしまった…

 

 刃鬼「グフッ!?…は、鼻血が‥鬼の顔の上から出た…出るもんなんだね。なら、瑠妃さん命令するけど」

 

 瑠妃「はい!何なりと!!」

 

 と僕は瑠妃さんに指をさしながら言い瑠妃さんも嬉しそうに僕を見るが

 

 刃鬼「今すぐ立ち上がってチャックを上げ、普通の人らしくしてください!!それと鼻紙を…ヤバイヤバイ」

 

 瑠妃「そ、そんなもっと厳しい命令をお願いします。」

 

 刃鬼「た、頼むからそうしないと今この場でスッポンポンになってしまうから…」

 

 みぞれ「つまりそれは私にとってチャンスだな。」

 

 瑠妃「それは嫌です!!刃さんの命令を実行させてもらいます!」

 

 刃鬼「ありがとう…うう、なかなか止まらないな…」

 

 月音「もう、皆しっかりして!!」

 

 その時激しい轟音が響き

 

 裏萌香「フン…どうやら石神が「ゲーム」を始めたようだ。私は行くぞこれ以上お前達にはつきあってられん」

 

 と言い僕達に背を向け歩き始め、月音君が

 

 月音「モカさん!ま、待ってよ石神先生を止めるならオレも―――…」

 

 と言うが裏萌香さんは

 

 裏萌香「バカ言え、私はただあの鏡を奪いに行くだけだ。」

 

 裏萌香さんの言葉に月音君は疑問がありそうな表情で見ていた。僕は

 

 刃鬼「なるほどね…あれを使えばあなたは十字架を外さずに覚醒できる…」

 

 裏萌香「そう、つまりはあれがあれば私はいつでも表の人格と入れかわる事ができると言うことだ…お前を使って十字架を外す必要もなく」

 

 裏萌香さんはそういうと胡夢さんが

 

 胡夢「なっ…何よその言い方つくねはあんたの十字架を外すためにいるんじゃないのよ!!」

 

 胡夢さんがそう言うと萌香さんは一度立ち止まると

 

 裏萌香「…違うのか?少なくとも私にとって月音はそういう存在だったぞ。これからリリスの鏡をお前の代わりとしようお前はもう必要ないんだよ月音」

 

 と言って走り去っていった僕は裏萌香さんの言葉にある考えが浮かびを、すぐに相棒を展開して

 

 刃鬼「ヒビキさんにこれから言うことを録音して伝えてほしい…いい?」

 

 光鷲「ピイ!!」

 

 刃鬼「それじゃあいうね……」

 

 僕は言い終わると相棒は飛び、僕は月音君に近づき

 

 刃鬼「なあ萌香さんを助けに行かないのか?」

 

 月音「え‥‥?」

 

 僕がそういうとポカンと口をあけ、胡夢さんが

 

 胡夢「何言っているのよ!モカはさっきつくねにひどいことを言ったんだよ!!ねえつくね私が萌香の代わりになってあげるから~」

 

 紫「そうですよ月音さん!」

 

 胡夢さんと紫ちゃんがしがみつきながらそう言うと月音君は二人を離し、

 

 月音「ごめん…モカさんの代わりなんて皆には無理だよ…」

 

 胡夢「な、何で私はモカよりつくねの事…」

 

 刃鬼「そうじゃないんだよね~胡夢さん、たとえば君の代わりは誰もいない、ゆかりちゃんもみぞれさんも瑠妃さんもそれは月音君もそう…」

 

 月音「うん俺も信じているから…リリスの鏡なんかに俺の代わりなんて務まらないって、」

 

 刃鬼「それとね…萌香さんがああいったのは月音君の事を案じてだと思う。」

 

 瑠妃「どういうことですか?」

 

 刃鬼「うん、ほら月音君は萌香さんの十字架を外す度に大怪我を負ったりしてるだろ?それでそうでもしないと闘えない自分が悔しくてリリスの鏡があったらその心配がなくなるからね…彼女はいうなればツンデレさんだし、あれが彼女なりの配慮なんでしょう。さて行きますか?急がないと皆の見せ場がなくなるよ?」

 

 僕がそういうと月音君は

 

 月音「それって…どういうこと?」

 

 刃鬼「実はさっき…ヒビキさんに萌香さんの説得と加勢をお願いしたんだ。どちらかと言うと時間稼ぎだけどでもあの人強すぎるから手加減できるかどうかわからないよ?」

 

 僕はそう言い茜鷹を展開、巨大化して乗った。その時光鷲が戻ってきて

 

 刃鬼「皆、萌香さんの加勢に行くぞ!!」

 

 全員「「「「「おおお!!!」」」」」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私は月音達を置いて石神と闘うが私の先を読まれ、屋上の策に括り付けられる

 

 裏萌香「グッ!?(…体が重い…何故だ…私は一体――…)」

 

 石神「おやおや自慢の「力」はどうしんたモカ?まるで表の人格のように大人しいじゃないか?」

 

 その時石神の言葉に私は気づいた。

 

 裏萌香「…そうか力が出ないのはこの十字架のせいか。」

 

 石神「…その通り十字架の封印の効果が戻ってきているのさ。リリスの鏡で覚醒しても君のロザリオは外れちゃいないんだ。時間がたてば鏡の効果は弱まり十字架は再び君を封印しようとするだろう、鏡は初めから君を「孤立」させるために用意したんだよ。仲間からも!バンパイアからも!!」

 

 石神がそう言ったとき

 

 ??「それは違うんじゃないかな?」

 

 と校内とつながる扉が開き、そこから一人の人が来た…

 

 石神「何者だお前は!?」

 

 ヒビキ「俺の名前はヒビキっていうんだ。一応この学園に通う鬼の鼓の師匠の一人だよ。」

 

 と言いながら音叉をだしドアに当てて音をだしそれを額に当てると紫色の炎が出て

 

 響鬼「タアァ!!」

 

 姿を変え鳥が刀を持ってくると石神は激しく動揺をした。

 

 石神「その刀にその顔…まさかお前があのオロチを倒した「鬼神」響鬼!?」

 

 響鬼「へえ、妖怪で俺って有名なんだ…まあ萌香ちゃんだっけ?今朝と髪の色とか違うけど君は月音と言う少年のために冷たい一言を言ったつもりだろうけどそれを言う時少しでも戸惑ったでしょ?刃鬼にばれていたよ…さて」

 

 響鬼…さんはそういうと刀を顔の前に構え、

 

 響鬼「響鬼装甲……」

 

 と言いスイッチを押す音が聞こえると空からは鳥型のディスクアニマルが、屋上の柵の外からは猿型と蛇型が屋上への入り口からは狼型が集まり、響鬼さんに吸い込まれるように行き

 

 響鬼装甲「ハア~~~~ッハァ!!」

 

 と赤い装甲に金色の角の姿になると

 

 月音「モカさ~~ん!!」

 

 空から月音、胡夢、紫、瑠妃、みぞれが来た。

 

 すると石神の髪は響鬼さんと刃鬼の二人によって解放され月音が来て

 

 月音「…俺の力が必要ならそう言ってよモカさん…友達なのに遠慮してどうすんだよばかあああああああああ!!」

 

 パキィイン!!

 

 と言い私のロザリオを外した。何て…奴だ…私はお前の事を失っても構わないと思っていたんだ。その方がお前のためだと…なのに‥なのにお前は……

 

 石神「萌香…十字架が外れて力が戻ったか…おのれ月音…おのれええええええええ!!!」

 

 とりあえずうるさい石神は蹴り飛ばしておいた。石神が蹴飛ばされると月音達は近づいてきて

 

 月音「モカさんこれからもよろしく…ね?」

 

 と言いながらてを差し出してきた。私はただその手を握った。

 

―――――――――――――――――――

 

 裏萌香さんが月音君の手を握った所で理事長から連絡が入った。その内容が、

 

 暴れる生徒達を響鬼君と一緒に片付けてくれ、報酬はドアの修理代に回すから今回は無し

 

 とのことで、この事を響鬼さんに言い、響鬼さんと一緒に行こうとした時、

 

 ガシッ!

 

 と瑠妃さんが僕の腕を掴んできた。

 

 刃鬼「どうしたの瑠妃さん?」

 

 すると瑠妃さんは顔を赤くしながら、

 

 瑠妃「その…雷を流して下さい!!」

 

 刃・響「「……は?(・◇・)」」

 

 僕達は固まり、瑠妃さんは

 

 瑠妃「いえ、実は斬鬼さんが音撃を食らったのですが、その…刃鬼さんの音撃は威力が高いそうなので、やって下さい!!」

 

 響鬼装甲「あ~刃鬼、早いことやってあげなよ。やらないと俺達が仕事いけないし、(ザンキさん、刃に押し付けたな。)」

 

 刃鬼「でも、音撃弦が「そういうと思って持って来ました!」手配上手ですねおい!」

 

 僕は仕方なく雷光を構え、

 

 刃鬼「瑠妃さん、端をつまんでね、一気に流すから」

 

 と言うと眩しい笑顔で

 

 瑠妃「はい!!」

 

 と言い雷光の端に手を置く、その顔に不覚にも萌えた僕は一度落ち着かせるため深呼吸した後大きく息を吸い込み、

 

 刃鬼「音撃斬「雷光斬震」!!」

 

 と弦を弾き、雷を流すと瑠妃さんは

 

 瑠妃「アアアアアアアアアアアン♪♪♪」

 

 と色気のある声を出し、僕が弾き終えて新聞部の皆を見ると月音君と紫ちゃんは鼻血を出し、みぞれさんと裏萌香さんは僅かながら顔を赤くし、響鬼さんは耳のところを押さえ、胡夢さんは青筋を立て、

 

 胡夢「なにをやってんのよおおおおおおおおおおお!!!」

 

 刃鬼「‥‥瑠妃さんの業界ではご褒美?」

 

 瑠妃「激しすぎです…刃鬼さん」

 

 響鬼装甲「よし、瑠妃の事は皆にまかせた!それじゃシュッ!」

 

 刃鬼「適当に部屋に放り込んでおいてください。じゃシュッ!」

 

 僕と響鬼さんはそう言い屋上から飛び降りた…らかっこいいかもしれないけど足が痺れそうなので階段から降りて行った。

 

 響鬼装甲「ロープ持ってくればよかったな~。」

 

 刃鬼「そしたら瑠妃さんが縛ってもらうように荒縄を持ってきますよ?」

 

 響鬼装甲「それは嫌だな~~」

 

 ~作業中~

 

 響鬼装甲「鬼神覚声!ハァア!!」

 

 刃鬼輝「双…閃光雷神剣!!ウェエエエエエエエエエエエイ!!」

 

 妖怪「「「「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」」」」

 

 刃鬼輝「おまけに~~~刃鬼ダイナマイッ!」

 

 チュドーン!!

 

 九曜「こ、校舎がぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」 

 

 ??「ま、待てさすがにここで「ニャーン♪」舐めるな!尻尾を腕に巻き付けるな!「ニャニャーン」アッ―――――!!」

 

 ??「ちょっと待っ「待てません♪」ちょっと縛らないで「嫌です♪」アッ―――!!」

 

 ~作業終了、翌日~

 

 僕は校門へ行くと校舎が大破しているためしばらくの間休校になり月音君は人間界に帰るそうだ。

 

 その時月音君が

 

 月音「刃君は帰らないの?」

 

 萌香「そういえば刃君も人間界に家があるから帰った方がいいんじゃないの?」

 

 と言ったが僕は元校舎を指差し

 

 刃「新しい校舎を建てる前にこの残骸をかたづけなきゃいけないんだよね。」

 

 月音「そ、そうなんだ…」

 

 刃「そういうことで月音君は家に帰って親とゆっくりとお話ししなさい。両親がいる事はいいことと思ってね。」

 

 月音「刃君…うんわかったよ!」

 

 刃「それじゃ、僕は行くよ…九曜さん!!」

 

 九曜「はっ!」

 

 僕と九曜さんは安全第一と書かれたヘルメットを被りつるはしを片手に正門を超えて元校舎に向かった。

 

 ~数分後~

 

 僕はつるはしを使ってやっていたが、ザンキさんと明日夢兄さんが手伝いに来る予定だったのだが…

 

 刃「なんでお二人とも腰を抑えてげっそりしているのですか!!」

 

 大きな瓦礫にザンキさんは烈斬を明日夢兄さんはつるはしを杖代わりにして座っていた。

 

 そして二人とも

 

 ザンキ「ちょっとバケネコに襲われて…」

 

 明日夢「僕はツチグモに襲われて……」

 

 斬・明「「気づいたら朝だった……」」

 

 と言い、その時お昼ご飯を持ってきた瑠妃さん、猫目先生、螢糸の三名が来たが、猫目先生と螢糸さんの顔がツヤツヤしていた。それを見て僕と九曜さんは

 

 刃・九「「ああ、食われたのか……」」

 

 と言いその時瑠妃さんが

 

 瑠妃「私もいつか‥‥フフフフフ」

 

 変なことを呟いたが無視して作業を再開した…ああ、いい天気だな~。といってもここに青空は無いけどね!




 今回の猛士報告

 ザンキさんと明日夢兄さんが食われました。
                     byジンキ

 キョウキ「そんな…負けた。」

 日菜佳「あら~~~明日夢君大人の階段登っちゃいましたね。」

 トドロキ「ええ!?ザンキさん、明日夢君、あなた達の仇は必ず自分が!?」

 イブキ「絶対あなた達の事は忘れません!!」

 ダンキ「いや、違うからな!?生きているからな!?少しやつれているだけだからな!?」

 アマキ「ということは流れ的に次はジンキ君ですかね?」

 クロキ「じゃねえの?」 

 香須美「ねえ、さっき小暮さんとお父さん達が温泉宿のパンフレットを持って奥に行ったけどどうしたの?」

 ミツキ「さあ…でも嫌な予感しかしません……」

 サバキ「同意だな…」

 今回の金言「ジンキ君、覚悟決めてね! byクロキ」

 ジンキ「何の!?ねぇ何の覚悟なんだよぉぉ!!!」

 九曜「ちょ、刃さん!?やりすぎです!!クレーターを作らないで下さいよ!!」

 ザンキ「ジンキ、頼む!振動が腰に響く……」

 明日夢「僕も……」


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第14の巻「旅館でや ら な い か?~ジンキ大人の階段登る~」

 僕が校舎跡を片付け終え建築の準備ができると理事長に呼び出されて、理事長室に行く途中で瑠妃さんと出会い、

 

 刃「おや、瑠妃さんまで呼ばれるとは…まさか妖怪関係の事件か!?おのれクライ○ス!」

 

 瑠妃「急ぎましょう刃さん!!」

 

 僕達は理事長室に入り

 

 刃「理事長、何があったのですかっ!魔化魍ですか?それとも妖怪の事件ですか!?」

 

 と僕が真面目な顔で言うと理事長は黍団子を食べてお茶をすすり言った一言は

 

 理事長「いや、ただの休暇だよ…しかも長期的なものでね、今日は無理だから明日から新学期が始まるまで君達に休暇を言い渡すよ。」

 

 刃「あ、あり?そうですか…休暇なら貰っていたと思っていたのですが…」

 

 理事長「いやいや、君達は魔化魍の退治を含めこの一週間で、外で騒動を起こした陽海学園の生徒の強制送還(萌香・胡夢・紫の三人)、校舎跡の残骸の撤収作業に清掃作業とかなりの量を働いているから、休暇ぐらいはいいだろう。それに暫くの間君の仕事はないからね。」

 

 刃「左様ですか…僕は瑠妃さんと一緒に過ごしているのが休暇だと思ったのですが…まさか!?僕の部屋の壁に穴を開けたのは理事長ですか!?」

 

 理事長「おいおい、私がそんな酷いことしたとする人間だと思っていたのかね?」

 

 刃「僕にとってはご褒美に等しいのですが…それと理事長は妖怪ですよね?」

 

 瑠妃「私も同じ意見です。」

 

 理事長「そのツッコミはなしだよ刃君」

 

 実は学園祭の騒動の時ピンポイントで僕の部屋だけが何故か壁に大きな穴が開き、今まで瑠妃さんのお部屋で寝泊まりしていたのだ…何故同性の九曜さんじゃないって?彼女の部屋に泊まった方がいいでしょう!!まあ理由はもう一つあってなぜか僕と九曜さんのBL同人誌が出ているそうなんだ…しかも大人気僕と九曜さんがそれを初めて知ったとき

 

 刃・九「「僕(私)はノンケだ!!」」

 

 と思わず叫んだけど噂の元は僕がみぞれさんと瑠妃さんに追いかけられてた時に九曜さんの部屋に泊まっていて、それがあらぬ噂を作ったらしいので今はそれはしないようにした。

 

 話を戻すとして休みをもらった僕たちは部屋に戻り準備をしていると携帯に着信がかかり、それを取るとトドロキさんからだった

 

 刃「はい、もしもしトドロキさん、どうかしたのですか?」

 

 トドロキ〔あ、ジ、ジンキ君ッスか!?〕

 

 電話のトドロキさんはなぜか慌てていた…まさか!

 

 刃「トドロキさん、そっちに紫色の髪で袖が長めの服を着ていて口にチュッパチャップスみたいなものを加えた女の子が僕の部屋の押し入れに僕のジャージを着ながら体育座りでもしていたのですか?」

 

 トドロキ〔おおっ、ジンキ君は超能力でも使えるッスか!?全てその通りッス!!〕

 

 刃「違いますよ…トドロキさん…前にもこっちの部屋で同じことをしたのですよその子」

 

 トドロキ〔そうっすか…じゃなくてその子の事を聞こうとしたらエイキさんが暴れて襲い掛かり、エイキさんを止めようとしたダンキさん、サバキさんが氷漬けにされたッスよ!!〕

 

 刃「ああ…その子みぞれさんと言うのですが、明日学園に強制送還ですねと言うことを伝えてください。それと父さんが済まないとも」

 

 トドロキ〔わかったッス!!それと〔まさかその電話の相手は刃なのか!?〕うわ白雪さん!?〕

 

 電話の向こうでどたどたと音がして、ギャアアと言うトドロキさんの叫び声が聞こえると電話に出たのが

 

 みぞれ〔刃か?今どこにいるのだ!?〕

 

 刃「今はまだ学園の瑠妃さんの部屋だよ…それとみぞれさん」

 

 みぞれ〔なんだ?お前とのこづk「言わせねえし、違うから!!」ではなんだ?〕

 

 刃「…そこにいる人達は僕の親のような人たちでそれを氷漬けにするのは君の評価を下げるからやめなさい…さらに瑠妃さんとの差がつくから」

 

 みぞれ〔なん…だと!?〕

 

 その後みぞれさんは落ち込んだのか電話が落ちる音がして、少しして

 

 香須美〔ジンキ君、と言うわけだから早く帰ってきてね!〕

 

 刃「はい…それではイブキさんと仲良くしてやってくださいね。」

 

 と言って電話を切ると瑠妃さんが

 

 瑠妃「みぞれさん、またですか…」

 

 刃「うん、まただよ…ハア」

 

 僕はため息をついた。前は瑠妃さんの部屋に泊まった初日布団を出そうとした時に押し入れにいたのである。

 

 瑠妃「と、とりあえず明日からの休暇を楽しみましょう♪」

 

 刃「そうだね…でもまた裁鬼さんがやられたから魔化魍退治をしなきゃ…」

 

 ~そして翌日バスの中にて~

 

 ザンキ「白雪は俺が連れて帰るから安心しろ」

 

 刃「はい!…でザンキさん大丈夫ですかお肌がカサカサになってますが…」

 

 ザンキ「お前達の傑作「白い悪魔」を飲んでいるから大丈夫だ…数分後には元に戻る。」

 

 瑠妃「そ、そうですか……」

 

 と話をしていると立花前に止まり、おやっさんとヒビキさん、香須美姉さんと日菜佳姉さんが白雪さんを連れて出てきた。

 

 おやっさん「お帰りお二人とも」

 

 ヒビキ「ザンキさん大丈夫ですか?顔色が悪いですけど…」

 

 ザンキ「大丈夫だ問題はない‥‥はず」

 

 みぞれさんをバスに積み込むと(みぞれさんが落ち込んで動かないから)店の中から人影が出てきてザンキさんに抱き着いてきた。それは…トドロキさんだった

 

 トドロキ「ザンキさあああああああああああああああああん!!会えて良かったッス!俺、俺…氷漬けにされたとき死ぬかと思い、ず~っとザンキさんの事を考えていたッス!!」

 

 ザンキ「戸田山…お前俺から卒業しただろ、それに普通俺じゃなくて真っ先に日菜佳の事を考えろよ!」

 

 刃「そううですよトドロキさん、ほら日菜佳姉さん泣いているよ。」

 

 日菜佳「いえ、いいんですジンキ君、トドロキさんにとってザンキさんは特別な存在なんですから・・私なんぞが入れる隙間なんて元からなかったんです。」

 

 トドロキ「え?あ、ああ!?すいませんッス!日菜佳さん、俺オロチとの闘いの時日菜佳さんを忘れた事なんてなかったッス!!だから泣かないでください!日菜佳さんはオレの大事な恋人ッス!!今度休みを作るのでその時に温泉でもお食事にでも一緒に行くッス!!」

 

 とトドロキさんが背を向けて語っているとき日菜佳姉さんは悪い笑顔を浮かべガッツポーズをした。その時僕が思ったことは

 

 刃「(トドロキさん…ちょろい、ちょろ過ぎる!!)」

 

 その後みぞれさんを積んだバスは学園に向けて発車して僕が立花に入ると小暮さんが

 

 小暮「今だ!皆の者ジンキを取り押さえろ!!」

 

 と中国軍師みたいなことを言うと

 

 トドロキ「すまないッス!ジンキ君!!」

 

 ヒビキ「年貢の納め時ってやつかな?」

 

 イブキ「ごめん!君にはもっと強くなってほしいんだ!!」

 

 ダンキ「無駄な抵抗するなよ!…それとまた嫌いにならないでくれ!!」

 

 左腕をトドロキさん、右腕をヒビキさん、右足をイブキさん、左足をダンキさんが抑え動けなくなり、

 

 瑠妃「え~っとえい!」

 

 とどめに後ろから瑠妃さんが抱きしめ動けなくなり(胸がああああ瑠妃さんの胸がああああ)、奥からみどりさんがアームドセイバーを持って近づいてきた。

 

 刃「ま、待てみどりさん!!何でそれをもって近づいてくる!!」

 

 みどり「ごめんね~小暮さんがどうしてもって…」

 

 小暮「お前は北は青森から南は鹿児島までいろんな鬼のもとで修行を積んできて私の修行を笑顔でやった…さらに特異体質であるお前ならアームドセイバーを使っても大丈夫のはずだ!!」

 

 と小暮さんが近づいて言ったが

 

 刃「本心は?」

 

 と言うと

 

 小暮「まあ、お前にプレゼントをしたいがなかなかいいのが思いつかなくていっそのことお前専用のアームドセイバーを送ろうかなって…すまない。」

 

 と小暮さんは言ったその間に僕の右手にみどりさんがアームドセイバーを握らせ

 

 みどり「行くよ‥‥えい!」

 

 と下のスイッチを押すとアームドセイバーから赤い波動が出てきた。その時僕の腕に白い波動が出て、それがアームドセイバーにまとわると僕の手からスポーンと離れ天井に刺さった。

 

 皆は僕から離れて天上に刺さったアームドセイバーを見ると

 

 ヒビキ「なんだこの反応…」

 

 ダンキ「俺たちとは違うな…」

 

 トドロキ「でも俺達の場合は俺達が飛ばされたけどこれは明らかにアームドセイバーがジンキ君から飛んていったと言った感じッスね…」

 

 みどり「なんだろうこの反応…後で調べてみよう。」

 

 小暮「ではジンキ鬼の力を使ってみてくれ…鬼爪と鬼火以外でな」

 

 刃「では‥‥ハッ!」

 

 僕は拳に力を入れて雷をまとわせようとしたが

 

 シ~~~~ン

 

 ヒビキ「ジンキでも無理か…」

 

 トドロキ「しかしこれで普通に過ごせば鬼には一か月くらいははなれないっすね。」

 

 おやっさん「まあ、大丈夫だよジンキ君に魔化魍の仕事は今のところないし、これ以上させたら可哀想だ。」

 

 刃「ええ!?マジですかおやっさん!?」

 

 その時おやっさんがエプロンのポケットから一枚のパンフレットを取り出し僕と瑠妃さんに渡した。それは東北の方の温泉宿のパンフレットでおやっさんから衝撃の一言が出た。

 

 おやっさん「そこは僕の知り合いがやっている旅館でねいい温泉があるんだよ。二人ともそこでこれまでの戦いと仕事の疲れでもとってきなさい。」

 

 刃「温泉か‥‥いいですね~入りたいですね~。構いませんがいつ行ったらいいのでしょうか?」

 

 おやっさん「う~ん明後日かな?僕の取った部屋は結構人気で明後日なら空くらしいんだよ。そのかわりその部屋からは自然のいい景色が見れるんだよ」

 

 瑠妃「へ~私温泉なんて初めてですから楽しみです♪」

 

 おやっさん「じゃあ、君達は部屋に荷物を置いて今日は疲れをとったりエイキ君に報告をしてあげなさい。」

 

 刃「はい!いきますか瑠妃さん」

 

 瑠妃「はい!」

 

 僕達は二階へと上がったが、この二泊三日の小旅行が実はおやっさん、小暮さん、御子神理事長の手によって仕組まれたものだとはこの時僕達は知らなかった…。

 

 刃「で、父さんなんで尻を抑えながら悶えているの?」

 

 エイキ「ケ、ケツに何か鋭いものが…刺さった!イテテ…」

 

 瑠妃「あの…魔女の薬を使いますか?」

 

 エイキ「くそ…氷漬けの次はケツに刺さるとは…あのゆ゛る゛さ゛ん゛!」

 

 刃「ごめん、後者は僕のせいだよアームドセイバーを使ったら手から離れて天井に刺さったんだ。」

 

 エイキ「そうか…それとあの雪女の子お父さんは認めないからな!!」

 

 刃「は、はい…では瑠妃さんは?」

 

 エイキ「う~ん‥‥まだ認めれないかな…?でもいい子だからな~オレもそろそろ子離れは‥‥しないといけないか?」

 

 刃「ええ!?、父さんどうしたの!!」

 

 瑠妃「やった!」

 

 こうして帰ってきた初日は宴会で父さんを殴り、その翌日は筋トレをしてディスクと武器の手入れ、持っていく荷物を整理した。

 

 そして旅行当日、僕は酔って抱き付いて来ようとした父さんを気絶させて、日菜佳姉さんに送られて山の中にある旅館にお昼過ぎあたりに到着した。

 

 日菜佳姉さんと別れた僕達は仲居さんに連れられ泊まる部屋まで行った。泊まる部屋は本館から離れていて、純和風でなかなか歴史がありそうで露天風呂までついていたが、この部屋に案内してくれた中居さんが本館に戻る際に

 

 中居「それではごゆっくりと、彼氏さんは頑張って下さい。」

 

 と笑顔で言っていたけど、何でだろう?それと疲れを癒しに来たのに仲居さんの右手はサムズアップではなくモザイクがかかりそうなアレだった。

 

 僕達は部屋に荷物を置くと瑠妃さんが、

 

 瑠妃「ね、ねえ…刃さんこのあたりを散歩してみませんか?」

 

 と言ったので僕も賛成して、旅館の周りを歩くと見事な森で瑠妃さんも嬉しそうに歩いていた。

 

 刃「普通の人なら何もないから嫌とか言いそうだけど、良い森だね。」

 

 瑠妃「はい、ここの森は優しい感じがします…でも魔化魍とか出ませんよね?」

 

 刃「今出たら確実に困るね…旅館に戻りますか?」

 

 瑠妃「いえ、ヒビキさん達が来た時はここにはいないそうです…不吉な事を言ってすいません。」

 

 刃「気にしないでくれよ、瑠妃さんは正論を言っただけだから…ではもう少し歩きますか。」

 

 僕と瑠妃さんは森の中を歩いた。そして気づいたら日も傾き暗くなりそうだった。

 

 刃「これは急いだほうがよさそうだね…そうだ!瑠妃さんちょっと失礼」

 

 瑠妃「キャ!?」

 

 僕は瑠妃さんをしっかりとお姫様抱っこで抱えて、

 

 刃「しっかり捕まってね!」

 

 瑠妃「は、ヒャイ!!」

 

 真っ赤な顔の瑠妃さんにそう言い、僕は旅館まで走っていった。部屋に戻ると瑠妃さんは

 

 瑠妃「あ、あの刃さん汗をかいているでしょうから先にお風呂に入ってはいかがですか?」

 

 刃「そうだね、夕食まで時間があるから入ってくるよ。」

 

 瑠妃「ど、どうぞ!!」

 

 瑠妃さんの様子が少しおかしかったが気にせず風呂場に行って体と頭を洗い温泉に浸かっていると

 

 カラカラカラ…

 

 瑠妃「刃さん、湯加減はどうですか?」

 

 刃「ちょ、ちょっと瑠妃さん!?な、ななななな何故浴槽に!?」

 

 突然瑠妃さんが入ってきて僕は思わず立ち上がりそうになり、タオルが近くにないので浴槽に肩まで浸かった。

 

 瑠妃「そ、その、部屋の風呂は混浴だそうです。」

 

 刃「いや、そっちではなくてですね。僕が女の方に弱いのは知ってますね。」

 

 瑠妃「日菜佳さんからカップルならお風呂に一緒にはいるのが普通だと教えてくれたのですが…」

 

 刃「あ~~多分それは、トドロキさん鈍いからその策を考えていて、とりあえず僕達で実験をしてみようと思ったから瑠妃さんに教えたと思う。」

 

 瑠妃「そうなんですかそ、その入ってもよろしいですか?」

 

 刃「普通、聞くか?寒いんだから早くお入りなさい!風邪をひかせたくないから!!」

 

 瑠妃「では失礼しますね。」

 

 と瑠妃さんは入ってきたが今まで湯気でわからなかったが、

 

 刃「る、瑠妃さん!?裸ですか!?」

 

 僕は急いで瑠妃さんに背を向けて喋ると

 

 瑠妃「え?何かおかしいですか?」

 

 刃「そりゃそうでしょ!!僕男ですよ!?嫁入り前の女性が異性にそう簡単に素肌を晒すのはいかがなものかと…」

 

 僕がそういうと背中にむにゅっと柔らかいものが当たり、

 

 瑠妃「刃さんだから構いません・・・私のこと嫌いなんですか?」

 

 刃「いや、そうではなくてですね僕は女の子に対する耐性がないのですよ。(転生前を含めて彼女がいた事はなし!!)それに…ほら僕の身体中傷だらけで綺麗じゃないし!後筋肉達磨でむさいし!」

 

 と僕は言ったが瑠妃さんは背中の傷跡をゆっくりと触りながら

 

 瑠妃「でも、刃さんはこの傷の分だけ多くの人を守ってきたんですよね?誇ってもいいと思います。自信が無いのなら私がつけてあげます。…それに刃さんはとてもかっこいいです。」

 

 と首に手を回してぎゅっと強く抱きしめたがこっちは

 

 刃「そ、そう?…(瑠妃さんの胸があああ!!瑠妃さんの手がああ!!瑠妃さんの肌があああ!!)そろそろ上がらないかい?」

 

 心の声を外に出さないようにするので精一杯だった。

 

 瑠妃「そうですね私は少し後に出ますので刃さんがお先にどうぞ。」

 

 僕は少し前かがみで風呂場から出て急いで着替え水を飲もうと冷蔵庫を開けると

 

 刃「ゼ○にエ○カップにマムシドリンクに高麗人参酒‥‥ん?手紙」

 

 なんかすごいラインナップの中に白い封筒がありそれを開けると中には

 

 刃へ、妖怪のスタミナは半端ないためマムシドリンクでも飲め!!

 

                              by斬鬼

 

 刃「ザンキさん…助言ありがとうございます。でもヤること前提なんですね。」

 

 と言ってひんやりとなっている封筒を折りたたみ冷蔵庫の中へ入れ直し、ミネラルウォーターとマムシドリンクを飲んで瑠妃さんが出てくるのを待っていると食事が来たが、

 

 刃「何故にスッポン鍋!?まあ寒くなってきたからありがたいことはありがたいのだが…なぁ、なんか要求されている気分だよ隠しカメラはないよな!?」

 

 僕はすぐに部屋中を捜したが隠しカメラはなく代わりに

 

 「探さなくても隠しカメラの類はないから by香須美」

 

 「安心しなさい byおやっさん」

 

 「刃鬼君、初めては優しくね! by香須実」

 

 「ギックリにならないように気を付けて by明日夢」

 

 「九曜さんとお茶してくる byアマキ」

 

 「おのれジンキィィィィィィィィ!! byキョウキ」

 

 「大人の階段上っちゃえ!あでも責任はちゃんととれよ。 byヒビキ」

 

 などと言った手紙が出てきた。もちろん父さんのは

 

 「瑠妃コロスコロスコロス… byエイキ」

 

 と書かれてあった。僕は立花での父さんの言葉を思いだし…

 

 刃「立花でのあの違いよう…風邪ひいてたのか。」

 

 と判断し(父さん、風邪ひくとまじめになるんだよね。)、その後瑠妃さんが風呂から出て食事を楽しんだが、食事が終わって外は真っ暗だが、まだ7時半…部屋にはなぜかテレビがねえ、ラジオもねえ、娯楽用具もそんなにねえ!!と言う状況なのでとりあえず布団を2枚くっつけて布団の上に胡坐をかいて座っていると

 

 刃「まあしかしなんだ…暇だ…暇すぎる!!」

 

 と言っていると窓の方で瑠妃さんが冷蔵庫の中身を見て

 

 瑠妃「刃さん…このどこかにカメラとかありませんか!?」

 

 と慌てた顔で言ったので

 

 刃「ないよ…そのかわりに安心しろと言った内容の手紙があった。」

 

 瑠妃「なら心配ないですね…だから私にアレを持たせたのですね…」

 

 刃「ん?何か言ったかい?」

 

 瑠妃「い、いえ…あの刃さん」

 

 刃「ん?なに?「お酒飲みませんか♪」え!?」

 

 と瑠妃さんは酒の瓶を持ってこっちに近づく…って!?

 

 刃「僕はまだ未成年だよ!?よくザンキさんと歩いていたら別の支部の人に居酒屋とかキャバクラに連行されそうになるけど!?」

 

 ※未成年の飲酒は法律で禁止されています。皆さんも気を付けるように by作者

 

 …なんか変な電波が入ってきたが座っている僕に瑠妃さんは飛び込み、ドリンクを口に含むと

 

 瑠妃「ん」

 

 キスをして口に含んだものを流し込むと僕の体が熱く感じ瑠妃さんを押し倒して、そこから意識がはっきりとしなかった‥‥

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ~一方立花では…~

 

 日菜佳「ジンキ君と瑠妃さん上手くやっているでしょうかね~?」

 

 香須美「でも、あそこまでお膳立てしているからやらなきゃジンキ君は臆病だよ!!」

 

 みどり「ジンキ君闘いの押しは強いけど恋愛に関しては疎そうだからね~」

 

 アマキ「でも、ザンキさんから聞いた話ですとトドロキさんに恋愛のアドバイスをしていたそうですよ。」

 

 ヒビキ「いや、でも内容はトドロキは何をしたとか、なぜ鰹を送ったとかそういう内容だけどね。」

 

 日菜佳「知識はあるけど実践できない…まさかジンキ君ってむっつりスケベ!?」

 

 アマキ「そうでないことを祈りましょう‥‥。」

 

 キョウキ「破局しろ破局しろ破局しろ破局しろ……」

 

 おやっさん「はいはい、皆もう寝る時間だよほら部屋に戻った戻った。」

 

 ダンキ「よし、ジンキが帰ったやったかどうか聞いてみるか?」

 

 キョウキ「いや、やめてあげましょうよ!!」

 

 クロキ「そうだぞ~~ジンキの話を聞くならミツキに行かせるから」

 

 ミツキ「ええ!?僕ですか!?!?」

 

 ダンキ「因みにもし賭けるならジンキがフラフラに千円」

 

 ショウキ「じゃあ俺は瑠妃さんがフラフラに二千円」

 

 ザンキ「う~む、普通ならジンキがフラフラだが…」

 

 クロキ「双剣で地面を掘り進めるようなスペック持ちだからな~わからん!」

 

 イブキ「皆さんそんなことで賭け事をしないでくださいよ!!」

 

 トドロキ「????(話の内容がいまいちわかってない)」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 刃「ん…ふぁ~~今何時だ?」

 

 僕は目が覚め部屋に備え付けの時計を見ると

 

 刃「え!?10時!?なんでこんなに寝てん…だ?」

 

 僕がそう起き上がろうとしたらなぜか浴衣は着てなく部屋の隅にあって、大量のマムシドリンクの瓶が転がっていた。

 

 刃「ま、まさかね…そんなはずはないよな…部屋エビクサッ!?」

 

 と僕が言って手を横に置いた時に

 

 むにゅ

 

 瑠妃「あん///……」

 

 と声がしてゆっくりとその方を向くと瑠妃さんが寝ていたが‥‥なぜか裸であった。

 

 瑠妃「あ、刃さん…おはようございます。」

 

 瑠妃さんは眠たそうな目をこすりながら起きると

 

 瑠妃「刃さん…昨日は激しくて…嬉しかったです///」

 

 刃「ねえ…まさか僕ヤってしまったのか!?」

 

 瑠妃「えっと…その…はいとても激しく////」

 

 僕はその言葉を聞いて

 

 刃「ちょっと頭冷やしてくるわ。」

 

 と言って風呂に向かって歩くと

 

 瑠妃「私も一緒に行きます…もう恥ずかしがる必要もありませんしその朝ご飯を食べたら…お願いします。」

 

 と顔を赤らめながら微笑んで言い、その顔に不覚にもまた胸にキュンと来た僕は

 

 刃「わかりましたよ…瑠妃さん」

 

 と僕達は風呂場に向かった…の後の事は書くと色々引っかかりそうなので書かないでおこう。こうして刃と瑠妃の仲はますます深くなった。ただし一つ言えることがある。それは瑠妃さんが口移しで刃に飲ませたのは

 

 『彼女に×××したくなる』ドリンク

 

 と書かれたドリンクであった‥‥すげえ効果だな!おい!!




 刃と瑠妃が帰ってきたときの立花

 日菜佳「あの二人、すごくお肌が綺麗ですね。」

 おやっさん「確かあそこの温泉には怪我には効くけど美肌効果ってそんなになかったはずだけど・・・」

 香須美「間違いなくヤったわね・・・。」

 ザンキ(帰ってきていた)「刃、強いな・・・血色いいな。」

 明日夢(同じく)「しかもあの二人仲良く手をつないで入ってきましたね」

 ヒビキ「熱いね~~俺でもこればっかりは負けたよ。」

 エイキ(旅行時40度近くの熱)「おのれ~~~あの女狐め~~許さん!」

 トドロキ「一体何をしてああなったのですか?」

 全員「「「「「「はあ・・・駄目だこいつ鈍すぎる」」」」」」

 本日の金言「トドロキは恋愛の勉強をしろ!!」


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番外編「く、来るああああ!!あんた子持ちでしょう!?」

 


 僕はある日突然理事長から電話が来て「至急ある場所に向かってほしい」と言われその後に送られた地図のデータを元に走っていくと、

 

 ジンキ「はぁ~~理事長が急用だって言ってたから一人で来たのに…用事の内容が新作格闘ゲームの受け取りかい!!」

 

 僕が紙袋を持って叫ぶと理事長の側近の黒服さんが、

 

 黒服「すいません、我々だとゲームを受け取る前に警察が来てしまいますので…」

 

 と頭を下げながら言うと僕は急いで顔を振りながら

 

 ジンキ「いえいえ、もとは自分が何でもお手伝いしますと言ったせいですから。お気になさらないで下さい。」

 

 黒服「感謝します。それはこっちで預かって理事長に渡しておきます。」

 

 ジンキ「では自分はこれで失礼しますね。」

 

 僕は黒服さんと別れて立花への帰り道を歩いていると僕のすぐ前に真っ赤なポルシェが止まると中から

 

 アゲハ「あら~お久しぶりじゃない♪」

 

 と胡夢さんの母黒乃アゲハさんが出てきた。その時僕は身の危険を感じ……

 

 ジンキ「お久しぶりです。そしてさよなら!!」

 

 ジンキは逃げ出した!

 

 ブゥン!キュイイイイイ!!

 

 アゲハ「逃げなくても良いじゃない!」

 

 しかし先に回り込まれてしまった!しかもドリフトでそして腕を絡まれた!

 

 アゲハ「ねえや・い・ば君、この後暇かしら?」

 

 と訊ねてきたが、もしここで暇と言えば何かしらの危ないアクションがあるものと考えた僕は

 

 ジンキ「ひょっとしたら何か仕事があるんかも知れないので今家に連絡してみます。」

 

 僕はアゲハさんから少し離れて立花に電話をかけた。

 

 そして電話がつながった時

 

 ジンキ「あっ、もしもしジンキです。じt「ちょっと借りるわよ♪」ひょ?」

 

 アゲハさんは僕から携帯を盗ると

 

 アゲハ「どうもはじめまして、私、刃君のお友達の母親の黒乃アゲハと言います。はい…ええ、実は帰り道であったので色々と娘の学園での様子とか彼氏はできているとかそういうことを聞きたいので…はい変わりますね。はい」

 

 僕は話がスムーズにいき過ぎて不安をかんじその電話を取り急いで出ると、

 

 トドロキ「あ、ジンキ君、立花の皆には自分が言っておくので楽しんでくるッス!!それじゃッス!!」

 

 とトドロキさんは言い電話を切った。この時に僕が感じた事は一つだけ…

 

 ジンキ「(トドロキさんが出た時点で僕の負けが決まっていたか…誰か他の鬼とのコネクト、プリーズ!!)」

 

 アゲハ「さあ、行きましょうか?」

 

 と再度腕を絡まめられ身体を密着させ物凄く柔らかいナニカに腕を押し付け、逃げれないようにされた僕は諦めて

 

 ジンキ「はぁ…お茶くらいなら構いませんよ。」

 

 アゲハ「やふ~~~!!じゃあ早速行きましょうか!」

 

 こうして僕はアゲハさんの車に乗せられ、連行されるのであった。

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 俺が受話器を置くと、瑠妃さんが入ってきた。

 

 瑠妃「買い物行って来ました。…あれ?刃さんはどこへ行ったのですか?」

 

 トドロキ「あ、それなら理事長さんからの幼児の帰りに会ったお友達と少し話し合うから遅れるそうッス。」

 

 瑠妃「お友達ですか…月音さんかしら?」

 

 トドロキ「確か黒乃さんと言ってたッス!」

 

 俺がさっきの電話の相手の名字を言うと瑠妃さんは固まり、二階から鈍い音が聞こえ、ザンキさんは急いで降りてきて、

 

 ザンキ「トドロキ、その名字間違いないだろうな!」

 

 トドロキ「は、はい…何かおかしいッスか?」

 

 ザンキ「ああ、何しろジンキの友達の方の黒乃は今学園にいて、人間界にはいけないからな…そして残った黒乃の母親はジンキを狙っているからな…」

 

 瑠妃「ザンキさん、ど、どどどうしましょう!!?」

 

 ザンキ「とりあえず、おやっさんから許可をもらってディスクアニマルを使ってジンキの居場所を捜すぞ!!」

 

 ザンキさんがそう言うと立花の入り口が開き、ヒビキさんが一枚のディスクを持ちながら入ってきた。瑠妃さんは慌てながら

 

 瑠妃「ヒビキさん!!刃さんが!!?」

 

 ヒビキ「ああ、今さっき光鷲が来て場所わかったよ。ジンキは今黒乃さんの家にいるってさ。」

 

 瑠妃「なら、皆さん急いで殴り込みを!!」

 

 ザンキ「ああ、ジンキに嫌な思いをさせたくないしな。」

 

 ヒビキ「何だって同級生の母親だもんな~俺だって嫌だよ。」

 

 そうい言いながら出かけようとした時、ザンキさんが振り向き、

 

 ザンキ「トドロキ、電話はどっちが先に切った?」

 

 トドロキ「あっ、それは自分ッス!」

 

 ザンキ「なら、今度ジンキと一緒に闘う事になったらバケガニを投げつけられると思っておけよ。」

 

 トドロキ「エェエエエエエエエエ!!?」

 

――――――――――――――――――

 

 「さあ、どうぞ!」

 

 「お、お邪魔しやっす~~…。」

 

 「お茶用意するからちょっと待っててね!」

 

 

 僕はアゲハさんが住んでいる高層マンションの部屋に入った中は見るからに高そうな毛皮の服や、鰐皮の財布、貴金属類がたくさんあるがそれらは綺麗に片付けられていて、水槽も置かれていてそこには綺麗な熱帯魚ではなく……

 

 「なんで…ピラニア?」

 

 とピラニアを見ていると足音が聞こえ、

 

 「お茶ができるまでクッキーでもどう?」

 

 アゲハさんがお皿に可愛らしい

 

 「あ、ありがとうございます。」

 

 再びおくにアゲハさんがいくと僕はクッキーを手に取った。それは可愛らしく美味しそうなクッキーだが、人間界に戻るとき胡夢ちゃんから「私のお母さんは一度狙った人は物にするまでなんでもする」と言っていたので、クッキーを握り潰し粉にしてから水槽に少し入れてみた。少しして

 

 …プカア……

 

 ピラニアはピクピクしながら浮かび上がり、固まっていると

 

 「あら?何しているのかな?」

 

 ティーセットを持ったアゲハさんが来て、僕は恐る恐る

 

 「あ、アゲハさん、このクッキー何か毒でも入れているのですか?」

 

 と聞くとアゲハさんは

 

 「嫌だ~~そんな物騒なもの入れてないわ。確かただの痺れ薬と睡眠薬ぐらいね?」

 

 「……ではその紅茶は?」

 

 「これには感覚が敏感になるのと滋養強壮ね。飲む?」

 

 と笑顔で聞いてきたが、

 

 「それを聞いたらこんな怪しい物なんて飲めませんよ!!それに十分物騒です!」

 

 僕は逃げ出そうとしたが、アゲハさんは立ちはだかり

 

 「まあ、待ってよ。私とイイコトしましょう♪」

 

 「だが断る…そおい!!」

 

