遊戯王~伝説を受け継いだ兄妹~ (龍南)
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人物設定(第61話時点)

この人物設定は逐一更新していこうと思います。

現在この小説で出てないキャラもいますが、番外編のほうでは出てるキャラがいるので一緒に紹介します。


山岸 駆<やまぎし かける>

 

年齢:12歳(中1)転生前は17歳(高3)

 

誕生日:11月10日

 

外見:髪は黒髪。ブラッディマンデイという漫画(ドラマもやってる)の主人公の高木藤丸をイメージしている・・・っていうかほぼ同じ。

 

この小説の主人公であり、リメイク前の小説でも主人公。現実世界でのテロにより死んだはずが、いつのまにか5D’sの世界に転生されていた。今は龍亞、龍可の家に居候させてもらっている。現実世界でいじめられていたのでいじめは極端に嫌う。そのいじめのこともあって、武術も鍛えている。カードの精霊が見える。現実世界で長男だったためか面倒見がよい。性格は真面目なほうで、頭もいい。正義感溢れる強い男の子である。特技はハッキング。弱点は、食べ物の好き嫌いが激しいのと、ジェットコースターが苦手なこと、虫が苦手なこと。

兄として遥の面倒を見ており、遥のことを第一に考えている。

実は中学の時にテニス部に入っていて、その腕前は全国優勝するほど。中学日本選抜メンバーに選ばれてアメリカに行ったこともある。それ以外の要件でもアメリカに行ったりしたことがあるので、英語はペラペラ、韓国にも行ったことがあるので、ハングルも多少喋れる。なお、高校の時は部活に入ってない。なぜならそんな暇がなかったから。

料理は現実世界でも作っていたのでうまいほう。

前世の時に恋人はいたが、その恋人との死別が原因で今は恋人を作らないとしていたが、その恋人が留姫ということがわかり、また付き合い始めた。

実はサイコパワーを扱える。過去のいじめの原因もサイコパワーが原因。そしてなぜか催眠ガスや睡眠薬は効かない体質になっている。(病院で取り扱う麻酔は効くというが果たして・・・)時計型麻酔銃を常備している。

カードはギャラクシー・アイズが出始めたころまでのカードしか知らない。

 

 

 

 

 

川上 遥<かわかみ はるか>

 

年齢:10歳(小5)

 

誕生日:12月12日

 

外見:黒よりの茶髪のポニーテール。イメージは2時間ドラマの鳩村周五郎シリーズに出てくる川上つぐみ(美山加恋が演じてるからポニーテールの美山加恋と言えなくもない)。

 

この小説のもう1人の主人公だが、リメイク前での小説では第83話の最後に初登場。駆の義妹。

駆と同じく現実世界でのテロにより死んだはずだが、いつのまにか5D’sの世界に転生されていた。駆と一緒に龍亞、龍可の家に居候している。性格は明るく、活発な女の子。

コスプレが大好きで、ほぼなんにでもコスプレする。

駆を全面的に信頼している。駆を傷つけるような人には容赦しない。

駆と一緒に韓国に行ったことがあるので、ハングルを多少喋れる。英語も少々喋れる。

自分の身を守るために駆から武術を教わっている。

なぜかサイコパワーなどの普通はあり得ない攻撃は効かない。それどころか吸収して1.1倍の威力で跳ね返すこともできる。

歌を歌うのが上手く、その腕前はカラオケで100点を連発するほど。

デュエルは皆が楽しむためにあるものと思っており、それを汚す人を許さない。

 

 

 

 

 

加藤 留姫<かとう るき>

 

年齢:12歳(中1)

 

誕生日:3月12日

 

外見:茶髪のウェーブ型。イメージは名探偵コナンの灰原哀。哀よりかは髪は少し長く、表情も柔らかい

 

この小説では第6話に実は初登場。第11話から本格的に登場。リメイク前の小説では第31話で初登場。龍可からヒロインの座をいつの間にか奪い取っていた。コラボは「遊戯王5D’s~季節外れの転校生」とのコラボの主に儀式編で登場している。

この小説のヒロイン。使用デッキを馬鹿にされたこととお守り替わりにしてた水霊使いエリアのカードを取られたことが引き金でサイコパワーを使えるようになり、そのせいで学校でいじめられ、十六夜アキと同じ道をたどってしまった。

性格は駆と同じような性格。この設定がリメイク前の小説では龍可からヒロインの座を奪うという離れ業をやってのける原因になった。

武術も鍛えており、その実力は駆と互角の勝負をするほど。

実は留姫は転生者であり、前世での名前は「清永 智子<きよなが ともこ>」。まさかの駆の元恋人である。駆との恋が忘れられず、今も駆のことが好き。ちなみに前世では駆の1コ上の先輩であった。そして無事、駆と付き合うことに。

 

 

 

 

 

荒川 涼太<あらかわ りょうた>

 

年齢:12歳(中1)

 

誕生日:12月27日

 

外見:茶髪のショート。イメージはバトミントン漫画「スマッシュ!」の主人公、東翔太の髪を茶髪にしたものと思ってくれれば。

 

この小説では第7話に初登場(第6話の最後に名前だけは登場)。リメイク前の小説では第31話に初登場。コラボは「遊戯王5D’s~季節外れの転校生」とのコラボの主に天使&青眼編で登場している。

海馬コーポレーションの推薦枠でフォーチュンカップに出場している男の子。

優しい性格であり、頭もいい。

父親は海馬コーポレーション傘下のDホイール作製会社の社長であり、涼太は次期社長候補でもある。

運動面は他のみんなと比べて明らかに劣っている。

 

 

 

 

 

鬼頭 美菜<きとう みな>

 

年齢:12歳(中1)

 

誕生日:12月2日

 

外見:黒髪のシャギーボブ。イメージはバトミントン漫画『スマッシュ!』のヒロインの鬼頭優飛。

 

この小説では第8話に初登場。リメイク前の小説では第31話で初登場。中等部の女帝として君臨するが留姫が目立ち過ぎていつの間にか不憫枠という悲しい立ち位置に。DICHIさんの小説、「遊戯王5D’s~転生者と未来のカードたち」で開催していた混沌文化祭に駆、遥、留姫と共に登場している。

活発な女の子だが、それがやや空回りすることが多く、それでいつしか不憫枠となっていった。

テニスが趣味で、週に1度、母親と打っている。

リメイク前では暗黒界を使っていたがこの小説ではエド・フェニックスから受け継いだD-HEROを使っている。エドは美菜にとって遠い親戚のおじいさんらしい。

 

 

 

 

 

丸藤 隆<まるふじ たかし>

 

年齢:12歳(中1)

 

誕生日:11月18日

 

外見:イメージは言わずもがなカイザーこと丸藤亮。ほぼ髪型はカイザーよりちょっと短く、表情も柔らかい。

 

この小説では第8話に初登場。リメイク前の小説では第31話で初登場。中等部の皇帝として君臨するが、出番が少なく、美菜と同等の不憫な扱いを受ける。

基本寡黙だが喋るときは喋る。

カイザーこと丸藤亮の孫だが、本人はカイザーの孫と言われるのが嫌らしい。

料理を作るのが下手で、リメイク前では調理実習で一緒の班だった駆に教わっていた。

運動神経はよく、野球の授業で160キロを出すほど。本人になぜ160キロを出せるのかと聞くと、「サイバー流の特訓をしたらこうなった。」とかえってくる。

デュエルは第2章でやらせる予定。

 

 

 

 

 

大久保 香澄<おおくぼ かすみ>

 

年齢:12歳(中1)

 

誕生日:11月12日

 

外見:一応TFキャラなのでそちらを参照してください

 

この小説では第37話に初登場。リメイク前の小説では第57話に初登場。コラボは「遊戯王5D’s~季節外れの転校生」とのコラボの主に融合編で登場している。

リメイク前の小説で駆達と同じアカデミアに通っていて、ある大会の予選で駆と対戦。それまで小等部でいじめられ、中等部になって転校してきた香澄は友達もいなかった。駆がそんな子をほっとくはずもなく、駆が香澄にとって最初の友達となる。そして駆との出会いがきっかけで香澄はぐんぐんと実力をつけはじめ、本大会では個人戦ベスト4に入った。また、駆に恋をしていたが、ひとたび駆の恋の気持ちが自分に向いてないのに気づくと、その恋を諦め、駆の恋を応援するようになる。

駆と出会うまでは引っ込み思案だったが駆と出会ってからは積極さを見せるようになった。

が、この小説では、両親が自殺するという悲劇的な事件が起き、塞ぎこんでしまうが、駆と遥のおかげで立ち直る。

 

 

 

 

 

 

沖田 翔太<おきた しょうた>

 

年齢:15歳(高1)転生前は17歳(高3)

 

誕生日:1月18日

 

外見:黒髪のショート。イメージは「マカロニほうれん荘」という漫画の主人公の沖田総司・・・よりかは髪は短いかな。

 

この小説ではまだ未登場。リメイク前の小説では第91話に初登場だがそれ以前に駆の回想で何度か登場していた。。コラボは「遊戯王5D’s~転生者と未来のカードたち」とのコラボで登場している。

駆と弘美とは小学校の時からの幼馴染で、弘美とは付き合うまでに至った。

駆と同じく面倒見がよく、頭もそこそこいい。

実は心を閉ざすという能力があるのだが・・・さて使う場面は来るのだろうか。

中学の時は駆と同じソフトテニス部に入っていたが、高校の時は弘美と同じ吹奏楽部に入った。

この小説でも登場予定。

 

 

 

 

 

園城寺 弘美<おんじょうじ ひろみ>

 

年齢:15歳(高1)転生前は17歳(高3)

 

誕生日:7月6日

 

外見:黒髪の肩に髪がつくぐらいの長さ。イメージは麻雀漫画「咲」の園城寺怜。目の色は黒だけどね。

 

この小説ではまだ未登場。リメイク前の小説では第91話に初登場だがそれ以前に駆の回想で何度か登場していた。。コラボは「遊戯王5D’s~転生者と未来のカードたち」とのコラボで登場している。

翔太とは小学校の時からの幼馴染であり、恋人でもある。駆とは家が隣だったということもあり、小学生の時よりも前から遊んでた幼馴染。

前世での駆の家と弘美の家は屋根が微妙につながっており、弘美の部屋から屋根の上を通って駆の部屋に行けて、実際に2人ともたまに行ったりしていた。

照魔境と予見する引き札の2つの能力を持っているが、その能力のせいか病弱。弘美が病気になるたびに駆はお見舞いに行ってたりした。そんな駆の優しさからか、駆のことが好きだが、駆が恋愛面に疎いというより知らなすぎて気づいてもらえず、その間に翔太に告白され、付き合っているが、心の中で駆への恋の思いは消えてはいない。というのがリメイク前の小説での設定だが、今回は駆の恋愛設定が違うせいで違うことになってる。

優しくて頭もいい。中学、高校と吹奏楽部に所属していた。

この小説でも登場予定。

 

 

 

 

 

トビー・ローラ

 

年齢:10歳(小5)

 

誕生日:3月14日

 

外見:原作キャラなので省略。そのまんまです。

 

原作ではディヴァインに殺害された少年。原作で全然出てないので紹介します。

ミスティの妹でデッキは駆から渡されたM・HEROデッキ。

ミスティが留姫の母親とよく合う影響か、留姫と仲がいい。

第19話で初登場。初デュエルは第28話。

駆のことを師匠と思っており、将来、駆みたいなデュエリストになりたいと思っている。

 

 

 

 

 

マーク・フリーダム

 

年齢:10歳(小5)

 

誕生日:10月4日

 

外見:TFキャラなので省略。そのまんまです。

 

第34話に初登場初デュエル。

宝玉獣使いで、腕前もなかなか。

おとなしい性格で、引っ込み思案だったが、中間試験で遥とデュエルしたことで遥と仲が良くなり、龍可と龍亞とも仲が良くなる。

 

 

 

 

 

八神 森司<やがみ しんじ>

 

年齢:15歳(高1)

 

誕生日:不明(原作ではてんびん座とまでは書かれてある)

 

外見:原作キャラなので省略

 

第37話に初登場。転生者であり、ホーンテッド・キャンパスという小説の主人公である。

超草食系男子。幼い頃から霊が視えるが特に何かできるわけではない。

原作ではまだこよみと付き合ってはないが、ここではもう付き合ってるという設定になっている。

 

 

 

 

 

灘 こよみ<なだ こよみ>

 

年齢:15歳(高1)

 

誕生日:不明

 

外見:原作キャラなので省略

 

第37話に初登場。転生者であり、ホーンテッド・キャンパスという小説のヒロインである。

霊に狙われやすい体質である。

常に眉間にしわが寄っている。

原作ではまだ森司と付き合ってはないが、ここではもう付き合ってるという設定になっている。が、原作でも森司のことは信頼している。

 



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オリカ集

このオリカ集も逐一更新していきます。

オリカは使ってるキャラにまず分かれて、そのキャラごとに登場したのが早い順に掲載しています。


<全員共通>

 

聖なる呪印の宝札

通常魔法

墓地の罠カードを3枚除外することでカードを2枚ドローする。

 

 

 

<山岸駆>

 

摩天楼3-ミラージュタウン

フィールド魔法

①1ターンに1度、「HERO」と名のついたモンスターを1体墓地から除外することでカードを1枚ドローできる。

②1ターンに1度、①の効果で除外した「E・HERO」融合モンスターカードによって決められた自分の融合素材モンスターをデッキに戻し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

E・HEROクリムゾン・ナイト

炎属性 戦士族 Lv7

ATK/2400 DEF/1800

融合・効果

「E・HEROブレイズマン」+「E・HEROバーストレディ」

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。

1ターンに1度、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択する。選択したモンスターを破壊し、相手ライフに300ポイントのダメージを与える。この効果を発動したターン、このモンスターは攻撃できず、攻撃力は次の自分のスタンバイフェイズまで半分になる。

 

E・HEROエンジェル・シャイア

光属性 天使族 Lv1

ATK/100 DEF/100

チューナー・効果

このカードが融合素材またはシンクロ素材として墓地に送られた時、このカード以外の融合素材またはシンクロ素材のレベル×100ポイントライフを回復する。

 

E・HEROネオス・リべレイター

光属性 戦士族 Lv8

ATK/2500 DEF/2000

シンクロ・効果

チューナー+「E・HEROネオス」

このカードはシンクロ召喚でしか特殊召喚できない。

このカードはカード効果では破壊されない。

このカードの攻撃力は自分の墓地・除外ゾーンの「HERO」と名のつくモンスター1体につき攻撃力が100ポイントアップする。

このカードがシンクロ召喚に成功した時、デッキから「HERO」と名のつくモンスターを2体墓地に送ることで相手フィールド上のカードを1枚破壊する。

1ターンに1度墓地の「HERO」と名のつくモンスター1体を選択する。選択したモンスターを除外し、除外したモンスターの攻撃力をエンドフェイズまでこのモンスターの攻撃力に加える。この効果を使用したターン、このモンスター以外のモンスターは攻撃できない。

 

E・HEROジャイアント・ガンナー

地属性 戦士族 Lv7

ATK/1600 DEF/2600

融合・効果

「E・HEROフォレストマン」+「E・HEROクレイマン」

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。

1ターンに1度、相手の手札をランダムに1枚選んで墓地へ送ることができる。

 

E・HEROバーニング・レディ

炎属性 戦士族 Lv6

ATK/1900 DEF/1800

融合・効果 

「E・HEROバーストレディ」+「E・HEROレディ・オブ・ファイア」

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。

1ターンに1度、相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。手札から「E・HERO」と名のついたモンスター1体を捨て、選択したモンスターのコントロールを得る。この効果を発動したターン、自分はバトルフェイズを行うことができない。

 

E・HEROエンジェル・アルド

水属性 天使族 Lv3

ATK/800 DEF/1100

チューナー・効果

このカードが融合素材またはシンクロ素材としてフィールド上から墓地に送られた時、墓地の魔法カード、罠カードを1枚ずつデッキに戻し、カードを1枚ドローする。

 

ムーン・ライト・ドラゴン

光属性 ドラゴン族 Lv9

ATK/2700 DEF/2200

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

シンクロ・効果

このカードがシンクロ召喚に成功したとき、自分の墓地に存在する「E・HERO」と名のついた融合モンスター1体を選択して装備カードとしてこのカードに装備する。このカードは装備した「E・HERO」と名のついた融合モンスターの効果を得る。

1ターンに1度、手札を1枚墓地に送ることで、相手モンスターの攻撃力をエンドフェイズまで半分にする。この効果を使用したターン、「ムーン・ライト・ドラゴン」以外のモンスターは攻撃できない。

 

月光の壁

永続罠

このカードは自分の場に「ムーン・ライト・ドラゴン」が存在する場合のみ発動できる。

自分の場に「ムーン・ライト・ドラゴン」が存在する限り、「ムーン・ライト・ドラゴン」以外の自分の場のモンスターは魔法、罠、効果モンスターの効果では破壊、除外されない。また、相手は「ムーン・ライト・ドラゴン」以外のモンスターを攻撃対象にすることはできない。

「ムーン・ライト・ドラゴン」が自分の場に存在しない時、このカードを破壊する。

 

スイッチ・フュージョン

罠カード

相手がコントロールするカード効果によってセットされたこのカードが破壊され墓地に送られた時、自分のデッキから融合素材モンスターカードを墓地へ送り、その融合モンスターを1体をエクストラデッキから融合召喚する。

 

E・HEROマジカル・ウィッチ

闇属性 魔法使い族 Lv4

ATK/1400 DEF/1000

効果

このカードの召喚に成功した時、自分フィールド上にこのカード以外の「HERO」と名のつくモンスターがいる場合、自分のデッキから魔法カードを1枚手札に加えることができる。

 

E・HEROライトニング・プリンセス

光属性 魔法使い族 Lv8

ATK/2500 DEF/2300

融合・効果

「E・HERO」と名のついたモンスター+魔法使い族モンスター

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。

このカードは魔法・罠の効果を受けない。

1ターンに1度、手札を1枚捨てることで相手フィールド上に存在する魔法・罠を1枚破壊することができる。

このカードが破壊された時、自分はデッキからカードを1枚ドローする。

 

E・HEROエンジェル・ウィング

風属性 天使族 Lv2

ATK/500 DEF/700

チューナー・効果

このカードは1ターンに1度戦闘によっては破壊されない。このカードをシンクロ素材又は融合素材としたシンクロモンスター又は融合モンスターは1ターンに1度破壊されない。

 

E・HEROアイス・アクエリア

水属性 戦士族 Lv7

ATK/2300 DEF/1900

融合・効果

「E・HEROオーシャン」+「E・HEROバブルマン」

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。

このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地に送ったとき、自分の墓地からレベル4以下の「E・HERO」と名のつくモンスター1体を特殊召喚できる。

 

E・HEROネオス・ガール

光属性 戦士族 Lv6

ATK/2000 DEF/1700

効果

このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、デッキからカードを1枚ドローする。

 

E・HEROライトニング・プリズマン

光属性 戦士族 Lv7

ATK/2500 DEF/1700

融合・効果

「E・HEROプリズマー」+「E・HEROスパークマン」

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。

1ターンに1度、フィールド上の表側表示モンスター1体の表示形式を変更する。

 

E・HEROエンジェル・ハイロゥ(祝札さん提供オリカ)

光属性 天使族 Lv8

ATK/3000 DEF/3000

融合・効果

「HERO」と名の付くモンスター×3

このカードは融合素材に「E・HERO エンジェル・シャイア」「E・HERO エンジェル・ウィング」「E・HEROエンジェル・アルド」を使用した時、以下の効果を得る。

・このカードはバトルフェイズ中に3回の攻撃ができる

・1ターンに1度、フィールド上のモンスター一体をゲームから除外することができる。この効果を使用したターン、このカードは攻撃できない。

・このカードをフィールド上を離れた時、自分の墓地、除外ゾーンから「E・HERO エンジェル・シャイア」「E・HERO エンジェル・ウィング」「E・HERO エンジェル・アルド」を1体ずつ、フィールド上に特殊召喚することができる。

 

E・HEROエンジェル・スプリング

光属性 天使族 Lv8

ATK/2700 DEF/2000

融合・効果

「E・HERO」と名のついたモンスター+天使族モンスター

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。

このカードが守備モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていればその数値分だけ自分のライフポイントを回復する。

 

兄妹の絆

通常魔法

自分フィールド上に「E・HEROネオス」が存在する場合、自分の手札またはデッキから「E・HEROネオス・ガール」1体を自分フィールド上に守備表示で特殊召喚することができる。

 

E・HERO ムーン・ドラゴエティクス・ナイト (DICHIさん提供オリカ)

光属性 戦士族 Lv10

ATK/3500 DEF/3000

「E・HERO 」と名のついた融合モンスター+ムーン・ライト・ドラゴン

このカードは上記のカードを融合素材とした融合召喚でしか特殊召喚出来ない。

1ターンに1度、相手フィールド上に存在する全ての表側表示のモンスターの攻撃力と守備力を半分にする。

このカードの効果は融合素材となった融合モンスターと同じ効果になる。

また、1ターンに1度、このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した時、自分の墓地に存在する「E・HERO 」と名のついたモンスター1体をゲームから除外して、ライフを1000ポイント払って発動できる。このカードはもう一度だけ攻撃できる。

 

E・HEROダーク・ネオ(DICHIさん提供オリカ)

闇属性 戦士族 Lv3

ATK/0 DEF/0

チューナー・効果

このカードが召喚に成功した時、手札から「融合」または「フュージョン」と名のついたカードを1枚墓地に送ることで自分の墓地に存在する「HERO」と名のついた融合モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる。

この効果で特殊召喚したモンスターのレベルは1つ下がり、攻撃力は0となり、効果は無効となる。

エンドフェイズ時にこの効果で特殊召喚したモンスターは破壊される。

 

E・HEROウィング・アース

風属性 戦士族 Lv6

ATK/2000 DEF/1500

融合・効果 

「E・HEROフェザーマン」+「E・HEROクレイマン」

このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。

このカードの融合召喚に成功した時、相手の墓地からモンスターを1体選び、効果を無効にして相手フィールド上に特殊召喚する。このカードはこの効果で相手フィールドに特殊召喚されたモンスターの効果を得る。

 

 

 

 

<加藤留姫>

 

餓者髑髏(がしゃどくろ)の復活(フュージョニストさん提供オリカ)

儀式魔法

餓者髑髏の降臨に必要。

自分の手札・フィールド上から、レベルの合計が3になるようにモンスターをリリースしなければならない。

また、自分のメインフェイズ時に墓地のこのカードをゲームから除外して発動できる。

レベルの合計が3になるように自分の墓地のモンスターをゲームから除外し、

手札から「餓者髑髏」1体を儀式召喚扱いとして特殊召喚する。

 

餓者髑髏(がしゃどくろ)(フュージョニストさん提供オリカ)

闇属性 アンデット族 Lv3

ATK/1000 DEF/1000

儀式・効果

餓者髑髏の復活により降臨。

このカードは自分フィールド上に他のアンデッド族が存在する限り、戦闘または効果によって破壊・除外されず、カードの効果の対象にならない。

このカードは墓地の『ワイト』と名のつくモンスターの数×1000ポイント攻撃力・守備力がアップする。

また、1ターンに1度墓地のアンデッド族・レベル3以下のモンスター1体をゲームから除外して発動する。このターン、自分フィールド上のアンデッド族・レベル3以下のモンスターが戦闘で破壊した相手モンスターは墓地へ行かずゲームから除外される。

 

ワイトゴット

闇属性 アンデット族 Lv8

ATK/3000 DEF/3000

融合・効果

「ワイト」と名のつくモンスター×3

このカードは融合素材に「ワイト」「ワイト夫人」「ワイトキング」を使用した時、以下の効果を得る

・1ターンに1度、デッキから「ワイト」と名のつくモンスターを2体まで選び墓地に送る

・このカードは墓地にある「ワイトキング」「ワイト」の数×1000ポイント攻撃力がアップする

・このカードがフィールドを離れた時、自分の墓地、除外ゾーンから「ワイト」「ワイト夫人」「ワイトキング」を1体ずつ自分フィールドに特殊召喚できる

 

ワイトルーク (DICHIさん提供オリカ)

闇属性 アンデット族 Lv3

ATK/1000 DEF/400

このカードのカード名は、墓地に存在する限り「ワイト」として扱う。

このカードが戦闘によって破壊された時、自分のデッキから「ワイト」と名のついたモンスターを2体まで選択して墓地に送る。

 

 

 

<大久保香澄>

 

ジェムナイト・ダークパール(フュージョニストさん提供オリカ)

地属性 岩石族 Lv9

ATK/3300 DEF/2200

融合・効果

「ジェムナイト」と名のついたモンスター×3

このカードは融合召喚およびこのカードの効果でのみ特殊召喚できる。

このカードの融合召喚成功時、自分フィールド上にこのカード以外のモンスターが存在しない場合、相手フィールド上のカードを2枚まで選び破壊する事ができる。

また、このカードが墓地に存在する時、自分のスタンバイフェイズ時に1度だけ、手札の「ジェム」と名のついたモンスターを2体ゲームから除外する事でこのカードを特殊召喚する事が出来る。

「ジェムナイト・ダークパール」の効果は、1ターンに1度しか発動できない。

「ジェムナイト・ダークパール」はフィールド上に1体しか存在できない。

 

ジェムナイト・カーネリアン

地属性 岩石族 Lv8

ATK/3000 DEF/3000

融合・効果

「ジェムナイト」と名のついたモンスター×3

このカードは融合素材に「ジェムナイト・ガネット」、「ジェムナイト・サフィア」、「ジェムナイト・ルマリン」を使用した時、以下の効果を得る

・このカードが融合召喚に成功した時、自分の除外ゾーンのカードをすべて墓地に戻す

・1ターンに1度、デッキから「ジェムナイト」と名のついたモンスターを2体まで選び、手札に加えることができる

・このカードがフィールドを離れた時、自分の墓地・除外ゾーンから「ジェムナイト・ガネット」、「ジェムナイト・サフィア」、「ジェムナイト・ルマリン」を1体ずつフィールドに特殊召喚できる

 

 

 

<龍可>

 

幻奏のライフコール

通常罠

自分が戦闘ダメージを受けた時、手札を1枚捨てて発動できる。攻撃力の合計が受けたダメージの数値以下となるようにデッキから「幻奏」と名のついたモンスターを2体まで自分の場に特殊召喚することができる。

 

幻奏の音女リフ

光属性 天使族 Lv1

ATK/100 DEF/100

チューナー・効果

このカードが特殊召喚に成功した時、このカードのレベルを任意のレベルに変更することができる。

 

エンシェント・エンジェル・ドラゴン

光属性 ドラゴン族 Lv8

ATK/2600 DEF/3100

チューナー+「エンシェント・フェアリー・ドラゴン」

シンクロ・効果

このカードは相手のカード効果を受けない。

1ターンに1度、手札または墓地から天使族モンスターを1体、自分の場に特殊召喚することができる。また、エンドフェイズまでこの効果で特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分、このカードの攻撃力はアップする。

 

 

 

<龍亞>

 

パワー・ツール・ドラゴン/バスター(祝札さん提供オリカ)

地属性 機械族 Lv10

ATK/2800 DEF/3000

効果

このカードは通常召喚できない。このカードは「バスター・モード」の効果でのみ特殊召喚できる。

1ターンに1度、デッキから装備魔法を1枚手札に加えることができる。

このカードが装備魔法を装備魔法を装備している時、カード効果では破壊されない。

このカードを対象とするカード効果が発動した時、このカードに装備されている 装備カードを1枚、墓地に送ることにより、そのカードの発動と効果を無効にして、破壊することができる。

このカードが破壊され墓地に送られた時、墓地に存在する「パワー・ツール・ ドラゴン」を特殊召喚することができる。

 

 

 

<十六夜アキ>

 

クリムゾン・ローズ・ドラゴン

炎属性 ドラゴン族 Lv8

ATK/2800 DEF/2200

チューナー+「ブラック・ローズ・ドラゴン」

シンクロ・効果

このカードはカード効果では破壊されない。

このカードがシンクロ召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上のカードをすべてゲームから除外する。

1ターンに1度、自分の墓地の植物族モンスター1体をゲームから除外することで相手の場のモンスター1体を選択し、選択したモンスターを表側攻撃表示にし、攻撃力・守備力を0にする。

 

ブラック・ローズ・ドラゴン/バスター(祝札さん提供オリカ)

炎属性 ドラゴン族  Lv9

ATK/2900 DEF/2300

効果

このカードは通常召喚できない。このカードは「バスター・モード」の効果でのみ特 殊召喚する事ができる。

このカードが特殊召喚に成功した時、墓地の「ブラック・ ローズ・ドラゴン」を除外することで、フィールド上のカードを全て破壊することが できる。

このカードが戦闘を行った時ダメージステップ時に自分の墓地のモンスター カードを一枚除外することで、相手モンスターの攻撃力と守備力を0にすることがで きる。この効果は相手ターンにも発動する事ができる。

このモンスターが守備表示モ ンスターを攻撃した時、攻撃力が守備力を超えていれば、その数値だけ相手ライフに ダメージを与える。

フィールド上に存在するこのカードが破壊された時、自分の墓地 に存在する「ブラック・ローズ・ドラゴン」1体を特殊召喚する事ができる。

 

 

 

<トビー・ローラ>

 

M・HERO紅蓮(祝札さん提供オリカ)

炎属性 戦士族 Lv8

ATK/2500 DEF/2100

効果

このカードはマスク・チェンジの効果でのみ特殊召喚できる。

このカードは戦闘によっては破壊されない。

このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。



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第1章:フォーチュンカップ編
第1話 伝説との出会い


皆さん初めまして。龍南と申します。すぴばる閉鎖に伴ってこちらに移動してまいりました。亀更新orかなりの文才のなさですがよろしくお願いします。
今回はなろう、すぴばるに投稿していた「遊戯王~CROSS HERO~」のリメイク版です。いやぁ・・・ほんと最後のほうは暴走しましたし、当初の予定よりだいぶずれましたしね。すぴばる閉鎖を機会にリメイクしようと思いました。
まぁとやかく言うのは後書きにしときますか。それでは、リメイク版第1話、スタートです。


???side

 

「・・・うん?ここは?」

 

目を開けると見慣れない天井が見えた。・・・うん?ちょっと待て、俺確か・・・・銃撃戦の末あいつと相打ちになって死んだんじゃなかったっけ?何で生きてるの?

 

「・・・うん・・・」

 

うん?隣にもう1人寝てたのか・・・ってえっ!?

 

「ここは・・・あれ?お兄ちゃん?」

 

「は、遥ちゃん!?」

 

なんで遥ちゃんがここに・・・

 

「お兄ちゃん!」

 

「うわっ!」

 

いきなり俺に飛びついてくる遥ちゃん

 

「・・・お兄ちゃん・・・怖かった・・・」

 

「怖かった?」

 

「うん・・・知らない人が鍵壊して家に入ってきて、それで私が銃で撃たれて・・・あれ?私生きてる?」

 

遥ちゃんもやられてた・・・だと!?

 

いや、その前にこれはどういうことだ。俺も遥ちゃんも死んだはずなのに今ここにいる・・・それ以前にここはどこだよ!

 

ガチャ

 

うん?扉が開いた?

 

「どうやら気づいたようだな。」

 

「ようやく目が覚めたか!」

 

中に入ってきたのは男性2人・・・いやちょっと待て!この2人は!

 

「お兄さんたちは?」

 

「俺は武藤遊戯だ。」

 

「俺は遊城十代だ!よろしくな!」

 

遊戯に十代・・・なんで遊戯王の世界!?しかも遊戯と十代の2人がいるってどういうこと!?

 

「お兄ちゃん、どうしたの?」

 

「いや、ちょっと・・・」

 

だってね・・・いきなりアニメや漫画のキャラクターが目の前にいたら戸惑わない?

 

「俺たちが本来アニメのキャラクターだから戸惑ってるってところか?」

 

「っつ!?」

 

心が読まれた!?いや、それ以前に自分がアニメキャラだと知ってるだと!?

 

「ど、どうしてそのことを・・・」

 

「君たちをここに運んできた神様がそういっていた。」

 

「か、神様?」

 

あ、なんか察した。

 

「俺と遥ちゃん・・・転生したんですか?」

 

「あぁ、神様がそういってたぜ。前の世界での人生があまりにも不憫だったからとか言ってたな。」

 

不憫だったからって・・・まぁありがたいっちゃありがたいが・・・

 

「君たちの名前は山岸駆君と川上遥ちゃんで合ってるかな?」

 

「うん!」

 

そういえば名乗ってなかったね。俺の名前は山岸駆。そして横の女の子は川上遥。一応兄妹だよ。兄妹なのになぜ名字が違うかって?それは話すと長くなるからまたの機会に・・・1つ簡潔に言うと、俺と遥ちゃんは互いに家族や親戚を殺されているってこと。

 

「さて神様から言われてることを始めようか十代君。」

 

「そうですね遊戯さん。」

 

「神様から言われていること?」

 

「あぁ。主に遥ちゃんのことだ。」

 

「・・・私?」

 

「まず遥ちゃんに聞こう。遊戯王って知ってるかい?」

 

「遊戯王?言葉だけならお兄ちゃんから何回か耳にしたけど・・・」

 

「っていうことはルールはまだわからないってことだね。」

 

「ルール?ゲームなの!?」

 

「遊戯王はカードゲームだよ。」

 

「そうだったの!?」

 

「それで・・・君たちが今から行く世界・・・ここもそうだけど・・・遊戯王ができることが必須事項なんだ。」

 

「そうなんだ・・・。」

 

「今から行く世界?本来はここじゃないんですか?」

 

「ここは精霊世界だ。」

 

「せ、精霊世界!?ってことは・・・俺たち・・・精霊見れるってことですか?」

 

「そういうことだ。」

 

まじか・・・

 

「精霊?」

 

「それは後でわかる。で、今から行くのはアニメの名前で言えば5D’sって題名だったかな?」

 

5D’s・・・シンクロまでか・・・よかった。エクシーズがあったら俺絶対にダメだもん。全く知らないとは言わないまでもそこまで詳しくはないから。ゼアルを何話かしか見てないし・・・確かギャラクシーアイズドラゴンっていうドラゴンが出始めたころまでだったかな?

 

「でだ、まずは遥ちゃんに遊戯王に教えなきゃいけないからまずここに来てもらったわけだ。」

 

それは助かる。いきなり遥ちゃんを野放しに転生させてたら俺は神様をぶん殴ってる。

 

「だがその前に・・・駆君に決めてもらわないといけないことがある。」

 

「・・・え?」

 

「一応神様が言ったことなんだが、ここの世界のテーマは伝説の受け継ぐ兄妹なんだそうだ。」

 

「はい?その兄妹ってまさか・・・」

 

「そう。君たちのことだ。」

 

「ですよね。」

 

おい神様・・・余計なことすんなよ。ってか世界ごとにテーマがあるのかよ!

 

「そこで駆君にどっちのデッキを使うか決めてほしいんだ。」

 

「どっちかっていうと遊戯さんのデッキか十代さんのデッキかってことですか?」

 

「そういうことになる。俺のデッキを選ぶとブラック・マジシャンがテーマとなるデッキ。十代君のデッキを選べばHEROを主体としたデッキとなる。」

 

「・・・うん?神のカードは?」

 

「あれは扱いが難しいからな。俺が持つことにしている。」

 

まぁそうか。それが妥当だな。

 

「じゃあ・・前世でもHEROデッキを主に使ってたし、HEROで。」

 

「ってことは俺だな!」

 

「じゃあ遥ちゃんは俺のデッキだな・・・といっても一部の精霊のカードをあげるだけだが。」

 

「え?」

 

「後ろのトランクにカードがあるから基本はあの中のカードでデッキを組めって神様から言われたよ。もちろんテーマに沿ってだが。」

 

「は、はぁ。」

 

なんじゃそりゃ。ややこしいな。

 

「まずは・・・十代君、遥ちゃんに基本的な説明をお願いできるか?」

 

「OK、任してください!」

 

「じゃあ僕と駆君で遥ちゃんが使うデッキをまずは作ろうか。」

 

「わかりました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、遥ちゃんのデッキ。そしてついでに俺のデッキも作った。

 

遥ちゃんのデッキはブラック・マジシャン、ブラック・マジシャン・ガールを主力としたマジシャンデッキ。さすがに遊戯のような混合デッキにはしない。

 

そして俺はHEROデッキ。トランクを見たところ、俺が見たこともないHEROも入ってたんだよな。それはともかく、HEROデッキを使うにあたって俺はこだわってることがある。それは俺がデュエルしたときにわかる・・・かな?

 

そのこだわりを捨てたデッキも一応作ってはいる。滅多に使うつもりはないが。

 

そして肝心の精霊のカード・・・遥ちゃんのデッキには言わずもがなあの師弟コンビ、ブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガール。それからもう1体いる。そして俺のデッキにも1体いる。それは俺か遥ちゃんがデュエルした時のお楽しみってことで。

 

で、十代が遥ちゃんに一通り遊戯王のルールを説明し、遊戯が詳細なルールとさっき作ったデッキを基本的な回し方の説明をしている。

 

そして、

 

「さて基本的なことは説明したが、とにもかくにも実際にやってみせるのが1番早いかな?」

 

「そうですね。」

 

実際に見たほうが確かに早い。

 

「じゃあ俺が遥ちゃんのデッキを使うからよく見ておくんだ遥ちゃん。」

 

「はい!」

 

「相手は・・・どうせだから駆君にお願いしようか。」

 

「僕ですか?いいですよ。」

 

転生して初デュエルの相手が遊戯とは・・・テンション上がりまくりだわ!デッキは少々違うけど。

 

さぁて皆にお見せしよう。俺のHEROデッキを。

 

「あれ?そういえばお兄ちゃん、背が小さくなってない?」

 

「そういえば・・・。」

 

「言い忘れてたな。神様の都合により、駆君は中学1年生になっているらしい。」

 

「えぇ!?」

 

ちなみに転生前の俺は高校3年生である。




駆「リメイク版第1話、どうでしたか?」

遥「少しは楽しめたかな?」

駆「ということで、読者のみなさん初めまして。この小説のダブル主人公の1人、山岸駆です。」

遥「同じくダブル主人公の1人、川上遥です!」

駆「この後書きではその話の感想や、リメイク前の小説を知らない人向けにリメイク前の小説はどういう話だったのかを話していきたいと思います。」

遥「まず・・・お兄ちゃんと歳が近くなっちゃったね。」

駆「そうだね俺は高校3年から一気に中学1年になっちゃったんだよね。遥ちゃんは転生前と変わってないんだよね。」

遥「うん、本編では言ってないけど私は小学5年生です。」

駆「まぁ歳が変わっても俺たちの関係が変わることはないからね。」

遥「うん!」

駆「さてリメイク前の第1話とこのリメイク版の第1話、タイトルからだいぶ変わっております。」

遥「っていうかもうリメイク前の第1話が全く面影もないよ。」

駆「まず場所が違うもんね。リメイク前の第1話は龍可と龍亞の部屋。それに転生したのは当初は俺1人だったもんね。」

遥「私は途中からだったからね。」

駆「遥ちゃんの初登場は第83話の最後。随分と後だったね。」

遥「しかも私、悪い人に操られての初登場だったからね。」

駆「それを俺が救ったのが第84話でした。」

遥「こんな感じにちょっとずつリメイク前の話をするよ。」

駆「さて次回は俺と遊戯さんのデュエル。転生後最初のデュエルの相手が遊戯さんですごく興奮してます。」

遥「遊戯お兄さんのデッキは私が使う予定のデッキ。どんなデッキに仕上がったのかご覧ください。」

駆「タイトルは『駆のこだわり』。タイトル通り、俺のデッキのこだわりをあかします。」

遥「そして私たちの精霊も一挙に紹介する予定だよ!」

駆「あ、1つ言い忘れてた。投稿は不定期になると思います。」

遥「作者も今は専門学生だからね。学業優先だよ。」

駆「基本は土日の投稿になると思いますがご了承ください。」

遥「もしかしたら平日に投稿することもあるかもしれないけどね。」

駆「それでは、」

駆・遥「「次話もお楽しみに!」」


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第2話 駆のこだわり

駆「お待たせしました。第2話のお時間です。」

遥「普通だったら最初のほうは早めに投稿するのにね。」

駆「まぁ学業優先だからね。と言っても、本文自体は木曜にほぼ書き終わってたらしいが。」

遥「えぇ!?」

駆「なぜ木曜かって言われると木曜が5月中は午前しか講義がないから。その代わり今日(土曜)午前中講義があったっみたいだけど。」

遥「あ、そうなんだ・・・。」

駆「だからもしかしたら土日だけじゃなく、木曜に投稿することがあるかも。」

遥「とりあえず週に1回は投稿しないとね。」

駆「それじゃあ俺の遊戯王の世界での初デュエルをどうぞ。」


駆side

 

「準備はいいかな駆君?」

 

「いつでもいいですよ。」

 

この世界での最初のデュエル。まさか相手が遊戯とはね。遊戯のデッキはこれから遥ちゃんが使うデッキだけど、それでもあの師弟コンビを遊戯は扱うのが上手い。右に出る人はいないはず。

 

「じゃあいくぞ!」

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

遊戯 LP4000

 

さぁ、このデュエル、精一杯楽しみますか。

 

先攻、後攻の決め方はデュエルディスクが勝手に決めるらしい。先攻になった人のデュエルディスクのランプが光るみたい。

 

そして今回ランプが光ったのは俺・・・つまり俺が先攻だね。

 

「いきます!俺のターン!」

 

さて、楽しむといっても、あくまでこのデュエルは遥ちゃんにデッキの回し方を実戦で教えるためのデュエル。俺は俺でこのデッキを回りを確かめる。

 

「俺はE・HEROエアーマンを召喚!」

 

ATK/1800

 

「エアーマンの効果発動!このカードが召喚・特殊召喚に成功したとき、デッキからHEROと名のついたモンスターを1体手札に加えることができる。俺はE・HEROバーストレディを手札に加える。」

 

エアーマン、HEROデッキを使う人ならほとんどの人が使っているであろうカード。

 

「カードを2枚伏せてターンエンドです。」

 

まぁこんなものかな。さて遊戯はどう来るかな?

 

「俺のターン!ドロー!俺は魔法カード、古のルールを発動!手札からレベル5以上の通常モンスターを1体特殊召喚する!」

 

早速来るか!

 

「いでよ!我が最強のしもべ!ブラック・マジシャン!」

 

ATK/2500

 

ブラック・マジシャン・・・そりゃ出るよね。そのデッキの象徴なんだから。

 

そして、

 

『マスターと一緒にデュエルするのはこれが最後になるのですね。』

 

勿論ブラック・マジシャンは精霊である。

 

「そうとは限らないが、しばらくはあの女の子のもとに行ってもらうことになる。」

 

『そうですか。』

 

「え、えっと・・・。」

 

遥ちゃんが戸惑っている。そりゃそうか。モンスターが喋るんだもんね。

 

『あなたが川上遥様ですね。』

 

「そ、そうだけど・・・って様!?」

 

『あなたがこれから私のマスターとなるので。マハードと申します。以後お見知りおきを。』

 

「よ、よろしく・・・って様つけなくていいよ!?・・・ってマハード?ブラック・マジシャンなのに?」

 

「モンスターの中にはマハードのように別の名前がついてる精霊がいるんだよ。」

 

「へぇ~。」

 

マハードとそしてもう1体・・・

 

「じゃあもう1体も今から紹介しようか。」

 

・・・え?それってまさか・・・

 

「手札から魔法カード、師弟の絆を発動!自分の場にブラック・マジシャンが存在するとき、手札またはデッキからブラック・マジシャン・ガールを1体守備表示で特殊召喚できる!こい!ブラック・マジシャン・ガール!」

 

DEF/1700

 

ははは・・・いきなり師弟コンビ出ちゃったよ・・・

 

『お師匠様!これがマスターとの最後のデュエルって本当ですか!?』

 

『そうだ・・・って前にも言っただろう。』

 

『言いましたっけ?』

 

『・・・人の話はちゃんと聞いておけマナ。』

 

あ、やっぱ名前マナなんだ。

 

「えっと・・・その人がもう1体・・・えっと・・・。」

 

『お師匠様。あの子は?』

 

『これから私たちのマスターになる川上遥様だ。』

 

「だから様はつけなくていいって!」

 

『遥だね!よろしく!』

 

『お前、そう馴れ馴れしく・・・』

 

「うん!よろしく!」

 

『・・・・・』

 

「苦労してるみたいだねマハード。」

 

『駆殿だったな・・・すまないな。』

 

「いいよ。お互い苦労してるね。」

 

『そのようだな。』

 

まぁ、マナはこんな性格だと思った。

 

『で、対戦相手は遥のお兄さん?』

 

『そうだ。』

 

「山岸駆、よろしくね。」

 

『よろしく!今は敵だから全力でいくよ!』

 

「望むところ!」

 

「じゃあそろそろ再開しようか。」

 

「そうですね。」

 

さて展開としては・・・ちょっとまずいかもね。ここから何をしてくるかにもよるけど。

 

「さて、バトルだ。」

 

え?そのまま攻撃?

 

「ブラック・マジシャンでエアーマンに攻撃!ブラック・マジック!」

 

『駆殿、覚悟!』

 

「ぐっ!」

 

駆 LP4000→3300

 

「けど罠発動!ヒーロー・シグナル!自分の場のモンスターが戦闘で破壊され墓地に送られたとき、手札またはデッキからレベル4以下のE・HEROと名の付くモンスターを1体特殊召喚できる!俺はデッキからE・HEROバブルマンを守備表示で特殊召喚!」

 

DEF/1200

 

「モンスターを残したか・・・さすがだな。俺はカードを2枚伏せてターンエンドだ。」

 

もっと来るかと思ったけど・・・まぁ遥ちゃんのためのデュエルだからあんまり派手にやらなかったのかな?

 

「俺のターン、ドロー!」

 

じゃあこっちは・・・このカードで攻める!

 

「バブルマンを守備表示から攻撃表示に変更!」

 

DEF/1200→ATK/800

 

「そして手札から速攻魔法、バブル・シャッフルを発動!攻撃表示のバブルマンと相手の場の攻撃表示モンスター1体を守備表示にする!俺はブラック・マジシャンを守備表示にする!」

 

バブルマン ATK/800→DEF/1200

ブラック・マジシャン ATK/2500→DEF/2100

 

「さらに、守備表示にしたバブルマンをリリースすることで手札からE・HEROと名の付くモンスターを1体特殊召喚できる!バブルマンをリリースし、E・HEROエッジマンを特殊召喚!」

 

ATK/2600

 

「こんな方法で上級モンスターを召喚するとはな・・・面白いな駆君は。」

 

「ありがとうございます。」

 

まぁバブル・シャッフルはあんまり使う人いないだろうからね・・・十代ぐらいじゃないかな?

 

「バトル!エッジマンでブラック・マジシャンに攻撃!」

 

「迂闊だぜ駆君!罠発動!聖なるバリア-ミラーフォース!」

 

「何!?」

 

ここで聖バリ!?

 

「このカードは相手が攻撃してきたときに発動し、相手の場の攻撃表示モンスターをすべて破壊する!」

 

遥ちゃんのためのデュエルのため、カードの説明をしっかりする遊戯さん。

 

しかしここで聖バリか・・・エッジマンが破壊されちった。

 

でも!

 

「罠発動!エレメンタル・ミラージュ!自分の場のE・HEROと名の付いたモンスターが相手のカード効果で破壊されたときに発動でき、破壊されたE・HEROと名の付くモンスターを同じ表示形式で場に戻す!戻ってこい!エッジマン!」

 

ATK/2600

 

「保険も用意してたか。」

 

「聖バリは予想外でしたけどね。これでエッジマンはまだ攻撃できる!エッジマンでブラック・マジシャンに攻撃!パワー・エッジ・アタック!」

 

『ぐっ・・・マナ・・・後は任せたぞ。』

 

『お師匠様!』

 

遊戯 LP4000→3500

 

「あれ?なんで遊戯お兄さんのライフが減ったの?ブラック・マジシャンは守備表示だったでしょ?」

 

「確かに。普通では守備モンスターが戦闘で破壊されてもダメージはない。だが、」

 

「エッジマンは守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与えることができるんだよ。」

 

「そのモンスターの効果だったんだ。」

 

「そういうこと。俺はカードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

さて、場の状況は逆転した・・・かな?微妙だけど。

 

「俺のターン、ドロー!俺はブラック・マジシャン・ガールを攻撃表示に変更する。」

 

DEF/1700→ATK/2300

 

「あれ?2300?マナの攻撃力が上がってる?」

 

「ブラック・マジシャン・ガールの効果だよ。」

 

「・・・あ、そっか!墓地のブラック・マジシャンの数だけ攻撃力が300ポイント上がるんだっけ?」

 

「正確にはブラック・マジシャンだけじゃなく、マジシャン・オブ・ブラックカオスもだけどね。」

 

まっ、遥ちゃんはまださっき始めたばかり。しょうがないか。

 

「装備魔法、魔術の呪文書をブラック・マジシャン・ガールに装備!攻撃力が700ポイントアップする!」

 

ATK/2300→3000

 

エッジマンの攻撃力をあっさり上回られた・・・

 

「バトル!ブラック・マジシャン・ガールでエッジマンを攻撃!ブラック・バーニング!」

 

『いっけぇ!』

 

マナの攻撃が来る・・・けどそうはさせない!

 

「罠発動!くず鉄のかかし!相手モンスター1体の攻撃を無効にする!」

 

『え!?防がれちゃった!』

 

「そして発動後、くず鉄のかかしは場に再セットされる!」

 

「え!?ってことは全部の攻撃を防げるってこと!?」

 

「いや・・・全部は無理だよ。」

 

「え?」

 

「場にセットされた速攻魔法、罠カードはセットしたターンには使用することはできないんだよ。」

 

「・・・あっ、そっか。再セットだからセットされるんだ。」

 

「そう。つまりくず鉄のかかしで防げる攻撃は1ターンに1度までなんだよ。」

 

「そうなんだ。」

 

かかし先生はルール確認の勉強にもなります。

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

「俺のターン、ドロー!」

 

ここでこれか。使うべきだな。

 

「俺はフィールド魔法、摩天楼-スカイスクレイパー-を発動!」

 

フィールドがビルに囲まれた・・・こりゃ実際で見るとすげぇな・・・これは1度生で見ることをお勧めする。

 

「スカイスクレイパーはE・HEROと名のつくモンスターが攻撃する時、攻撃モンスターの攻撃力が攻撃対象モンスターの攻撃力よりも低い場合、攻撃モンスターの攻撃力はダメージ計算時のみ1000ポイントアップする。」

 

遥ちゃんのために効果をちゃんと説明しておく。

 

「バトル!エッジマンでブラック・マジシャン・ガールに攻撃!パワー・エッジ・アタック!」

 

ATK/2600→3600

 

「リバースカードオープン!ブラック・イリュージョン!自分の場の攻撃力2000以上の魔法使い族闇属性モンスターは、このターン終了時まで戦闘では破壊されず、効果は無効化され、相手の効果を受けない!」

 

「でも効果が無効化されるからマナの攻撃力が下がる!」

 

ATK/3000→2700

 

「さらに戦闘ダメージを受けてもらいます!」

 

「くっ!」

 

遊戯 LP3500→2600

 

「ターンエンドです。」

 

E・HEROエッジマン ATK/3600→2600

ブラック・マジシャン・ガール ATK/2700→3000

 

しかし融合引かないな・・・まぁ今引いても融合素材がバーストレディしかいないけどね。

 

「俺のターン、ドロー!・・・ふっ。」

 

笑った・・・ってことはつまりこの状況を打開するカードを引いたってこと・・・やばいかも。

 

「永続罠発動!正統なる血統!自分の墓地の通常モンスター1体を攻撃表示で特殊召喚する!甦れ!ブラック・マジシャン!」

 

ブラック・マジシャン ATK/2500

ブラック・マジシャン・ガール ATK/3000→2700

 

『お師匠様!』

 

『待たせたな。さぁ、反撃と行こう。』

 

『はい!』

 

ここでブラック・マジシャンを復活させるか・・・正統なる血統は最初のターンに伏せてたカード・・・それを今発動したってことは・・・さっきのドローカードはあれか!

 

「手札から魔法カード黒・魔・導を発動!」

 

やっぱり!それか千本ナイフだよな。

 

「自分の場にブラック・マジシャンが存在するとき、相手の場の魔法・罠カードをすべて破壊する!」

 

『はあぁぁぁぁ!』

 

「くっ・・」

 

くず鉄とスカイスクレイパーが破壊された・・・俺の場はエッジマンのみ!

 

「バトル!ブラック・マジシャン・ガールでエッジマンに攻撃!ブラック・バーニング!」

 

『えぇい!』

 

駆 LP3300→3200

 

くっ・・・エッジマンがやられた・・・

 

「ブラック・マジシャンでダイレクトアタック!ブラック・マジック!」

 

『駆殿、覚悟願います!』

 

ブラック・マジシャンが俺に向かって魔法攻撃を放つ・・・けど!

 

「その大ダメージはお断り!手札からクリボーの効果発動!」

 

『クリクリー!』

 

クリボーが飛び出てくる。

 

「相手モンスターが攻撃したとき、そのダメージ計算時にこのカードを手札から捨てることでその先頭で発生する自分の戦闘ダメージを0にする!」

 

『クリクリーーーーー!!!』

 

クリボーが必至でブラック・マジシャンの攻撃を受け止める。

 

そう、俺の精霊のカードがハネクリボーと思ってた人が多いかもしれないけど、クリボーです。ハネクリボーは遥ちゃんのデッキ・・・つまり今は遊戯さんのデュエルディスクのデッキにある。

 

まぁ本来はどっちも入れないんだけど・・・これも神様からの通告らしく・・・クリボーかハネクリボーのどっちかは入れないとだめらしい・・・全くめんどくさい規約作んなよと思うが・・・じゃあどっちがいいか、HEROデッキは手札消費が激しいからハネクリボーをうまく使えない。ブラック・マジシャンデッキのほうはHEROデッキほど手札消費は激しくない・・・と俺は思ってる。しかもブラック・マジシャンデッキは手札で腐ってしまうカードも多い・・・そういうカードを進化する翼で消費する狙いも込めてこうした・・・神様からの通告がなかったら絶対に入れてないがな。

 

まぁ今回はクリボーのおかげで助かったわけだが。

 

「ここでクリボーとはな・・・俺はこれでターンエンドだ。」

 

さて・・・防いだとはいえ、状況は絶望的・・・俺の場には何もなく、手札はバーストレディの1枚のみ・・・遊戯の場には伏せカードはないとはいえ、攻撃力2500のブラック・マジシャンと攻撃力2700のブラック・マジシャン・ガール・・・手札はなし。

 

このドローにかかってるね。

 

「俺のターン・・・ドロー!」

 

引いたカードは・・・あ、このカードならいける!

 

「俺はE・HEROバーストレディを攻撃表示で召喚!」

 

ATK/1200

 

「そして手札から魔法カード、バースト・インパクトを発動!自分の場にバーストレディが存在するとき、バーストレディ以外の場のモンスターをすべて破壊する!」

 

「何!?」

 

「いけ!バーストレディ!バースト・インパクト!」

 

『ふぇええ!?』

 

『くっ・・・またしても・・・。』

 

「ぐっ・・マハード、マナ!」

 

「そして破壊されたモンスターのコントローラーに破壊したモンスターの数×300ポイントのダメージを与える!破壊したモンスターの数は2体!よって600ポイントのダメージを与える!」

 

「ぐっ!」

 

遊戯 LP2600→2000

 

「だが魔術の呪文書が場から墓地に送られたとき、1000ポイントライフを回復する!」

 

遊戯 LP2000→3000

 

「けどバトルフェイズ!バーストレディでダイレクトアタック!バースト・ファイヤー!」

 

「ぐわぁぁ!」

 

遊戯 LP3000→1800

 

「これでターンエンドです。」

 

「お兄ちゃんすごい!」

 

「デッキが遥ちゃん用とはいえ、遊戯さんをここまで追い詰めるなんて・・・すげぇぜ駆!」

 

十代に褒められるのはありがたいけど、融合が出てない以上まだ本調子じゃないんだよね・・・そして・・・この大ピンチの時こそ真価を発揮するのが遊戯さん。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

このまま終わるはずが・・・ないよね?

 

「俺は手札から魔法カード、死者蘇生を発動!墓地のモンスターを特殊召喚する!再び甦れ!ブラック・マジシャン!」

 

ATK/2500

 

『はぁ・・はぁ・・・』

 

三度召喚されるマハード・・・お疲れさまです。

 

っていうかやっぱ死者蘇生引くんだね・・・予想通りだよ!

 

「バトル!ブラック・マジシャンでバーストレディに攻撃!ブラック・マジック!」

 

『はぁぁぁぁ!』

 

駆 LP3200→1900

 

「ターンエンドだ。」

 

・・・再び大ピンチ。俺の場には何もなく、今度は手札すらない。

 

「すごい・・・」

 

「さすが遊戯さん・・・ライフをほぼ互角の状況に戻し、場は優位になった。」

 

それが遊戯である・・・十代もそうだけどピンチになればなるほどその実力を発揮する・・・さて、俺はどうか・・・もうデッキを信じるだけ。

 

「俺の・・・ターン!」

 

・・・このカードか・・・ならあいつの効果を使う!

 

「俺は魔法カード、英雄の帰還を発動!墓地のレベル4以下の戦士族モンスター1体を特殊召喚する!こい!バブルマン!」

 

DEF/1200

 

「バブルマンの効果発動!このカードが召喚に成功したとき、自分の手札、場にバブルマン以外のカードがないとき、カードを2枚ドローする!」

 

・・・この2枚か・・・このカードに託しますか。

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド。」

 

ちなみに英雄の帰還で特殊召喚されたバブルマンは次の俺のターンのエンドフェイズに破壊される。

 

「俺のターン、ドロー!俺は魔法カード、復活の祭壇を発動!自分のデッキの上からカード2枚ゲームから除外することで、自分の墓地に存在するカード1枚を選択して手札に加える。」

 

 

墓地のカードを手札に加える・・・だと!?復活の祭壇・・・アニメでどっかで出てたっけ?

 

「俺は2枚カードを除外し、俺は死者蘇生を手札に加える。」

 

除外されたカード

・ディメンション・マジック

・黒魔族復活の棺

 

死者蘇生を加えた・・・ってことは!

 

「死者蘇生発動!墓地からブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」

 

『私、復活!』

 

ATK/2000

 

あ、これって一気に仕留めに来るパターン?

 

「バトル!ブラック・マジシャン・ガールでバブルマンに攻撃!ブラック・バーニング!」

 

『えーい!』

 

バブルマンが破壊されるの自体は問題じゃない。問題は次。

 

「ブラック・マジシャンでダイレクトアタック!ブラック・マジック!」

 

『これで終わりです駆殿!』

 

「それはどうかな?」

 

「何?」

 

「リバースカードオープン!速攻魔法、暗黒の魔再生!」

 

「暗黒の魔再生だと!?」

 

「遊戯さんは知ってますよね。」

 

「あぁ・・・マリクが俺との対戦で使ったカードだからな。」

 

そう、これはマリクが使ったカード。

 

「相手が攻撃してきたとき発動可能で、相手の墓地の魔法カードを発動することができる!俺は死者蘇生を選択!」

 

「やはり!」

 

「俺が死者蘇生で墓地から特殊召喚するのは・・・E・HEROエッジマン!」

 

ATK/2600

 

「ここでエッジマン・・・くっ、攻撃は中断する。ターンエンドだ。」

 

ふぅ、しのいだ!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

ようやくきた!

 

「このデッキの真骨頂を見せるよ!魔法カード、融合を発動!場のエッジマンと、手札のワイルドマンを融合!現れろ!E・HEROワイルドジャギーマン!」

 

ATK/2600

 

「ようやく来たか・・・HEROデッキの真骨頂が。」

 

HEROと言えばやっぱ融合だよね。

 

「バトル!ワイルドジャギーマンでブラック・マジシャンに攻撃!インフィニティ・エッジ・スライサー!」

 

『ぐっ!』

 

『お師匠様!』

 

遊戯 LP1800→1700

 

「ワイルドジャギーマンは相手の場のすべてのモンスターに1回ずつ攻撃ができる!いけ!ワイルドジャギーマン!ブラック・マジシャン・ガールにも攻撃!インフィニティ・エッジ・スライサー!」

 

『きゃああ!』

 

遊戯 LP1700→1100

 

「ターンエンド!」

 

よし!これで再びリード!なんかもう遥ちゃんの講習のためのデュエルだってことを忘れかけてる気がするが・・・(汗)

 

「俺のターン、ドロー!手札から魔法カード、埋葬呪文の宝札を発動!墓地の魔法カードを3枚除外して2枚ドローする。墓地の古のルール、師弟の絆、魔術の呪文書の3枚を除外し、2枚ドロー!」

 

ここでドローカード・・・さすが。

 

「このデュエル・・・俺の勝ちだ!」

 

「え!?」

 

まじかよ。

 

「魔法カード、黒魔術のカーテンを発動!ライフを半分支払い、デッキからブラック・マジシャンを特殊召喚する!」

 

遊戯 LP1100→550

 

またしてもブラック・マジシャン・・・まぁブラック・マジシャンデッキゆえ、ブラック・マジシャンは3枚入っている。が、精霊は1体だけなので。

 

『はぁ・・・はぁ・・・。』

 

マハードは4回目の登場・・・本当にお疲れさまです。

 

「そして魔法カード、千本ナイフを発動!自分の場にブラック・マジシャンが存在するとき、相手の場のモンスター1体を破壊する!」

 

げ!そのカード引いてたか・・・確かに俺の負けだ・・。

 

「バトル!ブラック・マジシャンで駆君にダイレクトアタック!ブラック・マジック!」

 

『はぁぁぁぁぁぁ!』

 

これが遊戯と組んでの最後の攻撃だからなのか、最大限の魔力を使って攻撃してきたマハード。

 

俺はそれに対抗するすべがなく。

 

駆 LP1900→0

 

俺のライフはあえなく0となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あー負けたー!」

 

やっぱり遊戯には勝てない・・・まぁ今回は全然融合が引けなかったのも敗因の1つだが・・・ゆえに俺のこだわりを全然見せれなかった。

 

俺のこだわり・・・それは属性融合を使わないこと。

 

属性融合モンスターはアブソルートZeroやシャイニングなど強いやつばっかり。でもそうじゃなくてちゃんと正規融合されたやつ・・・今日出したワイルドジャギーマンとかの融合モンスターを俺はなるべく使いたいんだよね。

 

ただ、命がかかったりとかこの世界を賭けてデュエルとかそういう場合になるとそんなこと言ってられないので、そういうときのために属性融合を入れたガチデッキも作っている。

 

できればガチデッキを使うことがない世界に行きたいが・・・まぁそうもいかないだろう。

 

「すごい・・・」

 

俺と遊戯のデュエルを見て遥ちゃんが感嘆している。

 

「遥ちゃん、これが君のデッキだ。」

 

「1枚のカードで逆転するなんて・・・。」

 

「それがデュエルの面白さだぜ!」

 

その通りである。だから遊戯王はやめられない。

 

「私、デュエルするのが楽しみになってきた!」

 

「それはよかった・・・が、まだちょっと今日はやめといたほうがいいですかね?」

 

「そうだな・・・遥ちゃんが実際にデュエルするのは明日にしようか。」

 

「はーい。」

 

その後、休憩を挟みながら遥ちゃんへのデュエル講義をやって今日1日が終わった。あ、飯は当然食べたよ。精霊世界の食べ物もあんまり変わらないんだな。

 

なんかあと1週間はここに滞在して遥ちゃんを鍛えてから5D’sの世界に送るらしい。

 

俺もせっかくだし、ここで鍛えますか。もしかしたらドロー力上がったりして?それはないか。




駆「皆さん、第2話どうでしたか?」

遥「すごかった・・・あれがデュエル・・・。」

駆「普段ならオリカ紹介とかあるんだけど・・・今回はオリカはありません。あれ?って思ったカードがある方は検索してみて。アニメや漫画限定で登場してるカードも使ってるから。」

遥「遊戯お兄さんが使ったデッキをこれから私が使うんだ・・・。」

駆「そうだよ。マハードとマナもフォローしてくれるだろうし、頑張って。」

遥「うん!頑張る!」

駆「さてリメイク前の話は・・・俺のこだわりについて。リメイク前ではこんなこだわりありませんでした。」

遥「第3期に入ってからだっけ?」

駆「多分そんな感じ。そのこだわりを今回は最初からやってやろうと。もちろん時にはこのこだわりは捨てるよ。命がかかってるときにそんなこと言ってらんないし。」

遥「だよね。そういえばあれ宣伝しなくていいの?」

駆「あれ?」

遥「前にコラボしてこのハーメルンにも乗ってるあの小説。」

駆「あー、ここにリメイク前の俺が乗ってる小説があるから宣伝しとけばってこと?」

遥「うん!」

駆「・・やっとこうか。ということで、ここで遊戯王小説を読んでる方はこちらの小説も読んでるのではないしょうか。」

遥「DICHIさんの小説、『遊戯王5D's 転生者と未来のカードたち』!」

駆「番外編のところで僕たちのリメイク前の小説『遊戯王~CROSS HERO~』とコラボした話があるので、ぜひ見てください。」

遥「まだこのリメイク版で出てない人も出てるよ!ちょっとした予習かな?」

駆「そうなるかな?ただ、あくまでリメイク前の俺です。そこは注意してくださいね。」

遥「さて、次話は私がいよいよ初デュエル!」

駆「遥ちゃんのデビュー戦。相手は・・・まぁわかるかな。今回デュエルしてないあの人。」

遥「私、精いっぱい頑張ります!」

駆「タイトルは『遥の初デュエル』です。」

遥「お楽しみに!」


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第3話 遥の初デュエル

駆「お待たせしました第3話です。」

遥「遅くなってごめんね。」

駆「先週は地震によって延期になってた新入生歓迎会があったり宿題で出されたレポートが大変だったので投稿できませんでした。」

遥「ということで1週遅れの第3話は私の初デュエルです!」

駆「そのほかにも新たな精霊も登場するよ!」

遥「それじゃあ、私の初デュエルをどうぞ!」


駆side

 

「遥ちゃん、そろそろ実戦やるか。」

 

「はい!」

 

この世界にきて2日目の午後。

 

ここまで講習ばっかりしてきたが、やはり実践を通してじゃないと楽しさは伝わらない。

 

ということで遥ちゃんがデュエルすることに。

 

その遥ちゃんの記念すべき初デュエルの相手は、

 

「じゃあ十代君、相手をお願いできるか?」

 

「もちろんです!」

 

そう、昨日デュエルしていない十代。

 

遥ちゃんにとっては厳しい相手だが、楽しさを伝えるにはもってこいの相手ということだ。

 

「遥ちゃん」

 

「何?」

 

「初めてなんだから、自分のやりたいようにやって思いっきり楽しんできな。」

 

「わかった。」

 

最初はこれが一番。後は徐々に慣れていけばいいんだから。

 

「準備はできたか遥ちゃん?」

 

「はい!」

 

「それじゃあ行くぜ!」

 

「「デュエル!」」

 

遥 LP4000

十代 LP4000

 

先攻のランプがともったのは・・・遥ちゃんか。

 

「私のターン、ドロー!私は見習い魔術師を守備表示で召喚!」

 

DEF/800

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「俺のターンだ!ドロー!俺はスパークマンを召喚!」

 

ATK/1600

 

「いけ!スパークマン!スパークフラッシュ!」

 

「きゃっ!でも見習い魔術師の効果発動!このカードが戦闘で破壊された時、デッキからレベル2以下の魔法使い族モンスターをセットすることができる。見習い魔術師を裏側守備表示でセット!」

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンドだぜ。」

 

「私のターン、ドロー!私は裏側表示の見習い魔術師をリリースして、ブラック・マジシャン・ガールを召喚!」

 

ATK/2000

 

まさかのマナを通常召喚か。

 

『さぁ遥!派手な初陣と行こうよ!』

 

「うん!さらに私は魔法カード、賢者の宝石を発動!自分の場にブラック・マジシャン・ガールがいるとき、手札、デッキからブラック・マジシャンを特殊召喚する!きて!ブラック・マジシャン!」

 

ATK/2500

 

『さぁ遥殿、共にまいりましょう。』

 

「うん!って言葉遣いそんなんじゃなくていいのにー!」

 

「遥ちゃん、マハードはそういう性格なんだ。あきらめたほうがいい。」

 

「うぅー。」

 

あはは・・・しかし一気に師弟コンビ召喚・・・やるじゃん遥ちゃん。

 

「バトル!ブラック・マジシャンでスパークマンに攻撃!」

 

『ブラック・マジック!』

 

「うわっ!」

 

十代 LP4000→3100

 

「罠発動!N・シグナル!モンスターが破壊された時、デッキからネオスペーシアンを特殊召喚する!N・アクア・ドルフィンを特殊召喚!」

 

DEF/800

 

「ブラック・マジシャン・ガールでアクア・ドルフィンに攻撃!」

 

『ブラック・バーニング!』

 

「くっ・・・やるな遥ちゃん。」

 

「これでターンエンド!」

 

「初めてにしてはやるな遥ちゃん。」

 

「そうですね。」

 

けど今ので与えたダメージは900。これぐらいの差、十代ならすぐ逆転してくる。

 

「わくわくしてきたぜ!俺のターン、ドロー!手札から魔法カード、天の落とし物を発動!互いのプレイヤーは3枚ドローし、2枚捨てる。」

 

ここでドローカード・・・間違いなく何か仕掛けてくるね。

 

「俺は魔法カード、コクーン・パーティを発動!自分の墓地に存在するN(ネオスペーシアン)と名の付いたモンスター1種類につき、C(コクーン)と名の付いたモンスター1体を自分のデッキから特殊召喚する!俺の墓地にはアクア・ドルフィンと天の落とし物で墓地に送ったグロー・モスの2種類!よって2体特殊召喚するぜ!こい!C・ラーバ、C・モーグ!」

 

C・ラーバ DEF/300

C・モーグ DEF/100

 

「さらにフィールド魔法、ネオスペース発動!」

 

ネオスペースが発動し、周りの背景が変わる。

 

あたりが虹みたいな空間に覆われる・・・やっぱすげぇなソリットビジョンって。こういうのも見られるんだぜ。

 

「C・ラーバとC・モーグの効果発動!2体をリリースることにより、N・フレア・スカラベ、N・グラン・モールの2体を特殊召喚するぜ!」

 

N・フレア・スカラベ ATK/500

N・グラン・モール ATK/900

 

「フレア・スカラベは相手の場の魔法・罠カードの数×400ポイント攻撃力をアップするぜ!」

 

ATK/500→900

 

「さらに魔法カード、O-オーバーソウルを発動!天の落とし物で墓地に送ったネオスを特殊召喚!」

 

ATK/2500

 

『さぁ行こう十代!』

 

「あぁ、行くぞネオス!」

 

ネオスの精霊か・・・やっぱあれは十代が持っとくべきカードだよな。

 

「レア・スカラベ、グラン・モール、ネオスの3体でコンタクト融合!現れろ!E・HEROマグマ・ネオス!」

 

ATK/3000

 

「こ、コンタクト融合?」

 

「あぁ。この融合に融合のカードは必要ない。対象のモンスターをデッキに戻すことで融合モンスターを融合召喚できるんだ。」

 

「そんな融合があるんだ!」

 

「ネオス限定だけどね。」

 

にしてもここでマグマ・ネオスか・・・随分と強力だぞこいつは。

 

「カードを1枚伏せる!マグマ・ネオスの攻撃力はフィールドのカードの数×400ポイントアップするぜ。今の場のカードの枚数は6枚だ!よって2400ポイントアップ。さらにネオスペースの効果で攻撃力さらに500ポイントアップだ!」

 

ATK/3000→5900

 

「攻撃力5900!?」

 

「バトルだ!マグマ・ネオスでブラック・マジシャンに攻撃!スーパーヒートメテオ!」

 

『ぐっ!』

 

「マハード!」

 

遥 LP4000→600

マグマ・ネオス ATK/5900→5500

ブラック・マジシャン・ガール ATK/2000→2300

 

「ターンエンドだ。」

 

これは・・・遥ちゃんにはきつい試練だな。

 

「わ、私のターン!ドロー!」

 

さて、どうする遥ちゃん?

 

「・・これでいけるかな?魔法カードティマイオスの眼を発動!ブラック・マジシャン・ガールを墓地に送って、竜騎士ブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」

 

ATK/2600

 

『マナ進化!』

 

ここでそのモンスター・・・遥ちゃんも一歩も引いてない。

 

「竜騎士ブラック・マジシャン・ガールの効果発動!1ターンに1度、手札を1枚墓地に送り、場の表側表示のカードを1枚破壊する!私はE・HEROマグマ・ネオスを破壊!」

 

「速攻魔法、コンタクト・アウト!マグマ・ネオスの融合を解除する!」

 

N・フレア・スカラベ DEF/500

N・グランモール DEF/300

E・HEROネオス ATK/2500→3000

 

上手くよけたな十代。しかもネオスはネオスペースの効果でパワーアップして竜騎士ブラック・マジシャン・ガールの攻撃力を上回ってる。

 

「バトル!竜騎士ブラック・マジシャン・ガールでフレア・スカラベに攻撃!ブラック・ドラゴン・バースト!」

 

「くっ!」

 

「罠発動!正統なる血統!墓地のブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

ATK/2500

 

「ブラック・マジシャンでグランモールに攻撃!」

 

『ブラック・マジック!』

 

あっ、その攻撃は・・・

 

「グランモールの効果発動!グランモールが相手モンスターと戦闘を行うとき、グランモールとその相手モンスターを持ち主の手札に戻す!」

 

「えぇ!?」

 

そう、グランモールはバウンス効果がある。迂闊にこいつに攻撃はできない。

 

「た、ターンエンド。」

 

「俺のターン、ドロー!」

 

「竜騎士ブラック・マジシャン・ガールをの効果発動!手札を1枚捨ててネオスを破壊!」

 

「くっ!気づいてたか、相手ターンにも発動できることに。」

 

「うん!」

 

相手ターンにも発動できるのは強いよな。

 

「でもこのカードで俺の勝ちだぜ。」

 

「え?」

 

「魔法カード、ミラクル・コンタクト!自分の手札・フィールド上・墓地から、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを持ち主のデッキに戻し、ネオスを融合素材とするE・HEROと名のついた融合モンスター1体を召喚条件を無視してエクストラデッキから特殊召喚する。俺は墓地のネオス、グラン・モール、フレア・スカラベをデッキに戻し、マグマ・ネオスを特殊召喚!」

 

ATK/3000→4700

 

なんつうドローを・・・それが十代だけども・・・

 

「バトル!マグマ・ネオスで竜騎士ブラック・マジシャン・ガールに攻撃!スーパーヒートメテオ!」

 

「きゃあああああ!」

 

遥 LP600→0

 

負けちゃったか遥ちゃん・・・でもまぁ十代相手に上出来じゃないかな?しかも初めてのデュエルだったんだし。

 

「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ!」

 

「うん!私も楽しかった!」

 

十代得意の決め台詞も炸裂。

 

でも遥ちゃんが楽しかったって言ってくれてよかった。

 

『さすが十代殿、お強い。』

 

『さすがに遥じゃ勝てないよねー。私たちの力を持っても。』

 

『だが、これから強くなっていけばよいのだ遥殿は。』

 

「お兄ちゃん!」

 

「うん?何?」

 

「デュエルって、楽しいね!」

 

「そりゃよかった。」

 

遥ちゃんのデュエルはまだ始まったばかり。これから、自分なりのデュエルを見つけていけばいいんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、また遥ちゃんへの講習会をやったり、息抜きに精霊世界を探検したりもした。

 

ヒーローシティの夜バージョンがスカイスクレイパーになるのだけど、まぁこれが絶景だったほんとに。ソリットビジョンでもすごいと思ったのに、実際の街に来るともっとすごかった。

 

そんな感じが続いてついに精霊世界に来て7日目を迎える。

 

そう、この7日目に俺と遥ちゃんは5D’sの世界に行くことになっているのだ。

 

「よし、もう俺達から教えることは何もないな。」

 

「後は実戦で経験値を積むだけだぜ。」

 

「はい!」

 

遥ちゃんへの講習会も終わり、いよいよ旅立ちの時・・と思われたその時、

 

『ねぇねぇ、私達も連れて行ってよー。』

 

『こらサキ!』

 

なんか2体の精霊の声が・・・

 

その声を聞いて頭を抱えているのは十代のネオス

 

「どうしたネオス?」

 

『いや・・・俺の子供たちの声がしたので。』

 

「子供いたのかよ・・・。」

 

全くだ・・・で、姿を現したのはまさしくネオスが2体・・・うん?1体は頭に花びらがある?

 

『お前ら・・・何しに来た。』

 

『いや、こいつが・・・。』

 

『だって私も現実世界に行きたいんだもん!』

 

『はぁ・・・。』

 

「じゃあ駆と一緒に行けばいいんじゃねぇか?」

 

『マスター、それは・・・。』

 

「いいじゃねぇか。駆なら面倒見よさそうだし。HEROデッキ使うし。」

 

『・・・はぁ、まぁそろそろ行かせようとは思ってましたし、ちょうどいいかもしれないな・・・駆殿。』

 

「は、はい?」

 

『ブラスターとサキを頼んでもよろしいか?』

 

「えっと・・・サキは花びらがついてる子で、ブラスターはもう1体のほうだよね?」

 

『そうです。』

 

「ま、まぁいいけど。」

 

『すまない・・ブラスター、サキ、駆殿とともに行け。現実世界でいろんなことをまな・・』

 

『やったー!駆だね!よろしくね!』

 

「お、おう。」

 

『人の話は最後まで聞けー!!』

 

サキはマナとおなじにおいがするな。

 

『駆殿、これから世話になる。』

 

「おう、よろしくね。」

 

ブラスターは逆にマハードと同じ性格かな?

 

『はぁ・・・駆殿、ブラスターは今持っているネオスを召喚すればデュエルでも出てくる。で、サキはこのカードで出てこれる。』

 

「え?」

 

そういって渡されたカードは・・・

 

「E・HEROネオス・ガール・・・」

 

俺が全く持って知らないカードだった。

 

『ブラスターとサキをよろしく頼む。』

 

「わ、わかった。」

 

なんか面倒事を頼まれた気がする。

 

「じゃあいよいよだな。」

 

「これから私たちの新しい人生が始まるんだね!」

 

いよいよ旅立ちの時。

 

「それじゃあ頑張って来いよ!」

 

「マハードとマナに頼めばいつでもこっちに来れる。いつでも遊びに来ていいぞ。」

 

「はい!」

 

「それじゃあ1週間、お世話になりました。」

 

「あぁ、第2の人生、楽しんで来い。」

 

「「はい!」」

 

『それじゃあいっくよー!』

 

「・・・ちょっと待て、マナがやるのか?」

 

『うん!』

 

「マナは確か2人同時のワープは成功したことないだろ?」

 

『ですが実戦を積まなければ上達しませんから。』

 

「まぁそうだが・・・。」

 

何それ、超不安なんだけど・・・。

 

『それじゃあ行くよ!そーれ!』

 

マナが作り出したワープゾーンに包み込まれた俺と遥ちゃん。

 

そしてその先は

 

「・・・えっと・・・上空?」

 

「これって・・・。」

 

『あ、失敗しちゃった。』

 

「「やっぱり!?」」

 

やはり失敗・・・なんてのんきなこと言ってる場合じゃねぇ!

 

「遥ちゃん!」

 

俺は遥ちゃんを抱きかかえる。落ちた時に俺が下になるようにする。

 

その間にも落ちてるけどな。

 

と思ったが、地上と俺たちがワープした場所の差はそんなになかったらしくすぐ落ちた。

 

『はぁ・・・まぁまだましにはなったというべきか・・・。』

 

がしかし、俺は頭を打ってしまい、しばらく気を失うのであった。




駆「皆さん、第3話どうでしたか?」

遥「今回もオリカ紹介は出てないからなしです。」

駆「ところで、今回みたいな僕と遊戯、遥ちゃんと十代のデュエルはリメイク前でも実はやっているんです。」

遥「結果は今回と同じだけどね。」

駆「でも今回よりはリメイク前のやつのほうが戦えてるんだよなぁ。」

遥「私はマグマ・ネオスの攻撃を耐えきった後連続融合でやられて、」

駆「俺は、接戦だったけど最後カオス・ソルジャーにやられました。」

遥「あの時も楽しいデュエルだったね。」

駆「そうだね。さて、今日のデュエルだけど。」

遥「今日も楽しかった!」

駆「よかった。結果は残念だったけど、これから経験を積めばいいからね。」

遥「うん!」

駆「さて次回ですが、」

遥「デュエルするのはまたしても私!」

駆「対戦相手はあの双子キャラの1人。もうわかるよね?」

遥「さぁ、楽しいデュエルをしよう!」

駆「テーマは楽しいデュエル。次話のタイトルも『デュエルの楽しさ』です。」

遥「お楽しみに!」


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第4話 デュエルの楽しさ

駆「お待たせしました。第4話です。」

遥「また遅くなってごめんね。理由は活動報告にあるからそっちを見てね。」

駆「さぁこの第4話はまたしても遥ちゃんのデュエルです。」

遥「精一杯楽しんできます!」

駆「今回はあの映画の影響で出た新しいカードも一部登場です。」

遥「それじゃあ私のデュエル第2戦をどうぞ!」


駆side

 

「遥ちゃん、さすがにそれは喋りすぎ。」

 

「えへへ、ごめん。」

 

しばらく気を失っていた俺。目が覚めた後、状況を確認したらある双子の家の中だった。

 

「まぁ、龍可と龍亞がなぜか信用してくれてるからよかったものの・・・。」

 

そう、龍可と龍亞の家だった。で、俺が気を失ってる間に遥ちゃんがすべて説明したらしい・・・転生のことまで。

 

「まぁ・・・精霊が悪い人たちじゃないって言ってるから・・・。」

 

ほんとに龍可が精霊が見える人でよかった・・・本来はこんなの信じられないからね。

 

「ということで自己紹介が遅れたね。俺は山岸駆。よろしくね2人とも。」

 

「よろしく!俺は龍亞。」

 

「私は龍可よ・・・あれ?なんで自己紹介してないのに私たちの名前知ってたの?」

 

「・・・あ。」

 

そして俺も失態を犯すというこの連鎖である・・・あかん。

 

「お兄ちゃんも喋ってるじゃん・・・。」

 

「・・・こういう状況は初めてだから・・・。」

 

むしろ普通経験しない・・・。

 

「はぁ・・・また信じられないような話が続くがいいか?」

 

「いいわよ。」

 

「まず俺と遥ちゃんが別の世界から来たことは遥ちゃんが言ったとおりだ。で、問題は・・・俺と遥ちゃんにとって、この世界はアニメの世界ということだ。」

 

「あ、アニメ!?」

 

「俺たちアニメキャラだったの!?」

 

「全員がそういうわけじゃないと思うが少なくとも龍可と龍亞はそうだな。」

 

「え?そうなの?」

 

「・・・まぁ遥ちゃんは見てないから知らないのも無理ないな・・・。」

 

「私たちがアニメキャラ・・・。」

 

「ねぇ、じゃあ、遊戯お兄さんや十代お兄さんもアニメキャラなの?龍可と龍亞に2人の名前だしたら物凄く驚かれたけど。」

 

「そこまで言ってたの!?」

 

遊戯と十代の名まで出してるとは思わなかった・・・。

 

「えっとね・・・遊戯と十代はこの世界では伝説と呼ばれる人なんだよ。」

 

「で、伝説!?」

 

「そうだよ!いいなぁ・・・俺も会いたい!」

 

「私はそれにも驚いたけど、精霊世界が本当にあることに驚いたわ・・・。」

 

「あー・・・まぁそうか。」

 

・・・いろいろとおかしいよな・・・うん・・・普通はこんな経験できません。

 

『クリリン!』

 

「クリボン!どうしたの?」

 

「あっ、可愛い!」

 

『クリクリー!』

 

「あっ、ハネクリボー。」

 

『クリリン!』

 

『クリクリー!』

 

「遥の精霊、ハネクリボーだったんだ。」

 

「ほかにもいるよ。マハードとマナが。」

 

「え?マハードとマナって・・・。」

 

『私と』

 

『私のことだよー!』

 

「ブラック・マジシャンにブラック・マジシャン・ガール!?」

 

「ええっ!?」

 

「あはは(汗)」

 

まぁいきなり伝説のモンスターが出たらそりゃ驚くよな。精霊が見えない龍亞もブラック・マジシャンの言葉が龍可から出た瞬間反応したし。

 

で、こうなると、

 

『クリリー!』

 

「まぁお前も出てくるよなクリボー。お前も行ってきな。」

 

『クリリー!』

 

『クリリン!』

 

『クリクリー!』

 

ここにクリボー、ハネクリボー、クリボンが勢ぞろいである。これは癒されますわ。

 

「駆の精霊はクリボーだけ?」

 

「いや、もう2体いるよ。今はなんか出てこないみたいけど。」

 

ブラスターとサキは精霊世界のHERO界に呼び出されて今はいない・・・とマハードから伝えられた・・・何があったし・・・。

 

「そうなんだ・・・。」

 

「それよりさ・・・2人ともこれからどうするの?」

 

「・・・どうしよっかお兄ちゃん。」

 

「どうすっかね・・・まず住む場所を探して・・・」

 

「住む場所ならここでいいじゃん!」

 

「・・・はい?」

 

「龍亞・・・まさか・・・うちに住まわせようとしてない?」

 

「いいじゃん!部屋空きあるんだし。」

 

「はぁ・・・私はいいけど・・・。」

 

「いや、龍可が了承しても両親にはどう説明するんだ?」

 

「俺が説得して見せる!どうせ出張ばっかでいないし、何とかなるよ!」

 

「・・・(汗)」

 

まぁ龍亞らしいっちゃ龍亞らしいが・・・(汗)

 

「・・・お兄ちゃんどうする?」

 

「まぁこう言ってるんだし、お言葉に甘えさせてもらおうか。」

 

「そうだね。」

 

「やったー!」

 

「部屋はあそこを使っていいわ・・1部屋しないけど大丈夫?」

 

「大丈夫!問題ないよ!」

 

1部屋って言っても、指さされた場所、めっちゃ広そうなんですが・・・(汗)

 

「ねぇねぇ、荷物の片づけが終わったらデュエルしよう!」

 

「龍亞・・・はぁ・・・。」

 

龍可が頭を抱えてるな。

 

「じゃあ遥ちゃんやる?」

 

「うん!やるやる!まだ始めたばっかりだし、慣れていかないとね。」

 

「え?始めたばっかなの?」

 

「そうだよ!」

 

「初めて1週間ぐらいだ。」

 

「1週間・・・だから慣れが必要なのね。」

 

「そういうこと!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、片付けが終わりベランダへ・・・ほんと広すぎだよなこのベランダ・・・。

 

「遅くなってごめんね。」

 

「いいよ全然。」

 

そうちょっと遅くなったのにはちょっと訳がある。その理由は・・・今からやるデュエルを見ればわかるはず。

 

「ねぇ、遥のデッキってやっぱりブラック・マジシャンが主体のデッキ?」

 

「そうだよ!」

 

「すっげぇ!そんな伝説のモンスターとデュエルできるんだ!わくわくするー!」

 

「私が上手く扱えてないけどね・・・。」

 

「初めて1週間ならしょうがないわよ。今から慣れていけばいいわ。」

 

「そうだよそうだよ!」

 

「そうだよね。ありがとう!じゃあ行くよ龍亞君!」

 

「おう、いくぜ!」

 

「「デュエル!」」

 

遥 LP4000

龍亞 LP4000

 

さぁて始まったなデュエルが。

 

「よっしゃ!俺の先攻だ!ドロー!シャッキーン!」

 

先攻は龍亞か・・・どうするかな?

 

「俺はD・モバホンを召喚!チャッキーン!」

 

ATK/100

 

「モバホンは攻撃表示のときダイヤルの1~6で止まった数字の分だけデッキからカードをめくり、その中にレベル4以下のディフォーマーがいたら特殊召喚できるんだ。ダイヤル~・オン!」

 

モバホンのダイヤルは3で止まった。

 

「3枚の中には・・・あった。俺はD・ラジオンを召喚。」

 

ATK/1000

 

やっかいなモンスターがきたな。

 

「ラジオンが攻撃表示のとき、ラジオンがフィールド上に表側表示でいる限り、自分フィールド上のディフォーマーの攻撃力は800ポイントアップするんだ。」

 

D・モバホン ATK/100→900

D・ラジオン ATK/1000→1800

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

いきなりモバホンとラジオンか・・・やるじゃん龍亞。

 

「私のターン、ドロー!」

 

さてこれに対して遥ちゃんはどうする?

 

「私はチョコ・マジシャン・ガールを召喚!」

 

ATK/1600

 

「何そのモンスター!見たことない!」

 

「私も見たことない・・・けど可愛い。」

 

「でしょ!だから入れたんだ。」

 

そう、これが時間がかかった理由。バックの中に現実世界で新しく出たんであろうカードが入ってて、その中に今出たチョコ・マジシャン・ガールなど、マジシャン強化のカードが一杯あってね。それに遥ちゃんがマジシャンガールのモンスターたちを入れたいって言いだすからちょっと調整したわけ。

 

初心者の遥ちゃんが使う故、リスクはあるが、遥ちゃんが使うっていうなら止めはしない。あのデッキはもう遥ちゃんのデッキなのだから。

 

ちゃんと使い方は説明したよ。俺も見たことないカードだったから俺が考えうる限りの知識を使ってだけど・・・。

 

しかしまぁ・・・強化されすぎだろ。

 

「チョコ・マジシャン・ガールの効果発動!1ターンに1度手札から魔法使い族モンスター1体を捨てて1枚ドローする!バトル!チョコ・マジシャン・ガールでD・モバホンに攻撃!」

 

「待ってました!罠カードオープン。ディフォーム!」

 

モバホンが守備表示になり、チョコ・マジシャン・ガールの攻撃がはじかれる・・・やっぱそのカードか。

 

「ディフォームは自分フィールド上のディフォーマーが攻撃対象になった時、攻撃モンスター1体の攻撃を無効にして攻撃対象に選択されたディフォーマーの表示形式を変更するんだ。」

 

ATK/100→DEF/100

 

「うーん・・・だったらカードを1枚伏せてターンエンド。」

 

まぁそうなるか・・・さてここからどうなるか・・・。

 

「よーし!俺のターン!ドロー!俺はD・ステープランを召喚!」

 

ATK/1400→2200

 

「モバホンを攻撃表示に変更!」

 

DEF/100→ATK/900

 

「さらにモバホンの効果発動!ダイヤル~・オン!」

 

今度出た数字は・・・2、引けるかな?

 

「2枚の中には・・・あった!D・ラジカッセンを召喚!」

 

ATK/1200→2000

 

これは・・・龍亞・・・一気に決めるつもりだね。

 

「バトル!D・ステープランでチョコ・マジシャン・ガールに攻撃!」

 

その攻撃は迂闊だね。

 

「チョコ・マジシャン・ガールの効果発動!1ターンに1度、チョコ・マジシャン・ガールが攻撃対象になったとき、チョコ・マジシャン・ガール以外の自分の墓地の魔法使い族モンスター1体を特殊召喚して、攻撃対象をそのモンスターに移し替え、攻撃してきたモンスターの攻撃力を半分にする!」

 

「えぇ!?」

 

「私は、墓地からブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」

 

『お待たせ!』

 

ATK/2000

 

「わー!本物のブラック・マジシャン・ガールだ!」

 

「龍亞、喜んでる場合?」

 

「あ・・・。」

 

「ステープランの攻撃はブラック・マジシャン・ガールへの攻撃になり、ステープランの攻撃力は半分になる!」

 

ATK/2200→1100

 

「ブラック・マジシャン・ガールの反撃!ブラック・バーニング!」

 

『はぁぁぁぁ!』

 

「うわぁ!」

 

龍亞 LP4000→3100

 

「で、でも、ステープランが戦闘で破壊されたとき、ステープランを破壊したモンスターの攻撃力は300ポイントダウンする。」

 

「えぇ!?」

 

『力が・・・抜ける・・・』

 

ATK/2000→1700

 

「D・ラジカッセンは攻撃表示の時、2回攻撃ができる!ラジカッセンでブラック・マジシャン・ガールとチョコ・マジシャン・ガールに攻撃!」

 

『きゃああ!』

 

「マナ!」

 

遥 LP4000→3300

 

「D・ラジオンとD・モバホンでダイレクトアタック!」

 

これがディフォーマーの恐ろしさ。はまった時のディフォーマーはとてつもなく強い。

 

「そうはさせないよ!罠発動!マジシャンズ・ナビゲート!手札からブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

『私が来たからには遥殿には指一本触れさせん!』

 

ATK/2500

 

「さらに!デッキからレベル7以下の魔法使い族・闇属性モンスター1体を特殊召喚できる!2枚目のブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」

 

『私自身は復活だよ!』

 

ATK/2000

 

「うわぁ、生のブラック・マジシャンだー!」

 

「気持ちはわかるけどデュエル中よ龍亞。」

 

「そうだった・・・あれ?これじゃあ攻撃できないじゃん!」

 

「今更何言ってるのよ龍亞・・・。」

 

龍可があきれてるな・・・まぁ、この世界の住人からしてみれば生のブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールを見て舞い上がるのは無理ないか。

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

さて、龍亞の場には3体のモンスター、そして2枚の伏せカード。3体のモンスターはマハードとマナで倒せるが・・・あの2枚の伏せカードが曲者か?

 

それにしても・・・遥ちゃんの上達は速いな。新しいカードをもう使いこなしてる。

 

「龍亞君て物凄くデュエルを楽しんでるよね。」

 

「当然じゃん!こんな面白いデュエル、楽しまなきゃ損じゃん!」

 

そりゃそうだ。デュエルは楽しむ気持ちがなきゃ。

 

皆最初はそう。こういう風に楽しんでデュエルをする。でもだんだん慣れてくると、だんだん勝ちたい思いが強くなり、戦略的にデュエルをする。皆最初の頃のデュエルを楽しむ気持ちを忘れてしまう。でも・・・いかなる時も、デュエルを楽しむ気持ちを忘れてはならないんだ。十代がいい例だと思う。十代はいかなる時もデュエルを楽しむ気持ちを忘れてはなかった。だからこそ・・・強い。

 

アニメを見てずっと思ってる。デュエルは人を傷つけるためにあるんじゃなく、皆が楽しむためにあるものだと。

 

「そうだよね・・・じゃあ私も思いっきり楽しむよ!私のターン、ドロー!」

 

龍亞はその分だと強いデュエリストだよ。ちょっと独りよがりだけどな。

 

「永続魔法、黒の魔導陣を発動!発動時、デッキの上から3枚確認する。その中にブラック・マジシャンのカード名が記された魔法・罠カード、またはブラック・マジシャンがあった場合、その1枚を相手に見せて手札に加える事ができ、残りのカードは好きな順番でデッキの上に戻す。3枚確認して・・・私は黒・魔・導を手札に加える!」

 

「げ!そのカードは!」

 

「黒・魔・導を発動!自分の場にブラック・マジシャンが存在するとき、相手の場の魔法、罠カードをすべて破壊する!」

 

「うわぁ!聖バリとD・バインドが!」

 

やはり聖バリは割られるものである。

 

「さらに魔法カード黒・魔・導・連・弾を発動!このターン自分の場に存在するブラック・マジシャン1体の攻撃力は、自分の場に存在するブラック・マジシャン・ガールの攻撃力分だけアップする!」

 

ATK/2500→4500

 

「そしてこれが最後だよ!魔法カード、拡散する波動!ライフを1000ポイント払い、自分の場のレベル7以上の魔法使い族モンスター1体を選択し、選択したモンスターはすべての相手モンスターに攻撃することができる!私はブラック・マジシャンを選択!」

 

「えぇ!?」

 

その代り、選択したモンスター以外のモンスターは攻撃できないけどな。

 

遥 LP3300→2300

 

「バトル!ブラック・マジシャンでD・ラジオン、D・ラジカッセン、D・モバホンの3体に攻撃!」

 

「うわわわ!」

 

『マナ!行くぞ!』

 

『はい、お師匠様!』

 

マハードとマナの杖が重なり、魔力が貯められる。

 

「『『ブラック・ツイン・バースト3連打!』』」

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

龍亞 LP3100→0

 

一気に龍亞のライフは0、遥ちゃんの勝ちだね。

 

「やった!初めて勝った!」

 

「は、初めて!?」

 

そう、これが遥ちゃんの初勝利。

 

「やったよお兄ちゃん!」

 

「おめでとう遥ちゃん。」

 

遥ちゃんが素直にうれしそう。その後ろでマハードとマナも喜んでる。

 

新しいカードも上手く使いこなしたな・・・遥ちゃんはめきめきと成長してる・・・そのうち俺も抜かれるかもな。

 

「あぁ!負けたー!でもすげぇ楽しかった!」

 

龍亞は悔しそうだけど、楽しかったからかちょっと笑ってる。

 

「じゃあ今度は龍可とお兄ちゃんのデュエルだね。」

 

「「え?」」

 

「え?やらないの?」

 

「いや、俺は別にいいけど・・・どうする龍可?」

 

俺はともかく、龍可はデュエルしたがる性格じゃなかったはずだからちょっと・・・どうかな?

 

「うーん・・・デュエルはまだいいわ。」

 

やっぱやらないか・・・うん?まだ?

 

「その代り・・・ちょっと相談に乗ってほしいかな。」

 

「相談?」

 

「うん、ちょっと私のデッキについて・・・。」




駆「皆さん、第4話どうでした?」

遥「今回もオリカ紹介は出てないからなしです。」

駆「さて、今回は遥ちゃんと龍亞のデュエルでしたが、リメイク前の話では、初デュエルは俺と龍亞のデュエルだったんです。」

遥「その時は龍亞君のエースモンスターも出たんだよね。」

駆「そうだね。その時は俺が勝ち、そして続けざまに龍可とデュエルしたんですが・・・今回はちょっと違います。」

遥「次話、お兄ちゃんと龍可がデュエルするのは間違いないけど、その前に、龍可のデッキが変わるんだって。」

駆「どういう風に変わるか・・・タイトルを見てもらえたらわかると思います。」

遥「次話のタイトルは『幻の音楽を奏でよ』です。」

駆「分かる人はわかるよね?そう、あのカデコリーです。」

遥「幻の音楽に癒され、龍可が躍動するかも?」

駆「それでは、次話もお楽しみに!」


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第5話 幻の音楽を奏でよ

駆「お待たせしました、第5話です。」

遥「なんかもうほんとに2週間に1度の更新になってるんだけど・・・。」

駆「しょうがない。作者の勉学が優先だ。」

遥「だね。さて今回は龍可のデッキ替えイベント。」

駆「果たして龍可のデッキはどうなるのか。タイトルはお察しかもしれませんが(汗)」

遥「それじゃあ第5話、スタートだよ!」


「精霊の声に従って作ったデッキね・・・」

 

遥ちゃんと龍亞のデュエルの後、龍可からデッキについて相談された俺。

 

「うん・・・でもなんかしっくりこなくて・・・。」

 

龍可のデッキは精霊の声に従ってデッキを作ったらしいが何かしっくりときてないらしい。

 

で、ちょっと龍可のデッキを拝見してみたんだが、

 

「うーん・・・確かにね・・・」

 

まぁ、種類がバラバラ。これじゃあしっくりくるはずもない。

 

「龍可はどういうデッキを使いたいの?」

 

「それが・・・それも決まってないの。」

 

「え?」

 

「なんていうか・・・私・・・あんまりデュエルしないほうだから・・・。」

 

「龍可はデュエルすると異常に体力を消耗するんだよ。」

 

「え?体力消耗する?」

 

「普通はしないけど龍可は消耗するんだって。」

 

それはアニメと同じか・・・しかしね・・・

 

♪♪♪

 

「ん?なんだこの音?」

 

「すごいきれいな音・・・。」

 

「なんか癒されるわ。」

 

「え?なんか聞こえるの?」

 

「龍亞は聞こえない?この音。」

 

「全然。」

 

唐突に聞こえ始めた音。龍亞が聞こえないとなるとこの音は・・・。

 

「まさか精霊が出してる音?」

 

「精霊が?」

 

「龍亞だけ聞き取れないならその可能性が高い・・わね。」

 

「この音、方向からして・・・俺達が荷物を片付けた部屋からだね。」

 

「行ってみよ!」

 

「だね。」

 

ということで3人で・・・いや後から龍亞も追ってきて結局4人で部屋に行くことに。しかしモンスターで音か・・・どのモンスターだ?

 

で、部屋を開けてみると、

 

♪♪♪

 

1体の精霊がピアノで見事な音を作り出していた。

 

そして俺たちが入っていくと、それを待っていたかのようにピアノを弾くのをやめ、俺たちにお辞儀をしてきた。

 

このモンスター・・・見たことないな。

 

「あの、あなたは?」

 

『私は、幻奏の音姫プロディジー・モーツァルトと申します。』

 

「名前が長いな・・・。」

 

「しかも聞いたことない名前・・・」

 

「私も・・・。」

 

「俺も・・・。」

 

「え?お兄ちゃんも知らないモンスターなの?」

 

「うん。」

 

幻奏の音姫・・・そんなのいたか?

 

「えっと・・・どうしてここに?」

 

『わかりません、気づいたらここに迷い込んでいました。』

 

「ま、迷い込んだ?」

 

『はい。』

 

何で精霊がここに迷い込む・・・。

 

『本来は皆一緒にいるのですが、どうやらこの世界では私しか実体化することができないみたいで・・・。』

 

実体化というか・・・精霊化できない・・・かな?実体化だったら龍亞も見えるだろうし。

 

「じゃあ左手に持ってるのがデッキってこと?」

 

『そうですね。』

 

「ちょっと見せてもらっていい?」

 

『いいですが・・・。』

 

モーツァルトが持ってるデッキを見せてもらうことに・・・モーツァルトって・・・あのモーツァルトからきたのかな?

 

で、デッキの内容だが・・・。

 

「強いな・・・。」

 

というのが率直な感想。モンスターはほとんど見たことないカードだったが全部天使族のモンスターだった。

 

『あの、ここで会ったのも何かの縁ですし、誰かにこのデッキを使ってほしいのですが・・・。』

 

「・・・え?」

 

『いやあの・・・ここで路頭に迷うよりはそのほうがいいかと・・・。』

 

・・・・・えっと、

 

「これってなんかちょうどよくない?」

 

「確かに・・・。」

 

と俺と遥ちゃんが一斉に視線を向けた先には。

 

「・・え?私?」

 

勿論龍可である。

 

「だって龍可、デッキがしっくりこないって悩んでたんだし。」

 

「龍可がどういうデッキを使いたいかはまだ分かってないけど、試しに使ってみたら?」

 

「うーん・・・。」

 

悩んでる末に龍可が出した結論は。

 

「・・使ってみる。さっきの音、なんか癒される音だったし、そのデッキだったらあまり疲労せずにデュエルできそう。」

 

「じゃあ、決まりだね。」

 

『えっと・・・お名前は?』

 

「私は龍可。よろしくね。」

 

『龍可様ですね。よろしくお願いします。』

 

「いや、あのさすがに様はつけなくてもいいのよ。」

 

『でも今から私たちの主ですので。』

 

「えっと・・・(汗)」

 

「マハードと同じだね。」

 

「まぁ精霊にもいろいろな性格のやつがいるってことだ。」

 

『では、このデッキの使い方を簡単に説明します。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すごい・・・これすごく強い!」

 

説明が終了したけど、まぁ強い。

 

『これはあくまで現時点での話です。まだこれには入ってない仲間もいるので。』

 

「まだいるんだ。」

 

おいおい・・・これでまだ一部だって?勘弁してくれ・・・

 

「じゃあちょっと慣れるためにデュエルしたいんだけど・・・駆、いい?」

 

「俺と?いいよ。」

 

まぁそうなるか・・・さっき遥ちゃんと龍亞がデュエルしたし。

 

あ、ちなみに龍亞は唖然としてるばかりでまだ幻奏のカデコリーを把握できてない。

 

「龍亞君、行くよ。」

 

「え?あ、う、うん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ってことで再びベランダで移動。

 

「準備はできたよ。」

 

「私もできたわ。」

 

相手は龍可だけど、デッキはものすごく強い。

 

龍可が使うのが初めてだからって油断してると一瞬でやられる。心していかなきゃ。

 

「それじゃあ行くよ。」

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

龍可 LP4000

 

「先攻はどうやら俺みたいだね。」

 

「そうね。」

 

先攻のランプが俺のデュエルディスクに灯っているのを互いに確認する。

 

「それじゃあ、俺のターン、ドロー!」

 

この手札だと・・・守備を固めるしかないね。

 

「俺はE・HEROフォレストマンを守備表示で召喚。」

 

DEF/2000

 

「カードを2枚伏せてターンエンド。」

 

正直、これでも万全とは言い難い。幻奏は、それほどのデッキだ。

 

「私のターン、ドロー。」

 

さぁ、龍可、そのデッキを使いこなせる?まぁまだモーツァルトからの説明を聞いただけだからちょっと難しいかもしれないけど。

 

「えっと・・・この手札なら・・・手札から魔法カード、独奏の第1楽章を発動。自分の場にモンスターが存在しないときに発動でき、手札、デッキからレベル4以下の幻奏と名の付いたモンスター1体を特殊召喚する。私はデッキから幻奏の音女アリアを特殊召喚!」

 

ATK/1600

 

「特殊召喚したアリアが場にいる限り、私の場の幻奏モンスターは効果の対象にはならず、戦闘では破壊されないわ。」

 

そう、これが幻奏の特徴。幻奏モンスターのほとんどは特殊召喚しないと効果が発動できない。けどその代わり、強力な効果ばっかりだ。

 

「そして幻奏の音女ソナタを特殊召喚!」

 

ATK/1200

 

「ソナタは自分の場に幻奏モンスターが存在するとき、手札から特殊召喚できる。そして特殊召喚したソナタが場にいる限り、自分の場の天使族モンスターの攻撃力、守備力は500ポイントアップするわ。」

 

ソナタ ATK/1200→1700 DEF/1000→1500

アリア ATK/1600→2100 DEF/1200→1700

 

ソナタは攻守を上げる効果か・・・この2体は要になりそうだな。

 

「バトル!アリアでフォレストマンに攻撃!シャープネス・ヴォイス!」

 

あら、あんまり展開しなかったか。通常召喚権残ってるからまだ来ると思ってたのに。

 

「罠発動!ヒーローバリア!自分の場にE・HEROが存在するとき、相手の攻撃を1度だけ無効にする!」

 

「うっ・・・これじゃあフォレストマンを破壊できない・・・私はメインフェイズ2で幻奏の音女セレナを守備表示で召喚。」

 

DEF/1900→2400

 

「ターンエンドよ。(伏せるカードがない・・・でも攻撃が来たらオネストで迎撃ができるわ。)」

 

セレナは守備力2400か・・・さてどういう効果があるのか・・・でもそれよりはソナタとアリアを何とかしたいが・・・戦闘耐性があるんだよな・・・どうしよう・・・。

 

「俺のターン、ドロー!スタンバイフェイズにフォレストマンの効果を発動!1ターンに1度、デッキか墓地から融合のカードを1枚手札に加えることができる。」

 

とはいえ・・・破壊できるカードはないか・・・でもダメージが与えれるか?いや、光属性デッキ、しかも天使族のおまけつき。ここで最も警戒しなきゃいけないのはオネスト。伏せカードもないし、一番警戒しなきゃいけない・・・ここは、

 

「俺はカードを1枚伏せる。そして手札から魔法カード、手札抹殺を発動!互いに手札をすべて捨て、捨てた枚数分ドローする。」

 

「えぇ!?そんな・・・(オネストが・・・)」

 

「その表情、やっぱり手札にオネストがあった?」

 

「え?何でわかったの?」

 

「今の表情でバレバレだよ。それに光属性相手ならオネストを警戒するのは当然のこと。」

 

「さすがね・・・。」

 

これでオネストは消えた・・・まぁこれでまた引いてたら観念するしかないな。

 

さぁ、いくぜ!

 

「さっき伏せた融合を発動!手札のスパークマンとエッジマンを融合!こい!E・HEROプラズマヴァイスマン!」

 

ATK/2600

 

できればプラズマヴァイスマンの効果でアリアを破壊したいところだが・・・アリアの効果で幻奏モンスターは効果の対象にはならない・・・つまりアリアを破壊するにはブラックホールなどの全体除去系じゃないとだめ・・・きついな・・・。

 

ここはダメージだけでも与えておく!

 

「バトル!プラズマヴァイスマンでソナタに攻撃!プラズマ・パルサーション!」

 

「きゃあ!でもアリアの効果でソナタは戦闘では破壊されないわ!」

 

龍可 LP4000→3100

 

「カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

やれることはやった・・・でもこの場じゃ、すぐに反撃されるかな・・・

 

「私のターン、ドロー!セレナは天使族モンスターをアドバンス召喚するとき、2体分のリリースにすることができる!」

 

何!?セレナはダブルコストモンスターか!

 

「セレナをリリースし、天上に響く妙なる調べよ。眠れる天才を呼び覚ませ!幻奏の音姫プロディジー・モーツァルトをアドバンス召喚!」

 

ATK/2600→3100

 

「モーツァルト・・・レベル8のモンスターだったか。」

 

『その通りです。さぁ、龍可様、私の効果を。』

 

「様はつけなくていいって・・・モーツァルトの効果発動!1ターンに1度、手札から天使族・光属性モンスターを1体特殊召喚する!」

 

「モーツァルトの効果は特殊召喚しなくても使えるのか。」

 

『さようです。』

 

「私はこの効果で手札から幻奏の音女エレジーを特殊召喚するわ!」

 

ATK/2000→2500

 

「エレジーが場にいる限り、自分の場の特殊召喚された幻奏モンスターは効果では破壊されない!さらに特殊召喚されたエレジーが場にいる限り、自分の場の天使族モンスターの攻撃力は300ポイントアップする!」

 

ソナタ ATK/1700→2000

アリア ATK/2100→2400

モーツァルト ATK/3100→3400

エレジー ATK/2500→2800

 

エレジーが出たことで龍可の場は万全になった・・・救いはモーツァルトは通常召喚だから効果破壊耐性はついてないことぐらい・・・やばい(汗)

 

「バトルよ!モーツァルトでプラズマヴァイスマンに攻撃!グレイスフル・ウェーブ!」

 

『受けてみてください!私の攻撃を!』

 

「罠発動!ヒーローズ・ガード!このカードの効果により、プラズマヴァイスマンはこの戦闘では破壊されない!」

 

「でもダメージは受けてもらうわ。」

 

「ダメージは受けるよ。でもヒーローズ・ガードの更なる効果!自分の墓地のHEROと名の付いたモンスター1体をゲームから除外することで受ける戦闘ダメージを半分にし、カードを1枚ドローする!俺はスパークマンを除外!」

 

駆 LP4000→3600

 

「だったらエレジーでプラズマヴァイスマンに攻撃!」

 

「くっ!」

 

駆 LP3600→3400

 

「アリアでフォレストマンに攻撃、ソナタで駆にダイレクトアタック!」

 

「ぐっ!これはきつい・・・。」

 

駆 LP3400→1400

 

「私はこれでターンエンドよ。」

 

「そのエンドフェイズに罠発動!ショック・ドロー!このカードは発動ターンに受けたダメージ1000ポイントにつき1枚カードをドローすることができる。このターン受けたダメージの合計は2600!よって2枚ドロー!」

 

「すごい・・・手札を回復した・・・。」

 

「すごいのはそっちだよ。初めて使うデッキだっていうのによく使いこなしてるじゃん。」

 

「それはモーツァルトのおかげよ。モーツァルトが助言してくれてるし。」

 

それでもすごい・・・とても初めて使うデッキとは思えない・・・

 

「龍可、そのデッキ使ってて楽しい?」

 

「うん!すごく楽しい!」

 

「そりゃよかった。」

 

『私もここに来たかいがありました。』

 

「モーツァルトもよかったね。」

 

『はい。』

 

「でも、デュエルはここからだよ!俺のターン、ドロー!手札から魔法カード、HEROの遺産を発動!墓地にレベル5以上のHEROが2体以上いるとき、3枚カードをドローできる。俺の墓地にはプラズマヴァイスマンとプラズマヴァイスマンの融合素材として墓地に送られたエッジマンがいる。よって3枚ドロー!」

 

「手札が6枚に・・・。」

 

「さっきまで0枚だったのが・・・。」

 

「さらに魔法カード、融合回収を発動!墓地の融合と、プラズマヴァイスマンの融合素材となったエッジマンを手札に戻す!」

 

「これで手札が7枚!?」

 

「いくよ!融合を発動!手札のバーストレディとクレイマンを融合!現れろ!E・HEROランパートガンナー!」

 

DEF/2500

 

「新たな融合モンスター・・・でも守備表示なら・・・。」

 

「さらに手札から装備魔法、フュージョン・ショットをランパートガンナーに装備!この装備魔法は融合モンスターにのみ装備可能で、1ターンに1度、装備モンスターの融合に使用した攻撃力1000以下の融合素材モンスター1体を墓地から選択して除外し、除外したモンスターの攻撃力と同じ数値のダメージを相手に与える!俺はランパートガンナーの融合素材となったクレイマンを除外!クレイマンの攻撃力は800!よって800ポイントのダメージを龍可に与える!」

 

「きゃあ!」

 

龍可 LP3100→2300

 

「そして手札抹殺の時に墓地に送ったネクロダークマンの効果を発動!ネクロダークマンが墓地にあるとき、1度だけレベル5以上のE・HEROをリリースなしで召喚できる。俺はエッジマンを召喚!」

 

ATK/2600

 

「エッジマン・・・でも攻撃力2600なら・・・。」

 

「さらに、手札から魔法カード、受け継がれる力を発動!自分の場のモンスター1体を墓地に送り、自分の場のモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズまで墓地に送ったモンスターの攻撃力分アップさせる。」

 

「まさか・・・エッジマンの攻撃力を上げるつもり?」

 

「いいや、俺はエッジマンをリリースし、ランパートガンナーの攻撃力を上げる!」

 

「えぇ!?」

 

ATK/2000→4600

 

「なんで守備表示のランパートガンナーの攻撃力を上げたの?」

 

「ここでエッジマンの攻撃力を上げてソナタを攻撃すれば確かに勝てるかもしれない・・・でも・・・オネストを持ってるかもしれない相手にそんなことすると思う?」

 

「うっ・・・。」

 

「どうやら図星みたいだね。さっきのドローで引いてたんだね。」

 

「だ、だとしても、ランパートガンナーの攻撃力を上げる意味が・・・あっ!まさか!」

 

「そう、ランパートガンナーは守備表示の時、攻撃力を半分にして相手プレイヤーに直接攻撃することができる、たとえ、相手の場にモンスターがいようとね。」

 

「だから・・・・ランパートガンナーの攻撃力を・・・。」

 

「そういうこと、バトル!ランパートガンナーでダイレクトアタック!ランパート・ショット!」

 

「きゃああああ!」

 

ATK/4600→2300

 

龍可 LP2300→0

 

「お、お兄ちゃんが勝った!」

 

「あの状態を1ターンで・・・逆転した・・・。」

 

「あの状態から負けるなんて・・・私の場はよかったはずなのに・・・。」

 

「それでも1ターンでひっくり返されることもある。それがデュエルだよ。」

 

「そうね・・・勉強になったわ。」

 

『私も勉強になりました。龍可様と共にもっと精進します。』

 

「だから様つけなくてもいいって・・・。」

 

「しかし幻奏は強いね・・・あんな場、そう簡単には破れないよ。」

 

「お兄ちゃんは簡単に突破したけどね。」

 

「俺の今のデッキじゃあれしか方法がなかったよ。」

 

ほんとあれしかなかった・・・まぁ自分でもよく勝てたと思う。

 

ところで・・・ブラスターとサキが帰ってこないな・・・長引いてるのか?

 

「龍可はもっとそのデッキを使いこなせるようにならなきゃね。」

 

「そうね。しかもこのデッキ使ってると体力あんまり使わないし。」

 

「え?そうなの?」

 

「えぇ。」

 

「だったら一杯デュエルできるね。」

 

「うん。」

 

「でもそろそろお腹すいたー。」

 

「へ?」

 

時間を見ると・・・18時になっていた。晩飯の時間だな。

 

「OK、俺が作るよ。」

 

「え?いいわよ。私が作るわ。」

 

「いつもは龍可が作ってるの?」

 

「うん。龍亞はやったことないし、やろうともしないし・・・。」

 

「あっ・・・そう・・・。」

 

「あはは・・・。」

 

「でも今日は俺が作るよ。居候させてもらうんだし、これぐらいはやらなきゃね。」

 

「わ、わかったわ。お願い。」

 

「ただ、どこに何があるかだけは教えてほしい。」

 

「わかったわ。まだ家全体案内してなかったし、それも含めて教えてあげるわ。」

 

「あ、じゃあ私も行かなきゃ。」

 

こうして俺と遥ちゃんの5D’sの世界での生活が始まったのであった。

 

龍可のデッキを変えたせいでいきなり原作ブレイクが起こった気がするのは気のせいか?

 

まっいっか。それで龍可がいい方向に行くのであれば。




駆「以上第5話でした。」

遥「オリカ紹介は今回もなしだよ。」

駆「さて俺と龍可のデュエル、リメイク前の話でもやってるんですが、その時は龍可が勝ってるんです。」

遥「その時の龍可のデッキは普通の天使デッキ。パワーに押され、お兄ちゃんは反撃するも負けちゃいました。」

駆「そして俺と龍可のデュエルはフォーチュンカップでもあり、その時は俺が勝ったんですが・・・さて、この後来るフォーチュンカップはどういう展開が待っているか。」

遥「次話はその前の話。」

駆「原作主人公、不動遊星がついに登場。」

遥「そして最後にまさかの展開?」

駆「次話のタイトルは、『不動遊星登場!魔女が2人?』です・・・魔女が2人!?」

遥「原作では?」

駆「1人しかいないはず・・・どういうことだ・・・。」

遥「と、とにかく、次話もお楽しみに!」


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第6話 不動遊星登場!魔女が2人?

駆「お待たせしました、第6話です。」

遥「・・・ねぇ、もう2週間に1度の更新でいいの?」

駆「しばらくはそうなるかもね・・・9月が夏休みだからその間に一杯投稿したいって言ってたけど・・・。」

遥「大丈夫かな・・・。」

駆「ってことで今回はデュエルなし回です。」

遥「なので今回はちょっと短いけど許してね。」

駆「それでは第6話、スタートです。」


駆side

 

この世界に来てから1カ月がたった。その間、たった2日だけだったけど龍可たちの両親が帰ってきた。両親は龍亞から話は聞いてたとはいえ、最初は驚いてたけど、すぐに認めてもらえた。つまりここに住んでもいいことになった。理由としては2人がなついているからと、龍可たちの話を聞く限り悪そうな人じゃないかららしい。その代わりに2人の世話係を頼まれた。俺とすれば住めるところがあるだけで十分なので快く引き受けた。

 

そして初対面の時にはいなかったブラスターとサキも次の日には戻ってきたので2人に紹介した。やはり2人ともサキの頭に花びらがあることに驚いていたがまぁ何とかなった。で、未知数であるサキの効果は・・・一応デュエルで出た時に詳しく教えるね・・・簡単に言うとマナと同じ効果だけど・・・どうやって使えと(汗)

 

そして龍可、新デッキを完璧・・・とはいかないまでも、使いこなせるようになった。デュエルで疲れることもなくなり、前よりも積極的にデュエルし始めた。

 

遥ちゃんも1か月経ってだいぶ慣れてきたようで、戦績が上がってきている。

 

龍亞も龍亞で戦績は4人の中では1番下だけど、楽しそうにデュエルしている。今までは龍可しか相手がいなかったから俺や遥ちゃんとデュエルできるのが嬉しいらしい。

 

そんな楽しい日常をおくっていたのだが、ある日のこと。

 

「ただいまー!」

 

「お帰り龍亞。」

 

この日、龍亞は友達の家に遊びに行っていて、今帰ってきたところだ。

 

「駆、ポストにこんなのがあった。4つも。」

 

「うん?」

 

「あ、龍亞君お帰り!」

 

「帰ってたのね龍亞。」

 

遥ちゃんと龍可はベランダでデュエルしていたみたい。

 

で、郵便物はというと・・・

 

「・・・治安維持局からフォーチュンカップの招待状だって・・・俺たち4人に。」

 

「フォーチュンカップ!?やった!キングとデュエルできるチャンスだ!」

 

「大会なんて初めて・・・・」

 

まさか4人ともに招待状が来るとはね・・・まっ、ありがたいけどね。

 

「幻奏でどれだけできるか試せるチャンスね。」

 

「俺は絶対勝ってキングとデュエルするぞー!」

 

「私も負けないよ!」

 

3人とも気合十分。けど俺たち4人を招待して、遊星とアキさんも出るだろうし・・・ってことは後2人誰になるんだ?

 

そしてその日の夜。

 

ガッシャーン!

 

「何か今変な音しなかった?」

 

「うん。」

 

「行ってみる?」

 

「そうだね。」

 

俺たちは音のした方へ向かった。あれ?これってもしかして・・・。

 

「あそこに誰か倒れてるよ。」

 

うん、どう見ても原作主人公の遊星です。ということは原作開始か。

 

「気絶してるだけかな?」

 

「だね。とりあえずうちに運ぼうか。」

 

「そうね。」

 

それから遊星と遊星が乗っていたDホイールを運んだ。それから遊星は明日には目を覚ますだろうということでそのまま寝た。

 

そして次の日・・・遊星が起きたのは昼すぎだった。

 

その後、龍亞が遊星とデュエル。まぁ原作通りコテンパンにやられたわけですが。

 

この後、遥ちゃんや龍可も遊星とデュエルするかなぁと思ってたけど、さっきまで気絶で倒れてた人ゆえ2人とも自重した。

 

そのあと遊星もお腹がすいただろうし、一足早く晩飯にした。

 

で、その日の夜。

 

「やっぱり出ていくんだ。」

 

俺は遊星に話しかけてました。

 

「あぁ、迷惑はかけられないからな。」

 

「言うと思った・・・止めはしないよ。」

 

「・・すまない。」

 

「気を付けてね遊星。」

 

「あぁ、また会おう。」

 

そういって遊星は出て行った。

 

龍可と龍亞のデュエルディスクがテーブルに置いてある・・・遊星が確か重さを軽くしたんだっけ?

 

やがて下でサイレンが鳴り始めた・・・遊星がセキュリティに囲まれたんだろう。時期にイェーガーが間に入り、遊星にフォーチュンカップの招待状を渡すだろう。

 

そんなことを気にしながらその日は俺もそのまま眠った。

 

で、その次の日・・・事件は起こった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遥side

 

「魔女ってどんな人なんだろう?」

 

今日、私たちは4人+龍亞君の友達、天兵君と一緒に魔女が出るという噂の場所に行っています。

 

「ほんとにいるかわかんないからこれから確かめに行くんだよ!」

 

「ってことは単なる噂なんだ。」

 

「そうだよ。」

 

魔女・・・ほんとにいるのかな?いたとしたらなんか魔法でも使うのかな?

 

「あ!遊星!」

 

そんなことを考えていたら、龍亞君が一昨日倒れてて私たちが助けた遊星お兄さんが仲間と一緒にいるところを見つけて声をかけていた。

 

「どうしてこんなところにいる?」

 

「魔女の噂を確かめに来たんだ!」

 

「魔女?」

 

「あぁ、最近よく耳にする魔女か。」

 

遊星お兄さんの仲間に間に入った。

 

で、互いに自己紹介。まずは挨拶からだよね。

 

でも突然遊星お兄さんと龍可が腕を抑えてうずくまった。

 

「龍可!どうしたの?」

 

「腕が・・・ずきずきする・・・。」

 

よく見たら龍可の腕に赤い痣ができてる・・・なんだろうこれ?それは遊星お兄さんの腕にも。

 

「あの時と・・・同じだ・・・。」

 

「あの時?」

 

「赤い龍が・・・現れた時・・・。」

 

「魔女だー!」

 

遊星お兄さんがそういった瞬間、近くで叫び声が聞こえた。

 

魔女?まさかほんとにいるの!?

 

大きな地響きがなり、地面から植物の根っこのようなものが出てきた・・・ってなにこれ!?

 

「なんだなんだ?何が起きてるんだ?」

 

「あいつが来てるのか!?」

 

「あいつ?」

 

「魔女のことだ!巻き込まれるぞ、離れろ!」

 

根っこのようなものはこの辺りを荒らし始める。そして土埃が舞い上がる。やがて土埃が晴れ始めると1体の龍の姿が見え、その下に2人の人が見えた・・・あの2人が魔女?

 

「2人・・・だと!?」

 

「お兄ちゃん?」

 

お兄ちゃんが驚いてる?2人いるってところにかな?

 

「黒薔薇の魔女と・・・後1人は何者だ?魔女の仲間か?」

 

魔女のことを知っている遊星お兄さんの仲間、氷室お兄さんももう1人のことは知らないみたい・・・これはお兄ちゃんにとっても予想外のことみたい。

 

「お前も・・・。」

 

「お前も?」

 

お前も?どういうこと?

 

「忌むべき印だ!」

 

魔女はそういってカードをデュエルディスクにセット、その瞬間辺りに激しい閃光が発する。

 

「うわぁ!」

 

あれ?でも私にはあんまり影響がない・・・これってまさか?

 

そして気づいたとき、そこに2人の魔女の姿はなかった。

 

「皆大丈夫?」

 

「あ、ああ・・・。」

 

「本当に・・・本当にいたよ・・・。」

 

「消されなくてよかった・・・。」

 

龍亞君と天平君は互いに身を寄せて震えている。

 

「あれ?あんちゃん、腕の痣は?」

 

「・・・なくなっている。」

 

「あ、私も・・・。」

 

「なんで!?もったいない。」

 

「たぶん魔女の腕にも同じ痣がある。」

 

「えっ?」

 

「お前も、と・・・言っていた。」

 

確かに言ってた・・・あれってそういう意味なのかな?

 

「ってあれ?お兄ちゃん!?」

 

「どうしたの?」

 

「お兄ちゃんがいない!」

 

「え!?駆が!?」

 

お兄ちゃん・・・どこに行ったの!?まさか・・・さらわれた?そんなことないと思うけど・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

「何か用?」

 

「まさか・・・魔女が2人もいるなんてね。」

 

あの閃光が発せられた後、密かに先回りしていた俺は2人の魔女と接触。

 

魔女が2人いることにはびっくりしたよ。1人はアキさんとして、さて・・・もう1人は何者なのか・・・

 

「それがどうかしたかしら?」

 

「何でこんなことしてるの?」

 

「悪いかしら?私たちはただ、この世に必要のない輩を排除してるだけよ。」

 

「この世に必要じゃないかをあなたたちに決める権利なんてないと思うけど。」

 

「だとしても、私達はあなたたちを許さない。」

 

「・・・俺も?」

 

「そうよ・・・皆そう・・・皆私たちを除け者にする・・・だったら私たちもそうしてやるわ!来なさい!餓者髑髏!」

 

『ケケケ!我、参上だぜ。』

 

餓者髑髏!?なんだこのモンスターは!見たことないぞ!しかも精霊のおまけつき!

 

「あなたも同様よ!消えなさい!ダーク・ソニック・ウェーブ!」

 

『喰らいな!』

 

「ぐっ・・・・はぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

そう叫んだ俺は俺の中に眠れる力を覚醒させる。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

そしてその力は相手の攻撃を阻み続けた。

 

『俺の攻撃を・・・無にしただと!?』

 

「その力・・・私たちと同じ力ね。」

 

「そうだよ。」

 

そう、俺が使ったのはサイコパワー。魔女2人と同様の力。これを俺は小さいころから持っている。

 

「なんであなたはその力を持ちながら私たち側にいないわけ?」

 

「サイコパワーは・・・人を傷つけるためにあるんじゃないから。」

 

「・・なに?」

 

「お兄ちゃん!」

 

「駆!」

 

そこに皆が俺のほうに向かって走ってくる。

 

「もたもたしてる時間はないようね・・・ブラック・ローズ・ドラゴン!ブラック・ローズ・ガイル!」

 

「っつ!」

 

ここまで静観していたもう1人の魔女・・アキさんが動いてブラック・ローズ・ドラゴンを・・・これはやばい!

 

「はぁぁぁぁ!」

 

再びサイコパワーを発動!

 

けど・・・俺の右腕が痛む・・・1回目のアキさんが出た時も思ったけど・・・何で俺にも・・・シグナーの痣が・・・。

 

ブラック・ローズ・ガイルにより、あたりに砂埃が舞う。

 

そして晴れた時には・・・2人の姿はなかった。

 

それと同時に俺の右腕の痛みは収まった。

 

「お兄ちゃん大丈夫?」

 

「何とかね。」

 

「無茶しすぎだ。」

 

「ははは・・・ところで・・・黒薔薇の魔女以外のもう1人の魔女・・・何者なんですか?」

 

「分からん。俺も知らなかったからな。」

 

「そうですか・・・。」

 

何で魔女が2人も・・・それにさっき俺の右腕に出た痣・・・あれは・・・本来龍亞が持つはずの心臓の痣・・・何でそれが俺にあるわけ?

 

どうやらこの世界・・・一筋縄ではいかなそうだね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして数日後、

 

フォーチュンカップ開催当日。

 

「緊張するなー。」

 

「私もこんな大舞台は久々ね。」

 

「よーし、頑張るぞー!」

 

皆気合は十分。

 

その後の開会式、マーカー付きの遊星がいることに観客がブーイングが起こったが、ボマーが素晴らしい演説でその場を収めてくれた。ボマーがいなかったら多分俺の怒りが爆発してた。

 

そして開会式も無事終わり、

 

「さぁ!お待ちかねの1回戦の対戦カードの発表だー!」

 

第1試合:不動遊星vsボマー

第2試合:十六夜アキvs来宮虎堂

第3試合:龍可vsフランク

第4試合:荒川涼太vs死羅

第5試合:龍亞vsリチャード・フォン・シュレイダー

第6試合:山岸駆vsドラガン

第7試合:川上遥vsミスティ・ローラ

第8試合:加藤留姫vsジル・ド・ランスボウ

 

はい、見てわかる通り、参加者はなぜか16人・・・8人じゃなかったっけフォーチュンカップは?

 

参加者もびっくりだよね。まさかミスティがいるとは思わなかったし、そのミスティが遥ちゃんの初戦の相手。そして俺の対戦相手・・・ドラガン・・・WRGP編でチームラグナロクの一員として出るあいつだろ・・・何でフォーチュンカップでてんだよ・・・あっ、そういえばドラガンってその前にジャックと八百長まがいの試合をさせられたんだっけ?その屈辱を晴らしに来たとか?

 

何はともあれ・・・間違いなく一波乱起こる大会にはなりそうだね。

 

「1回勝てば駆とだ!よーし!絶対勝つぞー!」

 

「私は遊星と同じブロックね。」

 

「私の対戦相手って・・・テレビによく出るモデルの人だ・・・。」

 

そう、ミスティはテレビにもよく出る大人気モデル・・・しかしなんでミスティがこの大会にいるんだ?

 

「最初は遊星ね。」

 

「頑張れ遊星!」

 

「あぁ。」

 

開幕戦はいきなり遊星vsボマー・・・あのシーンからスタートですか。

 

さぁ・・・これからどういう大会になるか・・・何が起ころうと精一杯楽しんでいくぜ!




駆「以上第6話でした。」

遥「オリカ紹介は・・・うーん・・・一応出るには出たけど・・・。」

駆「デュエルでじゃないからね。デュエルが出た時に改めて紹介するね。」

遥「いよいよフォーチュンカップ開幕だね。」

駆「リメイク前の話ではちゃんと8人でやってたフォーチュンカップが今回は16人です。」

遥「ちなみにリメイク前の組み合わせはこれだよ。」

1回戦
第1試合 山岸駆vsエックス
第2試合 不動遊星vsボマー
第3試合 十六夜アキvs来宮虎堂
第4試合 龍可vsフランク

準決勝
第1試合 不動遊星vs十六夜アキ
第2試合 龍可vs山岸駆

決勝
不動遊星vs山岸駆

駆「リメイク前はこんな感じで原作通り遊星が優勝しましたが、今回は果たしてどうなるか。」

遥「私にとっては初めての大会、精一杯頑張ります!」

駆「さてここでお知らせです。」

遥「以前第2話でDICHIさんの小説、『遊戯王5D's 転生者と未来のカードたち』の番外編に出てるって言ったけど・・・私たち、また出ます。」

駆「今回は第111話から始まっている混沌文化祭に出てます。俺と遥ちゃんのほかにもう2人出てます。1人は今回名前が出ましたけど。」

遥「でもあくまでリメイク前の小説『遊戯王~CROSS HERO~』の私たちが招待されてるからそこは注意してね。」

駆「後、ちょっとしたネタバレにもなってるからそういうのが嫌な人は見ないほうがいいかも?」

遥「リメイク前の小説を読んでた人はわかるよね。」

駆「ちなみに今は第111話の招待編1だけ俺たちは出てるけど、ここから混沌文化祭開催中はところどころ出ると思うからぜひ見てくださいね。」

遥「さぁて、次話はフォーチュンカップスタート!」

駆「ここからどんな戦いが繰り広げられるのか。」

遥「次話の題名は、『フォーチュンカップ開幕!天才少女出陣!』です!お楽しみに!」


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第7話 フォーチュンカップ開幕!天才少女出陣!

駆「お待たせしました第7話です。」

遥「今回はちゃんと1週間ぶりの投稿だよ!」

駆「まぁそれをそのはず、今回の話・・・前半部分はリメイク前とほぼ同じだから・・・。」

遥「あっ、そうなんだ(汗)」

駆「ってことで、今回は1回戦、前半の4試合、一気に行くよ。」

遥「龍可は初戦を突破できるのか。」

駆「そして最後にまさかのモンスターが登場!」

遥「激動の第7話、スタートだよ!」


駆side

 

ついに始まったフォーチュンカップ

 

その開幕戦はライディングデュエルで遊星とボマーの対戦。

 

「パワーギア・フィスト!」

 

「ぐぉぉぉぉ!」

 

ボマー LP0

 

「遂に決着!1回戦第1試合、この激戦を勝ち抜いたのはサテライトの流れ星、不動遊星だー!」

 

この開幕戦、勝ったのは遊星。

 

最後は本当にチートドローだったな。遊星の最後のターンを簡単に説明すると手札0、場がジャンク・シンクロンだけのときにチューニング・サポーターを引き召喚してシンクロ、アームズ・エイドを出す。チューニング・サポーターの効果でドロー、その引いたカードを使用してジャンク・ウォリアーを召喚。アームズエイドをジャンク・ウォリアーに装備して相手モンスターに攻撃。

 

流れはこんな感じだ。本当にチートドローですね。さすが主人公。

 

「すごいね遊星お兄さん。」

 

「遊星さすが。」

 

「遊星・・・、見事だった。私の完敗だ。」

 

「え?ボマーさんの声?」

 

始まったな。ボマーの復讐が。

 

「私は負けた。だが、私の使命は終わってはいない!」

 

「え!?」

 

みんな驚いてるね。

 

「私はこの大会に優勝し、式典でゴドウィンが行った事実を公にするつもりだった。だが、今になってはそれは叶わぬ夢・・・ならば、この場で復讐を果たすまで!」

 

「復讐?」

 

「これを見よ!無に帰した我が村を!」

 

モニターにとある村が写し出された。これがボマーの故郷・・。

 

「これが私の村だ!故郷だ!ゴドウィンは赤き龍を復活させようと我が村を実験材料にした・・・。そして私の村は・・・。」

 

そこまで言った瞬間村が大爆発を起こし、村が一瞬にして焼け野原となった。ひどいな・・・。

 

「ひどい・・・。」

 

「村人全員が行方不明。その中に私の姉弟もいた。」

 

「それじゃあ、お前の姉弟は・・・。」

 

「遊星、ジャック!奴を信じるな!ゴドウィンに赤き龍を渡してはならない!」

 

そう言ってボマーはDホイールに乗り、アクセルを回した。

 

「ボマー!?」

 

「奴とはこの俺が決着をつける!この悲しみを2度と繰り返さないために!」

 

ボマーはコースの傾斜を利用してゴドウィンのいるところへ飛んだ。このままいくとおもいきや、遊星が同じように飛びボマーと衝突した。

 

そしてあとには、

 

「あああああー!」

 

ボマーの叫び声が木霊するだけだった・・・。

 

「・・・なんなのこれ・・・。」

 

「ひどい・・・・こんなことがほんとに・・・。」

 

龍可や遥ちゃんは驚きのあまり唖然としていた。

 

その後、ボマーはセキュリティによって連行され、スタジアムでは第2試合アキさんvs虎堂のデュエルが始まっていた。

 

しかしその第2試合は・・・

 

「罠カードカース・オブ・ローズを発動。相手フィールド上に存在するモンスターの攻撃力が変化したとき、変化した数値分のダメージを相手に与える。・・・やれ。」

 

「ぐわぁぁぁぁ!」

 

虎堂 LP0

 

「決着!早く救護班を!」

 

アキさんがサイコパワーを見せつける形で勝利。

 

観客席からブーイングが巻き起こっているがそんなのお構いなしとアキさんは退場していく。

 

「何今の・・・。」

 

「あの人が・・・黒薔薇の魔女・・・。」

 

龍可はまたしても唖然、龍亞も唖然としている。

 

けど今回は遥ちゃんはあまり驚いていない。まぁそりゃそっか。

 

「遊星。」

 

「何だ?」

 

「彼女のカードをどう見た?」

 

「拒絶と怒りと・・・、だがまだ何かが潜んでいる。」

 

「そっか。」

 

アキとはあたりたくないなぁ・・・。それはそうと次は龍可の番。原作とは大きくデッキが異なる龍可だけど、フランク相手にどう戦うかな?それとも原作通りになってしまうのかな。

 

「次は龍可だね。頑張れ!」

 

「自分のデッキを信じろ。そうすればデッキはおのずと応えてくれる。」

 

「龍可、頑張って!」

 

「う、うん。頑張る。」

 

そう言って龍可は控室を出た。

 

「龍可大丈夫かな。」

 

「まだ小学生だからな。緊張するのは当然だろう。それより龍可のデッキはどういうデッキなんだ?」

 

「多分遊星は見たことないカデコリーのデッキだと思うよ。すごく強いよ。」

 

「そうか楽しみだな。」

 

さぁ、天才少女出陣!てか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍可side

 

いよいよ私の番。遊星も勝ったんだし、私も勝たなきゃ。・・・緊張するなぁ。

 

「さぁ1回戦の次の試合だー!第3試合、まず1人目は参加最年少、舞い降りたデュエルの天才少女、龍ー可ー!」

 

何か勝ってに名前がのばされてる・・・、しかも天才少女って・・・。私そんなんじゃないのに。

 

と思いつつも私はデュエル場に上がる。

 

「対するは、デュエルカウンセラーの異名を持つプロフェッサーフランク!」

 

反対側から私の対戦相手フランクさんが出てきた。

 

「初めまして龍可さん。」

 

「は・・・はぁ。」

 

「さぁ、このデュエルであなたの深層意識に隠された本当のあなたを見つけましょう。」

 

な、なんなのこの人?なんか嫌な感じ。そんな気持ちの中、

 

「クリリン・・・。」

 

クリボン・・・あなたも嫌な感じがするのね。

 

私はデュエルディスクを起動させた。

 

「「デュエル!」」

 

龍可 LP4000

フランク LP4000

 

「私のターン、ドロー、」

 

でも手札が悪い。ここは様子見しかない。

 

「私は幻奏の音女スコアを守備表示で召喚。」

 

DEF/200

 

「ターンエンドよ。」

 

「私のターンです。ドロー、私はシンメトリー・ロールシャッハをを攻撃表示で召喚。」

 

蝶々のような像が現れる。

 

ATK/1200

 

「あなたはロールシャッハテストというのはご存じですよね。」

 

何それ・・・。

 

「このモンスターをどのように感じるかによってあなたの抱える心配、不安、問題を解き明かすための手掛かりを得るための心理テストです。さぁ、龍可さん、あなたにはこのモンスターは何に見えますか?」

 

何なのこの人?そんなこといきなり言われても・・・。

 

「あなたは何に見えます?さぁ答えてください。」

 

「何って・・・。」

 

「さぁさぁ、何に見えます?」

 

ていうかデュエル中にこんなことしてていいの?と思った瞬間シンメトリー・ロールシャッハが形を変え、なんかの妖精のような姿になった。ってことは・・・

 

「よ、妖精?」

 

すると突然シンメトリー・ロールシャッハの顔が怖い顔になった。

 

「スパイラル・マインド」

 

オーラのような物が流れてきたと思えば、スコアが破壊されていた。

 

「え?」

 

「フフフ・・・、これはあなたが心の奥底で恐れていたものを露わにするものだったのです。あなたは妖精や精霊を恐れている。違いますか?」

 

「そんなことは・・・。」

 

いったい何なの?

 

「大丈夫ですよ、このデュエルであなたが抱えていた悩みを解き明かし、解放してあげましょう。」

 

だから何なの!?私に悩みなんて・・・。

 

そのためにも勇気を持ってあなたの深層意識に住むもう1つの世界・・・デュエルモンスターズの精霊世界へと旅立っていくのです。」

 

「デュエルモンスターズの精霊世界?」

 

精霊世界・・・その存在は駆と遥から聞いたことあるわ。

 

「知っていますよ、あなたは精霊の言葉を感じることができる。」

 

な!ど、どうしてそのことを。このことは龍亞と駆と遥しか知らないはずなのに。

 

「だったら、デュエルモンスターズの精霊世界があったって不思議じゃないでしょう。」

 

・・・確かに正論ね。

 

「シンメトリー・ロールシャッハの効果発動。相手モンスターを破壊した時、相手のデッキの1番上のカードを表向きにすることができる。ピーピング・マインド。」

 

デッキの1番上のカードを表向きにする。でてきたのは、

 

「クリリン。」

 

クリボン・・・。あなただったのね。

 

「可愛い精霊のカードですね。もしや、その子の声も聞こえてるんじゃないですか?」

 

確かに私は精霊の声を聞くことができる。でもそれがどうかしたのかしら?

 

「カードを2枚伏せてターンエンドです。あなたのターンですよ。」

 

何?なにかぼんやりとしてきた・・・。

 

「クリボンを攻撃表示で召喚・・・。クリボン・・来て・・・。」

 

ATK/300

 

「この瞬間、リバースカードをオープン、深層へと導く光。相手はデッキから5枚カードを墓地に送り、6枚目のカードをお互いに確認しあい、手札に加えます。このターン、そのカードをプレイしなかった場合、相手プレイヤーは2000ポイントのダメージを受けます。さぁ、デッキからカードをめくって下さい。」

 

光・・・、私はぼんやりとしながらカードを引いていく。そして6枚目は・・・

 

『マスター、しっかりしてください!』

 

「・・・モーツァルト!」

 

「ほぉ、それも精霊のカードですか・・・・ではそのモンスターと共に・・・・さぁ、デュエルモンスターズの精霊世界へ。」

 

『精霊世界へ行って何をさせようというのですか?』

 

「・・・何?精霊世界へ行かない・・・だと!?」

 

『マスターに何かやろうとしてましたが、私が目を覚まさせましたよ。』

 

「ありがとう、モーツァルト。」

 

『気にしないでください。さぁ、一気に決めましょう。』

 

「えぇ!」

 

「ぐっ、精霊ごときに邪魔を・・・。」

 

「モーツァルトは私の大切な仲間よ!それを愚弄するのは許さないわ!」

 

それに・・・もうこれで勝負は決まりよ・・・モーツァルトが手札に加わったのと、墓地にモンスターを送ってくれたおかげでね!

 

「速攻魔法、光神化を発動!手札の天使族モンスターを1体特殊召喚する!天上に響く妙なる調べよ。眠れる天才を呼び覚ませ。いでよ!幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト!」

 

『参ります!』

 

ATK/2600

 

「光神化の効果で特殊召喚したモンスターは攻撃力が半分になり、このターンのエンドフェイズに破壊される!」

 

ATK/2600→1300

 

「さらに魔法カード、死者蘇生!墓地のモンスターを特殊召喚するわ!甦って!幻奏の音姫ローリイット・フランソワ!」

 

ATK/2300

 

「フランソワの効果発動!1ターンに1度、自分の墓地の天使族光属性モンスターを1体手札に加えることができる!私は幻奏の音女エレジーを手札に加える!さらにモーツァルトの効果発動!1ターンに1度、手札から天使族光属性モンスターを1体特殊召喚することができる!エレジーを特殊召喚!」

 

ATK/2000

 

「エレジーがいる限り、自分の場に特殊召喚された幻奏は効果では破壊されないわ!さらに特殊召喚したエレジーが場にいる限り、自分の場の天使族モンスターの攻撃力は300ポイントアップするわ!」

 

クリボン ATK/300→600

モーツァルト ATK/1300→1600

フランソワ ATK/2300→2600

エレジー ATK/2000→2300

 

「な、た、たった1ターンで4体のモンスターだと!?」

 

「私の精霊を愚弄した罪を受けてもらうわよ!バトル!モーツァルトでシンメトリー・ロールシャッハを攻撃!グレイスフル・ウェーブ!」

 

『喰らいなさい!』

 

「ぐっ!」

 

フランク LP4000→3600

 

「クリボン、フランソワ、エレジーでダイレクトアタック!これで終わりよ!」

 

「ぐわぁぁぁぁ!」

 

フランク LP3600→0

 

「き、決まったーー!今大会初のワンターンキル!勝者!龍可ー!」

 

ふぅ、勝ったわ。でもなんか今回は疲れたわ。

 

『お疲れさまですマスター。』

 

「モーツァルト・・・ありがとう。あなたがいなかったらどうなったことか・・・。」

 

『マスターを守るのが私の役目ですので。』

 

「ふふ、そうね。」

 

これで準々決勝進出。

 

次の対戦相手は第4試合の勝者と。できれば今日みたいなデュエルじゃなく、互いに心から楽しめるようなデュエルをしたいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

こりゃまぁ予想外の展開だな。

 

龍可がフランクとのデュエルで精霊世界に行く前に決着つけちゃった・・・これどうするよ・・・エンシェント・フェアリーのこと・・・。

 

ガチャッ

 

「あっ、龍可、おかえりー。」

 

「ただいま。勝ってきたわ。」

 

「いいデュエルだったな。」

 

「ありがとう遊星。」

 

「だいぶ使いこなせるようになったね。」

 

「うん!でも今回はちょっと疲れたわ。相手が最初変なこと言ってきたから。」

 

「あ~(汗)」

 

最初のあれはやってたのね。でもモーツァルトを引いた瞬間流れが変わったな。まぁ今の龍可のデッキに本来あそこで引くはずの古の森は入ってないからな。その辺が影響したか?

 

「お、おい、お前ら、テレビ見てみろ。」

 

と話してると氷室さんが驚いた表情で言ってきたのでテレビのほうを向く。

 

「速攻魔法、融合解除発動!青眼の究極竜の融合を解除!青眼3体を墓地から特殊召喚!」

 

「「「「青眼!?」」」」

 

「ん?皆なんで驚いてるの?」

 

「青眼3体でダイレクトアタック!滅びのトリプルバーストストリーム!」

 

「ぐわぁぁぁぁ!」

 

死羅 LP0

 

「け、決着!第4試合もワンターンキル!勝者!荒川涼太ー!」

 

「す、すごい・・・。」

 

「ねぇねぇ、あの青眼ってそんなに凄いカードなの?」

 

「そりゃそうだよ!青眼はブラック・マジシャンと並んで伝説のカードなんだよ!」

 

「え!?マハードと同じ!?」

 

まぁ伝説という点では同じか・・・にしても、青眼を使うやつがいるとは・・・荒川涼太・・・一体何者だ?

 

どうやらこの世界は様々なサプライズが用意されてるみたいだね。

 

「あの人と準々決勝を戦うんだ・・・。」

 

あっそっか、龍可の次の対戦相手があの青眼使いになるのか。

 

「青眼と戦えるなんて・・・相手にとって不足はないわ!」

 

龍可がすごくワクワクしてるな・・・当然か。伝説のモンスターと明日戦うことになるんだからな。

 

「よっしゃー!次は俺だー!絶対勝つぞー!」

 

次は龍亞の試合か・・・で、そのあとが俺と。

 

「龍亞君頑張って!」

 

「勝って来いよ!」

 

「任せといて!」

 

そう言って龍亞はデュエル場へと向かう。

 

だが俺は知らなかった。

 

1回戦の龍亞の対戦相手が・・・とんでもないデッキの使い手だということに。




駆「以上、第7話でした。」

遥「龍可は無事に初戦突破!」

駆「その龍可の1回戦、リメイク前も相手はフランク・・・だったんですが、リメイク前はちゃんと精霊世界に行ったんだよね。」

遥「それが今回は行かずに終わっちゃった・・・。」

駆「その精霊世界の部分はどうなるか、それはこれからのお楽しみです。」

遥「で、前回の後書きで紹介したと思うけど、DICHIさんの小説、『遊戯王5D's 転生者と未来のカードたち』での混沌文化祭に出てるって言ったと思うんだけど。」

駆「その混沌文化祭の最新話が投稿されてるからぜひ見てください。」

遥「で、その混沌文化祭の招待編1で私があっちのキャラの奏お姉さんに抱き着いてたけど・・・疑問に感じなかった?」

駆「一体どこでそこまで仲良くなったのかとでも思ったんじゃないでしょうか。」

遥「DICHIさんが書いてる番外編での私達とのコラボでは私はいなかったし、逃走中は私出演してたけど、そこまで仲良くなる?と思ったかも。」

駆「理由はまぁね・・・逃走中だけでも遥ちゃんならあそこまで仲良くなれる気がしなくもないが・・・えっとね、実はリメイク前の小説と、DICHIさんの小説でコラボしてるんです。」

遥「あ、DICHIさんが書いてるほうじゃなくて、もう1つ、別の時期に私たちの作者が書いたコラボがあるの。」

駆「それには遥ちゃんも出てるからそれで少しは関係がわかるかなと思って、こことは別に『遊戯王~CROSS HERO~番外編』の小説を作ってそこにそのコラボを投稿したいと思います。」

遥「でもそのコラボ、私達からは私とお兄ちゃんのほかにまだこっちでは出てない重要人物が出てるんだよね。」

駆「またしてもネタバレになるからそれが嫌な人は見ないほうがいいかも。」

遥「前書きと後書きは保存してないから書かなきゃいけないけど、本文自体は保存してるからそのまま投稿するつもりだよ。」

駆「で、そうなるとDICHIさんと以外にももう1人の人とコラボしてるからそれも投稿するね。お二方に許可はもらいましたので。」

遥「けどね・・・ちょっと本編のほうはしばらく投稿できなさそう・・・。」

駆「作者のほうが学校のテストが近づいてきてね・・・次に本編投稿するのはお盆になるかも。もしかしたらそれ以上に遅れるかも。ごめんね。」

遥「コラボのほうは前書きと後書き書くだけだからテスト勉強の合間に気分転換として書いて投稿するからお楽しみにね。」

駆「お知らせは以上です。」

遥「次話は龍亞君のデュエル!」

駆「相手のデッキは・・・うん・・・題名見たらわかると思う。」

遥「次話の題名は『ディフォーマーに襲い掛かるワルキューレ』です。お楽しみにね。」


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第8話 ディフォーマーに襲い掛かるワルキューレ

駆「お待たせしました、第8話です。」

遥「本編自体は2か月ぶりだね。」

駆「1か月前にすぴばる時代に投稿したコラボ小説を投稿してるけどね。」

遥「そしてやっと作者が夏休みに入ったんだよね。」

駆「そうそう、昨日検定試験受けて、今日から9月いっぱいは夏休みだって。」

遥「だから9月中はバンバン投稿していくから楽しみにしててだって!」

駆「ということで、今回は龍亞のデュエル。」

遥「相手が強そうだけど大丈夫かな?」

駆「龍亞は初戦を突破できるのか?」

遥「第8話、スタートだよ!」


駆side

 

ガチャッ

 

「へぇ、ここが控室なのね。」

 

ん?誰かこの控室に入ってきたな・・・それも3人・・・1人はさっき1回戦を戦っていた荒川涼太。後の2人は知らないな・・・。

 

「あ、さっきデュエルしてた人だ!」

 

真っ先に気づいた遥ちゃんが声をあげる。

 

「ここにある程度の参加者はいるのか。」

 

「みたいだね。」

 

「君が龍可さんだね?」

 

荒川涼太が龍可に近づく。

 

「そうですけど?あなたは私の次の対戦相手・・・。」

 

「荒川涼太。よろしくね。」

 

「はい、こちらこそ。」

 

2人はがっちりと握手を交わす。

 

どうやら悪い人じゃなさそうだね。

 

「で、あなたたちは?」

 

「・・・自己紹介がまだだったな。俺は丸藤隆。」

 

「私は鬼頭美菜。よろしくね。」

 

「丸藤隆に鬼頭美菜か・・・うん?丸藤?」

 

まさか・・・

 

「お兄ちゃんどうしたの?」

 

「やっぱり反応する人いるわよね。丸藤って名に。」

 

「丸藤って名に何かあるの?」

 

「・・・もしかしてカイザーと関係があったりする?」

 

「・・・あぁ。」

 

「隆はカイザーの孫だよ!」

 

やはり・・・カイザーの孫だったり、青眼を使ってるやつがいたり・・・この世界・・・面白いな。

 

「俺はカイザーの孫って呼ばれるのは嫌だがな。」

 

「しょうがないよ隆。初対面の時はだれだってそうなるわよ。」

 

「カイザーの孫だろうが何だろうが俺は俺だ。」

 

まぁ有名人の子供や孫ってそうれが宿命だよな。

 

「ちなみに2人は僕より強いですよ。」

 

「嘘つけ。」

 

「隆はともかく私は涼太との戦績は互角でしょ。」

 

「俺はともかくかよ・・・。」

 

「だってアカデミアの戦績は隆が一番上じゃん。」

 

「そうだが・・・。」

 

「でも何で2人は出場してないの?」

 

「招待が来なかっただけよ。私はともかく隆には来てもいいと思ったんだけどね。」

 

「涼太は親が海馬コーポレーションの傘下の会社の社長である関係で招待されたがな。」

 

「ふーん、なるほど。」

 

つまり、荒川涼太は海馬コーポレーション推薦枠ってところかな?

 

『さぁー!1回戦第5試合の時間だー!まずは第3試合で衝撃のデュエルを見せた龍可の弟、龍亞だー!』

 

「おっ、次のデュエルが始まるな。」

 

「私たちもここで見させてもらうわね。」

 

「あぁ。」

 

大会に出てない人がここにいちゃダメな気がするが、氷室さんとかもここにいるし、いっか。

 

『対するはドイツからきた貴公子!リチャード・フォン・シュレイダー!』

 

龍亞の対戦相手はドイツの人か・・・うん?ドイツ・・・シュレイダー・・・まさか!

 

「「デュエル!」」

 

龍亞 LP4000

リチャード LP4000

 

「俺のターン!ドロー!シャッキーン!」

 

先攻は龍亞か。

 

「俺はD・ボードンを守備表示で召喚!」

 

DEF/1800

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「私のターン、ドロー。」

 

リチャード・フォン・シュレイダー・・・あいつがもしあのデッキだとすれば・・・

 

「私も先ほどからのデュエルの流れに乗るとしよう。私は手札から魔法カード、Walkuren Rittを発動!」

 

やはり!あのデッキか!

 

「手札にあるワルキューレと名のつくモンスターをすべて特殊召喚する!」

 

「わ、ワルキューレ!?」

 

「いでよ!ワルキューレ・ツヴァイト3体!」

 

ATK/1600×3

 

「一気に3体のモンスターを特殊召喚ですって!?」

 

「しかもワルキューレなんて・・・聞いたことないぞ。」

 

「でもこの攻勢を凌げば龍亞にもチャンスはある。」

 

「お兄ちゃんはあのカード知ってるの?」

 

「うん。結構鬼畜なカードばっか入ってるよ。」

 

「鬼畜なカード?」

 

「そのうち分かる。」

 

ワルキューレ・・・無印でジークというやつが使っていたカデコリー・・・まさかここで見れるとはね。

 

「ワルキューレ・ツヴァイトのモンスター効果!このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、相手フィールド上に存在するモンスター1体を選択して破壊する。D・ボードンを破壊!」

 

「ボードン!」

 

「まずいわ!」

 

「龍亞君の場ががら空き!」

 

「これでフィナーレだ。まずは1体目のワルキューレ・ツヴァイトでダイレクトアタック!」

 

「まだ終わらせない!罠発動!D・スクランブル!相手が4直接攻撃を宣言したとき、自分の場にモンスターがいないとき、その攻撃を無効にし、手札からディフォーマーを1体特殊召喚できる!」

 

「ほぉ。」

 

「俺はD・ラジカッセンを特殊召喚!」

 

DEF/400

 

「ならば2体目のワルキューレ・ツヴァイトでラジカッセンを攻撃。」

 

「ラジカッセンは1ターンに1度、ディフォーマーが攻撃対象になったとき、その攻撃を無効にできる!」

 

「ほぉ、ならば3体目のワルキューレ・ツヴァイトよ、ラジカッセンに攻撃!」

 

「ぐっ!ラジカッセン!」

 

「私の攻撃をダメージなしで防ぐとはな・・・私はカードを1枚伏せてターンエンド。エンドフェイズ、Walkuren Rittで特殊召喚したモンスターはすべてデッキに戻る。」

 

「龍亞君凌いだ!」

 

「そうか、だから駆はこの攻撃を凌げばチャンスがあるって言ったのか。」

 

「そういうこと。」

 

とはいえ、そう簡単に行くとは思えないけど・・・。

 

「俺のターン、ドロー!きたぁ!俺はD・モバホンを召喚!」

 

ATK/100

 

「モバホンの効果発動!攻撃表示の時、ダイヤルの1~6で止まった数字だけデッキのトップをめくり、その中にディフォーマーと名のついたモンスターが存在する場合、1体だけ特殊召喚できる!ダイヤル~オン!」

 

調子が出てきたね龍亞。

 

「出た目は3!3枚の中に・・・あった!俺はD・ラジオンを特殊召喚!」

 

ATK/1000

 

「ラジオンが攻撃表示で場に存在する限り、自分の場のディフォーマーの攻撃力は800ポイントアップする!」

 

D・モバホン ATK/100→900

D・ラジオン ATK/1000→1800

 

「バトル!ラジオンでダイレクトアタック!イアホーン・シュート!」

 

「罠発動、ヴォーダンの裁き。相手が攻撃してきたとき、手札の魔法カード1枚と、デッキの1番上のカードを交換し、デッキをシャッフルする。その後、攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる。」

 

「そんなカードが・・・カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「随分と独特なカードばかり出しますね相手は。」

 

「独特だが強い。」

 

「これぐらいで驚いてちゃ身が持たないよ。」

 

「まだ強力なカードがあるのか?」

 

「あぁ、相当強いカードがね。」

 

ほんとチート級のカードがあるからね。

 

「私のターン、まずはサイクロンを発動。その伏せカードを破壊させてもらおう。」

 

「そんな!ブレンDが!」

 

ブレンDか・・・久々に見た気がするあのカード。

 

「さらに私は魔法カード、ニーベルングの財宝を発動。このカードの効果により、自分のデッキからニーベルングの指輪を相手の魔法・罠ゾーンに置き、相手モンスター1体に装備させる。私はD・モバホンを選択する。」

 

「モバホンに装備?」

 

「さらに私はデッキからカードを5枚ドローする。」

 

「はい!?」

 

「5枚ドローだと!?」

 

「これがチート級のカードの1つだよ。」

 

5枚ドローはさすがにね・・・なんで禁止されてないんだろうね。

 

「ニーベルングの指輪が装備されたモンスターはコントロールを受け付けなくなる。」

 

「えぇ!?」

 

「さらに私は3枚の永続魔法を発動する!」

 

「3枚の永続魔法!?」

 

「見よ!美しき3姉妹の女神たちを!女神スクルドの託宣!女神ウェルダンディの導き!女神ウルドの祭壇!」

 

きたね、女神3姉妹。

 

「まずは女神スクルドよ!来るべき未来を私に示せ!1ターンに1度、相手のデッキの上から3枚のカードを確認し、好きな順番でデッキの上に戻す。」

 

「え?そんなカード?い、いいけど。」

 

そんなカードって侮っちゃだめだよ龍亞。それらの永続魔法は3枚あってこそ意味を成す。

 

「ふむ・・・2枚目のカードを1番上に置け。」

 

(・・・順番入れ替えて何をするつもりなんだろう?)

 

「次に女神ウェルダンディの導きにより私は現在を知る。1ターンに1度、相手のデッキの1番上のカードの種類を宣言する。当たった場合、そのカードを相手フィールド上にセットする。」

 

「えぇ!?」

 

「一番上のカードはモンスターカードだ!」

 

「そ、そりゃ見てるから当たるよね。」

 

「そして女神ウルドがそのカードを裁断する。1ターンに1度、相手フィールド上の裏側表示モンスター1体のカード名を宣言する。当たった場合、そのカードをゲームから除外する。」

 

「なっ!」

 

「そのカードはD・ステープラン!」

 

「見てるから当たるよね・・・くっ!」

 

「3枚のカードがつながってる・・・。」

 

「そう、これが女神のモンスター抹殺コンボ。」

 

「強い・・・。」

 

「さらに私はワルキューレ・ドリッドを攻撃表示で召喚!」

 

ATK/1000

 

「ワルキューレ・ドリッドは除外されている相手モンスター1体に付き攻撃力が100ポイントアップする。」

 

ATK/1000→1100

 

「さらに魔法カード、ワルキューレの抱擁を発動!ワルキューレ・ドリッドを守備表示にし、D・ラジオンをゲームから除外する。」

 

「えぇ!?」

 

「除外モンスターが1体増えたことにより、ワルキューレ・ドリッドの攻撃力は100ポイントアップする。」

 

ワルキューレ・ドリッド ATK/1100→1200→DEF/1600

 

「ターンエンドだ。」

 

「あいつ、とことんモンスターを除外するつもりね。」

 

「それがワルキューレデッキの戦術だよ。」

 

さて、どうする龍亞?

 

「お、俺のターン!ドロー!」

 

「この瞬間ニーベルングの指輪の効果発動!装備モンスターのコントローラーは自分のドローフェイズにカードを2枚ドローする。つまり君はもう1枚ドローすることができる。」

 

「え?いいの?じゃあもう1枚ドロー!シャッキーン!」

 

「ニーベルングの指輪の効果発動!」

 

「えぇ!?まだあるの!?」

 

「今ドローした2枚の中にモンスターカードがある場合、そのモンスターカード1枚を墓地に捨てなければならない。」

 

「うっ・・・。」

 

「女神スクルドが教えてくれている。その2枚の中にモンスターカードがあるはずだ。さぁ捨てたまえ。」

 

「くっ・・・(D・スコープンが・・・。)俺はD・リモコンを守備表示で召喚!」

 

DEF/1200

 

「ターンエンド。」

 

「龍亞君が手も足も出ないなんて・・・。」

 

「龍亞がここまで防戦一方になるのも珍しいわね。」

 

今は手立てなしか・・・

 

「私のターン、3姉妹の女神たちのコンボ発動!・・・3番目のカードを1番上に置け。そのカードは・・・モンスターカード!消えろ!D・チャッカン!」

 

(※書くのが面倒なので3姉妹の女神達の効果は少々省略させてもらいます)

 

「除外モンスターが1体増えたことにより、ワルキューレ・ドリッドの攻撃力は100ポイントアップする。」

 

ATK/1200→1300

 

「ワルキューレ・ドリッドを攻撃表示に変更。」

 

DEF/1600→ATK/1300

 

「バトル!ワルキューレ・ドリッドでD・リモコンの攻撃!」

 

「うわぁ!」

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

「龍亞君・・・」

 

「このままじゃ何もできずに終わっちゃうわよあの子。」

 

「反撃したくてもモンスターが手札に来なくて反撃できないんだろう。」

 

「俺のターン!ドロー!」

 

「ニーベルングの指輪の効果発動!モンスターカードがあるだろう、捨てたまえ。」

 

「くっ・・・」

 

「さらに永続罠、ローゲの炎を発動。攻撃力2000以下のモンスターは攻撃宣言できない。」

 

「そんなカードもう無駄だよ!手札のD・キャメランを墓地に送ることで装備魔法、D・リペアユニットを発動!墓地のディフォーマーを特殊召喚し、このカードを装備する!D・スコープンを墓地から特殊召喚!」

 

DEF/1400

 

「さらにD・マグネンUを召喚!」

 

ATK/800

 

「D・スコープンは守備表示の時、レベル4になる!レベル3のマグネンUにレベル4のD・スコープンをチューニング!」

 

「龍亞君がシンクロ!?」

 

「くるわ、龍亞のエースモンスターが。」

 

やっとあのモンスターのお出ましですか。初登場まで時間かかったな。

 

「世界の平和を守るため、勇気と力をドッキング!シンクロ召喚!愛と正義の使者!パワー・ツール・ドラゴン!」

 

ATK/2300

 

「シンクロ召喚だと?」

 

「パワー・ツール・ドラゴンの効果発動!1ターンに1度、デッキから装備魔法1枚をランダムに手札に加える!パワー・サーチ!」

 

あ、そこはアニメ効果なのね。まぁその効果はデュエルディスクがあるからこそできる効果だろうからOCGで効果が変更になったんだろうしね。

 

「装備魔法、団結の力をパワー・ツール・ドラゴンの装備!自分の場のモンスター1体につき攻撃力が800ポイントアップ!」

 

ATK/2300→3100

 

「バトル!パワーツール・ドラゴンでワルキューレ・ドリッドを攻撃!クラフティ・ブレイク!」

 

「ぐっ!」

 

リチャード LP4000→2200

 

「・・・ローゲの炎は、相手モンスターに攻撃されたとき、破壊される。」

 

「どんなもんだい!」

 

「龍亞君凄い!」

 

「よくまぁ持ち直したな。」

 

龍亞も成長したってとこかな?あそこから逆転するなんて。

 

「だが、ローゲの炎が場を離れた時、デッキからワルキューレ・ヴリュンヒルデを1体特殊召喚できる!」

 

ATK/1800

 

「ターンエンド!」

 

「来たね、ワルキューレのエース。」

 

「あれが?」

 

「攻撃力が低いってことは・・・それなりの効果があるってことか。」

 

「私のターン、魔法カード、オーロラドローを発動。手札がこのカードしかない場合に発動でき、カードを2枚ドローする。3姉妹の女神のコンボを発動!2枚目のカードを1番上に。そのカードはモンスターカード!消えろ!D・クロックン!」

 

「また1体除外された・・・」

 

「ヴリュンヒルデを守備表示に変更。」

 

ATK/1800→DEF/2000

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

相手が守勢に回った・・・龍亞にとってはチャンスだけど・・・何か考えがありそうだね相手は。

 

「俺のターン、ドロー!シャッキーン!」

 

「ニーベルングの指輪の効果発動!モンスターカードを捨ててもらおう。」

 

「でもパワー・ツール・ドラゴンの効果発動!パワー・サーチ!よし!装備魔法、ダブルツールD&Cをパワー・ツールに装備!パワー・ツールの攻撃力を自分のターンの間1000ポイントアップ!」

 

ATK/3100→4100

 

「バトル!パワー・ツール・ドラゴンでヴリュンヒルデに攻撃!クラフティ・ブレイク!」

 

「ヴリュンヒルデは破壊されるとき、守備力を1000下げることで破壊されない!」

 

「ダブルツールD&Cの効果!装備モンスターと戦闘を行う相手モンスターの効果を無効にする!」

 

「何!?ぐっ!」

 

「ターンエンド!」

 

パワー・ツール・ドラゴン ATK/4100→3100

 

「相手のエースを倒した!」

 

「流れは完全にあの子に行ったわね。」

 

・・・いや、まだ何かある。

 

「私のターン!魔法カード、壺の中の魔術書を発動。互いに3枚カードをドローする。3姉妹の女神の効果発動!デッキはそのままだ!1番上はモンスターカード!D・スマホンを除外!そして魔法カード、死者蘇生を発動!甦れ!ヴリュンヒルデ!」

 

ATK/1800

 

「永続罠、DNA改造手術を発動。私はドラゴン族を宣言。このカードがある限り、場のすべてのモンスターはドラゴン族になる。ヴリュンヒルデは場に存在する戦士族・ドラゴン族1体に付き300ポイント攻撃力がアップする。」

 

ATK/1800→2400

 

「さらに装備魔法、霊剣-ノートゥングをヴリュンヒルデに装備!攻撃力を400ポイントアップさせる。」

 

ATK/2400→2700

 

「さらにこのカードを装備した時、相手フィールド上のドラゴン族モンスターをすべて破壊しゲームから除外する。」

 

「パワー・ツール・ドラゴンの効果発動!ダブルツールD&Cを墓地に送ってパワー・ツールの破壊を無効にする!」

 

「なら魔法カード英雄の掛橋-ビヴロストを発動!ヴリュンヒルデの攻撃力をエンドフェイズまで除外されてる相手モンスター1体に付き500ポイント上げる!除外れてるモンスターは5体!よって2500ポイントアップ!」

 

ATK/2700→5200

 

「攻撃力5200!?」

 

「バトル!ヴリュンヒルデでパワー・ツール・ドラゴンに攻撃!」

 

「パワー・ツールの効果発動!団結の力を墓地に送ることでパワー・ツールの破壊を無効にする!うわぁ!」

 

パワー・ツール・ドラゴン ATK/3100→2300

龍亞 LP4000→1900

 

「メインフェイズ2・・・手札から速攻魔法、時の女神の悪戯を発動!」

 

「あ、龍亞の負けだ。」

 

「え?」

 

「時の女神の悪戯の効果で1ターンスキップし、再び私のバトルフェイズとなる!」

 

「えぇ!?」

 

「ターンをスキップだと!?」

 

「むちゃくちゃよ!」

 

「これもチート級のカードの1つ・・・」

 

「ヴリュンヒルデでパワー・ツール・ドラゴンに攻撃!」

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

龍亞 LP1900→0

 

『決まったー!逆転勝利で準々決勝進出はリチャード・フォン・シュレイダーだー!』

 

「龍亞君・・・。」

 

「頑張ったのにねあの子。」

 

「これがワルキューレ・・・。」

 

・・・まぁ最後はしょうがないな。よく頑張ったよ龍亞。

 

「でも最後握手してる当たり、あいつも悪いやつじゃないみたいだな。」

 

「・・・みたいだね。」

 

ということは、ジークよりはましってことか。

 

「さて、次は俺か。」

 

「お兄ちゃん頑張って!」

 

「あぁ、いってくる。」

 

「頑張ってくださいね。」

 

「あぁ。」

 

相手はドラガン・・・相手にとって不足なし!俺らしいデュエルで、勝利をつかみ取るまで!




駆「以上、第8話でした。」

遥「龍亞君負けちゃった・・・」

駆「相手が悪かったね・・・龍亞もいいところまで行ったけど・・・」

遥「その龍亞君、実はリメイク前と合わせて、実はまだ1回も勝ってないんです。」

駆「リメイク前にやったアカデミア杯というアカデミアでの大会の団体戦では大暴れしてたけど・・・団体じゃない普通のシングルス戦だとまだ1度も勝ってないんだよな・・・。」

遥「龍亞君の初勝利はいつ来るのかな?」

駆「さぁね。龍亞が成長していけばそのうち勝てるよ。」

遥「そうだね。で、お知らせ!」

駆「DICHIさんの小説、『遊戯王5D's 転生者と未来のカードたち』での混沌文化祭、僕たちが出てるって前々回言ったと思うけど、」

遥「最新話にて私たちの出番は終了したみたい。」

駆「こっちは2か月空いたけどその間、結構な量更新されてるのでそちらもぜひ見てください。」

遥「さて、次はお兄ちゃんのデュエル!」

駆「俺のバトルフィールドに皆を招待するよ。」

遥「次話の題名は『自らのバトルフィールドで北欧の戦神を迎え撃て!』です!」

駆「ついにオリカも登場。お楽しみにね。」


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第9話 自らのバトルフィールドで北欧の戦神を迎え撃て!

駆「お待たせしました、第9話です。」

遥「お待ちかねお兄ちゃんのデュエルの時間だよ。」

駆「皆を俺のバトルフィールドに招待するよ。」

遥「じゃあ今日はお兄ちゃんどうぞ。」

駆「OK!それじゃあ、第9話、レッツ!ショータイム!」


駆side

 

「駆・・・負けちゃった・・・。」

 

「惜しかったね龍亞。でもよく頑張ったよ・・・あのデッキ相手に。」

 

ワルキューレ・・・鬼畜カードが結構入ってるからね。

 

「でも悔しいよ・・・。」

 

「その悔しさは次にぶつけな。今のデュエルから成長していけばいい。今はそういう時期だ。」

 

「・・・うん。」

 

落ち込んでるな龍亞。いいところまで行っただけにね。

 

「大丈夫、次俺が勝って、明日敵討ちするから。」

 

「・・・うん、頑張って駆!」

 

「あぁ。」

 

そういって俺はデュエル場へと向かう。

 

ドラガンは・・・やっぱりジャックへのリベンジが目当てなのかな?

 

『さぁ、1回戦第6試合の時間だー!まずは実力未知数の兄妹がそろって参戦!まずは兄のほうの登場だ!山岸駆!』

 

おい待て、何で俺と遥ちゃんが兄妹だってことを知っている!

 

『対するはジャックへのリベンジのためにこの舞台にやってきた北欧の死神、ドラガン!』

 

やっぱジャックへのリベンジなのね。

 

「お前に恨みはないが・・・ここでつぶさせてもらう。」

 

「どうぞお好きなように。でもそう簡単にはやられませんよ。」

 

「・・・ふん、いくぞ。」

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

ドラガン LP4000

 

「俺のターン、ドロー!俺は極星獣タングリスニを召喚!」

 

ATK/1200

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

タングリスニを攻撃表示で伏せカード1枚・・・あの伏せカード・・・もしかしてあれかも?

 

にしても・・・この世界にきてのデュエルで後攻は初めてかな?

 

「俺のターン!」

 

よし!いいカード引いた!

 

「魔法カード、ナイト・ショットを発動!相手の場にセットされた魔法・罠カードを1枚破壊する!」

 

「何!?」

 

伏せカードは・・・やっぱり極星宝ブリージンガ・メンだったか。それぐらいは読めてるよ。

 

「魔法カード、融合を発動!手札のフェザーマンとバーストレディを融合!こい!E・HEROフレイム・ウィングマン!」

 

ATK/2100

 

「さらにE・HEROスパークマンを召喚!」

 

ATK/1600

 

ここは畳みかける!

 

「バトル!フレイム・ウィングマンでタングリスニを攻撃!フレイム・シュート!」

 

「うぉぉ!」

 

ドラガン LP4000→3100

 

「フレイム・ウィングマンの効果発動!このカードが戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った時、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える!」

 

「何!?うぉっ!」

 

ドラガン LP3100→1900

 

「だが、タングリスニは戦闘によって破壊され墓地に送られたとき、自分の場に極星獣トークンを2体特殊召喚できる!」

 

DEF/0×2

 

「さらに極星獣タングニョーストは自分の場のモンスターが戦闘によって破壊され墓地に送られたとき、手札から特殊召喚できる!」

 

DEF/1100

 

タングニョーストまで特殊召喚だと!?それは予想してなかった。極神皇トールを出させないためにスパークマンも攻撃要因として出したのに・・・ならせめてタングニョーストは破壊する!」

 

「スパークマンでタングニョーストを攻撃!スパークフラッシュ!」

 

「くっ!」

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

くそ・・・これじゃあトールを出される!

 

「俺のターン!極星獣グルファクシを召喚!」

 

ATK/1600

 

やっぱり持ってた・・・くる!

 

「Lv3の極星獣トークン2体にLv4の極星獣グルファクシをチューニング!星界の扉が開くとき、古いにしえの戦神がその魔鎚を振り上げん。大地を揺るがし轟く雷鳴とともに現れよ!シンクロ召喚!光臨せよ、極神皇トール!」

 

ATK/3500

 

極神皇トール・・・北欧に伝わる神の1体・・・出させちゃったか・・・。

 

「極神皇トールの効果!1ターンに1度、相手の場のモンスターの効果をエンドフェイズまで無効にする!エフェクトアブソーバー!」

 

効果無効化は意味ないけど・・・アニメ版じゃないみたいだね。よかった。アニメ版だと効果が無効化されるのは1体だけだけど、その代りに無効化した効果をトールが使用できるからね。フレイム・ウィングマンの効果が吸収されてたら俺のライフは風前の灯火になるところだった。

 

「バトル!極神皇トールでフレイム・ウィングマンを攻撃!サンダーパイル!」

 

「うわぁ!」

 

駆 LP4000→2600

 

「罠発動!ヒーロー・シグナル!自分の場のモンスターが戦闘で破壊され墓地へ送られたとき、手札、デッキからレベル4以下のE・HEROと名のつくモンスターを1体特殊召喚できる!こい!E・HEROクレイマン!」

 

DEF/2000

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

強い・・・これがトールの力・・・

 

「俺のターン!」

 

あ、このカードは・・・使うしかないね。

 

「凄いですねドラガンさん。こんな強いモンスターを使うなんて。」

 

「ほぉ・・・その目、トールを見て物怖じしないとはな。」

 

「それ程強いモンスターを倒すには・・・自分のバトルフィールドに招待するしかないですね。」

 

「・・・自分のバトルフィールドだと?」

 

「すぐにわかりますよ。瞳に映る全てのもの、因縁和合の幻であり、夢かはたまた現実か・・・フィールド魔法発動!摩天楼3-ミラージュタウン!」

 

フィールドが姿を変え・・・現れたのはヒーローシティみたいな街・・・だが霧に包まれてるかのようだ・・・いや、幻に包まれてるって言った方がいいかな?

 

「・・・見たことがないフィールド魔法だな。」

 

でしょうね。俺も見たことなかったもん。

 

「ミラージュタウンの効果発動!1ターンに1度、「HERO」と名のついたモンスター1体をゲームから除外することでカードを1枚ドローできる。俺はフレイム・ウィングマンを除外して1枚ドロー!」

 

「ドロー効果か。」

 

「もう1つありますけどね。それは後からのお楽しみ!俺はE・HEROワイルドマンを守備表示で召喚!」

 

DEF/1600

 

「スパークマンを守備表示に変更してターンエンドです。」

 

ATK/1600→DEF/1400

 

「俺のターン、罠発動、ミョルニルの魔槌!極神皇トールを選択し、このターン、トールは2回攻撃ができる。」

 

「何!?」

 

「さらに極星獣グルファクシを召喚!」

 

ATK/1600

 

「トールの効果発動!1ターンに1度、相手の場のモンスターの効果をエンドフェイズまで無効にする!エフェクトアブソーバー!」

 

だからその効果は今はほぼ意味ないってば。

 

「バトル!グルファクシでスパークマンを攻撃!」

 

「くっ!」

 

「極神皇トールでクレイマンとワイルドマンを攻撃!サンダーパイル!」

 

「うわぁぁぁ!」

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

3体のモンスターが全滅するなんてね・・・さすがに予想してなかった・・・けど・・・かえって好都合!このターンで決める!

 

「俺のターン、ドロー!ミラージュタウンの効果発動!墓地のスパークマンを除外して1枚ドロー!」

 

よし!

 

「サイクロン発動!伏せカードを破壊する!」

 

「何!?」

 

伏せカードは・・・ガード・ブロックか・・・グルファクシがやられたときように伏せてたみたいだね・・・でも俺は・・・トールを倒して勝つ!

 

「ミラージュタウンのもう1つの効果!このカードの効果で除外したモンスターをデッキに戻すことで、そのモンスターを融合素材とし、融合召喚することができる!」

 

「なんだと!?」

 

「フレイム・ウィングマンとスパークマンをデッキに戻して融合!現れろ!マイフェイバリットヒーロー!E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマン!」

 

ATK/2500

 

「シャイニング・フレア・ウィングマンは墓地のE・HERO1体につき、攻撃力が300ポイントアップする!墓地のE・HEROはフェザーマン、バーストレディ、ワイルドマン、クレイマンの4体!よって1200ポイント攻撃力アップ!」

 

ATK/2500→3700

 

「トールの攻撃力を上回っただと!?」

 

「バトル!シャイニング・フレア・ウィングマンで極神皇トールを攻撃!シャイニング・シュート!」

 

「ぐっ!」

 

ドラガン LP1900→1700

 

「ふん、グルファクシを攻撃していれば勝っていたものを・・・」

 

「・・・シャイニング・フレア・ウィングマンは、フレイム・ウィングマンと同様、戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った時、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。」

 

「何!?うぉぉぉぉぉ!」

 

ドラガン LP1700→0

 

『決まったー!見事に神を倒し、山岸駆が準々決勝進出だー!』

 

よし!トールも倒して完全勝利!

 

「トールが倒されて負けたか・・・完全な敗北だ。」

 

「ドラガンさん・・・」

 

「分かっている。俺はジャックへのリベンジしか見ておらず、目の前のデュエリストを見てなかった。負けて当然だな。お前、いいデュエルをするな。」

 

「ありがとうございます。」

 

「俺に勝ったんだ。優勝しろよ。」

 

「もちろん、そのつもりです。」

 

と言ったものの、遊星にまで勝っていいのかな?確かにすでに原作崩壊が激しいけど、かといって遊星vsジャックをやらなきゃ先に進まないんじゃ?

 

とか思ってる間にドラガンは立ち去っていた。あの分だともう大丈夫かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遥side

 

「凄いお兄ちゃん!」

 

「さすが駆ね!」

 

お兄ちゃんほんとにすごい!あんな強いモンスターを倒しちゃった!

 

「山岸駆・・・いいデュエリストね。」

 

「しかもHERO使い・・・あいつ、アカデミアに編入する気はあるのか?」

 

「アカデミア?」

 

初めて聞いた。

 

「遥は知らないんだったわね。この街にはデュエルアカデミアと言う学校があるのよ。」

 

「学校!?」

 

学校だったんだ。

 

「あ、それって私とお兄ちゃん・・・その学校に行かなきゃいけないの?」

 

「どうだろ・・・編入はできるけど・・・駆がどう思ってるかによるわね。」

 

「お兄ちゃん次第かぁ・・・」

 

でも学校は行ったほうがいいし、お兄ちゃんなら了承してくれるはず!

 

「それより次、遥じゃない?」

 

「あ!」

 

そうだ、次私の番だ!

 

「次は駆の妹か。」

 

正確には義妹だよ。

 

「頑張って遥!」

 

「応援してる!」

 

「うん!ありがとう龍可、龍亞。行ってくる!」

 

よし!お兄ちゃんに続くよ!相手がトップモデルでも、私は私のデュエルをすればいい!皆が楽しめるようなデュエルを!




遥「以上!第9話でした!」

駆「俺のデュエル、楽しんでいただけたかな?」

遥「さて、今回初登場となったオリカを紹介するよ!」



摩天楼3-ミラージュタウン
フィールド魔法
①1ターンに1度、「HERO」と名のついたモンスターを1体墓地から除外することでカードを1枚ドローできる。
②1ターンに1度、①の効果で除外した「E・HERO」融合モンスターカードによって決められた自分の融合素材モンスターをデッキに戻し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。



駆「これが俺のバトルフィールドだよ。」

遥「ドロー効果に融合効果。融合効果があるからドロー効果で除外するモンスターも慎重に選ばなきゃいけないんだね。」

駆「そうだね。で、実はこのフィールド魔法、番外編が初登場なんです。」

遥「『コラボ『遊戯王5D's転生者と未来のカードたち』 第5話』でお兄ちゃんが使ってるよ。ところでお兄ちゃん。」

駆「どうした?」

遥「このフィールド魔法を発動する際に何か言ってるけどあれ必要なの?」

駆「いらない。」

遥「え?」

駆「思い付きでやってみただけ。なんか楽しいからこれからもあれやる。」

遥「やるんだ(汗)」

駆「ちなみにあの前口上の元ネタはテニプリです(笑)」

遥「さて、お兄ちゃんのフォーチュンカップ初戦、リメイクする前の小説での初戦の相手はデッキ破壊でした。」

駆「デッキが残り2枚になった後にZeroを召喚して勝ちました。」

遥「その時はお兄ちゃんのこだわりがまだなかったんだよね。」

駆「そうそう。」

遥「さて、次はいよいよ私の出番!」

駆「意気込む遥ちゃんだが罠が張り巡らされて・・・」

遥「どんな相手が来ようと私は私のデュエルをする!」

駆「次話の題名は『張り巡らされた落とし穴』です。このタイトルだけでミスティがどんなデッキを使うか想像がつく人がいるでしょう。」

遥「それじゃあ、次話もお楽しみに!」


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第10話 張り巡らされた落とし穴

駆「お待たせしました、第10話です。」

遥「いよいよ私の出番だよ!」

駆「相手はトップモデルのミスティ。ミスティのデッキにも注目です。」

遥「それじゃあ!今日は私が!第10話!スタート!」


遥side

 

「あ、遥ちゃん!」

 

「お兄ちゃん!ナイスデュエル!」

 

デュエル場に行く途中にお兄ちゃんと遭遇。声を掛け合ってそのままハイタッチ!

 

「ありがとう。遥ちゃんも頑張ってね。」

 

「うん!あ、そういえばお兄ちゃん。」

 

「うん?」

 

「隆お兄さんや龍可が言ってたけど、私達、デュエルアカデミアっていう学校に行かなきゃいけないの?」

 

「あーそれか・・・行きたいのは山々なんだけどね・・・金がない。」

 

「あ~、」

 

お金かかるんだ・・・こればっかりはお兄ちゃんでもしょうがないね。

 

「さすがに龍可や龍亞の両親から出してもらうわけにはいかないからね。」

 

「そうだね。」

 

「まっ、この件は気にしないで。遥ちゃん、自分の思った通りにデュエルすればいいからね。」

 

「うん!」

 

「一番最初の公式戦、楽しんできな!」

 

「うん!行ってくる!」

 

私のデュエル・・・それは皆が楽しむデュエル!

 

そう十代お兄さんや遊戯お兄さんに教わった。デュエルは皆が楽しむためのものだから。

 

『さぁ、いよいよ1回戦も残り2試合!まずは龍可、龍亞と並んで今大会最年少!実力未知数の兄妹の今度は妹のほうの登場だ!川上遥!」

 

MCからのコールで私はデュエル場に上がる。やっぱりお兄ちゃんと同じで私は実力未知数ってことになってるんだ。

 

『対するは今や知らない者はいないトップモデル!ミスティ・ローラ!』

 

私の相手はトップモデル。テレビでよく出てる。

 

「かわいい子ね。」

 

「あ、ありがとうございます。」

 

いきなりかわいいって言われたから緊張しちゃった。

 

「いいデュエルをしましょう。」

 

「うん!」

 

互いにデュエルディスクを構える。

 

『それでは、1回戦第7試合、デュエルスタート!』

 

「「デュエル!」」

 

遥 LP4000

ミスティ LP4000

 

「先攻は私ね、ドロー。アトラの蟲惑魔を召喚するわ。」

 

ATK/1800

 

「ターンエンドよ。」

 

初めて見るモンスターだ・・・どんな効果があるんだろう?

 

「私のターン!チョコ・マジシャン・ガールを召喚!」

 

ATK/1600

 

「手札から罠カード、落とし穴を発動。」

 

「えぇ!?手札から罠!?」

 

『手札から罠カードを発動したぞー!どういうことだ!?』

 

「アトラの蟲惑魔が表側表示で存在する限り、手札からホールカード、落とし穴カードの通常罠を発動させる事ができるわ。落とし穴の効果で攻撃力1000以上のモンスターが召喚されたとき、そのモンスターを破壊するわ。」

 

「そんな!」

 

そんなカードがあるなんて・・・すごいなぁ・・・

 

「魔法カード、古のルールを発動!手札のレベル5以上の通常モンスターを1体特殊召喚する!私はブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

ATK/2500

 

『なんと!あの伝説のブラック・マジシャンが召喚されたー!』

 

なんか観客がざわざわしてる・・・

 

「行くよマハード!」

 

『かしこまりま・・』

 

「手札から罠カード、奈落の落とし穴を発動よ。攻撃力1500以上のモンスターが召喚、反転召喚、特殊召喚されたとき、そのモンスターを破壊し除外する。」

 

「えぇ!?マハード!」

 

『ぐっ、私までも・・・』

 

マハードまで・・・あのモンスターを早く倒さなきゃ。

 

「私はカードを3枚伏せてターンエンド!」

 

「私のターン、ドロー。私はトリオンの蟲惑魔を召喚するわ。」

 

ATK/1600

 

「トリオンの蟲惑魔が召喚に成功した時、デッキからホールカード、または落とし穴カードの通常罠カードを1枚手札に加えることができるわ。私は奈落の落とし穴を手札に加えるわ。」

 

さっきマハードを除外したカード・・・でも今度はそう簡単にはいかない!

 

「バトルよ。トリオンの蟲惑魔でダイレクトアタックよ。」

 

「永続罠、闇次元の開放を発動!除外されてる闇属性モンスターを1体特殊召喚する!戻ってきて!ブラック・マジシャン!」

 

『はぁっ!』

 

ATK/2500

 

「さっき加えた奈落の落とし穴をアトラの蠱惑魔の効果で手札から発動よ。残念だけどまた除外されてもらうわ。」

 

「罠発動!ブラック・イリュージョン!このターン、私の場の攻撃力2000以上の魔法使い族・闇属性モンスターは戦闘では破壊されず、効果は無効化され、相手の効果を受けない!」

 

「なんですって!?」

 

「これでブラック・マジシャンは無傷だよ!」

 

「やるわね・・・カードを1枚伏せてターンエンドよ。」

 

よし、マハード召喚できた。ここから反撃!

 

「私のターン!手札から永続魔法、黒の魔導陣を発動!このカードの発動時、デッキの上から3枚カードを確認して、その中にブラック・マジシャンのカード名が記された魔法・罠カード、またはブラック・マジシャンがあった場合、その1枚を相手に見せて手札に加える事ができる。私は・・・よし!千本ナイフを加える!千本ナイフを発動!私の場にブラック・マジシャンがいるとき、相手モンスター1体を破壊する!アトラの蟲惑魔を破壊!」

 

『私のナイフを受けていただきましょう!』

 

「ぐっ・・・。」

 

「バトル!ブラック・マジシャンでトリオンの蟲惑魔を攻撃!攻撃宣言時の罠カード、マジシャンズ・サークルを発動!互いに攻撃力2000以下の魔法使い族モンスターを1体攻撃表示で特殊召喚できる!」

 

「私のデッキに魔法使い族モンスターはいないわ。」

 

「私はブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」

 

『マナ、只今参上!』

 

ATK/2000

 

「マハード!ブラック・マジック!」

 

『はぁっ!』

 

「うっ・・・やるわね。」

 

ミスティ LP4000→3100

 

「ブラック・マジシャン・ガールでダイレクトアタック!マナ!」

 

『任せて!ブラック・バーニング!』

 

「きゃあ!」

 

ミスティ LP3100→1100

 

「ターンエンド!」

 

よし!大幅にダメージ与えることができた!

 

「私のターン・・・永続罠、リビングデットの呼び声を発動、墓地のトリオンの蟲惑魔を特殊召喚するわ。」

 

ATK/1600

 

「トリオンの蟲惑魔の特殊召喚に成功したとき、相手の場の魔法、罠カードを1枚破壊するわ。闇次元の開放を破壊するわ。」

 

『ぐっ、またしても・・・』

 

「マハード!」

 

マハードがまた除外されちゃった。

 

「さらにナチュル・コスモスビートを召喚。」

 

ATK/1000

 

「Lv4のトリオンの蟲惑魔にLv2のナチュル・コスモスビートをチューニング。人の心を惑わす小悪魔が、自然の力で狂暴になる。シンクロ召喚、きなさい、ナチュル・パルキオン!」

 

ATK/2500

 

強いモンスターがきた・・・。

 

「バトル、ナチュル・パルキオンでブラック・マジシャン・ガールに攻撃。」

 

『きゃあ!』

 

「マナ!」

 

遥 LP4000→3500

 

「カードを1枚伏せてターンエンドよ。」

 

やっばい。あのモンスター倒せるかな・・・手札ないし。

 

「私のターン、ドロー!」

 

あ、まだチャンスはある!

 

「魔法カード、聖なる呪印の宝札を発動!墓地の罠カードを3枚除外し、2枚ドローする!私は闇次元の開放、ブラック・イリュージョン、マジシャンズ・サークルを除外して2枚ドロー!」

 

またドローカードだ!

 

「魔法カード、埋葬呪文の宝札を発動!墓地の魔法カードを3枚除外し、2枚ドローする!私は古のルール、黒の魔導陣、千本ナイフを除外して2枚ドロー!」

 

あ、これならいけるかも!

 

「魔法カード、黒魔術のヴェールを発動!ライフを1000ポイント払って、手札・墓地から魔法使い族・闇属性モンスターを1体特殊召喚する!私は手札からブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

『私自身は復活です。』

 

遥 LP3500→2500

ブラック・マジシャン ATK/2500

 

「罠発動、煉獄の落とし穴。攻撃力2000以上のモンスターが特殊召喚されたとき、そのモンスターの効果を無効にし、破壊するわ。」

 

「えぇ!?」

 

えっと、この場合は、このカードが速攻魔法だからもう発動できるはず!

 

「速攻魔法、光と闇の洗礼を発動!ブラック・マジシャンをリリースして、デッキから混沌の黒魔術師を特殊召喚!」

 

ATK/2800

 

「あれをかわしたですって!?」

 

「混沌の黒魔術師でナチュル・パルキオンを攻撃!滅びの呪文!」

 

「ぐっ!」

 

ミスティ LP1100→800

 

「混沌の黒魔術師が戦闘で破壊したモンスターはゲームから除外される!そしてエンドフェイズに混沌の黒魔術師の効果発動!自分の墓地の魔法カードを1枚手札に加えることができる。私は黒の魔導陣を手札に加える!ターンエンド!」

 

これで再逆転!

 

「私のターン・・・どうやら私の負けのようね。ターンエンドよ。」

 

モンスターを引かなかった?

 

「私のターン!混沌の黒魔術師でダイレクトアタック!」

 

ミスティ LP800→0

 

『決まったー!華麗に決めて見せた川上遥!準々決勝進出だー!』

 

やった!勝てた!

 

「ふふっ、私の負けよ。あなた、強いわね。」

 

「ありがとう!」

 

「でも・・・明日の準々決勝は棄権したほうがいいわ。」

 

「え?」

 

どういうこと?

 

「何でですか?」

 

「・・次の試合を見ればわかるわ。」

 

そういってあの人は去っていった。

 

次の試合に何かあるのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

「お前ら兄妹恐ろしいな。」

 

「兄がHERO使いなら妹はブラック・マジシャン使いなんてね。」

 

「あはは(汗)」

 

はい、控室でみんなから驚かれてます(汗)

 

そりゃね・・・HEROはまだしもブラック・マジシャンは伝説級の伝説。そのモンスターが出ちゃったんだからね。

 

ガチャッ

 

「ただいまー!お兄ちゃん勝ったよ!」

 

「お帰り遥ちゃん。」

 

そこに遥ちゃんが帰ってきた。

 

「凄かったわ遥。」

 

「まぁよくあの罠を潜り抜けたな。」

 

「うん!」

 

ミスティが使ったデッキ・・・蟲惑魔だっけ?見たことないな・・・手札から落とし穴系を発動できるとは・・・なかなか強い・・・もし蟲惑魔の上級モンスターがあるならさらに強い・・・あるかどうか調べてみるか。

 

「ねぇ、お兄ちゃん。」

 

「うん?どうした?」

 

「さっきの対戦相手から次は棄権したほうがいいって言われたんだけど・・・どう思う?」

 

「ミスティが?」

 

ミスティがそんなこと言うなんて・・・何かあるな。

 

「ミスティの言うとおりね。」

 

「次の試合は棄権したほうがいい。」

 

「あんたらまで言うの!?」

 

丸藤隆、鬼頭美菜の2人も棄権したほうがいいという始末・・・。

 

「理由聞かせてもらってもいい?」

 

「次の第8試合を見ればわかると思いますよ。」

 

「荒川涼太・・・あんたもか。」

 

『さぁ1回戦最後の試合だー!まずは謎に包まれた少女、加藤留姫!』

 

加藤留姫・・・対戦相手は原作でも出てるやつだから何かあるとすればあの女の子だけど・・・ん?ちょっと待てよ・・・これは・・・。

 

 

 

 

~回想~

 

「まさか・・・魔女が2人もいるなんてね。」

 

「それがどうかしたかしら?」

 

「何でこんなことしてるの?」

 

「悪いかしら?私たちはただ、この世に必要のない輩を排除してるだけよ。」

 

「この世に必要じゃないかをあなたたちに決める権利なんてないと思うけど。」

 

「だとしても、私達はあなたたちを許さない。」

 

「・・・俺も?」

 

「そうよ・・・皆そう・・・皆私たちを除け者にする・・・だったら私たちもそうしてやるわ!来なさい!餓者髑髏!」

 

~回想終了~

 

 

 

 

 

「・・・そういうことか。」

 

「ん?どうしたのお兄ちゃん?」

 

・・・だから初戦の相手があの原作キャラなのか。それになぜ遥ちゃんを棄権させたほうがいいっていうのか・・・

 

「遥ちゃんが棄権したほうがいいっていう理由・・・わかった気がする。」

 

「え?」

 

「それは何でなの?」

 

「加藤留姫・・・あの女の子こそが・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第2の魔女だから。」




遥「以上!第10話でした!」

駆「まぁよく潜り抜けたね。」

遥「お兄ちゃんが教えてくれたおかげだよ。」

駆「さて、今回初登場となったオリカを紹介するよ。」



聖なる呪印の宝札
通常魔法
墓地の罠カードを3枚除外することでカードを2枚ドローする。



駆「これは遥ちゃんだけじゃなくみんな使う予定だよ。」

遥「えっと埋葬呪文の宝札と似てるんだっけ?」

駆「そうそう。漫画オリカの埋葬呪文の宝札は魔法カードを3枚除外して2枚ドロー。聖なる呪印の宝札は除外するカードが魔法カードから罠カードに変わっただけ。」

遥「なるほどね。」

駆「さて、このフォーチュンカップ、リメイク前は原作と同じように8人だったから遊星vsアキの試合も実は原作通りのくせに書いてたんです。」

遥「途中お兄ちゃんの解説付きだったけどね。」

駆「さすがに今回は飛ばすけどね。そのために出場者多くしたんだから。」

遥「理由はそれだけじゃないけどね。」

駆「さて、次回はいよいよ1回戦最後の試合!」

遥「第2の魔女がいよいよ登場!」

駆「そして俺には精霊世界から呼び出し?」

遥「次話の題名は『脅威の2人目の魔女 精霊世界への呼び出し』です。お楽しみに!」


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第11話 脅威の2人目の魔女 精霊世界への呼び出し

駆「お待たせしました、第11話です。」

遥「ついに姿を現した第2の魔女。」

駆「彼女の身に何があったのか。」

遥「そしてデュエルの実力は?」

駆「戦慄の第11話、スタートです。」


駆side

 

「加藤留姫・・・あの女の子こそが・・・第2の魔女だから。」

 

「えぇ!?」

 

「あの人が!?」

 

「・・そうでしょ?」

 

「・・・あぁ、その通りだ。」

 

やっぱり・・・

 

「何でわかったの?まさか1度会ったことある?」

 

「あぁ・・・魔女としてのあの子に会ったことある。」

 

マスクしてたと言っても体形はほぼ同じだし、髪型も一緒。

 

「そして荒川涼太・・・あんたがこの大会に参加してるのは、あの子を魔女の状態から救い出すことも1つの理由?」

 

「はい、そうですよ。っていうか、フルネームじゃなく下の名前で呼んでもらってもいいですよ。」

 

「私もいいよ。」

 

「俺もな。」

 

「じゃあ遠慮なく。涼太と美菜に隆、あなたたち3人はあの子とどういう関係なの?」

 

「私たちは留姫とクラスメートなの。」

 

「それでいていつも4人で一緒にいました。」

 

「俺たち3人と留姫の4人で中等部四天王って言われてたからな。」

 

なんだそりゃ・・・四天王って・・・ポケモンかよ。

 

「それはつまりあの子もあなたたちと同様の実力を持ってるってことか。」

 

「そうですね。」

 

一体どんなデッキを使うのか・・・

 

「「デュエル!」」

 

留姫 LP4000

ジル LP4000

 

「始まったわね。」

 

「我がターン、ドロー!」

 

先攻はあの原作キャラか。

 

「マスクド・ナイトLv3を召喚!」

 

ATK/1500

 

「そしてモンスター効果発動!相手に400ポイントのダメージを与える!ペルソナ・ブラスト!」

 

留姫 LP4000→3600

 

「さらに魔法カードレベルアップ!を発動!マスクド・ナイトLv3を墓地に送り、マスクド・ナイトLv5を特殊召喚する!」

 

ATK/2300

 

「そしてマスクド・ナイトLv5のモンスター効果!相手に1000ポイントのダメージを与える!ペルソナ・ツイン・ブラスト!」

 

留姫 LP3600→2600

 

「我はカードを1枚伏せてターンエンド。」

 

『さぁ、畳みかけるような攻撃で、加藤は自分のターンを迎えるまでもなく1400のダメージだ!』

 

「確かに・・・先攻であれだけのダメージを与えるのは見事だ。だが・・・」

 

「留姫相手じゃ、一瞬で終わるわよ。」

 

「一瞬?」

 

・・・一瞬ね・・・さて、どんなデッキなのかな?

 

「進化するナイトの恐ろしさ、その身に染みたであろう。」

 

「・・・私のターン、ドロー。」

 

「無視か・・・薄気味悪い娘だ。」

 

「魔法カード、おろかな埋葬を発動。デッキからモンスターを1体墓地に送る。私はワイトプリンスを墓地に送る。ワイトプリンスの効果、このカードが墓地に送られたとき、手札、デッキからワイトとワイト夫人を1体ずつ墓地に送る。」

 

「ワイトだと?そんな弱いモンスターで我に立ち向かおうとはな。」

 

ワイトのどこが弱いんだか。確かに単体では弱いかもしれないけども・・・結束したワイトは強いよ。

 

「・・・魔法カード、テイク・オーバー5を発動。デッキの上からカードを5枚墓地に送る。」

 

墓地に送られたカード

・ワイトメア

・死者蘇生

・ワイト

・ワイトプリンス

・針虫の巣窟

 

「ワイトプリンスの効果、再びワイトとワイト夫人を墓地に送る。」

 

おいおい・・・これで墓地のワイトの数は・・・8体・・・1ターンでこれか・・・

 

「儀式魔法、餓者髑髏の復活を発動。」

 

ぎ、儀式魔法!?ワイトデッキで!?

 

「Lv3のワイト夫人を手札から墓地に送り、手札から餓者髑髏を儀式召喚!」

 

『ケケケ、我登場だぜ。』

 

ATK/1000

 

あのモンスター・・・儀式モンスターだったんだ。

 

「餓者髑髏は墓地のワイトの数×1000ポイント攻撃力・守備力がアップするわ。墓地のワイトは9体。よって9000ポイントアップよ。」

 

ATK/1000→10000

 

「攻撃力10000だと!?(伏せカードの殉教者の旗を使ってもとうに及ばない攻撃力だと!?)」

 

おいおい・・・あのモンスターもワイトの数でパワーアップするのかよ・・・ワイトキングは含まれないらしいけどそれでも強い・・・

 

「終わったわね・・・対戦相手。」

 

「あぁ。」

 

「・・・バトル・・・餓者髑髏でマスクド・ナイトLv5を攻撃。偽りの騎士よ、馬鹿にしたモンスターの恨みを知りなさい!ダーク・ソニック・ウェーブ!」

 

『ケケケ!喰らいな!』

 

「な、なんだこの力は!?うわぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ジル LP4000→0

 

攻撃を受けたジルはその場で倒れた・・・あれほどのサイコパワーをもろに喰らったらそうなるか・・・

 

『決着ー!しかしこの力は黒薔薇の魔女と同等のものだ!となるとー?』

 

「第2の魔女だ・・・」

 

「魔女だー!」

 

・・・観客が騒ぎ始めたね。

 

「これが留姫の力です。」

 

「やっぱりサイコパワーなんだ。」

 

「そうよ。怖い力よ。」

 

「・・・怖くないよ。」

 

「・・・え?」

 

だよね遥ちゃん。

 

「むしろ、あの人が悲しく見える。」

 

「悲しい?」

 

「それは私もわかる・・・次に遊星と対戦する人も。」

 

龍可が言ってるのはアキのことか。

 

「何であの人はあぁなっちゃったの?元からあぁなったわけじゃないんでしょ?」

 

「・・・まぁそうだな。」

 

「留姫はいじめを受けてたんですよ。」

 

「いじめを?」

 

「えぇ、でも暴力じゃない。暴力だったらむしろ武道が強い留姫には返り討ちにあうだけ。だから留姫がいない隙に留姫の持ち物を隠したりして・・・。」

 

・・・定番のいじめだな。

 

「留姫は気にしてなかったけど・・・あるものを取られたときに豹変したわ。」

 

「あるもの?」

 

「水霊使いエリアのカードだ。」

 

「カード?そのカード大事にしてたの?」

 

「留姫にとってそのカードはミスティからもらった大切なカード。いつもお守り替わりで持ってたわ。」

 

「お守りか・・・」

 

「そのカードを取られた瞬間、留姫は豹変した。そしてあんな感じになり、学校にも来なくなった。」

 

「おまけに留姫のデッキは見ての通りワイトデッキ。馬鹿にする人が多くてね・・・それも重なったてあぁなってしまったわ。」

 

「いじめか・・・」

 

やっぱりいじめは許せないね。

 

「私たちは必死でフォローしたんだけどね・・・。」

 

「だから僕は留姫を元に戻したい。だから僕はこの大会に出てるんです。」

 

「それは私もよ。」

 

「・・・あ、さっきの私の対戦相手。」

 

「ミスティ!?」

 

トップモデルのミスティ登場。

 

「私も留姫を元に戻そうとこの大会に参戦したのよ。」

 

「何でミスティが・・・」

 

「あるとき、私が仕事で行き詰って気分転換に喫茶店に行ったのよ。それが留姫の母親の文子さんが経営してるお店。文子さんは仕事で行き詰ってる私に的確なアドバイスを送ってくれた。文子さんのおかげで私は立ち直れた。」

 

「あ、それから留姫の喫茶店の常連客になったんですか?」

 

「そうよ。よく知ってるわね。」

 

「留姫から聞いたことがあったから。」

 

「そう・・・留姫にも会ったことあるわ。私の弟、トビーと一緒に行ったときも優しく接してくれた。そんな留姫が魔女になった・・・そう聞いたとき、私はすぐに決心したわ。留姫を元の留姫に戻すって。だからこの大会の参加要請が来た時に留姫が出るって聞いたときにすぐに了承したわ。」

 

なるほどね・・・ミスティもそういう理由だったんだ。

 

「でも・・・私は逃げないよ。そういう理由なら、私は私のデュエルであの人を元に戻してみせるよ。」

 

「そうだね・・・むしろ遥ちゃんの純粋な思いのほうがあの子を元に戻す確率は高いかもね。」

 

こういう時は子供の純粋な思いがむしろ効くことのほうが多い。

 

『さぁ今日の対戦はこれで終了だ!そしてこれが明日の準々決勝の対戦カードだ!』

 

第1試合:不動遊星vs十六夜アキ

第2試合:龍可vs荒川涼太

第3試合:リチャード・フォン・シュレイダーvs山岸駆

第4試合:川上遥vs加藤留姫

 

「遥ちゃんはその純粋な思いをぶつければいい。後には俺がいる。」

 

「うん。」

 

遥ちゃんならあの子を元に戻せる気がする・・・

 

「ねぇ、駆は心配じゃないの?」

 

「何が?」

 

「妹が傷つくのを。」

 

「もちろん、遥ちゃんが傷つくのは嫌だよ。でも、それを恐れてちゃ前に進めないときもあるから。」

 

「そう・・・。」

 

「そしてあの子を戻すのに、傷つくのを恐れてちゃ元には戻せない。それなりの覚悟がなきゃね。」

 

「・・・そうですね。」

 

「でもあなたたちには関係ないのに・・・。」

 

「確かに私たちは関係ない・・・でも、私達、そういうの聞くとほっとけないんだよね。だよねお兄ちゃん?」

 

「あぁ。」

 

それに、あの子の苦しみは俺もよくわかるから・・・。

 

「・・・すまんな。巻き込んでしまって。」

 

「気にしなくていいよ!」

 

「俺たちが勝手にやるんだから。」

 

だが、俺はこの時、ある1つの事項を隠した。いや、これは言わなくてもいいことだ。確証がないことなんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『マスター、今よろしいですか?』

 

スタジアムを後にし、家に帰ってきた俺たち。そこで晩飯の準備をしようとしたらブラスターに呼び止められた。

 

「どうした?」

 

『今から精霊世界に来ていただけますか?』

 

「精霊世界に?何で?」

 

『詳しいことは精霊世界でお話しします。大事なことですので。』

 

「お、おう・・・分かった。」

 

大事なことね・・・ なんだろう?

 

「遥ちゃん、龍可、ごめんけど晩飯代わりに作ってくれない。」

 

「いいわよ。」

 

「何かあったの?」

 

「なんかちょっと精霊世界に行かなきゃいけなくなって。」

 

「精霊世界に?」

 

「うん・・・すぐ終わるから・・・だよね?」

 

『はい、すぐに終わります。』

 

「分かった。作って待ってるね。」

 

「ありがとう。じゃあブラスター、行こうか。」

 

『はい、では目を閉じてください。』

 

言われたとおりに目を閉じる。そして次の瞬間には・・・精霊世界へと場所を移していた。

 

「一瞬なんだね。」

 

『私の場合はですけどね。では、行きましょう。私についてきてください。』

 

「OK」

 

ブラスターの後を追って歩く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、着いたのは・・・王宮?

 

「っていうかここってヒーローシティだよね?」

 

『はい。王女様がお話があると。』

 

「王女様?」

 

ヒーローの王女って誰だ?

 

奥に行くと確かに王女らしき人がいる・・・しかし見覚えが全くない。

 

『王女様、駆殿をお連れしました。』

 

『ご苦労さま。初めまして駆。私はヒーロー界の王女、ライトニング・プリンセスと申します。』

 

「ら、ライトニング・プリンセス・・・。」

 

こんなHEROは見たことないな・・・。

 

「で、ここに呼んだ用は何?」

 

『あなたのシグナーの龍についてです。』

 

「シグナーの龍!?やっぱり俺にもいるの?」

 

『はい。正確には今のあなたのシグナーは仮にあるだけであり、本当の6人目のシグナーは別にいますが。』

 

あ、仮なのね。よかった。なら龍亞もこの先シグナーとして覚醒しそうだね。

 

『しかし仮とはいえ、駆にもシグナーの龍が必要とのことで、現在このHERO界に住んでいるドラゴンをシグナーの龍にしました。』

 

・・・うん。えっと・・・しました?

 

「ってかHERO界にドラゴンいるの!?」

 

『いますよ。』

 

『私のことですね。』

 

「・・・え?」

 

突如後ろからかかった声。振り返ってみると・・・まぁ輝かしいドラゴン。これは女性陣は絶対に綺麗と言うであろう

 

『申し遅れました。私があなたのシグナーの龍であるムーン・ライト・ドラゴンです。以後お見知りおきを。』

 

「お、おう。」

 

ムーン・ライト・ドラゴンか・・・

 

『これが私のカードです。』

 

そう言って手渡されたカード・・・あっ、結構強い。HERO界のドラゴンともあって、HEROに関係する効果もあるし。

 

しかしシンクロモンスターだからチューナー入れないとな。

 

『チューナーなら私にお任せ!』

 

今度は元気のいい声がかかったな。

 

『ちょっとシャイア!出しゃばらない!』

 

『ったく・・・。』

 

『ちょうどよかった。あなたたちも駆と共に行きなさい。』

 

『え!?よろしいのですか。』

 

『はい、ムーン・ライト・ドラゴンを召喚するにはあなたたちエンジェルヒーローの力が必要ですから。』

 

エンジェルヒーロー?天使のヒーローか?

 

『やったー!私シャイア!よろしくね!』

 

この元気のいい奴が見た目どこにでもいるような妖精で、髪の色は黄色い。

 

『私はウィング。あなたは私が守るわ。』

 

こいつも見た目は妖精で、髪の色は緑色。翼が他の2体より大きい。

 

『私はアルドと申します。よろしくお願いいたします。』

 

こいつも見た目は変わらない。髪の色が青色で、杖を持っている。

 

『これがこの子たちのカードです。』

 

手渡される3枚のカード・・・あぁ、だからムーン・ライト・ドラゴンを召喚する際にこいつらの力が必要なんだ。

 

こいつら・・・チューナーだわ。

 

『そしてこれが私のカードです。必要となればお使いください。』

 

「あ、ライトニング・プリンセスも力になってくれるの?」

 

『もちろんです。』

 

それはありがたい。

 

えっと王女の能力はと・・・おう、なかなか使えるな。

 

『それと私の召喚する際に必要となるカードです。』

 

もう1枚カード・・・えっと、今日だけで計6枚カードが手渡されたんですがそれは・・・

 

って!最後のモンスター強い!制限いき確定ですわ。

 

「って・・・用事って以上?」

 

『はい。戻っても大丈夫ですよ。私は用があるので後で行きますが。』

 

ってか・・・精霊一気に増えすぎじゃねぇ?一気に5体も増えたよ・・・

 

とりあえず、遥ちゃんたちが待ってるし、戻りますか。

 

どういう晩飯作ったかな?遥ちゃんも料理上手いし、龍可も上手いから楽しみ。




駆「以上、第11話でした。」

遥「やっぱりいじめはだめだよね。」

駆「そうだね。あんな悲しいことはあってはならない。」

遥「それじゃあ今回初めて出たオリカを紹介するよ。」



餓者髑髏(がしゃどくろ)の復活(フュージョニストさん提供オリカ)
儀式魔法
餓者髑髏の降臨に必要。
自分の手札・フィールド上から、レベルの合計が3になるようにモンスターをリリースしなければならない。
また、自分のメインフェイズ時に墓地のこのカードをゲームから除外して発動できる。
レベルの合計が3になるように自分の墓地のモンスターをゲームから除外し、
手札から「餓者髑髏」1体を儀式召喚扱いとして特殊召喚する。

餓者髑髏(がしゃどくろ)(フュージョニストさん提供オリカ)
闇属性 アンデット族 Lv3
ATK/1000 DEF/1000
儀式・効果
餓者髑髏の復活により降臨。
このカードは自分フィールド上に他のアンデッド族が存在する限り、戦闘または効果によって破壊・除外されず、カードの効果の対象にならない。
このカードは墓地の『ワイト』と名のつくモンスターの数×1000ポイント攻撃力・守備力がアップする。
また、1ターンに1度墓地のアンデッド族・レベル3以下のモンスター1体をゲームから除外して発動する。このターン、自分フィールド上のアンデッド族・レベル3以下のモンスターが戦闘で破壊した相手モンスターは墓地へ行かずゲームから除外される。



駆「今回のオリカは、リメイク前の小説をまだ書いてた時にフュージョニストさんからもらったオリカです。」

遥「今回のように大きい攻撃力で攻撃してくるよ。」

駆「しかも他のアンデット族がいたら破壊・除外されず、カード効果の対象にもならない耐性付き。」

遥「最後の効果はあんまり使わないかもね。実際、リメイク前でも1回も使ったことないし。」

駆「大体こいつフィニッシャーだったからな。」

遥「さてやっとフォーチュンカップ1回戦が終わったね。」

駆「だね。リメイク前では10話で終わったフォーチュンカップですが、今回はそれ以上かかります。」

遥「この先どんな展開が待っているかな?」

駆「さぁね。次回からフォーチュンカップ準々決勝!」

遥「準々決勝第1試合は飛ばすよ。」

駆「遊星vsアキだからね。で、第2試合、龍可と涼太のデュエル!」

遥「互いにワンターンキルで勝ち上がってるから白熱すること間違いなしだね。」

駆「次話の題名は『進化した青眼』です。」

遥「それじゃあ、次話もお楽しみに!」


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第12話 進化した青眼

駆「お待たせしました、第12話です。」

遥「今回は涼太お兄さんと龍可のデュエルだよ!」

駆「どちらともパワーデッキ。勝負は一瞬!」

遥「勝つのはどっち?」

駆「第12話、スタートです。」


駆side

 

フォーチュンカップ2日目の朝。

 

「駆・・・私夢とは思えない夢を見ちゃった。」

 

「夢とは思えない夢?」

 

起床早々、龍可が夢とは思えない夢を見たというのだ。

 

「どういう夢なの?」

 

「えっとね・・・私が昔、精霊世界でした約束のこと。」

 

「精霊世界でした約束?」

 

「うん、私思い出したの。シグナーの龍、エンシェント・フェアリー・ドラゴンのことも。」

 

「何!?」

 

エンシェント・フェアリー・・・なるほどね・・・フランク戦でやるはずだったイベントを夢の中でやったわけか。

 

「ねぇ駆。原作だとどうなの?」

 

「え?」

 

「今の夢のこと、本当なの?」

 

気になったわけか・・・

 

「・・・うん。本当だよ。」

 

「そう・・なんだ。」

 

「龍可・・・。」

 

「ううん、大丈夫よ遥。本当ってわかって逆にほっとした。」

 

「えっ?」

 

「私はいずれエンシェント・フェアリーを取り戻さなきゃいけない・・・その時、力を貸してくれる2人とも?」

 

「もちろん!」

 

「断る理由はないね。」

 

「ありがとう!」

 

「さぁ、とりあえずは今日の準々決勝だよ。」

 

「うん!あの人を元に戻して見せる!」

 

「私は青眼に勝って見せるわ!」

 

俺はワルキューレと・・・さぁ、出陣だ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「楽しくないんだろう?」

 

「うるさい・・・。」

 

「苦しいんじゃないのか?」

 

「(どうして・・どうしてこの痣が疼く・・どうして楽しくない・・どうして苦しい・・。)」

 

「お前自身が、変わる時がやってきたんだ。」

 

「!?」

 

「お前を苦しめてきた破壊への喜び・・その痛みが、同じ痣を持つ俺達に共有する痛みに変わって来たんじゃないのか?俺達を導くこの印・・この痛みは何かを訴えている。その答えを得るには自分で考えなければいけないんだ。その答えをこの痣は持っているんじゃないのか?考えを預けるな!お前自身で考えるんだ!」

 

「魔女の私が・・何を考えるの・・ディヴァインが私を導いて、愛してくれればそれで・・。」

 

「違う!お前がお前を愛するんだ!」

 

「そんな事が出来れば・・出来れば・・出来ないから苦しんでるんじゃないか!」

 

準々決勝第1試合、遊星とアキさんのデュエル。原作通りに行き、デュエルも終盤。

 

「ブラック・ローズ・ドラゴンの効果を発動!ブラック・ローズ・ガイル!フィールドの全てのカードを破壊する!」

 

「何度でも受け止めてやる!全部吐き出せ!お前の悲しみを!ヴィクテム・サンクチュアリ!」

 

スター・ダスト・ドラゴンがブラック・ローズ・ドラゴンを包み込み共に消えた。

 

「・・!痛みが薄らいでいく・・これでプリベント・スターからの呪縛からフェニキシアン・クラスター・アマリリスが解放される。お前のフィールドはがら空き、ダイレクトアタックが決まれば私の勝ちだ。全て無くなれば良い・・考えさせるな・・お前はやはり・・忌むべき敵。」

 

「だったら、どうして泣く?」

 

「!?」

 

「罠カード、コズミック・ブラスト!俺のフィールドのドラゴン族のシンクロモンスターがフィールドを離れたとき、そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。」

 

アキ LP1900→0

 

「た・・す・・け・・て・・。」

 

「十六夜!」

 

「ざまぁみろ!魔女!」

 

「魔女の巣に帰れ!二度と来るな!」

 

遊星がアキさんに話しかけようとしたが、観客の罵声にかき消される。

 

「よくやったねアキ。さぁ、一緒に戻ろう。」

 

そしてアキさんはディヴァインと一緒に退場していった。

 

「遊星の思いも、あの人には届かなかったのかな?」

 

「どうだろう・・・遊星はやれるだけのことはやった。後はあの人次第だよ。」

 

「・・・そうだね。」

 

「そんな暗い顔しない。次は龍可の番だよ。」

 

「あっ、そうだった!」

 

「頑張って龍可!」

 

「うん!行ってくる!」

 

龍可は意気込んでデュエル場に向かった。

 

「ところで昨日の3人は今日はこっちに来ないのかな?」

 

「さぁね。涼太と龍可のデュエルが終わったら来るんじゃない?」

 

「さすがにデュエル前に対戦相手と同じ場所にいるのは気まずいかもね。」

 

「だね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍可side

 

『さぁ続いて準々決勝第2試合だー!まずは初戦で見事なワンターンキルを達成した龍可!』

 

確かにワンターンキルだけど・・・それ私だけじゃないんだけど・・・

 

『対するはこちらも初戦をワンターンキルで勝ち上がった荒川涼太!』

 

涼太さんもMCの紹介で出てくる。

 

「龍可さん、いいデュエルをしましょう。」

 

「はい!」

 

青眼と戦える日が来るなんて・・・こんなにもデュエルでわくわくすることなんてあったかな?

 

「それじゃあ行きますよ。」

 

「はい!」

 

青眼を倒して・・・遊星と戦う!

 

「「デュエル!」」

 

龍可 LP4000

涼太 LP4000

 

「先攻は僕ですね。ドロー。」

 

先攻は涼太さん・・・いきなり出るかしら?

 

「僕は青き眼の乙女を召喚。」

 

ATK/0

 

『わー、すごい観客だね。』

 

「え!?精霊!?」

 

「はい。」

 

『よろしくね。』

 

涼太さんも精霊が見えるんだ・・・

 

「カードを2枚伏せてターンエンドです。」

 

先攻だからあまり展開しなかった?だったらこっちから行かせてもらうわ!

 

「私のターン、ドロー!手札のヘカテリスの効果発動!このカードを手札から捨て、デッキから神の居城-ヴァルハラを手札に加える!永続魔法、神の居城-ヴァルハラを発動!ヴァルハラの効果で、自分の場にモンスターがいないとき、手札から天使族モンスターを1体特殊召喚できる!天上に響く妙なる調べよ。眠れる天才を呼び覚ませ!いでよ!幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト!」

 

ATK/2600

 

『今日はたくさん観客がいらっしゃいますね。』

 

「大会だからね。力を貸して。」

 

『かしこまりました。』

 

「そのモンスターが精霊なんですね。」

 

「はい!」

 

やっぱり精霊が見える人同士だと楽しさが増すわ。

 

「モーツァルトは1ターンに1度、手札から天使族・光属性モンスターを1体特殊召喚できる!きて!幻奏の音女エレジー!」

 

ATK/2000

 

「エレジーが場にいる限り、自分の場の特殊召喚された幻奏モンスターは効果では破壊されない!さらに特殊召喚されたエレジーが場にいる限り、自分の場の天使族モンスターの攻撃力は300ポイントアップする!」

 

モーツァルト ATK/2600→2900

エレジー ATK/2000→2300

 

「さらにこのカードは、自分の場に幻奏モンスターが存在するとき、手札から特殊召喚できる。きて!幻奏の音女ソナタ!」

 

ATK/1200→1500

 

「特殊召喚したソナタが場にいる限り、自分の場の天使族モンスターの攻撃力、守備力は500ポイントアップします。」

 

モーツァルト ATK/2900→3400

エレジー ATK/2300→2800

ソナタ ATK/1500→2000

 

「攻撃力2000以上が3体も・・・すごいですね。」

 

「これが私の幻奏デッキです!バトル!ソナタで青き眼の乙女を攻撃!」

 

『ふふ、そんな単調な攻撃、私には通用しないわ。』

 

「青き眼の乙女の効果発動!このカードが攻撃対象にされた時、その攻撃を無効にし、表示形式を変更する!」

 

ATK/0→DEF/0

 

「そして手札、デッキ、墓地から青眼の白龍を1体特殊召喚できる!」

 

「えぇ!?」

 

『我がしもべ、降臨せよ!』

 

DEF/2500

 

そんな効果が・・・でも!

 

「だったらモーツァルトで青眼に攻撃!グレイスフル・ウェーブ!」

 

『喰らいなさい!私の攻撃を!』

 

「くっ!」

 

「そしてエレジーで青き眼の乙女を攻撃!」

 

『えぇ!?私の効果は1ターンに2度も発動できないのよぉ!きゃあ!』

 

やっぱり・・・あんな効果が無制限で発動出来たら怖いわよ。

 

「カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

これで優位に立てたんじゃないかしら。青眼と言えどもこの場を簡単に覆すのは無理よ。

 

「僕のターン、ドロー!魔法カード、調和の宝札を発動します。手札から攻撃力1000以下のドラゴン族チューナーを1枚捨て、カードを2枚ドローします。僕は伝説の白石を墓地に送り2枚ドロー。そして伝説の白石の効果を発動。このカードが墓地に送られた時、デッキから青眼の白龍を1体手札に加えます。」

 

涼太さんの手札は5枚・・・気になるのはさっきの私の攻撃でも発動しなかった2枚の伏せカードかしら?

 

「伏せカードオープン!速攻魔法、銀龍の轟咆!墓地のドラゴン族通常モンスターを特殊召喚できる!青眼を墓地から特殊召喚!」

 

ATK/3000

 

「融合を発動!場の青眼と手札の青眼2体を融合!」

 

そんな!青眼3体融合ってことは・・・青眼の究極竜がくる!

 

「龍可さん・・・あなたは強い・・・だから、進化した青眼をお見せします!」

 

え!?進化した青眼!?

 

「融合召喚!現れろ!真青眼の究極竜!」

 

ATK/4500

 

真青眼の究極竜!?見たことないわよこんなモンスター!

 

「これが進化した青眼の究極竜です。」

 

進化した青眼・・・進化したってことは、何らかの効果を持ってるってことかしら?

 

「バトルです!真青眼の究極竜で幻奏の音女ソナタに攻撃!」

 

「手札のオネストの効果発動!このカードを手札から墓地に送ることでソナタの攻撃力を真青眼の究極竜の攻撃力分アップさせる!」

 

「そうはいきません!カウンター罠、透破抜きを発動!手札または墓地で発動する効果モンスターの効果の発動を無効にする!」

 

「そんな!」

 

せっかくのオネストが・・・

 

「ハイパー・アルティメット・バースト!」

 

「きゃあ!」

 

龍可 LP4000→1500

モーツァルト ATK/3400→2900

エレジー ATK/2800→2300

 

「真青眼の究極竜の効果発動!このカードが攻撃したダメージステップ終了時、自分の場の表側表示のカードがこのカードのみの時、エクストラデッキからブルーアイズの融合モンスター1体を墓地に送ることで続けて攻撃することができる!」

 

「そんな!」

 

連続攻撃だなんて・・・私の伏せカードはリビングデットの呼び声。防ぎきれない!

 

「2枚目の真青眼の究極竜をエクストラデッキから墓地に送り、真青眼の究極竜の2回目の攻撃!幻奏の音姫プロディジー・モーツァルトに攻撃!ハイパー・アルティメット・バースト!」

 

『ぐっ・・・これが進化した青眼の力・・・きゃああああ!』

 

「モーツァルト!きゃあ!」

 

龍可 LP1500→0

 

『決着ー!最後は進化した青眼で豪快に決めてみせたー!荒川涼太、準決勝進出決定だー!』

 

強い・・・ほとんど何もできなかった・・・

 

「大丈夫ですか龍可さん?」

 

「はい、大丈夫です・・・完敗です。何もできなかった・・・」

 

「まぁどちらもあまり守備を考えてないデッキですからね。次はどっちに転ぶかわかりませんよ。」

 

そんなことないと思うけどな・・・涼太さん、優しいなぁ。

 

「またデュエルしましょう。」

 

「はい!」

 

がっちりと涼太さんと握手した。

 

けど・・・なんだろう・・・すごくドキドキする・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

「おいおいまじかよ・・・」

 

龍可が何もできないなんて・・進化した青眼、恐るべし・・・

 

ってか青眼もあんなカード出てたんだな。ブラック・マジシャンといい、俺の知らないカードばっかりだ・・・。

 

「青眼か・・・進化した伝説のモンスター相手にどれだけできるか楽しみだ。」

 

「遊星お兄さん、燃えてるね。」

 

「そりゃそうだ。」

 

遊星は次の対戦相手が涼太に決まって闘志を燃やしてるみたい。

 

「さぁ、次は俺か!」

 

「頑張ってお兄ちゃん!」

 

「頑張れよ。」

 

「あぁ、行ってくる。」

 

俺も勝たなきゃね。じゃないと次の試合、安心して遥ちゃんを送り出せないし。




駆「以上、第12話でした。」

遥「凄い戦いだったね。」

駆「だねぇ・・・青眼の進化にはびっくりしたが。」

遥「お兄ちゃんも知らなかったんだ・・・。」

駆「うん。これには社長もびっくりだ。」

遥「で、これ・・・涼太お兄さん、リメイク前と合わせて初勝利なんだよね。」

駆「そう、涼太もリメイク前ではアカデミアの大会の団体戦では大暴れしたけど、個人では1回も勝ったことなかったんです。」

遥「あくまで今回のように最初から最後までちゃんと描写してるデュエルだけ含めてるから1回戦みたいにあんな一瞬で終わったデュエルはカウントしてないからね。」

駆「描写されてないところではちゃんと大方ちゃんと勝ってますのでご安心を。」

遥「さて、次はお兄ちゃんの番!」

駆「ワルキューレ相手に俺得意の戦術を出すよ。」

遥「新HEROも登場するよ!」

駆「次話の題名は、『E・HEROvsワルキューレ』です。そのままじゃん(汗)」

遥「だね・・・次話もお楽しみに!」


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第13話 E・HEROvsワルキューレ

駆「お待たせしました、第13話です。」

遥「今回はお兄ちゃんのデュエル!」

駆「新しいHEROも登場するよ。」

遥「頑張ってお兄ちゃん!」

駆「あぁ。それじゃあ第13話、スタートです。」


駆side

 

「お疲れさま龍可。」

 

「ありがとう駆。負けちゃったけどね。」

 

デュエル場に向かう途中の俺は終わったばかりの龍可に遭遇。

 

「あれはしょうがないよ。俺だって進化した青眼は知らなかったんだから。」

 

「じゃあ少しは驚いてもらえました?」

 

そこに隆や美菜と喋りながら歩いてたため、少し遅れた涼太が登場。

 

「少しどころかかなり驚いたよ。」

 

「それはよかったです。」

 

真青眼の究極竜・・・攻撃力4500の連続攻撃は強烈だからね。

 

「控室で遊星が燃えてたよ。あの青眼と戦うことができるって。」

 

「そうですか・・・僕も遊星さんとのデュエルは楽しみです。」

 

「駆も頑張れよ。」

 

「応援してるよ。」

 

「ありがとう。行ってくる。」

 

さぁ、ワルキューレを狩ってきますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ次は準々決勝第3試合だー!まずは華麗なるワルキューレ使い、リチャード・フォン・シュレイダー!』

 

華麗・・・ね・・・持ってるカードは鬼畜カードばかりだけどね。

 

『対するは神を倒しての準々決勝進出!山岸駆!』

 

MCのコールを受けて俺もデュエル場に上がる。

 

「君の昨日のデュエル、見させてもらったよ。見事なデュエルだった。」

 

「そりゃどうも。」

 

「まさかあの北欧の神を倒すとは思わなかったが、強ければ強いほど、やりがいがあるというもの。」

 

「・・・1つ聞いてもいい?」

 

「何かね?」

 

「あなたは何でこの大会に参加してるの?」

 

「愚問だね。強いデュエリストとやりたい。これ以上の理由がいるかね?」

 

「それもそうですね。」

 

どうやらアニメで出てきたジークようなやつではないみたいだね。

 

「そろそろ始めようか。」

 

「えぇ。」

 

互いにデュエルディスクを構える。

 

『さぁ、準々決勝第3試合のスタートだー!』

 

「デュエル!」

 

駆 LP4000

リチャード LP4000

 

先攻は・・・俺か。

 

「俺の先攻、ドロー!」

 

手札は・・・うわぁ・・・まじかよ(汗)

 

とりあえずは、

 

「E・HEROオーシャンを攻撃表示で召喚!」

 

ATK/1500

 

「カードを5枚伏せてターンエンド!」

 

「なんだと!?」

 

『おおっと、カードを5枚も伏せたぞ。これはどういう戦略が隠されているというのか!』

 

「思い切った戦術だ・・・でも私のやることは変わらない!私のターン!ドロー!魔法カード、Walkuren Rittを発動!」

 

やはり来たか!

 

「手札にあるワルキューレと名のつくモンスターをすべて特殊召喚する!いでよ!ワルキューレ・ツヴァイト、ワルキューレ・アルテスト、ワルキューレ・ドリッド!」

 

ワルキューレ・ツヴァイト ATK/1600

ワルキューレ・アルテスト ATK/1600

ワルキューレ・ドリッド ATK/1000

 

「ワルキューレ・ツヴァイトの効果発動!ワルキューレ・ツヴァイトのモンスター効果!このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、相手フィールド上に存在するモンスター1体を選択して破壊する。オーシャンを破壊!」

 

「くっ!だけど罠発動!エレメンタル・ミラージュ!E・HEROと名のつくモンスターが相手のカード効果で破壊されたとき、破壊されたモンスターを同じ表示形式で場に戻すことができる!戻って来い!オーシャン!」

 

ATK/1500

 

「だが攻撃力はこっちが上だ。バトルワルキューレ・ツヴァイトでオーシャンに攻撃!」

 

「罠発動!緊急隔壁!このターン、俺のモンスターは戦闘では破壊されず、相手はモンスター1体でしか攻撃できない!」

 

「何!?でも戦闘ダメージは受けてもらうぞ。」

 

「くっ!」

 

駆 LP4000→3900

 

「メインフェイズ2、手札から速攻魔法、時の女神の悪戯を発動!1ターンスキップし、再び私のバトルフェイズとなる!」

 

「いきなりそのカードまで出るのかよ!」

 

「ワルキューレ・ツヴァイトでオーシャンに攻撃!」

 

「くっ!」

 

駆 LP3900→3800

 

ターンが違うから緊急隔壁の効果が切れてオーシャンが破壊・・・さすがね・・・でも!

 

「罠発動!ヒーロー・シグナル!自分のモンスターが戦闘で破壊されたとき、デッキからレベル4以下のE・HEROを1体特殊召喚できる!こい!E・HEROブレイズマン!」

 

DEF/1800

 

「ブレイズマンの効果発動!このカードが召喚・特殊召喚に成功したとき、デッキから融合のカードを1枚手札に加えることができる。」

 

「やるな・・・私はカードを1枚伏せてターンエンドだよ。」

 

ふぅ、危なかった。

 

しかしWalkuren Rittの効果でデッキに戻るはずのワルキューレはターンをスキップしたことで場にとどまることができる・・・厄介だね。

 

「今度はこっちの番です!俺のターン!」

 

よし!

 

「手札から融合を発動!場のブレイズマンと手札のバーストレディを融合!現れろ!E・HEROクリムゾン・ナイト!」

 

ATK/2400

 

「クリムゾン・ナイト・・・見たことないヒーローだ。」

 

そう、俺も見たことはなかった。

 

昨日プリンセスが後から行くって言って、そのあと俺のところに戻ってきたときにくれた新たな融合モンスターのうちの1体。全部の融合モンスターが素材モンスターが指定されてたから入れてみた。

 

でも今回はこいつの効果は使う必要はないかな。

 

「バトル!クリムゾン・ナイトでワルキューレ・アルテストを攻撃!クリムゾン・スラッシュ!」

 

「ぐっ!」

 

リチャード LP4000→3200

 

「ターンエンド!」

 

今はこのクリムゾン・ナイトで何とかするしかないかな。

 

「私のターン、ドロー、私は魔法カード、ニーベルングの財宝を発動。このカードの効果により、自分のデッキからニーベルングの指輪を相手の魔法・罠ゾーンに置き、相手モンスター1体に装備させる。私はE・HEROクリムゾン・ナイトを選択する。」

 

やっぱり来たか・・・

 

「さらに私はデッキからカードを5枚ドローする。さらに私はワルキューレ・ドリッドをリリースし、運命の戦車をアドバンス召喚!」

 

ATK/1500

 

「運命の戦車は1ターンに1度、ワルキューレと名のついたモンスターに装備できる。ワルキューレ・ツヴァイトに装備!」

 

馬車のようなものが現れ、ワルキューレ・ツヴァイトが乗った。

 

「装備モンスターはエンドフェイズまで攻撃力を半分にすることで、ダイレクトアタックをすることができる。いけ!ワルキューレ・ツヴァイト!ダイレクトアタック!」

 

ワルキューレ・ツヴァイト ATK/1600→800

駆 LP3800→3000

 

「ターンエンドだ。」

 

ワルキューレ・ツヴァイト ATK/800→1600

 

ダイレクトアタックできるユニオンモンスターか・・・いたねそんなの。

 

「俺のターン、ドロー!ニーベルングの指輪の効果でもう1枚ドロー!」

 

あ、このカード・・・このデュエルの切り札になるかも。

 

「モンスターカードはない。俺は魔法カード、増援を発動!デッキからレベル4以下の戦士族モンスターを手札に加える!俺はE・HEROエアーマンを手札に加え、エアーマンを召喚!」

 

ATK/1800

 

「エアーマンの効果!召喚に成功したとき、デッキからHEROと名のつくモンスターを1体手札に加えることができる。俺はフェザーマンを手札に加える。バトル!エアーマンでワルキューレ・ツヴァイトに攻撃!エアー・シュート!」

 

「罠発動、ヴォーダンの裁き。相手が攻撃してきたとき、手札の魔法カード1枚と、デッキの1番上のカードを交換し、デッキをシャッフルする。その後、攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる。」

 

「ちぇっ、ターンエンド。」

 

「私のターン・・・いくぞ!私は永続魔法、女神スクルドの託宣、女神ウェルダンディの導き、女神ウルドの祭壇の3枚を発動!」

 

きたか、女神3姉妹!

 

「まずは女神スクルドよ!来るべき未来を私に示せ!1ターンに1度、相手のデッキの上から3枚のカードを確認し、好きな順番でデッキの上に戻す。」

 

これで強力なモンスターがいたらそのカードが1番上になるように順番を入れ替えると。

 

「ふむ、変更はしない。次に女神ウェルダンディの導きにより私は現在を知る。1ターンに1度、相手のデッキの1番上のカードの種類を宣言する。当たった場合、そのカードを相手フィールド上にセットする。一番上のカードはモンスターカードだ!」

 

・・・あら、エッジマンか。

 

「そして女神ウルドがそのカードを裁断する。1ターンに1度、相手フィールド上の裏側表示モンスター1体のカード名を宣言する。当たった場合、そのカードをゲームから除外する。そのカードはE・HEROエッジマン!」

 

エッジマンが除外か・・・

 

「さらに運命の戦車を装備を解除して場に戻す!」

 

ATK/1500

 

「ワルキューレ・ツヴァイトと運命の戦車をリリース!ワルキューレ・ヴリュンヒルデをアドバンス召喚!」

 

ATK/1800

 

「ヴリュンヒルデは場に存在する戦士族・ドラゴン族1体に付き300ポイント攻撃力がアップする。」

 

ATK/1800→2400

 

「バトル!ワルキューレ・ヴリュンヒルデでエアーマンに攻撃!」

 

「くっ!」

 

駆 LP3000→2400

ワルキューレ・ヴリュンヒルデ ATK/2400→2100

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

ヴリュンヒルデ・・・今更気づいたけど、ドラゴン族だけじゃなく、戦士族がいても攻撃力がアップするんだね。

 

さて、どうしようかな。

 

「俺のターン、ドロー!ニーベルングの指輪の効果発動!モンスターカードがあるはずだ。捨ててもらおう。」

 

「あぁ、俺はバブルマンを捨てる。ターンエンド。」

 

「成す術なしかね?では私のターン!3姉妹の女神たちのコンボ発動!・・・3番目のカードを1番上に置け。そのカードは・・・モンスターカード!消えろ!E・HEROスパークマン!」

 

今度はスパークマンか・・・

 

「永続罠、DNA改造手術を発動。私はドラゴン族を宣言。このカードがある限り、場のすべてのモンスターはドラゴン族になる。これでワルキューレ・ヴリュンヒルデ自身もドラゴン族になり攻撃力が上がる。」

 

ATK/2100→2400

 

「さらに魔法カード、天馬の翼を発動!墓地に運命の戦車があるとき、このターン、ワルキューレと名のつくモンスターはエンドフェイズまで攻撃力を半分にすることでダイレクトアタックをすることができる!行け!ワルキューレ・ヴリュンヒルデ!ダイレクトアタック!」

 

「くっ!」

 

ワルキューレ・ヴリュンヒルデ ATK/2400→1200

駆 LP2400→1200

 

「ターンエンドだ。」

 

ワルキューレ・ヴリュンヒルデ ATK/1200→2400

 

どんどんと俺のライフが削られていく・・・でもそれもここまでだよ!

 

「俺のターン!」

 

「ニーベルングの指輪の効果発動!モンスターカードを捨ててもらおう。」

 

「あぁ、俺はフォレストマンを捨てる。魔法カード、平行世界融合を発動!除外されているモンスターをデッキに戻すことで融合素材とし、融合召喚する!」

 

「何!?」

 

「除外されているエッジマンとスパークマンをデッキに戻し、融合!現れろ!E・HEROプラズマヴァイスマン!」

 

ATK/2600

 

「プラズマヴァイスマンの効果発動!手札を1枚捨てることで、相手の場の攻撃表示モンスター1体を破壊する!俺はワルキューレ・ヴリュンヒルデを選択!」

 

「何!?」

 

「ワルキューレ・ヴリュンヒルデには破壊耐性があるがその効果は戦闘破壊のみ!効果破壊じゃ発動しない!」

 

「ぐっ・・・」

 

「平行世界融合を発動したターン、俺はこれ以上モンスターを特殊召喚することはできない。でも通常召喚がまだ残っている!E・HEROフェザーマンを召喚!」

 

ATK/1000

 

「・・・私の負けか。」

 

「そうです。バトル!プラズマヴァイスマンとフェザーマンでダイレクトアタック!プラズマ・パルサーション!フェザー・ブレイク!」

 

「ぐわぁぁぁ!」

 

リチャード LP3200→0

 

『決まったー!山岸駆、見事な逆転勝利だー!』

 

ふぅ、結局2枚残ってる伏せカード使わなかったな。まぁブラフカードで相手によって破壊されないと効果が発動しないカードだったけどね。

 

「私の負けだ。強いな。」

 

「ありがとうございます。」

 

「私はもっと強くなる。そのとき、また君に挑ませてもらうよ。」

 

「望むところです。その時には俺ももっと強くなっておきます。」

 

「あぁ。」

 

がっちりと握手を交わした後、リチャードは去っていった。

 

リチャード・フォン・シュレイダーか・・・調べたけどやっぱりあいつはシュレイダー社の社長だった。あいつが社長な限り、シュレイダー社は安泰かな。

 

『ねぇ駆・・・。』

 

「うん?どうしたサキ?」

 

『いつになったら私を出してくれるの!』

 

「いや、お前、ずっとデッキに眠ったまま出てこないじゃん。」

 

『ぶぅ・・・。』

 

そう、サキもブラスター(ネオスのことね)も一向に引かないんだよね・・・いつだせるのやら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遥side

 

「あいつほんとすげぇな。」

 

「さすが駆!」

 

お兄ちゃん・・・ほんとにすごい。

 

「次は・・・私だね。」

 

そう、次は私。留姫お姉さんを元に戻すための戦いが始まる。

 

「遥、ほんとに大丈夫なの?」

 

「大丈夫だって。」

 

「だって、あんな力まともに受けたら・・・」

 

「大丈夫!私に任せて!」

 

龍可が心配するのは最もだけどね。

 

「大丈夫だ龍可。いざとなれば駆が何とかするだろう。」

 

そこに遊星お兄さんの声。

 

「でも・・・」

 

「今更やめろと言ったところでやめはしないだろう。兄の駆も止めないんだしな。」

 

分かってるじゃん遊星お兄さん。

 

「遥、君は自分のデュエルをすればいい。そうすればおのずと彼女の心にその思いは届くだろう。」

 

「うん!ありがとう遊星お兄さん!」

 

「遥ちゃん、留姫をお願いね。」

 

「あいつを元に戻してやってくれ。」

 

「頼みましたよ。」

 

「うん!任せて!」

 

隆お兄さん、美菜お姉さん、涼太お兄さんからも声をかけてもらっちゃった。

 

皆の思いも、全部私が留姫お姉さんに届ける!そして留姫お姉さんを元に戻して見せる!




駆「以上、第13話でした。」

遥「お兄ちゃん凄い!」

駆「ありがとう遥ちゃん。」

遥「さて、今回初登場のオリカを紹介するよ!」



E・HEROクリムゾン・ナイト
炎属性 戦士族 Lv7
ATK/2400 DEF/1800
融合・効果
「E・HEROブレイズマン」+「E・HEROバーストレディ」
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
1ターンに1度、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択する。選択したモンスターを破壊し、相手ライフに300ポイントのダメージを与える。この効果を発動したターン、このモンスターは攻撃できず、攻撃力は次の自分のスタンバイフェイズまで半分になる。



駆「俺の新たなHERO、クリムゾン・ナイトです。」

遥「こんな効果があったんだ。」

駆「そうだよ。ただし、デメリットもあるから気を付けてね。」

遥「この他にも新HEROあるんだよね?」

駆「結構あるよ。このカード含めて8体ある。」

遥「8体も!?」

駆「そのうちクリムゾン・ナイトを含めた5体は今回みたいな融合素材指定。クリムゾン・ナイトは炎属性のHERO、ブレイズマンとバーストレディの2体が指定されてるよね。」

遥「ということはあと4体は?」

駆「水、風、光、地属性の4体がある。そしてあと3体のうち、2体は通常下級モンスターのHEROの中でOCGで出てない組合せの融合素材、最後の1体は女性HEROを融合素材にした新HEROです。」

遥「よく作ったよね作者。」

駆「結構調整するの苦労したらしいよ。効果もそれほど強くないように調整したらしいし・・・。」

遥「そ、そうなんだ・・・。」

駆「それにリメイク前でも出したオリカも含めてあるからね・・・エクストラデッキの調整に苦労する。」

遥「制限があるもんね。」

駆「そうそう。HEROにエクストラデッキの枚数制限はきついよ・・・。」

遥「さて次は・・・私の番。」

駆「頑張って遥ちゃん。」

遥「うん。留姫お姉さんは私が元に戻して見せる!」

駆「次話の題名は『想いよ届け!渾身の黒・魔・導・連・弾!』です。お楽しみに!」


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第14話 想いよ届け!渾身の黒・魔・導・連・弾!

駆「お待たせしました、第14話です。」

遥「今回は私のデュエルだよ!」

駆「頑張ってね遥ちゃん。」

遥「うん!私が留姫お姉さんの心を元に戻して見せる!」

駆「白熱の第14話、スタートです。」


遥side

 

「いよいよだね遥ちゃん!」

 

「うん!」

 

デュエルが終わったばかりのお兄ちゃんと遭遇した私。

 

「遥ちゃんはその純粋な思いをあの子にぶつければいい。後ろには俺がいるから。」

 

「うん!ありがとう!」

 

そう、私が負けてもお兄ちゃんがいる。

 

私は私のデュエルで留姫お姉さんを元に戻せばいい。

 

もしできなくても、お兄ちゃんが絶対に何とかしてくれる。

 

だから、私は自分ができることを精一杯やるだけでいい!

 

「行ってくるお兄ちゃん。」

 

「行ってらっしゃい。」

 

そう言って送り出してくれたお兄ちゃん。

 

皆の思いを背負って、私は留姫お姉さんに立ち向かう!

 

『さぁ、準々決勝も残り1試合だー!』

 

あ、もうコールの時間かな?

 

『第4試合!まずは伝説のモンスター、ブラック・マジシャンを操る華麗な美少女、川上遥!』

 

MCのコールを受けて私はフィールドに上がる。

 

華麗な美少女って(汗)

 

『対するは、戦慄の第2の魔女、加藤留姫!』

 

「魔女は帰れー!」

 

「自分の巣に帰んな!」

 

観客の罵声が飛ぶ中留姫お姉さんが登場。

 

その罵声やめてよ・・・。

 

「留姫お姉さん、今日はよろしくね。」

 

「(・・お姉さん?)あなたも私の邪魔をするの?」

 

「邪魔?私は留姫お姉さんを元に戻すためにここに来たんだよ。」

 

「私は元に戻る必要なんてない。この力で皆を排除する!」

 

「何で排除するの?皆が留姫お姉さんのことを除け者にするから?」

 

「・・・そうよ。この力を持ってるだけで、私はすべてを失った。」

 

「すべて?」

 

「そうよ・・・かわいそうだけどあなたも立ちふさがるなら私の敵!排除するわ!」

 

留姫お姉さん・・・何も見えてないね・・・。

 

「だったら私はこのデュエルで皆の思いを留姫お姉さんに届けてみせる!」

 

『さぁ準々決勝第4試合、スタートだ!』

 

「「デュエル!」」

 

遥 LP4000

留姫 LP4000

 

先攻は・・・私みたいだね。

 

「私のターン、ドロー!」

 

この手札だったら・・・うーん・・・先攻だから攻撃できないから・・・守備固めだね。

 

「私はマジシャンズ・ロープを守備表示で召喚!」

 

DEF/2000

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

「・・・私のターン、ドロー。」

 

守備力2000・・・昨日のデュエルを見る限り、簡単に超えてきそう・・・

 

「(手札が悪い・・)私はマスマティシャンを攻撃表示で召喚。」

 

ATK/1500

 

「マスマティシャンが召喚に成功したとき、デッキからレベル4以下のモンスター1体を墓地に送ることができる。私はワイトプリンスを墓地に送る。ワイトプリンスの効果、このカードが墓地に送られたとき、手札、デッキからワイトとワイト夫人を1体ずつ墓地に送る。カードを2枚伏せてターンエンドよ。」

 

「え?」

 

高攻撃力モンスターが出てこなかった?手札が悪いのかな?

 

「留姫お姉さんのエンドフェイズにマジシャンズ・ロープの効果発動!相手ターンに1度、手札の魔法・罠カードを1枚捨てることでデッキからブラック・マジシャンを1体特殊召喚できる。手札の魔法カード、賢者の宝石を墓地に送り、ブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

『さぁ、参りましょう!』

 

ATK/2500

 

「そして私のターン!マジシャンズ・ロープをリリースし、ブラック・マジシャン・ガールをアドバンス召喚!」

 

『私も行くよ!』

 

ATK/2000

 

「マハード、マナ、今日は厳しい戦いだけど、頼んだよ。」

 

『任せて!』

 

『私達が遥殿を勝利へと導きましょう。』

 

「(・・・敬語じゃなくていいのにっていうのは・・・もう言うのやめとことっと)バトル!ブラック・マジシャンでマスマティシャンに攻撃!マハード!」

 

『ブラック・マジック!』

 

「・・・・・」

 

留姫 LP4000→3000

 

『いいぞー!』

 

『魔女を倒せー!』

 

観客うるさい!罵声なんか飛ばさないでよ!

 

「・・マスマティシャンの効果、このカードが戦闘で破壊され墓地に送られたとき、カードを1枚ドローする。」

 

「ブラック・マジシャン・ガールでダイレクトアタック!マナ!」

 

『OK!ブラック・バーニング!』

 

「・・罠発動、ガード・ブロック。この戦闘で発生する戦闘ダメージを0にし、カードを1枚ドローする。」

 

「ターンエンド。」

 

うーん、できれば大ダメージを与えたかったんだけどなぁ・・・まぁいいや。今回は勝つだけじゃダメなんだから。

 

「・・・私のターン、儀式魔法、餓者髑髏の復活を発動。Lv3のワイト夫人を手札から墓地に送り、手札から餓者髑髏を儀式召喚!」

 

『ケケケ、我登場だぜ。』

 

ATK/1000

 

餓者髑髏・・・ついに来ちゃった・・・あのモンスター精霊だったんだ。

 

「餓者髑髏は墓地のワイトの数×1000ポイント攻撃力・守備力がアップするわ。墓地のワイトは4体。よって4000ポイントアップよ。」

 

ATK/1000→5000

 

攻撃力5000・・・すごい・・・

 

「さらに、ワイトキングを通常召喚。ワイトキングの元々の攻撃力は墓地のワイト、ワイトキングの数×1000ポイントになる。墓地のワイトとワイトキングの数は4体。攻撃力は4000よ。」

 

ATK/?→4000

 

さらに攻撃力4000のモンスター・・・

 

「凄い・・・凄いよ留姫お姉さん!」

 

「・・・え?」

 

「こんな簡単に高攻撃力モンスターを出すなんて!凄いよ!」

 

「・・・そう・・・」

 

「なのに・・・そんなにデュエルを楽しめてないよね留姫お姉さん。」

 

「・・・・・」

 

「もっと楽しもうよデュエルを!」

 

「・・・デュエルを・・・楽しむ・・・」

 

「そうだよ!デュエルは、皆が楽しむためにあるものだよ!」

 

「・・・・・」

 

届くかな・・・私の想い。

 

「・・・そうよ・・・私の今の楽しみは・・・あなた達を傷つけること。」

 

だめか・・・これじゃあ。

 

「それはあなたも例外じゃないわ!バトル!餓者髑髏でブラック・マジシャン・ガールに攻撃!ダーク・ソニック・ウェーブ!」

 

『ケケケ!喰らいな!』

 

『うわぁ!』

 

『落ち着けマナ!』

 

「罠発動!マジシャンズセレクト!自分の場に魔法使い族モンスターが存在するとき相手が攻撃してきたときに発動可能!攻撃を無効にし、相手の場の攻撃力が1番低いモンスター1体を破壊する!」

 

マナの前にワイトキングが現れ、餓者髑髏の攻撃を受ける。けどその攻撃の衝撃が観客を襲う。

 

『うわぁ!』

 

『魔女め!何をする!』

 

「永続罠、エンジェル・リフト。墓地のレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚する。甦れ、ワイトキング!」

 

ATK/?→4000

 

そんな・・・これじゃあダメージ喰らっちゃう!

 

「ワイトキングでブラック・マジシャンを攻撃!」

 

『ぐっ・・・済まない。』

 

『お師匠様!』

 

遥 LP4000→2500

 

そして衝撃がまた観客を襲う。

 

『きゃあ!』

 

『この魔女め!』

 

『魔女は消えろ!』

 

だからその罵声やめてよ!その罵声で留姫お姉さんが傷ついてるのに・・・

 

「・・・サイコパワーが効かない?」

 

そんな中、私がサイコパワーに微動だにしないことに留姫お姉さんは驚いてる。

 

「留姫お姉さん、私にサイコパワーは通用しないよ。」

 

「何!?ということは・・・お前もサイコデュエリスト。」

 

「違うよ。私はサイコパワーなんて持ってないよ。」

 

「ならなぜ・・・」

 

「私はサイコパワーなどの特殊能力を無効化できる能力を持ってるの。」

 

「何?」

 

「だから、私にサイコパワーをぶつけても無駄だよ。」

 

「・・・ターンエンド。」

 

けど・・・攻撃力5000と4000のモンスター。そう簡単には倒せない・・・このドローにかけるしかないね。

 

「私のターン、ドロー!」

 

あ!きた!

 

「永続罠、正統なる血統を発動!ブラック・マジシャンを墓地から特殊召喚!」

 

ATK/2500

 

『お師匠様!』

 

『待たせたなマナ。反撃と行こう。』

 

『はい!』

 

「ブラック・マジシャン・ガールを守備表示に変更。」

 

ATK/2000→DEF/1700

 

『えぇ!?私守備表示!?』

 

「心配しないでマナ。ちゃんとマナも攻撃に参加するから。速攻魔法、黒魔導強化を発動!互いの場、墓地のブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールの数によって受ける効果が増える!場にはブラック・マジシャン・ガールとブラック・マジシャンが1体ずつで2体いる!よって1体以上の効果と2体以上の効果を受けることができる!まず1体以上の効果で私の場の魔法使い族・闇属性モンスター1体を選び、ターン終了時まで攻撃力を1000ポイントアップさせる。私はブラック・マジシャンを選択!」

 

ATK/2500→3500

 

「さらに2体以上の効果でこのターン、私の魔法・罠カードの効果の発動に対して、相手は魔法・罠を発動できず、自分の場の魔法・罠カードは相手の効果では破壊されない!さらに速攻魔法、ヒュグロの魔導書を発動!私の場の魔法使い族モンスター1体を選択し、ターン終了時まで攻撃力を1000ポイントアップさせる!私はブラック・マジシャンを選択!」

 

ATK/3500→4500

 

「そして魔法カード、黒・魔・導・連・弾を発動!このターン、私の場のブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールを1体ずつ選択し、エンドフェイズまで選択したブラック・マジシャンの攻撃力は選択したブラック・マジシャン・ガールの攻撃力分アップする!」

 

ATK/4500→6500

 

「攻撃力6500・・・」

 

「留姫お姉さん、これが私のデッキの力だよ。」

 

「・・・・・」

 

「普通はこんな攻撃力は出せない・・・けど、諦めなければ、こんなことだってできるんだよ。」

 

「・・・・・」

 

「留姫お姉さん、留姫お姉さんも諦めちゃだめだよ。」

 

「・・・え?」

 

「留姫お姉さんはほんとは怖がってるだけなんでしょ?また皆にいじめられるんじゃないかって。」

 

「・・・・・」

 

「それで留姫お姉さんは魔女になることでその苦しみから逃げた。」

 

「・・それは・・・」

 

「苦しみから逃げても何も始まらないよ。受け止めて、前に進まなきゃ。」

 

「・・・その必要はない・・・私にはもう仲間はいない」

 

「いるよ!」

 

「・・・いるわけないじゃない・・・こんな魔女に」

 

「だったら、なんで涼太お兄さんとミスティお姉さんはこの大会に参加したんだと思う?」

 

「・・・・・」

 

「それは留姫お姉さん、あなたを元に戻すためだよ!」

 

「・・・え?」

 

「2人だけじゃない。隆お兄さんも美菜お姉さんも留姫お姉さんを元に戻そうとこの会場に来てる!」

 

「・・・・なんで・・・こんな魔女に・・・」

 

「仲間と思ってるからだよ。」

 

「・・・そんなはずない・・・そんなはず・・・」

 

動揺してる。もうちょっと!

 

「留姫お姉さん、親はいる?」

 

「・・・母親が・・・いるわ」

 

「そのお母さんも帰りを待ってるんじゃないの?」

 

「・・・そんなはずないわ・・・」

 

「いいえ、きっと待ってるよ。だって親だから。留姫お姉さんは私よりずっとましだよ。親もいるし、その親と話すこともできる。」

 

「・・・・・」

 

「でもね・・・私には・・・もう親と話すことはできないの。」

 

「・・・え?」

 

「なぜかわかる?」

 

「・・・わかるわけ・・・ないじゃない。」

 

「・・・私の両親は、悪い人に殺されちゃって、もういないの」

 

「・・・え?」

 

「死んでしまった人とは、もう会うことはできないの。でも、留姫お姉さんの親はまだ生きてる。だからまだ話すことはできるし、話して仲直りすることもできるんだよ。それに留姫お姉さんには仲間がいる。留姫お姉さんのことを必死で元に戻そうとしてる仲間が。だから留姫お姉さんも諦めずに前に進もう。」

 

「・・・前に・・・」

 

あとちょっとかな。

 

「私はミスティお姉さんや涼太お兄さん、隆お兄さん、美菜お姉さんの想いを背負ってここに立ってる。そのみんなの想いを、この攻撃で伝えてあげる!バトル!ブラック・マジシャンで餓者髑髏に攻撃!マハード!マナ!」

 

『行くぞマナ!』

 

『はい!お師匠様!』

 

「想いよ届け!」

 

「『『ブラック・ツイン・バースト!』』」

 

『この力は・・・ぐわぁぁぁ!』

 

「ぐっ!」

 

留姫 LP3000→1500

 

これで・・・どう?

 

「・・・餓者髑髏は自分の場に他のアンデット族モンスターが存在する限り、戦闘または効果によって破壊・除外されず、カードの効果の対象にならない。」

 

「そんな!?」

 

餓者髑髏が・・・まだ残ってる・・・

 

「た、ターン・・・エンド・・・」

 

ブラック・マジシャン ATK/6500→2500

 

私に次の攻撃を防ぐ手立てはない・・・

 

「・・・私のターン、魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動。手札のワイトプリンスを墓地に送り、デッキからワイトキングを特殊召喚。」

 

ATK/?

 

「ワイトプリンスの効果でデッキからワイトとワイト夫人を墓地に送る。これで墓地のワイトは7体。攻撃力は7000よ。」

 

ATK/?→7000

 

「そしてもう1体のワイトキングと餓者髑髏も同様に攻撃力が上がる。」

 

ワイトキングATK/4000→7000

餓者髑髏 ATK/5000→8000

 

さらに攻撃力をあげるなんて・・・留姫お姉さんの心も元に戻すことはできず・・・完敗だなぁ・・・。

 

「バトル、餓者髑髏でブラック・マジシャンに攻撃!ダーク・ソニック・ウェーブ!」

 

『ケケケ、さらにパワーアップした俺の攻撃を喰らいな。』

 

『ぐっ・・・うわぁぁぁ!』

 

『お師匠様!』

 

「マハード!」

 

遥 LP2500→0

 

負けた・・・ごめん皆・・・私には留姫お姉さんを元に戻すことはできないみたい・・・

 

「・・・あなたはどうやって這い上がったの?」

 

「え?」

 

留姫お姉さん?

 

「さっき言ってたわよね。両親が殺されたって。」

 

「う、うん。」

 

「そんな絶望からどうやって這い上がったの?這い上がってきたから今ここにいるんでしょ?」

 

「うん。あの時、親が殺され、その親を殺した人から命を狙われ、絶望の中逃げ回っていた。でも、ある人が助けてくれた。」

 

「・・・ある人?」

 

「・・・山岸駆。今の私のお兄ちゃんだよ。」

 

「・・・・・」

 

「お兄ちゃんも私と同じ状況だった。両親を殺され、さらに弟も親戚も・・・全員殺されていた。」

 

「・・・え?」

 

「でもお兄ちゃんは違った。そんな絶望的な状況でも前に進んでいた。」

 

「・・・なぜ?」

 

「それは・・・明日聞いてみればいいんじゃない?」

 

「明日?」

 

「だって・・・」

 

『これでフォーチュンカップ準々決勝は終了だ!明日はいよいよ準決勝と決勝だ!準決勝の組み合わせはこうだ!』

 

第1試合:不動遊星vs荒川涼太

第2試合:山岸駆vs加藤留姫

 

「留姫お姉さんの明日の対戦相手なんだから。」

 

「・・・そうね。そうさせてもらうわ。」

 

「でも1つ言えることは、私もお兄ちゃんも信頼できる仲間がいた。それは留姫お姉さんも同じのはず。留姫お姉さんがこんな魔女になっても、元に戻ると信じて戦ってる人がいる。涼太お兄さんのように。そういう人こそ、本当の仲間だと私は思うよ。」

 

「遥ちゃん!」

 

私が留姫お姉さんと話してるところにお兄ちゃんがやってきた。

 

「お兄ちゃん!」

 

「・・・・・」

 

留姫お姉さんが私のところに来るお兄ちゃんをじっと見つめていた。

 

それはお兄ちゃんも同様だった。

 

「加藤さんだっけ?」

 

「・・・えぇ。」

 

「明日はよろしくね。」

 

「・・・・・えぇ、明日が楽しみね。」

 

そう言って留姫お姉さんは会場を後にした。

 

『それじゃあ明日も来てくれ!See you!』

 

「ちょっと待って!」

 

MCに私は声をかける。どうしても会場の皆に言わなきゃいけないことがある。

 

「MCのおじさん、マイク貸して。」

 

『え、あ、いや。』

 

「いいから貸して!」

 

『あ、は、はい。』

 

渋々マイクを貸してくれた。

 

『会場の皆、1つ忠告しとくよ。明日は留姫お姉さんに・・・いや、留姫お姉さんだけじゃなく、明日の出場者皆に罵声を浴びせるのはやめてね。』

 

会場がざわざわする。やっぱりなんもわかってない・・・

 

『もし罵声を浴びせたいんなら・・・死を覚悟してからやったほうがいいよ。』

 

会場がさらにざわつく。

 

『忠告したからね。これで罵声を浴びせたいんならどうぞお好きなように。』

 

そう言って私はマイクの電源を切って返した。

 

「遥ちゃん・・・」

 

「こうでもしないと、明日お兄ちゃんの怒りが爆発するでしょ?」

 

「・・・あぁ。」

 

お兄ちゃんが本気で怒ったらとんでもないことになるから

 

「お兄ちゃん・・・留姫お姉さんのこと・・・」

 

「あぁ、遥ちゃんはできる限りのことをやった。後は任せな。」

 

そう言ってお兄ちゃんは私の頭を撫でてくれた。

 

「俺があの子を救い出す。絶望の淵から。」

 

お兄ちゃん・・・後は頼んだよ。

 

留姫お姉さんを、絶望から救い出して!




駆「以上、第14話でした。」

遥「元に戻せなかった・・・。」

駆「大丈夫、遥ちゃんの想いは届いたはず。後は俺に任せて。」

遥「・・・うん。」

駆「さてフォーチュンカップベスト4が出揃ったね。」

遥「リメイク前は遊星お兄さん、アキお姉さん、お兄ちゃんに龍可だったけど、今回は遊星お兄さんとお兄ちゃんは変わらずで、涼太お兄さんと留姫お姉さんがベスト4に入ったね。」

駆「その2人はリメイク前はフォーチュンカップでは登場してなかったからね・・・仕方ないね。」

遥「後は準決勝と決勝!次話はその準決勝第1試合!」

駆「遊星と涼太が激突!進化した青眼に遊星はどう挑むかな?」

遥「次話の題名は『青眼に挑め!星屑の龍降臨!』です。お楽しみに!」


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第15話 青眼に挑め!星屑の龍降臨!

駆「お待たせしました、第15話です。」

遥「今回は準決勝第1試合!」

駆「遊星と涼太のデュエルです。」

遥「圧倒的な力を持つ青眼。それに対して遊星お兄さんはシンクロ召喚で勝負!」

駆「勝って決勝に進むのはさぁどっちだ?」

遥「第15話、スタートだよ!」


駆side

 

「お兄ちゃん相変わらず早いね。」

 

「あら、起こしちゃった遥ちゃん?」

 

「ううん。時間的にもそろそろ起きなきゃね。」

 

フォーチュンカップ3日目の朝。

 

「何調べてたの?」

 

「ちょっとね。」

 

俺朝早く起きてちょっと調べもの。

 

「アルカディアムーブメント?それって・・・」

 

遥ちゃんが俺のパソコンを覗いて言ってきた。

 

「あぁ。アキさん、加藤さんがいる場所。」

 

「気になるんだ。」

 

「うん・・・」

 

いずれアルカディアムーブメントには行くことになるだろう。その時のために対策を立てている。

 

が、気になることが1つ。

 

ミスティがダークシグナーになるきっかけになる男の子、ミスティの弟のトビーの死の噂が全く聞こえてこない。

 

トビーの死がいつなのかは知らないけど、そろそろ出てもいいころだとは思うんだけどな・・・

 

まっいっか。焦っても仕方ないし。

 

「お兄ちゃん、いよいよだね。」

 

「あぁ。」

 

それよりも今日のこと。

 

加藤留姫・・・遥ちゃんでさえ心を戻すことができなかった人。

 

でも遥ちゃんの想いは確実に届いていた。じゃなきゃ最後遥ちゃんにあんなこと聞くはずがない。

 

でもな加藤さんのあの目・・・何か違和感があったんだよな・・・

 

それも今日確かめればいっか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

涼太side

 

『さぁフォーチュンカップもいよいよ最終日!準決勝が始まるぞー!』

 

いよいよ準決勝。相手は遊星さん。

 

今までのデュエルを見てても強いってことがよくわかります。僕の青眼のパワーと遊星さんのデッキのテクニックの対決ってところでしょうか。

 

『第1試合!まずはサテライトの流れ星!不動遊星!』

 

「サテライト住民は来るんじゃねぇ!」

 

「サテライトに帰れ!」

 

昨日遥ちゃんが言ったのに観客の罵声は止まりませんね・・・

 

『対するは青眼を巧みに使いこなす荒川涼太!』

 

MCのコールで僕はフィールドに上がる。

 

「頑張れー青眼使い!」

 

「サテライト住民を倒せ!」

 

はぁ・・・どうなっても知りませんよこの後・・・

 

「涼太だったか?」

 

「はい、そうですけど。」

 

「気にするな。今はこのデュエルを楽しもう。」

 

「そうですね。サテライトやシティは関係ない。1人のデュエリストとして、僕は遊星さん、あなたに挑みます!」

 

「・・あぁ。来い!」

 

「「デュエル!」」

 

遊星 LP4000

涼太 LP4000

 

先攻は・・・遊星さんみたいですね。

 

「俺のターン!魔法カード、希望の転生を発動!手札のモンスターカード2枚を墓地へ送る。 発動後2ターン目の自分のスタンバイフェイズ時に、 デッキからモンスターカード1枚を選択し手札に加える。俺はボルト・ヘッジホッグとロードランナーを墓地へ送る。俺はジャンク・シンクロンを召喚!」

 

ATK/1300

 

「ジャンク・シンクロンが召喚に成功したとき、墓地のレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚できる!こい!ロードランナー!」

 

DEF/300

 

「さらに墓地のボルト・ヘッジホッグはフィールドにチューナーがいるとき、墓地から特殊召喚できる!」

 

DEF/800

 

いきなりモンスター3体・・・凄いですね。

 

「Lv2のボルト・ヘッジホッグとLv1のロードランナーにLv3のジャンク・シンクロンをチューニング!疾風の使者に鋼の願いが集う時、その願いは鉄壁の盾となる。光さす道となれ!シンクロ召喚!現れよ!ジャンク・ガードナー!」

 

DEF/2600

 

「俺はカードを2枚伏せてターンエンド。」

 

「1ターン目からシンクロ召喚・・・やりますね。なら僕も行きます!僕のターン!」

 

この手札なら・・・まずはこれですね。

 

「魔法カード、トレード・インを発動。手札のLv8の青眼の白龍を墓地に送り、デッキから2枚ドローする!」

 

「それを待っていたぞ!」

 

「え!?」

 

「罠カード、逆転の明札!相手がドローフェイズ以外にカードを手札に加えた時、俺は相手の手札の枚数までデッキからドローする!」

 

「お、同じ枚数!?」

 

「俺の手札は0枚!涼太の手札は6枚!よって俺は6枚ドローする!」

 

こんなことが・・・手札を一気に回復するなんて・・・やっぱり遊星さんは凄い。

 

こんな凄い人と戦えるなんて僕は幸せですね。

 

「このカードは、手札の青眼の白龍を相手に見せた場合に特殊召喚できます。手札の青眼の白龍を見せ、青眼の亜白龍を特殊召喚!」

 

ATK/3000

 

「青眼の亜白龍は1ターンに1度、相手モンスター1体を破壊することができる!」

 

「何!?」

 

「僕はジャンク・ガードナーを選択!」

 

「くっ!だがジャンク・ガードナーはフィールドから墓地に送られたとき、フィールドのモンスター1体の表示形式を変更することができる。俺は青眼の亜白龍を守備表示に変更する!」

 

ATK/3000→DEF/2500

 

「問題ないです。青眼の亜白龍はこの効果を使ったターン、攻撃できませんから。さらに青眼の亜白龍はフィールド、墓地に存在する限り、青眼の白龍として扱うことができます。僕は融合を発動!場の青眼の白龍扱いの青眼の亜白龍と、手札の青眼の白龍2体を融合!現れろ!真青眼の究極竜!」

 

ATK/4500

 

「真青眼の究極竜・・・もう出てくるか。」

 

さて伏せカードはなんなのでしょうか?迷ってもここは攻撃するしかありませんが。

 

「バトル!真青眼の究極竜でダイレクトアタック!ハイパー・アルティメット・バースト!」

 

「手札の速攻のかかしの効果発動!直接攻撃宣言時にこのカードを手札から捨てることでその攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了する!」

 

攻撃を無効にしただけではなくバトルフェイズ終了まで・・・連続攻撃ができません。さすがは遊星さんですね。

 

「僕はカードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

「俺のターン!」

 

遊星さんの手札は再び6枚。何か仕掛けてくるのは確実ですね。

 

「手札のモンスター、スピード・ウォリアーを捨て、手札からクイック・シンクロンを特殊召喚!」

 

ATK/700

 

「魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動!手札のモンスター1体を墓地に送ってデッキからチューニング・サポーターを特殊召喚!」

 

ATK/100

 

「そして今墓地に送ったのはダンディライオン!このカードが墓地に送られたとき、俺の場に綿毛トークンを2体守備表示で特殊召喚する!」

 

DEF/0×2

 

「Lv1の綿毛トークン2体とチューニング・サポーターにLv5のクイック・シンクロンをチューニング!集いし闘志が怒号の魔人を呼び覚ます。光差す道となれ!シンクロ召喚!粉砕せよ!ジャンク・デストロイヤー!」

 

ATK/2600

 

ここでジャンク・デストロイヤー・・・効果破壊を狙ってきましたね。

 

「ジャンク・デストロイヤーの効果発動!シンクロ召喚に成功した時、素材となったチューナー以外のモンスターの数までフィールドのカードを破壊することができる!素材となったチューナー以外のモンスターは3体!俺は真青眼の究極竜と伏せカードを破壊する!」

 

真青眼の究極竜の破壊は免れない・・・ですが、がら空きにはしません!

 

「速攻魔法、銀龍の轟咆!墓地から青眼の白龍を特殊召喚!」

 

ATK/3000

 

「がら空きにはできないか・・・シンクロ素材となったチューニング・サポーターはシンクロ素材として墓地に送られた時、カードを1枚ドローする・・・よし、シンクロン・エクスプローラーを召喚!」

 

ATK/0

 

「シンクロン・エクスプローラーの効果!召喚に成功した時、墓地からシンクロンと名のついたモンスター1体を特殊召喚する!戻ってこい!クイック・シンクロン!」

 

ATK/700

 

またシンクロ召喚・・・1ターンに2回も・・・

 

「Lv2のシンクロン・エクスプローラーにLv5のクイックシンクロンをチューニング!集いし思いがここに新たなる力となる。光さす道となれ!シンクロ召喚!燃え上がれ!ニトロ・ウォリアー!」

 

ATK/2800

 

「魔法カード、調律を発動!デッキからハイパー・シンクロンを手札に加える。その後、デッキの1番上のカードを墓地に送る。ニトロ・ウォリアーは魔法カードを発動したターン、1度だけ攻撃力を1000ポイントアップする!」

 

「えぇ!?」

 

これじゃあ青眼が倒される!

 

「バトル!ニトロ・ウォリアーで青眼の白龍を攻撃!ダイナマイト・ナックル!」

 

「うわぁ!」

 

ニトロ・ウォリアー ATK/2800→3800

涼太 LP4000→3200

ニトロ・ウォリアー ATK/3800→2800

 

「ジャンク・デストロイヤーでダイレクトアタック!デストロイ・ナックル!」

 

「うわぁぁぁ!」

 

涼太 LP3200→600

 

「カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

ライフが一気に・・・でも、負けてられません!

 

「僕のターン、ドロー!魔法カード、復活の福音を発動!墓地のレベル7、8のドラゴン族モンスター1体を特殊召喚する!青眼の亜白龍を特殊召喚!」

 

ATK/3000

 

「青眼の亜白龍の効果発動!ニトロ・ウォリアーを破壊します!」

 

「くっ・・・。」

 

「さらに魔法カード、死者蘇生を発動!甦れ!真青眼の究極竜!」

 

ATK/4500

 

これで手札は使い切りました。この2体に託すしかありません。

 

「バトル!真青眼の究極竜でジャンク・デストロイヤーにダイレクトアタック!ハイパー・アルティメット・バースト!」

 

「ぐはっ!」

 

遊星 LP4000→2100

 

「ターンエンドです。」

 

「何?効果は使わないのか?」

 

「あの効果は融合召喚された真青眼の究極竜しか使えないんですよ。今回は融合召喚じゃないので。」

 

「なるほど。」

 

効果を使えれば決めれたんですけどね・・・

 

「俺のターン!」

 

盤面はこっちが有利・・・なのに・・・この不安はなんでしょう・・・遊星さんが相手だからですかね。

 

「希望の転生の効果で俺はデッキからモンスターカードを1枚選択して手札に加える。俺はジャンク・フォアードを手札に加える。ジャンク・フォアードは俺の場にモンスターが存在しないとき、手札から特殊召喚できる!こい!ジャンク・フォアード!」

 

ATK/900

 

「さらにハイパー・シンクロンを召喚!」

 

ATK/1600

 

「罠発動!エンジェル・リフト!墓地のレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚する!こい!チューニング・サポーター!」

 

ATK/100

 

また3体のモンスター・・・くる!

 

「(力を・・・貸してくれ)Lv1のチューニング・サポーターとLv3のジャンク・フォアードにLv4のハイパー・シンクロンをチューニング!集いし願いが、新たなに輝く星となる。光差す道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ!スターダスト・ドラゴン!」

 

ATK/2500

 

「これが・・・スターダスト・ドラゴン・・・」

 

遊星さんのエースモンスター・・・綺麗なモンスターですね。

 

「シンクロ素材となったチューニング・サポーターの効果でカードを1枚ドローする。さらにハイパー・シンクロンがドラゴン族モンスターのシンクロ素材となったとき、シンクロモンスターの攻撃力は800ポイントアップする!」

 

ATK/2500→3300

 

「さらに罠発動!シンクロ・バトン!俺の場のシンクロモンスター1体の攻撃力は、俺の墓地に存在するシンクロモンスター1体につき600ポイントアップする!俺の墓地のシンクロモンスターは3体!よってスターダスト・ドラゴンの攻撃力は1800ポイントアップ!」

 

ATK/3300→5100

 

攻撃力5100・・・どっちに攻撃されても僕の負け・・・

 

「バトル!スターダスト・ドラゴンで真青眼の究極竜に攻撃!シューティング・ソニック!」

 

「うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

涼太 LP600→0

 

『決着ー!高速シンクロで青眼を制したー!勝者!不動遊星!』

 

はぁ・・・さすが遊星さん・・・MCが言った通りの高速シンクロ・・・ついていけなかったですね。

 

「いいデュエルだったな。」

 

「そうですね。」

 

「また機会があればやろう。」

 

「はい、その時はまたお願いします。」

 

僕たちはがっちりと握手を交わす。

 

これで僕も敗退・・・留姫は・・・駆に任せるしかないですね。

 

「さぁ、控室に戻ろうか。」

 

「ですね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

遊星と涼太のデュエルは遊星の勝ちか・・・さすがは遊星。涼太も頑張ったけど、遊星の高速シンクロには今一歩ついていけなかったみたいだね。

 

そんなことを思いつつ俺はデュエルの準備をしてる。

 

次のデュエルはこの世界に来てからおそらく一番重要なデュエルになるだろう。

 

ガチャッ!

 

「あっ、遊星お兄さん、涼太お兄さん、お疲れさま。」

 

「・・あぁ。」

 

「残念ね涼太。」

 

「はい・・・でも遊星さんは強かった・・・」

 

「あぁ・・・俺も1度戦いたいものだ。」

 

だろうな。俺も戦いたいもん。次のデュエルに勝てば戦えるけど。

 

「でも留姫は・・・」

 

「駆に託すしかないでしょう。」

 

「お兄ちゃん・・・。」

 

「任せて。」

 

そう言って俺は立ち上がる。

 

「加藤さんは俺が元に戻す。」

 

遥ちゃんがまいてくれた種もあるしね。

 

「頼んだぜ。」

 

「駆、頑張って!」

 

「・・・駆。」

 

「どうしたの遊星?」

 

「・・決勝で待ってるぞ。」

 

「あぁ、待ってて。」

 

「お兄ちゃん・・・頑張って。」

 

「うん。行ってくる。」

 

そして俺は控室を出る。

 

さぁ、ショータイムを始めようか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さぁ、準決勝もいよいよ第2試合だ!この試合に勝って決勝に進むのはどっちだ!まずはトリッキーなHERO使い、山岸駆!』

 

MCの紹介で俺はフィールドに上がる・・・って待て待て、トリッキーなHERO使いって・・・準々決勝で5枚伏せとかやったからか?

 

『対するは恐怖の第2の魔女、加藤留姫!』

 

「魔女は帰れー!」

 

「こんなところに来るんじゃねぇ!」

 

観客の罵声はいまだ収まらず・・・か・・・遥ちゃんがあれだけ忠告したのに・・・どうやら馬鹿な命知らずみたいね・・・

 

「・・・・・」

 

加藤さんは俺のことをじっと見たまま動かない。すげぇ見つめられてるから俺も動こうにも動けない。

 

「・・・私に立ちふさがる敵は・・・すべて排除する。」

 

・・・なんだろう、凄く違和感があるんだけど。

 

もしかして・・・俺の中である1つの仮定がたつ。

 

「行きますよ加藤さん、このデュエルで、あなたの心を取り戻す!」

 

「・・・やってみなさい。私はあなたを排除するまで!」

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

留姫 LP4000

 

先攻は・・・加藤さんか。

 

「・・・私のターン・・・手札から魔法カード、エクスチェンジを発動。互いのプレイヤーは相手の手札からカードを1枚選んで自分の手札に加えることができる。」

 

え、エクスチェンジ!?

 

なぜ加藤さんのデッキにエクスチェンジが?普通は入らないはず・・・

 

普通は入らないはずのカード。それをわざわざデッキに入れ、実際に発動させた。その意味は・・・

 

「・・・そういうことか。」

 

俺はこの瞬間、1つの事項を確信した。




駆「以上、第15話でした。」

遥「あの青眼を倒しちゃった遊星お兄さん・・・。」

駆「遊星の強みはあの速い展開のシンクロ召喚。今回は涼太が少しついていけなかったね。」

遥「さすが遊星お兄さんだね。」

駆「今回は惜しくも勝てなかった涼太。実はリメイク前のデュエルではある共通事項があったんです。」

遥「それは1ターン目に必ず青眼の究極竜を召喚するです。」

駆「つまり、1ターン目に青眼3体と融合が必ずそろうということ。普通はおかしいよね。」

遥「今回も1ターン目に真青眼の究極竜出してるし・・・準々決勝の龍可とのデュエルだけ究極竜がでてないのかな?」

駆「そうなるね。まぁ龍可戦は先攻だったということもあるだろうね。結局次のターンには真青眼の究極竜は出てるし。」

遥「そっか。」

駆「さて、次回は俺のデュエル。」

遥「留姫お姉さんの心を取り戻すための戦いが始まる・・・んだけど・・・」

駆「いきなり予想外のカード・・・」

遥「留姫お姉さんの目的は?そしてお兄ちゃんが確信したこととはいったい何?」

駆「次話の題名は『ブラスターの真の姿とクロスフュージョン』です。お楽しみに。」


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第16話 ブラスターの真の姿とクロスフュージョン

駆「お待たせしました、第16話です。」

遥「今回はお兄ちゃんと留姫お姉さんのデュエル!」

駆「不思議な一手から始まったこのデュエル。」

遥「留姫お姉さんの目的はいったい何?」

駆「第16話、スタートです。」


遥side

 

「え、エクスチェンジ!?」

 

「あんなカード、あいつは入れてなかったはずだ!」

 

「そして普通はデッキに入らない・・・どういうこと?」

 

皆が驚いてる・・・留姫お姉さんが言ったとおりの効果ならあのカードは互いの手札を1枚ずつ交換するカード。

 

確かに普通なら入れなさそうなカード・・・

 

『魔女の罠に気を付けろー!』

 

まだ続く観客の罵声・・・確かにお兄ちゃんと留姫お姉さんが近づかなきゃいけないけどさ・・・その罵声はないよ・・・昨日忠告したでしょ!

 

で、お兄ちゃんと留姫お姉さんが近づいて手札を1枚ずつ交換してるんだけど・・・なんか長い・・・何やってるんだろ?ここで説得とか?近づけるから結構チャンスだもんね・・・あ、2人とも元の位置に戻っていった。

 

「魔法カード、融合を発動!手札のワイト、ワイト夫人、ワイトキングを融合!」

 

「何!?」

 

「留姫が融合!?」

 

「ワイトで融合なんて見たことないわよ!」

 

え?隆お兄さんや美菜お姉さんも見たことがない?