 僕はニビイロヘビを投げつけ、服の隙間に入って慌てている隙に部屋から激走戦隊並みのスピードで逃げ出した。 

 

 ~~~~~~

 

 ジンキ「ゼエ、ゼエ、ぜエゼエゼエ……ハァ……ここまで来れば休憩できるな…」

 

 僕は公園につき水飲み場に足を向けた。

 

 ジンキ「はあ、さっさとたちばなに連絡しなきゃ」

 

 僕が安心しながら水を飲み終えると周りの景色が歪み始め、あっという間に森に変わった。

 

 ジンキ「ま、まさかコダマの森か!?」

 

 僕が音叉を構えながら辺りを警戒していると

 

 ヒュンヒュン!!

 

 ジンキ「ヌオッ!?」

 

 僕の両足に蔓が巻きつき引っ張られて行くとアゲハさんが木の上に立っていた。

 

 アゲハ「ハ~イ♪何も逃げなくても良いじゃない。痛い事はしないのだから。」

 

 と手をヒラヒラとしながら言ったが、僕はコダマじゃないことに安心したが、

 

 ジンキ「このまま大人しく食われたら、身体は痛くないかもしれませんが、僕の心が痛くなるのですよ!!新学期から胡夢さんにどんな顔で会えと!?それに私は彼女持ちですよ!?」

 

 アゲハ「も~、そんな事気にしなくてもいいのよ~「よくない!!」あなたは初めてかもしれないけど私が私が愛し方を教えてあげるから安心してね♪」

 

 アゲハさんがそう言っている間に僕は音叉剣で蔦を切り、立ち上がって

 

 ジンキ「あ、自分既に未経験じゃないですよ。彼女と大人の階段登ってますから!!残念!」

 

 僕がアゲハさんにそう言い放つと少しの間固まったが手をポンと叩くと

 

 アゲハ「じゃあNTRに変更ね♪」

 

 ジンキ「もっと駄目でしょう!!」

 

 僕はアゲハさんにツッコミをすると、瑠妃さん、ザンキさん、ヒビキさんが来た。

 

 瑠妃「刃さん、無事ですか!?」

 

 ザンキ「捜していたら変な森を見つけて来たが…」

 

 ヒビキ「コダマは見つけたか?」

 

 と辺りを警戒していたが、僕は木の上にいるアゲハさんを指差して、

 

 ジンキ「これはコダマの森じゃなくてアゲハの森ですよ。」

 

 と僕が言うと、瑠妃さんは魔具をザンキさんは武器を構えながら、

 

 瑠妃「ではあの人を抹殺すれば…」

 

 ザンキ「このふざけた森は消えると言うわけだな…」

 

 ジンキ「いやいや、何物騒な事言ってるの!?しかも瑠妃さん、あなたの瞳に光が無いですよ!!ザンキさんも烈斬を降ろして下さいよ!!」

 

 ヒビキ「そうだぞ二人共、もしジンキが食われていたら俺だって倒すのに協力するけど今ジンキの体をよく見てみろ。服が乱れてないしズボンのチャックは締まったままだから…」

 

 ヒビキさんがそう言うと僕にアイコンタクトを送り、僕は頷いて、瑠妃さんをお姫様抱っこをしてから皆アゲハさんから背を向けて、

 

 ヒ・ジ「「逃げるんだよ~!!!」」

 

 ザンキ「お、おい!!」

 

 僕達は急いで森を突き抜けて立花に逃げ帰った。

 

 アゲハ「……早、ほんとに人間?」

 

 ~立花到着後~

 

 ヒビキ「上手くいったね~」

 

 ザンキ「そうだな、」

 

 ジンキ「これにて一件落ちゃk「ジンキ君、すまなかったッス!!」トドロキさん!?」

 

 僕達が炬燵でお茶を啜っているとトドロキさんが来て僕の前で涙目で土下座をした。

 

 ジンキ「と、トドロキさん!?何をいきなり土下座しているのですか?」

 

 トドロキ「いや、ジンキ君と瑠妃さんの仲を傷つけてしまうような事をしまってすまないッス!!」

 

 瑠妃「トドロキさん、それはもう過ぎた事ですから…」

 

 トドロキ「こうなったら切腹してこの命で責任をとるッス!!」

 

 と言いながら烈雷を構えようとしたトドロキさんをザンキさんとヒビキさんが止め、

 

 ザンキ「ええい!落ち着け!」

 

 ヒビキ「それほどの事じゃないからなっ?」

 

 ジンキ「お詫びなら…あっ!今度トドロキさんの手打ちうどんをごちそうして下さいよ!」

 

 トドロキ「本当にそんな物で良いッスか?」

 

 ジンキ「いいのですよ、トドロキさんの手打ちうどんならお釣りがくるくらいですよ。」

 

 僕がそう言うとトドロキさんの顔は明るくなっていき、立ち上がると

 

 トドロキ「なら今から打ってくるッス!!」

 

 と言いながら去っていった。そしてこの日の夕食は鍋から急遽大量のうどんに変わった。

 

 トドロキ「たくさん打ったのでどんどん食べて下さい!!」

 

 ジンキ「多いな…」

 

 ザンキ「鬼は一人2キロって所か…」

 

 ヒビキ「でももっとあるみたいだよ?」

 

 クロキ「机の反対側が見えないんだが…」

 

 瑠妃「トドロキさんやりすぎですよ…」

 

 みぞれ「全くだ」

 

 ザンキ「うぉ!?白雪何故ここに!?」

 

 ザンキさんは霙ちゃんが着ていることに驚き、瑠妃さんは軽く戦闘態勢に入っていたが、

 

 ジンキ「僕が呼びました。僕達では食べきれる自信がないので…後新聞部と九曜さんも呼んでます。」

 

 と説明するとタイミングよくドアが開き

 

 月音「えっとお邪魔しま~す。」

 

 萌香「同じくお邪魔します。」

 

 紫「ごちそうになるですぅ~」

 

 胡夢「ジンキ君、お母さんが迷惑をかけて御免!」

 

 銀影「ウホホホ!きれーな姉ちゃんが多いな…」

 

 九曜「アマキさん、お久しぶりです。」

 

 アマキ「あっ、九曜さんお久しぶりです。それと銀影君、ここにいる女性の大半は音撃戦士の彼氏がいるからちょっかいを出さないように。」

 

 この後うどんを食べきってから皆にお土産を渡し、帰っていった。風呂に入り終え、僕と瑠妃さんは着がえを取りに寝室に向かったが…

 

 ジンキ「あれ?僕のジャージが一つがない?瑠妃さん知らない?」

 

 瑠妃「いえ、私は知りませんよ?」

 

 ジンキ「干してないし、何でだろ…」

 

 僕と瑠妃さんは少し考えて

 

 瑠妃「あっ、まさか……」

 

 ジンキ「でも、ありえそうだよね……」

 

 瑠妃「汚れてなければいいですけど…」

 

 ジンキ「だな……まあ、洗濯したての奴だからいいけど」

 

――――――――――――――――――――――――――

 

 私は自分の部屋に戻り、刃の服を広げ着てみた。袖はかなり余り、私の腰よりも下まであった

 

 みぞれ「かなり大きいな…私には布団にも使えるな…いい匂いもする」

 

 私は刃の服を着たままベッドに横になり、

 

 みぞれ「刃…私はお前を諦めないからな。」

 

 そう呟き私は目を閉じた。



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小話集

 この話は「このままpixivで投稿している奴をただ加筆投稿するだけでいいのか?」「ちょっと違いをつけたい」「スランプ脱却」を考えて数時間で描いた作品なので短い、雑い、面白くない話かもしれませんが、どうかお許しください!

 ではどうぞ~~(追伸、Mr軍曹さんpixivの更新はもう少しお待ちください!)


 冬休み小話集

 

 ~冬休みの新聞部の行動(学園側)~

 

 萌香「よし、今日は数学の宿題を終わらせようかな?」

 

 紫「萌香さ~ん、宿題どこまで進みましたですか?」

 

 萌香「あ、紫ちゃん、今半分くらいかな。紫ちゃんはどうなの?」

 

 紫「私は一週間あれば全部終わらせれますが、萌香さんと一緒ならやるです~。」

 

 萌香「なら一緒にやろう!」

 

 胡夢「萌香~いる~~?」

 

 萌香「どうしたのくるむちゃん?」

 

 胡夢「みぞれがまた刃の服を盗んでたよ~~」

 

 みぞれ「私をプレシャスを返せ…」

 

 胡夢「刃の服だから!これは刃の元に送るから!答えは聞いてない!!」

 

 みぞれ「…ちっ」

 

 萌・紫「「アハハハ……」」

 

 

 ~冬休みの新聞部の行動(人間界側)~

 

 刃「そらそらそら!」

 

 月音「くっ!?」

 

 ジンキ「防いだら…駄目でしょ!」

 

 月音「グウ!?…まいったよ。」

 

 ジンキ「フウ…筋は良いがまだまだだね。今は攻撃は基本避ける訓練だよ~裏萌香さんみたいなタイプなら厳しいけど小宮君やチョッパー力石先輩みたいなタイプなら避けたら隙だらけなんだから~」

 

 月音「ハァ、ハァ、ハァ…いやあんな練習の後にこれはキツイって!」

 

 ジンキ「ただの10キロマラソンに腕立て、腹筋に背筋、ジャンピングスクワット100回だよ?」

 

 月音「ただのってレベルじゃないから!?」

 

 ジンキ「そんな弱音をはき続けても好きな子は守れはしないぞ!…でも少しは吐いてもいいから」

 

 ミツキ「そうですよ。それにジンキ君でも優しい方ですから」

 

 クロキ「まあ、おれやチョウキは一回弱音をはいたら腕立て50回だからな~~」

 

 ナキ「300回を過ぎた辺りから腕が操り人形の糸が切れたみたいに動きませんでしたからね~~怖いですね怖いですね」

 

 ジンキ「さて月音君続きとしゃれ込も「ジンキさ~んお茶にしましょう!」よし休☆憩!」

 

 クロキ「おいこら…って行きやがった。」

 

 月音「ハハハ…ジンキ君ってあんなキャラだっけ?」

 

 クロキ「瑠妃と更に仲良くなってからは大体あんな感じだ。」

 

 ナキ「エイキさんの息子だからその影響でしょうね~。」

 

 ミツキ「…ジンキ君のご飯に毒でも盛ろうかな?」

 

 

 ~そうなったわけpart1~

 

 たちばな、夕食後…

 

 ジンキ「そういえば瑠妃さん、気になってたことがあるんだけど」

 

 瑠妃「はい、なんですか?」

 

 ジンキ「瑠妃さんって昔からマゾなの?」

 

 ザンキ「刃、今それを言うか?まあ俺も気になるが…」

 

 瑠妃「いいえ、違いますよ?」

 

 イブキ「じゃあいつからなんですか?」

 

 瑠妃「え~~っと…つい最近?」

 

 日菜佳「…よしジンキ君、何をしたんですか?はっまさか鞭でたたいたりろうを垂らしたり電流の流れる熊手でダークな潮干狩りでも!?」

 

 ダンキ「日菜佳さん、僕はそんな道具は持っていませんよ。それに最後のはおかしい。」

 

 ヒビキ「ならジンキ、心当たりはあるのか?」

 

 ジンキ「う~~~ん…心当たりなんて……あ、」

 

 ザンキ「なんかあるのか?」

 

 ジンキ「一度だけ僕が瑠妃さんと敵対している時に一回だけ瑠妃さんの腹に雷付きのボディーブローを…」

 

 たちばな一同「「「「「「かなりの上級者!?」」」」」」

 

 クロキ「スゲーな瑠妃さん、普通恨むものを逆に快感にするなんて…」

 

 ミツキ「そこに痺れもしない憧れて…たまるか!」

 

 瑠妃「それほどでも~~」

 

 全員「「「「「「「褒めてない!!」」」」」」」

 

 ~そうなったわけpart2~

 

 胡夢「そういや、みぞれあんたジンキの事ストーカーしているけどいつからそうなったの?」

 

 みぞれ「失礼な私のは人間観察だ。」

 

 紫「あんまり変わんないです~~」

 

 みぞれ「そうだな…私が刃と会った後、もう一度会いたくてな最初は町に降りて探していたんだが、やはり他の人が怖くてな見つからないように動き回っていたんだ。大きくなるとパソコンとか使い始めたんだ。しかし全く見つからなくて私も目的が刃を探すことから気に入った男探しに変わっていたんだ。」

 

 胡夢「うん、ある程度予想していたけどこれは酷い。」

 

 みぞれ「よせ照れるじゃないか。」

 

 紫・胡「「褒めてない(です)!」」

 

 萌香「アハハハ…ハァ‥‥」

 

 

 ~荒野ゆさぶる風になれ~

 

 蛍糸「明日夢先生~~待ってくださ~~い!!」

 

 明日夢「嫌だって止まったら何をされるかわからないから!」

 

 蛍糸「そんな~~ナニをするだけですから~~」

 

 明日夢「なら余計に止まれないよ!」

 

 九曜「早いですね…明日夢先生」

 

 銀影「ほんまに人間か?…あかんワイの知っている人間の片方(刃)が化物やった。」

 

 

 ~酔っ払いの惚気話~

 

 ザンキ(酔)「いいか!猫目はなつい熱い物を食べてしまって、あつ、あつ、熱がって、その後の涙目がサイッコウに可愛いんだよ!」

 

 明日夢(泥酔)「蛍糸ちゃんも一時間をかけて僕を捕まえた時にみせるはにゃあとした顔がとってもかわいいんですよ!それを見ると捕まってもいいやと思ってしちゃったんですよね。」

 

 アマキ(超泥酔)「前に九曜さんのプレゼントを受け取って中身を見た時にみせた心配そうな顔と私がありがとうって言ったときの嬉しそうな顔だけで私は魔化魍を10体」

 

 ジンキ「…クロキの旦那」

 

 クロキ「お前は参加するな。」

 

 ジンキ「なんで!?」

 

 クロキ「たちばなが倒壊するから…主にキョウキの八つ当たりで」

 

 キョウキ「ちきしょう!ちきしょう!明日夢の癖に明日夢の癖にぃぃぃぃぃ!!」

 

 ジンキ「恨むの明日夢兄さんだけかい!?」

 

 瑠妃「キョウキさんもきっと出会いがありますよ…多分」

 

 キョウキ「チキショウウウウウウウウ!!」

 

 

 ~お騒がせ人妻~

 

 男A「おお…」

 

 男B「乳デカッ…」

 

 男C「それでいて綺麗だ…」

 

 男D「チョーイイネ、サイコー!!」

 

 女「何鼻の下伸ばしているのよこの変態!」

 

 男D「カラムチョ!?」

 

 アゲハ「やふふのふ~~♪(見てる見てる。でもあなた達は私の眼中にないのよね~私って罪なお・ん・な♪)」

 

 ジンキ「えっと、次は牛肉…げ!」

 

 アゲハ「あ♪やっほジンキ君」

 

 ジンキ「ど、どうも…」

 

 アゲハ「こんな街中で会うなんて私たちは運命の赤いワイヤーでつながっているのかしらね?」

 

 ジンキ「…それをいうなら赤い糸ではないのですか?」

 

 アゲハ「糸じゃさすがに細すぎるわ。それでこれからお茶でも…」

 

 ジンキ「僕はお使いがあるので失礼します!」

 

 アゲハ「あ、逃げた…ま、また今度暇なときに捕まえますか。さてかえって惚れ薬を作ろうかしら~~」

 

 

 ~鬼達の戦い冬の陣~

 

 

 ザンキ「ついにこの日が来たか…」

 

 クロキ「各員配置とメンバーは覚えているな?」

 

 イブキ「ええ、僕とミツキ君とここですね…」

 

 ミツキ「今回は相手が少ない場所ですが油断はしません。」

 

 ザンキ「明日夢とキョウキとトドロキはその近くのここ」

 

 トドロキ「入ってすぐなので短期決戦挑むッス!」

 

 明日夢「皆さんの足を引っ張らないように」

 

 ヒビキ「俺とクロキとおやっさんは地下一帯だね…」

 

 おやっさん「ここは熟練の敵が多いから経験と勘が頼りだからね。」

 

 ザンキ「そしてジンキと俺とダンキ、ショウキは最上階のここ…ここは激戦区だ。ここを失敗すれば後々大打撃を食らうことになる」

 

 ジンキ「敵が多く、距離も遠い…ニシキさん直伝の技を使うときが来ましたね。」

 

 ダンキ「気を付けろここの奴らは西よりも凶暴だ。」

 

 ショウキ「なめてかかると去年のサバキさんのようになる。」

 

 おやっさん「皆必ず成功させよう。」

 

 鬼一同「「「「「「おお!!」」」」」」 

 

 ジンキ「…そろそろ時間ですね」

 

 『……お待たせしました。間もなく開店いたします。』

 

 ザンキ「皆、生きてまた会おう。」

 

 ヒビキ「ああ、では三時間後に…」

 

 ジンキ「やぁぁぁぁってやるぜ!!」

 

 明日夢「僕は最初から最後までクライマックスだぜ!」

 

 キョウキ「今の俺はか~な~り強い!」

 

 『それでは城南百貨店冬のチョウー特価の売り尽くしタイムセール開店します。』

 

 ヒビキ「俺達の戦いは……」

 

 鬼一同「「「「「「これからだ!!」」」」」」

 

 ドドドドドドドドドドッ……

 

 アマキ「もう少し静かにできないのかな?」

 

 瑠妃「少し、恥ずかしいですね。」

 

 日菜佳「では我々はゆっくりと行きますかね~?」

 

 香須実「そうねそうしましょう。」

 

 




 最後の話(タイムセール)の各鬼の行き先

 イブキ&ミツキ…一階、靴売り場

 明日夢&キョウキ&トドロキ…二階、紳士服売り場

 ヒビキ&クロキ&おやっさん…地下、食品売り場

 ザンキ&ジンキ&ダンキ&ショウキ…4階日用品、下着売り場(鬼の下着消費量は半端ない)

 女性一同…六階、フードコートにあるス○バ

 鬼の衣類確保はこういったセールで大量に購入しているからだと思う善宗でした。


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番外編part2「リリス来店、トドロキ暴走!?ジンキ大爆発だ~っだっだだ♪」

 僕が朝日課のジョギングをしに外にでるとジョギングをしていた月音君にばったりと出会った。

 

 ジンキ「よう、月音君」

 

 月音「あっ、刃君おはよう」

 

 僕達は横に並び走りながら話した。

 

 ジンキ「月音君最近はどうだい?」

 

 月音「だいぶ体力はついてきたかな?でもこれから先何かあるのかわからないからね。もっと鍛えないとね。」

 

 ジンキ「そうか…そろそろ実践向きの鬼の体術でも教えようか?」

 

 月音「え!?本当?助かるよ!」

 

 ジンキ「まあ、本格的には教えると鬼になるかもしれないから軽くだけど、この先にある公園に行くかい?」

 

 月音「お願いするよ…あれ?でもここから一番近い公園って…」

 

 ジンキ「善は急げじゃああああ!!」

 

 月音「ちょっとジンキ君体格の割には足速い!?!?」

 

 僕と月音君は公園に向かい、僕は月音君に軽く力の受け流し方、拳の握り方、人体の急所を教え軽く手合わせをした後、僕達は立花に向かうと立花の前で理事長の側近の人が立っていた…黒服姿で

 

 ジンキ「あれ?黒服の方がどうしてここに?」

 

 月音「ジンキ君の仕事の連絡かも?とりあえず声をかけてみたら?」

 

 僕達は近づき、

 

 ジンキ「どうしたのですか?立花の前に仁王立ちして」

 

 僕の声に反応した黒服の人は僕の方を見て、

 

 黒服の佐藤「あ、ジンキさん実は今日一日の間預かって欲しいものがありまして…」

 

 ジンキ「僕に預かって欲しいもの?なんだろ?」

 

 佐藤さんは僕に封筒を渡すと原付に跨がり、去っていった…黒服に原付…似合わねえ!!

 

 月音「とりあえず中に入ってから確認したらどう?」

 

 ジンキ「そ、そうだね…入ろうか。」

 

 僕達は立花の中に入り、奥の部屋に行って封筒を開けると中から鏡と…

 

 リリス「あ~やっとついた~」

 

 妖精さんが出てきて、僕はすぐにダンボール箱を用意して月音君がすぐに鏡ごとダンボール箱に投げ入れ、二人がかりで箱に縄で縛った(この間わずか2,5秒!!)

 

 すると箱の中から

 

 リリス「ちょっと何もしないし、理事長からの伝言があるから出してよ~」

 

 その一言で恐る恐る箱を開けるとリリスさんがフラフラと鏡を持ちながら出てきてちゃぶ台の上に鏡を置いてその横に座ると背伸びをしながら、

 

 リリス「全く、休暇のつもりで来たのにこの扱いは酷いじゃない!」

 

 ジンキ「ああすいません、この前の事(学園祭の時)があったので体が勝手に行動をとってしまいました。とりあえず黍団子食べる?」

 

 リリス「まあ、それならしょうがないわね。それと黍団子は美味しくなかったら許さないよ!」

 

 ジンキ「黍団子は理事長も大好きで立花の売り上げの八割は黍団子なんだよ。」

 

 月音「え!?それ凄くない?」

 

 ジンキ「まあ八割と言うのは嘘で、本当は六割で残りは年末年始の餅とか猛士の仕事の報酬が占めているけど」

 

 月音「それでも半分以上なんだね……」

 

 ジンキ「まあね!一番消費される日なんか朝早くから鬼全員で黍団子作ってもギリギリだったからね~~」

 

 月音「ジンキ君やザンキ先生たちが一日中黍団子を作る光景……なんか怖いよ!?」

 

 僕達は朝ご飯を食べて、リリスさんは黍団子を夢中に食べていると朝の運動を終えた父さんが入ってきた。

 

 エイキ「おっ、青野少年来ていたのか。」

 

 月音「お邪魔しています。」

 

 エイキ「どうだ?立花の朝ご飯は美味いだろ!それにそこの妖精もそんなにがっつくと喉に詰まらせてお茶をは妖精ってなるぞ?ハッハッハッ」

 

 ジンキ「おっ新ネタですか!よく考えたね。」

 

 月音「あはははは…(学園にいたときとは全然違うこっちが素なのかな?)」

 

 月音君が苦笑いしているとリリスさんが話しかけてきた。

 

 リリス「黍団子おいしかった!けどジンキはこれから何をするの?」

 

 ジンキ「僕はこれから4日くらい鼓の練習をしに、同い年の鬼の方と一緒に山寺に行くけど来る?」

 

 リリス「行きたい!」

 

 ジンキ「はいは~い、それじゃあ今から準備してくるからお茶でも一服してください。それと月音君」

 

 月音「ん?どうしたの?」

 

 ジンキ「君の修行もするから30秒で準備しな!!」

 

 エイキ「因みに君の親の許可は取ってある!!」

 

 月音「えええええええええ!?無理だって!!ここから家まで30秒で戻れないよ!!」

 

 ジンキ「30秒は嘘で後二時間は余裕があるよ。」

 

 月音「わかったけどいいの?ジンキ君の修行の邪魔になると思うよ?」

 

 ジンキ「別に問題ないよ。今回の修行には菅の鬼に鼓の事を教えることもあるから。それに肉弾戦も鍛えなきゃいけないからね。」

 

 月音「そ、それなら参加させてもらうよ。」

 

 ジンキ「おうっ参加しちゃいなYO!」

 

 月音君は急いで家に戻って行き、僕も荷物と改良を加えた雷光と烈光を取りに部屋に戻った。真・光震天は今回の修行の間みどりさんがデータを収集して改修するそうです。あと雷光も刀を外し、単体でできるようになったけど小暮さんが

 

 小暮「ふむ、これでジンキ用の“あれ”ができるな。」

 

 とか言っていたけどなんだろうもう一振り作るのかな?僕は荷物を持ち月音君と合流した後、ミツキさんとキョウキさんと合流して陽海学園のバスで修行する寺へと向かった。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ジンキ君は寺につくと同時に上の服を脱ぎ、烈光を持ち、大きな太鼓の前に立つと烈光の先を天に向け大きく息を吸うと

 

 ジンキ「はっ!」

 

 と言いながら太鼓を叩いた。軽快なリズムで叩いていくと、起動されているディスクアニマルとリリスは太鼓の周りに集まり、リズムに合わせて回ったり踊ったりしていた。しかし俺はジンキ君の体中の傷、特に背中にある大きな×の字の傷が気になったその時、バスの中でミツキと言った男の方とキョウキと言った女の子が俺のそばに立ち、

 

 ミツキ「あの傷が気になるのですか?」

 

 月音「あ、まあ…はい」

 

 キョウキ「あたい達、鬼は魔化魍と命を懸けて闘うから体に生傷は絶えないけど…」

 

 月音「でも、ジンキ君の背中の傷は結構古そうですね…」

 

 ミツキ「前に聞いた話ですが、ジンキ君は二回目の変身から生身で鬼の術が使え、鬼に変身しなくても闘っていたそうです。」

 

 キョウキ「しかもあれは刀のような切り傷だね…あたいはあまり知らないから詳しく話せないけど」

 

 すると背後から

 

 ザンキ「俺はあの傷ができた時の事を話せるぞ、」

 

 財津原先生がにゅっと現れた。

 

 ミツキ「うわあ!?」

 

 キョウキ「ひい!?」

 

 月音「財津原先生!?」

 

 ザンキ「今はザンキだ。青野…詳しい話を聞きたかt「ミツキさん、練習するぞ!!ってザンキさん!?」ああ、ジンキ俺には気にせず修行をやってくれ。」

 

 ジンキ「はい!それじゃミツキ君服脱ごうか!!」

 

 ミツキ「え!?」

 

 僕がミツキさんの方を見ると

 

 ジ・キ「「そおい!!」」

 

 バリバリバリバリ!

 

 ミツキ「うわああああ!?」

 

 ミツキさんがキョウキさんとジンキ君に上の服を裂かれ太鼓のバチを持たせて太鼓の所に引っ張られていった。すると財津原先生…ザンキ先生は僕とキョウキさんを連れて縁側に座ると

 

 ザンキ「まずこの話をする前に俺には胸に大きな傷がある昔魔化魍と闘った時についた傷だ。今は瑠妃のおかげで傷口が残った程度に収まって何の問題もなかったが、少し前まで鬼になることさえ禁止するように医者に言われていた。」

 

 と言って服の前を開けると胸の真ん中に傷があった。ザンキ先生は服を元に戻すと話し始めた。

 

 ザンキ「あのころは魔化魍が大量に発生していて、アマキ等が鬼になっていないから人手も不足していた。俺の弟子のトドロキが大けがを負い入院してしまい、急遽怪我で引退していた俺が再び鬼になって闘うことになった。まだ小学生だったジンキは復活したばかりの俺のサポート役だった。」

 

 ~回想~

 

 俺はジンキが鬼の名前を持つ前だったから刃と共に行動することが多かった。ある日魔化魍がでて俺とイブキ、ヒビキと刃でその場所へ行くと大量の魔化魍がいた。刃は身を隠し、俺達は変身して闘った。闘っているうちに他の二人とはぐれ…

 

 斬鬼「はあ!!」

 

 コダマ「ギエエ!?」

 

 ヨブコ「ギャア!?」

 

 俺は魔化魍を数体まとめて地面に叩きつけた俺は烈斬を突き刺し、

 

 斬鬼「音撃斬「雷電斬震」!!」

 

 音撃を決め次の魔化魍を倒そうと立ち上がった際胸の古傷に激痛が走り、

 

 斬鬼「グッ!」

 

 俺が胸を抑え膝をついた。この隙を見逃す魔化魍ではなく

 

 バケネコ「フシャアアア!!」

 

 バケネコが4体、飛びかかろうとしたが

 

 刃「斬鬼さん危ない!!皆行って!」

 

 光鷲「ピィ!」

 

 茜鷹「キュイ!!」

 

 刃が鬼爪をだし、二体のバケネコの顔にひっかき残りはディスクアニマルが落とし、

 

 刃「鬼火い!!」

 

 刃は鬼火を吐きバケネコは顔を抑え、ディスクアニマルによって一か所に固まり倒れこむと

 

 刃「今です。斬鬼さん」

 

 刃の一声で俺は立ち上がりバケネコに烈斬を突き刺し

 

 斬鬼「クッ!…音撃斬「雷電斬震」!!」

 

 再び音撃を決めバケネコを倒すと俺は烈斬を杖代わりに立ち上がり刃の方を見た。

 

 刃「斬鬼さん、大丈夫ですか!?」

 

 斬鬼「ああ、すまない助かった。」

 

 俺がそういうと刃は笑顔をうかべこっちに走り寄って来ようとした時、上から刃の背後に何かが降りてきて、

 

 ザシュッ!

 

 刃「え?」

 

 斬られた刃は倒れ、俺は斬った相手を見た。それはコダマで手に持っていた双剣の先端には刃の血がついていた。

 

 斬鬼「貴様アアアアアアアアアアアアア!!」

 

 ~回想終了~

 

 ザンキ「というわけでヒビキがコダマを倒した後、刃を急いで病院に連れて行ったが傷は刃が少し大股で移動していたこともあって一命は取り留めたが、コダマの剣は斬るというより肉を削ぐみたいな感じでな。鬼の肉体なら問題ないがジンキは生身で食らったから今も残っているんだ。」

 

 月音「そ、そんなことが…」

 

 ザンキ「ジンキは仲間にはできるだけそういうことは話したくないんだよ…瑠妃は一緒に風呂を入った時にばれて数日後話したそうだ。」

 

 キョウキ「まあ、あたいだってそんな話が合ったらホイホイ話せないしな。」

 

 一瞬僕達の周りの空気が重くなったのを感じたが、

 

 ザンキ「そしてこの話には続きがあってだな、刃は暫くの間入院することになったのだが…刃はいつも病室を抜け出しては上半身の鍛錬とかトドロキの武器を磨いたり、トドロキのリハビリの手伝いをしてな…医者からは本当に「彼は本当に怪我人か!?元気があり余っていて体育会系の看護師でも手におえん!!」と言われる始末でなおかげでトドロキも負けてはいられないと頑張って鬼に復帰したこともあって怒るに怒れなかったが…エイキは泣きじゃくってたけど。」

 

 ザンキさんの話を聞いて俺達はジンキ君のはっちゃけぶりに思わず

 

 キョウキ「ジンキって…バカジャネーノ?(超棒読み)」

 

 月音「ええええええええ!?」

 

 ザンキ「しかも傷口もふさがっていない時に行動していたから毎日包帯を5回くらい変えて退院初日のごはんのジンキのところが生レバー山盛りだけだったのは懐かしい思い出だ…。」

 

 ザンキ先生がどこか遠くを見つめるように空を見上げると

 

 ジンキ「月音君どうかしたの?」

 

 ミツキ「ば、馬鹿な…う、腕が…上がらないだとぉ!?」

 

 リリス「フィーバー!!」

 

 さわやかな顔で言うジンキ君と腕をぶらぶらさせながら驚いているミツキさんと、狼型のディスクアニマルに乗ってどこかのフランスの一日3時間しか寝ない人みたいなポーズを取っているリリスが来た。

 

 月音「ザンキ先生が少し昔話をしてくれただけだよ。」

 

 ジンキ「そうですか、さてミツキさんには休憩がいるけど今から月音君の特訓を始めるよ!!」

 

 月音「ええええ!?ジンキ君は大丈夫なの!?」

 

 ジンキ「うん、僕は少し水分補給したから大丈夫だし、鍛えてますかr「オ~~イ皆ああ差し入れ持ってッス!」その前に腹ごしらえしますか?」

 

 ジンキ君が声の方を見て、少し遅れて俺達もジンキさんの方を見ると鳥居の所に瑠妃さんと大きく手を振っているトドロキさん(ザンキ先生からこの前教えてもらった)が立っていた。

 

 キョウキ「おお!!あたい腹が減っていたんだよ!」

 

 ミツキ「いや、キョウキさん何もしてな「ああ?」…すいませんでした。」

 

 ジンキ「ミツキさん飯食えるか?あ~んしようか…月音君が」

 

 ミツキ「ええなんとか大丈夫です…なのでいりません。」

 

 月音「しかもなんで俺!?」

 

 俺達が差し入れをもらいに車の元へ行くとジンキ君はトドロキさんに話しかけた。

 

 ジンキ「トドロキさん、バケガニはどうでした?」

 

 トドロキ「ええ鍛えているから大丈夫だったッス!!これ差し入れのおむすびッス!!」

 

 ジンキ「おっトドロキさんの特大おむすびがありがとうございます」

 

 ジンキ君は差し入れを手に取ると、リリスがジンキ君の肩に止まると

 

 リリス「ねえ私にも頂戴!踊ったらおなか減っちゃった。」

 

 ジンキ「そうですか特訓は聞いてどうでしたか?」

 

 リリス「やっぱりジンキは鼓をメインにしているから聞いてて楽しかったよ!それにしてもミツキだっけ?腰がひけてたよ!だからジンキより音が響いてない!!」

 

 ミツキ「う…善処します……。」

 

 ジンキ「まあ、ミツキさんは菅の鬼ですからしょうがない。」

 

 ジンキ君達が話しているとトドロキさんはリリスさんを見て固まり

 

 トドロキ「よ、妖精さん‥‥?」

 

 瑠妃「いえ、付喪神ですよ。」

 

 瑠妃さんがそうツッコミを入れたが、聞いていなく

 

 トドロキ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!本物の妖精初めて見たッスうううううううううううううう!!」

 

 リリス「ちょっと怖いって!!」

 

 ジンキ「トドロキさん、落ち着いて!!」

 

 トドロキ「絵本の中の存在と思っていたけど魔女がいるからもしかしてと思っていたけど・・・これで自分も空を飛べるッス!!」

 

 ザンキ「いや、リリスはティ〇カー・〇ルじゃないから粉もないし空も飛べないぞ!!」

 

 トドロキ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 トドロキさんはリリスを掴もうと手を伸ばすが、リリスは飛んで逃げジンキ君は変身して暴れるトドロキさんを羽交い絞めにして俺達とは距離を開けると

 

 刃鬼「瑠妃さん、後は頼んだ。ザンキさん月音君に軽~く体術でも教えてあげてください。」

 

 瑠妃「は、はい!」

 

 ザンキ「引き受けた…軽くだな。」

 

 瑠妃さんとザンキ先生が返事をすると刃鬼君の身体が光りだし、

 

 刃鬼「トドロキさん一緒に空を飛びますか…刃鬼ぃい…」

 

 トドロキ「はっ!え?え?刃鬼君ちょっt」

 

 刃鬼「ダイナマイトオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

 

 刃鬼君が叫ぶと、チュドーンと大きな爆発が起き二人は吹っ飛び

 

 刃鬼「へぶっ!?」

 

 トドロキ「グフッ!?」

 

 二人は地面に叩きつけられジンキ君は変身が解けて裸になった(うつ伏せになっていたため、象さんは見えてない)。瑠妃さんは大きめの布をかけてジンキ君を魔法を使いながら寺野離れに移動させるのを見送ると背後に殺気を感じ

 

 ポン×2

 

 ザンキ「さて月音…」

 

 キョウキ「腹ごしらえも済んだから」

 

 ザ・キ「「少し殺るか?」」

 

 月音「え?え?なんでキョウキさんはメリケンを付けるのですか?ザンキ先生もなんで烈斬を構えるのですか!?」

 

 キョウキ「いや、短期間で強くするには…」

 

 ザンキ「まず恐怖に対する耐性をつけなくてはいけない。」

 

 ミツキ「というわけでまずは本気の攻撃を避ける練習ですね。」

 

 月音「ええええええええええええええええええええええええええええ!?!?」

 

 この後俺の特訓が始まったが一言で言うと地獄以上の何かだった。それと翌朝瑠妃さんの顔がツヤツヤしていた。聞こうとしたらザンキ先生に止められ

 

 ザンキ「青野…鼻血を噴出し貧血になる事になっても良いのか?」

 

 と言われ止めた…何ヤッたんだろう?

 

 ジンキ「ナ、ナニをさ……」




 今回の猛士報告

 月音君、いつも似たような感じを……
               byジンキ

 ヒビキ「あれ?なんか元気がないぞ?」

 香須美「う~んアレかしら?(チラッ)」

 日菜佳「ですよね~~(チラッ)」

 瑠妃「~~♪(ツヤツヤ)」

 みどり「一体何ラウンドやったのよ…あのジンキの方がバテるくらいって…(ジンキは純粋な腕力や筋力だけならヒビキ君を少し超えるよ。)」

 本日の金言「ジンキ頑張れ!!」

 ジンキ「こ、腰が…頑張りすぎた。イテテ……」

 リリス「あ、あと理事長からカップルでも部屋は別々だって」

 ジンキ「まじか!?…はあ、みぞれさんが入ってこないように罠でも作るか。」


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第十五の巻「新学期前日、新校舎完成!!そして下ならええのか!?下なら!!」

 どうも今回はpixivで投稿している話二話分まとめているためとても長いです。そしてあとがきでは新キャラの軽い説明と原案者(pixivの時の名前です)を乗せています。あと


 ~青野月音の場合~

 

 月音「ついに明後日から学校再開か……皆元気にしているかな?」

 

 俺は準備をしながらそう呟いた。学園祭の時、校舎は(八割刃鬼君のせいで)全壊したが、幸い寮の方は響鬼さんのおかげで一部の部屋が壊れたが俺の部屋と着替えは無事なので、ウォークマンとかの準備をしていた。

 

 月音「しかしこの冬休み…色々あったな…」

 

 家に帰ったら萌香さんたちが来て大騒ぎして、たちばなに行ったらとんでもない量のうどんを食べたり、ジンキ君たちの修行に付き合って死に掛けたりといろんな経験をした。

 

 月音「そして今年こそは…萌香さんと……」

 

 俺は拳を握り締め、今年こそ萌香さんと良い仲になりたいと思った…

 

 ~月音の妄s…もとい想像~

 

 月音(妄)「萌香さん、俺萌香さんのこと好きなんです!!」

 

 萌香(妄)「月音私もずっとつくねの事好きなの…」

 

 月音(妄)「萌香さん…」

 

 萌香(妄)「月音…」

 

 俺と萌香さんの顔の距離がだんだんと近づいて、唇が触れ合いそうになったとき

 

 パキィン!!

 

 月音(妄)「え?」

 

 萌香さんの髪の色は変わり

 

 裏萌香(妄)「ほう、月音…私とキスしようとしていたのか?」

 

 月音(妄)「え?な、なんでロザリオには触れてないのに?」

 

 刃(妄)「あ、わりい月音君、僕でもできるか試しにやって見たら取れちゃった。すまんテヘぺロ♪」

 

 月音(妄)「ええええええええ!?!?」

 

 裏萌香(妄)「身の程を知れ!!!」

 

 月音(妄)「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?!?」

 

 ~想像終わり~

 

 月音「……そういえば裏萌香さんがいたよ。ってなんで人の妄想じゃなかった想像にジンキ君が出て来るんだよぉおおおおおおおおおおお!!おのれぇぇぇぇぇ!?」

 

 響子「つっきーうるさい!!」

 

 ~赤夜萌香の場合~

 

 萌香「明後日から…学校が再開か…」

 

 この冬休みの間人間界で住んでいる月音とは最初の方でしか会えなかった…今のところ電話で話したりしたけど月音は力を身につけたいから刃君の下で修行しているって言っていたけど、きっと逞しくなってくるのだろうな~~。

 

 私は近くにおいてあるトマトジュースを飲んで

 

 萌香「今までこれで我慢してきたけど…もう我慢できない…早く会いたいよ月音……」

 

 裏萌香「(私も速く会いたいな…刃のもとで修行の成果見せてもらいたいな…フフフフ)」 

 

 ~月音宅~

 

 月音「…殺気!?」

 

 ジンキ「どうした?」

 

 月音「い、いや何でもないよ……」

 

 ジンキ「さて、次神社の石段を逆立ちで往復100回ね。」

 

 月音「鬼ぃぃぃぃぃ!!」

 

 ジンキ「いや、鬼だけど?」

 

 

 ~黒乃胡夢、仙堂紫の場合~

 

 黒乃「やふ~~ついに明後日から月音に会える~~」

 

 紫「そうですね~~…でも先に宿題を終わらせてからです~~!!まさか半分も終わらせなかったとは驚きですぅ…」

 

 黒乃「ううう……なんで白雪はいないのよ!!」

 

 紫「白雪さんは刃さんと一緒に片付けましたからね~~。早く片付けないと月音さんの前に目の下に隈を作っていかなければいけませんよ?」

 

 黒乃「うわ~~~~ん!!つくね~~~早く会いたいよ~~~~。」

 

 紫「手を動かしてください!!それとそこの問題はこう解くんです~~~!!」

 

 ~白雪みぞれの場合~

 

 みぞれ「ついに明後日から刃と毎日会える…」

 

 と私は部屋を見回した。所狭しと借りてきた刃の服に刃の写真、ディスクアニマルと刃コレクションがある。前に黒乃に見せたらやりすぎと言われたが、まあこれは私の趣味だから気にしないことにした。

 

 松坂刃、この名前を口にしただけで身体が熱くなるのを感じ、刃鬼と呟けば胸が温かく感じる。小壺に襲われたときに助けてくれて、私に希望をくれた。

 

 みぞれ「今年こそは…刃を私の彼氏に…フフフフフ」

 

 私は抱負を胸に抱き刃のことを思った。

 

~ジンキと瑠妃の場合~

 

 ジンキ「さて、着替えはみぞれちゃんに盗られることも考えるとこれぐらいでいいかな?」

 

 準備を終えた僕は瑠妃さんの部屋に向かい、

 

 コンコン

 

 ジンキ「瑠妃さん、入ってもいいかい?」

 

 瑠妃「はい、いいですよ~~」

 

 僕は部屋に入ると瑠妃さんは僕の方を見て

 

 瑠妃「ジンキさん、どうしたんですか?」

 

 ジンキ「いや、大したことは無いんだけど…ついに明後日から学校から再開されるのか…」

 

 瑠妃「そうですね…またあの雪女とのバトルが待っているんですね…」

 

 瑠妃さんは武器を構えていったので

 

 ジンキ「折角の平和を壊さないでよ!?公安の今年初出動が瑠妃さんとみぞれちゃんの喧嘩を止めるなんていやだよ!!」

 

 瑠妃「だって刃さんを取られたくないんです…」

 

 瑠妃さんは悲しそうな顔をしたが、僕は頭をなで

 

 ジンキ「瑠妃さん、僕は瑠妃さんが好きなんですから気にしないでくださいよ。それとも彼氏を信じられないのかい?」

 

 瑠妃「で、でもみぞれさんだからきっと無理やりでも襲うに決まっています!!」

 

 ジンキ「でも瑠妃さんわかっていると思うけど腕力俺のほうが上だし、属性の関係上凍らせても無駄だから無理やりはしないでしょ…むしろ」

 

 僕は瑠妃さんの荷物を見た。筆記用具やディスクアニマル、魔法薬の材料があるのはまあ、普通だけど、鞭に荒縄、赤い蝋燭に鍵つきのボンテージや名状しがたい玩具等があった。

 

 ジンキ「る、瑠妃さん…これ持っていくのはやめましょうよ…」

 

 瑠妃「ええ!?駄目なんですか?」

 

 ジンキ「仮にも教師見習いがこんな危ないもの持ってたら駄目でしょ!!」

 

 とツッコムと瑠妃さんは頬を膨らまし

 

 瑠妃「もう刃さんはそういうところの私に対する愛が足りません!!」

 

 ジンキ「いや、さすがにDVもどきをやるのは…」

 

 瑠妃「DVじゃありません!!ジンキさんはまずこれを見て勉強してください!!」

 

 と言って渡してきたのは「ナナとカオル」というタイトルの漫画であった。

 

 ジンキ「あ、ああ…ちょっと部屋に戻って見てみるよ。」

 

 僕は「ナナとカオル」を持って部屋に戻っちゃ。そして漫画を見ようとしたとき

 

 トドロキ「あ、ジンキ君準備は終わったッスか?」

 

 ジンキ「あ、はい一応普通の奴は終わりました。」

 

 トドロキ「じゃあ良かったッス、みどりさんが音撃弦の最終確認をしたいそうなので工房のほうに来てほしいそうッス。」

 

 ジンキ「わかりました。暇のところすいません。それじゃあ今から行きます。」

 

 僕は漫画を机の上に置き部屋を出ようとしたとき

 

 トドロキ「ん?なんですかその漫画?」

 

 ジンキ「瑠妃さんから借りた奴なんですけど…読みます?」

 

 トドロキ「女の子が読む漫画ってどんなのか気になってたッスよ。じゃあ読ませてもらうッス!!」

 

 ジンキ「この部屋で読んでくださいね。それじゃ!!」

 

 僕は部屋から出て工房に向かった。

 

 数分後、工房から戻った僕が目にしたのは鼻から大量出血したトドロキさんとそれを囲んでいるたちばなの面々だった。

 

 日菜佳「トドロキさん?し、しっかりしてください!?」

 

 イブキ「一体誰がトドロキさんにこんな酷い事を!?」

 

 ザンキ「トドロキ!?傷は浅いぞ!!」

 

 トドロキ「ボ、ボンテー……か、鍵……」

 

 香須美「ボンテって何?それと鍵って!?」

 

 僕はその光景に固まっていると両肩をポンと叩いて後方からヒビキさんとクロキの旦那が覗いてきて

 

 ヒビキ「さっき部屋を覗いたけど一応部屋の中は無事だったけど…」

 

 クロキ「なあ、ジンキは心当たりあるか?」

 

 ジンキ「ま、まさかとは思うのですが…ヒビキさん部屋の机の上に漫画ありませんでしたか?」

 

 ヒビキ「一応怪しかったから持ってるけど…」

 

 ジンキ「多分原因はそれですね…瑠妃さんから借りたやつだから……」

 

 クロキ「ヒビキさん、それのタイトルなんなのか教えてくれませんか?ちょっとパソコンで調べてきます。」

 

 クロキの旦那はタイトルを聞いた後、空き部屋に向かい漫画を読んでみたが…まあ瑠妃さんらしい漫画だった。

 

 ヒビキ「こ、これは…なんとも……」

 

 ジンキ「瑠妃さんだからこれで勉強しろって言ったのか……」

 

 ヒビキ「瑠妃ちゃんらしいね…。」

 

 と話し合ったそのとき下からクロキの旦那と女性の大声が聞こえてきた

 

 クロキ「ま、待てルイキ!!これは違うんだ!!これはトドロキが倒れた原因をだな…」

 

 女性「クロキさんのすけべぇええええええええええええ!!!」

 

 クロキ「だから、待てと…ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?!?」

 

 最後にクロキの旦那の断末魔が聞こえ、ヒビキさんは

 

 ヒビキ「機械まだ使えなくて良かった……クロキお前のことは忘れないぞ!」

 

 ジンキ「いや、殺さない下さいよ!?」

 

 ……なんか先行き不安になってきたな。

 

――――――――――――――――――――

 

 私は自分の仕事場で今度入ってくる新入生の書類…特に癖の強い生徒三人の書類を見ていた。

 

 「ふむ、やはりいつみても普通ではないな。」

 

 最初に見たのは朱染心愛…種族はバンパイア、苗字は違うがあの赤夜萌香の妹で、前に萌香から聞いた話では超粘着質で会えば必ず県下をフッかけてくる。なんど職員を出し、何人入院する羽目になったことか…。

 

 次に見たのは影野白鋼(かげのしろがね)…種族は狼男だが、日本に現存する中で一番大きな妖怪マフィアの首領の息子、マフィアを潰すため何度白鋼を誘拐しようとした輩がいたが、誘拐しようとした本人に返り討ちされるほど戦闘能力は高い、それに彼の父親は息子の事をとても大事に思っている…いかんいかん一瞬エイキ君が思い浮かんでしまった。私としても彼らとは友好関係を結んでいるからまあいいとしてもなあ…

 

 そして最後の書類を見ようとしたときドアをノックする音が聞こえ

 

 「おい、天明ファイナルファンタスティックⅹ終わったから次貸してくれ。」

 

 とスーツを着崩した少年に“見える”男性がゲームのソフトを持って現れた。

 

 「早いね…かしてからまだ二日しかたってないのに」

 

 「まあな、今度から学校があるんだ。“今の若者”である生徒、特にあんたの言った音撃戦士と話せる話題の一つや二つ無いとヤバイだろう?」

 

 と言っていた。彼は外見上は若く見えるが実年齢は2000歳とかなりの高齢である。が……

 

 「ああ言い忘れていたが…お前の言う音撃戦士はゲームあまりしないから、むしろ苦手で筋トレとか家事全般に関する話題のほうが盛り上がるから。」

 

 「ナンダトッ!?この一年間ずっとゲームしていた意味ねえじゃねえか!!しかもその音撃戦士は主婦か?いや男だから主夫か?それでも学園一の強さを誇るから戦ってみてえな!!」

 

 「まあ、そんな所だ。それと働け“キリク=S(シャルバス)=ガーランド”君?」

 

 「……天明、怒っているのか?」

 

 「まあな……全く……」

 

 私はため息をつき窓のほうに顔を向けた……。

 

 「(ま、この三人はどうせジンキ君と関わるはずだから彼に任せて良いだろう。)」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 新校舎が完成して僕は瑠妃さんと陽海学園に戻り、新学期の準備をして僕の部屋が治るまでは一緒の部屋にいたが部屋が治ると理事長から

 

 理事長「君達がカップルなのはいいことだが、学園にいる間は生徒と教師見習いということをハッキリと区別しなければならないから部屋に戻ってくれたまえ。」

 

 といわれた為、離れてすごす事になり(たま~にくるみぞれさんの襲撃を避けながら)新学期が始まった。僕は学校までの道を歩いていると月音君と萌香さんを見かけた。二人は僕に気が付き、

 

 月音「あ、ジンキ君!」

 

 萌香「おはよう!」

 

 刃「やあ、good morning!お二人さんそれと月音君、今の僕は刃ですよ。」

 

 月音「あ、ごめん!!つい・・・」

 

 刃「ハハハ、今は気にするな月音君、しかし教室では言わないでくれよ。もしザンキさんじゃなくて財津原先生に聞かれたら僕は怒られて音撃斬食らうから、」

 

 萌香「そ、そうなんだ…」

 

 月音「容易に想像できてしまうよ…」

 

 刃「さて少し急ぎますか?皆さんクラス割も気になるでしょう?」

 

 萌香「そうだね、急ごうつくね!」

 

 月音「う、うん!あ、刃君は速度落として走ってね。」

 

 刃「おう!」

 

 僕達は小走りで行き校門の前に人だかりを見つけその光景に危うく背負っていた雷光・改を落としそうになった。なぜなら…胡夢さんが人ごみの中心でポーズを取ってあるものは写真を、あるものは見とれ一部の男は前かがみになっていた。

 

 刃「母が母だけに娘も娘か…」

 

 ギュイン!

 

 月音「ちょっと刃君!?なんで雷光を構えているの!?」

 

 刃「ハッ!?僕は一体何を…」

 

 萌香「雷光に斬光をセットしていたんだよ。」

 

 月音「何をするつもりだったんだよ!!危ないじゃないか!!」

 

 月音君の言葉に僕は雷光を地面に突き刺してから少し考え、

 

 刃「…胡夢さんに瑠妃さんの業界で言うご褒美?」

 

 と僕が言うと月音君は

 

 月音「なんで疑問形なんd「つくね~~~♪」グモッ!?」

 

 ツッコミをしようとしたら胡夢さんが抱き着いてきて

 

 胡夢「つくね~私のこと覚えていた~?私は月音の事一度も忘れたことはないよ~♪」

 

 胡夢さんは月音君に大好きホールドをして、胸を月音君の顔に押し付けているが月音君から聞いた話胡夢さんの胸は柔らかいらしく、抱き着かれると呼吸ができなくなるらしく今も月音君の顔は青くなり、萌香さんははがそうと頑張っているが、台所の隅の方にこびりついた頑固な油汚れ並みにくっついているようでなかなかはがれない。

 

 刃「といっても僕が力づくではがすわけにもいかないし、雷光斬震をすると月音君も巻き込むからな~…アッ!」

 

 僕は思いついたように雷光の弦を一本弾くと萌香さんに

 

 刃「萌香さん、少し離れて…危険かもしれないし」

 

 萌香「え?何をするの?」

 

 紫「ま、まさか・・・音撃を?」

 

 刃「いや、それよりは・・・月音君には安全かな?」

 

 二人が離れると僕は近くの木に向かって

 

 刃「みぞれさん・・・サリー…ゴー!!」

 

 みぞれ「GIG・・・」

 

 と僕がいうと木の陰から返事と共に

 

 ヒュン!・・・グサッ!

 

 胡夢「ギャアアアアアアアアアア!?!?」

 

 氷でできたクナイが飛んできて胡夢さんの額にグサッと刺さり、胡夢さんは額から血を出しながら月音君から離れ、紫ちゃんはすぐに胡夢さんのけがの治療を、萌香さんは若干顔が青い顔の月音君の介抱をしていると、木の陰からみぞれさんが

 

 みぞれ「久しぶりだな刃…」

 

 刃「まあ、学校で会うのは久しぶりだろうね…“学校では”」

 

 僕がそういうとおでこに×の字の絆創膏を張った胡夢さんが

 

 胡夢「刃・・それどういうこと?」

 

 紫「まさか寮の部屋にいたときに何回かあったのですか?」

 

 僕は雷光の弦を軽く弾きながら、

 

 刃「詳しく言うと押し入れの中に13回、僕の布団の中に潜り込んでいるのが4回、風呂場にシュノーケル装備で待機していたのが5回、仕事から戻ってきたときに(水着)エプロンで待っていたのが3回と言ったところですね。そしてそのたびに公安を呼んで強制的に部屋に連行していたね~」

 

 と僕は雷光で軽く小田和正の曲を小さく弾きながら言うと

 

 紫「もはやストーカーの域超えているですぅ~」

 

 刃「しかも毎回雨戸を閉め、鍵もチェーンまでかけているのに入っているんだよね~」

 

 胡夢「怖いってそれは!!」

 

 萌香「アハハハハ…」

 

 月音「俺もそうなっていたのかな?」

 

 刃「否定できない…むしろ月音君なら既に食われてたかも」

 

 みぞれ「刃…そう褒めるな。照れるじゃないか///」

 

 月・萌・紫・胡「「「「いや、褒めてないから」」」」

 

 刃「僕に気付かずに布団に入り込んでくる気配の消し方は褒めるけど…もう少しいいことに使いなさいよ・・・なんか悲しいよ。」

 

 みぞれ「そうか?十分いいことに使っていると私は思うが?」

 

 校門前にいた生徒全員「「「「「どこがっ!?」」」」」

 

 生徒の心が少しの間だけシンクロしたツッコミをすると予鈴のチャイムが鳴り、

 

 胡夢「ヤバッ!?新学期から遅刻になるよ!?」

 

 萌香「ええ!?」

 

 刃「皆のクラス割りは僕が知っているから5人は僕について来て!!」

 

 月音「う、うん!」

 

 僕達は急いで教室に向かった・・・僕が知っている理由?転生前の知識でもなんでもなくただの職権乱用ですけど(理事長からクラス割の縮小コピーをもらった)、何か?

 

 ~HR~

 

 猫目「はい皆さ~ん、お久しぶりで~す。私はこのクラスの担任の猫目静です。休校が明けて皆さんも二年生になりました。」

 

 教卓の所で猫目先生が説明してクラスはワイワイとしているが、

 

 ガラガラガラ…

 

 財津原「すまない、職員会議が長くなって遅れた。」

 

 ザンキさんが入ってくるとクラスの空気は一瞬にして凍った。ザンキさんは猫目先生と交代して教卓に立つと、

 

 財津原「今年から正式に皆のクラスの副担任になった財津原蔵王丸だ。担当教科は体育と魔化魍に関しての授業と受け持つ…そしてなぜこのクラスはこんなにも空気が重いんだ?」

 

 と首をかしげながら凍った空気のクラスを見まわしながら言うと、僕は手を挙げ

 

 刃「多分財津原先生のイメージが・・・恐怖が埋めているからでしょうか?」

 

 僕がそういうとザンキさんは手をポンと叩き、

 

 財津原「そうか、ならこのクラスの皆に言う…俺は規則を破ったもの人に迷惑をかけたものには容赦なく叱るが、普通にしていたら俺は怒ったりしない…さらに男子生徒に告げる!もし恋愛などで困ったことがあったら俺に相談してこい!!ばっちりサポートしてやる!!そのほかの事はそこの刃に聞け。」

 

 猫目「では、朝のHRは財津原先生への質問タイムにしますか?」

 

 と猫目先生が言うとクラスの空気は一変して、クラスの全員がザンキさんに質問を始めた。

 

 男子生徒A「先生の好きなものはなんですか!?」

 

 財津原「コーヒーと和菓子、それと魚料理もすきだな。」

 

 女子生徒A「年齢はいくつですか?」

 

 財津原「確か今年で35くらいかな…?」

 

 女子生徒B「では結婚はしているのですか?」

 

 財津原「いや、まだしてないが彼女はいるぞ。誰かは教えないが」

 

 全員「「「「「オオー!!」」」」」

 

 男子生徒B「俺、付き合いたい女の子がいるのですが…」

 

 財津原「なに!?後でどんなの子か教えろ!ただし赤夜萌香とかだったら、流石の俺でも無理だからな!!」

 

 男子生徒B「ファ~~イズ(泣)」

 

 男子生徒C「クソタッレーーー!!!」

 

 男子生徒D「つまり紫たんなら…「公安に連行されたいか?」スイマセンでした!!」

 

 女子生徒C「先生は刃君と仲が良いのですが、どういう関係ですか!?」

 

 財津原「あ~刃とは人間界でギターの師匠と弟子と言った関係だな。」

 

 そして時間が経過していき、残りが少しとなり最後の質問となった・・・

 

 女子生徒Z(軽音部)「先ほど先生は刃君のギターの師匠と言うことですが、セッションできますか?」

 

 財津原「セッションか…刃!!」

 

 刃「ウェイ!?なんでしょうかザンじゃなくて財津原先生?」

 

 財津原「トドロキのあれをやるぞ!!」

 

 ザンキさんは烈斬をどこからともなく取り出し、斬徹をセットして構え

 

 刃「今からっすか!?「そうだ!」…はあ、わかりました。」

 

 僕も雷光を袋から取り出し残光をセットしてトドロキさんの念押しセッション(詳しくは仮面ライダー響鬼の第45話「散華する斬鬼」を見てね。)を20秒くらいやり終えるとクラス中から拍手が沸き起こりHRが終わった。

 

 ~放課後(飛び過ぎ?気にしたら負け!!)~

 

 胡夢「やふ~~今年はつくねと同じクラスになれたよ~…これって運命?」

 

 月音「って言うかみんな一緒のクラスだし」

 

 萌香「運命にしては出来過ぎだと思うのだけれど…」

 

 胡夢さんが浮かれている時に僕は

 

 刃「あ~すまないがみんなが一緒の訳は僕と月音君の正体(人間)を知っているし、なにか問題があったら近くにいた方が僕やザンキさんが動きやすいからまとまってもらったということですよ・・・運命じゃなくて本当に・・・すまないと思っている。(吹き替え版〇ャックバ〇ワー風に)」

 

 すると萌香さんは月音君を見つめ、月音君が萌香さんの方を向くと萌香さんは急いで顔を背け教室を離れた。少しして紫ちゃんが出ていき僕もこっそり後をついて行った。

 

 少しして紫ちゃんが持っている壺に萌香さんが覗きこんでいるところを見かけた。僕はキハダガニを起動させ、近くに行かせ録音している時に壺からピンク色の煙が出たと思うと萌香さんはフラ~~ッと歩いて去って行った。

 

 その時、僕の音叉が震え、手に取ると空から黒色鴉が来てディスク状態の戻し内容を聞くと

 

 瑠妃〔刃さん、新学期早々ですいませんが、喧嘩が始まりましたので来てください!!〕

 

 僕は黒色鴉を展開しなおして急いでその場に向かうが、移動している時にキハダガニを回収してその内容を聞くと

 

 紫〔これは私が休校中に天才の私が開発した超強力なマジックアイテムですぅ、これを使えばきっとモカさんも素直になれますよ~〕

 

 萌香〔…あれ?何も見えないよ紫ちゃん…〕

 

 紫「ウフフ…自分の「欲望」に素直に…ね♪」

 

 そこで録音は終わったが、

 

 刃「欲望を解放しろってウヴァじゃねーんだから…はあ、またお仕事が増えるよ。」

 

 黒色鴉「カア!(ヤッタネヤイバ!)」

 

 僕は喧嘩している生徒二人を喧嘩ボンバーで倒し、公安に報告書を作成した後萌香さんを捜していたが郊外の一角で轟音が響き急いでそこへ向かうと胡夢さんとなぜかみぞれさんが

紫ちゃんを逆さづりにしていた。

 

 刃「どうしたの二人とも弱いものいじめは駄目だよ~~」

 

 胡夢「あ、聞いてよ刃…」

 

 胡夢さんの話だと、萌香さんの様子がおかしかったのでみぞれさんに報酬込みで連れていってみると萌香さんが色仕掛けをしていて、みぞれさんと一緒に引きはがそうとしたがいつもより力が強く、逃げられてしまったところに紫ちゃんが惚れ薬のくだりを話したというわけらしい。

 

 刃「なるほど大体分かった…がなぜみぞれさんはほれほれ君を僕に向ける?」

 

 みぞれ「いや、お前にも効くかと思って…」

 

 刃「やってもいいかもしれないが、ザンキさんから怒られるよ?それと紫ちゃん…」

 

 紫「は、はい!?なななな、なんでしょうか?」

 

 刃「ビクビクしすぎだ怒らないから!…紫ちゃんの作った惚れ薬は裏の人格の事も考えて作ったかね?」

 

 僕がそういうと紫ちゃんはハッとした顔で

 

 紫「わ、忘れていたですぅ~~!!」

 

 刃「やっぱりね、そうだよね…というわけでザンキさん、後はよろしく☆」

 

 僕がそういうと紫ちゃんの足についた縄が切れ、烈斬を持ったザンキさんが紫ちゃんの足を掴み

 

 ザンキ「分かった…さて仙堂、向こうで少しお話しするか?」

 

 紫「ヒエエエエエエエエエエエエエエエエ!!助けてくださいです~~」

 

 刃「さあ、お前の罪を数えろ…強制的にな!!」

 

 紫ちゃんはザンキさんに連行されると前もって放っていたディスクアニマルが戻ってきた。

 

 刃「二人を見つけたのか?」

 

 瑠璃狼「バウッ!」

 

 刃「そうか…二人ともいくよ~」

 

 僕はそう言いディスクアニマルの先導でその場所に一足先に向かうとそこは大きな妖力があふれ出ていて

 

 裏萌香「まったく…よくも気安く触ってくれたな…よくも私の体にっ…」

 

 月音「えっ…いや待って…これはあくまで合意の上で…」

 

 桃色の髪の毛から銀色に変わっている萌香さんに月音君が弁解をしているが、表と合意は取っているけど裏とはしてないから意味がないね。

 

 裏萌香「しかも何故お前がこの私の上に乗っているッ!!」

 

 月音「ええええええェェェ「お前ごときが」待っ…」

 

 月音君の訴えは届かず・・・

 

 裏萌香「身の程を知れ!!!」

 

 月音「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 裏萌香さんの蹴りを飛ばされる月音君その光景に僕はただ…

 

 刃「月音君、吹っ飛ばされたあああああああああああ!!」

 

 烈光をマイク代わりに叫ぶしかなかった…この後表の萌香さんは紫ちゃんから媚薬を飲まされていることを放した後裏萌香さんは

 

 裏萌香「今後は人格の表裏関係なくこの体に触れることを禁ずる。」

 

 さらに裏萌香は自分の胸に手を当てこういった。

 

 裏萌香「お前が「赤夜萌香」を落としたいのなら、この私ごと口説くしかないんだよ。」

 

 その一言に月音君の目に涙が浮かび、

 

 裏萌香「もっとも私は攻略不能だがな」

 

 月音「そ、そんなあああああああああああ!!!」

 

 その光景を見た僕と胡夢さんとみぞれさんは

 

 みぞれ「…たちの悪い抱き合わせ販売みたいだな…」

 

 胡夢「グッジョブ裏萌香」

 

 刃「僕ならウソダドンドコドーンって叫びたいね(キリッ)。第一、裏萌香さんを落とすなんて普通無理ゲーだよ・・・あ、そうだ萌香さん」

 

 僕は先ほどの裏萌香さんのセリフでふと思いついたことがあったので尋ねてみた。

 

 裏萌香「ん?なんだ?」

 

 刃「先ほど萌香さんはなぜお前が私の“上”に乗っているで、月音君に蹴りました…つまり!!」

 

 裏萌香「つまり?」

 

 刃「月音君が下、萌香さんが上なら問題ないということですね!!その態勢なら僕も瑠妃さんとやりましたね~。萌香さんもなかなk「ほう…」あっ…」

 

 僕が正気に戻るとモカさんの髪は逆立って、殺気は放出していた。

 

 裏萌香「貴様…死にたいようだな…」

 

 刃鬼(とりあえず変身した)「いや、全然僕はただ自分が疑問に思ったことを問いかけただけですよ?」

 

 裏萌香「…殺す!!」

 

 刃鬼「た、ただではやられん!!」

 

 この後30分にもわたる攻防の結果半径50mのクレーターを作り、僕はおよそ30mも蹴飛ばされた…そして陽海学園特有の大結界が作り出した空を見つめながら

 

 刃鬼「萌香さん…頬を赤らめながら闘っているということは少しは月音君の事を気にしてらっしゃるのですね…ガクッ」

 

 と呟いて気絶した。気が付いた時、僕の布団の上にみぞれさんがまたがっていた(しかもナース服)事は言うまでもない。もちろん瑠妃さんと明日夢兄さんもいたのでキスは何とか避けれた。

 

 後なぜか僕の隣のベッドでは顔に包帯を巻いたザンキさんがいたのはなんでだろう?

 




~新キャラ紹介(軽く)~

 影野白鋼(かげのしろがね) キャラ案原案者:種地響介氏

 種族:狼男 性別:男 年齢:15歳 見た目年齢:27歳(←原案からあった。)

 設定:狼男の白子症(アルビノ)の為に迫害され、自分に関係の無い相手や出来事には積極的には首を突っ込まない性質。見た目がアレな為か落ち着いた雰囲気を持つ。外見に似合わず意外と家庭的な一面を持ち、救急箱と裁縫道具を常備している。また物事を合理的に考え、無意識の内に少しでも自分が傷付かない様にしている傾向有。
基本は友好的だが、一度敵意を抱いた相手には一切の容赦は無い。

 アルビノの為妖怪化が不完全。妖怪時は人間時の体に毛皮が生え、狼耳と狼尻尾が付くが顔は殆ど毛が生えず、人間の時の顔が丸見えである。人狼種特有の爪と牙は生え無い。しかし脚力は同族の中でもずば抜けており人間時、妖怪時を問わずキックが主武器。


 キリク=シャルバス=ガーランド キャラ案原案者:閃火・ムーンライト氏

 種族:魔戦士(元人間) 性別:男 年齢:推定2000歳以上 見た目年齢:18歳

 設定:昔は欧米では有名な騎士で、ある時魔女(?)と契約をし最強の不老不死となったが、約1500年ほどまともに戦わずのんびりと暮らしていたため魔法はほとんど使えなくなったが剣の腕は確か、身体能力も高く、魔法等の知識もあるため理事長の下に就職した。しかし昔には義務教育もなく本人も独学のため理事長が学園の入学を勧めた。(ジンキを餌にして)音撃戦士にかなりの興味を持っていて、ジンキと手合わせをしたいとも思っている。


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第十六話「萌香さんの妹さん襲来!!とフ、フラグ!?」

 新学期から一週間経って僕と公安は入学式の準備をしていると3年生になった九曜さんが来た。

 

 九曜「刃さん…そろそろ休んではいかがでしょうか?」

 

 刃「ん?いきなりどうしたのだ九曜さん?」

 

 九曜さんは申し訳なさそうな顔をして

 

 九曜「その…刃さん昨日の特別講習でモンスタードリアンを食べて食中毒になったそうじゃないですか!!いまもいつもの元気が感じませんよ!!」

 

 刃「ふっ…月音君と明日夢兄さんより鍛えているから問題ない…痛たた…」

 