 

「家族の力を合わせ、最強のワイトここに降臨!クロスフュージョン!君臨せよ!ワイトゴッド!」

 

ATK/3000

 

「く、クロスフュージョン!?」

 

「ワイトゴッド!?」

 

クロスフュージョンって聞いたことない・・・皆も聞いたことないみたい。

 

「ワイト、ワイト夫人、ワイトキングを融合素材にしたことにより、クロス成功。ワイトゴッドは効果を発動することができるわ。」

 

え?クロスってそういう意味?

 

「だからクロスか・・・」

 

皆納得しちゃった(汗)

 

「まず1つ目、1ターンに1度、デッキからワイトと名のつくモンスターを2枚まで選び墓地に送ることができる。デッキからワイトプリンス2枚を墓地に送るわ。ワイトプリンスの効果、このカードが墓地に送られたとき、手札、デッキからワイトとワイト夫人を1体ずつ墓地に送る。2体墓地に送られたからワイトとワイト夫人を2体ずつ墓地に送るわ。」

 

「うわぁ・・・もう墓地にワイトが8体、ワイトキングが1体いるよ・・・」

 

「そして2つ目、このカードの攻撃力は墓地にあるワイト、ワイトキングの数×1000ポイントアップするわ。墓地にはワイトが3体、ワイト夫人が3体、ワイトキングが1体、ワイトプリンスが2体の合計9体。よって攻撃力は9000ポイントアップよ。」

 

ATK/3000→12000

 

「やっぱその効果あるのかよ・・・。」

 

「初っ端から攻撃力12000って・・・」

 

す、すごい・・・攻撃力が1万超えた・・・

 

「・・カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

「きついな駆は。」

 

「駆・・・」

 

お兄ちゃん・・・ここからどうするんだろう?

 

「俺のターン!ドロー!さすがだね。いきなり攻撃力12000を召喚するなんて。しかもクロスフュージョンなんていう見たことない融合も使うし。」

 

「・・・・・」

 

「でも、俺はこのターンでワイトゴッドを倒す!」

 

「!?」

 

「このターンでワイトゴッドを倒す!?」

 

「一体どうやって・・・」

 

「効果破壊とか?」

 

「それだったら倒したことにならないんじゃ・・・」

 

お兄ちゃん・・・一体どうやって倒すつもりなんだろ?

 

「俺はE・HEROバブルマンを攻撃表示で召喚!」

 

ATK/800

 

「さらに手札から速攻魔法、バブル・シャッフルを発動!このカードの効果により、攻撃表示のバブルマンとワイトゴッドを守備表示にする!」

 

E・HEROバブルマン ATK/800→DEF/1200

ワイトゴッド ATK/12000→DEF/3000

 

「そのあと、守備表示にしたバブルマンをリリースして手札からE・HEROを1体特殊召喚できる!バブルマンをリリースし、こい!E・HEROネオス!」

 

ATK/2500

 

あ、ようやくブラスターが出た。

 

「・・そうか、守備表示にすれば倒せる範囲までいけるか。」

 

「でも守備力も3000あるぜ。」

 

「ネオスの攻撃力では届かないわよ。」

 

「いや、お兄ちゃんの手札におそらくあのカードがある!」

 

1番最初に私が見たデュエルで出したあのカード。

 

「さらに俺はフィールド魔法、摩天楼-スカイスクレイパー-を発動!」

 

フィールドが暗いビルに囲まれた・・・やっぱりね。

 

「スカイスクレイパーはE・HEROと名のつくモンスターが攻撃する時、攻撃モンスターの攻撃力が攻撃対象モンスターの攻撃力よりも低い場合、攻撃モンスターの攻撃力はダメージ計算時のみ1000ポイントアップする。バトル!ネオスでワイトゴッドを攻撃!ラス・オブ・ネオス!」

 

E・HEROネオス ATK/2500→3500

 

「・・・ぐっ・・・でもワイトゴッドの第3の効果、このカードがフィールドを離れた時、自分の墓地・除外ゾーンからワイト、ワイト夫人、ワイトキングを1体ずつ場に特殊召喚できる。」

 

ワイト DEF/200

ワイト夫人 DEF/2200

ワイトキング ATK/?→6000

E・HEROネオス ATK/3500→2500

 

「ただじゃやられないってわけね・・・でも、宣言通り、ワイトゴッドは倒したよ。」

 

「・・・・・」

 

「どんなモンスターにも突破口はある。どんなに攻撃力が高くても守備表示にしてしまえば倒すチャンスはある。だから決して諦めちゃいけない。それは加藤さん、あなたの今の状況もそうだよ。」

 

「・・・え?」

 

「昨日遥ちゃんが言ってたよね・・・苦しみから逃げても何も始まらないって。」

 

「・・・えぇ。」

 

「加藤さん、あなたが今どれだけ苦しいか、俺にはわかる。だからって逃げてばっかじゃだめだよ。」

 

「・・・ふざけないで・・・あなたが私の気持ちがわかる?そんなわけないじゃない!」

 

「・・・分かるよ・・・加藤さん、今のあなたは、昔の俺にそっくりだから。」

 

「・・え?」

 

む、昔のお兄ちゃんに?

 

「昔の俺も今の加藤さんと同じ状態だった。サイコパワーが使えるだけで罵声を受け、魔王と揶揄され、いじめられ、それで俺は一時期登校拒否した。」

 

「あなたも・・・私と同じサイコパワーを・・・」

 

「駆もサイコパワーを持ってるのか・・・。」

 

「遥、知ってた?」

 

「サイコパワーを持ってるのは知ってたけど・・・登校拒否までは・・・」

 

多分、私と会う前の出来事だと思う。

 

「でもね、そんな俺を、ある2人が支え続けてくれたの。その2人は傷つきながらも俺を元に戻してくれた。その2人がいたからこそ、今の俺があるの。」

 

「・・・・・」

 

「加藤さん、あなたにそういう人がいないんだったら、俺がなってあげる。だから、前に進もう。」

 

「・・・・・」

 

お兄ちゃんの想い・・・届くかな?

 

「・・・私にはディヴァインがいる。だからその必要はない。ディヴァインがすべてを考えてくれるから。」

 

これでもダメなんだ・・・ディヴァインって・・・昨日アキお姉さんも出してた名前・・・

 

「・・・やはり最後に立ちはだかるのはディヴァインなのね・・・。」

 

「アルカディアームーブメントの総帥だからな・・・」

 

ふーん、そうなんだ。

 

「・・・信頼できる人がいるからって、その人に頼りっきりじゃ意味ないよ。カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

「・・・そんなことない!ディヴァインが私を導いてくれるから!私のターン!バトル!ワイトキングでネオスに攻撃!」

 

「罠発動!ヒーローズルール1 ファイブ・フリーダムス!自分と相手の墓地から合計が5枚になるようにカードを除外する!俺はあなたのワイト2体、ワイト夫人2体、ワイトプリンス1体をゲームから除外する!」

 

「!?」

 

「これにより、ワイトキングの攻撃力が下がる!」

 

ATK/6000→1000

 

「迎撃しろネオス!ラス・オブ・ネオス!」

 

「ぐっ!」

 

留姫 LP4000→2500

 

「さまぁみろ魔女!」

 

「魔女を倒せー!」

 

「魔女なんか消えてしまえー!」

 

また罵声・・・いい加減にしないと・・・

 

「お前ら・・・いい加減にしろよ!!」

 

・・・遅かった・・・お兄ちゃんついにきれちゃった。

 

「まだわからねぇのか!お前らのその無責任な罵声が、魔女を生み出してるんだよ!自分じゃ何もできないくせに、人を傷つけるんじゃねぇよ!」

 

観客たちが静かになった・・・そりゃそうだよね

 

「遊星のことだってそう!サテライト出身だからどうした!そんなの関係ないだろ!強いデュエリストだからこの大会に出場してるだけのこと!それをサテライト出身者を出すぐらいなら俺を出せだ?ふざけるのも大概にしろよ!」

 

完全に静まり返ったスタジアムにお兄ちゃんの怒号が響き渡る

 

下を向く観客たち・・・自分勝手な人が多いよねほんと。

 

「・・・そろそろ続けていいかしら?」

 

「・・あぁ、止めて済まなかった。」

 

「・・・私はこれでターンエンドよ。」

 

「あれが怒った時の駆・・・」

 

「ちなみにあれ、まだ本気できれてはないからね。」

 

「・・・えっ?」

 

「お兄ちゃんが本気で怒ると多分相手は死ぬ。死ぬどころか町が1つ灰になる。だから昨日私が忠告したんだけど・・・」

 

「いや、町が灰になるって・・・」

 

「それがお兄ちゃんだよ。」

 

龍亞君や龍可が震えちゃった・・・怖がらせすぎたかな?まぁ事実なんだけど・・・

 

「俺のターン!バトル!ネオスでワイト夫人に攻撃!ラス・オブ・ネオス!」

 

「・・・・・」

 

「カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

「私のターン・・・魔法カード、馬の骨の対価を発動、ワイトを墓地に送って2枚ドロー・・・罠発動、リビングデットの呼び声。墓地のワイト夫人を特殊召喚。」

 

ATK/0

 

「儀式魔法、餓者髑髏の復活を発動。場のLv3のワイト夫人を墓地に送り、手札から餓者髑髏を儀式召喚!」

 

ATK/1000

 

餓者髑髏・・・留姫お姉さんが毎回出すエースカード・・・

 

「餓者髑髏は墓地のワイトの数×1000ポイント攻撃力・守備力がアップするわ。墓地のワイトは3体。よって3000ポイントアップよ。」

 

ATK/1000→4000

 

「さらにワイトキングを通常召喚」

 

ATK/?→4000

 

「バトル!ワイトキングでネオスに攻撃!」

 

「罠発動!ヒーローズ・ガード!このカードの効果により、ネオスはこの戦闘では破壊されず、墓地のHERO1体を除外することで戦闘ダメージを半分にしてカードを1枚ドローする!バブルマンを除外!」

 

駆 LP4000→3250

 

「餓者髑髏でネオスに攻撃。ダーク・ソニック・ウェーブ!」

 

駆 LP3250→1750

 

攻撃の衝撃が観客を襲う・・・けど、

 

「加藤さん・・・サイコパワーはこうやって人を守るために使うこともできるんだよ。」

 

お兄ちゃんはサイコパワーを使って防いでるから無傷。

 

「・・・ターンエンド。」

 

でもまた攻撃力4000のモンスターが2体並んだ・・・あのデッキのパワーは凄まじいね。

 

「俺のターン!魔法カード、死者蘇生発動!墓地のネオスを特殊召喚!」

 

ATK/2500

 

「そしてチューナーモンスター、E・HEROエンジェル・シャイアを召喚!」

 

ATK/100

 

「HEROのチューナーだと!?」

 

「見たことないわよあんなモンスター!」

 

あ、あれは確か精霊世界に手に入れた精霊・・・チューナーってことは・・・

 

「Lv7のネオスにLv1のシャイアをチューニング!」

 

「し、シンクロ!?」

 

「HEROでシンクロなんて・・・」

 

やっぱり・・・合計レベルは8だから・・・ブラスターの真の姿のお出ましだ!

 

「偉大なる戦士が進化して今、戦場の中心に立つ!シンクロ召喚!立ち上がれ!E・HEROネオス・リべレイター!」

 

ATK/2500

 

「また見たことないモンスター・・・」

 

「シャイアの効果発動!このカードが融合素材、またはシンクロ素材として墓地に送られた時、このカード以外の融合素材またはシンクロ素材のレベル×100ポイント回復する!ネオスのレベルは7!よって700ポイント回復する!」

 

『受け取って駆!』

 

駆 LP1750→2450

 

「さらにネオス・リべレイターの効果発動!このカードのシンクロ召喚に成功した時、デッキからHEROと名のつくモンスターを2体墓地に送ることで相手フィールド上のカードを1枚破壊することができる!デッキからアナザー・ネオス、ネクロダークマンを墓地に送り、ワイトキングを破壊する!」

 

「ぐっ・・・」

 

「そしてネオス・リべレイターは墓地・除外ゾーンのHERO1体につき、攻撃力が100ポイントアップします。墓地のHEROはネオス、アナザー・ネオス、ネクロダークマンの3体!除外ゾーンはバブルマンがいて合計4体!よって400ポイントアップ!」

 

ATK/2500→2900

 

「なんつう効果・・・召喚成功時に墓地肥やしにカード破壊、そして自らはパワーアップ・・・」

 

「強いですね。」

 

「ネオス・リべレイターの効果はまだある!1ターンに1度、墓地のHEROと名のつくモンスター1体を選択。選択したモンスターを除外し、除外したモンスターの攻撃力をエンドフェイズまでネオス・リべレイターの攻撃力に加える!俺はネオスを除外し、ネオスの攻撃力分、2500ポイント攻撃力をアップさせる!」

 

ATK/2900→5400

 

「さらにパワーアップですって!?」

 

「凄い駆!」

 

これがブラスターの真の実力・・・凄い・・・

 

「そして魔法カード、魂の解放を発動!ワイトとワイト夫人、ワイトプリンス、ワイトキング2体を除外する!これにより、餓者髑髏の攻撃力が下がる!」

 

ATK/4000→1000

 

「あの餓者髑髏が攻撃力1000だと!?」

 

「これが・・・駆の実力。」

 

「あの留姫をここまで・・・」

 

「・・・さすがだな駆。」

 

お兄ちゃん・・・これで攻撃すれば勝ち・・・だけど・・・

 

「これが俺の戦術だよ加藤さん。パワーが足りなければ,逆に相手のパワーを下げればいい。」

 

「・・・・・」

 

「楽しかったよ加藤さん、できれば今度は互いに楽しめるデュエルをしようね。」

 

「・・・互いに・・・楽しめるデュエル・・・」

 

「そう・・・それが本当のデュエルだよ。」

 

「・・・私だって楽しみたいわよ・・・でも・・・私にはそれはできない。」

 

「できるよ。加藤さんにも。」

 

「無理よ・・・サイコパワーという力がある限り・・・」

 

「それは加藤さんがサイコパワーを制御しきれてないからでしょ?」

 

「・・・え?」

 

「サイコパワーは自分の力で制御することができるんだよ。っていうか、自分の力で制御できなきゃ、さっきのように守るために使うことなんてできない。」

 

「・・・自分の・・・力で・・・」

 

「そうだよ。自分の力で、サイコパワーも、自分の運命も。」

 

「運命・・・」

 

「そう・・・運命も自分の手で変えることはできる。人に頼りっきりじゃ、悪い運命も変わらない。」

 

「・・・そ、そんなこと・・・」

 

「ディヴァインに頼りっきりじゃなく、たまには自分の力で何をすべきか考えたほうがいいよ。バトル!ネオス・リベレイターで餓者髑髏に攻撃!加藤さんの心の闇を切り裂け!ミラージュ・インパクト!」

 

留姫 LP2500→0

 

攻撃を受けた瞬間、留姫お姉さんはその場で座り込んだ。

 

そしてお兄ちゃんに何か言ったみたいだけど、ディヴァインが即座に駆け寄り、留姫お姉さんを立たせ、一緒に会場を後にした。

 

お兄ちゃんでも無理だったのかな?でもなんか違和感がある・・・

 

「やはりディヴァインを何とかしないと留姫を元に戻すのは無理そうだな。」

 

「留姫も黒薔薇の魔女も、心は開きかけた気はするけどね・・・」

 

ディヴァイン・・・うーん、その人を何とかしないといけないんだ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「駆、おかえり。」

 

「ただいま・・・ごめん、心を取り戻すことはできなかった。」

 

しばらくして、お兄ちゃんが控室に帰ってきた。

 

「いいや、むしろ心を開きかけたんだ。よくやってくれた。」

 

「後はディヴァインをどうにかすれば行けるかもしれませんね。」

 

「ありがとう駆。」

 

「いいえ。」

 

「お兄ちゃん、ちょっといい?」

 

私はお兄ちゃんを呼び寄せる。

 

「どうしたの?」

 

「お兄ちゃん、何か隠してることあるでしょ?」

 

「え?」

 

「私にはわかるよ。」

 

小声で皆には聞こえないように話す私とお兄ちゃん。

 

「さすがに遥ちゃんにはわかるか。」

 

「ねぇ、何を隠してるの?」

 

「ごめん、ここじゃ言えない。帰ったら話すよ。」

 

「絶対だよ。」

 

「うん。」

 

ここじゃ言えない・・・皆にはやっぱり言えないことかぁ・・・

 

「遊星、ついに決勝だね。」

 

「あぁ、楽しみにしてたぞ。お前とのデュエル。」

 

「俺もだよ。楽しいデュエルをしよう。」

 

「あぁ。」

 

お兄ちゃんと遊星お兄さんの決勝はこの後すぐ・・・留姫お姉さんのことは気になるけど、まずはこの決勝。

 

お兄ちゃん・・・頑張って!




駆「以上、第16話でした。」

遥「お兄ちゃんの隠してることが気になる・・・」

駆「帰ったら教えるから・・・」

遥「絶対教えてよ!」

駆「分かったって・・・それではオリカの紹介です。」

遥「まずは留姫お姉さんが出したクロスフュージョンモンスター!」



ワイトゴッド
闇属性 アンデット族 Lv8
ATK/3000 DEF/3000
融合・効果
「ワイト」と名のつくモンスター×3
このカードは融合素材に「ワイト」「ワイト夫人」「ワイトキング」を使用した時、以下の効果を得る
・1ターンに1度、デッキから「ワイト」と名のつくモンスターを2体まで選び墓地に送る
・このカードは墓地にある「ワイトキング」「ワイト」の数×1000ポイント攻撃力がアップする
・このカードがフィールドを離れた時、自分の墓地、除外ゾーンから「ワイト」「ワイト夫人」「ワイトキング」を1体ずつ自分フィールドに特殊召喚できる



駆「まぁ強い。」

遥「凄い攻撃力になったもんね。」

駆「効果も強いし・・・あれが真のエースモンスターだね。」

遥「でもクロスフュージョンって何?」

駆「クロスフュージョンはワイトゴッドだと、ワイト、ワイト夫人、ワイトキングを1体ずつ融合素材にして融合召喚しなきゃ効果が使えないじゃん。」

遥「うん。」

駆「この部分がクロス。特定の3体じゃなくてもいいけど、ある特定の3体のモンスターを融合素材にしなきゃただの効果なしモンスターになるよってこと。」

遥「へぇ~。」

駆「このクロスフュージョン自体は祝札さんからオリカ貰ってるんだけど、その中に別のクロスフュージョンモンスターがいて、それでこっちでもクロスフュージョンまたはクロスシンクロを使ってもいいよということで、使ってます。」

遥「クロスシンクロはクロスフュージョンのシンクロ版?」

駆「そうそう。リメイク前でも使ってたけどね。」

遥「そうだったね。で、次はお兄ちゃんが使ったオリカ!」



E・HEROエンジェル・シャイア
光属性 天使族 Lv1
ATK/100 DEF/100
チューナー・効果
このカードが融合素材またはシンクロ素材として墓地に送られた時、このカード以外の融合素材またはシンクロ素材のレベル×100ポイントライフを回復する。

E・HEROネオス・リべレイター
光属性 戦士族 Lv8
ATK/2500 DEF/2000
シンクロ・効果
チューナー+「E・HEROネオス」
このカードはシンクロ召喚でしか特殊召喚できない。
このカードはカード効果では破壊されない。
このカードの攻撃力は自分の墓地・除外ゾーンの「HERO」と名のつくモンスター1体につき攻撃力が100ポイントアップする。
このカードがシンクロ召喚に成功した時、デッキから「HERO」と名のつくモンスターを2体墓地に送ることで相手フィールド上のカードを1枚破壊する。
1ターンに1度墓地の「HERO」と名のつくモンスター1体を選択する。選択したモンスターを除外し、除外したモンスターの攻撃力をエンドフェイズまでこのモンスターの攻撃力に加える。この効果を使用したターン、このモンスター以外のモンスターは攻撃できない。



駆「シャイアは素材となったときライフ回復効果があるよ。」

遥「地味に助かるね。」

駆「そしてネオス・リベレイター。召喚時にHEROを2体デッキから墓地に送ることで相手のカードを1枚破壊、パワーアップ効果も別にある。」

遥「強いね。」

駆「このカード、リメイク前では俺じゃなく別の人が使ってたんだよね。」

遥「そうそう、でも今回はお兄ちゃんが使います。」

駆「さて次回はいよいよフォーチュンカップ決勝戦!」

遥「お兄ちゃんが遊星お兄さんに挑むよ!」

駆「楽しいデュエルショーの始まりだよ。」

遥「タイトルは『猛攻の遊星vs粘りの駆 月光龍降臨!』です。」

駆「ついに俺のシグナーの龍が登場!お楽しみに!」


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第17話 猛攻の遊星vs粘りの駆 月光龍降臨!

駆「お待たせしました、第17話です。」

遥「フォーチュンカップもいよいよ決勝戦!」

駆「俺が遊星に挑みます。」

遥「もう攻撃を仕掛ける遊星お兄さんに対し、ひたすら粘って反撃の機会をうかがうお兄ちゃん。」

駆「そしてついに俺のシグナーの龍が降臨!」

遥「リメイク前とは効果が変わってる月光龍をご覧あれ!」

駆「第17話、スタートです。」


駆side

 

『さぁいよいよ決勝戦だぁー!』

 

いよいよ決勝戦。

 

加藤さんのことはアルカディアムーブメント決着をつけるとして、今はこの決勝戦。

 

『まずはサテライトの流れ星、不動遊星ー!』

 

さぁ、最高に楽しいデュエルショーの始まりだ!

 

『対するは、HEROを巧みに使いこなす山岸駆ー!』

 

MCの紹介に合わせて俺もデュエル場に歩みを進める。

 

「行くぞ駆、このデュエル、勝たせてもらうぞ。」

 

「そう簡単にはいかせないよ。さぁ、楽しいデュエルをしようぜ!」

 

『さぁこのデュエルに勝ってジャックとのスペシャルデュエルに駒を進めるのはどっちだ!デュエル・オブ・フォーチュン・カップ決勝戦。スタート!』

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

遊星 LP4000

 

先攻のランプは・・・俺に灯ったか。

 

「俺の先攻!ドロー!」

 

この手札なら・・・あいつを出しますか。

 

「手札から融合を発動!手札のクレイマンとフォレストマンを融合!現れろ!E・HEROジャイアント・ガンナー!」

 

DEF/2600

 

「ジャイアント・ガンナーの効果発動!1ターンに1度、相手の手札をランダムに1枚選んで墓地へ送ることができる!俺は真ん中のカードを墓地へ送る!ピンポイント・キャノン!」

 

「・・さすがだな駆。」

 

そう言って遊星が見せたのは・・・クイック・シンクロン。これは大きい。

 

「さてと、せっかくの決勝だし、雰囲気を少し変えようか。」

 

「何?」

 

「瞳に映る全てのもの、因縁和合の幻であり、夢かはたまた現実か・・・フィールド魔法発動!摩天楼3-ミラージュタウン!」

 

「ミラージュタウン・・・駆のバトルフィールドか。」

 

「そうだよ。ミラージュタウンの効果発動!1ターンに1度、「HERO」と名のついたモンスター1体をゲームから除外することでカードを1枚ドローできる。俺はクレイマンを除外して1枚ドロー!カードを2枚伏せてターンエンド。」

 

できることはやった。でもこれで遊星の高速シンクロについていけるかというと・・・微妙。クイック・シンクロンが落ちたからそれで多少遅くなればいいけど・・・

 

「俺のターン!手札から魔法カード、調律を発動!ジャンク・シンクロンを手札に加え、そのあとデッキの1番上のカードを墓地に送る。」

 

調律が手札にあったか・・・これはあかん気がする

 

「魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動!手札のボルト・ヘッジホッグを墓地に送り、チューニング・サポーターを特殊召喚!」

 

ATK/100

 

「ジャンク・シンクロンを召喚!」

 

ATK/1300

 

「ジャンク・シンクロンの効果で墓地のレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚できる!こい!スピード・ウォリアー!」

 

DEF/400

 

調律の効果で墓地に送られたのそいつかよ!過労死さんお疲れさまです。

 

「さらに墓地のボルト・ヘッジホッグはフィールドにチューナーがいるとき、墓地から特殊召喚できる!」

 

DEF/800

 

フィールドにモンスターは4体・・・やべぇ!

 

「俺はLv2のスピード・ウォリアーとボルト・ヘッジホッグ、Lv1のチューニング・サポーターにLv3のジャンク・シンクロンをチューニング!集いし闘志が怒号の魔人を呼び覚ます。光差す道となれ!シンクロ召喚!粉砕せよ!ジャンク・デストロイヤー!」

 

ATK/2600

 

やっぱりジャンク・デストロイヤー!

 

「シンクロ素材となったチューニング・サポーターはシンクロ素材として墓地に送られた時、カードを1枚ドローする!さらにジャンク・デストロイヤーの効果発動!シンクロ召喚に成功した時、素材となったチューナー以外のモンスターの数までフィールドのカードを破壊することができる!素材となったチューナー以外のモンスターは3体!ジャイアント・ガンナーと伏せカード2枚を破壊する!」

 

やっぱりー!

 

「伏せられてたヒーロー・メダルの効果!このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた時、このカードをデッキに戻してシャッフルして、カードを1枚ドローする!」

 

もう1枚はヒーロー・シグナル・・・痛すぎる

 

「バトル!ジャンク・デストロイヤーでダイレクトアタック!デストロイ・ナックル!」

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

駆 LP4000→1400

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

いきなり大ダメージ・・・さすが遊星・・・でもこのまま負けるわけにはいかない!

 

「俺のターン!ドロー!ミラージュタウンの効果で墓地のフォレストマンを除外して1枚ドロー!」

 

こいつが来たか・・・なら!

 

「融合発動!手札のレディ・オブ・ファイアとバーストレディを融合!現れろ!魅惑のHERO!E・HEROバーニング・レディ!」

 

DEF/1800

 

「バーニング・レディの効果発動!1ターンに1度、手札の「E・HERO」と名のついたモンスター1体を捨てることで相手モンスター1体のコントロールを得ることができる!手札のオーシャンを捨て、ジャンク・デストロイヤーのコントロールを得る!誘惑の炎!」

 

「何っ!?」

 

これがバーニング・レディの効果。なかなか面白い効果だよね。

 

「バーニング・レディの効果を使ったターン、バトルフェイズは行えない。俺はこれでターンエンド!」

 

「まさかコントロールを奪われるとはな・・・さすがだ駆。だが、俺のデッキはその上をいく!俺のターン!シンクロン・エクスプローラーを召喚!」

 

ATK/0

 

シンクロン・エクスプローラー・・・あ、展開が見えてしまった・・・

 

「シンクロン・エクスプローラーの効果!召喚に成功した時、墓地からシンクロンと名のついたモンスター1体を特殊召喚する!戻ってこい!クイック・シンクロン!」

 

ATK/700

 

「Lv2のシンクロン・エクスプローラーにLv5のクイックシンクロンをチューニング!集いし思いがここに新たなる力となる。光さす道となれ!シンクロ召喚!燃え上がれ!ニトロ・ウォリアー!」

 

ATK/2800

 

ニトロ・ウォリアー・・・この状況では最適なカードだ。

 

「バトル!ニトロ・ウォリアーでジャンク・デストロイヤーに攻撃!ダイナマイト・ナックル!」

 

「ぐっ!」

 

駆 LP1400→1200

 

「ニトロ・ウォリアーの効果発動!ニトロ・ウォリアーが戦闘で相手モンスターを破壊した時、相手の表側守備表示のモンスターを攻撃表示にし、そのモンスターに続けて攻撃することができる!バーニング・レディを攻撃表示に変更させる!」

 

DEF/1800→ATK/1900

 

「ニトロ・ウォリアーでバーニング・レディに攻撃!ダイナマイト・ナックル!」

 

「くっ!」

 

駆 LP1200→300

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

くっ、あっという間に俺の場はがら空き・・・手札も0・・・絶体絶命かぁ

 

「さすがだね遊星。こんなに追い込まれるなんてね。ここまで俺は何もできてないし。」

 

「だが、お前のデュエルはこんなものじゃないだろ?」

 

「もちろん。このままじゃ終わらせない!俺のターン!ドロー!ミラージュタウンの効果でバーストレディを除外してもう1枚ドロー!」

 

この2枚じゃ耐えることしかできないか・・・なら少しでもダメージを与える!

 

「ミラージュタウンのもう1つの効果!このカードの効果で除外したモンスターをデッキに戻すことで、そのモンスターを融合素材とし、融合召喚することができる!俺はバーストレディとクレイマンをデッキに戻し融合!現れろ!E・HEROランパートガンナー!」

 

DEF/2500

 

「ランパートガンナーは守備表示の時、攻撃力を半分にして相手プレイヤーに直接攻撃することができる!いけ!ランパートガンナー!ランパート・ショット!」

 

「くっ!」

 

ランパートガンナー ATK/2000→1000

遊星 LP4000→3000

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

ATK/1000→2000

 

これが今の俺の精一杯の反撃・・・でも状況が厳しいことに変わりはない。

 

「俺のターン!チューナーモンスター、デブリ・ドラゴンを召喚!」

 

ATK/1000

 

「デブリ・ドラゴンが召喚に成功したとき、墓地の攻撃力500以下のモンスター1体を攻撃表示で特殊召喚できる。シンクロン・エクスプローラーを特殊召喚!」

 

ATK/0

 

「さらにモンスターの召喚に成功したターン、ワンショット・ブースターは手札から特殊召喚できる!」

 

ATK/0

 

「罠発動!エンジェル・リフト墓地のレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚する!こい!チューニング・サポーター!」

 

ATK/100

 

まじかよ・・・ここであのモンスターまで来ますか。

 

「チューニング・サポーターはシンクロ素材とするとき、Lv2として扱うことができる。Lv2となったチューニング・サポーターとLv2のシンクロン・エクスプローラーにLv4のデブリ・ドラゴンをチューニング!集いし願いが、新たなに輝く星となる。光差す道となれ!シンクロ召喚!飛翔せよ!スターダスト・ドラゴン!」

 

ATK/2500

 

ここでスターダスト!やべぇ!

 

「シンクロ素材となったチューニング・サポーターの効果でカードを1枚ドローする。罠発動!リミット・リバース!墓地の攻撃力1000以下のモンスター1体を特殊召喚する!戻って来い!クイック・シンクロン!」

 

ATK/700

 

え?まだシンクロするの!?

 

「Lv1のワンショット・ブースターにLv5のクイック・シンクロンをチューニング!集いし絆が更なる力を紡ぎだす。光さす道となれ!シンクロ召喚!轟け!ターボ・ウォリアー!」

 

ATK/2500

 

た、ターボ・ウォリアーまで!?発狂しそう・・・

 

「バトル!ニトロ・ウォリアーでランパートガンナーに攻撃!ダイナマイト・ナックル!!」

 

「ぐっ!」

 

「ターボ・ウォリアーでダイレクトアタック!アクセル・スラッシュ!」

 

「罠発動!ヒーロースピリッツ!E・HEROが戦闘で破壊されたターン、1度だけ戦闘ダメージを0にすることができる!」

 

「だがまだスターダストの攻撃が残っている!いけ!スターダスト・ドラゴン!駆にダイレクトアタック!シューティング・ソニック!」

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」

 

駆 LP300→0

 

3体のシンクロモンスターの攻撃・・・きっつい・・・

 

『決まったー!ウィナー!不動遊星!鮮やかなシンクロでHEROをも制したー!』

 

これで俺の負け・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

じゃないんだよね。

 

「・・・MCさん、何を勘違いしてるの?デュエルはまだ終わってないよ。」

 

『え?』

 

「駆・・・お前・・・」

 

「罠発動!ヒーロー・ソウル!HEROが破壊されたターン、ライフが0になったとき、1度だけライフを100にすることができる!」

 

駆 LP0→100

 

『おぉっと!ライフはまだ残っていたー!デュエルは続行だー!』

 

「そんなカードがあるとはな。」

 

「俺は結構しぶといからね。」

 

「ふっ、俺はこれでターンエンドだ。」

 

ふぅ~。何とか生き延びた・・・けど絶望的なのに変わりはない。

 

でも俺は最後までこのデッキを信じる。信じた先に、未来はある!

 

「俺の・・・ターン!!!」

 

・・よし!

 

「魔法カード、HEROの遺産を発動!墓地にLv5以上のHEROが2体以上いるとき、3枚ドローできる!俺の墓地にはLv6のランパートガンナー、バーニング・レディ、Lv7のジャイアント・ガンナーがいる!よって3枚ドロー!さらにミラージュタウンの効果でレディ・オブ・ファイアを除外して1枚ドロー!」

 

『なかなか厳しい状況ね。』

 

「アルド・・・来てくれたんだ。」

 

『勿論。』

 

そしてこの手札・・・

 

『ついにあのモンスターの初お披露目?』

 

「そうだね。アルドもだけど。」

 

『私たちの力、見せてあげましょ。』

 

「あぁ!俺はチューナーモンスター、E・HEROエンジェル・アルドを召喚!」

 

ATK/800

 

「さらに魔法カード、HERO’Sボンド!場に「HERO」と名のつくモンスターがいるとき、手札からレベル4以下の「E・HERO」と名のつくモンスター2体を特殊召喚する!こい!E・HEROフェザーマン、E・HEROバーストレディ!」

 

E・HEROフェザーマン ATK/1000

E・HEROバーストレディ ATK/1200

 

「行くよアルド!」

 

『えぇ。私の力も見せてあげる。』

 

「Lv3のフェザーマンとバーストレディに、Lv3のアルドをチューニング!月より舞い降りる龍がその光で大地を照らす。暗闇を照らす光となれ!シンクロ召喚!輝け!ムーン・ライト・ドラゴン!」

 

ATK/2700

 

『私の出番ですね。』

 

「あぁ、頼んだよムーン・ライト。」

 

『お任せを。』

 

「これは・・・ぐっ!」

 

遊星が突然右腕を抑えだした。シグナーの痣が光りだしたんだ・・・

 

それは俺もだけど・・・

 

「駆・・・お前・・・その痣。」

 

「そうだよ遊星・・・俺もシグナーなんだ。」

 

「何っ!?ということはこのドラゴンはまさか・・・」

 

「そう、俺のシグナーの龍。」

 

「そうだったのか・・・お前もシグナーだったのか・・・」

 

「うん。ごめんね、黙ってて。」

 

「気にするな。デュエルを続けよう。」

 

「あぁ。ムーン・ライトのシンクロ素材として墓地に送られたアルドの効果発動!このカードが融合素材またはシンクロ素材としてフィールド上から墓地に送られた時、墓地の魔法カード、罠カードを1枚ずつデッキに戻し、カードを1枚ドローする。俺はHEROの遺産とヒーロー・シグナルをデッキに戻し、1枚ドロー!さらにムーン・ライト・ドラゴンがシンクロ召喚に成功したとき、墓地に存在する「E・HERO」と名のついた融合モンスター1体を装備カードとしてこのカードに装備できる!俺はE・HEROジャイアント・ガンナーを選択して装備!テイク・オーバー・シャイン!」

 

「モンスターを装備だと?」

 

「あぁ。ムーン・ライト・ドラゴンは装備したモンスターの効果を得ることができる!ジャイアント・ガンナーの効果は1ターンに1度、相手の手札をランダムに1枚選んで墓地に送る効果!この効果を使って遊星の残ってる1枚の手札を墓地に送る!」

 

「くっ!」

 

墓地に行ったのは・・・ロード・シンクロンか。

 

「さらにムーン・ライト・ドラゴンは1ターンに1度、手札を1枚墓地に送ることで相手フィールド上のモンスターの攻撃力をこのターンのエンドフェイズまで半分にする!」

 

「何っ!?」

 

「お願いムーン・ライト!シャイニング・ハーフ!」

 

『はぁぁぁぁぁ!』

 

ニトロ・ウォリアー ATK/2800→1400

ターボ・ウォリアー ATK/2500→1250

スターダスト・ドラゴン ATK/2500→1250

 

「バトル!ムーン・ライト・ドラゴンでニトロ・ウォリアーに攻撃!ムーン・ライト・ウェーブ!」

 

『喰らいなさい!』

 

「ぐっ!」

 

遊星 LP3000→1700

 

「ターンエンド!」

 

ターボ・ウォリアー ATK/1250→2500

スターダスト・ドラゴン ATK/1250→2500

 

よし!これで形勢は逆転!

 

「俺のターン・・・カードを1枚伏せる。ターボ・ウォリアーとスターダスト・ドラゴンを守備表示にしてターンエンドだ。」

 

ターボ・ウォリアー ATK/2500→DEF/1500

スターダスト・ドラゴン ATK/2500→DEF/2000

 

遊星の手が尽きてる!今がチャンス!

 

「俺のターン!」

 

これが来たか!なら!

 

「ミラージュタウンの効果でバーニングレディを除外して1枚ドロー!魔法カード、ミラクル・フュージョンを発動!墓地のフェザーマンとバーストレディを除外して融合!現れろ!E・HEROフレイム・ウィングマン!」

 

ATK/2100

 

「バトル!ムーン・ライト・ドラゴンでターボ・ウォリアーに攻撃!ムーン・ライト・ウェーブ!」

 

『私の攻撃を受けてください!』

 

「ぐっ・・・」

 

「フレイム・ウィングマンでスターダスト・ドラゴンに攻撃!フレイム・シュート!」

 

「断ち切らせはしない!罠発動!くず鉄のかかし!フレイム・ウィングマンの攻撃を無効にする!」

 

「ここでくず鉄か・・・さすが遊星。」

 

「フレイム・ウィングマンの効果で俺のライフは0になるからな。」

 

「読まれてたか。カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

さすがにそう簡単にはいかないか。

 

「俺のターン!」

 

「永続罠、月光の壁を発動!俺の場にムーン・ライト・ドラゴンがいる限り、ムーン・ライト・ドラゴン以外の自分の場のモンスターは魔法、罠、効果モンスターの効果では破壊、除外されず、相手はムーン・ライト・ドラゴン以外のモンスターを攻撃対象にすることはできない!」

 

このカードは昨日ムーン・ライト・ドラゴン自身が持ってきたもの。これでフレイム・ウィングマンは守る!

 

「スターダスト・ドラゴンを攻撃表示に変更!」

 

DEF/2000→ATK/2500

 

スターダストを攻撃表示に?まさか・・・ムーン・ライトを倒せるカードを引いた!?

 

「手札から速攻魔法、イージーチューニングを発動!墓地のチューナーモンスター1体を除外し、除外したチューナーモンスターの攻撃力分、俺の場のモンスター1体の攻撃力をアップさせる!俺はデブリ・ドラゴンを除外し、スターダストの攻撃力をデブリ・ドラゴンの攻撃力、1000ポイント分アップさせる!」

 

ATK/2500→3500

 

イージーチューニングを引いてるなんてね・・・粘ったけど俺の負けか・・・

 

「バトル!スターダスト・ドラゴンでムーン・ライト・ドラゴンに攻撃!シューティング・ソニック!」

 

『ぐっ・・・ここまでですか・・・』

 

駆 LP100→0

 

『今度こそ決着!ウィナー不動遊星!』

 

はぁ・・・結構粘ったんだけどなぁ・・・遊星には及ばなかったかぁ

 

「いいデュエルだったな。」

 

「そうだね。また機会があればデュエルしてよ遊星。」

 

「あぁ。」

 

俺と遊星はがっちりと握手を交わす

 

「次はジャックだね。」

 

「あぁ・・・」

 

こうして、俺のフォーチュンカップでの挑戦は幕を閉じた。

 

予想外なことは一杯あったけど、楽しかった。

 

俺も・・・もっと強くならなきゃね。




駆「以上、第17話でした。」

遥「惜しかったねお兄ちゃん。」

駆「やっぱり遊星は強い。」

遥「遊星お兄さんのシンクロ召喚の数・・・」

駆「それが遊星だ。」

遥「そうだね。」

駆「ということで、俺が今回初めて出したオリカを紹介していこう。」



E・HEROジャイアント・ガンナー
地属性 戦士族 Lv7
ATK/1600 DEF/2600
融合・効果
「E・HEROフォレストマン」+「E・HEROクレイマン」
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
1ターンに1度、相手の手札をランダムに1枚選んで墓地へ送ることができる。



駆「地属性HERO指定の融合モンスターのジャイアント・ガンナー。ハンデス効果がついてるよ。」

遥「キーカードを墓地に送れたら強いけど、墓地に送りたいカードを送っちゃったら相手が得するね。」

駆「まぁでもハンデスは強いとは思うよ。次はこのモンスター。」



E・HEROバーニング・レディ
炎属性 戦士族 Lv6
ATK/1900 DEF/1800
融合・効果 
「E・HEROバーストレディ」+「E・HEROレディ・オブ・ファイア」
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
1ターンに1度、相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。手札から「E・HERO」と名のついたモンスター1体を捨て、選択したモンスターのコントロールを得る。この効果を発動したターン、自分はバトルフェイズを行うことができない。



駆「女性HEROを融合素材にしたHERO。コントロール奪取効果を持ってるよ。」

遥「バトルフェイズを行えないというデメリットはあるけどね。」

駆「それぐらいのデメリットはなきゃね。次は2体目のエンジェルヒーローの紹介だよ。」



E・HEROエンジェル・アルド
水属性 天使族 Lv3
ATK/800 DEF/1100
チューナー・効果
このカードが融合素材またはシンクロ素材としてフィールド上から墓地に送られた時、墓地の魔法カード、罠カードを1枚ずつデッキに戻し、カードを1枚ドローする。



駆「2体目のエンジェルヒーローはアルド。効果を使うためには1度場に出さなきゃいけないよ。」

遥「でも魔法・罠カードを1枚ずつ戻せるし、ドローもできるし、強いね。」

駆「これはましだと思うぞまだ。次は俺のシグナーの龍の紹介だ!」



ムーン・ライト・ドラゴン
光属性 ドラゴン族 Lv9
ATK/2700 DEF/2200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
シンクロ・効果
このカードがシンクロ召喚に成功したとき、自分の墓地に存在する「E・HERO」と名のついた融合モンスター1体を選択して装備カードとしてこのカードに装備する。このカードは装備した「E・HERO」と名のついた融合モンスターの効果を得る。
1ターンに1度、手札を1枚墓地に送ることで、相手モンスターの攻撃力をエンドフェイズまで半分にする。この効果を使用したターン、「ムーン・ライト・ドラゴン」以外のモンスターは攻撃できない。



駆「これが俺のエースだ!」

遥「シンクロ召喚成功時に墓地の融合モンスターを装備出来て、そのモンスターの効果を得るんだ。」

駆「そこがリメイク版ではなかった効果だね。その代り、破壊・除外耐性は消えたけどね。」

遥「2つ目の効果はリメイク前とは変わってないよ。」

駆「次はムーン・ライトにまつわるこの永続罠。」



月光の壁
永続罠
このカードは自分の場に「ムーン・ライト・ドラゴン」が存在する場合のみ発動できる。
自分の場に「ムーン・ライト・ドラゴン」が存在する限り、「ムーン・ライト・ドラゴン」以外の自分の場のモンスターは魔法、罠、効果モンスターの効果では破壊、除外されない。また、相手は「ムーン・ライト・ドラゴン」以外のモンスターを攻撃対象にすることはできない。
「ムーン・ライト・ドラゴン」が自分の場に存在しない時、このカードを破壊する。



駆「月光の壁。このカードは番外編でも出てきてます。」

遥「ムーン・ライト・ドラゴンがほかのモンスターを守るカードだね。」

駆「結局今回は意味なかったけどね。」

遥「ということで以上オリカ紹介でした。」

駆「そして今日の投稿を持ちまして、夏休みの投稿は終了です。」

遥「この1か月の夏休みだけで10話更新したよ(汗)」

駆「頑張ったな作者。」

遥「で、作者の通う専門学校が明日から後期が始まるからまたペースは元に戻るよ。」

駆「ただ、後期はなぜか水曜に授業がないため(その代り土曜の午前中授業があるけど)最初よりは速いペースで更新できる・・・かな?」

遥「作者次第だけどね。」

駆「ということで次話はでフォーチュンカップ最後の話。」

遥「と言っても、デュエルないけどね。」

駆「でも最後に大事な話があったりする。」

遥「タイトルは『フォーチュンカップ終幕!隠された真実』です。」

駆「それでは次話もお楽しみに!」


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第18話 フォーチュンカップ終幕!隠された真実

駆「お待たせしました、第18話です。」

遥「今回はデュエルなしです。」

駆「フォーチュンカップもクライマックス!」

遥「そしてお兄ちゃんが隠していた真実とは?」

駆「第18話、スタートです。」


駆side

 

「やっぱりここに連れてこられたか。」

 

遊星とジャックのファイナルデュエル。原作と違い、控室でそのまま見ていた俺達だが、ジャックのレッド・デーモンズ・ドラゴンと遊星のスターダスト・ドラゴンが激突した時痣が輝きだして光に被われ、現在は赤き龍が作り出したであろう空間にいる。

 

目の前に光の道があり、そこを遊星とジャックがDホイールで走っていた。

 

そしてふと周りを見ていると俺と同じように赤い膜でおおわれた龍可とアキがいた。

 

「龍可!」

 

「駆!ここはどこ?」

 

「多分、赤き龍が作り出した空間だと思う。」

 

多分じゃなくてそうだけどね。

 

すると、目の前に祭壇が見えてきた。そして祭壇の下の方にたくさんの人々が跪いて何かをお願いしている。また、上の方では6人の人が手を大きく広げていた・・・6人!?原作では5人だったはずじゃ!まさか・・・、

 

と思い、すれ違いざまによく見ると、6人の腕に龍の痣があり、その中に俺が持っている痣もあった。

 

「やっぱり・・・。」

 

祭壇を過ぎていくと今度はネオドミノシティとサテライトが現れた。

 

「あれは・・・ネオドミノシティとサテライト!」

 

だが、サテライトの所々に青い炎が出てきて、建物が崩壊していった。

 

「何!?どうしたの?」

 

と龍可が言ってるうちに青い炎は蜘蛛の地上絵の形になった。

 

「これが・・・未来・・・。」

 

「これが未来なの!?じゃあサテライトは滅びる運命にあるってこと?」

 

「今のところはね。でもそれは俺達次第で変わる。」

 

「変わるんだ。なら良かった。」

 

龍可、ホッとしているようだけど、それは龍可も入ってるからね。

 

デュエルの方は続行するようになったらしくジャックが2枚カードを伏せてターンエンドした。

 

 

 

 

 

デュエルはまたも一進一退の攻防だったが、逆転で遊星が制した。そして決着がついた瞬間、また目の前が真っ白になり、気がつくと会場に戻っていた。

 

会場の俺と龍可以外の人は何が起きてるか分からないみたいになっていた。

 

「何が起きた?」

 

「赤い龍が飛んだと思ったら、目の前が光になっちまったよ。」

 

「あ、あれ見て!」

 

龍亞が指している方を向くとジャックのライフが0になっていた。

 

「ジャックのライフが。」

 

「このデュエル・・・「遊星が勝ったわ(よ)。」」

 

「「えぇ!」」

 

周りのみんなは驚いてるね。そりゃそうか。キングが負けたんだから。

 

「つ、遂に決着!ウィナー!不動遊星!キングのジャック・アトラスの無敗神話は打ち破られ、ここに新たなキングの誕生を我々は見る!新たななるキング!その名は不動遊星!ニューキングは不動遊星!サテライト出身のキングの誕生だ!」

 

ということでフォーチュン・カップは遊星がキングになるという波乱の展開(アニメ的には普通だが)で幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、スタジアムの地下に移動した俺たち。あの後、遊星に記者達が殺到し、この地下を使って辛くものがれたというわけだ。

 

「それにしてもすげぇぜあんちゃんよ!本当にキングになっちまうんだからな。」

 

「遊星なら必ずキングになるって信じてたよ!」

 

「うんうん。」

 

まぁ、遊星の実力ならキングになっても不思議じゃないと思うけど。

 

「そんな呑気な事も言ってられないぞ。遊星の仲間を誘拐した連中だ。何をしてくるかしれたもんじゃねぇ。」

 

確かにね。

 

「とりあえずは雑賀の隠れ家で大人しくしてるしかねぇな。龍亞と龍可と駆も一緒にいた方が安全だろう。」

 

「本当!?やったー!また遊星と一緒にいられる!」

 

喜んでるな龍亞。それに対して龍可は・・・。

 

「遊星・・私見てた。遊星とジャックのデュエルをあの光の中で。」

 

「え?」

 

「サテライトが・・その・・。」

 

蜘蛛の地上絵が出たあの映像のことだね。

 

「あれはいったい・・。」

 

「わからない。ただ、あの光景がサテライトの未来なら絶対に阻止する。」

 

「・・シグナーって何なの?」

 

「じゃ~ん!そういう話はわしの出番だ!良いかい龍可ちゃん、シグナーってのは・・おぉっと!その前に世界を股に掛けたわしの冒険の数々を話せばならんの!いひひひひひ。」

 

はぁ、その自慢話はいいっつーの。

 

「なんか大変そうですね。」

 

「あぁ。」

 

そして実は涼太たちも俺たちに交じってきていた。

 

「涼太たちも来るの?」

 

「そうですね。」

 

「聞いてしまったし、龍可の痣を見た以上、俺達も聞きたいからな。」

 

「気になるからね。」

 

あー、控室で龍可の痣を見ちゃったか。なら仕方ないな。

 

その後、雑賀の隠れ家に着いた駆達は本題の赤い竜の話を聞いていて、矢薙のじいさんが赤い竜の痣の集合体の絵を描いていた。

 

「もう随分と昔の話になるからな~。うろ覚えだがこんな感じだ。」

 

完成した絵を見るとそこには原作通りの絵が出来上がっていた。だが1つ違うところがあった。それは、

 

「(俺の痣もある・・・。)」

 

そう、本来なら龍亞が覚醒した後に出るはずの6人目の痣がすでに描かれていた。

 

「この尻尾が・・。」

 

「どうしたの遊星?」

 

遊星は皆に自分の痣を見せた。

 

「「「「あぁ!」」」」

 

それは絵の尻尾にあたる部分と同じ痣だった。

 

「龍可、お前のも。」

 

龍可も自分の痣を皆に見せた。

 

「龍可はこの手の部分・・どういう事なの?」

 

「わしが聞いた星の民の伝説では、赤い竜の頭、翼、手、足、尻尾の5つの部分がそれそれ別れてシグナーと呼ばれる人達に痣となって封印されたの事じゃった。」

 

「待てよ・・今わかってるシグナーは遊星、龍可、ジャック、それに十六夜アキの4人、でもあの赤い竜が現れたって事は・・。」

 

「5人目もどこかにいたのかもしれんの~。」

 

「ちょっと待って!じゃあお兄ちゃんの痣は何なの?」

 

「駆の痣は・・・おそらくこの部分だと思うけど・・・」

 

「しかしわしが知ってる限りじゃこんな痣は知らんの~。」

 

「じゃあ駆はは5人目じゃなく6人目のシグナーってこと?」

 

「そうかもな~。」

 

ていうかそうなんだけどね。ま、知らなくても無理ないか。

 

「俺もどっかに痣がないかな~。」

 

龍亞は痣がないか体中を調べている。ていうかみんな右腕にあるんだから右腕を調べれば十分だと思うんだけど・・・。

 

そんなこと思ってると、龍可が突然倒れそうになったが矢薙のじいさんがなんとか支えた。

 

「どうした龍可!?」

 

「大丈夫。ちょっと疲れただけ。」

 

「無理もないな。この2日はいろいろありすぎたからな。」

 

「ちょっと休みな。」

 

「う、うん。」

 

龍可を寝かせる。龍亞も疲れたのか寝てしまった。

 

「じゃあ僕たちはそろそろ帰りますね。」

 

「あぁ、気を付けてね。」

 

「今度は俺ともデュエルしようぜ。」

 

「私ともね!」

 

「あぁ、その時を楽しみにしてるよ。」

 

隆と美菜か・・・あの2人はどんなデッキを使うんだろう?隆はカイザーの孫ってところから想像がつくが・・・

 

「ねぇお兄ちゃん、ちょっといい?」

 

「遥ちゃん・・・じゃあこっち来て。」

 

俺と遥ちゃんは部屋の端っこのほうで小声で話す。

 

「そろそろ教えてよ。お兄ちゃんが隠してること。」

 

「はぁ・・・誰にでも言わないでよ。」

 

「もちろん。」

 

「実は・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

加藤さんの魔女状態はすでに解除されてるの。」

 

「えぇ!?」

 

「しーっ!」

 

「あ、ごめん・・・・でもいつ?そんな素振り全然なかったけど・・・」

 

「加藤さんが言うには遥ちゃんのおかげでもう元に戻ったんだって。」

 

「え?ってことは私とデュエルした日には元に戻ってたの?」

 

「そう、遥ちゃんの想いは、加藤さんに届いてたってこと。」

 

「よかった・・・でもお兄ちゃんは何でわかったの?」

 

「最初に目を見た時かな。その時にもうほぼ確信し、加藤さんがエクスチェンジ発動したときに完全に確信した。」

 

「何で?」

 

「エクスチェンジは互いの手札を1枚交換するカード、つまりプレイヤー同士が近づかなきゃ行けない。そこで何か話したいことがあるんじゃないかなって。」

 

「あ、だからあの時少し長かったんだ。」

 

「そうそう。」

 

「じゃあ加藤さんがお兄ちゃんとのデュエルで魔女状態だったのは全部演技?」

 

「そう、俺も戻ってるのがわかってて説得する演技をした。」

 

加藤さんも演技力高かったな・・・俺は前世でもやってたけど・・・

 

「何で演技なんかを?」

 

「そこまではわかんない。もうすぐわかると思うけど。」

 

「もうすぐ?」

 

「あのエクスチェンジの時に全部は話せない。だから俺は昨日のうちに用意しておいた超小型の通信機とマイクを加藤さんに渡した。今日中に連絡が来ると思うから。」

 

「あぁ、そうだったんだ。用意がいいねお兄ちゃん。」

 

「昨日の時点で俺ももしかしてとは思ってたからね。」

 

「そうなんだ。さすがお兄ちゃん。」

 

「いつも通りだよ。あ、遥ちゃんもこれつけて。」

 

「え?あ、これってまさか。」

 

「そう加藤さんに渡したのと同じ通信機とマイク。それで加藤さんと会話できるはずなんだ。」

 

「でもお兄ちゃんの分は?」

 

「もうつけてる。」

 

「早いね(汗)」

 

「いつも通りだって。ここを押せば連絡できるけど、加藤さんのほうの事情があるから、緊急時以外は押さないでね。」

 

「分かった。」

 

加藤さんはディヴァインやそのほかの人に見つからないように会話する必要があるからね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし連絡が来ず、俺と遥ちゃんは取りに行きたいものがあるからと一旦帰ることにした。

 

「さて、遊星たちも心配するし、そろそろ戻るか。」

 

「そうだね。」

 

遊星たちの隠れ家にもう1度向かおうとしたとき、

 

ピピッ!

 

「あ、来た。」

 

「ほんとだ。」

 

ついに加藤さんからの通信が

 

「もしもし?」

 

『待たせたわね。』

 

「留姫お姉さん!」

 

『その声は・・・遥ちゃんかしら?』

 

「うん!声が昨日と違う・・・」

 

『えぇ、あなたのおかげで私は元に戻れたわ。』

 

「よかったー。」

 

「もう大丈夫なのそっちは?」

 

『えぇ、今はだれも私の部屋にはいないわ駆。』

 

「そう、ならよかった。」

 

『ところで遥ちゃんは通信聞いても大丈夫なの?』

 

「あぁ。っていうか、遥ちゃんは俺たちの演技に気づいたみたいだし。」

 

『あら、そうなの?』

 

「うん!」

 

『どうやら私たちの演技力もまだまだのようね。』

 

「そうだね。」

 

「いや、私はお兄ちゃんとずっと一緒にいたもん。違和感もあったし。」

 

『そう・・・ずっといるからこそね。』

 

「そういうこと!」

 

まぁ遥ちゃんの嬉しそうなこと。あれだけ昨日必死で加藤さんを元に戻そうとしてたからね。

 

「じゃあそろそろ本題に入ろうか加藤さん。」

 

『留姫でいいわよ駆。』

 

「そう?じゃあ遠慮なく。」

 

「ねぇ、本題って・・・お兄ちゃんと留姫お姉さんが演技しなきゃいけなかった理由?」

 

「まぁそういうことになる。」

 

『演技しなきゃいけない理由は簡単よ。私が魔女の状態じゃないとアルカディアムーブメントにいられないから。』

 

「まぁそうなるよな。」

 

「でもなんでアルカディアムーブメントにいなきゃいけないの?」

 

「アルカディアムーブメントでやらなきゃいけないことがあるから・・・でしょ留姫?」

 

『間違ってはいないわね。私はこのアルカディアムーブメントでもう1人連れ出したい人がいるの。』

 

「連れ出したい人?」

 

もしかしてアキのことだったりして

 

「その子の名前はトビー。トップモデルのミスティの弟よ。」

 

「何!?」

 

トビーだと!?まだ生きてるのか!

 

「そっか、留姫お姉さんはミスティお姉さんと仲がいいんだっけ?」

 

『正確には私の母とミスティね。私も仲良くさせてはもらってるけど。それでトビーのことも知ってるわけ。』

 

「トビーは今どうしてるの?」

 

『治療中よ。ディヴァインの無茶な実験で意識不明になったのよ。一命はとりとめてるけど・・・治療が終わったらまた実験台になると思うの。』

 

ここでも原作が崩壊してやがる・・・本来はもうそこで死ぬはずだったんだが・・・

 

『だから私はトビーを救いたい。トビーとも仲がいいからね。』

 

「そのためにアルカディアムーブメントに残ってると?」

 

『そうよ。でも私1人じゃどうにもできないかもしれない・・・だから駆、あなたの力を貸してほしいの。』

 

「トビーの救出を手伝ってほしいと?」

 

『そうよ。』

 

トビーは死ぬはずで、それによってミスティはダークシグナーになる。となると、トビーが死なないんだったらミスティもダークシグナーにならないよな・・・とはいえ、

 

「それぐらいだったらお安い御用だよ。」

 

人が死ぬ未来は変えなきゃね。

 

『あなたならそう言ってくれると思ったわ。』

 

「えらい信頼してくれてるんだね。」

 

『今日のデュエルであなたは信頼できるってわかったわ。後、私と同じ性格だということも。』

 

「奇遇だね。俺も同じ。」

 

留姫とは話が合いそうだなぁ。

 

「じゃあ、数日以内にはそっちに行くと思う。その時はまた連絡するね。」

 

『えぇ。なるべく早めに来てくれると助かるわ。』

 

「あぁ。努力する。」

 

「留姫お姉さん!今度ゆっくり話しようね!あとデュエルも!」

 

『えぇ、いいわよ。じゃあそろそろ切るわね。また明日連絡するわ。』

 

「分かった。じゃあね。」

 

「じゃあね留姫お姉さん!」

 

『えぇ、また明日。』

 

ピッ!

 

「まさかトビーが生きてるなんてね。」

 

「え?まさか原作ではその子・・・」

 

「あぁ・・・もう死んでるはずだった・・・」

 

「そうだったんだ・・・」

 

「留姫とトビーを救うか・・・」

 

「どうする気なのお兄ちゃん?」

 

「うーん・・・どうすっかね。」

 

まぁ方法はある。けどせっかくアルカディアムーブメントに潜入するならもういっそのことアルカディアムーブメントを崩壊させたい。あんな組織はあってはならない。

 

「しばらく考えるよ。もしかしたら遥ちゃんに頼むことがあるかもしれないけど・・・」

 

「大丈夫!その時は任せて!」

 

「ありがとう。じゃあ、遊星のところに戻るか。」

 

「うん!」

 

留姫とトビー・・・それからアキさんも救い出す。

 

だとすれば・・・あの時が一番都合がいいかな?

 

うーん・・・ダメだ。今日はちょっと疲れてるわ。

 

遊星のところに戻ったら寝よう・・・すっきりした状態でまた明日考えよっと。

 

しかし留姫・・・やっぱり何か懐かしさを感じるなぁ・・・まさか・・・まさかね。




駆「以上、第18話でした。」

遥「留姫お姉さんすでに元に戻ってたんだ・・・」

駆「遥ちゃんのおかげだよ。」

遥「よかった~。」

駆「今回はフォーチュンカップだけで12話使っちゃったね。」

遥「リメイク前は何話使ったんだっけ?」

駆「えっとね・・・10話。」

遥「参加人数が倍になった割には2話しか話数が違わない・・・」

駆「リメイク前では準決勝前夜というデュエルなし回があったし、俺と遊星の決勝戦も2話連載だったからね。」

遥「あ、そうなんだ。」

駆「さて次話は・・・先にタイトル言おうか。『アルカディアムーブメント突入!』です。」

遥「文字通りアルカディアムーブメントに突入するよ。」

駆「言っても実は遥ちゃんの独壇場だったりする。」

遥「私を怒らせたらどうなるか教えてあげる!」

駆「(いや、怒ってないんだがな。)それでは次話もお楽しみに!」


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第19話 アルカディアムーブメント突入!

駆「お待たせしました、第19話です。」

遥「今回は私のみじかーいデュエルがあります。」

駆「まぁ速攻で終わらせたしね・・・」

遥「さぁ、私とお兄ちゃんの凄さを見せてあげるよ。」

駆「第19話、スタートです。」


遥side

 

「面白い話ですね。そのダークシグナーと呼ばれる連中がこの童実野シティを狙っていると。」

 

現在アルカディアムーブメントにいる私と龍可と龍亞、それに氷室お兄さんに矢薙のおじいさん。

 

龍亞君がアキさんに協力してもらおうよって言い出し、龍可以外の皆が賛成しちゃって龍可も渋々ついてきてる感じ。私も賛成はしてないけどね。

 

でもこれは私たちにとって好都合だったの。お兄ちゃんと留姫お姉さんとの共同作戦の始まりにはね。

 

「そう!そいつらと戦うためのシグナーなんだ!だからアキ姉ちゃんの力を貸して欲しいんだ。きっと同じ痣を持っているお姉ちゃんなら遊星を助けられるよ。」

 

そして今は龍亞君がアルカディアムーブメントの総帥、ディヴァインという人に話をしている。

 

「それで、遊星君からの連絡は?」

 

「まだだ。」

 

「ん~・・・良いでしょう。我々の力を全面的にお貸ししましょう。」

 

「本当!?」

 

あ、お兄ちゃんの言った通り協力してくれるんだ・・・言葉の上では。

 

「アルカディアムーブメントは純粋にサイコデュエルの研究を行っているのですが、最近は変な噂を立てられて困っていたのです。我々が皆さんのお役に立てるなら喜んで。」

 

「やった!」

 

「良かった!」

 

「そうだ!彼女を呼びましょう。すぐに戻ります。失礼。」

 

そう言ってディヴァインという人は出て行った。

 

この後、お兄ちゃんによれば催眠ガスをこの部屋にばらまくって言ってたっけ。

 

マハードとマナがすでに待機していつでも魔法陣を発動できるようにさせてるから大丈夫だけどね。

 

「どうよ!俺の思った通り。あの人悪い人じゃないって!」

 

「こんなにトントン拍子で話が進むとはの~。」

 

「意外だな‥だが油断しない方がかも良いかもしれん。」

 

「あぁ~あ~やだやだ、大人は疑い深くって。それより料理は?俺お腹減っちゃった!」

 

「龍亞、静かに座って。」

 

龍亞君はしゃぎ過ぎなんじゃ・・・

 

「大変だね龍可。」

 

「遥も手伝ってよ・・・こういう時の龍亞は止まらないから。」

 

「確かに(汗)」

 

ガチャッ!

 

うん?扉の開く音?

 

入ってきたのは・・・ガスマスクしてるディヴァインっていう人とその仲間4人。

 

「何!?催眠ガスが噴射されてないだと!?」

 

あぁ、こう言うってことは・・・お兄ちゃんのほうが上手くいったんだ。

 

「どういうことだお前・・・催眠ガスとはどういうことだ!」

 

「やっぱり私たちを捕まえるつもりだったのね!」

 

氷室お兄さんと龍可が次々と声をあげる。

 

いよいよ私の出番。

 

「なぜだ・・・何が起こっている!」

 

「知りたい?何が起こってるか。」

 

「何?」

 

「遥!?」

 

「何か知っているのか?」

 

「知ってるよ。」

 

「貴様・・・・どういうことだ!」

 

「わからない?侵入してるのは・・・私たちだけじゃないんだよ。」

 

「なんだと?」

 

「え?え?どういうこと?」

 

「わしにはさっぱりわからん。」

 

「そうか・・・駆か。」

 

さすが氷室お兄さん。

 

「当たり。お兄ちゃんがすでにここに侵入してて、催眠ガスの噴射を止めてくれた。」

 

「もう1人侵入者・・・だと!?どうやって侵入しやがった!」

 

「お兄ちゃんにかかればこれぐらいたやすいことだけどね。でも、それだけじゃない。もう1ついいこと教えてあげる。」

 

「な、なんだ?」

 

完全にディヴァインっていう人、震えてる。じゃあ衝撃の大暴露。

 

「留姫お姉さんも、すでにこっちの仲間なんだよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

「催眠ガスの制御完了っと。」

 

予想通りで助かったぁ。

 

「・・・どうやったの?」

 

「催眠ガスは制御室、つまりパソコンルームで制御されていた。制御室のやつがボタンを押すと遥ちゃんたちがいる部屋に催眠ガスが噴射されるようになっていた。だからその設定を弄るだけでいい。」

 

「なるほどね。」

 

ちなみに今いる場所はアルカディアムーブメントの留姫の部屋。

 

「さて次はトビーの居場所か。」

 

「またハッキング?」

 

「あぁ。もうすでにアルカディアムーブメントの制御室は俺の支配下にあるからね。」

 

「制御室の人が何もしないとは思えないけど・・・」

 

「大丈夫。催眠ガスで眠ってるだろうから。」

 

「・・・ボタンを押したら制御室に催眠ガスが噴射されるように設定したのね。」

 

「そういうこと。」

 

これぐらい朝飯前です。

 

さて、トビーはどこかな?

 

「・・・ねぇ、そのハッキング技術は誰から教わったの?」

 

「誰にも教わってないよ。独学でやった。」

 

「・・・独学でここまでいけるの?」

 

「まぁね。パソコンの勉強を結構やってたからね。」

 

「そうなのね・・・今度私にも教えてくれる?」

 

「いいよ。」

 

普通教えるもんじゃないがなハッキングは。

 

「あ、見つけた。この部屋だ。」

 

「この部屋は・・・あそこね。私が案内するわ。」

 

「お願い・・・あ、ちょっと待って。留姫に渡すものがあるんだった。」

 

「え?渡すもの?」

 

「えっと・・・あった。はいこれ。」

 

「これ・・・不動遊星が使ってたジャンク・シンクロンにそれに関するシンクロモンスター?」

 

「うん。それあげる。ジャンク・ウォリアーとワイトキングって相性いいから。」

 

「確かに・・・本当にいいの?」

 

「うん。」

 

「ありがとう・・・素直に受け取っておくわ・・・優しいのね駆。」

 

「分かってるでしょ留姫。俺は留姫と同じ性格なんだから。」

 

「・・・そうね。」

 

『いい話っすね。』

 

「「え?」」

 

・・・留姫じゃない別の声・・・おい・・・まじかよ。

 

「・・・これ・・・精霊よね?」

 

「みたいだね。」

 

『そうっすよ。俺はジャンク。よろしく頼むっす。』

 

「よ、よろしく・・・」

 

まさかジャンク・シンクロンが精霊だったとは・・・

 

「・・・と、とりあえず、行きましょうか駆。」

 

「そ、そうだね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遥side

 

「馬鹿な・・・」

 

愕然とした表情のディヴァイン。

 

留姫お姉さんが元に戻った経緯を説明したらこうなったよ。

 

そして龍可たちは驚いてる。

 

「さぁ、どうする?最も、私達を倒さない限り、お兄ちゃんと留姫お姉さんのところに行かせるつもりはないけどね。」

 

「・・・ならば・・・お前らを捕まえて人質にすればいい!お前ら!やれ!」

 

あ、4人が突っ込んできた。

 

「させるかよ!」

 

「氷室お兄さん、下がってて。」

 

「え?」

 

武器は持ってない・・・なら!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~数秒後~

 

「なん・・・だと!?」

 

武器持ってないならこれぐらいの人数、私だけで何とかできるもん。

 

お兄ちゃんだったら相手が武器持ってても問題ないけど・・・

 

「まじか・・・」

 

「すげぇ・・・」

 

(さ、さすが遥だね。)

 

(駆に毎日鍛えてもらってるもんね・・・)

 

「こうなったら・・・こいつを受けてもらおうか!」

 

デュエルディスク・・・ってことはデュエルだね。

 

「いいよ。受けて立ってあげる。」

 

これも予想の範囲内。

 

「遥、大丈夫なの?」

 

「大丈夫大丈夫。任せといて。」

 

龍可が心配してくるけど、これぐらいのこと、私は何度も潜り抜けてきた。問題なし!

 

「遥・・・」

 

「気持ちはわかるが、相手はサイコデュエリスト。サイコパワーが効かないあいつがやるしかない。」

 

「・・・うん。」

 

「デュエルなら私が負けるはずがない!」

 

その自信どこから来るんだろう?

 

「「デュエル!」」

 

遥 LP4000

ディヴァイン LP4000

 

「私のターン、私はクレボンスを召喚。」

 

ATK/1200

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ。さぁかかってくるがいい。」

 

「じゃあ遠慮くなくいく!私のターン!」

 

あ、この手札、私の勝ちだ。

 

「魔法カード、黒魔術のヴェールを発動!ライフを1000払うことで手札か墓地から闇属性の魔法使い族モンスターを1体特殊召喚できる!私は手札からブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」

 

『私、出陣!』

 

ATK/2000

 

遥 LP4000→3000

 

「魔法カード、賢者の宝石を発動!場にブラック・マジシャン・ガールがいるとき、手札かデッキからブラック・マジシャンを1体特殊召喚できる!デッキからブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

『さぁ遥殿、一気に決めてしまいましょう。』

 

ATK/2500

 

「魔法カード、黒・魔・導!場にブラック・マジシャンがいるとき、相手の魔法・罠カードをすべて破壊する!」

 

「なんだと!?」

 

えっと、次元幽閉ってカードが破壊されたみたい。攻撃時に相手モンスターを除外するカードだったかな?

 

「さらに魔法カード、黒・魔・導・爆・裂・破を発動!場にブラック・マジシャン・ガールがいるとき、相手の表側表示のモンスターをすべて破壊する!」

 

「なにぃ!?」

 

はい、相手の場一掃。

 

「ブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールでダイレクトアタック!マハード!マナ!」

 

『行くぞマナ!』

 

『はい!お師匠様!』

 

『ブラック・マジック!』

 

『ブラック・バーニング!』

 

「この俺がこんな小娘にぃ!」

 

ディヴァイン LP4000→0

 

一丁上がり!

 

「わ、ワンターンキルか・・・」

 

「あんちゃん凄いな。」

 

「遥ちゃんすげぇ!」

 

「さすが遥ね。」

 

皆びっくりしてる・・・龍可は当然のような顔してるけど・・・

 

「私が負けるとはな・・・ならば!これでも喰らえ!」

 

今度は・・・炎の玉?サイコパワーかな!

 

はぁ、完全に頭に血が昇ってる。

 

その炎の玉を私は片手で受け止める。

 

「な、何!?」

 

「私と留姫お姉さんのデュエル見てなかったの?私にサイコパワーは通用しないって言ったじゃん。」

 

「ぐっ・・・」

 

「ただ、あの時はサイコパワーを無効化できるって言ったけど、実際はちょっと違うんだよね~」

 

「何?」

 

「本来はサイコパワーなどの特殊攻撃を吸収し・・・1.1倍の威力で跳ね返す!はぁっ!」

 

「な、何!?ぐはっ!」

 

跳ね返した炎の玉が当たって、気絶しちゃった。それでいいんだけど。

 

「「「「・・・・・」」」」

 

あまりの出来事に龍可たちは茫然としてる・・・やり過ぎた?

 

まっいっか。お兄ちゃんに連絡しよっと。

 

ピピッ!

 

『遥ちゃん?』

 

「お兄ちゃん!ディヴァインは片づけたよ。」

 

『OK。こっちはもうすぐトビーの部屋に着く。』

 

「じゃあ私たちはアキお姉さん探しとくね。それが龍亞君の目的だし。」

 

『了解。気を付けてね。』

 

「うん、そっちもね。」

 

ピッ!

 

「さぁ、皆行くよ!」

 

「お、おう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

「あのディヴァインをいともたやすく片付けるなんて・・・さすがあなたの妹ね。」

 

「まぁ遥ちゃんにはサイコパワーは効かないし、ディヴァインにとっちゃ天敵でしょ。」

 

「まぁ、そうね。」

 

遥ちゃんにはほぼ毎日武術の稽古をしてるからね。

 

「あ、ついたわ。この部屋よ。」

 

「やっぱり・・・ロックされてるか。しかも電子ロック。」

 

「どうする駆?」

 

「まっ、電子ロックのほうが解除しやすいけどね。」

 

そう言ってパソコンを取り出す。

 

「またハッキング?」

 

「そう。すでにアルカディアムーブメントの制御室は俺の支配下。だからロックを外すことぐらい、」

 

ガチャッ!

 

「たやすいこと。」

 

「さすがね。」

 

「朝飯前だよこれぐらい。」

 

「ふふっ、じゃあ入りましょうか。」

 

「あぁ。」

 

で、中に入ると・・・まぁ見張りがいますよね。

 

トビーは・・・眠ってるか。

 

「貴様ら何をしにき・・・・ふにゃふにゃ・・・zzz」

 

「・・・何をしたの駆?」

 

「麻酔銃を撃った。」

 

「ま、麻酔銃!?」

 

「そう、この時計型麻酔銃。便利でしょ?」

 

「え、えぇ。」

 

他にもターボエンジン付きスケートボードや蝶ネクタイ型変声機もある。全部神様から送られてきたものだが・・・いつから俺はあの小学生探偵になったんですかね?しかも俺は今中学生だし・・・

 

「さて、トビーは?」

 

「まだ眠ったままよ。どうする?」

 

「うーん、ちょっと待って。」

 

俺はトビーの体を診察する。

 

これでも応急処置はできるよ。遥ちゃんもだけど。

 

「うーん、目立った怪我はないね。」

 

「・・・そう。」

 

「・・・う、うーん・・・」

 

「あ、起きた。」

 

「トビー!」

 

「うーん・・・え?留姫姉ちゃん?」

 

「トビー、大丈夫?」

 

「大丈夫だよ・・・えっと横の人は?」

 

「この人は山岸駆。脱出の手助けをしてくれてるの。」

 

「よろしくね。」

 

「よろしくお願いします。って脱出!?ってか留姫姉ちゃん、魔女だったのは・・・」

 

「駆の妹のおかげで元に戻ったわ。あなたを助けるためまだここに残ってたけど。」

 

「ありがとう留姫姉ちゃん!」

 

「お礼を言わなくていいわ。それよりミスティが心配してるでしょうから早く脱出しましょう。」

 

「うん!」

 

思ったより元気そうだねトビーは。

 

本来は死ぬ運命だったけどね・・・人が死ぬ運命は変えなくちゃね・・・

 

あ、死ぬって・・・やばい!そういえばここでもう1人死ぬんだった!

 

ディヴァインは今どこに・・・

 

「駆、どうしたの?」

 

「ちょっと気になることがあって・・・あっ!」

 

「駆?」

 

「ここ見て。」

 

「・・・これは!」

 

「ディヴァインがデュエルしてる?」

 

「もう意識が戻ったのね。遥ちゃんにやられてたのに。」

 

「みたいだね。」

 

そしてフィールドは・・・あぁ、これは間に合わん・・もうとどめの場面じゃん。

 

「あ!相手が窓に貼り付けに・・・・あ!」

 

「窓から落ちた・・・」

 

くっ、1人死なせちまった・・・

 

「駆、とりあえずは遥ちゃんと合流しましょう。」

 

「そうだね。」

 

「遥ちゃんって?」

 

「俺の妹だよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、アキ。」

 

「留姫・・・」

 

遥ちゃんたちと合流しようとした俺達だが、それより先にアキさんと遭遇しちまった。結構近くにいたんだな。

 

「留姫、これはどういうこと?」

 

「見たまんまよ。私はかつての心を取り戻し、ここを出るわ。」

 

「ディヴァインを裏切るつもり?」

 

「アキ、私達はディヴァインに利用されてただけなのよ。」

 

「何よそれ・・・」

 

「アキさん。なたはディヴァインの本当の目的を知らないでしょ?」

 

「本当の・・・目的?」

 

「そう、ディヴァインは能力の高いものを選りすぐり、デュエル以外でも力を発揮できるように改造し、兵士として紛争地域に送り込む計画を立てていた。」

 

「なっ!?」

 

「そのために人体実験で有能な人材を探しだしていた。」

 

「人体実験ですって!?」

 

ちなみに留姫にはもう昨日のうちに話してる。でもアキさんは驚くよね。

 

「その中には留姫も、そしてアキさん、あなたも含まれていた。」

 

「そ、そんな・・・」

 

「そして・・・この子も。」

 

「え?そんな小さい子も・・・」

 

「でもこの子はその実験に耐え切れず、命を落としそうになった。一命はとりとめて今ここにいるけど・・・ディヴァインはそんな危険なことをしてたんだよ。」

 

「そんな・・・」

 

愕然とするアキさん。まぁそっか。信じてた人がそんなことをしてるなんて夢にも思ってなかっただろうからね。

 

「ディヴァインは私たちを道具としか思ってない。だから私たちと一緒にここを出ましょう。」

 

「・・・ここを出て私にどうしろと?」

 

「え?」

 

「私にはここしか居場所がないの!さっきの話もどうせでっち上げでしょ!」

 

「違うわ。事実よ!」

 

「うるさい!黙れ!私の居場所を消すというなら・・・私があなたたちを消すわ!」

 

アキさんがデュエルディスクを展開・・・やっぱりこうなるか。

 

「駆、ここは私に任せて。」

 

「留姫?」

 

「留姫姉ちゃん?」

 

「私が駆と遥ちゃんに救われたように、今度は私が、アキを救って見せるわ。」

 

「・・・分かった。無茶はするなよ。」

 

「えぇ。トビーは任せたわよ。」

 

「あぁ。」

 

「留姫姉ちゃん、頑張って!」

 

「えぇ。」

 

留姫もデュエルディスクを展開する。

 

「アキ、あなたに教えてあげるわ。仲間の大切さを!」

 

「仲間なんて必要ない!私にはディヴァインがいれば十分よ!」

 

「「デュエル!」」




駆「以上、第19話でした。」

遥「そして今回の後書きはゲストに留姫お姉さんを迎えてます。」

留姫「加藤留姫よ。よろしく。」

遥「魔女状態が解けると話し方は普通なんだね。」

留姫「まぁね。で・・・私が一番最初のゲストでいいのかしら?」

駆「まぁ留姫が出てくる前に涼太や美菜、隆、龍可や龍亞など、出すべきキャラ一杯いたしね。」

遥「でもまぁ、最初のゲストはメインヒロインの留姫お姉さんからだよねってことでこうなったみたい。」

留姫「そ、そう・・・」

駆「それに留姫はこれから前書きと後書きのメインMCを務めるのもあるね。」

留姫「・・・え?」

遥「前書きと後書きのメインMCはお兄ちゃんと私、留姫お姉さんで回していくんだって。」

駆「たまにMC陣だけでやるときもあるみたいだけどね。」

留姫「そ、そうなの・・・」

遥「まぁ、次話のMCはいきなりお兄ちゃんと留姫お姉さんの2人でゲストなしだけどね。」

駆「みたいだね。一緒に頑張ろう留姫!」

留姫「・・・えぇ。駆が一緒だと心強いわ。」

駆「よかった。しかし遥ちゃん、あのディヴァインをワンターンキルなんてやるね。」

遥「お兄ちゃんのおかげだよ。」

留姫「ディヴァインを瞬殺なんてそうできるもんじゃないわよ。」

駆「それが普通にできるんだよな・・・」

遥「現にリメイク前の小説では私じゃなくてお兄ちゃんが戦って同じくワンターンキルしたもんね。」

留姫「・・・そうだった・・・」

駆「トビーも救えたし、後は龍亞の目的を達せれば終わりなんだけど・・・」

遥「お兄ちゃんたちが先にアキお姉さんと出会っちゃったみたいだね・・・」

留姫「でも好都合。駆と遥ちゃんが私に教えてくれたことを、今度は私がアキに教えるわ。」

遥「頑張って留姫お姉さん!」

駆「次話の題名は、『仲間の大切さ いでよ!ジャンク・ウォリアー!』です。」

留姫「次話もお楽しみにね。」


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第20話 仲間の大切さ いでよ!ジャンク・ウォリアー!

駆「お待たせしました、第20話です。」

留姫「予告通り、今日の前書きと後書きは駆と私でやるわ。」

駆「さて、今回は留姫とアキさんのデュエル。」

留姫「アキを救って見せるわ。駆と遥ちゃんが私にしてくれたように。」

駆「頑張って留姫。」

留姫「えぇ、頑張るわ。」

駆「それでは、留姫も一緒に。」

駆・留姫「「第20話、スタート!」


留姫side

 

「「デュエル!」」

 

留姫 LP4000

アキ LP4000

 

先攻は私みたいね・・・このデュエルはもちろん勝てればいいけど、目的はアキの説得。駆と遥ちゃんが私にしてくれたように、今度は私がアキを元のアキに戻す!

 

「私のターン!私はモンスターを1体裏側守備表示でセット。カードを2枚伏せてターンエンドよ。」

 

先攻だからあまり動かないほうがいいのよね・・・ただでさえ、アキのエースモンスターはあのカードだし。

 

「私のターン、私は夜薔薇の騎士を召喚。」

 

ATK/1000

 

夜薔薇の騎士・・・早くも出るのね・・・アキのエースモンスター。

 

「夜薔薇の騎士が召喚に成功したとき、手札からレベル4以下の植物族モンスター1体を特殊召喚することができる。レベル4のロードポイズンを特殊召喚。」

 

ATK/1500

 

「Lv4のロードポイズンにLv3の夜薔薇の騎士をチューニング。冷たい炎が世界の全てを包み込む、漆黒の花よ開け!シンクロ召喚、現れよ!ブラック・ローズ・ドラゴン!」

 

ATK/2400

 

アキのエースモンスター、ブラック・ローズ・ドラゴン・・・ほんとに軽々と出すわね。

 

「ブラック・ローズ・ドラゴンの効果、1ターンに1度、自分の墓地の植物族モンスター1体をゲームから除外することで相手フィールド上に守備表示で存在するモンスター1体を表側攻撃表示にし、エンドフェイズ時までその攻撃力を0にする。ロードポイズンを除外。ローズ・リストリクション。」

 

ブラック・ローズ・ガイルじゃなくてそっちほうを使ってきた・・・これは好都合ね。

 

「残念ねアキ。私が伏せてたモンスターはライトロード・ハンターライコウ。このカードのリバース効果により、場のカード1枚を破壊できるわ。ブラック・ローズ・ドラゴンを破壊!」

 

「くっ!」

 

「そして私は自分のデッキの上から3枚カードを墓地に送る。」

 

墓地に送られたカード

・ワイトキング

・光学迷彩アーマー

・生者の書-禁断の呪術-

 

「・・・カードを3枚伏せてターンエンド。」

 

どうやらブラック・ローズ・ドラゴンが破壊されたのは予想外だったみたいね。

 

一気に行くわ!

 

「私のターン!罠発動、針虫の巣窟!自分のデッキの上からカードを5枚墓地に送る!」

 

墓地に送られたカード

・ワイト

・異次元からの埋葬

・ワイトプリンス

・おろかな埋葬

・終末の騎士

 

結構痛いカードが落ちるわね・・・でも、いいカードも落ちたわ。

 

「ワイトプリンスの効果発動!このカードが墓地に送られたとき、ワイトとワイト夫人を1体ずつデッキから墓地へ送ることができるわ。さらに罠発動!エンジェル・リフト!墓地のレベル2以下のモンスター1体を特殊召喚する。甦れ、ワイトキング!墓地のワイトは4体!よってワイトキングの攻撃力は4000よ!」

 

ATK/?→4000

 

「バトル!ワイトキングでダイレクトアタック!」

 

「罠発動、オフェンシブ・ガード。相手が直接攻撃してきたとき、このターンのエンドフェイズ時まで、その相手モンスター1体の攻撃力を半分にし、自分はカードを1枚ドローする。」

 

ワイトキング ATK/4000→2000

 

「さらに罠発動、グランド・キャプチャー。相手モンスターが攻撃してきたとき、そのモンスター1体から受ける戦闘ダメージを半分にするわ。」

 

アキ LP4000→3000

 

「この効果で半分にした後の戦闘ダメージが1000ポイント以上だった場合、自分のデッキからカードを1枚ドローする。」

 

ダメージを4分の1にした上に2枚ドローですって!?さすがアキね・・・この攻撃で終わるとは全く思ってなかったけど、ここまでは正直予想外ね。

 

「私はクリバンデットを召喚。」

 

ATK/1000

 

「カードを1枚伏せる。エンドフェイズ、このターンに召喚に成功したクリバンデットをリリースすることで、デッキの上から5枚カードをめくり、その中から魔法・罠カードを1枚選んで手札に加え、残りのカードは墓地に送るわ。」

 

めくったカード

・ワイトメア

・ワイト

・闇の誘惑

・融合

・マスマティシャン

 

「私は闇の誘惑を手札に加え、残りは墓地に送るわ。ワイトメアとワイトが墓地に行ったことにより、ワイトキングの攻撃力は2000ポイントアップするわ。ターンエンド。」

 

ワイトキング ATK/2000→4000→6000

 

クロスフュージョンできる手札でもないし、融合はいらないわよね今回。

 

「私のターン、ドロー。私は黒薔薇の魔女を召喚。」

 

ATK/1700

 

(あ、出た。アキさんの王道パターン。)

 

「黒薔薇の魔女の効果発動。私の場にカードがない時にこのカードを召喚した時、カードを1枚引く。モンスターならそのまま手札に加え、違う時は引いたカードとこのカードを墓地に送る。」

 

ここで賭け?

 

(賭けって留姫は思ってるだろうけど、黒薔薇の魔女の効果で引くカードはほとんどの確率であれなんだよなアキさんは・・・)

 

「ドロー、私がドローしたのは薔薇の妖精。このカードはカード効果で手札に加わった場合、特殊召喚できる。」

 

ATK/600

 

賭け成功・・・しかもモンスター特殊召喚のおまけつき・・・

 

(やっぱり・・・)

 

「魔法カード、シャイニング・リバース。自分の墓地に存在するシンクロモンスター1体を選択し、選択したモンスターのシンクロ召喚に必要なシンクロ素材を自分フィールド上から墓地へ送り、選択したモンスターを自分の墓地からシンクロ召喚扱いで特殊召喚する!」

 

何ですって!?ってことは・・・ブラック・ローズ復活!?

 

「Lv3の薔薇の妖精とLv4の黒薔薇の魔女を墓地に送りチューニング。冷たい炎が世界の全てを包み込む。漆黒の花よ、開け! シンクロ召喚!復活せよ、ブラック・ローズ・ドラゴン!」

 

ATK/2400

 

「ブラック・ローズ・ドラゴンの効果発動!シンクロ召喚に成功した時、フィールド上の全てのカードを破壊出来る!そしてシャイニング・リバースの効果でブラック・ローズ・ドラゴンはこのターン破壊されない!」

 

そんな・・・ってことは・・・ブラック・ローズ以外のカードを一掃ってことじゃない!

 

「ブラック・ローズ・ガイル!」

 

「ぐっ・・・」

 

「さらにブラック・ローズ・ドラゴンのダイレクトアタック!ブラック・ローズ・フレア!」

 

「きゃあああ!」

 

留姫 LP4000→1600

 

「ターンエンドよ。」

 

くっ・・・なんて力なの・・・これがアキのサイコパワー・・・私のサイコパワーで防いでたから怪我はないけど・・・きつい・・・

 

「これが私・・・誰の助けも必要ない。私には・・・ディヴァインがいてくればそれでいいのよ!」

 

「それは違うよ!」

 

え?この声は・・・遥ちゃん?

 

「遥ちゃん!」

 

「お待たせお兄ちゃん!」

 

その後ろから続々と人が・・・フォーチュンカップに出てた子もいるわ・・・みんな駆と遥ちゃんの仲間かしら?

 

「アキお姉さん、ディヴァインはアキお姉さんを利用してるだけ。アキお姉さんを仲間だとは思ってないんだよ!」

 

「・・知ってるわ。さっき聞いたわ。それでもいい・・・」

 

「え?」

 

アキ?

 

「ディヴァインは私を受け入れてくれた。たとえ力を利用するのが目的だったとしても。私にとってはかけがえのない存在。」

 

アキ・・・利用されてると知ってまだ・・・

 

「だから・・・私はあなたたちを逃がすわけにはいかない!私の居場所を潰させはしない!」

 

「アキ、それじゃあ前には進めないわよ。」

 

「何?」

 

「・・・私も最初はアキと同じことを思ったわ・・・でも、それじゃあ前には進めないし、その先に未来もない。自分の未来は自分で切り開くしかない・・・駆と遥ちゃんがそう教えてくれたわ。」

 

「留姫・・・」

 

「留姫お姉さん・・・」

 

「そしてこの2人がそれを証明してくれてる。」

 

「・・どういうこと?」

 

「駆は・・・私たちと同じサイコデュエリストよ。」

 

「何!?」

 

「さらに遥ちゃんはサイコパワーを無効にする能力を持っている。」

 

「サイコパワーを無効にする能力?」

 

「そうよ。」

 

私のサイコパワーは何1つ通用しなかった・・・遥ちゃんはサイコデュエリストの天敵よ。

 

「そしてこの2人は過去に家族を殺されている。」

 

「!?」

 

「でもこうやって前に進んでる。仲間のおかげで。私も一緒。駆と遥ちゃんのおかげで私はこうやって前に進める。私にとって、駆と遥ちゃんはかけがえのない仲間よ。」

 

そう、この2人は私にとっては最高の仲間。

 

「そしてその仲間の絆が、私を強くする。」

 

「何?」

 

「アキ、あなたに見せてあげる。仲間の絆がどれだけ人を強くするかを!私のターン!ドロー!・・・来たわねジャンク。」

 

『引いてくれたっすね俺を。』

 

そしてこの手札・・・いけるわ!

 

「魔法カード、闇の誘惑を発動!カードを2枚ドローし、闇属性モンスターのワイトキングをゲームから除外するわ。そして手札のワイトメアの効果発動!このカードを墓地に送り、除外されているワイトキングを1体特殊召喚!墓地のワイトは8体!よって攻撃力は8000よ!」

 

ATK/?→8000

 

「ジャンク、行くわよ。」

 

『OKっす!』

 

「ジャンク・シンクロンを召喚!」

 

『行くっすよ!』

 

ATK/1300

 

「ジャンク・シンクロン!?」

 

「あれは遊星のカード!」

 

(行け!留姫!)

 

「(えぇ!)ジャンク・シンクロンの効果!召喚に成功したとき、墓地のレベル2以下のモンスター1体を守備表示で特殊召喚する!ライトロード・ハンターライコウを特殊召喚!」

 

DEF/100

 

「Lv2のライトロード・ハンターライコウにLv3のジャンク・シンクロンをチューニング!」

 

『はぁぁぁっ!』

 

「仲間の絆を結集し、最強の戦士よ、今ここに降臨せよ!シンクロ召喚!相手を打ち破って!ジャンク・ウォリアー!」

 

ATK/2300

 

「ジャンク・ウォリアーの効果、シンクロ召喚に成功したとき、自分の場の表側表示のレベル2以下のモンスターの攻撃力分、攻撃力がアップする。パワー・オブ・フェローズ。」

 

ATK/2300→10300

 

「攻撃力が10300!?」

 

「アキ!これが仲間の絆よ!仲間の力が私を強くする!」

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」

 

!?この声はディヴァインの声・・・一体何が起こったの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~アルカディアムーブメント内ディヴァインの部屋~

 

「馬鹿な!こんな巨大なモンスターがいるのか!」

 

「消えなよディヴァイン。永遠の闇に。」

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」

 

ディヴァイン LP0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」

 

そんなディヴァインの叫び声とともに瓦礫が落下してきた。それと一緒にディヴァインも落下し最下階まで落ちて行った・・・早すぎだわディヴァイン!もうちょっと粘れや!

 

「ディヴァイン!」

 

そしてアルカディアムーブメントは今にも崩壊しそうになっていた。

 

「くそ!」

 

氷室さんが龍可と龍亞を抱きかかえ安全なところへ避難させた。

 

「駆!十六夜!加藤!ここから早く逃げるんだ。」

 

「うん。留姫、アキさん、早く逃げよう。」

 

「ディヴァイン・・・。」

 

「アキさん!」

 

「アキ!」

 

くそっ!このままじゃあ。

 

「遥ちゃん、この子をお願い!」

 

「分かった!」

 

トビーを遥ちゃんに預け、俺は留姫とアキさんのもとに。

 

「アキ!逃げるわよ!」

 

留姫もアキさんの元に行くが、アキさんは微動だにしない。

 

その時、俺たちの上に大きな瓦礫が落下してきた。

 

「くっそー!」

 

俺は留姫とアキさんを庇う格好になり、サイコパワーで瓦礫を防御しようとするものの、庇いながらじゃ制御が難しく、そのまま俺と留姫とアキさんは瓦礫の下敷きになってしまった。

 

「お兄ちゃん!」

 

「留姫姉ちゃん!」

 

そして俺は意識を失った。




駆「以上、第20話でした。」

留姫「互いに本編では気を失ったのだけど・・・」

駆「気にしたら負けだよ。」

留姫「そ、そう・・・」

駆「しかしまぁあの状況でジャンク・シンクロンを引くとはね。」

留姫「よく来てくれたわ。おかげであそこまで行った。」

駆「攻撃力1万越え・・・まぁワイトじゃ普通か。」

留姫「まぁ普通ね。」

駆「で、このアルカディアムーブメントでのアキとのデュエル。リメイク前ではアキさんと俺が組んでダークシグナーとなったミスティとデュエルしてます。」

留姫「そうだったわね。当時魔女状態だったアキがタッグを了承するとは思わなかったとか感想が来たわね。」

駆「そうそう。しかし今回はトビーを助けたためにミスティはダークシグナーにならず。さてこの後どうなるか。」

留姫「その前に次回はリメイク前でもあった話をやるわ。」

駆「しかし前回はいなかった留姫もいるし、状況はちょっと違うようで・・・」

留姫「次話の題名は、『再会と和解』よ。」

駆「それでは留姫もご一緒に。」

駆・留姫「「次話もお楽しみに。」


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第21話 再会と和解

駆「お待たせしました、第21話です。」

留姫「前回に引き続き今回も私たち2人でお送りするわ。」

駆「と言っても、後書きではゲストがいるけどね。」

留姫「ってか、作者更新遅くない?」

駆「時間がなかったんだと。本当なら次話を書いてから更新するんだが、まだその次話が書けてないんだと。」

留姫「相当ねそれは・・・」

駆「で、久々の更新になったわけ・・なのに・・・今回デュエルなし・・・」

留姫「・・・ま、まぁ次話からデュエルのオンパレードだから・・・」

駆「遊戯王の小説ではそれが普通なんだよなぁ・・・」

留姫「・・・まぁ、そうね。」

駆「ということで行きましょう。」

留姫「第21話、スタートよ。」


遥side

 

「トビー!」

 

「姉さん!」

 

ここは病院。

 

アルカディアムーブメントの崩壊で大勢の人がこの病院に運ばれている。

 

お兄ちゃんと留姫お姉さん、アキお姉さんもここに。

 

留姫お姉さんが病院に運ばれたと知り、留姫お姉さんのお母さん、涼太お兄さん、美菜お姉さん、隆お兄さん、そして留姫お姉さんのお母さんと仲がいいミスティお姉さんが駆け付けた。

 

勿論私と一緒にいたトビー君を見逃すはずがなく、晴れて再会となったみたい。

 

いいよねこういうの。

 

「無事でよかったわトビー。」

 

「姉さん・・・」

 

ちなみに今いる部屋はお兄ちゃんと留姫お姉さんの入院部屋。

 

アキお姉さんの入院部屋は隣にあるよ。

 

「よかったわねミスティ。」

 

「えぇ。ありがとう文子。」

 

留姫お姉さんのお母さんの下の名前は文子っていうみたい。

 

「しかしまぁ・・・あいつがすでに元に戻ってたとはな・・・」

 

「それであの子を助けるために駆とのデュエルでは魔女の演技をしてたと。」

 

「駆もそれに気づいててその演技に付き合い、それに加えて留姫の手伝いをしてたと・・・」

 

「そうだよ。」

 

そう、これまで起こったことの説明もすでにしてるよ。

 

「遥ちゃん・・・だったわね。」

 

「は、はい。」

 

「・・・留姫を助けてくれて、ありがとう。」

 

「ど、どういたしまして。」

 

留姫お姉さんのお母さんが私の頭をなでる・・・お兄ちゃん以外にされるのは久しぶりだなぁ・・・

 

「留姫はいつ目を覚ますのかしら?」

 

「留姫お姉さんは今日中に目を覚ますと思うよ。お兄ちゃんが庇ってたから。」

 

「そうか・・・」

 

問題はお兄ちゃん。アキお姉さんと留姫お姉さんを庇ってたから、傷がその分ひどい・・・命に別状はなく、今日中に目を覚ますとは医師が言ってたけど・・・大丈夫かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう・・・ディヴァインにさらわれたのね・・・」

 

「うん・・・怖かった・・・」

 

しばらくして、トビー君がアルカディアムーブメントにいた経緯を説明し始めた。

 

トビー君もディヴァインに誘拐されてたみたい・・・あのおじさん、どこまでもひどい人だったんだね。

 

「でもよかったわ無事で。」

 

「うん。」

 

ドカーン!

 

な、何!?

 

「なんだ今の音は!」

 

「隣の部屋からよ!」

 

隣・・・まさか!

 

「アキお姉さんに何かあったのかも!」

 

「行ってみよう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

留姫side

 

「ん・・・ここは?」

 

白い天井・・・何で私はここに?

 

「気づいたのね留姫。」

 

「え?その声・・・母さん?」

 

「そうよ。」

 

私の隣には母さんがいた・・・逆隣りには私と同じように駆が眠ってる。

 

「ごめん母さん・・・私・・・」

 

「いいのよ。辛かったでしょう。」

 

「・・・うん。」

 

「でも、1人で抱え込んじゃだめよ。母さんにもちゃんと相談してくれないと。留姫に何が起こってたかわからなかったもの。」

 

「・・・ごめんなさい。」

 

そう、私は1人で抱え込む癖がある。それがたまりにたまってしまって魔女になってしまった。

 

「でも、私も母親失格ね。娘が苦しんでるのに気づかなかったもの。」

 

「母さん・・・」

 

「でも、まだやり直せるわ。」

 

「・・・うん。」

 

「また、一緒に暮らしましょう。」

 

「えぇ。」

 

そう言って、母さんは私を抱きしめてくれた。

 

母さん・・・迷惑かけてごめんなさいね。

 

でも、私はもう大丈夫。

 

私には・・・信じられる最高の仲間がいるから

 

と思いながら駆を見てると、

 

「・・・ん・・・あれ?ここは?」

 

駆も目を覚ました。

 

「起きたのね駆。」

 

「留姫・・・そっか・・・俺たち、アルカディアムーブメントで・・・」

 

「えぇ。」

 

「で、そこにいるのは留姫のお母さん?」

 

「そうよ。」

 

「留姫の母親の文子よ。留姫を助けてくれてありがとう。」

 

「どういたしまして。」

 

ドカーン!

 

「な、何!?」

 

「今のは一体・・・」

 

この音はただ事ではないわね

 

「駆、行こう。」

 

「うん。」

 

「ダメよ2人とも。まだ寝てなきゃ。」

 

母さんに止められた・・・

 

「2人とも怪我人なんだから今日は絶対安静よ。」

 

「でも何かあったら・・・」

 

「大丈夫よ・・・駆君、あなたの妹が何とかしてくれるわ。」

 

「遥ちゃんが?」

 

母さん・・・どうやら遥ちゃんを気に入ったみたいね・・・表情からしてわかる・・・確かに私を魔女状態から救ってくれたのは遥ちゃんだけど・・・

 

まぁ、でも母さんがいるからには私たちは何もできないわね。

 

にしても・・・嬉しかった・・・駆が私を庇ってくれて・・・

 

でも・・・まだ気づいてないわよね・・・私の正体には・・・まぁいっか今は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遥side

 

「やめて!パパを傷付けたくない!」

 

そう言ってアキお姉さんが念を込めると・・・サイコパワーが止まった。

 

私達が駆け付けた時にはアキお姉さんと遊星お兄さんのデュエルが始まってた。

 

「・・・力を・・初めてコントロールできた。」

 

その途中でアキお姉さんのお父さんがアキお姉さんを止めようと動き出した。でもアキお姉さんはサイコパワーで撃退しようとする。遊星お兄さんが罠で防ぎ、また私も前に立って防いできた。そしてアキお姉さんのお父さんや遊星お兄さん、それから私の声が届いたのか、アキお姉さんは魔女状態が解除された。そして今この状況。

 

「遊星、終わらせて。この戦いを。」

 

遊星お兄さんはコクリとうなずくと残ってた伏せカードを発動させた。

 

「罠カードオープン!シンクロ・ヘイロー!シンクロモンスター1体が戦闘で相手モンスターを破壊できなかった時、そのシンクロモンスターは攻撃力を2倍にし続けてバトルすることができる。」

 

凄いカード・・・でもシンクロモンスターを使わない私には使えないカードだね。

 

「今こそ魔女の呪縛を打ち破れ!スターダスト・ドラゴンでブラック・ローズ・ドラゴンに攻撃!シューティング・ソニック!」

 

スターダストの攻撃でブラック・ローズは破壊され、アキさんのライフは0となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後アキお姉さんさんは両親と和解した。

 

「やっぱりあの印は仲間の絆なんだよ。えへへ俺にはないけど。」

 

な~んて呑気なことを言ってる龍亞君。

 

「みんなこの痣に引き寄せられていく。そして仲間になっていく。忌むべき印じゃない。」

 

そしてその仲間の中心は遊星お兄さんってことだね。みんな遊星お兄さんによって仲間になったもんだし。

 

「でも・・・でも私にはかつて信じた仲間がいた。その思いはまだ私の心の中にある。」

 

まだディヴァインを仲間と思ってるんだ。お兄ちゃんがあんな真実を暴露したのにね。あの真実を受け止めきれてないのかな・・・。

 

「俺にもかつてそんな仲間がいた。やつの思いと俺の思いがすれ違い心を削っていく。」

 

・・・遊星お兄さんにもいるんだ・・・

 

「今は分からない。その思いがどんな決着を突き付けるのかは。だがかつて仲間と呼んだ同志ならその覚悟を背負い俺は進んでいく。」

 

「・・・遊星。」

 

その人と何があったのかは私にはわからない。遊星お兄さん、頑張って。

 

「後は駆と留姫だね。」

 

「まだ目を覚ましてないんですかね?」

 

で、皆で行くと、

 

「あら、皆で来たのね。」

 

「はい・・・でも、まだ目を覚ましてないんですね。」

 

「いいえ、1度目を覚ましたわ。私が絶対安静って言って寝かしたけどね。」

 

あのお兄ちゃんを・・・留姫お姉さんのお母さん、恐るべし。

 

その後2人は目を覚まし、留姫お姉さんは涼太お兄さんたちと再会、和解しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

「ラリー!!!!!」

 

数日後、俺たちはサテライトにいる。あれからゴドウィンから赤き龍についての話がありそれからサテライトに行った。原作と違うのは俺と遥ちゃん、それから留姫がメンバーに加わってること。

 

涼太たちは来てないがなぜ留姫が来てるかというと、留姫の役目はアキを守ること。

 

シグナーの件については留姫も一緒に聞いてる。それでもなおついてきた。だからもう止めなかった。

 

そしてサテライトに着いてすぐ遊星とルドガーのデュエルが始まった。

 

しかし、その途中で遊星が世話になっていたマーサが地縛神に吸収され、ルドガーと思っていた対戦相手はルドガーに操られていた遊星の親友のラリーだった。

 

闇のゲームであるため、どちらか1人は消える。ラリーは遊星に思いを託し、自らのライフを0にし、消えたところ・・・

 

「「「「「遊星!」」」」」

 

遊星は下を向いたまま。

 

「面白い見せ物だったな。」

 

そこにダークシグナーが勢ぞろいで登場・・・ミスティの代わりのダークシグナーもいるな・・・一体誰なんだ?

 

「だがこれからが、ダークシグナーとシグナーの戦いの本番だ。」

 

「それぞれの戦いは、粛清によって決められる。」

 

「粛清?」

 

「地縛神の恐怖を克服したなんて思うなよ遊星。まだまだたっぷり恐怖は残ってるはずだろ、俺への恐怖がよ!」

 

あれが・・・鬼柳・・・

 

「あぁ、俺は恐ろしい・・・・・貴様たちを倒すことを、こんなに欲している俺自身の怒りが!ダークシグナー、俺はお前たちを絶対に許さない!」

 

その通りだよ遊星。俺も許せない。

 

「・・・お兄ちゃん」

 

「ん?どうした遥ちゃん?」

 

「デュエルって、皆が楽しむためにあるものだよね。」

 

「・・・うん。」

 

「じゃあ、なんで遊星お兄さんは泣いたり怒ったりしてるの?」

 

「・・・・・」

 

「なんで遊星お兄さんの仲間があんな目に遭わなきゃいけないの!」

 

「遥ちゃん・・・」

 

「許せない・・・私はこんなデュエルをさせた人たちを許さない!」

 

「・・・同感だよ遥ちゃん。俺も許せない。」

 

「ほぅ・・・どう許さないのか見ものだな。」

 

「ダークシグナー、お前たちにこの世界を壊させはしない!俺たちがこの世界を守って見せる!」

 

シグナーとダークシグナーの戦いが、今、ここに始まる。




駆「以上、第21話でした。」

留姫「そして今日のゲスト、トビーよ。」

トビー「トビー・ローラです。よろしくお願いします。」

駆「よろしくトビー君。ミスティと再会できてよかったね。」

トビー「はい!」

留姫「ずっと探してたからねミスティは。」

駆「そして留姫も母親と再会だね。」

留姫「えぇ・・・」

トビー「アキさんも再会して和解して、めでたしですね。」

駆「で、終わればよかったんだけどね・・・」

留姫「ダークシグナー・・・」

トビー「僕たち死んじゃうんですか?」

駆「死なせないよ。絶対にこの世界を守ってみせる。」

留姫「暗い話は少し置いといて、初登場のトビーの話でもしましょう。」

トビー「僕の・・・ですか。」

駆「そう・トビー君はこの小説では小学5年生ということになってます。」

留姫「遥ちゃんや龍可ちゃん、龍亞君と同い年ね。」

トビー「一緒にいたあの人たちですか。」

駆「そうそう。」

トビー「楽しくなりそうですね。」

留姫「すぐ仲良くなれると思うわよ。」

駆「ついでに言うと、予定では俺からトビー君にデッキプレゼントする予定だから。」

トビー「ほんとですか!?」

駆「うん。」

トビー「ありがとうございます!うれしいです!」

留姫「どういうデッキ?」

駆「それはそれまでのお楽しみ。」

トビー「楽しみです。」

駆「さて、次話はダークシグナー戦開幕!」

留姫「トップバッターは・・・え?遥ちゃん!?」

トビー「遥さんが!?」

駆「題名は、『怒りの遥 黒魔術の三銃士降臨!』・・・の予定です。」

留姫「予定?」

駆「前書きで言ったじゃん。まだ次話書いてないって。」

留姫「だったわね。」

駆「だからあくまでも予定。変わるかもしれないからそこはご了承ください。」

トビー「黒魔術の三銃士・・ってまさか!」

留姫「えぇ、そのまさかよ。」

駆「それでは次話もお楽しみに。」


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第22話 怒りの遥 黒魔術の三銃士降臨!

駆「お待たせしました、第22話です。」

遥「今回は私とお兄ちゃんでお送りするよ。」

駆「今回は精霊世界でのお話。」

遥「私を怒らせたらどうなるか教えてあげる!」

駆「さて遥ちゃんを怒らせたのはだーれだ。」

遥「第22話、スタート!」


龍可side

 

「あれがゼーマンの館・・・」

 

「あそこに猿魔王ゼーマンがいるのね。」

 

現在私は遥と一緒に精霊世界にいる。

 

私が精霊世界でエンシェント・フェアリー・ドラゴンを取り戻さなきゃいけないから遥はその援護でここにいる。

 

駆は後から援軍を連れてくる予定。

 

そして白い獅子の精霊、レグルスを助け、そのレグルスとトルンカという魔法使いも一緒にここにいる。

 

『警備が厳重そうじゃのう。』

 

そりゃそうだよ。敵の本拠地なんだから。

 

人間世界のほうではおそらくダークシグナーとの戦いが始まってる。

 

一刻も早くエンシェント・フェアリー・ドラゴンを取り戻したいところだけど・・・

 

「どうする?」

 

『私に1つ考えがあります。』

 

「「『え?』」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レグルスの考えとはレグルス自身が囮となり、他の3人がレグルスを捕まえた魔導士として堂々と中に侵入するというもの。

 

もはやこれしか手はない。

 

ということでゼーマンの館の前まで来た。

 

のだけど・・・

 

『侵入者だと!?』

 

し、侵入者!?私達より先に!?

 

『はぁっ!』

 

ドーン!

 

『『ぐわぁっ!』』

 

な、何!?

 

『皆さん、大丈夫ですか?』

 

「あ!」

 

「ムーン・ライト・ドラゴン!」

 

『ムーン・ライト・ドラゴン様!?』

 

ムーン・ライト・ドラゴンがいるってことは・・・侵入者は駆ね!

 

「ムーン・ライト・ドラゴン、お兄ちゃんは?」

 

「駆は中に入ってすでに戦っておられます。」

 

「だったらこの変装はいらないね!」

 

「この檻もね!」

 

私達は変装を解き、レグルスを檻から解放する。

 

「さぁ皆、行くわよ!」

 

「うん!」

 

で、中に入ってみると、

 

『フラワー・スクリュー!』

 

『ミラージュ・インパクト!』

 

『ライトニング・ストーム!』

 

駆の精霊たちがゼーマンの手下を一掃していた。いや、駆の精霊だけじゃない。スパークマンもフェザーマンも・・・HEROの精霊がほとんど来てる!

 

援軍はHEROの精霊だったのね!

 

「さぁ、後はお前だけだよゼーマン!」

 

残った敵はゼーマンだけ

 

しかし・・・何よこの壁は。

 

『クリリン・・・』

 

クリボン・・・封印されてるのね・・・待ってて、すぐに助けるから。

 

『貴様ら・・・ただで済むと思うなよ!』

 

「それはこっちのセリフ!こんなに精霊を封印しておいてただで済むと思うな!」

 

精霊たちをこんなに・・・ひどい。

 

『貴様ら、これでもくら・・』

 

「・・・ゼーマン・・・」

 

『ん?なん・・・!?』

 

「う、うそ・・・」

 

「まじか・・・」

 

後ろからかなりの殺気を感じるから振り返ってみると・・・遥がすごい殺気を持ってゼーマンをにらみつけてる・・・

 

「・・・皆・・・下がってて。」

 

「「は、はい。」」

 

遥に言われた通り、皆下がる。

 

「駆、遥どうしちゃったの?」

 

「・・・おそらく昨日のラリーの件と、精霊を封印してるという事実に遥ちゃんの怒りの臨界点が超えたんだと思う・・・だけど・・・」

 

「だけど?」

 

「・・・こんなに怒った遥ちゃんは初めて見た・・・」

 

「・・・え?」

 

駆も見たことがない?それはやばいんじゃ・・・

 

「ゼーマン・・・デュエルよ。封印された精霊たちの痛みを教えてあげる。」

 

まだ柔らかい言葉に聞こえるが、遥の周りにはどす黒いオーラが・・・

 

『いいだろう、デュエルで貴様らを倒してやる・・・こい!』

 

(受けるんだ・・・なんというデュエル論(汗))

 

『「デュエル!」』

 

遥 LP4000

ゼーマン LP4000

 

『先攻は私だ。怒れる類人猿を召喚!」

 

ATK/2000

 

『カードを1枚伏せてターンエンド!』

 

レベル4で攻撃力2000・・・高いわね。

 

「・・・私のターン・・・儀式魔法、カオス-黒魔術の儀式を発動。」

 

「か、カオス-黒魔術の儀式!?」

 

「手札のレベル6のブラック・マジシャン・ガールと、レベル2の見習い魔術師をリリースし、マジシャン・オブ・ブラックカオスを儀式召喚。」

 

ATK/2800

 

(マジシャン・オブ・ブラックカオス・・・なんでデッキに入ってるんだよ・・・)

 

「永続魔法、黒の魔導陣を発動!黒の魔導陣の効果により、私はデッキの上から3枚めくり、ブラック・マジシャンのカード名が記された魔法・罠カード、又はブラック・マジシャンがあった場合、1枚手札に加えることができる。私が加えるのは黒・魔・導!カードを1枚伏せ、魔法カード、オーロラ・ドローを発動!手札がこのカードしかないとき、カードを2枚ドローする!魔法カード、死者蘇生!墓地のブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」

 

『は、遥が怖い・・・』

 

ATK/2000

 

「さらに魔法カード、賢者の宝石!私の場にブラック・マジシャン・ガールがいるとき、手札・デッキからブラック・マジシャンを特殊召喚する!」

 

『は、遥殿・・・落ち着いてください。』

 

ATK/2500

 

「これは・・・」

 

「黒魔術の三銃士・・・1ターンで揃えるとは・・・遥ちゃん、相当怒ってるな・・・」

 

あんなどす黒いオーラを出すほどだもん・・・そりゃ怒ってるわよ・・・

 

「永続魔法、黒の魔導陣の効果!私の場にブラック・マジシャンが特殊召喚されたとき、相手の場のカードを1枚除外する!怒れる類人猿を除外!さらにさっき伏せた黒・魔・導を発動!私の場にブラック・マジシャンが存在する時、相手の場の魔法・罠カードをすべて破壊する!」

 

『なんだと!?』

 

「これで、ゼーマンの場はがら空き・・・」

 

「これが・・・怒った遥の力・・・」

 

「・・・懺悔の用意はできてる?」

 

『馬鹿な・・・私がこんな小娘に・・・』

 

「私はこんな人や精霊を傷つけるデュエルを許さない!封印された精霊の恨みを知りなさい!ブラック・マジシャン、ブラック・マジシャン・ガール、マジシャン・オブ・ブラックカオスでダイレクトアタック!」

 

『い、行くぞ。』

 

『は、はい、お師匠様。』

 

「トリプル・ブラック・マジック!」

 

『馬鹿なぁぁぁ!』

 

ゼーマン LP4000→0

 

た、倒しちゃった・・・一撃で・・・

 

「ゼーマン・・・ご愁傷様。遥ちゃんを怒らせたのが悪い。」

 

「た、確かに(汗)」

 

「ふぅ。」

 

「あ、遥ちゃんが正気に戻った。」

 

ほんとだ。どす黒いオーラが消えてる。

 

「やったよお兄ちゃん。」

 

「お、おう・・・」

 

「???どうしたのお兄ちゃん?」

 

「いや・・・何でもない。」

 

あんなもの見せられたら駆でもそうなるわよね・・・

 

「って・・・あなたは?」

 

『わしじゃよ龍可ちゃん。』

 

「ま、まさかトルンカ!?」

 

ってことはマイナスの力は消えたんだ・・・

 

『しかしゼーマンを倒してしまってはエンシェント・フェアリー・ドラゴンの封印はどうやって解けば・・・』

 

「あぁっ!」

 

そうだ!エンシェント・フェアリー・ドラゴンの封印・・・どうやって解けば・・・

 

「それは心配ないよ。そうでしょ、ムーン・ライト。」

 

『はい。エンシェント・フェアリー・ドラゴンの封印の解き方は私が知っています。少々時間はかかりますが今から始めます。』

 

「あ!」

 

あれは・・・

 

「上空に猿の地上絵?」

 

「封印された精霊たちがあの地上絵に吸い込まれていく!」

 

(地縛神が来たか・・・龍亞、頑張れよ。)

 

そうか・・・地爆神の生贄にするために精霊たちを封印していたのね!

 

「でも誰が戦ってるの?」

 

「・・・龍亞だわ。龍亞が私のために戦ってるんだわ!」

 

「龍亞君が!?」

 

「このままじゃ、龍亞が危ない!」

 

その時私たちの身体が浮かび上がった。

 

「まずいわ!このままじゃ私たち吸い込まれちゃうわ!」

 

「えぇ!?」

 

『わしに任せろ!』

 

「トルンカ!?」

 

『わしの最後の力で3人を元の世界へ送り込む!頼む、地縛神を倒してくれ!』

 

「分かったわ!」

 

『はぁっ!』

 

トルンカの魔力が放った光に、私達は吸い込まれた。

 

そして目を開けた瞬間、そこには倒れてる龍亞の姿・・・って龍亞!?

 

「龍亞!しっかりして!」

 

「龍亞君!」

 

「う・・・龍可・・・遥ちゃん・・・戻ってきたんだ。」

 

「こんなになるまで戦ってたの・・・ダークシグナーが相手なのに・・・」

 

「龍可が戻ってくるまでに決着つけようと思ってたのにな・・・やっぱり俺、ヒーローになれなかった。」

 

「そんなことない!龍亞は私にとって最高のヒーローだもん!」

 

「そうだよ龍亞君!」

 

「龍可・・・遥ちゃん・・・」

 

龍亞・・・

 

「くっくっく、役者がそろったな。地縛神の餌食になってもらうぞ!シグナーの娘!」

 

「あなたが猿魔王ゼーマンを操って精霊たちの魂を操ってたのね。私は絶対に許さない!精霊を傷つけ、一番大事な人を傷つけたあなたを!」

 

「ふん。」

 

「龍亞のデュエル、私が引き継ぐわ。」

 

「何言ってるんだよ。俺が龍可を守るって言ったじゃん。俺が戦わないで誰が・・・」

 

「そうだよ龍可。」

 

「え?駆?」

 

一体何を?

 

「まだいけるんでしょ龍亞。」

 

「う、うん。」

 

「だったらいきなさい。今あのダークシグナーを倒すことができるのも、あいつに捕らわれたエンシェント・フェアリー・ドラゴンを救うことができるのも、龍亞、お前だけだ。」

 

「うん!」

 

「駆!何言ってるの!これ以上やったら龍亞は・・・・」

 

「龍可、これは龍亞のデュエルだよ。」

 

「でも・・・」

 

「・・・行きなさい龍亞。あんたの覚悟はこんなところで終わらないはずだよ。」

 

「うん!行ってくる!」

 

龍亞・・・何で・・・

 

「お兄ちゃん、どうして?普段ならそんなこと言わないのに・・・」

 

「・・・確かに普段なら言わない。普段ならむしろ俺がそのデュエル引き継ぐとでも言ってる。でもね・・・この痣が俺に伝えてくるの。」

 

「痣?痣が何を?」

 

「・・・今こそ本当の第6のシグナーが目覚めるときだって。」

 

「ほ、本当の第6のシグナー!?」

 

嘘・・・それって・・・

 

「待って!お兄ちゃんが第6のシグナーじゃないの!?」

 

『駆は仮にシグナーの痣を預かっているだけです。』

 

「え・・・ムーン・ライト・ドラゴン!」

 

「封印を解き終わったんだね。」

 

『はい、後はこっちで取り戻すだけです。』

 

「で、駆が仮のシグナーってどういうこと?」

 

『そのままの意味です。本当の第6のシグナーが覚醒するまで預かってるのです。』

 

「そうだったんだ・・・」

 

「でもそれが今覚醒するってことは・・・まさか!」

 

「そう、本当の第6のシグナーは・・龍亞だよ。」

 

「龍亞君が!?」

 

龍亞が・・・シグナー・・・

 

(行け龍亞!今こそ覚醒の時だよ!)




駆「以上、第22話でした。」

遥「そして今日の後書きのゲストはこの人!」

龍可「龍可です。よろしくお願いします。」

駆「はい、龍可に来てもらいました。」

遥「ゲストで来るチャンスは何回もあったけど、結局今回が初登場!」

龍可「私のデュエルでもないのにね。」

駆「まぁ、メインは遥ちゃんのデュエルだったけど、話としてはエンシェント・フェアリー・ドラゴンを取り戻す話だから・・・」

遥「私のデュエルも早々に終わっちゃったしね。」

龍可「さてリメイク前だと今回の話、早々に終わっちゃったのよね。」

駆「そうだね。リメイク前の時はムーン・ライト・ドラゴンを手に入れるためのデュエルをやってたからこの部分はほぼ飛ばしたね。」

遥「相手は?」

駆「1戦目が暗黒界、2戦目がE-HERO」

龍可「激戦の末勝った駆はムーン・ライト・ドラゴンを手に入れたんだったね。」

駆「そのあと龍可を救い、地上に戻った俺と龍可の目の前で見たのは・・・」

龍可「・・・龍亞が負けた瞬間だったわね。」

遥「えぇ!?龍亞君負けたの!?」

駆「うん。その時はね。」

龍可「そのあと、さらに意外な展開が・・・」

遥「意外な展開?」

駆「そう、この続きは次話のお楽しみということで、次話もこのメンバーで前書きと後書きをやるよ。いや、龍亞も交えてやるよ!」

龍可「その次話・・・龍亞が・・・」

遥「そうだよ!龍亞君がついに覚醒!」

駆「タイトルは『覚醒せよ!ライフ・ストリーム・ドラゴン!』です。」

龍可「それでは次話もお楽しみに。」


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第23話 覚醒せよ!ライフ・ストリーム・ドラゴン!

駆「お待たせしました、第23話です。」

遥「前回の予告通り、今回はお兄ちゃんと私と龍可、後書きからは龍亞君も加えてお送りするよ!」

龍可「しかし作者、今回は遅かったわね。」

駆「先週は文化祭で書く暇なかったんだって。」

龍可「そうなのね。」

遥「ということで、今回は龍亞君の覚醒回!」

駆「あのドラゴンが早々に姿を現す!」

龍可「それじゃあ覚醒の第23話、スタートよ!」


龍亞vsディマク フィールドの状況

 

龍亞 LP400

手札4枚

伏せカード0枚

パワー・ツール・ドラゴン ATK/2300→2000 DEF/2500→2200(吠え盛る大地の効果で攻守ともに300ポイントダウン)

 

ディマク LP2500

手札0枚

伏せカード1枚、クローザー・フォレスト 、吠え盛る大地

地縛神Cusillu ATK/2800→3600 DEF/2400(クローザー・フォレストの効果で攻撃力800ポイントアップ)

 

 

 

 

 

駆side

 

龍亞・・・頑張れよ。

 

「行くぞダークシグナー!」

 

「あくまで向かってくるか小僧。その勇気に敬意を表し、とっておきの精霊を出すとしよう。」

 

「とっておきの精霊?」

 

「リバースカードオープン!永続罠、呪縛牢!エクストラデッキのシンクロモンスターを召喚条件を無視して守備表示で特殊召喚する。現れよ!我が虜!エンシェント・フェアリー・ドラゴン!」

 

DEF/3000

 

「エンシェント・フェアリー・ドラゴン!」

 

(牢の中に鎖で縛りつけられたドラゴン・・・あれが龍可のシグナーの龍・・・待ってて、俺が取り戻して見せる!)

 

「ターンエンドだ。さぁこい小僧!」

 

「俺のターン!ドロー!パワー・ツール・ドラゴンの効果発動!1ターンに1度、デッキから装備魔法1枚をランダムに手札に加える!パワー・サーチ!」

 

あ、そういえばこの効果はアニメ効果だったな・・・

 

「装備魔法、集中防御盾をパワー・ツール・ドラゴンに装備!」

 

あのカードは装備モンスター以外との戦闘で発生する戦闘ダメージを0にするカード・・・そこは原作通りで行くのか。

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

「ほぉ、ならば地縛神の攻撃でそのおもちゃのドラゴンを消し去ってやろう。私のターン!バトル!地縛神Cusilluでパワー・ツール・ドラゴンに攻撃!」

 

「速攻魔法、リミッター解除!俺の場の機械族モンスターの攻撃力をエンドフェイズまで倍にする!」

 

ATK/2000→4000

 

「倍だと!?くっ!」

 

「うわぁぁぁ!」

 

くっ・・・でもここまでは原作通り・・・龍亞がデュエルしてるという点を除けば・・・エンシェント・フェアリー・ドラゴンを取り戻すまでは原作通りで行くのかな?

 

ディマク LP2500→2100

 

「おのれ・・・神の力に歯向かうとは・・・だが地縛神は崩れんぞ。自分の場のモンスターを犠牲にすることで破壊を免れ、お前のライフを半減させるのだ。そのためにこいつを召喚したんだ!エンシェント・フェアリー・ドラゴンをリリース!」

 

「うわぁ!」

 

龍亞 LP400→200

 

「龍亞!」

 

「龍亞君!」

 

「大丈夫・・・龍可、待ってて、今エンシェント・フェアリー・ドラゴンを取り戻すから。」

 

「え?」

 

「なんだと?」

 

ここも原作通りかやはり。

 

「永続罠発動!リスペクト・シンクロン!相手の場のシンクロモンスターが相手のカード効果で墓地に送られたとき、そのシンクロモンスターを召喚条件を無視して俺の場に特殊召喚する!」

 

「なんだと!?」

 

「龍亞君!凄い!」

 

「龍可!」

 

「えぇ!降誕せよ!エンシェント・フェアリー・ドラゴン!」

 

ATK/2100

 

エンシェント・フェアリー・ドラゴンの鎖が切れ、本当の姿を取り戻して龍亞の場に現れる。

 

「エンシェント・フェアリー・・・やっと会えたね。」

 

『龍可、遠き日の約束を忘れないでいてくれたこと、心から感謝します。本当にありがとう。』

 

「うん。」

 

「集中防御盾を墓地に送ることでリミッター解除の効果でのパワー・ツール・ドラゴンの破壊を無効にする!」

 

「素晴らしい・・・小僧がここまでやるとは・・・私はターンエンドだ。」

 

『さぁ行くのです龍亞。今こそあなたの本当の力を見せるときです。』

 

「俺の・・・本当の力?うわぁっ!」

 

「あ、私の痣が!」

 

俺の痣も・・・あ、痣が俺から離れていく。

 

「お兄ちゃんの痣が・・・・」

 

「龍亞に向かっていく・・・」

 

「この痣は・・・」

 

俺から離れた痣は龍亞の右腕に行った。

 

「これって駆の痣じゃ・・・」

 

『それは駆が仮に預かっていたものにすぎません。待っていたのです。あなたがこうなるときを。』

 

「そうだったんだ・・・」

 

「本当に・・・龍亞がシグナー・・・」

 

「そうだよ。さぁ龍亞!その力でダークシグナーと決着をつけな!」

 

「うん!(痣を通して伝わってくる・・・駆の想いが・・・ありがとう駆。この力でダークシグナーを倒し、龍可を助ける!)俺のターン!エンシェント・フェアリー・ドラゴンの効果!1ターンに1度、フィールド魔法を破壊し、1000ポイントのライフを回復する!龍可!」

 

「えぇ!プレイン・バック!」

 

「フィールド魔法を!?」

 

龍亞 LP200→1200

地縛神Cusillu ATK/3600→2800

 

「さらに俺はデッキからフィールド魔法を1枚手札に加える!そして、チューナーモンスター、D・ライトンを召喚!」

 

ATK/200

 

「(赤き龍よ、力を貸して!)俺はLv7のパワー・ツール・ドラゴンにLv1のライトンをチューニング!世界の未来を守るため勇気と力がレボリューション!シンクロ召喚!進化せよ!ライフ・ストリーム・ドラゴン!」

 

ATK/2900

 

「ライフ・ストリーム・ドラゴン・・・」

 

「これが龍亞君のシグナーの龍・・・」

 

ついに来たか、ライフ・ストリーム・ドラゴン・・・

 

「ライフ・ストリーム・ドラゴンの効果!シンクロ召喚に成功した時、ライフが2000未満のプレイヤーのライフを2000にする!」

 

龍亞 LP1200→2000

 

「バトル!ライフ・ストリーム・ドラゴンで地縛神Cusilluを攻撃!ライフ・イズ・ビューティーホール!」

 

「ぐわぁぁぁ!」

 

ディマク LP2100→2000

 

「これで最後だ!エンシェント・フェアリー・ドラゴンでダイレクトアタック!龍可!」

 

「えぇ!お願いエンシェント・フェアリー・ドラゴン!エターナル・サンシャイン!」

 

「ぐぉぉぉぉぉぉ!」

 

ディマク LP2000→0

 

「やった!龍亞が勝った!」

 

「凄い龍亞君!」

 

やったね龍亞。って!

 

「龍亞、危ない!」

 

「え・・・うわぁ!」

 

「私が・・・こんなところで・・・負けるとは・・・」

 

ディマク・・・確かにこれも原作通りだけど・・・

 

「ルドガー様、お許しを・・・この役に立たぬディマクを。ダークシグナーに栄光あれ!」

 

そういってディマクは倒れ、消えた。

 

「俺・・・ほんとにシグナーになったんだ・・・」

 

「そうだよ。これからは、お前が6人目のシグナーだ。」

 

「うん!」

 

「やったね龍亞君。」

 

「やっぱり龍亞は私にとって最高のヒーローよ!」

 

龍亞、お前はほんとに成長した。だからこんなに早くシグナーになれた。

 

俺が親代わりみたいなものだから龍可も含めてちゃんと育てないとね。

 

そして塔を封印し、次は遊星の番。

 

けど、

 

「ごめん、俺はアキさんのところに行く。」

 

「アキのところに?」

 

「遊星のほうはこれだけいれば十分でしょ。だからデュエル相手が不明のアキさんのところに行ったほうがいいと思ってね。」

 

アキさんの相手がだれかわからない。ミスティがダークシグナー化することは避けたし、一体誰なのか気になる。

 

「分かった。でもどうやって行くつもりだ?」

 

「これだよ。」

 

俺は1つの物を取り出した。

 

「それは・・・スケートボードか?」

 

「そうだよ。ターボエンジン付きスケートボード。これでいける。」

 

「分かった。アキのほうは任せたぞ。」

 

「あぁ、遊星も気を付けてね。」

 

「あぁ、行くぞ!」

 

遊星たちは行った。俺も行くぞ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遥side

 

「鬼柳ーーーーー!!!」

 

よし!遊星お兄さんがダークシグナーを倒した!残る塔はあと2つ!

 

でも遊星お兄さんには辛いデュエルになっちゃったね・・・かつての仲間と死をかけたデュエルなんて・・・ダークシグナー・・・許せない!

 

「皆、旧モーメントに行くぞ!ルドガーとの決着をつける!」

 

本来なら私がしたい・・・でもシグナーじゃない私にその権利はない・・・これは、シグナーとダークシグナーの戦いなんだから・・・

 

そして、

 

「よく来たな遊星。かつての仲間を地獄に突き落としたか。」

 

旧モーメントに到着。そしてルドガーを名乗るやつもいた。

 

「違う!俺と鬼柳の間に憎しみ合う理由はなかった!お前たちダークシグナーが俺たちの誤解を利用したんだ!」

 

「誤解?誤解などではない。それが運命だ。最初からお前たちは命を懸けて憎しみ合う運命だったのだ。憎しみと悲しみに彩られた火花をまき散らしながらモーメントを回す。私と不動博士のようにな!」

 

「何だと!?」

 

「ふはははは!」

 

ピッ!

 

ドカーン!

 

「うわぁ!」

 

「何!?」

 

あの人が何かのボタンを押した瞬間何かの衝撃が来た。

 

そして下から何かが・・

 

「綺麗・・・」

 

「あれがモーメントの光・・・」

 

モーメント・・・これが・・・

 

「これは・・・」

 

「見えるか遊星。これが17年前に私と不動博士が見つけた新たな可能性の扉だ。この光の向こうにはこの世界を変える力が眠っている。」

 

そんな光、あるわけないじゃんって言いたいところだけど・・・そんな常識はここでは通用しないんだったね。

 

「やがてこの光は、ここから溢れ、この世界を覆いつくす。」

 

「そこに大きな犠牲が出たとしてもか!ルドガー!お前がしたことを許すわけにはいかない!」

 

うん!その通り!

 

「新たな可能性に多少の犠牲はつきものだ。」

 

「多少だと?」

 

「運命の前には人の命など、ごみのように消える。」

 

人の命がごみ?ふざけてる・・・

 

「貴様は狂ってる!これ以上お前の好きなようにはさせない!」

 

「お前もこの光の中に葬ってやる。こい遊星!」

 

「望むところだ!」

 

「待って遊星!」

 

「何?」

 

龍可?いったい何を。

 

「このデュエル、私にやらせて!」

 

「何!?」

 

「龍可!それは危険だよ!」

 

「危険なのはわかってるわ。でも私、シグナーの中で今回まだ何もしてない。エンシェント・フェアリー・ドラゴンを取り返しただけ。だからここで少しでもみんなの力になりたいの!」

 

「だからって!」

 

「龍亞、あなたも危険を顧みずに私のためにダークシグナーとデュエルしたじゃない。」

 

「でも・・・」

 

「龍亞には感謝してるのよ。私が病気で倒れてるとき、いつも私のそばにいてくれた。いつも私を守ってくれた。そしてさっきも。」

 

「龍可・・・」

 

「だからこそ、今回は私がやりたいの。私が皆を守って少しでも恩返ししたいの!」

 

龍可・・・そんな思いを・・・

 

「分かった・・・龍可、このデュエル、お前に任せる。その思いを奴にぶつけるんだ!」

 

「うん!」

 

「そこまで言うなら俺は何も言わない。龍可!ダークシグナーなんてさっさと倒してよ!」

 

「頑張って龍可!」

 

「龍可ちゃんしっかりな。」

 

「ありがとう!ルドガー!あなたの相手は私よ!」

 

「ほぉ、遊星じゃなく小娘が相手か・・・お前に私の相手が務まるかな?」

 

「私だって遊星と同じシグナーよ。覚悟はできてるわ!いくわよ!」

 

「意気はよし。なら遊星とやる前にウォーミングアップといこう。」

 

「ならそのウォーミングアップであなたは終わりよ!」

 

やっちゃえ龍可!そんなやつ倒しちゃって!

 

「いくぞ!」

 

「「デュエル!」」




駆「以上、第23話でした。」

遥「そして今回のゲストは予告通り龍亞君だよ!」

龍亞「いぇーい!龍亞だよ!よろしく!」

龍可「テンションノリノリね。」

龍亞「そりゃそうだよ!ついに俺もシグナーになったぜ!」

遥「ダークシグナーも倒したしね。」

駆「でも調子の乗り過ぎには注意な。」

龍可「そうね。」

龍亞「もう!今日ぐらいいいじゃん!」

駆「そういうわけにもいかないんだよな。」

龍可「ダークシグナーとの戦いはまだ終わってないのよ。」

龍亞「ちぇー。」

遥「さて、前回の後書きの続き。」

駆「リメイク前では龍亞はダークシグナーに敗北したところまでは言ったよね。」

龍亞「えぇ!?俺負けちゃったの!?」

龍可「しかもそのあと意外な展開。私と駆がタッグを組んでやろうと思ったらディマクのパートナーがディマクに操られた龍亞なんだもん。」

龍亞「えぇ!?」

遥「龍亞君操られたんだ(汗)」

駆「その時がムーン・ライト初登場で、エンシェント・フェアリーと共にディマクを倒し、龍亞も無事復帰したね。」

龍亞「よかった~。」

龍可「でもそのあと、駆は絶体絶命のピンチに陥ったのよね。」

駆「そうそう。そのあと俺の前にディヴァインがダークシグナーとなって襲い掛かった。危うく死ぬところだった・・・」

遥「ディヴァインってアルカディアムーブメントのあの?」

龍可「そうよ。結局その時もムーン・ライトでとどめを刺したけど、あの時はもう心配したわ。駆は血だらけだったし。」

遥「えぇ!?」

駆「それがダークシグナーとの戦いだよ。」

龍亞「そんなダークシグナーとの戦い。次は龍可の番だ!」

龍可「皆の応援を背に、私は頑張るわ!」

遥「頑張って龍可!」

駆「タイトルは『舞い降りよ!エンシェント・エンジェル・ドラゴン!』です・・・うん?エンシェント・エンジェル・ドラゴン?」

龍亞「聞いたことないモンスター・・・」

遥「・・・まさか・・・」

龍可「ふふ、見せてあげる!エンシェント・フェアリー・ドラゴンの進化した姿を!」

駆・遥・龍亞「「「エンシェント・フェアリー・ドラゴンが進化!?」」」

龍可「それじゃあ、次話もお楽しみに。」


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第24話 舞い降りよ!エンシェント・エンジェル・ドラゴン!

遥「お待たせしました、第24話です!」

龍可「今回はいつにもまして遅かったわね。」

遥「作者、昨日までテストだったからね。」

龍亞「て、テスト・・・」

龍可「龍亞もちゃんと勉強しなきゃね。」

龍亞「は、はい・・・」

遥「ということで、今回の前書きと後書きはこの3人でお送りします!」

龍可「今回は私のデュエルよ!」

龍亞「エンシェント・フェアリー・ドラゴンが進化するぞ!」

遥「でもデュエルはちょっと短いかも?」

龍可「しょうがないわよ。作者がほんとに書きたいところはダークシグナー戦が終わってからだもの。」

龍亞「やっぱそうだよね。」

遥「(それでいいのかな?)それじゃあ行くよ!」

龍可「第24話、」

龍亞「スタート!」


龍可side

 

「「デュエル!」」

 

龍可 LP4000

ルドガー LP4000

 

「私のターン、さぁ少女よ、お前のデュエルの見せてみろ。カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

1枚伏せただけ?明らかに誘ってるわね。でも、

 

「望むところよ!私のターン、ドロー!魔法カード、オスティナートを発動!自分の場にモンスターが存在しないとき、手札・デッキから幻奏と名のついた融合モンスターの素材モンスター2体を墓地に送り、その融合モンスターを特殊召喚する!私は幻奏の音女アリアと幻奏の音女エレジーをデッキから墓地に送り融合!響け歌声!流れよ旋律!タクトの導きにより力重ねよ!融合召喚!今こそ舞台へ!幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト!」

 

ATK/2400

 

「マイスタリン・シューベルトは場にいる限り1度だけ互いの墓地のカードを合計3枚まで選択して除外し、除外したカードの数×200ポイント攻撃力がアップする!私はオスティナートを除外!コーラス・ブレイク!」

 

ATK/2400→2600

 

ほんとはもっと召喚したいところだけど、手札にレベル4以下のモンスターがいない。ここはこれで行くしかないわ。

 

「バトル!マイスタリン・シューベルトでダイレクトアタック!ウェーブ・オブ・ザ・グレイト!」

 

「ぐっ!」

 

ルドガー LP4000→1400

 

「だがこの瞬間罠発動!無抵抗の真相!ダイレクトアタックによって戦闘ダメージを受けた時、手札のレベル1のモンスターを1体特殊召喚し、同盟モンスターを1体デッキから特殊召喚する。私は2対のダーク・スパイダーを特殊召喚!」

 

DEF/0×2

 

これは・・・次のターン、地縛神がくる・・・ダメージは覚悟しなきゃいけないわね。

 

「私はカードを3枚伏せる!エンドフェイズ、オスティナートの効果で融合召喚したマイスタリン・シューベルトは破壊される。その後、破壊された融合モンスターの融合素材モンスター1組が墓地に揃っていればその1組を特殊召喚できる!きて!幻奏の音女アリア、幻奏の音女エレジー!」

 

アリア ATK/1600

エレジー ATK/2000

 

「特殊召喚されたエレジーが場にいる限り、私の場の天使族モンスターの攻撃力は300ポイントアップするわ!ターンエンド!」

 

アリア ATK/1600→1900

エレジー ATK/2000→2300

 

「なーんだ、あいつ大したことないじゃん。攻撃力0のモンスターだなんて。」

 

「いや、あいつは無駄なことは一切していない。」

 

「え?」

 

「攻撃力0でもモンスターが2体いる状態であいつのターンだ。」

 

「あ!地縛神!」

 

「2対のリリース素材が揃っちまったってことか。」

 

「えぇ!?」

 

龍亞・・・それぐらい気づきなさいよ・・・遥はまだ遊戯王始めたばっかりだから仕方ないけど・・・

 

「私のターン、手札からフィールド魔法、スパイダー・ウェブを発動!」

 

スパイダー・ウェブ・・・厄介なフィールド魔法ね。

 

「お前はもうこの蜘蛛の糸から逃げることはできない!2体のダーク・スパイダーをリリス!我が運命の光に潜みし亡者達の魂よ!流転なるこの世界に暗黒の真実を導くため、我に力を与えよ!現れよ!地縛神Uru!」

 

ATK/3000

 

きたわね地縛神!

 

「地縛神はフィールド魔法があるときダイレクトアタックができる!いけ!地縛神Uru!ダイレクトアタック!ヘル・スレッド!」

 

「きゃあああああああ!」

 

「「「「龍可!」」」」

 

龍可 LP4000→1000

 

ぐっ・・・さすがに強烈ね・・・体中が痛いわ・・・

 

でも龍亞も遊星も、それを承知でダークシグナーと戦ってきた。私も弱音を吐いてられない!

 

「罠発動!幻奏のライフコール!戦闘ダメージを受けた時、手札を1枚捨てることで、攻撃力の合計が受けたダメージの数値以下となるようにデッキから幻奏と名のついたモンスターを2体まで場に特殊召喚する!」

 

「ほう、自分の身を犠牲にモンスターを召喚するか。」

 

「きて!幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト、幻奏の音女リフ!」

 

モーツァルト ATK/2600→2900

リフ ATK/100→400

 

『大丈夫ですか龍可様?』

 

「様はつけなくていいって・・・私は大丈夫よ。リフの効果発動!リフの特殊召喚に成功したとき、リフのレベルを任意のレベルに変更することができる!私はリフのレベルを1から2に変更する!」

 

リフ Lv1→Lv2

 

「カードを2枚伏せてターンエンドだ。」

 

「龍可・・・頭から血が・・・」

 

龍亞に指摘され気が付いた。頭から血が流れてるのね・・・でもそんなことは関係ない。今は目の前のデュエルに勝つ!

 

「私のターン!私はLv5のエレジーにLv2となったリフをチューニング!」

 

「え!?」

 

「リフってチューナーだったの!?」

 

「聖なる守護の光、今交わりて永久の命となる。シンクロ召喚!降誕せよ、エンシェント・フェアリー・ドラゴン!」

 

DEF/3000

アリア ATK/1900→1600

モーツァルト ATK/2900→2600

 

『私の出番ですね龍可。』

 

「えぇ、頼んだわよエンシェント・フェアリー!エンシェント・フェアリーの効果発動!1ターンに1度、フィールド魔法を破壊することができる!」

 

「フィールド魔法を破壊だと!?」

 

「お願い!エンシェント・フェアリー・ドラゴン!プレイン・バック!」

 

『はぁぁぁぁぁ!』

 

エンシェント・フェアリー・ドラゴンが出した光によって周りにあった蜘蛛の糸が消えた!これで地縛神は本来の力を出せない!

 

「私は1000ポイントのライフを回復し、デッキからフィールド魔法を1枚手札に加える!」

 

龍可 LP1000→2000

 

でもここで今加えたフィールド魔法を発動したら地縛神の効果が復活してしまう。だからこれは使えない。

 

「次はモーツァルトの番よ!モーツァルトは1ターンに1度、手札から天使族・光属性モンスターを1体特殊召喚することができる!私はこの効果で2体目の幻奏の音女エレジーを特殊召喚!エレジーの効果で天使族モンスターの攻撃力は300ポイントアップよ!」

 

エレジー ATK/2000→2300

アリア ATK/1600→1900

モーツァルト ATK/2600→2900

 

「カードを1枚伏せてターンエンドよ!」

 

「攻撃してこないか・・・ならばこちらから行くぞ!私のターン!バトル!Uruでモーツァルトに攻撃!ヘル・スレッド!」

 

「特殊召喚されたアリアがいる限り、幻奏と名のつくモンスターは戦闘では破壊されない!耐えて!モーツァルト!」

 

『はい!くぅぅぅ!』

 

龍可 LP2000→1900

 

「さらに罠発動!天形の幻奏曲!自分の場の幻奏と名のつくモンスターの数×800ポイントのダメージを相手に与える!私の場の幻奏と名のつくモンスターは3体!よって2400ポイントのダメージよ!」

 

「よし!これが決まれば!」

 

「龍可の勝ちだ!」

 

「甘いぞ!カウンター罠、神の宣告!ライフを半分にしてそのカードの発動を無効にして破壊する!」

 

ルドガー LP1400→700

 

「私はこれでターンエンドだ。」

 

神の宣告・・・ここで出さざるを得ないわよね。

 

「・・・ねぇ。」

 

「うん?」

 

遥?

 

「あなたは何でこんなことをするの?」

 

「なぜこんなことをするか?簡単なことだ。それが私の運命だからだ。」

 

「運命?」

 

「そうだ少女よ。これが私の運命だ。まぁ、まさか17年の時を超え、私を倒しに来るシグナーが不動博士の息子だったとは思わなかったがね・・・強い運命を感じるよ遊星。」

 

「俺は貴様との運命は認めない!」

 

「そうか・・・だがこの話はしておかねばなるまい。」

 

「・・・なに?」

 

「遊星、お前の父の話だ。」

 

遊星の父の話?

 

「17年前、不動博士は・・・・」

 

 

 

 

~長いのでカットします。気になる人は原作を見てね~

 

 

 

 

 

「それが私の答えだ!」

 

ルドガーと遊星の父にそんなことが・・・

 

「ルドガー!俺はお前の運命などしったことじゃない!お前は忘れている、お前が運命と呼ぶ狂気のせいで狂わされた多くの人生があることを。残された人間がどれほどつらい目にあってきたかを!」

 

遊星・・・

 

「親父の研究がなければ17年前の事件は起きずに済んだ。あの事故がジャックやクロウの両親の命を奪った。皆の人生をめちゃくちゃにしたんだ!」

 

まさか・・・

 

「遊星お兄さん・・・」

 

「あれさえなければ、皆暖かい両親がいて、幸せな日々を送れたはずなんだ!なのにどうしてあいつらは俺を仲間と認めてくれる!何も言わずに俺に笑いかけてくれる!俺はどうしたらいい!あいつらにどうやって償えばいいんだ!」

 

遊星・・・そんな気持ちを今まで・・・

 

「遊星・・・」

 

「答えろ!答えてみろルドガー!」

 

「それがお前の心の闇か。」

 

「それは俺が答えるぜ遊星!」

 

え?この声・・・下のほうから・・・ってクロウ!?

 

「クロウお兄さん!」

 

「クロウ・・・」

 

「遊星、お前はそんな気持ちを背負って生きてたんだな。すまなかった。仲間なのに今まで気づいてやれなくてよ。」

 

「クロウ・・・」

 

「だが遊星、俺は自分の人生がお前や親父さんのせいだと思ったことは一度もねぇ!だから、お前がそんなことに責任を負う必要はねぇよ!もし俺に運命があるとしたら、それはお前と出会ったことだけだ!お前とジャックと、かけがえのない仲間と出会ったことだけだ!」

 

「クロウ・・・」

 

「クロウお兄さん。」

 

そうよねクロウ。遊星がそんなことに責任を負う必要はないわよね。

 

ぴかーっ!

 

「これは・・・」

 

『まさか・・・』

 

新しいカード・・・

 

『仲間たちが力をくれたのです。仲間と共に、私達は進化するのです。』

 

「そうね。」

 

「ルドガー!俺の心を照らすのはお前の狂気の光じゃない!俺のかけがえのない仲間たちだ!」

 

そのとおりね遊星。

 

「そしてその仲間たちの絆は、私達に力を与えてくれる!」

 

「龍可・・・お前・・・」

 

「遊星、あなたの仲間は、クロウやジャックだけじゃない。私も龍亞も、遥もアキさんも駆も一緒よ。」

 

「龍可・・・」

 

「ルドガー、私にもかけがえのない仲間がいる。その仲間たちを守るためにも、このデュエル、絶対に勝つわ!私のターン!罠発動!光の招集!手札をすべて捨て、捨てた枚数分墓地から光属性モンスターを手札に加える!私の手札は3枚!よってすべて捨て、墓地から幻奏の音女リフ、幻奏の音女エレジー、幻奏の音姫ローリイット・フランソワを手札に加える!」

 

フランソワは幻奏のライフコールのコストで墓地に送ってたわ。

 

「そして幻奏の音女リフを召喚!」

 

ATK/100

 

「私は、仲間と共に進化する!Lv7のエンシェント・フェアリー・ドラゴンにLv1のリフをチューニング!」

 

「何!?」

 

「エンシェント・フェアリー・ドラゴンを!?」

 

「聖なる進化の光が輝くとき、天使と妖精が交わり、聖なるドラゴンとなる!シンクロ召喚!舞い降りよ!エンシェント・エンジェル・ドラゴン!」

 

ATK/2600

 

「これが・・・エンシェント・フェアリー・ドラゴンが進化した姿・・・」

 

「すごーい。」

 

エンシェント・エンジェル・ドラゴン・・・元のエンシェント・フェアリーの姿から天使の翼が加わったような姿。

 

『これが私の進化した姿です。』

 

「うん、仲間の絆によってね。」

 

『はい、行きましょう龍可!』

 

「えぇ!」

 

「馬鹿な・・・エンシェント・フェアリー・ドラゴンが進化するだと!?」

 

「これが私の新しい力よ!エンシェント・エンジェル・ドラゴンの効果発動!1ターンに1度、手札または墓地から天使族モンスターを1体選び、特殊召喚することができる!私は手札から幻奏の音姫ローリイット・フランソワを特殊召喚!」

 

ATK/2300→2600

 

「この効果で特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分、エンシェント・エンジェル・ドラゴンの攻撃力がエンドフェイズまでアップする!」

 

ATK/2600→4900

 

「これで終わりよ!バトル!エンシェント・エンジェル・ドラゴンで地縛神Uruを攻撃!エターナル・シャイン・ストリーム!」

 

『はぁぁぁぁぁぁ!』

 

「ぐぉぉぉっ!(私の場の罠2枚が両方とも条件がそろわず発動できない!)」

 

ルドガー LP700→0

 

か、勝った・・・

 

「龍可が勝った!」

 

「大したもんだ。」

 

「あぁ。」

 

「フハハハハハ。これで終わったと思うなよ。」

 

「え?」

 

今更何を・・・

 

「すでに新たなる最強の神は解き放された。」

 

「何!?」

 

最強の神ですって!?

 

「日没までに、4つの塔の制御装置を作動できねば冥界の扉は開かれ、冥界の王が復活することになる!」

 

「冥界の王だと!?」

 

「少女よ。お前をここから帰すわけにはいかない!」

 

「え?」

 

「はぁぁぁぁぁ!」

 

ドカーン!

 

じ、自爆!?

 

って言ってる場合じゃない!落ちる!

 

『させません!』

 

「エンシェント・エンジェル!」

 

でもエンシェント・エンジェルが助けてくれたおかげで私は無事・・・まさか自爆するなんて・・・

 

「龍可!大丈夫?」

 

「えぇ、大丈夫よ。」

 

「龍可、よく頑張ったな。」

 

「うん。」

 

「凄いよ龍可!」

 

でも危なかった・・・あれがダークシグナーの覚悟なのね。

 

「龍可ちょっと動かないでね。応急処置するから。」

 

「え?」

 

「頭からの血、まだ流れてるよ。」

 

そうだった・・・忘れてた。

 

「こうして・・・はい、一時的の応急処置終わり!」

 

「遥・・・応急処置できるのね。」

 

「もちろん!私、看護師目指してるから!」

 

なるほどね。

 

「それより早くいこう!時間ないんでしょ!」

 

「あぁ・・・日没までに残り2つの塔を封印しないと冥界の王が復活してしまう。」

 

「アキさんのところには駆が助けに向かってるし、私達はジャックのところに行きましょう!」

 

「そうだな。」

 

駆、そっちは・・・大丈夫よね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

「留姫!アキさん!狭霧さん!」

 

「「「駆(君)!」」」

 

スケートボードで飛ばして、廃墟の遊園地に着いたばかりの留姫たちに追いついた。

 

「龍可ちゃんたちのほうは終わったのよね?」

 

「あぁ。遊星とジャックも塔の封印に成功したから後はここだけだよ。」

 

「つまり最後は私ってことね。」

 

「まずは相手を探さないと。」

 

「探す必要はない。」

 

「何?・・・って!?」

 

おいおい・・・まじかよ・・・

 

アキさんの相手は・・・

 

「久しぶりだね、アキ。」

 

「「「「ディヴァイン!?」」」」

 

そう、ディヴァイン。まさかこいつがダークシグナーになっていたとは。

 

「さぁアキ、私と一緒にこい。」

 

「え?」

 

「お前!何を!」

 

「何を?決まってるじゃないか。アルカディアムーブメントを再興するのさ。」

 

「アルカディアムーブメントを再興ですって!」

 

「そうだとも、アルカディアムーブメントを再興し、俺をこんな目に合わせたやつらに復讐する!山岸駆、留姫!お前らもだ!」

 

こいつ・・・まだそんなことを!

 

「あなたが復讐ですって?できるものならやってみなさいよ!」

 

「留姫、下がって。」

 

「アキ?」

 

「ディヴァイン、あなたがダークシグナーである以上、私達は敵同士、ここでは戦うしかないわ。」

 

「そう、今はな。」

 

「今は?」

 

「お前がわざと負けてくれればいい。そうすればお前はすぐに私の元へ来れる。そうすればいつだって・・・」

 

「ディヴァイン、悪いけどあなたの元に行く気はないわ。」

 

「何?」

 

「あなたがアルカディアムーブメントで何をしようとしたかは全部聞いたわ。私は、あなたの兵器になるつもりはないわ。私は、仲間と共に私の道を歩む!」

 

アキさん・・・

 

「そうか・・・そそのかされたんだねアキ・・・ならば、このデュエルでお前を元に戻してやる!」

 

「そうはいかないわ!ディヴァイン、あなたを倒し、過去を断ち切り、私は前に進む!」

 

「アキ・・・」

 

「留姫、ここはアキさんに任せるしかないよ。」

 

「・・・そうね。」

 

アキさん、頑張って。

 

「「デュエル!」」




遥「以上、第24話でした。」

龍亞「凄いよ龍可!」

龍可「ありがとう、皆のおかげよ。」

遥「それじゃあまずは龍可が今回初めて出したオリカを紹介するよ。」

龍可「まずはこのカードね。」





幻奏のライフコール
通常罠
自分が戦闘ダメージを受けた時、手札を1枚捨てて発動できる。攻撃力の合計が受けたダメージの数値以下となるようにデッキから「幻奏」と名のついたモンスターを2体まで自分の場に特殊召喚することができる。





龍可「自分のライフと引き換えにデッキから幻奏を特殊召喚する罠カードよ。」

龍亞「ひやひやしたよあの時は・・・龍可が死ぬんじゃないかと・・・」

龍可「失礼ね!」

遥「でも危ないのは確かだよ・・・地縛神相手に・・・」

龍可「あれしか手がなかったんだもの。」

龍亞「続いてはこのカード!」





幻奏の音女リフ
光属性 天使族 Lv1
ATK/100 DEF/100
チューナー・効果
このカードが特殊召喚に成功した時、このカードのレベルを任意のレベルに変更することができる。




龍可「幻奏にチューナーがいないからって作られたカードよ。」

遥「幻奏らしく、特殊召喚時の効果があるんだね。」

龍亞「レベル変更はシンクロする時役立つね。」

龍可「えぇ。最後は私の進化の象徴のカードよ!」





エンシェント・エンジェル・ドラゴン
光属性 ドラゴン族 Lv8
ATK/2600 DEF/3100
チューナー+「エンシェント・フェアリー・ドラゴン」
シンクロ・効果
このカードは相手のカード効果を受けない。
1ターンに1度、手札または墓地から天使族モンスターを1体、自分の場に特殊召喚することができる。また、エンドフェイズまでこの効果で特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分、このカードの攻撃力はアップする。





龍可「これが私の真のエースモンスターよ!」

龍亞「だいぶ強くなったね。」

遥「効果で幻奏を展開することもできるし、自身もパワーアップできるね。」

龍可「私はこのカードと共に、もっともっと強くなるわ。」

龍亞「その意気だぜ龍可!俺もライフ・ストリームと共に強くなるぞー!」

遥「でもダークシグナーとの戦いはまだ終わってない。」

龍可「えぇ、アキさんのところに行く途中でジャックも勝って終わったみたいだし、後はアキさんね。」

遥「このダークシグナーとの戦いは年内には終わらせようと思ってるんだって。」

龍亞「この更新速度で大丈夫なのかな?」

遥「心配しなくても明日学校行けば2週間の冬休みに入るみたい。」

龍可「この冬休みに一杯更新する気ね。」

龍亞「あと何話予定されてるんだろ?」

遥「ダークシグナーとの戦いは後2話ぐらいだって。もしかしたらもう1話増えるかもしれないって言ってたけど・・・」

龍可「次話がアキさんだとして・・・そのあとは誰がやるんだろ?」

龍亞「もう後は残ってないはずだけど・・・まだ駆がデュエルしてないから駆とか?」

遥「可能性はあるね。」

龍可「駆がこの小説の主人公だもの。駆がデュエルしないなんてありえないわね。」

遥「そしてその後なんだけど・・・龍可と龍亞君、出番増えるかも。」

龍亞「やった!」

龍可「それは嬉しいんだけど・・・何で?」

遥「理由はね・・・作者のクラスメイトとの会話から始まるんだけど・・・作者のこの小説を読んでくれてるクラスメイトがいるんだよね。」

龍亞「クラスメイトに読まれてるんだ・・・」

遥「作者が最初の自己紹介で公表しちゃったからね。で、そのクラスメイト、アニメは見てないから原作キャラは画像を見ながら読んでるんだよね。」

龍可「そうなのね。」

遥「それで、感想、『龍亞ちゃん、龍可ちゃんコンビが可愛いです』ってきたんだって。」

龍可「嬉しいわね。私たち人気なんだ。」

龍亞「嬉しいよ!・・・あれ、俺もちゃんづけ?」

遥「あ、気づいちゃった?」

龍亞「気づくよ!これってまさか・・・」

遥「そう、龍亞君はそのクラスメイトに女の子って思われてたみたい。」

龍亞「えぇー!?」

龍可「ぷっ!くっ!あははは!笑いこらえられない!」

龍亞「笑うなー!」

遥「っていうことで、そのクラスメイトから龍可と龍亞君が人気だから今後龍可と龍亞君の出番を増やそうかと検討中だって。」

龍可「私の活躍が増えるわね。」

龍亞「俺はとっても嫌な感じがするんだけど・・・俺は男の子だよー!」

遥「その点はクラスメイトに言ったけどね・・・でもまぁ・・・作者がこれを利用しない手はないよね。」

龍亞「やっぱり・・・」

龍可「まぁネタを思いつくのが下手な作者には格好のネタよね。」

遥「龍亞君がどういう風に出番が増えるか、皆お楽しみにね!」

龍亞「ちゃんと出番が欲しいよ・・・」

龍可「さて、次話はアキさんのデュエルよ。」

龍亞「アキお姉ちゃんが勝ったらこのダークシグナーとの戦いも終わりだー!」

遥「(立ち直り早い・・・後、さっきあと2,3話続くって言ったからこれで終わるとは到底思えないんだけど・・・)次話のタイトルは、『過去を断ち切れ!クリムゾン・ローズ・ドラゴン降臨!』です・・・アキお姉さんのエースモンスターもまさか進化?」

龍可「名前的にそうでしょうね・・・」

龍亞「どんなモンスターになるんだろ・・・」

遥「次話はお兄ちゃんと留姫お姉さんのMCでお送りします!」

龍可「それじゃあ、次話もお楽しみに!」


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第25話 過去を断ち切れ!クリムゾン・ローズ・ドラゴン降臨!

駆「お待たせしました、第25話です。」

留姫「この話書くの結構時間かかったわね。」

駆「だねぇ。そのはずなのに内容が薄いという・・・」

留姫「ほんとに書きたいところとの内容の差が顕著にあるわよねうちの作者。」

駆「だね・・・大丈夫なんだろうかこんなんで・・・」

留姫「・・・分からないわね。」

駆「まぁ、とりあえず行こうか。」

留姫「そうね。第25話、スタートよ。」


駆side

 

「「デュエル!」」

 

アキ LP4000

ディヴァイン LP4000

 

「先攻は私だ。ドロー、私は静寂のサイコウィッチを守備表示で召喚。」

 

DEF/1200

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

ふーん、まぁ無難な立ち上がりか。

 

「私のターン!私はフェニキシアン・シードを召喚!」

 

ATK/800

 

「そしてフェニキシアン・シードをリリースして手札からフェニキシアン・クラスター・アマリリスを特殊召喚!」

 

ATK/2200

 

アマリリスできたか。

 

「バトル!フェニキシアン・クラスター・アマリリスで静寂のサイコウィッチを攻撃!フレイムペタル!」

 

「くっ!だが、だがサイコウィッチの効果発動。このカードが破壊され墓地へ送られた時、自分のデッキから攻撃力2000以下のサイキック族モンスター1体をゲームから除外する事ができる。そして次のスタンバイフェイズ時、この効果で除外したモンスターを特殊召喚する。俺はサイ・ガールを除外する。」

 

「フェニキシアン・クラスター・アマリリスの効果!攻撃した後、破壊し、相手に800ポイントのダメージを与える!スキャッター・フレイム!」

 

「くっ!」

 

ディヴァイン LP4000→3200

 

さすがアキさん。先制した。

 

「カードを2枚伏せてターンエンド。エンドフェイズにフェニキシアン・シードを除外してフェニキシアン・クラスター・アマリリスを復活させる。」

 

DEF/0

 

「・・・さすがアキね。」

 

「あぁ。」

 

「私のターン、このスタンバイフェイズ、サイコウィッチの効果で除外したサイ・ガールが特殊召喚される。」

 

DEF/300

 

「サイ・ガールの効果発動。除外されているこのカードが特殊召喚に成功した時、自分のデッキの一番上のカードを裏側表示でゲームから除外する。そしてこのカードがフィールド上から墓地へ送られた時、このカードの効果で除外した自分のカードを手札に加える。そして速攻魔法、緊急テレポートを発動。自分の手札またはデッキからレベル3以下のサイキック族モンスター1体を特殊召喚する。私はデッキからクレボンスを特殊召喚。」

 

ATK/1200

 

場に2体のモンスター・・・そしてあいつは通常召喚を行っていない・・・まさか!

 

「フィールド魔法、脳開発研究所を発動。さぁ行くぞ!私は2体のモンスターをリリース!現れろ!地縛神Ccarayhua!」

 

ATK/2800

 

地縛神・・・出てくるの速ぇよ・・・

 

「・・・でかい・・・」

 

「ははは!これが地縛神だ!サイ・ガールの効果で除外した裏側のカードを手札に加える。バトル!地縛神はダイレクトアタックができる!行け地縛神Ccarayhua!アキにダイレクトアタック!」

 

「罠発動!グランド・キャプチャー!相手モンスター1体から受ける戦闘ダメージを半分にする!きゃああああああ!」

 

「アキ(さん)!」

 

アキ LP4000→2600

 

「グランド・キャプチャーの効果で受けた戦闘ダメージが1000ポイント以上だった場合、カードを1枚ドローする!」

 

「ターンエンドだ!どうだアキ。お前に勝ち目はない。おとなしくサレンダーをして私の元へ来るんだ。」

 

アキさん・・・

 

「サレンダーはしないわ・・・私には、こんなところで立ち止まるわけにはいかないわ!私のターン!魔法カード、魔法カード、フレグランス・ストーム発動。フィールドに存在する植物族モンスター1体を破壊し、カードを1枚ドローする。この効果でドローしたカードが植物族だった場合、そのカードを相手に見せることでもう1枚ドローすることができる。フェニキシアン・クラスター・アマリリスを破壊!そして1枚ドローするわ。引いたのは植物族のロード・ポイズン。よってもう1枚ドローするわ。アマリリスの効果!破壊され墓地に送られたとき、相手に800ポイントのダメージを与える!スキャッター・フレイム!」

 

「ぐっ!」

 

ディヴァイン LP3200→2400

 

「私は夜薔薇の騎士を召喚!」

 

ATK/1000

 

「夜薔薇の騎士の効果で手札からレベル4の植物族モンスター、ロードポイズンを特殊召喚。」

 

ATK/1500

 

「Lv4のロードポイズンにLv3の夜薔薇の騎士をチューニング!冷たい炎が世界の全てを包み込む。漆黒の花よ、開け!シンクロ召喚!現れよ、ブラック・ローズ・ドラゴン!」

 

ATK/2400

 

「出たわね、アキのエースモンスター。」

 

「ブラック・ローズ・ドラゴンの効果!シンクロ召喚に成功した時、フィールド場の全てのカードを破壊するブラック・ローズ・ガイル!」

 

「甘い!カウンター罠、天罰を発動!手札を1枚捨て、モンスター効果の発動を無効にし破壊する!」

 

「そんな!」

 

アキさん渾身の一撃が通用せず・・・あいつ、ダークシグナーになって強くなってる。

 

「ターンエンドよ。エンドフェイズにロードポイズンを除外してフェニキシアン・クラスター・アマリリスを復活させるわ。」

 

DEF/0

 

「成す術なしか。こっちは遠慮なくいくぞアキ!私のターン!バトル!地縛神Ccarayhua!アキにダイレクトアタック!」

 

「まずい!これを受けたらアキさんは負けてしまう!」

 

「アキ!」

 

「まだ諦めないわ!罠発動!ガード・ブロック!この戦闘で発生する戦闘ダメージを0にし、カードを1枚ドローする!」

 

「凌いだか。ならばカードを1枚伏せてターンエンドだ。(今伏せたカードは次元幽閉。どんなモンスターが来ようとこれで返り討ちだ。)」

 

「くっ・・・」

 

アキさん・・・ちょっときつそう・・・

 

「お前にこの地縛神を倒す術はもうない。サレンダーするんだ。私もお前をあまり傷つけたくないのだよ。」

 

「・・・・・」

 

「仮に私を倒したところで、お前に帰る場所はないはずだ。」

 

「・・・帰る場所ならあるわ。」

 

「何?」

 

「パパとママは私を許してくれたわ。それに、今の私には遊星や駆、留姫がいてくれる。私はもう1人じゃないわ!」

 

「アキ・・・」

 

「ディヴァイン!あなたのやることは間違ってる!サイコデュエリストはあなたの兵士なんかじゃないし、ましてや、戦争を起こそうとするなんてもってのほかよ!」

 

「・・・分かってくれないんだねアキ・・・ならば地縛神で倒し、もう1度洗脳してあげよう。」

 

「残念だけど、次のターンは回ってこないわ。」

 

「何?」

 

「ディヴァイン、仲間の絆は、時に新たな力をくれる。」

 

「新たな力?」

 

「アキ・・・」

 

まさか・・・

 

「見せてあげる!私の進化を!私のターン!魔法カード死者蘇生!墓地のブラック・ローズ・ドラゴンを特殊召喚!」

 

ATK/2400

 

「さらにチューナーモンスター、コピー・プラントを召喚!」

 

ATK/0

 

「いくわよ!Lv7のブラック・ローズ・ドラゴンにLv1のコピー・プラントをチューニング!」

 

「ブラック・ローズ・ドラゴンをシンクロ素材に!?」

 

まじかよ・・・ブラック・ローズ・ドラゴンが進化するのかよここで・・・

 

「赤き炎が黒き薔薇を包み込み、黒き薔薇は紅に輝く!シンクロ召喚!咲き誇れ!クリムゾン・ローズ・ドラゴン!」

 

ATK/2800

 

「く、クリムゾン・ローズ・ドラゴン・・・」

 

これが・・・進化したブラック・ローズ・ドラゴン・・・

 

「なんだこのモンスターは!?」

 

「これが仲間の絆によって進化した私の新たなエースモンスターよ!クリムゾン・ローズ・ドラゴンの効果発動!このカードのシンクロ召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上のカードをすべてゲームから除外する!」

 

「げ、ゲームから除外!?」

 

なんつうカード・・・破壊じゃなく除外とは・・・

 

「やれクリムゾン・ローズ・ドラゴン!ローズ・ディメンション!」

 

「ぐっ!除外ではCcarayhuaの効果が発動できない!」

 

そっか、あの地縛神の効果は破壊されたとき、場のカードをすべて破壊するんだっけ。でも除外だかその効果も発動できない・・・決まったね。

 

「これで終わりよディヴァイン!バトル!クリムゾン・ローズ・ドラゴンでダイレクトアタック!この攻撃で過去を断ち切る!クリムゾン・ローズ・ブラスト!」

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」

 

ディヴァイン LP2400→0

 

「アキ!」

 

さすがアキさん・・・あいつとの因縁、断ち切ったね。

 

「ぐぉぉぉぉぉぉ!」

 

ディヴァインは炎に包まれ、灰となって消えた。

 

「やったわねアキ。」

 

「えぇ、駆、留姫、あなたたちのおかげよ。」

 

「「え?」」

 

「あなたたちがいたから私はここまでこれた。2人がいなかったら私はディヴァインの言葉に惑わされて負けてたわ。」

 

「アキさん・・・」

 

「駆、留姫、あなたたちは、私の大切な仲間よ。」

 

「・・・えぇ。」

 

「勿論、ずっと仲間だよ。」

 

これで終わり。まだ日は沈んでないし、アキさんが塔を封印すればあるいは魔王が出ずに終わるかも・・・

 

という淡い期待は、

 

「ふっふっふ、ここから先は通さんぞ。」

 

塔の前に立ちふさがった1人の男により、打ち砕かれた。

 

「誰よあなた。そこを通しなさい。」

 

「嫌だね。我の名はザクエム。この塔の守りを任されているダークシグナー。」

 

「ダークシグナーだと!?」

 

まだいたとは・・・ダメだなこれは。今からデュエルするんじゃ確実に日が沈むまでに塔は封印できない。

 

「ダークシグナーなら私が相手ね。」

 

「待ってアキさん!」

 

「え?」

 

「このデュエル、俺がやる!」

 

「駆!?」

 

「あなたが?」

 

「今は違うとはいえ、元々シグナーだったし、アキさんはさっきのデュエルで疲れてるでしょ。」

 

「え、えぇ・・・そうね。」

 

「だったら私も・・・」

 

「留姫はだめ。そこでアキさんを守ってて。」

 

留姫はシグナーじゃなかったからね。

 

「・・・分かった。絶対勝ってよ。駆。」

 

「あぁ。」

 

「貴様が相手か・・・いいだろう、元シグナーということなら相手になってやろう。」

 

「さっさと勝ってそこをどいてもらうよ!」

 

そう言い、俺はデュエルディスクを起動し、デッキは死をかけてるということもあり、ガチデッキで・・・げ!ガチデッキがねぇ!そっか、ガチデッキはまだ家のバッグの中だった!仕方ない。いつも使ってるデッキでいくしかねぇか。

 

「いくぞ・・・」

 

「「デュエル!」」




駆「以上、第25話でした。」

留姫「そして今回のゲスト、もちろんアキよ。」

アキ「十六夜アキよ。よろしく。」

駆「まぁ見事に勝利して過去を断ち切ったね。」

アキ「あなたたちのおかげよ。」

留姫「それじゃあオリカの紹介をするわね。」

駆「今回の初登場オリカは1枚だけ。」

アキ「私の新エースモンスターよ。」





クリムゾン・ローズ・ドラゴン
炎属性 ドラゴン族 Lv8
ATK/2800 DEF/2200
チューナー+「ブラック・ローズ・ドラゴン」
シンクロ・効果
このカードはカード効果では破壊されない。
このカードがシンクロ召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上のカードをすべてゲームから除外する。
1ターンに1度、自分の墓地の植物族モンスター1体をゲームから除外することで相手の場のモンスター1体を選択し、選択したモンスターを表側攻撃表示にし、攻撃力・守備力を0にする。





アキ「これが私の新たなエースモンスターよ。」

駆「強ぇ・・・」

留姫「カード効果で破壊されない効果もあったね。」

駆「最後の効果は守備力も0にすることができるようになったみたいだね。」

アキ「えぇ。このカードと共に、私の新たな人生が始まるわ。」

留姫「その前に立ちはだかる新たなダークシグナー・・・」

駆「まさかもう1人いたとはね・・・」

アキ「駆、頼んだわよ。」

留姫「絶対勝ってよ。」

駆「あぁ!そして次話が第1章最終話です!」

アキ「26話で終了なのね・・・リメイク前はどうだったの?」

駆「リメイク前の小説では29話で終わってます。」

留姫「リメイク前より早く終わってる・・・」

駆「リメイク前は1つのデュエルを2話に分けることが結構あったからね。」

アキ「その影響はあるわね。」

留姫「さて、その第1章最終話なんだけど・・・正直言うわ、期待しないで。」

駆「ちょっとね・・・最終話にしてはあっさりしすぎだし、デュエルもちょっとね・・・」

アキ「呆気なさすぎよねあれは。」

留姫「この話より先に出来上がったというのにね・・・」

駆「はい・・・ということで、第1章最終話は12月30日18時に投稿予定です。」

留姫「タイトルは『プリンセス登場!天敵を倒せ!』よ・・・天敵?」

アキ「駆にとっての天敵?」

駆「そうです。次話の相手が使うデッキは俺(&作者)が1度も勝ったことないカデコリーです。」

留姫「駆が1度も勝ったことない!?」

アキ「一体どんなデッキなのかしら・・・」

駆「それでは、次話もお楽しみに!」


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第26話 プリンセス登場!天敵を倒せ!

駆「お待たせしました、第26話です!」

遥「いよいよ第1章も最終話です!」

留姫「というのにまたしても内容が薄いデュエルよ・・・」

駆「だって相手が・・・」

遥「だよね・・・」

留姫「・・・まぁとにかく行きましょうか。」

駆「第26話、スタートです。」


駆side

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

ザクエム LP4000

 

「我のターン、我は剣闘獣ラクエルを召喚。」

 

「剣闘獣!?」

 

ATK/1800

 

よりによって剣闘獣かよ・・・俺がまだ勝ったことない天敵中の天敵じゃねぇか・・・

 

「カードを2枚伏せてターンエンド。」

 

伏せカードは2枚か・・・はぁ・・・あかん。

 

「俺のターン!」

 

この手札・・・いや、剣闘獣だったらガチデッキよりこっちのデッキのほうが案外行けるかも?

 

まずは・・・

 

「俺はE・HEROエアーマンを召喚!」

 

ATK/1800

 

「エアーマンの効果発動!召喚成功時・・「させん!カウンター罠発動!剣闘獣の戦車!自分の場に剣闘獣がいるとき効果モンスターの効果の発動を無効にし破壊する!」ですよねー。」

 

来ると思ったよ・・・でも1枚使わせた。終盤になればなるほど厄介になるからね。この序盤ならまだ大丈夫。

 

「カードを5枚伏せてターンエンド!」

 

「5枚伏せただと!?」

 

「5枚伏せですって!?」

 

「・・・駆・・・何を考えてるの?」

 

何を考えてるも何もこれが俺のデッキです(汗)

 

「ならば我のターン!剣闘獣ベストロウリィを召喚!」

 

ATK/1500

 

「ラクエルとベストロウリィをデッキに戻し、融合!現れよ!剣闘獣ガイザレス!」

 

ATK/2400

 

出たなガイザレス・・・

 

「そんな融合の仕方が・・・」

 

「・・・それが剣闘獣よ。」

 

「ガイザレスが特殊召喚に成功した時、場のカードを2枚まで選択して破壊することができる!俺が選択するのは左端と右端の伏せカードだ!」

 

左端と右端・・・見事に当てたね。

 

「左端のカードはヒーロー・メダル。セットされたこのカードが破壊され墓地に送られたとき、このカードをデッキに加えてシャッフルし、カードを1枚ドローする!」

 

「なんだと!?ならもう1枚だけでも・・・」

 

「右端のカードはスイッチ・フュージョン!セットされたこのカードが相手がコントロールするカード効果によって破壊され墓地に送られたとき、デッキから融合素材モンスターを墓地に送って融合モンスターを融合召喚することができる!」

 

「なんだと!?」

 

「・・・そんなカードが・・・」

 

「駆にはつくづく驚かされるわね。」

 

俺はデッキからE・HEROエッジマンとE・HEROスパークマンを墓地に送り融合!現れろ!E・HEROプラズマヴァイスマン!」

 

ATK/2600

 

「ガイザレスより攻撃力が上だと!?ならば速攻魔法、剣闘獣の底力を発動!剣闘獣1体の攻撃力をエンドフェイズまで500ポイントアップする!」

 

ATK/2400→2900

 

攻撃力あげてきたか・・・

 

「バトルだ!ガイザレスでプラズマヴァイスマンを攻撃!」

 

「ぐっ!」

 

駆 LP4000→3700

 

「罠発動!ヒーローシグナル!自分のモンスターが戦闘で破壊された時、デッキもしくは手札からレベル4以下のE・HEROを1体特殊召喚する!俺はE・HEROフォレストマンを守備表示で特殊召喚!」

 

DEF/2000

 

「ならばバトルフェイズ終了時、ガイザレスの効果発動、戦闘を行ったバトルフェイズ終了時、ガイザレスをエクストラデッキに戻し、デッキからベストロウリィ以外の剣闘獣を2体特殊召喚する!俺は剣闘獣ラクエルと剣闘獣ムルミロを特殊召喚!」

 

ラクエル ATK/1800

ムルミロ DEF/400

 

「ラクエルの効果!剣闘獣のモンスター効果で特殊召喚されたとき、元々の攻撃力は2100になる!」

 

ATK/1800→2100

 

「さらにムルミロの効果!剣闘獣のモンスター効果で特殊召喚されたとき、場の表側表示モンスター1体を破壊する!フォレストマンを破壊する!」

 

「ぐっ!フォレストマン・・・けど、罠発動!エレメンタル・ミラージュ!自分フィールド上のE・HEROと名のついたモンスターが相手のカード効果で破壊された時、破壊されたE・HEROと名のついたモンスターを全て同じ表示形式でフィールド上に戻す。 甦れ!フォレストマン!」

 

DEF/2000

 

「この・・・カードを1枚伏せてターンエ・・「罠発動!砂塵の大竜巻!今伏せたカードを破壊する!」貴様ぁ!」

 

「さらに砂塵の大竜巻の効果で手札の魔法・罠カードをセットすることができる!俺は手札のこの1枚のカードをセットする。」

 

「がぁぁぁぁ!ターンエンド!」

 

「伏せた5枚全部使ったわよ・・・」

 

「・・・さすが駆・・・」

 

「アキ!」

 

「留姫お姉さん!」

 

「遊星!」

 

「遥ちゃん!」

 

おっ、遊星たちついに到着か。

 

「これはどういうことだ?なぜ駆がデュエルしている?」

 

「アキのデュエルが終わったのは痣を通じて知ってると思うけど、塔に番人がいたのよ。」

 

「それでお兄ちゃんがデュエルしてるってこと?」

 

「そうよ。私はさっきのデュエルでさすがに疲れたしね。」

 

「デュエルの状況は?」

 

「先制はされたけど、精神的には駆が有利かしらね。」

 

「精神的には?」

 

「えぇ。相手の表情を見たらわかるわ。明らかに苛立ってる。あれが証拠よ。」

 

「確かに・・・」

 

まさしく留姫の言う通り。

 

さぁ、ここから反撃開始!

 

「俺のターン!スタンバイフェイズ、フォレストマンの効果発動!デッキから融合のカードを手札に加える!メインフェイズ!E・HEROマジカル・ウィッチを召喚!」

 

ATK/1400

 

「マジカル・ウィッチの効果発動!このカードの召喚に成功した時、自分の場に他のHEROがいるとき、デッキから魔法カードを1枚手札に加えることができる!」

 

「強っ!?」

 

「魔法サーチはだめでしょ・・・」

 

「そんな効果使わせるかー!罠発動!デモンズ・チェーン!効果無効化だ!」

 

「じゃあ融合発動してフォレストマンとマジカル・ウィッチを融合するね。」

 

「がぁぁぁぁぁぁ!」

 

苛立ってる苛立ってる。

 

「融合召喚!現れろ!E・HEROライトニング・プリンセス!」

 

ATK/2500

 

『初登場ですね。』

 

「そうだね。改めてよろしくねプリンセス。」

 

『はい。』

 

そう、こいつがプリンセス。E・HERO1体と魔法使い族モンスターを融合して融合召喚できるモンスターだよ。まぁびっくりしたよね。属性融合じゃなく~族融合だからね。

 

さてプリンセスの効果は・・・手札ないから使えないな。なら、

 

「バトル!プリンセスでラクエルに攻撃!ライトニング・ストーム!」

 

『私の攻撃、受けてもらいます!」

 

「ぐわぁぁぁ!」

 

ザクエム LP4000→3600

 

「ターンエンド!」

 

これでライフもほぼ五分。精神的には明らかにこっち有利。

 

「我のターン!魔法カード、剣闘訓練所を発動!デッキからレベル4以下の剣闘獣1体を手札に加える!俺はベストロウリィを手札に加え、ベストロウリィを召喚!」

 

ATK/1500

 

「ベストロウリィとムルミロをデッキに戻し融合!再び現れろ!剣闘獣ガイザレス!」

 

ATK/2400

 

「ガイザレスの効果発動!このカー・・「速攻魔法、エフェクト・シャット発動!モンスター効果が発動した時、その効果を無効にし、そのモンスターを破壊する!」がぁぁぁぁぁ!」

 

よし!ガイザレス封殺!

 

「カードを1枚伏せてターンエンドぉ!」

 

「・・・もう相手が普通の精神状態じゃないわよ・・・」

 

・・・剣闘獣ってこんなに扱いやすかったっけ?今まで1度も勝ったことがないのがウソのようなんだけど・・いや、こいつの剣闘獣の扱い方が下手だと思ったほうがいいな。前の世界での剣闘獣使いは相当強かったし。

 

「俺のターン!魔法カード、聖なる呪印の宝札を発動!墓地のスイッチ・フュージョン、ヒーローシグナル、エレメンタル・ミラージュの3枚の罠カードを除外して2枚ドロー!ライトニング・プリンセスの効果発動!1ターンに1度、手札を1枚捨てることで相手の場の魔法・罠カードを1枚破壊することができる!手札を1枚伏せ、その伏せカードを破壊!ライトニング・クラッシュ!」

 

『はぁぁぁぁぁぁ!』

 

「がぁぁぁぁぁ!」

 

破壊したのは2枚目の剣闘獣の戦車・・・場に剣闘獣がいないから発動できない。

 

「ライトニング・プリンセスでダイレクトアタック!ライトニング・ストーム!」

 

『私の攻撃、受けてもらいます!』

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」

 

ザクエム LP3600→1100

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「凄いお兄ちゃん!」

 

「・・・完全に駆ペースね。」

 

「さすがね。」

 

「心理的にも相手を追い詰めている。」

 

いやまぁ・・・あいつの精神力弱すぎでしょ。

 

「さぁ、どうする?」

 

「我のターン!魔法カード、ブラック・ホール!場のすべてのモンスターを破壊する!」

 

「うわぉ。」

 

『ここまでですか・・・でも私の最後の効果を受け取ってください!』

 

「あぁ!プリンセスが破壊されたとき、カードを1枚ドローする!」

 

「ターンエンドぉ!」

 

プリンセスは破壊されたけど・・・あ、この手札、俺の勝ちだ。

 

「じゃあ・・・ファイナルターン!」

 

「何!?」

 

「あ・・・ウィング。最後の最後で来たね。」

 

『えぇ。でも私の力は必要なさそうね。』

 

「本来はね。でもせっかくだからウィングのお披露目行くよ。」

 

『わかった。』

 

「さて、俺は手札から魔法カード、O-オーバーソウルを発動!墓地からE・HEROと名のついた通常モンスターを1体特殊召喚する!墓地より甦れ!E・HEROネオス!」

 

ATK/2500

 

『最後ですね。』

 

「とどめは任せたよって言いたかったけど、最後はやっぱあれ出したいからごめんね。」

 

『問題ありません。駆殿の指示に従うまでです。』

 

「でさ・・・サキはいつ出てくるわけ?デッキから全然出てこないんだけど。」

 

『・・・一度叱っておきます。』

 

叱って何とかなるものなのかな?

 

「ネオスだと・・・いつの間に墓地に・・・」

 

「プリンセスの効果の時。」

 

「がぁぁぁ!あの時かぁ!」

 

・・・ルドガー。なぜこいつをダークシグナーにした。完全にモブキャラだぞ。

 

「さらに俺はE・HEROエンジェル・ウィングを召喚!」

 

『私、初登場。』

 

ATK/500

 

「・・・雰囲気が私に似てる。」

 

確かに雰囲気は留姫に似てるかもね。

 

「行くよ2人とも!」

 

『承知!』

 

『任せて。』

 

「Lv7のネオスにLv2のウィングをチューニング!月より舞い降りる龍がその光で大地を照らす。暗闇を照らす光となれ!シンクロ召喚!輝け!ムーン・ライト・ドラゴン!」

 

ATK/2700

 

『私の出番ですね。』

 

「うん、最後の締め、頼んだよ。」

 

『わかりました。』

 

「ここでシグナーの龍・・・」

 

「元だけどね。出すまでもなかったけどダークシグナーだからこいつで終わりにしてあげる。バトル!ムーン・ライト・ドラゴンでダイレクトアタック!ムーン・ライト・ウェーブ!」

 

『喰らいなさい!』

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」

 

ザクエム LP1100→0

 

はい、勝ち。けど剣闘獣自体には勝った気がしない・・・やっぱあいつに勝ってこそ本当の剣闘獣に勝ったと言えるんだろうな・・・もう対戦することないだろうが・・・

 

「お兄ちゃん凄い!」

 

「・・さすがね駆。」

 

「ありがとう。」

 

遥ちゃん、留姫と次々に駆け寄ってくる。

 

が、

 

「太陽は・・・もう沈んでるな。」

 

そう、太陽は沈んちゃってる。結局原作通りか。

 

「ごめんね。俺がもっと早く終わらせればよかったんだけど。」

 

「謝る必要はないさ。お前は十分やってくれた。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、赤き龍の力でゴドウィン邸の前まで移動し、この世界の命運を賭けてゴドウィンとデュエルすることとなった。

 

参加するのは遊星、ジャック、クロウの3人。ここは原作通りだ。

 

俺はDホイールを持ってないため、当然不参加。

 

俺も参加したかったなー。

 

その最終決戦もクライマックス。

 

ゴドウィンの攻撃を防ぎ仲間の絆の重要性を語る遊星。

 

そして遊星のデッキトップが光りだし、ゴドウィンから赤き龍の痣が消え、俺達の腕に痣が戻ってきました。

 

そして、

 

「何故だ?赤き龍は・・神たる我を選んだのではなかったのか!?」

 

「違う!絆を選んだんだ!俺達のこの絆が運命を超えて行く!」

 

今、

 

「「「「「遊星!」」」」」

 

遊星のファイナルターンが、

 

「俺の・・ターーーーーン!」

 

始まる。

 

「俺のフィールドにスターダスト・ドラゴンが存在する時、墓地に眠るスターダスト・シャオロンを特殊召喚する!」

 

ATK/100

 

「そして救世竜セイヴァー・ドラゴンを召喚!」

 

ATK/0

 

「Lv8のスターダスト・ドラゴンとLv1のスターダスト・シャオロンにLv1のセイヴァー・ドラゴンをチューニング!」

 

その時、俺達のすぐ後方に、

 

「まずい冥界の王が。」

 

逃げる俺達だが・・それももうすぐ終わる。

 

「集いし星の輝きが、新たな奇跡を照らし出す。光さす道となれ!シンクロ召喚!光来せよ、セイヴァー・スター・ドラゴン!」

 

ATK/3800

 

「セイヴァー・スターの効果!地縛神Wiraqocha Rascaの効果を無効にする!」

 

「何!?」

 

「そして罠カードオープン!シンクロ・バトン!俺達の墓地に存在するシンクロモンスター1体につき、俺のフィールドのシンクロモンスター1体の攻撃力を600ポイントアップする!墓地にあるシンクロモンスターは4体!」

 

ちなみにその4体とはクロウのアーマード・ウィング、ジャックのレッド・デーモンズ・ドラゴン、遊星のジャンク・アーチャーとスターダスト・ドラゴンね。

 

「仲間の絆が今ここに集結する!セイヴァー・スター・ドラゴンの攻撃力は2400ポイントアップ!」

 

ATK/3800→6200

 

「セイヴァー・スター・ドラゴンで地縛神Wiraqocha Rasca(攻撃力1)を攻撃!シューティング・ブラスター・ソニック!」

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

ゴドウィン LP5900→0

 

こうしてこの最終決戦は遊星達の勝利で幕を閉じ、世界は救われたのであった。




駆「以上、第1章最終話の第26話でした。」

遥「呆気ない・・・」

留姫「地縛神も出ずに終わるなんて・・・」

駆「正直ほんとこれ大丈夫かとは思った。」

遥「・・・気を取り直して、オリカ紹介いくよ!」

留姫「初登場のオリカを紹介していくわ。まずは・・・駆らしいこのオリカよ。」





スイッチ・フュージョン
罠カード
相手がコントロールするカード効果によってセットされたこのカードが破壊され墓地に送られた時、自分のデッキから融合素材モンスターカードを墓地へ送り、その融合モンスターを1体をエクストラデッキから融合召喚する。





駆「いわゆるブラフカード、けど発動条件を満たしたら強いよ。」

遥「こんなの普通使えないよ・・・」

留姫「これを平然と使いこなすのが駆なのよね・・・今回のデュエルでわかったと思うけど、駆は心理戦も強いから・・・」

駆「次はこのカード。」





E・HEROマジカル・ウィッチ
闇属性 魔法使い族 Lv4
ATK/1400 DEF/1000
効果
このカードの召喚に成功した時、自分フィールド上にこのカード以外の「HERO」と名のつくモンスターがいる場合、自分のデッキから魔法カードを1枚手札に加えることができる。





駆「はい、どう見ても効果が強い。」

留姫「魔法サーチはだめよ・・・」

遥「いざというとき強いけど・・・」

留姫「強すぎる・・・」

駆「あはは・・・そして3つ目はHERO界のプリンセスです!」





E・HEROライトニング・プリンセス
光属性 魔法使い族 Lv8
ATK/2500 DEF/2300
融合・効果
「E・HERO」と名のついたモンスター+魔法使い族モンスター
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードは魔法・罠の効果を受けない。
1ターンに1度、手札を1枚捨てることで相手フィールド上に存在する魔法・罠を1枚破壊することができる。
このカードが破壊された時、自分はデッキからカードを1枚ドローする。





駆「これが我らがプリンセス。リメイク前ででたプリンセスと効果はちょっと変えました。」

留姫「リメイク前は魔法・罠を破壊するときに手札を1枚捨てる必要はなかったわ。」

遥「その代り、効果を使ったらターン、プリンセスは攻撃できない効果だったね。」

駆「ほかにも破壊された時1枚ドローの効果は前回はなかったよ。」

留姫「この部分はリメイク前は破壊されるとき、代わりに自分の場のE・HEROを身代わりにできる効果だったわ。」

遥「これは強化されたのかな?」

駆「まぁそうだね。」

留姫「最後は駆のデッキの守護神よ。」





E・HEROエンジェル・ウィング
風属性 天使族 Lv2
ATK/500 DEF/700
チューナー・効果
このカードは1ターンに1度戦闘によっては破壊されない。このカードをシンクロ素材又は融合素材としたシンクロモンスター又は融合モンスターは1ターンに1度破壊されない。





駆「俺のデッキの守護神のウィング。戦闘耐性があり、素材となったらその素材元のモンスターにも耐性を与えるよ。」

留姫「リメイク前の小説でやった人気キャラ投票で、龍可と並んで同率4位に入ったことがあるウィング。」

遥「お兄ちゃんのデッキの守護神としてこれから活躍すること間違いなし!」

駆「ということで以上、オリカ紹介でした。」

留姫「そして第1章、終わったわね。」

遥「次から第2章!第2章は長いよ!」

駆「リメイク前の小説では第2章は第30話から第96話まで続いたからね。」

留姫「今回も長くなると思うわ。」

遥「その第2章のタイトルはアカデミア学園編!」

駆「俺と遥ちゃんがアカデミアに編入!俺たちの学園生活を描くよ。」

留姫「その第2章の第1話、第1章から数えて第27話のタイトルは『学園生活スタート!』よ。」

遥「アカデミアに入る前に、ある子にお兄ちゃんがデッキを渡してから学園生活スタートだよ。」

駆「が、次話、デュエルはない予定です。ご了承ください。」

留姫「そしてこれが今年最後の投稿になるわ。」

遥「今年は色々あったね。」

駆「前投稿してたサイトが閉鎖し、このハーメルンで小説をリメイクして投稿。」

留姫「作者自身は専門学校へ入学。」

遥「ほんとにいろいろあったね・・・」

駆「だね・・・でも俺たちは前に進み続けるよ。」

留姫「作者も夢に向かって走り続けるわ。」

遥「それでは、今年1年ありがとうございました!」

駆「来年もよろしくお願いします!」

留姫「ということで次話もお楽しみね。そして、」

駆・遥・留姫「「「皆さん、よいお年を!」」」


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第2章:アカデミア学園編
第27話 学園生活スタート


駆「皆さん、新年あけましておめでとうございます!」

遥「今年もよろしくお願いします!」

留姫「さぁ、新年1発目の話は第2章のスタート話よ。」

駆「新年一発目なのにデュエルがありません(汗)」

遥「じ、次話からデュエル回続くから・・・」

駆「それが普通なんだよな・・・」

留姫「ここは遊戯王の世界なんだから・・・」

遥「そうだった・・・」

駆「ということで、早速行くよ。」

留姫「第27話、」

遥「スタート!」


駆side

 

ゴドウィンとの最終決戦が終わってから1週間後、

 

遊星達の新居も決まり、落ち着いた俺達はみんなを俺の家(龍可と龍亞の家だけどね)に招待し、俺と遥ちゃんが転生者であることを明かした。そろそろみんなに話そうと思ってたからね

 

ちなみに俺と遥ちゃんと龍可と龍亞以外のメンバーは遊星、ジャック、クロウ、アキさん、牛尾さん、狭霧さん、それに留姫、涼太、美菜、隆。

 

みんな最初は信じてくれなかったけど龍可と龍亞が知っていることもあり、なんとか信じてもらえた。

 

まぁ何故かその後牛尾さんと狭霧さんからセキュリティでバイトしてくれないかと言われたが・・。

 

あ、もちろん快く引き受けたよ。居候してもらってる身としてはバイトしとかなきゃと思ったし、そう考えた時、中学生を雇ってくれるところなんてないと思ったからね。

 

しかしこっちでもそういう職につく運命なんだね俺は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてさらに数日後、

 

「シャイニング・フレア・ウィングマンでダイレクトアタック!シャイニング・シュート!」

 

「くそー!また負けた!」

 

特にやることもないので龍亞や遥ちゃんとデュエル。

 

「でも龍亞も強くなってるじゃん。」

 

「本当?」

 

「うん。最初のころと比べたらね。」

 

「そうね。」

 

「やったー!」

 

その時、

 

プルルルル

 

「あ、私がでるわね。」

 

どうやら電話みたいだね。

 

「あ、父さん。どうしたの?・・・うん・・・分かった。駆、遥、ちょっと来て。」

 

「え?俺?」

 

「私も?」

 

どうしたんだ。会話からして電話の相手は龍可の父さんだろうけど。

 

「どうしたの?」

 

「父さんが駆と遥ちゃんと話したいことがあるって。」

 

「俺と?えーと、何でしょうか?」

 

「駆君、遥ちゃん、デュエルアカデミアに行かないかい?」

 

「「・・え?」」

 

「駆君もまだ中学生ってことになってるんだし、遥ちゃんも小学生だ。アカデミアに通った方がいいと思ってね。どうかな?」

 

「・・・確かに行きたいとは思ってます。でもどうして居候してもらってる俺達ににそこまでしてくれるんですか?」

 

これはいつも俺が抱く疑問。住まわせてもらってるだけでありがたいのにどうしてここまで・・・

 

「な~に、いつも龍可と龍亞が世話になってるからね。それに君たちはもう家族みたいなものだ。これぐらい当然だ。」

 

家族って・・・そこまで俺達のことを・・・。

 

「ありがとうございます。ならお言葉に甘えて行かせてもらいます。遥ちゃんも行くでしょ?」

 

「うん!」

 

「分かった。なら明日にでも編入届を出そう。小等部と中等部なら編入試験はないはずだ。書類の件で連絡が来るはずだ。」

 

「分かりました。。ありがとうございます。」

 

「じゃあ仕事が忙しいからこれで失礼する。龍可と龍亞のことは頼むぞ。」

 

「「はい。」」

 

「龍可と龍亞も元気でな。」

 

「「うん。」」

 

こうして俺のこっちの世界での学園生活が幕を開くこととなった。

 

あの口ぶりからして高等部は編入試験はあるんだな・・・俺、本来高校生なんだけどな・・・

 

「やった、学校行ける!」

 

遥ちゃんは喜んでる。フォーチュンカップの時から気にしてたからな。嬉しいみたい。

 

アカデミアに行くとなると・・・あ、留姫や涼太、美菜、隆とも会えるかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに数日後、

 

「そう、2人とも編入するのね。」

 

俺と遥ちゃんは留姫のお母さんが経営する喫茶店に来ていた。

 

そこで留姫と話をしている。

 

「駆は私とは同じ学年よね?」

 

「うん。一緒のクラスだといいね。」

 

「・・えぇ。」

 

ちなみに今店にいるのは留姫のお母さんと留姫、俺と遥ちゃん、それから、

 

「トビー君も復学するんでしょ?」

 

「うん。」

 

「同じ学年だし、一緒のクラスだといいね。」

 

「そうだね。」

 

ミスティとその弟、トビーもいる。

 

「でもトビーは自分のデッキって持ってなかったんじゃない。」

 

「え?自分のデッキを持ってない?」

 

「うん・・・誘拐されたときに捕られてそのままなくなってて・・・」

 

「あらら。」

 

ディヴァイン・・・ここでもやらかしてくれてるな・・・

 

「どんなデッキを使ってたのか覚えはないの?」

 

「うーん・・・HERO系だったのは確かだけど・・・」

 

「だったわね。」

 

「ミスティも覚えてないんですか?」

 

「えぇ・・・私、モデルの仕事で忙しかったから。」

 

「そうですか・・・」

 

ミスティはトップモデル。いつもトビーと一緒にいれるわけじゃない。

 

ミスティが海外に行くときはよく留姫のお母さんに預かってもらってたそうだ。

 

「でもHERO系だとしたらお兄ちゃんと一緒だね。」

 

「え、そうなんですか!?」

 

「うん、俺はE・HEROを使ってるからね。」

 

「そうなんだ!」

 

トビーの目が輝いてる・・・好きなんだねHEROが。

 

「トビーはHERO系が好きなんだよね?」

 

「はい!」

 

「じゃあ・・・このデッキ、使ってみる?」

 

「え?いいんですか?」

 

「うん、俺が使おうと思ってたけど、俺はすでにいつも使ってるデッキがあるしね。」

 

「わぁ、ありがとうございます!」

 

「いいの駆君?」

 

「いいんですよ。おそらく俺はたまにしか使わないですし、それならいつもつかってくれそうなトビー君が使ったほうがあのデッキも喜ぶでしょうし。」

 

「そう・・・ありがとね。」

 

「いえいえ。」

 

「わぁ!僕の知らないHEROが一杯ある!」

 

デッキを見てまたトビー君の目が輝いてる。ほんとにHEROが好きなんだね。

 

「じゃあそのデッキの回し方を説明するね。」

 

「はい!」

 

その後、トビーに渡したデッキを主な回し方を教えた。あのデッキ、実はOCG化されてないカードが結構入ってる。だからこそおもしろそうだと思って作ったんだけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからさらに数日後、

 

いよいよ新学期がスタート。編入手続きはもう済ませ、俺と遥ちゃんは今日が初登校、龍可と龍亞にとっても久しぶりの登校である。

 

「久々の制服だー!」

 

「私もね。」

 

「にしても2人とも似合ってるじゃん!」

 

「ありがとう!」

 

「さっ、そろそろ行こうか。」

 

しかしまた制服着ることになるとはな・・・本来なら高校3年生だったのに・・・って言うのは置いとくか。初心に戻って楽しむまでだよね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小等部の遥ちゃん、龍可、龍亞の3人と別れ、中等部の職員室へ。

 

そして担任の先生の案内で教室の前へ。

 

「じゃあそこでちょっと待っててな。」

 

「はい。」

 

ちなみに俺が編入するクラスは中等部1-1だ。

 

「入っていいぞ。」

 

お、呼ばれたな。

 

ということで入ったんだが・・・

 

入った瞬間ざわつきはじめたな。何でだ?

 

「じゃあ自己紹介を。」

 

「あ、はい。え~と、今日からこのクラスに編入する山岸駆です。よろしくお願いします。」

 

「山岸君はご存じのとおりフォーチュンカップで決勝に進出したデュエリストです。」

 

あ、そうだったな。だったらその俺が来たからさっきはざわついたのか。

 

「だから中等部四天王と呼ばれる4人さんも危ないと思うぞ。」

 

四天王?どこのポケモンの世界だよ・・・え?四天王?

 

「それはそれで楽しみなんじゃね?」

 

「そうだね。ね、駆。」

 

「隆に美菜!」

 

「僕も忘れないでくださいよ。」

 

「・・・私も。」

 

「涼太と留姫も!」

 

本当にこの4人と一緒のクラスとは・・・

 

「そっか、荒川と加藤もフォーチュンカップに出てたから知ってるか。丸藤に鬼頭もそのときか?」

 

「「はい。」」

 

「そうか。知ってる人がいるからやりやすいかな?」

 

「そうですね。まだ気が楽ですね。」

 

「そうか。じゃあお前の席は加藤の隣だ。」

 

「じゃあで決めていいんですか?」

 

「決めるも何も加藤も今日から復学だからな。必然的に隣同士になるんだよ。」

 

「そうなんですね。わかりました。」

 

そっか、留姫も魔女状態になったせいで休学してたんだったね。

 

「ふふ、席まで隣なんてね。」

 

「そうだね。改めてよろしく留姫。」

 

「こちらこそよろしく。」

 

「じゃあSHR始めるぞー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遥side

 

「川上遥です!よろしくお願いします!」

 

今日からアカデミア学園生活がスタート。

 

私のクラスは小等部5-3。龍可と龍亞君と一緒のクラスだよ!

 

そして、

 

「今日から復学したトビー・ローラです。またよろしくお願いします。」

 

今日から復学したトビー君も同じクラス。留姫お姉さんは1か月ぐらいの休学だったけど、トビー君はこの学年になってからは初めての登校。だから今回はこうやって私と一緒に皆に挨拶してるの。

 

「じゃあ席は・・・2人はあの席よ。」

 

「「はい。」」

 

席はトビー君と隣の席だね。

 

「いよいよ始まるね。」

 

「そうですね。」

 

「それじゃあSHR始めるわよー」

 

今日はこの後LHRをやったら終わり。本格的な授業は明日からなんだって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

翌日、

 

今日は午前が普通の授業で午後からが実技という日程だ。

 

午前の授業は普通の国語とか数学もあったがデュエル学もあった。

 

まぁ数学とかは転生前に習った範囲だし簡単だったな。

 

 

 

 

 

そしてあっという間に午後の実技になりました。

 

先生に名前を呼ばれた人から順にデュエルをしていく方式らしい。

 

しかし俺や留姫たちの名前は一向に呼ばれない。

 

どうやら留姫たちはいつも最後のほうに呼ばれるらしい。

 

「お兄ちゃん!」

 

「え・・・遥ちゃん!?」

 

そこに遥ちゃんが・・・いや、龍可や龍亞、トビーもいる。

 

「何でここに?」

 

「今日の午後の最後の授業が先生の体調不良でお休みになったからこの時間は中等部の実技授業を見学することになったの。」

 

「なるほどねー。」

 

確かに、遥ちゃんたちの担任の先生がうちの担任に挨拶に行ってるからそうなんだろうね。

 

上級生の実技デュエルを見て勉強させようってことか。それもいいな。

 

 

 

 

 

 

 

 

それからしばらくして、

 

「ちょっと、大丈夫!?」

 

クラスの人が倒れた・・・どうやら高熱で倒れたらしい・・・

 

「これすぐに保健室に連れて行ったほうが・・・」

 

「私が連れて行くわ。」

 

そう行って遥ちゃんの担任の先生が倒れたクラスメイトを保健室へ連れて行った。

 

「しかし困ったな・・・あいつ、今日の荒川の対戦相手だったんだがな・・・」

 

「えぇ!?」

 

おうふ、不幸にも涼太の対戦相手だったらしい・・・

 

「どうしようかな・・・もう後3試合だけだったんだが・・・」

 

え?それって・・・倒れた人以外に残ってるのって俺や留姫たちだけなんですが・・・俺もこいつらのうち誰かと対戦するってことか?それならそれでワクワクするんだが・・・

 

「しょうがない。見学に来てる小等部の皆、誰か荒川とやりたいと思うやつはいないか?」

 

って小等部にやらせるのかよ!まぁこれもいい勉強か。

 

となると・・・

 

「じゃあ私が・・「遥ちゃんはちょっと自重しとこうか。」えぇ、何でー?」

 

当たり前だ。伝説のモンスターの対決をこんなところで実現されてたまるか。

 

それよりも、

 

「トビー、やってみない?」

 

「僕ですか?」

 

「トビーにやらせるの?」

 

「うん、トビーはまだ新デッキに慣れてないからね。実戦で経験を積むしかない。」

 

「だからって涼太相手なのに・・・いや、涼太が相手だからこそいいのかもね。」

 

「うん、どう、やってみる?」

 

「・・・はい、こんな機会滅多にないですし、やります!」

 

「OK、先生、この子がやります。」

 

「分かった。デュエル場に上がれ。」

 

「はい!」

 

さぁて、トビーがどれぐらい使いこなせるようになったか。

 

まだ上げてから数日しかたってないから完全に使いこなすにはちょっと厳しいかもしれないけど。

 

「それじゃあ2人とも用意はいいか?」

 

「「はい!」」

 

「それじゃあ、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」




駆「以上、第27話でした。」

留姫「新年最初のデュエルの対戦カードはトビーvs涼太に決定したわ。」

遥「トビー君のデッキは・・・まぁ次話のタイトルでわかるよ。」

駆「しかし・・・編入試験ないんだな。」

留姫「リメイク前の小説ではやったのにね。」

遥「そしてお兄ちゃんがジャストキルで教頭を爆殺したのにね。」

駆「あれはな・・・あの教頭ムカついたもん。」

留姫「これが俗に言う『教頭黒焦げ事件』ね。」

駆「リメイク前ではここでサイコパワーが俺の中で目覚めました。」

遥「そして私は後のほうに出てきて、編入することになるんだけど・・・そこでも・・・」

留姫「遥ちゃんにワンターンキルされた教頭が逆切れで遥ちゃんの編入を認めなくて、見ていた駆の怒りが爆発。デュエルでワンターンキルして病院送り。」

駆「俺の編入試験から4カ月たったその時にも改心の兆しが見えなかったので校長はその教頭を解雇したというお話も・・・」

遥「という教頭先生、今回はどう絡んでくるかな。」

留姫「イラってくるから気にしないほうがいいわね。」

駆「さて、次回は第2章最初のデュエル。」

遥「タイトルは『M・HERO出陣!』です。」

留姫「タイトルでトビーが使うデッキがわかるわね。」

駆「青眼相手に新デッキでどう挑むか、」

遥「次話もお楽しみに!」


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第28話 M・HERO出陣!

駆「お待たせしました、第28話です。」

遥「さぁ今回は第2章最初のデュエルにして今年最初のデュエル!」

駆「そしてトビーのデビュー戦です。」

遥「フォーチュンカップベスト4の涼太お兄さんを相手にどれだけやれるかな?」

駆「それじゃあ、第28話、スタートです。」


駆side

 

「「デュエル!」」

 

トビー LP4000

涼太 LP4000

 

「僕の先攻、ドロー!」

 

さぁトビー、皆に見せてやれ。お前のHEROを。

 

「僕はM・HEROガストを守備表示で召喚!」

 

DEF/1600

 

「「「「「M・HERO!?」」」」」

 

クラス中の皆が驚いてる。そう、俺がトビーに渡したデッキはM・HERO。ガストみたいに漫画でしか出てないカードがあったから面白そうと思って作成してみたデッキ。だからデッキの中にHEROは基本的にM・HEROしかいない。

 

「さて、トビーがあれからどこまで使いこなせてるかしらね。」

 

留姫と遥ちゃんはすでに渡したときその場にいたから知っている。だからこの2人だけ驚いていない。

 

「見たことないHEROですか・・・面白そうですね。」

 

「カードを2枚伏せてターンエンドです。」

 

先攻だからあまり動いても仕方ないもんね。できればあのモンスターを出しておきたかったところだけど。

 

「僕のターン、ドロー!魔法カード、古のルールを発動!手札のレベル5以上の通常モンスターを1体特殊召喚できる!きて下さい!青眼の白龍!」

 

ATK/3000

 

「青眼・・・これが・・・」

 

「「「わぁぁぁ・・・」」」

 

トビー含め、小等部の皆は青眼の姿に見とれている・・・まぁ普通は滅多に見れないからね・・・この遊戯王の世界では。

 

「いきますよ!バトル!青眼でガストを攻撃!滅びの爆裂疾風弾!」

 

「くっ!」

 

ガストはあっさりと破壊される。が、

 

「罠発動!アージャント・ライン!自分の場のM・HEROが戦闘で破壊され墓地に送られた時、デッキからレベル4以下のM・HEROを1体特殊召喚する!M・HEROファウンティンを守備表示で特殊召喚!」

 

DEF/1400

 

「モンスターを残しましたか、ならカードを2枚伏せ、ターンえん「リバースカードオープン!」えっ!?」

 

「速攻魔法、マスク・チェンジ・セカンド!手札を1枚捨て、自分の場のM・HERO1体を墓地に送り、同じ属性でレベル8のM・HERO1体をエクストラデッキから特殊召喚します!ファウンティンをリリースし、ファウンティンと同じ水属性でレベル8のM・HEROアシッドを特殊召喚!」

 

ATK/2600

 

「ここでアシッド!?」

 

「アシッドの効果発動!特殊召喚成功時、相手の場の魔法・罠カードをすべて破壊し、相手の場のすべてのモンスターの攻撃力を300ポイント下げる!アシッド・レイン!」

 

「くっ!」

 

青眼の白龍 ATK/3000→2700

 

「ターンエンド。」

 

マスク・チェンジ・セカンド・・・OCGと効果が違うと思った人がいると思うけど、あれは漫画版の効果。なぜかマスク・チェンジ、マスク・チェンジ・セカンド、マスク・チャージ、フォーム・チェンジはOCG版がなく、漫画版しかなかった・・・OCG版のほうが圧倒的に強かったのに・・・でもだからこそM・HERO単体のデッキが出来上がったともいう。

 

「僕のターン!魔法カード、闇の量産工場を発動!墓地の通常モンスター2体を手札に加えます。僕は墓地のガストとファウンティンを手札に加えます。」

 

M・HEROのレベル4以下のモンスターは通常モンスター。だから闇の量産工場はあのデッキにすごく合う。

 

「M・HEROガストを召喚!」

 

ATK/1500

 

「速攻魔法、マスク・チェンジ発動!自分の場のM・HERO1体を墓地に送り、同じ属性でレベルが2つ上までのM・HEROをエクストラデッキから特殊召喚します!ガストを墓地に送り、同じ風属性でレベル6のM・HEROブラストを特殊召喚!」

 

ATK/2200

 

「ブラストの効果発動!特殊召喚に成功した時、相手の場の表側表示モンスター1体の攻撃力を半分にします。僕は青眼を選択します。」

 

青眼の白龍 ATK/2700→1350

 

「あの青眼が・・・」

 

「攻撃力1350まで下がるとは・・・」

 

「バトル!ブラストで青眼に攻撃!」

 

「くっ、青眼がこうも簡単に・・・」

 

涼太 LP4000→3150

 

「アシッドでダイレクトアタック!アシッド・バレット!」

 

「ぐっ!」

 

涼太 LP3150→550

 

「カードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

「おいまじかよ・・・涼太が追い詰められたぞ。」

 

「・・・やるわねトビー。」

 

「あぁ。」

 

よく使いこなしてる・・・さすがトビー。

 

でもこのまま黙ってる涼太じゃ・・・ないよね?

 

「僕のターン!魔法カード、調和の宝札を発動!手札から攻撃力1000以下のドラゴン族チューナー1体を捨て、2枚ドローする。僕は伝説の白石を墓地に送って2枚ドロー、伝説の白石は墓地に送られた時、デッキから青眼の白龍を1体手札に加えます。速攻魔法、銀龍の轟咆を発動、墓地のドラゴン族通常モンスターを1体特殊召喚できます。この効果で青眼の白龍を蘇生!」

 

ATK/3000

 

「魔法カード、融合を発動!場の青眼と、手札の青眼2体を融合!」

 

まじか・・・この状況であれを出すか・・・

 

「融合召喚!現れろ!真青眼の究極竜!」

 

ATK/4500

 

さすが涼太・・・

 

「バトル!真青眼の究極竜でアシッドに攻撃!ハイパー・アルティメット・バースト!」

 

「うわぁ!」

 

トビー LP4000→2100

 

「真青眼の究極竜の効果発動!このカードが攻撃したダメージステップ終了時、自分の場の表側表示のカードがこのカードのみの時、エクストラデッキからブルーアイズの融合モンスター1体を墓地に送ることで続けて攻撃することができる!」

 

「えぇ!?」

 

「2枚目の真青眼の究極竜をエクストラデッキから墓地に送り、真青眼の究極竜の2回目の攻撃!M・HEROブラストに攻撃!ハイパー・アルティメット・バースト!」

 

「(僕の伏せカードは破損した仮面。防ぎきれない・・・)うわぁぁぁぁ!」

 

トビー LP2100→0

 

うわぁ・・・やっぱ真青眼の究極竜は脅威だな・・・あの連続攻撃は厄介だ。

 

「いいデュエルだったよ。」

 

「ありがとうございます。」

 

デュエルした2人ががっちり握手。

 

「惜しかったねトビー。」

 

「はい・・・もうちょっとだったんですけどね・・・」

 

「でも大したものよ。涼太をあそこまで追い詰める人は早々いないわ。」

 

「ほんとですか?」

 

「凄かったよトビー君!」

 

「よく使いこなせてる。後はその練度を高めるだけだ。」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

トビーはこれからどんどんと成長していくだろう。

 

俺も負けてられないな。

 

「いやーちょっとヒヤッとしましたね。」

 

「今日手札悪かった?」

 

「ちょっと最初の手札は悪かったですね。」

 

「やっぱりか。」

 

涼太も調子悪かったのか・・・でもまぁよくやったよトビーは。

 

「それじゃあ次行くぞ。山岸に鬼頭、デュエル場に上がれ。」

 

「お、俺の番か。しかも相手は美菜か。」

 

「やった!駆とだ。駆、よろしくね。」

 

「あぁ、お手柔らかに。」

 

「お兄ちゃん頑張って!」

 

「あぁ。」

 

さぁて美菜か・・・美菜だけどういうデッキを使うのかわかってないんだよな。

 

正確には隆も分かってないが・・・隆は何となく予想できる。なんてったってカイザーの孫だもん。

 

「行くよ駆!楽しいHERO対決にしようね。」

 

「あぁ、楽しいデュエルをしようぜ・・・うん?HERO対決?」

 

「そうだよ。私のデッキもHEROなの。」

 

「何ぃ!?」

 

美菜のデッキもHERO!?これはまた・・・わくわくするじゃん!

 

「それじゃあ、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」




駆「以上、第28話でした。」

遥「そして今回のゲスト、トビー君と涼太お兄さんだよ!」

トビー「トビー・ローラです。よろしくお願いします。」

涼太「荒川涼太です。よろしくお願いします。」

駆「いやぁ2人ともいいデュエルだったね。」

涼太「もうちょっとで負けるところでしたよ。」

遥「惜しかったねトビー君。」

トビー「はい・・・悔しいです。」

駆「これから成長していけばいいんだよ。まだまだこれからだよ。」

トビー「はい!」

遥「さて今回はM・HEROについて紹介していくよ!」

涼太「なんかいろいろと違うんですよね?」

駆「そうそう。まず、今回出たレベル4以下のM・HERO。これはOCG化されてないので漫画の効果そのまんま・・・ってか効果ないから通常モンスターです。」

トビー「だからこそ闇の量産工場が使いやすいんですよね。」

駆「そして読者の皆さんがあれって思ったのはマスク・チェンジ、マスク・チェンジ・セカンドの効果でしょう。」

涼太「あれ、いつもと違いましたね。」

遥「これはどういうことなの?」

駆「作者がせっかくのM・HEROデッキなんだからマスク・チェンジとかも全部漫画版のM・HERO限定にしようぜってことでこうなったらしい。」

遥「そ、そうなんだ・・・」

トビー「そんな理由で。」

駆「けど融合モンスターは漫画版にするとあまりにも弱いカードがあるので、融合モンスターはOCG化されたやつを使ってます。」

涼太「それではOCG化されてるけど漫画版のほうを使うカードを紹介します。」




マスク・チェンジ
速攻魔法
自分フィールドの「M・HERO」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを墓地へ送り、そのモンスターと同じ属性でレベルが2つ上までの「M・HERO」モンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する。

マスク・チェンジ・セカンド
速攻魔法
手札を1枚捨て、自分フィールドの「M・HERO」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを墓地へ送り、そのモンスターと同じ属性でレベル8の「M・HERO」モンスター1体を、「マスク・チェンジ」による特殊召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

フォーム・チェンジ
速攻魔法
自分フィールドの「M・HERO」融合モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをエクストラデッキへ戻し、そのモンスターの元々のレベルと同じレベルでカード名が異なる「M・HERO」モンスター1体を、「マスク・チェンジ」による特殊召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

マスク・チャージ
通常魔法
自分の墓地の、「M・HERO」モンスター1体と「マスク・チェンジ」1枚を選択して手札に加える。




駆「漫画版の効果はこうなってます。」

涼太「どれもOCG版と比べて弱体化してますね。」

トビー「でもこの小説ではあえてこの漫画版を採用するんですね。」

駆「そういうことになるね。」

遥「頑張ってトビー君!」

トビー「はい!」

駆「ってか、調べてて気づいたんだけど、マスク・チェンジ・セカンドって制限カードだったんだな。」

涼太「そうですね。OCG版だとダーク・ロウが闇属性デッキでばんばん出て厄介でしたからね。」

遥「この小説ではマスク・チェンジ・セカンドは漫画版のしか出さないから制限カードにはしないよ。」

駆「と言っても1回のデュエルで1,2回しか使わないと思うけど・・・」

トビー「ですね。」

涼太「で、次は駆の出番ですね。」

遥「お兄ちゃんのアカデミアデビュー戦だ!」

駆「相手は美菜。まさか美菜もHEROを使ってるとは思わなかったけど。」

トビー「HERO好きの僕としては凄い楽しみです。」

涼太「タイトルは『駆vs美菜 HERO対決』です。」

遥「それじゃあ、次話もお楽しみに!」


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第29話 駆vs美菜 HERO対決

駆「お待たせしました、第29話です。」

留姫「今回は駆のアカデミアデビュー戦よ。」

駆「そして美菜のデッキがついに判明!」

留姫「果たして美菜のHEROデッキはどういうHEROデッキかしら?」

駆「第29話、スタートです。」


駆side

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

美菜 LP4000

 

「私の先攻!ドロー!私はD-HEROダイヤモンドガイを召喚!」

 

ATK/1400

 

D-HEROか・・・なるほどね・・・面白そう。

 

「ダイヤモンドガイの効果発動!1ターンに1度、デッキの1番上のカードをめくり、それが通常魔法カードだった場合、そのカードを墓地に送り、次の自分のターンのメインフェイズにその通常魔法カードの効果を発動することができる。デッキの1番上のカードは・・・デステニー・ドロー!次のターン、この効果を発動が確定!」

 

おう・・・ダイヤモンドガイ・・・エド・フェニックスはほとんどの確率で成功させてたっけ・・・ってか失敗したことあったっけ?

 

しかし2枚ドローがでかいぞ・・・

 

「さらに私はフィールド魔法、幽獄の時計塔を発動!」

 

フィールドに時計塔が姿を現した。

 

「カードを2枚伏せてターンエンドよ。」

 

伏せは2枚か・・・そのうち1枚はおそらく・・・

 

「俺のターン、ドロー!」

 

「スタンバイフェイズ、幽獄の時計塔の効果発動、時計カウンターを1個乗せる!さらに罠発動、エターナル・ドレッド!幽獄の時計塔に時計カウンターを2個乗せる!」

 

やはりエターナル・ドレッドを伏せてたここまでは予想通り。

 

「俺は最初から飛ばしていくよ!魔法カード融合発動!手札のE・HEROオーシャンとE・HEROバブルマンを融合!現れろ!E・HEROアイス・アクエリア!」

 

ATK/2300

 

「見たことないHEROね。」

 

「バトル!アイス・アクエリアでダイヤモンドガイを攻撃!スプラッシュ・キャノン!」

 

「きゃあ!」

 

美菜 LP4000→3100

 

「罠発動!デステニー・シグナル!私の場のモンスターが戦闘で破壊された時、手札かデッキからレベル4以下のD-HERO1体を特殊召喚する!きて!D-HEROディバインガイ!」

 

ATK/1600

 

見たことないD-HERO・・・D-HEROも強化されてるんだね。

 

「こっちもアイス・アクエリアの効果発動!アイス・アクエリアが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送ったとき、墓地からレベル4以下のE・HERO1体を特殊召喚できる!俺はE・HEROオーシャンを復活させる!」

 

DEF/1200

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

オーシャンで追撃したかったところだけど、仕方ないか。

 

「私のターン!前のターンにダイヤモンドガイの効果で墓地に送られたデステニー・ドローの効果を発動し、さらに2枚ドロー!」

 

やっぱデステニー・ドロー強ぇ・・・

 

「D-HEROドレッドサーヴァント召喚!」

 

ATK/400

 

「ドレッドサーヴァントの召喚に成功した時、幽獄の時計塔に時計カウンターを1つ置く。これで幽獄の時計塔に時計カウンターが4つ乗った。これで幽獄の時計塔がある限り、私は戦闘ダメージを受けない。」

 

それだけじゃない・・・幽獄の時計塔には更なる効果が・・・

 

「バトル!まずはディバインガイでオーシャンを攻撃!」

 

「くっ!」

 

オーシャンがやられたか・・・

 

「ドレッドサーヴァントでアイス・アクエリアに攻撃!」

 

「え?」

 

いくら戦闘ダメージを受けないとはいえ・・・何をするつもりだ?

 

「遠慮なくアイス・アクエリアの効果を発動させてもらう!墓地のバブルマンを特殊召喚!」

 

DEF/1200

 

「こっちもドレッドサーヴァントの効果発動!ドレッドサーヴァントが戦闘で破壊され墓地に送られた時、自分の場の魔法・罠カードを1枚破壊することができる!幽獄の時計塔を破壊!」

 

そのための自爆特攻か!

 

「時計カウンターが4つ以上乗った幽獄の時計塔が破壊され墓地へ送られた時、手札またはデッキからD-HEROドレッドガイを1体特殊召喚する!きて!ドレッドガイ!」

 

ATK/?

 

「幽獄の時計塔の効果で特殊召喚した場合、D-HERO以外の私の場のモンスターをすべて破壊し、墓地からD-HEROと名のついたモンスターを2体まで特殊召喚することができる!きて!ダイヤモンドガイ!ドレッドサーヴァント!」

 

ダイヤモンドガイ ATK/1400

ドレッドサーヴァント DEF/700

 

「ドレッドガイの攻撃力・守備力は私の場のドレッドガイ以外のD-HEROの元々の攻撃力を合計した数値になる!」

 

ドレッドガイ ATK/?→3400

 

「さらにドレッドガイが特殊召喚されたターン、私の場のD-HEROは破壊されず、私への戦闘ダメージは0になる!そしてこれはバトルフェイズ中の特殊召喚!ドレッドガイも攻撃できるわ!」

 

くっ・・・これが狙いか・・・さすが美菜。

 

「バトル続行!ドレッドガイでアイス・アクエリアに攻撃!プレデター・オブ・ドレッドノート!」

 

「うわぁっ!」

 

駆 LP4000→2900

 

「さらにダイヤモンドガイでバブルマンに攻撃!」

 

「罠発動!ヒーロー見参!相手モンスターの攻撃宣言時、俺の手札から1枚を相手がランダムに選ぶ。それがモンスターカードだった場合、俺の場に特殊召喚できる!」

 

「駆の手札は・・1枚!」

 

「そう!よって自動的にこのカードが選ばれる!さぁ、ようやく初登場だよ!こい!E・HEROネオス・ガール!」

 

『ようやく初登場!』

 

ATK/2000

 

「ネオス・・・ガール?」

 

「ネオスの頭に花びらが乗ってるだけ?」

 

「まぁその反応が普通だ。」

 

『ちょっとー!せっかくの初登場なのにー!』

 

「いやお前・・・どれだけデッキの中で眠ってたし・・・」

 

『駆が引いてくれないだけじゃん!』

 

「知らんがな。」

 

ようやく出てきたよサキ・・・第1章で俺の手元に加わったのに初登場が第2章ってどういうことだ・・・

 

「でもバトルは続行!ダイヤモンドガイ!バブルマンに攻撃!ダイヤモンド・ブロー!」

 

バブルマンも破壊されたか・・・

 

「メインフェイズ2、ダイヤモンドガイの効果発動!デッキの1番上のカードは・・・またしてもデステニー・ドロー!通常魔法だから墓地に送って次の私のターンに発動が確定だよ。」

 

またデステニー・ドローかよ・・・勘弁してくれ・・・

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

「俺のターン、ドロー!」

 

さて、どう突破するか・・・でもこれを引いたからには・・・攻撃するしかないか。

 

「バトル!ネオス・ガールでダイヤモンドガイに攻撃!フラワー・スクリュー!」

 

『喰らえー!』

 

「甘いよ駆!罠発動!D-カウンター!自分の場のD-HEROが攻撃対象になったとき、その攻撃モンスターを破壊する!」

 

『え、うそ!?きゃあ!』

 

あーあ、サキ、いいところなく墓地に行ったな。

 

「迂闊だよ駆。」

 

「いや、その罠は想定済みだよ。」

 

「え?」

 

「魔法カード、HEROの遺産!墓地にレベル5以上のHEROが2体以上いるとき、3枚ドローできる。俺の墓地にはレベル7のアイス・アクエリアとレベル6のネオス・ガールがいる。よって3枚ドロー!」

 

「なるほど、ネオス・ガールが墓地にいなきゃ発動できないからあえて罠に突っ込んだのね。」

 

「そういうこと。そしてごめんね。ドレッドガイを倒すキーカード、引いちゃった。」

 

「えぇ!?」

 

「E・HEROバーストレディを召喚!」

 

ATK/1200

 

「さらに魔法カード、バースト・インパクト!バーストレディがいるとき、バーストレディ以外のモンスターをすべて破壊する!」

 

「嘘ぉ!?」

 

バーストレディが出した業火の炎で美菜の場のモンスターは焼き尽くされた。

 

「さらに破壊したモンスター1体につき破壊されたモンスターのコントローラーは300ポイントダメージを受ける!」

 

「追加ダメージ!?きゃあ!」

 

美菜 LP3100→2200

 

「ターンエンド。さぁ、どうする美菜?」

 

「やってくれるわね。でも私もまだまだこれからよ!私のターン!前のターンにダイヤモンドガイの効果で墓地に送られたデステニー・ドローの効果を発動し、さらに2枚ドロー!」

 

またしても美菜の手札は5枚・・・減らないな・・・

 

「魔法カード、D-スピリッツ!私の場にD-HEROがいないとき、手札からレベル4以下のD-HERO1体を特殊召喚する!D-HEROドリルガイを特殊召喚!」

 

ATK/1600

 

「ドリルガイの効果!召喚・特殊召喚に成功した時、ドリルガイの攻撃力以下の攻撃力を持つD-HERO1体を手札から特殊召喚する!D-HEROデビルガイを特殊召喚!」

 

ATK/600

 

「さらにD-HEROディフェンドガイを召喚!」

 

ATK/100

 

「ドリルガイ、デビルガイ、ディフェンドガイの3体のD-HEROをリリースし、D-HEROドグマガイを特殊召喚!」

 

ATK/3400

 

あれだけ手札があったら巻き返されるか・・・ってか、やばくね?

 

「バトル!ドグマガイでバーストレディに攻撃!デス・クロニクル!」

 

「ぐわぁぁぁ!」

 

駆 LP2900→700

 

「ターンエンド。」

 

「そのエンドフェイズに罠発動!ショック・ドロー!発動ターンに受けたダメージ1000ポイントにつき1枚ドローする!このターン俺が受けたダメージは2200!よって2枚ドロー!そして俺のターン、ドロー!」

 

「スタンバイフェイズ、ドグマガイの効果発動!ドグマガイの自身の効果で特殊召喚に成功した次のスタンバイフェイズ、相手のライフを半分にする!ライフ・アブソリュート!」

 

「うわぁぁぁ!」

 

駆 LP700→350

 

「お兄ちゃん!」

 

ふぅ・・・さすが美菜・・・ここまでやられるとはね・・・四天王の一角なだけあるか。

 

「魔法カード、埋葬呪文の宝札!墓地の融合、HEROの遺産、バースト・インパクトの3枚の魔法カードを除外して2枚ドロー・・・さて、このターンがこのデュエルの俺のラストターンになりそうだね。」

 

「この盤面を逆転する気ね。」

 

「あぁ。これを美菜が防げば次のターンに俺のライフはおそらくなくなる。でも最後の攻撃は強力だよ。」

 

「受けて立つわ。来なさい駆!」

 

「いくよ!魔法カード、戦士の生還を発動!墓地のバーストレディを手札に加える!融合を発動!手札のフェザーマンとバーストレディを融合!現れろ!E・HEROフレイム・ウィングマン!」

 

ATK/2100

 

「さらに融合発動!」

 

「嘘!?このデュエル3枚目の融合のカード!?」

 

「場のフレイム・ウィングマンと手札のスパークマンを融合!現れろ!マイフェイバリットヒーロー!E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマン!」

 

ATK/2500

 

「ここでシャイニング・フレア・ウィングマン!?」

 

「シャイニング・フレア・ウィングマンの攻撃力は墓地のE・HERO1体につき300ポイントアップする!墓地のE・HEROの数は8体!よって2400ポイントアップ!」

 

ATK/2500→4900

 

「攻撃力4900!?(私の伏せカードはD-フォーチュン。直接攻撃時じゃないと発動できない!)」

 

「バトル!シャイニング・フレア・ウィングマンでドグマガイを攻撃!シャーイニング・シュート!」

 

「きゃあああ!」

 

美菜 LP2200→700

 

「シャイニング・フレア・ウィングマンは先頭で相手モンスターを破壊し墓地に送った場合、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。」

 

「知ってるわ。これで私の負けね。」

 

美菜 LP700→0

 

ふぅ、何とか勝った・・・

 

「負けたぁ。さすが駆ね。」

 

「美菜も強かったよ。またやろうね。」

 

「うん!」

 

四天王を倒すには一筋縄じゃ行かないな・・・

 

「2人ともいいデュエルだった。それじゃあ今日最後のデュエルに行こう。丸藤、加藤!デュエル場に上がれ!」

 

「「はい。」」

 

最後は隆と留姫のデュエル。これまた注目のデュエルだな。

 

「ねぇ美菜。美菜のデッキ、どうやって手に入れたの?」

 

「これ?これはね・・・遠い親戚のおじいちゃんからもらったの。」

 

「遠い親戚のおじいちゃん・・・おいまさか・・・」

 

「そう、その親戚のおじいちゃんからはあの有名なエド・フェニックスだよ。」

 

「まじかよ・・・」

 

「ほんとに小さい頃の話だけどね。私にデッキを渡したすぐ後に死んじゃったけどね。」

 

「そうなんだ・・・」

 

つまり、美菜はエドの血をわずかながら受け継いでいると・・・で、隆はカイザーの孫と・・・このクラスある意味凄くない?涼太も青眼だし、俺も俺で十代のデッキを受け継いでるし・・・

 

そうこうしてるうちに隆と留姫のデュエルが始まるな。

 

「行くぞ。」

 

「今日こそ勝たせてもらうわ。」

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」




駆「以上、第29話でした。」

留姫「そして今回のゲスト、もちろん今日駆とデュエルした美菜よ。」

美菜「鬼頭美菜です!よろしく!」

駆「楽しいデュエルだったよ美菜。」

美菜「私も楽しかった!悔しいけど」

留姫「それよりびっくりしたのは・・・美菜、あなたあのエド・フェニックスの親戚だったのね。」

美菜「あ、留姫には言ってなかったね。隆と涼太には留姫が休学してる間にひょんなことから言っちゃったけど。」

駆「前回そんな設定なかったんだけどな・・・」

留姫「それじゃあ今回初めて出たオリカを紹介するわ。全部駆が出したのだけど・・・」

美菜「まずは新HEROの紹介!」





E・HEROアイス・アクエリア
水属性 戦士族 Lv7
ATK/2300 DEF/1900
融合・効果
「E・HEROオーシャン」+「E・HEROバブルマン」
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地に送ったとき、自分の墓地からレベル4以下の「E・HERO」と名のつくモンスター1体を特殊召喚できる。





駆「これは水属性HEROを融合した新HEROだよ!」

留姫「効果は・・・いまいちね。」

美菜「E・HEROだとあんまりね・・・」

駆「次はよーうやく初登場のこいつ。」





E・HEROネオス・ガール
光属性 戦士族 Lv6
ATK/2000 DEF/1700
効果
このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、デッキからカードを1枚ドローする。




駆「ようやく登場したサキ。いいところなくやられたが・・・」

美菜「あはは(汗)」

留姫「ほんと哀れだったわね・・・」

駆「効果としては実はドロー効果があります。」

美菜「地味にドローは強いよね。」

留姫「戦闘しなきゃいけないのはつらいけどねこのステータスで。」

駆「そうなんだよね。ということで以上オリカ紹介でした。」

美菜「今回長いほうだよねデュエルとしては。」

留姫「そうね。作者が大好きなHERO対決だったというせいもあるかもしれないけど・・・」

駆「しかし美菜はD-HEROデッキに変わったんだな・・・リメイク前の小説では暗黒界だったのに・・・」

美菜「作者が暗黒界は悪のイメージが強いからって変えたんだって。」

留姫「でも候補としては一杯あったのよ。機械天使とか帝とか。」

駆「当初は帝にしようと思ってたんだけど、帝がガチすぎるということがわかって変えたみたい。」

美菜「だって直前の直前までこの話のタイトルは『封じられたエクストラデッキ』だったもんね。」

留姫「まぁ、作者が書きやすいほうでいいんじゃないかしら。」

駆「それもそうだね。」

美菜「さて、次回は隆と留姫のデュエルだよ!」

留姫「復帰後初デュエル。頑張るわ。」

駆「タイトルは『至高のパワー対決』です。」

美菜「それじゃあ、次話もお楽しみに!」


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第30話 至高のパワー対決

駆「お待たせしました、第30話です。」

留姫「今回は私のアカデミア復帰戦よ。」

駆「相手は隆。中等部屈指のパワー対決です。」

留姫「それじゃあ、第30話、スタートよ。」


留姫side

 

「「デュエル!」」

 

留姫 LP4000

隆 LP4000

 

「俺のターン、俺はサイバー・ヴァリーを守備表示で召喚。」

 

DEF/0

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

サイバー・ヴァリー・・・厄介ね。私のデッキに効果破壊するカードは非常に少ない。

 

「私のターン・・・魔法カード、おろかな埋葬を発動。デッキからワイトプリンスを墓地に送るわ。ワイトプリンスの効果、墓地に送られた時、ワイトとワイト夫人を1体ずつ墓地に送る!さらに魔法カード、ワン・フォー・ワン発動!手札のワイトプリンスを墓地に送り、ワイトキングを特殊召喚!」

 

ATK/?

 

「ワイトプリンスの効果で再びデッキからワイトとワイト夫人を墓地に送るわ。ワイトキングの攻撃力は墓地のワイトキング、ワイトの数×1000ポイントとなるわ。小等部の皆もいるから一応説明すると、ワイト夫人、ワイトプリンスは墓地にいる限りワイトとして扱うことができるわ。よって私の墓地にワイトとワイトキングは6体!よって攻撃力は6000よ!」

 

ATK/?→6000

 

サイバー・ヴァリーがいる以上、手札にある2枚目のワイトキングは出さなくていいわね。

 

「バトル、ワイトキングでサイバー・ヴァリーを攻撃!」

 

「サイバー・ヴァリーの効果発動!攻撃対象になったとき、このカードを除外して1枚ドローし、バトルフェイズを終了させる。」

 

「でしょうね。カードを1枚伏せてターンエンドよ。」

 

さぁ、隆がどう来るかね。

 

「俺のターン・・・いくぞ!魔法カード、パワー・ボンド発動!」

 

「えぇ!?」

 

もうパワー・ボンドですって!?

 

「手札のサイバー・ドラゴン3体を融合!現れろ!サイバー・エンド・ドラゴン!」

 

ATK/4000

 

「パワー・ボンドの効果でサイバー・エンド・ドラゴンの攻撃力は2倍になる。」

 

ATK/4000→8000

 

それで私のワイトキングを倒せても私のライフは削りきれない・・・手札にオネストかリミッター解除があるわね。

 

「バトルだ!サイバー・エンド・ドラゴンでワイトキングを攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!」

 

「ワンターンキルを狙おうったってそうはいかないわ!永続罠、不知火流 輪廻の陣!この効果で私はワイトキングを除外する!」

 

「何?ならばそのままダイレクトアタックだ!」

 

「無駄よ。輪廻の陣はアンデット族モンスター1体を除外することでこのターンの私が受けるすべてのダメージを0にする!」

 

「なるほど・・・読まれていたか。」

 

バレバレよ。

 

「ならば俺はサイバー・ジラフを召喚。」

 

ATK/300

 

「サイバー・ジラフをリリースすることでこのターンのエンドフェイズまで俺への効果ダメージは0になる。これにより、パワー・ボンドのデメリット効果も受けない。ターンエンドだ。」

 

さすがね。失敗した時の保険も用意してあった。だからこそワンターンキルを狙いに来たんでしょうね。

 

そしてカードは伏せなかった・・・ということは手札にオネストがあるか・・・あるいは1ターン目から伏せてたカードがリミッター解除なのか・・・どちらにしろ、サイバー・エンドに迂闊に攻撃はできないわね。

 

「私のターン、ドロー!」

 

よし!これならオネストもリミッター解除も関係ないわ!

 

「ワイトキングを召喚!攻撃力はさっきと同じ6000よ!」

 

ATK/?→6000

 

「装備魔法、光学迷彩アーマーをワイトキングに装備!光学迷彩アーマーはレベル1のモンスターにのみ装備可能で装備モンスターは相手にダイレクトアタックができるわ。」

 

「何!?」

 

「バトル!ワイトキングでダイレクトアタックよ!」

 

「させん!罠発動!ガード・ブロック!戦闘ダメージを0にし、カードを1枚ドローする。」

 

伏せカードはガード・ブロックだったのね。ということは、隆のあの手札はオネストってことね。

 

「まぁそう上手くはいかないわよね。ターンエンドよ。」

 

「俺のターン、俺はプロト・サイバー・ドラゴンを守備表示で召喚。」

 

DEF/600

 

プロト・サイバー・ドラゴン・・・まさか!

 

「魔法カード、エヴォリューション・バースト!俺の場にサイバー・ドラゴンが存在する時、相手の場のカードを1枚破壊する!プロト・サイバー・ドラゴンは場にいる限りサイバー・ドラゴンとして扱われるので効果発動!不知火流 輪廻の陣を破壊する!」

 

やっぱり!

 

「なら輪廻の陣の効果発動!ワイトキングを除外してこのターンのすべてのダメージを0にする!」

 

「だが、これで次のターン以降の攻撃は防げないだろう。ターンエンドだ。」

 

さすが隆ね・・・あの2枚のドローで輪廻の陣の破壊するカードを引くなんて・・・これで私に残されたターンは1ターン・・・このドローにすべてがかかってるわ。

 

「私のターン・・・・ドロー!」

 

このカードは・・・使うしかないわね。

 

「魔法カード、手札抹殺!互いのプレイヤーは手札をすべて捨て、捨てた枚数分ドローする!」

 

「何!?」

 

これでオネストは墓地に行ったわ。今のドローで2枚目のオネストを引かれてたら・・・負けね。

 

そして私が引いたカードは・・・まだいける!

 

「魔法カード、埋葬呪文の宝札!墓地のおろかな埋葬、ワン・フォー・ワン、手札抹殺の3枚の魔法カードを除外して2枚ドロー!」

 

これはさっきのデュエルで駆も使ってたドローカード。多分魔法カードを多用する人がほとんどの人が入れてるカードでしょうね。

 

さてドローカードは・・・いけるわ。オネストがあろうとなかろうと。隆のあの場だったらいけるわ!

 

「私はジャンク・シンクロンを召喚!」

 

『出番ですな!』

 

ATK/1300

 

「ジャンク・シンクロンの効果で墓地のレベル2以下のモンスターを守備表示で特殊召喚するわ。墓地のワイトを特殊召喚!」

 

DEF/200

 

『さぁ、俺の仕事の時間っすね!』

 

「いいえ、残念だけどジャンク、今回はシンクロじゃないわ。」

 

『・・・え?違うんすか?』

 

「えぇ、ごめんなさいね。」

 

『いいっすよ。勝つためなら。』

 

「いくわよ!魔法カード、融合発動!場のジャンク・シンクロンとワイトの2体の闇属性モンスターを融合!」

 

「何!?」

 

「融合召喚!きなさい!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!」

 

ATK/2800

 

「なんだこのモンスターは!?」

 

これが私の新しいカード。ここで使うことになるとはね。

 

(確かに前に留姫に渡したね。ここで出てくるとはね。)

 

「スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは自分の場の闇属性モンスター2体を融合することで融合召喚できるモンスター。そしてこのカードの融合召喚に成功した時、相手の場の特殊召喚されたモンスター1体を選び、そのモンスターの攻撃力分だけこのカードの攻撃力をターン終了時までアップさせるわ。私が選択するのはもちろんサイバー・エンド・ドラゴン!」

 

ATK/2800→10800

 

「攻撃力10800だと!?」

 

「さらにスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動!1ターンに1度、相手の場のレベル5以上のモンスター1体を選択し、ターン終了時まで選択したモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る!当然サイバー・エンド・ドラゴンを選択!」これでスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンは貫通効果を得たわ。」

 

「くっ・・・」

 

「これで終わりよ!スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンでプロト・サイバー・ドラゴンに攻撃!」

 

これで貫通ダメージを与えれれば・・・あれ?スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンが動かない?

 

「残念だったな留姫。お前のバトルフェイズは既に終了している。」

 

「え!?」

 

「さっき手札抹殺によって墓地に送られたこのカードの効果を使わせてもらった。」

 

「・・・うそ・・超電磁タートル・・・。」

 

「そうだ、超電磁タートルの効果でこいつを除外してバトルフェイズを終了させてもらった。」

 

そんな・・・オネストじゃなかったなんて・・・

 

「・・・ターンエンド。」

 

私はそう力なく言うしかなかった。

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン ATK/10800→2800

 

「俺のターン、バトル!サイバー・エンド・ドラゴンでスターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンに攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!」

 

「くっ!」

 

留姫 LP4000→0

 

はぁ・・・やられたわ。

 

「いいデュエルだったな。」

 

「えぇ・・・でもパワー・ボンドを発動した時、残りの手札が超電磁タートルなら何であのターンにパワー・ボンドを発動したの?」

 

「うん?あぁ、あれは単にワイトキングを破壊しておいた方がいいと思っただけだ。サイバー・ジラフがあったし、ガード・ブロックも伏せてたしな。」

 

「・・・そう、私が深く考えすぎてたのね。」

 

「ちなみに手札抹殺のドローでオネストも引いてたぞ。」

 

「・・・そう。」

 

はぁ・・・完敗ね。

 

「惜しかったね留姫。」

 

「えぇ・・・深く考えすぎたわ。」

 

最近駆のデュエルばっか見てた影響かしらね。

 

「では今日の実技授業はここまで。今日の授業はこれで終わりだ。みんな教室に戻ってSHRだ。」

 

「では小等部の皆も教室に戻りますよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もうほんと悔しいわ。」

 

「ねぇ、あそこまで行ったのにね。」

 

その日の放課後、私は駆と一緒に帰ってる。

 

私達の前には遥ちゃんや龍可ちゃんたちも。涼太たちはすでに家に帰ってる。すでに涼太たちの家は通り過ぎてるからね。

 

「駆は最後凄かったわね。2連続融合なんて。」

 

「たまたまだよ。デッキが応えてくれただけ。」

 

そのたまたまを何度も見てる気がする・・・でも駆は自分のデッキを信じてる。だからそのデッキもそれに応えてくれる。

 

「でもアカデミアってすごいね。強いデュエリストがたくさんいるんだから。」

 

「・・えぇ。」

 

「これからが楽しみだよ。」

 

「えぇ・・・私も今度は駆とやってみたいわ。」

 

「だね。フォーチュンカップの時はちょっと演技しなきゃいけないこともあって本気じゃなかったもんね。」

 

「えぇ、でも次は負けないわよ。」

 

「こっちだって負けないよ。」

 

ふふ、駆と一緒にいると何か楽しい。心が和む。

 

「あ、留姫の家着いたね。」

 

「そうね。」

 

「へぇ、ここが留姫姉ちゃんの家なんだ。」

 

「大きいですね。」

 

「そうでもないわよ。」

 

龍可ちゃんと龍亞君は私の家来るの初めてだったわね。

 

「それじゃあ、また明日。」

 

「えぇ、また明日。」

 

「バイバイ留姫お姉さん!」

 

・・・言っちゃった駆たち。駆ともうちょっと話がしたかった・・なんて言えないわよね。駆はセキュリティのバイトしてるし、それに加えて遥ちゃんたちの世話もしてるんだし。私も店の手伝いしなきゃいけないし。

 

はぁ・・・いつ話そうかしら私の正体・・・この前駆は皆の前で自分と遥ちゃんが転生者ってことを明かした。

 

だから私もいつかは明かさなきゃ・・・母さんにしか話してない私の正体・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私も・・・転生者だってことを。




駆「以上、第30話でした。」

留姫「そして今回のゲストは、今回の私の対戦相手だった隆だ。」

隆「丸藤隆だ。よろしく頼む。」

駆「いやぁ見ごたえのあるデュエルだったね。一撃で決まったけど、その一撃が決まるまでが長い。」

留姫「まぁそれがパワー対決よ。」

隆「一度でも攻撃を通せば負けって感じだ。俺と留姫のデュエルはいつもそうだ。」

駆「涼太、留姫、隆はパワー型。そして俺と美菜はテクニック型・・・まぁ綺麗に分かれてるね。」

留姫「まぁいいんじゃないそれで。」

隆「そうだな。」

駆「さてこの俺の中等部最初の実技授業なんですが、リメイク前では対戦カードが違ったんだよね。」

留姫「そうね。その時は涼太と私も2章からの登場だったからね。」

隆「そして駆は編入生だからって2戦することになったもんな。」

駆「そうそう。最初は俺と留姫、その後に隆と美菜、俺と涼太のデュエルと続いたんだよね。」

留姫「結果?駆の2連勝、隆と美菜のデュエルは隆の勝ちだったわ。」

隆「あの時の美菜は暗黒界だったな。」

駆「隆のデッキは同じサイバーデッキ。いやぁあのデュエルも見ごたえあったね。」

留姫「なのに隆と美菜はそのあと出演回数が少なくなって・・・」

隆「誰のせいだと思ってる・・・」

留姫「・・・大概私のせいね。」

駆「さて次回の話の舞台は小等部!」

隆「遥ちゃんが初の実技デュエルに臨むぞ。」

留姫「けど遥ちゃんのデュエルの前にまずはトビー。」

駆「相手は龍亞。どんなデュエルになるかな。」

隆「次話のタイトルは『ディフォーマーvsM・HERO』だ・・・そのまんまじゃねぇか・・・」

留姫「しょうがないわねまぁ。」

駆「それでは次話もお楽しみに!」


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第31話 ディフォーマーvsM・HERO

遥「お待たせしました!第31話です!」

トビー「今回は僕と遥さん、龍亞さんの3人でお送りします!」

龍亞「さぁ、いよいよ小等部の実技授業!駆たちの白熱したデュエルの目の前で見せられたから燃えてるぜ!」

遥「それじゃあ早速行くよ!」

トビー「第31話、」

龍亞「スタートだぜ!」


遥side

 

「あ、留姫お姉さん」

 

「留姫さん!」

 

「留姫姉ちゃん!」

 

「あら、おはよう皆」

 

編入してから3日目。

 

昨日は午後の最後の授業が突然休講になったからクラス全員でお兄ちゃんのクラスの実技授業を見学。すごい人が一杯いたし、いい勉強になったよ!

 

そして今日、私のクラスも午後から実技授業!誰とデュエルできるか今から楽しみだよ!

 

「おはよう留姫。」

 

「お、おはよう駆。」

 

お兄ちゃんと留姫お姉さんはいつも隣同士で歩いてる。なんかあの2人お似合いなんだよね・・・2人ともお互いのことどう思ってるんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午後、

 

いよいよ実技授業の時間!

 

でも私や龍可、龍亞君にトビー君は総じてまだ名前を呼ばれていない。

 

ちなみに午前中は普通に国語や算数の授業だったよ。

 

「あー、早く名前呼ばれないかな。早くデュエルしたーい!」

 

龍亞君はもう待ちくたびれたみたい。家でもそうだもんね。私や龍可、お兄ちゃんにずっとデュエルを挑み続けるもん。

 

戦績は龍亞君が一番悪いけどね。一番いいのはもちろんお兄ちゃん。そのあとに龍可、私、龍亞君って続く。

 

「次、龍亞君にトビー君よ。」

 

「やったー!俺だ!」

 

「龍亞さんとですか。よろしくお願いしますね。」

 

「おう、手加減はしないぜ!」

 

「もちろんです。」

 

龍亞君とトビー君の対戦かぁ・・・面白そう!

 

「龍可はどっちが勝つと思う?」

 

「うーん・・・経験値からいえば龍亞だけど・・・トビーのM・HEROデッキはまだ底が知れないから・・・しかも昨日あんなデュエルを目の前で見せつけられたし・・・トビーかな。」

 

「へぇ~。」

 

まぁお兄ちゃんが作ったデッキだしね。

 

「それじゃあ、デュエルスタート!」

 

「「デュエル!」」

 

龍亞 LP4000

トビー LP4000

 

始まった!

 

「俺の先攻、ドロー!」

 

先攻は龍亞君みたいだね。

 

「俺はD・モバホンを召喚!チャッキーン!」

 

ATK/100

 

「モバホンは攻撃表示のときダイヤルの1~6で止まった数字の分だけデッキからカードをめくり、その中にレベル4以下のディフォーマーがいたら特殊召喚できる!ダイヤル~・オン!」

 

モバホンのダイヤルは3で止まった。

 

「3枚の中には・・・あった。俺はD・ラジオンを召喚。」

 

ATK/1000

 

モバホンからラジオン・・・いつもの手だね龍亞君

 

「ラジオンが攻撃表示のとき、ラジオンがフィールド上に表側表示でいる限り、自分フィールド上のディフォーマーの攻撃力は800ポイントアップする!」

 

D・モバホン ATK/100→900

D・ラジオン ATK/1000→1800

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

龍亞君はいつも通り、さぁ、トビー君はどうかな?

 

「僕のターン、ドロー!僕はM・HEROファウンティンを召喚!」

 

ATK/1000

 

「バトル!ファウンティンd「罠発動!」え?」

 

「D・バインド!俺の場にディフォーマーがいる限り、相手の場のレベル4以上のモンスターは攻撃宣言できず、表示形式の変更もできない!」

 

D・バインド・・・やっぱり伏せてたね。さぁ、どうするトビー君?

 

「そう来ましたか・・・ならば速攻魔法、マスク・チェンジ!ファウンティンをリリースし、ファウンティンと同じ水属性のレベルが2つ上のレベル6のM・HEROヴェイパーを特殊召喚!」

 

ATK/2400

 

「でもヴェイパーもD・バインドの効果で攻撃できない!」

 

「さらにマスク・チェンジを発動!」

 

「2連続で!?」

 

「ヴェイパーをリリースし、同じ水属性のレベルが2つ上のレベル8のM・HEROアシッドを特殊召喚!」

 

ATK/2600

 

「アシッドの効果発動!特殊召喚成功時、相手の場の魔法・罠カードをすべて破壊し、相手の場のすべてのモンスターの攻撃力を300ポイント下げる!アシッド・レイン!」

 

「うわっ!」

 

D・モバホン ATK/900→600

D・ラジオン ATK/1800→1500

 

うわー、強引に突破してきたね。

 

「これで攻撃できます!アシッドでモバホンに攻撃!アシッド・バレット!」

 

「うわっ!」

 

龍亞 LP4000→2000

 

「カードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

「凄いねトビー君。」

 

「うん。駆からもらったあのデッキをよく使いこなしてる。昨日のデュエルが自信になったのかもね。」

 

「そうだね。」

 

やっぱり上級生とのデュエルはトビー君みたいに飛躍的に成長するために必要だね。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

でもこのままやられてばっかの龍亞君じゃないよね。

 

「チューナーモンスター、D・リモコンを召喚!」

 

DEF/1200

 

チューナー・・・場の2体のモンスターの合計レベルは7・・・くる!

 

「レベル4のD・ラジオンにレベル3のD・リモコンをチューニング!世界の平和を守るため、勇気と力をドッキング!シンクロ召喚!愛と正義の使者!パワー・ツール・ドラゴン!」

 

ATK/2300

 

きた!龍亞君のエースモンスター!

 

「パワー・ツール・ドラゴンの効果発動!1ターンに1度、デッキから装備魔法1枚をランダムに手札に加える!パワー・サーチ!装備魔法、ダブルツールD&Cと団結の力と魔導師の力をパワー・ツール・ドラゴンに装備!ダブルツールD&Cは攻撃力1000ポイントアップ、団結の力は自分の場のモンスター1体につき800ポイントアップ、魔導士の力は自分の場の魔法・罠カード1枚につき500ポイントアップする!パワー・ツール・ドラゴンの攻撃力は合計3300ポイントアップ!」

 

ATK/2300→5600

 

「攻撃力5600!?」

 

凄い・・・一気にパワーアップした・・・

 

「パワー・ツール・ドラゴンでM・HEROアシッドを攻撃!クラフティ・ブレイク!」

 

「うわぁぁ!」

 

トビー LP4000→1000

 

「どうだ!ターンエンド!」

 

パワー・ツール・ドラゴン ATK/5600→4600

 

ダブルツールD&Cの攻撃力アップ効果は自分のターンのみ。相手のターンでは相手は装備モンスター以外のモンスターを攻撃対象に選択できないのと、装備モンスターが相手モンスターと戦闘を行ったダメージステップ終了時、その相手モンスターを破壊する効果。

 

でも攻撃力が1000下がったとしても攻撃力が4600ある・・・

でも・・・トビー君・・・笑ってる。

 

「さすがだね。1ターンでこれだけ巻き返すなんて。」

 

「へへっ、俺、強いでしょ?」

 

「はい!でも、僕も負けません!僕のターン、ドロー!」

 

トビー君はどうやって巻き返すつもりだろう?

 

「罠発動!破損した仮面!自分の墓地からM・HERO1体を特殊召喚します!M・HEROファウンティンを特殊召喚!」

 

ATK/1000

 

「さらに手札から魔法カード、マスク・ファンクシャン1を発動!自分の場にM・HEROがいるとき、相手の場の表側表示のモンスター1体を選択し、選択したモンスターの効果を無効にする!僕はパワー・ツール・ドラゴンを選択!」

 

パワー・ツール・ドラゴンは破壊されるとき、装備されてる装備魔法を1枚墓地に送ることで自らの破壊を無効にする効果がある。その効果を封じた・・・でも、

 

「でもパワー・ツール・ドラゴンの攻撃力は4600!さすがに超えられないでしょ!」

 

「バトルフェイズ!」

 

「えぇ!?」

 

バトルフェイズ!?トビー君の場には攻撃力1000のファウンティンしかいない・・・どうするつもりなんだろう?

 

「このカードはバトルフェイズ中のみ発動できるカード!速攻魔法、モーメント・マスク・チェンジ!」

 

モーメント・マスク・チェンジ・・・聞いたことないカードだ・・・

 

「手札のM・HERO1体を墓地に送ることで、墓地に送ったモンスターと同じ属性でレベル8のM・HERO1体をエクストラデッキから特殊召喚します!」

 

「手札のM・HEROを変身!?」

 

「これがトビーの狙いだったのね。」

 

「手札のM・HEROレイを墓地に送り、レイと同じ光属性でレベル8のM・HERO光牙を特殊・・・いや、変身召喚!」

 

ATK/2500

 

「光牙の攻撃力は、相手の場のモンスター1体につき500ポイントアップします。」

 

M・HERO光牙 ATK/2500→3000

 

いや、それだけじゃない!光牙の効果は確か・・・

 

「そして光牙の効果!1ターンに1度、自分の墓地のHERO1体を除外し、除外したモンスターの攻撃力分、場のモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズまでダウンさせます!僕は墓地のM・HEROアシッドを除外し、パワー・ツール・ドラゴンの攻撃力をアシッドの攻撃力2600分下げます!」

 

パワー・ツール・ドラゴン ATK/4600→2000

 

「嘘ぉ!?」

 

「これで決まりね。」

 

凄い・・・これがM・HEROの底力・・・

 

「M・HERO光牙でパワー・ツール・ドラゴンに攻撃!レイザー・ファング!」

 

「うわぁ!」

 

龍亞 LP2000→1000

 

「効果が無効にされてるからパワー・ツールは場にとどまれない。」

 

「そしてトビー君の場には攻撃力1000のファウンティン。龍亞君のライフも1000・・・ジャストキルだ・・・」

 

「これで終わりです!ファウンティンでダイレクトアタック!」

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

龍亞 LP1000→0

 

「やった!初めて勝ちました!」

 

トビー君、初勝利!

 

「あー!あれをひっくり返されるなんて!」

 

「龍亞は詰めが甘いのよ。」

 

「龍可はうるさーい!」

 

龍亞君ご乱心だね。

 

「おめでとうトビー君。」

 

「ありがとうございます。」

 

「次、最後の試合、龍可さんと川上さんよ。」

 

「あ、私だ!しかも龍可とだ!」

 

「負けないわよ遥。」

 

「こっちだって、家で負け越してる分、ここでは勝たせてもらうよ!」

 

家では龍可に負け越してる・・・龍可の幻奏デッキは強いもん・・・だから、ここでは勝つ!

 

一番はデュエルを楽しむことだけどね。

 

「2人とも準備はいい?」

 

「「はい!」」

 

「それじゃあ、デュエルスタート!」

 

「「デュエル!」」




遥「以上、第31話でした!」

龍亞「負けたー!」

トビー「初勝利です僕は。」

遥「おめでとうトビー君。」

トビー「ありがとうございます。」

遥「しかし龍亞君はなかなか勝てないね。」

龍亞「ほんとだよ!小説で書かれてる中じゃまだ1度も勝ててないよ!」

トビー「みたいですね・・・」

遥「最初から最後までちゃんと描かれたデュエルでの勝利はリメイク前の小説を含めても0。ダークシグナー戦も、最後の部分しか描かれてないからノーカウントだし。」

龍亞「もう、何でだー!」

トビー「落ち着いてくださいよ龍亞さん。」

遥「こうやってすぐ取り乱すから勝てないのかも?」

トビー「あぁ、それはあるかも・・・」

遥「あと、調子乗りすぎなところとか?」

龍亞「うぐっ・・・」

トビー「龍亞さんにぐさぐさ刺さってますね・・・」

遥「ちなみにこのデュエル、当初の予定ではトビー君の相手は龍亞君じゃなかったんだよ。」

トビー「え?」

龍亞「嘘!?」

遥「ほんとだよ。ここで本来は私と新キャラがデュエルやって、そのあとにトビー君と龍可がデュエルする予定だったけど・・・ほら、作者のクラスメイトが龍亞君と龍可が大好きだから、入れたんだって。」

龍亞「その作者のクラスメイトありがとう!」

トビー「でもその新キャラはどうするんですか?」

遥「大丈夫、近いうちに登場するよ。この話でのデュエル誰にしようって悩んでたところがあったらしいからちょうどよかったんだって。」

トビー「なるほど。」

龍亞「でも出番あってよかったー!」

遥「リメイク前じゃあんまり出番なかったもんね龍亞君。」

トビー「さて、次は遥さんの出番ですね。」

遥「うん!相手は龍可!家では勝ててない分、ここで勝つよ!」

龍亞「タイトルは『黒魔術師vs幻奏』だぜ!」

トビー「またしてもそのまんまですね・・・」

遥「それじゃあ、次話もお楽しみに!」


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第32話 黒魔術師vs幻奏

駆「なんとまさかの連続投稿の第32話です。」

まぁこれには理由がありまして・・・

駆「ということで登場の作者です。どうしたの?」

いやね、お知らせしなきゃいけないことが急にできて急遽この話も投稿ということにしました。

駆「作者はね、投稿する時には後書きで次話の題名いうから、大抵投稿する話の次話をある程度書き終えてから投稿するんだよ。だから急遽こんなこともできたわけ。」

次話のコンセプトも大体はできてるしね。

駆「で、お知らせとは。」

えっとね、急に思い当たった設定が出てきてね。その設定を追加しようと思ったらどうしても今投稿してる話を一部書き直さなきゃいけないから、それをお知らせしようと思って。

駆「設定を追加?」

そう、お前と留姫の設定な。

駆「俺と留姫?」

あぁ、特に留姫は超重要な設定が追加された。それによってところどころ駆と留姫のセリフを変えたんで。

駆「変えた話は?」

えっと、第11話、第18話、第21話、第30話、第31話。特に第30話は留姫の超重要な設定がぽろっと最後に出てるのでぜひご覧ください。

駆「急にほんとにすみません。」

なぜ留姫にその超重要な設定を追加したかは、この話ではなく、次の第33話でお話しする予定です。

駆「おう、まじか。」

ということで、誠に申し訳ございませんが上で上げた話はぜひご覧ください。

駆「それでは今回の話、龍可と遥ちゃんのデュエルです。第32話、スタート!」


遥side

 

「「デュエル!」」

 

遥 LP4000

龍可 LP4000

 

「先攻は私ね、ドロー!」

 

先攻は龍可か・・・さぁ、どう来るかな?

 

「(手札が悪いわね・・・下級モンスターがこのカードしかない・・・)私は幻奏の音女セレナを守備表示で召喚!」

 

DEF/1900

 

「ターンエンドよ。」

 

守備でモンスターを1体出しただけ?龍可のほうは手札が悪い・・・けど、

 

「私のターン、ドロー!」

 

私も手札が悪い・・・この手札だったら先攻がよかったなぁ・・・言っても仕方ないけど。

 

「私はE・HEROプリズマーを召喚!」

 

ATK/1700

 

「プリズマーの効果発動!1ターンに1度、エクストラデッキの融合モンスター1体を相手に見せ、そのモンスターにカード名が記されている融合素材モンスター1体をデッキから墓地へ送ることで、エンドフェイズまで、このカードは墓地へ送ったモンスターと同名カードとして扱う。私はプラック・パラディンを見せ、ブラック・マジシャンを墓地に送る。」

 

先攻だったらこれで伏せカードを伏せてターンエンドなんだけど・・・後攻だし、セレナは残しとけばダブルコストモンスターだから次のターンに大量展開される。

 

だったら!

 

「私は魔法カード、騎士の称号を発動!場のブラック・マジシャン1体をリリースし、ブラック・マジシャンズ・ナイトを1体特殊召喚する!私は名称がブラック・マジシャンになっているプリズマーをリリースし、デッキからブラック・マジシャンズ・ナイトを特殊召喚!」

 

ATK/2500

 

「ブラック・マジシャンズ・ナイト・・・まさかこのモンスターが出るなんて・・・」

 

『まさかこの姿で出ることになるとは思いませんでしたよ。』

 

「だろうね。」

 

普通出さないからね。

 

「ブラック・マジシャンズ・ナイトの特殊召喚に成功した時、場のカードを1枚破壊する!セレナを破壊!」

 

「きゃあ!」

 

「バトル!ブラック・マジシャンズ・ナイトでダイレクトアタック!ソード・オブ・ダーク・マジック・アタック!」

 

『受けていただきます!』

 

「きゃあ!」

 

龍可 LP4000→1500

 

「カードを3枚伏せてターンエンド!」

 

とはいえ、騎士の称号は本来手札コストで捨てるようで一応ブラック・マジシャンに関係あるからって入れただけなのに・・・まさか使うなんて・・・

 

「私のターン、ドロー!きたわ!私は永続魔法、神の居城-ヴァルハラを発動!」

 

やばい!展開される!

 

「ヴァルハラの効果で1ターンに1度、自分の場にモンスターが存在しないとき、手札から天使族モンスターを特殊召喚する!天上に響く妙なる調べよ。眠れる天才を呼び覚ませ。いでよ!幻奏の音姫プロディジー・モーツァルト!」

 

ATK/2600

 

『今回の相手は遥様なのですね。』

 

「そうよ。力を貸して。」

 

『わかりました。』

 

「モーツァルトの効果発動!1ターンに1度、手札から天使族光属性モンスター1体を特殊召喚する!きて!幻奏の音女エレジー!」

 

ATK/2000

 

「エレジーが存在する限り、特殊召喚された幻奏モンスターは効果では破壊されない!さらに特殊召喚されたエレジーがいる限り、私の場の天使族モンスターの攻撃力は300ポイントアップする!」

 

モーツァルト ATK/2600→2900

エレジー ATK/2000→2300

 

「バトルよ!モーツァルトでブラック・マジシャンズ・ナイトに攻撃!グレイスフル・ウェーブ!」

 

『私の攻撃、受けてもらいます!』

 

『ぐっ!』

 

「マハード!」

 

遥 LP4000→3600

 

「さらにエレジーでダイレクトアタック!」

 

「きゃあ!」

 

遥 LP3600→1300

 

「カードを1枚伏せてターンエンドよ。(伏せカードを1枚も使わなかった?何を考えてるの遥?)」

 

ふぅ、これ以上モンスター出されなくてよかった。まぁ出されたら出されたでエレジーの攻撃の時点で防ぎに行ったけど。

 

「私のターン、ドロー!よし!手札から魔法カード、七星の宝刀を発動!手札のレベル7のブラック・マジシャンを除外して2枚ドロー!罠発動!闇次元の解放!除外されてる闇属性モンスター1体を特殊召喚する!甦れ!ブラック・マジシャン!」

 

『復活です。』

 

ATK/2500

 

「装備魔法、魔術の呪文書をブラック・マジシャンに装備!ブラック・マジシャンの攻撃力を700ポイントアップさせる!」

 

ブラック・マジシャン ATK/2500→3200

 

「さらに速攻魔法、黒魔術の継承を発動!墓地の騎士の称号、七星の宝刀の2枚の魔法カードを除外することで、ブラック・マジシャンまたはブラック・マジシャン・ガールのカード名が記された魔法・罠カードを1枚を手札に加える!私は黒・魔・導を手札に加え、発動!私の場にブラック・マジシャンが存在する時、相手の場の魔法・罠カードをすべて破壊する!ヴァルハラは破壊させてもらうよ!」

 

『黒・魔・導!』

 

「ぐっ・・・ヴァルハラが・・・(しかも伏せカードのリビングデットの呼び声まで・・・)」

 

「ヴァルハラを残しておくと後が厄介だからね。バトル!ブラック・マジシャンでモーツァルトに攻撃!ブラック・マジック!」

 

『はぁぁぁぁ!』

 

『ぐっ、さすが伝説のモンスター・・・』

 

「モーツァルト!きゃあ!」

 

龍可 LP1500→1200

 

「ターンエンド!」

 

何とか巻き返せた・・・でも龍可は手札が3枚もある・・・正直きつい・・・でもこういうぎりぎりの戦いがやっぱり1番楽しいよね。

 

「私のターン、ドロー!さっきはやってくれたわね。でも反撃よ!魔法カード、死者蘇生!モーツァルトを復活させる!」

 

『帰還しました。』

 

ATK/2600→2900

 

「モーツァルトの効果で手札から幻奏の音姫ローリイット・フランソワを特殊召喚!」

 

ATK/2300→2600

 

「フランソワの効果で墓地から天使族光属性モンスター1体を手札に加えることができる。私は幻奏の音女セレナを墓地から手札に加えるわ!そして、融合発動!」

 

「ここで融合!?」

 

一体何を出すつもり!?

 

「手札の幻奏の音女セレナと幻奏の音姫ローリイット・フランソワを融合!融合召喚!今こそ舞台へ!幻奏の音姫マイスタリン・シューベルト!」

 

ATK/2400→2700

 

「シューベルトは1度だけ互いの墓地のカードを3枚まで除外することができる。私は遥の墓地のブラック・マジシャン、ブラック・マジシャンズ・ナイト、黒・魔・導をゲームから除外する!コーラス・ブレイク!」

 

「うっ・・・」

 

このターンで決着つけるつもりだ龍可は・・・

 

「(ほんとはあのブラック・マジシャンを破壊した後効果を使いたかったけど、今使わないとあのブラック・マジシャンは倒せない。)この効果で除外したカード1枚につき、シューベルトの攻撃力は200ポイントアップする!」

 

ATK/2700→3300

 

マハードの攻撃力を上回った!やられる!

 

「バトルよ!シューベルトでブラック・マジシャンに攻撃!ウェーブ・オブ・ザ・グレイト!」

 

『ぐっ、ここまでですか・・・』

 

「マハード!」

 

遥 LP1300→1200

 

「墓地に送られた魔術の呪文書の効果で私はライフを1000ポイント回復する。」

 

遥 LP1200→2200

 

「でもこれで最後よ!モーツァルトでダイレクトアタック!グレイスフル・ウェーブ!」

 

『これで最後です!』

 

「最後にはさせない!速攻魔法、クリボーを呼ぶ笛!デッキからハネクリボーを特殊召喚!」

 

『クリクリー!』

 

DEF/200

 

「ここでハネクリボー!?」

 

ようやく初登場だよハネクリボー。

 

「ハネクリボー、お願いね。」

 

『クリクリー!』

 

「だったらハネクリボーに攻撃!」

 

『はぁっ!』

 

『クリー!』

 

「でもハネクリボーが破壊され墓地に送られたターン、私が受ける戦闘ダメージは0になる!ハネクリボー、ありがとう。」

 

「ここで出るなんてね。私はこれでターンエンドよ。」

 

ふぅ、ハネクリボーのおかげで首の皮1枚つながった・・・でも状況は圧倒的に不利。

 

このドローにかかってる!

 

「私の・・・ターン!・・・・・罠発動!正統なる血統!墓地のブラック・マジシャンを復活させる!」

 

『またしても復活ですね。』

 

ATK/2500

 

(ブラック・マジシャン・・・やっぱり復活するのね・・・)

 

「バトル!ブラック・マジシャンでエレジーを攻撃!ブラック・マジック!」

 

『はぁぁぁぁ!』

 

「ぐっ!」

 

龍可 LP1200→1000

 

「エレジーがいなくなったことにより、龍可のモンスターの攻撃力が下がるよ。」

 

モーツァルト ATK/2900→2600

フランソワ ATK/2600→2300

シューベルト ATK/3300→3000

 

「でも次のターンでブラック・マジシャンは倒せるわよ。どうするつもり?」

 

「・・・これが私の今できる精一杯のことだよ。ターンエンド。」

 

そう、本当にこれしかできない・・・

 

「そう・・・だったら遠慮なくいくわよ!私のターン!モーツァルトで手札から幻奏の音女アリアを特殊召喚!」

 

DEF/1200

 

「これでアリアがいる限り、私の場のモンスターは効果の対象にならず、戦闘では破壊されないわ!」

 

「本当に容赦ないね。」

 

「最後まで精一杯やってくれた以上、それが礼儀でしょ。バトル、シューベルトでブラック・マジシャンを攻撃!ウェーブ・オブ・ザ・グレイト!」

 

・・・やった!

 

「かかったね龍可!」

 

「え?かかったって・・・まだ何かあるの!?」

 

「そうだよ。私にはまだ手札が1枚あるもん。」

 

「でも遥のデッキに手札から発動してこの場の凌げるカードはないはず。増してや戦闘中に手札から発動できるカードはないはずよ!」

 

「それがあるんだよ。まだ見せてないカードがね。」

 

「まだ・・・見せてないカード・・・」

 

「そうだよ。手札の幻想の見習い魔導師の効果発動!」

 

「幻奏の見習い魔導師?」

 

「そう、幻想の見習い魔導師は自分の場の魔法使い族・闇属性モンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に手札・場から墓地に送って効果を発動するモンスター。その効果は戦闘している私のモンスターの攻撃力・守備力をそのダメージ計算時のみ2000ポイントアップさせる効果!」

 

「2000も!?」

 

ブラック・マジシャン ATK/2500→4500 DEF/2100→4100

 

「そんな・・・カードが・・・」

 

「これが本当の最後!ブラック・マジシャンの反撃!ブラック・マジック!」

 

『はぁぁぁぁぁ!』

 

「きゃああ!」

 

龍可 LP1000→0

 

やった!賭け成功!

 

「まさかそっちにもオネストみたいなカードがあるなんてね。」

 

「えへへ。」

 

「遥さんの演技も凄かったですね。」

 

「すっかり騙されたわ。」

 

「凄かったよ!」

 

「ありがとう。」

 

演技はね。お兄ちゃんとずっと一緒にいたらこれぐらいできるよ。

 

「それじゃあ今日の実技授業はこれで終了よ。教室に戻ってSHRやるわよ。」

 

「「「「「はーい!」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ、龍可に勝ったんだ遥ちゃん!」

 

「うん!」

 

「悔しいわ・・・家では勝ち越してたのに・・・」

 

夜、家で今日の実技授業のことをお兄ちゃんに話した。

 

「で、龍亞はトビーに負けたと。」

 

「またしても初勝利を献上してしまった・・・」

 

そう、龍亞君、私にも初勝利献上してるからね。

 

「お兄ちゃん、やっぱり学校って楽しいね!」

 

「そうだね。」

 

今はまだ慣れないけど、これが当たり前の生活になってくる・・・こういう平和な日常・・・このままずっと平和に暮らせると・・・いいのになぁ。




駆「以上、第32話でした。」

遥「ほんと急だったね。」

龍可「ほんとね。」

駆「ということで今回のゲストは龍可です。いやー、いいデュエルだったみたいだね。」

遥「うん!楽しかった!」

龍可「私も楽しかった反面悔しい・・・」

駆「だろうな。」

龍可「でも次は負けないわ。同じ手には引っかからないからね!」

遥「分かってるよ。」

駆「さて次話がデュエルなしの予定なんだよね・・・」

龍可「あ、そうなのね。」

遥「5話連続でデュエルやったからちょっと休憩だね。」

駆「だがその次話・・・結構重要回みたい。」

龍可「え?」

遥「あー、前書きで言ってたあれ?」

駆「そうそう。」

龍可「そして第34話が第31話で言ってた新キャラ登場回ね。」

駆「そうみたいだね。」

遥「さてまずは第33話、タイトルは『忘れられない恋』です。」

龍可「恋?重要回なのに恋なの?」

駆「みたいだね。どんな設定を変えたのやら。」

遥「それも含めて、次話もお楽しみに!」


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第33話 忘れられない恋

留姫「お待たせしました。第33話です。」

今回は作者と留姫で前書きと後書きをお送りします。

留姫「今回は私にとっては重要な話よ。」

ぶっちゃけ前半のいらない・・・中盤の留姫視点だけで十分だったんじゃって思ってる

留姫「・・・さて私の設定が変わったわけ、それを今回お話しするわ。」

それでは第33話、スタートです。


駆side

 

「・・・狭霧さん。」

 

「どうしたの駆君?」

 

「・・・なんですかこのセキュリティの体たらくは・・・」

 

「・・・それは私も頭を抱えてるわ。」

 

現在セキュリティの本部にいる俺。セキュリティのあまりの体たらくぶりに俺は唖然としている。

 

「すまん駆。俺も何とかしようとは思ってるんだが・・・」

 

狭霧さんや牛尾さんでもなんとかできないものらしく、2人とも頭を抱えている。

 

ライディングデュエルで負けて犯人は取り逃がす。そもそも武術でも負けて取り逃がす。挙句の果てには情報能力もなく知能もないからまず犯人の居場所さえわからない・・・なんだこれ・・・

 

「お2人とも・・・セキュリティ全員しごいていいですか?」

 

「・・・いいわよ。むしろそのためにあなたを雇ったのだから。」

 

「この状況を変えたいからな・・・頼む。」

 

「・・・分かりました・・・今日から徹底的にしごきます。」

 

許可貰ったし・・・さぁ、セキュリティを徹底的にしごくか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遥side

 

「わぁすごーい!」

 

「これはトビーの家・・・」

 

私は今トビー君の家の前にいる。

 

今日は龍可と龍亞君、それに龍亞君の友達の天兵君やパティと一緒にトビー君の家に遊びにきたんだ!

 

しかし凄い・・・トップモデルのミスティお姉さんの弟だもんね。

 

中に入るとこれがまたすごかった。

 

「ひろーい!」

 

「すっげぇ!」

 

広すぎる・・・

 

「姉さんは今日1日中仕事だから今日は僕だけなんだ。」

 

「じゃあいっぱい遊べるー!」

 

「よーし、デュエルだ!」

 

「何でここまで来てデュエルなのよ・・・たまには違うことを・・・」

 

「そうだよね。ここでしかできないことを・・・」

 

龍亞君は相変わらずだよね。どこでもデュエルしたがる。

 

でも平和だねほんとに。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

留姫side

 

「お待たせ。」

 

「おっ、ようやく来たか駆。」

 

「ごめんね。仕事が長引いちゃって。」

 

ここは私の母さんが経営する喫茶店。同時に私の家でもあるんだけど・・・

 

今は夕方。今日は涼太や美菜、隆が店を手伝ってくれてて、駆もセキュリティの仕事が終わったら合流する予定だったんだけど・・・駆の仕事は長引き、こっちはこっちで現在客がいないという状況よ。

 

「凄い汗かいてますよ。大丈夫ですか?」

 

「大丈夫大丈夫。ちょっとセキュリティの連中をしごいただけだから。」

 

「しごいたって・・・」

 

「だって無能すぎるんだもん・・・狭霧さんと牛尾さんも悩んでて、2人から許可貰ったから今日からみっちりしごいてる。」

 

「・・・中学生にしごかれるセキュリティぇ・・・」

 

まったく・・・

 

「駆、飲み物何がいい?」

 

「じゃあココアで。」

 

「OK。母さん、ココアお願い。」

 

「分かったわ。」

 

母さんは手早くココアを作り、駆の前に持ってくる。

 

「はい、どうぞ。」

 

「ありがとうございます。しかしみんなで何を話してたの?」

 

「ちょっとした世間話ですよ。」

 

「恋バナしても皆誰にも恋してないから面白くないのよ。」

 

・・・私は恋してるんだけどね・・・

 

「ねぇねぇ、駆は恋バナ何かある?」

 

「・・・恋・・・ううん、俺恋とか興味ないんだよね。」

 

・・・ちょっと戸惑った・・・嘘ね。

 

「ダウト。少し戸惑った。何かあるんでしょ?」

 

「相変わらず留姫は鋭いね。」

 

「さぁ、駆、白状しなさい!」

 

「・・・あんまり話したくはないんだけどね・・・これを話すとこのわいわいした雰囲気が壊れると思うけどそれでもいい?」

 

「・・・え?」

 

「そこまでの・・・話・・・ですか?」

 

「そうだよ。」

 

・・・駆・・・まさか・・・

 

「あぁ、あんまりいい話じゃないんだ・・・ごめん。でも今ならお客さんいないし、今のうちだよ。」

 

「お前聞きたいだけだろ。少しは空気読め。」

 

「・・・私も聞きたい。」

 

「え?」

 

「留姫まで・・・」

 

ここは美菜に助け船を出させてもらうわよ

 

「そう・・・だったら話すね。話は前世の時の中学1年の冬までさかのぼるよ。」

 

中学1年の時の冬・・・やっぱり・・・

 

「2学期から図書委員をやってた俺は当番の日、必ずある1コ上の先輩と一緒だった。その先輩は可愛くて・・・俺は一目惚れしたんだ。」

 

「駆が一目惚れ・・・」

 

「よほどの美人なんだなその人。」

 

「うん・・・めっちゃ可愛かったし。それでいて丁寧に図書委員の仕事内容も教えてくれたし、優しかった・・・まさに俺の理想の人だった。」

 

「そこまで・・・」

 

「それで、3学期も図書委員になって、その先輩とまた一緒になったんだ。そしたらバレンタインの日に・・・一緒に帰ろうって言われて、一緒に帰ったら・・・チョコ渡されて・・・そこで告白された。」

 

「駆からじゃなくその先輩からだったのね。」

 

「うん。もちろん俺は二つ返事でOKして付き合うことになった。そして順調に付き合って、2年後の1月だった・・・」

 

その瞬間、駆は悲しい顔をした。それは他の皆も気づいて・・・

 

「・・・まさか・・・」

 

「・・・その彼女が・・・事故で亡くなった。」

 

「嘘・・・」

 

「事故で・・・」

 

「しばらく俺は茫然としてた。家で随分と泣いたりもした。ショックだったし。」

 

「そりゃ泣くわよ・・・」

 

「それ以来、俺は恋愛をしないことにしてるし、誰とも付き合うつもりはないの。その彼女のことは今でも忘れることはできない・・・ずっと・・・俺の心の中にいるから・・・」

 

「・・・なんかごめん。とんでもないこと聞いちゃったね。」

 

「いいよ。まさかこんな話が出てくるとは思ってもなかっただろうし。」

 

「それはつらい・・・」

 

「・・・・・駆・・・」

 

カラン

 

「あら、いらっしゃいませ!」

 

「あ、お客さんが来た。さぁ皆!仕事やるよ!」

 

「お、おう。」

 

駆・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「留姫、ちょっといい?」

 

「どうしたの母さん?」

 

あの後も皆手伝ってくれて、仕事はスムーズに終わった。そしてみんな帰った夜、お母さんに呼び止められた。

 

「駆君が今日話した話だけど・・・」

 

「・・・母さんは気づいたのね。」

 

「当り前よ。留姫から聞いたこととあまりにも一致しすぎてる。その駆君の彼女って・・・留姫なんでしょ?」

 

「・・・えぇ。」

 

そう・・・その駆の彼女は私のこと。

 

「・・・言わなくていいの?あの子は・・・待ってるわよ。」

 

「・・・・・えぇ。」

 

「忘れてないって言ってたし、心の中にいるとまで言ってた。つまり、それほどあなたのことが好きだったってことよ。」

 

「・・・えぇ。」

 

「・・・言ったら。あなたの正体。」

 

「・・・そうね・・・」

 

そう言って私は自分の部屋に入った。

 

思い出すわ・・・駆との恋・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

~留姫の回想~

 

「きゃあ!」

 

「大丈夫ですか?」

 

「あ、ありがとう。ちょっとバランス崩しただけよ。」

 

「そ、そうですか///」

 

「あなた、私と一緒で図書委員でしょ?」

 

「はい、山岸駆とお申します。よろしくお願いします。」

 

「私は清永智子よ。わからないことがあったら何でも私に聞いてちょうだい。」

 

「ありがとうございます。」

 

~回想中断~

 

 

 

 

 

最初の出会いは図書室・・・同じ当番の日に私が上の方に本を片付けようとしてた時にちょっとバランスを崩したとき、偶然近くにいた駆が心配して声をかけてくれたのが始まり。思えばその時にすでに私に惚れてたのね駆は。

 

ちなみに清永智子って言うのが私の前世での名前。駆の言う通り、私のほうが学年は1つ上よ。

 

そして私が告白したのは駆の言う通りバレンタインの日。その時には私たちは『ぎー君』、『智子さん』という風に呼び合うまでの仲となってた。

 

 

 

 

 

~回想再開~

 

「ねぇぎー君。」

 

「どうしました?」

 

「あの・・・これ///」

 

「え、これって・・・まさか///」

 

「///私・・・ぎー君のことが好きなの。」

 

「///え?」

 

「///ずっとずっと・・・ぎー君のことが好きなの・・・だから・・・私と、付き合って下さい!」

 

「///・・・いいんですか?僕なんかで。」

 

「///えぇ。むしろ、ぎー君以外私には考えられない。」

 

「///・・・嬉しい。」

 

「///え?」

 

「///僕も最初に会ったときから、智子さんのことが好きでした。だから、僕で良ければ喜んで。」

 

「///ぎー君!」

 

「///智子さん。」

 

「///だーいすきぎー君!」

 

「///僕も大好きです智子さん!」

 

~回想終了~

 

 

 

 

 

それから付き合ってもうすぐ2年になろうとしていた1月初め。私は事故で死んだ。そして気づけば私はこの世界にいた。

 

最初は記憶喪失で前世の記憶はなかったけど徐々に思い出した。母さんにはすべて話したわ。というより、母さんは道端で倒れてた私を家まで運び、そのまま私の母親としてこれまで育ててくれた。

 

体が最初は小4の体になってた時はほんとに驚いたわ。この世界に転生しただけでも驚きだったのに・・・

 

小学4年生として私がアカデミアに編入した時、真っ先に仲良くしてくれたのが隆、美菜、涼太の3人だった。

 

いじめられた時も、3人だけは私の味方だった。でも、私は魔女状態になってしまった。そんなときに、駆・・・いや、ぎー君と再会した。

 

そしてぎー君の妹の遥ちゃんのおかげで私は本来の自分を取り戻すことができた。そしてぎー君は・・・何も変わってなかった。あの頃と何も変わらない優しさで私と接してくれた。

 

ぎー君がまだ私の正体を気づいてないのは私の名前が変わってるのと、あの頃に比べて私の髪が茶髪になってることかしら。前世では黒髪だったけど、この世界に来てから気分を変えるために染めたの・・・でもちょっとは勘付いてる。ぎー君が私との恋の話をしたとき、よく私の方を見て話してた。あれは何か勘付いてる。多分雰囲気が似てるとかそういう感じなんでしょうね。

 

まさかこの世界で同じ学年として一緒になるとは思わなかった・・・そして・・・ぎー君はあの頃の恋をまだ忘れてなかった・・・むしろ私のせいでもう恋はしないとまで言ってた。

 

嬉しかった・・・でも・・・ぎー君には幸せになってほしい・・・私にとらわれず、幸せをつかみ取ってほしい。

 

でも・・・それが私にしかできないとしたら・・・

 

ぎー君、私だって・・・まだぎー君のことが好きだよ。記憶喪失で以外、ぎー君のことを忘れたことなんて私もない。ぎー君にとって私が理想の恋人であるように、私にとってもぎー君は理想の恋人。ぎー君以外との結婚なんて考えられない。

 

でもぎー君にとって今はやっとつかみ取った平和な1日。私と死別した後、ぎー君はつらい戦いをしてきて平和な1日なんてなかった。

 

だからぎー君にはその平和を楽しんでもらいたい。ここで私が正体を言ったらまたぎー君の頭がパニックになっちゃいそうだから・・・

 

でも・・・もう耐えられないかも・・・何度正体を言おうかと思ったか・・・でもそのたんびに今じゃないと思っていうのをやめてる・・・でもそろそろ限界かも・・・

 

「はぁ・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぎー君、大好きだよ。」




留姫「以上、第33話でした。」

ということで留姫の正体は、勘付いてた方がいらっしゃるかもしれませんが、留姫は前世での駆の恋人でした。

留姫「忘れもしないあの恋・・・ぎー君も忘れてなかった・・・」

この恋、今後どうなるのか。

留姫「続きをお楽しみにね。」

さて、次話は中間試験です。

留姫「小等部の新キャラが登場よ。」

そしてみんなは中間試験を無事に終えることができるのか。

留姫「次話のタイトルは『中間試験 学年1位の宝玉使い』よ。次話もお楽しみに。」


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第34話 中間試験 学年1位の宝玉使い

遥「大変お待たせしました!第34話です!」

駆「作者の学校のテストがようやく終わったので、ここから春休み。どんどん投稿したいと思います。」

遥「さて今回は中間試験。まずは私のターンだよ。」

駆「リメイク前の小説でも出てきたあのキャラが初登場です。」

遥「それじゃあ、第34話、スタート!」


駆side

 

「あー終わった!」

 

「これで筆記は終了ね。」

 

今日は中間試験の3日目。中間試験は4日間にわたって行われ、最初の3日間は筆記試験。最後の1日が実技試験。

 

出来?まぁデュエル学でちょいちょいミスがあるかもしれないぐらいかな。相変わらずデュエル学はあいまいなところが多くてね・・・それ以外の教科・・・数学、国語、英語、理科、社会は完璧かな。仮にも高3の勉強を前世ではやってたんだからね。中1のテストはしっかり満点取らないとね。

 

「これまでは僕と留姫がトップを争ってましたけど、駆が入ってきてどうなるかですね・・・」

 

俺が入るまでこの学年のトップ争いは留姫と涼太の2人みたい。美菜は2人には及ばないけどトップ5には入るぐらい頭がいい。隆はこの3人に比べると学力は落ちるが、それでも平均は取るらしい。

 

要するにクラスに2,3人はいるどうにもならないバカはこのグループにはいないのだ。むしろハイレベルな争いをこのグループは続ける。

 

なお、これは筆記だけの話で合って、実技はこの4人は圧倒的にトップクラスなので、総合順位となると留姫、涼太、美菜がトップ3。隆は筆記の影響で順位は少し落ちるものの、トップ8には入るらしい。

 

「明日は実技か・・・暴れてやるか・・・」

 

「ほどほどにね隆。」

 

「美菜、人のこと言えないわよ。」

 

「僕たち全員人のこと言えませんけどね。」

 

「あはは・・・」

 

さて明日はどうなるのやら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遥side

 

「モーツァルトでダイレクトアタック!グレイスフル・ウェーブ!」

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

あーあ、龍可、1ターンキルで終わらせちゃった。

 

今は実技試験の真っ最中。

 

龍亞君とトビー君はもう勝って実技試験を終了してる。

 

特に龍亞君は昨日までの筆記試験が散々だったみたいだから張り切ってたよ。

 

そして今、龍可が1ターンキルで実技試験を終了させた。相手の子が可哀そうかなさすがに・・・

 

「龍可、さすがにやり過ぎじゃない?」

 

「手札がよかったからつい・・・(汗)」

 

「次、川上さんにマーク君よ!」

 

「あ、私だ!」

 

「マーク君?聞いたことあるわね。」

 

「え?」

 

「あ、俺たちが編入する前の学年トップ!」

 

「えぇ!?」

 

私の相手、学年トップの人なの!?