 九曜「いやいや今も入院中の月音さんとただの人間である明日夢さんを比べる対象してはだめですよ!!しかも刃さんの先輩の財津原先生もダウンしているのですよ!!」

 

 ~因みにその時の様子~

 

 刃「こ、これが…?」

 

 瑠妃「はい、絶対数が少なく、取れる数も貴重なモンスタードリアンです!!」

 

 刃「なんかウジュルウジュルとSAN値が下がりそうな音と匂いがしているのですが…」

 

 みぞれ「気にするな…これを食べながら愛を語り合おう」

 

 刃「すまないがこれを食べながら話せる愛は無い!!」

 

 瑠妃「いいからいいから?」

 

 ザンキ「おい、お前らこれ俺たちが生で食えるものじゃ「財津原先生もどうぞだにゃ~~ん♪」猫目先生、後で魚料理上げるからそ、それを押し付けないでくれ!!」

 

 刃「ええい!…南無三!!」

 

 ザンキ「クソッ!!」

 

 刃「は、腹がああああああああ!?!?!?」

 

 ザンキ「だ、だれか…119……グフッ」

 

 ~食虫毒一名から三名に増加~

 

 

 刃「へ、変身して鬼の力を使えば…なんとか」

 

 九曜「瑠妃さんから聞いた話では鬼の力は外傷に対して効果はあるそうですが、食中毒には効かないそうじゃないですか!!後少しですから休んでください!!」

 

 刃「そ、それならと、トイレに行かせていただくよ。」

 

 九曜「トイレから戻ったら瑠妃さんに膝枕でもしてもらってください!!あと少しで戻るそうなので」

 

 刃「そ、そうかならイチャイチャさせてもらうよ。」

 

 九曜「いや、休んでください!!「ジョークだよ」顔がゲッソリしているのにジョーク言えるんですね。」

 

 モヒ安A「自分の体に異常が起きても彼女とイチャイチャすると」

 

 モヒ安B「一見本当にやってしまいそうなジョークを笑顔で言える!!」

 

 モヒ安C「そこに痺れもしないし憧れもしない!!」

 

 モヒ安D「とりあえず休んでください!!」

 

 刃「うわ~ん皆がヒドゥ~イ!」

 

 モヒ安all「「「「プルプルしながら言わないでください!!」」」」

 

 僕はこの後トイレに駆け込んで用を済ませた後、体育館の隅の方で瑠妃さんに膝枕をしてもらって休んでいると紙袋を加えたトゲゾーと水筒をぶら下げた光鷲と黒色鴉が来た。トゲゾーはトテトテと歩いて僕の前に来ると紙袋を床に置いて、

 

 トゲゾー「ガウッ!」

 

 と吠え?紙袋を頭で僕の方へ押した。

 

 刃「ん?トゲゾー、これは僕にか?」

 

 トゲゾー「ガウッ!(頷く)」

 

 僕はトゲゾーが持ってきた袋を開けると中には水薬と

 

 「即効性で食中毒用の薬 by理事長」

 

 と書かれた手紙があった。

 

 刃「マジでか!?・・・飲んでみるか。」

 

 ゴクッ・・・・ピキシュイーン!!(モンハン風に)

 

 刃「治ったああああああああああああああ!!」

 

 九曜「嘘!?」

 

 モヒ安E「マジですか!?」

 

 モヒ安F「治るの早っ!!」

 

 螢糸「でも、終わってしまったので仕事ありませんよ?」

 

 刃「ありゃ、そう?まあいいや、トゲゾーありがとうな♪」

 

 僕はトゲゾーを持ち上げ、撫でてやった。トゲゾーは嬉しそうにして降ろすとどこかへ去って行った。

 

 瑠妃「トゲゾー賢いですね。」

 

 刃「まあね、僕の事は臭いで判断しているみたい・・・さてと瑠妃さん、僕は軽くお腹が減ったから食堂に行ってくるよ。じゃ皆さんお先に」

 

 瑠妃「あ、はいお疲れ様でした。」

 

 九曜「お疲れ様でした。」

 

 モヒ安A「ヒャッハー!!」

 

 モヒ安B「乙なんだぜ!!」

 

 僕は講堂から出て食堂へ向かうと僕と同じ薬を飲んだのか回復していたザンキさんと月音君が野菜人並みの量を食べていて、調理場の方を見ると調理師の人たちが燃え尽きていた。

 

 刃「…帰るか」

 

 僕が部屋に戻るとみぞれさんがいつものごとく不法侵入してカレーを作ってくれていて、ありがたく全部(大きめのズンドウ鍋一つ分)頂いた。カレーは初めてとは思えない位美味しくできていた(空腹だったから美味しく感じたわけじゃないからな!!!)。このことをみぞれさんに言うと、みぞれさんは喜んで帰って行った。

 

 ~翌朝~

 

 朝目が覚めて鍛錬を終えシャワーを浴び終えると携帯に連絡があって、校門前に新入生が固まっていて、入学式が始めれないそうで僕は雷光・改を担いで急いでその場所へ行き、また雷光・改を落としかけた・・・なぜなら

 

 1年女子A「お姉さま~~」

 

 1年女子B「柔らかい胸~~」

 

 1年女子C「やっぱり2年生は大きい~~」

 

 1年女子D「紫お姉さまも小さくてかわいい~~」

 

 胡夢さんと紫ちゃんの周りに新入生が体をクネクネさせながら集まっていたのだ。僕はとりあえず紫ちゃんの方へ行き、

 

 刃「紫ちゃん・・・これはどういうことなんだ?ここはいつから聖母様がガン見している学園になったんだ?」

 

 紫「あ、刃さん!実は新入生の間で私とくるむさん、みぞれさんにモカさんが噂になっていたそうで私達に会うために入学してきた子もいるそうです。」

 

 刃「で、紫ちゃんと胡夢さんは新入生に捕まり、胡夢さんは悪乗りしていると・・・」

 

 紫「そうですぅ~それと刃さんも噂になっていますよ・・・男女両方で」

 

 紫ちゃんの一声でハッと後ろを振り向くと、

 

 1年女子E「その制服から見える鍛えられたボディー・・・」

 

 1年男子A「そして担いでいる白いギターに公安総監督と書かれた腕章(九曜さんから貰った。)・・・」

 

 1年男子B[さらに腕についている鬼の顔が彫られたリストバンド・・・」

 

 1年女子F「間違いない・・・彼はこの陽海学園最強の名前を冠する・・・」

 

 1年一同「「「「「松坂刃お兄様(兄貴)だ!!!」」」」」

 

 刃「ウェエエエエエエエエエエエエエエエ!?!?ナンディゾンナハナシガヒロマッテイルノディスカ!?(○W○;)シカモキノウマケタノニ!?」

 

 多くの1年が僕に押し寄せてくる中、僕は雷光を近くにいた月音君に

 

 刃「月音君パス!!」

 

 月音「え?うわっコレ重い!?」

 

 月音君は雷光・改を受け取ると紫ちゃんは

 

 紫「刃さんはどうするのですか!?」

 

 刃「このまま新入生を講堂に誘導するからザンキ先生によろしく言っておいてくれ!!」

 

 僕はそのまま走って講堂まで誘導して公安をフル動員して止めた。何とか食い止め入学式は始まったが、公安の生徒30名以上が重軽傷を負った。それが終わり教室へ向かうと

 

 刃「なんで月音君は頭から血を出しているの!!」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 俺達は休み時間にモカさんから妹さんの事を刃君には教室であった事を話すと刃君は頭に手を当てながら

 

 刃「つまりは萌香さんとその朱染(しゅぜん) 心愛(ここあ)という女の子の関係は姉妹で封印する前まで同じ家に住んでいて、毎日ト〇と〇ェリーも顔負けの姉妹喧嘩をしていて萌香さんが勝ち、ある時萌香さんが家を出て、力を封印しているから闘うことが出来なくて逃げているけど必ずその後を追いかけて喧嘩をしてくると・・・そしてさっきはコミちゃん(小宮砕蔵の事)の机を持って暴れだし、萌香さんをかばおうとした月音君の頭にクリーンヒットというわけか、」

 

 胡夢「…じゃああのコはただ姉妹喧嘩に勝ちたいだけ?今度はこの学園に入学してきたの?」

 

 紫「清々しい程の粘着体質ですぅ」

 

 皆が呆れていると刃君は

 

 刃「妖力の封印は自分で解けないことは言ってあるのですよね?」

 

 萌香「言ったよ何度も…でも駄目なの。襲い掛かってればいつか私も覚醒して応戦すると信じているみたいで…」

 

 モカさんがそういうとみぞれちゃんは片方の手の変化を解除しながら、

 

 みぞれ「面倒な奴だな…氷漬けにして埋めようか?」

 

 萌香「やめてよ!あれでも一応妹なんだから!!」

 

 萌香さんがそういうと刃君は手をポンと叩いて

 

 刃「じゃあ、鬼火で軽く燃やすか音撃斬で心を清めちゃうか?」

 

 萌香「それもダメ!!」

 

 刃「じゃあ、ヒビキさんに応援要請を・・・鬼神覚醒でトラウマを・・・」

 

 萌香「もっと駄目だよ!!こんな事で先輩呼んじゃダメでしょ!!」

 

 刃「別にいいじゃん!トラウマを植え付けるのは嘘だけど、ヒビキさんならきっと納得いくような説得をしてくれるはず!!」

 

 全員「「「「あ~~…確かに…」」」」

 

 その時俺はあることを思い言ってみた。

 

 月音「本当にモカさんに勝ちたいだけなのかな…」

 

 萌香「つくね?」

 

 月音「いや…オレ今朝あの子に危ない所を助けてもらってさ優しいコだと思ったよ。だからあのコが追いかけてくるならそれなりに理由でもあるのかなと思って…」

 

 刃「理由ねえ…封印する前だから裏萌香さんが表になっているはずだから…裏限定シスコンかモカさん限定Mのどっちだ?後者だと僕から少しくらいはMの方の対処法は教えることができるけど…僕の彼女がMだし・・・」

 

 刃君がそういうとモカさんは苦笑いを浮かべ、

 

 萌香「それは嫌だな・・・でもいいの元々ただの姉妹喧嘩だし、ココアの事は私が何とかするから…」

 

 モカさんはそう言い去って行ったが刃君は俺に顔を向けると

 

 刃「月音君後を追うぞ。」

 

 月音「え?でもモカさんが自分で何とかするって…」

 

 刃「まあね…でももし彼女の相手が表の萌香さんではなく“裏”の萌香さんだけなら絶対月音君の存在が必要でしょ?他の皆は月音君の護衛な。」

 

 月音「そ、そうか!!」

 

 みぞれ「刃の頼みなら仕方ないが、刃はどうするつもりなんだ?」

 

 みぞれさんの一言に刃君は雷光を持って

 

 刃「このままだと二人の闘いは喧嘩から殺し合いレベルに発展するかもしれないからそれだといけないから、僕が審判をすることでそれを決闘に固定させる。それともし心愛さんが武器を持っていたら…」

 

 紫「持っていたら?」

 

 刃「萌香さんに武器を渡すだけだよ…雷光をね」

 

 月音「へー、雷光を…ってえええええええええええええええええええ!?!?!?」

 

 胡夢「雷光ってそれでも殺し合いになっちゃうじゃない!!」

 

 刃「安心しろ、確か鬼刃刀を退けたから…今はただの鈍器だ。」

 

 紫「で、でも刃さんの先輩鬼の方も雷光みたいな武器で大量のバケバナをぶっと飛ばしてましたよね?」

 

 胡夢「それに確かとかはずだからとかはっきりしないわね・・・」

 

 ゆかりちゃんとくるむちゃんの一言に刃君は目をそらして

 

 刃「あ~~…うん、そんジャ!」

 

 と言って走り去っていった…すごく心配だよ!!

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕は急いでのアンパイアの服に着替え、萌香さんを捜すと

 

 ドゴォォォーン!!

 

 砂煙が偽墓場(墓石だけで中に何も入ってないから)の方から上がり

 

 刃「ほんと、萌香さん絡みの喧嘩は見つけやすいね~…って始まってる!?急がねば…ユクゾッ!!」

 

 両手を水平に広げ、砂煙が上がった方へ走っていくと、モーニングスターを構えた心愛さんと鉄の棒でできた十字架を持った萌香さんがいたが、

 

 刃「武器に差があるな・・・よし!」

 

 僕は雷光・改を袋から取り出し、心愛さんがモーニングスターを振り上げた瞬間

 

 刃「萌香さん…受け取れ!!」

 

 と二人の間の地面に刺さるように投げ、地面に刺さると二人はこっちを見て

 

 萌香「刃君どうしてここに!?」

 

 心愛「ちょっとあんた何邪魔しているのよ!!」

 

 刃「萌香さんの質問には砂煙が上がったから見つけたという所で、心愛さんの質問には君の武器と萌香さんの武器の差があまりにもひどいから武器を貸しただけさ。後お互いが大けがを負うとこっちが色々と困るから審判としてきました。」

 

 萌香「で、でも私清めの力は…」

 

 刃「ああ、安心しなさい。清めの力は鬼を通してなら出るけど、武器だけなら全く問題ないよ。少し重いかもしれないけどね。」

 

 僕がそういうと萌香さんは十字架を捨てて雷光を恐る恐る地面から引き抜き、逆手で構えた。心愛さんもそれを見てモーニングスターを構え直し、僕は両手を広げ

 

 刃「さてこれでお互いの武器の差は縮まったはずだから…ファイッ!!」

 

 胸の前でクロスしながら叫ぶと心愛さんはジャンプしながら上段で振り下ろし、萌香さんは斜め下から振り上げるように雷光を振り、お互いの武器がぶつかり

 

 ガキィイン!!

 

 激しい音が鳴ると雷光は宙を舞い、萌香さんの後ろに立ってある木に刺さり、僕は右手を天に向かってあげ

 

 刃「勝負あり!!勝者、朱染心愛!」

 

 萌香「わ…私の負けよココア…これでも精一杯頑張ったもの…だからもうこれで喧嘩は終わりに…」

 

 萌香さんがそう言いかけた時心愛さんが呟き始めた。

 

 心愛「…うして…」

 

 萌香「え?」

 

 刃「む?」

 

 心愛さんの顔には涙が浮かび始め

 

 心愛「どうして本気で戦ってくれないの?おねえちゃん」

 

 萌香「ココ…ア?」

 

 心愛「あたしがどれだけこの戦いを待っていたと思う?喧嘩相手もいない…静かになったあの家でおねえちゃんがいなくなったあの日からずっとどんな気持ちでいたと思っているのよぉぉ」

 

 心愛さんが涙を手でふき取っていると月音君達が来た。

 

 月音「…そうか君は…モカさんがいなくて寂しかったんだね…」

 

 萌香「……!みんな…」

 

 僕は木に刺さっていた雷光を引き抜き、皆の方を見ると

 

 月音「これからは同じ学校でモカさんとずっと一緒にいられるんだから…」

 

 ハートフルドラマみたいな光景が広がり、

 

 萌香「折角の姉妹だもんねこれからはまた仲良くしてくれる?」

 

 と萌香さんが近づこうとした時、雰囲気が変わり、

 

 心愛「…ちがう…ちがあぁ――――うっ!!やっぱりわかってくれてないじゃなーい!!」

 

 心愛さんはモーニングスターを振り回し、

 

 月音「ええええ、違うの!!?結構いい話でまとまりかけていたのィィィ!!」

 

 月音君は叫ぶが、僕は音叉を鳴らし額にかざした。

 

 心愛「何が「仲良く」よ!あたしは…あたしはねぇ!!」

 

 その時のモーニングスターの下に萌香さんがいて、月音君も萌香さんの元へ駆け寄ろうとして僕も急いで二人の元へ駆け寄った。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 心愛「あんたなんか大っ嫌いなんだからぁぁ―――っ!!」

 

 あたしが男を二人巻き込んで萌香おねえちゃんを潰すと中から懐かしい声と男の声が聞こえた。

 

 ??「…フンまさか実の妹にここまで嫌われるとはな…」

 

 ??「いやはや、大変ですね~~萌香さんも」

 

 強大な妖気と別の物を感じ、背中に悪寒が走るとこうちゃんが持ち上がって行って中から腕を組んでいる銀色の髪のお姉ちゃんとこうちゃんを指2本で押し返す異形の鬼の姿があった。(後、血がいい匂いをする男)

 

 裏萌香「まあいいこの私に刃を向けるものは誰であろうと蹴散らすだけだ。」

 

 鬼「身の程を知れってか?萌香さんらしいね。」

 

 鬼はやれやれといった感じで首を振るとこうちゃんを殴り飛ばし、あたしがバランスを崩した瞬間萌香おねえちゃんはあたしの懐に近づき・・・

 

 裏萌香「身の程を知れ!!」

 

 心愛「きゃああああああああああああああああああ!!」

 

 あたしに腹に蹴りを入れて、あたしは大きく吹き飛ばされた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕は心愛さんの方を見て

 

 刃鬼「しかし今回も飛んだね~およそ20m後半だね。」

 

 月音「モカさん!!」

 

 月音君が駆け寄ると裏萌香さんは

 

 裏萌香「…月音、刃鬼助かったぞ…月音がロザリオを外し、刃鬼が攻撃を受け止めなければ危なかったぞ。」

 

 裏萌香さんがお礼を言ったことに軽く動揺はしたが

 

 刃鬼「でも、まだでしょうね・・・」

 

 裏萌香「ああ、心愛とてバンパイアこの程度ではくたばりはしない」

 

 その時吹き飛ばされた方から妖力が出て墓石のかけらが吹き飛び胡夢さんとみぞれさんは心愛さんの様子を見て

 

 胡夢「ええええモカの蹴りが効いてない!?」

 

 みぞれ「しかもこの妖気モカ並みに凶々しくて強大な…」

 

 驚いていて、月音君と紫ちゃんは頬を汗が伝い見ていた。

 

 心愛「おおおおおお・・・・」

 

 裏萌香「…来い心愛、久しぶりの姉妹喧嘩だ。気が済むまで相手してやるよ。」

 

 心愛「おおおおおおおおおおおおおおおお・・・」

 

 心愛さんの妖力が高くなって行き、皆は身構えるが、

 

 心愛「…おねえさま」

 

 心愛さんの一言に皆は固まり、月音君が

 

 月音「…おねえさま?」

 

 月音君がそうつぶやくと心愛さんは裏萌香さんにお姉さまと叫びながら抱き着き、裏萌香さんも珍しく混乱して

 

 裏萌香「なっ何のつもりだ心愛?お前は私の事をきらっていたんじゃ・・・」

 

 心愛「会いたかった…ずっと会いたかったよおねえさまぁぁ!!もうどこにも行かないで~~」

 

 僕が頬を掻きながらその光景を見ていると

 

 裏萌香「じ、刃鬼これはどういう事なんだ!?」

 

 刃鬼「恐らく心愛さんは強い萌香さん、表ではなく“裏”限定のシスコンだと・・・思います。」

 

 みぞれ「やれやれ…人騒がせな姉妹だよな…」

 

 僕がそう答えると心愛さんは僕の方を見て、

 

 心愛「ってかあんたは誰よ!!審判はどこに逃げたのよ!!」

 

 裏萌香さんに抱き着きながら言うと

 

 裏萌香「そいつがさっきの審判だ。」

 

 刃鬼「そうです・・・ホラ」

 

 僕は顔の変身を解いて言うと裏萌香さんは顔に小さく笑みを浮かべながら

 

 裏萌香「しかもそいつはこの私よりも“強い”ぞ、なにせ学園最強の称号を持っているからな。」

 

 刃「ヴェ!?Σ(○W○;)何言っているの萌香さん!!?この前萌香さんに負けたじゃん!!」

 

 裏萌香「確かにあの時お前に勝ったが、お前手加減しただろ?それに輝も使ってないしこの前(北都戦)だってこの私に説教をしたではないか?」

 

 刃「ええええ!?そりゃ友達に本気で闘えないし、輝だって使ったら萌香さんが僕に近づくだけで体力削られるし、あの時は萌香さんが怪我をしていたから下がってほしいと頼んd「なんですってええええええ!?」」

 

 心愛さんは蝙蝠をハンマーに変えると僕に襲いかかったが、僕は素早く雷光で防いで、押し返すと雷光を心愛さんの腹に向け、

 

 刃「新装備、妖怪用拘束アーム起動!!・・・ポチッとな」

 

 ネックについたボタンを押すと雷光から銀色のアームが出て心愛さんを拘束すると、素早く斬光を装着して

 

 刃「音撃斬「雷光斬震」ハア!」

 

 音撃を放ち、決めてアームを解除すると心愛さんと蝙蝠は

 

 心愛「アビャビャビャビャ…」

 

 蝙蝠「キュー…」

 

 口から煙を出し手足をピクピクしながら伸びていた。裏萌香さんは

 

 裏萌香「ほら強いじゃないか。」

 

 刃「いやいや、彼女はまだ実戦経験が少なくて武器を大きく重いものを使っているから隙だらけで何とかなったんだよ…もしかしてこの前の事怒っているのですか?」

 

 裏萌香「それは違うな、心愛は普段は封印されている私の方が好きだが、表に戻ればまた覚醒させようと襲ってくるだろう…」

 

 みぞれ「つまりその矛先を少しでも常に強い状態の刃に向けさせようというわけか…中々酷いことするな。」

 

 刃「ま、僕は構わないよ。バンパイア相手に闘うのは良い修行になるし、彼女にも多少は闘い方を教えるのは嫌いじゃないから、後心愛さんは僕が明日夢兄さんの元へ持っていきます。」

 

 月音「刃君、本当にいいの?」

 

 刃「いいんだよ。だって僕鍛えてますから…シュッ!」

 

 僕はそういうと雷光を袋に入れ、蝙蝠を袋のポケットに心愛さんを担いで皆と別れた。

 

 ~翌日~

 

 心愛「こら~~~まて~~もう一回変身してあたしと勝負しろ!!」

 

 心愛ちゃんはハンマーを振り回しながら襲い掛かってくるが

 

 刃「はっ!やなこった!!僕はこれから公安の所へ行って報告所に目を通して、その後君が昨日壊したところの修復に行かなきゃならないのにどうして君の相手をしなくてはいけないのだよ!!っつか飯食わせろ!!しかも君には変身しなくても勝てるわ!!」

 

 心愛「うるさいうるさいうるさぁああい!!あたしだって誇り高きバンパイアのがあるのよ!!第一あんたがおねえさまより強いなんて嘘に決まっているでしょ!!」

 

 心愛ちゃんはそう言いながらハンマーを振って、僕はそれをしゃがんで避けうどんを食べながら

 

 刃「ズゾゾゾゾゾ・・・腹が減っては193はできないって言うだろうが!!それに僕が最強なんてデマだし、昼休みに相手してやるから今はやめろ!!」

 

 と言った。もちろんこれで収まると思っていなかった…が攻撃はぴたっ止まり僕は後ろを振り向くとハンマーを蝙蝠に戻した心愛ちゃんは

 

 心愛「あんた…そ、その言葉嘘じゃないわよね!!」

 

 刃「嘘じゃないよ…今日昼飯食べたら暇だし…ほんの少しだけだけど相手できるのはほんとだよ?(あり?予想と全然違う)」

 

 心愛「疑問形なのが怪しいけど、こうちゃんを監視につけるから、それじゃあたしは教室に戻るわ、じゃあね。」

 

 と言って踵を返して教室に戻って行った。蝙蝠のこうちゃんは僕の方に止まり、

 

 刃「心愛さん、予想していたのより超あっさり帰って行ったね…なんでだろう?」

 

 こうちゃん「キュー?」

 

 刃「萌香さんの聞いた話と全然違うぞ?…ズゾゾゾゾゾ」

 

 僕は首をかしげながらうどんをすすり、廊下にすする音が響いた…この後お行儀が悪いと猫目先生に怒られたのは言うまでもない。

 

 刃「まさか・・・恋愛の方のフラグが立ったとか・・・嫌だなあせめて師弟としてのフラグの方が数億倍ましだ・・・これ以上修羅場はウンザリだ。」




~今回の猛士報告~

 ・・・よく分からないけど多分鬼的な意味じゃなくて闘い方の弟子が出来た・・・はず。

                byジンキ

 ヒビキ「なんかはっきりしないな~」

 イブキ「ザンキさんからの話ですと萌香さんの妹が刃君に襲い掛かり、刃君が約束をしたら大人しく帰って行ったそうです。」

 トドロキ「それだけなら普通じゃないッスか?」

 イブキ「でも、超粘着質な人だそうであっさり引いたことに萌香さんは驚いていたそうです。」

 キョウキ「またフラグか・・・ジンキもげろ!!」

 アマキ「そうと決まったわけじゃないですけど、九曜さんからの話では彼女ツンデレというやつだそうです・・・。」

 ヒビキ「じゃあ、彼女候補か?」

 香須美「またですか!!ジンキ君は後何人の女性を落とせば気が済むのでしょうか?」

 おやっさん「いや、まだそうと決まってないから・・・」

 本日の金言 「ジンキ、モゲロ!! byキョウキ&イブキ」 「ただの弟子あることを祈りましょう。 byその他」

 刃「だといいのですが・・・おっと、そろそろ時間か。いくぞこうちゃん!」

 こうちゃん「キュー!!」


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第十七の巻「通り魔事件?強盗団?…とりあえず潰すか:前編」

 心愛ちゃん襲来から少しだけ経って、僕の朝の鍛錬に心愛ちゃんも参加することになり、毎日良い修行になっている。今僕は音叉剣を使い心愛さんと手合せをしていた。

 

 刃「ヨッ、ハアッ!!」

 

 ガキィン!!

 

 心愛「キャフン!?」

 

 心愛さんの手からハンマーになったこーちゃんが離れ、元に戻るのを見ると僕は心愛さんの前に立ち

 

 刃「はい、今日も僕の勝ちだよ。」

 

 心愛「ああもう!!また変身してないのに負けたぁ!!何であんたはそんなに強いのよ!!」

 

 心愛さんは地団駄を踏み僕は音叉を元に戻して

 

 刃「そりゃあ、いつも鍛えてますから、シュッ!」

 

 と左手でやると心愛さんの悪い点を言った。これはいつも言うことで最初の頃は無視されてたけど最近は少しずつだけど聞いてくれるようになり、一番最初の頃は素手で相手をしていたが最近は鬼爪と音叉剣を使わないと勝てなくなってきた。(鬼爪を最初に使った時は驚かれて気絶しちゃったけど)

 

 刃「種族だからというのもあるかもしれないけど心愛さんはとにかく力で真っ向から勝負をしたら駄目でしょう!それとハンマーは当たれば威力は高いけど、その分外した場合や耐えられた場合の隙が多くなるから、威力は多少落ちるが剣にした方がいいと僕は思うよ?それにああいう武器は鬼でも使う人はごくわずかしかいないんだ。」

 

 と言うと心愛ちゃんは驚いた顔で

 

 心愛「刃でも使えないの!?そんな身体なのに!?」

 

 刃「まあね、ただ筋力があればいいわけじゃない。ありすぎれば振りすぎになり、もし他の鬼と戦ている時に仲間をかちあげてしまう。そうならないように攻撃範囲、スピード、相手や仲間の動き等の経験、さらに勘も必要になるから難しいんだ。」

 

 心愛「別にいいじゃない!これは私の勝手でしょう!!」

 

 刃「まあ、それはそうだけど…こういっては悪いが、心愛さんは強い方の萌香さんと比べると脚力力が足りないから他の物で補わなければいけないと思う。それにこーちゃんは剣にもなれるのだろ?ちょっとなってみて」

 

 こーちゃん「キュー(肯定)」

 

 とこーちゃんは僕の手の上にとまりレイピアになった。試しに振ってみるがやはり普通の妖怪には重たいが心愛ちゃんが使うには問題はない。

 

 刃「心愛さんは小柄であることがコンプレックスかもしれないけど、それを生かして短剣や片手剣でのトリッキーな動きをして相手を翻弄する闘い方がいいと思うし、そうでもしないと僕を変身させるのはか~な~り遠い話になっちゃうよ?」

 

 心愛「うっ…善処します。……ってかなんで普通に振れるの!?こーちゃんの重さ100キロあるのに!?」

 

 刃「鍛えていますから♪キラッ☆…あ、それと僕の血飲む?」

 

 その時トゲゾーが来て僕のジャージの裾をかなり強く引っ張った。

 

 刃「(ん?理事長からの呼び出しそれもかなり深刻なものだな)心愛さん今日の鍛錬はここまで僕は用事があるから失礼する!」

 

 心愛「しょうがないわね~血はまた今度頂戴ね!!」

 

 刃「おう、それじゃ!!」

 

 僕はトゲゾーを担いで理事長室へ走って行き、

 

 刃「理事長!お呼びですか!?」

 

 理事長「お、来たかね刃君…久しぶりの出番だよ(ボソッ)」

 

 刃「おおい!?理事長メタっちゃうの!?」

 

 瑠妃「そうですよ、理事長出番が久々だからと言ってそんなことを言ってはダメですよ!!しかも私のライバルが増えているみたいですけど!!」

 

 刃「瑠妃さんもメタるなよ!!それと心愛ちゃんは違うから!!ただの師弟関係だから…多分そうだといいな。」

 

 瑠妃「刃さんは人気ですから…それと心愛さんのことは今はまだ不問にするとして理事長いかがなされたのですか?」

 

 理事長「うむ、最近起こっている通り魔事件の事だが…つい先ほどその正体が人間界で悪さをした妖怪強盗団の仕業とわかった。」

 

 刃「わかりました。では公安にこのことを報告して学園の皆さんの避難の誘導、さらに足の速いものを中心としたもので構成した部隊を作って、学園の周りを探索発見次第、報告と僕とザンキさんの迎撃部隊で捕まえます。」

 

 僕がそういうと理事長は手を前にだし

 

 理事長「いや、刃君は避難支持をして、指揮権をザンキ君か九曜君に譲渡した後、敵の本拠地と思われる地下牢に向かってほしい。瑠妃君は月音君を見つけてほしい。」

 

 刃「月音君を捜してほしい…どういうことですか?」

 

 瑠妃「私関係ですか?…まさか月音さんの封印が!?」

 

 刃「封印?…ああ、グール化を止めるアレの事ですか?すっかり忘れてたよ。」

 

 理事長「忘れないでくれたまえ…そういや君と月音君は近所だったね。休日何してたんだい?」

 

 刃「まあ、軽く20キロマラソンに限界の果てまで腕立てしたり採石場で組手して20m程殴り飛ばしたり訓練後2キロステーキ食べさせましたね。」

 

 理事長「……うん、やりすぎだよ。」 

 

 僕の発言に理事長は呆れながらもいくつかピンで刺した地図を広げ、その上に魔封じの鍵の写真を置いた。

 

 理事長「ああ、あの時彼に施した封印はまだ不完全な物で、もう一度魔封じの魔法を唱えないと少し厳しいものだよ…もしかすると月音君と闘うものになるかもしれない…二人ともやってくれるかな?そして先にこのピンの地点にディスクアニマルを放ってから行動開始してくれ。」

 

 理事長はピンを差した地点を指を差しながら言い、僕は腰に手を当て

 

 刃「ふむ、力のバンパイアの力を借りたとしてもこっちは経験で無力化しますよ。」

 

 瑠妃「やってみせます…それが仕事ですから…」

 

 刃「さて、瑠妃さんもディスクアニマルを出してくれ」

 

 瑠妃「は、はい!」

 

 僕達はディスクアニマルを放ち僕は公安の建物に、瑠妃さんは月音君を捜しに行った。

 

 ~公安の建物~

 

 刃「以上の通りに行動してくれ、学園付近を警戒する部隊はディスクアニマルを見かけたり、近づいたら急いで逃げてその場所を先生に報告…いいな!!」

 

 公安一同「おおう!!」

 

 刃「では各自行動してくれ!!くれぐれも制圧部隊の準備が終わるまで地下道には近づかない事だ!」

 

 モヒ安A「ヒャッハー久しぶりのお仕事だぜええ!!」

 

 モヒ安B「全くこっちの方が仕事を終えた後のコゴメトマトジュースが美味しく感じるからやめられないんだぜー!!」

 

 モヒ安C「俺達が留年したのもこの感じが忘れられないからなんだぜえ!!」

 

 九曜「いや、モヒ安達、バカかお前らは!!」

 

 モヒ安D(真面目モード)「すいません、いつも成績は中くらいなんですけど公安をやめたくないから俺達揃って留年することに決めたのです。」

 

 刃「ならしょうがない…野郎ども気張って行ってね!!」(ゆっくり顔)

 

 九曜「しょうがないんですか!?」

 

 モヒ安ABCD「「「「ヒャッハー!!!」」」」

 

 モヒ安達はバイクで公安の建物を出て行ったが…バイク欲しいな。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 あたしは萌香おねえさまを元に戻すために通り魔を追っていたらそれが強盗団で、おねえさまとあの男は連れ去らわれ、あたしも少しで殺されるところでサキュバスと雪女が助けてくれたが、

 

 胡夢「このこのこの」

 

 みぞれ「このこのこの」

 

 心愛「なに子供レベルの喧嘩をやっているのよーー!!!」

 

 見なおしたと思ってしまったあたしはバカだった…喧嘩を止め、萌香おねえさまと男を捜すために地下牢跡を歩いて行った。その時さっき雪女が言ったことを思いだし問いかけた。

 

 心愛「そういえばあんた達はさっき対あたしのおねえさまの特訓をしたいたって言ったのよね?」

 

 胡夢「そうね、後…」

 

 心愛「後?なんなのよ?」

 

 みぞれ「もう一つの理由に刃と共に闘えるようにとの意味合いも込めているんだ。」

 

 雪女の一言にあたしは首を傾げると

 

 胡夢「なんか毎回刃の闘いを見ているともっと修行しないと駄目だな~って思うのよ。」

 

 心愛「そ、そんなに強いの刃は?」

 

 二人が落ち込んでいるのを見てあたしはそういうと、サキュバスは手をヒラヒラさせながら

 

 胡夢「凄いわよ~、去年の夏休みなら一人で200体以上の妖怪倒したし、」

 

 みぞれ「ああ、その時の話なら月音からも聞いたが、一人で巨大な妖怪を燃やして足止めしたらしいし、いつもの仕事としてそう言うやつらを倒しているらしい…。」

 

 胡夢「この前なんか裏モカと大きなクレーターを作って闘ったからね~、それで闘った後裏萌香に蹴り飛ばされて心配して声をかけても笑顔で鍛えてますからで終わらせちゃうし」

 

 みぞれ「正直刃は妖怪以上の何かだと思うぞ…でもそこがかっこいい…ポッ」

 

 胡夢「ひょっとしたら今日は輝を見れるかもね。でも普通の状態倒せちゃうかもね~」

 

 心愛「さ、流石は刃だ…しかしあたしも妖怪の事はある程度知っているけど、あんな鬼がいるなんて知らないわよ!」

 

 胡夢「あ~それなら今度刃に聞いたら?今は月音とモカを捜しましょう!」

 

 そう言ってサキュバスは前を振り向くと、その先に

 

 月音?「皆こんな所まで助けに来てくれたんだ…でももう大丈夫だよ。敵はやっつけちゃったから。」

 

 男が立っていた。サキュバスは男に向かって走り出し、

 

 胡夢「つくねっ!?よかったー無事だったのつくねー」

 

 月音?「ははっ、オレならピンピンしているよ」

 

 そしてサキュバスはつくねと言う男(刃の方がインパクトが強くて名前を覚えてなかったため)の前で…

 

 胡夢「つくねっ!!」

 

 ジャンプしてつくねの顔を大きな胸に埋めた。するとつくねは鼻血を出して倒れた。そして後ろから声がした。

 

 紫「あっいたですぅ皆さん無事だったですぅ~」

 

 後ろを振り向くと魔女っ娘と黒服魔女がいた。

 

 胡夢「紫ちゃんそれに瑠妃さんも!久しぶり~刃君と二人で理事長の元で頑張っていると聞いたよ~」

 

 瑠妃「皆さんもご無事で何よりです。刃さんはもう少ししたら来るそうです。」

 

 黒服の魔女はあたしに気が付くと

 

 瑠妃「あら?そちらは?」

 

 みぞれ「モカの妹のココアだ」

 

 心愛「初めまして」

 

 私が黒服の魔女に礼をした時、後ろで地面を蹴る音が聞こえて

 

 瑠妃「え…」

 

 ドスッ

 

 月音が瑠妃と呼ばれていた魔女の腹に肘を食らわしていた。

 

 瑠妃「カフ…」

 

 しかし瑠妃は倒れず

 

 瑠妃「ど…どうしたの月音さん、久々の再開だから私に抱き着いてくるなんて…私には刃さんがいるからこんなことをしては駄目ですよ…でもいい♪」

 

 瑠妃と言われた魔女は体をくねくねとさせ刃との思い出を熱く語っていると、雪女は

 

 みぞれ「別にお前が月音に鞍替えしてもいいぞ、そうなると私の方が“色々”とやりやすいからな。」

 

 瑠妃「しません!!だって刃さんは私の…ポッ」

 

 この際何があったのか聞かないことにした。すると魔女っ娘が

 

 紫「わぁ~流石瑠妃さん、ドMとノロケ丸出しですぅ、でもアブノーマルじゃ負けませんよ~何しろロリコンは犯罪ですから~」

 

 と言って月音に抱き着くと雪女がため息をつき地面に手を当てると魔女っ娘は氷の中へ入って

 

 みぞれ「私の前でイチャつくな刃が欲しくなるじゃないか。」

 

 心愛「欲しい!?」

 

 するとつくねはフラフラと歩いて

 

 ぺたんっ

 

 あたしの胸に触りあたしは即座にこーちゃんをモーニングスターに変え、

 

 心愛「あたしをハーレム要員にするなー!!」

 

 とつくねを殴り飛ばすと血の匂いがおかしいことに気づき、つくねに近づき、血をなめてみた。いつものような血の味はせずに

 

 心愛「まっず~いなにこれタバコの味がする!!」

 

 あたしがなめた血をペッと吐き出すと来た道から白い鳥みたいな物がすごい勢いで飛んできて

 

 鳥?「ピィ!!」

 

 月音?「ガッ!?」

 

 つくねを飛ばし瑠妃の方に止まると瑠妃は顔色を変え

 

 瑠妃「皆さん!!そのひとから離れてください!!」

 

 皆がつくねから遠ざかると胡夢は

 

 胡夢「瑠妃さんどういうこと!?つくねから離れろって」

 

 というと魔女っ娘が

 

 紫「刃さんから聞いた話では、刃さんのディスクアニマル「光鷲」は一度覚えた人はどんなに変装しても判断できるそうで、また悪意を持っている人も区別できます!さらにその月音さんの腕にバンパイアの血を封印するための魔具である「魔封じの鍵」がありません!あれは月音さんの「命綱」、それのない月音さんなんてありえないですぅ。」

 

 魔女っ娘がそういうとつくねは胸ポケットから煙草を取り出し火をつけると顔が変わり

 

 強盗犯「ふ~まさかそんな玩具でばれるとはねぇ~」

 

 と通り魔がいうとくるむは

 

 胡夢「あんたが「偽物」ならつくね達は別の場所にいるんでしょ?ねえどこよ?」

 

 と身構えながら言うと通り魔はたばこの煙を吐くと

 

 強盗犯「ああ、あいつらなら死んでいるよ・・・多分、今は仲間に見張らせているんだけどこれがヤバい奴でねナイフで肉を切ることに快感を感じる変態さんなんだよね。まぁオレの一味の殺し担当さ、月音くんもあいつに遊ばれている頃だと思うから見ない方がいいヨ~グロイから」

 

 そう笑いながら強盗犯は言うとくるむは

 

 胡夢「このおおおおおおおおおおお!1」

 

 叫びながら攻撃しようとするが、

 

 瑠妃「待って落ち着いて月音さんはまだっ…」

 

 その時シュカンと鋭い音が聞こえくるむの腕から血が出ると強盗は

 

 強盗犯「いいね~殺意を向けてくる相手なら女でも容赦なく殺せるかかって来るなら覚悟しなよ~俺強いから」

 

 強盗はそう言うと、瑠妃は魔具をしまい、刃の持っているのと似ている音叉を剣に変えると強盗に向かって

 

 瑠妃「駄目ですよ、自分は強いと思っている人は実は意外と弱いと聞きましたから、」

 

 そう言い剣を構えると

 

 瑠妃「では皆さん行きますよ!」

 

 みぞれ「そうだな…さっさとこんなやつを倒して月音達の居場所を吐かせるぞ。」

 

 紫「数では上回っていますが気を付けていきましょう!」

 

 あたしもこーちゃんを構え直し

 

 心愛「そうね、毎日刃との特訓の成果を見せてやるわよ!!」

 

 ~そしてそのころの刃~

 

 刃鬼「うおおおおおおおおおおおおお!!!皆(新聞部)勝手に行動しやがってぇええええ!!!間に合えええええええええええええ!!!」

 

 シャカシャカシャカシャカ……

 

 変身して必死にママチャリをこいで地下牢跡の入り口に向かってました…その姿は本当に主人公かどうか疑いたくなる……



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第十七の巻「通り魔事件?強盗団?…とりあえず潰すか:後編」

 シャカシャカシャカシャカ…キキィーイ!!

 

 刃鬼「うわっ、この自転車ブレーキパッドすり減っている!!しかも油もなくなっているからウルセッ!?…あとで整備するか…おのれディケイド!」

 

 僕は自転車から降り、幽波紋じゃない方のスタンドを降ろし、地下牢の入口を見た。

 

 刃鬼「地図によると一番近い入口は…ここかぁ?…(紫色の蛇風に)」

 

 僕は地図を確認して地図を折りたたみ、かごに入れ風で飛ばされないように石を乗せてから中へ入って行った。

 

 ~数分後~

 

 刃鬼「迷ったな…さっきから同じところをグルグル回っているな…」

 

 普段ならここで自分の鼻で誰か捜すけどここはかび臭く鼻が利かなくて僕は困って別の道を歩いていると

 

 刃鬼「ん?壁に穴が開いている?しかも断面から結構新しい…いってみるか。」

 

 僕は壁の穴を通り行くと女性が泣く声が聞こえ、急ぐと血まみれで気絶している蜘蛛の妖怪と泣いている萌香さんがいた。

 

 僕は急いで萌香さんに駆け寄ると

 

 刃鬼「萌香さん!!どうしたのですか?」

 

 萌香「刃…刃鬼君、つくねを止めて!!」

 

 刃鬼「萌香さん、それは一体…まさかバンパイアの血が暴走しているのか?」

 

 萌香「うん、だからお願い!!つくねを止めて!!」

 

 僕は頷き立ち上がり、牢屋の外へ向かおうとすると蜘蛛の妖怪は

 

 蜘蛛男「くっそ~あの餓鬼…許さねえ!!」

 

 と言いながら立ち上がったが、色々とややこしくなりそうだったので

 

 刃鬼「寝てろ、ギャラクティカナントカ!」

 

 ゴッ!

 

 蜘蛛男「ギャアアアアア!?!?」

 

 左ストレートを顎に食らわして気絶させた。その時緑大猿が来て僕はついてきながら壁を壊したりしながら突き進み角を曲がると煙草をくわえ、変化が解けた胡夢さんと闘っている月音君を見守っている皆、そしてその後ろからでかい妖怪がいた。皆はそれに気づかず僕は走り、低くジャンプし宙で激しく回転して

 

 刃鬼「ライダーキック(棒)」

 

 牛っぽい妖怪をライダーキックで蹴り飛ばし、着地すると

 

 月音「う゛あ―――(赤面)」

 

 胡夢(ズボン)「グハッ(赤面)」

 

 刃鬼「なんで月音君とズボンをはいた胡夢さん鼻血出しているの?スカートをはいた胡夢さん?」

 

 胡夢(スカート)「あいつが私の姿でつくねに胸を見せたのよおおおお!!って何よその呼び方!!それとあいつは偽物よ!!」

 

 みぞれ「あいつはドッペルゲンガーと言う種族で他の者に化けることができるそうだ。」

 

 刃鬼「ああ、確かにそれだと鼻血でますね…とりあえず瑠妃さん今のうちに」

 

 瑠妃「は、はい!紫ちゃん手伝って!!」

 

 紫「了解ですぅ!!」

 

 紫ちゃんが暴走状態で鼻血が垂れている月音の周りにカードを差し、魔方陣を作って結界を発動すると月音君の顔にあった紋様らしき物は引いていき、元に戻るのを確認し、ほっと胸を撫で下ろすと…

 

 心愛「どこ行くの?あなたにはまだお姉ちゃんを返してもらってないわよ?」

 

 心愛ちゃんがモーニングスターになったこーちゃんを振り上げ、

 

 心愛「逃げようたってそうはいかないんだから!!」

 

 こーちゃんを振り落としたが胡夢(偽)は避け距離を開けた。

 

 刃鬼「あ~僕は萌香さんの場所知っているよ。ここに来る前に会ったし」

 

 心愛「え!?どこっ!?」

 

 心愛さんがそう言ったが、僕は胡夢(偽)の逃げている先を見て角を曲がった瞬間砂煙が上がった。そこは僕が来たところでもあるので僕は指を差しながら

 

 刃鬼「今砂煙を上がった方から来たから多分萌香さんもあそこにいると思う…。」

 

 心愛「ええ!?」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 月音さんの血の暴走を封じた後、突如轟音が響き私達はその方を見ると

 

 胡夢(偽)「ハハハハッついてるっついているぞ!!まさかこの局面でこんな女に会えるとはッ」

 

 胡夢(偽)の右手は萌香さんの頭に手を置いていた。

 

 胡夢(偽)「目が合った瞬間なぜかピンときたよ。「この女は何かある。」「こいつに変化してみてぇ」ってな」

 

 偽胡夢の右手が怪しく光り、左手を顔の前に持っていくと

 

 刃鬼「げぇ!?顔が変わっているぅ!?髪も伸びてる!?」

 

 刃鬼さんは変わっている事に

 

 胡夢(真)「うそ…!この凶々しい妖気…これは……」

 

 みぞれ「まさか…これは」

 

 胡夢(偽)は裏萌香(偽)へと変わり、

 

 裏萌香(偽)「まさかこの女がこれ程の力を隠し持っていたとはな」

 

 みぞれ「まずいぞ…くるむに化けた時でさえかなり強かったんだ。そんな奴が」

 

 刃鬼「胡夢さんに化けた時でもかなり強い?どういう意味だ?」

 

 みぞれさんの一言に刃鬼さんは首を傾げていて私は

 

 瑠妃「刃鬼さん!彼は様々な武術をマスターしていて化けた人の力を100%引き出せるそうです!!」

 

 私の説明に刃鬼さんは聞きおわると

 

 刃鬼「ほう、それはなんと手応えのゲフンゲフン厄介な相手ですね…で瑠妃さん、彼と言っていたからあの偽物は本当は男なんですね?」

 

 瑠妃「は、はい!刃鬼さん余裕ですね…」

 

 胡夢「刃鬼、あんたこの前裏萌香負けたと言ってたじゃない!!何でそんなに余裕なのよ!!」

 

 刃鬼「余裕?それは違うよ。胡夢さん、例え相手が裏萌香さんに変わったとして狼狽えていては隙が出来てしまいます。それに「汚らわしいっ!」あ、待て!心愛ちゃん!!」

 

 心愛「あんたなんかがお姉さまの代わりになるもんかあああああ!!」

 

 刃鬼さんの静止を聞かず、心愛さんが偽の萌香さんに向かって武器を構えて駆け出し、偽の萌香さんはカウンターの構えを取って、刃鬼さんは走りだしながら

 

 刃鬼「ちっ…相棒!偽物の腕を狙え!」

 

 光鷲「ピィ!!」

 

 刃鬼さんが指示すると光鷲は一直線に偽の萌香さんの腕に飛んでいき、翼のカッターで腕を浅く斬りつけた。

 

 裏萌香(偽)「クッ!?」

 

 偽の萌香さんは顔を一瞬ゆがめたが、そのまま攻撃は心愛さんを捉え、

 

 パァン!!

 

 心愛「あ…」

 

 心愛さんは口から多少の血が出て宙を舞ったが、刃鬼さんが素早くキャッチをすると偽の萌香から背を向け私達の元へ歩み寄りながら

 

 刃鬼「おい、大丈夫か?僕の声が聞こえるか?」

 

 と声をかけると心愛さんは弱弱しく

 

 心愛「う…や、刃…」

 

 と答えると刃鬼さんはフウと息を吐くと

 

 刃鬼「良かった…意識はあるか、それと動けるか?」

 

 心愛「喋れるけど、身体は動かない…忠告聞かなくて…ごめん」

 

 刃鬼「顎に入ったか…別に謝らなくてもいいから、偽物は僕が倒すから休んでいてくれ…瑠妃さん、心愛ちゃんを頼む。」

 

 心愛「うん…わかった。」

 

 瑠妃「は、はい……」

 

 気を失った心愛ちゃんを私のそばに降ろして立ち上がると偽の萌香さんを見た。偽の萌香さんは萌香さんを投げ飛ばし、苦い表情をしながら

 

 裏萌香(偽)「貴様、あの一瞬で俺がどこに攻撃するかよく分かったな。あの時の玩具の一撃で少しずれたよ。しかもこの俺を倒すだと?」

 

 刃鬼「僕の相棒を玩具呼ばわりにするのは酷いね~ああ見えて、鉄柱なら斬りおとせるんだけど…ここから先は僕が相手だよ。」

 

 刃鬼さんは構え、偽の萌香さんも構えるとお互い同時に地面を蹴ると偽の萌香さんは蹴りを刃鬼さんは殴りかかり

 

 バシッ!!ガッ!!

 

 地下牢跡に激しい音が鳴り、刃鬼さんは萌香さんの蹴りをガードもせずに立ち、殴り返していた。

 

 裏萌香(偽)「グッ…」

 

 偽の萌香さんはフラつき、刃鬼さんは懐に入り

 

 刃鬼「まだまだぁ!!」

 

 偽の萌香さんの腹部に連打で拳を打ち込み、

 

 刃鬼「もういっちょう!!」

 

 裏萌香(偽)「グハッ!?」

 

 アッパーカットをして偽の萌香さんは吹き飛ばされた。その光景に胡夢さん達は

 

 胡夢「嘘…強い」

 

 みぞれ「全くあれを見ると私達の今までの修行が遊びで意味がないように感じるな…」

 

 紫「この前は手加減でもしていたのですか?」

 

 紫ちゃんの一言に刃鬼君は右手をこっちに向け人差し指をたてて横に振った。

 

 刃鬼「ちがうよ紫ちゃん手加減はしてない…ただ彼は隙をなくし、できるだけ攻撃を食らわないことを最優先に持っているから、さっきの蹴りは本物の萌香さんより弱いんだ。本物は一発で終わら世れるから加減なしでやるからね。」

 

 刃鬼さんは烈光を構えると片方を立ち上がろうとしている偽の萌香さんに向け

 

 刃鬼「それに彼女の潜在能力100%出せたとしても彼は萌香さんじゃない、さっきなりたてだ…それでその体でろくに鍛えてないのにいきなり強くなろうとしても、所詮無理があるってもんだな。」

 

 裏萌香(偽)「ふざけるな!!俺は空手、功夫、柔術と言ったあらゆる武術をマスターしているのだぞ!」

 

 偽の萌香さんは構え直し刃鬼さんに攻撃を仕掛けるが刃鬼さんは烈光で手を叩き落とし、手を抑え

 

 刃鬼「…で?それがどうかしたの?」

 

 裏萌香(偽)「それがって…俺だって鍛えてきたんだぞ!!それが貴様みたいなただの鬼に!?」

 

 刃鬼「そうだね…でも君は心の方は鍛えたのかな?そして鍛えた理由は自分“だけ”を守るためだけでしょう?しかもさっき言った武術はどれも相手…人間相手で“倒す”武術だ。君は今まで自分より同等もしくは弱い奴しか相手にしてないだろう?…僕のように自分より体格も力も数倍上の“化物”を“確実に殺す”武術じゃない。」

 

 刃鬼さんは少し悲しそうな顔で言うと、頭突きをして相手を少しだけ離して腹部に烈光を叩きこむと

 

 刃鬼「最後に僕相手に萌香さんに化けたのは間違いだったかもね…」

 

 裏萌香(偽)「ハア、ハア、ハア…何故だ?」

 

 刃鬼「僕がこれから使うのは萌香さんには本当に相性の悪い技でね…ハア!!」

 

 刃鬼さんが輝に変わろうとした時、偽の萌香さんは襲い掛かったが刃鬼さんの纏っている光によって弾き飛ばされ、刃鬼さんが変わり終えると烈光に光が集まると

 

 刃鬼輝「すまないが、そろそろ終わりにさせてもらうよ…ハア!!」

 

 烈光をふるい光が偽の萌香さんの当たると鼓に変わり、

 

 裏萌香(偽)「な、なんだこれは!?」

 

 刃鬼輝「なにって、ただの鼓さ…今のあなたには少々きついぞ…さて、お前の罪でも数えてな。」

 

 刃鬼さんは偽の萌香さんの前に立ち

 

 刃鬼輝「響鬼さん直伝…「爆裂強打・輝」の型…テリャアアアア!!」

 

 刃鬼さんは烈光で思い切り鼓に叩きこみその時も妖気と清めの力が反発しあい電流がバチバチと

 

 刃鬼輝「ハァ!ハァ!・・・・テェエリャアアア!!」

 

 裏萌香(偽)「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 音撃を決めると白い爆発が起きて煙が晴れると変化が解けた強盗犯の姿があった。輝と顔の変身を解くと胡夢さん達は駆け寄り

 

 胡夢「やふ~~強盗犯をやっつけたよ~~!!」

 

 紫「輝で闘うとああなるのですね…ゾクゾクするですぅ!」

 

 みぞれ「流石だな…ますます惚れるよ…ポ」

 

 月音「やっつけてありがとう…」

 

 萌香「心愛も助けてありがとう…それとさっきもう一人の私から伝言があるらしいけど…」

 

 刃「裏萌香さんから僕に伝言?」

 

 瑠妃「なんなのでしょう?」

 

 刃さんが首を傾げていると

 

 萌香「今度は輝で手を抜かず闘えって…今語りかけてきたけど拒否権は無しだって」

 

 刃「ええええええええ!?!?それは嫌だよ!!輝で闘うと烈光とか結構痛むのに~予備の材料が無くなったら、屋久島まで行かなきゃいけないのですけど!!」

 

 萌香「刃君…ごめんね」

 

 刃「ハアまあやるけど女の子に本気出しにくいな~…じゃあそろそろ理事長の部下とザンキさんが来るだろうから現場を引き継いだら帰るよ。みんな歩ける?」

 

 刃さんは皆に聞き、

 

 萌香「私は大丈夫」

 

 胡夢「私は少しダメージを食らったけど、歩くくらいなら」

 

 みぞれ「私も問題はない…それとくるむ嘘はいけないぞ。」

 

 月音「俺も身体のあちこちが痛いけど大丈夫だよ。」

 

 紫「二人とも口に血の跡がついてますよ~」

 

 瑠妃「私達もかなりの魔力を消耗しましたが、動けます。」

 

 刃「皆は大丈夫でっと…残りは結構大ダメージを受けた心愛ちゃんか。」

 

 刃さんは烈光を戻し顎に手を当てながら心愛さんを見た。心愛さんは私の肩にもたれて、眠っていた。

 

 心愛「スー…スー…」

 

 刃「なんか…起こすのも気がひけるな。」

 

 胡夢「そうねぇこうしていると可愛いんだけど」

 

 刃「しょうがない…瑠妃さん、済まないけど心愛ちゃんを…」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 心愛「ん…」

 

 あたしが偽物の攻撃を食らって刃に休むように言われてから揺れている事に気づき目を覚ますと

 

 萌香「あ、心愛」

 

 刃「おお、心愛ちゃん、目が覚めたか。」

 

 胡夢「もうぐっすりと眠っちゃって!」 

 

 みぞれ「その程までに偽モカの力が強かったんだろ…」

 

 紫「でもあれは刃さんの判断のおかげで少しは威力を落としたのですよ!」

 

 瑠妃「それでも吸血鬼の回復力でもかなりの時間がかかるのですね。」

 

 月音「本当に吸血鬼っていろいろと凄い面があるね。」

 

 皆の声が聞こえるが、刃の声がなぜか近くから聞こえて不思議に思うとだんだん意識がはっきりしてきて、あたしの目の前に黒く大きな物が見えた…あたしの制服は赤だけどおねえちゃんたちの制服は緑で黒なんてないはず…そういえば刃の鬼の姿肌が黒かったような…

 

 心愛「え…えええ!?ちょっと刃、離しなさいよ!!」

 

 刃「おっと!?こら暴れるな!!落としちゃうだろ!!今、降ろすから暴れないでくれ!!」

 

 あたしは刃におんぶされる形で運ばれていたのである!刃は急いであたしを降ろしあたしは足に力を入れようとしたが、

 

 心愛「あ、あれ?フンッ!…あれ?」

 

 腕は力が入るのに足に力が入らず立ち上がれず刃の背中にもたれかかってしまった。

 

 刃「ありゃりゃ…まだあの攻撃のダメージが残っているのか…すまないが病院まで我慢してくれないか?」

 

 心愛「第一なんであんたにおんぶされなきゃいけないのよ~せめておねえちゃんにされたいわよ!!」

 

 刃「無茶いうなよ。萌香さんは襲われた時のダメージがあるし、この中で一番体力が残っているのは僕だからしょうがないじゃない!」

 

 みぞれ「といっても刃は偽モカと闘っているけどな…」

 

 雪女の一言であたしは

 

 心愛「そういえばあいつはどうしたの!!お姉さまが倒したの?」

 

 と言うとお姉ちゃんは手を振りながら

 

 萌香「ううん、私は闘ってないよ。刃君がやっつけてくれたよ。」

 

 心愛「嘘よ!アレの力は強かったのよ刃ごときに倒せるわけなんて…」

 

 刃「まあ、あれは敵が萌香さんの体に慣れてない事と、元が男だから容赦なく顔とかにグーパンチができたから勝ったんだよ。第一、萌香さんの体に戦鬼の力とは相性が悪かったこともあるけどね…っと、」

 

 刃があたしを背負い直し、歩き出した。あたしは背中にもたれて

 

 心愛「ねえ、なんで刃はそんなに強いのよ?」

 

 と問いかけると刃は

 

 刃「う~んそれは僕の過去を話さなきゃいけないけど、それは重い話だけどいいかな?」

 

 心愛「…うんお願い」

 

 刃は顔を少しだけ空に向けると

 

 刃「月音君には話したか覚えてないけど、僕がなる戦鬼は心身を鍛えて、いろんな人から教えてもらって初めてなれる姿でね・・・僕が鬼になろうとした切欠は小学校の頃目の前で両親を魔化魍に殺されてね、僕はその時逃げる事しかできなかった。その時に今の僕の父さんと会って、父さんが魔化魍を倒すのを見ることを許可してくれたけどその時の父さんの姿に憧れて、僕も鬼になりたいと思ったんだ…。」

 

 月音「刃君……」

 

 刃「それで最初は父さんに弟子入りしようとしたけど断られて自分で鍛えることにしたんだよ…でも小学校低学年の頃にどれほど鍛えても、何回懸垂できても鬼になれなかった。その時の僕の心は魔化魍を滅ぼしたい気持ちでいっぱいだったからね、ある日一人の同級生を守るのに数人の上級生と喧嘩して、ボコボコにされ、気づいたら一人の先輩鬼が今のようにおんぶしてくれてね。その時にその先輩に負けて悔しいと言ったら、同級生が僕に感謝していたから良かったね。僕は友達を守れて羨ましいとも言われたよ…その時に教えられたよ。倒すことより守ることの方がなんかこう…心がスッとするなって」

 

 あたしはその話を聞いていて刃の背中に顔をうずめると刃は続けた。

 

 刃「それから気持ちを復讐ではなく誰かを守りたいという思いで修行をすると、今まで相手にしてくれなかった先輩方が教えてくれたり父さんが異様に優しくなったりして修行が進み、先輩方も驚くぐらいの年、確か小学高学年の時かな?鬼になって頑張ったね…大けがを負った先輩の穴埋めとかで忙しくて中学では友達もできなくて浮いていたね~。いつも生きるか死ぬかの闘いだったからね。ここに来て毎日が楽しいね…恋人もできたし。」

 

 瑠妃「刃さん……」

 

 刃「おっと話がずれたかな?まあ簡単に言うと誰かを守りたいという気持ちで鍛えているからかな?それと経験と先人の教えかな?おっと病院に入ったら書類書くからしっかり捕まってくれ」

 

 心愛「ん…」

 

 あたしは刃の首に腕を回し刃達は病院に入り近づいた医者の持っている書類にサインをしていた。

 

 心愛「…ねえ、刃……」

 

 刃「ん、なんだい?心愛ちゃんどこか痛むのか?」

 

 心愛「あたしが回復したらまた手合せしてくれる?」

 

 と聞くと刃は軽く笑って

 

 刃「いいよ、僕も萌香さんの妹であると闘えるのはいい経験だし心愛ちゃんが目に見えて強くなるのは嬉しいからね。」

 

 嬉しそうに言うと白衣を着た医者が一人来た。

 

 明日夢「刃君、もう鬼の弟子取ったの?」

 

 刃「まさかっ弟子と言うほどじゃありませんよ。ただ手合せをして、いけないところを言うだけですよ明日夢兄さん」

 

 明日夢「そうなんだ、じゃ、こっちについてきて」

 

 あたしは刃の一言で一つ思いつき皆が一つの部屋の扉の前についた時

 

 心愛「ねえ、刃…もうひとつ願いがあるんだけどいい?」

 

 刃「うん、いいけどどうかしたの?」

 

 皆が部屋に入り終え刃が椅子にあたしを降ろそうとした時に言った。

 

 心愛「今度から刃を義兄さんって呼んでもいい?」

 

 その時刃はピタッと止まった。辺りを見回すとお姉ちゃんまで固まっていた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕は心愛ちゃんの一言にわが耳を疑った。念のために心愛さんを椅子に降ろし、真正面からもう一度聞くことにした…聞き間違いであることを願って…

 

 刃「ごめん…心愛さんさっきなんて言いましたか?僕の聞き間違いでなければ先ほど僕の事を…義兄さんと呼ぶと聞こえましたが?」

 

 月音「僕もそう聞こえたけど…違うよね?」

 

 胡夢「ハハハ、だ、だよね~~」

 

 しかしみんなの思いとは裏腹に心愛さんの口から出た言葉は

 

 心愛「うん、間違ってないよ。お義兄ちゃんと言った方がいい?」

 

 その発言に僕はゆっくりと瑠妃さんとみぞれさんの方を見ると

 

 瑠妃「またですか…フフフフフッ」

 

 みぞれ「刃は罪づくりな男だな…フフッ」

 

 吹き出しだと普通に笑っているように見えるが目が笑ってない…しかも瑠妃さんは音叉剣、みぞれさんは両手に氷の爪を展開してこっちを見ていたさらにどこからか「悲しみの~~向こうへと~~」と「ウンメイノー」とか音楽が流れてきた。とりあえず僕は心愛さんに理由を尋ねることにした。

 

 刃「なあ、何故心愛さんは何故そう僕を呼びたいんだ?」

 

 僕の質問に心愛さんは

 

 心愛「偽物の萌香お姉さまを倒した強さに惚れたしいつもあたしのわがままに付き合ってくれるし、それと背中が温かかったからかな?…駄目?(上目使い+腕をギュッと掴む)」

 

 刃「フグッ(心にハートマークの矢が刺さる)!?ええっとその~「いいんじゃない?」…え?」

 

 僕が心愛さんの質問の返答に四苦八苦していると部屋の扉が開き、イブキさんとトドロキさんが入ってきた。その二人に瑠妃さんとみぞれさんは殺気を飛ばした。

 

 イブキ「部屋の外で聞いてたけど、刃君はアマキを姉御って言っているからいいんじゃない?」(天然)

 

 トドロキ「キョウキも兄貴って言われているし刃にも義妹ができてもいいと思うッス!!それと鬼の弟子じゃないなら、小暮さんも起こらないと思うッス!!」(全然気づいてない)

 

 明日夢「そう言えば、俺も刃君から兄さんって呼ばれているから問題は…あ」(途中で二人の殺気に気づく)

 

 明日夢兄さんが天然&鈍感鬼コンビの後ろで瑠妃さんとみぞれさんにジェスチャーで謝っていると僕は最終手段を思い出した。

 

 刃「あ、ごめんね~父さんに許可を取らないと…(多分父さんなら駄目って言うはずだ!!)」

 

 心愛「なんで刃義兄さんの父さんから許可を取らなくちゃいけないのよ。」

 

 瑠妃「少しそう言うのに厳しい方で刃の恋人の私もまだ中々認めてもらえなくて…(刃さん、ナイスです!!)」

 

 明日夢「そ、それじゃあ立花に連絡を…「その必要はないぞ!」え?ザンキさん?」

 

 月音「え?財津原先生!?ど、どこに」

 

 トドロキ「…!匂いからしてそこの壁ッス!」

 

 ジンキ「おいおい、なんで居場所分かるの!!」

 

 瑠妃「日菜佳さん・・・頑張ってください。」

 

 トドロキさんが指さす先の白い壁をよく見ると長方形の切れ目が入ってペラッとはがれるとコーヒカップと携帯を持ったザンキさんが現れ、

 

 ザンキ「ついさっきメールで確認したら「彼女は許さんが、義妹くらいならいい」だそうだ。」

 

 刃「そんな…ソンナウソダドンドコドーン!!」

 

 僕が叫ぶと心愛さんは腕をグイッと引っ張ると

 

 心愛「ねえ?師匠って呼ぶのは先輩とかに誤解を招くかもしれないけど義兄さんって呼んでも大丈夫だよね?(上目+笑顔)」

 

 刃「パウッ!?…ハア…父さんからも許可が出たしいいよ…でも最後に確認させてほし「刃さん!」「どけ!」オボフ!!?」

 

 僕がそう言いかけた時、瑠妃さんとみぞれさんに飛ばされた!僕は起き上がり三人を見ると

 

 瑠妃「さ、最後に確認させてください!!」

 

 みぞれ「朱染心愛・・・お前は」

 

 瑠・み「「刃の事が好きになったのですか?(か?)」」

 

 と言うと心愛さんは眉をしかめ

 

 心愛「は!?好きだけど・・・likeの方でしょ?」

 

 瑠妃「いいえ、loveの方です!!」

 

 みぞれ「もしくは欲しいか…お前までライバルになると刃を奪いにくくてかなわん」

 

 瑠妃「あなたには絶対あげません!!私は刃さんとキスはしましたし〔これ以上書きますとこの小説がR18になるので略します。〕」

 

 みぞれ「甘いな、私が刃の嫁になれば、刃の為なら〔これ以上書きますと(ry〕」

 

 瑠妃さんとみぞれさんの口喧嘩が始まりその内容を間近で聞いている心愛さんは

 

 心愛「え?え?‥‥キュー」

 

 心愛さんは鼻血を出しながら気を失い、

 

 刃「心愛さぁああああん!!って月音君もぉおお!!しかもイブキさん、トドロキさん!?あなた達彼女いるでしょ!?」

 

 月音君、イブキさん、トドロキさんも鼻血を出して気絶して、萌香さんは顔を真っ赤にしていて紫ちゃんは鼻血を出しながらもメモ帳に何か書いていた・・・

 

 ザンキ「全く…」

 

 明日夢(螢糸さんによって慣れた)「あはははは…」

 

 この後心愛さんに聞きなおすと僕と裏萌香さんの(割と薄いけど)大きな壁があるそうで愛してはいないそうで安心しました…後、トドロキさんとイブキさんはみぞれさんの手によって凍らされました。

 

 しかし…学校内でも大声で呼ぶからすごく恥ずかしい‥‥でも満面の笑みでこっち来るからやめてとはいえない…ウウッ




~今回の猛士報告~

 義妹が出来ました‥‥

               byジンキ

 ヒビキ「エイキさん子連れの方と結婚したのですか?」

 エイキ「いや、まだだけど?…ああ、ザンキが言ってた子ね。」

 日菜佳「まさか新たな瑠妃さんのライバル出現!?」

 香須美「いや、それはないって」

 アマキ「つまりジンキ君が私の事姉御と言うのと同じようなものですね。」

 キョウキ「なるほど、弟子だったら俺がぶん殴ろうと思っていたけど義妹ならしょうがない。」

 おやっさん「それと関係ないけど、さっき宅配でイブキ君とトドロキ君が氷漬けで来たけど・・・どういうことなの?」

 ヒビキ「さあ?なにか余計な事を言ったんじゃないのですか?」

 おやっさん「だろうねえ…」

 本日の金言 「人間の氷漬けって生モノで宅配できるんだ… by立花一同」


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第十八の巻「成長するキャンデー・・・メ〇モちゃんか!?…知ってる人いるかな?」

 ~IF、もし刃の音撃戦士の世界に世界の破壊者一行とトレンチコートのおっさんが来たら~

 刃鬼「お、お前は…」

 士「またか…ハァ」

 刃鬼「世界の破壊者!?…と行く先々で濡れ衣を言われ、襲撃に会いながらも結果的にはその世界を救い、ライダーを超絶変形させる世界の放浪者仮面ライダーディケイド!!あとサインください!」

 士「え~…このパターンは予想してなかった…いや予想できねえな。」

 夏美「士君もしかして少し嬉しい?」

 ディケイド「……はっ!バ、馬鹿をいうな!!」

 小野寺「図星なんだ……」

 ~~~~

 鳴滝「この世界のライダーである刃鬼君に頼みたい。何としても世界の破壊者ディケイドを抹殺してもらいたい。」

 ジンキ「断る…というよりディケイドさんを抹殺しようと他の世界からむやみにライダーを呼んでくるから世界がゆがむんじゃないのか?むしろあんたが世界の破壊者でしょ!」

 鳴滝「な、なに~~~!?!?」

 ジンキ「と言うわけでコブラツイストじゃあああああ!!」

 鳴滝「ギブギブギブ…おのれディケイドォォォォォ!?!?」

 ~~~~

 ジンキ「オラオラオラオラオラ……」

 心愛「無駄無駄無駄無駄無駄……」

 裏萌香「身の程をしれ!」

 ショッカー戦闘員
     「「「「「「「「「イィーーーーーーーー!?!?」」」」」」」」」

 小野寺「何、この世界のライダー…変身してないのにあの強さ…」

 夏美「本当に彼ら人間?」

 瑠妃「心愛ちゃんと萌香さんは妖怪ですよ?刃さんは人間ですが」

 士「ユースケ親玉だけ倒すぞ~~」

 ~~~~

 海東「この世界のお宝も頂くよ。」

 ジンキ「何ぃ!?瑠妃さんをお前なんかに渡すもんか!?」

 瑠妃「刃さん…」

 海東「いやいや、違うからね。それは君のお宝でしょ?」

 ジンキ「あ、そうだったね。でも渡さんぞ!」

 海東「流石に人間は盗らないから」

 士「海東、瑠妃は人間じゃなく魔女だそうだ。」

 ~~~~

 刃鬼「なんで身体がピンクなん?」

 士「ピンクじゃなくてマゼンダだ!」


 どうも最近義妹ができた松坂刃です!なんかザンキさんの話だと俺のクラスと隣のクラスに転校生が来るそうなのだが…まさか

 

 峡子「これから皆と同じクラスで頑張る犬橋 峡子(いぬばし きょうこ)と言います。よろしくお願いします。」

 

 目の前の教壇でザンキさんにそう紹介されていたが、犬橋峡子には別の名前がある。それは狂鬼(キョウキ)、そう彼女も“鬼”なのである。とはいても事前に知っているのでそんなに驚かないだが…

 

 陵「僕は三井 陵(みつい りょう)と言います。今まで人間界の学校に行ってたのでもしかしら皆さんにご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。」

 

 直木「そして僕は喰鮫 直木(くいざめ なおき)と言います。良いですね良いですね。妖怪の学校は良いですね。」

 

 キョウキさんの隣の彼の鬼の名前は蜜鬼(ミツキ)である。そしてその隣の鬼の名前は泣鬼(ナキ)、そうよりにもよって鬼が全員同じクラスに集結したのだ。戦力の過剰集中だろ!!

 

 僕がそう思っていると

 

 蔵王丸「この三人はそれぞれの家の事情で今までこの学園に入る事ができなかったが、冬休みのときにやっと転入できた。仲良くしろよ…もしいじめていたりしたら……わかるよな?」

 

 クラス「「「「サーイエッサー!!」」」」

 

 ザンキさんの睨みに皆は敬礼して朝のHRは終わったが、家の事情って思いっきり猛士の事だろ!?

 

 ~昼休み、新聞部部室~

 

 刃「でザンキさん、なんで鬼の皆が全員同じクラスに集中したの?」

 

 蔵王丸「しょうがないだろう。理事長の指示で皆固まるようにしろって言われたんだから。」

 

 刃「いくらなんでも戦力集中しすぎでしょ!!それにミツキ君達も地元の管轄はどうなの?」

 

 と尋ねると

 

 陵「実は僕の担当していた地域で魔化魍の発生件数が下がってきて…」

 

 刃「しかし魔化魍じゃないけど鬼が必要な事件がなかったけ?」

 

 陵「それは他の鬼達でできる段階だそうです。もし人手が必要な時は呼び出されるらしいけど、」

 

 峡子「渡井たちのところは刃の所(たちばな)みたいに一人一人の戦闘力が馬鹿げていないけどチームワークがとくいだからね。でも事件が減って猛士の人件費少なくしろって事で年齢の若い私達は学生としての本分を果たそうってことになったんだけど、」

 

 直木「まあ、普通の学校だと色々弊害がおきそうだからこの学園に薦められたのです。ああ、良いですね。良いですね。学生とは良いですね。」

 

 刃「で、本当は?」

 

 直・陵・峡「「「学生をしながら鬼とは別で給料がもらえると聞いたので」」」

 

 刃「……推薦したのは誰?」

 

 直・陵・峡「「「クロキさんです。」」」

 

 刃「あんの人は!!……今度ベッドに銀影先輩のコレクション(エロ本&盗撮写真)と僕が瑠妃さんを襲ったときのドリンクを詰め込んでやる!!」

 

 月音「やめようよ!!」

 

 陵「そうですよ。クロキさんがいくら鈍いからってそれでカップルの中が成立するのは刃君ぐらいだから!!」

 

 刃「いや、飲むのはルイキさんで」

 

 直木「ああ、それなら大丈夫ですね。」

 

 胡夢「そっち!?しかも良いの!?」

 

 萌香「皆さん鬼なんて凄いですね。」

 

 峡子「そ、そんな事ないわよ。こっちだって妖怪が実在するなんて刃に聞くまで知らなかったし」

 

 紫「では皆さんも手の皮を破って鬼爪を出せるのですか?」

 

 峡子「いや、あれは刃だけしかできないから。」

 

 蔵王丸「鬼全員手に包帯巻いてたら厨二病の集まりに見えるぞ。」

 

 刃「僕としては俺のこの手が光って唸る!と叫びたい」

 

 陵「それは違いますよ!?それ厨二とかじゃないですよ!?それに刃君実際にできちゃうし!?」

 

 みぞれ「刃、今日は部活の勧誘の外担当お前らしいぞ。」

 

 刃「ああ、わかったよ。みぞれちゃん!!」

 

 陵「僕達はいろんな部活を見て回りますね。」

 

 刃「ああ、新聞部も見ていってね!」

 

 ~そして放課後~

 

 

 今僕は新聞部の勧誘に出たつもりが噂がすごい勢いで広まっているようでね…何が言いたいかと言うと現在進行形でたくさんの生徒に追われています(笑)!!

 

 刃「た、助けてくれ――――!!」

 

 女子生徒A「待ってくださいお兄様~~~!!」

 

 女子生徒B「私お兄様の部活に入りたいのです~!!」

 

 刃「なら新聞部のブースに行って!?僕についてきても意味はないぞ!?」

 

 男子生徒A「俺を兄貴の下で働かせてくれ~~!!」 

 

 男子生徒B「兄貴の為なら一生ついて行きます!!!」

 

 刃「一生ついてこなくていいから君たちは公安のブースに行け!!」

 

 僕は逃げながら廊下の人達に勧誘チラシを配りながら走っていると適度に制服を着崩した一人の生徒がポケットに手を入れたまま僕の隣に来た。僕はわりと力を入れて走っていたので驚いた。

 

 刃「ほう、君なかなか鍛えているね~新聞部にこない?」

 

 ??「ふっ…あなたはそんな体格で新聞部の勧誘とは…変わっていますね。」

 

 刃「まあ、そうだけど僕は松坂刃で学年は二年だ。君の名前は?」

 

 キリク「俺の名前はキリク=ガーラント、フルネームはキリク=S(シャルバス)=ガーラントで学年は一年だ…しかし何故あんたは走っているんだ?」

 

 キリクと言った少年は首を傾げながら尋ねるが僕は最後の一枚を配るとチラシ入れを後ろに投げると

 

 女子生徒C「キャ!?」

 

 男子生徒C「オウフ!?」

 

 ビ〇ー(パンツ一丁)「アアン、ヒドゥ~イ!!」

 

 数名こけるが後続はうまく回避して追ってくる。僕は前を向きなおすと

 

 刃「何でかはわからないが変な噂が広まっていて(最強とか男女両刀とか)、放課後とかこうしないと捕まってナニをされるかわかったもんじゃない!!‥‥そろそろだな、キリク君、次の角を曲がったらジャンプしろ!君を新聞部室に連れて行く!」

 

 キリク「ん?ああ、わかった。」

 

 僕とキリク君は角を曲がると大きくジャンプした。何故ジャンプする必要があったかと言うと、暴動鎮圧用に公安、相撲部、ラグビー部によって構成されたの部隊が結成して待ち伏せしていたからである。(本来は萌香さん達のような女性用に構成したはずなのに…解せぬ)

 

 僕は前転しながら、キリク君はフワッと着地して後ろを振り向くと

 

 公安部隊長「耐えろ、耐えるんだ!」

 

 公安一同「おおお!!!」

 

 相撲部主将「どすこーい!中学と高校の差を見せつけてやるぞ!!」

 

 相撲部一同「「「「どすこーい!!」」」」

 

 アメフト部主将「これを耐えれれば大半の高校には勝てるから死ぬ気で気合入れていけ!!ヤーハー!」

 

 アメフト部一同「「「「「ヤーハー!!!」」」」」

 

 モヒ安A「今はっきり言うが、今までアイドルの周りの警備員は楽そうに思っていたがぁあああ!!」

 

 モヒ安B「今ここでやってて分かったぜぇえええ…」

 

 モヒ安C「なめててスイマセンでしたぁあああ!!ってこいつエビくせッ⁉」

 

 モヒ安D「でも、刃さんの為に頑張るぜ!気合入れろ野郎どもぉお!」

 

 モヒ安&公安一同「「「「「ヒャッハー!!」」」」」」

 

 皆新入生を一生懸命押さえつけていたがモヒ安結構いるんだね。すると安全第一と書かれたヘルメットを被った九曜さんが現れて

 

 九曜「ここは私達が止めますから、刃さんは今のうちに逃げてください!!」

 

 刃「わかったよ九曜さん!キリク君は僕についてきてくれ!」

 

 キリク「ああ…」

 

 僕はキリクさんを連れて新聞部部室に入ると

 

 胡夢「アハハハハハハハハハ!!」

 

 みぞれ「くくくく…」

 

 胡夢さんとみぞれさんが大笑いしていて、瑠妃さんは紫ちゃんから貰った書類目を通して

 

 瑠妃(顧問補佐)「すくすくドロップ…服用した妖を大人の姿に「強制変化」させる薬のようですね。妖の変化能力を刺激してるだけのようなので時間が経てば元に戻れるとは思いますが…」

 

 僕はキリクさんを連れて月音さんに近づき

 

 刃「月音君、どうしたの?」

 

 月音「あ、刃君後ろの子は?」

 

 キリク「初めまして、俺の名前はキリク=ガーランドと言います。」

 

 月音「あ、俺は青野月音です。君の先輩なんだ。」

 

 刃「彼は新聞部入部予定の方です・・・で月音君あの心愛ちゃんっぽい子は一体・・・」

 

 僕が瑠妃さんの前に立っている女の子に指を差していると女の子は僕の方へ見て、身に涙を浮かべ

 

 心愛?「う・・・刃義兄さぁ~~ん!!」

 

 僕に抱き着いてきた。僕の事を義兄さんと呼ぶのはこの学園内ではただ一人だけ(兄貴とかお兄様とかよく言われるし、外でも言われたことはないけど)

 

 刃「もしかして、心愛ちゃんか!?なんでまた小さくなったの…ゴルゴムの仕業か!?」

 

 萌香「ゴルゴムって何!!?」

 

 刃「気にするな!」

 

 ~紫ちゃん説明中~

 

 刃「なるほど…紫ちゃんが作った大人に一時的になるキャンデーをなめて、その副作用で小さくなってしまったのか。」

 

 僕は皆にコーヒーを淹れるためにサイフォン(副顧問のザンキさんの私物)で鬼火でつけたアルコールランプでお湯を沸かしながら、紫ちゃんの説明を聞いていると胡夢さんが小さくなった心愛ちゃんに抱き着き

 

 胡夢「いや~~ん、サイコ~かわいいっ!」

 

 そしてみぞれさんが心愛ちゃんの頭をぺしぺしと叩きながら

 

 みぞれ「ちっちゃい方が断然可愛いぞ。」

 

 二人が心愛ちゃんをからかっているので萌香さんは叱ろうとしたが、その前に

 

 ゴン!×2

 

 刃「馬鹿にしちゃダメだろうが!」

 

 胡夢「う、うおおお…」

 

 みぞれ「痛いではないか刃…」

 

 胡夢「そうよ!たんこぶできちゃうじゃない!」

 

 二人は拳骨を食らったことにぶーぶーと文句を言ったが僕は音弦を見せ

 

 刃「そうか…なら次は鬼になって頭をまっp「「すいません」」よろしい…で心愛ちゃんは何故薬を使ってまで大人になろうとしたのかい?」

 

 僕がそういうと心愛ちゃんは俯いて 

 

 心愛(小)「そ、その…空手部に入ろうと思ったら子供はダメってバカにされて…」

 

 みぞれ「ん?…お前は新聞部に入るんじゃないのか?」

 

 心愛(小)「そんな事一言も言ってないわよ!!」

 

 刃「まあまあ、しかし空手部か…主将はいい人って聞いたけどあまり下の人は駄目だってモヒ安が愚痴っていたな…。」

 

 僕はコーヒーを淹れて数人分入れ終わると

 

 心愛(小)「へえ…そうなんだ…って義兄さんは勧めないの?」

 

 刃「まあ部活は個人の自由だからね、今日は勧誘することもないから心愛ちゃんは色々と楽しんできたら?その中で気に入った部活があったらそこに入部したらいい。」

 

 僕がそう言いながらコーヒーをキリク君の前に置くと萌香さんが

 

 萌香「でもその前にブカブカの服をどうにかしないとね。下着丸見えじゃ恥ずかしいでしょ?じゃあ私達は手芸部の所に行ってくるね。」

 

 刃「なら僕と月音君達、野郎共はここでキリクさんに説明するね。行ってらっしゃいシュッ!」

 

 瑠妃「では、失礼しますね。」

 

 女性陣が立ち去ると、僕はキリク君の向かいに座り、月音君が参考用の資料を取り出そうとした時キリクさんが突然

 

 キリク「刃さん…あんた鬼…いや音撃戦士なんだろ?」

 

 刃「何故、そう思ったのかな?」

 

 キリク「俺は風の噂を聞いてきたが音撃戦士は常に鬼の顔が彫られた道具を持っていると聞いたからなそれに…」

 

 刃「うん?…ああ、」

 

 キリク君が向いた方を僕も遅れて見ると月音君が持っていた記事を全部落として固まっていた。

 

 キリク「あれを見たら確信でしょう?」

 

 刃「うん、そりゃね…月音君は秘密をうまく隠す練習をしてね…で新聞部の活動の内容なんだけど基本は学校中の噂を聞き、裏付けを取ってそれを記事にするんだけど…」

 

 キリク「いや、待て何普通に進めようとする?聞いた話では最低でも記憶の改竄も辞さないと聞いたぞ?」

 

 キリクさんの一言に僕は眉をしかめながら

 

 刃「なんでそんなことをしなきゃいけないんだ?もし戦鬼…音撃戦士の関係者以外に見られたら鬼が反省文を書くだけなんだけど、それにうっかり鬼の姿を見て、それから鬼に弟子入りして鬼になった人が多いんだけど…すまないが他の噂の内容も教えてくれますか?」

 

 僕の問いにキリクさんは頷き話してくれたが僕だけでなく、月音君まで「え~」みたいな顔で話を聞いた。

 

 キリク「異常が俺が聞いた話だ…どこかおかしい所はあるか?」

 

 キリク君の話を聞いた僕は頭を抱えて

 

 刃「おかしいも何も…まず【『鬼』はかなり昔から世の中に潜む闇や妖怪を祓ってきた『ダークヒーロー』である】ってあるけどおそらく闇と妖怪と言う のは魔化魍でしょう・・たまに間違って妖怪と闘うこともあるけど、それは本当に稀で、鬼はダークヒーローではなく、地域密着型のなろうと思えば心身を鍛えたらなれる身近なヒーローが売りのつもりだし、返信しなくても町内の行事は良く参加するし」

 

 キリク「なんですかそのフレンドリーなヒーローは!?」

 

 月音「その次の【鬼の持つ『力』には闇や妖怪を浄ずる】ってあったけど確かに萌香さんとかに効果はあるけど、魔女の瑠妃さんや紫ちゃんとかにはあまり効果ないよね?」

 

 刃「うん、最後に【鬼の『力』は一子相伝である】ってあるけど別にそうじゃないんだよね~僕がいい例だ(弟子がすでにいたザンキさんから弦を教えても らった)。鬼によっては弟子が卒業したらすぐに新たな弟子を入れることが多いんだよ。一気に二人は弟子にすることはほとんどないんだよね。僕が知っている範囲ではヒビキさんだけだし」

 

 キリク「そうなのか…では頼みがある、」

 

 刃「なんだい?」

 

 キリク「俺と闘ってほしい!!」

 

 刃「は…なんで?月音君、入部試験なんてあった?」

 

 月音「いやないよ!?多分鬼と戦いたいだからじゃない?」

 

 キリク「そうだ!上級妖怪でも倒せない物を倒せる唯一の存在…ぜひ戦いたいんだ!!」

 

 僕は了承しようと答えようとすると公安の無線機に連絡が入り、

 

 モヒ安A[ヒャッハー!刃さん、プロレス部と合気道部が暴れて九曜会長は合気道に行ったので至急応援をお願いするんだぜ!!]

 

 刃「了解、そちらに向かいます‥‥すまないが月音君と少しの間待っていてくれよ!シュッ!」

 

 月音「え!?なにその無茶振り!?」

 

 僕は急いで公安の元へ行き、チョッパー力石さんをキン肉バスターで気絶させるとモヒ安Bが来て、

 

 モヒ安B「ボス!!郊外で空手部の下っ端がはぐれものと悪さをしているとの情報があったんだぜ!」

 

 刃「そうか…すまないがそこまで案内してくれ!後僕はボスじゃない!」

 

 モヒ安B「ヒャッハー!」

 

 僕はモヒ安Bのバイクの後ろに乗り、その現場へ急行すると…

 

 刃「ねえ、なにこれ…」

 

 モヒ安B(素に戻っている)「いや、自分に聞かれても何と言いましょうか…シュール?」

 

 宮本(空手部主将)「俺も空手部のバカが悪さしているって急いで駆け付けてみたら…」

 

 僕達が見ている光景…それは‥‥

 

 宮本「幼女が怪獣のごとく暴れまわっているだと!?」

 

 刃「台詞とられた…しかもよく見たら僕の知り合いばかりだし‥‥帰っちゃダメ?」

 

 モヒ安B[も、もう少しだけいましょうよ]

 

 すると最後の一人を倒した心愛さんは宮本さんに指を差しながら

 

 心愛(小)「皆っ…あいつよっ!!刃義兄さんの隣にいる空手着を来た男が空手部のボスの変態ロリコン男よっ!!!」

 

 と叫び、宮本主将は自身に指を差して

 

 宮本「…え?何?確かに俺はロリコンですがそれが何か?」

 

 その時、僕とモヒ安Bは嫌な予感がしたので息の合ったバク転で後ろに逃げて、小さくなった皆の方を見ると

 

 萌香(小)「やっつけろォォォォ!!」

 

 紫(小)「変態許すマジですぅ!!」

 

 宮本「え?え?待てオレが何を…」

 

 みぞれ(小)「刃、括目しろ、これが…」

 

 瑠妃(小)「私達の力です!!」

 

 と言うと皆は僕の近くに来て瑠妃さんが魔法で鎖を取り出し、胡夢ちゃんは幻術を使い木の蔦で足に巻き付けみぞれちゃんはその上から氷で胴体まで凍らせ、

 

 萌香(小)「行くよ心愛!」

 

 心愛(小)「うん、わかったよお姉ちゃん!」

 

 と2人は僕を大きくハンマー投げの要領で振り回しはじめた。

 

 刃「やめて~~~何をするだ~~~!?!?」

 

 新聞部(小)「子供限定合体超奥技 レインボーデストロイスイングバイ!!!」

 

 刃「僕はハヤブサじゃないよ~~~~」

 

 と僕を宮本主将の方に投げ飛ばした。反撃の体制を整えた姿を見て僕は咄嗟に鬼爪をだし

 

 刃「せいやああああああああ!!」

 

 と勢いのまま宮本主将が宙を舞っている時にモヒ安Bは敬礼をしていた。僕が着地をすると

 

 瑠妃(小)「刃さん!!」

 

 みぞれ(小)「私達の姿はどうだったか?」

 

 瑠妃さん(小)とみぞれさん(小)が抱き着いてきて、僕は二人を抱え上げると

 

 刃「あ、ああ…中々すごい光景だったぞ…うん、それといきなりは勘弁してくれ」

 

 モヒ安B「(今の刃さんがどこかの優しい父親っぽく見えるけど言わないでおこう)ではボス、自分はこれで…」

 

 刃「ん、ああ…ありがとうね」

 

 モヒ安Bが帰ると心愛ちゃん(小)が来て音叉剣を差し出し

 

 心愛(小)「義兄さん…これありがとう」

 

 僕は屈んで受け取って元に戻しポケットに入れると

 

 刃「どういたしまして…それと二人とも降りてくれない?」

 

 瑠妃(小)「あ、はい」

 

 みぞれ(小)「仕方がない…」

 

 二人が降りると僕は心愛ちゃん(小)の頭に手を置いて

 

 刃「そう言えば、入りたい部活は見つかったかい?」

 

 心愛(小)「あ、忘れてた…」

 

 刃「ククク…そうか、僕は運動部の人達とは交友があるから聞きたいことがあったらいつでも言ってきてくれその部活の情報を提供してあげるよ。」

 

 僕は頭を撫でながら言うと心愛ちゃん(小)は顔を赤くして

 

 心愛(小)「義兄さん…あたしは子供じゃないわよ!!」

 

 刃「おお、すまない。ついついやってしまった…すまんね。」

 

 心愛(小)「ふん!…ねえ、義兄さんはあたしに新聞部に入ってほしい?」

 

 刃「おお!!入ってくれるの!?良かったぁ~多分今日の事で変な噂が出て入部者はいなくなるだろうからな「「「「えええええ!!?」」」」…いや、皆気づけよ。僕だって学園最強とか両刀だったりと変な噂立っているんだぞ!?」

 

 心愛(小)「なら、明日入部届を書いてあげるわよ!!」

 

 萌香(小)「ココア・・・」

 

 心愛ちゃん(小)が言うと皆は暖かな目で見ていて

 

 心愛(小)「か、勘違いしないでよ!!あたしが入りたいんじゃなくて、刃義兄さんの為に入るんだからね!!」

 

 刃「そしてこんなことがあろうかと僕はひそかに入部届を持っていたんですよ。」

 

 胡夢(小)「凄く用意がいいわね!?」

 

 刃「まあ、どっちでもいいけどこれで一人は確保だね。」

 

 僕がそういうと何故かボロボロの月音君とキリク君が来て、

 

 月音「や、刃君!!彼と手合せして!!このままじゃ俺が殺される」

 

 刃「おお、すっかり忘れていたよ!それじゃキリク君今からやるか勿論外でね?」

 

 僕達は外の修行場所に出て僕とキリク君は向かい合う。

 

 刃「さて、僕が勝ったら嫌でも入ってもらうよ?」

 

 キリク「ああ、構わない…俺が勝ったらなんか奢ってもらうぞ。」

 

 刃「と言うわけで…心愛ちゃん少し離れてね。月音君は開始の合図を頼む。」

 

 心愛(小)「うん!義兄さん頑張ってね!!」

 

 月音「う、うん!!」

 

 心愛ちゃん(小)が離れると僕はキリク君に向かい左手は握り拳、右手は手刀にして構え、キリク君も構えると月音君が

 

 月音「では…はじめ!!」

 

 その一言にまずキリク君がものすごい速さで近づき、僕はとっさに腕をクロスしてガードするが、キリク君の拳は重く数歩後ずさりしてしまった。

 

 刃「いって~強いし速いね~(今のままだとこっちがヤバいな…なら!)」

 

 僕は足払いをかけようとするがバックステップで後ろに下がると僕は右手も握り近寄り、ラッシュを仕掛けた。

 

 刃「オ~ラオラオラオラオラ…!!」

 

 キリク「クッ!?ウオッ!?」

 

 キリク君は避けたりガードをしていたが、

 

 キリク「ハッ!!」

 

 刃「ガッ!?」

 

 顔にカウンターの拳が入り、思わずその時に

 

 キリク「ハッ!!」

 

 刃「グハッ!?」

 

 腹部に蹴りを食らい飛ばされた。僕は空中で体を捻って、蹴りを当てた。

 

 キリク「ウグッ!?」

 

 お互いに飛ばされ、急いで起き上がり構え直した。

 

 刃「(まいったな…彼結構、多くの戦闘経験がある…こりゃ実戦なら鬼に変身しないとこっちが死ぬな…。)」

 

 するとキリク君は手刀を作り風を切る動作が見えると嫌な予感がしたのでしゃがむと

 

 スパッ!

 

 後ろの木が斬り倒され、

 

 刃「魚!!キリク君!!僕を殺す気か!!?」

 

 キリク「いや、すまない少しばかり力み過ぎた。似たような術なら刃さんも使えるそうじゃないですか。月音先輩から聞きましたよ。」

 

 刃「月音君か…全く簡単に喋るなよ。まあできるけど…フンッ!!」

 

 僕は両腕に光の力を込めて白く光ると、キリク君は両腕に火を灯し赤く燃え、一気にお互い距離を詰め、

 

 刃「オラオラオラオラオラオラオラ…」

 

 キリク「ドラドラララララララララララ…」

 

 ラッシュし合い、

 

 刃「オラァ!!」

 

 キリク「ドラァ!!」

 

 最後の一発が互いの顔を掠り、一歩下がると

 

 刃「ハッ!!」

 

 キリク「フンッ!!」

 

 刃・キ「「ハァ!!」」

 

 上段・中段・下段の蹴りをしてお互い相殺されるとキリク君は後ろにジャンプで距離を下げると

 

 キリク「やりますね先輩…だがこれで終わらせる!!円環の理よ、ってこれは違う…大いなる水の龍よ……」

 

 キリクさんは右手を前に突き出すと呪文の詠唱を始めた。それが聞こえた瑠妃(小)さんは驚いた顔で

 

 瑠妃(小)「えええ!?刃さん彼が唱えている呪文は上級の攻撃魔法です!!」

 

 刃「え?それヤバくない!?僕が爆発を抑える!!」

 

 僕は右膝を前に腰を低くし、右手を膝の上にのせて右足に光と雷の力を溜めて大きく飛び上がる。キリク君の右手に青色の固まりが出来てきた。僕はできるだけ被害を少なくしようと飛び上がり空中で前転して右足をキリク君に向けて急降下して行くが、

 

 キリク「少し遅かったようだな…食らえ!!」

 

 と放とうとするが青い球は少しだけグニャと動くと

 

 ベシャ!

 

 シャーベット状の何かは僕に向かって飛んで来なくてキリクさんの足元に落ちた。

 

 キリク「え?」

 

 キリク君は足元の何かを見つめていたが

 

 刃「ヤバッ!?キリク君避けてくれええ!!」

 

 キリク「なっ、フゲッ!?」

 

 ライダーキックは急には止まらない、僕の蹴りはキリク君の胸に当たって吹っ飛び大きな木にぶつかった。キリクさんは

 

 キリク「うう…しょ、勝負はお、オレの負けだ。い、言われた通り、入部してやるよ。」

 

 とふらふらとこっちに来るが、石につまづきバランスを崩して

 

 キリク「お、おっとっと…ウオッ!!」

 

 こけたしかしタイミングの悪いことに…

 

 バリバリバリッ!

 

 心愛(小)「え?…」

 

 たまたま近くにいた心愛ちゃん(小)のスカートを掴んでこけた為スカートが大きく裂けてしまった。僕はスカートが避ける瞬間のちょっと前に後ろを振り向いたため見てはないが、

 

 心愛(小)「イ、イヤアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 

 ゴイン!!

 

 キリク「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 鈍い音が聞こえ、キリク君の声がどんどん遠くなることからキリク君は飛ばされたようだ。僕は心愛ちゃん(小)に背を向けたまま制服の上着を脱いで、

 

 刃「心愛ちゃん、とりあえずこれで隠しなさい。それと振り向いても大丈夫の時は言ってね。」

 

 少しして瑠妃さん(小)から振り向いてもいいと言われたが、心愛ちゃん(小)は抱き着いてこの日は僕が心愛ちゃん(小)の部屋まで抱っこで運ぶ事になり、移動している時僕の背後で瑠妃さんとみぞれさんの殺気が感じてすごい怖かった。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ~翌日~

 

 あたしは刃義兄さんから貰った入部届を書いてこーちゃんに持たせて、新聞部部室に行くと部室前でキリクに会った

 

 キリク「よう…、おはよう…君昨日より大きくないか?」

 

 心愛「おはよう…これが元々の大きさよこの変態男!」

 

 キリク「いや、あれはわざとではなくてd「うるさい!」ヘラブナァ!?」

 

 ロリコン(キリク)を殴り飛ばして、部室に入ると

 

 萌香「そんな…」

 

 胡夢「食べないよ…」

 

 月音「潰れる…」

 

 瑠妃「刃さんの言うとおりになっちゃった…」

 

 皆が落ち込んでいた。あたしは

 

 心愛「困っているみたいね。まあ、あたしが入るから安心しなさい!!」

 

 萌香「ココア!」

 

 お姉ちゃんたちはあたしの前に集まるけど、刃義兄さん姿が見えなくて

 

 心愛「あれ?刃義兄さんは?」

 

 あたしが訊ねると皆は黙り部室の扉が再び開く音が聞こえ、あたしが振り向くと緑色のスーツを着た少年と財津原先生、見たことのない男性二人と杖を使いながらキリクが来た。

 

 財津原「しかし、まさか鬼でもそうなるとは…なんか刃のその姿懐かしいな。」

 

 直木「凄いですね凄いですね。魔女の薬って凄いですね。」

 

 キリク「先輩って意外と小さいころは普通の身長なのですね。」

 

 少年?「意外っていうな!しかもキリク君も無茶するな…」

 

 陵「しかしそこからあんなでかくてマッチョになるんですか…本当に人間なんですか?」

 

 刃「ミツkじゃなくて陵君も酷い!?おっ、心愛ちゃんも元に戻ったか!!」

 

 と言い近づきながら左手でシュッとして、その動作でピンと着たあたしは指を振るわせながら

 

 心愛「も、もしかして刃義兄さんなの!?」

 

 刃(小)「そうだよ、いや~まさか人間(心愛には説明済み)の僕にまで効果があるとは思わなかったね~」

 

 月音「でも俺には効果はなかったよ?なんでだろう?」

 

 皆が首を傾げていると財津原先生が

 

 財津原「恐らくだが、鬼の姿はある程度身長が変わってたりするし、刃が特異体質なのだからかもしれない。」

 

 陵「じゃあ、僕達でも可能性はあるんですね。」

 

 直木「クロキさんに送りますか?」

 

 陵「面倒な事になりそうだから駄目です。」

 

 キリク「戦鬼には秘密がいっぱいだな…」

 

 刃(小)「まあ、そういうことで今日一日中はこれで過ごすからよろしく♪シ…あ、ごめん、逃げる!!」

 

 すると義兄さんの顔は急に変わり、逃げ出した。そして

 

 瑠妃「待ってくださ~い♪抱き着かせてくださ~い♪」(少しヤバい笑顔+涎)

 

 みぞれ「安心しろ何も痛いことはしない。ただ少しだけヤらせてほしいことがあるだけだ。」(笑顔+涎)

 

 刃(小)「嫌だよ‼だって二人とも顔が怖いし涎垂れてるって!?しかもみぞれさん字がおかしい所がるよ!!」

 

 この日校舎内をポケットバイク(イブキさんから貰った)で逃げている少年を追いかけ回しているヤバい顔の翼を展開した魔女と床を凍らせている雪女の姿が目撃さ、公安が八割戦闘不能になりながらも鎮圧されたそうである。ちなみにあたしは本人の了承を得て抱き着かせてもらった。

 

 財津原「あ、刃ちょっとエイキに写メ送るから動くなよ。」

 

 刃(小)「了解しました。あ、心愛ちゃん撫でてもいいぞ。」

 

 心愛「い、いいの!?」

 

 峡子「あのデカイ人が今は…ち、小さい」

 

 月音「なんか普通に絵になってる…」

 

 萌香「(つくねが小さくなったら私もああしたかったな。)」

 

 胡夢「(つくねが小さくなったらかわいいんだろうなぁ~)」

 

 紫「(今度はつくねさんでも小さくなれる薬を作りますか、そして…フフフ)」

 

 刃「ちょっと心愛さん撫ですぎ!!煙出てるって!!」

 

 陵「まさにMr.ファイヤーヘッド!!」

 




~今回の猛士報告~

 ポケバイあって良かった・・・本当に…本当に良かった!!
               byジンキ

 日菜佳「何今回の報告!!わざわざ紙で書いているけど後半の所字は震えているし、涙の跡があるんですけど!!」

 ヒビキ「なんかキャンディーなめて小さくなっちゃってその時瑠妃さんとみぞれちゃんが暴走して身体能力も落ちていたらしいってさ。」

 イブキ「それで僕が昔上げたポケバイが役に立ったようですね。」

 トドロキ「今ザンキさんからメールが来ましたが、ジンキ君確かに昔に戻ってますね。」

 エイキ「これは小学校で東北付近に行ってたの時かな?」

 アマキ「それはみぞれと言う女の子に会った時でしたよね?」

 エイキ「そうだな……よしジンキに抱き着いてくるわ。」

 クロキ「エイキ仕事しろよ!!」

 おやっさん「駄目ですよ~エイキ君はこれからヤマビコ退治だよ。」

 エイキ「シッショーじゃなかったチキショー!!」

 キョウキ「しかし小さい頃から大きかったと思ったら普通なんですね。」

 香須美「そうなのよ~それで成長期の時はどんどん伸びて一か月前に買った服が小さいときがあったわね~」

 みどり「私も知っている~その時ショウキ君が驚いて腰抜かしてたわね~」

 チョウキ(クロキの同僚)「俺もエイキさんからアルバムを見せてもらったときも思わず何度も確認したからな~~。」

 アマキ「この頃はまだ可愛かったのよね…今はバケガニを投げれるくらいごつくなったけど…」

 オシキ(チョウキの妻)「でも、アマキちゃんなよっとしてるよりましだと思うけど?」

 本日の金言「なんかほのぼのとしました。 by立花一同」

 刃(小)「そりゃよかった。」

 みぞれ「可愛い…♪」(ジャンケンで勝った)

 ザンキ「白雪、おかしいことをしたら電撃来るからな~」

 瑠妃「ま、負けた…メインヒロインなのに…」(負けた)

 刃(小)「瑠妃さんも後で抱き着かせてあげますから…ベッドには連行するなよ?」

 陵「刃君、それはフリ?」

 刃(小)「陵君、元に戻ったら覚悟しろよ!!トウキさん直伝の修行法で鍛えてやる!!」


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第十九の巻「名探偵だよ!?白鋼君…って誰よ!? 」

 僕は放課後に瑠妃さんと一緒に校内のパトロールをしていた。なぜなら最近女生徒の制服が鋭利なもので切り裂かれていたと言う事件で、この前の強盗団で学園内の不安が高まっている。捜査しようにも時間帯もバラバラなので、休み時間にミツキ君達と交代でパトロールしているわけである。因みに僕と瑠妃さんの今の装備は僕は烈光だけ、瑠妃さんは魔具と音叉と鞭(何で持っているのかは聞かない事にした。)だった。僕は最初雷光も装備していこうと思ったが、九曜さん達から

 

 九曜「刃さんは犯人をターミーネートするつもりですか!?」

 

 蛍糸「そうですよ!!この前の強盗団だってほぼ素手で倒したのに今回の事件でそれはいらないです!!」

 

 刃「言い過ぎだって、それに傍から見たら僕達は軽音の部活帰りのカップルにしか見えないでしょ?」

 

 陵「あなたのような世紀末な体格の軽音部員がいてたまるか!!」

 

 直木「この前刃君が公安に殴り込みをかけた時のビデオを見せてもらったすけど…あれは凄いですね。やりすぎですね。」

 

 キリク「頭の中で北○の拳のBGMが聞こえましたよ!正確には世紀末覇王のですけど!!」

 

 ~その時の一部~

 

 モヒ安A「てめえ、公安にこんな事をしてただで済むと思っているのか?」

 

 モヒ安B「ボッコボコにしてやるぜヒャッハー!!」

 

 公安女子「やってやるでしゅ!!」

 

 刃「フッ、そういっている割には我は無傷だが?我からゆくぞ…ムンッ!」

 

 公安C「クペッ!?」

 

 公安D「ハチャ!?」

 

 刃「そして女子には軽くビンタ!!」

 

 公安女子「アウッ!」 

 

 ―――ということで僕は烈光だけ装備していく事になった。僕達は中庭の大きな木の前を通り過ぎている時、僕は隣で腕を組んでいる瑠妃さんに話しかけた。

 

 刃「ごめんね、瑠妃さんこんな用事に付き合って貰っちゃって、瑠妃さんがいないと追っかけに見つかった時逃げ切れるか心配なんだよね~(ん?何かの気配を感じるね…殺気はないな。後悔みたいだな…)」

 

 瑠妃「いいえ、いいのですよ。私は刃さんと一緒なら例え火の中、水の中、ベッドの中までついていきます!!」

 

 刃「瑠妃さん、最後のは僕達が二人きりの時に言おうね。」

 

 僕がそういうと瑠妃さんは顔を赤くしながらあたりを見回していて僕は木の上に指を差し

 

 刃「あ~誰かは知らないが木から降りてきてくれ、その木結構年くっていてもろい所もあるらしいよ~後今は物騒で君がイタズラ魔じゃないのなら早く降りてこないと冤罪がかかっちゃうよ?」

 

 僕がそう言うと灰色がかった黒色の髪の少々老け顔の少年が降りてきた。少年は頭をぼりぼりと掻くと

 

 少年「チッ、お前なんで気づいたんだ?気配も消したつもりなんだけど…」

 

 刃「う~ん・・・君は気配を消し過ぎたからかな?なんか不自然だもの。(表の奴じゃないな…ヤーさんの息子?)それと少年」

 

 白鋼「俺には影野白鋼(かげのしろがね)って言う名前があるんだ。」

 

 刃「そうか僕は松坂刃と言う…君は一年でしょ?」

 

 僕は自己紹介をすると白鋼君は少し驚いた顔だったが元に戻し

 

 白鋼「あ、ああ、それがどうかしたか?」

 

 刃「やっぱり、見たことのない顔だったからね。さて、君は部活は入ってないね?」

 

 白鋼「ああそれが何か?……」

 

 刃「なら…瑠妃さんアレを」

 

 瑠妃「はい、では白鋼君、すいませんがこの書類にサインをお願いします。」

 

 瑠妃さんは書類を挟んだクリップボードを白鋼さんに渡して

 

 刃「ごめんね~最近色々と物騒でアリバイを成立させるためには書類を書かなくてはいけないんだ。」

 

 僕が彼にボールペンを渡すと白鋼さんは

 

 白鋼「そうですか・・・え~っと名前と学年を書いて」

 

 刃「そうそう、で朱肉があるけど印鑑は持っていますか?」

 

 白鋼「ああ、俺は持っていますよ・・・これでよしって、何書かせているんじゃああああ!!」

 

 刃「ナイスツッコミ、乙!!」

 

 瑠妃「ここまで見事なノリツッコミは初めて見ました。」

 

 と書類(入部届)を投げ捨てようとしたが先に回った僕はすぐにそれを回収すると

 

 刃・瑠「「ようこそ新聞部へ歓迎します!!」」

 

 白鋼「体育会系は嫌って新聞部!?先輩の体格で新聞部!?俺はてっきり体育会だと…ま、少しぐらいはいいのか?」

 

 刃「僕は訳ありでね新聞部に入ったんだ。それとさっきの紙は刈り入部の奴だから安心して、それではあs「うわああああ!!」!?瑠妃さん!!」

 

 僕は笑顔で白鋼君に新聞部のパンフレットを渡そうとしたが悲鳴が聞こえてきた。僕は瑠妃さんに声をかけて

 

 瑠妃「はい、白鋼さんもついてきてください!!」

 

 白鋼「はあ?なんで俺がついていk「公安に間違って連行される事を防ぐためだ!!それに君は僕の部活の後輩だ!!」しょうがねえな。」

 

 僕達は声のした方に行くと一人の血まみれの女性を落ち着かせようとしている心愛ちゃんとこーちゃんがいた。

 

 刃「心愛ちゃん!」

 

 心愛「あ、刃義兄さんに瑠妃さんに…なんで同じのクラスの影野がいるの?」

 

 瑠妃「それは後で説明します!!そちらの方は大丈夫ですか!?」

 

 心愛「怪我自体は今の所大したところはないんだけど、包帯持っていない?」

 

 刃「あ~僕は怪我しても自力で治るから持っていないね。」

 

 すると白鋼君は救急箱の中から包帯を取り出し、瑠妃さんに渡した。

 

 包帯を巻くのは瑠妃さんと心愛さんに任せ、男の僕と白鋼君は女性陣に背を向けて話していた。

 

 刃「ねえ、白鋼君の種族ってなんなんだ?因みに僕は鍛えてなれる鬼みたいな人間だよ~」

 

 白鋼「え!!?刃先輩それは校則で駄目ではないのですか?しかも鬼なのか人間なのかどっちですか!?」

 

 刃「ああ、人間が紛れ込んでいたら殺すというのは理事長曰く嘘だって「は!?」それとはっきり言うなら僕人間ね♪後、正体ばらしても教師から怒られる程度だから問題ない…わけでもないね。副顧問の鬼のザンキ先生に怒られたらヤバいな。」

 

 とドヤ顔で言うと

 

 

 白鋼「ええええ!!?アレ嘘だったのですか!?しかも先輩人間って…ああ、突っ込みどころが多すぎてやれきれないわ!!」

 

 白鋼君は頭を抱えて地面をのたうちまわっていた。この子はきっと良い子(ツッコミ役)だな。

 

 刃「まあ、それは後で説明するとして今日はあの方を病院に搬送した後、また改まって説明するよ。」

 

 白鋼「ああ、それと先輩、俺は・・・人狼です。」

 

 刃「そう…うちの部長と同じだな。それじゃあ今日の所はアバヨ!」

 

 僕はそう言い、けがをした人をお姫様抱っこで病院まで瑠妃さんの殺気にさらされながら運び、帰りは瑠妃さんをお姫様抱っこで(瑠妃さんがやってほしいと言ったから)部屋まで運んで鞭も使ってイチャイチャしてから帰った。

 

 ~翌日~

 

 僕は白鋼君がいる教室まで行き、拉致って(追っかけられていたため)煙幕を使って新聞部の部室に行くと、銀影先輩が心愛ちゃんと峡子ちゃんにボコボコにされていた・・・

 

 白鋼「なあ、先輩…ここサディスティククラブじゃないですよね?」

 

 刃「うん、新聞部のつもりだけど…去年闘ってばかりで一時期は正義の味方部って言われてたな…あっ逃げちゃだめだから、逃げようとすれば公安総動員で捕まえるから」

 

 白鋼「先輩なんで公安を指示できるんですか!!「僕、公安委員会総監督だもん♪」だもんって・・・ハア話を聞きましょう。」

 

 この後心愛ちゃんの話を聞くと昨日被害者の仲本こっこさんの前にカチューシャをした人狼がいたらしい・・・しかも関西弁らしい

 

 僕と瑠妃さんは

 

 刃「銀影先輩・・・さっさとワイがやりましたってはいちゃいなさいよ。」

 

 瑠妃(刑事コス)「さあ、お腹がすいたでしょ?かつ丼を食べて正直に話してくださいです。」

 

 銀影「では頂きます!ガツガツガツ………ゲフッだからワイはやってないって!!しかしこのかつ丼美味ッ!?瑠妃ちゃんが作ったん?」

 

 刃「いいえ、私です。「お前かいな!?」全く…今日はカツ丼食べたら去っていいですけど後日もっときついのお見舞いしますよ?」

 

 僕がそういうと銀影先輩はカツ丼(刃お手製)を食べ終わると部室を出ていき、心愛さんが後を追い、少し間を開けて胡夢さんとみぞれさんが出て行った。

 

 僕は椅子に座り、瑠妃さんはどんぶりを片付けると緑茶を入れてくれた。

 

 刃「じゃあ、早速だけど連続イタズラ魔の犯人捜ししますか!」

 

 白鋼「早速ですね・・・あれ?後ろの黒板に今年の新入部員は3人って書いてありますが、俺と朱染で2人だぞ・・・そこの魔女っ娘(紫)か?」

 

 刃「紫ちゃんは二年だから先輩だよ~もし勉強で分からないところがあったら教えてもらうといい。」

 

 白鋼「ではその隣のメリケンサックをつけた人か?」

 

 刃「峡子さんは僕と同い年で後で喧嘩をふっかけてくるぞ?で、最後の一人は「ハァ!!」噂をすれば来たか。」

 

 僕は扉の方へ指を差し、そこにいたキリク君を白鋼君が見た時に

 

 刃「彼が最後の新入部員のキリク=ガーランド君だよ。キリク君、彼は今日から仮部員の影野白鋼君だ。」

 

 キリク君はハアハアと息を切らしながら椅子に座ると

 

 キリク「おう、よろしく…しかし先輩、ほぼ毎日“アレ”から逃げているんですか!?」

 

 刃「去年はなかったんだけど今年は変な噂があったからね~~今のところはほぼ毎日だけど」

 

 白鋼「?刃先輩“アレ”ってなんですか?」

 

 刃「ほら、今日君をここに来るとき拉致って来ただろ?あれは僕のすぐ後ろを女の子が追っかけてきてたからなんだ。と言っても最初いた人の何割かはキリク君に流れていったから僕は楽だったけどwwww」

 

 白鋼「はあ、凄いですね…」

 

 キリク「全くだ…そう言えば彼とは闘ったんですか?」

 

 刃「いや、しないから第一入部前に闘おうとしたのは君ぐらいだよ!!」

 

 僕達が書類をまとめていると白鋼君が訊ねてきた。

 

 白鋼「刃先輩、すいませんが銀影先輩の性格を教えてくれませんか?」

 

 刃「ん?女たらしのスケベ狼と言ったところだが、何か気付いたのか?」

 

 白鋼君は被害者リストを広げると

 

 白鋼「いえ、今の所被害者が全員三年です、もし俺が襲うなら学園生活慣れてない一年を襲います。まあそんなメンドクサイことはしたくありませんが、…つまり」

 

 キリク「つまり今回の事件は、銀影先輩が犯人ではないが、解決への重要なキーマンというわけか…」

 

 僕は被害者表を取り月音君に向いて、

 

 刃「月音君、被害者と銀影先輩の交友関係を調べてくれ!!」

 

 月音「あ、それならあらかた調べてみたけど・・・」

 

 刃「けど…どうしたの?」

 

 萌香「最後の犠牲者の仲本先輩だけ何の関係もないの・・・」

 

 萌香さんの一言に僕達が首を傾げると一人納得したような顔の白鋼君は部室を窓から出て行った。僕も後に続いて窓から出て、後を追うと心愛ちゃん、胡夢さん、みぞれさん達が銀影先輩と向き合っていた。殺気も交じっていることから戦闘前と言った感じである。

 

 刃「ん?闘っているのか?よし乱入するか!」

 

 白鋼「ええ!?」

 

 僕は茂みから出てくると音叉を鳴らし額に当てて変身した。

 

 刃鬼「三人とも、何やっているんだ?シュッ」

 

 胡夢「やい、今は刃鬼だったね。」

 

 みぞれ「実はあいつと闘うことになったのだが…」

 

 僕が心愛ちゃんの胡夢さんとみぞれさんの話を聞くと、心愛ちゃんの方は銀影先輩イタズラ魔であることを言い、先輩を倒すと全部喋ってやると言い、みぞれ さんと胡夢さんは休校期間中先輩が二人の修行相手をしていたがほとんどがセクハラであったため今が袋叩きのチャンスと言い、話を聞き終えた僕は先輩の方を 見ると先輩は

 

 銀影「げっ!?刃鬼相手か・・・辛いな」

 

 と言ったがじりじりと寄ってきて僕の目の前から消え、横に来ていたが、僕は避けなかったすると

 

 銀影「ガッ!?」

 

 銀影先輩は吹っ飛び僕の隣には人間の体に白い体毛が生え赤と黒の瞳を持った…・

 

 刃鬼「え?どちら様?マスク・ザ・斉藤さん?」

 

 白鋼「影野ですよ!!顔丸出しでしょ!?」

 

 白鋼君はツッコミをしたが、白鋼君が言った通り顔に体毛が生えてなく顔がすぐに判別できた。

 

 刃鬼「おおっ!!確かに分かりやすいね~…しかしなんかアレ(銀影先輩)とやけに違うな?」

 

 白鋼「…俺はアルビノなので不完全なんです。すい「納得!!」ハア!?」

 

 刃鬼「じゃあ、彼は僕が相手するから白鋼君は心愛さんが暴走しないように抑えてくれ…ハァアアアアア!!」

 

 僕は輝になると白鋼君と銀影先輩は驚き

 

 白鋼「げ!?な、なんなんですか!?」

 

 銀影「それが噂の輝かいな・・・」

 

 刃鬼輝「さて、先輩…メンバーチェンジですが、貴方を倒せたら話してもらいますよ。」

 

 僕は烈光を構えると突然

 

 銀影「わああぁ、殺さんといてェェェ!!」

 

 白鋼「あ!?」

 

 銀影「流石に学園最強を相手するのは無理があるって!!」

 

 刃鬼輝「いやいや、速さなら先輩の方が上ですって!!」

 

 すると白鋼君が銀影先輩よりもはやい速度で近づき、

 

 白鋼「ハッ!」

 

 左足で蹴り上げた。すると木の陰から

 

 こっこ「ぎ、銀影さん!!」

 

 こっこ先輩が出てきて、銀影先輩に駆け寄った。すると白鋼君が

 

 白鋼「やはり来ましたか……真犯人の仲本こっこ先輩」

 

 その一言に僕達は

 

 胡夢「え?」

 

 心愛「えええ!?」

 

 刃鬼輝「ウェエエエエエエエエエエエエエエ!!」

 

 すると月音君達が来て事情を説明した。すると仲本先輩の頭から血が出てきて、

 

 刃鬼輝「うお!!こっこ先輩の頭から血、血があああ!白鋼君!!」

 

 白鋼「はい、包帯」

 

 キリク「包帯巻くから先輩は動かないでください!!」

 

 僕とキリク君は包帯を巻こうとしたが先輩は

 

 こっこ「あ、これ私の血なの…私は自分の“血液”を操れる妖怪なの。昨日倒れた時も同じ…血にまみれて被害者のフリをしていただけ」

 

 こっこ先輩が理由を話し出したが、その時銀影先輩がま〇とちゃんみたいな顔で笑い出し、こっこ先輩が出るのを待つために心愛ちゃんを利用したことと、付き合ってきた女性の名前を言いだした。

 

 銀影「捕まえてホッとしたわ~俺を恨んでいる奴はぎょ~さんおるからなァ、やきもちやきのあみちゃんやろ、元ヤンのゆみちゃんやろ、独占欲が強いみさこちゃんにクールで怖いみほちゃんやろ…」

 

 白鋼「先輩…キレてもいいですか?」

 

 刃鬼輝「もう少し待て・・・」

 

 僕は瞳のハイライトが消えている白鋼君をなだめると

 

 銀影「…っちゅうわけで自分らこっこちゃんのバツを軽ぅしたってな、軽~う」

 

 銀影先輩は笑いながらそう言うと心愛ちゃん、胡夢さん、みぞれさんが

 

 心・胡・み「「「バツを食らうのはおのれじゃこのクズがああああ!!」」」

 

 銀影「重ぉ――――っ!!」

 

 銀影先輩が吹っ飛んだ瞬間

 

 刃鬼輝「白鋼君…GO!!」

 

 と肩をポンと叩くと白鋼君は銀影先輩が落ちてくる地点に先回りして

 

 白鋼「絶望がお前のゴールだ!!」

 

 と言い右足を軸にして、

 

 白鋼「ウラウイラウラウラウラウラ…ウラァ!!」

 

 と左足で鋭い蹴りを数十発食らわしもう一度上に飛ばすと今度は背を向けた。

 

 銀影「グァア!!…あ~落ちる~~」

 

 再び銀影先輩が落ちてきて白鋼君の頭を通り過ぎた時に

 

 白鋼「ハァ!!」

 

 今度は左足を軸に右足で銀影先輩の腹部に蹴りを食らわすと

 

 銀影「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 と空の彼方へ飛んで行った。この後仲本先輩は理事長の元へ行き、その時に白鋼君が

 

 白鋼「こっこ先輩、まあ…その…なんと言えばいいかな。あいつ(銀影)はとんでもない奴だったが、こっこ先輩は顔はいい方で性格もおしとやかで、大和撫子みたいだから思うからいい恋ができると思う。」

 

 と言い、こっこ先輩は白鋼君の方を見ていた。後、僕今回は変身した全く意味がなかったな。それと反省文久しぶりに書いたわ!!

 

 ~翌日~

 

 僕が追っかけから逃げ切って新聞部室の前についた時、反対側から白鋼君と“なぜか”こっこ先輩が来ていた。

 

 白鋼「あの、こっこ先輩…何でこっちに来るんですか?部活があるんじゃないですか。」

 

 こっこ「ん?白鋼君って誰かと一緒にいる事少ないでしょ?もしかして嫌だった?」

 

 白鋼「ええ、いや…まあ大丈夫ですが」 

 

 と仲良く話していた。

 

 刃「ありゃりゃ、白鋼君、春到来ですか。」

 

 と僕はポカーンとしていると肩をポンポンと叩かれ後ろを振り向くと血の涙を流した銀影先輩が立っていた。

 

 銀影「なあ、刃俺とあいつ何が違うや?俺とあいつ人狼やろ?」

 

 銀影先輩の一言に僕はただ

 

 刃「先輩…そんな事僕に聞かれても知りません!!ただいうなら先輩はスケベだから、」

 

 銀影「チキショーーー!!!」

 

 キリク「来るなあああああああああ!!」

 

 追っかけ一同「「「待ってキリク君~~~~~~~!!!」」」

 

 今日の陽海学園は平和‥‥かな?




今回は猛士報告はありません!!次回は雪の里編で刃が歌う、踊る、滑る、闘います!!またみぞれさんのヒロイン回でもあります・・・瑠妃さんの救済をしなきゃ・・・最近心愛ちゃんがヒロインやってしまっていたから・・・・やべえ


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第二十の巻「雪女の里、そして闘い:前編」

 はいどうも、投稿が遅れて申し訳ありません。今回は夏休み編です。


 私は夢を見ていた。小さい頃に好きな男の子と一緒に花を摘みに行った時の事だった。私は白雪草を一つ摘み、男の子に見せた

 

 

 みぞれ「この花は白雪草…私と同じ名前で可愛いだろ?約束しないか?私が17歳になった時…また二人でこの花を摘みに来よう。」

 

 私がその続きを言おうとした時、男の子は

 

 男の子「…やめろよみぞれ」

 

 みぞれ「え?」

 

 男の子「ムリだ‥そんなのムリに決まっているじゃんか…だってお前オレ達人間を食らう化物なんだr…」

 

 夢はそこで途切れ、最初の夢から少し後になり私は化物と言われ同じくらいの子三人から石を投げられていた。私が腕で防いでいると大きな体の子が大きめの石を持ち

 

 ガキ大将「くたばれ、化け物!!」

 

 と石を投げた時私は思わず目を閉じたが、

 

 ??「セイヤアアアア!!」

 

 ガンッ!!ゴトン

 

 私に当たらず私は目を開けると私の前に棒を持った少年が立っていた。少年は私の方を見て、そしえこの少年は小さい頃の刃だ…やはりこの時からかっこいいな。

 

 刃(昔)「おう、嬢ちゃん無事かい?…って血が出てるじゃないか!!」

 

 刃(昔)は私の手にできた傷を見て驚いているといじめてきたやつは少年を指を差しながら

 

 男の子A「おい、なんでお前そいつをかばうんだ!!」

 