 

「まぁ遥ならいけるんじゃない。」

 

「決めつけないでよ。まぁ、精一杯楽しんでくるけど。」

 

強い人とやれるなんてワクワクするよね!

 

「よ、よろしくお願いします。」

 

「よろしく!楽しいデュエルをしようね!」

 

「は、はい。」

 

相手の人が挨拶してきたから返す。礼儀はちゃんとしないとね。

 

「それじゃあ実技試験デュエル、開始!」

 

「「デュエル!」」

 

遥 LP4000

マーク LP4000

 

「僕の先攻、ドロー!」

 

さぁ、どんなモンスターを出すんだろう?

 

「僕は永続魔法、宝玉の樹を発動。そして宝玉獣サファイア・ペガサスを召喚!」

 

ATK/1800

 

宝玉獣!十代お兄さんから聞いたことあるカデコリーだ!

 

「サファイア・ペガサスの効果発動!召喚成功時、手札・デッキ・墓地から宝玉獣と名のついたモンスター1体を永続魔法扱いとして自分の魔法&罠ゾーンに置くことができる。僕は宝玉獣ルビー・カーバンクルを魔法&罠ゾーンに置きます。」

 

モンスターを魔法&罠ゾーンに・・・これが宝玉獣の戦法なのかな?

 

「この瞬間、宝玉の樹の効果発動!宝玉獣が魔法&罠ゾーンに置かれるたびにこのカードにジェムカウンターを1つ置きます。」

 

宝玉の樹 ジェムカウンター:0→1

 

「カードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

先攻だからあまり多くは動かないよね。これからどんな展開になるのか楽しみだなぁ。

 

まずは自分らしいデュエルを!

 

「私のターン、ドロー!私は魔道化リジョンを召喚!」

 

ATK/1300

 

「魔道化リジョンが場に存在する限り、通常召喚に加えて1度だけ魔法使い族モンスター1体を攻撃表示でアドバンス召喚できる!魔道化リジョンをリリースし、ブラック・マジシャン・ガールをアドバンス召喚!」

 

『マナちゃん参上!』

 

ATK/2000

 

「魔道化リジョンの効果!魔道化リジョンが場から墓地に送られた時、デッキ・墓地から魔法使い族の通常もんすた1体を手札に加えることができる。私はデッキからブラック・マジシャンを手札に加える!バトル!ブラック・マジシャン・ガールでサファイア・ペガサスを攻撃!ブラック・バーニング!」

 

「永続罠、宝玉の集結発動!」

 

『はぁぁぁぁぁぁい!』

 

マーク LP4000→3800

 

「ぐっ!サファイア・ペガサスは自身の効果により、墓地にはいかず魔法&罠ゾーンに置かれます。そして宝玉の樹にジェムカウンターが1つ置かれます。」

 

宝玉の樹 ジェムカウンター:1→2

 

「さらに宝玉の集結の効果!1ターンに1度、場の宝玉獣が破壊された時、デッキから宝玉獣を1体特殊召喚することができる!僕は宝玉獣エメラルド・タートルを守備表示で特殊召喚!」

 

DEF/2000

 

モンスターが途切れない・・・さすがだね。

 

「私はカードを2枚伏せてターンエンド!」

 

さぁ、次はどう来る?

 

「僕のターン、僕は宝玉の集結の効果を発動します。このカードを墓地に送ることで、自分の場の宝玉獣のカード1枚と場のカード1枚を持ち主の手札に戻します。僕は宝玉獣サファイア・ペガサスとブラック・マジシャン・ガールを選択!」

 

『え!?私の出番終わり!?』

 

「マナ!」

 

マナを手札に戻された・・・

 

「さらに宝玉の樹の効果発動!このカードを墓地に送ることで、乗っていたジェムカウンターの数だけデッキから宝玉獣を魔法&罠ゾーンに置きます。ジェムカウンターは2つ!僕は宝玉獣アメジスト・キャットと宝玉獣コバルト・イーグルを魔法&罠ゾーンに置きます。」

 

宝玉獣をどんどん魔法&罠ゾーンに・・・何をするつもりなんだろ?

 

「僕は宝玉獣サファイア・ペガサスを召喚!」

 

ATK/1800

 

「サファイア・ペガサスの効果で宝玉獣アンバー・マンモスを魔法&罠ゾーンに置きます。さらに魔法カード、宝玉の導きを発動!魔法&罠ゾーンに宝玉獣が2枚以上あるとき、デッキから宝玉獣1体を特殊召喚できます。僕は宝玉獣トパーズ・タイガーを特殊召喚!」

 

ATK/1600

 

「これで場に7体の宝玉獣が揃いました!」

 

「7体?」

 

「このカードは自分の場・墓地に宝玉獣が7種類存在する場合のみ特殊召喚できます!きてください!究極宝玉神レインボー・ドラゴン!」

 

ATK/4000

 

「綺麗・・・」

 

レインボー・・・虹・・・凄い・・・

 

しかし攻撃力4000のモンスターか・・・なかなか厳しいなぁ。

 

「バトル!レインボー・ドラゴンでダイレクトアタック!オーバー・ザ・レインボー!」

 

「そうはさせない!速攻魔法、クリボーを呼ぶ笛を発動!デッキからハネクリボーを守備表示で特殊召喚!」

 

DEF/200

 

『クリクリー!』

 

「ならハネクリボーに攻撃!」

 

『クリー!』

 

「ごめんねハネクリボー・・・ハネクリボーが破壊されたターン、私が受ける戦闘ダメージは0になる!」

 

「ならこれ以上の攻撃は無意味ですね。ターンエンドです。」

 

ふぅ、何とかしのいだ。

 

でも攻撃力4000のモンスター・・・どうやって倒そう。

 

「私のターン!」

 

この手札なら・・・

 

「罠発動!マジシャンズ・ナビゲート!手札からブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

『出番ですね。』

 

ATK/2500

 

「さらにデッキからレベル7以下の魔法使い族・闇属性モンスターを1体特殊召喚できる。もう1体ブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

ATK/2500

 

「ブラック・マジシャン1体をリリースし、ブラック・マジシャン・ガールをアドバンス召喚!」

 

『まさか師匠をリリースして召喚されるなんて。』

 

ATK/2000

 

「ブラック・マジシャンをリリースしてブラック・マジシャン・ガールを?何をするつもりですか?」

 

「それはこのカードを発動させるため!速攻魔法、黒・爆・裂・破・魔・導!自分の場にブラック・マジシャン、ブラック・マジシャン・ガールがいるとき、相手の場のカードをすべて破壊する!」

 

「えぇ!?」

 

「マハード!マナ!お願い!」

 

『行くぞマナ!』

 

『はい!お師匠様!』

 

『『ブラック・バーニング・マジック!』』

 

「うわぁ!」

 

「追撃のバトルフェイズ!ブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールでダイレクトアタック!ブラック・マジック!ブラック・バーニング!」

 

『はぁぁぁぁ!』

 

『えぇぇぇぇい!』

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

マーク LP4000→0

 

よし!勝った!

 

「ふぅ、やっぱり強いですね。」

 

「マーク君も強かったよ!黒・爆・裂・破・魔・導を最後引けなかったらレインボー・ドラゴンを倒す手段なかったもん。」

 

「最後のドローで引いたんですか・・・さすがですね。」

 

「あはは。またデュエルしようね!」

 

「はい!」

 

これで私は合格かな?筆記も自信あるし、1位だといいなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

留姫side

 

「お疲れ留姫。さすがだね。」

 

「ありがとう駆。」

 

私の実技試験は数分で終了したわ。無論、私の勝ちで。

 

「今は隆、美菜、涼太がやってるのね。」

 

「うん。すぐ終わりそうだけどね。」

 

不思議ね。

 

前世では1学年下だった駆がこの世界では同学年だなんて。

 

こうして違う世界で会うだけでも奇跡なのにね。

 

でも駆は勘付いてるとはいえ私の正体に気づいていない。

 

でも・・・

 

『それ以来、俺は恋愛をしないことにしてるし、誰とも付き合うつもりはないの。その彼女のことは今でも忘れることはできない・・・ずっと・・・俺の心の中にいるから・・・』

 

しばらく私は言わないでおこうと思ったけど・・・あんなこと聞いたら・・・

 

そろそろ覚悟決めなきゃね。

 

「ねぇ駆。」

 

「何?」

 

「今日の放課後空いてる?」

 

「今日の放課後?セキュリティから呼び出しが来ない限り空いてるけど。」

 

「じゃあ・・・今日うちに来ない?」

 

「え?いいけど・・・どうしたの?」

 

「・・・話したいことがあるの・・・2人きりで。」

 

「2人きりで?いいけど。」

 

「山岸君に神田さん!1番コートで実技試験よ!」

 

「あ、俺の出番だ。」

 

「沙紀ね・・・沙紀は強いわよ。」

 

「知ってるの留姫?」

 

「えぇ。中等部の中で私達四天王に勝ったことがあるのは駆と沙紀だけよ。」

 

「うわお、まじか。」

 

「だから、心していきなさい。」

 

「わかった。いってくる。」

 

「いってらっしゃい。」

 

・・・言っちゃった。

 

もう後戻りはできない。

 

今日、私は駆にすべてを伝える。

 

そして・・・私の想いも。




駆「以上、第34話でした。」

遥「今回のゲストはもちろんこの人!」

マーク「マーク・フリーダムです。よろしくお願いします。」

駆「前作でも出たマーク君がここで登場です。」

遥「いいデュエルだったねマーク君!」

マーク「はい。負けて悔しいけど楽しかったです。」

駆「しかし2ターンで宝玉獣7種類をそろえるとは・・・」

マーク「レインボー・ドラゴンが僕のエースですからね。早めに揃えれるようにデッキを構築してるんです。」

遥「まぁそうだよね。宝玉獣は全体的にパワー不足だし。」

駆「でも今回は出てないけど結構脅威な魔法カードはあるんだよな。」

マーク「あのカードですね。決まったら爽快ですね。」

遥「どういうカードなんだろ?」

駆「ということで、マーク君も準レギュラーとしてこれから出演します。」

マーク「が、頑張りますので、応援よろしくお願いします。」

遥「そのマーク君、リメイク前の小説では第50話から本格的に登場したんだよね。」

駆「そうそう、あの時はすでにアカデミア杯・・・アカデミア内で行われる大会のことね。今回もやる予定だよ。で、その大会の団体戦で開幕戦で龍可・龍亞・マーク君のクラスト俺たちのクラスが対戦したんだよね。」

マーク「その時2番手で登場したのが僕だったんですよね。」

駆「その時は1番手の留姫を倒したが2番手で登場した隆にやられたんだよね。」

遥「でもその時も2ターンで宝玉獣を7種類そろえてレインボー・ドラゴンを召喚したんだよね。」

マーク「はい。隆さんにはレインボー・ドラゴンを守備表示にされてやられちゃいました。」

駆「レインボー・ドラゴンは守備力が0だもんな。」

遥「リメイク前の小説の話はこれぐらいにして・・・次話の投稿はバレンタインデーの2月14日を予定してます。」

マーク「なぜかというと・・・今話の最後の言葉でわかったかと思いますが・・・甘々です。」

駆「一応俺の実技試験デュエルもあるんだけど・・・メインはもう1つのほう。」

遥「タイトルは『リチュア発進 決意の告白』です!」

マーク「それでは、次話もお楽しみに。」


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第35話 リチュア発進 決意の告白

駆「お待たせしました第35話です。」

留姫「今回は私達だけで進行させてもらうわ。」

駆「そりゃね・・・俺たちにとって運命の時だから。」

留姫「えぇ・・・それじゃあ早速行くわよ。」

駆・留姫「「第35話、スタートです。」」


駆side

 

留姫が2人きりで話したいことって・・・一体何だろう?

 

めっちゃ気になって仕方ないんだけど。

 

まぁ今気にしても仕方ないか。

 

とりあえずは今からの実技デュエルに集中!

 

「あなたが山岸駆ですわね。」

 

んなこと思ってたら相手方から声をかけられた。

 

「そうですね。今日はよろしくお願いします。」

 

「えぇ、フォーチュンカップ準優勝者の実力、見せてもらいますわよ。」

 

お嬢様口調か・・・お嬢様口調の人は大抵嫌な人ばっかりなんだけど・・・神田さんからはそんな雰囲気を感じないな。

 

「行きますわよ。」

 

「はい!」

 

「それでは実技試験デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

沙紀 LP4000

 

先攻は・・・俺か。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

さてどうするか・・・相手は留姫たちを倒したことがある実力の持ち主・・・迂闊には行けないな・・・

 

だがこの手札・・・まさかこの3枚が揃うとは・・・ならば・・・あれをやるしかないね!

 

「俺はE・HEROフォレストマンを守備表示で召喚!」

 

DEF/2000

 

「カードを4枚伏せてターンエンド!」

 

「いきなり4伏せ・・・あなたらしいですわね。」

 

「へぇ、随分と俺のデュエルを研究してるみたいですね。」

 

「あなたはもうこのアカデミアでは有名ですわよ。だから自然とあなたの戦い方は耳にしますわ。HEROにしては特殊な戦い方だと。」

 

あぁ、やっぱ耳に入るんだそういうの・・・だから有名になると嫌なんだよ・・・

 

「ではいきますわ!私のターン、ドロー!」

 

さて、神田さんはどういうデッキだ?

 

「私は手札のシャドウ・リチュアの効果を発動しますわ。このカードを墓地に送り、デッキからリチュアの儀水鏡を手札に加えますわ。」

 

「リチュアか・・・」

 

あれ結構手ごわいんだよな・・・

 

「いきますわ!リチュアの儀水鏡を発動!同時に手札のヴィジョン・リチュアの効果を発動!水属性の儀式モンスターを特殊召喚する場合、このカード1枚で儀式召喚のためのリリースとして使用できますわ。ヴィジョン・リチュアの墓地に送り、イビリチュア・ジールギガスを儀式召喚!」

 

ATK/3200

 

ジールギガス・・・リチュア最大の攻撃力を持つモンスター・・・攻撃力もそうだが効果もまた厄介。

 

「ジールギガスの効果を発動!1ターンに1度、ライフを1000払うことでカードを枚ドローしますわ。ドロー下カードを互いに確認し、確認したカードがリチュアと名のついたモンスターだった場合、場のカード1枚を持ち主のデッキに戻しますわ。ドロー!・・・私が引いたのは邪神の大災害。バウンス効果は発動しませんわ。」

 

沙紀 LP4000→3000

 

ふぅ、だが邪神の大災害・・・厄介なカードを引かれたな・・・

 

「バトル!ジールギガスでフォレストマンを攻撃しますわ!」

 

「くっ!」

 

「そして私もカードを4枚伏せてターンエンドですわ。」

 

「へぇ、リチュアで4伏せですか。」

 

「こんなこともありますわ。今回は手札が悪い方ですわ。」

 

「みたいですね。そしてそれは僕の罠にかかったも同然!」

 

「え?」

 

さぁ、いくよ!

 

「リバースカードオープン!クリボーを呼ぶ笛!デッキからクリボーを特殊召喚!」

 

『クリリー!』

 

DEF/200

 

「え?クリボーを場に?その魔法カードの効果はクリボーを手札に加えることもできたはずですわ。」

 

「その通りです。でも今回はこれでいいんです。」

 

「何をするつもりです?」

 

「今にわかります。さらに速攻魔法、増殖を発動!クリボーをリリースし、クリボートークンを自分の場に可能な限り守備表示で特殊召喚する!」

 

DEF/200×5

 

「クリボートークンが5体・・・一体何を・・・」

 

ふふ・・・会場の皆が驚いてる。さぁ、今回のメインカードを発動しようか!

 

「さらに速攻魔法発動!機雷化!」

 

「き、機雷化ですって!?」

 

「そう、機雷化は自分の場のクリボー及びクリボートークンをすべて破壊し、破壊した数と同じ数まで相手の場のカードを破壊するカード!俺の場にはクリボートークンが5体!よって神田さんの場のカード5枚をすべて破壊する!」

 

「なんですって!?」

 

「いけ!クリボートークンたちよ!」

 

『『『『『クリリー!』』』』』

 

「嘘ですわ・・・私の場のカードが全滅・・・」

 

うわお、4枚の伏せカード・・・邪神の大災害のほかに水霊術-葵、儀水鏡の瞑想術、神の恵みを伏せてたよ・・・神の恵みはジールギガスのライフコストが結構重いからな。その対策なんだろうけど・・・にしても結構やばいカード伏せてたな。危ない危ない。

 

「そして俺のターン、ドロー!」

 

よし、これで決めれる!

 

「俺はE・HEROエンジェル・ウィングを召喚!」

 

ATK/500

 

『・・・私で決めるの?』

 

「そうだよ。」

 

『・・・滅多にないよねこんなの。』

 

「ないね。」

 

だってウィングは守護神だもん。攻撃表示で出すことが滅多にない。

 

「バトル!エンジェル・ウィングでダイレクトアタック!」

 

『・・・いくよ。』

 

「この瞬間手札のE・HEROオネスティ・ネオスの効果を発動!このカードを手札から捨てることで場のHERO1体の攻撃力をターン終了時まで2500ポイントアップさせる!」

 

エンジェル・ウィング ATK/500→3000

 

「攻撃力3000・・・つまりジャストキルですわね。」

 

「そうです。お願いウィング!ウィング・カッター!」

 

『喰らって!』

 

「きゃあ!」

 

沙紀 LP3000→0

 

ふぅ、勝てた。

 

「まさかクリボーにあんな使い方があるとは思いませんでしたわ。」

 

「まぁ、普通あんな使い方はしないよ。たまたま3枚揃ったから使ってみただけだよ。」

 

「普通だったら入れませんわよ。」

 

「ごもっとも。」

 

全くの正論である。

 

「でもさすがでしたわ。またデュエルしてくださいます?」

 

「もちろん。今度は本気の神田さんと戦いたいです。」

 

「今日は手札が悪かっただけですわ・・・」

 

「あはは、まぁそんな時もありますよ。」

 

なんか意外だなぁ。

 

お嬢様口調の人の割にはなかなか接しやすい。

 

この人は例外なのかな・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

留姫side

 

「お、お邪魔しまーす。」

 

「どうぞ。」

 

実技試験が終わってからの放課後。

 

セキュリティからの呼び出しはなく、無事駆を私の家に呼べたわ。

 

さぁ、話さないと。

 

「へぇ、ここが留姫の部屋なんだね。いかにも女の子らしい部屋だね。」

 

「・・・どういう部屋を想像してたのよ・・・」

 

「いや、まず想像すらしてなかったんですが・・・で、話って?」

 

「・・・駆に話さなきゃいけないの・・・私の正体を。」

 

「・・・正体?どういうこと?」

 

「前に駆と遥ちゃんが自分たちが転生者って話を皆にしたじゃない。だから私も話そうと思うんだけど、その前に駆にだけは聞いてほしくて・・・」

 

「え?・・・それって・・・」

 

「そう・・・私も転生者なの。」

 

「えぇ!?」

 

普通驚くわよね・・・私は駆が転生者だと聞いたときあまりおどろなかったけど・・・なんとなく気づいてたから・・・

 

「私は高1の時の1月に事故で死んだの。そして気づいたらこの世界にいた。体は小4になってたけどね。」

 

「(高1の1月?事故?)つまり今から3年前なんだ。」

 

「えぇ。前世では今とは違う名前で過ごしてたわ。そして1個下の彼氏もいた。」

 

「(1個下の彼氏!?まさか・・・)違う名前だったんだ・・・どういう名前だったの?」

 

もう気づいたかしら?

 

「・・・知りたい?」

 

「うん。」

 

「・・・駆、あなたは知ってる名前よ。」

 

「え?俺が知ってる名前?(そんな・・・まさかほんとに)」

 

「えぇ、話の続きするわね。その彼氏はほんとに優しくてかっこよくて、と思ったら時に思いっきり甘えてきて可愛くて・・・私にとって理想の彼氏だった・・・その彼氏と最初にあったのは・・・学校で図書委員をしてた時。」

 

「図書委員!?」

 

「・・・もう気づいたんじゃない私の名前?」

 

「・・・ほんとに・・・そうなの?」

 

「えぇ、私の前世の名前は清永智子。私もあの時の恋、忘れてないよ・・・ぎー君。」

 

「と、智子さん・・・ほんとに・・・」

 

「ほんとよ。髪の色はこの世界に来た時に気分転換に変えたし、名前は当初記憶消失だったから変わっただけよ。」

 

「あ・・・智子さん!」

 

「きゃっ!」

 

駆に・・・いいえ、ぎー君に抱きしめられた///

 

「ぎー君?」

 

「ずっと・・・会いたかった・・・」

 

泣きながら言うぎー君。

 

「・・・私だって・・・ずっと会いたかった・・・そしてこうしたかった。」

 

私もぎー君の背中に手を回す。いわゆる抱きしめあう形に。

 

「智子さん・・・」

 

「ぎー君・・・」

 

しばらくそのまま抱きしめあった私達。

 

私達にとって、それほどのことだった。

 

やがて互いに手を離し、

 

「ぎー君、ぎー君さえよかったら、私ともう1度・・・」

 

「待って智子さん。」

 

「え?」

 

「前世では智子さんから言ってくれた。だから今度は俺から言わせて。」

 

「・・・うん。」

 

「智子さん、ずっとずっと好きです。僕と、もう1度付き合ってください。」

 

「はい、喜んで。」

 

「あはは・・・なんだか恥ずかしい///」

 

「今更でしょ。」

 

「まぁね。」

 

「・・・ぎー君。」

 

「何?」

 

「・・・キスしよ。」

 

「・・・うん、いいよ。」

 

そして抱きしめあい、キスする私たち。

 

ずっとこうしたかった。

 

この世界に来ても、ぎー君のことが頭から離れなかった。

 

そしてもう会えないと思ってた。

 

もう夢なんかじゃない

 

夢なら・・・ずっと醒めないで。

 

やっぱり私には・・・ぎー君しかいない。

 

ぎー君以外の人との結婚は考えられない。

 

だから今・・・ものすごく幸せだよ。

 

そんな思いを込めてずっとキスする。

 

それは・・・ぎー君も同じだった。

 

「・・・プハッ・・・智子さん・・・」

 

「ぎー君・・・私、今すごく幸せだよ。」

 

「僕も、すっごく幸せです。」

 

2人で幸せをかみしめる。

 

「ほんと奇跡よね。死んだ2人が別の世界で再会するなんて。」

 

「ほんとですね。こんなこと普通はないですし。」

 

「ねぇ、2度目の初デートはどうする?」

 

「そっか、初デートも2度目になるんですね。初になるのか疑問だけど・・・」

 

「いいんじゃない。この世界では初だもの。」

 

「それもそうですね。前世での初デートは・・・互いに中学生だったからあんまり遠いところいけなかったからってデパートで買い物してましたもんね。」

 

「そうね・・・まぁ今回も中学生なんだけど・・・」

 

「前回よりは自由がききますね。どうします?」

 

「うーん・・・ねぇ、もうすぐアカデミアで文化祭があるからその時一緒に回らない?」

 

「文化祭ですか。いいですよ。」

 

「決まりね。じゃあ今日は・・・」

 

「・・・もうちょっとここにいたいです智子さんと。」

 

「・・・私も。」

 

そのあと、ずっといちゃいちゃしてた私達。

 

今日から、私とぎー君の新しい恋が始まる。

 

今度は手放さない。ずっとずっと・・・ぎー君のそばに・・・




駆「以上、第35話でした。」

留姫「ぎー君とつながった///」

駆「またよろしくね智子さん///」

留姫「///えぇ」

駆「で、今回俺と対戦した神田沙紀さん。この人も前作でも登場してます。」

留姫「しかも同じ中間テストの実技試験。でもあの時とは違うデュエルだったわね。」

駆「あの時はね・・・俺が後攻で、俺のターンが回ってくる前に俺の手札が0になるという大惨事・・・」

留姫「でもなぜかそこから手札を0から7枚にしてワンターンキルをするという大惨事・・・」

駆「何やってるんでしょうね・・・」

留姫「あなたがやったのよ。」

駆「アハハ(汗)」

留姫「今回も今回で何してるのよ・・・クリボーをあんな使い方するなんて・・・」

駆「誰もがしないだろうと思ったことをする。それが俺です。」

留姫「まったくよ・・・まぁ、クリボーも活躍できて嬉しいんじゃないかしら。」

駆「クリボー出番2回目だったからね。」

留姫「さて、次回は・・・前作ではやらなかった文化祭よ。」

駆「作者が通ってた大学をモチーフにした文化祭。クラスの出し物での奮闘や・・・俺と留姫の初デートをお送りします。」

留姫「デュエルないからちょっと短くなると思うわ。」

駆「タイトルは『2度目の初デートの文化祭』です。」

留姫「それでは、次話もお楽しみにね。」


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第36話 2度目の初デートの文化祭

駆「お待たせしました、第36話です。」

留姫「だいぶ待たせた割には今回短いわ。」

駆「こういうデュエルなし回、作者苦手だからね。」

留姫「なのに次話もデュエルなし回なのよね・・・」

駆「大丈夫なんだろうか・・・まぁ次話は実はすでに出来上がってるんですがね。」

留姫「この話より先に出来上がってるものね。」

駆「ということで参りましょう。」

留姫「第36話、スタートよ。」


駆side

 

「へぇ、結構大規模なんだね。」

 

「えぇ。」

 

今日はアカデミアの文化祭2日目。

 

と言っても、昨日の1日目は前夜祭みたいなもの。一般の人は入れなかったし、開始時刻も夕方からだったからね。

 

本番は一般の人も入れる今日からの2日間。

 

うちのクラスも出し物は出すことになって、うちのクラスは喫茶店になった。

 

留姫は普段やってるから慣れてるのでメイン中のメインである3日目の指揮を任されることになってる。当然俺も涼太も美菜も隆も3日目は1日中喫茶店で働くことに。

 

ということは今日の2日目はフリー。

 

なので、留姫と約束してたので今日は2人っきりでゆっくり回ることに。

 

ちなみに互いの呼び方はその時の気分で変わる。「ぎー君」「智子さん」って言うこともあれば、「駆」「留姫」と呼び合うこともある。

 

でも今日は文化祭で大勢人がいるから普通に「駆」「留姫」って呼び合うかな。

 

ちなみに留姫が転生者だってことは恋人になった翌日に遊星たちも含めて皆に話した。

 

当然のことながらみんな驚いてた。特に留姫と付き合いが長かった涼太、美菜、隆はね。でも早々言えることではないのは3人ともわかってくれてた。俺という前例もあったしね。

 

なので俺と留姫が付き合ってるってこともみんな知ってる。

 

「なんかこうしてると前世の時に一緒に回った文化祭を思い出すわね。」

 

「そうだね。」

 

実は前世の時も1回だけだけど学校の文化祭を一緒に回ったこともある。

 

ちなみにずっと手つないでます俺達///

 

「ねぇ駆、あれやってみない?」

 

「あれって・・・射的か。」

 

留姫が指さしたのは射的。

 

「懐かしい。いいよ。やろっか。」

 

俺たちは店の人にそれぞれ代金を払い、銃に5発のコルクを貰った。

 

「じゃあ私からやるわね。」

 

留姫が狙うのは・・・あぁ、あのぬいぐるみか。あれ留姫好みのぬいぐるみだもん。

 

が、留姫は狙い続けるものの4発続けて外してしまう。

 

「・・・はぁ、なかなか当たらないわね。」

 

「留姫、もうちょっと肩の力を抜いてリラックスして。」

 

「え?あ、う、うん。」

 

「あと、もうちょっと脇をしめたほうがいいよ。」

 

「分かったわ。」

 

留姫が狙いを定めて打つと・・・見事ぬいぐるみにヒットし、落ちた。

 

「おぉ、おめでとう、はい、景品だよ。」

 

「ありがとう駆。」

 

「いえいえ、俺普段慣れてるからこういうの。」

 

「・・・そっか。そうだったわね。」

 

「じゃあ次は俺のターン。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・5発すべて命中させるなんてね。」

 

「あれが俺の射撃の腕前だよ。」

 

俺の射的の結果は5発すべて命中。種類は駄菓子にキーホルダー2つ、カード1枚に遥ちゃんが欲しがりそうなぬいぐるみ。帰ったら遥ちゃんにあげよっかな。

 

「あ、はい、キーホルダー。」

 

「ありがとう、お揃いなのね。」

 

「うん。」

 

そう、キーホルダーはお揃い。だから狙ったんだ。

 

ちなみになぜ射的が得意かって?もちろん前世でテロリストと戦ったときに銃撃ったことあるからね。普通は犯罪だろうけどテロリスト相手にそんなものは通用しない。殺らなきゃ殺られるから。

 

『責任は俺がとる』って言って許可もしてくれたしね。

 

あ、

 

「留姫、このカードあげる。」

 

「え?いいの?」

 

「うん。このカード、留姫が1番使えそうだし。」

 

「ありがとう・・・あ、確かに私のデッキだと使えそうね。」

 

何のカードかは留姫が出すまでのお楽しみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・仕掛けを全部看破されて泣きそうだったわね。」

 

「アハハ(汗)」

 

この後、輪投げやお化け屋敷を楽しんだ。

 

お化け屋敷は俺と留姫が仕掛けを看破しながら進んでいきました(笑)

 

「そろそろ昼飯食べよっか。」

 

「そうね。」

 

こうして中央ステージに移動する。そこに屋台が一杯あるからね。

 

そして昼飯食べながら中央ステージでやっているイベントを観戦。

 

すると、

 

「ぶふっ!」

 

「あれって・・・まさか・・・」

 

「そのまさかだね・・・龍亞と遥ちゃんだ。」

 

ステージでやっていたのは男装・女装大会。そこで龍亞と遥ちゃんがそれぞれ女装、男装をしてステージに立っていたのだ。

 

龍亞はめっちゃ恥ずかしそうにしてたけど、遥ちゃんはこういうのが大好きなので堂々としている。

 

そしてその恰好が・・・遥ちゃんは執事の格好、龍亞はメイドの格好をしている。

 

「遥ちゃんほんとにうまいわね。けどそれ以上に龍亞・・・」

 

「完全にあれは女の子だな。」

 

「・・・そうね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昼飯食べた後もいろいろ回ってみた。すると、

 

「脱出ゲーム?」

 

「こんなの去年あったかしら?」

 

「どうやら今年からの新企画みたいだよ。」

 

見つけたのは今年からの新企画の脱出ゲーム。40分以内に脱出しなければならないらしい。

 

「駆好みのゲームじゃない?」

 

「よくぞお分かりで。」

 

「分かるわよこれぐらい。私もこれ面白そうと思ってるし。」

 

「じゃあ・・・行く?」

 

「もちろん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんな悩んでたけど・・・駆には簡単だったみたいね。」

 

「うん、留姫も分かってたじゃん3つの謎。」

 

「駆からヒント貰ったからね。」

 

結果からいえば無事脱出成功。内容な3つの謎を解き、1つしか出口を目指せ見たいなもの。

 

後日情報が入ったが、参加者合計は約400名で脱出成功率はわずか3%。つまり約12名しか脱出に成功していない。その12人のうちの2人となったわけらしい。

 

「今日の文化祭もそろそろ終わりね。」

 

「そうだね。今日は色々楽しかったよ。」

 

「私も、ありがとう駆。」

 

「こっちこそありがとう留姫。」

 

「今度は遠出でのデートに行きたいわね。」

 

「そうだね。それは・・・冬休みか春休みかな?」

 

「そうね。」

 

こうして文化祭2日目は終わりを告げたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして文化祭3日目。

 

「サンドイッチと紅茶オーダー入りました!」

 

「チーズケーキにココアオーダーです!」

 

「チーズケーキは私に任せて!駆はサンドイッチ!美菜は紅茶とココアお願い!」

 

「「了解!」」

 

うちのクラスの喫茶店は結構繁盛している。

 

留姫の指示のもとてきぱきと動くのは俺と美菜。この3人で・・・まぁ美菜は主に飲み物担当、留姫がケーキなどの菓子類、俺がサンドイッチなどの軽食を主に担当している。

 

そう、あの人が来るまではこの3人で問題なく回せた。

 

だが、

 

「おい!トップモデルのミスティが来たぞ!」

 

「「「え!?」」」

 

今や世界で知らない人はいないとまでされるトップモデルミスティ。

 

ミスティは今日の文化祭でトークショーを行うために来ている。今日がメイン中のメインとなってるのはそのためである。

 

そのミスティがうちのクラスの喫茶店に・・・

 

それ知った皆は大騒ぎ。続々とこの喫茶店に集まるように。

 

よって客殺到のこの自体はさすがに予想外。急遽人員を増やして対応することに。

 

「まさかこんな大変なことになるとはね・・・」

 

「予想してないよこんなの・・・」

 

よって俺たちは休憩時間がほとんどなく、疲れ果てることに・・・

 

が、大きなトラブルはなく、喫茶店は大繁盛で、売り上げ1位の成績を収めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、最後に綺麗なレーザーショーがあり、最後に花火が打ちあがって文化祭は終わりを告げる。

 

その花火はもちろん留姫と2人っきりで見ることに。

 

「相変わらずき綺麗な花火ね。」

 

「俺は初めてだけどほんと綺麗だね。」

 

しかし今日は疲れた・・・ミスティ目当てなだけであんなに客は来るのか・・・

 

「そういえば2人で花火見たことありませんでしたね。」

 

「そういえばそうね。前世の時も一緒に見たことはなかったわね。」

 

近くでめぼしい花火大会がなかったしね。

 

「ねぇ駆。」

 

「どうしたの留姫?」

 

「これからも・・・よろしくね。」

 

「うん!こちらこそ!」

 

こうして文化祭は終了した。

 

この文化祭で作った留姫との思い出は、俺と留姫の心の中に永遠に刻み込まれるだろう。




駆「以上、第36話でした。」

留姫「そして今日のゲストは・・・文化祭で女装されられたこの子よ。」

龍亞「る、龍亞です・・・うぅ、何であんな目に・・・」

駆「遥ちゃんに捕まったんだね。」

龍亞「うん・・・なんで遥ちゃんあんなにノリノリなんだろう・・・」

駆「遥ちゃん、あぁいうの好きだから。」

留姫「それが遥ちゃんよ。」

龍亞「うぅ・・・」

駆「ってことで今回初めてやった文化祭だけど、今回うちのクラスは喫茶店ってことでいつも留姫は自分の店の手伝いしてるからって3日目責任者になったけど、いつもあんなことやってるの?」

留姫「あんなにはやってないわよ。でも私と母さんですべてやってるから大変よ。客は少ないとはいえ。」

駆「たまに俺たちも手伝ってるけどほんと大変そうだよね。」

龍亞「遥ちゃんあぁいうの好きそう・・・」

駆「ってか好きだよ。」

留姫「ってことで次回は新キャラが3人も登場よ。」

駆「1人は前作でも出てたけど、もう2人は全くの初登場。」

龍亞「でも知ってる人は知ってるキャラです。」

留姫「タイトルは『心を閉ざした少女と新たな転生者』です。」

駆「それでは次話もお楽しみに!」


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第37話 心を閉ざした少女と新たな転生者

駆「お待たせしました、第37話です。」

留姫「今回もデュエルなしよ。」

駆「さぁ、今回は一気に3人の新キャラが登場!」

留姫「そのうち2人は転生者。今回は主にその2人の転生者についてよ。」

駆「それでは、第37話、スタート!」


駆side

 

「アカデミア内での大会なんてあったんだね。」

 

「そうよ。」

 

文化祭から2週間後の休日。

 

セキュリティでの仕事が夕方に終わった俺は、留姫と一緒に海岸を歩いていた。

 

なぜ海岸かって?気まぐれだよ。

 

「しかも個人戦と団体戦・・・団体戦もあるなんて思わなかったよ。」

 

「でしょうね。団体戦は約1年後にあるWRGPのルールと同じよ。」

 

「まじか。つまり3対3の団体戦?」

 

「そうよ。」

 

「メンバーは?」

 

「期末試験の結果が帰ってきてから決めるんだけど・・・まぁ私たち5人でしょうね。」

 

「ですよねー。」

 

だって俺ら5人が実技の成績が圧倒的に上だもん。

 

「個人戦は中等部内で予選があるわよ。トーナメントで。」

 

「トーナメントなんだ。」

 

「そうよ。ただ、ベスト8までしか決めないけどね。本選に行けるのは16人。ベスト8に入ったら本選の1回戦に。ベスト16だと小等部の代表8人との予備戦を勝たなきゃいけないわ。」

 

「だからベスト8まで決めるんだね。」

 

ちなみに高等部も出れるのは16人らしい。

 

「予選のトーナメント表は2学期の中間と期末の総合成績によって決まるわ。」

 

「だから2学期のテストは皆の目の色が違うんだね。」

 

「そうよ。」

 

そりゃ重要だよな。順位が上なほど本選に行ける確率が高まるんだもん。

 

「団体戦は予選ないの?」

 

「小等部3年だけあるわ。小等部3年は1クラスしか出れないから。小等部4年以降は全クラス出れるわ。」

 

「そうなんだ。」

 

ちなみに各学年3クラスずつあるよ。

 

「で、団体戦は1回戦が終わった後敗者復活戦があるわ。枠は2枠。」

 

「あぁ、全体で28クラスあるから1回戦で勝ち上がれるのは14クラスだから2枠か。」

 

「まぁそうね。後アカデミア杯全体の特徴としては直前まで対戦相手がわからないことね。」

 

「え?」

 

「アカデミア杯は1回戦終わった後2回戦の組み合わせ抽選、2回戦終わった後3回戦の組み合わせ抽選という風になってるのよ。」

 

「へぇ、それは面白そうだね。」

 

「個人戦の予備戦だけは小等部vs中等部になるよう設定されてるけどそれ以外は全く関係なく抽選されるから初戦から高等部vs高等部が普通にあるわ。」

 

「いきなり優勝候補同士の激突もあるわけか。」

 

「そうよ。」

 

なるほどね・・・やべぇ、すげぇわくわくしてきた!

 

そんなこと話してると、海岸に佇む1人の女の子の姿を見つけた。

 

「あの子・・・1人で何であんなところに・・・」

 

「どうしたんだろう?声かけてみる?」

 

「そうね・・・ちょっと心配だし。」

 

と言ってると、

 

「きゃあああああああああああ!」

 

いきなり叫びだした!ってか悲鳴だよねこれ!?

 

「留姫!」

 

「分かってる!」

 

俺たちはすぐにその女の子の元へ走った。

 

「君、大丈夫?」

 

「何があったの?」

 

しかし俺たちが声かけても悲鳴は続く。

 

「香澄ちゃん!」

 

その時、別の方から声がした。

 

声がした方向を見ると、男子と女子が1人ずつこちらに駆けてくるのが見える。

 

この子の知り合いかな?

 

「香澄ちゃん大丈夫?」

 

女子のほうが女の子をなだめるように抱きしめると女の子の悲鳴は止んだ。

 

「すいません、何かご迷惑をかけたみたいで。」

 

「いえいえ、気にしないでください。」

 

「あんな悲鳴聞こえたら助けるわよ普通。」

 

「でも一体何があったんですか?周りには俺達しかいなかったし、悲鳴上げた時、俺たちはまだ遠いところにいたから何が原因でこうなったのか・・・」

 

「・・・どうするこよみちゃん?」

 

「・・・この際事情を話して協力してもらったほうがいいんじゃないでしょうか。私達ではもうどうすることもできないみたいですし。」

 

「・・・そうだな。あの、とりあえず、うちに来てもらえませんか。事情はそこで話します。」

 

「分かりました。いいよね留姫?」

 

「異論はないわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すみません、お茶しか用意できなくて。」

 

「いえいえ、用意してくれるだけでも助かります。」

 

かくしてこの2人の家にお邪魔した俺と留姫。さっきの少女もここに住んでるようだ。

 

「そういえば自己紹介がまだでしたね。俺は山岸駆と申します。デュエルアカデミアに通う中等部1年生です。」

 

「同じく中等部1年の加藤留姫よ。よろしく。」

 

「俺は高等部1年の八神森司。よろしく。」

 

「高等部1年、灘こよみです。」

 

高等部1年ってことは・・・アキさんと同じ学年か。

 

「さっきの女の子は大久保香澄と言って山岸さんと加藤さんと同じ中等部1年生です。」

 

あ、俺たちと同じ学年か。

 

「えっと・・・どこから話したらいいんだろう・・・」

 

「・・・香澄さんは単刀直入に言うと両親が1か月前に自殺して塞ぎこんでるんです。」

 

「両親が自殺!?」

 

それはまた・・・

 

「アカデミアも休学してて、俺たちが何とか励まそうとしてるんだけどなかなか心を開いてくれなくて・・・」

 

「私達じゃもうどうしようもできないんです。」

 

「そうなんですか・・・」

 

両親が自殺した・・・か・・・それは辛い・・・

 

「香澄さんの祖母にもどうしようもできないので・・・」

 

「さっきの悲鳴は?」

 

「原因はわかりません。香澄さんが口を閉ざしたままなので。」

 

「そっか・・・」

 

「あの、お願いです。どうにか香澄さんの心を開いてくれませんか?」

 

「って言われても・・・」

 

「大丈夫、駆ならできる。」

 

「おいおい・・・」

 

「駆は私の心を開いてくれた実績があるから。」

 

「あれはほぼ遥ちゃんじゃん・・・」

 

「確かにそうだけど、駆の存在も大きかったのよ。」

 

「そ、そう・・・」

 

「あの・・・加藤さんも何か・・・」

 

「えぇ、八神さんと灘さん、夏休みにあったフォーチュンカップは見た?」

 

「あ、はい。テレビでこよみちゃんと一緒に・・・あ!もしかして・・・」

 

「そうよ。私達、2人とも出てたわ。」

 

「準優勝者が山岸さんで加藤さんはベスト4・・・」

 

「えぇ、で、私がその時なんて呼ばれたか知ってる?」

 

「確か・・・第2の魔女・・・」

 

「そうよ。でもその魔女から解き放ってくれたのがここにいる駆、そして駆の妹の遥ちゃんなの。」

 

「そうだったんですね。」

 

「それはともかく、大久保さんの心を開けるかどうかはまだ全く未知数です。ましてや大久保さんとは全く面識がありませんし。できる限りのことはやりますが、それでも大久保さんの心を開ける確率は低いです。それでもいいですか?」

 

「構わないです。とにかく俺たちはあの子を救いたい。俺たちは居候の身ですからその分できる限りのことはしたいんです。」

 

「・・・そこまで言われちゃ、断るわけにはいけないわね。」

 

「元々断るつもりはなかったけどね。」

 

「よかった・・・お願いします。ただ今は寝てるので起きるまでここで待ってもらっていいですか?晩飯は用意しますので。」

 

「それは構わないんですが晩飯までいただいていいんですか?」

 

「大丈夫です。こっちが頼んでるのでこれぐらいはやらないとと。」

 

「分かったわ。じゃあ母さんにメールしなきゃ。」

 

「俺も遥ちゃんに連絡しなきゃ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「母さんにOK貰ったわ。」

 

「俺も遥ちゃんに事情は説明した。」

 

「じゃあ・・・どうしましょうか?」

 

「えっと・・・1つ聞いてもいいですか?」

 

「はい、何でしょうか?」

 

「さっき居候の身って言ってましたけど・・・何かあったんですか?」

 

「それは・・・俺達、気づいたらこの家の前で倒れてたんです。」

 

「気づいたら?それ以前の記憶がないってこと?」

 

「・・・はい。」

 

気づいたら・・・か・・・

 

「倒れてた私たちを香澄さんの祖母が救ってくれたんです。それからここで居候として暮らしてるんです。」

 

「そうだったんですね。」

 

「私と同じね。」

 

「え?加藤さんもですか?」

 

「留姫でいいわ。私も家の前で倒れてたのを母さんに救ってもらって、今は本当の家族みたいに接してくれてるわ。」

 

「それだったら俺もかな。俺も居候の身だし。」

 

「山岸さんもですか。」

 

「駆でいいですよ。」

 

「じゃあ俺も森司でいいですよ。」

 

「私もこよみで構いません。」

 

結局全員じゃねぇか。

 

「しかし全員が居候の身ですか・・・珍しいですね。」

 

「・・・で、お2人とも。」

 

「どうしました?」

 

「もしかして転生者ですか?」

 

「「!?」」

 

「・・・図星ね。」

 

その反応だけで十分です。本当にありがとうございました。

 

「ど、どうして・・・」

 

「どうしたも何も・・・僕も転生者ですから。」

 

「「え?」」

 

「ついでに私も転生者。」

 

「「えぇ!?」」

 

驚いた後、顔を見合わせる森司さんとこよみさん。

 

「・・・あっちが打ち明けた以上、私達も言うべきですかね先輩。」

 

「だな・・・駆さんの言う通り俺たちも転生者だ。」

 

「やっぱり・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、4人で転生者ならではの話をしたよ。

 

具体的には前世では何をしてたかとか、森司さんとこよみさんの2人も前世の時から付き合ってるみたいなので、前世の時の恋愛話とか。

 

いやー、楽しいよ。

 

こよみさんは結構な美少女だが、常に眉間にしわが寄っていて、目つきも鋭いが、それは幼少時代からの偏頭痛と近眼の賜物らしい。

 

長い付き合いである森司さんには他の人には睨まれてるようにしか見えない目つきでもそれがそうじゃないというのが分かるらしい。

 

こよみさんが森司さんのことを先輩と呼んでるのは前世では森司さんのほうが1コ上だったかららしい。2人が出会ったのは森司さんが高3の時、つまりこよみさんが高2の時。それから森司さんは大学受験で失敗し、一浪してある大学に入学したところ偶然にもこよみさんと再会。同じオカルト研究会というサークルに入り、その大学生活の中で両想いということがわかり、付き合うようになったと。

 

こよみさんがオカルト研究会に入った理由は子供のころからの知り合いに誘われたから。森司さんは最初はこよみさんがいるからと仮入部したが、森司さんにはなんと霊感があるらしくその霊感がこのサークルでは役立つと思って正式に入部したらしい。さらに言えば、こよみさんは霊に狙われやすい体質らしく、その霊から守るためとも言ってた。

 

学年が同じになったと思ったらこっちの世界では同い年。これは俺と留姫にも当てはまる。それもあって、完全に俺たち4人は意気投合した。

 

互いにラインのID教えあって追加し、4人のグループラインも作るほどだ。

 

でも本来の目的を忘れてはいない。

 

晩飯の時間、大久保さんとその祖母も一緒になって食べた。

 

その時から少しずつ大久保さんに話しかけてる。

 

最初は何の反応もしてくれなかった。

 

けどある話題を出したときから変化が出てきた。

 

それは俺の過去。

 

俺の家族は殺されていてもういない。殺されたのと自殺と違いはあれど、家族を失った苦しみや悲しみは俺も理解できる。

 

そのことを話すと、俺に対してだけは少し心を開いてくれた・・・かな。まだ喋ってはくれないけど、明らかに俺に対してだけは表情が違った。

 

さすがに泊まるわけにはいかないので帰ろうと思ったとき、明らかな変化があった。

 

「・・・明日も来て。」

 

ただその一言だけぼそっと俺に喋ってくれた。これに祖母も森司さんもこよみさんも驚いたと同時に感激したらしい。

 

両親が自殺してから喋ったことはなかった大久保さんが俺に対してだけは徐々に心を開くようになっている。

 

同じ苦しみを知ってるからこそ分かることがある。

 

「どうやら私の出番はないみたいね。」

 

「かもね。」

 

「明日も行くの?」

 

「そのつもり。本人に直に言われちゃったしね。」

 

「まぁそうよね。」

 

「後、明日は遥ちゃんも連れて行こうかなと思ってる。」

 

「遥ちゃんを?」

 

「うん。遥ちゃんもあの子と同じ苦しみや悲しみを知ってるから。」

 

「そうね・・・遥ちゃんは人の心を開くの得意そうだし。」

 

「留姫の心を開いたのも遥ちゃんだしね。」

 

「えぇ・・・私もついていっていい明日?」

 

「勿論。」

 

そんな会話をしながら俺たちは帰宅した。




駆「以上、第37話でした。」

留姫「そして今日のゲストはこの2人よ。」

森司「えー、八神森司です。よろしくお願いします。」

こよみ「灘こよみです。よろしくお願いします。」

駆「この2人はホーンテッド・キャンパスっていう青春ホラー小説のキャラで、作者が好きなキャラなんで出しちゃいました。」

留姫「作者は現時点で10巻まで読んでるわ。今現在出てるのが10巻までだけど。」

森司「転生者になるなんて思いもよらなかったよ。」

こよみ「そうですね。」

駆「勿論、この2人も今後デュエルするのでお楽しみに!」

森司「それよりも今は香澄ちゃんだな。」

留姫「心配はいらないと思うわよ。駆なら何とかしてくれるわ。」

こよみ「駆さんにだけ心を開き始めてますしね。」

駆「任せて!(まぁ俺より遥ちゃんのほうがいいんだけどね)」

こよみ「それにしても・・・お2人ともお似合いのカップルですね。」

留姫「そっちもお似合いよ。」

こよみ「ありがとうございます///」

森司「完全に女の子同士で会話をはじめたな。」

駆「女子はそういうもんですよ。僕たちだけで次回予告やりましょう。」

森司「そうだな。」

駆「さて次回は言わずもがな香澄の心を開く回だよ。」

森司「駆さんの妹が来て状況は急転!」

駆「人の心を開くのが得意となってる遥ちゃんが香澄の心を開く!」

森司「タイトルは『少女の覚醒!黒斧の輝石騎士降臨!』です。」

駆「それでは次話もお楽しみに!」


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第38話 少女の覚醒!黒斧の輝石騎士降臨!

駆「お待たせしました、第38話です。」

遥「今回はデュエルあるよ!」

駆「さぁ、早速行くよ。」

遥「第38話、スタート!」


留姫side

 

「約束通り来たよ。」

 

心を閉ざした少女と出会って翌日。

 

私と駆は再びその少女の元へ。

 

駆の姿が見えた途端、少し表情が柔らかくなった少女、大久保さん。

 

が、今日来たのは私と駆だけじゃない。

 

「こんにちは。」

 

そう大久保さんに声をかけたのは駆の妹、遥ちゃん。

 

「あ、この子は川上遥ちゃん。俺の妹だよ。」

 

「よろしくね!」

 

が、まだ心を開いてるのは駆だけみたいで、また表情が曇る。

 

「この子が昨日ラインで言ってた駆さんの妹か。」

 

「可愛いですね。」

 

そう言いながら出てきたのは昨日出会った転生者、森司さんとこよみさん。

 

「川上遥です!よろしくお願いします!」

 

「よろしく。俺は八神森司。」

 

「私は灘こよみ。」

 

「森司お兄さんとこよみお姉さんだね。よろしく!」

 

「お、お兄さん!?」

 

「お姉さん?」

 

「あぁ、遥ちゃんは年上にはいっつもこういう呼び方なんです。」

 

「そ、そうなんですか・・・」

 

2人も気持ちはわかる。私も最初戸惑ったわ。最も、私はその時魔女状態だったけども。

 

「とりあえず中に入ってください。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、駆と遥ちゃんは大久保さんの部屋に。3人だけで話したいって言ってたから、私は森司さんとこよみさんと談笑することに。

 

「ごめんなさいね、結局あの2人に任せっきりで私何もしてないわ。」

 

「そんなことないですよ。」

 

やっぱり人の心を開くのはあの2人の役目ね。

 

「駆さんって、私達が思ってる以上に壮絶な過去がありますよね。」

 

「えぇ、私も最初聞いたときびっくりしたわ。」

 

「駆さんの妹も同じって聞きましたが・・・」

 

「そうよ。遥ちゃんも駆と一緒で家族を失ってる。」

 

「それをあの年で・・・」

 

「普通の小学生なら・・・心が折れるよな・・・」

 

「でも遥ちゃんには駆という頼れる兄がいた。」

 

「駆さんと遥ちゃんって本当の兄妹じゃないんですよね?」

 

「そうよ。でも遥ちゃんが家族を殺され、家族を殺した犯人に追いかけられてたところを助けたのが駆。それ以前にも遥ちゃんは事件に巻き込まれたところを駆に助けられてて、もうそれ以来遥ちゃんは駆のことをまるっきり信頼している。」

 

「そうだったんですか・・・」

 

「遥ちゃんを保護した同じ時期、駆も家族や親戚を殺されていた。ずっと家に1人っきりだったけど、それ以来、遥ちゃんは駆の家で住むようになった。」

 

「だから兄妹同然ってことですか?」

 

「そうよ。あの2人は家族もなしにずっと2人っきりで生き抜いてきた。だからあの2人は固い絆で結ばれている。誰であろうとあの2人の絆を断ち切ることはできない。」

 

そう、私でもあの2人の絆を断ち切れはしない・・・断ち切るつもりもないけど。

 

「そんな過去が・・・」

 

その時、大久保さんの部屋がガラッと開いた。

 

「あら、どうしたの遥ちゃん?」

 

「今から香澄お姉さんとデュエルするー!」

 

「「「はい?」」」

 

「久しぶりにデュエルするから緊張するかも・・・」

 

「「「しかも大久保さん(香澄ちゃん)(香澄さん)が普通に喋ってるー!?」」」

 

「大丈夫大丈夫、遥ちゃんが相手なんだから。」

 

「そ、そうですね。」

 

「えっと・・・香澄ちゃん?」

 

が、まだ駆と遥ちゃんにしか心を開いていないらしく、森司さんが呼びかけても無言のまま。

 

「私達にはまだダメみたいね。」

 

「それをこのデュエルで変えるんだよ!」

 

遥ちゃんも完全にデュエル脳になってるわね(汗)

 

「香澄、リラックスリラックス。」

 

「は、はい。」

 

いつの間にか駆も大久保さんを下の名前で呼んでる・・・なんか複雑・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ行くよ香澄お姉さん!」

 

「は、はい。」

 

庭に出た私たちは横で2人のデュエルの様子を見守る。

 

「「デュエル!」」

 

遥 LP4000

香澄 LP4000

 

「先攻は私だね。私のターン!ドロー!私はチョコ・マジシャン・ガールを召喚!」

 

ATK/1600

 

「チョコ・マジシャン・ガールの効果発動!1ターンに1度、手札から魔法使い族モンスター1体を捨てて、1枚ドローすることができる!私は手札のブラック・マジシャン・ガールを捨てて1枚ドロー!」

 

「ぶ、ブラック・マジシャン・ガール!?」

 

ブラック・マジシャン・ガールの名を出した瞬間、大久保さんが驚きの声をあげた。

 

「ブラック・マジシャン・ガールってあの伝説の・・・」

 

「やっぱり伝説なんだ(汗)」

 

まぁ、最初聞いたら驚くわよね(汗)

 

「続きいくよ。私はカードを1枚伏せてターンエンド。香澄お姉さんのターンだよ。」

 

さぁいよいよ大久保さんのターン。どんなデッキなのかしら。

 

「わ、私のターン・・・・・」

 

「香澄、リラックスリラックス。今回は勝敗関係ないんだから思いっきりやりな。」

 

「そうだよ。デュエルは楽しまなきゃ損だよ!」

 

「は、はい・・・・・行きます!」

 

目つきが変わった・・・駆と遥ちゃんに励まされてやる気が出たわね。

 

「私はジェムナイト・アレキサンドを召喚します。」

 

ATK/1800

 

「うわぁ!初めて見るモンスターだ!」

 

(ジェムナイトか・・・あいつを思い出すな。)

 

ジェムナイトね・・・融合を主軸としたデッキ。駆と同タイプね。駆のデッキはかなり特殊だけど(汗)

 

「アレキサンドの効果、アレキサンドをリリースして、デッキからジェムナイトと名のついた通常モンスター1体を特殊召喚します。私はデッキからジェムナイト・クリスタを特殊召喚します。」

 

ATK/2450

 

「ば、バトルです。ジェムナイト・クリスタでチョコ・マジシャン・ガールに攻撃します。」

 

「じゃあチョコ・マジシャン・ガールの効果を発動するね。」

 

「え?」

 

「チョコ・マジシャン・ガールは1ターンに1度、攻撃対象に選択された時、墓地の魔法使い族モンスター1体を特殊召喚できる。私は墓地のブラック・マジシャン・ガールを特殊召喚!」

 

『お待たせー!』

 

ATK/2000

 

「え?精霊?」

 

「え?香澄お姉さん、精霊が見えるの!?」

 

「はい。昔からそうで・・・まさか遥さんも。」

 

「そうだよ!私だけじゃなくお兄ちゃんも留姫お姉さんも見えるよ!」

 

「駆さんもですか?」

 

「そうだよ。」

 

駆と遥ちゃんに対してはもう普通に喋ってるわね・・・やっぱりあの2人は凄いわね。

 

それも過去の経験からよね。

 

「続けるよ。チョコ・マジシャン・ガールの効果で攻撃対象はブラック・マジシャン・ガールに変更され、攻撃モンスター、ジェムナイト・クリスタの攻撃力は半分になる!」

 

「そんな!」

 

ジェムナイト・クリスタ ATK/2450→1225

 

「マナ!反撃だよ!ブラック・バーニング!」

 

『えーい!』

 

「きゃあ!」

 

香澄 LP4000→3225

 

「わ、私はカードを2枚伏せてターンエンドです。」

 

「それじゃあ行くよ!私のターン!魔法カード、賢者の宝石を発動!ブラック・マジシャン・ガールが場にいるとき、師匠であるブラック・マジシャンをデッキから特殊召喚する!」

 

『私の出番ですね。』

 

ATK/2500

 

「ぶ、ブラック・マジシャン・・・」

 

「まだまだ行くよ!チョコ・マジシャン・ガールの効果で手札のキウイ・マジシャン・ガールを墓地に送って1枚ドロー、そして、手札から儀式魔法、カオス-黒魔術の儀式を発動!場のチョコ・マジシャン・ガールと、手札の熟練の黒魔術師を墓地に送り、手札のマジシャン・オブ・ブラックカオスを儀式召喚!」

 

ATK/2800

 

「ま、マジシャン・オブ・ブラックカオスまで・・・」

 

「どう香澄お姉さん、伝説の黒魔術の三銃士を見た感想は。」

 

「す、凄いです・・・この伝説の3体を遥さんは巧みに使って・・・」

 

「経験値はまだまだだけどね。でも、私はどんな時もデュエルを楽しむのがモットー。」

 

「デュエルを楽しむ・・・」

 

「それは人生でも言えることだよ。」

 

「え?」

 

「私だって、両親が殺されたときは絶望したよ。でも、お兄ちゃんという希望があった。だから私はお兄ちゃんと一緒に人生を生き抜いてきた。時に楽しみながら。」

 

「それは俺も一緒。彼女が事故で亡くなったときにも落ち込んでしばらくふさぎ込んでたけど、幼馴染のおかげである程度立ち直れたし、家族や親友が殺されたときは、遥ちゃんがいた。だから俺は立ち直れたし、この世界では彼女と再会した。」

 

再会したって・・・まさか自分たちが転生者であることをばらしてるのもう!?

 

「1人じゃ立ち直るには難しいかもしれないけど、香澄お姉さんにはこんなにも心配してくれる人がいるんだよ。私もお兄ちゃんも、そして留姫お姉さん、森司お兄さん、こよみお姉さんも。」

 

「あ・・・・・」

 

「香澄お姉さんの両親がなんで自殺したのかはわからない。けどこれだけは言えるよ。香澄お姉さんはその両親の分まで生きなきゃダメだよ。」

 

「両親の・・・分まで・・・」

 

「香澄、その両親との生活は楽しかった?」

 

「はい。すごく優しくしてくれましたから・・・」

 

「じゃあその時の楽しさをもう1度取り戻そうよ。俺たちと。」

 

「楽しさを・・・取り戻す・・・」

 

「そうだよ!まだ人生はこれからなんだから!」

 

「・・・はい!」

 

どうやら完全復活かしら?

 

「森司さん、こよみさん。」

 

「うん?」

 

「?」

 

「これから一緒に住むと思うので・・・よろしくお願いしますね。」

 

「・・・はい。」

 

「よろしくな。」

 

「留姫さんも、ありがとうございます。私なんかのために。」

 

「私は何もしちゃいないわ。礼なら駆と遥ちゃんに言いなさい。」

 

「はい!」

 

「それじゃあ香澄お姉さん、このデュエル、思いっきり楽しもう!」

 

「はい!」

 

「・・・元の香澄に戻ったようじゃな。」

 

「おばあちゃん・・・」

 

いつの間にか大久保さんの祖母まで来ていた。

 

「心配かけてごめんなさい。私・・・」

 

「あなたが元に戻ってくれたらそれでいいのじゃよ。」

 

「おばあちゃん・・・」

 

「さぁ、思いっきり楽しむのじゃ。ここにいる仲間達の共にな。」

 

「うん!ありがとうおばあちゃん!」

 

完全復活ね。

 

「行くよ香澄お姉さん!バトル!マジシャン・オブ・ブラックカオス、ブラック・マジシャン、ブラック・マジシャン・ガールでダイレクトアタック!トリプル・ブラック・マジック!」

 

『『はぁぁぁぁぁぁぁ!』』

 

「まだ終わらせません!罠発動!輝石融合!自分の手札・フィールド上から、融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、ジェムナイトと名のついたその融合モンスター1体を融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する!」

 

「罠で融合!?」

 

(罠融合・・・ジェムナイトならではの融合だね。)

 

「私は手札のジェムナイト・サフィアと、ジェムナイト・ラズリーを墓地に送り融合!融合召喚!ジェムナイト・アクアマリナ!」

 

DEF/2600

 

「ジェムナイト・ラズリーの効果、ジェムナイト・ラズリーが効果で墓地に送られた時、墓地の通常モンスター1体を手札に加えることができます。私はジェムナイト・サフィアを手札に加えます。そしてさらに罠発動!ジェム・エンハンス!自分の場のジェムナイトをリリースし、墓地から他のジェムナイトを1体特殊召喚する!私はジェムナイト・アクアマリナをリリースし、墓地からジェムナイト・クリスタを特殊召喚!」

 

ATK/2450

 

「アクアマリナの効果発動!アクアマリナが場から墓地に送られた時、相手の場のカード1枚を手札に戻します!私はマジシャン・オブ・ブラックカオスを手札に戻します!」

 

「え!?マジシャン・オブ・ブラックカオス!」

 

これがジェムナイトの強さ。でもクリスタの攻撃力はブラック・マジシャンより攻撃力がわずかに低い・・・

 

「だったらブラック・マジシャンでジェムナイト・クリスタに攻撃!ブラック・マジック!」

 

『はぁぁぁぁ!』

 

「手札のジェム・マーチャントの効果発動!自分の場の地属性の通常モンスターが戦闘を行うダメージステップ時、このカードを手札から墓地に送ることで、その地属性の通常モンスターの攻撃力・守備力はエンドフェイズまで1000ポイントアップする!」

 

「嘘ぉ!?」

 

ジェムナイト・クリスタ ATK/2450→3450 DEF/1950→2950

 

「ジェムナイト・クリスタの反撃!クリスタル・バレッジ!」

 

『ここまでですか・・・』

 

「マハード!」

 

遥 LP4000→3050

 

「私はブラック・マジシャン・ガールを守備表示にし、ターンエンド。」

 

ブラック・マジシャン・ガール ATK/2000→2300→DEF/1700

ジェムナイト・クリスタ ATK/3450→2450 DEF/2950→1950

 

ブラック・マジシャン・ガールはブラック・マジシャンが墓地に行ったことにより攻撃力が300ポイントアップしたけど、それでもジェムナイト・クリスタの攻撃力は及ばない。

 

「凄いよ香澄お姉さん!ここまで挽回されるなんて・・・」

 

「ありがとう。でもまだこれから・・・だよね?」

 

「うん!」

 

香澄も調子が出てきた。あの子普通に強いわね。

 

「私のターン、ドロー!バトル!ジェムナイト・クリスタでブラック・マジシャン・ガールに攻撃!クリスタル・バレッジ!」

 

『師匠に続いて私まで・・・きゃあ!』

 

「マナ!」

 

「さらに私はジェムナイト・サフィアを守備表示で召喚!」

 

DEF/2100

 

「さらに私は魔法カード、馬の骨の対価を発動!私の場の効果モンスター以外のモンスター1体を墓地に送って2枚ドローする!私はジェムナイト・サフィアを墓地に送って2枚ドロー!これでターンエンドです。」

 

これで盤面は香澄有利になった・・・ここから遥ちゃんはどうするかしら?

 

「私のターン、ドロー!(よし!これなら!)私はレモン・マジシャン・ガールを召喚!」

 

ATK/800

 

「さらに速攻魔法、イリュージョン・マジックを発動!自分の場の魔法使い族モンスター、レモン・マジシャン・ガールをリリースし、デッキと墓地からブラック・マジシャンを1体ずつ手札に加える!」

 

イリュージョン・マジックか・・・ブラック・マジシャンを2体までサーチできるカード・・・あれを使ったってことは・・・遥ちゃんの伏せカードはもしかして。

 

「罠発動!マジシャンズ・ナビゲート!」

 

やっぱりね。

 

「手札からブラック・マジシャンを1体特殊召喚!」

 

『復活です。』

 

ATK/2500

 

「その後、デッキからレベル7以下の魔法使い族・闇属性モンスター1体を特殊召喚する!デッキから3体目のブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

ATK/2500

 

「ブラック・マジシャンが2体・・・」

 

「バトル!ブラック・マジシャンでジェムナイト・クリスタに攻撃!ブラック・マジック!」

 

『今度こそ受けてもらいます!』

 

「きゃあ!」

 

香澄 LP3225→3175

 

「さらにもう1体のブラック・マジシャンでダイレクトアタック!」

 

「きゃあ!」

 

香澄 LP3175→675

 

「ターンエンド!」

 

遥ちゃんのあと1枚の手札はアクアマリナの効果で戻されたマジシャン・オブ・ブラックカオス。今できる精一杯のことをやったって感じね。

 

「私のターン、ドロー!」

 

香澄はどう出る?もうライフに余裕はないわ。

 

「魔法カード、闇の量産工場を発動!墓地の通常モンスター、ジェムナイト・クリスタとジェムナイト・サフィアを手札に加えます。そして、魔法カード、ジェムナイト・フュージョン発動!手札のジェムナイト・クリスタ、ジェムナイト・サフィア、ジェムナイト・ラピスの3体を墓地に送って融合!」

 

この場面で3体融合ですって!?

 

「融合召喚!来てください!孤高の黒斧の輝石騎士!ジェムナイト・ダークパール!」

 

ATK/3300

 

「す、すごい・・・」

 

攻撃力3300・・・っていうか、あのジェムナイト、見たことないわよ!

 

『ようやく復活しましたか主よ。』

 

「はい。心配かけてごめんなさい。」

 

「まさかそのモンスターが香澄お姉さんの精霊?」

 

「はい、そうです。」

 

『ダークパールと申す。このたびは主の心を開いていただき感謝する。だがデュエルとなれば話は別。全力で行くぞ。』

 

「勿論そのつもりだよ!」

 

「それではいきます!ジェムナイト・ダークパールの効果発動!融合召喚成功時、私の場にダークパール以外のモンスターが存在しないとき、相手の場のカードを2枚まで選び破壊することができる!私は2体のブラック・マジシャンを選択!ハルバード・スラッシュ!」

 

『伝説のモンスターと言えども遠慮はせぬ!はぁ!』

 

『ぐっ・・・今回は私たちの負けですね。』

 

「マハード!」

 

遥ちゃんの場にカードはなくなった。手札はマジシャン・オブ・ブラックカオスのみ、墓地にも攻撃を防ぐカードはない。このデュエル、大久保さんの勝ちね。

 

「バトル!ジェムナイト・ダークパールでダイレクトアタック!ギガ・ハルバード・インパクト!」

 

『これで最後だ!』

 

「きゃああああ!」

 

遥 LP3050→0

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よかった、香澄お姉さんが完全復活してて。」

 

「これも皆さんのおかげです。ありがとうございます。」

 

あれから、香澄がなぜ塞ぎこんでしまったのかを話してくれた。

 

まぁ理由は大体駆と遥ちゃんの予想通り。両親が自殺し、絶望したってところ。

 

なぜ両親が自殺したかは香澄にもわからないみたい。両親は香澄に対しては優しかったし、仕事でも悩んでる様子はなかったらしいわ。

 

香澄がわからないならもう誰にも理由がわからないわね。遺書もなかったみたいだし。

 

あ、ちなみに香澄から許可貰ったから私も香澄って呼ぶことにしたわ。

 

しかし香澄の両親はなぜ自殺したのかしら・・・気になるわね・・・

 

まぁ、香澄がもう気にしてないし、調べる必要はないわね。

 

「そういえば、森司お兄さんとこよみお姉さんはどんなデッキ使ってるんですか?」

 

そんなことを思ってたら遥ちゃんが唐突に森司さんとこよみさんに対して質問をぶつけた。

 

「あ、私も気になります。」

 

それに同調する香澄。

 

「俺たちのデッキか・・・」

 

「じゃあ俺達で試してみる?」

 

試す?何をするつもりかしら駆は。

 

「どうやって試すつもりですか?」

 

「勿論実際にデュエルで。」

 

まぁそうよね。

 

「ということで森司さん、こよみさん。タッグデュエルしませんか。僕と留姫のペアと森司さんとこよみさんのペアで。」

 

なんか私も巻き込まれた!?

 

「タッグデュエルか・・・どうするこよみちゃん?」

 

「先輩とタッグ・・・やってみたいです。」

 

「じゃあ・・・やりましょうか。」

 

「よし!」

 

・・・なんで私もって言いたいところだけど・・・駆とのタッグは正直楽しみ。

 

「まぁ何かがかかってるわけでもないですし、気楽に楽しくやりましょう。」

 

「はい。」

 

「駆・・・勝手に巻き込んでくれたわね・・・」

 

「いいじゃん。留姫もやりたいでしょ?」

 

「・・・えぇ。」

 

やりたくないって言えば正直うそになる。あの2人がどんなデッキを使ってるか興味あるし、タッグデュエルなんて全然やってないからやってみたかった。

 

「頑張ろうね留姫。」

 

「えぇ。」

 

さぁて、森司さんとこよみさんのお手並み拝見ね。

 

「楽しみだね香澄お姉さん!」

 

「はい!」

 

香澄は遥ちゃんとかなり仲良くなってる・・・ほんと凄いわね遥ちゃん。

 

「準備はいいですか。」

 

「・・私はいつでもいいわよ。」

 

「俺も大丈夫ですよ。」

 

「私も準備OKです。」

 

「それじゃあ行くよ!」

 

「「「「デュエル!」」」」




駆「以上、第38話でした。」

遥「そして今回のゲストはもちろんこの人!」

香澄「大久保香澄です。よろしくお願いします。」

駆「ということで、前作でも登場した香澄がついに今作でも登場です。」

香澄「駆さんと遥ちゃんのおかげです。ありがとうございます。」

遥「よかったよ。香澄お姉さんが元に戻ってくれて。」

駆「前作では俺とのアカデミア杯団体戦が初登場だったね。」

香澄「あの時は描写はされませんでしたけどアカデミア杯の予選で対戦してて、それがきっかけで私は急成長していったんでしたね。」

遥「そして個人戦の本選では4位まで上り詰めたダークホースだったね。」

駆「その香澄がこの後どんな活躍するのか注目です。」

香澄「が、頑張ります!」

駆「で、忘れてはいけないオリカ紹介。」

遥「今回1枚新登場のオリカが出たから紹介するよ!」

香澄「それは私の精霊でもあるこのカードです。」





ジェムナイト・ダークパール(フュージョニストさん提供オリカ)
地属性 岩石族 Lv9
ATK/3300 DEF/2200
融合・効果
「ジェムナイト」と名のついたモンスター×3
このカードは融合召喚およびこのカードの効果でのみ特殊召喚できる。
このカードの融合召喚成功時、自分フィールド上にこのカード以外のモンスターが存在しない場合、相手フィールド上のカードを2枚まで選び破壊する事ができる。
また、このカードが墓地に存在する時、自分のスタンバイフェイズ時に1度だけ、手札の「ジェム」と名のついたモンスターを2体ゲームから除外する事でこのカードを特殊召喚する事が出来る。
「ジェムナイト・ダークパール」の効果は、1ターンに1度しか発動できない。
「ジェムナイト・ダークパール」はフィールド上に1体しか存在できない。





香澄「これが私の精霊である。ダークパールです。」

駆「リメイク前の小説をまだ書いてた時にフュージョニストさんからもらったオリカです。フュージョニストさん、ありがとうございます。」

遥「まさに孤高。そして圧倒的な威圧感。すごかったよぉ。」

香澄「ありがとうございます。」

駆「さて次回はタッグデュエル!」

遥「お兄ちゃんと留姫お姉さんがタッグで森司お兄さんとこよみお姉さんのタッグに挑むよ!」

香澄「皆さんのデッキがどういうデッキなのか楽しみです。」

駆「タイトルは『静かなるタッグ 封じられた魔法・罠』です。」

遥「それじゃあ、香澄お姉さんも一緒に、」

遥・香澄「「次話もお楽しみに!」」


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第39話 静かなるタッグ 封じられた魔法・罠

駆「お待たせしました、第39話です。」

留姫「今回はタッグデュエルよ。」

駆「タッグデュエルって公式ルールあったんだね。」

留姫「見たいね。作者も気づいたのはこの話が書き終わってからよ。」

駆「なので今回のタッグデュエルは公式ルールとはちょっと違うのでご了承ください。」

留姫「それじゃあ行くわよ。」

駆「第39話、スタートです。」


駆side

 

「「「「デュエル!」」」」

 

駆 LP4000

留姫 LP4000

森司 LP4000

こよみ LP4000

 

超久々のタッグ、すげぇワクワクするなぁ。

 

久々っていうか、この世界では初めてだな。

 

「私のターンからですね、ドロー。」

 

最初はこよみさんのターン。こよみさん→留姫→森司さん→俺の順でターンは進んでいく。

 

TFルールじゃないから場は共有じゃない。アニメで言う遊戯&海馬vs光の仮面&闇の仮面のようなルールかな。

 

さぁてこよみさんのデッキはどんなデッキかな?

 

「私は魔道書士バテルを召喚します。」

 

ATK/500

 

魔導・・・か。少々厄介だな・・・

 

「バテルが召喚された時、デッキから魔導書と名のついた魔法カードを1枚手札に加えます。私はヒュグロの魔導書を手札に加えます。さらにバテルをリリースし、沈黙の魔術師-サイレント・マジシャンを特殊召喚します。」

 

ATK/1000

 

サイレント・マジシャン!?でもサイレント・マジシャンはレベルモンスターだったような・・・新しく出たのか?

 

「サイレント・マジシャンは自分の場の魔法使い族モンスター1体をリリースした場合のみ特殊召喚できます。」

 

『新しく見る顔ですね。』

 

「あれ?そのサイレント・マジシャンってもしかして・・・」

 

「はい、サイレント・マジシャンが私の精霊です。」

 

『よろしくお願いしますね。』

 

つまり、サイレント・マジシャンが主軸のデッキってことかな?

 

うん?こよみさんが森司さんの方をちらっと見た?それを見て森司さんはこくりとうなずいた・・・こよみさんもうなずいて・・・何をするつもりだ?

 

「私はフィールド魔法、魔法族の里を発動します。」

 

ま、魔法族の里!?あれは魔法封じ・・・でもあれは俺や留姫だけじゃなく、森司さんにも影響が・・・森司さんはそれを承知で・・・あるいは魔法に頼らなくてもいいデッキなのか・・・

 

「カードを1枚伏せます。沈黙の魔術師-サイレント・マジシャンは自分の手札の数×500ポイント攻撃力をアップします。私の手札は3枚。よって1500ポイント攻撃力がアップします。

 

ATK/1000→2500

 

「ターンエンドです。」

 

まさか魔法族の里を使ってくるなんて・・・魔法カードを使えなかったら俺のデッキはかなりの制限がかかる・・・まずいな・・・

 

「私のターン、ドロー!」

 

次は留姫・・・これは留姫に頼むしかないかな。

 

「私はワイトプリンセスを守備表示で召喚!」

 

DEF/0

 

「ワイトプリンセスの効果!召喚に成功した時、デッキからワイトプリンスを1体墓地に送ることができる。さらに墓地に送られたワイトプリンスの効果、デッキからワイトとワイト夫人を1体ずつ墓地に送る!」

 

「そんな・・・もうワイトキングの攻撃力が3000のラインまで・・・」

 

「さすがにフォーチュンカップに出てたから私たちのデッキは知られてるようね。」

 

「あぁ。駆さんはE・HERO、留姫さんはワイトキングだろ?」

 

「えぇ。でも、駆のデッキは魔法封じで止められても、私のデッキは魔法を封じられたぐらいで止まらないわよ。私はカードを2枚伏せてターンエンドよ。」

 

「そのエンドフェイズに永続罠、王宮のお触れを発動します。」

 

「お、お触れですって!?」

 

罠まで封じてきた・・・おいおい、魔法封じだけならまだ何とかなるのに、罠まで封じられたら俺のデッキ成す術ほぼないぞ。

 

「俺のターン、ドロー。」

 

さて、森司さんのデッキは?

 

「俺はサイレント・ソードマンLV3を召喚する。」

 

ATK/1000

 

サイレント・ソードマンか・・・なるほどね。サイレントタッグってことか。

 

「さらにサイレント・ソードマンLV3をリリースし、手札から沈黙の剣士-サイレント・ソードマンを特殊召喚!」

 

ATK/1000

 

はい?サイレント・ソードマンの方も出てたのかそういうカードが・・・

 

「このカードは自分の場の戦士族モンスター1体をリリースした場合のみ特殊召喚できる。」

 

『ほぉ、見ない顔がいるな。』

 

『それ、私と同じ反応ですよ。』

 

『おう、サイレント・マジシャンもいるのか。』

 

「あー、サイレント・ソードマンが森司さんの精霊ですか。」

 

「そうです。」

 

『サイレント・ソードマンと申す。以後よろしく。』

 

森司さんはサイレント・ソードマンが主軸と・・・なかなか嫌なタッグだな・・・

 

「カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

サイレント・ソードマンのほうは攻撃力アップなし?いや、別の方法でアップするって考えたほうがいいか。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

「スタンバイフェイズにサイレント・ソードマンの効果発動。自分・相手のスタンバイフェイズにこのカードの攻撃力は500ポイントアップする。」

 

ATK/1000→1500

 

そういう攻撃力アップか・・・ほっとくとやばいが・・・このタッグデュエル、1ターン目は攻撃できない・・・おまけに魔法・罠を封じられては何も・・・いや、今引いたカード・・・これなら!

 

「俺はE・HEROマジカル・ウィッチを守備表示で召喚!」

 

DEF/1000

 

「マジカル・ウィッチの効果は発動できないが、マジカル・ウィッチは魔法使い族!魔法族の里の効果は自分フィールド上にのみ魔法使い族モンスターが存在する場合、相手は魔法カードを発動できない効果。俺の場に魔法使い族モンスターがいる今、魔法封じの制限は解除される!」

 

「そんな・・・」

 

「魔法カード、増援を発動!」

 

「サーチはさせないぜ。沈黙の剣士-サイレント・ソードマンの効果発動!1ターンに1度、魔法カードが発動した時、その発動を無効にする!」

 

「何!?」

 

そんな効果もあったのか・・・ならサイレント・マジシャンの方にもあるか?試してみるか。

 

「なら手札から魔法カード、E-エマージェンシーコールを発動!デッキからE・HEROモンスター1体を手札に加える!」

 

「させません。沈黙の魔術師-サイレント・マジシャンの効果発動。1ターンに1度、魔法カードが発動した時、その発動を無効にします。」

 

「やはりそっちもでしたか・・・でもどっちも1ターンに1度、もう魔法無効効果は使えない!」

 

「まさか・・・」

 

「いくぜ!手札から融合発動!場のマジカル・ウィッチと手札のE・HEROネクロダークマンを融合!融合召喚!現れろ!E・HEROの王女!E・HEROライトニング・プリンセス!」

 

『私の出番ですね。』

 

DEF/2300

 

「ちなみにライトニング・プリンセスも魔法使い族だよ。」

 

「見たことないモンスター・・・しかも精霊。」

 

あぁ、プリンセスを出したの、ダークシグナー戦だもんな。

 

『プリンセスです。一応E・HEROの王女となっております。』

 

「お、王女か・・・」

 

「行くよプリンセス。」

 

『はい。』

 

「ライトニング・プリンセスの効果発動!1ターンに1度、手札を1枚捨てることで相手の場の魔法・罠カードを1枚破壊することができる。俺は王宮のお触れを破壊する!お願いプリンセス!ライトニング・クラッシュ!」

 

『邪魔な罠は消えていただきます。はぁ!』

 

「きゃっ!」

 

「さらにプリンセスの効果で墓地に送ったE・HEROシャドー・ミストの効果発動!このカードが墓地に送られた時、デッキからHEROと名のつくモンスター1体を手札に加えることができる。俺はE・HEROエアーマンを手札に加える!ターンエンド!」

 

これで全員の1ターン目が終了・・・一番不安なのは・・・俺だな(汗)

 

「私のターン、ドロー。」

 

沈黙の魔術師-サイレント・マジシャン ATK/2500→3000

沈黙の剣士-サイレント・ソードマン ATK/1500→2000

 

サイレント・マジシャンは手札が1枚増えたから、サイレント・ソードマンはスタンバイフェイズに自身の効果で500ポイントアップ・・・きついな。

 

「魔法カード、ヒュグロの魔導書を発動。サイレント・マジシャンの攻撃力をエンドフェイズまで1000ポイントアップします。」

 

サイレント・マジシャン ATK/3000→2500→3500

 

手札が1枚少なくなったから実質500ポイントアップか。

 

「バトル、サイレント・マジシャンでライトニング・プリンセスに攻撃サイレント・バーニング!」

 

『王女といえども容赦はしませんよ。はぁっ!』

 

『さすがですね。でも私は元々戦闘向きではありません。それに、私の主を甘く見てると痛い目を見ますよ。そして私の最後の効果も発動します!』

 

「ライトニング・プリンセスが破壊された時、デッキからカードを1枚ドローする!ありがとうプリンセス。」

 

『はい。頑張ってくださいね。』

 

「これで再び魔法族の里が効力を発揮します。さらにヒュグロの魔導書の効果、ヒュグロの魔導書の効果を受けたモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時、デッキから魔導書と名のついた魔法カード1枚を手札に加える事ができます。私はトーラの魔導書を手札に加えます。ターンエンドです。」

 

サイレント・マジシャン ATK/3500→4000→3000

 

再び魔法が封じられた・・・まずいな・・・

 

「私のターン、ドロー!」

 

サイレント・ソードマン ATK/2000→2500

 

「罠発動!針虫の巣窟!デッキの上からカードを5枚墓地に送るわ!」

 

「永続罠、王宮のお触れを発動!」

 

「またお触れですって!?」

 

「そうはさせませんよ。」

 

「くっ・・・」

 

罠もまた封じられた・・・

 

「なら、場のワイトプリンセスの効果発動!このカードを墓地に送ることで場のすべてのモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時までそのレベル×300ポイントダウンする!」

 

サイレント・ソードマン ATK/2500→1300 DEF/1000→0

サイレント・マジシャン ATK/3000→1800 DEF/1000→0

 

「そして私はワイトキングを召喚!このカードの元々の攻撃力は、自分の墓地に存在するワイトキングとワイトの数×1000ポイントの数値になる。私の墓地にはワイトが1体と、墓地でワイト扱いとなるワイトプリンセス、ワイトプリンス、ワイト夫人の計4体がいる!よってワイトキングの攻撃力は4000よ!」

 

ATK/?→4000

 

「バトル!ワイトキングで沈黙の剣士-サイレント・ソードマンに攻撃!」

 

『ぐっ・・・なんというパワーだ・・・ぐぉぉぉぉ!』

 

「ぐっ!」

 

森司 LP4000→1300

 

「だが、沈黙の剣士-サイレント・ソードマンが場で破壊された時、手札・デッキから沈黙の剣士-サイレント・ソードマン以外のサイレント・ソードマンモンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する!」

 

召喚条件を無視して?まさか!

 

「デッキからサイレント・ソードマンLV7を特殊召喚!」

 

『ただではやられんぞ。』

 

ATK/2800

 

「このカードが存在する限り、フィールドの魔法カードの効果は無効化される!」

 

更なる魔法封じ・・・こよみさんも魔法カードを使えなくなるが・・・おそらく魔法を使う必要がないのだろう。厄介すぎる・・・

 

「さらにロックをかけてくるとはね・・・ターンエンドよ。」

 

サイレント・マジシャン ATK/1800→3000 DEF/0→1000

 

「俺のターン、ドロー。(ワイトキングがいる以上、他のモンスターは出さないほうがいいか。)バトル、サイレント・ソードマンLV7で駆さんにダイレクトアタック!沈黙の剣LV7!」

 

『覚悟!』

 

「ぐわぁぁぁぁぁ!」

 

「お兄ちゃん!」

 

駆 LP4000→1200

 

「ターンエンドです。」

 

やばーい、俺だけこのデュエルついていけねぇ・・・さすがに魔法・罠の両方が封じられたらね・・・

 

「俺のターン、ドロー!」

 

『かなり苦戦してるね。』

 

「ウィング・・・ごめん、守備頼める?」

 

『勿論。それが私の仕事よ。』

 

「助かる。俺はE・HEROエンジェル・ウィングを守備表示で召喚!」

 

『私は私の仕事を全うする!』

 

DEF/700

 

「その子も精霊ですか。」

 

「そうです。」

 

『エンジェル・ウィングよ。ウィングでいいわ。』

 

頼むよ、うちのデッキの守護神。

 

「カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

今はウィングで耐える。攻撃は留姫に任せるしかない。

 

「私のターン、ドロー。」

 

サイレント・マジシャン ATK/3000→3500

 

攻撃力3500・・・それでもワイトキングの攻撃力には及ばない。

 

「バトルです。サイレント・マジシャンでエンジェル・ウィングに攻撃!サイレント・バーニング!」

 

『覚悟してください。』

 

『それはどうかしら?』

 

「ウィングの効果!ウィングは1ターンに1度、戦闘によっては破壊されない!耐えてウィング!」

 

『ぐぅぅぅぅ!駆には、指1本触れさせなーい!』

 

ガキン!

 

『私の攻撃を・・・耐えられた・・・』

 

『ほぉ、根性があるな。』

 

『それが私よ。』

 

「戦闘耐性ですか・・・私はこれでターンエンドです。」

 

「ありがとうウィング。」

 

『お安い御用よ。』

 

さぁ、留姫、後は頼んだよ。

 

「私のターン、ドロー!(これが来た・・・なら!)手札の沼地の魔神王の効果発動!このカードを墓地に送ってデッキから融合のカードを1枚手札に加える!」

 

「でも魔法カードはサイレント・ソードマンLV7の効果で無効になるぜ。」

 

「目的は融合を手札に加えることじゃないわ。私の目的は沼地の魔神王を墓地に送ること。私のデッキはワイトキングやジャンク・ウォリアーなどのパワーだけじゃないことを教えてあげるわ!手札からデブリ・ドラゴンを召喚!」

 

ATK/1000

 

デブリ・ドラゴン・・・そういうことか!やっぱワイトデッキっていろんなことができるね。

 

「デブリ・ドラゴンの効果!召喚成功時、墓地の攻撃力500以下のモンスターを攻撃表示で特殊召喚するわ!墓地より沼地の魔神王を特殊召喚!」

 

ATK/500

 

「Lv3の沼地の魔神王にLv4のデブリ・ドラゴンをチューニング!氷の結界で封印されし氷の龍よ、今その封印を解き、その一息で大地を凍らせよ!シンクロ召喚!凍てつく氷の龍!氷結界の龍グングニール!」

 

ATK/2500

 

「ここでグングニール!?」

 

グングニール・・・これまでほぼパワーだけだった留姫のデッキにはなかった新しいシンクロモンスター。デブリ・ドラゴンが入ったことで留姫のデッキはさらに多種多様なことができるようになった。

 

「グングニールの効果発動!1ターンに1度、手札を2枚まで墓地に捨てることで捨てた数だけ相手の場のカードを破壊することができる!私は手札のワイトプリンスと馬頭鬼と墓地に送ってサイレント・ソードマンLV7と沈黙の魔術師-サイレント・マジシャンを破壊する!」

 

『ぐっ・・・こんな方法で私がやられるとは・・・ぐぉぉぉぉ!』

 

『私まで・・・でも私はまだ終わりませんわ!』

 

「沈黙の魔術師-サイレント・マジシャンが破壊された時、デッキからサイレント・マジシャンモンスターを1体を召喚条件を無視して特殊召喚できます。私はサイレント・マジシャンLV8を特殊召喚!」

 

『これが私の最終進化形です!』

 

ATK/3500

 

「こっちも墓地に送られたワイトプリンスの効果でデッキからワイトとワイト夫人を墓地に送るわ。これでワイトキングの攻撃力はさらに3000ポイントアップするわ。」

 

ワイトキング ATK/4000→7000

 

「バトルよ!ワイトキングでサイレント・マジシャンLV8を攻撃!」

 

「ふふ、甘いですよ留姫さん。手札のオネストの効果発動!」

 

「オネストですって!?」

 

そうか・・・サイレント・マジシャンは光属性・・・オネストが使える!

 

「オネストを墓地に送り、サイレント・マジシャンLV8の攻撃力をエンドフェイズまでワイトキングの攻撃力分アップさせます。」

 

サイレント・マジシャンLV8 ATK/3500→10500

 

「サイレント・マジシャンLV8の反撃!サイレント・バーニング!」

 

「きゃああああああ!」

 

留姫 LP4000→500

 

「ぐっ・・・ならせめて森司さんのライフは0にする!氷結界の龍グングニールで森司さんにダイレクトアタック!」

 

「ぐっ!」

 

森司 LP1300→0

 

「先輩!」

 

「やられたぜ・・・後は頼んだこよみちゃん。」

 

「はい!」

 

「ターンエンドよ。(伏せカードはリビングデットの呼び声。森司さんのライフが0になったことで森司さんの場で発動していた王宮のお触れは消え、罠は使えるようになった。けど今の状況では使っても意味がないわ。)」

 

サイレント・マジシャンLV8 ATK/10500→3500

 

「私のターン、バトル、サイレント・マジシャンLV8で氷結界の龍グングニールに攻撃!サイレント・バーニング!」

 

『これで終わりです!』

 

「くっ・・・」

 

留姫 LP500→0

 

「ごめん駆。やられたわ。」

 

「いいや、ありがとう留姫。森司さんを倒してくれて。後は任せて。」

 

「えぇ。」

 

「カードを2枚伏せてターンエンドです。」

 

さて・・・魔法カードは魔法族の里がまだ健在だから使えない。けど罠カードは使える。あの2枚の伏せカードのうち、どちらかは王宮のお触れの可能性はあるけど・・・やるしかないか。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

このカードか・・・ならば!

 

「俺はE・HEROエアーマンを召喚!」

 

DEF/300

 

「エアーマンの効果!召喚成功時、このカード以外の自分の場のHEROの数だけ場の魔法・罠カードを破壊する!」

 

「え!?サーチじゃない!?」

 

「俺の場にはエンジェル・ウィングがいる。よって1枚破壊できる。俺が破壊するのは魔法族の里!」

 

「そんな!」

 

「これで魔法カードも使える!魔法カード、HEROの遺産を発動!墓地にLv5以上のHEROが2体以上いるとき、3枚ドローできる。俺の墓地にはネクロダークマンとライトニング・プリンセスの2体の上級HEROがいる。よって3枚ドロー!」

 

この3枚か・・・なら!

 

「融合発動!手札のE・HEROプリズマーとスパークマンを融合!現れろ!E・HEROライトニング・プリズマン!」

 

ATK/2500

 

「ライトニング・プリズマンの効果発動!1ターンに1度、場の表側表示モンスター1体の表示形式を変更することができる。サイレント・マジシャンLV8の表示形式を守備表示に変更する!」

 

『ぐっ!体が勝手に・・・』

 

サイレント・マジシャンLV8 ATK/3500→DEF/1000

 

「バトル!ライトニング・プリズマンでサイレント・マジシャンLV8に攻撃!フラッシュ・サンダー!」

 

『こんなところで・・・きゃああ!』

 

「サイレント・マジシャン!」

 

「ターンエンドです。」

 

ふぅ、やっと倒した・・・でも気は抜けない。俺のライフはあと1200しかないんだから。

 

「私のターン、ドロー!手札から魔法カード、ギャラクシー・サイクロンを発動!場にセットされた魔法・罠カード1枚を破壊します。私は駆さんの場の伏せカードを破壊します!」

 

かかった!

 

「伏せてたカードはスイッチ・フュージョン。このカードは相手がコントロールするカード効果によって破壊され墓地に送られたときに発動する罠カード!」

 

「え!?え、永続罠、王宮のお触れ発動!」

 

「無駄ですよ。王宮のお触れは場の罠カードしか無効にできない。けどスイッチ・フュージョンは墓地に行ってから発動する。墓地の罠カードの発動は無効にできない!」

 

「そんな・・・」

 

「スイッチ・フュージョンの効果で俺はデッキから融合素材モンスターを墓地に送って融合する!」

 

「で、デッキから!?」

 

「そんなカードがあるのか!」

 

「だから相手によって破壊されるという結構難しい条件なんですよ。」

 

「でも駆はこういうブラフカードは好きでね。」

 

「お兄ちゃんの得意技だもん。」

 

こういうのほんと好きだよ俺。

 

「俺はデッキからE・HEROフェザーマンとE・HEROバーストレディを墓地に送って融合!現れろ!E・HEROフレイム・ウィングマン!」

 

DEF/1200

 

「だったら私はサイレント・マジシャンLV4を召喚!」

 

ATK/1000

 

『私自身は復活ですね。』

 

また出てくるのかサイレント・マジシャン。

 

「魔法カード、レベルアップ!を発動!サイレント・マジシャンLV4を墓地に送り、サイレント・マジシャンLV8をデッキから特殊召喚!」

 

『再び私の最上級の姿をお見せしましょう。』

 

ATK/3500

 

「バトルです!サイレント・マジシャンLV8でライトニング・プリズマンに攻撃!サイレント・バーニング!」

 

『先ほどのお返しです!』

 

「ぐっ!」

 

駆 LP1200→200

 

「ターンエンドです。」

 

あっぶなー。フレイム・ウィングマンを攻撃表示で出してれば俺負けてたな・・・嫌な感じがすると思って守備表示にして助かったぜ。

 

さてどうっすかな。こよみさんの場にある伏せカードは前にヒュグロの魔導書の効果で加えたトーラの魔導書だと思う。トーラの魔導書は魔法か罠の効果を受けなくする速攻魔法。

 

このままだとまた守備表示で耐えていかなきゃいけない。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

・・・戦士の生還か・・・あ、あいつを戻して召喚すれば・・・いける!

 

「魔法カード、戦士の生還を発動!墓地の戦士族モンスター1体を手札に加える。俺はE・HEROバーストレディを手札に加え、バーストレディを召喚!」

 

ATK/1200

 

「ウィング、行くよ!」

 

『私のお役目終わり?』

 

「うん。ありがとう、凄く助かった。」

 

『よかった。さぁ、決めるよ。』

 

「あぁ!俺はLv3のバーストレディとLv4のエアーマンにLv2のエンジェル・ウィングをチューニング!」

 

「レベルの合計は9・・・あ!」

 

「まさか、フォーチュンカップ決勝戦で見せたあのカードか!」

 

「森司さん正解。見せてあげる!俺のエースモンスターを!月より舞い降りる龍がその光で大地を照らす。暗闇を照らす光となれ!シンクロ召喚!輝け!ムーン・ライト・ドラゴン!」

 

ATK/2700

 

「綺麗・・・」

 

「こよみちゃんの言う通りだ。これが駆さんのエースモンスター・・・」

 

「凄い・・・」

 

『お呼びですか?』

 

「うん。締め、頼んだよ。」

 

『了解です。』

 

「ムーン・ライト・ドラゴンがシンクロ召喚に成功したとき、墓地に存在する「E・HERO」と名のついた融合モンスター1体を装備カードとしてこのカードに装備できる!俺はE・HEROライトニング・プリズマンを選択して装備!テイク・オーバー・シャイン!」

 

『はぁぁぁぁぁ!』

 

「モンスターを装備・・・どうするつもりですか?」

 

「ムーン・ライト・ドラゴンは装備したモンスターの効果を得ることができる!」

 

「あ!ライトニング・プリズマンの効果は!」

 

「そう、1ターンに1度、場の表側表示モンスター1体の表示形式を変更する。俺はサイレント・マジシャンLV8を守備表示に変更する!」

 

『ぐっ、またしても!』

 

サイレント・マジシャンLV8 ATK/3500→DEF/1000

 

「そしてフレイム・ウィングマンを攻撃表示に変更!」

 

フレイム・ウィングマン DEF/1200→ATK/2100

 

「バトル!フレイム・ウィングマンでサイレント・マジシャンLV8に攻撃!フレイム・シュート!」

 

『またやられるとは・・・ぐっ!』

 

「サイレント・マジシャン!」

 

「フレイム・ウィングマンの効果、このカードが戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った時、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。」

 

「え?きゃあ!」

 

こよみ LP4000→500

 

「これで最後です!ムーン・ライト・ドラゴンでダイレクトアタック!ムーン・ライト・ウェーブ!」

 

『私で決めます!』

 

「きゃあああああ!」

 

こよみ LP500→0

 

「凄いお兄ちゃん!」

 

「ふぅ。」

 

何とか勝てた。でも2人とも手ごわい。2人に比較的相性がいい留姫とタッグだったから何とか勝てたものの。俺自身はこの2人に相性が悪い。シングルでやったら負けるかもね。

 

「さすがね駆。」

 

「留姫のおかげだよ。」

 

「2人とも凄かったよ!」

 

あの2人・・・大会で手ごわい敵になるかも。

 

まっ、相手が強ければ強いほど燃えるんだけどね。

 

「さすがですね。お2人とも。」

 

「行けると思ったんだけどな。オネストと沈黙の剣を引けなかったのが敗因だな。」

 

「私はオネストは来たんですけどエフェクト・ヴェーラーがこなかったですね。」

 

ヴェーラー入ってたのか・・・どっかでヴェーラー使われてたらその瞬間終わってたな。

 

「でも皆さん凄かったです。私も早く皆さんの領域に追いつかないと。」

 

香澄も香澄で凄かったし、期末テスト後のアカデミア杯、楽しみだなぁ。




駆「以上、第39話でした。」

留姫「今回史上最長の長さだったわね。」

駆「タッグデュエルだったからね。さて、今回のゲストはもちろんこの2人!」

森司「八神森司です。」

こよみ「灘こよみです。」

留姫「2人とも強かったわ。私は比較的2人には相性いいけど、駆は2人との相性最悪ね。」

駆「魔法と罠両方封じられたら無理だよ俺のデッキは。」

森司「でも最後勝ったじゃないですか。」

駆「あれはね・・・俺の場にモンスターが残ってたからですね。」

こよみ「ワイトキングの攻撃力の高さを警戒してあんまりモンスター出しませんでしたからねこっちは。」

留姫「さて、今回新しく登場したオリカを紹介するわよ。」

駆「今回は俺が出したこのカード。」





E・HEROライトニング・プリズマン
光属性 戦士族 Lv7
ATK/2500 DEF/1700
融合・効果
「E・HEROプリズマー」+「E・HEROスパークマン」
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
1ターンに1度、フィールド上の表側表示モンスター1体の表示形式を変更する。





駆「これが今回出た新しいHEROです。」

森司「サイレント・ソードマンもサイレント・マジシャンも守備力低いからな。」

こよみ「そこをうまくつかれましたね。」

留姫「しかし強敵が現れたものね。」

駆「大会がますます楽しみだね。」

森司「そのためにはまず予選を勝ち抜かなければ。」

留姫「次回はその予選よ。」

駆「前作では6話にわたってお送りした予選ですが、今回は1話で終わらせます。」

こよみ「前回は6話もかかったんですね。」

留姫「今回は出場権取ったらおしまいだけど、前作では決勝までやったものね。」

森司「あぁ、そういう理由ですか。」

こよみ「ということで、次話は駆さんの前に強敵が立ちはだかります。」

駆「見せてあげます、俺のクロスフュージョンを。」

留姫「次話のタイトルは『アカデミア杯予選 最強のエンジェルHERO降臨!』よ。」

森司「クロスフュージョンは留姫さんがフォーチュンカップで見せたあれですよね。」

留姫「そうよ。」

こよみ「どんなモンスターが出てくるのでしょう・・・」

駆「それでは、次話もお楽しみに!」


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第40話 アカデミア杯予選 最強のエンジェルHERO降臨!

駆「お待たせしました、第40話です。」

留姫「今回はアカデミア杯予選。」

駆「俺のデュエルをお送りします。」

留姫「ついに第2のクロスフュージョンが出るわよ。」

駆「それじゃあ、第40話、スタート!」


駆side

 

「いけ!シャイニング・フレア・ウィングマン!シャイニング・シュート!」

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

「よっしゃ!これでベスト16進出!」

 

今日はアカデミア杯の個人戦予選の日。

 

一昨日期末テストが終わり、昨日期末テストの結果、期末の順位、2学期の総合順位、そして予選の組み合わせが発表された。

 

そして今日個人戦の予選、1日休みを挟んで明後日から6日間にわたってアカデミア杯が開催される。

 

期末の順位?俺はもちろん1位。中間も1位だから総合順位も1位。

 

留姫が中間・期末共に2位で総合順位2位、涼太が中間・期末共に3位で総合順位3位。美菜は中間5位の期末4位で総合順位が4位。隆は中間10位だったものの、期末で7位を取って総合順位は8位。8位までがトップシードだからそこにぎりぎり隆は入った。

 

なので予選で留姫たちと戦うことはない。これは大助かり。予選で当たりたくないもん。

 

この予選。中等部はベスト16まで入れば本選進出なんだけど、そこからさらに予備戦を経て1回戦に行くか、直接1回戦に行くかのベスト8がけのデュエルをやらなきゃいけない。ベスト8に入れば直接1回戦へ。ベスト16どまりだと1回戦の前に行われる小等部の上位8人との予備戦に勝たなければ1回戦に進めない。

 

小等部の上位8人は遥ちゃんや龍可、龍亞も入ってくるだろうからきつい。

 

小等部はベスト8までの上位8人が予備戦へ。高等部はベスト16までの上位16人が直接1回戦へ進出となる。

 

さてこの予選会、留姫たち4人は問題なく勝ち進めそうなんだけど、俺のブロックはベスト8がけで強敵とぶつかる。

 

「駆さん!」

 

「おっ香澄。勝った?」

 

「はい!勝ちました!」

 

それは香澄。

 

香澄は総合順位16位で俺のブロックに入ってきた。そして先ほど勝ったみたいなので本選進出決定。だが、ベスト8をかけて俺と香澄が戦わなければならない。

 

「いよいよ駆さんとのデュエルですね。」

 

「あぁ、手加減はしないよ。」

 

「勿論です。全力でぶつかっていきます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「只今より、山岸駆vs大久保香澄のデュエルを始めます。」

 

いよいよ今日最後のデュエル。

 

他のブロックはもう終わっていて、留姫、涼太、美菜、隆の4人は当然のようにベスト8進出で本選1回戦進出確定している。

 

「いきます駆さん!」

 

「あぁ、楽しいデュエルをしよう!」

 

「はい!」

 

「それではデュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

香澄 LP4000

 

先攻は・・・俺か。

 

「俺の先攻、ドロー!俺はE・HEROブレイズマンを守備表示で召喚!」

 

DEF/1800

 

「このカードが召喚に成功した時、デッキから融合のカードを1枚手札に加える!カードを3枚伏せてターンエンド!」

 

さぁ、どう来る香澄?

 

「私のターン、ドロー!駆さん、最初から全力で行きますよ!」

 

「おう!こい!」

 

「手札より、ジェムナイト・フュージョン発動!手札のジェムナイト・ルマリン、ジェムナイト・アイオーラ、ジェムナイト・クリスタの3体を墓地に送って融合!」

 

な、いきなり3体融合!?

 

「いでよ!孤高の黒斧の輝石騎士、ジェムナイト・ダークパール!」

 

『これが我らの全力だ!』

 

ATK/3300

 

「ダークパールの効果!このカードの融合召喚に成功した時、私の場にダークパール以外のモンスターが存在しないとき、相手の場のカードを2枚まで選び破壊することができる!私は両側の伏せカードを破壊します!ハルバード・スラッシュ!」

 

『覚悟!』

 

「ぐっ・・・ヒーロー逆襲を破壊されたか・・・でももう1枚はリ・バウンド。セットされたこのカードが相手によって破壊され墓地に送られた時、デッキからカードを1枚ドローする!」

 

「なら私は墓地のジェムナイト・フュージョンをその効果により墓地のジェムナイト・アイオーラを除外することで手札に戻します。さらに、ジェムナイト・ガネットを召喚!」

 

ATK/1900

 

「バトル!ジェムナイト・ガネットでブレイズマンを攻撃!」

 

「ぐっ、でも罠発動!ルーキー・ファイト!自分の場のモンスターが戦闘で破壊された時、デッキからレベル3以下のE・HEROを1体特殊召喚できる!きて!俺のデッキの守護神!E・HEROエンジェル・ウィング!」

 

『駆には指1本触れさせないよ。』

 

DEF/700

 

「戦闘耐性があるモンスター・・・ダークパールで攻撃しても無意味ですね。私はカードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

『お主・・・いい目をしている。』

 

『ありがとう・・・でも、私達の真の力はこれからだよ。』

 

『真の・・・力だと?』

 

『えぇ、行くよ、駆。』

 

「あぁ、俺のターン!E・HEROエンジェル・アルドを召喚!」

 

『久々の出番ね。』

 

ATK/800

 

『アルド!』

 

『ウィング、私達の力を合わせていくわよ。』

 

『勿論。』

 

「手札より融合発動!場のウィング、アルドと手札のエンジェル・シャイアの3体を融合!」

 

『私も行くよー!』

 

『私達エンジェルヒーローの絆の力、』

 

『見せてあげます!』

 

「3体のエンジェルヒーローが合わさった時、最強のエンジェルヒーローが舞い降りる!クロスフュージョン!」

 

「く、クロスフュージョン!?」

 

「降臨せよ!E・HEROエンジェル・ハイロゥ!」

 

ATK/3000

 

「クロスフュージョン・・・確かそれはフォーチュンカップの時に留姫さんがやった・・・」

 

「そう、あのクロスフュージョンだよ。シャイア、ウィング、アルドの3体を融合素材にしたことによりクロス成功、ハイロゥは3つの効果を得るよ。」

 

「3つの・・・効果・・・」

 

「でもその前に、シャイアの効果発動!このカードが融合素材またはシンクロ素材として墓地に送られた時、このカード以外の融合素材またはシンクロ素材のレベル×100ポイントライフを回復する。一緒に融合素材としたウィングとアルドのレベルの合計は5。よって500ポイントライフを回復する!」

 

駆 LP4000→4500

 

「さらにアルドの効果発動!このカードが融合素材またはシンクロ素材としてフィールド上から墓地に送られた時、墓地の魔法カード、罠カードを1枚ずつデッキに戻し、カードを1枚ドローする。融合とルーキー・ファイトをデッキに戻し1枚ドロー!」

 

「凄い・・・これがエンジェルヒーローの力。」

 

「まだまだ。エンジェル・ハイロゥの効果発動!1ターンに1度、場のモンスター1体をゲームから除外することができる!ダークパールを除外せよ!ディメンジョン・アロー!」

 

『ぐっ・・・こんな形で・・・やられるとは・・・』

 

「ダークパール!」

 

「だがこの効果を使ったターン、エンジェル・ハイロゥは攻撃できない。カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

「私のターン、ドロー!」

 

さぁ、ハイロゥ相手にどうするかな?

 

「ガネットを守備表示にしてターンエンドです。」

 

ATK/1900→0

 

守備表示にして凌ぐ気か・・・それじゃあハイロゥの攻撃は受けきれないよ!

 

「俺のターン!バトル!エンジェル・ハイロゥでガネットを攻撃!第1射発射!シャイニング・フェザー・アロー!」

 

「罠発動!マジカルシルクハット!デッキから魔法・罠カードを2枚選び、その2枚を通常モンスター扱いとして自分の場のモンスター1体と合わせてシャッフルして裏側守備表示でセットします!」

 

「なるほどね・・・でも、エンジェル・ハイロゥはクロス成功時、1度のバトルフェイズに3度の攻撃が可能!」

 

「えぇ!?」

 

「すべてのシルクハットを撃ち抜け!シャイニング・フェザー・アロー3連打!」

 

「きゃあ!」

 

「ターンエンドだよ。」

 

「くっ・・・(このターンであのモンスターを倒さなきゃ負けちゃう・・・このドローにかけるしかない!)私のターン、ドロー!あ、きた!」

 

香澄の目が変わった・・・なにを引いた?

 

「私はレスキューラビットを召喚!」

 

ATK/300

 

「レスキューラビットの効果発動!このカードを除外し、デッキからレベル4以下の同名の通常モンスター2体を特殊召喚します!デッキよりジェムナイト・サフィア2体を特殊召喚!」

 

DEF/2100×2

 

「ジェムナイト・フュージョン発動!場のサフィア2体と、手札のジェムナイト・オブシディアを融合!」

 

また3体融合・・・今度は何が出てくる?

 

「融合召喚!輝きの淑女!ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ!」

 

ATK/3400

 

攻撃力3400!?ダークパールよりも高い!

 

「オブシディアの効果で墓地のジェムナイト・サフィアを特殊召喚します。」

 

DEF/2100

 

「ブリリアント・ダイヤの効果発動!1ターンに1度、自分フィールドの表側表示のジェムナイトモンスター1体を選んで墓地へ送り、エクストラデッキからジェムナイト融合モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。」

 

「いぃ!?」

 

融合効果!?強っ!

 

「場のジェムナイト・サフィアをリリースし、グラインド・フュージョン!私が出すのはジェムナイト・プリズムオーラ!」

 

ATK/2450

 

「墓地のジェムナイト・ラズリーを除外してジェムナイト・フュージョンを手札に加えます。プリズムオーラの効果、手札からジェムナイトと名のつくカード1枚を墓地に送ることで場の表側表示のカード1枚を破壊します。手札のジェムナイト・フュージョンを墓地に送り、エンジェル・ハイロゥを破壊!」

 

「エンジェル・ハイロゥの融合素材として墓地に送られたウィングの効果、ウィングを融合素材またはシンクロ素材とした融合モンスターまたはシンクロモンスターは1ターンに1度破壊されない。」

 

「また耐性効果・・・だったらバトルです!ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤでエンジェル・ハイロゥに攻撃!」

 

「くっ!」

 

駆 LP4500→4100

 

「でもハイロゥにはまだ効果がある!このカードがフィールドを離れた時、自分の墓地・除外ゾーンからシャイア、ウィング、アルドを特殊召喚できる!お願い!シャイア!ウィング!アルド!」

 

『シャイア只今参上!』

 

DEF/100

 

『ウィング、只今帰還しました。』

 

DEF/700

 

『アルド、帰還。』

 

DEF/1100

 

「なっ・・・だったらプリズムオーラでアルドを攻撃!」

 

『私は退散か・・・駆、勝ってよ。』

 

「勿論。」

 

「ターンエンドです。」

 

ハイロゥが倒されたか・・・さすが香澄だね。一筋縄ではいかない。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

でも香澄、このターンで終わらせてもらうよ!

 

「融合発動!手札のネオスと場のウィングを融合!現れろ!天使のHERO!E・HEROエンジェル・スプリング!」

 

ATK/2700

 

「見たことないHERO・・・」

 

「こいつはE・HEROと天使族モンスターの融合で召喚できるモンスターだよ。」

 

「~族融合2体目ですね。」

 

「そういうこと。でもまだ終わらないよ。魔法カード、O-オーバーソウルを発動!墓地よりE・HEROと名のつく通常モンスターを1体特殊召喚できる!甦れ!E・HEROネオス!」

 

ATK/2500

 

『今回は私の真の姿を見せるのですね。』

 

「あぁ、頼んだよブラスター。」

 

『承知。』

 

『私も行くよー!』

 

「Lv7のネオスにLv1のシャイアをチューニング!」

 

『行っくよー!』

 

『はぁぁぁぁぁ!』

 

「偉大なる戦士が進化して今、戦場の中心に立つ!シンクロ召喚!立ち上がれ!E・HEROネオス・リべレイター!」

 

『これが私の真の姿です。』

 

ATK/2500

 

「これがネオスの進化した姿・・・」

 

「シャイアの効果発動!このカードが融合素材、またはシンクロ素材として墓地に送られた時、このカード以外の融合素材またはシンクロ素材のレベル×100ポイント回復する!ネオスのレベルは7!よって700ポイント回復する!」

 

『受け取って駆!』

 

駆 LP4100→4800

 

「さらにネオス・リべレイターの効果発動!このカードのシンクロ召喚に成功した時、デッキからHEROと名のつくモンスターを2体墓地に送ることで相手フィールド上のカードを1枚破壊することができる!デッキからアナザー・ネオス、ネクロダークマンを墓地に送り、ブリリアント・ダイヤを破壊する!」

 

『喰らえ!』

 

「ブリリアントダイヤが・・・」

 

「そしてネオス・リべレイターは墓地・除外ゾーンのHERO1体につき、攻撃力が100ポイントアップする。墓地のHEROはネオス、アナザー・ネオス、ネクロダークマン、シャイア、ウィング、アルド、ハイロゥ、ブレイズマンの8体!よって800ポイントアップ!」

 

ATK/2500→3300

 

「ネオス・リべレイターの効果はまだある!1ターンに1度、墓地のHEROと名のつくモンスター1体を選択。選択したモンスターを除外し、除外したモンスターの攻撃力をエンドフェイズまでネオス・リべレイターの攻撃力に加える!俺はエンジェル・ハイロゥを除外し、ハイロゥの攻撃力分、3000ポイント攻撃力をアップさせる!」

 

ATK/3300→6300

 

「攻撃力6300!?」

 

「チェックメイトだよ香澄!バトル!ネオス・リベレイターでプリズムオーラを攻撃!ミラージュ・インパクト!」

 

『はぁぁぁぁぁぁ!』

 

「きゃあああ!」

 

香澄 LP4000→150

 

「エンジェル・スプリングでダイレクトアタック!スプリング・スラッシュ!」

 

「きゃああああ!」

 

香澄 LP150→0

 

「勝者、山岸駆!」

 

ふぅ、勝った。これで1回戦にストレートイン確定。

 

「負けました・・・やっぱり強いですね駆さん。」

 

「香澄も強かったよ。」

 

「本選でも対戦できるといいですね。」

 

「直前まで組合せ分からないからね。まずは予備戦頑張って。」

 

「はい。小等部にも遥ちゃんとか強い人いますから楽しみです。」

 

後に聞いた話だと、高等部はアキさん、森司さん、こよみさんなど、有力選手が次々に本選行きを決め、小等部も遥ちゃんやトビー君、龍可や龍亞など、前評判通りに勝ち上がったようだ。

 

さぁ、明後日。

 

楽しい大会が、始まる。




駆「以上、第40話でした。」

留姫「今回のゲストはこの子よ。」

香澄「大久保香澄です。よろしくお願いします。」

駆「いいデュエルだったよ香澄。」

香澄「私も楽しかったです。」

留姫「今回負けたとはいえ、香澄の実力は本物。本選で上位行くかもね。」

香澄「それは私を買いかぶり過ぎでは・・・」

駆「いいや、もしかしたら行くかもね。」

留姫「それぐらいの実力はあるわよ香澄は。」

香澄「あ、ありがとうございます。」

駆「それじゃあ今回初めて出したオリカを紹介するよ。」

留姫「今回初登場したオリカは2枚よ。」



E・HEROエンジェル・ハイロゥ(祝札さん提供オリカ)
光属性 天使族 Lv8
ATK/3000 DEF/3000
融合・効果
「HERO」と名の付くモンスター×3
このカードは融合素材に「E・HERO エンジェル・シャイア」「E・HERO エンジェル・ウィング」「E・HEROエンジェル・アルド」を使用した時、以下の効果を得る。
・このカードはバトルフェイズ中に3回の攻撃ができる
・1ターンに1度、フィールド上のモンスター一体をゲームから除外することができる。この効果を使用したターン、このカードは攻撃できない。
・このカードをフィールド上を離れた時、自分の墓地、除外ゾーンから「E・HERO エンジェル・シャイア」「E・HERO エンジェル・ウィング」「E・HERO エンジェル・アルド」を1体ずつ、フィールド上に特殊召喚することができる。

E・HEROエンジェル・スプリング
光属性 天使族 Lv8
ATK/2700 DEF/2000
融合・効果
「E・HERO」と名のついたモンスター+天使族モンスター
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードが守備モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていればその数値分だけ自分のライフポイントを回復する。



駆「これが今回出した2枚のオリカだよ。」

留姫「クロスフュージョンモンスターのエンジェル・ハイロゥは祝札さんからもらったオリカよ。」

香澄「エンジェル・スプリングはあんな効果があったんですね。」

駆「そう。今回はネオス・リベレイターをだす経由先として利用したけど。」

留姫「ハイロゥは強いわね・・・さすがクロスフュージョン。」

香澄「このエンジェルハイロゥ、前作でも私とのデュエルで初登場してますよね。」

駆「そうだね。その時は団体戦だったけど。」

留姫「そのアカデミア杯がついに次話から開幕よ。」

香澄「楽しみです。」

駆「しかも最初は香澄の出番だよ。」

香澄「私出番多いですね最近。」

留姫「出番多いのはいいことよ。駆の精霊の中にはデュエル中まだ1度しか使用されてない精霊だっているのよ。」

香澄「そうなんですか?」

駆「だって出した1度きりしかデッキから姿を現さないんだもん。」

留姫「まさにN・HERO(ニートヒーロー)ね。」

香澄「ヒーローがニートでどうするんですか・・・」

駆「ってことで、次話の題名は『アカデミア杯開幕!ジェムナイトvs宝玉獣』です。」

留姫「相手は中間試験で遥ちゃんの対戦相手だったあの子よ。」

香澄「それでは次話もお楽しみに。」


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第41話 アカデミア杯開幕!ジェムナイトvs宝玉獣

駆「お待たせしました、第41話です!」

遥「ついにアカデミア杯が開幕するよ!」

駆「まずは個人戦の予備戦。小等部の上位8人と中等部の予選ベスト16止まりの8人が対戦するラウンド。」

遥「いきなりの好カードが実現するよ!」

駆「それじゃあ行くよ!」

駆・遥「「第41話、スタート!」」


駆side

 

『只今より、アカデミア杯の開会式を始めます。』

 

予選から2日後、いよいよアカデミア杯の幕が上がる。

 

まずは個人戦、そのあとに団体戦という日程。

 

団体戦の敗者復活戦以外は全てアカデミアの中心にあるセンターデュエル場で1試合ずつ行われる。

 

大観衆の中デュエルするから緊張で普段の実力が発揮できない人も多いと聞く。

 

「・・・いよいよ始まるわね。」

 

「だね。」

 

もう、めっちゃ楽しみなんだよね。どんな人と当たるか楽しみ。

 

『それでは、個人戦の予備戦を行います。』

 

予備戦は小等部の代表8人と、中等部のベスト16止まりの8人が戦う。

 

必ず小等部vs中等部になるようにされている。

 

『予備戦の組み合わせはこちらです!』

 

予備戦の組み合わせが発表された。

 

遥ちゃん、龍可、龍亞、トビー君の対戦相手は・・・まぁ、あの4人のレベルなら勝てるかな。トビー君はこの大観衆の中デュエルするのは初めてだろうから緊張で押しつぶされないように注意かな。

 

で、香澄の対戦相手・・・わぉ、これが予備戦の1番の注目カードかな。

 

香澄の対戦相手はマーク・フリーダム君。

 

遥ちゃんが中間テストで対戦したらしく、そこで仲良くなって何回はうちに遊びに来てる宝玉獣使い。

 

なかなかに強かった記憶がある。

 

「緊張します私。」

 

そっか、香澄もこういうの初めてか。

 

「リラックスリラックス。」

 

「は、はい。」

 

「相手、結構強いからね。」

 

「そうなんですか?」

 

「うん、遥ちゃんが苦戦を強いられてるからね。」

 

「それは心していかないとですね。」

 

「頑張ってね香澄。」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

予備戦の第1試合、すなわち今年のアカデミア杯の開幕戦。

 

またまぁド派手に遥ちゃんがやってくれました(汗)

 

「ブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールでダイレクトアタック!」

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

「勝者、川上遥!」

 

とまぁ・・・いきなりの伝説のモンスター登場に会場ヒートアップ。そして一撃で決めるおまけつき。

 

その後もトビー君、龍可、龍亞も勝ち上がった。

 

そして第8試合。

 

『これより予備戦第8試合、大久保香澄(中等部1-3)vsマーク・フリーダム(小等部5-3)の試合を始めます。』

 

予備戦最大の好カード。香澄とマーク君の試合が始まる。

 

「デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

香澄 LP4000

マーク LP4000

 

「私の先攻、私はモンスターを1体裏側守備表示で場に出し、ターンエンドです。」

 

裏側守備表示・・・まぁ普通に考えればジェムタートルだが。

 

「僕のターン、僕は宝玉獣サファイア・ペガサスを召喚!」

 

ATK/1800

 

「サファイア・ペガサスの効果発動!召喚成功時、手札・デッキ・墓地から宝玉獣と名のついたモンスター1体を永続魔法扱いとして自分の魔法&罠ゾーンに置くことができる。僕は宝玉獣ルビー・カーバンクルを魔法&罠ゾーンに置きます。さらに装備魔法、宝玉の解放をサファイア・ペガサスに装備。攻撃力を800ポイント上げます。」

 

ATK/1800→2600

 

「バトルです、サファイア・ペガサスで裏側表示のモンスターに攻撃!サファイア・トルネード!」

 

「裏側表示のモンスターはジェムタートル!このカードのリバース効果でデッキからジェムナイト・フュージョンを手札に加えます。」

 

だがジェムタートルは守備力2000。強化されたサファイア・ペガサスの前に破壊される。

 

「僕はカードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

1ターン目は互いに様子見ってところか・・・けどジェムナイト・フュージョンが香澄の手札に来たから香澄の猛攻が始まるかな。

 

「私のターン!手札より、ジェムナイト・フュージョン発動!手札のジェムナイト・アンバー、ジェムナイト・サニクス、ジェムナイト・ルマリンの3体を融合!融合召喚!いでよ!孤高の黒斧の輝石騎士!ジェムナイト・ダークパール!」

 

ATK/3300

 

ダークパールが来たか。このターンで決着つけに行くつもりかな?

 

「ダークパールの効果!このカードの融合召喚に成功した時、私の場にダークパール以外のモンスターが存在しないとき、相手の場のカードを2枚まで選び破壊することができる!私は宝玉獣サファイア・ペガサスと伏せカードを破壊します!ハルバード・スラッシュ!」

 

「と、罠発動!宝玉の祈り!魔法・罠ゾーンにある宝玉獣ルビー・カーバンクルを墓地に送り、ダークパールを破壊します!」

 

「でも効果は止められません!」

 

「くっ!サファイア・ペガサスは墓地にはいかず、魔法・罠ゾーンに置かれます!さらにサファイア・ペガサスに装備されていた宝玉の解放の効果、場から墓地に送られた時、デッキから宝玉獣1体を自分の魔法・罠ゾーンに置きます。僕は宝玉獣コバルト・イーグルを置きます。」

 

かろうじてダークパールは破壊したか。

 

「なら私はジェムナイト・アレキサンドを召喚!」

 

ATK/1800

 

「アレキサンドの効果!アレキサンドをリリースし、デッキからジェムナイト・クリスタを特殊召喚!」

 

ATK/2450

 

「バトル!ジェムナイト・クリスタでダイレクトアタック!クリスタル・バレッジ!」

 

「うわぁ!」

 

マーク LP4000→1550

 

「墓地のジェムナイト・アレキサンドを除外して墓地のジェムナイト・フュージョンを手札に加え、カードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

これで香澄が大きくリードした。

 

「僕のターン、ドロー!僕は魔法カード、宝玉の恵みを発動。墓地の宝玉獣ルビー・カーバンクルを魔法・罠ゾーンに置きます。さらに魔法カード、宝玉の導き!自分の魔法&罠ゾーンに宝玉獣と名のついたカードが2枚以上あるとき、デッキから宝玉獣と名のついたモンスター1体を特殊召喚します!宝玉獣トパーズ・タイガーを特殊召喚!」

 

ATK/1600

 

「さらに魔法カード、宝玉の契約を発動!魔法・罠ゾーンにある宝玉獣を1体特殊召喚します!宝玉獣ルビー・カーバンクルを特殊召喚!」

 

DEF/300

 

「ルビー・カーバンクルの効果!特殊召喚成功時、自分の魔法・罠ゾーンの宝玉獣を可能な限り特殊召喚できます!宝玉獣サファイア・ペガサス、宝玉獣コバルト・イーグルを特殊召喚!」

 

サファイア・ペガサス ATK/1800

コバルト・イーグル ATK/1400

 

「サファイア・ペガサスの効果で宝玉獣アンバー・マンモスを魔法・罠ゾーンに置きます。さらに速攻魔法、禁じられた聖槍!ジェムナイト・クリスタの攻撃力を800ポイント下げます!」

 

ジェムナイト・クリスタ ATK/2450→1650

 

クリスタの攻撃力を下げた上、宝玉獣を4体並べるか・・・まぁ、これこそ宝玉獣の真骨頂だよな。

 

「バトルです!宝玉獣トパーズ・タイガーでジェムナイト・クリスタに攻撃!トパーズ・タイガーは相手モンスターに攻撃する場合、攻撃力が400ポイントアップします!トパーズ・バイト!」

 

トパーズ・タイガー ATK/1600→2000

 

香澄 LP4000→3650

 

トパーズ・タイガー ATK/2000→1600

 

「サファイア・ペガサスとコバルト・イーグルでダイレクトアタック!」

 

「きゃあああ!」

 

香澄 LP3650→450

 

「ターンエンドです。」

 

やるぅマーク君。一気に香澄を追い詰めた。でも伏せカードがないのが不安かな。

 

さぁ、追い詰められた香澄。どう出る?

 

「私のターン、ドロー!(ジェムナイト・サフィア・・・けど残りの手札はジェムナイト・フュージョンと馬の骨の対価。どうしようもできない・・・ここは!)罠発動!凡人の施し!2枚ドローし、その後手札の通常モンスター1体をゲームから除外する!」

 

ドローソースを伏せてたか・・・さて何を引いたか。

 

「(これならいけます!)私は手札の通常モンスター、ジェムナイト・サフィアを除外します。そして私は永続魔法、ブリリアント・フュージョンを発動!デッキからジェムナイト融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、その融合モンスター1体を、攻撃力・守備力を0にしてエクストラデッキから融合召喚します!」

 

「デッキから融合ですか!?」

 

なるほど、それを引いたか。

 

「私はデッキからジェムナイト・ガネット、ジェムナイト・ラズリー2体を墓地に送り、融合!融合召喚!輝きの淑女!ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ!」

 

ATK/3400→0

 

「ブリリアント・フュージョンの効果!1ターンに1度、手札の魔法カード1枚を捨てることで、ブリリアント・フュージョンの効果で融合召喚したモンスターの攻撃力・守備力は相手ターン終了時まで元々の数値分アップする!私は手札のジェムナイト・フュージョンを捨てて効果発動!」

 

ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ ATK/0→3400

 

「攻撃力3400!?」

 

「これで最後です!ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤで宝玉獣トパーズ・タイガーに攻撃!」

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

マーク LP1550→0

 

「勝者、大久保香澄!」

 

香澄が勝ったか。今回ちょっと2人とも防御カードを引けなかったな。

 

にしても、ナイスデュエルだったよ2人とも。

 

「・・・香澄はさすがだけど・・・香澄の対戦相手も強かったわね。」

 

「あぁ、中間テストで遥ちゃんが苦戦したみたいだし、遥ちゃんや龍可、龍亞が復学する前は学年1位だったらしいよ。」

 

「なるほどね・・・強いはずね。」

 

『これで予備戦の対戦がすべて終了しました。これより1回戦の抽選を行います。』

 

1回戦・・・いよいよ俺達も登場する。さぁて、初戦の相手は誰かな?

 

『1回戦の組み合わせは・・・これだー!』

 

出た組合せは・・・お、俺の対戦相手・・・結構面白くなるかもねこれは。めっちゃ楽しみ!

 

『1時間の昼休み終了後、このセンターコートにて1回戦は行います。』

 

俺は・・・第16試合・・・1回戦の最後じゃねぇか!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして始まった1回戦・・・その第1試合はというと・・・

 

「真青眼の究極竜でダイレクトアタック!」

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

「勝者、荒川涼太!」

 

今度は青眼で幕開け・・・伝説のモンスターで幕が開けることが多いな(汗)

 

その後も優勝候補筆頭のアキさん、そして美菜や予備戦を勝ち抜いた香澄も1回戦を突破。

 

そして小等部で勝ち残ってる4人のうち、龍可と龍亞が高等部の生徒を倒す波乱(相手のレベル的には龍可と龍亞が勝って普通だけど)を起こす。

 

そして、

 

『これより1回戦第10試合、神田沙紀(中等部1-3)vs川上遥(小等部5-3)の試合を始めます。』

 

遥ちゃんの1回戦。相手は俺が中間試験で対戦した神田沙紀さん。

 

一応俺が倒しはしたが、沙紀さんの実力は本物。実技授業のデュエルでも美菜や涼太、隆、留姫の中等部四天王を何度か倒しているのを目にしている。

 

そんな人を相手にアカデミア内でのデュエルはいまだ無敗の遥ちゃんがどう立ち向かうか。

 

アカデミア外だったら俺や龍可、龍亞と結構やってるし、負けもしている。が、不思議とアカデミア内だと龍可や龍亞にもいまだ全勝らしい。

 

今回はそう簡単にはいかないだろうけど・・・さぁ、勝てるかどうか。

 

「遥ちゃんにとってはきついデュエルになるかもね。」

 

「かもね・・・でも勝てない相手じゃない。」

 

「・・確かにね。」

 

「そういえばこの対戦の後は留姫の出番でしょ。準備しなくていいの?」

 

「えぇ、もう準備は終わったわ。」

 

「対戦相手誰だっけ?」

 

「ツァンよ。香澄と沙紀のクラスの3番手。おそらく団体戦でもあのクラスと当たったら出てくると思うわ。」

 

「あぁね。」

 

個人戦の後にある団体戦。香澄は沙紀と同じ1-3。そのクラスの3番手が留姫の1回戦の対戦相手、ツァン・ディレ。中等部の個人戦予選でもトップシードに入っていた。

 

確か六武衆デッキだったかな。

 

「あ、始まるわね。」

 

「だね。」

 

「「デュエル!」」

 

頑張って遥ちゃん。




駆「以上、第41話でした。」

遥「今回のゲストは今回デュエルしたこの2人!」

香澄「前回に引き続いての登場の大久保香澄です。」

マーク「マーク・フリーダムです。よろしくお願いします。」

駆「いやぁ2人ともいいデュエルだったよ。」

香澄「ありがとうございます。」

マーク「楽しかったです。」

香澄「私も楽しかったです。」

遥「マーク君は前作でも個人戦の初戦、強敵と当たってたよね?」

マーク「相手駆さんでした・・・」

駆「そうなんだよね。マーク君はくじ運が悪いね。実力的にはもっと上の方にいてもおかしくないもん。」

香澄「そうですね。」

マーク「あ、ありがとうございます。」

遥「団体戦で一緒に頑張ろ!」

マーク「はい!」

駆「対する香澄は前作ではベスト4まで勝ち進んでる。今回は何処まで行くかな。」

香澄「行けるところまで突っ走ります私は。」

遥「さぁ、次回は私のターン!」

マーク「上級生相手にどこまで戦えるかですね。」

駆「沙紀は強い。心してかかれよ。」

遥「うん!」

香澄「次話の題名は『ブラック・マジシャンvsリチュア』です。」

マーク「題名そのまんまですね・・・」

駆「思いつかなかったんだな作者・・・」

遥「ということで、次話もお楽しみに!」


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第42話 ブラック・マジシャンvsリチュア

遥「お待たせしました、第42話です!」

留姫「今回は遥ちゃんのデュエルよ。」

遥「私、頑張ります!」

留姫「早速行くわ。第42話、スタートよ。」


遥side

 

凄い!龍可と龍亞も1回戦勝った!

 

次は私。龍可と龍亞に続かなきゃ!

 

デュエル場に上がるとすでに対戦相手が待っていた。

 

相手はお兄ちゃんと中間テストで対戦した人みたい。

 

「さぁ、始めましょう。」

 

「はい!」

 

「山岸駆の妹・・・相手にとって不足はないわ!」

 

お兄ちゃんの妹ってもうみんなに知れ渡ってるよね。名字違うのに。

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

沙紀 LP4000

遥 LP4000

 

「私の先攻!私はモンスターを1体裏側守備表示で場に出しますわ。そしてカードを1枚伏せてターンエンドですわ。」

 

裏守備モンスター・・・何を出したんだろう?

 

「私のターン、ドロー!私はチョコ・マジシャン・ガールを召喚!」

 

ATK/1600

 

「チョコ・マジシャン・ガールの効果発動!手札の魔法使い族モンスター、ブラック・マジシャンを墓地に送り、1枚ドロー!バトル!チョコ・マジシャン・ガールで裏守備モンスターを攻撃!」

 

「残念、私が伏せてたモンスターはリチュア・エリアル!守備力は1800ですわ。」

 

「え!?きゃあ!」

 

遥 LP4000→3800

 

「さらにリチュア・エリアルのリバース効果!デッキからリチュアと名のついたモンスター1体を手札に加えますわ。私はシャドウ・リチュアを手札に加えますわ。」

 

守備力があんなに高かったなんて・・・

 

「私はカードを1枚伏せてターンエンド。」

 

「そのエンドフェイズに永続罠、神の恵みを発動しますわ!」

 

神の恵み・・・ドローするごとにライフを500回復するカード・・・ライフコストが重いのがあるからその対策かな?

 

「私のターン!ドロー!」

 

沙紀 LP4000→4500

 

「手札のシャドウ・リチュアの効果発動!このカードを手札から捨てることでデッキから儀式魔法、リチュアの儀水鏡を手札に加えますわ。そして手札のリチュアの儀水鏡を発動!ここで手札のヴィジョン・リチュアの効果、このカード1枚で儀式召喚のためのリリースとして代用できますわ。ヴィジョン・リチュアを墓地に送り、イビリチュア・ジールギガスを儀式召喚しますわ!」

 

ATK/3200

 

攻撃力3200・・・高い・・・でも!

 

「罠発動!」

 

「え?」

 

「黒魔族復活の棺!相手がモンスターの召喚・特殊召喚に成功した時、そのモンスター1体と自分の場の魔法使い族モンスター1体を墓地に送り、デッキ・墓地から魔法使い族・闇属性モンスター1体を特殊召喚する!イビリチュア・ジールギガスとチョコ・マジシャン・ガールを墓地に送り、墓地からブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

ATK/2500

 

『今回の相手もなかなか強そうですね。』

 

「大会の本選だからね。気を引き締めていくよ。」

 

『御意。』

 

「さすがですわね。でも私のリチュアはそう簡単には止められませんわ!魔法カード、サルベージ!私の墓地の攻撃力1500以下の水属性モンスター2体を選択して手札に加えますわ。私はシャドウ・リチュアとヴィジョン・リチュアを手札に加えますわ。さらに墓地のリチュアの儀水鏡の効果、墓地のこのカードをデッキに戻すことで墓地からリチュアと名のついた儀式モンスターを手札に加えますわ。墓地よりイビリチュア・ジールギガスを手札に。」

 

嘘・・・これじゃあまたあのモンスターを儀式召喚されちゃう!