 男の子B「そいつは人間を食べる化物なんだぞ!!」

 

 刃(昔)は耳を傾けた後、私の前に膝をつくと

 

 刃(昔)「少なくとも男が数人がかりでか弱い女の子をいじめるのは許せませんな。それと、君少しだけでいいから喋ってみてくれないか?」

 

 私は刃(昔)の言葉の意味が分からなかったが

 

 みぞれ「こ、これでいいのか?」

 

 私は喋ると刃(昔)は笑顔で

 

 刃(昔)「うん、いい声だね。そんな優しい声の君は化物なんかじゃないよ。」

 

 と言い立ち上がるといじめてきたやつらに向かい、

 

 刃(昔)「君達は彼女を化物と言ったが、傍から見れば無抵抗の女の子一人に石を投げている君達の方が酷いよ…それとそこのジャイアンもどき、君は大きな石を投 げようとしたが、君は人が死んだらリセットボタンで復活していると思っているのか?そんな君たちの方が立派な“化物”だよ。」

 

 ガキ大将「はあ!?それくらいの事分かるし!!やる気か!?」

 

 刃(昔)「う~ん今君達と喧嘩しても構わないが、まず彼女の怪我を治療しなければなね。」

 

 そういうと少年明後日の方を向き、大きく息を吸うと

 

 刃(昔)「父さぁ~~~~~ん!!出番ですよ~~~~~~!!」

 

 と大きな声で叫ぶと砂煙をあげながら少年の父らしき人物がものすごい速さで

 

 刃(昔)の父「うおおおおおおおおおおおおおお!!刃ぁあああ!!俺を呼んだかあああああああああ!!」

 

 とスライディングをしながら抱き着いてきたが刃はまるでいつもの事のようになされるがままに頬ずりされながら

 

 刃(昔)「父さん、あそこにいる女の子の止血と消毒お願いします。石を投げつけられているので腕を全部みてください。後自分は少し喧嘩しますので後で僕にも消毒お願いします。」

 

 刃の父「おう任せろ!!それと家に帰ったら形だけの説教だぞ!」

 

 刃(昔)「はいはい、ではいってきます。」

 

 刃は棒を腰に戻すと三人に駆け出し、子供たちの攻撃を踊るように避けて、そして近づき関節技をかけていた。

 

 刃「刃アームロック!!」

 

 ガキ大将「ぐ、ぐわあああああああ!!」

 

 少年A「こ、コイツ強すぎるよおおおお!?!?」

 

 私はそれをただ見つめる事しかできなかった。ガキ大将たちが逃げていくと刃は私に近づき、私の顔をじ~っと見ると

 

 刃(昔)「うん、どう見ても可愛い女の子だね。君がまた襲われたら駄目だから家まで送ろうか?」

 

 私は急いで立ち上がり、

 

 みぞれ「だ、大丈夫だ。あ、ありがとう…。」

 

 刃(昔)「ふふ、いいってことよ、それじゃあ気を付けて帰ってね。」

 

 刃(昔)と刃の父が帰ろうとした時、私は

 

 みぞれ「ま、待ってくれ!!」

 

 刃(昔)「なんだい?まさかどこか痛いのか!?」

 

 刃の父「なんだって!!?そりゃあ大変だ!!」

 

 みぞれ「い、いや、違うんだ…もし私が17歳になったらお前を必ず迎えに行く。」

 

 と言った刃は私に近づいて頭を撫でながら

 

 刃(昔)「ふふ、それじゃあ僕に彼女がいなかったらお願いしようかな?でも、僕に彼女がいたらどうするのかな?それじゃあね。父さん!!家まで競争だ!!」

 

 刃の父「応ッ!晩御飯のおかず一つ賭けるぞ!!」

 

 と言い(ものすごい速さ)で去って行った。

 

 ~夢、終わり~

 

 みぞれ「ん…またあの夢か…しかしその前の夢まで見るとは」

 

 私は目をさまし机の上に置かれた母の手紙を見た。

 

 みぞれ「17歳…か」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 刃鬼「え~現在の温度は41度か…熱いねウラッ!!」

 

 心愛「ザクッ!?」

 

 刃鬼「キンッ!」

 

 胡夢「グフッ!?」

 

 刃鬼「ジャンピング二丁目固め!」 

 

 キリク「ドムウウウウウって痛い痛い痛い!!?」

 

 刃鬼「嫌いじゃ…ないわ!」

 

 ゴキョ!

 

 キリク「…ガクッ」

 

 僕は朝方心愛ちゃん、キリクさん(なんか理事長の話では僕より年上だけど、仕事と生活の安定を与えられるからと言うことで入学させられたらしい…)、胡 夢さんを相手に鍛錬をしていた…学校?異常な暑さのせいで休校になった。月音君達は取材でいないし銀影先輩は盗撮をしようとして九曜さんとザンキさんに連 行されたため胡夢さんも一緒に鍛錬しているわけである。

 

 僕は顔の変身を解除して

 

 刃「はい、それじゃあそれぞれの悪い点を言うね。まず心愛ちゃん」

 

 心愛「はい!」

 

 刃「変形させるのをレイピアに変えるようになったのはいいけど、剣を使い始めたばかりなのか体の使い方が甘い所がある。今度ザンキさんに教えてもらいなさい。」

 

 心愛「ウ…ウス」

 

 刃「次にキリクさん!!」

 

 キリク「おう…どうだ?」

 

 刃「まあ、戦闘面では問題はないけど、トドメに打てもしない大技放とうとするな!!そのせいで君をシュートして二人を叩き落としたんだから!!今の君は魔法石の指輪で 皆との連携をチョーイイネ!みたいなつなぎの役割になりなさい!!後、攻撃をかわすたびにいちいちポーズを決めない!!名乗りは僕もあるからいいけど!!」

 

 キリク「あ、ああ…」

 

 刃「最後に胡夢さんは…始めて組んだチームでの試合だから戸惑うのも、仕方ないよね。まあ、他の人と組んでも大丈夫なように頑張って下さい。それじゃあ心愛ちゃんは峡子さんと、胡夢さんは直木君と、キリク君は陵君とそれぞれ組み手してね」

 

 胡夢「はい!…しかし刃達の教え方は細かくてためになるね。」

 

 直木「僕達の戦い方は実践向きですから…」

 

 心愛「そうね、私は昔と比べると強くなったわ!」

 

 峡子「でも、あたい達と比べるとまだまだね。そんなんじゃ魔化魍との戦いでは死ぬだけよ。」

 

 心愛「なによ!この前負けたくせにヤル気?」

 

 峡子「ああ、やってやるわよ!!今度はあたいが教育してやるわ!!」

 

 僕は皆が組み手を始めるのを見届けてから日陰に行くと木の陰で休んでいた白鋼君が話しかけてきた。

 

 白鋼「しかし刃先輩もこんな暑い中、三対一で稽古をやりますね。」

 

 刃「まあね、だって鍛えてますからシュッ!!それに今の時期が鼓の鬼としては忙しくなる季節だから、それと君の昨日のあれは必殺技かな?」

 

 白鋼「はあ?必殺技なんてありませんよ。第一持ってなくてもいいでしょう。」

 

 白鋼君がそう言いながら帰ろうとするが、心愛が止める。

 

 心愛「逃がさないわよ!!あんたが新聞部一年の中では一番強いのよ!!」

 

 キリク「この俺を差し置いて強いなんて許さん!!」

 

 刃「頼むよ蹴りの力が最大30tなんて変身してない僕や裏萌香よりも強いんだよ!せめて闘い方を教えて!鞭で叩いて縛りますよ!」

 

 陵「さもなくばこっこ先輩を呼んで色々とお願いしますよ!!」

 

 直木「もうそれはそれは放送禁止レベルの事を……フヒヒヒヒ」

 

 白鋼「う…ハア、分かりました。というより先輩が鬼になると蹴りどれくらいなんですか?」

 

 刃鬼(変身)「この姿だと確か最大40tだったかな?輝だと50tに増えます☆」

 

 心愛「うわ…何であたし生きているんだろ?(さっき刃に蹴られた)」

 

 キリク「流石鬼だ…」

 

 僕は白鋼君の闘い方と左右の足を使い分けている事を聞き、

 

 刃鬼「ふ~ん左脚は威力が低いデメリットを瞬発力で補う多段攻撃用。一発一発の威力を手数で稼いで、右脚は反対に溜めが必要で避けられやすい反面、絶大な威力を叩きつける一撃必殺用。左脚で体力を削ぎ落とし最後に右脚を叩きつけてきたのか。」

 

 白鋼「そうですね…先輩ならどう使いますか?」

 

 刃鬼「僕もそうするけど右足はカウンターでもいけるね。」

 

 白鋼「ふ~ん、なるほどでは「お~い皆!!」ん?月音先輩か?」

 

 僕達が話し合っている時月音君達が笑顔で来た。

 

 刃鬼「どうしたの?月音君」

 

 月音「ねえ、週末、みぞれちゃんの里へ向かわない?」

 

 心愛「みぞれって言うとあの刃じゃなくて今は刃鬼義兄さんをストーカーしている女でしょ?」

 

 と心愛ちゃんが言うと僕の背後に冷気を感じた。

 

 みぞれ「ストーカーじゃない、私なりの愛情表現だ。」

 

 刃鬼「おお、みぞれさん!いきなり背後に立たないでよ!!最近部屋に来ないから心配したぞ…あ、でも涼しい。流石雪女」

 

 キリク「え?刃鬼先輩!?みぞれさんと何をシていたのですか?」

 

 陵「事としだいではたちばなに報告させてもらいますよ!!」

 

 刃鬼「い、いや別に今までは御飯時じゃない時は追い返し、ご飯を作っている時に来たら一緒に作って飯を食うくらいだぞ。因みに瑠妃さんの方が来る事が多いぞ。それに修行や勉強でこっちが行くことも多いし、やましい事は一切してないぞ!!だからたちばなに報告だけは勘弁してくださいお願いします。」

 

 直木「と言ってもたちばなに報告する際少し捏造すれば…フフフ、楽しいですね楽しいですね。」

 

 刃鬼「やめてよ~~ナキ君!!どうかどうかそれだけは~~~~!!」

 

 直木「うわっ抱きつかないで下さい!熱い!汗でベトベトする!」

 

 みぞれ「刃鬼、抱きつくなら私にしろ。」

 

 刃鬼「それは後でね。」

 

 と僕はナキさんに抱きつきみぞれちゃんが僕に抱きつくという暑苦しい光景を見ていた白鋼君達は

 

 白鋼「先輩、二股をかけているのですか?」

 

 月音「どちらかと言うと刃鬼君争奪戦?」

 

 陵「因みにたちばなでは賭けレースをやっていますね。」

 

 みぞれ「で、皆は来るのか来ないのか教えてくれないか?うちは涼しいし、お友達や後輩もどうぞらしいからな。」

 

 刃鬼「ふむ、みぞれさんに母親に会うのはちょ~~~~っと怖いが、みぞれさんの故郷を見てみたいからいいよ。」

 

 白鋼「俺はどうせ連行されるんだからいいぞ。」

 

 キリク「雪女の里にも魔法石があるかも俺の魔力が少しでも戻るかもしれないからな行かせてもらおう!!」

 

 刃鬼「では行きますか?」

 

 ~そして週末(高速のキングクリムゾン!!)~

 

 胡夢「やっふ~旅行だぁああ!!」

 

 心愛「かっとばして運転手さん!!」

 

 直木「楽しみですね楽しみですね。」

 

 キリク「ヒャッハー!!」

 

 運転手(久しぶりの登場)「ヒヒヒ、任せなさいこの四次元トンネルで結ばれた土地ならどこへでもひとっとびだ。」

 

 胡夢「ねえ、カラオケありますか~?」

 

 運転手「演歌でいいならあるよ。」

 

 雪女の里行きのバスの中は大盛り上がりであった。

 

 瑠妃「理事長のお話では大結界に刃さんの清めの力を効率よく発揮するために調整中の為、4,5日かかるそうです。因みに刃さん、仕事はないので安心してください。」

 

 刃「ウェイウェイ、瑠妃さんありがとうね。シュッ」

 

 心愛「つまりその間みぞれさんの所にお世話になるのね。雪女の里って涼しそうよね~」

 

 紫「ありがたいですぅ~」

 

 白鋼「自分までお誘いしていただきましてありがとうございます。」

 

 するとマイクを握った胡夢さんが

 

 胡夢「でも、どういう風の吹き回し?刃だけならともかく私達全員まで誘ってくれるなんて…意外よね~こりゃ雪でも降るのかな?」

 

 と茶化していると

 

 運転手「ヒヒ…見えてきた…もうすぐ目的地だよ。」

 

 キリク「ふ、里はどんなふうに俺を歓迎しているのかな?」

 

 白鋼「さて、用意するか。」

 

 陵「僕達も用意しますか。」

 

 直木「そうですね。」

 

 バスがトンネルを抜けると、

 

 ビュオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

 

 猛吹雪でした(笑)。

 

 新聞部一同「「「「「「………」」」」」」

 

 刃鬼「やっぱりね。」

 

 僕達がバスから降りると胡夢さんがみぞれさんに

 

 胡夢「雪どころか猛吹雪じゃない!!どこよココ!!」

 

 みぞれ「涼しいだろ?」

 

 峡子「涼しいを通り越して寒いわ!!」

 

 白鋼「みぞれ先輩…お手製のコートがなければ凍え死にます。」

 

 キリク「こっちは炎の魔法石の力で…ヒー!ヒー!ヒー!ヒー!ヒー!!だ!!」

 

 心愛「キリクその魔法うるさいわよ!!」

 

 紫「白鋼君、助かったですぅ~」

 

 心愛「しかしよく私達のサイズがわかったわね。」

 

 刃鬼「まあ、僕が上に頼んで、サイズを書いた紙を渡したんだけどね。」(※鬼の力で燃えています。)

 

 瑠妃「刃さん、温かい」

 

 萌香「むしろ熱そう…」

 

 キリク「な、なんか眠くなってきた。」

 

 月音「うわあああああ(○M○;)寝たら駄目だよ!キリク君!」

 

 刃鬼「起きなきゃ刃鬼ダイナマイトするぞ☆もしくは鬼刃刀(一回返してもらった)で切るよ☆」

 

 キリク「おはようございます!!」

 

 僕達は雪女の里の近くまで行き、皆が里の風景に夢中になっている時に僕は急いで着替えて(鬼の姿のまま入るのもなんだし、屋外での着替えは死ぬかと思った。)里に入ると綺麗な光景があり、そしてみぞれさんの母親のつららさんが出迎えてくれた。

 

 つらら「いらっしゃい。お待ちしておりました。」

 

 月音「あ、みぞれちゃんのお母さん」

 

 つらら「つららです。学園祭の時以来ですね、刃さん…どうですかこの里はお気に召しましたか?」

 

 ジンキ「ええ、自分も色んな集落を見てきましたが、いいところですね。建物のほとんどは不純物なしの綺麗な氷でできていますし、空には結界の影響ですかな?オーロラが出ていて綺麗ですね。それと今の自分はジンキとお呼びください。」

 

 皆がオーロラに夢中になっているとつららさんは少しずつ近づいてきながら

 

 つらら「でも…この美しい里も最近では少子化に悩んでいるのですよ。里の規模に比べて人口は減る一方でして…」

 

 ジンキ「自分の方も鬼になる人の数が減少しているのでその気持ちはわかります。」

 

 つらら「ええ…ですからジンキさん…“あなたにも早くみぞれと子作りしていただかないと”」

 

 ジンキ「……ウェ?…ヤバイ!?」

 

 僕は急いで逃げようとするが鎖が身体に巻き付き、鎖の先を見ると数人の里の方々が…しかも若い子にいたっては目が最高級の餌を見つけた肉食獣のような目をしていた。

 

 つらら「月音さんくらいなら私一人でも引っ張っていけますが、ジンキさんは強そうですから申し訳ありませんね。さて、床の準備はできていますのでこちらへ…刃さんは体力がかなりあるみたいなのでみぞれ一人では物足りないかもしれないので他の子たちも…」

 

 ジンキ「なにその僕に対する印象!?ウオオオオオ!?!?助けてくれええええ!!」

 

 僕が叫ぶとつららさんの頭に氷でできたクナイが刺さり、他の雪女の方々も白鋼君とキリク君とミツキ君達が気絶させた。

 

 みぞれ「余計な気遣いは無用だ母よ…」

 

 キリク「全くジンキ先輩対策の最初の手がこれとは…」

 

 ミツキ「魔化魍より性質が悪いよ…」

 

 白鋼「全くこれからどうなるのやら…」

 

 ナキ「ロックオンされないように気をつけなくてはいけないですね。ちょうど独身男性だらけですから。」

 

 その後僕は鎖を引きちぎり、破片の後片付けをしてから、倉庫に雷光と鬼刃刀を置いて、食事の間に通された。食事の時つららさんがみぞれさんに話かけた。

 

 つらら「そういえば、みぞれは明日の「花納め」の為に帰ってきたんだったわね…」

 

 キリク「花納め?なんでしたっけ?」

 

 ジンキ「いや、僕も聞いてないね。」

 

 ミツキ「名前からすると何らかの儀式みたいですね?」

 

 つらら「あら…聞いてらっしゃらないのですか?」

 

 みぞれ「花納めは文字通り山から花を摘んできて神社に収める儀式だ。白雪草と言う小さな花をな…」

 

 紫「白雪草…」

 

 紫ちゃんが少し変わった反応をしたが、みぞれちゃんは続けた。

 

 要約すると花納めの儀式は人間界でいう成人式みたいなもので雪女の里では17歳で成人するらしく、白雪草は縁結びの効力があるらしく良縁に巡り合えるように祈願するものらしい。新聞部の女性陣は全員参加させていただくことになりおめかしすることになった。

 

 男性陣はその女性陣のおめかし姿を見る事になるらしい…とにかくいえることは僕と月音君の胃に風穴があくかもしれないということだ。その後部屋に向かうときミツキ君が月音君に胃薬を渡してたのをみてナキ君は僕に『彼女に×××したくなる』ドリンクを渡され、勢いで卍固めをした。…ボクハワルクナイ

 

 食事が終わった後、僕は立ち聞きでこの周辺に化物が出ることを聞き、仕事柄こういう話を聞くと魔化魍かもしれないと思い、男部屋の皆には散歩、戦鬼の二人には調査と言って、部屋から出て倉庫に鬼刃刀を取りに行こうとした時、

 

 みぞれ「ジンキ、どうしたのだ?」

 

 廊下でみぞれさんとばっかり出会い

 

 ジンキ「いや、少しこの辺りを散策しようと思ってな、ひょっとしたら良い修行の場所が見つかるかもしれないからね。」

 

 みぞれ「ならばこの辺の土地に明るい奴がいるだろう、私も同行してもいいか?それとお前に見せたい光景がある。」

 

 ジンキ「おお、ぜひ頼むよ。見せたい光景も気になるしね。」

 

 みぞれ「では、行くとしよう。」

 

 僕はみぞれさんと一緒に雪女の里の周辺を散策することにした。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 白鋼「なあ、ジンキ先輩散歩にしては遅くないですか?…ちっ駄目か。」

 

 月音「そうだね…これかな?ダブりっと」

 

 ミツキ「鬼の散歩と言っても多分修行の場所探しも兼ねているのでもっと時間がかかりますよ。」

 

 パサッ

 

 キリク「う~んしかし時間が時間だしもしくは彼女とイチャイチャしているんじゃないのですかな?」

 

 ナキ「さすがに屋外ではやらな…いややるかもしれませんね。後アガリ」

 

 月音「え!?」

 

 白鋼「またナキ先輩が一抜けか…」

 

 俺達がババ抜きをやっていると部屋のふすまを誰かがノックしてキリクさんが出ると

 

 瑠妃「すいません!刃さんはいますか!?」

 

 キリク「ど、どうしたのですか瑠妃さん!?」

 

 慌てた表情の瑠妃さんがいて俺はキリクの代わりに

 

 白鋼「ジンキ先輩なら結構前に散歩してくると言っていきましたが…」

 

 瑠妃「やっぱり…」

 

 瑠妃さんはそう呟くと俺達の部屋が出ていき、心愛と萌香先輩が来た。

 

 月音「ねえモカさん、どうしたの?」

 

 萌香「それが、みぞれちゃんが散歩に行ってくると言ってから帰ってくるのが遅くて…」

 

 ナキ「ジンキ君も散歩っていって出かけましたよ?」

 

 ミツキ「恐らくみぞれちゃんと一緒に明日使う道の確認ではないでしょうか?ジンキ君昔からそういうことは欠かさないタイプでしたし」

 

 キリク「しかし、夜に雪山を歩くのは危険なのは知っているはずだろう?」

 

 心愛「しかも明日使う白雪草は紫ちゃん曰く軽い幻惑作用があるらしく使ったことがあるらしいの…」

 

 白鋼「紫先輩が使ったことのある…もしかして媚薬関係ですか?」

 

 萌香「う、うん、異性を誘惑する類の、よく分かったね。」

 

 キリク「あ~確かに大体500年位前に見つかったやつだな。」

 

 白鋼「チッ、嫌な予感が当たるとは…」

 

 キリク「うん?どういう事だ?」

 

 月音「みぞれちゃんはもしかしてその花を使って…」

 

 白鋼「その通りです、月音先輩…みぞれ先輩はその花を使ってジンキ先輩を誘惑するつもりなのでしょう…。」

 

 俺がそういうと胡夢さんが来て

 

 胡夢「さっきみぞれちゃんのお母さまから聞いた話では今は化物が出るらしく、私達が呼ばれたのはその護衛だって!!」

 

 と慌てて言うと萌香先輩が

 

 萌香「でも、ジンキ君がいるから大丈夫だよね?」

 

 月音「あ、確かに…」

 

 心愛「むしろジンキ義兄さんだけでいいような…。」

 

 俺は最後に月音先輩に質問をした。

 

 白鋼「月音先輩、ジンキ先輩に彼女はいますか?またその彼女はみぞれさんじゃないのですね?」

 

 月音「う、うん、瑠妃さんがジンキ君の彼女なんだよ…」

 

 ナキ「たちばなでかなりいちゃついてましたよ。」

 

 ミツキ「それは砂糖を一人4トントラック満載できるくらい吐きそうなのを」

 

 俺はため息を一つ吐いて

 

 白鋼「急ぎましょう…ここで油を売っていては瑠妃さんに怒られますよ?」

 

 ミツキ「瑠妃さん怒ると怖いからね…ほんとだよ?」

 

 月音先輩達は急いで着替え、「え!?僕の発言無視!?」俺は妖怪化して外へ出たが…

 

 ダダッダッダダン!ダダッダッダダン!(ターミ○ーターのBGM)

 

 瑠妃「フー、フー…」

 

 白鋼「あの~萌香先輩、瑠妃先輩が持っているのは…銃?」

 

 萌香「え~っと確かスノーランチャーと言うもので…」

 

 心愛「雪を弾にして打ち出す武器みたい…ほしいかも」

 

 ミツキ「一応…武器と麻酔薬持って行っとくか…」

 

 キョウキ「ミツキ、お願いね!!私達の武器じゃ近づけないかもしれないから!!」

 

 俺達は心愛の言葉を無視すると空から鳥みたいな物が来て瑠妃さんの腕に止まると

 

 瑠妃「見つけたのね、ならそこまで案内して!!」

 

 鳥?「カア!!」

 

 鳥が再び飛び上がると瑠妃さんは後を追い、俺は一番遅い月音先輩をおんぶして後を追いかけると、刀を持ったジンキ先輩とみぞれ先輩がいた。瑠妃さんは銃を構えて撃った。

 

 雪の弾は二人の近くに落ち激しい音をたてた。

 

 瑠妃「よくも、よくも…私を騙してくれましたね!!私達をおもてなしで油断しておかせてそのスキにジンキさんを奪う作戦だったのね!!」

 

 瑠妃さんの言葉にみぞれ先輩はジンキ先輩の前に立ちながら

 

 みぞれ「そう思ってくれてもいい…言い訳はしない。」

 

 瑠妃さんは目に涙をためて再び撃とうとしたが

 

 萌香「駄目よ!ジンキ君に当たっちゃう!!」

 

 瑠妃「放してください!!私は嬉しかったのです。今までみぞれさんはジンキさんとしかろくに喋ろうしなくてジンキさんも心配していて、やっと他の皆さんと仲良くなれると思っていたらそれが計算づくなんて…許せません!!」

 

 ジンキ「ま、待て瑠妃さん!みぞれさんにも訳があるんだ!!それを聞くまで…」

 

 瑠妃「ジンキさんも彼女の肩を持つのですか!!問答無用です!!」

 

 萌香「まって瑠妃さん!?」

 

 ミツキ「その銃は殺傷能力は低いっていってたけどそれ明らかに怪物用だから当てるならジンキ君だけにしてください!!」

 

 月音「ツッコムとこそこ!?」

 

 萌香さんの静止を振り切り瑠妃さんは撃つが、弾はまっすぐみぞれさんに飛ぶが、

 

 ジンキ「鬼火ィ!」

 

 ジンキさんがみぞれさんの前に立ち口から白い炎を吐き、弾を溶かすと瑠妃さんは膝から崩れ落ち、剣を構えると

 

 ジンキ「瑠妃さん、僕はみぞれさんの口から訳を聞きたい…ごめん!!」

 

 剣に光が集まると俺達のいる場所の少し下に当たると積もっていた雪が煙幕の役割を果たし、煙が晴れた時二人はいなかった…。

 

 瑠妃「刃さん…ウウッ」

 

 その時背後から唸り声が聞こえ後ろを振り向くと身の丈が2m近くの化物がいた。

 

 萌香「これが化物…」

 

 キリク「早速ジンキ先輩との特訓が実を結ぶのか?」

 

 ナキ「全く早速出番ですかな?」

 

 キョウキ「そうみたいね…」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕は鬼刃刀と氷でできたスノボーに乗り、皆から逃げた。

 

 みぞれ「すまないな…私をかばったばかりに仲を悪くしてしまった。」

 

 ジンキ「気にするな…勿論何故僕を連れ出したわけを教えてくれよ。」

 

 みぞれ「ああ、まずはこっちについてきてくれ…」

 

 僕は氷を溶かし剣を背負い直し、みぞれさんの後をついて行くと

 

 みぞれ「ついたぞ…ここが私が連れてきたかった所だ。」

 

 そこは一面の明日使う“白雪草”の群生地だった。

 

 ジンキ「見事な花畑だな…白雪草の…」

 

 僕がそういうとみぞれさんは花畑に近づきながら

 

 みぞれ「…分かっているよ。これが仲間への裏切りな事は…でも…私達は融通の利かない種族でね…雪女は若い時にしか子供が産めない身体なんだ。」

 

 ジンキ「!?…そうか、だから17歳で成人なのか…」

 

 僕がそう呟くとみぞれさんは

 

 みぞれ「ジンキは理解が早くて助かる…成人すると“なるべく早く子供を産まなくてはならない”…それが里の掟でな…」

 

 ジンキ「そしてみぞれさんも今年で17歳…」

 

 みぞれ「そう、今お前を失えば私は見合いでもして別の男と家庭を気づかなくてはいけない…」

 

 ジンキ「例え、相手が嫌いな男でもか……」

 

 だんだん震えてきたみぞれさんの声に僕は抱きしめてあげることもできなく、ただ立っているだけしかなかった。

 

 みぞれ「種の存続の為には仕方ないだろう…実際母も“そうだった”。」

 

 ジンキ「!…」

 

 みぞれ「本当はもっと皆でまったりと、新入生と共に新聞を作りたかったんだがな…」

 

 みぞれさんは花をこちらに向けてきた。

 

 みぞれ「分かってくれ…もうこうするしかないんだ…私にはこうするしか…」

 

 その時少しクラッとなり、目の焦点が少しぶれた。

 

 みぞれさんは花を両手で持ち、目に涙を浮かべ

 

 みぞれ「頼む…ジンキ…いや刃、今夜だけでいい!私をお前の恋人にしてくれ…」

 

 そしてみぞれさんは着物を脱いだ。僕は直ぐにみぞれさんの着物の前を閉じて

 

 刃「みみみみみみみ、み、みぞレサン!?ボボボボボボボ、僕ハナニモ見てないからね!!(見たのはさくらんぼが乗った牛乳プリンだ!ただの牛乳プリンだ!…形だけならり瑠妃さんよりってイカンイカン!)」

 

 みぞれ「刃…大丈夫か?」

 

 僕はすぐに正気を取り戻すと、

 

 刃「それに何故今夜だけなんだ?いつものみぞれさんのセリフとは思えない。何故なんだ!?何故校則より僕に会えることを優先するみぞれさんがその掟を受け入れるんだ!?」

 

 みぞれ「刃には隠し事できないな…仕方ないだろう“雪の巫女”の予言には逆らえないんだ。」

 

 刃「雪の…巫女?」

 

 僕は雪の巫女の言葉が出てきたのでそれに首を傾げるとみぞれさんは説明してくれた。

 

 雪の巫女はこの里の長ですでに百年は生きているそうで、神の声を聞けるという預言者で、もし雪の巫女がいなかったらこの里はなく、雪女はすでに絶命していた存在らしい。

 

 刃「つまり、結婚相手も雪の巫女の予言によって決められるのか?」

 

 みぞれ「そうだ…里では個人の恋愛よりも種を絶やさないことだ。」

 

 刃「…この事もか?」

 

 僕はそういうとみぞれさんはキャンディーを外すと

 

 みぞれ「だが間違うな…これは掟の為じゃない…私はただお前を結ばれたい…これは私の心からの願いなんだ。」

 

 みぞれさんは花を再び僕に近づけると、また気分がおかしくなる感じがした。

 

 みぞれ「むらっとなるだろ?白雪草の香りには愛を盛り上げる効果があるからな…悪く思うな。」

 

 みぞれさんは僕を押し倒そうとするが、僕は足を踏ん張り倒れるのを我慢した。

 

 刃「みぞれさん、その花一本では押し倒せないぞ。」

 

 みぞれ「やはり、刃相手にはきついか…それと刃は私の事が嫌いなのか?」

 

 みぞれさんは僕の胸に顔をうずめた。僕はみぞれさんの肩に手を置きたかったが、置けなかった。この“手”でみぞれさんに触っていいのか分からなかった…僕は震えているみぞれさんに声をかけようとした

 

 刃「みぞれさん…君の事は嫌いじゃないよ…ただ…!?」

 

 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・…

 

 僕は音の方を見ると雪崩が来て、僕はみぞれさんの前に立ち、鬼刃刀を構え光の力を集め、

 

 刃「テリャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

 雪崩を崩そうとしたが、“雪崩”は僕の剣を避けてみぞれさんを包みこみ、人と化物に姿を変えた。人の方は女の方でみぞれちゃんを見ると

 

 ??〔見つけた…ずっと探していた予言の少女…〕

 

 みぞれさんは女の人を見て

 

 みぞれ「ゆ…雪の…巫女?」

 

 と言うと気を失った。僕は鬼刃刀を地面に差し、鬼爪を出した。皮膚を突き破り鬼爪から真っ赤な血が白い雪に広がるが、僕は手の痛みを気にせず雪の巫女に駆け出し、

 

 刃「みぞれちゃんを・・・返せええええええええええええ!!」

 

 しかし僕の拳は巫女に届かず化物にふさがれた。

 

 ボスッ

 

 刃「なっ!?(コイツは雪の塊で、物理攻撃は効かないのか!?)」

 

 僕の拳は化け物の身体に入り抜けなくなっていた。拳が突き刺さった部分が僕の血で赤くなることを気にせず化け物は腕を振り上げ、

 

 ゴッ!

 

 刃「グフッ!?」

 

 化け物の攻撃に僕は飛ばされ、木にぶつかると雪の巫女は僕を見て

 

 雪の巫女〔白き光を使う刃の鬼よ…早々に里を立ち去れ、お前は里に災厄をもたらす。〕

 

 と言い、去って行った。僕は真っ赤に濡れた手を伸ばしながら

 

 刃「み、みぞれちゃん…・…」

 

 と呟くと気を失った。

 

 この数分後ディスクアニマルによって刃は見つかった。



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第二十の巻「雪女の里、そして闘い:中編」

 ジンキ「ううん、み…ぞれさん…ハッ!?」

 

 僕が目を覚ますとそこは雪山ではなく部屋の中でやかんから湯気が出ていて僕の両手には包帯が巻かれてあった、皆は僕が目覚めて

 

 月音「刃君、目が覚めたんだね!」

 

 萌香「よかった!怪我はない?」

 

 白鋼「ジンキ先輩、手の怪我は誰にやられたんですか!?」

 

 ミツキ「いや、手の傷は自分でやったんだよ。」

 

 キョウキ「現場を見たときは軽く衝撃的だったわ。一体誰にやられたの?」

 

 ジンキ「ああ、実は…」

 

 僕は答えようとしたら

 

 瑠妃「ジ、ジンキざぁあああああああああああああん!!」

 

 鼻水まで出ていた瑠妃さんが思いっきり抱き着いてきた。僕は瑠妃さんを撫でようとしたが、やめて腕を下した。

 

 ジンキ「瑠妃さん…ごめん、剣を向けてしまって」

 

 瑠妃「グスッ…いいえ、ジンキさんが無事なら構いません…」

 

 瑠妃さんはそう言ったが、僕はみぞれさんが攫われたことを思いだし、身体に力を入れると少し痛むが戦う分には問題ない程度だった。

 

 ジンキ「いかん、みぞれさんを助けなければ…」

 

 キリク「ジンキ先輩、何故あそこにみぞれさんがいなかったのですか?」

 

 ジンキ「みぞれさんが攫われた…しかも敵は僕が鬼である事も知っていた…」

 

 僕がそういうと皆の表情は強張った。

 

 ミツキ「なんで、戦鬼の事を…?」

 

 ナキ「なら迂闊に攻め込むのは得策ではありませんね。」

 

 と鬼一同が悩んでいるとつららさんが

 

 つらら「今回の事は雪の巫女がなさったことのようです。」

 

 ジンキ「ああ、知っている。」

 

 つらら「それとその巫女が言うには「僕をこの里から追い出せ…だろ?」…ええ」

 

 僕が言った事につららさんは申し訳なさそうに頷くと皆は驚いた。

 

 月音「ジンキ君、どういうこと!?」

 

 ジンキ「そのままの意味だ。雪の巫女は僕が白い光を持つ鬼の刃鬼と言うことも知っていた。」

 

 ナキ「ジンキ君の属性を初見で火ではなく光と気づいた…雪の巫女は猛士の事を良く知っているみたいですね。」

 

 キリク「そうか…雪の巫女からはなんと?」

 

 ジンキ「白き光を使う刃の鬼よこの里から去れ、僕はこの里に災厄をもたらす…とね。」

 

 僕はそう言い、瑠妃さんを体から離し立ち上がった。体はまだ痛みが走るが我慢をして、音叉を手に持つと部屋を出て行こうとした。その時

 

 心愛「ちょっと!!どこへ行くの!!」

 

 白鋼「心愛、先輩の事だ…みぞれさんを取り返すのだろう…」

 

 胡夢「捜すのはディスクアニマルを使えばいいからね…」

 

 ナキ「それよりも問題はジンキ君……」

 

 ミツキ「君は個人的な理由で鬼の力を使う…」

 

 キョウキ「それがどういう意味なのか知っているのよね?」

 

 ミツキ「それでもジンキ君は…」 

 

 ジンキ「ええ、そうだ。僕はこれから彼女の言っていた災厄を起こしいくよ…皆は来ないでくれ被犯罪者は僕だけでいい…瑠妃さんは立花に“鬼祓い”の要請を…」

 

 瑠妃「え?一体誰を…ま、まさか嘘ですよね?」

 

 瑠妃さんは驚いた顔で首を左右に振りながら言うが僕は

 

 ジンキ「瑠妃さんの思っているとおり…僕を鬼祓いの対象にしてください。もしできなくても…僕自身でする。」

 

 僕がそういうと部屋を出て行った…立花に電話をするために

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 刃さんは外へ出て行ったあと、ココアちゃんが

 

 心愛「ねえ、瑠妃さん、さっき義兄さんが言ってた鬼祓いって…何?」

 

 と私に尋ねてきた。私は震えながら答えようとした時、

 

 ミツキ「それなら僕が言います。と言ってもクロキさんから聞いただけですが、」

 

 瑠妃「いえ、私が言います。」

 

 キョウキ「で、でも…」

 

 瑠妃「私が説明をします…いえ、させて下さい。」

 

 私は震える手を抑え、

 

 瑠妃「では説明します…鬼祓いとは…鬼の力を悪事や私利私欲の為に使った鬼を…それより強い鬼が“殺す”事です。」

 

 月音「つまりそれをジンキ君は自分に言ったという事は…」

 

 ナキ「ええ、ジンキ君はみぞれさんを救ったら、…尊敬する先輩の手で殺して欲しいのだと、思います。」

 

 胡夢「で、でもジンキはみぞれの為に闘うんじゃない!なんで…」

 

 キョウキ「あたい達、鬼は人間を魔化魍から守って来た存在です…ジンキさんは妖怪と人間、そして鬼の懸け橋ですから…本当なら妖怪の方と変身しなくても闘ったり、稽古したりするのもかなりのリスクがいるのです…でもジンキさんは闘うつもりですね、みぞれさんを助けるの…恐らくみぞれさんを救う際に殺してしまうからなのかもしれません…また鬼は人と魔化魍の間に立つあいまいな存在です…それが「グワッ!?」!?」

 

 その時部屋の壁に轟音を立てた。

 

 バキィ!!!

 

 刃鬼「うわあああああああああああああああああああああ!!ガッ」

 

 そして刃鬼さんが黒い炎に包まれ、飛ばされてきた。

 

 月音「刃鬼君!?まさかもう!?」

 

 心愛「で、でも早すぎない!?みぞれさんも救えてないのに!」

 

 ミツキ「それにこの炎の色は…!?」 

 

 すると刃鬼さんが飛んできた穴から刃鬼さんよりも真っ黒などこか見た事のある鬼がやってきた。クロオニさんは起き上がった刃鬼さんに指を差し、

 

 クロオニ「刃鬼…これで分かったか…今のお前では助けれないとな!!」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕は廊下を出て、人ごみの少ない路地裏に出て、携帯を取り出した。

 

 ジンキ「フウ…まさか鬼払いを自分からお願いするとは…猛士発足以来初だろうな…」

 

 僕は携帯を広げようとした時、茶色の鷹型ディスクアニマルが僕の携帯を弾き飛ばした。僕はそのディスクアニマルの持ち主を良く知っている…僕は音叉を取り出して

 

 ジンキ「あれは、隠!?…クロキの旦那、どこにいるんですか!!」

 

 すると建物の影からクロキの旦那が隠を肩に乗せ、僕の携帯を持って現れた。旦那は僕を睨みながら

 

 クロキ「ジンキ…立ち聞きさせてもらったが…本気か?」

 

 ジンキ「はい…でも、みぞれさんを助けるまで殺されたくありませんが…」

 

 クロキ「俺達だってお前を殺したくない…それにたちばなに鬼祓いを言えば間違いなく鋭鬼さんが来るかもしれないのだぞ?お前は親に子を失う辛さを味合わせたいのか?」

 

 ジンキ「そうかもしれません…だからクロキの旦那が立ちふさがるのですか?」

 

 クロキ「そうさせてもらうぜ!!」

 

 僕が音叉を鳴らし、額に持っていくとクロキの旦那も音叉を額に持っていった。

 

 刃鬼「ハァ!!行きます!!」

 

 黒鬼「こい!今のお前では俺には勝てない!」

 

 僕は黒鬼の旦那に雷の拳を放つが、旦那はガードもせずに顔で受け止め、拳を握り込み、黒い炎が拳に集まると

 

 黒鬼「ジンキ…歯ぁ食いしばれェ!!オラァ!!」

 

 刃鬼「グワッ!?」

 

 僕は壁を壊し、部屋に飛ばされた。黒鬼の旦那はゆっくりと入ってきて、月音君達は慌て、心愛ちゃん達は敵意をむき出しにしていたが、黒鬼の旦那は僕に指を差し

 

 黒鬼「刃鬼…これで分かったか…今のお前では助けれないとな!!」

 

 僕は立ち上がり構えると、心愛ちゃん、キリク君、白鋼君、ミツキ君、ナキ君、キョウキさんが前に立ち、構えた。

 

 心愛「刃鬼義兄さんをこれ以上やらせない!!」

 

 キリク「お前を俺の炎で燃やしてやる!!」

 

 白鋼「すいませんが、刃鬼先輩がいなくなると困るのですよ。」

 

 ミツキ「クロキさん待ってください!!」

 

 キョウキ「まだジンキは魔の道に行ってない!!」

 

 ナキ「説得をさせてください!!」

 

 三人は構えると黒鬼の旦那は構えを解き、

 

 黒鬼「刃鬼…良い後輩とを持ったな…それとお前が一人で助けだし、鬼祓いを受け死んだら、みぞれさんはまた雪の巫女とやらに攫われてしまうぞ?それにそうでなくてもお前が死んだら悲しむんじゃないのか?更にお前は何故そこまでこだわる?」

 

 僕は立ち上がり、

 

 刃鬼「まあ、みぞれさんを助けるのはきな臭いものを感じてね…それにもう二度とあと少しで助けられるのに助けられない思いは嫌なんです!!例え鬼祓いの刺客が旦那であったとしても!!」

 

 黒鬼「まあ、それはいいが…俺は鬼祓いで来たわけj「刃鬼さんをやらせません!!」グフッ!?「義兄さんが殺される前にあんたを殺す!!」ギャボッ!?「くたばれクロキィィィ!!」キョウキま、待「問答無用!!」キョウキまでぇぇぇぇ!!?!?」

 

 黒鬼の旦那は瑠妃さん達の攻撃を受け、黒鬼の旦那は宙を舞った。

 

 ~数分後~

 

 頭の変身を解除したクロキの旦那の前に僕、瑠妃さん、心愛ちゃん、キョウキちゃんが土下座して座らされた。

 

 クロキ「つうわけで、俺がここに来たのは鬼祓いでもなんでも無く、新しいバイクの慣らし運転でお前の学園の理事長に聞いたらココがいいって言ってたの!泊まりもここでって教えてもらってきたら話が聞こえて外で待ってたわけなんだよ」

 

 ジンキ「旦那…スイマセンでした!!」

 

 瑠妃「お話をスイマセンでした!!」

 

 心愛「なんで私まで…「心愛ちゃん!!」スイマセンでした…誇り高きバンパイアなのに…」

 

 キョウキ「ざまwwwwww「キョウキちゃんも同じです。」チッ」

 

 クロキの旦那はナキ君が淹れた緑茶をすすり、

 

 クロキ「まあ、許すが…ジンキ「ウェ?」なんで雪の巫女はお前の事を知っていたんだろうな?お前が力を使ったと言ってたけど鬼とは限らない。むしろ鬼は変身しないとジンキ以外術は使えないから今の段階では鬼ではないと言えるはず。」

 

 ジンキ「そうなんですよね…そこがきな臭くて「でしょうね」うわっ!つららさん近い近い!!」

 

 つららさんは僕の頬をつつきながら

 

 つらら「雪の巫女はみぞれが大男(恐らく僕)に襲われていた所を保護したと聞きました…でヤったのですか?」

 

 瑠妃「ジンキさん!!」

 

 クロキ「うわ~ひくわ~お兄さん超ひくわ~雪山の中で女の子襲うとかひくわ~~たちばなの皆にも言っちゃうよ?」

 

 ミツキ「ジンキ君…そこまで外道に……」

 

 ジンキ「瑠妃さん、旦那にミツキ君はっきり言うが、僕はやってない!僕からは触れてもないからな!!」

 

 僕がそういうとつららさんは怖い顔をして

 

 つらら「やってないんですか!?何でやらないんですかッこの臆病者!!」

 

 ジンキ「普通にできないよそれに彼女持ちですし!!それに…僕の“手”で彼女に触れるのは…できない…昔の僕とは違うからね…」

 

 僕が両手を見つめながら言うと

 

 瑠妃「ジンキさん…」

 

 クロキ「なるほどね…」

 

 ナキ「そうでしたね…」

 

 月音「?どういう事なんですか?」

 

 ジンキ「まあ、それは後でいい…今は先にみぞれさんを奪還しなくては…」

 

 僕がそう言い足に力を入れ、立ち上がるとつららさんが

 

 つらら「まあ、お待ちなさい、私にいい案がありますので…」

 

 と言って頭以外を凍らせた。

 

 白鋼「せ、先ぱあああああああああい!!」

 

 ジンキ「大丈夫だよ‥‥フンッ!」

 

 キョウキ「あんたそういうとこ便利だよね~~。」

 

 ジンキ「鍛えてますから☆」

 

 僕が氷を解かすと、つららさんは

 

 つらら「明日の花納めの儀式で雪の巫女から予言を授けられる日なんですけど、みぞれは最後の賭けで無理にジンキさんと結ばれたかったのでしょう「それは違うと思うぞ」あら?」

 

 ジンキ「あの時のみぞれさんの目は結ばれたい目じゃない‥助けを求めている目だ。」

 

 紫「では、ジンキさんは…」

 

 ジンキ「仕事柄、助けを求められたら助ける…それが戦鬼だから…」

 

 心愛「義兄さんあたしもやるよ!!」

 

 月音「僕も!!」

 

 ジンキ「皆…分かった頼むよ…クロキの旦那は参加しないでくださいよ。つららさん机借りますよ。「アアアアアアアアアアアアアアア!!!」どうしたの瑠妃さん?」

 

 僕はそう言いながら立ち上がると突然瑠妃さんが叫びだした。

 

 萌香「ど、どうしたの瑠妃さん?」

 

 白鋼「何かいい案が思い浮かんだのですか!?」

 

 すると瑠妃さんは

 

 瑠妃「あのジンキさん、私とジンキさんは陽海学園特別遊撃班ですよね?」

 

 ジンキ「あっ…そういやそうだったね。忘れていた。(※これを書いていた時作者も忘れかけてました。)」

 

 キリク「なんですかそれ?」

 

 クロキ「たちばなで似たようなのを聞いた覚えが…」

 

 ジンキ「まあ簡単に言うと妖怪・魔化魍関係の事件を解決するのに特別な権力も使って解決する部隊みたいなもの…僕と瑠妃さんの二人だけだけど、これは怪しい事件があって調べる際、襲撃もしくは戦闘が起きた際、殺生をしない限り鬼の力等を行使しても問題ないものだ。」

 

 と言うと心愛ちゃんが

 

 心愛「ひょっとしたら今回のってそれが適用されるから鬼祓いって言うのもしないでいいんじゃないの?」

 

 ジンキ「あっ…」

 

 白鋼「むしろ多少派手にやっちゃってもいいんじゃないでしょうか?」

 

 ジンキ「う…」

 

 クロキ「さっきたちばなに電話したが、好きにやっちゃってだって(後個人的に増援も)」

 

 ジンキ「僕の今までの殺される覚悟は一体…」

 

 胡夢「半分無駄だったかも、」

 

 キョウキ「いや、全部無駄になったね」

 

 ナキ「無駄ですね~無駄ですね~」

 

 ジンキ「ウウウ…orz」

 

 つらら「でも、神殿は広く、厳重な警備もあります。しかし私には作戦があります。」

 

 ジンキ「いいのですか?」

 

 つらら「ええ今回ばかりはどうも話が急すぎて、それにジンキさんに去れと言うのも分かりません…今回はなにか「裏」があるとしか感じれません、それに私も娘の事を案じているのです。…でも作戦をする前に問題が…」

 

 ジンキ「問題?なんでしょうか?雪女の人ならぶっ飛ばせますが?」

 

 クロキ「お前、たまにそういう脳筋みたいな発言するよな…それとその考えは却下だ。」

 

 するとつららさんは袖からカツラを取り出し月音君達に被せた。

 

 つらら「神殿には女性しか入れません、月音さん達は女装すれば大丈夫です!」

 

 白鋼「え?俺も?」

 

 ミツキ「つまり僕達も?」

 

 つらら「はい、それでは男性の皆さんは女装して見ましょう…」

 

 僕達はいくつかの部屋に分けて女装する事にした。(クロキさんは除く)

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ~着替え開始から数分後~

 

 女装を終えたミツキ達は部屋から出てきたが、

 

 月音「ど、どうかな…?」

 

 ミツキ「月音君、その発言はいかがなものかと思うよ。」 

 

 まずは月音&ミツキ組、この二人は身体は完全に男だが顔だけなら完全に誤魔化せるほど綺麗だな…!?一瞬寒気が…?

 

 キリク「フッ、どうだこの美貌!問題ないだろう!HAHAHAHA!」

 

 白鋼「キリク、手を腰にあてながら高笑いはやめろ」

 

 ナキ「う~~ん、やはり微妙ですね姉さんの服ならいけるかもしれませんが…」

 

 次に出たキリク&白鋼&ナキ組はキリク以外傍からみれば完全に女だ。それとナキ、ルイキの格好はしっくりきすぎるかもしれないから止めろ!!そして最後に来たのは…

 

 ジンキ「モウ~~私だけセーラー服?(裏声)」

 

 何故かセーラー服姿のジンキだった…ごつい身体でピッチピッチのセーラー服は悲鳴を挙げていた…しかも裏声で言ってるから笑えると通り越して怖い!!つららさんは引きつりながら

 

 つらら「ジ、ジンキさんは体が立派過ぎて…」

 

 クロキ「嫌だよな~こんなマッチョな女性はまずいないし不気味だな…」

 

 胡夢「いたらUMAよ間違いなく!」

 

 ジンキ「ハッチャ~~(裏声)」

 

 月・白・キ・ナ・ミ「「「「「「キモッ!?!?」」」」」

 

 皆がそういったが約一名は

 

 瑠妃「ありかもしれませんね…今度みぞれちゃんに聞いて見ますか。」

 

 と言っていたがアリなのかよ!?かつらを投げ捨てたジンキ(セーラー服は着たまま)は地図を見て

 

 ジンキ「すいませんが、作戦は陽動班と実行班の二組に分かれる予定ですか?」

 

 つらら「あら、わかります?」

 

 と以外と言った顔をしたが……

 

 クロキ「いや、わかるも何もセオリー過ぎて駄目だろ!!」

 

 ミツキ「一番敵が対策を立てやすい作戦ですね。」

 

 ジンキ「僕とクロキさんが作戦の改良をします!!まず、部隊を…」

 

 こうして僕達はみぞれさん奪還作戦を考え、クロキの旦那以外休憩して、決戦に挑んだ。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 <陽動班(萌香、心愛、瑠妃、キリク)>

 

 花納めの儀式が始まり、俺達5人は途中でトイレに行くといい抜け出し、俺はトイレに入り、神殿の係員が説教をしているが、

 

 係員「全く最近の若い子と来たら…」

 

 萌香「許してください…こうするしかないんです。」

 

 心愛「昨日私の義兄さんの友達が攫われたの…」

 

 瑠妃「攫われたのは白雪みぞれさん、攫ったのは雪の巫女…」

 

 係員「は?」

 

 ガチャ

 

 着替え終わった俺出て、

 

 キリク「と言うわけで暴れさせてもらいま~す。」

 

 ミツキ「お騒がせしてすいません!!」

 

 係員「男!?」

 

 と言い萌香さん達はスノーランチャーを、俺はジンキさんから借りた音叉を剣に変え

 

 キリク「まずは俺から行くぜ!!ハァ!!」

 

 『スラッシュストライク!フレイム、ヒーヒーヒー!!』

 

 俺は炎の力を剣に纏わせ、壁を斬りつけ、壁に大きな穴を開けた。

 

 皆は壁から出て暴れ始めたすると銃を装備した。巫女さんが出てきた。

 

 心愛「おねえちゃん、あたし達の役目ってひたすら暴れまくるんだよね?」

 

 萌香「う、うん…」

 

 心愛は生き生きとした表情で

 

 心愛「ははは、血が騒いできた。そーゆーのはあたしに任せて!」

 

 と言いながら飛んで銃を撃ちまくった。

 

 瑠妃「心愛ちゃんは戦闘だとイキイキするのね。」

 

 すると反対側からも銃を持った巫女さんが来た。

 

 キリク「行くぞ!!」

 

 俺は瞬時に巫女さんに近づき、剣の峰で気絶させて行った。

 

 しかしロビーに行くと

 

 BABAA「来ました撃て!!」

 

 待ち伏せをされたのか、大量の雪弾が放たれた。反撃しようにもこっちの弾は少なくなってきて、瑠妃さんは無線を使って作戦司令官のつららさんと連絡を

 

 瑠妃「ごめんなさい予定より時間が稼げないかもしれません!!…え?増援?一体誰が?」

 

 瑠妃さんの連絡に耳を傾けるが、攻撃は激しくなる一方だった。その時

 

 ブォーーーン!

 

 神殿内にバイクの轟音が三つ響くと

 

 パリーン!!…ドン!

 

 ロビーの窓ガラスが割れ、三台のバイクが出てきた。そのバイクに乗っている人は全員で六人、一つは黒い学ランを着た人が乗っていたが、残り四人は鬼が乗っていた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 <増援>

 

 アマキさんからお誘いがあってきてみたら、まさかバイクで建物に突っ込むとは…しかも

 

 侠鬼「祭りの場所は……ここかあ?」

 

 天鬼「侠鬼、キャラが変わってますよ。でも時間には間に合ったようですね。」

 

 黒鬼「そうだな…刃鬼の為だ暴れるぞ!!行くぞ泣鬼、涙鬼!!」

 

 涙鬼「はい、黒鬼さん♪」 

 

 泣鬼「楽しみですね。楽しみですね。妖怪相手で戦うのは楽しみですね♪」

 

 これから戦をするようですね。すると銃を構えた巫女さんがアマキさんに狙いをつけ、

 

 ドンッ!

 

 と撃ってきたので私はすぐに腕を振るい

 

 九曜「ハア!!」

 

 ゴウッ!!

 

 炎の壁を作り雪の弾を溶かすと、

 

 黒鬼「よし侠鬼、俺達も九曜に続くぞ!ハァ!!」

 

 侠鬼「そうですね…ハッ!!」

 

 音撃棒の先に火炎の弾を作り、放っていく。アマキさんも

 

 アマキ「そこっ!!」

 

 ピピピピピピッ!!

 

 音撃管を連射にして放っていく私も炎のリングを作り、

 

 九曜「行け、烈・火炎車!!」

 

 と放っていくと巫女さん達は逃げていく。すると刃鬼さんの後輩や新聞部の皆さんが近寄ってきた。

 

 萌香「あの…なんで九曜さん達が!?」

 

 九曜「なんでも理事長いわく立花からの依頼で刃鬼の援護をしてやれと刃鬼さんはどこに?」

 

 と言うと瑠妃さんは

 

 瑠妃「あ、今刃鬼君は多分みぞれさんを奪いに空を飛んでいるところですよ。」

 

 九曜「はいそ、空?「九曜君、炎!!」はい!!」

 

 心愛「あたしたちの役目は時間稼ぎよ!!」

 

 まあ、時間稼ぎなら頑張って時間を稼ぎますか!…でも

 

 黒鬼「ヌハハハハハハハハ!!!」

 

 ドンドンドンドン!!

 

 侠鬼「ヒャハハハハハハハハ!!!」

 

 ボンボンボンボン!!

 

 やりすぎですよ二人とも顔がとても怖くなって…鬼だから問題ないのか?

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 私は分身体が部屋を出ていくのを見届けると窓へ向かう。すると、空から

 

 ??「ア~イ、シャ~~ル…サラバダーーーー!!!」

 

 突然大きな奇声が聞こえ、何事かと思い首を傾げると、黒い物体がこちらに突撃していたので直ぐに離れると

 

 パリーン!!

 

 刃鬼「そして、ダイナミックご入室!!」

 

 と刃鬼が入ってきた。刃鬼は立ち上がると明るい声で

 

 刃鬼「良かった…みぞれさん、助けに俺、三条!!そして部屋は惨状!!」

 

 とポーズを決めた後私に近づいてきた。私はハッとして両手を前にだし

 

 みぞれ「刃鬼、私に近づかないでくれ!!」

 

 刃鬼は私の目の前で足を止め、

 

 刃鬼「なぜだい?」

 

 と優しい声をかけてきた。本当なら今すぐ抱き着きたい。だが・・・

 

 みぞれ「私はお前を愛する資格はない…私は汚されてしまったからな…」

 

 刃鬼「雪の巫女が決めた結婚相手にか…」

 

 みぞれ「そうだ‥‥私は唇を奪われ、体中を触られ、犯されかけた…こんな私は死んだ方がいい。」

 

 私がそういうと刃鬼は椅子を持ってきてそれに座った。

 

 刃鬼「なあ、みぞれさん、昨日君は僕に恋人になってくれと言い、僕は何もしなかった。何故だかわかるかい?」

 

 突然話を変えたが、私は

 

 みぞれ「それは…お前が私をはしたない女だと思ったからじゃないのか?」

 

 と答えると刃鬼は首を振り、顔の変身を解いた。

 

 ジンキ「違うよ…僕が君に何もしなかった…できなかったのは僕のこの“手”で君を触ってもいいのかどうか分からなかったんだ…恐らく君よりも汚れているこの手で」

 

 と言い、ジンキは自分の手を見つめた。

 

 みぞれ「何故だ…お前は人殺しも悪いことは何もしてない!!皆を守るために身を削ったなのにそのお前が汚れているわけはないだろう!!」

 

 と私は言うがジンキは剣を床に差し両手をひざの上で組んだ。

 

 ジンキ「みぞれさんは、魔化魍は人間や妖怪を食べて成長するのは知っているな…」

 

 みぞれ「ああ、学校でお前に教えてもらったからな…」

 

 ジンキ「更に魔化魍はいつ出現することが分からなく、予防する策も全くない…鬼の元に情報が伝わるのに最低でも何人かは食われている、一番酷くて十人以上も食われている…そして僕はそれを殺している。」

 

 みぞれ「!?」

 

 ジンキは膝に肘をつき両手で顔を覆いながら

 

 ジンキ「僕の手にはね、みぞれさん…今まで殺してきた魔化魍の血と犠牲になった人間、妖怪の血がべっとりとついているんだ…落ちる事のない血の汚れが…いや、落としてはいけない罪が」

 

 みぞれ「ジンキ…」

 

 ジンキ「それにみぞれさん、僕は常に死ぬ可能性が高いそんな戦いをしている。ちょっと行ってくるそれが最後の言葉になるかもしれないこともある…瑠妃さんはそれも了承してついてきている…みぞれさん、今の僕は君が昔見た人間、松坂刃じゃない。止めることは許されない、背後に屍が積み重なっている血まみれの鬼の刃鬼なんだ。でも、僕は君が死なせることをさせたくない。僕は全力で君を止めたい。偽善と思うかもしれないがこれが僕なんだ…。」

 

 私はベッドから立ち上がりジンキに近づき抱き着いた。

 

 みぞれ「優しいんだなジンキは…なら昔、お前が私を守る時、私を化物じゃないと言ってくれた…なら言わせてもらおう…お前は汚れてなんかいない…お前の手は多くの人を守ってきた温かい手だ…」

 

 ジンキ「そう…ありがとう…みぞれさん一歩だけ離れてくれるかい?」

 

 みぞれ「なんだい?「いきなりで失礼!」ん!…んん!?」

 

 私は少し離れるとジンキは私にキスをしてきた。しかも舌も入れてきて、私の舌を絡めてきた。離そうにもジンキの太く逞しい腕が私にしっかりと抱き着いて離れられなかった。

 

 みぞれ「むぐっ…むっ…んっ…んむっ…プハッ!」

 

 ジンキがキスをやめて私の顔を見て、自分の唇をなめると

 

 ジンキ「みぞれさんの唇結構甘いね…あ、いつもキャンディー舐めてたね。今日はキャンディーはどうしたの?」

 

 みぞれ「お前いつの間にそんな舌づかいを…そうか瑠妃と練習したのか…しょうがないもだろうなお前と瑠妃は恋人なのだから」

 

 ジンキ「いや、フレンチキスは瑠妃さんとはやったことはない!さっきのは酔っ払ったザンキさんの話を元に適当に舌を突っ込んでみただけだよ。」

 

 みぞれ「適当って…いや、先生も何を言ってるんだ……」

 

 と立ち上がって言い、私の頭に手を置くと

 

 ジンキ「でもどうってことはないだろう?キス程度なんて(ファーストキスは泥酔した父さんだし!その後泥で洗ったからノーカウントのはず!!)」

 

 昔のように優しい笑顔で言った。私は涙腺が熱くなるのを感じながら、

 

 みぞれ「……バカ…簡単に言うな…怖かったんだぞすごく…」

 

 ジンキ「そうか…」

 

 みぞれ「キスだけじゃないんだ…あいつが凄い力で覆いかぶさってきて…」

 

 ジンキ「うん…」

 

 みぞれ「体中触られたんだぞ…抵抗するまもなく…胸も…」

 

 ジンキ「ああ…」

 

 みぞれ「怖かった…本当に怖かったんだぞ…」

 

 ジンキ「僕が守るよ…だって僕は鍛えてますから」

 

 みぞれ「フフフ…ジンキはいつもそれだな…」

 

 ジンキ「フッ…それが僕だからな…シュッ」

 

 みぞれ「ジンキ…すまないがもう一度キスをさせてくれ…」

 

 ジンキ「はいよ…敵が来るかもしれないから長くはできないぞ。」

 

 ジンキは膝をつくと今度は私から少し長めのキスをした。キスをし終わると部屋の扉が壊れ、

 

 月音「うわっ!?」(鼻血)

 

 胡夢「やん!!」(赤面)

 

 紫「うわっ…です!」(鼻血)

 

 つくね達が倒れこんできた。その後ろでは軽く鼻血を流している体毛が黒くなっている白鋼が

 

 白鋼「こっこ先輩…これが大人の恋愛なんですね…俺には無理です。ガクッ」

 

 と言い気絶し、顔を真っ赤にした狂鬼さんは

 

 狂鬼「な~~に盛っているんだよ。この馬鹿鬼がぁぁぁぁ!!!」

 

 と殴ってきた。ジンキは防御も取れず、鬼の本気の拳が決まり、宙を激しく舞った。

 

 ジンキ「ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!(○M○;)」(超赤面)

 

 宙を舞いながらもジンキも顔を赤くしていた…だがジンキの唇もよかった…ポッ



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第二十の巻「雪女の里、そして闘い:後編」

 後編を始める前に、ここでみぞれ奪還作戦の内容を書かせていただく、みぞれ奪還作戦はつららが考えた陽動と実行と別れてやるものであったが、クロキとジンキがありきたりすぎるといった理由で実行の班を中から探す班、外から探す班の2つに分けた。外から探す班はマッチョすぎて女装して入れないジンキとディスクアニマル、中から探す班は前回の最後にキスシーンを見てしまった月音君、胡夢さん、紫ちゃん、白鋼君、狂鬼の5人である。今回はその中から探す班から始まる…その前に陽動班の方を見せしよう。




 <中から捜索する班(月音、胡夢、紫、白鋼、狂鬼)>

 

 俺達が中でみぞれ先輩の部屋を捜していると轟音が響いてきた。

 

 白鋼「激しくなりましたね…」

 

 <チュドーンwwwww

 

 胡夢「でもおかしいわね、萌香たちの武装だったらこんなに轟音は響かないはず…」

 

 <バラララララララ!!

 

 俺達は激しすぎる轟音(黒鬼、侠鬼、九曜がフィーバーしているため)に首かしげていると

 

 狂鬼「多分、クロキたちじゃない?瑠妃さん新型の武器持ってたし」

 

 <ギャアアアアアアアアアアアアアア!?!?

 

 月音「は、早く行動しなきゃ!」

 

 紫「そうですぅもしかすると窓のない部屋にいるかもしれないですから、そうなるとジンキさんでも探しきれないですから私達が頑張らなくては!!」

 

 紫先輩は前にジンキさんから貰った音叉を握りしめ言った。

 

 白鋼「そうですね、(神殿が崩れる前に)急ぎましょう!!」

 

 俺達は恐らくみぞれさんがいる客間に続く階段の前に来ると後ろから声が聞こえた。

 

 ??「ほう…西側で騒がしいと思えば…なるほどこっちが本命という訳だね。」

 

 皆は男を睨みつけ俺は殺気を放ったが、男はさらりとした表情のまま

 

 雅「慌てるな…私は藤咲雅(ふじさきみやび)この里の者ではない。」

 

 と自己紹介を始めたがジンキ先輩が以前「殺気をぶつけても何のアクションを起こさない人物は危険だ」という教えてくれた。すると目の前の男は

 

 雅「君達はひょっとして白雪みぞれを助けに来たの友人かな?」

 

 と言い、胡夢先輩は

 

 胡夢「みぞれを知っているの?」

 

 と言ったが雅は

 

 雅「…残念だが白雪みぞれは昨夜“ある男”から心も体も奪われたと聞いてるよ。」

 

 月・紫・胡「「「!!?」」」

 

 白鋼「やはり、予想通りか…」

 

 狂鬼「下衆が…!」

 

 俺は歯をギリっと音をたてたが、雅は続けて言った。

 

 雅「現在、雪の巫女は里の復興の為、ある組織との協力関係を築こうとしていてね。その友好の証として巫女は里の中で最も妖力を秘めた少女を「人質」として差し出した。」

 

 白鋼「やめろ…それ以上言うな!!」

 

 俺の声を無視してあいつは続けて言った。

 

 雅「その人質の名前が白雪みぞれ、ゆえに今さら駆けつけた所でもはや手遅れ、彼女は二度と戻らないだろう。」

 

 雅はそういうと俺は瞬時に人狼態になり、雅に向かって走り出した。

 

 白鋼「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

 雅「ん?その白い体毛…ああ、お前“できそこないのアルビノ”か…沈め」

 

 ガンッ!!

 

 雅は簡単に避けると拳を俺に当てたその時俺は壁に吹き飛ばされた。

 

 白鋼「グワッ!?」

 

 胡夢「シロガネ君!?」

 

 俺は月音先輩たちの方を見ると

 

 紫「な…何それ結婚相手が決まったんじゃなかったんですか…それじゃみぞれさんは雪の巫女に利用されて…」

 

 月音先輩はカツラをのけながら

 

 月音「嘘だろ?すべてを…奪われた?みぞれちゃんがそんな訳が分からない理由で…訳の分からない男に…」

 

 その時階段の上から人影が見え、俺達はその方を見るとみぞれさんがゆっくりと降りてきた。

 

 みぞれ「来る…な来ちゃ駄目だ…その男の言う通り…だ。私は汚されてしまった。だからもうお前達と共に帰れない…」

 

 月音「みぞれちゃん…何言っているんだよ。」

 

 胡夢「そうよ、みぞれ!!そんなの…「駄目なんだ」!?」

 

 みぞれ「この体じゃあもう…ジンキを愛する資格はない…だからジンキにも伝えてくれ私の事を忘れてこのまま二度と…」

 

 するとみぞれ先輩の身体に罅が入っていき、紫先輩は

 

 紫「氷人形…あれはみぞれさん本人ではなく、氷で作った「分身」ですぅ!きっと私達二度と会わないつもりで…氷人形で「さよなら」を…」

 

 月音先輩は急いで近づいていったが、氷のみぞれさんは直前で砕けて、

 

 雅「しかし“汚された”?全く…ガキはこれだから困るよ。」

 

 胡夢「!?」

 

 雅「本当に抱いたと思っているのか?この私が取るに足らんただの小娘を‥」

 

 紫「まさか…」

 

 雅「ジンキが……何?からかっただけさ、ガキは趣味じゃない。とはいえ口づけ程度で泣いて暴れるから興醒めだったよ。おまけに汚されたなど思い上がりもほどほどにしろよカス共が、」

 

 雅は呆れたように言った。その時俺と月音先輩の中で何かが切れ

 

 月音「お前がああああああああああ!!」

 

 白鋼「貴様がみぞれ先輩をおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

 月音先輩は殴りかかり俺は右足で顔めがけて蹴ろうとしたが、

 

 雅「なんだ?そこの奴も男か…だったら遠慮はいらないな」

 

 ガンッ!バキバキッ

 

 と言い軽くあしらわれ、月音先輩は床に俺はさっきとは反対側の壁に叩きつけられた。

 

 胡夢「つくねぇぇ!!」

 

 胡夢先輩が雅に闘おうとするが、腕を掴まれた。胡夢さんは力を込めて動かすが、動かなかった。すると狂鬼さんが自身の武器音撃打『鈴(すず)』を構え、雅に襲い掛かる。

 

 狂鬼「ハッ!!」

 

 狂鬼さんの拳を奴は避け、床はジンキ先輩の奴より小さいクレーターを作っていた。

 

 雅「鬼か…報告にあった奴と顔と色と体格が違う…力も弱そうだな。」

 

 狂鬼「あたいは鬼の狂鬼!それとあんたの言った鬼は異常だから!あたい達のほうが普通なんだから!!」

 

 雅「なるほど、それも報告に加えておこう…だが、」

 

 胡夢「なっ!?」

 

 雅「ホラッ!」 

 

 奴は胡夢先輩を狂鬼先輩に投げ、それを受け止めると雅は懐に立っていて

 

 雅「よっと」

 

 バキィ!!

 

 狂鬼「ガハッ!?」

 

 胡夢「グッ!?」

 

 二人が壁に叩きつけられると雅は

 

 

 雅「やはり弱者の救出を優先するか…だが、案じることもない、ガキとはおえ政略の為の大事な「ピュイー!!」ガッ!?」

 

 突如白い何かが雅を弾き飛ばすと、紫先輩の肩に止まった…それは、

 

 光鷲「ピィー!!」

 

 大きく一鳴きするとディスクに変わり、紫先輩の手に収まった。紫先輩は急いでそれをセットして回すと刃鬼先輩の声が聞こえてきた。その内容は

 

 刃鬼〔こちら刃鬼、みぞれさんの部屋を発見、これより例えみぞれさんの心が奪われていても取り戻す!!!アイシャ~~ル…サラバダァァァ!!〕

 

 と言って再び光鷲は鳥になると皆の顔に希望の色が見えてきた。

 

 胡夢「刃鬼君、間に合ったのね!!」

 

 月音「そうだね…」

 

 俺もつい顔を笑顔にして起き上がり、

 

 白鋼「みぞれさんの事は刃鬼先輩に任せましょう!!」

 

 俺たちの表情に雅は顎に手を当て

 

 雅「何故、貴様達は笑っていられる?さっきのガキは汚されたと言ってたはずだが?ほかにガキが一匹加わっただけで何も変わらないはずだが?」

 

 俺は刃鬼先輩が教えてくれたポーズを思い出しながら、左手を腹に添わせ、右手を左斜め前に突出すと皆が言っていった。

 

 月音「刃鬼君は強力な清めの力を持っているから…」

 

 胡夢「あんたがみぞれに付けた穢れなんて…」

 

 紫「チョチョイのぱパッパで綺麗にしてやるですぅ~!!」

 

 狂鬼「まあ、あいつは多少の無茶は優しさと筋肉でどうにかするタイプだし、さっきのあんたが使った戦い方もあいつなら片手で投げ飛ばされた人を受け止め、そのまま残った片手や足で攻撃するわね。」

 

 ~想像図~

 

 雅「はっ!」

 

 みぞれ「キャア!」

 

 刃鬼「よっと、そしてそのままラブミドゥー!!」

 

 雅「ギャアアアアア!!!」

 

 想像を簡単にできた俺は気持ちを切り替え右手を左から右へ、左手を腰に移動させながら

 

 白鋼「それにあの人の優しさは底を知れないのでな!!(先輩、あの言葉使わせてもらいます!!)…変身!!」

 

 俺はそういうと右手を左手の上乗せて両手を大きく広げた。俺の体毛は白から黒へと変わっていき、月音先輩の髪は茶色に目は赤く変わった。俺はすぐに右手を雅にかざすと、

 

 ゴウッ!!

 

 激しい音を立て雅の服が燃えた

 

 雅「グッ!?」

 

 急いで服を脱ぎ捨てたが、その隙を俺達は逃がさず

 

 白鋼「先輩、行きますよ!!」

 

 月音「ハアアアアアア!!」

 

 狂鬼「あたいも行くよ!!」

 

 俺の蹴りと先輩の拳が当たり、雅は俺達以上に柱を壊しながらぶっ飛び、狂鬼先輩は背後に回り

 

 狂鬼「鬼拳術『鬼山突き』!!」

 

 黒い炎みたいなものを纏った拳が顔と腹に突き刺さり反対側に吹っ飛んでいった…オーバーキルじゃないか?

 

 月音先輩は雅を見た後

 

 月音「よし!急ごう、みぞれちゃんとジンキ君が待ってる。」

 

 俺達はみぞれさんがいる部屋に行き、見たものは…ジンキさんとみぞれさんがディープなキスをしているシーンでした。ええもちろん鼻血は出ましたよ。ドバドバと!!あ、狂鬼先輩が刃鬼先輩を殴り飛ばした。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕とみぞれさんは正座をして胡夢さんのお説教を食らってました。

 

 胡夢「あんた達は一体何やっているのよ!!」 

 

 ジンキ「すまない…みぞれさんを慰めようと頑張って思いついたのがこれがいいかと思い…本当に…すまないと…思う。(24時間戦う人風に)」

 

 みぞれ「ふっ、くるむ…お前羨ましいんだろ?好きな人とキスできたことに対して…」

 

 胡夢「な、なななな///それがさっき汚されたと言って悲しんでいた奴のセリフ!?」

 

 胡夢さんとみぞれ“ちゃん”の言い争いを傍目に白鋼君の頬をビンタしていると

 

 月音「え?どういう事ですか?瑠妃さん?瑠妃さん!?」

 

 ジンキ「どうした?月音君!?」

 

 月音「いや、分からないけど…強敵が出てきて、ジンキ君の先輩も赤と青の狐のお面をつけた軍団と闘ってひき離されたみたい…」

 

 狂鬼「狐のお面?聞いた事ないわね?」

 

 ジンキ「なんだって!?(狐のお面…化け狐か?でもなんでココに!?)」

 

 その時廊下で物音がして、僕は皆を後ろに下がらせるてから再度変身して鬼刃刀を構えると、有ることを思いつき紫ちゃんに尋ねた。

 

 刃鬼「紫ちゃん、ここから萌香さん達がいる場所の方角を教えてくれ、」

 

 紫「ちょうど扉の方ですが、何をするんですか?」

 

 白鋼「まさか先輩・・・やるつもりですか!?」

 

 狂鬼「少しは加減しなさいね~~」

 

 僕は剣に光と雷の力を込めると

 

 刃鬼「みぞれさん、君の故郷の神殿壊しちゃうけど、許してよ!!」

 

 みぞれ「刃鬼、構わないやってくれ!!」

 

 僕は大きく振りかぶり、

 

 刃鬼「鬼剣術、閃光爆雷剣…チェエエエストオオオオオオ!!!」

 

 部屋に入ってきた化け狐ごと巻き込みながら最短ルートの穴を空けた。

 

 月音「無茶苦茶だよ…刃鬼君らしいけど」

 

 刃鬼「皆行くよッ!!」

 

 僕はみぞれちゃんをお姫様抱っこで、胡夢さんは月音君を抱えて、白鋼君は紫ちゃんを担いで萌香さん達の元へ向かうと萌香さん達は化け狐と黒服の人達に囲まれていた。僕達はすぐに着地すると

 

 みぞれ「萌香達がピンチっぽいな…」

 

 胡夢「じゃあ、いっちょ派手に行く?」

 

 刃鬼「よし、僕達も行くぞ!!今は体毛が黒い白鋼君!!」

 

 白鋼「ええ!!」

 

 僕達は月音君と紫ちゃんが降りるのを確認して飛び上がるとみぞれさんと胡夢さんは爪で僕は右足、白鋼君は左足を突き出し、

 

 み・胡「「白黒二重奏第3番!!」」

 

 刃・白「「ライダーダブルキック!!」」

 

 黒服「ぐわああああああああああああああああ!!?」

 

 化け狐「ケェエエエエエエエエエエエエエエエエン!!?」

 

 二組の白黒コンボで雑魚を蹴散らすと僕達は萌香さん達に駆け寄ると近くに拘束された人がいた。僕はその人の髪型に見覚えがあり、うんうん悩んでいると

 

 みぞれ「…雪の巫女か?」

 

 刃鬼「ああ、みぞれさんをさらった人物か。」

 

 みぞれちゃんは近づいていき、

 

 みぞれ「…酷い有様だ…こんなことをする連中と何故同盟なんか結ぼうとする?」

 

 みぞれちゃんは拘束具を解きながら

 

 みぞれ「貴方を恨んだりしないよ、私も里が好きだしこれからもできる限り力になりたい…ただ少しもう少しだけ時間をくれないか?こうやって私を助けてくれる仲間のそばにもう少しだけ寄り添っていたいんだ。」

 

 瑠妃「みぞれさん…」

 

 刃鬼「こんな組織より、僕のいる組織の方が断然いいよ。」

 

 蜜鬼「そうですね。猛士としても仲間は多いほうが良いので…」

 

 胡夢「みぞれは絶対学園に連れて帰りますから!!」

 

 狂鬼「邪魔をする悪党がいたらぶっ飛ばすだけだからね。」

 

 僕はみぞれさんの方から褐色の肌の女の方を向いた。

 

 ??「あら?初めまして、まだ鬼さんがいたのね~」

 

 刃鬼「ええ、それより貴方の名前はなんだ?僕の今の名前は刃鬼だ。人間の時は松坂刃だよ。」

 

 蜜鬼「ちょっ!?」

 

 刈愛「へ~君が刃君ね、私の名前は朱染(しゅぜん) 刈愛(かるあ)、心愛と萌香のお姉ちゃんです!!」

 

 刃鬼「そうですか…「ううう!?」何だ!?」

 

 僕が声の方を向くと雪の巫女の口から白い何かが出てきて形を作ると

 

 ???「残念…残念だここまで来て全てパアになってしまうとは…里を侵略しようとする組織に対して同盟を結ぶ事だけが血を流さずにすむ唯一の方法なのにな…」

 

 狂鬼「?どういうことなのよそれ!」

 

 その時背後に嫌な予感がして、すぐに蹴る音が聞こえ、振り向くと白鋼君が吹き飛ばされた刈愛さんに対して構えていた。僕は月音君に

 

 刃鬼「月音君早く萌香さんのロザリオを外せ!!」

 

 月音「何で!?「早くしろ!!」」

 

 月音君が萌香さんのロザリオを外そうとするがその前に表情がなくなった刈愛が二人を飛ばした。

 

 月音「ゲフッ…」

 

 萌香「カハッ…」

 

 飛ばされるとキリク君が近づき

 

 キリア「おい、先輩どういう事だ!?」

 

 刃鬼「・・・心愛ちゃん、刈愛姉さんはどういう人だ?」

 

 心愛「刈愛姉さんは…うちではナンバー1の殺し屋で一度殺しを始めると止まらないのよ。」

 

 そう言うと次は心愛ちゃんとキリク君が吹き飛ばされた。

 

 僕達はお互いの背中を預け、どこからでも対処できるように構えると刈愛さんは目から涙を流して泣いていた。

 

 刈愛「うええ……」

 

 隣にいた白鋼君は僕に話しかけてきた。

 

 白鋼「先輩、彼女何で泣いているんですか?」

 

 狂鬼「漫画で思わない攻撃を受けた時涙を流して感情を冷静にするっていうのは見たことあるけどアレは最初っからだし…」

 

 泣鬼「姉さんの攻撃なら問答無用で泣かせれますが、違いますしね。」

 

 蜜鬼「一体なんで……」

 

 刃鬼「さあなよく分からんが倒す敵なのは変わらない…白鋼君、僕が彼女の動きを止めるから全力の一撃を入れろ。僕達の音撃じゃあ時間がかかる。」

 

 白鋼君が頷くと僕は刈愛さんに向かい刈愛さんは手刀を構え接近してきた。僕は

 

 刃鬼「ハッ!!」

 

 蹴りをしたが、刈愛は僕を避け、白鋼君達に向かって行き、

 

 白鋼「グワッ!?」

 

 みぞれ「かはっ、」

 

 胡夢「キャア!?」

 

 瑠妃「ぐっ、」

 

 泣鬼「早いっ!?」

 

 蜜鬼「グアッ!?」

 

 狂鬼「痛ッ!?」

 

 刈愛が皆を倒し終えると立ち止まり、

 

 刈愛「上の命令であなたは最後に殺せと言われたの…」

 

 刃鬼「そうかい僕は体格以外は他の鬼と大して変わらないけど…では殺し合いを始めますか!ハァアアアアアアアア!!」

 

 刈愛「グッ!?うぇえええ!!」

 

 僕は刈愛と真っ正面から向かい合い刈愛は泣きながら、僕は叫びながら刈愛を僕が殴れば、刈愛は殴り返し、刈愛が僕を蹴り飛ばせば僕も腹部に蹴りをして、刈愛の手刀が僕の肩に刺されば傷を塞いで鬼爪で斬る。

 

 このような闘いが続き、僕と刈愛の周りの床にお互い血が染めていき、

 

 刃鬼「ハア、ハア、ハア…いい加減倒れてくれませんかね?魔化魍よりしぶといぞ!」

 

 僕はそう愚痴をこぼすと刈愛も

 

 刈愛「ううう…そっちこそそろそろ死んでよ。悲しいけど、萌香達も殺さなきゃいけないの…」

 

 刃鬼「泣くほど悲しいなら殺すなよ!!」

 

 狂鬼「ま、その前にあたい達が止めるよ…」

 

 蜜鬼「鬼ですからね…」

 

 泣鬼「刃鬼君、すまないけどこの勝負水を差させてもらうよ。」

 

 刃鬼「ああ、僕一人では勝てそうにないから皆頼むよ。」

 

 僕は雷の力を左拳に込めて放とうした時、月音君達の方で大きな妖力を感じてその方を見ると、月音君が萌香さんの十字架を外していた。

 

 刈愛「萌香…あなた、封印が…」

 

 その時裏萌香さんの蹴りが刈愛の顔を捉え、

 

 裏萌香「久しぶりだ姉さん、会えて嬉しいよこれは私なりの再開の挨拶だ。受け取ってくれ」

 

 ゴガァアアアアン

 

 と蹴飛ばし、僕は

 

 刃鬼「さすがは裏萌香さんだ。ドンだけエキサイトした挨拶なんだよ。」

 

 泣鬼「そこに痺れない!憧れない~~~!!」

 

 狂鬼「いや、あたいとか泣鬼がやったら殺されるからね。」

 

 蜜鬼「兄さんには…仕事をせずにゲーセン行ってるときは殺るか。」

 

 刃鬼「蜜鬼君怖っ!?とりあえず今のうちにけが人の確認を」

 

 裏萌香「そうだな・・・怪我が浅い奴もいるがヤバい奴もいるな。」

 

 心愛「あ、おねーさま!」

 

 白鋼「グッ…先輩凄いですね…」

 

 キリク「ゴホゴホッ…くそ回復が追い付いてないな…」

 

 みぞれ「刃鬼、大丈夫なのか?血が結構出たが…」

 

 刃鬼「ああ、大丈夫だが…」

 

 狂鬼「まあ、刃鬼は鬼たちの中で一番耐久力が高いから」

 

 泣鬼「伊達に一ヶ月関東十一鬼の皆さんと修行(と言う名の地獄)を経験しているので」

 

 蜜鬼「刃鬼君はデカイGと思えば良いですよ。」

 

 月音「うん、財津原先生の話で知ってるよ…」

 

 刃鬼「皆非道いな!?」

 

 そう叫んだ後僕と裏萌香さん達は刈愛の方を見た

 

 刈愛「強いのね…あれだけやったのに誰も死んでないなんて…だったら私ももっと本気を出さなくちゃ」

 

 すると刈愛は笑顔でスカートを片方を摘み上げ片膝をついた。

 

 刈愛「それよりまずは祝福しましょう。封印を解いて覚醒できるようになったのねおめでとうモカちゃん」

 

 裏萌香「…何のマネだ姉さん。」

 

 僕は二人が会話をしている時に地面に刺しておいた刀を抜いた。

 

 刈愛「あなたは私達姉妹の中でも特別な“血統”、それが目覚めたなんてとても素晴らしい事よ。父様もきっとお喜びになるわ。」

 

 裏萌香「…それで闘いは終わりにしてその素晴らしい妹を見逃すか?」

 

 刃鬼「それはないだろう…僕達を殺すことは彼女の仕事…やめることはできない。」

 

 僕が剣を構えながら萌香さんの横に来ると

 

 刈愛「そう…そこの鬼さんの言う通り…私も二人相手には辛いから「制限」を一つ外すね。」

 

 そう言いながら刈愛は耳のピアスを片方外すと外した方の手が不気味に変化して5枚の蝙蝠の羽ような物になった。僕は輝になり

 

 刃鬼輝「萌香さん…第2ラウンドだね。」

 

 僕が呟くと刈愛は羽をふるい、萌香さんを斬り、僕は鬼刃刀で防いだ。

 

 パキッ

 

 心愛「お姉様!!?」

 

 泣鬼「刃鬼君!?」

 

 すると斬られた裏萌香さんは

 

 裏萌香「成程…そうやって攻撃するのかその腕は、残念ながら姉さんが斬ったのは私の残像だ。」

 

 と裏萌香さんは蹴り上げたが僕はすぐに腹部を蹴り距離を開けた。刈愛はすぐに立ち上がり、構えた。僕は力を込め輝になると

 

 刃鬼輝「萌香さん!!彼女を倒すなら超強力な一撃を決めろ!!半端な威力では効き目はない!!」

 

 裏萌香「すまない…では刃鬼はどうする?」

 

 刃鬼輝「僕達が先に動いてあの厄介な羽を止め、雷の力で彼女を痺れさせる。その隙白鋼君と共に超強力な思いっきりぶち込め!!」

 

 裏萌香「ああ…白鋼、聞いたな!!」

 

 白鋼「はい!!」

 

 狂鬼「あたいもやるよ!!」

 

 泣鬼「僕達は援護しますか?」

 

 蜜鬼「ええ、そうしましょう!!フッ!!」

 

 白鋼君が萌香さんの隣に行くのを見ると僕は刀を構えて駆け出すと、蜜鬼君が音撃管『羽音』で、刈愛にダメージを与える。

 

 次に泣鬼君が音撃弦『死相』の鎖で刈愛の身体を拘束するが、刈愛は刃の羽を振りかぶりそれを刀で受け止めた。

 

 ピシピシッ!

 

 刃鬼輝「ハアッ!!」

 

 動かないと確認してから刀に雷を纏わせると刀を通して刈愛の体に電撃が走り、動きが止まった。僕は限界まで電撃を流し続け、背後から

 

 裏萌香「どけ刃鬼!!」

 

 白鋼「行くぞっ!!」

 

 狂鬼「蔵ええええええええ!!」

 

 と声が聞こえ僕はすぐに跳躍をした。

 

 バキバキバキッメキメキッ!!

 

 僕は下で音がしてみると萌香さんの本気の蹴り上げを、白鋼君はどす黒い闇を纏った右足の飛び蹴りを、そして狂鬼さんは懇親の右ストレートが腹部に突き刺さり、飛んで行った。僕が着地をすると白鋼君の変化は解けて地面に座り込んだ。僕も輝を解除して手を差しのべた。

 

 刃鬼「お疲れさん、やはりとどめを白鋼君に任せて正解だったね…」

 

 裏萌香さんは起き上がってこない刈愛を見て

 

 裏萌香「…悪く思うな、カルア姉さん…こうするしか…」

 

 その時刈愛の体が少し動いたのを感じ僕は萌香さんの体を押した。

 

 ドンッ…パキィン……ザシュザシュザシュ!!

 

 刃鬼「グワッ…グウウ…」

 

 僕はとっさに刀で防ごうとしたが、激闘で刀は折れ、刈愛の刃が僕の左腕を貫く。

 

 狂鬼「そんな!?確かに肋骨は確実に折ったはず…」

 

 裏萌香「馬鹿な…内臓は踏みつぶしたはず!」

 

 白鋼「不死身かよ…冗談キツイよ…」

 

 僕が腕に刺さった3枚の刃を抜こうとしたが抜けず、鬼火で対抗しようとしたが、刈愛の2枚の刃がすぐそばまで死を覚悟したが…腕が間に入り僕はその顔を見た。

 

 雅「…もうこのくらいにしておこうか…刈愛」

 

 刈愛「雅さん…」

 

 僕は雅という男を見ていると男は僕を見て

 

 雅「ほう、お前が噂の刃の鬼か…まさか刈愛と殴り合いで対等に戦えるとは思わなかった……今回は君に免じて俺たちの負けにするよ。」

 

 狂鬼「ふざけないで!!あんたみたいな悪党を…」

 

 泣鬼「僕達がそう簡単に逃がすとでも?」

 

 と武器を構え睨むが、雅は気にもせず

 

 雅「刈愛には戦闘中自らの「痛覚」を麻痺させる能力があってね…」

 

 痛覚を麻痺させると言う事は呪術でも可能で、戦闘中痛みによる身体の動きが鈍ったりする事はなくなり、一時的に不死身にするようなもの。しかし

 

 刃鬼「裏を返せばウッ…骨を折られようが、内臓を傷つけられようが死ぬ寸前まで戦い続ける…能力……」

 

 雅「そういうことだ。あのまま戦い続ければ死ぬのは間違いなく刈愛の方だろう。元々の戦力差も考えればそうなる。怪我を癒すためにも私達は速やかにこの里を退かせてもらう。」

 

 そう発言をするが、雅は僕の近くにいるため皆は迂闊に動けない。腕から刃が抜けると僕は体に力が入らなくなり、その場に膝をつく、刈愛を抱きあげた雅は窓に向かって歩き始めるとの

 

 月音「…目的は?……目的は何だ!?なぜこの里を侵略しようとしたりみぞれちゃんを傷つけるような事をしたんだ…?」

 

 と月音君は言ったが、雅はただフッと笑い

 

 雅「君は裏の世界のことを知らないな。今度そこの鬼や狼男にでも教えてもらえ…まっいずれわかる日が来る。」

 

 

 そう言い手すりに立つとヘリが来て

 

 雅「その時また会おう少年に白い光を使う鬼よ。」

 

 

 と言い減りに乗り込み立ち去るとクロキの旦那たちが走って来るのを見た後、意識が遠のき、赤く染まっている床に崩れ落ちた。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 雅達がヘリに乗り込むを確認して、ぼくはヘリを飛ばし雅に話しかけた。

 

 ??「お疲れ様雅……それで例のサンプルは予定通り仕込んでこられたの?」

 

 雅「ああ、あの“魔化魍”とやらの技術を使った奴なら仕込んできたよ。それと里で陽海学園の生徒に会ったよ。去年お前を潜入させてた学園だ。」」

 

 ??「ん?ああ…それで手こずっていたんだね。あそこは厄介な生徒が多いからね。」

 

 ぼくがそういうと雅は

 

 雅「ああ、それに片方が長く、白く輝く鬼を見かけたよ。確か大きな刀を持っていたよ。おそらくお前の獲物だろ?」

 

 ぼくは刀を使う鬼という言葉で

 

 ??「え!?刃鬼に会ったの!!」

 

 雅「ああ、だから前を見て運転しろ!!危ないだろうが!!」

 

 ぼくは前を見て機体を制御して聞いた。

 

 ??「分かったけど、で、彼はどうだったの!!強かった!?」

 

 雅「まあな、刈愛と真正面から殴り合い、片方の制限を外した刈愛の攻撃を受け止め、さらに刈愛の無意識の攻撃に気づき、立ち向かおうとしていたよ。あいつが更に強くなると俺達の計画の最大の障害になるかもな…その割には嬉しそうだな“霧亜”?」

 

 霧亜「やっぱり君は面白いよ刃鬼!!…ぼくももっと鍛えならなくちゃ!!」

 

 ぼくは刃鬼と再戦できる時を楽しみにしてアジトに向かった。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 ジンキ「む……ファ~……どこだここは?」

 

 僕が目を覚ますとそこは神殿ではなく壁は真っ白で典型的な書院造の和室だった…ある1点を覗いて…

 

 ジンキ「何故扉がないんだ?窓はあるのに?」

 

 ぼくは左手を動かそうとしたとき違和感を感じ左腕を見るとギプスを巻かれ先端から指がちょっとしか出ていない状態であった。

 

 ジンキ「ああ…萌香さんのお姉さんと闘って、鬼刃刀が折れて攻撃を食らったのか…イテテ…」

 

 僕は痛む体に力を立ち上がり、素早く部屋の壁を触りながら隠し扉を探した。立花でもそうだが、こういう場所には必ずと言っていいほど壁が扉があるということが多い。ちなみに僕がこうして扉を急いで探すには訳があり、1つ目はトイレを覚えていた方が後々いいと思い、2つ目はみんなの様子を知りたいという事、3つ目はなんというかこの部屋にいると変な感じがして嫌なのである。どんな感じかと紫色の蛇風にいうと「ああ…ムラムラする…」という感じである。

 

 ジンキ「う~んなんでこんな風に思うんだろ?というか僕は一体何日寝ていたんだ?」

 

 と一人で呟き、「ああ自問自答、悲しいな…」と思おうとした時

 

 みぞれ「お前が闘ってから2日立っているぞ。」

 

 突如背後から声が聞こえ振り向くとみぞれちゃんが土鍋を持ってたっていた。

 

 ジンキ「ウオッ!?ビックリさせるなよみぞれさん!!寿命が縮まるかと思ったよ!」

 

 みぞれ「結局縮まらないのか「まあ、もっと怖い思いをしてきましたから」なるほどでお粥食べるか?医者からの伝言もあるし、」

 

 ジンキ「ああ、構わないよ。ですまないがトイレはドコ?」

 

 みぞれ「ああ、それならそこの花が入っている花瓶を引くとトイレと風呂へ続く扉が開くぞ。」

 

 ジンキ「おお、あんがとさん!!それとみんなの様子も知りたいから教えてね。」

 

 ~刃鬼、トイレ&飯&医者からの伝言を聞いている~

 

 僕がお粥を食べ終わるとみぞれちゃんが近寄ってきて、

 

 みぞれ「ジンキ…すまないな、私の為にお前は武器が壊れ、左腕も暫く使い物にならなくなってしまった…だがお前のおかげで里が救われたのも確かだ。それについてお礼を言う。」

 

 みぞれちゃんは僕に向き直り

 

 ジンキ「いや、みぞれちゃんが謝る必要はないよ。まあ一か月くらい左手が使えなくても闘える…むしろ妖怪相手にはちょうどいいくらいのハンデかな?」

 

 みぞれ「フフフ…流石はジンキだな。」

 

 ジンキ「それ程でもないさ、でみぞれちゃん、」

 

 みぞれ「ん?なんだジンキ?」

 

 ジンキ「なんか変な感じがするんだけどこの部屋の名前ってなんだ?」

 

 僕が尋ねるとみぞれさんは

 

 みぞれ「ここは「秘密の白雪草の間」と言うんだ。この部屋の壁には花粉を塗りつけられ、畳にも少量の花粉を撒いてある。」

 

 みぞれさんの言葉に僕は固まった…まさかこの部屋!!

 

 ジンキ「ねえ、みぞれさん…まさかこの部屋って「ジンキ」おっと!!」

 

 突然みぞれさんが抱き着き、僕はバランスを崩し、布団の上に押し倒され、

 

 みぞれ「ん…」

 

 みぞれちゃんがフレンチキスをしてきて、突然のことに僕はなされるがままに舌を絡められ、

 

 ジンキ「ン!?…ムグッ!?」

 

 キスが終わるとみぞれちゃんは今度は僕の足と右腕を凍らせた。

 

 ジンキ「ウオオオオオイま、待て!何をする気だ!?「ジンキが悪いんだぞ。」…へ?」

 

 みぞれちゃんは僕の上に跨りながら

 

 みぞれ「お前があの時にキスをしてから私はず~っと我慢をしてきたのだぞ。安心しろこの部屋は別名「雪蛇の間」とも言われててな。蛇のように一日中愛し合っても邪魔者はこないんだ。」

 

 ジンキ「で、でも僕には瑠妃さんが「ジンキは瑠妃とヤッたんだってな」な、何故そ、それを!!?」

 

 みぞれ「瑠妃を酔っぱらわせているときに瑠妃本人から聞いたぞ。」

 

 ジンキ「うん…それは分かったが、何故服を脱ぎ始める!!」

 

 みぞれ「子作りするのに服は邪魔だろ?ジンキは瑠妃とヤる時は服を着たままヤるのか?」

 

 ジンキ「まあ、たまに瑠妃さんがいろんなコスプレをしながら…ってそうじゃなくて!普通、彼女持ちと分かってやりませんよ!!」

 

 僕はムラムラしている本能をザンキさんやキョウキの兄貴に殺さ…怒られる恐怖で何とか抑えながらみぞれちゃんを説得するが、みぞれちゃんは

 

 みぞれ「前に言っただろ、ライバルがいるのなら奪うだけだと…それに寝取りもありだと…」

 

 ジンキ「それはない。ありえない。」

 

 みぞれ「そ、それにジンキにあいつに汚されたのを消し去ってほしいんだ…お前に私の全てを受け止めて欲しいんだ…駄目か?」

 

 顔を赤らめ、手を胸に当てているみぞれちゃんの言葉に僕は頬を掻いて

 

 ジンキ「みぞれちゃん…魔化魍を持ち上げれる僕が女の子の一人を受け止めるなんて片手でもできるよ。(そうだね…怖かったんだもんな…)」

 

 僕が少し真面目な顔で見つめていると

 

 みぞれ「それに雪の巫女と母からも「里の今後のためにもヤってしまいなさい」と言われたからな。」

 

 ジンキ「台無しだああああああ!!ってみぞれちゃん、なんで着物を脱がせるの!?そこはヤメテって…アッー!!」

 




~翌日~

 ミツキ「里の朝食、いつも美味しいですね。」

 ナキ「良いですね。良いですね和食は良いですね。」

 萌香「うん、本当だね。このお漬物も美味しい…でもつくねの血も美味しいよ♪」

 月音「そ、そうだね…」(カサカサ)

 胡夢「モカ…これ以上つくねの血を吸ったら許さないからね。」

 紫「ご馳走も良いですけどこういったシンプルで素材の味が生かされた料理も良いです~~」

 九曜「この出汁…中々良い昆布と鰹節に貝を、炒り子は軽く炙って使っていますね。」

 アマキ「贅沢な一品ね。焼き魚の塩加減と焼き加減…かなりのプロね。」

 キョウキ「あたいとしては肉も欲しいけどね…」

 心愛「そうよね……」

 キリク「文句を言うな。朝っぱらからそんな攻撃的なもん食うと腹を痛めし身長も伸びないぞ?」

 心・キ「「ああ?」」

 キリク「すまない……」

 白鋼「すいませんご飯お代わりで次は丼でお願いします。」

 つらら「白鋼君も良く食べますね」

 俺達はアレから雪女の里の皆さんから大歓迎を受け、最初は宴会をする予定だったが、刃鬼君が重症で不在のため、一度学園である程度治し、それからここに来てする予定だったが、

 クロキ「ジンキならアレくらいの怪我なら2~3したら間違いなく動き回るぞ。」

 と言っていたが本当になるのか?すると少し寂しそうに食べている瑠妃さんが突然顔を上げると

 女将「つららさん、娘さんと英雄さんが来ましたよ。」

 ジンキ先輩は事件の後里の人たちから英雄と言われるようになっていた。すると

 みぞれ「すまない、少し遅れた。」

 と中に入ってきたが…

 キリク「なあ、白鋼…みぞれ先輩の肌綺麗になってないか?(ボソボソッ」

 白鋼「お前もか…俺もそう思ってた。それに嬉しそうだしな(ボソッ」

 九曜「それにしてはみぞれさん少し歩き方がおかしいですよ?まだ腰が入ってない感が…?」

 ミツキ「なんか…嫌な予感がしてきたのは僕だけかな?」

 ナキ「ミツキ君…それフラグですね。」

 と月音先輩を除く男勢はコソコソ話していると

 ジンキ「良い匂いがするな~~安全な匂いがするよ…ハハハ」

 と乾いた声が聞こえ俺達は入り口の方を見ると

 ジンキ「や、やあ皆、僕ジンキ復活だよ…ハハッ」

 と某ねずみみたいな話し方をしているが、その顔は生気は感じられなく、肌はカサカサしていた。その状態に俺達は

 男勢「「「「「「「す、吸われていたああああああああ!?!?」」」」」」」

 胡夢「あんたジンキの看護していたの?トドメさそうとしていたんじゃないわよね!?」

 みぞれ「?おかしな事を聞く私は看病をしていただけだが?」

 キョウキ「でもジンキ、死にそうになってるよ!?」

 心愛「一体どんな看病をしたらそうなるの!?」

 と叫ぶとみぞれは頬を朱に染め

 みぞれ「聞きたいか?しかし食事の場では…」

 と言いかけたとき

 アマキ「みぞれちゃん、少し向こうで話そうか?」

 九曜「すいません仲居さん、私とアマキさん、みぞれさんの分の膳を無効の部屋にお願いします。それとジンキさんにはご飯はおひつのまま、味噌汁は土鍋で渡してください。」

 と言い隣の部屋に行きジンキさんはご飯をお代わりしながら食事をして顔色は元に戻ったが、目はまだ遠くを見つめていた。アマキさんたちが戻ると

 アマキ「ジンキ…今度三人で話そうか。」

 九曜「ジンキさん、あなたって人は…なんでそう大変な目に…瑠妃さん今日はあなたがジンキさんの介護を……」

 とジンキ先輩の方に手を置き言っていた。後で聞いたがやっぱり食われていた…宴会では野菜人並に飯を食っていたが…   

 ~さらにその翌日~ 

 僕は少しげっそりしながらバスに乗り込もうとすると、

 雪の巫女「刃の鬼よ、少しお待ちなさい。」

 雪の巫女に呼び止められた。僕達は振り向きながら

 ジ・キ・ミ・ナ「「「「神殿を壊しすぎてすいませんでしたああああああああああ!!」」」」

 僕達が闘った神殿は損傷が酷すぎて修復するのにかなりの時間がかかり、なおかつその7割がクロキの旦那、キョウキの兄貴ルイキさんにナキ君と九曜さんのせいなのだが、クロキの旦那たちは一足先にバイクを飛ばし、逃げたのである。

 僕が土下座をしていると雪の巫女は

 雪の巫女「顔を上げてください。この里はあなたによって救われたものなのですよ?」

 ジンキ「いや、僕は何も…このように剣は折られ、左手もこの様皆に怪我まで負わせてしまった。」

 と僕は言うが雪の巫女の手から予言の象徴のジャック・フロストが出てくると

 ジャック「ククク、謙遜するな。お前は俺が予言していた最初の予言を直前で災厄…みぞれの自殺による同盟のしっぱいからあの褐色肌の吸血鬼に変え、さらに一番の災厄を退けたのはお前のおかげじゃないか?何故そう遠慮する?」

 ジンキ「鬼というのは常に精進する心を忘れてはいけない。もし今回のことで満足していたらもっと高みへ…多くの人を守れない…僕はそう思っています。」

 僕がそういうと雪の巫女の隣にいたつららさんが一歩前に出ると

 つらら「でも、みぞれを一度ならず二度までも助けていただきありがとうございます。」

 と言い頭を下げた。するとジャックは

 ジャック「お前に一つ予言をしておこう…俺が昨日見た予言だが、お前が変わった剣を持ち、銀の装甲に白き羽を身に纏い仲間と共に闘う姿が見えた…お前は何か心当たりはあるか?」

 嘘はつけないと思った僕は

 ジンキ「変わった剣というのは僕の先輩が持っている“アームドセイバー”だと思うが…僕には使えないはずですけど…」

 ジャック「まあ、これはあくまで予言だから詳しいことは分からないがお前は大きな力を手に入れることは確かだな。」

 ジンキ「そうですか…ジャックありがとうね。」

 ジャック「気にするな…」

 雪の巫女「では、猛士とはこちらで協力をお願いしてみます。」

 雪の巫女は礼をし、僕も礼をして折れた鬼刃刀を担ぎバスへ向かった。バスに乗り雪女の里を少し出たとき右隣に座っているみぞれちゃんが

 みぞれ「ジンキ…」

 ジンキ「ん?なんだいみぞれちゃん?」

 みぞれ「昨日少し夜更かしをしてしまってな…少し眠いが枕代わりに肩を借りても良いか?」

 と恥ずかしそうに言ってきた。僕は

 ジンキ「それぐらいならいいよ。」

 みぞれ「そうか…それじゃ失礼するよ。」

 と肩にもたれ寝始めた。僕は顔を羨ましそうに見ている瑠妃さんに向け

 ジンキ「瑠妃さんも眠かったら言ってね。瑠妃さんも昨日遅くまで猛士の報告書四人分やってたみたいだし、」

 瑠妃「ふぇ!?良いんですか?「モチ」…そ、それでは失礼します……」

 と抱きつき目を閉じた。みぞれちゃんは安心したような顔で、瑠妃さんは嬉しそうな顔で寝息を立て始めた。僕は皆の方を見るとキリク君、紫ちゃん、心愛ちゃん、ナキ君はニヤニヤしながら、月音君と萌香さんは顔を少し赤くしながら、胡夢さんは呆れた表情で、ミツキ君に至ってはカメラと音撃管を構えていた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ジンキ君と娘達が乗ったバスが去り、私は雪の巫女に話しかけた。

 つらら「雪の巫女・・・」

 雪の巫女「何でしょうか白雪つららよ・・・」

 つらら「昨日、うちのみぞれがジンキ君と一緒に寝たそうです。」

 雪の巫女「そうですか…あれほどお強い方がみぞれと結婚すれば…」

 つらら「大家族になることは間違いないですね。それとみぞれからの報告ではジンキ君のスタミナはヤった時でもまだまだ大丈夫だそうです。」

 雪の巫女「それはそれは…ジンキ君がこの里の住人になれば戦力、子作りの両面で大幅に上がるでしょう…」

 つらら「ジンキ君は優しいので女の子を泣かせるようなことをしないのでやりやすいですわね…」
 

 つ・雪「「ウフフフフフ…」」

 ジャック「モウヤダ、こいつら、怖え…」

 ~バスの中~

 ジンキ「ん!?(ゾクッ)」

 白鋼(前の座席)「先輩どうかしましたか?」

 ジンキ「いや、何でもない。少し背筋に悪寒が感じただけだ。」

 キリク(直ぐ前の座席)「両隣のせいでは・・・?」

 ナキ「後、前もじゃないですか?」

 瑠妃(起きた)「みぞれさん・・・近すぎませんか?」

 みぞれ(同じく)「フ、私はちゃん付けで呼ばれているのだ。お前より仲はいい…体の方もな。」

 瑠妃「なっ!?道理でいないと思ったら…ジンキさん学園に戻ったら私と(ry」

 ミツキ「全く、学生なのにあんなにイチャイチャと…たちばなでそうしているとルイキさんとかにも悪影響が出ているのに…一度殺ってしまった方が…?」 

 ジンキ「うん…キリク君に紫ちゃん、一番効く胃薬を……」

 キリク「本当に大丈夫ですか?」

 ジンキ「鍛えていますから…シュッ!」

 月音「今回も無理があると思うよ…」

 心愛「義兄さん…」

 キョウキ「今度たちばな戻ったときあたい知らないよ?」

 萌香「アハハ…」

 胡夢「なんでサキュバスの私より魔女の瑠妃さんとみぞれの方が早いの!!」

 紫「ジンキさんだからでしょうか?」

 胡夢「否定できないわね・・・」

 ナキ「むしろ確定?」


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第二十一の巻「小暮さん落ち込む」

 雪女の里の闘いから2週間近く経った。僕の左腕は刈愛の攻撃により“一応”骨が切れていてくっつくのに鬼の力をもってしてもまだ時間がかかるが、私生活についてはほとんど問題はない……ただ雪女の里で更に仲良くなっちゃたみぞれちゃんと元々仲良しの瑠妃さんが毎日争うように僕の部屋に来るのである。

 

 一部を紹介すると…

 

 〈登校時〉

 

 瑠妃「刃さん、私と一緒に学園に向かいましょう!」

 

 みぞれ「刃、私と二人っきりで共に行こうではないか。」

 

 瑠・み「「む……」」

 

 刃「三人で一緒に行きましょうよ…」 〈夕飯を作ろうとした時〉

 

 瑠妃「刃さん、肉じゃがを作ったので食べませんか?」

 

 みぞれ「刃、新作が出来たから食べて感想を聞きたい。」

 

 瑠・み「「むむ……」」

 

 刃「僕は両方食べれるから落ち着いて。」

 

 〈お風呂に入っている時〉

 

 ガラッ!!

 

 瑠妃「刃さん、片腕が使えないから不便ですよね!!私が背中を流します。」(バスタオルだけ)

 

 ザバァ!!

 

 みぞれ「刃、私が身体の隅々まで洗ってやろう。」(スク水)

 

 瑠・み「「むむむ……」」

 

 刃「すまないが、僕は後で明日夢兄さんの所で入る。」(洗濯板で洗濯中)

 

 ~就寝前~

 

 刃「さて、そろそろ寝るか。」

 

 ガチャ!

 

 瑠妃「刃さん!!一緒に寝ませんか!?」

 

 スパンッ!

 

 みぞれ「そんなやつより私と寝ないか?安心しろ。私が動くからお前は身を任せていろ。」

 

 瑠・み「むむむむむ……」

 

 刃「うん、二人とも帰ってくれ…モヒ安、二人をそれぞれの部屋に戻せ!!」

 

 モヒ安「「「「ヒャッハ―!!!」」」」

 

 瑠妃「ちょ、ちょっと!刃さ~~ん!!」

 

 みぞれ「離せ…!」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 僕は毎日押し掛けてくる二人にどう対処したらいいのか、とある人に相談する事にした。

 

 刃「と言うわけで、何かアドバイスをお願いします……銀影先輩」

 

 銀影「は?何でワイがお前の人生相談をしなきゃいけないんや?」

 

 刃「いや~女性二人相手にどう対処したらいいのか、自分でもわからないので色んな女性に声をかけたり、遊んじゃっている銀影先輩なら何かいい考「刃、飯おかわり」あ、はいは~い分かったよ。コミちゃん」

 

 銀影「刃も何故わいを“助けない”んや!!煙が目に!?」

 

 銀影先輩がこう言ったのは、先輩はつい先程女子更衣室を盗撮していた所を公安に見つかり、逃げているときにザンキ先生によって捕まり、木にグルグル巻きにされながら吊されいて、僕はその見張りを任されて朝飯前だったのでお釜と七輪を持ってきて、途中から手伝ってくれたコミちゃん(小宮砕蔵、更正済み)と一緒に朝ご飯(白飯に鯖の塩焼き、味噌汁)を食べながら見張りをしていたのだ。

 

 刃「一応今食事中ですし、」

 

 小宮「刃の飯美味いし、」

 

 刃・小「「煙を浴びせるのがお仕置きですから」」

 

 僕達がそういうと銀影先輩はもがきながら

 

 銀影「くそ~~~煙が目に入って痛いわ、目の前でうまそうな匂いがするわ、相談する事が半分のろけやし、刃お前いっぺんくたばれ!!」

 

 と文句を言ったがその瞬間銀影先輩の額に氷で出来たクナイと烏の羽が刺さり、背後に殺気を感じてその方を見ると

 

 みぞれ「今、刃を馬鹿にしたな…?」(ハイライトがない目)

 

 瑠妃「さて…少し話し合いましょうか?」(黒い笑い)

 

 銀影「ヒィ!?や、刃助けてくれ!!」

 

 銀影先輩は必死の表情で助けを求めてきたが僕は雷光を構え、

 

 刃「ある晴れた~昼下がり~市場へと続く道~♪」

 

 僕が歌うとコミちゃんは立ち上がり足を肩幅に広げ、

 

 小宮「荷馬車がゴトゴト子牛を乗せていくよ~」

 

 歌い始め、銀影先輩の表情はドンドン青くなっていき、

 

 刃・小「ドナドナドナ~ドナ~荷馬車に乗せ~て~♪」(敬礼をしながら)

 

 銀影「薄情も~~~ん!!」

 

 銀影先輩は瑠妃さんとみぞれちゃんに引きずられながら去っていった。僕はコミちゃんと一緒に片付けをして別れた後、食後の一服をしていると猫目先生が来て、僕の方を見ると手を大きく振りながら、

 

 猫目「あっ刃く~~ん、理事長がお呼びですよ~~!!キリク君も既に行ってま~す。」

 

 刃「あっ、はい分かりました!「後銀影君は?」つい先程僕に文句言ったら瑠妃さんとみぞれちゃんに連行されました。」

 

 猫目「ありゃありゃ…仕方ありませんね。」

 

 刃「では自分は理事長室に向かいます。シュッ!」

 

 僕は右手で何時ものポーズをしてから理事長室へ向かった。

 

 ~理事長室前~

 

 僕は呼吸を整えて(前のオンボロ自転車を片手の全力で運転したため)から

 

 刃「松坂刃、入ります!!」

 

 僕はドアをノックして入ると中には警策を持った小暮さんと尻を押さえもがくキリクさん、そしてクククと笑っている理事長がいた。少しして理事長から訳を聞くと

 