 

「シャドウ・リチュアの効果でシャドウ・リチュアを捨ててリチュアの儀水鏡を手札に、リチュアの儀水鏡を発動!手札のヴィジョン・リチュアをコストにイビリチュア・ジールギガスを儀式召喚!」

 

ATK/3200

 

また召喚された・・これがリチュア・・・

 

「ジールギガスの効果を発動!1ターンに1度、ライフを1000払うことでカードを枚ドローしますわ。ドロー下カードを互いに確認し、確認したカードがリチュアと名のついたモンスターだった場合、場のカード1枚を持ち主のデッキに戻しますわ。ドロー!・・・私が引いたのは水舞台。バウンス効果は発動しませんわ。けどドローしたことで神の恵みの効果発動!500ポイントライフを回復しますわ。」

 

沙紀 LP4500→3500→4000

 

神の恵みはジールギガスの効果のためなんだ・・・ジールギガス自身の効果のドローと通常ドローでジールギガスのライフコストを0にしてる・・・凄い・・・

 

「リチュア・エリアルを攻撃表示に変更!」

 

DEF/1800→ATK/1000

 

「バトル!イビリチュア・ジールギガスでブラック・マジシャンに攻撃!」

 

『ぐっ・・・もう退場とは・・・』

 

「マハード!」

 

こんな簡単にマハードがやられるなんて・・・

 

遥 LP3800→3100

 

「さらにリチュア・エリアルでダイレクトアタック!」

 

「きゃあ!」

 

遥 LP3100→2100

 

「永続魔法、水舞台を発動。このカードがある限り、私の場の水属性モンスターは水属性以外のモンスターとの戦闘では破壊されませんわ。さらにカードを1枚伏せてターンエンドですわ。」

 

戦闘耐性・・・攻撃力3200は私のデッキではそう簡単に超えれる数値じゃない。

 

「私のターン、ドロー!」

 

「罠発動!水霊術-「葵」!」

 

このタイミングで罠!?

 

「私の場の水属性モンスター、リチュア・エリアルをリリースして発動!相手の手札を確認し、1枚選んで墓地に送りますわ。」

 

そんな・・・この状況で手札を見られるうえに1枚捨てられる・・・・

 

嘆いてもしょうがないから私は沙紀お姉さんのところに行って手札を見せる。

 

「(なかなかえぐいカードを持ってますわね・・・)ライトニング・ボルテックスを捨ててもらいますわ。」

 

「やっぱそうだよね・・・」

 

ライトニング・ボルテックスならジールギガスを破壊できたのに・・・これで私の今の手札も知られた・・・なら!

 

「魔法カード、七星の宝刀を発動!手札のレベル7のモンスター、ブラック・マジシャンを除外して2枚ドロー!」

 

(まぁそうしますわよね。)

 

よし!これなら何とかなるかも!

 

「永続魔法、黒の魔導陣を発動!発動時、デッキの上からカードを3枚見て、その中にブラック・マジシャンのカード名が記された魔法・罠カードまたはブラック・マジシャンがあった場合、その1枚を相手に見せて手札に加える事ができる。3枚見て・・・よし!私はブラック・マジシャンを手札に加える!」

 

(ブラック・マジシャンですって!ということは・・・)

 

「沙紀お姉さんならわかるよね。さっき手札みたからこれから起こることは。」

 

「くっ・・・古のルール・・・」

 

「当たり!魔法カード、古のルールを発動!手札のブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

『私自身は復活ですね。』

 

ATK/2500

 

「永続魔法、黒の魔導陣の効果!ブラック・マジシャンが召喚・特殊召喚された時、相手の場のカード1枚を除外する!イビリチュア・ジールギガスを除外!」

 

「くっ・・・(除外されたらリチュアの儀水鏡の効果で戻せない!)」

 

黒の魔導陣のおかげでジールギガス倒せた!七星の宝刀で引いたからね。

 

「さらに魔法カード、師弟の絆を発動!ブラック・マジシャンがいるとき、デッキからブラック・マジシャン・ガールを守備表示で特殊召喚!」

 

『マナ、華麗に登場だよ!』

 

DEF/1700

 

師弟の絆も沙紀お姉さんには見られてるカード、これで沙紀お姉さんが見たカードは全て使い切ったよ!

 

「バトル!ブラック・マジシャンでダイレクトアタック!ブラック・マジック!」

 

『先ほどのお返しです!』

 

「きゃっ!」

 

沙紀 LP4000→1500

 

「ターンエンド!」

 

これで逆転!ジールギガスは除外したから手札には戻らない!

 

「くっ・・・さすがは山岸駆の妹ですわね・・・素直に言いますわ。強いですわ。」

 

「ありがとう!褒められると嬉しいよ。」

 

「でも・・・私もそう簡単にやられるわけにはいきませんわ!私のターン、ドロー!」

 

沙紀 LP1500→2000

 

沙紀お姉さんの目つきが変わった・・・何か来る!

 

「リチュア・ビースト召喚!」

 

ATK/1500

 

「リチュア・ビーストの召喚に成功した時、墓地のレベル4以下のリチュアモンスター1体を守備表示で特殊召喚できますわ!シャドウ・リチュアを特殊召喚!」

 

DEF/1000

 

「さらに手札より魔法カード、儀式の準備を発動!デッキからレベル7以下の儀式モンスター、イビリチュア・ガストクラーケを手札に加え、墓地からリチュアの儀水鏡を手札に加える!」

 

ってことは・・・また儀式召喚!?

 

「リチュアの儀水鏡発動!場のシャドウ・リチュアをリリースし、きなさい!イビリチュア・ソウルオーガ!」

 

ATK/2800

 

攻撃力2800・・・またマハードの攻撃力を超えられた・・・

 

「ソウルオーガの効果!1ターンに1度、手札のリチュアモンスター1体を捨てることで相手の場の表側表示のカード1枚をデッキに戻す!私は手札のイビリチュア・ガストクラーケ墓地に送り、ブラック・マジシャン・ガールをデッキに戻す!」

 

『え!?私!?きゃあ!』

 

「マナ!」

 

「さらにバトル!イビリチュア・ソウルオーガでブラック・マジシャンに攻撃!」

 

『ぐっ・・・またしても・・・』

 

「マハード!きゃあ!」

 

遥 LP2100→1800

 

「さらにリチュア・ビーストでダイレクトアタック!」

 

「きゃああああ!」

 

遥 LP1800→300

 

「ターンエンドですわ。」

 

やっぱり強い・・・1ターンで巻き返された・・・

 

「私のターン!ドロー!」

 

あ、きたぁ!

 

「魔法カード、死者蘇生!」

 

「死者蘇生ですって!?」

 

「負けられないのはこっちも同じです!墓地から甦れ!ブラック・マジシャン!」

 

『再度復活です。』

 

ATK/2500

 

「永続魔法、黒の魔導陣の効果!ブラック・マジシャンが特殊召喚された時、相手の場のカード1枚を除外する!イビリチュア・ソウルオーガを除外!」

 

「くっ・・・でもこれでブラック・マジシャンでリチュア・ビーストを攻撃したとしても、まだ私のライフは残りますわ!」

 

「いいえ、これで終わりです!魔法カード、千本ナイフ!」

 

「千本ナイフですって!?」

 

「私の場にブラック・マジシャンがいるとき、相手の場のモンスター1体を破壊する!リチュア・ビーストを破壊!」

 

『はっ!』

 

「ぐっ・・・私の負けね・・・」

 

「はい。バトル!ブラック・マジシャンでダイレクトアタック!マハード!最後決めて!」

 

『承知!』

 

「『ブラック・マジック!』」

 

「きゃあああああ!」

 

沙紀 LP2000→0

 

「勝者!川上遥!」

 

やったぁ!勝った!

 

「負けましたわ・・・最後のドローで死者蘇生を引いたのです?」

 

「はい!」

 

「ふっ、兄と同じで引き運が強いですわね・・・私に勝ったからには、優勝しなさい。史上最大の番狂わせを起こしなさい。」

 

「はい!そのつもりです!」

 

このアカデミア杯、個人戦、団体戦共に中等部、小等部の優勝は今までないみたい。

 

こうなったら狙うは優勝あるのみ!

 

せっかくこのアカデミアではまだ無敗なんだから!この大会でも無敗で突っ走るよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ジャンク・ウォリアーでダイレクトアタック!スクラップ・フィスト!」

 

「きゃあああ!」

 

「勝者、加藤留姫!」

 

その後、第11試合で留姫お姉さんが同級生を破ったのを筆頭に、隆お兄さん、森司お兄さん、こよみお姉さんも1回戦を突破した。

 

小等部勢は8人中4人が予備戦で敗退。マーク君は香澄お姉さんが相手だったからしょうがないね。

 

私含めて残り4人。龍可と龍亞は私より前に1回戦を突破。そして私も突破。残る1人、トビー君も突破して4人で2回戦に進みたいところだけど・・・トビー君の相手が・・・

 

『これより1回戦第16試合、山岸駆(中等部1-1)vsトビー・ローラ(小等部5-3)の試合を始めます。』

 

そう、お兄ちゃん。

 

さすがに相手が悪すぎるかな・・・

 

トビー君にとってお兄ちゃんは師匠。お兄ちゃんのおかげで今のトビー君がいる。

 

どっちを応援するか凄い複雑だけど(汗)

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

あ、始まった。

 

お兄ちゃん、トビー君。どっちも頑張って!




遥「以上、第42話でした!」

留姫「今回はゲストなし。私たち2人で最後までやるわ。」

遥「私と留姫お姉さんの組み合わせって何気に初めてだよね。」

留姫「・・・そういえばそうね・・・それはそうと、いいデュエルだったわ。」

遥「ありがとう!」

留姫「沙紀を倒すなんてね・・・末恐ろしいわ。」

遥「だってアカデミアではまだ無敗だもん!無敗のまま突っ走るよ!」

留姫「できるといいけど・・・駆や私や、結構な強敵が立ちはだかることを忘れないでね。」

遥「勿論、お兄ちゃんや留姫お姉さんに勝ってこそこの無敗は価値があるんだから!」

留姫「次回はその駆のデュエルよ。」

遥「相手はトビー君。HERO対決だよ!」

留姫「タイトルは『HERO対決!EvsM』よ。」

遥「果たしてトビー君はお兄ちゃんを超えることはできるのか。」

留姫「駆はどう迎え撃つのか。」

遥・留姫「「次話もお楽しみに!」」


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第43話 HERO対決!EvsM

駆「お待たせしました、第43話です。」

遥「今回はお兄ちゃんのアカデミア杯初戦!」

駆「相手はトビー君。侮れない相手だ。」

遥「またしても実現したHERO対決!」

駆「さぁ、いくよ!」

駆・遥「「第43話、スタート!」」


駆side

 

『これより1回戦第16試合、山岸駆(中等部1-1)vsトビー・ローラ(小等部5-3)の試合を始めます。』

 

「まさかここで対戦するとはね。」

 

「そうですね。」

 

1回戦も最後の試合。

 

やっと俺の出番で、相手はトビー君。

 

くしくもHERO対決だよ。

 

「駆さん!全力で行きます!」

 

「あぁ、持てる力のすべてを俺にぶつけてこい!」

 

「はい!」

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

トビー LP4000

 

「先攻は俺だね。俺はE・HEROプリズマーを攻撃表示で召喚!」

 

ATK/1700

 

「プリズマーの効果、1ターンに1度、エクストラデッキの融合モンスター1体を相手に見せ、そのモンスターにカード名が記されている融合素材モンスター1体をデッキから墓地へ送ることで、エンドフェイズまで、このカードは墓地へ送ったモンスターと同名カードとして扱う。俺はE・HEROネクロイド・シャーマンを見せ、E・HEROネクロダークマンを墓地に送る。カードを2枚伏せてターンエンド。」

 

「僕のターン、ドロー!僕はM・HERO烈火を攻撃表示で召喚!」

 

ATK/1600

 

「手札から魔法カード、マスク・チェンジ・セカンドを発動!手札を1枚捨て、自分の場のM・HEROモンスター1体を墓地に送ることで、墓地へ送ったモンスターと同じ属性でレベル8のM・HEROモンスターをエクストラデッキから特殊召喚します。」

 

・・・炎属性のM・HEROでレベル8のモンスターっていたっけ?

 

「M・HERO烈火を墓地に送り、烈火と同じ炎属性でレベル8のモンスター、M・HERO紅蓮を変身召喚!」

 

ATK/2500

 

これは見たことないモンスター・・・やるじゃんトビー君。

 

「バトルです!M・HERO紅蓮でE・HEROプリズマーを攻撃!ビッグ・バーニング!」

 

「ぐっ!」

 

駆 LP4000→3200

 

「紅蓮の効果発動!戦闘で相手モンスターを破壊した時、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える!」

 

「何!?ぐはっ!」

 

駆 LP3200→1500

 

「でも罠発動!ヒーロー・シグナル!自分の場のモンスターが戦闘で破壊され墓地に送られた時、デッキからレベル4以下のE・HEROを1体特殊召喚できる!こい!E・HEROフォレストマン!」

 

DEF/2000

 

「手札から速攻魔法、フォーム・チェンジを発動!自分の場のM・HEROの融合モンスター1体をエクストラデッキに戻し、同じレベルのM・HEROを1体特殊召喚する!」

 

握ってたかフォーム・チェンジ・・・これがM・HEROの速攻。チェンジ系の魔法が全部速攻魔法だからこそできる速攻だね。

 

「紅蓮をエクストラデッキに戻し、紅蓮と同じレベル8のM・HEROダイアンを変身召喚!」

 

ATK/2800

 

そしてダイアンですか・・・さらに展開するつもりか。

 

「ダイアンでフォレストマンに攻撃!ディスバーション!」

 

「くっ!」

 

「そしてダイアンの効果!戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送ったとき、デッキからレベル4以下のHERO1体を特殊召喚する!M・HEROガストを特殊召喚!」

 

ATK/1500

 

攻撃力1500・・・決めに来たね。

 

「これで終わりです!M・HEROガストでダイレクトアタック!」

 

「そう簡単には終わらせないよ!罠発動!ヒーロースピリッツ!自分の場のE・HEROが戦闘で破壊されたターンに発動でき、相手モンスター1体からの戦闘ダメージを0にする!」

 

「やっぱり防がれましたか。」

 

「そりゃね。簡単に終わっちゃつまらないでしょ?」

 

「そうですね。でも僕のバトルフェイズはまだ終わってないですよ。」

 

「まさか・・・」

 

「速攻魔法、マスク・チェンジ発動!M・HEROガストを墓地に送り、ガストと同じ風属性でレベルが2つ上のレベル6のモンスター、M・HEROブラストを変身召喚!」

 

ATK/2200

 

さらにマスク・チェンジ!?なんつう猛攻だよ。

 

「M・HEROブラストでダイレクトアタック!今度こそ終わりです!」

 

「まだ終わらせない!手札のクリボーの効果発動!このカードを墓地に送り、この戦闘で発生する戦闘ダメージを0にする!お願いクリボー!」

 

『クリリー!』

 

「これも防がれた・・・」

 

「俺の守りはそう簡単には破れないよ。」

 

「ふぅ、ならカードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

ふぅって息つきたいのは俺の方だよ・・・全くとんでもない攻撃をやりやがって・・・

 

でも、反撃のカードはすでに手札にある!

 

「俺のターン、ドロー!E・HEROバーストレディを召喚!」

 

ATK/1200

 

「魔法カード、バースト・インパクト発動!俺の場にバーストレディがいるとき、場のバーストレディ以外のモンスターをすべて破壊し、破壊されたモンスターのコントローラは破壊したモンスター1体につき300ポイントのダメージを受ける!」

 

「えっ!?」

 

「いけ!バーストレディ!バースト・インパクトショット!」

 

「うわぁっ!」

 

トビー LP4000→3400

 

「さらにバーストレディのダイレクトアタック!バースト・ファイヤー!」

 

「うわぁぁぁ!」

 

トビー LP3400→2200

 

「カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

何とか挽回。これで互いに手札は0、伏せカードが1枚ずつ。

 

「僕のターン!罠発動!破損した仮面!墓地からM・HERO烈火を特殊召喚!」

 

ATK/1600

 

「バトル!烈火でバーストレディを攻撃!」

 

「罠発動!エレメント・カウンター!場のE・HEROが攻撃対象になったとき、その攻撃を無効にし、その後、自分の墓地のE・HEROモンスターの数×500ポイントのダメージを相手に与える!」

 

「そんな罠があるなんて・・・」

 

「俺の墓地のE・HEROはプリズマー、フォレストマン、ネクロダークマンの3体!よって1500ポイントのダメージを与える!」

 

「うわぁっ!」

 

トビー LP2200→700

 

「でもこっちもまだ終わりません!速攻魔法、マスク・チェンジ発動!」

 

マスク・チェンジを引いてたか・・・そりゃそっか。破損した仮面の効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊されるし。

 

「烈火をリリースし、烈火と同じ炎属性でレベルが2つ上のレベル6のモンスター、M・HERO剛火を変身召喚!」

 

ATK/2200

 

「M・HERO剛火は自分の墓地のHEROの数×100ポイント攻撃力がアップします。僕の墓地のHEROはガスト、烈火、ダイアン、ブラストの4体!よって400ポイントアップです!」

 

ATK/2200→2600

 

「剛火でバーストレディに攻撃!」

 

「ぐわぁぁぁぁ!」

 

駆 LP1500→100

 

「ターンエンドです。」

 

残りライフ100か・・・ここまで追い詰められるとはね・・・トビー君凄いよ。

 

でも、俺だってここでつまずくわけにはいかない!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

グッドタイミング!壺男!

 

「俺はE・HEROバブルマンを守備表示で特殊召喚!」

 

DEF/1200

 

「バブルマンは手札がこのカードだけの場合、手札から特殊召喚できる。そしてバブルマンが召喚・特殊召喚に成功した時、自分の手札・フィールドに他のカードがない場合、デッキから2枚ドローする!」

 

よし!

 

「トビー君!このデュエル、俺の勝ちだよ!」

 

「え!?」

 

「墓地にあるE・HEROネクロダークマンの効果、ネクロダークマンが墓地にあるとき、1度だけレベル5以上のE・HEROをリリースなしで召喚できる!こい!E・HEROネオス!」

 

ATK/2500

 

『私で決めるのですか?』

 

「うん。頼むよブラスター。」

 

『承知。』

 

「装備魔法、ネオス・フォースをネオスに装備!ネオスの攻撃力は800ポイントアップする!」

 

ATK/2500→3300

 

「これでジャストキルだよ!バトル!ネオスで剛火に攻撃!フォース・オブ・ネオスペース!」

 

『これで終わりです!』

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

トビー LP700→0

 

「勝者、山岸駆!」

 

ふぅ、危なかった。

 

「負けました・・・さすがですね。」

 

「トビー君もだいぶ強くなってるよ。」

 

「ありがとうございます。」

 

めっちゃ危なかったしね。1つ間違ってたら俺が負けてた。

 

『本日の日程はすべて終了しました。皆さん、お疲れさまでした。』

 

「僕は明日デュエルなしで、明後日からの団体戦ですね。」

 

「そうなるね。」

 

「個人戦頑張ってくださいね。」

 

「あぁ。」

 

『それでは明日の個人戦2回戦の組み合わせを発表します。』

 

2回戦・・・組み合わせは・・・

 

 

 

2回戦組み合わせ

 

第1試合:十六夜アキ(高等部1-1)vs石原法子(高等部1-1)

第2試合:打田英人(高等部3-2)vs加藤留姫(中等部1-1)

第3試合:石原周子(高等部1-2)vs龍可(小等部5-3)

第4試合:八神森司(高等部1-2)vs鬼頭美菜(中等部1-1)

第5試合:灘こよみ(高等部1-2)vs丸藤隆(中等部1-1)

第6試合:山岸駆(中等部1-1)vs龍亞(小等部5-3)

第7試合:神田朋香(高等部1-1)vs大久保香澄(中等部1-3)

第8試合:荒川涼太(中等部1-1)vs川上遥(小等部5-3)

 

 

 

もう好カード目白押しだねこりゃ。

 

俺は龍亞とか・・・家でしょっちゅうやってるけど、あいつも強くなってる。心してかからなきゃ。

 

それよりも2回戦の最後にとんでもない組合せが・・・涼太と遥ちゃん・・・この対戦は青眼vsブラック・マジシャンという伝説の再現になる・・・

 

『明日は9時開始予定です。2回戦出場者は9時にセンターコートに集まってください。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたの急に?」

 

『別に・・・駆の声を聞きたくなっただけよ。』

 

夜、セキュリティで一仕事し、晩飯を食べ、風呂入ろうかなと思ってたら留姫から電話がかかってきた。

 

隣で遥ちゃんが「風呂入ってくるね。」と小声で言って風呂場に行った。

 

「全くもう・・・」

 

『とりあえずは・・・1回戦お疲れ様。』

 

「おつかれ・・・俺はかなり苦戦したけどね。」

 

『トビー強くなったものね。』

 

トビー君はかなり強くなった。相手が俺じゃなければ2回戦に進んでただろう。

 

「留姫はもう一方的だったね。」

 

『ツァンとはもう何度かやりあってるもの。手の内は分かってたわ。』

 

「あぁね。あ、そういえば遥ちゃん、今日からだったよね?」

 

『えぇ。』

 

そう、遥ちゃんは今日から留姫の喫茶店でバイトすることになった。

 

小学生でバイトっておかしな話だが、俺と同じで居候の身だから少しは自分で金を稼ぎたいということで留姫のお母さんに無理を承知で頼んだ。

 

ってか、留姫の喫茶店以外に遥ちゃんを安心してバイトさせられるところがない(汗)

 

『あの子、本当に飲み込み早いわね。仕事内容すらすら覚えていったわよ。』

 

「あぁ、遥ちゃん、前世の時、両親がホテル経営しててその手伝いしたことあるからその影響かも。」

 

『なるほどね。納得。』

 

そもそも遥ちゃんと最初出会ったのもそのホテル。誰にも優しく笑顔で接していたのが印象だった。

 

「バイトの時の遥ちゃんの保護は任せたよ。」

 

『任せて。あなたの大事な妹は私が守り通すわ。』

 

留姫なら安心して遥ちゃんを預けられるね。

 

『駆・・・』

 

「うん?」

 

『・・・好きよ。』

 

「俺も・・・大好きだよ。ほんといつも突然なんだから・・・」

 

『駆だっていつも突然じゃないの・・・』

 

「まぁね。」

 

『ふふ・・・・・ぎー君。』

 

「なーに智子さん?」

 

『だ・い・す・き。』

 

「俺だって、だ・い・す・き。」

 

『ふふ。』

 

「あはは。」

 

俺と留姫がこの呼び方になるときは甘くなってる証拠。

 

と、こうやってたまに俺と留姫は電話で話したりする。

 

まぁ恋人だし、恋人の声を聞きたくなって電話をかけるって人もいるんじゃないかな。

 

ちなみに森司さんとこよみさんの2人を合わせたグループラインの会話も結構続いてる。

 

今度遥ちゃんと香澄を合わせた6人で旅行しようという話も出るぐらい仲もよくなった。

 

『じゃあ、私はそろそろ寝るね。』

 

「あら、今日は早いんだね。」

 

『えぇ。眠気が襲ってきて・・・』

 

「あぁね。」

 

『じゃあ、おやすみぎー君。』

 

「おやすみ智子さん。」

 

眠気が突然襲ってくるってよくあるよね。

 

「お兄ちゃん、風呂あがったー!」

 

「はーい。」

 

明日はアカデミア杯2日目。

 

龍亞は俺とのデュエルに向けて自室でデッキ調整中。俺に勝つための秘策も繰り出してくるかな?

 

とりあえず、デュエルは楽しめればいい。

 

だってデュエルは青少年に希望と光を与えるものだからね。




駆「以上、第43話でした。」

遥「そして今日のゲストはもちろんトビー君です。」

トビー「トビー・ローラです。よろしくお願いします。」

駆「トビー君、ほんと強くなったね。」

トビー「ありがとうございます。」

遥「それじゃあ今日初登場したオリカを紹介するね。」

駆「今回はトビー君が最初に出した1枚だけだよ。」



M・HERO紅蓮(祝札さん提供オリカ)
炎属性 戦士族 Lv8
ATK/2500 DEF/2100
効果
このカードはマスク・チェンジの効果でのみ特殊召喚できる。
このカードは戦闘によっては破壊されない。
このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。



トビー「炎のレベル8のM・HEROです。」

駆「炎のレベル8がなかったからね。」

遥「このカード、前作ではお兄ちゃんが使ってたよね。」

駆「そうそう。祝札さんからもらったから使ったんだよね。」

トビー「なかなか強いですよね。」

遥「だね。お兄ちゃんのライフは一気に削れたし。」

駆「これで後は光属性と地属性のレベル6のM・HEROか。」

トビー「絶対これ作者2つ作りますね。」

遥「作るね。」

駆「そして発表された2回戦の組み合わせ。とんでもない組合せが最後にあるね。」

遥「涼太お兄さんとだ私!」

トビー「ここでブラック・マジシャンと青眼の対戦が見れるとは・・・」

駆「伝説の対決が実現・・・その伝説の対決は2回戦の最後の試合だからもうちょっと待ってね。」

遥「お兄ちゃんは龍亞とだね。」

駆「実は俺と龍亞は今作では初対決。」

遥「描写してないけど家ではやってるけどね。」

トビー「前作ではやったんですか?」

駆「前作では初っ端やったし、アカデミア杯でも個人戦でやった。」

トビー「そうなんですね。」

遥「で、次話は個人戦2回戦スタート。」

駆「が、ちょっとした祭りが始まります。」

トビー「次話のタイトルは『ワンターンキル祭り』です。」

遥「それでは次話もお楽しみに!」


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第44話 ワンターンキル祭り

駆「お待たせしました、第44話です。」

留姫「今回は・・・まぁタイトル通りデュエルは短いわ。」

駆「その代り何試合かやるけどね。」

留姫「早速行くわよ。」

駆・留姫「「第44話、スタート!」」


留姫side

 

『これより、2回戦第1試合、十六夜アキ(高等部1-1)vs石原法子(高等部1-1)の試合を始めます。』

 

アカデミア杯2日目。

 

今日は個人戦の2回戦と準々決勝が行われる。

 

私の2回戦は第2試合。つまり今から行われる第1試合の後。

 

第1試合は優勝候補筆頭のアキがクラスメイトと対戦。この2回戦唯一の高等部同士の対決よ。

 

しかし2回戦に勝ち残った16人。クラス別でみてみると随分と偏りがあるのよね。

 

中等部1-1が私、美菜、隆、駆、涼太の5人が残ってる。続いてアキが所属してる高等部1-1、森司さんとこよみさんが所属してる高等部1-2、遥ちゃん、龍可、龍亞の小等部5-3がそれぞれ3人ずつ。そして中等部1-3が香澄1人。最後に高等部3-2が1人残ってる。この高等部3-2の人が私の2回戦の対戦相手。

 

2回戦で唯一残ってる最上級生として意地を見せてくるでしょうね。

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

アキ LP4000

法子 LP4000

 

「私の先攻、ドロー・・・・え?」

 

ん?何かあったのかしら?

 

「わ、私は地帝家臣ランドローブを守備表示で召喚。」

 

DEF/1000

 

「カードを1枚伏せてターンエンドですわ。」

 

それだけ?あの人のデッキ、確か帝デッキだったはず。

 

帝デッキって初ターンこんなに動かないものだったかしら?

 

「あの人・・・手札事故起こしてるかもね。」

 

「やっぱり?」

 

ちなみに私の隣にいる人は当然駆よ。

 

「(手札事故を起こしたわね・・・法子はキーカードをまだ1枚ずつしか持ってない。だからこういう手札事故を結構起こすのだけど・・・今回はかなりひどい事故ね・・・事故っても大抵の相手になら問題ないレベルだからまだ高等部の上位に入れるのだけど・・・私相手にそれは致命傷。一気に決めるわ。)私のターン、ドロー!」

 

さて、対するアキはどうするかしら?

 

「私は夜薔薇の騎士を召喚。」

 

ATK/1000

 

「夜薔薇の騎士の効果で、手札からレベル4以下の植物族モンスター、ロードポイズンを特殊召喚。」

 

ATK/1500

 

アキ・・・いきなりエースを出すのね。

 

「Lv4のロードポイズンにLv3の夜薔薇の騎士をチューニング。冷たい炎が世界の全てを包み込む。漆黒の花よ、開け!シンクロ召喚!現れよ、ブラック・ローズ・ドラゴン!」

 

ATK/2400

 

「いきなり出したかアキさん。」

 

「・・・このターンで決めるつもりじゃないかしら。」

 

「かもね。相手は帝。事故ってるとはいえ、ぐずぐずしてると立ち直るからね。」

 

「ブラック・ローズ・ドラゴンの効果発動!シンクロ召喚に成功した時、フィールド上の全てのカードを破壊出来る!ブラック・ローズ・ガイル!」

 

「くっ・・・」

 

「魔法カード、死者蘇生を発動。墓地からブラック・ローズ・ドラゴンを蘇生させる。」

 

ATK/2400

 

「さらに速攻魔法、偽りの種を発動。手札のレベル2以下の植物族モンスターを特殊召喚する。フェニキシアン・シードを特殊召喚。」

 

ATK/800

 

「フェニキシアン・シードをリリースし、手札からフェニキシアン・クラスター・アマリリスを特殊召喚。」

 

ATK/2200

 

「あ、決まったわね。」

 

「だね。」

 

「ブラック・ローズ・ドラゴンとフェニキシアン・クラスター・アマリリスでダイレクトアタック!」

 

「きゃあああ!」

 

法子 LP4000→0

 

「勝者、十六夜アキ!」

 

高等部対決が手札事故によりあっさり終わった・・・

 

「次は留姫だね。」

 

「えぇ。」

 

「頑張ってね。」

 

「えぇ。勝ってくるわ。」

 

駆からの応援が何よりもうれしい。

 

さぁ、相手が最上級生だろうと、容赦はしないわ。絶対に勝って見せる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『これより、2回戦第2試合、打田英人(高等部3-2)vs加藤留姫(中等部1-1)の試合を始めます。』

 

「よろしくな。」

 

「・・・よろしく。」

 

相手のデッキは1回戦を見る限りスキドレバルバ。モンスター効果が無効になるのはきついけど、倒せない相手じゃないわね。

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

英人 LP4000

留姫 LP4000

 

「俺の先攻、ドロー!俺は神獣王バルバロスを召喚!」

 

ATK/3000

 

「バルバロスはLv8だがリリースなしで通常召喚できる。だがこの時、元々の攻撃力は1900となる。」

 

ATK/3000→1900

 

「カードを2枚伏せてターンエンド。」

 

伏せカード2枚・・・1枚はスキルドレインでしょうから、後1枚はスキルドレインを守る為のカードかしらね。

 

「私のターン、ドロー!」

 

「この瞬間、永続罠、スキルドレインを発動!ライフを1000ポイント払い、場のモンスターの効果をすべて無効にする。」

 

英人 LP4000→3000

 

「効果が無効になったことにより、バルバロスの攻撃力は3000となる!」

 

ATK/1900→3000

 

まぁ、こうなるでしょうね・・・ならまずは。

 

「魔法カード、ハーピィの羽根帚を発動。相手の場の魔法・罠をすべて破壊する。」

 

「させるか!カウンター罠、魔宮の賄賂を発動!魔法・罠の発動を無効に破壊する!」

 

まぁスキルドレインを守ってくるでしょうね。

 

「魔宮の賄賂の効果で相手はデッキから1枚ドローできる。」

 

「なら遠慮なく、ドロー!」

 

あ・・・これはかなりひどいカード引いたわね。

 

私の勝ち決定ね。

 

「ワイトプリンスを召喚。」

 

ATK/0

 

「攻撃力0で何をするつもりだ?諦めたか?」

 

「これを見てもそう言えるかしら?魔法カード、強制転移を発動。」

 

「・・・・・・・・・は?」

 

「互いに自分の場のモンスター1体を選び、そのコントロールを入れ替える。互いにモンスターは1体ずつ。さぁ、交換しましょうか。」

 

「・・・・・・・・・・・」

 

相手はもう放心状態ね。

 

バルバロスとワイトプリンスを交換。バルバロスの攻撃力は3000、ワイトプリンスの攻撃力は0。そして相手ライフは3000

 

「バトル、バルバロスでワイトプリンスを攻撃。トルネード・シェイパー。」

 

「うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

英人 LP3000→0

 

「勝者、加藤留姫!」

 

はい、終わり。拍子抜けね。まぁまさかピンポイントで強制転移引くとは思わなかったけど(汗)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「準々決勝進出おめでとうございます。」

 

「ありがとう龍可ちゃん。」

 

フィールドを後にし、観客席へ行く最中、龍可ちゃんに出会ったわ。

 

「強制転移入れてたんですね。」

 

「えぇ、まさかあの場面で引くとは思わなかったわ。」

 

「まさか魔宮の賄賂の効果で引いたんですか?」

 

「そうよ。」

 

びっくりした表情を見せる龍可ちゃん。そりゃそうよね。

 

「次、龍可ちゃんでしょ。」

 

「はい!」

 

「頑張ってね。そしてデュエルを楽しんできなさい。」

 

「ふふ、駆と同じようなことを言うんですね。」

 

「駆の彼女だもの。」

 

「そこまで似なくても・・・」

 

「そうだけど、デュエルを楽しむ気持ちはほんとに大事よ。龍可はそれを間近で見てきたはずよ。」

 

「遥のことですね。」

 

「えぇ、駆もそうだけど、一番デュエルを楽しんでるのは遥ちゃんね。」

 

遥ちゃんはほんとに心からデュエルを楽しんでる。

 

だからこそあの子は強い。涼太もあるいは遥ちゃんにやられるかもしれないわね。

 

「行ってきます留姫さん。」

 

「えぇ、頑張って。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍可side

 

『これより、2回戦第3試合、石原周子(高等部1-2)vs龍可(小等部5-3)の試合を始めます。』

 

いよいよ私の番。

 

相手は高等部の人。1回戦見た限りでは強いほう。

 

でも、世の中絶対に負けない人なんて存在しない。

 

デッキの回りにも左右されるし、アキさんの対戦相手みたいに手札事故が起こることもある。

 

はたまたさっきの留姫さんみたいにピンポイントで相性がいいカードを引くこともある。

 

それがデュエル。だからこそ面白い。

 

それを私は留姫さんの言う通り間近で経験してきた。駆と遥はそれを私に教えてくれた。

 

「よろしくお願いします。」

 

「こちらこそ。」

 

どんな時も私は諦めない!

 

私は私らしいデュエルで楽しんで、そして勝利をもぎ取って見せる!

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

周子 LP4000

龍可 LP4000

 

「私のターン、ドロー!私はホルスの黒炎竜LV4を召喚!」

 

ATK/1600

 

ホルスの黒炎竜・・・LV8までレベルアップしたら魔法の発動を無効にするんだったわね。

 

「ドラゴン族のホルスの黒炎竜LV4を除外することで、手札からレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを特殊召喚!」

 

ATK/2800

 

「レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンの効果!1ターンに1度、手札か墓地からドラゴン族モンスター1体を特殊召喚する!手札からホルスの黒炎竜LV6を特殊召喚!」

 

ATK/2300

 

「さらに魔法カード、レベルアップ!を発動!ホルスの黒炎竜LV6をリリースし、ホルスの黒炎竜LV8を特殊召喚!」

 

ATK/3000

 

・・・え?1ターン目で出てくるの?

 

「カードを1枚伏せてターンエンドですわ。(伏せたカードは王宮のお触れ。これで魔法・罠は封じましたわ。)」

 

いきなり魔法が封じられちゃった・・・そして伏せたカードは・・・やっぱり王宮のお触れかな?1回戦でも使ってたし。

 

「私のターン、ドロー!」

 

・・・え?何この手札?ちょっと酷いよある意味。これ、もし伏せカードが本当に王宮のお触れだったらこのターンで終わるわよ(汗)

 

「このカードは、相手の場にのみモンスターが存在する時、手札から特殊召喚できる。幻奏の歌姫ソロを特殊召喚!」

 

ATK/1600

 

「さらにこのカードは、自分の場に幻奏のモンスターがいる時、手札から特殊召喚できる。幻奏の音女カノンを特殊召喚!」

 

ATK/1400

 

「ソロとカノンをリリースし、天上に響く妙なる調べよ。眠れる天才を呼び覚ませ。アドバンス召喚!いでよ!幻想の音姫プロディジー・モーツァルト!」

 

『私の出番ですね。』

 

ATK/2600

 

「一気に決めるから頼むわよ。」

 

『分かりました。』

 

「モーツァルトの効果発動!1ターンに1度、手札から天使族光属性モンスター1体を特殊召喚する!きて!幻奏の音女エレジー!」

 

ATK/2000

 

「エレジーが存在する限り、特殊召喚された幻奏モンスターは効果では破壊されない!さらに特殊召喚されたエレジーがいる限り、私の場の天使族モンスターの攻撃力は300ポイントアップする!」

 

モーツァルト ATK/2600→2900

エレジー ATK/2000→2300

 

「さらに幻奏の音女ソナタを特殊召喚!」

 

ATK/1200→1500

 

「ソナタも自分の場に幻奏と名のついたモンスターがいる時、手札から特殊召喚できる!そして特殊召喚したソナタが場にいる限り、私の場の天使族モンスターの攻撃力・守備力は500ポイントアップする!」

 

モーツァルト ATK/2900→3400 DEF/2000→2500

エレジー ATK/2300→2800 DEF/1200→1700

ソナタ ATK/1500→2000 DEF/1000→1500

 

「う、嘘・・・攻撃力3400に2800・・・魔法・罠なしでこんなに展開されるなんて・・・」

 

「バトルよ!モーツァルトでホルスの黒炎竜LV8を攻撃!グレイスフル・ウェーブ!」

 

『はぁぁぁぁ!』

 

「きゃっ!」

 

周子 LP4000→3600

 

「さらにエレジーでレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンに攻撃!」

 

「この2体の攻撃力は同じですわ!迎え撃ちなさい!レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン!」

 

「それはどうかしら?」

 

「え?」

 

「手札の幻奏の音女スコアを手札から墓地に送って効果発動!自分の幻奏モンスターが相手モンスターと戦闘を行うとき、その相手モンスターの攻撃力・守備力をターン終了時まで0にする!」

 

「0ですって!?」

 

レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン ATK/2800→0 DEF/2400→0

 

「いけ!エレジー!」

 

「きゃあ!」

 

周子 LP3600→800

 

「これで最後です!ソプラノでダイレクトアタック!」

 

「きゃあああ!」

 

周子 LP800→0

 

「しょ、勝者、龍可!」

 

ほ、ほんとに勝っちゃった(汗)

 

かなり運がよかったわね・・・あんな手札、普通来ないわよ・・・

 

でもこれで準々決勝進出。

 

勢いに乗って次も勝つわ!




駆「以上、第44話でした。」

留姫「今回のゲストはアキと龍可ちゃんよ。」

アキ「十六夜アキよ。」

龍可「龍可です。」

駆「まぁ3人ともひどいワンターンキルを・・・」

アキ「私はしょうがないわよ。相手が事故ったんだから。」

留姫「相手の手札事故はしょうがないわよね。」

龍可「留姫さんは・・・強制転移ピンポイント・・・」

駆「ある意味一番ひどい(汗)」

留姫「きちゃったものはしょうがないでしょ。」

アキ「龍可も龍可で・・・手札がオールモンスターとはね・・・」

龍可「あんな手札、二度と来ないですね。」

駆「きてもらっても困るよ・・・」

アキ「周子が一番可哀想ね。ちゃんとした手札だったのにワンキルされるなんて・・・」

留姫「完全に相性の問題ね。」

龍可「次も頑張らなきゃ。」

駆「次回もある意味ひどいんだがな(汗)」

アキ「2回戦なのになんでこんなひどいデュエルばっかりなんでしょうね(汗)」

留姫「またしても相性の問題ね。」

龍可「魔法・罠を封じられるのはきついですからね。」

駆「封じられても問題ないのは・・・留姫と龍可だけじゃね?あ、アキさんもブラック・ローズでリセットすればいいのか。」

アキ「エフェクト・ヴェーラーで止められたら終わりだけどね。」

留姫「それを言ったらお終いよアキ・・・」

龍可「それだったら私と留姫さんもエフェクト・ヴェーラーで止まりますよ。」

駆「ということで、次話の題名は『沈黙の脅威』です。」

留姫「それじゃあ次話もお楽しみにね。」


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第45話 沈黙の脅威

駆「お待たせしました、第45話です。」

留姫「今回も引き続きアカデミア杯個人戦2回戦。」

駆「今回は2試合お送りします!」

留姫「早速行くわよ。」

駆・留姫「「第45話、スタート!」」


美菜side

 

いよいよ2回戦。

 

私の相手は駆と留姫が知ってるみたいでかなり強いって言ってたわね。

 

しかも魔法・罠を封じてくるって・・・そんなことされたら私のデッキ終るんだけど・・・私どころか大半の人のデッキは終わると思うけど・・・

 

しかも次の隆の対戦相手も同じだって言うし・・・その2人同じクラス・・・さらに言えばさっき龍可が戦った人も同じクラス・・・団体戦で絶対当たりたくない・・・3人とも魔法・罠を封じるって鬼畜でしょ。

 

はぁ、今団体戦のこと考えてもしょうがないね。今は目の前のデュエルに集中しよう。

 

私のほうが確かに不利だけど、何が起こるかわからない!とにかく最後まで抗うしかない!

 

『これより、2回戦第4試合、八神森司(高等部1-2)vs鬼頭美菜(中等部1-1)の試合を始めます。』

 

「よろしくな。」

 

「よろしく。」

 

見た目はおとなしそうなのになぁ・・・まぁ見た目でデッキがわかるわけじゃないしね。

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

森司 LP4000

美菜 LP4000

 

「先攻は俺だな、ドロー!」

 

後攻かぁ・・・先攻で魔法使って展開したかったんだけど・・・

 

「魔法カード、おろかな埋葬を発動。デッキからサイレント・ソードマンLV5を墓地に送る。さらに魔法カード、蛮族の狂宴LV5を発動。自分の手札・墓地から戦士族のレベル5モンスターを2体まで特殊召喚できる。手札と墓地からサイレント・ソードマンLV5を1体ずつ特殊召喚!」

 

ATK/2300×2

 

「この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化され、このターン、そのモンスターは攻撃できない。」

 

効果無効化か・・・でもあのカードがあったら・・・

 

「魔法カード、レベルアップ!を発動!」

 

やっぱりあったー!

 

「サイレント・ソードマンLV5を1体リリースし、サイレント・ソードマンLV7をデッキから特殊召喚!」

 

ATK/2800

 

うわーい!もう魔法が使えなくなったー!出てくるの早すぎるよー!

 

「カードを2枚伏せてターンエンド。」

 

相手の手札0・・・手札全部使ってきたよ・・・凄い・・・

 

どうせ伏せカードは王宮のお触れがどっちかにあるんでしょ。最初から魔法・罠が封じられるのは痛すぎるなぁ。

 

「私のターン、ドロー!」

 

とにかくやれるだけやってみよう!

 

「D-HEROドリルガイを守備表示で召喚!」

 

DEF/1200

 

「ドリルガイの召喚に成功した時、ドリルガイの攻撃力1600以下の攻撃力を持つD-HERO1体を手札から特殊召喚できる!きて!D-HEROデビルガイ!」

 

ATK/600

 

「デビルガイの効果!攻撃表示の時、1ターンに1度だけ相手モンスター1体をゲームから除外する!私はサイレント・ソードマンLV7を除外する!」

 

「させないぜ。速攻魔法、沈黙の剣を発動!自分の場のサイレント・ソードマン1体を選択し、選択したモンスターの攻撃力・守備力を1500ポイントアップし、ターン終了時まで相手の効果を受けなくする!」

 

「でもサイレント・ソードマンLV7の効果で魔法カードの効果は無効になるんじゃ・・・」

 

「沈黙の剣の発動と効果は無効化されない。よってサイレント・ソードマンLV7の効果を無視して発動できる。」

 

「そんな・・・」

 

サイレント・ソードマンLV7 ATK/2800→4300 DEF/1000→2500

 

これも通じないなんて・・・しかも攻守アップは永続的・・・厳しすぎる・・・これじゃあ私は何もできない。

 

「ターンエンド。」

 

今のが通れば、通称最後のDのモンスターを融合召喚できたんだけど・・・

 

「俺のターン、バトル、サイレント・ソードマンLV7でデビルガイに攻撃。沈黙の剣LV7!」

 

「くっ!でも手札のD-HEROダイナマイトガイを墓地に送って効果発動!この戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になり、互いのプレイヤーは1000ポイントのダメージを受ける!」

 

「何!?ぐっ!」

 

森司 LP4000→3000

美菜 LP4000→3000

 

「サイレント・ソードマンLV5でドリルガイに攻撃!沈黙の剣LV5!」

 

「くっ!」

 

「ターンエンドだ。」

 

「私のターン・・・ドロー!」

 

あ・・・デステニー・ドロー・・・本来は起死回生のカードだけど・・・魔法はサイレント・ソードマンLV7の効果で無効化される・・・そして私の手札で今できることは・・・何もない。

 

「・・・ターン・・・エンド。」

 

そう言うしかなかった。

 

「俺のターン、バトル、サイレント・ソードマンLV7でダイレクトアタック!沈黙の剣LV7!」

 

「きゃあっ!」

 

美菜 LP3000→0

 

「勝者、八神森司!」

 

何もできなかった・・・完敗だなぁ。

 

「大丈夫・・・ですか?」

 

心配して相手の方から声をかけてきた。

 

「大丈夫です。次も頑張ってください。」

 

「・・あぁ。」

 

下を向きながらフィールドを後にする私。

 

「完敗だったな。」

 

途中、次の第5試合に出場する隆と遭遇した。

 

「えぇ・・・何もできなかったわ。」

 

「そうか・・・」

 

「隆の対戦相手も私の対戦相手と同じく魔法・罠を封じてくるはずよ。」

 

「あぁ、分かってる。ほんと俺らとは相性が悪い相手だよな。」

 

「相性がいいのは留姫ぐらいだと思うよ。」

 

留姫のデッキは魔法・罠に頼らずともワイトキングの攻撃力をあげてパワーで押しきれる。

 

「頑張ってね隆。」

 

「あぁ。」

 

ふぅ・・・ここで立ち止まってる暇はない。

 

もっともっと強くならなきゃ。

 

エドおじいちゃんのように・・・もっと強く・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隆side

 

『これより、2回戦第5試合、灘こよみ(高等部1-2)vs丸藤隆(中等部1-1)の試合を始めます。』

 

美菜が何もできずに負けるとはな・・・

 

かくいう俺もやばいがな。

 

俺も魔法・罠を封じられるとやることがだいぶ限られてくる。

 

「よろしくお願いしますね。」

 

「あぁ、よろしく。」

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

こよみ LP4000

隆 LP4000

 

「先攻は私ですね。ドロー。」

 

俺も先攻を取られたか・・・俺のデッキは本来後攻のほうがいいが・・・今回に限ってはな・・・

 

「私はサイレント・マジシャンLV4を召喚します。」

 

ATK/1000

 

「魔法カード、レベルアップ!を発動。サイレント・マジシャンLV4をリリースしてデッキからサイレント・マジシャンLV8を特殊召喚します。」

 

ATK/3500

 

「フィールド魔法、魔法族の里を発動し、カードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

やはり魔法族の里を持っていたか。そして伏せカードはおそらく王宮のお触れ・・・美菜と同じく、魔法・罠を最初から封じられたか・・・

 

「俺のターン、ドロー!」

 

ならば俺のやることはあれしかないな。

 

「相手の場にのみモンスターが存在する時、サイバー・ドラゴンは手札から特殊召喚できる!」

 

ATK/2100

 

「さらにサイバー・ドラゴン・コアを召喚!」

 

ATK/400

 

「サイバー・ドラゴン・コアの召喚成功時、デッキから『サイバー』または『サイバネティック』と名のついた魔法・罠を1枚手札に加える。俺はオーバーロード・フュージョンを手札に加える。」

 

使えるタイミングがあるとは思えないが、もし魔法カードが使えるようになったら一気に行かなきゃいけないからな。

 

「俺は場の機械族・光属性のモンスター、サイバー・ドラゴン、サイバー・ドラゴン・コアをゲームから除外し、手札からサイバー・エルタニンを特殊召喚!」

 

ATK/?

 

「サイバー・エルタニンの攻撃力・守備力はゲームから除外したモンスターの数×500ポイントとなる。」

 

ATK/?→1000 DEF/?→1000

 

「さらにこのカードの特殊召喚に成功した時、このカード以外の場に表側表示で存在するモンスターをすべて墓地に送る!コンステレイション・シージュ!」

 

「させません。手札からエフェクト・ヴェーラーの効果発動!」

 

何!?エフェクト・ヴェーラーだと!?

 

「このカードを手札から墓地に送ることで、サイバー・エルタニンの効果をターン終了時まで無効にします。」

 

ATK/1000→0

 

くっ、効果が無効になったことで攻撃力は0になり、墓地へ送る効果は不発、魔法カードは使えないままか・・・

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

「エンドフェイズに永続罠、王宮のお触れを発動します。」

 

やはり王宮のお触れか・・・まぁそれ以前に俺にはもう成す術がないが・・・

 

「私のターン、魔法カード、ヒュグロの魔導書を発動。サイレント・マジシャンLV8の攻撃力を1000ポイントアップします。」

 

ATK/3500→4500

 

「バトルです。サイレント・マジシャンLV8でサイバー・エルタニンを攻撃!サイレント・バーニング!」

 

「ぐっ・・・・」

 

隆 LP4000→0

 

「勝者、灘こよみ!」

 

俺も完敗だな・・・今回の俺の手札だとサイバー・エルタニンしか打開方法がなかったからな。通ればその後もいろいろできたんだが・・・

 

相手の方はすでに立ち去っていた。行動が早いな。

 

俺もフィールドを後にするか。

 

高等部1-2・・・3人とも魔法・罠を封じる戦術か・・・加えてエフェクト・ヴェーラーでモンスター効果も無効にしてくるとなると・・・かなり厄介だな。

 

もし団体戦で高等部1-2と戦うことになった場合、留姫は5人の中で1番相性がよく、涼太もある程度モンスター効果だけでいけるからこの2人は確定か。

 

問題は・・・後1人。駆、美菜、俺はかなり相性が悪い・・・対策を考えとくか。

 

幸い、団体戦は明日の午後からだ。時間はある。

 

見てろ、団体戦ではこうはいかない。必ず雪辱を果たして見せる。




駆「以上、第45話でした。」

留姫「そして今回のゲストは美菜と隆よ。」

美菜「鬼頭美菜です!」

隆「丸藤隆だ。」

駆「2人とも完敗だね。」

美菜「あんなに封じられちゃ何もできない・・・」

隆「ガチで対策考えないとやばいなあれは・・・」

留姫「あれはほんとに厄介よ。」

駆「にしても・・・隆はアカデミア杯ほんとに運ないよね。」

美菜「私は前作はベスト8だったけど・・・隆は3回戦敗退だったもんね。」

留姫「前作は3回戦勝ったらベスト8だったわね。今回は2回戦勝ったらベスト8だけど。」

隆「前作では香澄に負けたんだったな。」

駆「ダークパールにやられてたね。」

美菜「私は準々決勝でアキさんに当たって完敗だった・・・」

留姫「私は前作では3位・・・」

隆「準決勝で駆との激戦の末の敗退だったな。」

駆「そのあとの3位決定戦で準決勝でアキさんに負けた香澄に勝って3位と。」

美菜「今回は3位決定戦ないけどね。」

留姫「3位決定戦やる必要ないからね今回は。」

隆「前作では個人戦3位までには行ったらエクストラデュエルがあったもんな。」

駆「3位がクロウと、2位がジャックと、1位が遊星とのデュエルだったね。」

留姫「クロウには完敗だったわ・・・」

美菜「展開力凄すぎたね・・・」

隆「それはそうと、次回は駆、お前の出番だろ。」

駆「あぁ。相手は龍亞。この小説では実は初対戦。」

留姫「書いてないところでは家で何度もやってるけど、描かれるのは今作では初ね。」

美菜「龍亞君の猛攻に駆はどう立ち向かうか。」

隆「タイトルは『機械龍のモードチェンジ』だ。」

駆「それじゃあ次話もお楽しみに!」


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第46話 機械龍のモードチェンジ

駆「お待たせしました、第46話です。」

遥「今回はお兄ちゃんと龍亞君のデュエル!」

駆「激戦必至のアカデミア杯2回戦です。」

遥「早速行くよ!」

駆・遥「「第46話、スタート!」」


駆side

 

さすが森司さんとこよみさん。美菜と隆に何もさせずに勝っちゃうとはね。

 

あの2人の魔法・罠封じはほんとに厄介。何とか対策たてとかないと。

 

『これより、2回戦第6試合、山岸駆(中等部1-1)vs龍亞(小等部5-3)の試合を始めます。』

 

それよりも今は目の前の試合。

 

相手は龍亞。家で何度もデュエルしてるけど、こういう大きな舞台では初めて。

 

「さぁ、駆、勝負だ!」

 

「あぁ、龍亞、楽しいデュエルをしようぜ!」

 

龍亞、どれだけ成長したか、見せてもらうよ!

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

龍亞 LP4000

 

先攻は・・・俺か。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

さぁてどうするか・・・ここは・・・オーソドックスにいきますか。

 

「魔法カード、E-エマージェンシーコールを発動。デッキからE・HEROモンスター1体を手札に加える。俺はE・HEROエアーマンを手札に加える。そしてE・HEROエアーマンを召喚!」

 

ATK/1800

 

「エアーマンの効果、召喚に成功した時、デッキからHEROモンスター1体を手札に加える。俺はE・HEROスパークマンを手札に加える。カードを3枚伏せてターンエンド。」

 

オーソドックスって言っても3枚伏せはHEROでは普通ないか。いや、マスク・チェンジとかは伏せるか・・・それでもせいぜい2伏せか・・・

 

「俺のターン、ドロー!俺はD・スコープンを召喚!」

 

ATK/800

 

スコープン・・・ってことは、いきなりパワー・ツール出す気だね。

 

「スコープンの効果、1ターンに1度、手札からレベル4のディフォーマーを1体特殊召喚できる。俺はD・ビデオンを特殊召喚!」

 

ATK/1000

 

「レベル4のD・ビデオンにレベル3のD・スコープンをチューニング!世界の平和を守るため、勇気と力をドッキング!シンクロ召喚!愛と正義の使者!パワー・ツール・ドラゴン!」

 

ATK/2300

 

飛ばすね龍亞。

 

「パワー・ツール・ドラゴンの効果発動!1ターンに1度、デッキから装備魔法1枚をランダムに手札に加える!パワー・サーチ!さらに魔法カード、ジャンクBOXを発動!墓地のレベル4以下のディフォーマーを1体特殊召喚する!D・スコープンを特殊召喚!」

 

ATK/800

 

「スコープンの効果で手札からD・パッチンを特殊召喚!」

 

ATK/1200

 

おい・・・・まさか!

 

「Lv4のパッチンにLv3のスコープンをチューニング!鋼の逆鱗に触れたいヤツはご自由に!シンクロ召喚!機械竜 パワー・ツール!」

 

ATK/2300

 

き、機械竜パワー・ツール!?

 

いつの間に持ってやがった・・・厄介極まりないな。

 

「機械竜パワー・ツールに団結の力を装備!団結の力を装備した機械竜パワー・ツールは自分の場のモンスター1体につき攻撃力・守備力が800ポイントアップする!」

 

機械竜パワー・ツール ATK/2300→3900 DEF/2500→4100

 

「さらに機械竜パワー・ツールの効果!1ターンに1度、このカードに装備魔法が装備された時、1枚ドローできる。イクイップ・ボーナス!さらに装備魔法、ブレイク・ドローをパワー・ツール・ドラゴンに装備!バトル!機械竜パワー・ツールでエアーマンに攻撃!フルメタル・デモリション!」

 

いきなり猛攻を仕掛ける気?でもそうはさせない!

 

「永続罠、ヒーロー・シールドを発動!このカードをエアーマンに装備する!そして装備モンスターが戦闘で破壊される場合、このカードを墓地に送ることで破壊を無効にする!」

 

「でも戦闘ダメージは発生するよ!」

 

「ぐっ!」

 

駆 LP4000→1900

 

「だがヒーロー・シールドの効果はまだある!この戦闘で受けた戦闘ダメージ1000ポイントにつき1枚カードをドローする!今俺が受けたダメージは2100!よって2枚ドロー!さらに罠カード、エレメンタル・チャージを発動!自分の場のE・HERO1体につき1000ポイントライフを回復する。」

 

駆 LP1900→2900

 

「凄い駆・・・でも俺の攻撃はまだ残ってる!パワー・ツール・ドラゴンでエアーマンに攻撃!クラフティ・ブレイク!」

 

「ぐっ!」

 

駆 LP2900→2400

 

「ブレイク・ドローの効果!装備モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、1枚ドローする!カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

「エンドフェイズに罠カード、ショック・ドローを発動。発動ターンに受けたダメージ1000ポイントにつき1枚カードをドローする。このターン受けたダメージは2600。よって2枚ドロー!」

 

「・・・なんで手札が7枚に・・・」

 

それが俺です。HEROは手札の消耗が激しいからね。こうやって補充していかないとやってらんないんだよ。

 

「さぁ行くよ龍亞!俺のターン!手札より魔法カード、二重融合を発動!ライフを500ポイント払い、俺はこのターン融合を2回行うことができる!」

 

駆 LP2400→1900

 

「1回目!手札のE・HEROフェザーマンとE・HEROバーストレディを融合!E・HEROフレイム・ウィングマンを融合召喚!」

 

ATK/2100

 

「2回目!場のE・HEROフレイム・ウィングマンと手札のE・HEROスパークマンを融合!融合召喚!現れろ!マイフェイバリットヒーロー!E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマン!」

 

ATK/2500

 

「こ、ここでシャイニング・フレア・ウィングマン!?」

 

「シャイニング・フレア・ウィングマンは墓地のE・HEROの数×300ポイント攻撃力をアップする。俺の墓地のE・HEROは5体!よって1500ポイントアップ!」

 

ATK/2500→4000

 

パワー・ツール・ドラゴンに装備魔法が装備されてなかったらシャイニング・フレア・ウィングマンで攻撃してジャストキルだったんだけど・・・装備魔法があるから装備魔法を身代わりにパワー・ツール・ドラゴンは生き残るからシャイニング・フレア・ウィングマンの効果が発動しない・・・だったら!

 

「バトル!シャイニング・フレア・ウィングマンで機械竜パワー・ツールに攻撃!シャイニング・シュート!」

 

「うわぁ!」

 

龍亞 LP4000→3900

 

「シャイニング・フレア・ウィングマンの効果!戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える!」

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

龍亞 LP3900→1600

 

「カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

さぁ、どうする龍亞?

 

と言ってもパワー・ツール・ドラゴンが残ってるからいくらでも巻き返せる気がするけど・・・

 

「俺のターン、ドロー!パワー・ツール・ドラゴンの効果発動!1ターンに1度、デッキから装備魔法1枚をランダムに手札に加える!パワー・サーチ!」

 

まずは装備魔法サーチ・・・まぁ当然か。

 

「罠発動、バスター・モード!」

 

・・・は?

 

「パワー・ツール・ドラゴンをリリースしてデッキからパワー・ツール・ドラゴン/バスターを特殊召喚!」

 

ATK/2800

 

パワー・ツール・ドラゴンのバスターモード・・・おぉ、また見たことないモンスターを・・・

 

「パワー・ツール・ドラゴン/バスターの効果発動!デッキから装備魔法を1枚手札に加える!俺は魔導師の力を手札に加える。」

 

装備魔法を1枚なんでも手札に加えられる効果・・・ランダムじゃなく選べるようになったか。

 

「さらに魔法カード、死者蘇生!機械竜パワー・ツールを墓地から特殊召喚!」

 

ATK/2300

 

機械竜パワー・ツールがよみがえっちゃった・・・やばくね?

 

「さらに永続罠、リビングデットの呼び声!墓地からパワー・ツール・ドラゴンを特殊召喚!」

 

ATK/2300

 

さらにパワー・ツール・ドラゴン蘇生!?まじかよ・・・

 

「パワー・ツール・ドラゴンの効果発動!パワー・サーチ!そしてチューナーモンスター、D・ライトンを召喚!」

 

ATK/200

 

チューナー・・・っておい、まさかあれまで出すつもりじゃ・・・

 

「俺はLv7のパワー・ツール・ドラゴンにLv1のライトンをチューニング!世界の未来を守るため勇気と力がレボリューション!シンクロ召喚!進化せよ!ライフ・ストリーム・ドラゴン!」

 

ATK/2900

 

ライフ・ストリームまで・・・龍亞のやつ、3体の機械龍を出しやがった・・・観戦者からしてみれば爽快だが、やられてる側からしてみればたまったもんじゃないな。

 

「ライフ・ストリーム・ドラゴンの効果!シンクロ召喚に成功した時、ライフが2000未満のプレイヤーのライフを2000にする!」

 

駆 LP1900→2000

龍亞 LP1600→2000

 

「装備魔法、団結の力を機械竜パワー・ツールに装備!場にモンスターは3体だから攻撃力・守備力は2400ポイントアップ!」

 

機械竜パワー・ツール ATK/2300→4700 DEF/2500→4900

 

「機械竜パワー・ツールの効果!1ターンに1度、このカードに装備魔法が装備された時、1枚ドローできる。イクイップ・ボーナス!よっしゃ!装備魔法、重力砲をパワー・ツール・ドラゴン/バスターに装備!1ターンに1度、装備モンスターの攻撃力を400ポイントアップする!」

 

パワー・ツール・ドラゴン/バスター ATK/2800→3200

 

「装備魔法、魔導師の力2枚をパワー・ツール・ドラゴン/バスターとライフ・ストリーム・ドラゴンに装備!装備モンスターの攻撃力・守備力は俺の場の魔法・罠カードの数×500ポイントアップする!今あるのは4枚の装備カードに対象を失ったリビングデッドの呼び声の5枚!よって2500ポイントアップ!」

 

パワー・ツール・ドラゴン/バスター ATK/3200→5700 DEF/3000→5500

ライフ・ストリーム・ドラゴン ATK/2900→5400 DEF/2400→4900

 

・・・なんじゃこりゃ・・・攻撃力が4700と5400と5700のモンスターが1体ずつ・・・うん、まぁ・・・桁違いの攻撃力を持つモンスターを出すやつがクラスメイトにいるから慣れてるけどさ・・・龍亞がこれをやるとはね・・・

 

「バトル!パワー・ツール・ドラゴン/バスターでシャイニング・フレア・ウィングマンに攻撃!重力砲の効果!装備モンスターが相手モンスターと戦闘を行う場合、バトルフェイズの間だけその相手モンスターの効果は無効化される!これでシャイニング・フレア・ウィングマンの攻撃力上昇もなくなる!」

 

シャイニング・フレア・ウィングマン ATK/4000→2500

 

「これで俺の勝ちだ!スラッシュ・ブレイク!」

 

「まだ終わらせない!速攻魔法、残留思念を発動!墓地のモンスター2体を除外することでこのターン受ける戦闘ダメージを0にする!エアーマンとスパークマンを除外!」

 

「ダメージ無効・・・でもシャイニング・フレア・ウィングマンは倒すよ!」

 

シャイニング・フレア・ウィングマン・・・まさかこうも簡単にやられるとは・・・

 

「ターンエンド!」

 

危なかった・・・残留思念がなければオーバーキルでやられてたぜ・・・

 

「強くなったな龍亞。」

 

「でしょ!頑張ったもん!」

 

「でもまだデュエルは終わってない。このターンが俺のラストターン。このターンで決着つけられなければ俺は負けると思う。」

 

「でもこの場はそう簡単に逆転できないよ!」

 

「やってみなくちゃわからないよ。いくよ!ファイナルターン!ドロー!」

 

よし!

 

「手札から魔法カード、HEROの遺産を発動!HEROモンスターを融合素材とする融合モンスター2体を自分の墓地からエクストラデッキに戻し、3枚ドローする!俺はフレイム・ウィングマンとシャイニング・フレア・ウィングマンをエクストラデッキに戻し3枚ドロー!・・・龍亞!」

 

「何?」

 

「・・・勝利のピースは・・・全て揃ったよ。」

 

「え!?」

 

「魔法カード、ハーピィの羽根帚を発動!相手の場の魔法・罠カードをすべて破壊する!」

 

「えぇ!?そ、装備カードが!」

 

「装備カードがなくなったことにより、龍亞の場のモンスターの攻撃力が下がる!」

 

機械竜パワー・ツール ATK/4700→2300 DEF/4900→2500

パワー・ツール・ドラゴン/バスター ATK/5700→3200 DEF/5500→3000

ライフ・ストリーム・ドラゴン ATK/5400→2900 DEF/4900→2400

 

重力砲は装備が外れても重力砲の効果でアップした攻撃力は元に戻らないんだよな・・・まぁ、今回は関係ないけど。

 

「融合発動!手札のE・HEROワイルドマンとE・HEROエッジマンを融合!融合召喚!現れろ!E・HEROワイルドジャギーマン!」

 

ATK/2600

 

「さらに魔法カード、ミラクル・フュージョンを発動!墓地のフェザーマンとバーストレディを除外し融合!融合召喚!再び現れよ!E・HEROフレイム・ウィングマン!」

 

ATK/2100

 

「さらにフィールド魔法、摩天楼-スカイスクレイパー-を発動!」

 

「ここでスカイスクレイパー!?」

 

「バトル!ワイルドジャギーマンで機械竜パワー・ツールに攻撃!インフィニティ・エッジ・スライサー!」

 

「うわぁ!」

 

龍亞 LP2000→1700

 

「ワイルドジャギーマンは相手の場のすべてのモンスターに1回ずつ攻撃することができる!ワイルドジャギーマンでライフ・ストリーム・ドラゴンに攻撃!スカイスクレイパーの効果でE・HEROモンスターがその攻撃力より高い攻撃力を持つモンスターを攻撃した場合、攻撃モンスターの攻撃力はダメージ計算時のみ1000アップする!」

 

E・HEROワイルドジャギーマン ATK/2600→3600

 

「インフィニティ・エッジ・スライサー!」

 

「うわっ!」

 

龍亞 LP1700→1000

 

E・HEROワイルドジャギーマン ATK/3600→2600

 

「さらにワイルドジャギーマンでパワー・ツール・ドラゴン/バスターに攻撃!スカイスクレイパーの効果で攻撃力1000ポイントアップ!」

 

E・HEROワイルドジャギーマン ATK/2600→3600

 

「インフィニティ・エッジ・スライサー!」

 

「うわぁぁぁ!」

 

龍亞 LP1000→600

 

E・HEROワイルドジャギーマン ATK/3600→2600

 

「パワー・ツール・ドラゴン/バスターが破壊された時、墓地からパワー・ツール・ドラゴンを特殊召喚できる!」

 

DEF/2500

 

「でもワイルドジャギーマンは全てのモンスターに1回ずつ攻撃できる。もちろん今新たに出てきたモンスターにも攻撃できる。そして俺の場にはまだフレイム・ウィングマンがいる。」

 

「・・・ほんとに逆転されちゃった・・・やっぱ凄いや駆は。」

 

「龍亞も十分凄かったよ。」

 

「ありがとう。でも・・・次は勝つからね!」

 

「その時を楽しみに待ってるよ。ワイルドジャギーマンでパワー・ツール・ドラゴンに攻撃!インフィニティ・エッジ・スライサー!」

 

「ぐっ!」

 

「フレイム・ウィングマンでダイレクトアタック!スカイスクレイパー・シュート!」

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

龍亞 LP600→0

 

「勝者、山岸駆!」

 

何とか勝った・・・初戦のトビーといい、ほんと成長してるぜこいつら。

 

「駆、次も頑張ってよ!」

 

「あぁ。」

 

俺ももっと成長していかなきゃね。

 

あいつらに追い越されないように。




駆「以上、第46話でした。」

遥「今回のゲストはもちろんお兄ちゃんと激戦を繰り広げた龍亞君!」

龍亞「龍亞です。悔しいー!」

駆「あはは、あそこまで追い詰められるとはね。」

遥「龍亞君の怒涛の猛攻凄かった。」

龍亞「それでも駆の守りは崩せなかった・・・」

駆「粘りが俺の信条だからな。」

遥「さてこのお兄ちゃんと龍亞君の対戦。前作でもアカデミア杯で対戦してます。」

駆「あの時もいきなりパワー・ツールvsシャイニング・フレア・ウィングマンだったな。」

龍亞「機械竜パワー・ツールも召喚して猛攻したけど、前作ではM・HEROも使ってたからアシッドで簡単に形勢逆転されて・・・」

遥「その後はお兄ちゃんがムーン・ライト、龍亞君はパワー・ツールのバスターモードを出してヒートアップしたね。」

駆「最後はクロスフュージョンでエンジェル・ハイロゥを出して決着。その時も何とか俺が勝ちましたとさ。」

龍亞「あの時はライフ600まで追い詰めたのに・・・」

遥「という風にお兄ちゃんと龍亞君のデュエルっていつも激戦なんだね。」

駆「そうだね。龍亞が機械龍3種すべて出してくるから・・・あ、前作はまだ覚醒してないからライフ・ストリーム・ドラゴンまだ持ってなかったっけ。」

龍亞「持ってなかったよ。」

駆「(まぁ作者はルチアーノとデュエルさせて覚醒させようと計画してたみたいだけど・・・)ってことでオリカ紹介!」

遥「今回初登場のオリカは1枚!」

龍亞「パワー・ツールのバスター・モードだ!」


パワー・ツール・ドラゴン/バスター(祝札さん提供オリカ)
地属性 機械族 Lv10
ATK/2800 DEF/3000
効果
このカードは通常召喚できない。このカードは「バスター・モード」の効果でのみ特殊召喚できる。
1ターンに1度、デッキから装備魔法を1枚手札に加えることができる。
このカードが装備魔法を装備魔法を装備している時、カード効果では破壊されない。
このカードを対象とするカード効果が発動した時、このカードに装備されている 装備カードを1枚、墓地に送ることにより、そのカードの発動と効果を無効にして、破壊することができる。
このカードが破壊され墓地に送られた時、墓地に存在する「パワー・ツール・ ドラゴン」を特殊召喚することができる。



駆「いやー強いね。」

龍亞「自分の好きな装備魔法を手札に加えられるし、カード効果で破壊されないとこも。」

遥「まぁ今回みたいに装備魔法剝がされたら無力だけどね。」

駆「あはは・・・そして今回出した魔法カード、HEROの遺産。今回からOCG版です。」

遥「つい最近出たんだよね。」

龍亞「漫画版は墓地にLv5以上のHEROが2体以上いれば3枚ドローだっけ?」

駆「そうだよ。だけどOCG版はHEROモンスターを融合素材とする融合モンスター2体を自分の墓地からエクストラデッキに戻し、3枚ドローする効果に変わった。」

遥「条件が難しくなったね。」

龍亞「条件が簡単すぎたしね。」

駆「けど、漫画版にはない利点として融合モンスターを再利用できる。HEROの融合モンスターは基本融合召喚でしか特殊召喚できないからね。」

遥「最もな例が今回のフレイム・ウィングマンだね。」

龍亞「なるほど!」

駆「どちらの効果の方がいいか意見が分かれるだろうけど、OCG版が出た以上、HEROの遺産は今回からOCG版で行きたいと思います。」

遥「さて、激戦に続くアカデミア杯。個人戦の2回戦第7試合は香澄お姉さん登場!」

龍亞「相手は高等部No.2でしょ?」

駆「そうだね。でもチャンスはあるはず。」

遥「タイトルは『高等部No.2に挑め!』です。」

龍亞「お楽しみに!」


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第47話 高等部No.2に挑め!

駆「大変お待たせしました、第47話です。」

留姫「活動報告を見てくれた人は知ってると思うけど、PCが壊れてここまで時間かかったわ。」

駆「詳しいことは後書きで。」

留姫「さて今回は香澄のデュエルよ。」

駆「相手は高等部No.2。さぁどんなデュエルを見せるのか。」

留姫「第47話、スタートよ。」


香澄side

 

『これより、2回戦第7試合、神田朋香(高等部1-1)vs大久保香澄(中等部1-3)の試合を始めます。』

 

やっぱり駆さんは凄い。

 

龍亞君のあの場を一掃して逆転するなんて・・・

 

さすが私の憧れの人、そして私の目標。

 

同じ融合使いとして、私も駆さんの領域までたどり着かなきゃ。

 

私の2回戦の対戦相手は高等部のNo.2。つまりアキさんの次に強い人。

 

と言っても、1位のアキさんに2位の神田朋香さん、3位のこよみさんに4位の森司さんの実力はそんなに変わらない。

 

私が元に戻ってから1か月、駆さんに遥ちゃん、森司さんにこよみさんのおかげで成長したと思ってる。

 

予選で駆さんには負けたけど、それ以外、アカデミアでは負けてない。

 

格上相手でも臆せず、そして自分を信じて立ち向かいます!

 

「よろしくお願いします。」

 

「こちらこそ、よろしくお願いしますわ。」

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

朋香 LP4000

香澄 LP4000

 

「私の先攻ですわね。私は魔法カード、ソーラー・エクスチェンジを発動。手札のライトロード・ビーストウォルフを墓地に送り、デッキからカードを2枚ドロー、その後デッキの上からカードを2枚墓地に送りますわ。」

 

墓地に送られたカード

・ライトロード・ドルイドオルクス

・ライトロード・メイデンミネルバ

 

「メイデンミネルバの効果発動。このカードがデッキから墓地に送られた時、デッキの上からカードを1枚墓地に送りますわ。

 

墓地に送られたカード

・光の援軍

 

「ライトロード・パラディンジェインを召喚。」

 

ATK/1800

 

「カードを2枚伏せますわ。エンドフェイズ、パラディンジェインの効果でデッキの上からカードを2枚墓地に送りますわ。」

 

墓地に送られたカード

・ライトロード・ハンターライコウ

・ライトロードの裁き

 

「ライトロードの裁きの効果発動。このカードがライトロードのモンスター効果でデッキから墓地に送られた時、デッキから裁きの龍を1体手札に加えます。これでターンエンドですわ。」

 

裁きの龍・・・ライトロードのエースカードですね。それがもう手札に・・・しかも墓地のライトロードはもう3体・・・次のターンには裁きの龍で出るとみていいですね。

 

ならこっちは裁きの龍が出てくること前提で動かなきゃいけないですね。

 

「私のターン、ドロー!」

 

この手札なら・・・一気に行けるかも?

 

「魔法カード、ジェムナイト・フュージョン発動!手札のジェムナイト・ルマリン、ジェムナイト・オブシディア、ジェムナイト・エメラルを融合!融合召喚!輝きの淑女!ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ!」

 

ATK/3400

 

「オブシディアの効果で墓地の通常モンスター、ジェムナイト・ルマリンを特殊召喚!」

 

ATK/1600

 

「ブリリアント・ダイヤの効果発動!1ターンに1度、自分の場のジェムナイトモンスター1体を墓地に送り、エクストラデッキからジェムナイト融合モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚します!私は・・」

 

「そうはさせませんわ!罠発動!ブレイクスルー・スキル!ブリリアント・ダイヤの効果をターン終了時まで無効にしますわ。」

 

やっぱり止められましたか・・・仕方ありませんね。

 

「墓地のジェムナイト・オブシディアを除外し、墓地のジェムナイト・フュージョンを手札に加えます。」

 

ここからどうするか・・・とりあえずは攻撃ですね。

 

「バトル!ブリリアント・ダイヤでパラディンジェインに攻撃!」

 

「手札のオネストの効果発動!このカードを墓地に送ることでパラディンジェインの攻撃力はブリリアント・ダイヤの攻撃力分アップしますわ。」

 

「しまった!」

 

パラディンジェイン ATK/1800→5200

 

「反撃ですわ!」

 

「きゃっ!」

 

香澄 LP4000→2200

 

すっかり忘れてた・・・オネスト・・・どうしましょう・・・ここは、

 

「魔法カード、馬の骨の対価を発動。私の場の通常モンスター、ルマリンを墓地に送り、カードを2枚ドローします。」

 

この2枚ですか・・・だったら!

 

「カードを2枚伏せてターンエンドです。」

 

次のターンが・・・勝負です!

 

「私のターン、ドロー!魔法カード、おろかな埋葬を発動。デッキからライトロード・ドラゴングラゴニスを墓地に送りますわ。これで墓地のライトロードは4種類!」

 

やはりきますか!

 

「墓地のライトロードが4種類以上の時、このカードが特殊召喚できる!おいでなさい!裁きの龍!」

 

ATK/3000

 

裁きの龍・・・問題はここから効果を使ってくるかどうかですけど・・・

 

「(伏せカード2枚・・・万全を期して破壊したほうがいいですわよね。)裁きの龍の効果発動!ライフを1000ポイント払い、このカード以外の場のカードをすべて破壊しますわ!」

 

朋香 LP4000→3000

 

使ってきた!予定通りです!

 

「罠発動!威嚇する咆哮!このターン相手は攻撃宣言できません!」

 

「このターンの攻撃は封じられたわけですね。」

 

「それだけじゃないです。もう1枚の伏せカードは速攻魔力増幅器。このカードが相手によって破壊され墓地に送られた時、デッキから速攻魔法を1枚手札に加えることができます。私が加えるのはマグネット・リバースです。」

 

(マグネット・リバース・・・あ!まずいですわ!このままだと次のターンで私はやられてしまいますわ!でも防御手段がない・・・裁きの龍の効果でネクロ・ガードナーか超電磁タートルが墓地に送られるのを期待するしかありませんわ。)

 

ここまでは予定通り・・・ここから何をしてくるか・・・

 

「エンドフェイズ、裁きの龍の効果でデッキの上から4枚墓地に送りますわ。」

 

墓地に送られたカード

・隣の芝刈り

・死者蘇生

・ネクロ・ガードナー

・ライトロード・マジシャンライラ

 

(かろうじてネクロ・ガードナーが墓地に行きましたわ。できれば超電磁タートルが墓地に行ってほしかったんですが・・・仕方ないですわね。)

 

ネクロ・ガードナーが墓地に行きましたか・・・でもネクロ・ガードナー1枚では次の私の攻撃は止められない。私の作戦通りです!

 

「私のターン、ドロー!」

 

よし!これでこのターンで決着つけれます!

 

「ジェムナイト・フュージョン発動!手札のジェムナイト・サフィアとジェムナイト・ラズリーを融合!ジェムナイト・アクアマリナを融合召喚!」

 

ATK/1400

 

「ジェムナイト・ラズリーの効果で墓地の通常モンスター、ジェムナイト・ルマリンを手札に加えます。そして速攻魔法、マグネット・リバース発動!自分の墓地及び除外ゾーンのモンスターから機械族または岩石族の通常召喚できないモンスター1体を特殊召喚します!私が選ぶのはジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ!」

 

ATK/3400

 

「いきます!ブリリアント・ダイヤの効果発動!1ターンに1度、自分の場のジェムナイトモンスター1体を墓地に送り、エクストラデッキからジェムナイト融合モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚します!私は場のアクアマリナを墓地に送り、グラインド・フュージョン!ジェムナイトマスター・ダイヤを特殊召喚!」

 

ATK/2900

 

「アクアマリナの効果、このカードが場から墓地へ送られた時、相手の場のカード1枚を手札に戻します。選択するのは裁きの龍!」

 

「何ですって!?」

 

「そしてマスター・ダイヤは墓地のジェムモンスターの数×100ポイント攻撃力がアップします。墓地のジェムモンスターは4体!」

 

ジェムナイトマスター・ダイヤ ATK/2900→3300

 

「バトル!マスター・ダイヤでダイレクトアタック!」

 

(ネクロ・ガードナーは1枚だけ・・・どちらか一方しか攻撃を防げない以上・・・私の負けですわね)

 

朋香 LP3000→0

 

「勝者、大久保香澄!」

 

やった!勝ちました!

 

「ふふ、さすがはあの2人が推すデュエリストですわね。」

 

「あの2人?まさか森司さんとこよみさんですか。」

 

「そうですわ。かなり成長してるから気を付けろと。私としては手札に来たカードの中で最善の策をとったつもりでしたわ。全力を出しても負けた。今回はそれがすべてですわ。」

 

場内はざわついてる。高等部No.2がよもやの2回戦敗退なんて予想してなかったんでしょう。

 

「私に勝ったからには、優勝まで駆け上がりなさい。」

 

「勿論そのつもりです!」

 

「またデュエルしましょう。いつかリベンジさせてもらいますわ。」

 

「はい、その時は私はもっと成長しておきます!」

 

予備戦を経てのベスト8・・・それは去年、小等部6年だった隆さん、美菜さん、涼太さんが小等部史上初のベスト8という形でやってますけど、それ以前はほぼなかった。

 

でも今年は小等部の龍可さん、それから私。小等部と中等部のレベルが以前に比べて格段に上がってることがわかりますね。

 

しかも去年ベスト8だった隆さんと美菜さんは今年は2回戦敗退。

 

相手が森司さんとこよみさんですからしょうがない部分はありますけど、今年のアカデミア杯はレベルが高いということが言えるかもしれないですね。

 

とにかく、私は最底辺からの挑戦。

 

挑戦者として、1歩1歩、頂点まで駆け上がります!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

「強くなったわねあの子。」

 

「あぁ。」

 

高等部No.2を破るとは・・・まぁ、裁きの龍が手札にあったのがわかったから少し手札温存したような気もするけど・・・

 

「・・・これで中等部のベスト8進出は3人目ね。」

 

「高等部はアキさん、森司さん、こよみさん。そして小等部が龍可か。」

 

「で、前回ベスト8の隆と美菜は敗退・・・相手が相手だからしょうがないけど。」

 

「相性が悪すぎるあれは。でも去年留姫はベスト8入ってないのが意外だった。」

 

「去年は優勝者に2回戦で当たっちゃって負けたわ。」

 

「あぁね。」

 

当たりが悪かったか。

 

「それよりも次・・・」

 

「まさかここで実現するとはね。」

 

そう次の2回戦最後の試合。

 

昨年ベスト8の涼太とアカデミアではいまだ無敗の遥ちゃん。

 

「完全にそれまでの私たちの試合、前座よね。」

 

「ほんとね。完全にこの試合がメインイベントじゃん。」

 

会場のざわつきようからも分かる。もうみんな2人が使うカードを分かってる。

 

涼太は青眼の白龍、遥ちゃんはブラック・マジシャン。

 

あの伝説のモンスターがこのアカデミアの舞台で再び激突する。




駆「以上、第47話でした。」

留姫「今回のゲストは香澄よ。」

香澄「大久保香澄です。勝ちました!」

駆「よう勝ったわ。」

留姫「香澄がほんとに成長してるわね。」

香澄「駆さんたちのおかげです。」

駆「前作では4位に入ってる香澄。今回はどこまで勝ち進めるか。」

香澄「前作は森司さんとこよみさんがいませんでしたからね。でも頑張ります。」

留姫「前作では準決勝でアキに屈し、3位決定戦で私と対戦したんだったわね。」

駆「留姫のクロスフュージョンに屈したね。」

香澄「今回は3位決定戦ないですからね。」

留姫「さて、ここからは現在の作者事情について説明するわ。」

駆「1か月前にPCが壊れ、投稿できませんでした。」

香澄「本当だったら春休みに個人戦までは終わらせる予定だったんですけどね。」

留姫「で、PCは治ってこうして投稿できたわけだけど・・・」

駆「作者の小説を書くテンションが戻ってないんだよね・・・」

香澄「本来だと作者は投稿するとき、次話を書いてから投稿するんです。」

留姫「例えば今回47話投稿するときはその前に次話の48話を書き終えてから投稿するのよ。」

駆「けど今回、まだ次話は全く手を付けてないんだよね。」

香澄「春休みが終わって学校が再開したのもありますけどね。遊戯王小説は時間あるときに一気に書くのが作者ですから。」

留姫「でも今そんなに時間取れないのよね。レポートとかもあるし。」

駆「GWには時間取れるだろうから、GWには書けるかなーと。」

香澄「それと・・・作者、もう1つ小説書こうとしてるんですよね。」

駆「そう、新小説も多分GWには投稿すると思います。カードゲームとは何ら関係ないけど・・・実は俺たちも出ます。」

留姫「作者はここに来る前、今は亡きすぴばる小説部というサイトでこの小説の前作『遊戯王~CROSS HERO~』のほかに2つ小説書いてたのよ。」

香澄「けど、その2つの小説はこっちでは投稿するつもり今はないんですよ。」

駆「けどその2つの小説に1人ずつオリキャラがいて・・・小説書いてる人がわかるかもしれませんが自分が作ったオリキャラって愛着わきませんか?」

留姫「その2人のオリキャラを何とか出したいなぁと思って新小説を思いついて書いてるんです。」

香澄「どんな小説かは投稿されてからのお楽しみです。」

駆「さて、次回は2回戦最後の試合。あの伝説のモンスターの対決が再現されるよ!」

留姫「涼太と遥ちゃんのデュエル。今回最注目の試合よ。」

香澄「果たしてどんな結末が待ってるのか。そして準々決勝の組み合わせはどうなるか。」

駆「次話の題名は『伝説の対決実現!ブラック・マジシャンvs青眼の白龍』です。」

留姫「それでは次話もお楽しみに。」


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第48話 伝説の対決実現!ブラック・マジシャンvs青眼の白龍

駆「お待たせしました、第48話です。」

遥「GW最終日に何とか投稿・・・作者にとってはGWは一昨日終わってるけどね。」

駆「昨日授業があったからね・・・さて今回は目が離せない伝説の対決!」

遥「2回戦最後の試合、私、頑張ります!」

駆「なんだけど・・・なんというかね・・・これがブランクの影響なのか・・・」

遥「短くなっちゃいました。」

駆「もうちょっと長くするつもりだったらしいけど・・・」

遥「ブランクって怖いね。」

駆「まぁしょうがないね。それじゃあ行くよ!」

遥「第48話、スタート!」


遥side

 

『これより、2回戦第8試合、荒川涼太(中等部1-1)vs川上遥(小等部5-3)の試合を始めます。』

 

2回戦最後の試合。いよいよ私の出番。

 

私の相手は涼太お兄さん。

 

会場はもうざわつき始めてる。

 

涼太お兄さんは青眼使い。私はブラック・マジシャン使い。

 

私はよく知らないけど青眼とブラック・マジシャンってかなりの伝説カードなんだよね。そしてライバル。

 

でもそんなことは関係ない。今はこのデュエルを楽しむこと!それが私のデュエルだから!

 

「まさかここで遥ちゃんと当たるとは思わなかったよ。」

 

「ここまでくれば強い人しか残らないから当然だと思うよ。」

 

「確かに・・・でもそういう意味じゃなくて、この場で伝説の対決が実現するなんて夢にも思ってなかったよってことだよ。」

 

「ブラック・マジシャンと青眼の伝説のモンスター同士の対戦ってことだね。」

 

「そう。あ、でもデュエル始めたばかりの遥ちゃんにはわからないか。」

 

「お兄ちゃんから大体は聞いてるけどね。でも伝説のモンスター同士の対戦だとかそんなことは関係ないよ。私は私らしく楽しいデュエルをする。それだけだよ。」

 

「遥ちゃんらしいね。」

 

「それが私だもん!さぁ始めよう涼太お兄さん!私たちらしい、みんなが楽しめるデュエルを!」

 

「うん。僕たちにしかできないデュエルを。行くよ遥ちゃん!」

 

「うん!」

 

「それではデュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

涼太 LP4000

遥 LP4000

 

先攻は・・・涼太お兄さんだ。

 

「僕の先攻、ドロー、青き眼の乙女を攻撃表示で召喚。」

 

ATK/0

 

『なんか久しぶりに出た気がする。』

 

「最近全然出せてなかったからね・・・ごめんね。」

 

「確かに・・・フォーチュンカップで見て以来かも。」

 

※青き眼の乙女が登場するのは第12話のフォーチュンカップ準々決勝、龍可戦以来です

 

『遥ちゃんが今回の対戦相手ね・・・え?それって・・・』

 

「相手はブラック・マジシャンだよ。」

 

『・・・相手にとって不足なしだね。』

 

「そういうこと。さぁいくよ。」

 

『OK!』

 

「僕はフィールド魔法、光の霊堂を発動!」

 

光の霊堂・・・見たことないカードだ・・・どんな効果何だろう?

 

「光の霊堂の効果を青き眼の乙女を対象に発動!手札・デッキから通常モンスター1体を墓地に送り、対象のモンスターの攻撃・守備力をターン終了時まで墓地へ送ったモンスターのレベル×100ポイントアップさせます。そして光の霊堂の効果の対象になった青き眼の乙女の効果発動!青き眼の乙女がカード効果の対象になった時、手札・デッキ・墓地から青眼の白龍を1体特殊召喚する!こい!青眼の白龍!」

 

『私のしもべよ。ここにいでよ!』

 

ATK/3000

 

「そして光の霊堂の効果でデッキから青眼の白龍を捨て、青き眼の乙女の攻撃力・守備力を青眼のレベル8×100の800ポイントアップさせる。」

 

青き眼の乙女 ATK/0→800 DEF/0→800

 

凄い・・・いきなり青眼が出てきた・・・まぁそれが涼太お兄さんだよね。

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだよ。」

 

青き眼の乙女 ATK/800→0 DEF/800→0

 

涼太お兄さんがいきなり青眼をだしたなら・・・私もブラック・マジシャン出さないとね!観客もそれを一番期待してると思うし!

 

「私のターン、ドロー!永続魔法、黒の魔導陣を発動!」

 

「カウンター罠、王者の看破を発動!自分の場にレベル7以上の通常モンスターが存在する場合、魔法・罠カードの発動、モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚のどれか1つを無効にし破壊する。」

 

「発動させてくれなかった・・・」

 

「サポートカードは加えさえないし、青眼除外もさせないよ。」

 

さすが涼太お兄さん・・・でもそれぐらいで私は止まらない!

 

「魔導書士バテルを召喚!」

 

ATK/500

 

「バテルの効果!召喚に成功したとき、デッキから魔導書と名のついた魔法カード1枚を手札に加える。私はルドラの魔導書を手札に加える。ルドラの魔導書を発動!ルドラの魔導書以外の自分の手札・場の魔導書カード1枚または自分の場の魔法使い族モンスター1体を墓地に送って2枚ドローする。私はバテルを 墓地に送って2枚ドロー!」

 

(ルドラの魔導書・・・初めて見る魔導書カードですね。)

 

ルドラの魔導書。貴重なドローソースだよ。今のような動きをすれば実質手札が1枚増えるからね・・・召喚権は使うけど。

 

「魔法カード、古のルールを発動!手札のブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

DEF/2100

 

「「「「「おぉー!」」」」」

 

『観客が一気にざわつき始めましたね・・・無理もないですが。』

 

「伝説の対決・・・なんでしょ?」

 

『はい・・・否が応でも気が高ぶりますね。』

 

「やっぱそうなんだ。」

 

マハードも楽しみにしてたんだね・・・じゃあ行きますかと言いたいところなんだけど・・・青眼倒せるカードがないんだよね・・・ここは守りを固めるしかない。

 

「カードを2枚伏せてターンエンドだよ。」

 

「遥ちゃんのエンドフェイズに手札の青き眼の賢士の効果を発動!」

 

「このタイミングで!?」

 

「青き眼の賢士を手札から捨てることで自分の場の効果モンスター1体を墓地に送り、デッキからブルーアイズモンスター1体を特殊っ召喚する。僕は青き眼の乙女を選択する。そして青き眼の乙女の効果発動!カード効果の対象になったのでデッキから青眼の白龍を特殊召喚!」

 

『再びいでよ、わがしもべ!』

 

ATK/3000

 

「そして青き眼の賢士の効果で青き眼の乙女を墓地に送る。」

 

『私はここまでね。頑張ってね涼太。』

 

「うん。僕はデッキから青眼の亜白龍を特殊召喚!」

 

ATK/3000

 

エンドフェイズにここまで展開されるなんて・・・凄い!

 

「そして僕のターン、ドロー!儀式魔法、カオス・フォームを発動!」

 

「儀式魔法!?」

 

「そうです。通常儀式魔法は手札か場のモンスターをリリースすることで儀式モンスターを特殊召喚しますが・・・このカードは自分の墓地の青眼の白龍を除外することで手札からカオスと名の付く儀式モンスター1体を手札から特殊召喚できます!」

 

「えぇ!?」

 

「墓地の青眼の白龍を1体除外し、手札から儀式モンスター、ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンを儀式召喚!」

 

ATK/4000

 

攻撃力4000・・・これ新たな青眼・・・

 

「バトル!青眼の白龍でブラック・マジシャンに攻撃!」

 

「と、罠発動!ガガガシールド!このカードをブラック・マジシャンに装備し、ブラック・マジシャンに1ターンに2度まで戦闘及びカード効果では破壊されない!さらに永続罠、マジシャンズ・プロテクションを発動!私の場に魔法使い族モンスターが存在する限り、私が受けるすべてのダメージは半分になる!」

 

「でも攻撃は止まりませんよ!いけ青眼!滅びのバーストストリーム!」

 

「きゃあ!」

 

『ぐっ!』

 

「青眼の亜白龍でブラック・マジシャンに攻撃!滅びのバーンストリーム!」

 

「耐えてマハード!」

 

『御意!ぐっ!』

 

「これでガガガシールドの効果は切れました!ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンでブラック・マジシャンに攻撃!混沌のマキシマム・バースト!」

 

『ぐっ・・・ここまでか!』

 

「マハード!」

 

遥 LP4000→3250

 

「カードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

さすが・・・この猛攻はつらい。

 

今の私の手札じゃこの場は逆転できない。このドローにかかってる。

 

こんな楽しいデュエル、まだ終わらせたくない!お願い、応えて私のデッキ!

 

「私のターン・・・ドロー!」

 

・・・あ、きた!逆転のカード!

 

これでこうしてあぁしたら・・・あ!勝てる!

 

楽しいデュエルが終わっちゃうけど・・・全力で行かないと相手に失礼だもんね。

 

観客の皆ももっとこのデュエルを見たいんだろうけど・・・ごめんね。もう幕引きさせてもらうよ。

 

涼太お兄さんの伏せカードによってはまだ続くけど(汗)

 

「まずは速攻魔法、ダブル・サイクロンを発動!自分の場の魔法・罠カード1枚と相手の場の魔法・罠カード1枚を破壊する!私はマジシャンズ・プロテクションを破壊し、涼太お兄さんの場の伏せカードを破壊する!」

 

「くっ!(ドラゴンズ・オーブが破壊されましたか・・・)」

 

ドラゴンズ・オーブ?なんだろこのカード・・・えっと・・・このターン、自分フィールドのドラゴン族モンスターの効果は無効化されない・・・次の自分のターンで発動するつもりだったんだ。

 

「墓地に送られたマジシャンズ・プロテクションの効果発動!このカードが場から墓地に送られたとき、墓地の魔法使い族モンスター1体を特殊召喚する。蘇って!ブラック・マジシャン!」

 

『さぁ、決めに行きましょう!』

 

「そして魔法カード、ティマイオスの眼を発動!ブラック・マジシャンを墓地に送り、ブラック・マジシャンが融合素材として記されている融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する!行くよ涼太お兄さん!これが今回の私の切り札!きて!超魔導剣士-ブラック・パラディン!」

 

ATK/2900

 

「ぶ、ブラック・パラディン!?」

 

観客がまだ一層ざわざわし始めた・・・

 

(これはまた・・・バトルシティ準決勝のフィニッシュシーンの再現かな?)

 

「ブラック・パラディンの攻撃力は互いの場・墓地のドラゴン族モンスターの数×500ポイントアップする!涼太お兄さんの場と墓地にドラゴン族モンスターが4体!よって2000ポイントアップ!」

 

ブラック・パラディン ATK/2900→4900

 

「そして魔法カード、拡散する波動!1000ポイントライフを払い、このターン、ブラック・パラディンはすべての相手モンスターに1回ずつ攻撃する!」

 

「な!?」

 

(まじでバトルシティの再現じゃんか(汗))

 

遥 LP3250→2250

 

「チェックメイトだよ涼太お兄さん!バトル!ブラック・パラディンで涼太お兄さんの場の3体のモンスターに攻撃!超・魔・導 烈・波・斬!」

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

涼太 LP4000→0

 

「勝者、川上遥!」

 

やった!勝った!

 

「はは、やっぱり青眼はブラック・マジシャンには勝てない運命なんですかね。」

 

「そんなことはないと思うよ。昔の伝説がそうなら涼太お兄さんでそれを変えればいいじゃん。そんなのに縛られることないと思うよ。」

 

「それはわかってるんだけどね・・・まぁ、しょうがないですね。遥ちゃん、次も頑張ってね。」

 

「うん!」

 

『それではこれより、準々決勝の組み合わせ抽選を行います。準々決勝進出者はデュエル上中央に集まってください。』

 

あれ?今回は抽選・・・私たちが引くのかな?2回戦はほぼ自動的な形で決まったのに。

 

そして準々決勝進出者がフィールドに集まってきた。

 

「おめでとう遥ちゃん。」

 

「涼太をも倒すなんてね。凄いわね。」

 

「ありがとうお兄ちゃん、留姫お姉さん!」

 

うわー、当たり前だけど強い人ばっかり・・・次はだれと当たるんだろう・・・すごく楽しみ!

 

『それでは今からくじを引いてもらいます。引く順番は第1試合勝者の十六夜アキさんから順に引いてもらいます。』

 

私それ引くの最後じゃん・・・ま、私はデュエルする相手誰でもいいからいいけど。

 

ちなみに引く順番は

 

 

 

・準々決勝進出者

十六夜アキ(高等部1-1)

加藤留姫(中等部1-1)

龍可(小等部5-3)

八神森司(高等部1-2)

灘こよみ(高等部1-2)

山岸駆(中等部1-1)

大久保香澄(中等部1-3)

川上遥(小等部5-3)

 

 

 

上から順に引く形だね。

 

「十六夜アキ、8番。」

 

アキお姉さんが8番・・・ってことは第4試合だね。1番と2番が第1試合、3番と4番が第2試合、5番と6番が第3試合、7番と8番が第4試合で戦うことになるみたい。

 

「加藤留姫、5番。」

 

留姫お姉さんは5番・・・第3試合だね。

 

次は龍可・・・どこを引くかな?

 

「龍可、7番。」

 

あ、龍可はアキお姉さんとの対戦が決まっちゃった。1番の優勝候補のアキお姉さんとか・・・いいなぁ。

 

「八神森司、4番。」

 

森司お兄さんは第2試合かぁ。

 

「灘こよみ、3番。」

 

こよみお姉さんは3番・・・あ、森司お兄さんとの恋人対決だ。

 

次はお兄ちゃん・・・ここで6番を引くと私の対戦相手は自動的に香澄お姉さんとなるんだけど・・・

 

「山岸駆、1番。」

 

1番ってことは第1試合・・・まだ決まらないね。

 

次の香澄お姉さん・・・どっち引くかな。お兄ちゃんとかそれとも留姫お姉さんとか・・・

 

「大久保香澄、6番。」

 

香澄お姉さんは留姫お姉さんとの対戦が決まった。

 

ってことは私の対戦相手は・・・

 

「川上遥、2番。」

 

お兄ちゃんと・・・やっばい!一番楽しみな対戦きた!

 

『くじの結果、準々決勝の組み合わせはこのようになりました。』

 

 

 

 

準々決勝組み合わせ

 

第1試合:山岸駆(中等部1-1)vs川上遥(小等部5-3)

第2試合:灘こよみ(高等部1-2)vs八神森司(高等部1-2)

第3試合:加藤留姫(中等部1-1)vs大久保香澄(中等部1-3)

第4試合:龍可(小等部5-3)vs十六夜アキ(高等部1-1)

 

 

 

『準々決勝は昼休み終了後、13時より開始します。』

 

「まさかここで遥ちゃんと当たるとはね。」

 

「うん・・・全力で行くよ。」

 

「もちろん。楽しいデュエルをしようね。」

 

「うん!」

 

お兄ちゃんとのデュエル・・・お兄ちゃんに成長した私の実力を見せる!

 

そしてお兄ちゃんを超えて見せる!




駆「以上、第48話でした。」

遥「今回のゲストは涼太お兄さんだよ。」

涼太「いやー、遥ちゃんにやられました。」

駆「これがブラック・マジシャンと青眼の運命なのか・・・」

遥「それを言ったらおしまいと思うんだけど・・・」

涼太「でも実際、遥ちゃんは強いよ。」

駆「デュエルするごとに成長してるよね。」

遥「えへへ、ありがとう。」

涼太「でも遥ちゃんの次の相手は・・・」

駆「俺なんだよね・・・しかもすぐ次だし。」

遥「そう、次話が私とお兄ちゃんのデュエルだから次話のサブタイトルがすんなり決まって今日投稿できてるんだよね。」

涼太「次話まだ書いてませんけど、どうあがいてもサブタイトル変わりませんからね。」

駆「けど、次話の投稿は多分めっちゃ遅くなると思います。」

遥「GW中には投稿できるかなと思ってた新小説もまだ執筆途中だしね。」

涼太「思わぬ展開になって作者が頭を悩ませてますからね。」

駆「ということで新小説もしばらくお待ちください。」

遥「で、準々決勝の他のカードだけど・・・恋人対決が第2試合で実現!」

涼太「ロック対決になりますねこれは。」

駆「そして第4試合で龍可とアキさんが激突。原作では実現しなかった原作キャラ同士の対戦です。」

遥「第3試合は留姫お姉さんに香澄お姉さんが挑む構図だね。」

涼太「この準々決勝の組み合わせ、作者がガチでくじ(という名の1D8のダイスロール)で決めました。」

駆「だから抽選という形に変更になったんです。」

遥「さぁ、次話は私とお兄ちゃんのデュエル!最高に楽しいデュエルをお届けするよ!」

涼太「題名は『兄妹対決 駆vs遥』です。」

駆「それでは次話も楽しみに!」


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第49話 兄弟対決 駆vs遥

駆「超お待たせしました。第49話です。」

遥「4カ月ぶりだね。」

駆「学校が忙しくてね・・・作者はようやく夏休みに入りました。」

遥「このブランクがどう影響するか・・・そんな第49話だけど・・・作者にしては長いほうです。」

駆「この第49話は俺と遥ちゃんのデュエルです。」

遥「皆を楽しませてあげる!」

駆「それじゃあ行くよ!」

駆・遥「「第49話、スタート!」」


遥side

 

『これより、準々決勝第1試合、山岸駆(中等部1-1)vs川上遥(小等部5-3)の試合を始めます。』

 

いよいよ準々決勝!

 

1番手は私。相手はまさかのお兄ちゃん!

 

もうワクワクが止まらないよ!

 

「遥ちゃん、もう言葉はいらないよね?」

 

「うん、わかってるよ。」

 

お兄ちゃんも私もわかってる。

 

このデュエルでお兄ちゃんに成長した私を見せる。

 

そして私たちにしかできない、楽しいエキサイディングなデュエルをする!

 

さぁ、観客の皆を楽しませる、楽しいデュエルショーの始まりだよ!

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

遥 LP4000

 

先行のランプは・・・あ、私についた!

 

「私のターン、ドロー!」

 

よーし、一気に出しちゃうよ!

 

「魔法カード、古のルールを発動!手札のレベル5以上の通常モンスター1体を特殊召喚する!きて!ブラック・マジシャン!」

 

『駆殿とのデュエルですか・・・これは燃えますね。』

 

ATK/2500

 

「さらに魔法カード、師弟の絆を発動!私の場にブラック・マジシャンが存在するとき、手札またはデッキからブラック・マジシャン・ガールを1体守備表示で特殊召喚できる!きて!ブラック・マジシャン・ガール!」

 

『さぁ、思いっきり楽しむよ!』

 

DEF/1700

 

(いきなりきたか・・・)

 

「さぁ2人とも、最高に楽しいデュエルをするよ!」

 

『御意』

 

『任せて!』

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

さぁ、お兄ちゃんはどう来るかな?

 

「(いきなり飛ばしちゃって遥ちゃん・・・しかしこの手札・・・面白いことになりそうだね)俺のターン、ドロー!魔法カード、発掘作業を発動。手札のカード1枚を墓地に送り、カードを1枚ドローする。さらに魔法カード、O-オーバーソウルを発動!墓地のE・HERO通常モンスター1体を特殊召喚する!」

 

まさか・・・発掘作業で墓地に送ったのは・・・

 

「こい!E・HEROネオス!」

 

『さぁ、参りましょう!』

 

ATK/2500

 

ネオス・・・やっぱり。

 

「さらに魔法カード、兄妹の絆を発動!俺の場にネオスがいるとき、手札またはデッキからE・HEROネオス・ガールを1体守備表示で特殊召喚できる!こい!ネオス・ガール!」

 

『やっほー!ひっさしぶりぃ!』

 

DEF/1700

 

兄妹の絆・・・師弟の絆のネオス版・・・ここまでほぼ同じ動き・・・でもお兄ちゃんは後攻。攻撃ができる。

 

「さぁ、ブラスター、サキ、待ちに待った遥ちゃんとのデュエル、楽しんでいくよ!」

 

『はい!』

 

『私自身も久々の登場だし、思いっきりいくよ!』

 

「バトル!ネオスでブラック・マジシャン・ガールに攻撃!ラス・オブ・ネオス!」

 

『さぁ、いきますよ!』

 

『うわわ!やめて!』

 

「罠発動!ブラック・イリュージョン!このターンブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールは戦闘では破壊されない!」

 

『助かった・・・』

 

『さすがにそううまくはいきませんか』

 

「まぁそうこなくちゃ楽しくないけどね。カードを2枚伏せてターンエンド。」

 

ほんとにほぼ同じ動き・・・でもお兄ちゃんは伏せカードが2枚・・・何か仕掛けてくるかな?

 

「私のターン!ブラック・マジシャン・ガールを攻撃表示に変更!」

 

DEF/1700→ATK/2000

 

「装備魔法、魔術の呪文書をブラック・マジシャン・ガールに装備!攻撃力700ポイントアップ!」

 

ATK/2000→2700

 

これでネオスは倒せる!

 

「バトル!ブラック・マジシャン・ガールでネオスに攻撃!お願いマナ!」

 

『いっくよ!ブラック・バーニング!』

 

「罠発動!重力解除!場のすべてのモンスターの表示形式を変更させる!」

 

「えぇ!?」

 

ブラック・マジシャン ATK/2500→DEF/2100

ブラック・マジシャン・ガール ATK/2700→DEF/1700

E・HEROネオス ATK/2500→DEF/2100

E・HEROネオス・ガール DEF/1700→ATK/2000

 

表示形式を変更されたら何もできない・・・さすがお兄ちゃん、こんな方法で防ぐんだ・・・

 

「メインフェイズ2に入ってブラック・マジシャンを攻撃表示に変更!」

 

DEF/2100→ATK/2500

 

ブラック・マジシャンはこのターン表示形式を変更してないし、攻撃宣言もしてないから変更はできる。あとはこのカードで防ぐしかないかな。

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

「(ふぅ、重力解除便利だな・・・いくら攻撃力が高くても守備表示にしてしまえば怖くはない。さぁ、反撃行きますか!)俺のターン!ネオスを攻撃表示に変更!」

 

DEF/2100→ATK/2500

 

「魔法カード、H-ヒートハートをネオス・ガールを対象に発動!攻撃力を500ポイント上げる!」

 

ATK/2000→2500

 

マナを倒す気だね・・・でも!

 

「バトル!ネオス・ガールでブラック・マジシャン・ガールに攻撃!フラワー・スクリュー!」

 

『いっけぇ!』

 

そうはさせない!

 

「罠発動!聖なるバリア-ミラーフォース-!相手の場の攻撃表示モンスターをすべて破壊する!」

 

『なんだと!?』

 

『わわわ、きゃあ!』

 

よし!これでネオス兄妹全滅!

 

「・・・よんでたよそれは」

 

「・・え?」

 

よ、よまれてた?でもなんでわざわざミラーフォースの効果を受けたの?

 

「罠発動!デス・アンド・リバース!自分のターンのバトルフェイズ中に自分の場の通常モンスターが破壊されたとき発動可能!相手の場のモンスター1体を破壊し、破壊された通常モンスター1体を攻撃表示で特殊召喚する!」

 

な!このカードの効果を発動させるためにわざと攻撃を・・・さすがお兄ちゃん。お兄ちゃんの戦略はよめないや。だからこそ次に何を仕掛けてくれるか怖いし、わくわくもする。

 

「この効果で俺はブラック・マジシャンを破壊する!」

 

やっぱりそうだね。攻撃力は今はマナのほうが上だけど、マナは守備表示。ネオスで倒せるもんね。

 

でもそうはさせない!

 

「罠発動!シフト・チェンジ!自分フィールド上のモンスター1体が相手の魔法・罠カードの効果の対象になった時、または相手モンスターの攻撃対象になった時に発動できる。その対象を、自分フィールド上の正しい対象となる他のモンスター1体に移し替える。私はデス・アンド・リバースの破壊対象をブラック・マジシャンからブラック・マジシャン・ガールに変更する!」

 

『わ、私!?』

 

「ごめんねマナ。それしかないんだ。」

 

『うぅ・・・お師匠様あとは任せましたよ。』

 

『あぁ。』

 

「(これはまた・・・この展開・・・GXの遊戯vs十代と同じ展開じゃん)そうかわしますか。」

 

「これで攻撃はできないでしょ?」

 

「残念ながらデス・アンド・リバースの効果で特殊召喚したモンスターは必ず攻撃しなければならない。」

 

「あぁそんな効果が・・・ってことはまさか!」

 

「そういうこと。蘇れ!ネオス!」

 

『ブラスター、見参!』

 

ATK/2500

 

「ブラック・マジシャン・ガールに装備された魔術の呪文書が墓地に送られたことにより、私は1000ポイントのライフを回復する。」

 

遥 LP4000→5000

 

「ネオスでブラック・マジシャンに攻撃!いけブラスター!」

 

『御意』

 

「お願いマハード!」

 

『承知した』

 

「ラス・オブ・ネオス!」

 

「ブラック・マジック!」

 

『『はぁぁぁぁぁぁ!』』

 

ブラック・マジシャンとネオスの攻撃が激突する。双方の攻撃が激突した瞬間爆発が起き、ブラック・マジシャンとネオスは相討ちになっていた。

 

「やるね遥ちゃん。」

 

「でしょ!私だって成長してるんだから!」

 

「成長してるのはわかってたけどここまで成長するなんてね・・・カードを1枚伏せてターンエンド!さぁ遥ちゃん、勝負はここからだよ!」

 

「うん!いくよお兄ちゃん!」

 

やっぱりお兄ちゃんとのデュエルが一番楽しい!次に何を繰り出してくるか、どうやって突破するかとか、お兄ちゃんは私には考えられない方法で突破してくる・・・だから楽しいし、ワクワクする。

 

さぁ、勝負はここから!

 

目一杯楽しむよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

留姫side

 

「な、何だこのデュエル・・・」

 

「さすがはあの2人ってところかしら。」

 

「凄い・・・」

 

こちら観客席。あまりの凄いデュエルに皆驚いてるわね。

 

ブラック・マジシャンとネオス。伝説のモンスター同士のぶつかり合い。

 

結果は相討ち。双方ともに手札はなくなり、場には駆の場の伏せカード1枚のみ。そしてあんなに激しい展開にも関わらず、ライフは減ってない。遥ちゃんにいたっては回復して5000にまでなってる。

 

にもかかわらず、2人は笑っていた。よっぽどこのデュエルが楽しいんでしょうね。

 

「これがこの2人のデュエル・・・」

 

観客はいつの間にか大歓声を上げている。観客をも楽しませる・・・さすがね。

 

「やっぱりあの2人のデュエルを見ていると、分かってはいるのに改めて思い知らされるわね・・・デュエルは楽しむべきものだと。」

 

「そうだな・・・」

 

「頭の中では分かってはいるのにね・・・」

 

遊戯王に触れた時、最初は皆楽しみながらデュエルする・・・時間がたつのも忘れて夢中になる・・・それほど楽しいものだから。

 

今の遥ちゃんがそうね。あの子は遊戯王に触れてまだ何か月かしか経ってない。

 

でもいつしか勝つために安全な方法や戦略を考える。負けたら全然楽しめない。そういう人が大半。

 

大事なのは最初に遊戯王に触れた時の心。あの時は誰しもがワクワクしている。楽しんでデュエルしてた。その時の心を、駆は忘れていない。だからこそ強い。

 

駆と遥ちゃん、この2人とのデュエルは、大事なことを思い出させてくれる。そして成長させてくれる。

 

代表的な例が香澄ね。香澄は遥ちゃんとのデュエル、予選での駆とのデュエル、あの2つのデュエルを経て覚醒した。高等部No.2の神田朋香を倒すまでに成長した。

 

その香澄が準々決勝の対戦相手・・・苦戦は必至。

 

私もデュエルを楽しまなきゃね。そのために、いろいろな召喚方法ができる今のデッキに変えたんだから。

 

さて、駆と遥ちゃんのデュエルはここからが本当の勝負。

 

妹が兄を超えるか、それとも兄が貫録を見せつけるか・・・どちらとも悔いのないデュエルを・・・そして、互いに楽しめるデュエルを・・・この2人のデュエルは、多分皆を成長させてくれる。それほどの刺激のあるデュエルね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

ふぅ、ここまで互いにライフが減ってないとはね・・・しかも遥ちゃんのライフは5000・・・さぁて、ここからが本当の勝負だな。

 

「私のターン、ドロー!」

 

さぁ、何を引いた?

 

「魔法カード、黒魔術のヴェールを発動!ライフを1000ポイント払うことで手札・墓地から魔法使い族・闇属性モンスター1体を選んで特殊召喚する!」

 

それを引いたか・・・いい引きだ。しかも回復した1000ポイントのライフをうまく利用している。

 

遥 LP5000→4000

 

「蘇れ!ブラック・マジシャン!」

 

『さぁ、参りましょう!』

 

ATK/2500

 

「バトル!ブラック・マジシャンでダイレクトアタック!ブラック・マジック!」

 

『駆殿、覚悟願います!』

 

「ぐっ!」

 

駆 LP4000→1500

 

先手を取られたか・・・でもこれは必要経費!

 

「これでターンエンド!」

 

「エンドフェイズに罠発動!ショック・ドロー!発動ターンに受けたダメージ1000ポイントにつき1枚ドローする!俺がこのターン受けたダメージは2500!よって2枚ドロー!」

 

(さすがお兄ちゃん・・・ダメージを受けてまで手札を回復してきた・・・)

 

「そして俺のターン、ドロー!」

 

おう、この3枚か・・・また面白いことができそう。このモンスターはめったに出てこないよ。

 

「俺はE・HEROクノスペを召喚!」

 

ATK/600

 

「さらに魔法カード、ブルーメンブラットを発動!場のクノスペをリリースし、手札またはデッキからE・HEROブルーメを1体特殊召喚する!こい!E・HEROブルーメ!」

 

ATK/1900

 

「見たことないHERO・・・でもその攻撃力だとマハードは倒せないよ?」

 

「だったらこうするまで。手札のE・HEROキャプテン・ゴールドの効果発動!このカードを手札から墓地に送ることで、デッキからフィールド魔法、摩天楼-スカイスクレイパー-を1枚手札に加えることができる。」

 

「こ、ここでスカイスクレイパー!?」

 

「そうだよ!フィールド魔法、摩天楼-スカイスクレイパー-を発動!」

 

フィールドが夜の高層ビルが立ち並ぶ摩天楼に変化する

 

「バトル!ブルーメでブラック・マジシャンに攻撃!スカイスクレイパーの効果でブルーメがブルーメより攻撃力の高いブラック・マジシャンに攻撃するため、攻撃力が1000ポイントアップする!」

 

ATK/1900→2900

 

「ヴィルベンヴィント!」

 

『ぐっ、またしても!』

 

「マハード!」

 

遥 LP4000→3600

 

「ブルーメは相手に戦闘ダメージを与えるたびに攻撃力が200ポイントアップし、守備力は200ポイントダウンするよ。ターンエンド」

 

E・HEROブルーメ ATK/2900→1900→2100 DEF/2000→1800

 

まさかブルーメが出るなんて誰も予想してなかったでしょ?これが俺のデュエル。誰もが出さないだろうというモンスター、魔法、罠で打開していく。それが俺のデュエルの1つだよ。

 

「私のターン!ドロー!私はベリー・マジシャン・ガールを攻撃表示で召喚!」

 

ATK/400

 

「ベリー・マジシャン・ガールの召喚に成功したとき、デッキからマジシャン・ガールと名の付くモンスター1体を手札に加える!私はチョコ・マジシャン・ガールを手札に加える!ターンエンド!」

 

マジシャン・ガールモンスターか・・・厄介だね。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

このカードを引いたか・・・うーん・・・どうしようかな・・・ここは無難にあれかな。

 

「魔法カード、E-エマージェンシーコールを発動!デッキからE・HERO1体を手札に加える。俺はE・HEROエアーマンを手札に加える!エアーマンを召喚!」

 

ATK/1800

 

「エアーマンの効果でデッキからHEROモンスター1体を手札に加える。俺はE・HEROブレイズマンを手札に加える。」

 

ベリー・マジシャン・ガールは攻撃されたとき自分の表示形式を変更してデッキからマジシャン・ガールを特殊召喚する効果だったはず・・・ここは放置かな。

 

「ターンエンド!」

 

「攻撃してこないんだ。」

 

「さらに展開されるからね。」

 

「(まぁそうだよね)じゃあ私のターン!ドロー!よし!チョコ・マジシャン・ガールを召喚!」

 

ATK/1600

 

また厄介なモンスターが出てきたね。

 

「バトル!チョコ・マジシャン・ガールでE・HEROブルーメに攻撃!」

 

効果を使わず攻撃?何を引いた?

 

「この瞬間手札のキウイ・マジシャン・ガールの効果発動!このカードを手札から捨てることで、私の場のマジシャン・ガールモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで互いの場、墓地のマジシャン・ガールモンスターの種類×300ポイントアップ!私の場に2種類、墓地に2種類いるから1200ポイントアップだよ!」

 

チョコ・マジシャン・ガール ATK/1600→2800 DEF/1000→2200

ベリー・マジシャン・ガール ATK/400→1600 DEF/400→1600

 

その手で来たか。場にベリー・マジシャン・ガールとチョコ・マジシャン・ガール、墓地にブラック・マジシャン・ガールと今墓地に送ったキウイ・マジシャン・ガール・・・これで4種類だな。

 

「お願い!チョコ・マジシャン・ガール!」

 

「ぐっ!」

 

駆 LP1500→800

 

「これでターンエンドだよ。」

 

チョコ・マジシャン・ガール ATK/2800→1600 DEF/2200→1000

ベリー・マジシャン・ガール ATK/1600→400 DEF/1600→400

 

ライフが1000をきったか・・・うーん、どうしよっかな・・・ドローしてから考えるしかないか。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

あ、いいカード引いた。

 

「俺はE・HEROブレイズマンを召喚!」

 

ATK/1200

 

「ブレイズマンの効果発動!召喚に成功したとき、デッキから融合の魔法カードを1枚手札に加える。そして融合発動!場のブレイズマンと手札のバーストレディを融合!現れろ!E・HEROクリムゾン・ナイト!」

 

DEF/1800

 

「クリムゾン・ナイトの効果発動!1ターンに1度、相手の場の表側表示モンスターを1体選び、そのモンスターを破壊し、300ポイントのダメージを与える!」

 

「ちょっ、ここでそれ!?」

 

「俺はチョコ・マジシャン・ガールを選択!地獄の業火!」

 

「きゃあ!」

 

遥 LP3600→3300

 

「ただし、この効果を使用したクリムゾン・ナイトはこのターン攻撃ができず、攻撃力は次の俺のスタンバイフェイズまで半分になる。」

 

ATK/2400→1200

 

「ターンエンド!」

 

「(効果破壊かぁ・・・やっぱりお兄ちゃんは凄いや。あらゆる方法で突破してくるし)私のターン、ドロー!」

 

後は天に祈れだね。ここで高攻撃力モンスター出されたら俺は終わりだね。

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

伏せたか・・・ふむ、まだツキはあるみたいだね。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

E・HEROクリムゾン・ナイト ATK/1200→2400

 

おい・・・これって・・・あのパターンが見えたけど・・・出来たらできたで面白くなるね

 

「魔法カード、R-ライトジャスティスを発動!場のE・HEROの数だけ場の魔法・罠カードを破壊する!俺の場にE・HEROは2体!は遥ちゃんの場の伏せカードと、このライトジャスティスを破壊する!」

 

「きゃあ!(ガガガシールドが!)」

 

「そしてクリムゾン・ナイトの効果発動!ベリー・マジシャン・ガールを破壊せよ!地獄の業火!」

 

「ベリー・マジシャン・ガールまで・・・(ガガガシールドで防ぐつもりだったのに・・・ふふ、まっ、こんなのお兄ちゃんには通用しないよね)」

 

遥 LP3300→3000

E・HEROクリムゾン・ナイト ATK/2400→1200

 

「これで遥ちゃんの場はがら空き!バトル!エアーマンでダイレクトアタック!エアー・シュート!」

 

「きゃああ!」

 

遥 LP3000→1200

 

「ターンエンドだよ。」

 

ふぅ、ここまで戦況は戻せた・・・まぁドロー次第でなんとでも挽回される場だけどね(汗)

 

「私のターン、ドロー!魔法カード、オーロラ・ドローを発動!手札がこのカードしかないとき発動でき、カードを2枚ドローする!(このドローにこのデュエルの勝ち負けがかかってる・・・お願い!)」

 

ここでオーロラ・ドローか・・・さて・・・なにがくるか・・・

 

「(きたぁ!)魔法カード、死者蘇生発動!墓地のブラック・マジシャンを特殊召喚!」

 

『再度復活です』

 

ATK/2500

 

ここにきてマハード復活ですか・・・

 

「さらに魔法カード、拡散する波動!1000ポイントライフを払い、このターンブラック・マジシャンはすべての相手モンスター1体に1回ずつ攻撃することができる!」

 

遥 LP1200→200

 

まじか・・・ブラック・マジシャンだけならまだやりようがあるけど拡散する波動も組み合されたら・・・次のターンはぎりぎり来るけど・・・ドローにかけるしかない展開か。

 

「バトル!ブラック・マジシャンでエアーマン、クリムゾン・ナイトに攻撃!ブラック・マジック2連打!」

 

「ぐっ!」

 

駆 LP800→100

 

クリムゾン・ナイトが攻撃表示ならやられてたな・・・まぁ、あいつは効果の都合上守備表示だったんだけど・・・

 

「ターンエンド!」

 

さぁいよいよ追い詰められたぞ・・・

 

「ここまで追いつめられるとはね。」

 

「できればターンを回さずこのターンで勝ちたかったんだけどね。お兄ちゃんのドローって大抵奇跡が起こるもん。」

 

「だからデュエルは楽しいんだよ。それは十分わかってるでしょ?」

 

「うん!今の私のターンもそうだしね。」

 

「だね。さぁ、泣いても笑っても恨みっこなし。これが最後のターンだよ。」

 

「うん!」

 

このドローにすべてがかかってる・・・応えて!俺のデッキ!

 

「ファイナルターン・・・ドロー!」

 

・・・・・・・・・・・・・ふっ、まじできたか

 

「遥ちゃん!このデュエル、俺の勝ちだよ!」

 

「・・何を引いたの?」

 

「このカードだよ。手札より魔法カード、ヒーローフラッシュ!!を発動!自分の墓地のH-ヒートハート、E-エマージェンシーコール、R-ライトジャスティス、O-オーバーソウルをゲームから除外して発動でき、自分のデッキからE・HEROと名のついた通常モンスター1体を特殊召喚する!甦れ!E・HEROネオス!」

 

『私も再度復活だ』

 

ATK/2500

 

「でも攻撃力は互角だよ?」

 

「残念ながらヒーローフラッシュ!!の効果はまだあるよ。このターン、俺の場のE・HEROと名の付いた通常モンスターは相手プレイヤーに直接攻撃できる!」

 

「!?」

 

「これで決まりだよ!バトル!ネオスでダイレクトアタック!ラス・オブ・ネオス!」

 

『遥殿、これで終わりです!』

 

「きゃあああ!」

 

遥 LP200→0

 

「勝者!山岸駆!」

 

勝ったぁ!綱渡りの勝利だな

 

「あー負けちゃったぁ、さすがお兄ちゃんだね。」

 

「遥ちゃんも強かったよ。格段に成長してるね。」

 

「ありがとう!このデュエル、最高に楽しかったよ!」

 

「あぁ、俺も。」

 

やっぱり楽しむことって大事だよ何事も。

 

「それではこれより準決勝の組み合わせ抽選を行います。勝者はこちらへ。」

 

「え?今やるの?」

 

「順々とやるみたいだね。」

 

「まじか・・・ちょっと行ってくる。」

 

「うん!」

 

デュエル場のすぐ横にある抽選場へと赴く・・・今引いたところで対戦相手はわからないけどね

 

「それでは引いてください」

 

「はーい・・・これにしよっと・・・これで」

 

「では書いてある番号を名前と共にこのマイクで言ってください」

 

「あ、はい」

 

甲子園の抽選じゃあるまいし・・・

 

「山岸駆、2番」

 

俺が引いたのは2番・・・準決勝も第1試合かぁ。

 

「では席にお戻りください」

 

「はーい」

 

準決勝は誰と当たるんだろうね・・・誰と当たっても強敵なのは間違いないけど

 

「お帰りお兄ちゃん」

 

「ただいま。皆のところ行こっか」

 

「うん!」

 

次はロック対決・・・どちらが勝っても俺としては一番苦手な相手なんだよねぇ・・・できれば当たりたくはないけど・・・さてさてどうなるか・・・

 

今日はもう俺はデュエルないし、楽に戦況を見つめるとしますかね

 

 

 

 

 

 

準々決勝残りの対戦カード

第2試合:灘こよみ(高等部1-2)vs八神森司(高等部1-2)

第3試合:加藤留姫(中等部1-1)vs大久保香澄(中等部1-3)

第4試合:龍可(小等部5-3)vs十六夜アキ(高等部1-1)

 

準決勝組み合わせ

第1試合: ① vs山岸駆(中等部1-1)

第2試合: ③ vs ④




駆「以上、第49話でした。」

遥「負けちゃったぁ。」

駆「いやーひやひやしたぁ。本当に強くなったよ遥ちゃんは。」

遥「ありがとう!」

駆「ということで、今回はゲストなしです。この2人で最後まで行きます。」

遥「それじゃあオリカ紹介!」

駆「今回新しく出たオリカはこの1枚!」



兄妹の絆
通常魔法
自分フィールド上に「E・HEROネオス」が存在する場合、自分の手札またはデッキから「E・HEROネオス・ガール」1体を自分フィールド上に守備表示で特殊召喚することができる。



駆「師弟の絆のネオス版です。」

遥「これでちょっとサキが出しやすくなったかな?」

駆「いまだ活躍できてないけどね。」

遥「それは言っちゃだめだと思う・・・」

駆「ってことで兄妹対決だったけど・・・リメイク前の小説では2回やったんだよね。」

遥「そうそう!1回目は私が初登場した回で操られた私を救おうとお兄ちゃんが私とデュエルして救ってくれたんだよね。」

駆「だったね。2回目はその日の夕方。龍可・龍亞の家のベランダでやったね。」

遥「どっちともお兄ちゃんが勝ったよ。当たり前だけど。」

駆「さて、次回はこれも注目のロック対決!」

遥「そして恋人対決でもあるよ!」

駆「こよみさんと森司さん、ホーンテッドキャンパス組の2人が激突します。」

遥「タイトルは『ロック対決 こよみvs森司』です・・・そのままじゃん・・・」

駆「それは言っちゃだめだよ。」

遥「だね。ということで、次話もお楽しみに!」


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第50話 ロック対決 こよみvs森司

駆「お待たせしました、第50話です。」

留姫「今回はホーンテッドキャンパス組の2人のデュエルよ。」

駆「恋人対決。勝つのはどっちかな?」

留姫「準々決勝唯一の高等部対決、スタートよ。」


こよみside

 

『これより、準々決勝第1試合、灘こよみ(高等部1-2)vs八神森司(高等部1-2)の試合を始めます。』

 

準々決勝・・・とうとうここまで来ました。

 

正直ここまでこれるとは思いませんでした。確かに私は高等部トップ5に入ってはいます。だから周りの人から見れば普通だと思われるかもしれません。

 

けど、さっきの試合のように、中等部、小等部の人も上位の人たちはほんとに強い。現にベスト8の中で高等部は私を含めても3人しか残っていません。

 

そんなレベルの高い大会のベスト8に私はいる。これは胸を張っていい成績だと自分では思ってます。

 

ここまでくればもうほんとに強い人たちばかり。

 

しかも私の対戦相手は先輩・・・私の彼氏です。

 

おそらく第1試合のデュエルを見て皆刺激を受けてるでしょう。私もその1人です。

 

このデュエルは思いっきり楽しむことにします。楽しみながら自分のデュエルをする。それが一番です。

 

「こよみちゃん・・・」

 

「先輩、どっちが勝っても恨みっこなしですよ。」

 

「もちろん。正々堂々、手加減なしだよ。」

 

「はい。」

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

こよみ LP4000

森司 LP4000

 

先攻は・・・私ですね。

 

「私のターン、ドロー。私はサイレント・マジシャンLV4を召喚します。」

 

ATK/1000

 

「サイレント・マジシャンLV4をリリースし、手札から沈黙の魔術師-サイレント・マジシャンを特殊召喚します。」

 

ATK/1000

 

「フィールド魔法、魔法族の里を発動してターンエンドです。サイレント・マジシャンの攻撃力は私の手札の枚数×500ポイントアップします。現在の私の手札は3枚なので1500ポイントアップします。」

 

ATK/1000→2500

 

これで先輩の魔法は封じました・・・と言っても、魔法使い族モンスターを出されたらその瞬間解かれますけど・・・

 

王宮のお触れは今回は必要ありませんね。先輩も王宮のお触れを使うロック戦術ですから。

 

「俺のターン、ドロー!(こよみちゃん相手に先行取られたらこうなるよな・・・ならこっちは1点突破あるのみ)自分の場にモンスターが存在しないとき、フォトン・スラッシャーは手札から特殊召喚できる!フォトン・スラッシャーを特殊召喚!」

 

ATK/2100

 

「フォトン・スラッシャーをリリースし、サイレント・ソードマンLV5をアドバンス召喚!」

 

ATK/2300

 

ここまでは想定内・・・でも魔法カードが使えない今、レベルアップは使えない・・・だからLV7までは呼べないはずです。

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ。」

 

やっぱりそうですか・・・でもなぜ攻撃表示?

 

「私のターン、ドロー!」

 

あ、なぜ攻撃表示かは容易に想像がつきます。手札にオネストがあるからですね。それ以外に考えられません。

 

なら、

 

「私は妖精伝姫-シラユキを召喚します。」

 

ATK/1850

 

「このカードの召喚に成功したとき、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを裏側守備表示にします。」

 

「何!?」

 

「この効果でサイレント・ソードマンLV5を裏側守備表示にします。」

 

「ぐっ!(裏側表示だと手札のオネストが使えない・・・さすがこよみちゃん。この程度の罠は避けるよね)」

 

サイレント・ソードマンLV5の守備力は1000だからシラユキで倒せますね。

 

「バトル!シラユキで裏側表示のサイレント・ソードマンLV5を攻撃します!」

 

「ぐっ!」

 

「そしてサイレント・マジシャンで先輩にダイレクトアタックです!」

 

森司 LP4000→1500

 

「ターンエンドです。」

 

これでかなりのリード。

 

先輩、魔法が使えないこの状態でどう逆転しますか?

 

「(さすがにきついな・・・でもまだ諦めない。今の俺のデッキはサイレント・ソードマンだけじゃない。あのカードさえくればこの局面は打開できる!)俺のターン、ドロー!(よし!)俺は召喚僧サモンプリーストを守備表示で召喚!」

 

DEF/1600

 

魔法使い族モンスター・・・これで魔法の制限はなくなりました

 

「サモンプリーストの効果発動!1ターンに1度、手札から魔法カード1枚を捨てる事で、自分のデッキからレベル4モンスター1体を特殊召喚する!手札の魔法カード、沈黙の剣を捨て、デッキからチューナーモンスター、復讐の女戦士ローズを召喚!」

 

ATK/1600

 

チューナーモンスター・・・シンクロ召喚で打開するつもりですか先輩。

 

「Lv4のサモンプリーストにLv4の女戦士ローズをチューニング!赤く漲る炎を宿し、その真紅の刃で敵を切裂け!シンクロ召喚!いでよ!クリムゾン・ブレーダー!」

 

ATK/2800

 

「そのモンスターでこの局面を打開するつもりですか?」

 

「いや、もう1枚、これがほんとの切り札だよ。」

 

「え?」

 

「墓地の光属性モンスターのフォトン・スラッシャーと闇属性モンスターのサモンプリーストをゲームから除外し、手札からカオス・ソルジャー-開闢の死者-を特殊召喚!」

 

ATK/3000

 

カオス・ソルジャー!?まさかこれを召喚するためのシンクロ召喚・・・闇属性のサモンプリーストをを墓地に送る必要があったから・・・さすが先輩です。

 

「カオス・ソルジャーの効果発動!1ターンに1度、場のモンスター1体を除外することができる!この効果でサイレント・マジシャンを除外する!」

 

「あ!」

 

サイレント・マジシャン・・・除外なら効果が発動できない・・・

 

「カオス・ソルジャーはこのターン攻撃できないけど、これで十分。バトル!クリムゾン・ブレーダーでシラユキを攻撃!レッドマーダー!」

 

「きゃあ!」

 

こよみ LP4000→3050

 

「クリムゾン・ブレーダーが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、次の相手ターンで相手はレベル5以上のモンスターを召喚・特殊召喚できない!これでターンエンドだよ。」

 

レベル5以上のモンスターを召喚できない・・・きついですね・・・一気に追い詰められた感じです。しかも先輩の手札の残った1枚はおそらくオネストですね

 

ここからどうしましょう・・・このターンは耐えるしかないですかね。

 

「私のターン、ドロー!」

 

エフェクト・ヴェーラー・・・1ターン遅いです・・・

 

「召喚僧サモンプリーストを召喚!」

 

DEF/1600

 

「サモンプリーストの効果で手札の魔法カード、サイレント・バーニングを捨て、デッキからサイレント・マジシャンLV4を守備表示で特殊召喚します!」

 

DEF/1000

 

あ、でもこれ・・・どうしようもないですね。次のターン、オネストを出されて・・・終わりですね。

 

「ターンエンドです。」

 

「俺のターン、オネストを召喚!」

 

ATK/1100

 

「バトル、カオス・ソルジャーでサモンプリーストを攻撃!さらにカオス・ソルジャーは攻撃でモンスターを破壊したとき、もう1度だけ攻撃することができる。サイレント・マジシャンLV4をに攻撃!」

 

「くっ!」

 

「クリムゾン・ブレーダーとオネストでダイレクトアタック!」

 

「きゃあ!」

 

こよみ LP3050→0

 

「勝者!八神森司!」

 

負けちゃいました・・・さすが先輩・・・

 

「大丈夫こよみちゃん?」

 

「大丈夫です・・・さすがですね先輩。」

 

「最初はひやひやしたけどね。カオス・ソルジャー入れててよかった・・・」

 

「強いですからね。」

 

「それでは準決勝の組み合わせ抽選を行います。勝者はこちらへ。」

 

「いってくる。」

 

「はい。」

 

先輩は誰と対戦することになるんでしょうか・・・

 

「八神森司、1番」

 

1番ってことは・・・あ!先輩の準決勝の対戦相手は・・・駆さん。

 

相性的には先輩が有利なんですけど・・・駆さんは何をしてくるか予想がつきにくいですからね・・・

 

「いやー駆さんとかぁ」

 

「相性はいいですけど厄介な相手ですね。」

 

「だね。」

 

そのまま私と先輩は同じゲートからデュエル場を後にすることに

 

あ、このゲートの外側の入り口って・・・今誰もいませんよね?皆観客席にいるはずですし・・・だったら、

 

「先輩」

 

「どうしたこよみちゃ!?」

 

「・・・・・」

 

先輩に突然のキス・・・私がやりたかっただけ///

 

「ど、どうしたのこよみちゃん急に///」

 

「私に勝ったご褒美です///」

 

「嘘つき、自分がやりたかっただけのくせに」

 

「///バレバレですね」

 

「バレバレだよ。皆にはわからなくても俺にはわかるよ。」

 

「うぅ///」

 

「・・・こんなところでアツアツね」

 

「え?」

 

・・・留姫さんがいました・・・

 

「///え、な、何で留姫さんが?」

 

「なんでって今から試合だからよ。」

 

「あ」

 

そっか、留姫さんは第3試合だから・・・恥ずかしいところ見られた///

 

「あの留姫さんこれは・・・」

 

「なんであなたが慌ててるのよ。あなたはキスされたほうなのに」

 

「・・・留姫さんどこから見てました?」

 

「ちょうどあなたがキスをしたところから」

 

「ほとんど最初からじゃないですか・・・」

 

恥ずかしい///

 

「それはそうと、準決勝は駆が相手ね。」

 

「厄介な相手引き当てましたよ。」

 

「相性は明らかにあなたのほうがいいのに?」

 

「駆さんは何を仕掛けてくるか予想がつかないんですよ」

 

「駆はそういう人よ。だから強いのよ駆は」

 

留姫さん・・・ほんとに駆さんのことをよく知ってる・・・

 

「じゃあ私はこれで。」

 

「はい、準々決勝頑張ってくださいね。」

 

「えぇ。」

 

留姫さんの対戦相手は香澄ちゃん。

 

どんなデュエルになるのか・・・急成長した香澄ちゃんがどこまでやれるか・・・

 

「俺たちも行こっかこよみちゃん」

 

「はい、先輩!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『今回出にくかったな。』

 

『どう出ればいいかわからなかったですね。』

 

「サイレント・ソードマンにサイレント・マジシャン・・・デュエル中出てきませんでしたね。」

 

『2人の恋のデュエルを邪魔してはいけないと思ったので。』

 

「いやいや、公式戦だから・・・」

 

私たちの精霊は今回は気を使って出てこなかったようです(汗)

 

 

 

 

 

準々決勝残りの対戦カード

第3試合:加藤留姫(中等部1-1)vs大久保香澄(中等部1-3)

第4試合:龍可(小等部5-3)vs十六夜アキ(高等部1-1)

 

準決勝組み合わせ

第1試合:八神森司(高等部1-2)vs山岸駆(中等部1-1)

第2試合: ③ vs ④




駆「以上、第50話でした。」

留姫「さて今回のゲスト、もちろんこの2人よ。」

森司「八神森司です。」

こよみ「灘こよみです。」

留姫「まさかカオス・ソルジャーを出すとはね・・・」

森司「切り札として入れたらほんとに出ちゃいましたね。」

こよみ「おかげで私は散々ですよ・・・」

駆「こよみさんもサイレント・マジシャン以外の切り札を入れたほうがいいかもしれませんね。」

こよみ「そうですね。今日帰ってデッキ調整します。」

留姫「凶悪なデッキが出来上がりそうね・・・」

森司「しかし次は駆さんとですか・・・」

駆「俺にとって一番嫌な相手ですよ森司さんは・・・相性が悪すぎます。」

こよみ「駆さんのデッキは魔法ロックされたらきついですもんね。」

駆「何とか打開策考えとかなきゃ・・・」

森司「これでとんでもない方法考えて突破されそうな気がするな・・・」

留姫「それが駆よ。誰もが考えないような方法で突破してくるから。」

こよみ「だから強いんですよね駆さん・・・」

留姫「で・・・最後・・・大胆ね。」

こよみ「///あれは・・・」

森司「俺もびっくりしたよ・・・」

駆「たまにはああいう恋愛成分いれないとね。」

留姫「メタ言わないの。」

こよみ「次は留姫さんですね。」

留姫「えぇ。」

駆「相手は香澄。強敵だよ。」

留姫「アカデミア内で一番成長したと言ってもいい香澄・・・相手にとって不足はないわ。」

森司「そんな次話のサブタイトルは『3つ目のクロス 互いの全力』です。」

こよみ「それでは次話もお楽しみに。」


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第51話 3つ目のクロス 互いの全力

駆「お待たせしました、第51話です。」

留姫「今回は私が出る準々決勝第3試合、相手は香澄よ。」

駆「ただいま急成長中の香澄、2回戦で高等部No.2の神田朋香さんを倒しての勝ち上がり。」

留姫「私は中等部四天王・・・駆も入れたら五人衆かしら?」

駆「俺も入るんか・・・」

留姫「ともかく、中等部五人衆として、ここは負けるわけにはいかないわ。」

駆「さぁ、第3試合、勝つのはどっちだ!」

留姫「第51話、スタートよ。」


留姫side

 

『これより、準々決勝第3試合、加藤留姫(中等部1-1)vs大久保香澄(中等部1-3)の試合を始めます。』

 

あの2人もラブラブね・・・私も駆とデュエルして負けたらこよみさんみたいなことしようかしら?

 

それは置いといて・・・いよいよ準々決勝。

 

正直私は1回戦、2回戦共に運に恵まれていた。1回戦で対戦したツァンはよく知ってる相手だったからやりやすかったし、2回戦ではピンポイントで強制転移を引き当てた。

 

確かに上に上がるためには運も必要とは言え、正直くじ運もよかった。

 

けどここから先の相手は手ごわい相手ばかり。

 

気を引き締めなきゃね。ましてや今回の対戦相手は急成長中の香澄・・・全力で行かなきゃ簡単にのみこまれてしまうわ。

 

「留姫さん、全力で行きますよ。」

 

「もちろん。私達はは私達で、私達らしいデュエルをしましょう。」

 

「はい!互いに悔いのないデュエルを!」

 

「えぇ。」

 

さっきの森司さんとこよみさんもそうだけど、皆準々決勝第1試合の駆と遥ちゃんのデュエルを見て刺激を受けてる。私もその1人。

 

さぁ、楽しいデュエルの始まりよ!