 小暮さん到着→キリクさんが理事長と給料の事でもめていた→キリクさんがタメ口で理事長に文句を言っていた→小暮さんの宝刀が炸裂!!

 

 というわけであるが、僕は小暮さんに

 

 刃「小暮さん、キリクさんは僕の一つ下の学年ですが、実年齢は2000らしいですよ?」

 

 と言うと小暮さんは警策を落とし、キリクさんに謝った…土下座をしてまで、

 

 小暮「年上に見えず無礼な事をしてしまいすみません!!」

 

 小暮さんがそう言うとキリクさんも小暮さんが僕の大師匠と言う事を知っていたため小暮さんの前で土下座をして、

 

 キリク「いえ、俺も来客に気づかずお見苦しい所をお見せしてすいませんでした。」

 

 小暮「いえいえ…」

 

 キリク「いえいえいえ…」

 

 と土下座の繰り返しで話が進みそうになかったので、僕が二人を止め、

 

 刃「小暮さんは一体どうしたのですか?報告はいつもしていますし、雪女の里の件はおやっさんがやってくれるそうですし……化け狐の事ですか?」

 

 僕は真面目な表情で小暮さんに尋ねた。化け狐は戦国時代の書物に乗っていた魔化魍の配下にいる存在で大した強さではないが何故雪女の里に現れたのか、それが心配で仕方なかった。

 

 しかし僕の言葉に対し、小暮さんは手を顔の前に出して横に振りながら

 

 小暮「それも気になるが、今日は3つ要件があって来た。まずは」

 

 すると小暮さんは警策を僕に投げてきて、僕は慌てて取ると小暮さんは

 

 小暮「刃…お前、瑠妃さんという方がいながら浮気とはどういう事だ。しかも婚約もしたそうじゃないか!!?」

 

 刃・キ・理「「「ブッー!!?」」」

 

 小暮さんの一言に僕達は盛大に吹き、とっさに理事長とキリクさんは

 

 理事長「まぁ、待ちたまえ、小暮さん」

 

 キリク「これには雪女の里の策略が……」

 

 とフォローを入れてくれたが、小暮さんは予備の警策を取り出し、

 

 小暮「ええい、言い訳は聞かん!!往生せい!!」

 

 ババババババシーン!!

 

 数分後、理事長が詳しく話してくれたおかげで誤解は解け

 

 小暮「大変だったな…刃」

 

 刃「いえ、気になさらないで下さい。断りきれなかった自分にも責任はありますので…」

 

 キリク「刃先輩…尻をさすりながら言ってもカッコ良くないぞ。」

 

 刃「いつもより威力が2倍だったから…いって~~~~で残りの2つはなんですかっと!?」

 

 僕はゆっくりとソファーに座り、尻に痛みが走りながらもキリッとした顔で尋ねた。小暮さんは僕を真っ直ぐ見つめ、

 

 小暮「2つ目は…刃、お前今まで嘘ついてきたな?」

 

 刃「嘘?…何のことですか?僕は今まで小暮さんに嘘をついた覚えはありませんが?」

 

 すると小暮さんは大声で

 

 小暮「お前は今までアームドセイバーを使えないと言ったが、その理由が未熟だからといった…」

 

 小暮さんの声の大きさが少し小さくなり、

 

 刃「え?だってこの前駄目でしたし、僕はヒビキさん程鍛えていないからそうですよね?まさかもっと重大な問題が!?」

 

 僕は心配になり慌てると小暮さんは笑顔になって

 

 小暮「いや、その逆だ!!この前の波動を調べたらお前の波動が複雑で更に強すぎて、あのアームドセイバーでは使えない!!お前はどこまで私を驚かせてくれるのか!!」

 

 小暮さんの喜びように僕は顔が固くなりながら

 

 刃「は、はぁ…でそれがどうかしましたか?」

 

 小暮「簡単な話だ。お前専用のアームドセイバーを作る!!今度はこっちの理事長の知識も使ってな!!フフフフッ」

 

 理事長「私も鬼の最強武器を作ってみたいのでな。ククククッ」

 

 二人は不気味な笑い方をしていたが、

 

 刃「でも、僕はまだ必要「「拒否権はない!?」」……ファ~イズ」

 

 小暮さんは笑い終えると笑顔のまま

 

 小暮「で、刀の部分に鬼刃刀を使いたいのだが出してくれないか?」

 

 小暮さんはそう言った瞬間、事情を知っている僕、キリク君、理事長は黙り込み、理事長は刀が入った袋を取り出し中身を出した。中身を見た小暮さんは

 

 小暮「……馬鹿なorz」

 

 と言い落ち込んだ。

 

 刃「こ、小暮さん!?お気を確かに!!」

 

 キリク「そ、そうだぞ!アナタの武器で刃先輩の命が助かったのです!」

 

 僕とキリクさんは小暮さんを励まそうして、理事長も

 

 理事長「まぁ、君の腕ならそれを直す、または新しく作れるだろ?」

 

 と言ったが、小暮さんは

 

 小暮「無理なんだ…鬼刃刀は私が一から作ったのではなく、猛士の過去の資料にあった作り方を参考に作り、資料も途中から文字がかすれていて、本来の半分程の強度もなかったんだ……私は不良品を渡したという事になってしまったんだ…すまない。」

 

 と小暮さんはため息をつき更に落ち込んだが、その時キリクさんが

 

 キリク「ん?俺ひょっとしたらその刀を作った人の名前知っているかも……」

 

 刃・理・小「「「ナ、ナンダッテ─!!?」」」

 

 キリクさんの一言に皆は轟鬼じゃなくて驚き、胴上げをした。その後キリクさんが名前を思い出すまで保留と言うことになり、鬼刃刀の代わりの音叉をもう一本貰う事で小暮さんは私用を済ませて帰っていった。

 

 ~その日の夜~

 

 僕は寝ようとした時、携帯に着信が入っている事に気づき、

 

 刃「あれ?えっと…兄貴からだ、何だろう?」

 

 携帯の通話ボタンを押して耳に近づけると、

 

 キョウキ〔ジンキ!!もげて刺されて爆発して死ね!!〕

 

 刃「兄貴…どどど、どうしたのですか!?」

 

 僕がそういうとキョウキの兄貴は何か言おうとした瞬間、

 

 ピピピッ!!

 

 キョウキ〔グハッ!?〕

 

 ドサッ

 

 音撃管の発射音と携帯の落ちる音が聞こえ、少ししてから

 

 アマキ〔あ~、ジンキ聞こえている?〕

 

 ジンキ「あ、姉御!一体何があったんですか!?兄貴の狂いようがハンパなかったですが!?」

 

 僕がそうアマキの姉御に尋ねると

 

 アマキ〔この前雪女の里でみぞれちゃんでしたか?彼女と仲良くなったよね?〕

 

 刃「はい…そうですが、ま、まさか!?」

 

 僕はその時嫌な予感がして、その予感は的中した…

 

 アマキ〔ついさっきまでそのキスシーンをたちばなの特大スクリーンで見てた。ちなみにイブキさんとトドロキさんは顔を真っ赤にして気絶、エイキさんは自棄酒を始めたわ。後ルイキさんが暴走してクロキさんに襲いかけていたわ。〕

 

 刃「ええ~、で映像提供者は誰ですか?あの時鬼の皆は闘っていたわけですから…」

 

 アマキ〔うん、小さい女の子の…紫ちゃんだよ?小暮さん、魔術を教えて貰ったついでにその映像ディスクを貰ったらしいって、後ジンキ君良くあんな濃いのをやるわね。たちばなで実はスケベな鬼ランキング一位確定だよ。〕

 

 刃「そうですか…それでは失礼します。」

 

 アマキ〔うん、お休み…キョウキに寝首をかかれないように気をつけてね。〕

 

 刃「あっ…はい、気をつけます。」

 

 僕は電話を切ると、日本の音叉を剣に変えて、

 

 刃「紫ちゃん、覚悟せいやぁあああ!!」

 

 と叫び、寮を出て紫ちゃんを追いかけているとき、明日夢兄さんに見つかり叱られた。




 善宗「今回は猛士報告はお休みさせていただきます。」

 ジンキ「オイ!!いいのかそれで!?」

 善宗「別に今回は報告することないでしょ?」

 ジンキ「ま、まぁ確かに…小暮さんも来たし…内容は向こうも把握しているからね~。」

 善宗「それより瑠妃さんのヒロイン回を書かなきゃ…にじふぁんの時の感想では一回だけ心愛がヒロインをしていると書かれ、みぞれも雪女の里編で立派にヒロインしてたし…このままだと瑠妃が色々と可哀想な事になっちゃうよ…次は瑠妃さんのヒロイン回だけど内容を濃くしなきゃ。」

 ジンキ「作者…もっと濃くやれ!!ってこのやり取りpixivでやっただろ!?」

 善宗「しょうがないでしょ(色々メンドクサイし…後ジンキも色々とやってもらうよ。」

 ジンキ「うん?ああ…わかった。」


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第二十二の巻「ミッション イズ バースデー瑠妃さん」

 ある日俺達新聞部部員全員は刃に呼び出され、新聞部部室に集合すると、暗い部屋の真ん中で刃君は机に肘を置き、両手を口の前で組んで

 

 刃「皆さん、待ってました。」

 

 月音「刃君、俺達に用事ってなんなの?」

 

 みぞれ「瑠妃と喧嘩したのなら私の物になれ。」

 

 胡夢「ふざけた事言わないの!!」

 

 直木「そうですよ。というより刃君と瑠妃さんは世界が破滅しない限り別れることはないんじゃないですか?」

 

 峡子「そうよね~」

 

 みぞれ先輩の一言に胡夢先輩はポカッと頭を叩いたが、刃先輩はそれを無視して俺達に顔を向けて

 

 刃「いや実は、君達にお願いがあって…」

 

 その言葉を聞いた瞬間、俺と他の一年の皆は直ぐに窓の外を見た。

 

 キリク「明日…雪降らないよな…」

 

 白鋼「いや、大雨かもしれない…」

 

 心愛「槍かもしれないわね…」

 

 銀影「刃だけに火炎弾かもしれんな~」

 

 刃「君達、何気に酷いね…お仕置き」

 

 ゴンッ!!ガンッ!!ペシッ!グサッ!!

 

 俺と白鋼は刃先輩の拳を心愛はデコピンを銀影部長は雷光を頭にぶっ刺され苦しんでいると月音先輩が

 

 月音「まぁ刃君って何でも一人でこなしちゃうからね…」

 

 直木「実際は力で無理をこじ開ける感じですけどね。」

 

 紫「戦闘がからんでいる事以外なら任せて下さいですぅ~。」

 

 先輩達がそう言い、刃先輩は立ち上がり

 

 刃「では、皆に聞きます……この中で今瑠妃さんが欲しい物知っている人…挙手!!」

 シ~ン…

 

 刃先輩の一言に俺と白鋼は呆れ、他の皆はポカンとしていた……後、部長は血を流しながら倒れていた。

 

 白鋼「帰るか……」

 

 キリク「俺も…」

 

 俺達がそう言い出口に向かうと

 

 刃「コォォォォォォ……」

 

 バキッ!!ガシッ!!

 

 刃「ま、待ってくれ!!ふざけているかも知れないけど、真面目な気持ちで聞いているんだよ!!」

 

 刃先輩がギプスを壊して俺達の足に掴んできたが、

 

 ギリギリ!!

 

 と俺はついさっきまでギプスをしていたとは思えない凄い握力で掴んできた。

 

 白鋼「痛い痛い!!話聞きますから!!」

 

 キリク「刃先輩、それ以上力を入れるとこっちが折れる!!」

 

 刃「あっ、すまない…慌て過ぎた。」

 

 刃先輩が悲鳴を上げる俺とキリクの足から手を放すと、萌香先輩が 

 

 萌香「瑠妃さんの欲しい物を聞くことは、つまり誕生日プレゼント?」

 

 萌香先輩がそう言うと刃先輩は立ち上がり、頬を軽く掻きながら

 

 刃「うん、そう言う所だな…ふと思い出してみたら、瑠妃さんは僕の為に色んな事をしてくれたけど、僕からは何もしてないから…今回何か形に残るようなものをプレゼントしようと思って」

 

 陵「ああ、確かに瑠妃さんって何かを欲しがったりしないよね…刃君のドSプレイ以外」

 

 刃「でも流石に誕生日プレゼントの代わりに鞭と蝋燭と波紋疾走をあげるのはどうかと思うから峡子ちゃんとか直木君なら仕事で、陵君ならこのまえ瑠妃さんが使っていた音撃管の関係で、萌香さんたちならガールズトークで何か聞いてるかなと思ってね……」

 

 

 刃先輩は窓の方へ歩きながら言うと胡夢先輩が首を傾げながら

 

 胡夢「あれ?でも瑠妃さんから誕生日の事なんて聞いたことないし、第一刃君の方がいつも一緒に行動しているから詳しい筈でしょ?」

 

 みぞれ「しかし、最近は瑠妃は学園で刃は公安と人間界での仕事があるから碌に喋っていないからな…」

 

 胡夢先輩がそう言うと刃先輩は肩を落としながら

 

 刃「実は…瑠妃さんは自分の誕生日を覚えてないんだ……。」

 

 全員「「「「「「「!!?」」」」」」」

 

 その一言に俺達は驚いた。刃先輩は続けて

 

 刃「みぞれちゃんと一年以外の皆なら知っているけど、白鋼君達に教えるけど……」

 

 刃先輩は俺達に瑠妃さんと出会った時の事を話してくれた。瑠妃さんが人間を恨んで復讐しようとしていたこと、刃先輩が瑠妃さんを止めて保護した事、お館様の事、そして刃先輩が大怪我をして止めた事、そして病院で起きちゃった告白……最後はいらなかったな…しかし

 

 心愛「義兄さん!!私頑張って手伝うよ!!」

 

 心愛(と肩に止まっているコウモリ)が大量の涙を流しながら刃先輩の手を掴んだ。あ、陵先輩が軽く引いてる

 

 刃「流石我が義妹よ!!」

 

 お互いの肩に手を置き換え、見つめあうと

 

 月音「まぁ、俺達も瑠妃さんにはいつもお世話になったし…」

 

 萌香「私達も手伝うよ。」

 

 胡夢「私にドーンと任せなさい!!」

 

 みぞれ「刃の頼み事だからな…任せろ」

 

 白鋼「まぁ、断っても参加させるつもりでしょうからやりますよ。」

 

 陵「まあ、瑠妃さんには僕達の雑務をやってもらっているのでお礼にナニカしてあげたいと思ってましたから…」

 

 直木「良いですね良いですね。サプライズってのは良いですね!」

 

 峡子「あたいだって頑張るよ!!」

 

 刃「皆…すまない。」

 

 こうしてミッションイズバースデーが発動された。

 

 〔ミッションその一瑠妃さんの欲しい物を知ろう!!担当赤夜萌香&黒乃胡夢〕

 

 萌香さんと胡夢さんには部室で待機してもらい、僕達は隣の部屋から隠しカメラで様子を探る事にした(銀影部長が所持していたため没収)僕は二人に渡しておいた通信機(ザンキさんの私物)を使い話しかけた。

 

 刃「二人共、そろそろ瑠妃さんが新聞部の記事を持ってきます。」

 

 萌香『う、うんわかった。』

 

 胡夢『不自然にならないように頑張るわね!』

 

 刃「お願いします!」

 

 そうして通信を切ると同時に瑠妃さんが入ってきた。少し作業をして自然な感じになるよう萌香さんが話しかけた。

 

 萌香「ねえ、瑠妃さん」

 

 瑠妃「何ですか萌香さん?」

 

 萌香「今欲しい物って何かあるの?」

 

 萌香さんがそう言うと瑠妃さんは少し考えて手をポンと叩くと

 

 瑠妃「そう言えば新しい下着を買おうと思ってました。」

 

 萌香「し、下着…ですか?」

 

 瑠妃「はい!!最近胸の当たりが苦しくなってきましてそれにこの前刃さんが好きそうな勝負下着を見つけました……」

 

 胡夢「確かに最初の頃より大きくなっているわね。私と同じ位になるんじゃない?」

 

 胡夢さんが瑠妃さんの胸を凝視していると

 

 瑠妃「やはり愛の力ですね!!刃さんは明日休みだったら〔この先は色々ヤバイ〕」

 

 胡夢「うわっ、凄い事するわね。」

 

 萌香「あわわわわ……」

 

 別室では……

 

 心愛「……(冷たい視線)」

 

 白鋼「……(距離を少しずつ開けている)」

 

 紫「ふむふむ…(鼻血を流しながらメモ)」

 

 月音「………(鼻血を流し気絶)」

 

 陵「……(羽で首を切れるように構える。)」

 

 峡子「ちょっと直木、これじゃ聞こえないわよ?(直木に耳を塞がれている)」

 

 直木「駄目ですね駄目ですね。愛ゆえの規制ものの暴走を聞かせるわけにはいかないので…というよりオシキさんに殺されます。」

 

 キリク「先輩流石の俺も引くわ…」

 

 みぞれ「私も大きくなるのか…」

 

 周りの視線が痛い、凄く痛い。陵君に至っては首をかき切ろうとしているし…僕は急いでマイクに向かい

 

 刃「胡夢さん……話を変えて…」

 

 僕がそう言うと胡夢さんは

 

 胡夢「瑠妃さんと刃君の仲が良いのはわかったけど、刃君からプレゼントしてもらったら嬉しい物って何かある?」

 

 胡夢さんが多少無理やり話の流れを変えると瑠妃さんは少し考えて

 

 瑠妃「私は刃さんが傍にいてくれるだけで充分です。刃さんは周りを流しているように見えていろんな人に流されたりしてますけど、私のことを考えていますし、とても大事にしていると言う事がわかります。それ以上何かを望むのは欲張り過ぎと思ってまして…もし刃さんが私に贈り物を上げてくれるのならなんでも構いません。」

 

 萌香「瑠妃さん…」

 

 胡夢「羨ましいわ~後私の母さんが迷惑をかけてすいません!!」

 

 別室では…

 

 刃「瑠妃さん…」

 

 心愛「健気…」

 

 キリク「なのにドM…」

 

 白鋼「それを言うな…」

 

 陵「そう言えば刃さんと瑠妃さんたちばな一のおしどりカップルなんですよね…」

 

 峡子「そういやお姉ちゃんも愛の大きさでは瑠妃さんには負けないって言ってたわね。」

 

 直木「でも姉さんは悪いほうの影響しか受けてないんですよね~~黒木さんとどうにか縁を結ぼうとしているし…」

 

 銀影「そうか…さて」

 

 銀影先輩は椅子から立ち上がるとカメラを片手に

 

 銀影「瑠妃さんの新しい下着姿を撮らなくてはあかんな!!」

 

 とドアに手をかけた瞬間、

 

 白鋼「逃がすか!!」

 

 白鋼君が先回りして銀影先輩の顎を蹴り上げ、

 

 みぞれ「とりあえず…」

 

 キリク「凍って頂こう…」

 

 みぞれちゃんとキリク君が凍らせ、

 

 心愛「えい」

 

 心愛ちゃんが頭の部分の氷を壊したのを見ると僕は右手に光の力を込めながら、

 

 刃「うぉぉぉぉぉ、震えるぞハート!燃え尽きるほどヒート!そしてぇぇぇ…流れるほどにシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥト!!」

 

 銀影「以外それは二部ぅぅぅぅぅぅ!?!?!?」

 

 銀影先輩の頭を燃やした後、

 

 刃「とりあえず、アクセサリーでも作るか…」

 

 白鋼「まぁ、それが普通でしょう。」

 

 陵「でもやるからには工夫を凝らさなきゃね。細かい加工は僕に任せて」

 

 紫「プレゼントで別れかける事は普通は無いはずですぅ~」

 

 直木「皆はそう言いますが、先輩鬼の中には誕生日プレゼントに鰹送った人いてたんだよ。」

 

 キリク「何で鰹!?」

 

 峡子「なんか光り物を魚と勘違いしていたみたい…まあ女のほうは寿司の意味で言ったみたいだけど…」

 

 キリク「そ、それもどうかと思いますよ…」

 

 刃「さて、次は会場を作らなきゃね…部室が妥当かな?」

 

 僕は通信機を外して外に出ようとすると壁がめくれ、

 

 ザンキ「話は聞いた!!」

 

 財津原先生が出てきて更に天井の板一枚が外れ、

 

 九曜「刃さんが困っていたら手伝います!」

 

 とひょっこり九曜さんが顔を出し、そして部屋の窓から

 

 明日夢(螢糸さんに抱きかかえられながら)「会場とかは僕達がセッティングするから」

 

 最後に部屋の扉が開き、

 

 理事長「君はプレゼントでも作りなさい。」

 

 と言い、全員去っていったが、

 

 刃「逆に心配だよ…」

 

 陵「同じく…」

 

 この後新聞部の皆は瑠妃さんに送るプレゼントを作りにいったり、買いに行ったりと解散していった。

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 瑠妃「はあ・・・」

 

 最近皆さんの様子がおかしく、刃さんにも聞こうとしても仕事が入り話が聞けなかった…。

 

 土曜日の午後私は理事長に呼ばれ、照明の様子がおかしいので講堂に向かうよう言われた。私は講堂へ向かう途中で

 

 刃「おっ、瑠妃さん」

 

 瑠妃「刃さん!今から講堂に?」

 

 刃「ああ、照明の様子が悪いからって聞いてね・・・一緒に行く?」

 

 瑠妃「はい、」

 

 私は刃さんと一緒に講堂に向かっているとき刃さんが

 

 刃「おかしい…予定では部室で行うはずなのに…」

 

 と呟いていたが、私が訪ねても「なんでもない」で済まされてしまった。私達が講堂について私が扉を開けると同時に、

 

 九曜「放てい!!」

 

 モヒ安「「「「ヒャッハー!!」」」」

 

 ボンボンボン!!

 

 モヒ安の方々がバズーカ型のクラッカーを鳴らし、私がポカンとしていると新聞部のみんなが近づき

 

 月音「瑠妃さん…」

 

 萌香「お誕生日…」

 

 新聞部員全員「「「「「「おめでとう!!」」」」」」

 

 白鋼「って言う解釈でいいのかな?」

 

 キリク「って白鋼!!」

 

 心愛「いい所で何を言っているのよ!」

 

 刃「また10時間連続イクササイズするよ!!」

 

 白鋼「すいませんでした!」

 

 みんながわいわいと騒ぎ始めたとき私の背後から理事長が

 

 理事長「ふふふ、成功したようだな・・・」

 

 瑠妃「理事長、これはいったい何なのですか?」

 

 理事長「見てとおり君の誕生日パーティーだよ・・・刃君が君の為に考えたものだ。」

 

 瑠妃「刃さんが・・・?」

 

 私がそう呟くと明日夢先生が

 

 明日夢「瑠妃さんって自分の誕生日を覚えてないらしいから刃君がやろうと言ったんだ。」

 

 ヒビキ「本当なら刃と瑠妃さんが始めてあった日にやりたいけど俺や刃といった鼓の鬼は夏は大忙しなんだよね~」

 

 刃「そうそう……」

 

 その時場の空気が凍り、刃さんがヒビキさんに震えながら指を刺し、

 

 刃「な、なんでヒビキさんがここに・・・・?」

 

 ヒビキ「なんでってそりゃ勿論祝うためだよ!」

 

 というと講堂内に

 

 ドン・・・

 

 和太鼓の響き・・・舞台の幕が開くとそこには鬼の姿の威吹鬼さんに斬鬼さん、鋭鬼さん、黒鬼の旦那、蜜鬼君達と鬼の皆さん総勢14名の鬼の姿があり、真ん中には大きな太鼓が二つあり、ヒビキさんは刃さんの肩の手を置くと

 

 ヒビキ「いくぞ、刃」

 

 刃「やるのですか・・・ハア」

 

 ヒビキさんの言葉に刃さんはため息をすると音叉を鳴らし、舞台に向かいながら変身し、太鼓の前に立つと音撃棒を構え

 

 刃鬼「皆さん行きます!」

 

 響鬼「音撃打・・・・」

 

 鬼全員「「豪華祝宴」の型!!」

 

 そう皆さんは言うと和太鼓を叩いていく、新聞部や公安の人達はただ静かにそれに耳を傾け、途中からは刃鬼さんは輝に、響鬼さんは紅に変わっていき、最後は

 

 刃鬼・響鬼「ハア~~…ハア!!」

 

 ドン!

 

 息の合った連打で終わり、皆からは拍手が飛びその後月音さん、白鋼君、キリクさんからは花束、萌香さんからは絵を、心愛ちゃんと胡夢からはお菓子を、紫ちゃんからは惚れ惚れくん、みぞれさんからは彫像をもらい、刃さんが近づき

 

 刃「僕からは「宴会じゃああああああああ!!」ええええええええええええ!!!?」

 

 刃さんが何か言おうとしたとき

 

 クロキ「全員思う存分騒げええええ!!」

 

 鬼「「「「おおおおおおおおおおお!!」」」」

 

 トドロキ「料理もいっぱいあるっすううううううううううう!!!」

 

 新聞部一同「いえええええええええええええええ!!」

 

 エイキ「今日だけは未成年でも酒を飲めやあああああああ!!」

 

 ミツキ「それは駄目でしょう!?」

 

 ザンキ「神様仏様が許さなくても俺が許す!!だから楽しめ」

 

 ミツキ「法律も許さないですって!?」

 

 理事長「今日一日は多少暴れても許す!!」

 

 ミツキ「理事長あなたまで!?校舎また壊れますよ!?」

 

 理事長「…校舎を壊さない程度で頼むよ。」

 

 公安「「「「おおおおおおおう!!!」」」」

 

 九曜「我々も騒ぐぞおおおおおおおおおお!!」

 

 モヒ安「「「「ヒャッハアアアアア!!!」」」」

 

 この後は大宴会となった・・・・刃さんは何か言いたそうでしたがその前にエイキさんに引っ張られていってしまった。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 刃「ふう、終わったか・・・」

 

 僕は父さん、小暮さんを初めとした酔っ払ってぶっ倒れた人達に毛布をかけ、同じく無事だったミツキさんに言って熱くなった身体を身体を冷ましに缶ジュースと胡桃(殻付)屋根の上に上ると

 

 瑠妃「あっ・・・・」

 

 月を眺めながらジュースと少しのお菓子を持った瑠妃さんがいた・・・僕はすぐにあたりを見渡し、誰もいないことを確認すると(みぞれさんはアマキの姉御に頼んで酔いつぶしてもらった。)瑠妃さんに近づき、

 

 刃「隣いいかな?」

 

 瑠妃「はい、いいですよ。」

 

 僕は隣に座るとポケットに入れていたさっき渡しそびれた小さな箱を取り出し

 

 刃「さっきは渡し損ねたけど…はいこれ」

 

 といい瑠妃さんに手渡した。瑠妃さんは

 

 瑠妃「あ、ありがとうございます・・・開けてもいいですか?」

 

 刃「いいよ、瑠妃さんのプレゼントだからね構わないよ。」

 

 瑠妃さんは箱を開けて中身の鴉の形のネックレスを取り出した。石は理事長の手伝いでオニキスを譲ってもらった。金属は霧亜と戦った時に折れた音叉の破片を利用して作った。すると瑠妃さんは

 

 瑠妃「・・・・・グスッ」

 

 目に涙を溜めていた。僕は

 

 刃「はわわわわわ・・・・るるるるr瑠妃さん、気に入りませんでしたか!?やっぱり鬼全員の太鼓が駄目だったのか!!?昔僕もやられて少し引いたけど嫌いにならないでください!!」

 

 僕がそういうと瑠妃さんは涙をぬぐい、

 

 瑠妃「い、いえ、そうではなく嬉しくて…刃さんは公安や新聞部、魔化魍相手に忙しいのに私のためにこういうことをしてくれて・・・・私って刃さんにお世話になりっぱなしですね。」

 

 瑠妃さんがそういうと僕はつい

 

 刃「それは違うよ。」

 

 といった。さらに続けて

 

 刃「新聞部の仕事でも、公安の仕事でも鬼の仕事でも瑠妃さんがサポートしてくれているからできるわけであって、お世話になっているのは僕のほうだよ。」

 

 瑠妃「そんな、遠慮しなくても・・・」

 

 刃「いやいやいや・・・」

 

 瑠妃「いやいやいや・・・」

 

 僕たちがそういいあっていると背後から

 

 ???「まったく仲が良いなお前たちは・・・」

 

 僕たちが後ろを向くとなぜか裏萌香さんがキャンパスを二枚持って立っていた。

 

 刃「な、なんでそっちの萌香さんが?」

 

 裏萌香「宴会の途中で月音が誤ってロザリオを外したのだよ。」

 

 瑠妃「なるほど・・・でどうかしたのですか?」

 

 瑠妃さんがそういうと裏萌香さんはキャンパスを一枚を僕に、もう一枚を瑠妃さんに渡して

 

 裏萌香「まあ、お前ら二人にプレゼントだ…その絵を見てみろ。」

 

 僕達はキャンパスを見ると瑠妃さんのほうには窓枠に腰をかけて空を見上げる瑠妃さんが、僕のほうには窓の近くに立ち、空を見上げる僕の姿が書かれていたが窓の形、空の雰囲気が似ていて窓もお互い半分しか書かれていなく首をかしげていると

 

 裏萌香「お互いの絵をくっつけて見ろ。」

 

 僕達は言うとおりにすると一枚の大きな絵ができた。

 

 刃「ほう…」

 

 瑠妃「なるほど…」

 

 僕たちは絵を見ていると裏萌香さんは

 

 裏萌香「最初は瑠妃だけを書くつもりだったのだがな、隣にお前(刃)が立ってないと不自然に感じてな、表の私がお前も書いたのだよ。」

 

 刃「ありがとうございます。」

 

 裏萌香「お礼は良いよ、それと私は寝るよ。お前らも早く寝て明日もがんばれよ。」

 

 瑠妃「はい…」

 

 裏萌香は部屋に戻って行くと僕と瑠妃さんはディスクアニマルを使って絵を運んで貰うと

 

 瑠妃「刃さん…これからも宜しくお願いしますね。」

 

 と頭を僕の肩に乗せて尋ねてきたので

 

 刃「勿論さ…」

 

 と僕は答え瑠妃さんを抱き寄せて、お互いの唇を合わせて離れた後二人で夜の空を見上げた。

 

―――――――――――――――――――――――――

 

 瑠妃さんのパーティーから数日経ち、新たな問題が起きた。それは…

 

 ザンキ「刃と瑠妃が所構わずイチャイチャするとはな…」

 

 直木「微笑ましいですね。微笑ましいですね…かね?」

 

 峡子「いや、やりすぎでしょ?」

 

 みぞれ「悔しいな…」

 

 胡夢「私、愛に生きる妖怪のはずなのに…」

 

 直木「このままだと愛に生きる妖怪(笑)になってしまいますね。」

 

 ザンキ「しかも…」

 

 僕達が横を見ると

 

 瑠妃「刃さん、ア~ン」

 

 刃「ア~ン♪うん、瑠妃さんの料理は美味しいね!」

 

 瑠妃「もう刃さんったらそんな事を言っても何も出ませんよ♪」

 

 刃「愛は既にあふれ出ているけどね!」

 

 瑠妃「もう刃さんったら!」

 

 刃・瑠「「フフフフ…」」 

 

 二人が甘い空間を広げ、色々と辛いしかも…

 

 猫目「ザンキさん、私達も…」

 

 猫目先生もやろうとするが生魚丸々はちょっと…そういや昨日電話越しでエイキさん泣いていましたね。そして僕達は自動販売機に向かってコーヒーを買おうとしたが「てつをのブラァッ!!コーヒー」は売り切れていた。




今回の猛士報告

 甘い……

        byミツキ

 ヒビキ「なにこれ?」

 みどり「聞いた話では瑠妃ちゃんとジンキ君がイチャイチャしているって…」

 イブキ「イチャイチャねえ…」

 トドロキ「仲良しなのは良いことッス。」

 日菜佳「(トドロキさんとイチャイチャしたいのにな~)」

 香須美「(イブキ君とは…まだ無理ね。)」

 エイキ「ウワアアアアアアアアアアアアン!!」

 本日の金言「仲良しな事は良いけど程ほどにね? byおやっさん」 「修行はちゃんとしろよ!! by小暮」


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カオスめいた短編集

 どうも、今回は仕事の合間とかに思い付いたネタを書いてみました。短めですが、クスリと笑っていただければ幸いです。それではどうぞ!


 ~気温~

 

 たちばなにて…

 

 ジンキ「ふぁ~~」

 

 ヒビキ「お、おはようさん」

 

 イブキ「ジンキ君、昨日の夜は少し暑かったようだね。」

 

 ジンキ「えっと、それはどういうことですか?」

 

 イブキ「だって起きる前みぞれちゃんにくっついてたよ?」

 

 ジンキ「いや、たまたまじゃないですか?それだと寒い日は瑠妃さんにくっついてるみたいじゃないですか!?」

 

 ミツキ「え?前三人で寝ているのを見たとき瑠妃さんにくっついて寝てたよ?」

 

 ナキ「基準としては18度より上ならみぞれさん、16度より下なら瑠妃さんにくっついて寝てますねえ~」

 

 ジンキ「じゃあその間の時は?」

 

 日菜佳「ジンキ君の腕に片方ずつ腕枕で寝てましたね~~。」

 

 ジンキ「…ウワオ」

 

 

 ~助っ人?~

 

 力石「刃!今度やる予定のチャリティープロレスに参加する人数が一人足りないんだコノヤロー!」

 

 刃「わかりました。僕も参加します。」

 

 京水「刃君、今度の高校手芸展示会の準備に人手が必要なの!手伝って~~~!!」

 

 刃「分かりました!白鋼君やキリク君にも手伝わせるようにしますね。」

 

 軽音部員Y「うわ~~ん、助けて~~うまく練習できないところがあるの~教えて~!!」

 

 軽音部員M「こら、なんで軽音部なのに新聞部に教えてもらうの!?」

 

 軽音部員R「でも腕は少なくてもYより上だな。あ、あとで私にもドラムの練習つけてくれよ。」

 

 刃「お、おう…ドラムは付属病院の明日夢先生のほうが上手いぞ?」

 

 柔道部員「刃君!助けてください。明日練習試合があるけど試合に出る部員が一人けがをして足りないんだ!」

 

 相撲部員「いや、是非うちのほうの助っ人で!!」

 

 灰次「幼女の応援が欲しいからうちに来てくれ!」

 

 アメフト部員「いや俺の部に来い!」

 

 刃「あなたたちは後輩がいるから後輩を使えええええええ!!後灰次さんはしばかれてきなさい!」

 

 ~心折れる瞬間~

 

 野球部員A「ハァ、ハァ、ハァ…」

 

 野球部員B「ゼェ、ゼェ、ゼェ…」

 

 野球部員C「…コヒュー…コヒュー」

 

 野球部顧問「どうしたお前ら!?まだ半分もやってないぞ!?」

 

 野球部員D「監督、もう…無理です…」

 

 野球部員E「20キロの重石をつけたまま腕立てに腹筋、背筋を100回ずつ、学園の外周5周の3セットは無理です!!」

 

 野球部顧問「何を言っている!見ろ!!」

 

 ミツキ「ハッ、ハッ、ハッ」

 

 ナキ「少しきついですね~~」

 

 キョウキ「心愛、次のセットでどちらが早く終わるか勝負よ!」

 

 心愛「望むところよ!!」

 

 野球部顧問「お前らと同じメニューを新聞部や手芸部のあいつらは平気でこなしているぞ!しかも一人に至っては…」

 

 瑠妃「刃さんファイト!」

 

 みぞれ「がんばれ刃…」

 

 刃「フハハハハハ、帝王にギブアップはないのだ!」

 

 野球部顧問「全身に武者鎧に養成ギプスを装着して50キロ近くの重石を背負って走っているのだぞ!?」

 

 野球部一同「「「「「アレ(刃)と一緒にしないでください!!!」」」」」」

 

 ※この後顧問の先生と刃は戝津原先生と黒野先生に怒られました。

 

 ~交遊関係~

 

ダイダイダイダイダイナマン!

 

刃「おっとすまん、僕の電話だ。」

 

月音「いいよ。(ダイナマンop…爆発繋がり?)」

 

ピッ

 

刃「はい…お久しぶりです。……はい、えっとですね…」

 

萌香「メモ帳?」

 

刃「え~っと、はいその日なら大丈夫です。場所は…溝口のいつもの公園ですね。分かりました。」

胡夢「なんか、普通の会話みたいね。」

 

ミツキ「(溝口?…あれ?どこかで聞いたことがあるような。)」

 

 ~別の日の指定された公園~

 

 ヴァンプ「サンレッドよ。今日こそお前の命日だ!」

 

 サンレッド「……」

 

 戦闘員1号「キー!」

 

 戦闘員2号「キィー!」

 

 戦闘員3号(?)「ムッキー(○H○)!!」

 

 サンレッド「おい待て!戦闘員に一人だけマッチョなやつがいるぞ!!ってか刃だろお前!ヒーローなのに何またそっち(フロシャイム)で参加してんだよ!?」

 

 刃「いやーヴァンプさんがこの前おすそ分けで煮物くれたのでお礼に参加しました。それに今回はゲイラスさんがメインなので戦闘員参加です!」

 

 サンレッド「やっすいな!?おい!いいのかそれで!?」

 

 ヴァンプ「では行け!皆のもの、サンレッドを血祭りにあげるのだ!」

 

 刃一同「「「ウォオオオオオオ!!」」」

 

 かよ子「あんた頑張りなさい!!」

 

 瑠妃「フロシャイムの皆さんも頑張ってーー!!」

 

 みぞれ「…刃ファイトー」

 

 サンレッド「なんで応援がいるんだよ!!しかもかよ子まで!?」

 

 刃「でも、なんか嬉しくありません?」

 

 サンレッド「そりゃ、もち…ってまた気配を消して背後に立つな!!」

 

 刃「ハハハハ、そんな拳ではあたりませんし聞きませんぞ!!」

 

 ゲイラス「ねえ、刃さんってホントに人間?前後輩の携帯壊されそうになってアームロックで止めたらしいけど?」

 

 1号「今年の夏はレッドさんに強化形態使わせて壊したものは一緒に直しましたし…」

 

 2号「っつーか、前回参加したときはクロスカウンターで引き分けたしね~。」

 

 ヴァンプ「ほら皆行くよ!!」

 

 ※今回はレッドさんのパイルドライバーでレッドさんの勝ちでした。ヴァンプ談

 

 ~身長~

 

 『たちばな』の近くにある銭湯『手流前・露前』

 

 ヒビキ「そういやジンキ、お前身長伸びたんじゃねえのか?」

 

 ジンキ「そうですか?」

 

 イブキ(183cm)「僕と同じくらいになったんじゃないですか?」

 

 トドロキ(182cm)「初めてはホント小っちゃかったっすよね~昔の同僚達の中でもデカい俺も追い抜かれるんすっね~」

 

 ヒビキ(181cm)「うし、戻ったら図ってみるか!」

 

 ザンキ(177㎝)「若いっていいな……」

 

 エイキ(170㎝)「ザンキさんはまだましでしょう…猛士でも同年代の中で一番低いんだから…」

 

 ※図ってみたら182.6cmだったそうです。瑠妃談

 

 鬼一同「「「「何か微妙な数値!?」」」」

 

 ~真面目な会話~

 

 刃「どうするか…」

 

 陵「前回はかぶりましたし、今日はそれほど時間がありません。」

 

 刃「かといって手を抜くわけにはいかない…」

 

 陵「何かないのかな…」

 

 刃「そういえばこの前凍鬼さんにもらったあれは残ってる?」

 

 陵「!?確かにアレならいいかもしれません!」

 

 刃「よし、ならそれにするか!」

 

 月音「…えっと二人とも、何の話をしているの?」

 

 刃・陵「「今日の晩飯の事だよ(です)。」」

 

 ※その日の晩御飯のメインのおかずは冷凍鮭を使ったちゃんちゃん焼きになりました。

 

 ~新聞部+αでカラオケ行くとこうなる(女子編)~

 

 胡夢「♪」←AKBとか乃木坂が得意

 

 紫「~♪」←なぜか80年代のアイドルの歌をメインに歌う

 

 みぞれ「~~♪」←スローテンポな曲が主

 

 心愛・キョウキ「「マーベラス!!」」←アップテンポな曲が多い

 

 瑠妃「~~///」←なぜかエロティックな曲をたまに選ぶ

 

 萌香「~~~♪」←大体女性歌手の歌なら何でもできる(平均85点以上)

 

 萌香以外「「「「なんかズルい!!」」」」

 

 萌香「え~~~!?(困惑)」

 

 ~新聞部+αでカラオケいくとこうなる(男子編)~

 

 白鋼「ウルトラソウッ!!」←B'○みたいな曲が十八番

 

 キリク「女々しくて!女々しくて!」←金爆みたいな曲が得意

 

 月音「!!!」←見た目に反してメタル系とかよく歌う

 

 陵「~~」←SMA○とかV○とか男性アイドルの歌がメイン

 

 直木「生きたまま蝋人形……」←なんか怖い曲が多い

 

 銀影「ああ~~!!」←○南乃○みたいなの曲を歌う

 

 ~~♪

 

 刃「○らないか?」←割といろんな歌を歌うが一番の十八番が『○ラ○イカ』

 

 ※瑠・み「「ハッ!」」(ガタッ!胡夢「向こうの個室に行こうとするな!座ってろ!」

 

 



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コラボ編「プロジェクトX(エッキス):よみがえる鬼の刀」

 どうも長いこと更新してなくてすいませんでした!今回はミスターサーさんとのコラボ編です!時間軸的にはミスターサーさんの投稿されている『妖と骸』の未来とつながっている感じで、ピクシブとは結構違うところもあるのでpixivの方を見たことある人でも多少は楽しめると思います!それではどうぞ!

 追伸、艦これの大型建造、まさかの7回目で大和出る。


 僕と瑠妃さんはキリクさんがリストアップした人名(と言っても全員妖怪だけど)で、今生きていて、居場所のわかっている人を調べるため、白光でたちばなに戻って、猛士の資料と合わせて調べているが…

 

 

 「ふぅ~全く掠りもしない、大半が既に退治されていたり、この世からいなくなっている……すいませんチョウキさん、ミッチーこんな事に付き合わせてしまって、」

 

 僕は隣で調べ物の手伝いをしてくれているチョウキさんを向いて

 

 「別に気にするな。しかしこうして過去の資料を見ると、ヒビキの名前が良く出てくるな…」

 

 「そうですね。関東地方の鬼だからと言っても異常なほどです。父さん達が後継者としてヒビキさんを欲しがるわけです。」

 

 「ええ…過去の資料全部でイブキさんとかまさかのトドロキさんとかの名前は3、4回ザンキさんだって10回なのにヒビキさんだけで2,30回ぐらい出ていますからね。」

 

 「実は歴代のヒビキって目立ちたがりか事件に巻き込まれやすい性格?」

 

 すると上の階からヘルメットを持ってヒビキさんが降りてきて、

 

 「呼んだ?」

 

 と言ってきたので、ミツキ君が

 

 「いえ、今の代のヒビキさんは呼んでいません。後ミッチーってなんですかジンキ君!?」

 

 「え~似合うと思うんだけどな~時々腹黒くなるし」

 

 「羽音を打ち込みますよ?」

 

 「そ、そうか…後ジンキ、お前のバイク凄いな!!今イブキが物凄い笑顔で乗りに行ったよ。」

 

 「そうですか…ヒビキさんもかなりの笑顔ですよ。」

 

 「そう?でそっちはどうだった?」

 

 「大半が生きていませんでした。残りは封印されていたり、居場所がわからない。極一部に実在してないのが混じってました。」

 

 「わずかながらクリアした鍛冶師には頼んでみたんですが、刀を見た瞬間、無理と言われ、結局……鬼刃刀の再生は駄目でした。」

 

 僕達は資料を机の上に置いて、椅子にもたれかかった。すると上から

 

 「どうやら休憩にするようだね。」

 

 「お疲れ様、あなた」

 

 「お茶でも飲んで一段落しましょう。」

 

 上からお茶とお茶菓子を持った親っさんたちが降りてきた。

 

 「少し、休むか?」

 

 「そうですね…次は鬼刃刀の代わりを探さなくてはいけませんが、少し疲れましたから、一服しますか。」

 

 僕とミツキ君は瑠妃さんからお茶を飲んで、チョウキさんは妻のオシキさんから黍団子を食べさせている時に、おやっさんが机の上のリストを見ると、首を傾げながら

 

 「あれ?この人封印されているって書いてあるけど、うちによく食べに来るけど?」

 

 おやっさんの一言に僕は

 

 「パギャオー――ッ!?」

 

 「キャ?」

 

 「うわっ!?汚いぞ!?」

 

 「資料につくぞ!」

 

 思わずお茶を吹き出してしまった。

 

 「ゲホゲホ、すいません。」

 

 「で、おやっさん、どの人何ですか?」

 

 「え~っと…あっ、この“四季”さんだね。」

 

 「あっ、その人なら俺、この前理事長と一緒に飲みに行きましたよ。」

 

 僕と瑠妃さんはその会話を聞き、瑠妃さんは素早く電話を取り出して

 

 「ジンキさん…はい」

 

 「ありがとう…」

 

 僕は直ぐに理事長の電話番号を打ち込み、

 

 プルルル、プルルル…ガチャ

 

 〔ふむ、ジンキか。どうした?〕

 

 「ザッケンナゴラー!!なんで今まで黙っていたのですか!?キリクさんリストを最初に渡したのに、あれか!?イジメですか!?それとも出番が欲しいからですか!?」

 

 〔そ、それは違うぞ…たまたま徹夜続きで見逃していたんだ。〕

 

 「…でその時やったのはどんなジャンルで感想は?」

 

 〔ヒーローRPGでグラフィックとか登場キャラがよかったのだが、少しヤリコミ要素が足りなくて二日で終わってしまった…あ〕

 

 「理事長、アウト、タイキック。」

 

 〔と、年寄りは大切にしたまえ!〕

 

 「人間のみぞおちにコークスクリューを決めたのは誰ですか?」

 

 〔…さて、私が気付かなかった奴の名前は誰だ?〕

 

 視線を瑠妃さんの方へ向けると既に書類を僕の顔の高さまで上げて、名前の所には蛍光ペンで線をひいてくれて分かりやすくしてくれた。なお関係ない話だが僕と瑠妃さんの身長差は20cm近くあるため、書類も瑠妃さんの頭より高い位置に上げなければならない。つまり何が言いたいかというと……

 

 腕をプルプルさせながら僕を見ている瑠妃さんの表情が凄く良い‼このままにして涙目になりかけるのを見てめちゃくち…ハッ、いかんいかん。瑠妃さんから借りた漫画とアニメと映画(*全部ナナとカオル)の影響がでている。理事長を待たせて通話料金が高くするわけにはいけない。

 

 僕は書類に書いてあった名前を読み上げると理事長は   

 

 〔そういや、アイツは生きてたな。すまん、見落としていた。〕

 

 「理事長……そういえば、この方の腕はいかほどなものでしょうか?」

 

 〔私が知ってる中では1,2を争うくらいだな。かなり前から彼から貰った短剣も今も現役で使える。確かキリクも真っ二つに折れた長剣を修復して貰っていてうっかり岩山を切ってしまったらしいな。〕

 

 「へ?そ、それは…凄いですがとなるとお高いんじゃあ…」

 

 〔確かにとても高いが…まあ、気に入ったら安くはなると思うが、あいつは気まぐれな時があるからな…とりあえずお金と修復してもらう間の学校の単位等は任せてくれたまえ。あとは私や勢知郎さんの推薦状があれば…後お前さんの鬼火でも使えばやってもらえるかもしれん。〕

 

 と言ってきた。それをおやっさんに伝えると猛士からも半分は出すとカンペで伝えてきた。というかそのスケッチブックとペンはどこから出した!?日菜佳姉さんも半分のところを赤丸で書いて強調しない!

 

 「すいません…でもお金は半分は猛士や僕からも出しますよ。」

 

 〔いや、折れた原因は任務を出したこちらに非がある。それとこういう時は部下は上司の言うとおりにしておきなさい。もし、拒否するのなら……〕 

 

 

 「拒否するのなら……」

 

 次の言葉を溜める理事長に僕がつばを飲み込むと

 

 〔君と瑠妃君の部屋を遠くにするよ?〕

 

 「お金の件了承しました!なのでそれは勘弁してください!!」

 

 「「「「折れるの早っ!?」」」」

 

 と電話を持ったまま礼をした。周りは驚いていたが、僕だって瑠妃さんと離れるのは嫌なんだもん!そのまま電話を切るとおやっさんはため息をついて

 

 「じゃあ、住所は前に黍団子を郵送で送ったやつがあるからそれを渡して交渉は飲み仲間であるエイキ君に任せるとしよう。」

 

 「確か父さんは今日サバキさんの迎えに行ってるはずなので…」

 

 「とりあえず片付けますか…」

 

 「しよう」

 

 「しよう」

 

 そういうことになった…が、すぐに終わり暇になったので

 

 「だからな、俺のオシキが一番だって!!鬼として強いし可愛いんだぞ!」

 

 「いやいや、みどりも猛士にいて今まで色んな武器を開発しているし、俺達がそれで何度か助けられただろ?だからみどりが一番だって~」

 

 「ヒビキさん、それを言うなら瑠妃さんは、スタイルもいいし、手先も器用でいろんな薬も作れるし、仕事や家事もできて、料理は美味い!!多くの事が自慢できる一番は瑠妃さんですよ!」

 

 嫁、彼女自慢大会をしてました(笑)因みに自慢されている方々は

 

 「チョウキさんったら…///」

 

 「ヒビキ君も、恥ずかしいよ。」

 

 「ジンキさん照れてしまいますよ/////」

 

 頬を染めたり、体をクネクネさせたりしていた。因みに(自称)彼女のいないミツキ君や仕事でいない日菜佳姉さんや香須美姉さんは一階に移動した(逃げた)。

 

 この嫁彼女自慢大会は、さらにヒートアップしていき、

 

 「やはり君たちとは一度真正面から話さないといけないようだね…」

 

 「そうですね。いくら響鬼さんとはいえ遠慮はしない…チョウキ一番なのは確定的に明らかなんだ。」

 

 「じゃまなんだよ、瑠妃さんを一番と思わないやつは全て!野郎オブクラッシャーー!!」

 

 ヒビキさんはアームドセイバーを、僕は雷光を、チョウキさんも音撃棒を構え、振り上げようとした瞬間小暮さんに止められた。(ケツに警策のフルスイングで)…しかしなんで僕だけ鉄製なんだよ、イテテ…

 

  その後おやっさんの話によると、僕は黍団子猛士セット(紅や、輝を初めとした変わり種の黍団子セット、20個入り1500円)と僕専用のアームドセイバーの設計図を持って、遠くから見てもわかる服装で行くように言われ、

 

 僕は向こうの方で寝泊まりするかも知れないから、数日分の荷物+予備の服(いつサバ、誰がやられるかわからないから)をまとめて、翌日陽海学園のバスで隣町の浮世絵町に向かう事にした。

 

 「…あぁ、分かりました。引き受けましょう。俺もそのエイキさんの息子に興味がありますから…ええ、代償は黍団子猛士セットと何か珍しい技術をお願いします。…はい、それでは遠くから見てもわかる服装で12時半に駅前で…はい…それでは」

 

 俺はたちばなの店主の電話を切り、考えながら俺は縁側に向かって歩き、

 

 「う~ん、リクオは明日暇らしいが一人だけ迎え行かすのもなんだし…とがめと姫は、エイキさんの話だといい男らしいから…よし、お~~い七実!いるか~~」

 

 俺は自分の娘の名前を呼ぶと歩く音が聞こえ黒髪の少し小柄なわが子がきた。

 

 「どうかしたのお父さん?」

 

 「ああ、すまないが、明日リク坊と一緒に、駅に人を迎えに行ってくれないか?」

 

 七実「良いけど、どんな人なの?」

 

 「この前連れて行った、たちばなに住んでいる俺の飲み仲間であるエイキさんの息子さんと、その彼女が来るらしい。」

 

 俺がそう言うと七実は手をポンと叩いて、

 

 「あ~、酔いつぶれたお父さんをつれて帰る時にもう一人の酔っぱらいをおぶって女の人と一緒に帰っえてたピッチピッチのシャツに髪は黒の短めで筋肉モリモリマッチョマンね。」

 

 「あ~多分そう、でいいか?向こうはお土産で黍団子持って来るそう「なら、行く!行かせて!!」…お、おう。リク坊にも伝えてくれよ。」

 

 「は~~い」

 

 と嬉しそうに今来た道を戻って行った。七実はたちばなの黍団子が好きだからな~でも年頃の子としてはもう少しおしゃれをしても…いや、悪い虫がつくかもしれないからダメ、でも行き遅れたら…まあ、娘たちの事に親が首を突っ込むわけにはいかないからな。あの子たちの自由にしよう。

 

 「……さて、リッくんがオススメする音撃戦士の少年…リクオやゆらにどんな影響を与えてくれるかな?」

 

 俺がそう呟いた時、

 

 「四季さん、僕に何かようですか?」

 

 玄関の方からリクオが来てくれて、俺はリクオの方を向き、話を切り出した。

 

 ――――――

 

 キッ、プシュ~~

 

 「ヒヒヒ、浮世絵町に到着したよ。」

 

 「ありがとうございます。」

 

 「気にしなくてもいいよ。私も君が活躍してくれるお陰で、山道を安心して行けるからね。」

 

 「では行ってきますね。」

 

 「彼にはよろしく言っといてくれたまえ。後、お土産を楽しみにしてるよ。ヒヒヒ、」

 

 「了解、シュッ」

 

 僕達“三人”はバスから降り周りを見回すビルや百貨店などが立ち並び、光景を久しぶりに見た気のする僕は瑠妃さんに尋ねる。

 

 「瑠妃さん、体調はどう?」

 

 「この町は自然が多く、ジンキさんがくれたこのご神木入りのお守りがありますから大じょ…瑠妃は大丈夫です!」

 

「何故わざわざ金剛型3番艦の真似をした?」

 

「なんとなくです。」

 

「さて、それじゃ駅前まで行って喫茶店で待ちますか……ね、“みぞれ”ちゃん」

 

「お…おぅ……」

 

後ろを振り向くと本来学校にいるはずのみぞれちゃんが大きめなバッグを持って震えていた。ここにいる理由はさっきバスの中で聞いたし、雪女の里と理事長にも確認をとって勝手に来たわけでは無いことは了承している。

 

が恐らく荷物が重いのだろうから僕は雷光をみぞれちゃんに向けて

 

「ほら、その荷物持つからこっちを持って…く れ な い か?」

 

とみぞれちゃんが雷光を持ち、みぞれちゃんのバッグを肩に担いだ。持ってみると女の子の荷物にしては重いと感じたが、まぁ僕には余裕があるほどだから問題ない。

 

しかし嗅いだことのある匂いがして恐る恐るみぞれちゃんの方へ顔を向けて

 

「みぞれちゃん、この中に白雪草入ってるでしょ?」

 

「……母達から持ってけと惚れ薬と原料が…後傷薬…」

 

「惚れ薬は使わないでね?……怪我する前提か…」

 

「「当然ですね(だな)。」」

 

「チキショーメ!…はぁ、行くよ。はぐれないでね。」

 

「はい!」

 

「ああ」

 

 僕たちは駅に向かって歩き出した。

 