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

留姫 LP4000

香澄 LP4000

 

先攻は・・・取られたわね

 

「私の先攻、ドロー!私は魔法カード、輝石の宝札を発動します。手札のジェムナイト・フュージョンを相手に見せ、手札のジェムナイトモンスター1体をゲームから除外することでカードを3枚ドローします。私は手札のジェムナイト・クリスタを除外して3枚ドローします。ただしこのカードを使ったターン、私はバトルフェイズを行うことができず、特殊召喚もできません。」

 

ドローカード・・・デメリットが重いけど・・・まぁ先行だからあまり関係ないわね。

 

「私はクリバンデットを召喚!」

 

ATK/1000

 

「カードを2枚伏せます。エンドフェイズにクリバンデットの効果を発動!このカードをリリースし、デッキの上から5枚めくり、その中から魔法・罠カードを1枚選んで

手札に加え、残りは墓地に送ります。(うーん・・・できればブリリアント・フュージョンを加えたかったんですけど・・・そうそう上手くはいきませんね)私は化石岩の解放を手札に加えます。これでターンエンドです。」

 

伏せカード2枚・・・さて何をしてくるかしらね。

 

「私のターン、ドロー!」

 

あ、やっと来たわね・・・この大会からこのカード入れてるけど・・・1,2回戦共に手札に来なかったのよね・・・使う必要もなかったけど。

 

「行くわよ香澄!私は魔法カード、隣の芝刈りを発動!自分のデッキの枚数が相手よりも多いとき、デッキの枚数が相手と同じになるように自分のデッキの上からカードを墓地へ送るわ。さぁ、香澄、あなたのデッキの枚数を教えてくれるかしら?私のデッキの枚数は54枚よ。」

 

「54枚!?ってことは60枚デッキですか!?」

 

「そうよ。そのほうが隣の芝刈りの効果で大量に墓地肥やしできるもの。」

 

「そのための・・・私のデッキの枚数は現在31枚です。」

 

「31枚?っていうことは・・・香澄のデッキって45枚デッキなのね。」

 

「はい。」

 

ジェムナイトもジェムナイトでやることが多いものね。それ以上にやることが多いのは駆。駆のデッキの枚数は60枚・・・つまり駆相手に隣の芝刈りはあんまり意味がないわね。

 

っていうか駆は60枚デッキであの引きの強さだから凄いわよね・・・・・さすがぎー君っていったところかしら。

 

「それじゃあ54-31で23だからデッキの上から23枚のカードを墓地に送るわ。」

 

「23枚の墓地肥やし・・・」

 

「あ、落ちた中にワイトプリンスがあったわ。ワイトプリンスの効果でデッキからワイトとワイト夫人を墓地に送るわね。」

 

「えぇ・・・今墓地のワイトの数は何枚ですか?」

 

「えっと・・・ワイト3枚、ワイト夫人2枚、ワイトキング1枚、ワイトメア1枚、ワイトプリンス1枚、ワイトプリンセス2枚の合計10枚ね。」

 

「えぇ・・・もう10枚・・・ワイトキングの攻撃力もう10000ですか・・・」

 

「そうね。」

 

ちなみにライトロード・ハンターライコウやネクロガードナー、馬頭鬼も墓地に送られてるから結構いい墓地肥やしだったわね。

 

さて、こうなると・・・もう全力でこのターンで決める勢いで行くしかないわね・・・まぁ除去カードがないから多分伏せカードで妨害されるでしょうけど。

 

「魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動!手札のワイトメアを墓地に送り、デッキからワイトキングを特殊召喚!さらに墓地の馬頭鬼の効果発動!馬頭鬼を除外し、墓地からワイトキングを特殊召喚!これで墓地のワイトの数は再び10枚。よってワイトキングの攻撃力は10000よ。」

 

ワイトキング ATK/?→10000×2

 

「さらにジャンク・シンクロンを召喚!」

 

『出番っすね!』

 

ATK/1300

 

「ジャンク・シンクロンの効果で墓地のライトロード・ハンターライコウを特殊召喚!」

 

DEF/100

 

「さぁ行くわよジャンク!」

 

『了解っす!』

 

「まさかあれまで出すつもりですか!?」

 

「もちろんよ。私はLv2のハンターライコウにLv3のジャンク・シンクロンをチューニング!」

 

『さぁ、行くっすよ!』

 

「仲間の絆を結集し、最強の戦士よ、今ここに降臨せよ!シンクロ召喚!相手を打ち破って!ジャンク・ウォリアー!」

 

ATK/2300

 

「ジャンク・ウォリアーの効果、シンクロ召喚に成功したとき、自分の場の表側表示のレベル2以下のモンスターの攻撃力分、攻撃力がアップする。パワー・オブ・フェローズ!」

 

ATK/2300→22300

 

「攻撃力22300!?」

 

「香澄、これが私の全力よ。」

 

攻撃力5桁が3体・・・普通の人が相手なら絶望してるかもしれないわね・・・まぁパワーだけだからどうにでもなるけど・・・

 

「バトル!ジャンク・ウォリアーでダイレクトアタック!スクラップ・フィスト!」

 

「罠発動!輝石融合!」

 

「罠融合・・・さて何を出すのかしら?」

 

「私は手札のジェムナイト・サフィア、ジェムナイト・ルマリン、ジェムナイト・ガネットを融合します!」

 

3体融合・・・そう、あいつでくるのね。

 

「融合召喚!来てください!孤高の黒斧の輝石騎士!ジェムナイト・ダークパール!」

 

DEF/2200

 

やはりダークパール・・・

 

『全力で行こう我が主よ。』

 

「勿論です!ダークパールの効果発動!ダークパールの特殊召喚に成功したとき、自分の場に他のモンスターがいないとき、相手の場のカードを2まいまで破壊することができます!私はジャンク・ウォリアーとワイトキングを選択します!ハルバード・スラッシュ!」

 

『消えてもらおう』

 

「ぐっ・・・でもワイトキングが1体墓地に送られたことにより、場にいるもう1体のワイトキングの攻撃力が上がるわ。」

 

ATK/10000→11000

 

「ワイトキングでダークパールに攻撃!」

 

『我の仕事はこれで終わりか。』

 

「攻撃力5桁のモンスターを破壊してくれましたし、十分な仕事ですよ。」

 

『そうか・・・勝てよ主よ。』

 

「はい。」

 

「ダメージ0で受け切られるなんてね・・・まぁ、そうこなくちゃ面白くないわよね。カードを2枚伏せてターンエンドよ。」

 

むしろここで終わってたら、私は香澄を買いかぶりすぎてたことになるわ。

 

「今度はこっちの番です!私のターン、ドロー!罠発動!廃石融合!墓地のジェムナイトを除外することで融合召喚します!」

 

「・・・駆がよく使うミラクル・フュージョンと同じ効果ね。」

 

「はい。でもこの効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊されます。私はこの効果で墓地のジェムナイト・サフィア、ジェムナイト・ルマリン、ジェムナイト・ガネットを除外して融合します!」

 

「また3体融合!?」

 

今度は何を出すつもり?

 

「3つの輝石を力を結集し、今、最強のジェムナイトがここに降臨する!クロスフュージョン!きてください!ジェムナイト・カーネリアン!」

 

ATK/3000

 

「く、クロスフュージョンですって!?」

 

私のワイトゴッド、駆のE・HEROエンジェル・ハイロゥに続く3体目のクロスフュージョンモンスター・・・

 

「サフィア、ルマリン、ガネットを融合素材にしたことにより、クロス成功です。」

 

「カーネリアンは3つの効果を得る・・・よね?」

 

「はい。そのうちの1つ目の効果を発動!このカードの融合召喚に成功したとき、自分の除外ゾーンにあるカードをすべて墓地に戻します。除外されてあるサフィア、ルマリン、ガネット、クリスタが墓地に戻ります。」

 

この効果はジェムナイト・フュージョンの効果でジェムナイトモンスターが除外されるからその対策ってところかしら

 

「カーネリアン2つ目の効果発動!1ターンに1度、デッキからジェムナイトモンスターを2体まで手札に加えることができます。私はこの効果でジェムナイト・ラズリー2体を手札に加えます。」

 

また強い効果ね・・・次につながってる・・・

 

「ジェムナイト・フュージョン発動!手札のジェムナイト・ラズリーとジェムナイト・サフィアを融合!ジェムナイト・アクアマリナを融合召喚!」

 

ATK/1400

 

「ラズリーの効果でジェムナイト・ガネットを手札に加えます。そして墓地のジェムナイト・フュージョンの効果で墓地のラズリーを除外してジェムナイト・フュージョンを手札に。ジェムナイト・フュージョンを発動!場のアクアマリナと手札のラズリーを融合!ジェムナイト・アメジスを融合召喚!」

 

DEF/2450

 

「アクアマリナの効果発動!アクアマリナが場から墓地に送られたとき、相手の場のカード1枚を手札に戻します。私はワイトキングを手札に戻します!」

 

「永続罠発動!不知火流 輪廻の陣!輪廻の陣の第2の効果を使い、私は場のワイトキングを除外し、このターン私が受けるすべてのダメージを0にするわ。」

 

「か、かわされたうえにこのターンダメージを与えることができない・・・」

 

これでこのターンでの敗北はなくなったわね。

 

まぁ一応墓地にネクロ・ガードナーがあるからそれでもよかったのだけど・・・現在の防御手段、ネクロ・ガードナーと輪廻の陣しかなかったからね・・・さらに融合するのが見えてたからこのほうがいいと思ったわ。まぁ輪廻の陣発動してなかったらアメジスを融合素材にして私の伏せカードも手札に戻してたんでしょうけど・・・

 

「ら、ラズリーの効果で墓地のジェムナイト・ルマリンを手札に加えます。そしてラズリーを除外してジェムナイト・フュージョンを手札に。ジェムナイト・フュージョン発動!手札のルマリンとガネットを融合!ジェムナイト・マディラを融合召喚!」

 

DEF/1950

 

「カードを1枚伏せます。エンドフェイズ、廃石融合の効果で融合召喚されたカーネリアンは破壊されます。カーネリアンの第3の効果、カーネリアンが場を離れた時、墓地、除外ゾーンからガネット、ルマリン、サフィアの3体を1体ずつ特殊召喚します!」

 

ジェムナイト・ガネット DEF/0

ジェムナイト・ルマリン DEF/1800

ジェムナイト・サフィア DEF/2100

 

「これでターンエンドです。」

 

「・・・アメジスを念のため守備表示にして良かったと思ってる?」

 

「はい。ワイトキング召喚されたら一気に終わりですから。」

 

「でしょうね。伏せカードは最初のターンにクリバンデットの効果で手札に加えた化石岩の解放。除外されてる岩石族モンスターを蘇生させるカードだものね。」

 

「はい。これならまだ耐えれるかなと。」

 

「そう・・・でもこっちとしてはアメジスの効果使ってくれなくてよかったと思ってるわ。」

 

「え?」

 

「アメジスの効果でこの伏せカードを手札に戻されたら次の私のターンで決着はつけれなかったもの。」

 

「え?それは一体・・・」

 

「・・・今教えてあげるわ。私のターン、手札のワイトメアの効果発動!このカードを手札から墓地に送ることで除外されてるワイトキングを特殊召喚する!」

 

ATK/?→13000

 

「攻撃力13000・・・」

 

「そして・・・罠発動、メテオ・レイン。このターン私のモンスターは貫通ダメージを与えることができるわ。」

 

「あ・・・そういうことですか・・・私の負けですね。」

 

「えぇ、バトル、ワイトキングでジェムナイト・アメジスを攻撃。」

 

「きゃあああ!」

 

香澄 LP4000→0

 

「勝者、加藤留姫!」

 

ふぅ、勝ったわ。

 

「負けました留姫さん・・・さすがですね。」

 

「香澄も強かったわよ。」

 

「ありがとうございます。」

 

「それでは準決勝の組み合わせ抽選は・・・必要ありませんね。第3試合の勝者の加藤留姫さんは自動的に3番に入ります。」

 

でしょうね。もうどっち入っても第2試合で対戦相手は変わらないもの。やるだけ無駄ね。

 

「留姫さんの準決勝の相手、どっちになるんでしょうね。」

 

「どっちも手ごわいことは確かよ。アキは言わずと知れたアカデミアNo.1のデュエリスト。でも龍可の強さはアキに引けを取らないわ。」

 

「どっちが勝っても不思議じゃないですね。」

 

「えぇ。」

 

さぁ、どっちが上がってくるかしら・・・どっちが来ても相手にとって不足なしね。

 

 

 

 

 

 

準々決勝残りの対戦カード

第4試合:龍可(小等部5-3)vs十六夜アキ(高等部1-1)

 

準決勝組み合わせ

第1試合:八神森司(高等部1-2)vs山岸駆(中等部1-1)

第2試合:加藤留姫(中等部1-1)vs ④




駆「以上、第51話でした。」

留姫「さて今回のゲストは当然この子。私と対戦した香澄よ。」

香澄「大久保香澄です。惜しいとこまではいったと思ったんですけどね・・・」

留姫「互いに除去カードがあまりないから辛いとこよね。」

香澄「そうですね。」

駆「さて、まずは今回初登場のオリカを紹介します。今回初登場のオリカは1枚。」

香澄「私が出したクロスフュージョンモンスターです。」



ジェムナイト・カーネリアン
地属性 岩石族 Lv8
ATK/3000 DEF/3000
融合・効果
「ジェムナイト」と名のついたモンスター×3
このカードは融合素材に「ジェムナイト・ガネット」、「ジェムナイト・サフィア」、「ジェムナイト・ルマリン」を使用した時、以下の効果を得る
・このカードが融合召喚に成功した時、自分の除外ゾーンのカードをすべて墓地に戻す
・1ターンに1度、デッキから「ジェムナイト」と名のついたモンスターを2体まで選び、手札に加えることができる
・このカードがフィールドを離れた時、自分の墓地・除外ゾーンから「ジェムナイト・ガネット」、「ジェムナイト・サフィア」、「ジェムナイト・ルマリン」を1体ずつフィールドに特殊召喚できる



香澄「これが私のクロスフュージョンモンスター、ジェムナイト・カーネリアンです。」

留姫「デッキからジェムナイトを2体手札に加えられるのが強いわね。」

駆「フュージョンの効果で除外したモンスターも墓地に戻せるし、まぁ強い。」

香澄「この新たなクロスフュージョンで次の団体戦も頑張ります。」

駆「さて、今回のデュエル、前作では3位決定戦で実現しています。」

留姫「その時も私が勝ったのよね。クロスフュージョンでワイトゴッドを出して。」

香澄「確かその時がワイトゴッド初登場回でしたね。」

留姫「そうね。今作ではフォーチュンカップの駆戦で登場して、それ以来出てないわ。」

駆「だったね・・・で、そういえば第49話で言い忘れてたことがあった。」

留姫「また結構前の話ね・・・」

駆「準々決勝第1試合、俺が遥ちゃんに勝ったけど、遥ちゃんにとってあの試合がアカデミアでは初黒星です。」

香澄「そういえば遥ちゃんはアカデミアでは無敗でしたっけ。」

留姫「アカデミア外では龍亞や龍可にも負けたことはあるけど、アカデミアでやるときはまだ負けたことがないって言ってたから・・・やっぱり遥ちゃんに最初に黒星をつけたのは駆ね。」

駆「兄の意地です。」

香澄「でもあの試合は多くの人が刺激を受けたと思いますよ。」

留姫「むしろあのデュエルで刺激を受けない人はデュエリストじゃないわね。」

駆「そこまで言うか?」

香澄「さて、次は原作キャラ対決ですね。」

駆「だね。サブタイトル先に言ってしまおう。『夢の原作キャラ対決!アキvs龍可』です。」

留姫「前作でアキと龍可がぶつかった時と同じサブタイトルね。」

駆「まぁ原作で実現してない対戦カードだからね。」

香澄「龍可さんのデッキは前作と違いますけどね。」

留姫「そうね。さぁ、私の対戦相手はどっちになるのかしら?」

駆「ということで、次話もお楽しみに!」


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第52話 夢の原作キャラ対決! アキvs龍可

遥「お待たせしました!第52話です!」

留姫「今回は第42話以来の私達2人でのMCよ。」

遥「準々決勝もいよいよ最後の試合!」

留姫「アカデミアNo.1デュエリストのアキに、天才少女、龍可ちゃんが挑む構図よ。」

遥「勝ったほうが準決勝で留姫お姉さんと対戦!」

留姫「さぁ、私の対戦相手はどっちかしら?」

遥「白熱の第52話!」

留姫「スタートよ。」


龍可side

 

『これより、準々決勝第4試合、龍可(小等部5-3)vs十六夜アキ(高等部1-1)の試合を始めます。』

 

いよいよ私の出番。

 

正直ここまで来れるとは思ってなかったわ。あたりがよかったとはいえ。

 

次の対戦相手はアキさん・・・言わずと知れたアカデミアNo.1デュエリストで、私の憧れのデュエリスト。

 

どこまでできるかわからないけど・・・喰らいついて行くよ!

 

「いよいよ龍可とのデュエルね。」

 

「そうですね。」

 

「思えば龍可とは1度もデュエルしたことはなかったわね。」

 

「はい。だから楽しみなんです。」

 

「それは私もよ。さぁ、いいデュエルをしましょう。」

 

「はい!」

 

「それではデュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

龍可 LP4000

アキ LP4000

 

先攻は私・・・そしてこの手札・・・いけるわ!

 

「私のターン、ドロー!魔法カード、独奏の第1楽章を発動!自分の場にモンスターが存在しないとき、手札・デッキからレベル4以下の幻奏モンスターを1体特殊召喚します。私は幻想の音女アリアをデッキから特殊召喚!」

 

ATK/1600

 

「特殊召喚したアリアがいる限り、私の場の幻奏モンスターは効果の対象にならず、戦闘では破壊されません。さらに私は幻想の音女ソナタを特殊召喚!」

 

ATK/1200

 

「ソナタは自分の場に幻奏モンスターが存在するとき、手札から特殊召喚されます。さらに特殊召喚したソナタが場にいる限り、私の場の天使族モンスターの攻撃力・守備力は500ポイントアップします。」

 

アリア ATK/1600→2100 DEF/1200→1700

ソナタ ATK/1200→1700 DEF/1000→1500

 

「そして幻想の音女セレナを通常召喚!」

 

ATK/400→900

 

「魔法カード、トランスターンを発動!私の場のモンスター1体を墓地に送り、墓地に送ったモンスターと種族・属性が同じでレベルが1つ高いモンスター1体をデッキから特殊召喚します。私はセレナを墓地に送り、セレナと同じ光属性・天使族のレベルがレベル4のセレナより1つ高いレベル5の幻奏の音女エレジーを特殊召喚!」

 

ATK/2000→2500

 

「エレジーがいる限り、私の場の特殊召喚された幻奏モンスターは効果では破壊されません。さらに特殊召喚したエレジーが場にいる限り、私の場の天使族モンスターの攻撃力は300ポイントアップします。」

 

アリア ATK/2100→2400

ソナタ ATK/1700→2000

エレジー ATK/2500→2800

 

「ターンエンドです。」

 

これ以上ない最高の場ね。これで私の場の幻奏モンスターがやられることはないわ。

 

「(やるわね龍可・・・あの場を突破するには・・・あれしかないわね。そのためにも・・・今は耐えることが最優先事項ね)私のターン、ドロー!私はイービル・ソーンを召喚!」

 

ATK/100

 

「イービル・ゾーンの効果発動。このカードをリリースし、相手に300ポイントのダメージを与える。イービル・バースト!」

 

「きゃあ!」

 

龍可 LP4000→3700

 

「そのあと、自分のデッキからイービル・ソーンを2体まで表側攻撃表示で特殊召喚することができる。」

 

ATK/100×2

 

これは・・・まさか病院での遊星とのデュエルの時に使った手。ってことは・・・

 

「魔法カード、クローズド・プランゲートを発動。同名の植物族モンスター2体が自分の場にいるとき、相手は次のターン、攻撃宣言をすることができない。」

 

やっぱり・・・これで次のターン私は攻撃ができない。

 

「ターンエンドよ。」

 

「私のターン、ドロー!」

 

だったら私は伏せカードがない今のうちに守護神を出させてもらうわ!

 

「幻奏の歌姫ソロを召喚!」

 

ATK/1600→2400

 

「さらに速攻魔法、光神化!手札から天使族モンスター1体を特殊召喚します!私は幻想の音女リフを特殊召喚!」

 

ATK/100→50→850

 

「光神化の効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力は半分になるけど、今回は関係ない!リフの効果発動!リフの特殊召喚に成功したとき、リフのレベルを任意のレベルに変更することができる!私はリフのレベルを1から3にします。」

 

リフ Lv1→3

 

「Lv4のソロにLv3となったリフをチューニング!聖なる守護の光、今交わりて永久の命となる。シンクロ召喚!降誕せよ、エンシェント・フェアリー・ドラゴン!」

 

DEF/3000

 

『私の出番ですか。』

 

「うん、アキさんが相手だからね。気を引き締めていくよエンシェント・フェアリー!」

 

『そうですね。』

 

「私はこれでターンエンドです。」

 

私のデッキの守護神、エンシェント・フェアリー・ドラゴン。でも進化したら攻めに切り替わるわ。

 

「私のターン、ドロー。私はイービル・ソーン2体の効果発動。リリースして300ポイントのダメージを与える。イービル・バースト!」

 

「きゃっ!」

 

龍可 LP3700→3100

 

「フェニキシアン・シードを召喚。」

 

ATK/800

 

「フェニキシアン・シードの効果でこのカードをリリースして手札からフェニキシアン・クラスター・アマリリスを特殊召喚する!」

 

ATK/2200

 

フェニキシアン・クラスター・アマリリス・・・まさかアキさんの狙いって!

 

「バトル、フェニキシアン・クラスター・アマリリスで幻想の音女ソナタに攻撃!フレイム・ペタル!」

 

「ぐっ!」

 

龍可 LP3100→2900

 

「でもソナタはアリアの効果で戦闘では破壊されないです!」

 

「分かってるわ。フェニキシアン・クラスター・アマリリスは攻撃した後、破壊され、相手に800ポイントのダメージを与える。スキャッター・フレイム!」

 

「きゃっ!」

 

龍可 LP2900→2100

 

アキさんの狙いは・・・効果ダメージで私を0にすること・・・確かに効果ダメージなら私の場も意味をなさない・・・

 

「カードを1枚伏せるわ。エンドフェイズ、墓地のフェニキシアン・クラスター・アマリリスは墓地の植物族モンスター1体をゲームから除外することで守備表示で墓地から特殊召喚できる。イービル・ソーンを除外し、フェニキシアン・クラスター・アマリリス復活!」

 

DEF/0

 

「ターンエンドよ。」

 

アキさんの狙いがわかった以上・・・私は総攻撃を仕掛けるしかないわ。もたもたしてたらやられる!

 

「私のターン、ドロー!」

 

きた!

 

「魔法カード、死者蘇生発動!幻想の音女リフを復活させる!」

 

ATK/100→900

 

「いくよエンシェント・フェアリー!」

 

『はい!』

 

「Lv7のエンシェント・フェアリー・ドラゴンにLv1のリフをチューニング!聖なる進化の光が輝くとき、天使と妖精が交わり、聖なるドラゴンとなる!シンクロ召喚!舞い降りよ!エンシェント・エンジェル・ドラゴン!」

 

ATK/2600

 

「エンシェント・エンジェル・・・話には聞いてたけどこれがエンシェント・フェアリー・ドラゴンが進化した姿なのね。」

 

「はい!」

 

あ、そっか。エンシェント・エンジェルを出したのはダークシグナー戦のときのルドガーとのデュエル。アキさんはその場にいなかったから実際に見るの初めてなんだ。

 

『では、進化した私の力をお見せしましょう。』

 

「えぇ、エンシェント・エンジェルの効果発動!1ターンに1度、手札または墓地から天使族モンスターを1体選び、特殊召喚することができる!私は墓地から幻奏の歌姫ソロを特殊召喚!」

 

ATK/1600→2400

 

「この効果で特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分だけエンシェント・エンジェルの攻撃力がエンドフェイズまでアップする!」

 

ATK/2600→4200

 

「これがエンシェント・エンジェルの力・・・」

 

「このターンで終わらせます!バトル!幻想の音女ソナタでフェニキシアン・クラスター・アマリリスを攻撃!」

 

「罠発動!緊急隔壁!このターン、私の場のモンスターは戦闘では破壊されず、相手はモンスター1体でしか攻撃できない。」

 

「そんな!」

 

これじゃあ・・・アキさんにダメージを与えられない!

 

「効果ダメージでじわじわ削っていたから焦ったでしょう龍可。それこそ私の思うつぼよ。」

 

ぐっ・・・さすがアキさん・・・

 

「ターンエンドです。」

 

「私のターン、ドロー・・・龍可、このターンで終わらせるわ。」

 

「えっ!?」

 

「フェニキシアン・クラスター・アマリリスをリリース、ローズ・テンタクルスをアドバンス召喚!」

 

ATK/2200

 

どういうこと?なんでローズ・テンタクルスを?アマリリスで効果ダメージくると思ったのに。

 

「さらに速攻魔法、偽りの種。手札からレベル2以下の植物族モンスター1体を特殊召喚するわ。チューナーモンスター、グローアップ・バルブを特殊召喚!」

 

ATK/100

 

チューナーモンスター・・・ブラック・ローズでくるの!?

 

「Lv6のローズ・テンタクルスにLv1のグローアップ・バルブをチューニング!冷たい炎が世界の全てを包み込む。漆黒の花よ、開け!シンクロ召喚!現れよ、ブラック・ローズ・ドラゴン!」

 

ATK/2400

 

「ブラック・ローズ・・・でもブラック・ローズの効果でも私の場はエンシェント・エンジェル以外は破壊されませんよ。」

 

「分かってるわ。あ、そういえば私がエンシェント・エンジェルを見たことなかったのと同様に、龍可も私のブラック・ローズが進化した姿を見てなかったわね。」

 

「え・・・あ。」

 

そういえばブラック・ローズが進化した姿を私は見てない・・・まさか進化したブラック・ローズならこの場をどうかできるの!?

 

「墓地のグローアップ・バルブの効果発動。デッキの1番上のカードを墓地に送り、墓地から特殊召喚する。」

 

ATK/100

 

「さぁ行くわよ。Lv7のブラック・ローズ・ドラゴンにLv1のグローアップ・バルブをチューニング!赤き炎が黒き薔薇を包み込み、黒き薔薇は紅に輝く!シンクロ召喚!咲き誇れ!クリムゾン・ローズ・ドラゴン!」

 

ATK/2800

 

クリムゾン・ローズ・ドラゴン・・・これがブラック・ローズの進化した姿・・・

 

「クリムゾン・ローズ・ドラゴンの効果発動!このカードのシンクロ召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上のカードをすべてゲームから除外する!」

 

「げ、ゲームから除外!?」

 

そんな・・・対象は取ってないし、除外だと、アリアの効果もエレジーの効果も意味をなさない!

 

「ローズ・ディメンション!」

 

『ぐっ、ここまでですか・・・』

 

「エンシェント・エンジェル!」

 

私の場が・・・全滅・・・

 

「バトル!クリムゾン・ローズ・ドラゴンでダイレクトアタック!クリムゾン・ローズ・ブラスト!」

 

「きゃあああ!」

 

龍可 LP2100→0

 

「勝者、十六夜アキ!」

 

負けた・・・さすがアキさん・・・結局アキさんに1ポイントのダメージも与えられなかった・・・

 

これが・・・アカデミアのトップなのね・・・

 

「強くなったわね龍可。」

 

「アキさん・・・でもアキさんには足元にも及びませんでした。」

 

「そんなことないわ。一歩間違えたら私が完封負けしてるもの。龍可のあの布陣を崩せるのはそうはいないはずよ。」

 

そう、この布陣には絶対の自信があった。でも世の中絶対なんてない。必ずどこかに弱点はある。それを思い知らされたわ。

 

「第4試合勝者の十六夜アキさんは自動的に4番に入ります。」

 

「次は留姫ね・・・」

 

「頑張ってくださいねアキさん。」

 

「えぇ。」

 

『本日の日程はすべて終了しました。皆さん、お疲れさまでした。明日の準決勝は第1試合が9時開始となっております。遅れないようにコートに入ってください。』

 

明日は午前が個人の準決勝と決勝、午後からは団体戦が始まる・・・

 

団体戦はクラスの皆の思いを背負って戦う。個人戦の時と比べると重みが全然違う・・・

 

「さて、皆のところへ戻りましょうか。すぐに教室に戻ってSHRになると思うけど。」

 

「そうですね。」

 

団体戦ではこうはいかない。

 

クラスの思いを背負って、優勝まで突き進むわ!

 

 

 

 

 

準決勝組み合わせ

第1試合:八神森司(高等部1-2)vs山岸駆(中等部1-1)

第2試合:加藤留姫(中等部1-1)vs十六夜アキ(高等部1-1)




遥「以上、第52話でした!」

留姫「そして今日のゲストはもちろん今回激戦を繰り広げたこの2人よ。」

アキ「十六夜アキよ。」

龍可「龍可です。」

遥「凄いデュエルだったね。」

留姫「龍可のあの布陣は崩せる人が少ないでしょうね。」

アキ「クリムゾン・ローズがなかったらもう手段なかったわね。」

龍可「駆だったらどう崩してくるかな?」

遥「どうだろう・・・でもお兄ちゃんなら崩しそう・・・」

アキ「私たちが思いつきもしない方法で打開するでしょうね。」

留姫「それが駆だもの。しかしアキのじわじわとくる効果ダメージもいやね。」

龍可「あれも厄介ですね。いつの間にかライフが半分になっててやばいと思ったけど・・・」

遥「そこで焦ったらアキお姉さんの思うつぼなんだよね。」

アキ「それが私のデュエルよ。」

留姫「次私がアキと戦うけど、術中にはまるしかないのよね・・・速攻で高パワーが私のデッキだし。」

アキ「いや、留姫相手にあんなちまちまやってたら瞬殺されるわよ・・・パワーが違いすぎる・・・」

龍可「攻撃力5桁ですもんね・・・」

留姫「それが私のデッキだから。」

遥「さて、龍可とアキお姉さんの原作キャラ対決、前の小説でもあったんだよね。」

アキ「あの時は個人戦3回戦で当たったわね。」

龍可「私はデッキも違って戦い方も違ったけど、結果は今回と同じアキさんの勝ちでした。」

留姫「その前作では実現しなかった私とアキのデュエル・・・何年越し?」

アキ「・・・何年越しでしょうね。」

遥「アキお姉さんと留姫お姉さんのデュエルの前に次回はお兄ちゃんと森司お兄さんのデュエル!」

龍可「相性的には森司さん有利ですけど・・・駆は今までそれを幾度となくひっくり返してるから・・・今回はどうなるかしら?」

留姫「次話のサブタイトルは『HEROと月光龍のコラボレーション』よ。」

アキ「駆のデッキそのまんまよねそのサブタイトル・・・」

留姫「その意味もあるし、ちょっと別の意味もあるみたいよ。」

龍可「え?」

遥「何を出すんだろう?」

留姫「それじゃあ、次話もお楽しみにね。」


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第53話 HEROと月光龍のコラボレーション

駆「お待たせしました、第53話です。」

遥「今回はお兄ちゃんの準決勝をお送りするよ!」

駆「相手は森司さん、デッキの相性が悪いけど頑張ります。」

遥「一足早く決勝へコマを進めるのはどっちだ!」

駆「第53話、スタートです。」


駆side

 

「山岸!加藤!準決勝頑張れよ!」

 

「「はい!」」

 

アカデミア杯3日目。

 

今日は午前中が個人戦の準決勝と決勝。そして午後から団体戦がスタート、1回戦が行われる。

 

「昼からは団体戦も始まるな。頑張れよ。」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

「オーダーは相手見てから決めるのか?」

 

「そうで「順番は決めてないですけど、メンバーは涼太、美菜、隆でいきます」え、えぇ!?」

 

「ちょ、ちょっと、駆!?」

 

「いや、だって俺と留姫は今日個人戦で最低でも1回はデュエルするけど、お前ら3人は今日団体戦でしかデュエルする機会がないから」

 

「いやいや、いきなり優勝候補のクラスに当たったらどうするのよ!」

 

「その時はその時だ。まぁ1回戦は負けても敗者復活があるから。」

 

「いやいやそういう問題か?」

 

「そういう問題。大体、初戦でお前ら3人で勝てなきゃ優勝なんて夢のまた夢だぜ。」

 

「「「あ、はい」」」

 

「いうて、お前ら5人実力はそう対して変わらんだろ。」

 

「全くね。」

 

「ってことで団体戦は3人で初戦は頼んだよ。」

 

「分かったわよ・・・まぁデュエルできるからいいけど・・・」

 

はい、団体戦の初戦のメンバーは決定。まぁ理由はまじで涼太、美菜、隆はこの団体戦1回戦が今日デュエルする唯一の機会だから。

 

というより、俺が今団体戦のこと考えたくないだけ。

 

個人戦準決勝・・・相手は相性が悪い森司さんなんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『これより、準決勝第1試合、八神森司(高等部1-2)vs山岸駆(中等部1-1)の試合を始めます。』

 

ってことでデュエル場へ。

 

思えば俺は1回戦がトビー君、2回戦が龍亞、準々決勝が遥ちゃんとこの大会、まだ小等部としか対戦してない。しかも全員小等部5-3とクラスまで一緒・・・まぁそもそも龍可を含めた小等部5-3の4人しか小等部の子は予備選を勝ち抜いてないけど・・・

 

なのでこの試合が初の高等部の人との試合なんだよね。

 

素人から見たらくじ運に恵まれてるなって思われるんだろうな。

 

「ついにこの時が来ましたね。」

 

「ですね。」

 

森司さん・・・相性が悪い相手にどこまでいけるか・・・

 

「さぁ、楽しいデュエルをしましょう!」

 

「だな。いくぜ!」

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

森司 LP4000

駆 LP4000

 

先攻は・・・よし!俺だ!これはでかい!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

この手札か・・・なら!

 

「魔法カード、融合発動!手札のフォレストマンとクレイマンを融合!現れろ!E・HEROジャイアント・ガンナー!」

 

DEF/2600

 

(いきなり融合・・・まぁ先行取れないとこうなるよな。)

 

「ジャイアント・ガンナーの効果発動!1ターンに1度、相手の手札をランダムに1枚選んで墓地に送る!俺は森司さんから見て一番右端のカードを選択!」

 

「ぐっ!(沈黙の剣士-サイレント・ソードマンが・・・)」

 

あ、いいカードが落ちた。

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「俺のターン、ドロー!」

 

さぁ、森司さん、どうくる?

 

「(いきますよ駆さん!)自分の場にモンスターが存在しないとき、フォトン・スラッシャーは手札から特殊召喚できる!」

 

ATK/2100

 

「フォトン・スラッシャーをリリースし、サイレント・ソードマンLV5をアドバンス召喚!」

 

ATK/2300

 

「さらに魔法カード、レベルアップ!を発動!サイレント・ソードマンLV5を墓地に送り、デッキからサイレント・ソードマンLV7を特殊召喚!」

 

ATK/2800

 

うげぇ・・・もうきたか。

 

『今日の相手は強そうだな・・・気を引き締めていくか。』

 

「あぁ。バトル!サイレント・ソードマンLV7でジャイアント・ガンナーに攻撃!沈黙の剣LV7!」

 

『一刀両断!』

 

「ぐっ!罠発動!ヒーロー・シグナル!自分の場のモンスターで戦闘で破壊され墓地に送られたとき、デッキからレベル4以下のE・HERO1体を特殊召喚する!こい!E・HEROブレイズマン!」

 

DEF/1800

 

「ブレイズマンの効果で召喚成功時、デッキから融合を手札に加える!」

 

「(融合を手札に加えた?サイレント・ソードマンLV7の効果で魔法を使えないのに?)カードを1枚伏せてターンエンド。」

 

ふぅ・・・・これで融合は手札に加えれた。後はあのカードが来てくれれば・・・

 

「俺のターン、ドロー!」

 

まだ来ないか・・・あのカードが来るまでは耐えるしかないな。

 

『ってことは私の出番だね。』

 

「心を読むなよ・・・まぁ、頼んだよウィング。」

 

『任せて!』

 

「俺はE・HEROエンジェル・ウィングを守備表示で召喚!」

 

『駆には指1本触れさせないよ!』

 

DEF/700

 

「ターンエンド!」

 

「俺のターン、ドロー!ライトロード・パラディンジェインを召喚!」

 

ATK/1800

 

「バトル!パラディンジェインでエンジェル・ウィングに攻撃!」

 

「ウィングは1ターンに1度戦闘によっては破壊されない!」

 

「ならサイレント・ソードマンLV7でエンジェル・ウィングに攻撃!沈黙の剣LV7!」

 

『根性は認めるがここまでだ!』

 

『ぐっ・・・1ターンで私がやられるなんて・・・』

 

「ウィング!」

 

ウィングが1ターンでやられた・・・

 

「エンドフェイズ、パラディンジェインの効果でデッキの上から2枚のカードを墓地に送る。ターンエンド。」

 

2枚墓地に・・・ってちょっと待て!ネクロ・ガードナーがちゃっかり落ちてるじゃねぇか!やべぇよこれ!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

そしてキーカードは来ない・・・くそ、やべぇな。

 

「ネクロ・ガードナーを守備表示で召喚!」

 

DEF/1300

 

「ターンエンド!」

 

ネクロ・ガードナーは手札に来ちゃダメなんだよな・・・あっちはきっちりデッキから墓地に送られてるし・・・

 

「俺のターン、ドロー!墓地の光属性のサイレント・ソードマンLV5と闇属性のネクロ・ガードナーをゲームから除外!手札からカオス・ソルジャー-開闢の死者-を特殊召喚!」

 

ATK/3000

 

カオス・ソルジャー・・・そんなきはした・・・やばすぎる・・・

 

「カオス・ソルジャーの効果発動。1ターンに1度、場のモンスター1体を除外する!ネクロ・ガードナーを除外!」

 

まぁそうなる・・・むしろ場に出してるのがネクロ・ガードナー以外だった場合、俺は負けてる・・・

 

「カオス・ソルジャーはこのターン攻撃ができなくなる・・・でもこのほうがダメージを与えられるからな。」

 

「まぁですね。こっちとしては勘弁願いたいところですけど。」

 

「でもそうはいかないですね。バトル!パラディンジェインでブレイズマンを攻撃。そしてサイレント・ソードマンLV7でダイレクトアタック!沈黙の剣LV7!」

 

『覚悟!』

 

「ぐわぁぁぁ!」

 

駆 LP4000→1200

 

「ターンエンド。」

 

ついにダメージをもらった・・・次のターンで何とかしないと・・・負ける。

 

でもあのキーカードさえくれば・・・まだチャンスはある!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

・・・よし、きた!

 

「E・HEROダーク・ネオを召喚!」

 

ATK/0

 

「見たことないHEROですね。」

 

「これが今回のデュエルのキーカードです。」

 

「え?」

 

「ダーク・ネオの効果発動!このカードの召喚に成功したとき、手札の融合またはフュージョンと名の付いたカードを1枚墓地に送ることで、自分の墓地に存在するE・HERO融合モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる!手札の融合を墓地に送り、墓地よりジャイアント・ガンナーを特殊召喚!」

 

ATK/1600

 

「融合モンスターが復活した・・・」

 

「ただ、この効果で特殊召喚したモンスターのレベルは1つ下がり、攻撃力は0となり、効果は無効となります。」

 

ジャイアント・ガンナー ATK/1600→0 Lv7→6

 

「・・・ならどういう意味が・・・」

 

「・・・ダーク・ネオのカードをよく見てください・・・ダーク・ネオはチューナーです。」

 

「!?まさか・・・」

 

「そう、そのまさかです!Lv6となったジャイアント・ガンナーにLv3のダーク・ネオをチューニング!月より舞い降りる龍がその光で大地を照らす。暗闇を照らす光となれ!シンクロ召喚!輝け!ムーン・ライト・ドラゴン!」

 

ATK/2700

 

「ムーン・ライト・ドラゴン・・・駆さんのエースモンスターですか。」

 

会場はざわざわしてるな・・・そっか、ムーン・ライトはこの大会はおろか、アカデミアでもまだ1回も見せてなかったんだっけ。

 

『私を出すということは・・・本気ですね?』

 

「ムーン・ライト出さないと倒せない相手だからね。頼んだよ。」

 

『はい。』

 

「ムーン・ライト・ドラゴンの効果発動!このカードのシンクロ召喚に成功したとき、墓地に存在する「E・HERO」と名のついた融合モンスター1体を装備カードとしてこのカードに装備できる!俺はE・HEROジャイアント・ガンナーを選択して装備!テイク・オーバー・シャイン!」

 

「確か装備したモンスターの効果を得るんでしたっけ?」

 

「そうです。ジャイアント・ガンナーの効果は1ターンに1度、相手の手札をランダムに1枚墓地に送る効果。この効果を使用し、森司さんの残り1枚の手札を墓地に送ります。」

 

「ぐっ」

 

レベルアップ!か・・・確かに伏せても意味ないね。

 

「さらにムーン・ライト・ドラゴンは1ターンに1度、手札を1枚墓地に送ることで相手フィールド上のモンスターの攻撃力をこのターンのエンドフェイズまで半分にする!シャイニング・ハーフ!」

 

『はぁぁぁぁぁ!』

 

『ぐっ・・・力が・・・』

 

サイレント・ソードマンLV7 ATK/2800→1400

ライトロード・パラディンジェイン ATK/1800→900

カオス・ソルジャー-開闢の死者- ATK/3000→1500

 

「こんな効果までありましたか。」

 

「そういえば前見せた時はこの効果使ってませんでしたね。」

 

さて・・・ここはどっちを攻撃するべきか・・・やっぱサイレント・ソードマンLV7かな。魔法が使えないのはやっぱり痛い。

 

「バトル!ムーン・ライト・ドラゴンでサイレント・ソードマンLV7に攻撃!ムーン・ライト・ウェーブ!」

 

『喰らいなさい!』

 

『ぐっ・・・見事な攻撃だ・・・』

 

森司 LP4000→2700

 

「これで魔法が使えるようになった!メインフェイズ2に魔法カード、オーロラ・ドローを発動!手札がこのカードだけの時発動でき、2枚ドローする!」

 

この2枚か・・・

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「エンドフェイズに永続罠、王宮のお触れを発動。」

 

ライトロード・パラディンジェイン ATK/900→1800

カオス・ソルジャー-開闢の死者- ATK/1500→3000

 

まぁだよね。罠は封じられたが・・・問題はないかな。

 

さて、次の攻撃・・・耐えれることはできると思うが・・・

 

「俺のターン、ドロー!(沈黙の剣・・1ターン遅いか・・・)カオス・ソルジャーの効果発動!ムーン・ライト・ドラゴンを除外する!」

 

『ぐっ、除外効果ではどうしようもありませんね・・・』

 

「大丈夫だよムーン・ライト・ドラゴン。」

 

『はい、予定通り・・・ですね?』

 

「うん。」

 

「そしてパラディンジェインでダイレクトアタック!これで俺の勝ちです!」

 

「まだ終わらせませんよ!速攻魔法、残留思念!墓地のモンスター2体を除外することでこのターン受ける戦闘ダメージを0にする!ジャイアントガンナーとフォレストマンを除外!」

 

「決めれなかった・・・カードを1枚伏せてターンエンドです。」

 

予定通り、カオス・ソルジャーの効果を使ってくれた。攻撃力はムーン・ライト・ドラゴンよりカオス・ソルジャーのほうが上だったけど、確実に仕留めるためにカオス・ソルジャーの除外効果を使う・・・予想通り。

 

「俺のターン、ドロー!」

 

さぁ、きめに行くよ!

 

「魔法カード、ナイト・ショットを発動!その伏せカードを破壊する。」

 

「伏せカードは沈黙の剣です。さっき引いたんですけど、1ターン遅かったです。」

 

あー、確かに。前のターンに沈黙の剣があればサイレント・ソードマンLV7は生き残り、次でとどめ刺されてたかな。

 

「さて・・・これで終わらせます!魔法カード、平行世界融合!除外されている、E・HERO融合モンスターカードによって決められた自分の融合素材モンスターをデッキに戻し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する・・・つまり除外ゾーンのモンスターをデッキに戻すことで融合素材とし、融合召喚するカードです。」

 

「除外ゾーンから融合を・・・(さすが駆さん。やはり何をしてくるか分かったもんじゃない)」

 

「俺は除外ゾーンのムーン・ライト・ドラゴンとジャイアント・ガンナーをエクストラデッキに戻し融合!」

 

「え!?ムーン・ライト・ドラゴンを融合素材!?」

 

会場が騒然となった・・・さぁ、いくよ!

 

「融合召喚!現れろ!E・HEROムーン・ドラゴエティクス・ナイト!」

 

ATK/3500

 

「む、ムーン・ライト・ドラゴンが・・・進化した?」

 

そう、これがムーン・ライト・ドラゴンが進化した姿。

 

『ふむ、進化した姿も悪くないですね』

 

「何を言ってるのいきなり・・・いくよ!」

 

『はい!』

 

「ムーン・ドラゴエティクス・ナイトの効果発動!1ターンに1度、相手の場の全ての表側表示モンスターの攻撃力・守備力を半分にする!」

 

パラディンジェイン ATK/1800→900

カオス・ソルジャー ATK/3000→1500

 

「バトル!ムーン・ドラゴエティクス・ナイトでカオス・ソルジャーに攻撃!シャイニング・スパイラル・フォース!」

 

『はぁ!』

 

「ぐっ、カオス・ソルジャーもやられたか・・・」

 

森司 LP2700→700

 

「まだ終わりませんよ!ムーン・ドラゴエティクス・ナイトの効果発動!相手モンスターを破壊したとき、自分の墓地のE・HEROモンスター1体を除外し、ライフを1000ポイント払うことでもう1度攻撃を行うことができる!」

 

「何!?」

 

「俺は墓地のクレイマンを除外!」

 

駆 LP1200→200

 

「これでチェックメイトです!ムーン・ドラゴエティクス・ナイトでパラディンジェインに攻撃!シャイニング・スパイラル・フォース!」

 

『これで終わりです!』

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

森司 LP700→0

 

「勝者、山岸駆!」

 

よっしゃあ!勝ったー!

 

先攻が取れたことが大きかったかな。じゃなきゃ融合できず、ムーン・ライトも召喚できず、封殺されてたと思う。

 

「負けたかー。いやでも楽しかった。」

 

「こっちも楽しかったです。」

 

森司さんとがっちり握手。

 

「マジで先行取れたことが大きかったです。」

 

「やっぱそれか・・・」

 

「じゃなきゃ後攻だと何もできなかったと思います。」

 

「先攻後攻って大きいんだな。」

 

「ですね。」

 

「決勝、頑張れよ。」

 

「はい、ありがとうございます。」

 

さて、決勝はどっちが相手かな?

 

アキさんか、それとも留姫か。

 

ゆっくり見物させてもらうよ。




駆「以上、第53話でした。」

遥「今回のゲストは今回のお兄ちゃんの対戦相手、森司お兄さんだよ!」

森司「八神森司です。いやー見事に負けました。」

駆「危なかったー。最後あれ出せなかったら負けてたー」

遥「今回初登場のオリカだね。」

森司「えっと・・・確か異世界の人との絆のオリカだったっけ?」

駆「そうです。それはオリカ紹介です。」





E・HERO ムーン・ドラゴエティクス・ナイト (DICHIさん提供オリカ)
光属性 戦士族 Lv10
ATK/3500 DEF/3000
「E・HERO 」と名のついた融合モンスター+ムーン・ライト・ドラゴン
このカードは上記のカードを融合素材とした融合召喚でしか特殊召喚出来ない。
1ターンに1度、相手フィールド上に存在する全ての表側表示のモンスターの攻撃力と守備力を半分にする。
このカードの効果は融合素材となった融合モンスターと同じ効果になる。
また、1ターンに1度、このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した時、自分の墓地に存在する「E・HERO 」と名のついたモンスター1体をゲームから除外して、ライフを1000ポイント払って発動できる。このカードはもう一度だけ攻撃できる。





駆「これがムーン・ライトの進化形態の1つです。DICHIさん、ありがとうございます。」

遥「DICHIさんが書いてる小説『遊戯王5D's 転生者と未来のカードたち』とのコラボでもらったんだよね。」

駆「『遊戯王5D's 転生者と未来のカードたち 〜番外編〜』に掲載されてるから読んでみてね。そこの最後にもらってるカードです。」

森司「なるほど・・・異世界の友との絆まで加わったらそりゃ勝てないな。」

遥「でもムーン・ライトが出るまでは完全に森司お兄さんのペースだったよね。」

駆「それを覆したのがこのカード、さぁ、本日2枚目のオリカの紹介です。」





E・HEROダーク・ネオ(DICHIさん提供オリカ)
闇属性 戦士族 Lv3
ATK/0 DEF/0
チューナー・効果
このカードが召喚に成功した時、手札から「融合」または「フュージョン」と名のついたカードを1枚墓地に送ることで自分の墓地に存在する「HERO」と名のついた融合モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターのレベルは1つ下がり、攻撃力は0となり、効果は無効となる。
エンドフェイズ時にこの効果で特殊召喚したモンスターは破壊される。





駆「これもDICHIさん提供のオリカです。ありがとうございます。」

森司「このカードから一気に戦況変えられたな・・・」

遥「そこから見事逆転勝ちだね。」

駆「でもサイレント・ソードマンLV7、カオス・ソルジャーが並ぶとか脅威でしかなかった・・・」

森司「あれで行けると思ったんですけどね・・・」

遥「そこがお兄ちゃんの底力なんだよね。」

駆「しかし団体戦じゃ対策されそう・・・」

森司「そりゃそうですよ。団体戦じゃ負けませんからね。」

駆「こっちこそ負けるつもりはありませんよ。」

遥「その前に次回は準決勝第2試合!」

駆「留姫とアキさんの対決です。」

森司「サブタイトルは『アカデミアトップのパーフェクトデュエル』です。」

遥「ということで、次話もお楽しみに!」


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第54話 アカデミアトップのパーフェクトデュエル

駆「お待たせしました、第54話です」

留姫「今回は私がアキに挑むわ」

駆「アキさん相手に留姫がどこまでいけるか」

留姫「厳しいかもしれないけど、行けるところまで行くわ」

駆「それでは、第54話、スタートです」


留姫side

 

『これより、準決勝第2試合、加藤留姫(中等部1-1)vs十六夜アキ(高等部1-1)の試合を始めます。』

 

準決勝・・・正直、ここまで来れるとは思ってなかったわ。

 

対戦相手は・・・アカデミアのトップに君臨するアキ。

 

アキが魔女状態だった時にアルカディアムーブメントでやった時は途中で中断した・・・けど、あの時のアキとは比べ物にならないほど強いはず。

 

「留姫・・・勝たせてもらうわよ」

 

「こっちだって負けるわけにはいかない。アカデミアトップのあなたを倒し、決勝に進ませてもらうわ」

 

決勝で駆が待ってる・・・ここは勝たせてもらうわ!

 

「それではデュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

留姫 LP4000

アキ LP4000

 

先攻は・・・どうやら私みたいね。

 

「私のターン、ドロー!」

 

・・・あんまり手札がよくないわね・・・なら、

 

「私はワイトルークを召喚!」

 

ATK/1000

 

「カードを1枚伏せてターンエンドよ。」

 

これで様子を見る。多少のダメージは覚悟の上よ。

 

「私のターン、ドロー・・・留姫、一気に行かせてもらうわよ。」

 

「え?」

 

「夜薔薇の騎士を召喚!」

 

ATK/1000

 

夜薔薇の騎士・・・いきなりブラック・ローズでくるのね。

 

「夜薔薇の騎士の効果、召喚に成功したとき、手札からレベル4以下の植物族モンスター1体を特殊召喚することができる。レベル4のロードポイズンを特殊召喚。」

 

ATK/1500

 

「Lv4のロードポイズンにLv3の夜薔薇の騎士をチューニング!冷たい炎が世界の全てを包み込む。漆黒の花よ、開け!シンクロ召喚!現れよ、ブラック・ローズ・ドラゴン!」

 

ATK/2400

 

「いきなり出してくるのね。」

 

「えぇ、ブラック・ローズの効果発動!シンクロ召喚に成功したとき、場のすべてのカードを破壊する!ブラック・ローズ・ガイル!」

 

ぐっ・・・それを使ってきた・・・ってことはおそらく次はあれが来るはず!

 

「罠発動!針虫の巣窟!デッキの上からカードを5枚墓地に送る!」

 

墓地に落ちたカード

・ワイト

・餓者髑髏

・ネクロ・ガードナー

・ワイトプリンセス

・隣の芝刈り

 

隣の芝刈りに餓者髑髏がおちた・・・これは痛い・・・私の手札はワイト、ワイトキング、ワイト夫人、ジャンク・シンクロン・・・次のドローによっては餓者髑髏もできたし、クロスフュージョンもできたのに・・・そしてワイトルークは戦闘で破壊されないと効果が発動できない・・・

 

「さらに私はフィールド魔法、白薔薇の回廊を発動。このフィールド魔法は1ターンに1度、手札からローズと名の付いたモンスター1体を特殊召喚できる」

 

ローズを特殊召喚するフィールド魔法・・・初めて見るわね。でも私は死者蘇生で来ると思ったのだけど・・・予想が外れたわね。

 

「白薔薇の回廊の効果で手札から凛天使クイーン・オブ・ローズを特殊召喚!」

 

ATK/2400

 

「バトル!クイーン・オブ・ローズでダイレクトアタック!」

 

「さすがに2400のダイレクトアタックはごめんよ!墓地のネクロ・ガードナーの効果発動!このカードを除外して攻撃を無効にする!」

 

「今のセリフ・・・攻撃力5桁のモンスターを出す留姫が言っちゃいけないと思うわよ(汗)」

 

「まぁ・・・確かに(汗)」

 

私は平気で攻撃力5桁でダイレクトアタックするから・・・光学迷彩アーマーを装備させて相手にモンスターがいてもやるから(汗)

 

「けど私の攻撃はまだ終わってないわよ!速攻魔法、過去世!自分の場のモンスター1体をリリースし、リリースしたモンスターと同じレベル・攻撃力のモンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚するわ!」

 

同じレベルで同じ攻撃力・・・普通はブラック・ローズなんだけど・・・ブラック・ローズはさっき召喚し、効果で墓地に行ったはず・・・いったい何を出すつもり?

 

「レベル7、攻撃力2400のクイーン・オブ・ローズをリリースし、清廉なる花園に芽吹き孤高の薔薇よ 蒼き月の雫を得てここに開花せよ!月華竜ブラック・ローズ!」

 

ATK/2400

 

「月華竜ブラック・ローズ!?」

 

もう1体のブラック・ローズ・・・そういえば龍亞君が駆とのデュエルでもう1体のパワー・ツールを出してた・・・パワー・ツールみたいにシグナーの龍すべてにこういうモンスターがいるとしても・・・不思議じゃないわね。パワー・ツールは厳密にはシグナーの龍じゃないけど・・・

 

「月華竜ブラック・ローズでダイレクトアタック!ローズ・レクイエム!」

 

「きゃあ!」

 

留姫 LP4000→1600

 

「カードを1枚伏せてターンエンドよ。」

 

1つも無駄がない・・・これがアカデミアのトップデュエリスト・・・アキの実力・・・

 

この大会、ここまでアキは1度もライフが削られてない・・・1、2回戦はともかく、準々決勝の龍可ちゃんとのデュエルは凄かった・・・

 

このデュエルも針虫の巣窟でネクロ・ガードナーが落ちてなかったらワンターンキルだったわ・・・

 

そして月華竜ブラック・ローズ・・・どうやら相手の場にレベル5以上のモンスターが特殊召喚されたとき、特殊召喚されたモンスター1体をバウンスする効果があるみたいね・・・これはジャンク・ウォリアーもワイトキングも封じられたわね・・・

 

正直厳しい・・・でもこのまま負けたくない!お願い、私のデッキ!力を貸して!

 

「私のターン・・・ドロー!」

 

・・・・・おろかな埋葬・・・そう・・・これはつまり、原点に立ち返れってことね。

 

「魔法カード、おろかな埋葬を発動!この効果で自分のデッキからワイトプリンス1体を墓地に送る。さらにワイトプリンスの効果!ワイトプリンスが墓地に送られたとき、ワイト、ワイト夫人を1体ずつ手札・デッキから墓地に送る!」

 

これで墓地にはワイトが2体、ワイト夫人、ワイトプリンス、ワイトプリンセス、ワイトルークが1体ずつ・・・十分ね!

 

「ワイトキングを通常召喚!ワイトキングの元々の攻撃力は墓地のワイトキング、ワイトの数駆000ぽいんとの数値となる!墓地にはワイトキングはいないけど、ワイト、ワイト扱いのモンスターが6体!よって攻撃力は6000よ!」

 

ATK/?→6000

 

「攻撃力6000・・・」

 

「ワイトキングのパワーで相手を圧倒する。アキ、これが私の原点よ。」

 

「・・・だったわね。いつの間にかいろんな方法がとれるようになってたけど、根本はそれよね。」

 

「えぇ・・・行くわよ!バトル!ワイトキングで月華竜ブラック・ローズに攻撃!」

 

「罠発動!ガード・ブロック!戦闘ダメージを0にし、カードを1枚ドローする!」

 

「ぐっ・・・ターンエンド。」

 

月華竜は倒したけどダメージを与えられない・・・確かに単調って言われればそこまでなんだけど・・・

 

「私のターン、ドロー、魔法カード、死者蘇生発動!墓地よりブラック・ローズ・ドラゴンを蘇生!」

 

ATK/2400

 

「そしてチューナーモンスター、コピー・プラントを召喚。」

 

ATK/0

 

ブラック・ローズにチューナー・・・私の負けね。

 

「Lv7のブラック・ローズ・ドラゴンにLv1のコピー・プラントをチューニング!赤き炎が黒き薔薇を包み込み、黒き薔薇は紅に輝く!シンクロ召喚!咲き誇れ!クリムゾン・ローズ・ドラゴン!」

 

ATK/2800

 

「クリムゾン・ローズ・ドラゴンの効果発動!このカードのシンクロ召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上のカードをすべてゲームから除外する!ローズ・ディメンション!」

 

私の場は全滅・・・もう攻撃を防ぐ手立てはない・・・

 

「バトル、クリムゾン・ローズ・ドラゴンでダイレクトアタック。クリムゾン・ローズ・ブラスト!」

 

「きゃあああ!」

 

留姫 LP1600→0

 

「勝者、十六夜アキ!」

 

はぁ・・・結局何もできなかったわね・・・

 

「さすがねアキ・・・これで今大会ノーダメージ継続ね。」

 

「ノーダメージ・・・あ、そういえばこの大会まだダメージ受けてなかったわね私。」

 

「気づいてなかったのね(汗)」

 

「えぇ」

 

「でもさすがアキね。トップデュエリストは伊達じゃないわね。」

 

「自分で言ってるわけじゃないけどね・・・でも高等部1位として、負けるわけにはいかないのよ。」

 

「まぁそうよね。下のクラス相手には勝って当然とか言われてプレッシャーもあるでしょ?」

 

「そうね。年齢は関係ないのにそんなこと言われて、正直腹が立つわ。」

 

「確かに・・・」

 

デュエルの強さに年齢は関係ない・・・けど年功序列がこういうところで残ってるのよね・・・

 

『決勝戦、山岸駆(中等部1-1)vs十六夜アキ(高等部1-1)の試合は15分後に行います。』

 

「いよいよ決勝ね。」

 

「えぇ、相手は駆・・・一番怖い相手ね。」

 

「やっぱり何をしてくるか分からないから?」

 

「そうよ。」

 

やっぱそうなのね・・・

 

「頑張ってね。」

 

「えぇ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・・」

 

デュエル場への入場ゲートの壁に背をかける私。

 

この準決勝・・・ほんとに何もできなかったわ・・・

 

デッキの回りが悪かったと言われればそれまでなんだけど・・・それにしても・・・

 

「なぁに落ち込んでるの」

 

「え?・・・駆・・・なんでここに・・・」

 

「なんでって次決勝だから。」

 

「あ・・・そうよね」

 

「留姫にしては落ち込みすぎじゃない?らしくないよ」

 

「分かってるわよ・・・でもさすがに何もできなさすぎと思って・・・」

 

「しょうがないよ。あれはアキさんが強すぎたんだから。」

 

「それもあるけど・・・もうちょっとやりようがあったんじゃないかって・・・」

 

「・・・はぁ・・・全くもう」

 

ギュッ!

 

「え、ちょっ駆!?」

 

抱きしめられた///

 

「そんなに落ち込むなんて・・・らしくないよ・・・智子さん」

 

「///ぎー君・・・」

 

「デュエルはたまにはそんなこともあるよ・・・デッキの回りが極端に悪いときもある・・・そういう時はもう割り切ったほうがいいよ。団体戦が午後からあるんだから」

 

「・・・ふふ、いつもそうよね」

 

「え?」

 

「いつもぎー君はこうやって私を優しく抱きしめて落ち着かせてくれる・・・この優しい感じ・・・ほんとに大好きなのよ」

 

「智子さん・・・」

 

「ぎー君の言う通りよね。だめならだめで割り切らなきゃね・・・」

 

やっぱりこうなるのね・・・やっぱり私にはぎー君が必要だわ

 

「ぎー君、もうしばらくこのままでいい?」

 

「もちろんいいよ」

 

切り替えなきゃね・・・団体戦に向けて

 

まぁ私は今日の団体戦1回戦は出ないけど

 

そして10分後、

 

「そろそろ決勝始まるかな」

 

「そうね・・・頑張ってね」

 

「うん・・・アカデミア最強のデュエリストに・・・どこまでいけるか・・・今からが楽しみだよ」

 

まーた楽しそうな表情してる・・・まっ、それでこそぎー君だけど

 

「じゃあいってくる」

 

「うん」

 

正直今のアキに付け入る隙は私から見れば見当たらない・・・だけどぎー君はわずかな隙も逃さない・・・私には見えない隙が・・・ぎー君には見えてるかもしれない

 

このデュエル・・・アカデミア史上最高の決勝戦に・・・なるかもしれないわね




駆「以上、第54話でした」

留姫「今回のゲストはアキよ」

アキ「十六夜アキよ。2話連続でのゲストとなるわ」

駆「次が僕とアキさんのデュエルですからね」

留姫「惨めなほど何もできなかった・・・」

アキ「そんなことないと思うけど・・・」

駆「それほどアキさんが強かった。まじで」

留姫「せっかく異世界の友との絆のカードを最初に出したのにあっさりやられた・・・効果も発動できずに」

駆「そのオリカが今回初登場なので紹介します」






ワイトルーク (DICHIさん提供オリカ)
闇属性 アンデット族 Lv3
ATK/1000 DEF/400
このカードのカード名は、墓地に存在する限り「ワイト」として扱う。
このカードが戦闘によって破壊された時、自分のデッキから「ワイト」と名のついたモンスターを2体まで選択して墓地に送る。





留姫「戦闘で破壊されたら墓地肥やしするカードよ。前回駆が出したムーン・ドラゴエティクスナイトと同様にDICHIさんが書いてる小説『遊戯王5D's 転生者と未来のカードたち』とのコラボでもらったカードよ」

アキ「が、私のブラック・ローズには意味をなさなかったのね」

留姫「・・・そうよ」

駆「にしてもアキさんが強すぎる・・・いまだ被ダメージ0とか・・・」

アキ「1、2回戦はともかく、準々決勝の龍可戦、そして準決勝の留姫戦はできすぎね」

留姫「まさにパーフェクトデュエル・・・」

駆「まぁ作者がガチデュエルについて行けないのでそんなもの普通に突破できるといわれればそこまでなんだけど・・・」

アキ「この小説はそんなガチ構成のデッキはないから勘弁ね」

留姫「ガチデッキでやれなんて言われたら作者の頭がパンクするから・・・」

駆「だからエクシーズ、ペンデュラムなどがこの世界では使用できないんだから・・・まぁ5D’sの世界の時点でね・・・」

アキ「そもそも駆自体もエクシーズまだよくわかってないでしょ?」

駆「はい、あんまりは・・・やり方は分かりますぐらい・・・」

留姫「ということで、決勝は前作と同じカードになったわね。」

アキ「前作は団体も個人も最後は同じカードで、団体では駆が勝ち、個人では私が勝ったのよね」

駆「さて、今回はどうなるか・・・次話はその決勝戦!」

留姫「サブタイトルは『壮絶な決勝戦 駆vsアキ』よ。またしてもそのまま・・・」

アキ「そして個人戦が終わったらいよいよ団体戦も始まるわ」

駆「開幕戦のカードも次話に発表予定です」

留姫「それじゃあ、次話もお楽しみに」


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第55話 壮絶な決勝戦 駆vsアキ

駆「お待たせしました第55話です」

留姫「今回はついに個人戦決勝戦よ」

アキ「私と駆が優勝の栄冠をかけてぶつかるわ」

駆「どこまでいけるかなぁ」

アキ「決勝戦にふさわしいデュエルをしましょう」

駆「それはもちろん」

留姫「さて、結果はどうなったか・・・第55話、スタートよ」


駆side

 

智子さんがあんなに落ち込むなんて・・・よっぽど何もできなかったのが悔しかったんだね。

 

『これより、準決勝第2試合、山岸駆(中等部1-1)vs十六夜アキ(高等部1-1)の試合を始めます。』

 

さて・・・いよいよ決勝か・・・

 

相手はやはりというべきか・・・このアカデミアのトップに君臨するアキさん・・・ここまで被ダメージ0で勝ち上がってる

 

確かにフォーチュンカップの成績では俺のほうが上。だけどそれはアキさんのほうが先に遊星と当たったからに過ぎない・・・

 

実力的には間違いなくアキさんのほうが上。でも何が起こるか分からないのがデュエルの面白さ。最後までくらいつくよ!

 

「やっぱり駆とやることになったわね・・・」

 

「やっぱり?」

 

「私にとってこのアカデミア内で誰が一番やりにくい相手かって駆なのよ」

 

「そうなんですか?」

 

「そりゃそうよ。あなた、本当に何をしてくるか分からないもの。高等部のほぼ全員がそう思ってるわよ。」

 

「へぇ、高等部の中での僕の評価ってそんななってたんですね」

 

「多種多様な戦法・・・勝負所でのドロー力・・・あなたの評価高いのよ」

 

そんな評価になってるのは素直に喜んで・・・いいのかな?

 

「でも、高等部として、あなたに優勝を譲る気はないわ。」

 

「それはこっちも同じ。さぁやりましょうアキさん。俺たちにしかできない楽しいデュエルを。」

 

「えぇ」

 

「それではデュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

アキ LP4000

 

先攻は・・・俺か

 

「俺のターン、ドロー!」

 

この手札か・・・これじゃあ選択肢1つしかないじゃん・・・手札悪い・・・

 

「E・HEROフォレストマンを守備表示で召喚!」

 

DEF/2000

 

「カードを2枚伏せてターンエンドです」

 

「(伏せカード2枚・・・何を仕掛けてくるかしら?)私のターン、ドロー!」

 

さて・・・不安しかない立ち上がりだが・・・どうなるかな・・・

 

「(この手札・・・まさかね・・・)駆・・・一気に行かせてもらうわよ!」

 

「え?」

 

まさか・・・いきなりくる?

 

「くすっ、あなた達カップル、全く同じ反応するのね?」

 

「え?・・・あ」

 

そういえば準決勝での留姫も同じようなセリフをアキさんに言われて同じような反応してたような・・・

 

「夜薔薇の騎士を召喚!」

 

ATK/1000

 

夜薔薇の騎士・・・いきなりブラック・ローズですか。

 

「夜薔薇の騎士の効果、召喚に成功したとき、手札からレベル4以下の植物族モンスター1体を特殊召喚することができる。レベル4のロードポイズンを特殊召喚。」

 

ATK/1500

 

「Lv4のロードポイズンにLv3の夜薔薇の騎士をチューニング!冷たい炎が世界の全てを包み込む。漆黒の花よ、開け!シンクロ召喚!現れよ、ブラック・ローズ・ドラゴン!」

 

ATK/2400

 

夜薔薇の騎士にロードポイズン。それにブラック・ローズ・・・これ・・・ついさっきの準決勝、留姫戦と同じ戦法!?

 

「ブラック・ローズの効果発動!シンクロ召喚に成功したとき、場のすべてのカードを破壊する!ブラック・ローズ・ガイル!」

 

「ぐっ!」

 

やっぱり・・・場のフォレストマンに伏せカードのヒーロー・シグナルが・・・でももう1枚の伏せカードは発動させてもらう!

 

「罠発動!ヒーローバリア!自分の場にE・HEROがいるとき、相手モンスターの攻撃を1度だけ無効にする!」

 

「・・・なるほどね。ヒーローバリアはダメージステップ以外ならいつでも発動できる。そして発動時にHEROがいればいいから発動できたのね」

 

「そういうことです」

 

「なるほどね・・・やっぱり留姫の時と一緒で1度目の攻撃は無効にされるのね」

 

「同じ?・・・まさか!」

 

「ふふ、私はフィールド魔法、白薔薇の回廊を発動。このフィールド魔法は1ターンに1度、手札からローズと名の付いたモンスター1体を特殊召喚できる」

 

白薔薇の回廊・・・まじか・・・ほんとにまんま留姫戦と同じじゃんか・・・

 

「白薔薇の回廊の効果で手札から凛天使クイーン・オブ・ローズを特殊召喚!」

 

ATK/2400

 

「バトル!クイーン・オブ・ローズでダイレクトアタック!」

 

「でもその攻撃はヒーローバリアが守ってくれる。」

 

「分かってるわ。速攻魔法、過去世!自分の場のモンスター1体をリリースし、リリースしたモンスターと同じレベル・攻撃力のモンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚するわ!レベル7、攻撃力2400のクイーン・オブ・ローズをリリースし、清廉なる花園に芽吹き孤高の薔薇よ 蒼き月の雫を得てここに開花せよ!月華竜ブラック・ローズ!」

 

ATK/2400

 

ここまで一緒とは・・・

 

「月華竜ブラック・ローズでダイレクトアタック!ローズ・レクイエム!」

 

「ぐっ!」

 

駆 LP4000→1600

 

「カードを1枚伏せてターンエンドよ」

 

「伏せカードまで一緒ですか・・・」

 

「さぁ、どうでしょうね。でもここまで、留姫と全く同じ展開よ」

 

「ですね。しかも留姫には月華竜の対処法はワイトキングの高パワーだけど、こっちは・・・」

 

「そうね、あなたにこのモンスターはきついでしょうね。融合メインだから」

 

そう・・・融合やシンクロは封じられたも同然・・・完全にアキさんのペースになってる・・・

 

「でも、俺の真骨頂はここからですよ。何せ俺はこの大会、このデュエル含めて5戦、すべて先制されてるうえにその時に2000ポイント以上のダメージを受けてますから」

 

「・・・なるほどね。ここまでは予定通りと?」

 

「なわけないじゃないですか。いつも最初の手札が悪いんですよ(汗)」

 

「・・・それでも勝つんだから不思議よねあなたは」

 

「戦術でカバーしてるんですよ。そして今回も・・・月華竜を倒す手札はすでにそろってます。」

 

「え?」

 

「いきますよ!俺のターン!E・HEROスパークマン召喚!」

 

ATK/1600

 

「そしてフィールド魔法、摩天楼-スカイスクレイパー-を発動!」

 

「スカイスクレイパー・・・HEROにはそれがあったわね。」

 

「ここがHEROが戦うフィールドです!バトル!スパークマンで月華竜ブラック・ローズに攻撃!スカイスクレイパーの効果でスパークマンの攻撃力は1000ポイントアップ!」

 

ATK/1600→2600

 

「いけスパークマン!スパークフラッシュ!」

 

「罠発動!ガード・ブロック!戦闘ダメージを0にし、カードを1枚ドローする!」

 

「でも月華竜は破壊です!」

 

「ぐっ・・・」

 

「カードを1枚伏せてターンエンドです。意地でもダメージは喰らわないつもりですか」

 

「えぇ。まぁ今のはドローがしたいというのもあったわね」

 

「まぁ確かにアキさんの手札少ないですもんね」

 

アキさんの手札は発動前は0枚だった。確かにドローしたい気持ちは分かる

 

「私のターン、ドロー・・・本当に留姫の時と同じね」

 

「・・・まさか・・・」

 

「えぇ、このターンで終わりにするわ!魔法カード、死者蘇生発動!墓地よりブラック・ローズ・ドラゴンを蘇生!」

 

ATK/2400

 

「そしてチューナーモンスター、コピー・プラントを召喚。」

 

ATK/0

 

「Lv7のブラック・ローズ・ドラゴンにLv1のコピー・プラントをチューニング!赤き炎が黒き薔薇を包み込み、黒き薔薇は紅に輝く!シンクロ召喚!咲き誇れ!クリムゾン・ローズ・ドラゴン!」

 

ATK/2800

 

クリムゾン・ローズ・・・どこまで留姫戦と同じ手札に・・・ある意味凄い・・・

 

「クリムゾン・ローズ・ドラゴンの効果発動!このカードのシンクロ召喚に成功した時、このカード以外のフィールド上のカードをすべてゲームから除外する!ローズ・ディメンション!」

 

「ぐっ!」

 

スパークマンと伏せカードのヒーロースピリッツが・・・

 

「これで終わりよ。バトル、クリムゾン・ローズ・ドラゴンでダイレクトアタック。クリムゾン・ローズ・ブラスト!」

 

「アキさん・・・残念ですけど・・・まだ終わりませんよ」

 

「え?」

 

「お願い!クリボー!」

 

『クリリー!』

 

「ここでクリボーですって!?」

 

「クリボーを手札から墓地に送ることで戦闘ダメージを0にする!」

 

『クリリー!』

 

ドーン!

 

ふぅ、クリボーのおかげで助かった・・・

 

「ターンエンドよ・・・ここが留姫と駆の違う点かしらね。守りにおいては駆のほうが優れてる」

 

「攻撃に関しては留姫のほうが上ですけどね」

 

さぁて、手札は0。場に何もないこの状況・・・俺のデッキはどういう運命を描いているのか・・・せっかくの決勝戦、そう簡単には終わらせたくない。頼むよ・・・

 

「俺のターン、ドロー!」

 

・・・ふっ、やっぱ手札0の時はこいつだよな

 

「E・HEROバブルマンを特殊召喚!」

 

ATK/800

 

「バブルマンは手札がこのカードだけの時、手札から特殊召喚できます。さらにバブルマンは召喚、反転召喚、特殊召喚に成功したとき、自分の手札・場に他のカードがないとき、2枚ドローできます」

 

「土壇場でそのドロー・・・相変わらずね」

 

さて引いた2枚は・・・おうこの2枚か・・・

 

「速攻魔法、バブル・シャッフルを発動!場にバブルマンがいるとき発動でき、攻撃表示のバブルマンと相手の場の攻撃表示モンスター1体を守備表示にします!バブルマンとクリムゾン・ローズを守備表示に!」

 

バブルマン ATK/800→DEF/1200

クリムゾン・ローズ・ドラゴン ATK/2800→DEF/2200

 

「さらに、守備表示となったバブルマンをリリースすることで手札からE・HEROを1体特殊召喚できる!バブルマンをリリースし、こい!E・HEROエッジマン!」

 

ATK/2600

 

「手札0からこんな上級モンスターを・・・」

 

「これがHEROの底力です!バトル!エッジマンでクリムゾン・ローズ・ドラゴンに攻撃!パワー・エッジ・アタック!」

 

「きゃあ!」

 

「エッジマンは守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える貫通持ち!これでアキさんの被ダメージ記録はおしまいです!」

 

「ぐっ!」

 

アキ LP4000→3600

 

「ターンエンド!」

 

「「「「おぉぉぉぉ!」」」」

 

会場がアキさんのこの大会初ダメージに沸いたな・・・

 

「さすがにノーダメで優勝は無理よね・・・ここまで来たら狙おうと思ってたけど」

 

「さすがにそうはさせませんよ」

 

「ふぅ・・・私のターン、ドロー・・・カードを1枚伏せてターンエンド」

 

1枚伏せただけ・・・チャンスと見るかそれとも・・・

 

「俺のターン、ドロー!」

 

破壊できるカードじゃないか・・・なら普通にいくしかない

 

「バトル!エッジマンでダイレクトアタック!パワー・エッジ・アタック!」

 

「きゃあ!」

 

アキ LP3600→1000

 

「カードを1枚伏せてターンエンドです」

 

これで一応はライフは逆転。でもあの伏せカードは何?

 

「私のターン、ドロー・・・カードを1枚伏せてターンエンド」

 

伏せカードが増えた・・・アキさん・・・いったい何をしようとしてる?

 

「俺のターン、ドロー!」

 

破壊できるカードを引けなかった・・・このままいくしかない!

 

「バトル!エッジマンでダイレクトアタック!パワー・エッジ・アタック!」

 

「永続罠発動!ウィキッド・リボーン!800ポイントのライフを払い、墓地のシンクロモンスターを1体特殊召喚する!甦れ!ブラック・ローズ・ドラゴン!」

 

ATK/2400

 

アキ LP1000→200

 

あれは今さっき伏せたカードじゃなく、その前のターンに伏せたカード・・・なんでここで発動した?しかもクリムゾン・ローズ・ドラゴンでも月華竜ブラック・ローズでもなくブラック・ローズ・ドラゴンを・・・

 

「さらに罠発動!バスター・モード!」

 

「ば、バスター・モード!?」

 

「ブラック・ローズ・ドラゴンをリリースしてデッキからブラック・ローズ・ドラゴン/バスターを特殊召喚!」

 

ATK/2900

 

ブラック・ローズのバスター・モードだと!?まじかよ・・・

 

「エッジマンの攻撃は中断。ターンエンドです」

 

くそっ・・・まだこんな奥の手があったなんて・・・さすがアキさんだなぁ

 

「私のターン、ドロー!バトル!ブラック・ローズ・ドラゴン/バスターでエッジマンに攻撃!」

 

「罠発動!魂の結束-ソウル・ユニオン!エッジマンと墓地のスパークマンを対象に発動し、エッジマンの攻撃力はこのターン、スパークマンの攻撃力分アップします!」

 

ATK/2600→5200

 

「なら・・・ダメージステップ時、ブラック・ローズ・ドラゴン/バスターの効果発動」

 

「だ、ダメージステップに効果発動!?」

 

それ非常にまずい予感が・・・

 

「自分の墓地のモンスター1体を除外することで、相手モンスターの攻撃力・守備力を0にすることができる」

 

「は、はぁ!?」

 

攻守0!?ソウル・ユニオンが全く意味がない!?

 

「墓地の月華竜ブラック・ローズを除外し、効果発動!」

 

エッジマン ATK/5200→0 DEF/1800→0

 

「これで終わりよ!ブラック・ローズ・バーン!」

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

駆 LP1600→0

 

「勝者、十六夜アキ!よって個人戦優勝は十六夜アキ!」

 

負けた・・・ブラック・ローズ・ドラゴン/バスター・・・強い・・・

 

「いいデュエルだったわ」

 

「ですね・・・あぁ、これブラック・ローズ・ドラゴン/バスターの効果、相手ターンでも発動できるんですね」

 

「そうよ」

 

「強すぎ・・・えっと・・・もしターンが回ってきたときは・・・あ、ドローカードがミラクル・フュージョン。手札の沼地の魔神王を墓地に送って融合を手札に、ミラクル・フュージョンでスパークマンと沼地の魔神王でシャイニング・フレア・ウィングマンが出せたけど・・・その効果の前じゃ無意味ですね」

 

「そうね・・・でもそのドローもなかなか怖いわね・・・」

 

「1ターン遅いとも言いますけどね。結局このデュエル、融合1回もできてませんし」

 

「あ、確かに・・・融合もシンクロもなしでここまで戦えるなんて・・・」

 

「それが俺のHEROです」

 

「はぁ・・・全くあなたは底が知れないわね・・・」

 

「アキさんにはまだ及びませんけどね」

 

『表彰式は団体戦終了時にまとめて行います。昼飯終了後、団体戦1回戦を行います。1回戦の組み合わせは担任の先生方のくじ引きにてすでに決定しております。今からその組み合わせを発表します』

 

「あ、担任のくじ引きなんですね」

 

「毎年そうだったはずよ」

 

「へぇ~」

 

級長とかじゃないんだね

 

『団体戦1回戦の組み合わせは・・・こちらです!』

 

「「・・・え?」」

 

組み合わせを見た瞬間2人して声を上げた俺とアキさん・・・果たしてその組み合わせとは?




駆「以上、第55話でした」

アキ「何とか勝てた・・・」

留姫「優勝おめでとうアキ」

駆「おめでとうございます」

アキ「ありがとう・・・でもやっぱ駆は末恐ろしいわね」

留姫「HEROの真骨頂である融合もムーン・ライトを出すシンクロも使わずアキとあそこまで戦えるんだから」

駆「引けなかったともいう・・・さて、オリカ紹介いこうか」

アキ「今回は私が最後に出したあのカードね」



ブラック・ローズ・ドラゴン/バスター(祝札さん提供オリカ)
炎属性 ドラゴン族  Lv9
ATK/2900 DEF/2300
効果
このカードは通常召喚できない。このカードは「バスター・モード」の効果でのみ特 殊召喚する事ができる。
このカードが特殊召喚に成功した時、墓地の「ブラック・ ローズ・ドラゴン」を除外することで、フィールド上のカードを全て破壊することが できる。
このカードが戦闘を行った時ダメージステップ時に自分の墓地のモンスター カードを一枚除外することで、相手モンスターの攻撃力と守備力を0にすることがで きる。この効果は相手ターンにも発動する事ができる。
このモンスターが守備表示モ ンスターを攻撃した時、攻撃力が守備力を超えていれば、その数値だけ相手ライフに ダメージを与える。
フィールド上に存在するこのカードが破壊された時、自分の墓地 に存在する「ブラック・ローズ・ドラゴン」1体を特殊召喚する事ができる。



アキ「これがブラック・ローズのバスターモードよ」

駆「このオリカは祝札さんからの提供オリカです。ありがとうございます」

留姫「・・・うん、強すぎるわ」

アキ「相手ターンでも発動できるのは強いわよね」

駆「こんなのどうやって倒せと・・・」

留姫「まぁこんなのもあるからアキがアカデミアトップと言われてるわけよね・・・」

アキ「実際個人戦優勝したしね」

駆「前作でも個人優勝はアキさんでした・・・超えられない壁・・・」

留姫「で、次回から団体戦スタート・・・なのだけど・・・」

アキ「なんで最後があんな感じになったんでしょうね・・・」

駆「えっとですね・・・団体戦1回戦の組み合わせ・・・ぶっちゃけ言うとまだ決まってません」

アキ「え?」

留姫「あ、作者が迷ってる?」

駆「だね。ぶっちゃけ1回戦って負けても敗者復活があるからね・・・作者からしてみれば優勝候補同士を激突させやすいんだよ」

留姫「だから次話のサブタイトルが前作と同じこれなのね」

アキ「えっと・・・『アカデミア杯団体戦開幕!』が次話のサブタイトルね」

駆「まんま前作と同じです・・・ちなみに前作では開幕戦で俺たち中等部1-1と、龍可たちが所属する小等部5-3が激突しました」

留姫「前作は最初リーグ戦形式だったけど今回はリーグ戦ではないのよね」

アキ「さてどんな組み合わせになるのかしらね」

駆「それも含めて、次話のお楽しみです」

留姫「次話はかなり時間かかると思うけど、気長に待ってちょうだいね」


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第56話 団体戦開幕!脅威のサイバー流

駆「皆さん、明けましておめでとうございます!」

遥「今年もこの遊戯王~伝説を受け継いだ兄妹~を宜しくお願いします!」

留姫「そして去年、年末の挨拶をできずにごめんなさい」

駆「活動報告のところで書いた通りなんだけど・・・ねぇ・・・ほんとは年末投稿予定だったんだけど・・・」

遥「作者が小説データを保存したUSBを実家に持って帰るのを忘れて・・・」

留姫「それでこんなことになりました」

駆「ということで、新年最初の投稿は団体戦開幕戦です!」

遥「新年早々いきなりあの人がやってくれました」

留姫「何が起こったのか・・・第56話、スタートよ」


駆side

 

『団体戦1回戦の組み合わせは・・・こちらです!』

 

第1試合:高等部1-1vs中等部1-1

第2試合:高等部3-2vs小等部6-1

第3試合:中等部3-3vs高等部1-2

第4試合:小等部3-2vs中等部2-3

第5試合:中等部2-2vs高等部2-1

第6試合:高等部3-1vs小等部6-3

第7試合:高等部1-3vs小等部4-3

第8試合:小等部5-1vs中等部3-1

第9試合:小等部5-2vs中等部1-2

第10試合:小等部4-1vs高等部3-3

第11試合:中等部2-1vs小等部6-2

第12試合:高等部2-3vs小等部4-2

第13試合:高等部2-2vs中等部3-2

第14試合:中等部1-3vs小等部5-3

 

「「・・・え?」」

 

おい・・・いきなりアキさんのクラスとじゃねぇか!しかも開幕戦だし!

 

「・・・いきなりとはね」

 

「まさかですね・・・」

 

「これはメンバーどうしようかしらね・・・本来なら1回戦は私出るつもりなかったのだけど・・・」

 

「・・・え?アキさんが出ない?」

 

「えぇ。1回戦はまだ負けても敗者復活がある。だからここは他の人に経験を積ませようと思ってたの。それに私はこの個人戦準決勝、決勝で結構頭使うから単純に今日はもういいっていうのもあるわ」

 

「あぁ・・・アキさんも俺と全く同じ考えだったんですね」

 

「え?ってことはまさか駆も?」

 

「はい、こっちも・・・俺と留姫は1回戦出るつもりはありません」

 

「そうなのね・・・でもそっちは駆と留姫が抜けても涼太、美菜、隆がいるものね」

 

「はい。理由もアキさんと全く同じです。後は今日は俺と留姫は個人戦でデュエルするけど、3人は今日はこの1回戦でしかデュエルの機会がないからっていうのもありますね」

 

「なるほどね・・・そっちがそうなら、予定通り私は1回戦でないことにするわ。せっかくだから一緒に観戦でもする?」

 

「あ、いいですね。そうしましょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと駆!まじで私たち3人でやるの!?」

 

「そうだよ」

 

現在昼休み。が、うちは団体戦最初にやるので昼飯食べるのもほどほどにして作戦を考えなければならない

 

「俺と留姫は個人戦で今日デュエルやったんだし、まだ今日やってない3人でやったほうがいいでしょ」

 

「アキさんが相手じゃなかったらうんって言ってるところですけど・・・」

 

「さすがにアキ相手だときついんじゃねぇか?」

 

「アキさん相手だと誰が出ても同じだよ。留姫も俺も勝てなかったわけだし」

 

「でも・・・今回は団体戦・・・相手はアキ1人じゃない」

 

「あのクラスには・・・個人戦で香澄に負けたとはいえ、高等部のトップクラスの実力持つ沙紀の姉、朋香さんもいる」

 

「でもそれ以外がいない・・・一応石原姉妹の姉、法子さんがいるけど・・・あの人、爆発力はあるけどよく事故りやすいみたい」

 

「なるべくアキさんまでに2人は残したいですね」

 

そのアキさん、出ないけどね。言ったら面白くないし、黙っておくけど

 

「ねぇほんとに私達でいいの?」

 

「いいんだってば。ってか俺は個人戦で頭いっぱい使って今日もうやりたくない・・・」

 

「私も今日はいいわ・・・アキとのデュエルで疲れた・・・」

 

「おいおい・・・」

 

「しょうがないですね。じゃあ順番どうします?」

 

「うーん・・・」

 

悩んでる悩んでる・・・ってか俺は団体戦初めてだから戦略とかそういうのがデータにないから分からないんだよね・・・強いて言えばアニメのWRGPの知識があるぐらいで・・・

 

「じゃあ俺が1番手いこう」

 

「そうですね。隆は特攻隊長が似合ってますもんね」

 

「じゃあ2番手が私、3番手は涼太がいいかな?」

 

「ですね。それで行きましょうか」

 

どうやら1番手は隆、2番手は美菜、3番手が涼太と決まったみたいだね

 

「じゃあそれでオーダー出しとくね」

 

「うん」

 

「じゃ、頑張ってね」

 

「え?ベンチにいないの?」

 

「うん、観客席でじっくり観戦させてもらうから」

 

「じゃあ私もそうしようかしら」

 

「おい・・・」

 

「頑張ってね3人とも」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アキさん!」

 

「駆、それに留姫も」

 

場所は変わって観客席。俺と留姫はアキさんと一緒に観戦

 

「ってえっ!?なんでアキがここにいるのよ!」

 

「あぁ、アキさんもこの試合でないんだって。理由はうちらと一緒」

 

「あぁ、納得」

 

「私もあなた達の相手で疲れたのよ・・・」

 

「パターンはほぼ一緒でしたけどね」

 

「あれは驚いたわ」

 

『それでは、これよりアカデミア杯、団体戦の開幕を宣言いたします。』

 

あ、始まった

 

『まずは1回戦第1試合、高等部1-1vs中等部1-1の試合を始めます』

 

「あぁ・・・涼太達、アキがいなくてかなり驚いてるわね・・・」

 

「え?伝えてないの?」

 

「はい。最初にアキさんでないって言ったら気が緩んで隙ができるかなって思って」

 

「そういうとこ抜かりないわよね駆って」

 

さて先鋒同士が出てきた。うちらは隆。アキさんのクラスは・・・うん?誰だろう?

 

「アキ、あの人は?」

 

「うちのクラスの4番手で名前は北條琴葉よ。ガスタ使いなんだけど・・・うん、相手が隆なら勝負は見えたわね」

 

「あぁ・・・」

 

ガスタか・・・俺結構嫌な思い出あるんだよね・・・でも隆が相手だとね・・・

 

「それではデュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

隆 LP4000

琴葉 LP4000

 

「私のターン、ドロー!」

 

「あぁ、隆が後攻・・・」

 

「・・・ワンターンキルが現実味を帯びてきたわね・・・」

 

「私はモンスターを裏守備表示で召喚。そしてカードを1枚伏せてターンエンド」

 

ガスタはまぁ初ターンそうだよね・・・

 

「伏せカード1枚だけで隆の攻撃を防げるといいけど・・・」

 

「まぁ隆は除去カードはあまりないからワンチャン・・・」

 

「俺のターン・・・サイクロン発動。その伏せカードを破壊する」

 

「「「あ、終わった」」」

 

しかも伏せカードがゴッドバードアタック・・・ってかなぜピンポイントでサイクロン引いたし

 

「サイバー・ジラフを攻撃表示で召喚」

 

ATK/300

 

「サイバー・ジラフの効果、このカードをリリースすることでこのターンのエンドフェイズまで俺が受ける効果ダメージは0になる」

 

サイバー・ジラフまで引いてるし・・・ってことはだ・・・

 

「そして魔法カード、パワー・ボンドを発動!手札のサイバー・ドラゴン3体を融合し、現れろ!サイバー・エンド・ドラゴン!」

 

ATK/4000

 

ですよね~

 

「相変わらずの引き運ね隆は・・・」

 

「パワー・ボンドの効果により、サイバー・エンドの攻撃力は倍になる!」

 

ATK/4000→8000

 

「バトル!サイバー・エンドで裏守備モンスターを攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!」

 

「きゃあああ!」

 

琴葉 LP4000→0

 

「ガスタ・スクイレル・・・カード効果で破壊されたときに効果が発動するから発動できず、モンスターも残せないと・・・」

 

サイバー・エンドは貫通効果があって・・・えっと・・・貫通ダメージ6200と・・・うん、留姫のジャンク・ウォリアーよりはましだね(汗)

 

「うーん・・・相手が悪すぎたわね」

 

「美菜とか涼太相手だとまだできたんでしょうけど・・・隆が相手じゃこうなるわよね・・・」

 

「相性の問題でしたね。さて・・・2人目は石原姉妹のお姉さんですか」

 

「えぇ。でも隆相手にはどうかしらね・・・引きが良ければいけるでしょうけど・・・」

 

「「デュエル!」」

 

隆 LP4000

法子 LP4000

 

「私のターン、ドロー!私は冥帝従騎エイドスを召喚!」

 

ATK/800

 

「エイドスの効果!このカードの召喚に成功したこのターン、通常召喚に加えて1度だけメインフェイズにアドバンス召喚ができる!エイドスをリリースし、雷帝ザボルグをアドバンス召喚!」

 

ATK/2400

 

「あら、今回はまだいい手札みたいね」

 

「ですね・・・アキさんとのデュエルはほんとに事故ってたみたいですからね・・・」

 

「ザボルグの効果発動!このカードのアドバンス召喚に成功したとき、場のモンスター1体を破壊する!私はサイバー・エンドを選択!デス・サンダー!」

 

「ぐっ!」

 

攻撃力8000のサイバー・エンドを倒したか・・・まぁサイバー・エンドはこういう効果破壊に何の対処もできないんだよね

 

「バトル!ザボルグでダイレクトアタック!ローリング・サンダー!」

 

「ぐはっ!」

 

隆 LP4000→1600

 

「カードを2枚伏せてターンエンドよ」

 

「回ったほうだけど、完全に回ったとは言い切れないわね」

 

「完全に回ったらとんでもないことなる気がするのだけれど・・・」

 

「帝が完璧に回ったらそれこそアキさんでもやばいでしょ」

 

「えぇ」

 

帝はほんとに進化してるからな・・・さぁ、どうする隆?

 

「俺のターン、ドロー!魔法カード、オーロラドローを発動!手札が0の時、カードを2枚ドローする!」

 

「うわー、ドローカード引いたよ・・・」

 

「・・・相変わらずの隆の引きっていうか・・・」

 

「魔法カード、パワー・ボンド発動!」

 

・・・はっ?

 

「さらに速攻魔法、サイバネティック・フュージョン・サポートを発動!ライフを半分支払い、このターン、自分が機械族の融合モンスターを融合召喚する場合に1度だけ、その融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを自分の手札・フィールド上・墓地から選んでゲームから除外し、これらを融合素材にできる!」

 

「なんですって!?」

 

「あぁ・・・何でよりによってその2枚を引いたし・・・」

 

「・・・これがサイバー流の引きなのね(汗)」

 

サイバー流・・・恐るべし

 

「俺は墓地のサイバー・ドラゴン3体を除外し融合!融合召喚!現れろ!サイバー・エンド・ドラゴン!」

 

ATK/4000

 

「パワー・ボンドの効果により、攻撃力は倍になる!」

 

ATK/4000→8000

 

「ま、また攻撃力8000!?(伏せカードは帝王の凍志と帝王の溶撃。完全に意味がない!)」

 

「バトル!サイバー・エンド・ドラゴンで雷帝ザボルグに攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!」

 

「きゃあああ!」

 

法子 LP4000→0

 

「うわぁ(汗)」

 

「2人連続ワンターンキル(汗)」

 

「2人ともワンターンキルはさすがに予想してなかったわ(汗)」

 

「・・・エンドフェイズ、パワー・ボンドの効果により、俺はサイバー・エンド・ドラゴンの元々の攻撃力、4000ポイントのダメージを受ける」

 

隆 LP1600→0

 

さっきはサイバー・ジラフの効果で回避できてたけど、今回はさすがに回避できない・・・それは隆も承知の上であえてやった。これでアキさんのクラスは残り1人、こっちは美菜と涼太が残ってる

 

「これは厳しいわね。いくら朋香でも、美菜と涼太の2人抜きはきついと言わざるを得ないわね」

 

「でも何が起こるか分からないのがデュエルですよ」

 

「・・・さて、美菜がどういうデュエルをするかしらね」

 

美菜はD-HERO。対する朋香さんはライトロード・・・美菜は後ろに涼太がいるからその分楽な気持ちで行けるけど・・・さて、どうなるかなぁ?




駆「以上、第56話でした」

遥「そして新年最初のゲストはこの人!」

隆「丸藤隆だ。よろしく」

留姫「あんた新年早々やってくれたわね・・・」

隆「あれが俺のいつもの形だ」

駆「それおかしいからね」

遥「これがサイバー流・・・」

留姫「ということで見事に隆のパワーボンドサイバー・エンドぶっぱから新年がスタートしたわけだけど」

隆「去年の初めはデュエルなし回だったな」

駆「第2章の始まりが2017年のスタートだったからね」

遥「けど今年ってあんまり投稿できなさそうなんでしょ?」

留姫「正確には今年もなんだけどね・・・今年・・・うまくいけば作者は専門学校の最終学年なのよね」

駆「だからちょっと実習とかで忙しくなるから4月以降あんまり投稿できないかなって感じ」

隆「実習って大変そうだもんな」

留姫「夏休みが実習でつぶれるものね」

遥「うわぁ・・・」

駆「その後も国家試験対策とかで忙しく、受かって就職したらしたらで今度は休みがいつになるか分からないからほんとに取れる時間がまちまちという・・・」

留姫「だからまとまって投稿できる期間が冬休み明けての1月終わりから2月初めにかけてのテストが終わってからの3月までの春休みが最後になるのよね」

隆「だからなるべく春休みで話を進めたいところなんだな」

遥「そうだね。さて、次話は?」

駆「次話は開幕戦決着だよ」

留姫「サブタイトルは『究極のD降臨』よ」

隆「あぁ、あれを出すのか」

遥「究極のDって?」

駆「それは次話のお楽しみ」

留姫「では改めて今年も宜しくお願いします」

隆「では、次話もお楽しみにな」


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第57話 究極のD降臨

駆「お待たせしました、第57話です」

留姫「今回は開幕戦決着よ」

駆「どんな結末が待っているのか」

留姫「美菜がやらかしてもまだ涼太が控えてるから早々負けることはないとは思うけど・・・」

駆「絶対ないと言い切れないのが遊戯王だからね」

留姫「そうね・・・」

駆「ということで、第57話、スタートです」


アカデミア杯団体戦1回戦 高等部1-1vs中等部1-1 フィールドの状況

 

高等部1-1 3番手 神田朋香

LP4000 手札5枚

伏せカード2枚

 

 

中等部1-1 2番手 鬼頭美菜

LP4000 手札5枚

伏せカード0枚

サイバー・エンド・ドラゴン ATK/8000 DEF/2800(パワー・ボンドの効果で攻撃力倍)

 

 

 

 

 

美菜side

 

「相変わらずだね隆」

 

「悪いか?」

 

「全然」

 

まさかね・・・2人連続1ターンキルするなんて思ってなかったよ・・・1番の予想外はアキさんが出ないことだけど・・・観客席で駆と留姫と一緒に観戦してるし・・・

 

「とりあえず後1人だ」

 

「後ろに僕もいますし、いけるところまでいっていいよ」

 

「うん、できれば私で倒したいけど、後ろに涼太がいることは念頭に置いておくね」

 

これは団体戦・・・相手を先に3人倒したほうの勝ち。相手は後1人でこっちはあと2人。私と涼太の2人で後1人を倒せばいい

 

「じゃあいってくる!」

 

デュエル場ではすでに私たちの同級生、沙紀の姉である朋香さんが待っている

 

「あと2人・・・私が倒して差し上げますわ」

 

「そうはいかない!勝つのは私達よ!」

 

「それではデュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

朋香 LP4000

美菜 LP4000

 

「私のターン、ドロー!」

 

まずは朋香さんのターン・・・隆と法子さんのデュエルはほぼ同時にライフが0になったけど、先に法子さんのライフが0になったからあっちからのターンってわけ。その代わり、攻撃はできないみたい。今回は私の場にサイバー・エンドがいるけど、同時に0になって場に何もカードがなかったら、先行のプレイヤーはほぼ殴り放題だからね1ターン目は。それを防ぐための裁定みたい

 

「私は魔法カード、ソーラー・エクスチェンジを発動!手札のライトロード・ドラゴン・グラゴニスを捨て、2枚ドロー、その後、デッキの上から2枚墓地に送りますわ」

 

墓地に送られたカード

・ライトロード・ビーストウォルフ

・光の援軍

 

「墓地に送られたビーストウォルフの効果発動!このカードがデッキから墓地に送られたとき、このカードを墓地から特殊召喚しますわ!」

 

ATK/2100

 

ソーラー・エクスチェンジからのビーストウォルフ・・・ってことは・・・何か上級モンスターが来る?

 

「ビーストウォルフをリリースし、ライトロード・エンジェルケルビムをアドバンス召喚ですわ!」

 

ATK/2300

 

エンジェルケルビム・・・あ、サイバー・エンドが終わった

 

「エンジェルケルビムの効果!ライトロードと名のついたモンスターをリリースしてこのカードのアドバンス召喚に成功した時、自分のデッキの上からカードを4枚墓地に送ることで、相手フィールド上のカードを2枚まで選択して破壊しますわ!」

 

墓地に送られたカード

・ライトロード・ハンターライコウ

・閃光のイリュージョン

・裁きの龍

・ライトロード・ドルイドオルクス

 

「私はサイバー・エンドを破壊しますわ!」

 

「きゃっ!」

 

まぁそうなるわよね・・・攻撃力8000なんてね・・・私でも効果破壊しかないわよ

 

「カードを1枚伏せてターンエンドですわ」

 

これで私の場にカードはなくなった・・・ある意味リセットされたってことだね

 

「私のターン、ドロー!」

 

伏せカードは3枚・・・そのうち2枚は法子さんが伏せたカード・・・おそらく1ターンで倒されると思ってなかっただろうし、法子さんのデッキは帝。なら法子さんが伏せた2枚は帝王系のカードの可能性が高い

 

帝王系のカードは発動されると厄介だけど・・・エクストラデッキにカードがない場合が発動条件のカードもある。そして今、朋香さんのエクストラデッキにカードは存在する・・・とはいえ・・・今のうちに破壊したほうがよさそうかな・・・あ、ちょうどいいカード引いた!

 

「魔法カード、ハーピィの羽根帚を発動!相手の場の魔法・罠カードをすべて破壊する!」

 

「何ですって!?」

 

伏せてたカードは・・・帝王の凍志に帝王の溶撃、それにライト・リサイレンスね・・・よーし!

 

「魔法カード、D-マインドを発動!自分フィールド上にD-HEROと名のついたモンスターが存在しない時、デッキからレベル3以下のD-HEROと名のついたモンスター1体を特殊召喚する!私はD-HEROダイハードガイを特殊召喚!」

 

ATK/800

 

「D-HEROドリルガイを通常召喚!」

 

ATK/1600

 

「ドリルガイの効果!召喚に成功したとき、ドリルガイの攻撃力以下の攻撃力を持つD-HERO1体を手札から特殊召喚できる!私はD-HEROディバインガイを特殊召喚!」

 

ATK/1600

 

「あっという間に3体並べたですって!?」

 

「まだ終わりませんよ!ダイハードガイ、ドリルガイ、ディバインガイの3体のモンスターをリリース、D-HERO Bloo-Dを特殊召喚!」

 

ATK/1900

 

「Bloo-Dですって!?」

 

「Bloo-Dは自分の場のモンスター3体をリリースした場合のみ特殊召喚できる!そしてこのカードが存在する限り、相手の場の表側表示のモンスターの効果は無効化される!さらにBloo-Dの効果!1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を装備カード扱いでこのカードに装備する!エンジェルケルビムをBloo-Dに装備!クラプティー・ブラッド!」

 

「エンジェルケルビムが・・・」

 

「Bloo-Dの攻撃力は装備したモンスターの元々の攻撃力の半分だけアップする!」

 

ATK/1900→3050

 

「バトル!Bloo-Dでダイレクトアタック!ブラッディ・フィアーズ!」

 

「きゃあ!」

 

朋香 LP4000→950

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

よし!ここまで完璧!ライトロードが相手である以上、オネストを警戒するのは必然。なら相手の場からモンスターを消せばいい!朋香さんのライフはあと950!裁きの龍の効果は1000ポイントのライフコストが必要だから発動することができない!

 

「私のターン、ドロー!私は闇の進軍を発動!」

 

や、闇の進軍?

 

「闇の進軍は自分の墓地のライトロードと名の付いたモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加え、その後、手札に加えたそのモンスターの元々のレベルの数だけ、自分のデッキの上からカードを除外しますわ。私はライトロード・ビーストウォルフを選択しますわ!」

 

ビーストウォルフ・・・ってことは除外するカードは4枚・・・

 

「ビーストウォルフのレベルは4、よって私はデッキの上から4枚カードを除外しますわ」

 

除外されたカード

・ライトロード・メイデンミネルバ

・ライトロード・レイピア

・ライトロード・スピリットシャイア

・ライトロード・サモナールミナス

 

「きましたわ!私は戒めの龍を特殊召喚しますわ!」

 

ATK/3000

 

「な、何このモンスター!?」

 

「戒めの龍は除外されてるライトロードモンスターが4種類以上の場合のみ特殊召喚できますわ」

 

な・・・だから・・・ビーストウォルフを選択したんだ・・・ライトロードが4種類墓地に送られることに賭けて・・・

 

「私はライトロード・マジシャンライラを召喚!」

 

ATK/1700

 

「マジシャンライラの効果!このカードを守備表示にすることで、相手の場の魔法・罠カードを1枚破壊しますわ!その伏せカードを選択しますわ!」

 

ビービー

 

「「・・・え?」」

 

ライラの効果が発動されない?

 

「・・・あー!忘れてましたわ!Bloo-Dは相手の場のの表側表示モンスターの効果を無効にする効果があったんでしたわ!」

 

あ~・・・私も忘れてた(汗)

 

「・・・何もできませんわね。ターンエンドですわ」

 

そういえばそんな効果あったね・・・ほとんど魔法・罠で破壊されるからすっかり忘れてた(汗)

 

「わ、私のターン、Bloo-Dの効果発動、戒めの龍を吸収します(汗)」

 

Bloo-D ATK/3050→4550

 

オネストが怖いけど・・・行くしかないよね。保険として手札にダイナマイトガイがあるし

 

「バトル!Bloo-Dでマジシャンライラに攻撃!ブラッディ・フィアーズ!」

 

「きゃあああ!」

 

朋香 LP950→0

 

か、勝った・・・すっきりしないけど(汗)

 

「・・・さすがですわ・・・負けましたわ・・・」

 

「何とかうまくいきました」

 

「でも私たちはまだ敗者復活がありますわ。絶対に勝ちあがってあなた達にリベンジしますわ。次は・・・アキがいますわ」

 

「こっちにも・・・次は駆と留姫がいます」

 

「そうでしたわね・・・決勝で会いましょう」

 

「はい」

 

ふぅ・・・涼太の出番なしに初戦突破ね・・・ベンチを見ると涼太が複雑な表情をしてる・・・勝った反面、自分もデュエルしたかったって顔ね

 

今日はもうデュエルの予定はないから涼太の出番は明日の2回戦以降になるね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

「難なくやられてしまったわね」

 

「まぁこうもなりますよ」

 

美菜の奴、高等部No.2をいともたやすく撃破しやがって・・・まぁ今や高等部No.2は森司さんかこよみさんな気がするけど・・・

 

「やっぱり私たちのクラスが選手層が薄い・・・私が出なきゃだめね」

 

「でもそのアキが他を凌駕するほどの実力なのよね・・・」

 

「いくら私でも3人がかりとかはきついわよ。だから朋香とかにも頑張ってもらわないと・・・じゃあ私はクラスに戻るわ。決勝戦で会いましょう」

 

「はい」

 

アキさんのクラス・・・朋香さんも十分強いんだけどね・・・最後の攻撃も美菜がダイナマイトガイ持ってなかったらワンターンキルだったし・・・問題は先鋒かな

 

「ま、これでアキのクラスの実力はよくわかったってところかしら」

 

「だね。朋香さんも十分強い。これで大会中に帝使いの法子さんが化けたらやばいね」

 

「そうね・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、団体戦1回戦は特に波乱もなく進んでいった

 

森司さんとこよみさんのクラスも中等部のクラスを相手に難なく勝ち上がってたし

 

「ったく駆も留姫もひどいよ」

 

「まだ言ってるのかよ」

 

「まぁアキが出ないって知ってるなら先に言ってほしかったですよ」

 

涼太、美菜、隆の3人とも合流した

 

「さて・・・これまた注目の対戦ね」

 

「・・・そうだな」

 

そして団体戦1回戦最後の試合

 

遥ちゃん、龍可、龍亞など、小等部の上位5人が揃った小等部5-3が香澄、沙紀がいる中等部1-3とぶつかる

 

遥ちゃん、龍可、それから香澄が個人戦ベスト8と実力者が揃うこの試合が1回戦の目玉といえるカードと個人的には思ってる

 

『それでは1回戦第14試合、中等部1-3vs小等部5-3の試合を始めます』

 

「先鋒は・・・まぁ香澄のクラスはツァンだよな」

 

「おそらく2番手が沙紀で3番手が香澄。あのクラスのオーダーはそれでほぼ固定でしょ」

 

「で、一方・・・おう、マーク君が一番最初に来るか」

 

「遥ちゃんのクラスはオーダーが読みにくそうね。遥ちゃん、龍可ちゃん、龍亞君、トビーにマーク君と選手層は厚いから」

 

「でも遥ちゃんと龍可さんがやっぱり実力は突出してますね」

 

「だね。だからこの2人を軸に相手によって龍亞、トビー、マーク君を入れ替えるんだろうけど・・・負けても敗者復活があるこの1回戦はどうだろう・・・」

 

マーク君とトビーは個人戦は1日目で敗退してるから昨日今日とデュエルしてない、他の3人は昨日はデュエルしてる。だからマーク君とトビーの2人を送り出す可能性は十分あるかな

 

「それではデュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

始まった・・・さぁ、どんなデュエルになるかな?




駆「以上、第57話でした」

留姫「そして今回のゲストは勿論この人よ」

美菜「鬼頭美菜です!よろしく!」

駆「さて、順調に初戦突破したわけだが」

美菜「アキが出ないなら先言ってよ!」

留姫「まだ言うのね(汗)」

駆「もうええやろ・・・さて・・・Bloo-Dか・・・ようだしたな」

美菜「ライトロード相手だからオネストは入ってるだろうし、オネストの効果を気にせず攻撃するとしたらBloo-D一択だった」

留姫「まぁそうなるわよね」

駆「最後はダイナマイトガイと・・・リードした状態でダイナマイトガイは凄い有効だよなぁ」

美菜「あれがなかったら私やられてたよ」

留姫「これでアキのクラスが敗者復活にいくと・・・敗者復活を狙ってたクラスから見ればたまったもんじゃないでしょうね」

駆「まぁ俺らかアキさんのクラス、どっちかが敗者復活に行くんだし、どっちにしろでしょ」

美菜「で、次の対戦もそうだよね・・・」

留姫「次回は遥ちゃんたち小等部5-3と香澄、沙紀がいる中等部1-3の激突よ」

駆「サブタイトルは『進化した究極宝玉神』です」

美菜「究極宝玉神進化するの!?」

留姫「そんなカードあったかしら?」

駆「まだ俺たちが見たことないカードなんだろうな」

美菜「どんなカードだろう」

留姫「それも含めて、次話もお楽しみに」


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第58話 進化した究極宝玉神

駆「お待たせしました、第58話です」

遥「今回は私のクラスの開幕戦だよ!」

駆「まずは先鋒戦。この小説では3度目のデュエルとなるマーク君が真骨頂を見せるよ」

遥「進化した究極宝玉神、成長したマーク君のデュエル、とくとご覧あれ!」

駆「それでは第58話、スタートです」


駆side

 

「「デュエル!」」

 

ツァン LP4000

マーク LP4000

 

「僕の先攻、ドロー!」

 

マーク君が先行になったか。これはラッキーだね。六武衆はいろいろな形で相手の行動を阻害してくるからね

 

「僕は魔法カード、虹の架け橋を発動します。デッキから宝玉と名の付く魔法・罠カードを1枚手札に加えます」

 

ほぉ、あんなサーチカードが宝玉獣に出てたのか。あれは超便利だな

 

「このカードで僕は宝玉の絆を手札に加えます。そして宝玉の絆を発動!デッキから宝玉獣モンスターを1体手札に加え、加えたモンスターとカード名が異なる宝玉獣モンスター1体をデッキから永続魔法扱いとして自分の魔法・罠ゾーンに表側表示で起きます」

 

強っ!?宝玉獣には必須カードじゃん。宝玉獣も強化されてるなぁ

 

「僕はこの効果で宝玉獣サファイア・ペガサスを手札に加え、宝玉獣ルビー・カーバンクルを永続魔法扱いとして魔法・罠ゾーンに置きます。そして宝玉獣サファイア・ペガサスを召喚!」

 

ATK/1800

 

「サファイア・ペガサスの効果発動!このカードの召喚に成功したとき、自分の手札・デッキ・墓地から宝玉獣モンスターを1体選び、永続魔法扱いとして自分の魔法・罠ゾーンに表側表示で起きます。僕はデッキから宝玉獣トパーズ・タイガーを魔法・罠ゾーンに置きます。カードを2枚伏せてターンエンドです」

 

「無難な立ち上がりね」

 

「これに対してツァンがどうするかだな」

 

「ボクのターン、ドロー!永続魔法、六武衆の結束を発動!六武衆が召喚、特殊召喚されるたびにこのカードに武士道カウンターが1つ置かれる!そしてボクは真六武衆-カゲキを召喚!」

 

ATK/200

 

「カゲキの効果発動!このカードの召喚に成功したとき、手札からレベル4以下の六武衆モンスターを1体特殊召喚できる!ボクは六武衆の影武者を特殊召喚!」

 

ATK/400

 

六武衆の結束:武士道カウンター0→2

 

「罠発動!宝玉の祈り!魔法・罠ゾーンのトパーズ・タイガーを墓地に送り、六武衆の影武者を破壊します!」

 

「くっ!」

 

シエンのシンクロ召喚を警戒したね。シエンは1ターンに1度、魔法・罠カードの発動を無効にするから厄介だからね

 

「六武衆の結束の効果発動!このカードを墓地に送り、このカードに置かれている武士道カウンターの数だけカードをドローする!」

 

「これでツァンの手札は回復・・・さて、ここからどうするかしら」

 

「大方特殊召喚できる六武衆を特殊召喚して展開だろうな」

 

「ボクは六武衆の師範を特殊召喚!」

 

ATK/2100

 

「このカードは自分の場に六武衆モンスターが存在するとき、手札から特殊召喚できる!さらにこのカードも自分の場に六武衆モンスターが存在するとき、手札から特殊召喚できる!真六武衆-キザンを特殊召喚!」

 

ATK/1800

 

「キザンは自分フィールドにこのカード以外の六武衆モンスターが2体以上存在する場合、

攻撃力・守備力が300アップする!」

 

ATK/1800→2100 DEF/500→800

 

「さらにカゲキも六武衆モンスターが表側表示で存在する限り、攻撃力は1500ポイントアップする!」

 

ATK/200→1700

 

「バトル!六武衆の師範でサファイア・ペガサスを攻撃!」

 

「くっ!」

 

マーク LP4000→3700

 

「サファイア・ペガサスの効果は発動させず、そのまま墓地に送ります」

 

「え?」

 

「そして罠発動!宝玉の双璧!自分の場の宝玉獣モンスターが戦闘で破壊され墓地に送られたときに発動!デッキから宝玉獣モンスター1体を永続魔法扱いとして魔法・罠ゾーンに置きます。この効果で僕は宝玉獣アンバー・マンモスを魔法・罠ゾーンに置きます。そしてこのターン、僕が受ける戦闘ダメージは0になります」

 

「・・・これ以上の攻撃は無意味・・・カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「上手いなあいつ。ツァンが翻弄されてる」

 

強くなったねマーク君。でも真骨頂はここからかな?

 

「僕のターン、ドロー!速攻魔法、サイクロン発動!その伏せカードを破壊します!」

 

「うっ!」

 

あ、六尺瓊勾玉が破壊された・・・これはマーク君一気に動けるチャンス

 

「宝玉の絆を発動!デッキから宝玉獣アメジスト・キャットを手札に加え、魔法・罠ゾーンに宝玉獣コバルト・イーグルを置きます」

 

2枚目の宝玉の絆・・・まぁ3枚積みだよねそのカードは

 

「宝玉獣アメジスト・キャットを召喚!」

 

ATK/1200

 

「さらに魔法カード、宝玉の導きを発動!自分の魔法&罠カードゾーンに宝玉獣モンスターが2体以上存在する場合、デッキから宝玉獣モンスター1体を特殊召喚します。宝玉獣エメラルド・タートルを特殊召喚!」

 

DEF/2000

 

「これでフィールド、墓地に宝玉獣が7種類揃いました」

 

「・・・まさか・・・」

 

「行きます!このカードは自分のフィールド・墓地に宝玉獣モンスターが7種類存在する場合のみ特殊召喚できる!きてください!究極宝玉神レインボー・ドラゴン!」

 

ATK/4000

 

「わずか2ターンで・・・」

 

レインボー・ドラゴン。宝玉獣の最強モンスターがここで出ますか

 

「バトル!レインボー・ドラゴン六武衆の師範を攻撃!オーバー・ザ・レインボー!」

 

「ぐっ!」

 

ツァン LP4000→2100

真六武衆-キザン ATK/2100→1800 DEF/800→500

 

「アメジスト・キャットは相手に直接攻撃ができます。その際、相手に与える戦闘ダメージは半分になりますけど・・・アメジスト・キャットでダイレクトアタック!アメジスト・ネイル!」

 

ツァン LP2100→1500

 

「エメラルド・タートルの効果で攻撃を行ったアメジスト・キャットを守備表示にしてターンエンドです」

 

アメジスト・キャット ATK/1200→DEF/400

 

「完全にツァンが押されてるな」

 

「でもツァンの場にモンスターが2体もいる。これならいくらでも逆転可能だと思いますよ」

 

「ボクのターン、ドロー!六武衆の露払いを召喚!」

 

ATK/1600

 

「露払いの効果発動!カゲキをリリースして場のモンスターを1体破壊する!私はレインボー・ドラゴンを選択!」

 

「あ!レインボー・ドラゴン!」

 

まぁこうなるよね・・・六武衆だもん

 

「(手札が特殊召喚できないモンスターばっかりで動けない・・・なんでボクはいつもこうなの!?)バトル!キザンでアメジスト・キャットを攻撃!」

 

「くっ!」

 

マーク LP3700→3100

 

「アメジスト・キャットは自身の効果で魔法・罠ゾーンに置かれます」

 

「ターンエンド!」

 

思うように動けないツァン・・・今絶好のチャンスだったのにね

 

一方マーク君の場にはエメラルド・タートルがモンスターゾーンに、魔法・罠ゾーンにはアメジスト・キャット、コバルト・イーグル、ルビー・カーバンクル、アンバー・マンモスの4体・・・

 

「僕のターン、ドロー!」

 

さて・・・何を引いたかな?

 

「魔法カード、宝玉の氾濫を発動!」

 

あ、終わった

 

「自分の魔法&罠カードゾーンの宝玉獣モンスター4体を墓地へ送って発動。フィールド上のカードを全て墓地へ送ります。」

 

「えぇ!?」

 

「さらにこの効果によって墓地へ送った相手フィールド上のカードの数まで、自分の墓地の宝玉獣モンスターを可能な限り特殊召喚します。つまり、キザンと露払いの2体が墓地に送られたので、2体まで墓地から宝玉獣のモンスターを特殊召喚します。宝玉獣トパーズ・タイガー、宝玉獣アンバー・マンモスを特殊召喚!」

 

トパーズ・タイガー ATK/1600

アンバー・マンモス ATK/1700

 

「バトル!アンバー・マンモスでダイレクトアタック!アンバー・スタンプ!」

 

「きゃあああ!」

 

ツァン LP1500→0

 

一気に押し込んだね。先鋒対決はマーク君の勝利

 

けどあのクラスはここからが本番だからね

 

「ツァンを倒すとはやるな」

 

「でも次はどうかしら・・・沙紀のリチュアはもっと手ごわいわよ」

 

そう、次は沙紀。個人戦では1回戦で遥ちゃんに負けはしたものの、実力はかなりのもの

 

しかもリチュアはデッキに戻す効果もあるから宝玉獣はたまったもんじゃない

 

「「デュエル!」」

 

沙紀 LP4000

マーク LP3100

 

「私のターン、ドロー!儀式魔法、リチュアの儀水鏡を発動!レベル6のイビリチュア・ガストクラーケを墓地に送り、レベル6のイビリチュア・テトラオーグルを儀式召喚!」

 

ATK/2600

 

いきなりきたか・・・テトラオーグルのほうなのか

 

「テトラオーグルの効果発動ですわ。1ターンに1度、カードの種類を宣言しますわ。相手は手札を1枚捨ててこの効果を無効にできますわ。捨てなかった場合、お互いのプレイヤーは宣言された種類のカード1枚をデッキから墓地へ送りますわ。あなたに今手札はありませんから無効にはされませんわね。種類は魔法カードを宣言しますわ。さぁ、魔法カードを墓地に送ってくださいませ」

 

「なら・・・宝玉の解放を墓地に送ります」

 

「私はリチュアの儀水鏡を墓地に送りますわ。墓地のリチュアの儀水鏡の効果を発動しますわ。墓地のこのカードをデッキに戻すことで墓地のリチュアの儀式モンスター1体を手札に加えますわ。リチュアの儀水鏡をデッキに戻し、墓地からイビリチュア・ガストクラーケを手札に加えますわ。バトル!テトラオーグルでアンバー・マンモスを攻撃ですわ!」

 

「ぐっ!アンバー・マンモスの効果は発動させずにそのまま墓地に送ります」

 

マーク LP3100→2200

 

「カードを1枚伏せてターンエンドですわ」

 

アンバー・マンモスを魔法・罠ゾーンに置かなかったか・・・確かに次の人に回す時、宝玉獣が魔法・罠ゾーンにあったらちょっと動きにくいからね

 

「僕のターン、ドロー!・・・きました!魔法カード、龍の鏡を発動!」

 

「ど、龍の鏡!?」

 

何で龍の鏡をマーク君が?一体何を召喚するつもり?

 

「龍の鏡は自分のフィールド・墓地から、ドラゴン族の融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを除外し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚するカードです。僕は場のトパーズ・タイガーと、墓地のアンバー・マンモス、サファイア・ペガサス、アメジスト・キャット、コバルト・イーグル、エメラルド・タートル、ルビー・カーバンクルの7体を除外して融合!」

 

「7体!?」

 

「融合召喚!現れろ!究極宝玉神レインボー・オーバー・ドラゴン!」

 

ATK/4000

 

「な、何ですのこのモンスターは!?」

 

レインボー・オーバー・ドラゴン・・・レインボー・ドラゴンまで進化してるとは・・・

 

「バトル!レインボー・オーバー・ドラゴンでテトラオーグルに攻撃!レインボー・レザルト・バースト!」

 

「きゃあ!」

 

沙紀 LP4000→2600

 

「ターンエンドです」

 

「あんな切り札持ってたのか・・・」

 

「小等部5-3・・・強いのは分かってたけど・・・選手層も厚いわね」

 

「エンドフェイズに私は永続罠、神の恵みを発動しますわ。私がドローする度に私は500ポイントのライフを回復しますわ。そして私のターン、ドロー!」

 

沙紀 LP2600→3100

 

さて、沙紀は攻撃力4000を相手にどう立ち向かうか

 

「・・・引きましたわ!手札のシャドウ・リチュアの効果発動!このカードを墓地に捨て、デッキからリチュアの儀水鏡を手札に加えますわ。そしてリチュアの儀水鏡を発動!レベル6のイビリチュア・ガストクラーケとレベル4のリチュア・チェインを墓地に送り、レベル10のイビリチュア・ジールギガスを特殊召喚しますわ!」

 

ATK/3200

 

出た。沙紀のエースカード

 

「ジールギガスの効果発動1000ポイントのライフをコストにカードを1枚ドローし、そのカードがリチュアモンスターだった場合、場のカードの1枚選んで持ち主のデッキに戻しますわ」

 

沙紀 LP3100→2100

 

「じゃあチェーンしてレインボー・オーバー・ドラゴンの効果を発動します」

 

「・・・え?」

 

「融合召喚したレインボー・オーバー・ドラゴンをリリースすることで、場のカードをすべて持ち主のデッキに戻します」

 

「な、何ですって!?」

 

うわ・・・なんという効果。あれが相手ターンでも発動できるのか・・・

 

「ジールギガスに神の恵みまでデッキに・・・でも効果は無効にされてないからジールギガスの効果は続行ですわ!ドロー!引いたのは3枚目のリチュアの儀水鏡ですわ」

 

バウンス効果は発動せずか・・・まぁ発動しても場にカードないけど

 

にしても、沙紀ってジールギガスの効果でリチュア引くところ見たことないんだけど・・・

 

「墓地の2枚のリチュアの儀水鏡の効果を発動しますわ!リチュアの儀水鏡をデッキに戻し、ガストクラーケとテトラオーグルを手札に加えますわ。リチュアの儀水鏡を発動!ガストックラーケを墓地に送り、テトラオーグルを儀式召喚!」

 

ATK/2600

 

「テトラオーグルの効果発動!魔法を宣言してリチュアの儀水鏡を墓地に送りますわ」

 

「僕は宝玉の恵みを墓地に送ります」

 

「リチュアの儀水鏡の効果を発動して墓地のリチュアの儀水鏡をデッキに戻し、墓地のガストクラーケを手札に戻しますわ。これで終わりですわ!テトラオーグルでダイレクトアタック!」

 

マーク LP2200→0

 

これで勝負は2番手同士の戦いに・・・マーク君は先鋒の役割をきっちり果たした

 

「沙紀は手札はガストクラーケ1枚のみ、伏せカードなしでテトラオーグル1体だけ場に出てるだけ・・・満身創痍ね」

 

「あっちの2番手は・・・トビーね」

 

「M・HEROか」

 

さぁ、ここからどうなるか・・・団体戦1回戦最後の試合・・・白熱した展開は続きそうです




駆「以上、第58話でした」

遥「今回のゲストはマーク君だよ!」

マーク「マーク・フリーダムです」

駆「いやぁ成長したねマーク君」

マーク「ありがとうございます」

遥「これでこの試合が楽な展開にはなったよ」

駆「でも大逆転があるのが遊戯王だからね。まだわからないよ」

マーク「それにおそらくあっちの3番手は香澄さんでしょうしね」

遥「香澄お姉さん強いからね・・・2人がかりでいかないとまずいかもね」

駆「となると、次のトビー君がキーになるわけだ・・・さて・・・進化した究極宝玉神、強いな」

マーク「実はレインボー・ドラゴンをリリースして特殊召喚もできますけど・・・これをやると融合召喚ではないのでデッキに戻す効果が発動できないんですよね」

遥「そのための龍の鏡でしょ?」

マーク「はい」

駆「いやぁ・・・ただでさえ選手層が厚いのに強力なモンスターまで加えやがった・・・」

遥「そんなマーク君だけど、前作の団体戦の成績はどうだったの?」

駆「前作での団体戦では開幕戦では俺たちと激突、2番手として登場し、うちの1番手の留姫を倒すが2番手の隆にやられるだったかな」

マーク「その団体戦が僕の初登場でしたね」

遥「あの時は私がいなかったから小等部の描写あんまりやってないもんね」

駆「さて、次回は・・・決着編です」

マーク「え、もうですか?」

遥「団体戦は2話進行なのかな?」

駆「サブタイトルは『大将の重圧』です」

マーク「それでは、次話もお楽しみにです」


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第59話 大将の重圧

駆「お待たせしました、第59話です」

遥「いよいよ私たちの1回戦も決着!」

駆「ここまで長いかと思いきや、ここからまさかのスピード決着!」

遥「さぁ、勝つのはどっち?」

駆「では早速第59話、スタートです」


アカデミア杯団体戦1回戦 中等部1-3vs小等部5-3 フィールドの状況

 

中等部1-3 2番手 神田沙紀

LP2100 手札1枚(ガストクラーケと判明済み)

伏せカードなし

イビリチュア・テトラオーグル ATK/2600 DEF/2100

 

 

小等部5-3 2番手 トビー・ローラ

LP4000 手札5枚

モンスター・伏せカードなし

 

 

 

 

 

駆side

 

「「デュエル!」」

 

沙紀 LP2100

トビー LP4000

 

「僕のターン、ドロー!」

 

さぁ、トビー君が最初どう出るか・・・沙紀の場にモンスターは1体、手札は1枚のみでしかもガストクラーケと分かってるから絶好の攻撃チャンスだけど

 

「M・HEROガストを召喚!」

 

ATK/1500

 

「速攻魔法、マスク・チェンジを発動!ガストをリリースし、ガストと同じ風属性でレベル6のM・HEROブラストを変身召喚!」

 

ATK/2200

 

なるほど、ブラストできたか

 

「ブラストの効果発動!ブラストの特殊召喚に成功したとき、相手の場のモンスター1体の攻撃力を半分にします。テトラオーグルの攻撃力を半分に!」

 

テトラオーグル ATK/2600→1300

 

「カードを1枚伏せてバトルですブラストでテトラオーグルに攻撃!」

 

「くっ!」

 

沙紀 LP2100→1200

 

「速攻魔法、マスク・チェンジを発動!」

 

「2枚目!?」

 

「ブラストをリリース!ブラストと同じ風属性でレベル8のM・HEROカミカゼを変身召喚!」

 

ATK/2700

 

「カミカゼでダイレクトアタック!」

 

「(究極宝玉神を倒すのにカードを使いすぎましたわね・・・)」

 

沙紀 LP1200→0

 

「チャンスをものにしたか」

 

「M・HEROならこれぐらいいけるわよ」

 

「これで香澄は実質LP8000を1人で削らなきゃいけないわけですね」

 

「でも香澄ならやれるかもね」

 

香澄のジェムナイトの爆発力は恐ろしいからね・・・さぁ、クライマックスも近いかな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

香澄side

 

「香澄、後は頼みましたわ」

 

「はい、頑張ります」

 

1回戦から追い詰められました

 

さすが遥ちゃんのクラス・・・層が厚い・・・

 

私が負けたら私たちのクラスは敗者復活に回ることになる・・・つまり責任重大

 

当初は私と沙紀さんの位置は逆だったんですけど、個人戦の結果から大将が一番強い人がいるべきだって言われて私が大将になりました

 

プレッシャーですけど・・・やらなきゃいけないですね

 

「宜しくお願いします」

 

「よろしく」

 

トビー君は駆さんが育てたと言っていいデュエリスト。M・HEROをよく使いこなしてます

 

個人戦で駆さんをあそこまで追いつめたんですから強いのは当然・・・でも、私は負けない!

 

「「デュエル!」」

 

香澄 LP4000

トビー LP4000

 

「私のターン、ドロー!」

 

カミカゼが場にいる限り私はモンスター1体でしか攻撃できず、さらにカミカゼは戦闘では破壊されない

 

・・・だったらあのカード!

 

「魔法カード、ジェムナイト・フュージョンを発動!手札のジェムナイト・サフィア、ジェムナイト・ラズリー、ジェムナイト・ラピスの3体を墓地に送って融合!融合召喚!来てください!孤高の黒斧の輝石騎士!ジェムナイト・ダークパール!」

 

『立ちふさがる敵は、我が切り伏せる!』

 

ATK/3300

 

「ラズリーの効果でサフィアを手札に加えます。ダークパールの効果発動!融合召喚成功時、私の場にダークパール以外のモンスターが存在しないとき、相手の場のカードを2枚まで選び破壊することができる!私はM・HEROカミカゼと伏せカードを選択!ハルバード・スラッシュ!」

 

『はぁ!』

 

「ぐっ!(カミカゼにアージャント・ラインが!)」

 

「ラピスを除外してジェムナイト・フュージョンを手札に加えます。そしてジェムナイト・ガネットを通常召喚!」

 

ATK/1900

 

「ガネットとダークパールでダイレクトアタック!」

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

トビー LP4000→0

 

ふぅ、まずは1人・・・自分が負けたら自分のクラスの負け・・・団体戦の大将はかなりプレッシャーがかかりますね・・・自分だけじゃない・・・クラスの皆の思いを託されてるわけですからね・・・

 

さて・・・次は龍亞君・・・遥ちゃんと龍可さんのトップ2は温存ですか・・・でも龍亞君も強敵。気を引き締めないといけませんね

 

「いくよ香澄さん!」

 

「いつでもいいですよ」

 

「「デュエル!」」

 

香澄 LP4000

龍亞 LP4000

 

「俺のターン、ドロー!シャッキーン!魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動!手札のモンスター、D・ラジカッセンを墓地に送ることでデッキからレベル1のD・モバホンを特殊召喚!」

 

ATK/100

 

「モバホンの効果発動!は攻撃表示のときダイヤルの1~6で止まった数字の分だけデッキからカードをめくり、その中にレベル4以下のディフォーマーがいたら特殊召喚できる!ダイヤル~・オン!」

 

出た番号は・・・4・・・これなら何か出してきますね」

 

「俺はD・ボードンをを特殊召喚!」

 

ATK/400

 

「さらにD/ラジオンをを通常召喚!」

 

ATK/1000

 

「ラジオンが攻撃表示で存在する限り、俺の場のディフォーマーの攻撃力は800ポイントアップするぜ!」

 

ラジオン ATK/1000→1800

モバホン ATK/100→900

ボードン ATK/500→1300

 

まさか・・・これはボードン1キル!?3体のモンスターの攻撃力の合計は・・・4000!

 

「ボードンが攻撃表示の時、俺の場のディフォーマーモンスターは直接攻撃ができる!バトル!ラジオン、モバホン、ボードンでダイレクトアタック!いっけー!」

 

やっぱり・・・

 

「凄いね龍亞君」

 

「でしょ!これで決まりだよ!」

 

「でも・・ちょっと早急すぎるかな。手札の速攻のかかしの効果発動!ダイレクトアタック時、このカードを手札から捨てることで攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる!」

 

「えぇ!?」

 

「ちょっと詰めが甘いよ龍亞君」

 

速攻のかかし入れててよかった・・・龍亞君ならボードン1キルの可能性はあるかなって思って入れてたらピンポイントでしたね

 

「か、カードを1枚伏せてターンエンド」

 

「私のターン、ドロー!」

 

さて、龍亞君の伏せカード・・・気になるなぁ・・・あ、このカード引いたなら・・・いける!

 

「龍亞君、覚悟はいい?」

 

「え?」

 

「レスキューラビットを召喚!」

 

ATK/300

 

「レスキューラビットの効果発動!このカードを除外して、デッキからレベル4以下の同名の通常モンスター2体を特殊召喚する!私はジェムナイト・ルマリン2体を特殊召喚!」

 

ATK/1600×2

 

「そしてジェムナイト・フュージョンを発動!場のガネット、ルマリンと手札のサフィアを墓地に送り融合!3つの輝石を力を結集し、今、最強のジェムナイトがここに降臨する!クロスフュージョン!きてください!ジェムナイト・カーネリアン!」

 

ATK/3000

 

「こ、ここで!?(や、やばい)」

 

「サフィア、ルマリン、ガネットを融合素材にしたことにより、クロス成功。カーネリアンは3つの効果を得ます。そのうちの1つ目の効果を発動!このカードの融合召喚に成功したとき、自分の除外ゾーンにあるカードをすべて墓地に戻します。これで除外されてるラピスが戻ってきます。そして2つ目の効果発動!1ターンに1度、デッキからジェムナイトモンスターを2体まで手札に加えることができます。私はこの効果でジェムナイト・サフィアとジェムナイト・ラズリーを手札に加えます。」

 

「え、ちょっ(これ、どれだけ融合するんだろう(汗))」

 

「墓地のラズリーを除外してジェムナイト・フュージョンを手札に!ジェムナイト・フュージョン発動!手札のサフィアとラズリーを融合!ジェムナイト・アメジスを融合召喚!」

 

ATK/1950

 

「ラズリーの効果でサフィアを手札に。墓地のラズリーを除外して墓地のジェムナイト・フュージョンを手札に!ジェムナイト・フュージョン発動!場のアメジスとルマリンを融合!ジェムナイト・プリズムオーラを融合召喚!」

 

ATK/2450

 

「融合素材となったアメジスの効果発動!場から墓地に送られたとき、場にセットされてる魔法・罠カードをすべて持ち主の手札に戻す!」

 

「わわ!(D・バインドが!)」

 

これで伏せカードで何かされる心配はなし。後は手札から・・・私と同じく速攻のかかしを入れてる可能性はありますけど・・・それならダイレクトアタックをしなければいい!

 

「バトル!ジェムナイト・カーネリアンでラジオンを攻撃!ブレイク・スラッシュ!」

 

「うわぁぁ!」

 

龍亞 LP4000→2800

 

「ラジオンがいなくなったことでモバホンとボードンの攻撃力が元に戻るよ」

 

モバホン ATK/900→100

ボードン ATK/1300→500

 

「わわ!」

 

「これで終わりだよ!ダークパールでボードンを攻撃!ギガ・ハルバード・インパクト!」

 

『これで終わりだ!』

 

「うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

龍亞 LP2800→0

 

よし、勝ちました

 

「うぅ・・・ボードン1キルを読まれてたなんて・・・最近使ってなかったから不意をつけるかと思ったのに・・・」

 

「その最近のデュエルを私は個人戦しか見れてないから(汗)」

 

「・・・あ」

 

何はともあれ、これで2回戦進出です

 

しかし大将という位置は慣れないですね・・・今までこんなにプレッシャーを感じたことはなかったです

 

今回はまだ1回戦でしたけど、これが上に上がるにつれてプレッシャーの強度も高くなるんですよね・・・

 

「さすがですわね香澄」

 

「お疲れ香澄!」

 

「はい」

 

2人とも私を信頼してるからこそ私を大将にしてる・・・だったら、その信頼に応えなくちゃいけませんね

 

「香澄のおかげで初戦突破ですわ。次は私とツァンも頑張らなきゃいけませんわね」

 

「おう!」

 

「次はもっと楽な展開で回ってきてほしいです」

 

プレッシャーが大きい分、やりがいもある・・・これが団体戦なんですね

 

『以上を持ちまして本日の日程は終了です。1回戦敗退のクラスは、明日の午前中の敗者復活戦に回ってもらいます。そして午後から2回戦となります。2回戦の対戦カードは敗者復活戦終了後に発表します。敗者復活戦の初戦の対戦カードはこちらとなります』

 

敗者復活戦・・・負けたクラスは大変でしょうね・・・何しろ、アキさんのクラス、それから遥ちゃんのクラス、優勝候補といってもいい2クラスが敗者復活戦に回るんですから・・・それを思うとほんと勝ってよかったですね・・・

 

『敗者復活戦は明日の午前9時より開始します。対象クラスは8時45分ににセンターコートに集合をお願いします』

 

明日は私たちは2回戦のみ・・・どこが相手だろうと勝ちます・・・たとえ、駆さんたちが相手でも!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

「うー、俺のせいで・・・」

 

「それはもう何回も聞いたから(汗)」

 

「あれは香澄お姉さんが強かったんだって」

 

現在夜。

 

珍しくセキュリティからの呼び出しがなかった俺が今日は晩飯を作っております

 

その傍らで遥ちゃん、龍可、龍亞の3人が明日の敗者復活戦に向けての作戦会議中

 

が、龍亞は今日のデュエルの敗戦に思うことがあったようで

 

「大将だからって慣れないことをしたばっかりに・・・」

 

「龍亞は大将じゃなくていつもは切り込み隊長だものね」

 

「それとあんなにプレッシャー感じるとは思わなかった・・・」

 

「プレッシャーあったんだ・・・なさそうに見えたんだけど・・・」

 

「それっぽく見せてただけだよ・・・内心はかなりプレッシャーあったよ・・・」

 

やっぱり団体戦の大将っていうのは誰でもプレッシャーは感じるものだよね

 

それをいつもは切り込み隊長として先鋒だった龍亞は初めて経験したと

 

先鋒は次鋒だと後ろに頼れる仲間がいるからまだましだけど、大将となるとね・・・

 

「とりあえず龍亞君は先鋒か次鋒に置いたほうがいいね」

 

「となると大将は・・・やっぱり私か遥かしら?」

 

「まぁ一応私達がトップ2ってことになってるからね・・・それでいいんじゃない?後は相手によって順番を入れ替えればいいし」

 

「そうね」

 

龍可は大将の位置に慣れてそうだしね。そして遥ちゃんはプレッシャーを逆にパワーに変えるタイプだと思う。とはいえ、遥ちゃんは遊戯王を初めて実はまだ半年も経ってない。その遥ちゃんの大将に置くのは不安はあるかもね

 

となると龍可を大将に置くのが一番いいかもしれないが、相手にもよる

 

相手のオーダーをどこまで読み切り、自分たちの有利な方に進めるか。それが団体戦だろうしね

 

と、まだ団体戦を経験してない俺が言うのも難だけどね(笑)

 

「はい、晩飯できたよ。3人とも手洗っておいで」

 

「「「はーい」」」

 

ちなみに今日の晩飯はミートローフにポテトサラダです

 

ミートローフは前世の時、俺の父親が得意だった料理なんだ。父親の仕事の関係上、作ってくれる回数は非常に少なかったけど(汗)

 

「うわー、美味しそう!」

 

「久しぶりの駆の作った晩飯ね」

 

「元気が出そう!いただきまーす!」

 

もう復活してる龍亞(汗)

 

今日の1回戦は、龍亞にとって成長するいい機会。これを生かすか殺すかは龍亞次第かな

 

「うーん、敗者復活戦のオーダー・・・お兄ちゃん、中等部3-2ってどんなクラス?」

 

「いや俺に言われても(汗)」

 

まだ悩んでる・・・まぁ遥ちゃんたちなら敗者復活戦は普通に勝ち上がれると思うけどね。幸いにもアキさんのクラスとは逆ブロックだし

 

正直、実力的にもアキさんのいる高等部1-1と遥ちゃんたちがいる小等部5-3が敗者復活戦勝ち上がらなきゃ大波乱だと思う

 

そんな大波乱が起きたら個人戦で実力隠してたな的な展開になるし(汗)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

午前中出番なしの俺たち中等部1-1は敗者復活戦を観戦

 

その敗者復活戦は予想通り高等部1-1と小等部5-3が蹂躙した

 

実力的には優勝候補だしね・・・初戦の当たりが悪かっただけで

 

ということで敗者復活戦は予想以上のスピードで終わった

 

『それでは団体戦2回戦の組み合わせを発表します。こちらです』

 

第1試合:高等部2-2vs中等部1-3

第2試合:高等部2-1vs高等部1-3

第3試合:中等部2-3vs高等部1-1

第4試合:高等部1-2vs中等部2-1

第5試合:高等部3-1vs中等部1-2

第6試合:高等部3-3vs中等部3-1

第7試合:高等部3-2vs小等部5-3

第8試合:中等部1-1vs高等部2-3

 

香澄たちの中等部1-3が第1試合、アキさんたちの高等部1-1が第3試合、森司さんたちの高等部1-2が第4試合、遥ちゃんたちの小等部5-3が第7試合、で俺たち中等部1-1は第8試合・・・相手は・・・高等部2-3・・・あそこは初戦の相手が小等部4-2が相手だったから蹂躙してたけど・・・正直そんなに強いとは思わなかった

 

うん、この相手ならいけるかな

 

「次は1番手留姫、2番手俺、3番手涼太で行かせて」

 

「え?僕また3番手ですか?」

 

「ごめんね。本当なら昨日からデュエルしてない涼太を1番手で出すべきなんだろうけど、今回はちょっとやりたいことがあってね」

 

「やりたいこと?」

 

「うん」

 

「何をする気?」

 

「それは試合を見てからのお楽しみ。留姫、ちょっといい?」

 

「私?いいけど・・・」

 

さぁ、それでは2回戦、皆さんがびっくりのショーをお見せするよ!