 ~~~~~~~

 

 僕と七実ちゃんはたちばなの人達を迎えに駅へ走っていた。

 

 「ね、ねえいくら黍団子が待っているからと言って少し飛ばしすぎじゃない?これだと駅についても僕達が待つことになるよ?」

 

 と前で走っていた七実ちゃんに尋ねた。七実ちゃんは僕の方を見ずに

 

 「出る前にお父さんに聞いたらもう向こうはすでに着いていて、喫茶店でお茶しているって、急ぐよ。」

 

 と速度を上げて車道を走っていた原付を追い抜いて行った。本当に病人なのか気になる。そして四季さんから相手の特徴を聞いたら

 

 「髪は短く、シャツはピッチピッチの筋肉モリモリマッチョマンの高校生だ。」

 

 としか言われてないけどそんな高校生がいてたまるか!?と思っている間に駅前に着いたが何故か人だかりがありそこに七実ちゃんもいた。僕は息を整えながら

 

 「どうしたの?」

 

 と聞いてみると七実ちゃんは指をさすと

 

 「なあ、兄ちゃん邪魔なんやけど~~?」

 

 「俺たちはそのお嬢ちゃんたちとこれから遊ぶつもりなんやけど?」

 

 「お駄賃やるから目の前から消えろや、なあ?」

 

 「つか無視するなや。ああ?」

 

 と金髪だったり唇にピアスしている見るからに柄の悪い人たちが黒髪の女性と色白な女性と一緒に座っている男性に絡んでいる。女性の方は無視しているが男性はため息をつくとメニューを置き不良たちのほうへ顔を向け

 

 「申し訳ないが私達はここで人を待っているし、私達はここには初めて来たのであまり好き勝手には行動できません、それと初対面のあなた方には彼女たちを任せれない。ここは穏便に済ませたいのでお引き取りいただけないでしょうか?」

 

 と答えたが不良たちは

 

 「ああ?なめとんのかコラァ!?」

 

 「調子乗っているとぶちかますぞ!?」

 

 「立ってみろや!?この独活の大木が!!」

 

 不良たちはガンを飛ばし、男性を貶し、女性たちはムッとした顔でにらむと男性は女性たちに手で制し、

 

 「立てばよろしいのですね?」

 

 と立ち上がると彼の身長は座っていた時の僕の予想より身長は180以上あるように見え、シャツの胸元や腕、ジーパンも体を鍛えているのか筋肉でピッチピッチだった…あれ?もしかしてもしかしてこの人が待ち合わせの人じゃあ…

 

 と僕が考えていると不良の一人が拳を作り

 

 「ちょっとばかり鍛えているからって舐めてんじゃあねえぞ!」

 

 と立ち上がった男性の腹に拳を叩き付けた。その光景に周りは小さく悲鳴を上げた人がいるが

 

 「イッテ~~~~!?!?」

 

 不良が拳を抑えその場でしゃがみこんだ。すると近くにいた仲間が金属バットで殴りかかるが男性はそれを左手で難なく受け止めた。不良が引っ張ってもうんともすんとも言わず、つかみとめた男性がムンとつぶやくとバットはへしゃげ、男性が手を放すとバットには手の跡がはっきりとついていた。

 

 「て、てめえ…お、俺たちを誰だとおおおお思っていやがる!」

 

 と無傷の不良が震えた声で叫ぶと

 

 「知らん。それよりそこでしゃがみこんでいる奴、ちゃんとした拳を作らずに殴ったから手の筋か骨を痛めているはずだ。とっとと病院に連れていった方がいい。」

 

 としゃがみこんでいる男性を指さしながら答えた。不良は震えながら続きを言おうとしたが

 

 「とっとと去れ!!」

 

 と大声で言われると仲間を置いて先に逃げ他の不良たちもあわてながら逃げて行った。不良が見えなくなると立っていた男性は周りを見ながら

 

 「いや、皆さんご心配をおかけして申し訳ありませんでした。どうぞそれぞれの用事の方へお行きください。」

 

 と優しい笑顔でペコペコをしながら周りに伝えた。周りの人たちが散っていくと椅子に座り

 

 「さて、何を食おう。今回は経費で落ちるらしいから好きなもの頼んでいいよ。」

 

 「それじゃ迎えに来る人たちも一緒に食事に誘いましょう!」

 

 「…第1印象は大事だからな悪くない。あ、ジンキ食後にアイス頼んでいいか?」

 

 「いいよ~僕もハニートーストかケーキセットでも頼もうかな?」

 

 「もう、お二人ともその前に昼食を頼んでください!」

 

 と楽しそうに話していた。180もある男がかわいらしい喫茶店で女性とスイーツとかの話で盛り上がるってかなりシュールなんだけど…と思っていると

 

 「すいません、あなたがもしかして猛士の松坂刃さんでしょうか?」

 

 と隣にいたはずの七実ちゃんがいつの間にか目の前の男性に話しかけていた。男性はきょとんとしたが、頷くと立ち上がり

 

 「その通りです。とりあえず初めまして僕は松坂刃、今はジンキと言います。あ、こう見えて高校2年です。よろしくシュッ!」

 

 と左手で敬礼みたいなポーズをとって答えた。本当にいるんだこんな世紀末か奇妙な冒険をしそうな高校生……



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コラボ編「プロジェクトX(エッキス):鍛冶師の四季」

 はい、どうも久々の更新です!私の知らない間にロザリオとバンパイア書×仮面ライダーの作品があったことに驚きましたが、全般をみるとあまり響鬼って二次クロス小説には向かないのかな~

 前回コメントで毎回変身の度に失うことはないとの指摘をいただきましたが、あれから原作を含むいろんな動画を見ましたが、とりあえず解釈として多い「服は変身するたびに失う」という設定にすることにしました。

 誤字は少しずつ直していきますのでこれからもよろしくお願いします。


 「次の坂を昇れば最後です。」

 

 「了解ってここかぁ!」

 

 僕達は四季さんの工房のある山を登り、それらしき門の前まで来た。

 

 「へえ、いい門ですねえ、って汗をかきすぎたかな?」

 

 「そのまま会うと大変ですよね?」

 

 「私がジンキの体の表面に汗と一緒に氷を作ってそれを割ってさっぱりさせるか?」

 

 「ジンキさんならできるかもしれませんが、それでは解決にはなりませんよ。」

 

 「汗だくからそんなことをすればさすがの僕でも死んでしまうよ。」

 

 と門の前で話していると

 

 「ハア…ハア…」

 

 「おっリクオ君きたか…」

 

 リクオ君が息を切らし上がってくる。

 

 「リクオ、遅い」

 

 「そ…そんなこと言ったって……」

 

 「いやいや七実さんリクオ君は人間にしてはなかなか早いほうだと思うよ。後リクオ君座っちゃ駄目だ。息が整うまで歩いてね。」

 

 とリクオ君を座らせないようにして、息を整えさせた後リクオ君は

 

 「な、七実ちゃんはわかりますけどどうして…ジンキさんはその女の子を担いだまま走れるんですか!?」

 

 と荷物とみぞれちゃんを担いだ僕を指さした。(瑠妃さんは変身魔法でカラスになってもらった)もちろん僕はその答えにみぞれちゃんを降ろした後

 

 「鍛えてますから!シュッ」

 

 「ジンキを普通の人間とカウントしてはいけないぞ。」

 

 と僕は笑顔で答えるとみぞれちゃんはそう注意した。まあ、鬼ですから。

 

 「では、皆さんこちらへ」

 

 七実ちゃんはそういいながら門の中へ入っていく、門をくぐった直後首筋に気配を感じた。

 

 「(殺気!?)皆離れろ!!」

 

 「「!?」」

 

 「え?え?」

 

 僕の叫び声に瑠妃さんとみぞれちゃんは七実ちゃんは急いで離れ、リクオ君は何が起きているのかわからなく、門の外へでたのを確認した後上へ向きながら鬼爪を出し顔の前にクロスさせると

 

 ギャリギャリギャリと嫌な音を出し爪と刀から火花が出る。

 

 「へえ、これを防ぐなんてやるねえ」 

 

 刀を振り下ろしてきた鳥みたいな恰好をした人がそう笑顔を浮かべて言った。すぐに鬼火を出すと軽く跳躍してかわし、縁側の前に着地すると刀を構えた。

 

 「(構えからしてかなりの経験を積んだ人、いや妖怪かもしれない。鬼になっても勝てるどうか……)」

 

 先程までかいていたものとは違う汗を出しながら烈光を構える。

 

 「へぇ、若いのに中々良い闘志を持ってるね。楽しめ……」

 

 と言いかけた時

 

 「こっの、馬鹿野郎!」

 

 家の中から叫び声と共に目の前の人の頭に素早い一閃が入り、鈍い音を立て、目の前の人は頭を抑え蹲った。

 

 「まったく俺の刀と何かがぶつかった音がして来てみたら、お客さんに斬りかかるとはなに考えているんだ!?しかも相手は俺の飲み仲間の息子さんだぞ!」

 

 「いや~中々強そうな感じだったからな、つい試したくなったんだ。」

 

 「つい、じゃない!しかも血が出てるじゃないか!?千、救急箱を持ってきてくれ!それと斬は今日の晩飯と晩酌抜きだ。」

 

 「えぇ!?」

 

 目の前で騒いでポカーンとしているなか

 

 「あ、大丈夫です。ジンキさんの出血はある意味仕様なので」

 

 「ジンキ、手をだせ。止血する。」

 

 瑠妃さんは目の前で言い合いしている男性達に説明をし、みぞれちゃんは僕に近づき手に包帯を巻いていく。処置を終えたところで僕は一歩前に出て

 

 「御子神理事長、父のエイキの紹介で来ました。猛士の角、松阪刃鬼の名前はジンキです。」

 

 「君の事はエイキさんから嫌と言うほど聞いているよ。俺が刀鍛冶の四季だ。まぁ詳しい話は中でしよう。ついてきてくれ」

 

 僕達は四季さんの案内で玄関から屋敷の中へ入り、瑠妃さん達はお土産を渡すため僕と子規さんとは別の部屋に向かった。

 

 応接室みたいな部屋に通された僕は四季さんに猛士からの書状と理事長とキリク君の手紙、それと折れた鬼刃刀を渡し、書状を一通り見て刀を見る際に折れた経緯を説明すると

 

 「魔化魍を倒して、鬼の力を込めて雪女の神殿の壁を何枚もぶち抜いて、さらに朱染刈愛の攻撃を2回ほど受け止めたと…それは折れるわ。」

 

 「すいません…」

 

 「いや、お前さんが謝る必要はない。大事に使っていたことはわかるからな。して…ここまで折れてると修復は無理だが、これを溶かし芯として新しい刀として生まれ変わらせるのはできる。安心しろ料金は変えない…いや、これを材料として使うから少し安くなるかも…」

 

 四季さんはそう言いながら刀を箱に収めながら呟き、

 

 「まあ、料金は出来上がった後でいいや。さてお前さんの腕を見たいが…うちの奴らだとやりすぎてしまうかもしれねえしリクオは夜にならねえと駄目だし、あ~~今いいやつがいねえかな~」

 

 と話していると

 

 「すまない四季、私の刀の話だが…おやすまない、お客人がいたのか。」

 

 片目を隠した麻婆豆腐が好きそうな渋い声の人が入ってきた。四季さんは

 

 「ああ、牛鬼か…そういや今日は牛頭はいるか?」

 

 「ああ、今日こそは斬や炎から一本取るんだと張り切っていたな…ふむ、そこの少年は堅気ではないな?」

 

 「ああ、鬼だよ。音撃戦士の方だから…でもお前さん鬼で何年戦っているんだ?」

 

 「えっと確か鬼の姿で5年くらい?」

 

 「5年ってことは…」

 

 「「中1から!?」」

 

 「でもその前から生身でサポートをしていました。何回か襲われましたが1回を除いてほぼ無傷ですから。」

 

 「「生身で魔化魍と!?しかも1回何があった!?」」

 

 「軽く背中全体を斬られて入院しました。なんなら見ますか?」

 

 「あ、なんかエイキさんから元気すぎる重症入院患者として聞いたことあるぞ。」

 

 「いや、なぜ致命傷だろ!?なぜ生きてる?」

 

 「鍛えてますから!」

 

 「あ~鬼だから仕方ないな」

 

 「答えになってないぞ!四季も納得するな!少年も脱ごうとするな!」

 

 ~数分後~

 

 「ゼェ、ゼェ、ゼェ…」

 

 上半身裸で背中の傷を見せている前で赤い伍長ボイスの牛鬼さんが肩で息をしながら膝をついていた。

 

 「うへ~話に聞いていたがよく走り回っていたな。ああ、着ていいぞ。」

 

 四季さんに背中をポンと叩かれた後服を着ると牛鬼に近づき

 

 「すまんが、こいつの剣の腕前を見たいから牛頭丸をかしてくれないか?」

 

 「ゼェ…それなら構わないぞ。私もその少年の力量を見てみたいからな。」

 

 四季さんの提案で牛鬼さんの部下の方と手合せすることになったが相手は100年以上の実戦経験を持つ妖怪だそうなのでお願いして少しでも使い慣れた武器を使わせてもらうことにした。

 

 「因みにエイキさんから聞いたから知っているけど一番得意な音撃棒はなしね。後双剣も」

 

 「ヲッ!?」

 

 ~~~~~

 

  僕がジンキさんを探していると中庭のほうでワイワイと騒ぎ声が聞こえて向かうと

 

 「……」

 

 牛鬼さんの部下の牛頭丸が刀を構え、その反対側では、

 

 「……」

 

 ジンキさんがギターみたいな武器を構えてにらみ合っていた。二人の間に立っている四季さんは

 

 「二人とも用意はいいか?」

 

 「問題ない、直ぐに終わらせる!」

 

 「こっちも大丈夫です。」

 

 二人の言葉に四季さんは3歩後ろに下がり、

 

 「それでは…始めっ!!」

 

 「ハァアアアアア!!」

 

 四季さんの合図と同時に牛頭丸がジンキさんに接近して刀を振り落とそうとしたが、ジンキさんはそれをギターで受け止め、

 

 「いい一撃ですね…だがまだ軽い!!」

 

 と言いながら払いあげると逆手に持ち替え、

 

 「ガンガン行く…ぜ!!!」

 

 そう叫びながら振ったら勢いを殺さずそのまま次の攻撃に流れるようにギターを振った。

 

 「クッ…」

 

 苦戦していたが、牛頭丸はジンキさんから一旦距離を置き、直ぐに殺気の籠もった突きをジンキさんに向けて放つ。

 

 「ジンキさんッ!?」

 

 僕は思わず叫んだが、ジンキさんは落ち着いた様子で

 

 「ハッ!!」

 

 ジャンプで突きを避け、牛頭丸の背後に着地すると

 

 「ほい、一本」

 

 ギターを脇の所から牛頭丸の首筋に先端がぎりぎり当たるところまで近づけた。牛頭丸は区やそうな顔をして

 

 「…参った。」

 

 「勝負あり、勝者ジンキ!!」

 

 四季さんの声で周りの皆は歓声を上げた。すると僕を迎えに来ていただろう青田坊がジンキさんの前に出て行き、

 

 「ジンキ殿、俺と一本手合わせしてくれないか?」

 

 「頼む!!俺とももう一度闘ってくれ!!」

 

 青田坊と牛頭丸がそう言うとジンキさんは頭を掻いて、

 

 「あ~…それはちょっと…厳しいかな?」

 

 「あぁ!?何でだよ!」

 

 青田坊の言葉にジンキさんは空を指差し、

 

 「一つに天気だけど、今日は予報だと大雨で雷もあるらしい…あっ」

 

 皆が空を見ると雨が降り出した。雨に濡れたまま、ジンキさんは今度は二人を指差して

 

 「2つ目に闘いなれた妖怪二人相手に人間の僕が満足に戦えるわけがないでしょう。やるならどちらか片方でお願いしますよ。」

 

 「確かに…」

 

 ジンキさんがそう言うと部屋の中でお茶を飲んでいた牛鬼が

 

 「なら牛頭、お前は退け。」

 

 「しかし牛鬼様!!俺は「また明日、相手にしてあげますから」…チッ!」

 

 牛頭丸が下がって馬頭丸の持ってきたタオルで頭を拭き、青田坊が手をパキパキと鳴らしながら

 

 「では…行かせて貰うぜ!!」

 

 「え!?ちょっ!?休憩なし!?」

 

 「あっ…」

 

 青田坊は拳を繰り出し、ジンキさんはとっさに武器でガードしたが、とっさのことと青田坊の怪力で壁まで吹き飛ばされた。

 

 ガンッ!!!

 

 「グホッ!?」

 

 「おいコラッ!!青、何やってんだ!!」

 

 「す、スイマセン!」

 

 壁にたたきつけられたジンキ君の姿に四季さんは青田坊を叱り

 

 「ジンキさん!?大丈夫ですか!?」

 

 僕はジンキさんの下へ駆け寄ろうとしたが瑠妃さんが止め、

 

 「大丈夫ですよ。ジンキさんはあれほどでは気絶なんかしませんから。」

 

 瑠妃さんがそういうと

 

 「いってぇええ~~!!」

 

 ジンキさんは頭をさすっていたが平気そうに立ち上がり、四季さんの方を向き、

 

 「四季さん、僕は大丈夫ですので、手合わせを続けたいのですがいいですか?」

 

 「あぁ…本当に大丈夫なのか?」

 

 「ええ、生身じゃあ勝てるかどうか分かりませんが、」

 

 ジンキさんはギターを地面に突き刺し、構えると、新しいキャンディーを口にくわえたみぞれさんが

 

 「ジンキ、変身したらどうだ?それなら対等に戦えるかもしれないぞ。」

 

 「変身…?」

 

 僕はテレビやアニメとか後僕自身の事でしか聞かない単語に首を傾げていると

 

 「その方が良いのではないのでしょうか?実際刀を使うのは“鬼”の姿で戦うわけですし、」

 

 「おぉ、その方が良いかもな。“音撃戦士”の力も見てみたいやつらが多いだろうし、変身してくれないか?」

 

 瑠妃さんや四季さんがそう言ってジンキさんは

 

 「はぁ…分かりましたよ。幸いこの雨の中だ雷の一つや二つ、民家に落ちても不思議ではないでしょう…青田坊さん、」

 

 「ん?何だ?」

 

 「少しだけ待ってくださいね。」

 

 ジンキさんはその言葉と同時に左腕を顔の高さまで持っていき、鬼の顔が付いたリストバンドを触ると

 

 ガシャ

 

 鬼の顔の下の方に弦が付いた物が出てきて、ジンキさんはそれを指で弾いた。

 

 ベェン…

 

 リストバンドから琵琶のような音が出て、ジンキさんはそれを額にもっていった。そして少しの間かざしたまま……

 

 「ハアッ!!」

 

 ビシャァアアアン!!

 

 雷がリストバンドを天に突き出したジンキさんに向かって落ち、皆は慌てだしたが、瑠妃さんとみぞれさんは至って落ち着いた様子で見ていた。

 

 「あの…随分落ち着いていますね?ジンキさんに雷が落ちたというのに…」

 

 雪女の氷麗が二人にそう言うと

 

 「まぁ、ジンキさんの変身はあんな感じですから…」

 

 「鬼弦で変身すれば、晴れていても、屋内でも地下でも雷は落ちてくるからな。」

 

 「そうですね。そのたび服が千切れてしまうので新しいのを用意しなくてはいけませんが…」

 

 「え…?」

 

 僕がポカンとしているとジンキさんの姿は人ではなく、黒くて左の角が異様に伸びている鬼へと変わった。変身をした刃鬼さんは構えて

 

 「さて…いきますか!!」

 

 刃鬼さんは青田坊に向かって走り、青田坊も刃鬼さんに向かって走り腕を組みあった。

 

 「グッ!?…」

 

 ズリズリズリ…

 

 どんどん青田坊が押され始め、いつの間に帰ってきたのかは分からないけどお爺ちゃんが刃鬼さんをみて、

 

 「ほう珍しい、ありゃあ“戦鬼”じゃないか。これはちと青が不利じゃな。」

 

 「え?じいちゃんそれはどういうこと?」

 

 僕がお爺ちゃんの方を振り向いた瞬間、

 

 「どっせ~い!!」

 

 「ヌォオオオオ!?」

 

 ズゥン!

 

 僕が急いで音の方を見ると、刃鬼さんが青田坊の袖を掴み、地面に叩きつけていた。皆驚いていたが四季さんは

 

 「勝負あったな…勝者は刃鬼だな。」

 

 青田坊は立ち上がり、

 

 「いや~お強いですね。この俺が力負けするとは…」

 

 刃鬼さんに握手を求め、刃鬼さんも青田坊の方を向き、顔が光ると鬼の顔から人の顔に戻り、

 

 「いえいえ、青田坊さんも中々強かったですよ。僕もまだまだ鍛え足りませんね。」

 

 と言い、握手を交わした。四季さんは

 

 「さて、手合わせをしてジンキの実力も分かったことで、まずジンキ君達は風呂に入りなさい…リクオ、すまないが彼を風呂場に案内してくれ。」

 

 「あ、はい分かりました!ジンキさんはついて来て下さい。」

 

 「了解、失礼します!」

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 僕は瑠妃さんが持ってきた着替えを持って、リクオ君と共に大浴場に向かっていると、(因みに顔から下は鬼の姿のまま)

 

 「あの、ジンキさん!!」

 

 「ん?どうしたんだい?」

 

 「ジンキさんは本当に人間なんですか?」

 

 リクオ君の問いかけに僕は

 

 「ただの人間じゃないよ。でも妖怪じゃあない。」

 

 「そう言えばさっきお爺ちゃんが戦鬼と言っていたけど…」

 

 「ほう、身内に音撃戦士の存在を知っている人がいるのですね。なら風呂に入りながら説明しましょう。」

 

 この後、僕とリクオ君は大浴場で戦鬼の事、戦鬼の歴史、ついでに僕の仕事や陽海学園の事を話すとリクオ君は

 

 「へぇ~色々あるんですね。」

 

 「まぁね、後僕の連れの二人も妖怪だよ。そう言えば、リクオ君も妖怪なのかい?」

 

 僕は浴槽に浸かりながら、リクオ君に尋ねるとリクオ君は

 

 「僕は妖怪の血が4分の1程度混じっているだけですよ。それにジンキさんと比べると、僕なんかまだまだですよ。」

 

 と言い落ち込んだが僕は左手をリクオ君の頭の上に乗せて、

 

 「リクオ君、僕だって最初からあんなに強かった訳じゃない。最初の頃なんて鬼にすらなれなかった。」

 

 「え?」

 

 「でも、毎日身体と心を鍛え、多くの闘いを経験して、そして身体を見て分かるように、多くの失敗もして、何度か死にかけた事もある。だけどそうして今の僕、戦鬼のジンキがいるわけだよ。」

 

 「はぁ、」

 

 「まぁ、何が言いたいかと言うと……え~っと…君も色々と鍛えていったら良いと思うよ?」

 

 「それ、ついさっき思いつきましたよね!?しかも「え~っと」って言ってましたし!!」

 

 リクオ君のツッコミに僕はただ

 

 「…すまない、僕今まで教わる事は多かったけど教えた事は少ないんだよ!!それに人生経験が少ない僕が良い言葉がポンポンと出るわけ無いでしょ!!」

 

 「逆ギレですか!!」

 

 「違う!!ヤケクソに言っただけだ!!(キリッ)」

 

 「開き直っている!?」

 

 「時には開き直りも大事だよ?今までに校舎をぶっ壊したり、リアル無双しちゃったし」

 

 ~数分後~

 

 僕とリクオ君は迎えにきた四季さんの護衛忍の炎さんの後をついていき、大広間に行くと、

 「おぉ、二人とも遅かったじゃないか!!」

 

 「先に始めてしまったぞ。」

 

 大宴会が始まっていました。因みに、瑠妃さんとみぞれちゃんは…

 

 「…で四季の坊やが気付いてくれなくてな…」

 

 「大変ですね、ジンキさんはそういう事に気づいてくれますが、優しすぎて…」

 

 「へぇ、そのキャンディーは冷気を閉じ込めているのですか。」

 

 「予備を多めに持ってきたから分けてやろうか?」

 

 瑠妃さんは千さんという四季さんの秘書的な人と恋愛相談をしていてみぞれちゃんは同じ雪女(後で聞いたら少し違うそうです。)の氷麗ちゃんと冷気保存キャンデーの話でなんか意気投合しちゃってるよwww僕はリクオ君の方を見て

 

 「とりあえず…楽しみますか?」

 

 「そうですね…」

 

 こうして四季さんの元での初日が過ぎていき、翌朝僕の両腕に瑠妃さんとみぞれちゃんが抱きついて寝ていたのは言うまでもない。

 

 翌日、四季さんに呼ばれどういった刀が欲しいのかを聞かれ、それと炎も欲しいそうなので使う炉に鬼火で火をつけた。

 

 やっぱ鬼火便利だな~前世のテレビじゃちょっとグロいかなんかで使われなくなったけど…



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