駆「以上、第59話でした」

遥「そして今回のゲストは香澄お姉さんです!」

香澄「大久保香澄です。何とか初戦突破しました」

遥「香澄お姉さんやっぱり強い」

駆「完全に覚醒したね香澄は」

香澄「2人のおかげです」

遥「おかげで私たちは敗者復活戦に・・・」

香澄「わずか数行で勝ち上がったじゃないですか」

駆「そりゃまぁ・・・相手が大したことないし・・・」

遥「次からが本番だもんねー」

香澄「そういえば・・・なんで私、この小説に出ることになったんでしょう?リメイク前も出てますけど結構突発的でしたよね?」

駆「あれはね・・・えっとね、作者がある小説を見てジェムナイトに興味を持ち、それで実際に買って回してみて面白いってなって、小説でもジェムナイト使い出そうと思って出たのが香澄」

香澄「そのある小説って・・・あれですよね」

遥「絶対あれだね(汗)」

駆「多分もう言っちゃっていいよね。番外編の方でもう名前出てるし。フュージョニストさんの小説、『遊戯王5D's~季節外れの転校生~』です」

香澄「ですよね。その小説の主人公がジェムナイト使いである凛さんですもんね」

遥「だからフュージョニストさんが作者の大先輩なんだよね。作者が小説書き始めたきっかけもフュージョニストさんの小説見てからだし」

駆「そうそう」

香澄「ということで私が誕生したきっかけ話はここまでで・・・次は・・・駆さんたちかと思ったら遥さんたちなんですね」

遥「そうそう、次は私たちの2回戦をお送りするよ」

駆「サブタイトルは『最上級生の意地』です」

遥「あ、これ私達苦戦するパターン(汗)」

香澄「サブタイトルがこれですもんね(汗)」

駆「ということで、次話もお楽しみに!」


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第60話 最上級生の意地

遥「お待たせしました、第60話です!」

留姫「今回は遥ちゃんたちの2回戦」

遥「思わぬ強敵出現に私たち大ピンチ!?」

留姫「個人戦には出てなかった強敵って・・・やっぱり高等部って層が厚いわね・・・」

遥「どんな強敵が立ちふさがったのか」

留姫「第60話、スタートよ」


遥side

 

無事に敗者復活戦を勝ち上がり、2回戦に進んだ私達

 

その2回戦の対戦相手は高等部3-2

 

その前までの試合ですでにアキお姉さんや森司お姉さん、香澄お姉さんのクラスは勝ち上がってる。お兄ちゃんのクラスは私たちの後に試合

 

で、私たちの2回戦なんだけど、現在こんな状況なの

 

 

 

 

 

アカデミア杯団体戦2回戦 高等部3-2vs小等部5-3 フィールドの状況

 

高等部3-2 3番手 打田英人

LP4000 手札5枚

モンスター、伏せカードなし

 

 

小等部5-3 1番手 龍亞

LP2500 手札0枚

伏せカードはなし(装備魔法あり)

パワー・ツール・ドラゴン ATK/5300 DEF/2500(ダブルツールD&C、デーモンの斧、魔導師の力を装備)

機械竜パワー・ツール ATK/3900 DEF/2500(団結の力を装備)

 

 

 

 

 

えーっと、見事なほどに1番手の龍亞君が相手を蹂躙してます(汗)

 

最初にダメージ受けたぐらいで後は龍亞君の独壇場で相手はついに3番手を引きずり出されたところだね

 

「「デュエル!」」

 

英人 LP4000

龍亞 LP4000

 

始まった・・・あの人、どんなデッキなんだろう?

 

「俺のターン、ドロー!まずは魔法カード、ハーピィの羽根帚を発動!」

 

「げ!」

 

「相手の魔法・罠カードをすべて破壊する!」

 

「うわぁ!俺の装備魔法が!」

 

パワー・ツール・ドラゴン ATK/5300→2300

機械竜パワー・ツール ATK/3900→2300

 

「神獣王バルバロスを召喚!このカードはレベル8だが、リリースなしで通常召喚できる。だがこのとき、バルバロスの元々の攻撃力は1900となる

 

ATK/1900

 

「カードを4枚伏せ、ターンエンドだ」

 

いきなり手札を使い切った・・・伏せカードが多いのはやっぱり怖いね

 

「俺のターン、ドロー!」

 

「この瞬間罠発動!永続罠、魔封じの芳香!このカードが存在する限り、お互いに魔法カードはセットしなければ発動できず、セットしたプレイヤーから見て次の自分ターンが来るまで発動できない」

 

「げ!」

 

うわぁ・・・嫌なカードだな・・・

 

「だったらパワー・ツール・ドラゴンの効果発動!パワー・サーチ!(・・・団結の力・・・これでまた攻撃力を上げれる!)バトル!機械竜パワー・ツールでバルバロスに攻撃!フルメタル・デモリション!」

 

「ならば俺はライフを1000ポイント支払うことで永続罠、スキルドレインを発動!このカードが存在する限り、場のすべてのモンスター効果は無効となる!」

 

「うげ!」

 

英人 LP4000→3000

 

「この瞬間、バルバロスの効果も消え、攻撃力は3000となる!」

 

バルバロス ATK/1900→3000

 

「迎撃しろ!トルネード・シェイパー!」

 

「うわぁ!」

 

龍亞 LP2500→1800

 

「パワー・ツール・ドラゴンを守備表示に変更し、カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

パワー・ツール・ドラゴン ATK/2300→DEF/2500

 

あの伏せカードは・・・団結の力かな?団結の力は龍亞君がやられても後の人が使えるし

 

「俺のターン、ドロー!俺は2体目の神獣王バルバロスを召喚!」

 

ATK/3000

 

「いぃ!?」

 

「バトルだ!1体目のバルバロスでパワー・ツール・ドラゴンに攻撃!」

 

「うわぁ!」

 

「2体目のバルバロスでダイレクトアタック!トルネード・シェイパー!」

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

龍亞 LP1800→0

 

とうとう龍亞君がやられた・・・先鋒の役割は十分果たしたけど・・・厄介な相手だよあれは・・・

 

「ごめん、状況が不利になった!」

 

「スキドレバルバね・・・やばいわね・・・」

 

「で、できるだけやってみます」

 

こっちの2番手はトビー君、その後3番手が私なんだけど・・・いけるかなぁ?

 

「トビー君、できるだけ相手の伏せカードを消費してくれると助かる!」

 

「分かりました」

 

こっちはあと2人、2人がかりであの人を倒す!

 

「「デュエル!」」

 

英人 LP3000

トビー LP4000

 

「僕のターン、ドロー!僕はM・HEROファウンティンを守備表示で召喚!」

 

DEF/1400

 

「カードを4枚伏せてターンエンドです」

 

魔封じの芳香がある以上、マスク・チェンジは伏せないと使用できない・・・トビー君にとっては辛い戦いだよ

 

「俺のターン、ドロー!バトルだ!バルバロスでファウンティンを攻撃!トルネード・シェイパー!」

 

「ぐっ!でも罠発動!アージャント・ライン!自分の場のM・HEROが戦闘で破壊されたとき、デッキからレベル4以下のM・HERO1体を特殊召喚する!M・HEROレイを守備表示で召喚!」

 

DEF/200

 

「ならばもう1体のバルバロスでレイを攻撃!トルネード・シェイパー!」

 

「うわぁ!」

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

うわ、また伏せカードが増えた・・・

 

「僕のターン、ドロー!罠発動!破損した仮面!墓地からM・HERO1体を特殊召喚する!M・HEROレイを攻撃表示で特殊召喚!」

 

ATK/1800

 

「さらにM・HERP烈火を攻撃表示で召喚!」

 

ATK/1600

 

「リバースカードオープン!魔法カード、ダブル・アタックをレイと烈火を対象に発動!このターン選択したモンスター1体が攻撃を行う時、相手モンスターに与えるダメージは選択した2体のモンスターの攻撃力の合計と同じ数値となる!」

 

「・・・つまり・・・烈火とレイの攻撃力の合計3400がバルバロスに襲い掛かってくるということか」

 

「そういうことです」

 

あんなカードあるんだ・・・でもこれで1体・・・倒せるかな?

 

「バトル!烈火でバルバロスに攻撃!」

 

「だが甘い!罠発動!聖なるバリア-ミラーフォース!」

 

「え!?」

 

「これでそっちのモンスターは全滅だ!」

 

「そ、速攻魔法、マスク・チェンジ!烈火をリリースし、同じ炎属性でレベル6のM・HERO剛火を変身召喚!」

 

DEF/1800

 

「全滅は避けたか」

 

「(この人強い・・・というか、相性が悪すぎます)カードを1枚伏せてターンエンドです」

 

「俺のターン、ドロー、リバースカードオープン、速攻魔法、サイクロン!さっき伏せたカードではなくもう1枚のずっと伏せられてるカードを破壊する!」

 

「あ!(龍亞さんが伏せてた団結の力が・・・遥さんのために残しておきたかったのに)」

 

「バトルだ。バルバロスで剛火に攻撃。、もう1体のバルバロスでダイレクトアタック!トルネード・シェイパー!」

 

「うわぁぁ!」

 

トビー LP4000→1000

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

また伏せカードが増えた・・・これで相手の伏せカードは2枚

 

「ぼ、僕のターン、ドロー!(このカード・・・遥さんに残しましょう)カードを1枚伏せてターンエンドです」

 

「俺のターン!リバースカードオープン、速攻魔法、サイクロン、今伏せたカードを破壊しよう」

 

「・・・問題ないですね・・・これもサイクロンですから」

 

「外れか・・・だが問題ない、カードを1枚伏せてバトルだ。バルバロスでダイレクトアタック!トルネード・シェイパー!」

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

トビー LP1000→0

 

トビー君もやられちゃった・・・しかも伏せカードは2枚

 

「ごめんなさい。あんまり削れなかったです」

 

「しょうがないよ。トビー君は相手との相性が最悪だし」

 

「伏せカードは残しました。これで1ターンは耐えられるはずです。後は頼みました」

 

「遥!託したわよ皆の想い!」

 

「うん!頑張ってくる!」

 

いよいよ私の出番・・・私が負けたらその瞬間このクラスの敗北が決まり、私たちの今年のアカデミア杯が終わる・・・プレッシャーだね

 

ま、私はそのプレッシャーを楽しむんだけどね

 

「凄いねお兄さん、龍亞君とトビー君を立て続けにノーダメージで倒すなんて」

 

「君たちが強いことは分かる。だが小学生に簡単にやられるわけにいかないからな」

 

「最上級生の意地ってやつ?」

 

「その通りだ。さぁこい!」

 

「いくよ!」

 

「「デュエル!」」

 

英人 LP3000

遥 LP4000

 

「私のターン、ドロー!」

 

・・・魔法カードはすぐに使えない・・・このターンはトビー君が伏せたカードで耐えるしかないかな

 

「チョコ・マジシャン・ガールを守備表示で召喚!」

 

DEF/1000

 

「カードを4枚伏せてターンエンド!」

 

「ならば俺のターン、ドロー!3体目のバルバロスを召喚!」

 

ATK/3000

 

3体目でちゃったよ・・・

 

「バトルだ!」

 

「バトルフェイズに入る前にトビー君が残してくれた罠発動!緊急隔壁!このターン、私の場のモンスターは戦闘では破壊されず、相手はモンスター1体でしか攻撃できない」

 

「なるほど・・・攻撃しても無意味か。ならばこれでターンエンドだ」

 

「私のターン、ドロー!」

 

さぁ、ここからが本番・・・ここからが勝負!

 

「罠発動!マジシャンズ・ナビゲート!手札からブラック・マジシャン1体を特殊召喚し、その後、デッキからレベル7以下の闇属性の魔法使い族モンスター1体を特殊召喚する!」

 

「させん!カウンター罠、神の警告!2000ポイントのライフを払うことでモンスターを特殊召喚する効果を含む、モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する!」

 

英人 LP3000→1000

 

無効にされた・・・なら!

 

「チョコ・マジシャン・ガールをリリース!ブラック・マジシャン・ガールをアドバンス召喚!」

 

『マナ、参上!』

 

ATK/2000

 

「リバースカードオープン、魔法カード、賢者の宝石!自分の場にブラック・マジシャン・ガールが存在するとき、デッキからブラック・マジシャンを1体特殊召喚できる!」

 

『遥殿に勝利をもたらそう』

 

ATK/2500

 

「速攻魔法、黒・爆・裂・破・魔・導!自分の場にブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールが存在するとき、相手の場のカードをすべて破壊する!」

 

「させん!カウンター罠、神の宣告を発動!ライフを半分支払い、そのカードの発動を無効にし、破壊する!」

 

英人 LP1000→500

 

「ここで発動するんだ神の宣告」

 

「ここ以外にないだろう?」

 

「いいや・・・発動するの遅かったんだよお兄さん」

 

「何?」

 

「お兄さんはそもそもブラック・マジシャンを私に召喚させちゃダメだったんだよ。じゃないと・・・私の場に残ってる最後の伏せカードが発動できちゃうんだから!カウンター罠、王者の看破!自分の場にレベル7以上の通常モンスターが存在するときに発動可能!魔法・罠の発動を無効にし、破壊する!」

 

「・・・そのカードがあったか・・・確かにブラック・マジシャンを召喚させてはだめだったな」

 

「これで神の宣告は無効になり、黒・爆・裂・破・魔・導の効果が発動される!マナ!マハード!」

 

『行くぞマナ!』

 

『はい!お師匠様!』

 

『『ブラック・バーニング・マジック!』』

 

これで相手の場にカードはなくなった・・・危なかったよぅ

 

「・・・これが個人ベスト8の実力か・・・見事だ。さぁ、とどめを刺せ」

 

「・・・うん。バトル!ブラック・マジシャンとブラック・マジシャン・ガールでダイレクトアタック!」

 

『はぁ!ブラック・マジック!』

 

『ブラック・バーニング!』

 

「ぐっ!」

 

英人 LP500→0

 

勝った・・・ぎりぎりだったけど・・・

 

「ありがとうございました」

 

「あぁ・・・高校最後のアカデミア杯・・・悔いはない」

 

「あ・・・そっか、お兄さん高校3年生だから・・・最後なんだ・・・」

 

「あぁ・・・俺らを倒したんだ。優勝しろよ」

 

「・・はい!」

 

・・・なんか複雑だね。高校3年生はこれが最後のアカデミア杯・・・そんな人を私たちは・・・

 

でも、勝負だからしょうがないよね

 

「遥!」

 

「さすが遥さんですね」

 

皆が駆け寄ってきた・・・表情がこの試合がぎりぎりだったことを物語ってる

 

「何はともあれ、これで準々決勝進出だよ!」

 

準々決勝が明日でよかった・・・今日はこれ以上デュエルしたくない(汗)

 

後は・・・お兄ちゃんたちが準々決勝に進めるかどうか・・・問題なく進めると思うけどね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

留姫side

 

「遥ちゃんたちがあんなに苦戦するなんてね」

 

「あの人、個人戦では予選で森司さんに負けたらしいけど、実力は確かだからね。それに相性も合わさってぎりぎりの戦いになったな」

 

「あぁ、森司さんに予選で当たっちゃったのね」

 

道理で個人戦本選に出てないはずよね・・・

 

さて、今日の日程、残りは私たちの2回戦のみ

 

「留姫、頼んだよ」

 

「えぇ、作戦通り・・・ね?」

 

「うん」

 

全く・・・ぎー君の作戦はちょっと無茶ね(汗)

 

でも・・・成功したら凄いことになるわね・・・だったら・・・やってみせるわよ

 

『それでは2回戦第8試合、中等部1-1vs高等部2-3の試合を始めます』

 

「いってくる」

 

「頑張って」

 

ちなみに私とぎー君は涼太たちとは少し離れた場所で話してた・・・涼太たちにも伝えてないからね

 

相手にすでにスタンバイOKみたいだからすぐに私も準備する

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

留姫 LP4000

相手 LP4000

 

先攻は・・・よし、私ね

 

「私のターン、ドロー!ワイトを守備表示で召喚!」

 

DEF/200

 

「カードを2枚伏せてターンエンドよ」

 

「(ワイトを守備表示?相手が事故ってる!チャンス!)俺のターン、ドロー!魔法カード、暗黒界の雷を発動!左側のカードを破壊する!」

 

「残念だけど手札は捨てさせないわよ。罠発動、和睦の死者!このターンから相手から受ける戦闘ダメージは0となり自分のモンスターは戦闘では破壊されないわ」

 

「(防御カードはしっかりあったのか・・・だったら場を固める!)おろかな埋葬を発動デッキから暗黒界の鬼神ケルトを墓地に送る!暗黒界の騎士ズールを召喚!」

 

ATK/1800

 

何で効果もない通常モンスターが出てくるのよ・・・さてはこの人、値段が高いカードは持ってないわね

 

「永続魔法、一族の結束を発動!自分の墓地のすべてのモンスターの種族が同じ場合、自分の場のその種族のモンスターの攻撃力は800ポイントアップする!俺の墓地は悪魔族のケルト1枚!よって悪魔族のズールの攻撃力は800ポイントアップだ!」

 

ATK/1800→2600

 

あぁ、結束はあるのね。暗黒界は全部悪魔族。有効ね

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ!」

 

・・・暗黒界でこれ?うーん・・・ガチな暗黒界じゃないなら何とかなるわね

 

「私のターン、ドロー」

 

それじゃあ・・・いきましょうか

 

「ワイトプリンセスを召喚」

 

ATK/1600

 

「このカードの召喚に成功したとき、デッキからワイトプリンスを1体墓地に送るわ。ワイトプリンスの効果、このカードが墓地に送られたとき、デッキからワイトとワイト夫人を1体ずつ墓地に送るわ。そして魔法カード、融合を発動。場のワイトプリンセスと手札の馬頭鬼を墓地に送り融合。冥界龍ドラゴネクロを融合召喚」

 

ATK/3000

 

「攻撃力3000だと!?」

 

あら、これぐらいで驚くの?そんなんじゃ普段の私とのデュエルじゃもたないわよ

 

「バトル、ドラゴネクロでズールを攻撃。ソウル・クランチ」

 

「うわぁ!」

 

相手 LP4000→3600

 

「ドラゴネクロの効果でこのカードと戦闘を行うモンスターはその船頭では破壊されないわ。ただ、このカードと戦闘を行ったダメージステップ終了時、そのモンスターの攻撃力は0になるわ」

 

ズール ATK/2600→0

 

「そしてそのモンスターの元々のレベル・攻撃力を持つダークソウルトークン1体を自分の場に特殊召喚するわ」

 

ダークソウルトークン ATK/1800

 

「カードを1枚伏せてターンエンドよ」

 

「俺のターン、ドロー!永続罠、デーモンの呼び声を発動!手札から悪魔族モンスター1体を捨て、墓地よりレベル5以上の悪魔族モンスター1体を特殊召喚する!手札から暗黒界の狩人ブラウを捨て、墓地よりケルトを特殊召喚!」

 

ATK/2400→3200

 

「ブラウの効果!このカードがカード効果で手札から墓地に送られた場合、カードを1枚ドローする!」

 

なるほどね・・・デーモンの呼び声・・・確かに暗黒界には有効なカードね

 

「バトルだ!ケルトでドラゴネクロを攻撃!」

 

留姫 LP4000→3800

 

「ズールを守備表示にしてターンエンドだ」

 

ズール ATK/0→DEF/1500

 

ドラゴネクロが倒されたところでたいして影響はないわ

 

「私のターン、ドロー」

 

あら、引いちゃったわね・・・

 

「ワイトキングを召喚。ワイトキングの攻撃力は墓地のワイトキングとワイト1体につき1000ポイントアップするわ。私の墓地にはワイトが1体、それからワイト扱いのワイト夫人、ワイトプリンセス、ワイトプリンスが1体ずつで計4体。よってワイトキングの攻撃力は4000よ」

 

ATK/?→4000

 

「4000・・・だと!?」

 

「バトル、ワイトキングでケルトを攻撃」

 

「うわぁ!」

 

相手 LP3600→2800

 

「ダークソウルトークンでズールを攻撃。これでターンエンドよ」

 

はぁ・・・そろそろ1人倒したほうがいいのかしら?全く・・・私は長期戦には向いてないのよ・・・

 

「俺のターン、ドロー!デーモンの呼び声の効果発動!暗黒界の軍神シルバを墓地に送りケルトを蘇生!さらにシルバはカード効果で手札から墓地に捨てられた場合、墓地から特殊召喚できる!」

 

ケルト ATK/2400→3200

シルバ ATK/2300→3100

 

「さらに2枚目の一族の結束を発動!」

 

ケルト ATK/3200→4000

シルバ ATK/3100→3900

 

「バトルだ!ケルトでワイトキングと相討ちだ」

 

相討ち・・・だからどうしたのって感じだけど

 

「シルバでダークソウルトークンに攻撃!」

 

留姫 LP3800→1700

 

「ターンエンドだ!」

 

大きなダメージ・・・でもそのうち駆にバトンタッチしなきゃいけないからいいけどね

 

「私のターン、ドロー、墓地の馬頭鬼の効果発動。このカードを除外し、墓地のワイトキングを復活させる」

 

ATK/?→4000

 

「バトル、ワイトキングでシルバに攻撃」

 

相手 LP2800→2700

 

「ターンエンドよ」

 

「俺のターン、ドロー!デーモンの呼び声の効果で暗黒界の斥候スカーを墓地に送り、ケルトを蘇生!」

 

ATK/2400→4000

 

「バトルだ!ケルトでワイトキングと相討ちだ!」

 

・・・だからそれがどうしたのよ・・・ワイトキングは何度でも復活するわよ?

 

「ターンエンドだ」

 

・・・がら空きで私にターンを渡すの?しょうがないからとどめをさしてあげようかしら

 

「私のターン、ドロー!魔法カード、生者の書-禁断の呪術-を発動。あなたの墓地のケルトを除外し、私の墓地からワイトキングを蘇生させる」

 

ATK/?→4000

 

「バトル、ワイトキングでダイレクトアタック。これでとどめよ」

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

相手 LP2700→0

 

門やグラファがない暗黒界なんて大したことないわよ

 

さて・・・あと11ターン・・・先は長いわね・・・




遥「以上、第60話でした!」

留姫「そして今回のゲストは・・・トビーよ」

トビー「トビー・ローラです。強かった・・・」

遥「1手間違ってたら負けてたよ・・・」

留姫「最上級生の意地って凄いわね」

トビー「僕、ほとんど何もできませんでした・・・」

遥「効果を無効にされるのはきついうえにあの防御カードの数々・・・」

留姫「スキドレに魔封じの芳香・・・確かにあれなら相手の手を遅らせることは可能ね」

トビー「魔封じの芳香は速攻魔法を多用する僕には死活問題でしたよ・・・」

遥「私にも死活問題だよ・・・」

留姫「まぁそれでも突破するあたり、遥ちゃんはさすがね」

遥「神の宣告のタイミングが早ければ負けてたよ・・・」

トビー「それだけぎりぎりの戦いでした」

留姫「さて、その後に私のデュエルが行われてるわけだけど・・・」

遥「留姫お姉さん、何をしようとしてるの?」

トビー「いつもの感じじゃないような・・・」

留姫「それは次話のお楽しみよ。ヒントは本編で出してるわ」

遥「分かんない・・・」

トビー「僕もです・・・」

留姫「あ、次回のサブタイトルが答えみたいなものだから次回のサブタイトルはあえて予告しないわ」

遥「えぇ!?」

留姫「さぁ皆、私と駆が何をしようとしてるか当ててみて。まぁ読者のみなさんはもうわかるんじゃないかしらね・・・私が最後に大ヒントだしてるもの」

トビー「・・・え?」

遥「分かんないよー!」

留姫「それでは次話、私と駆のショーをお楽しみに」


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第61話 眠れる巨人を呼び覚ませ!

駆「お待たせしました、第61話です」

遥「今日はゲストなしのMC3人だよ!」

留姫「さて、今回私と駆が何をしようとしているか、サブタイトルを見た読者の皆はもうわかるわよね?」

駆「サブタイトル見なくても前話の留姫が発したヒントで多分分かったよね?」

遥「私分かんない・・・」

留姫「遥ちゃんは多分知らないでしょうからしょうがないわよ」

駆「それでは、俺たちのショータイムの始まり!」

留姫「第61話、スタートよ」


アカデミア杯団体戦2回戦 中等部1-1vs高等部2-3 フィールドの状況

 

中等部1-1 1番手 加藤留姫

LP1700 手札1枚

伏せカード2枚

ワイトキング ATK/4000 DEF/0

ワイト DEF/200 ATK/300

 

 

高等部2-3 2番手

LP4000 手札5枚

デーモンの呼び声、一族の結束(2枚)、伏せカードはなし

モンスターなし

 

 

 

 

 

後11ターン・・・先は長いわね

 

あ、次の人が出てきたわね

 

「宜しく」

 

「えぇ、よろしく」

 

さてこの人はどんなデッキなんでしょうね

 

「「デュエル!」」

 

留姫 LP1700

相手 LP4000

 

「私のターン、ドロー!エレキリンを召喚!」

 

ATK/1200

 

エレキ・・・ちょっと厄介な相手ね

 

「バトル!エレキリンは相手に直接攻撃ができる!ダイレクトアタック!」

 

留姫 LP1700→500

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

・・・これは次のターンに私はやられるわね・・・

 

「私のターン、ドロー」

 

このカードを引いたのね・・・だったら駆のために相手の伏せカードを削ろうかしら

 

「速攻魔法、ツインツイスターを発動!手札を1枚捨て、場の魔法・罠カードを2枚まで選択し、破壊する!伏せカード2枚を破壊するわ!」

 

「だったら罠カード、和睦の使者を発動するわ!」

 

・・・攻撃は無意味ってわけね・・・もう1つはエレキャンセル・・・手札のエレキをコストに召喚・特殊召喚を無効にするカードだったわね

 

「ターンエンドよ」

 

攻撃ができないなら私できることはないわ

 

「私のターン、ドロー!エレキトンボを守備表示で召喚!」

 

DEF/100

 

「カードを2枚伏せてバトル!エレキリンでダイレクトアタック!」

 

留姫 LP500→0

 

これで私の役目は終わりね。後はぎー君に任せる

 

「これでいいのよね?」

 

「うん。ありがとう留姫。後は任せて」

 

「えぇ」

 

後8ターン・・・守りに関しては私よりぎー君のほうがうまい

 

さぁ、私たちのショータイムは、いよいよ最終章へ突入よ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

思いのほか留姫が稼いでくれたな

 

後8ターンならいける。さぁ、ショーを始めようか

 

「いきますよ」

 

「あなたも私が止めるわ!」

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

相手 LP4000

 

「俺のターン、ドロー!」

 

まずは伏せカード・・・厄介だね・・・破壊しますか

 

「罠カード、ヒーロー見参を伏せる」

 

「わざわざ教えてくれるの?」

 

「はい。どうせばれますから。手札のこのモンスター、V・HEROウィッチ・レイドはアドバンス召喚する際、モンスターの代わりに自分の場の罠カードをリリースできる」

 

「な・・・そんなカードが・・・」

 

「今伏せた罠カード、ヒーロー見参と、場のワイトキングをリリースし、V・HEROウィッチ・レイドをアドバンス召喚!」

 

ATK/2700

 

「ウィッチ・レイドの効果発動!このカードの召喚に成功したとき、相手の場の魔法・罠カードをすべて破壊する!」

 

「え!?」

 

これで一族の結束、デーモンの呼び声もろとも粉砕・・・伏せカードはエレキーパーとドレインシールドだったか

 

「さらに魔法カード、HERO’sボンドを発動!場にHEROがいるとき、手札からレベル4以下のE・HERO2体を特殊召喚する!E・HEROエアーマンとE・HEROワイルドマンを特殊召喚!」

 

エアーマン ATK/1800

ワイルドマン ATK/1500

 

「エアーマンの効果、このカードの召喚に成功したとき、デッキからHEROを1体手札に加える。俺はE・HEROフェザーマンを手札に加える。バトル!ウィッチ・レイドでエレキリンを攻撃!魔弾砲!」

 

「きゃっ!」

 

相手 LP4000→2500

 

「さらにワイルドマンでエレキトンボに攻撃!ワイルド・スラッシュ!」

 

「ぐっ、エレキトンボの効果!相手によって破壊されたとき、デッキからエレキモンスターを1体特殊召喚できる!エレキトンボを守備表示で召喚!」

 

DEF/100

 

「だったらエアーマンでエレキトンボを攻撃!エアーシュート!」

 

「同じくエレキトンボの効果を発動!デッキからエレキテルドラゴンを特殊召喚!」

 

ATK/2500

 

攻撃力2500の通常モンスターですか・・・ウィッチ・レイドよりも攻撃力が下にも関わらず出してきたということは・・・おそらく相手の残り1枚の手札は・・・攻撃力を上げる装備魔法・・・といったところか

 

「これでターンエンドです」

 

「私のターン、ドロー!装備魔法、団結の力をエレキテルドラゴンに装備!攻撃力が800ポイントアップ!」

 

ATK/2500→3300

 

「バトル!エレキテルドラゴンでウィッチ・レイドに攻撃!」

 

駆 LP4000→3400

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「俺のターン、ドロー」

 

うーん・・・エレキテルドラゴンを倒すカードはないか・・・じゃあしばらく泳がせておいていいかな

 

「エアーマンとワイルドマンを守備表示に変更」

 

エアーマン ATK/1800→DEF/300

ワイルドマン ATK/1500→DEF/1600

 

「E・HEROソリッドマンを守備表示で召喚」

 

DEF/1100

 

「ソリッドマンの召喚成功時、手札からレベル4以下のHERO1体を特殊召喚できる。E・HEROフェザーマンを守備表示で特殊召喚」

 

DEF/1000

 

これで俺の場には守備モンスターが5体・・・なかなかない光景です(汗)

 

「ターンエンドです」

 

「(攻めてこない?事故ってる?もしかして勝てるかも!)私のターン、ドロー!エレキトンボを召喚!」

 

ATK/900

 

「団結の力を装備してるエレキテルドラゴンの攻撃力はまた上がるわ!」

 

ATK/3300→4100

 

「バトル!エレキトンボでエアーマンに攻撃。さらにエレキテルドラゴンでワイルドマンに攻撃!」

 

ふむ、2体破壊されたか・・・しかしこの分だと留姫が伏せたカード、使う必要もないなぁ(汗)

 

「ターンエンド!」

 

「俺のターン、ドロー」

 

あ、珍しいカード引いた。こういう場面でしか使わないし、使いますかね

 

「フィールド魔法、摩天楼2-ヒーローシティを発動」

 

「ひ、ヒーローシティ!?」

 

あ、相手も珍しいカードに驚愕してる。残念ながら驚くのはまだ先だよ

 

「ヒーローシティの効果、1ターンに1度、戦闘によって破壊され、自分の墓地に送られたE・HERO1体を特殊召喚できる!エアーマンを守備表示で特殊召喚!」

 

DEF/300

 

「エアーマンの効果でデッキからE・HEROアイス・エッジを手札に加える。ターンエンド」

 

後・・・3ターン

 

「私のターン、ドロー!装備魔法、エレキャッシュをエレキトンボに装備!攻撃力が800ポイントアップ!」

 

ATK/900→1700

 

「バトル!エレキトンボでソリッドマンを、エレキテルドラゴンでフェザーマンを攻撃!」

 

ぐっ・・・これで俺の場のモンスターはエアーマンとワイトのみ・・・ワイトが残れば十分なんだけどね

 

「ターンエンド!」

 

「俺のターン、ドロー!」

 

それじゃあ・・・ちょっと遊びますか

 

「ヒーローシティの効果で墓地のワイルドマンを守備表示で特殊召喚!」

 

DEF/1600

 

「さらにE・HEROアイスエッジを攻撃表示で召喚!」

 

ATK/800

 

「アイスエッジの効果、1ターンに1度、手札を1枚捨てて発動。このターン、アイスエッジはダイレクトアタックすることができる!アイスエッジでダイレクトアタック!」

 

「きゃっ!」

 

相手 LP2500→1700

 

「アイスエッジの効果、このカードがダイレクトアタックで相手に戦闘ダメージを与えた時、相手の魔法・罠ゾーンにセットされたカード1枚を破壊することができる!その伏せカードを破壊!」

 

「そ、そんな効果あったの!?きゃっ!」

 

伏せカードは・・・魔法の筒・・・あぁ、それは攻撃力800ごときに発動したくないよねぇ

 

「ターンエンドです」

 

残り・・・1ターン

 

「私のターン、ドロー!エレキジを召喚!」

 

ATK/1000

 

うげ!エレキジきた

 

「エレキテルドラゴンの攻撃力が団結の力の効果でさらに800ポイントアップ!」

 

ATK/4100→4900

 

「これで終わりよ!バトル!エレキテルドラゴンでアイスエッジに攻撃!」

 

流石に困るから留姫が伏せたカード発動しますか

 

「カウンター罠、攻撃の無力化を発動!その攻撃を無効にし、バトルフェイズを終了させる」

 

「くっ・・・そう簡単にいかないわよね(でもあの罠、ずっと前から伏せてたカード・・・どうしてこのタイミングで?)ターンエンド!次のターンこそとどめを刺すわ」

 

「果たしてそううまくいくでしょうか・・・こっちの長い準備はこれで終わりました」

 

「・・・長い準備?」

 

「そう、1番手の留姫から続く長い準備がね」

 

「な、何をするつもりなの?」

 

「俺の場をよく見てください。この中に留姫が一番最初に召喚し、そのままずっと居続けたモンスターがいますよね?」

 

「・・・あ、ワイトのことかしら?」

 

「はい。そして次の俺のターンはこの2回戦、俺たちの試合が開始して、何ターン目でしょう?」

 

「えっと・・・今から21ターン目・・・ってまさか!?」

 

「ようやく気付いたようですね・・・それじゃあショータイムの・・・始まりです!俺のターン!ドロー!」

 

観客も気づいたようでざわざわし始めた・・・っていうか驚いてないのはただ1人・・・この作戦を伝えた留姫だけ

 

「このカードは通常召喚出来ない代わりに、自分フィールド上にレベル1の通常モンスターを自分ターンで10ターン以上フィールドに存在する時のみ、そのモンスターをリリースすることで手札から特殊召喚できる。自分のターンで10ターン以上存在しているワイトをリリース!現われろ!眠れる巨人ズシン!」

 

ATK/0

 

上空から突如雷が放たれ、フィールドが煙幕に包まれる。その煙幕の陰から現れるは目を覚ました眠れる巨人

 

はい、今回のデュエルの目的はズシンを出すことです

 

「嘘・・・まさかデュエルで出るなんて・・・」

 

会場は騒めきに包まれる・・・そりゃそうだ。ズシンが史上初めてデュエルで出ることになったんだから

 

ちなみにこのズシンはアニメ版のズシン。OCGだとズシンカウンターとか何とかで使いにくいなと思ってたらアニメ版があったからつい使ってみたくなり、こうなりました(笑)

 

「さぁ・・・いきますよ」

 

「くっ!」

 

「エアーマンとワイルドマンを攻撃表示に変更!」

 

エアーマン DEF/300→1800

ワイルドマン DEF/1600→ATK/1500

 

「さらにヒーローシティの効果で墓地からソリッドマンを特殊召喚!」

 

ATK/1300

 

「バトル!ズシンでエレキテルドラゴンに攻撃!ズシンの攻撃力は現在0だが、相手モンスターと戦闘を行う時、その攻撃力は戦闘する相手モンスターの攻撃力+1000ポイントとなる!エレキテルドラゴンの今の攻撃力は4900。よってズシンの攻撃力は5900となる」

 

ズシン ATK/0→5900

 

「いけズシン!ズシンパンチ!」

 

「きゃあああああ!」

 

相手 LP1700→700

 

「さらにエアーマンでエレキトンボに攻撃!エアーシュート!」

 

「きゃあ!」

 

相手 LP700→600

 

「エレキトンボの効果でデッキからエレキングコブラを守備表示で召喚!」

 

DEF/500

 

「ならアイスエッジでエレキングコブラを攻撃!さらにソリッドマンでエレキジを攻撃!」

 

「きゃあ!」

 

相手 LP600→300

 

「そしてワイルドマンでダイレクトアタック!ワイルド・スラッシュ!」

 

「きゃああああああああああ!」

 

相手 LP300→0

 

2番手撃破!

 

いやぁ、ズシンの迫力がすごいね。そこに並び立つHERO(笑)

 

「こうなったら・・・やれるだけやってやる!」

 

あ、相手がもうやけになってる(汗)

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP3400

相手 LP4000

 

「俺のターン、ドロー!コアキメイル・ウルナイトを召喚!」

 

ATK/2000

 

「ウルナイトの効果発動!手札のコアキメイルの鋼核を見せてデッキからコアキメイル・ベルグザークを特殊召喚!」

 

ATK/2000

 

「バトルだ!ウルナイトでエアーマンに攻撃!」

 

駆 LP3400→3200

 

「ベルグザークでアイスエッジに攻撃!」

 

駆 LP3200→2000

 

「ベルグザークは戦闘で相手モンスターを破壊したとき、もう1度だけ続けて攻撃することができる!ワイルドマンを攻撃!」

 

駆 LP2000→1500

 

「エンドフェイズ、ウルナイトの維持にクルセイダーを見せ、ベルグザークの維持には鋼核を捨てる!」

 

へぇ、維持するんだ・・・維持しなかったらズシンは相手モンスターがおらず、無力なのに・・・まぁ、そうしたらHEROが殴りに行くんですけどね

 

「俺のターン、ドロー!バトル!ズシンでウルナイトに攻撃!」

 

「うわっ!」

 

ズシン ATK/0→3000

 

相手 LP4000→3000

 

「ソリッドマンを守備表示にし、ターンエンド」

 

ソリッドマン ATK/1300→DEF/1100

 

「俺のターン、ドロー!コアキメイル・クルセイダーを召喚!」

 

ATK/1900

 

「バトルだ!クルセイダーでソリッドマンに攻撃!」

 

凄いね・・・やけになりながらも諦めずに向かってくる

 

「クルセイダーが相手モンスターを破壊した場合、墓地のコアキメイルカードを1枚手札に加える!ウルナイトを手札に加える!エンドフェイズ時、クルセイダーの維持にウルナイトを見せ、ベルグザークは維持せず破壊する」

 

「なら俺のターン!バトル!ズシンでクルセイダーに攻撃!ズシンパンチ!」

 

ズシン ATK/0→2900

 

相手 LP3000→2000

 

「ターンエンドです」

 

「俺のターン、ドロー!ウルナイトを守備表示で召喚!」

 

DEF/1500

 

「ウルナイトの効果でデッキからコアキメイル・ドラゴを守備表示で特殊召喚!」

 

DEF/1600

 

「エンドフェイズ、ウルナイトの維持にウルナイトを見せ、ドラゴの維持には鋼核を捨てる!」

 

「俺のターン、スパークマンを召喚」

 

ATK/1600

 

「装備魔法、スパークガンをスパークマンに装備、スパークガンは場のモンスター1体の表示形式を変更することができる。この効果でウルナイトを攻撃表示に変更する!」

 

「何だと!?」

 

ウルナイト DEF/1500→ATK/2000

 

「バトル!ズシンでウルナイトに攻撃!ズシンパンチ!」

 

「うわぁぁぁ!」

 

ズシン ATK/0→3000

 

相手 LP2000→1000

 

「ターンエンドです」

 

「くそっ・・・俺のターン、ドロー!」

 

さて・・・どうするかな?

 

「ちっ、こうなれば・・・ドラゴを攻撃表示に変更!」

 

DEF/1600→ATK/1900

 

「バトルだ!ドラゴでスパークマンに攻撃!」

 

駆 LP1500→1200

 

「エンドフェイズ、ドラゴを維持せずに破壊する!ターンエンドだ!」

 

これで場にモンスターは俺の場のズシンのみ

 

「さぁどうする・・・ズシンで決めたいだろうが俺の場にモンスターがいなければズシンも無力だ!」

 

・・・なるほどね・・・よく俺の心理を見ている・・・

 

でも、それも打開できるんだよね

 

「俺のターン、ドロー。ヒーローシティの効果で墓地からフェザーマンを特殊召喚!」

 

ATK/1000

 

「手札から融合発動!場のフェザーマンと手札のクレイマンを融合!E・HEROウィング・アースを融合召喚!」

 

ATK/2000

 

「ウィング・アースの融合召喚成功時、相手の墓地からモンスターを1体選び、効果を無効にして相手の場に特殊召喚する。あなたの墓地からウルナイトを選び、あなたの場に特殊召喚します」

 

「な、何だと!?俺の場に!?」

 

ATK/2000

 

「ウィング・アースはこの効果で相手の場に特殊召喚されたモンスターの効果を得ることができます。今回は使わないですけど」

 

「そんな方法があったとはな・・・さぁ、とどめを刺せよ」

 

「では遠慮なく。バトル!ズシンでウルナイトに攻撃!ズシンパンチ!」

 

相手 LP1000→0

 

ふぅ、終わりっと。これで準々決勝進出

 

「やっぱり無理か・・・しかしよくもまぁズシンなんて出せたな」

 

「ワイト使いの留姫がいたからこそです。留姫が最初にワイト出したところで手札が事故ったとしか思われませんから」

 

「なるほど・・・実際にうちの1番手はそう思ったらしいからな」

 

「やっぱり」

 

「とりあえず次も頑張れよ」

 

「はい」

 

激励の言葉をもらった俺は自分たちのベンチに戻る

 

「狙い通りね」

 

「うん」

 

「全く・・・ズシンを出すなんてな」

 

「ほんと駆には驚かされるよ」

 

「駆は策士ですから・・・」

 

『以上を持ちまして本日の日程は終了です。明日は午前に準々決勝、午後に準決勝を行います。』

 

明日は2試合か・・・勝ち上がればの話だけど

 

『それでは明日の準々決勝の組み合わせを発表します』

 

第1試合:高等部1-2vs高等部3-1

第2試合:高等部2-1vs小等部5-3

第3試合:高等部3-3vs高等部1-1

第4試合:中等部1-1vs中等部1-3

 

「あ・・・香澄たちとだ」

 

「また強敵に当たったわね・・・」

 

『準々決勝は明日9時より開始します。出場する生徒は遅れないように来てください』

 

香澄、沙紀にツァンか・・・オーダー悩むな・・・まぁでも1つ決まってることがあるけど

 

「とりあえず明日の準々決勝、1番手は涼太。異論は?」

 

「「「なし」」」

 

「ようやく出番ですね」

 

さすがに涼太が可哀想だからね・・・1番手で暴れてもらおう

 

「そういえばふと思ったんだけど、この組み合わせ、どうやって決めてるんだろう」

 

「団体戦は担任の先生がくじ引いて決めてるらしいわ」

 

「担任か・・・」

 

とすると、うちの担任はくじ運が悪いのかな・・・1回戦もアキさんのクラスだったし、準々決勝も強敵だし・・・

 

まぁ、相手が強いほど燃えるんだけどね

 

「さぁ、明日の準々決勝も油断せずいきましょう!」

 

「「「「おぉ!」」」」




駆「以上、第61話でした」

遥「ず、ズシン?」

留姫「そう、このカード、大量に出回ったノーマルカードでありながら、三幻神にも匹敵する能力を持つけど、見ての通り、召喚条件が厳しすぎてデュエルで出たことがないカードなのよ」

遥「確かに召喚条件はかなり厳しいね・・・それを2人でやったんだ・・・」

駆「ワイトを使う留姫だから比較的自然にできるしね」

留姫「私がワイトを出したところで、普通の人は手札が事故ったとしか思わないわ」

遥「確かに・・・留姫お姉さんだと何の違和感もないね」

駆「それを利用した方法ってわけ。普通はやらないけどね」

留姫「こんなんやるぐらいなら普通にやって普通に3人抜きやりたいわ・・・」

遥「さらっと恐ろしいことをいう(汗)」

駆「さぁて、オリカ紹介行くよ」

留姫「・・・そういえば最後の最後に新HERO登場してたわね」

駆「そう、これが俺の新たなHEROだよ」



E・HEROウィング・アース
風属性 戦士族 Lv6
ATK/2000 DEF/1500
融合・効果 
「E・HEROフェザーマン」+「E・HEROクレイマン」
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
このカードの融合召喚に成功した時、相手の墓地からモンスターを1体選び、効果を無効にして相手フィールド上に特殊召喚する。このカードはこの効果で相手フィールドに特殊召喚されたモンスターの効果を得る。



駆「フェザーマンとクレイマンで融合できるHEROが(属性HEROを除くと)なかったからね」

遥「また特徴的な効果だね」

留姫「多分あまり使わないわよね?」

駆「必要になったら使うけどね」

遥「だよね(汗)

駆「さて次は準々決勝、相手は香澄が率いる中等部1-3」

留姫「リメイク前も準々決勝はこの組み合わせだったわね」

遥「その時の団体戦はまず予選リーグを戦って、1位で突破したお兄ちゃんたちは決勝T初戦はシードされて準々決勝からの登場だったんだよね」

留姫「そうね。そしてその時は予選リーグ2試合で出番がなかった駆が1番手で登場し、1番手のツァンを瞬殺、2番手と香澄とも激戦を繰り広げて勝利、3番手の沙紀に対してはジールギガスを出した瞬間に負けを悟った残りライフ1000の駆が罠融合、スピリッツ・フュージョンを発動。1000ライフポイントコストに融合モンスターを召喚、これで駆のライフが0で強制的にエンドフェイズに、伏せカードも伏せれず、防御手段がない沙紀に対し、2番手の私が猛攻撃して勝ったわね」

駆「そして今回、これと似たような状況なんだよね・・・1回戦、2回戦と登場してない人が1人・・・」

遥「・・・あ、涼太お兄さん」

留姫「まぁ相手のオーダーは変わってるけども・・・」

駆「さぁ次回は涼太に暴れてもらいましょうか」

遥「あれ?私とかアキお姉さんとか森司お兄さんのクラスの準々決勝は?」

留姫「スキップらしいわ」

遥「えぇ・・・」

駆「ということで次回、涼太が大暴れ・・・かと思いきや!」

留姫「凶悪なモンスターを従えたあの人が涼太の前に立ち塞がるわ」

遥「次回のサブタイトルは『解き放たれた青眼』です・・・サブタイトルからして涼太お兄さんが暴れてない?」

駆「前半はね」

遥「前半だけ!?」

留姫「それじゃあ、次話もお楽しみに」


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第62話 解き放たれた青眼

駆「お待たせしました。第62話です」

留姫「今回から準々決勝よ」

駆「タイトル通り、この団体戦初の出番となる涼太の登場です」

留姫「個人戦で遥ちゃんに負けて以来出番がなかった涼太、どこまで鬱憤を晴らせるかしら?」

駆「それでは、中等部最強決定戦の開幕!」

留姫「第62話、スタートよ」


駆side

 

「6時か・・・そろそろ起きなきゃな」

 

携帯で時刻を確認し、起きる。目覚まし時計?体内時計がばっちり作動する俺にそんなものは必要ない

 

これでも転生前の学校では寝坊で遅刻したってことは1回もないよ。アカデミアでも1回もない。

 

まぁ転生前は寝坊以外のことで休んだりはしたけどね(汗)

 

まぁそれでも起きるのがいつもより早い日は携帯で目覚ましかけるけどね。不安だからね。でも目覚ましかけるといつも目覚ましかけた時刻より10分ぐらい早く起きちゃうんだよね・・・体内時計って凄いよね

 

さて、素早く着替えて、いつもの日課をこなさないと

 

『相変わらず早いですね』

 

「あ、おはようブラスター。起こしちゃった?」

 

『いえ、今日はたまたま』

 

「そうなんだ・・・」

 

と、ブラスターと喋りながら着替えてベランダに出る

 

そしてストレッチから始まり、空手の修業を少々

 

空手自体は転生前の世界で警察に協力してた頃にやってた。身体は鍛えないとね

 

ちなみにメインでやってるスポーツはテニスだったりする。これでも中学の頃はテニスで全国優勝したこともあるんだよ。その後中学日本選抜メンバーに選ばれてアメリカに行って世界大会にも出場。そこでも準優勝した実績もあるよ。高校の時は警察関係のことがあってやってないし、こっちに来てからもやってない。時間が空いたらやりたいんだけどね

 

『これをいつもやってるんですね』

 

「うん。身体は鍛えないとなまっちゃうしね」

 

『さすがです。サキにも見せてやりたい・・・』

 

「やっぱりサキは特訓とかサボりがち?」

 

『そうですね。何回も言ってるんですか・・・』

 

「デュエルはまだ一度しか出てないのってそれが原因じゃ・・・」

 

『私も言うほど出れてないので・・・』

 

「まぁね(汗)」

 

さて・・・7時か・・・朝食作りますか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

涼太side

 

『これより、準々決勝第4試合、中等部1-1vs中等部1-3の試合を始めます』

 

いよいよ準々決勝。ようやく僕の出番です

 

他の準々決勝は第1試合は高等部1-2が、第2試合は小等部5-3が、第3試合は高等部1-1が順当に勝ち上がりました

 

「さぁ涼太、暴れてこい!」

 

「何なら1人で3人すべて倒してもいいわよ」

 

「無茶言わないでくださいよ・・・ではいってきます」

 

さすがにあのメンバーを僕だけで倒すのは無理です・・・

 

相手の1番手はやはりツァンですね

 

「そっちは涼太か1番手か」

 

「団体戦で1,2回戦共に出番がなかったからですから」

 

「それでか」

 

「昨日、一昨日とデュエルしてない分、ここで暴れさせてもらいますよ」

 

「そうはいかないよ!」

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

涼太 LP4000

ツァン LP4000

 

「ボクの先攻!ドロー!(門や結束は引けなかった・・・でもこれなら!)真六武衆-カゲキを召喚!」

 

ATK/200

 

「カゲキの召喚に成功したとき、手札からレベル4以下の六武衆を特殊召喚できる!チューナーモンスター、六武衆の影武者を特殊召喚!」

 

ATK/400

 

「レベル3のカゲキにレベル2の影武者をチューニング!集いし仲間の武士道が、天下一の武将を呼び覚ます!シンクロ召喚!きなさい!真六武衆‐シエン!」

 

ATK/2500

 

きましたか・・・シエン

 

「さらに真六武衆-キザン、六武衆の師範を特殊召喚!」

 

キザン ATK/1800

六武衆の師範 ATK/2100

 

「この2枚は自分の場に六武衆がいるとき、手札から特殊召喚できる!そしてキザンの効果!自分の場にこのカード以外の六武衆が2体以上いるとき、このカードの攻撃力・守備力は300ポイントアップする!」

 

キザン ATK/1800→2100 DEF/500→1300

 

「さらに永続魔法、一族の結束を発動!墓地は戦士族のみだからぼくの場の戦士族モンスターは攻撃力が800ポイントアップする!」

 

シエン ATK/2500→3300

キザン ATK/2100→2900

師範 ATK/2100→2900

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

うわぁ・・・動きましたね。門と結束がなくてもここまで動きますか・・・

 

おまけにシエンの攻撃力は青眼を上回る3300、伏せカードはおそらく六尺瓊勾玉でしょう

 

でも六尺瓊勾玉が無効にするのはカードを破壊する効果のみ。問題ありません。今の僕はそんなんじゃ止められませんよ!

 

「僕のターン、ドロー!僕は青き眼の護人を召喚!」

 

ATK/800

 

「青き眼の護人の効果発動!召喚に成功したとき、手札から光属性・レベル1のチューナー1体を特殊召喚できる!青き眼の乙女を特殊召喚!」

 

『2戦連続で登場!』

 

ATK/0

 

「悪いけどすぐに退場だよ」

 

『えぇ!?』

 

「青き眼の護人のもう1つの効果を発動!自分の場の効果モンスターを1体を対象として発動!そのモンスターを墓地へ送り、手札からブルーアイズモンスター1体を特殊召喚する!僕は青き眼の乙女を選択!」

 

『やっぱり私!?』

 

「でも、対象になったってことは」

 

『・・あ、私の効果!よーし!』

 

「この瞬間、青き眼の乙女の効果発動!このカードが効果の対象になった時、自分の手札・デッキ・墓地から青眼の白龍1体を特殊召喚できる!デッキから青眼の白龍を特殊召喚!」

 

『おいで!私のしもべ!』

 

ATK/3000

 

「そして護人の効果で乙女をリリース!ありがとね」

 

『一瞬だったけど、効果発動できたから満足!頑張って涼太!』

 

「うん、これにより、手札から特殊召喚するモンスターはルール上ブルーアイズカードとしても扱うこのカード!白き霊龍!」

 

ATK/2500

 

「(ちょ、ちょっと、えらく動き回ってない?)」

 

「白き霊龍の特殊召喚に成功したとき、相手の場の魔法・罠カードを1枚をゲームから除外する。一族の結束を除外してもらいます!」

 

「え、えぇ!?(除外だから六尺瓊勾玉発動できないし!シエンは魔法・罠しか無効にできないし!)」

 

「これにより、六武衆の攻撃力が下がります」

 

シエン ATK/3300→2500

キザン ATK/2900→2100

師範 ATK/2900→2100

 

「さらに手札の青眼の白龍を見せることで、手札の青眼の亜白龍を特殊召喚!」

 

ATK/3000

 

「モンスターが・・・4体・・・」

 

「バトル!白き霊龍で六武衆の師範に攻撃!滅びのシャイニングストリーム!」

 

「きゃあ!」

 

ツァン LP4000→3600

 

「青眼の亜白龍でキザンに攻撃!滅びのバーンストリーム!」

 

「きゃっ!」

 

ツァン LP3600→2700

 

「そして青眼の白龍でシエンに攻撃!滅びのバーストストリーム!」

 

「きゃあああ!」

 

ツァン LP2700→2200

 

「最後に青き眼の護人でダイレクトアタックです」

 

「最後にこの攻撃なんだ(汗)」

 

ツァン LP2200→1400

 

「でもこれで場の六武衆は一掃しました。六尺瓊勾玉は使えないでしょう」

 

「(よ、読まれてる・・・)」

 

「メインフェイズ2、手札からトレード・インを発動。手札のレベル8の青眼の白龍を墓地に捨て、2枚ドローします。そしてレベル8の青眼の白龍にレベル1の青き眼の護人をチューニング、青き龍よ、今ここに降臨し、銀の咆哮を放て!シンクロ召喚!轟け!蒼眼の銀龍!」

 

DEF/3000

 

「蒼眼の銀龍の効果、このカードが特殊召喚に成功した時、自分の場のドラゴン族モンスターは次のターンの終了時までカード効果の対象にならず、カード効果では破壊されません。カードを1枚伏せてターンエンドです」

 

いや、よく回りました。僕の場には白き霊龍に青眼の亜白龍、そして蒼眼の銀龍の3体です

 

「ぼ、ボクのターン、ドロー!・・・カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

「エンドフェイズに速攻魔法、ツインツイスターを発動!手札の伝説の白石を捨て、伏せカード2枚を破壊する!」

 

「嘘ぉ!?」

 

六尺瓊勾玉に・・・今伏せたカードは究極・背水の陣ですか・・・危ないですね

 

「そして伝説の白石の効果発動!このカードが墓地に送られたので、デッキから3枚目の青眼の白龍を手札に加えます。そして僕のターン、ドロー!スタンバイフェイズ、蒼眼の銀龍の効果発動、墓地の通常モンスター1体を特殊召喚します。青眼の白龍を墓地から特殊召喚!」

 

ATK/3000

 

「そしてメインフェイズ、ラッキーなことにまたこれ引きました。トレード・インを発動。青眼の白龍を捨てて2枚ドローします」

 

「また!?」

 

この2枚ですか・・・次はおそらく沙紀でしょうから有効かどうかは分かりませんけど一応伏せておきましょうか

 

「カードを1枚伏せます。バトル青眼の白龍でダイレクトアタック!滅びのバーストストリーム!」

 

「きゃああああああああああ!」

 

ツァン LP1400→0

 

ふぅ、これで1人倒しました。さて、このままどこまで行けるかですね・・・

 

それにしてもあからさまにツァンが落ち込んでますね・・・やりすぎましたかね(汗)

 

まぁ勝負ですから、仕方がないことです

 

沙紀が出てきましたね

 

「いつもよりかは手札が良かったツァンを相手によくもまぁ荒らしまわってくれましたわね」

 

「門や結束がないのにいつもより良かった?」

 

「ツァンはまずシエンが切り札ですから、シエンを出せただけでましだそうです」

 

「そ、そう(汗)」

 

「とりあえず、この場のモンスターを何とかしないといけませんわね・・・やって見せますわ」

 

「そう簡単にはさせませんよ!」

 

「「デュエル!」」

 

涼太 LP4000

沙紀 LP4000

 

「私のターン、ドロー!手札から儀式魔法、リチュアの儀水鏡を発動しますわ!」

 

「サーチもなくいきなりですか!させませんよ!リバースカードオープン!カウンター罠、王者の看破!リチュアの儀水鏡は無効です!」

 

「そう来ると思いましたわ」

 

え?

 

「ここからが本番ですわ!手札のシャドウ・リチュアの効果を発動しますわ。手札からこのカードを捨て、デッキからリチュアの儀水鏡を1枚手札に加えますわ」

 

あったんですねそのカード・・・

 

「さらにヴィジョン・リチュアの効果発動!このカードを手札から捨て、デッキからイビリチュア・ジールギガスを手札に加えますわ」

 

ヴィジョンもありましたか・・・これは沙紀の手札がいいですね

 

「リチュアの儀水鏡を発動!手札のイビリチュア・ジールギガスをコストに、手札からもう1体のイビリチュア・ジールギガスを儀式召喚!」

 

ATK/3200

 

「さらに墓地のリチュアの儀水鏡の効果を発動!このカードをデッキに戻すことで墓地のイビリチュア・ジールギガスを手札に加えますわ」

 

全く無駄がない・・・回ってますね・・・

 

「ジールギガスの効果発動ですわ!1ターンに1度、1000ポイントのライフを支払ってカードを1枚ドローする、そのカードがリチュアモンスターだった場合、場のカード1枚を持ち主のデッキに戻しますわ」

 

まぁ使いますよね

 

沙紀 LP4000→3000

 

「ドロー!ドローしたカードは・・・リチュア・ビースト!よってジールギガスの更なる効果が発動!青眼の亜白龍をデッキに戻してもらいますわ」

 

「く」

 

しかもビーストを引いたってことは・・・さらに回す気ですか・・・

 

「リチュア・ビーストを召喚!」

 

ATK/1500

 

「リチュア・ビーストの召喚に成功したとき、自分の墓地のレベル4以下のリチュアモンスター1体を守備表示で特殊召喚できますわ!墓地よりシャドウ・リチュアを特殊召喚!」

 

DEF/1000

 

シャドウ・リチュア・・・2体目のジールギガスを出す気満々ですね

 

「手札から魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動しますわ!」

 

・・・え?沙紀がワン・フォー・ワン?

 

「手札のモンスター、リチュア・エリアルを墓地に送り、デッキからレベル1のフィッシュボーグ-ランチャーを特殊召喚しますわ!」

 

ATK/200

 

フィッシュボーグ-ランチャーは確かチューナー・・・まさか!?

 

「行きますわよ!レベル4のリチュア・ビーストとレベル4のシャドウ・リチュアにレベルアノフィッシュボーグ-ランチャーをチューニング!三つ首の氷の龍よ、今こそ姿を現し、氷の息吹を放ちなさい!シンクロ召喚!最強の氷の龍、氷結界の龍トリシューラ!」

 

ATK/2700

 

「トリシューラ・・・いつの間に手に入れたんですか・・・」

 

「運よく昨日手に入れましたわ」

 

「昨日ですか・・・」

 

運がいいですねほんとに・・・トリシューラはなかなか手に入るものじゃないですよ・・・

 

「いきますわよ!トリシューラがシンクロ召喚に成功したとき、相手の手札・フィールド・墓地のカードをそれぞれ1枚まで選んで除外できますわ。手札は1枚しかありませんので問答無用でその手札を、フィールドからは青眼の白龍を、墓地からも青眼の白龍を除外しますわ」

 

「ぐっ!」

 

青眼の白龍が2枚も除外された・・・それに手札のディープアイズ・ホワイト・ドラゴンも・・・まずいですね

 

「バトルですわ!トリシューラで白き霊龍をジールギガスで蒼眼の銀龍を攻撃しますわ!」

 

「うわっ!」

 

涼太 LP4000→3800

 

「ターンエンドですわ」

 

まさかあの場が全滅するとは思いませんでしたね・・・これ、王者の看破で1回無効にしてなかったらどれだけ回ってたんでしょう・・・恐ろしいですね

 

かくして僕の場には何もなく、手札も0・・・絶望的ですね

 

「僕のターン、ドロー!」

 

あ、ドローカード、まだ希望がありますね

 

「魔法カード、埋葬呪文の宝札を発動します。墓地のトレード・イン2枚とツインツイスターの3枚の魔法カードを除外し、2枚ドローします」

 

・・あ、きました!これならいけます!

 

「いきますよ!手札から儀式魔法、カオス・フォームを発動!このカードは自分の墓地の青眼の白龍を除外することで手札からカオスと名の付く儀式モンスター1体を手札から特殊召喚できます!墓地の青眼の白龍を1体除外し、手札から儀式モンスター、ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンを儀式召喚!」

 

ATK/4000

 

「ここで攻撃力4000ですって!?」

 

「バトル!カオス・MAX・ドラゴンでジールギガスに攻撃!混沌のマキシマム・バースト!」

 

「きゃああああ!」

 

沙紀 LP3000→2200

 

「ターンエンドです」

 

なんとか形勢逆転できましたかね

 

でも今日は好調な沙紀。何が起こるか分かりませんね

 

「私のターン、ドロー!墓地のリチュアの儀水鏡の効果を発動しますわ!儀水鏡をデッキに戻し、ジールギガスを手札に戻しますわ。そして、魔法カード、サルベージを発動!墓地の攻撃力1500以下の水属性モンスター2体を選択して手札に加えますわ。この効果で私は墓地からシャドウ・リチュアとリチュア・ビーストを手札に加えますわ」

 

あ、やばいですねこれは。ジールギガスがまたきます

 

「シャドウ・リチュアの効果で手札からこのカードを捨て、デッキからリチュアの儀水鏡を手札に加えますわ。そしてリチュアの儀水鏡を発動!手札のジールギガスを墓地に送り、もう1体のジールギガスを儀式召喚しますわ!」

 

ATK/3200

 

「墓地のリチュアの儀水鏡の効果を発動!このカードをデッキに戻すことで墓地のイビリチュア・ジールギガスを手札に加えますわ。そしてジールギガスの効果発動ですわ!」

 

沙紀 LP2200→1200

 

「ジールギガスの効果はドローしたカードの内容でその有無を決定するという性質上、デッキバウンス効果は対象をとりませんわ。つまり効果の対象にならないカオス・MAX・ドラゴンといえども、これが決まればカオス・MAX・ドラゴンを除去できますわ」

 

そう、だからジールギガスは厄介なんです・・・

 

「ドロー・・・ドローしたカードはリチュア・アビス。リチュアのモンスターのため、バウンス効果発動ですわ。カオス・MAX・ドラゴンをデッキに戻してもらいますわ」

 

「ぐっ・・・」

 

ここまでですか・・・

 

「(今引いたアビスで次の準備をしておきたいところですけど、出したアビスの対処方法がない上、相手の2番手が誰か分からない以上、これ以上モンスターを出すと危険ですわね。相手が隆だった場合、サイバー・エンドで一発KOですわ・・・パワー・ボンドで出されたらもう無理ですわね)バトル、ジールギガスとトリシューラでダイレクトアタックですわ」

 

涼太 LP3800→0

 

ふぅ・・・1人倒したとはいえ、ちょっとこの場はいただけませんね・・・沙紀の残りライフはあと1200・・・次の隆ならなんとかできるでしょうか・・・

 

とりあえずベンチに戻りましょうか

 

「お疲れ」

 

「ごめんなさい、場がちょっと・・・」

 

「しょうがないわよ。にしても・・・強くなったわね沙紀」

 

「つい半年前までは私達中等部四天王に勝てる人なんて中等部内にはいなかったのにね」

 

「それが今や駆と香澄が匹敵する強さを持ち、沙紀が成長してこうして私たちの前に立ちふさがってる」

 

「でもまぁ、相手は強ければ強いほどデュエルは楽しいし、燃えるけどな」

 

「呑気だなお前ら」

 

「でも駆もそうでしょ?」

 

「・・・まぁな」

 

駆もそういうタイプですからね

 

「さて、隆、頼みましたよ」

 

「あぁ、気を引き締めて行ってくる」




駆「以上、第62話でした」

留姫「で、今日のゲストは勿論涼太よ」

涼太「荒川涼太です。沙紀が強くなりましたね」

駆「いやぁね・・・作者が実際にリチュアのデッキは持ってないんだよね。だからリチュアのデッキレシピとか検索しながらいろいろやるわけ。そしたらいつの間にかこうなった(汗)」

涼太「何ですかそれ・・・」

留姫「沙紀って美菜の親友の設定だからサブキャラになってもおかしくないわね」

駆「もうなってるでしょ・・・」

涼太「最初はうまく行ったんですけどね~」

留姫「とりあえず六武衆は門や結束がないとダメね」

駆「ツァンは必ずと言っていいほどキーカードが全部そろわないもんね」

涼太「そこからの沙紀ですよ・・・」

留姫「トリシューラは予想外だったわ・・・まぁでも確かに手に入ったなら入れるわよね・・・」

駆「あれ、凶悪だからね・・・」

涼太「さて、少しリメイク前の小説の話でもしましょうか」

留姫「そうね・・・リメイク前は涼太は予選リーグ第2戦で登場したわね」

駆「そしたら見事に3ターンで3人を倒し、見事に予選リーグでの俺の出番がなくなったと」

涼太「しかも相手高等部・・・」

留姫「爽快だったでしょ?」

涼太「ものすごく爽快でしたね」

駆「その後は準決勝で登場。1番手を倒したものの、2番手に粉砕されたと」

留姫「ちなみにその時の1番手がこの小説では高等部1-2の石原周子、2番手が高等部1-1の石原法子ね」

涼太「あの時は帝が強いって設定でしたけど・・・」

駆「ここではね・・・高等部1-2のメンツがね・・・全員ロックということもあって、周子さんのほうが強く感じるよね」

留姫「できれば決勝で当たりたいわ・・・」

涼太「ということで、次回は中等部最強決定戦中編ですね」

駆「うちの2番手は隆、沙紀と激闘を繰り広げるよ」

留姫「サブタイトルは『水と氷と白きオーラ』よ」

涼太「それでは次話もお楽しみに!」


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第63話 水と氷と白きオーラ

駆「お待たせしました。第63話です」

留姫「今回は準々決勝中編よ」

駆「2番手の隆が沙紀と激闘を繰り広げるよ!」

留姫「2番手対決。勝って有利な状況に導くのはどっちかしら?」

駆「第63話、スタートです」


アカデミア杯団体戦準々決勝 中等部1-1vs中等部1-3 フィールドの状況

 

中等部1-1 2番手 丸藤隆

LP4000 手札5枚

モンスター・伏せカード共になし

 

 

中等部1-3 2番手 神田沙紀

LP1200 手札3枚(イビリチュア・ジールギガス、リチュア・ビースト、リチュア・アビスと判明済み)

伏せカードなし

イビリチュア・ジールギガス ATK/3200 DEF/0

氷結界の龍トリシューラ ATK/2700 DEF/2000

 

 

 

 

 

隆side

 

まさか沙紀がこんなに強くなってるとはな・・・

 

だがトリシューラはすでに効果を使っている。手札が良ければ一気に行けるが・・・

 

「行くぞ沙紀」

 

「いつでもこいですわ」

 

「「デュエル!」」

 

隆 LP4000

沙紀 LP1200

 

「俺のターン、ドロー!」

 

・・・こうなるとは思ったぜ・・・手札が悪い。流れは沙紀にあるなやはり

 

ならばせめてジールギガスだけは破壊する!

 

「相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、サイバー・ドラゴンは手札から特殊召喚できる!こい!サイバー・ドラゴン!」

 

ATK/2100

 

「魔法カード、エヴォリューション・バーストを発動!自分の場にサイバー・ドラゴンが存在するとき、相手の場のカードを1枚破壊する。ジールギガスは破壊させてもらう!エヴォリューション・バースト!」

 

「くっ!」

 

「だがこのカードを使用したターン、サイバー・ドラゴンは攻撃できない。サイバー・ラーバァを守備表示で召喚」

 

DEF/600

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

これがこのターンできる精一杯のことだ

 

「どうやら手札があまりよろしくないようですわね。では遠慮なく行きますわよ!私のターン、ドロー!リチュア・ビーストを召喚!」

 

ATK/1500

 

「リチュア・ビーストの効果で墓地からヴィジョン・リチュアを守備表示で特殊召喚しますわ!」

 

DEF/500

 

「さらに墓地のフィッシュボーグ-ランチャーの効果を発動しますわ!」

 

フィッシュボーグ-ランチャーの効果・・・まさかまたシンクロか!

 

「フィッシュボーグ-ランチャー以外の自分の墓地のモンスターが水属性の場合、墓地から特殊召喚できますわ!」

 

DEF/100

 

「魔法カード、手札抹殺を発動しますわ」

 

「何!?」

 

「互いに手札を捨て、捨てた枚数分ドローしますわ」

 

なぜ沙紀が手札抹殺を・・・墓地に儀水鏡がない今、ジールギガスを回収する手段はあまりないだろ?

 

「レベル4のリチュア・ビーストとレベル2のヴィジョン・リチュアにレベル1のフィッシュボーグ-ランチャーをチューニング!海に眠りし一角獣よ、白いオーラを宿し目覚めなさい!シンクロ召喚!現われなさい!白闘気一角!」

 

ATK/2500

 

てっきりグングニールを出すかと思いきや・・・なんだこのモンスターは・・・見たことないぞ

 

「白闘気一角のシンクロ召喚に成功したとき、墓地の魚族モンスター1体を特殊召喚しますわ。この効果で私は墓地からリチュア・アビスを守備表示で特殊召喚しますわ!」

 

DEF/500

 

アビス・・・涼太とのデュエルの最後のターンに手札に加え、さっきの手札抹殺で墓地に落としたか・・・だがこれだけのために手札抹殺をするか?

 

「リチュア・アビスの召喚・特殊召喚に成功したとき、デッキからリチュア・アビス以外の守備力1000以下のリチュアモンスター1体を手札に加えることができますわ。この効果で私はシャドウ・リチュアを手札に加えますわ。バトル!白闘気一角でサイバー・ドラゴンに攻撃!」

 

トリシューラより攻撃力の低い白闘気一角で攻撃だと?

 

「永続罠、サイバネティック・ヒドゥン・テクノロジーを発動!場のサイバー・ドラゴン1体を墓地に送り、攻撃モンスター1体を破壊する!」

 

「オネストやリミッター解除でもないのですね・・・なら問題ないですわ」

 

「何?」

 

「白闘気一角の効果を発動しますわ。このカードが相手によって破壊され墓地に送られた場合、このカード以外の墓地の水属性モンスター1体を除外することでこのカードをチューナー扱いで特殊召喚しますわ!」

 

「何だと!?」

 

「墓地のジールギガスを除外し、白闘気一角を墓地から復活!」

 

ATK/2500

 

「・・・サイバー・ラーバァを攻撃するのは得策ではないですわね。オーバーロード・フュージョンでキメラテック・オーバー・ドラゴンでも出されたらたまらないですもの。私はカードを1枚伏せてターンエンドですわ」

 

流石にそうするか・・・

 

「俺のターン、ドロー!」

 

よし、さっきの手札抹殺のおかげで手札が良くなった。一気に行く!

 

「魔法カード、パワー・ボンド発動!」

 

「やはりきましたわね」

 

「手札のサイバー・ドラゴン2体を融合し、サイバー・ツイン・ドラゴンを融合召喚!」

 

ATK/2800

 

「パワー・ボンドの効果により、サイバー・ツイン・ドラゴンの攻撃力は倍となる」

 

ATK/2800→5600

 

「バトル!サイバー・ツイン・ドラゴンでトリシューラを攻撃!エヴォリューション・ツイン・バースト!」

 

「・・・残念でしたわね。パワー・ボンド、1ターン遅くて」

 

「何?」

 

「リバースカードオープン!イタチの大暴発!相手の場の表側攻撃表示モンスターの攻撃力の合計が自分のライフよりも高い場合、相手は表側表示モンスターの攻撃力の合計が自分のライフの数値以下になるようにモンスターをデッキに戻さなければならない」

 

「な、何だと!?」

 

「私のライフは1200・・・あなたの取れる選択肢は1つしかありませんわ」

 

「ぐっ・・・サイバー・ツイン・ドラゴンを・・・デッキに戻す」

 

イタチの大暴発・・・確かにジールギガスの効果でライフを削る沙紀にはピッタリのカードだ・・・

 

にしてもあいつ・・・このデュエルまであらゆるカードを温存してやがったな。トリシューラは昨日当てたと言っていたが、トリシューラがなくてもあのシンクロモンスターやイタチの大暴発は入れれたはずだ。それをここで初めて出してきたということは・・・全ては団体戦で優勝するためか

 

「ターンエンドだ。エンドフェイズ、パワー・ボンドの効果でサイバー・ツインの攻撃力分のダメージを受ける」

 

隆 LP4000→1200

 

俺の場にはサイバー・ラーバァのみ・・・どこまで持つか・・・

 

「私のターン、ドローですわ!・・手札から魔法カード、サルベージを発動!」

 

なっ、ここでサルベージだと!?

 

「墓地からヴィジョン・リチュアとシャドウ・リチュアを手札に加えますわ。そして今加えたヴィジョン・リチュアとシャドウ・リチュアを捨て、デッキからリチュアの儀水鏡と3体目のジールギガスを手札に加えますわ」

 

ここでさらにジールギガスが復活するのかよ!

 

「リチュアの儀水鏡を発動!さっきのターンでアビスの効果で手札に加えたシャドウ・リチュアを手札からリリースし、イビリチュア・ジールギガスを儀式召喚!」

 

ATK/3200

 

「ジールギガスの効果発動ですわ!」

 

沙紀 LP1200→200

 

「ドロー!ドローしたカードは・・・リチュア・エリアル。よってバウンス効果発動!サイバー・ラーバァをデッキに戻してもらいますわ」

 

こうなってはラーバァも意味がない・・・

 

「これであなたの場のカードはサイバネティック・ヒドゥン・テクノロジーのみ、手札もありませんわ!いきますわよ!バトル!ジールギガスでダイレクトアタックですわ!」

 

「まだ終わらせん!墓地の超電磁タートルの効果発動!このカードを墓地から除外することでバトルフェイズを終了させる!」

 

「手札抹殺の時に墓地に送っていたのですね。ターンエンドですわ」

 

こんな場のままで終わらせるかよ!少しでもいい状態で3番手の駆につなぐ!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

よし、まだいけるな

 

「魔法カード、マジック・プランターを発動!自分の場の永続罠、サイバネティック・ヒドゥン・テクノロジーを墓地に送り、カードを2枚ドローする!」

 

・・・最後の最後に来たか

 

「魔法カード、パワー・ボンド発動!」

 

「またパワー・ボンドですって!?ってことは・・・残り1枚は・・・」

 

「あぁ、速攻魔法、サイバネティック・フュージョン・サポートを発動!ライフを半分支払い、このターン、自分が機械族の融合モンスターを融合召喚する場合に1度だけ、その融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを自分の手札・フィールド上・墓地から選んでゲームから除外し、これらを融合素材にできる!」

 

「やっぱり最後はそのパターンなのですね」

 

「そういえば1回戦も俺はこのパターンだったな・・・いくぞ!墓地のサイバー・ドラゴン3体をゲームから除外し融合!現れろ!サイバー・エンド・ドラゴン!」

 

ATK/4000

 

「パワー・ボンドの効果により、攻撃力は倍だ!」

 

ATK/4000→8000

 

「バトルだ!サイバー・エンド・ドラゴンでジールギガスを攻撃!エターナル・エヴォリューション・バースト!」

 

「きゃああああ!」

 

沙紀 LP200→0

 

「エンドフェイズ、俺はサイバー・エンド・ドラゴンの攻撃力分のダメージを受ける」

 

隆 LP1200→0

 

「全く・・・強引ですわね」

 

「自分でもそう思うぜ。だが引いてしまったものはしょうがない」

 

「その引く確率があなたは恐ろしく高いのをご存知?」

 

「あぁ知っているさ。それがサイバー流だ」

 

「・・・サイバー流もどこにいきたいのかわかりませんわ・・・」

 

「俺も分からん」

 

何がなんだか俺も分からんからな(汗)

 

「さてこれで勝負は大将戦に持ち込まれたわけだ」

 

「えぇ、こんな荒れた場で大将戦というのがちょっと申し訳ないですわね」

 

「だが、互いに残せるものは残した。後は託すだけだ」

 

「・・・そうですわね」

 

そろそろベンチに戻るか・・・駆の奴、もう準備万端みたいだな

 

「すまん、結局駆に負担かけることになった」

 

「これぐらいなら問題ないよ」

 

「沙紀があんなにシンクロ使ってくるのはさすがに読めなかったわね」

 

「あいつ、今日の今日まで隠してたんだろうな」

 

ついでに聞いとけばよかったな

 

「さぁ駆、後はしめるだけよ」

 

「頼んだぜ」

 

「あぁ、任せといて」

 

駆ほど頼りになるリーダーはいないよな・・・頼むぜ駆




駆「以上、第63話でした」

留姫「今回のゲストは隆よ」

隆「丸藤隆だ。何とか引き分けに持ち込んだぞ・・・」

駆「隆があんなに手札が悪いなんて珍しいね」

隆「それだけデュエルの流れが沙紀の方にあったということだ」

留姫「それでも最後にパワー・ボンドとサイバネティック・フュージョン・サポートを引き当てるんだから大概チートドローよ」

駆「しかし白闘気は強いな。水属性モンスター1体を除外してチューナー扱いで復活とは」

隆「その白闘気一角がまだいるんだよな・・・」

留姫「おまけでトリシューラもいるしね」

駆「こっちもこっちで攻撃力8000のサイバー・エンドがいるけどね」

隆「すぐ対処される運命だろうがな」

留姫「攻撃力8000なんてそう簡単に戦闘では超えられないものね」

隆「しかし俺のデュエルはほんとワンパターンだよな・・・」

駆「自分で言うんだ(汗)」

隆「事実だから仕方ないだろ・・・」

留姫「サイバー流はそんなものよ」

駆「おかげで出番があってもそんなに長くはないという不憫枠になりつつ・・・」

隆「それはやめろ!」

留姫「大丈夫、リメイク前の小説にも今の小説にも登場予定のくせにいまだ1度も登場してない不憫枠がいるから・・・」

駆「気になる人は作者が連載しているクトゥルフ小説のキャラ紹介を見よう。名前と簡単な自己紹介だけ載ってるから(汗)」

留姫「なお、そのクトゥルフ小説にもまだ出てない模様(汗)」

隆「空気枠じゃねぇか・・・」

駆「さて、次回は中等部最強決定戦後編です」

留姫「駆と香澄が大将戦で激突するわ」

隆「激戦必至の融合対決だ」

駆「いつから融合対決になると錯覚していた?」

隆「何?」

留姫「次話のサブタイトルは『嶺に咲く一輪の光の花』よ・・・さてこのサブタイトル、どういう意味なのかしら?」

駆「麻雀って楽しいよね!」

隆「なんで麻雀が出てくるんだ・・・」

駆「一緒に楽しもうよ!」

留姫「あなたは一体何をやってるの・・・」

隆「後、キャラが壊れかけてるぞ・・・」

駆「それでは次話もお楽しみに!」


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第64話 嶺に咲く一輪の光の花

駆「お待たせしました、第64話です」

留姫「いよいよ準々決勝も決着よ」

駆「クラスの命運をかけて俺と香澄が戦うよ」

留姫「遂にあのモンスターが進化するわよ」

駆「そう・・・めったに出てこないあのヒーローがね」

留姫「そして準決勝進出最後の一枠はどっちなのか」

駆「第64話、スタートです」


アカデミア杯団体戦準々決勝 中等部1-1vs中等部1-3 フィールドの状況

 

中等部1-1 3番手 山岸駆

LP4000 手札5枚

伏せカードなし

サイバー・エンド・ドラゴン ATK/8000 DEF/2800(パワー・ボンドの効果で攻撃力倍)

 

 

 

中等部1-3 3番手 大久保香澄

LP4000 手札5枚

伏せカードなし

氷結界の龍トリシューラ ATK/2700 DEF/2000

白闘気一角 ATK/2500 DEF/1500

リチュア・アビス DEF/500 ATK/800

 

 

 

 

 

駆side

 

まさか沙紀がここまでやるとはね・・・完全に予想外だった。涼太はともかく隆が相討ちまでいくとは思わなかったよ

 

でも隆が最後の最後に巻き返してくれたおかげで状況はイーブン

 

こっちはモンスター1体しか残ってないが、その残ってるサイバー・エンドは攻撃力8000、対して香澄の場はモンスター3体だが、攻撃力はサイバー・エンドに及ばない・・・まぁ効果破壊で一気に状況は変わるけどね(汗)

 

まぁ、どんな状況だろうと俺がやることはただ1つ!

 

このデュエルを楽しむ!

 

そんな思いで俺はデュエルフィールドに立つ。しかし対戦相手の香澄は胸に手を当てて深呼吸してた

 

「緊張してる香澄?」

 

「しますよ・・・負けたらチームの負けなんですから」

 

「プレッシャー感じてるね」

 

「はい・・・プレッシャーが大きい分やりがいはあります。けど、勝ち進むたびにプレッシャーの強度が大きくなって・・・」

 

「押しつぶされそうと?」

 

「はい・・・駆さんはこういう経験ってあります?」

 

「あるよ・・・多分香澄が想像もつかないよなプレッシャーを感じたこともある」

 

「え?これ以上の・・・」

 

「だから団体戦の大将っていう立場ゆえのプレッシャーなんて全然大丈夫。別に命とられるわけじゃないんだし」

 

そう、これ以上のプレッシャーなんて転生前の世界で散々味わった・・・

 

「香澄・・・大将のプレッシャーで大事なこと忘れてない?」

 

「大事な・・・こと?」

 

「デュエルは・・・楽しまなきゃ損だよ」

 

「あ・・・ふっ、いつでも駆さんのそのスタンスは変わらないんですね」

 

「変わるわけないじゃん」

 

「ふふっ・・・そうですよね・・・いつでもデュエルは楽しまないと・・・ですね」

 

「・・・いい顔つきになったじゃん」

 

「駆さんのおかげです・・・いきますよ!」

 

「あぁ、俺たちにしかできない、楽しいデュエルを!」

 

「「デュエル!」」

 

駆 LP4000

香澄 LP4000

 

「私のターン、ドロー!私は魔法カード、悪魔への貢物を発動!場の特殊召喚されたモンスター1体を墓地に送り、手札からレベル4以下の通常モンスター1体を特殊召喚します!私は融合召喚されたサイバー・エンド・ドラゴンを墓地に送り、手札からジェムナイト・ガネットを特殊召喚!」

 

ATK/1900

 

なるほどね・・・悪魔の貢物か・・・確かにそれなら苦も無く相手の場のモンスターを除去できる

 

「カードを1枚伏せてターンエンドです」

 

香澄の場に現在モンスターは4体。そして規定によりこのターン香澄は攻撃できない。ゆえにこれ以上展開する必要は確かにない

 

「俺のターン、ドロー!」

 

まずはあの場を何とかしなきゃいけないんだけど・・・こう・・・ね・・・なんでこういう時にいつも都合よくこのペアがくるんだろうね(汗)

 

「E・HEROバーストレディを召喚!」

 

ATK/1200

 

「魔法カード、バースト・インパクト発動!バーストレディが自分の場にいるとき、場のバーストレディ以外のモンスターをすべて破壊し、破壊したモンスター1体につき、300ポイントのダメージを受ける!バーストレディ以外のモンスターは香澄の場に4体!いけ!バーストレディ!焼き払え!バースト・インパクト!」

 

「くっ!」

 

香澄 LP4000→2800

 

「白闘気一角が相手によって破壊され墓地に送られた場合、このカード以外の水属性モンスター1体を除外することで、チューナー扱いで復活できる!リチュア・アビスを除外し!白闘気一角を復活!」

 

ATK/2500

 

やっぱりあの復活モンスターは厄介だなぁ。でも香澄のデッキに水属性モンスターはそうはいないはず。だとすれば後復活できるのはトリシューラを除外しての1回のみ!

 

「カードを3枚伏せてターンエンド!」

 

「私のターン、ドロー!魔法カード、吸光融合を発動!まずはデッキからジェムナイト・フュージョンを手札に加えます。その後、手札・フィールドから融合素材モンスターを除外し、融合召喚します!私は手札のジェムナイト・ルマリンとジェムナイト・クリスタを融合し、ジェムナイト・パースを融合召喚!」

 

ATK/1800

 

パーズか・・・めったに出てこないモンスターが来たな

 

「パーズは2回攻撃ができます!バトル!パーズでバーストレディに攻撃!パーズは戦闘でモンスターを破壊し墓地に送った時、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与えます」

 

「ぐぅぅ!」

 

駆 LP4000→2200

 

「だけど罠発動!ヒーロー逆襲!自分の場のE・HEROが戦闘で破壊されたときに発動。自分の手札から相手はランダムにカードを1枚選択する。それがE・HEROモンスターだった場合、相手の場のモンスター1体を破壊し、選択したカードを自分の場の特殊召喚する!」

 

「駆さんの手札は・・・1枚!?」

 

「そう、だから自動的にこのカードが選択される。このカードはE・HEROネオス・ガール!白闘気一角を破壊し、E・HEROネオス・ガールを特殊召喚!」

 

『サキちゃん登場!』

 

ATK/2000

 

「でも白闘気一角はまだ蘇ります!墓地のトリシューラを除外し、復活!」

 

ATK/2500

 

「パーズはもう攻撃できなくなりますけど、それでも白闘気一角でそのモンスターは倒せます!白闘気一角でネオス・ガールを攻撃!」

 

「罠発動!魂の結束-ソウル・ユニオン!攻撃対象となった自分の場のモンスター1体の攻撃力を自分の墓地のE・HEROモンスター1体の攻撃力分だけアップさせる!墓地から選択するのはバーストレディ!バーストレディの攻撃力1200ポイント分ネオス・ガールの攻撃力を上げる!」

 

『仲間の力でパワーアップ!』

 

ATK/2000→3200

 

「そんな!」

 

「迎え撃てサキ!フラワー・スクリュー!」

 

『いっけーーー!』

 

「きゃあ!」

 

香澄 LP2800→2100

 

「ネオス・ガールが戦闘で相手モンスターを破壊したとき、カードを1枚ドローする!そして香澄の墓地に水属性モンスターはもういない!よって白闘気一角は復活しない!」

 

「流石ですね・・・カードを1枚伏せてターンエンドです」

 

ネオス・ガール ATK/3200→2000

 

やっとサキがまともに活躍した気がする(汗)

 

『駆!一気に行くよ!』

 

「それはドロー次第かな。俺のターン、ドロー!」

 

あ・・・これは・・・初お披露目かな

 

「E・HEROエンジェル・シャイアを召喚!」

 

ATK/100

 

『やっほー!』

 

『あ、この組み合わせは!』

 

「そう・・・サキ、いくよ!」

 

『うん!』

 

『私も忘れないでよね!』

 

「レベル6のネオス・ガールにレベル1のシャイアをチューニング!嶺に咲く花のように、地上に強く咲き誇れ!シンクロ召喚!咲き乱れよ!E・HEROネオス・ブルーム!」

 

『サキちゃん進化!』

 

ATK/2000

 

「見たことないHERO・・・」

 

・・これは・・フルール・ド・シュヴァリエに姿が似ているな・・・(汗)

 

『駆!私の効果忘れないでよね!』

 

「分かってるよ。シャイアの効果発動!このカードが融合素材、またはシンクロ素材として墓地に送られた時、このカード以外の融合素材またはシンクロ素材のレベル×100ポイント回復する!ネオス・ガールのレベルは6!よって600ポイント回復する!」

 

『受け取って駆!』

 

駆 LP2200→2800

 

「ネオス・ブルームの効果発動!1ターンに1度、カードを1枚ドローすることができ、そのカードをお互い確認し、そのカードの種類により、違う効果を得ることができる!ドロー!ドローしたのはモンスターカード、E・HEROフェザーマン!モンスターカードをドローした場合、このカードはこのターン2回攻撃ができる!」

 

「えぇ!?」

 

「バトル!ネオス・ブルームでジェムナイト・パーズに攻撃!いくよサキ!」

 

『うん!いっくよー!』

 

「嶺上開花!」

 

『ツモ!』

 

「きゃあ!」

 

香澄 LP2100→1900

 

「さらに2回目の攻撃!香澄にダイレクトアタック!」

 

「させません!永続罠、化石岩の解放を発動!除外されいている自分の岩石族モンスター1体を特殊召喚します!ジェムナイト・クリスタを特殊召喚!」

 

ATK/2450

 

「だったらバトルは中断かな。ターンエンド」

 

流石香澄。そう簡単にはいかないよね

 

「私のターン、ドロー!・・・駆さん、このターンで終わらせます!」

 

「何!?」

 

「レスキューラビット召喚!」

 

ATK/300

 

「レスキューラビットの効果!このカードを除外し、デッキからレベル4以下の同名の通常モンスター2体を特殊召喚する!私はジェムナイト・サフィアを守備表示で2体特殊召喚!」

 

DEF/2100×2

 

うげぇ・・・これは本気で決めにくる気だね

 

「手札からジェムナイト・フュージョンを発動!場のサフィア2体を融合し、ジェムナイト・アクアマリナを融合召喚!」

 

ATK/1400

 

「墓地のジェムナイト・パーズを除外し、墓地のジェムナイト・フュージョンを手札に加えます。そして再びジェムナイト・フュージョンを発動!場のアクアマリナとクリスタを融合!ジェムナイト・ジルコニアを融合召喚!」

 

ATK/2900

 

ここでジルコニア・・・しかもアクアマリナを融合素材にしたってことは・・・

 

「アクアマリナの効果発動!このカードが場から墓地に送られたとき、相手の場のカード1枚を手札に戻します。私が戻すのは・・・ネオス・ブルーム!」

 

『えぇ、私!きゃあ!』

 

「サキ・・・伏せカードじゃないんだね戻すのは」

 

「伏せカードよりはオネスティ・ネオスで反撃される方が嫌ですから」

 

そりゃそうだよね。これも一種の心理戦

 

「バトル!ジルコニアでダイレクトアタック!」

 

「罠発動!ガード・ブロック!戦闘ダメージを0にし、カードを1枚ドローする!」

 

ふぅ・・・伏せカードが戻されなかったおかげでダメージは0で手札も補充できた

 

「さすがですね・・・でも私の攻撃はまだ終わりません!罠発動!廃石融合!」

 

何!?ここで罠融合!?

 

「墓地のルマリンとサフィア2体を除外し融合!融合召喚!輝きの淑女!ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ!」

 

ATK/3400

 

まじか・・・ここで

 

『クリリ~』

 

え?・・・さっきのドローで引いてたのか

 

「これで終わりです!ブリリアント・ダイヤでダイレクトアタック!グラインド・フュージョン!」

 

「終わらせない!手札のクリボーの効果発動!このカードを手札から墓地に送り、戦闘ダメージを0にする!」

 

『クリリー!』

 

クリボー・・・ガード・ブロックの効果で引いてきたカード・・・助かった

 

「決めれなかった・・・流石です」

 

「それにしては笑ってるじゃん」

 

「楽しいからですよこのデュエルが。駆さんとのデュエルはいつも楽しい・・・だから私もいつも以上の力を出せる」

 

「それはよかった・・・それでこそ、倒しがいがある」

 

「駆さんらしいですね」

 

「それが俺だからね」

 

「ふふっ・・・では、メインフェイズ2、ブリリアント・ダイヤの効果を発動。1ターンに1度、自分の場のジェムナイトモンスター1体をリリースすることでエクストラデッキからジェムナイト融合モンスターを召喚条件を無視して特殊召喚します。廃石融合の効果dえ特殊召喚したブリリアント・ダイヤはこのターンのエンドフェイズに破壊されます。なので私は、ブリリアント・ダイヤを墓地に送ります。そして呼び出すモンスターは、全てを照らす至上の輝き!ジェムナイトマスター・ダイヤ!」

 

ATK/2900

 

「マスター・ダイヤの攻撃力は、墓地のジェムモンスターの数×100ポイントアップします。今、私の墓地にはジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤとジェムナイト・クリスタ、ジェムナイト・アクアマリナの3体がいます。よって攻撃力は300ポイントアップ!」

 

ATK/2900→3200

 

「ターンエンドです」

 

攻撃力2900に3200・・・しんどいね

 

でも倒すのは不可能じゃない。やってやるさ!

 

「俺のターン、ドロー!」

 

・・・これならまだ何とかなる

 

「魔法カード、聖なる呪印の宝札を発動!墓地のヒーロー逆襲、魂の結束-ソウル・ユニオン、ガード・ブロックの3枚の罠カードをゲームから除外することでカードを2枚ドローする!」

 

・・・きたね

 

「魔法カード。融合徴兵を発動!エクストラデッキの融合モンスター1枚を相手に見せて、その素材となるモンスター1体をデッキから手札に加える!俺はエクストラデッキからE・HEROシャイニング・フレア・ウィングマンを見せ、その融合素材となるE・HEROスパークマンを手札に加える。さらに魔法カード、戦士の生還を発動!墓地のバーストレディを手札に加える!」

 

「さっきネオス・ブルームの効果でフェザーマンを加えてましたよね・・・まさか!?」

 

「そう、見せてあげる、俺のマイフェイバリッドヒーローを!手札より魔法カード、二重融合を発動!500ポイントのライフを払うことで、融合を2回行う!」

 

駆 LP2800→2300

 

「まず1回目!手札のフェザーマンとバーストレディを融合!E・HEROフレイム・ウィングマンを融合召喚!」

 

ATK/2100

 

「2回目!場のフレイム・ウィングマンと手札のスパークマンを融合!融合召喚!現れろ!マイフェイバリッドヒーロー!E・HEROシャイニング・フレア・ウィングマン!」

 

ATK/2500

 

「シャイニング・フレア・ウィングマンは自分の墓地のE・HEROモンスターの数×300ポイント攻撃力がアップする!俺の墓地のE・HEROは7体!よって攻撃力は2100ポイントアップ!」

 

ATK/2500→4600

 

「攻撃力4600!?」

 

「さらにシャイニング・フレア・ウィングマンは戦闘でモンスターを破壊し墓地へ送った場合、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える」

 

「・・・決まりですね」

 

「うん。バトル!シャイニング・フレア・ウィングマンでマスター・ダイヤに攻撃!シャイニング・シュート!」

 

「きゃああああ!」

 

香澄 LP1900→0

 

勝った・・・結構綱渡りだったけど

 

「負けちゃいました・・・さすがですね。でも楽しかったです!」

 

「俺も楽しかったよ。でも危なかったぁ・・・ガード・ブロックの効果でクリボーを引いてなかったら俺が負けてたよ」

 

「え、ガード・ブロックの効果で引いてたんですか!?」

 

「そう。だからアクアマリナの効果でブルームじゃなく伏せカードを戻されてたら、俺は負けてた」

 

「そうだったんですか・・・駆さん、ブラフカード使うことが多いし、ヒーロー逆襲の効果で確実にネオス・ガールを出すために通常の魔法カードを伏せてる可能性が高いと思ってたので・・・」

 

「そう思われるのも一種の心理戦だよ。俺へのイメージがそうやって定着してるからこそだけどね」

 

「・・・まだまだ駆さんには敵いませんね」

 

「すぐ抜かれる気がするけどね・・・沙紀も含めて」

 

「沙紀さんもですか」

 

「うん」

 

まぁもう1度対戦したいという思いもあるけどね

 

『これで午前の部は終了です。午後からは準決勝を行います。組み合わせはこちらになります』

 

第1試合:中等部1-1vs高等部1-2

第2試合:高等部1-1vs小等部5-3

 

うげ・・・一番当たりたくないとこと当たってしまった・・・

 

「森司さんとこよみさんのクラスが相手ですね次」

 

「・・・準決勝は俺パスかなぁ」

 

「えぇ!?」

 

「だって・・・俺、一番相性悪いよ・・・魔法・罠が使えないし」

 

「そう言いながら個人戦の準決勝で森司さんに勝ってるじゃないですか」

 

「あれはたまたま。普通だったら勝てない」

 

「・・・まぁ駆さんってモンスター、魔法、罠のコンビネーションで戦うタイプですからね」

 

「そう、だからそのうち1つならともかく2つも封じられちゃ、俺は厳しい」

 

うーん・・・オーダーどうしようかな・・・

 

「っていうか、第2試合ってワイルドカードで進出したクラス同士じゃん(汗)」

 

「・・・そうですね・・・やっぱりあの2クラスがワイルドカードっておかしいですよね」

 

「それほど1回戦の組み合わせがおかしかったってことか」

 

ワイルドカードから決勝進出した例ってあるのかな?

 

にしても・・・まずは森司さんたちを倒さないとな・・・おそらく一番厳しい戦いになる・・・

 

「準決勝頑張ってくださいね」

 

「うん、頑張る」

 

・・・昼飯食べながら対策考えますか




駆「以上、第64話でした」

留姫「今日のゲストは香澄よ」

香澄「大久保香澄です。やっぱり駆さんには勝てません・・・」

駆「でもだいぶ成長してるよ」

留姫「最後の猛攻は凄かったわね。駆のデッキが若干守備寄りだったから受け切られたけど、あの猛攻はそうは防げないわ」

香澄「ありがとうございます」

駆「さてまずはオリカ紹介です」

留姫「ついにサキの本当の姿のお披露目ね」



E・HEROネオス・ブルーム
光属性 戦士族 Lv7
ATK/2000 DEF/1700
シンクロ・効果
チューナー+「E・HEROネオス・ガール」
このカードはシンクロ召喚でしか特殊召喚できない。
このカードはカード効果では破壊されない。
1ターンに1度、カードを1枚ドローする。この効果でドローしたカードをお互いに確認し、そのカードの種類により、このカードは以下の効果を得る。
・モンスターカード:このターン、このモンスターは2回攻撃ができる。
・魔法カード:このモンスターの元々の攻撃力は次の相手ターンのエンドフェイズまで2倍になる。
・罠カード:このターン、このモンスターが攻撃する時、相手は魔法、罠、効果モンスターの効果を発動できない。



駆「これがサキの真の姿です」

留姫「だから次回予告の時あんなこと言ってたのね」

香澄「モデルは嶺上開花・・・麻雀漫画のあの人ですからね」

駆「とりあえず、相手に見せなきゃいけないとはいえ、ドローできるのは強い」

香澄「それにドローしたカードの種類によって追加効果ですね」

留姫「今の環境だったらいまいちなんだろうけどね(汗)」

駆「今の本来の環境を言ったらだめだ」

香澄「次元が違いますからね(汗)」

留姫「ということで・・・香澄と駆は早くも2回目の対決となったわけだけど」

駆「第40話の時の個人戦予選の時も戦ってるからね」

香澄「やっぱり駆さんとのデュエルは楽しいです」

駆「そう思ってくれてるならよかった」

留姫「それが駆のデュエルの魅力だものね」

香澄「次は準決勝ですね」

駆「相手は森司さん、こよみさん率いる高等部1-2・・・正直一番当たりたくなかった」

留姫「あのクラス・・・3人ともロックだものね」

駆「が、しかし次回、あの人がやってくれました」

香澄「次話のサブタイトルは『運命を司る中等部の女帝』ですね・・・運命・・・ってまさか!」

留姫「そう、次回、エド・フェニックスの血をわずかながら受け継いでるあの人の本当の実力が分かるわ」

駆「それでは次話もお楽しみに!」


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第65話 運命を司る中等部の女帝

駆「お待たせしました、第65話です」

留姫「いよいよ準決勝スタートよ」

駆「一番厄介なクラスと当たったこの準決勝、」

留姫「まさかの展開が起こるわよ」

駆「それじゃあ、第65話、スタートです」


美菜side

 

「準決勝のオーダーどうする?」

 

「うーん・・・とりあえず涼太を2番手か3番手で使うのは確定で・・・」

 

「確定なんですか」

 

「おう、準々決勝の初ターン、魔法・罠を使わずにあれだけ展開してるくせに何を言っている」

 

「あぁ(汗)」

 

現在私たちは昼飯を食べながら準決勝のオーダーを考え中

 

「後は留姫もそこそこ行けるし・・・でも安定性では涼太だから2番手留姫、3番手涼太かな」

 

「私が2番手なのね・・・いいわ」

 

「後は・・まず俺無理で・・・」

 

駆はね・・・魔法・罠封じられたらほぼ何もできないからね・・・

 

「隆か美菜か・・・うーん・・・じゃあ今日デュエルやってない美菜で」

 

「それで決めるの!?嬉しいけどさ」

 

でもほぼ負け試合なんだけど・・・先行取られたら個人戦2回戦の二の舞だよ(汗)

 

「美菜は先攻取れたら全力でBloo-Dを展開ってところかしら?」

 

「それしか手はないな・・・相手の1番手はおそらくホルス。どうせ1ターン目でLv8を召喚してくるだろう」

 

そうなんだよね・・・正直決勝であのクラスとは当たりたかった・・・そしたら決勝は明日だから夜にたっぷり対策考えられるのに・・・

 

「・・・あ」

 

「どうしたの駆?」

 

「ある・・・魔法・罠使わなくても1ターンでBloo-Dを出す方法が」

 

「えぇ!?」

 

あ、あるの?

 

「そう、美菜、このカード持ってる?」

 

「このカードは・・・持ってない・・・あ、そういうこと!?」

 

「察したみたいだね」

 

「駆、これ貸して!」

 

「むしろ3枚上げる。これは美菜が使うべきカードだろうし」

 

「ありがとう!」

 

このカードが1枚でも手札にきて、かつBloo-Dが手札にあれば・・・いける!

 

「なら1番手美菜、2番手留姫、3番手涼太か」

 

「うん、準決勝はこれで行く。3人とも、頼んだよ」

 

「えぇ」

 

「全力で行きます」

 

「任せて!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『これより、準決勝第1試合、中等部1-1vs高等部1-2の試合を始めます』

 

「よーし!いってくる!」

 

「任せたよ美菜」

 

さぁ、私がこの準決勝の突破口を開いてみせる!

 

「なるほど、あなたなのね1番手は」

 

相手の1番手は予想通りホルス使いの石原周子さん

 

「誰だと思いました?」

 

「準々決勝で最初に青眼を展開しまくった子」

 

「涼太のことね」

 

「その子を私たちは1番警戒してたから」

 

へぇ、涼太が1番警戒されてるんだ・・・まぁ、無理もないよね。魔法・罠なしであれだけ展開されたら魔法・罠のロックを主軸とするこのクラスにはたまったものじゃない。しかも出すモンスターの攻撃力が高いし

 

「まぁいいわ。やりましょう」

 

「はい」

 

「それでは、デュエル開始!」

 

「「デュエル!」」

 

美菜 LP4000

周子 LP4000

 

「悪いわね。先攻は私みたいね」

 

どうやら先攻を取ったら私には勝てるって思ってるみたいだね・・・

 

「私のターン、ドロー。ホルスの黒炎竜LV4を召喚!」

 

ATK/1600

 

「魔法カード、レベルアップ!を発動!ホルスの黒炎竜LV4を墓地に送り、デッキからホルスの黒炎竜LV6を特殊召喚!」

 

ATK/2300

 

「さらに2枚目のレベルアップ!を発動!ホルスの黒炎竜LV6を墓地に送り、ホルスの黒炎竜LV8を特殊召喚!」

 

ATK/3000

 

「このモンスターがいる限り、魔法カードの発動を無効にし破壊することができるわ!カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

あの伏せカードはおそらく王宮のお触れ。これで魔法・罠を封じるお触れホルスの完成

 

でも駆が言うにはお触れホルスはまだ完成じゃないみたい。駆が一番恐れていたのは・・・永続魔法、カイザーコロシアム。相手が場に出せるモンスターは自分の場のモンスターの数を超えることはできないという展開を抑制するカード。あれをホルスLV8を出す前に発動し、その後にホルスLV8を出せば・・・ホルスLV8に対し、相手はモンスター1体しか出せず、そう簡単には除去できないって・・・

 

まだカイザーコロシアムを使うところを見たことはないけど、もし発動されれば勝ち目は薄かった。けど、やっぱり発動されなかった・・・持ってないのかな?

 

とにかくこれで駆が言ってた最悪な状況は避けられた

 

「私のターン、ドロー!」

 

それじゃあ・・・皆の度肝を抜いてあげる!

 

「D3を召喚!」

 

ATK/0

 

「・・・攻撃力0?」

 

「D3の効果発動!手札を2枚まで捨て、捨てた数だけ手札・デッキ・墓地からD3を特殊召喚できる。ただしこの効果の発動後、ターン終了時まで私はD-HEROモンスターしか召喚・特殊召喚ができないけどね。この効果で手札を2枚捨て、デッキからD3を2体特殊召喚!」

 

ATK/0×2

 

「これで・・・私の場にモンスターは3体・・・」

 

「・・・はっ!まさか!」

 

「そう・・・そのまさか!私は場のD3を3体リリース!来て!究極のD!D-HERO Bloo-D!」

 

ATK/1900

 

「嘘でしょ・・・魔法・罠を使わずに1ターンで出てくるなんて・・・」

 

「さすがに予想外だったでしょ?これで、Bloo-Dの効果で相手の場のモンスター効果は無効化される。つまり、ホルスの魔法ロックは解除されました」

 

「そんな・・・」

 

「さらに、Bloo-Dの効果!1ターンに1度、相手の場のモンスター1体を装備カード扱いとして装備できる。私はホルスの黒炎竜LV8を選択!クラプティー・ブラッド!」

 

「ほ、ホルス!」

 

「この効果で装備したモンスターの元々の攻撃力の半分だけ、Bloo-Dの攻撃力は上がります」

 

ATK/1900→3400

 

「さらに装備魔法、ディレイ・アーマーをBloo-Dに装備!さらに墓地のD-HEROディアボリックガイの効果発動!墓地のこのカードを除外して、デッキからディアボリックガイを1体特殊召喚!」

 

ATK/800

 

ディアボリックガイはD3の効果で墓地に送ってたよ

 

「バトル!ディアボリックガイでダイレクトアタック!」

 

「きゃっ!」

 

周子 LP4000→3200

 

「Bloo-Dでダイレクトアタック!ブラッディ・フィアーズ!」

 

「きゃああああ!」

 

周子 LP3200→0

 

よし!ばっちり決まった!

 

懸念事項はディアボリックガイが攻撃表示でたってることだけど・・・対策はある

 

とはいえ、ディアボリックガイに構ってる暇はないんじゃないかな。Bloo-Dを最優先で破壊しないと・・・モンスターを吸収しまくるからね

 

2番手は・・・やっぱり灘さん・・・サイレント・マジシャンの使い手だったね

 

「宜しくお願いします」

 

「こちらこそ」

 

パッと見はにらんでるようにしか見えないけど・・・灘さんにはそういうつもりはないと駆と留姫が言ってたっけ・・・まぁいいか

 

「「デュエル!」」

 

美菜 LP4000

こよみ LP4000

 

今はデュエルに集中。できれば2人抜きしたいところだけど・・・無理はせず、削れるだけ削ろっと

 

「私はサイレント・マジシャンLV4を召喚します」

 

ATK/1000

 

「魔法カード、レベルアップ!を発動します。サイレント・マジシャンLV4をリリースし、デッキからサイレント・マジシャンLV8を特殊召喚します」

 

ATK/3500

 

攻撃力3500・・・ホルスLV8を吸収したBloo-Dよりも攻撃力が上だね・・・

 

「さらに魔法カード、ヒュグロの魔導書を発動します。サイレント・マジシャンLV8を選択し、攻撃力を1000ポイント上げます」

 

ATK/3500→4500

 

「バトルです!サイレント・マジシャンLV8でBloo-Dに攻撃!サイレント・バーニング!」

 

Bloo-Dがサイレント・マジシャンの攻撃を受け、煙の中に消えた・・・でも晴れた時・・・

 

「え?Bloo-Dがまだ立っている・・・それにモンスターが増えている!?」

 

そう、Bloo-Dはまだ場に存在し、さらにモンスターが増えている

 

「装備魔法、ディレイ・アーマーの効果で装備モンスターは戦闘では破壊されないです。さらにD3の効果で墓地に送っていたD-HEROドリームガイの効果でD-HEROモンスターが戦闘を行うダメージ計算時にこのカードを特殊召喚し、戦闘で発生する戦闘ダメージを0にします」

 

ドリームガイ DEF/600

 

「そんな・・・(この状況で魔法族の里は・・・危険ですね。下手すれば私が魔法を使えなくなります・・・そもそも引けてないですけど・・・)カードを1枚伏せてターンエンドです」

 

サイレント・マジシャン ATK/4500→3500

 

よし、凌いだ!一気に行く!

 

「私のターン、ドロー!Bloo-Dの効果発動!1ターンに1度、相手のモンスター1体を装備カード扱いとしてこのカードに装備する!当然選択するのはサイレント・マジシャンLV8!」

 

「させません!手札のエフェクト・ヴェーラーの効果を発動します。このカードを手札から墓地に送ることで、相手のモンスター1体の効果をターン終了時まで無効にします。これでBloo-Dの効果を無効にします」

 

あぁ、妨害された・・・さすがにそう簡単にはいかないよね。おまけにBloo-Dの攻撃力がこのターンだけだけど元に戻っちゃったし

 

Bloo-D ATK/3400→1900

 

うーん・・・でもこのカードは使おうかな・・・どうせこのターン、相手のライフは削ることできなさそうだし

 

「D-HEROディバインガイを召喚!」

 

ATK/1600

 

「そして場のディアボリックガイ、ディバインガイ、ドリームガイの3体をリリース!」

 

「ま、また3体リリース!?」

 

「きて!D-HEROドグマガイ!」

 

ATK/3400

 

「こ、ここでドグマガイですか!?」

 

「でもサイレント・マジシャンLV8は倒せない・・・私はこれでターンエンドです。これでBloo-Dの攻撃力は元に戻ります」

 

Bloo-D ATKL/1900→3400

 

「わ、私のターン、ドロー!」

 

「スタンバイフェイズ、ドグマガイの効果発動!相手のライフを半分にする!ライフ・アブソリュート!」

 

「きゃああああ!」

 

こよみ LP4000→2000

 

これがドグマガイを出した目的。少しでもライフは削っておきたいからね

 

「でもここから反撃行きます。魔法カード、ハーピィの羽根帚を発動します。相手の場の魔法・罠をすべて破壊します」

 

「いぃ!?でぃ、ディレイ・アーマーの効果発動!装備されているこのカードを墓地に送ることでこのカードを装備していたモンスターはターン終了時まで戦闘・効果では破壊されない!」

 

Bloo-D ATKL/3400→1900

 

「えぇ!?(それじゃあこのターンもBloo-Dを除去できない・・・それに次にBloo-Dの効果を使われたら今の手札だと対処しようがない・・・仕方ないですね。このカードを使いましょう)バトル!サイレント・マジシャンでBloo-Dに攻撃!サイレント・バーニング!」

 

「きゃっ!」

 

美菜 LP4000→2400

 

「速攻魔法、サイレント・バーニングを発動します。このカードは自分の場にサイレント・マジシャンがいて、自分の手札が相手より多い場合、バトルフェイズに発動できます。互いに手札が6枚になるようにデッキからカードをドローします。私の手札は1枚。よって5枚ドローします」

 

「私は手札がないから6枚ドローですね」

 

焦ってる・・・なんとしてでもこのターンにBloo-Dを倒したいか、それか次のターンのBloo-Dの効果に対する対処方法がなかったからかな?

 

「サイレント・マジシャンLV4を召喚!」

 

ATK/1000

 

「サイレント・マジシャンLV4をリリースし、沈黙の魔術師-サイレント・マジシャンを特殊召喚!」

 

ATK/1000

 

「カードを1枚伏せてターンエンドです。沈黙の魔術師-サイレント・マジシャンの攻撃力は自分の手札の数×500アップします。私の手札は3枚ですので、1500ポイントアップです」

 

ATK/1000→2500

 

「私のターン、ドロー!」

 

これで私の手札は7枚・・・ディバインガイで手札増強しようと思ってたけど、まさか相手から手札をプレゼントされるとは思わなかったよ

 

まずは・・・

 

「Bloo-Dの効果発動!サイレント・マジシャンLV8を吸収する!」

 

「させません!速攻魔法、月の書を発動!Bloo-Dを裏側守備表示にします!」

 

「えぇ!?」

 

うーん・・・これじゃあBloo-Dはもうダメかな・・・だったらこういこうかな

 

「魔法カード、オーバー・デステニーを発動!」

 

「(オーバー・デステニー・・・もしかして2体目のBloo-Dを!?させないです!)沈黙の魔術師-サイレント・マジシャンの効果発動”魔法の発動を無効にします!」

 

そうくるよね・・・Bloo-Dが私のデッキに何体入ってるか・・・相手は分からないもんね。ここからが本番!

 

・・・いくよ・・・嫌われるからってずっと封印してたけど・・・駆とかならその心配はなさそうだし・・・

 

私には・・・プロデュエリスト、エド・フェニックスの血が少なからず流れていることを・・・見せてあげる!

 

「Bloo-Dは月の書で表示形式で入れ替えただけで、自分で表示形式を変更してはいません。よってBloo-Dを反転召喚!」

 

ATK/1900

 

「魔法カード、融合を発動!場のBloo-Dとドグマガイを融合!カモン!最後のD!Dragoon D-END!」

 

ATK/3000

 

「(な、何でしょう・・・雰囲気が・・変わった?)」

 

「Dragoon D-ENDのエフェクト発動!1ターンに1度、相手の場のモンスター1体を破壊し、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える!私はサイレント・マジシャンLV8を選択!これで終わりです!」

 

「まだです!エフェクト・ヴェーラーの効果発動!Dragoon D-ENDの効果を無効にします!ただし、手札が1枚少なくなるので、沈黙の魔術師-サイレント・マジシャンの攻撃力は下がります」

 

沈黙の魔術師-サイレント・マジシャン ATK/2500→2000

 

エフェクト・ヴェーラー引いてたんだね・・・うーん・・・だったら!

 

「D-HEROドリルガイを召喚!」

 

ATK/1600

 

「ドリルガイのエフェクト発動!召喚に成功したとき、ドリルガイの攻撃力以下のD-HERO1体を手札から特殊召喚できる!D-HEROデビルガイを特殊召喚!」

 

ATK/600

 

「墓地のディアボリックガイのエフェクト発動!このカードを除外し、デッキから3枚目のディアボリックガイを特殊召喚!」

 

ATK/800

 

「また場に3体のモンスターが・・・」

 

「そして魔法カード、戦士の生還を発動!セメタリーの戦士族モンスター1体を手札に戻す!私がセメタリーから手札に加えるのは・・・Bloo-D!」

 

「!?」

 

「そして、ドリルガイ、デビルガイ、ディアボリックガイの3体をリリース!カモン!究極のD、D-HERO Bloo-D!」

 

ATK/1900

 

「さっきBloo-Dのエフェクトは無効にされたけど、このBloo-Dはその後再び特殊召喚されたモンスター、よって・・・エフェクトを発動できる!Bloo-Dのエフェクト発動!サイレント・マジシャンLV8を吸収!」

 

「さ、サイレントマジシャン!」

 

「Bloo-Dの攻撃力はサイレント・マジシャンLV8の元々の攻撃力の半分アップする!」

 

Bloo-D ATK/1900→3650

 

「これでターンエンド!」

 

「私のターン、ドロー!」

 

沈黙の魔術師-サイレント・マジシャン ATK/2000→2500

 

「(ここで魔法族の里ですか!?今はだめです・・・いまだしたら・・・先輩が不利になる。そしてこれじゃあ・・・Bloo-Dを止められない・・・すみません先輩・・・この人・・・個人戦の時とは明らかに違う・・・強すぎる・・・)ターンエンドです」

 

「私のターン、ドロー!」

 

よーし!一気に決めるよ!

 

「Bloo-Dのエフェクト発動!沈黙の魔術師-サイレント・マジシャンを吸収する!」

 

「さ、サイレント・マジシャン!」

 

Bloo-D ATK/3650→4150

 

「バトル!Dragoon D-ENDでダイレクトアタック!ブラッディ・フィアーズ!」

 

「きゃあああ!」

 

こよみ LP2000→0

 

よし、2人抜き達成!

 

ここまで上手くいくとは自分でも思ってなかった・・・Bloo-Dで相手が焦った結果だね

 

ここまで来たんだ・・・一気に3人抜きいきたい!

 

それに相手の3番手は八神森司さん・・・私が個人戦2回戦で負けた相手・・・個人戦のリベンジにもなる・・・

 

私の本気モードで・・・リベンジだよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

「・・・まじか」

 

まさか美菜がここまでやってくれるとは・・・

 

「・・・どうやら復活したかしら」

 

「え?復活?」

 

「美菜はデュエルになると雰囲気が変わるんです。ここ2,3年は封印してたらしいですけど」

 

「エフェクトやセメタリーって言い方もそのせい?」

 

「そうだな。だが、あれのせいで小等部のころは嫌われることが多くてな」

 

「最初は仲良かったのは隆だけだったものね。それから私と涼太とも仲良くなったけど」

 

「嫌われるからってずっと封印してましたけど・・・解いたんですねその封印」

 

「つまり、あれが美菜の本気ってことか」

 

エフェクトやセメタリーって言い方はエド・フェニックスそっくりだね

 

「小等部のころは小等部の女帝なんて言われてたけど・・・中等部に上がったから今は・・・中等部の女帝かしら」

 

「そんなあだ名があったのか(汗)」

 

あだ名付けられるのはあんまり好きじゃない(汗)

 

「ま、とりあえず、後は美菜がどこまで行くかだね」

 

「あの雰囲気のまま3人抜きしたりしてね」

 

「準決勝で3人抜きとかシャレにならんな」

 

「一番苦戦すると思われてたのにBloo-D1体でここまで変わりますか・・・」

 

「それがBloo-Dの制圧力だよ。まぁ相手は魔法・罠のロックが前提だから3人とも魔法・罠が少なめってことも影響してるだろうけど」

 

これ、決勝がアキさんのクラス相手だと美菜を3番手でアキさんにぶつけたら面白そうだね。厄介なクリムゾン・ローズの効果はBloo-Dで封殺できるし

 

ま、何はともあれまずはこの準決勝

 

森司さんがこのまま黙ってるわけないだろうし、油断は禁物だよ




駆「以上、第65話でした」

留姫「そして今回のゲストはこの方」

こよみ「灘こよみです。なす術ありませんでした・・・」

駆「あれが美菜の本気モード・・・」

留姫「本編でも言ったけど、美菜のあのモード、人によっては嫌いな人がいるのよ。それで美菜はずっと嫌われてて、封印してたのよ」

こよみ「あれで嫌いになる人いるんですか・・・」

留姫「人によってはね」

駆「そういう人は大抵大したことない人だけど」

こよみ「しかし・・・こっちが圧倒的に不利になってしまいましたね」

留姫「そっちは残りは森司さんただ1人。それに対してこっちは美菜含めてあと3人」

駆「まさかこんな展開になるとは思いもしなかった・・・」

こよみ「私が魔法族の里引けてたら多少は変わってたんでしょうか?」

留姫「どうでしょうね・・・でも魔法が発動できない分、少しは変わってたかもね」

駆「とりあえずBloo-Dの制圧力はやばい」

こよみ「身に沁みました」

留姫「さて、ここからはお知らせよ」

駆「ずっと知らせようと思って忘れてたんだけど・・・この度、DICHIさんの小説、『遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち』とコラボしました」

留姫「『遊戯王5D's 転生者と未来のカードたち 〜番外編〜』のほうに投稿されてるからぜひ見てね。私と駆、それから遥ちゃんが遊びに行ってるから」

駆「デュエルするのはその3人だけど、なんかうちのキャラのほとんどが登場してるよ」

こよみ「DICHIさんとのコラボがこれが3回目ですか?」

留姫「ほんとはそうなんだけど、過去2回はリメイク前の小説のとコラボだから、この小説になってからは初めてね」

駆「だから初対面という形になっております。リメイク前の小説と区別をつけるためですね」

留姫「あ、後、駆の精霊が大暴れしてるから」

駆「違う意味でだけどな(汗)」

こよみ「駆さんは精霊が多すぎるんですよ」

駆「自分で管理しきれません(汗)」

留姫「ということで3話構成のコラボ、ぜひ見てね」

こよみ「そして次回は準決勝第1試合後半戦です」

駆「まさかの大逆転はあるのか、それともこのまま押し切れるか」

留姫「サブタイトルは『意地の沈黙と混沌の騎士』よ」

こよみ「それでは次話もお楽しみに」


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第66話 意地の沈黙と混沌の騎士

駆「お待たせしました第66話です」

留姫「作者が今ほんとに忙しくてね・・・こんなに時間がかかったわ」

駆「ということでこのことについては後書きにお知らせがあるのでそれを見てください」

留姫「さて今回は準決勝第1試合後半戦よ」

駆「美菜がこのまま押し切るか。それとも森司さんが意地を見せるか」

留姫「第66話、スタートよ」


アカデミア杯団体戦準決勝第1試合 中等部1-1vs高等部1-2 フィールドの状況

 

中等部1-1 1番手 鬼頭美菜

LP2400 手札3枚

伏せカードなし

Dragoon D-END ATK/3000 DEF/3000

D-HERO Bloo-D ATK/4150 DEF/600(自身の効果でサイレント・マジシャンLV8沈黙の魔術師-サイレント・マジシャンを装備し、攻撃力が2250ポイントアップ)

 

 

 

高等部1-2 3番手 八神森司

LP4000 手札5枚

伏せカード2枚

モンスターなし

 

 

 

 

 

森司side

 

「ごめんなさい先輩」

 

「いいよこよみちゃん、あれはしょうがないよ」

 

まさかこんな状況になるとは・・・こっちの戦略が完全に崩された。厄介なBloo-Dを倒さなきゃこっちに勝機はないな

 

それに相手の人・・・最後のターン、雰囲気が変わってた・・・あれがあの人の本気か

 

「じゃあ行ってくる」

 

「はい、頼みました先輩」

 

こよみちゃんに頼まれたらやるしかないな

 

大将として・・・3人抜きをする!

 

「宜しくお願いします」

 

「はい、宜しくお願いします」

 

さぁ・・・いくぞ!

 

「「デュエル!」」

 

美菜 LP2400

森司 LP4000

 

「俺のターン、ドロー!」

 

よし、これならBloo-Dを倒せる!

 

「自分の場にモンスターが存在しないとき、フォトン・スラッシャーは手札から特殊召喚できる!」

 

ATK/2100

 

「フォトン・スラッシャーをリリースし、サイレント・ソードマンLV5をアドバンス召喚!」

 

ATK/2300

 

「魔法カード、レベルアップ!を発動!サイレント・ソードマンLV5をリリースし、サイレント・ソードマンLV7を特殊召喚!」

 

ATK/2800

 

『まさかサイレント・マジシャンがあんな目に遭うとはな』

 

「だから気を引き締めていくぜ」

 

『承知』

 

「バトルだ!サイレント・ソードマンLV7でBloo-Dに攻撃!ダメージステップ、手札のオネストの効果発動!このカードを手札から墓地に送ることでサイレント・ソードマンLV7の攻撃力はターン終了時まで戦闘を行う相手モンスターの攻撃力分だけアップする!」

 

サイレント・ソードマンLV7 ATK/2800→6950

 

「沈黙の剣LV7!」

 

『はぁっ!』

 

「・・・手札のダイナマイトガイのエフェクト発動。モンスターが戦闘を行うダメージ計算時にこのカードを手札から捨ててエフェクト発動、その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になり、お互いのプレイヤーは1000ダメージを受ける」

 

「何!?」

 

美菜 LP2400→1400

森司 LP4000→3000

 

Bloo-Dは倒したけどライフが削られた・・・後ライフ3000で3人抜きしなきゃいけないのに・・・

 

これがこの人の本気か・・・

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

サイレント・ソードマンLV7 ATK/6450→2800

 

「私のターン、ドロー!Dragoon D-ENDのエフェクト発動!1ターンに1度、相手モンスター1体を破壊し、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える!」

 

やはりそうきたか!

 

「速攻魔法、沈黙の剣を発動!サイレント・ソードマンLV7の効果で魔法カードの効果は無効化されるが、このカードは発動と効果を無効化されないため発動可能。サイレント・ソードマンLV7の攻撃力・守備力を1500ポイントアップし、ターン終了時まで相手の効果を受けなくする!」

 

サイレント・ソードマンLV7 ATK/2800→4300 DEF/1000→2500

 

「(そう来ると思った・・・これで私はこのターンバトルフェイズを行えない・・・でもこれでいい。少しでも相手にダメージを与え、少しでもいい状態で次につなぐ!)D-HEROディシジョンガイを守備表示で召喚!」

 

DEF/1000

 

「エンドフェイズ、ディシジョンガイのエフェクト発動!墓地のHEROモンスター1体を手札に加える。私が加えるのは、ダイナマイトガイです」

 

まじか・・・またダイナマイトガイ・・・じわじわとこっちのライフを削る気か

 

「ターンエンドです」

 

どうする・・・考えても仕方ないか

 

「俺のターン、ドロー!」

 

よし、まだ何とかなるな

 

「死霊騎士デスカリバー・ナイトを召喚!」

 

ATK/1900

 

「バトル!デスカリバー・ナイトでディシジョンガイに攻撃!」

 

「くっ!」

 

サイレント・ソードマンLV7は沈黙の剣の効果でDragoon D-ENDの攻撃力を上回っているから倒せる・・・が、Dragoon D-ENDはスタンバイフェイズに復活する効果がある・・・つまり、相手の手札にダイナマイトガイがあると分かっている以上、無駄だな

 

「これでターンエンド」

 

「なら私のターン、ドロー!バトル!Dragoon D-ENDでデスカリバー・ナイトに攻撃!」

 

「くっ!」

 

森司 LP3000→1900

 

「(多分ここまでかな。手札の魔法カード2枚は発動できないし)ターンエンド」

 

ライフ残り1900・・・デスカリバー・ナイトを出した時点で覚悟してたとはいえ、痛いな・・・

 

でも後は・・・あのカードを引けば・・・

 

「俺のターン、ドロー!」

 

・・・よし、よく来た!

 

「墓地の光属性、フォトン・スラッシャーと闇属性、デスカリバー・ナイトを除外し、カオス・ソルジャー-開闢の使者-を特殊召喚!」

 

ATK/3000

 

「(やっぱり・・・こうなる気はした)」

 

「カオス・ソルジャーの効果!Dragoon D-ENDを除外する!」

 

「・・・私はここまでですね」

 

「はい。サイレント・ソードマンLV7でダイレクトアタック!沈黙の剣LV7!」

 

『これで終わりです!』

 

「きゃああ!」

 

美菜 LP1400→0

 

ふぅ、ようやく1人撃破・・・

 

しかしほんとに綱渡りだ・・・1つ間違えばゲームセットだ・・・

 

そして次は・・留姫さん・・・やばいな・・・

 

「どうだった?うちの女帝の本気モードは?」

 

「じょ、女帝?」

 

「えぇ、美菜は昔そう呼ばれてたのよ。デュエルになると変わるあの雰囲気のせいね」

 

「なるほど・・・プレッシャーが半端ないですよ」

 

「でしょうね」

 

女帝・・・ですか・・・道理であんなプレッシャーを感じたはずだよ

 

「まぁそれはともかく・・・私で終わらせてあげるわ」

 

「いや、まだ終わらせない!」

 

「「デュエル!」」

 

留姫 LP4000

森司 LP1900

 

「私のターン、ドロー」

 

さぁ、魔法が使えない状態で留姫さんはどう来るか

 

「私は不知火の隠者を召喚」

 

ATK/500

 

「不知火の隠者の効果発動。自分の場のアンデット族モンスター1体をリリースし、デッキから守備力0にアンデット族チューナー1体を特殊召喚する。不知火の隠者のリリースし、チューナーモンスター、ユニゾンビを特殊召喚」

 

ATK/1300

 

「ユニゾンビの効果発動デッキからアンデット族モンスター1体を墓地へ送り、ユニゾンビのレベルを1つ上げる。私はデッキからワイトプリンスを墓地に送り、ユニゾンビのレベルを1つ上げるわ」

 

ユニゾンビ LV3→4

 

「さらに墓地に送られたワイトプリンスの効果、このカードが墓地に送られた場合、ワイトとワイト夫人を1体ずつできから墓地に送るわ。さらにこのカードは手札からレベル5以上の闇属性モンスター1体を捨てることで手札から特殊召喚できる。手札からレベル7の闇属性モンスター、ダーク・アームド・ドラゴンを墓地に送り、ダーク・グレファーを特殊召喚」

 

ATK/1700

 

「ダーク・グレファーの効果、1ターンに1度、手札の闇属性モンスター1体を捨てることでデッキから闇属性モンスター1体を墓地に送る。手札のワイトキングを墓地に送り、デッキからワイトプリンスを墓地に送る。ワイトプリンスの効果でさらにデッキからワイトとワイト夫人を墓地に送るわ」

 

まじかよ・・・これで留姫さんの墓地にワイトは7体・・・

 

「そしてレベル4のダーク・グレファーにレベル4となっているユニゾンビをチューニング!」

 

な!ここでシンクロも!?

 

「漆黒の蠅の王よ、その力で場を支配せよ!シンクロ召喚!きなさい!魔王龍ベエルゼ!」

 

ATK/3000

 

・・・見たことないシンクロモンスターだ

 

「ユニゾンビの効果を使用したターン、アンデット族モンスター以外のモンスターは攻撃できないわ。ターンエンドよ」

 

「俺のターン、ドロー!」

 

これを引いたか・・・それにしても攻撃力3000のベエルゼをなぜ攻撃表示に・・・4300のサイレント・ソードマンLV7に破壊されるのは必至・・・ミスか?いや、そんなことはない。手札とのコンビネーションか?分からない・・・

 

『主よ、躊躇してたらいずれやられるぞ』

 

・・・確かにそうだ・・・ただでさえ、あっちはワイトキングが強力なんだから・・・いくしかねぇ!

 

「ありがとうソードマン」

 

『礼には及ばん。いくぞ!』

 

「あぁ!カオス・ソルジャーを守備表示に変更」

 

ATK/3000→2500

 

「カオス・ソルジャーの効果発動!ベエルゼを除外する!」

 

「でしょうね」

 

「これで留姫さんの場はがら空き!サイレント・ソードマンLV7でダイレクトアタック!」

 

『これで終わらせる!』

 

「させるわけないじゃない。手札の速攻のかかしの効果発動。ダイレクトアタック時、このカードを手札から墓地に送ることでバトルフェイズを終了させる」

 

「ですよね」

 

だけどまだ負けたわけじゃない!

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

「私のターン、ドロー・・・いくわよ!ワイトキングを召喚!墓地にワイトが7体いることにより、攻撃力は7000よ!」

 

ATK/?→7000

 

「バトル!ワイトキングでカオス・ソルジャーに攻撃!」

 

「ぐっ・・・カオス・ソルジャーの方を・・・」

 

「ターンエンドよ」

 

てっきりサイレント・ソードマンLV7を攻撃すると思ってたのに・・・読まれているのか

 

「俺のターン、ドロー!」

 

またこのカード・・・こうなれば・・・一気に行くしかねぇ!

 

「速攻魔法、沈黙の剣を発動!同時に伏せカードオープン!これも沈黙の剣!サイレント・ソードマンLV7の攻撃力を合計3000ポイント上げる!」

 

ATK/4300→7300

 

「7300・・・7000を上回るなんて・・・やるわね」

 

「これが今の俺にできる最大の攻撃です!サイレント・ソードマンLV7でワイトキングに攻撃!沈黙の剣LV7!」

 

『覚悟!』

 

「きゃあ!」

 

留姫 LP4000→3700

 

「ターンエンドです」

 

やれることはやった・・・後は天命を待つのみ

 

「私のターン、ドロー・・・森司さん、覚えてる?私たちが初めてデュエルしたときのこと」

 

「あのタッグデュエルのことですか?」

 

「えぇ、その時、サイレント・ソードマンLV7はとある方法で破壊された・・・今日のフィナーレは、その再現よ」

 

「何!?」

 

ということは・・・あれか!

 

「手札の沼地の魔神王の効果発動!このカードを墓地に送ってデッキから融合のカードを1枚手札に加える!手札からデブリ・ドラゴンを召喚!」

 

ATK/1000

 

「デブリ・ドラゴンの効果!召喚成功時、墓地の攻撃力500以下のモンスターを攻撃表示で特殊召喚するわ!墓地より沼地の魔神王を特殊召喚!」

 

ATK/500

 

デブリ・ドラゴンに沼地の魔神王・・・やはり

 

「Lv3の沼地の魔神王にLv4のデブリ・ドラゴンをチューニング!氷の結界で封印されし氷の龍よ、今その封印を解き、その一息で大地を凍らせよ!シンクロ召喚!凍てつく氷の龍!氷結界の龍グングニール!」

 

ATK/2500

 

グングニール・・・終わりか

 

「グングニールの効果発動。1ターンに1度、手札を2枚まで墓地に捨てることで捨てた数だけ相手の場のカードを破壊することができる!手札の融合を捨て、サイレント・ソードマンLV7を破壊する!」

 

『ぐっ、またしてもこの方法で・・・ぐぉぉぉぉ!』

 

「サイレント・ソードマン・・・」

 

「終わりよ!バトル!グングニールでダイレクトアタック!」

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

森司 LP1900→0

 

負けたか・・・完全に戦略負けだな

 

まさか魔法・罠使わずにBloo-Dを出されるとは思わなかった。あの時点で勝負は決まったんだ

 

「・・・恐ろしいねそっちのチームは。ほんとに選手層が厚いね」

 

「それがうちのクラスの強みよ。まぁ美菜があそこまでやってくれるとはこっちは思ってなかったけど」

 

「あ、そうなんだ」

 

「そりゃそうよ。まぁそれほどBloo-Dの制圧力が凄かったってことね」

 

「そういうことですね」

 

完全にあの人1人に負けたようなものだもんな

 

「決勝、頑張ってくださいね」

 

「えぇ・・・どっちが来ようと勝つわ」

 

留姫さんと言葉を交わし、ベンチに戻る

 

「残念でしたね先輩」

 

「うん・・・完全に戦略負けだよ」

 

「ごめんなさい、先鋒の私が何もできなかったから・・・」

 

「しょうがないですよ。1ターン目で魔法をロックしてあれですから」

 

「だな」

 

ほんとにこの勝負は1ターン目で決まってしまった・・・それがすべてだ・・・完敗だ

 

「ほんとにあの人たちは強い・・・アキさんでも・・・苦戦は必至ですね」

 

「遥ちゃんたちも強いからな。アキさんの準決勝もどうなるか分からないよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

駆side

 

『ただいまより、準決勝第2試合、高等部1-1vs小等部5-3の試合を始めます』

 

美菜の大活躍により難関の準決勝を突破した俺達

 

明日はいよいよ決勝、その決勝の対戦相手を決める試合が今から始まる

 

優勝候補筆頭、女王アキさんが率いる高等部1-1、対するは遥ちゃん、龍可など、曲者揃いの小等部5-3

 

どっちが勝ちあがっても決勝は苦戦必至。ここで少しでも情報を取らせてもらうよ

 

高等部1-1は1回戦の俺達との試合を除けばすべてメンバー固定でここまできた。1番手は少々安定感に欠けるが爆発力がある石原法子さん、2番手がライトロード使いの神田朋香さん、3番手は言わずとしれたアカデミアNo.1デュエリストのアキさん

 

それに対して小等部5-3はメンバーに入ってる5人全員が1回は団体戦でデュエルしてる。だが敗者復活戦以降は大将の位置となる3番手には龍可か遥ちゃんのどちらかが入ってる。個人ベスト8に入ってる2人だから当然と言えば当然なのだが・・・準々決勝では3番手に入ってた龍可には回らず、1番手のトビー、2番手のマーク君だけで勝ち上がった。相手が相手だったからね・・・となると、この準決勝は、龍可と龍亞、それから遥ちゃんの3人で来る可能性が高いかな?

 

しかし遥ちゃんたちが勝ちあがるとオーダーが読めないな・・・ある意味アキさんのクラス以上に厄介だ

 

さぁて、互いに1番手が出てきた。高等部1-1は当然帝使いの石原法子さん。小等部5-3は・・・おぉ、いきなり龍可ですか

 

「いきなり龍可ちゃんが出てくるのね」

 

「意外ですね。てっきり龍亞君が一番最初だと思いましたけど」

 

「「デュエル!」」

 

「あ、始まった」

 

法子 LP4000

龍可 LP4000

 

「私のターン、ドロー!」

 

先攻は龍可か

 

「魔法カード、独奏の第1楽章を発動!自分の場にモンスターが存在しないとき、手札・デッキからレベル4以下の幻奏モンスターを1体特殊召喚します。幻想の音女セレナをデッキから特殊召喚!」

 

ATK/400

 

「セレナが特殊召喚に成功したターン、通常召喚に加えて1度だけ幻奏モンスター1体を通常召喚できます。さらにセレナは天使族モンスターをアドバンス召喚する場合、2体分のリリースにできます。セレナをリリースし、天上に響く妙なる調べよ。眠れる天才を呼び覚ませ。幻奏の音姫プロディジー・モーツァルトをアドバンス召喚!」

 

ATK/2600

 

「モーツァルトの効果発動!1ターンに1度、手札から天使族光属性モンスター1体を特殊召喚できる!手札から幻奏の音女アリアを特殊召喚!」

 

ATK/1600

 

「さらに幻奏の歌姫ソロを召喚!」

 

ATK/1600

 

「魔法カード、トランスターンを発動!私の場のモンスター1体を墓地に送り、墓地に送ったモンスターと種族・属性が同じでレベルが1つ高いモンスター1体をデッキから特殊召喚します。私はソロを墓地に送り、ソロと同じ光属性・天使族のレベルがレベル4のソロより1つ高いレベル5の幻奏の音女エレジーを特殊召喚!」

 

ATK/2000

 

「さらに自分の場に幻奏モンスターが存在するとき、このカードは手札から特殊召喚できる!幻奏の音女ソナタを特殊召喚!」

 

ATK/1200

 

「特殊召喚されたソナタが場にいる限り、自分の場の天使族モンスターの攻撃力・守備力は500ポイントアップします。さらに特殊召喚されたエレジーが場にいる限り、自分の場の天使族モンスターの攻撃力は300ポイントアップします!」

 

モーツァルト ATK/2600→3400 DEF/2000→2500

エレジー ATK/2000→2800 DEF/1200→1700

アリア ATK/1600→2400 DEF/1200→1700

ソナタ ATK/1200→2000 DEF/1000→1500

 

「ターンエンドです」

 

うわぁ・・・またすごい場を作りやがった・・・これ、モーツァルト以外はほぼ破壊できないぞ・・・まさか・・・この布陣をアキさん以外の2人は突破できないと踏んで龍可が1番手で出てきたか

 

アキさんが個人戦でこの場を破っている。アキさんには通用しないことを龍可も分かってるはず。だからあえて龍可が1番手で出てきて、龍可が2人を撃破し、残りの2人がかりでアキさんを倒す算段か

 

「これ・・・もしかすると史上初の高等部なしの決勝が実現するかもね」

 

「だな・・・この布陣・・・易々と突破できる布陣じゃないぞ」

 

「僕達でも突破できる人は限られますからね」

 

俺も多分無理なんだよなぁ・・・それも龍可はわかってるだろうなぁ

 

さて、ここからどういう展開になるのか・・・アキさんの前の2人が龍可のあの場を攻略するのか、それとも龍可が2人を倒して思い描いた通りの展開にするのか・・・目が離せないね




駆「以上、第66話でした」

留姫「そして今日のゲストはこの人!」

森司「八神森司です。完全敗北ですね」

駆「まさか美菜があそこまでやるとは僕も思ってませんでした」

留姫「Bloo-Dの場の効果無効の効果が分かった瞬間作者が思い描いたシナリオは崩壊したらしいわ」

森司「お、おう(汗)」

駆「なぜ修正しようとせずにそのまま続けたのか(汗)」

留姫「おかげで決勝のシナリオも崩壊状態で練り直し中らしいわ(汗)」

駆「おいおい(汗)」

森司「大丈夫なんですか本当に(汗)」

留姫「それはともかく・・・今回はこの話をしようかしら」

森司「この話・・・?」

駆「森司さん、それからこよみさんが出る原作、ホーンテッドキャンパス第13巻についてですよ」

森司「現在好評発売中です」

留姫「ほんとにじれったいわね」

駆「こよみさんからの爆弾発言もあったし・・・」

森司「こよみちゃんのあれは寝言ですから(汗)」

留姫「ほんとにいつくっつくのかしらね」

駆「でもくっついたらその瞬間小説が終わりそうだから複雑だよね」

森司「確かに」

留姫「まぁ、今が大学3年生って設定だから・・・大学卒業までは続くのかしらね」

森司「そうあってほしいですね」

駆「ということで・・・ここからはお知らせ!」

留姫「前書きでも書いた通り、作者は現在本当に忙しい状態なのよ」

森司「専門学校最終学年ですからね・・・学外実習も夏にありますし」

駆「なので、おそらくこの小説はしばらく投稿できません。いわゆる休載ってやつです」

留姫「最悪この投稿が今年最後になる可能性もあるわ」

森司「遊戯王小説ってほんとにまとまった時間取れないと執筆できないですからね・・・」

駆「次話もまだ作成できてないし、次回予告もなしです」

留姫「このお知らせが消えてかわりに次回予告が入ってるときは次話作成は完了したってサインになるわ」

森司「ただ、作者は次回予告ができるように次話の次話を作ってから投稿するので、本当に時間がかかると思います」

駆「ということで、次はいつになるかはわかりませんが、ただなんとしてでもこの小説は完成まで持っていきたいので必ずまた投稿します」

留姫「ちなみにクトゥルフ小説はあまりまとまった時間が取れなくてもちょくちょく執筆できるから、クトゥルフ小説はもしかしたら投稿できるかもしれないわ」

森司「ということで、いつになるかはわかりませんが、次話もお楽しみに!」


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